財政金融委員会 第2号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2009/11/17
会議録
○委員長(大石正光君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告申し上げます。 昨日までに、徳永久志君が委員を辞任され、その補欠として米長晴信君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 財政及び金融等に関する調査を議題として、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○川上義博君 民主党の川上でございます。 今日は、両大臣に、亀井大臣は私の元派閥のボスでございまして、なかなか今日はやりにくいことでありますけれども、一生懸命質問をいたしたいと思いますが。 昨日、速報値でGDPが四・八%、これは七月—九月期だったと思いますけれども、上昇したと。ただ、名目に換算すると年率やはり〇・三%減になっているわけでありまして、景気は相変わらず低い水準で推移をしているということだろうと思います。 そこで、補正予算の話もありますけれども、これは後ほど後でお伺いするとして、財政を伴わない景気対策というのが巷間言われていますけれども、これは株価を上げること、もう一つは不動産価値を上げること、これはもう財政出動なしで景気がたちまち影響するんではないかとよく言われておりますけれども、その中で是非、亀井大臣に質問をしたいわけでありますけれども、株がずっと今年年初から十一月まで比較した騰落率というのが私の手元にあるんですけれども、世界の主要八か国の株式指標ですね、これは例えばアメリカのダウ平均は一七%プラス、ロンドンは一八%、ドイツも一七%、ブラジルは六五%ですね。インドは七〇、中国は一〇〇を超えている。ロシアは一二八、そういう指標になっています。 ところが、日本だけがなぜか、今日も九千七百幾ら、マイナス十何円になっているんですよ。何で日本だけこのようなことになるんだろうかと。この最大の原因は、私は、外国投機筋、そのトレーダーが先物で、例えば日経二二五、TOPIXの先物を大量に売り付けているという現実があるんですね。少し株価が上昇向きになると、例えばゴールドマンとかが大量に東京市場で先物を売りさばく、こういうことがずっと毎日数千億円単位でやっているということなんですよ。それで、上がろうと思ったら下がる、こういうことを繰り返している。特に日本の先物市場の八〇%を外国人が握っているんですね。だから、先物を買えば日経平均は上昇して、外国人が先物を売れば日経平均は下落すると、こういう現状になっているわけなんです。 亀井大臣は、国民新党のマニフェストで、大阪証券取引市場における日経二二五先物取引の廃止というのをマニフェストで堂々と掲げられているんですね。ただ、先物を日本の大阪市場で廃止すると、これは間違いなく株価は暴落すると思うんですよ。これは日本の市場で廃止をするんではなくて、外国の市場で廃止をするというのが、これが必要なことだと思うんですよ。 唯一日本の商品が外国のシンガポールとシカゴにそういった先物を、特に日経二二五を上場しているんですね。これは、例えばアメリカがニューヨーク・ダウの例えば先物を日本の市場に上場しているなんてあり得ないんですよ。日本だけなんですよ。これで日本で先物を売りたたいて、同時にシンガポールで一時間か二時間後にまたばっと買うんですよ。これを繰り返しているんですね。それで日本の株価が影響を受けている。これは日本の投機家じゃなくて、本当に日本の機関投資家もあるいは日本の総合的には国益を損なっているということなんです。 そのことで亀井大臣に、この今のシンガポール、外国の市場、これに対する上場廃止というのをお考えになっていますか。
○国務大臣(亀井静香君) 私は余りそういう分野について特別に詳しい男ではありませんけれども、先物市場というのはなかなか実体経済とは違った形での動きをしていくわけでありますから、これの動向というのが一方では株式市場に、議員御指摘のように大変に影響を与えるわけですけれども、これについてどういう規制等をやっていくかということは非常に難しい問題が私は現実問題にはあるんじゃないかと。国際市場との関係もありますから。 こういう問題については私もよく勉強しながら、議員御指摘のように日本の証券市場に対しての影響、これがどういうものかというその実態を私なりに今後勉強し、検討したいと思います。 日本の株式市場の今の低迷の状況。私はやはり基本的には日本の実体経済というのがやはり良くない。やはり株価というのも、先物を含めて、そういうものとは関係のない形での、ばくちみたいな形で、極端に言うと配当とかそういうことの裏付けのない形での市場の取引というのがなされていくという面もありますけれども、やはり私は、日本の実体経済、その上場している企業がきちっと収益を上げていくと、先々も上げていくというような状況をどうつくっていくかということが私はやはり大事なんじゃないかなと、こういうふうに思っています。
