外交防衛委員会 第11号
- 発言数
- 292 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2010/04/20
会議録
○委員長(田中直紀君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、徳永久志君が委員を辞任され、その補欠として姫井由美子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(田中直紀君) 特権及び免除に関する日本国政府と国際移住機関との間の協定の締結について承認を求めるの件及び国際再生可能エネルギー機関憲章の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。 両件に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、特権及び免除に関する日本国政府と国際移住機関との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(田中直紀君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、国際再生可能エネルギー機関憲章の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(田中直紀君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、両件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中直紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(田中直紀君) この際、委員長より一言申し上げます。 去る十五日の本委員会における山本理事の質疑中、防衛大臣から不規則発言がなされたとの指摘がありました。委員長としましては、閣僚が不規則発言をされることは厳に慎んでいただくよう注意申し上げます。 ─────────────
○委員長(田中直紀君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として法務大臣官房審議官甲斐行夫君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中直紀君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(田中直紀君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本一太君 まず最初に、松野官房副長官にお聞きしたいと思います。 鳩山内閣の支持率が急落しています。これは恐らく政治とお金の問題も当初大きかったんだと思います。小沢幹事長の例の問題の不起訴処分についての当否を議決する検察審査会も今日とか来週とか開かれるんじゃないかと言われていますし、これは政治とお金をめぐる問題がかなり内閣の支持率を下げたんじゃないかと思いますが、ここに来てこの下落が止まらないというのは、やはり鳩山総理のリーダーとしての指導力、これが厳しく私は問われているんじゃないかと。特に普天間基地の問題は、大変鳩山総理のリーダーシップの欠如を象徴する、私はそういう問題じゃないかというふうに思います。 まず最初に、ちょっと副長官にお聞きしたかったのは、内閣支持率急落を受けて政府の方々がいろいろコメントを出す中で、松野副長官が、民主党が実施しているマニフェスト、ちゃんとマニフェストを実施しているのに、これが国民に伝わっていないというふうにおっしゃっていますが、この外交問題等々も含めて、民主党が実施しているマニフェストの実績というのはどういうものなんでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) いきなりの御質問ですけれども、お答え申し上げますと、様々なことを選挙でマニフェストとしてお約束をしたというふうに思っております。その中で一つずつ着実に実行しているものがたくさんあるというふうに私は思っております。それがまだうまく伝わっていないんではないかというような発言をしたというふうに記憶をしてございます。
○山本一太君 着実に行われているものというのは何でしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) たくさんあると思いますけれども、昨日も新聞で報道されてもおりましたし、それぞれ、高校の無償化にしても、様々な政策、一つずつ着実に実行しているもの、たくさんあるというふうに思っております。
○山本一太君 あの選挙のときに民主党がマニフェストに掲げたいろんな項目があります。この普天間基地の問題は確かにマニフェストには入っていませんでしたが、今おっしゃったいろんな公約があるわけですけれども、例えば暫定税率、これも撤廃すると言っていてこれは撤廃されなかった。子ども手当についても、二万六千円が、これは財源がないんで一万三千円のままにしたんじゃないかというような議論が政権内で起こっている。高速道路の無料化についても、新しい高速道路料金の導入、これは全くマニフェストと違う方向に行っているんじゃないかと。いろいろとありまして、私はこの官房副長官の着実にマニフェストが実施されているのに評価されていないというコメントは非常に不自然に思いました。むしろマニフェストを実施できないことに対する国民の不信感とか不安感が広がっているんじゃないかと思います。 さて、そこで、昨日、川内博史衆議院国土交通委員長だと思いますが、この川内委員長が官邸を訪ねて鳩山総理に会って、この徳之島案、今この普天間問題について移設先の大変有力な候補地の一つだと報道されているこの徳之島案の白紙撤回を鳩山総理に求めたと。このことについて、官邸はどのように受け止めておられるんでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 私も同席をしたわけではございませんし、報道でそのような形を読みましたけれども、具体的な移設先に関しましてはまだ政府として何か決めているわけでも、もちろんいろんな予見を、憶測を呼ぶといけないので個別の案件については差し控えさせていただきますけれども、今現在、政府としてこれでいくんだということを発表したわけではございませんので、白紙撤回というその撤回の前に、政府の案としてまだ提示をしていないという段階だというふうに認識をしてございます。
○山本一太君 川内博史委員長、かなり純粋なタイプだと思うんですね。とにかく暫定税率撤廃を民主党が叫んでいたときにガソリン値上げ隊とかいうのをつくって内外にアピールしておられた姿は……(発言する者あり)失礼しました。ガソリン値下げ隊というのをつくって内外にアピールしていた姿、この映像、鮮烈に私の記憶の中に残っています。これはうまくいかなかった。いろんなテレビ討論の議論でも御一緒したことありますが、川内委員長は国外移設は十二分に可能性があると力説しておられましたので、これで暫定税率に続いて、本当に政府が徳之島の方に移設先を持ってくるようなことがあれば、これはもう本当に立つ瀬がないんだろうなと思いながらそのニュースを伺っていたわけなんですが、そこで、岡田、北澤両大臣にお聞きしたいと思います。 先般といいますか、おとといでしょうか、日曜日ですね、徳之島で普天間基地移設受入れの大集会、反対集会が行われました。参加者は、この資料によると、島の人口二万六千人の半数を超す一万五千人に上る大規模集会になったということで、これについて総理が、ちょっと総理の発言、これは報道ベースですが、これはぶら下がりでおっしゃったんですね、この大規模な反対集会が開かれたことについて鳩山総理は、大変なエネルギーだと、一つの民意だと理解すべきだと思うと、まるで何か人ごとのようにいつものようにおっしゃっている。 この一つの民意だという言葉を聞きながら、非常に悪い予感を覚えました。これ、名護市の市長選挙の前にも鳩山総理がこういうことをおっしゃっていたなと。これからの展開に本当に暗雲が立ち込めているんじゃないかというふうに思ったわけですが、この大集会、徳之島の反対集会、岡田大臣と北澤大臣はこの普天間基地移設問題について五人の閣僚のうちの二人で、最終的には総理が判断を下されるといっても、この普天間基地の決着に非常に大きな役割を果たしてこられたし、これからも果たしていかれるということなんで、その観点からお二人に伺いたいと思います。 この徳之島の島民の半数を超える人が参加した反対集会に対してどういうふうにお感じになっているか、これちょっと徳之島移設受入れというのはもうほとんど無理じゃないかと、そんなふうにお感じになっておられるかどうか。まず、岡田外務大臣から御答弁をお願いします。
○国務大臣(岡田克也君) まず、これだけ多くの皆さんが参加をされた集会ということですから、そのことは重く受け止めなければならないというふうに感じております。 ただ、政府として何か具体的な案を提示したわけではございませんので、いろんな報道とかあるいは想定に基づいて多くの方が行動をされたというふうに思いますので、多くの方が出席されたということは重いと思いますけれども、決定的なものかどうかということは、それはやっぱり政府の案が決まった上で、その上でのことではないかというふうに思っております。
○山本一太君 岡田外務大臣の御答弁は予想したとおりなんですが、おっしゃるとおり、まだ、鳩山総理もおっしゃっているとおり、移設先は決まっていないということなんですけれども、私がお聞きしたかったのは、少なくとも移設先の候補地の一つとして挙がっていると。どのぐらいの可能性があるのかというのは分かりませんが、そこでこれだけ大規模な地域住民の反対集会があったと。これは一般的に見て、外務大臣もいろんな現場にも行かれたし、嘉手納にも行かれたし、普天間にも行かれたし、辺野古周辺にも行かれたわけですが、これは一般的に見て、こういうところに基地を移設するというのはほとんど住民の理解を得られないと、これは一般的に見てかなり難しいなと、そういう感想はお持ちにならないんでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 繰り返しになりますが、政府の案というのはあるわけでは、あるわけでといいますか、それが提示されたわけではございません。そういう中での今回の集会でありますので、実際にどういう案になるのか、どこにどれだけ移設をするのか、そういったことについて正式に決まった上でその地域の住民の皆さんにお諮りをすると、こういうことではないかと思います。現時点ではそれ以上のことはちょっと申し上げられないというふうに思います。
○山本一太君 岡田大臣、大変注意深い御答弁だったんですけれども、率直に物をおっしゃる北澤防衛大臣、いかがでしょうか。一義的には防衛大臣が移設先の住民との恐らく交渉に当たっていかれるということになると思うんですが、この徳之島の大集会についてどんなふうな感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) 基本的には今外務大臣が御答弁を申し上げたとおりでありますが、あえて私に感想をといいますか、求められるとすれば、その島の住民の半数が反対を力強く訴えたということは極めて重く受け止めなきゃならぬというふうに思っております。 ただ、先ほど外務大臣が言われましたように、政府として正式に徳之島を候補地とするというような表明をしておるわけでもありませんので、それは報道等に基づいて、大会を開いたんだというふうに思いますが、私の立場とすれば極めて重く受け止めざるを得ないと、こういうことであります。
○山本一太君 防衛大臣の率直な御答弁ありがとうございました。 少なくとも、外務大臣もこれだけ大勢の方々が集まったということについてはしっかり見なきゃいけないとおっしゃり、防衛大臣は、この島の半数の方が出た反対集会については、それはまだ結論が出ていない問題とはいえ、重く受け止めなければいけないと。そこは担当の大臣として私は当然ではないかというふうに思っておりますが。 さて、官房副長官に、せっかくお呼びしたので何回もお聞きしたいと思いますが、副長官、これも報道で、報道というか記者会見ですが、総理の徳之島訪問の可能性について問われた平野官房長官が、これ昨日だと思いますが、そういうことも視野に入れながら、政府としてお願いすることはお願いし、説明することは説明するというふうにおっしゃいました。夕方にはちょっと答弁のニュアンスが変わって、少し後ろ向きになったみたいなんですが。平野官房長官はもうとにかく朝言うことと夕方言うことが全然違うので、官房長官というか、もうカメレオン長官みたいな方なんですけれども、これについては官邸として、平野官房長官のこの発言、副長官はどのようにとらえていらっしゃいますか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 今おっしゃっていただいたように、夕方の会見では、朝の会見ではそのようなことは私申し上げておりませんから、それは訂正をしておいてください、決まったところの自治体とか場所にはそういうことは申し上げましたが、誤解を招きますからというふうに否定をされているわけでございます。 今現在の段階で政府として何か決めたということは存じ上げておりません。
○山本一太君 これも予想どおりの答弁としか言いようがないと思うんですけれども。 私は、実は、こうやって外交防衛委員会の質問に立って、岡田大臣とか北澤大臣にお聞きしたいことは普天間以外にも実はいろいろあります、国連安保理の問題、北朝鮮問題、中国に対する政策。でも、今この普天間問題をここで取り上げないわけにはいきません。なぜなら、総理と官房長官が本当にしょっちゅう発言のニュアンスを変えると。しかも、総理と官房長官が言ったことがずれていくと。こういう状況の中にあっては、やはり普天間基地問題、この移設問題の決定に対して大変重要な役割を担っている外務大臣と防衛大臣の見解を逐一これは確認をしないわけにいかないわけなんですが、いろいろ、昨日、過去の外務大臣と防衛大臣の発言をずっと整理して読んでいたんですが、外務大臣は以前、嘉手納統合案ということをおっしゃって、現場にまで行ってかなり真剣に検討されたと。北澤大臣も当初は、やっぱり現行案も含めて考えるべきじゃないかというようなことをおっしゃった。外務大臣は普天間固定化もあり得るということまで言って、政権内で相当しかられたというようなこともありますけれども、これは恐らく、お二人が交渉の担当者としてアメリカとしっかり向き合っている中で、なかなかやはり総理の言ったようにはまとまらないなと、官房長官が言っているようなふうにはいかないなと、そういうふうに現実を踏まえているから恐らくこういう発言が出てきてしまうんじゃないかと思って、最近お二人が大変私は気の毒に思っているんですが、率直にお聞きしますが、外務大臣、もう総理のこの昨今の答弁、官房長官のこの発言のぶれ、もういいかげんにしてくれと、いいかげんにしてくれと本音で思っていらっしゃるんじゃないでしょうか。この委員会以外ではどこでも言いませんから、率直にちょっと御感想をいただきたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 我々五人の閣僚で意見交換をしながらこの普天間移転の問題を取り組んでおりまして、基本的に五人の閣僚の間で、総理も含めて、意見の食い違いがあるというふうには思っておりません。
○山本一太君 防衛大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) この問題は鳩山政権としては極めて重い課題でありますので、頻繁に協議をする中で共通の認識を形成しながら今日に至っているというふうに認識をいたしております。
○山本一太君 これも予想どおりの答弁なんですけれども、お二人は本当に嫌気が差しているんじゃないかと勝手に想像しています。外交はもう全権委任してもらって、岡田外務大臣がやった方が私はいいと思っていますが、それはもう答弁は別に求めません。 そこで、官房副長官、お聞きしていきたいと思います。これ、徳之島の件なんですが、私は、この徳之島の反対運動がここまで盛り上がってしまったのには理由があると思うんですね。それは、もちろんメディアがどんどん先行してこの徳之島のことを報道したということもありますが、民主党の徳之島の島民の皆さんに対するアプローチ、これが極めて乱暴といいますか、やはり島民の方々の感情を逆なでするようなやり方だったんだと思うんですね。 そこで、官房副長官にお聞きしますが、本年の一月二十五日、これ、民主党の牧野聖修衆議院議員が、民主党の職員で内閣官房専門調査員の須川清司氏、これを伴って徳之島を訪問して、三町長を前に官房長官に会ってほしいと切り出したと。内閣官房としてはこのことを御存じでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 官房長官に会ってほしいという発言があったということは、私は存じ上げてございません。
○山本一太君 それでは、ちょっとお聞きしますが、この内閣官房専門調査員というのはそもそもどういう機能を果たす人なんでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 内閣官房におきまして、企画立案、総合調整の手伝いをするというような立場でございます。
○山本一太君 これ、私の記憶が正しければ、民主党は政権交代後に政策決定一元化ということで政務調査会を廃止をされたということで、政調の職員が首相官邸とか各府省で政務三役をいろんな形でサポートしていたと。これは官僚側から、これで守秘義務がきちっと守れるかと、情報が漏れるんじゃないかという懸念もあって、この二十七人を専門調査員にしたという経緯だというふうに理解しておりますが、それでよろしいでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) そのとおりだと思います。
○山本一太君 そうすると、この専門調査員は内閣官房長官の指示の下で仕事をすると、こう考えてよろしいんでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 基本的に、二十七人すべてが内閣官房に所属をしてございますので、それぞれ、どの役割、どの省の命令ということの仕切りはないというふうに存じ上げております。
○山本一太君 これまで、それでは官房副長官、お聞きしますが、この須川さん、官房長官の指示で普天間問題についての情報の提供とか調査、こういうものを行ったことがあるんでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) ちょっと通告をいただいていないもので、細かい具体的なことまでは今は分かりかねるところでございます。
○山本一太君 それでは、是非調べていただきたいと思うんですが、この徳之島行き、一月二十五日の、これは公務で行ったのか、そのときの旅費は公費で出たのか、その報告は官房長官に行われたのか、これについてはいかがですか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) ちょっとそういう個別具体的な細かい内容について、今詳細を私が分かっている状況にはございません。
○山本一太君 それでは、官邸で総理を補佐し、あるいは内閣官房長官とも連絡を取られている立場からお伺いしたいと思いますが、これ、平野官房長官は記者会見では須川専門調査員の徳之島現地視察について指示は出したことがないとおっしゃっているんですけれども、これは事実でしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) そのように長官がおっしゃっているならば、そのとおりではないかというふうに思います。
○山本一太君 副長官、この須川さんって公務員ですよね。守秘義務の掛かっている公務員ですよね、さっきの御回答のとおり。守秘義務の掛かっている公務員が、官房長官の指示もなく、民主党の、与党の国会議員と一緒に徳之島に行って、基地移設の相談をして、官房長官に会ってくれと勝手に言うと、こういうことは一般的に許されるんでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) その事実関係がどういう状況だったのか、その発言があったのかなかったのかも含めて今現在把握しているわけではございませんので、お答えを控えさせていただかなければいけないというふうに思っております。
○山本一太君 この須川清司さん、専門調査員、この方が徳之島でどういう役割を果たしたのか、このことについては須川さんをここにお呼びすることを是非要請したいと思います。 あわせて、この件についてはやはり官房長官に直接聞かないと、官房副長官は一切聞いていないという御答弁ばかりなんで、官房長官の出席についても正式にこの委員会で呼んでいただけるように求めたいと思います。
○委員長(田中直紀君) 後刻理事会で協議いたします。
○山本一太君 それでは、外務大臣と防衛大臣に引き続きお話を伺っていきたいと、御答弁をいただきたいと思います。 鳩山総理が四月十六日に、自分の後援会の関係者に対して、普天間なんて知らなかったでしょうと、それが国民の一番の関心事になること自体、メディアが動き過ぎていると思っていると発言したと報道されています。 この発言について外務大臣、どんなふうな御感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 私の理解している限り、総理は私的な場で発言されたというふうに承知をしております。したがって、伝聞でしか私は分かりませんので、分からないことにはお答えしかねます。
○山本一太君 防衛大臣、どんなふうにお感じになりますか。
○国務大臣(北澤俊美君) 度々恐縮ですが、私も外務大臣の認識と一緒であります。
○山本一太君 この発言は私、本当に問題だと思います。普天間なんて知らなかったでしょうと、それが国民の一番の関心事になること自体、メディアが動き過ぎていると。これ、まるで普天間基地問題は大した問題じゃないと思っているように外には伝わると思うんですね。これ、報道によって政治問題にされたみたいな、まるで責任を転嫁するような発言だと思います。これ、やっぱり普天間基地を抱える周辺の方々は毎日事故の危険性にさらされて生活をされているわけですから、普天間なんか知らなかったでしょうと、メディアが動き過ぎているから大げさになったんですよみたいなこういう発言、私、言語道断だと思いますが、北澤大臣、どのように思われますか。
○国務大臣(北澤俊美君) 私は直接承知をしておりませんし、報道でいささか承知をしたという程度でありますから、その問題について総理は、内閣総理大臣という重い立場と、それから長年にわたって支持をいただいているお仲間という気安さもあって、分かりやすく多分お話をなさろうとしたのではないかなと。 直接聞いているわけではありませんから、これ以上のコメントは控えさせていただきます。
