予算委員会 第3号
- 発言数
- 326 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2009/11/04
会議録
○鹿野委員長 これより会議を開きます。 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁白川方明君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鹿野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○鹿野委員長 基本的質疑を行います。 この際、一昨日の大島君の質疑に関連し、柴山昌彦君から質疑の申し出があります。大島君の持ち時間の範囲内でこれを許します。柴山君。
○柴山委員 自由民主党の柴山昌彦です。 この財政難の折、十一月二日の報道によれば、総理が平成二十年に株を売って得た七千二百二十六万円余りもの所得を申告していないことが判明したということです。また、連日報道されている総理の献金問題についても、税法違反があるのではないかという疑問が出されています。 そもそも民主党は、企業・団体からの献金を禁止する方向を打ち出していますが、そうしたものを禁止しても、個人からの献金があったかのように巨額にわたって偽装することを認めれば、政治資金の適正化、透明化は図れません。また、結局は、企業・団体献金隠しに利用されるおそれもあります。 総理、この問題は重大です。ぜひとも誠実に、かつ要を得た御答弁をお願いいたします。 まず、確認いたします。 総理は、弁護士とともに行ったことし六月三十日の記者会見で、偽装献金は四年間で百九十三件、総額二千百七十七万八千円だと発表されました。間違いありませんね。
○鳩山内閣総理大臣 この件に関して、改めて国民の皆様方におわびを申し上げたいと思います。 今、柴山委員からお話がありましたとおり、六月三十日の時点でお話を申し上げました、その数に間違いはありません。
○柴山委員 このような処理が行われた背景として、総理は、この六月三十日の会見で、会計実務を任せていた元秘書の気持ちを推察してこう述べておられます。個人献金が余りにも少ないものですから、そのことがわかったら大変だという思いが一部にはあったのではないか。 しかし、総理、実際は四年間で個人献金は二億円超と、ほかの政治家と比べて突出しています。というのは、総理の個人献金は、氏名などの個別記載の必要がない年間五万円以下のものが大変多いからなんです。 こちらのパネルをぜひ見ていただきたいと思います。 このパネルは、総理の資金管理団体である友愛政経懇話会の個人献金に関する図です。ごらんのとおり、平成十七年から二十年まで、総理が訂正発表されたのは、右側の実名献金の部分のみです。四年間の匿名献金は、合計で個人献金総額の六割を超える一億三千万円余り。仮に最大額の五万円の寄附ばかりだったとしても、延べ二千六百人もの寄附があったことになってしまって、極めて不自然です。無論、政治資金パーティーはこれとは別にあるわけです。 総理、六月三十日の会見では、この五万円以下の献金について、弁護士が、まだ完全には終わっておりません、調査を続けるということでありますと約束されています。また、七月十日には、衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会から、理事会の協議に基づいて、友愛政経懇話会の質疑に関連し、五万円以下の献金を記載した会計帳簿をもとに、人数、金額等の明細を速やかに提出されることという要請文がそちらに届いているはずです。 こうした約束や要請に基づき、五万円以下の匿名献金がどのようなものなのか、明らかにしていただけますね。いかがですか。
○鳩山内閣総理大臣 今、柴山委員がお話をされましたように、六月三十日の時点において、いわゆる五万円以上、すなわち表に名前が出る部分に関して、私どもが依頼した弁護士による調査によりまして、先ほどお尋ねがありました額が判明をいたしました。そのときに、私が、なぜこのようなことを元会計実務担当者が行ったか、これは推察の域を出ないのでありますが、その思いを私なりに判断して申し上げたところでございます。 私は、実は、この件に関して、もともと私の個人資産が勝手にこのような形で虚偽記載の穴埋めに使われてしまったということを全く承知しておりませんでした。そのことが大変に国民の皆さんに御迷惑をおかけしたことは事実だと思います。 私が申し上げたいことは、すなわち、このような事件が発覚した日以降、この調査を依頼した弁護士からは、一切その元会計実務担当者と連絡をとってはならない、もしとったとすれば、そのことによっていろいろと口裏合わせをされたというふうに思われてはいけない、したがって、私は、その日以降、一切、彼とも電話も含めて連絡をとっておりません。 その六月三十日の時点においては、私は、やはり何か私自身が、個人献金そして企業献金、その額をそれなりに、ある意味で個人献金の部分もふやすようにすることがむしろ透明性が高まってよいのではないかという発想をいろいろな機会で述べておりましたから、元秘書もその思いで、しかしなかなかうまくいかないから、それを合わせるために虚偽記載をしたのではないか、そのように考えておりました。 しかし、そのときに、五万円以下の部分に関しては、調査を依頼した弁護士からは、まだ確実にそこのところは調査が進んでおらないからよくわかりません、ただ疑わしい部分もないとは言えないのではないかという話はありました。 したがって、いまだに私も、どのくらいその中で実際に本当に小口で納めて寄附をしてくださった方がおられるのか、また、そのうちのどの部分が虚偽であるのかということは判明しておりません。 連絡も一切絶っておりますので、そのような状況でございまして、その中で、今御案内のとおり捜査が進んでいるということでありますので、地検の捜査にゆだねて、全容が解明されることを祈念しているところでございます。 以上です。
○柴山委員 元公設秘書の方に接触をしなくても、政治資金収支報告書やそれに付随する会計帳簿は、総理がいつでもごらんになれるわけです。したがって、御自分でそうしたことについて調査をし、そして全容を把握することは極めて容易であります。 少し質問をかえます。 ここで重要なのは、総額五万円超にせよ以下にせよ、こうした偽装献金の資金源です。 六月三十日の会見、そして今総理からもお話がありましたように、総理個人のお金を預けていたものが不正流用をされていて、自分は全く知らなかったけれども、それが一千万円を楽に超えているという説明が弁護士からありましたが、間違いありませんね。
○鳩山内閣総理大臣 そのことは事実でございます。
○柴山委員 では、それを超える偽装献金があった場合、その資金源はどうなっているのでしょうか。 朝日新聞の十月二十五日の報道によれば、平成十六年から二十年までの政治資金収支報告書に記載されていた合計約一億七千七百十七万円に上る小口の匿名献金の大半が、鳩山家の資産管理会社である株式会社六幸商会の管理資金だったと報じられています。これは事実ですか。
○鳩山内閣総理大臣 六幸商会というのは、私を初め、私の家族の資産の管理をしているところでございます。その中の管理資産というのは、すなわち私の個人資産ということでございます。
○柴山委員 要するに、個人の口座、それから六幸商会の口座、これが二つとも偽装献金に使われていた可能性を、今総理はみずからお認めになったと理解をいたします。 現に、十月二十九日付のNHKニュースでも、総理の先ほど来問題となっている会計担当の元公設秘書が二つの口座からこの偽装献金の資金を引き出していたとしています。 一つは、総理個人名義の口座であり、必要に応じて、秘書が通帳などを預かって金を引き出していたとされています。 もう一つは、六幸商会のことだと思いますが、鳩山氏の資産管理会社が管理する口座であり、資金が必要になるたびごとに、総理自身が了承したとする指示書が会社に出され、元秘書が金を受け取っていたと報じられているんです。このような手順であったことは、私どもの調査でも確認をしております。 いずれにせよ、総理がこの資金操作を御存じないことはあり得ません。間違いありませんね。
○鳩山内閣総理大臣 今お尋ねがありましたが、元の秘書、会計実務担当者が、お金が足りなくなりましたということで、いわゆる六幸商会に管理してもらっている私の口座から、これだけお金が足りないから貸してください、引き出させてくださいということで、引き出すことに私が署名しているのは事実でございます。 ただ、その全容が幾らになっているかというようなことも、私自身、全くこの全容を承知していないで、いわゆる私の政治活動に対するお金が足りなくなったから私のお金を借用するんだな、そういう思いでそれを理解して、署名をしていたのは事実でございます。それは、調べればすべてわかるわけですから、総額をお調べになればわかりますが、そこは、すべて今、地検の方で捜査が進んでおりますので、いずれ全容が判明すると思います。
○柴山委員 総理、こちらのパネルにも書きましたが、政治資金規正法では、年間一千万円を超える寄附は、たとえ政治家がみずから代表を務める資金管理団体に対しても行うことができないという量的制限が罰則つきで定められているんです。 あなたは、自己資金とおっしゃいますが、この規制違反があるかどうか全く無関心だったんですか。
○鳩山内閣総理大臣 言うまでもありませんが、その一千万という、寄附において上限があることは理解をしておりました。 したがって、私は完全に元秘書を信頼しておりましたから、その部分、一千万円までは当然のことながら寄附とする、それを超えた部分は当然のことながら貸し出しをするという、すなわち、私のお金を借りて運営をする、そして、したがって、その部分に関しては後で当然返してもらうような判断ができていたものだと理解をしておりました。
○柴山委員 御自分の刑事責任に関する問題ですから、これが本当に貸し付けに使われていたのか、それともそれ以外の支出に使われていたのかということを、当然総理みずからが確認をされていなければおかしいという話になると思います。 委員長、以上の質問に関する事実確認のため、株式会社六幸商会の社長である小野寺重穂氏の参考人招致を求めます。
○鹿野委員長 後刻、理事会で協議いたします。
○柴山委員 総理、偽装献金の資金源について、総理御本人以外の個人、例えばお母様などの親族ですとか、会社、労働組合などの団体からのものはないと言い切れますか。
○鳩山内閣総理大臣 私としては、私の知る範囲においてそのようなものはない、そのように信じておりますが、そのこともすべて、今、地検の捜査が進んでおりますので、そこで全容が解明される、そのように信じております。
○柴山委員 総理が、この問題について説明責任を果たす御意思が全くないということがわかりました。 申し上げるまでもなく、政治家個人の資金管理団体、こちらに対する企業・団体献金がもしあるとすれば、それ自体、政治資金規正法によって罰則で処罰をされることになっています。そして、代表を務める政治家以外の個人、これには親族なども含まれますけれども、こういう方からの献金が年間百五十万円を超えることも、同じく罰則つきで禁止されていることを付言させていただきます。 次の質問に移ります。次も大変深刻な質問です。 私たちの調査や報道によれば、平成十七年以降、実際に献金をしていなかった方々に対しても、友愛政経懇話会の方で所得税の寄附金控除に係る証明書が発行されていたことが判明いたしました。こうした不適切な発行は、四年間で延べ百十六名、献金額合計千四百三十万円分に上るということです。 そこで、財務省にお尋ねしたいのですが、この不正交付された書類が寄附金控除に実際に使われたという事実はありますか。イエスかノーかだけで結構ですので、お答えください。
○藤井国務大臣 イエスかノーかだけよりも若干申し上げますが、選挙管理委員会などでこれは出すわけですね。そこは適正に調べていると思います。それに対して、国税庁に対してその申告書が出てくるということでございます。それについては、申告書というか、寄附のための書類が適正であるという前提で国税は処理をいたしております。
○柴山委員 要は、提出されているということは間違いないということでよろしいわけですね。
○藤井国務大臣 選挙管理委員会から出たものは提出されているというふうに申し上げられると思います。
○柴山委員 選挙管理委員会から出たものが提出されているということについて確認をさせていただきました。 では、総務省に伺います。 偽装献金であるとして収支報告書から削除された平成十七年以降のこの架空の寄附金の控除証明書について、鳩山氏側に返還の指導をした事実はありますか。それに対して鳩山氏側から返還された証明書は何通ですか。事前通告しています。
○原口国務大臣 柴山議員にお答えいたします。 友愛政経懇話会の収支報告書から訂正、削除された寄附者の寄附金控除のための書類の返却を当該政治団体に指導した事実はあるのかという御質問だったと思います。 法に定めがございませんので、指導した事実はございません。
○柴山委員 総務省に返還された証明書はありましたか、なかったんですか。これについて答弁漏れだと思います。お答えください。
○原口国務大臣 柴山議員にお答えいたします。 法に定めがないものですから、指導をしていません。ですから、定めがないものを返却するということを、これは適切にやってくださいと言ったことはあります。(柴山委員「それは指導しているんでしょう」と呼ぶ)これは指導ではありません。法に定めがないということでございます。そのことを御理解ください。
○柴山委員 わかりました。指導という言葉は撤回をさせていただきましょう。 いずれにせよ、適切に処理をしてくださいと言われて、鳩山氏側から返還された証明書は何通ですか。
○原口国務大臣 柴山議員にお答えをいたします。 友愛政経懇話会に交付した寄附金控除のための書類については、その後、総務省では確認をしておりません。
○柴山委員 こうした架空の証明書がもし利用されていれば、所得税の脱税や国家に対する詐欺行為となりますし、これがもし廃棄されていたとすれば、それは偽装献金隠しのための不当な公文書の破棄となります。 さて、総理と弁護士の六月三十日の会見によると、偽装献金が始まった時期は平成十七年ごろ、少し前かもしれないとのことでした。よろしいですね。
○鳩山内閣総理大臣 はい、そのように私も感じております。
○柴山委員 しかし、今回、偽装献金発覚に伴う収支報告書の訂正方法として、当該偽装額を寄附項目から削除するとともに、総理御自身から友愛政経懇話会に対する貸付金に追加するという形で処理をされていますが、平成十七年以前からも偽装献金があることに気づいていた以上、その金額も貸付金に加味するべきではなかったんですか。
○鳩山内閣総理大臣 これは、いわゆる弁護士の方による調査によりまして平成十七年以降の分まではまず明らかになった、ただ平成十六年以前のものに関しては必ずしも正確にまだわからないということが六月三十日の時点の報告でありました。 その意味で、当然のことながら、もし平成十六年以前においてもそのような事実というものがあるのであれば、当然その分、私の個人資産から偽装の部分に流用されていたということになるわけでありますし、今お尋ねがありましたように、その部分に関してはまたしっかりと、今検察において調査をされていると思いますから、その額がもし判明いたしましたら当然また貸し付けという形で処理をする必要が出てくる、そのように思っております。
○柴山委員 いずれにいたしましても、平成十六年以前の部分、そして今回問題となっている五万円以下の部分、偽装献金の額が間違っていたらさらに貸付金額の訂正が必要になるということを総理御自身がお認めになったと理解をいたしました。 とすれば、先日発表された閣僚資産報告書にある貸付金の記載もうそということになりますが、結局、総理の発表される経理関係の書類はすべて信用できないということになりませんか。
○鳩山内閣総理大臣 私は、今調査をして判明している事実に基づいて修正を申し上げているところでございます。できる限りそこは正確に行いたい。ただ、その後、今お話がありましたように、この小口の部分、さらには平成十六年以前の部分に関しても当然、貸し付けから偽装という部分があったとすれば、その部分に関して修正をしなければならない、そのように理解をしております。
○柴山委員 それでは、次の質問に移ります。 総理御自身の責任についてお尋ねをいたします。 総理は、六月三十日の会見で、先ほど申し上げたとおり、今回の事件について、総理はおろか会計責任者も見ていないという状況で、会計の実務担当の秘書が一人でやっていたとお話しされています。 しかし、先ほど述べたとおり、秘書が偽装献金のために六幸商会から資金を引き出すたびに、あなたは指示書を出しておられる。しかも、名前を勝手に使われた人には、総理の同級生や高校時代の恩師などのあなたの個人的な知り合いまで、住所や氏名が明記されているのです。あなたが無関係だったとは到底思えないんですけれども、いかがですか。
○鳩山内閣総理大臣 本当に申しわけないことに、私が大変にお世話になった方々の名前がその中に入っていました。私がお世話になっていない方でも失礼な話ではありますけれども、そういった恩師に対して大変申しわけないことをしたという思いは強く感じております。逆に言えば、もし私がこんなことを知っていたらば当然やらせる話もないわけでありまして、全く承知をしておらなかったことが残念でなりません。元会計実務担当者を完全に信頼し切ってしまっていたことを、会計責任者も元会計実務担当者を信頼しておりましたから、その意味で、大変、うちの事務所のコミュニケーションというものが足りなかった、その結果でこのようなことを起こしてしまったことは本当に申しわけない、今そのような思いをさらに感じております。
○柴山委員 そのことを別にしても、かつて鈴木宗男衆議院議員の秘書が、いわゆるムネオハウスの受注に絡む業務妨害事件で逮捕された件について、総理は、平成十四年五月二日の夕刊フジの記事において、このように書かれています。「私は以前から鈴木議員に辞職を求めてきたが、議員の分身と言われている会計責任者の逮捕は議員本人の責任であり、改めて強く求める。」と述べておられます。 また、土井たか子元衆議院議長の秘書による秘書給与流用事件でも、総理は、平成十五年七月二十三日のメールマガジンで、「私は政治家と秘書は同罪と考えます。政治家は金銭に絡む疑惑事件が発生すると、しばしば「あれは秘書のやったこと」と嘯いて、自らの責任を逃れようとしますが、とんでもないことです。」「秘書が犯した罪は政治家が罰を受けるべきなのです。」と述べておられます。 今回、会計実務担当者が犯した事件について、あなたはどう責任をとられるのですか。
○鳩山内閣総理大臣 会計実務担当者も当然元秘書であります。私も、かつて何度もいろいろとこういった政治腐敗の話が出た際に、このように、秘書が犯したことだから、だからこれは議員は関係ないんだというような弁明をすることは潔く思っておらなかった、それは言うまでもありません。このことは私自身にも適用できる話だと思っています。 その意味で、会計責任者に対する監督及び選任というものに対してそれなりの責めというものを感じてはおりますが、元会計実務担当者に対して会計責任者が同じように信頼し切ってしまって、この問題を全く把握しておらなかったということも問題があると思っております。私自身に全く責任がないと申し上げているつもりもありません。 したがって、全容をまず、地検に今捜査が及んでおりますから、その捜査を進めていただいて、全容を解明していただきたい、まさにそのことを感じておりまして、そのことを通じて、すなわち、いわゆる監督責任があるかという話であろうかと思いますが、監督責任の是非に関しては、捜査が今進行しておりますから、そこにゆだねたいと思っております。
○柴山委員 それでは、当該担当者の刑事責任が確定した場合はどうするおつもりですか。
○鳩山内閣総理大臣 まだそのようなことが確定をしておるわけでありませんから、そのときに判断を申し上げたいと思いますが、仮定のお話に今ここでお答えさせていただくのは控えさせていただきたい。御容赦願いたい。
○柴山委員 念のために申し上げますが、政治団体の代表者が会計責任者の選任、監督について相当の注意を怠ったときには五十万円以下の罰金に処すると規定されておりますし、また、罰金刑に処せられた場合は五年間の選挙権、被選挙権の停止となり、議員生命にもつながる重要な事態となる。このことを総理にはぜひ最後に御認識をいただきたいと思います。 委員長、質問の最後に当たりまして、この鳩山資金スキャンダルの集中審議をぜひ開催していただきますようにお願いいたします。
○鹿野委員長 後刻、理事会で協議をいたします。
○柴山委員 質問を終わります。ありがとうございました。
○鹿野委員長 この際、齋藤健君から関連質疑の申し出があります。大島君の持ち時間の範囲内でこれを許します。齋藤君。
○齋藤(健)委員 自由民主党の齋藤健でございます。 本日は、当選したての一年生に、総理を初めとする鳩山内閣の閣僚の皆さんと議論させていただく機会を与えていただきまして、大変光栄に存じます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 我が自由民主党では、一年生議員にも、ただ出席するだけではなくて、このような花形委員会での質問をさせていただく機会を与えていただけるんだということで大変うれしく思っておりますけれども、次にいつ質問できるかわかりませんので、ぜひ御答弁は簡潔にお願いをできればと思います。 また、初めにお断りを申し上げますが、私はあくまでも正論を申し上げたいと思っておりますので、御答弁の方も正論でお願いできたらと思います。また、国民の一人としての観点からの御質問もさせていただきますので、その旨もお含みおきいただけたらと思います。 きょうは、地球環境問題を中心に御質問させていただきたいと思いますが、まずその前に、つい最近、報道にございます、これから地方の自治体や業界団体が政府に陳情するに際しましては、直接霞が関に接触をしてはいけないということを民主党さんが決めたのか決めようとしているのか、そういう報道がございます。 各自治体の首長さんあるいは団体の皆さんは、霞が関に陳情するとき、その担当の人たちの顔色を見ながら、これはどの程度実現可能なのか、そういうことを探りながら、また市町村あるいは団体の中で議論を深めていくことになると思います。また、霞が関の方も、首長さんのその苦渋に満ちた顔を見ながら、この問題の深刻さというものを把握しながら、また対応していくことになると思います。 もちろん、陳情のやり方について整理をすることは私は必要だろうと思いますが、一切接触を禁じてしまうということで本当によろしいのかどうか。こういう仕組みを導入したときに、市町村にもメリットがあるとは思えませんし、もちろん霞が関にもメリットがあるとも思えません。メリットがあるのは民主党の幹事長室だけじゃないかと思いますが、総理の御見解を伺いたいと思います。
○鳩山内閣総理大臣 齋藤委員にお答えをいたします。 一年生で最初から見事な御質問に立たれたことに敬意を表したいと思います。 私は、今お話を伺って、このことは基本的に今、党の方で決めようと努力をしているところだと伺っております。最終的にその結論が出たというふうに政府の方には伺っておりません。 ただ、私どもは、今までこのような、いわゆる地域の首長さんだけではありませんが、いろいろな方々の陳情というものを伺って、それを政府が受けて、そのことである意味で何らかの形の癒着のようなものが起きてしまうと、内閣、政府というものはさまざま大きな権限を有しておりますから、将来、政治の正確性あるいは正当性がゆがめられてしまうのではないかという思いのもとで、政策は一手に基本的に内閣、政府が決めていきたい。 しかし一方で、さまざまな地域の声というものは党の方でしっかりと伺おうではないかというようなことを決めていきたいと考えております。 将来は、今陳情という話がありましたけれども、もう齋藤委員よくおわかりだと思いますが、いわゆる陳情という発想そのものが何か上から目線のようなことを感じて、私は好きではありません。むしろ、地域と国とは対等の関係でなければならないと思っておりますから、その意味で、地域主権というものを確立していくに当たっての新しい国と地域のあり方、陳情のあり方というものも変えていくことが必要ではないか、そんな思いの中で、今新たな仕組みを党の方で検討している最中だ、そのように私は理解をしております。
○齋藤(健)委員 総理、この問題は政府の行動も縛るものでございますので、党の問題とだけ言い切れる問題ではないと私は思いますが、きょうは地球環境問題を中心に質問させていただきますので、またこの問題は別の委員会の場あるいは他の同僚の質問に譲りたいと思っております。 さて、鳩山総理は、先般の国連気候変動サミットにおきまして、温室効果ガス削減の中期目標につきまして、一九九〇年比で二〇二〇年までに二五%削減という高い目標を提示されたところでございます。 私自身は、この目標が本当に実現可能ならば何とすばらしいことかと期待を持って受けとめているところでございます。ただ、この目標設定をめぐりましてはさまざまな議論があるのは事実でございます。私は、志は多とするものの、国民の皆さんの立場に立って正すべきところは正していきたい、そういう姿勢で取り組んでいきたいと考えております。 そういう意味では、本日は、この二五%の削減目標に関しまして、二つの最も基本的な点につきまして、提案者である総理御自身と議論を深めていきたいと考えております。 まず一つは、この二五%削減目標というものがいかなる国内検討プロセスを経て策定をされ、いかなる具体的な政策のもとで実現されるのかという問題、これが第一点でございます。それから、もう一つのきょうの質問の基本的な点は、これから十二月のCOP15に向けまして激しい国際交渉が予想されるわけでございます。果たしてこの二五%の先行表明というものが、国益をかけた戦いであるこれからの多国間交渉の場において、日本にとっても国際社会にとっても有意義な結論を導いていく上で有効な戦略であるのかどうかという点でございます。大きくこの二つの点についてきょうは議論を深めさせていただきたいと思います。 私は、今回の温室効果ガス二五%削減の国際的表明は、そのプロセスにおいて大変深刻な問題があると考えております。それは、マニフェストのあり方という観点からも大いに問題をはらむものであると思いますし、あるいは日本の政治のあり方という観点からもぜひ建設的な議論をしていかなくてはいけないテーマだと思っております。 御案内のように、温室効果ガスの削減という課題は、我が国国民生活万般あるいは我が国の産業競争力、経済成長力、さらには雇用に大きな影響が出るテーマでございます。多方面な検討が必要なテーマでございます。したがいまして、その目標設定という重大な意思決定をするに当たりましては、多くの関係者の参加のもとで国民的議論を尽くすというのがいわば常識だろうと思いますし、グローバルスタンダードなやり方だろうと私は考えております。 我が自民党政権のもとでは、本年六月十日に、〇五年に比べて二〇二〇年一五%減という目標設定をいたしました。中期目標検討委員会という組織をつくりまして、そこに福井前日銀総裁を座長といたしまして環境、エネルギー、経済の分析を行う研究機関の参加をいただき、七回にわたる議論を重ね、膨大な資料の検討を行いました。しかも、最終決断をするに当たりましては、六つのシナリオを国民の皆さんに提示し、その中から総理が決断をするというプロセスを踏みました。さらには、この目標設定によって国民生活や産業界にどのくらいの影響が出るかということを、総理自身がテレビカメラに向かいまして、つまり国民の皆さんに向かって三十分も具体的にお話をするという努力をいたしました。そういうプロセスを経て初めて目標の決定を見たのであります。 また、自由民主党におきましても、政府のこのようなプロセスと並行しまして、政務調査会に設置されました地球温暖化対策推進本部におきまして、政府、有識者等を招きまして合計四十回以上にわたり活発な議論を行いながら、目標設定に万全を期してまいりました。 しかるに、民主党政権におきましては、確かにマニフェストにはこの目標が書かれているわけでありますが、総選挙に勝利されました後の九月七日の朝日地球環境フォーラム二〇〇九で、鳩山当時民主党代表でありますが、この二五%削減目標を訴えました。そして、総理になられた後の国連気候変動サミットにおきまして、この目標をいわば国際公約とされたと私は理解しております。 そこで、まず鳩山総理にお伺いします。 この鳩山総理が提唱されました温室効果ガスの二五%削減目標というものは、いかなる機関で、いかなる検討を経て打ち出されたものなのでしょうか。
○鳩山内閣総理大臣 まず、齋藤委員が、私が国連で提案をいたしました、当然すべての主要国が国際的な枠組みをしっかりと公平な立場から構築をしなければならないということで、意欲的な目標というものをそれぞれ主要国が提示をするという前提のもとで、九〇年比二五%、二〇二〇年までに削減をするという目標を提示いたしました、そのことに対して、それが実現できればすばらしいことだという御評価をいただいたことを大変ありがたく思っております。 できればということが、できなければならない、あるいは実現させなければならない、むしろその思いで私どもは行動をいたしてまいりたいと思います。 今お尋ねの答弁でありますが、私どもとしてマニフェストにそのことを記述いたしましたが、これでいこうと簡単に決めたわけではありません。それに至るまで相当、特に地球環境問題に対して詳しい議員を中心にしながら、多くの方々の意見を伺いながら、また、国際的な方々とも議論をさせていただきながら、そのプロセスを進めて、これでいかなければならないと考えたところでございます。 御案内のとおり、IPCCの第四次の評価報告書というものがその間に出てまいったわけでございまして、地球の中の海面の温度というものを、平均の気温の上昇を二度以下におさめるためには、二酸化炭素の濃度を四五〇ppmに抑えなければならない。そのことを達成させるためには、二〇五〇年には八〇%か、あるいは前倒しして二〇二〇年においては最低でも二五%削減しなければならない。 これを科学的な知見ということで、いろいろな科学的な知見があることも私も存じ上げているところでありますが、その中で、厳しい一つの有力な知見というものに基づいて、私どもとしても、これを達成させることが日本としての大きな役割ではないか、そして日本がこのことを提唱することによって他の国々にもよい影響を与えるのではないか、その思いで、我々としても政権をとってから間がない話でありますが、政権をとるまでに相当の準備をして我々としての大きな大胆な提言に至った、このことを御理解願えればと思います。
○齋藤(健)委員 私がお伺いをしたのは、そのプロセスを具体的にもう少しお伺いしたかったんです。二五%の根拠を伺ったつもりはありませんで、プロセスについてお伺いしたかったんですが、総理、大変恐縮ではあるんですが、御答弁の方も二五%削減でお願いできたらと思います。 私どもが問題にしたいと思いますのは、二五%削減という意欲的な目標を設定する以上は、いかなる政策手段で削減を図るのか、あるいはそれがどのくらいの国民負担になるのかという定量的なイメージ、それも、国民の皆さんが直接に負担するもの、あるいは財政を通じて負担するもの、いろいろあろうかと思いますが、そういった肝心な部分をまず国民の皆さんに示してから世界に提案すべきではないのかという、その一点でございます。 国民がどのくらい負担することになるのか、産業界の追加的負担はどうなのか、政策はどういうものなのか、そういうものを具体的に皆さんに提示をする前に世界に対して二五%削減を約束してしまうのは、私は国民軽視ではないかと思います。ありていに言えば、この二五%削減目標の設定には、国民の目から見まして、プロセスにやや正当性に欠けるところがあるのではないかということでございます。 こういうやり方は、民主党のマニフェストに多く見られる問題だと思います。八ツ場ダムを初めとしまして、生煮えの政策が民主党にはメジロ押しでありますが、温室効果ガスの削減目標というような、国民生活や我が国産業の競争力に多大な影響を与えるような政策についても国民的な議論を盛り上げることなく国際的に公約してしまうというのは、私は、政治のあり方としても相当問題があるのではないかと思います。 そこで、次に御質問をさせていただきます。 前政権では、海外からの排出権の購入などを含まない国内分の真水の削減分といたしまして、〇五年に比べて二〇二〇年一五%削減という目標を掲げました。 削減目標の設定に当たっては、実はこの真水の削減分が幾らになるのかということが、国内で生活をいたします私ども、あるいは国内で活動する産業界にとりまして、死活的な、重要な数字でございます。あらゆる検討や対策の前提と言っても過言ではございません。国内の真水の目標が高いほど国民生活や産業活動や雇用に大きな影響が出るわけでありまして、国際的に二五%削減を約束する以上は、この真水が何%なのかを少なくとも国民の皆さんには説明をしておくべきだと私は思います。 もう国際的に二五%削減をお約束してしまったのだから手おくれではございますけれども、一体、この真水で二五%削減のうち幾ら賄われるお考えなのか、この最も重要な点につきまして、はっきりと数字で御答弁をいただけたらと思います。
○菅国務大臣 現政権下において、温暖化対策の閣僚委員会が設けられておりまして、そのもとに、私が責任者になりましたこの二五%の中期目標達成チームというものができております。そのもとで、さきの麻生内閣が出された国民負担なども、タスクフォースを改めて立ち上げて、今、小沢環境大臣に事務局長として指揮をとっていただいて、改めてそれも再検討をさせていただいているところであります。 その中で、今、真水という言葉がありました。まず、齋藤議員の方から、自民党の場合は、あるいは前政権の場合は、〇五年比ということを言われましたので、多分、〇五年は九〇年よりもかなりCO2の排出はふえているわけでありまして、そういうことを考えますと、この一五%という目標は、私は、かなり低い目標ではないかと思っております。 真水の部分とそれ以外の部分をどのように考えるかという御質問ですが、まさに、それを含めて今検討に入っております。つまりは、私は、個人的には、できるだけ真水でやるべきだと考えておりますが、今……(発言する者あり)いいんですか、ああいうやじは。 今、検討チームをつくってやっているところでありまして、その中では、例えば、先日も小宮山前東大総長のお話を聞きましたが、生活分野における削減も、個人的には小宮山ハウスというものをつくられて八分の一に削減されたと言われておりますが、一般的にも二分の一程度は十分削減できるのではないかという御指摘もありますし、また、先日は、いわゆる全量買い取りの固定価格制度の導入などを含めて、私は、相当程度は真水で実現できる、このように考えておりますが、数字を出す段階には来ておりません。
○齋藤(健)委員 つまり、二五%を発表した時点では、真水が幾らになるかもわからないということで発表されたと。 では、十二月のCOP15までに明らかにされるおつもりはございますか。
○小沢国務大臣 COP15までには、こういうお話でありましたが、当然、COP15に向けて、先ほど委員御自身からお話がありましたように、国益をかけたさまざまな交渉が行われているわけであります。前回の京都議定書の際も最終段階でそれが決まっていったというふうに承知をしているわけでありまして、そういった意味においては、その交渉の過程の中でまさに決められていくもの、こう思っております。 ただ、環境大臣の立場からすれば、当然、菅副総理が先ほど申し上げましたように、国内の排出量カットをできる限り多くしたい、それが我々の責務である、こういうふうな気持ちは持っております。 ついでに、先ほどお話がありました政治手法の問題に関して一言申し上げたいと思いますが、民主党の中で対策本部、これは当時の岡田幹事長が本部長でありましたが、私も副本部長として十分検討させていただき、そして決定させていただいた話でありまして、そして、それをマニフェストで明記して国民の皆さんにしっかりと判断をしていただいた、こういうことでありまして、私は、政治手法として、決して独断専行で決められた話ではない、こういうことだと思っております。
○齋藤(健)委員 確認をいたしますが、つまり、二五%をお約束した際には、真水というものがどうなるかというものはわかっていなかったということでいいわけですね。今検討しているということはわかっている。 次の質問に移ります。 二五%削減を達成するに当たりましては、常識的には海外から排出権を相当購入しなければなかなか実現が難しいと考えますが、大体でいいので、一体幾らぐらいの国富の流出があると考えているのか、総理の御見解、つまり御提案をされた総理の御見解が伺えればうれしいなと思います。
○岡田国務大臣 これは国際交渉の話であります。 まず、その前に、齋藤委員に一言申し上げたいと思います。 先ほど、当時の自民党が麻生総理も含めて随分国民に説明を尽くした、こういうお話がありました。しかし、我々の調査ではっきりしたことですが、当時、麻生総理は、国民負担は三十六万である、そのことを何度も何度も強調されました。しかし、我々の調査によると、これは幾つか出たモデルを動かした結果のうちの一つをとったものでありますが、その中で、二十二万円の実質可処分所得の減少と十四万の世帯当たりの光熱費の上昇をダブルカウントした数字であるということが明らかになりました。つまり、三十六万ではなくて、二十二引く十四万、あるいは二十二万というのが本来の数字であったわけで、そういった国民に対して正確でない数字を言ったことに対して、まずあなた自身がこの場で断ることが私は誠実な態度ではないかというふうに思っております。 あわせてもう一つ申し上げますと、あのときは連立与党だったわけです。公明党の選挙公約は二五%削減であります。連立与党の中でそこがどう調整されて現在の案が出てきたのかについても、きちんとまず説明されるべきだと私は思います。 その上で、御質問にお答えします。 現時点では、まだどこまで排出権を買ってくるかということについては決めておりません。先ほど小沢大臣が答弁されましたように、なるべく国内でというふうに考えておりますが、そのことも含めて、これはCOP15に向けての交渉の中で決まっていく問題である、そういうふうに考えております。
○齋藤(健)委員 岡田大臣、大変親切なアドバイス、ありがとうございます。 確かに、その数字の問題につきましては私もチェックをさせていただきました。私が当選する前のお話ではありますけれども、これは大変遺憾な話であると思いますが、一方で、数字すらない、この数字すら提示をしていない、まだ検討中だ、二五%を発表しておきながら、そちらの方も同じぐらい私は問題だと思うことを指摘させていただきます。 次に、国民生活への影響についてお伺いをしたいと思います。 この九〇年比二五%削減という目標が本当に設定された場合、これを実現するためには、一体どのような影響が国民生活に生じると予想しておられるのでしょうか。この点につきまして、具体的に御教示いただけたらと思います。
○小沢国務大臣 担当でございますので、私から御説明させていただきたいと思います。 先ほど申し上げましたように、総理からもお話がありましたが、あるいは副総理からもお話がありましたが、現在、タスクフォースでそれを検討、いわゆる試算をしているところでございます。 そして、先ほど岡田外務大臣からも申し上げましたように、前の政権での三十六万という数字の内訳そのものがある意味では間違っていた、こういう話が明らかになったわけでありまして、その段階で、私どもは、このタスクフォースの計量モデルにおいては、真水の部分を三〇%にする、二五%にする、二〇%にする、一五%にする、一〇%にする、計量モデルでありますから、それはそういった具体的な数値を入れて、そして国民負担がどのようになってくるかという話を、今作業をしている段階でございます。 ただ、ぜひ皆さん方にも申し上げておきたいのは、齋藤委員は御専門でありますからよく御承知だと思いますが、計量モデルは、あくまでも前提をさまざまに置いた上での計量モデルでございまして、その数字が、先ほどのようにいわゆる勝手な解釈でつくられるという話は言語道断でありますが、科学的、客観的、専門的に出した数字を私どもはきちっと提示をさせていただきたいと思っておりますけれども、あくまでも、まさにコンピューターの計量モデルの数字だということは国民の皆さんにはっきり申し上げておかないと、あらぬ誤解あるいは数字のひとり歩きが起こってはいけませんので、それはお互いの共通見解として持っておきたい、こう思っておるところでございます。
