災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 179 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2010/03/17
会議録
○五十嵐委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官高橋清孝君、消防庁国民保護・防災部長武居丈二君、文部科学省大臣官房文教施設企画部長西阪昇君、厚生労働省大臣官房審議官中尾昭弘君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長横尾英博君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院次長平岡英治君及び国土交通省大臣官房技術参事官山縣宣彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○五十嵐委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○五十嵐委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古川禎久君。
○古川(禎)委員 おはようございます。自由民主党の古川禎久でございます。 先日の大臣の所信表明に関しまして、トップバッターで質問をさせていただきます。 まず最初に、おくればせながらですけれども、大臣、副大臣、大臣政務官には、御就任おめでとうございます。国家国民のために大変な任務を背負っておられると思います。どうぞしっかり御精励をいただきますように、国民の一人として御期待し、御活躍をお祈りするものでございます。 さて、政権が交代をいたしました。政権を失った側の政党人としましては大変じくじたる思いがあるのですけれども、しかしまた一方で、国民の一人としては、旧政権が本来やるべきであったができなかったこと、これが幾つかあったなということを率直に思いますがゆえに、新しい政権に対して期待感を持つということもまた事実でございます。せっかく政権がかわったのですから、これをいい機会ととらえて、過去の先例だけにとらわれずに思い切った政治主導を発揮していただきたい、このように思うわけでございます。 振り返りますと、一八六八年に明治政府が誕生いたします。これは太政官政府でございます。簡単に言いますと、数百人から成る優秀な官僚の諸君によって構成されたわけですが、日本の近代化はここから始まります。地租改正あるいは郵便制度、電信の整備あるいは軍制の整備等々、殖産興業、富国強兵という近代化路線が、わずか二十年ほどの間に、この官僚の皆さんの努力によって、ほぼ初期の形が形成される。大日本帝国憲法は明治二十二年、そして第一回の帝国議会は明治二十三年でございますから、この約二十年の間に、日本の近代化が、実に優秀なる官僚の諸君の努力によって始まったということは歴史の事実だろうと思います。 我々が旧政権の実績とともに足りなかったところを反省するときに、確かに、巷間言われるように、官僚の支配という言葉がありましたけれども、十分な政治の指導力が発揮できなかったということも、また率直に反省をしているところであります。 本当の意味での政治主導といいますのは、例えば新しい政権が事業仕分けというものを華々しくやっておられましたけれども、ああいうものではないと私は思っております。殊さらに役人を悪者にして、そして片隅に追いやってみせて、それで政治主導だというものでもないだろう。本当の政治主導というものは、やはり政治が大きな方向性を示して、そのために、しっかり案をこしらえてくれというぐあいに優秀なる官僚の諸君に任務を任せるということ、そしてまた、その責任は政治がとるんだということが本当の意味での政治主導だろうというふうに思っておるわけでございます。 その意味では、せっかく政権交代をして、国民が期待をする政治主導、そういう期待感が今あふれておるわけですから、ぜひ大臣、この防災、国民の生命財産に直接かかわってくる、政治と国民との接点の最前線であります、ここにおいて、思い切った発想をもって思い切った指導力を発揮していただきたい、そのような期待感をまず冒頭に申し上げたいと思うわけでございます。 さて、去る十二日でございましたけれども、我が国の国際緊急援助隊が、国連の援助隊能力評価におきまして、最上級でありますところの「ヘビー」という評価をいただきました。これは大変喜ばしいことだと思っておりますし、隊員各位あるいは関係各位に対して心よりの敬意を表するものでございます。これによりまして、今後、我が国の国際貢献活動が国際災害等の場におきまして活躍する場がますますふえるであろう。不幸にして災害が起こった国々の人々にとって、日本の存在がまさに望みの綱であるというようなことになってくるのだろうというふうに思うわけでございます。より一層の国際貢献の展開を期待しております。 きょうは、私は、大臣に対して、細々とした数値や言葉の一部をつつくような、そのようなやりとりをさせていただくつもりは毛頭ありません。大臣の心構えといいますか基本姿勢について、率直に、素朴な、あるいは根本的な御質問を投げかけたいと思っておりますので、ぜひ、政治家としてのお言葉でお答えをいただければと思うのでございます。 まず、インドネシア・スマトラあるいはハイチ、チリと、昨今大災害が続いております。さまざまな分析をなさっていることと思いますが、こういうかの国の災害は決して対岸の火事ではございません。大臣の目からごらんになって、我が国の防災という観点から、教訓になるなというふうにお感じになったことがありましたら、教えていただきたいと思います。
○中井国務大臣 私は、国会へ籍を置かせていただいて、途中で一度落選しましたが、三十年になります。この間、二年半ぐらい与党で、あとは全部野党生活でございます。十一回当選でありますが、この選挙は全部野党で戦いました。多分私だけだろうと考えています。そういう意味では、政権交代したときの感激、また身の引き締まる思い、責任の重さ、これを忘れることなく与えられた任務に邁進しますので、またよろしく御指導のほどお願い申し上げます。 同時に、明治維新等のことについて触れられました。 私は、官僚機構というのは、優秀か優秀じゃないかは別にいたしまして、江戸時代の武士の身の処し方をやはりDNAとして受け継いできたなと思っています。明治維新のときには、維新をやり遂げた生き残りの人たちがかなりのリーダーシップで方向づけをした。そして国民が、当時の水準でいけば世界一の知識、学問を有しておって、みんなで新しい国をつくったと考えています。 昭和になって、軍や官僚機構が弊害に陥って、敗戦という経験の中で、もう一度官僚機構というものがつくり直される、やり直しが迫られる、当然そうあるべきだったのが、逆に進駐軍、古い言葉でごめんなさい、アメリカがこれを徹底的に利用した。このアメリカの権威をかさに官僚機構が膨大な力を持った。それが今日まで続いてきたところに、今の日本の残念な状況の大きな原因があると判断しています。 もちろん、途中途中、それぞれ立派な働きをされた官僚もたくさんいらっしゃる。国家にとっても有益であったこともある。しかし、今日、政権交代のときには、本当にこれをどういう形で新しい方向づけをするかというのは大変だ。私どもはそれを簡単に、官から政へ、こう言っておりますけれども、一人一人の政治家が託された使命の重さを本当に十分自覚して、研さんを積みながらやっていかなきゃならないし、お話ありましたように、責任を十分自覚しなきゃならない、このようにも考えているところでございます。 一月半ばに防災担当を命ぜられました。御激励いただいたような心構えを持ちながら頑張りますが、私の思いは、私の任期中も含めまして、災害が起こらないこと、これをまず祈り、念ずる、こんな思いでございます。 インドネシアあるいは諸外国の震災ということについて、今、職員を派遣いたしまして、いろいろなデータを集めております。また、国会が休会になりましたら、副大臣か政務官かにチリへも行ってもらおうと考えております。日本としてお手伝いできることがあれば十分なお手伝いをしていきたいという思いと同時に、あれだけの人命が失われなければならないのか、暗たんたる思いもございます。 もし日本で大規模な震災が起こったとしても、人命を一人でも損なわないようにしていく、そのための備え、準備、これを常々みんなで心がけていくように呼びかける、あるいは行動する責任者だ、私は、こう考えて頑張る決意でございます。
○古川(禎)委員 ありがとうございました。人命を守るために、かねてからの備え、心構えが大事であるという御認識をいただきました。まさにその認識でございます。 私は、率直に思いまして、諸外国の大災害を見ていまして、決してこれは対岸の火事ではない、我が国でも必ず起こるであろう、いつかわからないけれども必ず起こる問題だというふうにとらえなきゃならない。一たん大規模災害が発生しましたときに、例えば、その対象地域を非常地域というふうに指定をした上で、非常事態態勢をしいた上で、特段の迅速的確な緊急対応をする必要があると思います。 そういう非常時における対処をするために、現憲法下におきまして、合法的な、整合的な法制度、法体系というものが十分整備されているのかというと、私は、必ずしもそうではないのではないか、不十分ではないかなという問題意識を持っておりまして、冒頭来、この政権交代、せっかくのチャンスだというふうに申し上げましたけれども、これまでの政権が本来やるべきであったけれどもできなかったこと、それをいま一度、防災という原点、人命を守るのだという原点に返って、もう一度大きく描き直す、そういうことを御期待したいなと思うんです。これが私の問題認識でございます。 ことしは、阪神・淡路大震災から十五周年に当たるわけでございます。思い出してみますと、当時、大変な被害が膨れ上がったその要因の一つとして、自衛隊の出動に対する要請がおくれたのではないかというような指摘がよく聞かれておったと記憶をしております。率直に、素朴に、大臣、どのようにお感じになりますか。
○中井国務大臣 あの地震が起こりました前の日に、私は三重県で、当時新進党と言いましたが、議員で集まって、北川正恭さんを知事選挙に立候補させる、こういうことを申し上げて、決定したわけでございます。 激しい戦いを戦いました後、一番先に知事と一緒に参加しました行事は、三重県にあります自衛隊久居連隊の記念式典に参加することでございました。三重県の知事さんは、自民党推薦の、社会党さんも統一推薦でありましたが、知事さんでありましたが、一度も自衛隊の連隊へ記念日に行ったことはありません。それで、私が勧めて行かせました。連隊長は泣いて喜びました。そのときに僕は、それでは防災のときにどういう連携をとっているんだと聞きましたら、連隊長が転任のあいさつに行っても県庁は受け付けてくれない、まして防災の連絡会議なんて全然ないと。本当にびっくりしました。直ちにこれを改めて、そして今は、各地域、市町村とも密接な連携のもとに当然援助を受ける、こういう状況をつくり出しているわけでございます。 阪神・淡路の震災を含めて、日本じゅう、過去こういう状況であったことは私は残念に考えています。今、そういったことが本当に改められて、素直に援助体制、こういったものがつくられている、訓練も行われている、このことを本当に、阪神・淡路の大震災の大きな教訓を生かしていると考えております。 これからも、心理的抵抗、法的な阻害要因があるのを一つ一つクリアして、そして国民の安心、安全のために働いていける体制をつくっていきたいと考えています。
○古川(禎)委員 大臣、大変前向きな御答弁をいただいて、ありがたく思います。 中枢部において大地震、大災害が発生した場合に、これは麻痺状態、機能不全状態ということになるわけですね。平時と同じように、通常の行政機関の通常の活動によってこの場に対処できるとは到底思えません。やはり、機動性、そして自己完結性を有する自衛隊が中心的な任に当たるべきだろうと思うわけです。 ところが、大臣の御指摘がありましたように、自衛隊と例えば警察、消防、自治体だとか、そういう各種機関との連携というものが随分進んできているとはいうものの、十分法的に担保される形で整備されているかというと、そうではないわけですね。ですから、そういうことも、やはり問題意識をしっかり持って今後整備をしていただくようにというふうに私は思っておりますが、そういうお気持ちを持っておられるということを今御答弁いただきました。ありがとうございました。 「稲むらの火」という物語があります。これは、防災関係でしたら有名なお話だと思いますけれども、江戸時代、安政年間に、高台に住む庄屋さんが海の様子を見ておって、あっ、これは地震津波が来るぞと。村人を救うために、自分の田んぼにかけてあった稲の束、ここにみずから火をつけて、これは火事だと思って勘違いした村人がみんな丘に登ってきて、それによって津波から救われたというような故事でございます。これは大変美談でございます。 この場合は、その庄屋さんが自分の稲に火をつけたということで美談なわけですけれども、実際、緊急事態、非常事態において緊急事態、非常事態としての対処を行う場合に、やはり往々にして私権を制限するという場面が多々発生するだろうと思われます。したがいまして、大災害に備えるというのであれば、このさまざまな私権の制限というものに対してどう公益との調整を図っていくか、そういう問題意識も重要だろうと私は思っております。 例えば所有権ですね。これは、例えば、緊急の対処をするために、そこにある家屋を強制排除しなければならないというような事態も発生するでしょう。そのときに、合法的に、きちんと法律に担保された形で現場の者がそれができるのか。もし、勝手に人のものを壊して、後になってそれがトラブルになるようなことであれば、迅速的確な対応が求められる現場において、その撤去なりをちゅうちょしてしまうということになってもいけないわけですね。ですから、この私権の制限ということについては、やはりあらかじめ整理をして備えを整えておくということが大事だと思います。 インドネシアですとかハイチでの災害救助の様子を聞きますと、大体三日たちますと、救助の目的が、生存者の捜索からけが人の治療、手当てという方に転換するんだというふうに聞いております。 混乱する現場、膨大な被災者、それに対して限られた医療資源しかない。この中で、例えばその患者を、だれを先に手当てをするかという選別、優先順位をつけなきゃならないということもあるだろうし、あるいは、病院に収容するにしても、その優先順位ということがあるだろう。あるいは、けがに対して、もう一刻の猶予もないんだ、これは、例えば体を切断する、そういう判断をしなければならないというようなこともあるでしょう。このような場面をあらかじめ想定して、マニュアルといいますか行動基準というようなものもやはり考えられる範囲で準備をしておくことが大事だ、そのような検討、整理というものが必要だろうというふうに思っております。 あるいは、あのときの災害現場の医師の処置が悪かったのでというようなことで、後になって法的責任を云々されるというような、そういうことが起こりますと、医師が現場における迅速な行動をちゅうちょするということも懸念されるわけであります。 ですから、やはりあらかじめ行動基準といいますか法的な整備も含めて準備をしておく必要があるのではないかというふうに思うわけですけれども、この私権の制限、大混乱の場面ですからさまざまなことがあろうかと思いますが、大臣、どのようにお考えになりますか。
○中井国務大臣 まことに大事な御指摘をいただいたと思っています。 阪神・淡路大震災の後の国会の議論の一つが、その点でございました。しかし、なかなか、各党各人の意見が錯綜いたしまして、まとまるのは容易でなかったことも覚えております。結局、あのときには、車両を撤去させられる、それから車両を壊すこともできる、そして、そのことについての法的措置、賠償、こういったことについて法的な対応をした、このことを記憶いたしております。 非常時、鍛えられた人たちの瞬時の判断でいろいろなことをやってもらわなければなりません。その判断が、後から平時の発想で法的な措置をとられるということでは、だれも危険を承知して働いてくれません。 そういった意味で、第一線で働く人たちが安心して、命がけでやってもらえるように、私も気をつけていきたいし、議論をお願いしていきたい。同時に、政府におきましても、そういったことに対して、大っぴらにできなくても内部で十分な検討をしていける、こういう体制もつくっていきたいと考えております。 先ほど御指摘をいただきました中で、まだ少し申し上げますと、私自身は、災害の責任者、担当者になりまして官僚の皆さんに申し上げているんですが、いざ災害が起こったときに、それでは、自衛隊、消防、警察、これをだれが指揮するんだと。知事さん、権限がないだろう。ここを諸外国は危機管理で非常にうまく権限移譲のルールができていて、ピラミッド形で命令をおろせる。ここがやはり日本人は下手なんですね。これをやはりやっていかなきゃならないんだろうと思っています。 この間も、津波の体制の中で、私も大島副大臣やらと一緒に官邸に八時間、九時間詰めました。みんな次長さんが見えておるんですね。責任者はみんな役所にいるんですね。官邸で危機管理をやっておって、やはり責任者がみんな寄ってその場で即決できるという体制が要るんじゃないかなと僕は感じました。こういったことも含めて、少し議論をしていきたいと思っています。 同時に、答弁が長くなって恐縮ですが、私は国家公安委員長もいたしております。去年、警察に対して、警察庁の諸君が、約二千人ぐらい本部におるんですが、直下型の大震災が起こったとき何分ぐらいで通勤できるか、一遍計算してくれ、実験してくれとお願いしました。平均で三、四時間かかるんじゃないでしょうか。一番遅い人は十時間かかると言っていました。十時間かかるなら、すぐそばの警察へ出ていただいた方がいいだろうとか、そういうルールをやはり危機管理の最前線にいる者がつくっていないというところは、僕は役割を果たしていないと感じて、お願いをいたしたところでございます。 こういったことを含めて、見直すべきことはいっぱいある。党派関係なし、これからも、御指摘をいただく中で、できる限りのことをしていきたいと考えています。
○古川(禎)委員 ありがとうございます。 国家の中枢、経済や金融の中枢が壊滅的な打撃を受けたということを我が国は最近経験しておりません。振り返ると、大正十二年の関東大震災とか戦時下における空襲だったと思いますが、しかし、当時は今と違います。今は、それこそ、かつてなかったほど多機能な集積、高度の集積が行われておりますし、情報化も進んでおります。 こういう現下の我が国の中枢が被災をした場合に、どういうことになるか。例えば、金融中枢がやられてしまった場合に、銀行間決済ができなくなって国際的金融危機のきっかけになるということも、僕は否定できないと思うんですね。また一方で、円が売られて、国債も株式も暴落をしてということも、これは容易に想像できます。こうなってしまうと、これは杞憂と言われるかもわかりませんが、ことごとく暴落したときに、我が国の企業がことごとく買収されてしまうというようなことも、考え過ぎだというふうに言っておってはいけないんだろうと思うんですね。 先進国の中で大地震の危険性があるのは、やはり日本なんです。ですから、たとえ大地震があっても決済は滞りなく実行されるんだ、あるいは日本の金融システムの安定性、信頼性は揺るがないんだというようなことを、あらかじめ平時より国際社会に対してきっちり示すということも、私は国家として大事なことだろうと思うんですね。災害が引き金となって金融危機というようなことにならないような金融システムの構築についても、きょうは問題提起をしたいというふうに思っておるところでございます。 もう時間もなくなりましたが、最後にまとめます。 防災は、非常事態への対処です。同時に、安全保障の一環でもあると思うんですね。政府が一体となって取り組むべきものでございます。自衛隊、警察、消防、入管、税関、日銀、銀行、あらゆる機関と連携できる、大臣がおっしゃいますように、各機関と連携できる、非常事態に備えた体制というものをつくっていかなきゃいけない。そのための法体系の整備というものを、いま一度原点に立ちどまる思いでもって臨むべきだろうというふうに思っております。大臣から十分答弁をいただいておりますので、大臣の答弁は求めませんけれども、私の問題提起として申し上げました。 以上で質問を終わりたいと思います。大変前向きな答弁をいただいて、ありがとうございました。
○五十嵐委員長 次に、秋葉賢也君。
○秋葉委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の秋葉賢也です。 きょうは大臣の所信に対する質疑ということでございますけれども、先般発生をいたしましたチリの地震による我が国の津波被害について、お伺いをさせていただきたいと思っております。 御案内のとおり、残念ながら我が国は、災害列島と言われるように、台風や地震の被害が毎年繰り返されているわけでございます。今回も、チリの大地震を震源といたしまして、二月二十八日の津波被害から既に十七日目、二週間以上が経過をいたしてまいりました。 三月十五日現在での状況を見ますと、全国で農林水産関係の被害額は合計で六十一億五千五百万円となっておりまして、被害が確認されておりますのは八県、宮城、岩手、三重、徳島、高知、青森、福島、神奈川の順になっているわけでございますが、六十一億の被害額の大宗が実は宮城県に集中をしておりまして、約四十二億五千万というような形になっております。漁業関係の被害が突出をしているわけでございますけれども、ほかにも公共施設関連の被害もございますし、また民間の住宅も、県内では床上浸水が六棟、床下浸水も四十三棟に及ぶ甚大な被害となっております。 特に、漁業被害の中でも、カキやホタテやノリ等の養殖施設の被害が大変深刻になっております。例えば、一番被害の大きかった地元の気仙沼の数字を見ましても、養殖施設三千三百六十五台に及んで、五億円の被害金額となっております。また、塩竈市においても、ワカメや昆布、ノリ、カキの養殖施設の被害台数だけでも三千台を超えるような状況。七ケ浜も、ノリを中心にでございますけれども、養殖施設が二千六百台、一億八千万を超える被害金額。石巻におきましても、カキやホタテを中心に一千台を超える養殖施設、六億円を超える被害金額となっているところでございます。 ぜひ、こうした甚大な被害にかんがみて、まずは一刻も早く激甚災害の指定を急いでいただきたいと思うわけでございますけれども、その見通しも含めまして、まずは冒頭、大臣に御見解を伺いたいと存じます。
○中井国務大臣 水産庁を中心に、被害額、今、集計が急がれているところであります。同時に、この施設あるいは水産物の被害だけではなしに、二年、三年先にまで被害が及ぶ、それでなくても厳しい水産業界に対して、壊滅的な被害だというお声が届いております。近々、両県の関係者の皆さん方が農水省、私のところ、お越しをいただくやに聞いております。これらを受けて、できる限り対応を急いでまいりたいと考えています。
○秋葉委員 前向きな御答弁、ありがとうございます。 この間、平成二十年になりますけれども、二〇〇八年に、岩手、宮城県の大きな地震がございました。あのときは局激の指定をいただいたのでございますけれども、地震発生から二週間というスピードでの御決断をいただき、地元に対するきめ細かな配慮、非常にありがたかったわけでございます。 まず、指定を受けるためには、もちろん被害状況の確定を急がなければなりません。私は、大臣がおっしゃったように、激甚で指定して救済すればいいという話ではなくて、やはりその被害は二年、三年と及びますから、長期にわたって対応していくのが基本ではございますけれども、まずは、現場で施設が散在をし、漁業者が困惑をしている、何から手をつけようという状況の中で、今、少しずつ始まっております。ぜひ、中央防災会議を早く招集して、大体、この被害の見込み値というのは九割方現況では確定できているという状況だと思いますので、急いでいただきたいということをさらに申し上げておきたいと存じます。 さて、今回のこの津波の被害に関連をいたしまして、やはり観測体制の高度化あるいは向上ということにも取り組んでいかなければならないというふうに思っております。 今、現況では、気象庁の津波観測については、百七十一カ所の観測点を活用し、また、平成十九年からだったですか、GPSの波浪計も導入を開始しております。私たちも、平成十八年のときに議員連盟を立ち上げまして、津波被害の、あるいは地震に対する予測精度を高めていこうということで、一基二億、三億もするような大変高価なものではありますけれども、当初、全国で十二カ所ぐらいで先に入れていきたいというようなことでスタートいたしまして、今現在ではおかげさまで十一カ所に設置をされ、国交省の方も、いずれ三十カ所にふやしていきたいというようなことでは伺っております。 今回の津波の被害予想というものを見たときに、私は、まず二つの点が重要だと思うんですね。一つは、津波の大きさがどうなのかという予想。そしてもう一つは、どういった時間帯でそれが発生するのか。こうしたポイントが大変重要になってこようと思っておりますけれども、今回の予想あるいは結果ということを見たときに、全般的に非常に過大な予想があったということが一つ言えると思いますし、またもう一つは、時間についてもまだまだかなり精度が低いと言わざるを得ない。 ただ、地元で話を伺っておりますと、こうした予想はむしろ過大な方がいいんだ、過大なぐらいの方がかえってよかったということで、今回のこの予想の誤差というものに対する批判の声は余り出ておりません。 しかし、今後、こうした津波被害を最小限に抑えるという観点から、さらに精度を高めていかなければならないと思っておりますが、今回のこの予想と現実との実態についてどのような認識をお持ちになっているのか、今後の観測体制の強化とあわせてお伺いしたいと存じます。
