厚生労働委員会 第21号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2010/06/01
会議録
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、植松恵美子君、牧山ひろえ君及び又市征治君が委員を辞任され、その補欠として下田敦子君、辻泰弘君及び福島みずほ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に厚生労働省職業安定局長森山寛君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○丸川珠代君 おはようございます。自由民主党の丸川珠代でございます。 今日は、まず、子ども手当について確認をしたいことがございますので、質問をさせていただきます。 四月に兵庫県の尼崎市に住む韓国人の男性が、タイで養子縁組をしたと称する五百五十四人分の手当およそ八千六百万円を申請しようとして市に申し出て、この受付を市が拒否していたということが報道されております。この男性は、タイ政府が作ったという証明書を示して、子ども手当を妻の母国にあるタイの修道院で養子縁組している五百五十四人の子供の分と言って申請をしたと、四月二十二日のことだということですが、これに対して、市が厚生労働省に照会をした上で受け付けないことを決めたというふうに報じられておりますが、まず、この事実関係について、間違いがないかどうかお答えをいただけますでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今、厚生労働省といたしましては、子ども手当で、海外に住んでおられるお子さん、外国人ということに関しては、まず、養子については、一人であっても厚生労働省に御確認をいただきたいというようなことを自治体にお願いをしております。 このケースも、厚生労働省にお話が参りましたので、これについては監護や生計同一に関する実質が備わっていないということで支給要件は満たさないというふうにお話を申し上げたところであります。
○丸川珠代君 尼崎市に問い合わせましたところ、厚生労働省のQアンドAというものを御覧になったと。そこに確かに母国で五十人の孤児と養子縁組を行った外国人にも子ども手当は支給されますかというQがありまして、答えには、母国で五十人の孤児と養子縁組を行った外国人については、支給要件を満たしませんので、子ども手当は支給されませんということが書いてあります。尼崎市の方は、このQアンドAを読んで、なぜ五十人が駄目なのかとの根拠がなくてよく分からないので、厚生労働省に問い合わせて、それは受け付けられないという指示を受けたと。 後日また厚生労働省から、五人以上の申請があった場合には厚生労働省に連絡をしてくださいと、子ども手当管理室に設けている相談窓口に御連絡くださいという、そういう書類が届いたということでありますが、まず、このQアンドAで五十人という区切りを付けて紹介をしているのはどうしてなんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、例えばということで五十人ということをここで例示をしております。これについては、いろいろな場面でも、何十人もの養子というのはどういうふうに考えるのかという、再三いろんなところで御指摘をいただいておりましたので、例示でございますけれども、これは先ほどの繰り返しでございますが、一人であっても、外国人の母国に住むお子さんについては、一人であっても養子ということであれば、厚生労働省にそれについては御連絡をいただくというようなことを地方自治体にお願いをしているところであります。
○丸川珠代君 一人であっても連絡をしてくださいということなんですが、このQアンドAに五十人と書いてあったり、またあるいは、五人以上の場合はというような連絡もあったということで、何かこの人数がばらばらしているのがちょっとよく分からないんですが、何を根拠にこの五人とか五十人とかいう数字を出しておられるんですかね。
○国務大臣(長妻昭君) 今、一人でも連絡を外国人の母国に住むお子さんはいただきたいということを地方自治体に言っているというのは、これは養子に限った話でございます。そして、実子についても、外国人で母国に住む方について、一定程度の人数については御報告をいただくというようなことを申し上げているところでありまして、五人ということを限定して申し上げているわけではありません。
○丸川珠代君 済みません、そうすると、養子の場合というのは、今まで児童手当を受給していた人でも厚生労働省に問い合わせをしなければならないと、こういうことでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これ、新規の方ということであります。
○大臣政務官(山井和則君) 一言だけ補足をさせていただきたいんですが、丸川委員がなぜ五十人なのかとおっしゃる素朴な疑問、私もよく分かるんです。これ、なぜ五十人かといいますと、逆に厚生労働省に五十人だったらオーケーだそうですねというような問い合わせがたくさん参りまして、私たちとしてもなぜそれが五十人なのかはよく分からないんですが、その問い合わせの大部分が五十人という数字でしたもので、そういう情報が非常にたくさんありましたのでこちらもそれに対応させていただいたということで、逆に、なぜ五十人、五十人という問い合わせが一気に来るのかというのは私たちも首をかしげたぐらいではありますが、要は、恐らくだれかが言い出されたんでしょうね、五十人だったらオーケーだというのを。それに反応して、五十人でオーケーといううわさを聞きましたけど本当なんですか本当なんですかというのが来たんで、あえて例示として五十人という数字を出したということでございます。
○丸川珠代君 分かりました。 そういう問い合わせが多かったのでこの基準が今QアンドAに書かれているということなんですが、いずれにしても、一人でも養子の場合は厚生労働省に問い合わせをしなければいけないということだというんですが、これは、文書による判断基準というようなものが示されていないのはどうしてなんですか。一々問い合わせをしなければいけないのはなぜかという質問です。
○国務大臣(長妻昭君) 問い合わせというよりも、そういうことについて御報告をいただきたいということでありまして、判断基準については事細かく通知を出させていただいておりまして、面会が年二回、あるいは送金が四か月に一回等々も含めたものについてはガイドラインというのをお示しをさせていただいているところであります。
○丸川珠代君 ということは、連絡をするというのは、判断基準に迷った場合ではなくて、届出として、厚生労働省として把握をしたいために連絡をしてくれと言っているんだというふうに今大臣はおっしゃったわけですが、実際のところ、恐らくそれぞれの窓口では、これをどう判断していいのかということが、実際、書類の手続等々、特に人数が多い場合には非常にお困りになっておられると思うんですね。何人ならばいいんだろうという、まさに素朴な疑問そのものなんですが、その何人ならばいいというような基準をここに示してあるがためにそういう混乱が起きていると思うんですが、結局のところ、これは、すべての養子のケースは国がチェックをするんだと、そういうことでいいんですね。
○国務大臣(長妻昭君) これについては国会等でも、養子等について、外国人の、まあ再三再四大変厳しい御指摘がなされておりますので、これは間違いがあってはならないということで一つずつ厳格に確認をするということを考えておりまして、国と地方公共団体で緊密に連絡をして対処をしていくと、こういう方針で養子の方については臨もうということであります。
○丸川珠代君 つまり、厳しいチェックというのは、一件一件国が確認をすると、そういうことでいいんですね。
○国務大臣(長妻昭君) 当然、国が受け付けているわけではありませんので、地方自治体にその確認の状況等をお伺いをして、国としても考え方をお伝えをしていくということであります。
○丸川珠代君 そうすると、先ほどの尼崎の件で、国の考え方をお伝えした結果、この尼崎市で五百五十四人分の子ども手当を申請しようとした方は、そもそも要件を備えていないので受付をしなかったということであります。 報道によりますと、この方は外国人の申請に必要な送金記録やあるいはタイ政府の子供の名前や生年月日を記載した証明書を示し、また持参していたということですが、この尼崎市の担当者は、いずれの書類も受理していない、つまりチェックしていないので本物かどうかは分からないと、それについては精査をしていないということなんですが、これも厚生労働省の指示によるものなのでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これ、基本的には権限は地方自治体の窓口にあるわけでありますけれども、じゃ、その法律に基づく大きな基本的な考え方というのは、これは厚生労働省が持っているわけでありますので、それについてお話を申し上げるという形で、養子については当面は一件一件我々もチェックをさせていただく、こういう方針で申し上げておりますので、それに基づいて地方自治体が最終的な御判断をされたのではないかというふうに考えております。
○丸川珠代君 そうすると、この尼崎市の場合は本物かどうか分からない、つまりこの書類を精査していないということなんですが、これ、厚生労働省が指示したから書類を見なかったのか、それとも尼崎市の窓口が書類を見ていなかったのか分かりませんが、仮に書類が正式なものであって、よく調べたところ、実はこの男性が修道院の子供たちにちゃんと年二回、最低でも年二回は会いに帰っているなど要件を満たしていた場合というのは、そもそも本来であればこの男性には子ども手当の受給の権利があるにもかかわらず、この権利を窓口の時点で奪ってしまったことにはならないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについて、先ほど来申し上げておりますけれども、監護あるいは生計同一という要件もあった上、さらに詳細なガイドラインというのもお示しをさせていただいております。もう少し分かりやすく言うと、通常の家庭における個々の子供に対する監護、保護、生活の一体性があるとは考えられないんではないかと、通常の家庭におけるですね、というようなことを先ほど申し上げました監護と生計同一あるいは詳細なガイドライン等と照らし合わすと、これはそういう判断ということだと思います。
○丸川珠代君 済みません、書類は見ていないのにどうして生計同一じゃないとかそういうことが分かるのかという話をしているんですが、尼崎市の窓口は書類をチェックしていないということなんですね。どうなんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これ、五百五十四人ということで、生計同一、監護の要件は満たすことが基本的にはできないんではないかということを、この自治体からの情報提供を我々としてはお聞きをして自治体に見解を申し上げたということで、最終的には自治体が御判断をされたということであります。
○丸川珠代君 そうすると、最終的に判断したのは自治体であるから、仮にこの人が実は全く生活レベルの違う暮らしぶりではあるけれども五百五十四人修道院で何とか面倒を見ていたということが分かった場合には、この受給権を奪ったのはその市町村の責任ということになるわけでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは常識的に考えて、通常の家庭において子供の生活について通常必要とされる監護や保護、生活の一体性といった監護や生計同一に関する実質が備わっているとはこれ考えられないということでありまして、さらに、詳細な要件がここにありますけれども、これ全部読むわけにも時間の関係でいきませんでしょうから、さらに、あるいは事細かな年二回とか年三回の送金とかいろいろなチェックの項目があるわけでございまして、ただ、その項目は自治体にもQアンドAという形でも御通知を申し上げておりますので、これは、基本的にはそういう考え方で、あり得ないんではないかということであります。
○丸川珠代君 国によっては我々が想像も付かないような方法で、生活レベルも全く違う国で監護をしておられる方もたくさんおられますので、厚労省の恐らく日本で考えた場合はこうだろうという判断基準だけでは判断できないものもあるかと思います。 仮にこの方が自分は受給権を奪われたと言って裁判を起こしたりした場合には、これは、国はその判断の、つまり反論の根拠となる断った理由というのはどこかにあるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) それはもう再三再四申し上げておりますけれども、端的に言うと、監護、生計同一の実質がないということであります。
○丸川珠代君 これは、書類を精査していないわけでありますから、本当にそうかどうかというのは言い切れないところがあると思います。何よりも窓口でまずそれを確認しないというのは非常に大きなリスクを抱えることになりかねないと思いますが、今後も人数が多い場合は書類を確認しなくてもいいという状況をお続けになるつもりかどうか。
○国務大臣(長妻昭君) 先ほど申し上げましたように、この養子の件は、当面は、当面はですけれども、一件一件御報告をいただいて、我々も今後、全国の地方自治体で対応にばらつきがあってはならないということも考えておりますので、それについて拝見をして、それは問われれば我々としてもそれに助言というか見解を申し上げると、こういうことにしております。
