厚生労働委員会 第1号
- 発言数
- 147 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2010/01/28
会議録
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、渡辺孝男君が委員を辞任され、その補欠として木庭健太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、社会保障及び労働問題等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 雇用保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に厚生労働省職業安定局長森山寛君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 雇用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。長妻厚生労働大臣。
○国務大臣(長妻昭君) ただいま議題となりました雇用保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 雇用保険財政の収支状況については、現下の厳しい雇用失業情勢の下、失業等給付費が増加し、積立金を大幅に取り崩すことが必要な状況となっております。 一方、失業等給付に係る国庫負担については、平成十九年度からの暫定措置として、本来の負担額の百分の五十五に相当する額を負担することとされております。 このような状況の下、雇用保険の失業等給付に係る国庫負担について、当初の国庫負担に追加して負担することによって雇用保険制度の当面の安定的運営を確保するとともに、平成二十三年度において、安定した財源を確保した上で国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとし、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。 第一に、国庫は、求職者給付及び雇用継続給付に要する費用の一部に充てるため、当初の国庫の負担に加え、三千五百億円を負担することとしております。 第二に、雇用保険の国庫負担については、平成二十三年度において、安定した財源を確保した上で国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとしております。 なお、この法律は公布の日から施行することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(柳田稔君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井みどり君 自由民主党・改革クラブの石井みどりでございます。 本日は、ただいま議題になりました雇用保険法の一部を改正する法律案、閣法第二号を中心に御質問をさせていただきます。 二〇〇八年秋のリーマン・ショック以来、世界的な金融危機が起こっております。雇用情勢は大変厳しい状況が続いております。特に私が胸を痛めますのは、バブル崩壊後のあの就職氷河期より更に若年者の失業者が全体の失業率を上回る大変厳しい状況にあることです。 そういう意味で、今回のこの雇用保険法の一部を改正する法律案、雇用対策、雇用保険制度の安定的運営というところに関して、その趣旨に関しては異論はないところであります。 昨年十二月八日に閣議決定された明日の安心と成長のための緊急経済対策の「雇用保険制度の機能強化」という項目の中に「雇用調整助成金の要件緩和にあわせ、平成二十二年度からの失業等給付に係る国庫負担の引上げについては、雇用保険制度の安定的運営を確保するため、平成二十一年度第二次補正予算において対応する。」とございますが、この御趣旨を御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これは、今御紹介いただきましたけれども、言うまでもなく、今言われた数字というのは大学生の就職内定率が史上最悪、本当に残念なことでございますけれども、あの就職氷河期よりも悪い数字でございます。 そういう雇用が大変厳しい中で、今まで、平成十九年度から、この雇用保険の特別会計というのは、例の二千二百億円一律削減するという社会保障の政策の中で、本来は四分の一国庫負担というルールがあったもののそれが破られて国庫が減らされていったということが続いてまいりました。 そういう意味では、この国庫の厚みを厚くするというようなことで第二次補正で三千五百億円をお願いをしているところでございまして、これについて国民の皆様方にも御安心をいただいて、きちっと失業給付を確保すると、こういう趣旨でございます。
○石井みどり君 二千二百億のことを必ずおっしゃるんですが、しかし失業保険のこの失業等給付の財政状況を見ますと、二十年度の決算で五兆五千八百二十一億という非常に厚いまだ猶予があるわけですね。先ほどのちょっと大臣の御趣旨というのは少し異論があるところでありますが。 では、この補正予算というのはいつの本予算を補正するためのものとお考えなんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは第二次補正、二十一年度の第二次補正でございますので、平成二十一年度ということでございます。
○石井みどり君 それでは、じゃ、この雇用保険制度の安定的運営の確保のために三千五百億円もの大きな財源を一般財源から投入されると、これのことでちょっとお尋ねしたいんですが、本則に戻すだけであれば二千億で済むはずなんですが、この積算根拠をお教えください。
○国務大臣(長妻昭君) これは先ほどの繰り返しになりますけれども、これまで本来のルールとは違う形で運営をされてきたということが続き、我々としては本則に戻すような形で厚みを増していきたいということを考えているところであります。 二十一年度には、単年度赤字、今回追加がない場合は八千億円が見込まれており、二十二年度においても引き続き七千億円の単年度赤字が見込まれており、そういう諸条件がある中で財政当局とも交渉をして、きちっと国民の皆様に御安心いただく、そういう水準を確保していこうということで今回の予算措置をお願いをしたところであります。
○石井みどり君 ただ、さっきも申し上げましたけれども、今日はちょっと表を出しておりませんけれども、まだ二十年度の決算で、差引きの剰余金としては六千九百八十九億円、積立ての残高としては五兆五千八百二十一億もの大きなお金があるんですね。それを今回、一般財源からわざわざこの積立金に入れて、積立金に入れるということは寝ちゃうお金ですよね、寝てしまうお金ですね。それを今度のこの補正でわざわざやる、その根拠をお教えください。
○国務大臣(長妻昭君) 積立金が厚いと言われたわけでございますけれども、これ、過去の例を見ますと、四兆円程度の積立金が一気に減ってしまったということで、こういう例もありまして、過去、平成十四年度でございますけれども、一気に減ったことによって保険料を途中から上げるという措置をしたこともかつてございましたし、失業給付の日数を減らすという措置をしたこともございますので、そういうことには絶対あってはならないところでありますので、私どもとしては、財政当局とも御理解をいただく範囲内でこの三千五百億ということを措置したところでございます。
○石井みどり君 いや、ただし、この雇用保険料は二十一年度は千分の八ですね、二十二年度は千分の十二にされるというふうに伺っておりますが、それだったら保険料を上げておいて、しかもそのお金をですよ、よそへ持っていく、流用するということの理解には、私は理解できませんが、どうしてそういうことになるんでしょうか。そんなばかげたことがなぜ行われるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今保険料の話がございましたけれども、この保険料については実際今千分の八から千分の十二ということで、これもその年度だけで見ると若干上がっているところであります。 ただ、これは弾力的な条項ということで、本来の上げ幅よりは抑えているところでありまして、いずれにしても、いろいろな方策でこの財源を今きちっと確保するということがこれ何よりも重要なわけであると。これはもう何度繰り返しても繰り返し過ぎないと思っておりますけれども、この雇用情勢というのは、今後、いろんなアナリスト等予想は出ておりますけれども、政府としては、これから悪化を更にするということも絶対ないとはこれは言えないわけでありますので、そういうようなことも考えて今回の措置を申し上げているというところでございます。
○石井みどり君 済みません、大臣、お答えいただいておりません。私、三千五百億の積算根拠を伺ったんですね。なぜ三千五百億も積むんでしょうか、それをお教えください。
○国務大臣(長妻昭君) これは、先ほども申し上げましたけれども、過去のそういう積立金の落ち込みの率、そしてこれは失業給付に対して四分の一の国庫を入れると、こういうルールがあるわけでありまして、そういうようなことも勘案しながら、財政当局との交渉というのも、御理解というのも必要でありますので、その中で厚みをできるだけ増していきたいと、こういうような中で今回の予算をお願いをしているところであります。
○石井みどり君 いや、それこそ、先ほどから何度も繰り返しになりますがと言って、ミスター・リピートと言われている長妻大臣ではありますが。いや、しかし、先ほど補正は二十一年度予算の補正だとお答えいただいたと思うんですね。そうであれば、二十一年度の残りの三か月分だけでよろしいんじゃないんでしょうか。なぜ三千五百億になるんでしょうか。しかも、それをほかのものに流用するわけですよね、しかも。ちょっとそれを、もう少しきちんとお答えいただかないと納得いかないんですが。
○国務大臣(長妻昭君) これは補正予算でお願いをしているところでありまして、二十一年度の補正予算ということでございます。そして、特別会計は御存じのように翌年にも繰り越すということが可能でございまして、そういう意味では、今回、今申し上げたような条件の下、お金を積ませていただいて、そして繰り越すお金についてはこれは来年度きちっとそれが措置される、そういうお金として確保していくと、こういうようなことであります。
○石井みどり君 何度伺ってもちょっと分からないんですが、雇用保険の国庫負担については、これは閣議決定のところで、雇用保険制度機能強化のところで、雇用調整助成金の要件緩和にあわせ、平成二十二年度からの失業給付に係る国庫負担の引上げについては、雇用保険制度の安定的運営を確保するため、平成二十一年度第二次補正予算において対応すると。これはこれでいいんですね。じゃ、二十二年度は一般会計できちんと予算化されたんでしょうか。そこをお教えください。
○国務大臣(長妻昭君) これは、先ほども申し上げましたけれども、平成二十一年度の今お願いをしている二次補正予算、これで三千五百億というのは先ほど申し上げた理由でお願いを申し上げているところであります。 そして、これも繰り返しになりますけれども、補正予算でお願いができれば、この三千五百億円、特別会計の中に入る、そして特別会計は翌年にも繰り越すということが可能でございますので、結果的に二十二年度の国費の厚みも増していくというようなことで、二十二年度、その部分について失業者の皆様方に御安心いただけるんではないかと、こういうことでございます。
○石井みどり君 まさに、ミスター・リピートの面目躍如というところでありますが、日本の会計は単年度主義じゃないですか。二十一年度だけであれば二千億で済むわけですよね。それを三千五百億積まれたのは、今そこでうなずいておられた山井政務官がたしか衆議院の厚生労働委員会でお答えになっているんですけれども、本則に戻した場合に必要となる額の今年度の残り三か月分と来年度の十二か月分相当という考え方だと理解しておりましたと。 大臣のお答えですと、過去に不足したとかそういうこととかおっしゃったんですが、二十二年度のも含まれているよというお答えではなかったんですが、山井政務官は大変正直でとってもいい方みたいですが、こういうお答えをされているんですが、これはあれですか、次年度にまたがっての十五か月分という理解でよろしいんでしょうか。
