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174回国会参議院2010/04/19

決算委員会 第6号

発言数
221
登壇者
19
会派数
7
開催日
2010/04/19

会議録

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十六日までに、森まさこさん、塚田一郎さん、姫井由美子さん、武内則男さん、山内徳信さん、井上哲士さん及び富岡由紀夫さんが委員を辞任され、その補欠として衛藤晟一さん、広田一さん、小池晃さん、愛知治郎さん、渕上貞雄さん、轟木利治さん及び植松恵美子さんが選任されました。     ─────────────

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) 平成二十年度決算外二件を議題といたします。  本日は、国土交通省の決算について審査を行います。     ─────────────

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の亀井亜紀子でございます。  今日は主に私の地元、島根県にあります斐伊川水系治水事業についてお尋ねをしたいと思います。  八ツ場ダムはすっかり有名になりましたけれども、斐伊川については余り全国的に知られておりませんので、今日、資料を配付しております。  まず、御説明から始めたいと思います。  一枚目の地図を御覧いただきたいのですけれども、斐伊川というのは宍道湖に向かって左の方から流れ込んでいる川です。この上流の方はかなり枝分かれをしておりまして、古来からはんらんする川として知られております。出雲神話でヤマタノオロチという話がありますが、あれははんらんする川の様子を大蛇に例えたというふうに言われておりまして、この斐伊川がまさにその舞台です。そして、この川の左側に神戸川、これ神戸と書いてカンドと読みますが、神戸川という川があります。  この斐伊川の治水対策といいますのは、まず、この斐伊川の上流に、一の一のところですが、尾原ダムというダムを造ります。それから、中流のところで放水路を造って神戸川の河口の方に水を分流します。そして、直接日本海側、大社湾に流し込むというもの、さらに、神戸川の下流で隣の川の水を受けるわけですから、上流で調節をしましょうということでして、志津見ダムというダムも建設をしております。加えて、宍道湖と中海をつなぐ川を大橋川といいますが、この大橋川の方も全体に拡幅をすると。この四つの事業を合わせて斐伊川の治水対策と国土省は計画をしております。  私は、この事業の基本となった計画水量に対して非常に疑問を持っております。  次のページを御覧ください。  この計画は、昭和四十七年の斐伊川の水害、洪水がきっかけとなって計画をされました。そのときの水量なんですが、この地図で大津と書いてあるところ、ここで毎秒二千四百トンが計測をされています。ですから、四十七年水害規模を抑制する事業であるならこれ以上、どの程度が適切かは分かりませんが、二千四百トン以上を防がなければいけないということです。  現在の計画ですと、最大で五千百トンの水量となっております。尾原ダムの上流の方から五千百トンが流れてくる、そしてダムで六百トンを受ける、そして中流の上島のところ、ここでまだ四千五百トンあって、その中の二千トンを放水路に分け、それでもまだ二千五百トンは斐伊川本流の方に流れ込むので宍道湖の水位が上がる、そのために大橋川も拡幅をしなければならないという論理になっております。現在のところ、大橋川の拡幅は近隣の住民の反対が大きいので全く進んでおりません。志津見ダムと尾原ダム、それから斐伊川の放水路はほぼ完成に近づいております。  そこでお尋ねしたいと思いますけれども、四十七年の水害の規模が毎秒二千四百トンに対して、なぜ五千百トンという計画を作られたのでしょうか。

佐藤直良国土交通省河川局長

○政府参考人(佐藤直良君) 過去の事実関係ですので、私の方から御説明させていただきます。  委員御指摘のとおり、斐伊川、神戸川におきましては、昭和四十七年七月の甚大な洪水被害、これを契機といたしまして、昭和五十一年七月、両水系の工事実施基本計画の策定が行われたところでございます。  改定前の斐伊川水系の工事実施基本計画、これは少々細かくて恐縮でございますが、二日雨量三百一ミリメートル、これを記録した明治二十六年十月の洪水において河道を流れたと推定される流量、毎秒三千六百立方メートルを基本高水のピーク流量としているところでございます。なお、この降雨量は計画規模として超過確率八十分の一に相当するものでございまして、この際、上流ではんらんしていなかったと仮定すると、流量は毎秒四千八百立方メートルと推定されているものでございます。  この昭和四十七年七月の洪水、これは観測史上最大となる二日雨量三百五十六ミリメートルを記録いたしましたが、短時間に集中した降雨ではなかったということから、流量としては、委員御指摘のとおり、斐伊川においては毎秒二千四百立方メートル、神戸川において毎秒一千四百立方メートルと、いずれも既往最大を超える流量ではございませんでした。しかし、宍道湖への総流入量、これが多かったことから宍道湖の水位が上昇して、松江市を始め宍道湖沿岸で大きな被害を発生したところでございます。  昭和五十一年の両水系の工事実施基本計画の改定並びに策定に当たっては、社会経済状況の進展や計画規模の全国的な均衡を考慮し、計画規模を超過確率百五十分の一とした上で、対象雨量を二日雨量でそれぞれ三百九十九ミリメートル、三百八十六ミリメートルとして、基本高水のピーク流量を、先ほどおっしゃられた斐伊川の上島で毎秒五千百立方メートル、神戸川の馬木で毎秒三千百立方メートルとしているところでございます。  また、河道を流す流量、計画の流量でございます、これを計画洪水流量と私ども呼んでおりますが、同じく斐伊川の上島においては、河道で処理可能な流量を検討した結果、毎秒四千五百立方メートル、神戸川の馬木においては毎秒二千四百立方メートルとしているところでございます。  以上でございます。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 非常に細かい数字が出てまいりましたけれども、私が要点だけ申し上げますと、やはり二千四百立方メートルの被害を抑えるのになぜ五千百立方メートルまで数字が上がってしまったかということ、そしてダムを造り、放水路も造り、途中で分流をしているのにもかかわらず、なぜその二千四百立方メートル計測された地点に二千五百立方メートルの水が流れてくるのかということが疑問なのであります。  以前、国交省の方に御説明を求めましたらば、これは百五十年に一度の洪水を計画規模としているという、そういうお答えでありました。地元でもそのように説明をされているかと思います。  ここで私は大臣に質問をしたいんですけれども、ダムの水量予測、計画規模を作成する際に、国交省として全国的な基準はありますか。百五十年ですとか二百年ですとか、そういう計画ですと、SF小説のように幾らでも大きな規模を想定してダムが大きくなっていくということがあり得ると思います。また、現在、斐伊川水系治水事業以外に百五十年又はそれ以上に一度の洪水を想定して計画されたダムはあるでしょうか、お願いいたします。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 亀井委員にお答えをいたします。  政権交代後、ダムにできるだけ頼らない治水をということで有識者会議をつくりまして、今新たな評価軸を作っているところでございますが、今日お答えをすることは、今までの積み重ねの中で事実関係としてどうなっているのかといったことをお答えをさせていただきたいと思います。  計画規模といいますのは、洪水による災害を防止又は軽減するための計画を立案する際に用いるものでありまして、洪水に対する安全の度合いを表し、国土交通省が制定した国土交通省河川砂防技術基準計画編において計画規模の決定に当たって考慮すべきことなどについて定めますとともに、国土交通省河川砂防技術基準同解説計画編においてその具体的な運用の考え方を示しているものであります。  個々の河川の計画規模につきましては、流域の大きさ、そしてその対象となる地域の社会的、経済的重要性、想定される被害の量と質、過去の災害の履歴などの要素を考慮して定めるということとしておりまして、全国の一級水系の主要区間のおおよその計画規模の基準を二百分の一以上又は百分の一から二百分の一としております。こうした考え方を踏まえて、斐伊川水系の計画規模につきましては百五十分の一としているところでございます。  全国にちなみに一級水系は百九水系ございまして、計画規模を百五十分の一としている水系が斐伊川水系を含めて三十四水系、二百分の一としている水系が八水系となっております。  以上です。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 ありがとうございます。斐伊川が例外ということではなくて、随分ほかにも似たような事業があるのだと認識をいたしました。  それでは、放水路の話に行きたいのですけれども、現在の計画では、四千五百立方メートルの水を本流に二千五百、放水路の方に二千立方メートルに分けるというお話ですが、一方で、地元で話を聞きますと、二千立方メートル受けることはないという答えが返ってきております、これは口頭でですが。理由を尋ねましたらば、神戸川の下流域の人が隣の川の水を大量に受けることに対して大変、元々反対運動があったので、二千立方メートルの容量はあるのだけれども、いっぱいいっぱいに流すことはないのだというようなことをおっしゃっております。これは事実でしょうか。  また、事実であるのならば、最大何立方メートルまで受けられるのでしょうか。九百五十という数字も聞こえてくるのですけれども、実際どの程度の水をこの放水路に受けるのか、教えてください。

佐藤直良国土交通省河川局長

○政府参考人(佐藤直良君) 斐伊川放水路についての御質問でございますが、放水路につきましては、現在、斐伊川の水を神戸川水系に洪水時に流すということで、斐伊川本川の左岸堤防、海に向かって左側の左岸堤防に沿って可動堰の新設工事を実施しております。この堰から放水路へと分流することにしております。  具体的には、斐伊川本川の洪水流量が一定流量、おおむね毎秒四百立方メートルを超えた場合に分流を開始し、洪水の流量、これがだんだん大きくなるに従って所定の分流率、下流へ流すものと放水路へ流す、この分流率、これを現在おおむね五対四と私ども考えておりますが、これで自然分流される計画となっております。  御指摘の四千五百トンが上流から来た場合、計画では下流に二千五百トン、放水路に毎秒二千立方メートルと、こういう形で流すというふうに考えております。  ただ、計画規模が来る前の段階、徐々に上がっていく段階、先ほど申し上げました分流比率に沿って放水路の方へ流すということにしております。この理由としては二点挙げられます。  一点目は、今先生御指摘いただきましたこの放水路計画に関しましては、受ける側の神戸川水系の方々、災害リスクが高まるということから過去激しい反対運動、これがあったことも事実でございます。その上で、現在計画されているところに合意をいただき、これから運用しようということでございます。  二点目は、放水路側に相当の流量を流すということになりますと、斐伊川の本川に堰を新たに造らなければならないと。そうすることによって、今、斐伊川については砂河川でございます。なるたけ固定の構造物、横断工作物を避けようと、私どもそういう考えを持っております。これは、下が砂河川ですので、洪水のとき河床変動が激しいと。下流側が相当深掘れするだとか様々な問題を惹起するということで、この二つの理由から放水路については所定の分流比、これによって洪水を受け持つと、こういうことにさせていただきたいと思っております。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 所定の分流比ということですから、それではあくまでもこの水量どおり、四千五百立方メートル流れてきたときには五対四なので二千流すという理解でよろしいですね。  それでは次に、この事業目的についてお伺いをいたします。  尾原ダムと志津見ダムは、治水、利水の両方を目的とした多目的ダムという理解で正しいでしょうか。今日参考資料を付けておりますけれども、そちらの方に、地図の後ろの資料ですが、多目的ダムというように書かれております。  また、後ろの方に新聞記事を付けておりますが、これには、斐伊川水道事業の水需要がゼロだと、尾原ダムは間もなく完成するのですけれども、この水需要が実はゼロであったという報道がされております。つまり、利水の部分の根拠というのがなくなってしまったわけです。また、もう一枚の新聞記事は、志津見ダムの方の試験湛水ができないと、水がたまらないので今年は試験湛水をあきらめましたという新聞記事を付けております。  私は尾原ダムの方を視察いたしましたが、巨大なダムです。一番最後のページに写真も付けておりますけれども、高さが九十メートルあります。この巨大なダムに対して、川がほとんど小川のようにしか見えません。ですから、視覚的に見て、果たして水がたまるのだろうかという疑問を持ちました。そして、現場で質問をいたしましたらば、冬場三、四か月で何とかためますと、万が一たまらなかったときには近くの中国電力にお願いをして、水力発電を止めて、その水も回してもらって何とかためたいのだという説明を受けたわけです。  その場合はやはり電源補償費もかさんでくるでしょうし、そういったいろいろな情報を得た上で質問をさせていただきます。  尾原ダムと志津見ダムという事業目的は、やはり治水、利水、両方を目的とした多目的ダムということでよろしいでしょうか。また、尾原ダムの試験湛水はできるとお思いですか。中国電力の水力発電を止めるということはないでしょうか。確認をいたします。

佐藤直良国土交通省河川局長

○政府参考人(佐藤直良君) 尾原ダム、志津見ダム、これは先生御指摘のとおり多目的ダムでございます。  尾原ダムの目的は、洪水調節、流水の正常な機能の維持、さらには島根県企業局の水道用水の供給、これを目的とした多目的ダムでございます。  志津見ダムにつきましては、洪水調節、流水の正常な機能の維持、さらには島根県企業局の工業用水の供給、そして発電を目的とした多目的ダムでございます。  御指摘の志津見ダムの試験湛水の件と承りましたが、ダムの試験湛水でございます。この実施に際しましては、過去の河川流量の実績データ等を用いたシミュレーションを行いまして、その期間や水位に関する計画を作成するものであり、志津見、それから今年度完成を迎えます尾原ダムについても同様の対応を考えております。  御指摘の中国電力の水力発電を止めてためるというような御指摘でございますが、一般論として、異常気象ということでひでりが長く続く、試験湛水の場合、ひでりが長く続く、こういうことも起こり得ると、その結果として試験湛水が工期内に終わらないこと、これも事実あり得ると私ども考えております。仮にそのような状況が発生した場合には、その時点において、工期を延期した場合のコスト増加等も勘案しながら、関係者と協力してその対策について総合的に検討することとなるものと考えております。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 それでは具体的に決算の話に入りたいと思いますが、今日お配りした資料の中に、カラーページのすぐ後ろに平成十五年度の第一回事業評価監視委員会審議事業一覧表というのを付けております。ここの五、六、七、八番がそれぞれの事業、斐伊川放水路事業、大橋川改修事業、尾原ダム建設事業、志津見ダム建設事業、四つとも事業継続として記載されております。  次のページ、これは平成二十年度の第一回中国地方整備局事業評価監視委員会の資料から取りましたが、ここには志津見ダムと尾原ダム、斐伊川放水路事業の三つの事業しか書いておりません。実際に大橋川の拡幅工事というのは止まっておりますので、現在継続して進められているのはこの三つの事業だけです。  今まで国交省に問い合わせをいたしましても、この斐伊川水系治水事業が、すべて合わせた総事業費でしか教えていただけなくて、それぞれのダム工事や放水路、大橋川にどれだけのお金が使われたかということが分かりません。十五年には四事業あり、二十年には三事業しかないわけですけれども、一方で総事業費は減ってはおらず、むしろ膨らんでいっております。十五年度と二十年度を比較して、この四つの事業にどれだけの費用が投じられたのか、お答えください。

佐藤直良国土交通省河川局長

○政府参考人(佐藤直良君) まず、十五年度と二十年度の事業評価監視委員会の対象とした事業でございます。  十五年度、この資料にございます尾原ダム、志津見ダム、斐伊川放水路、大橋川河川改修、この四事業が委員会に諮られ、結果として継続と報告されたのは事実でございます。  一方、平成二十年度の事業評価監視委員会では、同様に尾原ダム、志津見ダム、斐伊川放水路、そしてこの三つに加えて、大橋川の改修などを含む水系全体の治水対策で評価をいただいたところでございます。大橋川の改修については斐伊川水系全体の中で評価をちょうだいしているところでございます。  なお、現在この斐伊川につきましては河川整備基本方針ができておりますが、河川整備計画、これは現在策定中でございます。この中で整備手順も明確にして早期の計画策定に努めてまいりたいと、このように考えております。  事業費でございます。平成十五年度、事業評価監視委員会で報告した四事業、斐伊川放水路は総事業費二千百億円、尾原ダム建設事業が総事業費千五百十億円、志津見ダム建設事業千四百五十億円、大橋川改修事業総事業費二百七十億円、さらにこのほか斐伊川水系全体の事業費も報告しており、総事業費は六千七百八十八億円ということになっております。  平成二十年度の事業評価監視委員会で報告した事業、斐伊川放水路総事業費二千五百億円、尾原ダム建設事業千五百十億円、志津見ダム建設事業、十五年と同じで千四百五十億円、このほかに先ほど申し上げた斐伊川水系全体の事業費、これについては七千二百四十二億円ということになっております。  以上でございます。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 今伺った数字ですと、十五年度には大橋川の事業がありましたけれども、平成二十年度にはその記述がなく、費用がどこかに消えてしまっております。一方、放水路の事業の方が四百億円増えております。ここに疑惑があるわけでして、やはり地元の人間も、放水路の事業がどんどん膨らんでいっているのではないか、そして大橋川の改修に付けられていた予算がどこに消えたのかということが本当になぞになっております。  放水路の方は、今日写真を付けておりますが、四・一キロの放水路に対して橋が七本架かっております。そして、四百軒以上がもう移転をしておりますのでこの放水路の両側にほとんど住民はいないわけですけれども、この写真のような橋がずっと並んでいるわけですね。  ですので、こういった工事費がどこから出てきたのか、もしかしたら大橋川の方に付いていた予算がこちらに回ったのか分かりませんが、いつも総事業費でしか教えていただけませんでしたので、今日いろいろ本当に伺いたいことがあるのですが、時間が限られておりますので、私は会計検査要求をしたいと思います。  委員長、理事会で会計検査要求を御協議いただくようにお願いをいたします。

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) ただいまの件は、後刻理事会で協議いたします。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 それでは、大橋川についてもう一つだけ質問をさせていただきます。  大橋川の流域の住民、まさに浸水の被害を受けた地域でありますけれども、普通であれば、被害者が例えば堤防を造ってほしい、何とかしてほしいと訴えるものですが、この人たちが大橋川の拡幅に反対をしております。  その理由を尋ねましたら、まず一つ、これはあちこちで言われていることですけれども、まず、ダム二つと放水路を造れば宍道湖に流れ込む水量は増えないであろうから大橋川を拡幅する必要はないという理論。それから、四十七年の水害について、その実態を住民の方にお聞きをいたしました。大橋川がはんらんをして浸水をしたのではなく、それより前に、松江駅の辺り土地が低いんですけれども、雨水が行き場を失って突き水となってマンホールのふたが上がり、そこから噴水のように水が噴き出してはんらんをしたのであって、川がはんらんしたわけではないというふうに住民が訴えております。  また、歴史的に大橋川の入口を狭めてきたということがあります。これは先人の知恵で、宍道湖の水が一気に大橋川に流れ込まないようにむしろ川の入口を狭めてきたので、これを拡幅するというのは今までの積み重ねに逆行するという、そういう反対もございます。  一方、松江市の方は、この内水処理をしたい、排水ポンプを付けたい、用地買収も終わっておりますしこちらの工事を進めたいわけですけれども、これはあくまでも大橋川の拡幅とセットであるという理屈でなかなかこの内水工事が進まないようです。なぜ松江市の内水工事を止めてしまっているのでしょうか。御説明をお願いいたします。

佐藤直良国土交通省河川局長

○政府参考人(佐藤直良君) 委員御指摘の内水浸水でございます。これにつきましては、排水路の処理能力が少ない場合に加えて、その排水先であります河川の洪水の水位の高さ、これが高いために、市外地に降った雨、これ内水が自然流下しない、こういうことによって発生するものでございます。  このような内水水害の際には、河川の水位を低下させるとともに内水の円滑な排水、これを行うことが重要だと私ども心得ております。河川水のはんらんも抑制し水位を低下させる外水対策と、それからポンプ等によるあるいは排水路の増強等の内水対策、これを私どもと地方自治体と役割分担して連携することが重要であると、このように認識しております。  私ども、松江市の内水工事を、今御発言ありました、止めているという認識はございません。御指摘のポンプ処理施設、松江市が計画しているポンプ処理施設の設置に関しては既に松江市が用地買収を行っていると承っております。  ただし、ポンプ処理施設を整備して排水したとしても、大橋川の中流部の堤防整備等が進んでおらず、ポンプで排水した水がまた溢水して逆流するおそれがございます。そういう意味で、松江市は大橋川の改修と併せて内水排除のためのポンプ処理施設、これを実施する予定と私どもも伺っております。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 余り細かい話には入りたくないんですけれども、私としては、内水工事の方を先に進めてそして様子を見るということが一番現実的ではないかと思っております。  それでは次に、入札制度改革についてお伺いをしたいと思います。  三月五日の大臣会見で、国土交通省の直轄工事における入札契約制度について総合評価方式の透明性を向上させたいという御発言がありました。その内容について伺いたいと思います。  また、宮城県は先進的な取組をしているようでして、県職員に対して何か働きかけがあった場合に対応記録票というシートを提出をさせるということを行っています。これは一つのモデルケースかと思いますけれども、どう評価されていらっしゃいますか。これは大臣にお伺いいたします。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 総合評価落札方式の実施に当たりましてはそのプロセスの透明性が重要だと認識をしておりまして、既に私からこうした観点からの不断の見直しを行うように指示をしております。三月五日の会見で発表いたしましたとおり、平成二十二年度の予算執行から以下のような改善策を講ずることといたしました。  技術提案の評価結果について、その点数の公表に加えて、技術提案内容のどの部分をどの程度評価したのかといった具体的な評価内容を当該提案企業に対して通知をすること、そして、この通知に対して提案企業から疑問点等を問い合わせることができる専用の窓口を各地方整備局に設置をすること、また、こうした取組を広く地方公共団体にも普及させるために国土交通省の取組について通知をして、入札契約制度の改善に向けた取組を一層推進していただくように要請をいたしました。また、御指摘のような個別の発注事務に関する外部からの不当な働きかけに対しては、国土交通省においても宮城県と同様にその内容を記載した報告書を提出させる等の取組を行っているところであります。  今、亀井委員がおっしゃった宮城県というのは平成十四年からこういった取組をされております。事業者から不当な働きかけがあれば職員が所属長に報告をし、その所属長から出納局長及び当該事業担当部局長に報告をしということでありますけれども、国土交通省、これは平成十八年度からでございますけれども、不当な働きかけが事業者でありましたら、職員が所属長などに報告をして、そして所属部長、そして発注者綱紀保持担当者、地方整備局長などに報告をする、そしてまた公表すると、こういった仕組みをつくらせていただいているところでございます。  いずれにいたしましても、こういう入札制度改革というのは不断の取組が必要でありまして、これで完璧だとは思っておりません。また委員の皆さん方の御指導をいただいて、この総合評価方式というものをより透明度を上げていく、また地方でも採用していただくと、そういった取組を続けていきたいと考えております。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 電子入札制度が普及した昨今、公共工事情報をデータベース管理し、発注機関に情報提供しているコリンズシステムというシステムがあります。これを所有しているのは日本建設情報総合センターという財団法人です。入札に参加する際、現在は五百万円以上の請負金額の公共工事はすべて登録が必要となっており、業者が登録料を負担しています。つまり、入札に参加するたびに登録料を払わなければいけない仕組みになっており、その登録料がこの財団法人にたまっていくという仕組みになっております。  このコリンズシステムの維持管理料と登録料収入とのバランスはどのようになっているのでしょうか。また、将来、全公共事業が登録対象となるのでしょうか。今、五百万円以上ということですけれども、これからもっとこの基準が下がって全公共事業が対象となるような可能性もあるのかどうか、方向性を伺いたいと思います。

下保修国土交通大臣官房技術審議官

○政府参考人(下保修君) お答え申し上げます。  公共工事の発注に関しましては、先生御指摘のとおり、競争に参加されました企業に関します様々な情報、例えばいろいろな発注者におきます多くの工事実績に関する客観的な情報等を広く活用できるシステムの充実を図ってきているところでございます。  こうした企業の情報の統合化、相互活用を図る観点から、平成六年度から今御指摘ございました財団法人の日本建設情報総合センターにおきまして、工事及び業務に関します実績情報システム、通称コリンズ・テクリスと申しておりますが、これを開発、運用、更新しているところでございます。現在、国土交通省のほか、十四の国の機関、四十七のすべての都道府県、六百十七の市町村等の発注機関の工事情報等が登録、活用されているところでございます。こうして登録されたデータにつきましては、工事や業務の発注に当たりまして発注者側が総合評価落札方式により入札契約を実施する際に客観的データとして広く利用されているところでございます。  コリンズ・テクリスの登録料につきましてでございますが、平成二十年度の工事を例にいたしますと、請負金額五百万以上二千五百万未満で一件当たり二千九百四十円、それを超えますと九千三十円というふうになってございます。収入関係でございますが、平成二十年度決算報告によりますと、本システムの事業収入は、登録料収入及び発注者への情報提供に関する収入等を含めまして約二十三・五億円、これに対しまして同事業費に関します支出は約十八・一億円となってございます。  今後の方向性についてでございますが、国土交通省としては、多くの発注機関のこうした客観的工事実績情報等を活用して経営技術に優れた企業を選定していきたいと引き続き考えてございますが、国交省以外の他の発注機関におきます本システムの活用方法等につきましては各々発注機関が御決定されるものと考えているところでございますが、当面のところ、五百万円以下については現行どおりのまま運用していきたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 次の議題に行く前に、前原大臣にこれは私からのお願いなんですけれども、お忙しいと思いますけれども、是非、斐伊川水系の治水事業を御視察いただきたいと思います。出雲空港がありますので、日帰りで視察が可能です。  本当に、現在水が全くたまらない、大き過ぎる志津見ダムと尾原ダムという二つのダムを抱え、もしかしたら百五十年に一度しか使われない放水路があり、そこに橋が七つ架かっているという大変な光景が広がっておりますので、是非、御自身で御覧いただければうれしく思います。  それでは最後に、斐伊川から一気に、ローカルな話題から宇宙政策まで飛躍をしたいと思います。  四月の十三日に、大臣の私的懇談会である今後の宇宙政策のあり方に関する有識者会議が、宇宙庁新設などを盛り込んだ宇宙利用促進、宇宙産業規模の倍増を目標とし、政府の新成長戦略に盛り込むよう提言と報道をされました。私、この記事を見まして、たまたま山崎直子さんが乗ったスペースシャトルの打ち上げの視察に現地に出かけた関係から大きな興味を持ちまして、そのことも踏まえて質問をさせていただきます。  NASA・ケネディ宇宙センターに行きまして、視察の直前にJAXA主催のレセプションがありました。そのときにNASAのボールデン長官が、HTV技術に大変期待をしていて、是非その有人飛行にも挑戦をしてほしいということをスピーチでおっしゃいました。このHTVというのは、皆様御存じないかもしれませんが、昨年の九月にJAXAが開発に成功したISS、国際宇宙ステーションに対する無人の宇宙船、補給機です。  今、日本は有人ロケットはもちろん持っておりませんけれども、国際宇宙ステーションに対して無人で物資を補給する技術、無人でISSにドッキングさせる技術というのを持っています。NASAは持っておりません。  御存じのとおり、スペースシャトルは、今年度中にあと三回の打ち上げを最後に引退をします。その後、世界をリードしてきたアメリカが有人ロケットを持たないという時代に入ります。今年の二月に、次世代ロケットの計画、コンステレーション計画というのをアメリカは一度中止し、そして先週、四月の十五日にオバマ大統領がケネディ宇宙センターでスピーチをし、改めてまた、このコンステレーション計画の中からオリオンという有人宇宙船の計画の部分だけを復活をさせました。二〇三〇年代半ばまでに火星の有人周回飛行を目的とする、一五年まで次世代ロケットを設計するということですけれども、ロケットの設計に二〇一五年まで掛かるわけですから、依然としてアメリカは有人ロケットを持たないわけです。  日本は、やはり今から開発をするとしたら費用も期間も相当掛かるでしょうけれども、ただ、アメリカとしては、やはり幾ら冷戦が終わったとはいえ、ロシアにお願いをして、三人しか乗れないソユーズにアメリカ人宇宙飛行士を乗せてもらって、更に荷物までお願いしますとはとても言いにくいだろうと思います。ですから日本のHTVに期待が高まっているわけですけれども、今後の宇宙政策についてどのようにお考えでしょうか。  また、時間がないので併せて質問いたしますが、今、事業仕分も私かかわっておりますけれども、担当部署がいろいろ分かれていたり重複したりしているということ、非常に気になります。今回の宇宙政策について前原大臣に伺おうといたしましたらば、内閣府の方からお答えいたしますということで、宇宙政策が文科省であったり国交省であったり内閣府であったりいろいろ分かれているのですけれども、これ、どのようにすみ分けていらっしゃるのか、その点についてもお伺いをいたします。