○山本一太君 この発言は本当に沖縄の方々を私は愚弄する発言だということは申し上げておきたいと思います。 そこで、核セキュリティ・サミットの話に移っていきたいと思いますが、この首脳間の意見交換、前回の委員会でも岡田大臣に御質問をさせていただきました。十分間の会談、しかも通訳が入っているから実質五分、その中でイラン問題、イランの核問題が半分だとすると、二・五分しか恐らくこの普天間の問題は話し合われていない。総理はそれでもじっくり話し合うことができたというふうにおっしゃっているわけですけれども、これ、四月十八日の読売新聞の一面に、この恐らく二・五分ぐらいしかなかった普天間問題に対する両首脳のやり取りについて掲載をされています。かなり具体的なやり取りで、この報道によれば、鳩山総理の協力要請に対してオバマ大統領が、あなたは私を信じてほしいと言った、トラスト・ミーと言ったと。しかし何も進んでいないと。きちんと最後まで実現できるのか、キャン・ユー・フォロー・スルーと、こういう疑念を示されたと言われております。 もしこれが事実だったら、これはオバマ大統領の発言を公表できないのは当然だと、これむしろ会わない方がよかったんじゃないかなというふうに思いますが、この報道、この発言の中身について、岡田外務大臣、どのようにとらえていらっしゃいますか。
○国務大臣(岡田克也君) オバマ大統領がどのような発言をしたかということは私は言うべきでないというふうに思います。 ただ、今お尋ねの読売新聞の報道でありますが、キャン・ユー・フォロー・スルーということは、そういった事実は私が確認した限りございません。したがって、どういう根拠で報道されたのか、むしろ私は聞いてみたいところだというふうに思っております。
○山本一太君 読売新聞は仮にも日本の三大紙、四大紙、五大紙と言われているうちの一つの主要メディアで、この新聞が一面に記事を掲載したと、当然それなりの裏も取っているはずです。 しかし、大臣がもしこれ事実無根だと、総理もこれ事実無根だとおっしゃっていますが、事実と違うということであれば、これは外務省としてきちっと読売新聞に抗議すると。これは、もし事実じゃなかったら読売新聞の幹部の首が飛ぶ話ですから、それはもう法的な手続も含めて、それは外務省として徹底的に抗議をすると、これは事実でないということを読売新聞に申し入れるという予定はあるんでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 新聞の一面トップというものにどのぐらいの価値を置くかというのは人によって違うんだというふうに思います。毎日のように、連日のようにいろんな報道がされております。そのことに一々私は、何といいますか、そういった事実であるかないかということについてコメントする気は基本的にはございません。ただ、今委員が御質問になりましたから、私の承知している範囲で申し上げたところでございます。
○山本一太君 大手新聞の一面に掲載されると、これはいろんな方々が読む、影響はあると思います。それは日本だけじゃなくて、アジアとかアメリカの日米問題の研究者あるいは有識者、政府の役人、そういうところにも伝わっていく。この間、ワシントン・ポストのコラムで鳩山総理のことが最大の敗者というふうに、ワシントン・ポストのコラムで総理がそういう表現で書かれた。ワシントン・ポストに書かれるということは、やはりアメリカの政府の関係者は影響を受ける、これ全部目に入るということなんだと思うんですね。 これは、私は、非常に日米関係にとってこの報道、大事な問題だと思いますよね。これ事実でないんだったらば、今おっしゃったように一々目くじら立てないんじゃなくて、ちゃんと外務省として抗議したらいかがでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) メディアに対してどういうふうに対処すべきかというのは、それはそれぞれの、役所といいますか、今回について言えば私の判断、私自身はそういったことに一々コメントする、そういうつもりはございません。 ただ、国会の場で正式に申し上げておきますが、私が、あるいは外務省が承知している限りそういう表現はございませんでした。
○山本一太君 外務省が承知している限りそういう表現はなかったという外務大臣の御答弁ですが、それならもっときちっと抗議をすればいいんじゃないかと。やっぱり事実なんじゃないかなと今の御答弁を思いながらつい考えてしまいます。 この核セキュリティ・サミット時の首脳間の意見交換で、鳩山総理は、岡田外務大臣とルース大使との間で協議していると説明をしたと。御本人が言っていますからこれは間違いないと思います、ちょっと人ごとのように響きますが。岡田・ルース間の協議も今のところどうも大きな進展はないということで、その後の実務者協議がスタートする見込みもないと。 こういう状況の中で、四月十四日、国務省の記者会見でキャンベル国務次官補が、国務省の中の記者会見、これぶら下がりだと思いますが、キャンベル国務次官補が、現行案以外の新たな移設先という意味だと思いますが、我々が聞いているのは日本側の考え方であり、正式な提案は受け取っていないというふうに現段階で述べているわけなんですけれども、この発言については、外務大臣、それは事実だということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 正式な提案ということの定義の問題だというふうに思います。 ルース大使の間で何度か意見交換を行っておりますが、我々の考え方はこういうものである、一定の幅を持ってですけれども、そういったことはお示しをしてございます。
○山本一太君 キャンベル国務次官補は、アイデアの段階だと、まだアイデアであって正式な提案でないというふうに言われているんですけれども、されば具体的な中身までは詰まっていないということでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 以前から申し上げておりますように、この問題はアメリカとの意見交換、そして地元の理解、そういうものを同時並行的に進めていかなければなりませんので、そういう意味で、きちんと決まったというコンクリートな案として提案しているわけではないということでございます。
○山本一太君 まだアイデアの段階ということなんだと思います。 これは、CSISの、ちょっと訳は忘れましたが、CSISの講演の後、日本の記者五、六人がキャンベル国務次官補を囲んで聞いた話だと。国際電話で、それを聞いた記者の方から確認をいたしましたが、アメリカ側は、とにかくアイデアの段階であってまだ具体的な話は聞いていないという状況だということはこれではっきりしたと思うんですけれども、このキャンベル国務次官補の訪日、これ再び見送られました。これ三月に続いて二回目。これは、やっぱり実務者協議に入る段階にない、こういうことを証明しているということなんでしょうか、外務大臣。
○国務大臣(岡田克也君) キャンベル国務次官補が日本に来るということ自身も我々正式に提示を受けておりませんので、そういったものがやめになったとか、そういったことについてコメントする必要はないと思います。
○山本一太君 確認いたしますが、キャンベル国務次官補が日本に来るという正式な打診はなかったということでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 国務次官補が来るか来ないかということは、大臣に基本的に上がってくる、そういう問題ではございませんが、なぜそれだけ国務次官補、日本では局長が、日本に来るか来ないかということをそれだけ問題にされるのかよく私には理解できないわけでありますが、確認しましたところ、正式なオファーはなかったということであります。
○山本一太君 局長レベルでありますが、これ岡田外務大臣が一番御存じだと思いますけれども、やはり民主党政権内では対日政策の立案についてキャンベル国務次官補はかなり影響力を持っているということは、これは私は事実だと思っています。 これ以上申し上げても岡田大臣はそうやってするりするりと逃げていかれるので、この話はここまでにしたいと思いますが、前回の委員会の質疑のときに両大臣に、この五月の決着、五月の末の決着、総理が何度も国民に約束をされた五月末までの普天間問題の決着の定義についてお聞きをしました。外務、防衛両大臣に確認したところでは、決着の中身については総理の言われているとおりだと外務大臣はおっしゃいました。防衛大臣からは、内閣を統括する総理が述べた決意だからそれ以上のものはないと、これは総理の認識と一致する答弁をこのときにいただきました。 報道によると、同じ日、十五日だと思いますが、鳩山総理も同じ認識を改めて記者団に語ったというふうに伺っています。 しかし、翌日十六日の記者会見で北澤防衛大臣が、代替地をここに持っていこう、そしてまた米軍の機能はそれで損なわれないのかというようなことの決着を付けることが五月末ということになると、だから総理と官房長官と違っているとは思わないというふうにおっしゃっています。 大臣の御発言の真意を伺いたいんですが、これは明らかに総理の言っていることと官房長官の言っていることは違うと思いますが、そこの今の大臣のこの発言について御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) この問題は、基本的には沖縄の負担の軽減ということから、具体的に言えば普天間基地の機能を他へ移すと、こういうことでありますから、したがって、普天間基地があそこにあるということは日米安全保障条約に基づく抑止力の大きなファクターであるわけでありまして、したがって、この問題を解決するとすれば普天間の基地をどこへ移すか、そして普天間の基地にあった抑止力という機能をどう担保するかということだというふうに理解しておりますので、ただいまお読みいただいたような意味合いにおいて発言をいたしました。 これは、官房長官も総理も同じ認識だというふうに私は思っております。
○山本一太君 いや、大臣、これ全然違うと思いますよ、総理と官房長官がおっしゃっていることは。 総理はもう何度も本会議でもそれから委員会でもおっしゃっていますが、五月末決着の定義は、先般も改めて御自分でおっしゃいましたけれども、アメリカの理解を求める、国民、特に沖縄県民の皆様の理解もいただく、連立与党の理解も得て結論を出して最終的には閣議で決める、これが五月末までの決着の定義だということで、官房長官は、いやいや、アメリカの了解、必ずしも全部それまでに地元の了解を得られなくてもいいみたいなニュアンスで言っているんですね、これが得られなくても、日本としてこういう案でいこうと、これでアメリカと交渉に入れば、まるでこれが決着の定義のように言っていると、これ全然違うと思いますけれども、これは北澤大臣とは思えない答弁なんですけれども、もう一回この発言の御趣旨を伺いたいと思います。総理のおっしゃっている五月末決着と官房長官の言っていること、この解釈に幅があるというのは確実に違うと思いますけれども、いかがでしょうか。全然違いますよ。
○国務大臣(北澤俊美君) この問題は、三月の二十四日に関係閣僚が協議をいたしまして方向性を共通認識を持ったというのがまずスタートでありまして、具体的にそれでは普天間基地の代替をどこに持っていくか、そしてまた、先ほど申し上げましたように、そのことが抑止力に欠如をもたらすような場所であってはいけないというようなことから、方向性を決めて、それから米側と、あるいは地元と協議をすると、その協議をする前提のところをしっかり決めるということが私は総理が言われていること、それから官房長官の言われていることは同じだと。
○山本一太君 いや、北澤大臣、申し訳ないですけれども、今の御答弁、本当におかしいと思います。 もう一回、前回の委員会でもお二人の御意見を確認しましたけれども、総理は、五月末までにアメリカ側の了解を得て、地元の了解も得て、そして決着させると、移設先を決めると言ったんです。しかも、党首討論では、辺野古と同等かそれ以上の案にすると言ったんです。そのことについては、岡田外務大臣も防衛大臣も、そういう意味だと前回の委員会でおっしゃったじゃないですか。これは物すごく大事なことなので、もう一回、北澤大臣、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 山本委員に責め立てられても、ここのところは本当に慎重に答弁を申し上げなきゃいけませんので、申し上げますが、これは交渉事でありますから、相手が納得する、納得しないということは、これは例えば地元ということになりますと必ず賛成、反対というのはあるわけで、一〇〇%ということはないわけであります。したがって、私は、地元が納得するというのは、民主主義の制度の中で選ばれた首長……(発言する者あり)
○委員長(田中直紀君) 御静粛に願います。
○国務大臣(北澤俊美君) 首長が代表をして意思表明をする。過去、名護市が受け入れたときは比嘉市長が自ら職を辞しながらも受入れを表明したという事実があるわけでありまして、私は地元が了解するというのはそういうことであろうというふうに思います。 一方、米側の場合は、極めて複雑な軍事的な要素がありますので、これが米側と日本側で協議をして了解を得なければならぬと、そういうふうに認識をしておりますので、ただいま言われました、総理が言ったことと官房長官が言っていることが私の立場でこれは間違っているというようなことは、言うことは極めて難しいわけでありますから、両方の真意をよく聞くと基本的には同じであるというふうに思います。
○山本一太君 今の答弁はちょっとはっきり言って理解できません。大事なことだけちょっとお二人にもう一回確認したいと思います。 今の防衛大臣の御答弁聞いていると、まるでこの五月末決着が、こういうラインで日本側が決めたと、日本側としてはこういうラインで決めましたと、政府側がこういうラインで決めたことを例えば地域住民と交渉を始めると、アメリカ側と交渉を始めると、それができれば五月末決着になるみたいな、むしろ官房長官に近いことをおっしゃっていると思うんですが、これ、総理も再三再四、五月末までにはアメリカ側の了解も得ると、地域住民の了解も得ると、そして移設先を決めるというふうにおっしゃっているんですね。 このもう解釈を変えたら鳩山総理の言うことは金輪際国民は信用しないと思うんですけれども、ちょっと防衛大臣、今の一つだけ答えてください。決着は、総理が言っているように、五月末までにアメリカの了解を得て、移設先の住民の了解を得て、辺野古と同等かそれ以上の案でちゃんと決着すると、こういうことでよろしいんですね。
○国務大臣(北澤俊美君) これは、鳩山総理の発言は山本委員はそういうふうに受け止められたということは私としても理解はできるわけでありますが、しかし、現実問題として相手、交渉相手がいるわけですから……(発言する者あり)
○委員長(田中直紀君) 静かにしてください。 どうぞ。
○国務大臣(北澤俊美君) そういうことで、交渉が難航するということも予想されるわけですね。その難航することを五月末いっぱいで全部片付くかどうかというのは、今のこれは、総理はそういう努力を……(発言する者あり) いいんですか。
○委員長(田中直紀君) はい、じゃ、どうぞ。
○国務大臣(北澤俊美君) そういうことも想定されるわけでありまして、交渉に深くかかわる私の立場からすれば、そういうことも考慮の中に入れておかざるを得ないというのが私の立場であります。
○山本一太君 大臣、私の質問に答えていらっしゃらないんですね。交渉難航するというのはこれはもう最初から分かっていたことなんです。 私は、もう本当に大事な点なんで確認したいんですけれども、五月末決着は、総理はもう繰り返し言っているように、五月末までにアメリカの了解も得ると、地域の住民の、移設先の住民の了解も得ると、辺野古と同等かそれ以上の案をきちっと見付けて五月末までに決めると、こういうことでよろしいんですねと、これを申し上げているんです。これは総理何回も言っていることですから。これ、今大臣がおっしゃったことは、前回、私の質問に対するちょっと答弁と違うので、そこだけはっきりお答えください。
○国務大臣(北澤俊美君) 再三申し上げますが、総理はそういう強い決意でこの問題に対処しているということを再三にわたって表明しておるわけでありまして、山本委員が私に質問をされますと、私はあらゆる場面を想定しなきゃいけませんので、総理の決意に基づいて最大の努力はいたしますが、相手のあることでありますから、それが五月末までに完全に決着するということを私の立場で申し上げるわけにはいかない。しかし、一定の方向性を持ってそれに突き進んでいくという決意においては全く同じであります。
○山本一太君 いや、北澤大臣の今の御答弁は大変私は重いと思うんですね。 総理は五月末決着で、本当に覚悟を持ってやると、心配をしないでくださいというふうにおっしゃっている。ちゃんとアメリカ側の了解も得て、移設先の住民の了解も得てやると何度もおっしゃっている。今、北澤防衛大臣は、実務担当者、この政策決定の中では大変大事な役割を果たしてこられたし、これからも果たされると思いますけれども、これは、総理はそう言っても難航すればできないかもしれないと、そんなこと今自分の口から言えないというふうにおっしゃっているようなもので、これはもう、五人の閣僚のうちのお一人ですから、これは五月末までにできないかもしれないと言っているのと本当にこれは等しい発言だと思います。 岡田外務大臣にも一言お聞きしたいと思います。定義の問題、総理が言っている定義。前回、はっきり外相おっしゃいましたけれども、五月末までにアメリカの了解を得て、移設先の了解を得て、そして辺野古と同等かそれ以上の案を見付けると、こういうことが決着だということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 総理が言われていること、それが答えでございます。私はその総理の考え方に従っております。
○山本一太君 ちょっと外務大臣と防衛大臣の発言が違うんですけれども、これ以上やっているとまた時間がなくなるんで、これは次の機会に回すとして、もう一つちょっとお聞きしたいと思います。 これはあくまで報道ベースなんで、事実かどうかも分かりません。もう聞くのもばかばかしいと思いますが、やはりお二人が普天間移設問題について現場で汗をかいてこられたと、政策決定にも深くかかわってこられたと、そしてこれからは日米交渉も岡田大臣が中心になってやられるということですから、これはばかばかしいんですけれども一応確認をさせていただきたいと思います。 一部の報道によると、政府は現行案に代えて新たに辺野古の浅瀬を埋め立てる辺野古浅瀬案というものを検討してアメリカに提案する予定ではないかと、そういう流れになっているんではないかという報道があります。これはもうもちろん私あり得ないと思いますし、聞くこと自体ばかばかしいと。辺野古にはもう環境問題があるから駄目だと言ったのが、また今度浅瀬案で戻ってくるということはこれはもうあり得ないと思いますが、この案、もう聞くのもばかばかしいんですけれども、外務大臣、これはあり得ないということでよろしいですか。
○国務大臣(岡田克也君) 今委員がお話しになった案は、社は違いますがどこかの新聞の一面トップだったのではないでしょうか。ですから、そういうことに一々コメントしないことにしております。
○山本一太君 この問題が一面になったということと、申し訳ないんですけれども、外務大臣、オバマ大統領と鳩山総理のやり取りが出て、そこでキャン・ユー・フォロー・スルーと言われたことの重みは、私は全然違うと思いますが、もう一回聞きます。 このコメントも、コメントというか、これはまた元に、辺野古に戻ってきて浅瀬案にするというこの選択肢、これはもう通常考えられないと、こういうことで、外務大臣、よろしいでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 具体的な中身について一々コメントすることはいたしません。 ただ、先ほどのオバマ大統領の発言に対する私の答弁と比較していただければ御理解いただけるものだと思います。
○山本一太君 まあ理解できませんが。 防衛大臣、いかがでしょうか。今、一部の報道に出ている、これ、あり得ないと思います。もうこんなこと聞くのも申し訳ないと思うんですが、これはもう、どうもあちこちやってうまくいかないから辺野古に戻してきて浅瀬案でやろうと、こんなことはあり得ないということでよろしいでしょうか、防衛大臣の立場から。
○国務大臣(北澤俊美君) 私もその新聞を見ましたが、何か細長い赤い枠ができておりまして、どうしてこういうものが出てくるのかなと不思議に思ったわけでありまして、ああいうアイデアというのは御提案なのかとも思ってみたりもしますが、今私はそのことについて、政府が真剣に考えるようなことではないのかなというような気もいたしております。 細かい正確なことは、車の中でちょっと見ただけでありますから分かりませんが、政府がこれに関与しているということは全くありません。
○山本一太君 今の御答弁もしっかり私の記憶に刻んでおきます。政府が検討するような話ではないと、その言葉を、防衛大臣の言葉を信じたいと思います。 これだけ辺野古は駄目だ駄目だと、自公政権で決めたこの辺野古は駄目だということで、県外、国外から始まって県外、これだけ議論して、いろんな報道でそのたびに沖縄の方々が混乱し、アメリカ側が当惑し、それでさらに今、沖縄で新しい名護市長が誕生して、今度は県民大会も行われて今の知事も出るというときに、じゃ、うまくいかないから、あっちこっちちょっと土地探しましたけどうまくいかないから、また辺野古に戻ってきて、じゃ今までと同じじゃいけないから浅瀬案ということは、これはもうあってはいけないことだし、こんなことはあり得ないということで、私は防衛大臣のお言葉をしっかり胸に刻んでおきたいと思います。 そこで、ちょっと時間がなくなってきましたが、最後に一つ、長島防衛政務官にちょっと御質問させていただきたいと思います。 防衛政務官が、この二〇一〇年の五月の「Voice」に書いた論文、「米軍の駐留は必要不可欠」というのを、これ読ませていただきました。 長島政務官は民主党の中でも安全保障については非常に見識が深いというか、アメリカにもネットワークを持っていらっしゃいますけれども、今の日米関係、日米同盟の状態をどう感じているか、ちょっと短く御感想をいただけますか。
○大臣政務官(長島昭久君) 現状の日米関係。政権交代をして七か月たっているわけです。これも何十年ぶりの本格的な、半世紀以上ぶりの本格的な政権交代であります。でありますから、米側からすれば、これまでの自民党政権下で継続されていた対米政策あるいは日本の外交政策というものが継続されるのかどうか、そういうところを注視をしていたと思います。 私どもは、歴史的な政権交代を実現をいたしました。それから、野党時代にいろいろなことを、特に日米関係に対していろんな議員がいろんな形で発言をしてまいりました。そういうこともあり、政権交代したんですから、あらゆる政策はその検討、もう一度見直しの対象になる、これは古今東西、政権交代が行われれば当然のことだと思います。米側もそのことはよく理解していると思います。その政策の見直しに、普天間の問題も含めて多少時間が掛かる、これも私は至極当然のことだというふうに思います。 そういう今ちょうど政権の替わり目、そして政策が継続されるのか、どういう政策が継続され、どういう政策が変更されるのか、そういう今ちょうど、日米の政府の間で今ちょうどそういう、トランジションピリオドといいますか、私どももいろんなインテリジェンスブリーフを受けながら新しい方向性を模索する、あるいは米側も日本との関係について新しい関係性も含めて模索している、そういう状況だというふうに思っております。
