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174回国会参議院2010/06/01

環境委員会 第13号

発言数
250
登壇者
20
会派数
6
開催日
2010/06/01

会議録

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る五月二十八日、大島九州男さん、神本美恵子さん、川合孝典さん、米長晴信さん及び外山斎さんが委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子さん、友近聡朗さん、池口修次さん、広中和歌子さん及び松野信夫さんが選任されました。  また、本日、友近聡朗さんが委員を辞任され、その補欠として谷博之さんが選任されました。     ─────────────

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地球温暖化対策基本法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官加賀美正人さん外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 地球温暖化対策基本法案を議題といたします。  この際、小沢環境大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小沢環境大臣。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) おはようございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  先般、川口委員からの御質疑の中で、いわゆる経済モデルに関して報告をと、こういう御要請がございましたので、冒頭、御報告をさせていただきたいと、こういうふうに思います。  お手元のところに、いわゆる裏表で、タスクフォースで用いた経済モデルの概要と環境大臣試案で用いた経済モデルの概要という資料をお配りをしていると思います。それに沿って説明をさせていただきますので御覧いただきたいと思います。できるだけ分かりやすく丁寧にと思っておりますが、時間も限られておりますので簡潔にせよと、こういう御要請もいただいております。そういう意味では、少し口早に申し上げるのをお許しいただきたいというふうに思います。  まず、地球温暖化対策基本法の審議に当たりまして、さきの環境委員会において、経済や国民への影響について委員会の場できちんと説明するようにとの御指摘がございました。温暖化対策は国民の皆様お一人お一人が前向きに取り組むことによって初めて実現できるものであり、国民の皆様、また国民を代表して議席を得ている委員の皆様に対してその影響を御説明することは私としても極めて重要だと考えて、この場をお借りして説明をさせていただく機会をいただいたことにお礼を申し上げたいと思います。  まず、タスクフォースによる三つのモデル分析について御説明申し上げます。  温暖化対策に関する経済や国民生活への影響については、各府省了解の下、地球温暖化問題に関する閣僚委員会副大臣級検討チームにタスクフォースを設置して検討してまいりました。京都大学の植田先生を座長として、十月から十一月にかけて五回開催し、昨年十二月に取りまとめ、結果を公表いたしました。その間、すべて議論は公開の場で行っております。  このうち、経済モデルについては、日本経済研究センター、国立環境研究所、慶応大学野村准教授の三者が分析を実施いたしました。  お配りした資料のタスクフォースで用いた経済モデルの概要の表を御覧ください。  いずれのモデルも一般均衡モデルに分類されるモデルであり、排出量を一定量に削減する場合に、経済が到達する均衡状態の姿を描くことを目的としております。また、いずれも地球温暖化対策税又はオークション型排出量取引で炭素価格、エネルギー価格を上昇させることにより排出量の削減を実現させる構造になっております。このほかの共通点としては、例えば一年ごとに逐次、その時点での最適解を計算する構造になっております。  一方、各モデル独自の特徴としては、日本経済研究センターのモデルについては、マサチューセッツ工科大学の温暖化対策分析用の一般均衡モデルであるEPPAモデルを参考にして構築されております。  国立環境研究所のモデルにつきましては、技術進歩を見込む手法として、対策技術を積み上げたボトムアップ型のAIM技術モデルとの整合を図っているところに特徴がございます。  また、野村先生のモデルにつきましては、慶応大学産業研究所で開発しているKEOデータベースを活用し、同研究所が行った日本経済の実情分析を反映させています。  分析に当たっては、二五%削減のうちいわゆる真水で達成する部分を一〇%、一五%、二〇%、二五%として分析し、成り行きケースとして想定された一九九〇年比プラス四%の場合との比較で結果を示しています。  分析結果においては、例えば真水で二五%削減を実施した場合、いずれのモデルにおいてもGDPは現状よりも増加するものの、成り行きケースと比べるとGDPは減少するものと試算されています。  以下、モデルごとの分析結果を御説明いたします。  まず、日本経済研究センターのモデルでは、真水二五%の場合、成り行きケースの場合と比べ、GDPは三・一%の減少、可処分所得は四・五%の減少となっています。国立環境研究所のモデルでは、GDPは三・二%の減少、可処分所得は三・四%の減少。野村先生のモデルでは、GDPは六・一%の減少、可処分所得は一六・二%の減少となっています。  モデルの構造上、地球温暖化対策税の税収又はオークションによる収入が発生することになりますが、今申し上げた数字は、いずれもこれらの収入を家計に一括して還流した場合の値でございます。  また、収入の一部を地球温暖化対策への財政支出に還流させることによってエネルギー効率の改善が進むと仮定すれば、家計に一括して還流するケースよりもGDPロスが軽減され、可処分所得も改善されるとの試算が得られております。この場合の試算を日本経済研究センターが実施しておりまして、GDPの減少幅は収入を家計に一括して還流する場合と比べてマイナス三・一%からマイナス二・四%に緩和されております。  高率の地球温暖化対策税を課してすべての税収を家計に一括して還流するのではなく、すべて温暖化対策の追加費用に充当することを前提に低率の地球温暖化対策税を課す場合について国立環境研究所が試算しておりまして、GDPの減少幅は収入を家計に一括して還流する場合と比べてマイナス三・二%から二・七%に緩和されています。  このほか、収入を国債の償還に充てた場合の試算を野村先生が実施しています。それによると、家計に一括して還流されるケースと比較すると、GDPの減少幅は六・一%から五・六%に緩和されています。  このように、地球温暖化対策税の税収又はオークションによる収入を温暖化対策や国債の償還に充てることにより、経済や家計への影響が緩和されることが示されておりまして、この点が重要と考えております。  なお、各モデルでGDPや家計への影響などの分析結果が異なるのは、それぞれのモデルの構造や前提としている条件が必ずしも同一でないことによります。これらのモデルは、産業部門などの分類の仕方、生産部門の生産関数や費用関数、特にエネルギー間の代替や家計の効用関数の定義、技術進歩の見込み方、貯蓄の想定の方法など、種々の点で構造が異なっているものと思われます。唯一正しいモデルというものは存在しないため、複数のモデル分析を行い、その複数の結果を総合的に見て判断することにしています。  環境大臣試案における四つのモデル分析について申し上げたいと思います。裏面を見ていただければと思います。  タスクフォースの分析は、イノベーションの加速に伴う経済影響、温暖化対策関連の市場拡大やその波及効果などが十分考慮された分析になっていないとの指摘があり、また、需給ギャップが存在する現下の経済状況を考慮した経済影響についての分析が行われていなかったことから、環境省として追加的に分析を実施し、四つのモデル分析結果を大臣試案に盛り込みました。  以下、個別のモデル分析の詳細を御説明申し上げます。お配りした表を御覧いただきたいと思います。  まず、伴先生のモデルでございます。  大阪大学の伴先生によるモデルは、一般均衡モデルを用いていること自体はタスクフォースと同様ですが、以下の二点がタスクフォースで用いたモデルと異なります。  一つ目に、経済主体が消費・投資行動を決定するに当たり、短期の効用・利潤最大化を目指すか長期の効用・利潤最大化を目指すかという点で異なった構造となっています。タスクフォースのモデルは一年単位で効用・利潤が最大になるように設定されております。一方、伴先生のモデルでは、目標年である二〇二〇年までの全期間を通じ効用・利潤の最大化が実現するよう設定されています。  例えば、将来に排出規制の強化を控えている場合、期間全体の効用・利潤を最大化するため、当初は効用・利潤が小さくなることを承知の上で消費を抑制して投資を行い、投資増大による効率改善から将来より大きな効用を得るといった行動、合理的な行動と、こういうことでございますが、それが表現されております。  二つ目に、イノベーションの加速が実現するケースを新たに設定しています。  このケースでは、社会全体が温暖化対策に積極的に取り組むことを仮定し、その結果として、温暖化対策技術の大量導入が進むことによるコスト低減効果を見込むほか、再生可能エネルギーの導入を容易にするための規制緩和といった目標達成に向けての必要な規制改革にも取り組むことを想定しています。  伴先生のモデルでは、一九九〇年比マイナス一五%とマイナス二五%のケースで分析を実施しておりますが、分析の結果、例えばマイナス二五%のイノベーション加速ケースの場合、一九九〇年比四%の成り行きケースと比べて、二〇二〇年にGDPや就業者数がそれぞれで約〇・四%押し上げられるとの試算がなされております。  次に、松橋先生のモデルでございます。  東京大学の松橋先生のモデルも一般均衡モデルでありまして、温暖化対策の実施に伴いイノベーションが促進された場合の効果を分析しています。松橋先生のモデルでは、二五%削減のうち一五%までを真水で削減し、残りの一〇%を海外クレジットの活用により削減することを前提にしております。  分析の結果、イノベーションにより、家電製品、エコカーや太陽光発電などの価格が下がるとともに、省エネが進むことで光熱費も下がるため、他の用途に使うことができる所得、すなわち家計上の余裕がどの所得階層においても温暖化対策を実施しないケースと比較して大きくなるという結果が得られています。  第三に、名古屋大学の藤川教授のモデルでは、産業連関表を用いてエコ製品、エコ設備等の需要拡大に伴う関連産業の市場、雇用への波及効果を評価しました。この産業連関分析はタスクフォースの分析ではなかったものでございます。  分析の結果、二五%のための対策導入及び日本のエコ技術の輸出を考慮すると、二〇二〇年の時点では四十五兆円の需要、百二十五万人の雇用が発生するとしています。また、百十八兆円の市場規模、三百四十五万人の雇用規模の波及効果があると試算されております。  ただし、これらの市場、雇用が純粋に増加するわけではないことに注意が必要です。実際には、新市場の創出の結果として、ある程度、従来型の産業が縮小することが考えられますが、本モデルではこのようなマイナスの影響を分析できておりません。  第四に、日本経済研究センターのモデルでは炭素税の導入による経済影響を分析しています。  本モデルでは、マクロモデルに分類され、伴教授や松橋教授の一般均衡モデルとは異なります。マクロモデルは、経済の供給力と現実の需要との間の乖離といった需給ギャップや失業率など、より実態に即した経済影響を考慮することが可能であり、タスクフォースの分析ではなかったものでございます。ただし、多くの財や産業部門を分析できる一般均衡モデルと異なり、部門分類ごとのきめ細かな分析、例えば炭素税収を省エネ設備など特定の部門に投入するといった分析を行う構造にはなっておりません。  分析の結果、炭素税の税収を政府支出の増加分に充てることで需要を増やし、設備、雇用の供給過多を改善することが可能となり、GDPは上昇し、失業率は減少するということになりました。  ただし、この分析は、直接二五%削減に伴う影響を評価するものではなく、意欲的な炭素税の導入による影響を分析し、その税収を政府支出に充てることが現下の経済状況において有効な政策であることを示すために大臣試案で紹介したものでございます。  以上、足早にタスクフォース及び大臣試案の経済モデルについて御説明いたしました。  モデル分析の結果に幅が生じてしまうのは、このようにそれぞれのモデルの構造や全体としての条件が必ずしも同一でないことによります。モデル分析は、一定の前提の下に種々の条件を変化させたときに各種の指標にどのような影響が出るかを示すものでありまして、前提の置き方や政策の組み方によって結果が異なってくるものであります。  委員会の皆様におかれましては、このモデル分析の特性を御理解いただき、慎重に御議論をいただくようにお願いを申し上げたいと思います。  以上でございます。

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

加藤修一公明党

○加藤修一君 おはようございます。公明党の加藤修一でございます。  余りにもひどいので申し上げたいと思っておりますが、五月二十八日の衆議院の総務委員会における郵政改正法案については、重要法案にもかかわらず一日、六時間の審議で強行採決をしたことは議会制民主主義のルールを大きく逸脱するものであります。二〇〇五年の郵政法案のとき、衆議院で百十時間に及ぶ審議からすると強い憤りを感じます。強く抗議をすると同時に、政府・与党の猛省を促したいと思います。  会期末であるというならば、延長すべきであります。その権能は与党・政府が持っているわけでありますので、そうすべきであります。  そのほか、この件を含めて十回の強行採決は国会の自殺行為であります。  また、改めて申し上げますが、衆議院の環境委員会においても、重要広範であります地球温暖化対策基本法の審議中、対案として提出しておりました自民党案、公明党案の採決をせず強行採決を行ったことは、これは暴挙であると。  また、本委員会においては、五月二十七日の午後の委員会において与党の欠席により定足数に達せず、一時間半にわたり野党の質疑ができなくなり、三人が本日まで延びたことは、あってはいけないことであります。著しく与党の緊張感が欠けるものであります。重要広範の地球温暖化対策基本法が付託、審議されているとは思えない事態であると私は強く主張いたしたいと思います。  私は、審議をしっかりやるべきものと思っております。政府・与党は責任を痛感すべきであり、今後の十分な審議をすることを求めると同時に、真摯な対応を強く求めます。  小沢大臣の発言を求めます。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 委員会においては、充実した審議が求められることは当然のことだと思っております。ただ、それ以上の話は国会運営のことでございますので、私ども政府としては、充実した審議ができる、そのような環境をつくっていただきたいと、こうお願いを申し上げているところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 それでは、大臣に質問をいたしますけれども、第十二回の日中韓三か国環境大臣会合の関係でありますけれども、中国との協議内容でありますけれども、この中では気候変動とCO2、言わばCO2の排出量の中国におけるピークアウトの話まで言及されたと聞いておりますけれども、これ、具体的に答弁お願いいたします。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 今、加藤委員がおっしゃられたように、私から中国に対してピークアウトの時期を是非明示してもらいたいと、こういう要請を行いました。それに対して、相手方の周生賢環境保護部長でございますけれども、大臣からは、中国側は現在対策を積極的に進めている、さらにはまた、ピークアウトの時期について現在状況を科学的に分析中であってなかなかそれを正確に今示すことは難しい、しかしそうした分析を今後積み重ねることによっていずれピークアウトの時期を示す用意がある、意思がある、是非それは示したいと、この言わば三点が表明をされました。  加藤委員も御存じだと思いますが、中国は、この気候変動の問題はいわゆる国家発展委員会の方の担当でありまして、周大臣は直接はこの気候変動の担当ではないんですけれども、私のそういった質問に対して大変誠実に答えていただいたというふうに私は思っております。  特に、二点目で申し上げました、いわゆる今、中国は大変大きな発展の中にあって、それをどういった形で示すかという話は、いろいろ分析をしているんだけれどもなかなかそれは難しいんだという、本当にそういう意味では率直、正直なお答えがあったというふうに思っておりまして、私としてはその答えを聞いて、十分、周大臣のそういう意見は分かる、ただ、しかし世界は大変懸念をしているということを再度申し上げました。このままいきますと、二〇二〇年には中国の排出量が全世界の半分に近くなるんではないか、そういうふうに心配する声もあって、日本を含めてそこは大変懸念をしている、だから何とぞ努力を継続してほしいという話を重ねて申し上げたところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 中国側にピークアウトを早急に示すようにということは非常に大事な視点だと思いますし、このことについては何回となく中国に要請をしていただきたいなと。そういった意味では、積極的なそういうやり方をした大臣には敬意を表したいと思っております。  ただ、ピークアウト、これは日本も当然せざるを得ないわけなんですけれども、この辺のことについては、日本はこうするので中国はどうするのか、そのピークアウトはどういうふうに考えているのかという、そういう前提があったんでしょうか。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) 日本としてのピークアウトについてその場での言及はございませんけれども、当然のことながら、当方よりは、我が国が現在、国連事務局に対しまして二五%削減という非常に野心的な目標を提示しているということが前提となっているというふうに承知しております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 その件については、後ほどまた議論したいと思います。  それと同時に、韓国とバイでまた協議をやっている中で、排出量取引制度の関係についても大臣から言及しているようでありますので、この点についても御答弁をお願いいたします。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 私の方から、鳩山総理が東アジア共同体という構想を提唱していますと、そういう中にあって、中国の周大臣にも申し上げたんですが、韓国の李萬儀環境部長官にも、そういった意味で今後、東アジア共同体の中で環境問題をある意味では大きな柱にしていこうじゃないかと。共同体構想というと、基本的にはまず外交安保、二番目にいわゆる経済協力、こういう話が通常の柱なんだろうと、こう思いますが、今日的な課題としては環境というものを大きな柱に据えていくことが必要だろうと、こういう話を申し上げまして、李大臣からは、そのとおりだ、是非そういったことを考えようと、こういう話でございました。  環境の中でも、いわゆる共同炭素市場といいますか、そういった市場の在り方というものが考えられないだろうかという話を申し上げましたところ、大変それに関しては興味深いと、韓国では現在、御案内のように、向こうも国内の排出量取引制度を今検討しているわけでありますけれども、自主参加型制度で先行する日本の制度、そういったものも是非教えてもらいたいということでお話がありました。私は、両国が学び合うことでより良い制度を構築すべく、事務レベルで情報交換を進めることを提案しまして、李長官と合意をしたところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 排出量取引制度の関係で議論をしていくという話、共有するということも含めてということだと思っておりますが、制度設計の過程では、これはベンチマーク方式、グランドファザリング方式、あるいはオークション方式、大きく言えば三つあるわけでありますけれども、こういったことについては議論があったんでしょうか。  それから、原単位方式ですね。私は原単位方式はやるべきではないと、そういうように思っておりますけれども、こういうことについても言及したわけでありますか。私は原単位方式はやるべきでないと思っていますから、韓国もやるべきで、まあこれは韓国の勝手でしょうといえばそれまでですけれども、余計なことは言う必要はないなと思っています。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) その決定方式に関してはそこまで突っ込んだ議論はありませんでした。さらにまた、いわゆる原単位方式を取り入れるか取り入れないかも含めてそこまで突っ込んだ話はなくて、将来そういった共同市場みたいな話というのはあり得るんだろうかと、そういう大きな枠組みの議論で終始をいたしました。

