財務金融委員会 第3号
- 発言数
- 305 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2009/11/18
会議録
○玄葉委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。金融担当大臣亀井静香君。 ————————————— 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○亀井国務大臣 ただいま議題となりました中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 世界的な金融資本市場の混乱により、我が国でも厳しい経済金融情勢及び雇用環境にある中、中小零細企業等からは、資金繰りがなお厳しく、かつてない深刻な状況にあるとの声が上がっております。こうした状況にかんがみ、中小零細企業及び住宅資金借入者に対する金融の円滑化を図ることにより、中小零細企業の事業活動の円滑な遂行及びこれを通じた雇用の安定並びに住宅資金借入者の生活の安定を期することが喫緊の課題となっております。 このような観点から、中小零細企業及び住宅資金借入者に対する金融の円滑化を図るために必要な臨時的な措置を講ずるため、本法律案を提出することにした次第であります。 以下、その大要を申し上げます。 第一に、金融機関に対する債務を有する中小企業または住宅資金借入者であって、債務の弁済に支障を生じており、または生ずるおそれがある者から債務の弁済に係る負担の軽減の申し込みがあった場合には、金融機関は、できる限り貸し付けの条件の変更等の措置をとるよう努めるものとすることにしております。 第二に、金融機関は、貸し付け条件の変更等の措置を円滑にとることができるよう、体制整備その他の必要な措置を講じなければならないこととしております。また、金融機関は、講じた措置の状況等に関する説明書類を作成し、公衆の縦覧に供しなければならないこととしております。 第三に、金融機関は、貸し付け条件の変更等の措置の詳細に関する事項を当局に報告しなければならないこととするとともに、当局は、金融機関からの報告を取りまとめ、その概要を公表することとしております。 第四に、説明書類に虚偽の記載をして公衆の縦覧に供した者、当局に虚偽の報告をした者等に関し、罰則を設けることとしております。 第五に、中小企業者に対する金融機関の信用供与の円滑化を図るため、金融機能強化法の適切な運用、信用補完事業の充実のための措置を講ずる等、政府の責務を定めております。 以上が、この法案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかな御賛同をいただきますようにお願いを申し上げます。 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○玄葉委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○玄葉委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局長内藤純一君、検査局長森本学君、監督局長畑中龍太郎君、中小企業庁事業環境部長伊藤仁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玄葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○玄葉委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤和也君。
○近藤(和)委員 おはようございます。近藤和也と申します。 当選一回の議員でございます。いわゆるチルドレンと言われることに大変大きな違和感を持っています。きょう、民主党の質問は五人とも新人議員でございます。ある雑誌によれば、金融ボーイズという言われ方もしていたので、できればそういう言い方を、私も証券会社出身者でございますが、そういうふうに言われればうれしいなというふうに思います。 まず、新人議員にこのような形で質問の機会をいただきましたこと、理事の皆様、委員の皆様に御礼を申し上げたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。 質問に入らせていただく前に、亀井大臣、今回の衆議院選挙、本当にお疲れさまでした。私の選挙区も能登半島でございまして、百一の郵便局がございます。今回の衆議院選挙は郵便局網を守っていくための選挙だということで、私も、郵便局の皆様と本当に力を合わせて戦って、何とか勝利をすることができました。選挙区に戻っても、この郵便局を守ることができたんだということを本当に今感慨深く思いますし、今回の国会において、株式の売却凍結法案も早急に議論ができたらな、そして審議もできて法案として成立できればなという思いでございます。 そして、個人的なお話でございますが、さきの特別国会におきましてアンケートがございました。新人議員に対するアンケートだったんですが、幾つかプライベートな質問があった中で、あなたの好きな政治家はだれですか、尊敬する政治家はだれですかという項目がございました。ほかの人を見させていただきますと、例えば伊藤博文公ですとか前島密さんですとか、外国人でいえばナポレオンですとかジョージ・ワシントン、こういった人を書いてあるのが普通でした。私は亀井静香と書いています。 本当に私自身、亀井大臣の以前からの浪花節的な言動ですとか、またブルドーザーのような突進力、発言力の強さというものを尊敬しています。一ファンと言ってもいいと思います。ただしかし、ファンが多いということはアンチが多いということも事実ではないかなというふうに思います。 今回の亀井大臣のモラトリアム発言から中小企業金融円滑化法案の審議までたどり着いたわけですが、地方の期待は本当に多くございます。例えば建設業界の方でいきますと、以前であれば入札をする段階でもう融資の約束を取りつけることができたり、そういったことも当然今となってはないということでございますし、田舎になればなるほどお互い企業同士が信用補完をし合っている。今黒字の企業はほとんどないという状況ですが、黒字であったとしても売掛金をたくさん抱えていて大変心配だ、一社の破綻が連鎖的にどんどんどんどんつながっていく、今本当に厳しい状況になってきています。 そういった中で今回の審議が始まること、そして法律が成立するということは、地方の企業にとっても、また信用金庫、弱いところ、金融機関にとっても非常に期待感の強いものだというふうに思っています。 そういった中で、私は一ファンでございますが、いわゆるアンチの方々からとってみると、何となく、今回の法案に対しての違和感、疑念というものはいろいろ言われることがございますが、改めて亀井大臣に、今回の法案に対しての熱い思いを語っていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
○亀井国務大臣 近藤議員、どうもおめでとうございました。また、私ごときのがらくたみたいな議員に何か大変なお言葉をいただいて、照れながら、本当に恐縮をいたしております。また、私、これは頑張らにゃいかぬなという気持ちを改めて持たせていただいた次第であります。 議員がお話しになりましたように、今の日本というのは、私はある意味で、格差社会といいますけれども、二極分解みたいな現象が残念ながら起きてしまっておると。これは大都市と地方、また一方では、所得間の格差、企業間の格差。これはいつの社会でもないわけじゃない、世界じゅうどこでもそういう現象はあるわけですけれども、議員が体で感じておられますように、もうこの数年、非常にひどい状況にずしんずしんとなっていってしまう状況があると思います。 特に、私の地元もそうですが、中小零細企業の方々、もう仕事をやる気力をなくしているという、今、倒産も相変わらず多いわけですが、それ以上に問題は自主廃業。もう仕事を続けていく気力がなくなって、これ以上借金が重なる前に仕事をやめようという業者、これは何も建設業だけではありません。これは、日本にとりましてゆゆしき事態であり、地方だけじゃなくて東京を含め大都会においてまでそういう人たちがふえてきておる。 そうした中で、私は別に大企業を目のかたきにしておるわけではありませんけれども、一方では大企業は、この三、四年のイザナギ景気の中で、百兆円以上になると思いますね、大変な内部留保を抱えておる。かつての日本の経営者であれば、それを自分たちの下請や孫請、従業員に対して分けておったわけであります。私は御手洗会長に申し上げたんですが、昔の経営者はそういうものを不況になってきた場合は分けていた、そういう中で日本経済は伸びて世界一になったんじゃないの、こんなやり方をしていて日本の経済は将来大丈夫ですかということを申し上げたこともあるわけであります。 そういう中で、私の守備範囲の中で、資金繰り、少なくとも事業を将来に向けてやろうという意欲を持っておる方々について気力を持ってもらうために、当面の金繰りを少しでもちゃんとしてあげる方法はないかということを、実は鳩山総理とも私は選挙の前からそういうことを一緒に考えておった、そういう関係でもありますけれども、当面やるべき具体的なことは、それだけじゃ解決策にならない、幾ら借金を繰り延べしたところで、仕事が出るようにしなければしようがない。また、その仕事が、従来のように仕事があってももうからないというような、そういう形ではやはり困る。そういう対策をきちっとやっていくべきだということで、その一環としてこの法律を出させていただいたということであります。 私は、あとの対策をきっちりとやっていかなければ、この法律だけでそうした方々の、サラリーマンの方を含めて、生きていく元気、力が出るとは思っておりません。ぜひ議員の、今後ともこういう問題についてもお力を出していただくことを私からも心からお願いしたいと思います。 以上です。
○近藤(和)委員 ありがとうございます。 もうからぬでも仕事くれという地方の声、本当にございます。明るさを示していくこと、希望をもたらすことが今の政権の本当に大変重要な役割であるというふうに私も考えます。 それでは、二つ目の質問をさせていただきます。 今回、二つのモラルハザードということが大まかに言われています。一つは、企業がお金を返さなくてもいいんじゃないかということに対してのモラルハザード、そしてもう一つは、金融機関が、すべて信用保証をつけることによってノーリスクでリターンを得るんじゃないかというモラルハザード、この二つがよく指摘をされますけれども、この貸し出しの条件を変更していくときに、どのように保証条件を今後考えていくのかということをお聞かせください。
○亀井国務大臣 議員御指摘のように、二つのことが言われておるわけでありますけれども、議員から甘いと言われるかもしれませんけれども、お互いに信じるということが前提でなければ社会生活は成り立っていきませんし、国家の政治、行政も、やはり国民を信ずるということが前提でなければ何事も成立をしないだろう、私は基本的にはそう考えております、議員も恐らくそうだろうと思うんですけれども。 そういう面から、事業を継続してやっていこうという強い意欲のある方、これに対しての対応であって、私が最初こういうことをやると言いましたら、一片の法律で貸借関係を全部チャラにしてしまうんじゃないかというような全くおかしなことがマスコミに流れたわけでありますけれども、そうじゃなくて、やはり頑張っていこうという意欲のある方に対して、従来は信金にしても信用組合にしても地銀にしても、相談に乗っておったんですね。ところが、これは我々が、金融庁が反省せにゃいけません、金融庁がそういうことに対して、従来のよき慣行を検査監督の中で残念ながら破壊してしまったという悲しい現実があります。 そういう状況を変えて、やはり貸し手と借り手がきっちりと話をしていく、貸し手がコンサルタントというような役割をきっちりと果たしていくべきだ。そういうコンサルタント的なことをやる中で金融機関が資金繰りが難しくなってきた場合は、こんなことはすぐ起きませんが、場合によってはBIS規制なんてそういうことにこだわらずに、また、場合によっては資本注入をやっていってもそういう金融機関は国が守っていく、そういうこともやることにいたしておりますので、議員が御指摘の、今いろいろな、二つのモラルハザードの問題については、これで全部解決できるわけじゃありませんけれども、あとは検査監督機能でやらせていきます。 私が検査官も集めて申し渡しましたのは、今後の金融庁の検査監督はもうコペルニクス的に百八十度変えたんだぞ、もちろん金融機関が金融機関としての体質を維持し強化していくための検査でもあるけれども、問題は、コンサルタント的な機能、社会的責任を果たしておるかどうかが検査の眼目だ、こういう方針に従わない者はやめてくれ、直ちに辞表を出せということを私は言ったわけでありまして、今後、金融庁がそういう監督検査の中で議員がいろいろと聞いておられるそういう懸念についてきっちりと対応していくようにしたい、このように思っております。
○近藤(和)委員 ありがとうございます。 私も証券会社におりまして、金融庁、泣く子も黙る金融庁、営業マンにとってみれば、本当に性悪説に立ったかのような怖い検査をするところでございましたけれども、今回の、コンサルタントとしての役割をしっかりと果たしているか、コペルニクス的な考えでということは、本当に私もおっしゃるとおりじゃないかなというふうに思います。 そして、先ほど大臣がおっしゃられたことに続きますけれども、努力義務に対してのチェック、本当にできるのかということと、報告義務違反、これについては罰則を設けるということでございますけれども、具体的にどのようにそれを実行していくのかをお聞かせください。
○大塚副大臣 大臣への御質問でございますが、かわって、役不足でございますが、お答えをさせていただきます。 まず、実効性をどう担保するのかという御質問だったかと思います。今回の法律は、やはり経済原則にのっとって、先ほど大臣もおっしゃいましたが、借り手と貸し手がまずは性善説に立って、しっかり話し合って法目的を達成していただきたいという精神が込められております。 と申しますのも、貸し手にとっても、クライアントが発展しませんと、これは後々仕事にならないわけでありますので、現下の経済情勢をかんがみて、しっかりと貸し出し条件の変更に応じていただきたいということでございますが、さりながら、どうしても当事者だけでの話し合いでうまく応じられない、あるいは話がまとまりにくいという場合には、新たな信用保証制度、これは中企庁さんの御協力もいただきまして整備もしております。 さらには、監督当局といたしましては、一応、どのような対応が行われたのかという、現場での条件変更の申し出の件数やあるいはその実績について御報告をいただく、そして御報告をいただいた内容については、万が一、そこに事実と違うことがあれば罰則もかけられておりますし、また事後の検査等においてチェックをさせていただく、このような総合的なパッケージの中で、しっかりと法の実効性を担保させていただきたいと思っております。
○近藤(和)委員 ありがとうございます。 四つ目の質問になります。 今回、金融機関にとって、貸し出し条件を変更していくということは、不良債権に結果としてはつながっていくんじゃないかということが懸念をされています。そういった中で、自己資本比率の低下、そういった心配も出てくるわけでございますけれども、この貸し出し条件を変更していくことに対して、こういう形で大丈夫ですよと、何か対策を考えておられると思いますが、具体的に教えてください。
○大塚副大臣 実務的な御質問に関しては、極力私から御答弁をさせていただければと思います。 まず、おっしゃるように、条件変更には応じても、それが不良債権化いたしますと金融機関の健全性を損ねることになりますので、今般、この法の施行に合わせまして、金融検査マニュアルと金融庁の監督指針を変更する方向で対応をさせていただくつもりでございます。 具体的には、今後発表させていただくことになると思いますが、例えば、昨年のリーマン・ショックの事後に、やはりここでも金融検査マニュアルを一部緩和いたしました。経営改善計画が、五年間で改善できる計画があれば不良債権にしないと今までなっていたものを、これは当時の与党の皆さんともお話し合いをさせていただいて、十年間というふうに枠組みを延長したわけであります。 これでもかなりの債権が不良債権化しなかったわけでありますが、今般、これに加えましてこの経営改善計画を、この現下の緊急事態においてはそういうものをつくる余裕がないという事業者の皆さんの実態にかんがみて、一年間はその計画をつくる猶予期間を用意する等々の改善を行うことを念頭に置いておりますので、貸し出し条件変更が行われてもこれが不良債権化することのないように、監督当局としても応分の汗をかいて努力をさせていただきたいというふうに思っております。
○亀井国務大臣 副大臣の答弁にちょっとつけ加えまして、不良債権については、これは当然、国全体としてきちっと処理をしていかなければならない大きな問題であったことと思います。 しかし、今までのそうした中で大きな間違いもやっておると私は思っております。本来は不良債権に区分しなくてもいいものを不良債権にどんどんしていってしまって、アメリカから飛んできたハゲタカのえさとしてどんどん提供をしてしまって、そうして膨大な利益をそちらに与えてしまった。その結果、本来であれば倒れなくてもいい企業まで倒れていったという苦い経験をこの数年やった、このようにも私は認識をしております。 そのあたりを金融庁自身が今後きっちりとやっていく必要がある、このように考えております。
○近藤(和)委員 ありがとうございます。 それでは、最後の質問に入らせていただきます。 先ほど、自己資本比率低下のことに触れさせていただきましたが、ここ直近でBIS規制の強化が話題となって、日本の株式市場が今世界の中でも相当出おくれている。株式が低迷をすると、消費にもかかわり、企業の業績にもかかわってくる、そのように考えております。二年前、実質的には二年半前のサブプライムローン問題が表面化したときから、世界的な不況がスタートしていたのかなというふうには思いますが、現実的には一年前の九月十五日のリーマン・ブラザーズの金融機関の破綻、こちらから世界的な不況が最終的な引き金を引かれたというふうに思いますが、その当時の日本の金融機関は、ほかの欧米の金融機関と比べて傷は浅かったというふうに思います。 そういった中で、今、このBIS規制の強化も含めまして、世界的な金融規制の強化をしていこうという流れについて、大臣はどのようなお考えであるか、お聞かせください。
○亀井国務大臣 BIS規制については、国際的な基準といいますか、合意形成ということもいろいろな形でなされておりますけれども、日本の場合もそうした国際基準に合わせていく努力は私はすべきだと思います。しかしながら、日本には日本なりのその辺の事情があるわけでありますし、特に国際市場での資金の調達をするとか、そういう余り直接的な交流のない金融機関についてまで私はそれを厳しくすべきでなかろうと。 しかし、全体としてはやはり自己資本比率が高くなっていくということは望ましいことでありますので、そういう方向での指導はしたいと思いますが、かつてやったみたいな、金太郎あめのようにやっていくような恐怖感を金融機関に与えることはないようにしていきたい、こういうふうに思っています。
○近藤(和)委員 ありがとうございます。 日本の金融機関は相対的に欧米の金融機関と比べて自己資本比率がそもそも低いんだという日本の事情もあります。そういった中で、これから大臣また政府の皆様が、国際的な舞台で日本の立場をしっかりと主張されていくことを期待していきたいなと思います。 そういった中で、やはり大臣がころころかわるといったことが今まで国際舞台の中で日本の発言力を弱めていたといったことがありますので、これからは長期政権、長い間大臣も務めていただけたらなと思いますし、政権の枠組みが今後こういった形でしっかりと続いていくことが日本の立場を強くすることにもなり、日本経済を守っていくことにもなると信じています。 そのためにも、私のような新人議員がこれからもしっかりと当選し続けていくことが日本経済を強くしていくんだ、そういう覚悟を持ちまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○玄葉委員長 次に、杉本かずみ君。
○杉本委員 民主党・無所属クラブの杉本かずみであります。愛知県の中小零細企業を抱える一宮を地盤とさせていただいております。 まずもって、イエメンの拉致、誘拐で、今治安当局が、仲介者が身柄を確保したという情報がありますが、真下武男様の無事を心からお祈り申し上げたいと思います。 国民の皆様の負託と、先輩、同僚議員各位の御了承をいただきまして、きょうは初質問をさせていただきます。政府側あるいは国会にいらっしゃる各先生方からの御指導を心からお願い申し上げます。 私の質問は、今回のいわゆる中小企業円滑化法案と表と裏、表裏一体の関係にある金融検査マニュアルについて、それと中小零細企業の経営支援策について、この二点に絞って主に質問をさせていただきます。 金融は、御高承のとおり、血液と言われる状況であります。そして、今の政権は友愛を旗印に考えていると思っています。これは私の私見でございますが、国家ビジョンとして技術立国、環境立国、教育立国を二十年、三十年というタームで掲げるということもいかがかと思いますが、そのベースはやはり、申し上げたとおり血液である金融であるというふうに考えております。 そこで、亀井金融担当大臣に質問させていただきます。 自殺者が、昨日の夜のニュースにもありましたが、十一年連続で三万人を超えております。殊に最近は二十代、三十代の自殺者がふえている。その昔は、自殺者は一日平均約六十人、それが最近は百人であります。その背景はもろもろでありますが、経済的困窮、中でも中小企業、零細企業の経営者、こういった方々の自殺というものもニュースとして、あるいは地元でも絶え間なく続いてしまっているという危機的状況にあると感じております。その背景として、我が国に限る話ではないかと思いますが、経営者の個人資産を担保とする金融慣行が続いております。 その昔、三木武吉という著名な代議士がいらっしゃいましたが、ある銀行の門司支店を最後に金融の世界から去ったということがあります。金融マンは、私も出身ではあるんですが、優秀だけれどもどこか冷徹なイメージがある、こんなことを言われることがあるかと思いますが、心の通った関係をつくって、社長さん、命を大切にしてくださいよ、こういう一言を言っていただくような金融マンが一人でも多くいていただくことが望ましいと思っております。 昨日の本会議でも、コンサルタント機能的なことを大臣はおっしゃいました。私は、それに加えてカウンセラー機能を、似たような言葉でもありますが、少し心の機微をつかまえていただくような、そんな金融マンが多くなっていただきたいと思っています。そんな意味で、有為な人材あるいは起業、企業を起こそうとする志高き人材を守る、そんな意味で、今後金融機関のとるべき姿勢あるいは金融検査マニュアルの見直し、昨日お話もありました、ちょっと具体的なイメージを交えて大臣の御所見を伺いたいんですが、お願い申し上げます。
○亀井国務大臣 私は、議員の御指摘、御自身が金融機関の御出身だということですが、金融マンは全部冷徹で、鬼みたいな人ばかりではない、あなたみたいな人が出てくるわけでありますから、そんなことはないと思います。 私は、ある面では、金融庁の職員は怒るかもしれませんが、この十年来、間違った政治のもとで、唯々諾々とは言いませんけれども、それに従って、ある意味ではやってはならない検査をやってきたために、現場における金融機関と借り手との関係というのがおかしくなったという責任を我々自身が感じなければならない。私は、うちの職員にそのことを就任以来言っておるわけであります。そこから金融行政は出発をしなければならないということを言っておるわけであります。 議員御指摘のような、そういう関係があって初めて地域の金融機関も存在し得るわけであって、特に信用金庫、信用組合、地銀というのは相互のそういう関係の中で生きておるわけでもありますし、また都銀にしても、やはりそうしたことをやっておるかどうかということが、金融機関が本当の意味の強い金融機関なのか、国民のため、国家のための金融機関であるかということになろうかと思います。 私は、マスコミなんかへ時々言ったんだが、悲痛な私自身の経験もしたことがあるんです。私、傘張り浪人を長くやっておりましたので政治的にも力がなかったんでしょうが、当時の金融庁の長官にもどうにかしてやってくれと言ってもどうにもならないような状況の中で、私の非常に親しくしている経営者が年末に自殺しました。私も奥様と手をとり合って嘆いたんですが、何とその三日後にそこの、ちっちゃな会社ですけれども、副社長が後追い自殺しちゃったんだ。これがどういうことかというと、その後自分は社長にならざるを得ない、そうなりますと、連帯保証その他の問題で自分の家庭、家族にまで累が及ぶ、といって、自分はやはり社員とのことをいえば社長への就任を逃げるわけにもいかないということで、三日後に命を絶っちゃったんです。 こうした具体的な例もありますけれども、そうした意味で、個人の連帯保証制度等を含めまして、もっと融資を受ける人の、人間といいますか、それを見ながら融資をしていくという、担保とか保証人とかということだけに頼らないで、それを見抜く力が現場の金融マンにあるかどうかということも私は極めて大事なことだと。それをそれぞれの金融機関が人事考課で評価をしていくということをやっていくようなことが各金融機関においてなされなければ、数字の上の業績だけで行員を評価していくというようなことをしないようなことを、私は経営者といいますか幹部もやってもらいたい。私は今後、機会あるごとにそれもお願いしたいと思っている。ちょっと長くなりましたが、そういう思いです。
○杉本委員 大臣と私も同意見でございまして、さらに突っ込ませていただければ、コンサルタント、カウンセラー機能として、金融庁から直接企業側に時として面談をして、金融機関が本当にそういうことをしてくれているのかどうかということを調べることも御一考いただければということをつけ加えさせていただいて、この質問は終わりたいと思います。 次に、田村金融大臣政務官に質問をさせていただきます。 金融検査の実態というものが今極めて重要だと思っていますし、これを見直していく必要があると思っていますが、現在の金融検査の状況としての検査官の人員、これは本庁、地方財務局含めて、担当している方、そういった方々の御経歴、それとプロパーの比率、あるいは中途、臨時職の比率とその御経歴、こういった点についてお聞かせいただきたいと思います。
○田村大臣政務官 お答えさせていただきます。 金融庁の検査局の人員は四百三十人でございまして、さらに地方の財務局の検査部門の人員は五百名ですので、合わせまして九百三十人という陣容でございます。 その中で、やはり民間のノウハウを活用するという観点から民間の専門家も登用しておりまして、現在、いわゆる中途採用ですとか任期つき職員という方は百五名いらっしゃいます。例えば、銀行、証券の出身者ですと七十七名、あるいは法律事務所、弁護士とか公認会計士という方は十三名いらっしゃいます。 ですので、いわゆるプロパー、金融庁、財務局等の出身者が七割、そして残りの三割が中途採用、任期つき職員、これは検査局の話ですけれども、そういった陣容になっております。
○杉本委員 引き続きまして、検査の実態について伺いたいんですが、検査が一つの銀行、メガバンクと信用金庫によって違うかもしれませんが、そういった検査の頻度、それからどのくらいのタームをもって、頻度になるかもしれませんが、抜き打ちのぐあいというんですか、事前に検査の情報を企画担当が入手してみたいなことが随分昔はありましたけれども、抜き打ちの状況、例えば朝八時に行ってもうそこの場に検査官がいるとか、そういった部分をお伺いしたいと思います。それと、本庁と地方財務局の役割分担についてお聞かせください。 田村大臣政務官に引き続きお伺いいたします。
○田村大臣政務官 金融機関への検査の頻度等についての御質問ですけれども、おおむね、一つのところに大体二、三年の頻度で入っています。ただ、例えばメガバンクなどの主要行については一年弱の周期でございまして、ほかの金融機関については大体二、三年の頻度で検査に入っております。 いろいろコンプライアンス等の関係から、基本的に事前通告をするということになっておりますので、現在、そういう抜き打ちというものはやっていない状況にあります。
○杉本委員 済みません、あわせてお答えいただきたいんですが、本庁と地方財務局の役割分担、例えば本庁はどういった金融機関で地方局はどういった規模の金融機関だとか、その辺をお聞かせください。
○田村大臣政務官 役割分担ですけれども、本庁が検査をする対象というのは、主要行ですとか外国銀行の支店、あるいは保険会社といったところであります。財務局が検査をするのは、信用金庫ですとか信用組合、あるいは貸金業者、いわゆるノンバンク、そういった先になっております。
○杉本委員 ありがとうございました。 再び亀井金融担当大臣に伺いますが、旧政権下で行われたいわゆる金融検査、そういったものを私の言葉で言わせていただければ不良債権処理中心主義というふうに申し上げたいんですが、私が体感したものも、風邪の人は肺炎ですよ、肺炎の人はがんです、がんの人は重篤ですということがありました。 また、私がたまたまおりました金融機関は合併をいたしましたが、三つの銀行が一緒になるという中で、私の貸出先については正常先の解釈をいただきました。しかし、残念ながら、もう二つの銀行さんでは要注意先になりました。その結果として、杉本君、何を抵抗しても無駄である、横ぐしを刺したら全部要注意先だということで、残念ながら、そういった形で不良債権をできるだけ多くしようというような、先ほども御質疑があったかと思いますが、そういう時代であったかと思います。 そんな意味で、不良債権処理を進めた時代は終わって、新しい時代が始まるんだと言える、大変御無礼ながら、不良債権処理中心主義決別宣言なるものを亀井大臣に宣言いただけないかと思っているんですが、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 私は、不良債権を処理しないという宣言をするわけにはいきませんけれども、議員御指摘のように、先ほども私がちょっとお答えしましたけれども、アメリカから飛んでくるハゲタカにえさを与えるための、そのえさを出すために仕分けをしておるんじゃないかと思われるような不良債権処理が横行したと思っております。本当に日本として悲痛な経験をしたのではないかと私は思います。 同じことが地方における金融機関においてもやはり同様に、近い形でなされた結果、本来ならその地域で、今は悪くても将来はぐんぐんと伸びていける企業まで店を閉じざるを得ない、倒産せざるを得ない事態に追い込まれていった、こういう経験があります。 議員、今後は企業を育てる金融だと私は思います。金融庁のやる仕事というのは企業を育てていく、そういう金融行政をやらせるということであります。 以上です。
○杉本委員 新しいお言葉で、企業を育てる金融というお言葉をいただきまして、大変うれしく思います。 それと、先ほど近藤和也委員からの質問がありましたけれども、金融行政の継続性についてお伺いしたいんです。 私の元同僚というか銀行員の諸氏からは、政権がかわるたびに金融検査が変わっては非常にポリティカルリスクだということを言われます。そんな意味で、いわゆる不良債権処理中心主義から企業を育てる金融ということだと思うんですけれども、この新しい金融行政の継続性の確保について御所見を大臣から伺いたいと思います。
○亀井国務大臣 鳩山政権がずっと続いていき、そうした政策を金融機関の隅々まで浸透させていくということだと私は思います。 〔委員長退席、池田委員長代理着席〕
○杉本委員 どうもありがとうございます。 続きまして、田村金融担当大臣政務官にお伺いいたします。 次は自己査定についてお伺いしたいんですが、自己査定という言葉は、なじみのある方はなじみがありますし、そうじゃない方はジコというとアクシデントの事故に思っちゃうんですが、要は、金融機関みずからが貸し出し等の持っている資産内容を、はやりの言葉で言えば仕分けるということであると思います。 この自己査定について、各銀行の独自性と共通性の確保、そういった意味で、独自性と共通性をどうやって確保、担保しているかという点について、どのような指導監督をされているかお伺いしたいと思います。お願いします。
○田村大臣政務官 今の御質問に対してでございますけれども、自己査定、今、仕分けとおっしゃっておられましたけれども、自己責任原則に基づいて行われた自己査定結果やあるいは償却引き当てなどの結果について、そもそも、会計監査ですと監査人等によって厳格な外部監査が行われているわけですけれども、先ほど共通性と独自性とおっしゃっていましたけれども、共通性という意味では、検査においてその正確性、適切性について検証していくというスタンスであります。 また、特に中小企業向け融資が今回の法案の対象でありますけれども、これにつきましては、金融検査マニュアルの中小企業融資編という別冊がありまして、そちらで、金融機関が中小企業の経営実態をきめ細かく把握して総合的に判断しているかどうかということも、検査において検証しているということであります。そして、検査を通じて把握された問題点につきましては、その改善状況をフォローアップして是正につなげていくように努めていくということでございまして、場合によっては、必要に応じて厳正な行政処分などといった措置も講じるということをしながら対応しているところです。
○杉本委員 ありがとうございます。 次に、ちょっとリレーションシップバンキングという言葉について確認をしておきたいんですが、従前の旧政権下ではそれが行われて、私も、仕事をしていた状況の中で、できレースの実績づくりという感じがなかったとは言えないと思っております。 例えば、どなただったかの首長さんの主導のもとに、中小企業向けの包括発行債券、こういったものを発行して中小企業のために役立てようじゃないかという発行がございました。ただ実際は、市場価格よりも大変高利なもので、本当に借りたい人は借りられないような金利であったりということで、一部の優良企業に協力を仰ぐという形での金融機関の実績づくりが行われたやに記憶をしております。 そんな意味で、ちょっとこれは私の提案になりますけれども、先ほど申し上げた、金融機関の担当者をコンサルタントと考えるのであれば、金融検査官を、現場感覚を向上してもらうということで、むしろ銀行で現場はこういう形でやっているということを見ていただいて検査をしていただくということの方が、やはり官僚のお立場で検査をするのではなくて、現場でともに銀行員と働いて初めて、ああ、こういうふうに企業とつき合っているんだということを体感していただく検査官の研修みたいなこともぜひお考えいただけないかということを、大変若輩でございますが、お願い申し上げたいと思います。 それでは、結びの質問とさせていただきますが、松下経済産業副大臣にお伺いしたいと思います。 中小企業の支援策についてということであります。 既存の企業が元気でいただく、あるいは元気を回復していただくということはもちろんでありますけれども、日本の成長戦略上、業を起こす、あるいは起業といった部分が不可欠であるということで考えております。そういった意味で、起業の支援、アントレプレナーへの支援、このための実像を浮き彫りにしていただきたいんですけれども、予算的措置、あるいは組織的な仕組み、あるいは投資家側から見たメリット等がありましたらお伺いしたいですし、あわせて、その広報活動が企業を起こしたいという人にどういうふうに受け入れられている状況になっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○松下副大臣 お答えいたします。 杉本委員の御指摘のとおり、事業を起こしていくというのは極めて大切で、我が国の経済をしっかり成長させていく基本だというふうに思っております。 経済産業省の取り組みですけれども、創業を志す方々を対象とした研修事業を実施して、これは全国の商工会や商工会議所を中心に行っておりますけれども、創業塾というのを実施しております。平成十一年に始まった取り組みですけれども、既に七万八千人の研修を終えて、その約三割が実際に事業を起こしておられるということで、その支援の成果が上がっている、こう思っております。 また、創業して二年以内の方々を対象として、これは日本政策金融公庫でございますけれども、新創業融資という、やはり事業を起こしたときのいろいろな融資、お金がかかるということで、そこも支援していこうという無担保無保証のいろいろな支援策を実行しております。これは上限が一千万円ですけれども、非常に役に立っているというふうに思っております。 また、個人投資家からの資金調達を円滑にしていきたいということで、エンジェル税制というものを、これは平成九年につくりました。これを平成二十年から拡充いたしまして、いわゆる所得控除も追加して、一層企業の支援がきっちりと進んでいくように取り組んでおりますので、やりたいと思っています。 もう一つは大学に、そういう教育をしていくということでことしから、十の大学ですけれども、東大、早大、立命大、九州大学を初めとして、起業家を育てる、そういう実践的訓練も、勉強していこうということで始めております。
○杉本委員 ありがとうございます。 あと一分ほどあるのでちょっと伺いたいんですが、今度は、人材難、あるいは中小企業、零細企業の雇用のミスマッチについてなんですが、採用の方の支援の状況あるいはその広報活動についてお聞かせください。松下副大臣に引き続きお伺いします。