○大臣政務官(山井和則君) 石井委員にお答え申し上げます。 これは、高橋議員からの質問は今年の一月から来年の三月までの十五か月分相当という考え方かということでありまして、そして私は計算上はそうなるということを申し上げました。 しかし、石井委員御指摘のように単年度主義ですから、この三千五百億円は当然平成二十一年度に使い切ります。そして、ただ、三千五百億円の積算根拠は何かといいますと、今年の一月から来年三月まで、あるいはとにかく十五か月分ということに換算すれば大体四分の一になるという、計算上そういうことになるということであります。繰り返しになりますが、この三千五百億円は単年度主義ですから当然、今年度使い切ります。
○石井みどり君 三千五百億という額は、自公政権が示して、民主党政権によって一部を返納された第一次補正の緊急人材育成・就職支援基金とほぼ同額なんですね。現在の経済状況は本当に、先ほど来申し上げるように非常にもう緊急性が高い。そういうところへこそお金を使ってしかるべきだと思うんですね。 しかし、一次補正のそのものを否定されて、今回この基金に積み増す。基金というのは寝たお金ではないですか。決して、この補正でなぜこれだけの金額を積むという、その根拠にはなり得ないと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今話が混同されておられると思うんですけれども、基金という、今回、基金ではなくて特別会計でございまして、今言われた基金というのは、七千億円の基金訓練やあるいは生活費を給付しながら訓練を受ける七千億円のものだと思います。 その観点でいえば、その七千億の基金もそれは三年間積んでおくものでありますので、我々としては、三年目に限定をした基金に関しましては、これは平成二十三年度でございますけれども、それについては、もう基金で期限を決めたような対応ではなくて恒久的に今後ずっとその措置をしようということで、これは平成二十三年度から予算措置を考えていると。こういう、これは公約、選挙公約でもございますので、求職者支援の考え方の下、基金については平成二十三年度分は返していただくと、こういうような措置をしたわけでございまして、そちらについて、何か基金を取り崩してそれが不安になるということではなくて、もっと厚みを増す、そういう恒久的措置をしたということでございます。
○石井みどり君 基金ではなく積立てですね。四兆もの積立てがある雇用保険に、特会に三千五百億円を投入されるわけですよね。しかも、これは寝ているお金ですね。 だから、そこのところがどうしても、おっしゃっていることとやっていらっしゃることがどうしてもちぐはぐだとしか思えないんですけれども、そこをもう少し、もう一度ちゃんとお答えください。別にリピートを促すわけではありませんが、お願いします。
○国務大臣(長妻昭君) これは、寝かしているというお話がございましたけれども、もちろんこれお金でございますので、財投というところで、まあ金利水準は安全運用ですから低いわけでございますけれども、そういうところで運用されているということでございまして、これも繰り返しになりますけれども、失業状況が先ほどるる申し上げたような状況でもございますので、国民の皆様方に過去起こったような、あってはならない事態が過去起こったわけでございますので、そういうことにならないように、今回、この国庫負担というのを積み増しさせていただく予算案を御審議いただいているということであります。
○石井みどり君 それはもう何度伺っても同じことなんですが、それでしたら、二十二年度の予算に関しては本予算で諮るべきだと思うんですけれども、そこはいかがなんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、平成二十二年度につきましては、先ほど来、山井政務官も御答弁申し上げましたけれども、結果として今回繰越しということでその国費の厚みが一定程度確保される見込みがあるんではないかというふうに考えておりまして、その意味で今回は第二次補正でこの予算をお願いをしているというところであります。
○石井みどり君 それでは、雇用保険の国庫負担については二十二年度中に検討し、二十三年度において、安定した財源を確保した上で国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとすると。これですと、じゃ二十三年度のものは二十三年度予算を策定されるところでお考えになっていくということですよね。安定した財源を、これはもう恒久的なものだってさっき大臣おっしゃったんですね。じゃ、恒久財源があってしかるべきものですね。これをこの二十二年度、二十三年度どのように財源を確保していかれるのか、そこをちょっとお答えください。
○国務大臣(長妻昭君) 今御審議いただいている法律の中にその条文を入れさせていただいているわけでありますけれども、平成二十三年度につきましては、これは歳出削減などでこれから仙谷大臣中心に、我々各大臣も査定大臣になるということで、歳出削減を本格的に進めていくと、こういう中で確保する財源ということとの見合いで、平成二十三年度から本来のルールである四分の一の国費負担ということに戻していくと、こういう意味であります。
○石井みどり君 無駄を省くということを随分選挙前から、昨年の総選挙前からおっしゃったんですが、じゃ今回のこの三千五百億を積み増したりとかというのも、まさに財政当局の指示ということであるんですが、どう考えても二次補正を大きく積んで本予算を絞る、そういうための方便でしかないように、どうしてもそういうふうに受け取れるんですが、そうじゃないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今三千五百億が無駄というような御趣旨の御発言だとすると、これはかつて、今この三千五百の議論というのは失業保険の本体の部分でありますけれども、同じ特別会計の中の別勘定の、かつては雇用三事業と言われて今は雇用二事業でございますが、あそこに積み立てた事業主負担分のお金を本当に湯水のごとくスパウザ小田原から勤労福祉施設から、失敗したらそれを二束三文で投売りするなどなど、かなりこれ問題のある支出がもう断続的に続いてきたわけでございまして、それとこれとは異なるわけでございまして、三千五百億円はきちっと本当にそういう場合に備えて積み立てて、そういう何か無駄なところにそれを使うというたぐいのお金ではない形で確保をさせていただきたいということであります。
○石井みどり君 どうも趣旨を分かっていただけないというか、補正予算で組むべきものと本予算で組むべきものの、どうも今まで民主党の時代に、野党の時代におっしゃっていたことのその趣旨と反することが今回のこの予算で行われているという気がしてならないんですね。 わざわざ特会へ積んで、そしてそこから借り出すという非常に複雑な作業をされているんですね。そこがどうも納得がいかないんですが、何度伺っても同じ答弁しか返ってこないので、それでは少し趣を変えて、厚生労働委員の先生方は皆さん覚えていらっしゃると思いますが、第百六十八回国会において、民主党の皆さんが国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、これを提出されて、参議院では成立したというふうに記憶をしているんですが。平成十九年十一月二日に可決しておりますが、大臣、御存じですね。いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今の恐らく法律というのは、いわゆる年金流用禁止法、年金保険料流用禁止法ではないかと思います。
○石井みどり君 この発議者は足立政務官入られていたと思うんですけど、間違いないでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) 今ここに発議者の名簿を持っていますけれども、間違いありません。
○石井みどり君 同法案の趣旨を簡単にお教えいただけますでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど雇用保険法の関係で例がありましたように、これ挙げるとすれば、やはりグリーンピアとかそういう話になってくるんだと思いますが、自民党の方でも以前から取組がありましたけれども、ここで大事であったことは、年金保険料は年金の給付以外には使わないという趣旨で法案を提出したということでございます。
○石井みどり君 集めた年金保険料は年金保険料の給付以外に使用してはならないというふうに私もこの委員会で伺っておりましたが、これ、新聞報道によりますと、昨年の十月十六日、長妻大臣は記者会見で、年金保険料の事務費への使用禁止を二〇一〇年度は見送るという方針であるというふうに発表されたと思うんですね。これ、流用禁止見送りの理由としては、年金保険料を流用しない場合には年間二千億円の事務費を計上する必要があるということをおっしゃられたと。 先ほどの法案に関して、年金流用禁止法案に関しましては、当時の蓮舫議員が、公的年金制度に対する国民の皆様の信頼を回復し、持続可能な公的年金制度の再構築を図るためであるというふうにおっしゃったとありますね。それから、国民の皆様の公的年金制度に対する信頼は著しく低下しているのが実情であると、このような状態を招いた原因は、複合的ではあるが、その一つに保険料流用問題があると考えていると。 そうだとすると、今回のこの基金に積み増したお金を、失業給付の積み増しのところを、これを持っていく、ほかに持っていくというのは皆様の考えとは合わないんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) まず、この流用といったときに、この年金保険料もそうでありますけれども、グリーンピアからサンピアから、まあよくもこれだけ人の金を使ってできるものだなというようなことがありまして、それは今はなくなっているところでありまして、年金保険料にいたしましても、政権交代を機に、年金教育には年金保険料を使えるということがありましたけれども、政権交代と同時にそれも停止をして、使えないことにしたわけであります。 そして、今の御質問の趣旨は、この労働保険の特会で雇調金にかかわるもので、雇用二事業の勘定の方に本体の方からお金を貸し出すというような御趣旨だと思いますけれども、これはいわゆる無駄金である流用という表現は私は当たらないんではないかと。これについてはあくまで貸出しでございまして、これは後日返還をすると、こういう性質のものであります。
○石井みどり君 貸出しであれば、返すという、そういう財政の見通しがないと貸し出せないんじゃないんでしょうか。それは、景気が回復すればとか、そういう条件の違いはあったにしても、しかしこの雇用保険二事業の収支状況を見ますと、二十年度で四百十九億の赤字が出ております。そして、二十二年度の予算案で二千三百十一億の赤字が出る見込みでありますね、差引き剰余金。返せるという、そういう見通しに立ってのお話なんでしょうか。 これはもちろん経済状況が違うと思うんですけれども、そういう流用とは違うとおっしゃられても、本来はきちんと二十二年度の予算で見るべきものを二十一年の補正予算で見る、そしてまたこれを雇調の辺りが今回緩和をした、適用条件を緩和したりしたので、非常に財政的に厳しくなると。こっちへ持っていくという、こういうことを、特会を利用してこういうやり取りすること自体を、そういう考え方を否定してこられたんじゃないんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、御存じのように、労働保険の特別会計という一つの中で勘定があるということで、その雇用保険、失業保険の本体部分と今言われている二事業部分というのは、これは密接不可分、特に雇調金については失業給付と密接不可分の関係にございます。つまり、雇調金の要件緩和をして、雇用調整助成金で本来は失業者になる可能性もあった方がそこで支えられるということは、失業給付のお金が減るということと関連するわけでございます。 その一方で、経済がある一定そこで支えて良くなってくると、雇調金の全体の金額というのは縮小されてくるということで、この雇用二事業が黒字になった都度、返済をその都度していただくというようなことを我々は考えております。