加藤修一公明党

○加藤修一君 二〇〇八年にリーマン・ショックがありまして、それ以降、グリーンニューディールという話が非常に強くなってきていることは確かで、私は、韓国がこういった面は非常に強く考えているなと、国際競争力の強化の件も含めてこの分野で我々韓国は国際社会の中で主導するんだ、そのぐらいの強さがにじみ出てきているなと。  そういうものが伝わってくるなと思ったのが、実は低炭素グリーン成長基本法、これを作ったということなんですね。その権限はどこに集中しているかというと、大統領府に集中していると。どこかが共管してやるような法律の体系にはなっていないと。どの法律よりも上位に位置しているというふうに韓国の考え方は示されているというふうに私は理解しておりますけれども、この主導性と日本の環境省の主導性ということを考えていった場合、地球温暖化対策基本法というのは、温暖化対策推進法、この本部が、この法律が成立すると従来のいわゆる地球温暖化対策法の対策本部というのがなくなってしまうという話になっているわけですよね。  そういった意味では、私が受けている印象というのは、環境省のある意味で主導性というのが弱まるような危惧を感じておりますが、やはり私は韓国並みの強いそういう力を示せるような内容であるべきだと、このように考えておりますけれども、大臣はどのように今後、成立後ということもありますが、現時点でどのようにお考えでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) まず、韓国のいわゆるグリーン経済、グリーン成長に対する取組というのは、加藤委員も御指摘のように大変力強いものでありまして、私は李大臣の説明を聞きながら、ある意味では大変脅威に感じました。日本の経済界が二五%ができるできない等々の議論をしているときに、韓国はもう徹底的にやるんだという強い意思を持って取り組んでいるように本当に感じられまして、いわゆるユー・ファーストではなくてミー・ファーストなんだ、とにかく自分たちからやるんだ、それがまさに韓国経済を強くするんだと、こういう本当に強い確信、そういったまた政策のいわゆる提示で、本当に私自身は、今は日本経済、確かに環境面では先端を行っているというふうに私も自負をしているわけでありますが、本当にこれで大丈夫だろうかというふうに、率直に言ってその勢いに脅威を感じたというのが本音でございます。  更に言いますと、まさにその今度は仕組みのところですが、大統領が大変強い権限を持っている、それに対して日本は今回はいかがかと、こういう話でありますが、対策本部はなくしますが、閣僚委員会でこれはしっかりやっていくことになります。さらには、具体的な政策は環境省が責任を持ってやっていくという形になります。  そういった中で、なぜ本部をなくしたかということに関しては、できるだけいわゆる行政組織を簡素化したいという鳩山内閣の基本的な方針に基づいてここは本部をなくしたと、こういうことでございますが、総理自身は、少なくとも鳩山内閣においては総理自身は我々閣僚の中でも最もこの分野に意欲を持っている人間ではないかと私は思っておりますし、私もそれに負けないように頑張って環境省の中でしっかりやっていきたいと、こう思っておるところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 先ほど、タスクフォースで用いた経済モデルの概要ということを含めて大臣から御説明がありました。ただ、このタスクフォースで用いた経済モデルの概要に基づいて、小沢試案、ロードマップですね、これを策定したというふうに聞いておりますが、現段階で小沢試案になっていることそれ自体がやっぱり私は環境省の弱さが伝わってくるなと、そんな思いでおります。  ともかく、大臣が脅威を感じたと、強い意思を感じたというふうに思ったわけですよね。私も法案を読んでそう思いました、法律を読んで、韓国の。やはりここはもっと環境省が頑張って、大臣の試案ということじゃなくて、やはり閣議決定がなされるぐらいに、そういう位置付けが明確になるように最大限努力をしていただきたいなと思います。  それで、次に、この日中韓三か国会議の中で長距離越境大気汚染の関係もあります。もちろんこれは黄砂の問題を含めてでありますけれども、この関係で、ヨーロッパでは当然国際条約を持っていて、八つの議定書が作られているということでありますけれども、私はやはりこの東アジア、アジア諸国全体を通してこういう条約というものがあることが望ましいと、このように考えているわけでありまして、ヨーロッパ中心にしてありますその条約と八つの議定書、これはもう相当のいろんな意味での議定書、時間がないから読み上げませんけれども、そういうことに対する大臣の認識と、今後、越境大気汚染、そういったことについての様々な課題についてしっかりと対応していかなければいけない、そういった中でアジア諸国に網掛ける形で新しい国際条約についても検討すべき時期が来ているんではないかと、このように考えておりますけれども、大臣の御見解をお願いいたします。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 全く私は加藤委員とこの点、認識は同じだと思っております。  二十二、二十三日に開催されました日中韓の三か国環境大臣会合においても、黄砂、光化学オキシダント等の越境汚染の分野での協力と対策の強化を合意をしたところでございまして、特に黄砂に関しましては、今まで中国も調査研究は協力してやっていこうと、こういう合意はできていたんでありますけれども、いざ会合を開こうとするとなかなか開けないと、こういうことが今までの状況でございました。今回は北京で開いていただくことを決めていただきましたので、そういった意味では確実に黄砂の問題もそういった検討会が開かれるものと期待をできるわけであります。  将来的には、東アジア全体において委員がおっしゃられたような条約等の法的な枠組みの可能性、こういったものも十分あり得るし、模索をしていかなければいけないと、こう思っておりますが、取りあえず、まずは科学的知見を蓄積、共有して共通の理解を得ていくところから進めてまいりたいと、こう思っております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 最後の関係になりますけれども、環境教育読本、これも共有して作るような話が出ているようでありますけれども、これは極めて私は重要なことではないかなと、そう思っております。  そういった意味では、日本の四大公害病の関係ですか、そういう経験と教育の関係についてもしっかりとそういう面に反映をさせていただきたい。あるいは、予防原則の関係、あるいは持続可能な開発のための教育、ESDの関係でありますけれども、そういう面についてもやはりしっかりと対応できるようにしていただきたいなと。あるいは、科学と政治の対話、インタラクションの関係でありますけれども、そういった面についても、どういうレベルで作るかというのは私はよく存じ上げておりませんが、こういう関係も含めて、環境教育読本に対してしっかりと考えていくということがあっていいのではなかろうかと、そういう内容を提案いたしますけれども、大臣の御見解をお願いいたします。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) いわゆる持続可能な地域づくりのための解決に取り組むESDの活動、そういったものに加藤委員が長年取り組んでこられた、そのまさに御貢献に敬意を表したいと、こう思っております。  今の御提案の、そういった我が国の公害克服を始めとする環境問題に対する経験を盛り込んだ、そういった教育教材を作るべきだというのは全くそのとおりだと思っておりまして、今回の日中韓の中でもそういったものを作っていきたいということで提案がございまして合意になったわけでありまして、いただいた御提案を参考にさせていただきながら取り組んでまいりたいと思います。

加藤修一公明党

○加藤修一君 それでは、第三回の日中韓のサミットの関係について、これは外務省にお尋ねいたしますけれども、化学物質の適正管理、それと子供の環境保健ということについては、やはり私は様々なサミットの中で、G20もありますし、APECもございますし、そういう中で取り上げていくべきだと、そのように考えております。  つい五月の十八日でありますけれども、これはアメリカのハーバード大学の研究チームがまとめた話でありますけれども、小児学会誌に、アメリカでありますけれども、発表された中には、有機燐系の農薬を低濃度でも摂取した子供は注意欠陥多動性障害になりやすいと、そういう研究成果が出ているわけでありますけれども、いずれにいたしましても、様々な形で子供を取り巻く環境というのは極めて深刻な状態になりつつあるということでありますので、こういった面にかかわるアジェンダをしっかりとのせていただきたいと、このように思っておりますけれども、外務省、よろしくお願いいたします。

西村智奈美民主党・無所属クラブ外務大臣政務官

○大臣政務官(西村智奈美君) お答えいたします。  先般開催されました日中韓サミットにおきまして、これはもう環境大臣の御尽力で日中韓環境大臣会合において三か国の共同行動計画が採択されたわけでございますけれども、この中でも化学物質の適正な管理については重要な協力項目として盛り込まれております。それは確認されております。ですので、化学物質の適正な管理ということにつきましては各国共通の深刻な問題であると、特に将来を担う子供の環境と保健が脅かされているということについては、大変重要な問題であるというふうに考えております。  御指摘いただいたG8サミット、G20サミット、そしてまたAPECの議題について俎上にのせるべしという御指摘でございますけれども、この議題についてただいま関係国とともに協議を進めているところでございます。いかなる議題設定になるにせよ、外務省としては、今後とも関係省庁と緊密に連携して子供の健康と環境の確保に向けて国際的な連携を深めてまいりたいと考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 それと、あわせて、アジアにおけるこれはアスベストの問題でありますけれども、使用が依然として続いていると。将来が懸念されるわけでありまして、アジア諸国のアスベスト禁止条約の批准、それに向けてやはり環境醸成を行うことであると思っておりまして、昨年はタイのバンコクで第二回のアジア・アスベスト・イニシアチブ、AAIが開催されまして、第三回は十一月に福岡市で、WHO、ILO、国連大学等を含めてやる予定になっていると聞いておりますが、これ、外務省あるいは環境省、厚労省などの協力が必要だと思っておりますが、この辺について御答弁をお願いいたします。

西村智奈美民主党・無所属クラブ外務大臣政務官

○大臣政務官(西村智奈美君) 御指摘のとおり、このイニシアチブにつきましては、平成二十年の十月に北九州で第一回会合が開催されております。このときには環境省、厚労省とともに外務省も招待を受けておりまして、参加した経緯がございます。  第三回会合の開催についてはいまだ承知しておりませんが、いずれにいたしましても、関係省庁とよく連携をして対応してまいりたいと考えております。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) 委員も御承知のとおり、これまで日本が培ってきました石綿に関する技術や経験、これをやはりアジア全体で共有し合っていくことは大変重要なことだと考えておりますし、日本がこれまで重ねてまいりましたアスベスト被害の現状等々を二度と他国で、アジアでとりわけ繰り返すことがないようにその先導的な役割を果たしていくこと、これは大変重要なことだと考えております。  私自身も過去、NGOが主催するアジア・アスベスト会議等々にも出席をさせていただいてまいりました。まだまだその被害の実態に認識がない国もあり、またアスベストの健康被害等々に対する認識も薄い、そういったところも大変多うございます。こうした中で、これまでの経験をきちっと英文の報告書に取りまとめてアジア諸国に配付をするでありますとか、平成二十一年の一月には日本で、また二十二年の三月にはインドネシアで石綿対策に関するアジアのワークショップを開催するなど、取組を実施してきたところでもございます。  アジア各国のアスベストに関する課題の抽出をしっかりとさせていただきながら、各国の実情に応じた技術支援、協力を今後も強化していきたいと考えておるところでございます。

平野良雄厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(平野良雄君) 厚生労働省といたしましても、アスベストによる健康影響に関する我が国の知見を正確にアジア各国に伝えるということが肝要であるという観点から、今御指摘のございましたアジア・アスベスト・イニシアチブ活動などにつきましても職員を講師として派遣するなどの支援を行っているところでございます。これらの活動を通じまして、アジア各国のアスベスト対策の推進の支援に努めてまいりたいというふうに考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 アジア諸国等におきましては、このアスベスト禁止条約、批准しているのは恐らく日本と韓国だったと私は思っておりますけれども、やはり批准をするということが極めて重要だと思っています。批准に向けて環境醸成を図るべきであるということと同時に、こういう問題についてもサミットのアジェンダとして考えるべきだと思っておりますが、外務省、よろしくお願いいたします。

西村智奈美民主党・無所属クラブ外務大臣政務官

○大臣政務官(西村智奈美君) 御指摘のとおり、アジアにおいてこのILOの石綿条約を批准しているのは日本と韓国の二か国のみでございます。今後はより多くの国が締結をいたしまして、実効的な対策を取ることは望ましいというふうに考えております。  アジェンダ設定については、先ほど答弁したとおりでございまして、ただいま協議中ということでございますけれども、いずれにいたしましても、ILO石綿条約の締結を促進するための環境醸成というものは、委員も取り組まれておられるとおり、本当に重要なことだと承知しております。政府全体としてもそのために地域的な取組を積極的に行っておりまして、例えばアジア各国からの実務者などを招いたワークショップやセミナーを開催しております。  外務省としては、関係省庁と今後とも協力をいたしまして、アスベスト対策の重要性についてアジア各国の認識が深まるように努力をしてまいりたいと考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 カナダなんかもインドの方に相当数輸出しているようでありまして、対人地雷の禁止条約を作った国としては何かよく分かりづらいなという、そういう輸出の在り方だと私は思っております。そういうことも含めてしっかりと対応していくことが日本としては大事だなと、こんなふうに考えております。  それから、地球温暖化が進んでまいりますと、当然自然の災害というのが増えてきているというのは様々な統計に表れているわけでありますけれども、サイクロンとか台風の関係、これで自然災害が相当数起こっているのも皆さん御承知の件でありますけれども、やはりこういった点についても適応政策の一環として社会システムをしっかりと充実させていく方法が必要であると。  中南米、カリブ海なんかはもうハリケーンが相当発生しますので、自然災害保険を地域全体でやっているわけですね。世界銀行が後押しをしながらやっているというふうに聞いております。再保険の関係を含めて、地域全体ということを考えていきますとそれなりのことをやっていかなければいけない。これは日本もやはりそういった面についての先導性を発揮すべきだと考えておりますが、これは外務省に聞いた方がいいのかなと思っておりますけれども、お願いいたします。

西村智奈美民主党・無所属クラブ外務大臣政務官

○大臣政務官(西村智奈美君) お尋ねの災害時の自然災害の保険制度の導入についてでございますけれども、御指摘のとおり、災害対策については、災害を事前に防止するという、予防するという防災の観点と、また実際に災害が発生した後に復旧・復興支援を迅速に行うという観点の双方からの取組が必要であると考えております。  保険の活用については、災害からの復旧・復興支援を行うに際して、リスク分散を行うという、こういう観点から有用なものとなり得ると思います。ただし、多様な自然災害に直面して経済規模や発展の度合いも様々なアジア地域において有効な仕組みを構築できるかどうかということについては、各国や国際機関とも連携しながら引き続き検討が必要であると考えております。  カリブの諸国におきましては、御指摘のとおりカリブ防災ファシリティーが成立しておりまして、アジア太平洋地域においてもアジア開発銀行が自然災害保険メカニズムについての検討を行っているものと承知をしております。  防災協力や災害対処といった命を守るための協力というのは鳩山政権が掲げる東アジア共同体構想の一つの柱でもございますので、今後、アジア諸国と防災分野での政策対話を行う際には、御指摘も踏まえて検討してまいりたいと考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 JBICの関係の法律も変わって、より一層自由度ができてきておりますので、そういう面も積極的に活用して、地域全体としての自然災害の保険制度というのを、既にタイの方はそういう方向性で進んでいるというふうに伺っておりますけれども、是非積極的な対応を日本としてやるべきであるということを強く主張しておきたいと思います。  それで、先ほど衆議院での環境委員会の話をいたしました。公明党としては、対案として四月に気候変動対策推進基本法、これを提出いたしました。対案は、国民の生存権、人類の生存権を守ると、そういう根本的価値観に立ち、そのために必要となってくる対策について科学の知見に基づいて基本原則を明確に定めたと、そういう対案でございます。科学の要請にこたえる野心的な目的、目標を内外に示し、具体策を明示したつもりであります。  我々の法案それ自体の名前、地球温暖化ではなく気候変動という言葉を法案の題目にしたわけでありますが、政府案では地球温暖化という概念が題目に、題名に使われておりますが、この概念は地球全体の温度の上昇という気候の変化を引き起こす原因そのものを指し示していると。もちろん原因に焦点を当てることは重要でありますが、それのみでは引き起こされる問題の全体について国民に十分認識していただく上では不十分でないかなと、このように考えております。  そこで、我々は、気候の変化とそれによってもたらされる影響、被害こそが人類の直面している課題であることを明確にするため、あえて法案の題名に気候変動という概念を用いたのでありますが、これは気候変動に関する国際連合枠組条約の気候変動の概念に当然合致するものであります。  また、公明党案においては、国際社会で提唱されております気候安全保障という概念を導入いたしました。気候安全保障とは、気候変動による甚大な影響を世界の国々や企業、団体、個人に対する脅威と認識し、気候変動を安全保障上の問題としてとらえるものであります。  気候変動は単なる環境問題ではありませんし、気候変動は人類の生命、生存にかかわる問題であると同時に、気象災害による飢餓、難民の発生により世界の安定化への潜在的な脅威になることが認識されておりますし、当然でありますけれども紛争にもつながってくると。アジェンダ21には、これは第二十五の原則でありますけれども、「平和、開発及び環境保全は、相互依存的であり、切り離すことはできない。」というふうに記述されております。そういうことを通しながら、やはり食料問題やエネルギー問題、テロといった地球規模で生じる脅威の一つであるとともに、それに大きな影響を及ぼすという意味で大きな脅威の一つに据えられるべき問題であると、このように考えております。  また、ラクイラ・サミット首脳宣言、また昨年の十二月のコペンハーゲン合意で確認されましたが、人類を危機から守るためには、産業革命前の水準から世界全体の平均気温の上昇が摂氏二度を超えないようにすべきであるとの世界共通の認識を前文に明記いたしました。これこそが現時点の真の気候変動対策の目標であり、これがあってこそ、意識してこそ、具体的な対策が出てくるのではなかろうかと、このように考えております。  政府案においては、第一条の目的において、気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすことにならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させると書かれておりますが、二度C以内に抑えるとの目標は書かれていない。  公明党案では、この二度C以内の目標の実現のために、温室効果ガスの排出量について、可能な限り早期に増加から減少に転じさせるため、ピークアウトでありますけれども、利用可能な技術を最大限活用しつつ速やかに実施すると、そういう基本原則に規定しております。  これは、やはり革新的技術革新の重要なものであるということは認識はしておりますが、安易にそれに依存して気候変動対策を先送りにしないように予防線を張ったつもりでありますけれども、様々な形でこの対案を含めて衆議院の委員会で議論がされておりますけれども、大臣としては公明党が提出いたしました対案についてはどのような心証あるいは所感をお持ちでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 基本的な認識あるいはまた方針はほとんど同じではないかと、こう思っております。  いわゆる中期目標の条件設定の部分が私どもと公明党さんの案では違うということ、それからあと、二度Cを明記しなかったか明記したかという違いと、大きく言うとその二点くらいしか違いはないのかなと、こう思っておりまして、まず、後半の二度Cの話を申し上げると、全く我々は精神としては同じでございまして、そういった意味では、衆議院の環境委員会の中でも私も申し上げましたが、総理御自身が必ず基本計画の中で対応できるような工夫をさせたいと、こういう答弁も申し上げたところでございます。  あと、条件のところは、やっぱりこれは考え方の違いが若干あるんだろうと、こう思っておりますが、少なくても、しかし、とにかく温暖化効果ガスを削減して、そしてこの地球の脅威、それから守っていく、そして今先生のお言葉で言えば生存権と、こういうお言葉がありましたが、私どもはそういう言葉は使っておりませんけれども、まさにそういうものをしっかりと政治が守っていかなければいけないという、そういう精神は全く同じものを持っていると、こう思っております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 前提条件があるかないかというのは極めて大きな課題だと私は思っておりますが、ただ、大臣の言葉をお借りしますと、それだけに、似通っていることであるならば、共通点があるということであるならば、何も強行採決して、強行採決の前には私は協議すべきだということも含めて相当やってきたつもりなんですけれども、協議にも乗らない、多少は乗っていただきましたけれども、協議を振り切って強行採決するというのは私はあってはいけないなと、そんなふうに思います。  それで、二度Cの意味とか二度Cを法案に規定しなかった理由、あるいは基本計画的対応の意味ということについてお聞きしたいわけでありますけれども、私は、日本政府はまず、EUなんかもやっておりますように、この二度Cにかかわるものについては、当然これは地球温暖化の話になってくるわけでありますけれども、EUの関係の資料を読んでおりますと、大気汚染の緩和と医療費の削減の関係とかそういうものが載せられているわけで、様々な分析をやって、いかに地球温暖化対策が重要であるかということについては、一般の皆さんにそういうことが伝わるように最大限の努力をしているということなんですね。  そういう分析、例えば毎年大気汚染が原因でというのは、これは温暖化のガスの関係も含めてということでありますが、毎年三十七万人が若くして亡くなっている話とか、あるいは大気の改善効果だけでも毎年最大で二百七十億ユーロの医療費が節約される等々を含めて様々な観点から分析を行っている。こういう分析についても私は、環境省、分かりやすい形で行うべきだと考えますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 大変参考になる意見だというふうに思っております。なかなか一般の皆さん方にこの問題で、チャレンジ25という形で呼びかけをさせていただいておりますけれども、今直接目の前にある危険と、こういう話でないものですから、一般の皆さん方におかれても、まあ話は分かる、ただすぐにそれが行動に結び付かないと、こういうところがあって、そこをどうやって乗り越えていったらいいんだろうかと、こういうふうな思いでいるわけであります。  今委員が御指摘の地球温暖化問題によって起こっている具体的な問題ですね、洪水だとか、あるいはまた人の健康被害と、こういう話がありましたけれども、食料生産始めそういったものをしっかりと環境省としても改めて分析、まとめ上げて提示をしていく、そういう作業は進めたいと思います。

加藤修一公明党

○加藤修一君 大臣は二度Cの意味をどのように考えておりますか。大臣の今までの答弁を考えてまいりますと、基本計画の中に二度Cを入れるという、そういう答弁がございますが、この二度Cの意味をどういうふうに。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) これは、IPCC報告書等により集積された科学的知見に基づいて、国際政治レベルでも既に二〇〇九年七月のG8ラクイラ・サミット首脳宣言、さらには二〇〇九年十二月のコペンハーゲン合意においても、世界全体の気温の上昇をいわゆる二度C、産業革命前に比較して二度C以内にとどめるべきであるという決定がなされた、政治的にも合意がなされた大変重要な科学的な見解だというふうに思っております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 これを法案に規定しなかった理由は何なんでしょうか。そして、基本計画に入れるという答弁の意味はどういうことなんでしょうか。これ、法案の条項と私は極めて関係性が出てくる話だと思いますけれども。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 一言で申し上げると、あえて書かなくてもそれはそれを前提としていろんな法案の中身ができているというふうに思っていたと、こういうことでございます。  でありますので、それを明示的にするか、あるいはまたもう当然のこととしてそれを前提としてやってきたと、こういうことでございますが、そこは公明党の皆さん方の御指摘もこれある中で、我々としても認識は同じでありますから基本計画の中でしっかりと書き込んでいきたいと、そういう作業を今しているところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 二度Cというのは、私は極めて重要な数字だと思います。これは、二五%から四〇%先進国はやらなければいけないというふうに伝わってくる情報を考えますと、早期にやらなければいけないということですよ。早期にやらなければいけないし、早期にピークアウトしなければいけないということにもつながってくると思うんですね。  私が非常に気にしているのは、そういうことが実は条項と関係してくるというふうにとらえているわけなんです。そういうところの答弁というのが大臣の方からは伝わってこないというふうに私はとらえておりますけれども、こういう早期にやるとか、ピークアウトについても、先ほど中国にピークアウトをいつごろやるのかと求めたんですけれども、自分の方はどうなのかということですよね。その辺のところはどういうふうにお考えですか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 早期のピークアウトの必要性は十分認識しておりますが、二度Cを明記することによってそれが早期のピークアウトにつながるというそこの関係は、ちょっと済みません、私、理解がまだできておりません。

