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173回国会参議院2009/10/29

本会議 第2号

発言数
16
登壇者
8
会派数
5
開催日
2009/10/29

会議録

江田五月各派に属しない議員議長

○議長(江田五月君) これより会議を開きます。  この際、新たに議席に着かれました議員を御紹介いたします。  議席第五十三番、選挙区選出議員、静岡県選出、土田博和君。    〔土田博和君起立、拍手〕

江田五月各派に属しない議員議長

○議長(江田五月君) 議長は、本院規則第三十条の規定により、土田博和君を総務委員に指名いたします。     ─────────────

江田五月各派に属しない議員議長

○議長(江田五月君) 議席第五番、選挙区選出議員、神奈川県選出、金子洋一君。    〔金子洋一君起立、拍手〕

江田五月各派に属しない議員議長

○議長(江田五月君) 議長は、本院規則第三十条の規定により、金子洋一君を国土交通委員に指名いたします。      ─────・─────

江田五月各派に属しない議員議長

○議長(江田五月君) 日程第一 国務大臣の演説に関する件(第二日)  去る二十六日の国務大臣の演説に対し、これより順次質疑を許します。林芳正君。    〔林芳正君登壇、拍手〕

林芳正自由民主党・改革クラブ

○林芳正君 私は、自由民主党・改革クラブを代表いたしまして、先日の鳩山総理の所信表明演説について質問いたします。  冒頭、間もなく十一月十二日を迎えますが、今年は天皇陛下御即位二十年という誠に喜ばしい年であり、国民こぞってお喜び申し上げたいと存じます。  質問に先立ちまして、ここ数か月における度重なる自然災害によって大きな被害を受けられた皆様方に対し、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。また、政府にはでき得る限りの善後策を迅速に取られるよう要望いたします。  さきの総選挙によって、自由民主党は大幅に議席を失い、野党に転落をいたしました。自民党は、世の批判に改めて真摯に耳を傾け、改めるべきは大胆に改め、真の国民政党として日本の平和と発展のためにしっかりと再生を遂げねばならないと決意をいたしております。  国民の皆様の厳しい御叱責をいただいた中で、幸い多くの有権者の御支援をいただいたことも事実でありますし、また、日本のために自民党がしっかり再生すべきとの声も非常に多くいただいております。我々は、身を引き締めて、いかにして日本を豊かにしていくのか、国会において真剣な議論を重ね、国民の皆様の期待におこたえしていかねばならないと思っております。  選挙期間中も、自民党には不満があり、民主党には不安があるということがよく聞かれました。政策の中身の問題なのか、物事をとらえるときの目線、視線の問題なのか、自民党に対する不満の中身をよく分析、検討する必要があります。そして、もう一度立党の原点に立ち返って、額に汗した努力が必ず報われる、また、今努力できない状況にある人が頑張れる状況になるようにサポートしていく、こうした保守の理念の再構築をしっかりやっていくことによって、再び国民の皆様の信頼を取り戻していかねばなりません。  一方、民主党に対する不安が少しずつ現実のものとなってきております。選挙中にもそんなうまい話があるのかという声が聞かれましたが、一度やらせてみようじゃないかという大きな声にかき消されてしまいました。全体的にも個々にも随所に無理の多い民主党の政策を今後十分な国会議論を通じてただしてまいります。  今日は、まず代表質問で民主党の政治姿勢と基本政策のありようについて、限られた時間の中ではありますが、時間の許す限り問いただしたいと思っております。  自民党は、谷垣総裁も衆議院の代表質問で述べましたように、自助、共助、公助による絆社会を打ち立てたいと考えております。いきなり公助ありきの社会主義的な政策によって国民の自主性や活力をそいでしまうのではなく、国民のやる気が、元気がわく政策を行うべきであります。  すべての家庭に満遍なく巨額の現金を支給するなどという政策を好況、不況にかかわらず続けるような政策では、その政策自体の持続可能性も疑わしい上に、自助努力がおざなりにされ、機会の平等よりも結果の平等を志向するような活気のない国家になってしまうのではないでしょうか。  民主党は、子ども手当を始めとする様々な家計への給付や企業に課す最低賃金の大幅な引上げや郵政民営化の方向転換、高速道路の無料化などによる事実上の国有化など、家計、企業、国を通じて極めて社会主義的な政策を数多く提唱していますが、こうした政策を積み重ねていけば、かつて英国病と言われた一九七〇年代までの労働党政権下の英国や八〇年代のミッテラン社共連合政権のフランスのように、一時的にはばらまき政策によって国民に喜ばれても、次第に国民の活力が低下していき、国家全体が国際競争から取り残される結果となり、政策転換を余儀なくされたのと同じことになるのであって、そのことは既に歴史が教えているところなのではないでしょうか。  しかも、かつての英国やフランスに比し、今の日本ははるかに厳しい状況に置かれています。急激に進む少子高齢化、また急速に発展しつつある中国やインドなどの新興諸国との国際競争にさらされる今、なおさらそのような社会民主主義的な国家運営は日本の将来を危うくするものだと思いますが、総理の国家運営に臨む基本姿勢について明確にお答えいただきたいと思います。  まず、民主党のマニフェストに関してお尋ねいたします。  月曜日の総理の所信表明演説をお聞きしてがっかりしたのは私だけではないと思います。そよ風のような心地よいお題目や心温まるエピソードも結構ですが、この国をどうしていくかという国家ビジョンが、またその実現のための具体的方策が全く見えてきません。暑い夏に飛ぶように売れたソフトクリームには、しんは出てきたと言う人はいますけれども、種はないのかもしれません。しかし、種をまかねば来年の実りはありません。  あなたが総選挙で掲げたマニフェストにはもう少しは具体性がありました。しかし、所信表明演説では、総選挙であれほど高らかにうたったマニフェストについて一言の言及もございません。新内閣発足後に各閣僚がそろってマニフェストどおりにやると口々に述べたにもかかわらず、そのマニフェストについて総理の所信演説で一切触れていないのはなぜでしょうか。三党連立合意の下にと言われましたが、民主党のマニフェストはそこに包摂されているということなのでしょうか。  政権発足後の一か月半を見ておりますと、マニフェストの位置付けは必ずしも明確でなく、八ツ場ダムの中止のようにマニフェストに書いたので地方の意見はどうであれ中止するという一方で、長寿医療制度の来年度からの廃止や歳入庁の発足はあっさりと撤回するなど、幾つもの軌道修正も行われています。そもそもマニフェストは、できもしないことを急場で熟慮なく作ったものが数多くあるように思われますが、政権としてどう位置付けるのでしょうか。マニフェストを変えるか変えないかは担当大臣の判断なのか、総理の見解を求めます。  また、民主党のマニフェストには財政規律についてのビジョン、方針や経済成長戦略がありませんが、そうした国家運営の重要な指針について一体どうするつもりなのか、所信表明演説を聞いていても明確に打ち出されませんでしたが、いつ国民に示すおつもりなのでしょうか。  既に各府省は概算要求を提出し終えていますが、今後成長戦略が策定されるとしても、それは予算の裏付けがないものばかりになるのでしょうか。  続いて、補正予算の見直しなど予算編成に関してお尋ねいたします。  先日、今年度補正予算について二兆九千億余り執行停止をするという決定をされましたが、政府として、行政府として、国会が議決した予算の執行をしないということは、国権の最高機関の決定に執行の府たる政府が従わないということになりますが、その法的正当性についてどう説明されるのでしょうか。なぜ正々堂々と減額のための補正予算をこの臨時国会に提出されないのでしょうか。  また、各大臣を査定大臣と呼んで各大臣に見直しをさせるとともに、行政刷新会議で仕分人による見直しをするとのことですが、そうした実態は、財政法上では各大臣からの要求を財務大臣が査定するとされていることの法的整合性が取れないではありませんか。仕分人の法的性格、正当性はどこにあるのでしょうか。  そもそも、査定大臣が必要と判断して要求した予算を国会対策の研修も済んでいないような仕分人が無駄だということは一体どういうことでしょうか。違った基準で判断するのでしょうか、それとも政務三役は既に官僚に取り込まれたということでしょうか。  無駄の判定基準は一体何をもってどう決めているのでしょうか。執行済みかどうかというのは無駄かどうかとは違います。三兆円に達するかどうかというのも無駄かどうかではありません。BバイC、すなわち費用対効果といった検証など、一体どういう判断をしたのかも含め、査定プロセスの透明化を強調しておられるのですから、明確にお答えいただきたいと思います。  また、補正予算を削減しても、それは単年度の財源でしかあり得ないのに、来年度以降恒久的に実施しようとする子ども手当を始めとする新規政策の財源に充てるかのごとき説明が聞かれますが、全くおかしいのではありませんか。  補正予算の執行を停止して、それを今年度中の二次補正や来年度の当初予算で事実上同じ政策を繰り返すようなことでは単に景気対策の政治空白をもたらすだけのことであり、景気の二番底をもたらすだけであります。査定大臣と名のっていたにもかかわらず、概算要求でそのような繰り返しの要求項目も多数含まれているそうですが、そのようなはがしてまた付けるというようなことはしないと明言できますか。  先日の行政刷新会議の後、民間議員の稲盛京セラ名誉会長は、記者団に、景気の二番底が言われている、削減をしていくと景気にいい影響は及ぼさない、それを承知の上で国民にひとつ辛抱していただきたい、まず無駄を省いて筋肉体質に変えていけば、次の景気回復のときには今まで以上に回復しているはずだと語りました。大変率直なコメントだと思いますが、総理もそれを追認するような発言をされたと報じられていますが、総理も、景気は悪くなる、国民には辛抱していただくという考えだと理解してよろしいですか。失業者は三百六十一万人、十か月連続で増加しています。筋肉体質に変えていくという間にもっと増えていくのではありませんか。国民がどんどん疲弊していくことにいたずらに拍車を掛けようとしているのではありませんか。  そもそも民主党は、シーリングなどの単年度の財政規律も、プライマリーバランスの黒字化や債務残高のGDP比の引下げなどの中期的な財政健全化目標も、いずれも掲げていませんが、本来、予算編成に合わせてそうした方針を策定しておくべきなのではないでしょうか。昨日の谷垣総裁への総理の答弁で、二十三年度以降、菅大臣の下で国家戦略室において中長期財政フレームの策定を検討してまいりますと答弁されていますが、余りに遅くないですか。少なくとも平成二十二年度と二十三年度の予算はこうした中長期財政フレームなしに編成をされるということなのか、財務大臣の見解をお聞きいたします。  次に、成長戦略についてお尋ねします。  つい先日、自動車メーカーのホンダが今後の設備投資は海外で行うことを決めたと報じられていますが、こうした動きが続けば国内の雇用が減ることは必定です。  民主党は経済成長戦略もないままに政権を発足させましたが、各府省がばらばらに個々の産業政策に取り組むというだけでは調和の取れた効率的な成長は遂げられません。そうした成長戦略なきままに概算要求を縦割りで各府省ばらばらに提出させたのですが、補正予算の執行停止にしても概算要求にしても確固たる成長戦略の下に策定を進めるのが本来あるべき姿であり、余りにもやみくもで野方図と言わざるを得ないのではないでしょうか。  そればかりか、民主党政権によって、円高容認と受け取れる発言が繰り返され、最低賃金の大幅な引上げが叫ばれ、製造業派遣の禁止が唱えられ、環境問題のとてつもなく高い目標が掲げられるような状況の下では、日本の将来性に疑問を抱いて雇用や設備投資を海外に移そうという動きが起こっても決して不思議ではないのではないでしょうか。実際、私のところにも製造業の方から、要するに出ていけということですかというため息混じりの声が既に届いております。  日本経済は、政策による下支えから民需主導の自律的回復へのまさにバトンゾーン、正念場にあります。今後の設備投資をどうするか、来年の採用をどうするかといった大事な判断がまさに行われようとしているときに、政治が経済の足を引っ張ってよいわけがありません。  内需拡大というだけで経済がうまく回るのでしょうか。家計にばらまくというだけで消費が増えるのでしょうか。今のような雇用不安のある急激な不況の下では、家計は消費に対して慎重、消極的で貯蓄性向が高いと考えられます。