○石井みどり君 同じ答えが返ってまいりますので……(発言する者あり)そうですね、そうですね。 もう一問、私、先に、実は広島県のこの厚生労働委員会の調査事業が昨年の十二月十四日、十五日とありました。その御報告が先にあると思って、その前提でちょっと御質問をさせていただこうと思っていたんですが、この質疑の後だということなんですが、地域医療再生基金についてちょっとお伺いしたいと思います。 広島県も百億と二十五億の両方の事業を計画をしていたんですが、百億円の方を取りやめて二十五億円になったということなんですね。それで、後ほどの御報告で出ると思うんですが、広島県はまさに日本の縮図でありまして、広島県の医療状況というのは我が国の医療の状況を象徴するようなところであるという調査だったと思います。それも非常に、中山間地域が北海道に次いで全国二位というところ、そして平成の大合併で八十六市町村あったものが二十三市町になり、そしていわゆる無医地区ですね。それから、本当に、中山間地区が北海道に次いで第二位だということは、非常に過疎地域が広く、人口が点在している割にそういう地域こそ医療を必要としている人がいる。そして、広島大学医学部があるにもかかわらず医師の不足が叫ばれている地域であるわけですね。 私、この御報告の方が先だと思ったんですが、その中で、こういう状況、本当に日本の縮図ですからシンボル的なところでありますので、こういう我が国の今の医療状況を考えて、わざわざ二十一年の一次補正の地域医療再生基金を、これを減額されたわけですね。そのことに関してちょっと、これは大臣にお願いをしていたんですが、一緒に調査に行かれた足立政務官、よろしいですか、突然ですが、どのようにお考えになりますか。
○大臣政務官(足立信也君) 私も一緒に視察に行きました。それはそのとおりで、今の御質問のポイントのところがどちらにあるかちょっとよく分からなかったもので、答えさせていただきますと、この地域医療再生基金というのは、御案内のように、五年間で百億のものが十と二十五億のものが八十四だったわけですね。 私は、地域医療を再生するためには、医療提供体制から見る面とそれから医療費というところから見る面、二面あると思っております。そのどちらも取り組んでおりますが、全国で二百七十弱ある二次医療圏の中からわざわざピックアップしてそこだけをやることが、果たして地域医療全体、この国全体の地域医療を守っていくことになるんだろうかと。 それに代わる手当てとしては、まずは診療報酬を上げること、そして今非常に危機と言われている診療科については補助金制度を活用すること、この二面だと思っているんですね。そして、当時十か所、百億の十か所というのは、十だったんですが三十五募集がありました。ですから、募集をするときにも、百億というものが当たらない可能性があるので二十五億のものも併せて出していただきたいと、そのようにしておったわけでございます。 まだ答弁はありますけれども、今の段階はこの考え方でよろしいでしょうか。
○石井みどり君 あのとき、まさに三千百億が二千三百五十億円になって、七百五十億円が執行停止になった。本当に日本の疲弊した、崩壊した地域医療の再建というのは喫緊の課題である。それをわざわざ本当に緊急で出すべきのお金を削られたわけですね。それで、現場を見てこられた。 今、確かに二通りの方法で日本の医療の再建の方法を考えているというお答えでしたが、つい先般、診療報酬の改定がございました。このことは今度聞こうと思っていたんですが、その一つが診療報酬の改定、そういう医療費によっての方策があるということ。しかし、大変厳しい日本の、我が国の財政状況の中で、あの改定で改善されると思われますか。
○大臣政務官(足立信也君) 恐らく何度も申し上げていると思うんですが、第一段階でしかないと。緊急手当ての必要な部分が今回の診療報酬に反映されている、その予定であるという議論が今、中医協でなされているんだと思います。 繰り返しになりますが、先ほど三百七十弱と申しましたが、正確には三百四十八・二次医療圏というものの中で九十四か所、あるいはその前は八十四か所でしたが、ピックアップをしてそこにだけやるということが、それから全国へ波及する効果を我々は期待するんですけれども、今そのためにいろんな計画が出されております。それに対して有識者検討会というものを設けて、特にIT関連というものはその一割ぐらいがIT関連のものを利用するようになっておりますが、もっと有効な効率的な使い道はないのかという検討をやっておりまして、これは五年間しっかりフォローをいたします。 というように、ある特定の地域だけその基金を設けるということよりも、日本全体に報酬という形、あるいは科ごとにそれを補助金という形でやった方がより有効な地域医療の再生につながるんではないかというのが我々の考えでございます。
○石井みどり君 一つの考え方だと思いますが、しかし日本全国一律に同じように取り組むというのは無理だと思います。 広島県がなぜ百億を出したかというと、広島県には地対協といって長い歴史を持って、医療関係者だけではなく様々な医療に従事する関連の方々、そして県民も入って医療をどうするという協議をする場があって、その中での再生の医療計画を立ててやってきたわけです。そして、例えば救急医療の一番トップは、私は三次救急の更に上はドクターヘリだと思いますが、このドクターヘリというのは非常にランニングコストが高いんですね。でも、これは広島県は広島県方式で防災のものを運用して、非常にランニングコストが掛からないような工夫をしている。 ですから、そういう先駆的に取り組んでいるところからやっていくというのは一つの考え方だと思って、広島県は柳田委員長のお地元でもあるんですが、大変期待をしておりましたが、この今回のことによって大きな失望を覚えております。是非、これからもますます日本の医療の再建のために御努力をいただきたいと思います。 いただいた時間が来ましたので、意を尽くしませんでしたが、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○丸川珠代君 自由民主党・改革クラブの丸川珠代でございます。ちょっとせきが止まりませんで、お聞き苦しいところがございましたらお許しをいただきたいと存じます。 雇用保険法の一部を改正する法律案についてお伺いをしてまいります。 法律の改正部分附則第十五条には、「雇用保険の国庫負担については、平成二十二年度中に検討し、平成二十三年度において、安定した財源を確保した上で附則第十三条に規定する国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとする。」と書いてございます。この「平成二十二年度中に検討し、平成二十三年度において、」という部分は、なぜすっきり平成二十二年度において暫定措置を廃止するというふうになっていないのでしょうか。民主党のマニフェストの工程表と合致いたしませんが。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたのは、今回御審議をお願いをしております法案の中に同じものが書き込んであるわけでございますけれども、これにつきましては、平成二十二年度に関しましては、これ先ほども申し上げましたけれども、今回、第二次補正で三千五百億をお願いをし、そしてそれが結果的に特別会計ですから翌年に繰り越して、二十二年度も怠りない積立金の額になるんではないかと我々は考えているところであります。 その中で、平成二十二年度につきましては、これは事業仕分、我々厚生労働省の中でも省内事業仕分というのを事務次官トップのチームで取り組んで、今後取り組もうというふうに考えているところでありまして、そういう意味では歳出を更にきちっと削減できるものは削減をしていくと、こういうような趣旨を達成をして、平成二十三年度に四分の一の本則に戻すという法的な措置も実施をするということであります。
○丸川珠代君 なぜ来年度は国庫負担を本則の四分の一に戻せないのですか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、実際に第二次補正予算、審議を今日も予算委員会でしていただきましたけれども、それがお認めいただければ、結果的にお金の繰越しというのが発生をするわけでございまして、それは四分の一に恐らく相当するだろう金額が確保できるんではないかというような結果的な発想もありまして、我々は二十三年度にはきちっとした本則に戻すと、こういう法的措置も含め、財源的措置も含めたものを実施をすると、こういう運びになります。
○丸川珠代君 平成二十二年度の本予算では認められないものが平成二十一年度の補正予算でなら帳じりを合わせて認められるというのはどういう理由ですか。
○国務大臣(長妻昭君) これは先ほどの質問でもお答えを申し上げましたけれども、今回は補正予算、第二次補正予算ということで平成二十一年度の部分について、これ御存じのように、平成二十一年度も、本来は四分の一というルールがあるにもかかわらず平成二十一年度もそれが違うルールになっている。平成二十年度もそうですし、平成十九年度もそうでございます。 そういう意味では、平成二十一年度として補正予算をお願いをしているんですが、結果的に特別会計というのは繰り越すことができ、当然二十一年度で積立てがゼロになるわけではありませんので、そういう趣旨を申し上げたところです。
○丸川珠代君 結果的に残高の帳じりが合うように補正予算を組んだということですか。
○国務大臣(長妻昭君) これも先ほどからるる申し上げておりますけれども、我々としても、財政当局とも交渉し、予算編成の過程の中で特にポイントとして置きますのは、やはり雇用情勢が大変厳しい、何度も繰り返して恐縮ですけれども、大学生の内定率というのはこれは本当に憂慮すべき事態、史上最悪になっているということで、これはもう必死に関係各省で努力が続けられ、高校生の内定率も大変低いと、雇調金で支えられる方々も大変増えていると、こういうような状況にかんがみ、過去のある意味では失敗事例もあります。急に予想以上に積立金が下がって年度の途中で保険料を上げるという、こういうこともかつて政府は行い、と同時に、失業保険の給付の期間を短くすると、こういうことにも追い込まれたという過去のある意味では失敗ということもあり、そういう中で財政当局と交渉をしてこの三千五百億という数字を計上をさせていただいているということです。
○丸川珠代君 財政当局の方からは、平成二十二年度は認められないが、平成二十一年度の補正予算であればいいよということの理由の説明は何と言われたんですか。
○国務大臣(長妻昭君) そういう交渉はしておりませんで、二次補正の予算の交渉を我々はもう全力で厚生労働行政分野で必要不可欠な予算を、財政の厳しい折で、これはもう御存じだと思いますけれども、大変ハードな交渉が、診療報酬もそうでありますが、もう大変な中の交渉の中で何とか厚生労働行政が国民の皆様の期待にぎりぎりこたえられるようにということで、この第二次補正予算ということで交渉の中でこれをお認めいただき、国会でも御可決いただければそれを速やかに執行したいというふうに考えております。
○丸川珠代君 今大臣のお言葉の中に必要不可欠な予算という言葉がございましたが、先ほど石井議員からの質問にもございましたけれども、そもそも単年度の赤字を本則に戻す額以上の補正予算までを組んで解消しなければならないほど積立金が逼迫しているのかどうかという疑問がございます。 十月末に労働政策審議会の雇用保険部会で出されました資料に失業給付の財政収支の試算というものがございます。最悪のシナリオというものは、平成二十二年度概算要求での想定額から支出が、つまり失業の給付の部分の支出でございますね、これが六千億円増えた状態が今後平成二十六年度まで続くという想定になっております。この最悪のシナリオでも、国庫負担がたとえ来年度以降も暫定措置の五五%であったとしても、まだあと五年間は積立金が枯渇いたしません。その最悪のシナリオでも平成二十六年度の積立金残高は二千八百七十四億になっております。 最悪のシナリオでも五年分も積立金に余裕があるのに、なぜ単年度の赤字のために国庫負担、すなわち税金をお使いになるんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これ今、失業等給付の収支試算というので、最後におっしゃられたのはケースC—2というもののシナリオで、平成二十六年度のこの雇用保険特別会計を見ていただいたんだと思います。二千八百七十四億円、このシナリオでもあると、もあるというような今お話をいただきましたけれども、もあるどころか、かつてこの水準よりも多少高い水準まで落ち込んで、でもこれはもう本当に危機的な数千億というのは、これはもう毎年何兆もの支出の中ではアウトに近い私は数字だと。過去この二千八百七十四よりも大きい数字で数千億円まで落ち込んだときも大変な危機が漂って、年度の途中から雇用保険の保険料が上げられたと、そして雇用保険の支給の日数が減るという、こういう措置をとらざるを得なくなったということで、この何千億というのは、金額としてはそれは日常生活的には多い金額ととらえられるかもしれませんけれども、その失業給付がもう兆に及ぶ単位が変動していくと。こういう世界の中で私どもは責任を持った雇用の下支えというのを実行したいという思いであります。
