厚生労働委員会 第6号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2010/03/23
会議録
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十九日、下田敦子君、辻泰弘君及び山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として大久保潔重君、米長晴信君及び木庭健太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案の審査のため、本日の委員会に厚生労働省医政局長阿曽沼慎司君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森ゆうこ君 民主党・新緑風会・国民新・日本の森ゆうこでございます。 与党になりまして初めての質問ということで、ちょっと勝手が違いますけれども、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。 さて、子ども手当法案でございますが、私は、この子ども手当法案が遅くとも十年前、できればもう少し早く実行されて、本当にこの国が子どもの育ちを応援する、そういう国になっていればこれほど深刻な事態にはならなかったのではないか、このように思っているわけでございます。 私自身は三人の子育てをしてまいりました。おかげさまで三番目が先日成人式を迎えまして、約三十年に及ぶ子育ての期間を無事、まずは第一義的な親の責任は果たすことができたのかなというふうに本当にほっとしております。 次女の晴れ姿を見て、本当にこの間、家族はもちろんでございますけれども、近所の友人、それから子どもたちの同級生のお父さん、お母さん、それから地域のスポーツ少年団の指導者の皆さん、もちろん学校の先生、いろんな方たちに本当に御支援をいただいたおかげでこれまでやってこれたんだなという、また感謝の意も新たにしたところでございます。 やはり子育ては一人ではできないんです。みんなで子どもの育ちを応援する、そういう社会をつくる大きな第一歩になればという思いで質問をさせていただきたいと思います。 それで、この委員の皆様にとっては本当に釈迦に説法だというふうに思いますけれども、改めて我が国の置かれている特に少子高齢、人口減少、この問題について我が国のこれまで行ってきた家族政策、そしてその出生率の推移についてここで検証させていただきたいと思います。 本日は、皆様の元に資料をお配りをさせていただいております。御覧をいただきたいと思いますが、最初のページでございます。日本の出生率の推移と家族政策について、一九八九年のいわゆる一・五七ショック、ここから様々な施策が取られてきたわけでございますが、残念ながら我が国におきましては第二次ベビーブーム以降ずっと出生率が低下をし続けておりまして、今日に至っているわけでございます。 そこで、まず最初に、これまで我が国の行ってきた家族政策と出生率の推移について、この資料も参照していただきながら、大臣の方からの御説明をまずはいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 森委員におかれましては、この子育て政策についていろいろ御指導いただきまして、ありがとうございます。御自身も三人のお子さんを育て上げたということでございまして。 この出生率については、まず、この表には直接書いてありませんが、昭和五十年に合計特殊出生率が二を切るということがまず大きな衝撃があったと。そして、今おっしゃられた平成元年でございますが、一・五七ショックということで、過去最悪、しかもひのえうまという特殊事情で出生率が下がったよりも下がったということで、そこでかなり大きな国民的議論が起こったと承知をしております。 その中で、平成六年にはエンゼルプランということで保育の充実というのがありまして、緊急保育対策五か年計画等が策定され、二〇〇三年には少子化社会対策基本法及び次世代育成支援対策推進法が制定をされて、それらに基づいた子ども・子育て応援プランというのができたということでございますが、いずれにしましても、圧倒的に予算の規模というのがこれは先進国に比べても少ないというようなこともありましてなかなか出生率が反転してこなかったと、こういう歴史があります。 そして、その後、ワーク・ライフ・バランスも非常に重要な要素だということで、二〇〇七年にはワーク・ライフ・バランス憲章・行動指針というのが定められ、ワーク・ライフ・バランス、現物支給、現金支給、この三つが適切に整備されることが必要だという意識は出てきたんですが、実態が追い付いてこなかったというのが歴史ではないかと考えております。
○森ゆうこ君 ありがとうございます。 先ほど自民党の衛藤筆頭とも少しお話をしたんですけれども、衛藤筆頭を始めとして自民党の先生方も様々な少子化対策を順次創設をし、そして取り組んでこられたというふうに私も承知をしているところでございます。また、先日、御質問されました丸川委員も、新しい少子化対策ということで、自民党の中で委員会をつくられまして積極的な御提言をされて、それも実行に移されてきているということで、これはもうこの問題については与野党共に大変重要な問題であるというふうに認識をして様々な施策が講じられてきたものというふうに私も確信をしているところでございます。しかし、残念ながら、合計特殊出生率の大幅な改善には現時点におきましては至っていない、これもまた事実でございます。なぜそうなのかということを改めてこの後検証をさせていただきたいというふうに思います。 今、我が国の出生率の推移と家族政策については概略御説明があったわけでございますが、次のページをおめくりをいただきたいと思います。少子化対策に成功した、少子化をストップさせたということでよく引き合いに出されるフランスでございますが、このフランスの出生率の推移と、そしてその原動力となりました様々な家族政策、これについて大臣の方から御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これ、フランスにつきましては、これは言うまでもなく、出生率を二を超えたということで世界的にも注目をされたわけでございます。資料でも御提示をいただいているところでありますが、二〇〇六年、出生率が二・〇となっているところでありまして、主に一九九〇年代に家族給付における両立支援を拡大したというのがございました。これについては、一九九〇年、認定保育ママ雇用に対する援助の創設ということで、九〇年代に認定保育ママが数が大幅に増加したと。そして、一九九五年には、養育手当が子ども二人の世帯にも適用されるということで、今ではいわゆる子ども手当の現金支給ですが、子二人で一か月一万六千二百円、子ども三人で一か月三万七千円ということになっているということと、二〇〇三年には、この出産育児と就労に関する幅広い選択のできる環境整備というようなことも始まったところであります。 そして、この税制面においても、大家族ほど税制上有利になるというN分のN乗方式というのを一九八一年から取っているというようなこともあろうかと思いますが、もう一つ、これは因果関係がきちっと立証されているという説とされていないという説がありますけれども、婚外子ということで正式な結婚をされておられないお子さんについても、それを一定の法的枠組みで見ていくというようなことも影響があるんではないかと言われておりますけれども、いずれにしても、現金支給、現物支給、ワーク・ライフ・バランスを適切に組み合わせるという施策等、圧倒的にGDPの比率でも予算が大きいということが原因ではないかと思います。
○森ゆうこ君 私、昨年、大分県に出張するときに、たまたま飛行機の中で、ママは日本人、この方は総務省の官僚でいらっしゃった方で、現在はフランス系の証券会社に勤めていらっしゃる。パパはフランス人。一歳のかわいいお子さん、エミリーちゃんという名前のお嬢さんだったと思うんですけれども、その御家族とちょうど飛行機の中で一緒になりました。そのママさんといろいろお話をしたんですけれども、やはりフランスは、ここまでやるのかと、ここまで政府がやらなければいけないのかというところまで、まあ今るる大臣の方から御説明があったわけですけれども、ここまでやらなければいけないのかというほどやはり子育てを国が支援する、社会が支援するという施策を順番に行ってきて、そして今このような状況になっているということでございます。 結婚するときにどちらかの国籍を選ばなければならないということで、当然我々としては日本の国籍を選んでほしいなというふうに思うわけですけれども、子育て支援、それから特に食料自給率、フランスは国民を飢えさせることは絶対ないという確信の下にフランス国籍を選んだというお話をお聞きしまして、私は、エミリーちゃんが二十歳になったときにもう一度、フランス国籍を選ぶのか日本国籍を選ぶのか、そのときには誇りを持って、自信を持って日本国籍を選んでもらえるように様々な施策を改善して、本当にそういう国にしていきたいなというふうに決意を新たにしたところでございます。 今のはフランスでございました。もちろん、現物給付、それから現金給付、そして様々な税制、さらには今ほど言及のありました家族制度そのものの問題もございますけれども、そういうものが様々な形で成果を上げまして、今二・〇〇。直近の数字ですと、二〇〇八年、二・〇二というふうに出生率が回復しているということもお聞きをしているところでございます。 それで、続きまして、次のページをお開きください。同じく出生率が回復したと言われておりますスウェーデンでございますが、そのスウェーデンの出生率の推移と家族政策を御覧いただきたいと思います。 一九九九年には一・五〇という大変低い出生率となりましたが、現在は、一番直近の値ですと、二〇〇八年、これも約二に回復しているというふうに承知をいたしておりますが、スウェーデンの出生率の推移と家族政策について、大臣の方から御説明を賜りたいというふうに思います。
○国務大臣(長妻昭君) まず大前提といたしまして、先ほどフランスの例を申し上げ、今スウェーデンの例をお尋ねいただきましたけれども、GDPの比率で子ども・子育て支援の予算をいいますと、日本は〇・八一でフランスの三分の一、スウェーデンの四分の一と、まず圧倒的にその規模が、規模というかGDPの比率に占めるものが少ないということと、現金支給だけ見ても、日本の現在の現金支給とフランスを比べますと、フランスは現金支給だけでも四倍、スウェーデンは三倍と、こういうまず圧倒的な予算の規模というのが違いがあるということでございます。 スウェーデンにつきましては、最近、二〇〇五年からは、子ども一人当たり一万三千六百円の現金支給が始まっておりまして、それとともに、二〇〇六年には児童手当の増額と育児休暇中の所得保障の最低保障額が改善されたとか、ある意味でワーク・ライフ・バランスにも目配りをした施策が打ち出されているということなどなど、保育施設拡充に関するコミューン連合会との五か年計画協定ということから始まって、現物支給である保育サービスについても漸次拡充をしてきているというようなことで、結局、こういう例から分かりますのは、一定のGDPの比率の規模が必要である、もちろん効率的に予算は執行されなければなりませんが、そして現金支給、現物支給、ワーク・ライフ・バランス、仕事と生活の調和、この三つが適切に整備されると、こういうようなことが我々は他国から学べるのではないかと思います。
○森ゆうこ君 私の経験ばかり言って申し訳ないんですが、議員になる前に、ちょうど約十年前だったと思いますが、新潟県の海外派遣事業それから農水省の構造改善事業の一環で、それぞれデンマーク、スウェーデン、それからドイツ、フランス、イギリス、オランダ、各国の情勢を調査してまいりました。そのときに、スウェーデンで非常に印象深かったのは、ここにも書いてあるんですけれども、スウェーデンの場合は、第一子を産む、続けて第二子を産むということが非常に有利に働くということで、仕事を持っているお母さん、お父さんが続けて第一子、第二子と、ここの真ん中の枠に書いてございますけれども、親保険の制度改正、第二子を一定期間内に産んだ場合に、第一子を産む前の所得水準を基に休業給付をすると。これが非常に効果があるということで、お一人子どもを産んだ方は続けて第二子も産むと、これが出生率の回復に非常に役立っているんだということを複数の方からお聞きをいたしました。 そして、育児をしない男をイクジナシという、という言葉から……(発言する者あり)いやいや、これは私の言葉じゃなくて、たしか樋口恵子先生の言葉だったと思いますが、イクジナシという言葉から、長妻大臣はイクメンという言葉をはやらせたいというふうにおっしゃっておりますけれども、十年前にスウェーデンに行ったときには、やはり十一月の寒い時期でしたけれども、しっかりとした乳母車にお子さんを乗せて外を散歩して、育児に楽しそうに参加していらっしゃるパパの姿が非常に目立ちました。むしろ散歩させているのはパパの方が多かったんじゃないかなという印象を持ちましたので、是非やはりイクメンという言葉をはやらせたいなと私も思います。 それで、改めてなんですが、今ほどお話もございましたけれども、最初の一ページの資料に戻りますと、本当に様々な少子化対策、家族政策が自民党そして公明党政権下でも一生懸命行われてきたというふうに私は思っております。しかし、結果として少子化対策はまだ結実していないといいますか、結果が出ていない。なぜ自民党政権下における我が国の家族政策は政策的な効果を発揮できなかったのだろうか、これをどう認識するのかが私は一番重要なことであるというふうに思います。 少子化対策の失敗って言ってしまうと本当に一生懸命取り組んでこられた先生方には申し訳ないんですけれども、やはり少子化対策の失敗の最大の要因は何であるのか、これを今しっかりと確認しておくことが一番重要だというふうに思いますので、様々な要因が絡んでいることは確かなんですけれども、私は、少子化対策の失敗の最大の要因は何であるのか、大臣に御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) やはり一つ言えるのは、子育て支援の予算といいますのは一見緊急性がなかなか腹に落ちてこないと、目の前の問題としてなかなかとらえにくいということがあり、これまでやはりいろんな議論の中で、もっと緊急なことがある、もっと重要なことがあるということで、簡単に言うと後回しにされてきたということが一つあったんではないかと思います。 それと重要なのは、今回の子ども手当、御審議いただいておりますけれども、お子さんがおられない世帯についてもこれは非常に重要な考え方なんですということで、これは少子化の流れを変えたいと思っておりますので、そういう意味ではお子さんが産みたい方が産むような状況になれば、それはお子さんがおられない方についても社会保障の担い手となってちゃんと税金もそれは将来納めていただけるわけでございまして、そういう具体的な展望についてもきちっと説明していく必要があると。 それと、あとは国民の皆さんの意識というのもありますのは、先ほどイクメンという言葉を言っていただきましたけれども、育児をする男性は格好いいということで、私も多少自分のことを棚に上げて言っておりまして、余り私自身も、これは反省を込めてですが、手伝ってこなかった、手伝うと言うと、これは怒られるんですね。男性が手伝うんじゃなくて、男性も親なんだから育児をするという意識で、先進国を調べますと、家事を手伝う小さいお子さんを持っている夫の時間というのは先進国でも非常に短い方が日本だと。アメリカと比べても決して労働時間はそれほど変わらないのに日本が短いということで、やはりそういう意識も変えて、男性も育児を主体的にするというようなことを醸成をするということもなかなか難しかったんではないかなどなど、いろいろな原因がありますけれども、最大のものは、やはりもっと大事なものがあるということで後に回されてしまったという経緯があったんではないかと思います。
○森ゆうこ君 ただいまの大臣の御答弁を裏付ける資料を四枚目に付けさせていただいております。お開きになって御覧いただきたいと思います。各国の家族関係社会支出の対GDP比の比較でございます。 私も、この連休の間、地元に帰りまして、各地におきまして国政報告会を開催させていただきました。この資料を付けさせていただきました。 皆さん、何というのかな、テレビ、新聞等でこんなに巨額のばらまきをするのはけしからぬというような話ばかりが出ているものですから、お金があるんだったらもっとほかの方に回した方がいいんじゃないのという御意見が、最初は、会を始める前はそういう御意見をいただいたんでございますけれども、私がこの資料を見せまして、皆さん、大騒ぎしていますけれども、御覧ください、今御説明をいたしました少子化対策に成功したフランス、スウェーデン、これが一番右側でございます。そして、我が国の状況は一番左でございます、日本は。対GDP比〇・八一%、わずかに〇・八一%でございます。 そして、今ほど大臣が御説明になりましたように、フランスそしてスウェーデンはこういう状況になっている。ドイツも結構頑張っているんですよ、財源的には。しかし、ドイツは残念ながらまだ少子化対策の効果が出たというところまでは行っておりません。ですから、やはり大胆に財源をしっかりと確保をいたしまして、そしてこういう政策を実現することがいかに重要であるか。 日本の少子化対策は、これまでお子様ランチというふうに言われてきました、お子様ランチ。どういう意味でしょうか。ハンバーグやエビフライやスパゲッティ、それからポテトサラダにチキンライス、それからプリン、ヤクルト、何か分からないんですけれども、いろいろメニューが乗っている。いろいろメニューが乗っているんですけれども、一つ一つが少な過ぎて、余りにも少な過ぎて幾ら食べてもおなかいっぱいにならない。つまり、政策効果が現れないということでございます。 政策効果が現れないのをばらまきと言うんでありまして、やはり政策効果がしっかりと実現できるように、ここはしっかりとこの子ども手当を成立させるべく最後まで頑張らせていただきたいというふうに思います。 この資料を見せて説明をさせていただきますと、皆さん、ああそうなんだと、これまで余りにも足りなかったんだということで、皆さんがもう納得して帰られた。で、先ほど大臣がおっしゃったように、子どもたちは、自分の親を将来面倒を見る、それだけではない、社会保障の担い手でもある、だからみんなで社会全体で子どもを育てようと、子どもの育ちを応援しようということでございますので、改めて今の大臣の御答弁をこれが裏付けているというふうに私は思います。 それで、残念ながら、これまでの衆議院の御議論等をお聞きいたしましても、外国人の子どもに対する支給がどうであるとか、そういうことばかりで、じゃ一体どうしたらこの少子化をストップできるのかという本質的な議論が欠けていたと思うんです。 もう一つ資料をお付けしました。これは自民党の野田聖子衆議院議員のインタビューでございます。大変刺激的なタイトルで、自民党が少子化を加速させたということなんですけれども、私が先ほど申し上げましたが、それぞれ大変いろんなメニューを考えていろんな施策を講じられてきたことは確かでございますけれども、このコラムの中には、子どもがいなくても経済は大丈夫であるとか、女が産まないのが悪い、子どもは自分の家で育てろという古い考えの人ばかりで、子どもを産みたい人へのエールがなかったと、このように述べていらっしゃるわけでございます。 私は、必ずしもそうではないと思うんですが、残念ながらしっかりとした政策効果を発揮できるような大胆な予算付けなりそういうものがなかったということで、そういう思いからこのような記事を書かれたのではないかなというふうに思っておりますけれども、これを事前に大臣の元にもお届けしてございますが、大臣の御感想をいただければと思います。
