農林水産委員会 第8号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2010/04/22
会議録
○筒井委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案及び竹本直一君外四名提出、地球温暖化の防止等に貢献する木材利用の推進に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省大臣官房文教施設企画部技術参事官岡誠一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○筒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○筒井委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。梶原康弘君。
○梶原委員 民主党の梶原康弘でございます。 まず、口蹄疫の感染の疑いが持たれている問題でありますけれども、昨日、三例目が確認され、拡大が大変心配されているということでございます。これに対して万全の措置を講じていただきたい。 平成十六年、鳥インフルエンザが京都府丹波町で発生をいたしました。私が住む兵庫県篠山市でありますが、移動禁止区域にすっぽりと覆われた。それで、養鶏農家あるいは関係の業界は大変な被害を受けたわけでございます。 今回のことについても、早速、地元の道休議員、同僚議員から現地からの情報が寄せられているわけでありますけれども、消毒剤、石灰が足らない。そして、長期化が心配されるわけでありますけれども、えさ代がかさむ。そうすると、出荷ができないわけでありますから資金に詰まるということでありますから、ぜひ、融資の要件の緩和、こういったことが求められるんじゃないかというふうに思います。 それで、都農町には牛が一万七千頭、川南町には牛が一万、さらに豚が六万頭もいるということでありますから、この資金需要というのもかなり大きなものになるんじゃないかというふうに思います。 さらにまた、風評被害、消費者、市場に無用な混乱が起こらないように、しっかりと手だてを講じていただきたい。また、輸出がとまっているということでありますけれども、その輸出の再開に向けてはさらに長い期間が要るということでありますから、そうした実態をしっかりと把握いただいて対応いただきたいというふうに思います。 まずは大臣から。
○赤松国務大臣 口蹄疫につきましては、平成十二年以来の例ということで、地元宮崎を初め皆さん方に大変御心配をおかけいたしております。 けさも、宮崎県選出の与党の議員の皆さん、道休議員を初め、そういう皆さん方からお申し出もいただきまして、私どもとしては、平成十二年当時、九十何年ぶりということでいろいろ混乱もございましたので、この間、早急にとにかく対処をするということで、実は二十日の夜中に正式に口蹄疫だということは判明をいたしましたが、その朝一番で対策本部を設置し、私自身が本部長となって、できる限りの矢継ぎ早の対策をとらせていただいているということでございます。残念ながら、二例目、三例目が引き続いて出ましたけれども、それぞれ移動禁止等の措置もかけながら、そして殺処分ということも既にいたしております。 そういう対策をとりつつ、今梶原委員から御指摘がありましたように、しかし、これだけの広がりを見せている中で、それぞれの生産者の皆さん方の経営といいますか、大丈夫だろうかというような御心配もございますので、そういうことについても、融資枠の拡大も含めて対応をさせていただきたい。 そしてまた、今、緊急に指示をいたしまして、とりあえず宮崎県全域に薬剤を散布するということも決めさせていただきまして、これは十分の十すべて国費でもって措置をして、できるだけこれ以上広がらないようにということでそういう措置もとらせていただきたい、このように思っております。 それから、もう一つやはり心配なのは風評被害でございまして、きのうもジャスコにお邪魔をしまして、現場の肉の売り上げ、牛とか豚とかどうですか、影響ありますかと言ったら、いやいや、幸いにして一切そういうことはございませんと。 それからまた、屠畜市場等についても、これでもって急激に価格が下落するとかあるいは消費が一気に落ちるとかいうこともないということで、私どもが、大丈夫です、心配しないでください、しっかりとした措置をとっています、出荷も一切停止をしていますし、危険な病気にかかった肉というのは一切市場に流通していませんから安心してください、それからまた、そんなことはありませんが、万が一、人が食べても、これは一切人にうつる病気ではありませんので、その御心配もありませんということを、あらゆる機会を通じて、マスコミの皆さん方の協力も得ながらお伝えをしているものですから、比較的冷静にこの件については国民全体が見ていただいているのではないか。 しかし、それは別に油断しているとか安心しているという意味ではなくて、やるべき措置はきちっとやり切るという思いでやっておりますので、ぜひまた先生方の御協力もお願い申し上げたいというふうに思っております。
○梶原委員 それでは、木材法案の方に移りたいと思います。 まず、森林・林業の現状というか御認識を伺いたいと思います。 これまでも、前政権のもと、自民党政権のもとでさまざまな事業が行われ、大きな予算も投じられて、一方で債務も積み上げられてきた。後で少し触れたいと思いますけれども、国有林野特別会計にしても、十年前の棚上げを含めれば三兆八千億、それから、公社の問題でも一兆余りの債務を抱えている。さらに、もちろん私たちも路網整備とか間伐をやらなくちゃいけないということを訴えているわけでありますけれども、昨年度の森林整備事業についても二千六百億投じているわけでございます。また、道路といっても、これまでの政権においては、路網ではなくて、高速道路のようないわゆるスーパー林道、大規模林道を総延長で二千五百キロぐらいつくってきた。本当に山の中に高速道路のようなものをつくってきたということではないかというふうに思います。 そうした中で、森林・林業は今本当に大変な状況を迎えているということでございまして、これだけ多額の予算をこれまでも投じてきながらこうした状況になっている、その辺の基本的な御認識をまずお伺いしたいと思います。
○佐々木大臣政務官 お答えさせていただきます。 今梶原委員から御指摘をいただきましたが、これまでの取り組みというのは、間伐の実施ということに主眼を置いて施業を進めてきてございますので、年間五十五万ヘクタールの間伐の実施というものは達成はしておりますが、今御指摘がありましたように、路網の整備あるいは施業の集約化などについては必ずしも十分な効果を上げてございません。特に、路網の整備等がおくれているために、約七割の間伐材が切り捨てられているというような状況にございます。そうしたことから、森林所有者の林業に対する意欲というものの高まりが残念ながら見られなかったというような状況にあります。 一方で、我が国の人工林の資源がちょうど利用可能な段階に入りつつございますことから、これらの資源を活用するということにより、成長産業に転換をしていくという可能性が高まっているところでございますので、このような状況を踏まえて、昨年末の森林・林業再生プラン等を通じて、路網の整備あるいは施業の集約化などについて、森林整備が進むように具体的な検討を今進めているところでございます。 以上です。
○梶原委員 しっかりと間伐とかそういった施業を進めてきたら、こんな状況にはなっていなかったというふうに今私は思います。そういう反省に立って、しっかりと政策を講じていかなくちゃいけない、こういうことだと思います。 私の選挙区は、兵庫五区といいまして、面積は東京都の一・六倍あるんですね。何が言いたいかというと、山と農地ばかりなんですが、その山の中で林業林業と言っているわけです。そうすると地元の方から、今さら何を林業だ、こういう驚きの声というか、そういう言葉が返ってくるんですね。それぐらい疲弊をしている、こういうことであるわけです。 今政府は、民主党の政策に沿って、林業を新成長戦略の中に位置づけて、森林・林業再生プランを具体化しよう、こういうことで進めていただいているわけでございます。検討委員会の審議も進んでいる、こういうことを聞きますけれども、これまでの政権がやってきた森林・林業政策の大転換になるわけでございまして、政権交代の大きな意義というか、これはまさしく、政治のロマンというか、根本的な考え方が違うんじゃないか。私は、胸の高まりというか、そういうものを覚えるわけでありますけれども、そういう思い、大臣はいかがでございますか。
○赤松国務大臣 御指摘のとおり、前政権におかれましてもいろいろな取り組みはやってきたと思います。ただ、先ほど梶原委員が御指摘のとおり、路網の整備よりもむしろ、スーパー林道のお話も出ましたけれども、そういうものであったり、あるいは、間伐はやるけれども切りっ放しというような中で、果たして本当に成長産業として森林・林業、これからまさに私どもとしては、政策の大転換の中で、森林の公益的機能の発揮や、また、こうした木材の有効な利用ということについてもしっかりと取り組んでいかなければいけないと思っています。 幸いにして、以前と状況が変わってまいりましたのは、人工林についても、戦後植林をした人工林が四十年、五十年ということで、製材として使う、利用できるのにちょうど一番いい時期に入ってきた。これ以降ずっとあれしても、例えばCO2の吸収源なんか、五、六十年過ぎると一気に下がっていくわけですから、今それをいわゆる材木として使っていく、利用していくということに最適な時期に当たってきておりますし、また、木材の輸入につきましても、安い外材があるじゃないか、輸入すればいいんだと言っていたところから、むしろ木材輸入についてもそう簡単ではない、なかなか輸入もままならない、そういう不透明感もある。 それからまた、一番大きな流れは、やはり地球温暖化防止への貢献ということで、CO2吸収源としての森林が大きく今見直されている。その整備なくしては環境対策はできないというような中で、特に今、国産材に対する期待も大きく高まっているところでございます。 その意味で、日本の林業も需給両面から再生の機が熟している、この機を逃してはもう林業の再生はあり得ないということで、今御指摘のあった森林・林業の再生プランについても昨年末策定をさせていただき、そしてそれに従った形で、路網の整備や施業の集約化。そして一番重要なのは、幾らそれをやっても人材が育っていないといけませんので、人材の育成、今ある人材の活用。 そういうことも含めて、集中的にそれを進めながら、川上の整備だけではなかなかうまくいきませんので、それを受け入れていただける川下の整備という意味で、今回特に公共建築物に、まあWTOの関係もあるものですから国内産だけをというのは余り表立っては言えませんけれども、しかし本音のところは、ぜひそれに国産材を使っていただきたい。そしてまた、まず隗より始めよで、民間の皆さんにもお願いするけれども、まず国にかかわるこうした公共建築物を、これは我々が決意すればすぐできることですから、そういう意味で、特に低層のものについてはしっかりとそれを使わせていただく。そのための法案が今回の法案だということで、ぜひ御理解と御支持をいただきたい、このように思っております。
○梶原委員 ぜひ、政府一丸となって頑張っていただきたい、こういうふうに思います。 ことしから戸別所得補償制度のモデル事業がスタートしたわけでありますけれども、民主党は、農林水産業に対して直接支払いをするというようなことを言ってきたわけでございます。森林・林業に対してはどういうふうに取り組んでいくのか。今プランをつくっている、こういうことでありますけれども、基本的な考えを教えていただきたいというふうに思います。 今、木材の生産量が千八百万立方ということでありますから、自給率を五〇%に引き上げるということは四千万立方ぐらいを生産する、こういうことになるわけでございます。そういうことになると、何をするのか。路網はどれぐらい必要なのか、フォレスター、技術者はどれぐらい要るんだ、あるいは機械、これも高性能機械がどれぐらい要るんだ、今具体的な数字までは結構ですけれども、相当のことが必要になってくるんじゃないか、こういうふうに思うんですね。 どれぐらいの予算的な措置が必要なんだ、こういったところまでぜひ踏み込んで、新成長戦略にふさわしい、そういう取り組みをしていかなくちゃいけない。これは中途半端なことじゃなくて、本格的な取り組みをしていただかないと、絵にかいたもちになっちゃうと思うんですね。 そういうことで、具体的なところでできるだけおっしゃっていただきたいと思いますけれども、どういう取り組みをされようとしているのか、そういったところをお伺いしたいと思います。
○山田副大臣 確かに林業については、毎年自然増だけで七千万立方メートルぐらい、四十二億立方メートルという世界でも有数の森林資源が、先ほど大臣が言ったように、いよいよそれを利用できる時期に入った。私もドイツの黒い森に行ってきましたが、ドイツにおいてもよその国においても、森林資源というのは非常に乏しくなってきている中で、日本だけがまさに、この森林・木材資源は有資源である。それをいかに有効に活用するかということで、私ども、直接支払いということを言ってまいりました。 そういう意味で、林業においては、農業と違って非常に息の長い、もうそれこそ三代にわたる施業とか、そういういろいろなものがございますが、そんな中で、今、これから本当に、森林・林業再生プランに当たってどのような形で直接支払いをやっていけるか、検討しているところです。 言えることは、まず路網の整備、路網の整備をして作業の集約化、そして、今までの切り捨て間伐じゃなくて、それをできるだけ利用間伐に持っていく。そのために、本当に人材の育成。EUあたりではフォレスターの養成をやっておりますが、そういったものも含めて、積極的に、ひとつ皆様方、党の皆さん方、野党の皆さん方も含めて御意見をぜひ拝聴させていただきながら、しっかりとした計画はこれから検討させていただくところです。 これまで、さきの予算でもいろいろやってまいりましたものを、今路網を中心にして、現実に今度の補正でも進捗させていただいているところですが、ぜひ抜本的にそういう方向で進めていきたい、そう思っております。
○梶原委員 私たちも、そういった検討というか意見を持っておりますので、ぜひそういったことに協力をしていきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 続いて、国有林野事業のことについてお伺いをしたいというふうに思います。 特別会計のことが議論になっておって、一般会計化するという話もございます。また、一兆三千億の負債、この累積債務をどういうふうに償還するかということもあるわけでありますけれども、そういったことも含めて、国有林野事業のあり方を一度検討する時期に来ているんじゃないかな、こういうふうに思います。 国有林の面積というのが、森林面積の三分の一、七百八十四万ヘクタールということでありまして、もちろん水源林の造成とかそういった国有林としての大切な役割はあるわけでありますけれども、その一方で、国有林の中で木材生産林と定めている面積、これは十年前は全体の一〇%ぐらいあったんですね。それが、今は減少して四%というふうに見直しがなされてきている。これから自給率を高めていこうとする中で、国有林の役割というのも大きいんじゃないかというふうに思います。 また、営林署のことについて聞くと、何か、木を売ってやっているんだ、昔はそういう姿勢であったというふうにも聞きますし、私は、そういったことで自給率の達成というのが果たして図られるのかなというふうにも思います。 今、林野庁の現場の職員の方というのは四千五百人ぐらいいらっしゃると聞いておりますけれども、先ほどのお話にもあるように、フォレスターという技術者、今民有林の関係では圧倒的に不足をしているわけでありますし、こういった方々がどうかかわっていくのか。これまでは国有林だけの仕事をしていたわけでありますけれども、これからその部分をどうやって効率よくやっていくか。 もちろん、技術の問題とか組織の効率の問題とか、いろいろな問題はあります。どういう形がいいのかわかりませんけれども、そういったところでしっかりと働いてもらわないといけないんじゃないのかなというふうに思っておりまして、十年ほど前に国有林の見直しというのが、二兆八千億の棚上げのときにそういった方針の転換があったというふうに聞かせていただいておりますが、もう一度この時期に、しっかりとそういった効率のいい形を考えていかなくちゃいけないんじゃないのかなというふうに思っております。 その辺について御見解をお伺いしたいと思います。
○佐々木大臣政務官 お答えさせていただきます。 まさに森林は緑の社会資本とも言われているわけでありまして、そういった意味での森林、国有林を含めてのあり方というものは極めて重要だというふうに認識をいたしております。 国有林野事業について今お尋ねがございましたが、国有林野事業といたしましても、具体的に幾つか申し上げさせていただきますが、一つには奥地水源地域における間伐の実施などによる森林整備、それから生物多様性の保全という観点からの公益的機能重視の管理経営、それから、今御指摘もございましたが、国有林が有している組織、職員の技術力を活用した民有林へのサポート、森林・林業技術者の育成、それから、木材の安定供給あるいは急落時、緊急時の対策などを含めて国有林が木材の供給調整の役割を担うというようなことなど、国有林が森林全体のセーフティーネットとして十分な役割を果たしていかなければならないのではないかというふうに考えているところでありまして、森林・林業再生プランの推進にも、そういった意味での貢献をしっかり位置づけていきたいと考えているところでございます。
○梶原委員 ぜひお願いをしたいというふうに思います。 限界集落という言葉がございます。全国で八千ぐらいある、こういうふうに言われているわけでありますけれども、兵庫県には二百八十ぐらいあるんですね。私の選挙区なんですけれども、兵庫県十二選挙区ある中で、実は限界集落が半分以上、うちの選挙区にございます。 そういう選挙区なんですが、農業といっても、中山間のいわゆる条件不利地なんですね。工場誘致といっても全く進まないわけでございます。公共事業をどんどん続けるなんということもできないわけでありまして、要するに、仕事、職場がない。持続可能な職場、雇用の場というのはないんですね。 そういう意味で、森林・林業に対する期待はすごく大きなものがあります。中山間地域における産業、雇用の創出。しかも、持続可能な、よそに頼らない、本当に自分のところの山に、これはどんどん太っていくわけですから、そこの資源を活用して、エネルギーであったり、あるいは木質バイオマスからプラスチックをつくるとか、いろいろな雇用の場を生むことができる。私は、今帰ったら、そこらじゅうで森林だ林業だとずっと言っている。その期待が極めて大きいわけでございまして、ぜひ具体的なイメージというかメッセージを強く発してほしいんですね。 今本当に、地域経済の疲弊の中で、地方に元気がないんです。中山間地域あるいは限界集落、本当に元気がない。そのときに、政府がこういう政策を持っているんだ、それに沿っていけばこうやって頑張っていけるんだということを、私が言ってもなかなか信用してくれないので、ぜひ大臣の口から強くそれを言ってもらいたい、そういうふうに思います。具体的なことを強く、そして期待の持てることをおっしゃってください。
○赤松国務大臣 大変御指摘のとおりだと思います。 路網の整備にいたしましても、よく例に出されるドイツは一ヘクタール当たり百十八メートル、日本の場合は、十七メートルと百八十メートルぐらいですか、約十分の一ぐらいだったと思います。これは地形の関係もあって、平地のところか日本のような急峻な斜面が多いか、一概にそれを比較するわけにはいかないと思いますけれども、しかし、そういう条件の中で、国土の三分の二は森林が占めているわけでございまして、その森林をしっかり守っていく、あるいは地域資源創造型の産業としてしっかりと位置づけていくということになれば、そこには必ず人が必要なわけでございます。 今ちょっときちっとした数字は覚えていませんけれども、今森林・林業にかかわる人たちの雇用者数をその面積で割り返すと、多分、二山三山ぐらいを一人の人が担当している。これでは森林の整備ができるわけがございません。 そういう意味でいえば、私もこの間、高知県に自分の勉強のために行かせていただいて、森林を見てまいりましたけれども、昔はチェーンソーでやっていたんですが、今は全部機械が入って、その機械は非常に大きいんですね。だから、そういう機械が入って機械化してやっていこうと思えば、広いちゃんとした路網を整備しなければ森林整備もできない。そして、そこには、機械を動かすのは人間ですから、また人がいなければそれも進んでいかないということです。 今、森林再生プランの中でいろいろ、全体の新成長戦略の中でも検討しておりますけれども、今、例えば、建築業の人たちは非常に不況で困っておられる。しかし、技術や能力は十分ある。そういう人材をどんどんそこに活用していって、新たな雇用を生み出していく。そして、本当に地域資源創造型の新たな産業として、梶原委員の選挙区のようなそういうところにもどんどんと雇用が生まれる、新しい産業が生まれる、そういう仕組みに変えていかなければならないというふうに思っております。 先ほども申し上げましたように、十年前、二十年前と比べて、森林・林業をしっかり国の政策、基本の政策として推進をしていこう、そういう追い風も今吹いておりますので、ぜひそういう追い風の中で、今委員御指摘のとおりの新しい産業そして雇用を生み出せるようなものを、森林・林業、木材産業として、川上、川下の両方の整備も含めてしっかり取り組んでいきたい、このように思います。
○梶原委員 私どもも頑張りますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○筒井委員長 次に、後藤英友君。
