厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2010/03/11
会議録
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 まず、厚生労働行政の基本施策について、厚生労働大臣から所信を聴取いたします。長妻厚生労働大臣。
○国務大臣(長妻昭君) 厚生労働委員会開催に当たって、私の所信を申し上げます。委員各位、そして国民の皆様方の御理解をいただきますようお願い申し上げます。 鳩山内閣の命を守る政治の先には、政治が達成すべき大目標である飢餓のない世界平和の実現があります。その実現のために、日本は、国際連携を強化し、あらゆる分野で主体的に取り組まなければなりません。 しかし、世界に貢献するためには、まず国内の基盤を揺るぎないものにすることが重要です。 私は、国内の基盤を確立するための最大の課題の一つが、直面する少子高齢社会とどう向き合うかということだと考えます。 先進国で最も早く少子高齢社会に突入した日本が、世界のお手本となる持続可能な社会モデルを打ち立てることが目指すべきゴールです。そのゴールは、格差が少なく、何歳になっても働きたい人が働くことができ、安心して子供が産め、地域で健康に長寿を迎えられる社会です。その前提として、新しい成長戦略で経済を安定成長させ、負担と給付の関係を明確にすることが不可欠です。 二〇〇九年には十五歳以上に占める労働力人口が戦後初めて六割を切りました。現在、毎日二千九百八十人が誕生し、誕生より多い三千百二十人がお亡くなりになっています。人口は、二〇〇五年に戦後初の減少に転じ、毎日百四十人ずつ人口が減少しています。 現状のままでは、二〇五五年、今から四十五年後には、六十五歳以上の高齢者一人を現役世代一人が支える構図になり、人口も九千万人を切ります。現在は現役三人で一人の高齢者を支える騎馬戦型とすれば、四十五年後には一対一の肩車型になります。このままでは、経済や社会保障の担い手が不足し、国の基盤も揺るぎかねません。 今後、少子高齢社会における厚生労働省が担うべき取組を、社会政策、自助、共助、公助の四つに分けて説明します。 まず、子ども手当について説明します。 日本が百人の国だとすると、直近の数字で約十四人が十五歳未満です。 日本は先進国の中で、子育て支援に掛ける予算が国内総生産、GDPの比率で見ても最も少ない国の一つです。子ども手当は、子育てを社会全体で支えるという発想に基づいています。 次代を担う子供の育ちを支援するため、平成二十二年度において、中学校修了までの子供につき、月額一万三千円の子ども手当を支給するための法律案を提出しました。 子ども手当によって、結果として、少子化の流れを変え、子供の健やかな育ちの確保や子供の貧困率の削減などにつなげたいと考えています。 子育て政策では、現金支給とともに、保育所整備などの現物支給、仕事と生活の調和であるワーク・ライフ・バランスの三者が適正に整備されなければなりません。 今後五年間で、保育所の定員を毎年五万人ずつ増やし、三歳未満の人口に占める保育所定員をこれまでの四人に一人から三人に一人に増強することを目標としました。 ワーク・ライフ・バランスを推進するため、今年六月末から、企業に対して三歳までの子供を育てる労働者対象に短時間勤務制度を義務付けたり、男性の育児休業の取得を促進したりするなど取組を実施します。 国民一人一人の努力、自助が重要であることは言うまでもありません。自助のための就職を支援すべく、働きたい高齢者、高齢者を支える現役世代、働きたい母親等を対象に施策を実施します。 日本が百人の国だとすれば、約四十九人が仕事に就いていますが、約三人が失業者です。 今、就職難にもかかわらず、介護の分野は有効求人倍率が一・四倍と人手不足の状態が続いています。介護分野を始め、医師を事務作業面でサポートする医療クラークなどの医療分野にも失業者の皆様が移行できるよう取り組んでまいります。 特に、介護職の賃金を上げ魅力ある職種にするために、政権交代以降、介護職員処遇改善交付金の活用を強く呼びかけて、事業所の申請率を四八%から八〇%に引き上げました。昨年十二月には全国四百二十二か所で介護事業所と求職者の面接会である介護就職デーを実施し、約一万人の求職者の方が参加され、参加者一割強の千百八十三人が介護職への就職を決定しました。 雇用を確保し、介護、医療を立て直すチャンスと位置付けて取り組んでまいります。 