総務委員会 第7号
- 発言数
- 113 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2010/03/11
会議録
○近藤委員長 これより会議を開きます。 行政機構及びその運営に関する件、公務員の制度及び給与並びに恩給に関する件、地方自治及び地方税財政に関する件、情報通信及び電波に関する件、郵政事業に関する件及び消防に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 各件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局次長関口幸一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○近藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石田真敏君。
○石田(真)委員 おはようございます。自由民主党の石田でございます。質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 先日も質問をさせていただきました。大臣の答弁はなかなか独特な答弁をされますので、その場で議論がなかなかかみ合わないのですね。それで、実は、私は議事録を読み返してみたのですけれども、それでもなかなか理解しにくい部分があります。私は平均的な国民だというふうに思っておりますので、その私のような平均的な人間が読んでわかるような答弁というのをぜひお願いしたい。ですから、一面、答弁術としては大した答弁術だと私は感心をいたしておるのですけれども、どうか、国民目線ということであれば、一般の人が見て、聞いてわかるような、そういう言葉で答弁をいただきたいなというふうに思います。それは横文字ということも当然入ってくるわけですけれども。 実は、先日、神野直彦先生に自民党の勉強会に来ていただいたんです。それでいろいろお話をお聞きしまして、先生、地域主権というのはどうですかとお聞きをいたしましたら、神野先生は、練れていない概念は使うべきでないと言われたんですね。そういうようなお話がございまして、私はなるほどと思ったわけですけれども、どうか、きょうの答弁も、練れた概念をお使いいただいて答弁していただきたい、そのようにお願いをしたいと思います。 まず初めに、この間から議論がございました総務省の顧問の問題について御質問をさせていただきたいというふうに思います。 我が党の赤澤議員の質問主意書で、待遇とか活動状況が少し明らかになりました。また、先日、我が党の大野議員からこの問題について質問をしたわけでございまして、やりとりを聞いておりまして、やはりどうも、大臣のお知り合いの方といいますか、お友達の方といいますか、そういう方を集められたなという印象をぬぐえなかったわけなんです。 その中で、大臣が非常に立派な方々というお話をされました。私もそう思います。しかし、立派な方という基準であれば、ほかにもたくさんおられるわけです。特に、選ばれた中には、各地の知事さんとか市長さんがおられます。私も市長を経験しましたけれども、そういう言葉で言われますと、地元に帰って、あんたは立派でない市長なんですかと言われちゃうんですよ。(発言する者あり)いやいや、本当なんですよ。選挙をする人間というのは、そういうことなんです、この人はなぜ選ばれたかという明確な理由がないとだめなんです。これは選挙をやっている人とやっていない人の違いですよ。長く選挙をやっていれば、そういうことは敏感になってくる。風に乗って当選しただけではそういうことを感じないけれども、やはり地に足をつけて活動してやってくると、そういうことは本当に敏感に感じていることなんですね。 ですから、私は、例えば首長とか、あるいは国会議員とか、そういう人はやはり影響が大きいということを大臣にきちっと御認識をいただかないといけないと思うのですね。 それで、大野議員の質問に、大臣は各党から出ていただいたらということを言われたんですけれども、これは開き直りです。この間、前原大臣が、陳情を一本化と言ったら、いや、各党で陳情をまとめてこいと言ったのと同じ発想なんですよ。もし本当に大臣がそんなことを思われているのであれば、最初からそうしたらいいじゃないですか。最初から各党から顧問を選んでくださいというふうに言われるのが本当で、指摘されてから言われるということは、大臣は公平性という意味ではそういう気持ちはなかったということなんですよ。そうでしょう。(発言する者あり)ここでもそうだと言っていますけれども、私はそんなふうに思いますよ。いや、思っている人間がほかにもいるということですよ。だから、こういうことはやはり注意をしないといけない。 それで、大臣、大臣が各党からもどうぞというような調子でいったら、総務省顧問は一体何人にされるつもりですか。
○原口国務大臣 石田委員にお答えいたします。 その前に、石田委員が平均的な日本人という認識は持っていません。(石田(真)委員「どういう意味ですか」と呼ぶ)選ばれた方であり、そして立派な市長さんであり、野党の筆頭理事時代も大変尊敬をしておりまして、言葉をはぐらかしたり、わかりにくくしたりしていると誤解される点があったら、反省をしたいと思います。私は、できるだけ真っ正面からお答えをしたいと思いますし、これからもお答えをしていきます。 その上で、あのときの質問は、自民党の田村先生が衆議院の予算委員会で、私に、党派的な偏りがあるんじゃないか、選挙で出る人を選ぶのはおかしいじゃないかという御質問でしたから、いや、党派的な偏りはございません、もともと幅広く、私たちに批判的な方も入れたいと思っているし、個名を挙げてはいけませんけれども、お互いに理事をさせていただいておりまして、その中でもここに来ておられない方もおられます、さっき風とおっしゃいましたけれども、選挙というのはそのときの流れによっても変わりますから、そこで、そこにおられた方々、この二年間、石田先生とも大変な苦労をともにしてきて、その方々にも私たちは本当は御協力をいただきたい、そういう思いを申し上げたので、何も恣意的に選んだわけではない。 たまたまこの顧問には、特に首長さんを見ると、声の大きな顧問もいらっしゃいます、私たちにとっては批判的な、松沢知事なんというのは、それこそ子ども手当で、神奈川県は自分たちの意思と違うんだという厳しいこともおっしゃっていただいておりますし、その辺はぜひ御理解をいただきたいと思います。 私は、公平公正に、改革を進めていく上で大きな原動力となってくださる方を選んだ、このように考えております。
○石田(真)委員 人数を何人にされるかという御答弁はいただけませんでしたが、こういうのはどんどんふえていくと思います。 その前に、選挙で選ばれたという意味ではそうだと思いますけれども、その私ですらなかなかわかりにくい言葉があるということだけは御理解をいただいておきたいと思います。 それで、大臣が考えられる総務省顧問というのは、一体どういう位置づけになるんですか。人数のお答えはなかったけれども、大臣が言われるような感じでいくと、今、二十一名ですけれども、これは百名になったって何もおかしくないような発想なんですよ。しかし、百名というのはいかにも異常だということです。それで、こういう答弁をするのは、赤澤さんが質問主意書を出しましたけれども、ほかの省にないでしょう、こういう形で任命しているというのは。つまり、特異なんですよ。特異だから問題になるんですよ。特異であるということは、それなりの理由が要るんですよ。理由なしにやって、大臣が思いつきであるいは恣意的にやるということは、こういう大きな行政をいらう場合に余りよろしくないんですね。 そういう意味で、こういうことを三人にまたがって質問しているということなんです。ですから、それなりの位置づけなり、歯どめなり、そういうものがないとだめじゃないかという質問なんですね。そのことにお答えいただきたいと思います。
○原口国務大臣 おっしゃっている意味はよくわかります。 つまり、設置は法律によって決まっているわけですけれども、法律というか、総務省顧問については総務省組織規則によって決まっておるわけでございますが、その中で明確な基準を私の中では立てて、あの記者会見でも申し上げていますけれども、そんなにたくさんふやすことは考えていません。委員も御案内のように、この総務省というのは巨大組織でございまして、昔の三つの官庁が一緒になった、情報通信であるとか、地域主権であるとか、あるいは消防行政であるとか、郵政も含めてさまざまなものを所管しているわけです。ですから、この二十人を三十人、四十人にふやそうという気はありません。 ただ、私が最初にこの職をいただいて考えたことは、官主導の、それまでの総務省顧問というのは、役所の方が退職をされて、例えば今回も事務次官が顧問になっていただいていますが、そういう形だった。国、地方協議の場を立ち上げるまでに工程表もつくらなきゃいけない、あるいは地方の意見も聞かなきゃいけない、実情も聞かなきゃいけない、そこで地域主権関係で十二人という委員を選んでおるところでございます。 この十二人の委員の選定に当たっては、三つの視点を持ちました。一つは、地域が偏在しないこと。二つ目は、県、町、市、大都市、こういうもののバランスをとること。そして、三つ目が、これはよく申し上げていますけれども、変革についてその先頭に立っていただくことということでお願いをしておるわけでございます。 あと、首長さん以外の顧問が七人いらっしゃいますが、コンプライアンスの担当であるとか、民間からであるとか、あるいは、先ほど申し上げました、ここで郵政や多くのことを御一緒してきた方、そういうことで選ばせていただいたところでございまして、これ以上大幅にふえるということは考えておりません。
○石田(真)委員 位置づけは余り納得できませんけれども、総枠について、一定の歯どめというお話があったので、了解したいのですが。 実は、三月三日に民主党の参議院の比例代表候補が発表になりましたね。総務省顧問の現職のままで八代英太さんが第一次公認になったんです。これは田村憲久議員が指摘したと思いますけれども、まさにその懸念が当たったんですよ。おまけに、この八代さんは新党大地の代表代行でしょう。その方が民主党から出られるんですよ、総務省顧問の現職のままで第一次公認になったんですよ。新党大地の代表代行の方が民主党から出るとなると、それはきのうきょうの話じゃないでしょう。恐らく政党間の話がないと、そんな簡単に、あなた、こっちから出なさいよという話じゃないでしょう。 そうなってくると、これは、私は原口大臣がそういう意図を持ってやったとは思いませんけれども、そういうことを類推されるんですよ。総務省顧問という肩書をつけておいて、その間の活動を支援して、選挙の活動に何とかつなげていこうとしているんじゃないかと。これはげすの勘ぐりと言われるかもわかりませんよ。しかし、そういうふうに見えることをやったらだめなんですよ。これはまだいるじゃないですか、次の選挙に出るだろうなと思う人が。だから、田村議員はそういうことをきちっとしなさいと言われたんですよ。 ですから、少なくとも、そういうふうな形で役につく方は次の選挙に出ませんとか、そういう形のことをやらないとだめですよ。そうでないと、先ほど言ったような、いろいろな意味で選挙に影響を及ぼす。公平性を欠くんです、これは。相手候補になってみなさいよ。原口大臣の相手候補がそういう扱いを受けたら、やはり気分よくないでしょう、公平性を欠くと思うでしょう。そういうことを今やっているということなんです。 私は、顧問になっておられる方、特に政治関係の方、まあ、みんな政治関係が多いけれども、落選中の方は次の選挙に出ないという確約をもらうべきだと思いますが、大臣、どう思われますか。
○原口国務大臣 そこは、ちょっと委員と私は認識が一致しません。 というのは、例えば総務省の職員であっても、辞して選挙に出るということはだれでも保障されているものでございまして、私も田村議員から質問を受けたときに、この中ですぐ出る方が、どなたのことをおっしゃっているのか実はよくわからなかったんですよ。そういう思いを持ちながら次の選挙までの支援とか、そんな話でやっているのでは絶対にありません。誤解を受けないようにしなきゃいけませんが、総務省顧問が次の選挙に出ないということは、首長は次の選挙に出るか出ないかというと……(石田(真)委員「落選中の方と言ったんです」と呼ぶ)だから、落選の人と当選の人とで次の選挙に出るか出ないかというのを私が言って、それを一札とって顧問にするというのは、それは憲法的に見ても少し違うんじゃないのかなと思います。 いずれにせよ、委員がおっしゃっている趣旨は、そういう誤解を受けないようにしなさいということだと思いますので、以後気をつけたいと思いますし、八代前顧問については、総務大臣としてコメントする立場にございませんけれども、今般、御本人から、候補になられたということで顧問を辞任する旨の申し出があり、所要の手続を経て、三月九日で辞任をされたものでございます。 よろしくお願いします。