○後藤(英)委員 民主党の後藤英友でございます。 きょうは、質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。梶原先生に続きまして、ちょっとダブるところもあるかもしれませんけれども、政府提出の公共建築物等における木材の利用の促進に関する法案についての質問をさせていただきたいと思います。 実は、私、実家が代々林業、製材業を営んでおりまして、小さい会社でしたけれども、私自身も一緒になって、山に入って木を切り出して運搬をしてきて、そして製材所で、のこくずをかぶりながら製材をしてきたという経験もございます。 実は、皆さん方も御存じのように、この木材業界は非常に厳しいということで、うちの商売も、八年ぐらい前にちょっと商売をやめてしまった経緯もあるんです。したがって、今の現状の林材業の厳しさというものは身にしみて私もわかっているところでございますし、また、地元に帰れば、元同業者の方々から、現状の林材業の厳しさに対しての厳しい御意見等もたくさん実はいただいているところであります。 こういった折に、民主党政権になって、そして私自身も国会議員として、そして農水委員の一員として、この木材の法案の審議にかかわることができて、本当にうれしく思っているところでございます。 今の林材業の厳しさ、これを何とか活性化するためには、当然ですけれども、二つの方面、一つは需要サイド、もう一つは供給サイド、この二つの方面からやはり立て直しが必要だというふうに思っております。もちろんこの法案は、まさしく需要サイドから需要を喚起していくというものであります。したがって、そういった意味では、私は、この法案は非常にすばらしいというふうに思っておりますし、今までにない、本当に画期的な法案だというふうに思っております。 まず、国がつくる公共建築物等に木材の利用を義務づける、さらには、地方公共団体の方にも努力義務を課していくということで、私の地元の熊本なんですけれども、木材を使った公共利用施設というものが実はたくさんあるんです。私の熊本の阿蘇山のふもとにある、黒川温泉で有名な小国町というところは、特産の小国杉を使って、道の駅とか体育館、そして役場とか学校、こういったものに本当に地域材を使って、公共建築物、これを推進いたしております。 しかし今、これまで政策研究会等でいろいろな御意見をいただいてきましたけれども、いわゆる公共建築物だけではなかなか数が少ないんじゃないか、やはり出ていく木材の量も限界があるんじゃないか。したがって、もっともっとこれは民間の方まで建築物を広げていかない限りは、やはり、本当の意味での木材の需要の拡大というものにはつながっていかないんじゃないかというふうに私は思います。 ですので、ぜひ、この法案を起爆剤として、これからどのように民間需要の方につなげていくのか、この法案並びにこの先のビジョン、こういったところまで、まず赤松農水大臣にお伺いをしたいと思います。
○赤松国務大臣 後藤委員には、本当に熱心にこうした木材産業の振興のために、川上、川下ともの発展のために取り組んでおられることに敬意を表したいと思っております。 余談ですけれども、私も、大臣になる前は選対委員長でございましたので、後藤委員のところにも選挙の応援に何回も行かせていただいて、こういうすばらしい人材が民主党の中であるいは政権の中で活躍をしてもらえたら、もっとこの民主党もまともになるけれどもなと思っておりまして、無事にちゃんと当選をされて、今大活躍をされておって、本当にいい方が国会に出てきていただいたというふうに喜んでおります。 そういう意味で、今本当に、御指摘のように、先ほども申し上げましたけれども、環境問題、そして森林の持つ多面的な機能というようなことも含めて、ぜひこのチャンスにこれを生かせなければ、もう生かすときはないと私ども思っておりますし、その意味で、木材の八割は建築用に使われているわけですから、その意味で、建築物にぜひ木材を使ってもらおうと。 しかも、では、なぜ公共建築物と今回の法案は限って書いたのかということになるわけですけれども、数字を見ていただけばわかりますが、一般の方たちが家をつくられるときは、結構木材を使っておられるんです。ところが、一番使っていないのはどこかというと、公共建築物なんです。わずか七・五%。これでは、民間の皆さん方に、おれたちは鉄筋コンクリートでいくけれども、皆さんは木造を使ってくださいよ、木の家をつくってくださいなんて言ったって、これはインパクトも何もないわけで、その意味で、まず隗より始めよではありませんけれども、一番木造建築の率の低い公共建築物にまず取り組む。 しかも、これは、民間の皆さんにはお願いをする立場ですけれども、国のかかわる建築については、私どもが覚悟をすればすぐできるわけですから、毎年毎年、計画に従ってこうした公共建築物の新築あるいは改築をやるわけですけれども、鉄筋コンクリートの予定を今度は木材を使ったそういうものに変えていけばいいわけですから、その意味で、また、国がやれば地方公共団体も、地方自治体もそれに倣ってやっていただける。そして、直接的な国の建物じゃなくても、例えば社会福祉に関連するような、老人ホームだとかそういうようなところも、じゃ、木材を使ってみるかということになります。 今度、チラシをつくってばらまこうと思っているんですけれども、例えば、学校でも、木造建築の学校で学んだ子供と、鉄筋コンクリートの学校、そういう校舎で学んだ子と、例えば不登校の率だとか病気にかかる率だとか、これは明らかに違う数字が出ているんですね。ですから、これは文科大臣にもお願いして、できるだけ、低層の校舎については、学校施設については、ぜひ木材を使ったものにしていただきたい、あるいは中の、木装の形で使っていただけるような努力をぜひしていただきたいということを考えております。 今回、国土交通省が非常に前向きで、今までですと、そういうお話を私どもがしても、とんでもない、そんなもの、木は燃えやすいし、鉄の方が強いんだみたいなところがないわけじゃなかったんですけれども、むしろ、今回、前向きに、こうした官庁営繕についても、ぜひ、できるところは、使えるところは木造でやってみようよということで、大変国交省の皆さん方も前向きに取り組んでいただいたものですからこういう法案ができたということで、私ども農水省ばかり、林野庁ばかりが前に出るのではなくて、ぜひ関係する省庁と力を合わせて、内閣全体で公共建築物における木材利用を大胆に強力に進めていきたい、この決意を申し上げたいと思います。 〔委員長退席、森本(和)委員長代理着席〕
○後藤(英)委員 ありがとうございます。 国がまず姿勢を見せるということが非常に大事だというふうに私は思います。 今私が申し上げましたように、もっともっと民間の方まで拡大をさせていくという意味においては、これは私の意見もあるんですけれども、今環境省の方でも、住宅に対してのエコポイント制度もやっておりますし、今大臣がおっしゃったように、国交省の方でも、木材を使った住宅に対する補助制度というものも実はどんどん充実をしてきております。しかし、例えばこういった制度を見てみますと、断熱材を使っているとかサッシとかガラスとか、いわゆる一部分だけにしか着目をしていないんじゃないか。もっとダイレクトに、木材を使っているというだけで、例えば木材住宅の購入者、こういった者を優遇する制度はないんだろうかというふうに私は思っております。 御存じのように、木材の住宅というのは、木材自体が、燃やすまで二酸化炭素というものを固定することから、第二の森林というふうに言われています。つまり、木材を利用して、次に植えるという行為によって、二酸化炭素の削減に資するものであるというふうに私は思います。したがって、木材住宅の増加というものは、鳩山政権が掲げます二酸化炭素の排出量二五%削減にも大きく寄与していくものだというふうに私は思います。 このように、個人の住宅が環境保護に資するという意味から、木材の住宅の購入者に対して、例えば、直接エコポイントを付与したり、カーボンストック優遇措置など税制上の優遇措置、それから、国産材を利用した木材住宅建設に対して融資条件等を緩やかにする、こういった、いわゆる木材住宅の所有者を優遇するような、そして国産材の需要増加といった方策を、できれば農水省主導でやっていくというお考えがあるのかどうかというところをちょっとお聞きしたいというふうに思います。
○佐々木大臣政務官 お答えさせていただきます。 今、後藤議員から御指摘がございましたけれども、環境省を中心にしてエコポイントという制度がスタートしておりますけれども、どちらかというと、今御指摘があったように、非木造を中心にエコポイントが設定されておりまして、内装とか、環境に優しい、中の家具とか、そういったことが中心になっているわけであります。その中でも、木造住宅に関しては、かなり緩やかな基準というふうなものを設けてはいただいてございますので、こういうものをひとつ活用していかなければならない。 それともう一つは、国交省に絡みますけれども、地域材ということでいうと、都道府県が今実施をしていただいております地域材を使用したときの支援措置などについては、地方財政措置で、特別交付税で二分の一の支援をするというようなことや、国交省の長期優良住宅に対する一部助成、百二十万ですが、そんな助成も行われているところでございます。 さらにまた一層進めなければいけないというのが議員の御指摘でございますが、やはり、国産材の貢献というものに着目をしていかなければいけませんので、そういった意味からも、一つは木材の環境貢献度のいわゆる見える化というものを積極的に進めていくこと、あるいは地域材のトレーサビリティーシステムなどについて確立するための支援、事業でいいますと地域材利用加速化支援事業、新規でございますが、これなどについて、ことしから取り組みをさせていただこうとしているところでございます。
○後藤(英)委員 ありがとうございます。 民間の方にも、ぜひどんどん需要を広げていっていただきたいというふうに思っております。 それで、先ほど申し上げましたように、もう一つの側面として、需要の面だけではなくて、木材の安定的な供給体制をどうやってつくっていくかということがあるというふうに思います。 今、森林の面積というのは、日本全国で大体二千五百万ヘクタール、それが国土の約七割を占めております。その中で、約四割が人工林です。国内の森林資源は、蓄積量として約四十四億立方メーター、年間の成長量が約八千万から一億立方メーターであって、これはほぼ年間の木材の使用量に匹敵をしております。 しかし、林業のいわゆる産出額というのは、ピーク時の昭和五十五年の二割程度まで減少をしておりますし、労働力を見れば、これもピーク時の三分の一以下の約五万人まで今減少しているところであります。これはやはり、林業の採算性の悪化、過疎化、そして高齢化、こういったものが進行していることによるというふうに私は思っています。特に、高齢化率、いわゆる六十五歳以上の比率は、例えば全産業においては九%なんですけれども、事林業においては二六%と非常に高い数値になっています。 このように、木材価格の低迷と間伐作業に必要なコストの増大による採算性の悪化、こんな状況による就業者の減少、そして山村地域の過疎化、これによって、放置林というものが今どんどん増加をしております。 こうなってくると、本当に長い年月をかけて育ててきた貴重な資源である木材というものが利用できなくなる。こういったことから、森林の荒廃を防止して森林を保全していくということが本当に急務だというふうに思っております。そして、実際に森林に手を入れて利用していく人たちはまさしく林業の従事者ですから、やはり森林を保全するためにも、林業の発展が本当に不可欠だというふうに私は思っています。 しかし、日本においては、山林面積が大体一ヘクタールから五ヘクタール、実はこれぐらいの小規模の所有者の林業家が大体七五%を占めております。あと、季節の制限等もあって、要は、木材を一定の量、安定して供給することが非常に困難な状況が実はある。そして、これから木材の相場も安定をせず、木材利用者も安心して国産材を利用することができないという厳しい現状にあります。したがって、タンカーで港に持ってきて一気に大量に配送するという大手商社の構築された流通システムによって、輸入材、外材との競争におくれをとっているというのが今の現状です。 確かに最近、木材の自給率というものは徐々に回復傾向にあると思います。平成二十年度で大体二四%ぐらいになっていると思いますが、これは国産材の需要が純粋に増加したわけではなくて、中国の輸入増加やロシアの関税引き上げによって、要は外材の輸入状況が厳しくなってきたということが要因だというふうに思っています。 こういったいろいろな状況を踏まえて、昨年の末に農水省の方で、森林・林業再生プランをまとめていただきましたけれども、この再生プランは、まさしく林材業の再生、この問題を、環境をベースとした成長戦略の中に位置づけて、そして木材の安定した供給力の強化を軸にした対策というものがたくさん盛り込まれているというふうに思っております。 例えば、先ほど御説明いただいた路網の整備から作業システムの構築、そして技術者の育成、そしてもう一つは森林組合の改革。実は、昨日の政策研究会で日吉町の森林組合の方が御説明になってもおりましたけれども、非常に頑張って森林組合改革をされているところも実はあるんです。 やはり、こういったところも大事にしながら、この再生プラン推進の今の検討状況について、少し御説明をいただければというふうに私は思います。
○佐々木大臣政務官 森林再生プランの現在の検討状況についてお尋ねがございました。 御案内のように、森林再生プランは今、推進本部をつくって、五つの委員会で、路網・作業システム、組合改革、人材育成、流通・加工、それから基本政策という五つの分野で精力的に検討を進めさせていただいているところであります。 こうした中で、今申し上げましたように、五つの検討委員会をつくって、今後、十年後をめどに、どんな形で森林・林業を再生していくかということについての課題や論点を今整理させていただいているところでありますが、検討状況ということでありますから、六月をめどに中間取りまとめをさせていただきたい、それから、十一月をめどに最終取りまとめを行いたいというようなことで、十年後の木材供給率五〇%を実現するために、今検討を進めさせていただいてございます。 そんな中で、森林・林業の関係者に本当に元気の出る、そういう計画にするように、今取り組んでいるところでございます。
○後藤(英)委員 ありがとうございます。ぜひ取り組みの方をどんどん進めていただければと思います。 私もさきに述べましたように、国産材の需要が増加しない原因の一つとしては、安定した量の材を供給できないというところに一つは大きな原因があるというふうに思っております。そのためには、やはり、森林の三割を占める国有林からの木材供給というものが非常に重要な役割を担っているのではないかというふうに私は思っています。 しかし一方、採算性を余り重視しない国有林からの供給によって価格が下落して、いわゆる私有林の所有者の経営を圧迫しているという例も実はございます。私の地元熊本も、日本有数の林業県でございます。昔は林業家も製材所も実はたくさんいらっしゃったんですけれども、最近は放置される山林も多くなって、製材所もどんどん倒産をしていく。こういった状況をほうっておくわけにはいかない、何としても国の政策で早く手を打っていかなければならないというふうに思っています。 しかし、民間の業者の人たちも含めて、国の政策を待っているだけではなくて、実は、自分たちでいろいろな試みをやっているんです。 この熊本も、例えば森林組合そして林業家、製材所、大工さん、工務店、こういった関係者が要は一体となって、地域材を活用して消費者の納得する家づくりに取り組むという、いわゆる再生プランで言うところの六次産業化といったものも、地域では推進を既にしております。これは本当に、素材の生産者と工務店、製材所、こういったところが直接取引で、いわゆる直送によるコスト削減、こういったものに取り組んでおります。そして、森林見学ツアーといったものを開催して、消費者を素材生産現場へ案内して、国産材利用の普及の啓発活動、こういったものも実は行っている。 さらに言えば、林業家と製材所、いわゆる川上と川下、これが連携をして、地域材を大量かつ安定的に供給するシステム、こういったものも試みているところであります。これに関しましては、大規模な製材所だけを優遇しているという批判もありますけれども、実は、私の地元熊本では、圧倒的に多い中小の製材所が連携をして一つの連合体をつくって、収益力を向上させている。これは、中小の製材所を活性化させる一つの本当にいいモデルだというふうに私は思っております。 再生プランの中にもあるというふうに思いますけれども、こうした森林組合や林業の経営体そして製材所、こういった民間事業体の関係者が結集をして、そして効率的な森林経営、新たな木材生産の体制といったものを確立して、産業としての林材業をどう育てていくのか、こういった六次産業化とか新しい生産システムの構築をこれから国としてどうやって進めていくお考えなのかを、今の状況を含めてお伺いしたいというふうに思います。
○佐々木大臣政務官 お答えいたします。 今、後藤委員から御指摘をいただきましたが、森林の所有者、素材の生産者、製材工場、そして住宅生産者など、関係者一体となった取り組みということで御紹介をいただきました。 私も、ついこの間、このことについて勉強させていただいたんです。住宅を建てる方が、住宅を建てる業者の皆さんと一緒に山へ行って、その木を自分で見て、この木で自分ちの柱を、この木で自分ちのけたをというようなことを自分で選べるというような、いわゆる顔の見える木材での家づくり事業というのに取り組まれていて、これは、木材で家を建てられる方にとっても、あの山のあの木が自分のこの家になっているんだということで、非常にいい取り組みだというふうに思っておりますので、これらについても積極的に支援をしていきたいというふうに思っています。 もう一つは、新生産システムなどで大ロットのところにどうも重点が置かれているのではないかというようなお話がございましたが、いわゆる水平連携というふうに我々は言っておりますが、地域の中核工場と中小の製材工場とが連携をして、例えば中小の工場が粗びきをした製材、あるいはまた合板にする手前の板などに特化をしていただいて、それを中規模の中核の工場で製品にしていくというような事業、これの施設整備などについても支援をしていきたいというふうに思っていますし、既存の施設のラインの見直しだけで済むような場合には、そうした場合の技術指導などについても積極的に行っていきたいというふうに考えているところでございます。
○後藤(英)委員 ありがとうございます。 ちょっと時間がなくなってきました、もっとたくさん質問したかったんですけれども。 もう一つ、この再生プランの中に書いてあります力強い目標として、二〇二〇年までに木材の自給率五〇%を目指すというふうにあります。これは、木材生産量にすれば、先ほどもありましたように、現在の一千八百万立方メーターから四千万から五千万立方メートルにしていくという本当に高い目標でございますけれども、この目標達成に向けてどのように取り組んでいかれるのかということを、決意のほども含めてお伺いしたいと思います。
○山田副大臣 先ほどからお聞きしていまして、後藤委員、熊本で非常に製材に熱心に取り組まれておったと、感心いたして聞いておりました。 後藤委員もおっしゃっているように、今、ロシア材というか北洋材がほとんど輸入の主流ですが、これも中国、インド、中東に買い負けてというか、関税も八〇%ぐらいに引き上げられていますし、そう簡単に輸入材が入ってこない。北米材にしてもそうですが。そうなってくると、国産材を使わざるを得なくなってくるという状況はできてきていると思っております。 そのときに、何でこれまで国産材が使われなかったかということなんですが、いわゆる公共用建物も、EU各国では、場合によっては七階建て、六階建てという純木造の建物も結構あるやに聞いておりますが、日本の場合には、もうほとんど、鉄筋とか鉄骨とか、そういったもので占められてきている。山の中の営林署まで鉄筋コンクリートでできている、そういう状況の中で、今ここで初めて、公共建物から本当に木造でやっていく。隗から始めよと。 そして同時に、先ほどエコポイントの話をされておりましたが、民間のそういう需要の喚起をぜひやっていき、私は今税調の委員もしておりますが、税制における減税措置その他あらゆる方法をとりながら、自給率五〇%に向けて、どんなことがあってもそれを推進していく、そういう覚悟で、今回この法案をぜひ通させていただきたい、そう思っております。どうかよろしくお願いいたします。
○後藤(英)委員 ありがとうございます。 木材自給率五〇%を目指して、そして最終的には一〇〇%を目指していく。きのう話がありましたけれども、木材自給率一〇〇%になれば、この国は原木での生産額が一兆円になるというふうな試算もありますので、ぜひ、そこまでこの林材業の発展というところを頑張っていきたいというふうに思っています。 済みません、本当はもう一つの法案についても質問しようと思っていたんですけれども、時間が来ました。今回、与野党から法案が出ておりますけれども、やはりこの林業再生の問題は、与野党知恵を出し合って、一緒になってやっていく問題だというふうに思っております。私自身も頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○森本(和)委員長代理 次に、宮腰光寛君。
○宮腰委員 今回は、まず、農水省設置法改正案の取り扱いについてお尋ねをいたしたいと思います。 今国会では、農業金融関係法案の次は、本来、予算関連法案として提出をされました農水省設置法改正案を審議することになっておりました。しかし、与党からの強い要請によりまして、それを後回しにし、木材利用促進法案を先に審議することを認めることといたしました。法案審議の順序を変えるのは極めて異例ではありますけれども、野党として、設置法改正案の先送りを認めるのは一回のみということを明確にした上で、政府・与党に調整の時間を与える意味で応じることといたしました。質問に入る前に、改めて、審議順序の変更を認めるのは一回限りであることを明らかにしておきます。 政策決定の一元化は民主党の看板政策であります。しかし、さまざまな法案審議の実態は、政府・与党の間で合意がなされていない法案が次々と提出され、国会混乱の原因を政府・与党みずからがつくっております。農水省設置法改正案しかり、川内国土交通委員長が反対を表明した高速道路関係の法案しかりであります。ところが、政府・民主党は、きのうの首脳会議で、高速道路の新料金制度について再検討する方針を確認したと報道されております。政府・与党は一体どうなっているんですかと申し上げたい。 なぜこんなに混乱をしているのか。松井官房副長官から、国会混乱の原因を政府みずからがつくっていることについて、内閣として反省をされているのか、どう打開をしようとされるのか、お聞きしたいと思います。 〔森本(和)委員長代理退席、委員長着席〕
