予算委員会 第21号
- 発言数
- 406 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2009/05/20
会議録
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十一年度補正予算三案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十一年度補正予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁白川方明君及び日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び明日の質疑は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間は三百三十五分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本百六十六分、自由民主党百九分、公明党三十分、日本共産党十分、社会民主党・護憲連合十分、改革クラブ十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十一年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。 三案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。谷川秀善君。
○谷川秀善君 どうも皆さん、おはようございます。自由民主党大阪選挙区の谷川秀善でございます。 いよいよ平成二十一年度補正予算が参議院で審議されることに相なりました。百年に一度あるかないかと言われております世界同時不況を乗り切るために、政府・与党は適宜適切に経済政策を打ってまいりました。しかし、まだまだその効果が現れているというところにまでは行っておりませんので、新年度予算成立早々でございましたが、第一次補正予算を麻生内閣は提出をしたわけであります。これを一日も早く成立をさせまして、何としてもこの不況を乗り切ってまいるということが国民のためにも必要ではないかというふうに私どもは考えております。 今日は、自由民主党は、私と福岡選出の吉村剛太郎政審会長、そして北海道選出の中川義雄議員、それから和歌山選出の鶴保庸介議員の四人で、今回のこの補正予算がいかに大事であって、国民の生活にどれほど影響を与えるかということにつきまして分かりやすく質問をいたしますので、どうぞ、麻生総理始め関係閣僚は、今日はテレビが映っておりますから、分かりやすく御説明をいただければというふうに思っておるところでございます。 その前に、まず初めに、この前、プーチン首相が来日をされまして、麻生総理とで日ロ首脳会談が行われました。いい機会だろうと思いますので、どうぞその内容につきまして国民の皆さんに御披露をいただければと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 十二日の日に、プーチン首相と約四時間少々にわたって日ロ関係及び国際情勢につきましてかなり突っ込んだ話をさせていただいております。 会談ではまず、日ロ両国の基本的方向というものを考えるときに、日ロが今後戦略的に重要なパートナーとしての関係を構築していくこと、そのためには、アジア太平洋という地域における日ロ双方の関心事項というのがありますので、その実現が重要なのではないかということを話しております。 日ロ間の協力につきましては、私の方からは、日本として、極東・東シベリア地域の開発、そしてアジア太平洋地域への統合を目指しておりますロシア側の関心にこたえる用意と力があるということを伝えております。その上で、二〇一二年にウラジオストクのAPECの開催を準備しておりますので、それの対応や、エネルギー、省エネ、輸送、運輸などのロシア側が関心を有している分野で互恵的協力を進めていくことで一致をいたしております。さらに、原子力協定、刑事共助条約などの今後の日ロの協力で重要な基盤となります文書にも署名をいたしております。 北方領土問題につきましては以下の点です。 第一に、両国間に平和条約が存在をしていないということは、幅広い分野における日ロ関係の進展にとり支障となっている。二、領土問題という日ロ間の障害を取り除くためには、北方四島の帰属の問題というこの最終的な解決を図ることが必要。三番目に、この問題を我々の世代において解決するためには、これまでに達成されております諸文書、諸合意、いろいろありますが、これらの問題がありますが、そういった現状から抜け出して双方に受入れ可能な方策を模索する作業を加速すること。 その上で、プーチン首相から、七月、イタリアのサミットで予定されております日ロ首脳会談というか、メドベージェフ大統領との間で北方四島問題について詳しく話す用意があるとの話がプーチン総理大臣の方からあっております。私の方からは、そのときは、ユジノサハリンスクで二月に首脳会談をしておりますので、ロシア側の取組について説明を伺えることを期待していると申し述べております。 今回のプーチン首相の訪日というのは、二月のユジノサハリンスクでの首脳会談に続き日ロ関係というものをより高い次元に引き上げる上で重要な一歩になったと、そのように考えております。
○谷川秀善君 ありがとうございました。どうも御苦労さまでございました。 領土問題というのは、私は、やはり国家にとっては大変重要な問題でございます。いやしくも、何といいますか、経済とかそういうところで判断をすべき問題ではない。経済連携協定というのは非常に大事であるから、それは大いに進めなきゃいかぬと思いますけれども、少なくとも領土問題は主権にかかわる問題でございますから、一歩も譲ることはできないというふうに私は思っておるところでございますので、やっぱりこれは一挙には解決しませんよ、領土問題というのは。なかなか、歴史的に見ましても、平和的に領土問題を解決した例というのは余りないわけですね。幸い日本の場合はアメリカとの間で沖縄を返還をしたというようなこともございまして、なかなか難しい問題です。 だから私は、やっぱり根気よく、粘り強く主張していくということが何よりも必要だろうと。それは、長いこと掛かっている、それは掛かるのはしようがないですよ、これは。だから、粘り強くやっていくということが私は是非必要だと思いますので、どうぞ総理、粘り強くやっていただくということを是非お願いし、お考えをお伺いいたしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 御指摘のとおりだと思いますが、北方四島はいまだかつて一度として外国の領土となったことがない我が国固有の領土であります。これは基本だと思っております。戦後六十年以上を経て、今現在もなおロシアによる不法占拠が続いているということは極めて遺憾なことだと、これは基本だと思っております。 政府としては、引き続き、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという基本方針の下で、北方四島の返還の実現に向けて、今おっしゃられたように強い意思を持って引き続き粘り強く交渉を続けていかなければならない、そのように考えております。
○谷川秀善君 ありがとうございます。強い決意をお伺いをいたしまして、国民も非常に力強く思っているのではないかというふうに思います。ありがとうございます。 そこで、先般、北朝鮮がミサイルを飛ばしました。北朝鮮は人工衛星だと言っておりますけれども、私は、人工衛星であろうが何であろうが、日本にとって一番大事なことは、日本の領土を越えて三千二百キロ、はるかかなた太平洋にまでそのミサイルが到達をしたと、これが私は非常に重要なことだと考えておるわけです。 それと同時に、そこまで飛ばすためには非常に精度も高まってきたのではないかというふうに思っておりまして、これが大変重要なことだと。これは何を意味するかといいますと、このミサイルに核弾頭を付ければ日本全土がその射程距離に入ったということです。だから、再び日本が核の危険にさらされる状態になったということです。これが私は非常に大変なことだと思っておるわけです。 考えてみますと、ある野党の今まで党首だった人が、日本の平和は第七艦隊だけでいいんだと、こんな寝とぼけたことを言うとるわけですよ。そういうことでありますから、しっかり私は、その領土を守る、主権を守るということが国家の責務である、その点につきまして、麻生総理、どういう覚悟を持って臨まれるか、お願いをいたしたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今後とも、日本として、適切な防衛力の整備、そして日米安保体制の堅持、そして国際環境の安定のための外交方針といった、これはこれまで日本の安全保障条約、安全保障に対する政策の基本は不変であって、第七艦隊だけで十分と考えたことはありません。 引き続き、日本の平和と安全を確保するためには、いろいろ今情勢の変化に合わせて、我々としては、今後とも、北朝鮮という国が核を持つ持たないという話につきまして、この問題につきましては、これは日本だけではなくて北東アジアにとっての安全保障上非常に重要な問題だと思っておりますので、今後とも我々としては、拉致、核、ミサイルといった諸懸案というものを包括的に解決しなければなりませんので、具体的な行動を北朝鮮から引き出すべく努力を重ねてまいりたいと考えております。
○谷川秀善君 どうぞよろしくお願いを申し上げる次第であります。 さて、一昨年の参議院選挙で自由民主党は大変な敗北をいたしました。それで、この参議院におきましては、御存じのとおり、与野党が逆転をいたしております。いわゆるねじれ現象を起こしておるわけでございます。衆議院の方は、小泉郵政解散で大勝をいたしまして、与党、自民党と公明党で三分の二以上の議席をちょうだいをいたしておりますので、最後は再議決というような方法で政策の実現を行っているわけであります。(発言する者あり) しかしながら、衆議院の任期は、今話がございましたが、九月十日ということでもうすぐでございます。与党もマスコミも、参議院選で与野党が逆転をしたということで、次の衆議院選挙で政権交代が実現するという、私から言わすと幻想でございますが、そういう幻想に取りつかれているわけであります。我々の与党は、麻生総理を中心といたしまして、政権よりは政策だということで不況克服に全面的に地道に取り組んでいるわけでございます。 しかし、そのことは、残念ながらなかなか国民の理解にまで至っていないということを、私は非常に残念に思っておるところでございます。どうも自民党、与党はPRが非常に下手ではないのかというふうに思っておりますし、マスコミもちょっとやっぱり偏った方向へ向いているのではないかというふうに思っておるところでございますので、政権より政策を地道に実行していくんだということを改めてここで国民の皆さんにお示しをいただきたいというふうに思うわけであります。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私は、これは就任以来、政権交代というお話がよく野党の方から出ておりましたけれども、一貫して今は政局よりは政策と申し上げ続けてきたと思っております。 したがいまして、政局よりは政策、政権交代というのは手段であって目的ではありませんから、政権交代されたら何されるかはっきりしていただかにゃいかぬという感じがいたしますね。政権交代だけでは何の目的か分からないんだと思っております。 したがいまして、今の経済危機においては経済政策を迅速にやっていかなければならぬということで、経済危機への対応ということをこれまでやらせていただいたんだと思っております。したがいまして、雇用を守る、生活を守ることを重点にして、規模とかまた迅速さ、内容などを前例にないものにさせていただいたというのがこれまでの経緯だと思っております。雇用対策を始めといたしまして、高速道路の休日千円とか定額給付金などを、着実に成果は上がってきておると、私どもはそのように考えております。 また、今北朝鮮のお話がありましたけれども、北朝鮮のミサイルの発射や、また新型インフルエンザの発生に対しても的確な危機対応をこれまではでき得る限りのところで行ってきておると思っております。 また、さらに国際貢献ということにつきましても、テロとの戦いを始めインド洋におけますいわゆる補給の支援の継続、また海賊への対処のための自衛艦をソマリア沖へ派遣ということもさせていただいておりましたが、国際金融に関しましても、G20などの国際会議におきましても具体的な対応策をきちんと日本から提言し、各国もこれに協調しておりますので、世界の金融危機対応に関しましても日本は最も大きく貢献をしたと書評は述べておるところであります。 今後とも、責任ある政府・与党として、国民の期待にこたえていくべく、引き続き努力を重ねていかなければならないものだと考えております。
○谷川秀善君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 国民の安心と安全を守ることと同時に生活を守ることというのは、政権政党の第一の責務でございます。百年に一度あるかないかの世界同時不況に対しまして総理は、(資料提示)この表のとおり、第一次補正予算をいわゆる十月十六日、安心実現のための緊急総合対策ということで組みました。その次に第二次補正予算、これは生活対策ということで二十七兆円の予算を組みました。二十一年度、本年度予算と税制改正をこの前成立をさせました。それから、今度この第四段のロケットですね。これがいわゆる二十一年度、これから参議院で審議をいたします経済危機対策ということで、真水で十四兆六千九百八十七億円、事業規模で五十七兆円というのを組んだわけです。 これで相当効果は私は上がってくると思いますが、しかし世界同時不況ですからね、なかなかそう思うように効果が上がるかどうか分かりません。そうなると、やっぱりこれは切れ目なく組んでいかないけませんから、第五段のロケットも発射する用意があるのかどうか。それがないと国民は安心しませんから、もし上がらなきゃ打つんだと、そういう用意があるかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 政府といたしましては、これまで総額七十五兆円規模のいわゆる経済対策を三次にわたって取りまとめ、その速やかな実施に全力を挙げて、それなりに着実な成果を上げつつあると思っております。 しかし、御存じのように、今般世界の中では、各国に対して財政出動をG20の中でそれぞれの国に要請をしてきておりますし、また、経済の悪化の速度というものはかなり速いかつ広がってきておるという状況に当たりまして、新たに策定をした経済危機対策において景気の底割れを防ぐ、そして安心と活力を実現するとともに、未来への成長力強化というものにつながるものというものを考えていかなければならぬというように、基本的にそのように考えております。 したがって、この本対策の速やかな実行というものが最も大事なところでありまして、今この段階で五次とかいうことを考えているわけではございません。
○谷川秀善君 民主党の菅さんは衆議院の予算委員会で総理に対して、あなたが総理になってこれで四回目の予算提出である、そうですね、この四段ロケットですから。四回目の予算提出である、我々が政権を取っておればこんなばかなことはしないと大変失礼なことを言っている。 何ら政策も、助言もせず何もせぬと、あかんあかん、ばらまきばらまき言うとるだけ、これは楽ですよ、ばらまきばらまき言うてたら。それなら代案があるのか、出ていないわけです。だから、これは非常に失礼ですよ、言い分としては。だから、これは大阪のおばちゃんから言わすと、あほかいな、そんな話になりますよ、これは。それは具体的にやっぱり示さないと、大阪人は、私が大阪へ帰りますと、あほかいな言うていますよ。だから、やっぱり代案を出してもらわにゃいかぬ、助言もしてもらわにゃいかぬというのが、参議院で少なくとも第一党になりはったんやから、その辺はやっぱりお考えをいただきたいなというふうに思っているわけであります。 そこで、これから具体的にこの予算の中身について少々お伺いをしていきたいと思います。 今回のこの補正予算の中に大変多くの基金が組み込まれておりまして、総額で四兆三千六百七十四億円、基金の数が四十六基金であります。その主なものは大体、緊急人材・就職支援基金、これに七千億円、介護職員の処遇改善等のための基金、四千七百七十三億円、それから地域医療再生基金に三千百億円、グリーン家電普及促進基金に二千九百四十六億円、先端研究助成基金に二千七百億円、今はやっておりますこの新型インフルエンザ対策等のための基金に二千七十四億円等があるわけでございますけれども、これが何となく、野党の皆さん方と、またマスコミでも、これでもう何か策がないから基金に積み込んでばらまいているんだというような批判があるわけです。 私はそうは思いません。このような、それでは、なぜその基金をつくる必要があったのか、それを、今日いい機会ですから、国民の皆さんにお示しをいただきたいということと、それがどれぐらい効果が上がるのかということも含めて、財務大臣、お願いをいたします。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の補正予算においては、多年度を視野に入れた対策にするという総理の御指示を踏まえまして、人材・就職支援など、複数年度をカバーする施策が多く盛り込まれており、それらの施策を円滑に実施するため、四十六基金に対して合計四兆三千六百七十四億円の予算措置を行うことといたしました。 基金に対する主な予算措置は、例えば離職した非正規労働者等に対する職業訓練の拡充や再就職支援の実施等のための緊急雇用創出事業、これで七千億円でございます。介護職員の処遇改善を行う事業者に対する助成のための介護職員処遇改善等対策で三千九百七十五億円、緊急医療の確保など地域の実情に応じた地域医療確保事業への支援等のための地域医療再生交付金事業で三千百億円などであり、いずれも経済危機対策を円滑に実施し、国民生活の安定のために必要なものでございます。 多分、この基金四十六あるということで、それぞれの議員の質問の中で一つ一つの基金の意義は述べられると思いますが、四十六の基金はいずれも極めて重要な、国民生活に対する大変大事な予算であると我々は信じております。
○谷川秀善君 ありがとうございます。大分分かってまいりました。 いわゆる基金方式を採用したというのは、ただいま財務大臣が御説明のとおり、複数年度にわたって支出することを可能にして予算の執行を弾力的に適宜適切に行いたいということだろうと思っております。しかしながら、日本の予算制度は、年度ごとに中身を国会が承認いたします単年度主義を取っているわけでありますから、この基金がなかなか国会の目に行き渡りにくいという面もあるかも分かりません。 そこで、私は、この基金を創設していただくのも結構ですが、その基金の使用状況やら残高を適宜適切に決算ごとに公表をしていただいて、支出の明細はやっぱりはっきり分かるようにしていただく必要がありますし、また、余ったお金があれば速やかに国庫に返納するということもやっていただければ皆さんの理解が進むのではないかと、このように思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 仰せのとおりであると思っております。 先ほど申し上げましたように、これは総理の御指示を踏まえまして、複数年度をカバーする施策を行うために基金を設けたわけでございますが、その使用に当たっては、使途を国会で議決された予算の目的の範囲内に限定することは当然のことでございますけれども、基金を時限的なものとし、残額が生じた場合にはそのまま国庫に返納させる旨を交付要綱で明確にするなど、適正な執行に努めることとしております。 その上で、基金の使用実績や残額等については、様々な方法によって国会及び国民の皆様方へしっかりした説明をいたし、説明責任を果たしていきたいと考えております。具体的な方法については、国会の御指示を踏まえ、今後報告の方法等は決めさせていただきたいと思っております。