泉健太民主党・無所属クラブ内閣府大臣政務官

○大臣政務官(泉健太君) 御質問ありがとうございます。  担当大臣がおる前で、内閣府の宇宙担当としてこうして発言をさせていただく、多少委員会の仕切りもあるということでありますので、御理解をいただきたいと思いますけれども。  まず、冒頭のHTVの話ですけれども、まさにおっしゃるとおりでして、大変日本としては貴重な技術であり、世界にも先行した取組を行っているというふうに理解をしておりまして、このHTVというものは、加圧部分、そして圧力が掛かっていない部分、そして推進系の部分とあるわけですが、その加圧部分のところに将来的には確かに人を乗せることができるんではないかという指摘というか構想というか、そういったものはかつてからありますので、そういったものを今後どれだけ考え方として膨らますことができるのかということは一つ期待はできるのかなと思います。  一方で、なかなか、荷物を運ぶこととやはり生命を運ぶことというのは大きく違う部分もございますので、ここは大きくいろいろ研究が必要であろうかというふうに思います。  いずれにせよ、アメリカが、先ほど委員おっしゃったようにロシアに有人輸送というものを頼めば、どうしてもこれは経費の面も含めて様々問題もあるでしょうし、もちろん安全保障等々の面でも多くの課題があるだろうからということで、独自の取組を今回再開をしていくと。しかしながら、そこにはまだロケットがないという状況もあるということで、しっかりとアメリカ又は世界各国とも協調しながら、このHTVの更なる飛躍に向けて我々も努力をしていきたいというのがまず一点目であります。  もう一つの体制の件ですけれども、基本的には宇宙開発戦略本部というものがございますので、宇宙開発担当大臣の下ですべての政府が、官房長官と宇宙開発担当大臣を副本部長、内閣総理大臣を本部長として、政権全体の政策というものを立案をしているわけですが、その中で、国土交通省であれば地図利用であったり、農水省であれば農地の観測というものであったり、そして経済産業省であれば衛星のいわゆる海外に対する売出しであったり、様々分かれているということは事実であります。そしてまた、一番大きな研究機関である文部科学省はJAXAということを持っておりますので、そういったものを戦略本部の中で統合していくということの機能をこれから特に発揮をしていくということが今求められているのかなと思いますので、今大臣の下に有識者会議をつくってその戦略を練っておりますけれども、早々に、できる限り早く我が政権における宇宙戦略というものを皆さんに明確に提示をしていきたいというふうに思っております。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 今、泉政務官がお答えをしたとおりでありますが、民主党の政策インデックスには宇宙政策の推進体制の一元化というものが書かれてございます。ただ、今は、亀井議員の所属をされております国民新党さんと、また社会民主党さんとの連立政権でございまして、今後この三党で宇宙政策について議論をしていくことになろうかと思いますし、ただ、そのベースにあるのは、今までJAXAを中心とする研究開発というものが中心になりましたけれども、これからはいかに利用して、また今委員が御指摘をされたような外交上あるいは国際戦略上の観点から、どのように日本が得意分野をつくっていくのかと、こういった戦略が必要だと思っておりますので、三党共同して、体制の問題も含めて今後議論をさせていただきたいと、このように考えております。

亀井亜紀子民主党・新緑風会・国民新・日本

○亀井亜紀子君 よろしくお願いいたします。  やはり日本は、例えばアフガニスタンにおいてアメリカが期待するような援助はできないわけですけれども、そういった部分を科学技術分野で補ってきた国なのだなということを宇宙政策などを勉強しますと非常に感じますし、また、今もし有人飛行ロケットを持っていたら相当アメリカにこちらが貸しをつくることができただろうと思います。是非戦略的な検討をよろしくお願いいたします。  なお、本日は、斐伊川というローカルな話題から宇宙政策まで広範にお答えをいただきまして、どうもありがとうございました。以上で質問を終わります。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 民主党・新緑風会・国民新・日本の水戸でございます。  今日は、港湾政策に限って私から何点か御質問をさせていただきたいと思いますので、時間が限られておりますが、簡潔明瞭にお答えいただければ幸いでございます。  まず最初に、この港政策、いろんな形で前政権下でも行われてまいりました。今回、平成二十年度の決算ということもございますものですから、前政権が行ってきた政策の中において、特に御案内のとおりスーパー中枢港プロジェクトというのがございました。これは、平成十六年度から昨年度、二十一年度までの六年間、スーパー中枢港を指定して重点的にやっていこうという形で、今までそうした、国交省も取り組んできた経過がありますが、まず、このスーパー中枢港湾というのはどういうものであったのか、その定義と、平成十六年度から二十一年度、もう二十年度もこれはかかわっておりますけれども、今までのお金の掛け方の推移というのはどうだったのかということを政務官からちょっと御説明いただけますでしょうか。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 水戸委員の御質問にお答え申し上げます。  スーパー中枢港湾の定義と目的、またこの間の予算の拠出状況についてお話し申し上げます。  スーパー中枢港湾プロジェクトというものは、これはもう委員よく御存じのとおりでございますけれども、三つの港、京浜、伊勢湾、阪神、この三つの港をスーパー中枢港湾に指定して、予算を重点的に配分してきたわけでございます。  そもそも、この間、日本の港湾の競争力が低下をしてきたわけであります。そういう中にあって、国際競争力の強化を図るために、平成二十二年度までに港湾コストの三割削減、またリードタイムを一日程度に短縮する、さらには官民連携の下、ハードとソフトが一体となった取組を進めてきたわけでございます。  平成二十年度現在でございますけれども、港湾コストの三割低減に対しましては約二割弱の低減を達成しております。また、リードタイムにつきましては目標の一日程度に短縮することをほぼ達成したわけでございます。一応の成果があったと認識をしております。  しかしながら、昨今の船舶の大型化やアジアにおいての国際港湾間の競争の激化、こういった状況の中で、基幹航路の寄港頻度について減少傾向にあると。また、さらにはアジアの国々の港湾への集中的な投資の中で、コンテナ港湾の政策について抜本的な改善が必要であると私ども認識をしておるところでございます。  具体的に、平成二十年度の事業費についてでございますけれども、港湾整備事業に関しては国から、直轄事業、補助事業などがございますけれども、全体として平成二十年度決算における拠出額は三千四百六十億円となっております。その中で、例えば平成二十年度予算では港湾整備事業費全体が前年比で三%削減となる中、スーパー中枢港湾プロジェクトにつきましては前年比から二五%プラスと投資の重点化を図ったところでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 政務官、別に揚げ足を取るわけではございません。これは大臣もお聞きとめいただきたいんですが、スーパー中枢港は三つの港じゃないんですよ。これは六つの港なんですね。その辺は多分御認識だと思うんですけれども、あくまでも三つのエリアです。三つのエリアで六つの港ということだけは、まずそこだけは私の方から改めて申し上げさせていただきながら、これは後ほどの話にもかかわってくる問題ですから、この御認識はよろしくお願いしたいと思っております。  政務官も気が早いものですから、私が二番、三番を言おうと思ったことをすべてほとんど答えていただいたんですけれども、改めてもう一度。  確かにリードタイム、コストの縮減ということに関しましては、スーパー中枢港湾、六つの港を指定をして重点的に予算をここに投入していこうということで平成十六年度からスタートいたしました。それで、これに対して、じゃ、各港がどうであったのかということに関して、分かる範囲で構いませんけれども、その達成度につきましてはどうであったかということをもう一度お答えいただけますでしょうか。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) お答え申し上げます。  先ほどお答え申し上げました港湾コストにつきましては、目標が約三割というところでございましたけれども、平成二十年度現在では二割弱の達成率でございます。  それと、リードタイムですけれども、目標の一日に対しまして一日程度に短縮することがほぼ達成できたということでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 ここで現政権に対して、今の一生懸命やっていらっしゃる政務三役の方に対してとやかく言うべきものではございませんけれども、何のためにいわゆるコストを縮減していくのか、リードタイムを短縮していくのかということですね。  それは、先ほど若干触れましたけれども、いわゆるその心はというものは、当然各諸外国の港との競争力という視点から、こういう形で日本の競争力を付けていこうというものがあったはずなんですね。この六年間のスーパー中枢港プロジェクトに関しまして、いわゆるこうした日本に拠点港を設けて貨物を集約化させて、そして国際競争力を高めていくんだという、こういう視点からはどうだったんでしょうか。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 前政権時代に集中的に行われたこのスーパー中枢港湾でございます。先ほど申し上げたように、達成できた部分、もう少しまだ達成に時間が必要であった部分があるわけでございます。  そういった状況の中で、昨年九月十六日に誕生いたしました鳩山内閣の下で、前原国土交通大臣は、やはり日本の港湾の競争力を高めていかなければならない、海洋立国としての日本の成長力を伸ばしていかなければならないということで、スーパー中枢港湾に安住することなく、国際コンテナ戦略港湾を選択と集中を行って日本の成長につなげていこうと考えておるところでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、スーパー中枢港湾プロジェクトに関しまして総括という一つの視点からお答えいただければ幸いでありますが、もちろん認識はそんなに変わっているわけではないと思います。  まず、このスーパー中枢港湾プロジェクト、いろんな評価ができる部分もあると思いますし、一生懸命やったと思います。しかし、問題点をあえて挙げるならば、まず第一点は、具体的に国全体として、国家全体として何を目指すためのプロジェクトだったのかということが、国家的な視点が欠如していたんじゃないか、希薄であったんじゃないかということが一点。二つ目は、そのため、そういう国家視点が欠如したために、いわゆる分散型と集中型という予算の掛け方がこれごちゃごちゃになってしまって、ある意味統一性がなかったんじゃないかということ。そして三つ目、こういうことをするためには、何よりやはり従来どおりの関係法では限界があると思うんですよ。こういう今までの、従来の法体系で行うこと自体が非常に無理があったんじゃないかなと、このプロジェクトを進める上ではというような、私はそういう受け止め方をしているんですけれども、このスーパー中枢港湾プロジェクトにつきましての総括の視点から、大臣はどういう御所見でしょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 水戸委員にお答えをいたします。次に質問されることの答弁を先にしないように気を付けながら答弁をしたいと思いますが。  まず、総括はいかんということで、法改正のことについては多分また御質問されると思いますので、後ほどにさせていただきたいと思いますけれども、スーパー中枢港湾プロジェクトにおきましては、今、長安大臣政務官が答弁をさせていただきましたように、港湾コストの低減とかリードタイムの短縮については一定程度の成果はあったということでございますけれども、しかし、基幹航路の寄港回数についてはむしろ減少傾向にあるということで、多国間競争力においてはますます差が開いてきている、この状況ではないかと思います。それが政権交代を機に、選択と集中、総花的な港湾政策からより絞り込んで国際競争力を持つものにしていかなくてはいけないということで、今、長安政務官の下で国際コンテナ戦略港湾の選定を行っているところでございます。  じゃ、何が問題だったのか、課題は何だったのかといいますと、これは先ほど水戸委員がまさに御指摘をされましたように、国内貨物の集約をしていかなきゃいけないですね。集約を図る上で、内航フィーダーを始めとするフィーダー網が脆弱であったということ、これが一つ。それから、多くのコンテナターミナルにおいて運営が縦割り、細分化されていて、効率的、機動的また一体的な運営がしにくい状況で今なおあるということ。それから、国際的な港湾間競争が激化する中で、民の視点と経営の自由度を持った主体が一元的な港湾を経営する戦略が欠けていたという点。また、港湾経営の観点から、港湾機能の役割の明確化や投資の重点化を図るための広域的な調整が十分なされてこなかった、こういった問題点があるんではないかと思います。  こういった今までのスーパー中枢港湾の現状の反省に立って、より選択と集中を今進めているところでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 お答えありがとうございました。  大臣いみじくもおっしゃっていただいたとおり、確かに今までいい面もあった、しかし足らない面も多々あったということで、昨年の夏以降、政権交代をして、そして、そういう中において今後の港湾政策をどういう形で取り扱っていくかということで再検討いただいたということで、先ほど大臣がおっしゃったとおり、国際コンテナ戦略港湾と、非常に長ったらしい名前でございますけれども、いわゆる従来のスーパー中枢港湾を見直して、今度は国際コンテナ戦略港湾というプロジェクトを新たにこれは立ち上げようとしているんですね。  そもそもこういう形で今スタートしようとしているわけでありますけれども、もう一度認識を私自身も新たにしたいために、このいわゆる国際コンテナ戦略港湾プロジェクトというものはどういうものを目的としているのか、具体的に、簡潔に御答弁いただきたいと思います。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 委員よく御理解されておりますとおり、今世界の経済というのはもうグローバル化が進んでおります。さらには、アジア諸国が急激な成長を遂げている中で、アジアと欧州間の貨物の移動というのが急拡大しておるわけでございます。そういった中で、コンテナ船の大型化も進んでおりますし、また先ほど申し上げましたように、東アジアの港間でも競争が激化しているわけであります。  そういう中にあって、先ほど申し上げました、基幹航路をいかに維持していく、また拡大していくということが求められてくるわけであります。私もこの間、国際コンテナ戦略港湾の検討委員会で様々な専門委員の方の御意見を賜りましたけれども、基幹航路の維持すら今非常に厳しい状況にある、日本から基幹航路がなくなってしまうというような危機感を多くの専門家の方々がお持ちだという現実がございます。  そういう中にあって、この基幹航路を維持拡大していくというのは非常に難しいことでございます。しかしながら、この基幹航路、なくなってしまうと、日本の産業界から物を輸出するあるいは半製品を輸出するときには、基幹航路がなければ、アジアの港、例えば釜山港なりでトランシップをしないとヨーロッパ、北米へ輸出できないというような事態に陥ってしまいます。そうなってしまうと、日本の産業競争力というものが衰退を招きかねないわけであります。  そういう意味で、世界最高水準のサービスレベルと十分な能力の港湾サービスを早期に提供する必要があり、さらにそのためには、選択と集中によってコンテナ貨物を扱う港の国際競争力の強化、アジアの成長を国内に取り込んでいく必要があると考えているわけでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 ありがとうございました。  いみじくも、本当に危機感を感じていらっしゃるという関係者の方々のお話もございましたが、いわゆる北米とかヨーロッパとかオーストラリアとか、いろんな大型の船が基幹航路として今、日本は確保しているわけですね、一定以上は。しかし、それがますます近隣諸国の港が拡充していればそちらの方に行ってしまって直接日本に入ってこない、言わば様々な日本の成長戦略に支障を来すのではないかという大きな危機感が持たれているということで御説明がございました。  この基幹航路の一定以上の確保と、先ほど大臣がおっしゃったように、内航フィーダーの拡充をしていこうということが大きなこのいわゆる国際コンテナ戦略港湾プロジェクトのかなめになっていくのかなと私は思っているわけでありますけれども、そうするためにはどういうことをこれから戦略的に進めていったらいいかということになるわけですね。  実は今日、お手元に若干二枚つづりの紙を私からお配りをさせていただいておりますけれども、まず一ページ目のこの表なんですけれども、これは京浜港と近隣諸国の港とのいわゆる港湾コストですね、接岸料とか、そこを使用するためのコストの比較の表でございます。  確かに、先ほど政務官がおっしゃったとおり、日本もかなり頑張って、スーパー中枢港湾時代から二割、三割削減していこうという形で京浜港は二割ぐらい削減しているんですね。しかし、それにも比して、他の高雄から始めてこの釜山新港まで、釜山新港なんて、もうまさに日本が一〇〇とした場合でもまだ五九という非常に半分近いような港湾コストしか掛かっていないという状況なんですね。ですから、今後このコストということを含めて、日本の港湾が国際的ないわゆる競争力を持っていくためにはいろんな仕掛けをしていく必要があると思っているんですね。  こういうことの中において、こうしたコストの面をとらえていくならば、このコストの更なるこれは努力をしていく必要があるということになるわけでありますけれども、これは先ほど言ったように、今まで外航フィーダーでいわゆる外国船に日本の貨物がいろんな形で取られてしまったと、それをいったんまた日本の港に取り戻していくんだと、いわゆる内航フィーダーでいろんな形で日本の国内の貨物の輸送はしていくんだということをしていくならば、もちろんこの外航フィーダーと内航フィーダーの、いわゆる外航船と内航船のコストの競争もやっていく必要があると思うんですけれども、これどうですか、どういう形で今後このコストの縮減に向けて取り組んでいかれるおつもりなのか、もし具体的に分かればというか、お答えできればお願いしたいと思うんですけれども。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 委員御指摘の内航フィーダーと外航船とのコストの差、これをやはり縮めていかなければならないという認識を私どもも持っております。  とりわけ、よく言われますけれども、暫定措置事業というものがございます。これによって日本の内航フィーダーのそもそものコストがアップしてしまっているという現実もございます。そういった中でこの暫定措置事業の改善を図る、さらには、内航フィーダーだけではなくて鉄道輸送、トラック輸送、こういった陸上輸送によるフィーダー網の抜本的な強化も行わなければならないと考えております。具体的には、現在国土交通省の中で行っております成長戦略会議の中で、六月に成長戦略として打ち出してまいりたいと考えております。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 巷間、公設民営化という話も、これはスーパー中枢港湾プロジェクトにも挙げられていたんですね、公設民営化をしていこうじゃないかという。  なかなか港というのは複雑なものでございまして、釈迦に説法でございますけれども、地べたは、岸壁もそうなんですけれども、いわゆる管理者である地方自治体が管理している部分もあれば公社にこれを管理させる部分もありますし、またその所有者も、自治体が所有している場合もあるし公社が所有している場合もあるし、また国が直轄して所有しているところもあると。そして、その上物に関しましてはいろんな形で民間の会社にも運営させているところもあるんですけれども、非常に、そうした固定のいわゆる不動産というんですか、そういうものに関しましてはいろんな、ばらばらで、これはある意味この港湾コストを上げていく要因ではないかということが指摘されているんですね。だから、これを一気に公設民営化という形で、いわゆる地べたとかその施設に関しましては公設。しかし、この公設という意味は、私が解釈すれば、これは国直轄でやっていくものじゃないかというようなイメージを持っているんですけれども。  今までのスーパー中枢港湾で言われた公設民営化と今回のいわゆる国際コンテナ戦略港湾における公設民営化ということ、もし違いがあれば、同じ意味であればそれで構いませんけれども、この公設民営の公設というのはどういうようなことを意味しているのかを明確にお答えいただけませんでしょうか。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 先ほど委員、内航フィーダーを今後活用することによりコスト低減というお話がございましたので、コスト低減の部分で内航フィーダーの部分だけ私お話しさせていただきました。  それ以外にももちろん、公設民営化、ターミナルの一体運営によるターミナルのコスト低減も必要でございますし、さらにはゲートオープンの拡大、これ二十四時間化を行うことによって荷主へのサービスの向上、また大型のコンテナ船に対応することによって、これもコストの低減になりますし、さらには、日本から、本来日本の国内の貨物であるにもかかわらず外国でトランシップされている貨物をいかに日本に取り戻すかという、これは民の視点の経営によって貨物をもう一度取り戻してくるということも重要になってまいります。  今委員御指摘のございました公設民営化に関してでございます。基本的には、この公設民営ということに関しましては、例えば岸壁、埠頭用地、こういったものは公設、つまり国なり港湾管理者等が所有をし、またさらには整備をしていかなければならないと考えております。一方で上物、例えばガントリークレーンのようなものにつきましては、今後どういった所有の仕方、また整備の仕方、設置の仕方がいいのかというのは前向きに検討してまいりたいと考えておるところでございます。これについても、今国際コンテナ戦略港湾では各港湾の方々から提案書、計画書をいただいておるところでございます。  今後のあるべき港湾経営の在り方というのを各港から提案をいただく中で、我々結論付けていきたいと考えておるところでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 ありがとうございました。  お配りした資料の二ページ目をお開きいただきたいんですけれども。これはちょっとぼんやりとした写真にすぎませんが、いわゆるこれは深セン港という、香港に近い、中国でも今港湾としても非常に急速に発展している港の一こまでございます。  先ほど政務官おっしゃったように、ガントリークレーンというのがもう八十四機もここに設置されておりまして、港に着いた船から貨物を一気に揚げて非常にリードタイムを短縮化しているということで、これも中国ですから、ある意味これは国有という形で、国直轄という形でやっているわけでありますけれども、先ほど若干事例にも挙げました釜山も今新港を一生懸命造っておりまして、もうそろそろ完成しますけれども、この釜山ですら、いったんこういう岸壁とかいわゆるそうした港湾用地、これは国、政府が買い上げて、それを港湾を運営する会社に無償に近い、ほとんど無償か無償に近い形で貸しているんですよね。  そういうことが先ほどの一ページ目の港湾コストのこうしたものに反映をしてくるということになるわけでありまして、先ほど政務官がおっしゃった、公設とは何かということで、私は、もちろん限られた予算でありますけれども、もう国直轄として、これから指定をする戦略港湾というものは国直轄として買い上げて、そして、今までは先ほど言ったように地方自治体が持っているもの、公社が持っているもの、いろいろばらばらでありますから、そういうものは一括して国が買い上げて、そしてある程度安いコストで貸してあげるという形態を取らない限り、コストの競争になればやはりこれはなかなか勝てないんじゃないかと思うんですけれども、その点はどうでしょうか。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 今、日本が人口減少、少子高齢化、さらには厳しい財政状況の中で、すべてを国が直轄で持つというのは果たして私は日本の競争力を上げていくことになるのかという疑問を実は持っております。  つまり、財政に限りがある中で国がすべて直轄でやると、例えば今年の予算でも一五%以上の予算の削減ということが行われているわけであります。だからこそ我々は、港湾についても民の視点、民の資金、民のノウハウというものを入れて経営していく方が日本の港湾の競争力を高めていくためには役に立つと私ども考えているところでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 国家戦略という視点から、もちろん予算には限りがありますものですから、すべて国が、一から十まで全くすべて国でという、私は別にそれを申し上げたつもりはないんですけれども、しかし、やっぱり選択と集中ということを今後考えていくならば、大臣にちょっとお答えいただきたいんですけれども、先ほどもおっしゃいましたとおり、いわゆる今までのスーパー中枢港湾に関しましては六か所の港を指定しておりました。さはさりながら、六か所という、ある意味複数の港でございました。しかし、今回はそれを改めて、やはり大臣の御答弁の中でも一つか二つという形で絞り込んでいきたいという。六か所から一つか二つかという意味合いなのか、ちょっとここら辺が、先ほど言ったようにエリアなのか、いわゆる東京湾のそういうエリアなのか、一か所、二か所という意味は。  先ほど、三か所というのはエリアのことを言ったと思うんですけれども、いわゆるスーパー中枢港湾のときにも三つのエリアの六つの港だったんですけれども、これから大臣がそれを更に一つか二つ、できれば一つ、まあ百歩譲って二つぐらいにという、ちょっと苦し紛れな答弁をされているわけでありますけれども、選択と集中というならば、やはりこうした中において一か所、重点的にここだけはやはり国が直轄をしてというか、先ほどの認識の違いは若干ありますけれども、そういう形で重点的に投資をしていくということが国際競争力を高める一つの大きな足掛かりになっていくんではないかと思っているんですけれども、まず、この一か二という、大臣がおっしゃったとおり、これはエリアで連携を組んでやるという話なのか、エリアで連携を組んで、例えば東京とか横浜とか、名古屋と四日市とか、大阪と神戸とか、そういう中でこれは二か所なんだという位置付けなのか。やはり私としては、連携するなら連携してもいいんですけれども、やはり一つの港に重点的というのはちょっと違う認識を持っているんですけれども、大臣自身はいかがでしょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 定義で申し上げると、今提案をしていただいている港は四か所ということになります。四か所というのは、四港ではありません。四か所ということでありまして、例えば今おっしゃった名古屋、四日市は一体的に手を挙げていただいておりますのでそれは二港で一か所ということでありまして、一ないし二に絞るというのはその四か所から絞るということでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 そういうときにちょっと懸念するのは、今までも三か所六の港だったんですね、箇所といえば。三か所六の港と、仮に二か所となったら、これは四の港になってくるわけですね。それが本当に選択と集中と言えるのかというのが非常に私としては、ちょっとこれがまさしくまたスーパー中枢港湾の焼き直しにならないのかと。いわゆる、言うのは非常に格好いい言い方だけれども、しかし、実際やってみれば何となく似たような形で、全然国際競争力も付かないんじゃないかということを私懸念するわけでありますけれども、その点はいかがですか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 今までの自民党政権では、コンテナでも六十五か所の港を造ってきたわけでありますし、遅ればせながら平成十六年からスーパー中枢港湾というのをやってきたわけであります。一定の効果は得たけれども、しかし取引量は逆にどんどんどんどん他国の中心的な港とは懸け離れてきているということでありまして、だからこそ国際コンテナ戦略港湾というものを選定をしようということであります。  一ないし二でスーパー中枢港湾の焼き直しにならないかということなんですが、ただ、選定基準というのを我々設けて、これは、仮にそれに選ばれなかったところ、あるいは他の手を挙げていない港についても同じように私どもは促していきたいと思っていますのは、先ほどから議員も御議論いただいております民の視点をどうやって入れていくのかということなんですね。  港というのは非常に古い体質でありまして、先ほどこれも委員が御指摘をされたように、横浜の委員でございますのでお詳しくおっしゃっているわけでありますけれども、その埠頭埠頭で管理をしているところ、運営をしているところがばらばらであると。非常に非効率的で、そして一体運営がなされないということで、今回の選定基準においては、いかに一体的に民間の経営を取り入れてもらえるかどうかというのが評価基準になっているということであります。つまりは、選ぶことも目的なんですが、選ぶ過程として港湾の経営の中身を根本的に変えていただくと、それを促す意味があるんだと、そこに大きな意味があるんだということを御理解をいただきたいと思います。  また、当然ながら、一か所二か所に絞るというところで、そこに重点的に内航フィーダーを含めてコンテナ貨物を集めて、そして国際競争力を高めていく、集めなければ二十四時間三百六十五日コストも下がらないということにもなるわけでありますので、そういう意味においては、より絞っていくということが重要で、一にするか二にするかということは、今四か所から御提案をいただいているものをしっかり精査をして客観的な基準に基づいて最終的に判断をさせていただきたいと、このように考えております。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 御答弁ありがとうございました。  まさしく今おっしゃったように、いわゆる岸壁さえ、港さえ整備すればそれで済むという話じゃないんですね。積むものがなければ、これは幾ら立派な港を造っても、幾ら立派な経営者がいてもこれは駄目でございますので、いわゆる港を整備するには当然、それとリンクしてやっぱりその背後地というんですか、産業政策も含めて振興策を図っていく必要があるというのはもう言うまでもないことでございまして、いかにその背後地、後背地の道路の整備とか物流拠点の拡充とか、そういうのを今までもやってまいりました、しかし、更に一層、それはまたある程度回転を速めて新規整備もしていく必要があるのかなということも考えられます。  こうした成長産業をいかに港の近いところで誘致をしていくのかということが非常にこれから大きなこの港湾戦略を考える場合は大事になってくると思いますし、また、ある意味、いろんな形で御提案があるようですけれども、経済特区という中において、やはり特区としてそこを指定をしながら、従来の法体系ではなかなかできにくいところをスムーズに行うと。もちろん、これは輸出入の手続の簡素化だとか、先ほど言ったような新成長産業の誘致とか、そういうものもやっぱりここで成し遂げていく必要があると。今までそれに障壁になっている規制とかはある程度緩和をしていくということも考えられるわけであります。  前原大臣もたしかおっしゃっていたと思います、新幹線を輸出していこうと。まさしく新幹線というのは日本を代表する、もう本当に成長分野の、本当に日本人の英知の結集というんですか、そういうものでございますので、あらゆるこういう民間の企業のこれを結構集めて、今まではどっちかというと、いろんな形で造ったものをわざわざ陸上運送して部品も組み立てて、そして港から積むわけですよね。だったら、そういう新幹線の新たな産業を港でちゃんとした産業立地として造りながら、そこからもう直接輸出していくということも含めて、そういうことを含めて、産業政策の一環としてこの日本の成長戦略を考えていく必要があると思うんですけれども、この経済特区、もちろん経済特区の分野はまた他の所管にもまたがってくるわけでありますけれども、こういうようないわゆる産業の戦略とこうした様々な輸出入の業務の簡素化等々を含めて、コストの削減ということもあるんですけれども、この特区というものについてはどういうようなお考えであるかをお聞かせいただきたいと思いますが。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 先ほど水戸委員の方から御指摘のございました御質問に対して、ちょっと補足の答弁をさせていただきます。  スーパー中枢港湾というものは、先ほどお話ございましたように三か所六港を選んでいたわけです。今回、我々の国際コンテナ戦略港湾の選択と集中というのは、一か所何港と決めておるわけではないというのは、これは先ほど大臣答弁させていただいたとおりでございますけれども、今までのスーパー中枢港湾では、一か所の中の港が複数あった場合に、それが一体に経営されるかどうかということまでは余り重視されておりませんでした。  しかしながら、今回、選定の過程では、一か所で複数港ある場合でも経営主体というものを一体化してほしい。一体化することによって、荷主にとっても例えば入港料をそれぞれの港で払わなくていい、一回払えばそれで済む。また整備についても、よく言われます大型のコンテナ船が入るためには現在ではマイナス十八メーターの岸壁の整備が必要だと言われておりますけれども、その一か所の中のどこかで十八メーターの岸壁を整備すればいいじゃないか。これがまさに選択と集中という考えで、我々が今回選定をしているということでございます。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 先ほど水戸委員から、この港湾の競争力強化については産業政策と一体になってやらなきゃいけないという御指摘がありまして、その点の取組あるいは規制緩和、こういったものが必要じゃないかという御質問がございました。  ちょっとざっくばらんに申し上げますと、この四か所で言うと、一番今の取扱量の多いところは、水戸委員の御出身の横浜も含めた京浜なんですよ。じゃ、今の取扱量が多いから京浜が選ばれるかというと、そうではないんですね。つまりは、どういった運営主体をつくり上げてもらえるのかということと、民の主体、そして一体化、そしてどうやって内航フィーダーを集めるかといういわゆる方向性、戦略、こういったものが必要で、私は名古屋の港に視察に行ったとき、今港湾管理者が河村名古屋市長でいらっしゃるので、河村市長は、どうせ京浜が選ばれるんじゃないかと、こういう話をされた。いや、違いますと。伸び代を見るんです、これから。これから伸び代をしっかり見て、そしていかに荷物を集めて地域連携も強めていけるかということを考えるんだということで、別に今の取扱量を前提として後追いで決めるわけではなくて、そういった荷物を内陸から輸送して集める、あるいは工場立地でこれだけの後背地があると、あるいはさらに今後こういったところからも荷物を集めてきてしっかりと伸び代として伸ばすような努力をしていくんだというところが私は大事だというふうに思っております。  そういう意味におきまして、例えば我々国土交通省として更なる規制緩和をということがあれば、あるいは先ほど水戸委員もおっしゃったように全政府として、オール政府として、全省庁的に更に規制緩和をして、そういったものに資するものがあれば、これは政治主導、いわゆる政府の中でしっかり話をして、そういうものに資する形で取組を進めていきたいと、このように考えているところでございます。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 御答弁ありがとうございました。  そういう形で位置付けをしていただいているということでございますので、今の法体系、先ほど若干触れましたけど、スーパー中枢港湾のところで若干触れたんですが、やっぱりこの重要港湾、特定重要港湾という中での位置付けは港湾法の中で認めているんですね。ですから、いわゆるスーパー中枢港湾ではできなかったものでございますけれども、国際戦略港湾というものをやっぱり法的にも位置付けをして、そしてそれに対してのちゃんとした定義付けもしてやっていくことも、これから大きな私は政策課題かなと思っているんです。  こうした法体系の再整備、昭和二十五年から作られた港湾法がいまだかつてずっと金科玉条のごとく守られていることに関しましても、やはり今の時代の流れにおいてそぐわない部分も多々散見されるんじゃないかと思っております。  そして、そもそもこの港湾法は、やはりこれはそのときの時代背景もあったんですけれども、一義的にその管理は地方自治体の意思等に任されていたんですね、その管理というのは。ですから、いわゆるそれがある意味、これからの国際競争力という、国家戦略という中において非常に、それでいいのかというそもそも論も私は最近感じております。  というのも、いわゆる各港、もう既に六十五は国際港として港を開いているわけでありますけれども、いわゆる地方自治体からいけば、当然それはもうお家事情があるでしょう。おらが町に国際船が来るんだということで、これは地域振興策になるんだということで、そういう形でどんどんどんどん、内航船よりももちろん安いということもあるかもしれませんけれども、外航フィーダーをやはり優遇策まで設けてそして誘致しようとする、そういうことが現実的に起こっているんですね。  今、政務官も、もちろん大臣もおっしゃったとおり、何とかして内航フィーダーを拡充して、コストも下げて、そして日本の港に行き渡るようにしていこうじゃないかと、外航フィーダーに行ったものを取り返して内航フィーダーに替えていくんだということをやろうとする中において、いわゆる国の目指す方向と地方自治体の目指す方向が、これは同じ方向を向いていなければ非常に、水を手ですくっても手のひらから水がこぼれていくように、先ほど言ったように、分散型と集中型と言ったのと同じとおり、なかなか思うようなことができないんじゃないかということを私、恐れております。  ですから、こういうある意味放置されているような港湾管理の蛇口をいま一度締め直して、そして国家戦略という観点からやっぱりそうした港湾管理の在り方も私は追求していく必要があるんじゃないかと思っております。  これは、過ぎたるは及ばざるがごとしとよく言いますけれども、行き過ぎたいわゆる地方に対するものに関しましては、当然地方のお家事情もありますけれども、それはもう一度再考を促していく必要があるんじゃないかと思うんですけれども、この港湾法の改正も含めて、先ほど言った戦略港湾というものの位置付け、そしてこうした港湾管理の在り方に関しましていわゆる大臣の御所見をいただければ幸いであります。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 我が国の港湾と競争関係にある近隣のアジア諸国におきましては、主要な国際港湾の管理運営は、国益を反映する仕組みを整えた上で、民の視点と経営の自由度を持った主体が行っているのが通例でございます。これは委員も御承知のとおりだと思います。  一方、我が国の港湾はこれまでは自治体が管理してきたところでありますけれども、民の経営の視点や自治体の境界を越えた広域連携などについては、はっきり申し上げて、十分ではなかったというふうに我々は感じております。  こうした状況を踏まえまして、我が国港湾の国際競争力強化を図るために、官民の適切な役割分担の下、民の視点と活力を導入して港湾の広域的な経営が可能になるように港湾法の改正を含めた制度の見直しを行っていきたいと、このように考えております。