○丸川珠代君 少なくとも、書類をチェックする前からこれは該当しないということは非常にリスクをはらむ行為だと思います。というのは、法律の根拠として非常にあいまいなことしか書かれてない、具体的には厚生労働省からの書類によってそれが本当に生計同一であるかということを確認するまでは書類を見なければ分からないわけでありますから、書類を見る前からそれを判断するというのは、下手すると受給権を一方的に奪ったという訴訟のリスクも抱えかねません。これが訴訟になると非常に不毛でありまして、不毛というのは非常に時間が掛かって税金を無駄遣いすることにもなりかねないということであります。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 そもそも、この法律の中にそうした養子縁組等日本に住んでいない子供で親だけが日本に住んでいるというようなケースは子ども手当の対象外であることが書かれていればそういうリスクをはらむこともなかったわけでありますから、ここはひとつ、そういうリスクで国民の大事な税金とそれから政府の時間を無駄遣いしないように、書類をもしチェックするのであれば、それも水際の最初の段階でそういうリスクがはらまない方法で是非やっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、今年度については、日本人の親御さんが日本におられて海外にお子さんがいらっしゃる方という方もいらっしゃるわけでありまして、直ちにお子さんの国内居住要件を課すとそういう意味での不利益変更にもなりますので、今年度は、この子ども手当の法案審議でも申し上げておりましたけれども、確認の厳格化、そして来年度は子供の国内居住要件を課す方向で検討していくということであります。
○丸川珠代君 今年度はというふうにおっしゃいましたが、今年度からやろうと思えばできたはずでありますね。 枝野幸男行政刷新担当大臣は、五月の九日にさいたま市の会合で、在日外国人に子ども手当が支給される点に関して、率直に言って対応を間違った、大変申し訳ないといった発言をされておられますということが報道されておりますが、この件に関しまして大臣はどのような御見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、児童手当と子ども手当は性格も趣旨も違いますけれども、現金を払うという一点については同種の制度であると。児童手当についても、四十年前にこれが創設されましたけれども、ちょうど三十年前に各国で内国民待遇ということで条約が結ばれたのを契機として国籍条項を撤廃をして、三十年間、外国人の母国に住むお子さんについてもずっと従来どおり同じスキームでやられてきたと。 今回、子ども手当ということで、金額も大きいということにかんがみて、不利益変更ということにもなりましょうから、今年度については確認の厳格化をしていく、来年度からは子供の居住、国内居住要件を課していくというような対応を取るということで、これは児童手当とは違う対応を今後取っていこうと、こういう姿勢を申し上げているものだと思います。
○丸川珠代君 子ども手当の成立の議論のときにも私申し上げさせていただきましたけれども、子ども手当の第四条に次の項目を第三項としてお加えいただければこういうようなややこしい議論、確認というのは必要なかったと。つまり、子どもが日本国内に住所を有せずかつ日本国民でないときは当該子ども手当についてはこれを支給しないという、たったこの一文でこの問題は解決できたはずでありますので、枝野大臣のおっしゃることがもっともかなと思います。 また、子ども手当、児童手当とは趣旨が違うということでありながら、児童手当と同じ枠組みを使っております。この枠組みを今後使わない、つまり、もう児童手当と子ども手当とは違うのであるから枠組みも使わないということなのかどうかということは後でしっかりと確認をさせていただきたいと思います。 さて、子ども手当の残り半分をどうするのか、どう支給するのかということについて閣内で様々な異論が出てきているというふうに報じられております。例えば、仙谷国家戦略担当大臣は、満額支給する代わりに給食費に充当するということはどうなのかと。あるいは原口総務大臣は、現金の額は半額にとどめて地方のサービス給付を自治体の裁量で進めていってはどうなのかという意見もあり、また、民主党のマニフェストについて議論をされております、国民生活研究会というところがマニフェストの企画委員会に提出された意見、これはそこで了承されたというような報道が出ておりますけれども、これになりますと、当面、一人当たり一・三万円に相当する増額分については、現金支給の積み増しに加え、子供一人一人の保育、教育にかかわる現物給付などの子育て支援の実施に充てるなどと、残りを現金にするのか現金を増やさないのか等々様々な、元々マニフェストに書いてあったのとは違う議論が出てきておりますが、なぜこのように満額現金支給に対して異論が出てきているんでしょうか、大臣。
○国務大臣(長妻昭君) 一つは、現物給付、現金給付、これに対する考え方という違いがいろいろあるんではないかというふうに考えておりますし、あるいは財政的な制約というようなものも背景にあるんだというふうに考えています。
○丸川珠代君 財政的な制約というと具体的にどういうことになりますか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、非常に大きなお金であるというようなことでありますので、それについて、これはもう言うまでもなく日本国の借金、国債の発行残高というのが先進国の中でも非常に高い、GDP比でも高いというようなことであります。
○丸川珠代君 財政的な制約が借金であるならば、借金の額はどんどん増え続けているんですから、当然、子ども手当の額がそれに影響されるんであれば、子ども手当の額を増やそうという話にはならないんだと思うんですが。 ちょっとお手元にお配りした資料でカラー刷りのものを御覧をいただきたいと思います。これちょっといろんな数字を融合させてあるので御説明をさせていただきますが、この色刷りになっているものは民主党のマニフェストでございます。過去のものからそろえさせていただきましたが、一番上の左端と右端に書いてございますこのカラー刷りの部分は、ちょうど二〇〇五年の民主党のマニフェストであります。それから、その真ん中の部分のカラー刷り、右と左のもの、これは二〇〇七年、参議院選挙の際のマニフェストでございます。一番下のカラー刷り、左と右の部分、これはせんだっての、昨年八月の衆議院選挙の際のマニフェストであります。 御覧いただきますと、二〇〇五年の際は、子ども手当に関しては一万六千円。真ん中の二〇〇七年の選挙の際は、子ども手当は二万六千円となっています。そして、一番下、昨年の衆議院選挙の際は、ちょっと字が小さくて見づらいんですけれども、右端の四角囲みの中であります、子ども手当は子供一人当たり年三十一万二千円、月額二万六千円を中学卒業まで支給しますというふうに書いてあります。 これ見ていただけると分かりますように、全く脈絡がほとんど私にはないように見えるんですが、増えております。脈絡がないのはどこかといいますと、例えば税収の見込みを見ていただきますと、確かに岡田さんのときから小沢さんのときは、税収見込みぼんと増えているんですね。実はこれ時系列的に見ますと、この間、二〇〇五年から二〇〇七年にかけてというのは順調に税収の見込みが増えてきておりまして、当初予算額でいいますと、これ、四十四兆七十億円、その次が四十五兆八十七億円、そして五十三兆四千六百七十億円というふうに増えてきていますし、その上の、これは日銀の資料から引いたものでございますけれども、成長率の見込みというのも順調に伸びてきていると。 こういう中で、財政が健全化に向かうだろうという予測をして子ども手当を二万六千円に増やす、これはまだ分からないでもないのですが、その下です、小沢さんのときから鳩山さんに行くときですね。今度、子ども手当二万六千円を実質的に維持されたわけでございますけれども、税収の見込みを見ていただきますと、明らかに落ちております。これは、二〇〇八年の税収見込みが五十三兆五千五百四十億円、そして二〇〇九年が四十六兆一千三十億円とがたんと落ちていると。どうも税収が減りそうだということが分かっている上に、経済成長率がマイナス三・一の見込みの次が、それでもまだプラス一・二までしか回復しないというような見込みがある中でも子ども手当の額は維持されているんですね。 一体これは何と連動して、今、財政の制約があるから今後どうなるか分からないという話が出たんですが、これは一体何と連動して子ども手当の額というのは決まっているのかというのを、ちょっとこの二〇〇五年からの流れに従って長妻大臣に御説明をいただきたいんですが、お願いできますでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、私もすべてのマニフェスト作り、三つがございますが、全部かかわってきたわけでもございませんので、なかなかその詳細というのは存じていない部分もありますけれども、基本的には子供に係る予算というのは、これは先進国の中でもアメリカに次いでGDP比で低いと。いつも、議論があると子供の予算は必要だけれどももっとやらなければいけないことがあると、こういう形で後回しにされ、それが結果として先進七か国で合計特殊出生率が最低になる、少子化に歯止めが掛からない、こういう悪循環が繰り返されてきたと。これを断ち切る必要があるんではないかという問題意識が背景にありまして、こういう金額を提示をさせていただいたわけであります。 その際に、ある意味では浪費あるいは優先順位の低い事業、これを削って財源を捻出をしていこう、さらには成長戦略も含め税収を上げていこうというような思いもあったわけでありますが、実際上は二〇〇九年度については税収の、当時の政府の見込みから数兆円税収が落ち込んだというようなこともありまして、大変財政が予想以上に厳しいということが今起こっているということであります。
○丸川珠代君 それと、子育て支援や家族への支援についてのGDP比の出費をもっと増やすためにまず子ども手当を増額したということなんですが、これは、二〇〇五年の岡田マニフェストから二〇〇七年の小沢マニフェストの中でプラス一万円というのは、ちなみにこれ、民主党内では、ゼロ歳から十五歳までの一か月当たりの教育費、被服費を平均して掛かる額が二万六千円と言われているので二万六千円になったというふうなことが民主党の委員が述べているわけですけれども、これ、文部科学省の子供学習費調査等を見ますと、この岡田マニフェストから小沢マニフェストの平成十六年から十九年で幼稚園から中学校までの教育費って、九十六・二万円から百五・七万円で別に倍に増えているわけじゃないんですよね。 この間、一万円増やしたというのは、つまり、理念で増やしたということをおっしゃりたいんですかね。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、私も厚生労働大臣という立場で国会で答弁を申し上げているところでございまして、過去、岡田マニフェストについて、私自身もそのマニフェスト策定の作業にそれほどかかわっておりませんで、それがどうして変わったのかということを責任を持って国会の場で発言するほどの事情を把握しておりません。
○丸川珠代君 分かりました。 そうすると、今の二万六千円は小沢マニフェストから鳩山マニフェストまで維持されて、かつ今後も維持していくということなのか、それとも財政の状況によって支給額が変わるということなのか、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、私自身も、先日、民主党のマニフェストの会合にも出まして、党からの意見もあり、この一万三千円の上乗せ部分については、これを現金かあるいは現物かなどなどについて様々な意見がありますので、政務三役始め厚生労働省で、どういう形にするのか、これは党のマニフェストはまだ決定をしておりませんけれども、それと平仄を合わせるような形で検討を今しているという段階であります。
○丸川珠代君 そうすると、改めて伺いますが、二〇〇九年の鳩山マニフェストには、一年目は一万三千円、翌年からは二万六千円、現金で給付しますということが書かれていると。それを今回は議論によって、一万三千円は現金、残りは現金か現物か何で支給するかは分かりませんというふうに方針転換をすると、こういうことなんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これはまだ決定はしておりませんけれども、それも含めて検討をするということであります。
○丸川珠代君 それを含めて検討するということは、もしかすると現金にならない可能性もあるということですね。わざわざマニフェストに一年目は一万三千円、翌年からは二万六千円と書いてあるにもかかわらず方針を転換するのであれば、その理由はきっちり国民に説明をしなければならないと思いますが、今のところどのような理由でその検討がされているのか、改めて教えていただけますか。
○国務大臣(長妻昭君) まず、財政的な制約が予想以上に、先ほど来話しておりますけれども、税収が九兆円程度落ち込むということもございましたし、あるいは保育サービスについて更に拡充をする必要があるんではないかと、こういう非常に強い御議論もございます。 そういう状況にも勘案をして、私どもとしても国民の皆さんのいろいろな御意見も聞きながら検討しているということであります。
○丸川珠代君 保育サービスを拡充すべきという意見が出てきているので現金一万三千円、残り分の幾らかを保育サービスに回そうという話になりつつあるというようなことをおっしゃいましたけれども、そもそも当初の大臣の御発言でございますと、現金は現金で満額二万六千円まで行くと、保育サービスは別途しっかり予算を取ってやりますという話でありましたが、ということは、現物支給をやるための予算というものが確保できなくなってきたので現金の方を取りやめて、保育サービス、現物に回すということをおっしゃっているんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) まず、現物サービスでいうと、今年に入って決定をされました子育てビジョンという目標数字がございます。その中で毎年、今後五年間、毎年一年間に五万人保育サービスの定員を増やしていくと、こういう計画がスタートいたしました。今年度についてはその予算は確保しているところであります。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕 そういう目標を達成するその財源も含めて検討していくということになるわけでありまして、そういう今申し上げたような考え方と、その現金の給付あるいは保育サービス以外の様々なお子さんにかかわるお金というのもこの中に含めてはどうかという御意見もありますので、それらについて検討をしているということであります。