○国務大臣(長妻昭君) やはり自民党もある程度は頑張っておられたと思います。待機児童ゼロ作戦ということで、非常にその意気込み、スローガンはいいものがあったと思うんですけれども、結局どうしてそれがなかなかうまくいかなかったのか、こういうものも読ませていただいて我々も研究する必要があると思います。 まずは危機感を共有するということで、二〇五五年、今から四十五年後はもうどういう姿になるかというのは、これはもう分かっているんですね。私は生きていれば九十五歳ですが、六十五歳以上の方一人を現役の人一・二人が支えると。一人が一人を支えるということで、よく言うのは肩車になると。今は三人の現役が六十五歳以上の人一人を支えていまして、騎馬戦型になっていると。私が学生時代というか、それよりももうちょっと後ぐらいには現役の人五人が一人を支えていたということで、お年を召した方と現役の方の比率が急速に変わる、これだけ急激に変革する国はありません。 そういう意味で、産めよ増やせよという発想ではなくて、産みたい方が産めると、こういう状況を本当に一刻も早くその道筋を付けていかないと、非常に刻一刻と日本国が大変な状況に追い込まれて後戻りできないところまで来てしまうんではないかという強い危機感が背景にあるというのも是非御理解をいただきたいと思います。
○森ゆうこ君 私も大臣と同じように、もう今が最後のチャンスであるというふうに思います。この三日間も各地区でそのように主張をさせていただきまして、みんな本当にそうだなというふうに理解をちょうだいをしてまいりました。 なぜ今が最後のチャンスだというふうに言うかと申しますと、これはいろんな専門家から御指摘をされてきたところでございますけれども、要は、第二次ベビーブーマーの出産適齢期があともう数年である、今しっかりとこれをやらないと、たとえこれから本当に家族政策が物すごく充実したとしても、そもそも子どもを産みたいと思っても産める人のその母数が減ってくると。そういうことで、私は、これはもう最後のチャンスだというふうに思っているんですが。 これは、お医者さんでもいらっしゃいますので、足立政務官にちょっとお答えいただきたいんですが、もちろん産みたいと思っていてなかなか産めない方、それで不妊治療で本当に大変な思いをしていらっしゃる方、この方たちに失礼があってはいけないんですけれども、やはり出産適齢期というものはあるのだということをこの参議院の少子・共生調査会でも大勢の専門家の先生方から御指摘をいただきました。 是非、足立政務官にお答えをいただきたいんですが、私は、出産適齢期はあると、いつでも産めるというわけではないのだと。やっぱり産めるときに産みたい人が安心して産んで育てるということをもう本当に今すぐしっかりと確立しなければならないんだということで、政務官に御答弁をいただきたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) 御指名をいただいたのは、医学的にどうかということを答えてくれということだと思います。 産婦人科の教科書等、これは日本だけではなく、海外で標準的な教科書になっているものを見ますと、やはり十九歳以下は妊娠、出産のリスクが高い。これは低出生体重児あるいは早産。三十五歳以上も妊娠、出産のリスクが高い。それは低出生体重児あるいは前置胎盤や妊娠中毒症になりやすいというようなことです。それから、自然に妊娠する率はどうかと申しますと、三十代後半からやっぱり低下し始めます。 ということを考えると、人間も生物、動物の一つでございますから、やはり私は至適な時期というのはあるんだろうと。これは女性に限った問題ですけれども、あとは個人の生活観とか家庭の状態だとか、男性も女性も共通に負う部分はありますが、生物学的に言うと確かに適齢期はあると私は思います。
○森ゆうこ君 医学の発達に伴いまして、本当にいつでも産めるんだというふうに誤解をされている国民も多いのではないかなというふうに思います。やはり子どもを出産するに非常に良い時期というのがあるわけでして、このことを私はもっと積極的に知らせるべきであるというふうに思います。 ちなみに、私は、もう毎日娘に嫌がられておりますが、毎日言うことが、結婚しなくてもいいから早く子どもを産みなさいということを言っております。子どもを産みたいと思ってつくろうと思っても、既に非常につくりにくくなっている時期というふうになっていても困りますので、子どもを産みたいんなら早く子どもを産みなさいということをもう毎日言っては嫌われているところでございます。 この少子高齢、人口減少に歯止めを掛けるのは今が最後のチャンスだということだと思うんですけれども、この子ども手当の創設が子育て支援に関する特に国民の意識、関心を高めることにもつながるものでありまして、子ども手当の導入が全く新しい子ども・子育て支援の大きな第一歩である。つまり、我が国は子どもの育ちを本当に応援する社会になったんだと、子どもを産みたい人、育てたい人、安心して産んでくださいという大きな政府のメッセージ、政府からのメッセージの発信になると思いますが、大臣の御見解をお願いいたします。
○国務大臣(長妻昭君) この子ども手当の審議もある意味では注目をされましたし、お認めをいただければ、成立をさせていただいた後にはきちっと広報をして、このねらい、あるいはお子さんのおられない方についても、こういう意義があるんですと、これ税金で措置するものでありますので、きちっと御理解をいただくような形にしていきたい。そして、本当に、町中でも小さいお子さんを抱えておられるお母様、よく拝見します、電車の中でも拝見しますけれども、そういう方に対して本当に周りが今後ともより温かく見守っていただくような、そんなような社会づくりを更に強化をする一つのきっかけになれば有り難いし、現金支給については一定の充実をしますので、現物支給についても国会でも幾度となく指摘をされましたので、それも怠りなく五か年計画を立てて着実に実行していくということに取り組んでまいります。
○森ゆうこ君 先ほどイクジナシからイクメンへという話をいたしました。先週の審議の中でも大臣の方から御紹介いただきましたけれども、「夫が家事すりゃ子だくさん」、これは毎日新聞の三月十八日の夕刊の見出しでございますが、厚労省の調査によりましては、男性の育児休暇取得など仕事と家庭の両立を推進するそういう施策が必要である、夫の休日の家事・育児時間が長くなるほど第二子以降の生まれる割合が高くなる傾向がある、これはもう一枚資料を付けさせていただきました。この研究の成果でございます。 これは、意識改革というのは、男性も女性もそうですが、企業の方も企業の戦略として、しっかりとした優秀な人材を確保するためにも子育て支援、これをしっかりと企業としても取り組むことがいかに重要であるかということをこの子ども手当法案の成立によって浸透させていかねばならないというふうに思っているわけでございますが。 先週、公示地価、全国の地価の公示がございまして、その中で注目すべき記事がございました。平均して非常に地価が下落しているわけですけれども、その中で地価が上昇している地域がある。これが何で地価が上昇したのかというと、その地域で首長さんを始め積極的に子育て支援を充実させてきた。で、非常にその土地の人気が高まって地価が上昇したと。二年連続下落している全国の地価に比べまして、上昇したのが最少七地点、そのうち五つの地点が子育て等々で支援策がありまして、これは静岡の長泉町ですか、子育て支援のそういうことが評価をされまして地価が上がったということで、地価にもこの子育て支援というのが影響するんだということを改めて感じたところでございます。 さて、この間御議論がありました親の監護を受けない子どもなどに対しまして、安心こども基金でというお話もございましたけれども、一つ、これから検討されるということでしたので提案させていただきたいんですが、私は十八歳で施設を巣立つときの一時金をやはり大幅に増額をして自立への大きな支援をすべきではないかと考えますが、この点について御見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたのは、施設に入っておられるお子さんについて、これは、そこから卒業というか旅立つときに就職支度費あるいは大学へ行かれる方は大学進学等自立生活支度費というのが今七万七千円支払われている。そして、保護者からの経済的支援が見込めない場合はそれに上乗せをしてトータルで二十一万四千五百十円が支給されるということになっておりまして、これの規模についてはいろんな議論がございますけれども、七万七千円の基本的なものについては二十一年度から比べて二千円アップをし、これまでも、十八年度、十九年度、二十年度、二十一年度、それぞれ毎年少しずつではございますけれどもその金額を増額をしているということでありまして、あるいはいろいろな住居の提供や生活面での相談支援なども重要だと思っておりますので、この金額だけではなくて総合的な支援というのも今後充実する必要があればしていこうと考えておりますけれども、この総合的な支援の在り方については自治体や施設の関係者などの方々の意見もよくお伺いしながら検討していきたいと思います。
○石井みどり君 自由民主党・改革クラブの石井みどりでございます。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 初めに、この子ども手当法案、簡単に申しますが、この政策目的をお教えください。
○国務大臣(長妻昭君) この子ども手当法案については、この目的というのが法案にも書いてございますように、子どもの育ちあるいは子育てを社会全体で応援していくということが政策目的でございます。そして、その結果、少子化の流れを変える、あるいは子どもの貧困率を改善する、子どもの生活、子どものある意味では学習環境を充実をさせる等々を我々は考えているところであります。
○石井みどり君 今おっしゃった社会全体で子どもの育ちと、まあ子どもはだれかが育てないと勝手に育つわけではありませんが、育ちを社会全体で支援する、従来の日本にはなかった考え方で、そのこと自体は、子どもを育てる人たちを大いに支援をするという考え方での育ちを支援するということであれば理解はできるんですが、ただ、それだけでは、今おっしゃった少子化対策にもなるだろう、あるいは、おっしゃったこと、非常に理念として明確ではない。 これは鳩山総理もこの目的というか理念のところが答弁でかなりぶれておられますので、まあぶれるのは鳩山総理お得意でありますから、また鳩山総理御自身にそのことはお伺いすることとして、少子化対策であれば、前回のこの委員会でも御指摘があったように、現金給付だけに非常に手厚いというのはバランスを欠くという、先ほどの大変、諸外国の例もありましたが、もちろん現金給付というそういう子育て世帯に対する経済支援ということ、これも大事だと思いますが、これだけ経済の厳しいときに非常に偏った、現金給付だけに重点が置かれているというのは、これは政策全体を考えるときに非常にバランスが悪かろうというふうに思います。また、経済的支援ということであれば、本来は所得の低い家庭により手厚く支援をすべきだろうというふうに思いますし、そして、少子化対策であれば、第二子、第三子に手厚くする、むしろ傾斜配分をすべきではないかという気がします。 また、今回のこの手当を非常に多くの国民の方が望んでおられますけれども、その声を聞きますと、やはり非常に将来不安をお持ちですね。この政策自体が恒久財源が伴った恒久政策であればいいんですが、来年度の、二十二年度の半額だけ、月一万三千円だけでも財源が足らなくて、継ぎはぎだらけのまるで箱根の寄せ木細工のようなそういう財源の構成になっているわけです。このことはやはり国民の方はよく御覧になっていて、非常に不安があるので取りあえずはもらったら貯蓄に回そうという形が、かなり声が聞こえてきます。 それを当て込んでいろんな今、教育関係あるいは衣料品とか、子どもに掛かる、生活費に掛かる様々な子どもに関連するメーカーというか方々は当て込んでおられますけれども、果たして本当にそれだけ、実際に本当に子どもに使われるのかということは疑問だと思います。 一番分かりやすいのは、親が受け取るわけですから、以前新聞の投書、投書といいますか、学校で家庭科の授業でやって、あるいは公民の授業でやって、この子ども手当をテーマに取り上げると、子どもたちはほとんど一〇〇%反対だと言っておりました。なぜか、親が使ってしまうからだというように言っておりました。まだ子どもたちのゲームとか子ども関連のものにでも使われればいいんですが、子どもたちから見れば、ちゃんと見抜いているということが言えるかと思います。政策自体が非常に不明瞭である、不明確である、そのことがいろんなことを波及しているかというふうに思います。 そして、これはなぜ所得制限をしないで一律支給なんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、社会全体で子育てを応援するということで、これは所得制限は付けずにすべてのお子さんの子育てを応援するという趣旨であります。 そしてもう一つ、これも繰り返しいろいろ申し上げているところなんですけれども、控除から手当へという流れの中でセットで是非考えていただきたいということも申し上げております。控除というのは、御存じのように高額所得者に有利です。高額所得者の方が税率に応じて控除については多くの税金が助かるということでありますので、これをセットで実施をすることによってこの子ども手当の実質的な手取りは低所得の方ほど大きいということで、控除ではなくて手当という形にすることで、本当に手当を必要とされておられる方に手厚く配分をしていくというようなことも、この法案あるいは税制改革と一体の中で実現をしたいと考えております。
○石井みどり君 これは、まずやはり自治体の負担ということをお考えになったのかと思いますけれども、少なくともこういう一律で配るということであれば、そもそも自治体と十分な役割分担の協議をされたんでしょうか。制度設計に向けて地方自治体の主張を十分に聞かれたのかどうか。その辺りをやはり、一律に実施する現金給付の場合はどうしても自治体の協力がないとこれできないわけですし、これは、特に所得制限を掛けると、児童手当のような所得制限を掛ければ少なくとももう少し財源の余裕もあったはずなんですが。 この一律支給というところに関しては非常に地方自治体からも様々な意見が出ているはずなんですが、その辺りはどういうふうに考慮されたんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、我々は子ども手当ということで法案を今お願いをしております。ただ、やっぱり自治体の今おっしゃられたように事務というのも大変でございますので、でき得る限り児童手当の支払スキームを活用していただくということで、支払時期につきましても年に三回、四か月ずつ払うという払い方も同じでございます。 自治体との情報交換ということで、厚生労働省、今までも別の制度でも連絡を密に取らないで、自治体にいきなりこういうことをやってくださいというふうに指示が来るというおしかりもこれまでも別の制度でも受けているところでありますので、今回は繰り返し繰り返し、この制度の実際の細かい事務的なものも、法案成立前ですので、できる限りのことについて説明を申し上げ、システム開発経費も第二次補正でお認めをいただいて、そういう手当ても事前事前にして、連絡を密にして怠りなきように取り組んでいるところであります。
○石井みどり君 いや、そうでしょうか。自治体の方からは、もう地方自治体の方で決定をされた後、急遽子育て応援特別手当を一方的な支給を取りやめるというような、そういうこともあったときに全く国からの説明は不十分であったというような、協議やら説明がなかったというふうに地方自治体の方からの御意見は出ていますから、決して十分に協議をしたというふうには、地方自治体の方々が聞かれたら、それは違うよと多分抗議が出るんじゃないかというふうに思います。 先ほどの御答弁で、一律に支給のところで、社会で全体で子育てをするメッセージという、そういうことには、たとえ所得制限を掛けたとしても、私は、社会全体で子育てをする、高額所得の方々に対しては当然これは私は掛けるべきだと思いますが、ただ給付と控除のところの関係でとおっしゃいましたが、今日はそこについては申し述べませんが、むしろデータ的には中低所得の方に関しての方がむしろ実質二十二年度は負担が増える、というようなこともデータ的に出ていますので、そこも私はちょっと違うんではないかというふうに思います。 それと今、少し財源のお話もいたしましたけれども、また後ほど地方自治体への負担のことは申し上げますが、そもそも、先ほど申し上げたように、これを本当に恒久的な政策にするのであれば恒久的財源が不可欠だと思うんですけれども、それが全く手当てできてない段階でこれをもう見切り発車をしようという、そういう状態であろうかと思います。このままでは、結局、将来的には本当に逆に子どもたちへの負担が増える、将来への子どもたちの負担が増える、むしろ子育てではなく、まさに未来への子どもの児童虐待であるのかというような指摘もあるぐらいであります。財源のめども付いてないところで、なぜこんなに強行されるのでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) この財源のめどということでありますが、当然その平成二十二年度はめどがあるから予算と一体で議論をしていただいているということでありますし、平成二十三年度以降については、これは予算編成の中で答えを出していくということを申し上げているところであります。 いずれにしましても、現金支給そして現物支給共に今までは後回しにされてきたという歴史がございましたので、現物支給と現金支給と目標を定めて、そこに向けて取り組んでいくというような流れであります。
○石井みどり君 財源のめどが付いたとおっしゃいますけれども、本来、元々大臣は御就任されたとき、十月辺りは概算要求として子ども手当の費用二兆七千億は全額国費でというふうなことを繰り返しおっしゃっていましたですね。それがいつからか、財源の問題から結局は児童手当分を含むという地方負担、本来全額国費でとおっしゃっていたにもかかわらず結局地方がやっぱり負担をするということで、それに関しては地方団体から極めて強い共同声明辺りが出ていると思いますが、財源の手当ては付いてなかったじゃないでしょうか。なぜ宗旨変えをされたんでしょうか、十月の頭は全額国費とおっしゃっていたじゃないでしょうか、そこのところをお聞かせください。
○国務大臣(長妻昭君) 確かに私の思いとしては、就任当初、全額国費で平成二十二年度の子ども手当をやっていきたいと、こういう思いもございました。ただ、予算編成の中で、これは各大臣、財政当局と激しい議論をする中で今回のスキームということになったわけでございます。 私としては、地方自治体、地方六団体には大変それが実現できなくて申し訳ないということを直接お会いをしてお話を申し上げたところでございまして、そういう意味で、我々としては、平成二十三年度についてもこれは予算編成の中で財源を確保して満額支給に取り組んでいくということを申し上げているところであります。