○丸川珠代君 大臣はよく、今おっしゃった失業給付の積立残高が四千六十四億円になった平成十四年、その近辺のころの例を引き合いに出されます。大臣は、第二次補正前でも四兆七千八百六十八億円あるこの積立残高が何年で干上がる可能性があるとお考えでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは評論的にいろいろ言えと言われれば、これは国会でない場ではいろいろお話もできるかもしれませんけれども、やはり行政の責任者という立場で安易に予測を申し上げて、それが逆に外れるということがあってはならない。つまり、この行政の責任者というのは、予測は予測としてこれはいろいろあるでしょう。ただ、その予測の中でも最悪の予測、最悪の予測にも更に念を押して最悪の予測、これを考えて、危機管理の観点からこういうお金というのは扱うべき性質のものであるというふうに考えております。
○丸川珠代君 国庫負担というのは税金ですが、その税金が使われるに当たってどのような予測が立っているのかという説明を国会ではできないのですか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、先ほど委員も御紹介いただいたように、最悪のシナリオというのは先ほど御紹介いただき、私も申し上げたケースCというところにございまして、その最悪のシナリオが仮に現実になったらこれもうアウトなんですね。これはもう非常に行政としてゆゆしき事態に陥るという、こういうシナリオを何ケースもお示しをし、これはもう公表もさせていただいているところでありますので、そういう中で、限られた財源でございますので、今回、先ほどるる申し上げておりますような観点から第二次補正の金額をお願い申し上げているということであります。
○丸川珠代君 その最悪のシナリオというのは何%程度の失業率が今後何年間続いて、失業者数が何人ぐらいになるかというのを教えていただけませんか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、私も実際に具体的な人数、人員としてその数字というのを責任を持って今言える立場にはありませんけれども、ただ、このケースC—2という、これはいろいろな形で全方位的に議論をしてケースを試算をしておりますので、これについてのバックデータというのが必要であれば、それはお求めいただければ役所の方から出させる用意はいたします。
○丸川珠代君 最悪のケースを考えて備えをするということなんですが、その最悪のケースに政府が打ち出した年末の経済成長戦略というのはどの程度織り込まれているんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、成長戦略というのは今の話の筋でいくと別の話なんですが、ただ、全体の雇用の底上げということではこの内閣で一体的に取り組むということであります。 その意味で、成長戦略でも一定の目標というのは数字でも出させていただいておりますけれども、それを我々は達成するように全力で取り組んでいくということと、もう一つ、今回の雇用保険で今御議論いただいているのは、先ほども申し上げましたけれども、一種危機管理という側面もある話でありまして、最悪の事態になったときに、あるいは、これはリーマン・ショックというのもかつて的確に予想された方がどれだけ国内外におられたのか、ここまで経済が世界的に落ち込むという予測は日本国内、少なくとも政府当局はしておらないわけでありますので、そういう事態が起こる可能性もこれはなきにしもあらずでございますので、そういうことも考えた上で財政当局と財政の制約もある中で、そして本則にこれまで反して平成十九年から社会保障を一律にすぱすぱすぱすぱ切ってきたというツケが、雇用の問題でも医療の問題でも介護の問題でも私は出てきていると思うから雇用の部分については万全の対応を取りたいと、こういう思いを持っているわけです。
○丸川珠代君 昨年末に出された経済成長戦略というのは、リーマン・ショック以後一年以上たって出されているものでありますから、当然その影響を前提として、そこから回復するための成長戦略であると思いますが、その成長戦略を織り込んだ将来予測であるにもかかわらず、最悪のケース、失業者が増え続ける場合もあるということを想定されておられるということですか。
○国務大臣(長妻昭君) それは、これは雇用の下支え策やあるいは成長戦略というものも我々全力で取り組みますけれども、危機管理の観点からいうと、世界的な底割れというのが来ないことを願うわけでございますけれども、そういうことが本当にないと一〇〇%確信を持って言えないような、そういう状況の中、そして雇用も、いろんな方はいろんな意見があります、これから良くなるんではないかという意見もありましょうし、まだまだ悪化するという意見もありましょうし、ただ、それぞれの意見、いろいろな意見がある中でやはり行政としては、過去の、年度の途中で保険料を上げたり、給付期間をお金がないということで短くしたりと、こういうあってはならないことを起こさないために我々努力をしているということを御理解いただければと思います。
○丸川珠代君 是非もちろんその努力は続けていただきたいと思いますが、一方で、やはりそうした年度末の経済成長戦略にもかかわらず、短期的には雇用が増えない、むしろ失業者が増えていく可能性もリスク管理の観点から私は考えていると、そういう可能性もあるんだということを国民にしっかりと説明をしていただきたいと思います。 そして、先ほど、本則に復帰しない、つまり平成二十二年度中は本則に復帰しないで二十一年度の第二次補正で帳じりを合わせる、つまり国庫負担にして税金でツケ回しをするということには、私は重大な問題があると思っております。 この三千五百億円の国庫負担というのはだれが負担するんでしょうか、大臣。
○国務大臣(長妻昭君) この三千五百億は国民の皆様の税金でございます。そこに投入するのが本体の勘定でございますが、その本体の勘定の原資といたしましては事業主負担の保険料、雇用者の保険料、この折半での保険料も入っている勘定に投入するわけであります。
○丸川珠代君 余計に積み増す三千五百億円分は国民の税金ですね。
○国務大臣(長妻昭君) そのとおり、税金であります。
○丸川珠代君 それでは、その三千五百億円の受益者はだれですか。
○国務大臣(長妻昭君) 三千五百億円の受益者というのは、雇用保険特別会計の本体勘定でございますので、これは働いておられる労働者の方々、あるいは当然もっと広く言えばその御家族、あるいはもっと広く言えば経済全体にとっても、本当に失業保険や手当のない方々がそのままほっておかれるということになると、その方々が生活保護も受けなければならないとかいろいろな社会的な影響も出てくるということで、広い意味では受益者というのは広く国民の皆様だということも言えるのかもしれません。
○丸川珠代君 済みません、今の答弁だとちょっと受益者が広過ぎると思うんですが。
○国務大臣(長妻昭君) 雇用保険特別会計ですから、第一義的な受益者というのはこの失業保険を受給される方々である。あとは、雇用保険の特別会計全体でいうと、二事業も含めると雇調金、雇用調整助成金の、あるいは職業訓練等々の雇用を下支えする政策的経費などもありますので、広く働いておられる方々の下支えということがまず第一義的にありますけれども、その周辺の経済や御家族や、そういうものも入れると非常に幅広くなるというふうに考えております。
○丸川珠代君 保険制度でありますのに、受益者は雇用保険の適用者ですね、一義的には。負担者は納税者です。受益者と負担者が異なりますが、この食い違いについて大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、それはほかの特別会計でも税金が入って受益をされる、例えば皆様方が入っておられる国民年金あるいは国民の皆様が広く入っておられる厚生年金というものは、保険料は厚生年金の場合は事業主と雇用者折半でございますが、その基礎年金部分には税金もそこに投入をされておられるということで、そういう意味では、税金の効果というのは国としてもきちっと関与しますと、保険だけ、国民の自助努力だけで任せるのではなくて、国もきちっとコミットして関与しますよと、そういうような一つの姿勢で国庫負担があるというふうに考えております。
○丸川珠代君 単年度の赤字分を保険料率で賄うのが本来の姿であろうかと思いますが、それを国庫負担を積み増して賄うということは税金で賄うということになります。つまり、雇用保険の枠外にある方たちにも失業給付の一部分を負担していただくということになります。 被雇用者で雇用保険の枠外にある方たちというのは、会社役員の方たち三百七十九万人、役員や高年齢継続被保険者でない六十五歳以上の方たち百三十四万人、公務員の方たち三百四十九万人、週二十時間以上の労働で雇用見込み六か月以下の方二百五十五万人、週二十時間未満で働いておられる方四百十三万人、昼間の学生アルバイトの方百二十三万人。ほかにも、既に失業給付が切れてしまってまだ仕事が見付かっていない方たち、これらも昨年末の時点で三十九万人おられました。これらを合わせて少なくとも千六百五十三万人の方たちには、皆さんは雇用保険の枠外にあるので失業の給付は受けられません、しかしながら週四十時間働いておられる正規雇用者が九七%を占めている被保険者の失業給付を一緒に負担していただきますという説明をするべきであろうと思いますが、大臣は説明されましたか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、哲学的な今議論をされておられると思うんです。という意味は、今の御議論でありますと、基本的にはもう自助努力ですべて賄ってくださいと、保険料負担で年金も医療も介護もあるいは雇用もという話になります。 つまり、それはそれでそういう、一部の制度ではそういう国もあるわけでありますから、お考えとしてそういう考え方がないわけではありませんけれども、例えば国保、国民健康保険というものは、これは全員が入っているわけではありませんが、その保険料が非常に急激に上がるときに、実は二十二年度の予算でも税金が投入をお願いをしております。これは、今の論法でいきますと、国保の保険に入っておられる方だけが恩恵を受けるのに何で関係ない人まで税金払わされるんだという論法にもなりましょうし、協会けんぽという中小企業が入っておられる健康保険の保険料もかなり上がるということで、それも国費の投入というのがございますので、これは非常に、そういう基本的なお考えというのはあり得ないわけではないと思いますけれども、今の日本で、厚生労働省としてあらゆるそういう制度にわたって税金での補助、下支えというのを引き揚げるという考えは今のところございません。
○丸川珠代君 先ほどの石井議員に対する答弁の中で大臣は、スパウザ小田原に使われた分を国庫負担で取り戻すというような趣旨のことをおっしゃいましたが、結局それは納税者にまず無駄遣いで損した分をツケ回しをして、結局、納税者の負担を倍にしているだけではありませんか。
○国務大臣(長妻昭君) 私はそういう趣旨で申し上げたわけではございませんで、例えばスパウザ小田原というのが小田原にございますけれども、これは雇用三事業と言われる勘定、今雇用二事業になっておりますけれども、その事業主負担で賄われている部分でございますが、そこから、私から言わせれば、これは国民の皆様もそうお考えの方が多いと思いますが、必要性の低い建物を建てて、結局はその事業が立ち行かなくなったということで穴が空いたということでありまして、これについてはだれかが穴埋めをしているわけです、その時点で。そのときにやはり、そこの部分で穴が空いた部分は穴埋めがされるわけでありまして、それについての穴埋めをこの三千五百億でするというわけではございません。
○丸川珠代君 雇用保険二事業の方は料率が上がることになっておりますけれども、来年度、こちらも収支が悪化しますが、なぜここに国庫負担を導入しないんですか。
○国務大臣(長妻昭君) この雇用保険二事業につきまして、我々はまず今回、第二次補正予算では、この本体部分について、限られた財源の中で、るる申し上げた理由で財政当局の御了解をいただいてそれを入れさせていただいたと。これ、予算編成の過程で、本当に今国にお金が潤沢にあってどこでも使えるような状態であればいろいろなこれは考え方も取れるわけでございますけれども、限られた財源ということでこういう判断をさせていただいているところであります。
