議院運営委員会 第9号
- 発言数
- 39 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2010/03/17
会議録
○委員長(西岡武夫君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。 まず、本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に関する件を議題といたします。 本件につきましては、理事会において協議いたしました結果、平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案につき、本日の本会議においてその趣旨説明を聴取するとともに、民主党・新緑風会・国民新・日本一人十分、自由民主党・改革クラブ一人十五分及び公明党一人十分の質疑を順次行うことに意見が一致いたしました。 理事会申合せのとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(西岡武夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(西岡武夫君) 次に、本日の本会議の議事に関する件を議題といたします。 事務総長の説明を求めます。
○事務総長(小幡幹雄君) 御説明申し上げます。 本日の議事は、日程第一 平成二十二年度における子ども手当の支給に関する法律案の趣旨説明でございます。長妻厚生労働大臣から趣旨説明があり、これに対し、島田智哉子君、丸川珠代君、鰐淵洋子君の順に質疑を行います。 以上をもちまして本日の議事を終了いたします。その所要時間は約一時間十五分の見込みでございます。
○委員長(西岡武夫君) ただいまの事務総長説明のとおり本日の本会議の議事を進めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(西岡武夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、予鈴は午前九時五十五分、本鈴は午前十時でございます。 また、本委員会は午前十一時三十分ごろに第三委員会室において再開する予定でございますので、あらかじめ御承知おき願います。 暫時休憩いたします。 午前九時四十九分休憩 ─────・───── 午前十一時三十分開会
○委員長(西岡武夫君) ただいまから議院運営委員会を再開いたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 人事官の任命同意に関する件のため、本日の委員会に参考人として人事官候補者・人事官原恒雄君の出席を求め、所信を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(西岡武夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(西岡武夫君) 次に、人事官の任命同意に関する件を議題といたします。 候補者から所信を聴取いたします。 原恒雄さんにお願いいたします。原恒雄さん。
○参考人(原恒雄君) 御指名をいただきました原恒雄でございます。 本日は、このような機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。人事院並びに人事官の役割等につきまして、私の考えておりますことを述べさせていただきたいと存じます。 国家公務員制度は、我が国行政の円滑な運営を確保する上で、その基盤となる重要な制度であります。戦前の公務員人事が党派化し混乱したことなどを踏まえ、戦後は、国民に対し公務の民主的かつ能率的な運営を保障することを目的とした国家公務員法が制定され、その目的達成のため中央人事行政機関として人事院が設置されました。人事院は、中立第三者機関として、人事行政の公正の確保と労働基本権制約の代償機能という役割を担い、現在まで人事行政施策を展開してきているものと認識しております。 そのため、人事院を構成いたします人事官には、国民全体の奉仕者たる国家公務員としての強い自覚と高い倫理観が求められるところであり、代償機関として職員の利益保護を図るとともに、国民各層や関係各方面の御意見を踏まえて、誠実かつ公正に職務の執行に当たることが求められているものと考えております。 これまで四年近くにわたり人事官として公務員制度に携わってまいりまして、こうした人事院の役割の重要性とともに人事官の職務の責任の重さを改めて認識しているところでございます。 現在、行政を取り巻く環境が大きく変化する中で、公務員制度改革が重要課題とされ、検討が進められております。中でも国家公務員の労働基本権の在り方の見直しにつきましては、公務員制度の基本的枠組みや行政の執行体制に大きな影響を与える問題であることから、新たな制度設計を議論するに当たっては、全体の奉仕者としての役割やその職務の公共性など、民間と異なる公務特有の論点についても幅広い観点から十分な検討を行い、広く国民の理解と納得を得るものが必要と考えております。 