加藤修一公明党

○加藤修一君 いや、これ、私が理解する範囲では、EUを含めて、あるいは世界的な共有概念になっているように私は理解していますけれども、私が間違っていますか。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) まず、二度Cについてでございますけれども、これにつきましては、基本的にIPCCで示されております安定化する濃度、さらにはそれによってもたらされる気温上昇というのが重大な影響を及ぼさないレベルというのはどのくらいかと、こういう議論の中で二度Cというものが出てきたと。その二度Cというものがラクイラ・サミット等で国際社会において認知されたものというふうに考えております。  そして、この二度Cあるいは四五〇ppmというような様々な濃度にどのようなパスでたどり着くのかということについても、これはIPCCにおいても様々なパスというものが想定されておりまして、単一のパスというものが必ずしも合意されているわけではないと考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 IEAの四五〇ppmのシナリオがありますよね。それももちろん二度Cを基本にして考えている話でありまして、それを考えていく場合に、私は早期に削減するということがそこにつながってきているというふうに、IEAのレポートを読んだりなんかするとそういうふうに取らざるを得ない。そこを大臣が十分認識していないというのはちょっと問題だと私は思いますけれども、再度御答弁をお願いします。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) いや、ですから、早期のピークアウトの必要性は私も十分理解をしております。二度C以内にという、そういうIPCCのいわゆる科学的知見も十分理解をしているつもりでございます。  ですから、衆議院の議論のときもいわゆる御党の委員がおっしゃったのは、その二つをセットにしていくことが重要だと、こういう御指摘はあって、それはそのとおりだと私もお答えをしているわけでありますが、二度Cを明記することがそのまま早期のピークアウトを意味するんだと、ここのところの理解は、済みません、まだちょっとないと、こういうことで、セットで当然やっていくべきだということに関しては全く異議はございません。

加藤修一公明党

○加藤修一君 いや、これは非常に私は大事だと思っていますね。  政府参考人でもいいですけれども、答弁は、要するに排出削減経路、この問題に行きますけれども、排出ピークあるいはピークアウトをどの辺で考えるか。二〇年については前提条件付で二五%というふうに政府案はなっているわけですよね。しかし、読み込んでいくと、二〇三〇年、二〇四〇年、これは基本計画で定めるようなふうに書かれておりますけれども、具体的にどういう意味ですかね。二〇三〇年、二〇四〇年、どういう数値を明確にする話になっているんですか。この辺はどうですか。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) これは、今後本法案が成立いたしましたら、その後、基本計画作りという中で作業を進めていくことになります。  ただし、本法案におきましては、長期目標として二〇五〇年において八〇%の削減という目標が定められておりますので、ここに至る道筋をどう考えるかという作業の中で、その途中段階としての二〇三〇、二〇四〇の数値が定められるものと考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 ピークアウトをどこでするかというのはこれは極めて大事な話で、経済界等を含めていろんな対応をしなければいけないところにとっては経営計画上も問題になる話ですよ。私は非常に重要な数字だと思っております。  私、今日配付した資料がありますけれども、これは経路の問題でありますけれども、時間が参りましたので午後に譲りたいと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 今日は、地球温暖化対策基本法案の内容が二五%削減の実効性を果たして伴っているかどうかと、その問題についてお聞きします。  今度の法案に、二〇二〇年までに九〇年比で二五%削減、二〇五〇年までに九〇年比で八〇%削減と、そう明記されました。これは新政権自らに重い責任を課すことになります。  そこで、まず大臣にお聞きしますが、今年末のCOP16で合意を目指す二〇一三年以降の国際的枠組みづくりで二五%削減目標を明記した責任を果たしていく、その決意について伺いたいと思います。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) この委員会の場でも前にも御答弁申し上げましたけれども、いわゆる世界のCOP16に対する期待という意味でいうと、それがコペンハーゲン合意を法制的なものに全体として変えていく、それについての予想は極めて難しいというのが今の一般的な状況だろうと、こういうふうに思います。しかし、日本としてはそれを、その目標の旗は降ろさないと、しっかり頑張って、全体合意としてコペンハーゲン合意を法制的なものにしてまいるように努力をしてまいりたいと、そう思っているところでございます。  先般も御報告をいたしましたボンでの閣僚級会合でもそういった観点からスピーチをさせていただき、各国とも様々なバイの会談をやらせていただきました。カルデロン・メキシコ議長が日本に来たときに、鳩山総理も大変強い決意をお伝えをしたところでございまして、そういった意味においては、もうこの気候変動の問題は、先ほども申し上げましたように、なかなか今目の前の直接的な危機じゃないものですから伝わりづらい部分があるんですけれども、我々としては待ったなしだと、こう思っておりまして、そう思っている我々は何としてでもこのコペンハーゲンの合意をCOP16において法制的なものにしていく、そのためにもう全力を挙げたいと、こう思っているところでございます。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 国際的合意を勝ち取るために努力をしたいとおっしゃいましたが、今度の法案を見ますと、二五%中期削減目標の設定が、すべての主要国が公平かつ実効性が確保された国際的な枠組みの構築や意欲的な目標の合意、これを前提条件としているわけですが、なぜこのような前提条件を置かなければならないんですか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) これはもう何度も総理が答弁しておりますが、大きく言って二つあると、こう思います。  一つは、各国のいわゆる背中を押していく、日本は約四%ちょっとの排出量でありますけれども、そういった日本が目標を達成しても世界全体の排出量を大きく削減する、そういう話には直接的にはつながらないわけでありますので、そういった主要排出国、アメリカ、中国を始めとしてそういった国々に、日本もやるからあなたたちも是非やってくれと、そういう意味で背中を押していくための目標と、こういうことだというふうに思っておりますのと、それともう一つは、やはり公平性の観点から世界各国その共通の枠組みの中で責務を果たしていくと、この二つだと思っております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 そもそも、すべての主要国が公平かつ実効性が確保された国際的な枠組みと、この表現は日本経団連などがCOP15に向けて政府に高い数値目標を示さないように求めた主張と文言まで全く同じです。日本経団連の当時の主張を紹介しますと、すべての主要排出国が参加する公平で実効ある国際的枠組みが不可欠と。全く同じであります。  背中を押すとおっしゃいました。日本だけが高い目標を掲げても気候変動を止めることができないという主張もありますが、そういう主張だと、アメリカ、中国などの主要排出国が意欲的な目標を掲げない限り二五%削減目標を設定できないということに結局なります。これでは、他の主要国の意欲的な取組を促す、まあ大臣の言葉で言えば背中を押す、背中を押すどころか国際的な合意づくりに逆行する姿勢になるんじゃないかと。その点、いかがでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 今、市田委員のおっしゃられた経団連の話は、済みません、もしそういうことをおっしゃっているとしたら、どっちが先か。我々が言った方が先なのか、向こうが言った方が先なのか、そこがちょっと私よく分からないんですが、多分民主党がそういう話を申し上げて、それを経団連が使っていただいているのではないかなというふうに思っています。  確かに、条件がない方が決意としては強いという話は私としても理解ができます。しかし、同時に、さっきから繰り返しになりますが、背中を押していくと、こういう意味では、やっぱり、てこの原理ではありませんが、そういったことも有用でありますし、さらにはまた世界の枠組み、この中での日本の貢献という意味でも、やはり今丸裸でその目標数字だけでいいのかと、こういう御批判もずっといただいてきたところでございまして、そういった意味では必要最小限のいわゆる前提条件なのかなと。何とぞ御理解をいただきたいと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 条件がない方がいいと大臣が言われたのは大変重い意味を持っているということを確認しておきたいと思います。てこの原理とおっしゃいましたが、私はこの条件が足かせになるというふうに思っています。それは後で論じていきたいと思います。  環境省にお伺いしますが、昨年末のCOP15でのコペンハーゲン合意に基づいて現在までに気候変動枠組条約事務局に中期目標を提出した国の数と、EU、アメリカ、カナダの目標はどうなっているか、お答えください。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) まず、コペンハーゲン合意に基づきます国連事務局への目標提出状況でございます。  既に、我が国や米国、中国などの主要国を含め、約七十七か国が削減目標や行動を提出しております。これらの国の排出量の合計は世界全体の八割を超えておりまして、排出削減のグローバルな取組が進みつつあると認識しているところでございます。  個別の国の目標について申し上げます。  まず、米国でございます。米国は、二〇〇五年比で一七%程度の削減としておりますけれども、現在審議中のエネルギー・気候変動関連法案の成立に照らして最終的な目標を気候変動枠組条約事務局に通報するということで目標を提出しております。また、審議中の法案における削減経路といたしましては、二〇五〇年までには八三%の削減を行うという目標でございます。また、二〇二五年には三〇%削減、二〇三〇年には四二%削減するということでございます。  EUでございますが、一九九〇年比で二〇%削減し、他の先進国、途上国がその責任及び能力に応じて比較に値する削減に取り組むのであれば、これを三〇%に引き上げるという目標を提出しております。  カナダでございます。カナダは、二〇〇五年比で一七%程度の削減としておりますけれども、米国の最終的な削減目標と連携するとの目標を提示しておるところでございます。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 今答弁があったように、提出されたアメリカやカナダなどの削減目標の水準というのは、コペンハーゲン合意で言及されている気温上昇を二度以内に抑えるという目標から見て極めて不十分なものであるということはもう明らかだと思います。条約事務局も三月末に報告書をまとめて、削減努力は不十分だと指摘しています。  先々週の本会議で総理は、前提条件が成立しない場合にどうするかということを今考えるべきではない、前提条件が成立するよう国際交渉において最大限に努力すると、こう答弁されています。しかし、今後の交渉の中で意欲的な合意が困難な場合、先ほど言いましたように、この前提条件がてこどころか足かせになるのは明らかだと思いますが、大臣、いかがでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 必ずしも私どもはそう思っておりません。それは、御案内のように、この基本法は長期目標を持っておりまして、そして、この基本法を承認をいただければ、先ほど寺田局長から申し上げましたように、基本計画の中で二〇年、三〇年、四〇年、五〇年と、こういう目標数値を明示しながらその対策を出していくわけであります。でありますので、そういった意味では、国際公約としての意味は失うことになりますけれども、そういった国内的な削減努力はそういった基本計画に基づいて着実にしていけると、こう思っております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 国際合意を勝ち取る上では、足かせになることはもう明白だと思うんです。  法案の閣議決定のときに、電事連、鉄鋼連盟、自動車工業会などの九業界連名のコメントが明らかにされました。それによりますと、この前提条件を逆手にとって、前提条件が満たされたか否かの判断を含め国際的な公平性を確保することを求めるというふうに書かれています。この国際的な公平性を強く求めた産業界の要求というのは、二五%という高い中期目標を設定させないように主張しているのと同じことだと思うんですが、大臣はどのように受け止めておられますか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 我々、長期目標に関しては、各党みんな同じ目標で合意をしておって、そういう意味では日本全体のコンセンサスだと、こういうふうに思います。それに向かっていくいわゆる道筋として、先ほど挙げていただいたような団体は二〇二〇年二五というのはきついのではないか、こうおっしゃっているんだろうと、こういうふうに思うわけでありまして、そういった考え方もあるし、我々はそれが十分可能だ、こう思って今やらせていただいていると、こういうことでございます。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 長期目標を実現するためにもやはりこの中期目標が非常に重い意味を持ってくるわけで、EUでは九〇年比二〇%から三〇%削減を先ほど答弁があったように条約事務局に提出していますが、これは、二〇%削減を基本にして、他の先進国が合意するなら三〇%削減をするというものであります。  日本は違うんです。二五%削減を掲げているけれども、前提条件が満たされなかったら二五%削減が設定されないというものですから根本的に違う。やはり前提条件があっては、二五%削減目標は絵にかいたもちになってしまうと。  私は、先進国としての役割、責任を果たすためには前提条件は削除すべきだと、そう思いますが、大臣、再度いかがでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) そういった御意見があることは私も承知をしております。そこまで全く前提条件なしではないけれども、先ほど御質問いただいた公明党さんのように、いわゆる見直し論を含めて、しかし、だけれどもそこの部分には前提条件というのは付けないと、こういう意見もあろうかと思います。  そこは、ある意味でいうと、国際社会の中でどういうふうに日本が振る舞っていくのかという外交上の問題も踏まえていろんな在り方があるんだろうと、こう思っておりますが、鳩山内閣としては、総理自らが国連で演説しましたように、そういった条件が他国の背中を押していけると、こう確信をして付けた条件でありまして、是非私どもとしてはこういった考え方に御理解をいただきたいと、こういうことでございます。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 これは、背中を押すどころか、単なるアドバルーンにすぎないということになってしまうというふうに思います。  法案に書かれている前提条件には公平は明記されているんですが、枠組み条約の共通だが差異ある責任の基本原則が明記されていません。すべての主要国といっても先進国も途上国も含まれるわけですが、そこには共通だが差異ある責任の基本原則が示されなければなりません。そうしないと国際的合意は勝ち取れないと。なぜ、前提条件の中に公平性の原則はあるのに、共通だが差異ある責任が明記されていないのか。なぜ明記しなかったのか、お答え下さい。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) これは基本法の構造の話になろうかと思いますけれども、やはり基本法の前提条件として示すものとしては、国際交渉の細部の原則を掲げるということよりも基本的な考え方のみ示すことで十分であろうというふうに判断したということだろうと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 そうすると、共通だが差異ある責任は基本原則、基本的な考え方じゃないというのが政府の立場ですか。重大ですよ、あなたの発言。大したことでないから書かなかったと。けしからぬ答弁ですよ、あなたの。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) 申し訳ございません。  共通だが差異ある責任については、これまでの累次の国際交渉等において我が国の基本的立場として何度も国際社会に明らかにしているものと承知しております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 だったら書いたらいいじゃないですか。どうして書かなかったという理由は全然。書くまでもなく大前提だから書かないと。なぜ書かないんですか。公平性の原則だけ書いて、共通だが差異ある原則と、これはなぜ書かないんですか。今の説明では、なぜ書かないかというのは全然ですよ。  大臣、いかがですか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) あくまでもこれは国内の基本法でありますので、共通だが差異ある責任という話は、ある意味では外交的な問題だと、こういう理解だと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 国内法だけど外交的なことがいっぱい書いてある法案じゃないですか。そういう言い訳で逃れたら駄目ですよ。書かなかった理由はあるんですよ。それを正直に言えないだけの話ですよ。これからの議論で明らかにしていきますけど、今日は時間があとちょっとしかありませんが。  コペンハーゲン合意でも明確に、共通だが差異ある責任の基本原則は明記されているんです。それに基づいて先進国は二〇二〇年における中期目標、途上国は適切な緩和行動を条約事務局に提出しているんです。共通だが差異ある責任の基本原則を明記しない前提条件というのは、最初からアメリカ、中国などすべての主要国はもう合意できないと、そういう姿勢、はなからまとめる気がないと言われても仕方がないと思うんですが、いかがですか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) そんなことは全くありません。アメリカ、中国が入る枠組みを何としてでもつくりたいという思いでずっとやってまいっております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 だったら、共通だが差異ある原則というのを明確に書くべきなんですよ。  話題変えます。  そもそも、主要国の意欲的な目標というのであれば、先進国の中でも最大の排出量を占めながら法的拘束力のある削減義務を負うことを拒否し続けて低い目標にとどまっているアメリカ、これ最大の問題があると思うんですけれども、アメリカに対して、より思い切った削減目標を掲げて国際合意に責任を果たすように日本政府は強く求めるべきだと思うんですが、大臣はどういうお考えでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 全くそのとおりだと思っておりまして、折あるごとに私は、アメリカの代表、トッド・スターンさんという方でありますけれども、彼に、更なる高めの数値目標を設定してもらわないと困ると、こういうふうには申し上げております。  ただ、米国に関しましては、いわゆるその先の三〇年、四〇年、そういった数字も明記をしておりまして、そういった数字に関してはかなり説得力のある数字かなと、こう思っておりまして、ですから、アメリカのいわゆる道筋というのは、割と高めに推移をしていく中で、やはりどこかの時点で技術革新でぐっと下げていくと、そういう道筋であるということを理解をしているわけであります。  ただ、先ほど来申し上げておりますように、でき得る限りその削減の面積を小さくしていくという意味でも、二〇二〇年中期目標に関しては更なる高い数字を出してもらいたいということは言い続けておりますし、これからもしたいと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 前提条件を満たすかどうかの判断基準について伺いたいと思うんですが、本会議で鳩山総理は、どのような場合に前提条件が満たされるかをあらかじめ今申し上げることは控えたいと、そう答弁されました。しかし、満たすかどうかの判断基準というのは中期目標の施行にとって極めて重大だと思うんですが、小沢大臣はどういうふうにお考えでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) やはりここは外交的な駆け引きといいますか、そういったこともある中で、今のうちにすべての条件を明らかにするという必要性はないんだろうと、こういうふうに思っています。  そういう意味でも、例えばコペンハーゲン合意、これがCOP16でどのような形になるか、その形の中でそれが条件が満たされているかどうか、適時適切な時点でそれは外交権として政府に与えられているものと、こう思っておりまして、その時点で判断をしていくということになるんだろうと、こう思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 そういうあいまいな判断基準で二五%の中期目標が設定できるのか、いつまでも設定できないということになるのではないかと。  じゃ聞きますが、この前提条件をクリアしなければ二五%の中期削減目標が施行しない仕組みになっているけれども、クリアしない場合はこの法案の基本施策、これは動かないことになるんでしょうか。いかがですか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) それはそうではありませんでして、この法案の構成というのは、まず長期目標があって、そして条件付の中期目標があって、そしてこの条件が達成できない場合も、いわゆる長期目標に沿った基本計画の下においてでき得る限りの施策を行っていくと、そういう論理構成になっておりますので、それは法案をしっかりと承認をしていただければ、基本計画の中でそういった具体的な道筋もお示しできるものと、こう思っております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 法案にそう書かれていることは私も知っています。  前提条件が満たされない場合について、鳩山首相は国会答弁で、私としても二五%の目標を目指して頑張りたいと、そう発言されましたし、小沢環境大臣も、環境を守っていく立場からは二五%の旗は降ろさずに頑張っていくと、そう表明されました。  しかし、前提条件が満たされないために中期目標が設定されなかった場合、幾ら二五%削減の旗は降ろさないと、そう言っても、それは絵にかいたもちになってしまうと。日本は、結局、中期削減目標のないまま温暖化対策に取り組み続けるということになるんではないでしょうか。再度の質問で申し訳ありません、いかがでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) あくまでも国内政策としては、先ほど来申し上げている八〇%があり、条件付だけれども二五があって、それがもしできない場合は、しかし八〇%の目標に沿ってやるべきことをやっていくと、こういう話になりますから、市田委員が御心配の、いわゆる二五%が条件付であるから、日本はその目標に向かって何もなくなってしまうんではないかと、こういうことは私はないんだと思います。  ここの条件付二五%をなぜ条件付にしたかというのは、あくまでも国際環境と、こういうことでございまして、そういった意味で御理解をいただければと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 その国際環境をリードするためにもはっきりさせるべきだというのが私の言っていることなんです。  今、二〇一三年以降の国際的な枠組みづくりで最も重要なのは、国内外共に法的拘束力のある中期目標の合意となっていると思うんです。法的に設定されない目標では国際交渉をリードできないと。幾ら他国の背中を押していくためにというふうにおっしゃっても、やはり地球温暖化対策で本当に先進国である日本が責任を果たしていくためには、産業界やこれまでの政権の姿勢を本当に転換して、他の国がどうあっても前提なしに二五%中期目標の責任を負う態度を示さなかったら新政権の値打ちがないんじゃないですか、大臣。何度も質問してあれだけど、この項目はこれで終わりますから。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 高き志と現実的対応と、こういうことで御理解をいただきたいと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 何か私の質問が現実的でないかのような、あなたの言っている方が現実的でないんですよ。国際的合意できないですよ、そういうことでは。最も現実的なことを我が党は主張しているということを言っておきたい。二五%削減の責任を果たすためには前提条件をやめるべきだと。  次に、別の問題に移ります。  基本的施策の国内排出量取引制度の創設についてですが、条文を読みますと、法施行後一年以内をめどに成案を得ると規定されています。原単位方式の検討も盛り込まれています。これでは施策の具体化を先送りして排出総量を増やすことを容認する仕組みになってしまうのではないかと私は危惧しますが、いかがでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) これはここでも何度も議論になっておりますので、繰り返しのところもございますが、少し丁寧に申し上げたいと思います。  率直に言って、いろんな議論があったことは事実でございます。このいわゆる排出量取引制度に関しては、ある意味ではかなり人為的ないわゆる制度と、こういうことの中でいろんなやっぱり意見があります。そういう中にあって、この問題の最も重要な目的というのは排出量をコントロールする、そこにまず排出量取引制度の大きな意味があると、こういうふうに政府全体としては思っているわけであります。だからこそ、キャップ・アンド・トレード、いわゆる総量規制をベースとした案をお示しをさせていただきました。  ただ同時に、しかし、そうはいったって総排出量、これ各家庭の皆さんたちまですべて含んでそこの上限を決めているわけでもございません。そういった意味でいえば、すべての排出量を上限を掛けると、こういう話にもなってないわけでありまして、そういう中にあっては、どうもこの議論が割とイデオロギー的にもう総排出量かあるいは原単位かみたいな話になっているわけでありますが、なぜ我々が原単位を入れるという話を考えたかということの一つの理由は、やはり例えば日本的な経済システムとして、例えば電力会社などはエネルギー供給のこれは義務化がされています。欧米では義務化がされておりませんけれども、ここは義務化がされているわけであります。  そういったやはり日本経済の制度的な特徴、そういったことを考えていくと、やはりそこのところはフレキシブルな制度設計というのもあり得るのかなと、こう思ったということでございます。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 決してイデオロギー的に言っているんではないんです。そういうのは大臣の勝手な判断で、そういう言い方はやめてもらいたいと思います。結局、原単位方式を認めれば、総量の削減というのは、原単位さえエネルギー効率高めれば総量は関係ないということになれば、総排出量はこれ減らないわけですから。  それで、じゃ具体的に実態がどうなっているか環境省にお聞きしますが、現在取り組まれている国内排出量取引の試行的実施、これでは総量規制方式と原単位方式は各社それぞれどうなっているか、数字だけ、余り時間ありませんので、簡潔にお答えください。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) 試行的実施における目標設定について数字のみ簡潔に申し上げます。  まず、目標設定参加者としてトータル五百二十一社でございます。その中で、総量目標を設定した社は三百九十八社、原単位目標を設定した社は百二十二社、両方設定した社が一社となっております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 原単位方式、事務所でいくとこれは大体三分の一を占めています。産構審の地球環境小委員会に提出された日本経団連の二〇〇八年度自主行動計画の評価・検証、各業種の状況、これは資料をお配りしておきましたが、この資料でもお分かりのように、総量規制方式十八業種で排出量四七・九%、原単位方式のみ二十五種で排出量五二・一%と、過半数が原単位方式のみになっています。  小沢大臣は本会議で、補足的に原単位をどのように活用できるのかも検討と答弁をされましたが、補足的どころか、実態としては原単位方式が主要な目標設定になっていると。こういう実態の下で総量規制を基本とした実効ある制度設計が果たして導入できるんでしょうか、大臣。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) あえてそういう文言を法文の中に入れてございますので、そういった意味においては、その法文の精神にのっとって、あくまでも総量規制を基本としてやってまいるということだと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 経済産業省にお聞きしますが、じゃ、原単位方式のみを取っている業種、これ電力業界はそうですが、この電力業界の間接排出量と直接排出量ではそれぞれ何億トンになっているか、お分かりでしたらお答えください。

