厚生労働委員会 第16号
- 発言数
- 174 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2010/04/22
会議録
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、藤谷光信君及び弘友和夫君が委員を辞任され、その補欠として下田敦子君及び木庭健太郎君が選任されました。 また、本日、下田敦子君及び川崎稔君が委員を辞任され、その補欠として姫井由美子君及び米長晴信君が選任されました。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に厚生労働省保険局長外口崇君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森田高君 国民新党の森田であります。 今日は国保法の改正について質問さしていただきたいと思いますが、冒頭、インフルエンザ問題に関して少し、今国会は非常に長くインフルエンザ問題に関しては議論されたんですが、自分の方から見てまだ少し議論が足りないなと思うところが何点かありましたので、その辺から質問をさしていただきたいと思います。 資料の方をお配りいただけるかと思いますが、今回のインフルエンザの議論でも多く問題になったのは、ワクチン政策がなかなかなっていなくて、結果として国内のワクチンメーカーが十分製造できなかったと、そういう論調は非常にいろんな党派の方々が言っておられたように思います。それを明確に示すといいますか、ワクチンの年次ごとの製造量の推移を見ると非常にこれは歴然たる変化があったということが言えるんだろうと思います。特に平成六年から十一年ごろは、ワクチン政策の変動ということにも伴って、非常にこれはゼロに近いレベルまでワクチンの製造量が下がってしまっていると。こういう状況がいろんな製薬メーカーの経営者の方々見ていらっしゃるので、なかなか落ち着いて設備投資ができないということも一面にあったんだろうと思います。 そういう中で、これは国保法の改正にも絡む話なんですが、これからいかにメード・イン・ジャパンの薬というものを、これはワクチンであれ薬であれ育成できるかと、育てていけるかというのは非常に大きな問題で、例えば抗がん剤の分野だと、二〇〇〇年を越えてからメード・イン・ジャパンの新規の抗がん剤というのは出ていないわけですね。 代表的な分子標的薬のグリベックなんかは月に四十万とか、悪性リンパ腫のゼパリン、これなんか一回三百万とか、要するに海外メーカーが作った薬を向こうの言い値で輸入しているという構造がある限り、恐らく国民皆保険の維持すらこれからは非常に困難な状況になってくると、そういうことがやっぱり言えると私は思いますし、本来、日本の製薬メーカーには創薬力が、非常にこれは強いものがあると信じておりますので、是非その辺りをお含みいただきおいて、これは国民皆保険を守るためにもメード・イン・ジャパンの薬をしっかり育てるということは重要であります。 そういう観点からいくと、今後の国産ワクチンの生産体制をつくるということは、再三、長妻大臣がおっしゃっていたわけではありますが、これを具体的に政府が安定的に、需要に対しても一定の責任を持つと、それから備蓄政策なんかをしっかりつくって明示することによって設備投資をしていただいて、細胞培養も含めてワクチンが長期的に生産できる環境をつくるということが必要だと思いますが、現時点における御所見をいただければと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今、森田委員がお配りをいただいたこのインフルエンザワクチン製造量の推移という表でありますけれども、これ、平成六年に法律が改正されまして、今ここに資料持っていますけれども、予防接種法の対象疾病からインフルエンザを削除するということで、予防接種にインフルエンザ削除したのが平成六年で、それと平仄を合わせるようにこれだけ製造量が減ってしまって、また平成十三年に予防接種法に位置付けましたけれども、こういうちょっと過去のいろいろ、多少ちぐはぐ的な政策があった。 とともに、今おっしゃられたように、国内のワクチン製造体制、これ先進国の中でも残念ながら脆弱というふうに認めざるを得ませんので、これについては、五年後には六か月で全国民分のワクチンが製造できる国内体制を整備するということで、これはもちろん、ただ言うだけではなくて、現実に本当にそれを実行するんだということで、私も省内で何度もそれを申し上げ、今準備を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、今回は国による買上げということをさせていただきましたけれども、今後とも万全の措置をとっていくということでワクチン行政を立て直してまいりたいと思います。
○森田高君 ありがとうございます。 いずれにしても、我が国の医薬品の輸入超過は八千億円以上ということでありますから、やっぱりこれは医療分野、どのような状況であれ国民の生命を守れるという状況を確立することは非常に重要でありますので、ワクチン行政においても今の御決意を是非継続いただければと思います。 それで、資料一の右側なんですが、H5、鳥インフルエンザのことに関しても少し申し上げたいんですね。 といいますのは、H1の新型が出てからH5の危機というのは少し忘れ去られそうになっていたというところは一面にあると思うんです。ところが、先般参考人でおいでいただいた田代先生も、H5はやっぱり怖いということをおっしゃっておられますし、これは資料二でも、田代先生が今年の四月の日本感染症学会の総会の特別シンポジウムで、やっぱりH5というのは、決してこの危機は去っていないということを明言されて、これは抄録になっているものなんですが。 現実、二〇〇七年から八年ごろにかけては、いったんH5の発生数は減ったんですね。患者さんの数、亡くなる方の数も減ったんですが、二〇〇九年と、今年はまだ第一クオーターしか終わっていませんが、ベトナムとかインドネシアの発生数は増えていて、結果的にこれはもう一回またV字回復してくるんじゃないかと。回復と言うとちょっと言い方が悪いかもしれないんですが、もう一回危機というものが盛り返してくるんだろうと。そして、田代先生が先般言われていたH1、豚起源のH1と交錯することによって更に人間に対して感染力が増強されてくるんではないかということがある程度予測されるという状況でもありますので、繰り返しになりますが、あらゆる状況に対応できる、まさにこれは安全保障と同じような視点で、ワクチン行政と、ワクチンだけではこれは国民を守れませんから、抗インフルエンザ薬なんかをしっかりと整備するということが、当然社会行政も必要になってきますが、必要になってくると思われます。 そういう中で、ワクチンのことはもうおいておいて、抗インフルエンザ薬に関して少し話を進めていきたいと思うんですが、抗インフルエンザ薬というと、大体思い浮かべるのがアマンタジン、そしてタミフル、リレンザ、おおむねこの三つになってきます。特に最近の備蓄傾向としては、タミフルとリレンザ、これが大体八対二、あるいは八五%対一五%ぐらいの割合で備蓄薬としておおむね五千万人程度を備蓄されているわけであります。 ただ、この両剤に関して共通していることは、ノイラミニダーゼ阻害剤という、ウイルスの細胞が表面から分離する過程を抑えていくという特性の薬であります。要するに共通項を持つ薬であると。つまり、同じような起点で薬が効かなくなってくるということも当然に想定されるわけですね。 最近ではタミフル耐性とかリレンザ耐性のウイルスも報告されてきている中で、これから備蓄薬を考える際において、どういったポートフォリオでこれは備蓄政策に関しても考えていくべきか。これは、ワクチンを作るとしてもすぐには即応できない、タイムラグがどうしたって生ずる、しかし病気は待ってくれないという中で、いかに蔓延する中で国民の生命を守ることができるかという観点において、抗インフルエンザ薬の役割というものは決してこれはこれからもなくなることはないと思われますが、この辺りの政策に関して御所見をいただければと思います。
○大臣政務官(足立信也君) お答えいたします。 ワクチンはおいておいてということでしたが、ワクチンについても、H5N1についてはプレパンデミックワクチンという形で三千万人分は確保しようということでございます。 そして、今の抗インフルエンザ薬についてでございますけれども、国としては、これ国と都道府県合わせて国民の四五%に相当する人数は確保しようと。具体的には、国でのタミフル、リレンザの備蓄は約三千三百万、そして都道府県で二千三百万というふうにあるわけです。 これは、今ポートフォリオという話がありましたが、御案内のように、タミフルは経口摂取、そしてリレンザは吸入できる、そしてもう一つ、今年の一月にペラミビル、これは注射薬でございますから、そういった意味では、いろんな、経口摂取ができる方、できない方、あるいは吸入でも口からはできないという方、それぞれに対してそれぞれの薬剤をやはり備蓄することが大切であると、そういったとらえ方をしております。
○森田高君 ありがとうございます。 今、三つ目の薬ということも出ましたが、三つ目のペラミビルに関してもノイラミニダーゼ阻害剤という共通項があります。 それで資料三の方で少し見ていただきたいんですが、インフルエンザウイルスというのは、御存じのとおりRNAウイルスであります。RNAウイルスは、基本的にRNAポリメラーゼを介して細胞分裂、遺伝子の複製を行うわけですね。近年、この解析がいろんなところで進められて世界的に関心を持たれていますが、今国内で臨床試験のフェーズⅢを終えようとしているT―705という薬があります。これは抗インフルエンザ薬で、今世界でオンリーワンのRNAポリメラーゼを阻害する薬剤であります。これがもうすぐ日本で治験を終わって、これはアメリカ、台湾、韓国でも同時進行しておりますので、どんどんどんどん状況が明らかになっていくと思われますが、これはアマンタジンともタミフルともリレンザとも、もちろんペラミビルともこれは違う作用点を持っております。 特にこれは強調したいなと思うのは、資料四にありますが、作用点が違うんですね。敵の心臓部をねらい撃ちするというのがこの薬の特徴で、これは自分の地元の富山県の会社である富山化学という会社が作ってはいるんで、別に地元だから言っているわけではないんです。世界でオンリーワンの作用機序の薬だから、これは非常に国益に資するというふうに思っておりますし、先ほど申し上げたように、我が国の保険行政を考えた場合でも、いかにメード・イン・ジャパンの薬をしっかりとこれは育成できるかということがこれからの医療保険に関して極めて大きな意義を持つと思うから、これをあえて指摘させてもらうんですが。 敵の心臓部をねらうということに関して、要するにこれは耐性株を非常に作りにくいという決定的な特徴があるんですね。NA阻害剤、タミフルであれリレンザであれ、五世代ぐらい世代が替わってしまうと耐性株を持つというのが、これは資料五で、資料ですけど、示唆されていると。だけど、T―705はRNAの分裂をそもそも抑制しますから、何世代繰り返しても耐性株が出ない。つまり、タミフル耐性みたいな話には極めてなりにくいんだろうなということが想像されます。 そして、もう一つ大きな問題、大きな特徴というのが、AでもBでもCでもタミフル耐性でも、非常にブロードバンドにこれは作用点を有する。つまり、心臓をつかみ取るわけですから、これはインフルエンザの種類を選ばないという特性があります。 ですから、これは資料五の右側の、これはアメリカのペーパーですけれども、T―705の作用、何というのか、効果というのが非常にこれはブロードバンドに効いていると。一番下のGS4071レジスタントというのはタミフル耐性株ですけれども、これに対してもきれいに効いているというような結果が出ているわけです。 そしてさらに、もう一つ行きますと、資料六でありますけれども、これはH5の鳥インフルエンザに対する作用効果、効果ですね、奏功率見ているんですけれども、これはマウスの実験ですから、人間ではありません。だけど、ほとんどマウスに関しては十分の十救命していると。タミフルの方は十分の二程度ということなんですが、H5に対してもこれは効きますと。 つまり、AにもBにもCにもタミフル耐性にも効いて、H5にも効くということですから、ワクチンだけで補えない一線をこういう薬をしっかりとはぐくむことによってこれは国民を救命できる大きなツールになるんではないかなと思いますし、実際、インドネシアとかベトナム、今H5が社会問題となっている国からは、治験中でも何でもいいからこの薬よこしてくれという、そういうオファーも実際に来ているというふうに聞きますので、是非こういう薬が早くラインに乗っていって、もちろん、一本かぶりでこの薬に期待していると、何か副作用が大きなものが出てしまうということがあっては、それは元も子もないんですが、ただ、おかげさまで今フェーズⅠ、Ⅱ、Ⅲ来ていて、アメリカでも相当念入りなフェーズⅡをやってそれを乗り越えてきているという現実がありますから、これかなり有望なんだろうなと。そして、これはメード・イン・ジャパンの薬だということなんです。 このT―705の作用機序、そして今のところの奏功率に関する世界中からの報告、これは目覚ましいものがあると思いますが、大臣、何か御感想ありましたら、教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) 海外での高い評価ということを今お示しいただきました。のみならず、日本の中でも、例えばこの一月の日本感染症学会の提言の中で、やはりタミフル、リレンザと比べて同等以上の強い抗ウイルス効果が確認されているという提言にもございます。 そんな中で、感想といってはあれですが、私は極めて強い関心を持ち注目をしております。今おっしゃった中で、A、B、C、すべて効くんだと。更に言えば、Hが十五タイプでNが九タイプですか、渡り鳥はすべてタイプ持っていると。何が発生するか分からない中で、根本的にこれをターゲットにして効く薬であるということは本当に注目に値すると私自身はそのように思っておりますが、あとは新規薬剤の開発の過程の中でルールにのっとって、きちっと申請があればその審査をしていくという形だと思います。
○森田高君 ありがとうございます。 H5に対して非常に効くということを申し上げたんですが、今実際H5が増えつつあるという状況です。相当、だから今、世界中の水禽類が常在ウイルスとしてH5を持っている状況になっているんだと思うんです。それがいろんなところを飛来する中で、家禽を庭先で飼っているようなベトナムとかインドネシアの国でふんを落としていって、それが家禽に伝播して、そして生活と非常に近いところで人間に感染して家族内で集積したりとかいうことで、またこれH5というものがもう一回パンデミックの方向に向かっていく可能性は十分にあると思うんです。 さっきの論文の資料なんですけれども、通常タミフルの場合は四十八時間、オンセットから、症状が始まってから投与しないと意味がないなんて言われるあれがある、それが定説になっているわけですけれども、これは合衆国の方のペーパーですけれども、T―705の場合は九十六時間目に投与しても、これはマウスですけれども九分の八救命しているというのは、非常にやっぱりこれ制御力が、コントロールする力が強いんだろうなと思います。そういう意味では、これある意味インフルエンザ、種類を選ばずゴールデンカードになるんだろうと、そういうふうにも思っております。 そういう中で、三月二十九日、合衆国のCDCから非常に注目すべきこの薬剤に対するペーパーが出ています、パブリッシュされています。これは、メード・イン・ジャパンの薬が、日本の例えば国立感染研がペーパーを出すわけではなくて、CDCがこの薬のペーパーを出しているんですね。このことはだから本当に、自分が富山の人間だからという話じゃなくて、いかにこの薬が世界でオンリーワンだという位置付けの中で注目されているかという揺るぎない証拠だろうと思うんですが、それが資料七のペーパーで、日本語で要約をしております。 めくっていただいて資料八以降なんですが、これがだから事実なんですよ。トリプルレジスタント、アマンタジン、タミフル、リレンザ、トリプルレジスタンスのウイルス株に対してT―705はきれいに効いていると。これ、効かない種類の株が現時点で地球上に存在するウイルス株ではほとんどないですね。 一方で、アマンタジンは、M2の遺伝子がミューテーション、遺伝子変異していますから、あっという間にレジスタンス、Rというのが出てくるんですね。タミフルにしても、NAの遺伝子、これが、ノイラミニダーゼの遺伝子が変わっちゃいますから、変わっちゃうとRが出てくるんですね。ところがT―705は、くどいようですけれども、敵の心臓部をねらい撃ちしますからこういうものに全く関係ないという特性があるということです。 だから、毒性ということを考えると精巣毒性ということが言われているんですよ。細胞分裂の強いところを抑制するという効果が人間に対してもありますから、精子の数が一時的に減るというのがあるんですが、アメリカでやっているフェーズⅡでは、これは大体ウォッシュアウト期間、二か月から三月するとほぼ元どおりになってくるということがありますから、厳しい状態の患者さんを救命するということにはやっぱりこれは十分使えていくんだろうなということがあります。ちなみに腎臓でほとんど排せつされますから、大きな全身状態での副作用はないということであります。 大体こういう話でまとめていきたいなとこの問題については思うんですが、一応資料十に関しては、これはネーチャーです。世界で最も権威の高い科学雑誌にこれは日本のグループからこの薬のことが出ていますけれども、タミフル、リレンザ、そして第一三共の新薬CS―8958、こういうものに比べても圧倒的に制御力が強い、これが出ています。ネーチャーに出ていますから別に変に脚色されたデータでは私はないというふうに思いますし、今年のパナスという雑誌でも、これはほかの薬との比較が出ておりますが、これは肺の写真ですよね。コントロール、これは正常比較群、薬がないものに対してはウイルスが入ってくるともうあっという間に炎症が広がっちゃうんですけれども、T―705を服薬している群にはほとんど正常の肺細胞と変わらないような写真が出ていて、これはドーズディペンデントとありますけれども、だからかなりこれは薬の制御力の強さを物語っているということであります。 最後に一言だけ申し上げると、これは種類が違うから、NA阻害剤とは種類が違いますから、併用ができるんですね。資料十二で示しています。つまり、この薬というのはいろんなバリエーションがあるんです。これ戦略上、非常に重要なことなんですけど、タミフルと併用することができる、リレンザとも併用ができる、だから備蓄のポートフォリオということを自分聞いたんですが、これ冗談抜きで人の命を守りたいと思った場合、違う毛色の薬を備蓄するということは、これは必要になってくるんだろうと私は確信しています。 そういう意味で、バリエーションの豊富さ、そして制御力の強さ、そういったものに関して是非これは、メード・イン・ジャパンの薬ということもありますし、こういう薬をしっかり育成できなかったらこれからの創薬行政というのもあり得ないし、別に日本で売れなくてもアメリカで買ってくれるし、中国で買ってくれるし、インドも買うでしょう。だけど、せっかくだからやっぱり日本の市場というものをしっかりと供給できるような体制をつくっていただければなというふうにこれは思うところでありますが、何か足立政務官、御所見を。
○国務大臣(長妻昭君) 今、鳥インフルエンザの話もありましたけれども、国家の危機管理というふうに考えたときに、当然いわゆる防衛省が担う安全保障もありましょう、あるいは災害などもありましょうが、この厚生労働行政の中の最大の危機管理の一つがまさに鳥インフルエンザ等の問題だというふうに思います。その中で、できる限り、取り得る限りの防護策というのを今から取っておくというのはもちろんこれ重要なことでございまして、今そういうお話もございました。 この新型インフルエンザの対策行動計画について、そこにこうあります。新たに開発されている抗インフルエンザウイルス薬についても、情報収集や支援を行い、全体の備蓄割合を検討すると、こういう項目がございますので、この薬剤についても、まず薬事承認が得られれば、薬事承認の際に確認された本薬剤の安全性、有効性、そしてインフルエンザの今回の経験なども踏まえて、専門家の御意見を伺いながら検討していきたいと思います。