○丸川珠代君 限られた財源であるのであれば、失業給付の方に三千五百億円積み増さないで、雇用保険二事業の方に三千五百億円、国庫から入れられたらいかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これにつきましても、全体の支出のボリュームというのが本体の部分は非常に大きいところでございまして、しかもこの部分につきましては、国民の皆様、働く皆様一人一人に直撃をする雇用保険が、財源、財政がおかしくなった場合、直撃するという非常に社会的影響も大きい問題を惹起する可能性のある、そういうような勘定でございますので、今回はそういう措置をさせていただいている、お願いをしているということであります。
○丸川珠代君 済みません、来年度は、失業給付の積立金から四千四百億円を雇用保険二事業が借入れをすることになっておりますね。今年三千五百億円積み増ししても翌年には実質的な失業給付の原資が九百億円マイナスになりますが、三年後にも、いや、来年にも積立金が枯渇するかもしれないと、一方でリスク管理をしなければとお訴えになりながら、その給付の原資を九百億円も減らすのは大変な論理矛盾だと思いますが。
○国務大臣(長妻昭君) これも、先ほども申し上げましたように、限られた財源の中で我々は雇用の安定に資する政策はどうあるべきかということを考えているところでありまして、このお金というのは、今おっしゃられたように、そこに移転するわけではありませんで、あくまで貸し出すということであります。そして、一定の状況が改善をしたときに、そこの黒字になった部分からそのお金をお返しをいただくと、こういうような措置をするということであります。(発言する者あり)
○丸川珠代君 今、いつ返してもらえるかということで少し御発言があったかと思うんですが、その貸出しによって少なくなってしまった原資九百億あるいは貸し出した四千四百億というのは、来年度にももし積立金の残高が逼迫すればすぐ返してもらえるものなんですか。
○国務大臣(長妻昭君) 仮に、これは、そういう事態というのは仮定のケースでありますけれども、それは国として何とか全体の中で措置をしなければならないということでありますけれども、これも先ほども申し上げましたが、過去もそういう似たような事例があったときには、それは急にその部分というのを措置できないということもあり、保険料を上げたり給付期間を短くするということである意味ではしのぐということがあったわけでありまして、そうならないように我々は今努力をしているということであります。
○丸川珠代君 そんなに積立残高が心配ならば、料率を法改正でもしてきっちりお上げになったらいかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) これは、今簡単におっしゃられますけれども、本当にそういうことが起こったときに、皆様方、本当にもろ手を挙げて賛成、自民党はされるんでしょうか。今の雇用情勢の中で、料率を上げていくということについて本当に私は国民的コンセンサスが得られるのか。それは、今の御議論の趣旨というのは自己責任でやるという、そういう姿勢は一貫してあるというのは、私もそれはそれで一つの考えだと思いますけれども、そういうすべて保険の上昇に任せていくということになると、本当に苦しいときにやはり国が一定の下支えをするというのが私はあるべき姿だというふうに考えておりますので、その考えはなかなか今の段階で容認できないというふうに考えております。
○丸川珠代君 試算をいたしますと、もし三千五百億円積み増さなければ、今一千分の十二に弾力条項を使って下げておりますけれども、本則の一千分の十六になります。これでも高いですか。
○国務大臣(長妻昭君) 自民党の御主張というのは千分の十六に上げろと、こういう本当に御主張なんでしょうか。私としては、今大変雇用情勢の厳しい中、我々も、大変な努力と言って自分のことを自画自賛というのは良くないわけでありますけれども、本当に財政の厳しい中で、国民の皆様方にぎりぎり御納得いただくような形で我々も措置をしていきたいと、こういう思いを持っているところでありまして、上がるんなら上がりっ放しでそのままほっとけばいいということであれば、国はどういう役割をこれからしていくのかということにもなるわけでありまして、私としてはでき得る限りそれを抑えたいという思いもあるわけであります。
○委員長(柳田稔君) 丸川さん、時間過ぎています。
○丸川珠代君 はい。失業給付に三千五百億円入れておいて四千四百億円、雇用事業二事業に回すというややこしい分かりにくいことをした上で料率を下げるというようなことをなさるので、分かりやすくした上で国庫負担を本当にどこに入れるべきかという議論を是非していただきたいと思います。 以上です。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、雇用保険法改正案に関しまして長妻大臣にお聞きを申し上げたいと思います。 その前に、緊急経済対策に関連をいたしまして、最近の雇用状況に関しましてまずお聞きを申し上げたいと思います。 〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕 一昨年秋のリーマン・ショック以降、世界同時不況の下で、雇用失業情勢は急激に悪化をしております。先ほどの議論でもたくさんあったと思いますけれども、昨年に入ってからは完全失業者は急増しまして、七月には過去最悪の五・七%を記録しております。 厚労省、文科省が今月十四日にまとめました今春卒業予定の大学生の昨年十二月一日時点の就職内定率、七三・一%で、前年同期を七・四ポイント下回っております。昨年十一月時点の高校生の内定率も六八・一%と、同じく前年同期を九・九ポイント低下をしておりまして、共に二年連続の悪化で、下げ幅は過去最大とのことでございます。この時期の内定率としましては、大学生が一九九六年以降で最悪、高校生が八八年以降で六番目に低い水準となっているわけでございます。 教育関係者の間では、就職氷河期の再来ではないか、こうした見方がございますけれども、政府に雇用の創出とともに未就職の新卒者支援策、この求める声が高まっているわけでございます。特にこの三月に卒業を迎えることを考えますと、最も二月、三月を含めまして大変大事な時期であると思います。 そこで、大臣に、この緊急経済対策における新卒者支援策、具体的にどのようにされるのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 本当に今おっしゃられましたように、社会にいよいよ出ていこうという若者たちが仕事をさあしようと思ったやさきに仕事がないというのは、大変これは社会としてもつらいことでございます。しかも、大学生、高校生、内定率が非常に悪いということでありまして、まずは一つ内閣として大きい話といたしましては、まず全体の雇用のパイを広げると、これはもう言うまでもない、ある意味では成長戦略の話の筋でございます。 ただ、その一方で、厚生労働省としては下支え策をきちっとしていくということで、一つは、高卒、大卒の新卒者だけのためにハローワークでそういう方々の就職をお世話をするジョブサポーターという方を倍増で配備をして、九百二十八人を全国のハローワークに配備をして、そのジョブサポーターという方が企業を訪問してマッチングをするということを強化をしていきたいというふうに考えております。 そして、これも新たな事業として始めますのが新卒者体験雇用事業ということでございまして、これは企業が一か月間新卒者の方をお雇いになるとその企業に助成金を渡すということであります。これは一か月間でありますけれども、願わくば一か月のその雇用の体験の中で企業と相性が合えばずっとお雇いをいただくと、こういうねらいを持った政策であります。 そして、もう一つにつきましては、これも非常に厳しい話ではございますけれども、新卒の方が職がないというときに、更に職業訓練を受けていただくと。新しく社会に出ていきなり職業訓練を受けるというのも大変つらい話ではありますけれども、そういう受皿も用意をし、そして生活費についても月十万円、一定の要件であれば支給をして、それを受けながら就職訓練受けていただいて、そして雇用が生まれ、マッチングが成功、成立した暁に就職をしていただくと。 そして、もう一つは、今年の三月までに全国百五十回、厚生労働省等が主催になって就職面接会を開催をいたします。来月、東京でも大きな会をいたしますので、そこで何としても新卒者の方に、もう二月というのは非常に、普通であれば就職が決まっているという時期でございますけれども、最後の土壇場でも何とか就職に結び付けていきたいということで取り組んでおります。
○山本博司君 是非とも、就職浪人が出たりとか、また留年等をして若い人たちの活力がそぐことのないような形での万全な対策を是非ともお願いを申し上げる次第でございます。 次に、学生の就職活動についてお聞きをしたいと思います。 公明党は、この度、青年委員会を中心にいたしまして、若者の雇用一斉総点検と、こういうことで、若者を取り巻く雇用の状況に関しまして全国を視察、また調査をいたしました。そうした中で様々な点が明らかになったわけでございますけれども、内定率の低下とともに就職活動に掛かる費用負担が非常に重いということも明らかになりました。実際、スーツを買ったりとか、写真を撮影して履歴書のそうした費用とか、またかばんであるとか、また地方のメンバーはもし地元に戻って就職活動をするのであれば交通費であるとか、また宿泊代とか、こういったことが大きな負担になるわけでございます。こうした就職活動の経済的な負担を軽減するために、私たちは、就活手当、こういうことの創設も必要ではないかと、このように提案をするわけでございます。 〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕 また、一方では、学生が大学三年生の早い段階から就職活動を始まると、でもなかなか内定が取れないということで長期化をしております。ですから、学生が学業に集中できないという憂うべきそうした現状があると思うわけでございます。こうした状況に対しまして、就職活動の解禁日の復活とか、平日の企業訪問の自粛とか、通年採用の推進とか、企業、学生双方にとってより有益で望ましい新たな就職活動に関するルールづくりを文科省を始めとして関係各省とともに進めるべきと考えるわけでございます。 そこで、大臣にお伺いをしますけれども、こうした就職活動が早期化、長期化になって経済的な負担も掛かると、こういうことに対しましての大臣の認識をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたように、この内定、就活と今は言うんでしょうか、就活が非常に早い時期になっていたり、学業に影響が出てくる等々の御指摘というのは前からあるわけでありまして、これは御存じのように、昨年も改定しましたが、昨年十月二十日に経団連が企業の倫理憲章というのを作成をいたしまして、正常な学校教育と学習環境の確保、採用に当たっては正式な内定日は十月一日以降にするというようなことも含めて、るる企業の一つの節度ある採用行動というのをうたっておりますし、あるいは大学間でもそういう覚書が交わされておりまして、私どもとしては、こういうものがきちっと守られているかどうか、守られていないという報告があった場合にはいろいろお話も聞くというようなことも考えているところであります。 そして、就活にはお金が掛かるということでありますけれども、これはまさにおっしゃるとおりでございますが、今、厚生労働省として直ちにその部分についての手当てというのを考えているわけではございませんけれども、これも公明党からもジョブカフェの有効活用ということも御指摘いただいておりますので、全国に展開しているジョブカフェというところで、面接の仕方とか、履歴書の書き方とか、仕事に就くための心構えとか、職を探す前の心構えのある意味では情報提供というのもやっていくということはこれからも続けていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非とも推進、お願いをしたいと思うわけでございます。 さらに、若年者の支援に関連をしまして、若者自立塾についてお聞きをしたいと思います。 昨年行われました政府の事業仕分におきまして、全国三十か所で行われております若者自立塾について、費用対効果が少ないと、こういった理由で廃止との決断が下されたわけでございます。 しかし、この若者自立塾、ニートと呼ばれる約六十四万人のそうした若者たちの支援に大変有意義な事業でございます。私も愛媛県のこの自立塾でやっている合宿の場所に行かさせていただきまして、様々話を聞かさせていただきました。お母様はこのようにおっしゃっていらっしゃいました。実際、家族との会話もなく、自室に閉じこもる生活を約八年間も過ごした息子が、自立塾で変わり、表情も明るくなり、自分のことを話すようになったと。そして、働く意欲もわき、積極的に就職活動も行うように変わったと。このように、様々な形でその効果ということを言われているわけでございます。 私たちが実施をしましたアンケート調査の結果でも、就職率約六一・五%に達する成果とともに、また別の観点では、三か月間で利用料が三十二万一千円という大変、この自己負担も含めまして大きな負担があるという、そういったこともあるわけでございます。 こうしたニートとか引きこもり、若者の社会参加支援ということは大変大事であると思うわけでございます。このいったん事業が廃止になったとして、発展的な事業の継続、このことが求められているわけでございます。政府は、コンクリートから人と、このようにうたっているわけでございますので、更なる拡充をしていただけるものと確信をしております。 この事業に関しましての今後の展開に関しまして教えていただければと思います。