近藤洋介民主党・無所属クラブ経済産業大臣政務官

○大臣政務官(近藤洋介君) お答えいたします。  直接排出量と間接排出量についての厳密な定義は存在しておりませんが、しかしながら、昨年十一月の自主行動計画のフォローアップにおいて報告された一般電気事業者の二〇〇八年度におけるCO2の排出量は三億九千五百万トンであり、これが直接排出量に相当すると考えております。また、発電所における所内電力や送配電ロス等の合算値である発電電力量と使用電力量の差を一般電気事業者の使用電力量とみなした場合のCO2排出量は三千九百六十万トンであり、これが間接排出量に相当すると考えられます。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 時間が来ましたので残りの質問は後にしますが、一問だけ大臣に、国内排出量取引制度では、日本最大の排出部門であるエネルギー転換部門については、直接排出されるCO2に対して総量削減目標を課す必要が我が党はあると考えています。そのことが家庭や業務などでのCO2排出を削減し、国内全体の総量を減らすことにつながるというふうに思いますが、いかがでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) その点を含めて、個別のいわゆる産業あるいはまた業態に対しましては今後の制度設計で明らかにしてまいりたいと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 まだまだ詰めたいことがありますが、時間が来ましたので後にいたします。

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 有村理事。

有村治子自由民主党

○有村治子君 自由民主党の理事として、また野党の筆頭理事として発言をいたします。  十一時過ぎから民主党の委員二人が雑誌サピオを堂々と三十分にわたり読み続ける事態が続いておりました。堂々と読み続けていらっしゃいました。このようにテレビカメラにも入っていますが、サピオとその表紙に小沢一郎さんの写真も明確に見えていることでございます。  前回も与党民主党の定足数不足で開会ができず、審議ができない状態が一・五時間続いたばかりでございました。  委員会の審議、平場で雑誌を堂々と読み続けるのが三十分以上続くというのは、議会を軽視し、委員会質疑を侮辱するものであります。大臣が緊張感を持ってというふうに発言をされたその大臣の発言もむなしく、民主党さんは会期末を控えて一体どういう姿勢でこの国会に臨もうとされているのでしょうか。民主党の筆頭及び次席の理事の注意もありませんでした。  このような緊張感がない中で、私たち野党はこれ以上審議を進めることができません。流会を求めます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 委員長。

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 加藤理事。

加藤修一公明党

○加藤修一君 私も同意いたします。  私は冒頭に苦言を呈したばかりでありまして、それをどういうふうに聞いていたか、その姿勢を問題にしたいと思っております。やはりこれは極めて重要なことでありますので、強く抗議をいたします。

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 速記を起こしてください。市田忠義さん。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 今の件について理事会で協議することを求めます。

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) それでは、理事会協議といたします。  速記を止めてください。    〔午前十一時四十六分速記中止〕    〔午後零時十一分速記開始〕

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 速記を起こしてください。  暫時休憩いたします。    午後零時十一分休憩      ─────・─────    午後二時二十三分開会

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  この際、ツルネンマルテイさんから発言を求められておりますので、これを許します。ツルネンマルテイさん。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・国民新・日本

○ツルネンマルテイ君 与党の筆頭理事の立場で一言申し上げます。  前回に引き続き、今日もまた私たち民主党の委員たちの態度、姿勢によって委員会の審議が大幅に遅れたことは誠に遺憾なことであります。前回は委員たちの遅刻によって一時間半も遅れました。今回は我々の委員たちの態度、この委員会に対する姿勢、緊張感が足りないというか、そういうことによってまた大幅に遅れたことを深くおわび申し上げます。  前回の場合は、私は約束しました。筆頭理事の立場で、二度とこのようなことにならないように私も注意すると私は約束しました。十分に、その約束を果たすことできなかった私にも責任が大きいかと思います。そして、今回また繰り返しそういう意味でも起こったということです。  私たちは深く反省して、そしてこんな重要な法案を、私たちは、与党の立場では成立するのが私たちの目的です。そのために私たちの姿勢が十分ありません。どうか皆さん、私たちは、もう一回私は約束しますけれども、私だけではなくて、私たちの委員の皆さんが本当に深く反省して、これからは私たちは委員らしくこの審議に臨むことを私は心から希望しています。  以上です。

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 委員長から一言。  五月二十七日、民主党の方々の遅刻により午後のスタートが一時間半遅れたことに続き、本日は審議中の委員の態度の問題により再び審議が止まりました。  五月二十七日、民主党筆頭理事が謝られ、私、委員長の方からも厳重注意したにもかかわらず、本日、与党委員に真摯な審議への態度が見られなかったこと、そして反省の言葉もなかなか得られなかったことは誠に残念です。反省の行動、言葉がすぐにでもあれば審議がこのように遅れはしなかったと、とても残念であります。  以後、三度目、このようなことがないよう、与党は緊張感を持っていただきたいと思います。良識の府として充実審議をするために、厳重注意いたします。     ─────────────

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 休憩前に引き続き、地球温暖化対策基本法案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 新党改革の荒井でございます。  今日、筆頭さん、それから委員長さんからもお話がありました。会期末を控えています。同時に、衆議院では強行によって運ばれた重要法案であります。そして同時に、今後選挙戦も見えてきているわけでございまして、どうぞ審議を尽くして、それぞれが賛否の立場で国民に明らかにしていくわけですから、そのために与党の皆さんの態度というものは非常に大きな影響を与えているということでの今回の理事会の協議でございました。ただ単に、態度や止まっているというのではないと。この重要法案を、二週間しかない、会期末まで。そして、参議院選挙で審判を受けなきゃならない。そして、度々に同じことが行われたということによる重大な意味合いを持ったこの空白の何時間であったというふうに思います。  その上でお尋ねをさせていただきたいと思います。  まず、参考人を三日にお招きするということで御案内をしているやに聞いておりますけれども、参考人に聞いたものをもって与党の皆さん、大臣の皆さんに聞くと、ちょっと参考人の話は聞いていませんでした。それは当然なんです、いらっしゃらないんですから。しかし、質問する質問者、そしてその質問者がまた重複している場合は十分にその参考人の意見を参考にして言っているわけでございますから、どうぞ三役の方はそれを認識していただきたい。そして同時に、それは三役だけではできないわけですから、事務方の皆さんの支援をいただきながらそこを埋めていただきたい。その意味でも、政務三役だけが答弁するというのは非常に難しい。忙殺されて判断できないという問題がある。これを強行されないこと。そして、これは本来、衆議院なら衆議院の運営としての制度協議会、参議院は参議院運営の協議会というのがあるんですよ。そういうところで話し合うべきもので、多数決でやるべきでないということも、併せてこうしたことにかんがみて申し上げておきたいと思う次第でございます。  まず、本法律の中で、附則でございますが、第七条にNTTの株の売却を使うということになっているところがございます。このNTTの件について総務委員会で、今、止まっているようでございますが、総務委員会でも十分に話、まだされていないということなので、総務省に冒頭お尋ねします。  この法律でもNTTの売却益、こういうところございます。原口総務大臣が光の道という構想をつくったんでしょうか、それによって、その中心はNTTの形態というもの、形ですね、これについての議論というものがかなりされていなければならないと思うんですが、この光の道構想を受けて、総務省のタスクフォースではそれを実現するためにNTTの経営形態についての議論というのは十分になされているのか、お尋ねしたいと思います。

福岡徹総務省総合通信基盤局電気通信事業部長

○政府参考人(福岡徹君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘がございました光の道の構想でございますが、これは二〇一五年ごろを目途にすべての世帯でブロードバンドの利用を実現しようとするものでございまして、原口総務大臣の方から、去る三月二十九日に御指摘ございましたタスクフォース、正式にはグローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォースと申しますが、このタスクフォースにおきまして、その実現に向けた基本的方向性を検討するように指示がございまして、検討が開始されているものでございます。  この構想におきましては、NTTの経営形態を含め、アクセス網、アクセス回線の整備方法の在り方につきまして検討項目の一つとなっているものでございます。  このタスクフォースにおきましては、四月二十日にヒアリングを行っておりますが、その際には、関係の事業者からNTT東西のアクセス網に係る事業の部分につきまして、現状維持が望ましいとか、あるいは何らかの分社化なり別部門化をするなどとの様々な御意見が示されたところでございます。  この基本的方向性につきまして、先般、五月十八日にいったん報告がなされております。この中におきまして、ブロードバンド基盤整備の考え方や利用率向上の考え方などが整理されておりますが、NTTの経営形態につきましては、これを評価する視点、例えば国民のアクセス権の保障でございますとか設備競争やサービス競争の促進をどうするかといったような評価の視点を整理をした上で、そのあるべき姿を検討するためには更に多角的な視点から総合的な検討が必要というような形でまとめられているところでございます。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 今度のこの基本法にも情報通信の活用というのが書いてあるんですよ。非常にこれリンクするわけです。  これは後ほど大臣にもお尋ねしますけれども、基本法というのは、私どもが先生方と一緒に少子化社会対策基本法というのを六年掛かって、衆議院解散で一時廃案になって、審議未了でございました。そして、出し直しをいたしまして、当時、中山太郎先生始め、これは与野党参加しての法律でございます。このとき二十七、八本目でございました。恐らくこの基本法で三十五、六本目なんじゃないでしょうか。これは各法律に横断的にまたがる概念であり、そういうものをつないだり、また新たな法律の持つ意味を活性化させるという意味があるわけですけれども、そういう点でいうと非常にやっぱり個々ばらばらに議論されているなと。  後ほど経済産業省との合同審査というのがありますが、かなり広範囲にわたっているものだと、そうしなければこの二五%というのは達成できないだろうと、このように思っておりますので、お尋ねをしているわけなんです。  そうしますと、この法律でも情報通信というのを活用するというのは、実はCO2を削減するという大きなものです。まず代表的なものは、紙資源を使わないでペーパーレス、資料を持っていかない、だから車を使わない、ネットを使うことでお互いの双方向で、インタラクティブで物事を解決する、いろんな意味を含んでいるわけなんですね、と推測するんです。  そういうことになると、結局最後にはラストワンマイル、地方に行きましても、実際上光回線を引くというのはNTTがほとんどなんですよ。そのNTTがほとんどブロードバンドの回線を引くという立場にあって、その株をまたこれは法律でも活用すると書いてあって、そういう中で、実際にNTTの議論というものがないと、結果的には離島や過疎地に光回線が引けない状況が進む。ところが、今度は安い料金で他社に回線を貸し出しなさいという議論がされている。そうなれば、引いた上に安く貸し出せということになったら、どこに、ここで活用するという株の利活用、それからラストワンマイル、どうやって引くのか。国がごそっと金出して、そして今自治体に貸し出させてやらせているというやり方もやっていますけれども、もっと議論しなくちゃいけないわけですよ。ジレンマにあるんです、これは。  だから、例えばNTT東西を統合して体力を付けさせてラストワンマイルを整備させろ、その方が安い、そういうインセンティブを与えるべきでないかという意見もあれば、その反対もある。こういったこともきっちり議論しなくちゃいけないと思っているんですが、今後どういうふうになるんですか。きっちり議論してこのCO2を削減するという観点から、地球温暖化に資するという観点から議論というものをされるおつもりですか。そういう議論はないんですか、あるんですか。そこも併せて聞きます。

福岡徹総務省総合通信基盤局電気通信事業部長

○政府参考人(福岡徹君) 先ほど申し上げましたこのタスクフォースの基本的方向性の取りまとめにおきまして、今御指摘もあったかと存じますが、光の道を実現する前提といたしまして、残り約一〇%ほど光ブロードバンドの未整備地域がございます。当然のことながら、この未整備地域におけます基盤整備の重要性をこのタスクフォースにおきまして指摘をされているところでございます。  具体的には、この未整備エリアにおきましては、先ほど公設民営というお話もございましたが、また短期的に非常に採算ベースでの整備が困難ということが想定されますことから、何らかの民間事業者のインセンティブを高めるような新たな公的支援策の在り方を検討するということも必要ですといったような議論が行われているところでございます。  それで、繰り返しになりますが、ただ、しかしながら、そのNTTの受入れ形態につきましては、先ほど申し上げましたとおり、この基本的方向性までの議論におきましては評価の視点を整理したというところでございまして、御指摘いただきましたような例のような具体的な議論には、まだ現時点では至っていないというように承知をしてございます。  それで、これにつきまして総務省といたしましては、この光の道構想につきまして、NTTの経営形態を含めまして更にタスクフォースにおきまして議論を進め、年内に一定の結論を得る方向で検討しているところでございます。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 現実的に、ラストワンマイル一〇%といったって、それ数字上の問題でして、実際には多くの方がまだ全然そういう環境になっていないわけですね。そのときに一番やりやすい、一番費用が掛からない、国民負担が安い形でどのように引いていくかと、こういうときに、引かせたわ、安く貸せということばかり言っていたら、それはだれも事業者は引くところないわけですよ。  だから、そういうところの一工夫が欲しいし、そして同時に、じゃ、その後経営形態でいうと二つに分けてしまった、あるいはばらばらに垂直分けた、いろんなことがあって、世界の流れも含めていったら、それはじゃ、一つにまとまる方向がある。体力があればそういういわゆる、何と言ったらいいんですかね、ナショナルミニマムに対する投資インセンティブというのも働く余力があるんですよ。  そういう観点は、やっぱり私は一つの大きな観点であると思う。これが地球温暖化対策という視点にも生かされなければならない。そこの中にこう具体的な数字に、二五%に近づく方法論になるんじゃないかと、私はそう思っておるんです。十分公平に議論してください。そして、多角的に議論していただきたいと思います。  次に、大臣にお尋ねいたしますが、これは環境省で結構ですが、環境省にお尋ねいたしますけれども、そういう数々の問題点あるいは課題、それはなかなかすっきり割り切れた、はっきりした答えというのがなかなか書けないのも現実でございますけれども、Qの三番に参りますが、今国会、衆議院では自民党さんからも対案が出された。低炭素社会づくり推進基本法案ということですが、これ政府案の強行採決が行われて審議未了になったんでしょう。  ちょっとここ、どなたか聞きたいと思いますが、その基本法案と自民党の現行の、この皆さんがお出しになった基本法案と自民党の基本法案との根本的な違いというのはどこにあるんでしょうか。あるいは、受け入れ難いと、ここは自民党案は受け入れ難いというところはどこだったんでしょうか。この二つについてお尋ねします。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) お答え申し上げます。  根本的な違い、また受け入れ難いという点についての御質問でございますけれども、私どもが今回提出をさせていただきました地球温暖化対策基本法案につきましては、やはり人類共通の課題でございます地球温暖化の問題に対処する、そのためにこの国内での温室効果ガスの削減目標、二五%削減という非常に意欲的な中期目標を明記させていただいたところでございます。  加えて、キャップ・アンド・トレード型の国内排出量取引制度の創設、そしてまた地球温暖化対策のための税の創設、加えて、再生可能エネルギーの全量固定価格買取り制度など、重要な施策について具体的に方向性を明らかにさせていただきました。この点についてはもう自民党さんの法案とは異なるというふうに、大臣も過去この委員会ででも答弁させていただいていると思いますけれども、自民党案とは全く違うのではないかと理解をしているところでございます。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 違うから受け入れ難いと、こういうことで理解をさせていただきます。  そういうところが実は最近国会で、その違いというものが国民の皆さんに見えた方がやっぱり政権交代としての意味はありますよね。ですから、やっぱり強行というのは、政治スケジュールもあると思いますけれども、形として私はもっと、我々もここで議論がしたいために休憩挟みながらやっているんです。議論して、違いを国民の皆さんにも知ってもらった上で、我々はその責任の上で採決したくてやっているわけです。特にこの環境委員会はみんな一歩でも二歩でも進めようという方々の超党派のお集まりの場でも一面はあるわけなんで、そういう意味では、その違いは超えられないものか、あるいは収れんできないものか、全く違うものかと、こういうことなんです。  そうしますと、大臣、私は両案で最も、両方に抜けたものと言った方がいいと思いますけれども、両方に抜けているもの、それはエコデバイドという言葉で私は表していますが、転ばぬ先のつえがない、達成しよう達成しようということばかりなんです。これは恐らく高度成長期の産業政策そのものをほうふつとさせるものがあるんです。その結果、消費は美徳だ、大量生産だ、そして所得が上がることによって子供たちも幸せにできるという、そのお金からの側面でした。しかし、まだこの水俣病の問題も残っているではありませんか。まあ何とかここまで来た。大臣、皆さん、今までの歴代の、過去の政権含めての努力でここまで来ましたよ。結局これで、達成しよう達成しようといったときに、こぼれる人はいませんか。達成しよう達成しようという余りに、石につまずいて転ぶようなことはないでしょうか。これが抜けています。  つまり、私から言えば、フィードインタリフをこれに入れていますけれども、じゃここを、気持ちはある、全量買上げの話ですよ。私もお金はないから、子供の仕送り、子供の学費、私もパートに出て一生懸命やっている、お父さんも会社が厳しい、それはソーラーパネルを付けられれば一番いいわよと、私たちも家族でやりたいもの、だから小まめにスイッチ切りましょう、十のいわゆる分別ごみを一生懸命やっている。ところが、お金がなかったらば、ソーラーパネル、補助金が出されていたって買えないじゃないですか。そして、今度全量買上げということを言ったら、お金がない方を完全に疎外しているんじゃないですか。そして、電気料金はどこにそれをツケ回すんですか。その方々にもツケ回すんじゃないですか。そういうところに私は思いが行っていない法律だと。自民さんも似た側面がある。  私はこれを読んで、国の責務というところにどうして、想定される想定されないものがあるとしても、国民の間に不平等を起こさない、みんながこの幸せを享受できるようにする、そういう新たな仕組みに、新たな考えを持ってやっていくんだというのが、基本法というのは基本的には概念法です。国民に呼びかける呼びかけ法でもあるんです。この訴えや呼びかけが非常に私足りないと思ったので、大臣、ここについて大臣の見解聞かせてください。過去についても話ししているんです。そういうのがなくて、達成しよう達成しようばかりですよ。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 明快に、明示的に読めないかもしれませんけれども、ここのいわゆる第三条の七の部分に、地球温暖化対策は経済活動及び国民生活に及ぼす効果及び影響について事業者及び国民の理解を得つつ適切な財政運営に配慮しながら行わなければならないと、こう書かせていただきました。ここの趣旨は、今まさに荒井委員がおっしゃった全量買取り制度を行った場合のそれが電気料金に跳ね返ってくるとか、あるいはまた地球温暖化対策税を導入した場合にそういったところに跳ね返ってきて、いわゆる低所得者の皆さん方が苦労されるというようなことを回避をする策をつくりながらと、こういう趣旨で書かせていただいたところでございます。  同時に、もう一つ、いわゆる太陽光パネルを付けると、こういってもその初期費用が大変ではないかと、こういう御指摘もございました。その点に関しては、先般、環境と成長に関する環境省のビジョンを発表させていただいておりまして、いわゆるそこの太陽光パネルであるとか、あるいはヒートポンプだとか、そういった環境関係のいわゆる商品に対するリースを充実させると。そして、そのリース会社に対する資金的な援助はしっかりとこれは国、地方団体あるいはまた民間金融機関、政策投資銀行等々で行っていくというような、そういう枠組みを発表させていただきました。それを使う消費者の方は、いわゆる電気を売って、その売電のお金でリース代を払うと、こういう話にすれば初期投資が掛からなくて、設置する場所やなんかを提供していただければ、そういった初期投資なしにそういうことができるという制度をつくらせていただいて、発表させていただいたところでございます。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 大臣の言わんとするところは分かるんです。そのとおりだと思いますよ。いわゆるリースでやるというのは、これは変形ESCO方式です、私が常に言っている意味では。  しかし、そういうものを取り入れていただいているのは結構なんですが、理念法として国民に呼びかけるなら、我々は産業革命以来のやっぱり失敗の轍は踏みませんと。地球環境、これ産業界、経済との共生を図りつつやるけれども、実際にはそこに不公平や、置いていかれる人や、あるいは万が一転ぶという予定もあるわけです。そういう歯止めや、あるいは安全装置というものをほとんどの場合組み込んできてないんですよ。この法律には、そうした予見調和的ないわゆる制御装置というものをもっと明確にしていただくことを私は一方では期待しておりました。  ですから、読んでいただければ分かるということでは理念法、基本法の意味がない。各法律を横ぐしで刺していくような、そういう力が出てこない。このように思うんで、この点についてもう一度、大臣、極めて重要な法律ですよ、恐らく、これ。地球温暖化は、まさにうたっているとおりの世界的課題、人類的喫緊の課題ですから、そういう、もう一回、いわゆるエコデバイド、あるいはこれによって頑張ろう頑張ろう、先ほど大臣が言った七条のところ、みんな見てください。言葉、そのとおりなんですよね、第三条含めて。行わなければならない、行われなければならない、ならない、ならない、全部これ積極的にやる、やる、やるというだけなんですよ。それで置いていかれる人はどうするんだと、転んだときどうするんだ、そういう意味でのならないがないんですよ。  大臣、もう一回、この基本法を作るに当たって、そうしたやっぱり問題点というものを十分予期して対処するぞという、そういう姿勢を改めて、法律にないならば、決意を示してください。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) エコデバイドという委員の新しい言葉での指摘は私も十分その意味は分かるし対応しなければいけないと、こう思います。  先ほど申し上げたところに趣旨は書いたつもりでございますが、まだそれはしっかりとしたものにしなければいけないと、こういう御指摘でございますので、今後、基本計画を作り、あるいはまたいろんな様々な具体的な施策をつくる中で、委員のそういったいわゆる弱者への配慮、あるいは転ばぬ先のつえと、こういうお言葉でありましたけれども、十分配慮してやらせていただきたいと思います。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 そういう観点を言っていただくと私も素直にこの話ができるんですが、それなのに強行してやらなければならない法律だったんでしょうかという思いも一方である。そういうことを、私は今日は意見を聞きませんが、総理がまたお見えになったときにさせていただきたいと思います。  Qの十四に、今日は外務省さんが時間がないというのでQの十四に参りますが、この法律の中で、大体基本法が羅列している項目なんですよ。我々も、議員立法、少子化社会対策作りましたので、そういう組立てが非常に似ております。もうちょっと違う組立てがあってもよかったかなという感じはいたしますが。  その中で、自発的な活動の促進、第二十四条。これは項目立てとしては、私はその中でも、先ほどから背中を押すとかいろんな表現ありましたけれども、これはいろいろな団体、個人を尊重するという意味で非常にいいと思っております。  この二十四条に、「民間団体等の温室効果ガスの排出の抑制等に寄与するための活動に関する情報の提供その他の必要な施策を講ずるものとする。」と。どうしても、その他と言って幅広く持たせたり、意見の調整が付かなかったことはこの中に含んで後で調整するというものも含みますので、何を言うかが分からないので具体的にお話をさせていただきたいと思います。  それは、いわゆる京都議定書ということでありました。コペンハーゲンでは残念ながら先送りをされたわけです。まだポスト京都、京都議定書というのが生きている。こういう意味でいきますと、二〇一三年ですね、以降どうするかといったときに、これがきちんとまとまる方向にやってもらいたい。そうすると、京都会議というのはある程度残るかもしれませんが、議定書、京都というのは残るかもしれない、つまりジャパンです。しかし、もうそれ以降余り顧みる人はいなくなるんだろうと。それでもいいんです、地球が良くなれば。  しかし、我が国が世界に先駆けてこの京都議定書をまとめて地球温暖化に対するスタートを切った。それを受け継いで民間団体が、環境のダボス版の会議を京都会議という名称でやりたいと言っているわけです。ダボスは経済全般です。そのときのいろんな問題あるでしょう。京都において、地球温暖化、環境に特化した京都会議というものを引き継いでやっていきたいというNPOや民間の方々がいるんです。こういう方々は国の力はできるだけ借りない、自分たち、自前でやっていくと。しかし、様々な連携、連帯というのは必要になります。  こういった場合に、通告しておきましたけれども、こういう団体について、外務省さんとしては、京都議定書以外に国際条約で我が国の中での地名が冠されているというものはありますでしょうか。