○森田高君 国民保険法の改正の審議ですからこれ以上は言いませんけれども、いずれにしても、高齢化が進む日本の中で医療費の高騰という問題から逃げることはできないと思うんですね。そういう中で、いかに国内のメーカーの薬というものが育成できていって、それが願わくば世界中にこれは広がっていくような仕掛けをつくっていくかというのは非常に重要であります。 ですから、政策が関与すべき問題は非常に多いんですが、八千億円以上も日本が今医薬品の輸入超過が続いており、二十一世紀に入ってからは抗がん剤が一個もメード・イン・ジャパンがないという状況を打破しないといけないと、自分は医療人としてそのように思っておりますので、是非これからもお取組を続けていただきたいと思います。 続きまして、本題の国保の方に参りますが、資料の方で十三番以降になりますが、人口の高齢化、少子化が進行する中で国民皆保険を守るというのは非常に知恵が必要であるというのはもう大臣には釈迦に説法であります。だれがやっても苦労するだろうし、実際、いろんな国保組合や健保組合の負担も非常にこれはもう限界に来ているんだろうと思います。 日本の場合は、国保組合で一千か所以上あるし、健保組合もそうであります。そして、県域の後期高齢者の医療保険制度もありますので、非常に多岐に分かる保険組合がそれぞれの限界とも言えるような財政状況の中で必死の思いで今健保組合維持しているという状況です。 単純に医療費の見込みから考えていっても、高齢化が進んでいって、そして医療費の掛かり具合も非常に伸びているという状況ですし、さっき言いましたように、日本発の薬がなくて外国から言い値で商売されているという状況がある限り、なかなかこの医療費の高騰傾向というものを抑制する手段というのはないように思いますが。 ただ、今回の保険制度の改定に当たっても、やっぱり予算編成の時期に大枠が固まったわけですね。自分も国民新党の人間として、官邸の方に下地国対委員長と自分でずっと入らせてもらって、医療あるいはいろんなところの予算の編成に意見を言わせていただいたりかかわってきたりしたわけなんですが、この問題に関してもかなり早い時期から御相談をいただいて、じゃ、一%上げるのにどれくらいだろうと、そういう話をしながら頑張ろうと思っていたわけですね。そういう中で今回一六・四%というところで決まっていって、向こう三年間この方針でやりますというふうに固まったわけなんですが。 ただ、それが決まった後からでも、いろんな優良企業と言われるような会社の健保組合の方々からも、やっぱりもう構成員の高齢化が進んでいると、会社、企業の中で。そして、早期退職勧奨だったり、あるいはリストラされたり、給料が下がったり、いろんな原因があってもうやっぱり負担の限界が来ているという中で、後期高齢者支援金のやっぱり拠出額が大きくなる方向にあるというのはほとんどもう耐え切れないような状況なんではないかと、もう切実な声が上がってきています。 実際、今までは黒字だったところがほとんど今赤字化してきていると。そしてさらに、赤字化したところは、積立金があるうちはまだいいけれども、積立金も多分今年度でもうアウトでしょうと、そうなると来年度以降は自分たちは組合継続ができない、だから解散するしかないねというようなあきらめにも近いような声が多数上がってきて、そのことはもう大臣の耳にもたくさん入っていると思います。 これ、三年間、景気回復がいつできるか、雇用がいつ安定するか、若い人がどれくらいこれから雇えるか、いろんなことにかかってくる問題ですね、企業内の人口構成にもこれ大きな影響を受けますから。 ですから、そういう状況で、資料十四の方を見てもらうと、これはもう釈迦に説法で恐縮ですけれども、都道府県ごとの保険料の差、企業ごとの保険料の差、これは一年、二年前のデータですから今はもっと際立って広がっているんだろうと思いますが、これ、三年間維持できるだろうかということは素朴な疑問として自分たちでも持っているところなんですが、大臣はどのように今認識されていらっしゃるか、御所見をいただければと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今、医療をだれがどの財源で担うかというお話ですけれども、これは言うまでもないことですが、医療の財源というのは自己負担か保険料か公費か、いわゆる税金か、この三つをどうバランスを組み合わせるかということで、何か魔法のつえがあって、皆さんの保険料が一気に全員安くなってバラ色になるということではございません。その意味で、その組合せを若い方も理解を持って支える、そして高齢の方も納得できる保険料で医療を受けていただくと、この仕組みが肝要でございまして、後期高齢者医療制度に代わる制度については、今多くの有識者の方も含め、当事者の方も含め検討しているところであります。 そして、この三年間ということでございますけれども、まずはこの三年間の中で協会けんぽの財政を少しでも改善する措置をとっていきたいと、こういうことで、本則の一六・四%に国庫負担を引き上げるということ、そして健保組合には総報酬制ということを御理解をいただく説得を我々も繰り返し御説明を申し上げ、今回こういう措置をさせていただくということになったわけでございます。 いずれにいたしましても、協会けんぽの財政の改善ということについて我々も注視をして、その支援をしていきたいと思います。
○森田高君 ありがとうございます。 向こう三年間ということですが、元々民主党さんのマニフェストの中でもやっぱり一元化というものが語られていたりとかして、最近、一元的運用と一元化というものは何が違うんだろうと、外から見てなかなか分からない場合もあります。この前の本会議の大臣の所信においても一元的運用という言葉が聞かれたわけでありますけど、もう少し分かりやすく、一元的運用と一元化って何が違うのか、説明していただければ幸いです。
○大臣政務官(足立信也君) 今の言葉の前に、一本化と一元化がどう違うのかということだと思います。一元的運用は一元化と極めて近い概念だと思います。 そんな中で一元的な運用、一元化をするためにどういう方策があるかといいますと、まず一本化してしまうと、全国一つの保険にしてしまうというやり方もあります。もう一つのやり方が、各保険者間でのリスク構造調整というものを各保険者間で図っていくようにすると。それがいわゆる一元的運用という形になるんだと思います。 一本化か一元化かという話ではなくて、一元化をするとしたら、一本化とそれから一元的運用のやり方があるということに整理していただけると分かりやすいのかなと思います。
○森田高君 大変難しい問題だと思います。今、国民医療費が三十四兆円ぐらいで、将来の見通しというのをちゃんと立てないといけないと。資料十五では、かつての見込みというのがやっぱりかなり雑だったというのもありますけど、今次の技術的な蓄積、あるいは人口構成もそんなにもう急にはなかなか大きな変動が将来にわたってないのかなというふうになってきますと、二〇一五年には四十四兆、二〇二五年には五十六兆ぐらいというような見通しというのは、そんなに外れないんだろうと自分も思います。 そういう中で、今度は地域ごとの人口構成がかなりばらついてきて、秋田県や島根県は六十五歳以上の人口は二九%いて、沖縄県が一七%、首都圏が二〇%内外ですから、地域ごとにもう六十五歳以上の人口が一〇%以上違ってきていて、それはおのずと企業単位の人口構成にも影響が出てきます。ですから、先ほどもう全部で四千か所ぐらい保険組合が日本に点在しているというようなことを申し上げたと思うんですが、いずれまとめていかねばこれはもうどうしようもない、多分コントロール不能な状況に陥るんで、一元化、一元的運用という概念よりも、多分一本化というような方向性に行かざるを得ないのではないかなというふうに思いますが。 これは、自分たちの党の考えることと民主党さんの考えることは多少違ってきているんだと思いますが、だけど、かつての政策集においては県域の一元化というのは言われていました。それは、一元化というものが一本化を意味するものかどうかというのは僕らも確認する由もないんですが、ただ、自分も議員になってからこれで三年目ですが、それでしばらくの間は無所属でありました。その際に、民主党さんの医療制度のワーキングチームに入らせてもらって、当時は櫻井充さんが医療財政部門の座長をされていました。ここにいらっしゃる森ゆうこ先生、小林先生もそのワーキングチームの財政部門のチームメンバーだったわけですね。その際には、足立先生がおっしゃった言葉で言うと一本化ということで、かなりここは詳しく研究されていたように思います。今これから、後期高齢者医療制度の問題もありますけれども、ある程度将来の目鼻を付けた上で新しい制度に移行をしますということを再三言っておられる。そろそろ参議院選挙も間近になってきて、マニフェストもお作りになられているだろうと。 だけど、そういうことは大きな問題ではなくて、政権交代して今年でもう一年間たつわけですから、そろそろ大きなビジョンというものを国民に明示すべき時期に来ていると私は思いますし、先ほど申し上げたように、都道府県ごとの人口構成の差というものを考えていくと、都道府県ごとに集約化しても、これは、言葉は悪いけれども、圏域全部が限界集落化するようなところも出てくるかもしれない。そういうふうに考えていくと、もっと大きなクラスターで保険制度というものを考えねばならないんではないかなというふうに思えてなりません。 長妻大臣、足立政務官、是非御所見をいただきたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) 何度かこれから御質問があるかと思いますので、その辺をちょっとお答えしたいと思います。 まず、今三千五百ほどの保険者がこの国にはございます。一億二千七百万で三千五百です。平均すると一つの保険に四万人も加入しない、していない事態でございます。これが保険者として機能を果たしていけるのかという根本的な問題があります。 私たち、今政策の話をされました。これは四年前にまとめた本の中から得られたことだと思いますが、参考にしたのはアメリカ等のIHNですね、インテグレーテッド・ヘルスケア・ネットワーク、これで保険者を集めることによってどれぐらいの保険者あるいは対象となる人口が一番、三次医療圏まで含めた運営としてやりやすいのかと、保健活動も含めて、ということを検討していくと、大体百五十万から二百万程度が保健医療のエリアとしては至適なのではなかろうかということの中で、そういう形で地域的な一元的運用という言葉が出てきたわけでございます。 その中で、先ほど議員もおっしゃいました、今回、この経済情勢の中で保険料率が大幅に上がってしまいますが、それまでは大体協会けんぽが八・二%、そして組合健保が平均して七・四%、共済が六・九%だと思います。同じ被用者保険でありながらそれだけ差があると。そしてまた、本人の負担もかなり組合健保の中では差がある。そういった被用者保険の中での負担の公平さのなさ。それから、御案内のように、地域医療保険としては市町村国保の五倍と言われる保険料の差。これをやっぱりそれぞれ統合していかなければ、三千五百の保険者ではやっていけないというのはもうはっきりとした事実ではなかろうかと、そのようにとらえております。そんな中で、被用者保険、そして地域医療保険としての順次統合を図りながら一元的運用をしていく。 そして、先ほど都道府県という話がございましたけれども、都道府県でも六十万から千二百万まであるわけでございますから、これは当然それで一つの地域保険という形ではまた同じ格差を生じてしまうということは自明の理であると私は思いますので、そういった形でこれから順次順次、これはやっぱり時間の掛かる話でございますので、将来像をそういう形で描きながら、可能なところから、そして保険者機能を失うことなく一元的運用を図っていきたい、そのような考えでございます。
○森田高君 五倍の市町村の格差というお言葉がありましたが、自分の手元にある一番新しい資料では、二万三千円の沖縄粟国村と、秋田県大潟村では十二万一千円ですから、五倍以上になってしまっていて、多分これ、数年前のデータと比べると拡大傾向にあるように思いますから、ますます広がっていくかもしれない。 これはデータを見るときに注意しなければならないなと思うのは、沖縄県の安いところというのは、ほとんどこれ医療へのアクセスがそもそもできないというところ。逆に、陸続きで高齢化が進んだ秋田県や北海道の町村では非常にこれは高くなっているということもありますから、安いのを上げるというのは、平準化するということに関しても、医療へのアクセスがそもそも困難であれば、そのこと自体が今度是非を問われるわけだと思うんですね。 ですから、いかに国民皆保険を守りつつ国民がアクセスできる、いわゆる医療的なユニバーサルサービスの概念というものは、恐らく自分は相当に必要になってくると思います。それが多分一本化する際においては非常に大きな論点になってくるように思えてなりません。元々アクセスできない方々が、保険料は上げられたけれども、自分たちの島では医療にアクセスすることなんかできないから何のサービスの改善にもなっていない、事実上の増税を強制されたにすぎなかったと、そういうような話がいかにも出てきそうだと、今の状況だと、そういうふうにも思います。 足立政務官、何かお考えがあれば、教えていただければと思います。
○大臣政務官(足立信也君) 経済情勢それから地域間格差ということがありました。私、今一つの例として人口差というものを挙げました。人口でのくくり。しかし、それは距離的要因が必ず必要でございます。そんな中で、今DPCの検討等の中でも、例えば三次の救命救急センターに通うとしたら、一時間以内に通える圏域はどれだけなのか、三十分以内はどれだけなのか、これ、全国で詳細に検討している部分もございます。 そういった距離的、時間的要因もやはり必要な考え方、それから地域の経済力、財政力ですね、それも加味しながらやっていかなければならない。そういった観点を一まとめにすると、健康生活圏という言葉を使わせていただいたんですが、まさに生活圏が医療圏というものの設定の中で極めて重要なのではなかろうかと、そのようなとらえ方をしております。
○森田高君 ありがとうございます。 あと保険料の問題なんですが、先ほど政務官からも、かなりもう保険料が上がっていると。今回の協会けんぽの件でも一%内外保険料が上がっているわけですから、従業員の方から見ると、保険料であれ税であれ、増税というか、可処分所得が減ったということに関しては違いないわけですね。今デフレが進んでいて給与所得も減っているという状況の中で保険料率が上がると、更なる可処分所得の減少を招いてデフレギャップが拡大してしまうんではないかというような難しい問題があります。 ですから、税の問題と保険料の問題というものをパッケージで議論していく中で、これはどの辺の負担率が適正かということをある程度の結論を得なければならないわけですが、今回、民主党さんって、自分たちの政権ですけれども、政権で子ども手当もやりました。来年から控除の廃止という問題も広がっていくように思います。そうすると、保険料率算定の基礎になる基本的な収入もある程度は控除がなくなった分だけ上がりますから、保険料率が上がるということと控除がなくなるということ、ダブルパンチでこれ保険料の負担というものに跳ね返ってくる可能性が、これは年金保険料であれ、医療保険料であれ、介護保険料であれ出てくるのかなというふうに思いますが、最終的には税制、財政、金融政策との整合性を取りながら介護、医療、年金の保険料の保険料率、これを議論しなければならないと思うんですが、こればらばらに議論したのでは決してこれはうまくいかないだろうと思います。 今回、中期財政フレームの話とかも、後で触れさせてもらいますが、始まっていくように思いますし、大きな税制の話もこれから急速に進むように聞いております。そういう中で、医療保険や介護保険の保険料率というものをどうミックスしながら議論されていくおつもりか、基本的な方向性について教えていただければと思います。
○大臣政務官(足立信也君) まず大きな、内閣全体で取り組むべき課題のことについて大臣から発言をいただく前に、私の方からお答えいたしますが。 先日、梅村議員の質問の中でも申し上げました。受けたい医療あるいは受けたい介護をきちっと給付するためには国民としてどれぐらいの負担が必要なのかという議論を、今まさにもうぎりぎりの段階でやらなければいけないと思っております。そういうことが議論できる会議体をやはりつくる必要があるんだと私は思っております。 そして、実際に今、先ほど距離の問題、時間の問題等も申し上げました。実態調査というものもこれ並んで必要なことでございますので、全国的な今の医療圏の中での必要な医師数あるいは看護師さんの働き方等も含めた調査もやっております。そういうことも含めて議論すべき問題なのではなかろうかと。まずは厚生労働省の中でそのような取組を私の方としてもやらなければならないと思います。 一つ付言させていただきますと、昨年、相対的貧困率というものを公表させていただきました。一五・七%と、OECD三十か国中おしりから四番ということですが、その四年前のデータを見ますと、子供のいる家庭では、元々の所得での相対的貧困率よりも可処分所得での相対的貧困率の方が高くなっていると。その家庭に限れば所得再分配機能が働いていないというデータが出ております。これは唯一日本だけのことでございますので、そういったことも加味しながら、全体の税制、財政を勘案しながら決めていかなければならない問題だと思います。
○森田高君 大臣。
○国務大臣(長妻昭君) 今保険料の考え方の話ありました。年金、医療、介護、主なものはそういうものがございますけれども、当然それぞれの保険料を一体として考えていく。これ、税制もそうです。個人にあるいは家庭に着目すると、これは税金だろうが保険料だろうが、ある意味では支出、強制的支出になるわけでございまして、じゃ、その家庭に着目してどれだけ負担が可能なのか。 ただ、負担だけではなくて、社会保障は私どもは未来への投資でもあると、経済成長の基盤をつくる役割もしているということで、そういう給付もどれだけ得られるのか。そういうある意味では将来像をきちっとお示しした上で、将来の負担はこういう形になります、あるいは税制はこういう形になります、こういうものをお示しすることができるように税調も含めて政府一体で取り組む必要があるというふうに思います。 我々、一期の中では、政権一期の中では消費税を上げないと申し上げておりますけれども、議論はそれはしていくということでございますので、そういう全体像をお示しをする必要はあると思っております。
○森田高君 既に保険料率が今年からある程度上げざるを得ないという状況になっておりますのでこれは致し方ないことかなと思いますが、基本的に、デフレギャップがもう四十兆円あると言われる中で可処分所得を減らす方向に行くというのは、これは不況から脱出するためにも余りいいことでは基本的にはなかったんだろうと。だけど、国が今出せるお金というものがある程度限られているから今回の判断に関してはやむを得なかったというふうには共感します。 ただ、当時、十二月二十三日で、大臣、下りるかなとちょっと、そういうのは、下りるというのは言葉が悪いかもしれません。自分たちもこれもうちょっといけるだろうと、〇・一九よりとかね、診療報酬だと一・五五とか二・〇七があるんですけれども、もうあと一息、二十五日まで、撃ち方やめが出るまでもうちょっと頑張ろうよという気持ちが正直心の中に物すごくあったんですよ。だけど、二十三日でぴたっと。これを今言ってもしようがないんですけれども、現場の負担がそれだけ今非常に厳しくて、毎日のようにいろんな健保組合の方々からメールが来たりして、もうこれは駄目ですというような話が来ているので、そういう悲痛な声があるということは、もうこれは言うまでもなく、御存じのとおりなんですけれども、是非その辺もしんしゃくいただければと思います。 それで、これからの負担というものの在り方を考えていった場合、一応資料十七とか十八に諸外国の例というものも図示させてもらいました。これは、イギリス、ドイツ、フランスそれぞれに歴史があって、国民皆保険のやり方も違いますから、これは一例にすぎないということで御参考をいただければと思います。 イギリスは、もう御存じのとおり、基本的にNHS、税でやっておりますので、ここで国民皆保険を戦後一貫して供給していると。もちろん、この中でも、やっぱりサッチャー、メージャー路線のいわゆる保守党のときにはかなり切り詰め過ぎて、それで医療崩壊が起きて、ブレアそしてブラウンと、そういう労働党政権でかなり立ち直ってきたという経過もあるんですが、税でもそれが本当にゴールドスタンダードかというとそうでもなくて、やっぱりドイツ、フランス、社会保険方式、やっぱりこれが一番先進国の中では多いようには思います。 ただ、何を言いたいかというと、大体、保険料率とした場合、やっぱり一二、三%というのは一つのメルクマールにはなっているんだろうと思います。ただ、さっき申し上げたように、今の経済状況でいきなり国民の社会保険料の負担率を三%上げるというのはこれはなかなか厳しいと思いますので、GDPデフレーターがプラスに回復するということを待たないとなかなかそういう大きな判断は私はできないようにも思うんですが、それまでの間、じゃ国費でどうやって財源を捻出するかというのも難しい課題でありまして、それをまた別の機会に議論させてもらいたいと思うんですが、一本化ということはいずれ避けられないだろうということを先ほど申し上げた次第ですね。 民主党の中でもワーキングチームでずっとそれを研究してきて、それは資料十九にその当時の資料から引用させてもらっておりますけど、歳入庁をつくるということが前提にあって、そこに社会保険料若しくは社会保障税というものが入ってくると。これは個人も負担するし企業も負担していって、それを保険者が国単位として集めていって、だけど、保険者機能を利かせることが大事だから県域で基金をつくりましょうと。県域の基金がしっかりとレセプトのチェックをして、あるいは健康増進事業に県単位の行政にコミットすることである程度の保険者機能を発揮させましょうと。そういうようなプランを当時は議論をしていたわけです。 じゃ、医療へのアクセスが例えば沖縄県の島嶼部みたいに悪いところは同じ保険料率じゃフェアじゃないという話もありましたから、一定のやっぱりアクセスに関する距離とか、あるいは規模、あるいはどの程度の機能が与えられているかという場所別のやっぱり分類によって保険料率も変えていって、だけど究極的には国単位の一本化という話にしようという議論が当時はなされていて、これ一年間ぐらい時間を掛けて中間報告を当時のネクスト厚生労働大臣に出していたはずであります。こういう発想あるいは議論というのは今でも続いていらっしゃるのかどうか、少しお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) この議論というのは、当然、私もワーキングチームは、別のワーキングチームの担当でしたから、これはもう週に一回、ずっとお互いの合同会議でやっていましたから全部存じ上げておりますし、元々は、今から五年前から四年前にかけて検討してきた中で、このような考え方に非常に近いものは提示していたわけで、それは先ほど申し上げました。 そんな中で、マニフェストあるいはインデックスも含めてこれは将来一元的運用を図るという表現にしたのは、度々この委員会でも議論になりますが、一期四年の中でと言えることと、これは相当時間が掛かると思われることを、やっぱりある程度区別してやる必要があるということの中でこういう表現になったものだと思います。 それを踏まえて、厚生労働省の中で今、何度ももう繰り返しになりますけど、市町村国保についてはやっぱり広域化を図る、後期高齢者医療制度の改革案の中でもそれをうたっておる。やっぱり広域化を図っていくということ、それから総報酬割を、今回三分の一になりましたけれども、この考え方はやっぱり負担の公平さといいますか、それを保つためにはやっぱり報酬割という考え方が、一元的運用をするにしてもあるいは一本化するにしても必要な考え方なのであろうということの中で行ったことでございますので、それもありますので、厚生労働省の中の考え方ということは、その今示されていることにのっとった考え方を進めていると、その歩みは遅いかもしれませんが、進めているという認識を持っていただいてよろしいんではないかと思います。