○松下副大臣 雇用が大変厳しい状況にありますけれども、企業の規模とかそれから業種によってミスマッチが非常に多く存在しておりまして、その解消を図っていくのが大事だというふうに考えています。 千人以下の規模の企業、ここが三・六三という高い求人がある、千人以上が〇・五五、こういうことがあります。そういうミスマッチをやはりきちっと直していくということ。 それから、私も見てきましたけれども、平成十六年から若者の就職支援を行うジョブカフェという事業をやっておりまして、これは既に二十八万人の学生たち、いわゆるロスジェネと言われている人たちに対して非常に役に立っておりまして、相談に来た人たちの四六%、これがそこで相談に来て就職しているという実を上げております。 また、新卒者の就職も非常に厳しい状況にありますけれども、中小や中堅企業に求人もある。これは先ほど申しましたけれども、そういう採用意欲のある企業を広く提供することをやっていまして、一千四百社を私たちピックアップしまして、それを仕事を求める人たちに広くPRしていくということを徹底してやっておりますので、しっかり実を上げていきたい、こう思っております。 まだたくさん取り組んでおりますけれども、そういうことをやっております。よろしくお願いします。
○杉本委員 さらなる広報活動をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○池田委員長代理 次に、今井雅人君。
○今井委員 皆さん、おはようございます。民主党・無所属クラブの今井雅人でございます。 本日、委員会の皆様に、私ども一回生議員でございますが質問をする機会をいただきまして、この場で感謝の意を述べさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 私、選挙区、岐阜県の四区というところでございまして、面積にすると愛知県と同じ、東京都、神奈川、埼玉を合わせたぐらいの非常に広い選挙区でございます。逆に言うと、それだけ過疎化が進んでいるところであるわけでございますが、日本の今のいろいろな問題を本当に抱えている本丸のようなところであるのでございます。 実は今、岐阜県の県の財政が非常に苦しい、税収が落ちている中で、来年度三百億以上の、今一生懸命歳出の削減を知事も努めておられますが、それでもやはり三百億以上の金が足らないという状況にあります。もちろん地域経済の疲弊というのもありますが、やはり三位一体の改革で、小泉政権のもとに、国から地方、岐阜県に来るお金も三百億円ぐらい減りました。ちょうど、今足らないお金と同じぐらい減らされたということでありまして、この改革のツケというのが今地方経済に来ているということだと思います。 逆に申しますと、今民主党に期待されているのは、こういう地方をもう一回しっかり助けてくれという声にしっかりこたえていくということが、国民の皆さんに対する期待にこたえることじゃないかなと思いますので、今総務省の方でも交付税の方のところをいろいろ御検討されておりますが、ぜひ地域の方に目を向けていただきたいと思います。 そんな中、実は私、下呂温泉というところの出身でありますが、今、下呂の温泉病院という県立病院がございまして、これが前の政権のときの地域医療再生交付金、この百億円の方に申請をしておったわけでありますが、今回これが減額ということになりまして、県の財政の方も非常に厳しい中で、もう今新築の、跡地まで立てて、取得も終わって建てるというところでストップしてしまっておりまして、地域の医療が本当に今困っている状況になっております。 今、コンクリートから人へということで政策をやっている、これは正しいと思いますが、人を守るコンクリートというのもございますので、そういうところで、まあ個別の案件をすると陳情になってしまいますのであれなんですが、恐らく、そういう問題を抱えておられる地方自治体たくさんあられると思いますので、そのあたりにぜひ御配慮をいただきたいなということを最初にお願い申し上げたいと思います。 それで、最初の質問でございますが、きのう亀井大臣それから藤井大臣ともに、現下の足元の景気状況が非常に厳しいという御認識をお示しいただいて、非常に頼もしく感じたわけでございますが、今回、先行きの見通しについてどう考えるか少しお伺いしたいんです。 この法案、時限立法で平成二十三年の三月末ということで、これから一年三カ月ほどということの時限の立法だと思いますけれども、来年度以降、日本の経済あるいは世界経済、この見通しについてどう持っていらっしゃるか。この一年三カ月という時限が、この程度で景気が回復するというふうにお考えなのか、あるいはまだまだ厳しいということの中で、とりあえず一年三カ月やってみてそれからまた考えるということの認識でおられるのか、その辺の御意見をお伺いしたいと思います。
○亀井国務大臣 お答えを申し上げます。 議員の今おっしゃった中で、私、おっと思いましたのは、人のためのコンクリートですか、人を守る。私は今度、総理にちょっとこのことを教えてあげようと思う、あなたがそういうことを言っておったということを。 今、総理も大変誤解を受けているんですよ。人を大事にするという、ともすれば、人にとって必要もないようなコンクリートの建物を建てたり、必要もないダムをつくったりというようなことに対するアンチテーゼとして総理は言われたわけですが、しかし、やはり必要なコンクリートもあるわけであって、議員のおっしゃった、人のためのコンクリートということを総理がちょっとどこかで言われたらいいんじゃないかと私は思いますので、お伝えをしておきます。 それから、今からの経済ですが、また私、ちょっと思い上がっておると言われるかもしれませんが、この三党連立政権、私は、先日も総理にお会いをいたしまして、小一時間近くいろいろと私の考えも申し上げましたし、閣僚懇の場でも申し上げておりますけれども、今のこの日本経済、やはりここで思い切った手を打っていかなければ大変な事態になっていく。 民主党の提唱しておられる、我々も賛同しておりますが、人一人一人を大事にしていく、家庭を大事にしていく、そこの所得を上げていくという着眼点というのは極めて正しいと私は思います。やはりそれが自公政権において欠けておった、全部欠けておったわけじゃありませんけれども、点だと思います。しかし、子ども手当を幾ら出して家庭を豊かにしてみたところで、お父さん、お母さんが、どんどん給料が下がっていって失業していった場合というのは、やはりちゃんとした子供は育たないんですね。 そうした意味では、この日本の経済、残念ながら、民需が極めて弱い。私は、本当であれば、政府が口出しをしないで、金も出さないで、民間でどんどん需要が出てくる、こういう経済が一番望ましいことは当たり前の話であります。残念ながら、今期待ができない。そういう状況の中で、子を大事にする、そうした政策だけで日本経済が大丈夫かなという危機感を私は強く持っておるんです。 そういう意味では、民から出てこない場合は、これは世界の歴史が証明しているんですね。これはケインズだ何だ、そんなことを言う必要もないんです。そういうときには、やはり国が直接需要を創出していく、そういう努力をしなければいかぬというのは人類の歴史が示していることなんですね。 そういう面で、私は、この政権、第二次補正、また来年度予算編成において、そういう視点からどういう手を打つか、それにかかっておると思います。そういうことをきっちりとやっていけば、本来、日本経済というのは世界の中でも潜在力を含めて非常に強い力を持っておりますから、私は、再び日本経済というのは大きく飛躍していけると思います。 しかし、それができるかどうかという、残念ながら、やはり今そういう正念場にかかっておると思いますので、議員あたりも、今後の経済、どうしていけばいいかという観点で、ぜひひとつ、いろいろ発言をされていかれたらいいと私は思います。 それで、では、なぜこの法律を再来年の三月までとしたか。 これは簡単に言いますと、これを時限にしなければ、こんな大変な状況が、ちゃんとした金融が機能しない状況がずっと続いていくんですかという逆のメッセージを送っていくことになるんですよ、この政権として。本来は、こんな法律は必要ないんです。これは本来は、金融機関がその社会的責任をきっちりと果たしていき、貸し手と借り手の間できっちりやっていけばいいことなんです。しかし、現実はそうはいかないからやっておるわけであって、しかも経済情勢がこういう経済情勢だからこういう手を打ったわけですから、あえて私は、だからこの時限立法という形にしたんです。 先はちゃんとしますよ、鳩山政権、ちゃんとした政策を展開していって、皆様方の生活というのが、こういう法律がなくても、ちゃんと金繰りもできる、企業経営がうまくいくという時代が来るんですよというメッセージを与えるために、私はあえて時限立法にしたということでございますので、不幸にしてそういう事態にならなければ、延長せざるを得ないという形になると思います。 以上です。
○今井委員 どうもありがとうございました。 今の御答弁に関連しましてちょっとお伺いしたいんですけれども、先ほども話がありましたが、実は、平成二十年の十一月に金融検査マニュアルの中小企業編というのをつくっておりまして、その中の改定の目的に、一番、「継続的な企業訪問等を通じて企業の技術力・販売力や経営者の資質といった定性的な情報を含む経営実態の十分な把握と債権管理に努めているか。」二番、「きめ細かな経営相談、経営指導等を通じて積極的に企業・事業再生に取り組んでいるか。」ということが目的とされております。 先般からの御答弁の中で亀井大臣が、コペルニクス的な改革であるということをおっしゃっておられますけれども、実は、このマニュアルの趣旨のところで、昨年、やはりこういうコンサルティングなところの方にかじを切っていこうという、金融庁がそういう姿勢を見せたということがここでうかがい知ることができるわけであります。 大臣が就任されて二カ月ぐらいだと思いますけれども、金融庁の中におられて、こういう方向を出されたにもかかわらず、恐らく、まだこういうものが不十分ではないかという御認識ではないかと思いますが、現在の金融行政、いわゆる監督行政ですね、このあたりの現状についてどういうふうにお考えかをお答えいただきたいと思います。
○池田委員長代理 今井君に申し上げますが、発言の際は委員長に声をかけてください。よろしくお願いします。
○亀井国務大臣 昨年の金融マニュアルの改定、私は、さすがにひどい状況が進んでくる実態について、前政権においても、放置できないということでこうしたマニュアルをいい方向に変えた、これは大変評価をいたしております。 しかし残念ながら、引きずっておるというか、小泉・竹中時代の金融行政、これがやはり今もなお引きずられておる、そういう状況を、政権もかわったわけですから、ここで思い切って百八十度転換をするということを私は宣言しておるわけでありまして、前政権も、やはりそうした意味ではいい方向に変わっていったという点は評価をしております。
○今井委員 どうもありがとうございました。 少し舞い上がっておりまして、大変失礼いたしました。 それでは、少し実務的な質問に入りたいと思います。 今回の法案のかぎを握るのは、やはり金融検査マニュアルをどうやって改定していくかということだと思いますが、これは非常に短い時間の中で、当然、マニュアルを改定していかなければいけないわけでありますけれども、マニュアルを改定しただけではこれは周知徹底できないわけでありまして、当然、金融機関への説明、指導、こういうものも必要になってくるわけでありますが、この限られた中で、改定あるいは指導、どういうスケジュール感で、どういう体制でやっていくおつもりであるかをお聞かせいただきたいと思います。
○大塚副大臣 お答えをさせていただきます。 おっしゃるとおり、大変火急を要する法案であり、そして金融検査マニュアル、監督指針の改定でございますので、現在、この法案を御審議いただいている過程で改定作業は並行して行われております。したがって、無事に可決をしていただきまして本法案が施行されるという段階になりました暁には、速やかにこの金融検査マニュアルと監督指針の改定は実行させていただきたい、そのように思っております。
○今井委員 どうもありがとうございました。 私も実は金融検査を何度も受けている立場でありまして、マニュアルの改定ごとにこれはどうやってやったらいいんだということで非常に混乱した経験がございまして、そうした経験上、指導というのが本当に大切だと思いますので、このあたりをきめ細かくやっていただきたいと思います。 それでは、次の質問に移りたいと思いますけれども、昨日、本会議の方でも御質問がありましたが、もう一度改めて質問させていただきたいと思います。 今回の法律、一年三カ月程度ということでありますが、金融機関の報告が半年、六カ月を超えない範囲で一度報告をするということになっておりますが、先ほどからの亀井大臣の御発言にあるとおり、非常に緊急性を要するものであるということを踏まえますと、この六カ月に一度の報告というのは少し期間が長過ぎるんではないかというふうに考えます。 例えば、一カ月あるいは三カ月程度の報告期間に縮めるとか、あるいは定期的に実態検査をして、これは可能かどうかわかりませんけれども、条件変更に応じない金融機関があるというようなことを受け付ける目安箱のような、そういうものを設置するとか、こういうことを検討する必要があるのではないかと私は考えておるのでございますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○大塚副大臣 私の答弁で不足がある場合には大臣が御答弁をまたさせていただきますので、お許しをいただきたいと思います。大所高所からのという意味でございます。発言に不穏当な部分があったらお許しをいただきたいと思います。 まず、開示については、今半年という御指摘がありましたが、銀行法上の銀行については四半期に一回、それ以外の金融機関については半年、これは開示実務に応じて今回もそのような設定にさせていただくつもりでございます。しかし、それ以外にも、周知徹底というために、金融庁の幹部の皆さんにこれから各企業団体、全国回らせていただきまして、こういう対応になるということはしっかり周知をさせていただきます。 それと、ぜひ御理解をいただきたい点が一つございまして、今井委員におかれても金融機関御出身ですからよく実情を御存じかと思いますが、融資の交渉の現場でよく、金融庁の検査が厳しいから貸せない、あるいは検査マニュアル上貸せない対象であるというような発言が時々行われるやに我々の耳にも入っておりますので、既に各業界団体、企業団体にお願いをいたしまして、万が一、会員企業の皆さんが融資交渉の現場でそのような発言を金融機関からされた場合には、直ちに金融庁に連絡が入るように御協力をいただきたいということも既に決定をし始めております。 また、御質問の中でございました、そういう苦情を申し出るような大臣目安箱というのは既に設置をされておりまして、この活用もしっかりとさせていただきたいというふうに思っております。
○今井委員 どうもありがとうございました。 皆さん御案内だと思いますけれども、今足元は非常に景気が悪くて、実は岐阜県下のいわゆる製造業の中小企業も、一月—三月期はピークの二割、三割程度というところがございまして、現在でも六割まで回復しているところはほとんどございません。資金繰りが非常に厳しい状況になっておりまして、一カ月単位で資金繰りが厳しいという現状が本当に地域の経済の中では起きておりますので、そのあたりに十分配慮をしてこの法案の運用をしていただきたいということをお願いしたいと思います。 それでは、次の質問に移りたいと思いますけれども、昨日からのお話の中で、こういう措置をすることによって新規の貸し出しが滞るというか、金融機関がこれをちゅうちょするんではないかという懸念があるという発言があったと思います。これを大臣の方から、こういうことはしっかり管理をしていく、監督をしていく、指導をしていくという御発言があったと思います。 指導をしていくという際の具体的な方法について少しお伺いしたいんですけれども、例えばそれは、新規の貸出残高を数値的に捕捉していって、しっかりそういう新規の貸し出しをやっているかということをチェックされるのか。私、個人的には、企業の方から金融機関の方にいろいろ申し出があって、そこでいろいろなやりとりがあるわけですけれども、それで、これはやれない、融資できない、あるいはできる、そういう中でのやりとりがあると思いますが、こういう部分についてできる限りチェックをしていって、正しい融資判断をしているか、正しい融資行動をしているか、こういうところまで踏み込んで調べていただく必要があるのではないかと思いますが、このあたりについて御見解をお伺いしたいと思います。
○亀井国務大臣 私が直接現場で毎日やるわけにいきませんから、金融庁の職員がそれこそみずからまいた種を刈るみたいな、そういうこともあるわけでありますから、この際、本当にコペルニクス的にみずからの気持ちも入れかえて、そうした金融の現場がどうなっておるのか、新しい金融庁の方針に従ってやっているかどうかということを、私は本当に真摯にやってもらいたい。 そういうことがやれない職員はやめてもらう、それぐらいの厳しいつもりでおりますが、現在のところまだ、そういう方針は嫌だと言って辞表を出している職員はおりませんから、やる気満々だろうと思って私は信じておりますから、一生懸命やらせます。
○今井委員 どうもありがとうございました。大変心強いお言葉をいただきまして、期待をしております。 では、最後になりますが、そもそも論で申しわけないですが、ぜひ大臣にお伺いしたいんですけれども、この経済状況の中、金融の円滑化に資するという目的で出されたこの法案の意義は非常に理解するところでございます。それでお伺いしたいんですけれども、そもそも亀井大臣は、金融の機能、その社会的な意味、これについてどういう御認識をお持ちでいらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○亀井国務大臣 私は、非常に短絡的あるいは乱暴な言い方になるかもしれませんけれども、人間の営みの中で本来は必要がない部分です。生産者、物をつくり、それを消費していくメカニズムが、これがきちっと行われて、その中で富の配分がきっちりとされていく、その循環がきちっといくんであれば必要ない。ところが、そうはいかないんです。これが人間の営みの現実です。そういう中で信用とか金融とかそういうものが生まれてくるわけです。 問題は、金融機関はそうした人間の基本的な営みを自分たちは助けているんだという認識のもとで、自分たちが主役じゃないんだという自覚を持って自分たちの仕事を、私は、誇りを持つなと言っているんじゃないんです。今この役割は極めて高いわけでありますが、残念ながら、金融機関が利益を得るための金融機関というようなことになっていないかどうかという自省、これを私は常にやってもらいたい。アメリカが犯したようなあんな愚かなことを日本の金融機関が起こしてはならない、私はこのように思っています。 〔池田委員長代理退席、委員長着席〕
○今井委員 どうもありがとうございました。 時間になりましたからこれで質疑を終わりたいと思いますが、初めてのことでございまして、途中で少し舞い上がって、委員長に質疑を求めることを忘れたことをおわび申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○玄葉委員長 次に、網屋信介君。
○網屋委員 おはようございます。民主党・無所属クラブの網屋信介と申します。よろしくお願い申し上げます。 先ほど、最初の質問の方が金融ボーイズなんという話をちょっとされましたけれども、私もこの年になって金融ボーイズなんて言われて、ちょっと腹が立ったんですけれども、うちの女房が、もっと年上にビーチボーイズがいるからいいじゃないかなんて言われて、ちょっと納得していたんですけれども。 大臣を初め政務三役の皆様、連日本当に御苦労さまでございます。政治主導というのは、聞こえは本当にいいんですけれども、恐らく本当に大変なことなんだろうなと思いながら、私たちも今後とも一生懸命サポートしてまいりたいと思っております。 また、本日は御質問の機会をちょうだいいたしまして、本当にありがとうございます。 実は、本法案につきましては、私、鹿児島が選挙区なんでございますが、八月のちょうど選挙のさなかに鳩山総理、当時鳩山代表が鹿児島にいらっしゃいまして、街頭演説の場で、金融のこういった中小企業向けのサポートをするんだということを街頭演説でわっとおっしゃいまして、もう本当にそのときは鹿児島は盛り上がった。 盛り上がった背景というのは、やはり中小企業、地方に行けばそうなんですが、いわゆる中小企業がほとんど、御存じのとおり、この国の約九九%、この国には四百二十万人の社長さんがいて、そのうちの九九・何%がいわゆる中小企業法における中小企業に入るというのがこの国の状況であるわけです。私どもの選挙区のいろいろな中小企業の方々も拍手喝采、何とかしてほしいと。もちろん、これまで御案内のように、この金融でのサポートというのは、これはあくまでサポートであって、本来の売り上げの向上、利益の向上がなくては根本的な解決にならない、これは当然のことではあると思います。 そこで、最初の質問なんでございますが、ここに今お配りした紙があると思います。このペーパーは、まずグラフの方をちょっと見ていただきますと、従業員規模別の、これは上場企業も入っておりますが、この二年間の倒産件数というのがグラフに出ております。もちろん、物すごいいろいろな種類の会社があるわけでございますが、いわゆる中小企業基本法における中小企業というのは、例えば製造業でいえば三百人以下の会社、資本で三億円以下ということになっているわけでございます。これは、その裏のページに実はカテゴリーが出ております。卸売で百人、サービス業でも百人。 正直申し上げまして、大都市圏を除くと、はっきり言いますと、二百人の従業員を持つ工場といったら、我々の町でいえば大企業です。売り上げ十億円、二十億円、そんな会社が幾つあるというぐらいの、地方というのは本当に、ほとんど一〇〇%、中小企業の中でも実は零細企業。場合によっては、五人とか十人でやっている工場の社長さんが、従業員の顔どころか家族構成から子供の学校のことまで全部知っているというぐらい家族でやっている。実は、一番困っているのはこういうところなんだということをまず御認識をいただきたい。 これは銀行だけではなくて、例えば貸金業法の関連も含め、かつまた、正直言いますと、取引先同士お互いに連帯保証し合ったりとか、あっちがつぶれたら全部つぶれちゃうような、そういう関係があるところも実はいっぱい現実としてはある。 そういうところが物すごくやはり今回の不況の中で苦労をしているという現状をまず御認識をいただきまして、今回のこの法律案の趣旨といたしまして、中小企業への金融の円滑化ということではございますが、中小企業への円滑化と大きくまとめてしちゃいますと、銀行の方としては、銀行性善説に立てばまた別の話かもしれません、ある意味で、数字をそろえるためにはそれこそ、二百人、二百五十人のところには一生懸命やるけれども、ここはちっちゃいからやはりやめておけみたいな、そういった状況が起こり得るんじゃないか。 ある意味では、私の方でお願いというか質問というか、いわゆる零細企業向けに、ちゃんとこの法律の趣旨を生かして、銀行がちゃんとやってくれるというところをどういうふうに担保するのかというのが最初の質問でございます。 よろしくお願い申し上げます。
○亀井国務大臣 お答えしますが、この法律、仮称で貸し渋り、貸しはがしという法案、それでは何か銀行は悪いことばかりしているみたいじゃないかという、糾弾の法律みたいになるというような意見もちょっとあったので、私はそれでも構わぬじゃないかなんという乱暴なことも言ったんですが、名称をつけるときに中小零細と、零細を入れないかと私が言ったところ、今まで零細も中小の範囲に入った法律上の扱いをずっとしてきているので、ほかの法律も全部改正せにゃいかぬようになるということなもので、これの名称もそういうことにしたという経緯があります。 気持ちは、私は議員と同じであります。いわゆる中規模も困っておりますけれども、零細企業がやはり大変な状況に特にある状況、この法律もそういうところにきちっと着目をして中身を検討したつもりでございますので、あとは、実際そこがきっちりと機能をしていくか。 それからもう一つ問題は、政府系金融機関、商工中金とかああいうところがやはりきちっと足並みをそろえてくれませんと、零細企業の場合は特にああいうところ、政府系金融機関との関係が非常に強いものですから、そこを足並みをそろえてくれるようにということで、経済産業大臣との間も連絡をとり、この検討には経済産業省の副大臣も常時加わるという形の中で同時に出動するという、所管は違いますけれどもという形でやっております。
○網屋委員 ありがとうございます。 法律の趣旨として法律に書く書かないという問題ではなくて、運用上の中でこの趣旨を、やはり実際に従事する金融機関の皆様に、特にメガバンクよりはやはり例えば信金、信組ですとか、それから第二地銀ですとか、比較的顧客層が中小零細が多いところ、そこに徹底していただくことが大事なんじゃないかなと思っております。 次の質問に移らせていただきますが、もう一つ、実はこの法律案の第四条のところでこういう表現がございます。実際に中小企業の方が御相談にいらっしゃる、そのときに、ちょっとここだけ読みますが、「金融機関は、当該金融機関に対して事業資金の貸付けに係る債務を有する中小企業者であって、」この先なんですが、「当該債務の弁済に支障を生じており、又は生ずるおそれがあるものから当該債務の弁済に係る負担の軽減の申込みがあった場合には、」というふうに定義がある。実は、はっきり言えば、払えなくなっちゃうか払えなくなるかもしれないよという人が来たら、ちゃんとこの法案にのっとって条件の改定に応じなさいと。 この表現なんですが、これは銀行の秘密保持との問題もあるんですが、実は、これは具体的な名前を出して恐縮ですが、一時、新銀行東京ができたころに、新銀行東京というのは鳴り物入りで、要するに、みんな貸さなくなった、みんな貸さないんでしょう、貸さないならうちが貸してあげますよという趣旨でつくられたという。そうすると、何を言っているかというと、新銀行東京から借りた会社は、ほかのところからみんな断られましたと言っているのと同じことですね、逆に言えば。だから、この書き方を、例えば条件変更をしたということがほかの金融機関にわかってしまう。そうすると、ほかの金融機関は、何、おたくのところはそんなに大変なの、返せなくなっちゃうのと。 これが例えば、三千万円ずつ三行から借りている、では、みんなで考えて、この会社をどうしましょうというふうに善意でやってくれればいいけれども、たまたま一億円を僕が借りていて、ちょっとした運転資金を一千万、二千万どこかから借りた、一億円のところにこの条項に基づいて条件変更をお願いした、実は、こっちの方にしゃべっていないと。そんなのは田舎だとうわさになって、あそこはこれをやっているらしいよ、じゃ、次のロールオーバーはやめちゃおうかみたいな、そういうことが起こらないように、何らかの形でやはり手当てをしておくべきではないか。 これは、今さら条文を変えろという意味ではなくて、やはりその辺の銀行の監督をどういうふうにやっていかれるのかということをちょっとお聞きしたいということでございます。
○大塚副大臣 大変大事な点を御質問いただいて、ありがとうございます。 おっしゃるように、条文の第四条には、今、網屋委員がおっしゃった表現がありまして、その第四項のところを見ていただきますと、ちょっと読ませていただきますが、「金融機関は、前三項の場合において、次に掲げる者がいるときは、その者との緊密な連携を図るよう努めるものとする。」と書いて、その後に、実際に他の民間金融機関がいる場合、あるいは公的金融機関がいる場合というふうに列挙してございます。 これは、まず、他の金融機関の方が条件変更に応じた場合には、ほかの金融機関も協調して条件変更に応じて、その地域にとって大変大切な企業、事業者をぜひ守る努力を今回はしていただきたい、そういう枠組みがこの中に組み込まれております。 それに加えて、そもそもの御質問の趣旨は、この法の適用ないしはこの法の枠組みに従って申し出をしたら、そのことがかえってマイナスになるのではないかという御指摘でございますが、今申し上げましたように、この枠組みは比較的緻密にできていると思っておりまして、もし公的金融機関を既に御利用の事業者の場合は、まず公的金融機関や信用保証協会に申し出ていただくと、もう公的金融機関と信用保証協会は相当前向きに条件変更に応じるような措置がとられておりますので、かなり高い確率で応じていただけるものと思います。公的金融機関や信用保証協会が応じますと、これは、今の枠組みに従って他の金融機関も協調しなくてはならない。 そういたしますと、もし公的金融機関をどこも使っていらっしゃらないケースにおいては、新たにセーフティーネット保証とか緊急保証を使っていただいてもいいし、その枠組みにはまらないときには、今回新たに中企庁さんにおつくりいただく、信用保証協会におつくりいただく条件変更対応保証というものをお使いいただく。これがトリガーになって、他の民間金融機関も御協力をいただけるという仕組みになっております。 今の網屋委員の御質問のケースは、仮に、一つの先としかおつき合いのない金融機関の場合、あるいは新たに信用保証協会を使おうと思って断られた場合、今回の条件変更対応保証も含めて、そういう極めてレアなケースにおいては起こり得る話でございますが、その部分については、御懸念のような展開にならないように、これは監督当局としてしっかり対応するということを申し上げるということが誠実な御回答になろうかと思いますので、そのように申し述べさせていただきます。 なお、蛇足になりますが、新銀行東京のことを例に引いてお話をいただいたんですが、新銀行東京をめぐるさまざまな議論がここ数年、当委員会や参議院の財政金融委員会でも行われておりまして、ひょっとすると、議事録を読まれた他の金融機関の皆様方が、必ずしも同じ次元で御議論いただくのをよしとされないケースもございますので、そのことだけはお含みおきをいただきたいというふうに思います。
○網屋委員 これは、当初の状況であったということがちょっとありますので、不適切な表現であれば訂正をさせていただきます。 それで、今の大塚副大臣の御回答なんですが、回答をいただくことが実は物すごく重要で、特に、実はそういう形になっているんだということを債務者が知ることが大事だと思っているんです。 つまり、よくありましたのは、例えば、中小企業、物すごい零細企業が一千万円の手形を落とすのに、九百万あるけれどもあと百万円足りない。だけれども、その百万円を何とか調達するのに、例えば消費者金融に行ってとりあえず、もう時間がないから百万円借りますというようなことを考えたりする。でも、そのときに、例えば消費者金融からお金を借りていたりとかなんとかという情報が漏れちゃうと、銀行からとめられるんじゃないかとか、そういう心理の問題なんですよね。だから、そういうことがないよということをやはり債務者の皆さんにちゃんと理解してもらうことが、僕は重要なんじゃないかと。 特に、この表現があると、これがあって自分が行っちゃうと、みんなに変なふうに思われちゃうんじゃないか、自分の信用が傷つくんじゃないかというふうに思われたら、この法の趣旨から外れてしまう。ですから、今の形をとっているよということをやはりこの運用の中で知らしめていただくことが大事なんじゃないかなというふうに思います。 三点目でございますが、先ほどから、銀行の役割というお話が少しございました。私は実は、あるいわゆるメガバンクの頭取さんと話をする機会があったときに、こういうお話をされました。 今は銀行員がいない。昔、自分たちが支店長をやっているころは、いろいろな会社があって、ああ、この会社は日本の経済のためにも育てないかぬなというところには、何とか、社内のいろいろな議論を駆使して融資をしたりとか、いろいろな人がサポートをしたり、取引先を見つけてあげたり、そんなことをやってきた。ところが、九〇年前後のバブルのときに、とにかく担保担保で、不動産担保で金を貸せということをばんばんやった。その結果として、実は、そのときの営業の前線にいる人たちがちょうど今年代的に支店長になっている。だから、なかなか、企業を見て、ここをサポートしていこう、ここに何とかやっていこうじゃないかという感じの、昔の銀行マン的人が実は少なくなったというお話をお聞きしたことがあります。 一方、当然、中小企業の方は、銀行は晴れた日しか傘を貸さないということをよく私も言われるんですが、結局、企業を育てるという意味では、ある意味で、逆に言えばリスクをとらなきゃいけないということにも実は裏腹である。リスクをとるということは、先ほどから出てきている自己資本との関連というのがあると思うんですね。 私自身は実は、さっきのハゲタカの話ではないですけれども、企業再生をやっていたことがありまして、一つの例でいいますと、地方の温泉が不良債権で入ってきた、そこの再生に行きますと。そうすると、実は我々から見ると、物すごく再生は簡単、簡単と言ったら失礼なんだけれども、やれるんですね。それはもちろん、債務の減免、いろいろなことはやるんだけれども、例えば、田舎の経営者が昔のJCの仲間とかなんとかからいろいろなものを仕入れている。何だかんだ、いわゆる友達づき合いでの商売をやっている。中身を見ると、はっきり言うと、インターネットで買えば半分ぐらいでコストが済んじゃうことを、でも、持ちつ持たれつだからということでやってきている。 だけれども、それを削って、それを例えば県外のマーケティングに回すとお客さんがとれてという、こういうことができるわけですね。それが、実際にやってみると、その会社は再生しました。その経営者の方が私におっしゃったのは、網屋さん、会社は再生したけれども、私、友達がいなくなっちゃったと。そんなことも実はあるわけです。 私が申し上げたいのは、銀行がモラルを持ちながらやっていく部分と、それから中小企業の自助努力というのをどこまでやるかという両方。これまでは考え方として、我々がやれるのは、やはりみんなが自助努力して、自分で生きていくためにどういうサポートをするかというのが大事であって、何となくこういうものにすがってしまえば何でもできるというのはちょっと誤解がある。 そういう意味で、先ほどから出てくるように、例えば二年後、三年後に結果として大量の不良債権が残って、結局、銀行も保証機構も、この法律によって自己資本も含めていろいろな形で物すごく大きなダメージを受けたというようなことにならないような担保をどういうふうにお考えかということを、ちょっともう一度確認のためにお話をお伺いしたいということでございます。
○亀井国務大臣 私は、この法律の施行によって、いわば焦げつきといいますか、それが膨大に何年か後に出てきて金融機関が瀕死の状況になるというときは、日本はおしまいだと思っています。 それに至らないにしても、金融機関がこの法律の施行の気持ちに共鳴をしてくれて社会的責任を果たしていくという過程の中で、景気というのは一時的によくなったり悪くなったりしていくわけですから、そういう波とうまくマッチしない場合は金融機関も大変なことになる事態がありますね、財務が厳しくなる場合もあります。そういうときは、ちゅうちょすることなく、資本注入を含めて政府は思い切って出動をいたします。
○網屋委員 ありがとうございます。 最後に、資本注入の話ですけれども、今G20なんかを見ても、やはりアメリカが、はっきり言うと、自分たちの方に一生懸命政治的にいろいろなルールを変えよう、変えようという感じを私なんかは受けています。もちろん、最近EUの方も頑張っていますけれども。やはり日本の固有の立場をぜひとも守っていただいて、結果として自己資本には必ずそれは響いてくるわけでございますし、そういったものを含めて、特に十二月の師走の厳しいときまでに何とかこの法案が成立するように私も努力させていただきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。 本日はどうもありがとうございました。
○玄葉委員長 次に、平智之君。
○平(智)委員 民主党・無所属クラブの平智之と申します。 大臣、副大臣、政務官並びに財務金融委員会の皆様、中小零細、個人商店、まさに日本の産業のエネルギーの中心、ここを改めて元気にするための新しい法案の策定に御尽力いただきますことをまず御礼申し上げたいと思います。そしてまた、本日、質問の機会を与えていただきましたことに、重ねて御礼申し上げたいと思います。 本日私が御質問申し上げたいことは、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案、以降、円滑化法と略称させていただきますが、この円滑化法そのものの問題ではございませんで、この円滑化法をもし本当に日本の中小零細、個人商店の再興に向かわせるならば、これを補完する仕組みとして、より広範な、本当に苦しんでおられる方々を救済するような方法を国として手だてしていく必要があるという観点から質問させていただきたいということでございます。 これは、私自身も長く中小企業をみずから経営し、またそして中小企業の経営者や個人商店の店主の皆様を多く知人で持っている中から、どうしても国政の場で御報告をせねばならないという思いできょう御質問申し上げたいということで、ここに立たせていただいております。 その一つのポイントは、個人保証であります。 この個人保証というのは、巷間よく日本独自の制度だと言われていて、私自身、諸外国の事例を調べたことはございませんが、企業が持っている資産、動産、不動産を担保に入れるのは、これは企業が連帯保証している。しかし同時に、日本では、経営者個人がみずからの家、土地を担保に出すという個人の連帯保証、いわゆる個人保証が広く行われています。この個人保証があるがゆえに撤退ができないというケースを多く見受けますし、私個人もそういう知人を多く持っております。 この個人保証が、いわば日本の中小零細、個人商店、もう少し物づくりの職人さんまで含めて、日本の中小零細を元気にすることの足かせになっているのではないかということをきょうは御質問申し上げたいわけであります。 先日も、ある個人商店の方へお邪魔しましたら、奥さんが奥から出てこられて、そして私を目の前に、おかしいということをずっと連呼されました。五分間、おかしい、おかしいとおっしゃって、最後は涙を流しておられた。私も何も言えませんでした。よくお聞きをすると、やはり個人保証に入っておられて、長年一生懸命仕事をして子供を育て上げて、そして最後は住む場所がなくなるという人生について、言い知れぬ不安感と怒りと、そして政治不信をお持ちであったというふうに思います。 この個人保証という制度そのものをきょうはちょっと御質問申し上げたいのでありますが、まず最初の質問でございます。 民主党はマニフェストで、「政府系金融機関の中小企業に対する融資について、個人保証を撤廃する。」こううたっておられるわけですが、この方針に変更はないでしょうか、お聞きします。