公務及び公務員に対しては、その在り方について厳しい指摘を受けていますが、政治主導の下、全体の奉仕者として高い専門性を持って職務を遂行するという公務員制度の基本を生かしつつ、公務員が使命感を持って全力で職務に取り組めるような人事管理システムを整えていくことが重要であると考えております。人事院としても、中立第三者機関として必要な公務員制度改革の実現に積極的に協力し、適切にその役割を果たしていく必要があると考えております。 私は、民営化される前の国鉄、言わば官のシステムで二十年間勤務をいたし、その後、民営化されたJRにおきまして民間企業としての経営に携わってまいりました。その経験と外部から公務の世界を見てきたという視点に基づきまして、これまでも人事評価制度の導入とその結果の任用や給与への活用、官民人事交流制度の改正など、広く国民の理解が得られるような公務員制度の実現に努めてまいったつもりでございます。 この度、人事官に再任されました場合には、引き続き、このような視点を失うことなく、人事院に与えられました使命の達成に努めてまいる所存でございます。その際には、国民の代表である国会での御議論を始めいろいろな御意見に十分留意し、誤りなきを期してまいりたいと存じております。よろしく御指導賜りますようお願い申し上げます。 以上、簡単ではございますが、私の所信とさせていただきます。 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
○委員長(西岡武夫君) 以上で候補者からの所信の聴取は終了いたしました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(西岡武夫君) 速記を起こしてください。 これより候補者に対する質疑を行います。 質疑を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。 なお、質疑及び答弁の際は着席のままで結構でございます。 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
○石井準一君 自由民主党・改革クラブを代表して、質疑を行わせていただきます。 人事官候補であります原恒雄様、本日はどうも御苦労さまでございます。 所信を聞かせていただく中で、現在行政を取り巻く環境が大きく変化をしている中、公務員制度改革が重要視され、様々なテーマについて鋭意検討が進められておると述べられておりました。また、人事行政の専門機関として時代の要請や社会の変化に対応した人事行政施策を展開する、そういう役目を担っておるのが人事官の使命だというふうにも述べられました。人事官は、人事行政に関する見識に加え、国民全体の奉仕者たる国家公務員としての強い自覚と高い倫理観が求められるというように述べられておりましたが、一期四年間務めた御感想を改めてお聞かせをいただきたいと思います。
○参考人(原恒雄君) 冒頭も申し上げましたように、霞が関の外でずっと勤務をしておりましたので、初めて霞が関に入ったということでございまして、具体的に今先生から御指摘のあったその仕事でどうのこうのということではございませんけれども、やはり行政というのはどうしても法律に基づいて仕事をするということでございますので、いろいろ課題が出たときにいかに対応するかというときに、どうしても法律改正が必要になる、あるいは法律改正はなくてもそれまでの政令なり規則なり、そういったものに触れるといった形が出てまいりますので、どうしても議論に時間が掛かるというのが、正直に私どもが感じておったことでございます。 やはり必要なときに必要な判断を下して、必要ならばその日から実行に移すというのが言わば一つの民間のモデルであり、また同じことをするにしてもタイミングを失すればそれが効果的でなくなってしまうということですが、やはり国政にかかわる話ですから、そういった関係箇所の調整があり、また法律にかかわることであれば国会の御審議を経てということで、時間が掛かることはある程度宿命的なことではあろうかと思いますが、結果として非常に物事を決めるのに時間が掛かる。そういった中で、考え方といったものも、どうしても前例とかそういったものが重きを成すということを場面場面で感ずることがございます。 そういった中で、極力答えを早く出す方向で議論をしなければいけないなというような形、あるいは、たまたま私は国鉄時代もJR時代も霞が関に必要があって出入りさせていただくことはわずかにはございましたけれども、勤務したことはございませんので、外から見て霞が関の考え方と外の考え方が合う部分、必ずしもそうでない部分、そういったところを言うのが自分の役目かなというつもりでやってきたつもりでございます。