○国務大臣(長妻昭君) この若者自立塾というものに関しまして、御指摘のように、事業仕分で非常に厳しい御指摘をいただきました。私は、その御指摘は本当に参考になる、受け入れるべき御指摘も多々あるというふうに考えておりまして、このような形の若者自立塾についてはいったん廃止をしますけれども、その御指摘等を受け入れて見直した上で、新たに合宿型自立支援プログラムというのを始めさせていただきたいということも考えているところであります。 今まで若者自立塾の実績としては、平成十七年度の事業開始以来、入塾者が二千七百三十三名、就労率は六一・一%ということで、修了後六か月経過後の数字でございますけれども、一定の成果はございましたが、更にハローワークと今まで以上に密に連携を取り、あるいは地域若者サポートステーション、これもよく御存じだと思いますけれども、そことも密に連絡を取って、本当に就職にダイレクトに結び付くその部分についても今まで以上に力を入れて更に効果を上げるような、そういう訓練メニューの一つとして位置付けると。つまり、職業訓練メニューの一つとして合宿型自立支援プログラムというのを位置付けて、それを効果的に進めていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 それでは、この自立塾のNPO法人を含めました約二十八団体近くの方々が具体的に申請等を含めてきちっと対応をしていただけるのかどうか、またハローワーク等の職業的色彩が強まるのではないかという懸念、こういったことも言われておりますけれども、そういう懸念等もないような形でやっていただけるということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) これは本当に全国のNPOの皆様方が御苦労して運営していただいている施設もあるわけでございまして、そういう意味では、この二十一年度の訓練奨励金等の経費については、この経過措置の経費ということで、平成二十二年度の予算案で一・八億円、前の経過措置の二十一年度の入塾者にかかわる経過措置の経費として計上させていただいておりまして、そういう意味では御迷惑を掛けない形にしていくと。同時に、これまで成果を上げておられるそういう運営主体の方々には十分説明をした上で、更に御協力をいただく場合はその手続を取っていくということになろうかと思います。
○山本博司君 是非とも、この若者自立塾、発展的な拡大をする中で、こうしたニートの方々の対応をお願いをしたいと思います。 同じくこのニート、引きこもりなどの対策ということで、きめ細やかな支援メニューの一つとして出張訪問型の支援、これが求められております。これまでにも家から出てこられない方への支援、地域若者サポートステーションのスタッフが家庭を訪問して相談に乗るアウトリーチ型の対応というのが大変大きな効果を上げていると思います。 私もモデル事業の広島に行きまして様々なお話を聞きまして、こうした三十二万人ぐらいの方々が、もう一歩という形の方を家庭に訪問するということは大変大事だと思います。このアウトリーチ型の体制、これは強化を更に図るべきと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) このニートの方々という場合、やはり何か施設を造ってそこに来てくださいという呼びかけで、やはり御自宅から外に出られないというような方々はどう対応するのかということで、今御指摘いただいたようなアウトリーチ、まあ訪問支援という、御自宅に訪問してその方とじっくり話していくというような事業でございますけれども、これは地域若者サポートステーションというのが基本的にニート状態にある若者等のサポートで、こういうパンフレットもございますけれども、ここは若い方にも来ていただく場所もございますし、平成二十年度、二十一年度とモデル事業としてこのいわゆるアウトリーチを続けておりますので、その結果を生かして今後、全国五十か所のこのサポートステーションで、特に高校の中退者ですね、高校を中退された方々に重点を置いて、その方々の御自宅を訪問して就労に結び付くような働きかけをしていきたいということで、これを本格的に今後進めていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非とも、大事な施策でございますので、充実をお願いをしたいと思います。 じゃ、時間がありませんので、雇用保険法に関しましてお伺いをしたいと思います。 雇用保険制度は、労働者が失業したときに失業給付金を給付する事業だけではなく、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力開発等に図るいわゆる雇用保険二事業を行っており、労働者、事業者双方にとって大変重要な制度であると思うわけでございます。 今回の改正では、雇用保険制度の安定的運営を確保するためとして、雇用保険の失業等給付に係る国庫負担三千五百億円を投入すると、このようになっているわけでございます。失業等給付に係る国庫負担については、これまで平成十九年度から暫定措置として四分の一の五五%である一三・七五%を負担することとしておりましたが、今回新たな政策の転換を行うというのであれば、なぜ政策転換をするのかという理由を国民の前で明らかにする必要があります。その意味で丁寧な対応をお願いをしたいと思うわけでございます。 それでは、まず基本的な、この国庫負担につきましての基本的な考え方、お聞きをしたいと思います。 この保険制度、雇用保険制度への国庫負担の投入というのは以前の失業保険法制定以来の考え方でありまして、保険料率だけでなく、国庫負担で保険制度を支えるというのは定着していると理解しているわけでございます。そこで、失業等給付に係る国庫負担の基本的な考え方、まずは教えていただきたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) これは、雇用保険特別会計の中の本体部分と言われる勘定がございます。その部分は雇用保険をお支払いをするその財源となるような勘定でございますけれども、そこの財源はどこで賄われているかといいますと、事業主負担、同額の雇用者の負担、そして国庫が入るということで、これまで四分の一という、国庫、国の税金はその中に四分の一は負担しましょうと、こういうルールの中で労使の皆様も保険料を拠出をしてきたということでございますが、これはいろいろ当時の内閣の方針で、平成十九年度からはその四分の一の国の負担をもっと減らしていこうというような、これは永久な措置じゃなくて暫定措置という形でそういう措置が入ったというふうに聞いているところでありますが、我々としては、雇用情勢も厳しい、今後も厳しいし、また景気が良くなっても雇用というのは厳しいときもあるわけでございますので、本則の四分の一に戻すべきであると、こういうまず考え方を取っているというのが基本であります。 その中で、今この足下も含めて雇用が大変な情勢の中で、過去の例に勘案をしてみても、厚く国庫をその中に投入していくということが今必要であるということで、第二次補正で三千五百億円の予算の審議をお願いをしているということであります。
○山本博司君 そうした中で今回の改正、本則の四分の一に戻すということでございますけれども、これまでにも国庫負担率というのはそのときの状況に応じて数度変更されているわけでございます。今後、例えば将来的に景気が回復をして雇用失業情勢等も好転した場合にこの国庫負担率は変化することがあり得るのか、それとも原則を規定しているのでどんな状況であろうとこの四分の一を維持する考えなのか、この負担率の在り方ということに関しまして大臣はどういう御見解でございましょうか。
○国務大臣(長妻昭君) やはり、これは、この負担率というのは、労働側、使用者側、そして国ということの当然コンセンサスが得られなければならないということで、私としては、やはり本則ということで四分の一と規定をされておりますので、この原則は貫く必要があるというふうに考えております。
○山本博司君 それで、ちょっと質問を飛ばさせていただきまして、財源のことに関して少しお伺いをしたいと思います。 平成二十三年度以降の財源につきまして、緊急経済対策では、平成二十三年度以降につきましては、平成二十三年度予算編成過程において検討し、安定財源を確保した上で国庫負担を本則二五%に戻すと、これを雇用保険法の改正に盛り込むと、こう記述がございます。今回の改正で四分の一の五五%の暫定措置を廃止するのであれば、平成二十三年度以降の安定した財源の確保はその前提となるのではないでしょうか。財源というのは一過性のものではなくて継続的に確保すべきものであると思います。 この財源について早期に案を国民に示すべきであると思いますけれども、この点についての御見解をお願いします。
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたところは、二十二年度に検討していって二十三年度から実施をするということでありますけれども、この二十二年度は、やはり我々政権交代が起こったのが、昨年の九月十六日に新しい内閣発足ということで時間的制約もありましたけれども、二十二年度については歳出を本当に特別会計も含めてきちっと見直していく、特別会計の中でもいわゆる埋蔵金と言われるものが毎年毎年積み重なっているというような部分もあるわけでございますので、そういうことや、あるいは非常に必要性が低くなった事業も各省庁にあるのかないのかというのも厳しく見て、そこで一定の継続的な歳出削減が実現をできればと、こういうような思いもあり、刷新会議中心に、あるいは各大臣も査定大臣となってそういうような財源を捻出をする努力をするということであります。