○山本一太君 この論文、私読ませていただいて、最後の箇所で雨降って地固まるというような表現を長島政務官が使っておられると。いわゆる国民の日米同盟への理解、政治主導による新しい日米同盟の形を描き出すと、こういう覚悟を述べておられますが、私は、日米同盟の現状は不信ともう疑念の中で今激しく漂流しているんじゃないかというぐらいに思っています。 この中でちょっとオスプレー配備について気になる記述があったんですけれども、これはちょっと時間がなくなったので次の委員会の質問で長島政務官にぶつけたいと思います。 これで最後になると思うんですが、日本の国連外交について岡田外務大臣にお聞きしたいというふうに思います。 外務大臣、外交日程厳しい中で、この資料によると、日本の外相、初めて安保理議長を務め、平和構築をテーマに議論を行ったと。この間ニューヨークに行かれてそういうことをやってこられたということで、これは私は、日本の存在感をこういうところで示さなきゃいけないと、一応国連機関に勤務した経験のある立場から思っていましたので、これは与野党の垣根を越えて外務大臣のやってこられたことは評価をさせていただきたいと思います。 そこでお聞きしたいのは、日本の非常任理事国の任期、今年中で終わります。二月の自民党の部会に高須国連大使が来たんですが、そのときに、なかなか今後候補国が次々アジア枠で出ているので難しいと、十年、十五年、本当に日本がなれるだろうかと。しかも、これまで手を挙げなかったような国も手を挙げているので、一回もやっていないという国についてはちょっと同情票が集まるんじゃないかと心配されていました。 ちょっと調べたところによれば、日本は大体平均で三年か四年に一度は非常任理事国をやっていると。一回やったら次できませんから最短で三年、四年なんだと思いますが、たしか一番長くてもならなかった時期六年、最短で二年、今回たしか最短だと思います。二〇〇五年、二〇〇六年やって、二〇〇七年、二〇〇八年休んで、二〇〇八年の秋の選挙に出て、相手がたしかイランだったと思いますが、イランに勝って再任されて二〇〇九、二〇一〇とやっていると。 ところが、これからを見ますと、二〇一〇はインドがもう手を挙げていると。これは、元々日本は続けてできないので無理です。二〇一一年、パキスタン、フィジー、キルギス、もうここが意思を表明していると。二〇一二年、韓国、カンボジアがもう手を挙げている。二〇一三年はアラブ・シートということで、アジアの中のアラブ諸国の番ですから、これもうサウジアラビアが手を挙げている。二〇一四年マレーシア、二〇一五年バングラデシュ、二〇一六年タイ。二〇一七年アラブ・シート、これはまだ正式な名前が挙がっていない。二〇一八年と一九年は、これはどっちがどっちだったかよく覚えていませんが、インドネシアとベトナムが手を挙げていると。 こういう中で、一歩間違えると十年間非常任理事国になれないという今までない事態も想定されるわけですが、これは出て闘って選ばれるか、それとも引いて交渉するのかということだと思いますが、ここら辺の安保理入りの戦略について外務省はどういうふうに見ておられるのか、岡田外務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 委員御指摘のように、非常任理事国、日本はなるべくそういう立場にあった方がいいというふうに思います。したがって、今委員が言われた中で、それぞれの年にもう既に手を挙げている国があるわけでありますが、余り長く間を置かないようにしながらどこかでチャレンジしたいというふうに考えております。 それ以上の詳細については、現時点では申し上げる立場にはございません。
○山本一太君 安保理に入っているということは、もう釈迦に説法ですが、本当に大事なことだと思うんですね。北朝鮮のテポドンミサイルのときもそうでしたが、やはり安保理に入っていたために北朝鮮に対するいろんな対抗措置がとれたということもあって、ここはなかなか日本の外交力が、存在感が低下しているという厳しい状況下にはありますけれども、是非これは日本としてきちっとした安保理の戦略を立てて、今まで最長でも六年しか空いていませんから、どこかできちっと安保理に入って役割を果たすサイクルをきちっとつくっていただきたいということはお願いをしたいというふうに思います。 最後、もう時間がないんで最後に両大臣に御質問したいと思います。北澤防衛大臣、申し訳ありませんが、最後に一問、質問させていただきますので。 今日は普天間決着のお話についてお二人にお聞きをしました。もう決着まで、五月末まで一か月半しか時間がありません。お二人は五人の閣僚の中でのお二人として非常に重要な役割を果たしてきたわけですが、この五月末までに、さっき北澤防衛大臣が、現場を担当している自分としては交渉が難航することもあるというふうにおっしゃいましたけれども、総理の言う、もう一回言いますが、アメリカ側の了解を取り、移設先の住民の了解を取り、そして辺野古と同等かそれ以上の案で決着させる、こういうことは必ず実現できる、必ず実現すると、そういう見込みがあるかどうか、これだけ、率直なところをお二人から伺いたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 大変困難な課題ではありますが、総理の御指導の下、しっかりと対応していきたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 先ほども申し上げましたように、幾つかの壁にぶつかるかもしれませんが、総理の極めて強い御意向でありますので、最大の努力をしていきたいと思っています。
○山本一太君 官房長官が、五月末にできなかったときの責任を問われて、別に何か総理の責任問題にはならないみたいなこともおっしゃっていますが、総理はもう度々、覚悟を持ってやる、覚悟を持ってやると、首相として、日本のリーダーとしておっしゃっていると。五月末にできなかったときにはそれなりのきちっと責任を取っていただけると思いますが、両大臣にも改めて申し上げたいと思いますけれども、国民は鳩山総理の約束をきちっと受け止めています。さっき松野副長官はマニフェストを実施しているのに評価されないと言いましたけれども、この普天間問題は国民との約束でありアメリカ政府との約束でもありますから、日本の中で解釈がちょっと、広がるとか広がらないということよりも、これ本当に先送りして普天間固定化になりますと、日米同盟、外交関係にも大きな影響が出てきます。 最後に申し上げておきますが、ここで、総理が繰り返し公約していた、とにかく五月末までに決着する、アメリカ側の了解を得て、移設先の住民の了解も得て、辺野古と同等かそれ以上の案でまとめると、この解釈を変えて、実は、いやいや違います、アメリカ側の了解を得なくていいんです、移設先も了解を得なくていいんです、こっちで勝手に決めて、じゃこれでやりましょうと始まれば決着なんですと、もしそういうことを言ったら、もう一回言いますが、国民は金輪際、鳩山総理の言うことを信じないというふうに思いますので、是非そういうことにならないように両大臣に御努力をしていただくことをお願いを申し上げまして、時間ぴったりで私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○佐藤正久君 自由民主党の佐藤正久です。 普天間移設の問題に入る前に、前回に続きまして、自衛隊員の政治的中立性、これについて議論をしたいと思います。 昨年の十二月、ある部隊の記念行事で、国会議員の祝辞の後に国会議員の代理が紹介されたそうです。ところが、一名だけ、野党議員の代理だけが紹介されなかった事実があります。参加中の国会議員がその理由を部隊側に問いただしたところ、上からの指示だと、上からの指示だと答えるばかりだったそうです。これが仮に上からの組織的な指示であれば、これは施行令の八十六条、八十七条の違反の疑いもあると考えますが、官房長、御見解を述べてください。
○政府参考人(金澤博範君) 自衛隊の各種行事でごあいさついただくようなこと、あるいは祝電の紹介等を行うことが多々あるわけでございますけれども、そういう場合に公務員の政治的中立性を疑われないような処理をすべきということはもう当然のことでございます。 ただ、たくさんのお客様あるいは多くの祝電等々の場合もございますので、全員を同じようにというのは物理的にできない場合もあるかと存じます。
○佐藤正久君 全然答えてないですよ。 国会議員の方が祝辞をされて、その後代理の方が紹介された、祝辞に。ところが一名だけ紹介しないと。変でしょう。それを問いただしたら、上からの指示だと。これがもしも事実であればおかしい。 さらに、前回の私の質問の後に、官房長、私の部屋に来られました。そこで国会議員のこういう行事に対する基準を設けたような紙、これを見たいと。見せました。そうしたら、今私が指摘したようなことが書いてあるんですよ。ところが、普通、それを見せたときに、通常こういうペーパーを見せれば上からこう見るはずなのに、官房長は、今言われた問題になるような一番その箇所を最初に見ると。すごい違和感がありました。普通初めてペーパーを見るなら上から、表題から見るはずなのに、今言われた問題のような箇所を一番最初にこう見て、ああ、これは問題ですねと。あたかも官房長が初めからこのペーパーを知っているような感じだと。非常に違和感を感じました。 この前、防衛大臣は、大臣規範に関しまして、大臣が公務員との関係で、そういう政治的なあるいは制限あるいは特定の政党や議員に対するそういう便宜を図るような、そういうことを一切指示したことはないと明確に答弁されました。ただ、実際こういうペーパーがある、で、官房長自らこれはあるかもしれないと私の前で言われました。 もしもこのペーパーが実際に存在をして、防衛大臣の知らないところでこれが、部下、隊員が検討をしてその基準を作り、大臣が知らないところで部隊の方に回っている、それに基づいて部隊側が行動しているとしたらこれは大きな問題だというふうに考えますが、防衛大臣、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) この件につきましては、私がその後担当に聞きましたところ、当該文書はいまだ調整過程の文書であり、防衛省として正式に定めたものではないという検討過程の文書であったということであります。 したがって、前回もお答えしましたように、そういう文書がいとも簡単に外部に出て、しかも国会の場で追及の材料にされるというようなことの方が私は防衛省としては重大なことだということで、このことについてはしっかり今調査をいたしておるところでございまして、その文書よりも、重ねて申し上げますが、そういう防衛省の中の体質というのは私は極めて危機感を持っておる次第であります。 それから、私も長い議員活動の中で様々なものに遭遇しています。私の地元の長野で新入隊員の歓迎式というのを毎年やっているんです、激励会。最初のころは与野党一緒に壇の上に乗っていました。あるとき久方ぶりに私が出ましたら、壇上に与党自民党の諸君が座って、壇の下へ野党の席がつくってありまして、もちろんあいさつは与党だけがしました。余りにも極端なので問いただしましたら、私の判断でいたしましたと。本当にあなた一人の判断かと、こういうふうに言いましたら、いや、一応上司には申し上げて、理解を得ておるはずでありますと。 与党、野党、これなかなか微妙でありまして、野党になると与党時代のことが、私も与党にいて野党になって、今与党になっているわけですから、悲哀を感ずることも多々ありますが、私はそれを見て、ああ、防衛省が意図的にやっているんではなくて、その時々のそこの責任者が勝手にやっているのかなということで、防衛省にその当時聞きました。全くその当時は、そんな指示も出していないし、多分そこの責任者が与党にこびへつらって変なことをしたんでしょうかねというようなことを担当の局長が言っていましたので、私は、防衛省の中の、まさか私が後に防衛大臣になるとは夢にも思っておりませんからそのときは聞き流しておりましたが、佐藤委員が今野党になっていろいろ危機感を感じておるのかどうか分かりませんが、このことについて言われますが、私はそんなことで一々指示を出したりする気持ちは全くありません。
○佐藤正久君 私は、過去の話を聞いているんではなくて、今現在、大臣が知らないところでこういう、検討中であれそういうペーパーが作られたと、それは問題だと思う。しかも、ここを官房長自ら、この一文の文はこれは問題だと。前回、国会法でしっかり押さえたでしょう。国会議員、別に参議院、衆議院、関係ない。であれば、こういう差別をするようなものを大臣が知らないところで検討している。しかも、そういう情報が隷下部隊に伝わって行われていると。そっちの方が問題であって、これは公務員の政治的な中立性、違反していると思いますよ。しかも、これは官房文書課と、官房長がまさに知っているような感じだと。 こういう内部の調査は、前、私は、官房長の下でやるんではなくて、防衛監察監の下でやるべきだと。これは防衛大臣の責任だと思いますけれども、防衛監察監、防衛大臣からそのような指示はもう出ていますか。
○政府参考人(櫻井正史君) お答えいたします。 この件に関しまして、防衛大臣から特段の御指示は受けておりません。
○佐藤正久君 どう見ても官房長が関与しているような感じがしてならない。であれば、やはり第三者的な防衛監察監が私は内部の調査をすべきだというふうに思います。 最後に、防衛大臣の現在の御見解、当然調査をする、漏えいしたことだけ調査をして、実際の、本来の、本元の部分は調査しないということではいけないと思いますよ。防衛大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 先ほども申し上げましたが、検討過程にあるものでありますから、それがある程度オーソライズされれば当然官房長を通じて私に意見を求めてくる、あるいは報告をすると、こういうことだろうと思いますので、特段その進め方に私がいろいろ言うことはなくて、通常の業務としてやっているということで、むしろ、再三申し上げますが、そういう文書を外部に平気で出すということの方が私は防衛省としては危機感を持っておりますので、できれば佐藤委員にそのことについての調査の御協力をいただいて、どこから入手したかを教えていただければ大変有り難いというふうに思います。
○佐藤正久君 それはもう議論のすり替えで、問題の本質を、じゃ今のままそういう実際現場の方で間違ったことが行われていても、それは全然不問にするという認識だというふうに私は今の答弁を取りました。それは本当に防衛大臣としての正しい選択なのか、非常に疑問を感じます。この問題については、また継続的に行いたいと思います。 それでは、普天間の移設の問題の方に入ります。 十八日、徳之島で一万五千人、これは主催者発表ですけれども、反対集会が開かれました。当然防衛大臣は、地元調整という観点で平野官房長官を支える、地方防衛局も抱えている、徳之島には防衛省の出先の機関もあります。この一万五千人、この数字の中身、当然分析をして官房長官あるいは総理の方に伝えているというふうに思いますけれども、この一万五千人、参加者の内訳等を含めてどのような分析をされたのか、御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) これは報道ベースで一万五千と、こういうことでありますが、様々な情報を集約しますと、一万は超えておると、しかし一万五千まではいかがかなというような、様々な情報からいたしますと、私は一万から一万五千人の間かなと。しかし、そんなことはもう一万を超しておるということからすれば、先ほど山本委員に御答弁を申し上げたように、極めて重く受け止めざるを得ないと、こういうことです。
○佐藤正久君 甘いですよ。地元調整を行う主務の大臣としてはやっぱりもっと詰めないといけないと思います。 徳之島の三月一日現在の人口というのは二万五千四百三十三人なんです。実際、高校生は島から出て就職なり大学に行っているかもしれない。実際、四月の人口はそれよりも減っているというのは私も現地の方で確認しました。二万五千いないと。二万五千としても、実際は子供の数六千人ぐらいいる、なおかつ、ちっちゃな赤ちゃんとかお年寄りで病院等に入っている方もおられる、仕事の方もおられるというと、実際大人の七割から八割がもう参加しているということなんですよ。そういうことを分かった上で大臣は主務大臣として分析をして、官房長官あるいは総理の方をお支えしないといけない。有権者たる大人の七割から八割の方が参加をしている、これはかなり重たい話ですよ。そういうことをしっかり地元調整の大臣としてはやらないといけない。当然、十八日、その開催の模様、防衛大臣はいろんなところで情報を得ていたと思います。 じゃ、十八日の十一時からこの集会は開催されました。防衛大臣はどこでどのような形でこの参加状況の情報を掌握しましたか。
○国務大臣(北澤俊美君) 私そしてまた防衛省としては、様々なルートから情報は収集しておりますが、どこからどういうふうにということはここで申し上げるわけにはいきません。
○佐藤正久君 それでは、十八日の十一時から十三時弱まで集会は開かれましたけれども、その際、防衛大臣はどちらにおられましたか。
○国務大臣(北澤俊美君) 長野におりました。
○佐藤正久君 じゃ、長野の方にいながらこの参加状況を報告受けたと。その受けた手段は、これは電話ですか、メールですか。
○国務大臣(北澤俊美君) 電話ではわずかな情報ですが、上京した後に様々な報告を受けました。
○佐藤正久君 やはり非常に大事な時期だと思うんですよ。ここはもう長野に本当にいた方がいいのかどうか私は疑問を感じますけれども、本当に命懸けで総理は体当たりで行動する。大臣もこの前の委員会の答弁で私も覚悟を持ってやるということを明確に言われた。非常に徳之島のこの動きというのは、やはり昨日の総理の発言にもあるように重たいですよ。不安、あるいは島の方々の政権に対する不信というものが広がったかもしれないと、率直におわびをされていました。非常に大事なときにやはり主務大臣として対応しないといけないと私は思います。 また、鹿児島県、もういろんなうわさがあります。徳之島のほかにもうわさになった島としては、種子島、馬毛島、宝島等があります。鹿児島の知事も県議会の方も、徳之島というふうに限定せず、鹿児島全部に対して移設を反対というふうな意思表示をされ、意見書も作られています。 防衛大臣、種子島あるいは馬毛島、宝島、御関心がございますか。
○国務大臣(北澤俊美君) 特段どの島に関心があるとかなんとかいうことを私の立場で申し上げるわけにはまいりません。
○佐藤正久君 何でこんなことを聞くかというと、やっぱり住民は不安なんですよ。徳之島もそう。政府から正式な申入れがない、知事のところにもない、首長のところにもないという傍ら、民主党の議員の方が島の方に訪れていろいろ動かれている。その協力者も明確に発言をしている。また、防衛省の局長がアンダーでほかの役所の人間を通じて会いたいと言ったり、またいろんな情報を防衛大臣の方に入っていると、この前の答弁でも分かりました。みんな不安なんですよ、そういう情報が出るたびに。それを全然、ゼロベースという表現ぶりで全部明確にしない。どんどん不安が広がる。 この一万八千人集会、どれだけ徳之島の方々がこの準備に時間を掛け、そして不安の中で準備をしたか、想像できますか。あの小さな町の町役場、課長の方々が何回も何回もミーティングをして、そしてこの大きな集会をやる。本当大変ですよ。そういう島の方々の思いとか痛みというのをやっぱり共感しないといけないと思いますよ。それは、防衛大臣、本当に主務者大臣ですよ。覚悟を持ってやると言うのなら、そのぐらいやらないといけないというふうに思います。 また、官房長官の発言もやっぱり軽い。昨日いろいろ発言がされた、徳之島に行く行かない、先ほど山本委員から御指摘もありました。 総理の発言も、これも軽いと思いますよ。私が非常に引っかかったのは、一つの民意と理解すべきだ、そういう民意を勉強させていただきながら、政府としての普天間の移設先に関しては真剣に考えていきたいと。何を勉強するんですか、今。七か月半過ぎたんですよ。今から勉強する、違和感がありますよ。そして、一万五千人と主催者が発表したあの大会の後に、一つの民意、一つなんですか。余りにも思いやりがないと思います。 官房副長官、この勉強とか一つの民意、この持つ語感を率直に、一議員として、国会議員として、衆議院議員としてどういうふうに感ずるか、御答弁願いたいと思います。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 議員として答弁することがふさわしいかどうかというのを考えますと、答弁は差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○佐藤正久君 やはり今官邸の方が中心で地元対応をやると、それを防衛大臣が支えるというときに、しっかりサポートしてくださいよ。一つの民意、これが出た瞬間、徳之島、どういう反応か知っていますか。島の人からすると、あれだけやったと、気持ち的には絶対的な民意だと言っているんですよ。絶対的、そこまではいかなくても、やっぱり重たい民意ですよ。一つの民意、こんな簡単な言葉で片付けてほしくない、それが地元対応なんですよ。 防衛省の防衛局の担当の方も、地元対応でどれだけ汗をかいているか、どれだけ夜お酒を飲みながら説明し説得しているか。徳之島の方々がこの大会のためにどれだけ準備をしたか。それを簡単に、一つの民意、一つ、そういう表現は絶対やってはいけないと思いますよ。そういうことをするからどんどん不信というものが広がっていくんですよ。現場でみんな苦労をしている。民主党の方々も選挙で言うじゃないですか、現場の人の思いとかその額の汗に報いるんだと。だったらこういう発言をしてほしくない。しっかりサポートしていただきたいと思います。 また、官房長官は、決算委員会におきまして、地元調整のスケジュールはあるんだと明言されました。どこの地元か分かりませんけれども、そこは言えないけれども、地元のスケジュール、調整のスケジュールはあるんだと明言されました。これは関係閣僚間でも認識は共有していると言われました。防衛大臣は地方防衛局を抱えています。地元調整これからやる。当然防衛大臣も、官房長官が言われる地元調整のスケジュール、これは同じものを共有しているという認識でいいですか。防衛大臣、お願いします。
○国務大臣(北澤俊美君) 政府を、内閣を挙げて取り組む姿勢であります。
○佐藤正久君 今の答弁は当然、じゃ地元調整のスケジュールを共有しているというふうに取りました。それは当然ですよ。あれだけ総理も、五閣僚で共有している、地元調整スケジュールはあるんだと、ただ今は出せない。それは当然だと思いますよ、五月末というふうに自ら言ったわけですから、総理が。その調整のスケジュールがなかったら、それは調整にも何にもならない。当然そういう業務予定表を作ると、当たり前ですから。それはどこの会社でも、現場でも、そういうたたき台の調整スケジュールがなければ、あるいは施工の計画がなければ物事は進みませんから、当たり前だと思います。それはもう当然、防衛省の官僚の方はスペシャリストですから、当然そういうものは防衛省の方も、地元調整ということであれば、ここであればこういう段取り、当然作るのは当たり前だと思います。 今度、今週末の四月二十五日、沖縄で県内移設反対の集会が開かれる予定です。十万人大会とも言われています。私が危惧しているのは、まさかその大会が終わってから、十万人大会が終わってから政府の腹案というものをまさか発表しないだろうなと。これをやったら本当こそくですよ。大会が終わって、反対集会が終わってから、それから、はい案ですよと。もうこれをやってしまったら、沖縄県民は鳩山政権に対してすごい不信を持つ。基地に対して反対、反基地ではなく、反鳩山になってしまいますよ。 もう十万人の大会をやろうと今一生懸命頑張っていますよ。それが終わってから、はい、どうぞ、これでお願いします、これは余りにも、その大会だけ何とか乗り切ろう、先送りしよう、こういうような動きにやっぱり取られかねないと思います。 まさか、この四月二十五日の大会が終わった後、腹案なるものを、調整案、いろんな呼び方はありますけれども、そういうものを沖縄の方に提示をするということは絶対ないですよね、防衛大臣。絶対ないと言ってください。