民主党は太陽光パネル設置を含めたスクール・ニューディール政策や農地集積支援政策をやめてしまうということですが、生産面すなわちサプライサイドの政策についてどうお考えなのでしょうか。また、エコポイントなどもやめてしまうとのことですが、消費にインセンティブを与えるような政策はやめて、ただ単に家計にお金を渡すだけで本当に景気が良くなると考えているのでしょうか。  我々は今年度の一次補正を未来志向で中長期の成長戦略を踏まえて策定をいたしました。民主党も成長戦略を持っていたなら、単純に削減するということにならなかった項目も多いのではないでしょうか。  こうして見てまいりますと、民主党の政策は、目先の耳当たりの良い政策の羅列ばかりで、中長期的な成長戦略もなく、また、中長期的な財政規律意識も欠けており、このままでは二十一世紀版英国病のようなことになってしまうのではないでしょうか。短期の鳩山不況、中期の財政破綻、長期の英国病という国民の不安に総理はどういう具体策でこたえていかれますか。  次に、外交・安全保障についてお尋ねいたします。  我が国の独立と平和と繁栄のために外交・安全保障が重要であることは論をまちませんが、相手のあるこの世界で信頼関係こそが大切であり、そのためには相手国との約束をきちんと守るという姿勢が大変大事であると考えます。大切な信頼関係を維持するためにも、総理はもちろん、閣僚の発言、発信は十分に統一性、整合性を持って外に出ていかなければなりません。残念ながら、これまで普天間移設問題一つを取っても耳を疑うような発言が相次いでおります。  鳩山総理は、野党時代は最低でも県外とおっしゃいました。その後、時間というファクターで変化する可能性も否定しないと状況次第では県内移設を認める可能性を示し、岡田外務大臣は、県外はない、私は嘉手納統合案だと思うと述べ、これに対し総理は、外相発言は個人的な考え方との見方を示し、最終的に決めるのは私だと述べられました。さらに、北澤防衛大臣は、辺野古移転に選挙公約を全く満たしていないと認識するのは間違いだとおっしゃり、これに対し、岡田外務大臣は論理的に苦しい、総理は私は必ずしもそう思っていないと述べられております。  このことがどれだけ沖縄の人の怒りを買っているか、同盟国米国に誤ったメッセージを送り続けているのか。そもそも、鳩山政権ではこのような国の大事な外交方針について関係閣僚間での調整というものを行われていないのではないですか。また、いないとすれば、各閣僚がばらばらに勝手なことを発言されることは構わないということでしょうか。総理の御見解をただします。  さらに、岡田大臣には、県外は難しい、嘉手納が選択肢という御発言が個人的見解なのか確認いたします。また、会見でそのことを断った上で発言をされたのかも併せて確認をいたします。  三党連立合意書には、沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地の在り方についても見直しの方向で臨むと明記されております。福島大臣には、県内移設がこの三党連立政策合意に反しないのか御見解をお伺いいたします。  普天間の移設問題にしろ、日米地位協定の見直しにしろ、総理は再三発言がぶれており、トップリーダーとしての定見なしに閣僚の意見をそのときそのときで追認しているだけのように見受けますが、そのようなことでは国家間の信頼は築けません。先日の日中韓首脳会談で鳩山総理は、今までややもすると米国に依存し過ぎていたなどと発言し、米国に無用の刺激を与えてしまったところですが、オバマ大統領の来日を前に、日米同盟の在り方を始め、普天間の移設問題や日米地位協定の見直しに対する総理の確固たるお考えをお聞かせください。  また、総理はEUを念頭に東アジア共同体構想を示されましたが、東アジア諸国はEU加盟諸国とは規模も政治体制も全く異なり、同様に考えるのは無理があるのではないでしょうか。また、貿易その他の経済協調には触れられていますが、安全保障は取り扱わないのでしょうか。もしそうであれば、それは特段新しい構想とは思えませんが、いかがでしょうか。東アジア共同体という七文字以外に具体的な構想をお持ちですか。  インド洋の補給支援についても、単純延長はしないとし、大きな文脈の中で対処していくという官僚的なお話でしたが、大きな文脈の中でというのは一体どういう意味でしょうか。  鳩山内閣の外交は、海外の報道で思い付き外交などとやゆされ始めています。もっと継続性を重視し、国際的信頼関係を大切にする重厚な外交を行っていただきたいものだと考えます。  次に、地球温暖化対策についてお尋ねします。  総理は、マニフェストに忽然と掲げた九〇年比二五%削減という数字をいきなり国際公約として提示してしまいました。余りにも実現可能性の乏しい法外な数字だと専門家や経済界などの間で反論も多いところであり、国際公約としてしまう前に、まず国内での検証や議論を十分に尽くすべきだったのではないでしょうか。  このままでは、国民に膨大な負担を強い、日本経済と国民生活に極めて重い足かせをはめ、かつ、挙げ句の果てに国際的信用も損ねることになるのではありませんか。きちんとした科学的検証や国民的論議をまず行うべきだったのであって、日本がそんな高い目標を乗り越えられるかどうかについて、私は確信しておりますと言うだけでは全く非科学的で、国民はますます不安になるばかりではないでしょうか。  郵政問題についても一つお聞きしておかねばなりません。  今回、鳩山内閣として日本郵政株式会社の社長に財務次官OBの斎藤次郎氏を充てることを決めたと発表されましたが、郵政民営化をどうするのかについて新政権として国民的議論を尽くし、きちんとした方向を決めてから人選をするべきだったのではないでしょうか。また、指名委員会の手続等を経ないまま、総務大臣の認可権や財務大臣の議決権をも越えていきなり亀井大臣が事実上の指名をするというのは、法令の規定に基づくものとは言えず、株式会社の経営に対する政府の関与の仕方として越権であると言わざるを得ないのではないでしょうか。  この人事は明らかにわたりのあっせんそのものであり、天下り、わたりの根絶を主張していた民主党が自ら言わば政治主導でわたりをあっせんしたものにほかなりません。民主党は、野党時代に官僚出身という理由で日銀総裁人事に反対をしました。退職後五年たった方は官僚出身だから駄目、十四年たったらもういいだろうということであれば、一体何年たったら過去官僚でなくなるのか、総理の見解を求めます。  日本航空の再建はその途上にあり、途中であれこれ言うつもりはありませんし、不測の影響を与えるつもりもありません。しかし、生きている会社のことであり、慎重に対処すべきです。新しい政策が不具合を巻き起こす可能性があります。そうした政治空白や大臣の不用意な発言による風評被害で生じた穴を税で穴埋めするなど、国民の理解をおよそ得られないのではないでしょうか。国交大臣の見解をお伺いします。  国と地方の関係についてお尋ねします。  総理は、国が地方に優越する上下関係から対等の立場で対話していける新たなパートナーシップ関係へ抜本的に転換すると言われましたが、今回の予算の見直しにおいては、八ツ場ダムの中止を始めとして、地方の関係者の方々から断腸の思いを吐露する声が上がっているものが数多くあります。また、厚労省、子育て応援手当の廃止のように、それこそ国と地方のパートナーシップで円滑に進めていたものを紙一枚でやめてしまうようなものもあり、鳩山内閣がやっておられることは、むしろ国が地方に優越する上下関係を強化するようなことになっているのではないでしょうか。よもや、八ツ場ダム、川辺川ダムのように、民主党が立候補者を立てていないところでは例外だということではないとは思いますけれども、地方に対する本当の意味でのパートナーシップを実行していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。  八ツ場ダムについてお聞きします。  前原国交大臣は、先日、この問題について、治水、利水の観点から再検証されるとおっしゃっておられますが、そもそも、マニフェストを作ったときに、こうした検証を全くせずに中止を決めたのですか。なぜ、川辺川ダム、八ツ場ダムの二つが明示的に中止で、他と区別されたのか、根拠をお示しください。関係都県の知事がおっしゃっておられるように、再検証するのならまず中止を撤回すべきだと思いますが、大臣の見解を伺います。  この国会に提出予定の国家公務員給与法についてもお聞きします。  民主党は、マニフェストにおいて、新規の政策のための財源の一つとして人件費二割カットで一・一兆円をひねり出すと掲げています。当然のことながら、人件費を二割カットするためには、給与を二割引き下げるか、定数を二割削減するか、またその組合せが必要となります。来年の給与がこの給与法にあるように人事院勧告どおりになるとすれば、給与は今年とほぼ同水準ということであり、定員を二割カットしなければマニフェストに挙げられた一・一兆円の節約はできないことになります。先般出された概算要求には、当然、定員二割カットが前提となって提出されていると考えますが、財務大臣に見解を求めます。  ほかにも、多々お尋ねしたいことがありますが、改めて各委員会等の場でお伺いすることとしつつ、最後に総理の政治姿勢にかかわることをお聞きいたします。  総理は、先日、国民が赤字国債を増やすなというならマニフェストの見直しもあり得るという趣旨の発言をされましたが、二つの意味で耳を疑います。  まず、子ども手当等や高速道路の無料化など、あらゆるばらまきをして本当に大丈夫なのかという疑問に対して、あなたは、日本の大掃除をいたしましょうとか、全く心配しておりませんと言い募り、無駄排除で財源は十二分に確保できるとしていたのに、いつの間に財源を赤字国債に頼らざるを得ないごとき話になったのでしょうか。議論のすり替えも甚だしく、公約違反をごまかそうとするものであります。  また、国民が赤字国債の増発をやめろというならマニフェストの実行をやめますなどと、元々非現実的であったマニフェストを履行できないことについての責任転嫁、責任逃れをしようとするものであり、情けないと言わざるを得ません。  多くの国民は、こんなうまい話はあるのかなと思いながらも、もっともらしいマニフェストの工程表のとおり、予算の組替えや無駄の削減、埋蔵金の活用などで、赤字国債を全く増やさずに子ども手当、高速道路無料化などの政策ができるのならいいよねということで鳩山マニフェストを選んだのであります。  こういう論理のすり替えは、総理大臣としてはもとより、為政者として恥ずべき姿勢ではありませんか。その姿勢こそ、私はこの代表質問においてたださねばならないと思っております。  国民の皆さんも、総理のそんな発言を聞いて、ますます不安になったのではないでしょうか。民主党に任せようとしたら、自分たち国民によりけりだと逆に他人任せなことを言われたということになります。そういう姿勢で政治をされるのであれば、議会制民主主義の意味はなく、個々の政策テーマごとに直接選挙をすればよいということになってしまいます。鳩山総理の為政者としての見識が問われると思いますが、総理の御所見をお伺いいたします。  それから、故人献金問題について、御迷惑をお掛けしたという一言で片付けていただいては困ります。捜査に協力などということでごまかしていただくわけにもまいりません。これまで民主党は、国会の場で説明しろとさんざん主張してきたではありませんか。それを、総理大臣の問題となったのに、どうして説明責任を果たそうとしないのですか。所信表明演説で予算の透明化などと言いつつ、その直後に御自分の疑惑については不透明化しようという姿勢で国民がうなずけるはずはありません。  鳩山総理は以前、秘書の罪は議員の罪などと言っておられました。その考えは今も変わりませんか、お伺いいたします。  特に、この問題は、西松建設事件などでおっしゃっておられましたように、献金した側の所業であって議員の側としては知らなかったなどと言えるものではなく、これは紛れもなく鳩山議員事務所自身が行った不正行為なのであります。ですから、総理自身が当然に明確な説明をする必要があると考えますが、いかがでございましょうか。  亡くなった大平総理は、老子の、大国を治むるは小鮮を煮るがごとくすという言葉をよく引いておられました。政治には実行の前の十分な議論、検証をする繊細さが必要だということです。いたずらに社会民主主義的なばらまきを講じて、先楽後憂のような逆さまの政治で国家国民を誤った方向に導いてはなりません。今、民主党政権がなすべきことは、非現実的なマニフェストの実現にきゅうきゅうとするのではなく、我が国の将来を見据え、経済再生への戦略を立て、財政健全化への道筋と中長期を見渡した責任ある賢明な方針を明らかにされることだと思います。これこそが政権に課せられた責務ではないでしょうか。  鳩山総理が為政者として、総理として、不協和音を奏でる素人指揮者ではなく、真のリーダーシップを示されますように望みまして、また、答弁不十分の際は再質問することを申し添え、私の代表質問を終わります。(拍手)    〔内閣総理大臣鳩山由紀夫君登壇、拍手〕