○齋藤(健)委員 つまり、今の時点において、国民生活にどういう影響が出るか、そういう説明ができないということでよろしゅうございますね。 マニフェストに戻りますけれども、民主党が国民に対して約束されたマニフェストの中には、ガソリン税の暫定税率の廃止と高速道路の無料化がございます。これらの措置によって温室効果ガスの増加が見込まれると思われますけれども、これらの措置はマニフェストに書いてあるわけですから、当然、二五%削減というのは、これらの措置を実施した上でさらに二五%削減するということになると思いますが、いかがでございましょうか。
○鳩山内閣総理大臣 私どもは、マニフェストにおいて国民の皆様方にお約束を申し上げました高速道路の無料化、さらには暫定税率の廃止、それは実現をさせていただこう、そのように今努力をしているところでございます。当然、このことも前提にして、そして二五%削減も実現をさせる、その思いでございます。 ただ、これも齋藤委員御案内だと思いますが、今回も、千円を、高速道路を安くされた、そのことによってどのぐらいいわゆるガソリンの使用量がふえたかというようなことなども御案内のとおりだと思いますが、必ずしも弾性値が高いという話でもありません。したがいまして、それほど大きく影響も与えない可能性もありますし、その間に、御案内のとおり、さらに車に関しては、電気自動車を初めとして新たなエネルギーによる車の使用というものが当然大きくふえてくると思っております。こういったことも加味しながら計算をしていく必要がある、そのように考えます。 さらに、先ほど、ちょっと齋藤委員のお尋ねが、ややもすると、我々がまず大胆な提言をした、しかし、細かいことはまだ決まっていないではないか、何をしているんだというお尋ねのように伺いますが、私どもは、やはり地球の命というものが大変危なくなってきているんだ、だからこそ、むしろ国民の皆様方にそれなりの御負担をお願いするとしても、地球の命というものを、あるいは地球上の生命というものを守るために国際的に日本が果たさなきゃならない役割があるだろう、それをまず提言することの方が大きな意味がある、その思いで申し上げているところであります。
○齋藤(健)委員 総理、御答弁ありがとうございます。 国民生活が第一と主張されている民主党の皆さんが、国民に説明をする前に国際交渉の方を、表明する方が大事なんだという御答弁のように聞こえたのは私だけでありましょうか。 戻ります。マニフェストの中にありますガソリン税の暫定税率の廃止は、今総理の御答弁では、当然二五%削減の前提として入っているというふうに私には聞こえましたけれども、入っているとすれば、これによりまして何%、二〇二〇年に温室効果ガスの排出がふえるというふうにお考えになっているのか。入っている以上は、そのくらいの計算はあるのではないかと思いますが、御答弁をお願いします。
○菅国務大臣 いろいろ我が党のマニフェストをよく精査していただいているようですが、我が党のマニフェストでは、同時に環境税の導入の検討ということも入っております。御承知のように、環境税とガソリン税とは若干ダブる部分あるいはダブらない部分があります。 それから、先ほど高速道路の無料化のことも言われましたが、これは無料化をすれば必ずしもふえるということになるのか、逆に、巡航速度が速くなれば一定の距離に対しては減るということにもなりますので、このあたりはまた別の観点からきちっと議論をする必要がある、こう思っています。
○齋藤(健)委員 私は何%ぐらいふえると見込んでおられるのかという質問をしたつもりですが、次に進みます。 次に、原子力発電の位置づけについてお伺いをいたします。 二五%という意欲的な削減目標を達成するためには、CO2を多く排出する石油・石炭火力発電への依存度を減らし、原子力発電や再生可能エネルギーにさらにシフトしていく必要があると考えられます。 原子力発電所は、発電段階ではCO2を発生いたしません。そして、建設や燃料輸送時のCO2発生を勘案いたしましても、例えば従来の石油火力発電所に比べまして、CO2排出量は三十五分の一に削減することができるということでありますので、原子力発電の推進は温暖化対策の一つの有効な手段であるとして位置づけていく必要があると私は考えておりますが、直嶋経済産業大臣の御見解を伺えたらと思います。
○直嶋国務大臣 これから我々地球温暖化対策を進めていくわけでございますが、今委員御指摘があったように、その中で原子力発電はやはり重要な役割を担うというふうに思っております。 したがいまして、申し上げるまでもないことですが、安全性の確保には最大限留意をするということでございますが、原子力発電は推進をしてまいりたいというふうに思っております。
○齋藤(健)委員 ありがとうございました。 同じ質問を福島大臣にも申し上げたいと思いますが、原子力発電の推進は温暖化対策の一つの有効な手段として位置づけていく必要があるという考えに対しまして、福島大臣の御見解を賜れればと思います。
○福島国務大臣 御質問、どうもありがとうございます。 今、齋藤議員は、自然エネルギーの促進と原子力発電所と両方必要ではないかとおっしゃいました。 社民党の立場は、自然エネルギーの促進を大いにやるべきだというふうに考えている立場です。エネルギー利用を効率化し、燃料電池や風力発電、植物由来のバイオマス燃料といった自然エネルギーを大幅にふやせば、原子力発電所を新増設しなくても、二〇五〇年までに日本のCO2の年間排出量を七〇%削減できるとの推計結果を国立環境研究所などがまとめております。自然エネルギーの促進、これは、世界、あるいはヨーロッパ、アメリカ、中国、大いにこれをやろうとしておりまして、日本はこれの産業育成をこの十年間怠った結果、失われた十年、太陽光の発電も世界で抜かれてしまいました。こういう自然エネルギーの促進をきちっとやるべきだと考えております。 そして、社民党としては、三党合意にあるように、自然エネルギーの開発、促進に力を注いでまいります。社民党としては、脱原子力の社会を目指しており、二五%削減達成のために原子力発電所が切り札になるという共通認識は社民党としては現時点では持っておらず、自然エネルギーの促進をきちっとやっていきたいと考えております。そして、鳩山総理が九月に国連で、温室効果ガスの削減目標について、一九九〇年比で二〇二〇年までに二五%削減を目指すと宣言されたことに心より賛同とエールを送るものであります。 前政権がきちっとした目標設定と地球温暖化防止についてきちっと取り組まなかったことをこの政権で変えて、二五%削減達成に向け、社民党も私も鳩山内閣の中で精いっぱい頑張っていく所存です。
○齋藤(健)委員 福島大臣に確認のためお伺いしたいんですけれども、地球温暖化防止、CO2の排出削減の切り札として原子力発電は考えていないということでよろしゅうございますか。
○福島国務大臣 お答えをいたします。 原子力発電所の増設ではなく、自然エネルギーの促進でやるべきだと社民党は考えております。二五%削減に向けて全力でやってまいります。
○齋藤(健)委員 福島大臣にお伺いいたします。 それでは、現在、二〇二〇年までに新たに原子力発電所九基が建設、運転開始する予定になっておりますが、この九基の建設推進につきましては、もちろん、温暖化防止という観点だけではありませんが、当然進めていくということでよろしゅうございますね。
○福島国務大臣 社民党の立場ははっきりしております。日本は地震大国でありまして、耐震設計の基準のきちっとした厳格化や原子力発電所の安全性をまずきちっとやるべきだと考えております。社民党の立場です。
○齋藤(健)委員 同じ質問を総理にお願いできればと思います。
○鳩山内閣総理大臣 この内閣は、国民新党さんを含めて三党連立の内閣であります。社民党さんの意見も伺いながら、しかし、私どもは、連立政権を歩ませていただく中で、原子力発電の必要性というものを国民の皆様方にも安全性を含めて理解を申し上げながら進めてまいりたい、その立場を基本的に有しておることも申し上げておきます。
○齋藤(健)委員 ありがとうございました。 これまでの私の議論を、あるいはこれまでの御答弁をお聞きになって国民の皆さんがどうお感じになったかというのは、私は大変関心がございます。二五%削減という国際約束をしていながら、その削減の中に真水が幾らあるかもわからない、海外に流出する国富をお伺いしてもわからない、国民生活にどのような影響が出るかもわからない、ガソリン税の暫定税率の廃止の影響もわからない、原子力の位置づけもはっきりしない。このような状況で日本が二五%削減を行うということを世界に約束してしまうということが、私にはちょっと信じられないんです。二五%という数字以外には何もない、裏づけとなるようなものが後ろに何もない。新政権はこういう仕事の進め方で本当にいいのでしょうか。 鳩山総理のこれまでの御説明をお伺いしておりますと、それでもなお二五%削減という高い目標に固執されているのは、一つは科学的な要請、先ほど御説明をいただきました。そしてもう一つは、日本が野心的な目標を掲げることにより交渉の主導権を握り、主要排出国を説得し、CO2削減に向けた合意を形成するということだと思います。 こういう理解で、総理、よろしゅうございますか。簡潔にお答えいただければと思います。
○岡田国務大臣 基本的な認識が委員とは違うんだと思います。 我々は、二〇五〇年において全世界で五〇%削減しないと次の世代に対して責任を果たしたことにならない、こういう国際社会において共有されている認識をもとに、そうであれば二〇二〇年の段階でどれだけの削減が必要か、ある意味ではそういった目標値をまず置いて、その中で精いっぱい努力していく。真水でどこまでできるか、できなければそれは外から買ってくることも必要になるかもしれませんが、その枠の中でなるべく真水で努力していくということを言っているわけであります。 私は、齋藤委員の御議論を聞いていて非常に疑問に思うのは、麻生総理御自身が、G8サミットにおいて、二〇五〇年において八〇%削減に合意されているわけですよ。そのことを合意しながら、二〇二〇年において、前の政府の数字というのは全く整合性がありません。
○齋藤(健)委員 私がお伺いしているのは、政府として二五%というのを表明された、表明された以上は、そこにどのような国民に対する影響があるのか、真水はどうなるか、財政の負担はどうなるのか、そして雇用にはどうなるのか、そういうものは当然国民に示していかないといけないのではないかということを申し上げているのでありまして、二五%削減がいいとか悪いとかいうことを申し上げているつもりはございません。二五%を言う以上は、今私が申し上げたようなことをきちんと説明されるべきではないか、私は心からそのように思っております。 次に、きょう冒頭申し上げましたように、二つ目の、国際交渉においてこれがどのくらいの効果を有してきているのかということにつきまして、お伺いをしたいと思います。 最近の報道を読んでおりますと、私には、どうもこの二五%先行表明というものが、国際交渉における大きな前進に、プラスになっているというような印象はないんです。 御説明しますと、鳩山総理の提案によって、COP15をめぐる国際的な展開が大きく変わった。国民の皆さんへの今私が申し上げたような説明を犠牲にしながら、野心的な目標を掲げることによって交渉の主導権を握る、こういう考え方自体を私は否定するものではありません。そういう国際戦略があってもいいかなと思いますが、ただ、それが本当に有効に機能したのかどうかにつきましては、きちんと見ていきたいと思っているということであります。 これは、国家戦略として本当に大事なことでありますので、国家戦略担当大臣である菅大臣にお伺いしたいところでありますが、御説明が余りに御丁寧なので指摘するだけにとどめておきますが、確かに、最初からすべてのカードを切る、切って、丸裸になって相手の好意に期待するという戦略も、先ほど申し上げましたように、ないわけではないと思います。 しかしながら、私も、一九九三年から九五年にかけまして日米自動車交渉という本当に厳しい交渉に携わったことがございます。当時、二十カ月以上もアメリカと渡り合いました。結局のところ、国際交渉というのは、表向き何を言うかにかかわりなく、厳しい国益と国益の激突だということがよくわかりました。きれいごとでは物事は動きません。自分たちも厳しい選択をするから、あなたも妥協してほしいという訴えを少しずつ積み上げていく以外に厳しい交渉を前進させる道はない、私はそう考えております。 確かに、何度も申し上げますように、最初に野心的な目標を掲げて諸外国の好意を得ようという戦略はないわけではない。しかし、それが成功するためには、それを表明した直後に死に物狂いの外交努力をやって、そのモーメンタムが失われないうちに合意を得る、そういう努力をしない限り、私はこのアプローチはかなり際どいのではないかと思っております。 したがいまして、お伺いをいたします。 私が仄聞するところによりますと、各紙が報道しておりますけれども、国連気候変動枠組み条約事務局のデブア事務局長は、つい先日、十二月のCOP15、目指していた京都議定書にかわる新たな議定書の選択は物理的に不可能だと、この日本の提案の後に語ったというふうに聞いております。 また、もう一つ仄聞するところによりますと、EUは、二〇二〇年までの温室効果ガス排出削減目標を、現在の一九九〇年比二〇%から三〇%に引き上げるという計画を持っていたわけでありますが、それを見送る方針を固めたという報道がございます。鳩山総理の意欲的な二五%目標の発表にもかかわらずでございます。 このような状況を見てまいりますと、鳩山総理の打ち出した二五%削減提案は、各国の姿勢に影響を与えて交渉を大きく動かすてこになっているとは私には到底思えないのであります。 このような状況を総理はどのように認識されておりますか。それでもなお、この戦略でいい影響が出るとお考えになっているのか。具体的に御説明をいただければうれしいなと思います。
○鳩山内閣総理大臣 私の後で岡田外務大臣から補足をさせます。私からまず申し上げたい。 私が国連であの演説をするまで、もう齋藤委員も御案内だと思いますが、国際的に、COP15、これは無理だという思いが相当強く流れておりました。それはもう、ある意味で懸念というものよりも大きかったかもしれない。 そこで、私どもが日本として、先ほど菅大臣から申しました、旧政権における提案が必ずしも評価をされていなかったのに対して、新政権が大胆なメッセージを出したことによって、明らかにCOP15を失敗に終わらせてはならないというムードが高まったことは、これは齋藤委員も御案内かと思います。その意味での、モメンタムというお話を先ほどされましたけれども、モメンタムができたことは私は間違いない、そのように思っております。 多くの国々の首脳から、よく言ってくれたという評価がありました。その後も、私ども、やはりこの問題を成功に導くためには、アメリカと中国がどのようなメッセージを持つかということだと思います。 来週、オバマ大統領が来られます。中国においては、私は、温家宝総理あるいは胡錦濤主席にいろいろな議論を私どもとして持ち出しました。そして、中国においても、かなり今まで国内的にはいろいろと約束をしておるけれども、それを国際的なコミットにしていない、そのコミットメントをしてくれという話をいろいろと申し上げたところ、温家宝首相も、何としてもCOP15を失敗に終わらせてはならないから、いろいろな意味での協力をしようではないかという話になっているところでございます。 確かに簡単ではありません、このまま楽観できるという状況ではありませんが、デンマークのラスムセン首相などともさまざま連携をとりながら、またいろいろと、水面下という言い方が正しいかどうかわかりませんが、各国との交渉を通じて、何としてもCOP15を、最低限みんなでこれでやろうじゃないかというムードが高まっていけるような形にしていけるように、今最善の努力をしているところでございまして、ぜひ齋藤委員も、この問題に大変お詳しいわけでありますから、このようなやり方をすればいいぞと、いろいろな御提案などをいただければむしろありがたい、そのように思っております。 以上です。
○岡田国務大臣 私の方は若干補足を。 まず、議定書が物理的に不可能だと事務局長が言ったというのは、私は正確な報道ではないというふうに思います。法的拘束力のある、そういった合意を目指して、今、COP15、各国努力をしているところであります。 そして、鳩山総理のあの国連における演説以前は、残念ながら、日本の存在感は非常に国際交渉の場において小さかった。しかし、あれを契機に日本の国際交渉における存在感は非常に高まりまして、今まさしく、COP15を目指す、事務的にも、実務的な交渉も含めて、日本はかなりその中でリーダーシップを発揮しているということは申し上げておきたいと思います。 もう一点、EUの話が出ました。 EUの報道も私は非常に不正確だと思うんですが、もともとEUは、自分たちは二〇%削減である、ただ、世界全体でより高目の目標ということであれば三〇%の準備もある、こういうふうに言ってきたわけです。そして、先日、現時点においては三〇にするつもりはない、それは世界がそういうふうになっていませんからということであって、EUの基本的態度は全く変わっていない。報道は正確ではないというふうに思っております。
○齋藤(健)委員 ありがとうございます。 一たん日本が表明して、それで国際交渉に入っている以上、私は、国内からそれを足を引っ張るようなことは国益の観点からもするべきではないと思っているわけでありますが、報道の範囲でそういう成果が出ていないことに対してお伺いをしたかっただけでございます。 次に、基準年の問題、これを最後の御質問とさせていただきますが、いつを基準年として削減目標を設定すべきかという点につきまして議論を深めたいと思っております。 今回、鳩山総理が国連気候変動サミットで国際的に表明された中期目標は、先ほど来から申し上げておりますように、一九九〇年比で二〇二〇年二五%削減ということで、一九九〇年というのが基準の年になっております。 しかし、各国の中期目標の設定の仕方を見ておりますと、国によってさまざまではありますけれども、九〇年比という目標を使っている、確かに欧州は使っております。アメリカは二〇〇五年、カナダは二〇〇六年、オーストラリアは二〇〇〇年を掲げております。 最近のIEAの発表によりますと、中国は、二〇〇七年についにCO2の排出量でアメリカを抜いて世界一になったということでございます。中国は、一国で世界のCO2排出量の二一%を占めることになったわけですけれども、ここで重要なことは、二〇〇七年の中国のCO2排出量を九〇年比で見ておりますと、実に三倍になっているという事実でございます。 今、中国に対して九〇年比で何%削減せよと、三倍にもなっているわけですから、そういう議論をするということは、私は極めて難しい話なのではないかと思います。ですから、中国の胡錦濤国家主席も、国連気候変動サミットにおきまして、GDP単位当たりの温室効果ガス排出量を二〇二〇年までに二〇〇五年比で顕著な割合で減少させると発言をして、中国もどうやら二〇〇五年を基準年ととらえているようなことがうかがえるわけであります。 このように、米国二〇%、中国二一%の排出量を、まあ二国で四〇%ということになるわけであります、この両国がいずれも二〇〇五年を基準年としているわけであります。そこで、たとえ日本が一九九〇年を基準として、米国や中国を本当にこの国際交渉の中で巻き込んでいこうとするのであるならば、むしろ二〇〇五年を基準年として国際交渉に挑むということの方が、この両大国を国際交渉の中に引きずり込んで合意を得るという目的からすれば適切なのではないかと私は思うわけでありますが、にもかかわらず、なぜ一九九〇年基準を今回表明されたのか。この点につきましてお伺いをして、私の質問を締めたいと思っております。
○小沢国務大臣 お答え申し上げたいと思います。 まず、数値的には、九〇年比でやろうと二〇〇五年比でやろうと、いわゆる数字の大きさは変わりますけれども、全くそこは関係ないという話は、齋藤委員もおわかりのことだろうと思います。あくまでもその基準で比べたときの数字でありますから、我が国の目標に関しては、どのくらいCO2を削減しなければいけないかということに関しては、全く変更はありません。 ですから、そこをまず確認した上で、今委員もおっしゃられたように、政治的に、アメリカと中国を引き込んでいくためには、アメリカ、中国が二〇〇五年比でやっているんだからそういったことも検討したらどうか、こういうことだと思っておりまして、私の立場からすれば、数字的には全く変わらないわけでありますから、政治的には外交交渉の中でいろいろな扱い方があっていいと私は考えているところでございます。 柔軟に対応したいと思っております。
○齋藤(健)委員 ありがとうございました。 私も初めての質問でいろいろ失礼があったかとは思いますが、御答弁をいただきまして、まことにありがとうございました。 終わります。
○鹿野委員長 この際、石破茂君から関連質疑の申し出があります。大島君の持ち時間の範囲内でこれを許します。石破君。
○石破委員 自由民主党の石破茂であります。 総理、初当選から二十三年過ぎました。お互いに同期当選、昭和六十一年、七夕選挙でした。総理は竹下派の一期生として、私は中曽根派の一期生として、ともに議席を得ました。同期当選が四十六人ありました。今でもこの衆議院に議席を持っておる者は、自民党で七名、民主党では総理お一人だけであります。随分と時間が過ぎました。 当時、ユートピア政治議員連盟というものをつくりましたね。お互いにそのメンバーとしていろいろな議論をいたしました。そのメンバーも今やほとんど残っておりませんし、若い方々は、そんなものあったのかねというようなことかもしれません。名前からして何なんだと言われました。ユートピア、そんなものはどこにあるんだと。ある意味でパラドックスみたいなものだったかもしれません。 一年に幾らかかるかというのを出しましたね。みんな出しましたね。随分と批判を浴びた。そんなものを出してどうするんだというようなおしかりも随分いただいたけれども、幾らかかるんだというのを正直に出すことから始めなければいけない。あの議論の中核は何だったか、それは、民主主義とはある程度お金のかかるものだ、大切なものはただじゃない、お金のかかるものだ。では、一体そのコストはだれが持つのが正しいのかというのが議論の中核だったはずです。 我々がいろいろな御批判を浴びながらも政党中心の小選挙区制度に変えていこうとしたのは、一つは、政権交代が可能になるような制度が必要だと思ってきました。中選挙区制ではどうしても政権交代というのは起こらない、主権者の選択によって政権がかわることあり得べし、それが小選挙区制だった。 もう一つは、政党中心ということは、世襲議員や二世議員でなくても、官僚でなくても、有名人でなくても、お金持ちでなくても政治家になれなければうそなんだということだったはずですよね。そして、官僚じゃない方、二世じゃない方も大勢出てこられるようになった。 問題は、資産家であればどうなんだということなんです。つまり、それが贈収賄に関係していないからとか自分のお金だからとか、そんなことは通りませんよということだったはずですね。そのような認識、お持ちですか。
○鳩山内閣総理大臣 石破議員とはまさに同期の桜で、今お話を伺って、ほとんどの議員が今バッジをつけてはおられないという状況になっていることを初めて伺いました。 それだけ長いこと国会議員を続けておるんだなという感慨の中で、政治を変えなければならないという、あのとき自民党の中に我々はおりながら、果たしてこのままでよいのか、何とか若い我々が努力をして、この国のあり方を変えていこうではないか。そのためには、まず我々自身が、私なんかある意味で四世でありますから、こういった二世議員ばかりが跳梁ばっこするような、そんな政治に終止符を打たなきゃいけないねと。 おっしゃるとおり、お金がなくとも国会議員になれる道を探そうではないか、そんな努力の中で、我々、自己批判をしながら、自分たちが一年間にどのぐらいお金がかかるかということを、最初は公表しない前提のもとでみずから調べ上げて、そしてそれを、余りにも国民の皆さんにショッキングな話だからこそ、ショックを与えることによって我々の反省材料にしようという当時の武村議員の思いでこのようなことを行ったのもよく覚えております。 そのときには、おっしゃるとおり、お金を持っている持っていない、自分の財産を使っている使っていない、そういう話ではなくて、どういうような状況であっても、青雲の志を持った人間一人一人がその志のもとで国会議員になれる道をつくろうではないかというところがスタートラインであった、そのように認識をしております。
○石破委員 政治倫理綱領について、本会議で公明党の井上議員がただされました。昭和六十年に制定されたもの。我々、ユートピアで議論しながら、これに我々はもとっていないかという話をした。つまり、政治家というのは一般の方々よりもより高い倫理が求められるのだということでした。そうですね。政治倫理綱領、その部分です。「われわれは、政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもつて疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない。」と。 つまり、総理がいろいろなことをおやりになりたいでしょう、そのベースはあくまで国民との信頼なのだ、政治家すべてそうだと思います。ですから、疑惑を持たれたときはみずから解明するよう努めなければいけない、どうですかという質問でしたね。それに対してお答えになったのは、私は記者会見もやっている、弁護士にも依頼をして調査をさせている、そしてさらには、捜査に全面的に協力しているというお話でした。捜査に全面的に協力するのは国民当然の義務なのです。何もここで言っていただかなくても結構だ、捜査に全面的に協力するのは当然のことであって、何も立派そうに言うことではない。 そして、会見があった後で、その後もいろいろな問題が報ぜられていますね。新聞一面トップを飾っていますね。その後におっしゃることは、捜査に全面的に協力をしているのだという話ですが、あのユートピアで、あなた、一番お金をかけていた。みんな、大変だねと言った。北海道のあれだけ広い選挙区で、あら、かかるんだね、大変だねというような議論をしましたね。そのときと同じように、あのユートピアでみずから率先して公表したように、捜査の解明にまつとか、それは自分の勝手と思われるんじゃないかとか、そんなことではない、みずからこの委員会の場でそういうのを設定することをお求めになって、それは議会で決めることだなんておっしゃらないで、みずからそういう場をつくり御説明をされるべきではないかと私は思っているのですね。 ほかの人がどうだという問題ではありません。ほかの人がどうだという問題ではない。これは、総理御自身がどれだけ国民の信頼を得るかというお話なのです。そして、本会議の答弁において、全容が解明されることを祈念します。祈念するのはあなたの仕事じゃないんです。明らかにすることがあなたの仕事であり、それは政治倫理綱領にきちんと書いてあることで、それが我々の原点ではなかったですか。どうですか。
○鳩山内閣総理大臣 言うまでもありません。政治家は、政治家である以上、一般の国民の皆さん以上の高い倫理観を持って行動すべきだ、そのように思っています。それだけに、今回このような事件を起こしてしまったことを大変つらく思っておりますし、申しわけないことだと思っています。しかも、私自身が全く知らなかったということが残念でなりません。何でこんなことを起こしてしまったのか。 先ほどお話がありましたように、多分私は資産家だという認識をある意味で国民の皆さん多くがお持ちいただいている。それだけにお金が集めやすいだろうと思っていたら、現実、元秘書から見れば逆にお金が集めにくいという状況の中で、どうすればいいかと考えあぐねた中で、あのようなことを犯してしまったんだと私は思っています。 したがって、私は、六月三十日の時点までに知り得る事実をすべて申し上げたつもりでございます。それが私が現実に今でも知り得るすべてであって、その後さまざまな報道がなされておりますが、一切私自身に、この調査をしている弁護士が私の全容の解明に向けて努力をしてくれている中で、私に対しては一切その事実の情報が六月三十日以後はありません。 そして、接触をとってはならないという、もとの実務担当者との間の接触をとることがいろいろと口裏合わせなどになるだろうということで一切その情報源を絶たれている以上、私にそれ以上正確な情報というものを仕入れるすべがないという状況の中で今日に至り、そして、捜査当局がすべての情報というものを持っていっているわけでありますだけに、私としては、一番協力できる話とすれば、国民の皆さんにこれを信じていただけるのは大変難しいかもしれませんが、今は、全容を解明するに当たっては、捜査当局が全部の資料を持っておるものですから、そこで解明を願いたい、そのように思っているところであります。
○石破委員 人はどうなんだとか、そういうことを私は言っているんじゃない。ほかと比べてどうなんだということを言っているんじゃない。同じ思いを持ってやってきた、その話をどうなんだということを申し上げている。あなたが一番全容を知り得る立場にいるのですよ。 そして、秘書の責任はすべて自分の責任だということをずっといろいろなこういう問題が起こるたびにおっしゃってこられたのはあなたです。秘書の責任はすべて政治家の責任だ、秘書がやったからとか、そのようなことで政治家は逃れてはならないと。 私は知る立場にいなかったと。それは、金額がこれだけ大きなものです。何千万という普通の人には信じられないような金額なんです。それについて政治家たるものが全く知らなかった。一年にどれだけかかるかというものは、わかっておられたはずですね。そして、その後民主党をつくられ、いろいろなお金がかかったでしょう。ですけれども、そのことが必要なんだということを一番原点として持っておられたのは、あなただ。常にそのことについて強い認識を持っておられたはずだ。そのときから今まで一体どうなったということなんです。これ以上聞きません。 私が申し上げたいのは、捜査にまつということではない。一切接触を禁止されているから出せないということではない。あなたが今までどういうことを知ってきたかということについて……(発言する者あり)それは捜査妨害にも何にもなりません。なりません。全くなりません。そのことについて、みずから進んで申し上げるべきだ、おっしゃるべきだということを申し上げている。 先ほど来、民主党の方々があの人はどうだこうだと言いますが、私はそれ以上のことは聞きません。ですけれども、あの人がどうだこうだではない。よく子供がしかられたときに、あの人もやっているじゃない、この人もやっているじゃないという話をしますが、そういうことが本質ではないということはぜひ御認識をいただきたい。みずから求めて、この委員会で、かくかくしかじかこういうことであったということをぜひおっしゃっていただきたい。その問題が解明されないと、本当の意味での総理がおっしゃっている信頼ということは築かれないのだと私は思っております。 次に、マニフェストについて伺います。 私は、このお休みに幾つかの学園祭で講演をする機会がありました。自民党の政調会長の講演だということですから、怖いもの見たさの人もいたかもしれないが、大勢の人がお越しになりました。三百人ぐらいいらっしゃったかな、いろいろな立場の方がいらっしゃった。学生さんもおられれば、一般市民の方もおられました。 私、聞いてみたんですね。皆さん方の中でマニフェストを読んだ人というのはどれぐらいいますかと聞いてみました。相当に関心の高い方々のお集まりですが、三百人ぐらいお客様がお集まりの中で、手を挙げられた方々は、まず民主党です、民主党のマニフェスト。三百人ぐらいのお客様で、私読みましたという方は十人から二十人でした。(発言する者あり)そんなものでした。そんなにいないだろうというふうに亀井大臣がおっしゃいましたけれども、そうかもしれません。 その中で、自民党と民主党のマニフェストを、つまりどちらがすぐれているかということで比較された方と聞いてみました。そうすると、二人でした、手を挙げられた方は。それがほとんどそうだろうなと思っております。 国民との契約ということをおっしゃっておられますね。では、国民との契約というのは何なんだろうかということです。 選挙の投票率が六〇%だとします。得票率が四〇%だったとしましょう。そうすると、支持したというのは、全国民を分母とすると、全国民の二五%前後ということになりますね。そういうことですよね。そうなります。自民党ももっと少なかった。では、これをもって国民との契約と言い得るかどうかということ。 もう一つは、マニフェストが十あったとします。十全部に賛成か。そうではない。七つが賛成、三つは反対、そういうことはあるでしょうね。でも、三つは反対ですよと書くと他事記載で即無効ですよね。そんなことは書けない。 総理、マニフェストのパラドックスという言葉は御存じですか。
○鳩山内閣総理大臣 今これを拝見しているところでありまして、それまではマニフェストのパラドックスという言葉は存じ上げておりません。
○石破委員 マニフェストという議論をなぜ始めたかというと、これも若い方々はほとんど御存じない。二十数年前に我々がした議論というのをどれだけ知ってやじを飛ばしておられるのか私は知らないけれども、私たちはそのことについて本当に真剣に議論した。この場で議論をした。 何かと言えば、公約というのは何なんだろう。自民党として政治改革大綱をつくり、小選挙区制度を柱とした政治改革を行いますということが自民党の選挙公約でした。それを掲げて何度か国政選挙を戦った。 しかし、政治改革法案が廃案になりそうなときに、私たちは、これは絶対やらなきゃいけないんだということで、総理も覚えていらっしゃるだろうと思う、東京のホテルで、会場を借りて、三千人の方々に集まっていただいて、公約は絶対守らなきゃいけないという決起集会をやったことを総理はよく覚えていらっしゃると思います。 そのときに言ったのは、公約というのは単なる願望の表明じゃないんだ、バンソウコウとコウヤクはすぐ張れてすぐ取れるよなんて、そんなことでは絶対にだめなんだ、公約に責任を持たねばならないんだということから始まりました。マニフェストというのは、何をやりたいか、そのために必要な法律は何か、そのために必要な予算はどれほどであり、その財源は何なのかということをパッケージにして示す、それで競うべきだというような議論を当時しました。 私は、その後、マニフェストという議論が随分と深化していく中で、いろいろな論文を読んでみました。そこで起こったのが、マニフェストのパラドックスという理論なのですね。 つまり、二つの政党があります、例えば責任党と進歩党という政党があったとしましょうか。では、このパネルをごらんくださいな。責任党には二つの公約がありました。その一は、消費税率を上げます、これからの福祉の財源として消費税を上げなければやっていられません、もう一つは、高速道路を無料化します、この二つの政策を責任党という政党は掲げた。もう一つ、進歩党という大きな党がありまして、これは、消費税率は据え置きますよ、でも、高速道路を無料化したいな、こういう政策を掲げて選挙を戦いました。結果的に責任党というものが政権をとったのです。 ですけれども、責任党に一票入れた人は、さあ、どうなんだろうね、消費税率を上げるというのは大事だよね、高速道路無料化は反対なんだけれども、消費税率を上げる方が大事だからというので、責任党に入れました。進歩党の人々は、高速道路無料化は反対、でも消費税据え置きが大事だからというので、入れました。 結果として、責任党が政権をとりました。はい、セットですから両方の政策は実現されますということなんですが、非常に単純化して物を言っているんだけれども、高速道路無料化というのは、実は責任党に一票入れた人も進歩党に一票入れた人も望んでいなかった。だれも望んでいないような政策が実現されることがあり得るということなのですね。では、マニフェストというのをどう考えて、優先順位というのをどう考えるかということです。 もう一つ申し上げれば、代議制民主主義とマニフェストというのはどういう関係に立つんだろうか。 マニフェストをだあっと掲げました、これは国民との契約ですということですね。そして、政権をとった方々がこれを全部やります、全く変えませんということになると、議会というものの存在意義はどこにあるんだろうかということになるわけです。 私はこの後もマニフェスト論をずっとやりますが、このマニフェスト至上主義とかマニフェスト絶対主義とかいうことは、多くのマニフェストを採用している国でも、それは否定をされているものなのです。マニフェストの先進国イギリスにおいても、こんなに分厚いマニフェスト、詳細に書かれたマニフェスト、それは掲げていないわけです。 きょうも、我が党は、八時から、高速道路無料化についてどう思いますかという会議をやりました。バス業界の方、鉄道の方、トラック業者の方、大勢の方がいらっしゃっておられました。それは、高速道路無料化についての持論は前原大臣から先般伺いました。今もう一回ここで聞こうとは思いません。ですけれども、そうなったときに、地方の道路というものの建設は進捗度合いがおくれないだろうか、あるいは、今まで高速道路を走ることによって利益を得ていた、そのことの利益で過疎路線を走らせていた、そういうところはどうなるんだろうか、多くの不安があるわけです。であらばこそ、高速道路の無料化に多くの国民が賛成ではないということを言っているわけですね。 マニフェストパッケージ論、マニフェストと代議制民主主義、その関係についてどのようにお考えですか。
○鳩山内閣総理大臣 私は、今、石破議員からお話を伺いまして、マニフェストのパラドックスというものが今の御説明ではあり得るのかなとは思います。 しかし、今の話は、優先順位、まさに石破議員がお話しされた消費税と高速道路の無料化ということで、ある意味では圧倒的に消費税の是非に関しての判断をされた、その結果、そのことの是非が問われた選挙で勝った方の意見に従って消費税が決められた、しかし、優先順位が必ずしも高くないものに対しては国民の皆さんの意思が通じなかったという話だと思います。これは、優先順位があるからそういうことが現実に起こる可能性はあるということは、否定いたしません。 私は、今お話を伺って、マニフェスト至上主義という言い方もやはり危険だと思っております。すなわち、私は、今回なぜ、石破議員もそうだと思いますが、マニフェストというものが大事だという話になっていったのは、余りにも選挙の前の公約が平然として破られてきた、これはいけない、もっと、マニフェストというのは四年間で、例えば衆議院なら四年間の間に何をするのか、財源も含めて丁寧にお示しをして、それをパッケージとして示してお互いに競い合おうじゃないかという発想のもとで、マニフェストというものが、お互いにそれぞれの政党がつくり、その競い合いになっていったと思います。したがいまして、そのパッケージの中に詰め込まれているものが全部が全部本当に国民の皆様方の意思であるのかどうかという検証はやはりこれから必要なんだ、そのように思っています。 一方で、しかし、マニフェストというものの一つ一つは国民の皆様方とのある意味での契約、約束でありますから、でき得ればそれが実現できるように努力を図っていくのがまず我々の政権としての大きな役割だ、そのように思っておりますが、一方で、国民の皆さんの意思というものも尊重しながら進めていく必要がある。そこに、マニフェストの政策と国民の意思というものが余りにも乖離しているというときに、我々としては、その乖離の状況をいかにして是正するかという努力をする必要があることは当然だと思います。