○国務大臣(北澤俊美君) 質問の趣旨が必ずしも判然としませんが、いずれの時期かにはそれぞれの関係の、米側も含めて提示をしていかなきゃいけないということであります。したがって、その二十五日がどうのこうのというようなことを想定して何かやっているというふうには私には理解できておりません。
○佐藤正久君 二十五日を想定していないと、これは多分間違いですよ。当然、地元調整スケジュールを組むのであれば、どこにどういう大会がある、そんなの押さえるのは当たり前じゃないですか。それを想定した上で地元調整のスケジュール、段取りを作ると、当たり前のことですよ。二十五日のやつを想定していない、それでは地元調整なんか絶対うまくいかないと思いますよ。そういうことを仮にやってしまったら、本当に不信というものが広がってしまう。もう矛先がややもすると沖縄の防衛局に行くかもしれませんよ、そういうこそくなことをやってしまったら。 地元調整は非常にデリケートな問題、それは分かります。だけれども、それにはやり方というものがある。 今、鹿児島県の民主党県連も徳之島案には反対だと昨日申入れを総理の方に行ったと聞きます。このままでいくと、本当に鳩山政権は、アメリカからも孤立をし、国民からも孤立をするということが起きてしまうかもしれない。この地元調整はこそくなことをやったら絶対駄目ですから。それは、今回の徳之島の集会においても、やっぱり手続がおかしい、民主党の鹿児島県連代表の方も言われていました。私もそう思います。 やはり今回の四月二十五日、これは大きいですよ。今、報道ベースですけれども、これに沖縄県知事が参加するかもしれない、今日それを表明するかもしれない。もしもこれが事実だと、かなり決定打とも言える大きなこれは出来事だと思いますよ。沖縄県知事が四月二十五日の県内移設反対集会に参加する、物すごい大きなインパクトですよ。五月末の決着、地元の合意、限りなく難しくなる、そういうふうに私は思います。でも、防衛大臣は、四月二十五日は、そんなの地元調整のスケジュールでは想定していないと。 外務大臣、四月二十五日に沖縄の知事が十万人大会に参加すると仮に表明した場合、これはやはり大きなインパクトがあるというふうに率直に感じませんか。
○国務大臣(岡田克也君) 仮定の質問には答えないことにしております。
○佐藤正久君 でもこれは、今日大きな発表があったら、これは五閣僚本当に集まって対応するぐらいの大きなものです。 官房副長官にお伺いします。 今日の夕方、関係閣僚が集まって普天間問題を話し合うという報道がなされていますけれども、これは事実ですか、それともまだ何も決まっていないんでしょうか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 現段階では何も決まっていないというふうに承知しております。
○佐藤正久君 じゃ、次に、徳之島の方に戻りますけれども、総理が四月二十九日に徳之島の方に訪れるといううわさがあります。官房副長官、これはないと断言できますか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 先ほど山本先生にもお答えをしましたとおり、現段階では何も決まっていないというのが現状でございます。
○佐藤正久君 四月の二十九といううわさが流れているんですよ、今。それは本当かどうか分かりません、私は、そこは。ただ、そういうのが流れている。 今、四月十八日で徳之島でああいう反対運動があった。防衛大臣、当然、総理がそういう地元調整に入る、総理は党首討論でも明言されました、住民対話をやるんだと明言されました。私はやるべきだと思いますよ。ただ、やるに当たってはやっぱり段取りというものが必要だと思います。 総理がもしも徳之島の方に行かれる、であれば、やっぱりいろんなシミュレーションをやらないといけない。今この状況のままで、仮に、徳之島というのを除いて、ある移設先の方に総理が行かれる。その移設先、反対運動が起きている。そういう中で総理が地元調整に行く。これは一般論ですよ、徳之島を除いて。そういう移設先に総理が行って住民に説明をしたい。反対運動がかなり盛り上がっている。そういうときに、当然、防衛大臣としてはシミュレーションしないといけません、地元調整、次どうなるんだと。 どういうことをやっぱり考慮をしながら総理が地元調整行くときにやらないといけないというふうに進言をされますか。
○国務大臣(北澤俊美君) 様々な状況を把握しながら適切に対応いたします。
○佐藤正久君 今、明確に適切に対応しますという答弁がございました。適切に対応しないといけないんですよ。いろんなことをシミュレーションしないといけない。そこで総理がどういう発言をするか、これが次の地元調整に大きな影響を及ぼします。 同時に、ましてや島の方に行くとなると、反対運動が起きていたら総理の安全ということも考えないといけません。当然です。 今、島の方では、これは徳之島の方の例ですけれども、徳之島の方にもしも総理が来られるのであれば一歩も空港から外には出さないという話が出たり、場合によっては、そこで本当に体を張っても止めるという人もいます。恐らく、そういう場合であれば機動隊が最初に入る。機動隊が入って、そして、そこで住民と小競り合いがあって、そこで場合によっては負傷者も出るかもしれない。これは、事後の地元調整をやる上においては、防衛大臣、本当に真剣になって考えないといけない、シミュレーションしないといけないんですよ。 〔委員長退席、理事山根隆治君着席〕 当然、地元調整段取りをする、防衛省というのはそういう危機管理の役所ですから、防衛省は。自衛隊は現場の方でそれを実際マネジメントする、そういう組織です。あの島に機動隊が動く、もしもそういうのがあった段階で、もうすぐばれちゃいますから。いろんなことを考えないといけない。当然、総理の安全も大事。事後の、どういう形でそれを、地元調整やっていくか。徳之島に限らず非常に大事だと思いますよ。 適切に対処する、今の言葉を信用したいと思います。 また、適切な対応の仕方、まだこれからいろんな動きがあります。当然、この委員会でもその適切な対応について議論をしていきたいと思います。 ここに、手元に民主党の方が作られた奄美諸島の皆様に対する民主党の約束、マニフェストがあります。これは奄美マニフェストと言われるもので、これを去年の総選挙において、これを徳之島を含めて奄美諸島で説明をされたと。 防衛大臣、この民主党が作られた奄美マニフェスト、これは承知していますか。
○国務大臣(北澤俊美君) いや、残念ながら知りません。
○佐藤正久君 地元調整を担当する防衛大臣が知らない、これは役人の方々も全然報告していないんでしょうか。 じゃ、榛葉防衛副大臣、このマニフェスト、あるいは長島防衛大臣政務官、このマニフェスト、知っていますか。順次お答えください。
○副大臣(榛葉賀津也君) 私は存じておりません。
○大臣政務官(長島昭久君) 存じ上げません。
○佐藤正久君 これは、参議院の予算委員会でも取り上げられました。衆議院の方でも取り上げられています。これを、地元調整をやる上においては物すごく大きなインパクトがあるんですよ。 どういうことを書いてあるかと、もう一回主要なものだけ言います。一番目、奄美振興予算は絶対に減らしません。結果どうなったか、三分の一、民主党政権になって削減されました。これは事実です。絶対に減らしません、選挙のときに言って、結果、三分の一減っているんですよ。二番目、ガソリン代を五十四円安くします、全然なってません。三つ目、奄美群島と本土間の離島航空運賃を安くします、安くなってません。また、奄美群島の消費税を軽くします。ええっ、よくここまで行くかと。これを選挙のときに配って説明して、その選挙区の人間が通っているんですよ。これは奄美なんですよ、徳之島を含めて。こういうものを、流れている、説明しているんですよ。徳之島の人たち、私も何人かと話しました。怒ってましたよ。基地を持ってくるとかそういう前に、まずそのマニフェストの約束を守れと、そういうことを分かった上でやっぱり検討しないと、地元調整というのはそういうことなんですよ。 防衛大臣、今のマニフェストを聞いて、どういうふうな所見をお持ちになりましたか。
○国務大臣(北澤俊美君) その書類は一体何なのかというのを示していただかぬと分からないんですが、だれがそんなことをやってだれがそんなうそをついたのかということは私には全く分かりません。所感も何も申し上げようがないので、もう少し分かりやすく質問していただければ有り難いんですが。
○佐藤正久君 いや、民主党の大臣からこれがうそだと言われたら、多分これは民主党の鹿児島県連の方はひっくり返ってしまうと思いますよ。これは民主党鹿児島県総支部連合会の方が出しているもので、これに基づいて、あの議員は打越議員ですかね、選挙区は、あそこは。(発言する者あり)打越議員ですかね、あそこは、選挙区は。自民党の徳田議員と小選挙区では戦いをされて、小選挙区では敗れたんですけれども、物の見事に比例の方では復活しているんですよ。 だから、これは予算委員会でも取り上げられた議題で、これを防衛大臣も副大臣も政務官も知らない、地元調整をやる上において、それは大問題だと思いますよ。これは自民党が言ったものではなくて、民主党の方々が選挙のときに説明したやつですよ。それを知らずにやっている。余りにも鹿児島県民、とりわけ奄美諸島の方々を愚弄していると思います。 官房副長官、官房副長官は熊本の選出の議員です。同じ九州です。このマニフェスト、御存じでしたか。
○内閣官房副長官(松野頼久君) それぞれの県が出したものなのかどうか分かりませんけれども、少なくとも私ども熊本では出してございません。
○佐藤正久君 いや、質問は官房副長官が承知をしているか、していないかです。イエスかノーかでお答えください。
○内閣官房副長官(松野頼久君) 中身を確認してございませんけれども、予算委員会でたしか取り上げられたのではないかというような記憶をしてございます。
○佐藤正久君 官房副長官は記憶をされていると。当然副総理も記憶していますよ。予算委員会で、少なくとも参議院の方では予算委員会でこれが取り上げられたわけですから。 三月の十二日の予算委員会、自由民主党・改革クラブの野村議員が質問しました。衆議院の方でも徳田議員が質問をされています。そういうことを分からなくて地元調整をやっている。これはサポートする側としてやっぱり問題だと思いますよ。こういうことを知らずに総理が昨日のような発言をされた。だから一つの民意と。その前に謝るべきですよ、本来であれば。しかも、防衛大臣はこれはうそだと、そこまで今言われましたよ。これはうそだと言われた、そういうふうに答弁で言われた。それはおかしいですよ。それはやっぱりおかしいですよ。今、地元調整をやる、あれほどひざ詰め談判でやるとまで言った首相、それを支える立場の方々が知らないと。鹿児島の民主党県連みんな知っていますよ。官房副長官も知っている。 私はこの一つ見ただけでも、本当に友愛とか国民に対して信なくば立たず、何回も総理が言われている言葉、これは本当にうつろに聞こえてしまいます。やっぱり皆さんがこれは支えないといけないと思いますよ。これ七か月間、もう七か月半、あと五月末まで四十日ぐらいですよ。そういう中において、今から勉強させてもらうとか、そういう発言自体がちょっとおかしい。本当、住民の気持ちが分かっているのかなというような感じがします。 私はもう実は、防衛大臣がもっと島民に対する強い思いを持ってこの民主党の鹿児島のマニフェストに対して、これはとんでもないと、申し訳ないというようなコメントがあるのかなと、私は、防衛大臣がこれから地元調整する上においてそういう真摯なコメントを言ってもらいたいなという本当に純粋な気持ちでこれは質問したんですよ、防衛大臣に。これ、まさか知らないとは思っていませんでしたから。それは非常に私としても驚きであります。 次に、沖縄以外の離島の方に普天間の機能を一部を移設すると、これ一般論で基地の機能の移設という部分について若干議論をしたいと思います。 普天間基地の機能を離島の方に、ある離島の方に一部を移転するといったときの運用上あるいは訓練上の課題、これはどのように考えられておられますか。防衛大臣、お願いします。
○国務大臣(北澤俊美君) 今の御質問にお答えする前に申し上げますが、先ほど私がうそをついたというふうに決め付けられましたが、それは事実ではないんでありまして、佐藤委員がこういうマニフェストが出たとか、期待を高めさせたとか、うそをついた、そのことを、言ったとおりのことを言って、私は知りませんと、こう言ったので、都合のいいように決め付けられると、私も立場がございますので、よろしくお願いをしたいと思います。 そこで、今も議論をしていますと、あたかももう徳之島に特定したというようにずっと論理を展開されてきておりますが、私どもとしてはまだそういう段階に至っていないということを是非御理解をいただきたいと。したがいまして、一部、訓練とか機能をどこへどういうふうに移転するというようなことについてお答えするわけにはいきません。 〔理事山根隆治君退席、委員長着席〕
○佐藤正久君 防衛大臣、ここは国会なんですよ。私が今聞いたのは、徳之島と言ったわけじゃなくて一般論の議論をすると、普天間の施設を、機能をどこかに動かすと、さっきも大臣も言われました。ある島に、別に離島ですよ、ある島にそれを動かす場合、そういう場合の運用上あるいは訓練上の課題、こういうのはどういうものがありますかと聞いているだけです。徳之島と言っていません。明確に答えてください。
○副大臣(榛葉賀津也君) 一般論としてお答えさせていただきます。 当然日常的に訓練をする必要がございますから、ヘリ部隊、そして陸上部隊、そして訓練施設、なるべく拡散しない、遠くならない方が理想的かというふうに思っております。
○佐藤正久君 今、副大臣は地上部隊とかあるいは兵たん部隊あるいは訓練場の話をされました。では、その一部を、普天間基地の一部を離島に移す場合、あるいは部隊編成上、更に考慮する事項はございますか。
○国務大臣(北澤俊美君) 仮定の問題として、移設をしたとしたときに、宿舎であるとか、要するに様々な施設を造らなきゃならぬと。今ちょっとその資料が手元にありませんので、正確にまたお伝えいたします。
○佐藤正久君 実は前回の委員会でもこれは議論をして、私は認識は共有できたと思っていたんですけれども、一部をどこかの離島に移す場合、当然、ヘリコプター部隊だけではなくて、普天間にある航空管制部隊もある程度処置をしないといけない、部隊編成上。気象部隊もそう、あるいは兵たん部隊もそう。どこかを半分に分けるとすると、航空部隊の場合は航空管制あるいは気象あるいは兵たんの部隊も余分に要る、こういうことも一般論として考えないといけない。 さらに、即応態勢の話も言いました。三一MEUの即応態勢をどういうふうに維持するのかという観点も必要だとこの前の委員会で議論をさせていただきました、一般論として。 また、その部隊防護の観点から、敵の航空機やミサイルに対する防空部隊も必要だ、敵のコマンド部隊、特殊部隊に対する守る部隊も必要だということもこの前ここで議論をして、ある意味、大体共有できたと思って、もっと深い議論をしようと思ったら、まだそこはできていない。ちょっとがっかりしました。そこは前提の上でいろいろ議論しようと思ったら、そこがまだできていない。 さらに、いろいろ考慮事項、訓練というと、沖縄でしかやっていない訓練があります。JWTC。防衛大臣、これは予算委員会でも質問しましたけれども、JWTC、覚えていますか。
○副大臣(榛葉賀津也君) ジャングル・ウオー・トレーニング・センターということで、そういったところにおける訓練かというふうに思います。
○佐藤正久君 ジャングルトレーニングのセンターなんです。JWTCといいますけれども、それは沖縄でしかできないんですよ。それは沖縄でしかやっていない。海兵隊が持っている唯一のジャングル訓練施設が北部訓練場にあって、そこで地上部隊とヘリ部隊が連携をしながら対応している。 また、仮にヘリコプター部隊を、じゃどこかの離島に移すといった場合、普天間にはヘリ部隊として中型ヘリが二個部隊、大型ヘリ部隊が一個部隊、攻撃ヘリ部隊が一個部隊、四個部隊があるとこの前の委員会で説明しました。これを、じゃ四個部隊を仮に半分に分けるとしたらどういうふうな考慮が必要だというふうに防衛大臣はお考えになりますか。 答えがないので、もう時間がないので。 これはこの前もちょっと言いましたけれども、中型ヘリだけ持っていっても意味がないんですよ。中型ヘリがもしも動くとしたら、その前後は、当然戦争の訓練をやりますから、前後は攻撃ヘリの部隊でカバー、護衛しないといけない。だから、単に中型ヘリが二個部隊だけ持っていけばいいというものではない。こんなの自衛官に聞けばみんな分かっていますよ。また、組合せも、中型ヘリと大型ヘリの組合せで人とか物資も運ぶ場合もある。その場合も前後には攻撃ヘリが要る。 だから、簡単にヘリコプター部隊を、その一部をどこかに持っていくというふうにもいかない。だから今まとまっているということも考えていただきながら、先ほど防衛大臣が言われた、抑止力の維持という観点も大事だと。まさにそれは大臣が言われたとおり、そういうことを詰めて考えないと、まさにこれは普天間基地の機能をどこかに持っていくかという議論ですから、そこを押さえた上で、また一方、危険の除去とか負担の軽減、こういうものをやっていただきたい。 次の委員会ではもう少しディープな議論をしたいと思います。 それでは、時間の関係で次の質問に移ります。 先ほど配付させていただきましたこの「中国海軍の動向とわが方の対応」というものを見ていただきたいと思います。 今朝の産経新聞の一面に、四月の十日に東シナ海から太平洋の方に抜けた中国の艦船等が沖ノ鳥島を一周をしたと、日本のEEZというものの中で訓練をしたという報道がありますけれども、この事実、防衛省は確認をされていますか。
○大臣政務官(長島昭久君) 今委員がお触れになった産経新聞の記事でありますが、これまでのところ防衛省としては報道のような事実は確認をしておりません。 一方、当該中国艦隊は沖ノ鳥島の西方海域で引き続き活動をしており、我が方としては自衛隊の艦艇や航空機により必要な警戒監視体制を継続していると、こういう状況であります。
○佐藤正久君 外務大臣にお伺いします。 これは当然、米軍の方もこれは監視しているという認識でよろしいですか。
○国務大臣(岡田克也君) 承知しておりません。
○佐藤正久君 今ここにペーパーでお配りしたように、四月七日から九日の間、東シナ海の中部海域で訓練をしたと。その後、十日の日に沖縄本島と宮古島の間を抜けて、太平洋の方に行ったと。今言われたように、沖ノ鳥島の、どちらか忘れましたけれども、西の方でまだ活動している。それを自衛隊の方も今も監視任務を継続中というふうに承知しております。 この十日の日、十日の日の二十時ごろ、沖縄本島と宮古島の間を抜けるときに、潜水艦は浮上して、潜水艦が浮上してそこを通過をしたと。防衛大臣、これは通常こういうようなことがあるんでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) 中国の行動でありますから、通常それが行われるかどうかというのは私の立場で申し上げられませんが、通常、潜水艦が浮上して航行するということはあり得ないというふうに思っています。
○佐藤正久君 そのとおりなんですよ。常識から考えると、潜水艦が沖縄とか宮古島のああいうところを浮上しながら航行するってありません。普通であれば、これは完璧な示威行為というふうに取る評論家も多いかと思います。わざわざ潜水艦が、通常は、港から出る、帰るときは当然浮上して行きますけれども、それが公海上、ましてや日本の監視がある中で浮上して行くって通常はないと。 さらに、今回、八日の日にヘリコプターが、中国のヘリコプターが護衛艦「すずなみ」の方に接近をして、「すずなみ」の周りをぐるっと回ったそうです、というふうに説明を受けました。しかも、窓を開けて、ドアを開けて、何か写真を撮っているような雰囲気もあったというふうに聞きました。さらに、そのときに、接近の度合いが通常では考えられないぐらい近いと。それは、水平で約九十メーター、高さが三十メーター。これは、通常ICAOにおける民間航空機の関係でもそれよりももっと多い、百五十メーター、千五百フィートと言われるようですから、非常に近い、船が動いたら接触するかもしれない、そういう事案があったと。その後、八日の日にそういうものがあって、十日の日に東シナ海から太平洋へ抜けたと。 それから、不思議なのは、この発表のタイミングが四月十三日なんですよ。しかも、この近接事案というのは、外務省の方には申入れをお願いをしているという事案なんですよ。できるだけ高いレベルで外務省の方も申入れしないといけないというような事案だと、今日の部会でも説明がございました。だから、いろんなチャンネルで外務省も頑張って頑張って、日本側の方でもあるいは北京側の方でもいろいろやっているという説明を受けました。日中首脳会談の前にもこれは説明をして、できれば言及してほしいような雰囲気だったということを担当の方は説明をした。結果的に直接の言及はなかったんですけれども、やっぱりこの軍同士の連絡体制あるいは危機管理体制をしっかりしないといけないねという発言はされたというぐらいの事案なんですよ。 ところが、何で八日の日に起こって、官邸の方にも八日中に行っているのに、九日の平日の金曜日にそれを発表せずに、ずっとこうあって、申入れをやって、日中首脳会談が終わってからあたかも記者会見をやる。ややもすると、すごい中国の方に気を遣っているというふうにしか見えないんですけれども、なぜ九日の日にその発表をせずに十三日の方に防衛省は発表したんでしょうか。その理由を明確にお答えください。──質問聞いていないんですか。
○大臣政務官(長島昭久君) ピンナップは、これは、今委員が御指摘になられたように、八日の日に起こった事案でありますけれども、これは相手国に申し入れるか否かも含めて、極めて慎重な判断が必要なので、事態の推移をきちっと見極めて、そして何が起こったのか、どういう意図があったと考えられるのかも含めて、かなり慎重な検討を加えた結果、これはピンナップをしたのは、ここは国民の皆さんにもきちっと事実を知っていただきたい、こういうことでぎりぎりの調整をした結果、十三日のピンナップになったと、こういうことで御理解いただきたいと思います。