さらに、「働きながら資格をとる」介護雇用プログラムの創設や休業手当等を補助する雇用調整助成金の要件緩和を行ったほか、新卒者支援の強化、重点分野雇用創造事業等を実施します。 また、子育て中の女性の再就職支援を実施するマザーズハローワーク事業の拡充を始め、若者、女性、高齢者、障害者等の方々に対するきめ細やかな就職支援も実施します。 雇用保険を受給できない方々に対する第二のセーフティーネットとして、無料の職業訓練と、訓練期間中生活費を支給する緊急人材育成支援事業を開始しています。平成二十二年度は、公共職業訓練と併せて、前年度から五万人以上増やして三十万人を超える離職者の方々に対する職業訓練を実施してまいります。さらに、平成二十三年度から恒久的な制度として求職者支援制度を創設するよう取り組んでまいります。 雇用保険について、非正規労働者に対する適用基準である六か月以上の雇用見込みを三十一日以上に緩和すること等を内容とする改正法案を提出しました。これにより新たに約二百五十五万人が雇用保険に加入できる見込みであり、セーフティーネットを強化します。 また、派遣労働者の雇用の安定のため、登録型派遣や製造業務派遣の原則禁止等を内容とする法律案を提出してまいります。 少子高齢社会における、保険制度や地域、NPOなどによる助け合いの共助について説明します。 まずは年金です。日本が百人の国としたら、約二十人が老齢年金を受給しています。 年金制度改革については、平成二十五年に三原則に沿った新制度の法案を成立させるべく取り組みます。原則一は、若い人でも無理なく払える持続可能な制度。原則二は、転職をしても変わらない一つの制度。原則三は、最低保障機能がある制度です。雇用の流動化など時代に合った、公平、透明で分かりやすい年金制度とするため、具体的な制度設計に向けた検討を進めてまいります。 消えた年金問題に関しては、国家プロジェクトと位置付け、二年間に集中して取り組み、政権一期四年の間にできる限りの対策を進めてまいります。 これまで、記録統合後の再裁定申請から年金支払までの期間の短縮化、国民年金特殊台帳とコンピューター記録の突き合わせ、迅速な被害者救済のための新たな回復基準の設定など、着実に進めてまいりました。現在、記録問題への取組状況について、毎週、数値を公表しているところです。 紙台帳との照合について、昨年初めて地方自治体が保管する国民年金の紙台帳とコンピューター記録の照合のサンプル調査を実施したところ、一定の割合で不一致があり、中には年金額が年額十万円以上増額になる方もいらっしゃいました。 御自身で記録が抜けていることに気付いていない方が大勢いらっしゃいます。これまでの記録問題への政府の取組は、記録を皆に送付するから間違いがあったら言ってきなさいというものでした。確かに記録を送付して確認してもらうことは重要なことです。しかし同時に、政府が保管する紙台帳と照合して、記録漏れに気付いていない方の記録を回復することも重要です。申請主義という名の下で申請を待つという待ちの姿勢だけでは不十分です。 平成二十二年度、二十三年度の二年間で優先順位の高い紙台帳から照合を始め、平成二十五年度までの四年間ですべての紙台帳の照合をいたします。 年金通帳に関しましては、まず現在のパソコンを使ったインターネットでの記録確認をより使いやすいものにして、自宅でパソコンが使えない方であっても、市役所や郵便局などに設置してあるパソコンを使って、補助員の補助の下で記録を確認できるようにします。その上で、年金通帳の形式や設計内容について国民的な調査を実施し、内容を確定させた上で年金通帳を実現してまいります。 無年金問題につきましては、御自身を無年金と思っておられる方でも、サラリーマンの配偶者で昭和六十一年三月以前に任意加入しなかった期間等の空期間などを調べれば受給者となる可能性があります。このため、二十五年以上の資格期間を満たしていない六十三歳以上の約五十万人を対象として注意喚起文書を初めて発送するなど、受給者を増やす努力を実施しております。 また、無年金となる方の発生を予防するとともに、高齢者の年金額を充実させる観点から、国民年金保険料のさかのぼり納付期間を二年から十年に延長する等の法律案を提出したところです。 年金積立金の運用につきましては、安全確実な運用、業務の透明性、効率性の向上を内容とする新たな中期目標を示したいと考えております。 日本が百人の国としたら、一か月の間に約三十三人が医療機関等にかかっています。 