○松井内閣官房副長官 お答え申し上げます。 政府提出法案につきましては、今委員からの御指摘のように、政府・与党一元化をする、そして、与党の事前審査ということではなくて、各省の政策会議ごとにしっかりと御議論いただいた上で、大臣を含めた政務三役がきちんとそれを受けとめて判断をして、閣議決定をした上で国会に提出するという意思決定の仕組みをこの政権では採用させていただいているところでございます。 農林水産省の設置法案も、まさにそうした観点で、政府と与党との関係を含めてさまざまな観点から検討を行って、その上で最良の案ということで農林水産相が閣議請議をされ、国会に提出をさせていただいたところでございます。 その意味で、今御指摘いろいろございました、もちろん国会において、国権の最高機関の国会が種々御議論をいただく。それは、与野党超えて御議論いただくということは大いにあろうと思いますけれども、政府としては、そういったプロセスを踏まえまして国会に提出させていただいた案について、国会で速やかに御議論をいただいて御可決いただくように努めるのが政府の立場だと存じます。 農林水産省設置法案の具体的内容は私の方が御説明する立場ではないと思いますけれども、そのような観点で御提案を申し上げておりますので、よろしく御審議いただきたいと存じます。
○宮腰委員 その意思決定の仕組みが機能していないということなんですよ。そのことによって、国会混乱の原因を政府・与党みずからがつくっている、そこに問題があると申し上げておるんです。 農水省設置法改正案の取り扱いについて、政府としてどうされるのか。法案を取り下げるのか、それとも政府・与党で調整し、修正をかけても成立を図るおつもりなのか。赤松大臣、いかがでしょうか。
○赤松国務大臣 設置法につきましては、私どもは、概算要求の時点から、六回にわたって与党内の委員の皆さんには御説明をし、そして閣議決定を経て、最善の法案という立場で提出をさせていただいております。全く手続に瑕疵はありません。 ただ、今、松井官房副長官からも申し上げましたように、あくまでも国会というのは立法の府でございますので、与党も野党もお見えになります。例えば、野党の自民党の皆さん方から、この案はけしからぬとか、あるいはここはこう変えるべきだとか、そういう御議論は当然あっていいと思いますし、またその結果、例えば今回、きょうやっているこの法案がそうなるかもしれませんけれども、与野党合意の中で例えば修正をされるとかいう形も、これは当然、私どもは最善と思って出しておっても議論の結果そうなるというのは、過去のいろいろな例もございますので、それは決して否定するものではございません。そういうことです。
○宮腰委員 この法案というのは、実はみずからの組織にかかわる問題でありまして、一般の政策的な法案とは全く種類が違う法案であります。きのうのクエスチョンタイムでも、鳩山総理はまるで責任放棄のような御発言をしておいでになりましたけれども、この法案は一般の法案と違うという意味で、私は、政府側の努力が足りない。もっと政府・与党はしっかりと、きちっと議論をして、結論を早く出してもらいたい。そして我々とすれば、先ほど申し上げましたけれども、審議順序の変更を認めるのは一回限りであるということを改めて申し上げておきたいと思います。 それでは、木材利用法案に移ります。 国土交通省の建築統計年報によりますと、平成二十年度の着工建築物の床面積は、全建築物の合計で約一億五千百三十九万平米であります。そのうち、国と地方公共団体が建築主である建物の床面積は約七百七十万平米と、全体のわずか五%にすぎません。政府提出法案で公共建築物に準じるとされている民間の福祉施設や学校の床面積は約六百九十万平米で、約四・六%。この二つを合わせても、一〇%に満たない数字であります。 それに対しまして、民間の居住専用住宅と準住宅で八千四百八十六万平米、民間のその他建築物で五千百九十三万平米、この二つで建築物全体の九〇%を超えるシェアを持っております。公共建築物等で一〇%弱、民間建築物等で九〇%強のシェア。かねがね私が、政府提出法案は公共建築物等に対象を限った法案であって志が低いというふうに申し上げている理由は、まさにこの点にあります。 自公共同で提出した法案は、木材利用について対象をほぼ一〇〇%カバーしていると言って過言でないすぐれた法案であります。今ほど、民主党の質問者の方々からも、公共建築物以外の民間建築物に対する政策支援のお話も多々ありました。さらに、政府案にはない、木造に係る建築基準一般の見直し条項もあります。 提出者から、まず、自公案にあって政府案にないもので、特に法律に盛り込むべき部分は何と考えておられるのか、お聞きをいたしたいと思います。
○竹本議員 お答えいたします。 宮腰委員御指摘のとおり、木材を、特に国産の木材をできるだけ活用したいという思いは、政府においても我々自公においても同じなんですけれども、今回の法案を見ますと、政府案は、公共建築物等及びそれに準ずるものと限られております。我々は、これらを含むあらゆる施設を対象にしております。かつ加えて、林業の振興を図り、結果として炭素を固定化する国産材の利活用、やれることをすべてやろうという総合的な法律であると思います。 そういう意味におきまして、自公案にあって政府案にないもの、したがって、修正するのであれば盛り込んでいただきたいものを具体的に申し上げますと、まず一つは、対象の拡大として、民間建築物や工作物における木材利用に対する支援等の規定がございます。 それから二番目に、木質バイオマスの製品利用、エネルギー利用の規定があります。 これ以外にも、どうしても入れてほしいといいますか、書いた方がいいと我々が考えておりますのは、今回の法律に基づく基本理念の規定を盛り込んだ方がいいと思いますし、また、先ほどから議論になっておりますけれども、木材自給率の努力目標の規定も入れ込んでもいいのではないか。 また、木造の建築物に係る法令上の規制の見直し、つまり、建築基準法等でいろいろ規制をしておりまして、木材を利用できないようになっております。世界的な趨勢等に比較すれば、もう少し緩和してもいいのではないか、こういった項目があります。 こういったものを入れて、自公案の規定を盛り込んでいただくといい法律になるのではないかな、このように考えている次第であります。
○宮腰委員 今、与野党で鋭意修正協議を行っておりまして、私自身も、この政府提出法案、決して中身が悪いと申し上げているわけでは全くありません。いいところはしっかりとお互いに法律に盛り込む努力をしてと思っているわけでございますが、法案提出者としては、修正協議をどのように考えておいでになるのか、お伺いをしたいと思います。
○竹本議員 目指す方向は両方とも同じでありますけれども、先ほど申し上げましたように、政府案は対象物が限定されておりますので、対象を広げていきたい。そういう意味で、修正協議をやれればいいと思っておりますけれども、ぜひ両法律案の長所を生かした格好にしていきたいなと思っております。 わかりやすい例を挙げますと、我々は木材利用の推進ということをこの十年ぐらい強く提唱してきた人間でございますけれども、国産材を、公共建築物等のみならず、例えば河川工事の木工沈床、あるいは低水護岸に木材を利用する、高速道路の防音壁に木材を利用する、あるいは公園の手すり、そういったものに木材を利用する、こういういろいろな利用の場面が想定されます。 そして、そういったことをあらゆるところに応用していけば、国産材を利活用してCO2を削減するという効果が大きくあらわれるのではないかというふうに思っております。 日本の国土面積は、地球全体の中ではわずか四%ぐらいしかCO2の分野は占めておりませんけれども、ここでの典型的な、先進的な努力がいずれ世界各国の模範とするものになるのであろうというふうに思っておりますので、政府が公共建築物に主眼を置いてやられた、先ほど大臣の言葉にありましたように、国みずからやることであるから障害が少なくてすぐやれる、そして、先発するというような意味だと思いますが、それに応じて、民間でもできる努力をきっちりやっていく。 そういう意味において、両方とも目指す目標は同じでありますから、そういった目的が十分に生かされるような法案の修正をやるのが一番いいのではないかというふうに思っている次第であります。
○宮腰委員 大臣からもちょっと手が挙がったので、簡潔にお願いいたします。
○赤松国務大臣 先ほども申し上げましたように、基本的には私どもは、政府提出の法案でありますから、最善と思って出しました。しかし、きょうの議論を聞きましても、与野党を問わず各委員の先生方からは、やはり幅広く国産材を使うべきだという御趣旨で、これは全く私どもも思うところでございます。 ただ、公共建築物と言いましたのは、やはり今一番それを使っていないのは、七・五%という公共建築物なので、そこにまず非常にインパクトを与えるといいますか、特化して、それを強調する。それを頑張れば、一般の民間住宅にも、そして、今提出者がお話しされましたけれども、例えば木製ガードレールだとか、建築物以外のそういう用途にも幅広く使っていただけることになる。そのこと自身は私ども大賛成でございますので、あとは、与野党のそれぞれの理事さん等で御協議をいただき、取り扱いは決めていただければ結構だと思っております。
○宮腰委員 これから鋭意、与野党の修正協議、しっかり早く取り組んでまいります。 次に、諫早湾干拓事業について大臣にお尋ねをいたしたいと思います。 郡司副大臣を座長とする政府・与党検討委員会が設置をされ、関係者からのヒアリングに加え、今月十一日、十二日と現地視察が行われております。赤松大臣も、十四日、十五日にわたり、関係四県を視察、意見交換をしておいでになりました。 郡司副大臣は、現地でのインタビューにおきまして、開門調査について、政府・与党検討委員会の結論のめどは四月いっぱいというふうに答えておいでになりますが、検討委員会がスタートしたのは三月九日でありまして、二カ月足らずという短期間で結論を出すというのは、事の重大性からして拙速に過ぎるというふうに言わざるを得ません。そもそも、いつまでに結論を得るかについて、二転三転している普天間問題と全く同じ構図でありまして、いたずらに地元を混乱させているというのが実態であります。 赤松大臣は、わずか一回の視察で、責任を持って地元を説得できる結論を今月いっぱいをめどに出せると考えておいでになりますか。
○赤松国務大臣 わずか一回と言われますけれども、私、大臣という立場で見せていただいたのは今回が初めてということで、もちろんそれまでにも長崎県も何回も行っておりますし、別に今まで見たことがないということではないということだけ、まずわかっていただきたいと思います。 それから、検討委員会でございますけれども、これは、今回の政権というのは、御存じのとおり三党連立ということになっております。必ずしも民主党だけの政権ではありません。その意味で、この検討委員会には、社民党の代表の皆さん、それから国民新党の代表の皆さんも入っていただいて、政府・与党一体の形できちっと考え方をまとめた方がいいという意味で検討委員会を、それは正式な、公的な機関ではありません、むしろ与党の中のそういう委員会だということで、言ってみれば、大臣に対する私的諮問機関という位置づけが一番近いのかなと思っております。 これにつきましては、今、アセスメントももうスタートいたしましたので、こういう中で、アセスを具体的に進める上で、何を目的としてどういうことを重点に置いたアセスをやっていくかということの意味でも、やはり方向性だけはきちっと示した方がいいということで、郡司副大臣にはそれを今座長としてお任せしておりますが、精力的に週に何回か、長崎県知事に来ていただいたり、あるいは佐賀県知事に来ていただいたり、それぞれの該当の関係の皆さんに来ていただいたりということで、検討を進めていただいておると聞いております。 座長からは、できるだけ四月いっぱいか、あるいは連休明けぐらいに大臣に対して一つの報告の取りまとめをしたいということを言われておりまして、それを受けて私の方でできるだけ、決めて直ちに例えばあけるとか、そういう話ではなくて、アセスをどういう方向でやっていくかの方向性だけはきちっとその時点で出させていただきたい、このように思っております。 アセスは、予定といたしましては、来年四月、五月ぐらいまで。現地へ行きましたら、なるべく多くの点で調査、サンプルを集めてほしいとかいろいろな御要望もございましたので、その辺のところは丁寧に、きちっとやらせていただきたいと思っております。
○宮腰委員 何回か現地へ行かれたということでございますから、改めて申し上げることはないのかもしれませんけれども、諫早湾の干拓のことについて一通り申し上げたいと思います。 干拓事業の目的は、防災機能の強化と優良農地の造成であります。 防災機能については、昭和三十二年七月の集中豪雨で、死者・行方不明者が諫早で五百八十六人、長崎県全体で七百八十二人という大きな被害が出たことがこの事業の本当の原点であります。二十四時間雨量で一千百ミリを超える豪雨、これは当時の日本記録でありました。干満の差五メートルを超える有明海で、大潮の満潮と豪雨が重なったことによる大水害でありました。 日本に接近する台風の五割はこの地域を通ります。いつ大水害が起きても決して不思議ではありません。潟土が毎年堆積をし、みお筋が埋まり、排水不良を起こす。重機が入らないので、毎年人力でみお筋を確保しなくてはいけない。体じゅう泥に埋まっての非人間的な重労働を毎年やってきた。長年諫早に住む人々の宿命でもありました。 潮受け堤防が完成してからは、重労働からも水害の危険からも解放されました。農業被害も、農地に直接海水が入る高潮被害を初め数限りなく繰り返してきましたが、潮受け堤防の完成により、被害はなくなりました。 一方、有明海の漁業は、ノリに関しては、平成十二年の大不作がありました。極めて大きな被害でありました。その後、栽培技術の改善あるいは減さく、いわばノリ網を少しあけて海水の通りをよくする、栄養塩をとりやすくする、そういう減さくなどによりまして、比較的安定した年が多く、カキ養殖やタイラギなども、ここ最近になりまして本格的にとれ始めてまいりました。これは、農水省が実施している覆砂あるいは耕うんの効果に加えまして、有明海、特に諫早湾周辺の海域の環境が安定してきたことによると言われております。 大臣は、諫早干拓の防災効果、優良農地の確保、有明海の漁業の状況についてどう認識をしておいでになりますか、伺いたいと思います。
○赤松国務大臣 委員御指摘のように、私も、入植をされている皆さん方、今四十一個人、団体がおられますけれども、その代表の方ともお話をし、現地でつくられているミニトマトも食べさせていただいて、大変糖度が高くていいものでしたし、キャベツも大変いいできのものでございました。しっかり頑張っておられるな、こういう農業こそがこれからの一つの方向なのかなということも感じさせていただきました。 開門するかしないかは、どちらであれ、こうした営農で頑張っておられる皆さん方に、やはりいささかも防災上心配を与えるものであってはいけない。あるいは、もしあけるとなれば、当然今使っている農業用水については使えなくなるわけですから、その水の手当てをどうするかということも、もしあけるとした場合ですけれども、当然考えなければいけないということだと思っております。 しかし一方では、佐賀県では自民党所属の議長さんまで私に強い陳情がございまして、有明が汚れているのはこの堰があるからかもしれない、だから、とにかく調査のために開門をして、有明再生のために、豊穣の海と言われた有明がこれだけ魚がとれなくなった、貝がとれなくなった、これは一〇〇%かどうかはわからないけれども、それが原因だと言う方も多いので、ぜひ調査をきちっとやってほしいというのは、これは党派を問わず、別に何党だからではなくて、佐賀、福岡、熊本の皆さん方はまさに超党派で、強いそういう御要請も一方ではいただきました。 それから、長崎県では反対に、我が党の県会議員の人たちも含めて、あけるな、一滴たりとも中に入れるなという御意見も実はあったわけでございまして、この問題については大変地域性の強い課題だとも思っております。 ただ、漁協も、半分に意見が分かれて、必ずしも長崎県だから全部あけるなではなくて、反対にあけてほしいというところもありますし、それも、この一年で変わりつつあるところもあるということです。 どちらにいたしましても、賛否両論ございます。そういうことをしっかり受けとめながら、私はこれは現地でも申し上げましたけれども、地元の合意なくして力ずくでできることではない、しかし、政府として、政治家として方向だけはきちっと示して、それで納得いただけるような解決を図っていきたいということで、この点については、すべての賛成、反対両派の方たちもそういう方向でやってほしいということで了解をいただいていますので、機敏に方向は出しますけれども、実際やる場合は丁寧にやっていきたい。合意に基づく、皆さんが納得できる方策というのも考えていきたい。 前と比べて非常に、賛成派、反対派も意見がだんだん寄りつつあります。例えば、昔は直ちに開門しろと言っていた人たちが、開門するにしても、ちゃんと環境アセスをやって、防災対策をやって、営農の人たちに迷惑がかからないように、そういう形で開門してほしいとか、それから反対に、絶対あけるなと言っていた人たちも、もしあけるんだったらちゃんと水のことをお願いしますよ、防災対策もきちっとやってくださいね、それでもやられるというのだったら仕方ないですねみたいなところも、だんだん意見は寄りつつある。ぴったしとは言いませんが寄りつつある、それはかつてとは違うということを今回行って感じてまいりました。
○宮腰委員 それは受けとめ方がちょっと違うのではないかなと思います。 今大臣からいろいろなお話がありましたが、例えば農業用水の確保。前回短期の開門調査をやった折に、調整池の塩分濃度、排水門を閉め切ってから農業用水に使えるほどになるまでには相当時間がかかりました。短期開門調査の折に、塩分濃度一〇〇〇ppm以下になるまで半年以上かかりました。野菜類のかんがいに使用できる二〇〇ppm程度になるまでには、さらにさらに長い時間がかかります。既に四十一経営体で、大臣がおっしゃったとおりでありますけれども、現に立派なエコ農業が行われております。これは決して無視できないというふうにも思います。 開門により漁場環境が激変する懸念もあります。現在環境アセスメントの手続が進行中でありますけれども、開門調査の是非を判断するには、環境アセスの実施による科学的な知見が何よりも前提条件であります。当然、それなくして地元の合意というのは到底得られるものではありません。これは大臣も同じ御認識だと思います。 今も大臣は、開門調査は地元の合意なしには進められないというふうに答弁をしておいでになります。政府として、アセスの結果を待たずに開門の是非を政治判断することはあり得ない、アセスの結果を待たずに開門の是非を政治判断することはあり得ないと私は思いますけれども、大臣はどうお考えでしょうか。
○赤松国務大臣 大臣として、政治家として、政治判断することはあり得ます。
○宮腰委員 仮に、大臣が政治判断をされたとして、地元の合意を取りつける、いろいろな手だてをする、責任をお持ちですか。
○赤松国務大臣 もちろん、私が決定し、それを実行に移す。こういう人柄、性格ですから、非常に丁寧にやることは多分宮腰委員も御理解をいただけると思いますが、そういう前提のもとで、ぜひ地元の皆さんが納得していただけるような形での政治決断をしたい、このように思っております。
○宮腰委員 これは複雑なパズルを解くような問題であります。方向を示す、その方向の中身が、今の大臣の御答弁、何度聞いてもよくわかりません。恐らく地元の方は、いろいろなところに期待があり、大きな不安があり、普天間の問題と同じようにならないように、本当に慎重に事を運んでいただくというのが一番大事だと思います。 そのことを申し上げて、最後の口蹄疫の問題に移りたいと思います。 私は、きのう、自民党の口蹄疫現地調査団長として、宮崎県庁と疑似患畜が発生した都農町及び川南町を、地元の江藤拓議員を初め同僚議員とともに訪問をいたしてまいりました。東国原知事あるいは両町の町長さん、畜産農家、JA関係者、家畜市場関係者などと意見交換をしてまいりました。 午前中の知事との意見交換では、そのときに初めて二例目の発症が報告をされまして、その後、夕方になりまして、新たに三例目の発症も確認をされました。二例目の確認で現場の状況は大きく変わりました。はね上がるほどの危機感と困惑が現場にあります。都農町も川南町も畜産の町、これほどの試練はありませんとの悲痛な声も聞いてまいりました。 詳細は江藤議員から質問することとさせていただきまして、私からは一点だけといたします。なお、大臣の御答弁をお聞きした後、きょうの委員会終了後、大臣に我が党として要請をさせていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。 十年前に口蹄疫が発生をした直後、当時、我が党総合農政調査会最高顧問であった江藤隆美先生は、まずこの問題に対応するのに百億円用意しろというふうにおっしゃいました。金の心配をしていたのでは、肝心かなめの初動態勢が整わないこと、畜産農家が経営への不安から政府や自治体の取り組みに十分な協力をしないことへの懸念があることなどがその理由であります。 東国原知事からは、十年前は県単独で十六億円の対策費を使ったが、交付税ではどれだけ手当てされたのか不明であるというふうに意見表明がありまして、都農町、川南町の町長やJAなどからも、経営対策なども含めた国の予算の枠を早急にぜひ示してほしいという意見が相次いでいたところであります。 初動が何よりも肝心でありまして、現場がお金の心配をせずに全力で迅速な対策に取り組めるよう、農水省として、十年前の百億円を大幅に超える対策をとるということをここで宣言すべきであるというふうに思いますけれども、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○赤松国務大臣 平成十二年の教訓を十分に生かしながら、私ども、迅速に、しかも確実に対策をとっていきたい、このように思っております。 委員御指摘のように、平成十二年の段階では、新規に措置した対策として七十四億円、既存の事業を活用した対策として五十八億円、全体で百三十億円の対策を措置したというふうに承知をいたしております。 しかし、実際には、百三十億円のうち使われたのは三十五億円で済んだということでございまして、全部使ったわけではございません。しかも、三十五億円のうち半分は、中国からの稲わらに原因があるのではないかということで、その分を補てんしたので、実際に生産者やそういう人たちに直接的に行ったのは、大体金額はおわかりになると思いますが、そのぐらいだということです。 しかし、過去に幾ら使ったかはともかくとして、今回、金のことを心配せずにしっかりやれ、予算は大丈夫だというお話でございます。確かにそのとおりですし、平成十二年の教訓を生かしてその後整備されたいろいろな制度や仕組みや法律がございますので、金額は多分そこまでいかないと思いますが、ただ、予算、財源については、私どもは全く心配いたしておりません。 きょう早速、例の消石灰だけではありませんけれども、それよりももっとほかのものをという意見もありますので、とにかく薬剤散布につきましても、予算は確保していますが実行しようと思うと財務省との協議をしなければいけないということで、十時半の時点で財務省の了解をとりましたので、早速、宮崎県全域に消石灰等の薬剤散布をするというような形で進めていきたい。 それからもう一つ、一番心配なのは風評被害ですね。これは、消費・安全局のGメン、全国の千七百名を使いまして、不適切な表示、例えば、当店では宮崎県産牛肉は取り扱っていませんなんという形のそうした不当表示がないかどうか調べさせまして、現時点ではそういう不適切な表示をしているところは一切ないということで、七百三十四店舗確認をいたしました。 あらゆる努力をしながら、そして現場でできるだけこれ以上広がらないような措置を万全の体制でとりたいということで、当該県であります宮崎県とも相談をしながら進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくまた御理解と御協力を賜りたいと思います。