鳩山由紀夫民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 林芳正議員の御質問にお答えをいたします。  まず、国家運営に臨む姿勢についての御質問がございました。  私どもの政策に関して何をもって社会主義的だとおっしゃるのか、全く理解ができません。私どもは、まずは利権政治、既得権益を根絶をして、税金の無駄遣いを一掃し、さらに、国民の皆様方が豊かさと安心を実感できる、そんな政策を推進すること、主権者である国民生活のために税金を使うという新政権の基本方針、これに対して国民の皆様方の期待に反するような御指摘をいただいたわけでありますが、まさにこのような誹謗中傷ともいうべき御批判に対してはおくすることなく、国民の負託にこたえてまいりたいと存じます。  経済社会にセーフティーネットを張り、次世代の育成にも国として取り組むことこそ国家運営の基本であり、新政権の大方針であります。これは、所信表明でも述べましたけれども、新しい公共、まさにこれは今まで官が行ってきた、こういった仕事をこれからは民にもしっかりと参加をして行っていくこと、まさにこれは共助の精神でありまして、公助ありきという発想を我々は取る立場ではありません。医療、介護、教育、防犯、環境などの分野において、市民やNPOが行っている仕事を政府が支援をする仕組みをつくる、これが新しい二十一世紀の政府の役割だと先般も申し上げた次第であります。自民党政権がむしろこの当然の責務を今日まで怠ってきたことへの国民の怒りが選挙結果であったんじゃないんでしょうか。  政権におけるマニフェストの位置付けに関してお尋ねがありました。  所信表明をよく聞いていただければ、その内容はマニフェストそのものであることは明らかでございます。あえて三党連立政権でありますので、民主党のこのマニフェストという言葉に対しては遠慮を申し上げたところでありますが、三党合意はまさに政府を形成する連立与党で確認をした政策であります。それを速やかに実現に移す、これが我が政権であります。マニフェストの実現については、これは民主党が責任を負っているわけでありまして、連立各党の御協力、御理解をいただいて実現に向けて努力をしたい、このような意味でございます。  マニフェストの位置付けと変更の可否についての御質問もありました。  マニフェストの位置付けと変更に関するお尋ねでありますが、マニフェストは言わばまさに国民との契約であり、四年間で必ず実行いたします。これが新政権の思いであります。したがって、今マニフェストを変える、変更することは想定しておりません。内閣が一体となってマニフェスト及び三党の連立合意の実現に邁進をしてまいりたい。  これに関して、急場で熟慮なく作ったマニフェストだと、そのような御批判もいただきました。私どもは熟慮の上でマニフェストを作らせていただいた次第でありますし、旧政権では確かにできもしない政策だったかもしれませんが、新政権ではしっかりとできますので御安心をいただきたい。  国家運営の指針についての御質問がございました。  まず、平成二十二年度の予算編成におきましては、連立合意や民主党のマニフェストに盛り込んだ新規施策を実現するために、すべての予算を組み替え、新たな財源を生み出すことによって、財政規律を守りながら更に国債マーケットの信認を確保いたしてまいります。  中長期的な経済財政運営の在り方につきましては、国民の暮らしを守るための財政のあるべき姿を明確にした上で、長く大きな視野に立った財政再建の道筋を検討してまいるところでございまして、その一環として、平成二十三年度の予算編成に向けて、菅大臣の下で中期財政フレームの策定を今検討していただいているところでございます。  また、私の提唱いたしました人間のための経済、人間のための経済への大きな転換という基本的な考え方の下で、安定した経済成長を実現するために政策を総動員してまいる所存でございます。  成長戦略と予算についての御質問もございました。  この新しい内閣におきましては、日本経済をまず自律的な民需による回復軌道に乗せるとともに、今までとは違う、質の変わった、人間のための経済という柱の下で持続的な成長を確保することが最重要な課題だと認識しております。その実現のために、政府のすべての予算や事務事業、さらには規制の在り方を見直してまいりますとともに、トップダウン型の予算編成を行うこととしておりまして、優先度の高い政策に予算面でもしっかりと配慮をして実現をしてまいりますので、御理解を願いたい。  今年度の補正予算の執行見直しによる景気への影響に対するお尋ねもございました。  私どもは、もうこれも何度も申し上げたから御案内でしょうが、今回の補正予算の見直しでは、まさにコンクリートから人への理念の下で、いわゆるアニメの殿堂といった無駄な箱物行政はやめるということで執行を停止したところでございます。無駄に支えられた経済が持続的に成長するはずがないじゃありませんか。その意味で、無駄に支えられている今までの従来型の公共事業中心の経済政策はやめようじゃないか、それが私ども政権の取る立場でございます。  したがいまして、一時的に確かに無駄であっても厳しい面が出てくるかもしれませんが、私たちはむしろそれを乗り越えて、乗り越えた後に筋肉質の日本の経済というものをつくり上げたい、そのように申し上げているところでございます。  しかし、やはり政府としてはその厳しさも極力抑えなければならないということで、補正予算の執行停止の議論のときには地方公共団体向けの基金などは対象から除外するなど地域への影響には十分に配慮をしてまいったところでありますし、このような補正予算の削減が地域経済に、あるいは国民生活に影響を極力与えないようにできる限りの配慮をしてまいります。  それから、成長戦略と予算編成についての御質問がございました。  私ども新内閣としては、しっかりとした理念と戦略の下で予算編成を実施してまいります。御心配には及びません。まず、補正予算の見直しによって御案内のように不要不急な事業を停止をさせ、国民の生活を支援をし、景気回復や経済成長に役立つ使い道へ振り分けてまいります。さらに、来年度の予算編成においても、すべての予算を組み替えていく中で新政権が国民の皆様方にお約束をした主要な事項を実現をしてまいります。  このようなことを通じて、私どもの提唱いたしました国民の豊かさに力点を置いた経済社会、つまり、先ほど申し上げておりますように、人間のための経済への転換をしっかりと実現をしてまいる所存でございます。  雇用や設備投資の海外移転についてのお尋ねがございました。  新政権の経済政策は、先ほどから申し上げましたように、新たな人間のための経済への転換の中で、内需中心の安定的な成長の実現を目指してまいります。  その意味で、国内における様々な規制の在り方を全面的に見直すとともに、いわゆる先端分野における研究開発や人材育成の強化など、科学技術を振興することは言うに及ばない話でございますが、こういったことを通じて新たな需要を喚起をしながら、併せて供給側も強化をするという好循環を創出をしてまいります。  このような基本方針に基づいて、今までのような従来型の公共事業依存型の産業構造を転換をしてまいる、そして低炭素型の産業あるいは医療や介護、子育てなどの産業を育てながら新しい雇用と需要を創出をしてまいりたいと、そのように考えております。したがいまして、このような取組を行うことによって、いたずらに雇用や設備投資が海外へ移転をしていくことは防いでまいりたいと考えております。  サプライサイドの政策に対しても御質問がございました。  日本経済の安定的、さらに持続的な成長を確保したいと先ほどから申し上げたところでありまして、このために、社会保障制度に対するまずは不信感、不信感、だれがつくったんでしょうか、この社会保障制度に対する不信感をぬぐい去るとともに、家計を直接支援をする、このような新しい発想の下で、人間のための経済へと転換してまいりますし、同時に、先ほど申し上げましたものを具現化いたしますと、サプライサイドにおきましても、いわゆるイノベーションの強化を通じた世界最高の低炭素型産業をいかにして創造していくか、暮らしの安心を支える医療あるいは介護、さらには地域を支える農業、林業、さらには観光分野での内需主導型の産業を育成してまいります。  このようなことを通じて、新たな需要と雇用を生み出していく、さらに、そこで成長するアジアの活力もいかにして取り込んでいくかということでございまして、そのことによって我が国の経済を新しい意味での経済成長に導いていけると、そのように考えているところであります。  成長戦略と補正予算の削減についてもお尋ねがありましたが、補正予算の見直しは、アニメの殿堂に象徴されるような税金の無駄遣いを徹底して見直すものでございまして、単純な削減ではありません。単純に削減するなどというようなことをおっしゃいましたが、そのような単純な一律な削減では決してありません。地方公共団体向け以外の基金事業あるいは官公庁の施設整備費、こういったものについて、地域経済や国民生活に与える影響も考えながら、各大臣がその事業の必要性あるいは緊急性をしっかりと厳しく判断をして行っていたものでございます。  短期及び中長期の経済財政運営についての御質問がございました。  これは、成長戦略については、まず経済・雇用危機の克服のために、雇用情勢が悪化している、こういう情勢を踏まえながら、さらには地域の経済、また歯を食いしばって頑張っておられる中小企業の皆さん方に対する資金繰り、こういった資金繰りが大変厳しい状況、こういった課題に対応して、日本経済を自律的な民需による回復軌道に乗せていかなければなりません。そして、そのことによって持続的な成長というものを確保したいと考えております。  中長期的なことを先ほども申し上げましたが、国民が安心して暮らせる人間のための経済、この新しい方向への大転換を図っていきますとともに、低炭素型産業の育成あるいは情報通信技術、これを利活用していく、さらには規制の見直しを行って新たな需要サイクルを創出をしてまいります。  財政面においては、国民の暮らしを守るための財政のあるべき姿を明確に示した上で、中長期的、長く大きな視野に立った中で財政再建の道筋を必ずつくり上げてまいりたいと思います。したがいまして、短期の鳩山不況、中期の財政破綻あるいは長期の英国病といった心配は御無用でございます。  まさに、むしろ今、二十一世紀型の日本の病、どなたがおつくりになったかは申し上げませんが、二十一世紀型の日本の病を私どもは新しい政権の中で治療をしていかなければならない、その責務を負っているところでございます。御理解を願いたい。  普天間の基地移設問題についての御質問でございますが、在日米軍の再編につきましては、安全保障上の観点も踏まえながら、過去の日米合意、これは重要だと認識をしておりながら、その経緯を慎重に検証しながら沖縄の皆様方の過去から現在に向けての思いをしっかりと受け止めながら日米間で真剣に取り組んでまいること、言うまでもありません。  普天間の移設問題に関しましては十三年間の間動いておらなかったわけであります。これを今動かそうと努力をしているところでありまして、新政権としまして、岡田外務大臣と北澤防衛大臣が中心となって真剣な検証を行い始めたところでございます。最終的には私が決断をいたしますので、どうぞ御心配無用でございます。  日米同盟の在り方、普天間基地問題、さらには日米地位協定についての御質問をいただきました。  日米同盟は、これは何度も申し上げておりますように日本外交の基軸でございます。そして、明年は日米安保条約が改定されて五十年という節目の年を迎えるわけでございます。