○大塚副大臣 民主党のマニフェストに関する御質問ですので、私からお答えをさせていただきます。 おっしゃるとおり、総選挙の際にお配りしたマニフェストの二十一ページに、今、平委員がおっしゃったことは明記してございます。私も、金融庁に着任をして以来、そういうことを今後どのように検討し、そしてロードマップをつくり上げれば可能かどうか考えており、今日に至っておりますので、この方針自体は現状も維持をされております。 しかし、実際にそれを実現するとなりますと、これは民商法上のさまざまな調整点等がございますので、そういったこともしっかりと検討をして、マニフェストを実現できるように尽力をしたいと思っております。
○平(智)委員 ありがとうございます。その点はぜひ前に進めていただきたいという一心でございます。 今回の円滑化法では、公的な機関から融資を受けておられる方は対象外で、民間の金融機関からお借りになっている方、なおかつ保証がない方ということでありますが、いわゆるプロパー融資においても個人保証はついているというケースは間々あるわけでございまして、その個人保証があるがゆえに経営を撤退できない、継続せざるを得ないと思っておられる方々の、もしそこでさらに融資があれば何とか家、土地を持っていかれないで済むんだという思いの方にも今回の円滑化法が影響を与えるとすれば、この点はぜひお考えをいただきたいし、何をおいても個人保証という制度自体が問題を深化させているんだというふうに私は思っております。 そこで、次の質問でございますが、この個人保証の撤廃または制限を民間金融機関の融資に向けても拡大していくということの合理性や可能性について御検討になるお考えはないかどうか、お聞きします。
○亀井国務大臣 民主党のマニフェストでお約束をしていることでありますが、私は国民新党でありますけれども、私は、そうした方向というのはやはり正しいと思います。 ただ、融資をする場合に、ろくな担保もないけれども、そのかわりに、では個人の保証という形で補うというか、そういう形でやっていくという場合もあろうかと思います。しかし、おっしゃるように、私は、この個人保証という問題が特に中小零細企業の方々の現実においては大きな問題になっておるという問題意識はございますから、私も金融庁として、こういう問題について、政府系金融機関との話もしながら、経産省等とも話をしながら取り組んでいきたいと思っています。
○大塚副大臣 民主党の立場でも一言コメントをさせていただきます。 一問目の御質問は、政府系金融機関における個人保証を撤廃というマニフェストを維持するのか。これは維持いたします。 そして二問目の御質問は、民間金融機関にも広げる必要があるのか。これは、今大臣がおっしゃったコメントと同じ認識を私も持っております。合理的な対策を打った上で、もし民商法上の制約もクリアして、そして、そのことによって事業者の皆さんがかえって資金が借りられなくなるというようなことも防止できるのであれば、ぜひそういう方向に進めたいと思っております。 加えてもう一つ。恐らく委員の御質問の背景にありますのは、御質問の後段の部分でも少し御発言があったと思いますが、家も財産も、もう何もかもなくなる前にもう少し何か手だてがないかというようなことでございます。 これこそ実は大臣が今回、金融機関というのは、単なるレンダーではなくて、本当のバンカーとしてしっかり与信先を指導し、あるいは与信先の立場になってコンサルティングをしてあげるということは、事業再生あるいは事業継続の残念ながら見込みのない皆様方には、今委員がおっしゃるような悲惨な事態になる前に適切なアドバイスをして廃業をする場合もあり得るでしょうし、そういうことを親身になって対応する金融機関であってほしいというのが今回の法の背景にある趣旨でございますので、個人保証の問題の延長線上の大きな課題として、そのことにしっかりと取り組ませていただきたいと思います。
○平(智)委員 ありがとうございます。非常に力強いお言葉をいただいたというふうに思います。 次に、これは将来的に個人保証というものを日本の金融の制度の中でどう考えるかという御答弁をいただいたものと理解いたしますが、現在個人保証で家、土地を担保に差し出しておられる方々がどのようにこれからこの厳しい経営状況の中で幸せをつかんでいくかということの考え方について、ちょっとお聞かせをいただきたいのであります。 先ほども申しましたように、個人保証によって家、土地を差し出しているがゆえにとめられない、とめられないからさらに融資を受ける、そこで不良債権がさらに拡大していくということをいかにとめるかがもう現下の問題としてある。将来の問題ではなくて、現在の問題としてある。 そして、お手持ちにお配りしました資料一でございますが、これは過日、政策会議の方でお配りをいただいた資料でございます。中小企業向け融資の貸し出し条件緩和が円滑に行われるための措置で、貸し出し側が貸し出し条件の緩和をした。緩和をして、結果として、私が丸の印をつけましたところ、主要行、地銀、信金、信組合計で、二十一年四—六月期で三九・三%は不良債権にならなかったということでございますが、これは裏側から見れば、その残余の部分、約六割がやはり不良債権になったということのデータでもございます。つまり、金融機関側が何とか再生計画に基づいて再生をしてください、頑張れというお墨つきを与えても、それでも六割が埋没をしていくという事実をあらわしているデータでございます。 そこで私は、再生を進めるという政策ももちろん極めて重要で、金融機関が、まさに目ききの力を発揮され、リレーショナルバンキングの機能を発揮され、大臣がおっしゃるように経営コンサルティングの能力を発揮され、再生する企業をいち早く見つけ出し再生する、再生の政策は極めて重大であるけれども、一方で、一刻も早く廃業を含めた資本の撤退を進めていく、言葉は非常に適切ではないのですが、夢のある、夢につながる廃業の支援の施策というものもあってしかるべきではないかというふうに思うわけであります。この廃業をどのように支援していくかということについての政策は、私自身調べましたが、全くございません。 私自身は、もちろん、頑張ってくださいという再生を応援する政策が前提でありますけれども、このまま続けていてはだめですねという方を、金融機関とその融資を受けておられる方、事業者含めて皆さんで判断した場合には、次の質問になるわけですが、一刻も早い廃業が必要な場合は、中小零細企業の経営者が個人保証で担保に差し出している個人の家、土地を債務から切り離す、切り離した上で、残余のところで処理をいただくという方法が考えられないかということなんです。 実は、お手持ちにはお配りをしておりませんが、これはちょっと古いですが、二〇〇四年の中小企業白書で、廃業を意思決定した方の引退時の実態調査によれば、廃業者で資産超過である、その割合は三六・五%であります。つまり、しばしば、廃業というのは資産超過の状態でうまく整理をしていく方法だというふうにお考えの方が多いんですが、そうではなくて、廃業を意思決定して、調べてみたら実は債務超過であることが多いわけです。 経営者も薄々そのことはわかっている。だから、現状、短期の利益はあって、運転資金は何とかなっているけれども、この先厳しいなということをわかっていて、整理してみたら債務超過かもしれないけれども、運転資金がある限りは続けてしまう、追加の融資を受けてしまうということがあるが、周りから見れば、これは実は廃業した方がいいという事例がたくさんあるわけであります。 したがって、もう一度申しますが、個人保証で差し出している経営者の家、土地を切り離すという考え方についてどのようなお考えをお持ちか、お聞かせください。
○亀井国務大臣 政府が直接そういう関係について、債務を免除してあげてください、切り離してくださいということまで個々について干渉していくことは、ある面では、残念ながらという言葉はいかぬかもしれませんけれども、やはり我が国の法制上、また我が国の体制からいって難しいと私は思います。 しかし、個々の金融機関が、先ほど言いましたコンサルタント的な立場から、借り手と貸し手の、自分たちはその地域社会において共同体的に一体となって生きているんだ、そういう人がこういう窮地に陥った場合は債務をもう免除してあげる、切り離してあげるというような、そういう温かさは金融機関側にあっていいのではないか。 大企業の場合、その債権について債権放棄する場合は多いわけでありますから、個人であっても、地方の零細な企業の人たちであっても、それに対応する金融機関が、大企業相手じゃなくても、そういう方々に対して、もう家まで、何でも身ぐるみはがれて退場していくということじゃない措置を金融機関としてとってあげることは、その地域社会においてその金融機関がやはり支持をされる、長い目で見ると支持をされるという面では、私は、むしろプラスの面も将来的には生まれていくのではないかと。 やはり金融機関というのは、その地域の方々との信頼、そういうものがあってやっていけるものだ、私はこのように思いますので、これは残念ながら命令、強制することじゃありませんけれども、大企業間においてなされることが、そういう個人、中小零細企業との間においては起きないで身ぐるみはがれて処理をされていくということがないような、金融機関がそうしたある意味での社会的責任というのを果たしていかれることを私は強く期待いたします。
○平(智)委員 ありがとうございます。 一点、民事執行法の方で、差し押さえ禁止の動産という条項がございます。つまり、その方が廃業、倒産した後の日常の生活に支障を来すような動産についてそれを差し押さえてはならないという法律がございますが、これを、差し押さえ禁止の不動産という考え方も検討の対象になってしかるべきではないか。 しかるに、銀行が、金融機関がお金を貸すときには、その個人の不動産まで入れなくても、その企業活動の中で生まれる財産を担保として押さえるということの中で融資を実行するというのがまさに目ききの証左であって、個人の家、土地までとるというのは、その目ききの能力をみずから放棄していることではないかということも感じるわけでございます。この点は、私の意見として申し上げておきたいと思います。 それでは、最後の質問でございますが、お手持ちの資料の資料二の方でございますけれども、これも中小企業庁の二〇〇四年版の白書の方に書いてあるポンチ絵でございますけれども、この左下の自主廃業、廃業というものが事業継承に消極的で退出する人であり、そして倒産する人は事業継承に積極的であって退出する人だ、こういう二分法をされておりますが、私は、これは決してそうではないと思います。 今のように産業の足が非常に速く、新しいものが次々と生まれる中で、経営資源、資本は早く新しいところへ移動していくということが必要ではないか。企業の寿命の議論もございますが、それよりも、市場自体が大きく動いている中で、廃業ということが、倒れてしまうんじゃなくて、廃業によって経営資本を移動していくということも、当然、これはネガティブな話じゃなくて、積極的にあってしかるべきだと。 そこで、最後の質問でございますが、産業の新陳代謝あるいは経営資本の移動を促す意味で、中小企業金融には再生も廃業も転業もすべてを包括した経営コンサルティング能力を期待すべきだというふうに思いますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○亀井国務大臣 私は、これは誤解を生ずるかもしれませんけれども、中小零細企業の経営者に、倒産を恐れるな、他に迷惑をかけるからいいことじゃないけれども、今やっている仕事はやっていたって将来芽がない、もう仕事をかえろという神様の命が下ったと思って新しい転換をしていく、そういう気持ちの整理もしたっていいんじゃないのというようなことを言う場合もあるわけであります。 議員おっしゃるように、大きな一つの、自分だけで生きていけるわけじゃありません、他との関係で生きていくわけでありますから、その関係において、自分の仕事を継続していかないで他にかわった方がいい場合というのはしょっちゅうあり得ることでありますから、そういうことについても、自力で転身できません、それについて経済産業省等を中心に政府が支援をしていく、また金融機関もそういうものについてコンサルタント的な機能を発揮していく、そういうことが私は大事だと思います。 議員がおっしゃるように、自主廃業というのを後ろ向きだけにとらえるべきじゃなくて、将来、飛躍のために廃業していく、そういうことはあろうと思います。
○平(智)委員 大臣、ありがとうございます。 今行われているように、再生によって、その経営資源を維持しつつ転業や商農工連携に向かうこともありますが、一たん整理をして新しい形で進むという方法も、これは産業の新陳代謝や新しい産業育成のためにも重要なことであるということを申し上げたいと思います。 本日は、個人保証の扱い方、考え方及びまた廃業ということの産業の中でのとらえ方について御質問をさせていただきました。ありがとうございました。 以上で終わらせていただきます。
○玄葉委員長 次に、竹本直一君。
○竹本委員 昨日の一般質疑に引き続きまして、きょう少し質問させていただきます。三十分時間をいただいていますが、よろしくお願いします。 昨日、亀井大臣は、私の質問に対しまして、このように委員会で御発言しておられます。 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案は、借入金の返済を猶予しても、仕事が出てこなければある意味では意味がない。この貸し渋り・貸しはがし防止法案を成立させることは、基本的な解決にならないのではないかということを強く危惧している。 つまりは、この法案を成立させたとしても、苦しい中小企業を助けるための本質的な解決にはならない、こういう趣旨のことを言っておられるわけですけれども、私はある意味では全くそうだと思うわけであります。 今、中小企業の現実を見ますと、まず第一に、仕事がない、仕事がないから何とかしてほしい、仕事がない以上、職員の首を切らなきゃしようがない、これが一つ。二番目に、借りたローンを返せない、これを何とかしてほしい。さらに、新たに仕事をしたいけれども、だれも金を貸してくれない。大きく分けてこの三つの分野があるんじゃないか。そのうちのどの部分に力点を置いたのが今回の法案かといえば、返せない人に対して救いの手を伸べる、これが一つ。もう一つは、ニューマネーに対して何らかの対応をしてあげよう、こういうことだと思います。 私は、亀井大臣とは、長年の御指導をいただいているというか、おつき合いがございますけれども、そもそも積極経済論者だと私は認識しております。今の日本の経済、これをよくするためには、やはり大幅な金融の緩和と大幅な財政投資が必要なんだろうと私は思います。 今は連立政権の一大臣でしかおられないと言うとあれですけれども、総理大臣じゃございませんので、そこまで自分の個性を出すわけにはいかないのかもしれませんが、国民を救うという意味では、今こそ、たまたま十五兆円の補正を三兆円削ったけれども、私はむしろ、どんと金を出して、そしてすぐにでも第二次補正を組んで、国民に仕事を与えることこそこの中小企業を救うものだと思っております。 大臣は、血液ということを言われましたけれども、まさに非常にわかりやすい話なんですが、今その血液は、いっぱいあるかどうかは別として、相当ある。しかし、その血液は、特定の大企業にたんまりたまっておって、末梢神経の中小企業には行っていない。これを何とかしなきゃいけない。ところが、末梢神経の中小企業に行かせるためには、仕事を与えていただかないと何ともならない。これが現状だと思いますが、大臣の所見をまず冒頭でお伺いしたいと思います。 〔委員長退席、池田委員長代理着席〕
○亀井国務大臣 竹本議員のお考え、私は基本的には同じような考え方を持っております。一緒の党で仕事をやっていけないのが、政権をともにできないのが残念でしようがないわけでありますが、私は、何度も申し上げますように、この法律は、私が大臣として担当しておる狭い守備範囲の中でやれることをやるということでやっておるわけでありまして、総理に対しても申し上げておりますし、閣僚懇でも私は常に申し上げております。 血液が循環をしていない、特に毛細血管には行き渡っていない、そういう状況、それをちゃんとする責任が我々にはありますけれども、しかし胃袋、財務省かもしれませんけれども、胃袋でちゃんと栄養を血液に補給してくれることをしてくれなければ、これは血液が回っていったところで、栄養のない血液を運んだところで、体は死んでいくわけであります。 私は、そういう意味で、ある意味での危機感を今持っておるわけでありまして、きのうも菅副総理に、あの方が総理のかわりに政策基本委員会に出てこられるものですから、申し上げた。補正予算、または来年度の予算編成について、政策基本委員会の立場で、私どもとしてはどうしても中身についてコミットをする、したいんじゃないんです、コミットをすると私は言っている。そういう仕組みをきっちりつくっていただきたい。でなければ、勝手にそちらでおつくりになった、そうした予算を政策基本委員会にほっと持ってこられて、同意してくれ、閣議提出を了解してくれと言われたって私はできませんよ、こんなものはと。 そうした意味では、胃袋で何をこなしていくのか、そういう段階からきっちりとコミットさせてほしいと言いましたら、きのう夕方になって、では、こういうことにしますという形でそういう仕組みを提示されましたので、私は了承いたしました。 今後、予算編成につきましても、そういう立場で私もいろいろと要望をしていきたいと思っております。三党連立でございますから、私どもの意見がそのまま通るということもありませんから、ですから、全力をかけて、私は私の現状認識に基づいての、鳩山政権を徹底的に支えるという立場から、私は今後その行動をしていきたい、このように考えております。 今私が危惧しておりますのは、もちろん、民主党が選挙のときに公約をされましたマニフェストを予算面にきちっと実現をしていかれる、当然のことであろうと思います。しかし、問題は、そういうことだけで、あのとき選挙をおやりになるときに国民に訴えられたその時点での御判断と、現時点、この時点において日本の経済がどうなっているかという現在の判断との間において、必ずそれは一致をしているのか。マニフェストを実行されるというだけで、経済に対して民主党として責任が持てるのかという問題については、民主党としてはしかとお考えをいただきたい、私はこのように考えておるわけでありまして、そういう意味で、一月の補正予算も上限を二・七兆円で決める、そういう考え方はおやめなさいということで、おやめをいただきました。 そうした中で、国民生活を、日本経済をどうしていくのか。それには、本予算の前に補正予算で何をなすべきか、そういう観点に立って、国民のために、国家のためにやるべきことを大胆に思い切って実行をされるべきであって、その結果、それが十兆円になるか、あるいは二十兆円になるか、それは額としての結果であって、不必要なものをやる必要はないわけだけれども、そういう立場で今私はやっておるわけであります。 こうした狭い守備範囲の中でのやることもやりますけれども、そういう立場でやりますので、自民党におかれましては、ぜひ本法案の成立について早期に成立するように御協力をいただき、また一方の郵政の見直し法案も急いで成立するように御協力をいただきたい、このようにお願いいたします。 〔池田委員長代理退席、委員長着席〕
○竹本委員 現時点において国民を救うためには何が必要かという大きい視点は、ぜひ引き続き主張して頑張っていただきたい、そこはそう思います。 さて、本法案の細かい具体的なことについて少しお聞きしたいと思います。 この法律では、銀行が条件変更を一生懸命やることによって、結局、利払い収入が、銀行の懐へ入る金が少なくなってくるわけですね。そういった場合には、この法律では、ぜひ金融機能強化法を活用して資本増強をしてください、こういう趣旨の規定になっているんですけれども、ただ、金融機能強化法によって資本注入する場合、すべて優先株で処理されております。今まで過去の事例を見ましても、九つの金融機関が資本注入しているんですけれども、全部優先株なんですね。 ところが、この優先株の資本の質を評価する場面において、いわゆるコアティア1には、普通株は入ってくるのに優先株は入っていないんです。そうなりますと、結局、銀行の資本体質といいますか体力が低下してしまいまして、いわゆる国際的な評価基準からは低く見られてしまう、日本の銀行は結果として国際競争力を失う、このようなことになりはしないかということを非常におそれております。 今、BIS規制の問題でありますが、欧米、特にヨーロッパは、このBIS規制をさらに強化をして、自己資本を十分充実した銀行でないと国際取引に関与させないというような動きが強くあります。そういった中で、我が方が、中小企業を救うためという、非常に、これは動機はいいんですけれども、結果として銀行の体力をそのようにして損傷させることになりはしないか、それに対してどう考えておられるかをまずお聞きしたいと思います。
○亀井国務大臣 今議員御指摘のように、私どもとしては、この法律を施行し、その精神を誠実に金融機関が実行していくことによって金融機関が直ちに資金繰りに窮してくるとか、そういう影響を与えるとは判断をいたしておりませんけれども、しかし、そういう面において厳しい状況に万一置かれるようなことであれば、私どもとしてはちゅうちょすることなく資本注入をいたしたいと思います。 今、七行ですね、やっていますね。またもう一つ申請が出るかもしれませんが、やっております。これはほとんど優先株でやっておりますが、これは、議員御承知のように、全部BIS規制の四%どころじゃなくて一〇%以上を大体クリアしておる金融機関でありますので、普通株でなくても、優先株であっても別に事実上困らないという実態があります。また、都銀あたりは別でありますけれども、地銀あるいは信用金庫、信用組合あたりになりますと、別に外国から資金調達をするというわけでもございませんから、そうした資本注入をしたからとか、あるいはそういう比率がちょっと下がったからといって、国際信用云々という、そういう世界にはすぐ入っていく金融機関ではないだろう、私はこのように思っています。
○竹本委員 この法律の五条関係についてちょっと質問いたします。 副大臣でも結構でございますが、中小企業に対する貸し付け変更の場合は、政府による保証制度があるわけですね。ところが、住宅ローンに関しては保証制度がないわけであります。考え方は、住宅ローンを借りている方は、例えば金融公庫から借りておれば、そちらの方で融資の条件緩和をやっておりますからやってもらえる、だからいいという考え方ではないかと推測するんですけれども、ただ、我々が家を建てるときに、今は全額金融公庫の融資ということも、かつてはなかったのにあるようになっております、金融公庫はなくなっていますけれどもね。そういうことなんですが、銀行からも借り、金融公庫からも借り入れている、こういうのが一般的だと思います。 その場合に、住宅金融公庫の方は融資条件の緩和には応じてくれるけれども、銀行は保証制度がない。中小企業の場合だったら保証制度が活用できます。ところが、これがないから、どうしても足がすくむというか余り手を出したがらない、このようなことがあるのではないかと思いますが、その点についてちょっとお聞きしたいと思います。
○大塚副大臣 先ほど事業者に関して網屋委員から御質問があったときにお答えをした枠組みが、同様にこの住宅ローンの借入者に対しても用意をされておりまして、それは今御指摘の第五条の第二項に、やはり協調し連帯をする必要があるということを明記してございます。 したがって、住宅ローンをお借り入れになっている国民の皆様のうち、例えば民間金融機関と住宅金融支援機構、昔の住宅金融公庫からお借り入れになっている場合、まず、住宅金融支援機構に条件変更をお申し出いただいて、そうすると、機構は従前よりも既にかなり前向きに条件変更に応じておりますので、機構が条件変更に応じると、この五条に基づいて、協調融資をしている民間金融機関、住宅ローンを提供している民間金融機関も連携をする努力義務が発生をいたしますので、そのような形で一つはカバーをされております。 ただ、民間の金融機関だけから借りておられる方々、この方々に対してどうするかということについては、確かに、今申し上げましたような連帯義務が生じてまいりませんので、特に単独行から借り入れをされている方、このケースにおいては、やはりそれぞれの金融機関が条件変更の申し出に対してどれだけ前向きに応じていただけるかということでありますが、既に新聞等でもかなり報道されておりますが、こうした私どもの今回の法律の目的をしっかりと御理解いただいて、大手行、それから地銀、そして信金も、そういった住宅ローン借入者からの条件変更の申し出を受ける体制を整えつつあります。 私が聞き及んでいる限りでは、住宅ローンの条件変更の申し出が、ことしの夏のボーナスのときにはそれほどでもなかったんですが、この冬のボーナスを前に昨年比一・五倍ぐらいにふえているということでありますので、このような状況に民間金融機関もしっかりと応じていただけるものというふうに思っております。
○竹本委員 今、大塚さんお話しのように、この冬のボーナスは一五・九%減少している、こういうことですね。結局、中小企業者ならば先ほどのような仕組みがあるからいいけれども、一般のサラリーマンにはないじゃないですか。だから、やはり返すのに非常にしんどいんですよね。だから、今回の法案にそういう方は結構期待感を持っていると思うんですよ。それに対してこたえてあげるためにどうするのか。 特に、例えば大きい会社、まあ大きい会社でしょう、大きい会社に勤めておって、サラリーマンで、その会社のいわゆる共済というか、そこからお金を、住宅ローンを借りると同時に一般の銀行からも借りている、こういった人は、ボーナスがぐっと減っていくわけですから、死活問題とは言わないまでも、大変生活にしんどい思いをしているのではないか。したがって、住宅ローンを借りている人に対する、中小企業における信用保証制度のような何がしかの手当てがあった方がいいのではないかということを思います。これについて、まずちょっとお答えください。
○大塚副大臣 現状及びこの法案が想定をしている枠組みについては、先ほどお話をしたとおりでございます。 しかし、この法案が施行された後に、住宅ローンの借入者で、しかも減収等で大変困窮をされている方々の要請に十分に応じられないという事態が社会問題化してくるようなことであれば、その折には、これは、国民の皆さんがお困りのときにしっかりと対応するのが政府の仕事でございますので、しかるべく別途の対応を考えなければならない局面もあるかもしれないとは思いますが、まずは、そうならないように、この法の目的に従って、民間金融機関の皆さんが、大臣も何度もお話しいただいておりますが、その社会的責任を果たしていただけるようにしっかり御協力をいただく。御協力をいただいた暁に、万が一にも財務状況等に不安が若干生じるようであれば、これは金融機能強化法等をもってしっかり対応させていただくという枠組みになっておりますので、御理解を賜れればと思います。
○竹本委員 もう一点大塚副大臣に聞きますが、住宅金融支援機構ができてから住宅ローンの証券化が進んでいます。この証券を買った人は、本来の債務者が住宅ローン条件の緩和を申し出ている状況の中で、この証券の価値に影響しないか、評価に影響しないか、その点、いかがでしょうか。つまり、もっと価値があるものとして買ったけれどもどうも余り値打ちがないということで、証券の価値が下がるのではないかということをちょっと心配しております。
○亀井国務大臣 これは、私が心配性じゃないという批判を受けるかもしれませんけれども、そういうことを含めて、そういう種類の証券はそういうリスクは既に織り込み済みで売買をされているんじゃないかと私は思います。
○大塚副大臣 重ねての答弁になるかもしれませんが、大数の原理を働かせての証券化のメカニズムだというふうに思っておりますので、大臣の御答弁どおりの展開かと思います。 ただし、証券市場というのは他の要因で価格が大きく変わることもございますので、そうした市場の動向はしっかりとフォローし、適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
○竹本委員 先ほどどなたかが質問しておられた、中小企業の範囲云々ということを言っておられましたけれども、この中小企業の範囲の中に、要は大企業の子会社が入っていないんですよね。ところが、大企業の子会社とはいえ、大企業が全部面倒を見ているわけではないし、自分で相当苦労しながら、独立系の中小企業と同じような苦労を毎日やっているわけですね。 ですから、私ははっきりと、こういったところも対象に含まれているんだということをもっと明示すべきではないかと。あるいは、それが余りにもそういった人たちに対して過保護になるというのであれば、しかし、大企業の子会社ではあるけれども大変苦しい、下手をするとその系列を離れさせられる、こういうような苦しみに追われている中小企業もあるわけですから、もっと具体的に見るべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 私は、竹本議員の御指摘というのは、本来ならそういう御心配をされる必要がない。しかし、現在の大企業のマター、モラルハザードの状況から見ると、そういうことが起きるかもしれないという懸念を持たれるという状況は確かにあろうかと思います。 しかし、本来やはり、自分のところの子会社である以上は、子会社にしておる以上は、そこの金繰りについて親会社が責任を持つというのは私は当然であろうと思います。そういう意味での、まさに大企業が経営者としての、また社会的責任を果たしていくというのが、私はやはり筋であろうと思っています。
○竹本委員 この法律は、既存の借入金を対象といたしまして返済猶予等の条件変更を金融機関に促すことが主眼だと言えるわけですけれども、この返済猶予を申し出ることが、これもどなたか御質問になりましたけれども、自社の資金繰りの厳しさを示すことになって、将来の新規の融資を受けられなくなるとの不安を抱く中小企業が多いわけであります。これを、あしたも実は参考人質疑をやるわけでありますが、御専門の方からこの実態について聞きたいと思うんですけれども、そうなると全然意味がない。 それで、結局銀行は、当局が怖いですから、優良なところにはちゃんと、全然条件変更をする必要がないところに、あなたたち条件変更しなさいよ、ちょっと実績づくりやるからと、それでどんどん少しずつ条件変更させて、うちは五百社条件変更に応じました、こういう実績をつくってしまう。他方、非常に経営状態の悪い、借金でどぶどぶでどうしようもないところに対しては、積極的に条件変更をやって、今までの保証がつきますから、それで資金回収をしようとする。だから、こういうふうなある種のモラルハザードが横行するのではないかということを実は危惧しておるわけであります。 したがって、結局、せっかくつくったいい制度が本来の目的に沿って使われなくなる、そのおそれがありますので、よほどここのPRをきちっとしないと実際使われないのではないか。一つはモラルハザードの問題、もう一つは誤解の問題、これがあるのではないかと思いますが、亀井大臣、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 世の中が悪くなってきましたので、私は、竹本議員のような危惧というか、そういうものが出てくると思いますし、その危惧を現実化させてはならない、このように私も思っております。 それにはまず、やはり金融庁が金融機関に対してきっちりとこれを監督指導していく、検査をしていくということをぴっちりやっていくことが私は現実的には大事だと思います。そうした中で、金融機関がそれでもそれに従わないというようなことであれば、業務改善命令を出していくというようなことを含めての厳しい対応を金融庁としてはやっていく。私は、そういうことをしなくても、金融機関が常に自分たちの責任においてそうした貸し渋りというようなことはやっていかないであろうということを、強く期待をいたしております。
○竹本委員 もう時間が来ましたのでこれで最後にいたしますが、せっかく亀井大臣相手に質問させていただくわけなので、この法案と直接関係ないんですが、中小企業が借金をして困っている、これを救うのが今回の法律です。そうすると、借金で困っている人間はほかにもいるんですね。それはだれかというと、貸金業法の対象者なんですよね。 今回の貸金業法改正は六月全面施行になります。そして、総量規制をやります。そうしますと、今まで借りていた人が借りられなくなる、当然です。そうなると、借金をいっぱいしておって借りる場所がない人たちはどうすればいいのか。これをほうっておけば自己破産する。あるいは、それは気の毒だからというので、政府系の金融機関で何がしかの融資を考えているのかどうか。あるいは、先ほどから金融機関はコンサルタント的機能を果たすべきだというお話もありますけれども、そういったところが、どこかの金融機関がこういった人たちに対して何がしかの指導なり手当てを、ガイドラインでも示して指導するのか。 要は、世の中全体を見まして、お金に困っている一番最底辺の人たちはこの人たちなんです。もちろん自己責任も相当あると思います、この人たちは。だけれども、これに対してほうっておいていいのかどうか、それについて亀井大臣の御見解を聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○亀井国務大臣 議員御指摘のように、今そうしたサラ金に行っておられる方々というのはいろいろな事情があると思います。千差万別の事情でそういうところに行かれておると思いますけれども、これを六月施行で総量規制と利息の面で実施をいたしました場合、そういう方々が借りられなくなるんじゃないか、そういう心配があるのは事実であります。 そういう面では、私は、政府系金融機関また一般の金融機関が、はっきり言いまして相手にしていないわけですから、相手にしていないそういう、しかしお金に困っている方々に対して一々融資をやっていくんだと。今まで相手にしていなかったから私は知らぬ、やみ金に走れというようなことがあってはならないと思いますので、そういうことを含めて、今、大塚副大臣のもとで、関係各省の御協力もいただきまして、これを施行した場合そういう方々がどうすればいいんだということを含めて検討を開始しております。 ただ、この総量規制とかあるいは利息、こういうものについて、私どもとしては、これをいじるというつもりはございませんけれども、今議員が御指摘のようなことを含めまして、そういう問題をどう処理していくのか、どう対応していくのかというようなことを含めて、今大塚副大臣のところで鋭意頑張っておりますので、また議員から、何かいい知恵があったらぜひひとつお教えをいただきたいと思います。
○竹本委員 これで終わります。 要は、こういった人たちの行き場を考えておいてあげないと、政治としては画竜点睛を欠くことになるのではないか、このように思う次第であります。 以上です。ありがとうございました。
○玄葉委員長 次に、後藤田正純君。
○後藤田委員 まず、亀井大臣にお伺いしたいと思います。 亀井大臣の今回の法案の前の世の中への打ち上げ方は、まさにモラトリアムだということをおっしゃって、相当、中小零細また資金需要困窮者が期待をしたと思うんですよ。そのときの亀井大臣の法案、僕はこの法案は亀井法案じゃないと思っているんです、亀井法案は当時、強制的に、一律に、そして三年とおっしゃっていたんですよね。それがなぜここまで、きのうの野田さんじゃないですけれども、明治の大砲じゃありませんが、まずそこで、いいんですよ、きのうの話でもあったとおり、良識的にマーケットメカニズムもお考えになって大塚副大臣が御指導されたのか、そういうことで、まあまあまともなといいますか、当初の強制、一律、三年というところがなぜなくなってしまったのか、大臣、教えてください。
○亀井国務大臣 私は後藤田議員からこういう質問を受けるなんということは思ってもいなかったことでありまして、なぜかと申しますと、議員、私は今議員がおっしゃられたようなことを一言も言った覚えはありません。ただ、三年というのは、期間はどの程度と言われたから、三年程度になるのかなということを言ったことは事実であります。一律とか命令だとか強制、言った覚えはありません。 ちょっと教えてください。これは議員に、ちょっとお示しください。
○後藤田委員 言った覚えがないということであれば、それはそれで結構ですが、世の中の、メディアも含めて、また我々、中小零細企業、地元を回っていますと、早く亀井法案を通してくれと言うんですよ、みんな。借金が帳消しになるみたいな、そういう一時的に期待感を持たれた方がいるということで、今確認をさせていただきました。 三年はおっしゃったけれども、一律、強制はないということでよろしいですね。