後期高齢者医療制度は、政権一期四年の中で廃止し、高齢者の皆様を始め、より分かりやすく信頼が得られる制度へ移行します。このため、昨年十一月に私の下に高齢者医療制度改革会議を設置し、議論を重ねているところです。今後、骨格を中間的なまとめとしてお示しします。 それに先立って、今年四月には、差別的扱いとして批判があった後期高齢者医療制度の一環として七十五歳以上に適用された診療報酬体系を廃止します。 また、昨今の急激な経済の悪化等により、このままでは協会けんぽや国民健康保険、後期高齢者医療制度において来年度以降の保険料の大幅な引上げが必要となります。このため、それぞれの制度における保険料上昇の抑制措置を内容とする法律案を提出したところであります。 医療の立て直しは待ったなしです。来年度の医学部定員について、前年度に比べ三百六十人増員して過去最大の八千八百四十六人とするほか、診療報酬改定につきましては十年ぶりのネットプラス改定としました。 特に診療報酬本体では、前回の改定の四倍以上である一・五五%のプラスとしました。これは国民の安心する医療を実現するためであり、救急、産科、小児科、外科等の医療の再生や病院の勤務医の負担軽減を図るよう改定します。具体的に、例えば救急医療については、診療所と病院の連携を強化して救急外来をサポートするための診療報酬を新設します。また、勤務医の事務負担軽減策としては、医療クラークの配備に対する診療報酬を手厚くします。 受けた医療の明細が分かる診療明細書を原則として無料発行するように医療機関に義務付けます。患者さんが治療の中身を理解しチェックするなど、診療内容や医療費の透明性を高めます。 新型インフルエンザ対策につきましては、流行状況に応じた対策を実施してまいりました。現在、患者数はピークを超え減少しているものの、いつ再流行が起こるか分からず、また病原性が変化することもあり得ます。引き続き国内外の状況を注視します。 新型インフルエンザA、H1N1と同程度の病原性を有する新型インフルエンザのワクチンを位置付けることなどを内容とする予防接種法の改正法案を提出してまいります。 今回のように輸入ワクチンに頼らざるを得ない事態とならないよう、国内において細胞培養法を開発し、全国民分の新型インフルエンザワクチンを約半年で生産可能にするために引き続き取り組みます。 また、薬害肝炎の反省に立ち、医薬品等による健康被害の再発を防止するとともに、肝炎対策基本指針の策定と実施に取り組んでまいります。 肝炎医療費の助成について、平成二十二年度から自己負担限度額を原則一万円とし、核酸アナログ製剤治療を新たに助成対象に追加するなど支援を拡充し、あわせて、検査や診療についての体制整備、肝疾患研究の強化などに取り組みます。 臓器移植につきましては、本年七月の円滑な施行に向けて準備を着実に進めます。 日本が百人の国としたら、生涯で約四十五人ががんになっています。平均すれば一日で九百四十人ががんで亡くなっています。 がん対策につきましては、検診を受けやすい体制の整備、がん医療に携わる従事者の養成など必要な予算措置を講じております。 難病対策につきましては、研究を積極的に推進するとともに、安心して必要な医療を受けられるよう、医療費助成について、昨年十月より対象疾患を十一疾患追加し、五十六疾患としました。この他、統合医療について、現状を科学的に把握し、今後の政策について検討します。 日本が百人の国としたら、約三人が介護サービスを受けています。 介護については、さきに述べた介護職員の待遇改善に引き続き努めてまいります。同時に、介護職員の負担増大につながっている介護保険の申請事務などの煩雑さを解消します。 現在、自宅で六十歳以上の方が介護をしているいわゆる老老介護の割合は六割近くに上っています。介護施設の待機者も増加しています。施設介護と居宅介護をバランスよく整備して、高齢者が住み慣れた地域で自らの希望に応じて介護を受ける体制をつくることが重要です。 介護施設については、今後三年間で定員を十六万床増加させ、過去三年間の二倍のペースを保つように取り組みます。訪問介護に関しても現行の利用者百十五万人を増加させ、訪問看護の体制整備にも努めてまいります。 介護サービス、医療的ケア、生活支援サービス、高齢者用住まいの確保を含めた多様なサービスを包括して提供する地域包括ケアシステムの構築に努めてまいります。 介護保険法の施行日前に特別養護老人ホームに入所していた方に対する利用料等の負担軽減措置を延長する法律案も提出しました。 