○川上義博君 まさに実体経済を反映していない株式市場になっているんですね。これはもう大臣おっしゃるとおりなんです。ばくち場になってしまっていると。それが外資がもういいようにコントロールしていると。これをやはり規制をしなければいけないと思うんですね。 日本の市場だけ売買の手口というか、それが毎日どこどこの証券会社が幾ら買ったか、どこどこが幾ら売ったかというのは全部公表しているんですよ。ところが、シンガポールとかシカゴとかは公表していないんですよ、手口を。これは先物市場の今の海外の売買手口をオープンにしろと、日々公表をしろということをおっしゃった方がいいんじゃないかなと思うんですね。公表していないということは、何か公正ではない、不正を働いているんじゃないか。例えば、先日も、BNPパリバだったですかね、あれが今営業停止食らっていますよ。不正をやったんですよね。そういう外資が今ばっこしているんですよ。是非これは公開をさせるということを依頼をする、これは是非まず最初に、これは簡単なことですから、やっていただきたいと思います。
○国務大臣(亀井静香君) 検討したいと思っています。
○川上義博君 それと二番目には、国内の日経二二五とTOPIX、国内で外資が売るときに、例えば信用取引で空売りをやって空売り規制しましたね。売るときには現在値段よりも高い売り指し値として、指し値を高くして現在値値段以下の、要するに現在値以下での売りを禁止すると。要するに、現在値値段よりも低い売りは禁止するんだということは、売りの規制を掛ける必要があると思うんですよ。要するに成り行きで、低い成り行きでやっているんですから。そういうことは是非禁止すると。これすぐできますよ。そうしたら、そういうことができなくなる、たちまち今日の発言で株が上昇するはずですよ、大臣の発言で。間違いないですよ。
○国務大臣(亀井静香君) 軽々に私も発言しちゃうと大変な話になりますから、そういうわけにいかないと思いますが。先物取引のそうしたあれというのは、空売りの場合は現物がないわけでありますから、御承知のようにですね。だから、そういうことの規制というのは技術的にも非常に難しい面も私はあるんじゃないかなと思いますが、よく研究をさせていただきます。
○川上義博君 研究というよりは、いや普通、日ごろの亀井大臣とおっしゃっていることが違うじゃないですか。
○国務大臣(亀井静香君) 私はあなたみたいに詳しくないから……
○川上義博君 いや、そんなことないですよ、一番私よりも大変詳しいと思っているんですけれどもね。まずはその手口の公開、それから売りの、要するに現在値段よりも低いのは規制するんだということを、是非ここは前向きな答弁をもう一度お願いしなければいけないと思うんですよ。是非、これはできるんですから。 実際、アメリカの大統領も、この投機筋というのはやはり大変な影響を及ぼすので規制しなければいけないということをアメリカの大統領も言っているんですから、日本ができないわけじゃないですよ。
○国務大臣(亀井静香君) いろいろ規制の在り方等について今後よく検討をしていきたいと思っています。
○川上義博君 今日はこの程度に、もう一回またやりたいと、もう一度やりますから、しつこくこれはやらなきゃいかぬと思う。これは日本を守るためですから、日本の市場を守るためですから、これはやっていきたいと思います。 ところで、今外資の話をいたしました。これは両大臣にお伺いしたいんですけれども、今行政刷新会議でワーキンググループというのをつくっているんですけれども、翁さんとか川本さんとかというのが第一グループに入っていらっしゃって、これは自民党の元々の小泉、竹中さんのラインの小さな政府を目指していらっしゃるんです。この行政刷新会議で今小さな政府へ移行するためにというか、分かりませんけれども、どんどん無駄なものを、必要なものであるけれども無駄なものを削ると。何でこれはこういう人が入っているのか、感想をお伺いしたいんですね。 それともう一つ重要なのは、今のとんでもない、日本にとってもうとんでもないことをやっている外資、その外資のメンバーがモルガン・スタンレーのある方、入っているんですよ。それからクレディ・スイス、入っておるんですよ。今の営業停止食らったパリバ、入っておるんですよ。どういうことですか、これは。これ以外にも政府の審議会とか、あるいは例えば財務大臣の顧問なさっている方かどうか分かりません、それは。そういったところに、こういった日本株を徹底的に売りたたくような外資がそういったメンバーに入っているというのは一体、私は理解に苦しむんです。与党で、私も与党でありますけれども、何でこういうのを入れるんだろうかと思うんですよ。どうですか、その辺りは。お二方、お願いします。