こういった状況の中で、今申し上げた御指摘の点を含めまして、日米同盟の在り方全般について包括的なレビューを新政権として行いたいと思っておるところでございます。この包括的なレビューを通じて、さらには中長期的な視野に立って日米同盟を重層的に深化をさせてまいります。  東アジア共同体構想について御質問がございました。  確かに御指摘のとおり、東アジアとEUとは大いに違うことは事実でございます。しかし、私は、日米同盟を基軸としながら、しかし同時に、東アジア共同体構想という長期ビジョンというものを提唱することは大変意義のあることだと理解をしています。  この東アジアの共同体の構想は、地域的に開放的であり、さらに透明性の高い地域間の協力というものを中心として推進をいたしたい。すなわち、貿易・投資あるいは金融、環境、さらには教育など、可能な分野から地域協力をまず進めていくことが重要であります。さらには、APECあるいはARF、ASEANプラス3、EAS、こういったものの既存の枠組みというものを重層的に活用していくということ、さらに、柔軟に活用していきながら地域の発展を様々なレベルで考えていく。  更に申し上げれば、安全保障分野に関してないのかということでありますが、人間の安全保障という新しい概念が御案内のとおり極めて重要な発想になってまいっております。その意味で、安全保障分野においては、まず当面は防災あるいは感染症といった分野から協力を深めていくことが妥当ではないかと考えているところでございます。  インド洋における補給の支援活動については、大きな文脈の中でとはどのような意味かという御質問でございました。  大きな文脈というのは、インド洋での補給支援活動を単体でその是非というものを考えていくのではなく、むしろ広範な、アフガニスタンに対して日本がどのような協力を行うことができるのか、さらには国際的に日本がどのような貢献が求められているのかと、この支援の在り方をしっかりと調査をして、その文脈の中で判断をしてまいりたいということでございまして、これは昨日も衆議院では申し上げたところでありますが、岡田外務大臣が先般、アフガニスタンに参り、カルザイ大統領にお目に掛かった折にも、インド洋における補給支援活動に関しては一切先方の方から言及はありませんでした。このことだけ申し添えておきます。  国際的信頼関係を大切にする外交に関する質問がございました。  国際的な信頼関係は、言うまでもありません、国際情勢をまず正確に認識した上で、リーダーシップを持って我が国にふさわしい責任ある役割を積極的に果たしていくということを通じながら得られるものだと、そのように考えております。  したがって、このような認識に基づいて、さきの国連総会におきまして、日本が地球温暖化問題あるいは核拡散問題、アフリカの貧困問題、こういった問題に対して、地球規模の課題の克服に向けた私自身の決意を表明いたしたところでございまして、これに対して多くの国の首脳から御評価をいただいたものだと認識をしているところでございます。  特に、これまでアメリカ、中国あるいは韓国、ロシア、ASEAN各国の首脳方との二国間の会談を行いながら個人的な信頼関係をそれなりに構築しつつあると、このような認識をしております。特に、地球温暖化の問題に関しまして、温暖化ガスの九〇年比、二〇年に向けての二五%削減ということを表明いたしたことに対して、国際社会の皆様方によって、これによって国際環境の中での大きなモメンタムができたと、このような御評価もいただいたところであり、日本外交が変わってきたなと、いろんな意味で多くの方からそのようにいただいているところでございます。  温室効果ガスの削減目標についての国内での検証あるいは議論に関する御質問もございました。  九〇年比二五%減という大胆な削減目標を提示をいたしましたのは、日本あるいは世界が地球全体の将来を真剣に考えたからこそ発したメッセージでございます。すべての主要国によって公平かつ実効性のある国際的な枠組みの構築と意欲的な目標の合意が当然前提となるということは私も再三申し上げてまいりましたが、このことによって国際交渉に弾みが付いたと、さらには国連気候変動の首脳会合において、したがってそのような思いで訴えたものでございまして、このことを契機にしながら、私どもとして地球というものをいかに生命体、存在する私ども生命が守られていくかという発想の中で主張したものでございます。  この問題に関しては、まず負担を考えて控えめな目標を提案するか、あるいは我が国が前提とすることを厳しく主張しながら世界全体での削減に向けて日本が主要国の背中を押していくか、どちらを選択するかの問題であり、私は、控えめな目標を取るよりも大胆な目標を取って国際的な大きなモメンタムを動かすことが肝要だと考えたのでございます。当然、これからも国民的な議論を行うことは極めて重要ではないかと思います。  温室効果ガスの削減目標についての国民負担に関するお尋ねがございました。  旧政権におきまして、経済影響、家計負担の分析、あるいはその結果の表現方法に関して、マイナス効果だけではなくプラス効果も様々あるという発想の中で、こういった扱いを含めて様々な課題が存在をしております。したがいまして、旧政権での検証のみに基づいて負担の大小を議論することは適当でないと私どもは判断したのでございます。温暖化のもたらすデメリットと、それを乗り越えることによって得られる大きなメリットを幅広く総合的に検証すべきではないかと思うのでございます。  今回の目標を達成していくためにはあらゆる手段を当然総動員する必要がございますが、いかなる方策が最も有効であり負担が少ないか、改めてこれは鋭意分析をして、早急に明らかにしてまいりたいと思います。  日本は、過去様々、オイルショックのときなど、幾多困難なときがありましたが、それを技術力、英知で乗り越えてきたわけでございまして、これはまさに歴史が証明しているのではないでしょうか。私は、したがいまして、この日本の技術力、英知の可能性を信じて、前向きに将来を考えてまいりたいと思います。  郵政改革と日本郵政社長人事の関係についての質問をいただきました。  郵政改革については、これは先般、閣議において基本方針を決定をいたしました。それに基づいて、日本郵政の斎藤新社長が新たな基本方針に沿って郵政の事業展開、新たに進めてまいる考えでございます。斎藤社長ほか新経営陣の御意見を聞きながら、基本方針に基づいて、今後具体的な改革案を作り上げてまいると伺っております。  それから、日本郵政株式会社の社長人事に対する政府の関与の適切性でございますが、日本郵政の斎藤取締役兼代表執行役社長は、まず政府が全株を有する株主総会での株主提案を受け取締役に選任をされ、その後、取締役会で代表執行役社長に選任をされ、その後、総務省におきまして認可をいただいたところであり、法律にのっとった手続を経て選任をされたものでございます。  したがいまして、政府といたしましては、郵政改革の基本方針にのっとった改革にふさわしい体制をこれからつくり出していくことが必要だと考えておりまして、こうした手続に政府が関与するに当たって亀井大臣が斎藤氏を社長に選任と考える旨の発表をしたことは、郵政改革において政府を代表をする大臣でありますから、適切な行為であると、そのように考えております。  日本郵政株式会社社長の人事に関して、官僚出身であることについての御質問がございましたが、社長に就任した斎藤氏は、事実、旧大蔵省の事務次官経験者ではございます。しかしながら、退官後、長年、十四年間民間で勤務をした経験がございます。したがいまして、真にこれは適材適所だと判断をして、能力のある方に就いていただいた。  なお、日銀の総裁人事に関しましては、日銀の独立性から判断をしたものでございまして、年数によって決めたという判断ではありません。  国と地方との関係について、国が地方に優越する上下関係を構築しているのではないかという御質問がございました。  まず、今回の補正予算の見直しに関しましては、地方公共団体向けの基金は一時保留の対象から除外するなどをして地方を重視をしております。  しかしながら、御指摘のように、やはり政権交代による政策転換によって、充実した制度への変更のために中止をすることとした施策があることは事実であります。そして、そのことによって関係者の方々に御迷惑をお掛けしたことがあったことも事実だと思います。したがいまして、政策の変更について、今後も十分に説明をして理解を得ることが重要だと考えております。  私どもとしては、旧政権ではできなかった、地域のことは地域で決める、まさに地域の住民本位の地域主権、活気に満ちた地域社会をつくる地域主権改革を断行をして、国と地方の対等なパートナーシップを確立をしてまいりたいと考えます。  なお、先ほどお尋ねの中に、八ツ場ダムの中止があったということでございますが、これは、八ツ場ダムの中止に関しては、マニフェストに記述されていることであり、マニフェストは国民との間の直接の契約だと私たちは考えておりまして、国民との契約に基づいて判断をしたということであります。  なお、私は、昨年の夏、八ツ場ダムを実際に視察をしてまいったところでございますが、その八ツ場ダムを視察していく中で、治水や利水、さらには発電という意味があるのか、大きな疑問点を感じたことを地域の住民の皆様方とも議論をする中でそのような思いを持ったためにマニフェストの中に記載をさせていただいたということでございます。  国と地方の関係について、本当の意味でのパートナーシップを構築すべきとの質問がございましたが、私どもは、マニフェストに掲げた国と地方の協議の場の法制化を早期に実現をするとともに、地域主権改革の第一歩として、地方の自主財源の充実強化に努めてまいります。そして、そのことによって真の意味でのパートナーシップを実現をしてまいります。  為政者の見識に関する御質問をいただきました。  言うまでもありません、先ほども申し上げましたが、マニフェストは国民の皆様方との契約であります。したがいまして、必ず四年間の間にそれを実施、実現をしてまいります。国債の発行は可能な限り抑制をするとともに、中長期的な財政の在り方に関しては、菅国家戦略室の担当の大臣の下で検討をいただいているところであります。  為政者の見識だということでございますが、まずは、我が国の財政を借金まみれにして将来世代へ天文学的なツケを回し続けてきた自民党さんにその総括と国民に対する謝罪を求めたいと思います。  マニフェストの実行と国民の声に常に耳を傾ける姿勢というものは、決して私は矛盾があるとは思っておりません。国民政権としては至極当然だと思っております。  また、最後に、政治資金の問題に関しての御質問がございました。  改めて、国民の皆様に御迷惑をお掛けしたことについては、真摯に、かつ率直におわびをすることがやはり必要だと思っております。また、この問題に関しては、弁護士の調査、記者会見と調査の続行、そして検察の捜査が入った後は検察に全面的に協力することが政治家としての取るべき責任だと、そのように考えているところでございます。  なお、私腹を肥やしたり賄賂性のあるお金の収受をめぐる私の発言は、確かにそのような御指摘の発言をいたしましたが、このようなことに関しては、また今後捜査で解明をしていただければと思います。  検察による解明と司法判断を待つのは責任を果たすためにも必要であり、同時に、総選挙の結果も踏まえて、自分自身の責任としては国民の皆様方との約束をしっかりと果たすことが第一だと決意をしているところでございます。  残余の質問については、関係大臣からお答えをいたします。(拍手)    〔国務大臣藤井裕久君登壇、拍手〕