○宮腰委員 詳細は江藤議員に譲ることにいたしまして、これで終わります。 ありがとうございました。
○筒井委員長 次に、江藤拓君。
○江藤委員 ありがとうございます。 本当は、きょうは私も、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律案、それから地球温暖化の防止等に貢献する木材利用の推進に関する法律案についての質問も用意をしておりました。しかし、緊急事態でありますので、お許しをいただきまして、ぜひ口蹄疫につきまして質疑をさせていただきたいと思います。 この法律につきましては、ぜひ、我が党それから公明党の案を入れていただいて、修正に応じていただくことをまずお願いしたいというふうに思います。 私は、二十日の朝から、国会の御承認をいただきまして現地に入りまして、昨日の夕刻までずっと現地に張りついておりました。残念ながら、川南町で、昨夜、新たに三頭の牛に感染の疑いがあることがわかってしまいまして、疑似患畜は合計で十二頭、三カ所ということになってしまいました。そこで聞いてきた声は、ぜひ早く国に我々のこの苦しい思い、悲痛な声を届けてくれという声がありますので、このことについてやらせていただきたいと思います。 昨日は、宮腰筆頭にもお越しをいただきました。古川議員にも松下議員にも来ていただきました。そして、JA、それから市町村、そしてまた生産者の方々、関係者の方々にたくさんお集まりいただいて生の声を聞いてまいりましたので、ぜひ大臣にお聞き届けをいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 そこでまず聞かれた声、それは、十年前の対策と比べて非常に初動が遅いと。(発言する者あり)これは私が言っているんじゃないですよ。本当にうそだと言うんだったら、行って聞いてくださいよ。初動が遅い、不十分だという声が多く聞かれました。農水省は防疫関係とかこういうものに精通した人間を急遽派遣したということでありましたけれども、一体これは役に立っているのか、何をしているんだという批判の声が強く上がっておりました。 大臣にお尋ねします。 先ほど筆頭からもお尋ねがありましたけれども、百億円という金を最初はぽんと出しました。これは、つかみ金だったという批判はあるかもしれません。でも、これが、農家の方々、この人たちにまず安心感を与えたんですよ。それなら思い切って対策を打てる、頑張れる、そして再建ができるという希望を与えたんですね、地域の方々に。 ですから、今、予算には心配していないというようなお話をされました。しかし、ALICのお金も、今回の畜酪対策で二十二年度末には二百億しか残らないでしょう。そういう状況になると、やはり心配ですよ。ですから、国として金額を明示して、これだけはきちっと用意したからと。余ったら余ったでいいじゃないですか。やはり金額を明示することが大事だと私は思いますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○赤松国務大臣 時代がもう違いますから。例えば、かつて平成十二年のときは、南九州三県の市場再開後のPRに使えといって、各ところに百万円ずつぱんぱんと渡してというのもあるんですね。では、果たして今、そういうやり方が国民に納得していただけるのかというところは、正直言って難しいと思います。 ただ、私どもは、当時、その後の鳥インフルエンザのときもそうですが、消石灰その他が足りないとか、まきたくてもまけないとかいうようなこともあったものですから、そういうことはないように、少なくとも今発生している宮崎県については、県内の発生していないところも含めて全域に、これはもう十分の十、全額国費でまずまこうということで、これも、本日朝、財務省の主計局の了解もとって、直ちに取り組めるような形にさせていただきました。 あと、細かなことはいろいろあります。これは後で副大臣、政務官からまた御説明をさせますけれども、こういうものについても具体的に、子豚に対してはこうしますよ、これについてはこういう対策をやっていますよ、融資についてはこれだけ融資枠を広げるようにやりますよ等々、これらのことについて、きちっとした対策をお伝えしておるつもりでございます。多分、まだ広報が足りない、きっちり生産者そのものにそれがしっかり伝わるようにやれという御指摘だと思いますので、その努力は早速やらせていただきたいと思います。
○江藤委員 十年前と事情が違うのは当たり前なんですよ、そんなことは。当たり前なんです。 百万円を市場に渡すのは悪いと言いましたけれども、これは絶対要りますよ。一番市場が心配していることは、購買者の方々がいろいろな県から来られますけれども、次に市場が開催されたときに、ちゃんとまた宮崎に足を運んでいただけるかどうか。そういったときの運送賃とか、そういうものにも使ったんですよ。絶対必要ですよ。国民の理解は得られますから。それは、大臣、認識が違います。 そして、十年前と確かに事情が違いますよ。言いますと、例えばえさの値段。今は建て値でトン当たり五万二千円ですね、非常に高いです。十年前は三万三千円でした。二万円違うんです。もっと細かく言いますと、牛一頭当たり、繁殖牛でいいますと約一万七千円、肥育では二万円だったものが、どんとはね上がっているんですよ、一頭当たりの負担が。そして、リーマン・ショック以来のいろいろな問題があって、枝肉の価格も低迷、子牛の価格も低迷、農家の体力はどんと落ちているんですよ。 ですから、百億円以上の対策が私は必要だと思いますよ。まず、農家に安心していただく。我々は再建できるんだ、この困難に対しては十分な支援を国がしてくれるんだと。それは数字ですよ、大臣。数字です。やはりこれだけの金を確保したということをぜひ示していただかないと、私はだめだと思いますよ。 そして、蔓延防止対策ですけれども、小林市、きょうが実は三日目の競りの予定でした。皆さん方は遠くから牛を引いてきました。八時半の時点で急遽、競りをやめました。移動制限区域ではありませんよ、小林市ですから。全然遠いところです。鹿児島でも、実は昨日から競りをやめることが決定されました。こういったところにも、制限区域に入っていなくても、手厚い支援をしなかったら生産基盤が崩壊してしまうんですよ。ちょっと取り組み方が緩いんじゃないですか。もっと腰を入れてやってくださいよ。私は、このことを強く申し上げたいと思います。 十年前は、OIE、国際機関ですけれども、宮崎県は非常に高い評価を得ました。ちょっと読みますと、宮崎の初動防疫は日本の畜産、獣医の底力が世界に示された快挙である、関係機関が一体となって、延べ一千四百人を配置した防疫態勢は世界に例を見ない、こういう評価をいただいたんです。この背景には、やはり国が十分にバックアップをしてくれるというものがあったからこういう態勢が組めたわけでありまして、このことを御理解いただきたいと思います。 そして、さっき、財務省との協議がどうたらこうたら言っていますけれども、そんなことではなくて、ALICの金があるじゃないですか、副大臣。そうでしょう。関係ないじゃありませんか。その金をすぐ持ってきてくださいよ。 そしてまた、一つ申し上げておきます。非常に必要なのは防疫態勢なんですが、普通の消毒薬では口蹄疫には効きません。一番一般的に言われるのはビルコンSという薬なんですが、これが全くの品薄です。手に入りません。多分、ほかの県の人たちが、もし自分の県で発生したときにはすぐ必要になるだろうということで押さえたのではないのかなと思います。これは私の憶測ですけれども。 ですから、ぜひ、国においては、まずは発生県、その一番被害を受けている県にこのビルコンSのような消毒薬がおくれることなく渡るように指導していただきたいと思いますが、副大臣、御答弁を求めます。
○山田副大臣 初動が遅いというお話でしたが、決してそんなことはない。 最初の疑似患畜が確認されたのは夜中の十二時になったんですが、私ども、すぐ連絡を受けて、朝の八時に、大臣、副大臣、政務官、そろって対策本部の会議を開かせていただきました。対策本部長に大臣という形で、我々はすぐにその対策に入らせていただきましたし、何よりも、今、江藤委員がおっしゃっているように、畜産農家の方々に安心していただく、安心してこの防疫態勢に取り組んでもらえる、これは本当に大事だと思っております。 ただ、百億金を持ってきたから安心できるとかという話ではないと思っていまして、十年前、十二年のときには初めてだったのでまだ何にもできていなかったんですが、江藤隆美先生、お父様のときに頑張っていただいて、そのときにできた制度等々、そのときの教訓といいますか、そういったものをもとにしたものが今あります。それを即座にやろうということで、今始まっているところなんです。 まずは、御承知のとおり、疑似患畜となった牛についてはすぐに屠畜処分、いわゆる殺処分。それについては、委員も知ってのとおり、五分の四の手当はもちろん出させていただきます。同時に、当然のことながら、これからその畜産農家にとっては、経営的ないろいろな意味での大変な支障、もちろん、次にまた畜産を継続できるかどうかといういろいろなことが出てきます。そのために対するいろいろな低利の融資等々ももちろん今用意しております。 同時に、前回のときに互助制度というのをつくり上げております。いわゆるALICが半分、生産者が半分、これでもって、これから屠殺処分したり云々したりしてもう一回新しく牛を入れるときの子牛の導入費用、雌牛の導入費用等々についての金額の助成とか、そういったものも、今回すぐにその予算そのものも用意させていただいております。 また、予防法に基づいて町役場あるいは市役所の皆さん方の方でいろいろとその対策等々を講じておられると思いますが、その旅費とか費用等についても全額国の方で負担しますし、消毒についても全額国の方で負担して、万全の措置を今いたしているところでして、本当に、ゆめ心配、安心して畜産が持続できるように、私どもしっかり頑張らせていただきたいと思っているところです。
○江藤委員 対策本部を霞が関につくったってしようがないんですよ、正直言って。現場の対策本部が動かなければだめなんです。 例えば、畜連で話をずっと朝から聞いていましたけれども、十年前は、発生した日の朝から農水省からファクスでいろいろな資料ががんがん届いて、いろいろな指示が飛んだそうです。きのうの昼の時点で農水省から児湯畜連にファクスはゼロですよ、ゼロ枚。何の御指示もない。そうしたら、現場の人たちが初動が遅いと感じるのは当たり前じゃないですか。一体国は何をやっているんだと感じるのは当たり前じゃないですか。これは私が感じているんじゃなくて、現場の人たちが感じている声ですから、しっかり受けとめてください。 低利融資の話もありました。これはやるのは当たり前です。そして、導入の話もありました。これも当たり前です。しかし、当面の資金繰りは非常に大事ですよ。これは急がなければなりません。 時間がなくなりましたのでどんどん行きますけれども、例えば繁殖農家について、種つけは今、中止しています、できませんから。人工授精師は収入がありません。これに対しても考えてください。 それから、繁殖農家は、一年一産、これが基本ですよね。一年一産をすれば、大体経営的には回っていく。種つけができなければ、一年一産の生産計画は完全に狂ってしまいます。これも考えなければなりません。 そして、今週末に行われるはずだった競りも中止になりました。そうなると、一カ月延び、二カ月競りが延びれば、体形はでかくなり、体重もふえてしまいますね、副大臣御存じのとおり。こういう牛は安く買いたたかれるんですよ、必ず。そして、えさ代もその間ずっとかかるわけであります。それも踏まえた対策を繁殖農家に打っていただかないと。今、ぎりぎりの状態でみんな頑張っているわけですから、十分考えてください。ゆめゆめ心配ないと言うんだったら、やはり私は総額を示すことが大事だと思います。 そして、知事からもお話がありましたけれども、大臣はおっしゃっていただきました。すべて国費で、全額負担でやっていただきたいというふうに思います。 肥育農家対策について申し上げますけれども、彼らが今言っているのは、今月までの支払いは何とかなる、しかし、来月になったら、もうにっちもさっちもいかぬというふうにみんな言っています、肥育農家は特に。そして、そういうことになれば、支払い猶予とか、そして制度資金、今お話ありましたけれども、早くやってください、早く。来月じゃ間に合いませんよ。もう連休明けなんという話をしていたら、これは間に合いません。早くやってください。 そして、屠畜場であるミヤチク。これも制限区域内ですから、今、屠畜はできません。受け入れ中止になっています。これは全部、高崎の方に移さなければならないわけですが、そうなると、例えば椎葉とか高千穂とか延岡、日向は物すごく遠いですよ、牛を運ぶのに。この輸送費、こういったものを見ていただかなきゃなりません。 そして、ミヤチクも頑張っていまして、休日は全部返上します、操業時間も延ばします、ゴールデンウイークも全部あけて屠畜をいたしますというふうに言ってくれました。非常に感謝しています。そうなりますと、都農町で働いている人たちを高崎の工場に、屠畜場にシフトしなきゃならないんですね。すごい遠いですよ。こういったミヤチクに対する支援というものも、ぜひ、副大臣、考えてください。専門家なんですから。 それから、言っておきますが、新マル緊制度、この委員会で、新マル緊に移るときには農家負担はふえないことを全会一致で決議をしましたよね。そして大臣も、決議を尊重するとおっしゃいました。しかし、出てきた結果は、一頭当たりの積立金が三万二千八百円じゃありませんか。宮崎県は九千八百円だったんですよ、一頭当たり。一頭当たりの負担が二万三千円もふえるんですよ。四倍返しだからいいとおっしゃいますけれども、今この状況の中で、新マル緊のための金を用意しろと肥育農家に言ったって、絶対無理です。絶対無理です。制度に加入できません。やはりこの新マル緊は、委員会決議を尊重して、私は見直しをすることを強く求めます。 本当は答弁が欲しいんですけれども、時間がありませんから、先に進めさせていただきます。声を伝えてくれということでありますから。 酪農について申し上げます。 ぬれ子は、御存じのように、六十日を超えたら肉用子牛補給金制度の対象にはなりません。ですから、これを超えても、例えば百二十日以上たっても大丈夫になるように、この延長を絶対してください。 そして、ぬれ子のえさ、これは粉ミルクですけれども、これが今、一俵当たり一万円以上に価格が高騰しております。もし、酪農家が六十日を超えて自分のところで肥育するということになれば、えさ代が莫大にかかるんですよ。この分もちゃんと考えてください。 それから、発生した酪農家、私、みんな友達ですけれども、もちろん、全頭屠畜です。しかし、政務官もいらっしゃいますけれども、北海道から今買ったら、六十万を超えますよね。六十五万ぐらいじゃないですか、一頭当たり。これを自分の金でやれということであれば、無理です。この間の委員会で、これからは農家に、無利子無担保でお金を貸すから、自分の金でやれという話をされましたけれども、それでは絶対無理ですから。酪農家の声としては、ぜひ、全頭屠畜する場合は、この導入資金は全額国で見てほしい、そうじゃないと立ち上がれない、もう離農するしかないとみんな言っています。 そして、この農家はみんな後継者がいるんですよ。私よりもずっと年の若い、三十そこそこの。彼らの夢をぜひ奪わないでいただきたい。ですから、私は、百億とか、金額にさっきからこだわっているんです。 そして、酪農家の皆さん方を手助けするヘルパーの皆さんとか、それから乳牛検定員の皆さんも、みんな今活動停止です。この人件費についてもぜひ見ていただかないと、非常に厳しいことになります。 そして、非常に問題なのは養豚対策ですね。豚はこれは大変ですよ、どんどん生まれますから。 そして、宮崎県の場合は母豚が五百とか千とかいる大規模な農家が多いんですよ。こういうところは今パニック状態に陥っています。豚価は安い、そして出荷はできない。大体、大貫物、副大臣はおわかりになると思いますけれども、八十五キロを超えたら、脂肪がつき過ぎて値段が安くなります。出荷ができなくなりますよ。しかし、えさ代がかかります。月一万二千円かかります。出荷はできない上に、一万二千円も一頭当たりえさ代がかかる。もうこれは倒産寸前ですよ、このままでは。 だから、初動が遅い。そんなことはないと言いますけれども、遅いんですよ。もっと早くやってください。 そして、出荷先が契約であった場合は、例えば二カ月間豚を出さなかったら、取引先をとられちゃいますよ。ですから、ここら辺も、なかなかこれは民民の話ですから難しいかもしれませんけれども、ぜひ、国もこれに対する指導力を発揮してもらいたいというふうに私は思います。 密飼いをしたら死んじゃいますよね、豚というのは。できません。ですから、生まれた子豚を、ぜひ、どこか国が場所をつくって、そこで一時預かってくれるような施設をつくれないかと。難しいと思います、前回は全頭屠畜したわけですから。そういう声もありました。これは声としてお届けしておきます。 そして、一番の問題は、行政の指導によりまして、いわゆる排せつ物、廃棄物、これが今農家で全部滞ってしまっています。 おかしいんですよ。豚が生まれれば、死産もありますよね。生まれてから死んでしまうものもある。後産もあります、胎盤が出ますから。そして、ふん尿も出ます。そういったものを、今、養豚農家は自分の敷地から出せないんですよ。どうしてですか、行政の指導によって。これは絶対おかしいですよ。新富町の松本さんという人がこういう事業をやっていらっしゃるので、きのう電話して聞きましたけれども、やはりだめだと。一生懸命かけ合うけれども、行政指導でやれないと、きのうの夜の段階ではおっしゃっていました、松本さんが。 これはパニック状態に今陥っておりますけれども、副大臣の御認識をお聞きします。
○山田副大臣 今、江藤委員からのお話を聞きながら、現場がまさにそういう状況であることを、よく承知させていただきました。 私どもとしても、本当に、豚にしても、今回、移動禁止、二十キロ内になっておりますから、出荷もできないで、どんどん大貫物がふえていくであろう。いろいろなことを、けさもずっといろいろ畜産部と話しておったところですが、当然、それについて、これから大臣等も含めて対策を検討させていただこう、そう思っているところです。
○江藤委員 ですから、今初めて聞いたというのは一体何なんですか。そんなこともわからないで、八時に対策本部をつくったから初動は早かったなんてよく言えますよ。全然だめじゃないですか。私は農水省に確認をしましたけれども、家畜防疫員の許可をとれば搬出できるんですよ。前回は搬出しているんです。今もどんどん養豚農家にはそういう廃棄物がたまりにたまっているんですよ。何で指導力を発揮しないんですか、この政権は。もっとちゃんとやってください。私は怒っていますよ、正直言って。 それから、感染経路の解明、これは前政権もできませんでした。いろいろな説がありました。韓国から風に乗ってやってきたんじゃないかとか、ヘルペスが突然変異したんじゃないかとか、いろいろな話がありましたけれども、わかりませんでした。しかし、鳥ウイルスも含めて、政府には蓄積された知識があるはずですから、ぜひこの感染経路の究明については、我々ももちろん協力もしますし、全力を挙げてください。 そして、地域周辺の県に私たちは迷惑をかけたくないんです。そういった対策も、この移動制限区域だけではなくて、隣に鹿児島がいますけれども、決して鹿児島に行くことのないように、やはり、宮崎県だけじゃなくて周辺に対する対策も、今回はあわせて考える必要があると私は思います。口蹄疫は感染力が強いんですからね、御存じのように。非常に感染力の強い病気であるということを、大臣も副大臣ももう一度きちっと御認識をいただきたい。 そして、もう一つ大事なことは、なかなか国の指導というのは難しいかもしれませんけれども、発生した農家に対するケアであります。経営再建の手助けをするのは、これは当たり前の話です。それだけではなくて、心の問題です。 前回の鳥インフルエンザのときも、私は発生農家の方にお会いをしました。その方は、死を考えたとおっしゃいましたよ、周りに迷惑をかけてとてもみんなに会わせる顔がないと。もうそれを必死でみんなでとめるのが大変でした。心ない電話がかかってくる、マスコミが押しかけてくる、上空はヘリコプターが飛び回る。こういったことについても、被害者なんですから、加害者じゃないんですから、マスコミに対しても、自粛をせいというような指導をぜひしていただきたいと思います。 地元では、みんなが一生懸命、その発生源の農家の方を囲んで、不測の事態が起こらないように、心を砕いて努力をしています。しかし、国もこれに無関心でいることは私は大変よくないというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。(発言する者あり)そのときは自殺者が出ましたね。 それで、最後に申し上げますけれども、ウイルスには定則によって名前がつきますね。毎回毎回名前がつきます。前回は、O型/Miyazaki/JAP/二〇〇〇株、こういうようなネーミングがされたようでありますが、これはやめてください。それは定則であるから仕方がないと言われるかもしれませんけれども、宮崎県としては、こういうネーミングは非常に迷惑であります。つらいです、迷惑というよりも。これは、国が指導力を発揮すればできることだと思いますので、ぜひお願いします。 かなりきついことも申し上げましたけれども、やはり与党がまず現状を十分認識していただくこと、そして、安心してほしいと繰り返しおっしゃるのであれば、これだけの金を用意したぞということをきちっと言っていただくこと、そして、今からでも、きょう夜にでも宮崎に入って、生の声を、自分の足で、自分の耳で、目で見て、聞いていただくことを三役にはお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○筒井委員長 この際、休憩いたします。 午後零時三分休憩 ————◇————— 午後二時四十三分開議