○谷川秀善君 ありがとうございます。どうぞその点はしっかり御検討をいただいて、野党の皆さん大変怒っておられますから、それにこたえるように是非していただきたいと思います。 それで、もう一つちょっと評判が悪くていろいろ言われておる問題に、公益法人と独立行政法人に大変な、今回のこの補正予算で、総額これも二兆八千億円ぐらいあると言われておりますけれども、大変な予算が組み込まれておるということと、これが、どうもいろいろ問題にされております、いわゆる天下り役人が相当おるところへ、独立行政法人なりまた公益法人に行っている、天下り対策ではないかというようなことを言われておるわけですが、私はそんなことはないと、こういうふうに思っておりますけれども、皆、マスコミなんか盛んに、今日も朝テレビで盛んに言うておりましたから、どうぞいい機会でございますから、そういうことであるのかないのか、まあないと思いますよ。それと同時に、合理的な説明を是非私はやっていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の補正予算における支出先については、施策を効果的、効率的に実施するという観点から選定を行っているものでございまして、国家公務員再就職者の在籍の有無といったことには関係ございません。 公益法人の支出については、去る四月十日の政府・与党、経済対策閣僚合同会議において、官房長官から、真にやむを得ない場合には時限的に公益法人向け支出を認めることとするが、その支出については既存のものとは別途に管理し、執行状況を公表する、残額があればそのまま国庫に返納させる、公益法人職員の人件費には充てないとの条件の下でのみ認める旨の御発言があり、今回の補正予算においては約二千九百八十八億円を計上したところでございます。 また、独立行政法人向け財政支出については、経済危機対策に盛り込まれた住宅ローンの円滑な借入れ支援や成長のかぎとなる環境・エネルギー関連の革新的な研究開発等の各般の施策を緊急かつ効率的に実施するため、今回の補正予算において合計一兆五千六百十二億円を計上いたしました。なお、独立行政法人については、行政改革推進法に基づく総人件費改革等の取組は着実に実施していく所存でございます。
○谷川秀善君 国民生活に直接影響する問題もたくさんございますから、どうぞしっかり執行方をよろしくお願いをいたしたいと思います。 そこで、日本は御存じのように中小企業が、九十数%が中小企業であります。今困っておるのは、大企業も困っておるわけでございますけれども、一番困っておるのはやっぱりこの零細中小企業でございます。その企業の資金繰りが今一番大変な時期に来ていると思いますので、その資金繰りについて今度の補正でどういう手当てをされておられるのか、二階大臣にお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) ただいま先生の御指摘の中小企業対策、私は経済対策の中でも最も重要な施策だというふうに考えております。ただいまのところ、信用保証で五十万七千社、金額にして十兆三千億円の保証を行っております。貸付けで十三万七千社に対し二兆五千億円の貸付けを実施してまいりました。 一方で、このように長引く不況の中で我々は、今先生が御指摘になりましたように、資金繰りというものが最も大事な中小企業対策だと思っております。今回の経済危機対策におきましては、追加の緊急保証を十兆円、日本政策金融公庫や商工中金による貸付けを七兆円追加し、合計四十七兆円の事業規模として、リスクの高い案件への対応や貸付金利引下げが可能となるように約一兆五千億円を補正予算に計上しております。あわせて、小規模中小企業の経営者に人気の高いマル経融資の拡充等にも力を注いでまいりました。緊急保証の元本据置期間の延長、八千万円を超えた無担保保証への対応など、中小・小規模企業の声を踏まえた運用面の改善も織り込んでおります。また、一兆五千億円をめどに、日本公庫や商工中金からのいわゆる条件変更にも取り組むように努力をしているところであります。 引き続き、信用保証協会や政策金融機関等を総動員しまして、中小・小規模企業の金融のいわゆる資金繰りの円滑化に全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○谷川秀善君 どうぞしっかり対応をよろしくお願いを申し上げます。 次に、大事な雇用でございます。 この雇用情勢は一段と厳しさを増しておりまして、特に中小零細企業は大変厳しい状況でございます。この雇用についてこの補正でいろいろと手を打っていただいておるようでございますが、具体的にはどういうことをされようとされているのか、できるだけ詳しく御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今、谷川委員おっしゃったように、大変この雇用情勢厳しい、そういう中で、雇用調整助成金というのをこれまで活用してまいりました。これは実はこの三月までで約二百四十万の方々に御利用いただいております。そして、例えば中小企業だと助成率が八割だったのを、三月三十日からは九割まで国が見ると、こういうことをやっておりまして、今御審議いただいています補正予算では、この助成率の今申し上げた引上げ、それから六千億円を更に確保して今後のニーズにこたえようとしております。 それから、失業期間中に職業訓練を行う、その間生活どうするんだと、職業訓練やっていますから。そういうときに、企業が行う実習雇用とか雇入れに対する助成、さらに、住宅、生活支援などの総合的な支援を行おうということで、これは委員、要するに雇用保険のセーフティーネットのカバーといよいよ最後の生活保護のカバー、その間を埋めるものとして緊急人材育成・就職支援基金七千億円を、これを創設いたしました。これ、各会派を超えて御要望あったことでございます。 さらに、各地域、例えば大阪ではどういう雇用機会をつくるのがいいのかということで、緊急雇用創出事業、この三千億円を積み増しておりますので、そのほか派遣労働者保護の強化、内定取消し対策、そういう総合的な対策を講じて雇用情勢の悪化に対して万全の対応を期したいと思っております。
○谷川秀善君 どうぞよろしくお願いを申し上げます。 次に、介護保険制度が実施をされまして十年になります。この制度は発足当初からいろいろと問題が指摘されておりましたけれども、高齢化社会を迎える日本にとりまして是非必要だということで、とにかく走りながら考えましょうということになったわけであります。 その恩恵を受けている人たちもたくさんおられるわけですが、いろいろ問題点が浮き彫りになってきているのも事実であります。特に、サービスを提供する側のいわゆるマンパワー、介護士が大変不足をいたしておりまして、現状は非常に深刻であります。 そこで、この四月に介護報酬の改定を行いまして、介護職員の待遇改善をするために三%プラス改定が行われたわけでありますが、これにはいろいろ問題がございまして、余り介護職員に実際の実入りにはプラスにならないと言われているわけです。これはどういうことなのでしょうか。 また、今度の補正予算で四千億円の交付金を設け、賃金の引上げを行う事業者に助成するということになっておりますが、その内容につきまして詳しく御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 介護の現場で働く方々、大変困難な状況にある、要するに給料が安いということですね。だから待遇改善をしないといけない。それからもう一つは、離職率が非常に高い。それは待遇の問題もありますが、将来、普通の会社だったら係長、課長、部長と上がっていく。じゃ、介護の職を一生やろうとしたときに、自分が五十になって、子供の教育費も掛かる、どれぐらいの地位にまで上がれるのかと、キャリアパスといいますが、これがはっきりしていない。 この二つを明確にするということで、今回は、先般の三・〇%に加えまして更なる待遇改善、大体一人一万五千円ということですね、月額で、それをやるということとともに、私が申し上げたキャリアパスに関する要件、これは平成二十二年以降、そういうことをきちんと加えるということをしております。 それから、今回の緊急雇用創出事業として、介護の職員を外部研修なんかへ出すとその分穴が空きますから、そこをふさぐための代替職員を雇用することも案に入れております。 いずれにしましても、介護保険、これは今おっしゃったように、十年たって相当国民に定着した。私が母親を介護して、母親が亡くなったのは介護保険へ入れる直前ですから、あのころ四十万掛かっていましたよ。今は一割負担だから四万円で済みますから、やっぱり入れていて良かったと思いますよ。 ですから、これを更に良くするためには、やっぱり介護の現場で働く人たちのことをもっと考えないといけない。そういう意味で、是非一刻も早く補正予算を成立させていただきまして、待遇改善、キャリアパスの改善、やっていただきたいと思っております。
○谷川秀善君 ただいまおっしゃるとおりでございまして、なかなか介護職員の報酬を上げるというのも大変だろうし、またキャリアアップをするというのも大変だろうけれども、何かないと、介護に従事しておられる方は、一生懸命やったって将来の展望が開けるのかなということになりますと、なかなか、体もえらい、いろんなことがございまして介護を途中で辞めていくという方が非常に多いわけでございますので、その辺よろしくお願いをいたしたいと思います。 そこで、今度は介護を受ける側の問題を一つお伺いいたしたいと思いますが、これが介護認定の流れでございます。(資料提示) 審査員による認定審査がありまして、第一次判定、これはコンピューターでやるようでございますが、第二次判定、介護認定審査会、それで決まりまして、それで要支援一、要支援二から始まりまして、ずっと右へ行きますと要介護五、これが一番手厚い介護をしてもらえると、こういうことになっているんですが、なかなか介護の判定というのは非常に大変な、何か八十何項目あったんですな。それでいろんなことがありまして、自分で食べられる、食事ができるのかとかいろいろあって、一番こっち側は恐らく寝たきりぐらいなんでしょうね。 ところが、その数が多いのと、受ける側からいうと非常に分かりにくい。なぜうちのおばあちゃん、おじいちゃんが要介護一で隣のおじいちゃん、おばあちゃんは要介護四や、余り見ていたら変わらぬがなと、そういう不満が非常に多いわけですよ。介護というのは手厚いほど喜ばれるんです。これは間違いないわけや。だから、その辺をもうちょっと簡単にされてはどうかと、分かりやすく。 それと、何かこの前、この項目を七十四に減らしたんですか。それでいろいろまたトラブルが起こっているということで、大臣は何かもう前の認定のまま使うてもいいんだというような決断をされたというのをちょっと新聞で見ましたが、その辺のところはいかがなんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) ちょうどいい機会ですから皆さん方にも、国民の皆さん方にも明確に申し上げておきたいことは、要介護認定、そこの一とか二とか三とか、これは何を認定するのかというと、介護に掛かる手間暇の量を認定するんで、隣のばあちゃんとうちのばあちゃん、それぞれ違うじゃないか、違うじゃないかという状況じゃないんです。 具体的に申し上げますと、私も母親を介護していましたから、要するに元気で足腰しっかりしている、これ昔でいう痴呆症、今認知症。そうすると何が困ったかというと、夜中に起き出して徘回して回るわけですよ。そうすると、もうじっと見張っておかぬといかぬから物すごい手間掛かります。だから、この手間は大きいんですよ。ところが、寝たきりで動かぬようになったら、動かぬでしょう。徘回しないでしょう。物すごく楽なんです。これ一番いい例なんです。 だから、介護に掛かる手間暇なんで、全部一人一人状況違う。ですから、それをやるために、まず一次判定で幾つかの項目でやって、二次判定でかかりつけのお医者さん、看護師さん診て、ああ、このおじいちゃん、おばあちゃんはこうだなということで判定をしているわけです。それで、なかなかやっぱり介護の認定基準をどうするかというのはこれは御議論ある。 もう一つ申し上げておきます。おたくのおじいちゃん、おばあちゃん、例えば認知症だと。要介護度軽くなって手間暇掛かんなくて軽くなった、喜ぶべきことじゃありませんかと。重くなったら困りますよ。重くなったら、要介護認定重いから、三十万が四十万と保険料が上がります。だけれども、その軽くなって良くなった方がいいということも忘れてもらわないようにしないと。 ただ、やっぱり今まで例えば要介護三でこれだけのもらってた、ところが、要介護二になってサービス量減るじゃないかと。こういう困った方々に対する対処をどうするかということで、先ほど申し上げたような激変緩和というようなことをやっておりますんで、一人一人、百人おられれば百人全部状況が違います。しかし、介護認定は介護の手間暇の量でやるんだということを再度申し上げておきたいと思います。
○谷川秀善君 もうおっしゃるとおりで、私も両親を介護して、もう亡くなりました。それで、今、家内のおばあちゃんだけが残っておりまして、それは九十七歳かな、私のところで今面倒見させていただいているんですけれども、日によって全然違うわけですよね。今日は調子がええなあと思ったら、明くる日はがたっときてあかんと。だから、今おっしゃるように、介護の手間暇というのは非常に難しいと。これ、日によっても違う。 そういう状況でございますんで、私はいろいろ介護の、特に当初、身内の介護に費用を出してはどうかという議論があったんですよ。ところが、なかなかこれは難しいということで、費用を出さずに出発をしたんですね。だから私は、こういう不況の状況もいろいろございますが、できたらもう一遍、身内の介護してもらえる人に何らかの報酬でも出せれば大分、いわゆる専門の介護職員だけじゃなくて、介護が行き渡るかなというような、何か人員確保ができるのかなという思いもないわけではないんです。 だから、その辺どうでしょうか。ちょっと検討する余地があるのかないのか、お伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 谷川さんの気持ちもよく分かるんですが、基本的には私は反対なのは、介護保険というのは、介護の社会化、社会全体で見ようと。昔は嫁さんに全部掛かるんですよ。それで、もう嫁さんがしゅうとめ、しゅうとを殺して自分が自殺するような悲劇、今でも起こっていますけれども。現金給付を家族にやるというのは、ドイツで制度はありますけれども、私はこれやった場合に、現金給付出るんだから、はい、嫁さん、あんたやんなさいとなっちゃう。 私は、常に申し上げておりますように、介護はプロに任せましょう、家族は愛情をと。おばあちゃん元気かと、それだけでいいんです。おむつを替えるのはプロにやる。それを介護保険や何かでみんなで支える。介護の社会化がよろしいと思っていますが、委員のその御意見もありますから、それはみんなで議論いたしましょう。
○谷川秀善君 だから私は、それはプロでやれればそれにこしたことはないんですよ。しかし、愛情というものがある、プロに愛情はないとは言いませんよ。だから、子が親を思う気持ちも、それは、何もそれを金銭に換えろとは私は言いませんが、やっぱりそういう面もあるから、考える余地が。そうすると制度化したら一律に、おまえは娘がおるやないの、嫁がおるやないの、だから、そういう何か話になっちゃいかぬと思いますよ。しかし、こういう世の中やからちょっと考えてはどうかなということだけを提起をさせていただいておきます。 それで、いわゆる税制についてちょっとお伺いをいたしたいと思います、大分時間が参ってきましたので。 経済情勢がこれほど悪くなりますと、民間の研究投資意欲が減退をしてくるというのは、これはまあ間違いのないことだと思うんですよ。そこで、法人税額の減少で税額控除が受けられる上限が引き下がりまして、税額控除の規模も小さくなるということで、企業の研究開発に係る投資判断が低下するのではないかという心配があります。それを防ぐために研究開発税制が拡充されましたが、その内容と、これによって本当に研究開発が進むのかどうか、この辺についてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 現行の制度の下で、研究開発投資を行った民間企業に対し、当期の法人税額の二〇%を上限として税額控除を可能とすることで民間企業による研究開発投資の促進を図る制度となっておることは御承知のとおりであります。 しかし、現下の厳しい経済情勢の下では、多くの民間企業で企業収益が減少しておりますので、納付される法人税額の縮小が見込まれることから、控除可能な金額が縮小して税制の効果が低下する可能性があると心配をいたしております。 このため、今回の租税特別措置法案には、平成二十一年度及び平成二十二年度の控除の上限額を当期の法人税の三〇%まで、いわゆる二〇%を三〇%まで引き上げる措置を盛り込んでおります。加えて、計画的な研究開発投資を行うことを可能とするために、赤字法人で平成二十一年度及び二十二年度に控除し切れなかった金額を平成二十三年度及び平成二十四年度まで繰り越すことを可能とする措置を盛り込んでおります。 これらの措置により、民間企業による研究開発への投資意欲、これを下支えし、当面の研究開発投資が確保されるとともに、景気回復後の成長力の源泉となることを期待しているところであります。
○谷川秀善君 できるだけ私は、やっぱり研究開発がしっかり進まないと、日本は物づくりの国でございますから、そういう意味では是非よろしくお願いをいたしたいと思います。 それでは、同じく税制改正で、今度何か若い人がマンションを買いたいとか何かした場合に、親がとかおじいちゃんがその頭金を出してやるということで、その贈与に対して非課税措置が膨らんだというようでございますが、私はこの住宅というのは大変経済波及効果を大きくする物件だと思っておるわけです。家が新しくなりますと、やっぱり中へ入れる道具も家に合うた新しいものを買おうかということになりますから、これは私は非常にいいことだと思いますが、その波及効果というのはどれぐらい見込んでおられるのでしょうか。
○国務大臣(金子一義君) 委員御指摘のとおり、五百万、おじいちゃん、おばあちゃん、あるいはお父さんが子供に住宅資金を贈与した場合に、来年の年末まで非課税にするという措置を講じさせていただくように今提案をさせていただいております。 住宅が今残念ながら余り市場は良くない。ただ、今年の三月までは、去年に引き続き、年率換算でいきますと、百万戸建てるというのが、引き続き悪化しているのでありますけれども、最近になりまして非常にいい状況も出てまいりました。 これは、具体的に申し上げますと、マンションの在庫調整、特に首都圏でありますと、在庫調整が三月以降急速に進んでまいりまして、相当持っている在庫が今減ってきている。それから、住宅展示場に来られている方が、この三月期、この一—三でありますけれども、非常に増えてきている。それから、もう一つでありますが、調査機関が調査しました住宅需要者の皆さんのマインドというのが大分変わってまいりました。消費マインドでありますけれども、二年ぶりにプラスに転じてまいりまして、もうちょっと一押しすると住宅需要につながってくるのではないか、こういう状況であります。 これまで、麻生総理の指示もありまして、過去最大の住宅ローン減税というものを本予算で用意させていただきましたけれども、今そういう客観情勢の中でもう一押しさせていただくことができれば、していただければ実際の住宅建設につながるだろうと。 結論から申し上げまして、これをやることによって一・二万戸相当の住宅が建てられるだろう、あるいは、もう既に住宅を建てようと思っている人は面積を広げてくれるだろうということが期待をされておりまして、結果として、最後、御質問の経済効果は一体どのくらいあるんだということでございますけれども、贈与者が四万人から五万七千人に広がりまして、一万二千戸相当ということで、二千八百億円の直接の効果、住宅投資波及効果、非常に幅が広いというお話もありました。この波及効果も含めますと、五千四百億円の経済効果を見込まれております。