藤井裕久民主党・無所属クラブ財務大臣

○国務大臣(藤井裕久君) 林議員の御質問にお答えしますが、まあ十六年前、あなたのお父君の後を引き継いだことを思い出しますわ。えにしも感じていますね。  そこでですね、そこで、財政技術的な話が多うございますので、簡単に、かつエッセンスだけ申し上げます。  第一は、補正予算を切った、その切ったのをそのまんまにするのはけしからぬ。そのとおりです。ですから、必ずこれは第二次補正予算あるいは財政手法によって平成二十二年度の収入に入れます。これは必ずやります。  第二番目、まず第二番目はですね、行政刷新会議との関係です。  ただ、これ財政法では何て書いてあるかといいますと、予算を調整すると書いてあります。最終的決定権は内閣であることはもう御承知のとおりです。  そこで、なぜ刷新会議をこのように使っているかということです。  もう林さんも御存じのように、要するに財政って、財務省というのは各省と平等なんですね。平等であるから限界があるんですよ。ですから、より上の機関である行政刷新会議と緊密に協力しながらやっております。だけれども、だけれども、その調整するのは財務省である、この財政法上の原則は守って、そのとおりやります。  三番目、どういう基準でやったかという話ですね。  これは、九月十八日に閣議で示されたものでございまして、例えば不急不要云々とございますが、例えば、余りに有名になったのはアニメの殿堂ですが、官庁営繕とかそういうものは不急不要のものである。たとえ耐震構造であっても、それはもっと当面の問題である保育所であるとか小中学校の方が大事だと、こういうことでありまして、私たちはこの基準に従って行っております。  第四番目、この三兆円は何に使うかと、これは景気回復、国民生活直結した問題、こういうものに使います。それから同時に、二十二年度の本予算においてもこれらの一部が使えるということもあり得ますから、それも含めて使わせていただきます。  第五番目、今まで切ったものをまた戻すことがあり得るのか、こういうお話でしたね。これは、一年の差によって何がしかあり得るかもしれないんですね、あり得るかもしれない。全くやらないということは言い切れませんよ。  第六番目、穴が空くじゃないかと、穴が空くじゃないかという話ですがね、不健全な社会体質の下でできた経済なんていうのはしようがないです、そんなものは。だって、そういうことでできた経済でしょう。天下りだとかそういうものの上に立った経済がそれをつぶすということがあって、そのために例えば〇・〇何%減ったって、そんなことは乗り切らなきゃ駄目だ。こういうことであります。  ただ、あえて、あえて申し上げますが、この中、この切った中には再来年度に使うというものもいっぱい入っているんですよ。それを切って何で今の経済がマイナスになるか、こういうことですね。  第七番目、財政規律、財政規律は重大です。しかし、今のようなこのような不安定な経済のときにそういうことをやるのが妥当か。前政権がそうじゃないですか。前政権がそうじゃないですか。前政権がそうだということと今の経済の状況というのは全く変わっていないんだ。だから、あと二、三年後に菅さんの下においてやると、こういうことであります。  第八番目、一兆一千億の人件費の削減の話がありましたね。これは二十五年度までにやるということであって、二十二年度にやるとは一言も書いてありません。現に、二十二年度においては六千四百十三人を純減するということになっています。もちろん切って上げるのがありますよ、ありますが、それを含めて純減六千四百という数字が出ている。それらを含め、かつ今度の人事院勧告、人事院勧告ですね、これらも、地方も含めてだけれども相当額、四千七百七十億ですか、切ることになっている。もちろん、地方はこの場合関係ないとおっしゃれば、それでいいです。国だけでもそうやって少しずつ減って二十五年までに一兆一千億切る、こういうことであります。  以上、八点申し上げました。(拍手)    〔国務大臣岡田克也君登壇、拍手〕

岡田克也民主党・無所属クラブ外務大臣

○国務大臣(岡田克也君) 外務大臣の岡田克也です。  衆議院においては私に対する質問はありませんでした。答弁の機会を与えていただいた林議員に感謝申し上げたいと思います。  さて質問は、普天間の県外移設は難しい、嘉手納統合案が選択肢という私の発言は個人の発言か、また会見においてその旨を断った上での発言かというものであります。  端的に申し上げます。私の外務大臣としての発言であります。ただし、会見の折に、これはまだ内閣として合意を得たものではないと、途中の案である、こういうふうに申し上げております。  一言、この問題に対する私の考え方をこの場を借りてもう一度御説明したいというふうに思います。  先ほど総理もお触れになったように、この問題は自民党を中心とする政権の下で十三年間掛かっております。これ以上の時間を掛けることはできるだけ避けたいというふうに私としては考えております。  そういう前提の下で、つまり、これ以上時間を掛けるということは普天間の周辺の住民の危険な状態がこれからも続くということですから、なるべく時間を掛けたくない。しかし、現行案よりも沖縄の負担を軽くするものがないのかどうかということを今真剣に検討しているところです。そういう中で既存の滑走路を活用することができる嘉手納統合案というのが一つの案として今浮かび上がり、今私のところで検証作業を行っているところであります。  引き続きその検証作業を行い、その結果を踏まえてできるだけ早く結論を出していきたいと考えています。  以上です。(拍手)    〔国務大臣福島みずほ君登壇、拍手〕

福島みずほ社会民主党・護憲連合内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・少子化・男女共同参画)

○国務大臣(福島みずほ君) 林議員から御質問がありました普天間基地の移設問題についてのお尋ねです。  現在、国土の〇・六%にすぎない沖縄県に全国の在日軍事用施設の七五%が集中しております。この沖縄の状況は重大な問題であり、沖縄の県民の基地負担の軽減は最優先の課題であることは当然です。  沖縄県民の負担軽減につながらないような形で基地の在り方を見直すことは、三党連立の政策合意の趣旨に沿わないものと考えます。(拍手)    〔国務大臣前原誠司君登壇、拍手〕