○森田高君 ありがとうございます。 資料十八に戻るんですが、一本化ということであれば、日本の近いところに先輩の国があります。韓国と台湾が一九九〇年代後半以降、強烈なリーダーシップの下に一元化を図ったということが知られています。このやり方がいいかどうかは分かりません。日本には政務官がおっしゃられたように三千五百の保険者組合がありますから、こういったものをトップダウンでまとめていくということには相当のやっぱりあつれきも発生するでしょうし、議論がまだまだ丁寧に必要な部分はあると思います。 ただ、保険というものはやっぱり大数の法則が基本的に働きますから、まず規模が大きいほど安定するというのは一つこれは真理であります。そして、後期高齢者医療制度のことも考えても、高齢者には保険数理上の収支相等は不可能であると、これもまた真理であろうと思います。 そういう中で、税財源も付与しながら一本化をしていくということは、非常にこれは理にかなった話ではありますし、世界の趨勢としてはこういう方向に高齢化が進めば進むほど収束していくということが当然に予想されるわけでありますので、これは十八の資料で東京医科歯科大学の教授の川渕先生が一元化というものに関してはかなり絶賛する記事を書かれていたときも、これは平成二十年の新聞ですけれども、あったわけでありますので、是非この辺りもリーダーシップということを強く打ち出しながらお進めいただければなというふうに思います。 まだ少し時間が残っておりますので、中期財政フレームに関する話、その中で社会保障がどう扱われるかという話に関して、少し大臣のお気持ちをお伺いしたいなと思います。 四月二十日の閣議前に、中期的な財政運営に関する閣僚委員会が開かれたわけであります。この際のメンバーは首相を筆頭に様々な閣僚の方が入っておられるわけですが、なぜか、私がいただいた資料の中には長妻昭厚生労働大臣の名前はありませんでした。 その中で、論点整理のポイントというペーパーが、我が党の代表を通じて自分もこの紙をいただいたわけなんですが、すごく片仮名が多いなと。プルーデントな経済見通しを前提として、財政ルールへの強いコミットメントを確保する。何を言っているかよく分からぬですね、これ。何人が書いた文章なんだろうと思うわけですよ。ゴール、マイルストーンとかいって、目標とか普通に書けばいいと思うんですよね。 そういう中で、何が書いてあるかということが大事なんですけれども、トップダウン、ペイ・アズ・ユー・ゴー、縮減ルール、中期財政フレーム、マクロの総枠の拘束力とミクロの配分の弾力性、ちょっとなかなかこれ抽象的で分からないんですが、非常に重要なキーワードとしてペイ・アズ・ユー・ゴーという言葉があります。そしてもう一点、社会保障を含む政策的経費についての恒久的な歳出増は恒久的な歳出削減又は税制措置によって賄うということを検討すべきと。これは真意がまだ十分伝わってこない、直接やり取りしたわけではありませんから、なんですが、要するに、恒久的な歳出削減、社会保障に関するものというものを視野に入れる、又はそれが嫌なら増税措置を考えるというふうにも読めるわけですね。 こういう文章を見ると、真っ先に二〇〇六の骨太の方針というものを想起するわけですけれども、何か書き方というのは骨太二〇〇六よりもラディカルになっているんじゃないのかなというおそれを抱くわけです。民主党中心の今の政権ができたわけですけれども、当時のやっぱり世論というのは、小泉さんや竹中さんがやり過ぎた、市場原理主義を、その中で生活の基盤なり社会保障がかなり機能しづらくなったと、それに対する国民の怒りというものが一つの結果につながったんではないのかなと私は思っております。 そういう中で、骨太二〇〇六よりもある意味ラディカルかもしれないような財政フレームが進められるようなことがあってしまうと、これは国民の期待というものが、本当に今でさえ厳しい状況ですが、更にこれはもう失墜するということは火を見るより明らかだと思います。そこを逆に、命を守る政治ということを打ち出した鳩山政権ですから、余り安易にペイ・アズ・ユー・ゴーなどという言葉を社会保障の分野において使っていくべきでは私はないと思います。 この分野においては長妻大臣のリーダーシップが極めて重要になってくると思うんですね。財務大臣ともこれは真っ向から闘ってもらう必要が出てくるかもしれない。これは長妻さんのために闘うわけじゃなくて、国民のために長妻さんが闘うということになってくると僕は思いますが、これから六月ごろまでですか、この議論が続いて一定の結論が誘導されるということですが、結論ありきではないと自分たちは信じたいわけです。大臣の今の御決意、御所見をいただければと思います。
○国務大臣(長妻昭君) もちろん結論ありきで進んでいるわけではございません。かつて、前の政権が骨太の方針で一年間社会保障の伸びを二千二百億円ずつ機械的に削減するということで、これは全国にひずみが起こったと。これも政権交代が起こった一つの理由だと考えておりまして、その二千二百億の枠は撤廃をして、今は必要な社会保障はきちっとそこに予算を付けていくと、私ももちろんその覚悟で取り組むわけであります。 ただ、その前提で、やはり国民の皆さんに今の時点でも、御自身が払った税金や保険料が本当に中抜きされずにきちっと全額が社会保障のサービスに結び付いているんだろうかと、まだまだいろいろ天下り団体も含めて問題が残っているんではないかということで、実は今日もこの委員会が終わったすぐ後、省内事業仕分というのをやりまして、そこで独立行政法人等を厳しくコストカットをするわけでありますが、そのときも注意しているのは、本当に必要な、純生の社会保障の給付の部分は必要があるものは削らない、ただ、事務費とか、あるいはまた仕事を丸投げして別の団体に発注するような、それはもう徹底的に見直すということで、何しろ国民の皆様方に御負担をお願いするときにそういう無駄遣いの疑念があっては理解されませんので、まず身をきれいにするということを徹底して取り組んで、その上で政府の中でも我々は必要なものは必要だという主張をきちっとしていきたいというふうに思います。 そしてもう一つは、単純な無駄遣いではなくて、制度の中に潜む、ある意味では過剰な、だれが考えてもこれは過剰ではないかというような、例えば介護でもそういう事例もございますし、いろいろな不正受給などの問題もございますので、それについても制度の部分も含めた見直しというのも不断に行っていくということであります。
○森田高君 現在、国民医療費三十四兆円ぐらい、介護七兆円ぐらい、四十一兆、それにインフラ投資もありますから、総医療費だと四十二兆ぐらいだと思うんです。三党合意を作った際に、OECD並みの医療費の確保という話があったり、二千二百億円を削減するのをやめるというのが文言としてありました。 これ、実は一つは達成されちゃっているんですよ。といいますのは、これはOECD並みの医療費の確保というのがどういう定義に基づくかという話になるんですが、総医療費割ることのGDPだったら、もう既に日本は分母のGDPが下がっちゃいましたから、九%になったんですね、昨年の医療費割ることのGDPの比率が。だけど、多分これは達成とは言わないんだろうと思うんです。本質的にやっぱり医師不足だったり保険医療の不安定な状況が改善されたということをもって達成されたと思うんです。 ところが、三党合意から本当に間もない直後、多分これは民主党の先生方も皆さん、これで、ペイ・アズ・ユー・ゴーで医療費の恒久的な歳出削減という話はだれも容認されないと思うんです。そういう中で、だけど二〇二五年には国民医療費が五十六兆円になっちゃって、介護の給付費用が多分十六兆ぐらいになる。そうすると、医療プラス介護で七十三兆円ぐらいになりますから、だれがどう考えてもやっぱり難しい部分はあります。だから、多分成長戦略が必要になってきて、どうやってGDPが増えるようにやっていけるか。そういう際に、これは大臣に言ってもしようがないんですけれども、ペイ・アズ・ユー・ゴーという話で、じゃ、三十七兆円で、税収の、予算組めますかで、組めるはずがない。それで組んだら多分日本経済は墜落しますよ。本当に二年もたないですよ、それでやったら。 だから、一定の戦略の下に、それは金融と財政、ある程度のやっぱり出動をしながらやっていくということでしかこの先の日本を支えることはできませんから、ここはやっぱり相当強い決意で、自分たちは臨んでいきますし、厚生労働省を所管される大臣、どんなに無駄を削減したとしても、やっぱりこれからの日本の医療費、介護費は掛かる。だけど、医療や介護は成長分野といつも大臣がおっしゃられる。これは乗数効果は明らかに一以上になります。そういう分野ですから、人にお金が回っていく、地域でお金が回っていく、そして製薬産業を通じて世界中から外資を獲得できるというすばらしい産業構造への転換というものを、一遍にやれといってもなかなか世間も付いてきませんけど、しっかりと五年間、十年間を掛けて転換を図られるように御努力をいただきたいということを自分からエールを申し上げて、自分の質問を終わります。 どうもありがとうございます。
○南野知惠子君 自民党の南野でございます。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 国民健康保険法等の一部を改正する法律案についてお伺いいたしますが、本改正案につきましては去る十六日の本会議でも質問させていただきました。そこで大臣から、医療保険の一元化の方向性について、必ずしも保険者の一本化という方向に限らず、保険者機能にも配慮しながら保険者間の助け合いを進めていくという方法も考えられるとの御答弁をいただきました。 また、今、森田議員の御質問の中にもるる出てまいりましたので、私は遠慮してもいいのかなと思ったんですが、もう一度お聞きする方が確かだろうというふうに思いましたので、お尋ねしたいと思っております。 現政権が目指す医療保険の一元化の完成像、医療保険の保険者の一本化なのか、あるいは、そうではなく、健康保険組合やまた共済組合を含む現行の保険者を存続させた上で各保険者間の財政の調整を進めることなのか、明確に御答弁をもう一度お願いしたいと思っております。 特に、民主党様のマニフェストでは、被用者保険と国民健康保険を段階的に統合するとされておりますが、段階的であるにせよ、統合を図る以上、最終的な姿は保険者の一本化ではないかなと、そのように思いますので、よろしくお願いします。
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど、この南野議員の件もあって、少し詳しく答弁したところでございます。 一本化なのか一元化なのかという話は、先ほどいたしましたとおり、一本化というとやはり全国一つの保険制度ということだと思います。そのような中で、じゃ、地域ごと、これからも議論があるかと思いますが、地域保険の地域の拡大といいますか広域化を図っている、そんな中で、その地域ごとに例えば保険が完成した場合に、それを全国一つにするかという話とまたつながる部分があるんだろうと思います。 今できることは、被用者保険であっても負担の公平性は保たれていないという特徴がある、地域保険においてはその保険料の格差は五倍以上であるということの中で、それぞれがまずは負担の公平性を図るためにやるべきことがある。それは、三千五百ある保険者をやはり統合していく必要性は当然生じてくるということの中で、それを一元的に運用できるようにしていくということのその更に先の話を議員がおっしゃっているんだとすれば、それは全国一つの保険なのか、あるいは地域ごとに分散したような形の保険なのかということの将来像については、まずは一元的運用を将来にわたって図っていくという段階に今はとどまっていると、そのように思います。
○南野知惠子君 先日の本会議で大臣は、一元的運用を図るためには、第一に、国民健康保険においては都道府県単位での運営の広域化を図ること、第二に、被用者保険においては各保険者間の助け合いを進めることが必要と御答弁されました。しかし、民主党マニフェストにある、被用者保険と国民健康保険の段階的統合と被用者保険間の財政調整の拡大は、一元化の方向を示して、矛盾があるように思えてなりません。今るるお話をいただきました。 さらに、平成十八年当時の民主党医療制度改革の基本的考え方、十九年の参議院通常選挙における民主党政策集によれば、当時の民主党の国保の広域構想化は、都道府県単位ではなく医療圏を念頭に置いた健康生活圏であったことは明白でありますが、いつの間にかこれが都道府県単位という形に変わったのかということもお尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) 先ほどもお答えしたところではあるんですが、例えば、後期高齢者医療制度の改革の会議の中でも、広域化を図るということの中で、それは都道府県なのか広域連合なのかという議論がございます。四年前の、今お話がございましたけれども、私は、健康生活圏ということの考え方の中で二次医療圏複数個の集まりだろうと、そのようにとらえておりました。そして今、県の計画、これは医療計画も含め、これは都道府県が担っているということであるならば、一つの例示として先ほど人口百五十万から二百万が至適ではなかろうかという話を少し突っ込んでしましたけれども、最小単位は私は都道府県になるのであろうというふうにとらえております、地域でやった場合ですね。 しかし、都道府県といっても六十万から千二百万まである。それでは、千二百万のところ、あるいは八百万のところが一つでよろしいのかということになると、それは地域的な、距離的な問題もあって、一つでやるよりもそれは複数に分かれた方がいいという考え方もあるわけです。 しかし、計画を作成する段階では都道府県が主体的にやられていくわけですから、そういった意味では、何個かの都道府県が一つのという形よりも、都道府県の中で広域連合の形で複数の二次医療圏が集まった、つまり二つに割れるといいますか、そういう可能性はあるのではなかろうかと思っておりますが、イコール都道府県、全部都道府県単位だという考え方に束縛される必要性も、今の後期高齢者医療制度の改革会議の中でもそこまではまだなっていないと、そのように思いますので、広域化を図るということは同じ考えでございますけれども、それがイコール都道府県かというと、その考え方はまた違うとらえ方があるということだと思います。
○南野知惠子君 広域化の中でイコール都道府県ではないという御判断の中では道州制という問題も頭に中におありなのかなとも、今ふっと思ったところでございますが。 都道府県単位を軸とする医療の保険者の編成、また統合については、既に平成十八年の医療保険改革で、国保における保険財政共同安定化事業の実施や都道府県単位の財政運営を基本とする協会けんぽの創設等、その改正を行い、その方向性を打ち出しておられます。現政権が行おうとしている医療保険の一元的運用は、平成十八年改正における保険者の再編統合の方向性と同じなのか、それとも違う方向を目指すのか、基本的スタンスをもう一度お聞かせください。
○大臣政務官(足立信也君) これは今までお答えした中を反復するような形になるかもしれませんが、被用者保険間では、これはもちろん保険者機能を十分に発揮されているところもある、しかしその中で保険料率というものはかなり差があるということを、ある程度そろえていった方がよいのではないかという先ほどの議論もございました。それから地域保険につきましては、市町村国保では負担の公平が保てない、これは広域化をしていく。そういう、この二つ取り組まなきゃいけないということは、十八年度当時と今も変わっていないと、そのように思います。
○南野知惠子君 道州制の問題は頭におありなのかどうか、そこら辺はいかがでしょう。
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど私、例示の中で、例えば都道府県が二、三個という話も少ししたのはどういうことかといいますと、今は医療計画等は都道府県単位でやっぱり作っておられる。二、三集まってという話、道州制の話になりますと、そこでの医療計画というものがまずなければ、それは保険者としての機能が果たせないことになると思います。 ですから、将来、道州制に進むかどうかはまたこれ別の議論でございますけれども、そういった計画を立てるよりも大きなエリアの地域保険というのはちょっと考えにくいんではなかろうかと思います。先に行政の形としてそのエリアが確定されたら、その中で地域保険ということはあり得るかもしれませんけれども、その逆はなかなか難しいのかなと。 ですから、これは、じゃ、もっと大きな全国一つの一本化というのはどうなのだという話になりますけれども、それは日本全体として同じ保険制度で全部行くというのはまた違った考え方で、道州制の議論が先に進んで、それが行政の単位として認められることになればそれは考え得る話だとは思いますけれども、現時点では、やはり基礎自治体、そして都道府県、そして国という枠の中でどのようなくくりがいいのかということを考え合わせましたら、現時点では先ほどお答えした答えになると思います。
○南野知惠子君 また同じような質問になるんですが、都道府県を軸とする医療保険者の再編合理化のその一環として、健保組合において、平成十八年の医療保険改革において企業、業種を超えた地域保険組合の設立を認めることとされたと。 現在、この地域健保の設立状況はどうなっているのでしょうか。設立が進んでいないようにも思われますけれども、設立が進まない理由がございましたら教えてください。
○政府参考人(外口崇君) 地域型健康保険組合は、小規模の健保組合や財政窮迫の状況にある健保組合の再編統合を進めることを目的に、その受皿として都道府県単位の健保組合として設立される組合であり、平成十八年の健康保険法改正で制度化されたものであります。 特徴としては、ただいま御指摘がありましたように、異業種間の合併が可能、一定期間、合併前の健保組合ごとに別建ての保険料率を設定することが可能、一定期間、合併前までに有していた積立金について、合併前の健保組合ごとに管理することが可能ということがあります。 ただし、これまでのところ、まだ地域型健康保険組合は設立されておりません。この理由といたしましては、財政窮迫や小規模の健保組合では他の同種同業の健保組合との合併が優先して検討されていること、これまでの傾向としては、合併できない場合には健保組合を解散し、協会けんぽへの移行が選択されていること、こういったことがございます。 この制度は、健康保険組合の安定的運営を制度的に担保していく一つの手段として存続させていく必要はあると認識しております。引き続き健康保険組合の関係者からの意見を伺っていきたいと考えております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 次なんですが、今おっしゃっておられる民主党さんの目指す段階的統合又は一元的運用ということについては、健保組合は地域保険としてどのように位置付けられるのか、そういう中での位置付けがどうなのか教えてください。
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど来の議論の中でも、一元的運用ということでございますから、その中で各保険が複数その中に存在するわけですから、お互いの協力という話も先ほど出てまいりましたし、やはり一番重要なことは、保険者機能を今まで果たしてこられた例えば健保組合の方々については、その保険者機能は十分今後も機能を発揮していただきたいと、それを妨げるようなことであってはならないと思っておりますので、例えば地域で一元的運用を図る場合は、その中にある各保険者で、その中での保険者機能を十分果たしていただきながら、そしてお互いの助け合いという調整機能も持たせてやっていくというのがその考え方でございます。
○南野知惠子君 次は、同じようなことなんですが、今回の改正は、医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案として、国保法改正がメーンとされております。しかし、今回の国保法改正案では、国保の広域化のための指針の作成や保険料滞納世帯の高校生世代への短期被保険者証の拡大等の措置はなされたものの、基本的にはこれまでの財政支援措置の四年間の延長というものにとどまっていると。 医療保険一元化に向けた国保の広域化の一環というのであれば、もっと思い切った国保への財政支援を講じるべきであったと考えておるんですけれども、なぜ財政支援措置の単純延長にとどまり、抜本的な財政支援措置の拡充がなされなかったのか、また延長期間を四年とされた理由等をお聞かせいただきたい。
○大臣政務官(足立信也君) これは、今の国庫補助の割合をなぜ思い切って増やさなかったのかということでございますが、この財政状況の中で、元々国民健康保険というのは、これ、事業主負担がないこと、あるいは低所得者あるいは無職者が多いということで、非常に財政的に弱いということの中から、国と都道府県、市町村の負担を合わせると医療費の五〇%を確保しているということでございます。これを更に上げなかったのかという質問でございますけれども、まさにずっと議論しているこの財政状況の中で、そういう措置は今回は取らなかったということでございますが。 なぜ四年間にしたのかと。これは大変失礼な言い方で申し訳ありませんが、過去二回、四年間でされてきたので、それをそのまま四年間延長という形で申し上げた次第でございます。