○中井国務大臣 当日も明くる日も、気象庁の方々と、担当といたしまして、いろいろなデータを見ながら議論をいたしたところでございます。総理も含めまして、私どもは、あの予測、予報で大げさなこともなかった、こう確信をいたしておりますし、これからも自信を持って予報、予知を頑張ってほしいと思っております。 ただ、地震発生時の観測と、それからチリ沖五百キロぐらいのところに二カ所、定点観測の場所がございます、ここでの津波の強さとがちょっと差があった、そこで大津波警報というものを出さざるを得なかったというところかと考えております。 過般、アメリカのナポリターノという長官が、これは危機管理を含めて十数庁を束ねている方でございました、お越しになったときに、ハワイと日本、ハワイの観測は生のデータで日本へも入れてもらえる体制をこれからも密接におとりいただきたいとお願いをし、彼女も、アメリカの担当に申し上げる、こうお約束をいただきました。 これらのデータ、そして今お話のありました波浪計の設置等を拡大する中で、さらに予想、予報の精緻を上げていきたい、このように考えておりますし、また、気象庁も頑張っていただける、お手伝いもさせていただこう、このようにも思っているところです。
○秋葉委員 本当につかさつかさで御努力はいただいていると思いますけれども、今回は海外が震源地でございましたから、非常に避難あるいは対策に講じる十分な、ある意味での時間がございましたので、被害がこの程度で済んだんだというふうに思います。 これがもし海外が震源地じゃなくて、我が県なんかでも、宮城県沖地震などもかなりの精度でやってくるだろう、ことし一月十二日に公表されました予想では、今後十年以内に発生する確率は七〇%、二十年以内では九〇%、三十年以内には九九%の確率で宮城県に大きな地震が来る、こう言われているわけでございまして、まさに震源地を近くいたしますれば、その時間的な余裕がないわけでありますから、今の例えばGPSの波浪計などでも途中の入力に手作業を要する等の課題もございますし、また、大臣がおっしゃったように、やはり海外でのことを想定いたしますれば、さらに海外での観測ポイントの強化ということも一層取り組んでいかなければならない課題だと思っておりますので、一層の整備充実と、そしてさらに専門的な見地からの分析というものの体制を構築いただくようお願いを申し上げておきたいと存じます。 また、今回は、大きさについても、これを見てみますと、実際、予想されたものの四分の一であったり三分の一であったりというケースが過半でございましたけれども、これは先ほども申しましたように、大臣の認識のとおり、これぐらいでもちょうどよかったということを、私も同じ認識は持っておりますが、一方で、時間についての精度というものも、残念ながら余り精緻なものではございませんでした。 例えば、宮城県などでは、第一波の予想時間というのは十三時三十分ということで発令をされておりましたけれども、一番早い時間帯で来た沿岸部を見ましても、石巻なんかでは第一波の到達時間が十四時二十分でございました。大体、予想よりも五十分の差がございます。私の選挙区の仙台港などでは、第一波の到達は十五時十分でございまして、百分を超える精度のずれがございました。 やはり到達時間については、慎重を期す意味から少し早めに言っていた方が当然いいわけですから、許容の範囲かなというふうに私は思っておりますが、ただ、むしろこれから国民の皆さんにしっかり啓蒙していかなければいけないのは、第一波よりも、次の第二波、第三波の方が最大のかさ上げになって襲ってくるんだ、こういう認識を徹底させていかなきゃいけないんだろうと思うんですね。 今指摘をしました石巻で見ましても、最大波が到達をいたしましたのは、十四時二十分からさらに約四時間おくれの十七時三十七分で、〇・八メートルでございました。仙台港におきましては、第一波の到達が十五時十分でございましたが、最大波一・一メーターを超える波になりましたのは二十時五十二分でございましたから、その到達予想時間以降も引き続き警戒が欠かせないんだということを今後とも国民の皆さんにしっかりと啓蒙していかなければならない、決して安心はできないんだということだろうと思います。 さて、ここでちょっと、きょうは官邸からどなたが来ていらっしゃるかわかりませんけれども、大臣も十二時過ぎに官邸に駆けつけたということでございましたけれども、私どもの村井知事と官房長官とのテレビ会議の開催もございました。 しかし、私が驚いたのは、知事とも電話でしょっちゅうやりとりをしておりましたけれども、官邸と知事のテレビ会議の開催時間が十三時三十五分に設定をされております。これは常識では考えられないんじゃないかな。気象庁が十三時三十分に第一波が押し寄せるという予報を出しておいて、まさに知事は、地元の対策本部長として陣取って、指揮の先頭に立ってやらなきゃいけないわけですよね、そういう大事な時間帯にテレビ会議を設置するというこの感覚。私は、官邸の危機管理という認識が非常に甘いんじゃないかなと遺憾に思っております。 大臣、あるいはきょう官邸からどなたか来ていれば、そうした、なぜこの時間帯になったのか、しっかり伺っておきたいと思います。
○中井国務大臣 御指摘をいただきまして、恐縮に存じます。また、連絡が十分じゃないところがあって、それぞれの県に御迷惑をかけた点もあったかと考えております。 問題は、専門家ですから、一時間ぐらいおくれそうだというのをどう発表するかということが気象庁に全部任されていて、十分伝わり切らなかったんじゃないかと危惧の念を持ったところでございます。私どもは、一時間以上おくれるということで聞いており、また、当然それが伝えられていると思っておったところでございます。一時半ぐらいからという話もあったのでありますが、三人の知事さんがおそろいにならないという事情もございまして、ああいう時間帯にセットをされたわけでございます。 なお、付言すれば、その時点直前まで、あの三つの県で百幾つか水門がございましたが、四つほどがまだ閉め切られていなかったとか、避難の数値がどうも芳しくないとかいうようなことをもとに、官房長官の方から、住民の避難対策を十分おやりいただきたい、こういったことをテレビ会談等で申し上げたところであります。
○高橋政府参考人 お答えいたします。 津波到達予想時刻は、当初は十三時三十分ごろでございましたけれども、今大臣が申し上げましたように、その後気象庁より、津波の到達が予想より一時間程度おくれる見込みであるという報告がなされました。そのため、津波到達前の、正確には十三時三十五分から四十四分まで、三県の知事さんとテレビ会議を持たせていただきましたけれども、政府として三県の知事に直接、住民の避難状況でありますとか、被害が発生するおそれのある地域の交通規制あるいは水門の閉鎖の状況などにつきまして最終的に確認をするとともに、住民の避難に万全を期すようさらにお願いしたところでございます。
○秋葉委員 結局、十三時三十分に到達だという予想が出たのが、まず第一報が九時三十七分で、その後、一時間おくれることになったからという言いわけだと思いますけれども、いずれにしても、やはり現場は一番忙しい時期なんですね。 ですから、このテレビ会議の時間も、たった十分間ではあったけれども、官邸とすれば、官邸も皆さんと一緒に本格的にやっていきますというようなメッセージも込めての開催だったかもしれないけれども、この時間ということについては、何しろ知事というのは陣頭指揮の先頭に立ってやっている方ですから、時間帯というものをこれからやはりいろいろ工夫していただきたい。 そして、きょうは時間がありませんからくどくどと申しませんが、三県一緒じゃなくたっていいじゃないですか。個別にやったっていいわけですよね。なぜ三県を一緒にやる必要があったのか、こっちだっていろいろな反論はできるわけですけれども。やはり危機管理ということについては、現場がどういう状況にあるのか、現地、現場主義ということを第一に考えて官邸で対応していただかなきゃ困る、そういうことを強く指摘申し上げておきたいと思います。 さらに、もう一つ伺いたいのは、漁業共済の点についてでございます。 農済に比べますと、漁業共済はいろいろ仕組みも複雑でございますけれども、全般的に言えるのは、加入率が非常に低い、そして掛金が非常に高いという問題がございます。我が県の漁業共済の加入率は、宮城県で五九・四%となっております。養殖共済などは、本県はギンザケのみで九割を超えておりますけれども、やはり特定養殖共済も五二%、そして施設共済に至っては二七・八%ということで、大変加入率が低くなっている。 これは、過去、この災害対策特別委員会でも議論されてまいりました。特に、一般の住宅被害でも地震を原因とする住宅保険というのが別に発売されるなど、やはり地震を前提にした共済の見直しが進んでまいりまして、大臣も御案内のとおり、昨年の秋に制度改正をいたしまして、地震に特化して掛金を十分の一に抑えるという取り組みをスタートさせてまいりました。このことによって、少ない負担で地震を原因とする災害についてはかなりカバーできるようになる、いいことだなと思っておりましたけれども、まだまだ浸透が、何しろ去年の秋からでございますから十分ではなくて、全国での加入件数も千五百件ほどとなっております。 今後、こうした共済の加入率を高めていくということと、そして、従来の共済も加入率が大変低くなっているわけでありますから、なぜ低くなっているのかという原因をしっかりと精査して、多くの漁業関係者が入りやすい仕組みにしていくことが必要だと思っておりますが、今後の政府の方針あるいは対策について伺っておきたいと存じます。 〔委員長退席、市村委員長代理着席〕
○佐々木大臣政務官 漁業共済についてお尋ねをいただきました。 漁業共済の加入率は、今御指摘がありましたように、全国平均でありますが、五一・七%ということであります。共済の種類も非常に多くて、漁獲共済、養殖共済、特定養殖共済、そのほかに漁具共済、漁業施設共済など、大変種類も多くなっているというようなことも、加入率が低いということの要因の一つかもしれません。さらにまた、漁種、漁業種類ごとにそれぞれ異なるということからそういったことが起きているというふうにも考えられているところであります。 そこで、平成二十一年からでありますが、大きな損害が生じた場合に十分な補償が得られる一方、小規模な災害時は自己負担で対応できるような契約方式というものをセットいたしまして、これを選択した漁業者に対しては共済掛金の上乗せ助成、約一割程度でありますが、これを行う漁業共済経営環境変化特別対策事業というものを実施させていただいてございます。平成二十一年から二十三年の事業でありますが、これで今、六割加入を目指して運動させていただいているところであります。 また、全員加入や義務加入という制度もございますが、漁業者間の相互扶助意識の向上ということを図っていくためにも、これらの加入者数の確保や保険基盤の維持に寄与していきたいというふうに思ってございます。 ただいま御指摘いただいた点もございますので、新しい制度も含めて、漁業共済のあり方等については、関係者の意見も踏まえて検討していきたいと考えているところであります。 以上です。
○秋葉委員 特に、加入率が低い中でも加入している実態のほとんどはいわゆる義務加入なんですね、これが九割。連合加入や任意加入というのはほとんどないわけです。特に、一番利用しやすいのは、小規模事業者でも一人でもやれるような任意加入なんかはもっともっと入りやすく、国の支援分も今後見ていくべきじゃないかと私は思いますし、それから連合加入についても、個別契約あるいは漁協一括契約なんかの運用の見直しをしっかりすることによって、加入率を高めていくということが必要だと思います。 この掛金が高い問題というのをどう分析しているのか、そして、掛金についてもう少し低減をしていくような検討予定はあるのか、二点、確認しておきたいと思います。
○佐々木大臣政務官 共済制度、先ほども触れましたけれども、全員加入の方式とか義務加入の方式とかがございまして、そういった場合に、例えば全員加入の場合、養殖共済ですけれども、種類ごとになっていたり、全員が加入するということが条件になっているなどということの課題がございます。義務加入の場合には、漁船漁業の共済、あるいは、特定養殖と言われて、カキ、ホタテ、ワカメなどに限定されている場合には加入区域の三分の二以上の同意が必要というような条件が付されてございますので、そういった意味では、今委員御指摘のような点が課題として挙がっていることは我々も承知をしてございます。 そういった意味では、今御指摘をいただきましたので、そうした共済のあり方、それから、先ほど御提案をいただきました新しい保険方式なども含めて検討してまいりたいと考えてございます。 〔市村委員長代理退席、委員長着席〕
○秋葉委員 ぜひ加入率の向上に向けて、特に、やはり昨年十月の制度改正というのが非常に大きな契機になるんじゃないかなと。掛金も大分安く抑えていただきました。こういったものをさらに普及させて、こういった状況に備えていただきたいなというふうに思います。 また、冒頭で申し上げましたような激甚指定の問題も、昭和三十七年だったですか、恒久法で特別立法をつくったわけでありますけれども、幾度の改正の中で、農業中心の被害から、漁業関連の被害の対象も拡大をしてきたという歴史がございます。きめ細かなフォローアップというものを改めて要請しておきたいと存じます。 時間も残念ながらなくなってまいりましたけれども、最後に、水門の遠隔操作の進展という問題について伺いたいわけでございます。 東北地方では、水門の遠隔操作で自動化されているものの整備状況がすぐれているのは岩手県なんですね。岩手県は、本当に時間をかけながら、水門の自動化率を進展させてまいったわけでございますが、残念ながら、我が宮城県の遠隔操作率は一六・五%でございます。 今回は、震源地がはるか五百キロ沖でございますから、時間的な余裕があったということで、今回のようなケースでは、別に水門の自動化が図られなくても対応が十分間に合ったわけでありますけれども、これは、直近、目の前が震源地で地震だとなると、もう現場には駆けつけられないわけでありまして、どうしても、十年以内に九割の確率で我が県では大きな地震がやってくるわけでありますから、やはり水門の遠隔操作、自動でもって閉まるような仕組みというのを構築させていかないと、逆流をしてきて、住宅地にしても農地にしても、大きな被害を受けることになるわけであります。 やはり政府として、この事業の進展を、しっかり全国的に目配りをしながら、そして全国的に、地震の発生確率が高い県を中心にもう少しこの政策を進めていく、そのことが大事だと思っておりますけれども、こうした水門の遠隔操作の進展について、どういったポイントでこれから体制を強化していくのか、伺っておきたいと存じます。
○辻元副大臣 お答えいたします。 今御指摘の水門等の遠隔操作、自動化なんですけれども、御指摘のように、自動化しているところはまだまだ少ない状況です。今、日本国じゅうで四百四の水門の施設がございます。そのうち、自動化、遠隔操作化されたものは七百五施設で、一八%です。 特に、先生御指摘の宮城県の、宮城県沖地震というのは発生確率が九九%と言われております。そういうこともかんがみまして、切迫性があるという指摘がございますので、全国の整備ももちろん必要ですけれども、特に、そのような指摘されているところは、今後、海岸の管理者の皆さんとよく御相談して、推進してまいりたいと思っております。(発言する者あり) ごめんなさい、間違えました。四千四です。全国で四千四で、整備が進んでいるのが七百五でございます。失礼いたしました。
○秋葉委員 もう時間も参りましたので。 本当に、民主党政権、コンクリートから人へということでございますが、コンクリートも人も大事なんです。特に、こうした生命にかかわる問題点については、しっかりと現場の対応をしていただくことを申し上げまして、きょうの質問を終わりにさせていただきたいと思います。
○五十嵐委員長 次に、長島忠美君。
○長島(忠)委員 自由民主党の長島忠美でございます。 きょうは、質問の時間を与えていただきまして、大変ありがとうございました。 私は、基本的なことについて、二十分という時間でございますので、大臣の基本的認識とお考えについてお伺いをしたいと思います。 冒頭、御就任以来、国内外を問わず、大規模災害に陣頭に立って御努力をいただいている姿に、まずもって心から敬意を表したいと思います。私も、五年半前の被災者の一人として、犠牲となられた皆さんに心から哀悼の意を表するとともに、被害を受けられた皆さんに心からお見舞いを申し上げたい、そんなふうに思います。 災害は、国民ひとしく、だれもが、あってはほしくない、来てほしくないと願いつつも、どうしてもなくならないのが自然災害の常だ、私はそんなふうに思います。だとしたら、来るべき災害を、来たときにどんなふうに被害を軽減することができるのか、あるいはまた、起きた中から一人でも多くの命を救うことができるのかということが、まさに災害対策の第一歩、入り口なのではないかな、そんなふうに思うところでございます。 先般、大臣の所信をお伺いして、今、地震対策大綱あるいは地震防災戦略、応急対策活動要領について取りまとめをされているということでございました。私はぜひ早急な取りまとめをお願いしたいと思うところでありますけれども、日程的に、どんなペースでこのことの取りまとめをなされるのか、そしてその中に、もし政府が危機管理体制の一元化をなされるところがあるんだとしたら、どういう形でそのことが具現化をされていくのか、そして、災害を受けて一番最初に国民や被災者が思うのは、情報をどう伝達していただけるのか、そのことによって混乱が生じたときに、治安が乱れることに対する対策はどういうふうになっているのかということについて、まず、基本的に、大臣からお考えをお伺いできればと思います。
○中井国務大臣 御指摘をいただきまして、ありがとうございます。また、これからも、あの悲惨なお地元の災害で陣頭指揮をとられた経験を生かされまして、いろいろとアドバイスを賜りますよう、冒頭、お願い申し上げておきます。 地震対策大綱等は、二十一年の四月二十一日等々でまとめられたものもございます。地震防災戦略等含めまして、順次、専門家の中でまとめられておりますので、できる限り急いでやってほしいというお願いと同時に、私は三重県でございますので、東海地震ばかり言うけれども、東海、東南海がダブルで来たらどうするんだ、あるいは、首都直下型に対する警戒が少し甘いんじゃないか。 それから、同時に、大急ぎでおまとめいただきたいとお願いしていますのは、大都市部における集中豪雨、局地的な豪雨で想像以上の河川のはんらんが起こる可能性もなきにしもあらず、そういったところに対する警戒や避難体制、こういったものも急いでまとめるべきであるというお願いを、それぞれ専門家筋に御依頼申し上げているところでございます。
○長島(忠)委員 ちょっとローテクの話をさせていただきます。質問が伝わりにくかったようでありますから、ちょっと具体的に。 中越地震のときの総括をいろいろなところで実はつくっておりまして、新潟県がまとめたものの中の一節に、被災者が寄せた意見を取りまとめてあるんですが、発災直後に必要なのは、水でも食料でもなく情報だったという意見が、多数、実は寄せられております。 そしてもう一つ、神戸の大災害の反省を踏まえて、自衛隊が初期に出動できるような体制になっておりまして、中越地震のときには、実は、自主派遣という形で、発災から三時間後には被災地の中心に入っていただいております。ただ、その中でも、行政がここに記しているのは、自衛隊は地震発生から三時間後に到着をしている、ただ、初期の情報が一刻も早く欲しかったというふうに、最後の総括としておまとめをいただいています。 私が申し上げたいのは、被災者にとって、今自分の地域はどんな状態にあるのか、あるいはどの道路が使えるのか、どの河川がはんらんをしているのかについて、どこが責任を持ってきちんと伝える立場にあるのか。 先ほどの質問にもありましたけれども、行政は多分手が足りなくなります。多分、政府が駆けつけても手が足りなくなります。そのときに、だれが正確な情報を被災者に対して発信することができるのか、あるいは被災者が救助を求めている情報を行政や国に伝えることができるのか。その役割を果たす情報機関として、私は、ハイテクではなくローテクの部分で、人間が果たす役割の部分を政府としてぜひ検討をいただきたい。そのことについてどうお考えをいただけるかということについて、少し御意見をいただきたいと思います。
○中井国務大臣 御指摘ありがとうございます。まことにそのとおりだと思っております。 何が起こったかもわからない状況で災害に直面された方々は、テレビを見るわけにもまいりません、どうなっているんだ、いつ、どういう形で援助が来るのかを含めて、また隣近所はどんな被害だったんだということを含めて、本当にほうっておくとパニックにすら陥りかねない状況だろうと思っています。 過日、一度、中央におきます訓練を、防災担当になりました直後、官邸の中で見ました。ちょうど三重県なんかの被害予想が出ておりまして、テレビは静岡だったものですから、三重県を映してくれと言ったら、映りませんと言うんですね。三重県の死者何名、停電何万軒、こうデータが出ておるんですね。三重県に近鉄という電車が走っておるから、これは動いておるのかどうだと言ったら、わかりませんと。 要するに、こういうデータというものを、どこから集めて、どう収集して、逆に地方へまたお戻しをするのか。あるいは、人命救助に駆けつけた消防、警察、自衛隊の方々に、指令を通じて大事な情報というものをきちっと伝えて、住民の皆さんに御安心いただける、こういった体制を含めて、ありとあらゆることを柔軟に見直す中で、防災、減災に役立てていきたいと考えています。
○長島(忠)委員 時間がないので、大臣のお考えをお伺いして、私として一つ。 誤った情報あるいは情報を曲げて伝えられたときに、多分混乱をします。日本の国では、治安ということの中で、それほど略奪とかいったものが起きることは私は想定したくないんですけれども、ただ、被災地には異常な状態が生まれます。情報の伝え方一つで、治安対策が非常に必要になるかもわかりませんから、そこのところはぜひ、これから御検討なさるところで、きちんと方向を出していただきたい、私はそんなふうに思います。 そしてもう一点、きょう大臣にお考えをお伺いしたいと思うのは、実は、災害はだれのせいでもありません。悲しいことに大きな傷跡が残ります。そしてもう一つ、災害は平等ではありません。重い人も軽い人もいます。重い地域も軽い地域もあります。被災地の中の人の心をきちんとつかまない限り、思いのすれ違いから、地域の復旧どころか、復興がなし得ない状況が生まれてくる可能性があります。 そのときに、行政の力もさることながら、全国から駆けつけていただけるボランティアの皆さんの力は非常に大きな役割を果たしてくれるんだろうと思うんです。最初は災害救助に始まって、次に何とか生活のできる応急復旧、そして生活の足がかりを見つけるための恒久復旧、そしてその後の復興段階に至るまで、ボランティアの皆さんがかかわってくださるというのは、やはり地域にとって、被災者にとって非常に大きな勇気につながるんだ、私はそんなふうに思っています。 今回、この予算を見させていただいて、確かに、ボランティア活動を推進していくという一項目がありました。一千九百万円と二百万円、二百万円、総計で二千万強の予算が組んでありましたけれども、ボランティアに被災地の中で、住民の中で活動していただいていくために、この予算でどんなことをやられるのか、少しお聞かせをいただければありがたいなと思います。
○中井国務大臣 私も、七、八年前でしたが、ある地域の災害で、仲間と一緒に現地へ明くる日行きました。そこの村長さんが、ボランティアが来て邪魔になってしようがない、帰ってもらっていると言われたときは、びっくりしました。何をされておるんだと言って、直ちにお願いして窓口をつくり、こういうふうに対応して、そして役割分担してお願いしてくださいと。そんなと言うから、いや、ボランティアの人に任せればちゃんとやってくれるよと申し上げたことがございます。 あの予算の中で一番考えておりますのは、受け入れ側の対応、これをきちんと訓練する。ボランティアというのはどういうものだ、こういったことを地方自治体の末端の職員の皆さんまでが御理解いただく、こういうことに使いたいというのが一番でございます。その他、できましたら、ボランティアの方々の保険やいろいろな形も考えてはおりますが、まだそこまで一遍にはいっておりません。
○長島(忠)委員 私は、ボランティアの皆さんがいわゆる手弁当で、寝泊まりでということを考えたときに、やはりボランティアの皆さんが活動しやすい環境を整えてあげることも政府としてやっていただきたいなと。というのは、片づけとか、短期でいらっしゃるボランティアももちろんいらっしゃいます。ただし、地域に入り込んで、長期的に、地域の被災者の生活再建あるいは地域の復興について考えていこうというボランティアの皆さんもやはりいらっしゃるというふうに考える。 私は、実は、今の話を聞いて非常に残念に思います。私の村も想定したわけではありませんので、最初、ボランティアの皆さんにどうやって対応したらいいのか、私自身がわかりませんでしたから、ボランティアの代表の皆さん五、六人に集まっていただいて、避難所あるいはボランティア組織の対応について皆さんにお任せをしたい、皆さんに代表として仕切っていただきたいということをお願いしたら、ボランティアの皆さんは自分のネットワークを持っていて、きちんと整理をして、今日、五年半たって、私どもの村には、ボランティアセンターが発展をしたサテライトセンターといって、六人のボランティアの皆さんがおります。 ただ、ボランティアといっても、もちろん生活もあるわけですから、若干の経費は見ていただかないと、長期ボランティアについてはやはり継続はできないんだと私は思うんです。 だから、そういう仕組みの中で、ボランティアが初期に被災地で活動しやすいような仕組みをつくるために、ボランティアの皆さんを育成して、少し経費をかけて置いておいて、行政に結びつける、あるいは地域に結びつけることを内閣府として考えていただけると、もっともっとスムーズにいくところがあるのではないかなというふうに私は思います。 御意見をいただきたいと思います。
○中井国務大臣 議員が超党派でボランティア議員連盟等を立ち上げていただいたことも承知をいたしております。そういう皆さん方の御提言も受け入れて、できる限り実現に向かって努力をいたします。