前原誠司民主党・無所属クラブ国土交通大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・防災)

○国務大臣(前原誠司君) 林議員にお答えをいたします。  二問ありました。  まずは日本航空についてでございますが、日本航空の再建の方策につきましては、現在、政府で検討しているところであります。  御承知のとおり、日本航空は日本の空を半分以上カバーしております。世界との架け橋、そして国内経済とのつなぎ、こういった点を考えますと、この航空会社の再建というのは日本の経済、そして我々の生活に極めて重要な観点だと思っております。政府を挙げてJALの再建に力を尽くしてまいりたいと思います。  二点目でありますけれども、八ツ場ダムについてであります。  この公共事業の問題につきましては、少しお時間をいただいてお話をしなくてはなりません。  今、日本が抱えている大きな問題というのは私は三つあると思っております。  一つは、二〇〇四年をピークに日本の人口というのはどんどんどんどん減少してきている、いわゆる人口減少社会に日本が入ってきているということであります。二つ目には、少子高齢化が、他の先進国が経験もしたことのないようなスピードで今進んでいるということであります。そして三つ目には、前政権の負の遺産でありますけれども、GDPの一・八倍以上もの長期債務を抱えていると。  この三つの制約要因の中で、何を重点に国民の皆さん方からお預かりをした税金を使っていくのかということが今問われているわけであります。  我々は、少子化対策やあるいは教育、子育て、あるいは社会保障、こういったものにしっかりとお金を使っていかなくてはいけないというふうに思っておりまして、そういった制約要因を考えますならば、公共投資は減らしていかざるを得ません。  その中で河川について申し上げますと、皆さん方御存じのとおり、大きなダムだけで二千以上今もう日本でございますし、今百四十三の建設が計画をされているわけでありますけれども、このすべてを我々は見直していきたいというふうに考えております。  ダムを造るとどういう問題が起きてくるか。もちろん我々は、できるだけダムに頼らない治水をということで、ダムを全面的に否定しているわけではございません。しかし、ダムを造るとどういう問題が生じるか。ダムを造ると、水がせき止められて砂がたまります。砂がたまれば、それが下流に流れずに海に供給されません。そうなると、いわゆる海岸の浸食というものが起きて、海岸の護岸工事で新たな公共事業が生じるということになります。つまりは、ダムを造り続けるということは新たな公共事業をつくり続けるということにもなるわけであります。  その意味で我々は、このあらゆる観点から検証いたしまして、まずはその入口として川辺川ダム、八ツ場ダムの中止をマニフェストに入れさせていただいたところであります。  そもそも、本当に必要であるんであれば、なぜ五十七年間もできていないのか、なぜ必要であれば四十三年間もできていないのか。私は、非常にそこが不思議でございます。  ただ、我々は、この百四十三、そして中止を決めたもの以外のものについても、再検証をしっかり行っていく中で、地元の方々との話合いはしっかりと行ってまいりたいと思います。  今までの政権では、公共事業は一度決めたら止まらないと、走り続けると。止めることの方策がないのが今までの政権の公共事業でありましたけれども、我々は、しっかり検証をして止めるものは止めると、止めた場合の地元補償はしっかりやっていく、その姿勢で臨んでまいります。(拍手)     ─────────────

江田五月各派に属しない議員議長

○議長(江田五月君) 輿石東君。    〔輿石東君登壇、拍手〕

輿石東民主党・新緑風会・国民新・日本

○輿石東君 民主党・新緑風会・国民新・日本の輿石東です。  会派を代表し、鳩山総理大臣に質問いたします。  私は、今ここに政権与党を代表し鳩山総理大臣に質問できることを大変うれしく思います。あわせて、その責任の大きさを痛感いたします。  今国会が鳩山内閣としての初の本格的な議論の場となります。総理を支える私たち民主党としても、大局的な見地から総理のお考えを伺いたいと思います。  二年前の参議院選挙で国民の皆さんによって民主党を第一党に選んでいただきました。その際、私は申し上げました。国民は、企業優先の自民党ではなく、国民の生活が第一の民主党を選んでくれたのだと。そして、二年後、すなわち今年の衆議院選挙でも必ず勝利することをお約束したのであります。  そして、今回、民主党は国民の圧倒的支持をいただき、歴史的な政権交代が実現したのであります。この半世紀、一時的な例外を除いて日本では政権交代がありませんでした。まさに画期的なことであります。  まず、総理にお聞きをいたします。  今回の総選挙で、国民の皆さんは私たち民主党に何を期待してこれだけ多くの支持を与えてくださったと思われるか、お考えを伺いたいと思います。  鳩山内閣が発足して約一か月半、政権交代という歴史的出来事に直面した今、国民の中には新政権への大きな期待と不安が交差しているのかもしれません。しかし、この日曜日の神奈川、静岡の参議院補欠選挙でも勝利をさせていただくことができました。内閣支持率も七〇%前後を維持しております。私たちは、この国民の熱い期待を裏切らないよう、しっかりこたえていかなければなりません。  民主党と自民党政治との一番の違い、それは政府の無駄遣い排除と官僚依存からの脱却であります。国民は新しい政権にこれを期待しているのであります。そして、鳩山政権発足と同時にこれを実行に移しました。その象徴がダム建設の中止と事務次官会議の廃止であります。自民党政権ではできなかったことを直ちに行う、これが民主党であります。総理に、この一か月半を振り返り、その手ごたえをお尋ねしたいと思います。  今回、国民の皆さんは私たち民主党に政権交代という出番を与えてくれました。その最大の要因は、世界が大きく変わり行く中、日本を変えることを怠った自民党に対して、国民の我慢が限界に達した結果であると思います。したがって、今国民の皆さんが民主党に期待しているのは、あれこれの小さな手直しというよりも、むしろこれまでの遅れを取り戻すための徹底した改革であります。これまでの自民党政権のように、その場しのぎの解決策を積み重ねているだけでは、むしろ事態を悪化させるだけでありましょう。改めて総理のお考えになる政権交代の意義についてお尋ねをいたします。  次に、鳩山総理の政治理念についてお尋ねをいたします。  これまで自民党は、グローバル化と称し、過度の競争至上主義に基づく政策を推し進めてまいりました。その結果何が起きたのか。社会には貧困と格差が生み出され、国民は、現在のみならず将来の生活に対してまでも限りない不満と不安を抱くようになったことは御承知のとおりであります。これに対して民主党が、生活第一を掲げ、すべての人に居場所と出番をと訴えたのは、まさしくこのような政治を変えてほしいという国民の気持ちを代弁したものにほかなりません。  そこで、総理に伺います。  鳩山総理は、座右の銘を友愛とされ、マニフェスト、総理就任後のスピーチなどにおいても友愛の社会ということを述べておられます。私も、政治とは生活である、政治とは愛である、子供に夢を、青年に希望を、お年寄りには安心をということを政治信条として訴え続けてまいりましたので、総理の理念には大変共感いたしますが、総理就任後のこの機会に、国民の皆さんに、その内容、その目指すところについて改めてお聞かせいただきたいと思うのであります。  さて、これから来年度予算編成も始まります。いよいよ新政権の真価が問われてまいります。民主党はマニフェストで国民の皆さんに多くのことをお約束しました。それらを実現していかなければなりません。国民の中には、またマスコミの中にも、マニフェストをすべて実現することは不可能ではないかと心配する声もあります。  そこで私は、総理に次のことを明らかにしてほしいのであります。それは、国民の皆さんとお約束したことは必ず実行するということであります。ただし、一度にすべてを実行することはできません。優先順位を付けて、速やかに着実に実現していかなければなりません。そのことを皆さんに説明すべきであります。  そのためには、今こそ、官僚に依存しない、また族議員の介入を許さない予算編成が不可欠であります。