○南野知惠子君 次の四年間にはまた変わるのかなと思ったりするわけでございますが。 民主党のマニフェストでは、後期高齢者医療制度の廃止に伴う国民健康保険の負担増は国が支援するとされております。そうであるならば、後期高齢者医療制度の廃止と国保への財政支援措置は同時に行われる必要があるのではないかと。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕 政府は、来年にも後期高齢者医療制度の廃止法案を国会に提出し、二十五年度から新たな制度を開始すると言っておられる。そうであるならば、国保の従来の財政支援措置の延長は二十五年度までではなく二十四年度までとして、二十五年度以降は新たな財政支援措置を講じるのでなければ筋が通らないというふうに思うわけですが、お答えください。
○大臣政務官(足立信也君) 御指摘のとおりでございまして、これは四年間そのまま続けますという宣言をしておるわけではなくて、当然、それ以前に新しい制度の構築が成り、そして国民健康保険の国庫補助が増加されるような事態になった場合は四年間を待つ必要もないわけでございまして、直ちにそこで見直しを行うということでございます。
○南野知惠子君 民主党さんでは、平成二十年には後期高齢者医療制度廃止法案を参議院に提出され、短時間で参議院を通過させられました。その審議の際に、答弁者の鈴木寛議員が国保について、今年の補正予算でも抜本的な拡充を行ったらいい、マニフェストの中で公費負担を増やすということを明言しております、民主党としては来年度予算要求でもってきちっと国保の手当てをすると答弁されています。それなのに、なぜ公費負担増を含めた国保の抜本的な基盤強化のための手当てが二十二年度予算でなされなかったのか。平成二十年度当時の答弁と違うというところをこの議事録から知ることができたんですが、先生、足立先生はこの先生ではないわけでございますので御答弁しようがないというふうに思いますが、遠くを見通せる足立先生、何かあれば教えてください。
○大臣政務官(足立信也君) 国民健康保険がスタートした三十六年当時と変わりまして、これは自営業者あるいは農家の方々等がほぼ対象であったと思いますが、御案内のように、今は低所得者といいますか無職者といいますかが半数を占めるような状況になっている。これは、国民健康保険をまず手直しといいますか強固にしなければならないということは委員と共通する思いでございます。 そのような中で、まず必要なことは、広域化を進めていくということが一つ大事なことなんだろうと思います。そして、その中で国庫の負担割合をどのように考えていくかということでございますけれども、これはもちろん、今、後期高齢者医療制度の改革会議の中でも国庫負担の割合をどのように持っていくか、そして仮に国民健康保険の保険の負担が増えていった場合には、それはもう国からの財政措置という形でやらなければいけない等の議論が今進んでおります。ですから、大本の考え方は、国民健康保険の財政が更に悪化するようなことになってはいけないという、基本の考え方はその先ほどの答弁の中にあったのと同じだと、同じだと思います。 しかし、それがなぜ今年度予算に反映されなかったかということにつきましては、大変厳しい財政事情の中で、それでもまた財政措置を四年間延長するということをやったわけで、これからまた後期高齢者医療制度も、今議論をしていただきながら抜本的に改革するということの中で、非常に厳しい状況ではありますけれども、財源の確保は努力していきたいと、その思いは答弁者と同じだと思います。
○南野知惠子君 財源を求めるのにはマジックしかないように思うんですけれども。 次に、協会けんぽに対する国庫補助率の問題についてお伺いしたいです。 協会けんぽに対しましては、現在給付費の一三%、後期高齢者医療支援金については一六・四%の国庫補助がなされておりますと。今回これを見直そうとしているわけでございますが、そもそも協会けんぽに対して国庫補助を行う理由について、政府はどのような御認識をお持ちなのでしょうか。 さらにまた、国庫補助率が本則で千分の百六十四から千分の二百までの範囲内とされている理由がございますが、それについてどのような見識をお持ちなのか、お尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) まず、位置付けでございますけれども、これは本来、被用者というものは共済組合であるとかあるいは健康保険組合であるとか、そういうことが、組合を設立するということがいいんでしょうけれども、やはり財政的に、あるいは事業所の規模の大きさ等も含めてそれが不可能な事業所が当然あるわけでございます。 ですから、被用者保険のまずはセーフティーネットであると。被用者保険部分のセーフティーネットという考え方で、これはもう政管健保の時代から、だからこそ政府管掌しているわけでございまして、その意義ということについては被用者の方々のためのセーフティーネットを図るということで、国庫補助をしっかりやっていくということが理念でございます。 そして、後半の質問のことについては、じゃ、局長。
○政府参考人(外口崇君) 協会けんぽの国庫補助率が一六・四%から二〇%までとされている理由でございますけれども、経緯から申し上げますと、昭和四十八年の改正で給付費に対する定率補助、当時一〇%を導入しましたが、その際併せて、保険料率を〇・一%引き上げるごとに国庫補助率も〇・八%上乗せすると、こういう仕組みといたしております。 その後、昭和五十五年の改正で、当時の厳しい国家財政の状況から保険料率と国庫補助率とを連動させる仕組みを廃止したところでありますが、五十五年改正、五十六年三月の施行になりますけれども、この際に、当時の国庫補助率が一六・四%となっていたことから、法定の国庫補助率に幅を持たせるために二〇%の上限を設定し、本則において一六・四%から二〇%までの範囲内と規定されたところであります。 なお、この際の五十五年改正時には、同時に附則において国庫補助率を当分の間一六・四%としております。
○南野知惠子君 これまでの最大の引上げ率はどのようになっていたんでしょうか。また、今回はその何倍の引上げ率になるのかと。今回の保険料率の上昇幅はこれまでにない規模と思われるのでありますけれども、これまでの最大の引上げはどのぐらいで、今回はその何倍の引上げになるのかということでございますが、仄聞すると余りにも急激な引上げではないかと思っているところでございますので、その点も含めて教えていただきたい。
○大臣政務官(足立信也君) 過去最大の保険料率の引上げ幅というのは、昭和四十四年以降では四十九年、昭和五十六年となっておりますが、その後、十五年四月から御案内のように総報酬という形になりましたので、これに換算しなければ正確ではないと思うんですが、その引上げ幅は〇・七%でございます。 今回の協会けんぽの保険料率の引上げ幅は、御案内のように、可能な限りの努力をしてその引上げ幅を抑えたつもりではありますけれども、九・三四%という形になって、引上げ幅としては一・一四%、ですから一・六倍と。過去最大の引上げ幅の一・六倍ということになると思います。
○南野知惠子君 今お聞きして大変困ったことだなというふうにも思っておりますが、保険料率の上昇によって、被保険者一人当たり、労使年間で約四・二万円の負担増となることが見込まれるのでしょうか。一昨年来の不況により、事業主は経営が悪化、被保険者は給料が減少と、事業主、被保険者共に大変厳しい状況にあります。しかも、先般の雇用保険法改正では政府は雇用保険料率を引き上げておりまして、厚生年金保険料や介護保険料も軒並みアップされることになるわけであります。 今回の改正が協会けんぽ等における保険料の引上げ抑制等のためであるというのであるならば、こうしたときこそ国庫補助率を二〇%まで引き上げて救済を図るべきではないかというふうに思いますが、御所見を伺います。
○大臣政務官(足立信也君) 南野議員のおっしゃることは痛いほどよく分かります。 当然のことながら、これは税収そのものも響いてきていますし、保険料の収入も響いてきました。リーマン・ショック以降の変化でございます。それを、当然のことながら、政府といたしましては、あらゆる分野で負担増を抑えるという努力をしたわけでございます。 言い方、気を付けなければならないと思います。特に中小企業の方々については、先ほど雇用保険料の件もございました。そして協会けんぽの保険料の件もございました。我々のこの打った政策で労使合わせて二万一千円ほど保険料を引き下げております、当初の予定よりも。それがなければ、合わせると六万円を超える増加になったのかも、先ほどの議員の指摘からいくと、そうなったのかもしれません。 そのような中でございますけれども、これをなぜできなかったかということに関してお答えいたしますと、そこに限定せずにいろいろな分野で、例えば今回の法律にしても、高齢者のところ、国民健康保険の部分、そして協会けんぽの部分というふうに、いろんな分野で上昇しないような、負担が増加しないような抑制策を取ったということの中で、ある一点、集中してこれだけは下げたいということが形として見えてないのかもしれませんけれども、多くの範囲でできる限りの調整をしながらこの結果に至ったということでございます。 思いはもちろん同じで、できるだけ保険料の上昇は抑えたいという気持ちは変わりませんが、結果として、ぎりぎりのところでこういう選択をさせていただいたということでございます。
○南野知惠子君 ぎりぎりのところというお話でございますけれども、今回の法案によりますと、一六・四%への引上げは三年間の暫定措置とされております。しかし、健康保険法の本則で、国庫補助率は一六・四%から二〇%の範囲内とされております。本来ならば、附則で暫定措置とするのではなく、本則に戻して一六・四%から二〇%の範囲で政令が定めるのが筋ではないかと考えます。 暫定措置としたのは、三年後に一三%に戻すとも疑えればそうなるわけですが、平成二十五年度以降の国庫補助率について今回の改正案では、協会けんぽの財政状況又は高齢者医療の費用の負担の在り方についての検討状況、国の財政状況その他の社会経済情勢の変化等を勘案し、平成二十四年度までに検討することとされております。ということは、国の財政状況によってはまた国庫補助率を引き下げることもあり得るということでしょうか、お伺いします。
○大臣政務官(足立信也君) 今議員がいろいろ御指摘されておりましたが、まさにそのとおりでございます。まずは、財政状況がもちろん大きいことでございますし、それから、高齢者医療制度がどのようになるのか、その中で支援金、今はありますけれども、その拠出する部分がどうなっていくのか等の問題、それから、先ほど来出ておりますけれども、医療、介護を受けるのに国民としてのどれだけの負担を求めるべきなのかといった議論の進捗状況、そういったことを考え合わせますと、この暫定措置の期間の三年間というものはかなり大きなものが決定され、変化されていく可能性が高いものだと思います。 今、そのような中でまた元に戻すんではなかろうかという御指摘がございましたけれども、大きな制度変化があることの中で、その三年以内に特に大きな変化があるということを踏まえて暫定の三年間ということを置かせていただいたわけでございまして、三年たったら元に戻すよというような発想ではないということを申し上げたいと思います。
○南野知惠子君 そのような、でも行ったり来たりするような気配もうかがわれました。 本則に戻す方向で検討を進めておられるということでございます。それなのに、もっと財政状況が逼迫している協会けんぽについて、国庫補助率を暫定措置のままにして、国の財政状況によっては引下げもあり得ると。これは行ったり来たりの矛盾があるのではないかと思いますが、本心を一つに決められないという社会情勢の難しさもあるのでしょうか。このことについては何かコメントございますでしょうか。それは時の流れのままですか。
○大臣政務官(足立信也君) 繰り返しは避けたいと思いますが、財政状況だけではないということがまたあると思います。もちろん大きな要素ではございますけれども、これで成長戦略の中でどう変わってくるのか、雇用がどう変わってくるのかということとともに、制度改革、制度が変わってくるという大きな要素があるわけでございます。 ですから、その中で三年後は国庫負担がどうなりますかという話でございますけれども、制度変更があるという前提に立つと、今の時点で三年後の負担割合というものを明確に言及することは、これはなかなか困難なことではなかろうかと、そのように思います。
○南野知惠子君 では、問題をちょっと変えてみたい、次の問題に行きたいと思います。 出産育児一時金の引上げについてお伺いしたいと思います。 出産育児の一時金については、平成二十一年度予算において、二十二年度末までに限って三十八万円から四十二万円に引き上げることとしております。また一方、民主党のマニフェストでは、出産育児一時金について、これを五十五万円まで引き上げることとしております。その実施時期も、マニフェストの工程表では明確に平成二十三年度から完全実施とされております。 出産育児一時金について、平成二十三年度から五十五万円に引き上げると今ここで明言されるのか、お尋ねいたします。
○大臣政務官(足立信也君) これが、私どもが五十五万円という数値を出したその根拠、これ衆議院の委員会だったかと思うんですが、それは、二〇〇三年のこども未来財団の子育てコストに関する調査研究というものの中から、妊娠、出産の子育て費用というものの総合計が五十四万約二千円ということで、これを引用したわけでございますが、その中には定期健診分九万円というものがありまして、ですから、出産育児一時金と妊娠中の定期健診というものを一緒にとらえて五十五万円という頭の整理でございます。 これは、今年度末になりますか、二十三年の三月までに二年間の出産育児一時金の金額の上昇とそれから直接支払制度というものを暫定的にやっておるわけですが、これの問題についても、妊産婦さんにとっては非常に助かるという面も、一部ではありますが、一部の医療機関、特に助産所や診療所においては、今のところ二か月間収入が途絶える事態があるということで、それは安心してお産ができる環境を一部壊してしまう可能性があるということで、猶予を設けたり、あるいはつなぎ融資の形で低金利のものを、福祉医療機構からそういう融資をやれるというようなことを今やっているわけでございますけれども、この暫定期間があと一年弱ということの中で、金額の問題ももちろんそうでございますけれども、この支払期間のタイムラグというものが、電子化等の進展を考慮して進んでくれば、また支払期間が短くなれば、それはそれで医療機関への負担も少なくなるわけでございますから、約一年弱になりましたけれども、検討会を設けて、次の制度、暫定期間が終わった後をどうするかということも含めて検討するように今準備をしておるところでございます。 ということで、直接のお答えは、定期健診の費用と出産育児一時金を合わせた額が五十五万円という当時の認識でございます。
○南野知惠子君 その区分は大変紛らわしいので、これはこれ、これはこれとして出していただかないと困るかなというふうに思います。 出産育児金というのは出産一時金ではなく、そこに育児が入るわけでございますので、そういうポイントからしても意味がちょっと違ってくると思うんです。 私が申し上げたいのは、この出産育児金は五十万でいいんじゃないか、そしてあとの五万ははっきりと健診の方に回すよとおっしゃっていただく方が、ユーザーとしても我々の仲間としても分かりやすいということでございます。出産一時金じゃなく出産育児一時金として五十万、そしてあとの五万円はちゃんとこちらの方で担保しているよと。妊婦健診の在り方がこれからの御検討ということであれば、是非これは継続するとお答えいただかないと、これはこの前いろいろ発生しましたたらい回しの原因にもなっております。 そういう観点がございますので、是非これは公費助成としての形で二十三年度以降もやるとおっしゃっていただきたいんでございますので、よろしくお願いします。
○大臣政務官(足立信也君) 出産育児一時金そのものを二十三年度以降も継続してという希望はもちろん私も強いものを得ておりますし、それからまた一部、これは本来健康保険上も直接支払と、医療機関に払うのではなくて、これは本来妊産婦さんに対して出産育児一時金なので、それは直接支払制度というそのものがこの法律に違反しているんではないかという指摘も中にはございます。 それらを勘案しながら、それから金額の面も含めて先ほどの議員の御指摘は私は極めて納得できる指摘でありますので、私といたしましては、これは妊産婦さんに歓迎されている面が強いということの中でこれをやめてしまうという考えではなくて、より皆さんが納得できるようにこの一年弱の間に検討を加えて、そして充実したものにできればと、そのように考えております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。是非それは続行していただきたいと思います。この前のは、こんにちは赤ちゃんのあれは続行していただけるということで、児童の虐待、妊産婦のママになる本当に不安のない状況ということについてはこの前担保していただいたことを併せて感謝いたします。 次は、不妊治療に対する医療保険の適用についてでございますが、民主党のマニフェストでは、不妊治療に関する情報提供、相談体制を強化するとともに、適応症と効果が明らかな医療保険の適用を検討し、支援を拡充するとされております。その検討状況についてお伺いしたいんですが、不妊治療、生殖医療に関する基本法の制定も視野に入れ取り組んでいるというふうにお伺いいたしております。この補助対策についてどのようにされるのか、お伺いします。
○大臣政務官(足立信也君) 二点、今御質問があったと思います。まずは不妊治療とか生殖補助医療の保険適用についてということでございます。次が法制度化ということだったと思います。 これ、保険適用についてどうかという議論は、我々もずっと指摘してまいりました。人工授精、それから体外受精、顕微授精というあるものの中で、女性が器質的あるいは機能的に何か異常がある場合等、検査も含めこれは保険適用になると。しかし、不妊治療というふうにくくられてしまうと、人工授精であっても、例えば排卵誘発についてはそれは保険適用じゃなくなってしまうというような、割とこれはおかしいんではなかろうかと思われる状況から、また顕微授精まで、本当にそれが、お子さんを望む気持ちは強いものがあるんでしょうが、本当に疾病として扱っていいものかどうか等の議論が当然あります。 今、厚生労働省内での検討についてということでございますけれども、このための会議体を形成して今検討を行っているという実態は今はありません。 後半の部分ですが、法制度化についてです。 これは、生殖補助医療の中で、そしてまた、先般、性同一性障害の夫婦の中でお子さんの問題等がありました。これらも含めて、生命倫理にかかわるそのような法制度というものは私は必要性があるんではなかろうかと、そのようにとらえておりますが、生殖補助医療について、これを法制度化ということについてはかなり深い大きな問題であるととらえておりますので、例えば臓器移植法に勝るとも劣らないかなり深い問題であるととらえておりますので、これは立法府の方で十分検討されるということがまずは望ましいのではないかと私は思っております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。十分な御検討をしていただきたいと思います。人権問題であり倫理の問題であり、またさらに子の出自を、それをはっきりするという子供にとっては生涯大切な課題を含んでおりますので、慎重にお願いしたいと思っております。 それからもう一つ、NICUの件でございますが、これは後方支援病院の拡充強化に向けた取組はどのようになっているのでしょうか。これも、この前のたらい回しの一つの案件ということでもございますので、大変重要な課題でございます。よろしくお願いします。
○大臣政務官(足立信也君) これは、予算とそれから診療報酬という両面がございますので、ちょっと長めの答弁になってしまいますが。 まずは診療報酬につきましては、これはもう第一に、新生児集中治療室の評価を上げたということ、それから第二に、新生児集中治療室からハイリスクの新生児を受け入れる後方病床ですね、後方病床の評価を新たに設けました。 そして、予算におきましても、周産期の母子医療センターの新生児集中治療室、いわゆるNICUやその後方病床に対する財政支援を拡充いたしました。周産期医療体制の充実強化のため、対前年度比は二倍強の八十七億円でございます。 そしてまた、昨年度の二次補正においても、文部科学省で、特定機能病院の中で例えば大学等の救急医療や周産期医療環境の整備ということで、周産期医療には六億円、それから救急、これも周産期も含まれる救急体制のところで八十二億円と予算も計上しております。 また、NICUについては、今年一月に閣議決定した子ども・子育てビジョンにおいて、平成二十六年度までに出生一万人当たり二十五から三十床にすることを目標に更なる整備に取り組んでいくことになっております。今は一万人の出生当たり約二十少しというような事態でございますので、それを増やしていくということでございます。 大事なことは、NICUばかり整備していっても、その後方支援といいますか、その後見ていただくところを充実しなければ、また満床の事態、そして勤務医等共十分その能力を発揮することができない事態になってしまいますので、NICUやその後方病床の充実に取り組んでまいりたいと思っております。