○石井みどり君 地方団体とお会いになってその説明をされたというんですが、しかし、こういう子ども手当の、一律に給付するこういう手当に関しては本来国が全部持つと、そういうふうに国と地方の役割分担があったんじゃないんでしょうか。それを逆に、財源不足でまさに継ぎはぎ継ぎはぎで、政策目的もここでもう既にゆがめられてしまった。今までの大臣が野党時代におっしゃっていた政策理念とか政策目的、非常にこれを重要視されていたと思うんですが、そこが極めてあいまいになったし、崩れたんじゃないんでしょうか。むしろ、地方団体がおっしゃっているように、こういう全額一律するものは国が負担すべきだと。地方と国の役割分担がこれでは崩れてしまっている、政策目的にももう明確ではないんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今のお話は、全体的な哲学、考え方のお話だと思います。一部のそれは意見で、地方の実行する全国一律の現金給付などについては国が全額持つ、そして現物支給は地方が全部持つと、こういうような考え方があるのも承知しておりますけれども、私は必ずしもその考え方に野党時代も今も立っているわけではありませんので、別に宗旨変えをしたわけではありません。
○石井みどり君 いやいや、私はやはり宗旨変えをされたとしか思えないですね。相当、十二月ぐらいまでは頑張っておられたはずですね、全額国費でという。それが、財源の問題から結局この児童手当を残すということに変わらざるを得なかった。結局、最初から財源の手当てができていない、制度として非常に脆弱なままのスタートだったんではないんでしょうか。 やはりこの財源が手当てできていないということは、本当に国民の方々かなりお見通しなんですね。非常にこれは、先ほど申し上げたように、いつまで続くか分からないからやっぱり貯蓄に回そうとか、そういうことを非常に皆さん、おっしゃっているんですね。しかも、今年度だけでも足らないので、不足をするわけですから、児童手当のそっくりそのまま地方負担分も事業主負担も残してしまった。話が違うというのは、これは皆さん、それぞれおっしゃっているわけですね。 ましてや、二十三年度、これ本当に全額支給することになると、五・三兆円という、まさに我が国の防衛関係予算をも上回りますし、それから文部科学技術予算に匹敵するこういう巨額の予算を、ただこの一つの事業だけで支出するということの危うさ。非常にこの財源に対しては今後も随分問題になっていくだろう。二十三年度は二十三年度で、議論の中で、予算編成の中でとおっしゃいますが、今年度ですら財源の手当てのために宗旨を変えて、最初の政策目的も変えて、児童手当をそのまま残すということになってしまった。非常に財源に関してはこれはやっぱり問題が残ると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) ちょっと先ほどから政策目的を変えたというふうに言われておられるんですけれども、政策目的というのは変えてはおりません。この子ども手当の、今御審議いただいている法案にも書いてありますように、子どもの育ち、子育てを社会全体で応援をしていくということの政策目的を変えたというわけではありません。
○石井みどり君 政策目的自体が非常にあいまいなんですね、社会全体で支援するという、そういう。それならば、じゃだれに支援するのか。まさに監護している、これは子ども手当というよりも親手当ですね、むしろ。ですから、様々そういうところで、これ支給要件から問題が出てきていると思いますね。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕 続いて、支給要件についてお伺いしますが、子どもを監護し、そして生計を同じくするということについては、これの具体的な要件をお聞かせください。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、監護というものと生計を同じくするという二つの要件が掛からないと支給されないというものでございます。 監護については、正確に申し上げますと、児童の生活について通常必要とされる監督、保護を行っていると社会通念上考えられる主観的意思と客観的事実が認められることをいうものであるということです。生計を同じくするというのは、児童と養育者との間に生活の一体性があることをいうものである、必ずしも同居を必要とするものではないということでありまして、この二つの要件というものが支給要件になるということであります。
○石井みどり君 言葉の上でいえばそうでしょうが、今は子どもの両親が別居をしていたり、離婚前提に別居していたり、生活の形態というのが様々なんですね。こういう場合、監護している監護者の特定をすることが非常に、これは地方自治体に対して、この特定することの非常に困難さ、負担を掛けるというふうに思いますけれども、こういう実態をやはり、あるいはドメスティック・バイオレンスの被害、母親と子どもが両方が被害に遭ったりする、あるいは母親が被害に遭っている、そういう方々、こういう方々の監護というのは今の一言ではとても特定できない。これは地方自治体からは非常に、この特定の、監護するということのこの基準をもっと明確に示されないとますます地方自治体の負担が増えるだけだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) まず前提にありますのは、こういう概念がこの法律とともに新たに四月から入るというものではございませんで、これは今も児童手当というのが日々というか毎月毎月計算をされて、現況届ということで自治体は認定作業をされておられるわけでありまして、そのDV被害者あるいは別居されているところでどちらに払うのかというようなことについても一定のルールがあるわけであります。DV被害者についても、必ずしも住民票がないところにお子さんと避難されておられる方が、親御さんがいらっしゃる場合は、別居されておられても、そのDV被害者が住んでおられる自治体に届出をしていただいてDV被害者にかかわる証明書を添付して子ども手当の申請を行うと子ども手当の支給を受けることができると、住民票を移動させなくてもですね、こういう仕組みもあるわけでありますので、これ我々、先ほども申し上げましたが、この児童手当のいろいろな細かい定義等について、これまでも監護の定義などであいまいなところがあったとすれば、それについてはQアンドAなどできちっと既に今も周知をしておりますし、これからも説明を申し上げていくということであります。
○石井みどり君 そこをきちんと基準を明確に示されないと結局やはり困るのは自治体の窓口でありますので、これからQアンドA、通知ですか、によって示されるということですが、このことがやはりほかの、児童手当と一緒ですけれども、児童手当のときは数も少なかった、金額も少なかったわけですから、問題の大きさが違うというふうに思います。 では、条件としては日本国内に住所を有するということでありますので、では在留資格のある外国人の方、これ何度も質問が出ていますが、このお子さんに対して、しかも居住を国内で共にしてない方々へまで支給されるということの、このことに対して、児童手当と一緒だとおっしゃいますが、金額も違います、それから子どもさんすべてですね、ですから日本国民の理解が得られるとお考えになられますか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、まず経緯は、よく御存じのように、一九八一年までは国籍条項がございましたけれども、いろいろな国際条約等が結んだ他国との均衡性も考えて、一九八一年に国籍条項を撤廃して外国人の方にも支給をされるということとなったわけであります。それと平仄が合っている話でありますけれども、日本人の御両親が日本国内におられて海外にお子さんが、日本人のお子さんが住んでいる場合も今支給をされているということでありますので、内国民待遇ではそれを差を付けないということであります。 そして、国会でもこの問題については数々の指摘をいただきましたので、我々としては、法律を御承認いただいた後に速やかに通知を出して確認の厳格化をするということ、そして平成二十三年度の本格実施においては子どもの居住要件を課すことも含めてこれを検討していくというようなことを申し上げているところであります。 この監護とか、先ほど申し上げた生計を同じくするという意味は、例えば母国でお子さんがいらっしゃっても、必ず日本に来られる前に一緒にもちろん同居をしていて、日本に来られた後もまた帰国して一緒に同居するというようなことでありまして、国会でも指摘をされました、五十人の子どもがいたら、あるいは養子がいたらどうするんだということでありますけれども、通常はそれは一緒に住んでそれを監護するというのは想定されないわけでありますので、そういう実態を表す書面を確認をする厳格化ということも含めてきちっと評価をしていくと。そして、二十三年度においては、じゃ日本人のお子さんが海外にいる場合はどういうふうに考えるのかということも含めて、子どもの居住要件について検討していくということであります。
○石井みどり君 そもそも、今児童手当の在留外国人の方々の、国外ですね、国内に居住してないお子さんの数のデータをお持ちなんでしょうか。それを把握されているんでしょうか。これだけメディアが報道すれば非常にこれは関心を呼んで、今随分、特に在留外国人の多いところの市町村は問い合わせが増えているというふうに聞いておりますけれども、そもそも元々の児童手当の受給者数、海外の、国外での居住の子どもさんの、その数もデータは把握されているんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについても衆議院の方でもお問い合わせがございまして、これ今現在、お子さんの居住ということについて、日本国内におられる親に支払うわけでありますので、その部分の集計というのができる仕組みになっていないということであります。 我々としては、この東京周辺の自治体に問い合わせをしてそれを調べてもらいましたところ、東京の中央区のほか七区十五市でいえば約千二百人おられるということが分かりまして、報告を申し上げたところであります。
○石井みどり君 本来は、これだけ巨額の予算を伴う事業であれば十分そういう調査とかデータ集積がされてしかるべきではないんでしょうか。これは余りにも制度設計が本当に拙速であったために稚拙な制度になっていて、十分な論議も尽くされてない、そうとしか言いようがないんですけれども。 この外国のお子さんのデータがこれから、じゃ把握される。しかし、市町村は四月から既に受け付けるところもあるわけですね。で、六月から支給ということですね。大変な市町村への本当に負担を掛けるだけだと思いますけれども、その辺りは、本当に今から調べるなんということは全く不十分なこれは制度なんではないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 全く不十分な制度と言われますが、拙速とも言われますけれども、これは一九八一年から三十年間このやり方で既に支給が続いているということでありまして、我々としては、それについて一年間はこのスキームで確認を厳格化してお支払いしていこうというふうに考えているところで、平成二十三年度からは、その制度設計の中で今の視点も大きな論点として検討していくということでございます。(発言する者あり)
○石井みどり君 期せずして今ちょっと同僚の委員が言いましたけれども、本当に児童手当を入れちゃったからそんなことになるんじゃないですか。結局、財源不足だから児童手当をそのまま丸のみしてしまった、で、児童手当のスキームを使ったという、だからこういう問題が出てくるわけじゃないですか。全額国費であればこういう問題は起こらなかったんじゃないんでしょうか。 それは、まさに大臣、今までの大臣の政治姿勢からいくと大変残念な御答弁だと思います。非常に御都合主義というか、もう本当に従来の大臣の政治姿勢と思えないような御答弁、そんなことをおっしゃるべきではないですよ。やっぱり、途中でこういう児童手当のこれをのんじゃったから変質してしまったんですよ。そこは、私はやっぱり御指摘をしておきたいと思います。 それから、先ほど要件を確認するとおっしゃったんですけれども、幾ら要件を厳格化しても、これはどこが確認をするんですか、それでは。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、市町村が第一義的に確認をするということになります。そのときにどういう書面をこれまで児童手当のときには確認をしているのか、これを一部調査をいたしますと、やはり自治体によってまちまちでございまして、そのまちまちではなくて、書面を統一して、そして実態を表す書類をきちっと取るということが大前提になるわけでありまして、その書類がない場合はお支払は基本的にはしないと、こういうようなことで、この法案がお認めいただければ、自治体ともコミュニケーションをよく取って、そういう通知を出して、それを徹底をさせていきたいというふうに考えております。
○石井みどり君 幾ら日本国内の書類を統一しても、相手の国が様々ですから、そして公的な機関といっても非常に、別にほかの発展途上国を侮辱するわけでもないですけれども、その出された、提出された書類が公的機関の書類だといっても、どう本当にきちんとそこが真実なのか、事実なのか確認する手だては市町村にはないと思いますよ。やはり、不正受給を防止するのはこれは大変なことだと思いますけれども、それをすべて市町村に丸投げされているわけですよ。いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これは今も市町村はそういう作業をされておられるんですけれども、これは今回の子ども手当を入れるに当たって確認を厳格化するということであります。 今おっしゃられたように、仮によく日本におられる国の方であれば、公的な政府が、相手国が出した書類というのがよく自治体も分かっている書類がある。仮に、今まで初めての国の書類を見て、それが本当に公的な書類なのかどうか、それを迷って自治体が確認できないということについて、じゃ国がそれを確認するためのどういうサポートができるのかということも、これから地方自治体の御意見も聞いて、私はサポートを国が必要に応じてする必要があるというふうに考えております。 いずれにしましても、この不正受給については罰則規定がございまして、これは犯罪でありますので、不正受給についてはもう厳しく取り締まるということは言うまでもありません。
○石井みどり君 幾ら要件の確認を厳格化しても、結局厳格化するということは書類が増えるだけで、市町村のまさに事務負担が増えるだけですね。よほどそこは、今まで幾ら児童手当で市町村はやってきた、初めて見る国の書類ではないとおっしゃっても、金額も違います。金額が非常に、年間二十三年度から三十一万二千円という、発展途上国の、中国を前回の委員会で丸川議員が指摘しましたけれども、中国農村部の平均所得は六万七千円ですね、年間の所得が。そういう国から見ると、ありとあらゆる手を使って日本からお金を引き出すということは当然私は考えられることだろうと思うんですね。やはり、よほどこの不正受給に関しては、市町村の負担を増やすだけでなく国としてそこのところをきちんとされないと、更に市町村からの不満そして抗議が出てくるだけだというふうに思います。 そして、この支給要件のところで、監護のところに関して、子ども手当が現在では出ないと言われている、まあ児童手当も同じですけれども、児童養護施設等に入所されているいわゆる身寄りがいないお子さん、これは、未成年後見人がおられない方、あるいは親がいない方、それから強制措置入所の方々に関して少しお伺いしたいと思います。 修正要綱のところで、政府は、児童養護施設に入所している子どもその他の子ども手当の支給対象とならない子どもに対する支援等を含めた制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするとありますが、どういうことを現在御検討されていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、今までの児童手当も施設のお子さんには出なかったということで、果たしていいのかということでありまして、この子ども手当については、施設に入っておられる親御さんのおられないお子さんについては安心こども基金から同じ金額を支給するということで平成二十二年度は対応させていただくと。そして、この基金というのは一時的なものでもありますので、平成二十三年度以降についてはこの法律の中に埋め込んで対応していくということで、詳細については我々としてはきちっと間違いのないような検討をすると。と同時に、施設の所長さんとか責任者の方とも意見交換をして、法律の中にこれから埋め込んでいくということであります。
○石井みどり君 この対象となる方々に関してなんですが、今安心こども基金を使うとおっしゃったんですけれども、どれぐらいこれが支出されるようだとお考えなんでしょうか。これ、私の方で厚労省に問い合わせたんですけど、データがないということだったんで、お教えいただければと思いますが。
○国務大臣(長妻昭君) 大体人数につきましては約五千人の方に支給をするということを考えております。
○石井みどり君 五千人でどれぐらいの金額を想定されているんでしょうか、これ。
○国務大臣(長妻昭君) 一か月一万三千円でございますので、一か月一万三千円掛ける約五千人ということであります。
○石井みどり君 地域子育て創生事業の、これ五百億円ですよね、基金の中から、これから出すという意味ですか、出されるということですか。この五百億円を超えることはないということでいいんですね。ちょっとお答えいただけますか。
○国務大臣(長妻昭君) 超えることはないです。
○石井みどり君 よほどこれはお考えいただかないと、今は児童養護施設は十八歳までいれますが、十八歳になって、高校も行けることになりました、しかしながら出たらすぐ仕事も見付けてアパートも借りなきゃいけないんですね。 先ほどの話もありましたが、施設を出るに当たって幾らかの金はいただけるみたいですけれども、やはりこれが、本当に子どもたちのことを思うのであれば、これが恒久政策であれば、むしろ普通の親であれば、今いろんな親御さんが、将来の子どものために使いたい、子どもの将来、必要なことに使いたいということで子どもの学資保険だとか学資積立てだとか子どもの名前でいろんな今積立てをするようなことを、これは、こういうところは非常に民間企業は敏感ですので、そういうものも随分今御案内があるみたいですね。そういうふうなところにお使いになる方が多いみたいですが、この施設に入所されているお子さんはそういう貯金とかに全く使えないんですね。必要な学用品とか、そういうものにしか使えないというふうに聞いています。 それでは、赤ちゃんや幼児の方々には本当にそういう使い方ができない、制限されてしまうんですね。その辺りのことをどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これ、今御指摘いただきましたように、平成二十二年度は安心こども基金の活用ということでございますので、この基金については基本的には年度の中で、単年度措置でございますので、使っていただくということを基本としているわけであります。 ただ、平成二十三年度以降はこれ基金でない形でお支払をする、どういう支払方法があるのかというのを十分当事者の方とも御議論をした上で決定をしていこうというふうに考えておりますので、今御指摘いただいた点も含めて、これは論点として検討させていただくということであります。