○亀井国務大臣 言ってもいないことをあなたがそういって、地元であなたが何と言われたか知らぬけれども、私はそんなことを最初の大臣としての所信表明でも言っておりませんよ。返済猶予と言ったという話であって、あと、記者等から聞かれたら、それは三年程度になるのかなということを私は言ったわけだけれども。 期間の問題というのは、貸し手と借り手の間での、猶予する場合は何年程度猶予するのか、さらにそれを更新するのか、いろいろな状況があるわけですから、本来きちっと期限がつけられるような話ではありませんし、日本は御承知のように自由主義経済社会ですから、そんな一律に、法律一本で貸借関係をチャラにするなんということができるはずがありません。 後藤田議員は亀井静香をよっぽど、あほはあほだけれども、相当あほな議員だという先入観をお持ちだと思います。これだけは改めてもらいたい。
○後藤田委員 いえいえ、とんでもない。大変尊敬しておりましたので、そういうことがまさかないであろうなということで、ただ、モラトリアムという言葉がひとり歩きしますと、やはり借り手側は期待を持つわけですよ。それが、法案が出てきますと努力義務ということに明確になったということで、若干やはりトーンダウンの気はあったんです。 今大臣おっしゃった、市場メカニズムをしっかり配慮するとおっしゃったのは、まさにそのとおりだと思います。市場メカニズムということだけじゃなくて、大臣がよくおっしゃる金融機関の社会的責任、これも実は中身が深いんですよ。金融機関の社会的責任について、どういうものなのか、大臣、所見をお伺いしたい。
○亀井国務大臣 金融機関のそうした社会的責任については、私はいろいろな場面でこれこそ話をしておりましたので、議員は、私の肝心なそういうことは全然聞かないで、言いもしなかったことだけ想像の中で言っておられるようでありますことは、極めて私は遺憾に思っております。 議員、こんなところでこういうことを言うのはどうかと思いますけれども、あなたも将来ある議員です。あるでしょう、本当に。おじさん以上になるかもしらぬけれども、やはり質問については根拠のあるものでないと、マスコミがどう言った、だれが何々したというようなことを、少なくとも衆議院の権威のある委員会において、それを質問されるべきでは私はないだろうと思います。これは前置きですが。 社会的責任というのはある意味で簡単な話で、これは金融機関にもあるし、個々の企業経営者にもあるし、あるいは百姓をしておったり漁をしておる者にもあるし、サラリーマンにもあるし、みんな私はあることだと思うんです。 金融機関というのは何のために存在をしているか。金融機関のために金融機関が存在をしておるわけではありません。やはりこの世の中がうまくいくために、生産者と消費者との間で直接物が流れていき、消費をされていき、富の配分がちゃんとされていくということがそれでやれるんであれば、それで結構な話だけれども、社会が複雑になっていくとそうはいかない。そこに金融とか信用とかいろいろな問題が生まれてくる。しかし、あくまで、それは金融機関のために存在するわけではないという。 ところが、御承知のように、アメリカを初めサブプライムローンは、破裂はまさにその象徴でありますけれども、金融機関が自分たちの利益を追求するためだけに過激な市場原理、資本主義に走って行動した場合、自分たちが破滅するだけであればこれは自業自得でありますけれども、その結果、一般の国民の方、人々、生産者、消費者にまで大変な被害を与えていっているという現実があります。日本においても同じようなことも起きたわけであります。 そういう意味で、金融機関は、自分たちが何のために存在しているかということを十分考えながら業務をやっていただきたい、そういうことを私は言っておるわけであります。
○後藤田委員 これは権威ある委員会ですから、改めていろいろと不明確なところを確認しておりますので、そのことは御理解をいただきたいと思います。 今おっしゃった金融機関の社会的責任についてのお話ですが、欠落しているのは、亀井大臣、銀行法というのは御存じだと思いますが、目的の第一条第一項には、円滑な金融をすべき責任があると書いているんですよね。第二項にはどんなことが書いてありますか、大臣。当然知っていらっしゃるでしょう。
○亀井国務大臣 私は、あなたがまだ、年幾つですか。(後藤田委員「質問に答えてください」と呼ぶ)いやいや、ちょっと待って。 だから、私は、あなたがまだちっちゃいときと思いますが、銀行法の法律ができて以来初めての大改正を自民党時代に手がけた男です、私なりに。銀行法については当時それなりに、悪い頭で勉強もいたしましたが、条文まで全部暗記しておるわけじゃございません。
○後藤田委員 一国の金融大臣の御答弁としては、大変尊敬する大臣に失礼でございますが、これはやはり基本なんですよ。 つまり、一項には円滑な金融というものがあるんですが、二項には、金融機関の自主的なまさに経済活動に配慮をしなきゃいけないと。その裏には何があるかというと、金融機関の健全性、預金者、投資家、そういうものをしっかり配慮しなくてはいけないということを両方書いてあるんですね。この基本を間違ってはいけないということを申し上げたいんですね。 それで、きょうお手元にお配りしました資料がございますが、これは、我々が与党時代にさまざまな対策をしてまいりました。中小企業に対する資金繰りの対策、二十年度の一次補正、二次補正、二十一年度の補正とさまざまやってまいりました。金融対策のみならず、我々は経済対策もセットでやってきたんですよ。そのときに我々が、やはり法律だとか市場経済とかセーフティーネット、さまざまな問題をしっかり熟慮した上で、市場経済とセーフティーネットのバランスを考えた上でさまざまな対策をしてきたんです。 今回、いつもいろいろなところで申し上げていますが、今皆さん方の政権において、政権奪取をされて、それから本当に、いまだに経済対策、金融対策一体化したものが全く出てこない、こういう我々のやってきたような。出てきたのは亀井大臣の法案のみ。菅さんは来年一月からだとおっしゃっているようでございますが、そのこと自体に、私は、現政権の経済対策、景気対策、中小企業対策へのまさに真剣な態度が全く見受けられない、こういうことを申し上げたいんです。 何もしないだけだったらいいけれども、まさに中小企業経営者が大変心配しているのは、皆様方は、最低賃金を上げるだとかまた派遣労働についてのいろいろな規制を強化するとか、そんなことまでも言い出して、産業が空洞化していっている。大きな企業がいくと中堅、中小も全部影響するんですね。こういうことを掲げながら、どんどんどんどん日本の経済、景気というものはおかしくなりつつある。 そんな中で、亀井大臣が唯一こういう形で、金融の円滑化ということで発信をされたことは私はいいと思うんです。ただ、先ほど申し上げたように、今回本当に、亀井さんがよくおっしゃる、友愛は思いやりだと予算委員会でもおっしゃっていたんですけれども、思いやりだとすれば、今回の法案は真に資金需要を求めている人たちのためになっているのか。プライムとサブプライムというふうに分けるとするならば、住宅ローンを借りている人、またプロパー融資、これは資料のA4の横書きに書いておりますけれども、今回の法案は、中小企業に関して言えば、右の三のプロパー融資のみということですね、信用保証が受けられる。 そうなると、今回の立法の趣旨というか哲学、現下の経済情勢を考えたときに、プライムの話ばかりなんですよ。住宅ローンを借りられる人というのは比較的経済的にも豊かなんですよ。住宅ローンも借りられない人がいっぱいいるんですよね。 そして、プロパー融資にのみということですが、政策金融を借りている人たちにはそういった手は差し伸べられない、信用保証の対象にはなっていないということ。本来、プロパー融資で条件緩和するんなら、政策金融の方にどんどんシフトをさせればいいんじゃないでしょうか。これはまだ枠が余っています。これは大塚副大臣でも、きょうは経産省から近藤さんがいらっしゃっておりますけれども、そういうことで実際対応できるプライムの方だと思うんですね。 サブプライムといいますか、本当に真にお金が必要な人というのは、信用保証も受けられない人たち、もしくは住宅ローンでも本当に困窮している人たち。アメリカは、御承知のとおり、住宅ローンの担保債権の買い取りを一兆ドル、一・二五兆ドルですか、枠を持っていますね。ことしの八月時点でその実績はたしか七千八百億ドルぐらい、もう八千億ドルぐらい行っていると思いますよ。こういうきめ細かい政策金融、政治的なまさに弱者への配慮をやっているんですけれども、今度の法案は、住宅ローン、プロパー融資というまさにプライムのローンを、とりあえず条件緩和を頑張ってやりなさいよと金融機関にただアドバルーンを打ち上げただけで、先ほど竹本議員からもあったとおり、個人ローン、消費者ローン、これにしても、まさに中小企業経営者でもお金が借りられない人はそういうところにも行っているんですよ。しかも高い金利ですよ。 我々は、貸金業法改正のときに全会一致で決めましたけれども、その条件としてセーフティーネット貸し付けを、先ほど亀井大臣もお答えになっていましたが、こういうこともしっかり充実させないとだめだと。総量規制で皆さん方、それを枠を広げるとか広げないとかという議論をしているようですけれども、あのときの哲学は、貸さない親切なんですね。これ以上過剰に貸し付けちゃいけない、過剰貸し付け自体に、貸金業法にはその条項があったんですけれども、それに対する禁止規定がなかったんですよ。借り過ぎてしまうともう首が回らなくなるから抑えたんですよ。そして、改めて再チャレンジしていただくために、そこをやはり制度として、政策としてやろうと。ただそれでも、今金利が下がっても一八%ですよ、そういう人たちは。 本来は、今申し上げた、信用保証が借りられない、住宅ローンでもさらに困窮している人、個人ローンで本当に大変な人たち、こういうプライムでない人たちに対しての対策、きょう近藤政務官いらっしゃっているからあれですけれども、我々の先ほどの資料に示したとおり、それ以外でも、例えば、中小企業が借金体質になっている、それを変えるのは、間接金融から直接金融にしようと。そのときに我々、信用保証協会がやっている中小企業の特定社債保証制度、銀行の引き受け私募債の適用基準の緩和をやったんですよ。当時は、必要条件純資産一億円以上だったのを五千万に下げたんですね。こういうことも我々はやってきたんですよ。 だけれども、今回、中小企業の話をしていて思うのは、こういう話がなぜ経済産業省から出てこないのと。なぜ亀井大臣から一生懸命この融資の話が出てきて、この十—十二、一—三、大変なときに、中小企業も経済も景気も大変だといったときに、もっとパッケージで、この国をどうするんだ、経済をどうするんだ、本当はそれが普通だと思いますよ。この法案を促すのは本当は経済産業省、中小企業庁が促さなきゃいけなかったと僕は思うんです。 その点について、近藤政務官どうですか。どうぞ、どちらでも。では、両方で。
○大塚副大臣 まず、今回は、中小企業庁にも全面的な御協力をいただいて足並みをそろえて対応させていただいている次第でございますので、どちらが後先かということは別にいたしまして、政府として一丸となって中小企業対策を行っているということをぜひ御理解いただきたいと思います。 その上で、先ほど来お話のあった点について、事実関係だけ二点ほど補足をさせていただきます。近藤政務官からも追加の補足があるかもしれませんが。 まず、おっしゃるとおり、自民党の皆様方が政権を担っておられた時代に御用意いただいた三十兆円の緊急保証、もちろんこれは野党時代の民主党の緊急対策の政策提言にも多少は呼応していただいたと思っておるんですが、これがまだ十四・七兆円余っている。さらには、セーフティーネット保証も、枠の十七兆のうち六兆円しか使っておりませんので十一兆。こういうものをまず一生懸命使っていただくということは念頭にあります。 あと一点、蛇足になりますが、銀行法の第一条の第二項ですが、「銀行の業務の運営についての自主的な努力を尊重するよう配慮しなければならない。」これはもうおっしゃるとおりでございますが、「自主的な努力を尊重するよう配慮しなければならない。」私たちは、これまでの銀行業すべてとは言いませんが、メガバンクを中心に自主的な努力が、国益や日本経済、あるいは日本の経済を支えている中小企業のために全力を尽くすという形に必ずしもなっていなかった面があるのではないかということを十分に心して、これから金融行政に当たらせていただきたいという意味でございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○近藤大臣政務官 後藤田委員にお答えいたします。 経済産業省、何もしていないんじゃないか、しっかりしろ、こういう御質問、激励かと思うわけでありますが、この法案に当たっては、大塚副大臣からもお話がございましたとおりでありまして、政府一体でつくってきたわけであります。亀井大臣が直嶋大臣のところに来られまして、一丸となって中小企業対策金融をやろう、こういう会談をした上でこの法案ができた、こういう経緯でもございます。 ただ、なお、中小企業庁においては、年末の資金繰り対策、これは別途発表させていただいておりますし、ここでるる御説明する時間もないかと思いますけれども、とりわけ年末の資金繰り対策については、政府系金融機関がしっかり対応するようにという特段の指示も出しておるところでございます。 また、なお、前政権下で行われた特定社債の基準緩和、これは累次やられておって、それなりの一定の効果があるなと。平成二十年度末で七千四百件、五千九百億円の残高、こうなっているわけでありますが、先生の御地元において、徳島県信用保証協会でも積極的に取り組まれている、こういう話を聞いておりますので、こちらについてもより使いやすいように、見直すべき点があったら見直さなきゃいかぬ、こう思っております。
○後藤田委員 いろいろな対策を我々はしてきて、先ほど大塚副大臣が、まだまだ金融機関として中小企業に対して足りないとおっしゃるんですけれども、私はかなりそれは、先ほど来お示しをさせていただいた資料のとおり、いろいろ頑張ってくださっていると思うんですよ。 今度、またさらに頑張れといった場合に、今まで頑張ったところが、もう頑張っていて、開示してもプラスの条件緩和の事例が何もないといったときに、金融庁どうされますか。それに対しては、何だ、何をやっているんだという話になるんですか、大塚副大臣。
○大塚副大臣 これは、条件緩和の御要請がどのぐらいあったかという件数と、そしてそれにどのぐらい応じることができたかという件数、これらが開示をされることになっておりますので、その結果を見て判断することになります。 今委員が御質問のケースは、例えばクライアントから随分申し出はあった、しかし、審査をしてみたらやはりなかなか応じることができなかったといって件数が非常に低かった、それは、そのときに何か監督当局として、件数が低かったではないかということを言うかどうかという御質問だと思うんですが、それは予見を持ってここで答弁をすることができないことだと思いますので、仮にそのような開示情報であった場合には、しっかり事情を拝聴して、合理的な事情であるならば別段のことにはならないとは思いますが、合理的な理由でない場合には監督当局として適切な権限を行使するということであると思います。
○後藤田委員 今申し上げたのは、今の御答弁も参考になりますが、今までもう既に、昨年来、我々も条件緩和を金融庁にさせて、いわゆる融資の検査監督のマニュアルを去年の十一月緩和しているわけですよ。それ以来かなり努力されている金融機関もたくさんあるわけですよ。そういう人たちからすると、今さら何なんだ、我々はもうやっているよというところに対してどうするかという話はどうですか。大臣はお休みしていただいて結構ですから、大塚副大臣。
○大塚副大臣 おっしゃるとおり、去年の十一月七日でしたか、それまで経営改善計画の五年というものを十年まで延ばす、これまたぜひ後藤田委員には御理解いただきたいんですが、もちろん政権党としての自民党さんの御判断であったと思いますが、私どもとしても、金融危機は与野党関係なく乗り切るべきだ、そういう姿勢で御提言をさせていただいたわけであります。その結果、御指摘のとおり、この一年間で約二兆円の条件緩和債権が不良債権になっていないという現象が生じておりますので、そのこと自身は重く受けとめております。 したがって、さらにどのぐらいの実績が上がるのかはわかりませんが、実績が上がらないからといって、そのことだけをもってして、金融機関の皆さんのさらなる努力が足りないというふうに申し上げるつもりはございません。
○後藤田委員 そのお言葉を金融機関は聞いて、多分安心されたのかなというふうに思っております。 最後に、先ほど来何度も申し上げていますが、セーフティーネットと市場原理というのはバランスが非常に難しいんですよ、皆さん方も御承知のとおり。どこまでを政策でやるか、どこまでを市場に任せるかというバランスが非常に難しくて、今回、最初の趣旨からするとかなり常識的にはなってはいるんですけれども、まさに常識的なというか、当たり前の法案なんですね。今までも銀行法で規定されている目的に沿った中身だと思うんですよ、当たり前。 当たり前だとしたら、なぜこれは期限を設けているんですか、大臣。当たり前だったらずっとやればいいじゃないですか。
○亀井国務大臣 先ほども当委員会で同様趣旨の御質問がありましたので既にお答えはしておりますけれども、議員がいらっしゃらなかったか、あるいは聞いておられなかったかわかりませんから、もう一度申し上げます。 これは、先ほども答弁しましたが、本来は必要がないんです、こういう法律は。私はそう思っているんです。しかし、前政権下においても努力をされたと思いますけれども、現実においては、やはり中小企業、零細企業やサラリーマン等の方々が大変苦しい状況に依然としておられる。それは、何度も申し上げますように、金融機関だけのせいではない。金融庁の検査、指導、監督が適切でなかったということもあるでしょう。さらに、もっと言えば、経済全体がそういう方々の経営を非常に苦しい状況にしていったという大きな状況があると私は思う。 この法律を時限をつくらないでやった場合は、鳩山政権はこんな状況をずっと続けさせていくのか、そういうことになってはならない。この新政権は、こういう皆さん方の苦境に対して緊急的にこういう手を打ちますよ、しかし、将来は借り入れされたお金はちゃんと予定どおりお返しになられる、そんな経済状況にいたしますよと。私は、時限立法にしたのは、そういうメッセージを出すという意味においてあえて時限立法にしたわけです。したがって、不幸にしてそうならなかった場合には再延長せざるを得ませんけれども、そうならないことを私は望んでおります。
○後藤田委員 大臣おっしゃるように、この法律が出ると、国際的な信用からしますと、日本経済というのはそれほど失速して大変なのかという非常に懸念も今もう既に出てきていますよね。しかし、それに加えて、そこでまた銀行に報告義務も含めて努力義務を課したことによって、銀行のまさに資産、資本、そしてその預金者、また投資家に対しての不安もこれからどんどん出てくると思うので、これについて、投資家保護、預金者保護について、どうやって亀井大臣はその人たちに安心を与えるか、最後に御答弁をお願いいたします。
○玄葉委員長 質疑時間が経過いたしましたので、大臣、簡潔に御答弁お願いいたします。
○亀井国務大臣 簡潔にやります。 私は、議員のそういう不安というのはもし起きれば極めて不幸なことだと思いますが、世界が日本経済をどう見ておるのか、今の日本経済が、大企業は確かに内部留保を百兆以上持っておると思いますけれども、そういう状況だけれども、日本経済は大企業だけでもっておるわけではありません。中小零細企業含めて、また農民、漁民を含めての日本の経済であります。 そういう経済の中で、中小零細企業が今のような状況に置かれているということを世界に開示することは、私は当たり前だと思います。そのことによって、日本経済はそんなに脆弱なのかという判断をされても、私は現実であるから仕方がないと思います。また、銀行に対しての投資家あるいは株主なんかも、自分たちが投資をしているそうした金融機関がちゃんとしていないのかな、もうちょっとちゃんとしてもらいたいという気持ちを持たれるということは大変いいことだと思っております。
○後藤田委員 どうもありがとうございました。
○玄葉委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時七分休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○玄葉委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、明十九日木曜日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○玄葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○玄葉委員長 質疑を続行いたします。茂木敏充君。
○茂木委員 自民党の茂木敏充です。 中小企業金融円滑化法につきまして質問させていただきます。亀井大臣、そして大塚副大臣、それから経産省の方からも近藤政務官にお越しをいただいております。よろしくお願いいたします。 私は常々、亀井大臣は本当に正義感の強い方だな、こんなふうに思っております。今回の一連の発言をお聞きいたしましても、強きをくじき弱きを助く、まさに大臣らしい発想だな、こんなふうに私は考えております。 確かに今、中小企業の資金繰りは大変厳しい状況にございます。 お手元にこの委員会の質疑関連資料をお配りさせていただいております。表紙の次の一ページ目をごらんいただきますと、中小企業の日本経済における位置づけをまとめてみましたが、中小企業は、我が国の四百二十一万社の企業のうち四百二十万社、九九・七%を占めている。そして、小売業の販売額、さらには従業員数で見ましても七割を占めている。特に地方においては役割が大きいんですね。一番右の棒グラフにありますように、中小企業の地方における雇用は八五%を占める、こういう状況であります。 では、そういった中小企業の資金繰りが今どうなっているか。一ページめくっていただきまして二ページ目、金融機関の法人向けの融資残高と企業規模別の融資割合、こういうのを見てございます。 昨年の九月のリーマン・ショック以降、確かに法人向けの融資残高、左のグラフでありますが、ふえてきております。ところが、右のグラフをごらんいただきますと、企業規模別で見ますと、大企業向けの割合は増加しているんですが、中小企業向けの割合が減少に転じている。明らかにこの傾向がおわかりいただけると思います。大企業につきましては、金融危機の影響で株式市場、資本市場からの資金調達が厳しくなった、このために銀行からの借り入れの比重を高めている。このために、中小企業の借り入れを締め出す動き、いわゆるクラウディングアウトが起こっているわけであります。 それで、次のページ、企業規模別の資金繰りの状況を見てみますと、今、日本の企業は、十年来の、資金繰りが非常に厳しい状況が続いてございます。昨年のリーマン・ショック以降、こういった傾向が顕著になってまいりまして、特に一番下の中小企業を見てみますと、資金繰りの状況は現在でも非常に厳しい、こういう状況が見てとれるのではないかな、そんなふうに思っております。 そこで、まず大臣にお伺いしたいと思うんですが、今大臣は、日本の中小企業の資金繰り、どれくらいの割合の中小企業が、概略で結構です、資金繰りに困っているのか、そしてその困っている中小企業の中で、再生が可能だ、しっかりやれば再生できる、そういう企業の割合はどれくらいあるとお考えでしょうか。
○亀井国務大臣 私は今、中小企業、一部は業務内容も極めて優良な企業があると思いますが、しかし相当数の、これはもう半数以上だろうと思っておりますが、本来なら苦労しなくてもいいのに非常に厳しい環境に置かれておって、私が今心配しておりますのは、別に企業を閉めなくてもいいところが、こんな商売、いつまでやっていたってしようがないと、いい意味の業種転換ならいいわけですけれども、そうじゃなくて、早目に店をしまった方が得だというような、そうした気分がなえてしまってきておる中小零細企業が極めてふえておるんじゃないかということを私は感じます。私の地元においてもそうです。ここでやはり、そういう人たちにどういう元気をつけてもらうか、今、政治が大変な課題を与えられておるときではないかと思います。 議員御指摘の何割がという数字までは私もわかりませんけれども、トータルとして、一部を除いては、しかも、ちょっと今のあれは、大企業の受注をしておった、従来、いわば安定的な立場におった中小企業というのが非常に厳しい立場に立たされておる。かつては親会社がいろいろな意味で面倒を見ておったけれども、もう面倒を見なくなった、そういう構造的な変化も起きておるということもあろうかと思います。
○茂木委員 一部を除いて相当数の中小企業が資金繰りに困っている、こういう御発言でありましたが、年末そして年度末の資金繰り、さらに厳しくなることが予想される、それで今回の法案の提出、こういうことでもあると思うんですが、大臣は、本当に再建の見込みが残念ながらない、こういう企業を除けば、基本方針として、申請があればこういう資金繰りに困っている企業は救済する、こういう方針ととらえてよろしいんでしょうか。
○亀井国務大臣 私はやはり、意欲を持っている企業は思い切って助けていくということをやるべきだと思っております。そのためには金融機関の協力がどうしても必要だ、こういうふうに考えています。
○茂木委員 法案の具体的な中身に入ります前に、大臣の方に、マーケットメカニズムについての哲学であったりとか、基本的な考え方を伺いたいと思います。 恐らく大臣は、構造改革路線には反対、こういうことだと思います。確かに、マーケットメカニズムは完全ではありませんし、市場の失敗は起こります。そこで問題は、そのときにどうするかということであります。ある程度市場メカニズムをコントロールするのか。それとも、市場メカニズムについては、規制緩和等々を進めて最大限に機能を発揮させて、そこから生まれてくるひずみについてはセーフティーネットの整備で救済をしていくのか。どちらのお考えに立たれますか。
○亀井国務大臣 私は、本来であれば、民間の企業の金の貸し借りを含めて、自由にやっていくのが理想だと思います。 しかし、現実においては、この金融メカニズムなるものが、生産者あるいは消費者、そのために本来はあるわけでありますけれども、金融機関自身の利益追求、これにどんどん走っていく。私は別に金融派生商品が全部悪いなんということを言っておるつもりじゃございませんけれども、そうして金融の肥大化というのが極端な形で起きてしまっていけば、その被害を、その中でだけでもうけたり損をしたり、局地的にやっておられる分は、これはある面は構わないかもしれませんけれども、結局は、それは金融メカニズムそのものを壊しちゃっている。アメリカにおいても起きたわけでありますが、日本においてもそういう経験を得たわけであります。 そういう意味では、そういうことにならないように、やはり金融庁を初め政府の機関がうまく機能していくように誘導していくということをやらざるを得ない。今までの苦い経験から、性善説だけでやっていって、後から手当てをしていく、セーフティーネットを後から張っていくというのでは、これはコストもうんと高くかかるわけでありますから、できることなら自主性をできるだけ損なわないという配慮もしながら、できるだけ前もって手を打っていくということが必要だと思っております。
○茂木委員 これは、極論で、右か左か、こういう話ではないと私も思っておりますが、大きな方向でいいますと、私は大臣とは若干考えが違っております、見解が違っております。 マーケットのコントロール、若干過激な言葉で言いますと統制経済的な手法、これは必ずしも、政策立案者の意図とは違って個々の経済主体というのは動いていく、その結果がマーケットのひずみをさらに大きくして、結果的には日本経済全体にも悪影響が及ぶのではないかな、この法案のこの後の審議を通じながら、その点も明らかにしていきたい、こんなふうに思っております。 この後、具体的な内容に入らせていただきたいと思います。 関連資料の項目に沿って質問をさせていただきたいと思うんですが、最初のページに質問項目といった形で、今中小企業の資金繰りの状況について若干お尋ねをしましたが、この後、法案の立法趣旨と法案の概要の問題、そして次に、グローバルな視点からのこの法案であったりとか、そしてまた金融市場に関する問題点、そして四番目に、本法案の金融機関の経営であったりとか日本経済への影響、そして最後に、モラルハザードの問題、時間がありましたらここまで触れさせていただきたい、こんなふうに思っているところであります。 そこで、まず、この法律の対象範囲、こういうことについてもお聞きをしたいんですが、この法案、一部には、カメコウ法案、こんなふうに呼ばれております。別に大臣のことをカメコウというわけではなくて、発案が亀井大臣、そして詳細な設計は大塚耕平副大臣がやられた、それで亀耕、こんなふうに言われるのかもしれませんけれども、同時に、亀の甲羅程度になってしまったんじゃないかな、最初の発想からするとちょっと小ぶりになった、こういう印象があるのかもしれません。 そこで、まず大臣に、法案から、大臣がおっしゃっていたモラトリアム、返済猶予、こういう言葉が消えたわけでありますけれども、この言葉が消えた理由をお聞かせください。
○亀井国務大臣 別に消えたわけじゃありません。貸し付け条件の変更ということは、まさに返済猶予そのものでありまして、これは、新規貸し付けを含めて、そうした借り手側の状況に応じて貸し手側もきっちりとした対応をしていく。そういう意味で、返済猶予ということは、それの中の主たる部分でありますけれども、私は何度も言っておりますように、トータルとしてコンサルタント的な役割を金融機関が果たしてもらいたい、そうした願いも込めながら言っておるわけでございます。 なお、申し上げると、さっき後藤田議員から意外な質問もありましたけれども、私は紙切れ一枚で貸借関係をパアにするなんということを言った覚えもありませんし、そういう意味では、当初考えておった、大体そのとおりの法案になった。 ただ、私は頭が精緻じゃありませんから、大塚副大臣、田村政務官、また金融庁の職員の大変な頭脳もおかりし、またいろいろな方々の、三党を中心として、野党の議員の方々を含めて、また政治家以外の方々のいろいろな意見も聞きながらこの法案を取りまとめていった、このように考えております。
○茂木委員 条件変更、こういう中に返済猶予はもちろん入っているわけでありますが、言葉として消えたのはなぜか、こういうことをお聞きしたわけですけれども、もう少し具体的な内容に入りながら、こういう点も議論していきたいと思うんです。 大塚副大臣、この法案の二条、そして三条、四条では、中堅企業、これが対象から外れております。そして、金融機関としてはノンバンクが対象になっておりません。この理由をお聞かせください。
○大塚副大臣 茂木委員におかれては、元金融担当大臣として、きょうは御指導いただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 二条、三条、四条に入ります前に、後藤田委員からも午前中御質問ありましたし、今、茂木委員からも、返済猶予の言葉がなぜなくなったのかということも含めて御質問ありましたので、ちょっと私が……(茂木委員「いいですよ。質問に答えてください」と呼ぶ)そうですか。一点だけ、済みません、では三十秒だけ、恐縮ですが。 実は、最初のころ、記者クラブの記者さんたちは、返済猶予というのは日常行われているものだということを全然御存じない方がたくさんいらっしゃいまして、そのことによって、返済猶予ということが、今まで全くできなかったものが何かこの法案で急にできるようになるという誤解を生んでいたということがありまして、それは記者クラブの皆さんにしっかり御理解をいただいて、誤解が解けていったということでございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 御下問の件でございますが、まず、中堅企業、これは恐らく大企業の子会社等のことを指しておられるんだと思いますが、これについては、午前中も大臣がお話しになられましたように、大企業の傘下にある中堅企業においては、それらの大企業の資金繰り全体の中でやはりしっかり支えていただくべきものであるという前提で、今回はこの法の対象外といたしております。 それから、御下問がありましたのはノンバンクでございますね。ノンバンクは、これは業法によって金融の円滑化を図るということが義務づけられておりませんので、そういう意味では、銀行法上の銀行とは異なるという立場で対象外としております。
○茂木委員 我々が四月に策定いたしました経済危機対策におきましては、中小企業の資金繰りだけではなくて、御案内のとおり、中堅企業、これも対策の中に含めております。 これは、先ほどのグラフでもごらんいただきましたように、確かに、大企業の資金繰りはよくなってきています。しかし、中小企業だけではなくて、中堅企業もまだ水面下、非常に厳しいところにございます。それだけではなくて、大臣もよく御案内のとおり、中堅企業一社に対して、取引先の中小企業、零細企業というのはたくさん連なっているわけであります。 もしここで中堅企業が不振になる、実際に中小企業の倒産の大きな要因の一つを見ましても、中堅企業が不振になって受注が大幅に減る、または受注がなくなってしまう、連鎖倒産が生まれる、こういうことから来ているわけでありまして、私は、ぜひ、この法案の対象には、大企業は結構なんですけれども、中堅企業、これを盛り込むべきではないかなと思っております。 それから、ノンバンク。業法が違っているのはわかっております。ただ、やはりこういったことをきちんとやろうとしたら、私は、ノンバンクも、中小企業庁とも連携して、何らかの仕組みに引き入れるべきではないかな、こんなふうに思っておりますが、いかにもやはり縦割り行政が残っている部分もございまして、これはこの後、信用保証制度の中で詳しくまたお尋ねをしたい、こんなふうに思っているところであります。 それで、具体的に、今回、どれくらいの中小企業それから住宅ローンが対象になるのかを見ていきたいと思うんですけれども、図の二の四であります。 これは、国内銀行、信用金庫の融資残高に占める中小企業向けの融資であったりとか住宅ローン融資の割合を見たものでありますが、全体の融資残高が四百九十三兆に対しまして、中小企業向けの融資が二百二十五兆、大体四五%、それから住宅ローン融資が百十五兆、二三・三%、全体で七割を占める。少なくともここの部分が今回のスキームに乗ってくるということでありますけれども、大塚副大臣、この中で、今回の法案でこの条件変更、行われるであろう、なかなか難しいです、行われるであろうというところは、どれぐらいの割合になるとお考えですか。
○大塚副大臣 御指摘のとおり、なかなかこれを、どのぐらいの割合ということを申し上げるのは難しいわけでございます。 あえて手がかりを申し上げれば、先般、あるマスコミのアンケート調査によれば、中小企業のうち、一割ぐらいの方々が今回の法案を利用したいというふうに言っているという結果が載っておりましたので、中小企業のアンケートの企業数とこの金額をプロラタで比較するわけにはまいりませんが、何がしか、そのぐらいの規模のものが想定されるのではないかなというふうには思います。
○茂木委員 確かに、アンケート調査では一一%、たしかそういう数字であったかと私も記憶しておりますが、なぜ一一%なのかとよくお考えいただいた方がいいなと私は思っておりまして、やはり仕組みに不備がある、今回の法のたてつけに。だからやはり、利用できるところ、これが、申請をするところが検討中でも一一%しかいかない、こういうことなのではないかなと思います。 大塚副大臣は一割、こういうことでありました。亀井大臣は、大半のところが資金繰りに困っている、そして、それはぜひ救いたい、こういうふうにおっしゃっているんですけれども、大臣、随分副大臣と答弁が違うんじゃないですか。
○亀井国務大臣 私がこんなことを言っちゃあれですが、マスコミの調査を私は余り信用しておりません、ここにも記者が来ておるかもしれませんけれども。 私は、これは聞き方にもよると思いますけれども、この制度が具体的に実施されていく中で、資金繰りが苦しい方々が、これを使いたくないと思われるはずはないと思います。それだったら結構な話だと思うんですけれども。 逆に言うと、一割であってもぜひどうにかしてくれという人がおれば、私は、政治は全力を挙げてその一割の人に対応すべきだと思います。これが政治だと思います。八割、九割が望んでおるからその政策をやる、一割しか望んでいないからやらないというのは、政治のあり方としては基本的に間違っております。 しかし、私は、実際、これについて望まれる方はもっともっと多いだろう、このように思っております。
○茂木委員 私が判定するものではありませんが、私は恐らく大臣の予測が正しいんじゃないかなと。大塚副大臣、ごめんなさいね。 ただ、確かに、この法案のスキームでやれば、条件変更の数だけはある程度出てくるんじゃないかなと思います。問題は中身だと思うんです、大臣。本当に救済が必要な企業が救われるのか、このことについてこの後議論したいと思うんですが、具体的に法案の六条から九条の関係の中で聞いていきたい、こんなふうに思っております。 大塚副大臣の方にお願いをいたします。 この法案では、金融機関及び当局の具体的な対応がすべて省令任せで明らかになっておりません。第六条の金融機関の方針策定と体制の整備、それから第七条の書類の作成、そして第八条の行政庁への報告とその公表、さらに第九条の検査監督、これらの具体的な内容がすべて省令に落ちている、法案には出てこない。これはなぜなのでしょうか。
○大塚副大臣 これは、先ほど、午前中の御質問で、金融検査マニュアルについても御質問がございましたが、金融行政の実効性は、極めて金融検査マニュアル、そして監督指針との連携性が高い構造となっておりますために、今回、法令で、余り事細かに法令事項として定めることが必ずしも適切でない場合もありますので、その点については、弾力性を持たせるという意味でこのような形になっております。