○国務大臣(亀井静香君) 私は行政刷新会議を主宰をしておる大臣ではございませんけれども、私自身が政策基本委員会のメンバーということでありますので、政治全体についても私はやはり責任を、三党連立の一人の当事者としてある立場でもありますので、予算編成の中身について、手続等についても私はやはり意見を言う立場であることも間違いありませんので、今議員御指摘の問題のことについては私は、官房長官に対して、また菅副総理、また仙谷担当大臣に対しても、予算の査定というのは予算編成そのものなんだと。ある意味では権力行為であって、そういうところに外国人を登用していくということはやはりいかがなものであるかと。 また、小泉政治と市場原理、市場主義と決別をした経済政策を、また社会政策等をやっていくということを総理が所信表明演説で明言をされておる以上は、やはり具体的なそうした政府のもろもろの作業についてのアドバイスをいただく、あるいはお手伝いをいただくということについての、そういう人方の人選についてもそういうことをきちっと踏まえたことがあってしかるべきだということを私は強く申し上げました。
○国務大臣(藤井裕久君) ただいま川上委員のおっしゃった話というのはよく理解できます。 ただ、私も担当じゃございませんもので、特に仙谷さんだと思いますが、川上委員からそういうお話のあったことを申し伝えます。
○川上義博君 是非閣議の懇談会の席でもおっしゃっていただきたいと思うんですね。 それともう一つ、財源が要らない景気対策、不動産上げるべきだと。 実は、去年のサブプライム以降、二〇〇八年の一月から銀行が不動産売買に係る資金供給を完全にストップしているんですよ。凍り付いているんですね。これを動かさないといけないと思うんですよ。まず、株を上昇させるということは、売りの規制を掛けることと同時に、不動産の例えば買い付け資金に対する手当てですね、融資を是非これはやるべきだということを指導していただきたいなと思うんですよ、金融大臣に、銀行にですね。 それと同時に、短期の不動産売買譲渡益課税、これあるんですけれども、これは対象はあくまでも投機ではなくて利回りがはっきりしている不動産に限って、投機筋ではない不動産なんですけれども、これを引き下げると、この課税を同時に。こういうことを検討されたらどうでしょうかと。これは財務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(藤井裕久君) こちらにおります峰崎さんが税制の一番の責任者になっておりますので、今ここで聞いております。 これからいよいよ本格的に税制改革の議論が始まります。今日の夜から始まるんですが、そういう中で今のお話は議題に上らせていただきます。
○川上義博君 金融大臣、前段の、銀行。
○国務大臣(亀井静香君) これは銀行に、こういう方面に、こういう企業に融資をしろと私が具体的に指示をするわけにはまいりませんけれども、ただ、今の金融機関が必要なところに必要な資金を提供していないという嫌いが非常にあると私は思っております。 そういう面では、私は日本経済に対して責任をやはり持っておる立場でありますから、そうした融資行動というのはきっちりと、必要なところにはきちっとやっていくということが必要だと思います。 ただ、かつてバブル時代において、不動産投資その他に対してもう過剰な融資行動をやったという、かつては大きな傷跡を残したという前歴もあろうかと思いますけれども、あつものに懲りてなますを吹くということじゃなくて、適当な不動産取引等について資金提供をしていくことは当たり前であると、このように思っています。
○川上義博君 先ほど、冒頭に私が言いました二次補正のことなんですけれども、三兆円規模だという話に今言われていますけれども、そもそもこの補正というのは何のために組むのかという議論。 もうこれは、総予算でこれはもう緊急事態があって手当てができない、あるいは景気がどんどんどんどんスパイラル的に落ち込んでいく、だから緊急性を要する、だから補正を組むんだということだろうと思うんですね。だから、何のための補正なのか、なぜ三兆円ということが言われているのかというのが私はよく分からないんですね。亀井大臣はそんなみみっちいことを言うなとおっしゃっているし、菅大臣は三兆円とおっしゃっている。 財務大臣、補正というのは一体何のためにあるのか、どういうときに補正を組むのか。今回のこの補正はこういう目的なんだ、規模はこのくらいなんだということを明確におっしゃっていただきたいと思いますし、亀井大臣、十兆円以上だとかおっしゃっているんですけれども、どうなんですか、本当に。もっと二十兆円なんですか。まず財務大臣、お伺いします。