○谷川秀善君 大変な経済効果でございますから、是非速やかに成立をさせたい、御協力をお願いをいたしたいと思っております。 そこで、新型インフルエンザについてお伺いをいたします。 今日現在で、今朝現在でございますが、百九十三人ということでございます。どうした加減か、これは関西に多いんですね、兵庫県と大阪。私は、家は兵庫県にあって、選挙区が大阪なんで、えらいまたがっているわけですよね。 だからそれで、いろいろ総理を始め、厚生労働大臣は本当に獅子奮迅の御活躍でございまして、体壊さぬようにしてください、あんたがインフルエンザにかかったらえらいこっちゃから。そういうことで、しっかり我々もサポートをいたしたいというふうに思いますが。 水際対策はそれなりの大変な効果が上がったと思います。そろそろ、国内感染も始まったわけですから切り替えていかなきゃいかぬのじゃないかというふうに思っておりますし、今日のニュースなんかでも、大臣は切り替えるというようなことをおっしゃっているようでございますが。 最近、大阪からどんどん電話が掛かってくるんですよ、私のところへ。それで、何かいなと、こう思いますと、病院へ行った、お医者さんへ行ったら、ああ、これはひょっとしたら新型インフルエンザかも分かりませんが、家で寝ときなはれと、こない言われたと言うんですね。それで、びっくりして私のところへ電話してきて、秀善さん、家で寝とけ言われてまんねん、どこかええ病院はおまへんか、世話しておくんなはれ、この電話がどんどこどんどこ掛かってくるわけですよ。非常に心配しているわけですね。何かうちの子だけそでにされたみたいに思うのですわ。今までは隔離病棟で隔離していると、非常に手厚い手当てをしてもろうているのに、うちの子供行ったら、ひょっとしたらインフルエンザかも、新型かも分からぬけど、家で寝といたらよろしいでと。何か手抜きされたような気がして非常に心配をしているんです。それで私は、そんなことないでと、うろうろさすな、家で寝かしとけ、うまいもん食わして家で寝かしとけと、こう言うているんですわ。 それは、だんだんそうなってきていますから、是非、心配ないなら心配──それは分かりませんね、こんなものは、あんた、普通のインフルエンザでも年間一万人死ぬねんから。だから、うっかりは言えんけど、これは鳥インフルエンザみたいなものと違う軽毒性やと。だから心配せんでええ、切替えもすると。それで、大阪の橋下知事も兵庫県の井戸知事も、何とかしてくれ言うてあなたのところに来たんでしょう。 だから、そろそろ私は、ちょうどこれNHKの放映していますから、よく見ていると思います、大阪の人も見ているやろう、兵庫県の人も見ているやろう思いますから、よう見とけと私は言うときましたんで、だから是非メッセージを発していただければなと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 新型インフルエンザですから、どういう性格のインフルエンザか、これ日々世界とも連携を取りながら情勢を見ております。そして、研究者にも研究をしていただいていますが、そういう意味で臨機応変な対応が必要だと思います。 今日状況で申し上げますと、この新型インフルエンザは、今までかかった方も比較的、普通のインフルエンザと同じように、いわゆる季節性と同じように症状が軽いということであります。そして、これ言葉をどういう使い方するか、弱毒とか強毒とか、低病原とか高病原とかいうことを言っていますけれども、これは突然変異の可能性もありますが、今のところ病原性は低いだろうと言われています。それから、幸いなことに、タミフルとかリレンザ、これが非常によく効きます。 この三つの状況をまず申し上げて、ただし油断大敵ですよと言うのは、それなら全く季節のインフルエンザと変わらないことやればいいじゃないかと、これは大阪の橋下知事が私に要請してきたことですが、一つ違うんです。何が違うかというと、糖尿病、ぜんそく、妊婦、こういう慢性疾患とか妊婦のような方々にかかった場合に死に至るような重篤化をする可能性がある。それからもう一つ、比較的若い人にかかっているんです。特に中学、高校、高校生がどういうわけか多い。そして、若者だから元気で亡くならないんではなくて、若者も、世界の例で見ると、この症例だと半分は亡くなっていますから、油断は大敵です。 しかしながら、今委員がおっしゃったように、WHOを含めて、すべては鳥インフルエンザ、つまりH5N1の非常に病原性の高いことを前提として世界中が計画を立てていたと。我々もWHOとともにそれに従って立てていました。しかしながら、今申し上げたような比較的軽いということになれば、柔軟にこれは対応を変えないといけません。例えば神戸についていうと、これは二つしか感染指定病院がありませんですから、野戦病院的になっている。それで、これはもう神戸市それから大阪府、兵庫県独自の判断を相当尊重する形で、一般病院でも診ていただくことも可能であるし、軽症の場合は自宅で療養してもらうと。 それで、最大の問題は感染を防止するということですから、じっと自宅にいてくださいと。自宅にいた人たちも、兄弟の間ではうつっているんですが、親にはうつってないんです。そういうこともあります。それで、感染防止のために全力を皆さん挙げていただきたいんで、早期発見、早期治療ということが必要ですし、一般病院や何かで診ていただくときには、例えば糖尿病の患者さんがそこに来られる、ぜんそくの患者さんが来られる、そういう方と新型インフルエンザの患者さんが接触すると前者が重篤化することがありますから、そういう注意を払っていく。 そして、水際対策も、これはWHOも認めていますように、古典的な対策だけれども一定の効果はあると。しかし、限られた人的資源ですから、国内体制の方に今移行をしていく体制を、素案を今作っております。これは総理の下の対策本部で最終的に、できれば今週いっぱいにそういう方針の転換というのを明らかにしたいというふうに思っていますし、一番大事なのは、今この機会をいただいて私が申し上げているように、正確な情報をみんなで共有する。そのことにおいて兵庫県、大阪、神戸市、皆さん協力していただいて、夜中の三時、四時に知事さんと電話し合ってこうしようという対策をやって、それでもう一つ、学級閉鎖、学校閉鎖、大変じゃないかというんですが、一番子供たちの接触が多いんで、ここは当面やることに非常に大きな効果がある。企業についていうと、マイナスの方がむしろ大きいだろうというんで、企業ごと独自にやっていただきたい。 それから、今、保育園とか低学年の子供たち、これ、お母さん働けなくなります、保育園が預けられないんで。これについては、どうか企業の皆さん、一週間以内ぐらいで決めますから、どうかみんな仲間同士、職場の仲間同士便宜図って、こういうことですから、企業の皆さんも少し御配慮いただければと思っております。 そういう意味で、直ちに季節性インフルエンザと全く同じということになると私が言った難しい問題がありますから、上手にバランスを取りながら、そしてそのバランスの取り方はまさに日々刻々、時々刻々変わっていきますんで、国民の皆さんと正確な情報を共有しながら、正しい判断をしてまいりたい。 そしてこれは、国も一生懸命やります、地方自治体も今一生懸命やっていて、本当に現場大変だと思う。それから、医療提供者、お医者さんも看護師さんも保健師さんもみんな一生懸命やっている。もう一つ、一番大事なのは、国民の皆さんが一生懸命協力して自分の命を守る、仲間の命を守る。今日テレビ見ていると、大阪の子供たちが、あれだけ知事が学校休みでうちにいなさいと言っているのに、アメリカ村に遊び行った、どこに行ったというふうに出ている。これはちょっと、是非、谷川先生、地元の方々に、子供たちに、おれの言うことを聞けということでちゃんとおっしゃっていただきたいと思います。
○谷川秀善君 ありがとうございました。 大分大阪、兵庫の皆さんも今日の舛添厚生大臣の御発言で分かってきてくれたのかなと思いますし、私も、しっかり家におれと、学校を休んでいるのは、おまえらアメリカ村へ遊びに行くために休ましたんちゃうでということを申し上げたいというふうに思っております。 もう時間も来ましたが、もう一つ、(資料提示)同じ舛添大臣の所管でございますが、いわゆるもう慢性的に最近お医者さんが不足している不足している言われておるんですよね。ところが、これ御覧いただきますと、あるときまでずっとこれ上がっているんです。五十六、七年ぐらい、ずっと上がっているでしょう。そこからがあっと下がってきた。なぜかいうと、医者が余っとる言われた。医者が余っていると、だから医者減らせと。つい十年、二十年前ですよ。それで、平成九年、これは十年ちょっと前ですね、に、改めて閣議で「引き続き、医学部定員の削減に取り組む。」と再度決定しておる。ここですよ、この矢印のところね。そこでずっとお医者さんは減ってきておる。それで、急に二十年になって閣議で「早急に過去最大程度まで増員する」といって、ばっと上がっておるわけです。 お医者さんなんて、そんな急に、もちつくみたいにはいかぬのですよ。そんなよっしゃ言うてあしたもちつこうかというわけにいかへんねん。長いこと時間掛かる。一人前にお医者さんとして育ってもらうためには十年近く掛かるわけですよ。それに、ころころころころこれ変わるから、今そりゃいろんな社会情勢の変化もあるし、いろんなお医者さんになる方の問題もあるから、いろいろあると思いますけど、これどこに原因があってこんなことになったのか。それは舛添さん厚生大臣のときとちゃうからあれやなんやけど、感想をちょっとお伺いしたい。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、国民の医療をしっかりする、予防も含めてやるということが国民が安心して生活し仕事ができることですから、これは希望への投資であって、ただ単にこれは財源的に重いから抑制しろ、抑制しようという考えではいけないというふうに思っております。 そして、この今の閣議決定の平成九年当時においては、こういう言い方をしているわけですね。国民所得の伸びの範囲内に国民医療費の伸びを抑えるという方針を堅持するということで、こういうことになって、その当時も、今足りないんだけれども将来余るからということだった。私は、やっぱり十年掛かるんで、今のこれ、昨年、十一年ぶりに閣議決定を変えていただいて増やす方向にかじを切り替えました。この四月一日から六百九十三名、医学部の定員が増えています。しかし、この人たちが物になるには十年掛かります。ですから、それまでの間、ただ、不断に見直して、伸び方が多過ぎたら見ていかないといけない。だから、そういうことをやりながら、それ以外にも医師不足に対して様々な施策を講じて、今医療を再構築するという努力をやっている次第であります。
○谷川秀善君 基本でございますから、国民の健康を守るという基本の従事者でございますから、どうぞ是非よろしくお願いをいたしたいと思います。 いろいろまだほかにも質問通告たくさんいたしておりますけれども、私の持ち時間がもう終わりますので、大変御用意をいただいた先生方、閣僚、本当に済みません。また後刻お伺いをいたしたいと思います。 それで、最後に総理にお伺いをいたしたいと思いますが、首都決戦と言われております都会議員の選挙は七月の十二日に投票されるということが決まっております。民主党の新しい代表も土曜日に選出をされました。いよいよ国民の関心は、九月十日に任期満了が来ております衆議院選挙がいつあるのかというところに移っているのではないかと思います。しかし、これは麻生総理の胸のうちにのみあるわけでございまして、だれも推し量ることはできませんが、いよいよ機は熟してきたというふうに私は考えております。 二宮尊徳の作だと言われております歌にこんなのがございます。「この秋は雨かあらしか知らねども今日の務めに田草取るなり」、「この秋は雨かあらしか知らねども今日の務めに田草取るなり」。これは、取り入れの前日に台風がばっと来て何もかもめちゃくちゃになってしまう、泡になってしまうかも分からぬ、しかし今日の務めを一日一日しっかりやるのみであるという歌のようでございます。 今日の日本は、百年に一度あるかないかの経済危機、不況でございます。国民のすべてが出口の見えない不況感にあえいでいるところであります。今はせっせと景気回復に全力を挙げるのみでございます。 政策より政権というふうに目がくらんでいる民主党とは一味違う我々政府・与党でございます。どうか、この心がしっかり私は国民の心に届く、国民の胸に届くと思います。是非、総理の決意をお伺いをいたしまして、吉村議員にバトンを譲りたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 当初より申し上げてきておりますように、私は今、百年に一度と言われるような、この緊急、経済危機、若しくは金融危機に端を発しました経済危機という状況にあっては、私は単なる手段であります政権交代だけを言われるということよりは、今国民にとりましては経済政策等の政策が一番なんであって、政局ではないと私は基本的にそのように考えております。 したがって、私どもは政策を、なかんずく景気・経済対策というものをこれまでいろいろ打たさせていただきました。幸いにして、世界中もほぼ同様な危機に見舞われておるし、政策担当者が、少なくとも選挙よりは政策ということも、他国も、政局より政策を他国も優先されて、そして財政支援というものを一斉にやるべきであるということをロンドンのサミットなどでも発言をしております。 したがいまして、我々としては、今の状況の中において景気というものが国民の最大関心であろうと存じますので、それに向かって我々としては、きちんとその政策を実行できるのは自由民主党と確信をいたして選挙に臨まねばならぬものだと思っております。
○谷川秀善君 ありがとうございます。どうぞ頑張ってくださいますようお願いを申し上げます。 それじゃ、バトンタッチいたします。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。吉村剛太郎君。
○吉村剛太郎君 おはようございます。 私に与えられました時間、大変限られておりますので、まず冒頭、総理の耳にも入っていると思いますが、つい先ほど内閣府が発表いたしました二〇〇九年一—三の国内総生産、実質で一五・二減となっております。これは戦後最大だと、このように報じられているところでございまして、たった今入りましたニュースでございます。 総理の御所見をまず伺いたいと、このように思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今朝発表されたQEにつきましては、平成二十一年度の一—三月のQEというものを実質成長率マイナス四・〇%と、そして年率で換算しますと一五・二%となっております。 このことについての要因というか感想ということだと思いますが、私どもこの数字をちょっと前見たばかりで、今正確な分析ができているわけではありませんが、この中で一番の急速な悪化が続いておりますのは、何といってもこれは民間の設備投資というものが前期に比べまして一〇・四%と大幅に減っておる、これが一番減っておるところだと思っております。個人消費が緩やかに下がっておりますなど、企業部門の悪化が家計部門への悪化へと少しずつ波及してきているというように理解をしておりますので、こういった状況は厳しい状況になっておると思っております。 ただ、私どもが、民間の予想の方は四・三%というのに対して、それが四・〇%になったのが少し違っておるかと思いますが、これは〇・一、二%の差の話でもありますので、基本的には四%というのは、我々としてはこの状況としては厳しい状態だと思っております。 ただ、いわゆる機械受注等々の先物指標というものが同時にこの数日前から出始めておりますが、いずれも機械受注などの先物受注はプラスの、極めて高い四〇%、四五%出てきておりますので、機械受注が出ますと、これは六か月後の設備投資につながるというのがこの経済界における常識でもありますので、そういった意味におきましては、鉱工業生産指数、四—六は上向きになってきておるというようなのは新しい指標として、我々としては、その効果は少しずつではありますけど確実に出始めておる、先物指標としてはそのようなことになっておりますので、こういったものを見比べながらきちんと対応していかなければならないと考えております。
○吉村剛太郎君 この件に関しましてはまた後ほどの質問の中で伺いたいと思いますが、質問に入りたいと思います。 三月の半ばごろでしたかね、私が宿舎に帰りましてテレビを見ておりますと、城山三郎の「落日燃ゆ」というテレビドラマがあっておりました。私もその本は何度も読み返したんですが、俳優が、これは広田弘毅の半生を描いたドラマでございまして、広田弘毅役にたしか北大路欣也、それから盟友の吉田茂役に津川雅彦だったと思います。共にベテラン俳優で、重厚な演技はその番組に大変重い雰囲気を与えたなと、このように思っております。 広田弘毅は申すまでもなく福岡県出身でございまして、昭和十一年、二・二六事件で岡田内閣が総辞職をいたしました。その後に、広田弘毅に大命が降下になりまして、広田内閣がスタートしたわけでございます。自来、七十二年ぶりに我々福岡のふるさとから麻生総理が、政権が誕生した次第でございます。 私は、そのドラマを見ておりまして、ちょうど二・二六事件の場面がございまして、そのときのバックグラウンドミュージックに、バックグラウンドミュージックといいますかね、「昭和維新の歌」というのが流れたんですね、昭和維新の歌、今の若い方はほとんど御存じないと、このように思っておりますが、私どもの子供のころはまだ、その当時の大人たちが時々酒を飲んでは昭和維新の歌というのを歌っておりました。文句は私もうろ覚えでございますが、一番はたしか、泪羅の淵に波騒ぎ、巫山の雲は乱れ飛ぶと。二番が、権門上に傲れども、民を憂うる心なし、財閥富を誇れども、社稷を思う心なしと。こういうのがその当時大変歌われたと。その二・二六事件の青年将校辺りもこういうことを盛んに歌ったと。また、一般の人もこういう歌を歌ったという社会的な背景があった。 したがって、二・二六事件、結果的にはあのようなことになりましたけれども、国民は共感するものを持っておったんではないかなと私は推測もしております。 一方、その相前後して、ちょっと前ですかね、「蟹工船」という本、小林多喜二が、最終的には拷問で亡くなったんですが、盛んに読まれておったという時代背景。そして、今日、本屋に行きますとこの「蟹工船」という本がある意味では隠れたベストセラーで売れておるというのは、歴史というのがそのまま繰り返すとは申しませんが、何か国民が感じる感じ方といいますものは今と似ているんではないかなと。 確かに格差、所得格差、地域格差、そして、例えば財閥、金持ちが、今日も新聞に載っておりましたあの漢検の理事長が逮捕された。また、かつての商工ファンドのあの資産隠し、ああいう形。また一方では、鳩山大臣が担当もされておりますけど、かんぽの宿のああいう仕組まれた、違法ではないが、違法ではないが、そういうものが今これはおかしいんではないかなと、これはおかしいんではないかなという、国民はそういう受け止め方をしておるんではないかと私は感じておる次第でございますが、総理の現下の社会情勢、経済情勢の認識についてお伺いしたいと、このように思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の世界的な金融危機とあの時代の、いわゆる一九三〇年代のウォールストリートの株の大暴落を受けましていわゆる戦争にというあの時期との雰囲気、その金融危機に端を発したというところはかなり似ておりますし、世界に与えた影響も似ておりますし、デフレを発生させた、デフレ下の不況という点も大きな点で、私どもから見ましても、あの時代の状況とはかなり似ておるであろうと思っております。 ただ、私どもとして今の状況というのを見ますと、あの時代と比べて、少なくとも各国は通貨の一方的な切下げをしている風はありません。通貨は自由通貨になっておりますし、為替も自由化されております。また、一方的に自国の関税障壁を引き上げるという風潮も、幸いなところ今各国一斉にやるという風潮もありません。また、その地域がブロック化経済をやっていくということも今の状況としては、WTOのドーハが叫ばれているところでありまして、そういった状況にもない。少なくとも、あの状況が第二次世界大戦につながっていったと言われるような経済危機というものに、いわゆる三つ象徴される、あれから学ぶ教訓はこの三つとよく言われますが、その三つの状況は幸いにして各国の経済担当、財政担当の方々の努力、また首脳の努力によって、それは今のところ一応防がれているという状況にあろうと存じます。 したがって、ああいうような形での急速な形とは少し状況は違うとは思いますけれども、いずれにしても、今、完全失業率を見ましても、あのころに比べりゃそれは数十%とかもうむちゃくちゃな話が幾つも例ありますけれども、今、日本においては四・八%に上昇しております。そういった意味では、日本におけますこの過去数十年を見ました場合、四・八%というこういう情勢は明らかにいわゆる悪いという状況で、完全失業率が上昇しておるという状況であろうと思います。 したがって、閉塞感やらありますし、格差感も、地域格差感含めましていろいろ、個人のを含めていろいろあろうと思っておりますんで、少なくとも今の状況を見ました場合、御指摘のありましたように、あのころと全く同じとは思いませんけれども、厳しい状態が広がっているということは事実でありましょうし、また、人口構造が減ってきておるという状況もあのころと少し違ってきておると思いますが、いずれにいたしましても、自殺者が、あの当時何万人あったんだか、ちょっと正直そのときの資料を知りませんが、少なくとも日本におきましては、過去十一年間連続で三万人を超えておるという状況は明らかに我々としては痛ましい話でもありますし、そういった意味では大きな問題だと私どもは考えております。 したがいまして、今回の経済危機対策というものをお願いしております背景は、景気の更なる底割れというものをこれは防がにゃいかぬということで、雇用対策並びに中小・小規模企業に対する資金繰り、雇用調整助成金などというものをきちんと更に一層充実させる。また、この景気回復というものが終わった先の成長というものを我々としては常に考えておくためには、未来の成長力につなげ、経済の成長力というものを強化につなげていくための施策というのも必要であろうと思いますし、また、国民にとりまして安心、安全、そういったものを考えていくためには、地域の活性化とか社会保障とか自殺対策などなどを盛り込んで今この緊急経済対策をやろうと思っております。 いずれにいたしましても、状況というものは、先行きに関しましての取り巻く環境はかなり、六十年前、七十年前とは違っておるとは思いますけれども、いずれにいたしましても、経済が世界的な規模で極めて不況感というものが、恐慌とは言いませんけれども、不況というものになってきているということは間違いないところだと思っております。