○茂木委員 第六条の金融機関の当該措置の実施に関する方針、つまり各行の条件変更に関する内規でありますが、現在のもの、金融庁としてこの各行の内規をどういうふうにごらんになっていますか。
○大塚副大臣 恐縮です。御質問は、現在の内容ということでございますか。
○茂木委員 この法案の六条で、当該措置の実施に関する方針、金融機関がつくるわけですね。この中には当然、各行が今、条件変更をやるときに内規を持っています。それは、三井住友だったら三井住友の内規であって、みずほだったらみずほの内規であって、信用金庫でもそういった内規を持っています。この内規が、例えば緩いかとか厳し過ぎるかとか、そういうことについてどういう現状認識をお持ちですか。
○大塚副大臣 現状を緩いかきついかということについて個別行ごとに認識を開陳することは適切ではないと思いますが、しかし、例えば貸し出し条件変更の中には、私の想定では、返済猶予、増額融資、期限延長、そして金利減免と、大きく分けて四種類ぐらいございます。 さらには、今回、民間金融機関の皆さんとも御相談をしながらこの法案をつくっていったわけでございますが、新規の借りかえ、こういうスキームも、もう少し弾力的に、商品化ないしは融資交渉における、内規の中にどういうお客さんは乗りかえに持っていくというようなことをうまく組み込んでいただけると、より私どもの法案が目指している状況を実際の自主的な融資行動の中で実現していただけるかもしれないので、そこは御尽力をいただきたい、そういう要請といいますか話し合いはしております。 したがって、当該措置の実施に関する方針、今がどうであるかという評価はとりあえず留保をさせていただきまして、工夫の余地はあるというふうに認識をしております。
○茂木委員 個々の銀行の内規を個別にここで議論するつもりはないんですが、内規は内規として、恐らく、私としてお聞きしたいのは、これから条件変更の申し込みというのは出てくる、それについて、貸し手側の銀行、それから借り手側の中小企業でいろいろな話し合いが持たれる、これについては当事者に任せる、こういうスタンスなんですか。
○大塚副大臣 基本的にはそういうことでございます。
○茂木委員 私は、そこからやはり今回の法案の一つのスキームの問題が出てくるんじゃないかなと思っています。 条件変更というのは、金融庁の会議室で起こっているんじゃありません、融資の現場で起こっているんですよ。そして、融資の現場、貸し手と借り手、双方の自主的な交渉に任せるといっても、御案内のとおり、力関係が貸している側の銀行と借りている側の中小企業では違うんですよ。結果的にどういうことが起こるか。結果的には、水面下で銀行が条件変更先を決める、こういうことが起こっていくんじゃないかな、私はそういう危惧を持っているわけであります、現在のスキームでいいますと。 そして、先ほど、数は出てくるだろう、こういうお話を申し上げましたのは、各金融機関からしますと、亀井大臣の率いている金融庁というのは相当怖いですよ。私がやったときと多分違うと思いますよ。相当怖い。だから、やはり数だけは出さなくちゃならない、こういう意識になります。 そうなりますと、まず最初に出してくるのは何かといいますと、もともと、いわゆる条件変更すべきだった、する、こういうふうに考えた先でありまして、昨年のリーマン・ショック以降でも、大体、何らかの形で条件変更が行われている中小企業が九%あります。これくらいの数がまずは出てくる。 しかし、それじゃ足りないということから上積みをしていくということになるんですけれども、どこを上積みするか。金融機関からすると、本来は返済猶予をしなくても済むようなところ、そこが一番安全ですから、こういうところについて、返済猶予に応じてやるよ、こういうことで次の数を稼ぐ。最悪、最後はどうなるか。これはモラルハザードの問題でありまして、本来だったら回収の見込みがないな、そういうところについても、今回の保証制度で四割は来るわけですから、銀行はそこに対して、うがった見方をすると、返済猶予、そして三年か何年かで、やはり再生ができませんでした、四割の資金だけは回収する、こういう形になってくる。そして、その穴埋めは税金でしなければならない、こういう形になってくるわけであります。 つまり、この法案のスキームでは、数は出てきます。しかし、実態は、本来救済しなくても十分しっかりやっていけるところ、それから本来救済しようと思っても難しいところ、こういう両極端で、亀井大臣のおっしゃっている真ん中の部分、中核の部分の、今回の法律で救おうと大臣がもともとお考えになった中小企業が救われない、こういう問題があるんじゃないかなと思います。 大臣、マスコミの調査等々は余り信じられない、こういう話でありますが、マスコミではなくて、帝国データバンクの企業意識調査、こういうものを見てみますと、法案に賛成は二五・五%です。これに対して、反対が三八・三%と大きく上回っているわけであります。 数だけは出るんですけれども、資金繰りに困っている中小企業は救われない。その仕掛けは、先ほども申し上げたように、法案ではなくて、すべて省令に落としてある、こういうふうに言われても仕方ないのではないかな、私はこんなふうに思っております。 政治主導、そういうふうに大臣がおっしゃるんでしたら、官僚の出す省令ではなくて、政治家が国会に基準を明示すべきではないかな、こんなふうに思っていますが、ぜひ大臣の方から、法案の審議中に、きょうでなくても結構ですけれども、その省令に落とす部分の骨格、概要でもお示しいただきたいと思うんですが、いかがですか。
○亀井国務大臣 議員の御質問をお聞きしておりまして、確かにこれは難しい話なんですね。大根を切るようなわけにもいかぬ話でありまして、生身の人間同士の、ある意味欲の絡んでいく話でもあります。そういうことについて、どこまで政治がそういう方々を、助けなければならない方々を助けられるかという問題、私は、こうした問題だけじゃなくて、常にある問題だと思うんです。 しかし、私は、性善説というわけじゃありませんけれども、先ほどの議員の御質問に対するあれと逆というわけじゃありませんが、違うかもしれませんけれども、やはり金融機関が、検査官が怖いからとかやれ何だからということで、数字だけ合わせていこうというようなことまで、こんなにある面では金融機関が社会的な信頼を失ってきておるにもかかわらず、そういうことを本当におやりになるのと。自分たちの地域社会において長い間自分たちと取引をしている企業がどんどんと死に絶えていくようなことに対して、国が、金融庁がこういうことをやったらどうかというところまで踏み出してきておるにもかかわらず、そういうことにかかわりなくやっていくという度胸がおありになるのと。 私は、そうした金融機関が今後その地域社会において店を張っていくことはできなくなっていくと思います。やはり借り手の信頼、地域社会の信頼がなくて金融機関が商売を将来やっていくことはできなくなっていくと私は思います。世の中がおかしくなっていく先に金融機関がだめになっていくか、金融機関が先にだめになって世の中がおかしくなるか、それはわかりませんけれども、私は金融機関を信じます。 金融機関が今までの反省に立って、また金融庁も、今までの仕事のやり方、茂木議員も大変努力されました、私はよくわかっています。しかし、私は小泉さんのせいに全部するわけじゃありません、竹中さんのせいにするわけじゃありませんけれども、過度に間違った方向に進んでいってしまった政治の流れの中で、やはり我々が、ある面で力のある者が間違った選択をし、間違ったことをやってしまったという反省の上に立っていかなければ、私は今後の日本はないだろうと思います。 そういう意味では、銀行も、やはりそうした反省に立って、金融庁も反省しているんですから、だから金融マニュアルも変えるんです。そういうことと一体となって進んでいくということを信じなければ、我々は政治をやることもできません。それを信じてこそ我々は政治家をやっていけるんだ、このように思っております。
○茂木委員 私も、金融行政、やはり金融機関に対する信頼、非常に重要だと思います。そして、大半の金融機関、決して不正をしているとかふまじめにやっているということではありません。 ですから、大塚副大臣とも先ほど議論しましたが、既に条件変更というのは起こっているわけですよ。昨年の九月以降でも九%ぐらい何らかの形で起こっている。ところが、この無理なスキームの中でやりますと、どうしても、先ほど大臣からも、度胸があるのか、こういうことを言われますと、度胸がないから数だけは出さなくちゃならない、こういう話になるのかもしれない。 そこで、大臣、先ほど申し上げたこの省令、細かくなくても結構です、概略につきまして、この委員会の審議中にお示しをいただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 私はかねがね、法律が、本来は法律に取り込むべきものを省令に落としていって、国会での審議を経ないで、ある面では役所が勝手に中身について決めていってしまっているという実態、これはやはり直していくべきだという意識を今までも持っておりました。 この問題についても、やはり議員の方から、この点は法律で明確にした方がいいよ、法律でできない場合には、大臣答弁であっても、そういうことを明確にしておいた方がいいよと。法律が通った後と言ったらおかしいですけれども、役所で勝手につくっていいということじゃないというお考えがあるとすれば、前の大臣というお立場からも、具体的に教えていただけませんか、こういう問題を明らかにしていった方がいいというお考え。ぜひお願いいたします。
○茂木委員 この後の質疑の中でも何点かその点指摘をさせていただきたいと思うんですが、時間の関係もありますので、また理事会等にも、我が党の理事の方から、こういった項目については明らかにしたいということを示させていただきますので、委員長の方でもお取り扱い、よろしくお願いいたします。
○玄葉委員長 理事会で協議します。
○茂木委員 それで、銀行のメンタリティー、これからしましても、恐らく、大塚副大臣、信用保証のついている融資、これにつきましてはある程度条件変更に応じるにしても、ある程度のリスクのあるプロパー、プロパー融資、これの条件変更について、やはり基本的には銀行も自分の金融機関としての経営、こういうことを考えるわけですから、また預金者の立場を考えるわけですから、どうしても二の足を踏む部分はあるんじゃないかな。 このプロパー融資について、今回、条件変更を何らかの形で促進する、こういう仕組みはあるんでしょうか。
○大塚副大臣 まず、今委員が御指摘くださいましたとおり、既に公的融資なり信用保証を使っている先は、これは午前中の答弁でも申し上げましたが、そういった公的機関が条件変更に積極的に応じるということになっておりますし、もう既に始まっておりますので、その場合には、プロパー融資分も民間の方は連携をしていただく努力義務が発生する。 しかし、プロパー融資だけの場合どうするかということになりますと、そのプロパー融資の状態で条件変更を申し出て、先ほど申し上げました返済猶予とか増額とか金利減免とか期間延長に金融機関が応じてくれれば、それで一段落ですけれども、もし応じていただけない、そして大変苦しいという方々は、委員の最初の御質問のところで御答弁申し上げましたように、緊急保証とセーフティーネット保証はまだ十分に枠がありますので、まずそれをお使いいただくような方向で御尽力をいただく。 しかし、もしそれも貸していただけない、対応していただけないということになりますと、条件変更対応保証というものを今回、中企庁さんに御協力いただいて準備を進めておりますので、それによってプロパー融資のみのクライアントについても何がしか対応ができるものというふうに考えております。
○茂木委員 条件変更対応保証の方で最終的にはどうにか対応する、こういうことの御答弁ですが、本当にそうなっているか、この後、信用保証の関係でお聞きをしたい、こんなふうに思っているところであります。 図の二の五をごらんいただければと思っております。これは、セーフティーネット貸し付け、それから緊急保証制度の実績ということでありまして、御案内のとおり、三次にわたりましてセーフティーネット貸し付け、そして緊急保証の枠を、セーフティーネットは十二兆円まで、そして緊急保証制度は三十兆円まで拡大をしてまいりました。 確かに、実績も、右側の線グラフ、棒グラフにありますように上がってきております。ところが、ここに来て若干ペースが鈍ってきております。私は、この法案の条件変更の前に、こういったセーフティーネット貸し付け、そして緊急保証制度がもっと活用されるような努力が必要なのではないかなと思っておりまして、これがまさにマーケットのコントロールではなくて本来のセーフティーネットの整備だ、こんなふうに考えているところであります。 そこで、経済産業省の近藤政務官の方にお聞きいたしますが、ことしの四月の経済危機対策、これで無担保保証について、八千万円を超える保証についても柔軟に対応する、こういうことでしたわけでありますが、実際に八千万円を超える保証、具体的に質問通告もさせていただいておりますが、どれくらい出ておりますか。
○近藤大臣政務官 茂木委員にお答えいたします。 御指摘のとおり、経済危機対策を踏まえて、本年四月二十七日に、前政権下におきましてですが、八千万円を超える無担保保証について、借り手の状況に応じて柔軟に対応するよう保証協会に要請したところでございます。 その後の実績でございますけれども、九月三十日までに八千万円を超えて無担保保証を行っているケースは、合計で五千四百八十四件でございまして、一件当たりの平均は約一億二千万円となっております。ですから、全体で、これは掛け算でございますが、約六千億円、こういうことになろうかと思っております。
○茂木委員 これは全体で利用企業数が延べ八十万社と言っているわけでありまして、私は、八千万円超のこの無担保保証が五千四百八十件、決して多い数だとは思っておりません。 この緊急保証、当初は事故率一二%、こういう想定でスタートをしていると思うんですが、実際に事故率はどれくらい発生しておりますか。
○近藤大臣政務官 緊急保証のみ、こういうことで限定させてお答えさせていただければ、〇・三%程度、こういうことであります。
○茂木委員 恐らく代位弁済が二千九百件ぐらい起こっていまして、たしか六百三十五億だったと思いますから、数字的にそんなに違わないと思うんですけれども、十月末で恐らく〇・四二%、そういう数字だと思います。片や一二%で設定したんですよ、そして実際に起こっているのは〇・三%、〇・四%、こういう数字であります。 現場で今どんな声が聞かれているか。ちゃんと聞いてください、現場でどんな声が言われているか。審査などのハードルが高過ぎて特に最近借りられなくなった、保証がおりなくなった、こういう声が聞かれるわけでありまして、ぜひ実態をよく調査して、本来のセーフティーネット、これがしっかり活用されるようにしていただきたい、中小企業庁の方に改めてお願いを申し上げる次第であります。 相当予算もこれはとっていますよね、一兆一千億、こういった形で。もし、少なくなってきた、線が折れているのはニーズがないということだと、減額補正をされればいいんだと私は思います。ニーズはあるんですか。そして、この保証枠は今後も必要だ、予算の見直しの中でも、この中小企業向け、中堅企業向けのこの予算については凍結にならなかった、執行停止にならなかったと思うんですが、今後、これは使うんですか、使わないんですか。
○近藤大臣政務官 お答えいたします。 事故率が少ないのは、先生御存じのとおり、まだスタートしたばかりであるから事故率が少ない、こういうことだと思っておりますので、想定した、事故率が高いことはよいわけではないわけでありますけれども、十数%になっていないというのはそういうことであろうかと思っております。 ただ、現場のお声として、先生御指摘のとおり、使いにくいということがもしあるとするなら、これは大問題でもございますし、年末対策として中企庁長官名で、しっかりした対応をするように、きっちり引き受けるようにという指示も出したところでございます。 このニーズがあるかないかという御質問について言えば、非常にニーズが高いものだ、こう認識しております。さらなる制度の拡充等も含めて対応しなければいけない、このように認識しているところでございます。
○茂木委員 では、この予算については使うということでよろしいんですね。(近藤大臣政務官「はい」と呼ぶ) 一方で、この法案に対応して、新たに条件変更対応保証、これは創設ということでありますが、この制度はいつからスタートして、対象者など、その概要を教えていただければと思います。
○近藤大臣政務官 新たな条件変更保証でございますけれども、これは法案成立後直ちに実行する、こういうことでございます。(茂木委員「概要」と呼ぶ) 概要につきましては、まさにプロパーの、公的金融と取引のない中小企業に対して条件変更に対応するものでございます。保証割合は約四割、こういうことでございます。また、期間は三年間、料率については高目の、ただ事故率が高いということも想定されますので、保険料率につきましては最も高い料率を想定しております。 以上でございます。
○茂木委員 今、保証期間が三年と、三年が上限ということなんですが、恐らく条件変更を、今回、もう少し長いスパンも考えるわけでありまして、若干金融庁がお考えのことと中小企業庁が考えていることでそごがあるんじゃないかな、私はこんなふうに思います。 より大きな問題があります。ここで議論したいと思います。 次のパネル、図の二の六です。これは、中小企業融資の六つの類型をお示ししてございます。政府系の金融機関の融資があるか、政府系金融機関の融資がないか、保証つきの融資だけなのか、一部保証がついているのか、そしてプロパー融資のみなのか、こういった形で六つの類型をしているわけであります。 先ほど、近藤政務官はプロパー融資について、この条件変更対応保証、これが全部つくような答弁でしたけれども、これは、つくのは実際には第六区分の部分だけじゃないですか。
○近藤大臣政務官 原則として、これまで公的金融機関と取引のない中小企業に支援を行う、こういうことでございますが、その中で、民間金融機関との取引ということでございますから、御指摘のとおり、第六区分というか一番右、そちらの第六区分でございますか、その分野が中心になる、こういうことでございます。
○茂木委員 今、中小企業向けの貸出残高、政府系の金融機関も含めると、恐らく二百四十五兆から二百五十兆ぐらい、こういう数字じゃないかなと思います。そこの中で政府系のもの、これが大体二十兆ぐらい、そして保証がついているものが、私の持っている数字ですと三十四兆、こういう形で、そうしますとこの白い部分、ここにあります白い部分、このプロパーが二百兆弱、こういう形になると思うんですけれども、プロパー融資の中で第六区分の分はどれぐらいになるんですか。
○大塚副大臣 数字については今すぐにお答えすることが難しいと思いますが、データを一度精査して確認をしてみたいとは思います。
○茂木委員 これぐらいの数字、ぜひ、金融の基本ですから、私は調べておいてほしいなと思いますけれども、私の方から申し上げると、この第六区分に入ってくるのは恐らく、概略、この二百兆の中の十兆ですよ。二十分の一なんですよ。先ほどの大塚副大臣の答弁とも食い違うんですね、大半のプロパーを最終的にカバーすると言っているんですけれども、カバーするのは二十分の一しかカバーをしないということなんです。 しかも、この部分を見ていただきますと明らかなように、この第六区分は、政府系の融資もありません、そして保証もついていない、こういう部分でありまして、政府系の公庫の融資もなくても、保証もなくても銀行から借りられる非常に優良な先、もしくは、公庫も融資をしてくれない、保証もつかない、こういう非常に厳しい先で、先ほどから言っているように、真ん中の部分、一番大切な真ん中の部分、この百九十兆、九五%が抜け落ちちゃう、こういう話を私は申し上げているんですよ。ですから、数は出てきても、本当に必要なところが救われるようなスキームにはなっていない。 さらに申し上げると、結局、政府系の金融機関の融資があるとこの条件変更保証はつかない、そして保証があるとこの条件変更融資はつかない。つまり、本来あるセーフティーネットの足を引っ張る、こういう方向でこの条件変更対応保証、今組み立てをされているわけでありまして、もう少し金融庁と中小企業庁が調整をされた方がいいんじゃないかな、こんなふうに思っているところであります。 決して、この制度をこのまま導入することがいいとは私は思っておりません。ただ、亀井大臣の趣旨、これについてもよくわかります。そういった中で、制度の平等性を確保していく、そして同時に本法案の実効性を高める、こういう上からも、条件変更対応保証については、すべてのプロパー融資を対象にすべきだと考えております。 これは法律事項ではありません、法案の修正要りません。大臣、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 議員が御指摘のように、そうした広いといいますか、非常に、一番現実において困っている方々が区分されていく部分についてきちっと網がかかっていくべきだと私は思っておりますので、そのような形で運用していくべきだと思います。
○茂木委員 大臣の方から大変力強い御答弁をいただきました。政府系の金融機関の融資があっても、そして保証がついていても、基本的にはこの条件変更対応保証は対応すべきだ、またその方向で調整をしていただける、こういうことであります。 さて、法案の十一条、財政上の措置についてお聞きをいたしたいと思います。 先ほど、保証割合が四割、こういうお話でありました。第六区分の部分、恐らく大体十兆円、もし数字が違っているんだったら言ってください、十兆円だと思いますけれども、そのうちで対象となる融資、それから事故率、非回収率、どれくらい見込んで、それに対する予算措置、どんなふうに考えているんでしょうか。中小企業庁から聞いております。
○玄葉委員長 後で指名します。
○大塚副大臣 委員にぜひお願いがあるんですが、今大変貴重な御指摘をいただいているんですけれども、第六区分の十兆というその算出、試算の仕方をもしちょっとここで御指導いただけるとありがたいんですが、どういうふうに考えたら十兆というふうに出てくるんでしょうか。
○近藤大臣政務官 お答えいたします。 その前に、先ほどの御答弁で、この第六区分、そこの表で言うところの第六区分、こういうことでございましたが、補足をさせていただきますと、基本的には、中小企業の状況は取引環境千差万別である、こういうふうに認識しておりますので、公的金融を利用しているか否かということの判断については、その実態をよく見きわめて、例えば一時的な部分については……(茂木委員「聞いたことに答えてくださいよ。さっき聞いたことについて全く答えないで、今になって全然違う話をするんじゃなくて、ちゃんと質問に答えてください」と呼ぶ)
○玄葉委員長 静粛に。 質問に補充をしていただいて、その後、また質問にきちっと答えてください。
○近藤大臣政務官 ということでございます。 また、全体の予算をどの程度見込んでおるのか、対象はどうの、こういう御質問かと存じますが、予算額については、これは事故率はそれなりに高いものであろうと。現在、足元で大体一三%程度の事故率が保証全体で起きておりますので、それを上回るものだろう、このように認識しておるわけでございます。 ただ、全体の需要といいますか、対象となるのがどの程度になるのかについては、これは金融庁との打ち合わせの中での数字でございますので、こちらの方からお答えするのはどうかと思いますけれども、御質問ですのでお答えすれば、最終的にはこの条件変更保証の対象となるのはせいぜい一兆円も満たないのではないか、このように思っています。数千億円程度ではないか、このように考えております。全体的に、この条件変更以外の、法律の全体のスキームで、公的金融における条件変更の積極対応であるとか、それに合わせて民間銀行がきちんと条件変更に対応する、こういったことで大きくカバーされますので、そこで残った部分ということで考えますと大体その程度かな、このように認識しているところでございます。ですから、そこから勘案した予算措置なのかな、このように認識しております。
○茂木委員 十年前に特別保証をつくったときも、そして緊急保証をスタートしたときも、当然事故は発生すると。少ない方がいいわけでありますが、余りネガティブになって萎縮してもいけない、こういうことで、ある程度の事故率も見込みながら、そして大体、非回収率、過去の経験則からいいますと、倒産なりをしたときの非回収率八割ぐらいですよ。二割ぐらいしか戻ってこない。こういう形で、ある程度のものを想定しなかったら、最終的には制度を使うために税金を使うわけですから、今のようなあいまいな答弁では困ると思うんですよ、中小企業として。 十兆のうち一兆、一割になるわけですね。それで、事故率をマックス二割見込むという形で、そして保証が四割ということ、非回収率が大体八〇%。計算すれば簡単なんですよ。それで恐らく六百四十億ぐらいになるんじゃないですか。それより若干低い数字でも結構なんですけれども、そういった六百億前後のオーダーになってくる、こういうふうに私は思います。これが十兆の部分。 そして、亀井大臣は先ほど、それ以外のプロパーも対象にするということをおっしゃったわけで、そうしますと数字は二十倍、こういうことに当然なってくるわけでありまして、一兆三千億、予算が必要になってきます。これは中小企業庁の来年度の予算に計上する、こういうことでよろしいんですね。
○亀井国務大臣 茂木議員のお話は、見通しということであろうと思いますけれども、これを実施していった後どれだけ国民負担が実際生じてくるのかということについては、私は今から予測することはすべては不可能だと思います。現在用意をしておるそうしたことの中で済むのか、あるいはさらに追加的な財源措置が必要になってくるのか、そういう措置をするために政府がおるわけでありますから、前もってすべてを措置していくなんということは私はできないと思っています。
○茂木委員 前もってすべてを措置する、こういう話は申し上げておりません。先ほどの近藤政務官の答弁では、緊急保証の分についてはこれは使い切ります、減額補正もしないのはきちんと使うニーズがあるからですというお話をされていました。そこで、今度は条件変更保証という新しい制度をつくるわけです。 そうすると、この制度の事故率がゼロということはないわけですね。それなりの、確かに完全な数字は想定できませんけれども、過去も新しい制度をつくって、そのための予算がないときは確実に予算措置をとってきたわけですよ。ですから、その予算措置はゼロ円ということにはならないでしょう、幾らの予算措置になるんですか、こういうことを私は中小企業庁の方に聞いています。
○近藤大臣政務官 お答えいたします。 先生のお示しされた図の一から五類型までについては基本的には現在の保証の制度の枠内で対応させていただく、こういうことでございますので、新たな、掛ける何十倍とかいった予算は想定をしておりません。 先生は元金融担当大臣でおられますから大変な御専門家でもあられるわけでありますけれども、先生の御指摘のとおり、第六区分のところについてはおっしゃったようなイメージのものを持っておりますが、ほかの部分のことについては現在の一般保証の枠組みで十分対応できる、さらに言えば、今回の法律で金融機関が十分対応される、このように認識しておりますし、公的金融機関も条件変更に対応すべく経済産業省としても指導している、こういうことでございます。
○茂木委員 全く答弁になっていません。先ほどは緊急保証の方、これは使い切ると。一兆一千億しかないんですよ。それでもう使っているんですよ。私が申し上げた数字が一兆三千億ですよ。それだけでも足りないじゃないですか。それから、第六区分の部分だけをとりましても恐らく数百億単位の予算が必要になってくるわけですけれども、それはきちんと計上されるんですか。ちゃんと答えてくださいよ。
○亀井国務大臣 今経産省の政務官も答弁をしておりますけれども、第六区分にしましても、これは金融機関がそれについてきっちりと対応していく、そういうこともやっていくわけでありますから、すべてがそういう国民の負担にかかっていく部分になっていくということにならないと私は思います。また、そういうことがある場合であっても、足らないのであればこれはちゃんと財源措置をしていけばいい話で、今からそういう議員が言っておられるような見通しどおりにいくという確定的な保証は何もないわけでありますから、金融機関自身がきっちりとこの法律の趣旨に従って努力をしていくということの中で解決されていく面があるわけでありますから。
○茂木委員 当然、金融機関独自では対応していきます。ですから、例えば第六区分の十兆についても、全部に対しての予算という話じゃなくて、対象がどれくらいですかということから丁寧にお聞きをする中で数字をはじき出して、最低でもこれくらいの部分は来年度の予算として用意するなり補正で用意しないと新しい制度の財源がないでしょう、こういうお話をしているんですよ。 一たんとめてください。ちゃんと調整してからにしてください。全くあれですから、調整してください。ちょっと調整してください。
○玄葉委員長 今答えますので。(茂木委員「大塚副大臣、予算措置の話を聞いていますから」と呼ぶ)
○大塚副大臣 大変真摯な御質問をいただいていて勉強にはなるんですが、ただ、今委員が御指摘のような数字についてきっちり議論をさせていただくためには、例えば第六分類が十兆とおっしゃったその認識についてはまずすり合わせをさせていただきたいということもございます。 それから、先ほど事故率について近藤政務官との間で随分数字が違うという御議論がございましたが……(茂木委員「それは終わりました」と呼ぶ)いや、そのときに近藤政務官が申し上げましたように、事故率というのは先にならないと、つまり保証期間が切れた後でないと事故になるかどうかわからないわけでございますので、今回の条件変更対応保証、仮に第六分類の方が十兆を分母として何がしかの方がお使いになったとしても、これは保証期間最大三年なわけでございますから、すぐに事故が発生して予算が必要になるというものではございません。 それから、今回の保証については何か法律改正が必要な新たな保証制度ではなくて、これは中企庁のところに少し踏み込んで答弁させていただいて恐縮ですが、現行の保証制度、一般保証の枠内で新たに商品設計をするスキームでございますので、法律改正も必要なければ、予算措置について先を見通してあらかじめとるということをもし来年度の予算編成の過程において許されるのであるならばそういう対応はいたしますが、一定の事故が発生する蓋然性は直ちにやってまいるわけではございませんので、もし生産的な議論をさせていただけるのでありますれば、今委員が御指摘になって議論の中でお示しいただいている数字についてはぜひ根拠をお示しいただきたいと思います。
○茂木委員 そんな大きな話をしているわけではないんです。そして、こういった保証制度をつくるに当たりましては、新しい制度をつくるに当たりましては、毎回予算を確保してきたわけですよ。そのとり方について、例えば一遍に一兆一千億を積むのか、それとも細切れで積むのか、その考え方はあると思いますけれども、先ほどから全く積まないという話にはならないでしょうという話を申し上げているんですよ。 そして、積まないという話にならない以上、どの程度のものを想定されるかということで、私は、細かい数字を間違える間違えない、そんな狭い話をしているわけではなくて、ある程度の想定を中小企業庁としてはされているんでしょう、それがどれくらいの額になって、それは今回のというか、この後の平成二十一年度の補正で積むんですか、二十二年度の本予算に計上するんですか、単純にそういうことを聞いているだけなんですよ。
○近藤大臣政務官 必要な額の計上のあり方については大塚副大臣がおっしゃったとおりでございまして、そういう前提の中で、さはさりながら必要な額というのはあるわけでございますが、財政上の措置については今後の予算編成過程の中で整理をしてまいりたい、このように思っております。(茂木委員「続けられない」と呼ぶ)
○玄葉委員長 茂木君。茂木君。(茂木委員「なっていない、答弁になっていない」と呼ぶ)いや、十分答えています。十分答えていますので、質問を続けてください。 大塚副大臣。
○大塚副大臣 繰り返しになって恐縮でございますが、補正予算、まず組む組まないということについては、総理ほか閣僚の皆さんが今いろいろ御発言をしておられますが、正式にどういうことになるのか、これを見届けてからということになると思います。そしてまた、来年度の予算については私どもも十二月の末をめどに原案をつくる過程にあるわけでございますので、その中で対応させていただくというような、こういうやりとりは合理的なやりとりだと思いますので、ぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。
○茂木委員 できる限り丁寧に、私なりに持っている数字はお示しをしながら、別に質問で困らせようということではなくて、こういった制度を金融庁の方でスタートする、それに伴って新しい条件変更保証というのが出てくる、当然それには財源措置が必要でしょうとお考えになってやられるのが当然のことだと私は思います。後で考えますということではなくて、こういった調整を金融庁、中小企業庁でしっかりやった上で法案というものは国会に提出すべきである、こんなふうに私は思っております。 時間の関係がありますので残念ですけれども、予算についてはこの後きちんと組むということで、では、大臣、よろしいですね。
○亀井国務大臣 予算上そういう措置をする必要があるとすれば、これは当然の話やっていくわけでありますので、そのように御理解いただいて結構でございます。
○茂木委員 きょうの委員会の中で、具体的な数字、この程度の数字と言っては失礼なんですけれども、出てこないということについては極めて残念だと思いますけれども、時間の関係もありますので、若干次に進めさせていただきたい、こんなふうに思っております。 大塚副大臣、法案第六条の金融機関の体制整備、こういう問題、金融機関側の、恐らく人員も含めての体制整備だというふうに思います。各行がどうなっているかということじゃなくて、概略、体制整備のイメージを聞かせていただけますか。
○大塚副大臣 まず、この体制については、顧客から今回の法が目的とするような事案の申し出があった場合に、これにしっかり対応できる体制をつくるということでございますが、私どもとしては、これは、金融機関の与信規模、それから店舗網の展開エリア等によって大分違いはあると思います。しかし、例えば、もう既に全銀協及び地銀協ほか各業態の団体とはお話し合いをさせていただいておりますので、法案の成立を待たずに、自主的にできることはやりたいということで進めていただいております。 一例を申し上げますと、例えば三菱東京UFJ銀行は、既に、条件変更などの相談に応じるチームをこれまでの九人から約四十人に増員をして対応している。それから三井住友銀行では、支店で条件変更の相談を受け付けた時点で本店が把握できるような、そういう情報伝達システムをアプリケーションとして用意している。 こういう動きも出ておりますので、メガバンクを前提にして考えますと、今申し上げましたような、約五十人ぐらいの体制で、情報が収集されて、そして営業店で審査が滞らないようなバックアップ体制のようなものをイメージしております。
○茂木委員 私も、そんな形で、各銀行の方、既に金融庁とも連携をとりながら体制整備を進めてもらっていると聞いております。十人のものが四十人、五十人、こういう体制で民間の金融機関の側は体制整備を進めているわけでありますが、肝心かなめの金融庁の方の体制整備、これがどういう状況になっているのか、若干気にかかるところがございまして、金融庁の体制につきまして、人員増などは本当に十分なのか。なかなか、予算の問題もあると思うんですが、いつ、どれくらいの規模で、概算要求では、この分野での何人の定員増を要求されているんでしょうか。
○大塚副大臣 まず、認識を共有させていただきたいんですが、金融庁として、民間金融機関の体制整備の状況、それから実際に申し出を受けて、それに対してどう対応しているのかということを直ちに検査に入るわけではございませんので、これは、情報開示がなされて、なされた後にしかるべく順次検査に入っていくということでございますので、金融庁において独自の、この法案が成立することに伴う新たな人員の増ということは想定はしておりません。 ただし、今後、この法案に照らした検査監督ということもやらなくてはなりませんので、来年度の人員計画においては、これは、茂木元大臣や山本元大臣がおいでの際からそうだったと思いますが、他省庁が減員をしている中で、金融庁は来年も増員の要請を出させていただいて……(茂木委員「この分も含めてですか」と呼ぶ)この分も含めて、この分で何人かということは今特定はしておりませんが、大体五十人ぐらいの増員規模を一応、総務省というか官房の方には認めていただいておりますが、最終的に何人になるかということは折衝によって決まってくるものと思っております。
○茂木委員 二年先に最初に検査に入るということだったら結構なんですけれども、少なくとも、この制度が十二月にスタートするとしましたら、来年には検査に入るわけですね。そして、民間の方は相当これから頑張っていく。それについては、本当にきちんとやられているかどうか、こういう検査をするとしたら、やはり相当な数が必要なんじゃないかなと私は思っております。 ですから、御苦労はされているんだと思うんですけれども、その進捗状況とか、どこまで行っているんですかというお話をちょっとお聞きしているんです。
○亀井国務大臣 金融機関も全力を挙げて取り組んでくれると思いますから、何もこれを監察とかそういう意味で、監視するとかそういう意味だけではなくて、金融庁も、この法律の趣旨、いろいろな中身等について金融機関がきっちりと理解をしてちゃんとした実行をしてくれるように全力を挙げてやってまいりますので、人員その他の面につきましても、これは私が責任を持ってやってまいります。 〔委員長退席、鈴木(克)委員長代理着席〕