○石田(真)委員 誤解されるんですよ。だから、誤解されないようにしてくださいということを言っているんですよ。 大臣が意見を聞きたかったら、顧問なんて肩書は要らないじゃないですか、その都度意見を聞いたらいいでしょう。あるいは、今まで審議会の委員になっていただいたりしたわけですよ。ですから、その都度意見を聞く。例えば選挙に絡んでいる人だったら、肩書をつけないで、電話でもお話を聞けるじゃないですか。そういうことをきちっと筋目をつけてやらないと、いろいろな考えの方がおられますから、大変な誤解を呼びますよということを申し上げているんです。 この際、もう顧問をやめていただいたらどうですか。
○原口国務大臣 八代先生についてはやめていただきました。(石田(真)委員「それは本人がやめたと今言ったじゃないですか。何を言っているんですか。本人が辞表を出したと言ったじゃないか」と呼ぶ)ちょっとわからないですね。
○石田(真)委員 これ以上言っても何ですが、顧問の整理を大臣に心からお願い申し上げます。また聞きますからね。顧問の整理をしてください。肩書はなくてもお話は聞けるわけです。そういう誤解を呼ぶような形で顧問の就任を依頼することをやめてください、そのことを強く申し上げておきます。 次に、もう一個質問します。 どうも民主党はこういうあたりのけじめというのがきちっとついていないんですね。そのことをもう一つ申し上げますと、内閣官房専門調査員、平成二十一年度以降、それはそうなんですが、政権をとってからですが、政府職員として採用された民主党の職員は、内閣官房専門調査員として二十五名採用されているんですよ。総務省内で今何人おられて、どういう役職で、どういう待遇であるか、教えてください。
○小川大臣政務官 お答えを申し上げます。 現在、総務省内では二名の党職員が専門調査員としての発令を受け、派遣を受けております。さまざまな連絡調整等の業務に当たっております。
○石田(真)委員 二名の方が総務省におられる。政府内で二十五名ですか。ほかの党の方もおられるかわかりませんが、これは非常勤職員ですよね。非常勤職員で政党職員ですよ。それで、我々がお聞きするところによると、総務省に限らず、大臣室とか副大臣室に自由に出入りして、会議にも出席していると聞きますけれども、事実ですか。
○小川大臣政務官 必要に応じ政務三役、事務方、そして党のしかるべき担当者等々と緊密に連絡調整を図っていることは事実でございます。
○石田(真)委員 非常勤の職員ですよ。通常、非常勤の職員がそんな仕事をするんですか。おまけに政党職員ですよ。これはどこかの国のような感じがしませんか。昔、どこかでこんなことを聞いたよね。つまり、政党による行政への介入、支配じゃないですか、これは。(笑声)何を笑っているんですか。そうじゃないですか。 自公政権時代にはこんな発想すらなかったですよ。発想すらなかった。このことについて、大臣、どう思われますか。
○原口国務大臣 各専門調査員は、公務の機密保持の観点から非常勤職員の国家公務員として採用したものでございまして、内閣官房長官の指示を受けて、各府省において専門的知見に基づき適切に業務を行っているものと認識しています。 私たちは、前回もこの場で御答弁させていただきましたけれども、今までの官僚機構がある意味では機能不全に陥っているのではないか、そして、外からのさまざまな方々の知恵を入れながら、あるいは力を入れながらしっかりとやっていきたい、そういうことでいろいろな試みをしているわけですけれども、委員がおっしゃるように、政党職員を入れて内閣を支配しようなんという、そんなことを言っているのではなくて、これは法案をつくるときもそうですけれども、官の目だけではなくて、さまざまな民の目や政党の職員の目も入れながらよりよいものを目指していこうということでやっておりますので、ぜひ御理解をいただければというふうに思います。
○石田(真)委員 いや、御理解できないから質問しているんですよ。こんなことは今までなかったですよ。(原口国務大臣「委員長」と呼ぶ)聞いていませんから答えなくていいですよ。自公政権時代もこんな発想はなかったですよ、はっきり申し上げて。 それで、これは給料はもらっておられるんですか。
○原口国務大臣 自公政権時代はもうあったんじゃないですか。だって……(石田(真)委員「そんなこと聞いていない。給料をもらっているのかと聞いているんだよ。時間がないから、そのことだけ答えてください」と呼ぶ)いや、なかったんじゃないかとおっしゃったから。菅元総務大臣がいらっしゃいますけれども、例えば竹中さんを入れて、そして、その竹中さんは結局参議院議員にもなられました。 それで、私たちは、この方々の給料は払っておりません。
○石田(真)委員 委員長、ちょっと注意してくださいよ。 給与は。給与は。
○近藤委員長 原口総務大臣、給与について。
○原口国務大臣 支払っておりません。
○石田(真)委員 そのことの方が問題なんですよ。何で人間が無給で働くんですか。そうでしょう。無給でよさそうだけれども、ただより高いものはないんですよ。無給で働けないんだよ、本当は。それを、政党が給料を出して、政党から中へ入れているということなんですよ。こういうことの方がずっと問題なんです。 何のためにこういう内閣官房専門調査員というような、これは人事院規則の中の本当に狭いところを通ってつけた役でしょう、何でこんなことまでしてこの職員を置く必要があるのか。理由について。
○原口国務大臣 これは、一般職給与法第二十二条で、非常勤職員の給与については、一般職給与法上、給与を支給することができる旨の規定がございます。その旨の中で、内閣官房専門調査員に発令された者から、給与を受け取らない旨の意思表示がございました。そこで、給与を支給しておりません。 なお、国家公務員法で、政治的行為の制限、これは第百二条、これもございますので、あわせてお考えいただければと思います。
○石田(真)委員 そんなことはわかっているんです、調べて。それは辞退はできる。辞退するといっても、本人は生活をしているんですよ。働く以上は給料を下さいというのが当たり前なんですよ。給料は要らないとまで言って入ろうとするのは、何か目的があるんじゃないかということですよ。 おまけに、それを認めている民主党内閣は、何のためにそういう人を入れているんだ。さっき小川さんが連絡調整と言われましたけれども、連絡調整だったら、わざわざ政府の職員にする必要はないじゃないですか。それが、大臣室だ、副大臣室だ、場合によったら副大臣や大臣の車に乗って一緒に移動している。党の支配ですか、それは。何ですか、これは。どこの国の政党だ。こういうことをけじめをつけないといけないんですよ。 きょうは時間がないからこのぐらいにしておきます。またこれはやりますからね。質問主意書も出させてもらっていますから。 それで、こういうことに関して、民主党政権は、この五カ月、六カ月、非常に危なっかしい。これは我々だけでなしに、国民がみんな思っているんですよ。さっきの顧問の問題もそうでしょう。この内閣官房専門調査員の問題もそう。それから、もっと大きく言えば、天皇陛下の問題もそうですよ。検察に対する発言もそう。今度の国会法の改正も。非常に安易にどんどん変えていこうとしている。そこに一体何があるんだ、危なっかしいなというのが我々の気持ちなんです。 一体どういう発想でこういうことをやっているんだということなんです。この間言った箇所づけなんかも、この一連の考えに基づくんじゃないですか。つまり、政権をとったら我々のものだというような発想があるんじゃないかということなんです。 それで、大臣が読まれたかどうか、これは菅副総理の「大臣」という、増補版です。これにいろいろ書いていまして、なるほどと私は思ったんですよ。それで幾つか聞きます。 まず、菅副総理はこの中で、ほかでも言っておられますけれども、憲法には三権分立の規定はなく、従来の憲法解釈がおかしいと言っているんです。大臣の見解をお聞きします。
○原口国務大臣 委員も御案内のとおり、菅副総理が「大臣」という本の中で何を書かれたか私は存じ上げませんで、その一部を取り上げて著書における御主張についてコメントする立場にはございません。
○石田(真)委員 読んでおられないんですか。(原口国務大臣「読んでいません」と呼ぶ)そうですか。 これは十年前に出て、政権をとった後、新たに「増補版」とつけ加えているんです。発想は変わっていません、十年前から一貫しているんです。ということは、内閣の副総理が、本当に我々からいうとちょっと考えられないようなことを書いて、これは発言もされている、それから、官邸のメルマガにもそのことを書いておられるんですよ。そのことについて、総務大臣が私は知りませんというのはちょっとおかしいなと思います、それは憲法の基本に関することですから。 それは知らなかったとして、憲法には三権分立の規定はなく、従来の憲法解釈がおかしい、この言葉自体について総務大臣の見解を聞かせてください。
○原口国務大臣 憲法に三権分立という規定はないというのは、そのとおりかもわかりません。しかし、従来の憲法解釈がおかしいという、その憲法解釈が何を指すものかわかりませんので……。 それは委員の御主張ですが、三権分立というのはしっかり守られるべきものであり、憲法が想定をする主権在民、あるいは国権の最高機関であるこの国会の位置づけということからすると、立法権、行政権、あるいは司法権、この三つが分立しているということは私たちはしっかりと認識をしているところでございますが、菅副総理が、これはたしか十年以上前に書かれた著書じゃないかと思います、民主党をつくったときに「大臣」というものを引いてアメリカでも講演をされていたので。ただ、従来の憲法解釈がおかしいという、そのことが何を指しているかというのはわかりませんので、そこはコメントできません。申しわけありません。
○石田(真)委員 菅さんのこの「大臣」という本は、厚生大臣をやめた後なんです。しかし、今私が申し上げたところは、官邸のメルマガにも載っているし、この増補した部分に載っているんですよ。「現行憲法の原則は「国民主権」であり、三権分立の規定はどこにもない。」「この私の憲法解釈について、現在まで憲法学者からの反論はない。」と書いているんですよ。 しかし、今、一応安心しました。原口大臣は、日本国憲法は三権分立に基づいて規定されているという認識でいいわけですね。 それから次に、こういうふうにも書いておられるんですよ。選挙で選ばれた政権党は次期選挙まで立法権と行政権の両方を国民から託されている、こういうふうに菅さんの本に書かれているんですね。 大臣、どういう御認識ですか。
○原口国務大臣 憲法には、総選挙で選ばれた多数党が行政を実質的に、少数党の場合もあるんでしょうけれども、行政権を行使する内閣を組織するということでございまして、ここで言う「政権党は次期選挙までは「立法権」と「行政権」との両方を国民から託されたこととなる。」というのは、これは多分前後のものを読まないとわからないと思います。 つまり、選挙において勝利して、そこで内閣をその多数党があるいは連立という形で組織するということを指しているのか、何なのかというのは、これは本人に聞いてみないとわからないことでございまして、この一文だけを見て、私がこれはこういうことではないですかと言うような材料を、申しわけないですけれども、持ち合わせておりません。
○石田(真)委員 それでは、ちょっと読みましょう。「国会で多数を与えられた政権党は次期選挙までは「立法権」と「行政権」との両方を国民から託されたこととなる。そのためうまく政権運営ができれば、大統領制に負けないリーダーシップが発揮でき、「平成維新」と呼べる大改革が可能だ。」 これは、大臣は御存じないということで答弁はあれですけれども、先ほどと同じで、政権党は次期選挙まで立法権と行政権の両方を国民から託されている、そのことについて、正しい、正しくないというのもあるかわかりませんが、大臣はどのように考えられるかということをお聞かせいただきたいんです。