○南野知惠子君 委員長、石井議員から少しお時間いただいていますので、よろしくお願いします。 今のNICUのことですけれども、施設から在宅に帰った場合、逆に今度は訪問看護が必要になってくるということもございますので、これは申し上げておきたいというふうに思っております。 次、あと二つお願いしたいんですが、一つは、HTLV1の感染の拡大、これを防止するためには母子感染予防が重要であると考えております。母子感染予防のために妊婦健診においてHTLV1抗体検査、これは絶対していただきたい。 ATLは、御存じのとおり母乳、精液に含まれるウイルスで感染するものであります。感染すると、これを排除することは現代の医学では不可能と言われております。これは、現在で全国で百十万人、百人に一人が感染者と言われております。大変な疾病でございますと言っていいのかなとは思いますが、予防策しかないというのがその言葉でございます。妊婦健診時の項目の一つとして必ず抗体検査を実施してほしいというふうに思いますので、妊婦健診のこの問題については、ドクターで健診される場合と助産師で健診される場合と助産所で健診される場合といろいろあるとは思いますけれども、これもやはり平等な形で指導がなされるべきだというふうに思います。 さらに、このHTLV1の感染ということであれば母乳栄養が一番大きな指導の観点となってくるわけでございますので、前後の教育及び赤ちゃんを手に抱いたときの母乳栄養をどうするのか、それを断乳とする場合にはどのようなオリエンテーションが要るのか、そしてそれをミルクで育児する場合にはどのようなミルクを提供したらいいのか、いろいろな課題が増えてまいりますので、これは助産師たちの、母子保健担当者の適切なケアが必要になってきます。十分な研修の下に、丁寧な説明又はカウンセリングが必須でありますので、是非この点についてよろしくお願いしたい、一言入れるよとおっしゃっていただきたい。
○大臣政務官(足立信也君) 最後の一言がちょっと重く感じられますが、まずは、今問題点の整理という形でちょっと申し上げたいんですけれども、平成二年度の研究で、このHTLV、ヒトT細胞白血病ウイルスですね、これが原因でHAMやTセルリンフォーマになるということでございますけれども、これのウイルスの保有率に地域差があるという点、それから母乳を与えなくても二%から一〇%程度に感染が起きるという点、それから結婚二年以内に男性から女性に二割ぐらいは感染するという点、それから、がんのときも以前、十年ほど前、がんのときもそうですが、告知による妊婦への精神的負担が急激に大きくなるというような問題が確かにあります。 それを踏まえて、関連学会のガイドラインにおいても必ずしもこの抗体検査をやるということが勧められているというわけでもないということの中で、委員が御指摘になったのは、その検査のこととその後の説明等のことがありました。 この点については、授乳や断乳のメリットなどに関する十分な説明やカウンセリングについては、平成二十一年度の研究事業において、医療従事者向けのHTLV1キャリア指導のための手引等を作成して、本年三月に都道府県や医療機関等に配付いたしました。ということで、後半部分については、今後の母子感染予防対策については専門家の意見も十分踏まえながら適切に検討していくと、そのことは申し上げたいと思います。
○南野知惠子君 前向きな検討をよろしくお願いしたいというふうに思っております。 次は、看護職員の需給状況でございまして、二十三年度以降の需給見通しについてお伺いしたいわけでございますが、看護職の教育は文科省と厚生省両方にまたがっており、またその成果を判定する国家試験というのが厚生省で行われている、これはもうどなたも御存じだというふうに思っているわけですが、そういう教育が両省庁にまたがっているときの統一をどのように大臣はお考えになっておられるかということが一つ。 例えば、スタッフが不足するよといったときに、文科省の数と厚生省の数、両方をどのようにするのかという大変複雑な状況がございます。そういった観点と、それから、この度改正していただいた保助看法の改正の中で基礎教育四年の上に保健師、助産師が上積みされていきますけれども、上積みされる助産師には更に開業という課題がありますので、そのカリキュラムが、また研修がおろそかにならないようにしていかなければならないというふうに思っております。 そして、大臣のお言葉をいただけると思いますが、最後に私の気持ちとして申し上げたいのは、その国の母子保健の在り方、これを見ればその国のエネルギーが、その国の将来のエネルギーが分かるねというのがこれは国際的な共通語であろうかというふうに思います。少子社会の今だから、大臣にこの検討をしっかりよろしくお願いしたいというふうに思います。 数の問題点についてお尋ねしながら、自分の気持ちを申し上げました。よろしくお願いします。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられた点は重要でございまして、昨日も省内の課を訪問しておりましたら、看護師さんの資格が取ったときの証明書に私の名前がこれ書いてあるということで、厚生労働大臣ということで、本当にこの職責の重さを改めてかみしめて、その看護師さんが本当に十分に力を発揮していただくような職場環境も我々はつくっていかなければならない。今慢性不足状態でございまして、やはりその養成の促進や定着促進や再就業支援、これが重要になってくるということで今取り組んでいるところでございます。 今ナースバンクにおける有効求人倍率が二・一七倍ということで大変人手が不足をしている状況でございます。そして、今、文科省との連携という話もありましたけれども、これについても、これはお医者さん、医学部もそうでございますが、連携をきちっと取っていくということは、これは不断の見直しをして我々としても取り組んでいきたいというふうに考えております。 あとは、看護師さんあるいは看護師さんを補助する、出産の補助をする職員の方々についても、我々としては、その人材確保も含めて、今後、研修も含めて取り組んでいきたいと思います。
○南野知惠子君 大臣のお言葉をいただき、感謝いたします。充実していただきたいというふうに思いますが。 私は十八年間務めさせていただいた中で、新しい大臣が御誕生されるたびごとにお聞きしていたのが中医協の問題でございました。大臣には十分とお話をお伺いできませんけれども、中医協の中での看護職の在り方、また助産職の在り方、そういうものをどのように今後法律の改定又は中身の改正などでしていかれるのか、どうぞ私の遺言としてお受け止めいただきたい。これで二つ目の遺言になりましたので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ありがとうございました、石井先生。
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。 少し今回の法案に関する御質問をさせていただきますが、若干重複するところがあろうかと思います。そのときは、申し訳ございませんが、再度の御答弁お願い申し上げます。 それと、ただいまの南野委員の方からあったHTLV1に関しては、機会を改めて私からもまた御質問させていただこうと思っております。特に最後の抗体検査のところはお答えがありませんでしたので、そこを含めてまた別の機会にお聞かせいただきたいと思います。 今回のまず高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正に関するところで、これで、今回の改正案で、協会けんぽの行う療養の給付等に関する国庫補助率を一三%から一六・四%に引き上げるために必要となる財源を確保するために、被用者保険が負担する後期高齢者支援金の算定方法の三分の一について総報酬割を導入することとされました。これによって、協会けんぽの負担する支援金に対する国庫補助が約九百十億円削減されます。 本来国が負担すべきその分を健保組合又は共済組合に押し付けられるわけでありますね。しかし、健保組合等の財政状況も大変厳しくなっております。被用者保険間での財政調整による財源の捻出には到底無理があろうかと思いますが、そして協会けんぽに対する国庫補助についても私は削減するべきではないと思います。 今回の改正は、賃金減少あるいはそれによる保険料収入の減少、それからインフルエンザの流行等によって非常に医療費増大、こういうことが理由かと思いますが、急激に収支が悪化しています。その協会けんぽの保険料の急激な上昇抑制と財政再建を行うために、健保組合等に対して負担を求められました。しかしながら、負担を求められた側の健保組合も、平成二十年度においては、協会けんぽの保険料率を超える健保組合が二百七十六組合、全体の一八・四%あるほか、既に十四組合が解散しておられます。また、平成二十二年度においては、後期高齢者支援金等の負担や昨今の経済状況の悪化によって保険料収入の減少が考えられ、既に六千六百五億円の赤字が見込まれています。これは九割の組合の収支が赤字になるわけであります。 このように、非常に健保組合側も財政状況が悪化しております。このように厳しい財政状況にある健保組合等に対して、更なる負担を求めることは行うべきではないと思います。特に、先ほど既に六千六百五億円の赤字が見込まれると申し上げましたけれども、これは対前年比と比較しても四百億円赤字が増大しているわけであります。このことは、私はやはり今回こういう保険者間で財政調整をすべきではないと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) 保険者間の財政調整という表現は、やっぱりそれは当たらないんだろうと思います。 二年前、私どもも、肩代わり法案、まさに肩代わり法案に対して反対いたしましたけれども、大きな違いはどこにあるかということを申し上げますと、やはりあのときは、二千二百億円のシーリングということがある中で、削減ということがある中で、国庫補助を削減する、一千億、その分を組合健保から七百五十億、共済から二百五十億と。まさに肩代わりであったわけでありますが、今回は、先ほど来議論が進んでおります被用者保険というものは、人頭割といいますか人数割とそれから報酬割というのはどちらがいいのかという議論があったかと思いますけれども、報酬割を導入していくということはまた、被用者の保険というものをそもそもどう考えるかということだと思います。 そんな中で、肩代わりではないということは、今回、報酬割は三分の一に結果的になりましたけれども、それによって国庫補助が、今までしていた国庫補助が浮くわけですけれども、その部分は全部協会けんぽの財政支援に充てたということ。それから二番目に、国としてもそれ以外に純粋に六百十億円ほど国庫負担を純増させたということです。そして、全体で見れば、健保組合の中でも三分の一の組合は、この総報酬割を導入、三分の一だけですけれども、導入したことによって三分の一の健保組合が負担が減ったということです。 いずれにせよ、頭数で分担するというよりも負担能力に応じたいわゆる応能負担という考え方をより広めたということでございまして、国の国庫補助を組合に肩代わりしてもらった、そういう形のものではないというふうに認識しております。
○石井みどり君 そういう御認識ではあるかと思いますが、しかしながら今回のこれは、やはり結局公費負担を減らすためであって、健保組合と共済組合の負担は増えているわけですね。そして、健保連の方も総報酬割を基本的に反対しておられるわけではないですね。応能負担ということは基本的に賛成しておられるわけです。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 しかし、今回、いかにも総報酬割を入れると協会けんぽの負担が全体で八百五十億減るように見えるんですが、しかしながら結局は公費負担の部分が減っているだけで、公費負担が約二千七百億から千八百億へ行くわけですよね。その実、協会けんぽの方は、これは実質は一兆三千九百億から一兆四千億になるわけですから、協会けんぽ自身の負担は百億増えるわけであります。 だから、そこは非常に、確かに平成二十年の健保法改正案に対して民主党は肩代わりというふうに批判されておられました。そのとき健保連は苦渋の選択ということで基本的には賛成されたんですが、今回は反対をされているんですね。私はやはり今の御認識は違うんじゃないかと思いますが、もう一度いかがですか。
○大臣政務官(足立信也君) 今議員の御質問を整理しますと、国庫補助の肩代わりを組合健保あるいは共済にしたのかという質問と納得していないではないかという質問は、これ別の話だと思うんです。 国庫負担を健保組合に肩代わりさせたかというと、それは違うと。総報酬割を、三分の一導入した、応能負担を取り入れたことによって国庫補助が今までよりも減った部分は全部協会けんぽの補助にしたと、全部ですね。それに加えて、更に同額の六百十億円という額を純粋に真水として協会けんぽの方に国庫補助をしたということでございますから、国庫補助の肩代わりを組合健保にお願いしたと、あるいは共済にお願いしたという表現はこれは違うんではないかということを先ほど答弁で申し上げたわけでございます。 それに対して、二年前は、苦渋の決断ですか、と表現したけれども今回は反対されているということはまた別の議論でございますけれども、そうですね、二年前は、何というか、健保組合の方の判断はそうであるということにとどめた方が、私の答弁としては、国庫補助の肩代わりかと聞かれたら、そうではありませんというのが私の答弁でございます。
○石井みどり君 いや、やっぱりこれは負担を付け回しているとしか思えないですよ、それは。健保組合、共済組合は負担増になるわけですから、幾らこれ、そして協会、さっき申し上げたように、協会けんぽについても現状の負担が軽くなるわけではないですよ。総報酬割の導入で負担減になったのは国庫補助のみではないでしょうか。これはやっぱり、保険料引上げ抑制のための改正とこれで言えるんでしょうか。 この総報酬割導入によって、各保険者の負担増がそれぞれの保険料率にどれぐらいの影響を与えるとお考えでしょうか。
○理事(森ゆうこ君) どなたですか。
○石井みどり君 大臣。
○国務大臣(長妻昭君) 今の各保険者へどのくらいの影響かということでございますけれども、この措置によって、今回の総報酬割導入でございますけれども、協会けんぽでは約〇・一%の引下げという効果があるんではないか。健保組合では三倍以上の格差が二倍に縮小する。つまり、健保組合の中でも財政力の弱い組合というのはこの総報酬制の導入によってかえって前よりも負担が下がると、こういうこともございますので、そういう試算をしているところでございます。
○石井みどり君 ちょっとその料率のところはまた後で、後ほど伺うことにして、健保組合というのは基本的に保険料収入によってその支出が賄われているわけですから、私も広島県で働いておりましたときに健保組合の方々といろいろと、自主的に歯科健診をされている健保組合ありまして、いろいろとそういう事業を通してお付き合いさせていただいたんですが、大変組合によって努力をされているわけですね。それぞれの組合が独自の保健事業をされていたりして本当に努力をされているわけですが、その中で、やっぱり被保険者の方に対して健康相談とか保健指導とか、やはり健康を維持するという、それから健康増進という視点から保険料の上昇を抑制するという努力を非常にされています。それから、医療費の適正化という視点からも、非常にレセプトに関する点検とか、やっぱり収支を非常にバランスよくさせる努力を行っておられました。 そういう実態を知っておりますので、比較的財政が強いという理由で、これは一方的に健保組合の方に負担増を強いられるということは、これは、そういう保険者としての努力、保健指導等による医療費適正化等、あるいはそういう健康事業を様々されて、被用者本人それから御家族含めて、そういう健保組合の御努力を評価するのとは逆に、その保険者機能を発揮されることを阻害しているとしか考えられないんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃっていただいたように、健保組合は、やはり保険者機能を発揮していただいているところもたくさんございまして、やはり一つは、同じ職場というそういう目が行き届きやすいという観点もあると同時に、当然御努力ということもあり、健診を充実して健康でお過ごしになられる方が増えれば、結果としてこれは医療費も下がり、結果として保険料も下がると、こういうことにつながるわけでありまして、そういう取組に対しては敬意を表すものでございます。 そして、今回私どもがお願いを申し上げたこの総報酬割でございますけれども、これについては、比較的報酬の高い健保組合が、この協会けんぽという、中小企業でほっておけば非常に高い保険料の上昇になる方々について、その上昇をでき得る限り国庫補助とともに抑えていきたいという私どもの考え方もございまして、この総報酬割ということを健保組合にお願いをしたところでございます。この取組においてこの保険者機能が損なわれないように我々も取り組んでいきたいというふうに考えております。
○石井みどり君 先ほどの、議論も少し戻るんですけれども、二十年のときは苦渋の選択ということで健保連側はのまれたわけですが、今回のことはやっぱり肩代わりと批判しておられますね。新たな負担を強いられるわけですけれども、その当事者の御理解、納得を得られたんでしょうか。一方的に押し付けられているんじゃないんでしょうか。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
○国務大臣(長妻昭君) 今、健保組合の、健保連ですね、お話でございますけれども、声明を出されておられるということで、これは今年の二月十二日でございますけれども、「国庫負担「肩代わり」法案に反対する」という声明が健康保険組合連合会の会長名で出されているところでございます。私どもとしては、この法案を提出する前にも、長浜副大臣あるいは私も健保連の建物にお邪魔して御理解を得るべく説明を申し上げたところでございまして、こういうようなお話があるということは、大変これは残念なことでございます。 私どもとしても、繰り返し説明を今後とも続けていくということでございまして、本日も国会、この委員会でいろいろ御指摘をいただいた点について私どももお答えを申し上げたところでございまして、そういう説明についてこれからも繰り返し御理解をいただくべく行動していきたいと思います。
○石井みどり君 繰り返し御説明をして御理解をいただくということではありますが、しかし、被用者保険間で財政調整ということを強化していくということは、民主党さんがおっしゃっている地域保険として一元的運用を図るという、その方向性と矛盾しているんではないんでしょうか。 民主党さんが目指す地域保険としての一元的運用、先ほどもこの議論出ましたが、こういう考え方の中では健保組合をどういうふうに位置付けられるんでしょうか、再度お聞かせください。
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど来答弁しておりますが、財政調整をすることが矛盾するんじゃないかということはないと思います。それはなぜかと申しますと、被用者保険間、各保険間の財政調整ももちろん必要になってくると思いますし、それから、これは、地域保険は広域化を図りますけれども、広域化を図る中で負担の公平性を保っていくというような中で、全部一本化をして全部一つの保険ですべて、年齢リスク構造調整で財政調整していくという考え方とは違うかもしれませんけれども、各保険者間の協力によって調整をしていくということは、一元的運用、被用者保険と地域保険を一元的に運用していくということと全く矛盾しない考え方だと思いますが。
○石井みどり君 いや、しかし、やはり健保組合というのは職域保険ですから、それと地域保険とを運用の中でこれから先もっと細かくそういうことをお考えになっていくんでしょうけれども、現段階で示されている考え方では、やはり今まで長い間掛かって努力をしてこられたこの健保組合に対して、やはり非常にそこのところの理解を得にくい、やはり矛盾しているとしか受け止められないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) 保険者機能のお話もございましたけれども、やはりその保険者保険者でいろいろ御努力をする、ただし、やはり財政力の弱いところ、あるいは報酬が比較的低いところ、それはそのまま自立して保険者機能を発揮して支援なしにやっていけるかというと、そうではない。そして、国も支援はするけれども、ほかの財政力のある組合も支援、あるいは考え方を総報酬という形で御理解をいただいて、そういうことをやる必要があるということで我々はお話を申し上げながら法案を提出をさせていただいております。 これからはやはり、保険者が独立して、そこだけで保険者機能を発揮していくというわけにはいかず、それぞれお互い考え方を持って助け合っていく。その中で当然国庫の支援というのは、これはもちろんのことでございますけれども、そういう発想を持ちながら、保険者機能を損なわないような対応を今後ともしていきたいと思います。
○石井みどり君 先ほど国庫補助率のところでもう一度お聞きすると申し上げたんですが、南野委員の先ほどの御質問のところで、協会けんぽへ対する国庫補助率の過去最大の上昇幅のところで、ちょっと私、私の聞き間違いかと思ったんですが、その辺り、そこのところをもう一度お答えいただけますでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) そこのところをもう一度というのは、過去最高が〇・七%の上昇ということで、これは総報酬制になりましたから賞与の部分も入って、それに換算した場合が〇・七、今回が一・一四ですからそれの一・六倍ということをお答えしました。
○石井みどり君 ああ、そうですか。私がちょっと見たところは、一九七三年から七四年、それから一九七七年から八一年が〇・四%が過去最大だと思っていたんですね。それにしても、今回が九・三四%、八・二%ですから、今回が過去、過去というか、最大になるんですね、一・一四%ですから。これは今までの上昇幅にない規模ですよね。私の理解が違ったのかな。ちょっとそこで、それをちょっと。