○石井準一君 政権が替わりまして、民主党は政権公約の中で、公務員の労働基本権を回復し、民間と同様、労使交渉で給与を決定すると明記をしております。人事院の機能を大幅に縮小する方針を打ち出しておるわけでありますが、この件について見解をお伺いをしたいと思います。
○参考人(原恒雄君) 基本権の在り方につきましては、公務員制度そのものの一番重要な根幹にかかわる事柄でございますし、十分な議論をしていただく必要があろうかと思います。いずれにしても、法律事項でございますので、立法府において十分な議論をされた上で新しい制度設計がなされるという形になろうかと思います。 ただ、国家公務員というのは税金で給与を賄うということでございますので、民間における市場原理が働く世界とは大分勝手が違います。それから、賃金、給与に関することでございますので、どうしても労使交渉を行った上でも国会の承認という手続が必要になってまいります。そういった部分をどのように解決していくかというのが制度設計する上での一つの大きな課題だと思います。そういった課題について多角的な御検討をいただいて新たな仕組みをつくられるという形になろうかと思います。 人事院は、中立機関とはいえ法律に基づいて動く世界でございますので、その結果によって人事院が改組される、必要な改組を経るということは当然だと思います。ただ、国家公務員の労働基本権の取扱いの問題というのは、今申し上げましたように、民間と違う部分がございます。それをどのように解決していくかという課題につきましては、これまで必ずしも十分な議論がなされたやには私は承知しておりません。是非そういった点についてきちんとした議論をしていただきたいというのが私の考え方でございます。
○石井準一君 これで終わります。 ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。今日は大変にありがとうございます。 私からは、二点お伺いを申し上げたいと思います。 一点は、いつも人事官の候補の方に必ず聞く質問の一つでございますけれども、女性や障害者の方々の採用、登用に関しての質問でございます。 やはり様々な立場な方々がこの行政に参加をするということは大変重要だと思いますし、その意味で、女性の皆様を積極的に登用するとか、特に障害者の方々の登用というのは大変大事だと思っているわけでございまして、今政府全体でも特に障害者雇用に関しましては法定雇用率を二・一%以上上回っておりますけれども、まだまだこうした方々の積極的な採用というのを推進をしていくべきではないかなと思う次第でございまして、この四年間で参考人はどのような形で取り組まれたのか、また今後こうした女性の方とか障害者の方々のこの登用をどう考えていらっしゃるのか、その所見をお伺いしたいと思います。
○参考人(原恒雄君) お答えいたします。 女性を活用することあるいは障害者の方に就労の機会を与えること、かねてからの大きな国としての課題であろうかと思いますし、いろいろな方針が既に出されているわけでございますが、特に国家公務員の世界におきましては、むしろ民間企業に先んじていろんな施策を展開すべき使命があるというふうに考えてございます。 特に女性の問題につきましても、スローガンだけ上げてなかなか実が伴わないということではいけないわけでございますが、最近ようやく、かねて目標にしておりましたⅠ種の採用試験者、Ⅰ種という言葉はこれからはやりませんが、現行の制度ではⅠ種採用の女性を少なくとも三割にするようにしたいという目標を立ててまいりまして、ようやくそういった形が採用段階ではできてまいりました。ただ、幹部職に女性の公務員がどれだけ活躍しているかということになりますと、かなり限られているのが実情でございまして、まだまだ国としての取組、そういったものも必要になってくるかと思います。 障害者の問題につきましても、一応の定めをし、それに基づいてそれぞれやっておりますが、やはりこれはより積極的に動かないとなかなか効果が出てこない事柄でございますので、今後の人事行政の展開の中でもそういった点を大切な留意点に置いて人事行政に当たってまいりたいと考えている次第でございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 二点目は、公務員の意識改革ということで伺いたいと思います。 これからどんどんいろんな制度の改正というのが行われるわけですけれども、ある識者はこういうふうに言われている部分があります。これから日本全体で改革がどんどん進んでいくけれども、いい制度ができていい組織ができても本当の改革にはならないんだ、新しい時代の公務員制度改革に当たって公務員自身の意識を変えることも最も大事な点なんだと、こういう指摘もあるわけでございまして、こうしたことに関しての御所見をお伺いをしたいと思います。