○長島(忠)委員 力強いお答えをいただきましたので、多分、全国のボランティアの皆さんはこれから活動に力が入るんだと思います。 一点だけ、さっきの情報伝達ということとボランティアのことについて少し絡めてお話をさせていただいて、最後に大臣の御意見をいただきたいと思うんです。 私は、ボランティアも、地域に密着をした自主防災組織みたいなボランティア組織も必要だと思います。そして、全国から駆けつけてくれる専門的な知識を持ったボランティアの皆さんも必要だ、私はそう思うんです。 初期の情報伝達をするときに、どうしても行政の手が足りない、消防の手が足りない、自衛隊の手が足りないといったときに、私はよく話をするんですが、行政に認知をしてもらう自主防災組織、そういうボランティアとして行政からユニホームをもらったらどうだと。 例えば、赤いジャンパーに何々市と書いておいて、災害があったらその人が外に出る。その人は、行政からの情報をいただいて被災者に伝える、あるいは救助を求めている被災者の情報を行政に伝える、そういうボランティア組織として自主防災組織を発展させたらどうか。 そしてもう一つ、全国から駆けつけてくれる専門的知識を持った人には、きちんとそういった役割を担ってもらうために、行政が認知をして避難所に入ってもらって、いろいろな知識を持った人に仕切ってもらう。物資についても、きちんとボランティアの皆さんから、必要なもの、必要でないものを仕切ってもらう。そうしないと、どこかで物資が余ったとか余らないとか、またいろいろなことがあるので、ボランティアの皆さんから情報を出してもらう。 多分、行政が被災地の初期段階で大混乱をして、内閣府も大混乱をして住民対応にちょっと手が回らない時期に、ボランティアの皆さんを受け入れることによって被災地が救われるんだとしたら、私はそういった活動もぜひ認知をしていただきたいし、もっともっと民間の力を被災地で使うことによって少しでも多くの命が救われるのではないかなと思いますので、ぜひそこのところについて一言お願いします。
○中井国務大臣 大変いいアドバイスをいただきました。 警察担当をしておりますが、自主防犯組織というのは、過去数百だったのが現在は四万数千になっています。その飛躍的にふえた原因は、地域は地域で自分たちで守るという発想と同時に、原動力になったのは青色の警告灯なんですね。これをつけてパトロールしても構わないということになってから飛躍的に増加いたしました。警察では、おつくりいただいたところにジャンパーとかあるいは手の旗だとか、少ない数でありますが援助いたしております。 防災におきましても、今お話ありました自主防災団体あるいはボランティアの団体等に少しでも、お願いをしたいという気持ちを込めて、そういうお手伝いができるように検討を始めます。
○長島(忠)委員 ありがとうございました。 最後に一言だけ。 地方はコミュニティーが強い、都市ではコミュニティーが薄いという議論がよくなされて、例えば東京とか大都市に災害が起きたときに、近所の人を知らないというような状況でどうするんだという声があるんですが、私が常々言っているのは、同じ日本国民であれば、たとえふだん口をきかなくても、隣にいる人を見捨てて逃げる人はいないはずだ、それを信じたら地域は多分強くなれるんだと言っているつもりです。 だから、東京の皆さんにも、ふだんあいさつができない、話ができないからコミュニティーがないのではなくて、隣に人がいることほど心強いものはないんだということをぜひ大臣の方からお伝えをいただいて、防災対策に当たっていただきたいということをお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○五十嵐委員長 次に、谷公一君。
○谷委員 先週に引き続いて、中井大臣以下にいろいろとお尋ねをしたいと思います。自民党の最後でございます。先ほど来の古川委員、秋葉委員、長島委員の質疑も踏まえながら、何点か質問をさせていただきたいと思います。 大きな項目として、平成二十二年度予算に見る防災予算の減少について、さまざまな角度から関係の皆さん方に所見をお伺いしたいと思います。それが一つ。 もう一つは、ことしは阪神・淡路大震災から十五年であります。私も神戸で遭遇し、当時は兵庫県にいましたけれども、さまざまな応急復旧、また復興に向けての仕事のお手伝いをさせていただきました。それを踏まえて、自分の、私自身の考え方も提示しながら、御意見をお尋ねしたいと思います。 まず最初に、質問に入る前に、中井大臣にお尋ねします。 大臣は、防災大臣に任命されたのが一月十二日でしたか、その後、次のように新聞記事が掲載されていました。十二日に引き継いだ中井洽国家公安委員長は、民主党が政権公約で掲げた危機管理庁の設置について記者に問われ、防災担当になってマニフェストに書かれていることを初めて承知したと頼りない答えを返したとあります。 大臣、これは事実ですか。
○中井国務大臣 お恥ずかしい発言を御指摘いただきまして、恐縮でございます。 ただ、マニフェスト本体が膨大なものでございます。私どもは、その要約をかなり読んでやるわけでございますが、やはり地域地域、国民の関心のあることをきちっと読みますが、この危機管理庁については、多分、読み通してすっと見ただけだというところであったかと反省をいたしております。 去年、前原さんと交代をするかもしれないという話の中で、改めてその項目を読んで、余り早くからなるのがわかっていたというのも悪いものですから、そういう答弁をついついしてしまいました。謹んでおしかりをいただいておきます。
○谷委員 大変率直な答弁で、ありがとうございました。 私は、正直な話、やや寂しかったです。というのは、防災の責任者がマニフェストを、正確に言うとインデックスかと思いますけれども、そこに書いてあることを御存じなかった。 また、そもそも、これは中井大臣の責任ではございませんけれども、防災担当大臣を理由もなしに途中で交代させるということ自身が、いや、前原大臣は八ツ場ダム、公共事業見直し、JALで忙しいんだ、それは理由になりません。そんなことを承知の上で総理大臣は各大臣を、適任者を見つけてするのが仕事だと私は思います。 新聞なりメディアでそのことについて指摘するのは私は見たことはありませんけれども、政権にとって、大臣を途中でかえるというのは大変なことですよ。財務大臣が途中でかわって、なぜなのかという記事がいろいろ出ましたけれども、防災担当大臣もやはりそれだけの重みのあるポストという認識を内閣としてぜひ持っていただきたいと私自身は思っております。 さて、そういうことで就任されて、先週、中井大臣の所信を聞きました。正直な話、いつものパターンの大臣所信であります。もう少し踏み込んで、大臣自身の、どういう方面に力を入れて進めたいのかということが、もう一つ私にはわかりません。 防災について、さまざまな課題はあろうかと思います。私自身、頭の中で考えても、先ほど来話が出ました、今の日本の防災体制、危機管理体制、組織的に問題ないのか。問題あるということで、民主党の方は危機管理庁という組織をインデックスに挙げた。それも一つの考え方でしょう。そういう組織面でどうあるべきかということについて、これから検討を進めたい、これに力を入れたいということなのか。 それとも、私も後で質問させていただきますが、現行の災害関連の法律は、学者によれば百ぐらいあると言われています。ばらばらとは言いませんけれども、相当整理しなければだめだと思っています。災害対策基本法は、伊勢湾台風の後です。災害救助法は、たしか昭和二十二年。それから、阪神・淡路大震災の後、被災者生活再建支援法ができた。省庁も含めてばらばら、そういう法制度を、自分が、大臣がリーダーシップをとってしっかりやろうとされているのか。 あるいは、いやいや、大臣に就任して、もっと防災のための基盤整備を、コンクリートから人へというのが内閣のスローガンだけれども、私は防災担当大臣として、基盤整備を、しっかり予算をつけるように、その方面で頑張ろうと言われるのか。 それとも、例えば人材についても、きょうは内閣府の方が後ろにおられるかと思いますが、正直な話、プロではないですね。プロじゃないです。いろいろな省庁から出向されている事務の方がほとんどです、もちろん技術もいますけれども。そういう国なり自治体の人材育成に、まずこれは人だから、幾ら機械が、先ほど長島先生が言いましたように、災害時にはハイテクよりもローテクというのは関係者の間で昔から言われていることです。ですから、そちらの方に力を入れるのか。 繰り返しますけれども、もう一回組織の組み立てに力を入れようとするのか、法制度なのか、それとも基盤整備、河川とか治山、砂防に力を入れるということを、横ぐしの機能で頑張るのか、あるいは人材育成なのか、その辺の大臣のお考えを、豊富な政治経験、さまざまなことを経験された大臣です、また拉致問題を初め、今の内閣では骨のある大臣ではないかと私自身思っておりますけれども、ぜひ大臣の所見、考え方をお尋ねしたいと思います。
○中井国務大臣 広範な御質問をいただきました。 前原さんが忙しくて私が暇だから大臣を交代したわけではありません。かねてから、私の拉致問題担当とか、亀井さんの金融担当とか、こういう新しい発想でスタートいたしましたが、防災大臣というのは、やはり警察担当の国家公安委員長がやるという従来のやり方、自民党さんが多くされてきた方が実際はいいんじゃないかという論議がございました。 国交省や農林水産省で日々防災のために使われているお金等は、かなり、一括の交付金とまではいきませんが、地域で、優先順位でお使いをくださいという形でシフトしていく、こういったことを含めて、私ども、防災担当に任命されたと考えておりまして、国家公安委員長と兼務という利点も生かしながら、最大限努力をしていきたい。 また、防災担当大臣というのがつくられたのは、阪神・淡路大震災のときの、それまでは国土庁長官が御兼務でございました、そういう苦い経験というか、組織上、難しさを乗り越えるためにつくられた大臣、こう考えてやっていきたいと思っております。 一つには、御指摘ございましたが、本当に危機管理庁をつくらなければ運用ができないかどうか。これは、前の前原大臣なんかも含めての、防衛問題を含めての発想がかなり公約の中には入っているわけでございます。そういう意味で、私自身は、今の危機管理監のもとで、私等がやる体制でどこが欠点なんだろう、まずここからスタートをしたいと思っております。 法的には、先生がおっしゃるように、もうたくさんの法律が、議員の皆さん方のそれぞれの英知のもとにつくられてまいりました。それぞれ活用はされておりますが、大きく一本にまとめられるかどうかはわからないけれども、地方自治体からは、使い勝手も必ずしもいいわけではないんだという御指摘も賜っているわけでございます。これらも含めて、次のマニフェストをつくるまでにはきちっと整備をしていきたい。そしてその中では、当面の間、現行はできる限り柔軟に解釈しながらお手伝いを続けていきたい、このように考えています。 同時に、危機管理ということに対する専門家、全くそのとおりでございまして、消防庁の人、警察の方、自衛隊の方、それぞれが専門家ではあるけれども、トータルとして危機管理というところはできているのかということも含めて、地方も含めて、人材養成というものも力を入れるべきだ、こんな順番で考えております。 先ほど申し上げましたナポリターノさんがお越しになったときに、日本の地震予知のやり方等を意見交換しませんかと言いましたら、地震を予知するのは難しいんじゃないのという一言でした。何人かの外国の方に言いますと、やはり予知よりも、災害が起こったときの危機管理だ、これを徹底している。しかし日本では、予知、予防、こういったことも本当に真剣に取り組んで、世界一のレベルにある、これをやはり日本国内だけじゃなしに世界にも生かしていきたい、こういう発信も考えていきたいというようなことを申し上げます。
○谷委員 ありがとうございました。 私自身も、危機管理庁には特にこだわっているわけではありません。アメリカも前は、一時期、FEMA、FEMAとそれこそフィーバーのようになりましたけれども、その後いろいろなことがありまして、やはり組織というのは、なかなか我が国の場合は専門家そのものがまだまだ不足しているという現状から見れば、そういう形よりも、法制度をまた後で御質問させていただきますが、ぜひ、さまざまに、幅広く検討をしていただきたいと思います。 防災予算の話に移ります。 お手元に資料があろうかと思います。防災関係予算の推移、内閣府の資料をもとに私がまとめさせていただいた資料ですが、正直な話、どうも二十一年度予算と二十二年度予算がきれいに項目が対応していないので、いろいろな数字がわからないところがあります。河川のお金も砂防のお金も、内閣府の資料を見る限り、あるいは国土交通省も私は別途調べたこともあるのですけれども、二兆二千億の交付金ということで、よくわからない部分があります。 ただ、はっきりしていることは、防災関係予算は大幅に削られている。そして、一割、二割どころの話ではないということ。農地防災、ため池とかそういうのは、悲しくなるような、どう考えているのか、感覚を疑うような数字であります。ざっと見ても、内閣府の資料によれば、合計二五%も落ちているということであります。 前々から道路の老朽化ということが大きな問題になっておりました。平成十九年から長寿命化修繕計画、そういうものも国土交通省は取り組み、橋梁であるとか堤防、あるいは省庁が違いますけれども、電気、ガス、水道、下水管の老朽化、劣化対策ということを進めてまいりました。マスコミも、一部、こういう事態に、補修後回し、老いる日本の公共施設、人も金も不足、そういった記事の特集も時々目にするようになりました。 こういう予算について、国土交通省の方はどう認識をされておられますか。これで公共施設の老朽化対策はできますか。ツケは後で大変なことになるのではないかと危惧をしますけれども、御答弁をお願いします。
○藤本大臣政務官 お答えいたします。 谷委員がおっしゃるとおりで、今、予算を減少していくというのは、これは予算書を見ていただけるとおわかりのとおりなんですが、今後、我が国におきましては、御承知のとおり、高度経済成長期に集中投資をした、そうした社会資本が老朽化をするということで、維持管理費とか更新費が増大することが当然見込まれているわけなんですが、こうした中で、当然、維持管理あるいは更新の重要性がますます高まってくるものであるということは認識をしております。 新しいものをつくっていけば、それはそれでつくっておしまいということではなくて、それを維持していくということが当然必要でございますので、その維持管理コストというのが高くなってくることは自明の理なのだというふうに思っております。 そして、橋梁とか堤防とか下水とか、こうした公共施設の維持管理、更新につきましては、当然、一層のコスト縮減、新技術を使っていくとか契約方法を見直すとか、こうした一層のコスト縮減を図るとともに、委員が御指摘の長寿命化計画の策定、そして予防的な修繕計画の更新を進めるなど、計画的、効率的に推進していくことが不可欠であるということは考えております。 例えば大規模な住宅であれば、マンションなんかでも、二十年、三十年の大規模修繕計画をつくり、十年後にはどういう修繕をやるのか、そういう計画的な実行というのが当然必要であるのと同時に、定期的な予防、定期的な点検というのも必要になってくるのではないかなと。 道路に関して申し上げても、最近、平成十六年から五年に一回の点検を行うようにしておりまして、大規模な修繕で一度にお金がかからないようにしなければいけない、そういうことは考えております。 ただ、その際、特段、地方公共団体におきましては、予算の確保ができないとか、財政力とか技術力が不足する、そういう事態が起きておるということにつきましては、国としても財政的な面の支援あるいは技術的な面の支援というものを行っていくということになろうかと思います。 そして、このような取り組みを推進するに当たりましては、民間の資金であるとか経営力、あるいは技術的な能力、これを活用した社会資本整備を行っていくという仕組みを、つまり新たな仕組み、PPP、パブリック・プライベート・パートナーシップと言われる、こういう手法を積極的に取り入れていきたいと考えております。
○谷委員 藤本政務官の答弁でございましたが、模範的な答弁ですけれども、中身が全然ついていません。こんなに減ってできますか、実際問題。 例えば、大臣は先ほど二兆二千億の使い勝手のいい交付金と言われました。よく言われます。二兆二千億の去年の予算、恐らく大臣は御存じないでしょう。私は調べたんです。二兆八千億を超えているんです。二兆八千億の補助金とか負担金が二兆二千億に縮減されて、スリム化して、そして使い勝手がいいから我慢してちょうだい、そこまでは言っていませんけれども、いかに使い勝手がいいかということだけを言われているんです。 ですから、長寿命化についても、去年まで補助金はあったんですよ。ことしは交付金です。では、どれぐらいか。全体で交付金が圧縮されている。今政務官が言われましたように、なかなか地方の方は追いついていないんです。点検もされていないでしょう。その辺について、民間の資金を云々と言われましたけれども、では具体的にどうするか、まだ出ていないでしょう。 そういうのをしっかりと、いやいや、道路を初めさまざまな、橋梁であるとかあるいは河川の堤防であるとか、この辺の老朽化対策はこういう目標に向かってこのように取り組んでいくんだ、そういうものがなければ不安ですよ、これは。そこを政務官にお尋ねしているんです。 そういうものをつくられるおつもりはないですか。十分認識しているだけですか。
○藤本大臣政務官 ですから、まず計画をきちっと立てて、そして目標をきちっと立てていくということが重要だというふうに認識をしておるんですが、長寿命化修繕計画においても、やはり市町村の作成率が非常に低いということがございます。今、市町村でいうと四%ぐらいしか長寿命化修繕計画ができていない。これをまずきちっとやっていくということが重要であるというふうに認識をして、その中でやっていくということと、先ほどのお話がありましたとおり、社会資本整備の交付金、これをうまく活用していく中で、使い勝手がいいということで、優先順位をきちっと立てながらやっていただくということになろうかと思います。
○中井国務大臣 政権交代しましたから、予算の立て方、そして地方との関係、見直してやっていくという公約のもとにやっているわけでございます。 例えば、藤本さんは言いませんが、直轄事業のやみ負担金なんというものはもうなくなるわけでございます。こういったことの減。あるいは、私、警察を担当しまして、皆さん方がおつけいただいた千八百億円の予算、私が入りましたときにはもう五百億使われて、千三百億円。これは、入札、そしてこの点検をいたしまして、四百億円浮かせました。やりようによったらやれるんですね。 これは、国交省関係と警察とは違うかもしれません。しかし、みんなで厳しい財源の中でお考えをいただき、そして優先順位を決めてお使いいただく。地方自治体の人も、中央のせいにせずに、みずからやっていただく。そして、そのやるための金を出せ、こういうこともぜひ御理解をいただきたいと思っています。 なお、昨日、特別地方交付税、配分が決定をいたしました。余り言うたらいかぬのですが、私と亀井大臣と原口君と、何だ水臭い、事前に教えてくれないと言いましたが、彼は一切教えずに、ひそかな計算ルールをつくってやったようでございます。これらの中にも、御指摘いただいたり御心配いただいたような分等も含めて計算がされたと報告を聞いております。これらの計算でいくのかどうかというのを、私どもは、国会を通じて大いに議論をしていただければありがたいと考えています。
○谷委員 政権交代がされたんだからいろいろ前と同じではないというのは、それはある意味で当然です。私が中井大臣に求めたいのは、コンクリートから人へというのはおかしいよと幾ら言うても、現政権はそのスローガンは撤回しないでしょう。ただ、防災担当大臣は、日本の国民の命と暮らしを守る責任者なんです、大臣は。ですから、コンクリートから人へ、そういう抽象的な理念はともかくとして、現実に国民の命と暮らしを守る予算が確保されているかということを横ぐしで言わなきゃならない。それを言うのは、中井大臣、あなたしかいないんじゃないですか。そのことを私はもっともっと言ってほしいということです。 老朽化のお話もさせていただきました、この予算も惨たんたるものですけれども。いろいろ工夫しても、大臣、それは限度がありますよ。大臣も長い政治キャリアですからおわかりでしょう。橋梁が古くなって、堤防が古くなって、こんなもの工夫しても、半額の予算でできるなんてことはあり得ない。手抜きですよ、そんなものは。ですから、やはりある程度は投資は必要なんです。 ですから、そういう意味で、横ぐしの機能を発揮していただいて、老朽化、劣化対策もしっかり声を上げて、各省、特に国土交通、農林水産、あるいは水道であれば厚生労働、そういう省庁に発信していただきたいと思います。 それは、老朽化、劣化だけではありません。災害予防の、きょうの防災関係予算の資料で見ますと、津波なんかは老朽化ではなくて、まさに災害予防ですね。あるいは地すべり、急傾斜地。私の兵庫県は、地すべりとか急傾斜地とか、全国的にも大変多いところです。人家があるところでは恐らく広島に次いで全国二番目だと思います。いっぱいあるんです、もう危ないから急傾斜地を何とかしてくれと。ただ、それも、なかなか今まででさえ順番が回ってこなかったのが、さらに危険な状態が長く続くということになりますので、ぜひその辺もお願いしたいと思います。 その一つの切り口として、例えばの例で、資料にございます防災ニューディールというのが、これはシンクタンクの研究者の方ですけれども、景気対策だけではなくて、これからの我が国の将来を考えれば、こうした新たな発想で社会資本整備ということに取り組まないと、ますます国民の安全、安心を確保するための事業というのは、もう落ちる一方ではないかということを私は大変危惧しているんです。 こうした新たな発想で新たな、先ほど来お話しさせていただいております、横ぐし機能を発揮した大臣のリーダーシップを期待したいわけですけれども、御所見をお尋ねしたいと思います。 〔委員長退席、高橋(昭)委員長代理着席〕
○中井国務大臣 私は、選挙区が三重県の伊賀上野というところで、先生のところよりまだ山また山の地域でありまして、いろいろな意味でお話は痛切にわかります。 また、三重県の海岸線は、昭和二十八年に、伊勢湾台風の前に壊滅をいたしました。このときに、当時の建設大臣が二カ月名古屋へ座りっ放しで徹底的に護岸工事をやっていただいたという話は、ひとしくみんな覚えているわけでございます。ところが、この堤防が全部空洞化しておりまして、膨大なお金がかかるというところで、少しずつ整備が始まっているわけでございます。 地域地域、いろいろな要望がありますので、これらも十分私も防災担当として受けとめて、言えるときには発言をしていきたい、お手伝いをしたいと考えています。 そして、新しい発想で新たな公共事業、命を守るための公共事業というものも考えたらどうだという御提言、確かに承って、検討いたします。
○谷委員 ありがとうございます。 これは、党派とか政権の問題じゃないと思います。我々議員が後の世代のためにやるべきことをしっかりとやったかどうかということかと思います。ぜひよろしくお願いしたいと思います。 次の問題に移ります。 ことしは、阪神・淡路大震災から十五年であります。復旧復興のための法制度の話です。先ほども少しお話をさせていただきました。 災害対策基本法は、伊勢湾台風の後にできました。災害救助法は、戦後間もないさまざまな大きな台風を機に、たしか昭和二十二年ですか、制定されたと思います。被災者生活再建支援法は、阪神・淡路大震災の後にできた。それで、百ぐらいを超える法令があると今言われております。 ただ、さまざまな法律の理念の一つに、復興ということが大変弱いと思います。法律の私のあるべき姿というのは、やはり災害の予防があり、そして応急対策があり、復旧があり、復興があり、そしてそれがまた予防につながる、そういう体系のもとでしっかり法制度がなされていることが必要かと思いますが、今の法律の中に復興という理念がほとんどないということ、そして、さまざまな法律がばらばらということ。 例えば、今回の津波でも、被災地の関係議員の方は激甚災害にされるかどうか、何か難しい法律だなと思いながら、ややこしいですよ、あれは。本激、局激とあって、どないになっているのか。しかも、去年かおととしあたりから大分改善されて、とりあえず早く激甚指定できるようになりましたけれども、それまではもうひたすら待つんですね。そして、当然のごとく政府側も、いやいや、災害査定に時間がかかりますから当然です、数カ月かかるのが当たり前なんです、そういうような対応だったと思います。 これらについてしっかりと、すぐにこれはなかなか難しいです。ただ、大臣、検討にぜひ着手していただきたいという強い思いがあるんですけれども、大臣の御所見をお尋ねしたいと思います。 〔高橋(昭)委員長代理退席、委員長着席〕
○中井国務大臣 一つ先に申し上げますと、内閣では、各省庁別に分かれています横断的な政策、これらを一本でまとめて予算を考えようという準備を始めております。防災につきましても、できる限りそういう中で努力をしたい、このことを付言させていただきます。 今の御提言に関しましては、副大臣、政務官のもとで、各省庁にも呼びかけて、一度、整理、統廃合あるいは見直し、これはどの程度できるか、法律について等の会議を催していきたい、このようにお約束を申し上げておきます。