○丸川珠代君 結局、最初から私指摘させていただいておりましたけれども、五兆円満額というのは余りにもアンバランスですよねと、検討してくださいということを申し上げたところ、大臣が言い出す前にほかの人が言い出したと、こういうことだと思うんですね。 本当にまたこの残り一万三千円分の財源が確保できるのかどうかというところも非常に大きな問題で、この後また聞かせていただきたいと思うんですが、まるで私からは捕らぬタヌキの皮算用しているのではないかというふうにしか見えないのであります。 二つ目に、資料付けさせていただいておりますが、育児支援カット一覧表というところを見ていただきたいと思います。新聞等でも報じられておりますように、この子ども手当の支給に併せまして、自治体が独自で一人親や子供の多い世帯へやっておりました支援制度を廃止や縮小するという事態が相次いでおります。 ずっと見ていただきますと、中に非常に気になるものがあります。例えば、神奈川県横浜市でありますが、児童手当受給中の一人親世帯、生活保護世帯への月二千円の上乗せ支給を今年度で廃止するであるとか、あるいは一人親世帯への月二千五百円の支給を二千円に今年度減額するとか、あるいは大阪府大阪市のように、就学援助の適正水準や市民税非課税世帯の保育料無料の見直しを検討するであるとか、このように、今まで自治体が独自に、最も弱い立場に置かれている一人親世帯あるいは要保護世帯、準要保護世帯、こうしたところへの支援カットを始めていると。 このことについて、まず厚生労働省は把握をしているのかどうか、あるいは把握をしようと努めているのかどうかという点についてお聞かせいただけますか。
○国務大臣(長妻昭君) まず、自治体が独自にいろいろな育児支援をされておられるということについて、それについては自治体それぞれのお考えがあるんだと思います。その中で、国の政策、子ども手当が始まって自治体独自のお考えでいろいろな対応をされておられるということで、それについて国が何らかの指示を出すという権限はございませんが、ただ、私の立場としては、願わくば、子供に掛ける予算というのが先進七か国でも非常に低いということにかんがみてこういうサービスを続けてもらえれば有り難いとは思いますけれども、それについては地方独自のお考えがあるというふうに考えています。
○丸川珠代君 お考えがあるというのは、非常に無責任な、国と地方を全くばらばらに切り離すような御意見だと思いますよ。なぜこういうことを自治体がせざるを得なくなったのか分かりませんか。 子ども手当はそもそも、国が独自にやりますと、国独自の財源でやりますと言ったにもかかわらず、地方が負担をせざるを得ない、つまり児童手当の枠組みでやらざるを得ないことになってしまったから、国がやってくれるんだったら、財源足りないから、下手したら、町によったら、自分のところの税金集めている分ぐらいを全部子ども手当に充てなきゃいけないようなところもありますというような参考人の話もありましたけれども、そういう状態になっているからこういうことが起きているのに、全く国はそれについて関知をしないと。できればやっていただきたいという、本当にほうり投げたようなことしか言われないんですか、長妻大臣は。これで最も悲しい思いをするのはこうした弱い立場に置かれている人たちであるということに対しての自覚があるのかないのか、本当に疑いたくなります。 来年の地方負担分あるいは事業主負担分というのは、こういうことを防ぐためにも必ず国が財源をしっかり確保するということは確約されているんでしょうか。できるんですか。
○国務大臣(長妻昭君) この財源、どこから確保するのかということでありますけれども、これについては、四大臣合意ということで、平成二十三年度の予算編成の過程で我々は議論して決定をしていくということになっております。
○丸川珠代君 予算の議論の中で取ってくるのなんて当たり前の話なんですよ。それを厚生労働大臣が責任を持ってやるという決意があるのかないのか。そして、こういうことが起きていることに対して反省をするべきだと思いますよ、私は。 実際にきめ細やかなこういう福祉に近い部分というのは、地方自治体が自分たちで懸命にやっているものですよ。それを満遍ない、ばらまきのための財源で奪い取っておって、そしてこういう自治体がきめ細やかに、生活に困っている人たちの子供の育ちを応援しようとしている部分のげたをすくい取ってしまうわけですから。 よくお考えになって、この地方自治体の負担分、これをしっかり確保すると。残り半額を引き上げることとどっちを優先するつもりなんですか、あなた、これ。
○国務大臣(長妻昭君) 二十二年度、今年度でありますけれども、この子ども手当について地方自治体からも財源を拠出というか、いただいたわけでございますけれども、その財源というのは基本的には児童手当と同じ程度の財源をいただいたということでありますので、それを増やしてそのしわ寄せが行ったというような御議論ですけれども、そういう側面も私は全くないとはもちろん申し上げませんけれども、ただ、地方自治の考え方の中で地方自治体が様々なお考えを持って優先分野を決め、そして独自に事業をされておられるということに対してそれをやめるなというような、なかなかその権限あるいは法的根拠というのがないものでありますので先ほどの答弁となったわけであります。
○丸川珠代君 地方自治体にやれやれと言っても、これ独自の財源を取られてできるわけがないわけでありまして、後から国がその部分を応援しますと言ってもいったんは用意しなきゃいけないわけですから、支給する分を。その点よくお考えをいただきたいと思います。 とにかく、来年度、地方負担分は国が今度は責任をきっちり持ちますと、大臣、言ってください。
○国務大臣(長妻昭君) それについては、財源の在り方については、今、子ども・子育て新システムの会議を、これ幼保一体化の議論もしておりまして、そういうところで国と地方の役割分担の考え方というのも議論をしております。詳細な、財源を具体的にどういう形にするのかということについては、二十三年度の予算編成の中で議論をして決定をしていくということになると思います。
○丸川珠代君 子ども手当と児童手当は違うとおっしゃった。その言葉をもし実行するのであれば、地方負担分は必ず来年は全部国が持っていただくようにお願いをしたいと思いますが、六月に中期財政フレームが組まれるというような、選挙前にはそれをお示しいただけるというようなお話でございました。この中期財政フレームの中では、地方負担分、事業主負担分はどのように織り込まれているんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これはまだ発表していないわけでありまして、その議論の過程というのも様々なこれ御意見があるわけで、確定的なことを今申し上げる段階ではありません。
○丸川珠代君 申し上げておきますが、いいかげんな中期財政フレームを示したら、ただでさえ今国際的な信頼を失いつつある日本のソブリンリスクが本当にがたがたし始めます。いよいよ現実のものにならないとも限りませんので、そうした自覚を持った中期財政フレームをしっかりと打ち立てていただきたいと思います。 残り時間でございますけれども、障害者施策についてお伺いをしたいと思います。 政府は、障がい者制度改革推進会議を開いて今新たな障害者施策の在り方について議論を進めておられますし、マニフェストでも制度の谷間をなくすことということを障害者施策の目指すところとして挙げられておられますが、制度の谷間といえば、私は、その最たる該当者と言えるのが常時医療的ケアが必要な重症心身障害児とその家族ではないかと思っております。 超重症児あるいは準超重症児というような分類にも該当するこの子供たちというのは、寝たきりか、あるいは起きても座るところまでというような状態が多く、人工呼吸器を付けていたり、あるいは気管を切開していて常にたんの吸引が必要であったり、経管栄養を必要としていたり、あるいは導尿が必要であったり、とにかく常時医療的ケアを含む介護を必要としております。 こうした子供たちはNICUあるいは小児救急医療の急性期治療を経て施設あるいは在宅での生活に移行していきますが、この重症児が在宅で生活するためには大変な家族の介護の負担が必要であり、厚生労働省も研究班の方で、この医療的ケアが常時必要な重症児についての調査、家族の介護負担についての調査というものを行っているというふうに伺っております。 障害者の権利条約を批准しようとしておられます現在の政府のことでありますから、当然のことながらこうした超重症児の、医療的ケアが必要な子供たちが地域で暮らしていけるということについて後押しをしようというお考えがあるんだろうと思いますけれども、現実に医療的ケアを必要とする子供たちが在宅で暮らしていこうとするための地域での支援というものはなかなか整わない状態でございます。 その一つの理由というのが、医療的ケアを進んでやってくださる訪問看護師さんあるいはヘルパーさん、極めて限られております。ましてや保育士さん、ほとんどいらっしゃいません。学校に行く前の子供たち、三歳からは幼稚園のような、養護学校の幼稚部のようなところでも、日中預かって集団の生活をできるというところありますけれども、〇—三歳児でそういったところを探すのは非常に厳しい状況になっております。単に医療的ケアの分類ということだけではなく、そのケアの責任をどこまで負えるかということを考えると、経験がある看護師さんでもしり込みをしてしまう、安全に預かることができないと言って断られてしまうというような状況が起きております。 しかしながら、大臣にお考えを伺いたいのですが、在宅で見られる子供を地域での介護や看護の体制が整わないがゆえに施設に残さざるを得ないと、こういう選択を大臣はさせるおつもりなのか。それとも、今後、地域での介護や看護の体制を整えていくことによって、今在宅で見られる子供たちをそのまま在宅で見られるような、家族の負担の軽減も含めての体制を整えていくおつもりがあるのかどうか、まずそこのところのお考えを伺わせていただけますか。
○国務大臣(長妻昭君) 私も、今月、新潟県の長岡療育園というところ、これは重症心身障害児の施設でございますけれども、そこにお邪魔をしていろいろお話をお伺いをしてまいりました。 今御指摘いただいた点は、やはり在宅でできる限り過ごしていきたいという御本人あるいは御家族の希望を持っていらっしゃる方が、それがかなえられるようにするということは非常に重要なことだというふうに思います。 ただ、今御指摘いただきましたように、訪問看護あるいはそれにかかわるホームヘルパーの業務としていろいろな、たんの吸引や胃瘻の処理等々、特にこのたんの吸引等の御要望というものもあり、検討課題というのはあるわけでございますので、それについては我々も問題意識を持って、御自宅で過ごせるような形に進めていきたいというふうに考えております。 そして、やはり御要望も強いのは、通所通園事業を法制化してほしいと。御自宅から施設に通っていく方々、そういう御希望が、施設にずっといないで御自宅で、施設に必要に応じて通所するという御要望もあるわけでございますので、それについて法制化をしてほしいという御要望もございます。これについては、国会議員各位の御尽力で議員立法というのも提出をされ、衆議院は通過をしているところでございます。 いろいろな問題がありますが、端的に言いますと、やはり在宅を支援する体制というのを総合的に整備するという必要があるという認識は持っております。
○丸川珠代君 通所サービスについての法制化というのは、私どもの中でもほぼ合意を見ているところではないかと思いますので、これについては国からも財源面を含めたしっかりとしたバックアップをお願いしたいと思います。 あわせて、二点お伺いしたいと思いますが、長妻大臣は医療的ケアに関して踏み込んだ発言をされたことが報道されております。 五月十五日の「みんなの介護保険」意見交換会というところで、たんの吸引などの医療行為の一部を介護職員が行うことについて、現在のような通知ではなく、法律で認めることを検討するという考えを示されたということでありますが、これまで医療的ケアが、特別養護老人ホームであるとか、あるいは養護学校の教員が看護師の指導の下でというようなことが認められてくるその途上というのには、必ずモデル事業でまずそれが本当に可能かどうかというのを確認するというプロセスがございました。この重症児の在宅ケアの分野でもこうしたモデル事業を進めるというようなことはお考えにはなられていないのかどうかという点が一点。 それから、今般議論をされております障害者自立支援法の見直しの中で、この見直しの方向性というのは、負担の在り方について根本的な考え方をちゃんと変えるのかどうかという点について、二つお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) まず、在宅でおられる障害者の方々について、例えば、ホームヘルパーさんが、たんの吸引あるいは経管栄養、胃瘻等ありますけれども、そういうことについてモデル事業ということのお話がございました。これについては、モデル事業を実施を検討して、その中身を見て、具体的にそれをどう解禁していくのかということについては検討していきたいというふうに考えております。 そして、法的な検討でありますけれども、私が申し上げたのは、あのときは主に介護保険の介護の分野でのお話を申し上げたところでもありますけれども、その分野につきましても、今は特養の職員に限って今年の四月から一定の要件で胃瘻あるいはたんの吸引などをやっていただけるような通知を出させていただいておりますけれども、これについて、例えばそれを、範囲をホームヘルパーあるいは障害者の御自宅にお邪魔する支援をしていただく方々に広げていくということになりますと、やはりその法的措置というのも視野に入れた検討が必要ではないかというふうに考えています。
○丸川珠代君 今、重症児の在宅ケアについて、医療的ケアのモデル事業について検討したいというようなことをおっしゃっていただいて、大変有り難いことでございます。 こうした超重症児あるいは準超重症児を抱えながら何とか暮らしている一人親家庭という、本当にもう大変な状況で暮らしております。今の仕組みでは家族の支援を前提にしなければ暮らしが成り立ちませんが、一人親世帯というのは親が働かなければ生活が成り立ちません。 私の地元にも、三歳になる子供さんがいらして、下にも子供がいる。下の子供は健常者なんですが、上の子供にもう付きっきりで、低酸素脳症のために原因不明の四肢のけいれん等があり、やっと安定した状態になったけれども、リハビリのために週に数回病院へ行かなければいけない。シングルマザーであり、両親も離れて遠くで暮らしていると。区役所に相談したら、家で内職してくださいと。一本十円の造花作ってください、ローションパックを箱詰めしてくださいと。でも、彼女はそれまでJBICに勤めておられて、普通にもし八時間働きに行くことができれば、家族二人、子供二人を養ってもシングルマザーで食べていける、だけど、その八時間働く前提が成り立たないがために生活が立ち行かない、こういう状況に陥っております。 もちろん家族がまずそばにいることは大切なんですが、家族だけしか頼りにできないという今の仕組みを何とかうまい方向へ変えていけるように、大臣にも是非御支援を賜りたいと思います。 御意見ありましたら、一言お伺いしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今のお話は、一人親家庭への支援ということで、しかも障害者のお子さんを持っておられると。これはもう大変一人親家庭の中でも厳しい状況に置かれているというふうに考えておりますので、今申し上げたような在宅支援あるいは施設の拡充なども含めて、特にそういう御家庭には手厚いサポートが必要であるというふうに考えています。