○参考人(原恒雄君) 御指摘のありましたように、基本は国家公務員そのものが原点に返ってその使命を忠実に果たすということに尽きるわけですが、それをどのようにつくっていくかということで、一人一人が意識改革をすることも極めて大事です。それが組織全体のモラルになり、個人のモラルにつながっていくということだと思います。 公務員のこれまで非難されているいろいろな事柄の中でどうしようもない残念な事態があることも事実でございまして、こういったものは論外でございますが、公務員のモラルそのものを上げていくためには、やはり公務員がいい意味で、決して悪い意味じゃありません、いい意味でプライドを持って、誇りを持って仕事をする環境をつくるということがそのベースになるものだと思います。 決して官僚バッシングがあるからといって逃げを言うわけではございませんが、官僚に対する大変物の厳しい見方、正すべきは正さなければいけませんが、そういった部分が社会的にかなり感覚的に大きな部分がございまして、こういったところはやはり公務員一人一人のモラル、組織のモラルを維持していく上ではいささか問題ではあろうかと。そのためには、やはり正すべきことを正した上で、そして官の役割というのはこういうものだということを政の側からもあるいは国民からも評価される形にして官の人間が仕事をするということがモラル向上につながるんだと。 もちろん人事院としては、研修でございますとかいろいろな役回りがございますので、そういった場面を通じて教育、育成をすることも大事でございますが、やはり根幹にかかわる部分は公務員がきちんと仕事をした上できちんと評価されてということがまず第一ではないかと思います。 以上でございます。
○外山斎君 民主党の外山斎です。今日はありがとうございます。 限られた時間ですので、早速質問に入らせていただきます。私の方からは二点に絞って質問をさせていただきます。 まず第一点目でありますが、人事院は労働基本権制約の代償機関として、また中立公正な人事行政を推進する第三者機関としての役割と機能を果たすこととされております。今政府で労働基本権の在り方を含む公務員制度改革が検討されており、労働基本権が付与されれば人事院の役割も大きく変わると思いますが、それまでは十全に役割と機能を果たすべきことは言うまでもありません。 人事官として、人事行政の中立公正性、労働基本権制約の代償機能をどのように確保しようとしていくのか、まず所見をお伺いしたいと思います。
○参考人(原恒雄君) 公務員の人事行政の公正中立といった問題は、先生方の前で恐縮でございますが、現実に今回政権交代が行われまして、政と官の関係がいかにあるべきかというのが結果として改めて問われる形になってきているかと思います。 これまでの政と官の関係につきましては、必ずしもその役回りがはっきりしていない部分がございました。一部失礼なこともございますが、政が一部を官に依存していた部分もありますし、官がそののりを越えて動いた部分というのもあろうかと思います。本来官が果たすべき役割というのは、あらゆる政権、どのような政権に対してもきちんと公正に業務を執行し、かつ政策の企画立案を誠実に支えるという役目があろうかと思います。 そういった意味で、公務員がきちんと仕事をする、その上の制度的なものはいずれにせよ大事にしていかなければいけないことだと思いますし、今回の公務員制度改革の中でも、そういった点につきましては、政と官の関係を明らかにする中で、やはり官としては公正に執務をしなさいという役割が必要になってくるかと思います。 労働基本権の問題につきましては先ほど申し上げましたが、基本法でも一定の方向が示されておられますし、各党からも一定の見解が示されていることは事実でございます。 ただ、民間と公務と違う部分がございまして、先ほど申しましたように、財政民主主義上の国会の関与をどのようにするか、あるいは市場原理が働かない中でどのようなメカニズムで賃金を決定していくかと。これは、労働基本権は給与だけではございませんが、最大の労働条件は給与、賃金でございますので、そういった部分が大変難しいと思います。 私は、冒頭も申し上げましたが、国鉄で長く勤務をいたしました。国鉄では、今の公務員の制度は団結権、交渉権はあるけれども、協約締結権はない、スト権はないという形になっている。国鉄の場合は、古い話でございますが、協約締結権まではあるけれどもスト権はない。今公務員制度改革で焦点となっている議論の協約締結権が付与された形。 ただ、現実には協約締結権がございましたので交渉によって賃金を決めることが制度的にはできる形なんですが、実際に三公社五現業において、自主交渉において賃金が解決したということは一度としてございません。すべて公労委の仲裁裁定なりあっせんといった形になりました。これは、三公社五現業の使用者側当局、総裁であれ理事長であれ、そういった方に実質的な賃金の決定権がなかった。これは、交渉終わった後、国会の御承認をいただかなきゃいかぬ、これ財政民主主義の基本でございますので。したがって、当局側が責任を持って回答ができない。したがって、世の中の相場が例えば、例えば数字は仮定でございますが、五%だよと、五%はしようがないなと使用者側が思っても五%という回答ができない。したがって、賃金改善原資として認められている非常なわずかな数字しか言えない、それも言えないという場面もございました。そういった中で協約締結権は与えられていたんですが、実質的な権能が与えられていなかったというところに問題があったかと思います。 そういった意味で、今回の基本権の議論でも、形を整えただけでは自律的な労使関係というのは難しいかと思います。それをいかに担保するか、国会との関係を含めて十分な議論が必要ではないかと、かように考える次第でございます。その結果いかんによって人事院の使命は変わりますので、それは必要に応じて改組されるということになろうかと思います。