○石破委員 私は、自民党の政策責任者として、本当にマニフェストというのは今後どうあるべきなんだろうかということは、よくよく考えなければいけないことだと思う。そして、日本のように、上院、下院というのか、衆議院、参議院というのか、これが全国民から選ばれているという、その二院制を持っているというこの国において、マニフェストをどう考えるか。来年の七月には参議院選挙ですね、半数改選ですよね。そこにおいてマニフェストをどういう形で提示すべきなのか、この議論はきちんと深化をさせておかなければいかぬだろう。 我々自由民主党としてどういうマニフェストを国民の皆様方に提示をするのかという議論は今後きっちりとやっていきたいと思っていますが、そこにおいて、総理のマニフェスト論、もう少し伺いたいと思います。総理はこのような認識を持っておられましたね。平成十五年の毎日紙の夕刊に載っておったものです。 私は、憲法や安全保障といった最も基本的なテーマについてマニフェストが機能していないのが最大の問題だと思っている。安全保障でも日米安保や地位協定についての議論はなく、いきなりODAの一割削減というものが出てきてしまう。数値にこだわり過ぎて、数値化できるものしかやらない。論争を避けている。一部だけを数値化してマニフェストに盛り込んでも、この国をどうするかというイメージが全くわいてこない。マニフェストをもてはやし過ぎている。 そういうふうに、十五年、まだ六年前のことです。代表を退かれてすぐのころかもしれません。総理のマニフェスト観というのは、実はそういうものじゃなかったのだろうか。国民に問う場合に、数値化できるものをざらざらと並べて問うということではなくて、本質的なことについてマニフェストは機能していない、そのことが最大の問題だと思っている、総理はかつてそのようにおっしゃった。 私は実にそのとおりだと思っている。マニフェストにおいて問うべきは何だろうか。つまり、個々の具体的なことは、マニフェストのパラドックスにもあるように、それぞれの人がいろいろな思いを持っている、これだけがすべてだということはあり得ない。だとするならば、それは議会の中で、国民の皆様方の思いを検証しながらやっていかねばならない。 最も本質的なところで議論が避けられており、最も本質的なところでマニフェストが機能していない。その認識は今もお持ちですか。
○鳩山内閣総理大臣 私が五、六年前にそのようなことを書いたことは、おぼろげながらでありますが、記憶をしております。そして、そのとおりだと私は実は思っております。 すなわち、国家のあり方、この国をどのように導いていくのかという基本的な考え方、まさに憲法の議論、こういった大きな議論というものをマニフェストの中でうたうことは、私は非常に重要だと考えております。 ただ、この問題になると、四年間の間に実際にどのように実現できるのかというようなプロセスの中でなかなか言いにくい部分もあったのかもしれません。したがいまして、私ども、今回のマニフェストの中に憲法の話は最後にしか書いておらないというような状況になっております。そのことは認めたいと思います。 しかし、一方で申し上げれば、国民の皆さんの最大の関心事は何かということでマニフェストもつくられるべきだということも一面の真理だと思っておりまして、この今の国民の皆様方のお暮らしの中を考えたときに、例えば、経済の問題、年金の問題、あるいは少子化の問題、こういったものに対する解決策は民主党は持っているのか、それを示せ、あるいは農業など一次産業はどうなんだ、こういったことに関して、しっかりとした、ある意味での数値も含めた議論をしていく、そして、国民の皆さんの一番関心のあるところに優先順位をつけて議論をするというマニフェストのあり方も、決してそれも間違ってはいないと思っておりますので、これから、さらにマニフェストというものの議論を高めていく必要があろうかと思いますが、憲法の議論を初めとする国の骨格を示す大きな議論もぜひマニフェストの中で私はしっかりと書き込むべきだ、そのように考えております。
○石破委員 これは、私は総理だからお尋ねをしているのです。憲法についてずっといろいろな深い考察をされてきた。そして、試案というものもお示しになった。これが一番大事なのだということについて認識を共有しているであろう総理だからこそ私は問うているのです。 今の答弁を私は否定をしません。国民の皆様方が必要と思っていることは別にあるだろうということで、国民の生活が大事なんだろうということ、そのことは否定をしません。 ですけれども、このようにもおっしゃっておられますね。これも平成十五年のインタビューです。 政権交代へ向けて次期衆院選、つまり、この間行われた衆院選のことを指しているわけですね。次期衆院選に憲法改正を掲げて挑むべきだ。政権党が当然やるべき改憲を自民党に先駆けて実現させるという意欲が必要だ。憲法という本質的な問題で党がまとまらないのなら政権などとれない。そうおっしゃっておられる。それは、間違いなくそういう強い意識をお持ちだったのだろう。 私は過去のことについて揚げ足をとろうとは思っていないのです。今行われていることは何なのか。それは、普天間の問題、インド洋の補給の問題、あるいは東アジア共同体の問題、このことはすべて憲法から派生するものです。補給の問題をどう考えるか。あるいは、船舶検査に自衛隊を使うのか使わないのか。インド洋の補給をどのように法的に評価をするか。アフガンに対してどのような支援を行うのか。その根っこはすべて憲法九条から出てくることなのです。 それは、内政の問題というのもあります。しかしながら、外交と安全保障を一回間違えると、これは我々も国の歴史として反省をしていかねばならないことがたくさんあります。外交と安全保障を間違えると、本当に国民が塗炭の苦しみに陥られ、そして国家そのものが揺らぎかねない。私は、今の日本の状況はそういう極めて危ない状況になりつつあるのではないか、そういう危惧を持っているのです。 例えば、閣僚の皆さん方がそれぞれいろいろなことをおっしゃいます。それは、政治主導だからそういうことがあって当然だ、最終的には私が決めると総理はおっしゃいました。私はその認識は明らかに間違いだと思っています。 それは、私も小泉内閣で防衛庁長官を務め、福田内閣で防衛大臣を務めました。そこにおいては、安全保障にかかわること、外交にかかわることは、官房長官そして外務大臣、防衛大臣、その三者で官僚を入れずに、常にどうするべきかという議論をいたしました。そして、政府としてこうであるということは統一して発信をしていました。 Aはこう言う、Bはこう言う、Cはこう言う、一体何なんだ。外国も、だれの言うことが本当なんだ。そして、沖縄もそうですよ、だれの言うことが本当なんだ。そういうことで、国内も疑心暗鬼、海外も疑心暗鬼、それがどこが国益だ、何が政治主導だ。みんながばらばらなことを言って、これが政治主導であり、最後は私が決めるんだからいいんだと。それは明らかに国益を損なっている、私はそのように考えるが、どのように総理は思いますか。
○鳩山内閣総理大臣 先ほど石破議員から憲法のお話がありました。その憲法に対する私の意見に基づいて、これは四年前の選挙において、民主党としての憲法、これは最終的なものではありませんでしたけれども、民主党が考える憲法の提言というものをその時点においてまとめたところでございます。その憲法ということになりますと、当然のことながら新たな内閣は、言うまでもありませんが憲法の遵守義務というものがありますから、その内閣としては当然今の憲法を遵守するという義務の中で現在行動してまいっているということは御理解をいただきたい。これが一点でございます。 それから、先ほどのお話、確かにさまざまな意見が続くということで、国内でもいろいろと御心配をされる方がおられるでしょうし、あるいは海外にも必ずしも正確でないメッセージというものが流れることもあろうかと思います。 私ども、今まさに普天間の話でこのような議論になっていること、そのことによっていろいろと御心配を深めてしまっておることも事実かもしれません。でき得る限りこのような状況というものを早く国民の皆さんに理解していただける方向に導いていきたいと思っております。 その意味で、これから私のリーダーシップのもとで、ゴルフではOBにならないようにという話があるわけですけれども、余り国内の世論というもの、あるいは国際的な懸念というものが高まらないように努力をしていく中で、私の最終的な判断で決めさせていただきたい、改めてそのことを申し上げておきます。
○石破委員 事の重大性に対する認識が甘いんじゃないですか。 今、日米同盟が本当に危機に瀕している、私はそう思っています。合衆国の友人たちも何人か私のところへ来て、本当に大丈夫かということを言っていますね。それは、アメリカに対して、この後やりますが、対等な日米同盟とは何なのかという本質論にも帰着する話です。いいですか。御心配があるとか御迷惑をかけているとか、そんな話ではありません。このことは閣僚がばらばらと勝手なことを言っていいものではありません。本当にこれが答えであるということを早く出さねばならない。 最初から結論を申し上げておきますと、私は、普天間の移設というのは、計画どおりきちんとやるべきだと思っている。沖縄の意見書を最大限そんたくしながらきちんとやっていかねばならないと思っています。インド洋における補給は継続しなければならないと思っている。そして、船舶検査はきちんと海上自衛隊の行動もあり得べしだと思っている。最初から答えを言っておきます。私はそうあるべきだと思っている。 それでは、妙な質問かもしれませんが、今、護憲義務を持っている、憲法遵守義務を持っているとおっしゃいましたね。憲法の中には改正条項も当然入っていますね。これも含めて遵守なのですね。 そして、何のために総理になったかということなんです。それは、総理は、なること自体が目的だと思っておられるわけじゃないでしょう。国会議員であることも国務大臣であることも、はたまた内閣総理大臣であることも、何かがなし遂げたくて、その手段として国会議員になり、国務大臣になり、それでもできないことがあるから内閣総理大臣になる。当然そうです。目的と手段がひっくり返ってはいけません。 総理は憲法というものについてずっと考えてこられた。そして、九条こそがその中核である、そのように考えてこられた。自衛軍を持つべきであると言い、そして、後方支援あるいは基地を貸すこと、これは集団的自衛権の行使である、そのように言ってこられた。総理になったら考えを変えました、それはおかしい。つまり、何のために総理になるかといえば、それは、今まではこうであった、だけれども一人一人の大臣では変えられない、総理であるからこそやらねばならないこと、それは今までがこうであるからということではないはずです。 それでは、集団的自衛権について伺います。 総理は今まで、基地を貸すこと、そしてまた後方支援もすること、それは集団的自衛権の行使だというふうにおっしゃってこられました。今もそう思うが、今、内閣総理大臣になったのでその考え方はおいておいて、今までの見解を踏襲するということでいいですか。集団的自衛権についての定義、その定義も含めて私は伺いたいと思っています。
○鳩山内閣総理大臣 私は、憲法の議論、当然国会議員として大いに今日までもやってきたつもりであります。そして今、総理大臣という立場になりました。言うまでもありませんが、現在、それは憲法のすべてに関する遵守義務がある、そのような理解をいたしております。内閣の一員として、当然憲法の理念に沿って行動しなければならないということは御理解を願いたい。そして、私は、一方では民主党の代表という立場でもあります。ぜひ、これは民主党の一員として憲法の議論の中で大いにあずかってまいりたい。憲法の議論をおろそかにするつもりも一切ありません。 したがって、このところは、内閣の一員としての立場と、当然党の代表の立場というその両方をうまく理解する中で、ともに行動してまいりたいと思っています。 集団的自衛権の行使に関して、私は、集団的自衛権という言葉自体が人によって極めてあいまいというか、幅広く使われたり、極めて狭く使われてきた嫌いがあると思っています。本来ならば、そこのところの定義をもっとしっかりと行うか、あるいは集団的自衛権という言葉自体の持つあいまいさというものを払拭させて、もっと別の考え方で日本自身の防衛のあり方を主張する時期をつくらなければならないんじゃないか、そのように思っています。 私の本心というか自分自身の考え方とすれば、当然集団で自衛をするという発想でありますから、米軍に沖縄を中心として基地を貸しているということ自体が集団で自衛をしている、防衛をしているという発想に、当然広く考えればなるわけであろうかと思います。 しかし、一般に議論をされている集団的自衛権というものは必ずしもそうでないことも理解をしております。すなわち、例えば日米同盟というものがある。この同盟関係を結んでいる一方のアメリカの本土が、例えば、何らかどこかの国によって攻撃を受けたときに、果たして日本がそれに対して武力行使というものを行ってよいかどうかという発想があります。そういった発想が、私は、基本的に言っている、憲法九条の中で日本がとるべきではないと言っている集団的自衛権の発想だと思っておりまして、その意味では、私は、現在の憲法九条の解釈をこの内閣において現在のところ変えるつもりはありません。
○石破委員 私は定義をお尋ねしたのです、このことは極めて中核的な問題ですので。 日本政府の定義は何か。集団的自衛権とは、我が国と密接な関連にある国が攻撃を受けたときに、我が国が攻撃されていないにもかかわらず、それを我が国に対する攻撃と認め、実力をもってそれを排除する権利、これが集団的自衛権の政府の定義です。そして、世界の定義と違うのは、我が国が攻撃されていないにもかかわらずという一文が、意図的かどうか入っているということなのです。しかし、そこを捨象したとしても、どこかの国が攻撃を受けたときに、それを自分の国に対する攻撃として認め、みなし、ともに反撃をする権利ということなのですね。 御存じのように、これは国連憲章五十一条によって認められている固有の権利だ。そして、日本国政府は、我が国は集団的自衛権を国際法上有しているが、その行使は憲法上許されないという立場をとっているのですよ。 総理は今まで、PKOとか、あるいはインド洋の派遣とか、あるいはイラクに対する自衛隊の派遣とか、そのときに重大な解釈の変更が行われたというふうに認識をされておられますね。間違いなく本にはそう書いてあります、あなたの「憲法試案」という本には。そのときに重大な解釈の変更が行われたと。 総理は、今、日本国内閣総理大臣として、PKO法のときに重大な解釈変更が行われたという認識を今でもお持ちですか。
○鳩山内閣総理大臣 集団的自衛権の定義は、まさに石破議員のおっしゃるとおりで、すなわち政府の解釈をしている集団的自衛権というものは、我が国と密接な関係がある外国に対する武力攻撃に対して、自国が直接的に攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する、すなわち武力行使をするという行為である。そのことに関しては、当然、集団であれ個別であれ、国としては自衛の権利は有しているけれども、憲法上その行使は認められないという立場。それは、この新しい政権においても、私どもとすれば、その思いをそのとおりに行動してまいりたいと思っております。すなわち、憲法解釈を現在変えてはいないということでございます。 したがいまして、その範囲の中でお答えを申し上げれば、PKOに関して私が以前申し上げていたことと、新政権、すなわち今の、我々の内閣として考えている発想の中で、PKOは合法的、すなわち憲法の中で行動がなされていたものだ、そのように理解をいたしております。
○石破委員 私が聞いているのは、そのときに重大な解釈の変更が行われたという認識に変わりはないかと聞いているんです。 変わっていない、つまり、あのときに重大な解釈の変更が行われたとは、今、総理大臣になったので、そのようには考えていないと。イエスかノーか。
○鳩山内閣総理大臣 そのときに私が考えていたことに対して、今、内閣の一員として申し上げたとおりでございまして、この内閣の一員として、すなわちPKOに対して必ずしも違憲の状況ではなかったということでありますから、私のその当時の考え方が変更されたと御理解ください。
○石破委員 そうですか。つまり、そのときに憲法解釈が、重大な憲法解釈が行われたという考え方は誤っていたので撤回すると。 今、内閣総理大臣であるので、本当はそう思うんだけれどもかどうかはどうでもいいですよ、そのときの考え方は修正する、撤回する、変更する。よろしいですね。
○鳩山内閣総理大臣 今、内閣総理大臣として私が思ったとおりを申し上げたところでございまして、したがいまして、過去の言動に対しては撤回をいたします。
○石破委員 それでは、伺います。 イラク派遣のときに民主党の皆様方は反対をなさいました。総理はまた、御著書の中でこのようにおっしゃっておられます。自衛隊は武力を行使しないので自分を守ることはできない、よって、オランダ軍などに守ってもらい、足手まといの存在でしかないとおっしゃいました。 それは考えが誤っています。自衛隊は自分で自分を守る、それは憲法に禁ぜられた武力の行使でも何でもありません。自己を守るというのは、それは武器の使用として当然担保されることであって、武力の行使をしに行くのではないということは、法律にきちんと何度も何度も書いてあることであります。武力の行使ができないから自分を守ることはできない、よって足手まといの存在でしかない、今でもその認識ですか。
○鳩山内閣総理大臣 私どもは、そもそもイラクに対する戦争は間違っていたという思いでございます。その間違った戦争に対して自衛隊が赴いた、赴いた自衛隊の皆さんは本当に御苦労さまだ、そのように私も思っております。 しかし、現実問題として、イラクに派遣された陸上自衛隊の皆さんだけが存在をしていたわけではなく、その存在を、すなわち、イラクにおいてさまざまな活動をしやすいように他の国の軍隊が守ってくださっていたことも、これも事実でございます。 したがいまして、このように、イラクに派遣されていた自衛隊の皆さんが、まさに彼らだけである意味での自由な行動が必ずしもできずに、ほかの国々の軍隊に守られてしまっていた事態に対して、私は、そういう状況では、本来あるべき国としての、自衛隊の役割では十分こなせないのではないか、その意味で申し上げた次第であります。
○石破委員 それは認識が根本的に間違っている。武力の行使ができないから自分を守れないのではありません。そしてまた、オランダ軍が守れないじゃないか、それはどうしてだという御質問もいただきました。それは集団的自衛権の問題なのか。そうではないでしょう。オランダ軍をテロやゲリラが襲ったときに、それは国際紛争を解決するための武力の行使でも何でもないでしょう。そんなものが認められないはずはない。それはポジリストとして法律に書いてないからだということが法律的にはきちんと通った話なのですね。武力の行使、武器の使用、そのあたりが総理の場合にはごちゃごちゃになっているとしか考えられない。そこのところはきちんと議論をしていただかなければ困ります。 それでは、アフガニスタンについて申し上げます。 インド洋の補給の効果は限定的であるというふうに防衛大臣がおっしゃいました。それは政府の判断、防衛大臣ですから、一国の国務大臣ですからね、限定的であるという御判断です。なぜそういう判断をなさいましたか。 インド洋において、私も二度ほど行った。本当に気温は四十度を超える。甲板は七十度、八十度にやける。その中で五時間、六時間補給するというのがどれほど大変なのかということなのです。 そこにおいて、さて、そこに対しての敬意を十分払った上でおっしゃっておられるのでしょうけれども、効果が限定的かどうかは、それは、補給をしている相手方、アメリカであり、カナダであり、イギリスであり、ドイツであり、ニュージーランドであり、パキスタンであり、私たちが判断する問題じゃないでしょう。向こうが判断する問題でしょう、効果的かどうかというのは。 私が知る限り、そういう国々から、いいですか、我々は海上阻止活動に参加をしているわけではありません。海上阻止活動本体に参加をしているわけではないというのは御存じですね。本体に参加をしているわけではない。その後方支援をやっているんです。海上阻止活動をやっているのは、アメリカ海軍であり、イギリス海軍であり、ドイツ海軍であり、フランスであり、ニュージーランド。海上阻止活動に参加もしていない国が何で効果が限定的と判断できるか。そんな判断していないんでしょう、きっと。 アメリカにもイギリスにも、やっている海上阻止活動は効果を上げていませんかというふうにお聞きになった上でそう御発言になるのが当たり前で、聞きもせずに、これは限定的だ、それが何が国際協調だ、それがどのようにして独自の外交だ。それを独自の外交と言わない、それはわがまま勝手と言うんです。 そのことについてどう考えますか。
○鳩山内閣総理大臣 私は、インド洋に派遣されておられる海上自衛隊の皆さん方が、大変、ある意味での灼熱の中で努力をされている、そのことを、彼らの行動を非難するつもりは毛頭ありません。問題は、その派遣の是非の話でございます。すなわち政治判断の問題でございます。 私は……(石破委員「効果の話を聞いているんだよ、効果の話」と呼ぶ)わかっています。月に五回から八回程度の補給活動に減ってきている。確かに、最初のころは多かったかもしれない。しかし、補給支援活動が、すなわち後方支援活動がここまで減ってきているということは、やはり海外の国々もこの日本の補給支援活動に対するありがたみというものが減ってきているのではないか。 すなわち、現実問題としてその活動自体が必ずしも活発でなくなってきていることで、だから私どもとすれば、もっとアフガニスタンの方々に喜ばれる別の活動があるのではないか、そのことによってアフガニスタンの平和あるいは経済の再生に貢献することの方がはるかに大きな効果があるのではないか、そんな思いのもとで申し上げているわけでございます。
○石破委員 私が聞いたのは、補給される相手側に聞いてそのような発言をしたのかということを聞いているんですよ。
○鳩山内閣総理大臣 相手側に聞く聞かないということよりも、実際にこの補給支援活動が年々減ってきているという事態を考えれば結論が出せるのではないか、そういう意味であります。
○石破委員 私は、国際協調活動というのは、本当に相手がどうですかということをきちんと確認しながらやらないと国際協調にも何にもなりませんよということを言っている。自分たちだけの判断で、今は引きます、今度はやります、そんなものは国際協調でも何でもないんだということを申し上げております。 では、アフガニスタンの支援について何をやるんだ、人的な貢献というのをするかしないか。そして、そこにおいて憲法に違反をしない範囲内で自衛隊の参加というのはあり得るかあり得ないか。
○鳩山内閣総理大臣 私どもは、まさに人的な貢献も何らか行うべきだと思いますが、しかし、それは一般の方々を中心とした支援であって、現在、自衛隊を派遣するという発想を持ち合わせてはおりません。 したがいまして、今の御質問でありますが、私として現在のところ自衛隊の派遣を考えておりませんので、それで十分なお答えになっていると思います。
○石破委員 だれがその安全を守るのですか。
○鳩山内閣総理大臣 私どもは、いろいろな方々と、特に、日本だけではありませんが、要人の方とお話を申し上げております。 そして、アフガニスタン、確かに現在、大変泥沼化という状況を呈するぐらい非常に厳しい状況になってきている。これも、なぜこのような原因をつくってしまったかということも考えていかなければならないと思っておりますし、だからこそ日本の支援のあり方が極めて望まれている、むしろ平和というものを導いていくための、そしてアフガニスタンの人々のための貢献というものを行うべきだと考えておりまして、したがって、私どもとすれば、当然のことながら、身の安全というものが守られる地域に限定される、そのように考えております。
○石破委員 わかりました。 では、民間人を派遣する、金だけ出すということはやらない、それは安全な地域において行うのであり、そこの安全は日本人が守るのではなく現地の人たちが守るということですね。 私たちは、国防部会の佐藤部会長をアフガニスタンに派遣して、いろいろなところを見てきました。いろいろなちっちゃな国でも一生懸命そこにおいて活動をしているんです。大国ばかりではないし、アメリカに言われたからなんということではありません。本当に自国の判断として赴いている。小国が二十人のそういう要員を送り込むに当たって、その十倍の警護の人員を配置している。実際に、よいタリバンとか悪いタリバンとか言っていますけれども、そんなものは見分けがつくはずはないんですよ。 それでは総理に伺いますが、テロとの闘いの本質とは何だと思いますか。
○鳩山内閣総理大臣 テロとの闘い、当然、私ども日本としてもそのことに関して貢献をして、テロがなくなるような、そんな事態をつくらなければなりません。 これは大変難しい問題だと思っておりますが、私は、テロをなくすためにはテロの根源というものをなくさなければならない、そのように思っております。すなわち、武力によってのみテロをなくすという発想では無理だ、テロはいつまでたってもなくならないと思っています。 一方で、全く軍事的な行動が否定をされるというつもりもありません。ある意味で掃討されなければならない部分もあろうかと思いますが、しかし、私は、むしろテロの根源というものをなくす、すなわち、彼らの貧困、あるいは宗教的なものもその背後にあろうかと思いますが、そういったものを真剣に考えていきながら、根源的な彼らの生活というものを導くことによって、そしてそのことを主眼として行動することが日本の最大の責務だ、そのように思っております。
○石破委員 私がお尋ねをしたのは、テロとの闘いの本質とは何ですかということを言っているんです。これは、今世界が直面しているのは、従来型の戦争と違うテロとの闘い、この難しさです。このテロとの闘いというのは何ですか、従来型の戦争との違いは何ですかと聞いているんです。
○鳩山内閣総理大臣 それは、御案内のとおり、今まで戦争というのは、基本的に国対国あるいは幾つかの国対幾つかの国、そういう形で戦争が行われていた。したがって、戦争というものは、その相手の国が負けた、降参だと言えば、そこで終了するという話であります。 テロとの闘いというのは、ある意味で、そういった国ではありません。したがいまして、テロというものを現実になくすということは、国に幾ら攻撃をかけて参ったと言わせても、テロは終わらない話になります。それだけテロとの闘いというものは複雑だと思います。 だからこそ、私が申し上げているのは、テロとの闘いは、国に対して武力攻撃を与えるのではなくて、むしろその根源になっている本質的な部分を除去するための努力を行うべきである、このように思っております。
○石破委員 いつ除去されるのか、その根源的な原因、それは私は、貧困と圧制だけがテロの原因だと思わないんですよ。貧困でも圧制でもテロが起こらない国というのはあるんですね。貧困と圧制さえなくせばテロがなくなる、では、それまでは一体どうするんだという話になってくるわけですよ。 テロの本質というのは、いつ、どこで、だれが、だれから、なぜ、どのようにして攻撃されるか、それが全くわからないということですね。相手がだれだかわからないということなんです。これを一体どうするんだということが問われている。だから、世界各国が本当に知恵を絞り、苦労しながら対応しているのです。 根源的な原因を取り除くことが大事だ、それはそうでしょう。それはみんな、だれも反対なんかしませんよ。それまでの間に、治安の維持と民生の向上と、車の両輪としてどうやってやっていくのかということなんです。 それでは、伺います。 アフガンの支援策というのが仮にまとまったとしましょう、きっとここで審議されるのでしょう。では、それまでの間は日本は全く何もしない、もちろんお金を出しているとかそういうことはわかっていますよ、ですけれども、インド洋の補給はやめます、アフガンで何らかの人的貢献をします、いつからか知らないが、それまでの間は政府としての人的貢献がぽんと抜ける時期が来るのもやむを得ないということですか。
○岡田国務大臣 今、石破委員の言われること、私はよく質問の意味がわからないわけですが、先日、町村委員もこの場でパネルを使って説明されましたけれども、日本国政府としては、現時点においても、例えば農業支援、あるいはカブールの都市の再開発、あるいは学校をつくり、病院を建て、そういった活動を今までもやってきておりますし、そして現時点で見れば、一時的に確かにJICAの派遣要員の数は減らしております。これは、結局見送られましたが、大統領選挙の決選投票が行われる中で治安が一時的に悪化するだろうという見通しのもとで引き揚げたものでありまして、それが、大統領選挙が結局決選投票が見送られ、この後アフガニスタンの状況がより安定していくということであれば、またJICAの皆さんや、あるいは民間人の皆さん、あるいはNGOの皆さん、それぞれアフガニスタンに行って、そして、安全が確保される、そういう状況の中でしっかりと活動していく、こういうことであります。
○石破委員 それでは、次の質問。普天間移設について伺います。これをどうするかです。 みんながばらばらなことを言わないでくださいということを申し上げました。我々は、米軍再編に当たって、抑止力の維持と負担の軽減ということを言ってきました。日本政府は、負担の軽減についてはいろいろなことを言いますね。対等な日米同盟というのは、日本の側からこの抑止力の維持について、このようなことをやるのだ、あるいは今の状況はこうであるので抑止力はこうあるべきだということを言って、初めて抑止力の維持と負担の軽減ができますね。 この地域において抑止力というのはどのようなものだと考えますか。
○鳩山内閣総理大臣 私どもは、負担の軽減と抑止力、その双方で判断をする必要があると思います。 まだ北東アジアにおける緊張というものがなくなっているわけではない、そのような状況の中で、アメリカの存在によって、それが日本の、あるいはアジアの安定に、平和につながっている、そのことは当然理解をするべきであって、そのための抑止力というものは維持されなければなりません。そのために、きょうは沖縄の方もおられますけれども、沖縄が大変過重な負担を今日まで強いられておるのも事実でありますが、沖縄を中心としたアメリカの軍の維持というものも理解をされなければならない。苦渋の選択を彼らも行ってきている。その意味で、私たちは、抑止力というものもやはり維持されなければならない、そのように理解をしています。
○石破委員 これは海兵隊の抑止力という話をしているのです。海軍とか空軍とか陸軍という話をしているのではありません。(発言する者あり)この地域における海兵隊の抑止力というものをどのように評価するか。そして、それが沖縄であるべきか。それとも、県外とか国外とかいろいろなことを言われる方がありますが、国外や県外であったとしても同じように抑止力が維持されるとお考えですか。
○岡田国務大臣 これは米軍再編の議論の中でさまざま議論されてきたことだと思います。ただ、我々はその議論に参加をしておりません。ですから、今そのことをもう一度検証しているということであります。 海兵隊が沖縄になければ抑止力が完全に失われるかといえば、そういうことはないと思いますが、しかし、状況で変化がある、場所によって違いがあるということは、それは一部分そういうことも言えるだろうと思います。
○石破委員 それは問題は海兵隊の話に決まっているわけですから、海兵隊と言わなきゃわからないというのは、それこそ認識の不足としか言いようがありません。沖縄海兵隊の再編をどうするかという話です。 海兵隊の特性は何かといえば、それは緊急展開能力でしょう、自己完結性でしょう。だから、合衆国法典において海兵隊の役割というのはきちんと位置づけられている。 日本は海兵隊を持っていないからよくわからないんでしょうけれども、海兵隊の位置づけというのは極めて重要なもので、まして今の激変するアジアの環境の中において、朝鮮半島の情勢あるいは東南アジアのテロの情勢等々を考えたときに、あの位置、すなわち佐世保の船に乗って運びますから、どこでもいいという話にならないんですね。その地域と近いところでなければならないのだということは、それは当然の認識。(発言する者あり) 佐世保を変えればいいなんという無責任な発言をする人がいますが、それは、ではどこに変えるんですか、幾らの経費を払ってやるのですか。ここのところは極めて重要な話。 つまり、日米安全保障条約第六条によって合衆国軍隊は日本に駐留します。それは日本のためだけではないですね。極東の平和と安定のために合衆国軍隊は駐留しているのです。このアジアにおいての抑止力をどのように考えるか、現在の状況をどのように考えるか、そのことをオバマさんとどれほどお話しになりましたか、そしてこれから先もお話しになりますか。 もう一つ聞きます。東アジア共同体については、それは経済だけではない、この地域において普遍的な安全保障の機構がつくられること、これがまさしく友愛精神の現代的な発露である、総理はそのようにかつておっしゃいましたね。 東アジア共同体というのは、経済だけではなくて軍事も含むものですか。そのときにどのような安全保障のシステムがつくられると考えますか。それは、国連憲章に言う地域的取り決め、これに入るとお考えですか。そして、そこの概念に集団的自衛権というものは入りますか、入りませんか。
○岡田国務大臣 東アジア共同体の概念は将来の大きなビジョンであります。したがって、詳細までまだ決めているわけではありませんが、委員の御質問にお答えをするとすれば、今のこのアジアの状況の中で、さまざまな政治体制の国がある、そういう中で、例えばNATO的な集団的な安全保障体制、そういうものが直ちにできるとは考えられませんし、東アジア共同体の概念の中にそういうものを今含めて考えているわけではありません。 それからもう一問。海兵隊の話ですが、私は、もし白紙で議論できるのなら、いろいろ議論したいことはあるんです。しかし、今まで日本国政府として、米国政府として積み上げてきた議論がありますから、そういうことも尊重しながら議論しなければいけない、そういうジレンマはあります。 ただ、海兵隊を見たときに、例えば、日本以外で、海兵隊の大きな部隊がアメリカ本土以外で展開している地域があるんだろうか。もしおっしゃるようなことであれば、それはもっと海兵隊が前線に出ていればいいわけですけれども、基本的にはアメリカの本土に置いてある。 それからもう一つは、沖縄の一部がグアムに今度移転をするという再編計画になっていますけれども、そういう意味でも、すべて沖縄という発想では今の再編計画もないわけでありますから、そういうことも考えながら、お答えになったかどうかわかりませんが、そういう状況であるということであります。
○石破委員 御認識のように、余りお答えになっていないのですね。この地域においてどう考えるかということです。 これは、政府が責任を持って解決すべきお話なのです。住民の方々に問えば、ほとんどの方が県外というふうにおっしゃるに決まっている。先般の総選挙においても、自民党の候補者も含めて、県外移転ということを掲げて戦ったというふうに承知をしています。 そこにおいて、では嘉手納に統合という話。これは答弁要りませんが、私たちは、嘉手納に統合するということは極めてナンセンスだと思っていますね。嘉手納がどこにあるかということです。嘉手納がどれだけ住宅密集地域の中にあるか、そして、どれだけ住民の方々が騒音に悩まされてきたか。そして、平時のことだけ考えるからいけないので、有事においてヘリコプターとジェット機というものが本当にここで飛び交うということ。海兵隊と空軍の指揮系統というのは全く違うのであって、本当にそんなことができるのか。 さらに言えば、私たちが考えなきゃいけないのは、嘉手納の負担を今よりも減らそう。空軍の訓練というのもあちらこちらに移転をしてきました。これをもっとできないか。海兵隊との違いは、まさしくそこなんです。嘉手納の負担をもっと減らそうということを考えるべきなのであって、嘉手納に集約するというようなことを言ってはいけない。答弁は要りません。 つまり、いろいろなことを言っていることによって、どれだけ沖縄の人たちが苦しんでいるか。名護において、沖縄県において、それぞれの首長選挙でどれだけ苦渋の決断をしてきたのか。それは住民の意思だからと言うことは一種の責任転嫁だ。それは、国としてどうするかという判断を政府の責任においてしなければならない。それは日本の独立と平和のためであり、そしてまた、この極東の平和と安全というものに我々はいっときたりとも猶予があってはならないのであって、人に責任転嫁をしてはならない、決断をおくらせてはならない、そのことは、総理はぜひ銘記いただきたいと思います。
○岡田国務大臣 だからこそ、いたずらに結論を先送りするつもりはないということを申し上げているわけであります。 ただ、我々も、責任を持って判断をするためには、きちんと過去の状況について検証をしなければならない。その検証作業を懸命に今行っているところであります。 委員のお話を聞いておりますと、国家の責任ということを強調されます。その考え方は、一部わかります。しかし、この間、十数年かけてなかなか前に進まなかったことは事実。特にここ数年間、毎年のように総理がかわることによっていろいろな議論が停滞したことは、私は間違いないということを申し上げておきたいと思います。
○石破委員 そういうのを議論のすりかえというんですよ。岡田さんも総理もそういうお話を、こういうのをつくったのはだれの責任だと言われる。だけれども、私たちは知り得る立場にはいなかったともおっしゃる。 私たちは、政権の中にいて、本当にこれを実現するために、一歩ずつ一歩ずつ、丁寧に丁寧に、本当に丁寧にやりながら、この沖縄の辺野古の沿岸案というものをつくってきた。それは、本当にまさしく実現間近ということになって、もう一度やり直し、ゼロからやり直しということがどれだけ、日本の国内だけの話じゃないですよ、この地域の平和と安全にどれほど影響を与えるか、そして合衆国がどう考えるかということなのです。 では、伺います。 対等な日米同盟について。今は対等じゃないとお考えになるとするならば、すなわち、施政方針の中で、対等な日米同盟とはアメリカから言われてどうするかではない、日本として積極的にこうする、ああするということを言うのが対等な日米同盟なのだというふうにおっしゃいました。 主権国家同士というのは対等ですよね。主権国家というのはそういうもので、どんなに小さな国であっても、どんなに経済的に苦しい国であっても、主権国家同士は平等ということですよね。平等な日米同盟、対等な日米同盟、そのことについて、総理は何が本質だと思われますか。 では地位協定が不平等だというふうにおっしゃるかもしれない。地位協定というのは、御存じのとおり、日米安全保障条約第六条によって、こういうふうにくるわけですね。つまり、本来の安全保障条約があって、それに付随する密接不可分の地位協定がある。地位協定だけ論じても仕方がないですね。何と比べて対等ではないという認識をお持ちなのですか。
○鳩山内閣総理大臣 私は、何と比べて対等ではないという話ではない、すなわち、おっしゃるとおり、小さな国であっても大きな国に対して当然対等に自分の意思を述べるべきだ、それが正しい国と国のあり方だと理解をしています。 残念ながら、今日までの日本の、少なくとも対米関係を見ている限り、私から見れば、本当に日本の国民の意思というものを尊重しながら外交を歩んできたのか。外から言われて、アメリカから言われて、これは前も申し上げましたけれども、ブーツ・オン・ザ・グラウンドだと言われればイラクに自衛隊を派遣する、また、ショー・ザ・フラッグと言われればアフガニスタンに海上自衛艦を派遣する、こういう発想ではなくて、例えばイラクの戦争においても、間違った戦争ならば、どうしてアメリカに対してもっと、友好国であれば、戦争をやめるべきだというところから言わなかったのか。 こういう意味での、対等な、もっと物を言える、何でも、何か日米安保があるから日本はお世話になっているんだ、お世話になっているから言いたいけれども言うのは抑えていこう、そういう発想ではなくて、例えば、基地があるということは、むしろ日本以上にアメリカにとっての、アジアのあるいは世界の戦略的な意義があるんだ、むしろ感謝をされることも大事ではないかという発想の中で、堂々とした日本の意見を申し上げるべきだと我々は主張しております。
○石破委員 それは違う。 では、アメリカの基地を日本に置いているのは、それは日本政府の判断ですか、日本政府としての義務ですか。
○岡田国務大臣 日米安保条約に基づけば、日本に基地を確保する責任が日本にはあります。しかし、日米安保条約そのものは、日本国の意思としてこれを締結しているものです。
○石破委員 そんなことをだれも聞いていません。提供するのは義務として提供しているのですかと聞いているのです。
○岡田国務大臣 日米安保条約上は義務です。しかし、日米安保条約は、それを締結するかどうかは日本国の意思です。
○石破委員 当然のことです。余り当然のことを後段で言わないでください。 義務だ、基地を提供するのは義務だというのが政府の考えで間違いないですね。総理、どうぞ。
○岡田国務大臣 基地を提供するのは日本国政府の義務ですが、その基地をどうするかということについて、日本国政府の意思が全く反映されていないということではありません。