二年後には介護報酬と診療報酬の同時改定を迎えます。介護と医療の融合的改革に向けて取組を始めます。 次に、少子高齢社会における税金で支える公助について説明します。 まずは、貧困の連鎖を断ち切ることが重要です。 生活保護の母子世帯に支給する母子加算は来年度も継続支給することとして予算案を提出しました。さらに、一人親家庭の自立を促進するため、児童扶養手当について新たに父子家庭の父を支給対象に含める法律案を提出しました。 一昨年には、年末の派遣村が社会問題となりました。そこで、昨年末には、全国ハローワークで生活相談にも乗るワンストップサービスデーを開催し、六千三百三十名の方に仕事、住まい、生活支援の相談を実施しました。また、地方自治体にもお願いし、百九十四の地方自治体で年末年始の生活総合相談をしていただきました。 私も年末年始に公設一時宿泊所にお邪魔し、利用者の話を聞きました。どこにでもいる若者が公園で寝泊まりせざるを得ない、努力しても抜け出せない現状を目の当たりにしました。人ごとではありません。もはや、かつての一億総中流の日本ではありません。 住む場所が不安定では仕事を探すこともできません。今後、住まいや生活にお困りの求職者の方を年末年始のみならず日常的に支援するため、新たにハローワークに二百六十三人の住居・生活支援アドバイザーを配備します。また、地方自治体を窓口として家賃を補助する住宅手当について、就職活動をしている場合、支給期間を現行の最長六か月から最長九か月に延長します。 生活保護になる前の第二のセーフティーネットというべき施策を整備することが重要です。 日本が百人の国としたら、約一人が生活保護を受けています。 生活保護に関しては、依然として高い保護率が続いています。必要な方が適切に保護を受けられるようにします。生活保護を受けている方が働き自立するために、地方自治体に就職活動などをサポートする就労支援員を約二千五百人増員し、三千五十人配備するよう予算措置を講じております。 川に飛び込んだ際にけがをして首から下の大部分が動かなくなった青年に昨年十二月に会いました。懸命にリハビリを続ける姿が目に焼き付いています。 日本が百人の国だとすれば、約六人が障害者です。 障害のある方の支援につきましては、障害者自立支援法を廃止し、制度の谷間のない、利用者の応能負担を基本とする総合的な制度をつくることとしています。本年一月から、障害当事者等から成る障がい者制度改革推進会議において新制度の検討を開始しました。それに先駆けて、平成二十二年度予算案においては、低所得者の障害福祉サービス等の利用者負担を無料としています。 現在、自殺者数は十二年連続で三万人を超え、毎日約九十人の方が自殺しています。日本は先進七か国では唯一、十五歳から三十四歳までの若者の死因のトップが自殺となっており、深刻な状況です。人口当たりの自殺率も先進七か国中最悪で、イギリス、イタリアの三倍、アメリカ、カナダの二倍となっています。 自殺対策に取り組むNPO法人ライフリンクの報告書にはこうあります。「自殺は、人の命に関わる極めて「個人的な問題」である。しかし同時に自殺は「社会的な問題」であり「社会構造的な問題」でもある」。より実効性の高い今後の自殺対策のため、自殺・うつ病等対策プロジェクトチームを設置しました。自殺を食い止める人材の育成や訪問支援など、地域や職場等における自殺対策の一層の推進に努めてまいります。 また、援護行政につきましては、戦没者の遺骨収集や慰霊事業を始め、支援策をきめ細やかに実施してまいります。 憲法二十五条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定されております。しかし、実際には、具体的に最低限度の生活とは何かという基準、すなわちナショナルミニマムが必ずしも明らかになっておらず、検証が必要です。有識者の御協力をいただき設置したナショナルミニマム研究会を中心にその基準を確立してまいります。 経済成長と社会保障は、一方を重視すれば他方が犠牲になるというトレードオフの関係ととらえられがちです。 企業や地域社会が福祉の担い手として機能していた時代から、企業における年功序列、終身雇用が崩れ、地域でも単身世帯が増加する等、地縁、血縁も薄れる時代には新しい社会保障の理念が求められています。 社会保障を充実させることで格差が縮小し、安心感が生まれれば消費や経済成長にもプラスの影響が生まれる。社会保障が機会の平等を後押しして多くの人がチャレンジできる環境を整備すれば、広く国民全体の能力を生かすことができる。