○国務大臣(藤井裕久君) 補正というのはいろんな形があると思うんですね。今、川上さん言われたように、経済が悪くなったからその追加をするんだという意味が一つありますが、過去において、昭和四十八年とか四十九年がそうなんですが、私が内閣官房長官の秘書官をやっていたときなんですが、これはもう物すごい、何というか、石油ショックで非常に経済が悪くなったときに大規模公共投資を抑えたんですね。抑えるという形の施策もあったわけです。このころは少しルーズですから、要するに抑えといて不用にしちゃったんですね。そういう時代があるんですよ。 最近になって、そういう抑えている場合も、その減額補正をするというやり方は何らおかしくございません。今、川上さんの言われたように、悪過ぎるから追加して補正するのはもちろんあります。しかし、抑えてそれを最後のしりぬぐいとして補正をやるのもあります。昔はそれを不用に立てちゃったんですね。ですから、両面あります。 そこで今回も、まず、要するに財政というものは資源配分の問題でございますから、資源配分を今までの前政権と違った資源配分をしようと、こういうことであります。その資源配分は、どちらかといえば、国民生活第一っていう言葉使いましたですね、その国民生活に直結するようなものへ資源配分をする、その振替が行われていると、こういうことであります。 昔だったら、その一つの手法としては、そのまま不用に立てちゃうのもありますが、今はそういう時期じゃありません。もう御承知のとおり、経済は非常に悪いから、追加の補正予算もしなきゃならないというもう一つの面、川上さんの言われた面が非常にあるわけです。ですから、補正については、まずそういう国の資源配分の面を落としておいて、それに代わって本当の前向きというか経済を浮揚するための補正と、これ、両面がくっついた形に今なるんだと思います。
○国務大臣(亀井静香君) 一月の補正というのは、今財務大臣がおっしゃった、いわゆる質の面において、この度の、前政権のやった補正予算というのが適当でないという、そういう判断からこれを執行停止を掛けたということがあろうかと思いますけれども、しかし、現実問題として、質が悪くても何であっても、現実に内需に対してプラスの影響を与えておったことは、これは否定ができないわけでありまして、現実問題として。問題は、今の経済というのが順調にいっておるんであれば、私は、そういう質の転換という形での執行停止ということだけで済ませておいて減額をせいということもあり得るかもと思いますけれども、やはり今の経済の状況というのは生易しいものでは私はないと思っております。 そういう意味で、特に地方というのが大変な状況であり、中小零細企業等が厳しい状況にある場合、やはりこれについてきっちりと内需を出していくと。民需が自然にこれが生まれてくるような状況でない場合は、政府が直接支出で内需を創出をしていくということをやっていかなければ経済はやはり大変な事態に陥る場合があるわけでありますから、そういう意味では、一月補正というのはやはりそうした観点からの思い切った対応をすべきだと。この執行停止で浮いた財源を使えばいいという、私はそういう補正にはなり得ないと。思い切って、これは金額は結果だと、このように考えます。 財源ということをよく言いますけれども、まず財源ありきで予算を組むのは私は考え方として間違っていると。もちろん財政規律という問題はありますけれども、やはり財政規律というのは、国民生活がきっちりと守られて、その国の経済が健全に発展をしていっておるというそういう前提の中であるべきことであって、その経済自体がそうでないときに財源で枠をはめていくという考え方というのは私は基本的に間違っておると、このように考えています。
○川上義博君 藤井大臣、要するに、旧政権、前政権がやった補正のその政策というのは余り効果がないと、新しい今の両面併せた政策で効果を発揮できるような補正なんだという話でありましたけれども、その効果が現れるような補正の規模は大体どのぐらいなんですか。
○国務大臣(藤井裕久君) 私は、前政権の十五兆のうち、いいものもあるんです、だからそれはそのまま残してあります。そしてやっぱり、何というか、国の資源配分として変えていかなければならないというものについて今の三兆円という数字が出ているわけでございまして、全部を否定しているわけじゃありません。 それからもう一つは、今、亀井さんと同じことなんですけれども、私は経済あっての財政だと思っているんですよ。これはもう初めから言っています。九月十六日、組閣の日から言っております。ただ、それが野方図であってはいけないというのがもう一つあるわけなんですね。だけれども、財政が先にありきだったら経済が死ぬことがあるんですね。それじゃいけないというのは基本的に思っております。 額がどのくらいかということを今こういう場でお答えするのはいかがと思いますが、私は、今申し上げたように、経済あっての財政だということの原則は就任以来ずっと言ってきていることであることを御理解賜りたいと思います。