○石破委員 基地を提供する義務を負っている、そういう国は、アメリカ合衆国が多くの国と同盟関係を結んでいますが、我が国だけが負っているものです。そのことは御存じでしょうね。そして、それが集団的自衛権と密接な関係にあることも御存じでしょうね。そして、鳩山一郎内閣の末期において、重光外務大臣がアメリカを訪れ、ダレスとの間で、日本は集団的自衛権を行使することができる、だから合衆国軍隊は撤退してくれと言ったことも、総理は御存じなのだと思います。 対等な日米同盟というのは、あれはやらない、これはやらないということを言うことではありません。本当に、日本国としてどのような義務を負うべきなのか、そしてまた、それは負うべきものなのか。 そして、地位協定のお話というのは、例えば犯罪人をどうするか、NATOの地位協定と比べれば、日本の場合にははるかに有利な状況になっています。どれと比べるのかということも極めて大事だ。 そしてまた、根幹の日米安全保障条約、先ほど来ずっと総理の憲法観を聞いてきたのは、そこのところはどうなのですかということが私は尋ねたかった。一切変えないということであるならば、この条約の範囲内で、アメリカに対して、あれはやらない、これはやらない、これは出ていってくれ、そういう話をなさるということなのでしょう。それは、国の姿を根本的に変えることにはならない。 抑止力の問題にしてもそうで、核の先制不使用を合衆国に求める。ですけれども、オバマ大統領のプラハにおける演説を全部読んでみたときに、それは、核抑止力というものがいかに重要なのかということがメーンのお話であって、自分が生きている間には無理だろう、しかしながら、これから先、核のない世の中を目指していこうというフレーズもあるけれども、トータルで語られているのは、いかにして抑止力を維持するかということが語られているのですね。そこをどのように認識するかということなんです。 つまり、先制不使用を求めるということはどういうことかというと、合衆国の核抑止力というものが格段に落ちるということを意味するのです。それは、この地域における抑止力の概念を根本的に変えることになってしまうのです。そこのところは極めて注意をして発言していかないと、本当にあらぬ誤解を招きかねない。それは本当に、後世、というよりも、取り返しのつかないことになりかねない。 私は、そこのところにおいて、総理の本当に責任ある判断、思考、それを求めたいと思います。
○岡田国務大臣 まず、今の核の先制不使用の話ですが、いろいろ報道も正確ではないと思いますが、私がゲーツ長官に申し上げたことをそのまま申し上げますと、核の先制不使用というのは、核なき世界を目指すというときにあって、大きな方向性としてはそうだ、しかし、直ちにそれはできない、したがって、今何ができるかということをよく協議したいということを申し上げたわけであります。別に、核の先制不使用をすぐに迫ったわけではないということをはっきりと申し上げておきたいと思います。
○石破委員 時間が参りましたので終わりますが、日米の間で本当に物を言おうということであれば、核抑止力というのは本当に機能しているのかということも本質的に語っていかねばなりません。それを語らずして本当の日米同盟なんかできない、バーチャルリアリティーの中の同盟であってはならない、そのことをこれから先申し上げていきたいと存じます。 以上です。
○鹿野委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 正午休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○鹿野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 この際、菅義偉君から関連質疑の申し出があります。大島君の持ち時間の範囲内でこれを許します。菅君。
○菅(義)委員 自由民主党の菅でございます。 日本郵政の社長人事、そしてそれに伴っての民主党鳩山政権のまさに脱官僚、天下り根絶、この点について中心に伺ってまいります。 日本郵政の西川前社長、民間の経営者の手腕を発揮し、平成二十年の納税額、従来の国庫納付金を千九百億円上回る五千四百億円の納税をし、国庫に大変貢献をされました。さらに、いわゆる郵政の隠れファミリー企業等二百社を洗い出しして、そして二千人の天下りも整理をし、まさに会社の透明化や効率化に努めた功績というのは、私は極めて大きなものがあると思います。そして、来年度に向けて、いわゆるゆうちょ銀行とかんぽ生命、二つの会社を上場すべく、しっかりと準備をしておられました。 しかし、その西川社長を、政権の意にそぐわないということで任期半ばに辞任に追い込んで、そして新たに社長に就任をされた方が、よもやと思いましたけれども、かつての大蔵事務次官、官僚中の官僚と言われた齋藤次郎さんであります。 私は、このことは民営化の後退であり、そして極めて危険な、まさに巨大官業の復活、こう言わざるを得ないと思います。 そして、それよりも問題なのは、鳩山政権が衆議院選挙前あるいはそれ以前から強く訴えてきました脱官僚、天下り根絶、こうしたマニフェストにも私は大きな違いがある、違反をしている、こう思っております。 そこで、この点について質問をしてまいりますけれども、まず、社長に就任した齋藤さんは、大蔵省を退官後、旧大蔵省の財政金融研究所、国際金融情報センター、そして四代続けて社長を出しております東京金融取引所、まさに天下り先からのわたりである、私はこう思いますけれども、これについて総理はいかがお考えですか。
○鳩山内閣総理大臣 菅委員にお答えを申し上げたいと思います。 私どもは、この選挙で、郵政の民営化是か非かという前々回の選挙によって、結果として地域はどうなったか、そのことを訴えて今回選挙戦を戦い、政権交代を果たしました。私どもは、西川前社長さんのさまざまの功績の部分も認めたいと思っています。しかし、私たちは、やはり新たな政権の発足のもとで、日本郵政株式会社のありようも含めて、大きく郵政の新たな改革を行わなきゃいけない、そして、地域に本当の意味でサービスをする郵便そして郵貯、簡保、それを四分社化するのではなく、できる限り一体の中でもう一度大きな改革をなし遂げていかなきゃならない、その思いのもとで、新政権の発足のときに西川前社長さんにはお引き取りをいただいて、そして新たな気持ちで、方向が違うわけですから、その違う新しい方向に向けて新しい人事というものを採用いたしたということでございます。 齋藤社長に関して申し上げれば、御案内のとおり、大蔵省当時、大変な、ある意味での剛腕、才能を発揮された方でありますし、非常にまじめな方でございます。私どもは、旧政権においてどのような形で天下りからわたりが行われたということは、今批判するつもりはありません。しかし、今度の人事に関して言えば、いわゆる省庁から、すなわち省庁からのあっせんによるいわゆる天下りあっせんではありません。私どもが行っているのは、株を全株有しているこの日本国が選任をしなければならない、その選任をいたしたということであって、そのことは決して天下り人事だと考えているわけではありません。
○菅(義)委員 さらにお尋ねしますけれども、その後の人事で四人の副社長が就任をされました。四人のうち二人は、それぞれの役所OBであります。一人の人は、郵政省のOBであって、郵政事業庁長官を終わった後に簡易保険の理事長、ドコモの副社長から今回就任をしました。もう一人、財務省出身の方は、損保の副会長をやられて就任をされました。 この二人に関しても、総理、これは天下り、わたりじゃないと言われるんでしょうか。
○亀井国務大臣 菅議員の御質問にお答えいたします。 四人の副社長のうち二人が官僚、齋藤社長という、小泉さんがやってしまった、あんな改革と称する、ある面では事業破壊です、その以前の郵政事業に私は戻す気もありませんし、鳩山総理も、地域社会にとっても日本にとっても世界にとっても有効な役に立つ事業展開をする、新しい郵政に衣がえをするということを総理も考えておられる中で、だれがそれに適任か、ある意味では、これは日本一の会社であり世界一の会社ですね。(菅(義)委員「委員長」と呼ぶ)ちょっと待って。膨大な事業を、これを統率し展開していくにはそう簡単なことじゃありません。相当な人物じゃないと。(発言する者あり)ちょっと待って。そういう観点から、齋藤社長をお願いしたわけであります。 あとの四人は、それをきっちりとサポートしていく。そのうちの二人の一人、これはやはり、郵政のいろいろな事業に関して相当な知識等必要な立場でもあります。また、簡保についても同じであります。そういう方を四人のうちの二人入れるのは、私は当たり前の人事だと。そんなに、素人だけをもって副社長を構成するわけにはまいらない。副社長を民間から決めればいい、そんな無責任な態度をとるわけにはまいりません。 以上です。 人が答えているときに、菅議員、あなたが質問した以上は、余りそういう邪魔をするような、そんな言動はしないでいただきたい。(発言する者あり)
○菅(義)委員 委員長、注意してください。
○鹿野委員長 菅君。菅君、どうぞ。
○菅(義)委員 私は、民主党のマニフェストが、まさに脱官僚、そして天下り根絶というものを一丁目の一番地として掲げていた。ですから、私は総理に聞いているんです。亀井さんは違う政党の人ですから。 ですから、私は、今回のこの人事、民主党がこれだけ唱えていた、総理は歴史を変えるとまで豪語したんじゃないですか。脱官僚、政治に取り戻す、そうしたことと矛盾をしていないかということを私は言っているんです。総理。
○鳩山内閣総理大臣 私は、脱官僚依存の政治を行わなきゃならないということを、これは再三再四申し上げてまいりました。官僚抜きで仕事をやれという意味ではありません。今までのように、官僚の皆さんにすべてを、頭からそれこそ足の先まで縛られるような、そういう政府ではなくて、意思決定をするのは政治だと。政治がもっと前に出て汗をかいて、そして、国民の皆さんの気持ちをしっかりわきまえながら政策の実行を図る。その中に、当然のことながら、官僚の皆さんにも仕事をやってもらうのは言うまでもありません。 そこで、私は、九月の二十九日に閣議において発言をいたしました。公務員の天下りに対する国民の厳しい批判にこたえるとともに、行政の無駄をなくす観点から、公務員の再就職について、府省庁によるあっせんを直ちに禁止するということを申し上げたわけであります。これが天下りあっせんの禁止の私どもの極意でございまして、もう既に、この九月二十九日以降、公務員の皆様方の府省庁による官僚OBのあっせんというものは中止いたしたところでございます。 今回の齋藤人事、さらには二人の副社長の官僚OBの人事は、私どもの定義をしている役所によるあっせんではありません。その意味において、私どもとしては、言うまでもありません、しっかりとした、官僚の天下り、わたりというものはもう禁止をいたしました。 それとあわせて、まさに府省庁のあっせんではない形で、本当に官僚の皆さんも、十年以上ほかのところで仕事をした方々が、官僚になったら後はどこへも勤められないなどという話があってはならないわけでありまして、むしろ、本当の能力を発揮できる。ただし、府省庁のあっせんによる……(発言する者あり)いいですか、官僚のOBの、府省庁のあっせんによって、彼らの利害関係のあるようなところに仕事をすることはあっせんしてはならないと決めたわけでありまして、それに沿って私どもは行動しております。
○菅(義)委員 私は、今の総理の発言を聞いて、総選挙の際の、あれだけ、どこに行っても、先ほどいろいろやじを飛ばしたり拍手をしている委員の人たちも、自分の選挙区で、まさに脱官僚の政治、政治主導の政治を行う、天下りは根絶する、こう言ってきていた。そこと、今の天下り、わたりの基準。総理は十年以上であればいいと言っていましたけれども、この二人の副社長はまだ四年と七年ですよ。総理、それであれば、天下り解禁宣言をした方がわかりやすいんじゃないですか。 お尋ねしますけれども、総理はこの問題について、今日まで、我が党の代表質問や先日の後藤田委員の予算委員会の中でこのように述べておられます。最初、能力があって適材適所でいい。あるいは、おとといは、役所に影響力がなかったから問題がない。 このようなことを総理は言われましたけれども、役所に影響力があるかないかというのは、どういう観点からこれは判断をされるんですか。
○鳩山内閣総理大臣 私が今再三再四申し上げているのは、天下り、わたりの全面的な禁止の意味するところ、府省庁があっせんをしてはならないということでありまして、それを、官民人材交流センターなどというようなものをつくって、あたかも官僚の天下りを禁止するようにしながら野方図にするような、そういう旧政権とはわけが違うよと。我々は、そういう話ではなくて、官僚天下りのあっせんというものをなくしましょうということを誓ったわけであって、今回の人事は、くどいようですけれども、日本郵政株式会社は全株国が保有をしている、したがって国としてはだれかを選任する必要があるという話であります。 いいですか、あっせんと選任というものはまるで違うわけでありますから、そういう意味で我々とすれば社長そして副社長を選任申し上げたということでありまして、何も矛盾はありません。
○菅(義)委員 総理、今のような抗弁が成り立つならば、天下りは、まさにこれはやりたい放題じゃないですか。抜け道だらけじゃないですか。 さらにお尋ねをしますけれども、日銀総裁の人事のことであります。 私たちは、当時副総裁でありました武藤さんを最初に総裁にお願いいたしました。まさにこの武藤さんという方は、日銀の副総裁を経験されて、世界の金融業界の皆さんからも大変高い評価を得ていたわけであります。 そこで、私ども、提案をした。それに対して、総理は当時幹事長でしたけれども、反対の理由、何と言われたと思いますか。当時、総理はこのように述べているんです。脱官僚、天下りの根絶、そのにしきの御旗を掲げて、総裁、副総裁を問わず天下りは絶対ノーだ、こう総理は発言をされています。また、官僚主導ではない政治をつくろうという民主党が賛成できるわけがないだろう、こうも実は発言をされております。 当時と今回とを比べて、総理、何が違うんですか。
○鳩山内閣総理大臣 今、日銀総裁の人事のお話をされましたからお答え申し上げますが、その日銀総裁の人事に関して申し上げたのは、それに加えて、日銀の人事というものは、財金の分離というものが我々にとって極めて重要だという判断であります。であるからには、大蔵省出身という官僚を採用するわけにはならない、財金分離という明確な基準のもとで官僚出身者にはやはりついてはいただかないという判断をした次第であります。 以上です。
○菅(義)委員 今、総理は財金分離と話をされましたけれども、今度の日本郵政、この会社も国債を大量に保有しているわけですよ。これは財政政策にも大きな影響を与えるんですよ、総理。ほとんど変わらないじゃないですか。政権につく前はだめで、ついたらこれがよくなる、これは国民は納得しないと思いますよ。 そこで、余りにも当時と今回の今の総理の発言では落差がある。私は、全く一貫性がない、こう言わざるを得ない、こう思います。ここの時点で、総理は、やはり政権をとって官僚依存の政治を行っていかなければできなくなったからということで、判断を変えたらいかがですか。
○鳩山内閣総理大臣 私は、全くそうは思っておりません。いや、むしろ、だからこそ脱官僚依存の政治を行わなきゃならない、その意を強くしているところでございます。 くどいようですが、先ほども申し上げましたように、私どもは、官僚OBの天下り、わたりというものを全面的に閣議において禁止をいたしました。その基準というものは必ず守らなければならない。一方で、当然、政治主導ということで国民の皆様方の期待にこたえる、そのために汗をかくことも含めて、最終的な責任を政治家がとろうではないかということも決めたわけであります。 ただ、言うまでもありませんが、官僚の皆さんはさまざま優秀でありますから、いろいろと我々に事前にデータを与えてくださったり、あるいは選択肢というものを与えてくださる、そういうことには大いに役立ててまいりたいと思っていることも事実でございまして、むしろ官僚の皆さん方のやる気というものをいかにこの新政権の中でも出してもらうかということも、大変我々にとっては大きなテーマであります。 言うまでもありません、優秀な人材は使うのは当然だと私は思っておりまして、今御指摘がありましたけれども、厳密に我々として、官僚の天下り、わたりというものを禁止してまいりますから、その行方をどうぞごらんになっていただいて、国民の皆さんに判断していただければと思います。
○菅(義)委員 私は、総理が今発言していることと実際郵政で行われていることというのは余りにも違い過ぎる、そう思わざるを得ません。 そして、人事というのは、私は政権にとって最大のメッセージだと思いますよ。日本郵政の社長にあるいは副社長に、五人の代表権者のうち三人、官僚OBを投入されたということは、まさに、私は、これからは官僚依存の政治を行っていく、そう見られても仕方がないことだろうと思います。(発言する者あり) 委員長、注意してくださいよ、亀井大臣。注意してください。
○鹿野委員長 閣僚席の人たちは不規則発言を慎んでください。
○菅(義)委員 委員長、私はここになぜこだわるかというと、だって民主党の、まさに今度の政治姿勢の基本中の基本じゃないですか。脱官僚、天下り根絶、これが一丁目一番地でここまでやってきたんじゃないですか。 それでは、ほかの閣僚の皆さんにお伺いをしてまいりたいと思います。 今までこの予算委員会で、天下り廃止、根絶、政府はぬるいんじゃないかとずっと言ってこられた方がたくさん並んでおります。 まず最初に、長妻大臣。今回のこの郵政の人事について、長妻大臣がかつて言っていたことと比べて、天下り、わたり、そしてマニフェストの整合性についてどうお考えですか。
○長妻国務大臣 菅委員にお答えを申し上げます。 この人事は政府の決定でございますので、私はそれを了といたしますが、この案件については、政治主導で、本当に適材適所という観点で悩みに悩んで決めた人事だと聞いておりますので、私は了解をしたわけでございます。
○菅(義)委員 次に、前原大臣。
○前原国務大臣 内閣で決まったことについては、私は内閣の一員としてしっかりとサポートしていきたいと思っております。 今回のことにつきましては、私は、天下りというのは、早期勧奨退職をし、そして、今まで決まったポストにどんどんかわっていく、そしてまた、それが固定化していく、そういうものを我々は、天下り、わたり、根絶をすると言っていたわけであります。ずっと役職についていなかった方が政治主導で適材適所で決まるということは、私は、これは天下りの定義には入らないと思っております。
○菅(義)委員 仙谷大臣。
○仙谷国務大臣 武藤さんのお話が出ましたので、ちょっと思い出しながらお話をさせていただきます。 武藤さんの日銀総裁人事については、先ほど総理もおっしゃられたように、財金分離という原則からしても、財務省の元高官がその地位につくのは大変まずいということのほかに、私どもは、人事の問題で個人的な問題を申し上げると個人の名誉を傷つけることになるかもわかりませんので余り言いたくないのでありますが、当時の議院運営委員会における事情聴取、さらには私どもの議院運営委員会における意見表明をごらんいただければよくおわかりいただけると思うのであります。つまり、サブプライムローン問題がヨーロッパにおいて発生し、アメリカにおいても顕在化してきて、そしてその次の年に大問題になるわけでありますが、こういう国際金融情勢においては必ずしも妥当性がない、もっと国際金融の中での人脈や情報を詳しく持っている人の方がふさわしいということで同意をしなかったわけであります。 そして、今度の日本郵政問題については、私は、人間の評価というものについて、であることよりもすることというのを大事にすることを信条といたしておりますので、今度の人事は、天下りとか、そういう天下りのあっせんとかという問題ではなくて、ああ、亀井大臣はこういう抜てき人事を適材適所としてやられたんだなと、こういうふうに評価をしております。
○菅(義)委員 次に、福島大臣。簡潔に。
○福島国務大臣 御質問、ありがとうございます。 天下りの根絶、これは、将来的には多分立法も含めてきちっとやっていかなければならないと考えていますし、社民党も、三大政治改革、天下りの禁止と世襲の制限、企業・団体献金の禁止を社民党はずっと言ってきました。 天下りで何が問題かといえば、役人であった人間が、関係するところ、あるいはさまざまな業界団体や、とりわけさまざまな公益法人やいろいろなところにすぐそのまま異動して場所を独占していく、例えば指定席になっていて、そこで癒着が起きる、税金の無駄遣いも起きるということで、このことを問題としてきました。ですから、そのことの天下りはしっかり禁止をする。 一たん役人をやった人間が、その後何年か、ずっと民間会社にいたからといって、一切何の役職にもつくことができないということと、一般的な天下りとはちょっと違うというふうに考えております。 ですから、日銀総裁の問題については、財と金融の二分論ということで、私たちも反対をいたしました。 天下りの根絶については、きっちりやってまいります。
○菅(義)委員 今、何人かの閣僚から聞きましたけれども、しかし、ここに議事録がありますけれども、当時質問した人とほとんど違うような実は答弁であります。 例えば、長妻大臣は、天下りには三つのルートがある、まさに前の官僚、役所の影響力のないところまでだめだということまではっきりとここで言っているわけでありますし、前原大臣もこの天下りに対しては極めて厳しい発言をしておられましたけれども、今は全く違うことかなというふうに思っております。 さらに私、不思議に思うのは、民主党の皆さんの中で目立った反発がないということなんです、あれだけ脱官僚、天下り根絶と言いながら。言われるのは、民主党の最高権力者と言われている小沢一郎幹事長と齋藤新社長が盟友関係にあるんじゃないか、そうしたことを気兼ねして発言をしないんじゃないか、実はこうとられたって私はいたし方ないことだろうというふうに思います。 それで総理にお尋ねをしますけれども、本来であれば、これだけの大転換です。まさに郵政事業民営化で私どもは進めてきました。これは小泉総裁のときにまさに国民の皆さんに郵政民営化賛成か反対かということを聞いて進めてきたことです。これだけの事業を大転換するわけですから、これについて……(発言する者あり)うるさい。 注意してください。委員長、注意してください。 いいですか、総理。これだけの大事業を大転換するわけですから、これは、今までの郵政の事業のどこが悪いんだ、そしてこれからどうしていくかということを最高責任者としての総理大臣が、私は国民の皆さんに説明する必要があると思いますけれども、総理、いかがですか。
○鳩山内閣総理大臣 私は、先ほどもお話を申し上げましたけれども、この四年間、あの郵政のあらしが吹き荒れた後の地域社会がどうなってきたかということを地域の皆さんは大変敏感にお感じになっている。簡易郵便局が、御案内のとおり今大分姿が消えてしまっているという状況もございます。地域において、ある意味で銀行の役割を果たしてきた地域の郵便局が大変厳しい状況に追いやられてしまっている。 これは、民営化を私どもはすべて戻すということを考えているわけではありません。しかし、郵便事業とそれから郵貯、簡保、それを切り離して四分社化したという経営の新しいやり方が必ずしも国民の皆様方のニーズに合っていない、サービスが極めておかしくなってしまっている、不満がふえている、こういう状況を考えたときに、やはり地域の皆様方のためには大転換が必要なんだ、その思いのもとで、国民の皆さんの御理解をいただきながら、私は、選挙におけるこの大きな民主党に対する風をいただいたのも、そこに一つあったと思います。そのことも含めて、これからも大転換に当たって国民の皆さんの意思を大事にしながら郵政改革を行ってまいりたい。 そのために、この臨時国会においても、まずは株の凍結法案をやらなければなりませんし、次の通常国会においても基本的な改革の法案をつくり上げていきたいと思っております。そのことによって国民の意思にこたえてまいりたい、強くそのことを念じておりますので、そのために必要な人事がなされた、そのように私どもは理解をしています。
○菅(義)委員 最後に申し上げますけれども、総理はまさに今回の総選挙の中で、官僚から政治主導に歴史を変えるんだということを言われました。まさに政治の基本中の基本の姿勢、私は、政権党には必ず守らなければならないところというのはあると思うんです。それは、私は、今回の人事を見るにつれて、最初から腰砕けの鳩山政権については何も期待をすることはできないということを申し上げまして、終わります。
○鹿野委員長 これにて大島君、町村君、加藤君、後藤田君、柴山君、齋藤君、石破君、菅君の質疑は終了いたしました。 次に、斉藤鉄夫君。
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。 まず鳩山総理に、御就任、心からお祝いを申し上げます。日本のかじ取りを誤らないように、国民の生活を豊かにするように、しっかりとしたリーダーシップを期待するものでございます。そして、私たち公明党も、大衆とともにという立党精神に立脚して、平和の党、福祉の党、教育の党、その旗印を鮮明にしながら政策提案をしてまいりたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。 まず、具体的な質問に入る前に、総理の基本認識について気になるところがございますので、二、三点、確認をさせていただきたいと思います。 まず第一点は、一昨日、そしてきょうも議論になっておりますが、集団的自衛権、個別的自衛権の政府見解についてでございます。 一昨日、総理は、新政権になったばかりであり解釈を変えるつもりはない、このようにお答えになっております。ということは、政権が安定し環境が整えば、集団的自衛権の政府解釈について変更する可能性があるということなんでしょうか。私たち公明党は、この集団的自衛権また個別的自衛権についての政府解釈は、六十年来の国会の議論の積み重ねの、そういう積み重ねの中で確立をしてきた解釈でございます。そう簡単に変えるものではないというふうに考えておりますが、総理の御見解をお伺いいたします。
○鳩山内閣総理大臣 斉藤委員から御就任のお祝いを賜りまして、ありがたく思います。 公明党さんとは、本会議場での代表質問を拝聴させて、お答えもさせていただきましたけれども、かなり見解、非常に近い部分も感じさせていただいておりますので、ぜひ与野党を超えて、必要な、私どもの考え方に対して御協力も願いたいし、またいろいろな意味での御指導も願いたい、そのように思います。 集団的自衛権のお尋ねがございました。私も、今まさに新政権が発足をしたばかりだという状況のもとでお話を申し上げましたが、だからこれは、さらに大きな力になればすぐにまた変えていくということを意味しているわけではありません。おっしゃるように、個別的自衛権、集団的自衛権、それぞれ歴史的な経緯の中で考え方が固まってきた、決められてきたものだ、そのように理解をしておりまして、私ども現政権において集団的自衛権の考え方を変えるつもりはございません。
○斉藤(鉄)委員 次に、これはちょっと古い話で恐縮なんですけれども、十年前の鳩山総理、当時は民主党の代表選に出られておりました。その代表選の立会演説会での御発言ですけれども、徴兵制について、有事の際、万一兵力が足らないときには緊急事態法制の中で考えるべきことではないかと述べて、緊急事態法制の中で徴兵制を検討すべきだとの考えを示した、このような報道がございます。私ども公明党は、徴兵制につきましては、憲法九条、そして基本的人権の尊重という憲法の基本理念から相反しているもので、憲法が禁止しているものだ、このように認識をしております。 このことについて、今総理はどのようにお考えになっているのか。十年前の話ではございますけれども、まさに日本の安全保障、そして国のあり方に根本的にかかわる問題ですので、確認をさせていただきたいと思います。
○鳩山内閣総理大臣 十年前の代表選のときの記事だと思います。私は、あの記事も曲解されて書かれたものだ、そのように理解をしております。あのとき、実は質問でいろいろと聞かれまして、私は、徴兵制はとらない、実はそう申し上げたのでありますが、にもかかわらず、いろいろと言われた結果、何か曲解されてあのような記事になったと記憶しております。 私は、あのときも含めて、そして数年前に、自分自身の憲法というものを考えてみたらどうだという発想の中にも、徴兵制はとらないということも憲法の中にも明記すべきではないかということも申し上げているところでありまして、徴兵制の議論など毛頭考えておりません。とるつもりはありません。
○斉藤(鉄)委員 次に、核に対する議論でございます。 先日、総理は国連で、核廃絶に向けて唯一の被爆国である日本が先頭に立って走る、その権利もあるし義務もある、このような演説をされて、大変私も広島出身の議員として感銘を受けたところでございます。これも平成十一年ですから、ちょっと十年前の資料で申しわけないんですけれども、このときは民主党代表として、夕刊紙のコラムに、私は核武装は絶対反対ですが国会でそういう議論があってもいいと思うのです、このように、これは総理みずから書かれております。 私は、日本のようなある意味で技術的能力のある国が核武装について議論すること自体、世界に誤ったメッセージを与える、また、唯一の被爆国として、議論をするということ自体、日本の姿勢を世界に疑わせることになる、このように考えますけれども、総理はこのお考え、議論はいい、このようにお思いなんでしょうか。
○鳩山内閣総理大臣 当時、さまざまな状況の中でそのような発言があったのかもしれません。もうオバマ大統領が、最大の核を持っているあのアメリカが、核のない世界をつくりたいという大きなメッセージを発せられました。日本として、唯一の核被爆国である日本が、私は、核をまず最初に、能力があるなしは別にして、核廃絶に向けてリーダーシップをとらなければならない、そのように確信しておりますので、当然のことながら、今、核の議論をこの国会の場で議論する意味はない、そのように感じているところでございます。
○斉藤(鉄)委員 以上三点、基本姿勢を確認させていただきました。 いずれも非常に大事な点、これからの日本の外交政策、また安全保障政策の議論の中で大事な点だと思いますので、その姿勢を堅持していただきたい、このように思います。 それでは、個別の政策課題についてお伺いをいたします。 今、我が党の山口代表以下、まず現場の声を聞こうということで全国を歩いております。私もいろいろなところに行かせていただいて現場の声を聞いてきておりますけれども、やはり一番大きな声は景気に対しての不安でございます。特に、地方そして中小企業の方から、悲鳴にも近いその声が聞こえてきております。 現在、日本の経済状況、景気状況の中で、鳩山政権リスクというものが言われております。これは二つありまして、一つは、予見ができない、先行きが読めないことからくる経済の停滞、これは補正予算の執行停止の問題に絡めて後ほど議論させていただきます。もう一つが、長期金利のじわじわとした上昇、そして、これはまさに国債発行圧力が増大してきているということからきておりますけれども、この二つによって、鳩山政権リスク、そして日本経済が悪くなっていくのではないかという心配が今日本に蔓延をしている。このことについて、まず二番目の点、長期金利の点からお話をさせていただきたいと思います。 今、長期金利がじわじわと上昇してきている。長期金利が上がれば、大変大きな借金を抱えている日本の利払いも大きくなってきます。また、個人生活でいえば、住宅ローンの返済も大変になってくる。また、中小企業を経営されている方は経営がその分苦しくなってくる。大変大きな影響があるわけでございます。 この長期金利がじわじわと上がっている一つの大きな要因に、総理のいわゆる来年度の当初予算、平成二十二年度の当初予算の国債発行額が四十四兆円をベースに考えられているということがあると私は思います。 今年度、平成二十一年度の当初予算の国債発行額は三十三兆円でした。総理が四十四兆円とおっしゃるのは、このことしの当初予算の三十三兆円に十兆円をプラスした。その十兆円というのは、ことしの第一次補正予算でございます。その発行額が十兆円。三十三足す十、四捨五入の関係がありますので四十四になるんですけれども、この四十四兆円をベースに当初予算の国債発行額を考える。これは明らかにおかしいのではないでしょうか。当初予算というのは経常、常日ごろの経費、そして補正予算というのはまさに臨時、一時的な出費でございます。 特に今回の補正予算は、リーマン・ショック以来、百年に一度のそういう経済危機に対応しようという経済危機対策です。そういう一時的な補正予算の発行額も加えていわゆる経常経費の来年度当初予算の発行額のベースにする。これは明らかにおかしいと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○菅国務大臣 経済財政担当大臣としてお答えを申し上げます。 まず、新発の十年国債の利回り、確かにある時期少しずつ上がっておりましたが、直近は一・四を切っておりまして、この数日は一・四を切った水準になっているということをまず申し上げておきたいと思います。 また、今、四十四兆円というお話をされましたけれども、私の認識では、自公政権、麻生政権のときに、補正予算を出されただけではありません、税収見通しが四十六兆円になっております。しかし、この税収見通しは大幅に下方修正をせざるを得ない状況にあることは、斉藤議員も御承知のとおりであります。 そうしますと、例えば四十兆円程度に下方修正されると、百二兆円の予算を組まれたのは自公政権でありまして、その四十兆円の税収との差額を埋蔵金とやはり国債でこれは処理せざるを得ないわけでありまして、こういう状況にあるということを私たちは念頭に置いております。 金利の問題についてもう一言触れれば、よい金利上昇と悪い金利上昇と言われておりますが、景気が上昇していく過程では金利が上がることがあります。一方で、国債の出し方によっては、それを懸念しての金利が上がることもあります。 いずれにいたしましても、こういう厳しい状況にあることを前提としながら、しかし一方では足元の景気に対する配慮も怠らないように、来年度の予算についても、国家戦略室としても方向性を定めていきたいと思っております。
○藤井国務大臣 きのうも申し上げましたけれども、四十四兆という姿で今動いているんですよね、現実は。経済社会がそうです。それから国債市場がそうなんです。ですから、それを前提として今ずっと動いておりますので、やはり現実にはそれが根っこになっているんですね。もはや三十三という数字は架空の数字になっちゃったんですね。経済社会の……(発言する者あり)そうですよ。今のお話は、今のやじは、全く実情がわかっていない人の話なんですよ。どうぞそのくらいは御理解いただきたい。
○斉藤(鉄)委員 税収が大幅に低下をする、そのことも考え合わせれば三十三兆が余り現実的でないという今の藤井財務大臣のお話もありますが、それとこれとは別の話でございます。 今、私がお話ししているのは、その一時的な出費の借金をこれからの恒常的な出費のベースに置いてはいけない。例えば、ある家庭で、ある収入で家計をずっと毎年暮らしてきた、ところが、ある年にお父さんが病気をした、借金しなきゃいけない、借金をした、元気になった、また働き出した。そのときに、その病気をしたときの借金をベースにした家計をずっと続けたら、その家計は破綻をします。そういう基本的な考え方をお聞きしているんです。 それで、総理は、ことしの四月二十八日、ことしの補正予算に対しての代表質問、当時、幹事長で壇上に立たれました。そのときにどうおっしゃっているかといいますと、「来年も、四十兆円をはるかに超える借金を続けるのでしょうか。」私たちは、私たちというのは民主党ですけれども、「税金の無駄遣いを徹底的に根絶し、特別会計、独立行政法人や公益法人に眠る埋蔵金などを活用いたします。」このようにおっしゃっております。 つまり、当時は、総理御自身が、四十兆円を超える借金を当初予算に入れるなど考えられないということを明確におっしゃっている。そのところをお聞きしているんです。基本的な考え方です。基本的な考え方です。
○鳩山内閣総理大臣 私が今、斉藤委員のお話を伺いまして不思議に思いますのは、冒頭、今回まだ景気が必ずしも回復していない、地域においては大変厳しいというお話を、斉藤委員みずからがお話をされた。すなわち、決してお父さんの病気は治っていないんです。大変まだ厳しい状況にあるんです。それを私どもは前提としながら、すなわち、鳩山政権リスクとおっしゃったこと、むしろ、旧政権がさまざまなリスクをつくられたものを、いかにして我々とすればそれを払拭するように新しい財政をつくれるかということに今腐心しているところです。 だから、四月の段階において、私は確かに、四十兆を超えるようなことが、これが毎年の国の財政運営になったらやはり大変だと思います。それはまさにそのとおりだと思います。しかし、そのときからさらに事情が悪化をして、先ほど菅大臣が申されたように、国のいわゆる税収、法人税などの税収が、まだわかりませんが、かなりさらに落ち込むということがその後また判明をしてきている事実でございます。 その中で、いかにしてまだ景気が回復していない中での予算をつくるかということで我々は努力をしている。一番の努力は、だから、無駄なぜい肉がもしどこかにあったら、そのぜい肉をそぎ落とそうじゃないかという作業を、今、党も含めて全員で努力をしているところでありまして、むしろ、旧政権がつくったさまざまなぜい肉をいかにしてそぎ落としながら、すなわち、できる限り国債というものに依存しないような国の財政に中期的には導いていけるように努力を始めたばかりだ。そこは、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
○斉藤(鉄)委員 私がお聞きしているのは基本的な考え方です。これから放漫財政にならないための基本的な姿勢をお聞きしております。 確かに、税収が落ちる、また景気も、今、お父さんの病気がまだ治っていない、そのことの出費もまだあるかもしれない。それは当然我々も一緒に考えます。 しかし、来年度の当初予算を考えるベースは、これから実際に国債の発行高はふえるかもしれませんけれども、あくまでも財政規律を保っていくために、この三十三兆円をベースにして、ここからこれだけふえましたというふうに言うのが国民に対しての誠実な態度ではないか、そういうことをお聞きしたかったわけでございますが、いずれにしましても、国民の間に大きな不安が広がっております。 やはり、来年度予算案とともに、中期の財政健全化の見通し、これをはっきりお示しになることが国民の不安を解消する大きな柱、大きな手だてになると私は思います。この中期の財政健全化の道筋、これをお立てになりますか。
○菅国務大臣 国家戦略室として最初に取り組んだ問題が、予算の編成のあり方ということを議論いたしまして、その中で、来年度予算から導入する、例えばいろいろな、オープンにしていくといった問題、そして、来年は時間の関係で難しいけれども、再来年以降、三年程度の複数年度予算というものを基本として、その段階では中期財政フレームというものをつくり上げて、まさに財政規律を回復させる道筋を中期的な展望で立てていこう、これは既に閣議決定をいたしております。 余り重なることは避けたいと思いますが、私たちとしては、今の厳しさは非常に感じております。一方で、まさに今総理からもお話がありましたように、あるいは斉藤議員本人もお話がありましたように、多少の持ち直しの傾向は出ておりますけれども、自律的な回復というにはまだほど遠い状況であるということも考えて、その両方、足元の問題と中期的な問題、二つの目標を立てて実現をしていきたい、こういう姿勢で臨んでおります。
○斉藤(鉄)委員 では、その中期財政フレーム、いつごろまでに出していただけますか。その期日を明記することが国民の安心につながると思います。
○菅国務大臣 もう閣議決定で表明をいたしておりますけれども、今年度の予算の段階では、先ほど申し上げましたように、中期的な、複数年度は難しいので、今年度の予算が終わって来年の四月以降、そう遠くない時期に複数年度予算の編成の考え方をまとめ、その中で中期財政フレームを、ですから、今からいえば来年の五月、六月といった時期になると思いますが、そのあたりを念頭に置いております。
○斉藤(鉄)委員 この問題についての最後の質問になりますが、総理の頭の中では、大体、財政再建の大まかな道筋、我々は自公政権のときに大まかな道筋は出させていただきました、そういう、例えば何年までにプライマリーバランスを黒字化するというふうなフレームはおありでしょうか。