○原口国務大臣 本当に申しわけないですが、読んでいませんから、ここから先は想像で言うしかないのかもわかりませんが、恐らく議院内閣制の話をしているのではないかと推察されます。 それで、立法権というのは、何も多数党にだけあるわけではなくて、国会にあるわけでございまして、総選挙で選ばれた、その国権の最高機関たる国会にあるものだと私は認識をしています。
○石田(真)委員 それは、立法権はあるんです。政権党は立法権と行政権の両方を託されているということについてどう思われますかということです。
○原口国務大臣 国権の最高機関たる国会で政権を担う、議院内閣制でともにその責任を持つ、政党として責任を持つということはあっても、立法権を政権党だけが独占するということはあり得ないと思います。
○石田(真)委員 立法権は、ここで法案審議して多数決で決めていくわけですから、与党は数が多いから決まっていく確率は高いけれども、修正もあるわけで、それとは違うんですよ。 政権党は立法権と行政権の両方を国民から託されているという書き方について、そういう認識について、大臣はどう思われますかと言っているんです。
○原口国務大臣 ですから、真っすぐ答えるとすると、わからないというのが答えです。 私の認識は、先ほども申し上げたとおり、議院内閣制のことを言っているのかなと推察はされます。つまり、総選挙において多数党が、あるいは連立をつくって、その政党が内閣を組織する、そのことを言っているのかなと思いますが、それ以上の推察はここからはできません。
○石田(真)委員 私も通告は一応していますので、その点はぜひ勉強もしていただいて御答弁いただきたかったと思います。おまけに、鳩山内閣の副総理の発言です。 私がなぜしつこくこういうことをお聞きするかというと、先ほど来申し上げましたけれども、どうもこの半年間の民主党政権を見て、顧問の問題にしたって、内閣官房の専門調査員にしたって、国会法の改正にしたって、例えば天皇陛下の問題で宮内庁長官をしかりつけたり、あるいは検察の話も、民主党の皆さんはこのあたりをきちっと踏まえられているのかなということなんですよ。 それで菅さんのこれを見たら、おお、なるほど、政権をとったら行政も立法もおれらのものだという認識でやっているのかということになるわけなんです。これは今までの自公政権の考え方とはよって立つ基盤が随分と違うなと。そういうことの中でこれをお聞きしているわけなんです。 ですから、総務大臣として今言われてもわからないということであれですけれども、次にまた聞きますが、これは物すごく大事なことなんです。我々が民主党政権を見ていて危なっかしいなというのは、我々が今まで考えてきた基本と違うんですよ、基本と違うところにどうも新しい統治機構をつくり上げようとしているんじゃないか、そういう懸念があるということなんですよ。これは国民的不安でもあるんですよ。 もう時間がありませんのでもう一点聞きます。 菅さんは、「今回の政権交代は、単に政権担当の政党や顔ぶれが変わるのではなく、「原理が変わる」という意味が、少しずつではあるが、理解されている。」と書いているんですよ。大臣、どう思われますか。
○原口国務大臣 これは、もう一回これを全部読んでお答えしますけれども、本当に一行たりともこれに触れておらずに、きのう御通告いただいて先生のホットラインというメルマガを拝見したところでございまして、今の御質問で大体先生の御懸念はわかりました。 つまり、私たちが政権をとったら、何でもかんでもみずからの思いがままに、党が内閣も組織し、国会も支配し、思うがままに統治の機構まで変えようとしているんじゃないか、そういう御懸念をおっしゃっているんだと思いますが、私たちはそんなことを一回も考えたことはございません。 ここで言う「原理が変わる」ということが何を意味しているかというと、菅さんが民主党結党時から言っていることは、ただただ官が出したものがすべてノーチェックで通っていくという今までのような官僚依存のシステムを変えるんだ、官から本当の政治主導にということをこの「原理が変わる」と言っているのではないかと思います。 ただ、委員の御指摘をずっと聞いていて、最初は何のことかわからなかったですが、何を御懸念されているのかということがわかりました。ですから、さっき箇所づけのお話がありましたけれども、今回、特別交付税についても、もうじき発表させていただきますが、だれから見ても、どこから見てもおかしくない、公平公正な配分の基準ということを約束し、今の委員の御懸念のようなことが起こらないように今後内閣としても注意をしていきたい、こう考えております。
○石田(真)委員 原口大臣はそういう方だろうなと思って安心をしました。しかし、もし菅さんがこの本に書いたとおり、それは本に書いているんですから間違いないと思うんですよ、これは内閣不一致ですよ。全然言っていることと違うじゃないですかということになるわけなんですよ。 それで、先ほどの「原理が変わる」は、この後もう一遍お聞きしようと思っていたんですが、おっしゃっていただきました。しかし、今の答弁だけではどうもよくわからないですね。それともう一つは、そういうことについて国民的な理解が得られていないんですよ。一番最初に申し上げましたけれども、大臣の地域主権、神野先生が練れていない概念は使うべきでないと言いましたけれども、練れていないままにどんどんやっている感じなんですよ。ですから、理解できないままに物事だけがどんどこどんどこ進んでいくんですよ。 国会法の改正にしたって、例えば今度の、人事がありましたね、ああいう問題にしても、国民はだれもわかりませんよ、何をやっているのか。わからないんですよ。いや、我々は政権をとったからいいんだと。きょうは内藤副大臣と長谷川政務官に来ていただいて、質問させていただく時間がなくて申しわけないんですけれども、例えば郵政の問題でもそうでしょう。 自民党のとき、あれはどれだけかけてやりましたか、二年間ぐらい我々自民党の中で議論しましたよ。ずうっと議論したんです。政府の方でも一年ぐらい議論して、その都度全部オープンにしたんです。だから大変な動きになったんです。今、政府の中でやっておられることがわからないじゃないですか。何か一千万が三千万になったり何やらで、それがまたそのうちに消えたり。それがほとんど我々のところに伝わらず、新聞でたまたま見るだけですよ。民主党の人は議論に入っていますか、入っていないでしょう。国民的な議論になっていないんです。それでいて、郵政という問題だけで総選挙をやったような大テーマ、それを百八十度転換しようと簡単に政府案だけぽんと出してやるということですかということなんですよ。 だから、そういう手法については、今の民主党のやり方はどうもおかしいのではないか。その根底にあるのは、次の選挙までは我々のものだという菅さんのような認識があるんじゃないかという懸念があるということを申し上げておきます。 こういう観点の質問はこれからも続けさせていただきたいと思います。それでは、終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○近藤委員長 次に、秋葉賢也君。
○秋葉委員 おはようございます。自由民主党の秋葉賢也です。 きょうは、原口大臣に、道州制を見据えた地方分権改革について、三十分という短い時間でございますけれども、御認識を伺っておきたいと存じます。 まず、民主党政権が一丁目一番地だといつも強調されております地域主権改革でございますけれども、私がこのプランを見たときに一番思うのは、我々が取り組んできた延長線上にあることはもちろん間違いないということと、原口大臣らしい、もう少し踏み込んだゴールというものがあってしかるべきじゃないかなという感じがしております。 大臣の常日ごろの発言をいろいろ私も伺っていますから、思いはよくわかるんですけれども、具体的にこの工程表に示された中身というのは、目新しいところでいえば、地方分権改革というものが地域主権という言葉に置きかわった。そして、二〇一三年をめどに地域主権推進大綱というゴールを目指すんだということにはなっている。そしてまた、いわゆる緑の分権改革。こういった点がいわば独自色といえば独自色なんですが、それ以外の、今度法案が出てまいると思いますけれども、例の分権改革の、自治法も含めた三法案にしても、我々が取り組んできた延長線上だという感じがいたします。 私は、これまでの取り組みの中で決定的に不足していたものが二つあると思っているんですね。 一つは、財源改革をどうするのか。段階論として、一括交付金だとか直轄補助金の見直しだとかというのが出てきているのはわかりますけれども、そういった各論的なことも大事で、進めていくのは、プロセスの中ではやむを得ないんだけれども、ゴールとしての独自財源の確保をどう目指すのかということをこの工程表の中にやはり入れていくべきだ。我々が政権にあったときもその部分はなかなか明確に打ち出せなかった、そういう歯がゆさはあるんですね。あるんだけれども、ゴールというのはやはりしっかり描くべきじゃないかなという感じがします。 私たちは、この分権改革の最終ゴールとして、二〇一七年には道州制を実現するんだ、それが究極の分権改革なんだというような形で描いてきたところがあるんですね。ですから、そういった意味で、いわゆる通称原口ビジョンの中に、財源の移譲についての検討をどう進めるのかという各論じゃない部分ですね。 そしてもう一つは、二〇一三年に地域主権推進大綱ということが一つのゴールだというふうに位置づけてはいらっしゃるんでしょうけれども、道州制との関連をどう進めていくのかということをきょうは議論させていただきたいと思っておりまして、民主党のマニフェストを見ても、道州制については触れられていないんですね。しかし、解散が決まってから出されたインデックスには、道州制を視野に入れたいということが書いてあるんです。ですから、私はこのインデックスに基づいて質問主意書を出したんですね、道州制の工程表をどうするんだと。そうしたら、全くその工程表をつくる考えはないという答弁でございました。 だから、そういう意味で、道州制というゴールが念頭にないのかどうなのかということがはっきりしないものですから、まず、その点について大臣の見識を伺いたいと存じます。
○原口国務大臣 秋葉委員にお答えいたします。 大変大事な御指摘だと思います。地域主権改革というのは、もう後は実行あるのみだと思っておりまして、その上で、今、幾つか重要な御指摘をなさいました。 一つは財源です。これは、キャンバスでいうと白地のキャンバスに、かく人はだれなのかということについてお答えをしたいと思います。 それは私たち国会におる者が、あるいは政府におる者が、自分だけで筆をとってかくものじゃないと思っているわけです。これは、国、地方協議の場を設置する法律も今回出させていただきましたけれども、国、地方、あるいは地域主権改革については大野筆頭とも大変深い議論をさせていただきましたが、私たちが考えているのは、地域に対する愛なくして国家に対する思い、あるいは愛国心という言葉を使うと、一部の人はそれはだめだと言う人もいますけれども、国家に対する愛というのはないと思っているんです。その意味で、ゴールをつくるのは私たちだけではない、それは地方と……。 そこで、私が今やっているのは何かというと、国、地方協議の場をつくり、そして税調についても、国と、地方の代表である私が会長代行になっている。つまり、税についてもフィフティー・フィフティーで議論できる仕組みをつくる。その上で、道州制についてのお尋ねでございますが、これも射程に入れて、一緒にその絵をかいていこう。 特に、補完性の原理に基づいて、経済的なさまざまな活動は、これは総務大臣というよりか、まだ私の個人的な意見ですけれども、道州の方がフィットするんだと思っているんです。ですから、経団連と一緒にそのタスクフォースをつくって、検討していただいているのもそういうところでございまして、これは地域主権戦略大綱のところぐらいの工程では、その後に、道州のあるべき姿というのが国、地方協議の上で出てくるのではないか、いや、出すべきだ、こう考えておるところでございます。