○吉村剛太郎君 一つの巡り合わせでしょうか、あの当時、福岡出身の広田弘毅が、そして今日、こういう状況の中、似たような社会状況の中で福岡出身の麻生総裁が総理に就いておられるということは何か運命じみたものを感じるわけでございますが、今、総理のそういう社会状況の認識、経済状況の認識を伺いまして、私も全く同じ考えを持っておりますし、感じ方をしておりますし、国民の方々も今総理の発せられた言葉を聞かれまして、あっ、総理はやっぱりよく分かっておられるんだなという気持ちを抱かれただろうと、このように思っております。 そういう背景の中で、第一次補正、今こちらに回って審議をしておるわけでございます。先ほど谷川議員もいろいろと指摘されました。また、ある一部ではばらまきではないかなと、こんな批判もあるわけでございますが、そういう時代、そして今日のこの多様化した社会の中で、そしてやはりより多くの方々が安心感を持つというための経済政策、そのための補正予算としては、私は、各項目にわたり非常にこれは評価される補正予算だと、このように思っております。 そういう中で、先ほどからお話がありましたように、こういう危機状況の中で、総理がこの予算ここだと、売り物はここだというものがございましたら御所見をお述べいただきたいと、このように思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 補正予算というものを、これまでの補正予算いろいろあろうと存じますが、少なくとも今回の補正予算の中でいきますと、例えばよく批判の多かった箱物行政と言われるような、いわゆる公共工事ですかね、この比率というものは従来ですと五割ぐらいあったと思いますが、今回の場合は、その部分は二割台だと思っております。その部分は、かなりな部分に、いろいろな母子家庭、また保育などなど、いろいろそういったソフトな部分にかなりな部分を割いたのが一点。それから、少なくともこの景気対策、景気回復が即効果が出てきて、世界中が景気悪いときに日本だけいきなりぽんと全部がずっと良くなるというのもちょっと考えにくいところでもありますので、やっぱり世界全体がある程度上向きになっていくのに合わせて日本はその中から抜け出ていかねばならぬと思っておりますので、単年度で直ちにという感じではいたしませんので、複数年度で対応できるように我々としては考えねばならぬと、そのようなことを考えて複数年度の対応を指示したところでもあります。 いずれにいたしましても、こういう経済対策というものを我々としては速やかに実行して、結果として景気対策という中で今一番目先の雇用、そういった失業という点をまずは、その上できちんとした未来への投資として、低炭素社会とかいろいろ今新しい時代の中にあって、我々はかつて石油危機から乗り越えてきた数少ない国だと思っておりますので、そういった先見なり過去の経験を生かして、今回も同様にこの種の投資、この種の研究には我々としては全力を挙げて、結果として次の世代をリードできる低炭素社会という中にあって先頭を切らねばならぬと思っております。
○吉村剛太郎君 ありがとうございます。 まさに今総理おっしゃいましたように、ソフトの面で非常に配慮が行き届いた、もちろん百点満点の、財政が豊富であればまだまだというところも我々感じるんですが、限られた中で大変すばらしい補正予算、後はいろいろと審議をしていただいて、早く成立させるということが一つのまたこれも経済対策であろうかと、このように思っておりますが、財務大臣、何か手を挙げておられたけれども、何か。──いいんですか、いや、ちょっと手を挙げられたものだから。そうじゃないんですか。じゃ、ごめんなさい、結構です。 それと、やはりそのソフトの中に、今日の新聞にも載っておりました六大銀行赤字一兆一千七百億円。これは大変なやっぱり数字だなと、このように思っております。それだけに、満遍なく大中小に限らず、銀行がこういう形になりますと、それぞれの企業の資金的なものが大変厳しくなってくると、このように思っておりまして、もういち早く議会としても、与野党どこまで一致するかどうか分かりませんけれども、政策金融についての見直しということを今検討をしておりまして、間もなく衆議院からこちらにも回ってくるんではないかなと、このように思っております。 かつて、すべてが官から民へ民営化ということが一つの、何といいますか、時代の流れみたいな形でとらえられたわけでございますが、事こういう経済状況になりますと、この民間の調整機能というのがもう利かないと。やはり政治がどこかで手を突っ込んで調整しなければならないんではないかと、私はそのような考えを持っておりまして、この政策金融について見直していこうという考えを我々議会は持っておりますが、財務大臣の御意見を伺いたいと、このように思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 厳しい金融経済情勢に対処するため、例えば日本政策投資銀行は、危機対応業務により企業の資金繰りに対応をしております。 御指摘の議員立法は、経済危機対策を受けて政投銀の財務基盤強化を図るため、補正予算での措置に加え、三年間に限り政府からの追加出資を可能とすると、こういうお話合いが各党間の間で続いております。これは、前回の政府金融機関の民営化のときに、経済危機を前提にしていないで官から民へという議論がなされた、これがやはり国会によって今少し修正されようとしているというふうに私は考えておりまして、政党間の協議がなるべく早く調うことを期待をしております。
○吉村剛太郎君 政党間の協議に対して財務大臣も非常に期待をされているというふうに私は受け止めさせていただきました。この件につきましては、これから議会で精力的に調整をしていって、一日も早くこれを成立をさせなければならないなと、このように思っておる次第でございます。 感想としましては、さきの改正の中で危機対応制度というのを置いておったというのは、これは非常に今考えますと絶妙な制度であったなと、このように私は感じておる次第でございます。 時間がありませんので次に移りますが、そういう金融、今の政投銀の方は中堅から大企業向けでございますが、中小企業、先ほど谷川委員も質問の中にあった中小企業が非常に厳しいという中で、当然商工中金といいますものに対する対応も考えていかなければならない課題であろうと思いますが。 細かい話で、ここに下請代金支払遅延防止法、持ってきておりまして、「下請代金の支払期日」、第二条の二、「下請代金の支払期日は」「六十日の期間内において」と、こういう、細かい条文は申しませんけれども、六十日で支払う。そこから手形をもらうと、百二十日の手形ももらうと百八十日なんですね。これはいかにも長いんではないかなと。何とかこれを行政指導でできる、まあこれは支払う方の立場ももちろんあります、中堅企業では。それから、受ける方の立場、受ける方は短いにこしたことない、できれば現金にこしたことはないと、当然でございますが、この難しいところ、払う方と受ける方のいろいろの問題があるが、この問題について、いいですか、経産大臣、御所見をお願いしたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 議員も御承知のとおり、この下請代金支払遅延防止法というのは法律ができてからもう長い歴史があるわけでありますが、なかなか親事業者と下請の関係というのは極めて微妙なものがありますから、支払が遅延してもすぐ訴えていくとか異議を申し立てるとかということに関しては極めて消極的な態度に出られることが通例であります。したがって、公正取引委員会や、私ども中小企業をお預かりする立場から、できるだけこれを、中小企業の皆さん、下請の皆さんを守っていくということが大事であると考えて、いろんな対応を取っておるところであります。したがって、今、申出があれば直ちにそれに対する対応、あるいは弁護士等をお願いする場合でも政府でそれを支援すると、いろいろな対応を取っておるところであります。 今、中小企業団体、産業界等で構成する下請取引適正化推進会議を昨年十二月に立ち上げて、手形支払については専門家会合を設けて議論をいただき、本年三月には中間報告を取りまとめ、同会議で提言を行ったところであります。 簡単に申し上げますと、下請代金法、給付の受領後六十日以内に下請事業者が現金を確実に得られるよう厳格な運用を徹底すべきだとの考え方、手形が広範に利用されているので現行の運用を変更することには慎重であるべきだという考え方、あるいは、下請代金法の厳格な運用の徹底は望ましいが経済取引全般に大きな影響を与えるおそれがあることを踏まえて運用改善を早急に図るべきだ、三つの考え方が示されたわけでありますが、この会議の提言を受けて、一か月間パブリックコメントを求め、関係機関から様々な意見を今いただいているところであります。 私も、中小企業庁長官を始め関係者に対して、パブリックコメントはパブリックコメントとして今日の制度として広く多くの皆さんの御意見を聴くことも大事だ。今申し上げたような三案も、これもあらゆるところに配慮しているということになるが、こんなことを繰り返しているだけで事の解決にはならないと。したがって、公取とももちろん御相談をしなきゃなりませんが、中小企業を預かる立場の経済産業省としてこの問題に対してきちっとした方針を打ち出すと、そういうことを先般から申し渡しておるところでありまして、できるだけ早く、また吉村先生の御意見もちょうだいしながら、せっかくのこの場での御提言でございますから、このことを生かして解決に努力をしたいと思っております。
○吉村剛太郎君 大変心強い御答弁をいただきました。是非、精力的に御検討、そして結論を出していただきたいと。もう今、中小企業は待ったなしですね。本当に待ったなしですので、よろしくお願いしたいと、このように思います。 時間が随分押し迫ってまいりまして、幾つか割愛いたしますが、ちょっとこれは農業問題に行きたいと思いますが、ちょっとパネルを。(資料提示) 九州沖縄経済推進機構というのを九州各県と沖縄で機構をつくっておりまして、その機構が一つの瑞穂の国づくりという構想を打ち出しております。これは、そこに、お手元にポンチ絵をお配りしておりますけれども、説明する時間がありませんから、こういうサイクルで稲、それを飼料に回して、また堆肥を田んぼの方に戻す、そのホールクロップサイレージ、こうやって熟成させるにはコントラクターが必要だと。これは地元のやつを使うと。そして、これを消費に結び付けるということで、今課題の自給率アップにどうつなげていくかということで、これは九州のJAの皆さんが自らの発想でこういう構想を今検討をしておるところでございます。 そこで、資料の三をちょっと御覧ください。農水大臣、特に。それで、これは平成二十一から二十三の期間限定ではございますが、水田等の有効活用による食料供給力向上対策として、左側のここに水田等有効活用促進交付金、こうありまして、大豆、小麦、飼料作物、それから米粉用米、飼料用米。米粉用米には十アール当たり五万五千円。それから、飼料用米が五万五千円プラス一万三千円。これは十アール当たりで稲わらを飼料用に回す場合にプラスになると。これを合わせますと六万八千円。 そして、今回の、資料四を御覧ください。米粉用米、飼料用米に十アール当たり二万五千円をプラスするということでございます。 九州の場合は、大体水田が三十三万ヘクタール、うち二十万ヘクタールが主食用米、そして他作、ほかに作物をして定着しているのが七・一万ヘクタール、残る五・八万ヘクタールに対してこの水田をフル活用するためにこの方法を活用しようじゃないかということなんです。 それで、もう質疑の時間がございませんから申しますが、合わせますと九万三千円、プラス品代として、恐らく二万円ぐらいプラスできるんではないかなと。そうなりますと十万になるんですね、十万を超すんです。これはかなりのインセンティブになると思うんですね。 ただ、残念ながら、この構想は平成二十一から二十三まで限定、それからこの補正予算の二万五千円も本年限りと。これが永続すると十万円という形になります。それともう一つの条件は、生産調整がなければこの構想は成り立たないんですよね。それに対しての農水大臣の御意見をちょっとお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(石破茂君) 先生御指摘の新たな瑞穂の国づくり推進モデル事業というのは、九州沖縄農業経済推進機構というのがございまして、これは、福岡県の農業の指導者でありますが、花元克巳さんという方が会長になって進めておられる。私も何度もお話を承りました。先般は「ごはんうどん」というものを開発をされて持ってこられまして、なるほどいろんなアイデアがあるものだなということで、随分と感銘深くお伺いをしたことでございました。 とにもかくにも、この平成二十一年というのは水田フル活用の元年であると。やはり日本の国の水田というのは、連作可能な日本農業にとって極めて重要な装置であります。やはり水田は米を作るのが一番いいのだという話でありまして、もちろん、大豆を作ってください、小麦を作ってくださいということも自給率向上のためにお願いをしておりますが、やはり米以外できませんねと、米が一番いいですねという方が大勢いらっしゃるわけでございます。 この水田をフル活用して自給率を高めていこうということでございますが、まさしく先生御指摘のように、これは生産調整と組み合わせたものでございます。生産調整というのはそもそも、作らないでいいですよ、作らなければお金あげますよという話ではなくて、稲を作っていないところにほかの作物を植える、それによって自給率を向上させる、そのことにお金をお支払いするということでございますから、生産調整とセットであることは言うまでもございません。 これが、例えば米粉米にいたしましても小麦の代替ということで考えております。えさ米ということでも、これは、今自給率が低いのは、牛にせよ豚にせよ鶏にせよ、鶏卵でも自給率一〇%というのはえさが外国から入っているからでございますから、それを国産で代替できないかということでやっておるものでございまして、これは生産調整とセットであることは言うまでもございません。そして、主食用米をどうやっていこうかという議論とこの議論は両立するものだというふうに私は考えておるところでございます。 今回の補正予算でも、先生が御指摘のような措置をとりました。しかしながら、それは何でもいいからお金をばらまきましょうというようなことでは全くございません。どうやってコストを下げるか、そしてどうやって実需に結び付けていくか、そういうことにおいてきちんと配慮をしながらインセンティブとして出していく。これを未来永劫続けるとは申しませんが、これが三年でおしまいよということを限定するつもりもございません。これが本当に自給率向上につながるものにするべく、私どもとして努力をしてまいりたいと考えております。
○吉村剛太郎君 減反を取りやめるとかいろいろな話が行き交っておりますが、今の農水大臣のお言葉を聞きまして、減反というものの在り方の意義、それからこういう助成についての永続性ということは十分農水大臣も御理解をいただいているということで安心しましたが。 これからもこの件についてはいろいろと私自身も勉強したいと思いますし、ただ、これは九州ではうまくいくかもしれないけれども、ほかの地域のことは私よく、ほかの地域の農業の特性というのは存じ上げておりませんので分かりませんが、少なくとも九州の農業者の方々が自らの知恵でこうやってこういうアイデアを出しているところにいいなと、すばらしいものがあるなと。日本農業は、これからそれぞれの各地区の特性を出してもらって、そしてこれに国がどう対応できるかと、こういう一つの組合せが私は大変意義があることだと、このように思って、この構想については私もこれから頑張っていきたいと、このように思っております。 まだまだ申し上げたいことがございますが、最後に、大事なことで少子化の問題についてもう三十秒ぐらいで質問したいと思いますが、今、二〇五五年の統計、二〇五五年には日本の人口が八千九百九十三万人になると、三千万人減るということなんですね。そして、お手元にちょっと資料を配っておりますが、そういう中で、資料の七、この三千万減となりますとGDPが一六%落ちるんですよ。今いろいろと経済対策検討してまいりましたけれども、人口がいわゆる減ってしまって民間消費が減るとこうなっちゃうんですね。配分その他は別ですよ、今の現在のままに当てはめるとこういうことにもなりかねないということだから、どうしてもこの出生率を、子育て支援はいろいろ必要なんです。だけど的を絞って、出生率を上げるということの対策についてはこれから検討もお願いしたいと、このように思っております。 今、経済状況はこういうことで、資料六を御覧ください。正規社員の結婚が三十歳から三十四歳、五九・二%、非正規社員は三〇%なんですね。それから、パート・アルバイトは一八%しか三十から三十四歳では結婚ができないという現状というものはよく御理解を賜りたいと、このように思いますが、これは国家的なことですから、総理は何か御所見は。──聞いてない、じゃ担当大臣、担当大臣。