○山本博司君 一般会計から安定的に財源を調達をするということは本当に現状から考えまして大変生易しいことではないと思いますので、しっかりそうした形の具体的な案に関しましても検討を進めるべきだと思います。 これまでの暫定措置といいますのは、二千二百億円の社会保障費の自然増を抑制していくという行革推進法の考え方を受けて実施されたものでございました。今回はこの趣旨を改めて政策転換をするものでありますが、この行政改革という、この推進という観点、無駄をなくすという視点は忘れてはならないものと考えます。 また、この労働保険特別会計では、雇用安定事業と能力開発事業から成る二事業が実施をされて、この二事業につきましては事業の徹底的な整理合理化が必要であると、この指摘もされているわけでございます。一月二十二日には、総務省からこの二事業に関しまして、二〇〇八年度に実施をした百二事業のうち過半数の五十八事業で不適切な内容や手続が確認をされたということで、厚生労働省に対しまして改善勧告が出されました。こうした不明瞭な支出というのは厳に慎むべきでありまして、早急な改善が求められます。 さらに、労働保険特別会計の雇用勘定にあります業務取扱費、平成二十年度にはこの実績八百三十八億円ということで、人件費とか情報処理の業務、また施設整備費では三十九億円、こうした部分に関しましてもまだまだ改善の余地があるのではないかと、こういう指摘もあるわけでございます。 こうした労働保険特別会計の支出について、無駄をなくして透明性を高める努力を更に行うべきと考えますけれども、長妻大臣のこの認識、決意をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(長妻昭君) 今言われた雇用二事業というのは、これはかつて雇用三事業で、ここは本当に過去いろいろな、無駄遣いと言われるような建物などのいわく付きの会計でもあるわけでありまして、まず私どもとしては、この二事業から出ているものについて省内の事業仕分というのを行いまして、優先順位の低い事業を廃止しようということで、これは、これまでやっていた高齢期雇用就業支援コーナーというのがあって、ここが余り有効に利用されていないということで、これをもう全部廃止をいたしまして、平成二十二年度には一円も要求してないということになりました。あるいは、このキャリア支援企業等育成事業というのも非常に効率が悪いということで、全部廃止ではありませんが、一部見直して経費を削減をする。あるいは、この二事業から独立行政法人に予算が出ておりましたけれども、これも厳しく見直しをして、二十一年度当初に比べて三百二十一億円、二割カットをすると。そしてもう一つは、この特会二事業から出ております職員の旅費というのもございますけれども、これも効率性を高めるということで経費を削減をしております。 ただ、今おっしゃられたような、全体の施設整備費が四十八億、業務取扱費が九百九十五億などなど、これは失業等給付関係収支状況というところでこういう数字もありますので、総務省からも改善勧告というのもいただいているところでありますので、これは不断の見直しをしていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非とも、そうした透明性を含めて、無駄をなくしていくということも含めてお願いをしたいと思います。この雇用保険制度、セーフティーネットとしての機能を十分に果たすためにもこうした体制整備というのは大変大事であると思います。 以上で質問を終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今回の法案は、雇用保険に対する国庫負担率を本則の二五%に戻すのに相当する三千五百億円を補充するというものでありますが、来年度から本則に戻すわけじゃないわけですね。私たち日本共産党もこの二五%の本則に戻すことをかねてから要求してまいりましたけれども、戻すんだったら、本則で来年度からやっぱり戻すというふうにすべきだと思いますし、大体、積立金、四兆円を超えているわけですから、国庫負担を引き上げるのであれば、併せてやはり給付の拡大をやるべきだと思うんですよ。今、失業者の中でも給付を受けている人、二四%、これは昨年十一月の数字でもこうなわけですから。ところが、新年度には四千四百億円、二事業に貸し出すというので、これは本当にちょっと分かりにくいと、はっきり言って。 民主党は総選挙でも国庫負担を本則に戻すというふうに公約したんだから、やっぱりこういう分かりにくいことはしないで、すっきり来年度から本則へ戻して、戻したらば給付を増やすということをやっぱりやるというのが私はこれはやるべきだし、我々はずっと全国延長給付ということを言ってまいりましたし、給付額も給付日数も少ないわけだから、やっぱりそういったことをやるというふうに、国民から見て本当に分かりやすいやり方でやってほしいと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(長妻昭君) 限られた財源の中で、本当に財源が潤沢過ぎるぐらいあればいろいろな施策を考えたいところでございますけれども、その一方で、今言われたような全国延長給付というのも前国会でも御指摘いただきましたが、まずは、これは平成二十一年度の改正で個別延長給付ということで、昨年四月から十一月まで三十九万人の受給者に対して六十日の延長措置というのもしておりまして、国民の皆様の期待にこたえる、財源の制約もありますけれども、ぎりぎりの中で我々は取り組んでいきたいというふうに考えております。
○小池晃君 失業給付の会計として四兆円というのは私はかなり潤沢なものだというふうに思っていますので、ここはやっぱりすっきり本則で国庫負担率を引き上げて給付を拡大すると、政権交代というのにふさわしい分かりやすいやり方を。何か心からちょっと賛成できないような、何か引っかかるような、こういうことはやめていただきたいというふうに思います。 それから、具体的にちょっと雇用の問題を聞きたいんですが、正規雇用から非正規へというか、雇用破壊みたいなのが政府の足下でちょっと起こっているんですね。 国土交通省所管の独立行政法人都市再生機構、UR、ここの一〇〇%子会社の住宅管理協会が、これは全国の公団のサービスを請け負ってきた下請会社から派遣されてきた労働者に対して、派遣期間が三年になるのでもう派遣はできないと、引き続き働きたいのであれば、派遣先の住宅管理協会に非正規の嘱託にと、こういう通告をしているんです。 これ、派遣といっても、こういう皆さんは請負会社のときからもう三年あるいは二十年ずうっと働いてきた社員の方ばっかりです。それが住宅管理協会に移籍をすると、四か月とか、長くても一年とか契約社員になって、契約更新の有無も分からず、一時金もなく、月平均十万円賃金がダウンすると。仕事は全く同じなのに一方的に労働条件切り下げられるという怒りの声が寄せられているんですよ。 これ、元々は偽装請負が発覚したんです、三年前に、住宅管理協会の。これ、是正指導を受けたのをきっかけにして、それまで請負、下請会社だったんだけど、これを派遣会社になるようにして、言わば派遣という形に形だけ変えて、下請会社派遣事業登録もして、これやってきたんですね。つまりは、本来、偽装請負発覚したときに直接雇用にすべきだったのに、派遣会社にすることで逃れてきた。それが三年になったからもう切るんだと、こういう話なんですよ。 国土交通省に聞きますが、住宅管理協会に対する派遣労働者の数は昨年のこの移籍の話の開始時点で何社で何人だったか、数字だけ簡潔にお答えください。
○大臣政務官(長安豊君) 委員にお答えいたします。 財団法人住宅管理協会による直接雇用に移行する前の昨年十一月末の時点でございますが、七十七社、二百三十三名の派遣社員の方がいたと聞いております。
○小池晃君 二百人を超える労働者が失業か十万円の賃下げかという過酷な選択を今強いられています。 URの子会社の派遣法違反のしりぬぐいで派遣労働者にさせられて、その挙げ句、嘱託という不安定雇用になれというふうに言われ大幅賃金引下げ、これは許されないと思うんですね。しかも、これ、移籍の労働条件説明する際に、協会は、口頭で契約期間を一回一年というふうに説明しておきながら、書面による労働条件の提示を拒否して、労働者が十一月末にやむなく契約をしたらば実際には今年三月末までの四か月というふうに書かれていたというんです。 厚労省に聞きますが、募集時と契約内容が違う労働契約というのは認められるんでしょうか。違法、無効ということにならないんでしょうか。こういう場合、罰則あるんでしょうか。
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。 個別の事案につきましてはお答えは差し控えさせていただきますけれども、一般論といたしまして、これはもう御案内のように、労働契約は労使の合意によって成立をいたします。ですから、募集時に明示しました労働条件と労働契約締結時に明示しました労働条件が異なっている場合でありましても、労働者がその労働契約締結時に明示されました労働条件で働くことを合意したのであれば、その労働条件を内容とする労働契約が有効に成立するというふうに考えております。 一方、先生今御指摘されましたように、締結された労働契約が有効でありましても、労働者の募集時に募集に応じた労働者に対して労働条件の明示を書面等で行っていない場合、これにつきましては職業安定法違反となりますので、指導、助言の対象となり得ます。 また、虚偽の広告あるいは虚偽の条件の提示によりまして労働者の募集を行った場合には、職業安定法六十五条第八号によりまして罰則の適用もあります。
○小池晃君 ということなわけですが、今回のUR、住宅管理協会の、もう雇ってやるから大幅賃金ダウンはのめというのは、これは余りに私ひどいやり方ではないかなというふうに思います。 一方で、都市再生機構も住宅管理協会も全部これ国土交通省の天下りだらけなわけですよ。都市再生機構の理事長は、これは国土交通審議官の天下りですが、年収は国土交通省に聞いたら二千九十万円だというふうに聞きました。 こういう天下りを雇うために、一生懸命現場の労働者が本当に働かされて、そして不当な労働条件の改悪まで押し付けられているということが国のおひざ元で起きているということ、私はこれ看過できないというふうに思うんです。国土交通省にも、私、これ管理下、所管なわけですから、責任あると思う。東京土建などの労働組合とか下請会社が是正、改善求めております。 住宅管理協会は、これはやっぱり少しでも雇用の安定につながるように誠実に対応すべきであると思いますし、そのように国交省からもきちっと指導していただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(長安豊君) 誠実にして、対応してまいりたいと考えております。
○小池晃君 大臣、ちょっと、大臣に聞くとは言っていませんでしたが、昨日も予算委員会で我が党の大門実紀史議員がNTTの問題を取り上げました。やっぱり、こういう政府の本来口が利けるような企業の中でやっぱりこういう事態が起こっているということに対して、やっぱり労働行政をつかさどる厚労省としてきちっと物を言っていくと。まあ、それは直接言えないでしょうけど、やっぱり政治主導でそこはきちっと物を言っていくということをこれからいろんな場面ではやっていくべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。決意を聞かせてほしい。
○国務大臣(長妻昭君) これは、御存じのように、個別の案件についてはコメントできません。昨日出た案件というのは、これは民間企業であります。今の案件というのは独立行政法人ということでありまして、いずれにいたしましても、これは法令に反しているということが判明したときにはきちっと適切な処理をすると。 そして、天下りの問題でございますけれども、これについては、もう全独立行政法人で一定の要件で公募というのを始めておりますので、こういう形を積み重ねをして、その弊害を取り除いていこうというふうに考えております。
○小池晃君 すべての省庁に対して、こうした非正規雇用を進めるような流れに対してしっかり物を言っていただきたいというふうに重ねて申し上げたいと思います。 残る時間、ちょっと後期高齢者医療制度のことを聞きたいんですが、これは予算委員会で私、大臣と、これすぐにやめると言ったのに先送りではないか、廃止は四年後というのはこれは公約違反ではないかという議論をいたしまして、そのときに予算委員会で大臣は、負担を少しでも抑制していく措置を講ずるんだというふうにおっしゃいました。 十月二十六日の事務連絡では、後期高齢者負担率の上昇に伴う部分については国庫補助を行う、要するに若年齢の減少分、まあ高齢化の進行分については国が手当てをするというふうに言ったわけですね、事務連絡で。 これ、実際、予算措置されたんでしょうか。大臣、イエスかノーかでお答えいただきたいと思います。どうですか。
○国務大臣(長妻昭君) これについては、この通知の中で、検討ということにしておった通知でありますけれども、基本的に一つの広域連合の余剰金というのを活用する、そしてもう一つは安定基金というのを活用すると。安定基金については、これを支出したときに同じ金額を国から負担をすると、こういうような仕組みで保険料の上昇を抑えるということです。
○小池晃君 いや、私の言ったことに答えていない。 それは書いてありますよ。でも、それとは別に、高齢者の人口の、高齢者の負担率の増加分は国庫負担、国庫補助するものとして、自治体にはそういうふうに計算しろという事務連絡出しているんですよ。ところが、この部分、もう一回言いますよ、後期高齢者負担率の上昇に伴う保険料の増加分について国庫補助は行ったんですか。
○国務大臣(長妻昭君) この国庫補助は直接的には行っておりませんけれども、先ほど申し上げましたように、基金のお金を使って各広域連合が、あるいは都道府県と判断して支出をしたときに、同じお金を国庫から支援すると、こういうスキームはあるわけであります。
○小池晃君 それは別の話なんです。 この後期高齢者負担率の上昇、二・六%の保険料上昇分については抑えるんだと。これ、負担を抑制するという予算委員会での私への答弁に反するじゃないですか。これ、おかしいじゃないですか。答弁に反すると思いますが、いかがですか。