水戸将史民主党・新緑風会・国民新・日本

○水戸将史君 ありがとうございました。  何しろ、日本のこれからの在り方を考えていくならば、もちろんこれは港だけじゃありません、空港もそうであります。もうこんなことは申し上げるまでもなく、いろんな形で、善かれと思ったことが時代の流れにそぐわないということは多々ありまして、そういう中においてどういう形でこれを展開していくのかというのは非常に難しいかじ取りになっていくんですね。しかし、それは大臣以下政務三役の方々、また国土交通省の方々含めて全省庁的に巻き込んでいただいて、そしてやはり大局的な観点から、国家観から、これは英断を持って対処していっていただきたいということを強く要望して、私の港に対する思いのほどを述べさせていただきました。  御質問に対する御丁重な御答弁、誠にありがとうございました。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 自民党の愛知治郎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、本日は、前原大臣、また古川副大臣にもお越しいただきました。峰崎副大臣も財金ではいつもお世話になっておりますが、今日は基本的に前原大臣、そして古川副大臣に質問させていただきたいと思っておりますが、必要なときに適宜また峰崎副大臣にもお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  さて本日は、国土交通省の所管の決算に対する質疑ということなんですけれども、私自身は国土交通に関しては余り専門家ではないので、総論から、大きな話からまずお伺いをしたいと思います。  また、前原大臣、古川副大臣、共に委員会でこうやって質疑をさせていただくのは初めてでございますので、基本的な考え方を踏まえてやり取りをさせていただきたいと存じます。  まず民主党さん、昨年の選挙において大勝されて政権交代を成し遂げられたわけでありますけれども、今、現在において我々としても不本意であったなという思いがあるとともに、改めて責任を担ってしっかりと国の行政等々、行っていきたかったなという思いは強くあるんですけれども、いずれにせよ、結果として昨年の総選挙において政権交代が成し遂げられたのは事実であります。この点についてお伺いをしたかったんですが、その衆議院選挙における勝因、民主党さんが勝った勝因というのをどういうふうに考えておられるのか、まず前原大臣に質問したいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 愛知委員にお答えをいたします。  私は、総選挙が終わった後に、なぜ勝利をしたのか、政権交代が起きたのかと聞かれたときにいつも答えておりましたのは、民主党が勝ったとは思っておりませんということを私は申し上げておりましたし、今もその気持ちは同じでございます。  自民党、公明党の連立政権の延長線上で、この国の人口減少、少子高齢化、莫大な財政赤字の中で持続可能な日本が果たして訪れるのかと。特に私はいろんな地域を回っていて感じたのは、やはり医療とか年金、介護に対する不安、社会保障の不安というものをやはり大きく感じておられた方々がおられたというふうに思っております。  繰り返しになりますけれども、長年、自民党政権は、もちろんいいこともいっぱいされてきたと思いますけれども、長く続いた自民党政権の中でのその延長線上でなかなか国民の将来に対する大きな不安というものは払拭できないので、大きくいったん政権交代でそれを方向転換をしてくれといったことが、民主党が政権交代をさせていただいた大きな要因ではないかと私は思っております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 ありがとうございました。  せっかくですので、同様の質問を古川副大臣にもお伺いしたいと思います。  昨年の総選挙における民主党の勝因ということでお伺いしたいと思います。

古川元久民主党・無所属クラブ内閣府副大臣

○副大臣(古川元久君) お答えいたします。  基本的には、今、前原大臣がお答えになったところと私も同様な認識でございますが、若干付言するとすれば、経済そしてまた社会構造、非常に大きく、まさに自民党政権を中心に運営をしてきた戦後、そういう状況から大きく変わっております。しかも、その変化のスピードというのは近年ますます速くなっている。その社会経済の変化に対応した政策対応というものが時の政権、これは実行ができなかった。そのことが先ほど前原大臣からもお話があったような、国民の皆さんの将来やあるいは現在の生活に対する不安、そしてまた政治や行政に対する不信感、そういったものにつながったのではないかというふうに思っております。  そして、それを変えるためには、やはり一度政権そのものを変えるということがないと変わらないのではないかと。これは自民党をぶっ壊すと言われた小泉総理の下でも、確かに小泉さんが総理のときには一瞬変わったかなというような感じも見えましたけれども、実際にはその後、表面的には変わったかもしれないけれども、根本的なところはやっぱり変わっていなかったのではないかと。そういうことが国民の皆さんにも理解をされた、だからこそ今度は、政権の担当する人そのものを替えようということで国民の皆さんが選択をされたのじゃないかと、そのように私は理解をいたしております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 ありがとうございました。  まず、おっしゃるとおりの部分は私も実感をしておりますし、当時の自公政権で反省すべき面は多々あると思います。それはもちろん我々の問題ですから、しっかりそれを踏まえた上で改革をして、また信任をされるように頑張っていかなければいけないと考えているんですが、私自身、改めて今地元の方々も含めて有権者の皆さんとお話をしているんですけれども、確かに反省すべき点はあったけれども、選挙制度を改めて考えてほしいと。自民党に対してノーという意見を批判的な考え方で投票されたというのはいいんですけれども、自民党は駄目だという票はないんですよね、自民党バツという票はないんです。民主党さんの候補者の名前を書くか民主党と書くしかないんですね、選挙制度上は。それで、政権交代が成し遂げられた。  つまり、もちろん政権に対する批判というのはあるんですけれども、結果として残るのは現民主党さんに対する信任という形で結果が残る。そこにはもちろん現政権に対する批判的な意味合いもあるんですけれども、少なからず期待も確かにあったと思うんですね。  その点でお伺いをしたいと思います。謙虚に我々が一〇〇%支持されたわけではないというのは結構なんですけれども、一方で、期待をされて投じた人は何を民主党さんに期待をして一票を投じたのか、その点について前原大臣の考えをお伺いしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) これは、一つは、やはり税金の使い道を変える。これは言葉で言うのは簡単で、なかなか自民党政権でもできなかったことだと思います。  私も国会に籍を置かせていただいて十六年になりますけれども、橋本総理のときにシーリングというのをやられた。予算を削るというときにどうしても横並びになって、政治主導でこれは増やしてこれは減らすなどということが、役所の論理あるいはそれを応援するいわゆる族議員の論理からはなかなかできなかった。それを私は、民主党に期待をされた面というのは多かったのではないかと、このように思います。これが一つです。  二つ目は、やはり天下りに代表される、あるいは天下り法人に代表される、官主導に見える、あるいは実際そうなっている税金の使い道をしがらみなく断ち切るということが大事だったと私は思っております。  今、我々は野党のときに公益法人見直すということを言っていたことを実際やり始めているわけで、我々が批判をしていた公益法人は、枝野行政刷新担当大臣が仕分をする前にもうそれぞれの役所で仕分を始めておりますし、なくすと決めたものも幾つかもう出始めております。そういったことを、やはり我々は天下りの根絶と、そして公益法人をなくして無駄遣いのいわゆる根底にあったところをメスを入れていくといったこと、これに期待をされていたものがあるのではないかと思います。  そして、余りたくさん言うと議員の質問時間を奪うことになりますので、やはりマニフェストに対する期待は私もちろんあったと思います。子ども手当とか農業の所得補償とかあるいは高速道路の原則無料化とか、あるいは様々なマニフェストに対する期待というものもあったと私は思っております。  そういった、別に謙虚にという部分ではなかったんですけれども、実際に感じた部分として、自公政権に対するノーの判断とそして民主党に対する期待、それは今申し上げたようなところが多かったのではないかと私は感じております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 ありがとうございます。すばらしい答弁というか考え方だなと思いますし、しっかりしているなと改めて思いました。  実は、私の友人も含めて、本当に必死になって選挙のときにもお願いをしたんです。ただ、実際、前原大臣のおっしゃられているようなことをその友人も言って、悪いけど今回は民主党さんに投票させてもらうと言われちゃったんですね、残念ながら。その姿勢に対して期待したのは事実だと思います。  今同じようなことを改めて古川副大臣にもお伺いしたかったんですけれども、民主党に期待していることを。繰り返しでも構わないんですけれども、同じか、また違う面があるか、お答えいただきたいと思います。

古川元久民主党・無所属クラブ内閣府副大臣

○副大臣(古川元久君) 余り愛知委員の質問時間を削っても申し訳ないと思いますから、共通する部分は私も今大臣が申し上げたのと全く同じ感覚を持っておりますが、それにまたちょっと一つ付け加えるとすれば、例えば私がずっと取り組んでまいりました年金改革、新しい年金制度、もう既に今の現行の年金制度は、例えば職業によってばらばらで、多分委員もそうだと思いますが、普通に働いていたときと、辞めると年金制度変わらなきゃいけない、また就職するとまた変わるとか、そういう非常に、かつてのように一生、一回会社に入ったらずっとその会社にいるのがモデルケースみたいな、そういうモデルのケースがもうほとんどいなくなっているような時代において、今のような年金制度が時代に合わないというのは多くの国民の皆さんが思っている。しかし、新しい制度を時の政権、前政権までは、とにかく現行制度をベースにして、何とか負担と給付の方を調整をしてそれを維持させようとしていた。  私たち民主党は、もうこの際、時代に合った新しい年金制度をつくりましょうということで、前向きな提案も、もう既に、これは二〇〇四年のまさに、多分、愛知議員はそのときには選挙じゃなかったかもしれませんが、参議院選挙のときからずっと提案もいたしております。  そういう意味では、そうした時代に合った新しい仕組みをつくっていこうと、そういうことに対する期待というものも有権者の皆さん方にはあったんじゃないかというふうに思っております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 ありがとうございました。  古川副大臣から今、年金制度というお話をいただきましたけれども、そういう問題意識、私も共通しているところもありますし、改めて今日ではない違う機会にその点については深く議論をさせていただきたいと思います。  今日は、特に今、前原大臣がおっしゃった税の使い道を変える、天下り、官主導のしがらみを断ち切って、そういった改革をしっかりしていかなくちゃいけないということについて、その問題についてやり取りをさせていただきたいと思います。  先ほど亀井委員がちょうど御質問いただいたんですけど、私の出身地であります地元の宮城県の例を取り上げていただきました。実は、もう十七、八年前になると思うんですけれども、当時の知事が逮捕されるという事件がありまして、また、仙台市長も逮捕されるという事件がありまして、必要に迫られ、しっかり改革をしなくちゃいけないという流れになりました。  また、その中で私も痛感をしたんですけれども、改革の難しさ、厳しさ、それを痛感しながら現在に至っている、そしていろんな取組をしているという経緯がございますので、そう簡単にできるものではない。もちろん必要ですけれども、そう簡単にできるものではないというふうにも考えています。  今日、古川副大臣に来ていただいたのは、事業仕分をする際に、古川副大臣がこの問題を担当されるということだったので、その点についてお伺いをしたかったんですけれども、改革は厳しいと思うんですけれども、改めて、どのような姿勢でその事業仕分やっていくのか、古川副大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

古川元久民主党・無所属クラブ内閣府副大臣

○副大臣(古川元久君) 事業仕分は、昨年、鳩山総理が所信表明演説でも申し上げました戦後行政の大掃除と、そういう視点に立ちまして、国民の目線に立って、長年の行政のあかを洗い出して行政全般の刷新を実現すると。これが、先ほど前原大臣のお話にもありましたように、この政権に課された大きな使命であると。そういう認識の下に、これまで行われてきた事業について公開の場で、そして外部の視線を入れ、そして現場の声も聞きという、これまで密室の中で行われていた予算編成過程の一部分を言わば公開をして、国民の皆さんにも、どういう形でお金が使われてきたのか、私たちの、国民の税金が使われてきたのかと、そのことを公開の場で議論するという形で行わせていただいたわけでございます。  今回、四月の下旬と五月の下旬に、独立行政法人及び政府系の公益法人が行う事業を対象に事業仕分を実施する予定でおります。その際には、事業仕分、ともすると予算、要はマニフェストを実行するための財源確保のためにやっているように、そういうふうに思われているところはありますが、決してそうではございません。もちろん、最終的に私たちは税金の無駄遣いを少しでも削って、そしてまた少しでも効率的なところに貴重な税金が使われるような、そういう見直しを行うために行っているわけでありますから、予算面のことは非常に重要でございますが、それだけでなくて、事業の必要性、有効性、効率性、緊要性や、まただれが事業を実施する主体として適当かといったことについても検証を行う予定でございます。  さらに、こうした事業仕分の議論の結果も踏まえまして、他の類似の事業についても横断的に同様の見直しを行うと。これは、昨年の事業仕分第一弾でも、すべての事業について仕分を行ったわけじゃありませんし、物理的にも行えるわけじゃありませんので、そういう事業仕分を行ったものから見えてきた、言わば横断的に共通しているんじゃないかと、そうした問題点については各省庁に対して横断的に見直すようにお願いをさしていただいたわけでありますけれども、今回行う第二弾の事業仕分におきましても、横断的な同様の見直しを行うと同時に、今度は独法だとか公益法人などその基になっております制度や規制等の見直しにも取り組んでまいりたいというふうに考えております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 ありがとうございます。  ただ、ちょっと腑に落ちないというか、私は納得いかない御答弁があったんですが、予算を、財源を確保するためだけではないという表現だったんですけれども、選挙のときに民主党さんがおっしゃっていたのは、予算の組替えと無駄遣いの根絶で財源を確保するということをおっしゃっておられましたし、国民も期待していた部分があると思います。やはり徹底的に見直しをして、それで最終的にもう財源が足りなければまた新たな負担をお願いするということだと思うんですけれども、いずれにせよ徹底してやらなくちゃいけないと思います。  また、根絶ということを実現するためには、聖域を設けてはいけない、徹底してすべての分野でやっていくことが必要だと思います。これはいい、あれは駄目だということで任意にすみ分けをしてしまうと、これは根絶にはつながらないと思いますし、明確な基準というのも設けられないし、納得は得られないと思います。  その点について、やはり聖域を設けないで、物理的に難しいかもしれないですけど、徹底的にやっていくべきだと私は思うんですが、どうお考えでしょうか。

古川元久民主党・無所属クラブ内閣府副大臣

○副大臣(古川元久君) おっしゃるとおり、私ども、行政刷新会議におきます事業仕分におきましては、聖域なく国民目線で検証を行うことといたしております。  ただ、この無駄の徹底的になくしていく、根絶というのは、ただ行政刷新会議で行う事業仕分だけではなくて、先ほど来から前原大臣からも御答弁がございましたけれども、既に各省においても各省の政務三役が中心になって見直しを行っております。  これは政権を挙げて、それこそここにいらっしゃる委員の皆さんも含めて、これはまさに党派を超えて、国民の皆さんの信託を受けてこの国会に出させてきていただいておりますし、そしてその立場で我々仕事をさしていただいているわけでありますから、すべてがそういう目でやっていかなきゃいけないということでありまして、もちろん刷新会議も全力を尽くしてまいりますが、それだけではなくて、それぞれの各省も含め内閣総出で一体として無駄の根絶には取り組んでまいりたいというふうに思っております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 まさにそのとおりで、しっかりやっていただきたいと思います。  ただ、例えば、先ほど前原大臣が官僚の天下りや官主導のしがらみを断ち切るという話していましたけれども、やはり身内の首を切るわけですから、首を切るというか、しっかりそこを審査するわけですから、そう簡単にできるものではないと思いますし、だからこそ内閣府で、このような事業仕分といった形で、すべての省庁の事業をしっかりと精査するという役割を担われて立ち上げられたんだと思います。  ちなみになんですけれども、私の地元に関連することで少し狭めてお伺いをしたかったんですけれども、東北地方において、社団などの公益法人や独法等国土交通関係の団体の数及び国費が投じられている金額についてお伺いしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 詳細は長安政務官からお答えをさしていただきますけれども、平成二十一年の十二月の段階で、国土交通省の所管の公益法人というのは千九十八ございます。それについてすべて、国土交通省の政務二役、副大臣、政務官五人いますけれども、すべてを担当割りをしてすべての事業仕分を行うということをやっております。内閣府では、あるいは行政刷新では全部やっていただくというのは無理です。したがって、これは国土交通省でまず徹底的に、野党のときに追及をしていたその同じ感覚でしっかりやるということであります。  ただ、愛知委員がよく御存じのとおり、例えば我々が今まで仕分したもので若干例示をさせていただきますと、道路保全技術センター、あの空洞化調査をやっていたもの、これも解散をするということを決めました。また、十四か所の駐車場を持っている駐車場整備推進機構、何で国が駐車場を持たなきゃいけないんだということ、これは道路特定財源で行われていたわけで、これも解散をするということを決めました。  ただ、これも委員御指摘のように、働いている人たちがいるんですね、今、家族を持って、そして生活設計を立ててやっている人たちがいますので、やはり完全に解散するのには一年とか三年とかそういう期間が掛かりますので、そういう猶予期間を設けながら、しかし要らないものについてはなくしていき、また民間に任せられるものについては民間に任せるということで、すべての仕分を国土交通省としてはさせていただきたいと思います。  議員の御地元の関係については長安政務官から答弁をさせていただきます。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 数字についてお答え申し上げます。  まず、国土交通省所管の独立行政法人、これは平成二十一年度十二月一日現在でございますけれども、二十法人ございます。このすべての法人が国から支出を受けておりまして、平成十九年度決算ベースで約九千四百三十九億円でございます。東北地方六県に主たる事務所を置く独立行政法人はございません。  また、国土交通省所管の公益法人につきましては、平成二十一年度十二月一日現在でございますけれども、千九十八法人でございます。国から支出を受けている法人は平成十九年度の決算ベースで三百五十九法人でございまして、総額で約二千七十四億円でございます。この国土交通省所管の公益法人のうち東北地方六県に主たる事務所を置く法人につきましては六十二法人でございまして、国からの支出は、平成十九年度決算ベースで十三法人ございまして、その額は約九十四億円でございます。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 ありがとうございました。  実は私も、我々自民党が政権を担っているときに無駄遣い撲滅プロジェクトチームというのがございまして、そこの副主査を命じられて、公共事業についていろいろと調べさせていただいたということがあります。中身は大分そこで勉強させていただいているんですけれども、まだまだ十分、そのときも取り組みましたけれども、相当いろんな分野において精査するべき必要があるなというふうに感じていたんで、しっかりやっていただきたいというふうに思います。  ちなみに、今のは団体についてお伺いをしたんですけれども、次に直轄事業についてお伺いをしたいと思います。東北の国土交通省関係の直轄事業の個数と事業費についてお伺いしたいと思います。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 平成二十二年度予算におけます東北地方六県における直轄事業の分野別の箇所数と金額、これは国費でございますけれども、次のとおりでございます。  治水事業、百十四か所、約四百七十億円でございます。海岸事業、二か所、約九億円でございます。道路事業、二百二十九か所、約九百十二億円でございます。港湾事業、十一か所、約七十八億円でございます。空港事業、六か所、約二十七億円でございます。国営の公園事業、一か所、約六億円でございます。官庁営繕事業、九か所で約六億円、総箇所でいきますと三百七十二か所、約千五百九億円でございます。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 ありがとうございました。  相当な数あると思いますし、これをしっかり精査するのは相当な時間も労力も掛かるとは思うんですが、しっかりやっていただきたいと思います。  ちなみに、総数の部分についてはお伺いをしたかったんですけれども、個別の事業について一つお尋ねをしたいというふうに思っておりました。私自身、個人的にもまた友人等々にも言われて、しっかりと聞いてきてくれと言われたので、ここで聞かせていただきたいと思ったんですが、岩手県の胆沢ダムについてお伺いをしたいと思います。  この胆沢ダムについては、その事業の正当性というか適否についてしっかりと検証をされたのか、また今後どうするのか、お伺いしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) できるだけダムに頼らない治水への政策転換というものを民主党政権、鳩山政権で行わせていただいておりまして、昨年十二月の二十五日に、現在事業中の全国のダム事業につきまして、一定の客観的要件を満たす事業を除いたすべての事業を検証することと公表いたしました。  具体的には、次の三つの客観的な要件のいずれかに該当する事業をその対象から除外をしたところでございます。既にダムに頼らない治水対策の検討は進んでいるもの、これは一か所で、川辺川ダムでございます。二つ目は、既存施設の機能増強を目的としたもの、つまりはダムの改造、既存のダムの改造なのであります。三つ目は、昨年十一月までに本体工事の契約を行っているもの。この三つを対象から外したところでございます。  お尋ねの胆沢ダムにつきましては、平成十五年一月に本体工事を契約し、既に本体の盛り立てが進んでいることから検証の対象から除きまして事業継続としたものでございます。平成二十二年三月末現在で、本体の盛り立ては堤体積の九九%が到達して、残りの高さは一メートル、平成二十五年度末の完成を目指して今事業が進められているところでございます。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 ありがとうございます。  この新たな基準に沿った検証の対象とするダム事業を選定する考え方についてというのは、私も資料もいただいておりますし、十二月の二十五日の大臣会見に基づいての今の御答弁だと思うんですけれども、これこそやはり納得いかない、なぜしっかりと検証しないのか。  今お答えいただきましたけれども、その基準についても、私は専門家ではないので、どこで線引きをするかというのは明確に分からないですけれども、同じように進んでいる、マニフェストで宣言していた八ツ場ダムについてもそうなんですけれども、一般的な素人というか私のような者にとってみれば、その差は余りないと思いますし、やはりしっかりと検証すべきだと思います。  これは、逆に国土交通省の所管事項に対して、その専門的な見地からの基準を設けたと思うんですけれども、一般的にはそういった専門的な細かいことを言われても理解ができません。そういうときのために、やはり事業仕分ということで国民にオープンに議論をするものだと私は考えているんですけれども、この点、胆沢ダムについての検証というのはされるのか、担当副大臣の古川副大臣にお尋ねしたいと思います。