○大臣政務官(足立信也君) ゆっくり、じゃ、お話ししますが、名目の保険料率で言えば、先ほど議員は〇・四というのをちょっと今おっしゃっていましたが、これ四十九年、五十六年なんですが、当時は賞与等が入っていない、月々の給与の換算でございました。その後、平成十五年に総報酬に保険料書かれるようになりました。ですから、それを換算しないと今と比較できないわけでございます。それを換算すると、当時が〇・七%、過去最高が〇・七%ですね。今回は八・二から九・三四ですから一・一四上がったわけですね。ですから、その一・一四は〇・七と比べると一・六倍上がったと、つまり今までで一番上がったということを申し上げているんです。
○石井みどり君 今回が過去最高ということは変わりないわけですね。そうすると、やはりこれは保険料率の上昇によって被保険者一人当たり労使で約年間四・二万負担増になるわけですね。 今、日本経済、やや景気薄日が差してきたとは言っておりますが、雇用は大変厳しい状況にまだありますね。新卒の大学生の五人に一人が職を得られないという状況もあるわけですね。そうすると、非常に事業主というのは雇用も手控えますし、それから被保険者の方は給料も減ってきて大変苦しい生活をされているわけですね。 そういう、事業主、被保険者共に大変厳しい状況にあるときになぜ、先ほどもこの御質問出たと思うんですけれども、国庫補助率を二〇%まで引き上げないで保険料率過去最大に引き上げられる。このことを本当にこれから国民の方々に胸を張っておっしゃれるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今回、協会けんぽへの国庫補助率を、これ本則は一六・四から二〇パーでございますけれども、その中で一六・四%まで引き上げるという措置をとりました。 これまでは、本則はあったものの、本則ではなくてそれよりも引き下げようということで一三%というのがずっとこれ続いてきたわけでございまして、私どもとしては、今回協会けんぽの保険料急上昇の見込みを受けてこの一六・四%ということで、国庫負担も入れながら我々としては財政の改善を三年間取り組んでいくということでぎりぎりの判断をしたわけであります。
○石井みどり君 これは、私、さっきちょっと聞き漏らしたかと思うんですけれども、南野委員がお聞きになったかも分かりませんが、国庫補助率二〇%にもし引き上げられた場合の所要額は幾らになりますか。そのときの協会けんぽの保険料率は何%に引き下がると見込まれているんでしょうか。それから、労使負担の四・二万円がどれぐらい緩和されるんでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) 後半部分の詳細なものは今ちょっと取り寄せますが、国庫補助率を仮に二〇%まで引き上げた場合に必要な財源としては、満年度で三千七百億円です。 その後、保険料率がどうなりますかというような質問については、ちょっと今データをそろえます。
○政府参考人(外口崇君) 満年度ベース三千七百億円を入れて二〇%まで引き上げた場合の保険料率は、ちょっと今概算ですけれども、九・〇から九・一%辺りになると思います。
○石井みどり君 そうすると、約三千億円を追加すれば二〇%まで引上げは可能なわけですね。 私は、非常にこのことは国民の方々にとって、一つの財布だからと言われるかもしれませんけれども、社会保険の負担、あるいは、それから今非常に給与も下がってきているというその中で、幾ら子ども手当をもらっても、場合によっては雇用を失う可能性もあるわけですね。私は非常に矛盾しているんではないかと思いますけれども。本来、やはり国庫の補助率を最大引き上げて、今の本則の中の二〇%まで引き上げるのが私は先決ではないかと思っています。 その際の、今回の一三%から一六・四%へ引上げの所要額の千八百億円のこの、でも国庫での純増というのは半額ですよね。純増半分だけで、残りの半分はこれは総報酬割の導入での健保、共済の肩代わりを充てられるわけですね。これはやはり非常に、この保険料が上がるかどうかということを今いろんなニュースで生活苦にあえいでおられる方というのは心配されていると思うんですけれども、随分民主党の今までおっしゃってきた主張と違うんじゃないかという気がしますが、いかがですか。
○大臣政務官(足立信也君) 少しまた整理が必要だと思います。当然二〇%、上げれば、一三から行くと三千七百億ですけれども、九%台の前半に抑えられるじゃないかという議論で、当然それはありますけど、ぎりぎりの判断でこうなりましたということは先ほど大臣から答弁がありました。 今議員がおっしゃったことで、純増部分六百十億、それから三分の一だけ総報酬割ということの中から、健保組合と共済からいただいてという話は、そこはちょっと誤解があるといけないので。総報酬割を導入することによって今まで国庫が補助していた部分が、六百十億補助しなくて済むわけですね。その部分を全部協会けんぽに回したということですから、国庫の部分から回したということなんです。そのことは是非御認識いただきたいなと思います。
○石井みどり君 ちょっと繰り返しの、何度お聞きしてもそういうふうになるので、少し、後期高齢者医療制度のところへちょっと、あと時間がないので移らせていただきますが。 先ほどからもこのお話が出ていましたけれども、この後期高齢者の支援金の算定に総報酬割を導入されたわけですが、これは非常に、本来は制度の根幹にかかわる大変重要なことであったというふうに思っています。現在の後期高齢者医療制度というのは、長年議論を積み重ねた上で、そして各保険者を始めとする様々な利害関係者が慎重に議論を重ねて、そしてお互いが歩み寄ってつくってきた制度であるというふうに思っていますが、こういう根幹にかかわるような高齢者医療費の負担の在り方というのを、今政府の方で高齢者医療制度構築というところで議論がされているというふうに聞いていますが、こういう十分な議論を踏まえた上で本来こういう在り方、支援金の在り方を考えるべきではなかったんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今回は、リーマン・ショックから続き、インフルエンザ等々で医療費がかさみ、特に財政力の弱い協会けんぽが非常にある意味では、語弊があるかどうか分かりませんが、緊急事態に陥ったという我々は認識をしております。その中で、ぎりぎり保険料の上昇を抑えていくというようなことを我々はしなければならないと、こういう発想がまずございました。 その中で、我々としては、もちろん国庫補助の純増もいたし、本則に戻すそういう財源を用意し、そして総報酬割ということについても、財政力の強いところが財政力の弱いところという発想の下、我々としてはお願いを申し上げて今回法律を提出をさせていただき、保険料を少しでも抑えていくということに全力を尽くしたつもりでございます。
○石井みどり君 今後やはり高齢者の医療費というのは、団塊の世代がどんどん高齢化していくわけですから、やはり医療費は増加していくわけですね。そうすると、今回、今検討されている高齢者医療制度の中で高齢者医療費の負担をどのように考えていかれるんでしょうか。被用者保険の負担、それから公費等の規模、その辺りをどういうふうにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) まさに今の点を今検討会議というところで、今回は特に七十五歳以上の方も多く加わっていただいて当事者の立場でも御議論いただくということであります。 医療を支えるお金は、公費、税金、あるいは保険料、あるいは自己負担、この三つしかないわけでございますので、これについてそれぞれが納得いただけるような、そういう議論について、今参加している委員の皆さんがそれぞれ御自身が適切であると思われる案をそれぞれ発表をしていただいておりまして、それについて厚生労働省が財政の計算をしてそこに添付をすると、こういうことをしております。 一部報道でいろいろなことが流れておりますけれども、まだどの案に決めるという段階ではございませんで、我々としては、夏をめどに一定の中間取りまとめをして、そして来年には法案を提出をしていきたいというふうに考えておりますが、その中でも国民の皆さんによく御意見を聴き、そして当然法案が出れば国会でも御議論いただくわけでございますので、我々としては国民の皆さんの期待にこたえられる、そういう案を策定をしていきたいと思っております。
○石井みどり君 今、夏までに中間取りまとめを行って、年末には最終取りまとめというふうにおっしゃったんですが、平成二十五年四月からの新制度施行というところでこれは目指しておられるんでしょうけれども、やはり新たな医療制度というのをお示しをいただいて、こういう国会の中で十分議論すべきだと思うんですけれども、私はやはり、そういう意味ではなるべく早く示していただいて、議論を重ねることに意味があると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今年の夏、中間取りまとめをして、もちろんそれは公表をいたしますわけでございますので、当然国会でもそういう御議論をいただければ、我々もできる限りその時点での中間取りまとめ案を御説明をして御理解をいただいていくと、こういうことをしていくということであります。
○石井みどり君 先ほど南野委員もちょっと聞かれたことなので、繰り返しになるかと思いますので一つだけしか聞きませんが、やはり地域医療保険の構想ですね。 民主党のおっしゃっている中では、被用者保険と国民健康保険を段階的に統合し、将来、地域保険として一元的運用というふうにおっしゃっている。この中で、高齢者医療制度が当然含まれるわけですね。こうした場合、先ほど健保組合のことも含めてというふうなお答えがあったんですが、もちろん健保組合を含めて、あるいは公務員共済のところですね、短期給付の医療保険制度も含めてどういうふうにこれから先、一元化へ向けて、工程として取り組まれていくのでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) これは何度か答弁申し上げましたように、被用者保険というものの中では保険者間同士でのやっぱり調整、助け合いというものがメーンになってくると思います。そして、地域保険につきましては、これは広域化を図っていく。先ほど都道府県なのかあるいは広域連合なのかという話がございましたが、その両面で進めていかなければならない、それが一元的運用につながっていくと、そういう形で整理しております。
○石井みどり君 ちょっと先ほど、済みません、一つ聞き忘れたことがありまして、国庫補助率のところで、南野委員もお聞きになったかと思いますが、今回の三年間の暫定措置ですね、一六・四%へ引き上げるというのは。これは三年だけで、その三年間の間にいろいろな大きな制度改正というか、そういうこともあるので三年の時限であると、暫定というふうにおっしゃったんですが、本則に戻せばよかったのではないかという気がします。それは、単にこれ、法の中の第五条を削除すればいいだけではないかというふうに思いますが、本則に戻して、やはり一六・四%から二〇%の範囲の中を政令で定めるのが本来の筋ではなかったんでしょうか。ちょっと一つ聞き忘れましたので、そこをもう一度、国庫補助率のところで、お聞かせください。
○政府参考人(外口崇君) なぜ三年間の特例措置かという御質問だと思いますけれども、これは法律上の規定の仕方といたしまして、この国庫補助率の引上げだけでなく、二十一年度末の、この協会けんぽですけれども、四千五百億円の赤字の二十四年度までの償還を可能とする特例、また後期高齢者支援金三分の一への総報酬割の導入と、こういったほかの特例措置と組み合わせたセットになった施策でございますので、併せて附則に規定して三年間の特例措置としたものでございます。
○石井みどり君 別に私は意地が悪いわけではないですが、何だかいかにも今回、三年間だけでというのは、三年後にやはり一三%へ戻すためなのかという気もしてならないんですね。これはどうも財務省の影がちらほらしてならないんですが、(発言する者あり)戻すんですよね。 だから、どうも先ほど来の御答弁聞いていてもちょっと納得いかないことが多いんですが、やはり今回、ああ、時間ですね、はい、分かりました。今回、医療保険制度の改革というのは年金制度の改革と同じように大変大きな問題だと思います。本来、やはり早急に国民の方が納得できる改革ビジョン、グランドデザインを示されて、そして国会において十分な時間を掛けて討論をすべきだと思っておりますので、そのことをお願いをして、質問を終わらせていただきます。
○木庭健太郎君 論点がある程度定まっているところもあって、似たような質問の部分もありますし、私はどちらかというと、今、石井先生が大枠でうわんと聞かれたやつを一つ一つ細かく答弁を求めていきたいなという思いで質問をさせていただきたいと思います。 まず最初は、市町村国保の保険料の軽減のための措置、この部分でございます。 市町村国保の財政状況、もう御存じのとおりでございまして、一般会計から赤字補てん分を除いた収支で見ると今が二千三百八十四億円の赤字。また、保険料の収納率も八八・三七%ということで、過去最低となっております。今後も、厳しい経済状況でございますから、被保険者の所得の減少によって言わば保険料収入の低下とか高齢化の進行によって市町村国保という財政状況は本当に厳しくなっていく可能性があると思っているわけでございます。 ただ、先ほど政務官は従来どおりですからと、四年間延長すればということをおっしゃったわけですが、このような状況の中で、今までのやり方と同じやり方で、財政支援措置の延長だけで本当に対応できるのかというのが率直なまず疑問だと思うんですが、この点についてまず御答弁をいただきたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) 財政基盤強化策、暫定措置ですけれども、これだけで足りるのかという質問だと、そのように思います。これは、足りるかどうかということについては、国庫負担の割合そのもの等、先ほど来いろいろ議論があるところでございます。 そのような中で、この四年間って、次に質問されるかもしれませんけれども、四年間というのはある意味ちょっと機械的な部分があるかもしれませんが、その前に高齢者医療制度の改革というのがなされて、それが法案提出され、実際に行われるということでございますので、ここは大幅に負担の割合等が変わってくるという前提で、それが決まりましたならば直ちに見直すということは絶対にやらなければならないことでございますので、その点は、今議論されているまさに高齢者医療制度の改革等々その進捗状況と兼ね合わせて今後負担割合等も検討していくという話になるんだと、そのようにとらえております。
○木庭健太郎君 言わば、その公費をどうするかという問題が今日も。 もう一つは、これ視点はやっぱり広域化をしていこうということですよね、一つは。そこはそれでやってもらわなくちゃいけないけれども、これもまた、その広域化だけでどうなるのかという問題というのも大きな問題として横たわっていると思いますし。やはりいずれかの時点で、それは財源の問題、様々検討しなければならないこと、重々承知ですが、やはりどこかの時点で大幅な公費の投入という問題が起こってくるだろうと思っておりますし、それが今政務官が答弁されたように。 ただ、民主党のマニフェストを見たとき、四年間と決められることが本当にいいのかどうかというのは、ちょっとマニフェストと矛盾しないかなと。この法案とマニフェストを並べて見ると、やっぱりマニフェストには、先ほども御指摘がありましたが、後期高齢者医療、関連法を廃止する、廃止に伴う国民健康保険の負担増は国が支援すると明記しているわけで、民主党というか長妻厚生労働大臣は、少なくとも後期高齢者の医療制度の廃止というのはもう目前、検討されて来年に法案を出すとおっしゃっている。そのこととやっぱり何か、だったらそれ、ある程度年数を、今までどおり四年間にせずに、そこの部分もきちんとされた方がよかったんじゃないかという気がするんですが、同じような答えになるのかもしれませんが、改めて伺っておきます。
○大臣政務官(足立信也君) ある部分はおっしゃるとおりだと思います。 まさにこれは、今の後期高齢者医療制度の改革のための会議で行われていることは、やはり市町村国保と一体となった改革なんですね。どの案もそうなってくる。それと、被用者保険をどのように扱うかということに集約されてくるんだと思います。 ですから、そこの議論が煮詰まっていかないと、市町村国保についてはどうするかというのは分けて論じられるものではないと思いますので、ある意味、先ほど機械的と申し上げましたけれども、これが、先ほどこの夏に考え方をと大臣の方からありましたけれども、これ有識者、それから一般の方々等パブリックコメント等も、意見集約等も二回ぐらい考えておりまして、国民の皆さんの意見を聴きながら、成案が、考え方がまとまってくるようでしたら、これは直ちにこの部分、財政支援の部分をやはり見直していく必要性があると、そのようにとらえておりますし、法案提出の段階ではこの部分についても触れなければならない一体的な改革になってくると思っております。
○木庭健太郎君 だからそういう一つの、次、だから、私がまだちょっとよく理解し切れていないというのは、その後期高齢者医療制度、いろんな問題点があって、それについてはもう民主党としては廃止ということをうたわれた。ある意味じゃ、直ちに廃止というような考え方が何か最初あったんじゃないかなというような。 だから、基本的に、もう一回確認をさせていただくと、後期高齢者医療制度を廃止する、一回元に戻して白紙にする、白紙の上で議論するというようなことが最初の発想だったのか、そうではなくて、やっぱり現実に後期高齢者医療制度があるわけですから、これに対して、選挙時ですよ、去年の、新たな制度という骨格だけは持っていたと、この方向でというのを持った上で廃止ということだったのか。つまり最初のところなんですよね。そこがちょっと国民はまだ、民主党政権になったらすぐ廃止するんじゃないかと思っていたのに、検討していると、その一方でいろんな緊急措置はしなくちゃいけない、何かこの辺が非常に分かりにくくなっているところじゃないかなと思うんですが、どういう整理をすればいいですか。
○大臣政務官(足立信也君) これは、時系列的に申し上げますと、三党で提出した法案の審議、昨年、これの中でやはり廃止ということになっておって、それで、ということは老人保健制度に戻るということでございます。 しかし、その後は、これ去年の選挙になってくるわけですが、これは民主党単独の考え方であるわけですから、前回、後期高齢者医療制度の反省点の大きな部分は、法案成立後一年、約十か月程度期間があったわけですけれども、周知がされていなくて、突然のことのように皆さん驚かれて、ですから、この周知期間というのは当然多く長く持たなければいけないという認識が一つあります。 それから、この短期間の、そうはいっても短期間の間に元に戻ってまた新しい制度という、二度変わるということは更に混乱を招くということの中で、やはり新しい制度をしっかり制度設計が終わった後に廃止してというのが、去年のマニフェストに書かれてある後期高齢者医療制度廃止に関連する新しい制度の構築との兼ね合いがそういうふうに整理されたんだと、そのように理解しております。
○木庭健太郎君 それではまた法案に戻りまして、協会けんぽに対する国庫補助割合の引上げの問題、もう先ほどから議論になっています。やっぱり最大の、結局、抑制するといいながら保険料率は全国平均で上がるという協会けんぽになっちゃっている。つまり、全国平均では先ほどから御議論あっているように八・二%から九・三四ですから、やっぱり保険料の大幅な上昇抑制といいながら上がっているという、ある意味じゃ、見た目でいうとなかなかこの辺どう御説明をなさるのかなというぐらいに厳しい数字になっているんじゃないかなと思います。 さっきも二〇%とすればよかったじゃないかという話もありました。つまりそれは、一六・四%から二〇%までの間、選択はどこでもある意味じゃできる部分であったのに、あえてその中で一番最低水準である一六・四%と設定されたと。これはなぜですかというのはやっぱり聞きたいところだと思いますので、どうして一六・四という数字を出されたんでしょうか。改めてお聞きしておきます。
○国務大臣(長妻昭君) 本則に一六・四から二〇パーという規定がございまして、この一六・四というちょっと中途半端な数字というのは、これは過去の経緯がございまして、過去は保険料の上昇ごとに国庫補助が増えると、こういう積み重ねがありまして、それを審議するときに積み重ねをすると一六・四と、こういうような数字に到達するということで本則にその数字があり、そしてその上の上限は二〇パーという一つの区切りを当時の政府が考えられたというふうに聞いております。 その中で、御承知のとおり、これ国の財政も大変厳しいということでこれまで一三%でずっと推移してまいりましたけれども、今回、協会けんぽ、ある意味では緊急事態、つまり予想以上に保険料の上昇が非常に大きいということで、私どももその報告を受け、どう対応するのか政府の中でも協議し、協会けんぽの代表の方とも私もお会いをして、そしてぎりぎりの一六・四%ということで保険料の上昇を抑えていくという措置をいたしましたものの、それでも保険料の上昇幅というのは大変これまでになく高いものになりましたが、もちろん何も措置をしない場合は更に高くなったわけでございまして、こういうぎりぎりの措置をして各方面の御理解をいただくように努めているところであります。
○木庭健太郎君 今回措置をして、緊急措置だとおっしゃいましたが、緊急措置であるとともに、今後の流れを考えると、まだ高齢化はどんどん進むのは間違いないし、景気低迷の賃金抑制もまだ進んでいくし、そうすると、協会けんぽの財政状況が厳しくなるのは、より一層厳しくなるというふうなことも考えられるとまた保険料の上昇という、言わば今後の流れを考えると、ここですべて終わりなのか、更なる保険料上昇の抑制措置というようなことが求められていくようになるんじゃないかと思うんですが、もしそういう場合どう対応するかというようなことを何か検討はされていますか、これ。