○国務大臣(小渕優子君) 御指摘のように、今なかなか出生率低下に歯止めが掛からないという状況でありまして、何とかこの水準を上げていかなければならないと考えております。また、第二次ベビーブームの世代、この方々が三十代でいられるのもあと数年ということでありますので、それ以降はお母さんになれる方々がもう減ってきてしまうということでありますので、まさに少子化対策待ったなしであると思っております。 ただ、少子化対策というとどうしても当事者ばかりが議論をしているという状況でありますけれども、あらゆる世代に関係する課題でありますので、国民全体で子育てを支えていくという機運を盛り上げていく必要があると考えております。 他方で、今経済的な問題というのがありましたけれども、出産・子育て世代が今子供を持ちたくないということではなくて、やはり未婚者の九割は結婚をしたいと思っておりますし、その方々は皆さん子供を二人以上欲しいと言っています。こうした希望がすべてかなうとなると出生率は一・七五まで回復すると言われていまして、やはりこの希望と現実のギャップ、この差をしっかりと政策で埋めていかなければならないと考えております。 保育などの出産後の対策はもちろんですけれども、若者の自立、また経済的負担の軽減等、総合的な対策を打っていくことが必要であると思っております。今回の補正予算でもかなり積極的な子育て支援策を盛り込んでおりますけれども、今後しっかりとした安定財源を確保した上で、少子化の流れを反転させる抜本的な少子化対策を講じていきたいと考えております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 現在の出生率につきましては一・三四とよく言われているところでございますが、いろいろアンケート調査などを見ておりますと、国民の結婚や出産に関するいろいろな要望というのの希望が実現を仮にいたしたとするならば一・七五までは回復するという試算が出されています。これは試算の話ですから、なかなかそんな簡単にいくような話とは思いませんけれども。 いずれにいたしましても、今後この少子化対策を考えていく場合には、これは財源の話とも関係をしてまいりますので、安定財源の確保を考えた上で保育サービスというものの更なる充実や育児休業の取得、こういった問題はかなり大きな要素を占めておるように思われますので、こういったものを総合的に考えてやっていかなければならぬ、結果として結婚並びに出産というのが可能になるように努めていかなければならないと考えております。
○吉村剛太郎君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。中川義雄君。
○中川義雄君 まず最初に、私は農業問題についていろいろとお聞きしたいと思っております。 まず、御承知のように、世界的に見ると、中国やインドにおける人口増、そしてまた温暖化による食料の大変不安定性といったものが、我が国のように多く食料を輸入に依存しているこの国にとっては食料の自給率の向上、自給力の向上といったことが大変大きな課題だと思っておりますが、これまでこの問題にどのような形で取り組んできたのか、まず総理の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) インド、中国がよく例に出てくるところですけれども、いずれにしても人口増が急激という中にありまして、世界の全人口の約半分をアジアという地域で、約三十二億人、この四、五年間だけでも一億四、五千万人増えておりますので、その意味では日本ぐらいが一つでき上がっているという形に、人口の数字からいくとそのようなことになろうと存じます。したがいまして、これは将来の食料需給の逼迫というのがいろいろ懸念されている、間違いないところだと思っております。 したがって、日本としては食料の自給率を向上させていくという必要があるということで、いわゆる四〇%から、カロリーベースの計算ですけれども、四〇%から五〇%へという話を今設定をして、その向上に向けていわゆる農業を考えた場合に、今農地を確保するためには、耕作放棄地などなどいろいろ多くの問題を抱えておりますのは農林大臣の方がお詳しいところだと思いますので聞いていただくとして、実際問題として、その農地を集約化した上でその農地をきちんと農作物を作ってくれる後継ぎ、担い手というものをつくり上げていかにゃいかぬ、しかもその人は経営感覚というものを持っていただかないとなかなかこれからは難しくなってくるであろうと思っております。 また、いわゆるよく食育という言葉が使われるようになりましたけれども、食育などや、また地産地消という点も併せて考えねばならぬところであって、国産の農産物の消費ということを考えねばならぬと思っております。 先ほど鶏が出ましたけれども、卵、ほとんど一〇〇%国際競争力というのがある数少ない畜産物だとは存じますが、しかしこれは、飼料はほとんど輸入ということになっておりますので、カロリーベースからいきますと一〇%ということになっておると。 こういった問題含めまして、我々としてはいろいろな取組を今後やっていかねばならぬと考えております。
○中川義雄君 もう十数年来、この四〇%、四〇%、もうぎりぎりのところで全然進展していない。 そこで、農水大臣に、専門的な考え方から、これまでの農政ではどうしてもこの四〇%の壁を越えることができなかった、これからはどんなことを手を打っていくのかといった点で、その政策について具体的に明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 先ほど吉村委員にもお答えをいたしましたが、一つはやはり水田をフル活用するということだと考えております。今、六割の面積で需要は賄えちゃうものでございますから、この残りの四割をどうしますかということなのでございます。今まで麦とか大豆とかやってきましたが、やはり水田には米が一番良かろうと。そしてえさ米にする。 もう一つは、米粉用米というもの、今随分と広がってきましたが、米粉でパンを焼くと、前は何だか余りおいしくないねということだったんですが、今は米粉でパン焼いた方がおいしいねという方も出てまいりました。物によっては米粉パンの方が良いという方も増えてまいりました。あるいは、ケーキを焼いてもそうでございますが、そういう米粉の需要というものを本当に実需として拡大をしていきたい。あるいは、えさ米にしてもそうですが、米のえさを食べて育った豚、その豚肉、これは消費者の評価が非常に高い。あるいは、総理からもお話がありましたが、その米で作ったえさで育てた鶏が産んだ卵、これも非常に評価が高い、もちろん値段も高いですが。その水田フル活用ということを考えていきたいということが一つございます。 もう一つは、農地をどうやって有効に利用するか。昔は二毛作、二期作というもの、私ども小学校のころは教科書で習ったものでございますが、これがもっと利用率というものを上げることはできないかということでございます。このことも考えていかなければなりません。 さらには、食の安全ということで考えたときに、中国からいろいろなものが入ってきていろんな問題がございました。私は、中国だから駄目だとか、そんなことを申し上げるつもりは全くございません。中国でもきちんとやっておられる方々大勢あることは承知しております。しかしながら、やはり生産の現場と消費の現場が近いということによって信頼関係が生まれ、緊張関係が生まれるということはございましょう。それはあくまで消費者の皆様の選択でございますし、トレーサビリティーをどうするか、表示をどうするかということと関連をいたしますが、やはりそういう食の安全ということから、そこの自給力、自給率を上げていくということもございましょう。 さらには、今フードアクション・ニッポンという運動を展開をいたしておりますが、食料自給率、カロリーベースで四〇と言うと、えっ、そんなに低いのと言う方が今でも相当に多いのですね。実は私はもっと大勢の方が知っていらっしゃるかと思っていたのですが、四〇、そんなに低いのとおっしゃる方が多いです。今、国産のものを食べようよ、できるだけ食べようということで、フードアクション・ニッポンという運動を展開をいたしております。あるいは自給自足屋さんなぞというそういう居酒屋さんが出たり、あるいはスーパーでもレストランでもそういうマークを掲げて、ここは国産の材料でやっていますよ、そういう国民運動というのはやっぱり大事なのだろうというふうに思っております。 これはやはり一過性の運動に終わっては駄目なので、地道にどれだけ消費者の方々も含めてやっていくかということでございますし、基本的には安心で安全なものをリーズナブルな価格でということだと思っておりまして、消費、生産の現場、そしてまた流通の現場からもこの運動というものは国家のためにもやっていかねばならないことだ、それが私どもの責任であると考えております。
○中川義雄君 一つ大きな問題としては、この国で農地面積が小さい割には遊休農地が非常に多い、これもひとつ何とか担い手に農地を集積して農地の利用を高めるということも非常に大事だと、こう思っているわけであります。私はそういう点で、そのためには担い手にとって農業という職業、これが魅力あるものでなければならないと思うわけであります。そうしないと優秀な農家は農村に来なくなってしまうと、そう思っております。 私は、北海道の例で見ますと、私の生まれた十勝なんですが、十勝のある町村では、これは全く水田は一つもない地域でありますが、一戸当たりの経営規模が非常に大きくなることによって、たった人口六千八百人余りの山村ですが、一戸当たりの農家の販売高が実に五千三百万円、一戸当たりの貯金、これは農協への貯金だけであります、貯金が一億一千万というような、そういう農村地帯が出てきているわけであります。 これは北海道の場合ですと、私もそうだったんですが、十勝のように気候条件が非常に厳しくて米さえ取れない地域でありました。私も、なぜ百年ぐらい前に入植した父が米も取れないようなこんな厳しいところに入植したのかなと、こう思っておりましたが、しかし、厳しいからその中で努力した、努力した結果、大変なすばらしい農村地帯ができ上がった、そのことも我々はしっかりと見ていかなければならないと思うわけであります。 そのために何をしなければならないか。そのためにはやっぱり優良農地を、そして優秀な農民に集積すること、このことに農政はもっと重点的に見ていかなければならないのではないかと、こう思っているわけです。 今のこの十勝の山村の組合長のところに十年ぐらい前に行ったときに、すばらしい指導者でありましたが、行ってみたら十四インチのテレビが置いてあるんです。十四インチのテレビです。今どき十四インチのテレビは大変なところへ行かないともう見れない時代に、十四インチのテレビです。組合長、この十四インチのテレビ、どうしてここに置いているんですかと言ったら、私はこの農協の組合員の最低の所得の人に合わせて生活していると。いいですか。そうして、営農指導して、聞かない農家は最終的にはここへ来てもらうんだと。そして、私の生活を見て、私はあなたの所得に合わせて生活しているからこういう生活をしている、しかしあなたはカラーテレビを持ち、自家用車を持って、そしてそういう生活をしていたのでは絶対将来はないんだと。 そういう経営指導といったものがこういった地域をつくっているということも非常に私は大切なことだと肝に銘じているわけであります。ですから、日本農政もこういったこともよく考えてやっていただきたいと、私はそう思うわけであります。 担い手に優良農地を集積すること、これも農政がしなければならない大変大切な大切な仕事だと私は思っております。 今回の補正予算を見てびっくりしたのは、農業予算一兆三百二億円であります。これは大変なものです、補正予算。当初予算と含めると三兆六千億。私も農村に生まれて農業予算が小さく小さくなっていくのを何となく寂しく思っている中で、さすが麻生内閣において三兆六千億からの農業予算を計上したということに私は非常に明るい希望を持ったわけであります。 ただ、その中でちょっとびっくりしたのは、農業の公共事業にたった百五十三億円しか計上されてないんです、この補正予算の中で。林業公共では一千億、水産公共では三百四十一億計上されておりながら、一番中心の農業、優良農地をちゃんとしていかなければならないその農業公共事業に百五十三億しか計上できなかった理由、これを明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 確かに公共ということでは減りました。それは非公共に振り替えたということによって生じたものだというふうに私自身考えておるところでございます。 つまり、例えて申しますと、これまで県、市町村の地方単独事業、あるいは農家の方々を中心に取り組まれてこられました暗渠排水、農業水利施設の簡易な整備に支援を行う、これを農地有効利用支援整備事業と言いますが、これが二百億円でございます。これ今までの感覚ですと公共ということになっておりましたが、これを非公共というふうに計上をいたしました。あるいは、土地改良事業等の農家負担分を軽減する、農地の利用集積を要件にいたしますが、三年間無利子となるように利子相当額を助成する土地改良負担金償還特別緊急支援対策、これ二百億円でございます。ですから、公共事業の百五十三億円と合わせまして農業農村整備関連では八百億という予算を計上いたしました。 農業農村整備事業、公共事業でございますが、これにつきましては事業着手時の受益者の同意取得、あるいは営農に係る受益農家との調整が必要といった事情がございますので、実施可能な事業を積み上げたところでございます。 ですので、これは非公の、振り替えたと言うと何となくまやかしみたいに聞こえるのでございますが、そうではなくて、それが実際に効果を発現するかどうかということ、それはどのような予算がふさわしいのかということで、効果の発現ということに力点を置いて予算を組んでおるものでございます。
○中川義雄君 まあ農水大臣の話ではありますが、私は反論するわけじゃありませんが、農家がこの農業公共事業に負担するそれだけの力がなくなってきていることも間違いない事実なんです。本当はもっといい農地にしたい、しかし、そのためには、北海道のように一戸当たりの経営面積が大きいとどうしても農家負担が大きくなるわけであります。 そこで、十数年前ですが、私が道議会議員のときですが、北海道では、特に補助事業では農家負担の割合が非常に大きいわけですから、パワーアップ事業というのをやりました。それは、補助事業で国の補助が五〇%、農家負担が二五%、道営事業ですから道の負担が二五%でありました。これを、農家負担を五%にして、そして道の負担を二五%から三五%にして、そして市町村にも一〇%負担していただきました。 そのことによって北海道では、一番大切な基幹的な国営事業は、幹線水路その他はやりますが、一番大事なのは、農家の地先へ行きますと、これは暗渠排水だとか客土というような事業になりまして、これは、これまではどうしても農家の私有財産だからこれに国が大きく負担することは駄目だという考え方がそこにありました。ですから、今でも、いいですか、大臣、客土事業、暗渠排水事業というのは一般公共事業債の対象になってないんです。これが一般公共事業債の対象になると市町村も負担しやすくなるんです。 北海道の場合、ほとんどの市町村は過疎地帯になります。過疎債の適用になりますと、市町村の負担が圧倒的に少なくて済むわけであります。そうすると、市町村からの要望が出ないと、何ぼ国が公共事業で取り上げたいと思っても、しっかりとした公共事業ができなくなるわけですから、ですから私は、この暗渠排水事業だとか客土事業、これは農地は確かに農家の私有財産かもしれませんが、しかし食料の増産の本当に公共性の強い大切な農地なんです。しかも、担い手に農地を集中しようとしたとき、いい農地は、やはり老化が進んで余りもう営農努力ができなくなった農家でも、それをちゃんとしておかないと、農地を集積したとき、駄目な農地では集積しようとする農家にとっても大変な問題になるわけです。 ですから、大臣、お願いなんです、これは。大臣として、暗渠排水事業、客土事業というものを一般公共事業債の対象にするということを総務省と十分打合せしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 御指摘のとおり、私有財産でございますから、それをある程度御自身の負担があるのは当たり前でしょうという考え方でまいりました。しかしながら、委員御指摘のように、本当にそういう方々にいい土地をどれだけ集積するかということを考えていくということは国家的に必要なことなのだということは、私も委員と認識を共有するところでございます。 一般公共事業債という御指摘がございました。これはややこしい話をするつもりもないのですが、地方財政法第五条におきまして、この一般公共事業債というものは対象が公共施設の建設事業費などに限定をされておるわけでございまして、暗渠排水の整備や客土を一般公共事業債の対象として位置付けるかどうかということは、こういうものが公共施設の建設事業に該当するかどうかを判断しなきゃいかぬということだと思っております。 したがいまして、農家御自身が所有、管理をしているか、地方公共団体が所有し管理しているかといいましたような所有や管理の実態、そして将来一体どうなるのだ、将来どのようにしていこうとしているのだ、そういうような関係者の御意向ということもよく把握をしました上で、この意義というものをよく認識をしながら当省として総務省と調整を行うという予定でおります。 これは委員の御認識はそのとおりだと私は思っておりまして、こういうような法律的ないろいろな制約もございますが、必要なのは、その関係者の方々がどういうような御意向を持っておられるか、将来的にどのようにしようとしておられるか、そういうことをよく把握をいたしました上で、政策目標の達成に向けて当省として総務省と調整をいたしたいと、このように考えております。
○中川義雄君 時間がありませんから端的に言わせていただきますが、農村、農業の将来を考えたとき、やっぱり魅力ある職業でなければならないわけです。そのためには、農家所得がやはり一定の水準に達しなければなりません。それと同時に、過疎化が進んでおります。集落排水事業だとかまた農村医療の充足といったような、そういったことにも力を付けていかないと、そこに優良な農家が集積してこない、農地が集積されない、そういうことでありますので、その点について大臣の考え方を示していただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) それは全くそのとおりだと思います。つまり、価格掛ける収量マイナスコストというものが所得でございますが、その量が上がっていかねばならないだろう。適正な価格が確保されることが必要です。そして、コストを下げていかなければ手取りは増えないわけで、だとするならば、優良な農家に、やる気のある農家に土地と資金が集積するということは、私は所得の確保のために極めて重要なことであり、政策はその方向に重点を置くべきだと思っております。 他方、農業、農村が果たすべき役割、山村も含めてそうですが、日本全体に果たしておる役割がたくさんございます。これは委員からもいつも御教導いただくところでございますが、そういうものの負担をだれが行うのか、条件の悪いところの負担をどのように行うのか、そして農業、農村の福祉水準というものをいかに守っていくかということは、それは国民全体の御負担をお願いしていかなければなりません。都市だけが栄えている国家なぞというものは、そんなものはあり得ないのであって、そこにおいてどれだけ国民の御負担をお願いできるか、そのゆえんを明らかにし予算を組むことが肝要でございます。 ですから、農政というのは、そういうやる気のある方に集中をしていくということと同時に、国土全体を守るという観点から、いかなる理由によって納税者の御負担をいただくかということについてきちんと透明性を持った議論が必要であると私は思います。