○茂木委員 大臣は、コペルニクス的な転換、こういうことでありますから、しっかり頑張っていただきたいと思っております。 少し議論を進めまして、グローバルな視点からのこのモラトリアム法案の幾つかの課題、こういったことを見ていきたいと思うんですけれども、次のパネル、図の三の七をごらんください。これは、九月の十四日を起点に、日経の平均株価をこの上の方、そして下の方が銀行の株価の動きをとってございます。 これは、どうして九月の十四日を起点にしているかといいますと、九月の十五日に亀井大臣が最初の発言をされる、モラトリアム導入の方針というのを亀井大臣が表明する、そしてその次の日にこの返済猶予の法案を臨時国会に出すということになりますと、平均株価の方は上がっていくんですが、銀行株は下がっていく。そして、シルバーウイークを越えまして、もう一回亀井節が炸裂をするわけですね。官房長官がコメントされる立場にない、総理が私を更迭できっこない。私もそう思いますよ。そして、副大臣が義務づけしないなんて言うはずがない、こういうふうに言うと、また下がってくる。こういう状況で、そして少したちまして、これについても、貸借契約に直接介入する、こういうふうに言っていないと言うと、若干安心して銀行株の方も戻すという形であります。 まさに、亀井節で九月以降の日本の銀行の株価が決まって動くというところ、乱高下をするわけでありますけれども、大臣、絶大な影響力だと私は思いますけれども、何かコメントはございますか。
○亀井国務大臣 私は、それほど力があるとは思っておりませんし、そういう評価を金融界からも世界からも受けていないと思う、残念でありますけれども。受けておるとは思いませんけれども、受けるような存在になりたいと思っておりますが。 今、株価についての御指摘がありましたけれども、あえて言わせていただければ、銀行が社会的な責任を果たしていただきますよ、そのためにそうした返済猶予法案を用意していますよという私の発言について、また、金融界が社会的責任を果たしていないという私の指摘した発言によって銀行の株価が下がったとすれば、私はそうだという確信は持てませんけれども、下がったとすれば、これは私は、銀行がそういう社会的責任を亀井大臣が言うように果たしていなかったのか、そうだとすればそんなところに投資するのはやめたということで投資家が引いたとすれば、これは申しわけないことではあるかもしらぬけれども、投資家としての正常な判断をされることに私の発言がある面で役に立ったのかなと、非常に乱暴な言い方をいたしますけれども。私はそのように思っております。 銀行自体が、私の立場というのは特別な立場でありますから一言半句というのは極めて大事でありますが、私は私の立場で、金融界に対して是正をしていただくべきことについては今後ともきっちりと発言をしていきますし、また、是正をしていただくことがあるとすれば、そのことを金融庁の行政の中でしっかりとやっていただくことをやっていくつもりもあります。 また、外国から日本の金融機関に対する信頼が失われたかのごとき御発言がちょっとありましたけれども、ほかの議員もちょっとそんなことを言っておられましたけれども、日本経済についての世界の信頼を判断する中で、大企業、中小企業、零細企業、あるいは農民、漁民、いろいろな仕事をしている、そうした方々の仕事を含めて、トータルとして日本経済というのは存在するわけであって、大企業だけの業績だとか、そういうことだけで日本経済というのは成り立っていない。 そうした日本経済の中で、しかも、まさに心臓部を占めておると私は思います、中小零細企業は。それが極めて苦しい資金繰りの状況にあるということが世界の白日のもとにさらされたとしても、私は、そういうことを別に隠す必要はないと。そうしたトータルの中で世界は日本の経済について正確な判断をしていただく、それにたえるものでなければならない、お化粧したからどうこうなるものではない、私はこのように思っております。
○茂木委員 日本経済全体の株式市場の動きと銀行株の動きが全く違う、こういう状況があるわけですよ。 確かに大臣は今、銀行が社会的責任を果たしていない、慎重なお言葉を使われましたが、そういうことから投資家が引いたのならいたし方ない、こういう発言もあったところでありますけれども、この一連の動きについて、お金はグローバルですから、諸外国はどう見ているか、こういった点もやはり重要だと私は思っております。 三の八、表がございます。諸外国の中小企業向けの資金繰りの支援策、これは私なりに調べたものでありますから、まだ補足が必要な部分はあるかもしれませんが、見てみますと、日本、米国、英国、フランスの中で主流になっているのは、一つは、先ほどから申し上げています、政府によります保証とか買い取り、そしてもう一つが政府系の金融機関によります融資でありまして、政府が民民の取引、民間の融資に法律で関与している、それは、少なくとも私が知っている範囲では、こういう先進国の中では日本だけではないかなと。 一番下にフランスの事例がつけてございますけれども、フランスの財務大臣は、公的資金投入の見返りに企業や消費者向け融資をふやすべきとする見解を表明、見解を、この程度であります。見解でしたらもう何度も大臣は言われている。その上で法律という形であります。 日本だけが法律で義務づけでありますけれども、相当強い義務づけ、こういうことになってくるかと私は思うんですけれども、こういった国際的にも異例な制度の突然の導入、そういうことで外国人投資家が引き揚げた、これが今回の銀行株の下落の大きな原因である、そんなふうに思っているところであります。 ちょっと今、東京市場の投資家の構成をごらんいただきますけれども、図の三の九です、左側が株式市場全体、二百六十兆円、そして右側が銀行株、二十三・三兆円であります。そこの中で、外国人の投資家の割合、これが二割以上をそれぞれ占めるという形になってまいります。 確かに、事業法人であったりとか金融機関も相当な株を保有してあるわけでありますが、御案内のとおり、持ち合い等の安定株主、これがかなりな率を占めておりまして、実際の売り買いということになってきますと、外国人投資家の割合が大きくなってくるわけであります。実際に、東京証券取引所におけます投資家の委託売買、昨年はこれの三分の二、六四・八%は外国人投資家によるものだと。 この外国人投資家が、世界に例を見ないこういった制度の唐突な導入に対して非常に戸惑う、こういった形で今回の銀行株の下落といったものが起こってきているのではないかな、私はこんなふうに思っておりますが、いかがでしょうか。 〔鈴木(克)委員長代理退席、委員長着席〕
○亀井国務大臣 私は、我が国に対して外国から投資がないような我が国の経済であれば、発展をしないと思っています。外資がどんどん日本に入ってくることを私は歓迎いたします。 しかし、問題は、日本経済に対して一時的な果実を得る、いわば投機的な観点に、のみとは言いませんけれども、ウエートを置いた形での、かつてのヘッジファンド等の参入のような形で一時的な利益を得るということだけで、言葉は悪いですけれども、それが跳梁ばっこをしていくということは、日本経済にとってプラスにはならない、また我が国のためにとってもプラスにならない。 そうじゃなくて、日本の産業社会に対して自分もきちっとした資金を供給していき、その結果、日本企業からの果実を、配当とかいろいろな形があるでしょう、得ていくという、いわゆるノーマルな投資家という形でどんどん投資をしていただくのが一番望ましい、私はこのように考えておるわけであります。 一時的な、投機の対象のような形で日本の株式市場が左右されるような姿というのは健全ではない、私はこのように思っております。そうした一時の投機マネーみたいなことが日本経済のためにプラスになるとは私は思っておりません。
○茂木委員 一部の投機マネーではありません、相当の部分というのは恐らくノーマルな投資家。その投資家が、日本だけが特別な制度を導入する、これはグローバルなマネーですから、やはり日本だけ特別というわけにはいかないんです、そういう中で引き揚げてしまう。 この二カ月、こういった証券取引所、また金融界の専門家に聞いても、そういったまともな外国人投資家がどんどん日本から中国の方にシフトしている、これが一般的な声です。恐らく、大臣がお聞きいただいてもそういう声になってくるのではないかなと思います。そういったグローバル経済の実態、グローバル金融の実態も考えて法制度のたてつけというのはしていかなければいけない、私はこんなふうに思っているところであります。 時間の関係で、若干議論を進めたいと思います。もしこれについてコメントがありましたらおっしゃってください。
○亀井国務大臣 私は、外国から日本に投資をされておる方々が、日本の銀行の融資活動について、中小企業や零細企業は特にですね、対することについて、今のところノーマルではないという判断のもとで、政府がノーマルな融資を促すということをやったからといって、それがおかしいという判断をされるはずはないと。そういう措置を政府がとること自体が、ある意味では、外国の投資家にとっては日本は安全な投資場所だということにもなっていくと私は思います。これは考え方の違いであって、一時的なそうした投資マネーをやって運用していく方は別であろうと思いますけれども、私は逆に日本経済についての信頼が高まっていく、このように判断をします。
○茂木委員 日本経済、そして金融の信頼が高まるのに、九月の十四日以降、銀行株だけが、日経平均株価はある程度安定しているのに、がたがたっと下がっていく。これは感情論ではなくて実態の数字として、やはり外国人投資家が引いている、こういう問題があるのではないかな、この点だけを指摘させていただきます。 次の質問に移らせていただきます。 大塚副大臣、いわゆる実抜計画、御存じですね。
○大塚副大臣 恐縮ですが、もう一度言っていただけますか。
○茂木委員 実抜計画です。
○大塚副大臣 恐縮ですが、御教授をいただければ幸いでございます。
○茂木委員 実現可能性の高い抜本的な経営再建計画ということで、内容についてはよく御存じだと思うんですけれども、若干、一部の専門家の議論を使ったのかもしれませんけれども、恐らく、実抜計画、こういう言い方を、こういった条件変更であったりとかいろいろされる方は使うんだと思います。 これがあれば条件変更についても不良債権としない、よく御存じの措置でありますけれども、昨年の十一月、中小企業につきましては、この計画期間を三年から五年に延長しまして、計画が進捗中でしたら、午前中の答弁にもあったかもしれませんけれども、十年、こういう形にさせていただいたわけであります。 今回のこの法案のスキームで条件変更をする、そのときに実抜計画は必要としないんですか、条件としないんでしょうか。
○大塚副大臣 それは必要といたします。ただし、午前中の答弁でも若干申し上げましたが、その計画を直ちに練り上げる余裕のない方々にとって若干のアローアンスを設けることを想定しております。
○茂木委員 一年ぐらいの間は、そんな答弁を午前中されたかと思うんですけれども、やはり目に見えない不良債権、こういったものが実抜計画もないままでどんどん進んでいってしまう、こういうことに対する懸念というのも当然マーケットサイドから出てくるんだと私は思います。 いずれにしても、銀行の会計処理の不透明さが一層増すわけでありますし、日本の金融システムの不信感が募ることになる。だから、先ほど申し上げているように、そのお金というのが日本から中国にシフトする、こういう現象が起こり、日本でも銀行株だけがこの二カ月下がる、こういう状況が起きているんじゃないかな。しかも、これはやはり、ここ数年間、日本が東京市場の国際化を初め金融の国際化に取り組む、こういった流れと逆行しているんじゃないかなと私は思います。 次の十ページをごらんいただきますと、これは御案内のとおり、平成十九年、おととしの十二月に策定をいたしました市場強化プランとベターレギュレーションの話でありまして、東京市場の国際化に向けた市場の強化プラン、大きく四つの項目、一つは、金融資本市場の信頼と活力、二つ目に、金融サービス業の活力と競争を促すビジネス環境、そして三つ目に、よりよい規制環境、ベターレギュレーション、さらに四つ目に、市場をめぐる周辺環境、そしてこの三つ目のベターレギュレーションの中に四つの柱がございます。 通告していると思うんですが、簡単で結構ですが、大塚副大臣の方から、ベターレギュレーション、こういう考えなんだという御説明をいただければと思います。
○大塚副大臣 御指摘の点は、もう委員がこうして詳細な資料を御用意いただきましたので、私があえて申し上げるまでもございませんが、ただ、きょうの審議との関係で付言させていただければ、恐らくこの透明性とか予見可能性の向上というところに主に重きを置いて御質問をしておられるのではないかなと思いますが、そういう性質を持った金融行政が行われるようにするために、このベターレギュレーションの四つの柱というものを設けているということでございます。 今御答弁し始めると、また茂木委員に制止をされるので今はいたしませんが、先ほどの株価の問題等々について若干、今お許しをいただければ少し補足をさせていただきますが、よろしゅうございますか。 私どもはもちろん、こういう市場強化プラン、ベターレギュレーション、前政権のもとでおやりになったもので継続すべきものは継続していき、そして、日本経済と東京金融市場、株式市場も含めて、しっかりと支えてまいりたい、成長させてまいりたいというふうには思っております。 ただ、先ほど来、九月からのこの株価の動き、この法案にかかわる事象を中心に要因を御説明いただいておりますが、もちろんそれだけではありませんで、九月の中旬にピッツバーグ・サミットがあって、そこで金融規制についての世界的な動きが発表をされた、さらにはその後のG20で、あるいは財務大臣、蔵相会議等でBIS規制の動向等についても報道され、いろいろなものが影響してこういう動きになっているということは、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 それと同時に、中国に資金が流れている、こういう問題については、これはやはり日本の経済や産業政策がこの二十年間必ずしも所期の思いどおりに進んでいなかったことによってじりじりと起きている、そして急激に中国が経済発展をしていることに伴うストリームが底流にあるということも、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 そして、私たちは、ここの東京市場の国際化に向けた市場強化プランを果たすためにも金融産業にも投資をしていかなくてはいけないし、そしてその金融産業がプロフィットを上げるためには産業そのものが育たなくてはいけないんですが、もうこれでやめますけれども、例えば前原大臣が八ツ場ダムのことをやっておられますけれども、八ツ場ダム、残りの建設をするのにあと三千億ぐらいかかるというふうにも聞いておりますが、こういうダムが百四十数個あるというふうに聞いております。例えば、百個を三千億でつくって三十兆の資金をそういう分野に投入するぐらいなら、やはりそこは少しスクラップ・アンド・ビルドをして、金融機関が融資をすべき産業を育て、そして金融機関そのものも育てるような財政支出をし、結果として日本の株価が上がっていくような、そういう行政を進めたいというふうに思っていることを、お時間をいただいて恐縮でございますが、付言させていただきました。 ありがとうございます。
○茂木委員 大塚副大臣も非常に、みずから気づきながら答弁を、苦しい部分もあったと思うんですけれども、要するに、ルールベースの監督からプリシプルベースの監督の方、こちらに両足というか持っていくという話、それから三つ目にあります金融機関の自助努力の尊重、金融機関へのインセンティブの重視、行政対応の透明性、予測可能性の向上、こういうことに今回の法案は大きく反するのではないかな、こういう問題指摘だけをさせていただきます。 時間の関係で、今回の法案の金融機関の経営、そして日本経済への影響、この点をちょっと見ていきたい、こんなふうに思っておりますが、十一ページをごらんください。 金融機関の形態別の経営状況、よく大臣、副大臣も御案内だと思いますが、一表にまとめてございますが、日本の金融機関、利ざや、これでいいますと右から三つ目の欄でありますけれども、非常に小さくて全国銀行でも〇・二八%、アメリカの商業銀行ですとこれが三%を超えるという水準でありますから、一つの特徴はやはり利ざやが極めて小さいということであります。 それから、この欄の地方銀行、第二地銀を見ていただきますと、一番右にありますように、不良債権比率が高くなっております。そしてまた貸し出しの利回り、これは当然高リスク、小口の融資が都市銀行より多いために、この貸し出しの利回りも高い、こういう状況にあるわけであります。 そういった中で、全国銀行の中小企業向けの貸出残高、三月末の数字でありますけれども、大体百八十二兆円ぐらいだと思います。ここで、貸し出しの利回りを、左から二番目にありますように、一・九八、こういう形で計算をしますと、年間の利息収入が大体三・六兆円ぐらいになってくるのではないかな。それで、右に見ていただきまして、全国銀行の業務純益、これは三・五兆円に今低下をしてきているわけでありますから、いかに今回の制度のインパクトというのが銀行の収益圧迫について大きいか、ごらんいただけると思います。 特に、第二地銀のところを見ていただきますと、第二地銀の中小企業向けの貸出残高、これが二十二兆円です。そして、貸し出しの利回りが二・三七%ですから、この数字を使いますと年間の利息収入が五千二百億円、こういう形になってまいります。中小企業向けの貸し出し、第二地銀の貸し出しの〇・六%の利払い、これが二十八億円、これに相当をするわけでありまして、先ほどからいろいろな一割、これは対象の範囲でありますけれども、〇・六%の金利の免除、これだけでもう利益が全部吹っ飛んでしまう、こういう状況にあるわけであります。 恐らく、信用金庫、そしてまた信用組合はもっと厳しい状況にありまして、信用金庫の不良債権比率、これは五・八%、それから信組は九・〇%、こういう形であります。 不良債権比率が高くて、貸出金利も高く設定をしております第二地銀であったりとか信金、信組は、貸し倒れ、四割の負担をしなきゃいけない、それから金利減免、こういった負担が非常に大きくなってくる。これは、非常にリスク債権も抱えているわけであります。そして、貸し出しの金利も高いわけであります。そうなると、破綻する金融機関、これもこの法案の導入によって考えられるんじゃないですか、懸念されるんじゃないですか。いかがでしょうか。
○大塚副大臣 インターネットで中継もされておりますし、議事録にも残りますので、言葉は慎重に私も選択したいと思いますが、何がしか収益に影響が出る可能性があるということ自体は否定はいたしません。 したがって、そうならないように我々も最善を尽くしますし、今回は、日本経済そのものが大変窮状に陥っては元も子もないという意味で、金融機関にもしっかり協力をしていただきたいという意味でありますので、万が一収益的にバイアスがかかるような事態においては、金融機能強化法等を積極的に御活用いただいて、金融機関の収益そのものも支えていく所存でございます。
○亀井国務大臣 茂木委員は否定的否定的にとらえられますけれども、私は、これによって、特に地方の金融機関にとっては極めていい結果が出ていくと思います。 地方の金融機関にとっては、やはり借り手である中小零細企業が存在をしておって初めてやっていけるわけでありまして、議員の地元はどうかは知りませんけれども、中小零細企業が、借り手がどんどんつぶれていっていくような、経営意欲を失っていくような状況が続いて、信用組合や信用金庫、第二地銀等が、中長期的に考えてこれがやっていけるか。私はやっていけなくなると思います。したがって、この法案は、特に地方のそうした中小の金融機関にとって、まさに中長期的にも極めてプラスになっていく、こういう法律だという確信を私は持っております。 今のような趨勢でいった場合は、借り手がなくなっていっています。議員は御承知と思いますけれども、一つの今の問題というのは、貸し渋り、貸しはがしを防止するということで我々はやっておりますけれども、一方ではまた逆に、深刻な問題も起きておるんです。逆に、金を借りようという意欲がない、そういう中小零細企業が地域においてうんと出てきている。店じまいをしよう、金を借りてまで仕事を続けていこうという意欲を失う程度。 そんな状況も一方では起きておるという深刻な状況がある中で、やはり地域の金融というのをちゃんとさせていき、そうした中小零細の企業、商店がちゃんと生き延びていける、そのための措置を金融機関の御協力をいただいてやっていくということは、そうした金融機関にとっても極めて大事なことであり、どうも議員は、聡明な方でありますけれども、マイナスマイナスの方にのみ判断をしておられるようでありますことが、極めて私は、日ごろから尊敬を申し上げているだけに残念で仕方ありません。
○茂木委員 大臣、私が申し上げているのは、大臣の発想、心意気というものは十分買います、ただ、目的どおりのことになっていかない、このスキーム上。だから、先ほどから申し上げているのは、短期的には本当に資金繰りに困っている、しかし長期的には再建できるところを救うのが本来のこの法案の目的じゃないですか、ところが、そうじゃなくて、資金繰りに全く困っていないところ、それから再建がかなり難しいところ、こういう両極端にしか対象になりませんよ、こういう話をずっと申し上げているわけであります。 いずれにしても、副大臣の方から、銀行収益については、レベルは別にして、収益圧迫のインパクトがある、こういう話であったわけでありますが、そうなりますと、当然、自己資本が毀損をする、そしてやはりBIS規制の問題もありますから、新規の融資貸し渋り、こういう問題につながっていってしまう、私はこんなふうに思っているわけであります。 ちょっとフローチャートで今まで議論してきた後半の話を整理させていただきたい、こんなふうに思っております。 一昨年来のサブプライムローン、そして昨年の九月以降の世界的な不況の中で、日本では、輸出が落ち込み国内経済も低迷をする、そしてまた株式、不動産価格も下落をする、そこの中で、需給ギャップが拡大をしまして、企業収益の悪化が起こり設備投資は減る、そしてまたこれが健全な貸し出しの減少であったり不良債権の増加という形で銀行収益も悪化をさせる、こういった状況が現在起こっているわけであります。 そこの中で、今回の中小企業金融円滑化法が導入されますと、一つは、今申し上げたように、返済猶予、金利減免等々が銀行収益をさらに悪化させまして、自己資本の毀損、BIS規制から貸し渋り、本来の新規融資のところにお金が回らない、そのために経済はさらに低迷をする、設備投資も減っていく。そして、国際的に見ますと、政策の予見性、銀行の会計処理の不透明性が増しますから、海外のマネーの逃避というのが起こりまして、これで株価が低迷、銀行株も低迷、こういった悪いスパイラルに入っていくのではないかなと私は思っています。 本来政府がやるべき仕事は、企業収益が悪化をしている中で、有効な景気刺激策をとること、そして、セーフティーネットをしっかり充実させることだと思います。 また、銀行行政について申し上げますと、八〇年代以降、開廃業率で見ましても、廃業率の方が高くて開業率が上がっていかない、こういう傾向が長く続く中で、新規の企業であったりとか新規の融資に対して銀行が適切な審査と融資を行えるような形にしていく、こういうことが大切だと思っております。 最後のページに、需給ギャップに関します幾つかのデータもお示しをしました。時間の関係で詳しくは御説明申し上げられませんが、現在、直近、私が持っている数字ですと、需給ギャップがマイナス七・八%、四十兆円の需要不足、こういう形になってくるわけでありますけれども、これに対する手だてをしっかりとっていかなければならない、こんなふうに思っておりまして、大臣にお伺いをしたいと思います。 もし、本来の需給ギャップ、これを埋める、企業収益を改善する、こういう対策がなかったら、この法案というのは問題を先送りするだけの法案になってしまう、私はそんなふうに考えるわけでありますけれども、そこで補正予算について、時期、規模、大臣、明確にお答えください。
○亀井国務大臣 議員とは、本法案についての評価については、私は議員の評価を評価いたしませんけれども、しかし、おっしゃるように、私は本会議でも申し上げましたし、あらゆるところで言っておりますが、これは金融庁の狭い守備範囲においてやるべきことをやっておるのであって、要は仕事が出なければ、これは倒れるのが先延ばしになっていくだけの話、また新規の融資を受けようという気も起きてこないわけであります。 そういう意味では、おっしゃるように、いかにして日本経済を元気にしていくかということ、このことがなければ、この法案だけ成立させたって、私は、中小零細企業、商店の皆様方の苦しみが先延ばしになるだけの話になってしまう危険性があると思います。 そういう意味では、やはりこの政権はそうした、経済をきっちりと上向かせていくという、仕事が出ていく、中小零細企業等に出てくる、商店で物が売れる、サラリーマンの給料が上がっていく、そういうことをちゅうちょなく、一月の補正予算についても、まず規模ありきとか財源ありきではなくて、やるべき手をきっちりと打っていくことが大事であり、私は規模なんて言うつもりはありません。 財源なんていうのは、議員も御承知のように、日本は世界の中でもお金のある国であって、国に金がなくて民間には今なお使える金があるわけで、それを使い切っていない、使うことをしていないという今悲しむべき状況にあるだけでありますから、それを使う手だてを考えればいいわけであって、財源に上限を置いて対策を組むべきではない、これは来年度予算編成についても同じことである、このように考えておりますので、またいろいろとバックアップを賜りたいと思います。
○茂木委員 規模についてはここでお答えするつもりはない、こういう大臣のお話でしたが、新聞報道等を見ますと、外部では、大臣、十兆円、こういうお話をされているようであります。この国民の代表であります国会議員、委員が集まっている席できちんと、外でもおっしゃっているんでしたら、十兆円でも結構です、幾らの額なのかお示しください。
○亀井国務大臣 実は、昨日、菅副総理に対しまして、国民新党としての予算についての考え方、これをきっちりと補正予算、来年度予算に対して取り入れていく仕組みをぜひ設置していただきたいということで、それを了としていただきましたので、今後その中で、私の考えておる予算に対する中身を含めて、規模も出てくると思いますけれども、やっていきたいと思います。 これは十兆円で大丈夫なのか、二十兆円で大丈夫なのか。要は、何をやらなければならないかということだと思うんです。最初からそうした額で、そういうことをやりたがるんですかね、額を決めたがって、額での攻防戦。額でまた政府も、これだけの財だとか、あれだけこれだけ頑張ったとか、そういうメッセージを発したがるわけでありますけれども、やはり私は、中身をこの際、無駄なものはやらない、しかし経済を躍動させていく、そうした手をきっちりとやっていくべきだと考えて、そういう中で株価もぐんぐんと上がっていく。今のような低レベルでおることは、これは経済の実勢を反映しておる、このように私は思っておるわけであります。
○茂木委員 亀井大臣、金融大臣が、株価が上がっていく、そういう予測をこの委員会でされてよろしいんですか。訂正された方がいいんじゃないですか。
○亀井国務大臣 鳩山政権が、出足は順調でありますが、今後とも順調に飛行を続けていき、今私が申し上げましたような経済対策、これをきっちりとやっていけば、間違いなく我が国の経済、潜在力を含めてあるわけでありますから、株価はきっちりと上がっていく。 今の日本の株価は、そういう意味では人災であると私は思っています。本来の力を発揮していない、発揮させていない。これは今までの政治の責任であると思う。私は何も自公だけの責任だと言っておるわけじゃありませんけれども、間違いなくそういう状況だと思います。
○茂木委員 私は、まだまだちょっと議論が不十分な点、きょうは二時間でありますがお時間をいただいた中であったかなと。ただ、誠実に御答弁いただいた分については評価をさせていただきたい、こんなふうに思っております。 ただ、質疑の中で明らかになりましたように、本法案、制度設計にやはり無理があると私は思いますし、さまざまな面で、例えば信用保証制度もそうでありますけれども、詰めが甘い。具体的につかめる数字もつかまない中でえいやっと、こういう部分があるのではないかなと思っております。 そして何よりも、このスキームでは、大臣がお考えになっている本来救済されるべき中小企業、これが全く救済をされずに、その結果、新規融資がストップしたり、そしてまた先ほどの、保証が一部にしかつかない、ただ、大臣の方がプロパー全部つけるというお話をいただきましたので、これがセーフティーネットの足を引っ張る、こういうことにならなければいいなと思っております。 さらに、グローバルマーケットの問題、そして金融機関の経営への影響の問題、こういったことを考えますと、私は、もう一回金融庁それから関係省庁の間でこの法案について精査をされて、さらに、大臣もおっしゃっていましたね、景気対策、追加の経済対策、そして経済成長戦略と、パッケージで法案を再提出された方がいいのではないかな、こんなふうに思っております。 それについては御判断をお任せいたしますが、ただ、少なくとも、きょうお聞きした中でも何点かございます。例えば、中堅企業を対象に加える問題。それから、法案の六条から九条、省令に相当の部分が落ちている。大臣も、やはり本来だったら法案に全部入れるべきだ、官僚がつくる省令に落とすべきじゃないという話をされていましたので、ぜひその概要もきちんとお示しをいただきたい。 それから、やはり条件変更対応保証、これは本当にどこまでの融資をカバーするのか。また、恐らくどこかの段階では少なくとも事故は発生するわけですから。また、事故が発生しないんだったらこんな保証なんか要らないわけですから。そうすると、事故率をどれくらいに見込んで、本当にそれに必要な予算措置というのをいつどうするのか、こういう見通し、これは必要だ。財政上の措置、こういうこともこの法案の中に書いてあるわけですから、法案の中で必要な財政上の措置をとるということを書いてあるわけですから、どうするかについても明示をしていただきたい、こんなふうに思っております。 補正予算の規模につきましては、私は、先ほど申し上げましたのは、外部で、十兆円、こういう発言を大臣がされている、こういう報道がありましたのでその真意を確かめさせていただきたい、こんなふうに思っております。 きょうは残念ながら時間の関係で、モラルハザードの問題、恐らく、実際に借り手と貸し手の交渉をすべて現場に任せる、こういうことになってきたときに、ではどういったことに対して不正があったと考えるのか、ではそういう不正に対してどういう賠償であったりとかさらには罰則を考えるのか、こういう議論も改めてさせていただきたい、そんなふうに思っておりますが、大きな流れの中で、本当に大臣が思っていらっしゃるような中小企業に光が当たる法案に変えるべきだ、私はこんなふうに思っております。 以上、終わらせていただきます。
○玄葉委員長 次に、石井啓一君。
○石井(啓)委員 公明党の石井啓一でございます。 この法案に関しましては、中小企業に対する資金繰りを支援していく、あるいは住宅ローン返済が苦しくなった方の支援をしていくということで、この法律の趣旨については私どもも賛同をしたいと思っておりますけれども、幾つか課題もございますので、周辺の状況も含めて、きょうは質問をさせていただきます。 まず、中小企業の皆さんにお話を聞きますと、資金繰りの支援、大変ありがたいんだけれども、やはり借りたお金は返さなきゃいけない、だけれども、今もう仕事がなくて返すにも返せないんだ、こういう声がやはり非常に多いですね。だから、資金繰り支援もありがたいけれども、仕事をつくってほしい、こういう声が町に満ちあふれております。 そこで、私は、これは大臣に聞くのがあれかどうかわかりませんけれども、マニフェストの実現というよりも、今の政府は本当は景気対策に最優先をとるべきではないか、取り組むべきではないかというふうに考えておりますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○亀井国務大臣 現状認識につきましては、石井委員の仰せのとおりだと私は思います。 やはり仕事を出していく、残念ながら、民間だけに任せておいて自然に民需が出てくる状況にないとすれば、やはり政府が直接需要を創出していくという責任を果たさなければ大変な事態になると思います。これはケインズだ何だかんだという以前の話でありまして、そういう意味では、私は総理にも、おとといですか、私も申し上げましたし、閣僚懇でも強く申し上げておるんですが、民主党が国民に約束を選挙でされたマニフェストを実現されていく、それを予算の中で実現されていくというのは当然であると思います。同時に、やはり今私が申し上げましたような内需をどう出していくかというための予算編成を具体的にやっていかなければなりませんということを私は強く進言も申し上げております。
○石井(啓)委員 その点に関しては、私どもも大臣の姿勢を評価いたしたいと思いますけれども、当面、二次補正が話題になっているわけですね。 先ほどの質疑では、二次補正の規模については今の段階でちょっと表明しにくい、この場ではおっしゃりにくいということでありましたけれども、少なくとも菅大臣あるいは藤井大臣は、一次補正の執行停止分二兆九千億円のうち二兆七千億円を財源にしようと、財源ありきでお考えになっているようですけれども、亀井大臣は少なくとも財源ありきではないんだろうなと、恐らく。先ほどの答弁でも、まず必要なことは何かを決めた上で規模は決まってくるんだということになりますから、その一次補正の執行停止分も上回ることも当然あり得るということの理解でよろしいでしょうか。 〔委員長退席、鈴木(克)委員長代理着席〕
○亀井国務大臣 私は、昨日の政策基本委員会の場において、二兆七千億の上限のもとで補正予算を編成するという方針を国民新党代表という立場で拒否をいたしました。私は、そういう形で予算を編成すべきではない、新たにこの基本政策委員会の中に仕組みをつくりますから、その中で私どもはそうした主張をしていくつもりであります。
○石井(啓)委員 それはもう現下の経済状況等をよくごらんいただいて、ぜひ亀井大臣には政府の中で頑張っていただきたいと思うんですが。 ところで、鳩山総理を初めとしまして民主党政権においては、コンクリートから人へ、こういうキャッチフレーズで、資源配分を見直すんだ、こういうふうにおっしゃっております。私は、中長期的にはそういう方向なのかなと思うんですね。公共投資から人への投資ということは私も一定の評価をしたいと思います。しかし、足元を見た場合、短期的に見た場合、今それをやる時期なのだろうかと。 やはり地域、地方においては依然として公共事業というのは重大な産業、重要な産業でございますし、雇用を支えている、地域の経済を支えているという面はございます。とはいえ、経済効果の薄い、必要のない公共事業をやれと言っているわけではありませんけれども、一次補正の中でも、本来やるべき公共投資を前倒ししてやろうということで積み上げていた、その分もはがされてしまったということですから、私どもとしては腑に落ちないわけでありますが、私は、足元、当面を考えた場合は、コンクリートも人もというのが正しい政府のあり方ではないかというふうに思っていますが、大臣、いかがでございましょうか。
○亀井国務大臣 先ほど、午前中の討議の中で民主党の今井議員から、人のためのコンクリートは必要なんじゃないかという極めて適切なお話がございましたので、私は総理にこれをお伝えしようと思っております。 私は、議員がおっしゃるように、無駄なものは、これはコンクリートであれ福祉予算と名前がつくものであれ、無駄なものはやってはならないということに尽きると思います。そういう意味では、景気対策という観点だけではなくて、それだけではなくて、国の政策として必要な社会資本を整備しないままでいきますと、日本は南洋の島みたいになってしまう可能性がないわけではないわけでありまして、人が大事なわけでありますから、大事な人が生活していく上において、これは防災ということもありますし、生活していく上の利便性ということもあります。いろいろな意味において社会資本をきっちりと整備しながら、その上で、暮らす人たちの生活を豊かにしていくということをやるのがやはり政治の基本であろうと私は思います。 ただ従来、こんなことを言ったらおかしいんですが、ゼネコンの仕事を出してやるためと誤解されるような、そういうダムとか道路をどんどん計画し、やってきた経験があります。私もかつて自民党の政調会長のときに、二百二十七の公共事業、二兆八千億を一瞬にして、ダムを含めて、中海の干拓とか含めて切ったことがございますけれども、無駄なものはやらないけれども必要なものはやっていく、これは景気対策という観点だけではなくて、政治が心がけていくべきことだろうと私は思っております。
○石井(啓)委員 ありがとうございます。 続いて、貸金業法の点について確認をさせていただきたいと思います。 これまでの質疑の中でも若干触れられておりましたが、今金融庁で改正貸金業法の見直しに関するPTというのが発足されたようでございますが、焦点になりますのは、この改正貸金業法の一番重要な柱でございます総量規制ですね。年収の三分の一以内に抑えるという総量規制、あるいは上限金利の引き下げ、これを予定どおり施行するのかどうかということが非常に注目をされております。 これについて、見直しをするようなお考えがあるのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。