○丸川珠代君 具体的に是非お願いをしたいと思います。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、木庭健太郎君が委員を辞任され、その補欠として弘友和夫君が選任されました。 ─────────────
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は一般質問ということで、雇用対策、引きこもり支援、また障害者施策に関しまして大臣にお聞きを申し上げたいと思います。 まず、雇用対策に関しましてお伺いをしたいと思います。 鳩山内閣が昨年の十月の二十三日に発表いたしました緊急雇用対策事業、これは平成二十一年度中に十万人の雇用を創出すると、こういうことで昨年進められたわけでございます。私は昨年十一月十九日のこの委員会におきましても、この緊急雇用対策につきまして、その十万人の根拠ということをお聞きをさせていただきました。その結果は、緊急雇用創出事業の前倒しで約三万人から四万人分、また緊急人材育成支援事業で六万人から七万人程度、これを足して十万人ということをお答えをされました。 まず、三月末でこの平成二十一年度終わっておりますので、平成二十一年度中にどれくらいの雇用が創出されたのか、雇用対策の実績に関しまして大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) まず三つ申し上げますと、緊急人材育成支援事業、これは基金訓練でございますけれども、二十一年度において十万人分の訓練定員の確保を目標に取り組み、結果としては、訓練計画を認定した訓練コースの定員数は十二万二千五十八人というふうになっております。そして、もう一つは中小企業等雇用創出支援事業でありますけれども、これについては、一定程度企業で実習をしていただいて、その後、常用雇用で雇い入れた事業主へ助成を行っていくというものでありますが、これについては開始者が二万百五十六人。そして、長期失業者等支援事業でありますが、これは、一年以上職をずっと探しておられても職がないという方についてかなり手厚いコンサルタント的なサポートをするということで、開始をされた方が五千三十三人おられるということであります。 そして、先ほど申し上げました基金訓練でありますけれども、平成二十一年の十二月末までに修了した訓練の修了三か月時点の就職率というのは五九・三%というふうになっております。
○山本博司君 大臣、受講の申込者、定員を含めて十二万人ということでございますけれども、受講が終わった方は何人でございましょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、今の時点で把握している受講者数というのが四万三千八百三人であります。
○山本博司君 ちょうど昨年、菅副総理の発言は、この十万人の雇用創出でGDPを約〇・一%の押し上げ、三千億円の経済効果が上がると、このように言われたわけでございます。十万人の雇用創出で年間三百万、お一人、その算出で三千億円ということでございました。受講者が今約四万三千人、実際、そこから先ほどの五十何%ということですから、現実、雇用に結び付いたということになりますと更に少なくなっているということでございまして、現実的にどれだけ、じゃ菅副総理が言われたこの経済効果が上がったのかといいますと、大変甚だ疑問であるわけでございます。 この四月の完全失業率五・一%、三百五十六万人が今失業されているわけでございます。また、有効求人倍率も〇・四倍、依然として厳しい雇用情勢が今ずっと続いております。大学等を卒業してもなかなか就職先がないという学卒未就職者が二十一万人もいるわけでございまして、雇用調整助成金を活用している人も百四十八万人でございます。何とか雇用は維持されておりますけれども、新しい仕事がないために休業状態から抜け出せないと。そうした大変厳しい状況の中で、更なる景気回復策とともに万全の雇用対策が十分取られるわけでございます。前政権の平成二十一年度の第一次補正予算では、この緊急人材・就職支援基金、七千億円この基金をつくりまして、平成二十三年まで向こう三年間の雇用対策ということで進んできたわけでございます。しかし、その後の補正予算の執行停止によりまして、一部基金約三千五百三十三億円の返納があって今現在にあるわけでございます。 こうした中で、この緊急人材・就職支援基金の中にあります先ほど言いました中小企業等雇用創出支援事業、長期失業者等支援事業を基金から取り出して平成二十二年度からは予算措置をしているわけでございます。これは一体どういった理由からそうなったんでしょうか。また、事業量の規模というのは基金のときと比べて減ったのか、変化があるのかどうか。この点に関しましてお示しをいただきたいと思います。
○大臣政務官(山井和則君) 山本委員にお答えを申し上げます。 緊急人材育成・就職支援基金で実施していた今お尋ねの中小企業等雇用創出支援事業及び長期失業等支援事業については、平成二十一年度第一次補正予算の執行見直しの中で、このとき私たちも、原則というのが鳩山総理から出てまいりまして、基金事業は原則として執行停止を行うということにされておりましたことから、これに従いまして平成二十二年度以降の分の予算については国庫返納をいたしました。 一方、厳しい雇用失業情勢が続く中で求職者の就職を支援することから、これらの一定の事業は役割を十分に果たしているということから、実習型雇用支援事業及び長期失業者等支援事業について平成二十二年度予算に所要の予算を計上し実施しました。 お尋ねの規模に関しては、この事業については、実習型雇用支援事業の方は、平成二十一年度は約二万人、平成二十二年度は二万四千人、長期失業者等支援事業については、平成二十一年度は七千人、平成二十二年度は約一万一千人とそれぞれ拡大をいたしております。
○山本博司君 これも基金でやるのと予算措置でやるのとどんな違いがあるのか。前政権でやってきたこと、これをすべて一回チャラにして廃止にしてまた同じ事業を現政権でやる、これ自体もこれはパフォーマンスだと、こういうような指摘もあるような形もありますけれども、現実な部分、本当に課題があるのではないかと。今大変この雇用というのは厳しい状況であるわけでございまして、この雇用を守るという観点から、その予算を十分確保しながら着実に進めていくということが大変大事ではないかと思うわけでございます。 そこで、この中小企業等雇用創出事業についてお聞きをしたいと思います。 この中小企業等雇用創出支援事業の中にあります実習型雇用支援事業、これが要件もそれほど厳しくない形でございまして、また、実習型雇用の奨励金で月額十万円、正規雇用の奨励金で百万円と金額もある程度ボリュームがあるということで、中小企業を始めとする新規の雇用を考えている会社にとりましてこれは大変魅力的な支援事業でございました。 しかしながら、この五月十日からこの取扱いが変更になりました。変更の内容というのは、対象となる求職者の重点化と、こういうことになっておりまして、これまでは希望する職種等に関する職務経験のない者ならばだれでも応募ができたわけでございますけれども、これが先ほどの緊急人材育成支援事業による職業訓練を修了後一か月以上経過をしてかつ希望する職種に関する職務経験がない方、このように規定がされまして、一般求職者を対象から外しております。また、求人につきましても、実習型雇用専用求人としての受付となっておりまして、求人検索パソコンとかハローワークのインターネットサービスでの公開は行われておりませんので、求人情報が求職者の目に触れるチャンスもなくなってしまったわけでございます。 こうした取扱いの変更を年度の途中でいきなり行って、事前の説明も全くなかったために、こうした実習型雇用を実施しようと中小企業の方々、事業者の方々からは困惑の声というのが今たくさん上がっております。 そこでお聞きをいたしますけれども、なぜこのような見直しをこの時期に、雇用情勢が厳しい時期に行ったのか、こうした見直しでどんな効果を得ようとしているのか、分かりやすくお答えをいただきたいと思います。
○大臣政務官(山井和則君) 山本委員にお答えを申し上げます。 同じ趣旨の苦情、問い合わせというのは私のところにもたくさん来ておりまして、例えば厚生労働省に対するメール、国民の皆様からのメールというところにも苦情は来ておりまして、私たちもそれに対して申し訳ないという気持ちを持っております。 これはどういうことかといいますと、この実習型雇用支援事業、これは景気回復、そして雇用支援ということの一つの柱として従来より公共職業安定所長が支援が必要であると認めた対象者の紹介を行っていたものでありまして、山本委員が御指摘のように非常に幅広く今まではやっておりました。ところが、この四月に申込者が急増いたしまして、例えば二月は三千六百四十六人、三月は五千七百六人だったものが、四月には七千四百七十一人と。昨年の概算要求の時点の例えば八月では百三十一人、九月は千六人、十月千四百一人、昨年の年末の十二月でも二千五百五十六人と、そういうようなことでしたが、どんどんどんどん増えていって、結局、二万四千人分の予算措置を今年度しておりますが、四月一か月で七千四百七十一人と、その四〇%がもう消化されてしまうという事態になりました。 この理由に関しましては、雇用失業情勢が比較的回復してきている中で、やはり中小企業の中でも是非この制度を利用したいという思いを持って来られる方が増えてきたことと、もう一つは、昨年八月からスタートした制度で、やはり八か月たって制度の周知も非常に行き渡ってきたと。 ある意味では有り難いことなんですが、やはり、今回の制度の予算消化が、四月一か月でその申請者が四〇%になってしまったという中で、私たちも非常にこれは苦しい選択ではあったんですが、よりこの制度の趣旨が必要な方に重点化せざるを得ないと。そうしないと、このまま行くと、もう四月、五月、六月ぐらいですべての事業が予算がなくなって終わってしまうということになりかねませんので、そういう中で今回はその要件を絞らせていただきまして、基金訓練の修了者の中に、訓練を修了したものの経験不足等によりなかなか就職に結び付けない方もおられるため、その方々の再就職支援として本事業を重点的に活用する必要があるというふうに考えました。 限られた予算の中でもより効果的、効率的な事業を実施するためこの対象者をこのように絞らせていただいて、対象者に対して十分なキャリアコンサルティングを実施し、特性等を見極めた上で個別に職業紹介を実施したいというふうに考えております。 ただ、山本委員もおっしゃいましたように、非常に急な変更で、現場に対して御迷惑、混乱を与えましたことに関しては本当に申し訳なく思っております。
○山本博司君 やはり大変評価のあるこの事業、やっと景気を含めて中小企業が採用をしようというふうに思ってハローワークとか様々な形で今行っていらっしゃるわけですよね。ところが、もう事前説明も一切ない。ハローワークに行ってもこれはもう廃止されたんですとか、中には、駆け込みがあるといけないからもう事前には説明しなかったんだとかという、ハローワークで言われる方もいらっしゃるということで、やはり今この入口をずっと狭めてしまっている状況なわけですよね。事業者の方も求職者を探したい、また仕事を求めていらっしゃる方々もそれを利用したい、そういうことであれば助成額そのものを、今百万円という形でございますけれども下げていくとか、いろんな工夫が考えられないのかということを思うわけでございます。 また、ハローワーク等での対応ということも、これもそれぞれの現場によって先ほど言いましたような形で違いがございます。ハローワークの方々は一生懸命もう御努力をされているわけでございますけれども、全国でやっぱり均一な情報提供ということも大事だと思いますけれども、この点、いかがでしょうか、こういった改善も含めて考えはないんでしょうか。
○大臣政務官(山井和則君) 山本委員にお答えを申し上げます。 確かに山本委員がおっしゃいますように、まさにこれからこういう施策のニーズが非常に高まってまいりますので、この実習型雇用支援事業のみならず、やはりこれから雇用促進のために、新卒者の支援の事業も今回一か月から三か月に延ばしましたが、あらゆる形で中小企業や現場の方々の雇用の支援ができるように改善の余地はないのか、そのことをまた検討させていただきたいと思います。