今、国民の皆さんは、真の政治主導の下に、これまでの無駄を徹底的に排除する新しい手法を盛り込んだ予算編成作業を期待し、注視しております。各大臣もまた、役所や利益団体を代弁する要求大臣ではなく、査定大臣として厳しい姿勢を貫くことが重要だと考えます。  鳩山内閣では、既に、本年度補正予算の一部執行停止と返納、来年度予算の概算要求の再提出など、これまでの政権にはない、できないスピード感と実行力で政治主導の政策運営を実現しております。このような無駄遣いの排除と官僚依存からの脱却の実現によってこそ、政権交代はこういうものだということを国民の皆さんも実感されるものと確信をいたします。総理の決意を伺います。  今回の予算編成においては、マニフェストに書かれた主要な政策の実現に向け着手することが重要で、それは大きな第一歩でもあります。  民主党は、まじめに生活している人たちが安心して働き、子育てができるような社会を構築することを約束しました。したがって、民主党のマニフェストは、人を大切にする生活者の視点に立ったものであり、いわゆるコンクリートから人への理念もそこにあると思います。子ども手当の新設を始め、教育、医療、農業、雇用などに対する予算の重点的な配分こそが必要不可欠であります。政権の全力を挙げて、財政規律を守りながら、マニフェストの実現を少しでも進めることが重要だと考えます。  もちろん、社会資本を整備するのは国の重要な役割であることは間違いありません。しかし、産業振興や景気対策の視点からのみ公共事業あるいは公共投資をとらえるのではなく、大事なことは人々の生活の質や利便性を向上させるという視点であります。公共投資のウエートを産業関連の資本から生活関連の資本へと転換させることが重要であります。  自民党時代、特に小泉内閣以降は、弱肉強食、いわゆる新自由主義的な政策が次々と実行され、企業活動が優遇される一方、国民生活は後回しにされ、日本社会の様々な格差が拡大の一途をたどりました。こうした中で、ついに我が国の貧困率は、OECD三十か国中悪い方から四番目という事態に立ち入りました。こうした産業中心の経済政策は明らかに考え直すべき時期に来ていると思うのであります。  これに対して、総理は、今回の所信表明演説で、人間のための経済への転換を掲げられました。まさにそれを実現するためのプログラムが、さきに選挙で民主党が国民にお示ししたマニフェストなのであります。子ども手当の創設、ガソリン税の暫定税率の廃止、さらには高速道路の原則無料化など、家計を直接応援することによって国民の暮らしを豊かにし、その結果、内需を拡大し、安定した経済に日本を導こうというものであります。  こうした人間のための経済への転換を今後どのように実現していくのか、総理の考えを改めて伺いたいと思います。  さて、厳しい財政の中でマニフェストの実現に必要な財源を確保するためには、何といっても徹底的な無駄遣いの削減が必要であります。総理はこれを戦後行政の大掃除と呼ばれました。  現在、行政刷新会議と財務省を中心に来年度予算編成に向けての作業が本格化していますが、この際、来年度予算編成における一般会計はもとより、特別会計も含め、徹底的に業務の見直し、業務仕分を行い、行政の無駄を洗い出すとの方針をより明確にする必要があると考えます。  そこで、行政刷新会議における歳出絞り込みの具体的な方策と、それを踏まえて政府の予算編成の在り方について、総理の見解を伺っておきたいと思います。  また、予算編成においては、言うまでもなく目先の利害にとらわれない中長期的な視点が必要であります。国家戦略室からは、複数年度を視野に入れたトップダウン型の予算編成や、年度末の使い切りなど無駄な予算執行の排除など基本的な方針が示されましたが、今後の新しい予算編成への取り組み方についてもお聞きしておきたいと思います。  次に、雇用問題について伺います。  小泉政権以来の自公政権の失政によって非正規労働者が急増し、雇用問題が顕在化したところへ追い打ちを掛けるような去年の世界的な大不況の到来で、今年の初めは年越し派遣村など悲惨な光景も生まれました。  総理も出席された十月八日の連合の大会において高木前会長が述べられた、今ほど人間の尊厳が問われているときはない、労働の尊厳もまた問い直さなければならない、労働は商品ではないというあいさつが心に残っております。  経済は人間のための経済でなければならず、経済合理性のみに偏らない経済政策を推し進めていく必要があります。弱者切捨てにつながる経済合理性に偏った政策運営から、人間らしい生活が送れる生活者のための経済政策への転換が急がれます。  さらに、非正規労働者や低所得者に対する雇用対策と併せて、これから大きな夢を持って社会へ羽ばたこうとしている若者や新卒者に対する雇用対策が重要であります。  さらに、今、景気の二番底が懸念されており、年末にかけて一層の雇用の危機が高まっております。昨年の二の舞にならないようにするために、与えられた時間が極めて短い中でいかに対処していくべきかが問われていると思います。  政府は、五%を超えるという最悪の失業率の下、深刻な雇用不安を払拭するために、去る二十三日に緊急雇用対策を打ち出しましたが、その内容とねらいについてもお答えいただきたいと思います。  鳩山総理は、九月二十四日の国連総会における演説の中で、今後の日本外交について、世界の架け橋となるような外交をと訴えられました。すなわち、日本の国連デビューとなった第十一回総会における当時の重光葵外相の発言を紹介された上で、それから五十三年後の今日、同じ国連総会の場で、私は日本が再び架け橋としての役割を果たさんことを明らかに宣言したいと思いますと述べられ、日本が架け橋となって挑むべき五つの挑戦、第一に世界的な経済危機への対処、第二に気候変動への取組、第三に核軍縮・不拡散に向けた挑戦、第四に平和構築、開発、貧困の問題、第五に東アジア共同体の構築を示されました。  今後の日本外交はこの総理が示された基本理念に従って具体的に進めることになると思いますが、その決意と、東アジア共同体の構築及び日本周辺の海を争いの海から友好と連帯の実りの海へという提唱の今後の展望についてお伺いしたいと思います。  参議院民主党の役割についても一言申し上げます。  御承知のとおり、参議院では衆議院より二年早く与野党逆転が実現しました。そして、国民の期待にこたえてまいりました。これが先般の衆議院での与野党大逆転につながったものと確信しております。参議院民主党は、政権交代の先駆けを務めたことを誇りに思い、これからも国民の期待にこたえてまいります。  さて、最後に、私の政治信条を述べておきたいと思います。  私は、常々、政治とは生活であると申し上げてまいりました。これまで、この壇上でもそれに沿った主張をしてまいりました。今、私は、それが間違っていなかったと誇りに思っております。  私ども民主党は、国民の暮らし、国民の生活を第一にし、選挙を戦いました。そして、国民は明確に私たち民主党を支持しました。国民は、政治とは生活であるを支持してくれたのであります。  私は、また、政治とは愛であるとも申し上げてまいりました。その主張も正しかったと考えております。  自民党内閣は構造改革を推し進めました。もちろん、私たち民主党も、日本には改革が必要だと考えています。しかし、改革を進める際にその影の面を忘れてはなりません。切り捨てられる弱い立場の人たちを忘れてはなりません。自民党の構造改革は、弱い立場の人たちを忘れた改革であります。弱肉強食、強い者だけが勝ち残るのであります。しかし、それは経済の論理ではあっても政治ではありません。政治とは、その競争から取り残された人たち、弱い人に手を差し伸べることであります。  政治とは愛であるは、まさにこの弱い人たちに手を差し伸べることが政治の役割であることを言い表したものであります。総理、いかがでしょうか。  政治とは生活である、政治とは愛であるは、私の政治信条であり、民主党の理念でもあります。正しい信念を持って国民により良い政治を行うことであります。  我が国は今、内外共に非常に厳しい状況にあります。民主党の真価が問われるのはこれからであります。演説の中で鳩山総理が言及されたチョーク工場のお話には胸を打たれました。居場所と出番のある社会、支え合って生きていく日本という総理の政治理念を高く掲げ、各閣僚の皆さんが存分に力を発揮される体制づくりに全力を尽くすことを会派を代表し申し上げ、質問を終わります。(拍手)    〔内閣総理大臣鳩山由紀夫君登壇、拍手〕