古川元久民主党・無所属クラブ内閣府副大臣

○副大臣(古川元久君) 行政刷新会議におきましては、事業を見直す際の視点といたしまして、事業目的が妥当であるか、財政資金投入の必要性があるかどうか、また手段として有効であるか、効率的であるか等に着目するよう示しているところでございますが、お尋ねの点につきまして、無駄遣いの排除という観点から意見を申し上げるとすれば、一般論といたしまして、工事の中止を検討する際に既に工事が実質的にどの程度進んでいるかは考慮すべき点でありまして、国土交通省におかれてもそのように判断されたものというふうに理解をいたしております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 いや、そこがやはりやるべきだと思うし、そもそも古川副大臣が任命された一番の目的だと思うんですよ。省庁ではなかなかできないことに切り込んでいくことが必要だと思うんですけれども、今国土交通省がそのように見解を述べたからやらないというのでは国民は納得しないと思うんですが、いかがでしょうか。

古川元久民主党・無所属クラブ内閣府副大臣

○副大臣(古川元久君) 先ほど来から申し上げておりますように、行政刷新会議がすべての省庁の事業を事業仕分をするというのは、まあ物理的にも時間的にも無理な話でございまして、だからこそ、さきの事業仕分のときにも、その見直したものから出てきたこと、それを横断的な取組という意味で各省庁にお願いをしたわけでございます。  今回の事業仕分におきましても、同様に類似の事業につきましては、事業仕分における議論の結果を踏まえて横断的に同様の見直しを各府省に求める方針であります。  また、行政刷新会議におきましては、各省庁における行政事業レビューの取組を進めているところでございます。これは、各府省が支出先や使途の実態把握等に取り組み、自らその点検結果を予算要求等に反映することを求めるものでございまして、言わば事業仕分の内生化、定常化でございます。  しかし、この行政事業レビューのやり方というのは、基本的に行政刷新会議で行っている事業仕分と同じような形で基本的には取り組んでもらいたいということで各省庁にお願いをいたしておりまして、去る八日に開催いたしました行政刷新会議におきましても、馬淵副大臣の方から国土交通省における行政事業レビューの行動計画について報告を受けておりまして、今後、国土交通省におきまして自分の所管している事業の実態把握、自己点検等に取り組むものというふうに承知をいたしております。  そして、行政刷新会議におきましては、こうした各府省において行われます行政事業レビューが適切に行われるかどうか、そういうことも随時チェックしてまいりたいというふうに考えております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 いろいろ考えがあって今のような御答弁になったとは思うんですが、やはり一般的な国民の見方からすると、聖域を設けずに徹底的にやってほしいというのは国民の声だと思います。はっきりと申し上げておきますし、事業仕分が単なるパフォーマンスだと批判されないためにも、そういったすべての分野において、特に国民の関心が高い事項については徹底的にやるべきだと申し上げさせていただきたいと思います。  ちなみに、前原大臣、この点についても、なかなかそういう御答弁は出てこないとは思うんですけれども、私はやはりこういったことこそしっかりとやるべきだと思いますし、実はちょっと違う話になりますけれども、以前、民主党さんの幹事長、小沢幹事長の問題でありますけれども、元秘書が逮捕されたときの会見でしょうか、前原大臣がやはり責任を取るべきだという旨発言されたと私は記憶しておりますけれども、あの感覚というのは正しいと思うんですよ。私はすごく共感したし、ああ、しっかりした人がいるんだなと、民主党の中でも自浄作用がしっかり働くんじゃないか、前原大臣なんかはそこの筆頭なんじゃないかと期待もしていましたし、そうあるべきだと思っておるんですけれども、やはりそういった姿勢、国民に今示すべきじゃないですか。民主党としてもそうですし、個人としても政治家としてもそうじゃないでしょうか。前原大臣の見解を伺いたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 委員はお分かりの上で質問されていると思いますが、小沢幹事長の問題とこの胆沢ダムの問題は全く関係はありません。我々はどこかで線引きをしなきゃいけないんです、検証するには。  私は、四年ほど前にこの胆沢ダムの工事現場に行きました。たまたま私の大学時代の同級生が所長をしていたものですから、その所長に案内をしてもらって視察をさせていただきました。もう本体工事は始まっていましてかなり進んでおりましたし、その事業内容についても説明を受けました。  我々は、すべてのダムが駄目だとかいうことじゃなくて、やはり地元の皆さん方の御意見含めてどのダムが見直すべきなのか、先ほど斐伊川については亀井議員が私に視察に来いという御指示もございましたし、見直しをすべきだという御意見もありましたけれども、それはどこかでいわゆる境目を作らなきゃいけない、仕切りを付けなきゃいけないということになったときに、様々な御意見も拝聴して我々が至った結論は本体工事に着工しているか否かというところで線引きをさせていただいたということでございまして、小沢幹事長の問題とは全くこの胆沢ダムは関係ないということは申し上げておきたいと思います。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 分かりました。  しっかりとすみ分けをした上で改めてお尋ねをしますけれども、面白い数字がありまして、世論調査がすべて正確だとは思わないんですけれども、大体の数字ではありますが、昨今のいろんな世論調査を聞く限り、小沢幹事長は辞任すべきだという意見は八割近いんですかね、七七、八%という数字を私は覚えておるんですけれども。  ちなみに、つい先日行われた時事通信でしたかの内閣支持率は二三・七%、全くこの数字ぴったり合うんですよね。辞めろという意見と支持する方々、辞めないでもいいという方は支持しているのかなとは思うんですが、やはり圧倒的多数の意見は、こういった問題についてしっかりと責任を取った上でけじめを付けるべきだというのが意見だと思います。  ちなみに、ちなみにですけれども、これは可能性については分からぬという答えになるかもしれないですけれども、今、検察審査会でこの問題について、小沢幹事長の問題について審査がされていると聞いておりますが、ここで起訴相当という扱いがなされたときにどうすべきか、民主党として、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 仮定の質問にはお答えできないということで御容赦をいただきたいと思います。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 多分そういうふうに言わざるを得ないとは思うんですけれども、そのときが来たときの対応というのは国民、注視していますし、また政治家個人としても、すべての方々、民主党さんも含めて、全体も含めて、国民が見ていると思いますので、しっかりとした対応をしていただきたいと思います。  個別のこういった話についてはこれぐらいにして、全体の話に戻らせていただきたいと思うんですが、先ほど、国民が民主党さんに対して期待する面でマニフェストに対する期待もあるというお答えでありましたけれども、国土交通関係に関するマニフェストで訴えていたことも大きな部分で三つほどあります。まず、無駄遣いの根絶という部分と暫定税率の廃止についてと高速道路の無料化についてということでございます。  まず、暫定税率について、これは隣に座っている峰崎副大臣と財政金融委員会で随分やらせていただいたんですが、改めて、今回暫定税率を実質的に維持するというふうに聞いておりますが、なぜでしょうか、前原大臣の見解を伺いたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 峰崎副大臣に指名されるのかと思いまして、ちょっと気を緩めておりましたけれども。  私は、この点については、まず一つは、我々がこの暫定税率を廃止をしてガソリンの価格を安くしなくてはいけないと言っておりました当初の目的というのは、リーマン・ショックの前でありましたけれども、原油の価格、ガソリンの価格が高騰した時期がございました。WTIで一バレル百五十ドルぐらいになった時期がございましたけれども、そのとき、日本の価格で申し上げれば、レギュラーでリッター当たり百八十円とか、あと離島に行きますと二百円を超えるというようなときがございまして、そういった状況を踏まえて、まずはこの問題についてのそういった話をさせていただいていたというのがまず一点。  もう一点、大きな話で申し上げますと、四十六兆円の税収見込みであったわけでありますけれども、これもリーマン・ショック以降の経済の低迷、これは全世界的なものでありましたけれども、景気の低迷の中で税収がかなり落ち込んで三十七兆円ということになりまして、そういった状況も踏まえて、この暫定税率について実質的には据え置くような形で国民の皆さん方にお願いをせざるを得なくなったと、私はそう御説明をしたいと思っております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 それこそまさに民主党に対する失望として支持率にも表れているんだと思いますけれども、マニフェストには、ガソリン税などの暫定税率は廃止し、生活コストを引き下げますというふうに書いております。  今でもそうですけれども、あの当時も価格の高騰というのはありましたけれども、今は逆に経済はもっともっとダメージを受けているとともに、生活に関しても、雇用の不安もありますし賃金も下がっているということもありますから、一向に改善されてない状況が現実だと思います。暫定税率部分をしっかりと下げて、廃止して、生活コストを下げるというのは、今でも全く同様の論理、このマニフェストと同じような論理でできると思う、我々はちっともいいとは思っていないですけれども。やはりそのことはしっかりと国民に約束したということもありますので、そのことを踏まえた対応をするべきじゃないでしょうか、改めて伺います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 委員御指摘の点というのは、私どもは甘んじて受けなくてはいけないと思っております。確かに、選挙のときには暫定税率を廃止をしてガソリンの値段を下げると言っていたのに、それがどういう理由があれそれをやらなかったということについては、御批判は甘んじて受けなくてはいけないと思います。  また、様々なマニフェストを私は基本的にしっかりとぶれずにやっていくべきだと思っておりますが、じゃ微修正をするとか若干変更するとかそういった場合についても、今と同様に、なぜ変えたのか、あるいはなぜ微修正をしたのか、変更したのかということをしっかりと国民に対して説明をすること、これがマニフェストを掲げて政権に着いた我々三党の義務だと、私はそう考えております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 暫定税率については、やはり真摯な対応というか、私は納得いかないですし、今までの経緯からすると、絶対にこれは、はいそうですかというわけにはいかないですから、これからも指摘をさせていただきたいと思うんですけれども、時間もうなくなってきたんですけれども、今日の本題、一番聞きたかったことなんですけれども、もう一点ございます。高速道路の原則無料化の話であります。  これについても、マニフェストには、高速道路は段階的に無料化し、物流コスト・物価を引き下げ、地域と経済を活性化しますというふうに言っております。特に、物流については、先ほどの暫定税率とこの高速道路、両方、両輪のような形で、物流コストを引き下げて経済対策をしていく、景気対策として経済を活性化させる目的でやるということだと思うんです。ところが、今回の、先日の前原大臣の発表によりますと、原則無料化はこれで本当に達成できるのかなという発表がございましたけれども、その意図について、また詳細について、改めて伺いたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 我々は選挙のときに、高速道路の原則無料化と、段階的に社会実験を行いながらやっていきますということをお約束をいたしまして、その方向性は何も変わっておりません。物流コストを下げて、そして経済の活性化を図っていくという姿勢は、何ら方向性としては変化はございません。  ただ、今、六月から社会実験として行わせていただこうと思っておりますのは、全体の約二〇%の一千六百二十六キロメートルにおきまして無料化の実験をさせていただこうと思っております。これがまず、社会実験としての無料化実験でございます。  そして、もう一つは、今まで、土日、ETC利用のみ千円ということを自公政権でやっておられましたけれども、これは委員も御承知のとおり、今年度限りでございます。二年度に限定をしたものでありまして、持続可能なものではありませんでしたし、それ以降についての利便増進事業になるとまた値段が上がるということになっていたわけでありますが、我々としては、土日に限定せず、あるいはETC利用に限定せず、平日も含めて、この利便増進事業というものを我々も引き続き使わせていただく中で、普通車は上限が二千円、そして軽自動車につきましては千円、中型車、大型車については五千円、そして特大については一万円ということで、上限価格制を設けて、そしてこれも物流コスト、移動コストを下げるということの中で、これも三月三十一日までの試行、試しの行いでございますけれども、二〇%の無料の社会実験と、そして上限制でのいわゆる社会実験を併せて、まず様々な交通機関への影響、それから渋滞が起きるか起きないのか、そしてCO2、これがどのように変化するのか、こういったことを見た上で、最終形に持っていくための参考にさせていただきたいと、このように考えております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 では改めて、その原則無料化ということについては、その方針の下に段階的に社会実験を行って、引き下げて、最終的には原則無料化と言えるような形にするということでよろしいんでしょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) この原則という言葉について説明せよと言われましたら、私はこうお答えをいたします。  初めから、首都高速道路と阪神高速道路については引き続き料金はいただくと、有料制は維持するということを申し上げておりました。これはやはり、大都市、また車の交通量の多いところにおいては、いたずらに値段を下げ過ぎたり、あるいは、ましてや無料化にすると、より交通量が増大し、渋滞を発生をし、我々が目指している物流コストと、そして移動時間を短縮するという趣旨が得られませんので、そういう意味では、原則ということにつきましては、首都高や阪神高速のような大都市近辺ではロードプライシングの考え方に立って料金はいただくということにしているところであります。  首都高や阪神高速だけじゃなくて、都市圏というのはありますので、例えば名古屋だったらどうするのかとか、ほかの中核都市だったらどうするのか。これを、例えば上限価格を設ける中で、これで渋滞が生ずるのかどうなのかというところを見極めた上で、これも一つの社会実験として原則無料化という最終ゴールに向けていきたいと、このように考えております。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 阪神とか首都高については、それは選挙前から私も聞いていますから、それは分かっていると思います。国民も大部分、納得というわけじゃないですけれども、理解はしている人は多いと思いますが、それ以外の道路については、例えば、細かくは国土交通委員会でまたやるとは思うんですけれども、私もちょっと調べたところ、例えば私の地元の宮城県、東北自動車道なんですけれども、そこは社会実験にすら入ってないのかなというのが実感なんですけれども、そういうところをすべてやはりしっかりと無料化を図っていくというのが原則無料化だと思うんですけれども、違いますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 繰り返しの答弁になって恐縮なんですが、大都市近辺で無料化とかあるいは値段を下げた場合にどういった車の流れになるのか。逆に渋滞が生じたり、あるいはそのことによって経済活動にマイナスの影響が起きる、あるいはCO2がより排出をされるということになれば、我々の目指すものではございません。  そういう中で、二つの実験を行うわけです。先ほど委員がおっしゃったのは、無料化の社会実験は仙台の近辺入ってないというのはそのとおりでございますけれども、全国的にやらせていただく実験というのは、これは上限価格制。先ほど答弁させていただきましたように、自公政権でやられていたETCを使っての土日千円というのはかなり限定したものでございまして、普通車のみでありますけれども、我々はそれを平日まで広げ、そしてまたトラックなどにも広げるということの中で上限制を設けて、交通流量がどのように変化をしていく中で最終的な値段をロードプライシングの考え方に基づきながら決めていったらいいのかということを社会実験としてやらせていただくということでございます。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 時間がないので。  実は国民側からすると、民主党さんが約束したことは、この道路、特に車のユーザーについてなんですけれども、生活コストを引き下げます、物流コストを引き下げますと、そういうことのためにやると。そして、それに期待をして一票を投じた人というのはすごく多いと思うんです、実際に。それからすると全く逆行する話じゃないでしょうか。  例えば、我々が前政権において割引をしていたETC割引、休日千円なんかも含めてですけれども、その割引制度が切れて、今おっしゃられている現行制度、計画している現行制度にすると大体どれぐらいのコストが浮くというか、収入が増えるんでしょうか。一説によると一兆四千億円ぐらいその割引制度をやめて今のおっしゃっている制度にすると収入が増えるということを聞いておるんですが、逆にそれはユーザーにとってみれば負担が増えるということですよね。期待していたことと全く逆行すると思うんですけれども、いかがでしょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 今おっしゃった一兆四千億というのは、利便増進事業の中で、今までスマートインターチェンジと割引に使っていたものを一部の整備区間、これは国会でもう、国幹会議で決まったところについて再検証を行う中でやるということを決めたものを広げるということの議論をされているんだと思います。  繰り返しになって恐縮でありますけれども、我々は最終形を決めていくための社会実験、試行をこれからやっていくわけなんです。そして、六月からやらせていただくのは、約二〇%に当たる千六百二十六キロメートルを無料化する、お約束どおり無料化するということと、もう一つは、今まで自公政権では土日に限って、またETCを使う人に限っていた千円というものを、しかも普通車だけだったものを、軽、そして普通車、中型、大型、特大というトラックも含めたものに上限制を行っていく中で平日もやっていくと。  しかも、ETC土日千円というのは二十三年度でこれはもう終わる事業なんですね。よく値上げ値上げということをおっしゃるんですけれども、それはETC使って土日千円という、千円だけの頭で皆さんが思っておられたら、それはすべてが値上げになるわけでありますけれども、これは二十二年度でもう終了するということを自公政権で決められておられて、その後についてはまた値段が戻るんですね、土日についても。  そういうことも含めて我々はかなり詳細にわたって国民には説明をしていかなくてはいけないと思っておりますが、あくまでも原則無料化の原則ということについては、大都市近辺で無料化や値段を下げることによってどういう渋滞が発生するかしないのか、それによって我々が目指していた都市間移動の迅速化やあるいは物流コストの低減がむしろできないということにはならないかどうかということを社会実験をさせていただきながら最終形を決めさせていただくと、こういうことでございます。

愛知治郎自由民主党・改革クラブ

○愛知治郎君 私の持ち時間が終了してしまいましたのでもう質問はしませんけれども、今いろいろるる申しておったと思うんですが、国民には通用しないと思いますし、先ほどの暫定税率のときにやはり真摯に謝罪をするというか、その上で次の考え方を示していくというのが必要だと思うんですけれども、この点についても、言い訳のような形でいろいろ理論立てていろんなことも言っていると逆に国民から不信感しか買わないと私は思いますので、その後の対応というのはしっかり検討していただきたいと思います。  付け加えて、原則無料化というのをそもそも我々はナンセンスだと思っておりますので、しっかりそこは見直すべきだと指摘をして、質問を終了します。  ありがとうございました。

丸山和也自由民主党・改革クラブ

○丸山和也君 丸山でございます。  今日は、時間が二十分ということで非常に短いので、大局的なことを少しお聞きしたいと思うんですけれども。  前原さんも念願かなってというか、政治家人生の中でついに大臣になられて、大いにこれから頑張ってやろうということで頑張っておられるんだと思うんですけれども、民主党政権というか、鳩山内閣のキャッチフレーズかも分かりませんけれども、国交省の問題に関しては特にコンクリートから人へという標語を鳩山さんは何回も使っておられて、それが非常に耳触りのいい表現であって、私もなかなかいいなと思う反面、何を言っておるのかというところがよく分からないところもあったり、それから、その標語がやや独り歩きする結果、コンクリート産業というか、建設産業を含めてすべてそれが何か否定されるようなマイナスイメージというか、非常に認知されない、逆認知をされたことによる後ろめたさ、社会的に何か悪者みたいな、萎縮する効果もあると思うんですね。  それで、実際政策面取ってみましても、もちろん無駄なものは造らないと。八ツ場ダムとかいろいろな見解ありますけれども、無駄なダムを造らない、無駄な道路を造らない、無駄な箱物は造らないと。これは全く当然のことだと思うんですけれども、一方では、必要なものは造る、造り続けると。高速道路も造る、真に必要なものを造る、ダムも必要なものについてはやっぱり造る、それから箱物だって必要なものはやっぱり造ると、こういう方針には変わりないということもいろいろな場所でおっしゃっているように思うんですけど、そうすると、やっぱりコンクリートから人へというのはどういうことをターゲットというかねらいとして言われたのか、また、今言ったような副次的効果も含めてどういう点をやや丁寧にもう少し言い直す必要があるのか、ここら辺をまずお聞きしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 先ほど愛知委員の一番初めの御質問にお答えをしたときに、私が政権交代の意味はということを申し上げましたけれども、税金の使い道を変えることだと、それが一つの目的だと申し上げました。  人口が二〇〇四年をピークに減っているんですね、今。日本の人口が一億二千七百万人ぐらいだと思いますが、このままの出生率で推移していきますと、二〇五〇年には九千万人から九千五百万人ぐらいになります。また、少子高齢化がどんどん進んでいって、子供の数は少なくなるわ、そして今二二%の六十五歳以上が二〇五〇年には四〇%、五人に二人が六十五歳以上の人口比率になってくると。しかも、今までの累積赤字というものはGDPの一・七倍を超えると。  こういうことを考えたときに、我々としては、公共事業はもちろん小泉さんのころから減り始めてはいますけれども、より公共投資を、総花的な公共投資を見直して、そしていわゆる出生率をどう上げていくかということ、あるいは社会保障、年金や医療、介護、こういったものをどう充実させていくのかと。つまりは、公共事業費は抑制をして、その分を社会保障や教育、こういったものに回していくということを我々はコンクリートから人へということを申し上げているわけです。コンクリートが悪いわけでは全くありません。  今、丸山委員が御指摘をされたように、我々は必要な公共事業をやっていきたいと思っておりますし、また、民間資金を使った維持管理、新たな公共事業というもの、公共事業というのかどうか分かりません、新たな都市基盤整備とかそういったものについてはむしろどんどんやっていこうということで、民間活力を導入して、それは当然ながらコンクリートを使うことになるわけですね。だから、コンクリートを否定しているわけでも、総体としてコンクリートを減らすという意味ではなくて、税金で使ってきた公共事業費を減らして、それを教育や社会保障の予算に回すということを我々はコンクリートから人へという言葉を使って申し上げているわけでございます。

丸山和也自由民主党・改革クラブ

○丸山和也君 そうしますと、それはそれでいいとして、取りあえずいいとして、コンクリートそのものの使い方といいますか、長もちのさせ方とか、そういうことについて少し、これ、非常にこれからやはり社会を考えた場合、大事な視点じゃないかと思いますので、やや啓蒙的な観点もあるんですけれども、お聞きしたいと思うんですけれども。  大臣はたしか京都の御出身で、非常に古い建築物、木造が多いんですけれども、おありのところだと思うんですが、隣の奈良に法隆寺ってございますね。あれは何世紀に建てられたものか御存じですか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 何か社会の試験を受けるような感じですが、七世紀か……(発言する者あり)七世紀ですか。

丸山和也自由民主党・改革クラブ

○丸山和也君 さすが優等生で、七世紀に建てられたものでございまして、といいますと、木造ですけれども、千三百年たっているんですね。それで、四百年とか五百年ごとに大修理をやっているということで、まだまだこれからももつだろうと。これはヒノキで造っていますから、恐らくCO2も何も排出せずのものですけれども、やはり建造物というのは補修をすることによって非常に長もちをするということですね。  それから、そういう視点を持ってやっぱり建てているという、ここが非常に大事な視点じゃないかと思うんですね。それで、特にこれからやっぱり社会インフラ基盤の整備、それは、鉄道にしろ道路にしろダムにしろ、それから港湾にしろ、やはりコンクリートの需要というのはなかなか減っていかないと思うんですね。  それでまた、特に中国とか発展途上、途上と言ったら失礼かもしれないけれども、途上の国ではますます増えていくと思うんですね。日本のコンクリート、セメントの生産に関しては、もう世界一CO2を排出するのが少ないんですね。それでも、産業別で見ると、やっぱりセメント産業というのは、排出量の多い十社の中にもう全部大手三社が入っているぐらい非常にCO2を排出する産業ではあるんですけれども。  それから、そういうことを考えますと、非常に大きな産業部門であって、それからやはりCO2もたくさん基本的には発生する部門であると。しかし、それを使わざるを得ない、また当然使うべき、将来的にも多く使っていくだろうと考えますと、その建造物といいますか、コンクリートの寿命自身をやっぱり長命化させていくということが非常に大事になってくるんじゃないかと思うんですね。  ここら辺の視点が今まで余り強くは言われていないんですけれども、たまたま私調べてみましたら、去年の十一月四日の朝日新聞に、トップ一面に出ている記事があるんですけれども、これも国交省が集計しているんですけど、崩落寸前の橋が百二十一基というタイトルで出ているんですけれども。  大体、橋は五十年あるいは百年の耐久化を目安で造られているそうなんですけれども、それよりはるか、五十年に達する前に今崩落する危険のある橋が百二十基あると、ほとんどもう使用停止にしなきゃならないという、こういうのが発見されて、まだそこまでいかないけれども危ないというのはたくさんあると、こう言われているんですね。  ただ、この管理者である自治体というのは、これに対して財政難とか技術者が不足しているということでほとんど手が付けられない状況であると、こういうことが日本の社会において野放しのような状況になっていると。  こういうことを考えますと、それは使い方にも問題があるんでしょうけれども、やはりこれから基本的インフラである道路とか橋とか造っていくときにも、やはり本当に、そういう五十年以内にぼろぼろになってしまうようなものじゃなくて、適切な補修をすれば百年、二百年、三百年、あるいは法隆寺のように千年とまではいかなくても、数百年単位でもつようなインフラを造っていくという発想は必要じゃないかと思うんですが、この点についてどのように思われますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 大変すばらしい御指摘だと思います。  結論からまず先に申し上げますと、コンクリートの長寿命化をどう進めていくかということと、あとは、駄目になってから修理するのは高く付きますので予防的な取組をどのようにしていくのか、そのことによってトータル・マネジメント・コストを安くしていくという観点が私は必要だと思っております。  様々な工作物を国土交通省は管理しておりますが、例えば今、丸山委員がおっしゃった橋で申し上げますと、長さが十五メートル以上の橋で現在通行止めは百五十九ございます。そのうち都道府県管理が四で、ほとんどの百五十五が市町村管理というものであります。  ちなみに、一年前の、これは平成二十一年四月時点でありましたけれども、平成二十年の四月時点では百二十一だったものが百五十九まで増えていると。通行規制は、平成二十年四月時点では六百八十だったのが平成二十一年四月時点では七百九十九まで増えていると、こういうことであります。  橋だけではありません。下水道の管も古くなる、あるいは港湾も古くなる、そして、今、先ほどどなたかに御答弁しましたように、ダムも古くなって、そしてそれの維持更新をやっていかなくてはいけないという意味では、今委員が御指摘をされたように、コンクリートの質の長寿命化というものをしっかりやるということ、これは大事でございますし、あとは予防的にやっていってトータルのマネジメントコストをどう下げていくか、こういった二つをしっかりと国土交通省としても取り組んでいきたいと、このように考えております。