○鳩山内閣総理大臣 これは、中期財政フレームを今菅大臣のもとで検討していただいているところでありますから、そこのところでお示しをするわけでありまして、今のところそのような考えは持っておりませんが、言うまでもありません、これを幾らでも引き延ばせばいいという話ではありません。旧政権においても、プライマリーバランス、あれは最初二〇一一年という話が、さらにまた相当程度延ばされてきているという現実があります。それを考えれば、そんな簡単、生易しい話ではないということは理解をしておりますが、しかしながら、それをさらに十年、二十年延ばしてもいいという議論は成り立たないと思いますから、これは誠意を込めてお話を申し上げたいと思っております。いましばらくお待ちを願いたいと存じます。
○斉藤(鉄)委員 それでは、鳩山リスクの二番目、予見可能性の不透明化。 今、いろいろな経営者の方が、鳩山政権がこれからどんな経済対策を打ってくるのかなかなか予測できない、だから設備投資できないという声を聞きます。その予見可能性の不透明化の最たるものが補正予算の執行停止ではないかと思います。一たん国会で決めた、そして地方もそれを計画の中に入れながら議会を開き決定していったその中で、一つ一つ、この事業については執行を停止するということを今回お決めになった。 今回、一たん国会で決まったものをまただめにする、こんな政治があるのか、このような声をたくさん聞いたところでございますが、子育て応援特別手当、これは、今年度平成二十一年度、二十年度に続いて、最もお金のかかる子育ての時期、小学校に入る前の三歳から五歳までの方に年間三万六千円支給して子育てを応援しようと。特に、これは幼児教育の無償化の第一歩、入り口という位置づけでこれを決めたものでございます。既に支払われたお金は百五十五億円。そして、これはほとんどいわゆる準備のための費用でございますが、何と、そのうちの六十六億円は中止をするためにかかった費用でございます。 この中止につきましては、いろいろな自治体から大きな困惑の声が上がっております。ある市長さんは、みずからの公約を実現するため財源確保のみを考えた行為と強く非難し、そこは自治体独自で支給を行うことを決定した。それから、独自で支給を検討した市町村、兵庫県の三木市、北海道南富良野町、島根県奥出雲町などでございます。 このように、期待をした方三百三十万人、そして多くの地方自治体に迷惑をかけた、このことについて、総理、どのようにお思いですか。
○菅国務大臣 一つだけ訂正させてください。 実は、国家戦略室で先ほど申し上げたことを決めた後、二十二年度分については閣議決定しました。二十三年度以降については、閣議決定という形はとっておりませんが、国家戦略室の方針としては公表をいたしている、そこだけ訂正させていただきたいと思います。
○鳩山内閣総理大臣 斉藤委員にお答えをいたしますが、私は、政権交代というものは、ある意味でこういうものだと思っています。もし、前あるいは旧政権がつくられた補正予算であっても、それに対して、国民の皆さんが新しい政権を望んだということであれば、それに伴って、若干の苦しみがあったとしてもそれを乗り越えて新しい時代をつくろうではないかと。補正予算をそのまま、旧政権がやったことだから新政権も、それは補正予算が必要なんだ、決まったことだからといってそのままにしていたら、何なんだ、新政権、かわっても何にも変わっていないじゃないか、そのような指弾を受けるのではないか、むしろそう思います。 それで、我々としては、先ほど申し上げましたように、旧政権の補正予算すべてがおかしいと申し上げているつもりもありませんが、しかし、その中でぜい肉もあるだろうということで、ぜい肉の部分、不要不急の部分に関しては、やはり今の財政が厳しい中は見直そうじゃないかという発想で見直しを始めたわけでございます。 その中で、皆さん方がお決めをいただいた、いわゆる子育ての支援の手当が含まれていたということでございます。そのことによって、確かに、多くの市町村長さんたち、あるいは期待をしておられる三歳から五歳のお子さんをお持ちの御家庭には御迷惑をおかけすることになったと思います。 しかし、私どもは、やはりこのような、三歳から五歳まで一回三万六千円という、果たしてこの支給の仕方がよいのかどうか、本当の意味で将来に向けての少子化対策になるのかどうか、少子化対策であれば少子化対策としての支援を根本的に行おうではないかという発想で、中途半端なやり方ではない、一年たてば本格的な子育て支援というものをおつくりさせていただくことで国民の皆様方に御理解をいただけるだろう、その思いで、ある意味で御迷惑をおかけすることは覚悟の上で、長妻大臣を中心にこのような結論を出して、そして国民の皆様方に御理解をいただいているところでございます。 以上です。
○斉藤(鉄)委員 いわゆる子ども手当か、将来予定している、だからこの応援手当はいいんだ、こういう御趣旨の御答弁かと思います。 子ども手当は来年度からの実施になっております。私たち公明党は、この子ども手当について、子育てを社会で応援していこう、そういう考え方そのものは間違っていない。むしろ、私たちは、そういう考え方のもとに、昭和四十七年からこれを導入し、一貫してこれを主張し、拡充してきました。特に、公明党が連立政権にあった十年間には五回改正をして、三歳未満だったものが今小学校六年まで、財源を考えながら、財源を一つ一つ見つけながら、拡充をしてきました。 その中で、ことごとく児童手当の拡充に反対をしてこられたのが民主党。しかしながら、その民主党さんが心を入れかえられて、子育てを社会で応援していこうということになったのは、大変すばらしいことだと私は思っております。そういう意味では、子ども手当の財源ということ、合理性のある財源を見つけるということであれば、我々は決してこの子ども手当に反対するものではございません。 であるならば、それは来年度からの支給です。今回の子育て応援特別手当は今年度の支給です。そして、アンケート調査でも最も苦しいと言われている三歳から五歳までの間の方を応援しよう、これは総理が言われた不要、不急、どちらの基準に当たるのでしょうか。また、総理は、指示を出されたときに、地方に迷惑をかけるようなことがあってはならない、このようにもおっしゃっておりましたけれども、先ほどの意見の中に、地方は大変大きな迷惑を受けているというものもございます。総理、どのようにお考えでしょうか。
○長妻国務大臣 斉藤委員にお答えを申し上げます。 今るるおっしゃられたお子様の手当、あるいは子育てにかかわる手当の考え方、これは前政権からも我々は引き継いでいかなければならないというふうにも思っておりますけれども、これは限られた財源という重い課題も持っております。 その意味で、今おっしゃられましたように、子育て応援特別手当は、地方議会のほとんどで議決がなされ、そして住民の方にも広報が済んでいるところもほとんどでございます。それらるる我々も勘案をし、おわび状も申し上げ、そして期待をされておられた多くの方々におわびを申し上げ、地方自治体で事務をつかさどる方々にもおわびを申し上げ、ただ、そのときに御説明を申し上げましたのは、我々は、子育て、この考え方をさらに拡充して応援をしていこう、そういう政権である、来年度からは子ども手当ということで中学三年卒業までのすべてのお子様に対して支給をしていこう、そして保育所等々の問題についても対応していこう、前政権の理念を引き継いで我々さらに拡充をしていきたいというふうに考えておりますので、何とぞの御理解をいただきますようよろしくお願いいたします。
○斉藤(鉄)委員 長妻大臣が「支給対象者のみなさまへ」ということでおわびをされておりまして、ホームページに張り出されております。ポイントを読みますと、「皆様に、お詫びを申し上げなければならないことがございます。」「この子育て応援特別手当(平成二十一年度版)では、本年度において小学校就学前三年間に属するお子様一人あたり、三万六千円を支給することとなっていました。 支給対象者の皆様をはじめ、多くの方々に大変なご迷惑をおかけいたしましたことを心よりお詫び申し上げます。」このようなおわび文が張りついているわけでございますけれども、現実には、大臣のその心は皆さんお一人お一人のところには行っていない。そして、そのおわび文を配って歩いているのは地方の自治体の皆さん、これが現実でございます。 これ以上もう言いませんけれども、子育てを社会で応援していかなくてはならないという基本的な考え方になられた民主党さんにしては、今回のこの子育て応援特別手当のカットはその基本的な考え方に大変そぐわないものであった、私はこのように申し上げさせていただきます。 それから、ちょっと御紹介したいと思いますが、これは私自身、岐阜に行ったときに、担当の方、岐阜の県の方から聞いた話でございますが、岐阜県はドクターヘリがございません。いわゆる防災ヘリのドクターヘリ的使用という形で、必要なときには防災ヘリにお医者さんが乗っていく。岐阜県は非常に膨大な中山間地を抱えております。病院は南部地域に集中しております。北部の中山間地の急病の方等は、この防災ヘリのドクターヘリ的活用で多くの方がこれまで助かってきた。その実績も見せていただきました。ところが、この防災ヘリが、先日ニュースにもなりました、事故で墜落をした。 岐阜県は、今回の補正予算の地域医療再生臨時特例交付金、いわゆる地域医療再生の事業によってドクターヘリを購入する、このような予定であったわけですけれども、今回の執行停止によってこのドクターヘリの導入を断念せざるを得ない、これは非常に残念だ、この北部地域の方の命にかかわる問題だという声もお聞きしてきましたので、私が直接聞いてきましたので、お伝えしたいと思います。 そのことについて、どうお思いでしょうか。命を大切にすると言われている総理、命の問題ですから総理です。総理、お願いします。
○長妻国務大臣 所管でございますので、お答えを申し上げます。 今言われた地域医療再生臨時特例交付金、これにつきましても、補正予算の中ではございますけれども、限られた財源の中で、これはすべてを執行停止したわけではございません。この箇所数というのがもともと九十四カ所ございまして、その箇所数は維持をいたしましたけれども、百億円のプロジェクト十カ所につきましては、まだ地域が決まっていないということもあり、我々としては、この部分の執行停止を判断させていただきました。 しかし、全体の三千百億円の本交付金につきましては、一部、今申し上げたものは停止いたしますけれども、多くの部分、二千三百五十億円、これを九十四地域につけさせていただく、この前政権の発想は引き継がせていただいているところでございますので、今後とも我々は診療報酬の見直し等々で地域医療に手厚く対応していくという方針には変わりございません。よろしくお願いします。
○斉藤(鉄)委員 このように、ドクターヘリ等、結構、今回ハードのものを外す、ソフト重点にやるということでいったようですけれども、ハードも、ハードだから命に関係ないということではないんです、ハードでも大事なものはたくさんございます。そういうものが今回執行停止になって、多くの地域が困っているという声をお伝えさせていただきたいと思います。 それから最後に、農水省の補正予算の執行停止でございますけれども、農林水産関係補正予算の執行の見直しということで、九十四事業ございますけれども、農水省さんは大変、赤松農水大臣の御指導よろしく、きちんと資料を出していただきまして、停止したものがこれだけ、そして、停止したけれども来年度の概算要求の中に入れたものがこれだけ、すべて出していただきました。ありがとうございました。 ところが、これを見ますと、補正予算で九十四事業、執行停止分は五十六事業。しかしながら、その五十六事業なんですけれども、同じ事業を二十二年度予算案に要求したものが五十六事業の中の二十三事業、同じ事業を事業名を変えて二十二年度予算に要求したものが二十一事業、同じ事業として二十二年度予算とは別枠で要求したもの、これは七事業、合わせて五十事業は復活をしているわけでございます。 補正予算で無駄だということで停止しながら、半年後にあらわれる本予算の中にしっかりこれが入っている。入るかどうか、これは今後の予算、最終的な仕上がりを見ないとわかりませんけれども、少なくともそういう形で復活をしている。これは二つの意味でおかしいんじゃないでしょうか。一つの意味は、一たん無駄をなくしましたというまさにパフォーマンスを、見せかけのパフォーマンスをしているのではないか、これが一つ。それから、現実には実際に使われるのがそれだけおくれるわけですから、その分、景気に大きな悪影響がある。 今回の補正予算の執行停止というのは実はこういうことなのではないか、このように思いますけれども、総理、この実態、どう思われますか。
○赤松国務大臣 正確な、事務的なところだけ、私の方から、担当大臣でございますので御説明させていただきたいと思います。 私どもは、今回の見直しの中で、自慢をするわけじゃありませんが、四六・二%、四千七百億円、しっかりと見直しをしました。これは今御指摘のあった分も入るんですけれども、もともと補正でやるべきものではない、これは本来、本予算できちっと位置づけてやるべきものだというものについてはしっかりと本予算の中で位置づけていく。そしてまた、来年度、再来年度、三年度にわたってやるような事業が積まれていたものもたくさんあります。ですから、それは何も本年度の補正の中で入れなくたって、来年あるいは再来年度のきちっとした本予算の中で位置づけをしてやるのが筋だということでやっているんです。 ですから、そういうものも含めて、今、今度二十何事業どうこうと言われましたけれども、そういうものが、今斉藤先生から御指摘の部分がほとんどだということでぜひ御理解をいただきたいし、また、このほかにも実は、いろいろな基金で、もうこんなに基金を積んでおく必要はないだろう、あるいはいろいろな交付金等についても、これはもう少し見直すべきだ、あるいは各独立行政法人等に行っている補助金も、これも一〇%カットしようとか、いろいろな努力をしながら、限られた財源、国民の皆さんからお預かりをした税金ですから、有効なところに集中的に、重点的に使っていこうということで、農水省は先頭で頑張っておりますので、ぜひ御支援をよろしくお願い申し上げたいと思います。
○斉藤(鉄)委員 いずれにしましても、補正執行を停止して、しかし同じものが半年後の予算にあらわれてくる、そのときの時間のずれからくる不景気、景気に与える影響ということは私は否定できない、このことを指摘したいと思います。 ただし、我々が要求したら農水省さんは全部透明にこのように出してこられた、これはすばらしいことだと思います。ところが、ほかの省庁は、こういうことを我々野党として要求しても出してこられない。 総理、こういう議論をするためにも、各省庁にこういう、執行停止をしたけれども、これが来年度の概算要求の中にしっかり入っているというものを出すように指示をしていただけますか。
○鳩山内閣総理大臣 もう既にお出ししてありますから、それをぜひごらんになっていただければと思います。
○斉藤(鉄)委員 先ほど予算委員会の理事会で配られたんですか。(発言する者あり)こんな立派なものではないということだそうでございますが、こういう形で、しっかりと予算案審議ができるような形で出していただきたい、このように思います。(発言する者あり)出ていないというふうにおっしゃっております。 それでは、次の課題に移りたいと思います。地球温暖化でございます……(鳩山内閣総理大臣「差し上げておきます」と呼ぶ)これは私も見させていただきました。これでは全く我々が要求しているようなレベルの資料ではございません。 次に、地球温暖化対策について質問をさせていただきます。 総理が二五%目標を掲げられたということについては、私ども公明党として大変高く評価をしております。 この二五%目標、これは、簡単に申し上げますけれども、これからの地球の温暖化を二度C以内に抑えなければ、地球はもう後戻りのできない、一方的に破壊が進んでしまう、ポイント・オブ・ノーリターンと呼んでおりますけれども、そこを通過してしまう。しっかり地球全体で対応しなくてはいけないということ、二度C以内に抑えるために先進国は二五%以上の削減が必要だということ、そしてそれを日本が宣言されたということは、私は、公明党のマニフェストも二五%ということになっておりまして、高く評価をしたいと思います。 私は、この二五%目標を掲げられたこと、今までここで議論されていないことで二つ意義があると思います。 一つは、日本の技術開発、競争力向上、経済力向上に結びついていくということでございます。 日本が高い目標を掲げることによって低炭素社会の先頭を切る、それでしか日本は生き残っていけない。資源がないということを逆手にとって、資源がないことをうれしい、これは、まさに低炭素社会を生き残るそのモデルを日本がつくる、それで人類に貢献すべきだ、そういう意味で、高い目標を掲げることは絶対に必要。 それから二番目に思いますのは、やはり日本が世界でリーダーシップをとるためでございます。 今、京都議定書に参加している国が出している二酸化炭素の量は世界全体の二九%でしかありません。アメリカや中国や途上国が、ある意味で七〇%以上出しているわけでございます。その七〇%以上出しているそれらの国を次の京都議定書の枠組みの中にどう組み入れていくか、そこで日本がどうリーダーシップを発揮していくかということが、私は、死活的に日本のこれからの国際的な地位の中で重要だと思います。 私、環境大臣をさせていただきました。例えば、中国の担当大臣の解振華、またアメリカのトッド・スターン、そしていわゆる途上国の代表格の南アフリカのスカルクベイク環境大臣等々、とにかく入ってください、枠組みを一緒につくりましょうと、世界じゅうを駆けめぐって懸命な努力をしてまいりました。今、小沢環境大臣がされていると思いますけれども。しかし、必ず私が言われたのは、その前に日本が野心的な目標を出しなさい、このように言われて、そこに大きな壁があったわけでございます。そういう意味で、今回、鳩山総理が非常に高い目標を掲げられた。日本の経済を引っ張る、これから日本のリーダーシップを発揮していく、この二つの意味で大変意義があると思っております。 しかしながら、最近、これだけ高い目標を出して、リーダーシップを発揮できる立場に立ちながら、ほとんど日本の活躍が見えてこない、総理のリーダーシップが見えてこないという声が今広がってきているんです。これは、いろいろなところから私聞いております。(発言する者あり)いや、私は、リーダーシップを発揮していただきたいという思いでこのようにお話をしております。 今、実は危機的な状況が進んでおります。国連のもとで、二つのワーキンググループが今もこの時間も議論をしております。この十二月にコペンハーゲンでありますCOP15、ここでの成功に向けて議論をしているんですが、一つのグループというのは京都議定書ワーキンググループと言われる、KP、京都プロトコールAWGと言われるものです。もう一つがLCA、条約作業部会と言われている。二つのものが進んでおります。 私、ぜひ総理にこの危機的状況を理解していただいて、ぜひ御活躍をいただきたいと思うんですけれども、この二つが今どういう議論をしているか。 条約作業部会というのは、このコペンハーゲンですべての国の枠組みをつくりましょうということで議論をしております。そのワーキンググループで、アメリカも中国も、そして主要途上国も全部入った一つの枠組み、もちろん先進国と途上国で責任は当然違ってくると思います、共通だが差異ある責任という原則のもとで、しかし一つの枠組みをつくる。 ところが、これと同時に、京都議定書ワーキンググループが動いている。これは、いわばコペンハーゲン議定書とは別に、京都議定書をそのまま温存させよう、そして、この京都議定書の参加国は、二〇一三年が終わった後も、京都議定書の効力が一たん終わった後も、もう一度効力を発効させて、京都議定書の参加国にはより強い、コペンハーゲン議定書とは別の、我々参加国にはオブリゲーションのより強い義務を課そうという動きがございます。 私は、総理が二五%という高い目標を掲げられて、そしてリーダーシップを発揮する立場になられた、であるならば、この二つのワーキンググループを一つにして、世界が一つの議定書の中に入るというふうにしていくことが、日本の将来にとって死活的に重要だと思います。そのリーダーシップをとられていないというのが今世界の各国から聞かれている声です。 このコペンハーゲン、議定書までいかなくて政治的な合意というところになりそうですけれども、この政治的合意も非常に重要です。どうか、この一つの大きな枠組み、アメリカも中国もインドも南アフリカ等を初めとする途上国も、コモン・バット・ディファレンシエーテッド・レスポンシビリティーの原則のもとに、一つの枠組みをつくるということにこれからリーダーシップを発揮してください。どう思われますか。
○鳩山内閣総理大臣 後で岡田外務大臣から補足をいただきたいと思いますが、今お尋ねがございました。 一つは、科学的な技術力で克服できる、そのために高い目標を掲げる、まさにその思いで私どもは高いゴールを示したところでございまして、日本の今日までの経験になぞらえて考えれば、むしろ高い目標を、いかにして困難をクリアするか、そのことは十分に可能だと思いましたから発言をいたした、提案したところでございます。 最初は、経済界も大変に懸念を、私に直接あるいは間接示しておられましたけれども、経済界の中にもかなりの動きが出てきた。やらなければだめだ、やはり大きなゴールというものを示したことによって、おれたちも頑張ろうという機運がわいてきたことは大変よかったと思います。 もう一つ、今お話がありましたように、二つのワーキンググループのお話がございました。おっしゃるとおり、京都議定書のグループの中だけに、COP15はうまくいかなかったけれども、こっちの方でノルマをさらに厳しく課せられるという話になったら、全く死んでしまう。私は、やはり国際的な共通の枠組みというものをきちっとつくり上げていかなければならないと思っております。 そのためにも、言うまでもありませんが、アメリカや中国をいかにして参加をさせていくか、そのことにある意味でかなりの部分尽きると思っておりまして、まだ必ずしもアメリカそして中国がメッセージを出していないところであろうかと思いますが、私は、先ほどの二つを一つにしろという話、まさにその思いで、アメリカ、中国に対してしっかりと交渉をして、COP15の方、すなわち全世界が共通して、途上国とそして先進国の間で、当然、共通だが差異ある目標を掲げながら、そのゴールに向けて努力をしたいと思っております。 いろいろな意味で、表ではない、必ずしも表では見えない形での動きがあることも、どうぞ斉藤委員、御理解を願いたいと思います。 詳しくは、外務大臣から話をさせます。
○岡田国務大臣 まず、斉藤委員が環境大臣のときを含めて、この地球温暖化の問題に真剣に取り組まれ、そして成果を上げてこられたことに対して敬意を表したいと思います。 そして、政権がかわって、我々、公明党と同じ二五%という数字、これはもちろん我々が野党の時代から唱えていた数字でありますが、それを総理の口から国際社会の場に出していただき、そしてさまざまな交渉についてリーダーシップを発揮しているところであります。 斉藤委員の御懸念、どういう情報によるものか、また後でお教えいただければと思いますが、先ほど総理も言われましたように、COP15に向けてさまざまの交渉の場があります。そういう中で、日本はかなりその中に入り込んで、そして主要国の一つとしてリーダーシップを発揮している、私はそのことを確信しているところでございます。 そして、COP15は、どういう形になろうとも、しっかりと拘束力を持った、そういったものになり、そしてそこにアメリカも中国を初めとする途上国もしっかりと組み込まれる。間違っても、京都議定書の延長になって、アメリカも途上国も入らない中で日本だけが責任を負わされる、そういうことにはならないように、今懸命に交渉しているところであります。
○斉藤(鉄)委員 その点、しっかりお願いをしたいと思います。 あと、もう時間がなくなってきましたので質問はいたしませんけれども、排出量取引も、これからの世界全体で二酸化炭素排出量を減らしていく大きな方法論です。これも、いつまでも嫌だ嫌だと言って、最後、世界の仕組みができてから日本が入っていって日本に不利な仕組みを押しつけられるよりも、日本が、日本の立場を反映した仕組みにこの排出量取引がなるように、私は今から積極的に取り組むべきだ、このように思っております。そのことをちょっと質問するつもりでしたけれども、申し上げさせていただきます。 それから、これは午前中の議論にも出ておりましたけれども、二五%、これは、いわゆる国内で減らす真水分と、それから世界の排出枠を買ってくる、いわゆる国際貢献分と呼んでおりますが、それとか、国際貢献分プラス森林吸収源、柔軟的措置と呼んでおります、これらを合わせたものです。麻生政権のときに出させていただきました目標は、私は、一つ一つ技術を積み上げて、根拠のあるもので、かつ、いわゆる私たちだけのまず努力を示そうということで、真水分だけを発表させていただいたものでございます。 この二五%の中で真水分をどこまでにするのか、そして柔軟的措置をどのぐらいにするのか、私は早目に決める必要があろうかと思います。私自身は、公明党の議論の中で、二五%のうち一〇%分はいわゆる柔軟的措置なのかなと。一五%分ぐらいは日本の技術開発を信じて、八%までは麻生政権のときに、これを積み上げれば確実にできるというのをお示ししました。あと、技術開発等で、またいろいろな社会変革で七%上乗せして、一五%を国内、真水で減らす。そして一〇%分は国際取引、排出量取引。これを富の国外流出だといって悪だというふうに見る人がいますが、そうではないと思います。この一〇%分というのは、ある意味で安い費用で途上国の二酸化炭素排出量を減らすわけですので、私は、これを積極的に利用していくことが日本の利益にもなるし、かつ、世界全体の二酸化炭素排出量を減らすことにもつながる。 ここら辺の意識、私、国会の中で議論して、まだ国会議員の間に排出量取引は悪だというような意見が多い。閣内でも激論をいたしましたけれども、そういう意識を変えていく必要があるのではないか、そのリーダーシップを総理にとっていただきたい、このように思っております。 いわゆる暫定税率の話でございます。 これは日本と諸外国のガソリン価格の比較で、下の赤い部分が税金です。そして、上の青い部分がいわゆる石油本体の値段でございます。 これを見ますと、アメリカ大陸をちょっと除きますと、日本のガソリン税は低い、段階で低い、そういうふうに比較されます。ヨーロッパ諸国、韓国も含めまして、やはり環境税的な考え方で高い税率が賦されております。今回暫定税率をなくすということはこの日本の税率が半分ぐらいになるということで、私は、二五%の達成目標に明らかに反する、このように思っております。 暫定税率という言葉は、暫定だから云々という言葉の遊びは別にして、この税率の維持というのは、私は、地球環境、この日本の目標を達成するためにまさに本質的なところにある、このように思っております。日本を再び石油がぶ飲み社会に戻してはいけない、このように思いますが、総理のお考えをお願いします。総理、基本的なことです。
○鳩山内閣総理大臣 基本的な部分を私から申し上げます。 今、暫定というのは言葉の遊びだというふうに斉藤委員お話しされましたけれども、私はそうは思っていないんです。暫定という言葉の中で、何年間国民の皆様方が、かつては高いこの暫定の分まで払わされてきたか。そして、必ずしも目的ではない道路にのみ使うことになってきたか。その硬直的な発想を変えようではないかということで、暫定税率をなくすということ、三十数年間続いたものを、やはりこれは少なくとも一たんは廃止をすべきだ、私はそのように思っています。それが国民に対する私たちの約束だ。暫定なんというようなものが長く続くようなごまかしの政治はやめようではないか、こう思います。 ただ、一方で、環境税の議論というものも私どもも行っておりまして、今、政府税調を中心に、税の議論、環境大臣も含めて議論をいただいているところでございます。 確かに、諸外国に比べてある意味で圧倒的に安くなるということで、そのことは国民の皆さんにとってプラスだとは思いますが、しかし、一方で、炭酸ガスの排出のことを考えたときに果たしてどうかという議論もないわけではないと思います。 したがいまして、環境税の議論も、これとあわせていろいろな形の税のあり方がこれから議論されるべきだと思っておりまして、そのまま暫定税率を残すという発想ではなくて、新たな形の環境税のあり方というものを今政府税調で考えているところでございます。 より詳しく、もし必要でしたら菅大臣から答弁させます。
○斉藤(鉄)委員 この環境税の問題それから排出量取引、これは、二酸化炭素にいかに合理的に値段をつけるかという経済的手法、互いに密接に関連しております。それらを統合的に考えるということが必要だということを一言申し添えておきます。 それから、もう一つのパネルですけれども、エコポイント、エコカー減税、エコカー補助金、これを継続すべきだという質問をさせていただきたいと思います。 まず、エコポイントにつきましては、省略をいたしますけれども、大変現在の景気、経済の活性化に役立っている。これはいろいろな評論家の一致するところでございます。そして、エコ自動車支援、これは補助金と減税がございます。減税につきましては三年間ということでございますのでまだ大丈夫ですが、補助金は来年の三月までです。 これがここ三年間の自動車の売れ行きでございますが、リーマン・ショックの後、大変自動車の売り上げが減りました。しかし、エコカー減税を開始し、またエコカー補助金を開始したと同時に車の販売台数がふえて、これも経済の活性化に大きく寄与している、このように言われております。 これを今断ち切ることは、エコポイント、そしてエコカー補助金、減税を断ち切ることは、せっかく上向きかけてきた日本の経済をまた下の方にぶれさせるのではないか、私はこのように心配しております。これを継続すべき、このように思いますが、小沢環境大臣、いかがでしょうか。
○小沢国務大臣 お答えいたします。 まさに委員がおっしゃるとおりだと私は思っておりまして、ただ、このエコポイント、私の所管はエコポイントですから、それに徹して申し上げますと、一つは環境政策の観点から、それからもう一つはやはり景気対策の観点から、こういうことでございまして、景気の動向に関しては今後じっくり見ていく、これまで政府、各閣僚が答弁したとおりでありますが、環境政策に関しては待ったなしだと思っておりますから、私としては、少なくてもエコポイントはしっかりとやってまいりたい、こういう決意で今回も概算要求の中で要求をさせていただきました。
○斉藤(鉄)委員 エコカーについては、ちょっと時間がありませんので、短く。
○直嶋国務大臣 今、小沢大臣からエコポイントについてお話しさせていただいたんですが、基本的にエコカーについても同様の考え方でございます。したがいまして、低炭素社会に向けて効果はあるというふうに思います。特にエコカーについては、経済の下支えをするという意味で効果があるというふうに思っています。 ちなみに、野党時代の民主党の経済政策にもこの両方の政策は入れさせていただきまして、したがって、今般の補正予算の見直しでも削減の対象にはせずに、そのまま年度末まで実施するということにさせていただきました。 したがいまして、今後、さっき小沢大臣からあったように、経済の状況もよく見ながら判断をしてまいりたいというふうに思っています。
○原口国務大臣 斉藤委員がおっしゃるとおりだと思います。私たちも地上デジタル化に向けて、ここに「地デジ化完了」というものを持っていますが、集合住宅について、完了したところはこういうステッカーをお願いして、そして今回のエコポイント、エコテレビが一定の地上デジタル化にも大変大きな貢献があった、こういう認識をしております。
○斉藤(鉄)委員 高い目標を達成するためにも、環境配慮商品が売れる社会をつくることがまず第一歩だと思います。その方向で頑張っていただきたいと思います。 次に、政策変更の手続にかかわる問題について質問をさせていただきます。 政権交代がある、方針が変更になる、これはあり得ることだと思います。したがって、これまで建設すると予定していたものを建設を中止するということも、これはあり得ることだと思います。 しかし、ここで大切なのは、その手続、プロセスだと思います。地域の方にとってみれば、国と契約をして建設をしていたということでございます。政権交代したからといって、国は国です。その国が契約を変更するというのであれば、しかるべく説明があり、そして地域住民の方も納得をして進めていくというのが筋ではないでしょうか。 八ツ場ダムの例でございますけれども、この八ツ場ダムにかかわらず、今回のいろいろな局面で、先ほど申し上げた補正予算の執行停止等で余りに乱暴な変更があり過ぎるのではないかと思います。 八ツ場ダムに関しましては、総理は公明党の山口代表の質問に対する答弁で、前原国土交通大臣が予断を持たずに全国のダムと同様に改めて検証を行うことと提案した、このように答弁をされました。したがいまして、この八ツ場ダムにつきましては、治水、利水、またこれまでの経緯、かかってきたコスト、また住民の方の生活再建等を総合的に考えて、白紙の状態からもう一度検証をする、こういう理解でよろしいですね。
○前原国務大臣 斉藤委員御承知のとおり、現在、二千八百以上のダムができておりまして、かなりの更新時期に来て、古いダムもございますし、また、砂がたまってダムとしての役割を果たさないというような状況にもなりつつございます。ダムができますと、砂がたまって、それが下流に流れないということになれば、港に、海に砂が流れずに、海岸の侵食が起きて護岸工事もしなきゃいけないということになります。 現在、百四十三のダムが計画をされているわけでございますけれども、我々は、政権交代で、今申し上げたようなことも含めまして、百四十三のダム事業というのをすべて見直していこう、このように考えております。 マニフェストに川辺川ダムと八ツ場ダムについては書かせていただきましたけれども、議員御承知のとおり、八ツ場ダムにつきましては、本体工事については中止を発表いたしましたけれども、ダム事業としては継続をしております。つまり、生活関連の事業については継続をしているわけでございまして、ダム事業というものを八ツ場ダムにおいても中止をしているわけではございません。 いずれにいたしましても、今議員がおっしゃったように、地元の方々とのお話し合いは極めて大事だと思っておりますし、この八ツ場につきましても、再検証のプロセスにのせまして、予断を持たずにしっかりと、ダムによらない河川整備というものの方向性に従って検証をしてまいりたい、このように考えております。
○斉藤(鉄)委員 ダム本体とダム事業、これは違うんだという今の御答弁は非常にわかりにくい。ダム本体についても、総理がおっしゃったように、予断を持たずにこれを検証するということですね。
○前原国務大臣 そのとおりでございます。
○斉藤(鉄)委員 今回、私も、八ツ場ダム、現地に行って、地域の方からいろいろお話を聞いてまいりました。私は、一つ一つのいろいろな、これまでの五十年間の苦しみ等を聞いてきて、そういう方々のお心を大切にしながら一つ一つのプロセスを進めていくということがいかに大切かということを感じてきた次第でございます。ダム本体についても白紙にして、利水、治水、総合的に勘案をして科学的に検討するということでございますけれども、これからも地域の方の意見をよく聞きながら進めていただきたい、このように思います。 それから、次の、がん対策、話がかわりますけれども、がん対策基本法をつくらせていただきました。そして、この日本で最もおくれているがん対策は検診でございます。 例えば、これは女性特有のがん、乳がん、子宮頸がんの検診率でございますが、日本は欧米の国に比べて大きく劣っている。この状況に対して、今回、補正予算で、いわゆる無料クーポンの検診クーポン券を配付いたしました。その啓発に取り組んでまいりました。このことによって、受診者数が非常に大きく上回ってきたわけでございます。 ただ、このクーポン券は、三十五歳、四十歳、四十五歳というふうに五歳刻みでございます。したがって、五年たたないとすべての方に行き渡らないということで、日本は世界一のがん大国と呼ばれておりまして、二人に一人ががんになり、三人に一人ががんで亡くなる、これはある意味で長寿社会の裏返しでございますからいたし方ないところもございますが、しかし、このがんによる死亡を減らしていくということは、政府挙げて取り組まなければならない、これががん対策基本法の基本精神でございます。 そういう意味で、我が党が積極的に提案をし導入したこのがんクーポンについて、五年間継続をするということが国民の安心につながると思いますので、ここで御答弁をいただければと思います。
○長妻国務大臣 斉藤委員に御答弁を申し上げます。 今おっしゃられたとおりでございまして、我が国におけるがんの死亡者の方というのは大変多いわけでございます。そういう意味で、厚生労働省、政府といたしましては、がんの検診率を五〇%以上にしようということを目標として掲げ、二年半後に達成をしていこうということで今取り組んでいるところでございます。 そこのパネルにもありますように、乳がん、子宮頸がんの受診率も低いということで、これは前政権の立案、発想で、特に乳がん及び子宮頸がんに関しては無料クーポン券を発行しようということで、もう既に、今自治体でも発行がなされ、今年度中には、来年の三月まででございますけれども、ほとんどの自治体で発行されると聞いておりまして、実物を持っておりますけれども、こういうものが女性の皆様方に配られるということとなっております。 私どもといたしましても、この政策は継続したいと考えておりますので、来年度の概算要求でも要求をさせていただいております。 いずれにしても、女性のがん以外のがんの検診率についても五〇%以上を目指すために全力で努力をしてまいる所存でございます。よろしくお願いいたします。
○斉藤(鉄)委員 このがん対策について、もう一点、子宮頸がんでございますけれども、この子宮頸がんはほぼ一〇〇%予防できる唯一のがんと言われております。それはワクチン投与でございますが、このワクチン投与の公費助成が実現すれば、根絶に向けた大きな効果が期待できるわけです。 この公費助成、子宮頸がんワクチンは約三万六千円程度の費用が今必要だそうでございます。根絶のためにこの公費助成をするべきだ、このように私ども公明党は訴えているわけですが、公費助成をやるのかやらないのか、方針を明らかにしていただきたいと思います。
○長妻国務大臣 お答えを申し上げます。 この子宮頸がんのワクチンにつきましては、私ども民主党のマニフェストでも、まずワクチンを使えるようにすべきであるというようなことを申し上げ、政権交代の後に、この子宮頸がんワクチンを使えるということになったわけでございます。 おっしゃるように、この子宮頸がんワクチン、自己負担の金額というのが一定の金額がございます。ただ、これも限られた財源の中で、どの部分について助成をするかということは今後総合的に判断をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○斉藤(鉄)委員 肝炎対策でございますけれども、自民党と公明党は、肝炎対策の基本法を前国会に出させていただきましたけれども、解散で廃案になりました。 この肝炎対策、ぜひ今国会で成立をさせたいと私ども思っておりますが、総理、民主党と自民党、公明党等、すべての党が加わった形での肝炎対策をぜひ進めるべき、このように党に御指示を出していただければと思いますが、いかがでしょうか。
○鳩山内閣総理大臣 肝炎で多くの方々が悩んでおられることも理解をいたしております。もう既に、さまざまな署名活動も伺っております。 したがいまして、これは、本会議でも申し上げましたとおり、できるだけ迅速に解決をしなければなりません。どのような形で行うかということで、もう自民党さん、公明党さん、さらには与党も、みんな協力ができる法案がつくれる、そのように思っておりますので、これをどのような形でつくるかはまた御協議いただきたいと思いますが、最も迅速な形で解決をしていきたいし、いただきたい、そのように考えております。
○斉藤(鉄)委員 この問題は、まさに命を大切にするという非常に重要な課題だと思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。 同僚の富田議員に質問時間を譲ります。
○鹿野委員長 この際、富田茂之君から関連質疑の申し出があります。斉藤君の持ち時間の範囲内でこれを許します。富田君。