そんな福祉施策であるポジティブウエルフェアを拡充し、個人の有する能力や価値を最大限引き出して経済成長の基盤づくりを支援する。経済成長と社会保障はトレードオフの関係ではなく、共存共栄の車の両輪としてとらえる政策を確立します。 これまで社会保障はコストとしてとらえられがちでしたが、未来への投資ととらえることが重要です。 医療、介護については、今後、高齢者を中心に確実に需要の増大が見込まれ、大きな成長と雇用の創出が期待されます。今こそ、政府と市場の役割分担を見直しながら成長モデルを描くときです。 昨年末、政府が取りまとめた新成長戦略で、健康・医療・介護分野を成長を牽引する四本柱の一つと位置付けました。今後、厚生労働省に設置した医療・介護・保育「未来への投資」プロジェクトチームを中心に、今年六月の新成長戦略の最終取りまとめに向けてその具体化を図ってまいります。 最後に、最も重要な財源問題です。持続可能で安心できる社会モデルというときに財源問題は避けて通れません。 まず重要なことは、国民の皆様に自分たちが支払った税金や保険料が全額無駄なく社会保障の給付に使われているという実感を持っていただくことです。その実感がなければ新たな御負担をお願いしても理解は得られません。負担と給付の関係を透明にして、中抜きや浪費をなくすのです。 このため、厚生労働省に事務次官がトップとなり責任を負うコスト削減・業務改善プロジェクトチームを設置し、天下り法人や内部留保率が著しく高い公益法人に対する補助金等の削減を実施するなど、これまでの予算を見直しました。 調達を一括購入とするなど行政経費の節約や、役員の公募、嘱託ポストの廃止など独立行政法人への天下り廃止や浪費削減にも取り組んでいます。引き続き、無駄がないかどうか徹底的に省内事業仕分を実行してまいります。 役所文化を変える第一歩としては、昨年十月から職員の人事評価基準を変えました。特に、「コスト意識・ムダ排除」や「制度改善に当たってのアフターサービスの考え方の導入」、「国民の生命・財産にかかわる事案の情報収集・公開」の視点に着目した業務目標を職員に立ててもらい、業績を評価することとしました。さらに、本年一月から外部有識者から成る人事評価検討プロジェクトチームを立ち上げ、昨年十月に実施した人事評価基準の検証や改善、あるべき人物像について議論を始めています。 私が厚生労働省に参りまして五か月、六か月がたちました。多くの直面する課題に取り組むとともに、国家百年の計に立ち、五十年後、百年後により良い社会を残したいという強い思いを持っています。 国民の皆様から預かった税金や保険料を現在と未来のために無駄なく有効に使うことで、生活者の立場に立つ信用できる厚生労働行政をつくり上げてまいります。 柳田委員長を始め委員の皆様、国民の皆様に一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(柳田稔君) 次に、平成二十二年度厚生労働省関係予算について、厚生労働副大臣から説明を聴取いたします。細川厚生労働副大臣。
○副大臣(細川律夫君) 厚生労働副大臣の細川でございます。 長浜副大臣並びに足立、山井両政務官とともに長妻大臣を支え、柳田委員長を始め委員各位の御理解と御協力を得ながら厚生労働行政の推進に邁進してまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 お手元の資料に基づきまして、平成二十二年度厚生労働省関係予算案の概要について御説明申し上げます。 まず、平成二十二年度厚生労働省所管一般会計の予算規模は、総額は二十七兆五千五百六十一億円、対前年度二兆三千九百九十二億円、九・五%の増加となっております。 これは、これまでの予算を徹底的に見直し、無駄を削減するとともに、マニフェストの実現に向けて必要な経費を新たに計上したものであります。 次に、予算の主要施策について御説明申し上げます。 第一は、五ページから九ページにかけての、安心して子育てができる環境整備であります。 次代の社会を担う子供一人一人の育ちを社会全体で応援するため、子ども手当の創設、父子家庭への児童扶養手当の支給、保育所待機児童の解消に向けた取組など、総合的な子育て支援施策を推進してまいります。 第二は、十ページから十一ページにかけての、信頼できる年金制度に向けてであります。 公的年金制度は国民の老後の安定した生活を支えるセーフティーネットであり、年金記録問題について解決に向けた取組を着実に進めてまいります。