○佐藤正久君 全く理解できないですね。 もう外務省の方はできるだけ早く申入れをしたいと動いているんですよ。防衛省の方はもう八日の段階で申入れをお願いしていると。防衛省は八日の段階で申入れをお願いしているんですよ、もう既に。外務省は、それでアポ取りとかいろいろやって、今日の説明でもあります。防衛省からの依頼を受けて、一生懸命高いレベルで説明をしたい、申入れをしたい、日中首脳会談でも言ってもらいたいと言っているのに、それをあたかも全部が終わってからやる。これは今まで民主党が言っていたスタンスと全然違うような気がしますよ。 しかも、見てください、午後に護衛艦「すずなみ」が直接統幕に報告しているんですよ。段階を経てこう報告をしているわけではなくて、これは大きな事案だと現場は判断をして、そして直接統幕のオペレーションルームの方に報告をしている。受けて、それを申入れもやっている。大きな事案なのになぜここまで中国に気を遣うのかと。 私は、ややもすると、これは本当に中国に試されているという感じがします。木曜日にこういうものが起こって、金曜日にやるかやらないか、これを、防衛省の動きを見ていると。私が中国だったら、そういうことをやるかもしれません。本当に木曜日に起きて、金曜日に、平日にそれを発表するかしないか。しなかった。正々堂々、十日の日、浮上をして、沖縄と宮古島の辺りを通航していった。日中首脳会談でも直接な言及はなかった。 そういうものがどんどんどんどん積み重なっていくと、やっぱり日本の主権とかそういうものがどんどん弱まっていってしまう。これは本当に東シナ海も、あるいは沖ノ鳥島周辺も中国の海軍の影響力がどんどんいってしまう。やっぱりこういうものは、抗議すべきはしっかり抗議すべきであって、だから外務省は頑張って高いレベルから申入れをしようとしている。なのに、防衛省がどうしてこんな弱腰なんですか。隠しているというふうな感じがやっぱりどうしても見て取れてしまう。 さらに、この八日の午後に、護衛艦から統幕に何時にこれは報告があったのか、統幕より内局の事態対処課に何時に報告があったのか、防衛大臣に何時に報告をしたのか、官邸には一番最初に何時に報告したのか。これは昨日から聞いていますから、通告していますから、明快に答えてください。
○大臣政務官(長島昭久君) 事実関係について時系列的に申し上げます。 四月の八日水曜日十一時ごろ、東シナ海において警戒監視中の護衛艦「すずなみ」に対して、今委員がおっしゃいました中国艦艇から発艦したと思われる搭載ヘリが近接をいたしました。同十四時ごろ、護衛艦「すずなみ」から統幕に連絡をいたしました。同十五時ごろ、統幕から内局事態対処課に連絡をいたしました。十八時二十分ごろ、防衛大臣等に、政務三役を含めて、報告をいたしました。十八時三十分ごろ、内局の事態対処課より外務省に連絡するとともに、中国政府への申入れの調整を実施をいたしました。そして、十八時三十分ごろ以降、内局事態対処課より官邸に報告を上げました。 以上です。
○佐藤正久君 実は、今日午前中、朝に自民党の方で外交・国防部会がありました。この事案が取り上げられました。そのときに事態対処課長は、今言われた、政務官が言われたその時間、言えませんと言ったんです。なぜ言えないんですかと聞いたら、これは防衛省としての結論で言えないと、事柄の性格上、それほど大きな問題ではないから、その時間というものをしっかり把握する必要もないし、それを説明する必要もないと、とんでもない発言をしたんです。 今まであれほど民主党の方々がそういう報告、通報に非常にこだわっておられたにもかかわらず、今日の午前中の部会で防衛省の指示として、だから多分防衛大臣の指示だと思いますよ、防衛省の意向としてこれは出せないと。なぜ隠すんですかと聞いたら、隠すというものではなくて、この事態自体がそれほど大きなものではないという認識だから、そこは時間もそれほど掌握をしていないし、あるいは報告もこの場でする必要はないと。しかも、この時間を見たら、統幕の方から内局の方に行くのに約一時間掛かっている。さらに、内局の事態対処課から防衛大臣の方に報告するのに三時間以上掛かっている。 やっぱりこの認識というのは、現場の「すずなみ」の艦長の認識とどうも見ると中央の認識に差があるような感じがしますけれども、これはなぜこのぐらい時間が、一時間とか三時間掛かってしまったんでしょうか。
○大臣政務官(長島昭久君) まず、お答えする前に、この議会で、国会の委員会の中で今時系列で事実をお示しをいたしましたのは、国会によるシビリアンコントロールを重視する防衛大臣の判断でこの時刻を明示させていただきました。 それから、今、時間が掛かったのはどういうわけかという、こういうお尋ねでありますが、先ほど私、申し上げたとおり、これは中国側に申し入れるかどうかを含めてかなり慎重に検討を要する、特に距離とか、あるいは時間であるとか、あるいは危険性であるとか、こういうことを克明に詳細に分析をしていたと、このように御理解をいただきたいと思います。
○佐藤正久君 防衛大臣の意向でこの場で明らかにしたと、それは当然だと思いますよ。だから、午前中の部会の段階では防衛大臣の指示で出さないと、何か変な感じがしました。そういうふうに明確に言ったんですよ、防衛省のこれは意向ですと、出さないと。全然今までと言っていることが違うなと思いました。 この件については、また更に具体的な説明を後ほど私の方にしていただきたいということを申し上げて、今日の私の質問を終わります。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 内容に入る前に、最初にちょっと岡田外務大臣に一点苦言を申し上げたいと思っています。 今日、冒頭、採決がありました、二条約の。普通、条約とかの採決があれば、大臣は一礼されるのが普通なんでしょうかね。実は、前回の先週のこの火曜日の委員会でもされませんでした。福山副大臣と榛葉副大臣ははらはらされて、目くばせしていましたけれども。 今回の二条約と先週の二条約は参議院先議を受け入れたんですよ、国会は。本来、民主党は野党時代はこの参議院先議をほとんど受け入れなかった。それを我々野党は協力してやっているというものに対して失礼じゃないですか。基本的にやっぱりそういうことに対してはしっかりとした美風というのが国会にあるんですから、政権交代をすれば何でもなし崩しに変えてしまうというのは私はおかしいと思っていますので、その点について、まず一言、御発言をいただきたいと思っています。
○国務大臣(岡田克也君) 気を付けてまいりたいと思います。
○浜田昌良君 是非、我々別に小言を言いたいつもりはありませんけれども、国会は国会としての美風がありますので、それを是非守っていただきたいと思っております。 まず最初に、私は通告していなかったんですが、この徳之島の問題なんですが、一般論として外務大臣と防衛大臣に見解をお聞きしたいんですけれども、ちょっと山本委員、佐藤委員の質問を聞いていて、何かかみ合っていないなという感じがしているんですよね。 かみ合っていないなと思った背景は、今回民主党政権になってこの普天間の問題を見直しされるという背景には、衆議院選挙があって、いわゆる沖縄選出の議員として民主党が推薦される議員が当選されたと。それは一つの普天間に対する反対という民意だということを言われて、見直し作業を開始されていると。ところが一方では、その民意というのは、それほどシングルイシューで争った政権交代ではなくて、いろんな項目の中で一項目あっただけの薄まった民意のはずなんですよね。 今回の徳之島の件については、これはシングルイシューで扱った民意ですから、私は重いんだと思っているんですよ。それを一つの民意と言う。民意という言葉が非常に多様に使われていて、それについて、やはり政治家としてその民意というものをどう受け止めるかという、いわゆる敏感さというんですかね、どういう形でそれが示されたかという敏感さは、それぞれ防衛大臣、外務大臣、持っていただきたいと思うんですが、これ一般論で、通告していませんので一般論で結構ですから、それぞれお答えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 先ほど御答弁したとおりであります。重く受け止めております。
○国務大臣(北澤俊美君) 浜田委員が言われる意味合いはよく分かるわけでありまして、沖縄で政権交代を懸けて選挙戦を戦ったときの総理の発言と今度の徳之島、これは、ただ、先ほども議論しましたけれども、徳之島を特定して政府として何か申入れをしたとか、そういうことはないわけでありまして、しかし、報道等によって危機感を高めて、この問題に島内の住民の方々が反対運動に立ち上がったということにおいては、極めて重いものがあるというふうに思っています。
○浜田昌良君 確かに政府案が発表されているわけじゃありませんので、それに対する直接の民意じゃないかもしれませんけれども、そういうものを、もし出た場合にはこう我々は意思表示をするという、一つのそういう思い、民意でありますので、重く受け止めていただきたいと思っております。 それでは、私は次の質問に移りたいと思いますが、まず、岡田外務大臣が四月十六日に国連安保理で議長をされまして、会合を開いていただきました。これは私、非常に高く評価しておりまして、まず、事実関係をお聞きしたいと思うんですが、オバマ大統領も今年核廃絶、また核軍縮・不拡散につきまして安保理会合を開かれたんですね。こういう、いわゆる各国首脳による安保理会合というのは過去どのぐらい開かれているのか、福山副大臣にお聞きしたいと思っております。
○副大臣(福山哲郎君) お答えをいたします。 過去の安保理首脳会合の例としては、昨年九月にオバマ・アメリカ大統領が議長を務めた核不拡散・核軍縮に関する安保理首脳会合を含め、九〇年代以降で申し上げますと、アフリカ等をテーマに計六回開催されていると承知しておりますが、浜田委員、具体的に申し上げた方がよろしいでしょうか。 それでは、一九九二年一月、国際の平和と安全の維持ということで、議長をイギリスのメージャー首相がなされました。二〇〇〇年九月、特にアフリカにおける国際の平和と安全の維持ということで、議長をコナレ・マリ大統領が務められました。二〇〇五年九月、国際の平和と安全に対する脅威ということで、議長はアロヨ・フィリピン大統領が務められました。二〇〇七年九月、アフリカの平和と安全ということで、議長はサルコジ・フランス大統領が務められました。二〇〇八年四月、アフリカの平和と安全ということで、議長にムベキ・南ア大統領が務められました。そして、二〇〇九年九月、核不拡散・核軍縮ということで、オバマ・アメリカ大統領が務められ、そして本年、岡田大臣が務められたというふうに承知しております。
○浜田昌良君 そういう意味で、私は日本の外交の一つの一局面を開いたと思っていまして、こういうことは積極的にやるべきだと思っているんですね、顔の見える外交として。 今までアフリカ関係がどうしても多かったんですね。それを、なるべくアフリカをレベルが高い閣僚レベルで議論しようと、それによってより世界の注目を集めようという一つの意思があったわけですが、そういう意思を高める方法として、いわゆる国連大使じゃなくて閣僚レベルが行って、核廃絶であったり、またほかのイシューですね、それをやっぱり議論していくというのは安保理の中でも大きな役割だと思っております。 今回、岡田外務大臣参加されまして、そういう外交を今後とも進めるべきと考えますが、大臣の御所見をお聞きしたいと思っております。
○国務大臣(岡田克也君) 首脳ではなくて閣僚レベルが議長を務めるということは、それはかなりあることではございます。ただ、やはり閣僚が出ていくということで、他の国も閣僚も出てくるということもございます。今回の私が議長を務めました際には、安保理のメンバー国以外から閣僚が何人か出席を、例えば東ティモールとかアフガニスタンとか出てくれましたし、それからボスニア・ヘルツェゴビナ、これはメンバー国でありますけれども、外務大臣が出てきてくれました。そういう形でより有意義な意見交換ができたというふうに思っております。 こういう機会はなかなか巡ってまいりません、各国が順番で毎月議長が替わるわけでありますので。しかし、そういう機会を逃さずにこれからもやっていけばいいのではないかと、そういうふうに思った次第でございます。
○浜田昌良君 実は、これ二月四日の決算委員会のときに、本来であれば鳩山総理行ってくださいよと私お願いしたんですよね。この四月は日本が議長国で、しかも鳩山総理が核セキュリティ・サミットに出席されるという本当になかなか巡り合わせのないタイミングで、本来であれば総理が行っていただいてやればもう少し関心も高く上げれたと思うんですけれども、そこは非常に残念だと思っております。とはいっても、一歩前進だという評価はさせていただきたいと思っています。 次に、その議題となりました核セキュリティ・サミットの内容でありますけれども、幾つか日本は提案をしました。その提案内容について幾つかお聞きしたいと思っているんですが、まず中川副大臣にお聞きしたいと思っておりますが、核物質のいわゆる指紋といいますか、検知・検証システムということを日本は提案したとあるんですが、これについて、確かにこういう技術があるのは知っていました。しかし、今提案をしてどれぐらいの時期に実現するんだろうかとか、一応、資料には三年後をめどに実用化と、実現化ということも書いてあるんですが、どの程度の予算が要るんだろうかと。さらに、それが開発された上でも、これは各処理施設ごとの指紋が入手していなかったら実は使えないんですよね、それぞれいわゆる同位体の比率が分かりませんから。そういうものをちゃんと入手できるような国際体制ができるんだろうかということもありますし、そもそもその予算にどれぐらい掛かるのか、どこでその研究開発を実施するのか等について幾つか分からない点があるんですが、これについて御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(中川正春君) 核鑑識システムということでありますが、これを実現するためには、一つは核物質の分析のための技術開発そのものをやっていくということと、もう一つ、御指摘のように、核物質の特性に関するデータベースを構築をしていくということ、この二つが大切だということであります。大体三年をめどに我が国の持つ最先端技術を用いて開発をしていくという目安を立てていきたいというふうに思っています。 それのポイントになるのが、一つは、先ほどお話が出たように、核物質の特性に関するデータベースというものを、今持っているところというのは国際原子力機関、IAEA、そして米国ということでありますが、独自のものを入手するということと同時に、こうしたIAEAや米国との連携の中でこのデータベースを作り上げていくということでありますので、その努力をしていくということが必要であります。 それから、予算規模でありますが、プルトニウム等の同位体比の測定技術を開発するということが一つと、それから核物質の粒子形状や不純物分析技術の開発ということ、こういうことのために費用が必要であるということなんですが、今のところ、予算について検討中でありまして、その積算についてはこれからの課題、できる限り今年の概算要求までに精査をしたいというふうに考えております。
○浜田昌良君 予算はまだ検討中という話なんですが、その研究開発は日本原子力研究開発機構で行うことになるんでしょうかね。
○副大臣(中川正春君) そういうことが前提になっております。
○浜田昌良君 それで、この日本原子力研究開発機構ということなんですが、実はここは、今回の提案でも、人材育成センターですね、アジア核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(仮称)というものをここに置こうという提案をされているんですが、一体このセンターの大体人員規模とか予算はどの程度見込んでおられるんでしょうか。
○副大臣(中川正春君) 今考えておりますのは、二十二年、いわゆる今年の七月ごろに東海村に総合支援センター準備室というのを設置をしていきたい。これが大体七名体制でありますが。それから、試行的にトレーニングコースというのを設置をして始めていくということでありまして、本格始動になるのが二十三年度ということになります。その分についてまず七千万円の資金を用意をしておりまして、いわゆる講師等々招聘に必要な経費であるとか、いわゆる試行的な部分では大体二十名ぐらいの規模で予定をしておりまして、更に精査をしていきたいというふうに思っています。 この人材センターを東海村にという前提は、これまで核不拡散・保障措置というものと、それからもう一つ、今回のこのコミットの中でやっていきます核セキュリティ、この二つがあるわけですけれども、この核不拡散・保障措置、具体的には、いわゆる不拡散の関連人材の育成、あるいはIAEA査察官の訓練コース、あるいは我が国の核不拡散関連人材育成訓練、こういうものをもう既にやってきておりまして、その実績の上に今度新しく加わったこの核セキュリティ、これは具体的には、いわゆる外からの核物質や原子力施設に対するテロ行為やその他についての防護ということであるとか、あるいは核物質輸送時のセキュリティ、また模擬施設での訓練という、これが新たに加わるわけですが、これを新たに加えた形でやっていくということでありますので、これまでの実績の上に更に新たなミッションを加えて整備をしていくと、そういう前提になっております。
○浜田昌良君 今までの実績もあるという話なんですが、何となく、この実は独立行政法人日本原子力研究開発機構というのは、今回の事業仕分第二弾の見直しの対象になっているんですね。今、見直しをするので急遽何か新事業を繰り込んだような気もしまして、それで古川副大臣に来てもらっているんですけれども、今後、この独法見直しの中でどう考えておられるのかと。急に何か役所の方でそういう対象になるので新事業を付け加えた感じもするんですが、そこら辺について古川副大臣の御見解をお聞きしたいと思うんですけれども。
○副大臣(古川元久君) 四月の二十三日から実施する予定の事業仕分第二弾の前半では、独立行政法人が行う事業について事業仕分を実施することといたしております。 具体的な対象事業の選定に当たりましては、今月八日に開催いたしました行政刷新会議で了承された考え方に沿って関係府省等からのヒアリングや現地調査を実施し、対象事業の絞り込みを行ってきたところであります。 具体的な対象事業につきましては、本日夕刻開催する第八回の行政刷新会議において御審議いただき、そこで決めていただく予定でございまして、現時点におきましてどこが具体的な対象事業になっているかと決まっているわけではございませんので、申し上げられる段階にないことを御理解いただきたいと思います。
○浜田昌良君 非常に一般的な答弁で終わってしまったんですが、何となく、そういう対象になったので、国際的に約束しちゃったと、よってこれはもうこれでやらざるを得ないんですという何か実績づくりのような感じがしなくはないんですが、そういうことで約束されてしまったことについては、これは見直しの対象から外されるという理解でよろしいんでしょうか。
○副大臣(古川元久君) 個別の事業について、先ほども申し上げましたが、今決まっている段階ではございませんので、対象事業になるかどうかということは決まってからのお話ということでございます。
○浜田昌良君 個別事業を聞いているんじゃなくて、いわゆる国際的な場で、又は二国間で政府が約束してしまったということをもって、これは事業仕分の見直しからは除外されるのかという一般論を聞いているんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(古川元久君) 一般論としてというお話でございました。 事業仕分を、どういうものを事業仕分するかということについては、これは刷新会議におきまして聖域なく見直していくということでございますし、また、それぞれ各省庁が行う事業については、行政刷新会議の指示の下にそれぞれ行政事業レビューというものを各府省の中でも行っていただくということになっております。 したがいまして、あらゆる事業につきまして不断の見直しを政府全体として行っていくということでございます。
○浜田昌良君 なかなか核心の答えがないんですけれども。 私は、こういう提案がちょっと奇異な感じもしなくはないんですね。技術論的には確かにこの技術はあるんですよ。でもちょっと、本当にそのデータベースがアメリカとかIAEAとの関係で十分な形で得られるのかとか、そういう協力体制がなければ、これ、はっきり言って無用の長物になっちゃうんですよ、この研究開発をしても。その辺の本当の連携体制というのはできているんですかね。もう一度、中川副大臣にお聞きしたいんですが。
○副大臣(中川正春君) 日本がこれだけIAEAの中で模範的なといいますか、一つの平和利用に対してのモデルをつくり上げてきたということ、この実績があります。それだけに、今回の事業というのは、日本が技術的にコミットをしていく、あるいはまたそれについて核セキュリティを構築したこれまでの実績を世界に広げていくという貢献、これについては、世界各国もそれなりのいわゆる価値といいますか、評価をしながら今回の提案を受け入れていただいたんだというふうに思っています。 ということでありますので、これからの交渉の中で、その辺のデータベース、しっかり共有をしていくということに是非していきたいというふうに思っております。
○浜田昌良君 岡田外務大臣にお聞きしたいんですけれども、日本は非核兵器国としてはIAEAの査察を最も受けていると言われているんですが、その認識が正しいかどうかもお聞きしたいんですけれども、そういう国として、今回の四つの提案というのはどのように受け入れられたのか、どういうふうに思われているのか。 現場におられなかったかもしれませんけれども、非核兵器国として査察もたくさん受けていて、かつ輸出管理も一番厳格にやっているかもしれないですよね。なかなか、核廃絶の分野については、日本は核兵器国じゃありませんから、なかなか主体的には発言もしにくかったかもしれませんけれども、この分野については日本は最もリーダーシップを示せる分野なんですが、そこで本当にそういう実績の認識とともに十分な存在感を示し得たのかどうなのか、その辺の評価についてお聞きしたいんですが。
○副大臣(福山哲郎君) 浜田委員御指摘のとおり、我が国は、非核兵器国として保障措置協定の下で査察を最も受けております。文科省によれば、IAEAが世界で実施した査察全体に占める対日査察の割合は、投入された延べ査察官人数で見ると約二八%、これ二〇〇八年の実績でございますので、御指摘のとおりだと思います。 そして、更に申し上げれば、我が国は、今申し上げた保障措置に加え、高いレベルの核セキュリティ及び原子力安全を確保し、原子力の平和的利用を最高水準の透明性を持って行い、国際的な信頼を獲得してきたと思います。 中川副大臣が申し上げたとおり、先ほどの技術開発に加えて、四つの協力措置を今回表明をさせていただきました。 実は、あの核セキュリティ・サミット、冒頭、晩さん会があるんですが、そこでオバマ大統領のスピーチの後、各国からの意見表明がありました。サルコジ大統領の後、実はオバマ大統領、サルコジ大統領、その次が鳩山総理のスピーチということでこの四つの協力措置の表明をさせていただいたわけです。そのことは十分にその後の議論の中では、いろんなところで反映をし、参考にしていただきながら議論になったと思いますので、先ほど中川副大臣が言われたように、我々の、我が国の安全の確保と平和的利用については評価を受けたと思いますし、鳩山総理のこの表明についても一定の評価をいただいたというふうに承っております。
○浜田昌良君 余りそういう評価された海外メディアの論調を目にしてなかったものですから、ちょっとそれが心配になりまして。 そういう意味では、この分野についてはもっと日本が世界にプレゼンスを示せる分野なんです。今聞いたら、IAEA査察のマンパワーで二八%も日本が受けているというのは、これは相当な訓練をされているということなんですから、それについてはちょっと何かプレゼンスが弱いんじゃないかということは、是非、今後の核廃絶外交とともにセキュリティ外交で強く示していただきたいんですが、外務大臣のその決意ですね、これはNPT再検討会議もありますので、述べていただきたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 今回のセキュリティ・サミットは、非常に技術的な側面も多いということで、なかなか国民に伝わりにくい面があったのではないかというふうに思います。本来であればもう少し実務者のレベルで行われてきた、そういう会議だったと思います。それをオバマ大統領が自ら主宰することで、いや、この問題は実は非常に重要なんだということを世界に知らしめた、そういう意味があったというふうに思っております。 これから核の拡散というのは、国レベルではなくて様々な組織や個人レベルということになる、それに世界は十分こたえられるような体質ができているのかどうかということが問われたサミットであったというふうに私は思います。今後のその具体的なこういった人類の未来に対する危機、それに対してしっかりと日本も貢献していく。今回鳩山総理の言われた四つの提案というのはそれにこたえるものであったというふうに思いますが、今後とも国際的な議論の場でしっかりと日本がリーダーシップを発揮していかなければいけない、そういうふうに思っております。