○谷委員 ありがとうございます。 これは既に復興学会というのも立ち上がっていますし、学者の方、あるいは日弁連もたしかそういう取り組みも前からされていると思います。ぜひ幅広くいろいろな方に意見を聞いていただいて、検討していただきたいと思います。 そういう思いを前提に、一つ提案があります。 私も、阪神・淡路大震災で、何しろ前例のない大震災でした。国に問い合わせても全く答えがない、また、ピント外れなことを言う。例えば、仮設住宅でもそうでした。どれぐらい仮設住宅を建てたらいいか、ざあっと市町の職員がえいやで行って国と協議する。当時の建設省は、その根拠は何だ、数字の根拠は何か、合理的な根拠をしっかり示せと。私たちから見れば、あほみたいなことですな、何を言ってるんか、現地を見て根拠なんかどうはじくのかと。では、一体何人が家を失ったのか、正確なデータを示せと。とんでもないですわね、今僕らが見れば。そういうことの中に災害救助の法律もあります。 災害救助は厚生労働省なんです。なぜ厚生労働省か。まあ、福祉行政というふうに、近いということで、旧内務省ですから、昭和二十二年にたしかできた法律ですから、持っていたかと思いますけれども、生活保護などの福祉行政とのバランスとかいうのをどうしてもすぐ考えてしまうんです、厚生労働省は。ただ、そんな次元じゃないです、今は。災害になって、住宅はどうする、あるいは食事はどうする、そういったことの応急の対策を定めた法律ですから、私は十分内閣府で持てると思います。 この質問のために事前のレクチャーに来られました。ノウハウがたまっているとか言われていました。そんなことは全然ないです。何がノウハウですか、私に言わせれば。全然ノウハウなんかはないと思います。私の方がよく知っています、経験しているから。 ですから、実際、運用がしゃくし定規だということではなくて、何もこんな、福祉行政を所管している厚生労働省ではなくても、内閣府でも十分できる。そしてその方が、災害を統括するセクションということで、いいと思うんです。現場は自治体なり、みんなやるんですから、国は基準を的確に事態において示せばいいわけですから。 救助法でびっくりしたのは、阪神・淡路大震災のときに、私は財政のセクションにいましたけれども、弁当の単価が、食事の単価が、当時どんなことを言っていましたか、二百円ぐらいとか言っていましたかね、その単価を上げるのに物すごく苦労したんです、東京の厚生労働省に言わなきゃならないから。そうしたら、前例がない、他とのバランスを欠いている、説明できないとか。いわば災害においての臨機応変な対応というのは向いていないと思います、厚生労働省は。災害に対してはですよ。 ですから、そういう意味で、私は、内閣府に移してはどうかと。そもそも、現行の災害対策基本法は、昭和三十六年ですか、できていますけれども、災害対応はたしか、災害救助法からその当時移したはずです。その点も含めてぜひ御検討を願いたいと思いますが、大臣の所見をお尋ねします。
○中井国務大臣 承りました。
○谷委員 大変力強い御答弁、ありがとうございます。 弁当のことでも、いや、本当に、単価が百円違えば、三十五万人ぐらいあれでしたら、計算したら、本当に数千万円違うんです。自治体の持ち出しは大変なんです。そんなことまで、何度も頭を下げて事情を説明して、どなられ、怒られ、そうしてしなければならなかった、そういう実態も踏まえて、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。 最後に、消防庁、せっかく来られていますので一つだけ。 この前の質問で、Jアラートのことが石田先生からたしか出たかと思います。一つだけ確認させていただきたいんですけれども、いろいろなふぐあいと言われるけれども、消防庁として、何か危機意識が足らないんじゃないか。つまり、膨大な金を使って全国でJアラートを整備して、そうしたら、常識的には、事前に何度もトレーニングして、いざというときに備えるということが当たり前じゃなかったか。そういうことを十分していなかったかどうか、そして、それへの反省でどうこれから取り組むのか、部長、それだけお答え願いたいと思います。
○武居政府参考人 お答えします。 Jアラートの件でございますけれども、平成二十年度に、従来のJアラートのシステムでは津波警報、注意報の処理の際に発表及び解除の判断ができないことが判明いたしまして、津波警報、注意報の解除について放送を行わないよう改修したところでございます。 しかし、今回、気象庁発表時に警報、津波予報発表地域と解除地域が混在する場合、解除地域を警報、注意報の発表地域と誤認するシステムのふぐあいが発生しました。この問題につきましては、システム改修業者が、消防庁に示した仕様どおりに改修を行わなかったものでございます。 それで、お尋ねがございましたこの改修のシステム機能の試験につきましては、改修業者が実施しております。しかし、業者においてシステム改修の内容を誤って理解したためにふぐあいが発生したものでございます。 今後は、こうしたシステム改修でも、納入検査での確認等に万全を期してまいります。早速、Jアラートの信頼性を確保するために、去る三月十二日付で、三月中に改修業者の責任においてシステム改修を実施するなど、今後の対応について地方団体に通知を発出しまして、速やかに対応してまいりたいというふうに考えております。
○谷委員 ありがとうございました。 答弁はやや不満です。業者のせいじゃなくて、やはりそれは、責任者はだれなんだと。民間であれば首が飛びますよ。そういう危機感を持ってやらなきゃならない、消防庁だからこそほかの役所以上に。これは当たり前ですよ。事前にこれを何度も何度もテストしたけれども、やはりミスは出ますわ、人のやることだから。それはしようがない。ただ、最善を尽くしてやったのか、業者任せじゃなかったのか。危機管理で何かあれば、責任者は責任をとらなきゃならないんですよ。そういう厳しさを持ってぜひやっていただきたいということを最後に要望して、終わります。 ありがとうございました。
○五十嵐委員長 次に、石田祝稔君。
○石田(祝)委員 公明党の石田祝稔です。 災害対策について少々お伺いをいたしたいと思います。 まず、大臣、災害についてです。 防災、防災というふうに申し上げますが、例えば地震をとりましても、私は高知県に住所があるんですが、東南海・南海地震が予想されている。地震が起きることを防ぐことはできない。だれが考えてもそれは当たり前であります。しかし、起きたときに、防災対策をとって、事前に例えば建物の耐震化をするだとか、いろいろなことを考えてやることはできる。先ほど大臣が御答弁の中で、どなたかの御質問で、災害が起きたときの危機管理が大事だと。御自身の御発言か、だれかのお話だったか、ちょっとわかりませんけれども、私は確かにそのとおりだと思うんですね。 ですから、我々ができることは、事前の想定をしてやるということと同時に、起きた後どうするか、これは減災とも言われておりますけれども、その備えをどうしていくか。これはある意味では一種の保険のようなものですから、起きるまでには時間があって、お金もかかる、そういうものを維持していかなきゃいけない、これは当然のことであります。 それで、私は冒頭、大臣に御感想というかお考えをお伺いしたいんです。 実はことしの二月に、建設通信新聞という新聞に、降雪地帯の除雪の体制がなかなかとれなくなってきている、こういう座談会のような記事が出ておりました。大雪のため、ある役場が地元の建設業者に除雪を依頼したら、除雪機械をもう手放した、こういう話があって、そうしたら役場が、除雪の機械を確保したのでオペレーターを貸してくれ、こう言ったら、除雪機械を手放したんだからオペレーターがいるはずがないでしょう、こういう話だった。これは至極当然の話であります。その後、全国建設業協会の会長さんが、来年度予算で公共事業が大幅に減ると、今後、地域で建設業が担ってきた災害時の対応や、これは雪のところですから、除雪など社会貢献活動が維持できなくなる、こういうお話をされておった。私は至極当然のことだと思うんです。 私の住むところも台風常襲地帯でありまして、いろいろと私も災害の現場に駆けつけました。そういうときに一番先に活躍しているのは、地元の建設業協会なんですよ。そういう人たちは、さっき谷先生がお話しになっておった、弁当が幾らだとか、そんな話とかは全然していないわけですね。まず行ってくれ、それにこたえてトラックを出し、重機を出し、ダンプを出して災害の復旧に当たっている、こういうことであります。 それで、そのことを私が地元の建設会社の方といろいろお話をすると、そんな機械はもう持っておりませんよと。何年か前にも私は同じ質問をさせてもらったんですけれども、状況は変わっていないと思います。そういう機械はもう中国に行っちゃっていますよ、こういうお話でありました。そして、中国では、つい最近、四川の大地震があって、建物が壊れた、子供が生き埋めになっている。しかし、見たら手で掘っている。これでは間に合わないわけですね。 ですから、そういう機械をどこが持っているか。役所は一台も持っておりませんよ、そういう機械は。民間が今まで全部持ってきていて、いろいろな形での公共事業で利益を受ける社会還元として、災害が起きたときにしっかりとお手伝いをさせていただこう、そのために高い機械を持っていると。しかし、先ほど申し上げたように、それが持てなくなってきている、こういう状況が実はあるわけであります。そのときに、出動してくれと言っても、機械はない、人はいない、こういうことになるわけですね。役所が機械を構えたから、ではオペレーターを、オペレーターはおりませんよ、こういうことになりかねない。 今回、公共事業は、政権が交代をしたということで、新しい政権の考えだ、それはそうでしょう。しかし、先ほどからの御質問もありました、政権が交代しようがこれがどうなろうが、人の命を守る、これはもう共通でなきゃなりません。 ですから、実は大臣に質問をしたいが、こういうことでいろいろとやりましたら、公共事業のコの字も言ったら大臣は答えられない、こういうことでありますので、御答弁というよりは御感想をお聞かせいただきたいと思います。
○中井国務大臣 南国の石田先生から、雪の問題について御質問をいただきました。 この質問の機会に少し申し上げさせていただきますと、就任しましてから、雪害はどういう状況だ、雪かきの費用は地方自治体はどんな対応をしているんだということを情報として集めております。今日まで、このワンシーズン、雪で亡くなった方はたしか五十一名おられます。その半数以上が六十以上の方、そして雪かきが多い。御自分の屋根、雪かきをしておって、滑って、雪の中で死ぬ、こういう悲惨な状況でございます。地方自治体も既に、予定しておった雪かき対策の費用等は全部使い切っておる。こういう中で、また過日から大雪が来たということでございます。 先ほど申し上げました原口総務大臣のもとの特交の中でこれらについて対応はさせていただいている、このことをまず御報告申し上げ、どうぞ委員の皆さんにおかれましても、五十一名の死者が出ているという御認識もいただければと。そしてその上で、ともどもに対策をと考えております。 同時に、数年前から、北海道を含めて、豪雪地帯の地方公共団体が建設業者の皆さんに雪かき等を事前に頼みに行ったら、公共事業もないのにそんなことを奉仕できないよという声までいただいて、大変ショックを受けているという報告を私も同様に聞いております。重機の点も含めまして、さらに調査をして、対策は何かあるのかということを含めて、内閣として検討を求めていきたいと思います。
○石田(祝)委員 大臣、私は新聞の記事を紹介して、これはたまたま雪の問題でありましたけれども、雪の問題という意味で申し上げたわけではなくて、一つの例として申し上げて、全体的な災害が起きたときに、復旧復興する、人の命を、ある一定の時間が勝負だ、これはもう常識でありますから、そのときに、人力だけでは、手で掘っていては間に合わない。そのときの、いろいろな意味での、機械を持っているところが民間であるし、そこが維持できなくなっているという状況がありますよ。だから、さっき言った公共事業が減ったということも大きな理由があるんですよ。そこで、ある程度の利益を出して、その社会還元ということで機械を持ち続けてきているけれども、もう体力はない。 ですから、こういうことについて、きょうはもうこれ以上申し上げませんけれども、一度どうぞお考えをいただいて、そういうところが何かのときに出動できる体制ということは考えておかないといけないのではないか、このことをまず申し上げたわけでございます。 続きまして、チリ地震による津波被害について、農林水産省から政務官においでいただいておりますから、お聞きをいたしたいと思います。 被害の状況が日を追って明らかになってくる。ということは、被害額が積み上がっていくということであります。漁業施設に対しての本激が、当初私が聞いていた、これぐらいの額になれば発動になるんじゃないか、こういう金額を超えたように私は思いますが、この点、激甚災害指定の見通しについてお伺いしたいと思います。
○佐々木大臣政務官 津波の被害状況について御質問いただきました。 チリ地震で発生した津波は現在八県に及んでございまして、養殖施設を中心に被害が発生してございます。 毎日新しい情報が入ってきてございまして、それを積み重ねてございますが、現時点、とりわけ大変大きな被害のある宮城県で四十億八千万、岩手県で十七億七千万、八県全体で六十一億六千万の被害という報告を受けてございます。さらに、この被害六十一億六千万のうち、水産物にかかわるものが三十五億八千万、養殖施設にかかわるものが二十五億円という報告を受けてございます。 全体、これは算式がいろいろございますので、最終的には、そうしたものを全部積み上げて、そして指定をすることになるんだと思いますが、まだ被害の途中でございますので、引き続き把握に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○石田(祝)委員 これは、全国の漁業の所得の二%、そして一県で四〇%、または一県で全国の一%、こういうことははっきりしているわけです。そのもとになる数字というのは過去の数字でありますから、これはもう当然数字が出ているわけですね。それに対して〇・〇二を掛ければ基準額が出るわけですから、私がこの災害が起きたときにどうだろうかと聞いた金額はもう超えているんですね、実は。 ですから、これはどうなんですか、一体。中井大臣、手を挙げていますから、ちょっとお答えいただきましょうか。
○中井国務大臣 公明党の皆さんからも官邸へ、この激甚指定を急ぐべきだということを含めて、数項目の御要請をいただきまして、ありがとうございます。 先ほどお答え申し上げましたように、あしただと思いますが、宮城、岩手の両県の関係者の皆さん方がお越しをいただきます。ここで最終的にお聞きをして、そして判断をしていきたいと考えております。 数字的にはおっしゃるとおりであろうかと。また、基準の数字がひとり歩きしているというのも事実でございます。過去、幾つもの水産物あるいは施設の激甚指定がなされたわけでありますが、単独というのは初めてなものですから、そういったことも含めて検討を急いでいるところでございます。
○石田(祝)委員 今の大臣の御答弁だと、どうもあしたぐらいに決まりそうだという印象を私は受けました。あえて私が大臣を指名していないのに手を挙げたんですから、相当な自信というものがあってお手を挙げて御答弁いただいたと思いますので、何の前後の脈絡もなくお手を挙げて答弁をなさったのではないと私は確信をいたしました。 それで、佐々木政務官にさらにお伺いしますが、去年の十月に、地震による津波で、それだけの災害だということで、実は新しい商品が開発されておった。それが全国で今のところ千五百件ぐらいですか。どうもいろいろお聞きをすると、掛金が安い、入りやすいんですけれども、今回宮城県の方はだれも入っていなかった、こういうことがありました。 これは、入る入らないは当然本人の御判断ですからこれ以上申し上げませんけれども、やはりこういう災害が起きると、そのときなぜもっと強く勧めてくれなかったのか、必ずこれが出てくるんですよ。なぜもっと早く教えてくれなかったのか。保険ですから、何もなければただ掛けるだけ。しかし、何かがあったときのための保険ですから、そういうものがしっかりあるということが認識された上での御本人の御判断は大事ですけれども、どうも私が思うに、余りPRが十分ではなかった、それぞれの漁業者のところにまでしっかりと届いておったのか、こういうことを思いますが、これはもう過去の話になります。 その反省を踏まえて、これからどうされるか、お聞きをいたします。
○佐々木大臣政務官 お答えいたします。 新しい地震に特化した限定商品でありますけれども、ほかの委員会でも石田委員から御質問をいただきまして、そのときにも委員の方から御指摘をいただいてございましたが、新たな商品に対するPRが足りなかったのではないかというような御指摘をいただきました。 ただいまおっしゃられるように、加入件数千五百件程度にとどまってございまして、岩手県で九十件ぐらい、宮城は全くゼロというような状況であります。今、委員の御指摘もいただきまして、パンフレットの作成中でございます。団体の方にその依頼をさせていただいてございます。 ただ、委員も御存じだと思いますが、この契約は、契約期間の終了時に見直しが行われる。要するに、ホタテであれば四月、カキであれば五月、六月、それからワカメであれば六月、七月という漁期が終わった時点で加入の更新ということになるものですから、そういったところで、現時点ではなかなか、漁期の最中でございますので、新しい商品のPRも含めて、今後、終了時には加入がある程度見込まれるのではないかというふうに思っておりますし、積極的に普及に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○石田(祝)委員 次に、ちょっとお聞きしたいんですが、こういう記事が出ておりました。 津波警報時に防潮扉半開き、こういう記事がありまして、これはどういうことかといいますと、防潮扉の外側にいろいろな施設がある。私が見た地元の新聞では、その外側にお年寄りら約三百人が入所する福祉施設や工場がある。ですから、防潮扉を閉められないんですね。今回は時間的な余裕がありましたが、急なときに閉めようと思って閉めたら、外の人が、お年寄りが上がってこれませんよ。そうしたら防潮扉の意味をなさない。 こういう施設が全国にたくさんあると思うんですけれども、この対策はどのように今考えているか、お答えを短くお願いします。
○山縣政府参考人 防潮堤の外側に福祉施設等の立地があったのではないかという件でございますけれども、津波、高潮からの防護に際しましては、臨海部におけます土地利用状況、浸水被害を受けた際の影響度並びに整備に係る費用を勘案いたしまして、適切な防護ラインというのを設定し、防潮堤等の整備を行っております。 また、防護ラインの外側のいわゆる堤外地につきましては、防災上の観点から条例等による建築規制を行うとともに、新たな埋め立て等で市街化が進展した場合には、防護ラインを変更するといったような対応をしているところでございます。
○石田(祝)委員 本当に防潮扉の役割が果たせない、閉めるに閉められない、こういうことになるわけですので、これについてはしっかりと対応をお願いしたいと思います。 最後になりますけれども、学校の耐震化の問題をお伺いしたいと思います。 先ほど申し上げたように、中国の大きな地震のときに、本来安全であるべき学校で大変多数の子供さんが犠牲になった、はっきり言えば生き埋めになっちゃった、こういうことだろうと思います。これは、防災という観点からは、耐震化を進める、これ以外にないわけですね。 ところが、学校耐震化の予算について、二十一年度当初、またその後の、前の政権のときの補正予算でやりまして、そこからすると、耐震化をする予定の建物の校舎の棟数が大変減っております。二十一年度の補正の後は約五千棟ぐらいだったと思いますが、二十二年度当初予算では約二千二百棟に減ってきております。 それで、工事ができるのは、学校ですから夏なわけですね。この質問を以前したときに、先ほどお話がだれかからありましたが、二兆二千億の枠があるからその中でやればいい。しかし、これは現実に工事はできませんよ、早くしないと。こういうことを申し上げているんですが、どうも御理解いただいてないようでございます。 これについて、現状は文科省決定でありますから結構ですが、大臣の感想だけちょっとお伺いしたいと思います。
○中井国務大臣 予算委員会におきましても、公明党の議員の方から御指摘をいただきました。その場で、総理がおられましたので、あえて私から、二兆二千億の枠を使ってでもやらせていただく、こういうことを申し上げました。文科省におきましても十分それを配慮して、これから対応を急いでくれると考えております。たびたびの御指摘、きちっと対応できるように私も監視をしていきたいと思います。 それからもう一つ、申しわけありません、先ほどの水門の件は確かに承ります。 実は、東京都があのときに一メートルの津波警報があるにもかかわらずシティーマラソン等が行われておりまして、私はどうなんだと聞きましたところ、大体五、六メートル、全部、岸壁を含めてできているんだと。荒川や多摩川はどうなんだと言ったら、それも津波がさかのぼっても大丈夫だ、こういうことでございます。したがって、東京都は、八丈島を除いては大半、ハザードマップはできておりません。 今回のそういう水門の外にあるものがハザードマップとしてきちっと対応されているのかということも含めて、大至急調査をいたします。
○石田(祝)委員 ありがとうございました。
○五十嵐委員長 次に、稲津久君。
○稲津委員 公明党の稲津でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 私の方からは、一つは火山対策について、もう一点が地域防災対策の強化についてということで、大要二点について伺ってまいりたいと思います。 初めに、火山災害対策について、大臣所信の中でもこのことについては述べられておりますけれども、日本は地震列島、台風等々の災害が数多く発生しておりますが、もう一方では、火山の多い国でもあるというふうに言えると思います。特にきょうは、私の住んでおります北海道の二つの火山を例にとりながら、まずこのことについて触れさせていただきたいと思います。 一つ目は有珠山でございます。有珠山は、記録に残る範囲で見ますと、十七世紀以降およそ九回の噴火がございました。最近では、これも大変記憶に新しいのですけれども、十年前の二〇〇〇年に住宅等への大規模な被害が生じた、あの有珠山の噴火がございます。 このとき、私も地方議員になったばかりでございまして、有珠山噴火がたしか二〇〇〇年の三月三十一日だったと思うんですけれども、その前日から現地に入りまして、噴火後、約二週間、現地で有珠山噴火対策の支援をさせていただく、二週間ずっと泊まり込みで、避難所を回ったり、あるいは実際に被災を受けた方々の要望等を受けながら、対策本部に足を運びながら、そういうことを繰り返したわけでございます。私にとっても非常に大変な経験というか、記憶に新しい災害でございました。 有珠山というのは、これまでも非常に前兆がはっきりしているというか、予知しやすい火山の一つだと言われています。ただ、これは、岡田弘先生初め、いわゆる学者の皆さんや関係者の皆さんの不断の努力があってこのような予知体制というのが十分できてきた、私はこのように思っております。 この二〇〇〇年の噴火は、実際には、水蒸気爆発ですとか比較的小規模な噴火だったんですけれども、実は、山からたくさんの石が降り落ちてまいりまして、これが避難道路に降り注いだ。しかし、そういう状況でありながらも、噴火が起こる前に、既に住民は避難をほぼ完全にしていたという状況でございまして、これは、観測、研究の蓄積、予知情報の発表、ハザードマップの作成、それから、住民、行政、マスメディアなどの連携が功を奏して、最終的に死傷者ゼロ、人的な被害がなかったというこの有珠山噴火でございました。 実は、この二〇〇〇年の噴火の前に、一九七七年から七八年にかけての噴火災害が実際に有珠山でございました。このとき、水蒸気爆発によって起こった、温泉地の泥流被害があったんですね。この被害で死者・行方不明者三名を出してしまった。 これが大変な反省になりまして、以来、このことをきっかけとして、関係者による、災害復旧から減災までのまちづくりということで、意識の変化が始まったと承知をしております。予防型防災への転換、それから、森、川づくりによる減災まちづくりなど、地方自治体、北海道、国、行政が自然災害から被害を最小限に食いとめるんだ、こういうことで、いわゆる減災対策に切りかえてきたことが二〇〇〇年の有珠山噴火の際に人的被害ゼロにつながった一つの転換ではなかっただろうか、このように思うわけでございます。 ちょっと前段が長くなりましたけれども、この有珠山噴火対策に対する政府の見解について、まずお伺いしたいと思います。
○大島副大臣 稲津委員の質問にお答えをさせていただきます。 ただいま稲津委員より、平成十二年の三月三十一日の地震の起こる一日前に地域に入られて、噴火が起こる前からの御活動には心より敬意を表させていただきます。 委員御指摘のとおり、有珠山は二十年から三十年の周期で爆発、噴火活動が起こるということを繰り返しておりまして、近年でも、委員が御指摘になった一九七七年、このとき三名がお亡くなりになっています。その前の一九四四年は一名の方、そして一九一〇年には一名の方が亡くなっておりまして、大体二十年から三十年の周期で有珠山は噴火をするということを聞いております。 今回の平成十二年の際には、前兆現象を踏まえまして、三日前から、火山ハザードマップに基づきまして避難対策区域の住民約一万六千人の方が事前に避難していただいたために、委員御指摘のとおり、一人の犠牲者も出すことがなかったと考えております。 この背景には、有珠山の火山対策として、平時より、先ほど委員御指摘のありました岡田先生初め、火山の専門家の方、地元の自治体の方、防災関係機関の連携体制が整備されていたことや、先ほど述べました火山ハザードマップの整備や住民への啓発活動が行われるなど、火山防災に関して非常に取り組みの進んだ地域であったことと考えております。 以上でございます。
○稲津委員 ありがとうございました。 それで、この二〇〇〇年の噴火災害から六年後の二〇〇六年に、九州国際大学が被災地域の住民に、北海道有珠山周辺地域での火山災害の対策と意識変化、こういうアンケート調査をされました。このアンケート調査によりますと、噴火がおさまっても、災害で職を失う雇用の問題、それから安定した生活の確保、地域経済の振興の問題、こういう課題が取り残されたということが指摘されました。 先ほど谷委員からの御質問、御指摘がありまして、そして大臣からも御答弁がありました。私は聞いておりまして、非常に中身のかみ合ったすばらしい質疑と答弁だったなと思いました。災害の後の復興の課題というのは非常に大きいということが改めてきょうの質疑でも浮き彫りになったと思います。私も同感なんです。 また、被害を最小限に抑えるための地域住民一人一人の防災意識の向上が不可欠だということが、このアンケートでもう一つの結果として出てまいりました。 有珠山というのは、大体三十年周期ぐらいでおよそ噴火が起きるということ。ですから、ある意味では、一生の中で、有珠山周辺に住んでいると二回から三回ぐらい噴火に遭わざるを得ない、こういう特異的なところでございます。 こうしたことを踏まえた上で、この有珠山の噴火災害対策に対して、今後どのような対策が必要と考えているか、このことについてもお伺いをしたいと思います。