鳩山由紀夫民主党・無所属クラブ内閣総理大臣

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 輿石会長の御質問にお答えをいたします。  輿石会長から大変友愛のこもった演説をいただきましたことに感謝を申し上げます。ありがとうございます。  総選挙におきます国民の民主党支持の要因というお話がございました。  まず、さきの総選挙において御支持いただいた国民の皆様方に改めて御礼を申し上げます。ありがとうございます。  まず、なぜ民主党が政権交代を果たし得たか。それは、自民党の長期政権によって、結局は自分たちがポスト争い、政策は官僚に丸投げ、この政治が、結果として例えば消えた年金の問題、消された年金の問題を生みました。また、後期高齢者医療制度のような間違った制度も生んでしまいました。一方では、アニメの殿堂に象徴されるような無駄な箱物行政が日本を覆ったわけであります。  このようなことに対する国民の皆様方の政治と行政の機能不全に対する大きな怒り、国民の失望、また生活と将来に対する不安、こういったものが重なって、何とか日本の政治を変えてほしい、ならば民主党頑張ってくれ、その思いの下で民主党に対する大きな期待が集まったものだと、そのように理解をしております。  したがいまして、今回の私どもの勝利は、これは所信表明でも申し上げましたとおり、国民の皆様方お一人お一人の勝利だと。したがって、だからこそこの政権は真の意味での国民政権であり、国民の皆様方の熱い期待にこたえなければならないと覚悟を決めているところでございます。  国民の皆様の御期待は、戦後行政の大掃除を行い、十円、一円単位まであらゆる無駄な事業というものを徹底的に明らかにしろ、本当に国民の皆様方のためになる事業にそれを振り替えてくれ、その切望であります。さらには、明治以来続いております官僚統治の中央集権国家から住民が主体的に参加をする地域主権国家をつくり上げてほしい、さらには、それにより自分自身が参加をする支え合いの社会というものをつくり上げていく、こういった思いを国民の皆様方の思いだと受け止めながら新たな政権として邁進していく所存でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。  この一か月半の手ごたえについて御質問をいただきました。  国民の皆様方は新政権に対して、まず第一に、徹底的に無駄を排除しろ、そして、官僚依存から脱却しろ、中央集権の土建型国家から脱却をしろ、こういったことを求めております。私としては、その思いの下で、まず、官僚依存の政治の象徴でありました事務次官会議を廃止したところでございまして、政治家自らがまず汗をかく、最終的に責任を持つ政治へと転換をすることが大事だと、そのように申しております。  さらに、国民の皆さんの視点、納税者の視点から各種の事業というものを全面的に見直し、中止すべきものがあれば勇気を持って中止をする、そして、その財源を用いて真に国民の皆様方のお暮らしに役立つ事業へと転換をさせること、この思いの下でこの一か月半努めてまいったところでございます。  改革は御案内のとおりまだ始まったばかりでございます。これからが本番でございまして、試行錯誤の部分も確かにあることも事実です。ただ、幸い、街頭に立ちましても官邸の中にありましても、多くの皆様方から、あるときは直接の激励をいただき、また多くのお手紙やファクスなどを、メールなどをいただいて激励をいただいているところでございます。国民の皆様方の期待、すなわち日本の政治や行政の古い体質を何としても変えてくれ、頑張れ、負けるなという大きな声援を力に変えて、政府・与党一体となって、国民の皆さんと一緒に、おごることなく、迅速果敢に日本を変革をする大事業にかかわってまいりたいと思います。どうぞ御協力を願いたいと存じます。  政権交代の意義についてもお尋ねがございました。  今回の政権交代は、我が国が明治以来続けてまいりました政治と行政のシステムを大転換をするという意味において、歴史的に記録される大きな政権交代であったわけでございます。私たちはその一歩を踏み出したわけでございます。したがいまして、私たちに課せられた使命、自民党政治を小手先で微修正するなどという発想ではなく、戦後行政の大掃除を行いたいと考えているのでございます。  その理念は、まさに先ほどから申し上げておりますような、コンクリートから人へという分かりやすい理念の下で、旧政権がつくり上げてまいりました中央集権型の古い体質を全面的に見直す、そして、その財源も活用して、住民の主体的な参画の下で、命を守り国民生活を大切にする政治へと転換をしていくことが求められております。  そのために、まずは、国民の皆様方の中に募る一方の年金の不安をまずは解消して、信頼できる年金制度を再設計をするということ、崩壊の危機に立たされております医療現場を再生をさせるということ、さらには、雇用不安と深刻な景気低迷の中で、特に歯を食いしばって頑張っておられる中小企業や個人の事業主の皆様方を支えていくことなど、命を守る、国民生活を第一とする政治を着実に進めてまいりたいと思います。政府がいわゆる上から目線で仕事を行うのではなく、国民の皆様方が総参加をして政治を変えていく、そんな大転換の政治を行ってまいりたいと考えているところでございます。  友愛の内容、その目指すところについてのお尋ねをいただきました。  一人一人の国民の皆様方が、人の笑顔が自分自身の笑顔だ、すなわち人の幸せが自分の幸せだと感じることができる、また、人の痛みが我が身の痛みになる、こういった思いを感じられるような、互いの支え合いを大切にする社会、それが私の目指している友愛社会だと申し上げてよろしいかと思います。  所信表明におきましてチョーク工場のお話を申し上げましたけれども、その工場の社長さんが語っておられたように、お坊さんも語っておられるように、人間の幸せは、愛されること、褒められること、役に立つこと、必要とされること、こういったことにあるのだと。  こういう幸せをいかにみんなで支え合いの中でつくり上げていくこと、これが大切だと思うのでございまして、お年寄りの皆さんも、あるいは若い青年の皆さんも、子供も、あるいは障害という試練を与えられたチャレンジドの方々にも、一人一人が自分自身の幸せ、国民が自らの居場所というものを見出すことができる世の中、同時に、出番というものも世の中で見出すことができる、こういった社会を何としてもつくり上げてまいりたいのでございます。  そのことを実現をさせること、物質的な充足などということのみならず、お互いの支え合いの中で一人一人が精神的な充足感を味わっていただく、生きがいを感じる、言わば幸せの全体、総量の大きな社会というものを築き上げるために政府が何をなすべきか、真剣にこれから検討してまいりたいと思うところでございます。  マニフェストの実行の決意とその進め方について御質問をいただきました。  マニフェストで国民の皆様方にお約束をした、まさに国民の皆様方との契約であります。それは必ず四年間で実行をいたします。四年間で国民の皆さんから評価をいただけなければ政治家としての責任を取る、これは申し上げたとおりでございます。  マニフェストというものは、まさに財源を見出さなければ当然なりません。したがって、財源との兼ね合い、あるいは実現する、その難易度などによって優先順位を付ける必要があることも理解をしておりまして、優先順位を付けながら実現をさせてまいりたい。  子ども手当は、例えば二十二年度に半額、二十三年度から全額にしたい、そのように思っておりますし、農業の戸別所得補償制度などは、モデル事業から始めて、その後実施をしていく。また、年金記録問題は、二年間掛けて国家的なプロジェクトとして一斉にこの問題の解決に向けてみんなで努力をする、そして四年間の間、新たな年金制度の創設に向けて最善の努力をしていく。  このような、マニフェストにおいては、当然、難易度あるいは財源に基づいて優先順位を付けて実現を図ってまいりたいと思っております。言うまでもありません、国民の声に耳を傾けながらマニフェストの実行を図ってまいりたいと思います。  まず、脱官僚依存の予算編成に向けての決意をお尋ねがありました。  新政権におきましては、これまでの官僚依存の仕組みを排して、政治主導、国民主導への政治へと新しく百八十度転換してまいります。政治主導とは何か、それは政治家自らが汗をかく、そして最終的な結論、意思、政策に関して政治家が責任を取るということでございます。  従来、ややもすると、官僚に依存をし、官僚を悪者にして政治家が自らの人気を取るような風潮は戒めなければならないと考えているところでございます。予算を含めて、各省庁における政策の決定は、政治がまさに最終的な責任を負う真の政治主導をこれから確立をしてまいるところでありますが、そのために新たに設置をした行政刷新会議を中心に、政治家同士がまず国民の前でオープンに議論をして、補正予算の執行停止という歴史的な実績をつくり上げてまいったところでございます。  また、二十二年度の本予算についても、私と菅副総理、さらには、仙谷大臣、藤井大臣が密接に連携をしながら、行政刷新会議がまずは徹底的な無駄の排除に取り組んでいく、そして国家戦略室が基本方針を示し、戦略的な予算編成を行う、このことを車の両輪にして真に国民のための予算を編成してまいる所存でございます。  人間のための経済への転換についてということでございますが、これは、先ほどから申し上げましたように、まずコンクリートから人へという大きな発想の転換に基づいて予算を根本的につくり直すことからスタートをしてまいります。  経済面での自由な競争はこれは当然促す必要はございます。同時に、雇用や人材育成といった面でのセーフティーネットを整備をして、食品の安全あるいは治安の確保、さらには消費者の視点というものを重視した政策というものを進めるということでございます。  経済指標の数字のみに踊らされてはならない、この思いの下で、子ども手当の創設や暫定税率の廃止などによって家計の実質的な可処分所得を増やす、このことによって個人消費を刺激をして、医療、介護、あるいは環境、さらには観光などの新しい分野で産業と雇用を生み出してまいります。  こういった政策に基づいて、経済合理性のみを評価軸とした経済、すなわち経済が数値の上で成長しても国民一人一人の生活実感がさっぱり良くならないどころか悪化する一方、このように感じられる経済から、人間のための経済、すなわち国民が少しでもその生活に実感を持つ、充足感を持つ、安心感を持つ、こういう生きがいを実感できる社会を何としてもつくり上げていきたいと考えております。  行政刷新会議における歳出削減方策とそれを踏まえた政府の予算編成についてのお尋ねがございました。  先日、第一回の行政刷新会議を開催をいたしまして、歳出の徹底した見直しに取り組むために事業仕分を行ってまいることを決定したところでございます。この事業仕分は、国民の皆様方、各界各層の皆様方にお呼びかけをしてお集まりをいただいて、外部の視点が大事だと、外部からの視点、さらに、公開においてしっかりと議論をして、税金の使い道の見直しに向けて評定をしていただくということにいたしております。  なお、平成二十二年度の予算編成に当たりましては、行政刷新会議によって事業仕分をしていただきましたその結果に沿って、思い切った歳出削減に挑戦をしてまいります。そして、その一方で、それによって確保をいたしました財源は、連立の合意あるいはマニフェストで国民の皆様方にお誓いをした事業に振り向けて、国民の暮らしを守る予算を策定をしたい、そのように考えているところでございます。  内閣の今後の予算編成についての御質問がございました。  新内閣は、税金の無駄遣いをまず徹底して排除をする。そして、コンクリートから人への理念に沿った形で硬直化した財政構造を転換をする。そして、国家戦略室に関しては、税財政の骨格並びに経済運営の基本方針を立案をする。その一環として、先般、複数年度を視野に入れたトップダウン型の予算編成、さらには無駄な予算執行の排除など、予算編成の在り方自体を改革をするプランが示されたところでございます。  このうち、二十二年度の予算に関してはもう既に閣議決定を行ったところであり、速やかに実施していくところでありますし、二十三年度の予算からは、菅副総理の指揮の下で、複数年度にわたる中期財政フレームを策定をし、中長期的な視野に立った予算編成を行う。これは画期的なことを行うことを今考えているところでございます。このような予算編成の改革を私としてはしっかりと指導をしてまいりたいと考えております。  雇用対策に関して、そのねらいについてのお尋ねがございました。  先般取りまとめました緊急雇用対策におきましては、職を失って生活が苦しい、そういった方々への支援がまず第一、そして新卒者あるいは未就職の方々への対応、さらには新たに雇用を創造する、こういったことなど、細やかで機動的な内容になっておりまして、この対策の着実な実行に当たって雇用の確保に政府が一丸となって取り組んで、国民の皆さん一人一人が安心して暮らせる、生きがいを実感できる、そんな社会を実現をしてまいりたいと思っております。  こういうときこそ大事なことは、地方公共団体あるいは企業の皆さん、そして労働組合の皆さん、NPOの皆さん、こういった方々を含めて、社会全体が支え合いの精神で雇用確保に向けて努力をすることが極めて大切だということを付言申し上げておきます。  それから、外交への決意と展望についてのお尋ねがありました。  国連総会におきまして新しい内閣が取り組むべく国際貢献の在り方について、先ほど御指摘がありました五つの項目にわたって、私が提起をいたしたところであります。特にその中でも、気候変動問題あるいは非核政策など、日本の姿勢に対する期待あるいはまた評価をこの身に実感をいたしたところでございまして、今後も手綱を緩めることなく、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。  日本を取り巻く海を二度と再び争いの海にしない、そして実りの海にしていきたい、こういった思いは、かつての戦争の惨禍を忘れてはならない、忘れないで、日本が平和国家としての道を決して二度と踏み外してしまわないように、特に政治家が、一人一人が自戒の念を持ち続けることが極めて大切だと申し上げたいのでございます。そして、常に日米関係の更なる強化を図り、アジア外交の充実強化に努めることが不可欠だと考えております。  言うまでもありませんが、日米同盟は引き続いて日本外交の基軸であります。その対等なパートナーという意味は、日本側からも建設的な提案をしっかりと行ってまいることはもとより、安全保障のみならず、気候変動の問題、さらには非核化の問題など、グローバルな課題においても日本から自らメッセージをしっかり出せるような政府に仕立て上げていきたいと考えております。  東アジアの共同体構想につきましては、国連で表明をいたしました後に、日中韓あるいは東アジアの首脳会議でも出席をして、この地域のリーダーの皆様方とも直接話合いをいたしまして、理解をいただいたところでございます。また、来月はシンガポールでもAPECの会合がございます。そういった中で、アジア太平洋の首脳の方々ともお話を申し上げてまいりたいと思います。  私が申し上げたい東アジア共同体の構想の中で重要なことは、開かれた地域主義だということでございまして、貿易や経済あるいは環境といったものの協力のみならず、東アジアにおいて命と文化の領域において協力を深化をさせていきたいということでございまして、それだからこそ災害救援あるいは防災、さらには保健衛生、疾病対策、さらに教育、文化、こういった面における交流と協力の強化に力を入れてまいりたいと考えているところでございます。  最後に、輿石会長が御自身の信念としてお話をされておられる、政治とは生活である、政治とは愛であるということでございます。まさにそのとおりであると、輿石会長の政治信条を伺い、まさにある意味で我が意を得たりだと、ひざを打つ思いでもございます。  先ほど申し上げましたように、命を守り、国民生活を第一とした政治を実現していくために、輿石会長、そして党派を超えた参議院の議員の皆様方の御協力をいただいてまいりたい、このように感じておりますので、御鞭撻を願いたいと存じます。(拍手)

江田五月各派に属しない議員議長

○議長(江田五月君) 質疑はなおございますが、これを次会に譲りたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江田五月各派に属しない議員議長

○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時十六分散会

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