○山本博司君 是非とも、大臣、この雇用という問題、大変厳しい今の状況の中でこの改善も含めて検討していただければと思います。 それで、雇用対策に関してもう一問お聞きをしたいと思いますけれども、今雇用環境は大変厳しいということで、これは大都市圏よりも地方の方がもっと雇用環境は大変厳しい状況でございます。三百五十万人以上の完全失業者がいる中で、やはり大規模な雇用創出策といいますか、そういったことが今求められているんだと思います。昨年、補正予算十五兆四千億円ですか、これを前政権でやりまして、その基金というのが今様々な形のものがやっぱり生きているというところもあるわけでございまして、ところが、先月二十八日に予定されておりました政府と労働界、産業界が雇用政策を話し合う雇用戦略対話、これが普天間をめぐる政権内の混乱で行われていないわけでございます。 この政権内の混乱自体が国民の雇用と暮らしに大きく影響してしまう、これはとんでもないことでございまして、やはりこの雇用対策というのは成長戦略の柱でもございますし、危機感を持って、大臣、対応していただきたいと思います。 大臣の雇用対策の決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) やはり成長戦略と雇用ということでいうと、本当に即戦力になる、あるいは長期的に有為な人材というのはどう育てていくかということが非常に大きな能力開発、職業開発のテーマでもあります。そういう方々がおられれば、企業が採用を控えようと思っていても、その方を雇うことで右下がりの企業が右上がりになると、これこそが成長戦略でもあるというふうに考えておりまして、まずは職業能力開発、これについて見直していくということが一点。 そして、この雇用対策ということでありますけれども、これについては、四月の完全失業率あるいは有効求人倍率、数字は若干悪化をしておりまして、持ち直しの動きというのは全体的には見られますけれども、依然として厳しいという認識をしております。 一つ大きいのがこの雇用調整助成金でありまして、四月の対象者では約百四十九万人がこの助成金によって、社内で休業の手当を補助をするというようなものの利用者が非常に多いということで会社の外に失業者が出るということを一定程度防いでいるんではないか、あるいは、今回、口蹄疫が発生をいたしましたけれども、その周辺の食肉加工等については、要件をそういう方々が受給しやすいようにもさせていただいているということもございます。 そしてもう一つは、成長が見込まれる介護、福祉、医療、通信分野、この就業を促進するために職業訓練の拡充、雇用創出に取り組んでおりまして、今年度は合計で三十万人を超す訓練の定員を確保していこうというふうに考えております。あるいは、第二のセーフティーネットということで、家がなくては職を探すということもままなりませんので、住宅手当というのも要件を緩和をしていくと。あるいは、ハローワークは職探しだけではなくて、住宅・生活支援アドバイザーを置いてそういう生活面の相談にも乗っていくと、こういうようなことも含めて総合的に対応していきたいと思います。 最後に、先々月から雇用保険の適用範囲を雇用見込み六か月以上から三十一日以上に拡大をいたしました。この措置によって、推定すると新たに二百五十五万人の方が雇用保険の対象者になるという見込みでもございまして、基本的には、対象事業所にお手紙を出してこういう制度が四月から始まりましたということを周知をしておりますけれども、更に周知徹底を図って、雇用の安定、雇用の下支えというのも図っていきたいと思います。
○山本博司君 ちょっと余りぴんとしない形でございますけれども、雇用の部分、大変大事でございますので、また改めて質問をさせていただきたいと思います。是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、引きこもり支援に関しまして質問をさせていただきたいと思います。 この引きこもり関係の支援に関しましては、この委員会におきましても、平成十九年の十二月、また平成二十年にも質問をさせていただきまして、実態把握とともに総合的な政府一体となった対策の確立ということの必要性に関しまして訴えさせていただいた次第でございます。 全国に数十万から百万人とも言われておりまして、全国引きこもりKHJ親の会では、平均年齢がもう三十歳を超えているというようなことの調査もございます。東京都の平成二十年二月の実態調査では、都内の引きこもりは十五歳から三十四歳以下で約二万五千人、そのうち三十歳から三十四歳が全体の四三%を占めて、家族の方々も大変もう本当に厳しい状況もございます。 私も、四国の香川、愛媛、徳島とか、また中国の広島等にも、そうした親の会の方々ともお会いをさせていただいております。やはり、親の会の方々、両親、大変高齢化をしております。様々、引きこもった中で家庭内暴力があったりとか大変厳しい状況の中で、この親亡き後ということも心配されているわけでございます。 そうした中で、今回、厚生労働省の研究班、三年間掛けてこの引きこもりと精神疾患に関する実態把握と研究ということを進めてこられております。ひきこもりの評価・支援に関するガイドラインを作成されたとのことでございますけれども、その概要に関しましてまず教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(山井和則君) 山本委員にお答えを申し上げます。 引きこもり、私の知り合いの方にも何人かおられまして、今御指摘のように、本当に御本人のみならず御家族の御苦労というのは大変なものがあるというふうに私も承知をしております。 こうした方々への支援の強化のため、今般、支援に当たる専門家を対象とした標準的な指針であるガイドラインを公表したわけでありますが、その研究班においては、相談に来られた方の面接調査を行ったところ、引きこもりには気分障害や発達障害など様々な背景があることが分かったことから、それに適した支援が必要であるということが示されております。 具体的には、引きこもりの長期化を防ぐための視点としましては三つありまして、一番目に、身近な地域にある引きこもりに対する支援機関をふだんから住民向けに広く周知しておくこと、二番目は、家庭への訪問を行うアウトリーチ型支援をタイミングよく開始すること、三番目には、家族が引きこもりの本人に来談、受診を説明しやすくなるようなアドバイス、ガイダンスを継続することというようなことがポイントとなっております。 このガイドラインについては、都道府県の精神保健福祉センターや、一部の都道府県に配置されているひきこもり地域支援センター等の専門機関に配付したほか、厚労省のホームページでも公開しており、また医師、看護師等を対象とした研修でも活用することとしております。
○山本博司君 このガイドラインによりまして、今までの定義から、今言われたように精神疾患とか発達障害とかという形のケースもあるということで、しっかり留意をしてということでございます。 こうした引きこもりの支援ということになりますと、子ども・若者育成支援推進法、この四月から施行されたわけでございます。それで、内閣府の泉政務官に質問させていただきたいと思いますけれども、ニート、引きこもり、不登校、発達障害などの精神疾患など、子供、若者の抱える問題、これが深刻化する中で、この子ども・若者育成支援法が整備されたと思います。この推進法の現状と取組ということで教えていただきたいと思います。 特に、子ども・若者地域協議会、また、子ども・若者総合相談センター、この役割と現状ということで、今後の引きこもり支援の施策にも影響があると思います。特にアウトリーチ、先ほどのアウトリーチということもございましたので、その支援状況も併せてお答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(泉健太君) 御質問ありがとうございます。本当に大事な御指摘をいただいていると思います。 四月一日からこの推進法ということでありますけれども、例えば十九条には子ども・若者支援地域協議会ということが書かれております。あるいは十三条には子ども・若者総合支援センターということの整備を書かれているわけですが、これ、基本的には努力義務で、自治体はそれを置くことができるというふうになっております。大変財政が厳しい中で、必ずしもそういった予算を我々満足いくほどに確保されていないという現状はやはり否めないのかなというふうに思いますが、今内閣府としましては、やはり積極的な働きかけをしていきたいというふうに考えております。 やはり、今までのお話をお伺いをしても、例えば矯正ですとか更生保護みたいな、あるいは心理相談ということでいけば法務省もかかわってくるだろうし、あるいは先ほど先生御指摘になられた精神面というアプローチであれば当然厚生労働省、そしてもちろん学校関連ということであれば文部科学省、それがうまく結び付いて地域協議会という形になっていかなくてはいけませんので、現場においての連携を呼びかけていくということが大事だと思っています。 具体的には、まず、先ほど御指摘ありましたアウトリーチにつきましては、今年度からNPOなど民間支援団体の職員を対象にして研修を創設いたしました。この研修が、今年でいいますと、まず基礎的知識習得のための講義研修が、今年の七月、まず東京で行われます。民間団体等における実地研修、これを九月以降に二週間から四週間掛けて各地で実施をすると。そしてまた、そういった様々な研修や体験を共有する研修受講者等々が更に事後研修をするという研修を来年の二月か三月ぐらい、まあ今年度中にそういった取組をしていきたいと考えています。 あともう一つ、協議会の設置状況ですが、今年度中に設置を予定しているところが、既に設置をしているところも含めてでいいますと、都道府県でいいますと六県、そして、いわゆる政令市等でいいますと四市ということになっております。二十三年度中でいきますと一県三市が追加をされるということで、正直言いますと、更に広がりを持っていかなくてはいけないかなというふうに思いながら現在見ております。
○山本博司君 今の状況でございますけれども、やはりこの地域支援協議会、また総合相談センター等、地域で、特に市町村等での役割ということでは大変大事でございます。今、引きこもりの方々にとっても大変大事でございますので、更に推進をお願いしたいと思います。 政務官、時間、結構でございますので。 それで、このガイドライン等の中でも、引きこもりの方々の早期発見、また引きこもり状態にある本人とか家族の方々の相談支援、この役割を担うのがひきこもり地域支援センターということでございます。私もこの点に関しまして質問をさせていただきまして、今やっと都道府県の中でも二十数か所設置をされたということを聞いております。 やはりこれは大変大事な部分でございまして、先日私も高井政務官の地元の徳島に行かせていただきまして、四月一日からこの徳島でもひきこもり支援センターが設置をされまして、実際そこで活動をされているわけでございます。大変これは有意義な部分でございます。 ただ、残念ながら、この一か所の予算は三百七十六万円、本来七百万ぐらいの形が使えるわけでございますけれども、地域によってはまだ現状厳しい状況もございます。四国では香川県とか愛媛県は財政的にも厳しい状況ですから、必要性が分かってもまだ設置ができていないという状況もございます。 そこで、このひきこもり地域支援センターの設置状況と拡充策ということで大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) この引きこもりの方々でありますけれども、全国で今推計しますと約二十六万世帯ということで、本当に個々の状況を見ますと大変これは御家族も含めて御本人も含めて非常に深刻な状況でございまして、何とかサポートを強化する必要があるというふうに考えております。 ひきこもり地域支援センターは今全国で三十一都道府県・指定都市で整備されておりますけれども、そのうち二十四がこれは国の補助が出ているものであるというふうに考えております。これについては五月の二十七日に、このガイドライン公表後に、二十七日に自治体の引きこもりの関係を御担当している担当者にガイドラインを周知をして、今後もセンターの整備を推進して地域の対策を充実していきたいというふうに我々としては考えているところであります。 やはり一つのポイントとしては、訪問支援、アウトリーチとも言われておりますけれども、そこが重要ではありますが、ただ、人手が必要であるというようなことでなかなか整備が行き届いているというわけではありませんけれども、今後とも現状を把握をしながら必要な施策を進めていきたいと考えております。
○山本博司君 是非ともお願いをしたいわけでございます。 このひきこもり地域支援センター、現実的にはやはりそこで、一つの大きな拠点ということで、相談から始まりまして、実際、アウトリーチ、現状的にはアウトリーチができていないのが状況でございます。ただ、横浜市は単独で一億円の市の予算が付くことによりましてかなりアウトリーチが進んでいるということもございますけれども、ほかの地域ではまだまだでございます。 そういう意味で、今三十か所以上あるわけでございますけれども、その連携も含めてお願いをしたいと思います。 先日お伺いしたところの要望では、このセンターの連携といいますか、センター間の情報がなかなかないということを言っていらっしゃいました。ほかのセンターではどういういい事例をされているかということも含めて、センター長会であるとか、またコーディネーターの方々の連携とか、こうしたことも含めて進めていただきたいと思います。 また、地元でもそうした財源がないということからなかなか難しい面もございますので、この地域支援センター、大変重要性があるということで推進をお願いをしたいと思います。 この点に関しましてはいかがでございましょうか。