○外山斎君 そして、第二点目でありますが、近年、公務員の不祥事や非効率な行政運営などをめぐって公務員バッシングに近いような国民からの厳しい目線や、また長時間労働などによって労働者として公務員を取り巻く環境の厳しさでメンタル的に長期間休養を余儀なくされている公務員労働者というのもいらっしゃると聞いております。 メンタルヘルスの改善が必要な公務労働者に対し、十分なメンタルヘルスケア対策を早急に講じることが必要だと思っておりますが、民間の方が制度などでは進んでいる部分もあると思いますが、民間出身の原人事官はどのように今後を考えているのか、お聞かせください。
○参考人(原恒雄君) メンタルな問題がいろいろと社会的に問題になることは承知しておりまして、公務員の制度の中でも各職場にそういった相談員を配置するなり、そういった対策が取られていることは承知してございます。 ただ、このメンタルの問題というのは、基本的には私は官だから民だからという特別な事柄はないと思います。民におきましても厳しい労働条件はございますし、官においても同じでございます。そういった面で官民共通した事柄でございますので、まさに全体としてそういった問題にどう対処していくかということだと思います。 ただ、メンタルな対策というのが、順次、歴史的に近年になっていろいろと取り組み始めた事柄でございますので、これからもいろいろ改善すべき点は出てこようかと思いますが、その辺は社会の情勢また医学的な知見、そういったものに基づいて必要な対策を取っていく必要があるということかと思います。
○外山斎君 ありがとうございました。
○丸川珠代君 原恒雄さんにおかれましては、今日お忙しいところ、このようにおいでをいただきまして、ありがとうございます。 四年間人事官としてお務めになられて、民間との違いにいろいろなカルチャーショックや衝撃を受けられながらお仕事されてきたことだと思いますけれども、この度の政権は、天下りを根絶するために早期退職勧奨を廃止する方針を打ち出しております。これをやりますと、組織の姿ががらりと変わります。年齢別の職員構成で見ると、ピラミッド型から筒型かあるいはすり鉢型に変わっていくのではないかなと思うんですが、限られた財源の中で、その筒型、ピラミッド型の級別定数というものも設計し直さなければいけないことになってくるんだろうと思います。 原さんは、この早期退職勧奨の廃止によってどういう問題点が浮上してきて、解決しなければならない問題ですね、そして人事制度の運用の面においてどのような工夫が必要だとお考えになりますか。
○参考人(原恒雄君) 定年まで公務の職場でという方針が既に示されているわけでございまして、具体的ないわゆる人事制度をどう構築していくかというのはこれからの部分もございます。 ただ、先生おっしゃるように、そういう形になりますと、年齢の高い人間がかつてよりは当然増え、それを職制と連動させれば級別定数の上の方に膨らみ、結果として人件費も増えていくという形になろうかと思います。決してそれを是とした御方針ということではないと思いますので、それからまた、年金との問題もありまして定年が徐々に延びていくということは、ある程度官民問わず時代の趨勢だとは思います。 ただ、やはり組織は組織全体としていかに効果的なアウトプットを出すかということでございますので、若い人は若い人なりに活躍をしてもらわなければいけないわけで、そういった活力をいかに維持し、組織をいかに効果的な組織にするかということでございまして、やはり従来の仕組みを単純に延長線上にしたのでは、組織が陳腐化し、活力が失われるということかと思います。 具体的な制度設計はこれからになりますが、やはり従前の運用とは基本的に変えていく事柄というのが幾つか当然出てくるかと思います。給与につきましても、年齢に応じて昇給がしていくという仕組みでまいりましたが、それがどこまでできるかといった問題もございますし、級別定数も本来仕事をする上で上位職にはそれなりの数しかないということでございますので、級別定数も年齢構成に合わせるということにはなりません。そうしますと、結果としてはそういう上位職にならないで高齢期を仕事していただく、そのためにはどういう仕組みがいいかといった形も出てまいります。 そういった点で現在人事院でも定年延長を見据えて高齢期にどのように仕事をするべきかといった点を勉強中でございまして、近いうちに関係箇所との御意見も承りつつ一定の考え方を示していきたいと思いますが、ただ非常に難しい問題を抱えていることは御指摘のとおりでございますので、悩ましい部分もたくさんございます。いろいろと御指導を今後とも賜りたいと存じます。