○川上義博君 時間が参りましたので、これで終わります。 どうもありがとうございました。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。 藤井大臣、亀井大臣、これからよろしくお願いいたします。 今日はまず、新政権になって期待の高まっている問題についてまず取り上げたいと思いますが、この委員会で私何度も取り上げてまいりましたが、所得税法五十六条の問題でございます。 藤井大臣、初めてお聞きになる話かどうか、よく勉強されておられるので御承知かも分かりませんが、簡単に申し上げますと、要するに、個人の中小業者の家族の給与が所得税法五十六条によって経費として認められない状態がもう長年続いているということでございます。これはもう世界的にも恥ずかしい話でございまして、財務省は、外国では認めているじゃないかと言うと、財務省の方は外国は記帳の義務があると、だから認めているんだということで、日本の場合は青色申告にしてくれということをもう長年一点張りで来たわけですけれども、申し上げていきたいんですけれども、昭和五十九年に白色申告も記帳義務になっておりますので、もうその時点で認めるべきだったんじゃないかと。百歩譲って、大蔵省の、財務省の理屈にしても、そういうこともいろいろ申し上げてきたし、そもそもとして、実際に働いておられることを、私から言わせるとたかが所得税法ごときがその事実を認めないなんてことは、もうおごりも甚だしいということもあるわけですが。 そんな議論がいろいろありまして、今、各地の税理士会、女性税理士会からも廃止すべきだという意見書が相当上がっておりますし、自治体の意見書採択が、実は三月に私この委員会で質問したときは三十ぐらいだったんですけれども、今百三十自治体に廃止してほしいという意見書、採択されている状況でございますし、峰崎副大臣の地元の北海道が最も採択が多い三十二自治体になっています。もちろん北海道の税理士会も意見書を上げています。廃止を求める署名がわずかの間に七十二万筆も集まっております。自治体の採択に見られるように、この問題はもう超党派の声になっているということでございます。 そういう問題を、長年、大蔵省、財務省が一切の見直しを拒否していたところ、今年の三月に前政権の与謝野財務大臣がこれはちょっと見直さなきゃということで、ちょっと研究させてほしいということを言われまして、四月には加藤主税局長ですね、今の国税庁長官が真摯に研究したいと、税制改革の中できちんと研究していきたいと。その後確認しましたら、実際に事務方で研究、検討作業をしていただいていたというところがございますし、四月にはこの委員会で議員立法の答弁者に立っておられた峰崎副大臣が民主党の税制調査会でもしっかり議論の俎上にのせていきたいという御答弁をいただいていますし、尾立さんも前向きに検討したいというような御答弁をいただいてきたというのが今までの流れでございます。 そこで政権交代と、こうなったわけでございまして、特に、ずっと経過がありますので現場で運動されてきた方とか、特に中小業者、家族経営の中のお母さんたちが政権替わった後どうなるんだろうということが非常に不安にも思っていらっしゃいますし、反面期待も持っていらっしゃるということでございます。当然、自公政権ですら見直そうというような動きになったわけですから、民主党新政権は、民主党中心の新政権は前向きに取り組んでくれるものだろうというような期待が強いわけでございます。 そこで、基本的なお考えを聞きたいと思いますけれども、まず、経過をよく御存じの峰崎副大臣にお聞きしたいと思いますけれども、是非、民主党政権として一歩進める方向で前向きに検討してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(峰崎直樹君) 大門委員からはこの三月、四月だったでしょうか、私も議員立法を出したときにこの質問を受けまして、また前財務大臣の与謝野財務大臣とのやり取りを聞いていまして、これはやはりしっかりと検討していくべきであろうというふうに思いました。 まだ、我々税調は今日から本格的な議論に入るわけでありますけれども、この所得税の在り方についての見直し、もちろんこれも、今もっと大きい、いわゆる例えば給付付き税額控除とかそういう問題などを中心として議論をしていくわけでありますけれども、この問題についても、やはり前政権からの継承として、また我々答弁をした側としてはしっかりまた検討していきたいと思っているんです。 ずっと資料を見ていまして、先進国の事例を見るとやはり記帳の義務あるいは保存の義務、さらには罰則なんかも相当、これがもし違反した場合の罰則なども日本よりもやっぱりかなり厳しいものが多うございます。 そういった中で、いわゆる家族従業員の勤労に対する扱いについてどう対応したらいいのか。軽々しく、これまた大変、これを復活させるということになりますと、税としては相当のやはり財源を要する問題でもありますので、そこら辺り慎重に、またかつ提起をされている皆さん方の背後には大変多くの方々が望んでおられるということもよく分かっておりますので、それらを含めてしっかりと検討していきたいと思っております。
○国務大臣(藤井裕久君) 今経緯をよく伺いました。峰崎さんがその後申し上げました。私も同様に考えております。