○石井みどり君 是非、本当に社会全体で子どもの育ちを応援するというのであれば、親にすら見放されたというか、遺棄児であるとか、あるいは親がいても育てられない、社会で最も弱い、そして声も上げられない人たちが差別を受けない、不当な扱いを受けない、そういう制度に十分していただかないと、何のために鳩山総理は二十四回も命を連呼されたんでしょうか。 私は、こういうところをこれから先、通知通達のところとか、あるいは二十三年度のこの制度を考える中で十分検討するとおっしゃるんですけれども、まさに血の通った政治の在り方としては最もそういう方々に思いをはせるという、そこが私は大切だと思いますので、是非そこをお考えいただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(柳田稔君) 答弁はいいの。答弁要らないのね。
○石井みどり君 要りません。
○中村博彦君 自民党の中村博彦でございます。 この子ども手当法案についてでございますけれども、所得制限をするだとか一律支給でないと自治体の対応ができない、だから六月支給だとか、そして最後には、児童手当の枠組みを残した支給条件の踏襲した形で制度をスタートさせる、私は残念だなと本当に思っておるわけでございます。 一番の問題点は、所得税、住民税の控除の問題でございますけれども、大臣、年少扶養控除の廃止や特定扶養控除の上乗せの廃止を考えられておるようでございますけれども、この二十五万の上乗せ分、零歳から十五歳の三十八万円、本当にこの扶養控除などの廃止が課税最低限の問題に大きくかかわってまいります。前回の質問でも、相対的貧困率一五・七%も、十一月十三日でございましたか、そして大人一人家族で五四・三%の方が、大人二人の家庭でも一〇・二%の貧困層が出ておるわけでございます。 こういう流れからすると、貧困線以下の家庭からも最終的には所得税等を徴収することになりますが、こういう問題点も含めて、時限立法、今年だけということではございますけれども、来年も考えながら、どのようなお考えでスタートを切られたのか、今私が御指摘したことを含めて御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃっていただいたのは、控除から手当へという流れのお話だというふうに承知をしております。 私どもは、控除というのは基本的に高額所得者に有利になると、課税最低限度を下回る低額所得の方は初めから税金を払っておられないんで控除というのは全く恩恵はないと、こういうことがございますので、控除を廃止をしてそして手当で措置をしていくというのが今回の子ども手当でございます。 その意味で、所得税の幼年者、若年者、十五歳以下の扶養控除の廃止は来年の一月からスタートいたしますし、地方税については平成二十四年度からスタートするということになります。そうなると、低額の所得の方ほど手厚い手当が支給できると。実質的手取りは、年収の高い方ほど子ども手当の実質的手取りは減っていくというようなこととなりまして、低額の所得の方に手厚い手当が出るというふうに考えておりまして、そういうふうに考えていただくと、低所得者に手厚いという、控除の廃止とのセットで考えていただくとそういう形になるというふうに考えております。
○中村博彦君 私は、所得制限といいますか、やっぱり高額所得は分けて考える、そういうように考えるわけでございますので、低所得者には厚くというものは基本でございますから、そこはひとつ十分な配慮の中でお願いをいたしたい、このように考えるわけでございます。 一つ、別視点で大臣に御答弁いただきたいんですけれども、今学校給食費の滞納というものが大きな社会問題になってございます。未納の児童生徒数は、小学校で六万八百六十五人、中学校で三万八千百二十八人、児童生徒数の一%が未納でございます。そして、この未納というのは、総額としてデータには二十二億三千万円程度が出てございませんけれども、私たち地元で聞いてみますと、小学校、中学校が学校側で互助金等で補てんをしたり校長先生等が立替えをしたりして、絶対的な表へ出ておる総量よりは本当に大きな未納実態があるようでございます。 こういう現況、そして未納の原因を意識調査をしてみますと、責任感や規範意識の欠如でございまして、経済的理由は三三%しかございません。このような問題点、この辺をどうお考えになるでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今給食費のお話でございますけれども、学校の先生方も大変御苦労されておられるということを聞いているわけでありますけれども、この給食費についてどう子ども手当との相関で考えるかというのも、平成二十三年度のこれは本格施行の制度設計で検討事項に入っているところであります。 現時点では、御存じだと思いますけれども、児童手当と同じように子ども手当も差押禁止債権としておりまして、そこから差し引いて支給するというのは法的にできない仕組みになっているところでありまして、これについて二十三年度の本格実施で検討するということであります。 そして、この給食費だけではなくて、もっと地方税を払わない方が問題ではないかという御指摘もこれあるのも事実でございまして、じゃ地方税もそこから差し引く、例えば保育料もそこから差し引く、どこまでをどう整理して考える必要があるのかということで、今はそういうことができないという法律的な構成になっておりますけれども、いろいろな関連するものもございますのでそれについて議論していくということですが、当然平成二十二年度においては、この子ども手当ができたときには、自治体にもお願いして窓口で趣旨をお話ししていくと同時に、もちろんその給食費に子ども手当は使ってくださいと、払っていない御家庭には厳しくそれをアナウンスするような広報というのもお願いをしていこうというふうに考えております。
○中村博彦君 こういう機会でございますから、当然やはり親の倫理観そして社会的な責任というものを啓発するには私は一番重要な局面でないかなと、こういうように考えますので、どうかよろしくひとつお願い申し上げたいと思います。 私は、再三申し上げておるように、この子ども手当の現金給付より、私はやはり先んずるのは現物給付でないかということを申し上げさせていただいておるわけでございます。大きな財源があります。その大きな財源を子ども手当に使うよりは、現物給付が望ましいということをまず申し上げさせていただきたいと思いますが、今保育所の待機児童数、私はやはり待機ゼロ作戦を遂行していただきたい。まだまだ潜在的待機児童を考慮しますと、百万人とも待機児童がいらっしゃると言われておるわけでございまして、このゼロ作戦について具体的な長妻大臣の挑戦を御披露していただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられましたように、この現物支給のところでありますけれども、現金支給というのは現金でありますので、ある意味ではこの四月から一律にやりましょうと言えばこれはできるものでございますけれども、例えば保育所整備などの現物支給は、じゃ四月から一気に、この数字を一気にやりましょうというのはもちろん物理的に無理がありますので、それについては我々は五か年という年限をいただいて計画を立てさせていただいて、保育サービスについては一年間五万人分定員を増やしていく。 今までは、過去五年は二万人増えていました、毎年。ということで、倍以上のスピードでそれを整備するということについて我々取り組んでいくという目標を掲げさせていただいているところでございますので、これについても怠りなく実行をしていきたいというふうに考えております。
○中村博彦君 御存じのように、この待機児童の中でも一番問題は、零歳、一、二歳児でございます。この低年齢児の待機児童数は、八一・九%が全体の占める割合でございます。本当に低年齢児の保育枠はない。そのために、お母さんやお父さんは働く場を失っておるというのが現況でございます。 私は、是非、大臣がこの低年齢児を中心に数値目標を立てていただきたい。四十万人の保育整備を進めるんだ、四十万人の保育所づくりをしていくんだという数値目標をあからさまにしていただきたい。この当分、五年間の間に、ビジョンとして、具体的な数値で何万人の保育所、保育数をハード整備していくか、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘いただきましたように、待機児童数に占める低年齢児、零歳から二歳の方が全体の八二%おられるということでございまして、この五か年計画におきましても、三歳未満児の保育サービスについては現状七十五万人から百二万人ということで数値目標を掲げさせていただいているところでありまして、それに向けて我々も取り組んでいくということであります。
○中村博彦君 それは一応分かりました。しかし、なかなか今大臣のおっしゃった保育数を保育所で整備をしていくというのは本当に大きなハードルがたくさんございます。 まず一つに、問題を申し上げさせていただきますけれども、今、森ゆうこ議員いらっしゃいませんけれども、少し触れましたが、先ほどの静岡県長泉町、地価が上昇した七地点のうちの二地点。この長泉町は一年間で三千人の転入者が出てきておるわけでございます。そして、その長泉町は年間五百人から六百人の新生児が生まれておるわけでございます。だから、本当に子育て支援がしっかりして、乳幼児の医療費が無料化されて、医療もしっかりしている、保育所、学童保育が拡充されると、こんなにも町が元気印になるというのが長泉町の実態でございます。 しかし、いろいろ規制の中で問題があるわけでございまして、ニーズにこたえるということで、御存じのとおり、延長保育、早朝、夜間、一時預かり保育、多様なニーズが存在しておりますけれども、大臣、これが一割、保育所がこの事業から撤退しているんですね、必要にもかかわらず、規制強化をしたために。そして、撤退が一割、そして手控え感を持っておる、こんな規制強化がされたから手控え感を持っておる保育所っていうのが、意識を聞いてみますと、大半の施設がそうなっているんです。そして、この施設は、公立はこのような住民の皆さんのニーズに求められるサービスをしようとしませんから、民間認可保育園が手控え感を生んでおるわけでございます。 これは何かというと、地域子育て支援拠点事業や一時預かり事業を行う社会福祉法人には、二十四年の四月までに評議員の必置をせよ、それから各会計については経理区分を新たに設けて会計処理せよと。もう事務量がすごく煩雑になる。小さな保育園は事務一の人員も確保できないような保育園ですよ。そこに各会計について経理区分を新たに設けて会計処理しろ、そして評議員会を必置しなさい、設置しなさいと。こんな規制強化が行われておる実態、御存じですか。
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘の点は、昨年の四月から改正児童福祉法というものでありまして、保育所で一時預かり事業、地域子育て事業を実施する場合は評議員会の設置そして区分経理が必要だということでありますが、この両措置は経過措置により施行から三年猶予中ということで今猶予中でございまして、平成二十三年度末までに実施していただきたいということであります。 これについてはやはりそれぞれ一時預かり事業あるいは地域子育て事業ということで別の事業でございますので、これは公金が使われる事業でありますのでそれぞれの経理を分けていただきたいというようなお願いを申し上げているところでありまして、この猶予の期間も設けておりますので、基本的にはこういう形でお願いをしたいということであります。 ただ、事業の今後の拡充については我々としては幼保一体化の議論の中で全体の事業を大きく見直すということも考えております。それについて法案を来年の国会に提出するというスケジュールで動いておりますので、その議論の中で大きな枠組みについて議論がなされるわけでございますが、今の時点では二十三年度末まで猶予期間がございますので、これをお願いをしているということであります。
○中村博彦君 大臣、念のために申し上げますが、この介護の介護保険事業では指導指針会計でいろいろなサービス事業がございますよね。会計でやれれば、同一拠点内であればセグメントで対応できる、内訳書で作成すればいいんだ、こういうようになっていますし、評議員の必置についても、介護保険制度内では評議員の必置というのは外されております。 同じ厚労省内でも守旧派が住んでおられるところと前進的なニーズを考えられる局によっては、それは山井さん、何ぼ首ひねっても間違いございませんので、介護保険の方は。そういうことでございますから、是非前向きに検討してもらいたいと思いますが。
○国務大臣(長妻昭君) 今の評議員会と区分経理について介護の現場と保育の現場で差があるではないかという御指摘がございまして、私どもとしてはそれぞれの理由があるというふうに考えておりますけれども、いま一度そういうことが合理的なのかどうかも含めて省内で検討していきたいというふうに考えております。
○中村博彦君 ありがとうございます。 合理性というものを考えていただく、そして現場のニーズというものを考えていただければおのずと結論が出ると思います。 そして、先ほども保育所の整備の問題が上がりました。一番の保育所の問題点、運営費関係の問題点は、今日、皆さんのお手元に民間認可保育園の運営費関係資料というのをお渡ししてございます、大臣にも。この保育士の配置基準、零歳児三対一、一歳児六対一、二歳児六対一、三歳児二十対一、四歳児三十対一。これは毎年、児童数によって職員が動くわけでございます、臨時職員、パート職員。その結果、本当に正規職員というものが定着しないんですよ。もうキャリアパスどころか使い捨て保育士という、泣いておられる方がたくさんいらっしゃるわけですよね、近藤議員さん。本当にそういう状況下でございます。この辺は、私は是非抜本的な見直しを考えていくべきときが来たんじゃないかと。どうかこの辺の見解を大臣、お願いいたします。
○国務大臣(長妻昭君) こういうある意味では国が定める最低基準、これは面積基準もそうでございますけれども、これについて、そういう基準が適正なのかどうかというのは、これは検討する必要があるというふうに思います。ただ、国がやはりその最低限の合理的な基準を決めて全国に遵守をする、そして地方はその最低限の基準を超える部分について地方の自由にサービスを向上していただく、サービス向上競争をしていただくと、こういうような考え方が基本にあるべきだというふうに考えております。 そして、幼保一体化の議論も始めてまいりますので、幼保一体化の中でこういう基準についても合理性があるのかないのか、これについても、我々省内でもナショナルミニマム研究会というのも始めておりますので、そことも連動をして検討していきたいと思います。
○中村博彦君 その保育士の配置基準と連動して次の保育単価の現状を見ていただきたいんですが、御存じの三歳児では、五十一人から六十人までの定員が五万一千円、八十一人から九十人までが四万二千円、百十一人から百二十人までが三万五千八百九十円。そして、乳児と一、二歳児を比較していただいたらお分かりのとおり、入園する児童によって大きく収支が変わるわけでございます。そこが保育士の非常勤化であるし、低賃金の現状を映し出しているわけでございます。 そして、当然、御存じのように既存保育所には、ニーズが高いですから、八十人定員を九十人にしてくれ、九十人を、もちろん面積基準もハードルを越えてということでございますけれども、百人にしてくれと言っても、御存じのとおり、百十人でやっておる施設が頑張ってみて百十一人のオーバー枠を取ってしまいますと、がたっと三万五千八百九十円に下がるわけであります。だから、ニーズはありながら、施設はなかなか定員増に挑戦ができないというのが現況なんですね。そこをひとつどのように抜本的に考えるかということも、保育単価のこの格差、定員規模別の格差を是非考えてもらいたいんです。
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘のように、まず大前提は保育士の配置基準、これを遵守する、そして面積基準など全国一律の基準を遵守する、その上での定員の設置というのは各自治体、各保育所で定めているところでありますが、その中の保育単価のある意味では値付けといいましょうか、そういうものに対する今御指摘だと思います。 今日の質問をいただくということで、私も役所を呼んでその詳細を聞きまして、これについて見直す必要性があるのかどうかも含めてA案、B案を持ってきてほしいということで検討指示をしておりますので、これについて合理性に欠いた値付けであればそれを変える検討も含めて省内で議論していきたいと思います。
○中村博彦君 ありがとうございます。 それともう一つの問題点は、この保育単価を、もちろん今の単価では、後ほど申し上げますけれども、公と民とでは保育士の俸給は大きく変わります。今私が指摘さしていただいておるのは民間認可保育園でございますから、民間保育園の給与は十九万五千二百二十八円というデータが出ておるわけでございます。これは本当に、これは余りデータは出ておりませんけれども、盛岡市がデータを出しております。公立が五百九十九万、私、民間が三百九十六万、大きな格差がございます。私はやはり、ここで働く意欲、そして最も保育士の皆さんが頑張っていただくのが人といて一番大切な三、四、五歳児の就学前教育も含めた重要な職種でございます。 魅力ある職場をつくるためにはやはり賃金だと思いますが、この賃金、運営費アップも必要だと思いますが、連動をいたしますけれども、この低賃金の十九万五千二百二十八円というのはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 私どもも、この保育士の皆さんのお給料、そして例えば福祉施設介護員のお給料、ホームヘルパーのお給料、比較してみますと、若干平均年齢が異なりますけれども、介護の施設あるいはホームヘルパーの皆様よりは若干ではありますが上回っているものの、やはり全体の業種から比べるとこれは低いということは実態でございますので、これについては我々、幼保一体化の中の検討の中でこの処遇というのも一つの論点になるというふうに考えております。 そして、今委員がお配りになられた資料で、これは大変申し訳ないことでございますけれども訂正がございまして、下の年間運営費額というものについて、これは事業仕分のヒアリング当日にはこの資料について口頭で訂正をして、ただ、ホームページにはその訂正が反映されていないということで、大変恐縮でございました。年間運営費額というのが、人件費については、あるいは管理費、事業費についてそれぞれ若干ずつ数字が異なっておりますので、後で委員に訂正を申し上げて、この委員会にも訂正した資料を提出をさせていただきたいというふうに考えております。
○中村博彦君 今、事業仕分における運営費額、このデータをお話をしていただいたんですけれども、私が問題視しているのはこの管理費、事業費、そして保育士、具体的に言えば保育士の十九万五千二百二十八円は最低月額二万円アップは必要でないのかということを御提案を申し上げます。 それと同時に、この人件費と管理費と事業費というものの区分を見せてもらいますが、もう少し管理費、事業費にシフトされるべきでないか。ということは、運営費の単価アップというものが喫緊の課題ではないのかということでございます。その辺のお考え方をお願い申し上げます。
○国務大臣(長妻昭君) これは大変厳しい財源、財政の中でございますので、まずは先ほど申し上げましたような子育てビジョン、五か年の絶対的な定員を拡充していくということに注力をしていきたいというふうに考えておりますけれども、今の御指摘の点も、先ほど申し上げました幼保一体化の議論の中で一つの論点として検討していくということであります。