丸山和也自由民主党・改革クラブ

○丸山和也君 まさにおっしゃるとおりで、特に高度成長ごろを挟んでどんどんどんどん建造をいろんなものがされてきて、それがやっぱりだんだん数十年たってぼろぼろになりつつあると、また予想した以上の道路や橋に関しては通行量があって傷みもひどくなってきていると、こういう現実が全国至る所に来て、集中的にこれがこれから社会問題化していくと思うんですね。  そういうものは、だから根本的にもう長寿命化させられなくて取り壊して造り替えざるを得ないものもたくさんあると思うんですけれども、考え方としては、これからやっぱり造っていくものについてはそういう長寿命化させるという観点、それから、まだまだ存続する、寿命がありそうなものについては、要するに、事前に点検、補修をすることによって更に寿命を延ばしていくということが、やっぱり無駄なものを造らないという発想と同時に、造っては壊し造っては壊しという、そういう安物を造ってまた造り替えていくみたいな、こういう意味での無駄を減らしていかないとやっぱりいけないと思うんですね。  そういう意味で、私も外国に何年か住んでいたことあるんですけど、日本の特に都市というのは、五年ぐらいたってくるともうどこの町かなというふうに変わってしまっているところがいっぱいあるんですね。それで、それは活気があっていいなというような反面、やっぱりもったいないなという。だから余り長期的に、ビルにしろ建物にしろ、使っていく、あるいはもたせるという発想が、基本的に弱いと思うんですね。これは考え方にもよると思うんで。それから、社会資本のインフラ整備と同時に、そういう長寿命化に対する考え方といいますか価値観、啓蒙教育も含めてやっぱりやっていただく必要があると思うんですね。  それで私、参考までに、セメントというのはどのくらいそもそももつのかなと思って調べてみましたら、物の本によりますと、これは現代のセメントとちょっと違う古代のコンクリートと言われているんですけれども、例えばイフタフ遺跡というのがイスラエルとレバノンの国境付近にあるんですね。これは約九千年前にできたと言われているんですね。それから、中国の方では西安の近くの大地湾遺跡という、これは五千年ぐらいたっているだろうと言われているんですね。それで、はっきり遺跡の跡にいわゆる古代のコンクリートというのが使われている、もっているんですね。だから、これはそのまま今の材質のコンクリートとは違うんだけれども、やはり長寿命化という観点から大いに参考になる。これから造っていくコンクリートに関しても千年単位でももたせられるんだという、こういう一つの考え方の転換を促すものじゃないかと思うんですね。  それで、特に日本のような資源の少ない国でやっぱりいろいろ国土整備をやっていかなきゃいけない、社会基盤インフラをやっていかなきゃならない、財政難の中でやっていかなきゃとなると、やはり国交省というのはその先頭に立ってこういう教育的観点から、無駄を排除するということもそれも一つですけど、教育的観点からコンクリートのスーパー長寿命化みたいなことに、大臣、是非陣頭指揮を執って力を入れていただきたいと思うんですが、そういうお考えはありますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 大変大事なポイントを御指摘をされたと思います。  現在の基準というのは、コンクリート構造物の耐久性向上について定めたものは、平成十二年三月に決められました土木コンクリート構造物耐久性検討委員会から受けた提言に基づいてのものであります。  具体的に言えば、例えばですけれども、直轄工事の仕様を定める土木工事共通仕様書において、工事に使用するコンクリートについての強度や耐久性のかなめとなります水とセメントの比率、これを規定するなど、やっぱりこれが非常に大事なポイントだということでありまして、こういったものも、それも一つでございますけれども、耐久性の向上に努めてきたわけであります。  委員御提言ありましたように、この十年前に作られました提言というものが現在も妥当なものなのかどうなのか、より長寿命化、スーパーまで付くかどうか分かりませんが、より長寿命化に資するものの中身にするためにはどうしたらいいか、そういった今御提言いただきましたので、少し我々も専門家の皆さん方にお話を伺って、より長寿命化、そして予防的な措置についての検討を少し内部でさせていただきたいと思っております。

丸山和也自由民主党・改革クラブ

○丸山和也君 参考までに、ここ国会議事堂というのは七十四年、竣工されてからたっているんですね。それで、御茶の水の、これ聖橋というんですか、これは八十三年だと。それから、北海道の小樽、堤防というのは百二年たっていると。結構百年近い、立派に存続している、今も使われている、幾らでもあるんですよね。それは、やはり設計段階から、そういうことを配慮されているといいますか、あると思うんですね。  それから、こういうこれからの少子高齢化、それから成熟した日本社会においては、建物も造り替え、造り替えという時代じゃないと思うんですね。やっぱりそういう観点から、落ち着いた、長く存続する建物、そして無駄に建てない、こういう観点から、コンクリートあるいはセメント、そこらはもう根底からその基準も是非見直していただいて、そういう視点で再度見直していただいて、新たな時代の切替えというか、そういうことをやっていただくということが、これはいかぬ、このダムはストップ、これはと言うこともいいんですけれども、もうトータルとしてそれを見直して是非やっていただきたいと。ここらが、もちろん一つの業界だけでもなかなか難しいでしょうし、これもコンクリートというと鉄筋コンクリートになりますから鉄鋼業界も絡んでくる話ですけれども、やっぱり一つの、国がリーダーシップをして、こういう視点で考えていこうというような是非リーダーシップを取っていただきたいと、このように思って、私の質問を終わります。  以上です。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 自由民主党の佐藤正久です。  前原大臣との質疑は多分これが初めてだと思いますけれども、本来であれば安全保障関係でがんがんやりたかったんですけれども、今日は国土交通省の所掌関係でいろいろ議論を進めたいと思います。  最初に、風評被害、これについて質問をいたします。  二〇〇五年の四月二十五日、JR西日本の塚口駅と尼崎駅の間で脱線事故が発生して、百七名の方がお亡くなりになりました。前原大臣は京都出身ですので多分この辺は土地カンがあると思いますけれども、この脱線事故、前原大臣は何といつも呼んでおられますか。脱線事故の名前、名称をいつもどういう形で呼んでおられますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) お答えいたします。  福知山線脱線事故と呼んでおります。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 大方がそうなんですよ、福知山線脱線事故。ところが、朝日新聞と神戸新聞、あとサンテレビというんですかね、地元のテレビだと思いますけれども、それはJR宝塚線脱線事故という表現を使っているんですよ、朝日新聞とか含めて。  ここはやっぱり福知山線脱線事故と宝塚線脱線事故だと、イメージがかなり違うと思うんですよ。当時、あの事故があったとき、私はたまたま福知山の連隊長をしていまして、えらいキャンセルが福知山の方で発生したというふうにいろんな人から聞きました。  これはなぜこういう違いが出るかと。これ、国土交通省、どなたでもいいんですけれども、なぜこういう違いが出るか、お分かりになる方いらっしゃいますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) これは、正式の路線の名称は福知山線ですけれども、JR西が、通称といいますか、使っている名称がJR宝塚線だったということで、その方が分かりやすいということで使っていると思います。  ちなみに、京都と大阪の間は東海道線でありますけれども、JR西日本はJR京都線という言い方をしておりますし、あとは、例えば湖西線というのをJR琵琶湖線という言い方をしております。それは恐らくJR西日本がその地域にちなんだ名前を付けている名前で、正式名称は福知山線であり東海道線ではないかと思います。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 私もそのように理解しています。  JR西日本は、通称というか愛称を結構付けているんですよね。あの現場、尼崎の現場に行くと、多くの方はやっぱり宝塚線というような表現ぶりを使っている。ただし、正式名称は福知山線になってしまうと、かなり離れた京都北部の福知山の方が風評被害というものを発生しやすいということをやっぱり理解をして、これからの議論に入る前提としてまず理解をしていただきたいというふうに思います。  このネーミングというのは、経済活動、とりわけ大臣が所管している観光、観光庁に物すごい影響が出ます。平成二十年の六月の十四日、岩手・宮城内陸地震、これが発生しました。前原大臣、率直に、岩手・宮城内陸という言葉を聞いてどのようなイメージをお持ちになりますか。岩手・宮城内陸地震と聞いてどのような地域的な広がりを想像されますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 極めて漠としたお答えで恐縮でございますが、東北地方の山の中かなという思いを持ちました。宮城と岩手にまたがった東北地方の山の中だというイメージを持ちます。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 そういうふうに持たれる方は多分少ないと思うんですよ。沿岸と内陸という使い分けの方が通常は多くて、やっぱり内陸というと沿岸ではないと。岩手、宮城の内陸部分というようなイメージがやっぱり多い。岩手・宮城県境地震であれば恐らく大臣のような発言になると思うんですけれども、岩手・宮城内陸地震となると、やっぱり内陸部分、このイメージが広がってしまう。特に土地カンがあったりこの地震に詳しい人であれば今言ったような県境的な部分という発言が出るかもしれませんけれども、岩手・宮城内陸地震という語感から抱くイメージと岩手・宮城県境地震とやっぱり違うんですよ。  この命名というのはどこが所掌しているか、大臣、御存じですか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) それぞれの案は各役所で作るんだと思いますけれども、例えば法案の名称を含めて最終的にチェックをするのは内閣の法制局ではないかと思います。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 当初、この地震の場合の命名というのは気象庁なんです。大臣の所管のところの省庁なんです。そこが付けた名称によって同じ所管の観光庁が影響が出るという構図がやっぱり事実としてあるわけです。  このネーミングって物すごく実は観光に影響を与えまして、国土交通省からいただいた資料等を見ても物すごい、この岩手・宮城内陸地震だけで六月中だけで三万四千人のキャンセルが出たり、ある資料によると七十億円の風評被害が出ていると。今お隣に愛知委員もおられますけれども、宮城出身ですけれども、実はこの地震によって、南の松島とかあるいは秋保温泉とか作並温泉まで物すごいキャンセルが出たり、あるいは岩手の北部の八幡平あるいは雫石の方もキャンセルが出ている。全然被害が起きていないにもかかわらずこうなっているというふうな感じがします。この辺辺りは、やはりこれ、今後の検討課題というふうに思います。  気象庁の方にお伺いいたします。原則論として、どういう基準をもってこの名前を付けているか、簡潔に御答弁願います。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) 気象庁担当の副大臣ですので、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。  命名は、まず、災害などが発生いたしましたら速やかに共通の名前を決めるという手順になっております。例えば地震災害についての場合は、地震の規模についての基準を設ける、そして地震発生直後に発表する地震情報で用いる地域名をそのまま使用するということになっております。そして、例えば豪雨災害の場合ですと、損壊家屋等の被害状況について一定の基準を設け、その基準を上回ったものについては命名するということになるわけですが、これは広がりを踏まえて地域を限定していくということになります。  ですから、基準をそれぞれ地震でも上回ったものについては名前を決めていくと。その名前については、日本国中、地域割りのようなコンピューターシステムで、どこで発生してという名前は決まっております。  以上です。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 それは気象庁の方の多分判断基準でこう決めていると。別に法令で決まっているわけでもなくて、多分そういう形で今までのをパターン化してやっているということだと思います。ただ、現実問題として、名前一つで風評被害というものが発生しやすいという事実がこれまでの、我々の政権でも反省点なんですけれども、あります。やっぱりそこはもう少し柔軟に考えるべきではないかなというふうな意見を個人的には持っております。  今回の被害というのは、岩手・宮城内陸地震の場合、大体栗駒山の周辺に限定されているんです、栗駒山の周辺。栗駒山というのは国定公園にもその地域は指定されておりまして、どちらかというと過疎地域と言われる分類かなと思います。その辺で起きていると。  であれば、仮に、今の説明を聞くと平成二十年度栗駒山震央地震でも多分、今の説明、副大臣の説明からすると、それでも多分対応できそうな感じはします。平成二十年、栗駒山震央地震と、そうなるとやっぱり地域がその栗駒周辺に限定しやすいし、実際の被害状況もそういう状況だと。  前原大臣、そういうアイデア、今一例言いましたけれども、このような考え方についての個人的な見解で結構ですから、御披露願えればと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 大事な御指摘だと思いますし、観光庁を所管するのも国土交通省でありますし、気象庁を所管するのも国土交通省でありますので、今の議員のアドバイスを受けて、少し内部でどういったネーミングをするかということも含めまして検討させていただきたいと思います。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 私も、インターネットを通じまして過去の命名についてもちょっと調べてみました。そうすると、いろんなパターンがあるようで、平成十九年七月十六日に発生しました新潟県の中越沖地震、あの柏崎刈羽のあのかいわいで起きた地震ですけれども、この名前も気象庁が付けています。この場合は、地震の震央は新潟県の上中越沖らしいんですよ、中越沖ではなくて上中越沖が震源地。ただし、命名では上越を抜かして中越沖というふうにしていると。これ、なぜこういうふうなことになったのかお分かりでしょうか。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) 先ほど申し上げましたように、これちょっと小さな日本地図で見えにくいと思うんですけれども、地域割りがありまして、それぞれ名前がもう既に組み込まれています。それで、地震発生した地域がコンピューターでこの地点だということになると、自動的に、その広範囲を示すものですけれども、名前が出てくるというシステムで今まで対応していたわけです。ですから、この範囲が非常に広過ぎるとか、それから風評被害等、最近地震なども続いております、災害も続いておりますので、この枠組みそのものがいいのかどうかという議論はあるかと思います。ですから、今はこういうシステムで行っているということです。  地域をやはりすぐに一定以上の災害になりますと同じ呼び方で呼ばないとなかなか、いろんな、県もばらばら、国もばらばらになりますと、それぞれ報道をしたり、それから災害対策を打つときに非常に混乱しますので、名前は一斉に決められると、瞬時にやっぱりある程度決められるというようなシステムも大事だと思っております。  ですから、今まではこういう対応でしたが、その範囲等については、いろいろ大臣が申し上げたように検討するということもできるかとは考えますが、いろいろ総合的に考えないと、瞬時にやはり名前を決めて対応というところもございますので、みんなで集まって名前何にしようとも言うてられないので、今こういうシステムになっているということです。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 当然、地震とか大きな災害の場合、より早く正確に、しかも分かりやすく伝えるというのが大事なんですけれども、反省点の一つとして、やっぱりいまいち分かりやすくない、範囲が広過ぎる、やっぱり風評被害という観点からするとイメージが広がってしまうと。しかも、上中越沖と言われるのと中越沖では全然違うんですよね。実際に、新潟県のある県会議員が、上越と入らなくてよかったということを口を滑らせてしまったために物すごい批判を浴びたんですよ、このときに。  このネーミングというのは非常に、早さと正確さも大事ですけれども、やっぱり分かりやすさと、あるいはもう一つ、事後の風評被害のような三次被害というものをやっぱり防ぐというのも非常に大事で、名前一つで七十億円って物すごい金額ですから、そういうことはしっかり考えていただきたいと。  なぜこの新潟の中越沖のときに上越が抜けたかというと、私が調べた範囲では、震央は確かに上中越沖だと、ただ、その後の余震の発生場所が中越沖の方に集まっていたということから、事後の対応を考えて中越沖、上越を抜いたというふうな話があります。よって、いつも震央の部分の名前を付けるというものではなく、その被害の発生状況あるいは余震の中心地というものも考えながら付けているというのが気象庁のこれまでのやり方だったというような感じがしています。  ただ、今回の名前は、平成十九年新潟県中越沖地震と県が入っているんですよ。新潟県が入ってしまうと。中越とか上越、下越ってなかなか今の若い人にはなじみがない言葉かもしれません。新潟県と入ったためにどういうような風評被害が発生したと、これは勘で結構ですから、前原大臣お答えください。新潟県と入ったためにどういう風評被害が起きたというふうに想像できるでしょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 新潟県全体で、発生後約十日間で五万人の宿泊がキャンセルされたと聞いております。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 やっぱり新潟県と入ったために、佐渡島も、あるいは、この新潟って結構長いんですよね、秋田の近くの方の村上の瀬波温泉の方までもうキャンセルが行ってしまったと。  その新潟県とか、さっきの宮城もありましたけれども、宮城とか岩手とか、ああいう県というのは入れる必要があるんでしょうか。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) 先ほど大臣から申し上げましたように、御指摘について大臣も理解を示しているところですが、先ほど申し上げましたように、今まではこのシステムでやってまいりましたので、そこには今御指摘の県というのが入っております。ですから、このシステムをどうするかという議論になればこの県をどうするかということになりますけれども、必要かどうかということであれば、現段階ではその名前でやっているという意味において必要であるとお答えせざるを得ません。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 ここは結構、県というのは非常に大きな一つのポイントだと私は思っています。被害地域を限定するしないという観点で、上に幾ら栗駒山震央という仮に付けたとしても、前に県の名前が付いているとやっぱり広がってしまう。このイメージの広がりというのが風評被害の一つの私は原因だと思っています。言葉の持つイメージが。  もう一つ、何で県にこだわるかといいますと、栗駒山というのは、三つの県にまたがっているんです、実は。岩手と宮城と秋田県にまたがっておりまして、秋田県の方でも結構被害が出ている、風評被害も一部出ています。だけれども、今回、秋田の名前が付かなかったということで、実際ほっとしたという秋田の方もいらっしゃると。この辺りはやはり検討していただきたいなと。  さらに、ここは気象庁と政府でネーミングの付け方が違った地震があります。これが平成七年の一月十七日に発生しました政府の方が使っているのは阪神・淡路大震災という名称を使っています。でも気象庁は使っていないんです。これ、なぜ使っていないか分かりますか。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) これは、当初、淡路島とか、これは気象庁の分布でいいますと、それから兵庫県南東部、南部というか、そういうような話もあったわけですが、非常に広範囲にわたって被害が出たということもあり、政府の方で、これもこのときだけなんですよ、名前が違っているのは。阪神・淡路というように検討して使うというようになったと聞いております。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 気象庁が使っている名前は、ネーミングは、兵庫県南部地震なんです。兵庫県南部地震を気象庁が使っていて、政府は阪神・淡路大震災と。これは、気象庁の方はやっぱり地震というものに着目してこういう名前を使っていて、政府の方は被害という部分に着目をしてこういう名前を別に使っているというような説明がありました。  やっぱりこの辺りって非常に大きな影響を与えると思いますので、是非とも、これ以上名前については言いませんけれども、御検討を願えればというふうに思います。かなりこれでもう観光関係は大きな痛手を被っていますので、よろしくお願いしたいと思います。  それと、今、国土交通省の方が、政府が対応しているのは、ネーミングが出た後、風評被害が出ると。その後に、いろんな宣伝等をしながら、どちらかというと二次的な対応でPRに努めて風評被害を少しでも減らそう、もう大丈夫ですよ大丈夫ですよと、こういうのをやっているんですけれども、ここは総務省の方とも連携しないといけませんけれども、どうしてもこのさっき言った言葉のイメージと映像のイメージ、これが結構大きくて、この前の岩手と宮城の地震であると、岩手・宮城内陸地震という先に映像が、荒砥沢ダムのあの崩れた映像が何回も何回も流されると。ここは物すごく、全部がそうなんじゃないかというイメージが広がっていったり、あるいは舞鶴の方でバスから人を、由良川がはんらんしたときにヘリコプターで引っ張り上げた事案がありました。あのときも、実は舞鶴といってもあそこは、由良川って御存じのとおりもうかなり西の方で、東舞鶴と全く違った状況ですけれども、みんなああいうイメージを抱いてしまう。  風評被害というのはこれはメカニズムがやっぱりありますから、この辺りも、名前と同時に、この風評被害のメカニズムと、名前のイメージなのか報道のイメージなのかという辺りをこれも併せて研究していただいて、どういう手だてをすると更に風評被害の部分を減らすことができるのかと。これはそんなに難しくないと思うんです、大体パターンがありますから。アンケート取っても分かると思います。どういう形で風評被害を少なくするかと、このメカニズムを少し研究していただいて、恐らく馬淵副大臣は多分大好きな分野だと思いますよ、理系ですから。もう一生懸命分析をされて、どうするんだというと多分出てくると思います。辺りも考えていただいて、さらに、風評被害の、それをやると同定ができるんですよ。風評被害の同定はこうですよと、同定はこのぐらいですよと、に応じて今度は補償もできるかもしれません。  一連の流れがありますので、是非とも前原大臣、両方とも、観光庁と気象庁も抱えていますから、省庁横断的にこのメカニズム、あるいはその同定の仕方、補償の在り方等も、名前だけではなく、検討していただきたいというふうに思います。御所見をお伺いしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 両庁とも国土交通省所管でございますので、今委員の御指摘を踏まえて検討させていただきたいと思います。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いします。  じゃ、次の議題の方に移らせていただきます。  次は、社会資本整備、これについて議論を進めます。特に危機管理の観点からの社会資本整備ということについて質問をいたします。  今、国土交通省の方が特に中心になって、社会資本整備の中期計画とも言われる重点計画というものがあります。これは平成二十年から二十四年までを対象とした中期の計画。これを作成する際に、社会資本整備審議会、交通政策審議会が中心に、政府の方にアドバイザーといったような形で検討を進めているというふうに伺いました。  このメンバーというのは、だれがどのような観点で選んでいるんでしょうか。

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) どなたに。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 国土交通省。

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) どなたが答弁されますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 最終的には国土交通大臣が指名をすることになっております。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 昨日、国土交通省の方からメンバーの一覧をいただきました。これに基づいてこの社会資本整備の重点計画を作り、それを政府の方が承認する、まあキャッチボールのようなものをやっているというふうに伺いました。でも、これを見ると、危機管理の専門家っていないんですよ、ここに。他方、この重点計画の主要な項目の中に、一番目には活力ある地域経済社会の形成というふうに書かれています。二番目に安心、安全の確保の中で、やっぱり危機管理のことを結構書いてあるんですよ。だけど、その専門家がいないという感じがします。  私は、こういう観点でいうと、今、警察と農林水産省あるいは国土交通省、三省でこれを作っているようですけれども、消防を所管する総務省とかあるいは自衛隊を運用する防衛省というものをやっぱり巻き込んで、せっかく中期計画を作るんであれば、やってはいかがかなと。ほかにも経済産業省の話もあるかもしれません。この三省、三つの、警察と農林水産省、国土交通省、三つだけではやっぱり足らないと思いますよ。そこは、危機管理は前原大臣は専門ですからすぐ分かると思いますけれども、やっぱりなかなか足らないと思います。であれば、そのメンバーに危機管理の専門家も入れるということも必要だと思います。  防衛省は、この社会資本整備重点計画、これを作成するときに意見か何かを求められて、あるいは意見も提出したという実績はございますか。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本防衛副大臣

○副大臣(榛葉賀津也君) 意見照会を受けていると承知をしております。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 前原大臣、安全保障の専門家だと思いますので、前原大臣が持っている知識の中で、ほかの国の例で、安全保障や危機管理の観点から社会資本整備を進めているという例、何個か御存じだと思いますけれども、分かる範囲で、こういう安全保障や危機管理の観点から社会資本を整備していると、具体例を分かれば挙げていただきたいと思います。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本防衛副大臣

○副大臣(榛葉賀津也君) 佐藤委員が一番専門家だと思いますので恐らく御承知の上でお伺いになっていると思いますが、例えばハワイの方でも、ヒッカム空港の空軍基地に関してもほとんどの高速道路がそういった対応能力を持っているということもありますし、私のいたイスラエルもそうですし、例えばフィンランドなんかも、住宅許可を下りる場合はシェルターを造っているかどうかとか、そういったものもございます。近くにおいては台湾なんかもそのような例があるというふうに承知をしております。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 大臣、思い出されましたか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 後追いになりますけれども、台湾では高速道路が真ん中が取り外せて、そして戦闘機なんかの離発着ができることになっていると思いますし、私も北朝鮮へ二回行ったことがありますけれども、北朝鮮の中央道路はそういった、戦車や戦闘機が離発着できるような、そういった構造になっていると思います。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 済みません、いきなりの質問で。  やっぱりそういう観点がありまして、今、榛葉副大臣が言われたハワイに行かれますと、国道三号線ですか、あれの一番北は、そのままずっと乗っていくと海兵隊のカネオヘベイのゲートに行っちゃうんですよ。いろんなことを考えながら造っているという観点もあります。これはかなり危機管理の中でも安全保障に近い分野ですけれども。  また、防災あるいは災害、テロ対応という観点でもやはりいろんな観点があると思います。一例を言いますと、京都の隣の福井の若狭、若狭地方は原発銀座と言われています。四か所に十五基があるというふうに言われています。そこの電源立地という地域にも指定されていますけれども、そういう電源立地の中では国土交通省の方が、やっぱり二十年度含めてずっと道路整備もそういう電源立地の中で議論をして、また整備を進めているという状況があります。  特に舞鶴のすぐそばには高浜原発があります、行かれたことあるかどうか分かりませんけれども。仮に高浜原発の方で大きな事故があったり、テロに襲われたという場合、高浜やあの辺の方々はあの道路状況からいって舞鶴の方に避難をされるか、あるいは敦賀の方に避難されるか、大臣はどちらの方が多いと思いますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 私はあの地域では視察に行きましたのは美浜と大飯、それからあとは「もんじゅ」には視察に行きましたけれども、今おっしゃった高浜には行ったことはございません。  風向き次第だと私は思います。あの土地でいいますと、こういう若狭湾に沿った形で道路が、国道が走っておりますので、風向き次第で逃げる方向は変わってくると、このように思います。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 多分それはフォールアウトとか何か、そういう漏れたような場合はそうかもしれませんけれども、何か大きな事故があった場合はやはり大きな町であり病院があるという観点、あるいは道路素質を考えると舞鶴の方にやはり多くの人が行きやすいと。  実際に京都府と福井県の合同の防災訓練もやっています。それは高浜の、あるいは大飯の辺りを、特に西側の方の地域を想定してやっている。どうしても病院の受入れの施設等も考えても舞鶴の方が行きやすい。ただし、道路は、今、前原大臣が言われたように、山が海の方にせり出している関係もあって、国道二十七号線一本なんです。非常にあそこは道路がまだまだ限定されている地域で、原発がいっぱいあるんですけれども、道路が国道はあの海沿いの二十七号線一本という限定がされている。  私、福知山の連隊長をしていたときに、高浜とか大飯は京都の連隊長の所掌じゃないんです。そこは実は神奈川にある連隊の所掌。高浜原発まで当時の連隊長と競争しました、何分で行くか。私は四十分、彼は三時間半掛かりました。でも、そこは住民からすると、どっちの部隊が所掌というのは関係なくて、早くやっぱり来てほしい。となると、やはり我々が先に行って、途中でそれは申し送るかもしれないけれども、行こうという話をしたり、いろんなことを訓練でもやりました。  一番の問題は道路なんですよ。住民の避難経路と、警察、消防の進出経路が一本だと混交して、とてもシミュレーションしたら行けない。そういう電源地域であればあるほど、普通の事故やあるいはテロの関係もあります。であれば、そういうところに対する危機管理の観点から、やはり警察、消防、自衛隊の進出経路と住民の避難経路というのを分けるという発想も、多分この中で議論をすればまだまだ出てくると。  これはBバイCでは語れない分野で、安全というものは国が責任を持って担保しないといけない分野。しかも、原発はある程度、国の国策として造って、住民の方に理解を求めているという観点からすると、やっぱりそういう道路一つ取っても、避難経路と進出経路を分けるような、いざというときに最低でも二つないと難しいし、あるいは、御存じのように例のサバ街道も非常に狭いのをやっと今逐次広げている。お金がなければ、一車線を片側二車線にするだけでも全然違うと思います、いざというとき。そういう方策というのも、多分防衛省あるいは消防を入れれば発想で出てくると私は思います。今のままだと、有識者あるいは警察、農林水産、国土交通省のままだと発想が出にくいという感じがします。  また、防衛省の方にもやや問題があると思うのは、そういう防衛あるいは安全保障の観点から社会資本整備について意見を言う、あるいは検討をするという部署は今どこだというふうに副大臣は考えていますか。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本防衛副大臣