○大島副大臣 これは一般的な答弁になってしまうかと思うんですけれども、火山災害による被害の軽減を図るために、まずは火山噴火についての住民の理解、協力が重要であることから、引き続き、防災教育、防災訓練を通じて住民の防災意識の向上や観光を生かした普及啓発などの取り組みを継続することが重要だと考えております。 政府としては、今後とも、的確な監視観測体制のもとに、関係省庁と連携して、地元自治体の取り組みに協力してまいりたいと考えております。
○稲津委員 わかりました。 それでは、もう一つの山について質問させていただきたいと思います。 もう一つは、函館、道南、七飯町、森町の駒ケ岳という山でございます。この駒ケ岳は、大規模な噴火をこれまでも一六四〇年からおおよそ四回起こしております。特に、一六四〇年の噴火は五千年の休止期間を経て発生しまして、極めて大規模な噴火でございました。 調べてみますと、この年は、噴火を起こして、その崩壊物が北海道の噴火湾に落ちました。どうなったかというと、今度は、津波が発生して対岸に押し寄せた。七百人死んでいるんですね。しかも、伊達市、これは有珠山のそれこそふもとですけれども、ここでは高さ八メートルの津波が押し寄せたということもありました。したがって、有珠山とはちょっと違って、この駒ケ岳というのは大変恐ろしい山でございます。 現在、国土地理院や北海道大学それから道立の地質研究所なども観測体制を強化しております。駒ケ岳の観測体制は充実していると聞いていますけれども、これまでの観測体制の変遷、それから今後さらにこの体制を拡充していく考えがあるのか、この点について、簡潔にお答えいただければと思います。
○三日月大臣政務官 駒ケ岳は、過去にも、先生今御紹介いただいたように非常に大きな災害をもたらし、かつ現在も、道南から道央にかけての交通機関に与える影響も大きい、観測体制の強化が望まれる火山であることを認識しておりまして、これは、昭和四十一年に地震計一点による連続監視を開始した以降現在に至るまで、地震計や遠望カメラなど各種の観測機器を整備することによって、現在も二十四時間体制で監視を行っております。これは、気象庁だけではなくて、北海道大学、北海道、北海道開発局の観測機器もあわせて、そのデータも活用しながら、今観測を行っております。 これは、平成二十一年度、今年度の補正予算によって、さらにこの観測体制を強化いたしまして、駒ケ岳を初め全国四十七の活火山に地下埋設型の地震計及び傾斜計を整備することによってこの強化を図り、さらに来年度、平成二十二年度に、火山監視・情報センターシステムを更新することによって観測データ処理の高度化を図るなどの措置をすることによって、さらにこの観測監視体制の強化を図ってまいりたいというふうに考えております。
○稲津委員 大変大事な御答弁をいただきました。ぜひ、体制強化に努めていただきたい、来年度の予算も含めて、今御答弁いただいたことをぜひ実施していただきたい、このことを強くお願いさせていただきます。 実は、駒ケ岳では、一九八二年に日本で初のハザードマップが公表されております。駒ケ岳火山防災会議協議会というのが発足されまして、防災パンフレットの作成、啓蒙活動、地道な活動が熱心に続けられました。 一九九六年に、五十四年ぶりに小規模噴火があったんですね。このときに、地元の自治体は、火山性微動発生の初期情報に基づいて、みずから降灰調査を小噴火で確認して、そして地域では早急に現地対策本部を立ち上げて、素早い組織体制ができた。これはまさに事前対応の成果であったというふうに思います。 二〇〇〇年噴火を最後に、この数年間、駒ケ岳の火山活動は見かけ上は極めておとなしくなっています。しかし、専門家によると、長期的に見ると、駒ケ岳は二十一世紀に極めて規模の大きい噴火の一つであるプリニー式噴火が再開する可能性が否定できない、こう出ております。 今御答弁をいただきましたけれども、例えば、火砕流の被害を避けるためにも、噴火直前情報の的確な把握、それから必要な警備、避難の迅速な実施、これが欠かせないというふうに思うんです。この点について、簡潔で結構ですから、御意見ありましたら、お話しいただきたいと思います。どなたでも結構です。
○三日月大臣政務官 ありがとうございます。 委員御指摘のとおり、我々、気象庁を管轄する国土交通省としては、今年度二億二千五百万円の予算を来年度四億四千万に増加させて、観測体制を強化いたします。 それで、専門家等に指摘をされる、今世紀予測される大きな噴火等があるのかないのか、微動も含めてしっかりと観測ができるように、そして、得た情報をしっかりと避難等に資する情報として提供できるように、不断にこの体制を強化しておきたいというふうに考えております。
○稲津委員 ありがとうございました。 そこで、火山のハザードマップについて特化して伺いたいんです。 内閣府の調べによりますと、昨年の三月三十一日現在の状況で、火山活動ランク、これはABCとあるらしいんですけれども、この中で、Aはほとんどすべてと言っていいぐらいハザードマップを作成しています。B、Cについて、残念ながら作成状況が十分進んでいないということを感じております。まだB、Cランクの火山においてハザードマップが作成されていない原因と今後の予定。 それからもう一つは、住民等の避難などに火山防災対策を講ずる必要がある火山は全国で八十一あると言われています。関係する市町村が地域防災計画等に火山防災対策の記載をしている火山は六十火山だということです。しかし、この火山防災対策を六十火山でしていながら、そのうち二十二の火山がハザードマップを作成していない。早急なハザードマップの作成が必要と思いますけれども、この点について御答弁いただければと思います。
○中井国務大臣 議員お示しのデータを私はまだ恥ずかしながら見ておりません。 ただ、私の手元にありますデータでは、百八の活火山のうちハザードマップをつくる必要があるのは四十七火山ではないかと考えております。そのうち三十六火山においては、既にハザードマップが作成をされております。残り、栗駒山、伊豆東部火山群、新島、神津島、硫黄島、大雪山、日光白根山、乗鞍岳、白山、八丈島、青ケ島、この十一火山でハザードマップがつくられておりません。大至急督促方をして、地方自治体での対応を急いでいただく決意でございます。
○稲津委員 ぜひよろしくお願いをさせていただきたいと思います。 私も、実際に有珠山の噴火災害対策に立ち会って、先ほどもお話し申し上げましたけれども、スムーズに避難ができたということは、まさにハザードマップの大きな影響もあると思います。まだ整備されていないところがありますので、ぜひよろしくお願いをさせていただきたいと思います。 時間が大分押してまいりましたので、予定の質問を少し簡略にさせていただいて、次は、地域防災について一、二点伺っておきたいと思うんです。 一つは、自助、公助、共助という考え方についてお伺いをさせていただきたいと思うんです。 何を伺いたいかというと、実は、日本の防災に対する制度設計というのは、あの伊勢湾台風のところでたくさんの犠牲者が出て、ここからいわゆる災害対策基本法が設置されて、防災インフラが整備されてきた。これでずっと来まして、そのことによってかなりの効果というのはあると思います。 ただ、既にもう五十年たってきて、防災についても少し曲がり角に来ているのかな、そのことの一つの例として、今回の津波に対する避難指示、勧告に対して実際避難した数字に出てきたんじゃないだろうかなと思うわけでございます。 したがいまして、今後は、自助、公助、共助という考え方、これは大臣も所信で述べられておりますけれども、自助それから共助の必要性について改めてお伺いしたいのと、あわせて、実際に避難するに当たって、避難勧告が出たら逃げてください、そういう報道あるいは行政からのアナウンスが来ると、どうしてもやはり受け身になってしまう可能性がある。むしろ、実際に避難する人の姿を見て、ああ、避難しなくてはいけない、そういう動きになってくることを考えると、例えば、避難勧告が出たら、地域の方々の中で、近所の人たちといち早く避難する率先避難者というようなことが設けられれば少し変わってくるのかなと思うんです。 この二点について最後にお伺いして、質問を終わります。
○中井国務大臣 率先避難者というお言葉があるということは議員の質問を通じて知ったぐらいで、不勉強で恐れ入ります。関係者と十分協議をし、考えてみたい、このように思っております。 それから、避難の状況については、たびたび御指摘をいただいてまいりました。私どもも、どうしてだろうということで、自分たちなりの考えはあるわけですが、やはり、現実に、過日のチリ津波で避難命令の出た地域の方々に聞いてみる、これが一番だと考えて、今、内閣府でアンケートを実施いたしておりまして、三月中にはまとまります。まとまりましたら、また分析を含めて、皆さん方と御議論をいただければありがたい、このようにも考えております。 そして、自助、共助、公助。公助の分については、国は一生懸命、御叱咤、御激励をいただきながらやりますが、やはり、地域での防災意識の向上、そして地域みずからを守っていく、隣近所を助けるんだという思いでやっていただく、そして、民間会社、そこでお働きの人、地域の人がともども助け合って地域を防災していただく、このことが一番必要なことだと考えて、これらがますます広がっていくように、政府としても物心両面で御援助を申し上げていきたいと考えています。 日本には、世界にない消防団という組織があります。本当に献身的に頑張っていただいています。しかし、ここへ加入する人が年々高齢化の中で減ってきているということもございます。こういった問題も十分対応を考えながら、頑張る決意でございます。
○稲津委員 以上で終わらせていただきますけれども、消防団のところは、また別の機会に御質問させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○五十嵐委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 これまで、本委員会における質疑といいますのは、やはり直近の地震や集中豪雨など災害から支援、復興をどうするかということが中心課題となりまして、平時にこそやるべき防災対策を議論することはなかなかできませんでした。きょうは、地震財特法が本年三月三十一日で期限を迎えるという環境もございまして、まとまった時間をいただきましたことに感謝を申し上げます。 まず最初に伺いたいのは、この地震財特法は、大規模地震の発生の可能性が高いとされる東海地域を指定して、避難地、避難路などの施設等を整備するための補助率のかさ上げ措置などを講じるものとして、昭和五十五年五月に議員立法で成立をいたしました。以来三十年間の計画期間となったわけでございますが、まず内閣府に、その地震対策緊急整備事業計画の進捗状況について御説明をお願いしたいと思います。
○大島副大臣 高橋委員の質問にお答えをさせていただきます。 地震財特法に基づき地震防災対策強化地域に指定された都県は、地震対策緊急整備事業計画を策定することとされております。現在の計画は、先生御指摘のとおり、昭和五十五年度から平成二十一年度末までの三十年が対象となっております。 現在の地震財特法が期限切れを迎える平成二十一年度末の進捗状況の見込みは、事業費ベースでは、これまで三十年間の計画額が約一兆九千八百一億円に対して一兆八千六百九十三億円であり、進捗率は九四%となっております。 以上です。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。 それで、今副大臣にお答えいただいた進捗状況、資料をいただいていましたので二枚目につけているわけなんですけれども、正直申し上げて、この資料を見て何が読み取れるかということなんですよ。財政ベースですので、当然、予算をつけたもの、一定の誤差はあったとしても、基本的には一〇〇%に近いものであろうと思うわけです。だから、九割超えているのはこれありと。ただ、実際に必要な計画との関係で、要するに達成状況が、非常にできているのか、あるいは走りながら次から次と課題ができている状況なのかが見えないわけなんですね。 例えば静岡県でいいますと、この十項目すべてにわたって詳細な計画がございまして、公園ならどこの市に幾ら幾らの面積を必要とする、消防ポンプ自動車は幾ら幾ら、どこどこに配置をするというのがあって、そこと比べますと、かなりの達成度であるなということがよくわかるんですね。東京都でいいますと、これは島嶼部だけが対象になっていますので、避難路と緊急輸送漁港ということで、新島、神津島、式根島、三宅島だけの整備計画である。では、これで足りているのか、これ以上の課題はないのかということが見えてこないわけなんですよ。 これを内閣府としてとっている以上は、まして今回は任意になるということもありますので、どう評価するのか、どう把握していくのかという視点が必要だと思いますが、いかがでしょうか。 〔委員長退席、橘(秀)委員長代理着席〕
○中井国務大臣 これを見て何を思うかという投げかけでございましたが、地元三重県ができが悪いなと恥ずかしく思っております。 例えば三重県でいえば、御指摘ございました昭和三十四年の伊勢湾台風で、三重県の海岸線というのは日本で二番目に長いんです、北海道の次でございますが、ここを全部堤防で締め切るということに大半の予算が使われて、山の方の道路とかいろいろなものは全くおくれたというような事情もある。それぞれ地域地域で事情があって、状況も違う。 御指摘いただきましたので、三十年を契機に、地元も含めまして、一度、どういうところをもう少し細かく発表するのか、あるいはこれから捕捉していくのかといったことも含めて対応してみたいと考えます。
○高橋(千)委員 ありがとうございました。 副大臣は次の予定があるそうですので、退席していただいて結構であります。 今、大臣、三重県のお話をされましたけれども、三重県は平成十四年からこれに参加をしていますので、進捗率がよそよりおくれているのは当然であろうということで承知をしております。今非常に貴重な御発言をいただいたと思います。ありがとうございます。 ただ、これからの課題としては、東海地震の地震防災戦略フォローアップということを内閣府としてやっておりますので、これと今やっている事業とは別なんだという説明なんですが、やはりフォローアップの中にこうしたものもちゃんと視点として入れておくべきだということをぜひ御提言申し上げたいと思います。 次に、東海を離れまして全国ベースでお話をいたしますけれども、大規模地震に備えるという点で、やはりガスや水道などのライフラインの確保というのも非常に大事ではないかなと思っているわけです。 資料の三を見ていただきたいんですけれども、右側に「爆発 ガラス割れる 青森の病院」という記事がございます。これは地元紙でありますけれども、ことしの一月五日でございますが、「五日午後九時三十一分ごろ、青森市中央一丁目の大高内科医院でガス爆発とみられる事故があり、医院一階のガラス戸や窓ガラスなどが激しく割れた。」「消防本部などによるとけが人はない。」夜だったので患者さんなどもいなかったし、「院長と妻の二人が建物の中にいたもよう。」ということや、「ドーンと爆発音がしたので、事故があったのかと店外に飛び出した。」こういうふうな様子が書かれております。 実は、偶然なんですが、この病院は私が勤務していた学校の学校医さんでありまして、その後もずっとお世話になっているところであって、大変驚いているわけなんです。 左を見ていただきますと、青森市内でガス漏れ事故が相次いでいるということを受けて調査をしたところ、旧式ガス管の腐食が進んでいる可能性があるのが四千二百件に上っている、そのために調査を進めているという記事でございます。 紹介した事故はガス事業法によって原子力安全・保安院が公表していますけれども、原因は、建物の敷地内に埋設されていたガス管の接続部からガスが漏えいしていたということ、このガス管が一九七七年に埋められたもので、亜鉛メッキ鋼管、通称白ガス管と呼ばれるものであるということが報道されています。 そこで、保安院に伺いますが、この白ガス管は、現在、使用は禁止されていると聞いております。それがいつからなのか、また、禁止して以降、ガス事業者に対してどのような指導を行ってきたのか、伺います。 〔橘(秀)委員長代理退席、委員長着席〕
○平岡政府参考人 お答えさせていただきます。 今御指摘のございました白ガス管等の腐食劣化対策管につきましては、平成八年に新規の埋設について禁止をしたということでございます。 ただ、それ以前に埋設されておりました白ガス管等が多数存在しておりましたので、これにつきましては、ガス事業者に対して、その取りかえの促進を図るなどの努力を行うように指導してきているところでございます。
○高橋(千)委員 資料の四には、「経年埋設内管からのガス漏えい・爆発事故」というデータをいただいたわけです。平成二十一年は五件ある、負傷者は一名である、死亡者は今のところないというデータをいただいているんですけれども、今お話があったように、禁止をされたのは平成八年からである。では、その間はどうなっているのかということなんです。 報告徴収を一体いつからやっているのか。それで、死亡事故もこれ以前にはあったと聞いていますが、少し具体的にお話しください。
○平岡政府参考人 今御指摘いただきました資料は過去六年間の事故の件数で、過去十年間の死亡事故はないというふうに把握しております。 経年配管につきましては、今、残存量が、三百六十万本まだ残っておりますので、この対策を進めておるところでございます。
○高橋(千)委員 今、聞く前にその下の方の話をしていたんですけれども、この残存量というのが全国で三百六十万本あるというお話でした。 これは、具体的なイメージができるように、大変申しわけないが、データを、東京ガス、それから仙台市は市営ガスでありますがいただいて、そして全国の残存量をいただいたわけであります。わずかですが進んではきていますけれども、東京ガスでいうと五十三万二千本、一四・五%残っており、仙台は市営というのが逆に障害になっているのか、六万六千本、四一・八%が残っているということで、これはかなりだと思うんですね。これは全国でも二七・一%まだ残っているということで、平成八年からかなりたっておりまして、この到達をどう見ているのか、これをもう少し前に進めるためにどうやろうとしているのか、伺います。
○平岡政府参考人 原子力安全・保安院といたしましては、ガスの安全ということが非常に重要なことだと認識しておりまして、こういった配管が現存しておるということでございますので、それも含めまして、ガス事業者に対しましては、定期的な漏えい検査の実施を義務づけております。これによりまして、ガスの安全については基本的に担保してきているということでございます。 しかしながら、腐食劣化対策管の取りかえは促進されていくことが望ましいわけでございますので、対策を加速するように、需要家への広報事業をしっかり事業者に対して指導するとともに、保安院自身でも広報活動に努めております。そういった形での取りかえの促進を図っていきたいと考えております。
○高橋(千)委員 そのために、例えば経年埋設内管対策費補助金という事業が三十四億円あったわけですが、この活用状況をまず伺いたい。 そして、この事業は事業仕分けで廃止となったわけであります。まだこのような到達で、禁止されている危険なガス管がこんなにも残っているのにもかかわらず、こうした事業が廃止をされる。これはどのように考えるのか。継続すべきではなかったかと思いますが、いかがでしょうか。
○横尾政府参考人 今の御指摘の経年埋設内管対策費補助金でございますが、これは都市ガスの需要家の敷地内に埋設された需要家所有の古いガス管の取りかえ等に要する費用を補助するものでございまして、順次これに基づいて対策を促してきてございます。 昨年十一月の事業仕分けにおきましては、需要家所有のガス管の交換、修繕の費用というのは、当該ガス管の所有者である需要家が負担すべきではないかといったような指摘がありまして、それで廃止をすべきという結論が出されたものと認識をしております。これを踏まえて、二十二年度においては、これを廃止してございます。
○高橋(千)委員 もう少しお話をされるかと思ったんですけれども、そうした中で、今年度からはガス導管劣化検査等支援事業、予算規模は十四・五億円で大分下がるわけですけれども、そういう事業を立ち上げたということを聞いております。 ですから、今、需要家が負担すべきであるという仕分けの指摘があったと言っているわけですけれども、しかし、ライフラインというのはまさしく公共的なものであって、国民の命と財産を守る上でも欠かせないものだ、そういう立場でこれが残ったのではないのか、残ったというか、新規に一部でもあったのかなと思ったわけですけれども、それでも、これは残念ながら検査の費用だけであり、本体工事には使えない、しかも公立の学校とか公共の建物にも使えないということで、いよいよもって、事業者が責任を持つのは当然でありますけれども、これが進むのかな、いつまでも危ない状態が続くのではないかということを指摘したいと思うんですね。これはもう少し考えていただきたい。 あわせて、次のことをお話ししますけれども、資料の五を見ていただきたいんですが、これはコピーなので見にくくて申しわけないんですが、経済産業省が出しているパンフレットで、「敷地内に埋められている古くなったガス管は、早めにお取り替えください。」と。要するに、私が、個人のお宅はどうなっているんでしょうか、自分のうちの下にどんなガス管があるかなんて、わかるわけがないじゃないですか、それをどうやって進めるんですかと聞いたら、ちゃんと教えています、こういうパンフを配っていますということで、「さびてガスが漏れることもあるのよ 約二十年が交換の目安!」というふうに書いていますけれども、二十年前のものはちゃんと交換しなきゃだめよと言っていて、ただ、「古くなったガス管を交換するのは、あなたの大事な役目です」。結局、これは全部自分でやるのかという話なわけですよね。これは、そんな話ありかというふうに言わざるを得ないわけです。 最初に紹介した事故の話でも、調査を進めていきますでしょう。だけれども、一般のお宅で地中に埋まっているのを調査するというのを受け入れるのも大変だけれども、実際に取りかえるとなったら、十万とかそれ以上かかるというお話なので、当然、それはちゅうちょすることになるわけです。何の支援もないということになるわけですよ。こういうことを、やはり何らかの補助を検討しなければならないのではないでしょうか。いかがですか。
○中井国務大臣 僕がしゃしゃり出ることではありませんが、私、郷里で一族でガス会社をやっておりますもので。本当にもうかりません、余分なことでございますが。 電気会社、電力会社と違いまして、今、ガス会社が約二百ぐらい、日本じゅうにあるんじゃないか。一時は三百ぐらいあったんですが、電力との自由競争化の中で吸収合併が行われています。 ただいまの話は、それぞれの業者も鋭意努力して、幹線はほとんどかえてきたと思うのでありますが、個人個人のおうちや事業者内部へ引きます管について、やはり負担が生じますので、特に高齢者のおうちなんかでは、跡取りも住まないのにそんなことにお金をかけたくないというお声が強うございます。しかし、災害のときに、電力は線ですから外から見えるんですが、ガスと水道は見えないから一つ一つ点検していかなきゃなりませんので、すさまじく復旧に時間がかかるわけでございます。 こういったことも踏まえて、災害対策の面で何かお手伝いできることがあるかどうか、私ども検討してまいります。共産党さんから御激励をいただくというのも珍しいことでございますので、頑張ってみます。
○高橋(千)委員 ありがとうございました。思いがけないタイミングで大臣が立ち上がりましたので正直驚いていますが、大変貴重な御答弁をありがとうございました。 資料の最初のところにつけておいたんですけれども、例えば東海地震の地震防災戦略の中でも、十年間で死者数を半減するんだという大目標があって、そのために何をするのかというときに、直接的に、住宅の耐震化を七五%から九〇%に上げるんだということを言っているわけですよ。 まさに、この間、個人の財産ということが常に議論になってきたわけですけれども、やはり住宅をきちっと守るんだ、耐震化するんだというときに、その地中はどうでもいいという話には絶対ならないわけで、これはあわせて進めていくということで省庁が連携を取り合って、ぜひお願いしたいと思います。 今、大臣の答弁の中にもちょっとあったわけですが、同様のことは水道事業でも言えるわけなんですね。 昨年三月十三日の朝日新聞地方版によりますと、三月十日、秋田市の千秋久保田町の交差点付近で水道管に亀裂が入り、道路が冠水し、断水した事故があった。市の上下水道局によると、水漏れなどが起きる可能性があり、交換が必要な水道管は市内だけで百七十六キロあることがわかった。このキロ数だけでも驚いているんですが、同局水道建設課は、現在、交換工事を進めており、九年後をめどに終える予定と話しているが、全体で千八百キロあり、九年後に新しい交換箇所が出てくる可能性が高く、工事に終わりはないと述べています。この工事に終わりはないという言葉に、非常に現場の大変な思いが伝わってくるわけです。今回破損した水道管は、六二年に設置されたもので、一般的な耐用年数を二十二年も超えていたとの指摘がございます。 厚労省に伺います。 昨今、水道管の破裂事故などが目立つように思いますが、どのくらいあって、また、老朽管についてどのように取り組んでいるのか、伺います。