○中村博彦君 先ほどから大臣は幼保一元化とおっしゃって、文科省所管の幼稚園を一生懸命一体的にと言われていますけれども、私はやはり保育所を先導して大臣が、あと文科省は古い官僚たちよ付いてこいという気持ちで保育園刷新をまずお願いいたしたいなと、こういうように思います。 続いて、今のこの運営費、現況でも皆さん、先ほど申し上げたように、施設整備が必要なんだと、こうおっしゃいました。これ今、大半が市立、公立の保育園の施設整備か社会福祉法人の施設整備でございます。しかし、社会福祉法人が運営する保育所については、通知で保育所運営費の経理等についてという規制がございます。これもう大臣も御存じだろうと思うんです。当期末支払資金残高、いわゆるこれを繰越金と呼んでいますけれども、当該年度の運営費収入の三〇%の以下でなくてはいけない。 だから、ある意味では拡大再生産の財源がないということですが、この受皿として既存社会福祉法人にお任せするのか、大臣はどういうような受皿論をお考えなのか、お教え願いたいんです。
○国務大臣(長妻昭君) これは御存じのように、社会福祉法人というのはいろいろな規制があって、ある意味では利益をため込み過ぎない、あるいは配当というのが企業のようにはないというようなことで、ある意味では利益極大化に走らないような工夫がなされているということで、これは一定の必要性はあるというふうに私は考えております。 今現在、保育所の設置主体別の認可状況についてでございますけれども、平成二十一年度で社会福祉法人が一万七百三について株式会社だけ取り出してみますと百五十七ということで、非常にこれはおっしゃるように少ないというのも事実であります。この株式会社についても一定のルールを決めて参入いただけるようなそういう手だてが取れないのかどうか、これも一つの検討事項だというふうに考えております。
○中村博彦君 私が申し上げておるのは、かつての措置費の残滓のまま推移してきたと、だから三〇%しか繰越金は認められないんだと。というと、かつての三月の道路の掘り返しございましたよね。予算を消化しなかったらいかないから一生懸命と。だから、ある意味で繰越金が三〇%以下ということになると、必要でもない物品を買って収支の帳じり合わせをしておるというのが現実なんですよ。この現況というのはもう長妻大臣が一番嫌っている部分ですよね。ここをひとつメスを入れていただきたい。余り官僚に取り込まられないようにお願いいたしたいと、こういうように思うわけでございます。是非この措置費体質であった三〇%以下というものを直していただきたい、このように考えるわけでございます。 続いて、今保育所が決まらないと仕事が得られない、仕事が決まらないと保育所に入れない、入ることができない、現場復帰を望まれているにもかかわらず、育児休業の後、待ち。多くの方が困っておられますが、この辺はどういう御認識でしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今言われたのは育休切りというようなことにもつながる話ではないかと思いますけれども、これはルールにのっとって、ルールから逸脱したものは厳に慎んでいただかなければならないというふうに考えているところでありますし、あるいは男性の育休についてもこの取得率を上げていただくような取組というのを今年の六月末から始めさせていただこうというふうにも考えておりますので、そういうような中で注視をしていきたいと思います。
○中村博彦君 どうしても保育園に我が子どもを入れて、そして就労に就かなくてはいけないという方が、医師の診断書をもらう、ないしは採用予定外であってもどこか事業所にコネを付けて、そして採用予定という文書をいただくという必死な努力をしておることは御存じなんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは時代を表す言葉だと思って我々も反省しなければいけないんですが、保活、保育園に入るための就活とか婚活とかの延長線上の言葉だと思うんですけれども、そういう言葉が生まれるぐらい大変厳しい状況であるということはよく認識をしております。 そのため来月からは、保育ママについて、御自宅でお子さんを預かる、その事業についても一定の要件を緩和をして促進をするという取組も加速をさせますし、分園、認可保育所の分かれた園ですね、分園についても、空き教室やあるいは公民館等にある空きスペースを利用した取組も強化をしていくということで、できる限りの対策、対応を取っていきたいというふうに考えております。
○中村博彦君 大臣が保育園のサテライト、分園構想ですね、あれは、私は本当にこれはすばらしい発想だなとはっきり言って思いました。 しかし、先ほど御指摘をさせていただいたように、なかなか今の社会福祉法人では三〇%の繰越金、持ち財源がないんですよ、三〇%以下で止められているから。無駄遣いした結果、三〇%以下という施設もあるんですよ。それから、やはり保育単価を上げて、分園やが可能な拡大再生産ですよ、そういう部分を今いろいろ問題点を指摘をさせていただきました。そういう構造改革をしてこそ、分園、実のなるものになるわけでございますから、是非考えてもらいたいと思います。 いよいよ時が来たなと思いますのは、御存じのとおり、保育所は保育に欠ける要件でないとすべての子どもたちを入所させれるわけではございません。児童福祉法第二十四条の、市町村は、児童の保育に欠ける場合、保護者から申込みがあったときは児童を保育所において保育しなければならないと、そううたっております。だから、私は、長妻大臣で、この保育に欠ける要件というのをもう撤廃するぐらいに考えられたらどうでしょうか。 どうでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) まさに今御指摘の点について、幼保一体化を含めた保育分野の制度、規制改革という中で今の要件についても見直しを検討するというのも、これは昨年の十二月八日の閣議決定の文書の中にも明記されているところでございます。 これは、ある意味では非常に歴史的なことであるというふうに考えておりまして、幼稚園と保育園、これを一体、文字どおり、認定こども園のような形ではなくて一体化するという議論を進めて来年法律出すと、ここまでもうスケジュールを決めさせていただいておりますので、いろいろな各方面の皆様の御意見を聞いて幅広い議論をしていきたいというふうに考えております。
○中村博彦君 幼稚園と保育園、認定こども園、いつの間にか三つの類型ができてしまった。どうかひとつ、保育園、幼稚園、一元化していただいて、是非お願いいたしたいなと思っておるわけでございまして、先ほども申し上げましたように、保育ノイローゼという言葉が今大きくはやっています。保育ノイローゼになって健康診断書をもらえば子どもが保育所へ入れると、こんな実態、津田先生、家西さん、本当に、大臣、こういう保育ノイローゼやいう言葉が蔓延しないように是非止めていただきたいと、最後に決意をお聞かせ願って、私の質問は終わります。
○国務大臣(長妻昭君) やはり少子化の流れを変えなきゃいけない、あるいは女性が、働きたい女性が働いていただくということで、この現物支給である保育所等の整備というのは欠かせないものであるということは強く認識をしておりますので、全力で取り組んでいきたいというふうに考えております。
○中村博彦君 ありがとうございました。
○木庭健太郎君 前回の山本理事の質問に引き続きまして、子ども手当法案につきまして質疑をさせていただきます。 本法律案にある子ども手当の支給は二十二年度限り、つまりこの法律は一年限りの法律になっております。二十三年度以降における子ども手当の支給に関しましては今後検討することとされており、衆議院で修正された本法律案の附則でも、二十三年度以降の在り方について検討することが明記されておるわけでございまして、二十三年度以降の子ども手当支給について一番ポイントになるのは何なのかということをまず冒頭お聞きしたいんです。 つまり、次に出される子ども手当というものの一番の骨格は何か。つまり、二万六千円、これを必ず支払うということが一番のメーンになって法律が作られるのかどうか。だったら、その二万六千円というのはいつまでにお決めになられるのかということをまずお聞きしたいと思うんです。 といいますのは、この二万六千円という額について、これはもう民主党がマニフェストで掲げたきちんとしたものなんですけれども、これについて閣内からも異論があるようなないようなお話があっておるものですから、したがって、この二万六千円というのをいつまでに決定するおつもりなのかをまず具体的に伺っておきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これについてはよく質問をいただくわけでございますけれども、昨年の十二月二十三日の四大臣合意、私も入っているところでサインをいたしましたペーパーに、平成二十三年度の予算編成過程において検討するということが、ほかにもいろいろるる書いてあるわけでございますけれども、遅くとも平成二十三年度の予算編成の過程で決定をしていくと、その財源をどこから捻出するのかも含めて、詳細な制度設計、法律案も含めてということであります。
○木庭健太郎君 予算編成に至るまでは様々の過程があるわけであって、予算編成の中でのある意味ではどの辺りまでにということが一つの大事な、例えば言わば概算要求、今年の夏ぐらいまでに一つの方向性だけ、少なくとも額についてはこれだけというようなことをお出しになるつもりでいらっしゃるのかどうか、重ねてお聞きします。
○国務大臣(長妻昭君) これは最終的には予算編成の過程ということなので、これは本予算の決定までということになろうかと思いますけれども、そこがもちろんこれ言うまでもないタイムリミットでありますので、遅くともそれまでには決定をしていくと。それは、制度の構築とも平仄を合わせた議論になりますし、それと、幼保一体化の議論、そして国と地方の役割分担の議論とも一体となる議論だというふうに考えておりますので、タイムリミットとしては予算編成が確定するまでということであります。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
○木庭健太郎君 というのは、全額もう、先ほどからこれも議論になっておるんですけれども、例えば満額支給、つまり二万六千円ということを確定するとするならば、その財源をどうするかということを御検討なさるということですね。総理は、歳出削減等で財源捻出する旨を示されておるわけですけれども、この歳出削減で財源を捻出すると考えた場合、これは、もし埋蔵金とかそんなことになってしまうと、今年と同じで、ある意味では恒久財源ではあり得ない。じゃ、恒久財源でないものが出てきて法律が恒久法ということになってくると、これなかなかちょっと安定しにくい。 つまり、皆さんが何を心配されていらっしゃるかというと、安定した財源がなかったら、つまり子ども手当をもらったとしても後世代にツケを残す形のことになりはしないかということを一番心配されているんだろうと思うんですけれども、この子ども手当について一番異論がある方たちは。この辺はどんなふうにお考えなんですか。後世にツケは残さない、その下でこの子ども手当というのをつくっていかなければならないと大臣はお考えなんですか。
○国務大臣(長妻昭君) この財源でございますけれども、今おっしゃられた、毎年ある意味では出てくる特別会計の剰余金というのもございますし、あるいは行政刷新会議、四月末から徹底的に無駄遣い等に再度メスを入れるということで、厚生労働省も省内の点検というのもしております。 そして、一期鳩山政権では消費税は上げないというふうに申し上げておりますが、それ以外の税制面の改革を税調では議論をしていくということで、まずはこの子ども手当と平仄を合わせておりますのが若年者扶養控除の廃止でございますけれども、それ以外についても税制の議論を進めていく、あるいは各省における優先順位の低い事業、不要不急の事業をいま一度見直して、そこからどの程度の財源が出るのか、こういうもろもろの検討を含めて二十三年度の予算編成の中で決定をしていくということになります。
○木庭健太郎君 逆に言うと、そういうことが早く見えないとどうなるかというと、今回せっかく始める、一万三千円まである意味では私たち公明党からすれば引き上げていただいた、しかも中学三年生までやれるようになったこの制度ですら、やはり将来の方向性が見えないとどういうことになってしまうかというと、いや、これ、もしかしたら次から出なくなったらどうしようと。じゃ、一万三千円もらったら今はちょっと取っておかないかぬかなみたいな話になりはしないかというような声があるんですけれども、そういった声について大臣は何かそういう人たちに対してこうなんだとおっしゃれることはございますか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、繰り返しになって恐縮なんですけれども、我々も平成二十三年度の予算編成の中で、今申し上げた、これまでの財政におけるある意味では問題点を一つ一つ抽出をして、そこに加えて、幼保を一体化する、あるいは地方と国の役割分担という議論も始まってまいりますし、あるいは六月には新成長戦略の具体的スケジュールというのも工程表を作成をするということも申し上げておりますので、その中で国民の皆様にお示しをしていきたいというふうに考えております。
○木庭健太郎君 今年度の子ども手当を見た場合、その財源がどうなっているか。お金には色が付きませんから、いろんな言い方になってくるんでしょうけど、私が、今回のこの一万三千円で落ち着いたという形の中で、元々半分から始めるんだとおっしゃっていた部分もあるんですけれども、さらに高校の無償化の問題、さらには戸別補償の問題、民主党さんが約束したことでやろうとしている今回の大枠を見ていくと、大体三兆円ぐらいの額に全体でなっているのではないだろうかと私は思っています。それに対して財源がどうなっているかということを見ていくと、子ども手当の場合は、たまたまというか、児童手当を御利用いただいた結果、ある程度その財源も加味した形、さらには事業仕分をやった分、さらには様々ないわゆる埋蔵金と言われるものから押し出してきた結果、その額を見ていくと、大体三兆円ぐらいになるんですよ。 もちろん、赤字国債を積んだ部分はあります。でも、ある意味ではある程度見合った形になっているということをきちんとおっしゃることが、逆に言えば、今何と言われているかというと、私たちも児童手当のことをやってきたとき、児童手当の小さな額でもばらまきばらまきとずっと言われ続けて、一時期は民主党さんにも批判されたことがありました。でも、やっぱりいろんな意味で必要な問題があるときは、財源を見付けてきて手当てすべきだということを私たちはやってきたわけでございますが。 今回の、単年度限りでございますが、この子ども手当、児童手当とひっくるめた形で一万三千円を支給できるという部分については、もちろんお金に色は付いていない、全体からすれば赤字国債増えているのはそのとおりだ、でも一つの形として、政府として、ある程度の財源を見付けた形の中でこういった施策をしているということは言えるんですか、言えないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今申し上げましたように、無駄を削っただけでその財源が出るのか否かという議論もありますけれども、当然、我々もマニフェストでも申し上げておりますが、いわゆる埋蔵金も活用させていただくということも申し上げておりますし、特別会計も含めた全体の中で見直していくという考え方でありますし、あるいは、消費税については一期鳩山政権上げないということでありますが、それ以外の税制の体系で、控除から手当へという流れの中で見直すべきものは見直していくということなどを組み合わせて、国民の皆様が御納得いただくようなそういう財源論を示せるように取り組んでいくと、二十三年度の予算編成の中で取り組んでいくということであります。
○木庭健太郎君 また同じお答えをいただく結果になるのかもしれませんけど、やはり心配しているのは、特に長妻大臣が担当される厚労省関係がこの子ども手当だけじゃなくて二十三年度以降になってくると何が要るかというと、基礎年金の国庫負担の例の二分の一の引上げ、あとこれ多分二・五兆円ぐらいになっていくでしょうし、また高齢化に伴って医療費だ何だかんだといういろんな部分でまたこれ一兆円という、兆の付く単位の問題がまたあるわけでありまして、今度は児童手当の問題、後でちょっと聞こうとは思っているんですが、安心こども基金をどうするかというような問題もまた出てくるでしょうし、さらに出産一時金の問題等々を考えていった場合、本当に大変だなと。政府というのはなかなか大変でしょう、いざやり出すと。物すごいある意味では負担感がある。そんな中で、本当に今おっしゃったようなものだけでいいのか。 逆に言えば、長妻大臣こそそれは、鳩山政権としては消費税の問題含めて上げないとか決めているけれども、税制を含めた言わば全般的議論というのはやっぱりやるべきだというようなことを逆に言うと大臣自体は提唱していかなければならない立場ではないだろうかというような気もするんですが、前と同じようなお答えが返ってくるかもしれませんが、お尋ねをしておきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) この内閣では菅財務大臣、菅副総理からもこの消費税について議論はこれはしていくんだと、こういうようなお話があったわけであります。ただ、これは、一期鳩山政権の中では消費税を上げないということでありますけれども、それ以外の税制面での改革あるいは優先順位付け、今政策レビューということも内閣全体で取り組んでいこうということでございますし、行政刷新会議も個別個別の浪費の点の指摘はいたしますけれども、それと同時に、そこで見出したある意味では傾向というのを横ぐしで刺して、そこの俎上に上がっていない事業も見直すと、こういう手法も今度強力に取り入れるということでありますので、そういうものも含めて、財源については事業の優先順位を変えるということも含めて取り組んでいくということであります。
○木庭健太郎君 さて、二十二年度の子ども手当は、子ども手当は子ども手当なんですけれども、既存の児童手当の枠組みを残されて、私どもとすれば、公明党としてみれば児童手当の拡充という部分も大きな要素としてあるというふうに考えておりますが、この点について大臣の見解を伺うとともに、したがって二十三年度以降というのは、先ほどの御答弁でもちょっとございましたが、二十三年度以降、つまり二万六千円と確定するのはいつかという問題もちょっと定かではないんですが、この新たな子ども手当という、二十三年度以降というのは児童手当を完全に廃して全く新しい制度としてつくろうとなさっているのか、この点についてお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 公明党が児童手当という考え方を長年にわたる活動で制定をし、それを順次拡充してきたと、この功績は大きいというふうに考えておりまして、そういう一つの土台があって、私どもは今度は規模も対象も拡大をした子ども手当というような形で審議をお願いしていると、こういうことであります。 その中で、やはり支払のスキーム、やり方というのは、これはもう地方自治体の負担も考えると、年に三回という従来の児童手当の支払方法を踏襲をさせていただいていると、こういう位置付けであります。新制度におきましては、支払の方法などはこれは地方自治体ともいろいろお話をして、児童手当で使った方法というのを踏襲するということも十分考えられますけれども、やはり考え方としてはこの子ども手当ということで、従来から指摘をされております外国人のお子さんの居住要件の問題あるいは書類の確認の問題等々、多くの論点がございますので、その論点を取り入れた新しい法律として、恒久的な法律として作成をしていきたいと、こういう方針であります。