○副大臣(榛葉賀津也君) 基本的には、運用企画局の事態対処課がこれに当たるというふうに把握をしております。  他方、先生も以前、行政監視委員会だったかと思うんですが、大変建設的な御意見もいただいております。例えば、宇宙政策に対しては宇宙政策室、海洋については海洋政策室というものもあるわけでございますが、この国土全体というものはまさに国土防衛の守りのすべてにかかわる問題でございまして、お答えするとするならば、運用企画局がこれにきちっと対応しているということでございます。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 でも、政策立案の観点からすると、やっぱり防衛政策局のどこかに置かないと、運用企画局はまた別な観点ですから、運用の観点ですから、これ政策面になると、宇宙政策や海洋政策というものが防衛政策であるならば、国土政策も結構海洋と連接する部分があります。港もそうなんです。  さっき言ったのは、平成十九年の七月十六日の新潟中越沖地震の際、実は港が物すごく役立ちました。あの港が、耐震工事は十分終わっていなかったんですけれども、何とか使える状態だったと。そこに海上保安庁の船と海上自衛隊の船が入るだけの喫水があったんですよ、喫水が。あったがゆえに船が横付けできて、そこは物すごい給水ポイント。船の給水能力は物すごいですから。そこは、いろんな県あるいは市、自衛隊の給水車がほとんど待ち時間なく、どんどんどんどんその船から水をいただいて配ったと。また、その港の周辺には入浴場も造ったり。でも、これは、あの港が喫水が短かったら、小さかったら入れないんですよ。ましてや、こういう原発があるような地域の港というのは、そういう観点からやっぱり早めに耐震の補強工事をやるべきだと思います。今、昨日説明を受けた段階では、そういう電源立地における重要な港、ほかに代替がないような港でも耐震工事がまだ進んでいないという分野があります。  これも含めて、やっぱり危機管理の観点から専門家が言えば違ってくるんだろうし、また、さっき言った海洋政策室、海洋の関係だけではなく陸との連接部分もあるわけですから、やっぱりいろんな形でこれからそこは議論をしていくべきではないかなというふうに思います。  また、今、喫緊の課題である東海地震のときに、よく言われるのは、もう県の、榛葉副大臣の地元ですけれども、道路素質上、一番のネックの場所、副大臣、どこだと思いますか。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本防衛副大臣

○副大臣(榛葉賀津也君) 様々な東海地震を想定して、静岡には問題となり得るところもあるわけでございますが、私が実感して非常に問題だなと思っているのは由比の辺りでございまして、あそこは本当に狭いエリアに、山合いと海の間の百メートルくらいのところに東名高速道路、国道一号線バイパス、JR東海道線、新幹線、すべてのライフラインが集中して、そこが切れると大変なことになると。  第二東名に対して様々御批判もあったのは承知しておりますが、そういった観点からしますと、静岡だけではなくて、東京—大阪のこのライフラインを考えますと、非常にそういった点は重要だと。由比の辺りは最も私は危険なところの一つだというふうに認識しております。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 前原大臣、由比に行かれたことはありますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 行ったことはありませんが、通ったことは何度もあります。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 今、榛葉副大臣が非常に危機感を持たれた形で答弁をされました。是非一度行っていただきたいと。本当にあそこの地域に全部が集約しているんですよ。  東海地震でそこが寸断されたら、被害を受けたら、もう警察も消防の地上部隊は静岡の方に行けない。非常にネックの状態になっています。その代替として本当に、第二東名が今まだ完成していませんけれども、それは一部使えるかもしれない。でも、それ一本しかないんですよ。  非常に今東海地震というものが蓋然性が高いかもしれないといろんな訓練をやっていますけれども、やはりその現場に地上部隊が行けないというのは物すごく救助やあるいは事後の復旧に向けても大きな関係があります。そういうことを洗い出すと結構、大臣、いっぱいあるんですよ。  実は、私は福知山の連隊長のときに、南海地震のときの担当場所は南紀だったんです。なぜかというと、大阪の部隊は多分和歌山の方で、和歌山市内で手いっぱいだと、多分京都北部は被害を受けていないから南紀の方に行く。でも、通常考えたら、もう海岸道は多分駄目だ。御存じのとおり、奈良県のあの道路、山の、十津川村のあの道路、物すごい狭い道路ですから。あそこも山が崩れてしまう可能性も高い。となると、ヘリコプターで行くか、あるいは船で回っていくしかない。でも、最初、人は行っても、物が、あるいは、修復のための機材等が届かなければ、結局スコップだけしかなければ余り意味がない。  いろんな観点で社会資本整備というものは、警察や農林水産省、国土交通省だけではなく、ほかの、防衛だけではなく、総務省とか多分経済産業省というのも知見もあるかもしれません。あるいはNTTという観点、あるいはガスの関係もあるかもしれません。やはりこの三省庁だけで作るんではなくて、しかも第二項目めで安心、安全の確保と大項目を入れているんであれば、これを修正なり次の整備重点計画作るときにはいろんな省庁を巻き込んでやっていただきたい。  最後に大臣の所見を伺って、私の質問を終わりたいと思います。

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) 時間が参っておりますので、答弁簡潔に。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 御指摘をいただいたことを踏まえて検討させていただきたいと思います。

佐藤正久自由民主党・改革クラブ

○佐藤正久君 終わります。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。  長時間になっておりますが、前原大臣、どうぞよろしくお願いしたいと思います。  先ほども丸山議員の方からも社会資本の維持管理ということで質問がございました。私も全く同じ思いを持っておりまして、前政権のときから国土交通委員会におきましても、この社会資本ストックの適切な維持管理ということでこの課題取り上げてまいりましたので、今回、政権も交代したということで、前原大臣の方にも、同じような質問になるかと思いますが、改めてこの件につきまして確認、また質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  御案内のとおり、我が国の社会資本は戦後の高度成長経済とともに着実に整備が進められてきておりまして、これからの課題といたしましては、この社会資本を、老朽化が進む中で、予想はされておりますけれども、そういった中でどのように適切に、また戦略的に、また効率的に維持管理していくかということがこれからの重要な課題になってくるかと思います。  先ほども丸山議員の方から、国民の皆様も含めてそういった認識をしっかりと持っていただくことも重要であるといったお話もございましたが、平成十九年の八月にアメリカのミネソタ州で橋梁の崩落事故もありまして、やはりあれは一番大きな衝撃的な事故でございましたので、これからますます社会資本の維持管理が重要になってくるという、そういったことも国民の皆様を含めて広く認識も持っていただいているところであると思います。  そういった中で、政府は、コンクリートから人へということで、こういったスローガンの下、公共事業を前年比一兆二千九百七十億円削減ということで抑制を進めているわけでございますが、しかし、こういった維持補修、こういった費用につきましては今後右肩上がりになると、そのように予想もされております。  そこで、国土交通省が所管しております道路、また港湾、空港、下水道等、こういった社会資本の維持更新、維持管理する上での投資の見通しを改めてお伺いをしたいと思います。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) お答え申し上げます。  今後、我が国におきましては、高度経済成長時に集中投資された社会資本の老朽化が急激に進行してまいります。維持管理費、また更新費がそういった中で増大していくことは見込まれているわけであります。委員御指摘のとおりに、この維持管理をいかに行っていくのか、非常に重要な課題でございます。  そういう中にあって、維持管理、更新につきましては、一層のコスト縮減を図るとともに長寿命化を進めていく、さらには予防的な修繕を行う、また計画的な更新を進める、こういったことを進めることによって計画的、効率的に維持管理、また修繕ということを推進していくことがもう不可欠であります。一方で、地方公共団体におきましては、財政力や技術力が不足しているという現実もございます。国としてもこういった地方公共団体を支援してまいりたいと考えております。  さらに、こういった取組を推進するに当たって、民間の資金、経営能力、さらにはノウハウといったもの、技術的なノウハウといったものも活用した社会資本整備を行っていく仕組み、新たな時代に見合ったPPP、パブリック・プライベート・パートナーシップといった手法を積極的に取り入れて行ってまいりたいと考えております。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。  ちょっと繰り返しになるんですけれども、先ほども丸山議員からも御紹介ございました。国内には全長十五メートル以上の道路橋が約十五万基整備されておりますが、このうち九割の道路橋が都道府県や市町村が管理をしていると。その中で、国土交通省の平成二十年度の調査によりますと、地方自治体が管理する全長十五メートル以上の道路橋のうち、十九年四月時点でコンクリートの劣化や鋼材の腐食が想定外に進んでおりまして、崩壊寸前の状況に陥ったものが全国で百二十一基あるということでございました。  これも私も大変に改めて衝撃を受けた数字でもあるんですけれども、先ほども政務官からもお話しいただきましたが、こういった老朽化が進んでいる中で、しかし地方自治体におきましては約六割ぐらいは補修計画が立てられていないという、そういった状況もございまして、これは先ほどからも課題として挙げられておりますが、やはり技術、人材不足、また財政難という、こういった実態があるわけでございます。  この課題につきましてもやはりなかなか対応が進んでいないということで、この課題につきましても、これまで国土交通委員会でちょっと質問させていただいておりまして、そういった中で、平成十九年度から、道路施設の長寿命化計画を策定する地方公共団体に対しまして策定費用の一部を補助する、こういった制度も導入もしていただいております。それでもやはり財政難、技術、人材不足ということでまだまだ進まないということで、是非とも更に具体的な支援も地方公共団体にお願いしたいと思っております。  この課題は一昨年の決算委員会でも同様の質疑があったと伺っておりますが、改めて、この地方自治体に対するより一層の財政的支援また技術的支援、人材育成ということで具体的なお取組を是非ともお願いをしたいと思いますが、御見解をお伺いします。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 委員御指摘のとおり、市町村では、平成二十一年の四月現在でございますけれども、十五メートル以上の道路橋につきましては、定期点検を実施している団体が四〇%、長寿命化計画を策定している団体では約四%にとどまっているという現実がございます。  そういう中で、計画策定に必要となる橋梁の健全度の把握が進んでいない主な理由が、やはり今委員御指摘の資金また技術力、人材の不足、こういったものであるということを踏まえまして、国としては、点検、計画策定、さらには架け替え・修繕事業に対する財政支援、技術講習会の開催や重大な損傷発生時の技術的助言等の支援を実施してまいりました。  平成二十二年度、本年度からは、社会資本整備総合交付金を創設いたしました。地方公共団体は道路橋の点検、長寿命化計画の策定、架け替えの修繕など地域にとって必要な事業を自由に選択実施できることとなったわけでございます。今年度、市区町村が管理する道路橋のうち高速道路をまたぐ橋など落橋により重大な被害が生じるおそれのある橋梁を中心に、地方整備局の職員の技術力を活用しながら点検を行って、対策についての技術的助言等を行う予定をしておるところでございます。これにつきましても予算を新たに取ったところでございます。  国交省といたしましても、地方公共団体における長寿命化の取組が一層進むよう、引き続き更なる支援を行ってまいりたいと考えておるところでございます。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。  やはり都道府県、市町村が管理をしているものが多いということもありますので、今おっしゃっていただいたことを含めて、地方の方にもしっかりとまた徹底もしていただく中で取り組んでいただきたいと思っております。  また、本年二月の総務省のこの道路橋に係る調査が行われておりまして、地方自治体が管理する道路橋の安全性に対して、定期点検や補修を適切に実施すれば今後五十年間で維持管理費を約十七兆四千億円減らせるという、そういった試算が発表されておりました。この試算から推計いたしますと、道路橋だけで年平均約三千五百億円ですね、コスト削減ができるのではないかと思っております。こういった総務省の試算につきまして、今後、国交省といたしましてどういった対応をされるのかということをお伺いをしたいと思います。  また、あわせまして、今回のこの調査は総務省の方が地方自治体の管理する道路橋を調査したということでございますので、今後、この道路橋以外の、トンネルだったり港湾、下水道、河川施設、こういった社会資本ストック、この全体の縮減効果について、是非、国交省の方で地方自治体とも連携を取っていただきまして、この予防保全した場合の効果をしっかりと試算をしていただいて公表する、まずそこからしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、まずこの二点につきましてお伺いをしたいと思います。

長安豊民主党・無所属クラブ国土交通大臣政務官

○大臣政務官(長安豊君) 今回の総務省からの勧告というのは、まず、直轄道路橋のライフサイクルコストを最小化するため、橋梁マネジメントシステムを高度化すべきというのがまず第一点でございます。二点目が、地方公共団体と連携、協働してライフサイクルコスト縮減効果の算出手法を検討すべきということでございます。三番目に、道路橋の効率的な維持管理のための必要な情報を地方公共団体と共有すべきという、この三点が主な指摘事項だと認識しております。  私ども国土交通省といたしましては、引き続き、点検データの蓄積と分析により橋梁の劣化予測の精度を高める、さらには今後、ライフサイクルコスト縮減額を算出する手法を地方公共団体と協力して検討していく所存でございます。また、損傷や補修事例を地方公共団体と共有するためのデータベースの構築は既に着手しているところでございます。  道路橋の維持管理、更新の重要性というのはますます高まっておるわけでございまして、今回のこういった総務省の勧告も踏まえまして、道路橋の長寿命化を計画的、効率的に推進してまいる所存でございます。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。  ちょっとこの課題につきまして最後大臣にお伺いをしたいと思いますが、先ほども丸山議員からもいろいろ具体的な御提案もございましたが、この社会資本の維持管理につきましては、やはりこの安全、安心の社会づくり、町づくりという観点と併せまして、やはり効率的、戦略的にこの維持管理をすることによってコストの縮減効果もあるということもございますので、今後、まずは、先ほども申し上げましたが、社会資本の実態を正確に把握していただいて、その上で効率的、戦略的な維持管理をするための体制を、人材育成だったり、そういったことも含めて早急に是非とも取り組んでいただきたいと思っております。  例えば、韓国では非破壊検査技術の振興及び管理に関する法律というものを作られておりまして、非破壊といいますのは簡単に御説明いたしますと、コンクリートとか鉄を破壊しないで内部のひびなどの欠陥を見付けることができる、こういった技術なんですけれども、こういった技術を活用しながら、また人材育成をしながらこの社会資本の維持管理をしていくという、そういった法律と伺っておりますが、こういったものを韓国では法律を作っていると。ですので、こういった技術も活用しながら点検、監視の技術の開発だったり、また基準作り、こういったものをしっかりと構築すべきだと思っております。  また、もう一つ重要な観点といたしまして、独立した第三者が検査していく、監視をしていく、これも大変に重要ではないかと思っておりまして、こういった内容も含めて法制化するなり具体的に戦略的な、効率的な維持管理の体制ということで是非とも大臣のリーダーシップの下、進めていただきたいと思いますが、これにつきまして御見解をお伺いしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 今委員が御指摘をされましたように、我が国におきましては、高度経済成長時代に集中投資をいたしました社会資本の老朽化が進行いたしますことから、維持管理費、更新費の増大が見込まれております。このため、建設から維持管理まで含めたトータルでのコスト縮減を図るという考え方に基づく戦略的な維持管理の更新を推進する必要があると考えております。今後、必要に応じ地方自治体の協力も得ながら、現状を踏まえてその取扱いについて検討していきたいと、このように考えているところでございます。  あと、先ほど韓国の事例も含めた非破壊検査の実施などについて委員からの御指摘がございました。この御指摘の非破壊検査などは、現在各方面で技術開発が進められているところでございまして、国土交通省といたしましても、平成二十一年度からコンクリート橋梁の整備に当たりましては電磁波による非破壊試験等を利用した施工管理を義務付けることといたしました。また、平成二十二年度から目視が困難な箇所についての点検、監視技術、評価基準についての開発を行っていきたいと考えております。さらに、点検、検査等を行う人材の育成を図るために国土交通省職員の研修の充実をこれからも図ってまいりたいと思っております。また、独立行政法人土木研究所構造物メンテナンス研究センターにおいては、橋梁の維持管理に関する技術の集積、発信等を行うとともに、地方公共団体の職員や建設業従事者等に対しまして、大学と連携した人材育成の取組を進めているところでございます。  今後とも、財政力や技術力が不足する地方公共団体に対する支援も含めまして、計画的、効率的な社会資本の維持管理体制の構築に努めてまいりたいと考えております。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。  是非とも大臣のリーダーシップの下、私どもしっかりと頑張っていきたいと思っておりますが、よろしくお願いしたいと思います。  続きまして、高速道路の料金の件につきまして幾つか質問させていただきたいと思います。これも先ほど愛知委員の方からも質問がございましたので、多少重なる点もあるかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。  高速道の無料化につきましては、昨年の十一月に私も前原大臣に直接質問もさせていただきました。その際にも、やはりまず無料化につきましては借金返済と管理費約二兆円を、車を持たない人、また高速道路を使わない人も含めて国民全体で負担をするということになると。例えば、新幹線を使っている人の特急料金を税金で補てんをする、こういったことになると思いますと。ですので、受益者負担の原則が大きく崩れるのではないかということでこの点も指摘をさせていただきました。  もう一つ、そのほかの課題といたしまして、高速道路の無料化の実施に当たって、例えば鉄道、バス、フェリー、トラック、こういったほかの公共交通機関に対しても大きな影響を与えると、具体的にいろいろ事例も出して御指摘もさせていただきました。そのほかにも、CO2の排出量が増加するとか、いろんなこういった課題があると思うんですけれども。  そういった中で、今回六月から新たな新料金が導入されるということで社会実験がスタートされることになっておりますが、改めて、この社会実験につきましてどのような目標を設定をされているのか、まず大臣にこの点をお伺いをしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 鰐淵議員と議論したことを今思い出しておりました。恐らく、そのときにもお答えをしたと思いますけれども、受益者負担の原則というものを狭義にとらえるか広義にとらえるかということで意見が異なってくる部分もあるんではないかと思っております。  委員のおっしゃった受益者負担というのは、一番オーソドックスな受益者負担であると思いますけれども、我々がこの高速道路原則無料化というもので目指しておりますのは、あるインフラは徹底的に利活用していくと、こういうことに尽きておりまして、そのために、できるだけ値段が安くて、そしてあるものを使う中で物流コストを低減をし、経済発展につなげていって、そして国民全体の経済活動のプラスになる、あるいは景気浮揚につなげていくという観点で、多くの副次的な効果も含めての国民全体の利益になってくるのではないかと考えております。  今回、六月からは二つの社会実験を試行させていただきます。まずは約二〇%に当たります千六百二十六キロメートルについての無料化を行うということ、これは来年の三月三十一日まででございます。そしてもう一つは、六月から試行することになると思いますけれども、上限制の導入によりまして、軽は千円、普通車は二千円、中型、大型は五千円、そして特大は一万円ということで、今までは土日千円とかあるいは複雑な割引料金体系でありましたし、この土日ETC限定千円というのは今年度で終わるものでございましたので、引き続き、平日休日関係なく、あるいはETC使われる使われない関係なく、上限制というものを導入をして、そして我々が目指していた今あるインフラを利活用して経済活動にプラスになる、物流コストを下げていくということに資するようにまずは社会実験をさせていただきたいと考えております。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。  一言で申し上げますと、やはり最終的には高速道路の原則無料化を目指す上での社会実験でよろしいんですよね、だと思うんですけれども、その上で具体的にいろいろ効果が、こういうことがあるんではないかということで御説明もいただいたわけなんですが、これも繰り返しになるんですけれども、やはりマニフェストには高速道路の原則無料化ということで掲げられていらっしゃいまして、その上で選挙も戦われて、その上で今回の社会実験、具体的にいろいろ調べさせていただきましたが、やはり、これもいろんな指摘がある中で、無料化が一部にとどまっていて大半が実質値上げになっているという、そういった指摘もございます。  ですので、マニフェストに掲げる、民主党の方が掲げていますこの高速道路の無料化に反する社会実験というか、そういった料金になっているんではないかと思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) どれを基準にして値上げになるかということは若干意見の分かれるところかもしれません。  選挙が近くなってきて、これは昨年の衆議院選挙でありますが、我々が高速道路の原則無料化ということを訴えて、自民、公明両党で利便増進事業という形でかなり料金を下げられるというまさに社会実験をされたわけでございまして、それからすると確かに若干値上げということになるかもしれませんが、この自公政権でやられたものにつきましては、先ほどお答えをしましたように、土日のみ、また普通車のみ、ETC限定で千円ということでありました。これは自公政権が続いていれば二十二年度末までということで、それから先はまた値上げになると。  ですから、政権交代が仮になかった場合においては、今までの利便増進事業では来年の四月からは値上げになったわけでございますし、我々としては、そういった利便増進事業を引き継ぐ中で、しかし、土日千円、普通車のみ、ETC利用車のみといったものを、平日も併せて上限制を設ける中で押しなべての料金の一定制にする料金割引を試行してみると、こういうことでございますし、そのことによりましてどういった渋滞や他の交通機関の影響やCO2にかかわる影響が出てくるかといったことをしっかり見定めた上で、その社会実験、試行というものを次の段階、あるいは最終形に生かしていきたいと考えております。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 今いろいろ御説明いただきましたけれども、しかし、長距離利用者にはメリットが大きいけれども、上限に届かない近距離利用者には実質値上げになるということで、国民の皆さんからもこういったお声もいただいておりますし、また、この新料金の導入に当たりましては、大臣、副大臣始め、マスコミにもいろいろ出演されて説明されていたと思いますが、しかし、それでもやはりなかなか分かりづらいと、そういったお声もいただいておりますので、もう少し分かりやすく是非とも説明していただきたいと思っているんですけれども。  あわせて、前回質問もさせていただいた中で、大きな課題ということで、ほかの交通機関への影響ということでこれも具体的に指摘をする中で、これから社会実験をするに当たってしっかりとそういった業界の方とか関係者の方の御意見、それをしっかりと伺った上で実施をするという、そういった答弁を大臣からいただいておりますが、今回の社会実験のスタートに当たりまして、そういったヒアリングのような、関係者の御意見を伺うような機会がどのような形で行われたのか、お伺いしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 政務三役、あるいは事務方も含めまして、かなりの業界団体からのヒアリングを行わせていただきました。  私自身も、例えば、四国と本州を結ぶ本四架橋についてのいろんな議論がございますけれども、我々としては、内航汽船、フェリーの会社の皆さん方とか、あるいはそれの労働組合の皆さん方、あるいはJR四国の皆さん、またその労働組合の皆さん、あるいは長距離バスの運行会社の皆様方、こういった方々からお話を伺いまして、全国一律で上限制をするともう壊滅的な打撃を被るということの中で配慮をしてほしいという御要望もいただきまして、本四架橋については別途三千円と、普通車ですね、ということを設けさせていただいたわけでございます。  とにかく様々な、この特大一万円というものも、これは業界団体からのヒアリングで、業界団体からはまだまだ安いというおしかりを受けるかもしれませんけれども、こういったお声を聞かせていただいて、まずは六月から始められるものについては、来年の三月三十一日までのあくまでも試行で、そしてどのような影響が出るかということをまたリサーチ、フィードバックをさせていただいて、次の段階若しくは最終形の参考にさせていただきたいと、このように考えております。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 自公政権のときの土日祝日千円、このときでもやはり様々な影響が起きたという、これも私も意見を伺っておりまして、そういった上で、一つはこれ自体がもう大きな社会実験であったと思っております。  その上で、今回もまた、ヒアリングをしていただいて、壊滅的な影響を受けるだろうという、そういったお声もある中で、今回こういった形でスタートするわけなんですが、またこれも具体的に、例えばということで御紹介したいと思いますが、もう大臣御存じだと思いますけれども、例えばJR旅客六社で年間の減収額が、土日祝日千円の場合でも年間約二百五十億円減収したと言われております。そういった中で、これが上限二千円のこの新料金になりますと、減収額は二倍程度に膨らむだろうと、五百億円ぐらいになるだろうということで、そういったことも伺っております。  ですので、こういった具体的に壊滅的な影響が出ると、そういった中で今回実施もするということでもあるんですが、その中で一つ具体的な配慮をしたということでフェリーの件で今お話もいただきましたが、ほかにもこういった鉄道を含めて様々壊滅的な影響を受けると、そういった声が上がっている中で、他の交通機関への支援というか対応というのは併せて考えていらっしゃるのか、この点をお伺いしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 私の立場からは、民間会社の経営状況に係る数字については明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、先ほど議員御自身がまさにおっしゃったように、自民党、公明党政権のときにやられた土日千円、あるいは様々な割引制度の中でJR各社がかなりの減収になったと。また、フェリー会社も減収になって、本四架橋の一つである瀬戸大橋とパラレルに運航していた四国フェリーと国道フェリーについては、運航をやめるということを一時期おっしゃって、地域協議会なんかをつくり、また社会資本整備総合交付金、あるいはいわゆる地域協議会をつくる中で百九十三億円のこういった予算措置の中で何らかの措置をとるという前提で、今は踏みとどまっていただいているというのが現状でございます。  先ほど委員は実質値上げになるとおっしゃったのと、それから委員がおっしゃった数字でいうと二百五十億円のものが倍になるというのは、私には矛盾をしているように聞こえるわけです。  つまり、値上げになっているのであれば、JRに対する影響は逆に少なくなるということでありまして、それはまだまだ試行の段階でございますので、明確なことは避けたいというふうに思いますけれども、いずれにしましても、私は、先ほど委員もおっしゃったように、自民党、公明党政権のときやられたことも一つの社会実験と思っておりまして、それを参考にさせていただきましたし、今回やらせていただくこともあくまでも三月三十一日までの社会実験の試行でございますので、影響を注視しながら様々な御意見を伺って、また、これをやるにつけても、本来ならば、利便増進を含めて、国幹会議の廃止を含めて、中身はお知らせする必要はないわけでありますけれども、やっぱり国会審議に資する形で前もって料金体系等、あるいは再検証を行った道路等事前にお示しをして、それを踏まえて国会で御議論いただこうと。また、法律が仮に通していただいた後も、パブリックコメントなんかをいただく中で国民の皆さん方の意見を真摯に聞いてまいりたいと、このように思っているところでございます。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 他の交通機関への影響ということで、これ時間がありましたら最後一言触れさせていただきたいと思いますが、ちょっと次の課題に行かせていただきたいと思います。  もう一つ、やはり大きな課題というか問題というか、なっている件で、この高速道路の利便増進事業の対応についてちょっとお伺いしてまいりたいと思いますが、この事業につきましては、高速道路の値下げとETC専用のスマートインターチェンジの建設、こういったことのために全体の枠組みといたしまして三兆円の国による債務継承がなされております。  しかし、鳩山政権になりまして、昨年末、民主党の党からの要望を受けて、この高速道路の利便増進事業、これを高速道路の建設を行う仕組みを導入しようという、そうされようとしていると伺っております。  昨年末、民主党の方から高速道路の整備に関する要望がありまして、それに対して前原大臣御自身は、ちょうど昨年の十二月の記者会見の折に、マニフェストの中には高速道路の無料化と同時に、いわゆる国幹会議を廃止し、透明なルールの中で高速道路というものをしっかりと着実に、必要なものについては整備をしていく、その流れからいたしますと、先日民主党から出てきたものについては、そういった方向性を変えるものでありますし、ましてや高速道路会社にお金を渡して高速道路会社が整備するということは全く議論していないことですということで、このように記者会見で大臣御自身が言われております。  こういった発言があったわけなんですが、本年四月の公表されました高速道路利便増進事業の見直し案では、高速道路料金の割引等に充ててきた事業費を、一・四兆円を高速道路の建設に充てるという、こういった中身になっておりました。ですので、高速道路利便増進事業における拡大といいますのは、昨年の民主党の要望を受け入れたそのままの内容になっているのではないかと思っております。  ですので、昨年十二月に大臣が記者会見をされてきた内容と実際に今回この法案を改正しようとする内容が、それまでの流れがどういったことがあってこういった変化になってしまったのか、この点をちょっと大臣にお伺いをしたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 党からの要望があって、これは民主党を含め与党三党からの要望ということでありまして、最終的に鳩山内閣としてその要望について、伺うところは伺う、伺わないところは伺わないということで最終判断をして、そして今回の利便増進事業については、これは閣法でございますので、内閣の判断として提出をさせていただいているということでございます。  いずれにいたしましても、利便増進事業というカテゴリーの中で三兆円の枠をつくられて、そして初年度が〇・五兆円、約五千億円お使いになられたわけでありまして、残りの二・五兆円をどのように使っていくのかということでありますけれども、今までは割引と、そして料金の割引とスマートインターチェンジというものだったわけでありますけれども、ミッシングリンクの解消、特に利便、いわゆる費用便益の高いもので、そして有料料金の道路として供用できるものに限って事前に国会にもお示しをし、そしてその整備する道路あるいは四車線化をする路線につきましては、これは去年の四月の二十七日の、これは結果的には最後の国幹会議になるわけでありますが、国幹会議で決められたものについて、その施行方式をいったん凍結して見直した上でやると、こういうことでございますので、是非その点については御理解を得るべく努力をしてまいりたいと考えております。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 ちょっと分かった部分と分からない部分もあったんですけれども、いずれにしても今回の法案の見直しということで、昨日、ちょっと私は見れなかったんですが、討論番組で、先ほどは与党内でしっかりと協議をしてということで閣議決定をしたというお話だったんですが、しかし、聞いてない、内容を一切聞いていなかったという、そういった発言もあったようですけれども、そういった中で、しっかりと与党内でも議論が行われたのかということも問題点というか課題としてあると思うんですが。  あわせて、必要な道路であればしっかり公共事業費として計上してもいいんではないかと私は思っておりまして、ですので、政府は表向きは、この一・三兆円公共事業費を削減したと、そのようにおっしゃっているんですが、しかし実際には、新たに高速道路の利便増進事業、この事業拡大をすることによって、公共事業を削減したかのように見せかけて、実際には新たな公共事業をやっていると、そう言われてもおかしくないような状況だと思うんですけれども、この点についてどのようにお考えでしょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 前年度から比べまして、当初予算の段階では約一五%の公共事業費を削減をいたしまして、公共事業費だけで、国土交通省分の公共事業費で四兆八千五百八十五億円ということを計上いたしました。  仮にこの一・四兆円というもの、これ十年間で使わせていただくという枠組みにしておりますので、これは恐らく凸凹あると思いますけれども、平均をいたしますと一千四百億円。では、一千四百億円増えたということになった場合におきましても、結果的にはマイナス前年度比一二・八%の公共事業費の減ということでございまして、我々のコンクリートから人へという方向性には全く変わりがないと、このように考えております。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 今いろいろ御説明もいただきましたが、国民の皆さんから見ても今の御説明はちょっと納得できないんじゃないかなと。私もちょっと納得できなかったんですけれども、いずれにしても必要な道路、それは私も造るべきだと思いますし、であるならば、しっかりと公共事業費として堂々と計上してもいいんではないかと思っているんですが、なぜこういったことになっているのかということがどうしても理解できないので、ちょっとまたこの件は次回、機会がありましたらと思っております。  最後に、いずれにしても、この高速道路の無料化を進めるに当たりましても、これもこれまでもずっと議論がございましたが、やはりこれから少子高齢化、また環境の問題、人口減少、またそのほかの公共交通機関への影響、様々課題がある中で、しっかりと今後の日本の交通政策どうしていくのか、やはりそれがあっての高速道路の無料化の検討でもいいんではないかと思っております。  交通基本法もいろいろ検討をされていると伺っておりますが、私はもう順番が逆であると思っておりまして、是非ともまずは、与野党を超えてこの議論をまずやるべきであると思っております。そのこともちょっと主張もさせていただき、もし何かありましたら、最後、御答弁いただきたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 大事な御指摘だと思います。  まあ、順序が逆かどうかは別にいたしまして、交通基本法の議論をしっかりとやって、平成二十三年度には通常国会においては、議論していただいて、高齢化社会又は環境重視ということの中で移動の権利というものをしっかり確保する、そのための法律を出させていただき、そして今あるストックをどのように有効活用する中で、全体としての交通体系をどうしていくのかということについては我々もお示しをしたいと思いますし、また、これについては私は政党、与党、野党関係なく御議論をいただくことが大事だと思いますので、また委員の御指導をお願いできればと考えております。