○中尾政府参考人 実際に使用している水道管についての事故件数でございます。 バルブ等の附属設備の異常ですとか地震等の自然災害による被害を含めた事故件数は、平成十九年度で約三万七千件となっております。同じく、水道管から各家庭に引き込んでいる給水管についての事故件数は、約二十八万件となっております。また、厚生労働省におきましては、百戸以上の大規模断水を伴う水道管の事故について、地方公共団体に報告をお願いしておりまして、平成二十年度には十六件の報告をいただいております。 それで、我が国の水道の管路総延長の中で法定耐用年数四十年を超えたものというものは、六・三%を占めております。一般に老朽管は耐震性の低い管種が多いことから、その布設がえを進めるため、耐震化対策の事業に対して国庫補助を行っておりまして、平成二十二年度予算におきましても、対前年とほぼ同じ金額の百十八億円を計上しております。 また、各水道事業者においてみずから計画的な更新が行われるよう、水道施設の資産管理に関する手引を示しておりまして、技術的な支援を含めて対策を行ってまいりたいと考えております。
○高橋(千)委員 今、二十八万件の事故件数があったということ、それから耐用年数四十年を超えている水道管が六・三%というお話があったと思います。 資料をいただいておりましたので、六枚目につけておきました。耐震率が、これは人口によってやはり特徴があるなと思っているわけですけれども、耐震率でいうと合計で八%。それから、耐用年数を超えた管の割合が六・三%というふうなデータをいただいております。 それで、上水道管というのは全国で六十万キロ敷かれているということを聞いているんですけれども、これが、耐震管は少しずつ数字が上がっていけば進んでいっているという話になるわけですけれども、老朽管の方は逆に数字が上がっていくということはよろしくない話なわけですね。十年後には法定耐用年数を超える管が全国の四割に及ぶということを聞いておりますけれども、これはかなり急がれる仕事ではないのかなと思っているんです。まず、その認識をひとつ伺いたい。 水道事業の方も、来年度は七百三十六億六千万円、前年比二三%減ということで、事業仕分けで縮減されているということもございます。最初に厚労省のこの予算レクを受けたときに、厚労省は公共事業というのは水道しかなかったのでそれを削ったんだという説明を受けたわけです。これだと、先ほど谷委員が指摘をしたことにも通ずるわけですけれども、コンクリートから人へと言いながら、命を守るライフラインが確保されないということではまずいということです。 いずれ四割になるという認識と、老朽管更新事業をどう進めるのか、もう少しお伺いいたします。
○中尾政府参考人 お答えいたします。 我が国の水道でございますけれども、一九七〇年前後の高度成長期に大量に整備をされたということがございますので、今後、老朽管の延長がふえるということでございます。更新をしなかった場合には二十年後に四三%というようなことになるわけでございますので、私どもといたしましては、老朽管の更新につきましては、国庫補助を行うことによってその更新を確実に行ってまいりたいと考えております。 それで、水道施設整備予算全体といたしまして、二三%減の七百三十六億円という形で二十二年度の予算が計上されておるわけでございますけれども、耐震化につきましては対前年比一〇〇%の百十八億円ということで、事業の見直しの中でも、このようなライフラインの確保に係る部分につきましてはきちんと金額を確保していこうということでございます。 それから、各水道事業はそれぞれの自治体が水道事業者となって事業を行っておるわけでございますが、厚生労働省では、昨年七月にアセットマネジメントに関する手引というものをつくったと先ほど申し上げました。この中で、更新需要の把握を行うとともに、財政収支の見通しを行いまして、各水道事業者が持続可能な水道事業の見通しを立てていく、こういったことを今進めておるところでございます。 厚生労働省といたしましては、このような技術的あるいは財政的な支援に今後とも努めてまいりたいと考えております。
○高橋(千)委員 耐震化の予算は一応一〇〇%とっているんだというお話でございましたが、これから対象がふえていくということでありますので、予算の確保を今後ともしっかりとお願いしたいと思います。 また、要望にいたしますけれども、先ほどの白ガス管のような個人のお宅の関係、これは水道でも鉛製の給水管の問題がございます。ここは有害な水道管なので交換していかなければならないんだけれども、個人の財産なので自己負担にしなさいというふうなことがあり、今回、それの調査費がわずかについたということもありまして、このこともあわせて、もう少し前に進めていければいいかなというふうに思っております。 最後に大臣に伺うわけですが、先ほど御答弁をいただきましたので、それでもよいかと思うんですが、先ほどのフォローアップの中に、その他定性的目標、直接的被害額の軽減ということで、今お話をしました白ガス管などの、耐震性のあるポリエチレン管への入れかえ促進等を継続して実施するということが一応目標には書かれております。それから、水道についても同じように、上水道の基幹管路の耐震管の布設について、耐震性能の低い管の布設かえ事業等に対する国庫補助の積極的な活用を図ってやっていくということが書いてございます。 ですから、こういうことをこれからの計画あるいはフォローアップの中にしっかりと位置づけて、個人の支援もどうやっていくかということをやはり検討していただきたいというふうに思います。一言。
○中井国務大臣 お話は御意見として十分対応させていただけるよう頑張ってまいりたいと思っています。 お話を聞いておりまして、水道管の場合には、僕自身は、町は昭和二十四年に水道が引かれまして、この間から管の入れかえが私の家もございました。なぜみんなが賛同したかというと、水道量が違ってくるんですね、管を太くしてくれるものですから。都会と地方生活の差は何だといったら、水量、シャワーの量にもよると。若い人は結構そういったことを気にするわけであります。 先ほどのガスも、天然ガス化のときに管がかえられるということもございます。しかし、これも、地方自治体含めて、業者さん含めて、大変お金が要ることでございます。 どういう援助の仕方があるのか、防災の面から考えて発言をしてまいりたいと思います。
○高橋(千)委員 ありがとうございました。終わります。
○五十嵐委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二十三分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○五十嵐委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小山展弘君。
○小山委員 民主党の小山展弘でございます。 まず、冒頭に当たりまして、チリそれからハイチの大地震において被災された皆様方に、またチリ地震につきましては、国内においても津波被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、お亡くなりになられた皆様方に対しては、心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。 また、中井大臣を初め、政務三役の皆様におかれましては、日ごろの御政務、まことにお疲れさまでございます。心より敬意を表させていただきたいと思います。 なお、災害対策特別委員会の委員の皆様におかれましては、本日、当委員会に提出される予定でございます議員立法の地震財特法について御審議をいただき、まことにありがとうございます。本法律の主要対象地域の一つである静岡県選出議員を代表いたしまして、これまで御尽力いただきました皆様方に厚く御礼申し上げます。 本法案の対象地域におきましても、午前中の質問にもございましたが、いまだ耐震補強工事が終了しておらず、当初の計画も一〇〇%達成されていない状況にございます。どうしても本法案の継続が求められております。 今回の地震財特法におきましては、また、非木造校舎の公立小中学校の補強工事に当たりましては、国の補助率のかさ上げ基準がIs〇・三未満で、地方自治体の財政力指数が〇・五以上の自治体について、現行の二分の一から三分の二となること、都道府県の地震対策緊急整備事業計画の作成について、義務から任意作成となることなど、当法案成立後に新たに成立した関連する法律を勘案した前向きな改正を御議論いただきまして、ありがとうございます。本法案に対しまして御理解を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。 さて、今申し上げました東海地震を主要対象とする地震財特法も、本日審議されておりますが、東海地震は、昭和五十年代より、いつ来てもおかしくない、かつ地震予知がひょっとしたらできるかもしれない、予知の可能性のある大地震として、静岡県のみならず、国も総力を挙げて、地震予知と防災、減災に取り組んできたことと拝察いたします。 しかしながら、近年に至っては、東南海地震、南海地震も同時に発生する、三大地震が一体となってやってくることも懸念されるようになりました。東海地震並びに東南海そして南海地震が発生する際に予想される被害と、それに向けた防災、被害を最小限に食いとめる減災等の対策と、大臣の意気込みについて、お伺いさせていただきたいと思います。
○中井国務大臣 私も対象地域の三重県でございます。人ごとではありません。また、大変個人的なことで恐縮ですが、私の父親は、かつて災害特別委員会の委員長をしていますときに、この地震予知のことを提言いたしまして、地震予知の一番初めての法律案は、私の父親の提案ということになっておりまして、格別思い入れがございます。 それは、安政元年、伊賀上野大地震というのがございました。阪神・淡路大震災の震源地と全く同じでありますが、東の外れ、そこで大変な震災が起こって大きな被害を出した、この地域であります。それだけに、地震等についての予知に私も党派を超えた関心を持ち、また、防災、減災、こんな担当にしていただいたということを契機に、さらに貢献ができるように頑張っていきたい、こう考えています。 就任しまして、早速、それぞれ説明を聞きましたが、三つの地域が一緒に起こることを想定して、防災訓練、いろいろなことをやってくれとお願いをいたしました。計算上はいろいろなことが出てくると思います。三つ一緒にやったら、東海、東南海あるいは南海地震、それぞれの想定の被害額、同じような形でやりますと、最大で死者が二万人を超えるだろう、また経済的な被害も八十億を超えるだろう、こういう計算は出ているわけでございます。これは、同時に発生するという発想は最近のことでございますので、これらについての防災等が全くおくれているというか、とられていません。 例えば、私ども三重県でいえば、東海地震が起こったときに、援助は奈良と和歌山から、南の方から来ていただく、他府県の応援もそこから入ってくる、こういうことになっているわけです。しかし、東南海、南海が起こったら、そっちの方が被害がきついわけですから、そのときには、例えば京都、滋賀県からお入りいただくのかな。こんなことを含めて、自衛隊の態勢、警察の態勢、すべて従来の東海、東南海、南海と違うわけです。これらについて徹底的に研究をして、少しでも被害を食いとめる、こういう思いで頑張ります。 どうぞよろしくお願いします。
○小山委員 それでは、地震の関係に関連しまして、今度は、学校施設それから病院の耐震化についてお尋ねさせていただきたいと思います。 公立学校につきましては、公立学校施設整備費予算額は、当初予算ベースでは対前年度比二%減とはなっておりますが、千三十二億円の予算を確保し、耐震化関連予算については、当初予算ベースでは七百八十三億円から九百十億円に百二十億円の増額となっており、今年度の予算執行によりまして、耐震化率は八〇%を達成、耐震化棟数は二千二百棟を達成する見込みであるなど、政府にも積極的にお取り組みいただいております。 本日審議されております地震財特法や、あるいは地防法も、こういった学校施設の耐震化等に大きく貢献をしているところではございますが、しかしながら、地方自治体も財政状況が厳しく、耐震工事が進めていけない、あるいは、とりわけまとまった休業のない病院施設については、耐震補強工事がまだまだおくれているところもあると思います。耐震基準はクリアしているものの、建物自体が古く、本来だったら建てかえするのが望ましいんじゃないか、こういった施設も多いと伺っております。 さらなる公共施設の耐震化、とりわけ病院等の耐震化に向けた地方財政措置の拡充、あるいは学校施設の耐震化推進のための予算措置が必要と考えますが、これらに対する施策の現状と今後の取り組みについて、政府の御見解をお尋ねしたいと思います。
○高井大臣政務官 学校関係にかかわることを先に申し上げさせていただきます。 小山委員お触れになっていただいたように、平成二十二年度予算案においては、千九百棟から二千二百棟に耐震化で出せるように積み増しをして、七百八十三億から九百十億に増額をして、今ちょうど参議院の方で審議をしていただいておりますが、まずこれを進めていただきたいと思います。 この予算の額は前年度並みでございますが、前政権下のときには補正予算等でかなり積み増しをしていた分があって、その分も見込んで地方公共団体もさまざまな準備があったり、御要望の声も実はたくさん私どもも受けております。特に、耐震化の事業ニーズが高い上に、学校の性格上、やはり夏休みに工事を実施したいという声は多うございまして、そのことも私どももしっかりお聞きをしております。 総理からもこれまでに答弁の中で、うちの文部科学大臣からも、学校施設の耐震化については、平成二十二年度予算のまずは効果的な、効率的な執行に努めた上で、その執行状況を踏まえて、その上で、その後の一兆円の予備費を含む二兆円の景気対策枠等の活用も視野に入れて進めていきたいという御答弁もございまして、これを踏まえて、私どもも、まさに自治体ともやりとりをしながら積極的に取り組んでまいりたいと思います。 何分、本当に子供の命にかかわることですので、ぜひ委員の皆さんにも御協力をいただいて、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
○小川大臣政務官 地方財政措置についてお答え申し上げます。 平成二十年度に、学校教育施設は補助率がかさ上げされました。それに伴って、地方分ですけれども、それまで地域差を設けておりましたものを統一して、すべて交付税への算入率を三分の二に引き上げました。病院についても同様でございまして、二十一年度分から、それぞれ四五%、二二%の災害拠点病院、救急医療機関への算入率は五〇%へ引き上げたところでございまして、今後もしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○小山委員 次に、都道府県防災行政無線、市町村防災行政無線のデジタル化に関連することでお尋ねをさせていただきたいと思います。 防災無線は、言うまでもなく、災害時の初動態勢を整えるために最も重要な情報収集の体制を担っております。このことは、ハイチ地震やチリ地震においても証明されているところでございます。 現在、総務省は、防災行政無線についてアナログからデジタルへの移行を進めておりますが、デジタル化への設備投資には、中継所の新設やあるいは設備の更新に大きな費用がかかります。この負担に耐えられない自治体では、防災無線を廃止するところもあらわれてきております。結果として、防災行政無線の地域間格差の拡大を生んでしまっているのではないでしょうか。デジタル化することで無線がなくなってしまうということであれば、これは、防災の観点からすれば本末転倒であると言わざるを得なくなってしまうと思います。 電波法の基準改正という国の方針によってデジタル化が進められていること、国民の生命と財産を守り、安心、安全な社会を構築することは国の責務であることも勘案し、国がもっと主体的に整備していくべきではないかと考えております。少なくとも、自治体に対して十分な助成措置を図るべきであると考えますが、現状の国の地方自治体に対する財政支援措置がどのようなものであるか、お尋ねしたいと思います。
○小川大臣政務官 全般に、厳しい地方財政なり、またその中でさらに地域の格差があること、この点については御指摘を十分踏まえたいと思っております。 その上でお答え申し上げますが、アナログ施設に比べますと大変手厚い措置をとっておりまして、デジタルの施設については、起債の充当率、地方債の充当率を、アナログの七五%に対して九〇%、その元利償還の算入率は、アナログの三〇%に対してデジタルは五〇%ということで、努力はいたしているところでございます。 十分御指摘は踏まえたいと思います。
○小山委員 今お話にございました、できれば真水の支援もいただけるとありがたいかなとは思うところです。 自治体によっては、それでも毎年の苦しい財政状況の中で、少しずつでも防災無線の体制を整えていこうと。例えば、私の出身の静岡県におきましては、平成二十六年末をめどにデジタル化を進めている計画を持っております。ただ一方で、六十メガヘルツのアナログ無線の使用期限が、本来はこれは平成十九年というところを延長してきたんですけれども、平成二十二年、本年の十一月末がこの使用期限となっております。 なかなか財政支援、もちろん国も大変厳しい状況にありますので、こういった新たなる財政措置がとられないということで、また地方自治体の方でもこういった計画を自分たちで自力で何とか、自力といってもいろいろ御支援はいただくところはあるんですが、やっていこうというようなところで、使用期限の延長ということについても御検討いただけないだろうかと考えておるわけですが、政府の御見解をお尋ねしたいと思います。
○内藤副大臣 お答えをさせていただきます。 委員御指摘のように、六十メガヘルツの都道府県の防災行政無線については、平成十九年十一月三十日がデジタル化へ切りかえる期限であったわけでございますが、静岡を初めとする三県については例外的に延長措置をし、静岡県につきましては、平成二十二年十一月三十日へとなったわけでございます。 そういったことを踏まえて申し上げるならば、デジタル化というのは、電波の有効利用、さらには機能の高度化、そういったさまざまな恩恵をもたらすわけでございますから、できるだけ早期にデジタル化へと移行していってもらいたい、それが総務省としての願いではございます。 ただ一方で、現在静岡県は、県全体で効率的にデジタル方式の防災行政無線網の構築をするため、県内市町村との共同の整備を進めていると承知をしております。もし仮に県と市町村が同じ設備を共有したならば、コスト削減という効果のみならず、万が一の災害のときには県と市町村が連携をして対応できるというメリットも享受できるわけでございます。 そういったことも勘案しながら、間もなく出てくるでしょう静岡県のデジタル化の計画の提出を待って判断をさせていただきたいと思います。
○小山委員 前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございます。 次に、海域における予知観測網についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 現状、東海地震の予知観測網につきましては、陸上の観測計のほか、海域においても海底地震計が設置されておりまして、日夜観測を続けていただいております。 東海地震の震源域の海域の観測について、もっと監視体制を強化していくべきではないかというような声も聞かれるんですけれども、海域での地震計、ひずみ計の現状の把握体制について十分かどうか、政府の御認識をお尋ねさせていただきたいと思います。
○長安大臣政務官 小山委員の御質問にお答え申し上げます。 御存じのように、現在は、陸上では岩石ひずみ計を設置させていただいております。また、海域におきましては地震計を設置させていただいておるところでございます。東海沖に関して申し上げますと、従来から四カ所の海底地震計を設置しておりました。平成十七年から二十年にかけて新たに五カ所の海底地震計を設置させていただいておるところでございます。これは、写真も、こういう海底地震計を設けさせていただいておるところでございます。 先ほど、陸上部はひずみ計を設置していると申し上げましたけれども、やはりひずみ計の方が地震の予知という意味では効力を発揮するわけでありますけれども、なかなかこれを海底の中にというのは今技術的にも難しくて、現在研究段階にあるという状況にございます。 いずれにいたしましても、現在の海底地震計を使いまして、しっかりとした監視体制をとっていきたいと考えております。
○小山委員 ありがとうございます。 次に、住宅耐震化対策についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 それと、御答弁が終わられて、お忙しい政務官さんや副大臣さんはどうぞ御退席いただいても構いませんので。 阪神・淡路大震災におきましては、死者の八〇%に当たる方が住宅倒壊が原因となってお亡くなりになっております。新潟県中越沖地震におきましても、多くの方が家屋倒壊が原因で亡くなっております。これらの悲しい出来事につきましては、鳩山総理みずからも施政方針演説の中で触れられていたところでございます。 言うまでもなく、昭和五十六年以前の旧耐震基準で建てられた木造住宅の耐震化は急務でありますけれども、しかしながら、高齢者世帯の耐震化工事というものはなかなか進んでいきません。また、このような住宅耐震化対策につきましては、地方自治体でも独自に支援を行っているところもありますけれども、なかなかこれは、地方財政も厳しいみぎりで、限界があります。断腸の思いでこの支援について見直しを迫ったり、あるいは一時的に中止をしたりというようなところもあるようでございます。 国のさらなる支援の拡充、補助率のかさ上げ等も必要かと考えますけれども、住宅耐震化に対する支援策の現状についてお伺いさせていただきたいと思います。
○長安大臣政務官 お答え申し上げます。 我が国の住宅総数というのは、平成十五年で約四千七百万戸ございます。新耐震基準をこの中で満たすものは三千五百五十万戸で、約七五%でございます。 昨年の十二月二十日に閣議決定されました新成長戦略の中では、これを、十年後、平成三十二年には九五%まで引き上げようということを目標とさせていただいたところでございます。この目標を達成するためには、地方公共団体において、耐震改修促進法に基づく耐震改修促進計画の策定を進めるとともに、国土交通省といたしましても、計画に基づく耐震診断、耐震改修について補助をいたしておるところでございます。 また、住宅の耐震改修に係る費用の一〇%分については所得税から税額控除をする制度を設けまして、補助と税制の両面で支援を強化しているところでございます。 国土交通省といたしましても、今後とも、地方公共団体に対しまして、耐震改修促進計画に基づいた取り組みの強化を要請していくとともに、支援の充実に努めてまいりたいと考えております。 さらに、先ほど、恐らく地方が厳しい中での耐震改修へのさらなる補助をというお話かと思います。これは、なかなか、今までの歴史の中で、個人の資産に対する補助というのをどう扱うか、この災害の委員会でもございますけれども、以前、生活支援法、以前はだめでしたけれども、与野党で合意した中でできたということでございます。
○小山委員 次に、海岸侵食についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 近年、海岸侵食が各地で進み、砂浜が減少しております。私の選挙区におきましても……(発言する者あり)
○五十嵐委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○五十嵐委員長 速記を再開してください。 小山委員、今のをもう一度。
○小山委員 住宅耐震化に対する国の支援策の現状について、お伺いをさせていただきたいと思います。
○長安大臣政務官 現在、我が国の住宅の総数というのは四千七百万戸でございます。この中の三千五百五十万戸の耐震化が進んでいるわけでございます。これは、割合でいきますと七五%でございます。 昨年の年末に閣議決定されました新成長戦略におきましては、この耐震化率を十年後の平成三十二年に九五%に引き上げるという目標を掲げさせていただきました。この目標を達成するために、地方公共団体におきまして、耐震改修促進法に基づきます耐震改修促進計画の策定を進めるとともに、国土交通省といたしましても、計画に基づく耐震診断、耐震改修について補助をしているところでございます。 また、住宅の耐震改修に係る費用の一〇%を所得税から税額控除できる仕組みも設けまして、補助、税制の両面で支援を強化しているところでございます。 国土交通省といたしましては、耐震改修促進計画に基づいた取り組みの強化を要請していくとともに、今後も、住宅の耐震化に向けて支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
○五十嵐委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○五十嵐委員長 速記を起こしてください。 長安政務官に申し上げますが、補充の答弁をもう一度してください。
○長安大臣政務官 繰り返しになりますけれども、御答弁申し上げます。 生活再建支援法につきましては、与野党一致で成立したということを私は先ほども申し上げたとおりでございます。(発言する者あり)
○五十嵐委員長 不規則発言はよろしくお慎みをいただきたいと思います。
○小山委員 次に、海岸侵食の件についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 近年、海岸侵食が各地で進み、砂浜が減少しております。私の地元におきましても、かつては白砂青松と言われた海岸線も侵食が進んで、数年前に台風が上陸した際には防潮堤が損壊するなどの大きな被害が起きております。今後さらなる海岸侵食が進めば、津波や高潮の際に大きな被害が出ることも予想されます。 これらについて、当面の対策としては、一つにはサンドバイパスシステムや、あるいはテトラポットの設置等の侵食対策が必要であると考えております。また、中長期的には、まずそれぞれの地区の海岸侵食の真因は何かということを、これは地域地域、その場所場所によって違うかもしれませんけれども、やはり究明していくということが必要ではないか。そして、その侵食の真因というものを取り除いていかなければならないと思います。 私は、場合によっては、海岸侵食の原因には大河川のダムといったものも原因として考えられるでしょうし、こういったことも含めた侵食対策というものを中長期的にはそろそろ検討していかなければいけない状況にあるのではないかと考えておりますが、本日の質問におきましては、現状の海岸侵食に対する政府の認識と、この対策に係る予算措置、今後の見通し等についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