○亀井国務大臣 全会一致で決められました六月施行の法律、それをそのまま実施していく予定でありますが、ただ、実施に伴って、これがやはり円滑に実施をしていけるように、そのことによってお金が借りられなくなる、そういう人たちも事実上は生まれてくる危険性もあるわけでありますから、そういうことを含めて、では、政府系金融機関なり民間金融機関等がそれに対してどう対応していくかというようなことを含めて、運用上、円滑に実施をするためにどういうことが必要か、運用についての検討をしていただくために、大塚副大臣をチーフとして、関係省庁が今集まって、きのうから検討を開始したところであります。 何なら、副大臣の方から詳細の説明をさせます。
○石井(啓)委員 では、大塚副大臣にもお聞きしますけれども、報道によると、政府内で対応が分かれているかのような報道がございます。 今、大臣は、予定どおりやるんだ、ただ、運用面で配慮をするんだというお話ですけれども、報道ですと、総量規制や上限金利の見直しもこのPTで検討の対象になっているんだ、こういう報道もあります。借り手の資金繰りが懸念されるから、場合によっては施行時期をずらすとか、そういうことも含めて、そういう検討もするんではないかという報道もございますけれども、副大臣、いかがですか。
○大塚副大臣 そういう事実はございません。 これは、改正法の附則の六十七条に基づく所要の検討作業でございまして、六月の実施に向けて検討を行うようにということでありますので、新聞報道は間違いでございます。
○石井(啓)委員 それならば結構でございますけれども、これは先ほど、午前中たしか後藤田委員もおっしゃっていたと思いますけれども、この法律改正をしたときには、貸さないことも親切なんだという発想だったんですね。余りに借り過ぎちゃって多重債務に陥っているケースが間々見られるということで、三分の一という総量規制を設けたわけでありますから。 事業者等で短期の資金が困るじゃないかという指摘もあるようですけれども、これは、先ほど大臣がおっしゃったように、公的金融や民間で本来の金融仲介機能を果たしていただく、大臣がよくおっしゃるところの社会的責任をきちんと果たしていただくということでぜひやっていただいて、予定どおりの施行を求めたいと思います。 それから、民主党さんのマニフェストに基づいて、ちょっと幾つか質問したいと思うんです。 マニフェストの三十六番目の項目で中小企業に関する金融のことがございますね。その中で、ちょっと読みますと、「貸し渋り・貸しはがし対策を講じるとともに、使い勝手の良い「特別信用保証」を復活させる。」こういうふうにマニフェストに載っかっておるんですけれども、この使い勝手のよい特別信用保証というのは、いつつくるんですか。
○大塚副大臣 マニフェスト作成にかかわった立場で答弁をさせていただきますが、信用保証制度そのものは経産省の担当ですので、近藤政務官から若干補足をさせていただくかもしれません。 マニフェストには、今委員御指摘のとおり明記をしてございますので、これは、十年前、大変利用者に好評であった特別保証制度、いわば審査においてネガティブリスト方式で、たしか税金の滞納がない限りは基本的には応じていただけるような、そういうものを想定してのマニフェストの明記でございます。 ただ、今回のこの法案の審議の過程で中企庁ともいろいろ議論をしていく中で、現行の緊急保証あるいはセーフティーネット貸し付け、こういうものをより使いやすくするという議論も行われております上に、さらには条件変更対応保証という新しい制度もできることから、これらの実質的な効果も見きわめながら、マニフェスト記載の内容については、今後の対応を検討してまいりたいというふうに思っております。
○近藤大臣政務官 いわゆる特別措置法の復活について政府部内での検討はいかに、こういうことかと思いますが、年末に向けて資金繰り対策に空白を設けてはならない、まずは緊急保証やセーフティーネット貸し付け、そして、今般御審議いただいているこの法案の施行による条件変更対応保証により、中小企業金融の円滑化に全力で取り組んでまいりたい、このように思っています。 さらには、年末対策として別途、現在の緊急保証制度の、七百八十一業種が対象になっているわけでありますけれども、直嶋大臣の方から業種の拡大という指示を出したところでございます。月内にも十数業種拡大する、このような形で、実質的に現行の保証制度をより使いやすくするということで、実態的に使いやすい保証制度の実現に向けて、実行に向けて取り組んでまいりたい、このように思っております。
○石井(啓)委員 民主党さんがマニフェストをつくったときには、既に緊急保証は始まっていましたよね。その上でなおかつ、使い勝手のよい特別信用保証を復活させるということは、緊急保証が使い勝手が余りよくないという御認識があったはずですね。どういうふうに使い勝手がよくないと思っていて、今度はどういうふうにそれを改めるんですか。
○大塚副大臣 私にかかわる部分は答弁させていただきまして、引き続き、近藤政務官に補足をしていただきたいと思います。 きょうのこれまでの質疑でもありましたように、八千万円までの利用というのは非常に進んだんですけれども、上限二億八千万までという中においてなかなか審査が厳しかった、また十分に所要の金額が保証として使い切れなかったという声も多々聞いておりましたが、今般、この法案の実効性を高めるという観点でも、中企庁の方でも大変な御尽力をいただいておりますので、随分改善をしてきているというふうには思っております。
○近藤大臣政務官 ネガティブリスト方式の方がより実は間口が広い、確かに瞬間風速はそうであろう、こう思っておるわけでありますけれども、ただ一方で、税金を滞納していないこと等がそのネガティブリストにあったかと思うわけですが、逆にこれほど景気が悪くなりますと、税金が払えないという中小企業の方々、滞納されているという中小企業の方々も実際多くございます。 ですから、どちらがよいかというのはやはり慎重に、実際の中小企業の方々のお声を聞きながら、信用保証制度をより使いやすくしていくべく、改善を重ねてまいりたい、このように思っております。 〔鈴木(克)委員長代理退席、委員長着席〕
○石井(啓)委員 そうすると、緊急保証はあれですか、政務官、税金を滞納しても保証をつけてくれるんですか。
○近藤大臣政務官 中小企業の金融は千差万別、さまざま態様によるわけでありますけれども、状況によってはそういう場合もございます。
○石井(啓)委員 この特別保証と緊急保証の差は、やはり私は審査の厳しさが一番大きな差だと思うんですね、対象業種ということもありますけれども。 特別保証の場合は、事実上ほとんど認めるような状況で、認め過ぎたという反省もありますね。今回、そこの審査を多少厳しくしたところなんですが、やはり現場で聞きますと、ちょっと審査が厳し過ぎるという声もあるんです。だから、申し込んでもなかなか保証がつかない、こういうこともありまして、ちょっとあつものに懲りてなますを吹くというようなところがそれぞれの信用保証協会で見受けられるんです。 だから、私は、これは民主党さんの主張ですから、主張どおりにやれというふうには言っているんですけれども、私自身は、特別保証まで復活させることはないのかもしれないけれども、今の緊急保証の審査というのは、もう少し中小企業に温かい目でやるべきなんじゃないかと。今回の法律はそういう趣旨で恐らくやっているとは思うんですけれども、政務官、そこら辺はどうでしょうか。
○近藤大臣政務官 お答えいたします。 緊急保証制度については、昨日十七日までに八十万七千件、十五兆円を超える実績を上げているわけでございますが、おっしゃるとおり、そういった部分も場合によってはあるかもしれませんし、実際、そういった部分もあろうかと思います。とりわけそういった場合は柔軟に、きっちりお話を聞いて改善を重ねていかなければならない、このように認識しているところでございます。 とりわけ年末の資金繰りについては、残っている緊急保証枠の枠を十二分に活用して、先ほど申し上げたとおり、対象業種の見直しもあわせて行い、セーフティーネット貸し付けもあわせて実施して、資金繰りに対して全力で取り組みたい、このように思っています。 また、先ほど御指摘がありました点でございますけれども、信用保証の認定要件、これは例えば、売り上げが前年度からマイナスにならなければ要件にならない、こういった点も指摘されているところでございます。この点については、業種によっては、その要件でなくてもうちょっと、例えば黒字であっても横ばいであっても資金繰りに困られているという業種もあろうかと思います。また、地域によってもいろいろな状況があろうかと思います。 こうした部分については改善を重ねなければならないという認識に立ちまして、必ずしも前年度売り上げマイナスでなければ対応しないということではなくて、もっときちんと柔軟に対応するよう通達を出してまいりたい、このように考えております。
○石井(啓)委員 そこはしっかりやっていただきたいと思いますけれども、この法律の既往債務をどうするかということの前に、やはりニューマネーをもっと使いやすくする、とりやすくするということが重要ですから、今の緊急保証制度を使いやすくするということは非常に大切なことであります。 先ほど、年末に向けて対象業務の拡大をやるということでしたが、これはぜひやっていただきたいと思いますし、それから、大塚副大臣の方から保証限度額の上限の問題もありましたね。この拡大もぜひ柔軟にやっていただきたい。 それから、今政務官から指摘があった前年度からの売り上げマイナス要件ですね。現行が、最近三カ月の平均売上高等が前年同期比マイナス三%以上の中小企業者となっているんですが、景気低迷が長期化をすると、前年度に比べると、前年もかなりマイナスにもう既になっちゃっていますから、それよりマイナスというのがなかなか、水準が物すごく下がっちゃっていて、それよりマイナスにはならないけれども数字はかなり厳しいというところはかなり出てきていますので、そこら辺の要件というのはぜひ柔軟に対応していただきたいと思います。 それから続いて、別のマニフェストの項目なんですけれども、民主党さんのマニフェストの中にはこういうふうにうたっています。「政府系金融機関の中小企業に対する融資について、個人保証を撤廃する。」これはぜひやっていただきたいと思うんですけれども、この取り組み状況はいかがですか。
○大塚副大臣 これも近藤政務官とのコンビでお答えをさせていただきます。 午前中も答弁をさせていただきましたが、このマニフェストの内容自身は、まだ我々の念頭にあります。ただし、実際にこれを実施した場合に政府系金融機関からは借りられないというような事態になっては、我々の目指していることとのそごが生じますので、それらの所要の検討を加えた上で、しかるべく対応をしていく方向で取り進めてまいりたいというふうに現時点では考えております。
○近藤大臣政務官 政府系金融の個人保証の撤廃の件でございますけれども、個人保証、これは大きく分けて二つあろうかと思います。本人保証と第三者保証、この二つの分類があろうかと思います。 まず、第三者保証の話でございますけれども、もう既に公的金融では、第三者保証人は原則として求めないことにしているわけであります。また、第三者保証の信用力を活用せざるを得ない場合がある小規模の企業の方々への融資についても、金利上乗せを条件に第三者保証を求めない選択肢を用意しております。 一方、経営者本人の保証でございますけれども、こちらはさまざまなメリット、デメリット等々あるわけでございます。もちろんメリットについてもあるわけですけれども、デメリットもあるわけでございまして、こうした効用も含めて慎重に検討しなければいけない点が多いのかなと。とりわけ、一律に個人保証を撤廃することについては慎重に検討しなければならない、このように思っております。 なお、日本公庫では、所有と経営が分離していることが確認できる企業については、一定の条件と金利の上乗せを引きかえに本人保証をとらない制度も開始しておるところでございます。 こうしたことを踏まえて、経営者本人の保証のあり方についてはどういう姿がよいのか、真剣に検討してまいりたい、このように思っております。 〔委員長退席、中塚委員長代理着席〕
○石井(啓)委員 この個人保証については、実は私どももかねてから、これは撤廃する方向がふさわしい、こういうふうに思っているんですね。我が国の場合は、やはり社長さん個人に余りにも負荷がかかり過ぎている。事業がおかしくなった場合、社長さん個人に対する重荷がたくさんかかってきちゃって、したがって、一回失敗するとなかなか立ち直れないというのは、そこら辺にも大きな原因があるわけでありますので、この第三者保証だけでなく本人保証も含めて、この個人保証の撤廃というのはぜひ進めていただきたいと思います。 これは、特に民間金融機関にそれを求めるというのではなく、まず政府系金融機関からやろうということでありますから、これは政府が指導していただければ進むことだと思いますので、ぜひリーダーシップを発揮していただきたいと思います。 それから、これは通告はしていなかったんですけれども、ちょっと見たら近くに同じようなのがあったので確認しておきますけれども、地域金融円滑化法。 「金融機関に対して地域への寄与度や中小企業に対する融資状況などの公開を義務付ける「地域金融円滑化法」を制定する。」これはたしか、これまで民主党さんは議員立法で出されていたと思いますけれども、これをやはり閣法で御準備されているんでしょうか。
○大塚副大臣 御指摘のとおり、昨年もこの法案は議員立法で提出をさせていただきました。現状、このマニフェストの項目は、まだ我々念頭に置いておりますので、そういう方向で検討はいたしたいと思っておりますが、今何か準備をしているという状況ではございません。
○石井(啓)委員 それでは、これは本会議でも実は総理に確認をしたことなんですけれども、今の緊急保証は昨年十月末からスタートいたしましたが、当初、当初といいますのはスタートしてからことしの四月末までの間は、元本据置期間は最長一年間でございました。しかし、四月末以降はこれを二年間に延ばしたということです。 ただ、実際、二年間の元本据置期間を採用している企業というのはそんなに多くはないというふうに伺っていますけれども、当初一年間の元本据置期間を設定した企業について、順次これから据え置きの期限が到来するわけでございます。期限が到来した場合、やはり申し入れがあった場合は、据置期間の延長について、これはぜひ柔軟に積極的に対応していただきたいと思いますが、この点、いかがでございましょうか。
○近藤大臣政務官 お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、今、景気も、特に中小企業を取り巻く経営環境は非常に厳しい中でございますから、当初一年間と設定したものについて中小企業側から据置期間の延長の申し出があることが想定されるわけであります。 この場合には、まず第一に、金利の支払いを継続できるか。また第二に、その企業に融資している関係金融機関が返済猶予に協力をするか。これは、今般の法案が成立をさせていただければ、こうした環境がより整うわけであります。そして第三に、猶予後の返済計画が立てられるか。こういった点を勘案して、個々の中小企業の状況を踏まえてできる限り柔軟に対応してまいりたい、このように考えております。
○石井(啓)委員 本会議では総理は、今おっしゃったそういう条件を示して、できる限り柔軟に対応する方針でありますがというふうに答弁された上で、さらにこういうふうにおっしゃっているんですね。そのことの意味することは、できればさらに延長ができるように万全の努力を図ってまいりたい、ここまで総理は答弁されているんです。 ですから、当然、この総理の答弁どおりでよろしいということですよね。
○近藤大臣政務官 そのとおりでございます。総理の答弁どおりで結構でございます。
○石井(啓)委員 それでは、万全の努力を図っていただくようにお願いいたします。 それから、この法案では民間に既往債務の条件変更の努力義務を課しているわけですけれども、私は、民間にこれを求める前に、政府として、公的金融、すなわち日本政策金融公庫、商工中金、保証協会の保証つきの既往債務の条件変更について、これまでよりもより積極的に対応すべきだというふうに思います、政府みずからがまずやるべきだと。 ところで、政府では今、公的金融の条件変更の目標を一・五兆円というふうにされていますけれども、私は、この一・五兆円というのは決して上限ではない、一・五兆円ということにこだわらず、これはどんどんやるべきだというふうに考えておりますし、あるいは、今、元本返済猶予については金利は払ってもらうということが条件のようですけれども、これもやはり、金利の減免もあわせてできるように柔軟に考えてはどうかというふうに思いますが、この点、いかがでしょうか。 〔中塚委員長代理退席、委員長着席〕
○近藤大臣政務官 不況が長期化して売り上げが減少している企業、中小企業の方々が特に地域、地方において多いわけであります。そういう状況の中でありますから、日本政策金融公庫、商工中金、加えて保証協会については、既往債務の条件変更についてより積極的に対応せよという指示をこの年末対策としても直嶋大臣から出していただいているところであります。 したがいまして、現在でも、この上期の実績でありますけれども、十九万三千件、さらには保証協会分も含めてトータルで二兆五千億円の条件変更の実績を上げておりますけれども、委員の御指摘のとおり、商工中金と日本政策金融公庫の条件変更の目標額一・五兆円、これは何も上限ではございません。これ以上対応することができないという意味合いの数字ではございませんので、それを超えても、ニーズがある場合は対応をしてもらうべく指導してまいりたい、このように思っています。 またなお、御指摘の金利の減免でございますけれども、こちらも、それぞれ個々の中小企業の置かれた状況を踏まえて、中小企業の事業の改善や再生に向けてどの方策が一番適切なのか、何より中小企業の立場に立った対策が重要だろう、このように思っておりますから、当然金利変更も金利の減免についても、必要があればとられるべきだろう。元本の返済猶予だけではなくて金利の減免もあわせた形の対応も十分あろうか、このように考えておりますし、そうした借り手の立場に立った対応をとるよう徹底してまいりたい、このように考えております。
○石井(啓)委員 ありがとうございます。 では、最後のところのもう少し確認ですが、現行は、元本返済猶予の場合、金利等の大幅な減免を既に受けている企業はその措置の対象としないというふうにされているんですけれども、これは改めるということでよろしいですね。
○近藤大臣政務官 ですから、この点も、個々の借り手の状況に合わせて、当該借り手の再建に向けて何が適切かという立場に立って柔軟に対応してまいりたい、このように考えております。
○石井(啓)委員 その点はぜひお願いをいたします。 それでは、具体的な法案の中身に入らせていただきますが、これまでさまざまな質疑が行われましたので、若干重複する部分もあろうかと思いますけれども、よろしくお願いいたします。 まず、今般の中小企業金融円滑化のポイント、かなめというのは、金融機関が貸し付け条件の変更の申し入れにきちんと積極的に対応するということと、他の金融機関との連携に関してきちんと行うということでございます。 これに関しては、この法案では努力義務というふうになっておりまして、それをきちんと担保するために金融庁の検査監督を行うということでございますから、あえて法案にまでする必要もないんじゃないのかなというふうに私は思うんですけれども、その点、大臣、いかがでございましょうか。
○亀井国務大臣 御指摘のとおり、本来はこういう法案をつくる必要はないと私は思います。貸し手と借り手が、ある意味ではこれは共存共栄の関係にもあるわけでありますので、借り手が困っておる場合には誠心誠意これに対応していく、そのことが貸し手のためにもなるわけであります。 私は先ほどの答弁で申し上げましたけれども、今のように、借り手がどんどん店をしまっていく、倒れていくというような状況では、貸し手の商売相手がなくなっていく話でありますから、そういう状況、かつては、あんばいにお互いに話し合いをしながら、返済を猶予したり新規貸し付けをしたりしておった場合が多かったわけでありますが、これは残念ながら、金融庁の職員は非常に熱心でまじめな職員でありますけれども、小泉・竹中路線の弱肉強食のそうした金融政策、そういうもののもとで間違った形での検査等がなされていく中で、やはりそうした関係がなくなってきておるという現実であります。 そういう中で、いわば検査官のバイブルということにもなろうかと思いますけれども、そうしたあるべき関係に戻っていく、そうした日本のよき商慣行といいますか、そういうものに戻っていくために、あえてこのたびこういう法律をお出ししたわけであります。 そういう意味では、今回時限立法という措置をとっておるのは、本来のそうした関係に早く戻ってもらいたい、また、借りた金はきっちりと返していける、新しい融資も受けられる、そういうような経済情勢、これにやはりしていかなければならない、何年も何年も今のような状況が続くということが鳩山政権下にあってはならない、そういう思いも込めてあえて時限立法にしたということもそういう点でございます。
○石井(啓)委員 それでは、その時限の関係で申し上げるんですけれども、法案では平成二十三年三月までの時限措置とするというふうにしていますけれども、先ほど申し上げましたように、金融機関が貸し付け条件の変更等に対して適切な措置をとるような努力義務ですとか、あるいは他の金融機関との連携の努力義務ですとか、こういうことは本来、時限ではなくて恒久措置でやるべきものでございますね。したがって、大臣の御説明によりますと、法案全体は時限措置とするけれども、今申し上げましたような努力義務については今後とも恒久的にやる、それは金融の検査監督できちんと担保する、こういう理解でよろしゅうございましょうか。
○亀井国務大臣 御指摘のとおりでございまして、監督指針、金融マニュアルをこのたび全面的に変えます。そうして、そういうよき関係ができ上がっていくように金融庁としても指導をし、また場合によっては検査というインセンティブを与えていくということになると思います。
○石井(啓)委員 ところで、この連携努力義務なんですけれども、この連携という中身がどこまでの連携を求めるのかというのを確認したいんですけれども、例えば他の金融機関が、これは公的金融機関なり保証つきの融資なりで元本返済をやろうとする場合に、他のプロパーの融資をしている金融機関も同じ元本返済、融資を求められる。ですから、他の金融機関がやっていることと同じ措置をとるように求めるということが連携の中身なんでしょうか。それとも、どこまでその連携というのは求めていくというふうに今想定されていらっしゃるのでしょうか。
○大塚副大臣 これはいろいろなケースがあると思いますが、具体例で議論させていただいた方が建設的だと思いますので、一例を申し上げますと、例えば三行で協調融資をしていた、残りの二行が金利の条件変更を条件として例えば返済期限をもっと後ろまで延ばした、ところがもう一行が、やや、金利の条件変更をしても返済期限を他の二行と同じところまでは延ばせない、こういうことになると、最後穴があいたところをどうするんだという大変難しい議論になりますので、このようなケースでは、できれば期限についてはやはり話し合って同様のデューで着地をしていただきたいなというふうには思います。 ただ逆に、多分今の委員の具体例で申し上げると、元本返済をしたいと思って返済をするケースと、いやいや、自分のところはまだ返してもらわなくてもいいんだと……(石井(啓)委員「返済猶予ね」と呼ぶ)返済猶予ですね、今のは元本返済猶予、そういう意味であれば、今申し上げたようなケースとほとんど一緒になると思いますが、期間についてもそうですが、元本返済猶予について、ある一つの金融機関が応じないことによって結局他の二行の努力が無に帰すということはできるだけ避けていただきたいなという趣旨でございますので、今の二つの例から推測をしていただければとは思いますが、これは行政が何かいろいろなケースにおいて指針を示すものではなくて、個々の現場において、クライアントがしっかりとこの後も業務を続けていけるような連携を図っていただきたいという趣旨に尽きますので、そのように考えております。
○石井(啓)委員 これはなかなか難しいですね。確かに、今お話を聞いても、それを、どこまで連携したかというのを検査とか監督とか一つ一つ確認するのはなかなか難しそうだなという気がいたしましたが、現場に任せておくとどこまでうまくいくのかなというちょっと実効性の面も懸念いたします。 といいますのは、例えば信金さんやあるいは信用組合さんに話を聞きますと、メーンバンクである地銀あるいは都市銀行がなかなか今までは連携に応じてくれなかった、そこで時間がとられちゃって話が進まなかったということがよくあったという話を聞くんですよ。そうすると、銀行間、金融機関間で調整を任せた場合に、連携の努力義務を課すとはいえ、話がうまく進むのかしらという心配があります。 だから、私は、やはりメーンになっている金融機関に全体の調整をきちんとやるということを指導していかないと、なかなかうまく進まないのではないかという問題意識を持っていますが、その点いかがでしょうか。
○大塚副大臣 メーンという立場がはっきりしている金融機関をお持ちの企業においては、事実上、今委員がおっしゃったような展開になると思います。 したがって、特に信金さんのように、あるいは地銀もそうですが、地域に密着した企業に対してメーンとしてそこが与信をしているような場合には、やはり中心的にコーディネートをしていく立場になると思います。 ただ、例えば地銀やメガの支店が並列して貸しているようなケースにおいてなかなか難しいケースが出てくるであろうということは想像できますが、ただ、それについては、他行が条件変更に応じたけれども自行は応じられなかったケースというのが事後に情報開示で確認はできることになっておりますので、そのことをもってして、最大限の努力をしていただけるようなインセンティブ効果を期待しているわけでございます。
○石井(啓)委員 私がなぜ連携にこだわるかといいますと、連携というのがおつき合い程度に終わってしまうと意味がないんですね。 他行が例えば大幅な金利の減免をしているというんだけれども、別のところはちょこっと金利を下げるだけでおつき合い程度で済ませる、ただ、それも一応連携したということになるんだということで実績なんかに上がってくると、数字だけ見ていたのではよくわからないわけですね。そこら辺を、実効性を持たせるためにどういうふうにこれは検査とか監督で指導されていくんでしょうか。
○大塚副大臣 まず一つは、監督指針でそういった点について金融機関が判断をしやすいような基準を明示するということは一つあると思います。 その後の検査においては、これは検査は事後的でございますので、過去にさかのぼって、実際に融資を謝絶して企業が破綻したようなケースに何か手を差し伸べられるわけではございませんので、実効性ということに関して言えば、やはり金融機関の自主的な判断にかかわってくると思います。 もっとも、きょうの答弁で御理解いただいておれば幸いでございますが、公的金融や保証を既に利用しているケースにおいては、これらの公的金融、保証がかなり条件変更に既に弾力的に応じ始めていることから、こうした先が条件変更に応じた場合にはより強い連携義務が発生し得るというふうに思っております。 そして、この法案が対象にするような多くの中小企業や零細事業者の皆さんは、既に信用保証を使っていたり、日本政策金融公庫から融資を受けているようなケースが大半であるというふうに認識しておりますので、今申し上げましたスキームの中で実効性が担保されるものと思っております。
○石井(啓)委員 ところで、借り手の方の中小企業の皆さんが一番心配されているのは、貸し付け条件が変更された場合に新規融資が受けられなくなっちゃうんじゃないかということが最大の懸念です。これは、これまでの大臣の答弁でも、そういうことがないようにきちんと監督検査をやるんだというふうにおっしゃっているので、それはぜひそうしてほしいと思うんです。 例えば今回、不良債権の定義を見直しして、貸し付け条件変更しても不良債権に該当しない要件を広げていこうということも一つの対策のようなんですが、とはいえ、その貸し付け条件変更したものを全部不良債権に該当しないようにはどうしてもならないですよね。はみ出しちゃうところがあるでしょう。そういったところはどうなるんですか。
○大塚副大臣 これは石井委員おっしゃるとおり、限界はあるわけでございます。 法の四条をごらんいただきますと、このように記載してございます。条件変更の申し入れがあった場合には、四行目か五行目あたりからですが、「当該中小企業者の事業についての改善又は再生の可能性その他の状況を勘案しつつ、」ということでございますので、あくまで、今回のリーマン・ショック以降の大変な不況と、そして、やや中小企業においては信用収縮とも思えるような状況が起きている中で、経営者あるいはその企業本人の事情によらない中で大変厳しい状況に陥っている中で、条件変更に応じて一時的にそういった対応をすることで、事業についての改善または再生の可能性があるということが大前提でございますので、最後のそこの判断については、やはり個々の金融機関の判断にゆだねざるを得ない点だというふうには思っております。
○石井(啓)委員 例えば、貸し付け条件変更をされた企業に対しての新規融資の状況を開示させたり報告させたりということをお考えではいらっしゃいませんか。それをやると、金融機関に対してはある意味でプレッシャーがかかりますよね、きちんとやらなきゃいけないと。そんなこともお考えではないでしょうか。
○大塚副大臣 それは大変いい御提案だとは思います。 現在、予定をしております開示項目の中にはそういったものは入っておりませんが、ただ、事後に開示をしていただいた情報に基づいて、例えば、条件変更に応じたという先がその後仮に破綻をしているようなケースにおいて、なぜ破綻をしたのかという際に、実は、条件変更をしたその期限が終わった段階で例えば融資が継続されなかったとか、あるいは新規融資に応じなかったことによって結局は資金繰りが行き詰まったというような具体例は、これは捕捉をできるものというふうに思っておりますので、そういうこともしっかり検査で見ていくというようなことをしっかり金融機関にお伝えすることによって、一定の効果、今石井委員がおっしゃったような御提案と同じような効果は獲得し得るものというふうに想定をいたします。
○石井(啓)委員 ところで、先ほどの質問にもございましたけれども、今回義務づけをしています金融機関の体制の整備ですとか、あるいは貸し付け条件の変更等の実施状況等の開示、それから報告の義務づけ、これらの詳細は、省令、検査マニュアル、監督指針にゆだねられております。 私どもも、やはりこの省令や検査マニュアルや監督指針の中身をきちんと踏まえないと、この法案の全体の評価はなかなかしにくいね、こういう面がございます。先ほど大臣も、本来は法律に盛り込むべき事項だというふうにおっしゃっておりましたけれども。 この貸し付け条件変更の実施状況の中には、例えば申し入れの状況等も含めるなど、これは私の方の提案ですけれども、その具体的な中身をなるべくつまびらかにしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 非常に具体的な現実的な御提案をいただいておると私は思いますので、金融マニュアルの今度の改定の中身、またそれに基づく検査官の検査の中身等について、議員の御指摘等はきっちりと生かしていくという形で具体的に取り組んでまいります。
○石井(啓)委員 生かしていただくのは大変ありがたいのですが、私どもも、この法案の賛否を最後に明らかにしなければいけませんので、それまでになるべく、この省令、検査マニュアル、監督指針の中身をお示しいただきたいと思いまして、これは委員長、またぜひお諮りをいただきたいと存じます。
○亀井国務大臣 大塚副大臣のもとで今鋭意作成している最中でございますけれども、当然、この委員会に対して、こういう形で変更したということは私はお示しをしなければならないと思っています。
○石井(啓)委員 それはぜひよろしくお願いいたします。 ちなみに、恐らく金融機関に対しての条件変更の申し入れの状況も開示したり報告していただくということになると思うんですが、実は、この申し入れというのは非常にくせ者でございまして、通常、金融機関は事前に審査します。事前に審査して、だめなものは申し入れをさせませんということが間々あります。そうなると、実際に申し入れしたものはほとんど条件変更に応じるということになると、非常に率が高くなるということになりますよね。 だから、その申し入れの定義というとあれですけれども、やはり実情が反映できるような開示の中身なり報告の中身にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 これも非常に具体的な、実効性を担保する上においての御指摘であると思いますので、これもきちっと参考にさせていただきます。参考というか、取り入れさせていただきます。
○石井(啓)委員 それから、これは私ども、本会議の質問の中でも指摘をしたんですが、今回、報告が、メガが四半期ごとで、それ以外は半期ごとというふうになっていますけれども、私は、やはりこの法律の実効性を確認しながら対応するということが非常に重要でございますし、特に、いわゆる地域金融機関というのは従来も、やはり地域の中小企業と一緒に生きているという面がいまだに多々ありますので、問題なのはやはりメガなんですよね、私どももよく聞くのは、非常に対応が冷たいと。 ですから、少なくともメガバンクについては、四半期ごとというのでなくて、毎月ぐらいは報告をやらせるというようなことがあってもいいんじゃないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○亀井国務大臣 一応はそう決めておりますけれども、委員御指摘のように、金融庁がこれについては全力できちっと実行されていくように取り組まなければならないことでございますので、そういうことにつきましても、場合によっては臨時的な、そういう集中的な検査監督もやってまいりたい、このように思っております。
○石井(啓)委員 では、最後の質問ですけれども、今申し上げましたように、地域金融機関においては、これまでも既にもう条件変更等に積極的に取り組んでいただいているところは多いんですね。ですから、これからも開示だとか報告に当たっては、この法施行後の実績でなく、今までの、従来の実績、取り組みもぜひ含めた評価をしていただきたいと思いますが、その点、いかがでございましょうか。
○亀井国務大臣 金融機関がきちっとした対応をしながら、社会的責任を果たしながらやっておるかどうか、そういう評価、そういうことは常にやっていくべきことでございますので、委員おっしゃるように、そういうことは当然やっていかなければならないと思っております。
○石井(啓)委員 では、時間が参りましたので、以上で終わります。 ありがとうございました。
○玄葉委員長 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。きょう最後の質問でございますので、どうかよろしくお願いいたします。 きょうは法案審議の一番最初の日でございますので、基礎的な問題から議論をしていきたいと思います。 亀井大臣は昨日、本会議で私の質問にお答えになりまして、小泉・竹中路線からの決別こそ大事であると非常に明快にお答えになったわけであります。これまで小泉内閣が進めてきた構造改革路線というのは、私どもから見ますと、財界、大企業など強いものは応援するけれども、競争力のない中小零細企業、あるいは高齢者とか障害者、こういう社会的な弱者の方々を切り捨てる、そういうものではないか、格差を拡大するものではないかと我々は見ておりましたが、大臣は小泉・竹中路線というものをどのようにお感じになってこられたのか、まずこの点から確認をしたいと思います。
○亀井国務大臣 私は、残念ながら、小泉・竹中路線といいますか、その進めました政治、そのもとで行われました行政というのは、我々日本人の長い間大事にしてきた生活のあり方、ある意味では文化と言ってもいいかと思いますけれども、そういうものを、全部無視されたわけじゃありませんけれども、無視をされて、当時アメリカではやっておったと言っていいのか、新しい疫病のような形で発生しました新自由主義、いわば市場原理が働くのは自由主義経済では当然だと思います、しかしながら、それが過激な形で市場原理至上主義、これが社会を活性化し、経済を活性化していくんだ、そういう考え方を直輸入して、言葉は悪いですが猿まねをして、改革と称してやってしまった。 残念ながら、国民が改革という名に幻惑をされて、それを拍手喝采しているうちに、気がついてみると自分の首が絞められておった、そういう悲しい現象がこの十年間ぐらいに起きた、このように思っています。
○佐々木(憲)委員 私も基本的に同じような認識を持っております。 その点に関連をしてといいますか、その点から見てということでありますが、事業仕分け、今盛んにやっているところでありますけれども、少し具体的にただしてみたいと思うんです。 今行われている事業仕分けというのは、確かに今まで国民の目に見えないところで予算の査定が行われていた、これを見える形で各省庁の予算要求と財務省の査定とが、やりとりといいますか、その攻防の一端が国民の前に見える、これはなかなか興味深いものがございます。 事業の仕分けのやり方についてでありますが、まず最初に古川副大臣お見えになっていますので確認したいんですが、対象となる事業を所管する省庁の官僚が出てきて説明をする、それに対して財務省の側が事業の問題点を提起する、仕分け人がそれを踏まえて質問をする、そして結論を出す、こういう構図になっていると思うんですが、なぜ財務省だけが別格の扱いでそういう位置にいるのでしょうか。これをお答えいただきたい。