○浜田昌良君 今、岡田外務大臣が、本来この核セキュリティは技術者レベルの議論だったと。それをわざわざ首脳がやったということに意味があるんですね。つまり、本来、技術論じゃなくて、技術論以外をやっぱり議論すべきなんですね。実はこの核セキュリティを高めるためには、管理を高度化また強化するだけじゃなくて、やはり核というのはいったんそれがテロに渡ると大変なんだと、この認識を共有することが一番重要なんですね。それが、首脳だけじゃなくて、まさに核施設の運営をしている人間までもがこれを徹底されるかどうか。逆に言うと、そういう人たちが、はっきり言ってこの被爆の悲惨さ、特に日本は被爆国なわけですから、そういうことが徹底されて管理というものの技術に魂が入ると思うんですよ。その辺として、もう少し日本が被爆国としてその辺を発信していただければ日本の存在感もあったと思うんですが、その辺はいかがでしょうか、大臣にお聞きしたいんですけれども。
○副大臣(福山哲郎君) 浜田委員御指摘のとおりでございまして、先ほど申し上げたように、我が国は被爆国として、さらに、原発がたくさんあり、そこの中で平和利用してきたものの実績として、やはり主宰をしたオバマ大統領も、サルコジ大統領の後に鳩山総理にスピーチの機会を与えていただいたということもありますし、更に言えば、今回表明したアジアの核セキュリティ強化のための総合支援センターというのは、まさにアジアの国々に対して、被爆国として日本の知見、技術そして人材育成等々について広くそのことを貢献をしようという思いでございますので、まさに浜田委員が言われたような思いで今回の核セキュリティ・サミットは、鳩山総理がスピーチをされ、それに対しての国際社会の評価を得たというふうに我々は判断しております。
○国務大臣(岡田克也君) これは愚痴に聞こえてはいけませんけれども、この核セキュリティ・サミットにおける日本の報道ぶり、それはオバマ大統領との十分間の意見交換、しかも普天間、ここが大部分を占めたわけであります。 実は、G8外相会合で記者会見の場がありまして、各国の記者が一問ずつ質問していいと、一国一問ですね、ということになったときに日本から出たのは、核の問題、私が強調した核の問題でもなく、普天間の問題、これをヒラリー長官に聞くというものでありました。私はやはり、こういった国際的な会議の場で日本がまさしくリーダーシップを発揮しているときに、それがしっかりと伝わらないということに対して少し残念な気がしております。
○浜田昌良君 マスコミに文句言うんじゃなくて、日本のマスコミだけじゃなくて世界の論調としても、もう少し日本がプレゼンスを示したということを目指すようにお願いしたいと思っていまして、先ほど福山副大臣から御答弁いただいたんですが、この日本のセンターですよね、アジア核不拡散・核セキュリティ総合支援センターというのは、そういう意味では、被爆国にあるわけですから、日本の優れた管理技術という単なる技術論を教えるだけじゃなくて、せっかく日本にあるんであれば、そういうものがもしテロに渡った場合にこういう悲惨なことになるんだという、被爆の悲惨さというものを併せてそういうところでも十分発信していただきたいし、教えていただきたいと思うんですが、その点についてはお考えいかがでしょうか。どちらでも結構ですよ。
○副大臣(福山哲郎君) いや、この間、浜田委員に外務省にお越しをいただいて、いろんな御提言もいただいたのを私も承っておりますし、やはり被爆国としてのその悲惨さは併せて伝えていかなければいけないというふうに思います。
○浜田昌良君 その点について、是非中川副大臣にもお願いしたいと。単なる、核の管理というものは技術論じゃないと。やはり、管理しなければどうなるんだということを、被害をやっぱり個々人が内面に持つことによって、それに魂が入るということでありますので、その点については、文科省だけじゃなくていろんな省庁との連携を最後にお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。 御答弁を。
○副大臣(中川正春君) 非常に大事な御指摘だというふうに思います。しっかり受け止めさせていただいて、頑張っていきます。
○委員長(田中直紀君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時十分まで休憩いたします。 午後零時三十二分休憩 ─────・───── 午後二時十分開会
○委員長(田中直紀君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○犬塚直史君 順番を入れ替えまして、まずは日中食品安全の覚書の方からスタートさせていただきます。 いよいよ五月の末に中国の温家宝首相が来日をされると、そしてこの日中食品安全協力推進に関する覚書というものが締結をされる、調印をされるという運びになっていると聞いておりますけれども、簡単で結構ですが、簡潔にまずは外務省からこの経緯についてお話をいただきたいと思います。
○副大臣(福山哲郎君) 岡田大臣本会議に出席のため、私がお答えをさせていただきます。 昨年の十月の十日の日中首脳会談において鳩山総理より提案をしまして、温家宝総理から賛同を得た日中間での食品の安全性を確保するための新たな協力の枠組みとして今議論を詰めているところでございます。日中の食品安全当局間で断続的に協議を行っており、覚書の調整は最終段階にあるということで、署名の時期等については現在中国側と協議中でございます。 今日お越しをいただいている厚生労働省や農水省を始めとして、関係省庁とも連携しつつ、こうした協力枠組みを早急に構築し、国民の食の安全確保に努めていきたいと考えております。
○犬塚直史君 日中の食品関係というと、すぐあの毒ギョーザの問題ですとかいろいろなことが出てくるわけですが、私としましては、日中間のこの貿易というのは非常にこれから大事に育てていただきたいというふうに思っておりまして、今も、中国の艦隊が日本近海を通ると非常に危ないなんというような意識が高まったり、あるいは潜水艦が浮上して航行すると尋常ではない、そういうふうに言われれば、一般の人は、ああそうなのかなと、大変なことが起こっているのかなと、そんな気がいたしますけど、しかしそうではなくて、やっぱり日常的に本当に何十年も掛けて貿易というものを積み上げてきた民間の人たちがそれこそ万単位でいるわけでして、そういうところを本当にこれから大事に育てていただきたいと、こういうふうに思うわけでありますが、まずは農水の政務官に、これ通告してないんで申し訳ないんですが、農水産物の輸出目標を二〇一三年までに一兆円という数字を私は伺っているんですが、これは正しいでしょうか。
○大臣政務官(舟山康江君) 犬塚委員の御質問にお答えいたします。 農林水産省におきましては、農林水産物・食品の輸出額を平成三十二年までに一兆円とする目標を設定しております。これは、昨年末に政府として決定いたしました新成長戦略の基本方針、また、今年三月三十日に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画、この中にも書かせていただいております。
○犬塚直史君 これを是非、一兆円を二〇一三年に何としても達成をしたい、そのための体制づくりということをやっぱり考えていかなきゃいけないんだと思います。 私は、この間、何度か中国に行ってまいりまして、この十年間で五十人、六十人の中小零細企業がいきなり六千人の食品加工会社に伸びたという例のところに行ってまいりまして、十幾つの食品加工工場を持っておられてHACCPに基づいて非常に厳密な衛生管理をしているというところに行って、若手の社長さんたちとも意見交換をしてまいりました。 私は、そういった先方の対応も含めて、日本の方もやっぱり、特にこれ、輸出を伸ばしていくということであれば、大企業でそういう非常に巨額な投資を含むところだけではなくて、中小零細の農家やあるいは漁業者も巻き込めるような一つのシステムづくりというのが大切だと思うんですけれども、ところが、私の最近の体験からいうと、鮮魚や冷凍魚の対中輸出に係る衛生証明書発行の件に絡みまして、非常に現場の人たちが、何というんですかね、煩雑及びその判こをもらうのに予約が大変、そして非常に高い金額が取られるというようなことがあって、事態はだんだん前には進んでいるんですけれども、こうした対中国向け鮮魚及び冷凍魚の輸出体制促進について、厚生労働省の方から、政務官からお話を伺いたいと思います。
○大臣政務官(足立信也君) お答えいたします。 まず、中国の衛生証明書の経緯なんですが、これは平成十三年に中国政府から衛生証明書の添付を求められたと。その後は自治体が行っていたわけですけれども、これが二十一年十一月に中国政府と協議の上、厚生労働省が認定する登録検査機関、民間ですね、それに移管したと。そのことによって手数料等が発生して、かなりそこにお金が使われてしまう、なかなか難しいということになったわけでございます。 そのような中で、犬塚議員もかなり努力されたと思いますが、鮮魚に関しては、これ、証明書発行機関が、例えば保健所などの行政機関や輸出業者から輸出水産食品が中国側のその基準に適合しているという旨の関係情報を入手することによって、毎回の現場の確認を省略することができると、そういうふうになったわけでございます。 これは、裏を返せば、BSEの問題と同じように、輸出先国、輸入する側の条件で、ルールに従うことが基本でありますけれども、鮮魚でそういう形にできましたので、これはもう冷凍の話が今ございましたけれども、いかに簡便に、そして情報収集によって簡略化できるかという方向性で検討していきたいと、そのように考えております。
○犬塚直史君 是非、冷凍魚に関しても、地域間の格差がないように、しかも非常に簡便な形で、何しろやろうとしている業者がやる気をなくさないような枠組みの構築というのを是非急いでいただきたいと思います。 そこで、HACCPという、言わば食品の安全に関することにも適用可能な検査の体制というのがあるわけですけれども、平成二十年の水産白書を見ますと、EU・HACCPの導入など衛生管理体制の強化や輸出証明書発行の体制整備に努めていますと、こう書いてあるんですけれども、このHACCPについての見解をまずは厚労省の方から伺います。
○大臣政務官(足立信也君) HACCPでございますけど、ハザード・アナリシス・クリティカル・コントロール・ポイント、これも先ほど申し上げましたように、輸出先国のルールに従うということになっているわけでございまして、EUとかアメリカに関しても、水産物についてHACCPによる衛生管理が求められていると。 そのような中でどう対処していくかということになるわけですけれども、やはりこれは情報提供をうまくやっていくということが、その輸出先国の条件について、衛生基準の詳細について情報提供をやっていくということと同時に、先ほど申し上げましたけれども、輸出手続の簡素化、円滑化、これをいかに図っていくかと、そのことが関係業者の過度の経済負担を軽減できるということにつながると思いますので、その方向性で検討していきたいと思います。
○犬塚直史君 今、足立政務官がおっしゃったように、HACCPというのは欧米から始まったものでありまして、元々宇宙食の管理のためにできたと聞いております。 内容を見ると、いろいろあるんですが、例えば製造工程のフローチャートを作る、製造工程一覧の現場の検証を行う、危害要因を分析する、必須管理点を設定する、許容限界を確立する、そうした測定モニタリング方法を確立する、許容限界から逸脱があった場合は是正措置を確立する等々、食品について、あたかも工業製品に求められるぐらいの非常に厳密な衛生管理を求められているように感じるんですけれども、さすが欧米だなと。こういうので頭の中に出てくるのは、何というか、言わばマクドナルドのような非常に画一的なものが出てくるのかなと。 これに反して、伝統的な、例えば京都で出しているような本当においしいもの、あるいは本当に小規模な企業でやっているような食品加工、そしてこれを輸出のブランドに育てていくといったときにはちょっといろいろなやり方が必要なんではないかなと、こういうふうに思うわけです。 例えば、フランスがEUに加盟したときに、例のAOCという、ワインとかチーズとかに係る原産地呼称制度というのがあると、これはやっぱりHACCPとはかなり違うわけですよね。 ですから、やっぱり、例えば日本の刺身文化であるとか、そういう、言わば生産もそうだし流通もそうだし、食べ方に至るまでが一体となった文化であるわけですから、これを一元的に数値で管理しようという、まあできる場合もあるんでしょうけれども、余りこれを厳密にやってもらいたくないなと、そんな気がするんですけれども、足立政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) 先ほども申しましたけれども、やはり輸出先国、つまり輸入する側のルールというのは、こちら側から一方的に義務を免除することというのはやっぱり難しい問題だと思います。 しかしながら、それで、じゃその言うがままかということに関しては、先ほど原産地呼称制度の話もございましたし、それはまた検討すべきだと思いますが、しかしながら、現時点でそこに従うということになれば、先ほども言いましたけれども、その詳細を分かりやすく正確に伝えるということと簡素化を図っていくということが制度の中で対処できることだと思いますので、その方向はきちっとやっていきたいと思います。
○犬塚直史君 ここで非常に参考になるのが、例えば北海道の道産食品独自認証制度というのがあって、これはどういうものかというと、例えばAOCや何かのようにワインやチーズのトップブランドを構築するというのではなくて、大量生産も可能なブランドを形成することを目標として、フランスでいえばAOCやLRよりもCCが検討されたと、北海道ですね。京都のような伝統的産業では、施設が旧式であって、しかも特徴的な生産システムとしての評価もあるからHACCPなどの基準は必ずしも重視していないというような実態が幾つかあるわけですね。 私は何を申し上げたいかというと、農水省の方で一兆円という目標を掲げているわけですから、実際に中国から言われているのは公の機関での衛生証明書を出してくれと、それしか言っていないわけで、実際にその中身についてはどういう基準でどういう形で何をチェックしろとは言ってきていないわけですよね。ですから、輸出しようとしている日本独自のものがあるんであれば、こういう認証、ブランドづくり、あるいは衛生証明書の発行についても日本がリーダーシップを持ってこういう枠組みを構築していくべきであると、何しろ輸出促進の観点から農水省に頑張っていただきたいと、そう思うんですけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(舟山康江君) 委員御指摘の点は非常に理解できるところが多いわけでありますけれども、その一方で、今国際的な貿易が活発化する中で、やはり一定の統一的な基準の中で仕組みをつくっていかなければいけないと、そういった要請があるのも事実だと思います。その中で、HACCPといったようないろんな食品の衛生基準等がありますけれども、やはりこれを定める場合に注意しなければいけないのは、排他的に一つの国内ルールをもって輸入を禁止するような形ではなくて、やはりこれは世界共通のルール化をしていくといった、そういう取組も必要なのかなと思っています。そういう中で、やはり日本もこういったルール作りに積極的に参画していかなければいけないと思いますし、本当に相互の互恵関係の中で科学的に妥当なルール作りというところに参画をする必要があると思っております。 そういう中で、農産物の輸出額一兆円の達成のためには、やはり当然そういうしっかりとしたルールを作ること、また手続の簡素化に努めることとともに、やはり日本の食、食材の普及啓発なども進めていかなければいけない。まだまだ日本食というのが、一部で非常に健康にいいですとかいうことで見直されてきてはおりますけれども、まだ普及が進んでいないと。そういった普及の努力もしなければいけないと思いますし、また検疫協議の促進、先ほど御指摘のあった、例えば日中食品安全推進イニシアティブ、こういったものにおきましてもやはり定期協議、協力、それから交流などを強化する必要があると思いますし、そういった整備をすること、また、やはり輸出を目指す個々の、中小も含めた農林漁業者、また食品産業事業者の取組を促すような支援策についても積極的に対応していきたいと思っています。 そうはいいましても、やはり輸出に、日本でもそうなんですけれども、日本が他国から輸入する場合にはやはり日本の基準に従っていただかなければいけないというところもありますし、それは相手の国も同じでありまして、やはりその基準に対応するということも必要でありまして、そういったことに対応することも支援していかなければいけないと思っております。 総合的なルールにつきましては、厚生労働省ともしっかりと連携をしながら、より良い適切なルール作りに努めていきたいと思っております。
○犬塚直史君 もうこれで終わりにしますが、食い物ですので、やっぱりおいしくて体にいいものを食べるというのはそうそう数字で割り切れるような話じゃなくて、これは文化ですから、そういう意味で、例えば今度の中国の万博に中小零細の企業が加工品を出品しようという希望はたくさんあるんですが、もうあきらめているんですね。余りにも厳しい衛生基準あるいは書類審査があるというようなことであきらめておりますので、これはあきらめていただかないで、日本の小規模のやっぱり農業者や漁業者が希望を持って輸出関連事業に携われるように御支援をお願いをして、取りあえずこの段の質問は終わりにしますので、委員長、もしよろしければ両政務官はもう結構です。
○委員長(田中直紀君) では、これで退席していただいて結構です。
○犬塚直史君 それでは、外務省に伺います、副大臣に伺います。 いよいよ、ICC、国際刑事裁判所のためのローマ規程が一九九八年に採択をされ二〇〇二年に発効した、その後、今年八年目になりまして規程の見直し会議がようやく行われるということになりました。 まず、これ、政務三役、どなたか行かれるんでしょうか。
○副大臣(福山哲郎君) 現状、まだ決定をしておりませんので、今後検討してまいりたいというふうに思っております。
○犬塚直史君 是非どなたかが行っていただいて、積極的な発言をお願いをしたいと思っておるんですけれども、今度の会議では四つの議題が中心となるというふうに考えられています。まずは棚卸しですよね、七年間、八年間の棚卸し。それから、この規程制度の、ローマ規程の充実、実効性を高めるための国際的誓約。 この辺はいいんですけど、残りの二つが日本がリーダーシップを非常に取りやすい部分でありまして、一つは侵略犯罪の定義、これを検討するということになっております。これに対する今の政府の御見解を伺いたいと思います。
○副大臣(福山哲郎君) 犬塚委員に関しましては、ICCの問題について常に積極的に御発言をいただいていることに心から敬意を表したいというふうに思います。 御案内のように、国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪、集団殺害犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、そして今御指摘のありました侵略犯罪、この問題の定義について議論が行われるというふうに我々も承っているところでございます。 侵略犯罪については、もう犬塚委員御案内のとおり、一九九八年のローマ会議では議論が収れんをしませんで継続協議となったものでありまして、我が国としては、この侵略犯罪について、ICCが侵略犯罪についての管轄権を行使できるようになることについて重視をしていきたいというふうに思っております。 しかし一方で、同時に、ICCが実効的な裁判機関として活動を行っていくためには、締約国を更に増やし、より国際的には普遍的な組織であることが非常に重要であるというふうに思っております。 ですから、これらの点を踏まえ、ICCが侵略犯罪についての管轄権行使を現時点において行使できるようにすることについて、それが国際社会の広い支持をまず得られるかどうか、それからICCの実効性の向上や普遍化に資するか等の点も十分に勘案をしながら、引き続き議論に参画をしていきたいというふうに考えております。
○犬塚直史君 私は、この点についてはもうちょっと積極的に発言していただきたいなと、会議に参加してそういうふうに思っております。 やっぱり、御存じのように、何が侵略か、何が国際の平和に対する脅威かということを今決めることができるのは国連安保理だけであります。しかし、御存じのように、国連安保理というのは五大国のビトーというものがありますので、必ずしも普遍的に常に同じような判定が下されるとは限らない。ましてや、五大国に対して、あるいはその利害に反して安保理の決議が採択されることはないわけですから、そういうことではなくて、この一つの裁判所が、何といいますか、侵略という大変重大な国際犯罪に対してこれを認定することができるという権限を持たせるというのは大事なことだと思うんですけれども、もう一度お願いします。
○副大臣(福山哲郎君) まさに今、ICCがこの侵略犯罪にかかわる管轄権を行使する条件等についていろんな意見が出ております。 犬塚委員御案内のように、NGOの中にも現時点で管轄権行使を認めることについては慎重な意見があるというふうに承知をしておりまして、まさに規程検討会議での合意達成は予断を許さない状況であるというふうに思っておりますので、我々としては、とにかくこの問題を重視するという立場の中で、各国の議論をしっかりと注視しながら議論に参加をしていきたいと思っているところでございます。
○犬塚直史君 それでは、もう一つの議論ですね、特定武器の使用を戦争犯罪とすること、これに核兵器を含めるかどうかという議論がございます。 今のところ、御存じのように、戦争犯罪となる特定武器というのでリストされているのが、毒物又は毒を施した兵器、窒息性ガス、毒性ガス又はこれに類するガスを使用すること、三つ目が、人体内において容易に展開し、又は扁平となる弾丸、これを使用することが列記をされているんですが、これに核兵器の使用が入っていないんですね。 今度、この質問をするのはもう五回目なんですけれども、やはり日本は、こういう核兵器の使用が個人の戦争犯罪につながるんだよというような国際法の整備について積極的に発言をするべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(福山哲郎君) 御案内のように、これは犬塚委員が専門でありますので、もう重々御理解いただいておりますが、核兵器使用の違法性については、一九九六年の国際司法裁判所の勧告的意見において、核兵器による威嚇とその使用は、武力紛争に適用される国際法の規則、特に人道の原則と規則に一般的に相入れないが、国家の存続自体が問題となるような自衛の究極的な状況において断定的な結論は出すことはできないとされておりまして、実は、この核兵器の使用をICCの対象犯罪とするか否かについては、やはりこれも先ほど御議論のありました問題と同様、各国間で意見が対立し、まとまらなかった経緯があります。 我々は、今回これが国際社会の広い支持を得られるか、それから、先ほども申し上げましたように、このICCの締約国の中にはいわゆる核保有国が加盟をしておりません、例えばアメリカ、中国、ロシア、インド。そういった状況の中で、このことが実効性の向上や普遍化にどう資するかということも勘案をしながら検討が必要であるというふうに考えております。