○長安大臣政務官 委員御指摘のとおりでございまして、河川からの土砂の供給の減少、また沿岸の構造物の設置等によって、こういった原因によりまして海岸侵食が進み、全国で砂浜の消失といったような事態が発生しております。個別の海岸ごとに侵食の原因を分析した上で、例えばサンドバイパス、こういったものによる対策、さらには消波ブロックによる離岸堤、突堤の整備を行っているところでございます。 この海岸事業の予算につきましては、侵食対策を含めまして、平成二十二年度におきましては、全体で国費約二百七十二億円を計上させていただいております。国土交通省及び農林水産省所管の新交付金も海岸事業に充てられることとなっております。非常に厳しい財政状況の中ではございますけれども、国土の保全、国民の安心、安全のために、国の責務と考えております。 引き続き海岸侵食対策に万全を尽くしてまいりたいと考えております。
○小山委員 日本の……(発言する者あり)
○五十嵐委員長 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○五十嵐委員長 速記を起こしてください。 小山委員。
○小山委員 日本の海岸線の付近には、富山和子さんが緑のベルトと呼んだ防風林、防砂林がございます。これらによって海岸付近の農地は風水害から守られてきました。しかしながら、近年、これらの防風林、防砂林が松くい虫によって大きな被害を受けております。 防災の観点からも、海岸林を適正に管理するとともに、その予算の確保が必要であると考えますが、現状の松くい虫による被害状況と、海岸林も含めた松くい虫による被害林への対策、並びに松くい虫そのものの防除等の対策についてお尋ねいたしたいと思います。
○佐々木大臣政務官 松くい虫被害についてお答えをさせていただきます。 委員の静岡県は、特に防風林、防砂林として松林に一生懸命に取り組んでいただいてございます。その松林でありますけれども、これは劣悪な環境にもよく耐えて、防風林や防砂林としての重要な役割を果たしているということは認識を同じくしているところでございます。 全国の松くい虫の被害についてでありますけれども、昭和五十四年で二百四十三万立方メートルであった。これがピーク時でありますが、以下減少傾向にございまして、平成二十年度では約六十三万立方メートルということで、ピーク時から比べると四分の一程度になってございますけれども、しかし、まだ依然として松くい虫の被害があることは事実でございます。 松くい虫被害を減少させる対策として今お尋ねがございました。防風林や防砂林としての役割を果たす海岸保全林など公益的機能の高い松林を対象に、被害を予防するための薬剤散布、あるいは被害木の駆除などを実施しております。さらにまた、その周辺における松林を対象に、樹種転換、木を変えることですね、などによる保護樹林帯の造成など、総合的な対策を実施させていただいておりまして、森林病害虫等被害対策、約九億三千万円を予算措置させていただいているところでございます。 以上です。
○小山委員 以上で質問を終わらせていただきたいと思います。 最後に、ちょっと質問できなかったところですが、民有林、国有林もあわせて、防災の観点からも森林整備を一層促進していくべきであると考えておりますので、ぜひ善処をいただければと思います。 以上で終わります。ありがとうございます。
○五十嵐委員長 次に、後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 民主党の後藤祐一でございます。 まずは、中井大臣、おくればせながら、防災担当大臣への就任、おめでとうございます。防災大臣は、危機に際して冷静沈着にどっしり構えて、無理を言う、抵抗するほかの大臣に対し、そうはいってもしようがないではないか、こういうときはのんでくれ、それだけの説得力のある、力のある大臣をお迎えしたということで、大変頼りになるすばらしい大臣をお迎えしたと思っております。ぜひ頑張っていただきたいと思います。 本日は、私は、マンションの建てかえについてまず御質問をさせていただきたいと思います。 言うまでもなく、あの阪神・淡路大震災のとき、たくさんのマンションが全壊あるいは半壊をされました。そして、その後、この建てかえに大変な時間がかかりました。こういった、地震で何らかの倒壊あるいは半壊したようなマンションはもちろんなんですが、今、日本全国で倒れる可能性のあるマンション、大変あります。昭和五十六年に耐震基準が改定されました。この前からのマンションがおよそ百五十万戸ぐらいあるというふうに言われております。 ところが、この建てかえ、一向に進んでおりません。二〇〇八年の十月末で、百二十九棟しか建てかえが進んでいないというふうに聞いております。このために、国土交通省としても、二〇〇二年にマンションの建替えの円滑化法といったものをつくっていただいて、制度としては整っておるんですが、なかなかこれが進まない。 〔委員長退席、森山(浩)委員長代理着席〕 私は、これから三十年、五十年、あるいは百年と見た場合に、今建っているマンション、特にこの昭和五十六年より前から建っている、耐震基準が非常に甘かったころのマンションをどうしていくかというのは、まさに国家戦略だというふうに思っております。と同時に、これは、考えようによっては成長戦略そのものでもあると思っております。マンションの建てかえというのは、うまくやれば非常に民間ベースでお金が回っていく。しかも、ここに内需が大変発生する、お仕事も発生する。 この六月にまとめる新成長戦略を具体化していく中で、このマンションの建てかえといったものをぜひど真ん中で据えていただきたいという問題意識で、幾つか質問を申し上げたいというふうに思っております。 まず、建てかえに関して、マンションを建てかえた場合に、保留床というものが発生します。高くすることでたくさんの部屋がふえて、もともと住んでいた方ではない新しい方に入っていただいて、その方がお金を出すことでもともと住んでいた方の負担は安くしましょう、あるいは、場合によってはただで済む場合もあります。 こういったやり方をする場合が一般的なんですが、このためには保留床が売れるような、駅前の非常にいい地域、こういったところと、なかなか買う人はいないよねというような地域、これは当然対応が違ってくると思います。後者については後ほど申し上げたいと思います。 まず、この保留床が売れるような地域のマンションの建てかえについて申し上げたいと思いますが、潜在的には、先ほど申し上げたように、建てかえたいという管理組合はいっぱいあるんですけれども、二〇〇八年十一月二十一日に、内閣府と法務省と国交省の共同でマンションの管理組合にアンケートをとった結果があります。この中で、分譲マンションの建てかえを円滑に進めるのに必要なことは何ですかという質問をしたときに、一番上に挙がったのが、建築規制が緩和される、こういう仕組みが必要だ、これは四二・六%、一番なんですね。次に、建てかえ事業への公的助成が欲しい、これが三九・七%で二番なんですね。 もちろん、お金をつけてあげるのが一番いいんですけれども、今お金がないわけです。なかなかお金がない中で、こういった建てかえを進めるために、私は、容積率の緩和というものを抜本的に進めるべきではないかなというふうに考えております。 そこで、国土交通省、きょうは長安政務官にお越しいただいておりますけれども、仮に、容積率を何らかの形で緩和、あるいは、自治体が用途地域を自由に変更できるような形にして、青天井とは言いませんが、かなり自由にした場合に、マンションの建てかえというものが私はかなり進むのではないかというふうに考えておるのですが、国土交通省として、容積率の緩和を通じたマンションの建てかえの促進ということについて、どのようにお考えでしょうか、ぜひ御答弁いただきたいと思います。 〔森山(浩)委員長代理退席、委員長着席〕
○長安大臣政務官 後藤委員の御質問にお答え申し上げます。 御指摘のとおりでございまして、一般論といたしまして、容積率の緩和を行うことによってマンションの建てかえに当たっての採算性が向上し、建てかえが進む可能性があるものと思料しております。このため、個々の地域の状況に応じまして、特定行政庁の許可によりまして、市街地環境の整備改善への貢献に応じて容積率の緩和を行う総合設計制度等の活用が図られているところでございます。 しかしながら、それらの場合においても、市街地環境を確保するための高さ規制など他の要因への対応が必要であること、また、これらの容積率や高さ等、市街地環境の観点から周辺住民との近隣紛争が課題となる場合も多いこと、さらに、建てかえで住環境が変わることへの不安等から合意形成が難しいという、マンション建てかえ特有の事情もございます。容積率を緩和することで直ちにマンション建てかえの推進につながるものではないと認識しております。 このため、国土交通省といたしましては、マンション再生を妨げております課題をしっかりと把握し、マンション建てかえにおいて合意形成が円滑になされるための支援策を検討してまいる所存でございます。
○後藤(祐)委員 ありがとうございます。 もちろん、周辺住民の反対、あるいはそのマンションの中で合意形成、いろいろハザードはあると思いますが、私は、国土交通省が容積率に関していろいろな人のことを考えてあげる必要はないと思うんですね。実際に周囲の住民あるいはマンションの中の住民の合意を形成するのは当事者の努力、もう少し広げて言っても、周辺住民との関係でいえば、それは市が責任をとればいい話であって、例えば、市が容積率を非常に緩和したいといったときに都市計画法上メニューがないというのは、私は、本来的にはニーズがあって、関係者の合意も頑張ってとろうとしている人を非常にディスカレッジしてしまうような都市計画制度になっているのではないかというふうに少し考えております。 そういう観点から、都市再生法というのがあります。都市再生緊急整備地域というのがございまして、その中で都市再生特別地区というものになりますと、容積率を青天井までできます。青天井はやや極端なんですが、その市町村が自分で決めて、今実際、いろいろな地区で千何百%というようなものが建っております。 この都市再生特別地区を通じた容積率の緩和というものの今の現状、これを教えていただけますでしょうか。
○長安大臣政務官 お答え申し上げます。 都市再生特別地区は、平成十四年度の創設以来、昨年の年末までに、全国で十二都道府県、四十七地区が指定されております。
○後藤(祐)委員 ありがとうございます。 万全とは言えないまでも、結構使われているんですね。私の聞いたところでは、一八〇〇%という容積率のところがあるというふうに伺っております。ただ、このためには、国に申請して地域指定していただかなければならないんですね。 本来、いろいろな都市計画上の用途地区というのがありますけれども、市町村が最後はリスクをとるわけですから、極端に言えば容積率青天井というような用途地区を制度としてはつくっておいて、一々国にお伺いを立てることなく、当該市町村がみずからのゾーニングで、この地区は恐らく買う人もいるだろう、そして、古いマンションも結構あるなというようなことを考えた場合には、周辺住民との関係は最後は市が責任をとるという観点から、この地区は容積率青天井にしようじゃないか、二〇〇〇%でもいいですよ、そういうような、市町村主導で容積率が決められるような仕組みというものを私は設けるべきだというふうに考えておりますが、今の都市再生法の改正なのか、あるいは防災の観点から別の法律をつくるということもあり得ると思います。 地震で倒れるマンションについては、特にその緊急性が高いという観点からすれば、都市再生のときと同じように、地震で倒れそうなところ、きょう、この後、法律がかかると思いますが、エリアがある程度わかるわけです。例えばそういうところだけは容積率を青天井にしていい地域を選択肢として用意する、そうしておいて、実際に市町村が申請なんかしないで、自分でそういうゾーニングをして容積率を緩和するということを選べるようにするのが、まさに地域主権の時代の都市計画のあり方あるいは防災のあり方、そしてお金がないときの震災対策のあり方ではないかというふうに考えるんですが、この点についてのお考えをいただければと思います。
○長安大臣政務官 お答え申し上げます。 今お話のございました都市再生特別地区、ここに指定されますと容積率が青天井になる、そのとおりでございます。 この容積率、原則といたしましては、市町村において、市街地における建築物の密度、高さ、敷地の状況、道路の整備状況、公園その他のオープンスペースの状況等を勘案して、地域ごとの市街地の将来像に合った内容を定めることとされているところであります。 一方で、三大都市圏に関しましては、市町村の行政区域を超えた市街地の連続性、さらには一体性を踏まえた公益の見地から、都道府県が定めることとしております。 地方分権改革推進委員会の第一次勧告が平成二十年の五月二十八日に出されたわけでありますけれども、こういったものを市町村へ権限移譲すべしという御意見でございましたので、現在検討しているところでございます。 容積率の数値につきましては、現在、地域の実情に合わせて最高で一三〇〇%まで指定できることとなっておりますけれども、この一三〇〇%ですら、今現在使われておりますのは、全国でただ一つ、東京駅の丸の内周辺のみであることから、今現在の容積率というものが適切な選択を阻害しているとは認識していないというのが正直なところでございます。 さらに、都市環境への貢献などを評価して、指定容積率を上回る容積率を市町村が定めることができる特定街区、高度利用地区などの活用とも相まって、地域の実情に応じた選択が可能となっていると考えております。
○後藤(祐)委員 ありがとうございます。 大規模再開発のときなんかは、比較的いろいろな制度があって、おっしゃるように、制度面でひっかかっているからということよりは、別の要因だったりすると思うんですが、もう少し小さいというか、特に、いわゆる既存不適格、昔の建築基準には合っていたけれども、建て直すときの建築基準でやると同じ高さのものが建てられない、こういったものが阪神・淡路のときもたくさんあったと聞いております。 この場合はもう本当に困ってしまうわけです。既存不適格のところをカバーするために構外の場所を用意したりとか、基準に沿ってやっていると非常に建てにくいようになってしまうのを、少し緩和してあげる、柔軟にやる。余り、六本木ヒルズとかああいうどでかい話というよりは、もう少し、地方の中核都市ぐらいの前にあるようなところを柔軟にできるような容積率の緩和という、もう少し地方都市を念頭に置いたような制度設計ができるとありがたいなと思います。 これから地方主権で、具体的な玉は何だという話になってきますので、ぜひ、この都市計画法、建築基準法、私も市町村に全部ヒアリングをしました。昨年の十二月に自分の地元の市町村、全部ヒアリングをしまして、地方主権になったら何が一番欲しいですかと聞いたら、圧倒的一番人気は都市計画なんです。都市計画と農地なんです。自分の町をプランニングするのに、結局、県、国にお伺いを立てないとできない、あるいはもう制度がそういうふうに決まっちゃっている。これに対する不満が大変大きいということで、ぜひ、地方主権の時代に合わせた、都市計画における市町村の自由度を高める方向で本件も進めていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 もう一つ残っております。 では、売れないところはどうするのか。保留床をつくっても買い手がつかないような地区にたくさんマンション、特に団地が建っています。皆さんも、五階建ての並んでいるニュータウン的な団地というのをいろいろなところでごらんになったことがあると思います。ただ、こういったものもやがて壊れていくんです。三十年後、五十年後はどうするつもりなんでしょうか。売れないところに建っているマンションや団地というのを将来的にどうしていくつもりなのか。 これは、修繕するのが当面のやり方なんですが、修繕というのは、五年、十年はもつかもしれないけれども、では二十年もつかというと、もたないわけです。長い目で見たとき、五十年、百年という国家戦略として見た場合に、こういった、人口が増大したときにふやしてしまった団地というものをどうしていくかというのは、私は、国としての責任が、特に国土交通省としての考え方が大変重要だと思っております。 これについて、除却、取り壊しの制度があるというのは伺っておりますけれども、制度があるということと実際にどうするかは全然別の話でありまして、この話は、結局、住んでいる人の自主判断なんだよねという話になって、全部先送りです。 制度として用意してあったとしても、物によっては実際の取り壊しが進むような、あるいは、こちらの方に移っていただけませんかということを促す、もう少し一歩進んだ、前向きな仕組みというのを考える必要があると私は考えておりますけれども、長安政務官、この売れにくいような地域に建っているマンション、団地、こういったものを長い目で、三十年、五十年というスパンで見たとき、どのようにしていくおつもりか、御見解を教えてください。
○長安大臣政務官 お答え申し上げます。 除却に関しましては、もう委員よく御存じのとおりでございまして、区分所有者の方々の合意形成がなかなか難しいという問題がございます。 一義的には、やはり、マンションについては計画的な維持修繕を進めて、適切な水準を保っていくことが重要と認識しております。もちろん、老朽化したものに関しても、基本は維持修繕で何とかつないでいくということになるかと思います。一方で、委員御指摘のとおり、それでも老朽化したら、もう寿命が来てしまうじゃないかという御指摘のとおりです。そういったものをいかに柔軟に建てかえを行うようなことができるのか、これからも国土交通省内において前向きに検討してまいりたいと考えております。
○後藤(祐)委員 ありがとうございます。 ぜひ、六月にまとまる成長戦略の中に、このマンション、団地の建てかえについて、先ほどの容積率の話も含めて、何しろお金がかからない話でございますから、積極的に盛り込んでいただけるよう、よろしくお願い申し上げます。 次に、消防救急無線のデジタル化について質問をしたいと思います。 先ほど小山委員の方から、防災行政無線の御質問がありました。実は、私もそれについて聞こうと思ったんですが、同じことを聞いてもなんなので、似たようですが、別の無線のデジタル化がございます。消防救急無線、これも同じように、二十八年五月までにデジタル化しなければならないということになっておりまして、これは各市町村で大変なことになっていないでしょうか。皆さん、ぜひ各市役所に聞いてみてください。 私、先ほど申し上げた、年末に全市町村にヒアリングしたときに、困っている話はないですかと言ったときに、まず真っ先に出てきたのが消防無線のデジタル化であります。中核市ベースで、大体、一億円を超える負担が発生するそうです。神奈川県で三十七億円から八十億円、これはちょっと、どのぐらいかかるかよくわからないので、このぐらいの幅があるそうなんですが、指令装置というのを除いてこれだけかかるそうです。各都道府県、これは何十億、北海道みたいなところになると三百五十億なんという記事もありました。 今、市町村、都道府県もそうですが、この財政、きょうは小川政務官にも来ていただいておりますけれども、よく御存じのことと思います。きのう、特別交付金の決定がなされましたけれども、特別交付金を差し上げるのも結構ですが、これから負担しなきゃいけない分を減らすということが一番簡単な市町村を助ける方法ではないでしょうか。 この消防救急無線のデジタル化については、私も消防の方にいろいろ聞いてみました。まず、このメリットとデメリットについて今総務省がどのようにお考えかというのをお伺いしたいんですが、私なりの考えをちょっと先に申し上げておきますと、デメリットとしてよく言われるのが、百五十メガから二百六十メガヘルツに移るということで、そもそも、電波の届く範囲が短くなっちゃうんですね。そうすると、中継器というのが倍必要になってくる、そこにまたお金がかかる。アナログからデジタルになると、届く距離がまた短くなる。要するに、プラスになる部分が波の技術という意味では少ないのではないか。特に直接波と間接波というものが、マルチパスといって、障害を起こして、アナログの場合はそれでも何とか聞こえるけれども、デジタルだと全く聞こえなくなっちゃうことがあるというお話。あるいは、回路が非常に複雑になっているので消費電力が非常にかかってしまうということで、長い間防災で使うことになった場合に電池が切れちゃう。それに応じて電池をたくさん持つと、またこれが非常にお金がかかったり携帯性が悪いということで、デメリットの話は消防からよく聞くわけであります。 一方で、メリットは何かといいますと、電波帯域をあける。私は、これは大事なことだと思います。お国のためにほかの、例えば携帯電話がふえるですとか、いろいろな事情があって電波帯域がどうしても足りなくなっているから、ここをあけてくださいというんだったらわかります。ところが、その後どう使うつもりなのかがよくわからないのと、ここがあいて多チャンネル化できるからいいんですよと言われても、消防無線を多チャンネル化したところで、それを使っていろいろなことをやるということは消防じゃそんなにないですよというのが現場の声であります。 あと、もう一つ言われる秘匿性でございますけれども、デジタルの方が秘匿性が高いからいいんだという話も、警察の無線のデジタル化、これはもうなされました。これは秘匿性は確かに必要だと思いますが、では消防の無線の秘匿性というのはどの程度あるんですか、そんなに秘密にしなきゃいけないことなんですか。逆に言うと、そんなの傍受して何かうれしいことあるんですか。余りそういうことを……(発言する者あり)あるんですか。失礼しました。 秘匿性というのは少しあるかもしれませんが、すべて、メリット、デメリットを考えた場合に、大きなお金をかける割にはメリットがやや少ない話なのではないかなと、私なりには現場の声を聞いて感じるところ大なのでありますが、ぜひ、消防救急無線のデジタル化のメリット、デメリットについての総務省の御見解を教えていただければと思います。
○小川大臣政務官 大変、現場をよく観察された、的確な御指摘に感謝を申し上げたいと思います。 既によくお調べですから、短所も踏まえて御指摘をいただいております。ただ、一般的に、例えば秘匿性とか、それから、デジタル化ですから、電波の送信の安定性とかあるいは効率性とかいうところから設備投資をしていきたいわけであります。 現場で今直ちに具体的なメリットはと言われると、非常に窮する部分はあろうかと思います。しかし、例えばデータ送信の双方向性とか、あるいは画像処理、ファイルの伝送、それから文字の表示等々、いろいろな形で、空間における、無線を通した情報通信の世界を開いていくためには、地デジ放送もそうですが、どこかの時点で踏み切らないといけない。 そこは、二十八年ということですから、まだ六年先でありますが、十分な地方財政措置も含めて、今御指摘いただいたことは本当に真剣に受けとめながら、そのバランスをよく図ってまいりたいと思います。
○後藤(祐)委員 先ほど、コストの話を少し私の方から申し上げたんですが、これは全国でどのぐらいの、おおむねで結構なんですけれども、コストがかかるのか。そして、それぞれの市町村のベースで、私が聞いている限りでは一億数千万かかるというふうに言われたんですが、大体どのぐらいかかるものなのか。もし把握しておられましたら、教えていただけますでしょうか。
○小川大臣政務官 単価で試算をしておりますが、救急無線に関しては、八百の消防本部で、平均的な施設で三億円。ですから、一つの市町村当たり、御試算のとおりです、一億前後。そして防災無線については、それよりややかかりまして、一自治体当たり四億前後というふうに試算しております。