○大門実紀史君 新政権として今度は研究じゃなくて検討していただけるというふうなことで、ちょっと進んだなと思って安心しているところでございますけれども。 ただ、峰崎副大臣、多分事務方が途中で、この前お会いした後、ちょっと何か入れ知恵したと思いますけれども、諸外国罰則厳しくありませんので、記帳の義務ですね、罰則のない国もありますので、もうちょっとその辺はよく研究して、事務方の言うことに、全部信用しないで政治判断をしてもらいたいというふうに思います。 先ほど言われたように他の税制も絡むのは確かでございますし、例えば青色の制度をどうするのかと。青色の方はより厳しい罰則もある、より厳しい記帳されている方々に対する特典はどうするのかとか、具体的な問題はいっぱいありますですよね。これはもちろん検討しなきゃいけないと思いますし、私もその知恵を出すということなら一緒に提案もしていきたいと思っているところなので、それで税収減になるというのもまだ推計されてないとは思いますけれども、そんなに巨額な税収減になりません。逆に言えば、中小零細業者に対する減税措置にもなるわけですね、一番なかなか手が回らないところの。そういう政治判断も含めて、これから一緒に知恵を出して検討していきたいというふうに思います。 せっかくですから、亀井大臣、もう亀井大臣は中小業者の味方だということで広がっておりますので、是非この問題、閣僚の一員として積極的に一肌脱ぐというような、ちょっと景気のいい話をしてもらえればというふうに思いますが。
○国務大臣(亀井静香君) 景気のいい話ができませんで恐縮でございますけれども、私自身もよく勉強して対応してまいります。
○副大臣(峰崎直樹君) 私もまだ、世界のこの記帳義務制度の問題について今年の九月一日現在の事務局が作ってくれた資料を読むと、アメリカでは故意に記録を怠り帳簿等保存義務に違反した者は罰金又は一年以下の懲役、それからフランスでも帳簿等保存義務に違反した者に対しては罰金と懲役が科されるということで、イギリスとドイツはいわゆる過料、要するに何といいましょうか罰金のたぐいだと思いますが、そういう形で取りあえず先進国四か国はそういう状況になっていると。それが本当にどのように実際にされているかということは確かめておりませんけれども、一応調べた現在ではこういう状況になっているということだけ報告をしておきます。
○大門実紀史君 またその議論はやります。それはもう二、三年前の資料で、それを全部承知の上でこの間ずっと議論をしているわけでございます。 それと、実際のその罰則が適用される部分というのは、その記帳をしなかったというところのもう一つ先のものがありますので、実態として、それだけ見ると、もう前から財務省はそればっかり出すんですよ。だから、そういうものでみんなごまかされてきていますので、しっかりした議論をこれからしたいというふうに思います。 じゃ、そういうことできちっと検討してもらうということで引き続き一緒にやっていきたいということで、もう一つ、時間の関係で次のテーマに行きますけれども、次は、新政権になってちょっと心配な問題の方をやらせていただきます。 貸金業法の改正、改正貸金業法の完全施行の問題ですけれども、今一部のマスコミが完全施行するとサラ金からお金を借りられない個人事業主などが大変になると、だから完全施行は見直すべきだというキャンペーンみたいな感じで始まっておりますけれども、これはバックにもうサラ金業界がいるのは明らかでございますけれども。 資料をお配りいたしました。もうこんな議論またやらなきゃいけないのかと残念でございますけど、これは日弁連が作ってくれた資料で、非常に簡潔にまとまっておりますし、客観的なデータで作られておりますのでお配りをいたしましたけど。そもそも改正貸金業法の見直し規定というのは、何といいますか、完全施行そのものを見直すという話ではなくて、円滑に進めるために、つまり完全施行するために必要なことがあれば見直していこうと、そういう流れでございますので、何か、そのものを見直すとか規制緩和するというのと全然話が違う流れであるということがまず前提でございます。 二枚目の資料に、よく言われる中小企業の資金繰りが大変だから貸金業法を完全施行しちゃ大変なことになるというのは全く資料からいって逆でございます。これは商工会議所の資料でございますので、そんな事実はどこにもないということでございます。商工会議所自身がこういう資料を出しているということですね。 三枚目は、改正貸金業法の後、多重債務者は減っているということでございます。これは金融庁の資料でございます。 やみ金が増えるんじゃないかという話ですけど、そんな事実は全くないというのが四枚目の資料でございます。 五枚目が、サラ金業者、商工ローン業者そのものの問題ですけれども、〇六年に議論になったのはそういう多重債務を生むような貸し方、四件も五件も貸すようなことはどうなのかというのが最大の問題でしたけど、それが是正されてきているんです、今。正常な業務になってきているわけでございます。そういう資料が五枚目でございます。つまり、改正貸金業法は当初の法の趣旨どおり効果を上げているということでございますね。 私はこの間も、今日明日生きるかどうかというような中小企業とか個人事業主の方の相談を受けてきましたけど、サラ金から借りられなくて大変だという相談は一件もありません。