鰐淵洋子公明党

○鰐淵洋子君 今日は時間がございませんので以上で終わらせていただきますが、いずれにしても、国民の皆様も民主党の皆さんのこのマニフェストの中で一つの、このマニフェストの中でどうなんだろうという大変にそういった、何でしょう、疑問というか、そういった好悪が大きい部分でもあると思います。  そういった意味でも、やはりしっかりと皆さんに御理解していただけるように私たちもしっかり議論をしていきたいと思いますが、また分かりやすく今後とも、そういった答弁も含めて対応をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。  本日は大変にありがとうございました。

山下栄一公明党

○山下栄一君 公明党の山下でございます。  御苦労さんでございます。残された時間そんなにございませんけれども、私、鰐淵委員の後、質問をさせていただきたいと思います。  さっき自民党の愛知議員からも、政権交代に対して国民が大きく期待したものと、それがまた政権交代を可能にしたという説明の中で、大臣の方から、この税金の使い方、税金の使い方に対する不信感、これがやっぱり大きなうねりとなっていったことが政権交代と関係あるというふうな話がございました。  私は、今日の国土交通省、参議院決算委員会の省庁別審査、大臣は政権交代後初めて臨まれているのかなと思いますけれども、決算の参議院の面目をやっぱり表現する、そういう今日も審査になっているなということを思うわけでございます。やっぱり税金の出しがいのある国かということが問われていると。事業仕分がここまで関心持たれるのはそういうことだと思います。  しかし、私は政権にもおりまして感じるんですけれども、政権側はメスを入れにくい立場だなというふうに思います。政権を握りながらなおかつ、この内部統制といいますか監査機能といいますかね、これを機能させていくというのはなかなか難しいなと。だからこそ立法府の、とりわけ参議院の行政監視機能、税金の使い方に対するチェックするという役割は本当に大きいと、これは与野党を超えてそういう使命を果たさなきゃならないと、そういう思いで、私も参議院生活十八年になりますけれども、決算を大事にしながら今日までやってまいりました。  生まれて初めての質問も、平成四年の、当時は閉会中審査、開会中にさせないみたいなそんな時代でございましたけれども、今も鮮明に覚えております。生まれて初めて質問させていただいて、参議院決算委員会でございました。九月、だれも行きたがらない、そんな状況の中で、新人ということもあったかも分かりませんけれども、質問させていただいたことを鮮明に覚えております。今日もそういう使命感をたたえながら若干質問させていただきたいと思うわけですけれども。  この前、三月二十九日に私は原口総務大臣に質問をさせていただいて、非常に力強い御答弁をいただきました。それは、基本的に公務員、国家公務員の福利厚生にかかわる問題でございます。  福利厚生は大事だと、国家公務員法にもレクリエーションという言葉まで使って、仕事を円滑化させるためにも、そういう観点からの公金の支出が認められております。これは共済法もそうやと思います。  しかし、法定外の福利厚生費というのがあると。ここが問題だという視点から、去年の十二月に総務省の政独委、政策評価・独立行政監視委員会、政令設置のこの第三者機関が、画期的な、今日も持ってきておりますけど、独立行政法人の業務の実績に関する評価に係る調査をいたしました。ようやったなと私は思います。しかし、余り注目されませんでした。  ここに、独立行政法人の諸手当及び法定外福利費に関する調査結果と。国民の皆さんが直視したら、もう何というひどい使い方をするんやと、独立行政法人はという、これ表、報告でございます。私はこれ何度も読んでおりますけど、大臣も読まれたと思いますけれども、お手元に資料を配っております。一枚目がそうでございます。  国交省所管の独立行政法人二十あると、午前中でしたか、ございました。そのうちの三つの法人、鉄道・運輸機構、略称、鉄道建設・運輸施設整備機構、水資源機構、都市再生機構、URですね、この三つに絞って、こういう観点は野党時代の民主党も激しくきちっと調査されて、この前私申し上げましたけど、国会で問いただしておられます、衆議院でしたけど。法定外福利厚生費が、二十一年度の決算はまだ出ておりません。二十一年度予算ベースで、鉄道・運輸機構は法定外福利厚生費十三億五千五百万円、水資源機構八億円、都市再生機構約七億円、六億八千万。これ全部合わすと、この総務省の調査では、法定外福利厚生費百二十三億円に上ると。そのうち国交省所管の二十法人で三十一億円に上ると。法定外です。法律で認められておらない、そこに税金が投入されているということです。  みんなまとめてもう、質問時間ありませんから、言いますけど、互助組織、これは今も厳然と残っている。互助というのは公務員同士がお金出し合って、いろんな福利厚生にかかわるものをやるものです。あのフィットネスクラブの会員もそうです。もう考えられないお金の使い方しているわけです。それがマッサージチェアに化けたり、いろいろ化けていたという話が批判された福利厚生問題です。そんな互助組織に、自分たちの互助会の組織に何で税金を投入するんだということが大阪市で大変な問題になった有名な事件です。そこにいまだにこの三法人は、二十一年度予算、予算化したと。鉄道・運輸機構はこれ二千五百万ですか、水資源は二千百万、都市機構は七千百万と。こんなのいつまでやるんですかという問題でございます。  特にひどいのは食券交付です。昼飯代のチケット代を、こんなことはもう今会社でもやっていません、僕らもそうなったらええな思いますけど。それ税金でやっていると、それを。  これが法定外福利厚生費問題です。こんなことがまかり通っているのかと。もう何十年もやってきたであろう、だから今までどれだけ公金投入したんだということを、これ調べてくれと言いました、原口さんに。そうしたら、私は責任持ってやらせていただきますと、そしてこの委員会に提出しますとおっしゃいました。さすがだと思いましたけど。  前原大臣、この所管のこれは独法です。これ二十一年度予算、決算出ておりません、使っているわけです。二十二年度もまだ廃止しないらしいです、聞いてみたら。これに対する大臣の御認識を問いたいと思います。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 山下委員にお答えをいたします。  この法定外福利厚生費についてでございますが、食券交付につきましては鉄道・運輸機構がこの三つの法人の中で唯一残っていたわけであります、二十一年まで。二十二年度から、つまりは四月一日からは廃止をいたしました。したがって、この食券交付については国土交通省所管の三法人については全く支出はございません。  それから、互助組織費用でございますけれども、これまだ残っております。これは中身を精査をして、本当に必要なものなのかどうなのかということはまさに決算委員会で指摘をされている重要な事項でございますので、ゼロベースで見直す中で、法定外の福利厚生の互助組織費用というのは一体何なんだと私も思っておりますので、少しこれを調べて、またこの委員会に御報告をさせていただきたいと思っております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 原口大臣は、この互助会はもう全部廃止するふうに要請したいとおっしゃっておりました。  もうこんなことやっていたら、それはもう税金が出しがいのない国やなと、この国はと、象徴的な話だと私は思います。もうこれは都道府県もどんどんなくして、残っている県もありますけれども、大阪府も大阪市も一銭もありません。もう当たり前のことやと思います。それを、今の答弁非常に不満ですけれども、きちっと御自分で精査していただいて、この本、この去年の十二月の、これきちっと読まれたらいいと思いますわ。本当に、国民これちゃんと読まれたら、もうええかげんにしなさいと、こういうお声が返ってくるのではないかと思います。  時間がもうなくなってしまいましたけれども、その次の資料二飛ばしまして三ですけれども、これも、特にURを中心に書いてあるんですけれども、都市再生機構ですね。この都市再生機構は、関連法人、関連会社、いわゆる子会社です、URは繰越欠損金を抱えているのに、そこにこの子会社三十七社。公益法人九法人、特定関連会社、特に密接度の高いのが十六、関連会社十二。こんな三十七法人も子会社を抱えて、職員四千人もおる、莫大なお金を抱えて賃貸住宅を造っている。URの職員の、自分たちの職員宿舎は家賃安くて、いいところに住んでいて、そして民間の、国民のURの賃貸住宅は値上げはやるのかと、厳しいお声が全国で今もあるわけです。  この関連法人って一体何なんですか、これはと。ここに、この関連法人に再就職、再就職と。公金をふんだんに投入して、公金の中身は税金、補助金、委託費ですわ。そして、再就職、天下り、随意契約、セットです。おまけに繰越欠損金、親方のURはやっているのに、住生活会社もそうですけれども、ふんだんに剰余金があると。こんなことを許していて、これが事業仕分を大きく叫ぶ政権かということを問われないように私は、内部監査は非常に難しいと思いますけれども、だから参議院の決算委員会の使命は非常に重要やと、繰り返し冒頭申し上げましたけれども、思っておるんですけれども、これ与野党超えてやらないかぬ問題だと。  政権握るとなかなかこれは非常にチェックしにくいということを大臣もお感じかと思いますけれども、この関連会社、それから再就職、随意契約、剰余金、これは無駄の連鎖構造というふうに私は思いますけれども、これに対してどのようなメスを入れるかという覚悟を大臣にお聞きしたい。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) こういった団体にメスを入れるというのが私は政権交代の民主党に課せられた使命だと思っておりますので、これはしっかりと見直しをさせていただきたいと思っております。  まず、現状を申し上げますと、随意契約でありますけれども、こんな透明性に欠ける、あるいは業務運営コストの上昇につながるものは絶対にやっちゃいかぬということで、すべてを透明性のある競争入札に変えていくということで、また競争入札の在り方も、先ほど同僚委員の御質問にもございましたけれども、たゆまざる総合評価方式の見直しというものをやっていく中で、随意契約なんていうことはさせないような形にしていくということ、それから次には内部留保でございますけれども、これは可能な限り返還させたいと、このように考えております。  それから、この三つの法人のうち水資源機構におきましては、六月末をもって解散をするということで臨ませていただきたいと思っています。  また、この都市再生機構につきましては、前政権においては平成二十五年度までに関係法人との随意契約の見直しをするとしておりましたけれども、私がこの所管になった段階で、今年度までにその随意契約の見直しはやると、そして、事務所賃貸借等の真にやむを得ない場合を除きまして、すべて競争性のある方式に移行する、また、これも先ほど申し上げたように、絶えず見直していく中で総合評価方式というのをしっかりやっていくということでございます。  日本総合住生活でございますけれども、他の株式の了解を得た上ででございますけれども、都市再生機構へ百二十四億円の金銭寄附を実施をしたわけでございます。その内部留保と言われていた、指摘をされていたものにつきましては、都市再生機構への金銭寄附を実施をさせていただきまして、この内部留保につきましても引き続き徹底的に見直していきたいというふうに思っております。  昨日、私はUR都市機構の千葉県のある団地を見に行ってきたわけでありますけれども、そこでの記者会見で申し上げましたけれども、解体的に見直すと、ゼロベースでこの団体について見直す、特に子会社との関係については解体的に見直しをするということで、独自に、事業仕分に掛ける前に国土交通省として事業仕分をしっかりやらせていただくということをお約束をさせていただきたいと思います。

山下栄一公明党

○山下栄一君 委員長、時間参りまして、済みません。

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) 時間超過しております。

山下栄一公明党

○山下栄一君 済みません。  福田内閣のときにも、これ無駄総点検会議をつくってやって、みんな徹底したはずだったんです。いまだにできてないと。関連会社の話ももう十年ほど前から言い続けてきて、なかなか進まないと。これが現状なんです。  今も、深い覚悟のほどを御披瀝いただきましたので、その線に沿いまして全力投球で臨んでいただきたいなと念願するものでございます。  以上で終わります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  二〇〇八年度の予算審議で最大の焦点は道路特定財源の一般財源化でした。まさに道路国会だったわけです。  今日は、道路行政の問題点をただしたいんですが、その前に一点お聞きしたいのはスーパー堤防のことなんですけれども、大臣、昨日、東京江戸川区平井のスーパー堤防を視察されました。  私、三月十五日の予算委員会で、これは膨大な無駄だと、これ計画見直すべきだというふうに求めて、直接住民の声を聞いていただきたいというふうに申し上げた。大臣も、住民の方々との話合いもしていきたいというふうにお答えになったんですが、これ、スーパー堤防建設に大きな不安を抱いている北小岩や篠崎地域の、このやはり地域も是非見ていただきたいし、住民の声をしっかり聞いていただきたいと思うんですが、いかがですか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 昨日、平井七丁目のスーパー堤防を視察をさせていただきました。そこに北小岩一丁目の方々もお越しをされておりまして、要望書、そしてその中身について御説明をされた方もおいででございました。昨日は荒川のスーパー堤防でございましたので、江戸川区長さん、それから地元の国会議員さんとの意見交換を行いながら視察をいたしました。  御指摘の調査につきましては、北小岩一丁目、これにつきましても、今後、国土交通省として、地元自治体あるいは地元の方々とできるだけ丁寧に意見を伺いながら事業を実施していきたいと、このように考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 事業の実施じゃなくて見直しでしょう。見直しをするんだという方向できちっと住民の方の声を大臣に直接聞いていただきたいというふうに思います。  大臣は、高速道路利便増進事業のための税金三兆円のうち一兆四千億円を使って東京外環自動車道、東京外環道路の建設費などに充てるという方針を明らかにしたわけです。これ新料金体系も今日議論あったようにいろんな批判ありますが、しかし、利用者の高速料金引下げのための財源を一メートル一億円もの建設費になる東京外環道造りに流用すると。私はこんなやり方は絶対理解は得られないと思いますよ。これはまさにコンクリートから人へとは逆の方向に向かい始めたと言われても仕方ないんじゃないですか。大臣、どうですか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 二つ小池議員には申し上げたいわけでありますが、今回、この一・四兆円、十年間でということでありまして、先ほど鰐淵議員にもお答えをいたしましたけれども、一年間で平均をいたしますと約一千四百億円ということでございまして、仮に一千四百億円を付け加えたといたしましても、我々が、前年度国土交通省の所管の公共事業費でどれだけの削減になっているかというと、前年度比一二・八%の削減になっているわけでございまして、そういう意味ではコンクリートから人への流れというのは変わっていないと、こういうことでございます。  それから、利便増進事業というのはまさに利便増進事業であって、割引確定事業としての法律ではありません。利便増進事業の枠の中で、利便増進に資するということで割引とそれからスマートインターチェンジというものが入っていたわけでありますけれども、この利便増進の中に我々としては、ミッシングリンクをなくしていくということとか、あるいは一般的なインターチェンジというものも入れるべきではないかということで、すなわち、こういったものの建設が利便増進につながる、またつながるべく路線を限定し、また国会の質疑の前にしっかりとそれをお示しをし、またそれは国幹会議で決まったものに限定をしてやらしていただくということでございますので、御理解をいただきたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、これは全く理解できません。  こういうやり方をすれば、やはり逆行だと、今まで言っていたことと違うというふうに国民は受け取ることは当然ですし、利便増進事業だからいいんだと言い出したら、便利な道路はもう幾らでも造れる、歯止めなくなるということになるんですよ。しかも、最後に言われたその国幹会議、国幹会議と、国幹会議をにしきの御旗のように、こうおっしゃっているんですね、ここで決めたから仕方がないんだと。  馬淵副大臣に今日来ていただいていますが、馬淵副大臣は国幹会議廃止法案の説明の記者会見で、これは実際に傍聴されて、これは出席した委員の皆さんが反対意見を言いながら、これらの反対意見を聞き終えた上で採択という形で議了を得たと、アリバイ的な会議だと、そういうふうに言っているわけです。それで国幹会議廃止するわけでしょう。アリバイ的な会議だと批判して、国幹会議は廃止すると言いながら、その国幹会議で決めたからやるって、だれが理解できるんですか。

馬淵澄夫民主党・無所属クラブ国土交通副大臣

○副大臣(馬淵澄夫君) お答えいたします。  国幹会議は法定された会議でございまして、この法定された会議において整備計画が定められたものであります。したがいまして、この定められた整備計画を仮に廃止するとすれば、同様に国幹会議、法定でこれを取り消すといったことが求められることになります。  しかし一方で、私、こうした形骸化した会議を今後続けるべきではないとして、国幹会議を廃止し、それに代わる新たな仕組みとして三段階のきめ細かな国民の不断の監視の下に置く仕組みをつくりました。  したがって、私どもとしては、形骸化した会議といえども、法定会議で定められたものについては、法定どおりそのことを遵守するのが当然ながら我々国会における行政の務めであると思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 かつての主張と全然違いますよ。もう余りにも無理があります。  だって、馬淵副大臣は予算委員会でも追及しているんですよ、これ、国幹会議。異様な会議だ、異様な光景だと、わずか二時間でやっているというふうに批判している。民主党の大河原雅子参議院議員も、この国幹会議、こんなことで事業化はできないんだというふうに参議院の予算委員会でそう主張しているんですよ。みんなそう言ってたんじゃないですか。  しかも、今決めたからもう覆せないんだと言うけれども、法律では、高速道路整備計画は国幹会議の議を経てこれを決定すると。整備計画を決定するのは国交大臣じゃないですか。国幹会議の議論がおかしいというふうに主張していたのであれば、政権交代したんですよ、自公政権のときの国幹会議の決め方がおかしいってさんざん批判してたんだったら、政権交代した国交大臣が、国幹会議で議決した整備計画であろうと、これは間違った計画だと。間違ったプロセスで決まったものであれば、これはまず撤回する、少なくとも白紙に戻してもう一回議論をする。当然じゃないですか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 国幹会議というものについては、極めて議論が形骸化し、そして物事を決めるだけの仕組みだということで我々は国幹会議を廃止をするということであります。  しかし、国幹会議で我が党の議員も賛成をして、つまりは整備計画の中身とその会議の進め方、あるいは会議自体の運営というものについては疑義がありましたけれども、我が党の議員も参加をして決まった、賛成をして決めたその路線については、これは平成二十一年度の補正予算で我々は凍結をしました。  これは、合併施行方式というやり方については施行方式としていかがなものかということで、我々はそれについてはいったん凍結をし、そして政権を担って、そしてどういう施行方式がいいかという再検証を行った上で、我々としては、有料道路として供することができる、まさに利便増進事業を使ってもいいという路線についてはこれに入れて、そうでないものについては新直轄として国の税金でやるという仕分をしたわけでありまして、私どもの申し上げていることについては何らそごはないと思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、めちゃくちゃそごがありますよ。アリバイ的な会議だと言ったんですよ。アリバイ的な会議で決めたことで、それで突き進むんですか。それは納得できないですよ。廃止する会議ですよ。廃止する会議で決めたんだからやるんだと、これ矛盾しているって。  廃止すると言うんだったら、アリバイ的だと言うんだったら、まず白紙に戻して考え直すのが筋だし、大体凍結したんだと、再検証したんだと言うけど、検証した中身は何ですか。施行方式だけじゃないですか。BバイCの中身は自公政権のときに言った数字と何ら変わっていませんよね。これ確認します。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 政権交代をして七か月余り……