○木庭健太郎君 それともう一つ、二十二年の予算編成過程においていわゆる子ども手当の地方負担の問題をめぐりまして、総務大臣は、児童手当の負担が廃止になる、だから保育サービスの財源を地方に一本化するというような方針をたしか提起されたと思います。これに対して厚生労働大臣は、これは反対だと、それはかえって子ども手当の地方負担を容認するという考えにこの辺ちょっと転じられたというような経過があったというふうに報道でお聞きをいたしました。 この保育サービスというものも今も随分議論がありましたが、この保育サービスに対する国と地方との役割分担、費用負担の在り方、国費を投入する必要性、これについて厚生大臣としてどんなふうにお考えになっていらっしゃるのか。二十三年度中にこれも結論を出すというふうにおっしゃっていると伺っておりますが、まず、基本的にこの辺、国と地方との役割分担、費用負担の在り方、さらに国費を投入する必要性、現時点で厚生労働大臣としてどうお考えになっていらっしゃるのか、お伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) まず、保育所に関しては、やはり最低基準というのはこれ全国一律で守られるべきだと、こういうような基本的な考え方を持っております。具体的には、保育士の配置の基準あるいは面積の基準、これについて今も基準がありますけれども、その基準というのはかなり以前につくられた基準もあるわけでありますが、その基準が本当に合理的なものなのかというのはもう一度検討する必要もあると思いますけれども、そういう考え方の全国一律にこれは遵守していただく基準があるということはこれはもうあってしかるべき、ある意味ではナショナルミニマム的な考え方が必要だと思います。 そのときに、その基準を地方に守っていただく、地方はその最低限の基準を上乗せするサービスはこれは競い合っていただいてサービス競争をしていただくということはこれはもう有り難いことだと思いますが、じゃその最低基準を守っていただくときに、国の国費がそこで全くない場合、どういうふうな形で守っていただくのかということについてもよく考えなければならないというふうに思います。 やはり一定の国費があった上でその最低基準を守っていただくということで、今の時点ではやはりお金の一定の裏付けがなければ最低基準は守られないのではないのかという立場を取っておりますので、その部分についても議論は二十三年の幼保一体化の議論の中で、それに向けた議論でしていくということになろうかと思いますが、基本的な私の考え方というのは、一律に最低基準、これについては守っていただくべき基準はあるべきであるという考え方であります。
○木庭健太郎君 そうすると、大臣としては、保育所の運営費の国庫補助というような問題、多分総務省を含めて廃止みたいな問題出てくると思うんですけれども、そういうものを廃止すべきでないと、基本的には、これから議論する話ですけれども、そう考えていらっしゃるというふうに受け止めていいですか。
○国務大臣(長妻昭君) 基本的には、その規模は別にして、廃止するべきではないというふうに考えておりますが、その財源をうまく考え方を変えて、それは財源がなくても全国一律のその基準は守るという別の大きな仕組みがあれば、そういう発想が出てくれば別でありますが、今の時点では、やはり財源とその最低限度の基準というのは表裏一体的な考え方と、そういう効果を生み出すものであるというふうに考えております。
○木庭健太郎君 そこは私は大臣の考え方に賛成なんで、是非それは頑張っていただきたいなという思いでいるということをちょっとお話しした上で、今度は、ここでも一番議論になったのは現金給付、現物給付というような問題が常に論議されたわけで、つまり、総合的な子育てという支援の在り方をどう考えるかというのが一つの大きなテーマになっているんだろうと思います。 政府そのものも、子ども・子育てビジョンというのを発表されましたが、どうもあれ見てもやっぱり財源の目途が立っておりませんし、どっちかというと子育て支援の拡充の追加費用の試算というのは何か十九年のものを更新したような機械的計算になっていないかなというようなこともちょっと思うんですけれども、言わば、新政権がこれからどうやって子育て支援策を総合的にやっていこうかというその試算みたいなものが出ていないんじゃないかなというふうに私は思えてならないんですが、新政権が行ういわゆる子育て支援策は全体としてどれだけの費用を要するものだというふうにお見積もりになられていらっしゃるのか。もしお話ししていただけるなら、こう財源を確保したらこれだけのものにしていきたいとお示ししていただければ有り難いし、特にその子育て支援策、一気にできるわけはないというのは先ほどのお話のとおりだと思うんですけど、その工程表というのを、やっぱり必要費用とかその財源を明示した上で、これは、その工程表というのは国民にやっぱり明示する必要があるのではないかと思うんですが、これについての大臣の見解を伺います。
○国務大臣(長妻昭君) この子ども・子育てビジョンで五か年計画出させていただいたところの資料に、じゃ現状から幾ら金額がプラスになるのかという追加所要額ということについてもお示しをさせていただいているところであります。これについて追加費用をお示しをして、現物給付の一定の全体像も、まあ五年後でありますので、それがどこまでぶれていくかということはこの数値目標の達成状況にもよりますけれども、示させていただいております。 将来的には、やはりこの委員会でも議論がありましたけれども、やはりGDP比で先進国並みまで、これはいつの時点で達成するということはなかなか今の段階で申し上げるわけにもいきませんけれども、そういうレベルまで上げていくということでありまして、当然、その段階では税制の議論と一体的な議論になる、政権二期目以降の議論になるというふうに考えております。
○木庭健太郎君 そうすると、新政権の行う子育て支援策、全体として大体概略これぐらいだなというような費用というのは現時点では算出はされていないというふうに考えてよろしいんですかね、機械的、積み上げたやつだというふうに。その辺について御見解を。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、ビジョンの最終年度ということで、平成二十六年度の姿ということでございますけれども、それについては平成二十六年度の時点で追加所要額が約七千億円、今のものに上乗せした年間の費用でございますけれども、という形になるのではないかというふうに考えております。
○木庭健太郎君 さらに、やはり子育て、先ほどGDP比で先進国並みに将来的に持っていこうとすると。そうすると、そこへ向かって、じゃその中における子ども手当の位置付けがこれくらいの形になっていって、言わば働く女性のための保育所を含めたこういった問題はこうなっていく。さらに、例えば子どものための医療の問題がこうある。つまり、全体の中でのバランスをどんなふうに、年々というか、上げていくかというような工程表をお作りになることについてはどうでしょうか。将来図をこの辺まで持っていきたい、それへ向かってある程度のこういう形で持っていくよという工程表を是非作っていただいて、それを国民に向かって提示するということについてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 数値目標の工程表という意味では平成二十六年度の保育サービスの定員数などなどを書かせていただいておりますけれども、これについても、先ほど機械的な計算ということで申し上げたところでございますが、この工程表をどこまで作っていくのか、私どもとしては数字上の目標値という意味での工程表はこの数値目標だと思っておりますけれども、これについても平成二十三年度の予算編成の中で議論をしていきたいというふうに考えております。
○木庭健太郎君 こういうことをちょっとしつこく申し上げているのは、やっぱり子ども手当だけをやってしまって、ほかのこととの割合のバランスがどうなるかということが必ず、これはまた来年二万六千円お取り組みになられるんだったら、やはり五兆という大きな額ですから、それに対して、じゃ保育所部分でこうなっている。さらには、もうそれは高校無償化の問題を含めてなんです、全部いろんな問題で、ある意味では、例えば幼稚園、保育園に対する、子どもたちがそこに通う負担感がある、そういった問題に対してどう取り組むかというような問題もあるでしょうし、先ほど申し上げたように、出産するときの問題についてこういうふうな取組をしていく。全体のバランスでいってこういう形というのが、一つ、民主党としては、この政権としてはこういった方向に、現物給付の在り方、現金給付の在り方、一つの形を持ちながらやっているんだというような一つの方向性みたいなものが出てきた方が、子ども手当についてより国民の皆さんに理解していただけると思うんです。 そういうのが明らかになっていけば、ばらまきなんてだれにも言わせないというものを是非私どもとしてみればつくり上げてもらうしかと思うんですが、その点どうですかね。
○国務大臣(長妻昭君) これ、まず五年間を見据えた子ども・子育てビジョンというのを発表させていただきまして、かなり中身の濃いものであるということを御理解いただきたいのと、それと、やはり私の使命は、所信表明の演説でも申し上げましたけれども、少子高齢社会の日本モデルを打ち立てていくということを申し上げておりまして、今、一人の生涯から見た社会保障の給付と負担の姿ということで、一生涯でどういうイメージになってくるのか、あらあら表を作成をさせましたけれども、前半ではやはり義務教育に関する給付が大変多い。人生の中盤、中堅では、これは持ち出しの方が多いと。税金とか消費税、保険料を負担する。そして、老後については給付の方が多いと。こういうようなバランスをどう考えていくのかなどなど、少子高齢社会の日本モデルという考え方を構築する中で、今おっしゃったような考え方、つまり現物支給、現金支給をどう適切に配分していくのかというようなことについて我々も検討をしていきたいと思います。
○木庭健太郎君 まあこの問題ばかりやってもしようがないところがあるんですけれども。 もう一つの大きなフレームとして、児童養護施設等の入所児童への支給の問題をいろいろちょっとまとめてお聞きしたいんですけれども、何をまずお聞きしたいかというと、今回の子ども手当は、もう児童手当のときもそうだったんですけれども、結局、支給対象者は子ども本人でなく養育者になっているということですね、基本は。ここをなぜ本人でなく養育者なのかという問題を大臣としてどう考えるのかということをお聞きしておきたいんです。 というのは、実は私たち公明党も、養育者じゃなくて子ども本人という方法はないのか。実は、厚生労働省は直接子ども本人というのを物すごく嫌がるんです。実は、これは廃止になってしまいましたけど、子育て応援特別手当というのをこれ一次補正組んでいて、もうなくなりましたけれども、大臣もいろいろ言っていただきましたけど、あのときの仕組みは実は直接本人なんですよ。ようやくそういう精神をちょっと盛り込まさせていただいたのがあの仕組みだったんですけど、実はやっぱり本来の趣旨は、何とか子ども本人へという方法がないだろうかということを思いあぐねたところは実はあったんですけれども。 今回、前の制度もひっくるめた形になっているのでこうなったという御答弁なのかもしれませんけど、今後、本格実施というか、新たなものもおつくりになられるということですから、支給対象者の在り方というのを大臣としてどうお考えになるかということをここで聞いておきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 理念というか考え方についてはやはりお子さんということでありますが、それはやはりお子さんにお金をお渡しをしてもなかなか管理もできないということでありますが、ただ、その理念は、やはり支給対象が施設とかあるいは里親とか、そういう形になったときにその理念が影響してくるということになろうかと思います。 これについても、平成二十三年度の詳細な制度設計の中で論点として、この修正の中の書き方でも施設についてはそういう書き方でございますので、その中で十分議論をして我々としては決定をしていきたいと思います。
○木庭健太郎君 大臣としてはどうお考えですか。やっぱりこういう子ども手当ですか、こういったものを将来的、恒久制度でつくっていく場合、支給対象というのはどうあるべきだとお考えですか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、理念としては当然お子さんに支給をして、お子さんの意思で使っていただくということも一つの考え方ではあると思いますが、じゃ乳幼児の方にお渡ししても、それは使うということはできないわけでありますので、これは実は今法務省とも合同で親権の在り方についても、これ時代の変化とともにいろいろな考え方が出てまいりますので、そういう大きな議論ともかかわりのある話だと思いますけれども、理念はお子さんでありますがやはり支給するのは親御さんと、一義的にはですね、そういう考え方の中でいろいろなバリエーションが考えられるのかというのを制度設計の中で議論するということであります。
○木庭健太郎君 今回の法律では修正をしていただきまして、つまり本法律案においては、児童養護施設入所者等、子どもに対する支援等を検討、必要な措置を講じるということになっていますね。 具体的にちょっとお伺いしておきたいんですけれども、この児童福祉施設に入所している子どもや里親に委託されている子どもについて、どういう場合には子ども手当の支給対象となって、どういう場合には支給対象とならないのか、改めて整理して御説明をしていただければと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これは通常の場合と同じでございまして、要件は監護ということと生計を同じくするということでございます。その中で、里親でも施設でも、そのお子さんの親御さんが監護と生計を同じくするという要件に当てはまれば、施設、里親のお子さんでも親御さんに支給をされるということになりますし、それが当てはまらない場合はその施設等に、二十二年度については安心こども基金から同じ金額が支給されるということになります。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
○木庭健太郎君 こども安心基金で施設に対して同額の措置を行うということになりますよね。その具体的内容というのは、支給方法をどうするんだろうかとか支給時期をどうするんだろうかとか支給対象者とか、まあ支給額は当然同じだろうと思うんですけれども、その辺、どういうふうに具体的に、方法をどうしながら時期を同じように合わせるのかとか、その辺はどうなっているんでしょうか。副大臣でもいいですよ。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、もちろん同じ額を基金から支給すると申し上げておりますので、四月分から支給をいたしますけれども、じゃ具体的にいつ支給日なのかというのは今検討をしているところでありまして、これについてももう四月分から支給するということは、これはもう基金からというのは決まっているところでありますけれども、具体的な支給時期等については今検討をしているという段階であります。
○木庭健太郎君 今、例えば現行法というか、児童手当を見ると、児童養護施設等に子どもが入所していても、定期的に面会をしたり仕送りをしている場合は、監護・生計同一関係があるとみなしまして、これ児童手当が支給されることになっているんですよね。 そうすると、先ほど対象者が五千人というようなことをちょっとお聞きしましたが、たしか児童養護施設等に入所している子ども自体はもっと、三万人を超える、私がちょっとお伺いしたら三万五千人ぐらいになる。でも、そのうちこども基金で措置されるのが五千人程度と限定される。 これは、何でこういうことが起きるかというと、今私が申し上げたようなことが起こり得るからこういうふうな状況になっているんだろうとちょっと思うんですけれども、例えばこの場合も、面会の頻度とか仕送りの額ですか、子ども手当を実際に、親の方に行っちゃうというんですか、支給する何か基準みたいなものがあればお示しをいただきたいと思うんですけれども。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたように、福祉施設に入所中のお子さんですけれども、親の同意による入所、これが約三万一千百九十人、推計でございます。そして、強制入所については約七百人、推計でございます。そして、親のおられないお子さん、推計四千百五十人ということで、今、後段に申し上げたもの二つを足すと約五千人ということで支給対象、施設に入っておられる方の半分以上は親御さんに出るということでありますが、じゃその要件はということでありますが、今は一義的には自治体が監護、生計同一ということで判断をされているというようなことであります。 これらについて一般論として言えば、いろいろな、子ども手当、注目が集まって解釈についてもお問い合わせがありますので、今もう既に地方自治体にQアンドAというのをもう何回も送付をして、詳細についての解釈ができる限りまちまちにならないような手だてを取っていきたいというふうに考えております。
○木庭健太郎君 なぜこんなことを心配するかというと、やっぱりこういう施設に子どもが入所している、もちろん面会に行ったり仕送りしているということはあったとしても、こういう親と子の関係の問題なんですよね。こういった場合、面会に行ってさえすればこれは親の方にこの子ども手当が行ってしまうというような問題、まあよく言われるような、悪く言えば遊興費に充てるような問題も含めて、やっぱり極めてこれ、この辺は慎重にやっていかなければならない問題なんじゃないかなということを危惧しましたので、できる限り早い、基準の問題であるとか、してあげないとこれはいけない課題じゃないかなと感じたんですが、その辺どうでしょうかね。
○国務大臣(長妻昭君) 平成二十二年度については、今申し上げたような形で、できる限りQアンドA等でそれぞれ統一するような形にしていきたいと思いますが、平成二十三年度につきましては、どこまで法律の中に盛り込むのかも含めた議論をして、やはり実態に合ったような、あるいは特に今回も山井政務官中心に施設の幹部の方とも意見交換をさせていただいておりましたけれども、更に本格制度設計のときにも意見交換をさせていただいて、当然、その親のいろいろな事情があって親の同意で入所して親に子ども手当が来ても、きちっとやっぱりお子さんにその手当を使う親御さんももちろんおられるわけでありますので、そこと実態とが合っているような制度をどう埋め込むかというのは本格実施の中で検討課題だというふうに考えております。
○木庭健太郎君 また逆に、逆にというか、一方でこども安心基金を活用して支給される子ども手当の相当分というのはこれは施設に行くわけでございまして、子ども一人一人に直接渡すわけではないわけであって、ただ、支給額すべてがやっぱり子どもさんのためにどう使われるかということが極めて大事だと思うし、その辺のチェックも含めて必要があると思いますが、施設に対するそういう対応を今後どんなふうにそのチェックも含めてやっていこうとされているのか。