○犬塚直史君 この件については、一九九四年に国際司法裁判所に日本政府が提出をしました陳述書というのがあります。この陳述書によれば、核兵器の使用は、その絶大な破壊力、殺傷力のゆえに、国際法の思想的基盤にある人道主義の精神に合致しないものと考えると、こう言い切りましたと、当時の高村大臣が述べておられたわけですけれども、こうしてまた、オバマ大統領の登場によってこの件に関して消極的安全保証という概念も出てまいりましたので、もう一歩ここでやっぱり積極的に我が国が発言すべきだと思うんですけど、いかがでしょうか。
○副大臣(福山哲郎君) 今、犬塚委員が御指摘をいただいた考え方については、我が国はいささかも変更するものではございません。 我が国としては、多大な惨禍をもたらし得る核兵器が将来二度と使用されることがないよう、核兵器のない世界を目指した現実的かつ着実な核軍縮努力を積み重ねていくことが重要であると考えておりますし、岡田大臣がこの間のG8外相会談で核の役割の低減について五回も発言をし、何とかこのことをG8で対応するべきではないかというような主張をされたことも含め、鳩山政権はこの核軍縮、核の廃絶に向けて非常に、これまで以上に積極的に対応しているというふうに思っております。 ただ、このICCの中で、米中ロ、インド等が未加盟の中で、そのことをどう我々の主張と相入れるかどうか、要は実効性の問題としてどう考えるかについては今検討しているところでございまして、我々の立場としては、核の軍縮、廃絶については積極的に対応する、そして、しかしながら一方で、このICCの議論の場では実効性と普遍化についてバランスをどう取るかということを考えながら今後の対応について検討していきたいと思っております。
○犬塚直史君 それでは、防衛省に伺います。 鳩山総理が施政方針演説で東アジア共同体について述べられまして、具体的にはこういうふうにおっしゃっています。東アジア共同体の実現に向けての具体策として特に強調したいのは、いのちを守るための協力、そして文化面での協力ですと、そういうふうに述べまして、その具体例としてパシフィック・パートナーシップを挙げているわけですけれども、今後の展開、中長期の目標についてお伺いします。
○国務大臣(北澤俊美君) お答え申し上げます。 今、犬塚議員が言われましたように、総理が施政方針演説で東アジア共同体構想について述べられましたが、その具体的な一環として、このパシフィック・パートナーシップへ自衛隊の艦隊を派遣し、NGO等と協力して医療活動や文化交流等を実施するという初めての試みを、この五月の二十幾日でしたか、二十三日ですね、に呉を出航していくわけでありますが、これは、災害救援等の分野における各種の国際的な協力というようなものも今後は積極的にやっていくべきだと、こういうふうに思っておりますが、今後は、今回の参加における経験を踏まえた上で我が国が独自にこういうことをしていきたいということで、この当初の計画も次なるときにはもう独自で展開できるようなことを視野に入れて行動をしていきたいと、こんなふうに思っております。 ちなみに、この行動は、先ほど申し上げましたように、五月の二十三日に呉を出発して、ベトナム、カンボジア、シンガポールと回って七月の十五日に呉へ帰ってくるという計画でございます。
○犬塚直史君 それは、「おおすみ」型の船に陸海空自衛隊の医療支援チーム約三十名を乗せて、NGOも乗せていくやに伺っていますが、その辺は進捗状況、いかがでしょう。
○副大臣(榛葉賀津也君) 委員御指摘のパシフィック・パートナーシップ二〇一〇でございますが、委員がおっしゃったとおり、五月下旬から七月中旬にかけまして、「おおすみ」型輸送艦一隻及び陸海空三自衛隊の混成医療支援チームがNGO等の民間団体と協力して、先ほど大臣が申し述べましたベトナム及びカンボジアにおいて、医療活動そして文化交流等を実施するということでございます。 なお、防衛省のホームページ上で民間団体、NGOを募集をしました。そのところ、災害人道医療支援会HuMAを始めとするNGO四団体、二十名の方々が参加をするということで、今五月二十三日の出航に向けまして米軍並びにNGOと連携を取っているところでございます。
○犬塚直史君 私は、余り派手ではありませんが、こういう地道な信頼醸成というのが一番大事だと思うんですね。そういう中で、日米だけではなくてやっぱり多国間で、できれば東アジアの国々がなるべく多く参加できるような形のこうした民軍に係る共同訓練、共同展開というのが一つのキーではないかなと思っております。 そこで伺いますが、ASEANでは、こうした多国間による共同人道支援緊急援助活動の枠組みにはどんなものがあるんでしょうか。
○副大臣(福山哲郎君) お答え申し上げます。 まずは、各国の防災担当省庁の長等が参加するASEAN防災委員会の下でのASEAN地域防災計画やASEAN防災緊急対応協定を作成し、現実にはこの協定の下でスタンバイアレンジメント、標準運用手続が作成され、ASEAN防災人道支援調整センターが暫定的に運用を開始し、二〇〇五年からASEAN地域災害緊急対応演習というのを実施をしております。 また、ASEAN地域フォーラムでは、災害救援も含め、具体的かつ効果的に対応する行動志向的なメカニズムを目指すことで一致しておりまして、今後中身を議論していくこととなりますし、実際の活動例としては、既に昨年五月にフィリピンにおいて災害救援活動演習が行われておりまして、十四か国がチームを派遣をし、実際に災害が発生した事態を想定して演習を行いました。 我が国からは外務省、防衛省、自衛隊及びJICAから約百名が参加し、医療、防疫、給水、浄水、捜索、輸送活動や我が国の国際緊急救助隊の活動紹介等を行いました。また、来年の三月には我が国とインドネシアが共催をする形で、インドネシアにおいても実動演習が実施される予定となっております。
○犬塚直史君 大災害が起きたとき、初期の六十日間、軍事組織が展開することで九〇%の一番初めの需要というのが賄えることができるというレポートもあるんですけれども、今回NGOも乗ってこられたということで、どういう訓練内容を想定されているんでしょうか。
○副大臣(榛葉賀津也君) NGOは現地集合しまして、「おおすみ」に乗って現地に行くのではなくて、ベトナム、カンボジアの現地で活動を共にすると。そこでは学校等の施設、そして病院等の施設を使った医療支援の訓練をするというふうに承知をしております。
○犬塚直史君 ということは、言わば民軍の関係をしっかりと緊密にしていくためのまずは訓練を一緒にやるんだよという理解でよろしいでしょうか。
○副大臣(榛葉賀津也君) そのとおりでございます。
○犬塚直史君 今アフガニスタン等々でまさに民軍関係というのが一番大事、しかも多国間でやっていく民軍関係というのが非常に大事だなという認識があると思います。 そうした中で、今これから東アジアで共同体をつくるという、例えば、それではARFではどのようなものがこの枠組みであるんでしょうか。
○副大臣(福山哲郎君) 今、先ほど申し上げたように、災害救援も含めてARFにおいては行動志向的なメカニズムを目指すことで一致しており、今後中身を検討していくことになっております。
○犬塚直史君 それでは、MPATというんですか、米太平洋司令部、南アジア各国、国連等が参加しているMPAT、マルチナショナル・プランニング・オーグメンテーション・チームというんですか、こういうところに、既に公開されている資料だけを見ますと、オブザーバーとしてしか参加していないと、こう書いてあるんですけれども、そのとおりでよろしいんですか。
○副大臣(榛葉賀津也君) 委員御指摘のMPAT、いわゆるエムパットと呼ばれるものでございますが、これ二〇〇〇年、平成十二年以降、米太平洋軍が主催をいたしまして、東南アジア諸国を始めとして国連等も参加をいたしまして、大規模災害等の際にあらかじめ派遣が想定されるスタッフの間で人的交流や標準作業要領の議論等を進めていくということを目的にするプログラムでございまして、二〇〇一年から委員御指摘のとおりオブザーバーとして日本も派遣をしているということでございます。
○犬塚直史君 大規模な武力紛争というのは今非常に起こりにくくなっている。その一方では、大規模な自然災害というのはもう頻発しているわけですよね。そういう事態に対して共同で対処していくということがまさに現実の安全保障上の信頼醸成に直結すると私は思うんでありますけれども、にもかかわらずオブザーバーしか送らないというのはちょっと消極的過ぎるんじゃないでしょうか。
○副大臣(榛葉賀津也君) 委員御指摘のとおり、二〇〇〇年五月に始めまして、最初は四回不参加で、初めて参加をしたのが二〇〇一年一月ということでございます。 私もこれ、オブザーバーではなくて、何とかもう少し積極的な参加はできないのかということで少し調べましたら、どうやら以前は武力行使を想定した指揮所演習等々もやっていたということで、このようなオブザーバー参加ということになっているということで承知をいたしております。 いずれにせよ、今先生がおっしゃったとおり、国際的な人道支援であるとか大規模災害、こういった点に関しましては多国間で協力をする必要があるということで、更にこの能力向上を含めまして積極的にこの問題に取り組んでいけるように努力をしたいと思います。
○犬塚直史君 おっしゃるように、何といっても武装集団が平時に行くわけですので、展開する前のガイドラインというかプリンシプルというか、そういうものをよっぽどしっかりしておかないと後で禍根を残すということになりかねない、だから慎重だったんだよという議論は分かるような気がいたしますが、この件についてはちょっともう少し後で触れさせていただきます。 その前に、一九九七年の日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドラインというところに、この人道支援、緊急援助活動についての記述はあるんですね。記述はあるんですけれども、細部には全く触れられていない。例えば、大規模災害の発生を受けて、日米いずれかの政府又は両国政府が関係政府又は国際機関の要請に応じて緊急援助活動を行う場合には、日米両国政府は、必要に応じて密接に協力する、これしか書いていないんですね。 もう少し踏み込んで、共同訓練を、キャンペーンというものを、もう少し踏み込んで、一つの行動原則といいますかプリンシプルにまで昇華させるような作業がそろそろ必要ではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(榛葉賀津也君) 委員おっしゃるとおり、このいわゆる日米防衛協力のガイドライン、一九九七年の2プラス2の会合で新たな日米防衛協力のための指針が了承されたものですが、ここでは、今先生がおっしゃるとおり一般的な大枠な方向しか示されていないと、細部についてはほとんど記述がされていないということだと思います。他方、二〇〇五年の2プラス2では、人道救援活動が日米間の安全保障・防衛協力において向上すべき活動の例の一つというふうに列挙がされ始めました。 さらに、やはり本年一月の日米安全保障条約署名五十周年、この節目の2プラス2の共同発表においては、人道支援、災害救援を含めた幅広い分野における日米安保協力を更に推進し、深化するために行っている対話を強化するということが確認をされたところでございまして、また、本年二月の日米安全保障高級事務レベル協議、いわゆるSSCにおいても、この分野について更なる協力をする必要があるという議論がされたところでございます。 いずれにいたしましても、今委員御指摘のとおり、この分野、大変重要でございますので、今後ともしっかりと米国と協議をしていきたいというふうに思っております。
○犬塚直史君 そこで、先ほど申し上げたキャンペーンという、軍事訓練だけではなくて、それから一歩踏み込んだ言わば国際的な活動として認知されるような地域的枠組みにこれを昇華させていくべきだと私は思うんですね。 そのためのこの基準ということについて、私は、ここに保護する責任の六原則というものがあります。簡単に申し上げると、正当な権限、これは何かというと、国連憲章第七章五十一条、第八章に基づくものでなければならない、軍事組織が展開するときですね。二つ目は正当な理由、大規模な人命の損失や、又は人道的危機が現在存在し、又は差し迫っていること。三つ目は正当な意図、いわゆる内政干渉になるような体制転覆が目的ではなくて、まさに人道的な危機に対処することが目的である。四つ目が手段の均衡、幾ら何でもこれはやり過ぎだよというようなことはやらないと。まあ当たり前のことばかり言っているんですけど、合理的な見通し、干渉前よりも明らかに干渉後の方が立場が良くなっているだろうと。そして、最後の手段、つまりNGOとか現地政府ではどうしても対応できないからこうした軍事組織が展開するんだよというような、保護する責任の六原則というものが二〇〇二年以来ずっと議論をされておりまして、国連の正式文書にも最近入ってきておりますし、潘基文事務総長も非常に積極的にこの理念については最近発言をされております。 先ほど、日米同盟の枠組みの中で考えれば違う理念があるのかもしれないけれども、しかし多国間で考えた場合、やっぱりこういうだれしもが認められるような一つの理念を持って軍事組織展開するなら展開するという形を今つくるべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(榛葉賀津也君) 大変貴重な御指摘だと思いますので、少し我々の方で勉強させていただきたいと思います。
○犬塚直史君 終わります。
○山内徳信君 最初に、私は、今日は外務大臣いらっしゃいませんから副大臣で御答弁をお願いしたいと思います。 日米安全保障条約の負担は、沖縄県民だけでなく、ひとしく日本国民全体で負担すべきとの国会決議があるのを御存じでしょうか。平成九年四月十日の衆議院……(発言する者あり)静かにしてください。四月十日の衆議院日米安全保障条約の実施に伴う土地使用等に関する特別委員会の附帯決議、同十七日に参議院同委員会の附帯決議です。 衆議院の決議には、日米安全保障条約の義務を我が国全体で果たすべく、沖縄への過重な負担の軽減を図るよう、最大限の努力を払うこととあります。参議院の決議文には、日米安全保障条約の義務を果たすべく、沖縄県民の負担を全国民が担うとの考え方に基づき、在沖米軍基地問題に最大限の努力を払うこととあります。 そこで、この附帯決議について、あらかじめ外務省、そして次に北澤大臣のお気持ちをお伺いしておきたいと思います。
○副大臣(福山哲郎君) 岡田大臣が本会議のため出席がかなわず、副大臣の私の答弁でお許しをいただきたいと思います。 先生御指摘の附帯決議については重々承知しておりますし、岡田大臣は、この委員会で何度も答弁をされていますように、沖縄の皆さんへの長年の大変な御負担を少しでも軽くしたいというためにどのような解決策が最善かという点で取り組んでおられると承知しておりますし、今の御指摘の附帯決議についても、岡田大臣また副大臣、政務三役共々承知をしております。
○国務大臣(北澤俊美君) ただいまの附帯決議については十分承知をいたしておりまして、この附帯決議は、まさに今のこの普天間移設の事態の中で改めてこれを読んでみますとその重みを更に感ずるわけでございまして、沖縄に暮らす方々の長年にわたる大変な御負担を少しでも軽くしていくために、現下の国際情勢や安全保障上の観点も踏まえて、沖縄の基地問題に我々はしっかり取り組んでいかなければいかぬと、こういうふうに思っておるわけでありますが、午前中の議論にもありましたように、さすれば、その県外でどこがという、例えば徳之島の問題一つ取ってみましても、政府として決定はしていないけれども、報道が先行すれば、島の過半の人たちが絶対反対ということで決議をなさるというようなことで、極めて難しい問題ではありますが、我々は、七四%の負担を背負っておる沖縄の皆さん方のお気持ちを体して、困難な道ではありますが、それにくじけずにしっかり解決策を求めて頑張ってまいりたいと、このように思っております。
○山内徳信君 これは平成九年四月の衆参の附帯決議でございますが、何かしら今日の状況を当時の衆参の皆さん方は見通して、やはり日米安保に関する負担、義務を、衆議院においては我が国全体で負担しなければいかないと、こういうように御指摘をしておりますし、参議院においては沖縄県民の負担を全国民が担うと、こういう強い附帯決議でございます。したがいまして、こういう附帯決議の趣旨を尊重することは、沖縄県内移設はこれはもはやないと、こういうことが言えるんだろうと思います。 したがって、辺野古のV字形、いわゆる現行案、あるいは陸上案、そして最近突然また、アメリカの方からにおわせたのか分かりませんが、浅瀬案という言葉が飛び出してきたりするわけです。そして、与勝沖案等々がマスコミに出てまいりましたが、こういうことは、この附帯決議の精神からすると、もはやあってはいかない、ないと、こういうふうに受け止めておるわけでございますが、どうぞ外務、防衛、それぞれお気持ちを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(北澤俊美君) 国会における決議というのがどれほど重いものかというのは、国民の負託を受けて国会に議席を持つ者は肝に銘じておるはずであります。私の立場で申し上げるのは妥当かどうか分かりませんが、この問題に限らず、様々な法案を採決していく中で附帯決議がたくさん付されるわけでありますが、それがその後の施策の展開にどれほどの重みを持って考慮されてきたかということになりますと、私の体験からいたしましてもじくじたるものがあるわけでありますが、しかし、この沖縄の問題に関しては衆参で全く同じ趣旨の附帯決議を付けておるわけでありまして、これは我々はしっかり肝に銘じて、私の立場とすれば、特に県外ということで解決を図らなければならぬということを今御質問をちょうだいしながら改めて感じておる次第であります。
○副大臣(福山哲郎君) 私は今の山内先生の御質問に答えるだけの能力はございませんので甚だ残念ではございますが、ただ、国会の附帯決議でございますし、さらには両院の附帯決議ですので、それは政府の一員として重く受け止めなければいけないと思っておりますし、五人の、北澤防衛大臣、岡田大臣を始めとした閣僚の皆様がとにかく今一生懸命御努力をされていることに対して、我々はしっかりと支えていかなければいけないというふうに理解をしております。
○山内徳信君 是非、外務省、防衛省におかれましては附帯決議の精神で対応していただきたいと思います。要するに、もう沖縄県内への移設はこれなしと、こういうふうに私も今の答弁を胸に刻み込んでおきたいと思います。 さて、次に進めてまいりますが、在日米軍基地が現在四十七都道府県のうち三十二都府県に存在しております。これはまさに異常であると思っております。こういうふうに三十二の都府県に存在するということは、これはさかのぼって考えますと米ソ冷戦構造時代のものであります。独立国家としての品格といいますか、そういう面から見ても、あるいは抑止論だとかいうことも言われておりますが、そういうのも含めて、今の時代にやはりその在り方について検討する時期に来ておるんだろうと思います。 私は、この際やはり日本側から、特に、住民生活との関係が問題になっておるところが多いわけですね。東京を始め近くの神奈川県でも、あるいは山口県の岩国辺りでももう絶えず問題になってくるわけであります。したがいまして、日本国内に米軍基地がこんなにあるということは、これはまさに日本という国の品格を傷つけておることにもなるわけでございます。 そういう意味で、是非、整理、縮小、返還といいますか、そういうことを検討していく時期に入っておると思いますが、外務副大臣、防衛大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(北澤俊美君) 時期が今その時期であるということを特定するのはなかなか難しいと思うわけでありますが、常に米軍基地の縮小という問題にはしっかり対応していかなきゃいけませんが、委員も御案内のように、安全保障環境が米ソの冷戦時代から大きく変わってきておりまして、それが中国の軍拡あるいは北朝鮮の核の問題、様々なものがある中で、日米安全保障条約の下において抑止力をどう担保していくかという大きな問題があるわけでありますが、もう一つ、特に委員の場合は沖縄御出身ということでありますから、それを担保するための米軍の配置が沖縄に圧倒的に多いということからすれば、御質問の趣旨は極めてクリアに私には響いてくるわけでありますが、冒頭申し上げたようなことからも考えまして、米軍の再編は、今後、在日米軍施設・区域の整理、縮小、返還を求めながら、重ねて申し上げますけれども、抑止力を維持しつつ、沖縄を始めとする地元の負担を軽減する努力は常に怠ることのないように考えていかなければならぬ。 私たちは、一方で、特に私は、防衛大臣という立場からすれば、抑止力の弱体化ということは極めて重要な問題でありますので、そこにも意を尽くさなければならぬということからすれば、どうしても委員の御質問には安全保障上の観点も踏まえてお答えをせざるを得ないというのは御理解をいただきたいというふうに思う次第であります。
○副大臣(福山哲郎君) お答えいたします。 やはり、我々といたしましては、安全保障環境を勘案しつつ、抑止力を維持をしながら、しかしながらそれぞれの地元の負担を軽減をするべく進めていくことが重要であるというふうに思っておりまして、現在のところでいえば、検討中の普天間飛行場の移設を除いて、再編の実施のための日米ロードマップに従って、再編事業について、そして今後の基地の在り方については当面進めていくべきものと考えております。
○山内徳信君 今朝の理事懇のときには間に合いませんでしたから、理事の皆さん方には差し上げて、御了解いただいておりませんが、昼食時間に戻りましたら沖縄からの今朝の新聞のファクスが届いておりますが、使わせていただけますか。(発言する者あり)
○委員長(田中直紀君) 理事会に諮ってからにしていただきたいと思います。