○丸川珠代君 そのような大きな組織の変化、そしてまた今般もこの数年間ずっと公務員制度改革、政治主導ということが言われている中で、公務員の皆さんのモチベーションの持ち方というのが大きく変わってきているなという印象は恐らく多くの国民が持っているだろうと思います。 ますます今後国家公務員の皆さんのモチベーションを維持するということに対して注意と工夫が必要になってくると思うんですね。そしてもう一つは、優秀な人材を確保するためにも工夫が必要になってくると思うんですが、この点、いかがお考えでしょうか。
○参考人(原恒雄君) 四年間籍を置かせていただきまして、毎年毎年、公務員試験の応募状況がどうであるかという数字も見ております。端的に言って、民間がたくさん採るときは公務に志望が少ないとかいうこともございますが、そういった事柄とは別に公務の志望というのが徐々に下がっているということも事実ございます。大学の先生とお話をさせていただいても、それでも倍率は大変高いわけでございますけれども、本当に、先生から見ると、どういうクラスの人間が試験を受けているか、志望しているかというところについてはいろいろな御発言がございます。 いずれにせよ、公務員の社会的な評価といいますか、そういった部分が必ずしも近年高くないということが社会風潮としてございます。そこには公務員そのものが問題を起こした部分もたくさんございますので、先ほども申し上げましたが、正すべきは正していかなければいけませんが、やはり公務員が誇りを持って仕事をする、公務員の役割はこれだ、おれは国家にこういう形で貢献しているんだという形のものを見える形にし、制度をつくるのは我々の役目でございますが、それに基づいて公務員自らがそういった働きをし、それが評価されるということが大事なことではないかなと思います。 一朝一夕にいく話ではございませんが、人事制度を預かるという立場で努力を重ねてまいりたいと思います。
○武内則男君 原参考人におかれましては、本日はお疲れさまです。所信に対して質問をさせていただきたいと思います。 二〇〇〇年に入って既に六回にわたって日本政府に対して労働基本権の付与あるいは消防を含めた団結権の付与というものがILOから勧告が出されております。こうした事態あるいはその勧告の中身も含めて御所見をお伺いいたします。
○参考人(原恒雄君) 勧告が先生御指摘のように数次にわたって出ている、勧告あるいは意見という形で出ていることは承知してございます。これまでの政府としての一定の見解もございますが、やはり勧告は勧告として真摯に受け止めつつ、日本の制度としてどうあるべきかという議論をきちんとし、それに基づいた処理をすべきということだと思います。 公務員の基本権の問題につきましては、ILOからいろいろと意見が出ていることも十分承知してございますが、先ほど申し上げましたような難しい点があって、日本においては今は今の制度になっているということだと思います。今回これを基本から制度設計をし直すということでございますので、先ほど申し上げたような観点をきちんと議論をしていただいて答えを出すということではないかと思います。 ただ、私は、国鉄にいたときの経験、それからJRにいたスト権まで持っていた経験、それから四年間公務の世界で、協約締結権もない世界で経験した、三つの形をいずれも経験をさせていただきました。大変個人的には珍しいケースかと思いますが、そういった中で見ますと、やはり交渉の当局側に立つ人間が最終的な決定権を持つか持たないかというのは大変難しい問題だと思います。これをいかにクリアしていろいろな政治的要請、社会的要請にこたえていくかということではないかと思います。大変難しい問題だと思います。
○武内則男君 終わります。
○松下新平君 原参考人におかれましては、ありがとうございます。自由民主党の松下新平です。 公務員に対する関心、公務員制度改革に対して関心が高まる中で人事院に対する期待も大きいわけでございますけれども、原参考人におかれましては、官と民の経験を踏まえて約四年間にわたってお務めいただいたことを敬意を表したいと思います。 私からは、いわゆるやみ専従の問題、この対処と再チャレンジの支援、この二点についてお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 もう昨年ですけれども、いわゆるやみ専従の問題で、一部の省庁において勤務時間中の違法な組合活動が日常的に行われていたことが問題となりました。特に農林水産省では、本来そうした問題を厳しく監督する役所の中枢までが事実を隠ぺいしようとしたために世論の厳しい批判を浴びたのは記憶に新しいところでございます。 