○国務大臣(長妻昭君) これも施設の幹部の方とも議論をさせていただいたわけでございますけれども、子どものために使うということですが、今おっしゃられたように、施設にはそういう意味では親御さんに子ども手当が出るお子さんもおられますし、親御さんのいないお子さんは施設にその子の分は出るというお子さんも一緒に施設におられるという状態になるわけでありまして、施設にこども基金の見合いのお金については子ども手当が出ないお子さんのために使うというのが原則でありますけれども、じゃそれをどう切り分けて、どういう考え方なのかというのはいろいろな議論があるところでございますので、それを法律に埋め込む平成二十三年度には、やはり幅広い方々の御意見を聞いて、それが適正に使われるような工夫というのがなされるべきだと考えておりますので、その中で決定をしていきたいと考えております。
○木庭健太郎君 最後にお尋ねをしたいと思います。 修正案には、最終的に「子育て支援に係る全般的な施策の拡充」ということを盛り込んだということになっております。私はやはり、子育て支援に係る全般的な施策の拡充、これがあったことは極めて重大な意味が、重要な意味があっておると思います。やはり子ども手当、これを考えるときには子育て全体の中での位置付けということをやはりきちんとしていかなければならないと強く思っておるわけでございまして、大臣は、この「子育て支援に係る全般的な施策の拡充」という文言について、具体的にはどのような施策をいつごろから検討されていこうとしておられるのか、その考えをお伺いして、質問を終わります。
○国務大臣(長妻昭君) 当然、子ども・子育てビジョンというのが出ておりますので、それをいかに具現化するかという点と、もう一つ、かなり大きい話といたしましては、幼稚園と保育所を一体化するという中で、国と地方の役割分担も含めたかなり大きい議論というのも始めさせていただきたいというふうに考えておりまして、その中で効果的な現物支給はどうあるべきかという議論をして、来年には法律を出すという最終的締切りを我々決定をしておりますので、それに向けた議論をしていこうと考えております。
○木庭健太郎君 終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 日本の家族向けの社会保障給付費が国際的に見ても低いということは今日の委員会でも問題になっていますが、これ決して現金給付だけじゃなくて、現物給付の水準も低いわけであります。比較可能な最新データで見ると、OECD加盟三十か国のうち、現金給付の水準は上から二十六番目なのに対して、現物給付でも上から二十一番目。よく引き合いに出されるドイツはGDP比で約二倍、フランスは約四倍の水準なわけです。 特に、やっぱり現物給付でいうと保育所の待機児問題、これは今日も議論になっていますが、非常に深刻だと思うんですが、大臣、現金給付は今回の提案なんですが、保育所や学童保育など子育てを支える現物給付の水準もやはりこの日本では大幅に引き上げなければならないという御認識ございますか。
○国務大臣(長妻昭君) 今GDP比の順位を言っていただいたわけでございますけれども、よく我々が申し上げるGDPの現金支給、現物支給のいずれの表においても非常に日本国の規模が小さいということで、少子化についても先進七か国で合計特殊出生率が最下位、しかも少子高齢社会のスピードは先進国一ということでありますので、これはもう現物支給の重要性というのもこれは本当に心得ているつもりであります。
○小池晃君 それに対する国としての財政的な責任、どう果たしていくのかということが大事になっていくと思うんですが、今日資料でお配りしたのは、これは総務省の資料です。 これは、来年度予算の骨格が決まった昨年の十二月二十五日に来年度の地方自治体向けの財政政策について説明資料を作っているんですが、この資料を見ますと、平成二十三年度以降については、子ども手当は全額国費というふうにしながら、子ども政策はすべて地方財源というふうになっているわけです。厚生労働省もこれでいいんですか。先ほどの話ではこういう考え方ではないということだと思うんですが、明確にしていただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 基本的にまだこれは決定していることではないというふうに考えておりまして、先ほども申し上げましたけれども、やはり例えば保育所の整備でいえば、保育士の配備の基準や面積基準などなど全国一律の合理的な最低基準というのが守られるべきであると。その前提で、それに上乗せするサービスを地方自治体が競い合っていただくというのがもう基本的な考え方であります。そのときに、国が地方に遵守をしていただくときにやはりその財源の、一定の財源の国の裏付けがなければその遵守が難しいと、こういうような考え方に立てば、それについては我々としては最低限度の基準を守っていただく方策について議論をしていくということです。
○小池晃君 ただ、総務省は地方にこれ配っているわけですよね。もう子育て政策は地方財源ですと。やっぱりこういう先走りは私は非常に問題ではないかなというふうに思うんです。 これ、実は四大臣合意の文書の中にも気になる箇所がございまして、この四大臣合意の中で、「子ども手当については、国負担を基本として施行するが、所得税・住民税の扶養控除の廃止及び特定扶養控除の縮減に伴う地方財政の増収分については、最終的には子ども手当の財源として活用することが、国民に負担増をお願いする趣旨に合致する。」と書いてあるんです。それから、扶養控除等の増収分が最終的に子ども手当の財源に充当され、児童手当の地方負担の適切な負担調整が行われるとともに云々と、役割分担について、経費分担について、見直しについて検討を行うと。何でこうわざわざ「最終的に」という文言が入るのかということなんですよ。 来年度の子ども手当には地方負担分があって、年少扶養控除の廃止による増収分がこれ子ども手当に充当されるということになると思うんですが、わざわざこの四大臣合意に「最終的に」と書いた真意は何なんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、この「最終的に」という文言をもって現金給付は国が、現物給付はすべて地方がということには直ちになるという意味でもちろん書いたわけではございませんで、文字どおり最終的には子ども手当の財源に活用するということでありまして、引き続き、さっき申し上げた基本的な考え方ということ、最低限度の基準については、合理的な最低限度の基準については、それは全国一律にお守りをいただくということが基本であります。
○小池晃君 と大臣はおっしゃるんですが、衆議院の総務委員会で我が党の議員がこの最終的なの意味をただしたところ、小川総務大臣政務官はこう言っているです。現金給付で地方が負担をしている七千億、そして増収になる四千億の一兆円で、もし国の側が地方に自由に子ども政策を任せてみようという決断をいただければ、まさに大臣がかねてから主張している現金給付は国で、現物給付はしっかり各自治体でということが実現する、そこに込められた思いが「最終的に」というその一言に込められていると、こういうように答弁しているんですね。総務省の方はそういうふうに言っているわけですよ。 大臣は今後の議論だと言うんだけれども、結局こういう四大臣合意で総務省はこういう判断だというふうに国会でも答弁している中で、民間保育所の運営費国庫負担金あるいは学童保育への補助など、やっぱり大事な現物給付について、これ結局国は最終的に手を引くんだという合意にこれはなっているということになりませんか。
○国務大臣(長妻昭君) 今御紹介いただいた小川政務官の答弁でも、そういうことがお認めいただければというようなくだりがありましたけれども、そういうことが政府の中で全体で決定をすればという前提での御発言ではないかというふうに考えておりまして、これについては幼保一体化という大きな議論もありますので、その中で国と地方の役割分担の見直し議論というのも一緒にやりますので、その中で最終的に決定するということであります。 私の立場としては先ほど申し上げましたような考え方で、これはナショナルミニマムの考え方もございますので、それについてはきちっと主張をしていくということであります。
○小池晃君 いや、それはいいんです。私もそういうふうにしていただきたいと思うんです。それは大事なことだと思うんだけれども、政府全体の合意としてはどうもそういうことになっていないんではないかという懸念を持つわけであります。 それから、大臣は先ほどの木庭議員の質問に対しても答えておられる中で、お金がなくてもミニマムを守れるような仕組みがあればみたいにおっしゃったんだけれども、私はやっぱりきちっとこれは財源保障ということをしなければできないと。それ実態論で見ていただきたいんですけれども、資料の二枚目に、この間の保育所の数の推移が出ております。 これは、待機児問題深刻化する中で、二〇〇三年度はちょっと増やす方向になったんですが、それ以降どんどんまた減ってきている。二〇〇四年に三位一体改革で公立保育園に対する施設運営費に対する国庫負担を地方に移管した途端に、公立保育園はもうどんどん減ってきているわけです。ついに民間保育園、私立の保育園と逆転してしまった。 結局、こういう国庫負担金がなくなる、そして地方財政の危機がある、こういう中で地方自治体はもう公立保育園つくろうと思ってもつくれない事態になってきている。やっぱりこういう事態の中で、もしも民間保育園の運営費補助金、国庫負担金までこれ一般財源化してしまえば、私は保育園つくれないという事態になってしまいかねないと。 大臣は先ほど、国庫負担金なくてもきちっとナショナルミニマムを守る仕組みをつくればいいとおっしゃるんだけれども、実態論として見れば、やっぱりきちっと国が財政的に責任を持つという仕組みを残しておかなければ、保育園つくれなくなるというふうに私は大変危惧を持つんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) 私が先ほど申し上げましたのは、国が決めた合理的な最低限度の基準、これを全国で守っていただくためには、普通考えると、やはり国の一定の財源がなければそれについては守っていただけないんではないかということをまず申し上げた上で、ただ、国に財源がなくても、それがきちっと守れるような何か新たな仕組みがあるんであればそれは考えなくもないけれども、普通考えれば、そういう仕組みというのはやはり財源とそれは権限というのが一体となってなされるというのが通常であるというふうに考えているということであります。
○小池晃君 その考え方は、それは私もそうだというふうに思いますが、実態としてじゃどうかというと、三月五日に閣議決定された地域主権整備法の中では、これは国が関与すべき基準について大幅に減らしてきている。しかも、同法、これ附則で、児童福祉施設などの基準については、関係法律の施行の状況等を勘案し、基準の在り方について見直しを検討するというふうになっているわけで、やっぱりこういう方向になると、保育などの子育てに関する現物給付を、これはやっぱり国の関与が減っていくという方向になるのではないか。 四大臣合意の中では、次世代保育サービス、幼保一元化を含む次世代保育制度の議論というふうになっているんですが、合意の中に具体的な言及はないんですけれども、昨年十二月に閣議決定をされました明日の安心と成長のための経済対策の中では、これは直接契約制度の導入、株式会社の参入促進、これを進めることになっております。これはまさに自民党政権の下で行われてきた規制緩和、民営化路線引き継ぐような中身になっちゃっているわけです。 私は、やっぱりこういう中で、利用者本位の制度というけど、結局、国は保育所の整備、運営から手を引くということになっていくんではないかと。私はやっぱり厚生労働省がしっかり、ナショナルミニマムとしての保育、学童保育、こういったものは、厚生労働省、財源もそうだし、しっかりこれは維持発展させていくんだという決意を政府の中でもどんどん主張すべきだと思いますし、今もこの場ではっきり言っていただきたいなというふうに思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) 私は、何でもかんでも国が、かつてのように地方のはしの上げ下ろしまで指示をすると、こういうことはもちろん考えておりませんけれども、省内にもナショナルミニマム研究会というのを作った意味は、一つは、国と地方の役割分担の議論がなったとき、あるいは民営化の議論がなったとき、私はその基本的な流れは賛同いたしますけれども、ただ、国がこれは全国一律に最低限度やはり守るべき基準というのはあるんではないのか、あるいは、国でなくてもいいんですが、地方も含めた政府という意味で、最低限度の守られるべき生活基準、あるいは憲法二十五条を具現化した基準というのはあってしかるべきだと、これは全国一律だと、こういうものの基準を改めてきちっと確立をしていって、それを遵守できるような仕組みを埋め込んだ上で地方分権をどんどんしましょう、そして民営化もしましょうと、こういう考え方を持っているつもりでございますので、これについてもきちっと厚生労働省がやはりそういう考え方について基準も含めた大きな提言を随時していく必要があると思います。
○小池晃君 私も、何でもかんでも、はしの上げ下ろしまで国が物を言うということをせよと言っているわけじゃなくて、分権というんだったら、例えば前回取り上げたような旭川市の国保料を引き下げるということに対してやめるというのを介入するとか、あるいは今も子どもの医療費を現物給付で無料化すると国保の補助金を削るとか、こういう介入こそやめるべきだと。こういうことこそが地方分権で、地方自治体に私はゆだねていくべきだというふうに思うんです。 大臣はそういうふうにいろいろとおっしゃるんだけれども、ちょっとしつこいようですが指摘をすると、これDIMEという雑誌なんですが、この三月十六日号で民主党の鈴木寛文部科学副大臣が対談していまして、その対談で何を言っているかというと、こう言っているんです。六百万円掛けて公立保育園の定員枠を一人分広げるよりも、そのお金を子ども手当として保護者に渡し、それを保育代として払ってくれれば新しいサービスも生まれてくるはずなんですというんですね。 これはやっぱり違うのではないかというふうに思うんです。こういう考え方でいったら、やっぱり現物給付に対してきちんと国が責任を負うということにならない。子ども手当で現金給付さえしておけば、あとはもう地方自治体に任せる、あるいは民間、それこそ、に任せるという、そういう流れでは私はいけないというふうに思うんですけれども、重ねて大臣に伺いますが、どうですか。そういうような形で子ども政策を進めていっては私はいけないのではないかと思いますが、どうですか。
○国務大臣(長妻昭君) 私自身は、先ほど来申し上げておりますように、最低限度の基準というのは、これは安全にもかかわる問題でありますのでそれは全国一律だという考え方を持っておりますが、それを決めた上で、ある意味では市場と政府の役割分担というのも見直すべきところは見直す必要がある。つまり、企業の力、一定のルールを厳しくはめた上でそういうものの力を活用するというのは、私はそれは否定するものではありません。 要は、最低限度の合理的な基準、そこだけについては全国一律でやっていただく。あとのオプションについて、あるいはそれを上回るサービスあるいは上回る部分を一定のルールの下、企業等にやっていただくということについては、一定の規制の下、推進するということは必要ではないかと考えております。
○小池晃君 最後は聞かなきゃよかったなとちょっと後悔していますけれども。 そうじゃなくて、やっぱりきちっと現物給付について質も財源もきちんと国が責任を持つという仕組みを発展させるという立場でこの行政には臨んでいただきたいと。 その際に、医療の問題もちょっと私は問題にしたいんですけれども、今日、資料の三枚目に国立病院機構の交付金の来年度の予算を示しましたが、これは子育て政策のためにも小児科の医療体制というのは大事なわけですけれども、ところが、来年度の国立病院機構に対する運営費交付金を見ますと、これ天下りがいることを理由にして運営費交付金を概算要求から二〇%削減して、結果として今年度と比較して五%減になっているんですけれども、とりわけ小児救急、総合周産期センター、救命救急センター、こういった部分でかなり予算が圧縮されているわけです。要求単価を五七・四%も圧縮しているようなところもある。 私は、小児救急の危機だというふうに言いながら、かなり不採算部門を担っている、政策医療を担っている国立病院機構のこの運営費交付金を削ってしまって、小児医療、周産期医療の危機打開ができるのかということを大臣に問いたいと思うんですが、いかがですか。大臣、お答えいただきたい。
○大臣政務官(足立信也君) もう委員お分かりのように、国立病院機構の経常収支に占める運営費交付金の意味というのはわずか五%ちょっとなんですね、医業収益が大半であって。 今おっしゃるように、委員御指摘のように、今御指摘の分野としては当然、当然というか、予算は減っておりますけれども、これ補助金から診療報酬へという全体の流れの中で、NICUを始めとする小児医療とそれから周産期医療は相当分診療報酬プラスを見越しておりますので、全体の運営費交付金の役割は主に国の期間の債務の処理あるいは退職金というものに使っておるわけでして、事業としては十分にやっていける額だと我々は考えております。
○小池晃君 でも、個別の単価を見ると減っているんですよね。私は、こういうことでは、今重視しなければいけない医療の分野で、診療報酬で幾ら手当てするといっても、国立病院機構を担ってきたのは政策医療分野、不採算だというところを担ってきた部分あるわけで、私はこれ大問題だというふうに思うんです。天下りの問題にメス入れることは必要だと思いますが、やはりその政策医療に充てる運営費交付金については今後しっかり確保していくということが必要なんじゃないかと思いますが、医療の運営に支障がないように今後しっかり確保していくということについて、大臣、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これについても、トータルでいうと結果として五%カットされているということでございますけれども、先ほど足立政務官が申し上げましたように、診療報酬でそれを、地域医療あるいはこの勤務医等、病院等について見ていくということと、あと、これかねてより国立病院機構につきましては調達の面でいろいろ問題があるんではないかということ、つまり落札率一〇〇%のものが非常に多過ぎるんではないかと、こういう調達面の大きな改革もお願いをしているところでありまして、これは影響が出ない範囲内でお願いをしたというふうに考えております。