○山内徳信君 ああ、そうですか、済みません。 じゃ、口頭で申し上げます。(発言する者あり)分かりました。 四月十八日には、もう今朝から別の委員からもいっぱい質問がありましたが、徳之島住民が一万五千名の結集をいたしまして、新しい基地が徳之島に来ることについては絶対反対だと、こういう意思表明がございました。四月二十五日には、沖縄県民による普天間飛行場の閉鎖、返還、基地の県内移設反対、県外、国外への移設を求める十万人規模の県民大会が進められておりまして、昨日、最後の幹事会だろうと思いますが、幹事会が開かれたと、こういう情報でございます。 そこで、その情報によりますと、いよいよ沖縄県知事、出席を決断したと、こういう情報でございます。やはり、恐らくこの種の大会に知事がその決断されたのは、これは過去の沖縄の歴史、あるいは戦後の米軍基地、異民族統治下の問題、そして普天間の危険性の問題、鳩山総理が昨年の七月沖縄でおっしゃった、少なくとも普天間は国外、最低でも県外とおっしゃった、そういうことを総合的に知事は踏まえられまして、やはり沖縄県知事として大会に参加をすべきだと、こういう県民とともに歩むという、そういう決断をされたんだろうと思っておるわけであります。 そういうことで、今官邸やあるいは政権の中枢におられる方が、頭の中に、最後は回り回って、まあ沖縄の幾つかあるじゃないかと、こういうお気持ちでいらっしゃるんでしたら、それは大変な誤算を招くことになると思っております。 時間ありませんから多くは申し上げませんが、昨日のテレビを見ておりますと、徳之島の中年以上の人々、お年寄りの方々は、再びああいうふうな、戦争体験を踏まえて、戦後の、そこに来たアメリカ軍が統治されていたあの当時を再び体験することは絶対にしないと、こういう決意をおっしゃっておりましたが、まさに沖縄もそのとおりでございまして、沖縄戦のときのまさに捨て石として使われた、沖縄県民は。そして、歴史的に何度も裏切られてきたわけですね。対日講和条約のときにも、あるいは沖縄の日本復帰のときにも核抜き本土並みとおっしゃったが、依然として七五%の基地が今もあるというこの現実。そういうふうに何度も裏切られ、そして政治的差別が何度も行われてきたわけです。 したがいまして、今回は、鳩山総理のおっしゃった県外、国外へと、その訴えの責任といいますか、公約といいますか、約束といいますか、それを沖縄県民は県民大会を通して求めていくと。したがって、怒りの県民大会になります、抗議の県民大会になります、約束を守れという県民大会になるわけでございまして、そのことは、結論的に申し上げますと、もはや沖縄県内の陸にも海にも、あるいは沖縄のどこにも新たな米軍基地は造らせないという県民の決意をする、そういう県民大会になるわけでございます。 こういう状況を、北澤防衛大臣、そして外務副大臣、どのようなお気持ちで、今、県民大会が刻々と迫ってくるこの状況をどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(北澤俊美君) 山内委員には、毎回、沖縄の強い思いを披瀝をされておられますが、私どもも当然沖縄の皆さん方のお気持ちは重く受け止めて、今、普天間の解決に全力を挙げておるわけでありまして、その解決を図るべくしておる作業の中にも、沖縄の皆さん方のお気持ちは十分重く受け止めながら作業をしているということで御理解をいただきたいと思います。
○副大臣(福山哲郎君) 私も、今年に入りまして、この外交防衛委員会でずっと山内委員の議論を大臣の横で拝聴してまいりました。大変沖縄の皆さんの思いを本当に伝えていただいているということで、非常に重く受け止めなければいけないというふうに思っております。
○山内徳信君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(田中直紀君) 暫時休憩いたします。 午後三時十四分休憩 ─────・───── 午後三時三十三分開会
○委員長(田中直紀君) 外交防衛委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 まず、一昨日の徳之島での大集会と普天間基地の移設問題についてお聞きいたします。 一昨日の大集会には島民の半数を超える一万五千人が集まったということは午前中からそれぞれ指摘がありました。断固移設反対の意思表示が示されたわけですが、東京の人口に置き換えますと七百二十万人が集まったと、こういう見当になるわけですね。この人数の重みというのは午前中から繰り返し答弁があったわけですが、私は同時に中身が非常に大事だと思うんです。 決議文にはこう書いてありまして、私たちは基地の移設に断固反対して政府が断念するまで闘いますと、そして、奄美の祖国復帰運動にも勝る、島を守る民族危機の叫びですというふうに言われております。高校生が決意を述べたのが大変感銘を呼んだようでありますけれども、この奄美復帰運動を題材にした演劇に参加をしたという高校生がこう言っているんですね。第二次大戦後、この島はアメリカの占領下に置かれることになりましたが、勇気ある人々の島に対する思いと行動力で復帰を勝ち取った。その人たちの徳之島を思う気持ちを引き継ぎ、基地移設反対を訴えたいと思いますというふうに高校生が述べました。 私、数とともに、やっぱり歴史が刻まれたこの島民の皆さんの思いをどう受け止めるかということは本当に大事だと思うんですね。ですから、あれこれの経済支援とかそんな条件では揺るがないような決意を私は示していると思いますし、同時に、世界の自然遺産登録を目指し観光振興を目指すという方向にも反するという、こういう決意があったわけです。 外務大臣に是非、この数とともに、ここで訴えられた中身の重みをどう受け止めるか、是非伺いたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) まず、午前中も申し上げましたが、これだけ多くの皆さんが集会に結集されたということは、そのことを重く受け止めなければならないというふうに思います。あわせて、今委員が御指摘のように、徳之島あるいは奄美の歴史というものもあります。そういったことが一つの背景としてあるということは十分理解をしなければならないことだというふうに思っております。 ただ一方で、私は、この徳之島ということを離れて、危機感を感じますのは、米軍基地、もちろん日米安保条約そのものを否定されるという立場に立てば別ですが、日米安保を前提にして米軍基地が果たしている役割ということを考えたときに、もし今回のようなことが全国あちこちでどんどん起きるということになると、それはやはり日米同盟というものをどう考えるのかと、そういう議論に行きかねない、そういう話でありまして、私は、国民の皆さんに日米同盟の重要さ、そのことによって日本自身の安全、あるいはアジア太平洋地域の平和と安定が保たれている、そのことをもっとしっかりと伝えていかなければいけない、そのことを改めて感じたところでございます。
○井上哲士君 沖縄でもそうですけれども、改めて、海兵隊というものが本当に日本を守っているのかと、イラクやアフガニスタンに行って侵略しているだけじゃないかと、こういう声もありますし、また安保そのものを見直すべきじゃないかということが保守的な首長の皆さんからも出ているということだと思います。私たちは普天間の苦しみというのは全国どこへ行っても同じだと訴えてきたわけでありますけれども、そのことが徳之島の皆さんの島民の意思として示されたことになると思います。 総理はこの普天間の移設先については地方自治体の首長や住民の合意が必要だというふうにずっと言われてきたわけですが、この移設先の報道をされたところではどこでも今町ぐるみの大きな反対の声が上がっているという状況があるわけで、今日、そういう合意が成立するような自治体が存在するというふうに外務大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) それは、そういった地元の理解をいただけるように努力をしなければならないということで、合意ができない、あるいは理解がもらえない、そういったことで済むことではない。これは何が何でも理解を求めなければならない。そのために懸命の努力をしなければならない、そういうふうに考えております。
○井上哲士君 その何が何でもという姿勢がこういう怒りの火を付けているということを自覚をする必要があると思いますが、私はやっぱり結局移設先探しというやり方はもう破綻をしてきていると思います。私ども最初から言っていますように、この無条件の撤去を求めるということこそが一番の解決の道だということを改めて強く申し上げておきたいと思います。 その上で、今日は米兵の犯罪と地位協定の見直しについてお聞きいたします。 民主党は総選挙のマニフェストで日米地位協定の改定を提起するというふうに明記をされておりますが、いつどのような内容を提起して、改定交渉をどういうふうに進めていくお考えでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 我々、この日米地位協定について、見直しの作業、これは必要だと、そのための議論を始めたいというふうに考えておりますが、これはそのことによって成果を出さなければいけないというふうに思います。そのことを考えたときに、例えば今普天間の問題でこれだけ日米間である意味で意見の違いがあるという状況、そういう中で、この地位協定の問題まで同時に持ち出すというよりは、やはり一つ一つというふうに考えるべきだと思います。 もちろん、普天間の問題を解決しなければ地位協定は提起しないということでは必ずしもありません。地位協定の中でも様々な内容がありますから、その中で比較的議論になりやすい、議論しやすい、そういうテーマを選んで、例えば環境の問題などを先行的にやっていくというやり方もあるかと思いますが、とにかく今は五月末までということで普天間の問題に全力投球している、そういう状況でございます。
○井上哲士君 ただ、この間も特に沖縄を中心に様々な米兵、関係者による犯罪が起き、その身柄の問題をめぐっても様々な声が上がっております。この米軍犯罪の裁判権や身柄の引渡しの取扱いなどに関する地位協定の十七条の改定は急務だと思うんですね。 ちょっと今ので確認しますけれども、前政権はこの十七条については運用の改善で対応すると、地位協定そのものは見直すということをアメリカ側には求めてこなかったわけでありますが、鳩山政権としてはこの十七条についても地位協定の改定を進めるという立場でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) まだ地位協定の中のどこをどのように見直していくかということについて、我々、全面的な見直しの案を野党時代に作った経験は持ちますが、その中である程度プライオリティーを付けてやっていくと。そういうときに、具体的にどこをどうするということを政権内で決まったものがあるわけではございません。
○井上哲士君 私は、この十七条の改定なしに解決がないと思います。 それで、非常にやはりこの刑事裁判、司法の問題が米軍優遇になっているということに批判があるわけですが、この地位協定そのものの改定と併せて、この地位協定より更に米軍を優遇する、そして日本の法律にも反するような運用が行われているということを正す必要があると思います。 今日は、犯罪が起きた場合の米軍関係者の身柄の引渡しの問題についてお聞きをいたしますが、米軍関係者の犯罪に関して、その者が公務中でないという場合には日本に第一次裁判権があるわけですが、まず法務省に確認いたしますけれども、この公務中であるかないかということの認定の権利はどちらにあるんでしょうか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 日本側に認定権があるというふうに理解をしております。
○井上哲士君 日本側にあるわけですね。 これは、最終的な決定はどこが行うんでしょうか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 最終的な決定という御趣旨にもよろうかと思いますが、最終的には裁判所において御判断されることになろうかと思います。
○井上哲士君 起訴後に裁判所が判断をするということでありますが、実際には逮捕の段階でそういう同じような取扱いがされていっております。 そこで、日米地位協定の実施に伴う刑事特別法、いわゆる刑特法の十一条をお手元に配付をしておりますけれども、米軍関係者が地位協定の第十七条第三項(a)に掲げる罪のいずれかに該当すると明らかに認めたときは、被疑者をアメリカに引き渡さなければならないという規定でありまして、この協定十七条第三項(a)の下にありますように、二番、公務執行中の作為又は不作為から生ずる罪となっております。 つまり、米軍関係者が公務中だと明らかに認めたときには被疑者をアメリカに引き渡さなくてはならないと、こういうふうにしているわけですが、実際には、公務中だと明らかでなくても、公務中かどうかが疑問という場合にもアメリカ側に被疑者を渡すという運用がされていると思いますけれども、これは何に基づいて行われているんでしょうか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 御指摘の点につきましては、日米合同委員会におきまして、合衆国軍隊の構成員、軍属又はそれらの家族を日本国の当局が逮捕した場合には、直ちに最寄りの合衆国軍隊憲兵司令官に対しその旨を通知するとともに、当該犯罪が公務執行中に行われた疑いがあるときには被疑者の身柄を当該司令官に引き渡すという趣旨の合意がなされているということによるものと承知をいたしております。
○井上哲士君 それはいつどこで合意されたんでしょうか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 済みません、日時、場所というのはちょっと私今、詳細については承知しておりませんが、(発言する者あり)日米合同委員会の席上で合意がされたというふうに聞いております。
○井上哲士君 一九五三年十月二十二日の日米合同委員会の刑事裁判分科委員会で合意されたものだと思いますけれども、この、先ほど言ったような安保刑事特別法第十一条の規定で公務中であると明らかな場合に引き渡すとなっているのに、今のような合意による運用がなぜ行われているんでしょうか。
○政府参考人(甲斐行夫君) お尋ねのような場合には、当該被疑者は合衆国軍隊の構成員等という特殊な地位にあって、必要に応じて軍当局に拘禁され得るなどの特殊事情があることにかんがみ、当該犯罪について合衆国の軍当局が第一次裁判権を有する可能性がある場合に、我が国の当局においてその身柄拘束を続けるのは妥当ではないことから、その身柄を合衆国の軍当局に引き渡す旨の合意をしたものと承知をいたしております。
○井上哲士君 つまり、軍隊の構成員という特殊な地位にかんがみということでありますけれども、しかし、そのことによって被疑者をどう裁判にかけるかという国権の非常に中心の問題が脅かされるということは私はあってはならないと思うんですね。 公務中だと明らかな場合と、公務中であるか否か疑問の場合というのは明らかに違うんですね。公務中と明らかな場合と公務中でないと明らかな場合とありまして、その間のグレーゾーンがあります。このグレーゾーンの場合に日本が身柄を取るのかアメリカが身柄を取るのかという、全く違うことになってくるわけで、これは刑事特別法の規定と先ほど述べられた合意事項ではそこの部分が違うわけですね。それを合意事項に沿ってやっているということでありますが、これは私は日本の法令に違反しているんじゃないかと思います。 日本の法令に反する合同委員会の合意が行われた場合と日本の法令というのは一体どっちが優先されるんでしょうか。
○政府参考人(甲斐行夫君) こういった合意につきましては、日本の法令に反するような合意はしないようにしているということであると思いますので、それを前提にしない形でのお尋ねということであれば、ちょっとお答えすることは困難であろうと思います。
○井上哲士君 法務省も、この刑事特別法が改正をされたときには、公務中だと明らかな場合のみアメリカ側に引き渡すべきだと、こういう解釈をしていたんじゃないですか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 内部資料におきまして、そういう趣旨の記載をしていたことはあることは事実でございます。
○井上哲士君 今、内部資料というふうに言われましたけれども、検察資料六十六、外国軍隊に対する刑事裁判権の解説及び資料、部外秘と書いてある資料でありますけれども、私、最近これを入手をいたしました。この中では、これは法務省刑事局が発行している文書でありますけれども、その者の犯した罪が行政協定第十七条第三項(a)に掲げる罪のいずれかに該当するということがいまだ明らかに認められない間は直ちに引き渡すべきではなく、刑事訴訟法の手続によって処理されることになると、こう明記しているわけですね。 ですから、先ほど日米合意を言われましたけれども、少なくとも日本の法令の解釈としては、公務中だと明らかに認められない間は引き渡すべきでないというのが法務省の当初の解釈であり、それを徹底をされていたんじゃないですか。
○政府参考人(甲斐行夫君) この点につきましては、その後の資料におきましても、この解釈につきましては刑事特別法十一条の解説を主眼とするものであったので、合意された事項についての場合を含む取扱いのための解説としては必ずしも十分ではなかったというふうに解されているところでございます。
○井上哲士君 つまり、法律の解説としてはそうなんだけれども、その後の合意によって違う解釈になったということを今言ったんじゃないですか。なぜ日本の法律と違うことが合意によって起こるんですか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 恐らく合意自体はその当時もう既にあったんではないかなというふうに思います。 御指摘の点につきましては、この刑事特別法十一条の規定で書いているのは明らかに公務中と認められるときという場合のものでございまして、それ以外の、そうかどうかよく分からない、米側に公務中であるかもしれないということで第一次裁判権があるかもしれないという場合の取扱いは合意された事項によるべきであるということになるのではないかというふうに思っております。
○井上哲士君 ですから、そういうのがおかしいと言っているんですよ。明らかに刑事特別法では、公務中とはっきりしない場合は身柄を引き渡さないということを法務省も解釈していたのに、実際には合意によって違うことが行われていると。まさにここに米軍優遇があるんではないかということを私は申し上げております。 これは、この間も指摘しましたけれども、やはり日米間の言わば密約というものがあるんですね。一九五三年の十月二十二日に日米合同委員会の裁判権分科委員会の刑事部会日本側部会長の声明というのがあります。先日言ったあの裁判権放棄の声明は同じ部会長で二十八日に声明されていますが、これも、今申し上げたのも非公開の議事録でありますけれども、この日本代表の津田實氏は、こういう米兵犯罪者の身柄の問題についてこういうふうに言っております。このような法律違反者が日本の当局により身柄を保持される事例は多くないであろうことを声明したいと、こういうふうにこの非公開議事録で言っております。つまり、犯罪を犯した米軍関係者をできるだけ日本が身柄を拘束しないと、こういうことを声明をしていて、そのための仕組みとして今、安保特別法の規定にかかわらず、公務かどうか明確でない者はアメリカに引き渡すという仕組みになっているんじゃないかということを私は指摘しているんですが、法務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 刑事特別法におきましては、まさに公務執行中という明らかな場合の措置を定めたものと、お尋ねの合意の部分につきましてはそれ以外の場合を合意したものというふうに考えられますので、そもそも刑事特別法の規定と矛盾するものでは必ずしもないのではないかというふうに考えているところでございます。
○井上哲士君 時間ですので終わりますが、明らかに矛盾をしておりますし、法律家の答弁としては私はいかがなものかというふうにして聞きました。この問題は更に追及をしていきたいと思います。 今日は終わります。
○委員長(田中直紀君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(田中直紀君) 次に、刑事に関する共助に関する日本国とロシア連邦との間の条約の締結について承認を求めるの件、刑事に関する共助に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件及び刑を言い渡された者の移送及び刑の執行における協力に関する日本国とタイ王国との間の条約の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。岡田外務大臣。
○国務大臣(岡田克也君) ただいま議題となりました刑事に関する共助に関する日本国とロシア連邦との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、平成十八年十二月に、ロシアとの間でこの条約の交渉を開始しました。鋭意交渉を行った結果、平成二十一年五月十二日に東京において、我が方外務大臣と先方法務大臣との間でこの条約の署名が行われた次第であります。 この条約は、一方の締約国が他方の締約国の請求に基づき、捜査、訴追その他の刑事手続について共助を実施すること、そのための枠組みとして中央当局を指定し、相互の連絡を直接に行うこと等を規定するものであります。 この条約の締結により、我が国からロシアに対して請求する共助がロシアにおいて一層確実に実施されることが確保されるとともに、共助に関する連絡を中央当局間で直接行うことにより、共助の効率化、迅速化が期待されます。 よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。 次に、刑事に関する共助に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、平成二十一年四月に、欧州連合との間でこの協定の交渉を開始しました。鋭意交渉を行った結果、同年十一月三十日にブリュッセルにおいて、先方、当時の議長国であるスウェーデンの法務大臣により、及び同年十二月十五日に東京において、私により、この協定の署名が行われた次第であります。 この協定は、被請求国が請求国の請求に基づき、捜査、訴追その他の刑事手続について共助を実施すること、そのための枠組みとして中央当局を指定し、相互の連絡を直接行うこと等を規定するものであります。 この協定の締結により、我が国から欧州連合加盟国に対して請求する共助が欧州連合加盟国において一層確実に実施されることが確保されるとともに、共助に関する連絡を中央当局の間で直接行うことにより、共助の効率化、迅速化が期待されます。 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。 最後に、刑を言い渡された者の移送及び刑の執行における協力に関する日本国とタイ王国との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、平成十九年十一月に、タイとの間でこの条約の交渉を開始しました。鋭意交渉を行った結果、平成二十一年七月二十二日にプーケットにおいて、両国の外務大臣により、この条約の署名が行われた次第であります。 この条約は、我が国とタイとの間で、相手国の裁判所が拘禁刑を言い渡した自国民受刑者について、締約国、受刑者の同意等一定の条件を満たす場合にその本国に移送する手続等を規定するものであります。 この条約の締結により、両国の受刑者の更生及び社会復帰が促進されるとともに、刑事分野における二国間協力の進展に貢献することが期待されます。 よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。 以上三件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
○委員長(田中直紀君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 三件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十九分散会