○秋葉委員 道州制を否定しているわけじゃなくて、見据えているという明言がございましたので、安心はいたしました。 これは見据えるだけじゃなくて、大臣、私はなぜ工程表に落としてほしいかといいますと、国、地方協議の場で地方の意見を聞いて進めていくというのは当然のことですけれども、今度の地域主権関連二法案というのも、これは我々が政権をとっていても出したような法案で、はっきり言ってしまえば、もう決まっていたことなんですね、この二つは。法律案の名称が変わっただけで。我々は、この二法案をこの通常国会でやろうと思っていましたし、そして、この二法案の先にあるものは、やはり道州制を常に視野に入れて議論してきたんです。なぜかというと、国の出先機関の改革とも絡むんですよね。 大臣も県議会議員の御出身ですから、私が申し上げるのは僣越でございますが、都道府県の仕事の八割、九割は国の仕事だと言っても差し支えないと思うんですね。二〇〇〇年の分権改革で、確かに機関委任事務が法定受託事務になった、形の上ではいろいろな自己決定権の裁量が残されるようにはなったけれども、実態としては、九割は国の仕事をしている。 そして、まさに補完性の原則に基づいて、地域のことは地域で決めるんだという最終形は基礎自治体にもちろん持っていかなきゃいけないけれども、基礎自治体はもともと、国の仕事の比率というのはそんなに高くない。せいぜい四割ぐらいだろうということですね。ですから、都道府県改革をどう進めていくのかということは、まさに分権改革の肝でもあるんですね。つまり、都道府県自体が国の出先機関のような実態が現実としてあるわけです。だから民主党も、この四年間で、国の出先機関を含めて人件費で二割見直すんだ、つまり四年間で出先について結論を出す、こう言っているわけでしょう。このことは道州制の導入ということと密接不可分だと私は思うんですよ。 だから、せっかく通称原口プランとついているんだけれども、本当に残念ながら、大臣がかつて言っていたような特徴というのは、名前が変わっただけで、そういった意味で明確なゴールになっていない。そして我々が政権を担当したときも、残念ながら、税財源の部分についての切り込みがここに十分示されなかったんですね。そして、結果として、今回のように各論単位で一つ一つやっていこう。例えば直轄事業負担金の問題についても、去年の四月の分権改革推進委員会で出されて、我々の政権でもこれはやることを決めていたわけです。すべて決めていた。 そういう意味で、大臣には、国の出先機関とのリンクの中で考えていく重要性ということをどうとらえているのか、御見識を伺いたいと思います。
○原口国務大臣 お手元に、私の原口プランというか、地域主権戦略の工程表をお持ちだと思いますが、今もとても大事なことをおっしゃっていて、税財源のところ。 この間の第二回の地域主権戦略会議では、ちょうど二十二年度の夏のところに地域主権戦略大綱、こういうくくりがありますけれども、ちょうどそれが一括交付金のところでとまっていたわけです。それを、地域主権戦略委員の方から提案がございまして、地方税財源の充実確保や直轄事業負担金、それから出先機関改革まで縦ぐしに入れて、この夏までに結論を得るべきだという御提案があって、この工程表を書き直したんですね。まさに秋葉委員がおっしゃるように、私たちは二十五年度夏を目指してやっていますが、これを前倒ししていこうと。 その中で、出先機関改革について言うと、たしか、今地方の総人件費が二十二兆ぐらいですよ。そして、その総人件費と出先が五・二兆ぐらいですか、ちょっと数字は後で確認しますけれども、つまり、二十七・二兆の中でどのように、二重行政を行ってみたり、委員がおっしゃるように、実質、日本の場合は地方の行政機関に多くの仕事を負っている、そういう特殊な、ある意味特異な、ちょっと石田委員から言われたので、できるだけ正確な言葉を使いますと、特徴のあると言った方がいいでしょう、特徴のある行政機構を持っていて、だとするのであれば、出先を思い切って改革し、二重の行政をやめて、今おっしゃるように、地域主権改革というのは都道府県改革でもあるんですね。 ですから、私たちは、まずは権限、財源を基礎自治体にお渡しをし、その方々が考えていただいて、道州を選択するのもいいでしょう、あるいは広域の連携を考えていただくのもいいでしょう。とりもなおさず、上のピラミッドが持っている権限をしっかりと基礎自治体に渡していこうと言っているのは、そこにあるわけでございます。
○秋葉委員 よく大臣のお考えもわかったんですが、ただ、今私がお伺いしたのは、出先機関の見直しといっても、まだ今の時点でははっきりしない部分があるから、今みたいな答弁にならざるを得ない部分もあると思いますけれども、都道府県の枠の見直しと国の出先機関というのはやはりセットで議論してほしいなと思うんですね。その中で道州の形も議論されるべきだし、国の出先の見直しというものが行われないと、本質的には我々の目指す形にはなかなかなりづらいのかなと思うんですね。 ですから、この原口プランの中に、二十五年度の予定を二十四年度に前倒しで目標を立てるというのは非常にすばらしいことだと思いますので、こういうふうに意欲的に取り組んでいただくのはいいんですが、やはりこの工程表の中に、国の出先機関改革と都道府県の広域行政の見直しという項目も一つ立てて、それとセットで議論していくということが第一点。 もう一つは、個別の、一括交付金化や地方税財源の充実確保という項目立てはなっていますけれども、ここの部分をもう少し具体的に落としていく必要があるんだろうと思うんですね。この工程表で、いろいろな縦軸も入っているけれども、地方税財源の充実確保に関してはすっと流れているだけで、何を、いつまでに、どうやるのかということは必ずしも明確じゃないわけでございますね。 ですから、具体に問いたいのは、出先機関改革と道州制とのパッケージをこの工程表に入れる意思があるのかどうか。そしてまたもう一つは、地方税財源の充実確保というところには全く縦軸がなくて、具体的な検討項目という形で、なかなかここは明確じゃない部分があるので、税財源の移譲について、例えば、やはり現実的には地方消費税の充実強化を図っていくしかないと思うんだけれども、そういったものをいつごろまでに、どういう形で目指していくのか、具体に工程表にそこまで落とし込んでいくということがやはり原口プランの真髄でなきゃいけないと思うんですけれども、いかがですか。
○原口国務大臣 二点ですね。 国の出先機関の改革と都道府県の見直し、あるいは広域連合、道州制ということはしっかり入れ込んでいきたい。ただ、これは先ほどから何回も申し上げていますけれども、国、地方協議の場で協議しながら入れ込んでいく問題だと思っています。 と同時に、今度は、枝野大臣のところと出先機関の仕分けの作業をやります。委員が御指摘のように、仕事そのものの中身を今のままにして国から地方に移したところで、地方は迷惑でたまりません、それだけ人件費がかさむわけですから。仕事そのものの国と地方のさまざまな仕分けもしながら、そして電子政府化もにらみながら、場合によっては霞が関でクラウドにして、地方にさまざまな御負担を負っていただかなくていい事務というのも私はあると考えています。電子政府化と、出先機関の仕分けと、今おっしゃる広域行政あるいは道州制というものをパッケージにしたものを、この二十二年度の夏ぐらいにはしっかりと提示できるようにしたい。 それから二点目の、税財源のところは、やはり何といっても、今まで自民党さんだと自民党税調というところが御議論をされるところでしたけれども、先ほど縦軸を入れたというのは、私が税調会長代行ですから、逆に言うと入れることができたわけで、しっかりと今のお話、この夏ごろには、冬の十二月の税制改正大綱策定に向けて、先ほどお話にあった地方消費税あるいは地方環境税の議論についても収束をさせていきたい、一定の方向性を出していきたい、こう考えています。
○秋葉委員 非常に前向きな御答弁だったと思います。 では、この夏の、工程表でいくところの地域主権戦略大綱の中に、道州制という言葉も出てくるということでいいですね。
○原口国務大臣 あくまで、これは国、地方協議の場での議論でございます。が、私はその可能性は大いにあるし、私だけでこれはできないことですから、私の意向としたら、道州制への射程というものがこの中にも入るべきだ、そう考えております。
○秋葉委員 その際に、具体的な目標年次みたいなものも明記するんですか。
○原口国務大臣 私は、そこで明記までは多分いかないんだろうと思っています。 何となれば、例えば今、関西圏でも広域連合、それから関東でもなさっていますね。これも相当長い年月がたちましたけれども、それでもまだ詰めるところがあって、これは上から八つの道州をぼんと乗せて、そして今のピラミッドを八つつくっても、それは地域主権と言わないと私は考えているんです。道州こそ、地域からそれこそわき起こってくる道州でないと、伝統や歴史やあるいは地域の合意というものがない道州というのは砂上の楼閣だと思っていますので、この夏にそれができ上がるかどうかというのは、それぞれの地域の成熟度、道州に対する思いの違いがあって、そこまでできるかな、今のところは何とも言えぬというふうに私は思っています。
○秋葉委員 少なくとも夏の大綱には示されるということでしたので、期待をしたいと思っております。 結局、補完性の原理の最大の担い手というのはやはり基礎自治体なんですよね。そして、都道府県というのはある意味での国の出先ですから、その意味で、道州制とセットで議論していった方が改革はスムーズだということを申し上げたいんですよ。 そして、分権改革の希望は何かというと、自己決定権という言葉に尽きると私は思っておりますけれども、本当に既製服じゃなくてオーダーメードの注文服がつくれるような、そういう行政運営ができる姿を目指していかなきゃいけないんだけれども、一方で、二〇〇〇年の地方分権一括法での改革からちょうど十年たちました。この十年前の改革の検証というのもいろいろとやってみる必要があるんだろうと私は思うんですね。 具体的に申しますと、当時私も県議でしたから、あのときの議会は条例数が多くて大変でしたね。たしか四百八十五本、五百本近い法案が全部改正されて、機関委任事務から法定受託事務になり、あるいは自治事務も仕分けがあったり、いろいろしました。そして制度の上では、例えばパスポートの手数料だって、漁船の登録免許税だって、国が一律に価格を決めていたものをそれぞれの自治体が、あるいは都道府県が、市町村が決められるようになった。この改革の効果は物すごく大きいんだけれども、都道府県や市町村でそうした自己決定ができるようになったんだけれども、現実にどの程度そういうものが生かされているのかということについては、実は余り検証されていない部分がございます。 やはり自治体にとってみれば、うちの町だけ突出するわけにいかないという思いももちろんあるでしょうし、いろいろな事情があると思うんですけれども、総務省の場合には行政評価ができる。全国に出先を持っているわけですから、まさに所管省庁として、二〇〇〇年の分権改革での成果というものが、成果の中身というのは、今申し上げましたように、ちょっとくどい言い方ですけれども、少なくとも形の上ではかなり権限移譲が図られたけれども、その権限移譲がどの程度本当に、実質生かされているのかということが実は十分検証されてこなかった、この十年間。だから、いわばそこの行政評価をやるべきだと私は思っていますが、いかがですか。
○原口国務大臣 私も、一九九三年までは県会議員を六年間させていただきましたけれども、その中で権限移譲というのはずっと言われ続けてきて、そして二〇〇〇年、あれはある意味、エポックですよね。そのエポックがエポックとしてなかなか認識をされない理由はどこにあるのか。恐らく、もう委員がるるおっしゃっておられるように、税源移譲、財源移譲を伴っていない。だから、ある意味では、非常に地域としてもそれ自体の活用が、あるいは、こんなにいいことがありましたよという話になかなかできなかったんじゃないか。 一回総括をして、地域の自治体がどうなっているのか、もう一つは、今申し上げたような税財源のところがどうなっているのか。 この間、県会議員のときによく言われたのは、やはり地方が国からこの事業をやってください、やったら地方交付税措置で後で見ますよということをさんざん言われたんですよ。ああそうか、後で地方交付税で何とかしてくれるんだったら何とかなるんだなと、最初、県会議員のときは思っていました。だけれども、地方交付税そのものはずっと減っていくわけですよ。あれ、何か面倒見ていると言っていたのに、その面倒を見たお金というのはどこにあるんだろうと思ったら、全体は減っているわけですよね。 そんなことも含めて、委員の問題意識は大変大事だと思いますので、部内で検討をさせていただきます。その結果、総括をどこかでやってみたいと思っています。