○小池晃君 実際見ると、例えば小児救急医療は箇所数の変更なんですよ。小児救急医療拠点病院は十三か所から十二か所になっている。小児輪番、休日は二十四か所から二十三か所、夜間は、夜間はちょっと増えていますね。ただ、総合周産期母子医療センター、これも箇所数、五七・四%圧縮しています、これは。こういう点でいうと、やっぱり私は医療に影響が出るのではないかと大変危惧をいたしますので、こういうやり方で、天下りの問題を口実にして医療に影響が出るような削減はやめていただきたい。 それから、最後に保育所の問題で、前回、私は国の土地を有効活用するという問題についてお聞きをして、前向きの答弁いただいたんですけど、今回は現に、実際にある土地で保育所を建てたいという希望がある場所について、前回は財務省所管の土地のことを私、取り上げたんですが、今回は厚生労働省が所管する土地の問題で取り上げたいんです。 東村山市にあるハンセン病療養所多磨全生園の入所者自治会が将来構想を作りまして、人権の森という、園内に三万本の樹木、それから歴史的建造物を保存して地域に開放するという構想を作っております。東村山市も、深刻な待機児の解消のために全生園内に認可保育所を設置してくれということを市としても要望しております。入所者もこれを期待をしていて、やっぱり国の断種堕胎政策の下で子どもの声を聞くことができなかった、今、全生園にお子さんたちが遊びに来て、子どもの声を聞いて、子どもの声がこんなにすばらしいものとは知らなかったというふうにおっしゃっているんですね。 私は、これは、ハンセン病療養所の将来構想にとっても、この地域の待機児童の解消という問題にとっても、そしてハンセン病療養所の中で非常に人権抑圧の政策の犠牲になってきた入所者の皆さんにとっても、いい話ではないかと。ところが、厚生労働省が年間一千万円という賃料を提示しているために、これでその保育所設置がなかなか困難だということになっております。私は、前回の答弁の趣旨、それからハンセン病問題の基本法を踏まえて、全生園の土地を無償で認可保育園設置のために貸し出すべきではないかというふうに思うんですが、参考人、いかがですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。 国立ハンセン病療養所の土地等につきましては、御指摘ございましたハンセン病問題解決促進法に基づきまして、地方公共団体あるいは地域住民の方々の利用に供することは可能でございます。ただし、国立ハンセン病療養所の土地などは入所者に対しまして医療の提供を目的とした行政財産でございまして、国有財産法にのっとって取り扱うことが現行法で決められております。 国有財産法でありますが、行政財産を無償で貸し付けるということができる場合は、地方公共団体等が緑地、公園等の用に供するときに限られております。したがいまして、多磨全生園におきます土地の貸付けは原則有償ということでございまして、保育所運営のための貸付けを無償とするということにはかなり困難ではないかというふうに考えておるところでございます。
○小池晃君 この隣に東京都の土地が実はありまして、都立養育園の跡地の一部、これは賃貸料無償で保育所や老人ホームを設置するために提供することを東村山市に対して提案をしているんですね。それで、東村山市はこれを受け入れて、保育所を設置する予定で事業主の公募を始めているんです。一方で、これだけではもう足りませんから、東村山市としては全生園の土地もというふうに言っているんですね。 東京都は無償で貸与するというふうになってきている中で、大臣、これはこの間、超党派の議員懇談会でも、やっぱり法律が問題であれば法律を変えることを含めてやる必要があるんじゃないかと、これはまさにハンセン病対策の精神に合致する将来構想の利用の仕方ではないかという声も上がっておりました。 これこそ私は政治主導で、大臣の決断で、これはやはり行政も望んでいる、入所者も望んでいる、みんなにとっていい話だと思いますので、是非これは前向きな方向に解決をするという政治の決断をすべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) 前回も保育所等のスペースをどうするかというような議論の中で私も答弁申し上げましたけれども、その後、やはり財務省ときちっと厚生労働省も議論をするというようなことを指示をしたところであります。 一般論として言えば、これはもう全国の国有地で遊休地については、いろいろな評価の仕方はあろうかもしれないけれども、こういう待機児童の問題にもかんがみて特別な措置がとれないのかということを研究していくということであります。 今おっしゃられた案件については、先ほどいろいろな金額のお話もありましたけれども、まだ決定しているものはございませんで、これについてもできる限り、一定のこれルールがございますが、その中でも本当に過度な負担とならないような形が取れないかということで、そういう提示に努めていきたいというふうに考えておりますが、これは個別の案件でありますが、一般論としては、今後そういう検討会の中で適切に措置をしていきたいと考えております。
○小池晃君 終わります。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。 私も、施設における親のいない子どもへの子ども手当の支給について質問させていただきたいと思っています。既にお二人の方から質問がございましたので重複は避けますけれども、ひとつよろしくお願いをいたします。 現在、乳児院とか児童養護施設などに入所している子ども、四万人くらいということでありますが、このうちの約三万人につきましては、今ほど御議論がありましたように、親の同意の下で入所をしているということで子ども手当はその親に支給されると、しかし、親の同意のない中での入所の子どもさんにつきましては親にこの子ども手当が支給されないと、こういう問題が出てきておりまして、これについては大臣が新年度については基金で対応されるということでございまして、本格的な対応策は本格実施の際に議論をすると、今こういうお話でございました。そのことはやむを得ないのかなと、こう思いながら、若干御議論をさせていただきたいというふうに思っています。 従来の児童手当ということであれば、その目的は、児童を養育している者に児童手当を支給する、そのことによって家庭における生活の安定に寄与すると、これが児童手当法の第一条の趣旨でございますので、同意入所であれば子供を何年も施設や里親に預けていて養育実態がなくても実の親に支給されてきた。しかし、外国では、こういうケースの場合には手当の支給がない、停止されると、これが一般的なわけでございます。 一方、今回の子ども手当の立法目的は、次代の社会を担う子どもの健やかな育ちを支援するために必要な事項を定めるもの、こういうことが第一条の中に明記をしているわけでございます。つまり、子ども手当は子ども自身の育ちのために子ども本人に給付される、あくまでも理念的には私は法の趣旨からいけばそういう形になる。そしてまた、子どもの権利条約の趣旨からいってもこうあるべきだというふうに思っております。ただ、乳児とかそういう現実の問題で、そんなことできるのかという話はそれはよく分かるわけでございますが、あくまでも理念としてはやっぱりそうだと。子どもに対して支払われるべきもので、その間の調整をどうするかということについていろいろ制度設計をやっぱり考えていただく、これが筋ではないかというふうに思っております。 そういう意味で、一番最初にそもそも論でありますが、親がいないという理由で子どもに一方で子ども手当を支給しない、一方で現実に養育していない親に子ども手当を支給する、この理由をどういうふうに説明をされるのか、そもそも論で恐縮でございますが、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられた点でございますが、子どもが施設に入所している場合、お子さんの親御さんがおられない場合はこれは先ほどおっしゃられた基金から施設に払われると、じゃ施設に親の同意で入所をしている、施設に入所しているお子さんについて親御さんに払われるケースがあるということで、どういう理屈なのかというお尋ねだと思いますが、これについては通常と同様でございまして、監護ということと生計同一、生計が同じであるということでありまして、例えば、じゃ施設ではそれをどう解釈するのかということでありますけれども、例えば監護でいえば、そのお父様かお母様が随時その施設のお子さんと面接をして文通等を行っている場合などということ、そして生計同一という要件については、その施設に入っているお子さんに対してお母さん、お父さんが児童にかかわる施設の費用を徴収されている場合や、父母が児童の生活に要する金品を送付している場合などというようなことを見て監護、生計同一という判断をするということになっております。
○近藤正道君 両親もいないあるいは両親とも不明である、不詳であると、こういう子どもたちには手当相当額を支給できない、その代わり同額措置、これを基金から講ずるということでございますが、しかし、これは子ども手当法とは無関係に都道府県が事業主体となる安心こども基金から支給されるものでありまして、私はかなり使い勝手がいいのかなと思っていたら、聞いたら、使途が非常に限定されていたり、あるいは貯蓄は許されない、あるいは残金については返すと、こういう制約が検討されているというふうに聞いております。 そういうことでいいのかどうか、ちょっとお聞きをしたいというふうに思いますが、つまりこういう制約が付いているわけでありまして、子ども手当とは全く別のものだと。しかし、これでは根本的な解決にはならないばかりか、親がいないということで子どもを更に追い込むあるいは差別的なものになるんではないかと、こういうふうに危惧をしているわけでございます。施設長や里親などを親権代行者と位置付けて、相談しながら必要なものをかなりフレキシブルに購入できる、あるいは自立に備えて積み立てたり、子ども自身の判断である程度自由に使えるようにならないものだろうかと、初年度でありますけれども、初年度であってもそういうふうにならないのかと、こういうふうに考えるわけでございます。 少なくとも今回新たに発生する受給権者がいない子どもたちについては、あくまでも子ども手当というものとして位置付けて、使い勝手等についても弾力的に運用できないだろうかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今回、今おっしゃられるように、二十二年度については基金というものからの支出でございまして、これは子ども手当相当分を支給するわけでありますが、仮に今おっしゃられたように残金が生じた場合は返還を求めることになろうかと思います。こういう性質のお金だというのも十分施設の責任者に周知をして、そして適切に工夫をしていただいて使っていただくような、そして詳細な解釈についてはきちっと我々としても説明をしていく体制を整えていくということでございます。 その中で、いろいろなそこで御意見を一年間お伺いをする、一年弱ですね、中で、そして二十三年度の本格実施の際の制度設計には、そういう様々な御意見を反映させて適切に法律の中に埋め込んでいく、考え方はどうあるべきかということも具体的かつ慎重に議論をするということです。
○近藤正道君 本格実施の際に議論をするのは結構なんですが、私が申し上げているのは、初年度、こども基金から出すということで、出していただくこと自身は結構なことなんですけれども、相当何というかな、使い勝手が良くない、そういうものになる可能性がある。厳格に縛りを掛けて、そして返還金は全部返してもらうと、そういうことにしゃくし定規にやるとなるわけですよね。そういうことにならないように、理念、本来からいけばやっぱり子どものためのお金ですので、その辺のところは柔軟に是非考えていただきたい、その要望を申し上げておきたいというふうに思っています。 その上で、本格実施の中でどういうふうな制度設計でやるのか、これから議論をするわけでございますけれども、支給金を予定どおり仮にゼロ歳から中学終了まで二万六千円、これを出すということになりますと、平均で合計四百八十二万円ぐらいになるんですね、四百八十二万円。子どもが施設を離れて自立するときの資金、あるいは高校、大学入学の資金としてはかなり十分な額だというふうに思います。 先ほど施設を出るときの一時金の話が出ました。七万とか二十一万とか、そういう話が出ましたけれども、それに比べれば四百八十二万というのはかなりの数字だというふうに思っております。子どもの個人口座を設けて、それを適正に管理する仕組みをつくるなど、子ども自身の自立のための資金となるような何らかの施策が検討されてもいいんではないか、こういうふうに思っております。 今でも施設長の財産管理権の下で一定の財産管理がなされております。施設長が口座を開設をして、そして里親が財産管理権を持つとか、あるいは施設長が管理権を持つとか、あるいは未成年の後見人が監査をするなど、こういう仕組みがないわけではありませんけれども、こういうものもやっぱり是非考えていただきたいというふうに思いますし、例えば、イギリスでは子供信託基金。政府が一定の金を出して、その後一定の限度でそれに積み増しをしていく。しかし、子どもが一定の年齢になるまではその金は引き戻すことができない。そして、子どもが一定の年齢になったらそれを使うことができると、こういう制度がイギリスにはあるというふうに聞いております。子供信託基金というんですけれども、是非こういう制度も来年度の本格的な検討の際にやっぱり調査をして、そういうものも取り入れる余地が、すべて同じようなものをつくれという趣旨ではありませんけれども、こういう考え方を取り入れるということもあってもいいんではないかと。 そうすることによって、子どもが施設からいよいよ卒業というときに、今のような七万とか二十万という金額ではなくて、四百何十万という金額になるかどうかは分からないけれども、もう少しまとまった、ここでもう人生これから始めていこうというふうなことに役立つようなものになる余地は十分あるんではないかと思うんですが、その辺のところ、一緒に考える余地はないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、本格実施の二十三年度の制度設計の中で十分議論をする論点だというふうに思います。 今おっしゃられたイギリスの子供信託基金というのを調べてみましたら、非常にユニークな取組で、チャイルド・トラスト・ファンドというわけですが、二〇〇二年九月以降に生まれた子どもを持つ家庭に政府から子ども一人当たり五万円の証書を送って、家庭はその証書で銀行に行って子ども名義の口座をつくると、口座をつくるとそこで発生する利子や配当は非課税になると、政府はその子どもが七歳の誕生日になったときに二回目の補助金を、五万円をまたその口座に支給すると、子どもが十八歳になったらその口座から資金を引き出すことが可能になると。こういう、ある意味では政府全部丸抱えというよりは、民間の金融機関に口座を開いてもらうとインセンティブがあるというなかなかユニークな取組であるというふうに考えておりますので、こういう取組が法律本体なのかあるいはいろいろな基金を利用するのかは別として、非常に参考になる取組でありまして、必要性に応じてこれは議論をしていく検討課題でもあると思います。
○近藤正道君 やっぱり親から捨てられるというか、子どもにとって何が一番大事かといえば、それはやっぱり親のもうさんさんとしたその愛を独り占めにして、そして育っていく、これ以上の幸せはないと思うんですね。そういう意味では、親から見放されて、あるいは捨てられて施設に預けられる、本当にやっぱりかわいそうな不幸なケースだというふうに思うんですね。 子ども手当ができるに当たって、初年度は無理であっても、次年度以降の本格的な実施の際に、そういう最もかわいそうな子どもたちの将来のためにどうやってその制度設計をしていくのかという議論のときに、是非イギリスの今の制度、これなんかもやっぱり参考にしていただきたいと、こういうふうにお願いをしたいというふうに思っています。 最後に、未成年者の後見人制度の充実についてお聞きをしたいというふうに思っております。 児童養護施設とか里親家庭で暮らす子どもたちのうち、両親がいないあるいはどこに行っているか分からない、こういうことで親権を行使する者がいないまま放置されている子どもは今五千人ぐらいいるわけでございますけれども、民法ではこのような場合に未成年者後見人の選定手続がありまして、必要な場合には児童相談所長が未成年者後見人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない、こういう規定になっております。これらの規定があるにもかかわらず、未成年の後見人の請求、なかなか進んでいない。わずか承認されたのは百三十四名、私もこの数字を見て本当に活用されていないんだなというふうに思ってびっくりしたわけでございます。 通常は施設長や里親などが親権の代行を行っている。施設に措置されている子どもが十五歳あるいは十八歳で措置解除された後、二十歳になるまでの間に一定の空白が生じますよね。親権を行使する者がいるべきであるにもかかわらず、それがいない。ここは本来、未成年者後見人制度が埋めるわけなんですけれども、その埋める者もいないということでなかなか就職やあるいは保証のときに苦労するという話を大変聞いているわけでございます。 今年の一月に法務省がまとめた児童虐待防止のための親権制度研究会報告書の中で、親権を行う者がいない子どもを適切に監護するための手当て、これについて、法人による未成年後見制度、児童相談所が機関として親権を行う、こういう考え方が提案をされております。やっとこういう考え方を日本でも議論の俎上に上ってきたなというふうにうれしく思うわけでありますが。これを受けまして、厚労省の社保審の児童部会で児童虐待防止のための親権の在り方を検討する専門委員会が三月設置されて、児童福祉法やあるいは児童虐待防止法の見直しに向け二十三年の二月に報告書をまとめる予定だというふうに聞いております。 親がいない子どもたちが差別を受けずに当然の権利として子ども手当を受け取る社会の一員として育つことができるように、法人とかあるいは機関が子どもたちのその後見人になる、こういう法整備、これは法務省の所管でもありますけれども、是非厚労省でもこれを検討していただいて、二十三年度の子ども手当のその本格的な制度設計の中でこれも併せて議論をしていただいて、是非実現の方向で頑張っていただきたいと、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたのは非常に重要な点でございまして、未成年後見人制度あるいは未成年後見人について法律でそれを要請しなきゃいけないということがあるにもかかわらず、当の後見人が数が少なくておられないという非常に問題なことが起こっておりまして、これは、今おっしゃられた、法務省から今年一月、報告書がまとめられてまいりまして、法制審議会の今後の動きと合わせてこれは検討するんですが、厚生労働省内の社会保障審議会の中に専門委員会を設置をいたしまして、来年二月に結論を出すということにしております。 その中で、何しろ数を拡充するにはなり手をどういうふうに募集して探していくのかという点と、あとは、今言われたような法人とかあるいは機関がそれに代わる役割を果たすことが適当なのか否かというのも論点になっておりますので、これは十分現状のなぜこれだけ少ないのかという分析もきちっとしながら結論を出していきたいと考えております。
○近藤正道君 分かりました。 そういう施設に入っている子どもについては、やっぱりなり手、担い手が決定的に少ないんですよ。これを埋めるのはやっぱり法人とかあるいは機関、つまり施設そのものが後ろで支え手になると、こういう道を開いていかないと広がっていかないというふうに思っています。 是非、子ども手当の本格実施に向けて、子どもにとってのやっぱり最善の利益というのは何かという、そういう視点に立って、機関とか施設が担い手になる、成人後見人になれるという、そういうシステムに向けて努力をしていただきたい。要望を申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(柳田稔君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時三十七分散会