小池晃日本共産党

○小池晃君 BバイCのこと。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) だから、その説明でありますけれども、政権交代をしてすべて一挙に何事もできるというわけではありません。  BバイCについては、新たな新機軸作っていますよ、我々、今。まとめてやっておりますけれども、しかしそれに今回の事業について当てはめるかどうかというと、まだそれについては間に合いませんので、今新たな新機軸を作っていって、次の事業についてはちゃんとやっていくということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 それはおかしいよ。BバイC見直すんだったら、その見直した新しいBバイCの基準でやるべきじゃないですか。それを再検証と言うんでしょう。  私、本当に無責任だと思うよ。だって、もう本当に不十分で不透明で形骸化した廃止しなきゃいけない会議だと言いながら、そこで決まったんだからやるんですと。凍結しました、再検証しました、しかしその再検証の中身は全く変えてないわけですよ、自公政権のときと。間に合わないからこれやらないんだと。こんな無責任な形で一兆二千八百億円もの事業を続けていいのか。しかも、自公政権のときからこの事業評価には疑問の声が上がってきたわけですよ。  今日お配りしている資料には、これBバイCの検討事項、日本は自動車交通にとっての便益しか見てないわけですね。諸外国を見ると環境、住民の生活、全体の評価になっているのに、日本はそうだと。  例えば、東京外環道の場合は、これは大深度の地下トンネルと言うけれども、インターチェンジ三か所、ジャンクション三か所、住民の生活にとって本当に大きな影響を与えるわけですよ。騒音、大気汚染、住環境破壊、切実な声が寄せられているわけです。今回のBバイC、全くそれ考慮してないじゃないですか。  こうした環境や生活への影響を費用便益として検討もせずに、一メートル一億円の巨大道路を自公政権のときに計算したやり方のままで進む、これで理解得られますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 小池議員は、共産党の議員として外環は反対だという前提で物事を考えておられるのでそういった論理の組み方をされていると思います。私は……(発言する者あり)よろしいですか、答弁ですので。  もう一度申し上げます。国幹会議という会議の在り方については我々は疑問を持っていた、形骸化をした会議で、それはいかぬということでありますけれども、しかし、これで決まったこと、しかも我々はその在り方については問題を提起していたけれども、我々は国幹会議の議員を出して、我々は賛成して、この東京外環や名古屋二環については賛成をして認めたわけです。  したがって、必要な道路であると。それは共産党さんと違うんですよ。我々はこれは必要な道路であると。しかし、国幹会議という決め方は形骸化していて、何かアリバイづくりだねと。だから、これはやめましょうと。そして、この整備計画については我々は賛成し、必要な道路だと思っているけれども、薄皮方式、つまりは合併施行というやり方というものがいけないねということと同時に、今便益の話をされましたけれども、三便益という今までのやり方プラス見直しを今からしているんですよ。今その作業をしているわけです。しかし、でも基本的にはやはりこれから三便益になるんですよ。  だから、これをベースにやっていくということになると、そんなに大きく数字が変わってきて便益が変わったから、これは絶対できないという道路になると我々は思っておりません。  そういう判断をして、我々は必要な道路だという前提条件、しかも、そういう判断をしたからこれは有料道路に供用することができるということで我々は今回の利便増進へ入れさせていただいたということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 建設先にありきの議論じゃないですか。やってみても変わらないだろうって、環境への影響も見ないでそうならないだろうなんて、そんなこと何で言えるんですか。余りに無責任だよ、これ。  東京外環道の環境影響というのは、私は、単に反対だから、そういうことで議論を止めたら議論にならないじゃないですか。私は反対ですよ。でも、きちんと客観的なデータを並べて、みんなが納得できる、それを実現するのが政治でしょう。その作業をしないで、自公政権のときにやったとおりのやり方でやるんだと。こんなの、住民がこれ聞いて理解できると思いますか、今日、傍聴いっぱい来ているけど。  私、よく知ってほしいんだ。例えばこの外環道の問題でいうと、練馬区の青梅街道インターの周辺、これは地元の、今日は町内会ぐるみで来ておられるけれども、元関町一丁目町会、これ町会ぐるみで反対しています。地上部の外環ノ2とインターへの側道で町が分断される。排気塔からの大気汚染と新たな大気汚染、交通渋滞による大気汚染で、東京でワースト二位のぜんそく発生地域なんですよ。これがまた増えるというふうに訴えが寄せられています。町会が実施したアンケートでは、九一%が青梅街道インターに反対、反対署名も一万五千人以上集まっています。  それから、地下トンネルですから、これは武蔵野台地流れる地下水の分断の影響も懸念されているんですよ。練馬区の八の釜湧水、三宝寺池、石神井池、杉並区の善福寺池、武蔵野、三鷹市の井の頭、調布や世田谷区の国分寺崖線の湧水と自然。こういったところがかれるんではないかという心配の声、武蔵野の貴重な自然を壊してしまうのではないかと、そういう訴えも寄せられています。  それから、三鷹市や武蔵野市の水道というのは、私も武蔵野市にずっと住んでいましたから、これ地下水なんです。この地下水、半分以上地下水なんですが、これが影響が出るんじゃないか、水質汚染が出るんではないかと、こういう不安も寄せられています。三鷹市にある中央道とのジャンクションも、巨大なジャンクションが住宅地や農地を分断すると、排気塔が二つもできるという不安の声が上がっているんですね。  私は、国幹会議で決めたからということで、これ必要なんだということで押し付けるんじゃなくて、きちんと住民の皆さんの理解を得て、議論をしっかりして、そして客観的なデータもちゃんとそろえて進めると。そういう議論を進めなければ私はいけないんじゃないかと思いますが、住民のこういう理解も得ないで、やはり外環道の整備をスタートすると。こんなことで、国民、住民の理解が得られると思いますか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 住民というのは、どれだけの範囲をもって住民とおっしゃっているのか分かりませんが、様々な方の御意見があると承知はしております。その中で、我々としては、この東京外環については必要な事業だという前提の下で、我々が野党でありましたけれども、国幹会議において出した議員が賛成をして、これについては是認をしているということであります。  先ほど、便益の話で、新たな評価軸をつくってからやれというふうにおっしゃいますけれども、そんなことをしたら、平成二十二年度の予算成立をした道路、関連あるいはほかの河川、あるいは港湾整備、全部止まりますよ。つまりは、新たな評価軸をつくらなければやれないということになったら、全部の事業止まりますよ。我々はそういうことはしない。しかし、新たな評価軸をつくりながら、次の概算要求時にはそういったものを新たな評価軸の中でしっかりと客観性、透明性を持って判断をしていくということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 来年の話じゃないんだ、これね。外環道というのはこれからもう長期にわたる事業なんですよ。大臣だって、一回高速道路、こういう巨大事業を始めたらなかなかストップ掛けられないというのは、八ツ場ダムのことでも十分痛い経験しているんじゃないですか。そういう長期的な計画だからこそ、一兆二千八百億円ですよ。その巨大事業をスタートするというときに、まだ検討が間に合わないから昔の基準でやるんですと。こんなことで国民、住民が理解できるわけないじゃないですか。私は今の説明では全く住民は理解しないというふうに思います。  私は、大臣、これだけ声が上がっているんだと。住民はどの範囲か知らないなんて言わずに、しっかり住民の声を聞くと。最低限必要なんじゃないですか。せめてそのぐらいやることは必要なんじゃないですか。どうですか。大臣に聞いているんですよ、大臣に。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 様々な御意見があることは知っております。したがって、様々な方の意見を聞きながらやっていくと。  そして、東京外環だけにこだわっておりますけれども、すべての事業が、大掛かりな事業なんていっぱいあるんですよ。東京外環だけが大掛かりな事業じゃないんです。そういったものを我々は、港湾や空港や道路や河川や、そういったものについて取りあえずは平成二十二年度については現在のBバイCに基づき総合的な判断をしながら我々の判断で決めさせていただいた。しかし、政権交代が起きた中で、三便益だけでいいのかということの今詳細な検討を加えていって、そして次の予算編成からは新たなそういった評価軸に基づいて事業選定をしていくということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 順番が違うんですって。だって、道路国会のとき馬淵さんが徹底的に言っていたのは、センサスの数字が古いんだと、新しい数字でやり直せと言っていたじゃないですか。そういう議論に照らせば今の言い訳は全く通用しないですよ。  私は、外環道だけに何でこだわるんだと言うけれども、一兆四千億円流用するうち一兆二千八百億円は外環道ですよ。これもう圧倒的にこの流用の財源の大半を占めているわけですよ。巨大事業ですよ。だからこそ問題にしているんだ。  しかも、BバイCの問題で、今日資料もお配りしておりますけれども、私、大変疑問に思うのは、この東京外環道の走行時間短縮便益、これが大体全体の便益の八五%を占めているわけですが、これで設定しているその他道路、主な周辺道路、これ見ると、外環の練馬から世田谷までの区間は、周辺道路としてこれは東京二十三区全域の道路を設定しているわけですよ。だから、要するに、東京二十三区の一番西側の端を通るにもかかわらず、全く東側の江戸川とか、そういったところも含めて全部入れている。こんな地域を広く取っているのはほかの道路じゃないんじゃないかと思って見てみると、東京外環道の埼玉部分あるいは千葉部分、今日お示ししておりますが、埼玉区間では五本の道路しか設定していない。千葉区間では四本の道路しか設定していません。だから、その他道路にも大変疑問があるんですよ。  その他道路って見ると、これ周辺道路以上にばらばらです。東京外環道の世田谷・東名部分については、これ一万六千キロを設定しているんですね。これは何か一都三県の主要道路だというふうに説明を受けているんですが、埼玉部分はこれは千四百四十七キロ。千葉部分に至っては、何とこれ四十万キロなんですよ。四十万キロの道路というのは、全国のすべての高速道路とすべての国道とすべての都道府県道を合計しても十九万キロなんですよ。こういう異常な設定になっている。ばらばらじゃないですか、この三つとも。  私、こういう本当にめちゃくちゃな、同じ外環道なのにこんなばらばらな設定で算出をしてBバイCは一以上だと。これ一体どういう根拠で決めているんですか。

馬淵澄夫民主党・無所属クラブ国土交通副大臣

○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきますが、この道路の設定ですね、BバイCの算出の中で、主な周辺道路あるいはその他道路合計等々は、これはBバイC、これの選定マニュアルの中で、配分交通量に差があるリンクをすべて含むように道路網を設定すること、このように定められています。したがいまして、範囲は、もう当然ながらネットワークですから、すべてといえば全国の道路網になります。それを限定的にしているということは、作業が膨大になるのを防ぐためです。  今回、この外環道でいえば、広い地域を取っているということは逆に言うと、便益の中でいうと、過大になることは決してないんです。ですから、このようにこの設定方法について全国道路網まですべてリンクを張れば、それはすべて同様にできるかもしれません。莫大な時間と、そして費用が掛かります。  したがって、今回のこの選定の仕方というのは、我々はこの範囲の中でできる限り広い範囲で及ぶように計算をさせていただいている。狭い限定をさせると、これはBバイCの中でいうと便益が高く出ます。我々は、むしろ安全側にこの計算をさせているということであります。また、別途、こうしたものに関しましては、しっかりと公表もさせていただくように進めさせていただいております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、私が聞いたのは、何でこの三つでこんなに全然違うんですかって聞いているんですよ。全然違うじゃないですか。けたが全く違いますよ、この三つ、同じ外環道で、東京の部分と埼玉の部分と千葉の部分で。これはなぜですかと聞いているんです。時間ないから、端的に言ってください。

馬淵澄夫民主党・無所属クラブ国土交通副大臣

○副大臣(馬淵澄夫君) 繰り返しになりますが、便益を計算する場合には、全国網まで広げればそれは最も精緻化されます。しかし、範囲を我々は広く広げることによって便益をこれ安全側になります、過大にはならないんです。ですから、なぜ違うかと言われても、これによって過大に計算されることはありません。計算上、十分にこれが確からしいと思われる範囲を設定させていただいているということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 説明できないということがよく分かりました。  それで、今おっしゃったけれども、データ出しますと言っているんですが、昨年十月の圏央道の裁判で、国交省側の証人は、圏央道のこのデータを開示しろという請求に対して開示できないと言っているんですよ、裁判で。おかしいじゃないですか。  だったら、開示するというのであれば、すべてのリンクの交通量や走行速度データ、これ開示してください。どうですか。

馬淵澄夫民主党・無所属クラブ国土交通副大臣

○副大臣(馬淵澄夫君) これは、膨大な出力データとなっておりまして、私もこれを確認しました。確認したところ、実際にはそれらのデータは途中段階の計算のデータでありますので、これはおよそ十万リンクほどございます、圏央道等でございますと、十万リンクになると。これらのものすべてをデータとして御提示することができるかというと非常に困難だということで、今までは出されなかった。  しかしながら、私ども、この問題については非常に重要だということで、再度計算をして、これを把握をし公表するように指示を出しておりますので、これにつきましては御提示できるというふうに思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 きちっとこれは開示していただきたい。  じゃ、裁判で言ったその政府証言、訂正するんですね。

馬淵澄夫民主党・無所属クラブ国土交通副大臣

○副大臣(馬淵澄夫君) 今回の当該道路周辺の主要な道路、これは特に代表的な地点というものを定めさせていただきますが、影響等を把握、公表するように検討、指示をさせていただきました。  以上でございます。

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) 時間が参っておりますので、簡潔にお願いします。

小池晃日本共産党

○小池晃君 はい、もう質問しません。  データ、これきちっと開示をしていただきたい。大体、業者任せでやっているからこういうことになるんですよ、でたらめなことに。きちっとこれはデータ開示する。  私もう一回言いますけれども、高速道路利便増進事業というのは料金割引のための財源なんです。料金割引のための財源を新しい道路に造るなんてことは絶対に国民は納得できないし、しかもその中身が一メートル一億円の外環道だということであれば、これはまさにコンクリートから人への逆行であるというふうに申し上げます。  絶対にこんなことは許されないということを申し上げて、質問を終わります。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 社会民主党の渕上貞雄でございます。  高速道路の拡充、延伸に伴って新しいビジネスができていることも事実でありますけれども、同時に、一方で、高速道路千円化や無料実験、さらには今回発表されました料金体系などによって公共交通に対する不安というのが大変高まっておるのもまた事実であります。  ここのところ、やはり海運事業者やトラック運送については若干の配慮がされておるわけでございますけれども、貸切りバスや高速バスについては余り配慮されておらないのではないかというふうに思っています。特に高速バス収入に依存をしているバス事業者の収入低下は、この役割というのが内部補助によって維持している路線バスに対する影響が大変大きくなってきているわけでございまして、さらに高速バスの路線の廃止が進んでおるわけです。  四国のある県のバス会社では、年間約六億円の収益を上げ、路線バスの約二億の赤字を埋めることで路線を維持してまいりました。しかし、昨春の高速千円以降、毎月の売上げが前年対比一三から一五%落ち込みまして、〇九年度の高速バス収益は約三億円、半減をし、路線バス廃止とともに貸切りバスの減車などの事業の縮小を決めているところであります。また九州では、高速バス路線からの撤退や区間廃止、それから減便などによって七十五路線をも実施をしようとしています。この秋以降には、三十九路線で路線の全部や一部の廃止に踏み切ろうとまたしているところです。  現在、国土交通省において交通基本法の制定に向けて議論がされておりますけれども、一方でこのようなことが進むと、やはり地方のバス路線などについては、内部補助的な役割を果たして赤字路線を維持しているというようなことがなくなる、なくなることによって路線が廃止される、路線が廃止されることによって移動の権利が阻害されるというような現状でありますし、交通基本法が絵にかいたもちにならないようにどのようにしていくかということが今後大事なことであろうと思います。  そこで大臣にお伺いしますけれども、公共交通、とりわけ地方の鉄道やバスに対する認識についてお伺いすると同時に、今後、高速道路料金の見直しや変更によって地方鉄道、バスに対する支援というものは大変必要になってくると思うんでありますが、その点、大臣、いかがお考えでございましょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 渕上委員にお答えする前に、先ほど山下議員に平成二十二年六月末をもって水資源機構を解散すると申し上げましたが、正しくは水資源協会でございまして、訂正をさせていただきます。  渕上委員にお答えをいたします。公共交通に対して深い理解と愛情を持って接してこられた渕上委員に心から敬意を表し、また、今御指摘いただいたことは大変重要なことでございますので、それを踏まえて答弁をさせていただきたいと思います。  公共交通機関から自家用自動車へのシフトなどによりまして、長期的に公共交通機関の利用者は減少傾向にございます。このため、地方公共交通の維持が困難になりまして、交通空白地帯も出現するなど、地域公共交通をめぐる環境は厳しさを増している状況は委員御指摘のとおりでございます。また、少子高齢化の進展、地球温暖化対策等の社会環境の変化に適切に対応していくためには、むしろ地域公共交通機関の活性化、再生が大きな課題だと認識をしております。  国土交通省としましては、地域の多様な取組を支援する地域公共交通活性化・再生総合事業制度を始めといたしまして、地方バス、地域鉄道などの地域公共交通にかかわる制度を活用いたしまして、国としても地域公共交通を支援をしてまいっております。ちなみに平成二十二年度予算は、関連予算百九十三億円を計上しております。  また、来年の通常国会提出に向けて準備を進めております交通基本法の検討に際しましても、これは御党の辻元副大臣が中心になって今取り組んでいただいておりますけれども、この中身におきましては、今後の地域公共交通の支援措置の在り方は大変重要なテーマであると認識をしております。    〔委員長退席、理事谷博之君着席〕  いずれにいたしましても、この交通基本法の制定と関連施策の充実につきまして本年三月末に中間整理を取りまとめたところでございますけれども、今後五月から六月ごろをめどに交通基本法についての考え方と関連施策に関する検討結果を取りまとめる予定にしております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 さっきも述べましたけれども、赤字路線維持に向けた内部補てんによる運行維持というのも、もう限界があると私は思っております。  そこで、二十二年度の予算では地方バス路線維持対策費が前年度対比七億四千百万円も減少しておるところでございますが、生活交通は地域住民のかなめでありまして、十分な対応と対策をお願いしたいと思いますが、その見解はいかがでございましょうか。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) 今御指摘の点は、大臣も今申し上げましたけれども、非常に重要な点だと思います。特にこの広域的、幹線的な路線、これは御指摘の、少し今回は総合的に予算が減ってしまったわけですけれども、地方バス路線維持費補助ということで六十八億一千万円、そして交通空白地域におけるコミュニティーバス、乗り合いタクシー等の導入に関しては地域公共交通活性化・再生総合事業ということで今年度は四十億円計上しておりますけれども、これで十分だとは思っておりません。  土曜日に私も富山県に行ってまいりまして、交通基本法のタウンミーティングを行いました。そこに、やはり車運転できない高齢者、そしてさらにはバス路線が切られてしまった地域、NPOの皆さんやそれから商工会議所の皆さんが独自にお金などを集めて一本のバスを必死で維持してくださっているという実態も、直接お話を伺ってまいりました。日本国中そのようなことがあっちこっちで起こっていると思います。  ですから、そういう意味では、都市と地方の格差、これ交通格差にも確実に反映してきておりますので、交通基本法の議論の中でナショナルミニマムとしての移動権の保障をどうしていくか、その中でこのバス等の公共交通の維持、しっかり議論してまいりたいと思っております。    〔理事谷博之君退席、委員長着席〕

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 これからの議論でありますけれども、よろしくお願いを申し上げておきたいと思います。  これまでも指摘をしてまいりましたが、ツアーバスは通年を通して時間を指定をして定経路運行を行っておりまして、高速乗り合いバスとの運行形態と遜色のない実態にあります。違うところといえば、利用者の乗降時における停留所がないぐらいだけでありまして、利用者の安全確保や高速乗り合いバスとの公平公正な競争確保の面から、高速道路運行を中心とした都市間輸送の秩序をやはり確立をする必要があると思うんでありますが、その点いかがでございましょうか。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) 先ほどから御指摘をいただいておりますように、地方バスの維持は高速バスの内部補助ということで何とかやってきたと。しかし、ツアーバスが出てきまして、高速バスと競争条件をどのように可能な限り均一にしていくかということがこの高速バス維持にとっては非常に重要であると考えております。  そういう中で、今やっていますことは、一つは、先日、これは平成二十年ですけれども、七月には省令の改正を行いました。その中で、このツアーバスについての安全の確保の面から、睡眠の施設の確保の義務付けなどの省令改正もやってきました。しかし、それだけではもちろん不十分で、昨年の三月には事業用自動車の総合安全プラン二〇〇九というのを策定いたしまして、貸切りバス事業者に係る評価を公表するということで、貸切りバス事業者の安全性等評価・認定制度を二十二年度中に創設できるように今準備をしているところです。いずれにいたしましても、この競争条件を可能な限り均一にしていくということに努めてまいりたいと考えております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 貸切りバスの事業者と旅行会社の運送引受契約は、委託する力関係によってバス事業者が弱い立場になっている実態がございます。一部独禁法の優越的地位の濫用に当たるのではないかと思われますが、その結果が告示運賃無視や改善基準告示違反に結び付いているにもかかわらず、運送契約者と旅行会社との契約書の締結を義務化することが必要と思われますが、その点いかがでございましょうか。  また、ツアーバスにおいても料金の不適切な収受をなくすために同様の措置が必要と思われますが、併せてお考え方をお聞きいたします。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) 貸切りバスの事業につきましては、道路運送法の第十一条の規定によって、運送約款を、国土交通大臣の認可を受けなければならないということにしております。  この認可に際しては、運送を申し込む者に対して運送申込書を提出しなければならないということになっておりまして、必要条件となっている、要するにしなければならないということで、既に道路運送法において運送契約書の締結を義務付けておると考えておりますけれども、まだ徹底不十分という点もありますので、更にこの徹底を強化してまいりたいと思います。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 昨年のタクシー適正化・活性化特別措置法の成立時に道路運送法上のタクシーの運賃規定が見直されました。適正原価プラス適正利潤が確保されているかを見て認可するということになりました。十月の施行以降、徐々にではありますけれども運賃の混乱が改善されつつあるのは私は良いことではないかと思っております。  それでも、大阪では一部に下限割れの継続が認められております。人件費など適正コストを重視をし審査をしても、略奪的な運賃営業をしていれば、他社からお客を奪って一時的には収支を償う場合もあるかもしれません。しかし、道路運送法上は、公正競争が維持される下での適正原価、適正利潤を前提としております。  大阪のワンコインというような略奪的運賃の存在は、道路運送法の九条の三第二項第三号に、他の業者との間に不当な競争を引き起こすこととなるおそれがないものであることと明確に定められていることに反しているのではないかと思うんですが、その点いかがですか。この条項をやはり適正に適用をして、略奪的運賃は排除されるべきではないかと思うんですが、その点いかがでございましょうか。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) このタクシーの問題は随分この間議論されてきたところで、市場での競争の原理とそれから規制のバランスをどうしていくかということがずっと議論されてまいりました。それで、やっとこのタクシー適正化・活性化法というのができたわけです。特に、渕上議員の福岡それから私の大阪などは、本当にタクシーの需給調整やさらには下限料金ということで問題が多々指摘されてきたところです。  そんな中で、今御指摘の運賃の認可基準の、不当な競争を引き起こすおそれがあるものとして取り扱うというところ、これワンコインタクシーとの関連で御質問なんですけれども、この第三号の運賃認可基準である不当な競争を引き起こすおそれについては判例でかなり厳格な判断がされておりまして、過去の低額運賃について認められたことはなく、裁判の観点からこれで却下するということは前例はないというのが今の現状です。  ただ、この法律ができまして、実際にこの間自動認可運賃の幅を縮小するとともに、下限割れ運賃に対して厳正に審査をしていこうということで、御承知のように、福岡と大阪で五百円の三社に対して、これが運賃の継続申請を却下又は値上げ指示をするということも行いました。そんな中で、今までそういうことはなかったわけですけれども、そういうことが実際に行われております。そしてさらに、今各地においてもこの自動認可運賃へ改定する事業者が相次いできております。  そういう意味では、この新しい新法ができて少しずつ状況は改善しているのではないかと思いますが、しかし、この労働条件等について更にこの下限割れ事業者に対しては毎月報告を求めるとか、申請を厳しく厳正に今後も審査してまいりたいと思っております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 その点ひとつよろしく御指導方をお願いを申し上げておきたいと思います。  次に、タクシー適正化・活性化特別措置法が施行されて半年が経過をいたしました。今、特定地域の協議会で関係者による台数適正化の議論が行われていると承知をいたしております。先行した地域では地域計画がまとまりまして減車の方向へ動き出しておることも聞いておりますし、大変結構なことだと思っております。しかし、法施行から半年たつのに、ようやく協議会が発生をしたばかりか、遅々として進んでいないところもあると聞いておりますし、なぜこのようなばらつきが生じているのか、遅れている原因がお分かりならばその原因がどこにあるのか、お教え願いたい。

辻元清美社会民主党・市民連合国土交通副大臣

○副大臣(辻元清美君) 現状では、今御指摘の取組が遅れている地域や非協力的な事業者が存在するという話は渕上議員からも多々承っておるし、それ以外のいろんな議員の地域からも私も聞いております。  そんな中で、今、現状ですけれども、このタクシー適正化・活性化法が施行され、全国で今、特定地域の指定は百五十三になりました。そして、関係者が集まって諸問題の解決に取り組んでいただいております。まだまだこの取組が弱い又はそれぞれいろいろ、まあ利害関係というか、それぞれの対立点もあったりという話も聞きますけれども、まず一歩前進ではないかと。  そういう中で、八十三地域、全体の五四・二%が地域計画を策定済みということで取組を加速しているということが今の現状です。更に多くの事業者が減車等を盛り込んだ、ちょっと需給バランスが壊れていますので、この特定事業計画を策定するように推進してまいりたいと思っております。  そして、未提出の事業者については、地方運輸局で地域計画への対応方針についてのヒアリングを今実施しております。例えば、一例で申し上げますと、東京都特別区・武三交通圏においては約四千両の減車等の特定事業計画を認定しました。また、未提出の事業者においても、関東運輸局の働きかけを踏まえて、特定事業計画が提出されつつあるというように聞いております。特に、これ政権交代前に超党派で、やはりこのタクシーの問題、一つずつ解決していかなきゃいけないんじゃないかという中で、新政権になりまして特にそれを加速してまいりたいというように思っております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 今回のこの法的措置をもってしても今なお労働条件にしわ寄せをしながら異常な価格競争や減車が公平な形で進まない。ならば、やはり道路運送法を抜本的に改正をして対処していかなければならないのではないかと思っています。  特措法の問題点としては、やはり基本的にはその減車に対する強制力がないところが最大の問題ではないかと思うのであります。しかし、今のような法的な措置をとって減車が進んで業績が回復をしてきたら、三年後にはまた特定地域の指定が解除をされて新たな新規参入と増車が殺到するのではないかというふうに推測をされるわけで、また元のもくあみになるのではないかと実は心配をするわけでございますが、取り越し苦労であればそれで結構なことでありますけれども、現在やっと特措法を実施をして台数の増加に歯止めを掛けている状況にあるところでございますが、先ほど申し上げましたように、減車に対する強制力がないことをもってやはりまた元のようになっては困ると思うんでありまして、道路運送法の改正がやはり私は必要ではないかと考えるんですが、その点、大臣、いかがお考えでございましょうか。

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)

○国務大臣(前原誠司君) 今委員から問題を示されましたように、このタクシー事業をめぐりましては供給過剰の進行とそして過度な運賃競争による収益基盤の悪化、そして運転者の労働条件の悪化などが問題として発生をしております。これに対処するためにタクシー適正化・活性化法が施行されまして、これにより供給過剰の解消、過度な運賃競争の是正の両面に対して一定の効果が上がっているところであります。  具体的には、タクシー事業の問題が発生している全国百五十三の特定地域においては新規参入や増車を原則として認めないこととしまして、多くの事業者が協議会の議論を踏まえて減車等を盛り込んだ特定事業計画を策定するように推進をしております。さらに、運賃につきましても適正化を図り、自動認可運賃の幅を縮小するとともに、下限割れ運賃に対しては厳正に審査をして過度な運賃競争を是正をしているところであります。  一方で、今先生が御指摘をされたように、関係労使において道路運送法の改正に向けた要望があることは承知をしております。当面はタクシー適正化・活性化法が実効あるものとなるように全力で取り組みますとともに、同法の附則に、同法の施行の状況等を勘案して、道路運送法に基づく制度の在り方を検討することが規定されていることを踏まえまして、適切に検討してまいりたいと、このように考えております。

渕上貞雄社会民主党・護憲連合

○渕上貞雄君 よろしくひとつお願いを申し上げて、終わります。

神本美恵子民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(神本美恵子君) 他に御発言もないようですから、国土交通省の決算についての審査はこの程度といたします。  次回は来る二十六日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時二分散会

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