○大臣政務官(足立信也君) 短期的なものと長期的なものがあるかと思います。 短期的なものにつきましては、どう対処されているかと。これは、健保組合もそうですし協会けんぽもそうですが、この健康保険上、保険料率の上限設定というものがございます。これは、今回、単年度の財政収支を三年間の特例で、二十一年度以降の赤字額について二十四年度まで償還を可能とするようにしたわけでございますけれども、これで、所得そのものの推計をいろいろA、B、C、Dやっております中で、悪い事態のときには一〇%を超える事態になり得るということから、そしてまた、我々もそのように政策推進しておりますように、診療報酬の改定も二年後にあった場合に、それがまた改定をアップさせたい、そうしたら当然保険料率も上がってくる等を考えると、一〇%上限という事態では、短期的に見ますと、それではそれを超えてしまって組合の解散を余儀なくされるような事態になっては困るということで、一二%を上限というふうにまずは一つ短期的には行いました。 長期的に考えてくると、やはり先ほど来出ております被用者保険の間の調整あるいは助け合いというものの中で、保険料率というものはやはり変化してくるんだと思います。これが長期的な、一元的運用ということの中で変化してくる長期的なファクターはそこにあると。 その短期と長期のことを将来的には考えております。
○木庭健太郎君 短期的措置とはいえ、結局、今の一〇%という上限ですよね。これを今回一二%にせざるを得なくなったという今御説明ですよね。そこは上げて今後の状況に応じるしかないんだろうという判断なんですけど。 これもまた、逆に言うと、保険料の大幅な上昇抑制のために今回やっているんだという法案が出て、でも起こり得るかもしれないといって今度は一二%という数字が出てくると、今回の改正って一体本当にどこに目的があったのかなというようなことも、ちょっとこれ、普通の人から見てですよ、一〇から一二に上がってしまっているというところなんですよね。 だから、逆に言うと、何を申し上げたいかというと、上限は一二%にしてしまったと、でも、それを安易に上昇をせざるを得ない状況になったというようなことをつくらないために何か努力できる部分、つまり、自然に上がっちゃったというんじゃなくて、上昇をどうすれば抑えられるかというようなことで何か、これもまたお金の掛かる話になるし、協会の運営とかいろんな努力を促すとかいろいろあるんでしょうけれども、その辺どんなことをちょっとお考えですか。
○大臣政務官(足立信也君) もう先ほどから委員が御指摘ありましたように、国庫補助がどうなるか、それから経済成長をどう持っていくか。成長戦略の中で、私どもはライフイノベーションと称して医療、介護の分野を特に成長戦略の核ととらえておりますので、これがどう奏功してくるかということだと思います。 そして、先ほど診療報酬の件も申し上げましたが、これはもう御案内のことだと思いますけれども、診療報酬が一%上がると、例えば協会けんぽでいいますと〇・〇六%保険料率が上がります。ということ等も今後診療報酬改定に向けて、やっぱり二年以内にあることですから、ここは一〇%の上限を設けていると本当に健保組合の解散を助長するような事態になっては困るということですので、先ほど矛盾が感じられるんではないかとおっしゃいましたけれども、解散に追い込む事態はこれは避けなければいけない。そして、経済状況によっては一〇%を超える事態も生じるということを考えると、前もってその上限の設定を少し上げておくということは必要な措置であったと、そのようにとらえております。
○木庭健太郎君 そして、今回の国庫補助率の引上げは平成二十四年度までの限られた措置ということになっておるわけです。先ほどからこれも議論がございました。 措置の期限が切れる二十五年度以降の国庫補助水準の在り方についてどうするかというお尋ねなんですが、是非きちんと、お尋ねしておきたいのは、元に戻すことはないんだということを確認しておきたいだけでございます。どうでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 三年間ということでありますので、この改正法案、本法案の附則に書かせていただいているんでございますけれども、この三年間で協会けんぽの財政を何とか立て直す方向に持っていきたいということでございまして、足立政務官が申し上げたような新成長戦略、あるいは今月の、二月の時点では医療や介護の雇用が六百六十三万人ということで過去最高になりまして、そこで働く方もどんどん今出てきているということで、兆しはいいものがありますので、それを更に伸ばしていくということでございます。 そして、二十五年度以降のことについては平成二十四年度までの間に我々としては検討していくということでございますけれども、今、医療のみならず厚生労働省分野では社会保障について自然増というのがございまして、一年間で国の国庫負担、国の税金だけで毎年一兆円ずつ増えると、こういう今現状がございます。その意味では、国庫負担も増える、そして保険料も上がらざるを得ない、そういう状況は日本国の流れとしてはあるわけでございまして、それを急速に上がらないようにするためには一定のやはり経済成長を遂げていくということと組み合わせて取り組んでいく必要があるということでございます。
○木庭健太郎君 なかなかそこはきちんとお答えいただけないところだとは思いましたが、是非そこは元に戻すようなことがないように御努力をしていただきたいということを申し添えた上で、次は後期高齢者支援金の額の算定の特例の問題について何点かお伺いをしていきたいと思います。 今回の改正案では、協会けんぽに伴う療養の給付等に対する国庫補助率が一三%から一六・四%へ引き上げるために必要となる財源を確保するために、被用者保険が負担する後期高齢者支援金の算定方式、算定方法について、その三分の一を保険者の負担能力に応じた総報酬割に、これを導入することといたしております。これによって協会けんぽの負担する支援金に対する国庫補助を約九百十億円削減し、これはまあ考え方はいろいろあるんですけど、本来国が負担すべきその分を、私どもの方から見ると、やはり健康保険組合、共済組合に押し付ける結果になっていると。 私どもはやはりこの協会けんぽに対する国庫補助については削減するべきではないと思いますが、いかがですか。
○大臣政務官(足立信也君) これも先ほど来あったことではありますが、結論から申しますと、協会けんぽに対する国庫補助は増額しているということでございます。その内容として一つは、いわゆる真水の部分である六百十億円を純粋に増やした、一六・四%の部分でございます。もう一つが、負担能力に応じた、いわゆる応能負担に近い形でやった場合の総報酬割というものを、当初は、全部支援金の部分を全部総報酬割に変えた場合にはこれぐらいの国庫補助の、今までの国庫補助の部分が浮く部分ができて、それを全部協会けんぽにつぎ込むという案の提示もありました。そして、二分の一、三分の一というふうに話合いの中でそうなったわけでございますけれども、その部分で、今まで国庫補助をしていた部分が、その必要がなくなった部分を全部協会けんぽに回すということでトータル六百十が出てきて、国庫補助を協会けんぽに対しては純増させているということで、御質問に対しては削減ではなくて純増させているというのがお答えでございます。
○木庭健太郎君 そうおっしゃると思うんですよね。ただ、結局その総報酬割に、これ導入してしまうとどうなるかというと、二十二年度で健保組合が三百三十億ですか、共済組合が二百三十億、これ負担増になります。国庫による補助分を除いた協会けんぽの負担も減っているわけではない結果になってしまうんですよね、この総報酬割の問題、起きる結果。 だから、一つは、先ほどから議論になっていますが、その被用者保険間の財政調整で財源を出そうと発想するとなかなか難しいんではないかなと思うし、なおかつ、今やっぱり問題なのは、元々は結構健全で強かったこの健康保険組合ですけれども、新聞報道あったとおり、平成二十二年度においておよそ六千六百億円の赤字ですよ。要するに、九割の組合の収支が赤字になっているという状況で、財政悪化がしているという状況の中で、こういう厳しい財政状況になっているということが分かっているのに更なる負担を求めるというのは、これはいかにも厳し過ぎるような気がするんですが、この点についていかがお考えでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) 六千億円ということが今御提示ございました。当然、健保組合の方々にも厳しい状況であるというのは、もうこれは国民全体が実感していることでございますから、おっしゃるとおりでございます。 そのような中で、今回、総報酬割を三分の一だけですけれども導入することによって、健保組合の約三分の一、五百五十組合が負担が減る、そしてまた、今まで健保組合の中でも格差といいますか、保険料負担の格差が三倍以上あったのが二倍強まで縮めることができたというようなこともまたあるわけでございまして、それから、健保組合やあるいは地方公務員共済等で、国の支援として今まで百六十億円だったのが三百二十億円支援しているというようなこともございまして、それはもう大変厳しい状況である。なおかつ、六千億円という赤字のことも今ございました。それは理解しつつも、負担能力に応じた負担というものは、本来、午後の議論でもずっとありますように、私ども、一元的運用を図るにおいては、頭数で割るというよりも応能負担の考え方を導入していくのは一元的運用にとっては必要な考え方ではないかと、そのようにとらえております。
○木庭健太郎君 さらに、先ほども御指摘があっておったんですが、なぜこんなこと、協会けんぽの保険料率を超えている健保組合が今二百七十六組合、全体の一八・四%ということでございます。そして、厳しい状況の中で既に十四組合が解散をしております。先ほど政務官もおっしゃいましたが、組合が解散するような事態だけは絶対避けなくちゃいけないという状況の中で、じゃ、健保組合もどうなのかというと、同じような状況を抱えているんじゃないかなという危惧をしているわけです。 こういう更に負担増を求めたことによって、例えば健保組合の保険料が急上昇してみたり、ひいては組合の解散というようなことにつながるというようなことについては危惧をなさっていらっしゃるのかなさっていないのか、どうその辺についてお考えなのかもこれはお聞きしておきたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) 今のは健保組合の解散の危惧を持っているかどうかということでございます。 一つは、保険者機能、今まで度々大臣から答弁ありましたように、保険者機能を立派に果たされているところはやはり解散に追い込まれる事態は避けなければいけないという認識が一つあります。そして、それでは健保組合がもし解散した場合にどうなるかというと、やはりこれは協会けんぽの方に移行されるわけで、そういった意味では被用者保険のセーフティーネットという考え方で、被用者保険のセーフティーネットである協会けんぽのところは国庫負担を純増させて、そこはしっかり守るようにしなければいけないという考え方の中で今回の法案提出というふうに至ったわけでございまして、それは危惧をしておりますし、そして、実際その危惧が現実のものとなった場合の協会けんぽの支援もしっかりしなければいけないという認識でございます。
○木庭健太郎君 先ほども御指摘あっておりましたが、組合健保の皆さんが、声明もあったというお話もありました。 一番この問題でやはり反対と手を挙げられた理由は、後期高齢者支援金に対する総報酬制という問題をある意味ではもっと論議をした上で、総報酬制を導入するということは物すごい制度変更になるんですよね、在り方として。そういう大きな制度変更になる問題をある意味では協会けんぽの緊急避難のために、組合の皆さんから見れば突然導入してきたんじゃないかなというイメージを抱かれてしまった。そこがまさに、さっきは肩代わりじゃないと御説明されたんですが、結果的に、結局国庫補助の削減の肩代わりされているんだというようなイメージ付けにもつながってしまっているところが私はあると思うんです。 私どもは、この総報酬制というのはやはり導入すべきでないという考え方を実は持っているわけでございますが、当事者に対する理解とか、これについてこういう制度にしたいというような協議について、私は足りなかったんじゃないかという気がするんです。でき上がってからそれはこうしますということで御説明に行く、それも大事です。でも、やる前の協議という部分が今回は、慌ててと言っていいんでしょうか、分かりませんが、やった結果、ちょっと欠けていたんじゃないか、それが大反対という問題になっているんじゃないかな。 まさに、こういう一つの制度を大きく変えるときというのは、極めて慎重にいろんな方面に意見を聴きながら議論した上でやらなければならない問題ではないかな、こんな気がいたすんですが、もう少し十分な論議をすべきだったんじゃないかなということも併せて御見解があれば伺っておきたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) 不十分だったのではないかという御指摘は議員の判断であろうと思われますので事実だけ申し上げますと、これは、総報酬割の議論の経緯は、十二月四日の社会保障審議会医療保険部会で、総報酬割、これをすべて総報酬割にした場合どうなるかというような提案をさせていただきました。その後、長浜副大臣を中心に健保連等に、これを二分の一にした場合どうか、あるいは連合の方から健保連の方に二分の一案というのはどうかというような話もありました。 そのような議論が、これがその後、十二月二十一日に長浜副大臣の方から、それでは三分の一についてはどうかというような議論がある中で、最終的には十二月二十三日に大臣折衝において、先ほどありましたように、三分の一というふうに決まったわけでございますけれども、この過程が不十分ではないかという御指摘でございますので、それは謙虚に受け止めたいと思いますが、実際の経緯としては今申し上げたとおりでございます。
○木庭健太郎君 先ほど大臣がおっしゃった、二月十二日に「国庫負担「肩代わり」法案に反対する」という健保組合の声明があるんですよ。でも、実はこれが出される前、つまり十二月二十五日なんですね、昨年の。この時点で既に「協会けんぽへの国庫負担肩代わりに断固反対する」という声明が、これは健保組合連合会からこのように出されているんですよね。ここで何を言っているかというと、やっぱり高齢者の医療費の負担をどうするかという根本問題に絡む話ですから、その総報酬制というような問題は。 やはり、そういった問題ならば、まさに今御検討されている後期高齢者医療制度をどうするかというような問題の中でまさにこういった大きな組替えというのは議論すべき問題であって、今回の緊急避難のときに、まあある意味じゃ財政、いろいろつじつま合わせするためにやっぱりこれやらざるを得なかったという政府の事情はあったのかもしれません。でも、当事者から見てしまうと、何か本当に本質議論をする前にこれをやってというような気持ちになったところがあるんだと思うんです。 だから、そういった意味では、これからも説得をされるとはおっしゃっていますが、その総報酬制を今回のこの改正でやるというのを取り下げてもらえませんかね。
○大臣政務官(足立信也君) まず、私の方から。 その御指摘は謙虚に受け止めたいと思います。なぜ私たちがこれは受け入れられるんではないかと考えたことの一つに、今現在もう退職された後、国民健康保険に加入された後も退職者医療保険制度というものがございます。これは総報酬割で負担をいただいていることがありますので、そういうことも考えて話合いを持ったわけでございますけれども、御指摘は謙虚に受け止めたいと思います。
○木庭健太郎君 最後に、最後にというか、もう一、二点聞くとするならば、後期高齢者医療制度、検討が今始まったばかりで現段階でどうのこうのというのがなかなか言えない段階なのかもしれません。 ただ、国民の皆さんにとってみれば一番、今後自分たちがどうなっていくだろうという注目されているところだろうと思いますし、基本的な考え方として、ともかく何が起こってくるかというと、先ほどから御指摘あるとおり毎年毎年一兆円増えている、つまり高齢者の医療費が更に更に増加していく中で、一体新たな高齢者医療制度において想定される高齢者の医療費の負担はどういった在り方をある意味じゃ基本とすべきなのか。 被用者保険の負担の問題、投入される国庫、規模の問題を含めて、基本的に、例えば公費で五割を何歳ぐらいまでというような考え方があるのか。ある意味じゃ、一番の今後向かっていく方向の基礎となるようなことで今大臣の口から何か言えるお話があればそれを伺っておきまして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今のお尋ねでございますけれども、新しく後期高齢者医療制度に代わる制度でありますけれども、基本的には、今考えて申し上げられることは、この後期高齢者医療制度、七十五歳以上で一つの保険にしてしまったということと実はセットで診療報酬も七十五以上の診療報酬が入ったと。この診療報酬についてはもう今年の四月から廃止をいたしました、十七項目ございましたけれども。 そして、我々が考え方として申し上げるのは、これから医療費は、やはりこれは上がらざるを得ない。そういう意味では保険料、あるいは公費も含めてそういう負担というのはやはり大きくならざるを得ない。そのときに、どういう負担が納得いただけるのかということで、当然その必要な医療を抑制するような制度であってはならない、かつ、老いも若きも保険料を基本的には同じような、上がるんであっても上昇の形というのができないだろうかと。 つまり、一つだけ区切ってそこだけが上昇が速くなる、若い人は遅いと、そういう発想ではない、そういうある意味では老いも若きも納得できるような保険料負担というのが一つの考え方でありまして、六原則というのを、細かくはございますけれども、今年の夏に中間取りまとめ、年末に最終取りまとめ、来年に法案を提出、そして平成二十五年四月から新しい医療制度がスタートすると、こういう形で、その間に二度ほど大きく国民の皆さんに御意見を聴くという、そういう調査手法というか、それも有識者の、調査の専門の先生にもアドバイスをいただいて今考えているところでございます。
○木庭健太郎君 終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 ちょっと法案に入る前に、その前提となる問題で、今日ちょっと急に大塚副大臣に来ていただきましてありがとうございます。 昨日、行政刷新会議の規制・制度改革に関する分科会ライフイノベーションワーキンググループが開かれまして、混合診療の原則解禁について議論をされています。これはやっぱりこの議論の前提となるような重大な論点だと思うんですが。 日本の医療というのは、国民皆保険で最新の医療技術も安全性と有効性を確認しながら保険適用してきた。このことによって、やはり国民の健康を保持し長寿国をつくってきたと思うんですね。私はやっぱり、混合診療を解禁するということになれば、これは貧富の格差が命の格差ということにつながりかねないし、地域医療の現場に重大な影響を与えることにならざるを得ないと思っております。 しかし、このライフイノベーションワーキンググループの構成員を見ますと、それぞれよく存じ上げている立派な見識をお持ちの方が多いわけですけれども、ただ、地域医療を担当しているような方というのはいないんですよ。やっぱりこういう国民の命、地域医療にも重大な影響を与える問題をこういうメンバー、こういう場所で議論して、大塚さん、これで公正で正確な議論ができるんでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 御質問ありがとうございます。 おっしゃるとおり、この構成員の中には、お医者さんばかりではなくて、医療に造詣の深い方々という意味でメンバーを選定をさせていただきました。お医者さんも二名入っておられますので、委員御指摘のような御懸念も含めてフラットに議論が進められるものというふうに理解をしております。 もちろん分科会の会長は私自身が務めさせていただいておりますので、混合診療に関する様々な論点、私自身も私なりに理解をしておりますので、御懸念のようなことにならないようにしっかりと運営をさせていただきたいと思っております。
○小池晃君 そういうふうにならないようにするとおっしゃるんだけれども、昨日、終わった後で松山事務局長は、混合診療については委員は基本的に拡大の方向で考えるべきだという方ばかりだというふうに記者団に答えているんですね。これでフラットな議論になるんだろうか、私は一直線の議論になりかねないんじゃないかというふうに思っていまして、やっぱりこのまま結論を出すんじゃなくて、例えば地域医療関係者のヒアリングをやる。今日ちょっと内閣府の方に聞いたらそういった予定は全くないとおっしゃっているんですけれども、やっぱりそういう声を聴いて議論をしていかないといけないんじゃないですか。
○副大臣(大塚耕平君) まず、この規制・制度改革の分科会、この分科会自身に何か法的な決定権限があるわけではありませんので、分科会は分科会として一つの考え方をお示しする、分科会としての方針をお示しするということになろうかと思います。 そういう中で、昨日、私自身も中で発言をさせていただいたんですけれども、日本の医療が、先ほど委員も、非常に日本の医療が高品質で、そして国民の皆さんに満足をいただける安全な医療を提供するという、そういう御趣旨の御発言をされたかと思うんですが、そういう思いは全く共有をしております。 ただ、その一方で、今の日本の医療に全く何も問題がないということであれば、その日本の医療を構成している様々なファクトどれ一つ取っても変える必要はないと思います。ところが、例えば医師の皆さんの勤務状況の問題から始まり、そして日本の医療が本当に高品質なのかということも最近は問われ始めている面もあります。そういう問題が何がしかあるとすれば、日本の医療を構成している様々なファクトについて虚心坦懐に議論をし、見直しの必要があれば見直しをすることも、これはあるべき姿だと思っております。 そして、混合診療の問題はその幾つもあるファクトのうちの一つであって、これをどうすれば本当に今問題だと言われている医療がいい方向に行くのかどうか、その答えは一義的ではないと思いますので、拙速かつ短絡的な展開にならないようにしっかりと運営をさせていただきたいというふうに思っております。