○秋葉委員 大臣に検討してもらえると答弁をいただきましたので、ぜひ、あれは本当に、戦後の分権改革の中でも一つの大きな、これまでの中では最大の改革だったと思います。税財源が伴わないことがかなり問題にはなりましたけれども、しかし、地方自治体がやる気さえあれば、かなりの自己決定ができる領域が、戦後の歴史の中でもあれほど飛躍したことはないわけでありますから、それがどの程度の実績になっているのかということはしっかり把握すべきだと思っております。 総務省の行政評価の中でやっていただきたいと私は思うんですけれども、そのことについてもう一度、単に検討するのはわかりましたけれども、行政評価として、全国の手足を使ってやってほしいと思うんですね。つまり、それだけ抽出でもいいですから、実際、どの程度それを生かして自治体がこの十年間取り組んできたのかというのは私は非常に関心がありますので、行政評価としてやるべきだと思いますが、どうですか。
○原口国務大臣 これは大事な視点ですね、行政評価。 ただ、総務省のトップとしては、行政評価局は今もういっぱいいっぱいしているんですよ、例の年金記録の第三者委員会。だから、ここはもうどこかでえいやと、私たちはいわゆる津田法案というのを出しまして、それで、二十年、三十年も前の記録を、国民の皆さんに大変な御不便をかけ、御迷惑をかけながら、今、年金記録第三者委員会では記録の回復が五割を超えているんですね。そうなりましたけれども、しかし、これに総務省の行政評価局のパワーの半分以上を持っていかれているんですよ。どこかでこれに歯どめをかけないと、新たにまた、今の調査は結構大規模な調査になりますから。 わかりました、秋葉さんの言うことだったら何でも聞きますよと本当は言いたいんだけれども、ちょっと検討させてください。
○秋葉委員 確かに、私も政務官のときにそれの担当でしたので、いわゆるルーチンだけでいっぱいで、任意のものがなかなか手が回らなかった。やはり年金問題があることは事実ですけれども、しかし、これは非常に大事なテーマだと思うし、今後の分権改革を進める上で非常に大事なことだと思うんですね。 この後出てくる地域主権関連法案も、何で参議院が先になったのかよくわからないんですけれども、これは、民主党政権が一丁目一番地だという思い入れが強いんだったら衆議院先議じゃないかと思うんだけれども。ただ、中身は、もともと我々は、一万件の条項で全部義務づけや枠づけを見直そうということで進めてきたんだけれども、結局、それを千に絞ったわけですよね。千に絞って、今回は四十一本の法律、そして、その中で百四条項だけだったですかね。 施行期日をそれぞれ変えているから、そういう意味ではいいんだけれども、二〇〇〇年の改革のときの、一つあのとき大変だったのは、一気に、同じ時期に施行も含めて来たから、自治体の事務も大変だったんですよ。あれはやはり施行期日の分散と、やれるものはどんどんやっていくということは非常に大事なので、今回の原口プランの工程表だと、私は、そもそも千がいいかどうかということは非常に疑問を持っていますよ。今回は、地方六団体からの要望にこたえて優先順位を百に絞ったというのは、これはこれでやむを得ないんだけれども、しかし、二次の法案で残り九百というか八百ぐらいになるのかな、これが一気に出てくるというのもまた問題じゃないかなと思うんですよね。 ですから、そもそも二つのことを申し上げたい。今回、一万の中から千に絞ったというのは、既にこれは推進委員会の方で検討してくれたことではあるけれども、これが妥当なのかどうかということが一点。そしてもう一つは、今回はその中で百に絞るけれども、残り、これ以降に一気に八百となることの問題点というのもあるんじゃないかと思うんですけれども、大臣は、この二つについてはどういう認識を持っておられますか。
○原口国務大臣 そこは、今回の子ども手当の議論もありましたけれども、やはり補助金との関係なんですよ。補助金で国がナショナルミニマムを保障する、では、義務づけ、枠づけを本当に撤廃していいのか、ここでも議論がありましたね。 ここで税財源の改革と一括交付金化、補助金の改革もあわせてやるので、私はある意味、今回千に絞ったというのは、私たちからすると控え目なことをやったわけですけれども、それにしても、全体像が動いてくるともっとこの抵抗はなくなるし、そして、とりもなおさず地域の方々が、あっ、これでこれだけ行政コストが、あるいはパフォーマンスがよくなったということを実感していただければ、条例だ何だというので事務が一遍に来るというのはもちろんありますけれども、抵抗はそれだけ少なくなるんじゃないか、そのように見通しているわけでございます。
○秋葉委員 ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思うんですけれども、一方で、大臣が掲げている一括交付金化の問題についてもいろいろ議論したかったんですが、きょうはちょっと十分な時間がなくなってしまいました。 補助金は、もちろんひもつきは見直していかなきゃいけないんだけれども、補助金もいわゆる要綱の中でがんじがらめになっているというのが本質的に問題なのであって、要綱にメスを入れていけば使い勝手のいいものになるという面がある部分もあります。 それから、やはり最大の問題なのは、今回の義務づけ、枠づけの見直しの中でも、結局、法律には書き込んでも政令や省令で縛るという実態があるわけですよ。やはり政令や省令というのは少ないにこしたことはないわけで、やれるものは法律に書き込んで、そして法律に書き込んだことがすべてなんだという、私は、原口大臣が本当に分権改革、地域主権ということを言うのであれば、政令や省令の見直しということも大胆にこのプランの中に盛り込むべきだと思うんだけれども、そういうことを書かないで、全部目先のことだけでつづっている。これはプロセス論としてはしようがないんだけれども、道州制もそうなんだけれども、やはりその先にあるゴールというのを、本質的な切り込みを、どこを目指していくんだというのを常に工程表に入れていくべきだと私は思うんですけれども、どうですか。
○原口国務大臣 政省令でごまかすべきじゃないと民主党がずっと言い続けてきた。秋葉さんは民主党議員と言ってもいいぐらい、同じような主張をしていただいて本当にうれしいです。 その上で今の御質問ですけれども、まさにおっしゃるとおりで、これは先ほどから申し上げているんですけれども、白地のキャンバスなんです。白地のキャンバスで、国、地方協議の場で議論をして、ここまで固めましたねということをやっていって、これは、アプリオリに、前もってこういうものをつくって、こんなふうに絵を全部つくりますというものじゃなくて、一緒に協働しながらつくり上げていく、そういうキャンバスだと思います。 秋葉委員がきょうずっとおっしゃっていたことは、この中に夏入るもの、この冬入るもの、それから来年の春入るもの、こういうものをおっしゃっていただいたと思いまして、政省令で落としたりしない、これはとても大事です。 それから補助金について言うと、僕はやはり補助金はなくすべきだと思っているんです。補助金の弊害はやはり縦割りの弊害なんです。県会議員をさせていただいているときに思ったのは、この補助金がひもつきで来ているけれども、地域にお金が回るんですよ、補助金をもらえば。だけれども、本当はこの補助金は水路に使うんじゃなくて子供たちの通学路に使いたいと思っても、使えないんですね。 そこのところは、補助金を撤廃して一括交付金にするというところは私たちの揺るがせない大きな理念であるし、国民にお約束をしたところだ、こう考えております。
○秋葉委員 時間が来ましたので、また議論しましょう。ありがとうございました。
○近藤委員長 次に、稲津久君。
○稲津委員 それでは、出先機関の見直し、権限移譲の受け皿、定住自立圏構想、地方財政ということで、いただいている時間は二十分ですので、通告のものが全部できるか何とも言えませんけれども、よろしくお願い申し上げたいと思います。 最初に、出先機関の見直しなんですけれども、今、秋葉議員が御質問されたことと少し関連があると思いますが、質問させていただきたいというふうに思います。 民主党政権は、マニフェストにおいて国の出先機関は原則廃止しますということを掲げていらっしゃいますね。ところが、民主党政権になってから今日に至るまでの間で、出先機関の原則廃止というところが、少しマニフェストから見るとぶれてきているんじゃないかなという印象を受けざるを得ないことが幾つかあるわけなんです。きょうは、まずそこからお聞かせいただきたいと思うんです。 一つは、原口大臣が二月の二十六日の記者発表の折に、ハローワークの丸々地方への移管というのは非常に難しいんじゃないかという御発言をなされました。この発言はどこに真意があってお話をされたのか。先ほど申し上げましたように、原則廃止から考えると、少し考えが変わってきているのかなと思えるわけでございまして、この点からお聞かせいただきたいと思います。
○原口国務大臣 ありがとうございます。大変本質的な御質問だと思います。 全く考え方を変えていることはありません、原則廃止。そのためにも、先ほど秋葉委員にもお答えをいたしましたけれども、枝野大臣のところと一緒に、仕分けの手法を用いて出先機関の仕事そのものを仕分けしていこうということを言っているわけでございます。 その中で何を残すのかということでございますが、委員も地域医療やさまざまなことに貢献をしてくださっておられますが、命にかかわること、人権にかかわること、国全体が保障しなきゃいけないことは、すべて原則廃止だから中央政府がなくすということは無理だろうという意味で申し上げたので、ハローワークの機構そのものを全部残しなさいということを申し上げたわけじゃなくて、仕事を仕分ける中から中央政府がなお負っていかなきゃいけないものもあるという意味で申し上げたところでございます。 〔委員長退席、奥田委員長代理着席〕
○稲津委員 今、仕事を仕分ける中で見直しをして、廃止するものは廃止していくというお考えだと思うんですね。 そう考えていきますと、大臣のお話はこの場のやりとりでは理解できるんですけれども、ほかの省庁はどういう発言をされているかということについて、あるいは方針をつくっていらっしゃるかということについて、きょうは、大変恐縮ですけれども、佐々木農水大臣政務官にお越しいただきまして、ぜひ農水大臣の発言も含めてお聞かせいただきたいと思うんです。 それは何かというと、農水省が戸別所得補償制度の事務作業に地方農政局を活用するんだという発表がありました。これも私は、今原口大臣がおっしゃった、仕事の仕分けの中でと考えていくと、ちょっと納得できないんですね。このことについては、実は一般紙等でもいろいろ報道されている。とりわけ、例えば全国知事会の出先機関原則廃止PTの上田埼玉県知事も、政権の目玉政策を利用して組織の保全、拡充を図る行為と言われても仕方がない、こういうことをおっしゃりました。 それで、この地方農政局は廃止していくのか、そうでないのか。それとあわせて、今回の戸別所得補償制度に地方農政局を使うという、この辺の意図についてお伺いしたいと思います。
○佐々木大臣政務官 稲津委員の質問に答えさせていただきます。 農水省の出先であります地方農政局でありますけれども、今回、私どもは戸別所得補償制度をモデルでことしから実施させていただくわけでありますが、特に農政局では、戸別所得補償制度を来年本格的に実施するに当たって、いわゆる生産費調査みたいなものをしっかり実施していただかなければならないという業務があります。それからもう一つは、一昨年来、大変問題になっております食の安全の問題も、今ここが所管をしておりますし、今回再編しますけれども、そこのところはより厳格にチェックをしていくような仕組みにしていかなければならないと今考えているわけでありまして、こうしたことは国が責任を持って行わなければならない事務であるというようなことから、その役割を担わせようとしているわけであります。 今、議員御指摘のように、民主党マニフェストでは、確かに国の出先機関を原則廃止としているわけでありますけれども、現存している組織があるわけで、その組織をフルに使うということとこれから先地域主権戦略会議などで論議をしていただくこととは、私は矛盾をしないというふうに思っております。ですから、現存している組織を、今あるんですから、今ある組織を最大限使っていく。 あるいはまた、知事会のそうした御指摘もあることは、私も承知をしております。特に、今回のモデル事業を実施するに当たっては、今まで地方の協議会といいながら農協に全部丸投げしていたような仕組みになっていた、しかし、行政が一定程度責任を持ってもらうという意味では、農政の出先機関、あるいは、知事会がそういう御意見をお持ちであれば、都道府県の御協力などももっとしっかりやっていただいて、そういう仕組みにしっかり移行していくことが今非常に大切だというふうに思っておりまして、夏ごろには大綱が示されるというふうにも聞いてございますが、その中でどのような組織がいいのかということについてしっかりと論議をさせていただきたいというふうに思っておりますので、現存する組織を使うことは私は矛盾しないというふうに思ってございます。