○中川義雄君 農林水産業というのは、これはまた職業としても大切な職業であります。しかし、それとはまた別に、農村、漁村、山村の持つ多面的機能、これも正当に評価していかないと立派な政策が実行されないと思うんです。 たしか平成十三年ぐらいだったと思いますが、農水省、我々自民党の農林部会でも、この多面的機能というものをどう評価するか、これがしっかりと国民に理解されないと困るということで、たしか日本学術会議にどれだけの多面的機能があるのか専門的な知識をもって第三者的に正しく評価していただきたいということでやったことがあります。そのときに、例えば農業の多面的機能の貨幣価値については八兆二千億円、年間ですね、それだけの価値があるんだと。森林についてはもっとびっくりしました。森林については七十兆以上の価値があるんだと。そしてまた、水産についても十兆九千億ぐらいの価値があるんだ。合わせると実に九十兆円の価値があるんだというわけであります。これだけの価値のある農村地帯をしっかり守っていくことは国家的な大事な大事な使命だと思うのであります。 しかし、ここに総務大臣も今日見えていますから併せて聞いていただきますが、農村のその地域を守っているのはその地元の市町村であります。市町村の財政事情は過疎が進行し大変な状況になってきております。しかも、総務大臣、聞いていただきたいんですが、林業も農業も、市町村に対する交付税の基準財政需要額の算定というものは、これまでは面積は全然見ていなかったんです。そして、林野の労働者だとか農村人口によって基準財政需要額が算定されていった。 御承知のように、戦後この四十年、五十年というのは、農村や山村から都市へ人口が流出して人口がほとんどいなくなってきているわけです。人口で基準財政需要額が算定されていたら、ますますその地域の財政事情は厳しくなるわけです。ですから、これからは思い切って面積を基準財政需要額の算定の基礎にすべきじゃないか。 私は、総務大臣、今回の交付金、地方への六千億の交付金、この補正予算では一兆円の交付金になっておりますが、あれが林野面積を入れていただいた、そのことによって山村地域の市町村の財政が大変潤ったという高い評価があるわけです。これをただ単に今回の臨時交付金だけじゃなくて、これを交付税の調整財源として交付税の基準財政需要額の算定にそれを入れていただきたいと思いますが、総務大臣、いかがなものでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) おっしゃるとおり、平成二十年度から地方再生対策費、これは四千億でございますが、大都市からちょうだいをしてこれを地域へと、その配り方の計算式の中に、いわゆる森林の面積や耕地の面積をカウントするようにいたしたわけでございます。 その方法を、今度の一兆円の地域活性化・経済危機対策交付金、これも使い方はかなり自由、どんなことにでも使えると言っても言い過ぎではない一兆円のお金がこの補正予算で今審議されているわけでございます。その地方再生対策費の技法を取り入れましたから、今度の一兆円の中にも耕地や森林の面積というものは十分に計算されていくわけでございますので、森林の面積が多い、耕地面積が大きいと有利な算定がされて額が増えると、こういうふうにしているわけでございます。 ですが、多分、中川先生おっしゃることは、それだけでは足りないので、日ごろの地方交付税の、あるいは地財計画を毎年組んでいく上でも、もっと面積というような要件あるいは森林や耕地というものを加味すべきではないかと、こういう御意見ではないかと思います。 ですから、例えば都道府県立自然公園内の維持管理費とか農山漁村地域活性化事業費の一部には、人口による算定ではなくて面積の算定へと移行させるというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、この日本の国は豊かな自然によって成り立っておる、都市の住民は、大都市は、地域の、例えばそこで二酸化炭素を吸ってくれる、あるいはきれいな水を上流から流してくれる、食料を生産してくれる、そういう恩恵の中で大都会の繁栄というのがあることを考えれば、いわゆる農村あるいは山村、過疎地域というところに対して感謝するような、そんな気持ちが実際の金額に表れるように努力をしていきたいと思っております。
○中川義雄君 今、総務大臣から非常にいい答弁をいただいたんですが、何となく言い訳みたく聞こえて、もっともっと、いいですか、大臣が日ごろ環境問題を非常に大切にしております。この九十兆円の農山漁村の多面的機能の中で占めているのは、ほとんど環境問題です。環境が示している価値を計数的に金額で表したのがこの九十兆、これだけの価値があるわけです。 これだけの価値のある農山漁村をだれが守っているかというと、そこに住んでいる市町村の人たちなんです、洪水が来たときも。そして、それによって一番潤っているのは川下にある大都会であります。川下にある大都会が、それによってしっかりと安全を守っているわけですから。ですから、これを臨時的な交付金だけじゃなくて、これからの地方財政を考えたときに、それを守っているその地方の財政をしっかり支持するために、総務大臣、お願いしたい。 と同時に、農水大臣も担当大臣ですから、農水大臣もこういう意味を持って総務省と十分打合せしていただかぬとならないんですが、農水大臣の決意も聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 今、総務大臣からお話があったとおりでございますが、これが臨時の交付金ということであっては、じゃ、それが終わったらどうなるのということになるわけでございます。また、森林交付税とかいろんな議論が今までもございました。 私自身、地方の中山間地の出身でございますが、実際に今、中山間地の集落そのものが消えつつあるという現状には物すごい危機感は持っております。そして、洪水が多発するようになった、あるいはがけ崩れが起こるようになった、崩落が起こるようになった。さらには、そこにそういうことが起こって町中にいろんな野生動物が出るようになったということも、中山間の集落崩壊、荒廃と全く無縁だとは思っておりません。動物にとっても迷惑なお話なのでございます。 だとすれば、今全くそういうような状況にある中山間地域、地方を支えるために、交付税の在り方というのはもう一度考えてみる必要があるのではないかという思いを農林水産大臣としては持っております。 地方の財政というものが豊かになってきませんとやはりそういうような整備はできません。また、山村の整備というものが進まないと実は農業のコスト自体が下がらない。林業でも、何でこんなにコストが高いかといえば、林道網が余りに密ではない、粗であるということも原因の一つでございますので、地方財政の在り方については、農林水産大臣としてもよく認識をしながら、総務省とお話をしてまいりたいと思っております。
○中川義雄君 あと、地方問題につきましては後ほどまた質問しますが、今参考人でお呼びしました社長さんがお見えになりましたので、非常に忙しい中をここに来ていただいたものですから、端的に質問させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。 郵政事業、特にかんぽの問題について質問させていただきます。 去る五月十八日に日本郵政の人事指名委員会が開かれて、今出席されました西川社長さんが再任する方針が確認されたと報道を聞きました。これが事実であるのかどうか、この人事指名委員会にていかなる議論がなされたのか、西川社長、明らかにしていただきたいと思います。
○参考人(西川善文君) お答え申し上げます。 指名委員会が一昨日開催されたことは事実でございますが、私自身にかかわる議題がありましたので、私はその時間は一時退席をしておりまして、どのような議論があったかは伺っておりません。しかし、この指名委員会は社内の手続の一つでございまして、まだ取締役会にも報告をしていないものでございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと存じます。 取締役の人事につきましては、今後、社内の所定の手続や株主総会の決議を経まして、総務大臣の御認可をいただいた上で決まっていくものと認識をいたしております。 以上です。
○中川義雄君 その点はよく理解しました。 しかし、このかんぽの宿売却については大きな社会問題になっております。いろんな問題が提起されております。四月三日には総務大臣から西川社長に対して業務改善命令が出された。このことを西川社長はどう受け止めて、これからの日本郵政の経営の実情に対してどう責任を持っていこうとしているのか。私は、けじめを付けるという言葉を言うのは、西川社長を前にして言うのは非常に言いづらい話でありますが、けじめを付けて進退を明確にすべきときに来ているのではないかと思うのですが、西川社長、いかがでしょうか。
○参考人(西川善文君) お答えを申し上げます。 かんぽの宿等の売却問題につきましては、総務大臣の御命令を重く受け止めまして、不動産売却等に関する第三者検討委員会、これは社内に設けたものでございますが、ここにおける議論等をも踏まえまして、改善、是正に必要な措置を早急に講じますとともに、講じた措置につきまして期日までに総務大臣に報告申し上げる所存でございます。 今後も、私は、お客様や地域の皆様に喜ばれ社員が誇りを持って働けるような日本郵政グループとして発展できますよう、現場の意見もよく耳を傾けながら引き続き私自身が責任を持って改革の推進に取り組んでまいりたい、そうすることによりまして自らの責任を果たしてまいりたいと考えているところでございます。 以上です。
○中川義雄君 総務大臣にお聞きしたいと思うんですが、私は、総務大臣がこの問題でこれまでいろんな発言をされておりました。私の知る限りは、この国会においても、そしてまた、いろんな国民の声を聞いても、鳩山総務大臣は大したものだと、そういう声が大きくなってきていると思うんです。 特に、四月三日の日本郵政株式会社法第十四条に基づく監督上の命令、私もこれつぶさに読ませていただきましたが、よく精査して指摘していると。そして、私は鳩山大臣の立場というものはよく理解できるわけです。今ここですぐ言えるかどうかは別にしましても、私は鳩山大臣のこの立場を堅持していただきたいし、そして今、西川社長の再任の方針についての一定の方向が出されたことを聞いて、それに対して大臣はどのように考えているのか、しっかりとしたけじめを、大臣、そろそろ付けてもいい時期に来ているのではないかと思いますので、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) オリックス不動産へのかんぽの宿の一括譲渡がたたき売りというようなとんでもない百九億円という価格である。これは税金ではありません。簡易保険に入っておられる方々が営々と積み上げてこられてきたそのお金でかんぽの宿というのはでき上がった。しかも、それは加入者福祉施設であって、もうけてはいけないということが簡易保険法に書いてあった。ただでおふろに入っても、ただで泊まってもいいですよ、一部料金取ることもあるかもしれませんというのが法律の内容でございます。 そして、今うわさされている物件は、七十九物件の総トータルは二千四百億だと言われている。固定資産税評価しても八百数十億円。したがって、実勢価格で、まあこれは経済状況にもよるでしょうけれども、千何百億で売れるようなものがなぜ百九億円で、もう全くの出来レースという在り方で、大体アドバイザリー契約をだれと結ぶかまでも出来レースでやってきて、それは私は法律上の不正があるかどうかというのは私の判断できることではありませんが、全くもって正義にもとる行為が全く不透明な手続の中で平然と行われてきた。そして、国民共有の財産が海の藻くずと消えそうになったから私はそういう認可はしませんと申し上げたので、私は何ら間違っていないと思っております。 正直言って、私は、経営陣に、例えば今日社長お見えですが、西川社長に対して何の、好きとか嫌いという何の思いも、感情的なものは何も持っておりません。ただ、大変失礼ですが、国民共有の財産を処分するという、そういう意識がかなり薄かったのではないかと。 それから、本当の意味でのいわゆる企業のガバナンスというんでしょうか、恐らく社長が知らない間に平気でごまかしみたいなのが行われておったということも随分あるんではないかと。そういった意味では社長自身にもお気の毒な部分があるかもしれませんが、やっぱりそれはしかしガバナンスという責任があるのではないかと。 また、日本郵政の方々は国会や総務省への説明が二転三転平気でするんですね。一般競争入札と言ってみたり、何か企画競争だとかミックスだとか、そういう何か非常に説明責任が果たされていない。それから、入札手続が透明性、公平性を欠いているので、その辺のお考えはどうであったかと。 しかも、衆議院の総務委員会に出席して参考人が意見を述べられたことに対して、その参考人に対して日本郵政は内容証明を送り付けて、何か法的な措置をとるとか脅迫まがいのことをやっている。 私は、そういうことを考えますと、正直言って、そのような経営をなさってきた方の責任ということについては、適格性がおありかどうかということについては厳しく判断しなければならないと私は思っております。 この際、ちょっと妙なことを申しますが、マスコミ報道っていろいろありますけれども、それはいろいろ騒ぎになるのか話題になるのか分かりませんが、私は、この問題が郵政票のどうのこうので選挙が近いからとか、あるいはこの問題が政局になるとかならないとかという報道がありますが、私はそういう要素は全く考えておりませんから。ただ正義一筋ですから。正義にもとる行動は許してはならない、それだけの気持ちでやっております。
○中川義雄君 大臣の決意がよく分かりました。 西川社長、お忙しいところ出席いただきましてありがとうございました。退席して結構であります。 それでは、あとまだ少し時間がありますので、地財対策、先ほどちょっと聞きましたが、地財対策についてもう少しお話を聞きたいと思っています。 近年、国から地方へ、いわゆる地方分権又は地方主権社会といった国民的な要望が非常に高まってきているのは有り難いことだと、こう思っております。 地方分権推進委員会が設置され、二次にわたる勧告が出されたと聞いておりますが、その内容等の概略を示していただきたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方分権については地方分権改革推進委員会が二回勧告をされておりますし、この間は直轄事業の在り方については意見をいただいておるわけでございます。 平成十九年四月に設置された地方分権改革推進委員会は、基本的に国と地方の役割の見直しについて検討されて、昨年の五月、これは私はこのときは法務大臣でしたけれども、それから十二月に二度目の勧告を、あのときは総理に対して渡されたときに同席をしたと思っております。 第一次勧告では、福祉、教育、土地利用、道路、河川など重点行政分野の見直し、あるいは都道府県から基礎的自治体への事務や権限の移譲について勧告がなされまして、あるいは国庫補助対象財産の転用や譲渡処分の弾力化、つまり国が補助金を出してできたものは市町村は要するに処分非常にしにくい仕組みになっておりますが、その辺は弾力化してもいいんではないかという勧告がありました。 第二次勧告は、もう御承知かと思いますが、国の出先機関がやっております百十六事項の事務権限の見直しや組織の抜本的な統廃合ということでございます。しかし、これは当然、出先機関を見直すということは、事務と権限をどれだけ分権という中で国から都道府県に移せるかと、その前提の下で出先機関の改革のことを勧告をされました。 また、地方自治体に対していわゆる義務付け、枠付けというのが約一万あるそうでございまして、一万を全部抽出して、そのうち四千ぐらいは見直した方がいいんではないか、極端に言えば国の関与をなくしてもいいんではないかということでございまして、そういう勧告が第二次勧告で。 今後、第三次勧告は、今申し上げた義務付け、枠付けという国の関与を具体的に検討して、これは要るとか要らないとかという、あるいはこういうふうに変えろというふうな、そういうことをおっしゃるのではないか。事務も権限も事業も移していくわけですから、当然地方にお金がなければ、権限を受け取ってお金がなければ何もできませんから、地方税財政のことについて三次勧告では恐らく議論が出て、そういう中身が含まれるであろうと、こういうふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、地方分権推進のために、委員会の勧告や意見を受けて私どもなりに頑張っていきたいと考えております。
○中川義雄君 今大臣から地方分権推進会議からの二次の勧告についての話がありましたが、問題は、今地域主権型社会とか地方分権という中で、地方が非常に警戒していることがあるんです。今大臣もちょっと言いましたが、仕事は地方に来るが、財源がそれに合って移譲されるのかどうかということなんです。私は地方分権推進委員会の方々ではそれはなかなかできないと思う、あの構成メンバーその他を見まして。やはり国が、総務大臣がしっかりと地方の声を聴きながらやっていかなければならないと思うわけであります。特に地方団体の声を聴いて、どういう財源を配分していくのか、手法をどうするかということだと思うんです。 改めて、地方分権推進会議とは別に、総務大臣として、地方をしっかりするためには財源移譲が大切だ、その財源移譲に対する基本的な考え方を示していただきたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 麻生総理大臣は御自身が総務大臣を二年以上お務めになった経験もおありでありましょう。また、全国行脚をされたこともあって、地方を重視すると、地域の発展なくして国は元気になり得ないという哲学、理念をお持ちで、就任以来終始一貫、地方のためという主張を続けられた。 そのおかげで、例えば六千億の地域活性化・生活対策臨時交付金とか、そして、いわゆる交付税がこの経済状況で必ず減るだろうというところに、実際減るところだったんですが、特別に一兆円を上乗せをすることによって、地方交付税は平成二十一年度プラスになったということがございます。そして、今回のこの補正予算でも、一兆四千億円の公共事業関連と一兆円の地域活性化・経済危機対策臨時交付金、これも地方が自由に使えるようにという、こういう考え方で総理に上乗せをしていただいているわけでございます。 ただ、これらはやはり百年に一度ということで、史上最大の作戦という経済対策をやるということでできたものとも思われますから、恒常的な形で、やはり三位一体改革のときに三兆円の税源移譲が行われましたけれども、そういう税源移譲だとか、あるいは将来消費税が議論されるようなときには地方消費税の充実というものをお考えいただくとか、あるいは、地方交付税は国税五税の一定率を掛けて地方交付税が計算されますが、それをアップして地方交付税が増えるとか、抜本的な根本的な地方税財源の議論をしなければこれは地方分権は進まないと、正直そう思います。
○中川義雄君 この問題は国家の統治機構の問題にも関連する大きな問題だと思います。そこで、麻生総理のこの問題に対する考え方をここでお示しいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 地域主権型の分権国家、多分流れとしては基本的にこれなんだと思っております。単なる分権じゃなくて、地域主権型の分権社会ということがその目指すべき国の形かなと、基本的にはそのように思っております。 そのためにいろいろ分けにゃいかぬところがあって、これは、地域主権というのは県ですか、市ですか、町ですか、村ですかと言われたところに考えたりしますと、やっぱり身近な行政というところに関しましてはこれはできるだけ地方にゆだねるというのが基本なんだとも思っております。したがって、市町村ということだと思っております。 次に、国と地方の役割分担というのをかなり明確に見直す必要があろうと存じます。その上で、地方自治体に一層の権限というものと責任を移譲するということなんだと思っておりますけれども、少なくとも地域の市町村長さんという方は首長としてこれは地方を経営していただかにゃいかぬということだと思っております。 経営者というのはかなり厳しい立場に置かれるということを覚悟していただかにゃいかぬのであって、何となく赤になったら国からということはないという前提で市町村を経営するという覚悟がこれは持っていただかにゃいかぬというところが、やる気のある市町村長さん、またやる能力のある市町村長さん、いろいろこれ難しいところだと思いますが、いずれにしても、これを実行できるようにするにはかなりの能力が要求されると思っております。 いずれにいたしましても、地方分権推進会議の二度にわたります勧告というのがございますので、こうした考え方に沿って検討が進められてきたのだと思っておりますが、改革の実現に向けてしっかりこの方向で取り組んでいかねばならぬと思っております。
○中川義雄君 あとの時間は午後からに向けたいと思いますので、委員長の取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(溝手顕正君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十一年度補正予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。中川義雄君。