○大臣政務官(足立信也君) 済みません、委員もお分かりのように、この事務連絡で、保険料の増加を極力抑制するために試算作業を行って報告してほしいと。それ、順番がありましてですね、やはり剰余金の活用が最初に書かれていて、そして安定化基金を、これを使ってほしい、その安定化基金の中には国が三分の一出していると、それもある。 先ほどのお尋ねの件ですが、さっき大臣もお答えしたように、検討しております。確かに検討はしたんです。したんですが、安定化基金を積み増して取り崩すようなことも考えると、そこに国庫もちゃんと負担するようになるというのが見解でございます。
○小池晃君 いや、だからそれは書いてあるから分かっているので、そうじゃなくて、それとは別に国庫補助しますというふうに言っていたのにしていないと。 だから、大臣、これは、長妻さん、廃止をすぐにやるというふうに言っていたこともやらないし、廃止するまでの間は痛みを抑える措置をとると言ったのもやらないし、これは私は国民に対して二重の裏切りだと思いますよ。そういうふうに言われても仕方がないんじゃないですか。 大臣、大臣に答えていただきたい。大臣、おかしいです。大臣、おかしいですよ。
○国務大臣(長妻昭君) 目的は保険料の上昇を抑えるというのが、これが目的になるわけでありまして、その中でどういう手段が取れるかということで、これも先ほど申し上げましたような剰余金とか、あるいは財政安定化基金ということを取り崩す、そして積み増しが行われる場合は国もきちっとそのお金を拠出するということを通じて、この上昇の保険料の度合いをできる限り低くしようということで、これはかなりそれは低くさせていただく。 ただ、それにしても上昇部分はあるわけでございますけれども、その中で我々は当初の目的である保険料を抑制すると、できる限り抑制すると、こういうような目的を達成すべく今取り組んでいるということです。
○小池晃君 もう質問しませんが、私はやっぱり、ここで、だって皆さんと一緒に廃止法案通したんですよ。そのとき、すぐやめると、こういう痛みはもう許されないというので頑張ったんですよ。それを、やめることも先送りするし、痛みも実際に抑えるという、それはやっていることは分かりますよ、財政安定化基金の取崩しということで。でも、国庫補助、この部分削る、ちゃんと手当てしますよと、自治体にはそれで計算してくださいねとまで言いながらそれはやらないというのは、私は、これは一緒にこの場で廃止のために闘った者としてやっぱりどうしても言わざるを得ない。 こういう形でやっていたらやっぱり国民から何なんだということになると思いますので、今からでも遅くないですから、直ちにやっぱり国民に対して誠実に対応していただくということを求めて、私は質問を終わります。
○委員長(柳田稔君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○丸川珠代君 私は、自由民主党・改革クラブを代表いたしまして、ただいま議題となっております雇用保険法の一部を改正する法律案について、反対の立場から討論を行います。 反対の第一の理由は、四兆円を超える積立金があるにもかかわらず、そもそもなぜ平成二十一年度に一般会計から三千五百億円を投入するのか、その理由及び積算根拠が不明な点であり、憲法の大原則である予算の単年度主義に反していると思われる点であります。 予算については、申すまでもなく、憲法八十六条により、「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」とされており、予算単年度主義が採用されております。今回の三千五百億円は、平成二十二年度予算の総額を縮減するという要請と平成二十一年度第二次補正予算の総額を積み上げたいという思惑から、実質的にはその多くが平成二十二年度の経費として積み立てられるべく積算しているにもかかわらず、平成二十二年度予算には計上されておりません。この度、平成二十一年度第二次補正予算として提出したことは、予算単年度主義に明らかに反していると指摘せざるを得ません。 また、二十一年度でも、四兆円を超える失業等給付の積立金残高がある中で、三千五百億円は緊急に必要とされるものではなく、実質的には単に積み増しを行っているものにすぎないものであり、平成二十一年度第二次補正に計上する意味合いが不明であります。 反対の第二の理由は、政府は一般財源を雇用保険二事業に直接入れるのではなく、まず失業等給付に入れて、そこから雇用保険二事業に貸付けをしている点であります。こうした手法を取らずに、二事業に資金が必要なのであれば、直接一般財源を雇用保険二事業に入れればいいのではないでしょうか。 反対の第三の理由は、本法案において雇用保険の国庫負担を本則の四分の一に戻す時期が明確となっておらず、現行の暫定措置の廃止を条件付で先送りをしている点であります。 本法案では、雇用保険の国庫負担については平成二十二年度中に検討し、平成二十三年度において安定した財源を確保した上で暫定措置を廃止するものとの規定がなされております。ここで言う安定した財源とは何を意味するのでしょうか。本当に確保できるのでしょうか。 民主党が国民と約束したマニフェストにおいては、雇用保険における国庫負担を法律の本則である四分の一に戻すとしており、また、二十二年度予算の概算要求においても二千四百七億円を要求しておりました。こうした経緯から考えれば、今回、条件付で先送りをするのではなく本則に戻すべきではないでしょうか。 最後に、雇用保険の適用拡大の影響、今後の景気動向を踏まえた二事業からの返済が完了する時期等の中長期の財政的な見通しを立てないままに本改正案を提案したことは問題であることを指摘しておきます。 以上、反対の理由を簡単に申し上げました。皆様の御賛同をお願い申し上げ、私の反対討論を終わります。
○委員長(柳田稔君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 雇用保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 長妻厚生労働大臣は御退席していただいて結構でございます。お三方ともどうぞ。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。山本博司君。
○山本博司君 委員派遣について御報告申し上げます。 去る十二月十四日及び十五日の二日間、広島県及び岡山県の社会保障及び労働問題等に関する実情を調査してまいりました。 派遣委員は、柳田委員長、森理事、津田理事、足立委員、島田委員、長浜委員、石井みどり委員及び私、山本の八名でございます。また、現地にて姫井議員及び谷合議員が参加されました。 以下、その概要を御報告いたします。 一日目は、広島県におきまして、県の関係者より、広島県における地域医療の現状と課題について概況説明を聴取するとともに、医療関係者の方々から意見陳述が行われました。 広島県は、広大な過疎地を擁し、無医地区数が北海道に次いで全国で二番目に多いなど、医師不足は深刻であります。そこで、医師確保対策や救急医療、がん対策などを盛り込んだ広島県地域医療再生計画を策定し、事業を計画的に実施していくこととするとともに、広島県の大学、医師会、行政による広島県地域保健対策協議会の下で地域保健活動を県内全域で展開している等の説明がありました。 また、国への提言として、地域の実情に応じた政策医療への取組が可能となるよう、全国一律となっている医療機関の指定要件や補助要件等の見直しが必要である等の意見が述べられました。 続いて、医療関係者の方々から意見陳述が行われました。 周産期医療については、広島大学大学院工藤教授から、広島県の妊産婦死亡率や周産期死亡率は全国平均より低いものの、人口当たりの医師数は多いとは言えず、産科医療資源の集約化・重点化を進めているが、七つの二次医療圏のうち二つで地域周産期母子医療センターがないことが問題である等の意見が述べられました。 救急医療については、広島大学大学院谷川教授から、中等症、重症の救急搬送件数が増加傾向にある中で、救急医療機関における診療中や処置困難を理由とする受入れ困難事例が増加しており、医療負担に見合う診療報酬体系の整備など地域救急体制のボトムアップが必要である等の意見が述べられました。 中山間地域医療については、安芸太田病院武澤院長及び庄原赤十字病院中島院長から、医師数の減少が深刻であるとともに、看護師も都市部に偏在して確保が難しいこと、診療報酬上の各種加算・管理料の請求が困難であり赤字経営となる傾向にあること、都市部とへき地の違いを考慮した補助金や診療報酬の設定が課題であること、市の支援など行政や地域との関係が大事であること等の意見が述べられました。 有床診療所については、松村循環器・外科医院理事長から、経営状況が厳しいことなどから有床診療所の数は減少しているが、これを再生して地域医療連携の拠点にするなど有効に活用すべきである等の意見が述べられました。 がん対策については、広島がんサポート佐々木理事から、医療コーディネーター育成や医療費負担に対する助成が必要である等の意見が述べられました。 意見陳述後、産科医療補償制度に対する評価、ワクチン接種の在り方、高齢化と認知症を念頭に置いた精神科病床の維持、医師不足地域に対する医師派遣の在り方、補助金等によるへき地医療支援策、島嶼部における救急医療やドクターヘリ的事業の現状、救急医療における後方支援システムの在り方、がん患者に対する財政的支援等について意見交換を行いました。 二日目は、岡山県におきまして、岡山労働局及び県の関係者より、岡山県下の雇用失業情勢、雇用対策等について概況説明を聴取するとともに、労使関係者の方々から意見陳述が行われました。 岡山県内の雇用情勢は、いわゆるリーマン・ショックを契機に一気に悪化し、平成二十年度に比べ二十一年度上半期は、有効求人倍率が〇・五四倍と半減し、雇用保険受給者実人員は月平均約一万五千人と五割増加しております。また、新規学卒者の就職内定率も、十月末現在、高校で六三・五%、大学で四三・七%と、それぞれ前年同期より一〇ポイント以上下がっているとのことであります。 このような現状に対し、雇用の維持・創出、職業紹介・訓練、失業者への生活支援を三本柱とする雇用対策を実施しているとの説明がありました。県が行っている雇用対策は、緊急雇用創出事業及びふるさと雇用再生特別事業の両事業で、三か年で約七千七百人の新規雇用を計画しており、二十一年度は十月末時点で進捗率が約八六%、新規雇用者数が約二千人と、着実に進んでいるとのことであります。 また、県から国への提案として、今後とも引き続き切れ目のない対策を講ずること、雇用創出関係基金事業における基金間の流用など地方の実情に即した弾力的運用、若年労働者雇用対策の推進等の意見が述べられました。 続いて、労使関係者の方々から意見陳述が行われました。 日本労働組合総連合会岡山県連合会からは、新技術開発や人材育成に対する支援、失業したときのセーフティーネットの充実や、働くことの意義等若年者に対する教育が必要である等の意見が述べられました。製造業の労働者派遣については、方向性としては原則廃止でよいが、熟練工や資格を要する分野まで禁止するのがよいのかどうか吟味が必要であるとの意見がありました。また、雇用調整助成金については、その制度設計上、売上高の減少が労働投入量の減少に直結しないサービス業にとっては利用しにくい等の意見が述べられました。 岡山県経営者協会等の経営者団体からは、企業経営は中小企業を始めとして大変厳しい状況にあること、若者の早期離職を防ぐためにインターンシップの受入れを支援する事業を続けてほしいこと等の意見が述べられました。また、雇用については、現在直面している課題への対応も必要であるが、少子高齢社会における中長期的な労働力不足への取組も重要であるとの意見がありました。 意見陳述後、雇用創出関係基金事業等の活用方策、サービス業の雇用維持に対する支援の在り方、中小企業金融円滑化法への対応、ふるさと農業支援事業等の取組、今後の人材育成策、下請等の中小企業の経営実態、労働者派遣制度の在り方等について意見交換を行いました。 最後に、今回の委員派遣に当たりまして、広島県、岡山県及び意見陳述者の方々に特段の御配慮をいただきましたことを、この場をお借りして心から御礼を申し上げたいと存じます。 以上で委員派遣の報告を終わります。
○委員長(柳田稔君) 以上で派遣委員の報告は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十八分散会