○稲津委員 政務官、もう一つお聞かせいただきたいんです。 例えばJAとかそういった関係団体は、これまで農業者の方々に、地元でしっかり現場をわかっている中でさまざまな事務作業等もされてこられたわけですね。今の御答弁ですと、地方農政局にその仕事をしっかりやっていただくと。では、JA等については、この戸別所得補償制度については全くお手伝いもしないし、この仕事はさせないという考えでいいんでしょうか。
○佐々木大臣政務官 お答えさせていただきます。 決してそういうことではありません。我々は、今度のモデル事業で生産数量目標に沿って作付をしていただいた方を対象にして直接支払いをしますということを申し上げております。その生産数量目標というものを、だれがどういう形で現場に実施をしていただくかというと、それは、行政の皆さん方のお手伝いを今以上にいただかなければなかなか実現していくことは大変だというふうに思っております。 ただ、地域協議会というものに最終的にはおりていくわけです。地域協議会の主体が自治体であっても、農協とか農業委員会とか共済組合とか農業団体の皆さん方の御協力をいただかないと、結果、現場では動かないわけですから、今までは農協に全部お任せだったものを、行政が中心になってそういう農業団体の皆さん方をまとめていただいて、地域協議会という形で進めていただきたいということを我々はお願いを申し上げておりますし、そのように申し上げているところでございます。
○稲津委員 なぜそんなことを聞くかというと、今御答弁いただいて、地方の行政にも御協力いただくし、協議会にもこれはお手伝いをいただかなきゃいけないんだという話ですね。JAについてもしかりだと。ここで一番私が申し上げたいのは、要するに、いわゆる二重行政や国の出先機関を見直していくんだ、原則廃止していくんだという大原則を打ち出しておいて、戸別所得補償制度が出てきたら、それは農政局が主体になってやりますよという話になっている。 私は、これは全く新しい制度ですから農水省主導でやっていくのは当然だと思うんですけれども、現場的に、例えば農業者からの加入申請とか交付金の受け付けとか、こういうことについては、今いみじくも政務官はこの地域協議会等にお手伝いしていただかないといけないとおっしゃっているわけで、どうもその方針がはっきり見えないという印象を抱かざるを得ないわけでございまして、先ほどの繰り返しになりますけれども、現実に全国知事会の埼玉県知事がそういう発言をなされているということをしっかり受けとめていただきたいなというふうに思っております。 政務官への御質問はこの辺で終わらせていただきます。同じ道議会議員の先輩として大変な御指南等いただきましたことに感謝申し上げますとともに、改めて、きょうは貴重なお時間をいただいて御答弁いただきましたことに感謝申し上げます。どうぞ御退席いただいて結構です。ありがとうございました。 そこで、次の質問に入らせていただきたいと思うんです。 鳩山総理は、二月二十六日の衆議院の予算委員会で、国の出先機関の地方移管に伴う地方自治体の負担増について、みんなの党の江田議員の質問に対して御答弁されているんですね。江田議員は、ちょっと抜き出してお話ししますと、人件費込みで地方に移管をしたら、これは一兆一千億の中ではできるかできないかという趣旨の質問をずっとされた。総理は、「国から地方への、まさに地方移管というものを進めて、その財源を全部国が支払っていることであれば、何も削減にはなりません。」こういう趣旨の話をされた。この答弁から読み取ると、地方に権限を移譲して、そこに人員を移管した場合、要するに国としてその分の財源を保障するのかしないのか、どうもしないというふうに受けとめられるんですけれども、この辺はどうでしょうか。
○原口国務大臣 ありがとうございます。 総理としては、そのようなお話をされたのではなくて、ただただ同じ仕事で二重行政になっているものを、それをそのまま移管するだけでは行政改革にはならぬではないかという意味をおっしゃった、私もその場におりましたので、そのように解釈をいたしました。 この間、国、地方を通じて、先ほど申し上げましたけれども、地方の公務員の人件費が二十二・一兆円、国家公務員の人件費、これは今回一千四百億円ぐらい減らしているんですね、それから、地方で〇・四兆円ですから、約六千億円程度私たちの新政権だけで減らしておりまして、国から地方へ人を移管するから、そこに財源をつけないということを総理がおっしゃったわけではなくて、税源も財源もしっかりと移譲するけれども、そこには当然仕事の仕分けがあったり行政改革の努力がなければいけないということを意味された、私はそのように承知しております。 〔奥田委員長代理退席、委員長着席〕
○稲津委員 私がこのところで申し上げたいのは、これは決してあってはならないということで、実は確認の意味で御質問させていただいたんです。要するに、国から地方へ権限が移譲された場合に、地方に新たな負担が生じたりとか、そういうことは決してあってはならない、権限と同時に財源もきちんと移譲する、そういうことを確認させていただきたい趣旨で質問させていただきました。 時間がどんどん過ぎておりますので、もう一点お伺いしたいと思うんです。 現行の合併特例法が今年度で切れて、一部改正ということで今回これが国会に提出されているということでございますけれども、市町村合併に対する政府の基本的なお考えについて、端的にお答えいただきたいと思います。
○原口国務大臣 お答えいたします。 平成十一年以来の全国的な合併推進は、もう十年余が経過したところでございまして、この全国的な合併推進については、現行合併特例法期限である平成二十二年三月三十一日までを一つの区切りとして、国、県による積極的な関与は廃止すべきだというふうに認識しています。 ただ、そうはいっても、引き続き行財政基盤強化のために自主的に合併を選択する市町村に対しては、合併円滑化の視点から必要な特例措置を講じる必要がございますし、今回、合併推進策で廃止する項目はございますけれども、一方で合併円滑化策はしっかりと置き続けて地域を支えていきたい、このように考えております。
○稲津委員 次に、平成の大合併、一九九九年から始まりましたけれども、それまで全国にあった三千二百三十二の自治体数が今年度末で幾つになるのか、また、人口一万未満の自治体数はどのくらいなのか、お答えください。
○小川大臣政務官 市町村数でございますが、今月末の見込みで千七百二十八、一万人未満の市町村数が四百五十八と見込んでおります。
○稲津委員 今、一万人以下の自治体が四分の一ぐらいですか、そういうことですね。 そこで、ここは非常に大事なことですので、ぜひしっかりお答えいただければと思うんですけれども、原口大臣が常々おっしゃっている地域主権のお話、それから、権限、財源を基礎的自治体に移譲していくんだと、私はその考えについては基本的に異を唱えるものではありませんけれども、しかし、受け皿ということを考えたときに、人口一万人以下の自治体がこの平成の大合併を経ても四分の一あるという実態を見たときに、果たして受け皿として十分機能していけるのかどうかと懸念する方も少なくないと思うんです。そのことについて、大臣はどうお思いですか。
○原口国務大臣 これも大事な本質的な御質問だと思います。と申しますのも、何が受け皿かということで、小規模市町村は人口減や著しい高齢化の進行など厳しい状況にございまして、基礎自治体に求められる最低限の行政サービスの提供の体力があるかどうかということも委員の問題意識の一つじゃないかと思います。 ただ一方で、私は、それはやはり地域に選択があるんだろうと思います。人口が仮に千人以下の町でありましても、ヨーロッパを見てみますと、大変豊かな行政サービスをやっているところもあります。それは何かというと、創富力、地域が富を生み出す力が大きいところでございまして、ただただその規模で、あるいはそれぞれの今の外形的な行政の姿でもって行政サービスの主体としての地位を奪っていいかというと、私はそうじゃないだろうなと思っておりますが、そこは体力、創富力との関係でございまして、自主的に合併を選択する市町村については引き続き支援をしていきたい。 言葉は悪いですけれども、財政的に非常に窮屈にしながら合併を選択するというようなことは、地域のきずなや伝統や文化ということを考える上からそれは控えるべきではないか、そのように考えております。
○稲津委員 時間でございますので、最後に一つだけ。 今、体力の話がございましたね。大臣は、一兆一千億の新たな地方に対する予算を講じるということで、これは期待もしているところなんですけれども、なぜ一兆一千億ふやしたかというと、地方財政が極めて厳しいという認識があると思うんですよ。それは、今、いみじくも体力の話をされました。果たして本当に人口一万未満の自治体にいろいろな権限等を移すことができるのかという、ここは非常に私は悩ましい問題だと思うんです。 そこで最後の話ですけれども、実は、定住自立圏の話なんです。これは、新政権になったときに、たしかこの定住自立圏に関する交付金が大幅に縮減されて、私も実はがっかりした一人なんですけれども、この定住自立圏構想というのは新政権になったらもうなくなるのかと思っておりましたら、この定住自立圏構想は実は進めていくということを知りました。 そこで伺うんですけれども、自治体の権限、財源の移譲の受け皿としての定住自立圏というのはなかなか難しいと思うんです。しかし、経済的にも、経済圏域、医療圏域等々を考えたときに、この定住自立圏というのは、一つの考えとしては私は非常に大事だと思っているんです。残念ながら、ちょっと予算が少ないんですけれどもね。この定住自立圏構想について、大臣はどのようなお考えを持っているか、この点だけお聞かせいただいて、質問を終わります。
○近藤委員長 持ち時間が経過しておりますので、簡潔にお願いします。 原口総務大臣。
○原口国務大臣 これは、緑の分権改革を推進する上でも、市町村の役割分担と連携により、先ほど申し上げましたけれども、地域の自給力、創富力を広域的に高めていくことが期待できると考えておりまして、定住自立圏構想、これはたしか福田内閣のときにスタートしたんじゃないかと思います、源流は大平総理がおっしゃった田園都市構想、いろいろなものがございますけれども、私は、大事な考え方として引き継いでいきたい、こう考えております。
○稲津委員 終わります。
○近藤委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 きょうは、地方バス路線の維持対策について質問をいたします。 地方バス路線の維持というのは、市町村にとって大変大きな課題ともなっておるところでございます。国土交通省が所管をしています公共交通活性化法というのがございますけれども、この法律をつくるに当たりましての交通政策審議会の報告書でも、「地域の公共交通は、地域の経済社会活動の基盤であり、その地域における公共財的役割は非常に大きなものである。」このように述べております。 そこで、大臣にお伺いしますけれども、過疎地、中山間地、地方において、地方バス路線の維持というのがまさに公共財としての役割を果たしているんじゃないのか、そういう認識を私は持っておりますけれども、大臣はいかがでしょうか。