○中川義雄君 それでは、午前中に引き続きまして、午後からは道州制に関してお尋ねしたいと思っています。 当然のことですが、地方のことを一番よく知っているのは地方であると思います。住民の身近なことは基礎自治体になるべく権限を移譲すべきが基本だと思っております。 そしてまた、一方、都道府県というのはちょうど中二階的な組織でありまして、一つの経済圏としては小さ過ぎる、しかし生活圏としては大き過ぎるという問題があります。ですから、経済団体も、北海道経済団体連合会だとか東北経済団体連合会という形である程度まとめた経済界になっております。 そしてまた、そのためにも新しい経済基盤の単位として道州に再編すべきではないかという声が強まっているわけであります。そして、基礎自治体でできないことは広域自治体として道州が補完し、できるだけ国の権限は重点化した上で道州へ移管すべきだという声が大きくなっております。 そして、この道州制の推進ということは、言わば明治維新の非常に廃藩置県的な大きな問題でありますから、まず道州制に関する基本法の制定に向けて政府としては努力すべきではないかと思います。そして、この基本法の中で道州制の基本的な理念、目的を明らかにして制度設計を基本的にしっかり固めた中で骨格の方針を定めるべきだと私は考えますが、総理並びに担当大臣の御意見を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほど午前中の御質問にもございましたけれども、この地方自治体のいわゆる権限と責任というものを大きくして地域の権限で若しくは首長の権限でその地域の経営が行えるようにということで、これは国と地方の役割分担というものの見直しというものをやっていかにゃいかぬというのが、地方分権とか地域主権型道州制とか地域主権型分権社会とかいろんな表現が使われておりますけれども。そして、今言われたように、最終的には、今、一応道州制と、この区切り方もまた難しいんですが、いろんな意味で地域の県より大きい形でという形のものに、今流れとしてはその方向になりつつあるんだと、私自身は国民の意識としてもそういう方向ではないかと思っております。 いずれにしても、道州制ビジョン懇談会で今議論を行っているところでありますけれども、このきちんとしたものが一応出てくれば、次に道州制の基本法とかいろんな法律とかいうことになってくるんだと思いますけど、いずれにいたしましても、検討機関というものを設置して更に詰めていく必要があろうかと存じております。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 委員おっしゃったように、現在の都道府県は広域の自治体やら行政圏としてはちょっと小さ過ぎるという感覚があって、そういった意味で、道州制にすればそれぞれの道や州という圏域が、何というんでしょうか、完結性を持つということ、そうなりますと、国から都道府県だったら移譲、お渡しすることのできない権限でも、道州制であるならば、それだけのスケールのものであるならば大幅に権限移譲ができると。 そう考えますと、地方分権という観点あるいは国の行政改革という観点から見ても究極の姿は道州制ということで、現在は地方分権ということで、先ほど御質問ありましたように、地方分権改革推進委員会からの勧告をいただいておりますが、その分権の先に地域主権型、今総理おっしゃった地域主権型道州制というのを見詰めていって、まさに廃県置州ということをやるわけですから、廃藩置県と同じぐらい大きな大仕事になるわけで、そういった意味でありとあらゆる準備をしなければなりませんし、まず構想が大事だと。ビジョンが大事である。つまり、司馬遼太郎先生ではないが、国の形をどうするかという大問題について、これはそれこそ与野党の垣根を越えて一つの姿をつくっていかなければなりませんし、また与党の方では基本法を制定していこうという動きとなっております。
○中川義雄君 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。鶴保庸介君。
○鶴保庸介君 中川委員に引き続きまして、私の方から関連の質疑をさせていただきたいと思います。 今回は補正予算をめぐる議論でございますが、今回の質問をさせていただくに当たり、私なりに問題点といったものをちょっと整理しようと思いまして、お手元にお配りをしておりますペーパーに三つほど書かせていただきました。 大体よくある批判の中に、これはばらまき予算ではないか、又は箱物に対する予算が多過ぎないか、若しくは単年度ではなく基金なるものを多用し過ぎてはいないかというような批判を何度も何度も衆議院の方でも議論があったところでございます。これ以外にも、財源問題どうするんだ、天下り法人に対する支出があるんじゃないかという辺りは皆さんの関心のあるところであろうと思いますが、財源問題あるいは天下り法人は、午前中にもお話がありましたとおり、緊急の経済対策であるという性格上やむを得ない部分もあるのかなと。したがって、今回はこの三つの論点に絞りながら、これに付随する形で議論を進めさせていただければというふうに思います。 特に関心がありますのは、ちょっと順番おかしいですけれども、基金なるものでございます。これは、今回の補正予算、数えてみましたら四十六個の基金がございます。そして、新規の基金が三十個ございます。これは、確かに目をみはるものがあるわけでありますけれども、この基金がどういう形でできているかという辺りを聞いてみたい。 特に、基金の造成により対応する施策について、複数年度の事業の実施が担保されているというのが基金の性格、長所でありますが、一方、外環道や羽田空港の延伸等は、事業は単年度で終わるはずはありません、複数年度掛かるはずでありますが、単年度の予算措置となっている。この違いは一体どこにあるのか、基金をわざわざつくった理由はどこにあるのか、その辺りを今日は国民の皆さんに分かりやすく説明をしていただくところから論を始めたいと思います。財務大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(与謝野馨君) 地方公共団体等が特定の事業の実施のために造成する基金に対する補助金等の交付については、事業が複数年度にわたる、各年度の所要額があらかじめ見込み難く弾力的な支出が必要になる等、事業の効率的かつ円滑な執行という観点から、必要な場合に限り活用をしているところでございます。 なお、外環、羽田空港の延伸等は、事業は当然複数年度にわたるものでございますけれども、今年度に必要な経費の範囲内で予算計上したものでございます。
○鶴保庸介君 基金ですけれども、そうすると、基金方式を採用した場合、想定した事業が実施されること、結果が担保されなければいけないということにもなります。この担保は制度的にどういう規定を持っておるのか。また、仮に残額が生じた、予想外の突発的な障害が生じてできなかったというような場合にその残額はきちんと国庫に返納させることはできるんでしょうか、その辺りをよろしくお願いいたします。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の補正予算において設けられた基金の執行に当たっては、各府省において施策の目的、使途、達成すべき目標水準等を交付要綱等において示すとともに、必要に応じて広報や指導を行うものと認識しております。 また、基金に残額が生じた場合にはそのまま国庫返納させる旨を交付要綱等で明確化することとし、予算の適正な執行を行ってまいりたいと考えております。
○鶴保庸介君 それでは各論の方へちょっと話を向けたいと思いますが、農林大臣、農林省をめぐるこの基金は全部で二十一個ございます。この二十一個の基金、これはそのすべての四十六のうちの二十一ですから、一番多いわけでありますが、この基金形式を取らざるを得なかった理由、そしてまたその意義。まあ一つ一つについて意義を述べられると物すごい時間が掛かりますから、典型的なものぐらいでも結構ですから、その辺りでアピールしたいものがあればお話をいただいても結構ですが、基本的には基金というものの性格も踏まえて御答弁いただければというふうに思います。
○国務大臣(石破茂君) 先生御指摘のように、農林水産省といたしまして基金は二十一、基金総額は七千六億ということに相なっております。 何で基金にするのというお話ですが、例えば間伐でありますとか林道、路網、この整備のように、事業を実施するに当たっても、一体天気がどうなのか、そういうようなことで全く進捗が異なる状況というのがあります。あるいは、農地を面的に集積をいたしたい、これに三千億ぐらい積んでおるわけでございますが、それはどれだけの農家が意欲を持ってそれにこたえていただけるか、よし借りるぞ、よし貸すぞというお話がすぐまとまればいいのでありますが、そういうお話にも少しの時間は掛かるだろうということでございます。進捗状況が大きく変化する等々、それぞれの年度にどれぐらい掛かるのかという所要額を正確に見込むことが非常に難しいと、そのため複数年度にわたる弾力的な支出を可能としなければ政策効果の実現を図ることが困難であるということが一つの理由でございます。 あるいは、資金を無利子化するというように、償還、お支払、これが完了するまでの間、継続が必要な事業を民間団体が行う、そういう場合がございますが、長期を見通した安定的な事務体制、この整備が図れますよう、あらかじめ一定の財源を基金によって担保をしておくということが事務の適切な執行のためには必要だろうということでございます。 これは私もずっとこの作業を見てまいりましたが、本当にどれだけ要るのかということをかなり細かく細かく積み上げて行ったものでございまして、総額は七千六億ということでございますが、基金の数は二十一に上ります。それぞれは、三千億などという大きなものもございますが、それにどのようにして、つまりこの政策を急いで実現せねばならないというのが非常に多いわけですね。 私は、今回の補正予算、当省一兆円をいただいておりますが、これ午前中の質疑にもございました、多いんじゃないかというお話ですけれども、今どうやってコストを下げていくか、あるいはどうやって付加価値を上げていくかということに力点を置いております。農業機械のリース方式による取得への支援でありますとか、あるいは先ほど申し上げた面的集積を実現する取組、そういうようなもののように、いかにしてコストを下げ、いかにして付加価値を上げるかということについて相当詳細な議論を行った上でお願いをしておる予算でございます。あるいは、農商工連携のように、本当にいいものはできる、だけどどこに行ったら売れるのと、おれは売る技はある、どこにいいものがあるの、そういうマッチングを図っていくことによって国産農産物の飛躍的な増大というものは可能であろうというふうに考えております。 さらには、これは予算的にはそう大きなものではございませんが、前も申し上げたかもしれません、それぞれの学校に電気炊飯器を置いてくれませんかという事業がございます。やはりセンターでどんと一括して炊きますと、冬なぞは運んでいる間に冷めちゃうということもございます。あのお米の炊きたてのおいしさということを味わうことができない。ですけれども、何とかして米飯給食を推進していきたいし、だれが作ったどんな米だか分からぬということではなくて、本当に、あそこの棚田であの人が作ったお米、あそこの田んぼであの人が作ったお米ということが目に見えるような形で、子供たちが、十二時になったらばピピピッと、こう音が鳴って、御飯が炊けた、おいしいねと。そしてまた、それをだれが作ってくれたんだろうと思って見に行くことによって、本当にありがとうということが生まれてくるんだろうと思います。 そういうように、細かく細かくいろんなものを精査して積み上げてきたものでございまして、無駄というものは全くございません。
○鶴保庸介君 そうです。言い切りましたね。無駄は全くないということであります。そして、その無駄がない理由は、これこれの目的を持ってやりたい、これこれの目標を必ず担保するんだと、そういう決意だと思います。 それでは、厚生労働省にお伺いをいたします。厚生労働省にも同じ質問をまず投げかけたいと思います。 今回の基金について、厚労省の持つ基金は何を目標に、そしてどういう結果を目標にしていくのか。そしてまた、それに対する決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 一つの典型的なものは、これ介護職員の処遇の改善、これを三年間で行う。今、与謝野大臣からもありましたように、介護の事業所をやっている方々が、例えば三年間期間をきちっと決めて、それで賃金上げていくよということがあれば安心して処遇の改善ができるわけですから、そうして給与水準を上げる。これ単年度だけだと、じゃ来年またどうなるんですかと。三年間というのは、その間にこれ、介護報酬のこの改定その他があったりしますから。 それともう一つは、やはり事業の進捗状況を見ながら柔軟に対応する。今年度分はこうだと、来年度はこうだというようなフレキシビリティーもそこに生まれてくるということで、三年の基金ということを介護事業については置いているわけでございます。
○鶴保庸介君 じゃ、もう一度ちょっと確認をしたいんですが、三年以内に介護職員の給料を一万五千円程度引き上げるということを目標にしているということでございますか。
○国務大臣(舛添要一君) それは、介護の事業所を経営している方々がどういう形で処遇の改善をしてやればいいか。二十二年度からは、これはキャリアパスの改善ということもそこに組み込んでおりますので、いずれにしましても介護の事業主の方でフレキシブルにその対応をすると。そして、三%の介護報酬の改善をいたしましたけど、やっぱり全体から見るとまだまだだということで、今申し上げたように、一万五千円分、月額にして上げるような方向を三年間の基金で行う、あとは事業主がフレキシブルにやっていただきたいと、そういうことであります。
○鶴保庸介君 御存じのとおり、介護現場は、一番多いのはその介護職員の給与の要望でございます。 大臣、もう少し踏み込んでお答えをいただきたいわけでありますが、一万五千円の給料を、その給料分を予算措置をしていますということでありますから、それぞれの施設の事情はあろうと思いますけれども、大体幾らぐらいということが言えればそれぞれの職員さんが少しぱっと気持ちが明るくなると、そういう部分もあろうかと思いますので、言えない部分は構いませんけれども、大臣として大体どれぐらいじゃないかなと期待しているという辺りを是非お答えをいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 事業規模、合計で約四千億円でありますから、一月当たり、月額一万五千円の賃上げ分に相当する額ということを考えております。 それで、準備もありますので、今年度については十月のサービス分から実施を予定しておりますので、そういう意味では、前半年が準備期間ということですから、二・五年分の予算を計上している。それは、一万五千円上がるといっても、まだまだ全体の、全産業に比べれば非常に低いわけですから、更なる改善を図っていかないといけない。 谷川先生の御質問にお答えしたように二つあって、一つは、全体の給与水準を含めて、それから労働条件を含めてやる。それからもう一つは、やっぱりキャリアパス、将来のある職業でありますよということを示さないといけないんで、その両方でやっていきたい。そして、これは状況を見ながら、更に必要である、これではなかなかやっぱり介護の現場で働く方々が本当に気持ちよく希望を持って働けないというような状況であれば、さらにまたこれは国会の皆さん方にお諮りして政策を提言し、予算的な措置をいただいてやっていきたいというふうに思っております。 同じようなことを、例えば保育士さんについても言えることであって、やはり社会保障の現場で働く人たちの全体的な待遇の改善が必要ですので、そういうことの第一歩として今回この補正予算でそういうことを盛り込んでおりますので、一日も早く成立させていただければと思っております。
○鶴保庸介君 御存じのとおり、介護職員の給料の話になると必ず出てくるのが厚生労働省の公式のデータでございます。現場で言われているような給料ではなく、厚生労働省が把握する職員給与の平均値というのは現場とかなり懸け離れているという指摘がこれまでもありました。そこには様々な現場の工夫といいますか、状況もあるんだろうと。したがって、今回その一万五千円分のやつを出しているんだということによって、必ずその職員の給与そのものに加えられるように担保をしていただきたい。その辺りをちょっとお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 三%のこの介護報酬の改定、四月一日からは、これは介護報酬ですから事業所に行くわけです。だから、極論すれば、その事業主がほかのことに使って、給与の改善に使わない、極論すればですよ、そういうことだって理論的にはあり得る。したがって、今回の一万五千円というのは、直接、全額賃金の上昇に財政的な措置をとると、そこが決定的な大きなところであります。
○鶴保庸介君 よく分かりました。結果をよろしく担保していただきたいというふうに思います。 それでは、障害者自立支援の方もちょっとお伺いしておきたいと思います。 自立支援臨時対策特例交付金という、これも基金に基づく基金を積み増ししておられます。介護職員の給与の増加とともに施設整備なんかも入っているわけでありますが、これは一体どういう結果を、具体的な結果を目指してこの施策を打っておられるのか御質問させていただきます。
○国務大臣(舛添要一君) 今御質問がありました障害者自立支援対策臨時特例交付金、この基金を積み増しましてこの施設整備等の補助を行うということでございますけれども、これは御承知のように、障害者自立支援法の施行によりまして、これまでの法体系に基づく施設は平成二十四年三月末までにこの自立支援法に基づく新しい体系、これは基準が様々施設によって違います。新体系の施設に移行することになっていますが、やはりこの新しい体系に移行するのにいろんな問題があったり、それぞれの事業所の事情もありまして、今のところ移行状況で見ると四割が移行している状況であります。したがって、やはりこのすべての事業所が新体系に移行できるようにと、そういうことの目的で今回の補正予算で基金を積み増して支援するということになっております。 具体的には、今ちょっと申し上げましたように、新体系事業では必要となるスペースが基準が上がりますから、これはスペースを増築しないといけない。それから、小規模作業所を新体系の設置基準に適合させるための改修の、大工仕事で工事をしないといけない。それから、旧体系施設が新体系施設へ移行した場合に、従前の事業収入額の保障による運営の安定化をしないといけない。これは非常に皆さん運営苦労しておりますので。そういうことの費用の補助を今年度から二十三年度の三年間行うための経費を計上しているのがこの補正予算で今議論していただいている基金の積み増しであります。そして、こういう施策で側面援助をすることによって、二十四年三月までにすべての施設が新しい体系に円滑に移行できるようにと、そういう目的の施策でございます。
○鶴保庸介君 その新体系なるものでありますが、今、国会には応益負担から応能負担の考え方へ、また元へ戻そうというような考え方の下、新法が衆議院の方に提出をされております。まだ審議に入られておりませんが、このことを踏まえて、この施設整備をやっていくという趣旨で今お話しなさったのか、確認をしておきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 障害者の自立支援を更に進めるというための法律を御審議いただこうと思っておりますので、当然それをきちんと成立させて、少しでもいい形で障害者の自立をお支えしたいと、それを前提とした基金でございます。
○鶴保庸介君 大臣よく御存じであろうと思いますが、今、障害者自立支援のための授産施設の状態は惨たんたるものでありまして、この施設には耐震基準も満たしていないような施設がたくさんあるという現状であります。そんなところで施設整備を着実に進めていくということは、やはりそのすべてを一遍にやるというわけにもいきません。まずはできるところからということで、きっちりやっていかなきゃいけない。 しかし、そのできるところはどこかという辺りは、やはりいろいろ議論があろうと思います。かなり細心の注意を払って、今言われたような目的について政策を進めていかなければいけないと思うんですが、その辺りをもう一度、決意のほどをお伺いをして、次に移りたいと思いますが。