○国務大臣(長妻昭君) やはりそれぞれ、全国三十一というセンターがあるわけでありますので、それぞれ効果が上がった事例というのを厚生労働省で教えてもらってそれを全国で共有するようなそういう取組を、今御指摘もいただきましたので、更に進めていきたいというふうに考えております。 あとは、このセンター、今のお話とも関連するんですけれども、どういうところに人、物、金を集中をしたらいいのかということについても、もう少しめり張りを利かせて取り組む必要もあるんではないかと考えておりますので、それについても現状把握をして検討をしていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非更に強力な推進をお願いしたいと思います。 最後に、障害者施策に関しましてお聞きをしたいと思います。 今回、障害者自立支援法の改正案が衆議院から送付されて、この後審議がございますけれども、その中でも発達障害の方々の支援の対象を明記されております。また、それ以外にも障害児の支援とかグループホームの家賃助成、大変障害者団体の方々も是非やっていただきたいという強い要望もあるわけでございます。 そういう中で、この発達障害者の方々の支援ということでは、平成十四年の文科省のサンプル調査では小中学生の生徒の約六・三%、六十八万人というふうにも言われておりまして、大人など含まれておりませんから、百二十万人以上いるとも言われているわけでございます。そういう中で、この厚生労働省の平成二十二年度予算は十二億六千万円と、ほぼ同じ金額でございます。まだまだ予算が少ないのではないかと思うわけでございまして、乳幼児から成人期までこのライフステージごとの支援というのは大変大事でございます。 大臣に、この発達障害者支援に関する決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これも大変大きな問題でございまして、この発達障害については障害者の範囲に含まれるということを、これも国会議員各位の御尽力で議員立法がございまして、衆議院を通過をいたしましたけれども、その法案にも障害者に発達障害については範囲に含まれるということが明記をされていることになるというふうに聞いております。そういう意味でも、我々としては更にそのサポートをしていかなければならないというふうに考えております。 これは、今モデル事業を通じて標準的支援手法の確立を目指していくというような事業、これ成人期に重点化しておりますけれども、これにも力を入れ、あるいはこの発達障害の親御さんがほかの方の相談に乗るペアレントメンターという育成事業なども力を入れて、きめ細かく地域も含めた御家族を支えていくという体制を拡充をしていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非ともよろしくお願いします。 それでは、高井政務官、済みません、最後になりました。 個別の問題でございますけれども、特別支援教育という面で、この支援員ということの拡充ということが地方によってばらつきがあるということもございます。また、先日、鳥取に参りまして、定時制通信教育、高等学校の、そこに行ってお話を聞きました。約一五%が学習障害の、発達障害の方が多いということで、こういう方への対応、大変厳しいということでございまして、支援員を高等部でも付けていただきたいと、こういう点の要望と、もう一つは、全体的な特別支援学校の教室が足りない。これは何度もそういう指摘をされていると思いますけれども、やはり都内でも一学年三十八名から倍の七十名というような形のところで大変厳しい状況でございます。 この二点に関しまして最後にお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(高井美穂君) 山本委員はチャレンジドの方々への深い御理解に基づく御支援を今まで続けてこられて、本当に敬意を表したいと思っております。 御指摘の件でございますけれども、現在、高等学校における発達障害のある生徒の在籍数というのは、全国データ等はございませんけれども、ニーズは大変増えてきていて、本当に支援員の拡充配置というのは大変大事なことであるというのは私どもも強く認識しているところでございます。 そして、現在は、学校における日常生活の介助や学習活動上のサポートなど、障害のある児童生徒に必要な支援を幅広く行うための特別支援教育支援員の配置に係る経費というものについては、平成十九年度から公立小中学校の地方財政措置が開始をされているところであります。高等学校につきましては、現在、各自治体の自主財源によって配置が行われているところでございますが、平成二十一年度は全国で十六都道府県、二百十九人が配置を活用されているというところでございますが、御指摘のとおり、まだまだ少ないと思います。 そして、文部科学省の中で、特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議高等学校ワーキング・グループ報告というのが平成二十一年の八月二十七日に出されておりまして、この中に、高等学校における専門性ある支援員の配置に係る財政措置の必要性も提言をされていることでもございますし、委員からの御指摘もございますので、これから全国的な配置実績等を勘案しながら障害のある児童生徒に対して適切な支援がなされるように努力をしていきたいと思っています。 そして、特別支援学校の教室不足のことでございますが、現状は、平成二十一年の二月にアンケート形式で聞き取ったところではありますが、全国で約二千八百教室程度が不足しているというふうに回答をいただきました。そして、二十一年度の当初予算及び補正予算によって約千八百五十教室の教室不足が解消されたということになりましたけれども、全国的にはいまだ九百四十五教室分が不足しているというのが現状でございます。 文部科学省といたしましても、この対応について都道府県に対して適切な取組を求める通知を出すとともに、今後新たに発生する教室不足と併せて、地方公共団体、地域、現場のニーズをきちんと踏まえた上で計画的な整備が行われるように努力をしていきたいと思っております。
○山本博司君 終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 五月十一日のこの委員会で、私、入院中の患者が他院に受診した場合の診療報酬の削減と投薬制限の問題について質問をいたしまして、これは政府の方も問題点を認められました。長妻大臣も、これはよく問題点を調査していきたいというふうに答えたんですけれども、その後もいろんな情報が寄せられております。 この問題について、例えば、扱いが限定されているような薬については外来側の医療機関の処方せんでよいというふうに政府は答弁もしたし説明をしてきたんですけれども、少なくとも私どもの得ている情報では、北海道、東北、四国、九州の厚生局では、これは本省に問い合わせ中ですから答えられないという対応をしております。政府の答弁のような対応をしているところは一つもありません。それから、青森の事務所に至っては、これは分からないので基金に聞いてくれというような対応をしているというんですね。 大変現場は混乱しておりますし、政府もこの診療報酬の改定の問題点は認めておられるわけだから、私は、やっぱりこれ、直ちにこの改定は撤回、少なくとも凍結をして現場の混乱を抑えるという対応を取る必要があると思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては前回も御質問をいただいたところでありますけれども、今の薬剤の処方は原則として入院医療機関で行うこととしているという、この出来高病棟に対する措置については、これは本当にいろいろな御指摘がございますので、中医協で六月か、若干ちょっと延びるかもしれませんけれども、そのぐらいの時期をめどにこの規定をなくしていく方向で検討をしていきたいと思っております。
○小池晃君 規定なくすということは私重要な答弁だというふうに思いますが、六月まで、六月、あとどのくらいか分かりませんが、直ちにやっぱり、そうであればこれはいったん凍結をするという手だてを政府の方で打っていただきたいということは重ねて申し上げたいと思いますが、中医協も含めて、これは規定をなくすということで是非やっていただきたいと思います。 それから、医療関連業務の派遣問題をちょっと取り上げたいんですけれども、二月二十三日の民主党の厚生労働省政策会議で、労働者派遣法の専門二十六業務に医師などの医療関連専門職を加えるべきだという意見が出されておりまして、そのときの厚生労働省側の発言は士業についての適用除外については触れているんですけれども、医療関係専門職の派遣の是非については厚生労働省側の発言は出ておりませんでした。 そこで、安定局長に、改めて医療関連業務に派遣を禁止している理由を簡潔に御説明ください。
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。 医療関係業務への派遣を原則として禁止している理由でございますけれども、第一に、病院等が事前に面接などができない派遣労働者を受け入れますと、医師や看護師など連携して患者の治療に当たるチーム医療の構成員に派遣会社の都合によって差し替えられる者が含まれることになります。そのためにお互いの能力把握や意思疎通が十分になされずチーム医療に支障が生ずるおそれが強いこと。第二に、生命や身体にかかわる医療関連業務につきましては、その業務の適正の確保につきまして慎重を期する必要があることということでございます。
○小池晃君 私は今の禁止理由は妥当なものだと思うんですが、与党の中に一部ではあれ医療関連業務を専門業務に加えろという解禁論があることに危惧を覚えております。 大臣にお聞きしますが、医療関連業務を適用除外とする立場、大臣、変わりありませんか。
○国務大臣(長妻昭君) 私としては、医療関連業務については労働者派遣の禁止業務でありますので、その考えを変えるつもりというのは現時点ではありません。
○小池晃君 もう現時点とは言わず、これはしっかりそういう立場でやっていただきたいと思うんですが。 医療関連業務については、これは原則は適用除外というふうにしながら、二〇〇三年に社会福祉施設における医療関連業務が解禁をされまして、二〇〇四年には医療機関の医師、看護師について紹介予定派遣に限っては解禁をされたという経過がございます。 そこで、厚生労働省に、この一部解禁以後、医療関連業務へはどれだけ労働者派遣されているのか。それから、医療関連派遣における派遣法違反は何件で何人あったのか、お答えください。
○政府参考人(森山寛君) 今先生御指摘のように、この医療派遣業務につきましては、例外的に紹介予定派遣等の形態で医療関係業務の派遣を行うことができるようになっていますけれども、この医療関連業務に従事する派遣労働者数については統計は取っていないところでございます。 一方、医療関連業務を含めまして禁止業務につきまして労働者派遣を行ったとして指導した件数は、平成二十年度において五十九件でございました。このうち医療関連業務につきましては、紹介予定派遣と称して看護師の労働者派遣を行っていましたけれども、実際には紹介予定派遣ではなかったなどによりまして九件指導を行っているところでございます。
○小池晃君 これは、二〇〇三年の医療分野における規制改革に関する検討会で、医療関連業務の派遣、一部解禁をするときに、これは医療事故などの懸念が強く出されたんですね。その場合に、実際に行われた場合の検証ということを求めていたという経過もございます。しかし、今の答弁にあるように、一部解禁以後、医療関連業務への派遣労働者の数も把握がされていないということであります。 大臣、これはこの二〇〇三年の議論に照らしても、やはり直ちに実態を把握するということが必要ではないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) その実態把握というのは、これはもう厚生労働行政で最も重要なものの一つだと申し上げておりますので、この今の労働者派遣、例外が医療関係業務については大きく三つ認められております。紹介予定派遣、そして、病院、診療所以外の施設、例えば特養などでは認められております。あるいは都道府県が必要と認めた病院等における医師の業務と。こういう大きく三つのカテゴリーがありますけれども、それぞれ具体的に何人程度の方がそこにおられるのかということについて、全件把握できるかどうかも含めて、あるいはサンプル的な把握になるのかどうかも含めて検討いたしますが、いずれにしても実態把握に努めていきたいと思います。
○小池晃君 きちっと実態を把握をしていただいて、専門業務は、今派遣法の審議、衆議院でも行われていますが、より厳格に絞り込むべきだというふうに私ども考えておりますし、新たな業務への拡大などということは到底許されないということも申し上げておきたいと思います。 それから、年金についてお聞きしたいんですが、障害年金、遺族年金の支給要件についてです。 これは一九八五年に特例が設けられまして、直近一年以上の保険料を納めていれば、受給要件を満たしていなくても、老齢年金のですね、支給されると。この特例は二〇一六年度まで延長されているわけであります。ただ、この特例の対象は六十五歳までということになっています。一方、二〇〇四年の年金改正で、厚生年金適用事業所に勤務する方については七十歳まで厚生年金への加入が義務付けられました。 そこでお聞きをしたいのは、直近一年以上まじめに年金保険料を払ってきた六十五歳以上七十歳未満の、いわゆる年金受給権を有していないような、そういう厚生年金の被保険者が例えば死亡した場合、あるいは障害年金受給できる程度の傷病を負ったりした場合、遺族年金や障害年金は受給できるんでしょうか、大臣。
○国務大臣(長妻昭君) 遺族年金、障害年金については受給要件があって、過去の三分の二の期間以上払っている又は直近一年払っているという要件でありますが、これについては、六十五歳以上七十歳未満の方については直近一年要件というのはございませんで、三分の二要件のみであります。
○小池晃君 この支給要件の特例が六十五歳未満の方にしか対象になっていないということで、実際に起こっているケースを紹介したいんですけれども、心筋梗塞のために六十七歳で亡くなった方、これ実際の例です。運転手をされていた方なんですが、最近十年以上はもうずっと欠かさず保険料を払っていたとおっしゃるんです。しかし、死亡時の加入期間の合計が二十四年六か月、受給権得るには六か月足りないのでこの妻は遺族年金を受け取れなかったんですね。あとわずか六か月だったのにと。厚生年金というのは、受給年限満たしていなくても、いざとなれば遺族年金、障害年金は出るということで思っていたんだけれども、これも出ないのかということで泣いておられるんですね。 こういう例が私どものところにも幾つも寄せられておりまして、これ、任意加入ならまだしも、七十歳まで厚生年金強制加入なわけでありまして、私は、まじめに払ってきたとしても、六十五歳未満と六十五歳以上で区別があるというのはおかしいと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) まず、これ経緯がございまして、昭和六十年改正で基礎年金が導入されまして、そのときに納付要件をいわゆる三分の二要件に統一をいたしました。そのときに、旧国民年金では直近一年要件というのが国民年金のみに認められておりましたが、三分の二要件に統一するということで、直近一年要件をこれはもう廃止をしていこうという議論もありましたけれども、これは不利益変更に当たるということで、これについては例外的に延長しようということで、かつ厚生年金にも認めると、こういう特例的な形で今日まで来ているということであります。そして、平成十二年度改正で六十五歳から七十歳まで被保険者資格が引き上げられるということになりまして、それについて直近一年要件をそこまで拡大しなかったという、こういう経緯はございますが、ただ、様々な、今二十五年ルールの問題にもかかわるお話でもございますし、あるいは障害年金、遺族年金の支給要件がばらつきがあるというお話でもあります。 これについては、新しい年金制度を検討する過程で、新制度でそういう論点についても議論をしていきたいと考えております。