西村智奈美民主党・無所属クラブ外務大臣政務官

○大臣政務官(西村智奈美君) お答えいたします。  我が国の地名が冠された条約があるかというお尋ねでございますけれども、いろいろと試みてはみましたが網羅的に把握するということはなかなか困難であります。  しかし、例えば航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約というものがございますけれども、これが通称として東京条約と呼びなわされている例がございます。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 なかなか見付からない、ないんですよ。そうすると、京都議定書、そして世界中がポスト京都と言っている、これはやっぱり非常に日本の、日本人のそういう考えや心を世界に環境でこれだけ知らしめているのはないんです。これは、与野党の先生方に大臣経験者もいらっしゃいますし、民間団体でも大変な重要な役をやっていらっしゃる方があります。私は、こういう方々が糾合されて、それで京都という名前を、日本人の環境に対するあのときの姿勢、さらにそれをもって更に進む姿勢、そういうものとして、象徴的なものとして京都会議を開いていくんだと、環境版ダボス会議だと、民間が主催していくんだと。そういうものについて私は非常に共感を持っているんですけれども。  こういう話を聞きまして、通告をさせていただいておりました、過去の私の質問も読んでいただいたと思いますが、環境大臣としてどのような感想を持たれるか。そして、その場合に、その他の必要な施策を講ずるもの、それにふさわしい大臣であるとしたら、そういういろいろな支援は、彼らが求めるものはできる限りやっていただけると、そういう意味でのその他なのか、ちょっと具体的なことにわたりましたけれども、大臣の御見解をお聞かせください。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 温暖化の問題は、これは人類共通の課題として取り組まなければならない問題でありますので、国家のみならず、いわゆる政治家、企業家、あるいは学者、NGOなどいろんな関係者が集まって議論をして認識を共有する、そういったことは大変有意義だというふうに思っているわけでございます。  ダボス会議の環境版と、こういう言い方でありましたけれども、ダボス会議の細かい運営の在り方まで私、承知しているわけではありませんが、そういったダボス会議、環境版が京都という名をまた継承しながらやれるという話であれば、それは大変すばらしいなと、こういうふうに思っているところでございます。そういった意味において、これからそういう会議の在り方みたいなものがどんなものなのかなという話を私も少し調べてみたいと、委員の提案によって今考えているところでございます。  ただ、もう一つ、これははっきりさせておかなければいけない話は、いわゆる今回のCOP15でもそうでありましたけれども、いわゆる京都議定書の単純延長は日本は認めないと、こういう立場を申し上げてきているのは委員も御承知のとおりです。そのときに、いわゆる京都を殺すなと、こういう話をされる方たちがかなりいました。  それは、我々としては、京都という地名が付いているので、大変そういった意味ではそういう言われ方をするとつらかったわけでありますけれども、しかし同時に、もちろん、だから京都議定書の中に米国も入り、また、中国も途上国とはいえまた違った形がつくられて、さらに京都議定書が新しい枠組みになって第二次期間がスタートするということであればベストでありますけれども、そうでない場合に、なかなか京都を殺すなと、こういう話だけで我々は政策選択もできないということは、これ若干余計なことでありましたけれども、改めて申し上げておきたいと思います。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 いやいや、それで私はいいと思うんです。その精神を受け継いで次の段階に発展していくんですから、大臣のお考えでよろしいと思うんです。別に、何というんですかね、ノスタルジック的な話で言っているのではないし、感情的な話でもございません。大臣と私、もう知り合って三十年、お互いに政治家を目指そうと言っていたのを懐かしく思い出すわけですが。  今の政治状況を考えますと、残念ながら政権交代を含めて我々全員が政治不信を招いているようです。それだけに、理念で訴えていく中身で、これから各法律ということ、具体的な制度を設計するということなんですが、それがやっぱり国民に見えないから政治家は信用できないんですよ。だから、その意味において、ここで呼びかける、あるいはここでやると言ったことは、一部出しているものもありますが、早く制度なり仕組みなり国民の協力の形というものを具体的にいただけるような手順を、仕掛けをしなくちゃいけないということだと思います。  二五%ということだけがここではっきり突出しているんです。あとはみんな漠然としているんです、呼びかけもありますから。その他でごまかしていく。これではやっぱりなかなか、普天間問題と同じように世間を騒がせるだけのものになってはいけないと、こういうふうに思いますので、あと四、五回ぐらい総理を含めて議論の場があろうと思いますので、お話をその場でさせていただきたいと思います。  三日の日は小宮山東大総長も来ますので、いわゆる環境国債、あるいは自立国債ということも聞きますから、それを基にまた聞きますので、また聞いてなかったというようなことがないようにきちんとしていただきたいと思います。  そういう新たな枠組み、工夫、創意工夫というものを盛り込まなければ、革新的な技術とか社会の共生と言っても駄目であると。具体的に何を言うのか、何を想定しているのか、どうつくるのかという具体論は次回にさせていただきたいと思います。

神取忍自由民主党

○神取忍君 自由民主党の神取忍です。  今回は重要法案です。このような形で二回委員会がストップするということは大変残念であり、怒りを感じています。その中で、今日はまず小沢大臣に御説明いただきたいことがありまして、この質問に立たせていただきました。  昨年十一月の環境委員会において、私は地球温暖化対策のための税の導入について小沢大臣に質問させていただきました。当時大臣は、地球温暖化対策税の導入について、政務三役あるいはまた環境省の皆さんたちと議論をしていく中で十分来年、つまり今年ですね、四月から実施することができる、環境省としては四月の実施をお願いすると強く明言、そして御答弁されておりました。しかし、いつの間にかその四月が過ぎ、今回の地球温暖化対策基本法案の中で平成二十三年度の実施に向けた検討という表現にすり替わっています。  昨年、あれだけ四月からと豪語されておきながら、この四月から二か月たって出てきた法案の中では来年四月からの実施に向けた検討というのでは、今の先送りの普天間の問題と全く変わらないと思います。今の鳩山政権の象徴のような先送りをまさか小沢大臣がするとは、大変残念で仕方ありません。  また、四月の実施を目指すという所管大臣の大臣答弁までいただきながら、いざ法案を見てみると来年の四月からの実施の検討と大きく変わってしまうということは、余りにもこの委員会を軽視したものだと考えます。四月に実施しなかった、またできなかった経緯の説明責任をまず果たしていただきたいと思います。  第一、なぜ環境省として目指していた四月に地球温暖化対策のための税を実施できなかったのか、大臣、経緯を説明していただきたいと思います。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) この地球温暖化対策税に関しましては、今、神取委員からもお話ありましたように、環境省としては本年度の四月からの実施を目指して、昨年度はいわゆる税調の方に提案をさせていただきました。この税調というのは、これまでのいわゆる税調と違いまして、政治主導で行われる税調でございます。そういう中にあって議論を積み重ねた結果、結論としては、税の具体的内容については一年を掛けて各界ともよく相談を、よく議論をした上で決めようと、こういう結論が政府のいわゆる税調としての結論になったわけであります。  環境省としては、四月実施を目指して間違いなく提案をいたしましたし、私どもとしてもでき得る限り早めに導入をしたいという思いはあったわけでありますけれども、一年を掛けて各界と相談をしながらいろんな微調整をやったらどうかと、こういう結論に至ったということでございます。  さらに、これも神取委員から御披露いただきましたけれども、要するに平成二十三年度への先送りではないかと、こういうことに関しましては、これは税調の文言にある意味では慣れた方からすると、この文言というのは、二十三年度の実施という言葉が書かれている点で全く今までと違う言葉でございまして、実施というのをほぼ、これはまあ一〇〇%というのは物事あり得ませんから、どんな経済環境がこれから変わるか分かりませんので言えませんが、通常であればまず二十三年度に実施をする、その税の細目、微調整の部分をしっかり各界と相談してやりなさいと、こういうことでございまして、ただ単に来年もう一回議論をして決めましょうと、そういう話ではない書きぶりになっている点は是非御理解をいただきたいというふうに思います。

神取忍自由民主党

○神取忍君 今の現状は分かったんですけれども、私が質問した昨年十一月当時というのは、この税について四月実施ということで閣内は一致されていたんでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 閣内は一致ということはありません。あくまでも環境省としての提案だったと思います、その時点ではですね。

神取忍自由民主党

○神取忍君 では、一致しない段階でこの四月に導入という言葉を言われたんでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) それを目指すというふうに申し上げてきたつもりでございます。必ず私の立場で四月から実施をできるということを言った記憶というのはないし、また、私自身もそこまでの権限はございません。

神取忍自由民主党

○神取忍君 向けての検討というよりも、実施するとあの当時は言われたと思うんですけれども。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) それは多分、実施を目指すということは申し上げたと思いますが、私がその立場で必ず実施できる、あるいは実施するというようなことを言ったことはないというふうに思います。

神取忍自由民主党

○神取忍君 その辺はまたちょっと調べさせていただきたいと思います。  それで、じゃ、当時、経済産業省が把握している現行の地球温暖化対策税の導入に反対している団体はどれくらいあるのでしょうか。昨年十一月から本年五月までにどのくらいの団体が反対しているのか、数を教えてください。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) 経済産業省では、二十二年度の税制改正要望を取りまとめるに当たりまして広く関係者の意見を聴取するということで、昨年の十月一日から十四日まで税制改正要望の公募を行いました。副大臣、政務官が直接団体の意見を聴くということでヒアリングを行ったんですけれども、税制改正要望の公募では最終的に三百十五団体及び個人から要望をいただきましたけれども、その中で、環境税等の環境を名目とした課税に反対する要望を提出した団体及び個人は四十一に上りました。

神取忍自由民主党

○神取忍君 環境省は反対の要望は来ているんでしょうか。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) 昨年十月に平成二十二年度の税制改正要望に係る意見募集を行いました。  この地球温暖化対策税の導入につきましては、日本経団連など十六団体から反対の意見をちょうだいしているところでございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 経済産業省として、これらの要望を踏まえて、地球温暖化対策のための税の何が問題だと考えますか。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) 昨年公募を行いましていろいろ聴いた中で、業界だとか労働組合とかから反対が出ました。それを踏まえまして、まずもって産業の国際競争力や国民生活への影響を踏まえた制度設計を行う必要があるというふうに考えております。  その上で、排出量取引や固定価格買取り制度の負担との整合性や、燃料ごとの炭素排出量や担税力を踏まえた適切な負担、それから税収の使途について納税者の納得感などを確保することが重要であると考えておりまして、経産省としても制度設計の作業を進めて、二十三年度実施に向けた成案を得たいということで努力をしていきたいと思っております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 今の税の議論の中で何が譲れないんですか、賛成できないという中では。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) この対策のための税の設計ということで、税収のやっぱり使い道ですね。これ納税者の納得を得られるかどうかというのが一番重要な部分ではないかなというふうに思っております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 そういった中で、報道によりますと、直嶋大臣が二月十六日の閣議後会見で地球温暖化対策基本法案について、地球温暖化対策のための税などの温室効果ガスの削減の具体策を書き込むことについて無理があると発言されています。  小沢大臣は、先日行われました衆議院の環境委員会では、大臣が業界団体と率直にお話し合いになったことを御披露いただきました。政治家同士として、また大臣同士、そもそも直嶋大臣はこの地球温暖化対策のための税についてどのような話をされているんでしょうか、是非お答えいただきたいと思います。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 直嶋大臣が二月の十六日の閣議後会見で、いわゆる温暖化対策の基本法にその税を入れることに無理があると、こう発言をされたということでありますが、私自身はそのことは直接聞いておりません。  この基本法に関しましては、当然のことながら、いろんな意見があって激論が交わされたのは事実でございます。そういった中で、直嶋大臣としては恐らく、税の話だけいわゆる二十三年度実施というような形で書き込むことには危惧を抱かれたのかなと、経済界等のことを考えると危惧を抱かれたのかなと推察をするわけでありますが、しかしその後、副大臣会合あるいは閣僚委員会等々の場で現在お示しをしているような案になったわけでありまして、そういった中においては、現在既に実は経産省とも相談を始めながら、経済界の皆さん方が受け入れてくれるそういう案を一緒に作ろうと、こういうことで今やらせていただいておりますので、政策判断はその時点その時点の環境でいろいろあると思いますが、また法案を作るまではいろんな激論が交わされておりますが、今法案を提出させていただいて、今の現状はしっかり共に力を合わせて税の設計をスタートをし始めていると、そんな状態だということを御報告申し上げておきたいと思います。

神取忍自由民主党

○神取忍君 反対されていないと、聞いていないと言われたんですけれども、四月の実施について時期尚早と反対したと言われているんですけれども、いかがでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) ちょっとよく詳細、記憶はありませんが、いわゆる排出量取引制度との関係も踏まえて御発言があったのかもしれません。いわゆる税の方は二十三年度実施と、こういうことでありまして、排出量取引制度は同時期の実施というのは、ここの委員会でも既に答弁しておりますように、現状段階でまだこれからの検討課題でありますので、そういった意味では二十三年度から同時実施は難しいと、こういうことでありますので、そういったことを御懸念があったのかなと、こう今は思い返しているところでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) 直嶋大臣の方は、記者ブリーフィングでもお話をしているんですが、その過程において大臣からは、新しい税を導入する以上、国民の理解を含めて時間を掛けた検討が必要であること、それから、産業界や国民生活への影響の観点から固定価格買取り制度等の他の制度との関係を整備する必要があることというような内容のお話はさせていただいているのは事実でございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 どっちにしても政治主導です、官僚の調整に頼らず、本当、是非一対一で、直嶋大臣の方、口説いていただきたいと思います。そういった事実があったにしても、いろんな形でこういった環境に対して他党から、他党ですが、いろんなことを言われたら大変腹立たしいことだと思います。そういったことがないようにしていただきたいと思います。  そういった中で、この法案、来年の四月の実施検討になっておりますが、まさか今後の議論によってマニフェストどおりの四年間でとか、先延ばしには絶対にしないでいただきたいと思います。本来なら今年の四月実施でいけると思われたんです。その根拠が間違いがないという今の大臣のお気持ちをお聞かせいただきたいと思います。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 環境省は、地球温暖化対策の観点から早急な導入が必要だということの思いは全く変わりません。でありますので、来年度四月からの実施に向けて注力をしてまいります。  先ほども申し上げましたように、いわゆる税制大綱の書きぶりから、よっぽどの環境変化がなければ二十三年度実施と、こういうことで私は進んでいくものと思っておりますし、努力をしてまいるつもりでございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 本当に小沢大臣だけはぶれないで、是非逃げないでしっかりとやっていただきたいと思います。  地球温暖化対策のための税なんですけれども、昨年の段階では、政務三役あるいはまた環境省の皆さんと議論をしていく中で十分四月から実施すると大臣は自信を持っておられました。大臣や皆さんが自信を持っていた地球温暖化対策のための税の内容を説明していただきたいと思います。そして、どのような中身の税制を政務三役はお考えだったんでしょうか。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) 昨年度提案をさせていただきました地球温暖化対策税の具体案でございますが、まず、現行の徴税システムを活用させていただきまして、広く化石燃料に課税をしていくというのがベースであります。ただ、ガソリンにつきましては、国際的な税率等々もやはり勘案をさせていただきまして、上乗せした税率を設定していくというようなものでございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 この税は実質何に使うんでしょうか。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) この地球温暖化対策税につきましては、国内排出量取引制度などとともに、二〇二〇年には二五%、そして二〇五〇年には八〇%という削減目標を達成する上で基本となる施策の一つでございまして、税制改正大綱等を踏襲させていただいて、平成二十三年度の実施に向けた成案を得るように検討を行う旨を盛り込ませていただいたところでございます。  お尋ねの使い道についてでございますけれども、昨年度の環境省案におきましては、一般財源としつつ、地球温暖化対策の歳出、また減税に優先的に充てることというふうにしておりました。この温暖化対策に優先的に充てていくことにつきましては、様々な議論があることは承知をしておりますが、平成二十三年度の実施に向けて、これからの限られた期間、よく十分に検討をさせていただきたいと思っているところでございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 では、この税はなぜ、特定財源化しない意味はどこにあるんでしょうか。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) 御承知のこととは存じますけれども、昨今、税の議論そのものが、特定財源にすること、また目的税化をすることに対していろいろと異論が出ていることは御承知のことだと思います。一般財源にして、そして自由度を増やしていこうという話が今日の税制の全体の流れであったというようなことから、一般財源としつつ、地球温暖化対策の歳出、また減税に対して優先的に充てていきたいということを表明させていただいてきたところでございます。  この温暖化対策について優先的に充てていくということについても、私どもは、この税制の全体的な流れを踏まえながら平成二十三年度実施に向けて十分に検討を重ねていきたいというふうに考えておりますので、また先生からのいろいろな御意見もちょうだいできればと思っておるところでございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 ということは、これは特定財源化にはしないということですか。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) これにつきましても、やはり様々な議論が現在あることは十分承知をしております。温暖化対策のためだけに使うことが果たして財政の硬直化を招かずに済むのかどうか、また、それ以外にも今日の一般財源化をして自由度を高め、温暖化対策に重点的に使うものの、やはりそこの裁量はそれぞれにもう少し自由度を高めていこうという議論もありますので、その両論、二つの意見、様々な意見を十分に尊重させていただきながら、二十三年度実施に向けて検討を十分にさせていただきたいと思っているところでございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 では、この法案の第十四条、「国は、前項の規定による税制全体のグリーン化の推進においては、地球温暖化対策のための税について、平成二十三年度の実施に向けた成案を得るよう、検討を行うものとする。」と規定しています。正直、大臣の熱い御決意をこの委員会の場で何度も聞いております。私は、環境委員会の一人として、今更この内容は情けないと思います。恥ずかしいと思います。これを百歩譲って、平成二十三年度の実施に向けた成案を得ることとすると決意された方がいいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 私の気持ちはまさに神取委員と一緒でありますが、政府でありますので、何といいますか、私にそこまでの権限がないことは神取委員もお分かりだと思います。いわゆる税調で決め、そして後は最終的には閣議で決めと、こういうことでありますので、私の気持ちはまさにそういう思いであることだけは是非御理解をいただければと思います。