○筒井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。谷川弥一君。
○谷川委員 自由民主党の谷川弥一であります。 まず、大災害にも匹敵する口蹄疫発生に対して万全の対策をとるようお願い申し上げまして、質問に入ります。 六十二歳で初当選。余りにも遅かったのですが、当初から自民党の部会に出てただひたすら言い続けてきたのが、林業の復興と、国境離島振興です。 林業の復興については、三月十一日の当委員会でも触れましたが、再度整理しますと、大きく分けて以下の問題を解決する必要があるのです。 一つ、当面の間、間伐、林道、路網の整備には十分な予算をつけて、公共事業でやること。二つ、公共事業は国産材を使う。三つ、化粧材以外は生木、つまりグリーン材で可とする。四つ、和風文化のよさを国民に知ってもらい、民間工事でも国産材を使うように誘導する。五つ、林業関係の人材育成ということです。 きょうはこのことだけを議論したいのですが、六月までに当委員会での発言機会がないこと、大臣が結論を急いでいるという関係上、大半の時間を諫干問題に割かざるを得ないことをお許しください。 では、まず、さきに述べた五点についてですが、世界的にCO2問題が脚光を浴びたこともあり、一については自公政権下でほぼ解決しつつあったのに、政権交代で三割も予算をカット。これをぜひもとに戻していただきたい。 二と五については、大幅に踏み込んでいただき、おまけに、野党の意見も聞きながら修正に応じるという度量の大きさに感謝いたします。大臣の熱意も当然ですが、林業関係の役所の人たちの努力もあったことと思い、敬意を表します。 ところが、三と四が皆様方にはどうしてもわかってもらえません。しかし、何をやっても、この二点に目を向けないと、仏つくって魂入れずということになるのです。 大臣の御所見をお願いいたします。
○佐々木大臣政務官 お答えいたします。 議員最初に触れていただきました間伐材、それから林道については、我々も同じような考え方でありますが、しっかりと間伐の実施をしていくためには路網の整備が必要だということです。特に、間伐の実施をするための事業として、森林整備の事業、そのほかに農山漁村の千五百億円の交付金、それから、一次補正でありますが、森林整備加速化・林業再生事業、二次補正においては、機械導入やオペレーターの養成、森林・林業再生プランの実践事業、さらにまた地域活性化・きめ細かな臨時交付金などなどの予算を確保いたしまして、間伐の実施、路網の整備について進めていくこととしているところでございます。 さらにまた、公共建築物等の、利用の部分についても触れていただきましたが、利用の部分については、いわゆる民間の事業者についても木材供給が可能なように、無利子の資金の制度などについても、償還期限の猶予などについてしっかりとPRをさせていただきたいというふうに思っております。 このほかに、省として、木材利用を推進するということも決めさせていただいてございますし、さらにまた、地方や民間業者に対しても、コンクリートの型枠や、くい、さらにまた間伐材を使用した紙製品の利用などについても実施をしていきたいというふうに考えているところでございます。 さきの二点について、私の方からお答えをさせていただきました。
○谷川委員 もう一つの角度から、総論ですが、世の中に放置できない困った現象が数多くあります。きょうのテーマもその一つであります。我が国は、伐採適齢期を迎えた森林資源が豊富にあるのに、低調な利用等のために林業活動が停滞している。 一つは、国産材の長所は、中に含まれる油分が長い間空気に触れ、あめ色になり、えも言われぬ風情を醸し出すことにあるんです。外材は、でき上がったその日が一番きれいなんです。ところが国産材は、五十年、六十年後に本当に輝く。それはまさに、女二人行く、若きはうるわし、老いたるはなおうるわし。年輪を重ねた人が、長年の苦労を肥やしに、知性と教養で魅力が増すのに似ているのです。 ところが、欠点も二つあります。一つは、小径木が多く、効率面で大径木の外材に負ける。二つは、含水率が高く、乾燥に時間と金がかかることです。葉枯らしすると、長所の油が飛ぶ。乾燥機でやると、一立米一万円かかり、CO2をまき散らす。 二つ目が、さっきから何回も言うとおり、占領政策の影響で住生活が急速に西洋化したことです。西洋人の文化を丸ごとまねてきたわけですから、営々として築いてきた日本人の心、和風の文化が消滅してしまいました。日本人の住まいの中心は、杉、ヒノキ、松と、畳、障子、ふすまだったのが、現在はそれがすべて代替材にかわって、洋風化しているのです。この問題を解決する必要があるんです。 合理化、省力化のために、プレカット工場が普及し、これは乾燥材を要求します。小径木で含水率の高い国産材は、その費用によってその分不利になるんです。化粧材は別として、構造材は生木でよいというふうに基準を変えないと、この問題は解決しません。 このことに対する御所見をお願いします。
○山田副大臣 今、谷川委員のおっしゃっているように、いわゆる生木、グリーン材の使用、乾燥材でなくても、かつて日本の家では大工さんたちがそうしてやっておったとか、いろいろないきさつというのはよく承知しているつもりですし、今でも田舎では大工さんがそうしてやっているというところも見受けられます。 そういう形で、必ずしも乾燥材じゃなければいけないとは私どもも思っておりませんし、それなりに、確かに生木というかそういうもののよさというのもあるんじゃないか、そういう大工さんの技術も日本にあるんじゃないか、そう思っておりますので、そこは大事に考えていきたいと思っています。今度の法律の施行に当たって、いわゆる建築基準法の見直しについても今与野党間で話し合っていただいておりますが、そういった意味でも、もし緩和できるところがあれば緩和していただきたい、私どももそう思っているところです。 それにあわせて、やはり乾燥材ということも何かと重宝されているようでして、山地で乾燥できるような支援体制も、いろいろと今度の予算でも措置させていただいているところです。 それから、本来、前のときにもたしか谷川委員、言っておったと思います、和風建築のよさというんですか、大壁工法、真壁工法という言い方をされたと思いますが、確かに、現在の洋風建築といいますか、木の柱とか木の壁が家の中に見えなくなった。ところが、木の壁は確かに、湿度の多いときには湿度を吸い、乾燥しているときには湿度を吐き出すというような形で、木のよさの風味が非常に少なくなってきた、いわゆる大壁工法という形で。 そういう意味では、まさに、真壁工法といいますか、真に日本の木材を活用した内装、今回、低層、中層の公共建物はすべて木造でということを言っておりますが、高層建物においても、内装は木造でやっていただきたい。そういう意味で、木の見える、そういう形での建築、和風とまではいかなくても、そういうものを大切にしていきたい、そう考えておりまして、谷川委員と私どもの考え方は同じではないか、そう思っているところです。
○谷川委員 自公の先生方には申しわけないんですが、後に質問させてください。 先に諫干についてお尋ねしますが、前回、大臣が答弁の中で、長崎県の意向を無視して、力ずくで開門させることはできるわけがないと言っているので、あえてくどくど言う必要はないのかなと思うんですが、大臣と我々地元では若干認識が違うんですね、このことに関しては。ですので、一通り、諫干について述べさせていただきます。四点に分けて質問しますので、よろしくお願いしたいと思います。 まず、諫早の人々は、常に二つの苦しみを背負ってきたのです。 一つは水害です。ほとんどの農地が埋め立てでなく干拓でできているために、常に水害に遭う宿命にあるのです。諫早地区は、有明海の満潮時よりも低い土地が二千七百ヘクタールあるんです。一度雨が降ると農地の多くは水につかり、潮が引いても、排水門には大量の潟土がたまり、排水できないのです。 さらに、諫早は、午前中に宮腰先生も質問のように、台風の通り道になっており、三方を山に囲まれているので、集中豪雨発生日数は東京の約二倍にもなるんです。昭和三十二年には、先生のおっしゃったような大災害が起こりました。昭和五十七年には、長崎大水害でも大変な被害を受けたのです。このような水害は、住民の生命財産だけでなく、農業にも大変な被害をもたらし、特に畑作は作付不能になるのです。 二つ目は、農業に不可欠な水がないのです。水がないので地下水をくみ上げてきたのですが、そのために、八年で百四十ミリ地盤沈下したところもあります。当初、諫干は、戦後の食料増産を目的に、昭和二十七年に大干拓事業として構想されました。おたくの西岡先生のお父さんがやったんです。随分昔の話です。この計画は、諫早湾のほとんどを締め切って、現在の農地の約二倍をつくる内容であったことから、漁民の猛反対を受け、昭和五十七年に一たん事業が打ち切られました。 ところが同年、長崎大水害が発生し、水害の恐ろしさが再認識され、水害と水不足の課題は放置されないということで、昭和六十一年に規模を大幅に縮小し、現諫干事業がスタート。平成十四年には、さらに規模を縮小し、現諫干が完成したのです。 ここです、大事なことは。今日では、水害の心配も水不足の心配も全く解消され、干拓地では大規模な次世代の環境保全型農業が実施され、背後地でも、これは昔の干拓地ですね、大豆、トマト、タマネギ等、畑作が盛んになりました。今まではできなかったんです、稲作以外は。それができるようになった。地盤沈下もとまり、盛んに地域を挙げて諫干に感謝しております。感謝しているんです。 諫干の調整池の水質について、毒性の強い水であると言う人がおります。アオコが大量発生し毒素を出しているとか、水が大量の有機物や窒素、燐を含み汚染されているなどの批判をする人がおります。しかし、さまざまなデータを見ても、この水が農業用水として悪いという事実はありません。 アオコの発生量を示す目安であるミクロシスチン濃度は、諏訪湖の四十分の一、霞ケ浦の二百分の一であります。また、有機物を示すCODは佐賀クリークの三分の一、窒素は二分の一、燐は七分の一なんです。農業用水として、諫干調整池の水は何の問題もありません。平成二十年度で一万二千三百トンの農作物が市場に出、高い評価も受けました。 そこで大臣にお聞きしますが、諫干農業は日本の将来の一つの姿であるとの現地視察のときのお言葉に偽りはないと受け取っていいですか。大臣が試食したトマトの味はいかがでしたか。毒入りの水でできたトマトでは決してないと断言していただいたと理解していいですか。以上、お答え願います。
○赤松国務大臣 今、委員がおっしゃった歴史的な経過については、私も多少勉強させていただきましたので、承知をしておるつもりでございます。 ですから、もう何年か前に、時を限って開門調査をしたそのときとは営農の状況も変わってきているんです。既に今、四十一個人、法人等が入って立派に営農をやっておられる。しかも、午前中の答弁でも申し上げましたけれども、実際にその代表者三人の方、それぞれの方の御意見も直接聞いてまいりましたし、キャベツもそしてミニトマトも見せていただきながら、実際に食べてほしいというので、トマトは特に好きなあれではありませんが、ミニトマトを食べさせていただきました。しかし、非常に糖度が高くておいしい、いいできであったことは、これはもう客観的に私も申し上げましたし、おいしい、いいトマトですね、しっかりこれからも頑張ってやってくださいということを申し上げました。 ただ、そのことと、この干拓によって有明海が汚れたんだ、あるいは汚れたのかもしれない、だから調査をしてほしいという佐賀県、福岡県、そして熊本県、そしてまた私が、数百名の皆さん方が公会堂みたいなところにお見えになって、その中にも、長崎県の意見交換会の中にも、開門賛成、反対、両派がお見えになりまして、それぞれ意見も述べられたり、やじもそれぞれやり合ったりしておみえになりました。 もう一つは、やはり佐賀地裁の判決という事実もあります。この佐賀地裁の内容については、御存じのとおり、五年間、あけて調査をしなさいという中身でございます。 ですから、かつての水害等のことを考えながら、どちらにしても、あけるにしろあけないにしろ、防災ということについてはきちっとやらなければいけませんし、また、干拓地として今既に営農をやっておられる皆さん、今、四十一団体、個人ですから、これから多分もっとふえていくと思いますが、そういう方たちが今までと同様に、あるいは今まで以上にきちっとした営農活動ができるように、行政としてそれをきちっと保障していくということが大切なことは当然でございます。 ただ、長崎県の一部の方も含め、開門して調査すべきだという方たちも、教条的にすべて干拓が一〇〇%原因なんだと言っているわけではありません。もしかしたら生活排水が有明海に流れ込んだことによって、こうした貝類は、一部の貝はほとんど絶滅してとれないとか、あるいは今、覆砂といって、砂をまいて、あるいは下を掘り起こしてやることによって多少回復はしていますけれども、とにかく漁業被害が出ている、漁獲量が極端に減っている、このことだけは事実でございまして、それが生活排水によるものなのか、あの潮どめ堤防によるものなのか、潮が弱まったと言う方もありますし、弱まったことによってヘドロがたまって、それで貝が死滅したんだというようなことを言う方もいます。いろいろな意見が正直言ってあります。 ですから、私どもは、そういう地域の皆さん方の率直な意見をしっかり受けとめながら、ただ裁判を延々とやって、そして本当に原因が何かについても突きとめず、ただ賛成、反対両派があるから、まあこのまま黙ってしておくかということは、私は、行政の責任を果たすということにはならないんではないかというふうに思っております。 ですから、そういうことを踏まえながら、今、与党の中で、あるいは政府も一緒になって検討委員会を郡司副大臣のもとでやってもらっていますけれども、その報告を受けた後に、私自身のまた判断をしながら一つの方向性を出す。 そして何よりも、今回四つの会場へ行きましたけれども、共通して皆さん方が言うのは、必ず環境アセスをきちっとやってくれと。そして、例えばあけるにしても、どういうあけ方によってどういう影響があるのか、あるいはどういう調査の仕方がいいのかということについてしっかりやってほしいというのが事実ですから、これは今、三月十六日に方法書も出しまして、具体的に環境アセスが始まっていますから、そういう中で、私自身がまた考え方なり方向性をお示しして、そして慎重に議論をいただくということだと思います。 それから、地元の意見を無視して強行してなんということはやりませんよということを私申し上げたのは、現に、つくっているときともう状況が違うんですね、昔と違うんです。もうできちゃっているんです、今は。観光道路みたいにして、横に道もあって、私も走らせていただきましたけれども、今や観光スポットになって、非常にいい形で、生活道路、それからまた経済道路としても有効に使われている、こういう実態があるんです。 ですから、あけるということは、何も潮どめ堤防そのものを全部ぶち壊してなんということを言っているわけではなくて、二百メートル、五十メートルのこの堰をどういう形で、もしあけるにしてもあけていったらいいのかということも含めて、これはアセスの先生方にいろいろと今検討をしていただいている。例えば、少しあけたときにどういう影響があるのか、どんと全部あけたら一体どれだけのことが起こるのかということも含めて、その辺のところは慎重に検討させていただいています。 それから、もう既に今、長崎県、地元に、もちろんそのお金はお支払いしていますけれども、管理をお任せしている。そこにいる職員たちはみんな県の職員ですから、別に国家公務員じゃありませんから、そういう意味で、長崎県に管理をお願いしている、そういう立場の中で、勝手にあけるとかあけないとか、地元のそういう意向を全く無視してやるなんということはあり得ないことですよと。嫌々か渋々かも含めて、そういう地元の皆さんの、少なくともしようがないなという了解もとらなければ、あけるなんということはできないんじゃないですかということを私は申し上げているということでございます。
○谷川委員 私はどこでも、いろいろなところで言うんですが、二十のころ戦記物をずっと読んでいて、あることを発見しているんです。戦国時代に伸びていく武将というのは、感情では決して決めない。データを集めて客観的事実を見て、どこに問題があるか、それに的確に手を打っていった人だけが伸びています。一番は信長です。一番悪かったのが今川義元。そういう観点から、ぜひ、今から述べていきますが、事実、データ、そこから目を離さないでいただきたい。 まず、漁業者は、ようやく落ちついて漁業に取り組める環境が整いつつあります。 小長井漁協のカキ養殖は軌道に乗ってきました。昨年は四百二十トン、過去五年間平均の三倍の水揚げでした。不振を続けてきたタイラギも、二十センチの成貝まで育つものが多く見られるなど、近年回復の兆しが見られ、佐賀では昨年、平成八年以来の大漁となっているんです。ノリ養殖も、平成十二年には一時大きく落ち込み、社会問題になりましたが、その年を除けば増加傾向にあり、昨年は十八万トン、昭和五十年の二倍の生産量となっております。 ところが、最近になって、開門調査ということで降ってわいたように騒ぎ出し、大臣も連休明けまでには方針を出すと表明されておるわけです。なぜ、ここに来て開門調査をしなければならないのか。魚がとれないのは、日本じゅう至るところで発生しているのです。有明海だけじゃありません。温暖化の問題、日中韓の乱獲の問題、漁具の高度化の問題、不明な点がある点も考慮し、諫干だけのせいにしないでいただきたい。 例えば、貝類が大きく減少したのは、昭和五十年代後半から六十年代前半にかけてであります。諫干の工事開始は平成四年、堤防締め切りは平成九年、十年間のずれがあります。なぜ諫干のせいなんですか。 貝類が大きく減少したのは、当時、有明海で大規模な大型工事が次々と実施されました。まず熊本新港。昭和五十四年の着工、三キロメートルの巨大な堤防が有明海の海流を大量に遮ったんです。次が筑後川大堰。昭和五十六年着工、昭和六十年完成。筑後川は諫干調整池の十一倍の水を有明海に注いでおり、与える影響も諫干よりはるかに大きいんです。貝類の減少と大堰の工事は重なっているんですよ。なぜ諫干のせいなんですか。 さらに、三池炭鉱の海底陥没埋め戻し工事や雲仙岳災害等、貝類減少時期前後に有明海の環境に大きな影響を及ぼしたことが相次いでいるんです。このこととの関連は調べたんですか。また、調べる気があるんですか。 ノリの酸処理の問題もあります。有明海で、ノリを消毒するために、昭和五十九年ごろから酸処理が福岡、熊本で開始、佐賀も平成五年から始めました。漁業不振の原因の一つに赤潮発生が指摘されております。多くの学者は、この赤潮が酸処理によってもたらされていると指摘しているんです。貝類等が大きく落ち込む時期とも一致しているんです。 大臣にお聞きします。 第一に、大臣は、諫干事業と、筑後川大堰、熊本新港、その他の工事、またノリ酸処理等と、どちらが有明海の漁業不振に、より大きな影響を及ぼしているとお考えなのか、その根拠を示してください。 第二に、そのようにお考えになっていない、すなわち、諫干が筑後川大堰や熊本新港、その他の工事、またノリ酸処理等よりも大きな影響を及ぼしているとは考えていないとするなら、どうして諫干のみ声高にして開門調査をすると言うんですか。 第三に、ノリ酸処理が有明海異変の原因だという学識経験者等からの意見もあり、これを調査する考えがありますか。お答えください。
○赤松国務大臣 まず、現時点での考え方を申し上げますが、私は、まだあけると別に表明したわけでも何でもありません。あけるかあけないかについて、それを慎重に今検討委員会で検討していただいている。それをしっかり受けた上で私自身が判断をしたい、このように思っております。 今委員おっしゃいましたけれども、もともと、諫早の潮受け堤防ができる前というのは、宿命的に、私も現地で見てきましたけれども、熊本、福岡、そういうところから、いわゆる火山灰を含んだ砂がどんどんと流れてくる。そして、もうこれはデータで出ていますけれども、毎年五センチずつ、一年五センチですよ、十年たったら五十センチ、時計回りと反対の形で、しかも、ちょうどポケットになっているものですから、この有明海にどんどんと土砂がたまっていく。だから、自然の干潟が、ずっともう何百年、ある意味でいえば何千年前から出ている。 しかしそれは、ミネラルや窒素を含んだ非常に栄養度の高い土だものですから、先ほど言ったミニトマトじゃありませんけれども、作物は、肥料をそんなに余分にやらなくても、大変いい作物ができる。 しかし、堰ができる前は、毎年五センチずつですから、どんどんそれがたまっていって、どんどん出てきた。だから、当然、海面よりも低いとかあるいは同じとかいうことで、しかも、干満の差が六メートルも有明海の場合はあるわけですから、満潮時にちょっと雨が降ればすぐ水浸しになってしまうという状況だったということです。 今、潮受け堤防ができました。そうすると、今度は潮受け堤防の外にどんどん土砂がたまっている。今そういう状況だと私は理解をしております。 そういう中で、この間、長崎県の選挙もありました。残念ながら、私が応援した候補者は負けましたけれども、しかし、そのとき行われた世論調査では、長崎県でも、あけて調査をすべきだという人の方が多数でございます。そういう意見も長崎県民にはあるんです、多いんです。 だから、私は、そこの肩を持つ、何でも世論調査というつもりはありませんけれども、賛成、反対がいる中で、やはりそういうことを、今委員が御指摘のように科学的なデータやきちっとした調査に基づいて、単なる感情論ではなくて、冷静な議論の中で、どうやって有明海の再生を目指していったらいいのか、そして、その漁業者の人たち、農業者の人たちの暮らしや生活を守っていったらいいのか、それをきちっと結論を出していくのが、政治家としての、大臣としての私の使命であり役割だと思っております。そう時間は置きませんので、いましばらく結論についてはお待ちをいただきたい、このように思います。