お金借りられなくて大変なのは、その緊急保証がなかなかうまくいかないとか、セーフティーネットに関してこうしてほしいというのはあっても、サラ金から借りられるようにしてくれなんという話はどこにも聞いたことはございません。政府も今度提案されるように金融円滑化法を含めてそちらの手当てをきちっとしてあげることが一番大事で、セーフティーネットの拡充することが大事で、こんなサラ金からまた借りられるようにしてあげるなんというのはとんでもない本末転倒でございまして、時計の針を元に戻す方向になってしまうと思います。 つまり、申し上げたいことは、一部のマスコミですけど、改正貸金業法が完全施行、総量規制とかやられると、金利まできちっとやられると中小企業が大変になるという話は、どこからもそういう事実が、声も出てきていないにもかかわらずやられているということは、もうどう考えても業界側からのキャンペーンだと言わざるを得ない、ほかに声がないわけですからね、と思います。 はっきり私は前から申し上げてきましたけど、そういう高金利をむさぼるような、それで営業してきたような、それでないと経営が成り立たないような業者はやっぱりこの機会に市場から退場してもらうべきだと。もう前のような野放しの新自由主義の、もうかれば何をやってもいいですよという世の中とは変わったわけですから、市場から退場してもらうべきだと。それを守ろうとするとこれは駄目だという話になるのではないかと思っておるところでございます。そんな程度の話がこの間のキャンペーンじゃないかと思っているところでございます。もちろん、意図的に規制緩和万能論を推進している一部の経済新聞もありますけれども、全体としてそういうことじゃないかなと思っているところで、不安も広がっているところでございますけど。 亀井大臣に、改正貸金業法は完全施行するんだというお話はいろいろされているみたいですから、是非国会の場で法改正等はしないんだと、完全施行するんだということをきっぱりとまず明言していただければと思います。
○国務大臣(亀井静香君) 私は今の経済情勢の中で、国民生活の状況等の中で、貸金業法のこの改正、六月施行を、金利あるいは総量規制というそういうことについてこれをいじるという私は気持ちはありません。 ただ、これを施行するに当たっての運用上にいろんな問題があるのかないのか、それを大塚副大臣をチーフとして今検討を始めておるところであります。
○大門実紀史君 そこで、法改正はしないが運用上という話がまた不安を生んでいるわけですね。運用上で見直す、私は一切議論するなとかそんなことを言っているわけではございませんよ。この見直し条項あるわけですから、それはあくまで法の趣旨にのっとって完全施行するために、それを円滑に進める上で必要なことがあれば見直すということでございまして、法そのものを見直すという意味ではありませんので、運用上もそういうことで理解すべきだと思いますけれども、大塚副大臣、そういうことでよろしいでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 大門議員にお配りをいただきましたこの資料の一ページにも改正法の附則の第六十七条が記載をしてございまして、その資料を引用させていただきますと、改正後の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加えるということでございますので、まさしくそのとおりの検討作業をこれからするということでございますので、私どもとしては、今、大臣の御発言どおり、完全実施を前提としております。 あえて付言をさせていただければ、多重債務者の皆さんがより数が減っていく、そして完全施行後に多重債務の状態から解放されるような工夫をしてあげられないかということについて、重要なポイントとしてしっかりと検討をさせていただきたいと思っております。
○大門実紀史君 そのとおりでやってもらえればと思いますが、例えば、法改正をしなくても運用上でいろんなことがやろうと思えばできる仕組みになっていなくもないんですよね。例えば、施行令の附則に例外規定が幾つかあるんですけれども、その例外規定の中に一つ何かを加えたりするともう全部ざる法になるような仕組みでもあるんです。 例えば、その施行令附則に、仮に、一番心配される例はこういうことなんですけれども、経営困難を理由とする個人事業主のつなぎ融資の場合は例外としてみなすと、なおかつその例外についてはそれを証明する証拠の書面なり何かを残すべきだと、それは金融庁が後で点検して不備があれば指導すると、ここまでもし悪知恵働かせて入れたとするじゃないですか。これは緊急のつなぎだから助けてあげるんだというようなことの意図で入れたとしても、ここで全部もうざる法になってしまうということになってしまいますので、そこは慎重に、そういう解釈にならないような、仮にもしも多重債務をなくすための何らかの見直しをするとしても少し慎重にやってもらえたらなというふうに申し上げておきたいと思います。 