○原口国務大臣 お答えいたします。 例えば障害者の移動の権利のための法案、こういうものをつくったときも、移動の権利というのは一体だれが担うのかという議論をいたしました。その一方で、バス事業は、モータリゼーションが進展して輸送人員の減少が続いていて、総じて厳しい経営状況にございます。実は、私の遠縁もバス事業をやっておりまして、それは本当に大変です。 では、このバス交通がなければどうなるのか。通学や高齢者の通院など、地域の生活の足として必要不可欠なものであって、今おっしゃるように公共的な、大変大事な役割を果たしているというふうに認識をしております。
○塩川委員 公共の役割を果たしている、その点で、移動の権利というお話をされました。まさに権利として、この交通権をしっかりと保障することが国の責務として大きいと思っておりますし、現状でいえば、高校生の足、あるいはお年寄りが病院や買い物に使う足として不可欠なものでありますから、生存権や教育を受ける権利を保障するという観点でも極めて重要であります。 一方で、この間の規制緩和やあるいは国の補助金削減によって、民間のバス事業者の撤退が進み、これは結果として地方の疲弊を進めることになったんじゃないのか、このように私は思いますが、大臣の認識はいかがでしょうか。
○原口国務大臣 先ほど遠縁と言いましたけれども、遠縁というにはちょっと遠過ぎるので、知り合いと改めておきます。私よりか自見さんの方が近いですね。申しわけありません。 おっしゃる認識を持っています。地域住民の足であるバス路線が廃止された地域にあっては、地域における生活がやはり不便なんですよ。地域が衰退する一因にもなっておりまして、総務省としては、バス事業者が不採算路線から撤退した場合において、地方公共団体がかわって行政バスを運行するなど、生活交通確保対策に対して地方財政措置を講じてきていますが、これはやはり、地域を回るお金、地域がみずから富を生み出す、それをふやさないと抜本的な改革にはならないんじゃないか、そういう心配をするぐらい大変厳しい状況にあります。
○塩川委員 基本的に同じ認識というお話でした。 二〇〇二年の改正道路運送法の施行によって需給調整規制が廃止をされました。そのために、事業者が自由に路線撤退ができるようになりました。並行して、〇一年度から補助金の変更がありまして、広域のバス路線への補助は維持するけれども、同一の自治体内の路線については補助をなくしていく、いわゆる一般財源化という措置になったわけですけれども、これも路線廃止に拍車をかけるものになっております。 総務省が平成二十年度に実施をしました、新たな過疎対策に向けた最近の施策動向等に関する調査研究というのがございまして、ここで、重点五テーマについて地方団体、過疎団体にアンケート調査を実施しています。その重点五テーマのうちでも、一番過疎団体が関心を示した、一番回答が寄せられたというのが生活交通の確保だったわけであります。 ですから、そういう回答の特徴として、この調査研究では、路線バスの廃止に伴い交通空白地帯が生じていることや、高齢化に伴い、自家用車が運転できず、生活の足を奪われる交通弱者がふえることへの危惧など、生活交通の確保が困難であることについての具体的な指摘が半数以上を占めており、これに次いで、赤字補てんなど市町村の財政負担が大きくなっていることが比較的多く挙げられている。大臣もおっしゃった自治体の持ち出しがふえているということも、ここでも指摘をしているところです。 そこで、具体的に、そういう地方バス路線を維持するための施策にどんなものがあるかということで国土交通省にお尋ねします。地方バス路線維持のための支援策にどのようなものがあるかについて御説明いただけますか。
○関口政府参考人 お答えいたします。 国土交通省といたしましては、今先生御指摘のとおり、広域的、幹線的なバス路線につきまして、都道府県と協調して地方バス路線維持費補助を行っておりまして、平成二十二年度の予算案として約六十八億円を計上しているところでございます。 また、バスだけではございませんが、コミュニティーバスあるいは乗り合いタクシーといった地域の交通への取り組みに対しまして地域公共交通活性化・再生総合事業というものを持っておりまして、これによりまして、平成二十二年度予算案では約四十億円を計上しておるところでございます。なお、この総合事業につきましては、立ち上がりの三年間を支援するという仕組みでございます。
○塩川委員 二つの支援策をお話しいただきました。 地方バス路線維持対策ということですけれども、これは都道府県と協調して国が補助をする仕組みということですので、要は、市町村を対象とする仕組みにはなっていないという点でよろしいですね。確認で御答弁いただけますか。
○関口政府参考人 御指摘のとおり、広域的、幹線的路線に対する地方バスの補助につきましては、都道府県と協調して補助をしておりまして、市町村は直接関係しておりません。 ただ、後段で申し上げました、地域公共交通活性化・再生総合事業につきましては、これはおおむね市町村が中心になって取り組む事業が多くなっておりますので、市町村と協調した事業が大変多くなっておるということでございます。
○塩川委員 もう一つ述べた総合事業の方ですけれども、これはお話がありましたように、実証運行三年間ということで、支援はそこで切られるわけですけれども、その先も実際バスは動いている、あるいはディマンドバスとか乗り合いタクシーとか動かしているのに、その時点で国の補助がなくなる。その先というのは、どういうふうに支援策というのは考えられるんでしょうか。
○関口政府参考人 今御指摘のとおり、地域公共交通活性化・再生総合事業につきましては、三年間の立ち上がりの支援ということでございまして、これは、やはり立ち上がりで最初の投資ですとか、組み立てるためのいろいろな経費がかかりますので、これを支援するということで、三年間取り組んでいただきまして、四年目以降は地域で自立した形で続けていただくというのが基本的な形でございます。
○塩川委員 とにかく知恵を出し合って、いいものをつくって利用もふやしていく、これは方向としては当然そうなんですけれども、実際にそれが、では、三年目でうまく軌道に乗って、四年目以降はぐっと立ち上がるかというと、その見通しもなかなか持ち切れないんじゃないかなと思っておりまして、三年が過ぎたところのその先というのは大変心配にもなります。 そこで、この地方バス路線維持について市町村が使えるメニューというのはほとんどないという状況の中で、地方バス路線維持のための地方財政措置はどうなっているのか、この点について総務省からお聞かせいただけますか。
○小川大臣政務官 事実関係をお答え申し上げます。 今ほど御議論いただいています、都道府県関連の国庫補助事業についてはその八割を特別交付税、そして市町村の事業でございますが、民間のバス事業、また市町村営のバス事業、さらには貸し切りバスが行っております生活路線バス事業、これらに対する地方の支出額について八割程度、特別交付税措置を行っております。総額で四百六十億円余りのうち三百八十億円、大半が市町村向けに措置をしているということでございます。
○塩川委員 あわせて、昨日成立しました改正過疎法におきまして、過疎債の対象としてソフト事業にも拡大をする、当然のことながら、公共交通の維持のために自治体が出すそういう費用にも充てられる、それも入るということでよろしいですね。
○小川大臣政務官 国会の方でそのような形で御議論いただいているという趣旨を踏まえて運用に当たってまいります。
○塩川委員 これはどうなんでしょうか、過疎団体の場合において、過疎債を活用するのと特交で措置してもらうのと、これは実際、利用するとして、どっちを有利とする考えなんでしょうか。現場ではどうなんでしょうか。
○小川大臣政務官 特別交付税措置は支出額の八割というのが基本でございまして、ただし、総額が今のところ四百億円程度でございます。これに対して、過疎債は二千億円に余る財源がございまして、このうち、どの程度をどういう基準でソフト対策に振り向けるか、これは今まさに議論をしているところでございますが、交付税への算入率は七割。この財源総額と、算入率と、さまざまな地域の実情を考慮いただいて御判断いただくということになろうかと思います。
○塩川委員 特別交付税措置、八割というのはありがたいというのはあるんでしょうけれども、そもそも特交そのものが二百にも上る項目があって、実際に額で幾らなのかといっても、明細もわからないという状況もあります。 過疎債で、これも七割というのもありがたい話でありますけれども、借金は借金だよねという話もございますし、地方財政健全化法との関係で、それがあるがゆえに過疎債に手を出すのも遠慮しようかと、抑制要因にもなるんじゃないのかという懸念もあるわけです。 私、今思うのは、やはり交通権、地方の足をしっかりと保障していく、移動する権利を保障していくという上でも、この地方バス路線をしっかりと維持するために国が責務を果たしていく、このことが求められていると思っています。 さらに言えば、今、合併で市町村のエリアが拡大をする、一つの市町村の面積が広大になってきているわけですね。現行の国交省の補助メニューというのは、広域、複数の市町村にまたがるバス路線の維持について一定の要件に合うものにつき、都道府県がお金を出すのに合わせて国がお金を出すという仕組みですけれども、一つの市町村内のバス路線についての補助メニューはないわけですよ。だけれども、もともと、その一つの市町村の面積が大きく広がってきているわけです。そういったときに、この現状に合わせた工夫が必要なんじゃないのかなというのを率直に思うわけなんです。 先日、民主党の福田筆頭の地元の日光市に伺いましてお話をお聞きしましたら、今、日光市というのが、旧日光市に加えて足尾町と藤原町、それから栗山村と今市市という点では、面積が全国の自治体で三番目というような広大な面積となって、栃木県の面積の四分の一近い。でも、そういう広い中でもバス路線というのは、子供たち、高校生やお年寄りのためにもなくてはならない、しっかり維持していきたい、しかし財政負担が大変大きいんだというお話もされておられました。 そういった合併して広域化した市町村が、その自治体内のバス路線を維持するために、国の補助はないわけで、こういった合併して広域化した自治体がバス路線を維持するのに見合った支援策というのを、今こういう段階において、もっと工夫して考える必要があるんじゃないのかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○原口国務大臣 私も福田筆頭の地元へ行きましたが、広いですね、本当に広い。 おっしゃるように、複数の市町村間を結ぶバスについて、これはなかなか厳しい状況でございまして、合併市町村のバス路線の維持に対する財政支援、例えば民間バス事業者の運行を維持するための運営費補助、これは合併補助金の対象となっていますし、旧市町村のうちバスが運行されていない地域に、格差是正の観点からバスを運行するためのバスの購入費、これも合併特例債の対象となっています。 それから、二十一年度、これから特交を出していきますけれども、この中でも、委員御指摘のように、人口が急減する地域についての特交の率を上げようと、今回、ここにいらっしゃる皆様のお力のおかげで新過疎法をおつくりいただきました。その立法府の御意思に報いる思いでも、今回の特交を、そういう人口が急速に減少していく地域により厚くできるように、そういう工夫をさせていただきましたが、なお、さらに何ができるか検討していきたい、こう考えています。
○塩川委員 そういう点では、面積要件というのをもう少し考えてほしいというのは特に広域団体の共通の声でもあります。 移動する権利をしっかりと保障する、その点でも国の責任を果たすことが求められているという点で、ぜひ御努力いただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○近藤委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 きょうは、子ども手当法案について、厚生労働委員会での審議が進んでいますので、これについて地方との絡みで申し上げたいと思います。 先日の厚生労働委員会の参考人質疑で、三重県松阪市の山中光茂市長が来られました。そこで示されたのが、この平成二十二年度地方財政計画における子ども手当等についてというイメージ図であります。これを見て、松阪市の財政課はびっくりしちゃったというんですね。平成二十三年度からは、子ども手当は全額国費で、そして子育て支援策については地方の負担でというふうに堂々と書かれている。 これについて松阪市の山中市長は、子育て支援策は今の政府はしないのか、それなら参議院選挙で、子育て支援策は地方に任せて、民主党の政府はしないんだ、堂々とそう言って選挙を戦ってほしい、そういうふうに憤っておりました。 現金給付は国で、そしてサービス給付は地方でというのが原則ということを原口大臣は繰り返しおっしゃっています。原口大臣の考えは、現金給付は全額国費、現物給付は全額地方負担、来年度からという、このイメージ図のとおりということで間違いないでしょうか。