○谷川委員 次に、私がどうしても理解できないのは、今回の開門調査は、有明海の問題解決のためではなく、単なる因果関係を明らかにするためだけであり、それに多額の費用をかけ、地域住民に大きな対立をあおっている。 大臣は世論調査、世論調査と言いますが、関係あるところでやらないと。関係ある住民だけを対象にやらないと。関係ない人は、自然環境を守れ、ムツゴロウは守れ、そういう感情的な世論が多いですからね。日本人のこの考え方というのも頭に入れて言ってくださいよ。何回も言っているとおり、人の話を聞いてください。諫早地区の人たちは命がかかっているということも考えてくださいよ。 それで、仮に開門調査を実施すれば、水位が上がり、背後地を含め、水害のリスクは大きく高まります。締め切り旧堤防を整備する必要がありますよ。これらの堤防は、七キロの新堤防が機能するため、全然改修していません。開門すればどのような事態が起こるかわかりません。長崎県の調査によると、これらの整備に六百八十億かかると言われているんです、旧堤防。 次に問題と考えるのが、開門すると、農業に不可欠な淡水がなくなる。下水道処理水を使えという意見があるが、諫早地区の下水道は高度化処理をしておりますが、それでも、窒素濃度は農業用水の基準値の八倍、使えません。地下から水をくみ上げても、海水が混入するおそれがあって、使えません。背後地の地盤沈下も起こります。 さらに深刻な問題は潮風害です。潮風害は、海岸から二キロの範囲で被害が大きくなる。有明海は日本有数の、干満の差が激しい。大臣もおっしゃるとおり、一日の干満の差が六メーター。開門調査をすると、大量の海水の出入りが締め切り堤防の排水門に集中し、水流は最大秒速六・二メートル。鳴門海峡が五メートルですから、いかにすごい海流が起こるかおわかりでしょう。おっしゃるとおり、排水門の近くには大量の潟が堆積しております。この潟が水流に巻き込まれ、調整池の内外に急速に拡散して、大変な被害が起きます。そういうことも頭に入れてください。 平成九年の締め切り後、ことしで十三年が経過し、この間、調整池では淡水の生態系が形成されております。鳥、魚、水生生物や昆虫、約七百種類の生物が生息し、仮に開門調査をすれば、死滅します。 そこで、お尋ねですが、単なる因果関係の調査のために多大な税金を投入することについて、大臣はどのように考えているのか。 第二は、被害をこうむる漁民、農民、地域住民がいるにもかかわらず開門調査を行うことが許されると思っていらっしゃるのか。 三つ目は、大臣には多くの命が奪われる自然界の生き物に対する哀れみの心はないのか。死滅する生物の中には多くの絶滅危惧種もあります。自然を破壊することが許されるとお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○赤松国務大臣 私は、動物、植物を愛する気持ちはだれにも負けないというふうに思っております。 前回、短期開門をしたときも、たしか、そこにいる生き物は全部すくって別のところに移して、そして開門したという経過もございます。ですから、今回、もしあけるということになれば、できる限りのそういう努力は当然する。ほかへちゃんと移すということもやらなければいけないと思っています。 それから、これも、委員は私がもう直ちにあけるぞ、あけるぞというふうに言われていますが、まだそういう結論を出したわけじゃありませんが、私はなるべく公平公正に皆さん方の意見を聞こうと思っております。 それは、利害関係者あるいは地域の人の意見をしっかり聞くべきだという委員の御指摘も正しいと思いますけれども、そこに住む人たち、例えば漁業をやっている人たち、関連する十幾つかの漁協があります。しかし、長崎だけで、あの諫早干拓の近くだけでも三つの漁協がございますね。一番ちいちゃい、西海というんですか、瑞穂、小長井、三つあると思いますが、その四十名程度の西海漁協を除いて、あと二つのところは、その漁協の中でも賛成派、反対派に分かれて、それぞれ裁判の原告になったりしてやっておられるところがある。 それからまた、今まで開門反対と言っていた漁協も、現地の新聞によれば、今度は過半数が開門しろというふうに変わったと。現地の漁協でさえそうですから、ましてや佐賀県の、あるいは福岡県の、熊本県の漁協ということになりますと、これは、豊穣の海、有明の再生のために、一〇〇%それが原因だというふうに断定はしないけれども、それが原因だというふうに自分たちは思うので、そのことが本当に原因かどうかも含めて、ぜひ開門して調査をしてほしいという意見もあるんですね。 ですから、私どもは国の立場でございますので、有明に関連するそういう多くの皆さん方の意見を公平な形でしっかり受けとめながら結論を出していくという立場は一貫をしているというふうに思っております。
○谷川委員 衆法提出者にもお聞きしたいので、なるたけ手短にお答えいただきたいんですが、大臣には最後の質問です。 諫干事業が完成し、恩恵を受けている地域住民、農漁業者すべてが考えていなかった開門調査を行うことは、一方的な方針転換であり、信義違反であります。 国は、平成十四年に、佐賀県知事らが立ち会い、長崎県知事が苦渋の決断をし、農林水産大臣、三県漁連会長と、早く防災機能が発揮できるよう、平成十八年の諫干事業の完成を守ることを条件に短期開門調査を受け入れました。平成十五年には、専門家による中・長期開門調査検討会議の結果を受け、平成十六年に、亀井農林水産大臣が開門調査はしないと発表しています。 これを信頼し、国から農地の配分を県農業公社が受け、入植者も安心して農業用水が整備された畑地で生産性の高い農業ができると期待していたので、開門され、営農計画が破綻したら大変なことになるんです。国の責任はそういう場合にはどうするつもりかも考えて開門してください。もう要りませんから、答弁は。やると決めたとは言っていないんですからね、言っていないんです。しかし、どうもそういうにおいがするんです、新聞なんかを見ると。 ですから、もう一回言いますけれども、今私が言ったことをさらに、帰って議事録をよく読んで、客観的データをきちっとつかんでからやってくださいね、くれぐれも。これは要望です。 最後に、衆法提出者にお伺いしますが、昨年、国会に提出された法案が審議されず、解散により廃案になったことに対する思いはいかがか、一点。二点は、どのようにして国産材の利用をふやそうとしているのか。三点目については、民主党提案の中で評価できる項目はどこだと思っていらっしゃるのか。以上、三点についてお答えください。
○赤松国務大臣 一点だけ訂正させてください、先ほど、うろ覚えだったものですから。 三漁協、瑞穂、小長井は合っていますが、もう一つ、西海と言ったと思いますが、これは国見漁協でございまして、その三つは間違いありません。国見と訂正させていただきます。
○吉野議員 廃案になった思いであります。 これは谷川先生、日本の心、日本人の心、これは、木造住宅をつくっていこう、我々、木材利用をいっぱいつくっていこう、そういう議連をつくりました。循環型社会形成のための木材利用推進議連、私、事務局の次長をさせていただきまして、ここでいっぱい議論をして、設計士の方々、また木材を扱っている方々、いろいろな方々から意見を聴取し、平成二十年の七月に緊急提言、ここで、私たちの法案のベースになる四つの基本理念の提言を出し、総理官邸を初め農林大臣等々にこの提言書を渡してまいりました。 そして、議員立法で法律をつくろうということで、この地球温暖化の防止等に貢献する木材利用の推進に関する法律を提案したんですけれども、これは民主党の方々も当時、本当にこの趣旨に賛成をしていただきまして、委員長提案で、議論をしないで済むのかな、こんなところでいたんですけれども、まさに解散の政治情勢のそのときでございましたので、農林水産委員会に諮問もされずに廃案になってしまいました。我々当事者としては、本当に残念な思いでございました。 でも、今回、我々の目的と同じ木材の利用という視点から閣法で出されたわけでありまして、本当に私たちの思いと同じだなということでございまして、私たちの法案のいい点をどんどん取り入れて修正協議ができればいいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。 以上です。
○坂本議員 お答えいたします。 どうやって国産材利用をふやすのかということでありますけれども、第二条の四項で、「地域の経済の活性化に貢献することを旨として、行われなければならない。」ということを規定しておりますので、このことによりまして、木材の地産地消、こういったものが促進するというふうに思います。 さらに、十八条では、各自治体で今、地域材の利用を促進する、そういう条例で地域材の活用を図っておりますけれども、これをさらに充実するために、税制あるいは金融上の支援措置をしていくということを規定しております。このことによりまして、各自治体で実行しておられる地域材の利用がさらに促進するものというふうに思っております。 さらに、十五条では、木材の供給の安定化、そして生産性の向上をうたっておりますので、このことによりまして、コスト低減を図り、国際競争力をつけるということにつながる、そのことが国産材の利用、使用向上につながると思っております。 民主党案の中で評価できる項目は何かということでありますが、これはいろいろなところで私たちは評価をしたいと思います。今国会において、閣議決定を経て、政府が一体となって木材利用の促進に資するためにこういう法律を出していただいた、これは敬意を表したいと思います。そして、まず隗より始めよということで、国自身が率先して公共事業の建築物に木材を使用する、こういうことを身をもって示そうという、その姿勢を高く評価いたしたいと思います。 それから、国産材という文言を、例示とはいえ法律案に盛り込んだということについても、私たちは評価をしております。 さらに、認定木材高度化計画に対しまして、頑張る木材業者を認定する、こういうことを盛り込んでいただいた。これは、非常にこれからの木材産業に、あるいは林材産業に効果的なものであると私は思いますし、ともすれば林野庁だけに陥りがちな木材振興を国土交通省まで広めて、そして、それぞれの横の省庁連携でやろうとされていること、これについては高く評価をいたしたいと思います。 どちらにしましても、私たちが出している法案と非常に、目的は同じでございますので、同じところ、あるいは長所をそれぞれ抜き出して、そしてよりよい法案にしていただければというふうに思っております。 以上です。
○谷川委員 最後に、木材に戻って、諫干で随分文句を言ったので、これは感謝ですが、実は私も、自民党の部会で随分どなり合ったんです、自民党の先輩たちと。公共事業で使えと。そうしたら、外交問題にも発展するので詳しくは言いません、何々だからできぬ、何々だからできぬとずっと言われてきました。それができているので本当にびっくりし、私は部会でも言ったんです。いろいろな細かい点はあるかもしれぬ、しかし、今回については、曲げてこれに賛成してくれる、ちょうちん行列をして喜びたいぐらいなんだ、業界人としては。そういうふうに言ったので、この件については本当に感謝していますので、選挙の争点にするのが民主党は多いですけれども、この件だけは、そんなことにしなくて純粋に業界のことを考えてきたと高く評価しますよ、本当に高く評価します。ありがとうございました。 終わります。
○筒井委員長 次に、あべ俊子君。
○あべ委員 自由民主党、あべ俊子でございます。 本日は、政権交代後初めて農林水産委員会で質問の機会をいただきました。私は、以前より、社会保障に加えまして、特に農林水産に力を入れてまいりました。本日、このような機会をいただきましたことに大変感謝を申し上げ、政府提出の公共建築物等木材利用促進法案について、また議員立法のところに質問させていただきたいと思っております。 森林は、我が国の国土の七〇%を占めております。木材は、鉄やアルミ、プラスチック、石油などと異なりまして、再使用、再利用ができるだけではなく、森林から再生産することができるという、我が国の重要な資源でございます。森林は、国土と水を守り、地球温暖化の防止にもつながるという多面的な機能を有しているところであります。適切な森林管理を通じて生産された木材は、再生産可能な資源でございますし、また特に、資源に乏しい我が国にとっては枯渇することなく使い続けることができる資源として、今最も重要な循環型社会を形成するという点におきましても、木材利用の促進は本当に大きな課題であります。 このたび、促進法案で公共建築物に木材の使用を義務づけるということでございまして、国内林業の需要をふやそうという法案が政府から出され、私どもといたしましても共通する思いがございます。日本の森林を守りたい、日本の国土を守りたいという理念は同じでございます。 少し古い資料になりますが、世界で一年間に使われる木材を百本の丸太に例えると、五十三本がまきや炭などの燃料用として使われています。このうち、四十七本は開発途上国・地域で生産されています。残りの四十七本が建築や紙の材料など産業用に利用され、日本で使われているのは、ほとんどが建築や紙の材料などの産業用でございまして、世界で一年間に使われる木材百本、その丸太の中でもおよそ三本になると言われております。 日本の森林が約二十本、残りの八十本ぐらいは海外から輸入しており、実に八割が外国のものでございます。外材の内訳は、東南アジアから十二本、カナダから十一本、オーストラリアから十本、ロシアから九本、米国から八本、ヨーロッパから七本などとなっています。用途別に見ますと、やはり住宅の建築、家具などが多く五十三本、紙の原料などには四十二本。 林野庁によりますと、公共建築物の木材利用率は今一五%程度で、民間並みの三割に引き上げれば、百万立方メートルの単位の新たな木材需要が生まれるということでございます。 その中で、大臣にお伺いさせていただきたいと思います。この法案、公共建築物の木材利用に事実上縛りをかけなければ、実効性が疑われると私は思っておりますが、いかがなのでしょうか。
○赤松国務大臣 これは、私どもが、まず隗より始めよということで、もちろん民間の皆さん方にもお願いしますけれども、とりあえず公共建築物。今実態は、いろいろ委員御指摘ありましたけれども、一番木材利用率の悪いのは実はこういう公共建築物でございまして、約七・五%しか木造建築がないということです。そしてまた、このことは、私ども国がまず率先してやることによって、地方自治体、そしてまた国の直接の関連ではありませんけれども、社会福祉の関係だとかあるいは学校だとか、そういうところにも徐々に広がっていく。 こういう林野庁の調査の結果があるんですけれども、木造校舎で育った子供、鉄筋コンクリート校舎で育った子供、例えばインフルエンザによる学級閉鎖の発生率を比べると、コンクリートの場合は五・八%、木造校舎の場合は二・七%、こんな差が出ております。不登校の児童についても、鉄筋コンクリートだと千人当たり二・九人、木造校舎だったら一・六人。 あと、ほかにもいろいろな数字がありますけれども、これを見ただけでも、いかに木のぬくもり、温かさ、より健康にいいということが示されるわけでございまして、ぜひ、まずは公共建築物から始めて、しかも、それは私どもが旗を振るわけですから、義務化するかしないか、そういうことはありますけれども、事実上これで低層の建物については木造でやっていくということですので、ぜひ応援をしていただきたいと思います。
○あべ委員 うわさにお聞きしておりましたが、大臣の答弁は長いということで有名だそうでございまして、改めて実感をさせていただきましたが、私、きょうは農林水産の貴重な時間をいただきまして、いつもは国対の方から命令が出て、野党らしくやれと言われておりますが、今回は、木材をともに進めるということで、優しくやってまいりますので、ぜひ大臣、お答えは短目にお願いしたいというふうに思います。 達成計画について質問させていただきたいと思います。 過去三十年間、我が国の木材の生産額が四分の一にも減少してしまいました。特に、今主流の商品の三メーター掛ける十二センチの柱で、杉一本が二千百六十円、ヒノキが二千五百九十二円、これは五十年前の単価と同じになっているところであります。大臣、なぜこのような状況になってしまったのかということを、ぜひ理由を短く、簡単にお答えいただけたらと思います。
○赤松国務大臣 住宅建築におきましては、ほとんど今、米松を使っております。その方がいろいろな意味で適している、あるいは安いということだと思います。
○あべ委員 大変短いお答えをありがとうございました。 そういう中にありまして、林野庁は昨年末、政府の緊急雇用対策を受けまして、森林・林業再生プランを作成されました。コンクリート社会から木の社会へ転換というふうに掲げまして、十年後には木材自給率を五〇%に倍増するという計画を立てられました。また、民主党政権がいわゆるマニフェストとして衆議院選挙で掲げました中にも、具体的に、十年後の木材自給率を五〇%とすることが明記されているところでございます。 そうした中で、過去三十年で本当に四分の一に減った国内林業のてこ入れ、今回出された政府案でどれほどできるとお考えでしょうか。また、木材の自給率が五割になったときには、価格はどれぐらいになるとシミュレーションされていらっしゃいますでしょうか。
○山田副大臣 森林・林業再生プランでは自給率五〇%の目標達成を掲げております。 このためには、路網の整備、いわゆる施業の集約化、さらにフォレスター、人材の育成、間伐材の利用、さらにまた今回の法律に基づく公共建物を木材でやるとかそういった需要喚起、そういったものも含めて達成していこうと考えておりますが、達成したときに価格がどうなるかということについてまでは、まだ私どもシミュレーションができてはおりません。 いずれにしましても、今、むしろ輸入材の方が高くて国産材の方が安いという現況下において、輸入の木材そのものも、関税が非常に高くなってきておりますし、カナダとか北米では一本切るのに、いわゆる立木税というんですか、それぞれに税金がかかるとか、環境保全という意味からも、皆伐はEU各国では禁止されるとか、一たん切ったら必ず植林しなければいけないとか、非常に木材そのものの供給も厳しくなってきております。 幸い、日本はこれから、本当に木を切る、四十年、五十年の木が出てきたところですし、あと十年後に自給率目標五〇%達成は十分可能だと考えているところです。
○あべ委員 ありがとうございます。 十年後にいわゆる木材の自給率が五〇%に十分できるということでございますと、では、一年後には何%になるとお考えでしょうか。
○山田副大臣 まだ一年後に何%のシミュレーションまではやっておりませんが、いずれにしましても、私ども、今度の法案で、まず公共の建物は、高層ではなく低層の建物はすべて義務化しようじゃないか。 先ほど、けさも話しましたが、今まで北海道の富良野の営林署、それこそ山の中の小さな営林署も鉄筋コンクリートの建物でできている。そういうばかなことをやめて、すべて、あらゆる低層の建物をやると、これから約五百万平方メートルの公共建物ができるのじゃないか、そう考えておりまして、必ずやそういう方向でやっていけば民間もそれに従ってくるんじゃないか、そう考えているところです。
○あべ委員 十年後に五割が確実に達成できるのであれば、やはり私は、いわゆる木材の利用の中間的な指標をきちんとつくっていくべきではないかと思っておりまして、自公案の方では、五年ごとに、達成に努めるべき木材自給率の目標を定めるというふうにされているんです。 では、今、一年後どうなるかということがもしまだおわかりにならないようであれば、五年後、もしくは十年後に五割に達するためのいわゆるロードマップみたいな、途中の目標をある程度定めようとしているのか。全くそれは今回考えていないのか、それともざくっと頭にあるのかだけ、ちょっとお答えいただいてよろしいでしょうか。
○山田副大臣 来年の六月まででしたか、森林・林業基本計画というのをつくることになっておりまして、これからそのプロセスを検討していきたいと考えているところです。
○あべ委員 やはり、数字目標がある程度できる、そのためにどれぐらいの木材を使わなければいけないのか、十年後に五割に自給率を上げるのであれば、そこを明確にしていくことが必要だと私は思っております。ぜひ、来年の六月までに立てられる計画の中に、毎年、どこまで達成できたか、なぜ達成できないのか、達成するためには何が必要なのかということをきっちりと入れていただくということが重要であると私は思いますが、その辺はいかがお考えでしょうか。
○佐々木大臣政務官 お答えさせていただきます。 実は、先ほど来の論議の中でもお答えをさせていただいておりますが、昨年十二月に、森林・林業再生プラン推進本部というものを立ち上げさせていただいて、今そこで五つの部会といいますか検討委員会をつくって検討させていただいております。 そうした中で、今御指摘がありましたような点についての論議だとか、あるいはまた、基本計画もプランに合わせて一年前倒しでつくっていこうではないかということも今論議をいただいているところでありますので、いずれにしても、その中でしっかりと論議をさせていただきたいというふうに思ってございます。
○あべ委員 ありがとうございます。 特に、私の地元は岡山県でございまして、選挙区のほとんどが森林でございまして、山が荒れているのを見るのが本当にせつない状態でございます。 また、持ち主のいない不在森林も非常に多くなっておりまして、そういう中で山が荒れ果て、山が荒れれば台風や突風が吹くたびにいわゆる風倒木が出てくる、さらには道路が寸断されるという、本当に痛ましい状態になっておりまして、山が荒れれば、逆にCO2を出しているということでもあります。 今、いわゆる私有林の四分の一ほどが不在森林と言われているところでありますが、大臣、このことに対してはどのように対策を立てるか、お考えをお聞かせください。