神取忍自由民主党

○神取忍君 その思いを是非実現していただきたいと思います。  さて、私はこの環境委員会において、特にバイクを取り上げながら交通に関する温暖化対策を訴え続けさせていただいております。今回の法案について、交通に関する温暖化対策は十八条で書かれています。内容として、「国は、交通に係る温室効果ガスの排出の抑制を図るため、自動車からの温室効果ガスの排出の抑制に資する自動車の適正な使用の促進及び道路交通の円滑化の推進、鉄道及び船舶による貨物輸送への転換等の貨物流通の効率化の促進、公共交通機関の利用者の利便の増進その他の必要な施策を講ずるものとする。」と規定しています。本法案は基本法であることは重々承知です。誠にもってこれは当たり前のことが無難に書いてあるんではないかという感が否めません。  ここで、私の地元、神奈川県が昨年十月に施行した神奈川県地球温暖化対策推進条例における交通に関する地球温暖化対策の項目を、少し長いんですけれども、御紹介させていただきたいと思います。  神奈川県地球温暖化対策推進条例第七節、交通に関する地球温暖化対策第四十三条、事業者及び県民は、可能な限り自動車等の使用を控え、温室効果ガスの排出量がより少ない公共交通機関若しくは自転車の利用又は徒歩による移動に努めなければならない。二、県は、市町村及び公共交通事業者等と連携し、及び協働し、公共交通機関等を利用しやすい環境の整備に努めるものとする。三、多数の者の利用に供する施設を管理する者又は多数の者の参加が見込まれる行事を主催する者は、当該施設を利用する者又は当該行事に参加する者の公共交通機関等の利用又は徒歩による来場の促進を図るために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。  第四十四条、自動車等を運転する者は、温室効果ガスの排出量がより少ない運転方法の実施及び自動車等の適正な整備に努めなければならない。二、事業者は、その事業の用に供する自動車等を運転する者に対し、エコドライブの実施について指導を行う等適切な措置を講ずるよう努めなければならない。三、自動車を製造する事業者は、エコドライブの実施を促す機能を有する機器の搭載に努めなければいけない。  温室効果ガスの排出の量がより少ない自動車等の使用の推進としまして第四十五条、自動車等を製造し、販売し、又は有償で貸し渡す事業者は、温室効果ガスの排出の量がより少ない自動車等の開発、製造、販売又は貸し渡しを行うように努めなければならない。二、自動車等を購入し、又は使用しようとする者は、温室効果ガスの排出の量がより少ない自動車等を購入し、又は使用するよう努めなければならない。三、県及び自動車駐車場を設置し、又は管理する者その他の規制で定める者は、電気自動車その他の温室効果ガスの排出の量がより少ない自動車等の普及及び当該自動車等を利用しやすい環境の整備に努めなければならないと。  大変長い条例だったんですけれども、これは確かに自治体の条例です。同じ基本法のレベルです。細部まで明確に規定しております。神奈川県の温暖化対策に対する決意が非常に強く感じる内容だと思います。こうした日々の生活の中でできることを、小さいことでもこつこつやっていくことが真摯な姿勢で、県民、事業者を巻き込んだ先進的な内容も神奈川県の地球温暖化対策条例には規定されており、知事と県議会の決意が強く感じられる内容だと皆さんも感じていただいたと思います。  地方自治体は、温暖化対策のために、財源がない中でリーダーシップを持ってここまで頑張っているんです。温暖化対策について総元締である法案、この我が国の基本法となる今回の法案において内容がこれだけでしたら、地方公共団体の責務を規定する前にまず国が責務を十分に果たせという話になってしまうと思います。神奈川県の条例を含めた地方自治体が進めている温暖化対策に関する大臣の所感をまずお聞かせいただきたいと思います。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) 私の方からお答えさせていただきます。  今委員が御紹介をいただきました神奈川県の条例、神奈川県にとどまらず、今日、この地球温暖化対策を県、また自治体レベルで取り組んでいこうとされて条例化されている自治体は本当に数多く出てまいりました。こうした具体的な、例えば公共交通機関の利用推進やエコドライブの推進、御紹介をいただきました、そして温室効果ガスの排出量の少ない自動車の使用推進など、細部にわたって盛り込まれた地球温暖化対策都道府県条例等々は随分地方自治体でも散見しており、先進的な取組の一つだというふうに私どもも考えているところでございます。  ただ、今回の皆様に御審議をいただいておりますのは地球温暖化対策の基本法でございまして、言わば大きな、各都道府県や自治体、そして国が進めていく温暖化対策の、木で例えるならば幹の部分でございます。この具体的な取組、それから対策の推進の部分につきましての枝葉にもし例えられるならば、これはもう既に国会でも御審議をいただき、成立をし、取り組んでおります温暖化対策推進法がございますし、またそれ以外にも、この地球温暖化対策に関係する様々な関連する法律にのっとった形で、この県条例に勝るとも劣らない様々な具体的な取組をさせていただいておりますので、どうか、今回の基本法はあくまでもこの日本国における地球温暖化対策の大本の部分を今御審議をいただいているということで御理解をいただければ幸いでございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 言っていることは分かるんですけれども、是非、もう少し当たり前のようなものではなく、もうちょっと踏み込んだ内容にはならなかったんでしょうか。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) 今回、御審議をいただきまして成立させていただきましたならば、今後は基本計画というものを具体的に検討の作業に入ってまいりたいと思っております。その具体的な委員が御指摘いただいている内容、また施策等につきましては、この基本計画でありますとか、また現在ございます温暖化対策推進法の中での細部でしっかりと対応をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 その辺しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  そして、神奈川県は全国に先駆けて、二〇一四年までに県内三千台の電気自動車、EV普及を目指し、昨年三月には経済産業省のEV・pHVタウンとしても選定されました。年間二千万人の観光客が訪れる箱根町では、環境省の平成二十二年度低炭素地域づくり面的対策推進事業に採択され、EV観光タクシー、EVレンタカーなどの活用で観光向け交通手段の電動化を促進し、併せて宿泊施設や観光施設等の充電インフラ設備を進めようとしています。そしてまた、沖縄では民間ベースでもEVの普及が積極的に行われており、レンタカーについて初めてEVを導入し、今月は県内の二十六社が共同出資でEVの充電設備網を整備する新会社を設立し、三年間で充電設備を五十か所に増やす計画があるそうです。  ただ、このEVは私の感覚ですとなかなか進んでいないのが現状だと思います。原因として、百万円単位と言われる電池の問題があります。蓄電量が少なく、走行距離もまだ短いし、普及にも電池のコストダウンと性能向上、充電所などのインフラ整備が欠かせないと思います。化石燃料に依存せず、自然エネルギーにより走行するEVの実現は究極的な温暖化対策だと考えます。自動車の燃料がガソリンから電気へと変わっていくと自動車は電化製品となり、産業構造が大きく変わります。国民的な温暖化対策にとっても非常な大きなことだと考えています。  それを先駆的に行い、EVに懸けようとする地方自治体の努力を国としてのレベルで補い、世界に対しても発信していく、国際競争力を高めていく、そういったことが非常に大切だと思います。  自治体のEVに対する取組について、今後、環境省としてどのような対応をしていくのか、お聞かせいただきたいと思います。

大谷信盛民主党・無所属クラブ環境大臣政務官

○大臣政務官(大谷信盛君) 御指摘ありがとうございます。  今、もっともっとエコカー、具体的には電気自動車それからプラグインハイブリッド、増えていくようにどんな施策が考えられるのか、リーダーシップを環境省はしっかりと発揮をしていこうじゃないかということで、小沢環境大臣の命令の下、環境省内においてそんなブレーンストーミングだとか、いろんな他国の政策の研究だとかというのを始めさせていただいております。まだまだ外に発表するようなところではありませんけれども、しっかりこのエコカー普及に向けての役割を果たしていきたいというふうに思っております。  今、現時点では、例えばエコカーの補助金ということがございますが、これから自治体がもっともっと充電のインフラ整備を進めていくようなことが必要になってまいります。そんな中、去年の補正予算では、地域グリーンニューディール基金という施策を使いまして急速充電器の設置や、また、神奈川県を含んでおりますけれども二十四団体の地方自治体でこの充電器、いわゆるインフラを進めていくような取組が見えてくるようになってきました。  きっといいモデルができたらそこを見習っていく、ああ、こうやったら普及していくんだというような施策が伝わっていって大きな流れにつながっていくのかなというふうに思っておりますので、是非とも委員にも世論を喚起するような役割を果たしていただけたらというふうに思いますので、御指導いただきますようお願いいたします。

神取忍自由民主党

○神取忍君 環境省としてはまだまだこれは足りないんじゃないでしょうか。

大谷信盛民主党・無所属クラブ環境大臣政務官

○大臣政務官(大谷信盛君) 全然足りないとまでは言いませんが、しっかり頑張っていくにはまだまだ役割を果たしていくところが多いというふうに思っております。  いかんせん、例えばこの地域グリーンニューディール基金も大体四百、五百億円規模でございまして、財政的な支援をしっかりといただくように努力をして、役割を果たしていきたいというふうに考えています。

神取忍自由民主党

○神取忍君 これは本当に環境省がしっかりと取り組まなければならない問題だと思うので、余りにも遅いと思うので、それはしっかりと取り組んでいただきたいと思います。  経済産業省はいかがでしょうか。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) EV・pHVタウン事業というのは経産省の事業でございますが、この電気自動車とそれからプラグインハイブリッドを普及させていくというのは、低炭素社会を実現するという意味でも大変重要ですし、一方で、これは産業として競争力を付けていくという観点からでも非常に重要なことだというふうに考えています。最近は、中国なんかでももう電気自動車がかなり普及をし始めているというふうに聞いておりまして、かなり追いかけられている状況ですので、日本の自動車産業を、トップを走るためにも大変重要なことだというふうに思っています。  ただ、先ほどからお話があるように、このEVそれからプラグインハイブリッドについてはまだ普及の初期段階というふうに考えていまして、先ほど環境省の方から話がありましたように、インフラをやっぱり整備をしていかなければなりませんから、町づくりと相まった計画的な取組というのが必要だろうというふうに思っています。  例えばですが、駐車場にコインパーキングで入ったときに、駐車をしているときに充電ができるようなシステムだとか、それから電気自動車だったら優先的に駐車ができるようにするとか、そのようないろんな取組を考えていきたいと思いますけれども、神取委員の御地元の神奈川は、その意味では非常に先駆的ないろいろな取組をしていただいておりまして、今後も経産省としても連携を強化していきたいというふうに思っております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 ありがとうございます。  EV・pHVタウンに指定された都道府県について、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車の本格普及に向けた実証実験モデル事業という国策を左右する大きな役割を与えると思いますが、このモデル事業の中身、それはしっかりと国から自治体に予算まで与えていっているんでしょうか。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) この先ほどのEV・pHVタウンというのでは、自治体や地域の企業等が車両の率先購入を通じた初期需要の創出ということを考えておりまして、充電設備の設置等を通じた利用環境整備に積極的に取り組んでいるというふうに考えています。  経産省では、先ほどもお話があったように、まだまだ電気自動車というのは高いですから、その高い車両の購入とか充電器の設置に対する補助事業というのを実施をしております。このような取組を後押しをしておりまして、これら予算面の支援とか、それからEV・pHVタウンの成果をほかの自治体に波及をさせていくような展開をしていきたいと思っておりまして、先ほどの購入につきましては、今年度の予算で約百二十四億円付けております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 これは幾つかのモデル事業があると思うんですけれども、それの一つでしょうか。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) モデル事業というか、これは車を買っていただく自治体とかそういうところに、車を買うことに対して補助金を出すという事業でございまして、すごく高いものですから、それによってどっと増えていただくと、今度はコスト削減に生産者側がつながるということでこれを付けております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 では、このEV・pHVタウンに対してモデル事業費というのは投入しているんでしょうか。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) 車両の購入とか充電器の設置に対する補助事業を通じまして、このEV・pHVタウンの取組を財政的に支援をしております。  それで、二十一年度の実績として、このタウンに選定された地域の自治体、民間事業者等に対しまして、二十一年度だけですが、八百三十四台の車両購入に合計約十一億三千万円の補助、それから七十七基の充電器の設置に合計約一億二千万円の補助を実施しております。  ちなみに、御地元の神奈川では、二百五十台の車両購入に対して合計約三億四千万円の補助、それから三十三基の充電器の設置に約五千二百万円の補助を実施しておりまして、今後も積極的な財政支援をしていきたいというふうに考えております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 更にそれぞれの地域に対して予算を出していただいて、普及していただきたいと思います。  このEVは軽自動車ですけれども、先ほどお話がありましたように、本当にまだまだ高いです。スバルのプラグインステラ、車両価格が税込みで四百七十二万五千円です。これを神奈川で買うと、国と県の補助を差し引いても二百六十九万五千円です。三菱のアイミーブ、補助付きで二百二十七万です。庶民に手が届くような軽自動車ではありません。その金額では決して広まる話ではないと思います。とにかく国として技術革新をしっかりと取り組まなければならないのと、しっかり予算を組まないとEVは広まらないと思います。  この基本法案によって、EVの環境は改善される期待が持てますでしょうか、しっかりとした取組に対する担保はされているのか、教えていただきたいと思います。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) 御指摘の法案の第十八条、十九条は、基本的に交通に関係をする温暖化対策の推進あるいは新しい技術開発についての国の基本方針を定めたものでございます。当然この中ではEVの普及に向けた積極的な取組がなされるものだと思っておりますが、その細部については、これは具体的な基本計画の中でしっかりと政府一体となって決めてまいりたいと、かように考えております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 国土交通省と経済産業省の方に教えていただきたいと思います。

桝野龍二国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(桝野龍二君) 国土交通省自動車交通局におきましては、交通安全とか環境保全の観点から自動車の基準というのを定めておりますが、電気自動車におきましても、この基準につきましては、高電圧でございますので、こういう観点から安全基準を策定しております。その基準を、現在、世界の標準にすべく、国連などの場でこれを世界標準にするというような動きをさせていただいていまして、結果として日本の自動車産業の国際流通の円滑化などに資するのではないかと、そういうふうにお答えさせていただきます。  あわせまして、例えばタクシー、青ナンバーのタクシーが電気自動車を買うときに、国交省としても、これを補助して導入を促進するとか、あるいは地域の町づくりの中で、もうちょっと小さな電気自動車なども使えるような町づくりにできないかというような観点からいろんな努力をさせていただいておるところでございます。

高橋千秋民主党・新緑風会・国民新・日本経済産業大臣政務官

○大臣政務官(高橋千秋君) 委員御指摘のとおり、大変まだ電気自動車は高いということがありますし、ガソリン車と比較すると走行距離は非常にまだ短いという問題があります。  そこで、普及拡大していくためには何が一番大事かといえば、やっぱりこれは電池の性能を上げていかないといけないと。基盤技術である蓄電池の高性能化と低価格化。電池が非常に高いんですね。先ほど御紹介していただいた車も電池代がほとんどというような状況になっておりまして、このため、経産省としては、リチウムイオン電池の高性能化、低価格化、それからそのリチウムイオン電池のその先を行く技術だとかそういう革新的な電池の研究開発というのを進めておりまして、御指摘の十九条、ここには蓄電池も含む低炭素技術の開発に必要な施策を講ずるということになっておりまして、この趣旨に沿って今後とも積極的に研究も含めて取り組んでいきたいというふうに思っております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 これに対して、政府見解はどのようになっているんでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) それぞれの役所がそれぞれの所掌に沿って今その対応を申し上げたところでございまして、政府見解というような話はこの場合にはございません。

神取忍自由民主党

○神取忍君 では、今の段階では各省それぞれが取り組むという形でよろしいんですね。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) 誤解のなきように是非お願いしたいのは、それぞれやはり担当、担当する省の方で今回のこのEV推進に当たっては向き合って、そしてそれぞれの専門とする領域で次世代のこの革新的な蓄電池の研究開発やまた基盤整備等々に当たらせてもらっているところであります。  いずれにいたしましても、委員が御指摘いただきましたように、まだまだこのEV推進するに当たりましては数多くのハードルがあることも十分承知をしております。価格の高いところ、そして規格が様々、また性能のばらつきなどなど、こうした問題をやはりそれぞれが一か所だけでやるのではなく、その専門性、またその省、省にあって対応していくことによりまして、よりこの課題解決とまた推進を加速化させていくことが我々の大きな使命だというふうに考えておりますので、是非この法律を通していただきましたならば、今後この法にのっとった形で、EV推進に当たっても各省が連携を取りまして、協力そして推進を続けていきたいと考えております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  今、先ほどお話があったように、このリチウム電池の技術革新が本当に一つのキーだと思います。日本の技術、知的財産を最大化し、それを守っていくことが国際競争力の強化に直結すると思います。  十一月の委員会において、鳩山イニシアティブの四項目では、低炭素技術の移転を促進する方策について、知的所有権の保護と両立する枠組みをつくることを提唱してきました。これに対する具体的な取組について大臣は検討されているという御答弁をされましたが、その内容は今回の法案に生かされているんでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 御指摘の点に関し、地球温暖化対策基本法では、国際的協調のための施策として、第二十九条において、技術及び製品の提供その他の取組を通じた自国以外の地域における温室効果ガスの排出の抑制等への貢献を適切に評価する仕組みの構築、これを規定させていただいております。こうした仕組みの検討に当たっては、知的所有権の保護にも十分留意をしつつ、日本の企業が安心して国際貢献ができる、そのような環境をつくってまいりたいと思います。

神取忍自由民主党

○神取忍君 ちなみに、EV関連で国土交通省にお聞きしたいんですけれども、高速道路の新たな料金割引におけるエコカー割引が首都高速道路は対象外となっています。これはなぜでしょうか。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本国土交通大臣政務官