○富田委員 総理にまずお尋ねをしたいんですが、今、斉藤政調会長の方から、命を大切にするということで、がん対策と肝炎対策について質問をさせていただきました。 平成二十一年度補正予算の執行停止に絡んで、先週の代表質問の際、自民党の西村議員の方から、私は聞いていて鋭い質問だなと思ったんですが、総理の御答弁がちょっと間違えているんじゃないかなという点がございました。 「がんや小児分野の未承認薬の開発支援などの予算も執行停止にされました。」西村議員はこう訴えて、期待していた多くの患者さんたちから落胆の声が多数寄せられております。「人の命こそ何より大事にするとおっしゃっていたのではないでしょうか。まさに見せかけの友愛です。こうした予算まで停止をされた総理のお考えをお伺いいたします。」というふうに西村議員が質問されたのに対して、鳩山総理はこう答えられました。「未承認薬の話がありましたが、希少疾病用の医薬品への支援など、通常の支援によってはこれまで開発がなかなか進まなかった、こういったものは執行停止はしません。優先をして一層の支援を行うことに決めたところでございます。」というふうに答弁をされたんですが、これはちょっと事実誤認をされているんじゃないかなと。 私も、この点かなり興味がありましたので、西村議員とのやりとりを聞いていて、総理に正確な情報が上がっていないんじゃないかなというふうに総理の御答弁を聞いて思いました。 二十一年度の補正予算では、西村議員が指摘したがんや小児などの重点分野において、海外では承認されていますけれども、国内では未承認の医薬品等の開発支援ということで、七百五十三億円の予算が計上されていました。今回、鳩山内閣が執行停止を決めた厚生労働省の資料には、この七百五十三億円のうち、「適用外薬の開発支援分六百五十三億円を執行停止。」と明確に書いてある。適用外薬については開発支援をしない、こういうふうに鳩山内閣としては決めたわけですね。 そうすると、総理が本会議の代表質問で答えられた「これまで開発がなかなか進まなかった、こういったものは執行停止はしません。」というのは、一部誤りがある、誤解があるんじゃないか。また、「優先をして一層の支援を行うことに決めた」、これも、麻生内閣のもとで決めた七百五十三億のうち六百五十三億をとめているわけですから、残りの百億円だけ基金として残しますよというのが今回の鳩山内閣、厚生労働省の方針です。 総理のこの答弁は、私は、正しい情報が上がらなかったんじゃないかな。長妻大臣が手を挙げられていますので、ちょっと御答弁いただきたいと思います。
○長妻国務大臣 富田委員にお答えを申し上げます。 今、補正予算の中の未承認薬等開発支援事業ということで、これは基金でございます。おっしゃられるように、七百五十三億円の基金のうち、六百五十三億円を執行停止にいたしました。しかし、百億円は残しております。といいますのは、もう既に議論が進んで、未承認薬で十四品目は開発を進めるべしということで具体的に薬の品目が特定された十四品目、もう結論が出たものについてはもちろんこれは継続するということで、百億円はそのまま手をつけません。未承認薬の特定分は削りません。 ただ、それ以外の今おっしゃられた適応外薬等々を特定する議論というのが実は余りまだ進んでおりません。その意味で、その議論がきちっと進んで、薬品が特定できた際にきちっと予算をつけていく、こういう措置をとるということでございまして、決して適応外薬についてはとめたということではございませんので、御理解をいただきますようよろしくお願いをいたします。
○富田委員 今のは違うんですよ。多分、長妻大臣もきちんとした資料を厚生労働省の役人からもらっていないんじゃないかなと。 では、長妻大臣、こういうふうにお聞きします。もともとの七百五十三億円というのはどういうふうに積算されたんですか。これを答えてください。
○長妻国務大臣 お答えを申し上げます。 この積算については、前政権で積算をされたものでございますけれども、基本的に、まだ特定がされない前にその候補の薬品を選んで、その選んだ範疇から特定ができたらそこに開発支援をする。つまり、選ぶ過程で、これは企業が自社開発ができるものもあるかもしれない。つまり、公費を入れずに自助努力でできるものもあるかもしれないし、あるいは、もう既に厚生労働省が始めております手続を簡略化する制度、あるいはもう既にある助成制度もございます。それらの制度の網にかからない薬品を特定して、そしてそれを支援するということで、まだその絞り込みがなされておりませんので、その絞り込みの前の段階で基金ということで大枠でお金がついておりますので、これは停止をしても差し支えないというふうに判断したところでございます。
○富田委員 今のもちょっと違うんですよ。 厚生労働省は、私が積算根拠を教えてくれと言っても教えてくれませんでしたけれども、製薬会社とか未承認薬の開発支援センターの皆さんにお聞きしてみました。七百五十三億という具体的な数字を決めたんですから、どういうふうにこの七百五十三億が決まったんだ。 長妻大臣は今、十四品目と言われましたよね。十四品目は未承認薬です。十四掛ける十億円、これで百四十億円。それ以外に、適用外三十六品目掛ける十七億円、これで六百十二億円。合わせて七百五十二億円。プラス事務費一億円で七百五十三億になったんですよ。きちんと積算根拠がある。 今の長妻大臣がおっしゃられたように、十四品目をそのままやるというんだったら、百四十億円残さないとおかしいじゃないですか。これがなぜ百億になっているんですか。そこをお答えください。(発言する者あり)そんな問題じゃないよ。
○長妻国務大臣 富田委員にお答えを申し上げます。 積算根拠ということでありますけれども、この積算につきましては、前政権が責任を持って積算をされたということで、よく中身は御存じだと思います。 私も資料をいただいておりまして、これは繰り返しになりますけれども、よくお聞きをいただきたいんでございますが、十四品目というのは、もう既にこの未承認薬については、自社開発も難しい、そして既存の支援制度でも難しい、このお金を使わなければできないというふうに絞られたのが十四品目の未承認薬というふうに正確に申し上げたつもりでございます。 そして、おっしゃられるように、適応外薬は三十六品目ございますけれども、これはまだ特定されていない。先ほども申し上げましたように、議論の途中で、基金ということで、補正予算ということで、前払いというかあらかじめ確保するという趣旨でそのお金がついたというふうに認識をしておりまして、もちろん、適応外薬の開発支援につきましても、これが絞られて、これは公費でやるべき、こういう判断が出たときにはきちっと公費をつけていく、こういうことを再三再四申し上げておりますので、ぜひ御理解をいただきたいとお願い申し上げます。
○富田委員 長妻さん、まだごまかしているんですよ。今、十四品目掛ける十で百四十億であるべきだったのに、答えていない。これを百億にした。十四品目のうち二品目については、一品目は開発困難、一品目は業者が手を挙げない、十二品目しか今開発可能じゃないんですよ。そうすると百二十億円は最低限必要なんですよ。ここの部分をどういうふうに二十億削ったのかが、今の大臣の答弁では明らかでない。 適用外について特定できていないと言いますけれども、厚生労働省が、六月の十八日から八月十七日までの間、医療上の必要性が高い未承認の医薬品または適応の開発の要望に関する意見募集というのをきちんとしているんです、八月十七日までに。鳩山政権ができる前にこれは終わっているんですよ。その中で、二百の団体、個人から約六百件の要望があった。重なっているものがあるので整理すると、三百七十六件ある。この数字だけは厚生労働省、教えてくれました。では三百七十六件の内訳はどうなんだと聞いても、教えない。支援センターの方にお伺いしましたら、未承認が約百件だろう、適用外が二百五十件以上あるはずだと。 この適用外は、少なくとも今回の執行停止で全部とめたんですから、二百五十品目については、もう適用外薬なので開発支援をやらないというふうに鳩山内閣は決めたということになります。(発言する者あり)いや、まだ質問続いていますから。 これで、二十二年度の概算要求にこの六百五十三億が少しでものっているんなら、適用外薬の開発を待っている患者さんやその家族は安心すると思うんですけれども、二十二年度概算要求に一切のっていない。厚生労働省から、執行停止した分を今後どういう措置をとるかというその資料の中に、二十二年、二十三年度も予定していないと書いてある。 この適用外薬の開発を望んでいる患者さんたちを鳩山内閣は切り捨てるんですか。一年半なり二年半、予算をつけないと言っているのと同じですよ。違いますか、長妻大臣。
○長妻国務大臣 富田委員にお答えをいたします。 これは富田委員、ちょっとよくお聞きをいただければと思うのでございますけれども、誤った情報が表に出るとよくないので、正確にお聞きをいただきたいと思います。 今おっしゃられましたように、適応外薬に係る今後の手続ということで、まさにその意見募集がことしの六月十八日から八月十七日までされました。事実です。 ただし、意見募集をされたらすぐ特定できるというものではございません。その後、開発希望品目を把握して、開発の優先順位をつけて、開発支援での開発の可能性を決める。そして、有識者会議できちっと議論をしなければならないということです。 そして、その中で、繰り返しになりますが、自社開発でできますよ、こういうものもあるだろうし、あるいは既存の支援制度でできる部分もあるだろうし、そうでない部分についてはきちっと支援をする。ただ、それまで議論の時間がかかるので、今回の基金については停止をさせていただいたということでございます。 そして、先ほどその前段で言われた、未承認薬につきます十四品目の積算が百億以上じゃないか、こういうお話ですけれども、政権交代後、きちっと製薬メーカーに必要な金額をヒアリングして、百億円で足りますという確認をとって、私ども責任を持って、それを残して停止をさせていただいたということでございますので、ぜひ御理解をいただきたいとお願い申し上げます。
○富田委員 有識者会議できちんと検討していただくのは結構なんですよ。政権がかわっても、今後、有識者会議の方に引き継いでいただく。長妻大臣にぜひリーダーシップをとっていただいて、この適用外薬の開発を待っている患者さんたちのためにやっていただきたいんですが、今お話ししたように、執行を停止しました、補正予算。二十二年度の概算にものっていません。少なくとも、一年半このままの状態が続くわけですよね。 きょう、実は内閣府の古川副大臣に特に来ていただきました。古川さん、これで私がなぜあなたを呼んだかよくわかると思うんですが、実は古川副大臣がこの予算委員会で十七年に、未承認薬と適用外薬の開発支援を政府としてきちんと制度的にやるべきだという質問をされている。それを言っておきながら、古川さん、今度、予算を削る側で、適用外薬を全部削っちゃうというのはちょっとひどくありませんか。どうですか。
○古川副大臣 お答えいたします。 富田委員、わざわざ過去のものまでお調べいただきまして、ありがとうございます。 私も厚生労働委員会に長く所属をいたしまして、まさにこういう問題について、一刻も早く、そうした待っている患者さんたちの身になってやっていかなきゃいけない、そういうことを訴えてきたものであります。 それは、今、長妻大臣からのお話の中でも思いは同じでございますし、鳩山総理が、私たちはとにかく人の命を大事にする政治をする、そういう政治をやっていきたいということについては、私ども内閣として、一貫してこれは一致しているところでございます。 そういう中で、今回の補正の見直しのところで、個別の件で御指摘をいただいたわけでございますが、私が行政刷新担当の副大臣として、各省の政務三役の方々を中心に、実はこれは景気対策として組まれた補正予算なんですね。そもそもこういう話がまず大前提としてありまして、前の政権で、景気対策の中身で今回のは本当はやるような話なのか、本来であれば、こういう話はやはりきちんと本予算の中で組んでやるような話じゃないかというところがまず大前提としてあるわけであります。 ですから、私どもは、この景気対策という名目で行われながら、では実際にそれがどうなっているのかという中身について、各省の政務三役中心に精査をしていただいて、今年度中に実際にはお金が出ていかない、基金といってお金が積まれても、今、長妻大臣からのお話もありましたけれども、実際にこれが今年度中にお金が行くようなものじゃない。そうなりますと、そのお金が、例えば、借金をして今回の補正予算を組んでいるにもかかわらず、またこの積まれた基金で国債を買うというようなおかしなことが起きている、そういうようなこともあるわけであります。 ですから、今年度中に支出が見込まれるもの、そういうものについてはこの中できちんと補正予算もちゃんと見てまいりますけれども、そうでないものについては一たん執行を停止して、きちんとこれは、私たちが目指すコンクリートから人へ、そういう予算を振り分ける、そのための財源として確保していく。そういう視点から、それぞれの省におきまして主体的に御判断をしていただいたというものでございます。 ですので、私が個別のそれぞれ執行等についてああしろ、こうしろという指示をしたわけではございませんで、それぞれの各省において、今の長妻大臣から御答弁がありましたように、適切な政策判断をしていただいた上で決められたものというふうに認識をいたしております。
○富田委員 答弁になっていないと思いますけれども、まあ、副大臣ですからやむを得ない部分もあるんでしょう。 総理、十月の七日に、この未承認薬の適応承認を求める皆さんがセミナーをやりました。このセミナー、私はたまたま参加させていただきまして、がん患者、がんの経験のある方が、適応外薬についてどうして開発を求めるのかというシンポジウムのパネラーとして出ていて、お話をされていたのを聞いたんですね。 ジェムザールというお薬を例に挙げて、承認国が六十カ国もある。このジェムザールというのは、肺がんとか膵臓がんには使えるけれども卵巣がんには使えない。この体験を話された方は卵巣がんの経験者の方でした。 どういうことが起きるかというと、病院のベッドで、お隣で、肺がんだからジェムザールを使って抗がん剤の治療を受けている。ところが、横にいる私、卵巣がんの体験者の方はこのジェムザールを使えない。これを使えばよくなるかもしれないのに、隣のベッドで使っているのに、自分は使えない。隣の国じゃなくて、隣のベッドです。こういったことをやはりきちんと政府が支援をしてほしい、そういうふうに訴えかけられていました。 今回は未承認薬の方だけやったので、適応外薬は切った、それは一つの判断かもしれません。でも、一年半おくれるんですよね、概算要求にものせていないんですから。おくれるんですよ。二百五十品目以上要望が出ているんですよ。 私はちょっと総理にお願いをしたいんですけれども、総理は所信表明の中で、「政治には弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない。そのことだけは、私の友愛政治の原点としてここに宣言させていただきます。」と言われましたよね。もう一つ、「本当の意味での国民主権の国づくりをするために必要なのは、まず何よりも、人の命を大切にし、国民の生活を守る政治です。」こういうふうに言われました。 残念ながら概算要求にのっていない。では、こういう薬の開発を待っている人たちに鳩山内閣としてどうこたえられるか。補正予算を検討されているなら、ぜひ二次補正の中に、この六百五十三億全部じゃなくてもいいですよ、二百五十品目も要望が出ているんだから、すぐに必要であると思われるような金額を、総理枠あるいは友愛政治枠と入れたらどうですか。御答弁。
○鳩山内閣総理大臣 富田委員から、人の命を大切にする政治を行えというお話をいただきました。そのとおりだと思いますし、その基本方針にのっとって新しい政権が歩ませていただきたいと思っております。 今、未承認薬、適応外薬の話がございました。いろいろと難しい点もあるいはあるのかもしれませんし、治験に時間がかかって、なかなか未承認の薬を承認するのに時間がかかり過ぎる、他の国では使われているのに、なぜ日本では使えないのかと、いろいろな悩みを持っておられる方が多いと思います。そういった方々の思いを一刻も早く、悩みではなくて希望に変わるように、精いっぱい努力することをお約束いたします。
○富田委員 ありがとうございました。ぜひ実現するように期待しておりますので。 この後、ちょっと政治と金の件について、せっかくいい御答弁をいただいたんですが、ちょっと厳しい質問になるかもしれませんが。 友愛政経懇話会をめぐる件については、午前中、自民党の柴山議員の方からかなり御質問がありました。私の方は、民主党北海道第九区総支部への地方議員さんの寄附問題についてちょっとお尋ねをしたいと思います。これは総理が代表者をお務めになる民主党の総支部であります。 この件に関して、官房長官、ちょっと聞いてもらいたいんですが、官房長官が民主党の役員室長時代、ことしの七月七日になりますが、こういう御報告、記者会見されたんですかね。一部報道や自民党PTから、地方議員の総支部に対する寄附は虚偽であり、実際は鳩山氏個人のお金が出所ではないかとの指摘があるが、これは事実ではない、こういうふうに官房長官は役員室長として言われまして、次のように言われています。実際に地方議員は総支部及び任意組織である地域支部の活動資金を確保するため寄附を納めており、これは北海道連や総支部の大会方針、予算、決算書にも示されている、金額が固定しているのは地方議員の歳費に応じて寄附額を定めていることによる、こういうふうに御報告されました。 官房長官、これで間違いないですか。
○平野国務大臣 その当時、党の役員室長として調べまして、御報告したことに間違いないと思います。
○富田委員 パネルにさせてもらいましたけれども、委員の皆さんのお手元には、資料の一の1から3で席上に資料を配付させていただいております。 これをちょっと見ていただきますと、一番上に、北海道議会議員の方が二十六万四千円寄附されています。その下に、苫小牧の市会議員の皆さんがずらっと寄附をされています。ちょっとおかしいんですね。 資料の方で二枚目、三枚目に議員さんの寄附を全部載せていますが、鳩山総理が代表を務める九区総支部には、道議会議員の議員さん、四名いるはずです。でも、ここには沖田さんという方一人しか載っていません。真ん中の方に井野さんという方がいらっしゃいますが、この方は四月でどうも議員さんをやめられたようで献金額が少なくなっています。きちんと道連大会とか総支部大会で決めたというのに、四人いるうちの道議会議員の一人しか寄附しない。何かおかしいですよね。 もう一つ。総理の御地元は、苫小牧と登別と室蘭がありますね。室蘭の市会議員さんも全く寄附していないんです。 なぜこんな相違が出てくるのか。官房長官は役員室長としてこれは調べられたわけですから、何でこんな矛盾が出たんだというふうに御認識されていますか。
○平野国務大臣 いずれにいたしましても、総支部における寄附の実態、それぞれの地域の事情があって、そういう御判断をされていることだと私は認識をいたしております。
○富田委員 それはおかしいでしょう。 苫小牧の方が金額の差があるのは、多分、四月まで議員さんをやられた方と、一年間ずっと通してやられた方と、四月に初当選されて議員さんをされた方の金額が違うんですよ。これは月当たりに換算しますと二万二千円。苫小牧の市会議員さんの歳費は四十四万円です。だから五%なんだろうなと推測がつきます。でも、北海道道議会議員の歳費は九十万円ですよ。同じ五パーだったら二十六万四千円にならないじゃないですか。本当に調べたのかなというのが一つ不思議だなというふうに思います。 この間にある井野さんという方は、四月で多分やめられているから六万円という低い数字なんだと思うんですが、四月でやめられた方が十二月二十五日に献金するというのも変ですよね。これはやはりちょっとおかしいんですよ。 官房長官、道連とか総支部に調査されたというなら、道連大会の議案とか支部大会の議案とか予算、決算書を見られたというんだから、それをこの委員会に出してくれませんか。どうですか。
○平野国務大臣 今の御質問でございますが、私は、それぞれの総支部において議員が一律的に寄附をしている、こういうことではなくて、それぞれの地域総支部においてお決めになることでございますし、先ほど御指摘ありました、おやめになっている、こういうことでございますが、それは、処理上の問題としてそういう時間軸が違っているということはあり得ることだと認識をいたしております。
○富田委員 正しく記載していないと認めているようなものなんですけれども。 今言った、道連大会とか支部大会の議案とか予算、決算書を取り寄せて委員会に提出するというのはどうですか。その点を答えていないので。
○平野国務大臣 これは、この委員会で御判断をいただくことだと認識をいたしております。
○富田委員 これだけ、ちょっとどう見ても不自然な記載がされているわけですから、政治資金規正法違反の疑いがあるので、委員長、ぜひ、先ほど私が言いました資料について、委員会として御検討いただいて資料請求をしていただきたいと思います。御見解を。
○鹿野委員長 後刻、理事会で協議をいたします。
○富田委員 皆さんのお手元に資料を配付していますが、一の1の一番上に、代表者は鳩山総理のお名前で、二番目に、会計責任者として田村龍治さんというお名前が書いてあります。この方は北海道議会議員のようでございます。 この田村さんが、一部報道機関にこんなことを言ったというふうな報道がされています。事実かどうかは私どもには確認のしようがありません。これをぜひ官房長官に、道連大会とか総支部大会の議案とかを調べられたんだから、確認をしていただきたいんですが、この寄附については鳩山さんとは関係ないんだというふうにこの田村さんは言われているんですね。そして、九区の中には苫小牧支部、登別支部、室蘭支部などがあって、それぞれが独自の規約で議員寄附金というものを決めて毎月徴収している、それで活動しているんだ、通帳も帳簿も別だと。それらを年末にすべて第九支部に集めて報告書をつくるんだ、その作業をやっている日付がここに書いてある十二月二十五日だからこうなっているんだというふうに御説明をされているようです。 それだと、鳩山総理が代表者を務める総支部の中で、勝手に各支部が自分たちでいろいろなことをやっていて、総理が総支部の会計を貸しているということになりませんか。地元の人たち、どうぞ勝手にやってください、最後、数字だけ合わせてくれればいいですというふうにやっているように、この田村さんのお話では聞こえるんですね。 これは、本来は、例えば民主党の苫小牧支部とか登別支部とか室蘭支部がそれぞれ支部の届け出をして、収支の届け出をすればいいんですよ。そうすればこんなふうにならない。そこのところをきちんとしていないから疑惑を持たれるので、先ほどお願いしたように、ぜひ帳簿で明らかにしていただきたいというふうに思います。この質問はこれで終わります。 もう一点、政治資金規正法改正の点について御質問をさせていただきたいと思います。 原口大臣、民主党はマニフェストで、「政治不信を解消する。」という政策目的として、具体策として「政治資金規正法を改正し、その三年後から企業団体の献金及びパーティー券購入を禁止する。」というふうにうたっていらっしゃいますね。 さきの国会で民主党は、この趣旨に沿った政治資金規正法改正案を出されました。当時、原口大臣が総務委員会で趣旨説明をされた。法改正の理由として、政治に対する国民の信頼を回復するんだ、広く国民によって支えられる政治を実現するために、企業・団体献金は全面禁止だし、パーティー券も購入させないんだというふうに言われましたよね。原口さんらしい明快な趣旨説明だなと当時感心していました。 その大臣が、今回大臣になったのに、アピール21という政治団体から五百万寄附を受けながら収支報告書に記載漏れがあったという報道がされたので、私は本当にがっかりしました。原口さんらしくない。 でも、原口さんらしいなと思ったのは、その後すぐ弁護士さんと一緒に事務所の関係者の方が会見されて、訂正しますというふうに言われて、訂正もすぐされた。本当に原口さんらしいなと思うんですが、第一区総支部の方にある五百万の寄附をアピール21からだと訂正されたんですが、原口さん個人の後援会の方にもともとその総支部に寄附したという記載がないんですよ。これはやはりおかしいので、資金管理担当者をきちんと管理しないと今後問題になると思いますが、どうですか。
○原口国務大臣 富田議員にお答えをいたします。 政治資金規正法というのはまさにその名前のとおり政治資金を、規制改革の規制ではなくて、正しく規(のり)に従ってそれを公表して、そしてきっちり国民の皆さんの御判断にゆだねるということがこの政治資金規正法の中身でございます。 私たち、それを、富田議員がおっしゃってくださったとおり、即第三者の弁護士を入れて、会計帳簿も、それから預金通帳も全部調べました。そして、そこには正しい記載があったわけですけれども、それが、転記するときに会計責任者の記載ミスでこのようなことになって、政治資金規正法を所管する総務大臣として本当に恥じ入るばかりでございまして、再度、再発防止のためのシステムとさらなるチェックを今しているところでございまして、この場をかりておわびを申し上げたいと思います。
○富田委員 総理、今の原口さんのはすごく潔いと思うんですね。すぐやられた。弁護士も入って会計帳簿も調べた。総理もできるんですよ、午前中の質問の分。ぜひやっていただきたいなと思います、総理に答弁を求めませんが。 原口大臣、この献金の問題と絡んで、各紙報道で、大臣が就任後にNTTの再編問題についていろいろな発言をされています。 アピール21というのはNTT労働組合がつくった政治団体。そこから五百万の献金を受けておいて、大臣に就任したらいきなりNTT再編問題にコメントするということで、NTT以外の情報通信会社から何なんだというようないろいろな声が出ていて、大臣もそれが耳に届いてきちんと御説明したいと言われているので、原口さんらしいなと思うんだけれども、このアピール21がわざわざ五百万を、去年、選挙があるんだということで寄附されているんですね。 皆さんのお手元にこのアピール21の収支報告書をお配りしていますが、その四枚目、五枚目を見ていただきますと、すごいんですよ、この政治団体。二段目に、民主党千葉県第一区総支部に、十月三日、一千万。十月二十一日には、北海道第一区総支部に五百万。(発言する者あり)だれだとは言いませんが。民主党東京都十八区総支部、これはいらっしゃるから、菅副総理の支部ですよね、五百万。そして、原口大臣のところに五百万。そこに並んでいらっしゃる皆さんの中では、赤松農水大臣と仙谷行政刷新担当大臣、皆さん載っています。これはちょっとびっくりするような金額です、はっきり言って、一つの団体からの献金額という意味では。 これを見ると、原口大臣は菅副総理並みですから、かなり評価が高いんですね。やはりこれは、原口さんはもともと平成十九年から民主党の次の内閣のネクスト総務相、衆議院の総務委員会の野党筆頭理事も十九年十月から解散のときまで務めている。こういったことでこのアピール21というのは寄附したんでしょうけれども、そういう、ちょっとこの寄附、問題になるんじゃないかなと言われていることに関して、大臣はどういうふうに今思われますか。
○原口国務大臣 富田議員にお答えを申し上げます。 こういう献金によって政策を曲げるということは絶対にありません。それをまず申し上げたいと思います。 それは、このアピール21というよりか、情報通信政策議員懇談会というのの、私、座長をしております。その中で、各キャリアあるいは各NTT以外の皆さんについてもお声を聞いて、そしてそれを政策集として提言をさせていただいています。 特定の団体に偏ったことをやっているのではなくて、特定企業に偏ったことをやっているものではなくて、未来の情報通信政策、特に労働を中心とした福祉型社会に向かうためにどのようなことが必要かということを研究しているところでございまして、ぜひ御理解をいただきたい。 しかも、これは総務大臣の任期中のものでございませんで、今富田議員が正確におっしゃってくださったとおり、野党時代のことでございまして、いずれにせよ、いささかの疑念も持たれることのないように注意をしていきたいと思います。ありがとうございます。
○富田委員 私は、原口さんのことをよく知っているので、原口さんはこういう政策を曲げるとは思いませんが、民主党出身の議員の皆さんにこれだけ大量の献金をしているとなると、この団体は一体何なんだろうと。 ちょっとホームページを見てみました。おもしろい記載がありました。アピール21がなぜ、そこに「なぜNTT労組が「政治団体」を設立したのか」という欄があるんですね。 労働組合として政治活動を行なうことは、憲法のもとで保障され、特定の政党や政治家に対する活動支援は自由です。しかし、資金的な支援については、「政治資金規正法」で規制されています。この法律では、例えば、労働組合から議員等への献金は禁止、政党への献金も総額規制となっています。つまり、いかに組織内議員であっても労働組合が直接、資金支援を行なうことは許されないのです。そこで、「政治資金規正法」に基づく「政治団体」を設立して、積極的な支援を行なっていく必要がありました。 ということで、二〇〇五年一月にこのアピール21というのをつくったと。 アピール21の設立によって、NTT労組の政策に理解を示す政党や議員の政治団体に対する資金援助が、推薦料や政治資金パーティ、勉強会の会費の支払、あるいは議員個人の政策資料の購入などとして可能となりました。 ああ、こんなことできるんだと。そして、一番びっくりしたのは、こんなことが書いてありました。 「アピール21」は、NTT労働組合の政治活動を「政治団体」に移行したのではなく、NTT労働組合の政治方針をより強固なものにするために、「政治資金規正法」による「政治団体」という枠組みを活用するもので、いわば「アピール21」とNTT労組の基本理念や政治方針とは不離一体の関係なのです。 これはちょっと読んでいてびっくりしました。 原口さんが政治資金規正法改正案の提案の理由のいろいろな説明の中で、やはり、個人や個人の自由な意思により組織され、かつ運営されている政治団体は除く、こういう政治団体からはいいんだというふうに民主党は考えているんだというふうに言われていました。 企業、団体の政治献金を禁止したとしても、その団体が政治連盟をつくれば全部抜け道になっちゃうじゃないですか。このアピール21の説明、何かおかしくないですか。何か西松建設事件の構造とそっくりですよ、これは。労働組合はそのままできないけれども政治団体をつくればできるんですよと、みずから宣伝しているようなものです。 こういうところの、鳩山内閣としてはきちんと、企業・団体献金を禁止するならこういう抜け道になるような政治献金も禁止するべきだというふうに思いますけれども、もう時間がありませんから、最後、総理、どうですか、そういう法案を出すつもりはありますか。
○原口国務大臣 富田議員にお答えをいたします。 政治団体を結成する自由というのはどこにもあるわけです。そして、政治資金規正法の中には、いやしくもこの法律が政治資金に対するさまざまな抑制になってはならないということも書いてあるわけです。 私たち、富田議員、原則は自由なんです。その自由の中での活動だということを御理解いただければ、幸いでございます。
○鳩山内閣総理大臣 原口大臣が申されたとおりであります。 あらゆる組織、団体に、必ずしも直接できないものですから、政治団体というものをつくって、そこで寄附を行っているというのは、これは御案内のとおりでございます。それを、当然のことながら、すべて今禁止をするという状況ではありません。 しかし、いやしくも疑われないように政治家一人一人が努力をするということは当然だと思っておりますので、その意味でも透明性というものが求められていくのではないか、そのように考えております。 以上です。
○富田委員 ぜひ、抜け道をつくらないような政治資金改正法案を一緒につくっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 終わります。ありがとうございました。
○鹿野委員長 これにて斉藤君、富田君の質疑は終了いたしました。 次に、笠井亮君。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮でございます。 まず、鳩山総理に確認をしておきたいと思います。沖縄の普天間基地問題について質問いたします。 さきの総選挙で、民主党の公約は何かということであります。 民主党は、二〇〇八年版民主党・沖縄ビジョンというのがありますが、ここでは、米軍再編の中で在沖海兵隊基地の県外への機能分散をまず模索し、戦略環境の変化を踏まえて、国外への撤去を目指す、こう書かれております。さらに、今回の総選挙のマニフェストを拝見しますと、「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。」こう書かれております。 そして、鳩山総理は、総選挙中のテレビの党首討論の中で、八月二十三日だと思いますが、我が党の志位委員長の問いに答えて、普天間基地は県外、国外移設が望ましいと明言されております。 そういうことについて、間違いありませんね。 〔委員長退席、海江田委員長代理着席〕
○鳩山内閣総理大臣 笠井議員にお答えいたします。 私も、そのようなことを申した、そのように思っておりまして、間違いはありません。
○笠井委員 この沖縄の普天間基地がいかに危険かということでありますが、資料の一をごらんいただきたいと思います。 全長二千八百メートルの滑走路を持つ米海兵隊の普天間基地は、宜野湾市のど真ん中にあって、市面積の二五%を占めております。基地の周辺は、住宅と公共施設、この赤丸でかいてあるのは公共施設等ですが、赤い丸をつぶしてあるところは各自治会の事務所などが相当あります。黄色いところは幼児の保育施設ということで、相当あるということがわかると思いますが、このようなものがたくさんあります。 アメリカの安全基準からいいますと、利用禁止区域が九百メートル、滑走路の端から四千五百メートルの範囲には住宅、学校、病院、文化施設、集会所をつくれない。ところが、そんな基地が平然とこの宜野湾市のど真ん中にあるわけであります。 一九九五年に米兵による少女暴行事件がありました。その直後に、我が党の調査団に私も参加いたしましたが、当時の宜野湾市の桃原市長がこう言われていました。人間でいえば胸と腹を、体のど真ん中をえぐられたようなものだ、生きていけないと切々と話されまして、胸にずしりと響きました。 さらに、資料二をごらんください。米軍ヘリは基地周辺の住宅地上空を低空飛行で旋回をする、タッチ・アンド・ゴーを訓練するということで、どこからも離着陸ができるという様子がかかれております。 この資料一、二はいずれも宜野湾市のホームページに載っておるものでありますけれども、まさに市民の命と安全が日夜脅かされている。年間の推定離着陸は四万五千回以上、騒音発生は二万回を超えている。米軍機による事故も頻発しまして、二〇〇四年の八月には、沖縄国際大学への衝撃的な米軍ヘリ墜落事故まで起きたわけであります。そのヘリも、イラク戦争派遣のための訓練中でありました。まさに、世界に例を見ない危険な基地は一刻の猶予もなくなくさなければいけない、これが県民の総意だと思います。 そういう事態の中でのさきの総選挙で、総理自身が今確認をされました、県外、国外移設が望ましいと民主党が公約をされて、その結果、沖縄でも小選挙区の議席を伸ばされる、新基地建設反対派が占めるということで、そして民主党中心の政権についたということの意味は極めて重いと思うんですが、総理、そのことについてはどう思っていらっしゃるでしょうか。
○海江田委員長代理 岡田克也外務大臣。(笠井委員「いや、総理の認識を伺っております。いや、重いということについて、総理の認識ですから」と呼ぶ)後から。
○岡田国務大臣 普天間基地の現状が大変危険な状況にあるというのは、委員御指摘のとおりであります。我々もその問題意識を共有しておりますので、一刻も早く移転をしなければならない、そういうふうに考えているところであります。 それから、先ほど総理、御答弁ありましたが、若干補足をさせていただきたいと思います。民主党のマニフェストで選挙においてお約束したのは、「日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。」これが民主党のマニフェストであります。
○鳩山内閣総理大臣 言うまでもありません。選挙で申し上げた言葉というものは重い、その認識は有しております。 笠井委員からお話ありましたように、普天間の基地、ヘリを初めとして、大変に、騒音も含めて、音も危険な状況も変わっておりません。一刻も早く普天間の移設を図らなければならないという認識でございまして、そのために、どの移設先があるかということに関して、私どもとして、まずは県外、国外ということを申し上げました。そのことが望ましいという思いは変わってはおりません。 と同時に、御案内のとおり、日米の合意というものも旧政権の中においてされている。そして、しかも十三年間もこのような状況になっているという状況を考えたときに、時間的にもそれほど多く残されてはいないという認識もございます。 この中で、我々として選択肢というものをさまざま考えていきながら、沖縄の県民の皆様方の思いを一番重く受けとめさせていただいて、答えを見出してまいりたい、そのように考えております。
○笠井委員 岡田外務大臣にかわって言われましたが、総理、まさに言われたように、選挙で言われたことは重いんですよ。そうですね。そして、まさにこの移設でということで総理は言われたんですが、県民の思いは、十一月八日に県民大会がありますけれども、即時閉鎖なんです。そういう問題だということを申し上げておきたいと思いますが、とにかく重い公約、そして県外、国外が望ましいと今も総理は言われた。そういう形で選挙をやって、国民に対して、県民に対して支持を訴えながら公約してきた。 ところが、この間、ゲーツ米国防長官が来日をして、辺野古への新規建設をこわもてな態度で求めて以来、重要閣僚から、公約を覆すとあえて私は申し上げますが、発言が相次いでいるわけであります。岡田外務大臣は、それまでの態度を翻されたと私は思いますが、県外は事実上選択肢として考えられないと言われて、嘉手納基地への統合案を検討していると発言されました。 これは総理に伺いたいんですが、この外務大臣の発言は、今まさに総理が、選挙中に言ったことは重い、県外、国外が望ましいと言われた、そうした民主党の公約の範囲内なのか、それに則しているのか。私は明らかに違うと思うんですが、総理の認識を伺いたいと思います。総理、お願いします。総理です。
○海江田委員長代理 岡田克也外務大臣。(笠井委員「ちょっと待ってください。違うんです。この発言についての総理の認識です。聞いているんですから」と呼ぶ) まず、岡田外務大臣から。
○岡田国務大臣 先ほど申し上げましたように、民主党のマニフェストは、「日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。」こういうものであります。これは、連立に当たっての三党間での政策合意も同じものであります。 一年前の沖縄ビジョンでは、確かに県外、国外という表現がありました。そういう中であえてこの表現をとったということは、そこに一定の意味も込められている、そういう表現になっているということを御理解いただきたいと思います。(発言する者あり)わからなければもう一回言いましょうか。
○鳩山内閣総理大臣 私は、先ほどから申し上げておりますように、本来ならば、沖縄県民の意思というもの、これは、つい最近の世論調査などが沖縄でもなされておりますからおわかりのとおりだと思っております。その方向で努力することが望ましいことは言うまでもありません。望ましいということは、まさにそのとおりだと思います。 その中で、私どもが、先ほど岡田大臣が申されたように、この普天間の移設を含めて日米の問題に関して、見直しでいく、見直しの方向で頑張りますということを選挙のときにメッセージとしてお伝え申し上げたところであります。 見直しの中で、今、岡田大臣などは、何とか嘉手納というものもあり得べきかというようなことで努力をされているということでありまして、私は、その見直しの中の議論をしているさなかの発言だ、そのように考えております。
○笠井委員 マニフェストで何を掲げたか、さっき確認したとおりです。それで、選挙中の党首討論が重いということも総理が言われたんです。選挙中にそう訴えておいて、選挙が終わって政権についたら、いや、それはという話はとてもおかしいと思いますね。 総理、岡田大臣が言われたことは、言われてきたことの範囲内かというふうに伺っているんです。範囲の中という御認識なんですか、その辺、端的に伺いたいんです。これは総理の認識なんで、ちょっと岡田大臣、後で聞きますから。総理の認識を聞いていますから。いかがですか。