○古川副大臣 お答えいたします。 今まさに委員も御指摘になりましたが、事業仕分けというのは、これまで官僚と一部の政治家、その中で国民から目に見えないところで予算編成の作業が実質的に行われてきた、その過程をできるだけ国民の皆さんにオープンにしていく、そういう視点から取り組んでおるものでございます。 そういう意味では、予算編成過程の一部分、これを公開の場で、外部の視点も入れて、もう一度これまでの予算の行ってきた事業の中身、それを見ていこうということでございますので、当然、予算査定、予算編成というのは、これは財務省が担当してきているものでございますから、その視点から財務省の担当者には事業仕分けの場に出てきていただいて、査定側としての意見を述べていただいているということでございます。
○佐々木(憲)委員 財務省の視点からやっているというお話でございました。 きのう時事通信が「事業仕分けで極秘マニュアル 財務省の視点を指南 政治主導に逆行 行政刷新会議」、こういう見出しのニュースを流しておりました。 確認をしたいんですけれども、政府の行政刷新会議が二〇一〇年度予算概算要求の無駄を洗い直す仕分けで、事務局が極秘の査定マニュアルを作成し、民間有識者など仕分け人に配付していたことが十七日、明らかになった。財務省の視点に基づき、仕分け対象事業の問題点を列挙、各担当省庁の主張に対する反論方法まで具体的に指南する内容。政治主導を掲げた事業仕分けが、財務省主導で進んでいる実態が明らかになった格好だ。このマニュアルは、事業仕分け前に参考メモとして仕分け人に配付され、事業ごとに論点を提示し、問題点などが箇条書きにされている。マニュアルに従えば、対象事業に詳しくない仕分け人でも、厳しく問題点を指摘できる仕組みだ。 こういうふうに報道されておりますが、こういうものが配られているのかどうかというのを確認します。
○古川副大臣 まず最初にお断りをさせていただきますが、今佐々木委員が財務省の視点でやっているというお話を私の答弁を踏まえて申されましたが、そういうことではございません。もちろん財務省の視点も当然予算の編成過程の一つでありますから私どもは聞いております。しかし、そういう視点だけでやってきたことが今までの予算の使い方、それは御党も今までの予算のあり方、配分の仕方がおかしいというふうに指摘してこられた、そういうまさに同じような視点に私どもも立ちまして、財務省だけの視点での査定でいいのか、やはりそこはほかの人の視点も入れて、いろいろな人の意見も聞いた上でもう一度見直していくことが必要だろうということでやっているわけでありまして、この事業仕分けを財務省の視点でやっておるわけではないということは御理解をいただきたいと思っております。 その上で今の御質問にお答えをしたいと思いますけれども、御指摘の報道がどの資料を指しているのかはちょっとわかりませんけれども、事業仕分けにおきまして公開されております、その場に行きますと来ていただいている皆さんに資料をお渡ししておりますが、それ以外に財務省作成資料が配付されているということはございません。ですから、報道でしているような財務省作成のマニュアルのようなものは存在はいたしておりません。 評価者の皆さんというのは、これは当日の事業仕分けに向けて事前からいろいろな関係省庁からヒアリングをしたり、あるいは現地調査をしたり、皆さん集まったりして議論を行ってまいりまして、そうした事前勉強の結果をまとめた、そしていろいろな事前勉強の結果を項目ごとに論点でまとめた、そうしたメモというものは作成をいたしております。評価者の皆さんでまとめた事前の勉強した結果を情報共有するようなメモは、行政刷新会議の事務局で、仕分け人になっていただいた皆さんの議論などを踏まえて作成をされているというふうには認識をいたしておりますが、財務省が作成をしたようなそういうものは存在はいたしておらないというふうに認識をいたしております。
○佐々木(憲)委員 そうしますと、財務省が論点整理をして配付する資料、ここにその一部があります。こういうものがネットにも紹介をされて、ホームページに出ていますけれども、それ以外にあるのは、事務局が作成した、いわば事前にいろいろ議論したものを整理して、論点を整理したメモがあるということですね。そのメモというのは、当然財務省の論点も含まれた形で仕分け人としての論点を整理するもの、財務省だけではないけれども、その上に立った議論を踏まえてつくられているんだろう。 それで、この財務省の論点整理というものは、例えば一つだけ事例を挙げますけれども、若者自立塾というのがありますね。この若者自立塾というのはどういうふうに財務省は論点整理をしているかというと、必要性があるか疑問がある、こういうふうに言っていまして、二十年度の入塾者は年全体で四百九十人、見込みが千二百人に対して低調である、六十四万人とされるニート等の若者の中で、〇・一%未満を対象とした事業にどの程度の意味があるのか疑問であり、事業として不要ではないか。不要論を論点整理で提示をしているわけですね。これで、実際には仕分け人がほぼこれと同じ論点を担当の官僚の方に聞いているわけですね。 結論としては廃止ということになったわけですが、山井厚労政務官はこれについて、非常に憤慨をしている、どうしてこれをカットするのかと。十六日にも、生活保護を対象など、費用対効果で議論する点に違和感を感じる、こういう不満を語ったというふうに言われております。 それから、この点に関連しまして、きょうの毎日新聞では、この廃止とされた件について「発信箱」というところで、コラムがありまして、こういうふうに言っているんですね。「人とかかわれなくなった若者が三カ月間の合宿で仲間や自分と向き合い、生活・就労訓練を受けながら社会へ踏み出していく。廃止の主な理由は「コストに対し成果が小さすぎる」だった。」でも、それは自己負担が大きいためそういう比率になったのではないか。自立塾は約三十万円払うということで、あきらめている親もいるというんですね。「修了者の八割以上はニート状態を脱し、就労率は六二%。決して低くない。」ということで、この若者自立塾を廃止したことに対しては非常に厳しい批判が出ているわけであります。 私は、公開で議論するという手法は悪くはないと思うんです。こういう問題も、公開したからこそみんなの目に触れていろいろな意見が出るわけですね。問題は、どのような考え方で、どういう基準で判断するか、こういう問題であります。 今挙がっている四百四十七事業、大体その四百四十七事業というものを対象とするのはなぜなのか、つまり、四百四十七事業を選び出すこと自体も公開でやるべきではないか、私はそういうふうに思うんですが、古川副大臣はどのようにお考えでしょうか。
○古川副大臣 今回行われております事業仕分けで選ばせていただいております、いわゆる仕分け対象の事業ということでございますが、これにつきましては、まさに政権交代から非常に短い時間の中で限られた中で、しかも限られた期間の中でこういう新しい試みをやってみようということで、当然、最初からすべての事業を対象にできるわけではない。多分、佐々木委員などはすべての事業をこういう形でやるべきではないか、そういうふうに考えておられるのかもしれません。それは国民の皆さんの、まさに選ぶというところの議論からすれば、そこを公開でやるべきでないかということであれば、それはすべての、予算の編成作業の全部を公開の場で、本当にそれができれば、一番理想はそういうところかもしれません。 まさに予算というのは国民の皆さんと一緒につくっていくものでありますから、その点は多分意識を共有しておるものというふうに私も認識をしておりますが、しかし、それは時間的な制約や物理的な制約等もあって、それはやはり限られたものにならざるを得ない。 ですから、今回の事業仕分けに選ぶ、そういう視点といたしまして、関係省庁などからのヒアリングなども行った上で、事業目的が妥当であるか、そして財政資金投入の必要性があるか、当該事業が手段として有効であるか、当該事業が手段として効率的か、また限られた財源の中で、当然いろいろな事業は、やれるものならやりたいわけでありますけれども、やはり限られた予算というのがあるわけでありますから、それぞれの事業の中で、ほかの事業に比べて緊要性があるか、そういうようないろいろな視点、そういったものを踏まえて、今回の中ではこの四百四十七項目というものを選ばせていただいたわけでございます。 そういった意味では、今回、選ばれなかったものは何も問題がないとかというわけではございませんし、また一方で、何かここに選ばれただけですべて問題があるというような認識も持たれておるわけでありますが、そういうわけでもない。 私どもは、今まで、前政権までで行ってきた事業、基本的にはそうした事業について、それはゼロベースで見直していこうという視点の中で、まずこの端緒として行っております今の事業仕分けにおいては、この四百四十七項目をそうした視点から今回については選ばせていただいたということでございます。
○佐々木(憲)委員 民間の仕分け人ですけれども、だれがどのような基準で選定をしたのかという問題もあると思いますね。この民間人の仕分け人の選定は、行政刷新会議の事務局長が中心になって行われたというふうに言われておりますが、そういうこともあってか、元政府税調会長の石弘光氏、経済財政諮問会議の審議に携わった川本氏など、小泉改革を推進した人物が含まれている。外国人のモルガン・スタンレー証券経済調査部長も仕分け作業に加わっている。 亀井大臣はこの辺を問題にされていまして、小泉・竹中路線からの決別ということでありましたが、このような人選だと決別がなかなかすぱっとはいかないのではないかと私は思うんです。どのようにお考えでしょうか。 〔委員長退席、鈴木(克)委員長代理着席〕
○亀井国務大臣 私は、鳩山政権のもとでの予算編成というのは、本来、鳩山総理が友愛の自分の政治の理念、これを具体的に予算として実現をしていく、そうした中で、各省を所管する大臣がそれを体して、自分の所管の中でそれを実現するためにはどういう仕事をやるのか、どういう事業をやるのか、それを自分の配下の局に対して指示をして、それに基づいてその下の局、課、係が予算の原案を編成していく、要求を出していくということであろうと私は思います。政治主導でやるというのであれば、そういうことであろうと思います。 従来は、私も自民党時代、大臣もやり、政調会長もやりましたけれども、各省の役人が自分たちで、従来の、いわば惰性に流れたような形の中で自分たちが予算原案をそれぞれ各局でつくっていき、それを各省がまとめて、そしてそれに大臣が乗っかっちゃった形で各省の名前で財務省にそれを出していって、財務省が最終案を決定していく。その過程の中で、一つは、自民党時代というのは、国民から選ばれて与党の立場に立っておる国会議員が、政調会という立場の中で自分たちの考え方を各省に対して反映させていく、また各省が出してくる原案についてそれを直していく、そういう一つのプロセスをとりながら、最終的には、財務大臣のところでまとめて内閣が決定をしていくという仕組みをとっておったわけです。 今度、政治主導でやるということであれば、私は、閣僚懇の中でも、総理がおられたときも申し上げたんですが、査定大臣という考え方は間違っておるんじゃありませんかと私は申し上げた。査定大臣という言葉がこの閣僚懇でも使われておるけれども、大臣は、これは鳩山政治を実現するために部下に対して命令をする立場であって、査定大臣ではない、予算編成に対して自分が、こういう予算をつくれということを命令していく立場だ。そうして、それででき上がったものを各省として、今度は全体としてこれをどうするかということを政府全体で決めていくということであって、大臣が査定大臣ということはあり得ない、財務大臣は査定大臣かもしれないけれどもということを私は申し上げたこともあります。 今行われていることは、腕のいい人切り以蔵だと言って私は冷やかしておるんですが、仙谷大臣が、各省庁の目ではなくて、いわば客観的に、もっと言えば総理の目で、各省庁の持ってきておる原案、これを、不要か不要でないか、鳩山政治を実現するために必要なのかという目で彼が切ったりあれしたりしておる、そういう状況だと思います、形としては。私は、それはそれなりにいいと思うんです。 ただ、その場合に、その過程に一般の人たちのいわば知恵をかりる、よく審議会だ何だということで政府が民間の方の知恵をかりますけれども、同じようにそういう知恵をかりるということであれば、その知恵を出す人は何も偏る必要はない。しかしながら、小泉政治と決別をするということを所信表明でも高らかに宣言されておる以上は、小泉政治を、市場原理至上主義を支えてこられた方々を、国民の、一般の意見を代表するというような形でお使いになるのはどうか、特に外国人をそういう形でお使いになるのはどうだろうかということを私は発言いたしました。 マスコミはいいかげんですからね。その人たちを、これはいわば参考意見を言う立場であって、仕分け人という権力を行使することは間違いであります。私は、実態がどうなっているか現場を見ていませんけれども、これはあくまでやめた方がいいんじゃないかという意見を述べるにすぎない人たちであろうと思っておるわけであります。私は、それにしても人選がおかしいと思ったわけでありますけれども、それは仙谷大臣の判断ですから、それは御本人がお決めになればいい、そのように思っておるわけでありまして、あくまでこれは仙谷大臣が一応仕分けの責任者としてお決めになることだ、このように思っています。
○佐々木(憲)委員 亀井大臣のお気持ちはよくわかりました。 この事業仕分けという手法ですが、これは、鳩山内閣になって初めて突然出てきたわけではなくて、これは古川副大臣に確認しますけれども、行政刷新会議の事務局長が代表を務める構想日本、ここが推進してきたもので、小泉内閣時代、二〇〇六年の行政改革推進法、この中に事業仕分けが規定されて、その後、〇七年、〇八年、経済財政諮問会議で議論が開始される、そして、昨年〇八年には自民党の中のプロジェクトチームで事業仕分けに着手をした、こういう経過があって、ここに構想日本、これも参加をしているわけですね。そういう経過で、それを半分受け継ぐような形で、今そういう事業仕分けというものを行っている。 流れからいうと、二〇〇六年に法律ができてから具体化されてきた、こういうことでよろしいですね。
○古川副大臣 そこはちょっと御認識が違うのではないかというふうに思っております。 私どもは、これは民主党は民主党といたしまして、従来、とにかく税金の無駄遣いを徹底的になくしていかなければいけない、そのための一つのツールとして、予算のこれまで密室でやられていたものを公開の場で、第三者の目とか地域の人の目とかいろいろな人の目を入れて、いろいろな意見でもう一回見直す、それがやはり税金の無駄遣いをなくす、そういうためのツールとして有効なツールではないかというふうに私どもも党として考えてまいりました。 民主党は、ことしの三月から六月にかけまして、全党を挙げまして、この事業仕分け、今回のにいわばつながるような形のものをそれぞれの部門のところで行ってまいりました。これはマニフェストの中でも、事業仕分けをした、本当にごく一部分の項目を選び出して私どもなりにやってきたわけでありますけれども、そういうものの成果、結果を見てみても、政権がかわったときに、私たちが政権に入った場合に、この事業仕分けという手法を使って本格的にあらゆる事業というものを見直す、そういう作業を行っていけば、かなりのいろいろな無駄遣いというものを、あるいは、実はこれはそれぞれの税金が無駄に使われているというよりも、私どもは、その無駄遣いを生むような構造というものを明るみにしてくる大きなツールになるのではないかと。 例えば、今回の事業仕分けの問題でも、先ほど佐々木委員からも御指摘がありました。実は、一番末端のところでは、本当に国民生活にとって必要なところにお金が流れたりするところがあるんです。ただ、例えば、十億円の予算のうち、末端に流れているのは半分の五億円だけで、残りの五億円は役所の天下りの人たちの人件費に消えている、こんな形で税金の使い方をしていいのか。もしその間に入っている天下り法人とかを抜けば、十億円が使えるじゃないかと。 ですから、ぜひ佐々木委員も、結果のところだけではなくて、また一部分、マスコミ等で報道されている部分だけではなくて、一時間みっちり議論されていますから、ぜひその議論の中身を、御党の先生方、優秀な先生方がいらっしゃいますから、ずっと精査をしていただくとわかると思うんですけれども、一見、目的としては非常にすばらしい、そして確かにそこだけを見たら大変にこれは必要なことなんですけれども、実はそういう裏のところに、官僚の天下りの人たちが甘い汁を吸っているような構造とか、そういうものが存在をしているということがもう明らかになってきているわけですね。 ですから、私どもは、無駄遣いをなくすためには目先のそういう本当に不要な事業はなくしていくということは大事なんですけれども、それだけではなくて、そういう無駄を生むような、そして、本来であれば国民にちゃんと還元されなければいけない税金が、途中でかすめ取られているような構造をなくすための次への改革のステップという意味でも、こういう事業仕分けのような形でみっちりと、一時間という時間は短いというふうに言われておりますけれども、しかし、予算委員会などでも一事業について一時間議論するなんということはやられていないというのが事実でありまして、この点などはぜひ国会の中の議論も変えていかなければいけない問題ではないかと思っておりますけれども、そのような形で精査をすることによってさまざまな問題が明らかになってきた。 ですから、こういう手法というのは、実はいろいろな今までの行政の、これまでの前政権までの長期政権のもとで積もりに積もってきたうみを洗い出す、行政を刷新する、そういう意味では大きなツールになるだろうということで、私ども党として、これは選挙の前から、政権を私どもが担わせていただければ実行しようということで考えてきたものでございまして、もちろん御指摘があったように、確かに前政権のもとでもそういう検討が行われたりとか議論が行われたということは承知をしておりますが、それを受けて今やっているものではない。私ども民主党としての税金の無駄遣いをなくすという視点から、これは使えるツールではないか、そういうことで、この行政刷新会議において取り組んでおるということを御理解いただきたいというふうに思います。
○佐々木(憲)委員 確かに仕分けの内容を見ますと、天下り先にそういう人たちのためのお金が流れていっている。そういう天下りの仕掛けを取り除くというのは非常に大事な点でありまして、我々も、一つの方法としてこういう方式を使ってやるというのは有効な手段の一つだとも思っております。ただ、問題は、天下りがあるからということで、全体の予算をその事業の目的の精査なしにばさっとやるというようなことはあってはならないだろうというふうに思うわけです。 民主党は、自民党時代とは違うんだというふうにおっしゃいました。確かに二〇〇五年九月のマニフェストで、民主党は、事業見直し小委員会をつくって厳格に評価する、こういうことを挙げていたわけです。そういう意味では、民主党としても前から主張していたということはあると思います。ただ、問題は、だれがやるかという人選の問題、それからそれを実行していく判断基準の問題、この二つの問題が前の政権を引き継いでいる面がある。人の場合では、例えば事務局長がそうですし、これは、発想も抜本的にといっても、なかなかそうなりにくいと私は思うんです。 例えば仕分けの基準として、財界、大企業、今までそちらばかりにお金を使うという仕掛けがあった。そういうものに対してしっかりメスを入れる。そして、国民の福祉や暮らし、教育もそうですけれども、そちらに拡充をしていく、そういう方向に基準そのものも抜本的に変える。国民の目線で、大企業あるいは軍事予算にメスを入れながら福祉を拡充する、そういう角度が私は必要だと思うんです。 その点では、まだそういう方向に踏み切れていない。私は、そこに一定の限界があって、したがって、先ほど言ったような、必要なものもカットしてしまうというようなところにその一端があらわれているのではないかというふうに思って、指摘をさせていただいたわけでございます。以上で質問は終わりますが、最後に何かあれば。
○古川副大臣 先ほど来から、仕分けの評価者になった皆さんの人選でいろいろ御意見をいただいております。 確かに、前政権でいろいろな役割を果たした方もいらっしゃることは事実でありますが、それだけではございません。そういう方に非常にフォーカスが当たっていることがありますけれども、全体ではこれは六十名を超えるさまざまな方々にお願いをしております。 そこの中で逆に、やはりある意味、客観性、中立性ということで考えますと、それは違う意見の方々、いろいろな意見の方々もあって、しかもそれぞれの評価は大体十五人から二十人ぐらいでやっております、各ワーキンググループ。ですから、その中にいろいろな考え方の方がいらっしゃって、そのまとまりとしての結果という形で評価をさせていただいておりますので、これが一人や二人、そういう方々だけの意見で決めておるというわけではないということは、まずちょっと御認識をいただきたいと思っております。 あと、佐々木委員から御指摘のありました予算の大きな配分の変更とか何かは、まさに亀井大臣も言われたように政治主導でやはりやっていくところだと思っています。 行政刷新会議というのは、今までの行政のいろいろな構造的な問題とかそういうものを明らかにして、その明らかになった問題点に従って、まさに各省に入った政務三役が中心となって、それぞれの役所においてこれまでの行政のやり方を見直して、見直す中で、不要な事業や不要な予算はやめて、それをコンクリートから人へ、私たちが鳩山政権で目指す新たな、人を中心に予算配分をしていく、限られた財源の中でありますから、大きな予算の配分をしていく、そのためのいわば行政全体の横ぐしを刺していく。そのための、いろいろな問題点、そして、こういうところに着眼していかなければいけないんじゃないか、そういうことを明らかにしていくというのが基本的には行政刷新会議の役割だというふうに思っております。 ですから、行政刷新会議で出てきた結果を踏まえ、それぞれの省庁で政務三役が中心となって、まさにこれは内閣が一体となって、政治主導で、これまでの自民党政権ではできなかった大きな予算配分の組み替え、コンクリートから人へ、そうした大きな予算配分の変更を行ってまいりたいというふうに思っております。
○佐々木(憲)委員 きょうの毎日新聞の社説に、課題がいろいろ浮かんできたというふうに書いておりまして、科学技術に関する予算、これは教育も入ると思いますが、「費用対効果の側面だけから論じられない部分がある。社会保障、福祉も実際に現場の声を聞かないと、判断は難しい。」こういうふうに指摘をしておりまして、ぜひこういう点も踏まえてやっていただきたいというふうに思います。 我々としては、抜本的な方向の転換というものは、亀井大臣もおっしゃったような、従来の自民党中心の財界奉仕の発想を根本的に変えないと、なかなか予算編成の中身が変わっていかないというふうに思っておりまして、そのことだけここで指摘をしておきたいと思います。 古川副大臣、退席していただいて結構でございます。どうもありがとうございました。 さて次に、法案の中身ですけれども、この法案は中小企業と住宅ローンというのがぼんと出ていますね。農家とか漁業、こういう人たちは対象になるのかという声があるんですが、いかがでしょう。
○亀井国務大臣 これは、もちろん対象になります。
○佐々木(憲)委員 わかりました。 亀井大臣は、九月十七日の記者会見でこういうふうに言われました。記者の方から質問がありました。モラトリアムについてお伺いさせてください、端的に言うと、借りた金を返さなくてもいいという政策だと思うのですけれども、こう問いかけられて亀井大臣は、そんなことないです、三年間だけ猶予してもらうと言っているんだ、こういう話をされました。 その上で大臣は、銀行と中小企業は「力関係において難しいということ。個々の企業が自分の努力で「もうちょっと待ってくれ」といっても、なかなかそれは難しい。だから、それを国として三年間は金融機関は待ってやりなさいと。そうすることによって、借りている方が三年間なら三年間返さなくて、全力を挙げて経営努力をするという、そういう環境ができるということですよ。」こう述べておられます。 これは確認できますね。 〔鈴木(克)委員長代理退席、委員長着席〕
○亀井国務大臣 私が記者会見で話した内容がそのとおりであったかどうか、私、ちょっと正確には記憶をよみがえらせることはできませんが、私は当初、三年程度という考え方をいつも言っておったわけですから、三年という言い方をすることはないと私は思います。その期間待ってあげればというのは、頑張って事業を継続してやろうと思っている人たちに対して返済を猶予する措置をとれば、そこで倒産をしなくて頑張っていける、そういうことを国が助けていこうと。 私は何度も言っておるわけでありますが、本来なら貸し手と借り手の間でこれはお互いによく話をしながらやっていけばいいことで、従来の日本はそういうことをやっておったんだ、現にそうですね。だから、今までもそういうことでやっているんです。何も改めてのことじゃない。 ところが、御承知のように、弱肉強食、市場原理至上主義という、そうしたもとでの金融が横行を始めてしまった。また、残念ながら金融庁自体が、そういう立場での金融機関の健全化、そういう視点にだけ立ったような検査監督をやったために、結局、あるべきそうした融資が現場でなされなくなっているという現実に立って、ある意味ではやむを得ずこうした法律を出そうということを私は決意したわけで、当初、何か一枚の紙で貸借関係が全部パアになってしまうんだみたいな、誤解というよりかは全くあさってなとり方をマスコミがして、それが金融界その他に対して喧伝をされて猛反発が出たわけでありますが、現在は金融界においても私の考えておることをきっちりと御理解はいただいてきておるのではないかな、このように今考えております。
○佐々木(憲)委員 私が先ほど引用させていただいたのは、金融庁のホームページで記者会見の記録があるんですね。九月十七日の記者会見、金融庁会見室で行われたもの、これはもう一番正確なものだろうと思うので、そのまま読ませていただいたわけであります。 だから、三年間ぐらいは猶予して頑張らせるというのが効果があるというお話をされていますので、確かに三年という言葉は使っております、ぐらいはと言っていますけれどもね。 それで、この発言は、中小企業、零細企業、業者にとりましては、もろ手を挙げて歓迎をされたわけでございます。例えば全中連とか、全国中小企業連合会でしたか、政府交渉のための集会というのがあった。私も出席しておりましたが、亀井大臣が、大臣がああいう集会に出てくるというのは極めて珍しい、それでとうとうと自説を説かれたわけであります。 そういう点でいいますと、非常に強い期待があったわけです。三年というのが頭に残っておりますから、ああ、三年間は猶予してくれるのかな、こういうふうにみんな思ったわけですね。しかし、法案を見ますと三年なんて書いていませんので、これは大分トーンダウンのような感じにも受け取っている方がいます。 銀行側も最初はびっくりしたようですね。これは大変な、自由主義経済のもとでモラトリアムが発動された例はないとか、すべての要素を考慮して総合的な法案を出していただきたい、非常に強い反発があった。しかし、法案が出ると、例えば全銀協の会長などは、当初の想定よりかなり変わってきた、金融機関の主張はある程度理解してもらえたのではないかと述べているわけです。そういう意味では、最初にぼんと打ち上げたそのイメージが少し冷やされてきて、銀行も、まあいいか、こういう感じになってきた。反面で、中小企業の方は、いや、これで本当に大丈夫なのかな、助けてくれるのかな、逆に言うとそんな感じが出てきているわけであります。 今回、借り手の側が貸し付け条件の変更を申請する、少し猶予してくださいとか、利子を少し下げてくださいとか、そういう申請をした場合に、できるだけ要請に応じるように努力するというわけでありますから、これは義務づけではないわけですね。この間、金融機関に返済猶予、条件変更を求めてもなかなか話し合いに応じてくれない、そういう事例がたくさんありました。そういう意味では、法律上、努力義務であっても、これが書かれたというのは一歩前進というふうに私は思います。 しかし、これで本当に実効性が担保されるかどうかというのはまた別問題だと思います。亀井大臣は答弁の中でも、金融庁の検査監督の金融マニュアルを全面的に改正していく、そういう業務自体のやり方を変えていくんだ、こういう答弁をされていますね。そして、昨日も本会議で、コペルニクス的に変えます、今準備してあります、こういうふうにお答えになっている。つまり、検査マニュアルそれから監督指針、これがどうなるかというのが一番肝心な点だと思うんです。そういうことですね、大事なことは。
○亀井国務大臣 委員御指摘のとおりでありまして、この法律の精神といいますか気持ちにのっとって金融機関が現実にその対応をするかどうか。また、借り手の方が、そういう意味では、従来とは違って、安心をして金融機関に相談を持ちかけていって、そうして事業継続の意欲を持ってもらえるかどうか。 私は、これはいいことじゃありませんけれども、やはり日本の場合は、政府が、役人がどうきっちりとしていくかによって現場が相当変わっていくという、これは余りいいことじゃありませんけれども、そういう現実があると思います。 私もこの何年間か、融資について相談を受け、あれしたこともありますけれども、結局、ほとんどの場合に返ってくるのは、理事長にしても頭取にしても、金融庁が怖いからできません、検査官が怖いから、もうほとんどそういうこと。これは口実に使っている面がたくさんあると私は思うんですが、そういう意味では、私は登庁して最初から言っていることで、これは政治が悪いんだけれども、しかしそのもとで、やはり金融庁が本来やらなければならないことをやらないで、やってはならないそうした監督検査をやったんだという反省に立って、今度私のもとで仕事をやってくれということを私は皆さん方に申し上げた。それが嫌だというなら辞表を出してくれと私は申し上げたわけでありますけれどもね。 そういう意味では、検査官にとりましては、やはり金融マニュアル、監督指針がバイブルみたいなものになりますから、これを今副大臣のもとで具体的な、全面的な改定作業をやっておりまして、もう間もなくでき上がると思いますが、私は今副大臣とも言ったんですが、これを、そう言えば政令事項みたいなものでありますけれども、何もそんなことを中身を隠す必要はないので、これは逆に言うと借り手も、ああ、金融庁は、検査官はこういうマニュアルで金融機関を監督したり検査しているんだなということがある意味ではわかった方がいいと私は思うんですよ、オープンにして。 そういう意味では、これは相当分厚いものでありますけれども、何らかの形でエキスだけでもそれを公表するような形で、この委員会に対してもエキスだけでもきっちりと、ここはこう変えたんだということをお出しした方がいいのではないかな、私はこのように考えております。
○佐々木(憲)委員 中身を出していただくというのが非常に大事だと思います。今回のこの法案に魂を吹き込むのかどうか、そのかぎは検査マニュアルとガイドライン、この二つにあると思うんですね。ですから、その内容がどうなるかというのが、我々、法案を判断する場合の大事な基準になるわけでございます。 本来なら法案にちゃんと書いた方がいいんですけれども、細かくは書けないだろうから、つまり、今概要ぐらいは出した方がいいような話がありましたが、やはり法案を審査する上での前提として、これを法案採決の前に提示していただきたいんです。ぜひそれをお願いします。
○亀井国務大臣 これは、今その作業をやっておる最中でございます。採決を早くやっていただければありがたいと思っておるわけでありますけれども、やはり、法案が成立しましても、金融マニュアルがきっちりとでき上がってまいりませんとこれは実効性がないと私は思っておりますので、できるだけ早く作業を進めさせまして、この委員会に対して、こういう金融マニュアル、またこういう監督指針でやっていくんだということをこの委員会に私は提出してもいいと思っております。
○佐々木(憲)委員 これは委員長にお願いですけれども、この検査マニュアルとガイドラインについては、法案の採決の前に提示をしていただくよう理事会で協議をしていただきたいと思います。
○玄葉委員長 理事会で協議をいたしますけれども、今の答弁を聞きますと、時間がかかりそうだということでございますが、改めて理事会で協議したいと思います。
○佐々木(憲)委員 つまり、判断の一番のかぎになる部分ですので、それが出ないと、何か入れ物だけ通せと言われても、中に入っているものが何かがわからないわけですから、なかなか判断のしようがありませんので、ぜひお願いをしたい。
○大塚副大臣 実務を担当させていただいている立場で、若干補足をさせていただきます。 今大臣おっしゃいましたとおり、作業中でございますので、できる限り大臣の指示に従って対応させていただきたいと思いますが、きょうの先生方からの御指摘、御意見を拝聴しておりましても、この法の方向性については異論はないという御意見が大半の中で、この法律はこの年末に間に合うかどうかというのが非常に大きなポイントになっております。 したがって、法の方向性について御異論ないということであれば、しかるべく金融検査マニュアル、監督指針の概要をお示しした段階でこの法案に対する御判断もいただき、そして政省令等については、その後詳細に決定をされた内容にもし不備があれば、これは先生方からの、あるいは国会の所管の委員会の御意見をいただいてチューニングをするということも可能なわけでございますので、そういったプロセスもぜひ弾力的にお考えいただきまして、御判断をいただければ幸いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○亀井国務大臣 今副大臣が答弁いたしましたように、今は作業中でございますので、これはいいかげんなものをつくるわけにはまいりません。できるだけこの法案の採決に間に合うようにやりたいとは思っておりますが、粗雑なものを出して、それじゃ採決、賛成やめたと言われては困りますので、今副大臣が言っておりましたように、私も誠意を持って対応いたしますから、これは隠すべきことではございません、むしろオープンにした方が、借り手にとっても貸し手にとっても世間から見てもこれはいいことでありますから、そのようにいたしたいと思っています。
○佐々木(憲)委員 法案を早く通すためにも早く出していただきたいと思います。 もう時間がありませんが、もう一点だけ。 体制整備というのが今回もう一つ法案の中で重要な柱になっております。実施状況と体制整備、その開示、それから、それに実効性を持たせるために虚偽の報告があった場合には処罰がある、こういうことだと思うんですね。 その際の、借り手の側あるいは国民が銀行を判断する場合に、中小企業向けの残高というものが減ってきているのかふえているのか、これは非常に大きなメルクマール、判断基準であります。したがいまして、条件変更に応じてやりましたというその数字だけではなく、全体の中小企業向け貸し出しというものがどういう変遷をたどっているのか、その点についての開示。 それから、その場合に銀行ごとにやっていただかないと、業態別に丸めて全体はこうですなんて言われても雲をつかむような話ですので、やはり個別の金融機関ごとにこうなりましたということがないと、自分が取引している銀行はこうだというのがわかりませんので、その辺をどこまで細かく開示できるのか。私は、一番わかりやすいのは、個別の銀行ごとにやるのが正しいと思いますが、その点、お願いしておきたい。
○亀井国務大臣 どこまでディスクロージャーした方がいいのか、またできるかという問題がございますけれども、個々の金融機関の財務内容までわたっていくことでもございますし、そういう状況を公表することがいいのか。金融庁としては当然掌握をいたしますけれども、そうした判断がやはりなかなか難しい点も、私は個々についてはあると思います。 しかし、この委員会においても、全体的な状況を把握したい、国民の方々も知りたい、そういうことに対しては応じていけるような内容をつくりたいと思います。ただ、個々についてと言われますと、これは非常に難しい問題があろうかと思います。
○佐々木(憲)委員 個々の銀行がどうかというぐらいは、これは別に、何かペナルティーを科すようなものではないわけですから、きちっとやっていればその銀行の評価が上がるわけですから、そのぐらいはやっていただけないと、開示と言われても余り意味がないな、そういうふうに思います。 それからもう一つは、先ほども少し議論がありましたが、申請をする場合、受け付けを最初からシャットアウトして、申請があっても数字にカウントしないというようなことのないようにするには、申し込みがあったものはすべて数字として扱う、こういう原則をはっきりさせていただきたい。その上で、それに対して何件対応ができたのかということをしないと、よくあるんですけれども、生活保護なんかも窓口でもうシャットアウトで、受け付けたのは本当にわずかである、こういうことで、申請がほとんどなかったかのような数字が出てくる。そういうことでは実態が正確にわかりません。そういう意味で、その辺の具体的な対応の仕方についても御答弁いただきたいと思います。
○亀井国務大臣 先ほど他の委員の御質問にも副大臣が答弁をいたしておったと思いますけれども、そのあたりのことを、非常にいい御指摘をこの委員会でいろいろいただいておりますので、今作成中のマニュアル、監督指針等の中に、そういう問題を実効性を上げるという観点から取り入れていきたい、このように考えています。
○佐々木(憲)委員 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○玄葉委員長 次回は、明十九日木曜日午前九時十五分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時散会