○大臣政務官(藤本祐司君) 新たな料金割引の制度に関して、その割引の在り方については、この関連法案をこの国会に提出をして審議をお願いをしているところでありまして、今後は、この審議を踏まえて国土交通省において総合的に検討させていただくことになるというふうに考えております。  そして、今の質問でございますが、先般発表いたしました新たな料金割引の案におけるいわゆるエコカー割引、これは限られた財源の範囲内で自動車交通全体のCO2削減に貢献することを目的として、普通車のエコカーを対象に料金を軽自動車と同等に設定することでエコカーの普及促進を図るものとしています。  今御質問の首都高速道路ということですが、首都高速以外の例えばNEXCOとか本四などは、これ五車種の区分になっておりまして、軽自動車、普通自動車、中型、大型、特大と、そういう五つの区分になっております。この普通自動車の中のエコカー、いわゆる軽自動車と同等の燃費値があるということで、これをエコカーの割引の対象として軽自動車と同等に設定をしているわけなんですが、一方、首都高速あるいは阪神高速については、五車区分ではございませんで二車区分なんです。普通自動車と大型と、この二つに分かれておりまして、それの二車区分をわざわざエコカー割引のために新たな車種区分を設定することになりますと、いろんな面、コスト面ですね、システム設計を全部変えるとか、そういう点でかなりコストがあるということもありまして、現在の首都高速、阪神高速の二車区分を採用して検討したということで、御指摘のとおり、首都高速では電気自動車はエコカー割引の対象外となっているということで御理解をいただきたいと思います。

神取忍自由民主党

○神取忍君 今説明いただいたんですけれども、首都高速道路というのは、やっぱり交通量を考えると、対象外ということはもう少し考えた方がいいと思うんですけれども。  是非、首都高速道路において、EV及びプラグインハイブリッド車を五割引とか、ハイブリッド車を二割引と料金割引を行ったりとか、首都高速のパーキングエリアにEV用急速充電器を増設するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本国土交通大臣政務官

○大臣政務官(藤本祐司君) 今御指摘いただいたのは多分、神奈川県知事とかあるいはさいたま市長などからまさにその点を御提案をいただいているわけなんですが、繰り返しになりますけれども、この新たな料金割引については、関連法案をまず閣議決定をして国会に提出をして、審議を今お願いをしているところであります。  ですから、今後、この国会における審議を踏まえて、国土交通省において、もちろん御指摘をいただいた点も含めて総合的に検討させていただくことになろうかと思います。  EV用の急速充電器については、首都高速では今四か所ですね、四か所に今設置をされておりまして、平和島、八潮、市川、大黒と、この四か所のパーキングエリアに今設置をしているところですけれども、やはり今後のEVの普及状況、これを踏まえながら自治体あるいは民間企業と連携をしていって、設定する位置、場所なども含めながら検討は進めていきたいと思っております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 是非早々に取り組んでいただきたいと思っております。  何度も繰り返しになりますが、このEVは排出ガスゼロ、CO2排出量がガソリン車の四分の一、ハイブリッド車の二分の一という究極のエコカーです。このEVの普及というのは国民的、世界的な温暖化対策だと私は考えています。  そういった中で、環境省のEVに対するイニシアティブがちょっと低過ぎるんではないかと思います。また、交通に関する温暖化対策については、国としての決意が、自治体のそれと比べて全くとは言いませんが、ないと思います。このような規定で本当に鳩山イニシアティブが果たせるとは思いません。もっと決意を込めた内容にすべきだと思いますが、小沢大臣はいかがでしょうか。小沢大臣。

田島一成民主党・無所属クラブ環境副大臣

○副大臣(田島一成君) 私の方からお答えをさせていただきたいと思います。  委員が御指摘をいただきましたように、EVを含めて、交通全般に関するこの温暖化対策自体はやはり委員と同様重要だというふうに認識をしております。  そういったことを踏まえまして、今回のこの基本法案の第十八条におきまして、交通に係る温室効果ガスの排出抑制について規定をさせていただきまして、具体的には、委員も御指摘をいただいておりますエコドライブの促進や排出抑制に資する道路交通の円滑化、またモーダルシフトの促進や公共交通機関の利用促進といったことを例示的に盛り込ませていただきました。  今後、この規定の趣旨を全うできるように、基本計画の策定の段階に当たりましては、関係省庁、また委員が御指摘をいただいております地方公共団体ともしっかりと連携を取らせていただきながら取り組んでいきたいと考えております。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 今副大臣からお答えを申し上げたとおりでありますけれども、環境省もっとイニシアティブを取ってと、こういう叱咤激励をいただいたと、こう思って頑張っていきたいと思います。  各省庁、鳩山内閣というのは、それぞれ自分の所管以外のところも大いに発言をし、また意見を提案をし、やっていこうじゃないかと、これが基本でありますので、私としても積極的に国土交通省、経産省等々、関係省庁の皆さんにも声を掛けて、EV普及のために努力をしてまいります。

神取忍自由民主党

○神取忍君 副大臣の御答弁をいただいた十八条、交通に関する温暖化対策について説明いただいたんですけれども、私は、先ほど言いましたように、明らかに中身がない内容だと私は思っています。そういった中で、本当にこの中身がないところをしっかりと改善していただいて環境省の本気度を是非見せていただきたいと思います。  順番が逆になりますが、ここで改めて本基本法案の核となる平成二年における温室効果ガスの排出量からこれに二五%の割合を乗じて計算した量を削減した量とするという条文に関して質問させていただきます。  このことにつきまして、既に各委員から度々質問されていると思いますが、いま一度確認しておかなければならないということがあります。  本基本法案が提出されたのは三月十二日です。その中長期ロードマップとして、三月三十一日にいわゆる小沢試案が出されたわけです。ここでもはっきりと二〇二〇年に二五%削減とうたっておりますが、メディア報道では、海外での排出枠の買取りを含まない国内のみのいわゆる真水としてこの二五%が小沢試案で示されたというふうに報道されていることは御存じでしょうか。小沢大臣の真意をお伺いしたいと思います。  それと、これまで二五%削減の真水の占める割合を政府にただしてきたわけですが、鳩山首相は、国際交渉の駆け引きを理由に控えさせてもらうと明らかにしてこなかったわけです。また、国内主要産業での最多の約四割のCO2を排出する鉄鋼業界では、真水部分での大幅削減となれば技術的に達成が難しい現状です。海外から排出枠を購入するのもコストの負担は大きい。強引にこのような法案を通し二五%削減を推し進めようとするならば、排出削減のない海外に拠点を移すという意見も聞きます。国内の製造業にとって計り知れない影響が出てくるわけです。  もし、真水二五%で間違いだとしたらはっきりと訂正していただき、マスコミの誤解を解いていただきたいと思います。そしてまた、その場合は小沢大臣としてはどれくらいの数値を真水として目指していきたいのか示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 何点か論点があったというふうに思います。  まず、ロードマップのいわゆる二〇二〇年二五%削減目標は、これは真水だけでございます。既に発表している中身を見ていただければお分かりなわけでありますけれども、これは一五%、二〇%、二五%、三つのシミュレーションをやっておりますけれども、現時点において政府としてのいわゆる真水の割合を発表しておりませんので、あくまでもその三つのシミュレーションはやらせていただきましたが、今回ロードマップとして発表させていただいたものは、そのうちの二五%の全く真水二五%分ということでやらせていただきました。  これは、これも何度もここの委員会でもお答えを申し上げてきておりますけれども、真水の割合を早く示すべきだと、こういう意見と、そうでないと産業界の皆さん方が対応できないではないかと、こういう意見と、それから先ほど神取委員からも御紹介いただいた、いわゆる国際交渉の場面においてその真水の割合というのを現段階で発表するのは好ましいことではないと、こういう意見が、両論がずっとあるわけであります。  私は、個人的には、真水の割合という話も示した方が経済界の皆さん方の対応という点においていいのではないかと、こういう意見に割と近い立場でございますけれども、政府全体としては、現在までのところ、そういった結論を得れるような状態になっておりません。でありまして、この段階においては、是非そういった、基本法の方はいわゆる海外分も含めてトータル、真水の割合、はっきりそれを提示はしておりませんが、二五%という数字で何とか御理解をいただきたい。  そして、ロードマップの方は、じゃ、具体的な道筋というのは一体どうなるのかということに関しては、二五%丸々真水でやるとこういう絵姿になりますよと、そういうことを示させていただいて、そして二五%の少なくても外側に行くということは多分あり得ないので、内側に来るわけですから、産業界、経済界の皆さん方も是非その二五%の数字を想定しながら、その内側のところに来るんだということで御理解をいただいてやっていただきたいと、こういうふうに思っているところでございます。

神取忍自由民主党

○神取忍君 それと、中長期ロードマップでは二〇一一年から二〇二〇年の十年間で最大約百兆円の投資がなされると言われています。質問飛ばしています、節約されるエネルギー費用によって、全体としては二〇二〇年までに投資額の半分、二〇三〇年までに投資額の全額が回収されるとされています。一体この百兆円の財源は何を当てにしているんでしょうか。もし国債の発行によってそれを補おうとするならば、果たして国債の返還につながるんでしょうか。  今、国家財政は大変な危機的な状況にあります。もし、民主党政権の子ども手当、様々な民主党のマニフェストを今後も実行していこうとするならば、毎年歳出は百兆円を超える規模になっています。そして、三年後の二〇一三年には、年金準備金や住宅ローンなどの負債を除いた国民資産を国債発行総額が上回り、今起こっているギリシャ危機が日本危機として現実のものになるんではないかというおそれがあります。現時点で国と地方を合わせた長期債務残高はGDPの一・八一倍、ギリシャの一・一五倍を上回っています。このような財政状況の中でこれだけ大規模な追加投資が可能なのか、財源は何を見込んでいるのか、以上の点につきまして大臣の認識をお聞かせいただきたいと思います。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 是非御理解を賜りたいことは、この本ロードマップで示しました最大約百兆円の追加投資は、民間企業や家庭での投資を含めた額でございます。このうち政府として幾ら支出するかについては、またその財源についてはこれからの検討課題と、こういうふうに思っておりまして、百兆円と、こういう話は十年間で割れば年間十兆円でございます。約五百兆円の我が国GDP経済の下においてこういった投資は十分可能と、こういうふうに思っております。

神取忍自由民主党

○神取忍君 本当に可能なんでしょうか、大変心配しますが、時間となりましたので質問を終わらせていただきます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 自由民主党、中山恭子でございます。よろしくお願いいたします。  今、神取委員からいろいろ質問が出されておりました。私自身もこの基本法の第四章、基本的施策についての質問というのもいろいろしたいと、非常に魅力的な部分でございまして、したいと思っておりますが、そうはいいましても、やはりこの基本法の、基本法自体の問題点というんでしょうか、それもどうしても避けられないことだと思っておりますので、やはりこれまで何度も質疑されておりますが、いろんな切り口で質問していくということもあっていいだろうと思いまして、やはり鳩山総理の国連演説、その性格について、二五%の問題から質問したいと思っております。  この演説で総理は、温室効果ガスの削減目標二五%を約束されました。もう周知のことでございます。この演説が今審議されている地球温暖化対策基本法の基本となっているということでよろしいでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 確認でございますが、国連演説がこの基本法の基本になっているかと、こういうことでございましょうか。──そうだというふうに申し上げます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 総理はこの演説の中で、新しい日本政府は、温室効果ガスの削減目標として、一九九〇年比でいえば二〇二〇年までに二五%削減を目指すという非常に高い目標を掲げましたと述べていらっしゃいます。この非常に高い目標、またかつ野心的な誓約についてでございますけれども、この総理の、日本の内閣総理大臣の国連総会での発言というものは閣議で諮られたものなのでしょうか。総理官邸から出ていますホームページの閣議の記録を見てみましても、この演説の前に閣議で地球温暖化対策として我が国の削減目標について諮られたということは出てきておりませんが、それで間違いありませんか。

加賀美正人内閣官房内閣参事官

○政府参考人(加賀美正人君) お答え申し上げます。  この総理演説につきましては閣議においてこれを審議したということはございませんで、政権発足直後の九月二十日に地球温暖化問題に関する閣僚委員会が開催されまして、鳩山総理の下、関係閣僚が集まり、国連気候変動首脳会合における基本的な対応ぶりを含めて、気候変動対策に関して閣僚間で議論と調整を行ったものでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 今お話にありました閣僚委員会で議論なさったということだということであれば、この閣僚委員会なるものがどういった性格を持つものなのかということをもう一度確認しておきたいと思います。この閣僚委員会とは、政府の中でどういう性格を持つものなのでしょうか。

加賀美正人内閣官房内閣参事官

○政府参考人(加賀美正人君) お答えをいたします。  閣僚委員会は法律の根拠に基づいて設置されているものではございませんが、昨年九月十日に行われた新政権の初閣議におきまして閣議決定された基本方針で、重要政策については総理と官房長官がその都度判断をいたしまして、関係閣僚及びそのスタッフによる閣僚委員会を開き、実質的な議論と調整を進めるというふうに定められてございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 ということであれば、この閣僚委員会というものが政府の意思決定機関と言えるのでしょうか。政策調整を行う委員会であると考えられると思いますが、いかがでしょうか。

加賀美正人内閣官房内閣参事官

○政府参考人(加賀美正人君) 繰り返しになり大変恐縮でございますが、閣議決定におきましては、重要政策について、総理と官房長官がその都度判断をして実質的な議論と調整を進めるというふうに定められてございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 その中で、総理がどのような議論があったかということも、総理が国連で演説なさるその基になった議論というのは公表していただけるものでしょうか。