○鳩山内閣総理大臣 今、見直している最中でありますから、見直しの中の発言の一つだということで、当然範囲の中だと理解をしています。
○笠井委員 いや、明らかに公約の範囲の話じゃないですよね。聞いていておかしいですよ。 北澤防衛大臣の方は、辺野古への基地建設について、日米合意は基地機能の一部をグアムや岩国に移すから公約違反ではないというふうに言われました。これは、一部はグアムに行って一部は岩国に行くから辺野古につくってもいいんだという話になると思うんですけれども、岡田大臣も論理的に苦しいと言われるほどの、私はあえて詭弁だと申し上げたい。 総理、県民、国民は、民主党は移設先というのは県外か国外が望ましいと言われてきた、総理もそうやって言われてきた、国民に対しても言ってきた、だから沖縄の外に出すと受けとめているのに、こんな議論、辺野古はいいんだという議論が成り立つと思われますか。 では、民主党の公約に照らして、こっちの方は認められる範囲内だというふうに総理はお考えでしょうか。総理に伺いたいと思います。総理にお願いします。
○北澤国務大臣 お答えいたします。 私の発言が勝手に解釈されて、私がいかにも辺野古に移すことに賛成だというようなことを断定的に言われることは極めて遺憾であります。 私は、総理からの御指示に基づいて、合意の検証をしっかりしろ、こういうことで検証をしてきた中で、間違いなくグアムへの移転、そして岩国への移転、そういうものも含まれているということを国民の皆さん方によく知っていただいて、その上で、選挙で公約し、そして沖縄の県民の皆さん方がこたえてくれたことにどう対応をしていくか。私も、ちょっと申し上げましたが、ため息が出るほど大変な仕事なんですけれども、一生懸命やっておるところであります。 〔海江田委員長代理退席、委員長着席〕
○笠井委員 今、北澤大臣は言われましたけれども、私は十月二十七日の大臣会見録をここに持っております。起こしたもの、防衛省ですが。書いてありますよ。まず国外、グアムへの移転、それから岩国の基地へ移転するということで、その合意案には県外、それから国外移転というのがまず第一にあって、その後の処理として辺野古沖というのが残ったと。それで、我々の新政権として検証をした結果としては、まず国外移転があり、県外移転があって、しかも、なおかつ沖縄にまだ残るという三段構えの合意案であったということを認識するという話になっているわけですから、これは明らかに、やはり民主党が選挙の前に言ってきた、選挙の公約にしてきたことと違うわけであります。 総理は本会議で、「岡田外務大臣とさらに北澤防衛大臣のもとで、真剣な検証を行っていただいている」と、先ほどもそうおっしゃいました、答弁されましたけれども、私は、みずからの公約、そして選挙の党首討論でも言われた、それと違うことを言い立てることが真剣な検討なのかと。この問題を直接担当する重要閣僚が、みずからの党が選挙で訴えてきたこと、公約してきたこと、それと違うことを公に言って行動する、そしてそれを総理が、構わないんだ、検討中の過程だということで容認するというのは、これは、私はあえて無責任じゃないかなということを思うんです。 総理に伺いますが、これはおかしいと思いませんか、御自分でおっしゃっていて。総理に伺います、総理の認識ですから。
○岡田国務大臣 まず笠井委員、言葉を正確に使うべきだと私は思います、国会の場ですから。 つまり、公約だという言葉の中で、いろいろな意味を込めて笠井委員は語っておられるんですよ。公約とそれから選挙中の発言とは、これはイコールではありません。公約というのはマニフェストです。公約というのはマニフェストです。ですから、総理も、望ましいという言われ方はしました。私たちも、それは県外、国外移転ができれば望ましいという思いは強くあります。しかし、あえてマニフェストの中では普天間という言葉も書きませんでしたし、「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。」という表現にとどめたわけですから、そこは違うということを、我々の公約というのはこのマニフェストですから、私たちの思いの話と公約、マニフェストの話、それをあえて混同して、そして質問されるのは私はおかしいと思います。
○笠井委員 これは、国民の皆さん聞いていたら、おかしいですよ。公約というのはマニフェストのことであって、選挙中に党首や代表が党首討論で発言したことは関係ないんだと。これは狭い……(発言する者あり)いや、関係ないと言われる。いや、そうでしょう、あたかもそうでしょう。ちょっと待ってください。整理しますよ、いいですか。 公約は厳密にはマニフェストなんだ、選挙中に言ったことは公約じゃないんだということを言ったわけですよ。それを本当に言って、では一体有権者は何を頼りにして政党と候補者を選ぶんですか。マニフェストを全部読まなきゃわからないんですか。だって、テレビの党首討論はみんな見ているんです。どの党に入れようか、沖縄県民の願いを託せるのはどの党かなと思って一生懸命考えるわけですよね。 そのときに民主党の代表が、鳩山さんが、県外、国外が望ましいとはっきり言われたわけですから、そういう形で動くのが当たり前で、しかも、申し上げますが、鳩山代表、選挙前です、七月、沖縄に行かれて、演説会、かりゆし姿で言われていました。実際に映像でも流れておりますが、そういう県民の思いをしっかり受けとめて、積極的にその思いに立って行動するとまで言われたわけですね。 そうしますと、今政府の中で出ている案というのは、県内でどうしようかという話ですよね。嘉手納で統合できるかどうか検討する、それから三段構えで辺野古にもという話もされている。では、県外、国外でということで総理自身が沖縄の演説会でも言われた、そうですよね、沖縄の思いに立って、県外、国外、積極的に行動するということで、だれがどうやって内閣の中で行動されているんですか。
○鳩山内閣総理大臣 私は、今、笠井議員がまさにお話しされたように、今でもそれは県外、国外が望ましいと思っていますよ。それは沖縄の県民のほとんどがそのように思っている。その思いを私は大事にして、そのために行動したい、当たり前の政治家の言葉だと思いますし、私も今でもそのようにできればしたいと考えていますよ。 ただ一方で、日米の合意というものが旧政権の中でできているということも事実だと。その中で、時間的な状況を考えたときに、選択肢というものを幾つか持たなければならない。その選択肢を今一つ一つそれぞれの大臣の中で検証していただいている最中であります。 ですから、私は今でも心は変わっていない中で、どうやって沖縄の県民の皆様方に御理解をいただき、御納得いただけるような解決があるか、これからだって考えていきたいですよ。そして、行動していきたいです。もし笠井議員が、こういうところがある、それがいいじゃないかみたいな話があれば、いろいろとまた御指導いただければと思いますが、今の私どもの選択肢の中で議論を進めさせてもらっている、そういう状況であります。
○笠井委員 いろいろな選択肢があると言われているんですが、積極的な思いに立って行動したいと言われているんだけれども、県民から見ても国民から見ても、その思いに立って何をどう検討しているか、何も見えないんですよ。そうですよね。私たちは、これはもう即時閉鎖、そして撤去、国外に行け、これがいいと思っていますよ。でも、そういうことも含めて、検討してというのは全然見えないわけですよ。 日米合意は大事だと言われましたが、日米合意というのは旧政権でやった、外交はもちろんありますが、そのときに、それを根本から見直して、県民、国民の立場に立ったらどうするかということで、真剣に、ではどうするかやらなきゃいけない、旧政権のやり方を見直すと言われたわけです。まさにそういうことが問われている、政治主導で。 戦後長い間、アメリカ追随外交と言われてきて、そして、アメリカの方は、おどせば言いなりになる国民だと思っている。本当にそういう点では、県民、国民の立場で解決しようとしたら、それこそ内閣一体になって、国民の思いに立って、県民の思いに立って、望ましいと思うために、その最善の努力を先頭からやるのが当然だと思うんですよ。それをやらないから、見えてこないから、結局は対米追随じゃないかと。ゲーツさんが来たら、どう言われたか知らないけれども、それを機会にがらっと変わったとみんな言っているんです、思っているんです。沖縄でも思っている。 では、聞きますけれども、岡田大臣、大臣が検証しているという嘉手納基地への統合案について、地元の嘉手納町議会は、先月二十八日に、統合案に反対する意見書を全会一致で採択しております。 意見書にはこのようにあります。「岡田外相発言は、町域の八三パーセントを嘉手納基地として接収され、日夜激しい米軍機の爆音下で生活環境が破壊され基地の機能強化が進み、基地負担の大きい嘉手納町民に新たな犠牲を強いるものであり、絶対容認できるものではない。」嘉手納基地の実態は、米軍再編下で、各種外来機の飛来、訓練激化による爆音増大、たび重なる即応訓練などで町民の基地被害が激増し、負担軽減どころか我慢の限界をはるかに超える戦場の町となっている。「これまで嘉手納基地「統合案」は、嘉手納町民や基地周辺自治体の怒り、猛反発、反対行動にあいすでに消えていたものであり、今この案を持ち出すことは町民、県民の心を踏みにじる非人道的な行為であり、断じて許せるものではない。」「発言の撤回と県民意思を踏まえた対米交渉を強く求める」。 北谷の町議会も十一月二日に決議を上げておりますが、同じく「米軍普天間飛行場の嘉手納基地統合案の発言を撤回すること。」「普天間飛行場を無条件で撤去すること。」まさにこれが県民の思いだと思います。 大臣はこの地元の厳しい声、怒りをどう受けとめていらっしゃいますか。岡田さんに伺います。
○岡田国務大臣 嘉手納の基地の地元の市及び町の皆様が、日ごろ、大変騒音など厳しい状況にあるということは、十分承知をしております。 そういう中で、私自身、可能性を今検証しているという段階ではありますけれども、地元の皆さんがそういう決議をされたということは重く受けとめさせていただきたいと思います。 ただ、先ほど笠井委員は、即撤去、廃止というふうに言われました。これは、やはり日米安保条約そのものを認めておられない共産党さんと、それから、日米安保条約というものは日本のあるいは極東の平和と安定に必要であるという前提で考えている我が党との間の根本的な違いであって、これは基本的な見解の相違である、そういうふうに思います。
○笠井委員 重く受けとめなきゃいけないと思うんですが、今、共産党と見解の相違と言いました。私は、今、安保の議論をしているんじゃないんです。見解は、そこは違います。 しかし、岡田大臣、そこまで言われるので、私は、二〇〇四年九月四日に沖縄の新聞に出た岡田代表当時のインタビューを紹介したいと思います。 民主党が政権をとった場合、普天間の飛行場の代替施設なき返還を求めている、実現は可能かと問われまして、岡田代表当時はこう言われています。実現可能かと自問自答する前に、そのことをしっかり主張すべきだ、主張する前に米国は認めないとかという発想自体が間違っている、ここは日本の領土であり、沖縄の土地だ、普天間を日本の外に出すことは十分説得力を持って米国と議論できると。 安保の立場は違いますよ。だけれども、私が今さっき言った、大臣は笠井とは違うと言われたけれども、まさに私が申し上げたような形で、二〇〇四年当時、代表として岡田さん自身が、大臣自身が、そういう立場で安保の違いがあっても、これはできるんだと言われたわけですよね。どうなんですか。
○岡田国務大臣 今の笠井委員のお話は、二〇〇四年当時の、私が代表の当時のインタビューであります。その後、二〇〇五年の総選挙で私は代表として敗れて、そして政権交代はならなかったわけであります。 あのときの、つまり四年前の状況と、そして、日米間でこの再編論議が煮詰まってきて、そして今日に至っている状況は、かなり状況において違うということを申し上げたいと思います。
○笠井委員 二〇〇四年でも民主党代表なんです、党として。しかも、二〇〇四年と今と、状況が五年前と違うとおっしゃいましたが、基本的には違わないんです。 この問題の性格というのは、米軍再編があったからこうなったんじゃなくて、一九九六年のSACOの合意がありました。そのときに、普天間を撤去する、そのときの条件として移設をセットにした、橋本・モンデール会談があった。私も当時参議院にいました。そして議論をやったんです、そういうふうに。条件をつけて、移設するとやって、たらい回しするというところから始まってきたわけですよ。だから、二〇〇四年と今と状況は違うと言われたけれども、根本的にはこの問題の性格は変わっていないんです。その問題をしっかり言っておきたい。 岡田大臣自身が二〇〇五年の代表当時に、記者会見で、基地のプレゼンスを固定化するような県内移転というのは選択肢ではない、県外の移転を目指して、もちろん民主党としては国外移転を政策として掲げているが、しっかり対応していきたいと、いいことを言っているじゃないですか。それなのに、これ以上地元の反対を押し切って嘉手納の統合案を検証していくというのは、信じられない話です。 もう一つ私は申し上げたいんですが、北澤大臣が容認した、さっきも容認したしないの議論がありましたが、では、以前言ったような話ですが、辺野古への新基地建設の問題であります。この新基地建設の問題について聞きますが、この基地は単なる普天間からの移設ではなく、機能を拡大強化した最新鋭の基地を新たにつくろうというものであります。 四月に発表された環境アセスの準備書というのは、もう偽りだらけだ。ジュゴン、それから海浜の環境、騒音など、問題だらけだ。当時、外務委員会で私も民主党の議員の皆さんとも追及した問題です。そして、県知事も再調査を求めている。それだけじゃなくて、爆音をまき散らして事故も多発しているというオスプレーという垂直離着陸機、これをヘリにかわって新たにつくる、新基地の主力機となるということまで明らかになっております。 新基地建設とパッケージにしているグアム移転についても、この間の国会論戦の中で明らかになりました。これも民主党議員も追及されたし、私もやりました。沖縄の海兵隊を八千人減らすというのが、実際に減るのは二千人という程度しかいないじゃないかということが浮き彫りになってきた。そして、いつでも新たに海兵隊が沖縄にまたやってこれるというものだということも、旧政権の時代に民主党も追及されて、私もやりました。まさにあらゆる意味で、沖縄の負担軽減どころか、基地拡大強化そのものがこの新基地建設案だと思います、辺野古沖。 総理に伺いますが、まさかこんなことを選択肢の中で沖縄に、県民に押しつけるということはないですよね、いかがですか。総理。
○岡田国務大臣 まず、委員今言われましたが、私の名誉のために申し上げておきたいと思います。 私が代表を務めたのは、御案内のように二〇〇五年の九月まで。2プラス2の共同文書において新たな案、つまりL字形建設が決まったのは二〇〇五年の十月、V字形が決まったのが二〇〇六年の四月、つまり私が二〇〇四年に発言したときにはまだ具体案は決まっていない、そういう状況にあったということを申し上げておきたいと思います。 それから、現在の案になる可能性はあるのかないのかということは、私たちは、そういうことにできるだけしたくない、そういう思いの中でさまざまな検証作業を今行っている。先ほど申し上げた嘉手納移転なども、かなり乱暴な話であることは私はわかっております。しかし、それすら検討をしなければ、では具体的に今どういう案があるのか。 私は、再々申し上げておりますように、普天間の現状を見れば、余り時間をかけることは、これはやってはいけないことだ、一定の時間の中で答えを出さなきゃいけない。そういう中で、嘉手納統合というのは、既存の滑走路を使う、そういうことで早まるメリットがあります。そういった、嘉手納まで含めて今ぎりぎりの検証作業をやっているということは、できるだけ私たちは、現在の合意ができた案以外あり得ないかということを検証している、そういうことを申し上げておきたいと思います。
○笠井委員 具体案が出たんだから、では、もうそれは一切変えられないという話じゃないですよね、V字案とかという話が出る以前と後は違うんだと言われたけれども。ほかの問題でいえば、具体的にはこれは時間がないから言いませんが、これまでやってきたことの具体案についてだって、民主党はとめたりやめたりということはあるわけですよね。これだけ例外ということはないですよね。そういう問題だと思います。 しかも、時間がかかるということを言われたんですが、こういう理屈も実は旧政権が言われたことなんです。普天間のこの被害が大変だから一刻も早くということで、もうゼロからのスタートをやったらだめだから、結局それをのんでくれといってやってきたのが、この間のずっと経過だったんですよ。同じ形で、結局は時間がないから、もういろいろやったけれどもということで押しつけることになっちゃいけないということを言っているのに、時間がないからそういう中でという話が出てくるというのは、私は本当におかしなことだと思います。 こういうやり方、普天間を撤去するということに対して、どこかにたらい回しするということで移設することをセットにするというやり方が、まさにこの十三年間、結局破綻してきた。どの世論調査を見たって、県民の圧倒的多数がそういうことによる新基地建設は絶対だめだと言っているわけでありまして、何より、十三年間たっていますが、新基地建設であのジュゴンの海にくい一本打たせていない、このことが示しているわけであります。 総理はいろいろな選択肢ということを繰り返して言われております。いろいろな選択肢、当然総理として考えなきゃいけないことだ、そういった前提はわかりますけれども、では、何を検証しているかといえば、結局はたらい回しの範囲の中でどうするかという話になっている。自公政権、旧来政権がやってきたことを本当に見直して、根本から変えようということが見えてこないということだと思います。結局、辺野古案にしても、それから嘉手納の統合案にしても、県内のたらい回しの話しか出てこない。旧来の政権とどこが違うのかということになっちゃうと私は思います。 総理はいろいろな選択肢と言われますけれども、この普天間基地は直ちに閉鎖をして、そして撤去、国外移設、そういう選択肢しかないと思うんですけれども、そういう選択肢については、何か真剣に検討するとか、あるいは閣僚の中でちゃんと作業させるとか、そういうことはなさっていないんですか。総理に聞いています。
○鳩山内閣総理大臣 私は、今お話を伺って、この普天間をすぐに閉じる、本来ならばそうしたいですよね。ただ、御案内のとおり、日米安保、そして抑止力の話も先ほどありました。そのことを考えたときに、代替地が見つからない限り、閉じておしまい、海外移転という話にはならない。そのことも理解を願いたいし、その場合に、海外という話の場合に、どこにだということもしっかりと検討しなきゃならない。 当然のことながら、さまざまな選択肢というものは、海外も、あるいは国内、県外も、そして県内の中でもいろいろ考えている、検証中であるということを申し上げておきたいと思いますが、嘉手納一つでも、ちょっと名前を出した瞬間にあのように大きな反対運動がわき起こるということになれば、当然のことながら慎重の上にも慎重を期さなきゃならない。 この嘉手納の話、ちょっと付言させていただくと、嘉手納の話で下地議員がおととい議論をされておりましたが、一プラス一が二になってもいかぬし、一・五になってもいけない、一プラス一が〇・五になるような策はあるんだという話もされました。 いろいろな選択肢がまさにあると思います。嘉手納になっても、今までよりも負担が軽減されるという道はあるのかないのか、そういうことも含めて、大いに選択肢の中で検討をしている、今そういう状況だと理解を願いたいと思います。
○笠井委員 安保があるからとかといって、日米関係の、そちらの日米同盟の話をしきりにされて、抑止力と言われましたけれども、大体、沖縄の海兵隊というのは抑止力じゃないと思うんですよ。現在なおイラク、アフガンへの派兵を繰り返して、専ら他国への出撃を任務とする部隊で、日本を守る部隊になっていません。普天間の移設というのは、この海兵隊の出撃部隊としての役割をさらに発揮できるように基地をつくりかえようというアメリカの戦略がある、これはそういう問題であります。 しかも、そうやりたいけれどもと言いながら、結局は国民の、あるいは県民の意思に反することばかり検討されるという形になっている。できればやりたいと言いながら。 私、この問題で、先ほどちょっと総理も触れられましたが、大きな焦点になっているこの問題の中で、最新の世論調査が発表されました。パネルにしております。資料にございますが、琉球新報と毎日新聞が合同で、十月三十一日と十一月一日の両日、沖縄県民を対象に実施したものであります。 県外か国外への移設を目指してアメリカと交渉をすべきだというのが六九・七%。これに対して、県内移設というのは合わせて二四・七%。幾つか選択肢がありますが、これにすぎません。嘉手納基地統合案に至っては、七一・八%が反対であります。賛成は一四・八でございます。そして、辺野古沿岸建設案については、反対が六七%、賛成が一九・六%と、どれを見たって県民の意思は明確ですよね。 総理、嘉手納は、少しでも軽減されるかもしれないから可能性と言われるけれども、とにかく、嘉手納の町議会もそうです。全会一致、県民、こういう意思を示しているということであります。 総理は、県民の意思を尊重する、できればそうしたいと繰り返されますけれども、県民の多数の意思、県民の意思は県内移設ではありません。県民は明確に県内移設に反対をしているわけでありまして、それが県民の意思であります。それはそういうことでよろしいですね。(岡田国務大臣「委員長」と呼ぶ) 総理の認識を伺っております。委員長、総理に聞いているんです。総理の認識を聞いているんですから。(発言する者あり)事実関係じゃないです。この世論調査に対する総理の認識ですから。これは総理に聞いてください。お願いしますよ。
○岡田国務大臣 今の笠井委員の沖縄県民のアンケート調査の結果、これは重く受けとめなければならないと思います。沖縄県民の皆さんの気持ちをしっかりと受けとめながら、我々、物事を進めていかなければいけないというふうに思っています。 ただ、この問題は、沖縄県民の皆さんのお気持ちを尊重しながら、しかし、日米安保体制という日本の国全体にかかわる話でもあります。そこのずれがいつも大きな問題になるわけですけれども、したがって、沖縄県民の皆様のそういうお気持ちをしっかりと踏まえながら、しかし、日米安保体制をしっかりと持続していくために一体何が必要か、あるいは、もっと言えば、日本の平和と安全を確保するためにどうすべきか、そういう視点でも考えていかなければならない問題だと思います。 我々も県民の皆さんのその考え方を十分踏まえて、できればもっと白紙から議論したいという思いはあります。しかし、現実には、もうこれは十三年前から議論されてきたことであって、我々が政権をとったときにはもう九合目まで来ている話なんですね。そういう中で、もし……(発言する者あり) いや、やめたらいいという共産党さんのような考え方をとるならともかくとして、そうでなければ……(笠井委員「県民の考えですよ」と呼ぶ)しかし、一方で、では今の普天間の危険な状況をこれからまた中長期にわたって、例えば五年、十年それが続いていいですかと聞けば、沖縄県民の皆さんの答えはノーだと思うんです。そのこともあわせて考えていかなければならないということであります。
○鳩山内閣総理大臣 岡田外務大臣の思いに私からつけ加えさせていただきます。 私も、まさに沖縄県民の思いは世論調査のとおりだと思います。そのことをやはり重く受けとめて解決をしていかなければならないと理解をいたします。同時に、こういう思いがありながら、仲井眞知事を誕生させて今日まで歩んできているという沖縄県民の大変苦しい思いというものも理解をしなければならない。 そういう中で、いかにして沖縄県民の皆さんに最終的に理解をしていただけるような案をつくり出していくかということがすべてだと思っておりますし、だからこそ、沖縄県民の思い、できる限りしっかりとしたキャッチボールを重ねていく中で最終的な結論を見出してまいりたい、そのように思っています。
○笠井委員 県民の意思を尊重しながら、一方で、安保体制がある、そしてそのもとで基地強化と。尊重しながらと言いながら、結局沖縄に基地を押しつけてきたというのがこれまで戦後の歴史なんですよ。そうでしょう。それを、共産党の考えかもしれない、違うんです。県民の考えなんです、なくそうというのが、撤去しようというのが。それを結局、あれこれ言って、理解していただきたいというのは、のんでくれという話にしか県民の皆さんに聞こえてこないと思いますよ。そんなことでは本当に納得しないと思うんです。 県民の意思を尊重すると。それだったらば、そういう立場に立って、ではどっちを優先するのかということを考える必要があると思います。県民の身の安全、安心、安全を本当にやるのか、それとも、日米合意を一たん結んだから、もうここまで来たからやめられないと言われた、ではそっちをやるのかということが問われている。 せっかく新政権になったから、国民は変わってほしいと思っているんでしょう。九合目まで来たと言われるんだったら、ではなぜ、その直近の総選挙のときに総理が先頭になって、県外、国外が望ましいということを選挙の中で党首討論で重ねて言われたんですか。そのときにもう九合目まで来ているから、民主党も実は、そういう願いを尊重しながら、しかしこれは納得、理解いただいて、こういう可能性もあるよということをそのときなぜ言わないのかということになります。 県民の思いを正面から受けとめて、やはり、まさにそういう点では旧来の対米追従外交から転換をして、そして撤去、国外移設で正面から米国に提起をして、本腰を入れた交渉をやるべきだと私は思います。 岡田大臣、先ほどから繰り返し総理のかわりに立たれているので、私は総理に聞いているんですけれども、では岡田さんに一言言いましょう。 二〇〇五年の総選挙のときにも、民主党代表として、日本外国特派員協会で八月二十五日に、当時の岡田代表は講演をされました。私が総理になれば、普天間基地の県外、国外への移設実現を目指し、政治生命をかけて交渉したい、ここまで言われましたよね。 民主党が政権についたんだから、それこそ、五年間のタイムスパンとか言わないで、九合目まで来ているとは言わないで、政治生命をかけて、公約してきた立場から、県民の意思を尊重する立場から、米側と正面から真剣に交渉する、これこそ必要なんじゃないでしょうか。 鳩山さん、いかがですか。総理、いかがですか。政治生命をかけてやると言われたんですよ。
○岡田国務大臣 まず、先ほど言いましたように、二〇〇五年の状況と現在では、かなり状況は変わっています。ただし、沖縄の負担を軽くしたいという私の思いは変わっておりません。したがって、先般ゲーツ長官が来たときも含めて、私は真剣勝負で議論をさせていただいております。いろいろ笠井さんは報道を引いて言われましたけれども、私はゲーツ長官と真剣に議論をさせていただいたということは申し上げておきたいと思います。 そしてもう一点。今、基地を廃止するということ、そのことを共産党さんのように前提としないのであれば、それはやはり、では今の普天間を放置していいかどうかという問題に返るんだということ、そのことをぜひ国民の皆さんにはわかっていただきたいと思います。普天間をさらに長期間危険な状況、最初に御説明されましたあの状況を放置するような、そういう答えにしてはいけないというのが議論の前提だと私は思います。
○笠井委員 そんなのは当たり前です。最初から私は言っているんです。放置しないためにも、真剣にアメリカと交渉して、そして県民の立場を伝えて、国民の立場から、こうなんだということで交渉して、撤去、国外移設とやるのが政治生命をかけてやることなんでしょうと。 対等な日米関係、対米従属じゃないとしきりに言われます。そうであるなら、県民、国民の立場に立って、正面から米政府に言うべきだと思うんですよ。それができなければ、結局、旧政権と変わらないじゃないかということになると思います。 私、そういう点では、結局、アメリカの顔色をうかがって腰の据わらない外交ではだめだ。これまでの日米関係から対等、平等と言うのなら、本当にそういう立場が確立していなきゃいけないし、大体、世界を見ましても、国民の意思を背景に外交交渉に本腰を入れて米軍基地を撤去させた事例は世界には幾つもあります。それで国と国の関係が悪くなったところなんかありません。政府が毅然として臨んで、国民がこうなんだと言えば、アメリカだってちゃんとわかるんです。 フィリピンでは、一九九一年九月に米軍基地協定が終了した後は基地を置かないという八七年憲法に基づいて、米軍基地撤去をアメリカ側に提案しました。アメリカ政府は激怒して恫喝しましたが、議会の上院が政府の持ち出した基地容認の新協定案を拒否して、一年半の交渉で、一九九二年に完全撤退に追い込みました。 エクアドルだって、この九月に基地を撤去させたんですね。まさにその気になればできると。 十一月八日には沖縄で県民大会が開かれます。昨日、実行委員会幹事会が開かれて、鳩山政権に、米側の圧力に屈することなく、辺野古への新基地建設と県内移設に反対という県民の声を堂々と主張すること、普天間基地即時閉鎖、返還、日米地位協定の抜本的な改善を求めるなどの大会スローガン、それから決議案を確認いたしました。 私は、それこそ県民の断固たる意思だと思います。この思いをしっかり受けとめて対米交渉を行うことを重ねて強く求めておきたいと思います。 さて、次に雇用問題に入ります。 まず総理、雇用、中小企業をめぐる情勢は極めて深刻であります。旧来の自公政権のもとで、大企業の非道な派遣切り、非正規切り、下請切りによって職とともに住居も奪われる事態を事実上放置して、昨年末、首都のど真ん中に年越し派遣村を出現させました。 もう年末まで二カ月を切りました。私が十月末に調査した東京の新宿、名古屋の中村区役所などでは、既に派遣村状態が再び始まっております。新宿に行けば何とかなるということで全国から深夜バスでやってきて、突然解雇されたという若者も続々街頭労働相談に来ております。社会福祉事務所には、生活保護とその日の宿泊先を求めてたくさんの人たちが順番待ちをしておりました。新宿の西口ハローワークには連日四千人が殺到していると言われております。失業認定、教育訓練給付の手続、パソコンに向かう人たち、本当に真剣だけれども、あきらめ半分の表情でありました。名古屋でも、この十一月に失業給付が切れるという人に何人も出会いました。年末に向けて失業者をホームレスにしない、寒空にほうり出すことは絶対にしない、政治の責任は重大だと思います。 総理は、既にこういう事態になっているということを御存じですよね、いかがですか。総理に、御存じかどうか伺っています。
○鳩山内閣総理大臣 数字の上では失業率が若干改善をしてまいりましたが、これが本格的なものになるとはとても思えない状況だと理解をしています。その意味では、笠井委員がお話をされたように、雇用情勢、全く楽観は許されない、その思いであります。私どもは、二度とあのような、派遣村のような状況を年末年始につくらせてはならない、その思いでございます。 そのための手だてを講じなければならないということで、緊急雇用対策というものを、本部をつくって、世に打ち出したわけでございます。この思いの中で、できる限り、例えば大変生活が苦しみになっておられる方々のための対策とか、あるいは新卒者の支援、これはかなり求人と求職の中でミスマッチがあるようでありますから、そういったミスマッチをいち早く直していかなければならない。こういった問題に加えて、雇用創出を図ってまいりたい。そのための手だてというものを講じてまいっているところでございまして、大変厳しい状況であるということは、笠井委員御指摘のように認識をいたしているところでございます。
○笠井委員 雇用創出、本当に大事な問題だと思います。同時に、緊急の対策ということも本当に欠かせなくて、私、今度の政府の緊急雇用対策でそういう人たちを必ず救えるのかという問題というのは本当に真剣に問われなきゃいけないし、対策を打たなきゃいけない問題だと思っております。 年末まで二カ月を切った今、緊急に取り組むべき課題は、私は三つあると思っております。一つは、失業給付が仕事の見つからないままに切れてしまわないようにすること。二つ目は、住まいを失った人に国があらゆる手だてを打って住居を提供する。そして三つは、失業給付を受けていない人や切れてしまった人の生活を緊急に支えるということ。こういう点を大いに知恵を出し合ってやらなきゃいけない問題だと思います。 そこで、幾つか端的に聞きたいんです。 まず、失業給付が切れないようにすることでありますが、総理は、十月二十九日の本会議で、我が党の志位委員長の質問に、平成二十一年の改正雇用保険法により、特に再就職が困難な方に対し六十日間延長、九十プラス六十日間、百五十日、これによって四—八月間に二十四万人に延長した、その延長給付を活用していくというふうに答弁されましたが、総理は、これは前政権が対策を打ったことについて言われたわけなんですけれども、それで十分だということが問われてくるんだと思うんです。それでは私は足りないと思うんです。 特に、今春以降、派遣切りなどに遭った人たちが、こうやって一日過ぎるたびに、現行の最短九十日間、もしくはプラス六十日間の失業給付では、再就職を果たせずに切れているのが現実であります。 現行の雇用保険法二十七条には、さらに失業給付を全国的に延長できるという項目があります。全国延長給付という規定でありますけれども、その基準、延長される日数は、法律ではなくて政府が決める政令で定めております。これは、法律を変えなくても政府の決断ですぐできるんじゃないか、直ちに発動すべきだと思うんですけれども、この点はいかがでしょうか。
○長妻国務大臣 笠井委員にお答えを申し上げます。 おっしゃられるように、雇用情勢は本当に大変厳しい情勢であるという認識はしております。 今の失業給付の問題でございますけれども、総理も申し上げましたように、六十日分延長する個別延長給付というのを平成二十一年三月から開始いたしまして、人数が、笠井委員が御指摘されたよりも若干ふえまして、本年四月から九月までで約二十九万人の方が今その制度で延長を行っているところでございます。 そして、御指摘の全国延長給付という制度もございますけれども、これについては、連続する四カ月の各月における基本受給率が四%を超えるというのが一つの発動条件とされておりまして、今現在は二・七四%ということでもあり、限られた財源の中で、その発動に当たっては慎重な判断が必要であると考えております。 その一方で、私ども野党時代の民主党の要請、そして当時の与党の御理解等々もあり、今、求職者支援的な支援措置もございます。つまり、雇用保険が切れた方に対して無料で講座を受けていただく、職業訓練を受けていただく、かつ、職業訓練を受けていただければ、世帯の主たる生計者に関しては一カ月十万円あるいは一カ月十二万円の生活費をお支払いする、こういう制度も今取り組んでおります。 おっしゃられるように、生活保護と雇用保険、両方ない、制度のはざまにある方々に対する対策というのもこれから万全を期していきたいというふうに考えております。
○笠井委員 最後に言われた給付金ですね、職業訓練の話は、これは制度はあるんですが、なかなか使いにくい要件がありまして、希望者が殺到してもなかなかという問題もあるわけでありまして、私は、それ以前に、全国的に失業給付を延長するということでいえば、これは条件、要件、基準を言われましたけれども、百も承知なんです。三十五年も前にできた基準で、ハードルが高いんです。 本当に、今、劇的によくなるような状況じゃなくて、日々切れちゃうわけですから、まず切れないようにつなげるということが大事で、その点でいいますと、私、ここにグラフを持ってきましたけれども、日本の失業保険というのは世界的に見ても非常におくれている。保険を受けていない失業者の比率というのは、先進国で見ましても群を抜いているんです、七七%。アメリカ五七、カナダで五七、イギリス四〇、フランス一八、ドイツが一三ということでありまして、まさに、世界の中でも失業給付期間が短いために、こういう事態があって、緊急延長が直ちに必要と。 大変だから、財政があるから、財源があるからと言われるんですけれども、一番大変なのは失業者であります。それなのに旧来の対策で十分だというのかという問題がありまして、これは雇用保険特別会計、今四兆八千億円ぐらい、取り崩した上でも残っていると思いますが、積立金を使って活用して、まずやるべきだと。この点でも、これまでの政治姿勢の延長ではない措置をぜひとっていただきたいということを申し上げたいと思います。 次に、住宅の問題であります。 今、住居を失った離職者に対して雇用促進住宅の活用が進められておりますけれども、他方で、雇用促進住宅を全廃していくという二〇〇七年の閣議決定がございます。これは、活用するといいながら全廃するので、明らかに矛盾しております。約四万戸、この活用可能な雇用促進住宅を積極的に活用すべきだと思うんですが、そのために全廃の閣議決定は撤回すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○長妻国務大臣 笠井委員にお答えをいたします。 今御指摘のございました雇用促進住宅、これは雇用保険料を使って、一兆円近くのお金を使って建てられたものでございます。それについて、非常に空き室が多い等々、あるいは立地条件等々、あるいは本来は入ってはいけない公務員が大量に入ってしまったなどなどの問題等もあり、これを閣議決定としては平成三十三年度までに廃止、譲渡するということでございまして、これは中に入っておられる方に丁寧に退去をいただくということで、かなり時間を設けております。 そういう意味では、今後十年以上ある中で、ただ、今は緊急事態でございますので、緊急一時入居という制度を始めまして、この雇用促進住宅には連帯保証人、敷金も要らないという前提で即時に入居していただく、こういうことも、この廃止までの間活用をさせていただくということで取り組んでいるところでございますので、御理解をいただければと思います。
○笠井委員 非常に深刻な状況なので、きちっとした姿勢を示す上でも、全廃方針の閣議決定はまず撤回すると。これも本当に大事だと思うんですよ、安心感、大事ですから。しかも、これは前政権のときにさえ、舛添前厚生労働大臣は閣議決定の見直しも含めて検討すると当時も言われていたんですから、せっかく政権がかわったんでしょう、やはり撤回できなくてどうするかと思うんですが、この閣議決定を見直しするぞ、撤回も含めて、それぐらいを言っていただきたいと思います。どうですか。
○長妻国務大臣 この雇用促進住宅につきましては、これはよく御存じだと思いますけれども、かつて炭鉱の町で、例えばそういうものが閉鎖されたときに移動される方々が多いということで、緊急避難的にできたものが、ある意味では天下り団体の利権的な要素もあり、どんどんどんどん必要性の低い部分まで拡大をしてしまったという案件でございまして、維持費も大変かかっているところでございます。 そういう意味では、ほかの住宅サービスもある中で、政府といたしましては平成三十三年度までの譲渡、廃止は決定は変えませんけれども、ただ、今、緊急事態であります。まだ十年ありますので、その間、そういう方々がスムーズにここに入っていただいて、おうちがない方に対する支援、そしてこういう実際の住居だけではなくて、住宅手当、あるいはつなぎ融資、こういうこともハローワークをワンストップサービスとして活用してやっていきたい。 派遣村のお話をされましたけれども、派遣村というのはある意味ではワンストップサービスの場だったんではないか。そこに行けば生活保護の相談もできるし、あるいは低利融資の相談もできる。ハローワークもそれを参考にして、今月の三十日にまず試行的に全国の一定のハローワークであらゆるサービスが受けられるような形にしたいというふうに考えておりますので、住宅対策も全力で尽くしていきたいと考えております。