ただ、この間、どうしてもマスコミも取り上げておりますのは、政務三役の中でのいろんな意見の出方といいますか、声色の違いみたいなものが取り上げられておりますけれども、亀井大臣は十一月四日の記者会見で記者に聞かれて、大塚副大臣と意見が違うのかというふうに質問されて、大塚副大臣とはちゃんと一致していますと、大塚副大臣と私は金太郎あめみたいに一致していますと。まあこれは外見のことじゃなくて考え方のことだと思いますけれども。僕は大塚副大臣は長い付き合いで、本当に良心的な方、良識的な方で、そんなサラ金業界のために動くような方じゃ絶対ございませんから、むしろそんなことは心配していないんですけれども、お聞きしたいのは政務官のことでございます、はっきり申し上げて。政務官とももう金太郎あめということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 政務官とも金太郎あめでございます。
○大門実紀史君 田村さんですね、名前を申し上げますと。実際には改正貸金業法の見直しをいろんな場で主張されてきた方でございます。そういう方が政務官になったと、なおかつ今度のプロジェクトチームの事務局長ですか、にも入られたということで、業界は大変期待をしていると、これは承知をしておいてほしいと思います。経過からいって、自然にそうなってしまいますよね。今まで、改正貸金業法を見直すべきだと一生懸命言って業界の雑誌なんかにも、そういうことをいろんな雑誌にも書いてやってくれた人が政務官に入ったんですから、プロジェクトチームの事務局長に入ったんですから、それは期待するなという方が無理でございましてね、期待があるということでございます。 私は、ちなみに、この方の政治資金、パーティー券を今調べておりますので、それはそれで何かあれば使わせてもらおうと思っていますけど、そういうことのないようにきちっと指導もしてもらいたいなと。全体の法にのっとった、法を完全に施行する政務官としての立場をきちっとやってもらいたいということを思います。今日はそれ以上言いませんけれども、そういうことが非常に心配されているということは御承知おきください、大臣もですね。一言ございますか。
○国務大臣(亀井静香君) いろいろ議員から、取り越し苦労といいますか、何かされておられるようでありますが、田村政務官は人格、識見、すばらしい政治家でありまして、政治家でありますから、いろんな業界からいろんなお願いを受けるという、これは政治家でありますから当然のことでありますけれども、それを踏まえて、政治家として、また今は政務官という立場できっちりとした判断をされていくわけでありますから、何の私は心配もいたしておりません。
○大門実紀史君 それで結構でございますが、一言申し上げると、この多重債務問題ですね、これでどれだけの大変な事態が起きて、どれだけの人が自殺されて、どれだけの方が家族崩壊迎えたかと、そういうふうな社会問題なんですね。そういうことに、でも、いろんな業界とのつながりがあるのは仕方がないという、一般的に余りしてほしくないテーマだということだけは大臣御承知おきください。 あと、大塚さんが座長になられております貸金業制度に関するプロジェクトチームなんですけれども、これはもちろん法の趣旨を踏まえて、先ほどのあれですといい方向で議論が進むというふうに思いますけれども。ただ、この問題はやっぱり長い経過と運動と実態が分からないと、正確に実態を踏まえることが大事なんですけれども、このメンバーはほとんど多重債務問題の素人といいますか、何かやってきた人いるのかどうかとちょっと思いますし、さっき言ったちょっとややこしい人も入っていますし。 やられるのはいいですよ、政治主導でやられるのはいいですけれども、これだけじゃなくて、多重債務問題は、もう経過があったとおり、多重債務対策本部というのが金融庁の中に設けられております。その中に有識者会議もございます。そこに知見と蓄積があるわけですね。ですから、そういう多重債務対策会議、これ政府の会議ですからね、そういうところと有識者会議とか、こういうところでもきちっとこの問題を検討してもらうということを是非やってもらいたいと思いますけれども、大塚さん、いかがですか。
○副大臣(大塚耕平君) 御指摘のとおり、多重債務者対策本部というものはまだございまして、こちらの本部では、多重債務問題改善プログラムというものも従前から立ち上げまして、多重債務者を減らす、窮状から救済申し上げると、そういう方向で議論が重ねられておりますので、当然プロジェクトチームといたしましても、そうした皆さんの御意見もしっかり拝聴して、誤りなく対応させていただきたいと思っております。
○大門実紀史君 もう質問する項目終わりましたので、とにかく、引き続きこの問題を注視しながら完全施行を見届けるまで、必要があれば国会でも取り上げていきたいと思いますので、今日の御答弁を踏まえて正確な対処をお願いして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(大石正光君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十四分散会