加賀美正人内閣官房内閣参事官

○政府参考人(加賀美正人君) 閣僚委員会における議論につきましては、ケース・バイ・ケースで公表、非公表に分かれているというふうに存じております。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 閣議があって、政府の方針は閣議決定で決定されていくものと考えておりますが、それとは別の閣僚委員会、言わば連立与党の政策調整を行う機関という中で議論された事柄が国際社会である国連の中で総理から発言されたということにつきまして、政府の意思決定機関である閣議にかけていないものが総理個人の御発言になったと考えておりますが、それが政府の決定事項と言えるものなのでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 閣議とそれから閣僚委員会の関係と、こういうことだろうと思います。  今、加賀美さんの方から御説明を申し上げましたように、いわゆる政府の重要案件を閣僚委員会で決定していくという基本方針を鳩山内閣では閣議で決定をしているわけでございます。閣議での決定というのはもう先生も御案内のように、いろんな法案の中で閣議決定を要するものと、こういう要件が付いているものもございます。そういうものは当然閣議決定をしなければならないわけでありますけれども、その他の重要案件は閣僚委員会で鳩山内閣としての方針を決めるということを閣議決定をしてございますので、それはおかしいことではないと、こういうふうに思いますし、特にまた、いわゆるそういった中期目標というような話でいえば、前の麻生政権のときのいろんな目標数値も閣議決定をしているという話ではないというふうに私は聞いております。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 この削減目標というのはあらゆる省庁にかかわってくるテーマでございます。したがって、外に出していく場合又は政府の方針を決定する場合には関係する省庁間の調整というものが当然なされているものと考えておりますが、その関係省庁間の調整というものはその段階で行われていたのでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) これも何度も申し上げることで恐縮でございますが、通常のいわゆる政府がずっと一貫してあった場合と、今回のようにそこのところで政権交代と、こういうことが行われた話はまたこれまでの話とかなり違う局面があると思います。  今回は、まさに民主党の中でそういったいわゆる中期目標に関していろんな議論が行われ、そしてそれを決めてマニフェストで国民の皆さんの審判を仰いで、そして政権交代を行ったと、そういうまさにプロセスを経た上で、閣僚委員会で、総理がその前に演説を、ちょっと前に演説をしたことがあるわけでありますが、そういったその演説をベースに国連でのスピーチを行いたいと、こういう発言があり、関係閣僚からも全く異論はなくそれを決定したと、こういうことでございますので、そういった意味においては、政府の方針を決めるということが閣議あるいはまたそれに代わるものということであれば、何の異論もなくしっかりとそれは決定されたと、こういうふうに思っております。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 政権交代があったがためにしっかりした関係省庁間の調整を行う時間がなかったという面というのはあろうかと思いますが、ただ、やはり国際社会で発言するに当たっては、それだけのしっかりした政府の意思決定というものがあるべきであろうと考えております。  今回、この基本法、地球温暖化対策基本法というものも、これは閣法ですので、当然、国会提出に先だって閣議決定という手続が取られておりますが、閣議決定される場合、関係省庁間での調整というのは当然のこととして行われており、各条文についても、細部にわたって各省庁間の合意があるものが閣議決定された法案として上がってくると考えておりますが、それでよろしゅうございますか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) それはそのとおりでございます。結構です。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 ただ、具体的な話に入ろうとしますとロードマップというものに行き当たるわけでございまして、ロードマップを見ようとすると、これは小沢試案という形が取られております。小沢試案という場合、これは、試案のシが試しではなくて私という字ではなかろうかと思うような印象を得るわけでございますが、このロードマップに、どうしても個々の問題ですね、特に第四章に係るようなことを検討しようと思いますと、そのロードマップのテーマに入る。ロードマップのことから検討しようとすると、どうしても目の前にあるのがこの小沢試案になるものですから、どう扱ったらいいんだろうかと非常に戸惑うわけでございます。  関係省庁でしっかり打合せをし調整をした、そういった政府として責任のある案であれば国会で審議するということも、これはもう喜んで審議するものと思いますが、小沢試案をここで審議しろと言われても、その前に、関係省庁としっかり打ち合わせた、政府として責任のある案を討議の材料として出してくださいと申し上げたくなるんですが、その点、いかがでございますか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 御指摘のとおり、ロードマップを作成するに当たっては、環境省の中で中長期ロードマップ検討会というのをつくって、その成果を活用して作らせていただきました。表紙には環境大臣小沢鋭仁試み案、試案と書かれていますけれども、これは私のイニシアティブで作成したことを示したものでありまして、環境省としての資料というふうに当然理解をしていただいて結構でございますし、是非、基本法を審議するに当たって具体的なイメージを持っていただくための参考資料と、そういう位置付けで見ていただければ有り難いと、こういうことでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 今日、午前中に、川口委員からの質問に対してのお答えというものをいただきました。先ほどの御説明では副大臣級検討チームのタスクフォースの取りまとめであるということでございましたが、この中間取りまとめというものは閣僚委員会で合意されたものなのでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 副大臣級検討チームで議論をし、取りまとめを行い、閣僚委員会に報告をしたものでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 ということは、まだ閣僚委員会の合意を得たものではないというように考えるのが妥当だと思いますが、それでよろしいんでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 元々これは合意を得るべきものというふうに定めたものではございませんでして、そういった意味では、各閣僚からもそれは受け入れていただいたわけでございますが、特にそういう合意というようなことはしておりませんが、閣僚委員会の皆さんたちもある程度それを受け入れて、ある程度ではなくて受け入れてもらっている内容だというふうに思っていただいて結構だと思います。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 また、この説明資料は中間取りまとめとなっておりますが、それでは最終取りまとめというものが出てくると考えられますが、最終取りまとめで合意を得ていないものは政府の見解とは言えないと思いますが、どうでしょう。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) その後、いわゆるそのタスクフォースの中ではいろんな議論が行われたわけでありますが、なかなかいわゆる技術革新であるとか、あるいはまた資金の問題の扱いだとか、話が進まないと、こういう部分がございました。でありますので、そういった技術革新等を取り入れた新しいモデルでやらせていただきたいと、こういうことの中で、タスクフォースは十二月の時点では中間取りまとめということでありましたけれども、いわゆる閣僚委員会の下において、これはここまでの作業で終わって、そして新たに私の方でそういった四つのモデルを示させていただいたと、こういうことでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 この後、最終取りまとめというものは、そういった資料は出てこないと考えられますか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 基本法を作らせていただいて皆さんから承認をいただいた後、私の試案も使い、あるいはまた、経済産業からはこれまたエネルギー基本計画が出てまいりますが、そういったもの、関係省庁のそういったものを将来的に閣僚委員会のところで一本化して政府としてのロードマップをお示しするというふうに申し上げてきております。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 今回の基本法、非常に重要な法案だと思っておりますが、その根っこにあるところが、まず総理の二五%削減の発言についても、どこまで政府の総意なのか、総理御自身の単独の御発言なのかという点も含めて、また出てきております中のロードマップというのも政府内の調整が十分できてないということもありまして、検討するのが非常にやりづらい。政府のこれはしっかりした案ですというようなことが見えていればそれに基づいていろいろ議論ができると思うんですが、そういった意味で、政府提案の閣法でありながら、その根っこのところが非常に不安定だという、そういう基本法になっているというところがございまして、これが成立した場合、その後どういう方向で進むのやら、どこで何が決定されるのやらというのも確認できないという非常に不安定な基本法になっていると考えております。そういった点について、環境大臣がすべて仕切っていけるとお考えでいらっしゃいますか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) まず一つは、総理の国連発言ということでございますけれども、これは決して不確かなものではなくて、先ほど申し上げたような経緯の中で、恐らく今、与党の中の皆さんたちからは異論があるというものではなく、内閣として一致して今やらせていただいていると、まずこれが第一点目でございます。  それから、あとロードマップに関しましては、これは大変皆さん方気になさっておりますが、いわゆるロードマップの性格ということの中でいいますと、例えば、これから基本法を決めて、基本計画を作って、それをお示しを皆さん方にしていくわけであります。それがまさに政府の案でありますから、ですから、そういったものはしっかりと皆さん方にも御議論をいただいて御承認をいただきたいと、こういうふうに思いますが、このロードマップに関しましては、これは少なくてもシミュレーションでありますので、将来予測でございますので、これは、これが完全に正確だというようなシミュレーションをお示しすることは、どんなに科学が進んでもあり得ないことであります。  私としては、皆さん方が前にお作りいただいた、麻生政権の下でお作りいただいたタスクフォースを使ってシミュレーションをした結果はこの三つでありますと、そしてさらに技術革新等を入れて私ども環境省で作らせていただいたシミュレーションはこの四つでありますと、それぞれの特徴をお示しをし、そしてそれを皆さん方に参考資料として見ていただいているわけでございまして、そういった意味では、是非これはもう、一言で言えばコンピューターの中にある方程式の束でございますので、そういったものと、それから政府が示す基本計画あるいは基本法、そういったものとは性質が異なるものというふうにお考えいただきたいと思います。  それで、これ若干御批判に聞こえるかもしれませんが、麻生政権の下でも三つのモデルをお示しになったわけであります。その三つのモデルの中の一つを、ある意味では、これは私どもから言わせると、全くレベルの違う数字を一体にしてこれが一つの数字ですということで、完全に科学的には誤った取扱いをしているわけでありまして、私どもとしてはそういった取扱いはしたくない、あくまでもシミュレーションはシミュレーションモデルでありますという形でお示しをしていると、こういうふうに御理解をいただければと思います。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 では、もう一点。  環境省は中央環境審議会をお持ちでいらっしゃいますが、今回、基本法の中で環境省に中央審議会を置くと規定されていますが、この中央審議会の役割というものはどのようなものかお示しください。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 中央環境審議会に諮問はしておりませんが、閣議決定前の二月十日、三月五日に御審議をいただき、それを踏まえつつ法案を取りまとめさせていただきました。  どういったものをいわゆる諮問するかに関しましては、これは特段規定はございませんので、そういったいわゆる諮問という形は取りませんでしたが、先生方の御意見を取り入れさせていただいてやらせていただいたつもりではおります。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 報告をなさったということで、また先生方からの意見というものも出されたということであれば、そういった先生方の意見というものは公表されておりますか。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) 中央環境審議会、すべて公開で行われております。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 この場合、この中央環境審議会というのは環境の保全に関する重要事項を調査審議するとされております。この地球温暖化対策基本法というのは極めて重要なテーマであると考えておりますが、諮問するに値するテーマだと思いますが、なぜ諮問なさらなかったのでしょうか。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) 先ほど大臣から申し上げましたように、中央環境審議会において審議はちょうだいしております。ただし、今回の基本法の策定作業は従前の政府の手続とは異なり、これも大臣から再三申し上げておりますけれども、民主党内での検討作業があり、その中で議論が尽くされたものがマニフェスト等の形で国民の皆様方に示され、それを受けての基本法策定作業ということでございますので、諮問という形は取らず、ただし、中央環境審議会、非常に重要な審議会であると心得ておりますので、報告を申し上げ、御審議を賜ったということでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 重要テーマであれば、重要な問題であれば、この中央環境審議会は重要事項を調査審議する組織でございますので、当然のこととしてこの中央環境審議会を無視してはいけない。報告だけで済ませた、又は審議はしたということでございますが、諮問してその回答を得るということが必要だったと思いますが、その点、なぜこれを省略したのでしょうか。  先ほどおっしゃったように、マニフェストに書いてあったものを政府として使ったんですということであれば、それは、党は、日本のこれまで長い歴史の中で党と政府というもののつながりというのは非常に微妙な問題ですが、行政と立法府というものは三権分立という形をずっと取ってきております。したがって、政府に入ったのであれば、行政府としてどういった法律を作っていくのかという作業をするべき事柄であると思っております。  中央環境審議会にしっかりと諮問をし、その答申を得るべきものであると考えておりますが、いかがでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 政権移行のプロセスという話を今後どういうふうにしていくのかという話だと思います。我が国としてある意味では初めての選挙による政権交代という経験でありまして、そういった中における政権移行の在り方というのはまだなかなか確立がされていないということではないかと、こういうふうに思っております。政府の中の様々な機関は、そう政権交代で即座にすべて人も組織も入れ替えることはできません。ですから、その移行のプロセスのところにおいてはいろんなやり方がその時々であり得るのではないかと私は思っております。  ただ、大事なことは、国民の皆さんの意見を無視して法案等が作られてはいけないということでありますが、この法案に関しましては、あるいは二五%中期目標に関しましては、これは何度も申し上げますように、選挙という最も大きな国民の皆さんからの意見を聞く機会を経てやらせていただいたものでございますので、その点においては万全であったと、こういうふうには思っているところでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 やはり専門家の意見、特に環境問題に関しては、プロの意見又は学識経験を有する方々の意見というのは非常に重要であると考えておりますので、まず法案提出を優先する前に、やはりそういった学識経験者の意見というものをしっかり諮問し、答申を得るという作業というのも、何というんでしょう、ないがしろにしないで進めていただきたいと考えております。  今出ました中期目標に関しましても、選挙で民主党が多数を得たからこの二五%削減も了解、国民が全部了解しているんだということでは決してないと思っておりまして、その点についても、あらゆることを、選挙で多数を取ったらすべて党が考えていることが了解されたのだというのは、そう考えるのは非常に危険なことであろうと思っております。  その二五%についてですが、総理がお約束なさった二五%に国際的な場面で条件を付けるということはあり得ると思ってはいます。ただ、今回の条件の付け方というのは、何とも言えず、その言い逃れを前もって置きましたよというそういう印象を国際社会に与えた、そういう条件の付け方であったと考えております。  今朝、午前中の御議論で背中を押すためのものだという御説明がありましたが、一般で受け止めているのは、何とも言えず、口実を、いずれ何かのときに使えるように条件を付けましたというように受け止められるのが通常のその受け止め方だと、今回のはそのように考えております。  また、特にこれを基本法の中に持ち込むときには、国際社会が温暖化防止のための国際的な枠組みを構築することとか、それから意欲的な目標、温室効果ガスの排出量に関して意欲的な目標について合意をしたと認められる場合といったこの条件は、日本が全くコントロールできない、もちろんその努力はするにしても、日本政府が管理できない事柄を条件にしている、それを国内法に持ち込むということは、これもあってはならないことと考えております。  したがって、今日午前中に加藤先生、市田先生からも御質問がありましたけれども、こういった条件、政府がコントロールできない条件付の数字を基本法に持ち込んではいけないんだと考えておりまして、やはりその基本法に作っていくのであれば、法律を、そういった条件を外して、政府としては何%の削減を目指すと、そういう法律になってなければいけないんだろうと考えております。  イギリスでも条件が付いておりますが、この条件の付き方というのと日本の条件の付け方というのは全く違っております。しっかりした数値があって、更に条件が整えば上乗せするという、これなら分かるんですけれども、日本としてもそういう提案であってほしかったと思いますが、今この基本法、国内法を作るときに、策定するに当たっては、コントロールできない条件は外して政府として努力する目標を置くということが必要であろうと思いますが、いかがでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 何度か議論になるそもそも論でございますけれども、私ども、この基本法を作るに当たって、あるいはまた中期目標、長期目標を考えるに当たって、出発点はこの地球の環境を守っていかなければいけないと、IPCCの第四次報告書、これはまさに皆さん方が前政権のときに承認をし、決めてきたその報告書でございますし、それから長期目標、二〇五〇年に八〇%削減というのも皆さん方がお決めになっていただいたまさに数字でございます。  そういう長期目標と同時に、じゃその長期目標は余りにも二〇五〇年という先の話なので中期目標を決めようというのが、今国際社会のある意味では努力の向かっている先でありますけれども、その中期目標に関しては、私どもはああいった前提条件を付けた形で発表をさせていただきました。それから、自由民主党さんの方は、いわゆる国際的なまさに議決が行われたときという条件が付いているわけであります。公明党さんの案は、いわゆる、もし条件が変わったらばその数字は変わり得ると、こういう条件が掛かっているわけであります。  いずれにしても、中期目標に関しては全く裸で何%を削減するということを決めている党はございません。そういう中にあって、それぞれ一長一短あるんだろうと思いますけれども、私どもとしては、ああいった条件の付け方で、これも繰り返しになりますが、各国の背中を押す、あるいはまた最低限そういった国際的な枠組みができたときの日本の責務であると、この二点をもってあの条件を付けさせていただいたということでありまして、その条件の付け方についてはいろんな考え方があるんだろうと思いますけれども、私どもはそういうふうに考えたということであります。  そして、法案として今度は考えたときに、そういった中期目標がなくていいかと、こういう議論もあります。例えば、元々そういった数字を外して、例えば基本計画の中にそういった数字を出せばよかったではないかと、こういう意見もいただいてきた経緯もございます。それはしかし、幾ら何でもやはり鳩山総理が国連演説で言って、そして二五%削減というのは国民世論の中でもかなり大きな支持をいただいてきておりますので、そこのところは外せないなと、こういう思いの中で、それだったらばそのままスピーチのまさに条件を付けてやろうじゃないかと。しかし、法律として、もしそれが成り立たなかった場合には、じゃ中期目標何もなくなっちゃうと。それじゃ困るということの中で、長期目標がここにあるので、もしそれが成り立たない場合であっても、決まらない間であっても、その長期目標に向かっての基本計画を作り、我々としては温暖化効果ガスの削減をやっていきますという条項をあえて作らせていただいて、そして、そのまま決まればそれでいいし、決まらない場合にはこうですと、こういう論理構成をしたと、こういうことでございまして、いろいろ御異論は、見方、条件の付け方についての意見はあると思いますが、なかなか工夫に工夫を重ねた、現状においてはいい案かなというふうに、若干自画自賛で恐縮でありますが、思っているところでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 小沢大臣が非常に苦労なさっているだろうなということはもちろん想像しておりまして、ある意味では大変頑張っていただきたいという、そういう目で拝見しておりますが、それにしても、政府が全くコントロールできない二つの条件を課した案を、目標値を基本法の中に書き込むということはあってはならないことだと考えております。つまり、中期目標というのは設定されないということだと言い切ってよろしいんだろうと思うんですが、又は中期目標が例えば今年合意ができるというような見通しをお持ちなのでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 見通しに関しては、現在の時点でできそうだとかできそうもないとか言うのは控えさせていただきたいと思います。全力で頑張って達成できるようにしたいというふうにしか今の時点では申し上げられないということだと思います。  しかし同時に、繰り返しになりますけれども、長期目標があり、そしていわゆる二〇四〇年、二〇三〇年、基本計画の中でそういった数字も作ってまいります。そういう中で、中期目標で目の前の今後の十年の中期目標というのが国際交渉の前提条件付であるということに関しては、自由民主党の案も公明党さんの案も全く同じではないかと、こういうふうに思っているところです。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 ただ、現在、この中期目標は設定されないという状況だとこの法案を読むと読めると思いますが、例えば十条二項の規定で条件が付いて、更に附則で公布されても施行されないという念押しがなされているということでございます。この中期目標が設定されるということが全く見当が付かない法案になっていると思いますが、どのようにお考えでいらっしゃいますか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) ちょっと今委員の御質問が分からなかったんですが、条件が成立しないというときの話だとすれば、先ほども申し上げましたように、しかし、長期目標があり、そしてその間、まだ目標が確定しない間もやらなければならないという条文をあえて作ってございますので、そこのところに対しての補完はできているものと、こういうふうに思っているわけでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 附則の第二条ですけれども、ここでは第十条第一項に規定する目標の達成に資するため、方策について検討を行うとなっているんですが、設定されていない目標を基にしてどのような検討をしたらよろしいのでしょうか。ロードマップにつきましても、これを基にしてロードマップができているとすると、ロードマップ自体の検討についても戸惑うところでございますが。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 論理構成は、少しちょっと条文に則して申し上げますと、第十条で中期目標が書いてございますですね。そして、それに対して十条の四項で、「国は、第一項及び前項前段に規定する目標の達成」、前項前段というのはこれは三項でございまして、八〇%目標になるわけですね、それに資するため、「第四章に定める基本的施策を総合的、有効適切かつ効率的に講じなければならない。」と、こうしてございまして、「ただし、第一項に規定する目標が設定されるまでの間においても、前項前段に規定する目標の達成に資するよう、同章に定める基本的施策について積極的に講ずるものとする。」という構成になっておりますので、しっかりとその目標が、中期目標がですね、確定しない間に関しても規定をしていると、こういう構成になっているわけであります。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 附則第一条につきまして、先日、川口委員から憲法違反の可能性があるという御質問がございました。また、その第二条につきましても、これは設定されていない目標があって、その設定されない目標の達成に資するための検討をせよという、そういう条文になっていると考えられますが、こういったところも立法技術的におかしいのではないかと考えております。(発言する者あり)そうですね、場合によってはというか、是非内閣法制局の見解を聞いていただけたらと思います。また後ほどにでも……。

寺田達志環境省地球環境局長

○政府参考人(寺田達志君) 恐れ入ります。御説明だけさせていただきます。  ここの附則第二条で言っておりますところでございますけれども、これは、実はこの原案ともなりました民主党の元々の法案には第三者委員会というものがございまして、ある程度政府から独立性を持った第三者委員会というものが様々な施策の推進について検討、評価を行うということがございました。ただ、これの取扱いを議論している過程で、本日も御議論に一つなりましたけれども、国の機関としては、例えば中央環境審議会というような審議会機構もあるということで、その辺のところの取扱いについてはこれは今直ちに決められないということで、そういった意味合いを込めまして、ここの第二条にございますように、「基本的施策の実施の状況についての点検及び評価並びにこれらに基づく施策の推進のための方策について検討」、この方策についてというのは、ただいま申し上げました、要するにチェックをし、政府の様々な施策について提言を行うような仕組みについて検討を行うと、そういう意味でございます。そういった機関の検討というのは、当然、長期目標そのものも存在しているわけでございますので、検討は可能であるというふうに考えているところでございます。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 御説明ありがとうございます。  ただ、この条文だけを見ますと、検討委員会があったというような事柄というのは全く出てきていないわけでございますので、やはり内閣法制局の見解を一度聞いてみていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 後刻理事会で……。小沢環境大臣。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 当然、法案審査の段階で聞いておりますが、是非必要であればこの委員会でも御審議をいただければというふうに思います。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 先ほどから何度も出ておりますので恐縮ですが、やはりこういった基本法の中では、政府目標というものを、条件なしの中期目標というものを掲げて、それに向けて努力していくというそういう組立て方という、そういう法律の組み方というのが好ましいと考えておりますが、その十条ですね、条件なしの目標であり、また、国際社会の中でここにあるような条件が満たされてくるよう努力していくという、そういう組立て方の法律であるべきだと考えております。  また、二〇三〇年、二〇四〇年の目標をこれから作っていくという段階で、この二〇二〇年の中期目標と言われているものが条件付であって設定されないという状態が続く場合には、二〇三〇年、二〇四〇年の目標を作る場合であってもそれがある意味では障害になる可能性があると考えますが、二〇三〇年、二〇四〇年の目標値を作っていくに当たっても、二〇二〇年の中期目標というものを、政府としての目標という、その条件付でない目標値を掲げられる、掲げていただくということはできないものなのでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 二〇三〇年、二〇四〇年に関しましては、いわゆる政府見通しとして数字を発表させていただくことになるというふうに思います。  二〇二〇年に関しては、二〇三〇年、二〇四〇年等々と何が違うかということに関して申し上げますと、これはもう何度も出ておりますけれども、まさに国際交渉、それが目の前にあるわけであります。その国際交渉でもしその数字が確定していくと、それはある意味では我が国としての責務が発生するわけでありまして、大変ある意味では経済的な問題も当然のことながら生じてくるわけでございます。  でありますので、通常の、これは目標を作りました、しかし達成できませんでしたという形のいわゆる数値目標とは全く異なるわけでございまして、そこがこの条件を付けざるを得ないまさに根拠だと私は思っておりますし、御党もそれから公明党の皆さんたちもそういった条件を付けているゆえんだと私は思っております。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 全くコントロールできない、日本政府がですね、そういった条件の下で目標値を決めていく、国際社会の中で目標値を言うときにそういった条件を付すということはあり得ることとは思いますけれども、基本法の中では、やはり国内で削減できる又は削減していく努力目標の数値を掲げて、コントロールできない条件というものは付けないでいくという考え方を示していただきたいと、そのように考えております。  この問題、まだまだいろいろ議論はあろうかと思いますが、その時間もございませんので、一つ確認しておきたいことがございまして、国内排出量取引制度というものが、これを創設するということになっておりますが、これが公平な制度設計というものを目指していただきたいと思いますが、この点についていかがでしょうか。

小沢鋭仁民主党・無所属クラブ環境大臣

○国務大臣(小沢鋭仁君) 公平な制度を目指せという委員の御指摘、まさにそれを肝に銘じて作業を進めてまいりたいというふうに思います。  ここはやはり、排出量取引というのもかなり人為的、人工的な制度でございまして、そういった意味では、大変ある意味で決め方、その基準の決め方そのものも難しいと、こういうふうに私も感じているところでございます。  それゆえにいろんな皆さん方からの御意見も集中をしてこの問題についてあるわけでありますが、そういった中において、元々排出量取引制度の大本は何かというと、いわゆる全体量をいかにコントロールするかということにあるんだという点をしっかり踏まえた上で、なおかつ公平で、そして日本の仕組みにも合って、そしてマネーゲームにならないような、そんな制度設計をしっかりやってまいりたいと、こう思います。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 国際社会の中でも、日本のようにこれまで既に多くの努力をしてきた国とそうではない国と、また経済成長の段階が違う国と、いろいろあって、これを公平な制度としていくというのは非常に難しいということはありますが、それは国内においてもやはり同じ面があろうかと考えております。これまでに、企業又は業界によっては、非常に努力をしてもう絞れませんというような意見が出てくる業界とまだまだ可能な分野又は一般家庭の分野とかあろうと思いますが、その点についてもきめ細かな対応をして、日本全体として国際社会又は地球環境に対して大きな貢献をしていっていただきたい。難しい問題かと思いますが、配慮をしたかしないかということは、政策にその配慮が反映された場合とそうでない場合とでは国内での活動、国内での動きが随分と違ってくると思いますので、より良い政策を是非立てていただきたいと考えております。  今日は国交省の方にもいらしていただいておりますので、住宅政策について御質問したいと思います。  ロードマップの中にも、ロードマップ、楽しいものですから、ついいろいろと見てしまって、ああ、こうなったらいいなとか、ここはもっともっとできるのではないかというような、そんな感じで見ております。ちょっと基本のところをどう考えたらいいのか納得し切れていない部分がございますけれども。  特に、ロードマップの中で、ゼロエミッション住宅・建築というものが掲げられておりました。日本の各家庭が、又はそういう住宅が、こういう形でゼロエミッション住宅というような方向へ向かって住宅政策が取られるとしたら、これは日本の人々が快適に住むという意味でも非常に大きな効果があると思いますし、また経済的にも住宅政策というものが日本全体、経済全体にも大きな良い効果をもたらすものであろうと考えております。  どのような住宅政策をお考えなのか、お示しいただきたいと思います。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本国土交通大臣政務官

○大臣政務官(藤本祐司君) ありがとうございます。  とても楽しい中長期ロードマップだというお話でございますが、大変幅広い議論がなされるようなたたき台ということで認識をしておるんですが、個々の対策については、実現可能性を含めて、具体的な施策の在り方については更に議論をして検討を進めていく必要があるんだろうというふうに思っています。  我々としては、今後、建築物の省エネ化を推進するためには、やはり環境省、そして経済産業省と連携しつつ、有識者あるいは実務者等による検討の場を設けて幅広い検討をしていくことになろうかと思いますが、住宅の問題は、省エネ化ということについては、やはり住宅そのものというものとプラスして、やはり住まい方というところが大変重要なことだというふうに考えておりまして、やはり住まいの在り方、あるいは住まい方、これはライフスタイルがどんどん変わってきておりますので、その辺りも含めて広範な取組の方向付けをする今推進会議、低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議、こうした中で検討していくということと、省エネ基準の適合義務化の対象、時期、支援策について検討する省エネ基準の適合義務化に関する検討会と、これを設置して本年中にも工程表を作成するということで考えているところでございます。  ライフスタイルが大分変わりましたものですから、いわゆる電化製品なんかもかなり省エネになってはいるんですが、テレビなんかも一家に一台から一部屋に一台になってきますと、単体では非常に省エネ化が進んでいるんですが、全体としてはかなり負荷が掛かってくるとか、そういう住まい方のこともやはり考えていかないといけないと思います。

中山恭子自由民主党

○中山恭子君 時間が来ておりますが、この住宅政策を図る上で、例えば二世帯住宅、三世帯住宅という、家族のきずなを取り戻すためにも、そういったものを考慮した形の住宅政策というものを、そして環境政策も併せて取っていただきたいと考えております。  ありがとうございました。

山谷えり子自由民主党

○委員長(山谷えり子君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時一分散会

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