○笠井委員 雇用促進住宅というのは、何か目的が天下りのためにみたいな話になると違う話なんですね、もともと。だから、これを何でもかんでもそういう眼鏡で見ないで、きちっとこういう問題で、あるものを活用する、それをなくそうという方向に実は見直そうという、前政権でさえやったんですよ。だから、それぐらいやっていただきたい。そして、失業給付が切れてしまったか、もともと給付を受け取らず生活の糧が奪われた状態に置かれている、そういう人たちに対しても対策をとっていただきたい。 私、今幾つか申し上げましたが、緊急措置というのは、どれも法改正が必要ありません。補正予算の成立を待たずに、先行して実施できるものであります。政府のいわば決断次第でできる。再び派遣村をつくらなくて済むように、まさにそういう立場に立つなら、あらゆる手だてを使って知恵を出そうじゃないかと、そして、今までのことも見直して、さらに抜本的に充実するという立場に立っていただきたいと思います。 緊急対策とともに、大企業によるこれ以上の派遣切り、非正規切りなどをやめさせて、新たな大量の失業者を生まないことも非常に大事であります。 ところが、この間、自動車、電機などの分野で期間工や派遣の非正規雇用復活の動きが広がっております。自動車関連では、トヨタが千六百人、三菱自工が六百五十人、日産が三百人、日野が九百人等々、いずれも期間工募集ということであります。ところが、いずれも雇用契約期間は三カ月とか六カ月ということで、再び非正規切りを行って寮からも追い出す、最初から、使い捨て、また失業者を生むということを予定している。 総理は本会議で、企業に対しても、こういう問題について安易な雇用などが行われないように労働関係法令遵守の指導をこれから徹底していくと答弁されました。どう徹底されますか。総理に伺います。
○長妻国務大臣 お答え申し上げます。 本当に、今おっしゃられたように、やはり正社員でありたいという方々が多いわけでございまして、そういう雇い方をもっとふやしていくということは、もうこれは言うまでもなく、必要なことでございます。 政府としては、初めて相対的貧困率一五・七%というのを発表させていただきました。これは、やはり行き過ぎた労働規制緩和、これが背景にあるというのは、私も同感でございます。その意味で、派遣に対する見直しも今審議会で議論をして、登録型派遣あるいは製造業の派遣、原則禁止ということの諮問をしているところでございます。 政府としては、年長フリーターの方々が速やかに正社員となって就職できるような、そういう対策も含めて今とっておりますので、ぜひ御理解、御協力をいただければと思います。
○笠井委員 さらに、ちょっと実態を申し上げた上で総理に伺いたいと思うんです。 現場で今大変なことが起こっていまして、トヨタ自動車の場合に、昨年、二年十一カ月働けると言って募集しながら、契約更新せずに次々雇いどめして社会的批判を浴びました。昨年一月に九千人もいた期間工というのが、ことし九月末には千二百人に激減いたしました。 ところが、エコカーの生産増などを理由にして、ついこの間首を切った人六千人に対して、こういうはがきを送って、そして募集を行っております。一たん切った人たちに対して、「この度、期間従業員の募集を実施することになりました。つきましては、貴殿の在職中のご経験・技量を、弊社でぜひ活かして頂きたく、ご検討頂ければ幸いです。」ということで書いてありまして、一斉にはがきが送られてきました。 そして、応募者に雇用条件を示した文書を送るとともに、指定日に出社をすれば面接不要だということで、愛知県の豊田市内にある社員寮に入って研修を受けるように指示をした。ところが、雇用条件を書いた文書には肝心の契約期間や更新の有無が記載されていなくて、寮に入って研修を受けて初めて契約期間が知らされるという仕組みで、そういう人がたくさんいたんです。全員が四〇〇%増産のエコカー、プリウスを生産している堤工場配置でございます。来年四月以降、エコカー減税が切れたらいつでも期間工切りができるようになっている。 総理、要らなくなったらほうり出して、生産がふえたら、経験、技能を活かしてほしいのでぜひと言ってかける、それも、せいぜい半年先しか見えない、来年三月にはまたほうり出す、こんな御都合主義、こんな理不尽をいつまでも繰り返させていいんでしょうか。これは、総理の率直な感想、そして答弁を伺いたいと思います。総理、お願いします。
○鳩山内閣総理大臣 特定の企業に対することを申し上げることは控えたいと思いますが、しかし、一般的にそのような現実があろうかと思います。 やはり、景気が少しでもよくなると期間工を雇って、またおかしくなったらすぐに切る、そういう目的のために雇われてしまう、幾らたっても正社員になれない、これは私もやはり悲劇だと思います。 こういうことが起こらないように、ある意味では平準化的に生産というものを行うようなことも必要かとも思っておりますし、企業やあるいは労働組合に対して、この期間工のような形で大変哀れな状況に彼らを置かせるのではなく、むしろできる限り正社員的な状況の中で、またさまざまな待遇というものも改善しながら雇ってもらえるようなことを望みたい、むしろそのようなことを、企業あるいは経済界、さらには労働組合などに申し入れたいと思います。
○笠井委員 やむにやまれず応募した九州の二十代の男性は、肝心の契約期間も示さずに、これで来いなんてばかにしている、四月末に雇いどめされて、雇用保険も九月で切れた、あれだけ多くの首を切りながら反省もないと憤っております。六カ月の契約を結んだ五十代の男性も、半年後に更新されるかもわからない、地元に帰って仕事はない、できるだけ早く働きたいのにと。不安の声は当然だと思います。 増産で人員が必要なら正社員こそふやすべきであります。雇った期間工は正社員にせよ、少なくとも希望者には期間を延長せよ、やむを得ず解雇されてしまった人には就職をあっせんして、寮から追い出すなという声が現場で上がっています。当然だと思います。しかも、エコカー減税といいますが、もともと国民の税金であります。国民の血税で増産してもうけておきながら、その結果また非正規切りを繰り返す、こんなことが許されるかと。総理、まさにそういう問題だと思います。 そういう点では、直接企業に対しても申し入れをされると言った。フランスでも、ルノーをやったときに、サルコジ大統領もそして雇用担当大臣も工場に乗り込んでいって、実際に行かれて、そして工場閉鎖をとめるとか、そういうこともするということで対策を打ったということをやったわけですが、まさに毅然とした姿勢で臨まれる、そういうことでよろしいですね、総理。
○鳩山内閣総理大臣 そのように頑張りたいと思います。
○笠井委員 国会としても、非正規切り、新しい期間工のむやみな解雇を許さずに、雇用を守り抜く上で役割を果たす必要があると思います。 ことし一月の当委員会で、日本共産党を代表して私は、トヨタなど自動車大手、日本経団連などの代表を参考人として招致するように求めて、二月に、全会一致でまず日本自動車工業会の代表を国会、予算委員会に招いて、企業の社会的責任をただす機会となりました。 当委員会に、今度はトヨタ、日産、三菱自工、日野など自動車関連各社、それから電機業界、あるいは自動車業界の代表を参考人として呼んでいただきたい、そして雇用問題の集中審議をやっていただきたいと思いますが、委員長、理事会に諮っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○鹿野委員長 後刻、理事会で協議をいたします。
○笠井委員 こうした対策を打っていくという点でも、同時に抜本的な対策が必要であります。まさに、安心して働き続けられる社会、人間らしく働ける社会に向かうこと、あわせてそれを実施してこそ効果を上げることができる。そういう点では、一つは、有期雇用の規制をちゃんとやる。 同時に、先ほど長妻大臣も言われましたが、まさに労政審と言われた。労働者派遣法の抜本改正問題というか、改正問題の議論が始まっているというわけでありますが、民主、社民、国新の三党案がありますよね。この中には、製造業派遣の禁止から専門業務を除いたり、みなし雇用に要件をつけるなど、まだ抜け道が残っている。ところが、その審議会の場では、そういうことがある、だけれども、我々、修正を提起するつもりはありますが、そういうことに対しても、財界、大企業は、失業者がふえる、企業が海外に出ていってしまうということで、そんなことを言って派遣法改正に抵抗しております。 大体、六カ月後には失業にするというつもりの非正規雇用をしながら、非正規を規制したら失業がふえると言うのは、まさに不当だと思うんですけれども、総理、そういう考えについてはどう思われますでしょうか。総理に伺っております。ちょっと時間の関係で、お願いします。
○長妻国務大臣 手短に答弁いたします。 今言われた労政審、審議会でそこら辺の問題は労使とも真剣に議論をして、通常国会に法案の提出を目指して今議論をしておりますので、ぜひまた御意見を賜れればと思います。
○笠井委員 総理の感想を伺ったんですが。 とにかく、企業が雇いやすくすれば雇用はふえる、雇いやすくするにはいつでも解雇できるようにしなければ、そんな理屈で使い捨ての雇用を広げてきた。まさにその結果が今日の事態であります。使い捨て雇用こそ、技術の伝承も経験も現場のモチベーションも失わせて、本当の競争力を根底から崩している。まさに十年間の教訓、私は企業の経営者もしっかり学ぶべきだと思います。 まして、政府が財界、大企業の理不尽な抵抗に屈してはいけない。毅然とした態度で物を言って、文字どおり派遣法の抜本改正をやる、これこそ必要だということを強く求めて、質問を終わりたいと思います。
○鹿野委員長 これにて笠井君の質疑は終了いたしました。 次に、渡辺喜美君。
○渡辺(喜)委員 みんなの党、渡辺喜美でございます。 鳩山総理には、御就任まことにおめでとうございます。総理になられるといろいろ御心労もおありかと思います。きょうはあと五十分だけ我慢をしていただきたいと思います。 みんなの党は、鳩山総理がおっしゃる無血の平成維新、大賛成です。私が、きょう、多少批判もするかもしれません、辛口も申し上げるかもしれません。それは激励だと思っていただきたいと思います。 みんなの党は、八月八日にできたばかりの政党です。記者会見をやって、これから大ブレークすると思ったら、その五時間後に酒井のりピーが自首して逮捕されて、みんなの党のニュースは全くなくなっちゃいました。それでも三百万票いただいたんですね、たったの三週間で。それは、やはり政権交代、そしてその後は、ばらまきはしない、国家のリストラをやる、脱官僚、地域主権、生活重視、このアジェンダが支持をされたんだと思います。 したがって、きょうはそういった観点から申し上げますが、この前の代表質問、残念ながら私は時間をいただけませんでした。国会運営は総理とはまた別系統の方でやっておられるというので、総理に言ってもしようがないんですけれども、これは総理がおっしゃっておられる友愛の精神と全く逆のことですよ。一体、言っていることとやっていることが民主党は違うじゃないか。政権交代まで我々は言ったんです。頼まれたわけじゃないけれども、首班指名は鳩山由紀夫と書いたんですよ。それで、我々に時間を与えない。これは数の暴挙です。それだけ申し上げておきます。 まず、きょうの報道によれば、政府はきょう、空席になっていた人事官ポストに、江利川前厚生労働次官、この方は内閣府の次官もおやりになっている方で、事務次官を二つやっているという非常に珍しい方なんですが、この方を人事官、人事院の総裁ですね、ここのポストに提示したという報道がございます。 前任の総裁が霞が関の抵抗勢力として名をはせた方であって、大体見てみますと、人事院総裁という方は事務次官級の経験者の方がやたら多いんですね。そして前任者は、内閣人事局に級別定数管理の権限を移されるのは絶対反対だと言って大抵抗された方。その後任が空席になっていて、またしても事務次官なんですか。 鳩山内閣は公務員制度改革の優先順位が低いなと我々は感じてしまうんですけれども、この報道は事実なんでしょうか。
○平野国務大臣 渡辺議員の御質問にお答えをいたします。 きょう十二時の両院の代表者会議に、政府として、欠員になっておりました人事官に江利川さんをお願いした、これは事実でございます。 ではなぜ江利川さんなんだ、こういうことでございますが、私どもとしては、渡辺先生も御案内のとおり、公務員制度改革をしっかりと抜本的にやらなきゃならない、こういう中で、今お二人おられる人事官は、民間人ともう一人は学者の方、こういうことでございます。特に、これからの政治の状況をかんがみますと、やはり公務員の制度改革をしっかりやってもらう、事情を十分熟知した方が好ましい、こういうことで私どもは人選をした結果として江利川氏にお願いをした、こういうことでございまして、決してこれは天下りでも天上がりでもない、適切な人材をお願いした、こういうことでございます。
○渡辺(喜)委員 最近、事務次官人事、やたら多いですね。事務次官経験者を別のポストにつけるという人事がこれで二人目ですよね。 鳩山内閣がスタートをして、私が拍手喝采をしたのは、次官会議を廃止したということなんですね。これは、閣議の前に次官会議、月曜日と木曜日にやって、そこを通ったものしか閣議にかけられないなんという法律はどこにもないわけですから、こういうものを廃止するのは大英断、もう拍手喝采ですよ。そして、事務次官には記者会見まで禁止しちゃった。今、事務次官は暇だそうですよ。仕事がないんだそうですね。つまり、天下りあっせんも禁止だ、記者会見もない、次官会議もない。そうすると、事務次官ポストそのものが要らないんじゃないんでしょうか。 我々は霞が関改革法案というのを出しています。これは今国会でぜひ仕上げるべきだと思っているんです。民主党にとっても喫緊の課題がたくさん含まれていますので、ぜひきょうはそういう問題を踏まえながら質問をしてまいりたいと思います。 まず、これから事務次官というのは何をやるんでしょうか、官房長官。
○平野国務大臣 当然、組織には管理責任者というものは事務上要る、こういうことでございます。 ただし、渡辺先生がおっしゃる意味で、何をしているのか、こういうことではなくて、一つの見識の発言だと理解をいたしますが、現時点では、組織の事務管理上の責任者として事務次官が頑張っている、こういうふうに理解をいたしております。
○渡辺(喜)委員 だって、民主党政権は政治主導で、政務三役が決めるんですよね、責任持って。では、事務次官というのは何のためにあるんですか。 たしか、事務次官級ポストというのは三十ぐらいありますよ。年俸ベースでどれぐらいなんでしょうか、二千万ぐらいになるんでしょうかね。そうすると、こういうものを廃止すれば、例えば菅副総理のところの国家戦略スタッフ、優秀な人をずらっとそろえることができるようになるじゃないですか。 事務次官、必要ないと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。
○平野国務大臣 鳩山内閣では、政治主導という考え方に立ちまして、大臣、副大臣、政務官が政治的意思決定をいたします。その政治的意思決定に基づいて、事務の行政執行は官僚の皆さんにお願いをいたしているところでございますし、それの事務責任者として事務次官は今必要である、私はこういう考え方に立っております。
○渡辺(喜)委員 何かちょっと、聞いていて中途半端な感じがしますね。 政治主導で、政務三役がすべて責任を持って決めるということを言っておられるわけですね。そもそも政治主導というのはどういうことでしょうか、総理。
○鳩山内閣総理大臣 政治主導というのは、今までの政治をごらんになって、もう渡辺委員も一番おわかりだと思いますが、実際に何かを決めるときに、基本的に最初から最後まで、すなわち責任をとるところまで官僚任せの政治が続いていた。これはいけない。むしろ、政治家が汗をかいて、それぞれの企画から始まって、そして最終的な意思決定まで政治が責任を持とうではないかということでございます。 官僚の皆様方には、その中で当然優秀な頭脳を駆使していただいて、資料とかデータの整理などは行っていただいたり、あるいはさまざまな物事を決めるときの選択肢を与える役割は担っていただくことは十分あり得ると思います。しかしながら、企画のところから最終的な責任をとる意思決定のところまで政治が行うということでございます。 先ほどの事務次官を廃止するという大変斬新な発想は拝見をさせていただきました。そのような考え方がこの内閣の中にもまるでないというわけではありません。しかしながら、事務方のトップとしての役割、束ね役というものもやはり必要だということで、私どもは、事務次官にはその思いで仕事をやってもらいたい、そのように考えております。
○渡辺(喜)委員 内閣人事局をつくれば、幹部人事は一元管理できちゃうんですね。そうすると、事務次官の仕事というのはほとんどなくなるはずですよ。天下りあっせんはない。幹部人事は一元管理をやる。そうすると、事務次官というのは一体何のためにあるんだと。 結局、政治主導というのは、今の御説明の中で決定的に抜けている観点があるんです。それは官邸主導ということなんですよ。政治家主導と政治主導は違います。議院内閣制の国ではどこでも官邸主導。これは、本家本元、菅副総理に解説してもらった方がいいかもしれませんけれども、まさに官邸に人、政策、お金、この権限を集中することなんですね。 民主党がモデルにしておられるイギリス、首相がダウニング街ナンバーテンですよ。大蔵大臣はナンバーイレブンですね。言ってみれば、首相府の中に大蔵省があるみたいな話なんですよ。総理がお金の使い道を決めるんです。それが政治主導なんですよ。 そうすると、大事なのは裏方スタッフ。民主党は、後にお話ししますが、政治家を百人政府の中に入れるとおっしゃっていますが、私は裏方スタッフが大事だと言っているんですね。例えば、私が大臣をやっておりましたときには、大臣室に補佐官チームというのを常駐させていました。若手官僚です。企画官、もう一人は課長補佐クラスですね。 ですから、霞が関の、戦略は細部に宿る、こういう格言は御存じだと思います、このノウハウを熟知した裏方スタッフを直属の部隊として総理そして各大臣が持つということがまさにポイントなんです。それなしに、では、政務三役が電卓をたたきながら数字をはじいて案をつくる、これは政治家主導とは言えるかもしれませんが、真の政治主導とは到底言えない。せっかく政権がかわったのであれば、もっと上手にやったらいいのになとつくづく思いますよ。 要するに、結局、こういう体制をつくることを真っ先にやるべきだったんですね。それができていないから、ちょっと歯がゆいよなと我々は思えてならないんです。 だって、平成維新を起こしたんでしょう。結局、今使っておられる官僚というのは、幕府の幕臣みたいなものですよ、ちょんまげを結って。その幕臣に対して政策の大転換をやれと言ったって、なかなかそれはうまくいきませんよ。だったら、真っ先に人事制度、組織、これを変えるべきだったんじゃないんでしょうか。(発言する者あり)質問していませんから。 それでは、先ほども質疑がありましたけれども、天下りの根絶というのは、民主党にとっても大変大事なマニフェスト課題だと思いますね。 そこでお尋ねをいたしますけれども、これは仙谷大臣にお尋ねしたらいいんでしょうか、ちょっと済みません、資料をお配りしていませんけれども、国家公務員法の百六条の二、ここでは天下りあっせんの定義が書かれています。ごらんになっていますか。なっていないですか。では、ちょっと私が解説しますね。 ここでは、天下りあっせんの定義として、公務員または公務員のOB、こういう人たちを営利企業等、公益法人なんかも含みますね、特殊会社も含みます、営利企業等の地位につかせることを目的として、その営利企業等に対し、一、情報を提供する、二、地位に関する情報提供の依頼をする、三、要求する、四、依頼するという定義が書かれています。 そこで、仙谷大臣、質問いたしますが、よろしいですか。 一般論でございますが、ある省の事務次官まで務めて退職した官僚OBが、十四年間いろいろな天下りポストを歴任して、その後、政府がそのOBを政府出資の特殊会社の社長につけたといたします。このケースについて、先ほど申し上げた一から四のどれに当たるでしょうか。
○仙谷国務大臣 委員がおっしゃる天下りに当たる場合もあるでしょうし、それから、主観的な意図と客観的な情勢いかんによっては、私が先ほど申し上げた抜てきに当たる場合もあるでしょう。あるいは、国家的な極めて有効な人材活用というふうに評価される場合もあるのではないかと私は思います。 つまり、主観的な意図とその時点での客観的な条件、情勢というものが、今おっしゃられたような、つまり極めて重要な役職に元官僚としてトップをきわめられた人をつけるというのは、そういうことになると思います。 つまり、だらだらと指定席のところに当てはめていくという、ある役所の指定席のところに当てはめていくという場合は、これはもう、まごうことなき天下りであり、あっせんであるというふうに思いますが、そうじゃない場合には今のような評価がされなければならないと考えております。
○渡辺(喜)委員 これは常識的に考えればすぐわかることなんですが、政府が天下り、わたりを繰り返しているOBを政府出資の特殊会社の社長につけるというのは、普通に考えれば、政府がその法人に対して要求または依頼をすることに当たります。 したがって、主観的とか客観的とか関係なしに、これは条文上、どんぴしゃり、要求、依頼、つまり天下りあっせんということになるんです。ですから、これは懲戒処分の対象になる。これが歴然とした事実なんですよ。一般論を述べているんです、一般論を。いいですか。 そうすると、今回、いろいろな言いわけを述べておられます。 例えば、最初の言いわけ、これは日本郵政の社長さんについてです、まず、能力、適性がある人だからということを言われた。実はこれは、昔からこういうことを言っているんです。天下りを正当化するための官僚の理屈なんですよ。能力のない幹部公務員なんていない、そういう理屈なんです。 それから、二番目の言いわけ、十四年間民間で勤務してきた。そうすると、これはわたりを正当化するんですね。いいですか。天下りポストというのは、大半が民間なんですよ。公益法人なんてそうでしょう。公益法人は民間ですよ。政府機関じゃないでしょう、公益法人というのは。官じゃないですよ、民ですよ。こういう民のポストを渡り歩いていくのがわたりなんです。 三番目の言いわけ、省庁の影響が及ばなければよい。これもおかしな話ですね。だって、役所に聞いて、この人はもう影響力がありませんと言ったら、もうそれでこれは天下りではないということになれば、天下りを全面容認したことと同じになるじゃありませんか。 きょうは、それに加えて、四番目の言いわけが出てきたんです。驚きました、さっき聞いていて。四番目の言いわけ、今回の社長人事は府省庁のあっせんではない、こうおっしゃった。国が株主として選任したんだから天下りあっせんではない、こういう理屈ですよね。そう理解しました。 そうすると、これは二つのロジックが合わせわざになっているんです。一つは主体が府省庁ではなく大臣だということ、もう一つはあっせんではなくて株主としての法的権限のある選任だ、この二つの理屈が総理の先ほどの答弁の中には含まれております。 では、まず、株主としての選任だ、こっちの方の理屈でございますが、委員会設置会社では、取締役の指名権限を有する指名委員会が存在をします。指名委員会がまだ指名していない段階で、ある人物を社長とするよう強要する、あるいは依頼する、こういうことは要求、依頼に当たるじゃありませんか。この国家公務員法百六条の二の例外規定には、株主としての要求、依頼ならば適用除外などということは全く書いていないですよ。全く書いていないんですよ。いいですか。だから、これは明らかにおかしな理屈なんです。 仙谷大臣、手が挙がっていますので、どうぞ。
○仙谷国務大臣 私の理解ですと、百六条の二の主語は「職員は、」であります。つまり、政府はとか、内閣はということになっていませんよ、これは。だから、職員は、営利企業もしくはその子会社の役職員の地位につかせることを目的として要求し、依頼してはならないというふうな規定になっていますね。 ということは、これは、政治的な判断のもとに、私が先ほど申し上げた人材活用とか抜てきというようなことはここには含まれていなくて、あくまでも、例えば、さる省庁の官房長が、ここにこういう職員を行かせたいから、こういう情報があるよとか、こういうふうにしてもらいたいとか依頼をし、要求をするというのが天下りであって、政府、内閣が、日本の中にあまたいらっしゃる、官であれ民であれ有用だと思う人材を、ある自分たちが施策を進めるために必要な機関に張りつけるというか位置づけることを、すべて渡辺さんがおっしゃるように天下りとかなんとか言い出すと、一切何にもできない。特に、事務次官になった方や、あるいは官という職を経た人は一切やってはならないという議論に、極端な、形式的、機械的な議論になるんじゃないんでしょうか。そんなことはだれも考えていないと思います。
○渡辺(喜)委員 私が今聞いたのは、その前段の話なんですよ。 今せっかく仙谷大臣が答えられましたので、それに再反論いたしますと、こういうことです。 結局、今、仙谷大臣がおっしゃったのは、大臣は規制の対象外だということをおっしゃったんですね。つまり、国家公務員法というのは一般職員を規律する法律なんです。大臣のことまでは規律する法律ではありません。したがって、主語は確かに「職員は、」ということです。ということは、一般職員は天下りあっせんをすれば懲戒処分になるが、大臣がやれば何でもいいんだ、そういう理屈なんですよ。いいんですか。それは、民主党が言ってきた天下り根絶、わたりの根絶と全く違うことになりませんか。世間は絶対認めませんよ、そんな理屈は。 まず、第二番目の、先ほどの話でございますが、委員会設置会社の場合、株主としての要求、依頼ならば適用除外などということはどこにも書いていないんですね。そうすると、これはこういう意味になります。総理が先ほど来答弁しておられることは、この人を社長にしてくれと要求したら天下りあっせんになるが、この人を社長に決めましたと選任したら天下りあっせんにならない、そういう理屈なんです。これも世間には通らない理屈なんですね。 だから、結局、言っていることとやっていることが全然違うということをやはり国民は見透かしているんです。これは、総理、我々にとっては非常に残念なことですよ。 そうすると、これからこの問題にどう対処していくか。我々は応援団として辛口を申し上げますけれども、総理がこれ以上傷を深めないためには、今回だけは天下り、わたりをやってしまいました、これからは全面禁止をしますと正直におっしゃったらいかがでしょうか。
○鳩山内閣総理大臣 後でどうぞ、亀井大臣、御答弁いただければと思います。 私どもは、今、仙谷大臣からもお話がありましたように、このことは天下り、わたりのあっせんだとは思っておりません。したがいまして、今のような発言を、今回はしましたなどというようなことを申し上げる必要はない、そのように思っています。
○渡辺(喜)委員 結局、今、霞が関でどういう雰囲気になっているか。天下りあっせんはもう禁止だ、しかし大臣があっせんしてくれるんだったら全面解禁だ、そういうことなんですよ。大臣がやれば、規制の対象外だから、これは天下りにはならない、先ほどの条文解釈はそういう意味なんですよ。「職員は、」という主語だから、大臣は抜けているとさっき言われたんですよ。いいですか。 要するに、大臣は国家公務員法で規律していない。それはそうですよ。一般職員を規律する法律なんですから、これは。当然、一般職員が天下りあっせんをやれば懲戒処分になる、そんなことを大臣がやるわけないでしょうというのが法の趣旨なんですよ。 そんなことを、曲解をして、自民党時代にできた法律のその網の目をかいくぐって民主党政権は天下りを全面解禁する、こういう話なんですよ。そういうことが本当にこの平成維新の無血革命の中で、正々堂々、白昼で行われていることを私は大変残念に思います。 総理、いかがですか。
○仙谷国務大臣 尊敬する渡辺喜美議員からそこまで牽強付会な拡大解釈を法律論でされますと、ちょっと私も鼻白みますけれども、しかし、私どもは、霞が関改革推進関連法案の概要というのを拝見しまして、ほとんど向いている方向性は一緒だなと思いながら先ほどから見ておったわけでございまして、余り、針小棒大といいましょうか、無理して拡張解釈をして政治的プロパガンダにお使いになるのはいかがなものかな、こう思って聞いておったわけでございます。 多分、政と官の関係について、やはり渡辺さんはおわかりになっているんだと思いますけれども、きょうはちょっといろいろな御事情があって先ほどのような解釈をされたのかな、そう思って聞いておりました。
○渡辺(喜)委員 せっかくですから聞きましょうかね。退職管理令という麻生内閣のときにできた政令がございます。私が自民党を離党するきっかけになった政令、世に言う天下り容認政令というものなんですけれども、これはまだ廃止されていませんよね。 仙谷大臣は、この予算委員会、一月八日のこの場で、この政令について、「法律の規定に反して違うことを政令で決めることができるんですか。」「憲法違反ですよ、これは。憲法七十三条違反じゃないですか。」と主張しておられました。 この憲法違反の政令をあえて廃止せずに維持しておくというのは、どういう理由なんでしょうか。
○仙谷国務大臣 鳩山内閣のもとで、内閣が発足しまして速やかに、府省庁による天下りのあっせんを直ちに禁止いたしました。官民人材交流センターによるあっせんも原則禁止をいたしまして、天下りのあっせんの根絶を図ったところでございます。したがいまして、この今申し上げた二つについては、実質的にはもうこの政令の効力は失効しているといいましょうか、効力を発していない、こういうことになっておるわけであります。 もう一つ、この政令は監視という部分がございます。その監視についても、監視なのにいわば同一主体と紛らわしい。つまり、この政令で私が憲法違反だと申し上げたのは、要するにこの政令が何をやったかというと、独立性のある中立の同意人事に基づく監視委員会が監視をするということになっておったのに、それを、監視委員会の監視委員が同意人事で任命されないからとおっしゃって、総理にその授権した権限を戻すかのような政令をつくった、こういうことでございました。そんなことが憲法上できるのかという議論を一月の国会でさせていただいたという経緯でございます。 私自身は、こういう政令はなるべく早く、形式的にも、つまり法律的に廃止をした方がいいと思っておりますが、そこに向けて今検討中でございます。 といいますのは、さっき渡辺委員も公務員法の百六条を指摘されましたけれども、やはり全体の中で考える必要もあるかなという考慮をしながら検討中だということを申し上げたいと存じます。
○渡辺(喜)委員 みんなの党の霞が関改革法案、天下りあっせん禁止違反には刑事罰を科そうというところから始まって、天下り根絶プランも入っておりますので、ぜひ今国会で御賛同いただきたいと思います。 天下り根絶のためには六十五歳まで定年を延長するんだ、こういう話がございます。そうすると、例えば、今独法とかこういうところに天下っている人たちをどうするか、こういう話になるんですね。 私が大臣のときに、独法改革法という独法通則法の抜本改正案を出しました。理事長は公募にする、独立行政法人からの天下りを規制する、各省お手盛りでなされていた独法の評価を内閣に一元化する、独法の埋蔵金を国庫返納する、こういう法案です。残念ながら、これは御案内のように廃案になりました。全く議論されなかった。 民主党が審議に消極的だったのは、なぜかよくわかりません。独法を全廃する方針だからということだったのかもしれませんが、マニフェストを見るとどうもちょっと違うんですね。独法のあり方は全廃を含めて抜本的な見直しとある一方で、国が責任を負うべき事業は国の直接実施に戻すと書いてございます。 そうすると、六十五歳まで定年延長すると、給与体系を変えませんと、局長を終わった人が窓際局長ポストという新たなポストに移らざるを得なくなりますね。窓際局長ポストみたいなものをたくさんつくって、その人たちのために新たな仕事をつくるんですか。そのために独法を廃止しないで再び国の直接実施機関にするということなんでしょうか。 実は、この話は麻生内閣のときに清家レポートというのがありまして、まさにそういうプランが書いてあるんです。それと同じことを民主党がやろうとしているとは思いたくないですけれども、どうもこの民主党のマニフェスト、よく透かして見ると、そういうことが透けて見えるんですが、原口大臣、いかがですか。
○原口国務大臣 渡辺委員にお答えいたします。 その前に、分限管理の問題、それから事務次官の問題、渡辺委員がおっしゃったとおりのことで私たちも検討しているんです。 そして、先ほどの郵政について言いますと、これは少しやはり拡大のし過ぎですよ。私たちは、委員会設置会社だからその中でやっていることで、後でまたお話をします。 そして、独法について言うと、全廃を前提に今検討しているんです。これは組織形態と、もう一つは、渡辺委員、契約の中身です。 先日、私は、独立行政法人の随意契約、一者応札あるいは一者応募案件について、各法人に監事と外部有識者を構成員とする契約監視委員会を設置し、総点検するように指示したところです。 この契約と組織、両方で改革を進めていきます。御協力をよろしくお願いします。
○渡辺(喜)委員 上手に逃げられちゃいましたけれども、要は、六十五歳まで定年延長するのに、給料を下げることをしませんと、まさにそういう、どんどん政府組織が膨らんでいくんですよ。 ですから、今回、独法でも、民主党が出している法案、地域医療機能推進機構というのを出すんですか、長妻大臣。こういうのは非常におかしいと思いますね。だって、これは、地域主権というんだったら、地方の役割のはずですよ。地方に移管するのが筋じゃありませんか。もしそれが無理だったら、ほかの、例えば国立病院機構とか、そういう病院独法があるじゃないですか、二つも三つも。なぜそういうところと統合しないんですか。
○長妻国務大臣 渡辺委員にお答えをいたします。 今、独立行政法人の地域医療機能推進機構法案というお話がございました。これはもう御存じのように、私ども野党時代に、年金の保険料でサンピアとか何とかピア、こういうリゾート施設をたくさんつくって、とんでもないということで、時の政府に迫って停止をさせました。そういう意味では、そういう施設を来年の九月までに売却しようというような形で動いておったところでございます。 しかし、その施設の中には、リゾート施設などは売却しますが、その中には社会保険病院、厚生年金病院という病院もございます。それも売却努力を今しているところでありますけれども、来年の九月までにどう考えても売却できそうにない病院が残っております。しかも、地域の住民の方から、この病院は、売却できないと建物を壊して更地にするということをせざるを得なくなる場合もありますので、何とか残してほしい、こういう医療の崩壊の現場からそういう声が多々寄せられてまいりました。 そのために、基本的には、一定の期間、新しい組織をつくって社会保険病院を残して運営をしていこう、こういうための法案を提出させていただいておりまして、当然そこには天下りは行かせません。
○渡辺(喜)委員 あれだけ舌鋒鋭く追及していた長妻大臣も、大臣になると随分変わりますね。 要するに、民主党は地域主権と言っているわけですよ。地域医療を守るためだったら、地方がやった方がはるかにいいじゃないですか。何でそれを国が独法をつくってやらなきゃいけないんですか。もう本当に、言っていることとやっていることが全然違う。 そこで、次の課題に移ります。 民主党のマニフェストの中に、国会議員を百名政府の中に入れようと、これは大変結構なことだと思うんですね。 この間、枝野さんたちが必殺事業仕分け人として事業仕分けが開始されたら、突然、必殺仕分けされちゃって、七人になっちゃったわけですね。何でこんなことが起きるんだろうと非常に私は不思議に思ったんですね。結局、これも考えてみたら、枝野さんたちの立場が非常にあいまいなんですね。つまり、行政刷新会議、政府のメンバーなのか、党のメンバーなのか。結局、これは政府のメンバーと言っちゃうと、国会法の三十九条だったですか、兼職禁止にひっかかっちゃうんですね。 だったら、この霞が関改革法案、「国会議員を政府に(国会法改正)」、これさえやっておけば、行政刷新会議とか国家戦略室で何人採用したって、全く文句を言われないんですよ。 ぜひ、これはやろうじゃありませんか。菅副総理、いかがですか。
○菅国務大臣 その点は全く同感でありまして、通常国会ではそういうことを含めて、政治主導の第二弾、つまり第二ラウンドということで進めていくべきだ、いきたい、こう考えております。
○渡辺(喜)委員 やはりスピードが大事なんですね。通常国会といったら、では実際に法律が通って、政治家スタッフを採用するのに半年ぐらいかかっちゃいますよ。今この法案を通しておけば、ことしじゅうにできるじゃありませんか。せっかく無血平成維新が起こったんですから、今国会でやりましょうよ。ぜひお願いします、総理。 きょうは日銀総裁に来ていただいていますが、ちょっと待ってもらえますかね、もう一問だけ。(発言する者あり)あと五分しかないの。 では、日銀総裁に聞きます。 展望レポートが出ましたが、どうもこれは民間に比べてすごい強気ですね。大体デフレギャップがどれくらいあるか。これはIMFの統計ですが、日本が真っ赤っかのところで、デフレギャップがやたら断トツトップなんですよ。これは大体四十兆円ぐらいあると言われています。マイナス七%ですね。そうすると、デフレが終わっていないところにまたデフレが来ているんです。 日銀だって、コアCPI、大体三年連続マイナスという見通しなんでしょう。そうすると、三年連続マイナスで、コアCPIがゼロから二という日銀の言っておられることと全然違うんじゃないですか。物価の安定どころか、とんでもないデフレの中に突入していっているということですよ。そうすると、こういうデフレの中で日本経済に何が起きるか。本当は亀井大臣の御認識も聞きたかったんですが、ちょっと時間がありませんので。 まず、日銀総裁、本当にこんな調子でいいんでしょうか。そもそも四月の展望レポートの中では「中央銀行として最大限の貢献を行っていく」ということが書いてあったのに、今回その記述が抜け落ちているじゃありませんか。それだけではなくて、十月三十日、CPとか社債買い入れ、これは十二月末で終了と書いているんですね。私だったら、いいですか、亀井大臣のあのモラトリアム法案、地域金融機関のローン債権を日銀に買ってもらったらいいんですよ。そうすれば、二十兆円ぐらいお金が世の中に出回っていくようになるんです。総裁、いかがですか。
○白川参考人 お答えいたします。 最初に、需給ギャップでございますけれども、議員がお示しになったグラフは、IMFが二〇〇九年の試算として出したものだというふうに思います。もう先生よく御存じのとおり、ギャップは、これは潜在的な能力とマクロの需要との乖離幅を計算したものですけれども、現在のように非常に経済の変動が大きいときには、この数字はやはり相当の幅を持って見る必要があると思います。 特に日本の場合は、昨年秋以降、日本が最も得意とする製品についての需要が急激に落ち込んだということで、落ち込みも非常に大きかったわけですけれども、逆にこの春以降は他の先進国と比べますと実は回復のスピードが速いということで、多分、今この計算を行いますと、先ほどの数字とはまた違った数字が出てくると思います。 ただ、いずれにせよ、現在需給ギャップが大きいということは、それは御指摘のとおりであります。 先般発表いたしました展望レポートは、これは決して楽観的な見通しではございません。世界経済全体につきまして、委員が前から御指摘になっていますバランスシート調整の影響、これが非常に大きいというふうに考えていますから、世界経済全体も、方向としては回復に向かっていますけれども、しかし非常に緩やかである。同じことが日本の経済についても言えるというふうに思っております。 日本銀行は、最大限の努力をやっていくという姿勢には、これは全く変わりはございません。むしろ、今回はそのことをよりはっきりとした言葉で表現しておりまして、日本銀行は、当面、現在の低金利水準を維持するとともに、金融市場における需要を十分満たす潤沢な資金供給を通じて、極めて緩和的な金融環境を維持していく方針ということでございます。 これは、もちろん、早く経済が順調な軌道に回復する、これは我々も願っておりますけれども、これだけ大きなショックが世界じゅうに加わったという中で、日本銀行としては引き続き万全の努力を期したいというふうに思っております。
○渡辺(喜)委員 今の話を聞いていても、非常に認識が甘いですね。 やはり、大事なことは、総理、マクロ政策の司令塔が必要なんですよ。そうすると、どうしてもこれは総理官邸、政治主導、これがやっぱり最終的に行き着くところなんです。ぜひ、真の政治主導、官邸主導の体制を確立してください。いやしくも、自民党時代と同じような権力の二重構造に翻弄されることがあってはいけないと思います。 質問を終わります。
○鳩山内閣総理大臣 国家戦略室を初めとして、官邸主導でもう既に始動を開始しております。 渡辺委員のおっしゃるように、さらにという思い、私も共有しておりまして、官邸主導でこれからやらせていただきます。よろしくお願いします。
○鹿野委員長 これにて渡辺君の質疑は終了いたしました。 次回は、明五日午後一時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時三十七分散会