○小池晃君 これはやっぱり、年金の保険料の徴収には熱心だけれども、受給権を保障するということに非常に無頓着でやってきた今までの政治の反映だというふうにも私は思うんです。 やっぱりこういう矛盾を解決する、最低加入期間を短縮するのはもちろんですけれども、こういうやっぱり制度の矛盾は年金抜本改正を待たずに、やれることはとにかく着手していくということで私は対応を求めたいというふうに思います。 そして、最後に泉南アスベスト訴訟についてお伺いをします。 五月十九日、大阪地裁は大阪泉南アスベスト国家賠償訴訟について、国が規制権限行使を怠ったことを明確に認める判決を下しました。これは、病気の苦しみと命懸けで闘いながら訴訟にも取り組んできた原告の皆さんは控訴断念を訴え続けてこられたわけです。 長妻大臣は関係閣僚会合で控訴を断念したいと発言したんだと、これは小沢環境大臣が記者団に語っておりまして、大きく報道もされております。小沢環境大臣もこれを支持したというふうに言われたわけです。この訴訟にかかわる言わば主務大臣二人が控訴断念を主張したという、これは重いと思うんですね。ところが、昨日の夜の関係閣僚会合で控訴を決めたというふうに報道されています。 私は、この関係主務大臣が断念すべきだと主張しているにもかかわらず、これを控訴するとは何たることかというふうに思いますよ。生きているうちに救済をというのが原告団の皆さんの声なんですね。命を大切にするというのが民主党鳩山政権であれば、私はこんな形で更に苦しみを長引かせるようなことは絶対にすべきでないと。 長妻大臣、長妻大臣は断念すべきだと言ったんです。命懸けでこの控訴を撤回すると、そういう立場で頑張るべきじゃありませんか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、昨晩関係閣僚集まって議論をして、内閣全体でこれは議論をして決定をする案件であるということでありまして、様々な意見が出ましたが、最後は、いろいろな法的な論点も煮詰まっていない部分があるということ等にかんがみて控訴をするという結論に政府全体としてなったということであります。
○小池晃君 法的な論点が煮詰まっていないから控訴するというのはおかしいですよ。それは、控訴断念をして原告の皆さんと話合いをして解決をしていくというのが政治の責任でしょう。私は今のは納得できません。 大阪の泉南地域というのは、ほかに例を見ないほど零細な工場群がもう石綿紡織産業の一大集積地を形成した。当時のお話を聞くと、もう工場の中は真っ白になっていて前も見えないような中で作業をしたと、そういう証言があるわけです。その危険性は戦前から内務省保険医の調査でも指摘をされていた。 そして、今日私お配りしたのは、昭和六十二年に岸和田の労働基準監督署が策定をした石綿紡織業における特別監督指導計画。これを見ますと、昭和五十年にいわゆる新特化則というので規制を強めたけれども、真ん中辺りからですね、ところが、濃密な行政指導にもかかわらず云々、作業環境改善テンポは遅く、労働衛生上問題を抱えながら新規のじん肺有所見者も後を絶たない状況にあると、こういうふうに現場の労働基準監督署も昭和五十年の規制を強めた後でもまだまだ広がっているということを指摘をしているわけですね。 私は、こういう形で政府が危険性を知りながら規制権限を行使しなかった責任というのは、これはもう明らかだというふうに思います。この責任を大臣は認めたからこそ、控訴断念すべきだというふうに主張もされたんだと思う。 私、この問題についての政府の責任というのは明らかだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、先ほど申し上げましたように、この大阪地裁の判決で政府の責任ということについて幾つかの点を指摘をされているところであります。ただ、それぞれについて法的に整理が必要な部分もあるということが議論をされまして、最終的に控訴をするということになったわけであります。 いずれにいたしましても、本当にそこの現場で働いておられた方々の苦しみというのは、これはもう大変なものがあるというふうに私どもも認識をしておりますので、控訴をしてそういう論点をきちっと詰めた上で対応を考えていきたいというふうに思います。
○小池晃君 苦しみが分かっているんだったら控訴すべきじゃないでしょう。今もどんどんどんどん原告の方からも亡くなっている方出ているわけですよね。アスベストというのは本当に後になって出てきて、じわじわじわじわ進んで、そして発症すれば一気に悪くなっていく。その苦しみを私も医療機関で実際医者として見てきていますから、本当につらい病気ですよ。こういうことを、苦しみながらやっている人たちに対して、控訴していたずらに長引かせるというのはやめるべきですよ。そして、控訴せずに、今論点あるんだったら話し合うべきじゃないですか。私は、こういう対応は到底国民の納得は得られないし、命を守るという政権のやることではないというふうに思います。こういう形のことは許されない。 もう一回、断固としてこれは控訴を断念しろと、撤回しろということを改めて求めて、質問を終わります。
○委員長(柳田稔君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、西島英利君が委員を辞任され、その補欠として山田俊男君が選任されました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(柳田稔君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 次に、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院厚生労働委員長鉢呂吉雄君から趣旨説明を聴取いたします。鉢呂吉雄君。
○衆議院議員(鉢呂吉雄君) 衆議院の厚労委員長の鉢呂吉雄です。よろしくお願い申し上げます。 ただいま議題となりました障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。 本案は、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において、障害者及び障害児の地域生活を支援するため、関係法律の整備について定めようとするもので、その主な内容は次のとおりです。 第一に、障害福祉サービス等を利用した場合の負担について、利用者の家計の負担能力に応じたものとし、障害福祉サービス等に要する費用から利用者の家計の負担能力に応じて定める額を控除した額を給付することを原則とすること。 第二に、発達障害者が障害者に含まれることを明示すること。 第三に、相談支援体制を強化するため、地域における相談支援の中核的な役割を担う基幹相談支援センターを市町村に設置できることとするほか、成年後見制度利用支援事業を市町村の地域生活支援事業の必須事業とすること。 第四に、現在障害種別に分かれている障害児の施設について、障害種別を超えた利用ができるよう一元化するとともに、通所による支援の実施主体を市町村とすること。また、児童デイサービスについて、二十歳に達するまで利用できるよう特例を設けること。 第五に、グループホーム、ケアホームの利用に伴い必要となる費用の助成制度を創設すること。 第六に、政府は、障害保健福祉施策を見直すに当たって、難病の者等に対する支援及び障害者等に対する移動支援の在り方について必要な検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。 なお、この法律は、一部を除き、平成二十四年四月一日から施行することとしております。 以上が本案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。 以上でございます。
○委員長(柳田稔君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 政府にまず伺います。 本法案は、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間の措置として提案をされておりますが、二〇一三年八月までに障害者自立支援法を廃止をして新法制定と。この政府の立場に変更はあるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 私どもは、障害者自立支援法は廃止をして新たな制度をつくるということは、これはもうマニフェストでも明言をしているところでありまして、平成二十五年八月までに障害者自立支援法を廃止して新たな総合的な制度を実施するという政府の方針に何ら変更はございません。 そして、これは今年の一月七日に障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と国との基本合意文書というのがございまして、国はこれを厳守するという立場であります。 この中にも、国は、速やかに応益負担制度を廃止し、遅くとも平成二十五年八月までに障害者自立支援法を廃止し新たな総合的な福祉法制を実施するというふうに明記をされておりますし、国は、障害者自立支援法を、立法過程において十分な実態調査の実施や障害者の意見を十分に踏まえることなく、拙速に制度を施行するとともに、応益負担の導入等を行ったことにより、障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活への悪影響を招きというような反省に立って、我々としては、新しい制度については十分に障害者、当事者の、あるいは御家族の御意見をお伺いして決定をしていくということで、今も総合福祉部会という会議で議論をしているということであります。
○小池晃君 今いろいろとおっしゃいましたけれども、そういうことを言いながら、この法案には平成二十五年八月という期限も障害者自立支援法の廃止という文言も入っておりません。旧与党が衆議院に提出した法案の段階ではその文言が明記されています。 提案者にお聞きしますが、何で明記されていないんですか、この法案には。
○衆議院議員(園田康博君) お答えを申し上げます。 今委員からも御指摘がありましたように、委員長提案として衆法で出たものについては、平成二十五年八月まで、あるいは自立支援法の廃止という文言は入っておりません。 今般、私ども与党として提出をさせていただきましたときに、やはり大臣も先ほど御答弁をされましたように、平成二十五年八月までにということを様々なところでお約束をさせていただき、あるいは違憲訴訟団との基本合意文書の中にもその旨が盛り込まれ、そしてなおかつ、福島前担当大臣もいらっしゃいますけれども、今、本部とそして推進会議、さらには福祉部会というところでこの二十五年八月までにという政府方針、これは全くもう変わっていないということでございました。 それを踏まえて、私どもとしてはそれをより明確にしていこうということで法案を提出をさせていただいたところでございますけれども、与野党協議の中でその文言につきましては削除をさせていただいたわけでありますが、一方で、先ほど政府からもお約束をさせていただいているように、二十五年八月までにというところは何ら変わっていないということと、それから、今回、委員長提案の第一条、ここに「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において、」ということで、きちっとその期限といいますか内容が記されているというふうに私は理解をさせていただいておりまして、規定の表現は変わったんだけれども、しっかりと従来の民主党の考え方あるいは与党の考え方、あるいは衆における様々な議論の中においての方向性というものは変わっていないというふうに考えておるところでございます。
○小池晃君 説明になっていません。だって、その文言が入らない議案を自ら提案しているんですよ。ということは、結局基本合意の立場を変えるということになっちゃうじゃないですか。そういうふうになりませんか。私は、そう取られたって仕方ないですよ、これ。
○衆議院議員(園田康博君) いえ、決して文言が削除されたから方針が変わったということではなくて、もう一度申し上げますけれども、この委員長提案という形で一条に盛り込まれているのは、制度改革推進本部等の議論を踏まえてという形で、その議論がきちっと、福島前担当大臣もおっしゃっておられたように、ちゃんと当事者の皆さん方の御意見を聞きながらその約束を履行していくという方針は制度改革推進本部等で約束されているというふうに私は理解をさせていただいています。
○小池晃君 基本合意が実行される間の措置であるといいながら、基本合意に盛り込まれている二〇一三年八月の期限も障害者自立支援法の廃止すら明記されていないということについては、これは与野党合意だからということ以外の説明はありませんでした。結局、合意先にありきに、当事者の意見も聞かずに強引に進めようとしているからこういうことになるんだと思います。 今回の法案は、医療については家計の負担能力その他の事情をしんしゃくするということが盛り込まれていて、これは応能負担ということなんだというふうに衆議院の委員会で説明されていますが、この規定は公布後一年六月以内に施行されるということになっています。一方、基本合意では自立支援医療の負担軽減策は当面の重要な課題というふうになっていて、今年度予算でも予算計上するかどうか大きな問題になった。来年度予算でもこれは大きな問題です。これは結局、一年六月ということで先送りされれば更にその約束が先送りされるということになっちゃうんじゃないですか。
○衆議院議員(園田康博君) 御指摘のとおり、この利用者負担の関係につきましては一年六月以内というふうに、あくまでも以内という形で明記をさせていただいているところでございまして、したがって、これから、この法案が成立をさせていただければ、政府も、来年度予算に向けてまず概算要求があり、そして年末の予算編成へとその動きが活発化してくるものではないかなと。 最終的にはその中で来年度の中身が決まっていくものだというふうに私は理解をさせていただいておりますが、今般、そしてその中で、昨年から今年にかけて政府の方でしっかりと、まず今年度予算の中においては福祉サービスとそれから補装具に関してのサービス、これは低所得者一、二の方々も含めて無料になったということがまず第一歩進められたと。そして、来年度以降に向けてはきちっと私どもも制度全般の見直しの中で努力をしていきたい、そしてまた、与党としても政府に対してそのことをしっかりと検討するようにということで申し上げていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 緊急措置だったら別に法律作らなくたって、政令、省令、予算措置でできることはいっぱいあるんですよ。それをかえって法律作って一年六月なんてなったら先送りすることにつながっていきますよ、こんなことをやったら。 それから、何よりもやっぱり重大な問題は、先ほどからあるように、障害当事者の声を聞いていないということです。これは、自立支援法違憲訴訟の訴訟団と国との基本合意文書には、立法過程において十分な実態調査の実施や障害者の意見を十分に踏まえることなく、拙速に制度を施行した、これが問題だったんだと。そして、原告らを始めとする障害者及びその家族に心から反省の意を表明するとともに、この反省を踏まえて今後の施策の立案、実施に当たる、こういう合意をしているわけですよ。 与党提案者に聞きますけれども、この現在審議されている委員長提案となった法律案はもちろんですが、当時の与党三党で提出し撤回された改正案について、国会に提出する前に、障害者、とりわけこの基本合意の一方の当事者となった自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団に意見を聞きましたか、いつ聞きましたか。