この農林水産省の問題は人事院への告発メールが発端になっていたということでございますけれども、人事院としてこのような違法な組合活動については一層監視を強めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○参考人(原恒雄君) 御指摘のとおりでございますので、論外の事柄でございますので、引き続き厳しく人事院としての役目を果たしてまいりたいと思います。 やみ専従の問題は、私が申し上げるのは余り発言する資格がないんですが、国鉄に二十年間おりましたから、当時はその問題自体がそんなに大きく取り上げられずに、もっと悪い事柄がたくさん取り上げられましたので、余り当時はやみ専従そのもので議論されたことはございませんが、当時のあの世界でもやみ専従があったことは事実。これはきちんとした労使関係ができていたか、いないかということだと思います。きちんとした労使関係の中で使用者側が使用者の役目を果たし、労働側がルールに従って労働の権利を主張するというのが正しい労使関係だと思いますが、そこに、先ほど申しましたように、最大の条件である賃金すら労使で決められないという中できちんとした労使関係ができるはずがないというのが国鉄時代、あるいは、ちょっと関係者がいらっしゃいますとあれですが、例えば郵政なんかでもいろいろ問題になりました。国鉄、郵政だけでなくていろいろありますが、やはりそういった中でやみ専従というのが慣行的にでき、当時は当局も承知の上で、最近のことは私申し上げる資格はございませんが、そういった中で蔓延していたことは事実でございまして、これは重大な反省点だと思います。 やはり使用者側が使用者側としての責任をきちんと果たし、労働側も権利に基づいて正しく行使はするけれども行き過ぎたことはしない、戒めるというものが双方になければきちんとした労使関係はできないということだと思います。そういった部分が最近まで一部残っていたということは大変重大な事態だと思いますので、正していかなければいかぬ事柄だと思います。
○松下新平君 時代背景はございますけれども、厳正に対処をお願いしたいと思います。 次に、再チャレンジの支援についてお伺いしたいと思います。 安倍内閣はいわゆるフリーターやニートの問題を念頭に置きまして再チャレンジを掲げ、それを受けて人事院でも国家公務員中途採用者選考試験、いわゆる再チャレンジ試験を実施されています。これは、就職氷河期の影響を受けた若者が活躍のチャンスを改めて得るという機会、重要な意義を持つものだと私自身も考えております。 最近は新規の就職も厳しいわけですが、こうしたいわゆる新規学卒以外の若者の採用についても積極的にこれからも取り組んでいただきたいと考えておりますけれども、いかがでしょうか。
○参考人(原恒雄君) いわゆる再チャレンジ試験につきましては既に何回か実施をさせていただきまして、その趣旨に基づいて一定の年齢層を前提にして広く再チャレンジをしていただくという形で実施をいたしました。 ただ、採用の予定数というのが限られておりますので、実は大変な倍率になってございまして、合格されることは本当にわずかでございます。そういうことですから、結果として大変優秀な方に来ていただいていることは趣旨に沿っているわけですが、大きな意味で申しますと、機会は与えたもののなかなかその機会を実現するチャンスとしては非常に限られているというのが実態だと思います。 公務員の試験は、長期に公務に携わっていただくということでいわゆる新卒を新規に採用するというのが主な採り方になってございまして、その基本はそんなに変わっていかないことだと思いますが、民間企業におきましても、いわゆる再チャレンジということではなしに、昔は中途採用と言っていたことを時期を変えて適宜採用するという仕組みなんかも出てきております。採用のパターンも、人間としての職業観、人生観、そういったものも価値観も変わってきておりますので、そういった動きを見ながら採用形態については機動的にいくべきだと思います。ただ、基本的に限られた人間を選抜をするという形になりますので、競争率的には大変厳しくなることは否めないのかなという感じがいたします。 いずれにしましても、その当時の状況とここ数年の状況がまた違う意味で出ておりますので、そういった点につきましては、社会の動向も見ながら必要な対策を検討するということではないかと思います。
○松下新平君 ありがとうございました。
○委員長(西岡武夫君) これにて候補者に対する質疑を終了いたします。 原恒雄さんに一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、御多忙の中を御意見をお述べいただき誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼申し上げます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十分散会