このため、年金記録問題への対応を国家プロジェクトと位置付け、平成二十二年度から集中的に取り組むとともに、二度とこうした問題を起こさない体制整備を図ってまいります。 第三は、十二ページから十九ページにかけての、厳しい経済環境の下における雇用・生活安定の確保であります。 現下の雇用情勢は依然として厳しい状況にあり、緊急雇用対策や明日の安心と成長のための緊急経済対策の推進に全力を挙げるとともに、雇用のセーフティーネットの整備を推進するため、労働者の雇用の維持、再就職支援、貧困・困窮者支援、派遣労働者等非正規労働者への総合的対策を強化してまいります。 また、若者、女性、高齢者、障害者等の就業実現、仕事と生活との両立支援及び地域雇用対策など、ニーズに応じたきめ細やかな支援策を強力に進めてまいります。 第四に、二十ページから二十四ページにかけての、質の高い医療サービスの実現であります。 診療報酬について十年ぶりにネットプラス改定を行うとともに、医療保険の厳しい財政状況にかんがみ、各医療保険制度において保険料の上昇を抑制するための必要な措置を講ずることにより、国民皆保険制度を守ってまいります。 また、救急医療、周産期医療の体制整備、医師等の人材確保、地域における医療連携体制の強化などを通じ、地域医療の課題を解決し、国民に質の高い医療サービスを提供してまいります。 第五は、二十五ページから三十一ページにかけての、健康で安心できる生活の確保であります。 新型インフルエンザ対策における医療提供体制の構築、肝炎など患者の負担が重い疾病等についての支援策の拡充、がん等の生活習慣病や難病などの各種疾病対策を進めるとともに、感染症に対する健康危機管理の強化、薬害再発防止のため、医薬品、医療機器の安全対策を強化し、有効で安全な医薬品、医療機器を迅速に提供するための対策を推進してまいります。 また、輸入食品の安全対策、残留農薬、食品添加物、容器包装等の安全性の確保など食品安全対策を推進してまいります。 第六は、三十二ページから三十五ページにかけての、障害者支援の総合的な推進であります。 障害のある方が当たり前に地域で暮らし、地域の一員として共に生活できる社会を実現するため、障がい者制度改革推進本部等における各種の制度改革の一環として、障害者福祉制度を制度の谷間がなく、利用者の応能負担を基本とする制度に抜本的に見直していくことと併せて、新たな制度ができるまでの間においても障害福祉サービス等の利用者負担について更なる軽減を図ってまいります。 また、良質な障害福祉サービスの確保や地域生活支援事業の着実な実施を図るとともに、精神保健医療福祉や発達障害者等の支援を推進してまいります。 第七は、三十六ページから三十八ページにかけての、良質な介護サービスの確保であります。 良質な介護サービスの確保のため、安心で安定的な介護保険制度運営の確保を図るとともに、地域包括ケアを提供できる体制等の整備を進めてまいります。 第八は、三十九ページから四十一ページにかけての、安心して働くことのできる環境整備であります。 国民が将来に希望を持って安心して働くことのできる社会を実現するため、最低賃金の引上げの検討や労働災害の防止、労働者の心身の健康確保のための対策等を実施してまいります。 第九は、四十二ページから四十四ページにかけての、暮らしの安心確保であります。 景気の急速な後退に伴う格差の拡大傾向、若年失業者の増大等を背景に高まっている生活不安を解消し、すべての社会保障制度における最後のセーフティーネットである生活保護制度等の社会保障機能強化を図ってまいります。また、自殺対策については、地域での効果的な取組等を進めてまいります。 以上のほか、四十五ページから四十八ページにあるように、世界保健機関や国際労働機関等を通じた国際協力の推進、外国人労働問題等への適切な対応、戦傷病者、戦没者遺族、中国残留邦人の援護、原爆被爆者対策等の諸施策を推進してまいります。 以上、主な内容について御説明いたしましたが、お手元の資料のうち、一般会計予算案の主要経費別内訳及び特別会計予算案の概要につきましては説明を省略させていただきます。 どうぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(柳田稔君) 以上で所信及び予算の説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十一分散会