○赤松国務大臣 これは私も実態を調べてみてびっくりしたんですが、地籍図を見ると、本当に、地図に名前が、もう真っ黒になって判別ができないぐらい細かくなっています。 何でこんなふうになったんだと言ったら、かつての入会権みたいなものがそのまま土地所有者に分割されてみたいなことも中にはあるということでございまして、特に今、民有林の整備の中で一番困っているのが、所有者がだれかわからない、あるいはそこにいない。だから、整備をしようと思っても、勝手に人の山へ入って切ったり何とかということがなかなかできない。そういう所有者の確認。 そして、ちゃんとした地籍図をつくるということがもう大変な作業でございまして、そういう意味では、きょう午前中の議論でもありましたが、いわゆる国有林、民有林という分け方ではなくて、国有林を管理する営林署等の職員も、そういう資格を持った人たちもいるものですから、ぜひそういう形で、民有林に対してもそういうマンパワーも生かしながら整備をしていったらいいのではないかというふうに私自身は思っております。
○あべ委員 本当に、だれが持っているかもわからないというのも一点目、問題ですが、持ち主がわかったとしても、本人がほっておいてくれと言うケースも実はあります。 例えば、岡山県の真庭市では、いわゆる間伐をしっかりしていくとかなりの補助が出まして、自己負担分は五%ぐらいでいいことになっています。ある山が、台風のときに全部木が風倒木になってしまって、一軒、違う方のおうちがつぶされたんですが、自己負担分の十万、二十万円が本当に払えない。昔だったら、この山の木を何本か切れば入学資金になるとか嫁入り道具が買えるとかいうのがあったんですが、今、手入れをしてももうどうしようもないということで、持ち主がわかっていても、いろいろな方々が行って手入れをしようじゃないか、持ち出しは十万ぐらいだと言われても、ほっておいてくれと。十万円の余裕がないという方もかなりいらっしゃる。 そこのところの対策もぜひ進めていただかないといけないと思っておりますが、大臣、これに関してはいかがでしょうか。
○山田副大臣 大臣にかわって私が答えさせていただきます。 京都の日吉町というところの森林組合に行ってまいりましたが、その森林組合でやっていることは、不在のいわゆる山主さん、そういうところに調査図みたいな、地籍図みたいな書類を送って、ひとつここに路網をつくって境界を明らかにしたい、それについて委任をいただきたいと。そういう形で、委任を受けて、その場合は森林組合でしたが、森林組合が、不在地主さんの負担をかけないで路網を整備し、周りとの境界をきちんとして、確認手続をやっておるのをこの目で見せていただきましたが、非常に喜ばれておりました。 そういうソフトといいますか、そういったことを全国各地で、森林組合、そういったところが中心になりながら、不在の山主さんを含めた、路網の整備、境界の確定、そういったものができるようになれば、山の方も非常に便利になるのではないか、そう考えております。
○あべ委員 今副大臣がおっしゃった京都の日吉町の件は、自民党の部会の中で実は四年前に私どもお話を聞いておりまして、これは本当にいいなと思って、私はその資料を持って森林組合などを歩きまして、これをやったらどうですかというふうにずっとお願いをしていました。 実は、一年ほど前に、私の岡山の津山の方に直接そういう方がいらして、こうすべきじゃないかというふうに言ったら、みんなが、おお、すばらしい、すごいなと言って終わっちゃうんですね。 そこから先がなぜ進まないと副大臣はお考えですか。
○山田副大臣 先ほど佐々木政務官も言っていましたが、今本当に、いわゆる林業再生プランの中において、五つのグループ分けで検討させていただいております。 まさにそういった、まず、境界の確定については、いわゆるソフトの分野ですから、それに対する方法といいますかやり方とか、そういったものについての予算づけ、そういったものをどういう形でやったらうまくいくかというところを今十分検討させていただいておりまして、それを政策にぜひ反映させていきたいと思っているところです。
○あべ委員 ぜひとも、不在森林の部分はしっかりと、いろいろな方法があるんだと思っておりますが、やっていただきたいなというふうに思います。 また、外国産材の輸入が非常にふえまして、国内の林業は非常に衰退したところでございますが、林業の就業者は、一九五五年の五十二万人をピークにいたしまして、二〇〇五年には五万人まで落ち込んでいるところであります。 林業再生には、木材の需要を掘り起こして収益性を高める仕組みというのが本当に欠かせないと思いますけれども、今回の法案でいわゆる雇用の拡大も見込めると思いますが、それはどれぐらいだというふうに考えていらっしゃいますか。
○佐々木大臣政務官 雇用についても期待はしているところでありますが、先ほど来お話がありますように、施業をどう集約化するかということも一つ大切なのと、それを担っていただく人材をどうしていくのかということで、その人材のところは、山で施業する人方ももちろんでありますけれども、それをプランニングする方々も必要でございますので、そうした意味で、フォレスターとかプランナーとかについても今、今回の予算措置の中では措置をさせていただいているところでございます。
○あべ委員 ここのところもなかなか難しいところだと思っておりまして、特に国内材が使われなかった理由の中に、やはりどこにどれだけの木があるかということがよくわからないというのが、もともと新生産システムが入った理由だと私は思っておりますが、逆に新生産システムを入れてしまったがゆえに、いわゆる中途の木材業者が全部はじかれて、実は木の使い方が、本当に集成材になってしまって、いいところをいいところに使わなくなってしまっているということも大きな問題なので、やはりここのところは、全国一律ではないあり方というのも重要なのではないかと私は思っています。 次の質問に移ります。 木材利用についてということですが、政府案の中の木材利用、これは、建築基準法第二条五号に規定する部分等、「国内で生産された木材その他の木材」というふうになっております。これは、午前中の質問にもございましたが、外材も「その他」として入っているという理解でよろしいでしょうか。
○山田副大臣 「その他の木材」には外材も入っていると考えてよろしいかと思います。 なぜこういう規定になりましたかといいますと、WTO上の内外無差別、いわゆる国産材だけを特別に我々公共の中において優遇するということは差別になるという、内外無差別、差別してはならないという趣旨から、そういう形で国産材及びその他の木材という形にさせていただきました。
○あべ委員 いわゆる「その他」という形であいまいにしていって、WTO上そうしておかないといけないという理由はわかるんですが、WTOも、私は、何か日本人がまじめ過ぎるんじゃないかと実は思っております。ほかの国の対応を見ていると、どうもふまじめにやってきてそれで乗り切っちゃうというところがあって、日本は、交渉のときは最初はやたら勢いがつくんだけれども、最後になると丸のみするとどうも言われているということも聞いております。 では、今回、WTO上あいまいにしている中にありますが、実は心意気としては、裏番組としては、国内材はこの中のどれぐらいだというふうにお考えなのでしょうか。
○山田副大臣 ちょっと最後のところの趣旨が、質問の意味がわからなかったんです。ちょっとお願いですが、あべ先生の場合、今回質問通告がなかったものですから非常に答えにくいので、次回からは、もうちょっと前もって質問を言っていただければ、調べてお答えするところですので、ぜひ次回からはそうお願いしたいと思います。 今おっしゃられたのは、いわゆる国産材を使ったらどれくらいまでできるかという趣旨でしょうか。
○あべ委員 「建築材料として国内で生産された木材その他の木材を使用する」というふうになっております。WTO上、文言があいまいな形にわざとされているんだと思いますが、心意気としては、実は国内材がどれだけ入っているというふうにお考えでしょうか。 私は、法案に関して質問するということは申し上げておりまして、大臣、副大臣のお答えに合わせてまた再質問している形ですので、ぜひともそこのところは、お答えいただけたらというふうに思います。
○佐々木大臣政務官 お答えをさせていただきます。 こういう公式の場ですから、先ほど谷川委員からも、そこは言わないけれどもというような質問をいただきましたが、この法案においては、今委員もおっしゃっていただきましたが、対象を国内において生産された木材その他の木材というふうにしておりまして、法律上は限定はしていないですが、事実上は、国がやる公共事業はもちろんでありますが、地方公共団体の庁舎あるいは学校などの木造化には地域材が積極的に利用されることになるというふうに思ってございます。 そういった意味では、事実上そういった方向に向かっていくのではないかというふうに思ってございます。 〔委員長退席、森本(和)委員長代理着席〕
○あべ委員 ありがとうございます。 事実上、ほとんどということでよろしいでしょうか。その他がちょっぴりということで理解させていただきました。 そういう中で、木材利用の対象についてちょっとお伺いいたしますが、今回、エコポイント、また現政権でも続けられたということでございますが、やはり建築物に使う木というのは非常に大きな部分があるということを考えたときに、国産材使用で住宅エコポイントということもお考えでしょうか。
○佐々木大臣政務官 お答えさせていただきます。 住宅版のエコポイントという制度がございますが、今のエコポイントの制度は非木造を念頭につくられてございまして、そういった意味では、省エネ基準プラスアルファ、家具類というふうになっておりますが、木造住宅についてはさらに緩やかな基準になるというふうに伺ってございます。さらにまた、国交省が行っております長期優良住宅も一部助成してございますので、ここの優遇措置にも当てはまるものというふうに思ってございます。 さらにまた、先ほど来、副大臣等が答弁させていただいております見える化ですとか、トレーサビリティーシステムですとか、そういったことも新たに取り組ませていただこうとしておりますので、そういったことで全体として推進されるというふうに思ってございます。
○あべ委員 実は私も、自宅を建てましたときにいわゆる県産材を使いまして、四十万ほど補助をいただきました。腰板と天井と、さらには床の部分に使わせていただいたんですが、やはり木材を愛する方々にしてみれば、いい木を丸太で使ってほしいということを言っていまして、大きな柱として使ってほしいということも言われておりまして、そこのところをもう少し、国産材、県産材を使えばいいだけじゃなくて、どう使うかということも私は住宅を建てるときに非常に重要だと思っておりますが、副大臣、いかがでしょうか。
○山田副大臣 先ほども質問があったかと思いますが、大壁工法とか真壁工法とかありますが、できるだけ柱が見える形でやっていただく。木の腰板もそうでしょうけれども、木が湿度の多いときには湿度を吸い、乾燥しているときには吐き出す、自然の調和システムといいますか、そういう機能も果たしている。そういう意味でも、健康にもいいし、非常に日本の木造建築というのはすぐれていると思っておりますし、ぜひそういう方向で、あべ委員と私どもの考え方は一緒じゃないか、そう思っているところです。
○あべ委員 ありがとうございます。 ぜひともしっかりと柱の部分に使っていただくということが、ちゃんと手入れをして育てた木のためには、本当にそうやって使ってもらえることが木にもありがたいし、私自身も、夏場になりますと枝打ちに行っております。 何度か行くわけですが、本当に一時間、二時間やると途中で倒れるんじゃないかと思うぐらいの急斜面を、暑い中、枝打ちをし、木を育てるというのはこんなに大変なんだということをいつも実感しておりまして、環境問題は優しくない、非常に厳しい中で森林を守っているんだということを実体験の中で思っております。 そうして苦労して、本当に機械も上れないようなところは人が上がって、その間伐をやっている木が集成材にされたのでは、それはやはり林家の方はつらいだろうなと思いますので、そこはぜひお願いしたいというふうに思っています。 また、政府案では木材の使用を義務づける対象を公共建築物というふうに限定していますが、赤松大臣が発言された中に、罰則があるかないかというとか、そういうことは別にして、公共建築物その他の建築物における木材利用促進に関する基本的方針を明らかにしてということで、事実上、そういうことで縛りをかけるということになると思いますということを御発言されています。 今後、各自治体におけるいわゆる庁舎さらには学校の新築、建築計画次第ではあるものの、仮に、実際に建築予定がある自治体には、庁舎等の設計の義務、さらには枠などの可能性も想定されているのでしょうか。
○赤松国務大臣 これは、法的にいえば、義務化はしておりません。そこまではできないんですね。 ただ、この時代に、こんな条件のもとで木造で建てられるのに木造で建てていない、鉄筋で建てる、とんでもない役所だねという中で、事実上、木造を選択せざるを得ないような環境をつくっていくということが重要なんじゃないでしょうか。そのためには、国の指導が、まず、自分たちはちゃんとやっていますよ、だから地方自治体も一緒にやりましょうよということをしなきゃいけない。そういう流れをぜひつくりたいと思っております。
○あべ委員 本当に基本的な方針がいわゆる木材促進になれば、そちらの方向性に行ってほしいなと思います。議員会館も今、建てかえていますが、あれももうちょっと木材を入れてもよかったかななんて、既に遅いですが、思っているところでございます。 政府案というのは公共建築物だったんですが、これに対しまして自公案は、ガードレール、高速道路の遮音壁、公園のさくとか公共施設等の工作物への利用、さらには机、いすなどの木製品全般、紙・パルプ原材料、ペレット、ストーブ、ボイラー、さらには木質バイオマス、エネルギーとしての利用も視野に入れたものになっているところでございます。 実は、私ども自民党の方では、間伐間伐といって部会で叫んでいる割には、議員たちは全然何もしていないというのもちょっと問題じゃないかと言っておりまして、自民党で使っているおはしを、国産材のいわゆる間伐の杉のものを使い始めました。ちょっとお高くなってしまったんですけれども、やはり私たちは、森林をしっかりと守るという姿勢が日常生活に出なければいけないんじゃないかと思って、このおはしを使い始めたわけでございます。 そうした中におきまして、林野庁の方も、国産材に限らず木材全体の利用を促す内容にして、結果的に国内林業の振興につなげたいというふうにしています。 ガードレールの方も、木がいいんじゃないかといって何度も国土交通にお聞きしたら、木材だと普通のガードレールよりも五倍値段がかかるということ、さらには耐久性の問題なども言及されたところでございます。 木材の使用を義務づける対象を公共建築物に限定されてしまったわけでございますが、政府案だと床面積七百七十万平方メートルの使用が見込まれておりますが、民間の医療機関や、さらには福祉施設、学校なども入れると二倍の床面積になるということもわかっています。 やはり、ここのところは、基本方針だけじゃなくて、しっかりと木材利用の対象として明確にしていくことも可能ではないかと思うんですが、大臣、このことに関してはいかがでしょうか。
○赤松国務大臣 例えば、木材利用基本法みたいな形でいうと、形式的には全体をカバーするように見えます。しかし、やはり今、木材利用を促進するためのポイントはどこなんだ、どこが急所なんだということを考えると、私は、七・五%しか木造化されていない公共事業、しかも、我々国の立場でみずからすぐできる、確実に進むというところからやはり始めるべきだということで、それがまた民間やその他の国産木材の利用拡大につながっていくという思いでございますので、ぜひそこは理解をしていただきたいと思います。
○あべ委員 木材を住宅や家具に使うこと、これは、炭素を長期間にわたって固定化することになって、大気中の二酸化炭素濃度の上昇が抑制され、地球温暖化の防止につながるということは皆さんがおわかりのとおりでございまして、二酸化炭素の二五%を言ったのであれば、いわゆる公共施設に限るというのは、その二五%に比較すると余りにも小幅な一歩ではないかというふうに私は思っております。 そういう中におきまして、今回、いわゆる自公案を出された吉野先生にお聞きしたいと思います。 本当に、森林に対していつもいつも一生懸命、熱い思いで頑張っていらっしゃる吉野先生に、今回、地球温暖化防止に貢献する木材利用推進に関する法律案、森林に対しての熱い思いでこの法案を出されたものと思いますが、ぜひその思いを教えていただきたいと思います。
○吉野議員 あべ委員、御質問ありがとうございます。 皆さん、一本の木をイメージしてください。根っこがあって、幹があって、だんだん細くなって枝があって、これが木なんです。その木を利用するということ、まず建築に利用する、これは、幹という太いところ、いいところなんです。これをA材というんです。曲がりもあります。曲がりをB材というランクづけをします。曲がり材は、短く切ると、例えば合板屋さん、かつらむきというんですか、むいて合板にも使えるようになって、今、合板の木材、国産材の利用率がかなり高まっています。C材、だんだん上に行って細くなったところ、これはチップにします。チップにもならないところをバイオマスエネルギーという形で燃料として使う。ですから、一本の木は全部使えるんです。 山というのは、昔は自立をしておりました。一円の税金も入れないで、自分で稼いで山を守ってきました。でも今は、税金を投入しないと山は守れません。なぜなんだろう。今までの政策は、いい材木を安くすれば、黙っていれば売れるんだ、このところがあったんですけれども、時代がこういう時代になると、なかなか、いい材料でも、安くても、国産材は安いんですけれども、高い外材より売れないんです、今の現実は。 ですから、昔のように自立できる日本の山をつくっていかないと、二五%削減と今の政権は出しています。本当に今、森林吸収源という形で森林が地球を救う、こういう時代、これはもう皆様方きちんと認識をされたと思います。 そういう意味で、私たちの出した法案は、売って、お金を出して、それを山に還元する、大きなお金の循環、昔のような自立できる循環、この制度をつくりたい。そのためには、木材を利用する、利用していかねばならない。こういう思いで私たちの議連でこの法案を出したところでありますので、御理解をいただきたいと思います。 ありがとうございます。
○あべ委員 非常に熱い思いをいただきまして、ありがとうございました。 国内材、また木材の使用促進に関して、私は、やはり一番大きなところは建築基準法じゃないかというお話をさまざまな方からいただいています。この利用促進、推進に当たって、建築基準法の緩和、撤廃が必要じゃないかということも言われていることでございまして、特に、木材を利用する場合のコスト増にも配慮した、利用の促進の円滑化のための支援措置を講ずることが必要だと思っています。 建築主は、建築基準法第六条第一項の規定に基づき、確認申請をしなければならない。これは、都市計画区域以外は建築確認の対象にならないというふうに言われているわけでございますが、実は、都市計画でカバーされるのは、人口で八割、国土で二割でございます。人の多いところが建築確認が必要だということで、この建築確認で、いわゆる建築の基準の部分がよくおわかりにならない、なれていない方々は、どうしてもここの部分を避けてしまうということも言われております。 また、防火における準不燃材料、これは国土交通大臣の認定によっているところで、ホームページにもリストに出されているところでございますが、建築家の技術的な問題、耐震に対しては、木材でいけないというわけではなくて建築確認が通ればいいと考えて、木材使用に精通していない、木材建築を避ける傾向の部分をぜひとも変えていかなければいけないと私は思っています。 いわゆる建築基準の緩和ということの重要性に関しまして、大臣はどうお考えでしょうか。
○赤松国務大臣 今法案提出に当たりまして、国交省等とも話し合いを進めてまいりました。以前と違いまして、国土交通省は非常に前向きでございまして、私どもとしては、どこをどう直すかはともかくとして、建築基準法の見直しは必要だということで、いつもなら、旧来なら、いやいや、それはだめですということなんですけれども、今回は見直しということを俎上に上げるということも了解をしていただきまして、大変協力的に取り扱っていただいています。 例えば、学校も今、普通は三階まではいいんですけれども、学校は二階までとか、それから一定程度の大きさ以上はだめだとか、いろいろあるものですから、そういうところの見直しができればということで、これから関係省庁とも話し合いを進めていきたいと思っております。
○あべ委員 ぜひ、面積要件の部分は緩和をしていただきたい。 さらに、いわゆる耐火と言われる部分も、準耐火ということで、一つ一つが、例えばそれを燃やしたときにどれだけの化学物質を出すかとか、いろいろなことも含めて総合的に考えているらしいのですが、やはり、木材の方が実は火災になったときに窒息死が少ないということを考えたときに、耐火性云々よりも、いわゆる人間の命がどこまで救われるかということの火災に対しての対応を総合的に考えていただけると、本当に木材の推進が進むのではないかと思っています。 また、国内材、木材を使った設計ができる方、それをまた工務店の方々がしっかりとできる、人材育成に関して技術養成も必要だと私は思っておりますので、ぜひ、それもよろしくお願いしたいというふうに思っております。 時間がなくなってまいりましたので、最後の質問になりますが、ペレットに関してでございます。 このペレットは、やはり間伐材を有効利用する意味で、本当に生態系のバランスを崩すことがない自然エネルギーだと思っておりますが、製造すればキロ四十円、輸入すればキロ二十三円、いわゆる木材の廃棄物でつくってキロ二十円という中で、促進は進まないと私は思っています。そうした中にありまして、やはり経済性を追求するだけではない形で、この国の木を生かしていくんだ、国内木材をもっと使用していくんだということの、国民の環境に対する意識づけが私は重要であるというふうに思っております。 ぜひとも、このペレットに関して、間伐した木が行くところがない、とっても結局無駄になるということにならないように、促進をしていただきたいと思っております。 最後に、今回の法案、本当に林業関係者が心から待ち望んでいるものであります。 政権交代で野党になりました私どもも、大切なのは何よりも国民のための政策だと思っております。地元を回っていますと、子供のようなけんかばかりしていないで政策をしっかり出せと言われています。毎日生活のために踏ん張って頑張っている林業関係者の方々のためにも、国民不在の政治にならないように国会での立法府としての本来の任務を達成すべく、ぜひとも超党でこの木材利用促進を進めることができればと思っております。よろしくお願いします。 終わります。