○小池晃君 拙速かつ短絡的にしないためにも、やっぱり地域医療関係者なんかの声を聴くような場をつくるべきでないか、そのことはどうですか。
○副大臣(大塚耕平君) この分科会は、今の分科会のメンバーは七月までの任期でございまして、六月に今回の分科会のミッションとして一つの分科会の考え方を出すというワークロードを設定して進めております。 そういう中で、今委員が御指摘いただいた点も時間的余裕があれば是非やってみたいとは思いますので、よく検討してみたいというふうに思います。
○小池晃君 大臣は先日の委員会で、混合診療は慎重な議論が必要だというふうに述べています。私は、やっぱり慎重な、本当に綿密な議論をしなければいけない重大なテーマだと思っていますが、大臣、今のような議論の進め方について厚労省として容認されるんですか。やっぱりきちっと、もっと慎重な、徹底的な議論をすべきだというふうにおっしゃるべきじゃないですか。
○国務大臣(長妻昭君) 私自身は、医療の分野、これ、政権交代をいたしまして、重視すべきところは重視する、十年ぶりに診療報酬ネットプラスにする。ただ、同じ考え方のままでそのまま進んでいいのかというとそうではないということで、いろいろな有識者あるいは知見を持った方々、あるいは医療分野に限らずほかの分野から医療を御覧になっておられる方の意見を広く聴くというのは、これは私にとっても厚生労働行政にとっても大変貴重なことである、取り入れるべきことは取り入れるという姿勢がまず大前提であります。 その中で、例えば今言われた個別の混合診療の問題でございますけれども、今時点も、御存じのように、先進医療、高度医療という枠の中でその部分の混合診療というのはこれ認められているというのが項目数にして百五あるわけでございます。それについて全体的にどう考えていくのかということについては、いろいろな人の御意見を聴き、規制改革会議の御意見も聴き、そして私どもの中でも判断をするということでございますので、まだ検討過程でありますので、どういう御指摘が出るのか、我々もそれを注視をしていきたいというふうに思います。 ただ、日本国はこれ皆保険の国でございますので、お金の多寡によって救われる命、救われない命、こういうことが発生するということがあってはなりませんので、そういう原則を踏まえて御指摘をいただき、我々も検討するということであります。
○小池晃君 何か報道によれば、民主党の中で混合診療の推進ということをマニフェストに入れるというような議論もあるやに聞いております。そんな方向にかじを切るようなことが絶対にあってはならないというふうに思っていますので、(発言する者あり)ないないという声があるので、それを信じていたいと思いますが、これ、本当に重大な日本の医療の根幹にかかわる問題ですので、きっちり議論をしていただきたいというふうに思います。 それから、法案について、国保の広域化のことを聞きたいんですが、国保の最大の問題というのは、これは支払能力超えた高い保険料で、広域化だけで解決する問題ではないと思うんですね。結局、広域化して保険料を平準化するというんだけれども、都道府県単位で平準化しても、これ、保険者である市町村ごとの一人当たりの給付費というのは、例えば東京都の場合でも二倍以上の格差がございます。これを、共同安定化事業を拡大していって保険給付費が減少する自治体もありますけれども、増える自治体も出てきます。 さっきから肩代わり肩代わりという話出ているんですが、やっぱりこの問題でも、結局、国保財政の安定化というけれども、財政の比較的安定した市町村に財政困難な市町村の救済を肩代わりさせるということにしかならないんじゃないですか。
○大臣政務官(足立信也君) 広域化だけでという話でございますけれども、当然のことながら、広域化するということは平準化されるわけですから、委員おっしゃるように、今までよりも上がるところもあれば下がるところも当然あるわけでございます。ですから、それだけで委員の御指摘である保険料を下げることにはならないでしょうと、それはそのとおりだと思います。 ですから、国民健康保険の中には当然国庫負担の問題等も含めて考えなければならない。まさに、後期高齢者医療制度の今の改革会議の中で一体的に考えていくということだと思います。
○小池晃君 やっぱり国庫負担の増額なしにただ広域化してもすべての自治体にメリットがあるわけじゃない、当然だと思うんですが、今回のこの広域化等支援方針の策定は都道府県の判断だけでやることになるんでしょうか。簡潔にお答えください。
○大臣政務官(足立信也君) はい、そのとおりです。
○小池晃君 ということになると、結局、この事業への参加、例えば、具体的には対象が拡大された保険財政共同安定化事業の拠出は市町村は拒否できないということになりますね。
○国務大臣(長妻昭君) 今言われたのは保険財政共同安定化事業のことだと思いますけれども、これについては、もし委員に誤解というか、これによって財政を調整するような仕組みということではございませんで、これは、一人一か月三十万円を超える高額な医療費の負担を市町村が共有する事業について、その事業の対象となる医療費の範囲を都道府県が広域化等の支援方針に定めることにより拡大することができるということで、ある意味では再保険的なリスクを共有するということであります。
○小池晃君 結局、この仕組みだと、広域化の方針が策定されたら市町村はそれに従う努力義務が生まれますし、結局これは拒否しようとしたってできない。もし拒否すれば都道府県調整交付金の配分が行われないということになりますから、成り立たない。結局、市町村の自治事務であるこの国保事務の広域化を強引に進める権限を都道府県に与えるということになっちゃうと思うんですね。 一方で、今回の法改正によって、医療費が多額になっている市町村を厚生労働大臣が指定する指定市町村制度は廃止されるわけです。これは分権委員会からの指摘によるものだと。一方で国はそれをやめる、しかし都道府県がペナルティーを科せるようにするということは、国が地方を縛ることはやめるといいながら都道府県が市町村を縛るような制度をつくるというのは、これは矛盾じゃないですか。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたように、この指定市町村制度というのは廃止をいたします。これは、医療費が高い市町村を指定をして、医療費適正化が実現できないと国がペナルティーを科してお金を簡単に言えば減らすということはやめるということでございますけれども、今後は、都道府県がしっかりと市町村の御意見を聴いて定める広域化方針に従って指導してくださいと、国が全国一律そういうものを措置をすることはいたしませんという、そういう趣旨でございますので、更にきめ細かく実態に応じた必要があれば指導がなされるものだというふうに考えております。
○小池晃君 私は、国によるペナルティーはなくなったけれども、都道府県がやるんだといっても、市町村にとってみれば上からの押し付けという点ではこれは変わりないわけですから、地方主権、地方分権と言うけれども、そういうことになっていないんじゃないかなというふうに思うんですよ。 それから、国保財政の悪化の原因として収納率の低さを言っていますが、それに更に拍車掛けているのは収納率が低いと普通調整交付金を減額するというペナルティーの問題で、これ私、自公政権時代にもこんなものはやめるべきだというふうに主張してまいりました。 参考人にお聞きしたいんですが、二〇〇七年、二〇〇八年の減額、総額は幾らになるでしょうか。
○政府参考人(外口崇君) 二〇〇七年度は約二百八十八億円、二〇〇八年度は約二百七十六億円であります。
○小池晃君 これだけのペナルティーが掛かっているわけですね。東京都の資料をもらいましたが、これ見ますと、二〇〇七年度四十五自治体、二〇〇八年度五十一自治体が減額対象となっていて、国保一世帯当たりのペナルティー額千円超える自治体が十二自治体あります。中には、一世帯当たり三千百十五円、これ神津島なんですけれども、そういうところもあるんです。 収納率低いというのは、別にサボっていてそうなっているというんじゃなくて、やっぱり高過ぎる保険料を払えない、あるいは住民の経済状態があるわけで、むしろ必死に努力している自治体が多いわけですね。そういうところに収納率が低いからといってペナルティーを科すということをやれば、悪循環でますます収納率が下がっていくという問題がある。このことは自公政権のときにも私、指摘をいたしました。 今回の法改正によって、この収納率による普通調整交付金の減額措置制度は廃止されることになるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これもいろいろな御指摘もございまして、今までは国が保険料収納率目標の段階に応じてペナルティーを掛けてきた。簡単に言えばお金を減らすということをしておりましたけれども、それは今後は国としてはしないということであります。
○小池晃君 国としてはしないと。しかし、仕組みとしては広域化支援方針にいろんな仕組みが組み込まれているわけですね。 それで、ちょっと確認したいのは、この広域化等支援方針に収納率の達成状況に応じて助言、勧告の措置が盛り込まれれば、都道府県調整交付金の収納率によるペナルティーが盛り込まれなくても、これは普通調整交付金のペナルティーの適用は除外されるというふうに理解してよろしいんですね。
○政府参考人(外口崇君) そのとおりでございます。
○小池晃君 一応、これはもうこういうふうに詳しく聞くって通告してありますから、ちゃんと聞いておいてほしいんですけど。 そういうことだということで、結局、だから都道府県の判断でペナルティーを科さないという道もできてくる仕組みなんだろうというふうに思うんです。 足立政務官は、衆議院の委員会でこういうふうに言っています。広域化を図る中で、目標の収納率を定めた上で、達成状況に応じて都道府県の技術的助言や勧告をするということをやると言いながら、その一方で、そういうふうに言っていた上で、都道府県の調整交付金は条例によって定めるもので特段の決まりはないと、国としては都道府県の調整交付金が減額されないように要請をしたいというふうにおっしゃっているんですね。 私はこれは大事なことだと思うんですが、だとすれば、やっぱりきちっと都道府県に対してそういう趣旨を伝えていただきたいというふうに思うんですが、いかがですか。
○大臣政務官(足立信也君) 伝え方についても、またいろいろ当然方法はあるとは思いますが、国の姿勢としては要請したいということはまさにそのとおりで、しっかり伝えていきたいと思います。
○小池晃君 こういう仕組みについてはちゃんと周知をしていただきたいというふうに思っております。 私はやはり、全体としてこういう形での強引な広域化、国庫負担を入れるようなことをしないで強引に広域化に持っていくようなやり方についてはやめるべきだということを重ねて申し上げたいと思います。 最後に、ちょっと別件なんですが、過労死のちょっと問題を取り上げたい。 四月十六日に名古屋高裁で、マツヤデンキの豊川店というところで働いていた心臓機能障害者の小池勝則さんという方が二〇〇〇年に死亡された、これを過労死だということで、一審を取り消して過労死と認定をいたしました。この問題は私、舛添大臣にもこの委員会で取り上げて質問しておりまして、やっぱり憲法というのは国民の勤労権を認めていて、障害者の就労を支援しているんですから、それをやっている以上、この業務が過重であったかどうかは、平均的な労働者の基準じゃなくて障害を持っている方の基準で判断すべきだということを申し上げて、やっぱり障害者独自の労災認定基準を作るべきだということをこの委員会で申し上げて、大臣も今後の検討課題にしたいというふうにおっしゃったんですね。そういうやり取りがあった上でこういう判決が出ました。 今回の判決は、障害を持つ人の労働と通常の労働者の労働とは同じ物差しでは測れないという極めて当然の認定だと思います。 この原告で妻の小池友子さんは、この判決に当たって、これ以上被災者を増やさないでほしいと、上告しないで職場環境の改善に取り組んでほしいというふうに訴えて、厚労省にも直接要請したいとおっしゃっています。 大臣、この判決の趣旨は、障害を持ちながら働いている方にとって大変重いものだというふうに思います。厚生労働省としては、上告をせずに、直接要望も聞いて、こういう不幸が二度と起こらないようにやっぱり障害者問題の解決に取り組むべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについて、四月十六日の名古屋高裁の判決を私も見ましたけれども、これは労災認定是か非かということが争われた裁判でございます。 その中で、今までにない考え方というのが判決の中の労災認定の基準として盛り込まれておりまして、これは、事業主の災害補償責任の範囲、あるいは労災補償の在り方の基本的な今までの解釈の変更ということもございますので、私どもとしては慎重に検討していきたいと思います。
○小池晃君 上告はしないでいただきたい。重ねて申し上げて、質問を終わります。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 自公政権下の骨太方針〇六、社会保障費二千二百億円削減方針、こういうものと軌を一にいたしまして、国庫補助の引下げがあったり、あるいはその維持があったりして、健康保険財政の悪化、そして持続可能性に対する危機がずっと続いておりました。今回の国民健康保険法等の改正案は、こうした前政権からの負の遺産に対処いたしまして医療保険制度の安定的な運営を図るためのものであると、こういうふうに思っております。当面のやむを得ない措置ではないか、いろいろ議論はありますけれども、私どもはそういうふうに考えております。 今回の改正の大きな論点の一つに後期高齢者医療支援金の負担をめぐる問題があります。現在、厚労省では、高齢者医療制度改革会議におきまして後期の高齢者医療制度廃止後の新たな高齢者医療制度の検討を行っております。多くの国民がこれに注目をしておりますし、また期待もしております。 長妻大臣は、この改革会議のスタートに当たりまして、年齢で区別しないなどの基本的な六つの原則、いわゆる長妻六原則を掲げられました。前政権のように審議会に丸投げするのではなくて、あらかじめ政治主導で原則を提示したと。これは新政権の基本的な姿勢を示すものとして私は評価をさせてもらっております。 一方、改革会議から今回四つの案が示されました。この四つの案の一つに六十五歳以上を別建て保険方式とする案、いわゆる六十五歳以上別建て案、これが含まれております。これは、後期高齢者医療制度は七十五歳以上の高齢者を差別するものだ、年齢で差別するものだということで国民的批判があったし、大臣もこういう年齢で差別するというのは良くないと、こういうふうにこの間ずっと言ってきておりましたけれども、もしこの六十五歳以上別建て案ということになりますと、これはまた六十五歳以上で年齢で差別することになるのではないかという批判の声も出ている、御案内のとおりでございます。 質問でありますけれども、この六十五歳以上別建て案は長妻六原則に端的に言って反するのではないか。改革会議が長妻六原則を尊重していないということになりますと、政治主導が貫徹していないのではないかという、こういう危惧の念も出てくるわけでありますが、大臣は、この四つの案の一つ、六十五歳で区切る、このことについてどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは各先生方に御自身がお考えになる案を御披露していただくというようなことを今している最中でございまして、その中で一つの案として、この六十五歳以上を別建ての保険方式を基本とする案が出てまいりました。これについては、おっしゃるように、先ほどの六原則には反しているというふうに私は思います。 ただ、当然議論をするということについては、それのメリット、デメリットを議論をしていくというところまで我々は拒むものではございませんけれども、この案が採用されるということはないというふうに考えております。
○近藤正道君 今日の議論でも出ておりましたけれども、高齢者医療制度、今年の夏までに骨格をまとめられて、年内に最終取りまとめを経て来年の通常国会に提案する、こういうスケジュールが改めて明らかになりました。一方、医療保険制度の一元的運用、これにつきましては民主党マニフェストで、被用者保険と国民健康保険を段階的に統合し、将来、地域保険として一元的運用を図ると、こういうことがはっきりとうたわれております。 質問でございますけれども、結局、新たな高齢者医療制度の創設が先行するというこういう形になるわけでありますが、高齢者医療制度が医療保険制度の一元的な運用の選択肢を狭めるなど一元的運用の検討の妨げになる懸念はないんでしょうか。先に高齢者医療制度の創設がなされるということだと一元的運用の検討の妨げになりはしないかと、私は素朴にそういうふうに懸念をしているわけでありますが、医療保険制度の一元的運用と新たな高齢者医療制度の関係はどのようになるのか、大臣、教えていただきたいというふうに思います。
○大臣政務官(足立信也君) 近藤委員の御指摘はよく理解できます。先にそういう枠をつくってしまったら将来の一元的運用の妨げになるんではないかという御指摘だと思いますが、その部分も当然理解されます。 ということの中で、今回長妻大臣が六原則ということを掲げて、その六原則にあった、先ほど委員も御指摘あったように、その中で、地域保険としての一元的運用の第一段階として高齢者のための新たな制度を構築すると。つまり、一元的運用を見据えた、これが第一段階の高齢者に対する医療保険制度であるという位置付けにしておりまして、そこにそごが生じないような形の検討を今依頼しているというところで、そこの不安、懸念は払拭されるんではないかと思います。
○近藤正道君 私も、そういうこれはその第一歩だと、これで決着ではないんだというファクターをきちっと入れれば特段そごはないだろうなとは思いながら、どういう関係になっていくのかがよく分からないんで今回聞いているわけでございますけれども。是非そこは分かりやすい形できちっと説明をされた方がいいんではないかなと、こういうふうに思っています。 確かに一元的運用は将来の課題でありまして、そこで決着するものではないということでございますけれども、しかし、連立政権が子ども手当だとか、あるいは検討されている最低保障年金や給付付き税額控除などの現金給付策を打ち出したとしても、年金とか医療とか介護、そして今回は子育て支援と、こういった社会保障制度に対する国民の信頼感がなければ現金は将来へ備えて貯蓄に回ってしまう、経済的効果も大きく減退をすると、そういう問題もありますので、是非しっかりとしたものにしていただきたいと、こういうふうに思っているわけであります。 今回の法案は、我が国が誇ってきた国民皆保険制度の持続可能性に関する厳しい現状を明らかにしております。今ほども、本当にこれでいいのかという話が繰り返し出されるぐらいでございまして、私も、当面の措置はやむを得ないと、こういうふうに思いながら、いろいろ疑問についてはそれはそうだなという思いも一方でやっぱり持たざるを得ないと、そういう厳しい現実があるということも是非御理解をいただきたいというふうに思っております。 ですから、国民の安全、安心を保障するためにも、一日も早く医療保険制度の一元的な運用に向けたプロセス、そしてロードマップをしっかりと示していただきたい、そしてこれを検討するタスクフォース、これを設置する必要が私は大いにあるというふうに思っております。 質問でありますけれども、一元的運用に向けたプロセス、ロードマップ、タスクフォース、この早期設置の必要性について長妻大臣の御見解を聞かせていただきたい。政務官でも結構でございます。よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(足立信也君) まず私から、これは、今タスクフォースのこととロードマップのこと、二つ示されました。今日の答弁でも申し上げましたように、これは方向性としては、被用者保険は相互間の構造調整、リスク構造調整、そして助け合い、それから地域保険についてはこれを広域化を図っていく、国庫の負担の割合についてもそれを議論していくということの中で、検討する項目はもうある程度は明らかになっているわけでございます。その一元的運用を図りながらやっていく。 そして、今回の後期高齢者医療制度の改革会議は、この議論が、先ほど、六原則の中に一元的運用の第一段階になるようにと書いているわけですから、私は今回の活発な議論が土台になると思います。そして、国民の皆さんの意見も二度にわたって聴くことになっておりますから、相当な部分の土台になると思います。その土台に立った上で、今度会議体もまたつくりますけれども、負担とそして医療や介護を受けるための給付、給付の平等、負担の公平、これについてしっかり議論していただくことの土台にしたいと、そのようなとらえ方をしておりますので、そういった意味では、タスクフォースの一つはできていてもう動いているというふうにとらえていただければいいかと思います。
○近藤正道君 是非おっしゃるとおりに、しっかりとした議論、そして国民が、ああ、そういう形で一つ一つ論点がやっぱり深められ積み上げられていると、こういうふうに納得できるような議論をオープンの場でしっかりとしていただきたいと要望を申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(柳田稔君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十二分散会