○後藤(祐)委員 皆さん、この数字が、もしかしたらまかるかもしれないんです。特別交付税、もう一個あるようなものじゃないですか。 本当に、電波帯域をあけることがそんなに意味のあることなんでしょうか。電波帯域をあけてほかのことに使うことが決まっていて、もしそうだとしたら、その方から電波料を取ってください。オークション制にするしないという話も御検討中かもしれませんが、そこから電波使用料を取っていただいて、その分を市町村に下さい。そのぐらいの大胆な決定をしていただかないと、市町村にとってはちっともいいことないんです。消防にとってはちっともいいことないんです。 地方財政と消防、両方を総務省が所管しているというのは、本件を進める上で大変いい体制だと私は思っておりますので、今それについて御答弁をしていただく必要はないんですけれども、消防の方については二十八年五月、まだ期限がありますから、少し、一回ゼロベースでフラットに考え直していただくようお願いを申し上げて、この質問はこれで終わりにしたいと思います。 時間があと四、五分ありますから、最後に中井大臣に、横ぐし機能としての内閣府、この期待を込めて質問をしたいと思います。 衆議院の調査室がまとめた、こういった、災害復旧のいろいろなメニューがありますよという冊子があるんですね。これを私、一つ一つ拝見させていただきました。 この中に、細かい話を聞くことはしませんが、一つ、ちょっとどうかなという話がありまして、先ほどからいろいろ質問のあっている公共土木ですとか、学校ですとか、農地ですとか、一つ一つは各省の補助メニューなんですね。そういったところから漏れてしまう少額のものについては、債券を起こして、その債券の分の借金返済を交付税措置しますという制度があります。これについて聞こうと思ったんですね。総務省の方にまず聞きました。総務省からすると、いや、我々は査定する側であって要求する側でないから知りませんと。ストレートにそういう言い方ではありませんが、要すればそういうことです。内閣府の方に聞きました。これは各省が要求している話で、我々の話ではありませんと。要するに、間におっこっちゃうんですね。 災害、防災の話というのは、各省にとってはどうしても、ふだんから一生懸命考えている話ではないんです、正直に言って。私も、経済産業省の流通産業課というところに昔おったことがありまして、新潟の地震が起きたときに、おにぎりをコンビニにつくってもらって、こっちに持っていく、ヘリを飛ばすからあそこに持っていってくれとか、そういうのをやったことがあります。いざ起こればみんな一生懸命やってくれるんですが、いざというときの備えを常に考えるのはやはり内閣府だと思うんです。 例えば、先ほど申し上げた小災害債に伴う元利償還金の話というのは、補助ではなくて、基準財政需要額に算入される交付税措置です。私の選挙区は、市町村全部、不交付団体であります。こういったいろいろな措置が交付税措置になっているものが結構多いんですね、このメニューについてはここだけなんですけれども。交付税措置でやっているからいいですというのは、不交付団体に対して余りに失礼ではないかと。特に、今、法人税収が大変落ち込んでいて、不交付団体も実は財政がすごく厳しいんです。(発言する者あり)いや、なかなかそれがならないんです、計算上。 申し上げたいのは、実際にいろいろな災害が起きた市町村に、ぜひ大臣、御注目いただきたいんです。去年は佐用町でああいった話もありました。では、佐用町の財政が大体このぐらいの財政規模です、あの水のお話でこれだけ支出が余計に発生しました、それに対して、国からのこういったメニューでこれだけのお金が来ましたといったことを内閣府でどのぐらい把握されていますかと言うと、いや、わかりません、こんな感じなんですね。いや、地方財政は総務省ですからと。これだと、なかなかこういうメニューが充実していかないんですね。 ぜひ、過去に起きた激甚災害のところでも結構ですので、市町村ベースでどれほどの財政への影響があって、それに対してこういう制度が、確かにこれは効いているな、農水省のものはうまくいっているなとかいう検証をしていただきたいんですね。こういった、後で救うためのメニューというものがうまくいっている、いや、足りないということを、個別の事例に即して、これは内閣府でないとできないと思います。ぜひ大臣の督励で、内閣府に各市町村、全部じゃなくていいんです、幾つかでいいんです、調べていただいて、やはりこのメニューは足りないなということになったら、各省庁を督励していただいて、いや、この補助率は足りないんじゃないかということを、ぜひ内閣府主導で災害対策をもう少し手厚くしていただけるようにお願いしたいと思いますが、横ぐし機能としての内閣府をぜひ生かしていただくために、中井大臣の決意を聞いて、最後の質問としたいと思います。
○中井国務大臣 冒頭、御激励をいただいたこと、感謝申し上げます。 あなたが私どものところへ候補者として飛び込んでいただいて、大変難しい選挙区、本当に地に足をつけて歩いて、今回見事に御当選なすって、今の立派な、しかも地についた質問を聞かせていただいて、本当によかったと思わせていただきました。ただ、地方をお聞きいただくことは一番大事なことです。しかし、地方の方々は中央へ来たらまたちょっと違うことを言うという悪い癖もあります。ひとつ余りだまされずに、自分で勉強もされて、御活躍をいただきますようお願いいたします。 私、自慢するわけじゃありませんが、先ほどおっしゃっていただいた警察無線、前政権下で景気対策で補正をつけていただきまして、警察官の持っている無線機、全部で百八十一億円で買いかえる、それから署にある基地は六十七億円、こういう予算でございます。これが競争入札になっておりませんでしたので、三カ月、警察といろいろやりとりいたしまして、結局、競争入札を導入いただきました。 一月、二月に入札をいたしました。百八十一億が六十七億になったんじゃないかと思います。それから、六十七億の無線の基地が、数字がちょっと間違ったらごめんなさい、二十七億円で落ちたんだ、こう考えておりまして、これは国庫へ返上いたします。私のことですから、返納した分をよこせ、こう言っておりますが、なかなかこれは難しいところでございます。 こういったことも、先ほど無線のお話を聞いて、どうなんだろうということもございますので、総務大臣に私の方から申し上げてみたいと考えております。 御質問の趣旨は承りました。現在、不交付団体は百五十一でございます。東京都はその中に入っているわけでございます。こういったことも踏まえまして、副大臣のもとで過去を調査いたしまして、どういう対応ができるか考えてまいります。 お褒めいただいた割には、このごろぼけが始まっておりまして、先ほど小山議員の質問で、被害額というのを八十億円以上と申し上げたようですが、八十一兆円以上でございます。お許しをいただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 時間が参りましたので終わりますが、今大臣からありましたように、ぜひ競争入札、これを消防救急無線と防災行政無線の導入に際しては必ず入れていただけることをお願い申し上げまして、私の質問を終えさせていただきます。どうもありがとうございました。
○五十嵐委員長 次に、重野安正君。
○重野委員 十人目の質問者になりますが、大臣以下、皆さん大変お疲れと思いますけれども、あと二十分おつき合いいただきたいと思います。 今回のチリ地震による被害を受けられた皆さんにまずもって心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早く復旧するよう関係機関に強く要請しておきたいと思います。 それでは質問に入ります。 前回の質問に続いて、チリ地震による津波被害について質問します。 今回の津波警報、大津波警報など、各地の交通機関が一時ストップすることになりました。被害を最小限に食いとめるためにはやむを得ない措置でありますけれども、ただし、問題がないわけではありません。 一つ例を挙げますけれども、岩手県宮古市を走る国道四十五号線、その四十五号線の崎山—津軽石間と和野—樫内間が、二十八日の午後十二時三十分から二十一時まで、八時間半にわたり通行どめになったわけであります。その結果、宮古市内からの移動ができなくなった地域が発生した、このように聞いております。 東京など都市部では、道路や鉄道が縦横に走っており、一つの区間が通行どめになったとしても、さしたる不便は感じません。しかし、地方に行きますと、別の迂回路がない。そうなった地域においては、今言いましたように、今回起こったように、四十五号線、八時間半交通が遮断される、こういうふうなことが起こってくるわけです。 一つ聞きたいのは、こういう事故があったときに、地域と地域の間の交通が遮断される、つまり、バイパス、迂回路がない、そういうところに住まいしている国民も相当な数いるのではないかと思うんです。こういうふうに、一つの単線の通行どめによって交通が遮断される、そういう地域がほかにもたくさんあるんじゃないかと思うんですが、そこら辺を国としてしっかり把握されておるかどうか、まずそれを聞いておきたい。
○長安大臣政務官 重野委員の御質問にお答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、東海地震、東南海・南海地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震など、大規模な地震が予想をされている状況であります。そういう中で、多くの幹線が寸断されるということも予想されるわけであります。 とりわけ、今委員御指摘のありました三陸海岸では、地形が急峻でございますので、幹線道路が海岸沿いを通っているという状況もございますし、また、代替の道路がないというような地域もございます。迂回路の重要性が非常に高まっていると認識しております。 そのため、津波等の災害に対する緊急輸送や迂回のルートとしての機能の確保を目的といたしまして、三陸縦貫自動車道、また近畿自動車道の紀勢線、高知東部自動車道などの道路整備を進めているところでございます。 〔委員長退席、神山委員長代理着席〕
○重野委員 私の選挙区、宮崎県と接しているんですけれども、宮崎県寄りの海岸部、リアス式海岸ですね。向こうに家が見えてもなかなか行き着かないんですね、こういうふうに入り江を通っていって。これは橋がかかったら何分で行くな、こんな話をよくするんですけれども。そういうところというのは、非常に地形が複雑で、道路をつくるにしてもつくりにくいんですね。これはどうしたらいいのか。これはもう道路行政の上においても、そういうリアス式海岸のところのバイパス機能をどうつくっていくかということを検討する価値があるんだろうと私は思うんですね。 例えば、一本道路を複線をばあんとほぐという方法もあるし、今ある道からところどころに迂回路をつくっていく、そうすると工事の費用もそうかからないんじゃないかというふうなことも、これは工夫次第によっては、そういう今起こっているような事態を解消することも可能なんだという点については、これはやはり国土交通省においてもしっかり検討して、研究してもらいたい、リアス式海岸のそういう地域におけるバイパス機能をどう確立していくかということを。 これは本当に大きなテーマです。これは地震対策にもなりますので、それについてはいかがでしょうか。
○長安大臣政務官 委員御指摘のとおり、リアス式海岸などでの道路の建設というのは、これは非常に技術的に難しいという状況にございます。 しかしながら、今御指摘のございましたように、迂回路がないことによって取り残されてしまう地域というのもございます。こういったところはやはり重点的に、国民の安心、安全という観点からも道路整備をしっかりと進めてまいりたいと考えております。また、技術的なそういった研究というものも進めてまいりたいと考えております。
○重野委員 ぜひお願いをいたします。 次に、関連してでありますけれども、今私が迂回路のことを申し上げました。国交省の三陸国道事務所のホームページを開いてみますと、こういうふうに書いています。「「宮城県沖地震」や「三陸沖北部地震」による津波が発生した場合、」今私が言いました「一般国道四十五号が浸水により寸断されることが予想されています。宮古道路」、今建設中ですが、この「宮古道路ができることによって、津波による被災予想区間を回避し、市街地や内陸方面との連絡が可能になります。」これは、今つくっている道路を理解してもらう宣伝文句ですね。 今回は幸いにも道路が津波で寸断されるということはなかったわけです。常にそういうような心配があるわけではありませんけれども、重ねて申し上げますが、災害時の迂回路の整備は必要だ。また、この三陸縦貫道路宮古道路、これはもう完成間近、来週にも開通するのではないかというふうに聞いておりますが、地元からは、今回の地震を教訓として、防災の観点からもその延伸をと、もっと延ばしてもらいたい、こういう声も入ってまいります。 今回の地震を契機にして、この三陸縦貫道路宮古道路、これについてさらに延ばしていくというふうなことは考えられないのか、検討の余地は全くないのか、そこについてお聞かせいただきたい。
○長安大臣政務官 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、宮古道路に関しましては開通間近で、平成二十二年三月であったかと思います。この延伸区間につきましては、現在、ルート、構造の検討、さらには環境基礎調査などを実施中でございます。 三陸縦貫自動車道につきましては、整備効果の早期発現の観点から、現道の隘路区間の解消、さらには交通需要等を考慮し、整備を進めているところでございます。延伸に関しましては、他区間を含めた全体の進め方等について、関係自治体とよく調整しながら、必要な調査、検討を実施してまいりたいと考えております。
○重野委員 重複いたしますけれども、先ほども申したんですが、いわゆるこの迂回路の問題、これは、全国北海道から沖縄まで、すべてどこに迂回路が必要かということを調査しているというところは私はないんだろうと思うんですが、私は、やはりそれは必要だと。ぜひその調査をし、もうどこどこはこういうことをやればその隘路を克服することができる、こういうふうなことを国交省としてもぜひやっていただきたい。 次に、山の話に移ります。 私は大分県ですが、私の選挙区というのは本当にもう山だらけ。山の間に集落が散在する、こういうイメージですね。大部分が言うところの中山間地域、こういうことになっています。昨年夏の総選挙の際にも、この二区をくまなく駆け回るわけですけれども、そのときに、本当に改めて山の荒廃ぶりを目の当たりにしました。人里近い部分というのは比較的小規模な山の崩落。ここには、治山の視点で、砂防堰堤みたいなのをついて崩落の拡大を防ぐ、そういう努力をされている。その工事の跡を目にすることができるんですけれども、一歩山の奥に足を踏み入れてみますと、もうほとんど手がついていない。二年三年たっていくと、ああ、あそこもまた崩落しているな、そういう状況なんですね。 こういう流れというのは、全国的にもそうだろうと思うんです。二〇〇四年、大分も相当に被害が出ましたけれども、そのときの被害のつめ跡が手つかずのままたくさん残っているわけですね。山というのは近くに民家がありませんから、言うならば人命第一ですからという視点なのかどうか知りませんが、山のそういう崩壊が進んでいる、放置されている。これは上流域に起こっている事態ですから、そこで崩れた土砂は下流に下っていくわけですね。そうなると、やはりその部分できちっと手入れをしておかなきゃいけないというのは言うまでもないわけです。 そこで、そういう山林の崩壊についてはどういう形で国は把握しているのか、それについて聞かせていただきたい。 〔神山委員長代理退席、委員長着席〕
○佐々木大臣政務官 山地災害の状況についてお尋ねがございましたので、私から答えさせていただきたいと思います。 過去五年間の統計でお知らせをさせていただきますが、被害箇所数でいいますと一万三百六十二カ所、被害額で申し上げますと約四千三百四十五億円。五年間であります。年平均にしますと、大体被害箇所数で二千カ所ぐらい。それから、被害額でいいますと、上下いろいろありますけれども、年間平均で八百億ぐらいということになります。 平成二十年の岩手・宮城沖地震あるいは平成二十一年の中国、九州の梅雨前線による被害など、それぞれ災害は多少違ってございますが、五年間の平均で申し上げると以上のようなことでございます。
○重野委員 小さな話じゃありませんね。人命に直接かかわったというケースはそうないと思うんですけれども、積もり積もって、それが放置されていることによって大きな、昔、田舎でつえぬけという言葉があったんですね。私の集落も、子供のころはずっと奥に堤があった。堤というのは、水がたまった、何でたまったかといったら、大きな山が崩落をして小さな川をせきとめた。だから、そこに行ったら、水の中に木が立ったまま。そういうところに僕は魚を釣りに行きよった。そういうのが現にあるというんですね。うちの古老が言うのは、それをつえぬけと言うんだと。もう大規模な山地が崩落するんですね。 やはり、山というのは、人間が手入れをすればするほど山の力はついてくるんですね。放置をしておくと、そうはならない。これは、国土の七割が山ですから、その七割が荒廃するということは大変なことですね。だから、いま一度、この上流域に思いをいたして、そういう山地を強い山地にしていくという視点に立って国も取り組んでいかなきゃならぬということを特に申しておきたいと私は思うんです。 そこで、いろいろな本を読んでみたんですが、針葉樹を中心とした植林による人工林の増加というのは非常に問題だというふうにその本は書いているんですね。しかし、それですら、今木材価格が低迷していますから、山に金を投資するという意欲がもうないんだ。 確かに今、山へ行ってみますと、うちは東九州自動車道がずっと南進しているんです、山の中を通るんですね、そうすると、今まで目につかなかった、本当にやせ細った山の姿が我々の目の前にさらされているんです。線香みたいな杉の木ですよ、線香みたいな。その線香のちょっと先にちょろちょろっと葉っぱがある。これはCO2を吸うなんて言ったって、そんな線香の杉のCO2吸収力はありはしませんよ。だから、遠くから見たら青々とした山なんだけれども、入ってみると、手の入らない山というのは本当にパワーが細っている。 これは、山地を守るという点と、今CO2の問題もそうですけれども、やはり健全な森にしていく。健全な森は、その土地をしっかりとらえて守るんですよね。そういう点で、私は研究する必要があると。斜面が崩壊するということの遠因として、一つ植生がある。それから、人工林で、杉、ヒノキばっかり植えているということがそういうことにつながっていく。それから、植えた木を大事にしない、間伐もしない、線香の杉のようにほうっておる。 こういうふうな状況をどうするかという問題意識を農水省として持っているかどうか、それを示していただきたい。
○佐々木大臣政務官 お答えさせていただきます。 今、議員御指摘の人工林、天然林、あるいは手入れが行き届いているかどうか、大変重要な指摘をいただいたというふうに思いますし、特に植林直後の場合の人工林というのは、そういった意味では根も張っておりませんから、非常に弱いということが言えるのではないかというふうに思っておりますが、ただ、これはいろいろな要素が絡み合って起きるものでありますので、単純にそこだけの原因かと言われると、これはなかなか言い切れないところがあるというふうに思います。 議員が御指摘をいただきました学術会議などのいろいろな指摘がございますし、あるいはまた、学術会議の中の多面的機能という評価がございますが、総額で七十兆円というふうに言われてございますけれども、土砂の災害防止機能は約三十七兆円だというふうに言われてございますので、そうした適正に管理されている人工林、まあ、天然林が一番すぐれているとしても、人工林でも適切に間伐などで管理されていればほとんど変わりがないという学術会議の発表もまたございます。 そうした間伐の実施などをしっかりとさせていただくことによって、洪水の緩和、水源の涵養等の向上をしっかりと図っていかなければならないというふうに考えてございます。
○重野委員 いずれにしても、何回も言いますけれども、国土の七割強は山であります。その山が健康な状態であるかどうかというのは、単に林業という視点ではなくて、国土という視点において極めて重要な意味を持っている。 だから、私は、国においては、この山を活力ある山にしていくための百年計画ぐらいのロングランの構想を持って、そしてそれを着実にやっていく。しかも、山の樹相も、針葉樹だけではなしに落葉樹も、農林水産省の中には、林野庁においても混合造林みたいなことを主張しているんですが、それがどう具体的に進んでいるかという点については、甚だ心もとないのであります。 そういう意味では、山の問題というのは、単に業としての山の問題だけではなしに、国土を守るという点において決定的に重要なんだという問題意識を持って農林水産省もやっていただきたいし、中井大臣においても、これは防災という面から全く無関係じゃありません、極めて重要な意味を持っていますから、そこら辺もしっかり認識して頑張っていただきたいと思います。 以上で終わります。 ————◇—————
○五十嵐委員長 この際、地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来理事会等で御協議を願っておりましたが、協議が調いましたので、委員各位のお手元に配付いたしましたとおり委員長において起草案を作成いたしました。 本起草案の趣旨及び主な内容につきまして、委員長から御説明申し上げます。 地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律は、昭和五十五年五月に災害対策特別委員会提出による五年間の時限立法として制定されたものであります。 その後、昭和六十年三月、平成二年三月、平成七年三月、平成十二年三月、平成十七年三月に本法律の有効期限を五年延長し、平成二十二年三月三十一日までとなっております。 この間、発生の切迫性及び被害の甚大性が懸念される東海地震に備えまして、地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業が、今日まで三十年間にわたり鋭意実施されてきたところでありますが、この法律は、本年の三月三十一日をもってその効力を失うこととなっております。 しかしながら、地震対策緊急整備事業につきましては、その進捗状況から見て、現事業計画の最終年度である平成二十一年度末までにすべてを執行することは困難な状況にあります。 来年度以降は、現事業計画で執行できなかった事業を完成させるための残事業及び財政的制約等により現事業計画に盛り込めなかった箇所等における地震防災対策上緊急に整備すべき新たな追加事業を執行する必要があります。 本案は、このような本法律に基づく地震対策緊急整備事業の実施状況及び地震防災対策強化地域における地震防災対策の推進を図る観点から、本法律の有効期限をさらに五年延長すること等により、当該事業を引き続き実施し、東海地震対策の一層の充実強化を図るために提案いたしたものであります。 次に、本案の主な内容について御説明いたします。 第一に、本法律の有効期限を五年延長し、平成二十七年三月三十一日までとすることといたしております。 第二に、地震対策緊急整備事業計画の策定の義務づけを廃止することといたしております。 第三に、公立の小学校もしくは中学校または中等教育学校の前期課程の木造以外の校舎の補強で、地震による倒壊の危険性が高いものとして文部科学大臣の定める基準に該当する校舎に係るものについて、現行法では二分の一とされている国の負担割合を三分の二とすることといたしております。 以上が、本起草案の提案の趣旨及び主な内容であります。 ————————————— 地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○五十嵐委員長 この際、本起草案につきまして、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣の意見を聴取いたします。中井防災担当大臣。
○中井国務大臣 本法律案の提出に際しての議員各位の御努力と御熱意に深く敬意を表します。 政府としましては、本法律案について特に異存はありません。 御可決いただきました暁には、その御趣旨を踏まえて適切な運用に努め、東海地震に備えた地震対策緊急整備事業が速やかに達成されるように、関係各省と密接な連携をとりつつ、事業の一層の推進を図ってまいります。 以上です。
○五十嵐委員長 お諮りいたします。 地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付しておりますとおりの起草案を委員会の成案とし、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○五十嵐委員長 起立総員。よって、そのように決しました。 なお、ただいま決定いたしました本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○五十嵐委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○五十嵐委員長 この際、市村浩一郎君外四名から、民主党・無所属クラブ、自由民主党・改革クラブ、公明党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の五派共同提案による地震防災対策の推進に関する件について決議すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。市村浩一郎君。
○市村委員 ただいま議題となりました決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。 趣旨の説明は、案文を朗読してかえさせていただきたいと存じます。 地震防災対策の推進に関する件(案) 政府は、地震防災対策のより一層の推進を図るため、地震の発生確率を予測する長期評価等地震に関する調査研究の成果を踏まえ、特に次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期するべきである。 一 地震による倒壊の危険性が高い全国の学校施設等の耐震化については、特に喫緊の課題であることから、その促進に万全を期すること。 二 チリ中部沿岸を震源とする地震による津波の際の避難状況を詳細に検証し、津波に対する住民の避難意識の向上を図るとともに、より効果的な避難対策の実施に向けて、ハザードマップの整備、防災教育の普及等に努めること。 三 我が国は、全国どこでも地震が発生し得る地震国であることから、地震防災上緊急に整備すべき施設等の整備促進については、地域において格差が生じないよう、今後一年以内に検討を加え、充実強化のために必要な措置を講ずること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○五十嵐委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○五十嵐委員長 起立総員。よって、本件は委員会の決議とすることに決しました。 この際、本決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。中井防災担当大臣。
○中井国務大臣 ただいまの決議に関し、防災担当大臣として一言申し上げます。 政府におきましては、関係省庁間で密接な連携をとりつつ、引き続き東海地震対策を着実に前進いたします。 我が国は、全国どこでも地震発生のおそれがある地震国であることから、本日の御決議を十分踏まえて、東海地震以外の地震を含めた地震防災対策の推進に最大限努めてまいります。
○五十嵐委員長 お諮りいたします。 本決議の議長に対する報告及び関係政府当局への参考送付等の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○五十嵐委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時三十四分散会