○原口国務大臣 お答えいたします。 松阪の市長さんが何を憤っておられたか、私はわかりませんけれども、地方の財源をふやし、中央政府が独占をしているさまざまな義務づけ、枠づけをなくして、そして、まさに現金給付は中央政府、そしてサービス給付は地方にやっていただく、この考えに変わりはありません。 ただ、これは私の考え方であって、四大臣合意で、地域主権戦略会議で検討した上で、二十三年度の子ども手当については結論を得るとなっておりますので、そのこともあわせて申し上げておきたいと思います。
○柿澤委員 今のお話、基本的にはその考えのとおりだということではありますけれども、財源を厚くして、また義務づけ、枠づけをなるべく取っ払って、地方の自由度を高めてという前提がついていたと思います。 そうなると、地域主権戦略会議等々で議論がされた結果、この財源の問題やあるいは義務づけ、枠づけの問題がなかなか進捗をせず、一方でこういうイメージ図まで出しているわけですから、子ども手当は国費、そして保育所等の整備は全額地方負担で、この枠組みだけがひとり歩きしてしまうことにもなりかねない。このことを、山中市長だけではありません、まさに全国の地方自治体は極めて心配をしている状況だというふうに認識をいたしております。 しかも、先日、政府は子ども・子育てビジョンというものを発表されました。この子育て支援策の現物給付、例えば保育所を二十五万人分ふやす、こういう数値目標を掲げて、現物給付も子ども手当の傍ら、車の両輪としてしっかりやっていくんだ、こういう政府のメッセージだったというふうに思います。 これは、中身としては大変結構なことでありますけれども、しかし、原口大臣の基本的な考えとしておっしゃられているように、この現物給付的施策は地方負担で全部やってくださいということになるとすると、本当に大変だという不安の声が地方には出ております。これはやはり、先ほどの前提を置いた上でありますけれども、子ども・子育てビジョン、国の、政府の方針として明らかにしたものですけれども、現物給付については、原口大臣の置いた前提のもと、地方負担ですべて行ってもらう、こういう考え方でしょうか。
○原口国務大臣 柿澤委員は正確にお話をされていますが、心配をされている三重県の松阪ですか、どういう御心配なのかわかりませんが、この絵でかいている主張は、子ども手当は地方負担をさせません、地方の負担は入れませんというのを私が出しているので、地方がさまざまなサービスを行う、いわゆるサービス給付については、財源の保障をしっかりと中央政府がした上で、そして地方の自主性に任せてやっていただく、より細かな、地域に根差した、住民に即したサービスをやっていただく、こういう意味でございますので、御懸念のないようにしっかりと御説明申し上げていきたいし、地域主権戦略会議で、国、地方協議の場でも議論しますから、ぜひ御心配を解いていただけるような、そういう努力をしていきたいと考えています。
○柿澤委員 確認をいたしますが、このイメージ図というのは、二十三年度以降は間違いなく全額国費で子ども手当を行うんだということを示しているのであって、子育て支援策、現物給付、保育所整備等々について、これを全額地方負担でやってもらいますよということを言っているわけではないんだ、こういうことでよろしいですか。
○原口国務大臣 まさにそこが今回議論をしたところでして、この二十二年度の絵のところにもございますように、子ども手当の中には絶対に地方負担を入れさせないというのが私のスタンスだったわけです。 それはなぜかといえば、来年はこれが二倍になるわけですから、ことし、子ども手当の中に地方負担が入ったなんということを認めれば、来年それが二倍になりかねないんです。そんなことは、地域の豊かさや地域の公共サービスを支える総務大臣としては絶対に認められないということを申し上げているところでございます。
○柿澤委員 わかりました。 子ども手当については、児童手当分の地方負担を求めるに当たって、事前に地方に全く相談をしていないということが、地方六団体の連名により、抗議というか遺憾の意が表されています。子ども・子育てビジョンについても、何度かワーキングチームということで議論を政府内で重ねていたようでありますけれども、子ども・子育てビジョンの策定に当たって、地方六団体等から意見を聞き、相談をするというような場面はなかったというふうに、記録上はそのようになっております。 こういう形で、地方の声を聞かないまま、どんどん施策を進めていくということで本当にいいんだろうか。特に子ども・子育てビジョンについては、原口大臣の未来のイメージでいえば、これは地方の負担で大半を行っていくということになるわけです。そこで数値目標を入れて、追加の所要額としてこれだけかかりますということまで詳細に書いたビジョンを、地方の声を基本的に聞かずして出してしまう、こういう形でいいんだろうかというふうに思えてなりません。 国が決めて、国が決めたのだからその後負担するのは当たり前だというようなやり方はもう絶対に認められない。これまでの政権がなぜ地方から背中を向けられたのか、そのことを認識しないということであれば、また同じ轍を踏む。ひいては、地域主権改革は砂上の楼閣に終わってしまう。これは、いずれも原口大臣の記者会見でのお言葉であります。 まさに今回の子ども手当、そして子ども・子育てビジョンの策定と公表に当たっては、この考え方に逆行することが行われてしまったというふうに思いますけれども、いかが思いますでしょうか。
○原口国務大臣 柿澤委員がおっしゃるように、まだ古い政治の残滓は、正直ありますよ。中央政府がやるんだから、地方などというものが文句を言う、恐れ多いだろうという意識がある限り、地域主権改革はできません。 子育てビジョンについても、私も政府の議論の中で申し上げたのは柿澤委員と同じことであって、そしてこれは丁寧に丁寧に、ただ、この子育てビジョンは、中央政府がまだ地方の税財源あるいは補助金、こういったものを持っているという前提でつくられて、現行を前提につくられておりますので、そこの時間的なラグというものはございますけれども、委員がおっしゃるように、しっかりと、本当にサービス給付を地方で担っていただく、そしてその財源も中央政府がしっかり下支えするという前提なくして進まないという認識を、これからもさらに政権内部でも、あるいは地域の皆さんにも共有していただきたい、こう考えています。
○柿澤委員 最後に一つだけちょっとお伺いさせていただきます。 平成二十二年度の子ども手当は、児童手当の制度を引き継ぐ形で支給するということで国籍要件がなく、つまり、日本に居住する外国人の国外にいる子供にも支給されるということになります。 昨日の厚生労働委員会で、自民党の委員さんから、これは仮に、アラブの王様のお子さんが日本で稼いで、向こうに五十人の子供がいれば、その五十人が支給対象になる、こんな荒唐無稽な指摘も出ています。しかし、これは、制度上はそうなるということであります。 これだけではなく、国外に五十人子供がいるんだ、その人の主張をどういうふうに検証するのかということが大問題だと思います。しっかり調査をしないと、子ども手当の一万三千円、二万六千円の現金目当ての不正申請が横行することにもなりかねません。一々それを海外に行って調査をするというのは事実上不可能であるように思われます。そして、これを調べる仕事はすべて地方自治体の仕事になってしまうのではないかというふうに思うんです。 ただでさえ、この六月支給に向けて、参議院選挙前にということなのかもしれませんが、支給手続の事務は大変混乱をしている。そうした状況の中で、こういう問題点がありながら法案を通す一歩手前の段階まで来ているのは、地方自治体から見ても、また地方行政を預かる総務省から見ても大問題だというふうに思いますけれども、総務大臣として、この制度の欠陥の点についてどのように考えておられるか、お伺いいたします。
○原口国務大臣 現行の児童手当の制度を残すということでさまざまな御議論がございました。 今委員が御指摘されたように、地方に過度の負担を与えないように、総務省としても厚労省に対して、その運営に当たって特段の配慮をするように求めていきたいと思っています。
○柿澤委員 時間を過ぎておりますが、これは本当に大問題だと思います。その割には、今の原口大臣の御答弁は、厚生労働省に特段の配慮を求めてまいりますと、大変淡々としたもので、児童手当制度から引き継いでいるある種の欠陥だと思いますけれども、これをしっかりふさいでいくというコミットメントにはなり得ない。 きのう私は厚生労働委員会に出ておりましたのでわかっておりますけれども、長妻大臣も、この点については、この平成二十二年度の法案については具体的な対応を施策としては行わないかのような答弁に終始をしているわけであります。 本当のことを言えば、ここで原口大臣は、こういうことがないようにしっかり手を打ちます、そういうことでなければ、私たちは、やはり子ども手当法案にはなかなか賛成ができないということになってしまうのではないかというふうに思っております。 もう時間も過ぎておりますので、御答弁をいただきたいとは思いますけれども、いただけなければ結構ですが、こうしたことで私の質問を終わらせていただきます。 ————◇—————
○近藤委員長 次に、内閣提出、市町村の合併の特例等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。原口総務大臣。 ————————————— 市町村の合併の特例等に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○原口国務大臣 市町村の合併の特例等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、自主的な市町村の合併が引き続き円滑に行われるよう市町村の合併の特例等に関する法律の期限を十年間延長するとともに、市町村の合併が相当程度進捗していること等にかんがみ都道府県等の積極的な関与による市町村の合併の推進を定めている規定等を廃止しようとするものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、法律の題名及び目的の改正であります。 法律の題名を市町村の合併の特例に関する法律に改め、目的の「自主的な市町村の合併の推進による市町村の規模の適正化」を「自主的な市町村の合併の円滑化」に改めることとしております。 第二に、市町村合併推進のための措置の廃止であります。 総務大臣が市町村の合併を推進するための基本指針を定め、当該指針に基づき都道府県が市町村の合併の推進に関する構想を定めることとする等の合併推進に向けた国、都道府県による関与を廃止することとしております。 また、合併後の市となるべき要件は人口三万人以上を有することとする特例を廃止することとしております。 第三に、合併の障害を除去するための措置等に関する事項であります。 自主的な市町村の合併が引き続き円滑に行われるよう、地方税に関する特例や議会の議員の在任に関する特例等の措置のほか、合併協議会設置に係る住民発議、住民投票や合併特例区等の制度を存置することとしております。 また、合併市町村に交付すべき地方交付税の額は、合併年度及びこれに続く五年度については、合併前の合算額を下らない額とし、その後五年度については、激変緩和措置を講ずるものとしております。 第四に、法律の有効期限を平成三十二年三月三十一日まで延長することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○近藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る十六日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時九分散会