○森本(和)委員長代理 次に、石田祝稔君。
○石田(祝)委員 公明党の石田祝稔です。 時間をいただきましたので、三十分質問をさせていただきたいと思います。 まず冒頭、大臣にお伺いをいたしたいと思いますが、けさからの質問等の中で農水省設置法のことも触れられておりましたが、この委員会の開会の時間中に、民主党から農水省設置法に趣旨説明要求がつけられた、こういうお話でございます。 これは、議院内閣制の中で、内閣が提出をする法案については与党が全力を挙げてその成立を期す、こういうことが普通だと思いますが、趣旨説明要求をつけるということは一体どういうことなのか。極端に言えば、ついている限りは委員会におりてきませんので、審議ができない。内閣が提出した法案に与党が趣旨説明要求をつける、私は、まさしく異例な出来事ではないか。それも、四月の一日に一度要求をつけて、十五日に取り下げて、またきょうつける。一体これはどうなっているのかと大変な疑問を持つわけであります。 この問題について、どういうことが民主党の中、政府・与党の中で起きているか私はわかりませんが、通常、私たちの常識でいくと、最初に申し上げたように、閣法、特に予算関連法案については予算も通っているわけですね、その予算に関連する法案にあえて与党が趣旨説明要求をつける、私は、まさしく異例の出来事だと。それも、取り下げてまたつける、こういうことでありますから、これは大臣、審議が委員会でなかなか実際できないだろう、こういうことだと思いますが、法案を提出した責任者として、大臣のお気持ちはどうかなと。まず、このことをお伺いいたします。
○赤松国務大臣 午前中にも申し上げましたが、私どもは、昨年の概算要求時から、与党に向けては六回にわたって御説明を申し上げ、手続を経て、そして閣議決定をし、正規の形で鳩山内閣として国会に、いわゆる閣法として法案を出させていただいたわけでございます。 私もかつて国対委員長を民主党でやっておりまして、当時、野党ですから、つるしは矢継ぎ早にかけたり、やった覚えがありますが、野党が戦術としてつるしをかけたりいろいろするのは、これはもう駆け引き、戦術ですから、あっても当然と思いますけれども、与党がつるしをかけるなんというのは前代未聞でございまして、どうなっているか、私は全く理解できません。
○石田(祝)委員 提出した大臣が理解できないんですから、私たちも当然理解できないわけであります。 そして、議院内閣制も、皆さん御存じのとおり、国会、特に衆議院で多数を占めたところが総理大臣をとって、そして行政府を形成する。そこから予算関連法案で、これは結局予算がくっついているわけですね。ですから、通常は、予算関連じゃない法案の前に閣議決定をして、国会に提出をして、そして一日も早く予算関連法案は通してください、審議を促進してくださいと。そして、いろいろと討論を当然委員会でやりますけれども、それで通すのが与党の仕事なんですよ。私から大臣に味方するわけじゃないんだけれども、これはあり方として大変おかしい。議院内閣制としてのイロハがわかっていないんじゃないのか、こういうふうに私は申し上げたいと思います。これは、私は大臣に味方をしますから、ぜひ頑張って。 私たちも審議をしたい、こういうことで、今回は、まず一回はジャンプしましょう、いろいろとまた調整とかあるでしょう、ですからそれはわかりましたと。だから、私たちも、話し合いの結果、まず、異例であるけれども一つ飛び越して、私たちも提出をしている、そして政府としても出している法案についてやりましょうと。そして、お互いにいい法案にしましょうよ、こういうことでけさまで進んでおったんですよ。これは、はっきり言って、修正もしっかりやって、連休前までには委員会で採決もしましょうよ、そして、いいものにしましょう、全国の林業家が待っている、こういうことで取り組んでまいりましたが、やや風向きが変わってまいりました。 このことについては、私も今聞いたばかりでありますので、党内事情、政府の事情はわかりませんからこれ以上は申し上げませんけれども、これは、委員会として質問をこれからどうしていくのか、委員会をどういうふうに進めていくのか、このことに対して大変な危惧を私は持たざるを得ない、このことだけは申し上げておきたいと思います。 それでは、何人かの方もお触れになりましたけれども、宮崎県における口蹄疫の問題についてお伺いをいたしたいというふうに思います。 事実関係等、また現地でのいろいろな御要望、御意見については江藤委員が詳しくお話しになりましたので、私はそれ以上は申し上げませんが、一つだけ私がお聞きをしたいのは、経営者に対する支援、そして拡大防止策、これについてお伺いをしたいんです。 今回、口蹄疫にかかったという患畜、また疑いのあるものについては処分をしなきゃならない、殺処分だ、こういうふうになっております。しかし、それで生計を立てている人が、あなたのところの牛は病気だから、また、一頭かかっているから全部これは処分してもらわなきゃならないよ、こうなったら生計の糧がなくなるわけですが、これについて、殺処分にされたものに今の段階で国が支援をどういうふうにできるか、これをまず教えてください。
○山田副大臣 殺処分にされた家畜については、いわゆる手当金というのが支給されることになっておりまして、それについては評価額の五分の四についての支払いがなされるということになっております。 既にもう殺処分された牛もかなりの数出ておるようですが、それについては、まずはそういう手続がなされるもの、そう考えております。
○石田(祝)委員 これは、評価額の五分の四、それに対して国が十分の十お金を出す、こういうことでありますが、私がいろいろお聞きしますと、殺処分をしなきゃいけない牛、それに国からお金が出る、そのお金に税金がかかるというふうに聞いたんですよね。こんなことがあるんでしょうか。そして、これはやはりもう一度買わなきゃいけないですよね、牛を。それを買わなきゃ、やめてしまえということになりますから。法律にのっとって、蔓延防止、拡大防止のために、我が子のように育てた牛を通常以外のことで泣く泣く殺処分しなきゃならない。これに対して国から金が出る、それに税金がかかるということを、恥ずかしながら私も初めてお聞きしたような次第でございます。 これについては、現状と、それでいいのか、何かこれからの方針としていい方法はあるのか、このことをお伺いいたします。
○山田副大臣 確かに、ちょっと調べさせていただきましたが、農家にとってみれば、国からの助成金そのものも所得として課税されるということに形の上ではなっているようでございます。過去、鳥インフルエンザのときの所得についても、やはり同様に課税されたというふうにお聞きいたしております。 私どももこれから考えなきゃいけないところだとは思っておりますが、私、今、政府の税調の委員もしております。今回、戸別所得補償については、いわゆる特例措置、その所得についてのある程度の減免措置が図られておりますので、そういう特例措置が必要なのかどうか、そういったことも、また私ども、大臣とも相談した上で、それが検討できるかどうかはこれから検討していきたいと思っていますが、今の段階では、確かに委員指摘のとおりの実情のようでございます。
○石田(祝)委員 これは、私が先ほど申し上げたように、牛を殺処分しなきゃいけない、その後、国からお金が来る。当然、次の牛を買うわけですね。ですから、これは、もらったお金をそのままほかの遊びに使うとか、そういうことじゃないわけですから、一種の準備金という形で、これは戸別所得補償も、一万五千円に税金はかかるんですかと私が聞いたら、大臣と副大臣はそのとき答弁が違っていて、いや、これはかからない、何とかの準備金という仕組みでやるんだ、かからないようにするんだ、こういう話でした。 これはやはり、もう一度子牛を買って経営をし直さなきゃいけない。ですから、子牛を買うお金と、もとの、殺処分にするまでに、そこまで大きくするお金と、その間の運転資金ですか、こういうものに充てるという前提で、これはもう所得というよりも準備金として、次への準備金という性格のものとして、これは私は非課税にすべきだと。こういうものに税金をかけるということは、我々も前の政権で、では、あなたたちの政権のときはどうだったんだと言われれば、そのとおりなんですけれども、こういうことがわかった以上は、私は、ぜひ大臣、これは手当てをしていただく。さっき江藤さんも、心配ないようにはっきりいろいろな手当てをすべきだ、こうおっしゃっておりましたので、この点について、大臣のお考えをお聞きいたします。
○赤松国務大臣 この件につきましては、私も驚いたんですけれども、農業者が受け取る補助金は、原則として、所得税が課税される農業所得となるというのが税務当局の見解だというふうに聞いております。 しかし、今委員御指摘のように、戸別所得補償制度の交付金のように、これは次の営農のための準備金なんだということで、そういう解釈のもとに課税されないものもありますし、ほかもそういう例がないわけではありません。 そういう意味で、現時点でのそういう税務当局の見解でございますから、これは直ちに私が言って変えるというわけにはいきませんけれども、今後、税制改正その他の中で、あるいは財務省の方とも話をさせていただいて、この辺の御理解を得るような努力をしてみたいというふうに思っております。
○石田(祝)委員 本人に利益になることはさかのぼってもできるだろうというふうに思いますので、大きな課題である、こういう認識のもとで、ぜひこれは早急にお取り組みをいただきたいと思います。 引き続いて、一昨日ですか、二月の二十八日のチリの地震を震源とする津波、これの激甚災害が閣議決定をされた、こういうふうにお伺いをいたしております。明日、その政令が公布をされる、こういうこともお聞きをいたしております。 細かいことは申し上げませんけれども、そのお話を伺って説明を聞いたとき、例えば、養殖の施設ですから、同じ湾の中であっても、当然、複数の市町村が関係している場合がある。そうすると、今回も一つの湾の中で、例えば隣同士のいかだであっても、その市町村の被害の状況によって激甚の指定が受けられない、こういうところが出てきております。 これは私もいろいろといただきましたけれども、例えば、釜石と大槌というところがあるのですが、ここは大槌湾に面しておりますが、ここでは釜石市は対象にならない、大槌町は対象になる。ですから、同じ湾の中でそういうことが実は起きております。また、松島湾で、東松島市はだめ、そして松島町もだめ、塩竈市と七ケ浜町はオーケーと。当然、海に線が引かれているわけじゃないわけですね、同じ湾の中で仕事をしている。そういう中でも、市町村がどこの市町村かによって対象にならない、なる、こういうことが起きてきております。 今回、内閣府も大変な御尽力をいただいて政令を改正していただいて、通常は百分の二十の損害というところを、二千万という絶対額でもこれは構わない、こういうところまで改正をしていただきましたが、今私が申し上げた課題は実は残っております。 現地で、先ほど申し上げたように、隣同士で仕事をしておって、同じ養殖をやっておって、いかだがやられた。あなたのところはいいね、おれのところはだめだったね、こういうことにもなるわけですから、これは、ぜひ課題として次の段階で、同じ湾の中というふうな特殊な事情の被害でありますから、ぜひ見直しをしていただきたいというふうに思いますが、これはそれぞれ、農水省と内閣府からお答えをいただきたいと思います。
○泉大臣政務官 御質問ありがとうございます。 委員は災害特の方でも大変御尽力をいただきました。本当にありがとうございます。 まさに、今お話ありましたとおり、二千万以上ということで、今回、対象を大幅に拡大することができましたが、おっしゃるような問題というのはやはりまだ残っておる。一つ一つの施設が大分高度化をしてきていることによって、なかなか全体の中の割合ということで見ていては救済がしにくくなってきているという面がございますので、それを、いかに今後、現場に合わせて救済をしていくことができるのかということが、引き続きの課題だというふうに認識しております。 ですから、今回の改正で終わりではなくて、さらに、現場の実態を踏まえて改善をしていきたいというふうに思います。
○赤松国務大臣 事実関係は、今、内閣府からお答えをしたとおりでございます。 ただ、ぜひ御理解いただきたいのは、旧来の基準でいくと、大体七〇%弱の人しか、幾ら激甚災害に指定しても対象にならなかった。委員御指摘のように、基準を少し見方を変えることによって、九〇%を超える人たちを何とか救うことができるようにしたということで、これは議会の皆さんの理解もあって初めてできたことでございますけれども、そういう形で、宮城なんかは、もう本当は町でいうと軒並み対象外になったんですけれども、それもほとんど入れることができたということで、前向きに取り組んでいるというところだけはぜひ御評価をいただきたい。 ただ、委員の御指摘のとおり、どこで線を引くのか、どういう形でやるのか。線を引けば、入るところと入らないところが必ずできてくるわけですから、その線の引き方、いかに公平公正にやるかということについては、今後、研究をさせていただきたいというふうに思います。
○石田(祝)委員 最初に申し上げたように、今回は内閣府の御尽力もあって、農水省の御尽力もあって、多くの方を救済対象にしよう、これは私も評価をいたします。その上でなお、課題としてこういうものもあるのではないか。特に、陸の上にも市の境、県の境はないし、当然、海の上にもないわけであります。こういう点を考えたときに、特に漁業の方は一体として仕事をされている場合もあるわけですから、こういうことは課題としてある、こういう御認識はぜひお持ちをいただいて、御検討をお願いいたしたいと思います。 それでは、今回の法案についてお聞きをしたいと思います。 まず、衆法の提出者にお伺いをいたしたいと思います。 時間も余りありませんので、二問、そのままお聞きをいたしますが、政府案との大きな違いは何か、これが一つであります。そして、木材の自給率、これは努力目標ということでありますけれども、五〇%ということだと思いますが、この自給率についてのお考え、この二点を提出者にお伺いいたします。
○西議員 御質問ありがとうございます。やっと答弁の時間がやってまいりました。 第一点は、政府案との違いは何かということでございますが、今回私どもが提出いたしました法律案では、広く木材利用を推進するために、官民を問わず、ここが大事、一つのポイントです、建築物、木製品、エネルギー等のさまざまな用途の木材利用の推進、これを対象にしております。そして、民間における木材利用の推進に係る取り組みについても支援の規定を設けている、これが私どもの法律案でございます。 一方、政府案では、法律の対象を公共建築物等における建築材料として、木材の利用を限定しているということが大きな相違点だと思います。 ただ、きょうずっと質問を聞いておりまして、午前中は、民主党の委員からも民間の需要の拡大ということが論じられましたし、午後はまた、自民党の先生からも、公共事業にももっと材木を使え、こういうお話がございました。もちろん私どももこれをカバーしておるわけですが、お互いの長所をうまく、木でいうと木組みをしていただいて、立派な家をぜひとも建てていただきたいなというのが私の気持ちでございます。 もう一点は、自給率のことについてお話がありました。 昭和三十年代は八〇%の自給率を誇っておりましたけれども、その後、新設の住宅着工数が落ち込んだとかいうことで、木材需要が減少しております。また、外材の輸入が増加したということで、近年は大体二〇%前後になっている。最近では、少し伸びて二四%ということでございます。 こんな状況を踏まえて、今回の法律では、国産材を初めとする木材利用の推進に資するために、政府に木材自給率の努力目標を定めるべき旨の規定を設けさせていただいております。このような具体的な目標を設定することによって、木材利用の推進がさらにはかどるというふうに思っておりまして、先ほどから、森林・林業再生プランも五〇%、そういう具体的な数字をそれぞれ出してやっております。ここはやはりぜひとも今回のこの議論の修正の場で盛り込まれるように、心から期待を申し上げたいと思います。 以上でございます。
○石田(祝)委員 政府案についてお聞きをいたします。 大臣にちょっと確認をしたいんですけれども、昭和三十年の一月二十一日に、木材資源利用合理化方策というのが閣議決定をされております。大変古い閣議決定でありますが、当然、閣議で決められている以上、取り消しをしないとずっとこれは生きているわけですね。私も、物の本で読むと、明治のときの太政官布告というのが、取り消さない限り、生き続けるんだと。百年以上の話もあるようであります。 要するに、ここにどういうふうに書いているかといいますと、「方針」として、「我国における森林の過伐傾向は甚だしく、国土の保全を危殆に瀕せしめるのみならず、木材資源の枯渇を招来することは明らかであり、速やかにこれが対策を樹立しなければならない。」木をこれ以上使うな、こういうことなんですね。そして、その「措置」として、「木材代替資源の使用普及の促進」、ここのところで「建築物の木造禁止の範囲を拡大すること。」と。 これが生きているのか死んでいるのかというのは私もよくわかりませんが、これが残っている限り、取り消しをしなければこれが生きていて、そこに、建築物の木造禁止の範囲を拡大しろと。大臣、これをこのままにしておいて、今回、木造利用推進というのは、なかなか難しいんじゃないでしょうか。これは閣議決定ですから、政府としての処置になりますが、どうでしょうか。
○赤松国務大臣 私も、このような閣議決定があるということで、びっくりいたしました。ただ、基本的に有効かどうかということを聞かれれば、有効でございます。取り消しがなされていない以上は、そのまま閣議決定として有効に今も生きている。だから、建築物の木造禁止の範囲を拡大しろというのが趣旨でございます。 しかし一方、今回、この法案を皆さんのおかげで成立させていただきますと、昭和三十年の閣議決定のうち、法案と矛盾する部分については効力は失うということで、この法案が優先されるという認識でございます。
○石田(祝)委員 大臣、法案は、後から出た法律が優先する、当然だと思いますけれども、閣議というのは内閣が決めている話で、法律じゃないですよね。ですから、法案を出すときに閣議決定するわけですよね、それで内閣提出として出ているわけですから、ぶつかる閣議決定があれば、当然、その時点で本来見直すべきであって、法案の成否とは関係がないというふうに私は思います。 ですから、これは国会の中での議論の結果ということではなくて、内閣は内閣として、政府は政府として、こういう法案を決定して出しているわけですから、当然、この三十年とは違う話になっています。ですから、これは政府の責任で、また大臣の権限の中で、こういうことは閣議でぜひ、今回出している法案、閣議決定した法案と中身がちょっとずれてきている、こういうことで、国会での法案の成立によってということではなくて、当然、内閣としての意思ははっきりさせた方がいいのではないか、私はこのように思いますが、いかがですか。
○赤松国務大臣 御存じのとおり、閣議決定というのは、本当に今まで、多分何千の数あると思います。では、認識が変わったら、その都度、全部廃止の手続をやってきたかというと、事実上やってはおりません。そういう中で、現実のやり方として、それと違う法律を閣議決定し、国会で成立したという場合には、遺言書じゃありませんけれども、後で正式決定されたものが優先され、前のものは効力を自動的に失うという認識でございます。
○石田(祝)委員 大臣、ということは、この閣議決定は取り消しはしていないけれども、もう事実上効力は失っている、こういう認識ですか。
○赤松国務大臣 法案が通れば、そうなります。
○石田(祝)委員 ちょっと私と認識がそこは違います。閣議決定をしたということが取り消したということではないかと私は思いますが。 時間もありませんので、文部科学省に来ていただいておりますが、今回、公共建築物の木造化率が非常に低い、これは大臣が何度も答弁をなさっているとおりであります。その中でも特に学校の建物が低い、こういうふうにお聞きをしておりますが、政府参考人に来ていただいております、学校の建物の木造化率というのは一体何%なんでしょうか。
○岡政府参考人 お答えいたします。 公立小中学校でございますけれども、その建物のうちの木造の棟数は、平成二十一年五月一日現在で三万四千百五十八棟ありまして、全体に占める割合は一一・七%となっております。
○石田(祝)委員 そうすると、私が申し上げた認識はちょっと違っているなと。大臣の御答弁では、公共建築物は七%台とおっしゃっていましたね。ということは、学校の方が実は高い、こういうことで間違いはありませんか。私は、文部科学省、学校が一番低い、こういうふうにお聞きをして、わざわざ来ていただいたんですが、そうではないということでありますから、それで間違いでなければ結構であります。 では、一番低いのは何かというのは、これは農林水産省、お答えいただけますか。
○赤松国務大臣 これは、常識的には、今の建築基準法上の基準があるものですから、少し大きな建物になれば、これは鉄筋にせざるを得ないということになります。 したがいまして、役所の建物ですから、当然、地方へ行けば二階、三階建てもあるかもしれませんが、ほとんどは四階、五階、あるいは今の農水省のように七階、八階というところが普通でございますので、都市部におけるそうした役所の建物は、特に都市部は鉄筋にならざるを得ない、そういうことがあるわけで、全体として七・五%という結果になっていると思います。
○石田(祝)委員 もう時間がありませんので、最後に意見だけ申し上げたいと思います。 今回、閣法、政府提出法案と、自民党、公明党とで共同提案をして、この場で委員会の審議を進めております。 私は、正直言って、同じ方向を向いておるんだけれども、それぞれ、長所ももちろんあるし、お互いが見たときに不十分な点もあろうかと思います。しかし、この委員会というところは、よりよき結論を導こう、こういう努力をする場所であるというふうに私は承知をいたしておりますので、この点、どうぞ、政府の方も、また衆法提出者も御努力をいただいて、よりよき法案が生み出せるように、そして、全国の林業者に大いに希望を持って、期待を持ってこの結論が喜んでいただけるように努力をすべきだ、このことを申し上げて、終わりたいと思います。
○森本(和)委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十三分散会