○衆議院議員(園田康博君) 今御指摘のあるように、今般のこの議員立法……
○小池晃君 簡潔にお願いします。
○衆議院議員(園田康博君) 分かりました。はい。失礼いたしました。 今般の議員立法で提出をさせていただく中で、私どもも、昨年来、あるいは自立支援法の、昨年政府から提出をされているわけでございますけれども、その提出をされてから党としてもあるいは国会の内部でも様々な議論がなされてきたというふうに承知をいたしておりますし、また党の中においても、政権交代後においては、原告団、弁護団に限らず、幅広く当事者の方々やあるいは家族の方々の御意見を聞くという努力は積み重ねさせていただいていたところでございます。 そして、今般、この本改正案といいますか、本法律案に関連する形でも様々な御意見をいただいてきたというふうに思っております。そして、その中で、今後ともそういった皆さん方に御理解いただけるように更に努力を積み重ねてまいりたいというふうに思います。
○小池晃君 答えてないですよ。だから、聞いていることにちゃんと答えてくださいよ。 旧与党案を原告団、弁護団に説明したのはいつですかと言っているんですよ、提出する前に。
○衆議院議員(園田康博君) この法律、旧与党として提出をさせていただいた法律をベースに議論をするということはありませんでしたけれども、しかしながら、関連する形で、五月十二日には民主党の厚生労働議員政策研究会において、障害者団体の皆様方に緊急に講じる措置はないのかというような話、あるいは自立支援法の改正をどのように考えるかというところの御意見はいただいてきたところでございます。
○小池晃君 だから、要はこの改正案について説明していないんですよ、出す前にも。五月二十四日に会ったと聞いていますけれども、そのときは何も示さなかったというふうに聞いていますよ。それで突然こういう分厚い法案が出てくるわけですよ。これで当事者の皆さんが納得できるかと、納得できるわけないじゃないですか、こんなやり方に。 私は、やっぱりこの間、障害者自立支援法を作る議論の中で一番問題になったのは、私たち抜きに私たちのことを決めないでという声だったわけであります。やっぱり障害当事者の声を聞かずに作ったから、ああいう法案ができて大問題になって、廃止をするんだと。新しい法制度を作る際には障害者の皆さんの声を聞いて作るんだということを確認もしたにもかかわらず、この当事者抜きに進めてきた反省に立って結ばれた基本合意も無視して、とりわけこの訴訟にかかわっている原告団、弁護団から意見も聞かずにこんなの進めていいんですか。
○衆議院議員(園田康博君) 先ほど二十四日とおっしゃいましたけれども、恐らく御指摘のお話は二十五日ではないかと思うんですが、そのときには法案が提出をされるという新聞報道等で、原告団の一部の方でありましたけれども、今定期協議をやろうということで、その定期協議の中の事務的な話合いの中で、私もそこに参加をさせていただいて、今般のその新聞報道にあるような動きも確かに御説明は、私の説明させていただける範囲では説明をさせていただいたことはございます。 しかしながら、御指摘のように、新たな総合的な福祉制度を作るということは、政府も、作る過程においては、当事者の皆さん方の御意見を聞きながら、そして当事者の皆さん方に御議論をしていただく、そういう場をきちっと政府の中に設けていただいているわけでございまして、その法改正の過程の中で、やはり立法府としても、私ども党としても、いろんな御意見を今日までいただいてまいりましたので、その中で緊急に法整備をすることができるものであるならば、少しでも障害当事者の皆さん方あるいは障害児の生活を一歩でも前進をさせるということは立法府としてもやらせていただきたいというふうに思っておるところでございます。
○小池晃君 二十四日か二十五日かは分からないけど、その翌日には法案を出しちゃったわけですよ、与党は。こういうやり方がやっぱり私は一番の怒りを呼んでいるんだと思う。 大臣、この法案の施行準備に当たって、やっぱり十分に意見聞いてやらなきゃいけないんじゃないですか。そういうふうにしなければ私は理解が得られない、そして、そんな制度はうまく進むわけはないですよ。当事者ないがしろにするようなやり方で理解が得られると思いますか。大臣、お答えください。
○国務大臣(長妻昭君) 先ほども御答弁申し上げましたけれども、一つの基本合意というのが、基本合意文書という今年の一月七日に原告団と交わしたもの、これを政府としては厳守をしていくという立場でございまして、今後、新たな福祉制度については御意見を、今も障がい者制度改革推進会議あるいは総合福祉部会等においてきちっと御意見を聞いて、平成二十五年八月までに新たな制度を実施をしていくということであります。 今回の議員立法については、私が承知しておりますのは、現行の制度が今あるわけでありまして、新しい制度というのはスタートが四年後である、その間について、一定の時間を要するということで、それらについての改善点について検討をし、それが議員各位で国会に出てきたものであるというふうに承知をしているところであります。 いずれにしても、四年後には新たな制度をスタートをさせるという方針に変更はありません。
○小池晃君 意見を聞いて合意をつくってやっているんだったら、こんなふうに障害者団体の皆さん声を上げるはずありません。今日もこんなふうにたくさんの方が傍聴にお見えになって、かたずをのんで見守るなんて事態が起こるわけありません。やっぱりやり方間違っていたんです。そのことをしっかり私はもう一度申し上げたい。こういうやり方でやっても私は不信を広げるだけであるということをやはり強く申し上げておきたいというふうに思います。 終わります。
○委員長(柳田稔君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、障害者自立支援法改定案に対する反対討論を行います。 反対の最大の理由は、障害者のことを障害者抜きで決めないということを約束をした国と自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団との基本合意に反して、障害者の意見も聞かず、強い抗議の声を押し切って強行しようとしているからです。 基本合意に基づいて、自立支援法廃止後の総合福祉法については障がい者制度改革推進会議で、また、総合福祉法制定までの措置についても制度改革推進会議の総合福祉部会で障害を持つ当事者も参加して議論が進められてきています。今回の法案は、その立法過程に障害者が参加しておらず、また基本合意に基づいて制度改革推進会議などで進められた議論が全く反映されていないという点でも二重に基本合意を裏切るものであり、断じて容認できません。 総合福祉法制定までの緊急対策を否定するものではありませんが、そもそも本法案の施行日は最長で二〇一二年四月と二年も先であります。緊急措置というなら予算措置や政省令でかなりの部分は実現できるはずであり、そのことを障害者の意見を十分に踏まえて実行すべきであります。このような形で進めるべきではありません。 反対の第二の理由は、本法案が総合福祉法制定までといいながら、基本合意に盛り込まれた障害者自立支援法廃止も、そのための二〇一三年八月という期限も明記していないということです。政府は二〇一三年八月までの自立支援法廃止の方針は変わらないと本日も答弁いたしましたが、その期限も廃止も明記をしない本法案を成立させることは、自立支援法の延命に道を開くものと言わざるを得ません。 本法案は、長年制度のはざまに置かれてきた発達障害を障害に位置付けたこと、障害児の放課後活動の保障を義務的給付にするなど評価すべき点もありますが、児童入所施設の三障害の枠組みを取り払うなど、関係者の合意が得られていないものも含まれています。 また、自己負担について「家計の負担能力その他の事情をしん酌」という文言を入れましたが、旧与党は既に実質応能負担になっていると主張していたのであり、利用する量に応じて定率の負担を支払う仕組みが撤廃されるかどうかは不明確であります。 このように本法律案は、関係者の中でも大きく意見が分かれているなど、当事者も含めて更に議論をしなければならない内容が多く含まれています。 本法案は、要綱だけでも二十一ページ、法案は二百十七ページ、改正する法律は三十本にもわたる本格的な改正法案であり、当事者の意見も聞かずに本日わずかな質疑時間で採決する、このこと自体、民主主義の原則に照らしても許されないということを申し上げたいと思います。 私は、国会の責任は、立場の違い、意見の違いはあっても、やっぱり国民の皆さんにきちんと納得をしていただける、それだけの議論をやるということが国会の私は責務だと、それをやらなかったことがまさに自立支援法のあの痛苦の教訓ではないかというふうに思っております。 こういう形でこの法案を通してしまうということは私は断じてやるべきでないという反対の理由を述べて、討論を終わります。
○委員長(柳田稔君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 提出者は御退席いただいて結構であります。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 次に、独立行政法人地域医療機能推進機構法案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。長妻厚生労働大臣。
○国務大臣(長妻昭君) ただいま議題となりました独立行政法人地域医療機能推進機構法案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 社会保険の福祉施設として設置された社会保険病院、厚生年金病院及び船員保険病院については、地域医療の厳しい状況等を踏まえ、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構の存続期限後においても、引き続き、地域医療に貢献しつつ安定的な運営が行えるよう存続を図る必要があります。 このため、これら病院等の運営を行い、かつ、地域における医療等の重要な担い手としての役割を果たす独立行政法人地域医療機能推進機構を新たに設立するため、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、独立行政法人地域医療機能推進機構は、病院、介護老人保健施設等の施設の運営等の業務を行うことにより、救急医療等の医療法上の五事業やリハビリテーション等の地域において必要とされる医療及び介護を提供する機能の確保を図り、もって公衆衛生の向上及び増進並びに住民の福祉の増進に寄与することを目的としております。 第二に、新機構は、全額政府出資とし、施設整理機構から資産を承継することとしております。 第三に、役員として、理事長、監事及び理事を置き、その定数等を定めることとしております。 第四に、新機構の設立は平成二十三年四月一日とし、それまで施設整理機構の存続期限を延長させること等、所要の経過措置を設けることとしております。 第五に、新機構の成立の日から五年を目途として、機構の役割及び在り方について検討を加えることとしております。 最後に、この法律の施行期日は平成二十三年四月一日とし、一部は公布の日としております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要でありますが、この法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(柳田稔君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員古屋範子君から説明を聴取いたします。古屋範子君。
○衆議院議員(古屋範子君) ただいま議題となりました独立行政法人地域医療機能推進機構法案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。 地域医療において重要な役割を担っている社会保険病院等については、本法案により、新たに設置される地域医療機能推進機構の下で存続されることになりますが、平成二十五年四月以降は、現在の病院の運営委託先には委託を続けられないこととなっており、機構が直接病院を運営することになります。しかし、単独で運営を委託している四つの社会保険病院については、それぞれ個別の事情もあり、現在の病院の機能、体制を維持したままでの機構への移行は困難ではないかとの懸念があります。 そこで、地域医療の確保を図るという法案の趣旨を確実に達成するため、これらの病院について、個別の事情に応じて平成二十五年四月以降も引き続き現在の委託先に運営を委託できるようにする道を開く必要があると考え、修正案を提出いたしました。 修正の要旨は、地域医療機能推進機構は、施設の運営を、年金・健康保険福祉施設整理機構の委託を受けて当該施設の運営を行っている者に委託した場合において、地域において必要とされる医療等を提供する機能の確保を図るためにその者が引き続き運営を行うことが適当である施設として厚生労働大臣が定めるものについては、平成二十五年四月一日以降もなお当該施設の運営をその者に委託できるものとすることであります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(柳田稔君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十七分散会