○国務大臣(舛添要一君) 障害者の自立支援をどう助けるか、私もいろんな現場を見ていますけど、本当の理想的なことは、障害者が自ら一生懸命働くようなことができて、そしてタックスペイヤー、自分がむしろ税金を払えると、そういうことになるのが本当の理想であって、現にそういうところも一部にあります。 しかし、今おっしゃったように、なかなかやっぱり作業所を含めて現実は厳しいものがある。そういう中で、大きな理想を掲げて、障害者が自立して生き生きと、本当に自分の手で稼いだんだと、そして自分は税金も払っているんだと、もう目が輝いて生き生きとしている、こういうことが理想である。ただ、そこに到達するためには、障害の度合いもありますし、いろいろ状況はある。それに、作業所なんか今おっしゃったように非常に困った状況にある。 したがいまして、今回そういうことの新体系サービスに移行するために、例えば改修したり増改築するときには二千万以内の補助を与える。この補助割合一〇〇%ですから。それから、開設の準備の経費として一事業所について百万円以内で御支援申し上げると。 様々、細かい点は避けますけれども、事業規模として二十一年度、二十二年度、二十三年度で約三百五十五億円を計上してこの新体系サービスに移行できるように御支援申し上げようということでございますので、この補正予算を一日も早く成立させていただければと思います。
○鶴保庸介君 頑張っていただきたいと思います。 それでは、箱物に対する予算が多過ぎないかという論点。これについて、やはり一番典型的に出てきたのは、衆議院の本会議でも民主党の議員の方からも御指摘がございました、文部科学省の国立メディア芸術総合センターの設立についてであります。 これについて、国立の漫画喫茶だなんて言った人もいるようでありますが、漫画そのものに対しては私は非常にこれは必要なことだろうというふうに個人的には思っております。 ちょっとこれ総理に聞きたいんですけれども、ごめんなさい、突然飛び出してきて、総理、漫画で「NARUTO」という漫画は御存じですか、「NARUTO」。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 作者名と、週刊で出ているんだったらその週刊誌の名前と言っていただくとぱっと思い付くんでしょうけれども、今いきなり言われてもちょっと分かりません。
○鶴保庸介君 私も知らないんです。知らなかったんです。ところが、トルコへ以前超党派で皆さんで行かせていただいたときに、そのトルコの視察の際に、日本語を勉強していらっしゃるトルコの学生さんが、その日本語の教材に最も有効なのが実は日本の漫画だと言っていました。それで、日本に正式に、将来、私、トルコの外交官になりたいんだと言われる優秀な学生さんですけれども、日本に渡って是非日本の漫画をトルコにも紹介したいと。何が好きですかと聞いたら、トルコで聞いたら、その学生さんが「NARUTO」ですと言われたんですね。帰ってきてから調べました。すごく人気のある漫画だそうです。それぐらい日本の漫画は実を言うと海外の方で有名になっておったり、そういう情報発信に日本人自身もまだ意識が及んでいない部分がたくさんあるということが分かりました。 帰ってきて文部科学省にその日本語教材を送ったらどうだということを提案したことがございまして、日本の漫画若しくはアニメのDVDなんかを海外の、ODAとまではいうのかどうか分かりませんが、持っていったらどうだと提案もいたしましたが、ちょっとこのメディア芸術総合センターの話を聞く前に文化庁にお伺いしておきますが、あの話はどうなりましたですか。送っていただくようにということでお願いをした件についてちょっとお答えをいただければと思います。文化庁かな、文科省かな。
○政府参考人(高塩至君) 先生から御指摘のございましたアニメ、漫画のDVDを海外に送るという話、必ずしも私ども正確にまだ把握していないという状況でございますけれども、今回補正予算案に盛り込んでおります国立メディア芸術総合センターにおきましては、今御指摘いただいた取組も参考としつつ、メディア芸術の国際的な発信に努めてまいりたいというふうに考えております。
○鶴保庸介君 超党派で民主党、共産党の先生方とも一緒に行かせていただいたときの話でもありますから、是非実現をしていただきたいというふうに思います。 それから、こういう漫画の威力みたいなものを情報発信していくという趣旨なんだろうと思います。 オーストリアにリンツというところがございます。そのリンツでは、毎年、アルスエレクトロニカと、これ舌かみそうな名前でありますが、年に一回、メディアアートのお祭り、祭典をしておるということを以前聞いたことがございまして、そこにはもう世界中のメディアアート作家が集まって、本当にオーストリアのリンツ市自体がもう世界中から人が集まる、大盛況なんだという話を聞いたことがあります。これはほとんどの方は多分御存じない、日本では御存じないだろうと思いますが、ヨーロッパではかなり有名なお祭りらしくて、そういったことも情報発信がやっぱり足りなさ過ぎているという感じを、アニメだけではなく日ごろから感じておるところであります。 ただ、そういう情報発信の重要性はあるにしても、先ほど来申し上げますとおり、この補正予算で今やる必要があるかというところについては、やはり国民は厳しい目を持って見ているんだというふうに思うんですね。そこで、今回の補正予算でこの国立メディア芸術総合センターの設立を緊急経済対策として盛り込んだ理由について、文部科学大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) ただいま鶴保委員からメディアあるいは漫画、アニメの重要性をおっしゃっていただきましたが、我が国のこの分野、コンテンツ産業につきましては、我々知る以上に世界的に非常に人気があったり注目をされていることも事実でございまして、私も、つい昨年暮れに視察に行ったときに、海外の書店で漫画というコーナーがずらっと並んでいてびっくりしたわけでございますが、いずれにしても、そういったものを今後しっかりと成長させていかなければならないという点が一つあります。 今回の経済対策については、特に雇用対策、景気の底割れを防ぐ点と、やはり将来に向かっての成長戦略ということで投資をする緊急的な実施すべきこととしているわけでして、そういう意味では、この国立メディア総合センターにつきましては、昨年来、有識者の検討をしていただいた中で、やはりこれだけ世界的に日本のアニメ、あるいは映画もアカデミー賞で二作品受賞されましたし、我が国においても、このメディア芸術祭というその大会でやはり加藤さんが今回受賞されて、それがいわゆるアカデミー賞で受賞されたということでありますから、そういったものをより一層成長させていく、そして、経済にも大きく発展していくということも含めて、考えてきたものを今回実行しようということでございまして、特に優れた作品の展示とか、あるいは収集、保管、最先端の動向等についての調査研究、あるいはクリエーターの育成等、こういったことを総合的に推進する中核施設として是非という声の中で今回この計画をしたわけでございます。 特に、このメディア芸術については有識者からの検討会でまとめられたこともありますし、また、かつてアメリカにおいても、あの不況の中で、ニューディール政策の中でやはり芸術文化プロジェクトが後世のハリウッドの巨大産業を生み出す基礎となったということもありますんで、これから、コンテンツ産業につきましては、我が国は今現在約十四兆円の経済規模でありますが、世界は約百五十兆円ということでありますから、ここは、特に中国、韓国等は国挙げて今努力をしている中で、我が国もしっかりとこれに対抗していかなければ後れを取るという観点で今回この決定をしたわけでございまして、是非国民の多くの皆さん方の支持を得て、この国際的に優位な位置を築くべき努力をしていかなきゃならぬという観点から今回計画したわけでございます。
○鶴保庸介君 お話を聞いておると、非常に小難しい何か施設ができるなという印象を持ってしまいますので……(発言する者あり)じゃ、財務大臣、よろしく。
○国務大臣(与謝野馨君) これは、急に出てきた話ではなくて、長い間の懸案を今回の補正予算で片付けようという話でございます。 今後のセンター運営は、完全に民間委託し効率的に行わせるとともに、これは、必要な財源は自己収入で賄っていただくということでございますから、日本の芸術の大事な発信拠点になると考えております。
○鶴保庸介君 せっかく財務大臣にお答えをいただきましたから、じゃ、財務大臣にお聞きしますけれども、そうしたら、その経済効果なるものは、さっき文科省、文部科学大臣の方からお話をいただきました、ハリウッド的なものの萌芽になるんだということ以外に、独立採算のものでやっていくから大丈夫だと、そういうお話ですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 今御説明したように、入れ物は予算で用意します、運営は自分たちの収入でやっていただきますと、こういうことでございます。
○鶴保庸介君 そこなんですね。そのために、さっき私、ちょっと言葉、途中になりましたけれども、小難しい施設ができてしまったら、こういうたぐいのものは余り国民に愛されないんじゃないかと。マスコミなんかでも相当これは関心を持って報道されておりますし、入った人が、何か、これがあのとき問題になった、嫌みを言われていた施設かというまず第一印象で入ってきてしまいますから、民間委託をして、本当に民の知恵を借りながら国民に愛される施設を造っていただきたい。そのことをもう一度、大臣、よければ。さっきの民間の、天下り法人に、天下りにはならない、天下りはしないんだという辺りももう少し詳しくお話をいただければと思います。
○国務大臣(塩谷立君) ただいま財務大臣からも御答弁申し上げましたように、これにつきましては完全に民間委託で行うということ。今委員おっしゃったように、古めかしいという印象だと思いますが、そうではなくて、特にアニメとか漫画とか、特にメディア芸術については、本当に若い人が大変関心を持っているということ、それに見合うような、それにこたえるようなしっかりとした発信ができるような施設にしたいということで、民間の知恵を活用して全部運営も任せる、収入もそこから得るということで、したがって、センターの長についてもいわゆる天下りも考えておりません。
○鶴保庸介君 よろしくお願いをいたします。 それでは、ばらまきについての論点に移りたいと思います。 ばらまきの予算ではないかという批判がよくありますけれども、これ、何かをするたびに、ばらまきじゃないか、ばらまきじゃないかと言われるんですね。これは財務大臣にお伺いをした方がいいのか国土交通大臣にした方がいいのか、ちょっともうその辺御配慮いただきたいと思いますが、ばらまきって、あっ、財務大臣にしましょう。ばらまきって一体どういうことを言うんでしょう。
○国務大臣(与謝野馨君) 種をまくときの言葉でございまして、種をまくときには、点まきという、大きな種は点でまいていく、それから、小さな種でも、例えばホウレンソウとかカブとかというのは筋まきというまき方でまきます。ばらまきというのは、ミレーの絵に出てくるような種のまき方でございます。
○鶴保庸介君 国土交通大臣にも同じ、もう少しばらまき予算であるかどうかという批判が当たるか当たらないかということの判断基準になるような答え方を国土交通大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(金子一義君) 今度の予算について、特に経済対策につきまして、午前中、麻生総理大臣から、補正予算全体で公共事業関係は一〇%以内だと、一〇%。従来、経済対策といいますと五割を超えていた、公共事業が。これが一〇%ということで、非常にそういう意味で公共事業関係が言わばこれまで言われていたような性格と違う構成に今度の補正予算がなっているということ。 それからもう一つ、公共事業が、それではどういうものが公共事業かというときに、大きな枠組みとして、将来我が国の国際競争力をきちんと強化していくもののために今度の予算の柱を立てたいということで、これは羽田の容量拡大、これは東南アジアの言わばハブ空港という位置付けを成田、羽田に早く持たせるようにしていきたい。それから、東京外郭環状、名古屋の第二環状もそうであります。 それから、スーパー中枢と言っておりますのは、従来シンガポールにやられちゃっていましたけれども、やはり本当に三港でありますけれども、スーパー中枢の三港、東京、大阪、名古屋、これについては、岸壁で、外から入ってきた外貨、貨物というものを従来はいったん陸揚げしてからトラックで移動して国内に配分するということをやっていたんですけれども、もうそれを一つの岸壁でできるようにしていこう、これによって荷さばきがシンガポール以下になりますけれども、そういうようなスーパー中枢といったようなこと。 それから、整備新幹線、ばらまきということも言われる方もありますけれども、やっぱりきちんと目標年次までに達成できるようにしていこうといったような長期の骨格に、我が国の競争力にきちんと対応できるものをこの補正予算の中に大きく入れさせていただきました。(発言する者あり) もとより、電柱地中化ですとか、それからバリアフリーですとか、それから橋梁、古くなった橋梁耐震改修といったような生活に密着したものもこの補正で、決して都会だけではなくて地方でも生活に密着した部分で入れさせていただいておりますけれども、そういう意味で、大きな補正予算の骨格、これが冒頭に申し上げたような枠組みになっているということであります。 ちなみに、住宅に関するあるいは不動産に関する金融の部分を今これは除いて一〇%ということであります。
○鶴保庸介君 先ほど来、何か民主党さんの方からもいろいろなやじ飛んでいますけれども、すごく、ばらまきというか経済効果の部分等、もっと冷静に我々考えなきゃいけないと思うんですよ。きっちりとした目的を持ってやらねばならない事業を一歩一歩進めていく、そのために今回の補正もある程度のところをやるんだということを大臣はおっしゃったんです。 その大臣のおっしゃった中でもう一回ちょっと大臣に聞きたいのは、じゃ、こういうものを結論として求めるんだと、こういうものをつくっていくんだという最終結果は分かるんですけれども、それを一括計上の基金という形ではなくてもちろん単年度の予算計上にしたことの理由、そしてまた、したんであればどこまでをやるんだということを明確にしていかなければ、今回の補正に対する理解はやはり減じるんではないかという気がいたします。 大臣にその辺りをちょっともう一度お伺いができればと思いますが。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の公共事業は厳選されたものだと私は考えております。言わばばらまきではなくて点まきだと思っておりますし、一つ一つを検証していただければきちんとした理由と目的があると、これをお分かりいただけると私は確信をしております。
○国務大臣(金子一義君) 今度の公共事業の補正に関する部分で、与謝野大臣がお話ありましたように、種でありますので、原則単年度事業で継続してまいりますので、基金を使って、そしてまとめて今プールするという部分というのは高速道路の四車線化をやる部分だけで、ほかの部分はこれはもう原則来年度以降、今年度補正やって、これは第一歩であります。それ以降、引き続きそれぞれの年度予算で国会の御審議をいただきながら進めていく事業であります。 ただ、先ほど私申し上げなかったんですけれども、政策目的はそういう国際競争力を強化する、あるいは古くなった橋梁を改修する、あるいは無電柱化といったようなことでありますが、その場合大事にしたいのは、言わば事業評価というものをきちっと実施していきたいと、このことは一番大事にしていきたいと思っております。
○鶴保庸介君 先ほど出ました高速道路の四車線化等についてはきっちりと結果にまで責任を持ってやっていただくということを是非ともお願いをいたしたいというふうに思いますし、また、それぞれの事業についてもこれからも継続的に先ほど言われたような趣旨に従って着実に積み上げていっていただくことを要望を申し上げておきたいと思います。 そして、先ほど国土交通大臣の方からも論及がありましたけれども、住宅ローンについてであります。 私たち、佐田衆議院議員や長崎衆議院議員とともに党内でも住宅ローン問題小委員会等々で議論をさせていただき、最近の景気浮揚に、午前中のどなたかの質問にもありましたとおり、住宅の着工が物すごく有効であるという統計も出ておりますから、何とかここに手を入れられないかという思いでこういったようなこともさせていただきました。(資料提示)ちょっと大臣の方から御説明をいただければと思います。
○国務大臣(金子一義君) 先ほど谷川委員からも御指摘ありましたけれども、今景気を良くしていこう、その中の内需の柱として住宅は大変大事であると。同時に、経済波及効果も非常に大きい、一・九と言っておりますけれども、事業でありますので、何とか住宅を内需の柱、景気対策の柱に据えていきたいということで、本年度予算でも過去最大の住宅ローン減税を組ませていただきました。 ただ、たった今、現在の得られる状況の範囲での統計によりますと、悪い経済の状況というのは引き続き影響を受けておりまして、この三月、本年三月の住宅の着工、百万戸というのが一つのこれまでの言われてきた着工水準という数字でありますけれども、それを下回る八十八万戸で、今年の一月—三月、厳しい状況が続いております、これは年率換算しておりますけれども。そういうことで、三月まで見るとかなり厳しい状況が続いているなということであります。 ただ、一方で、在庫、非常に過剰な在庫、特に首都圏でありますけれども、過剰な在庫を抱えてきたと言われておりましたけれども、三月以降、相当在庫は減ってまいりまして、調整が進んできたなという状況が来ておりますのと、それから、住宅を見に来る人、展示場に来る人というものが、これが一年半ぶりでありますが、五%でありますが、プラスに転じてまいりました。ずっと減っていたのがプラスに転じてまいりました。 それから、二年ぶりでありますけれども、あるリサーチ会社の指数でありますけれども、アンケート調査による指数でありますけれども、不動産購買態度指数と呼んでおりますけれども、二年ぶりにこれがプラスに転じてきたという明るい兆しが出てきたところでありまして、今度のこの補正予算の中でも、住宅に伴う贈与税を、贈与の部分を一部非課税にする、あるいは住宅ローンの部分をよりやりやすくしていくといったようなのを今度の補正予算の中に組み込ませていただいているところであります。
○鶴保庸介君 それでは、大臣にもう少し、住宅ローンの部分でこれがどう変わったのかということを、ちょっと技術的になりますが、お話をいただければと思います。 住宅ローンを借りていらっしゃる方、これから借りようとしていらっしゃる方にも借りやすくする、そしてまた、借りていらっしゃる方にもメリットのあるようにしようということで様々な議論を重ねてまいりました。そして、この補正予算でこういうふうになるんだということを少し国民の皆さんに分かりやすく御説明をいただかないと、これは絵にかいたもちになって、それを活用してくれる人が少ないということならば絵にかいたもちになるというふうに思いますから、是非、大臣の方から御説明をいただければというふうに思います。
○国務大臣(金子一義君) 鶴保委員は自民党の住宅小委員長ということで、非常にこの問題、熱心に取り組んできていただいておりました。 住宅ローンが、今、民間の金融機関が残念ながら非常に厳しい状況というのが去年から続いております。民間の一般的な貸付けだけでなくて、住宅ローンについても、正規雇用か非正規雇用かといったようなところに非常にやっぱり対応を厳しくしている、あるいは年収、今後年収が伸びるのかどうかということで厳しくしている、あるいは職業によって貸す貸さないといったような厳しい状況が出ているというようなことで、非常に、住宅ローンを借りたい、家を建てたい、借りて建てたいけれども借りられないという状況が続いてまいりました。 特に、今日御提示いただいた図にありますように、住宅支援機構、これが九〇%貸しますと、残り一〇%は民間借りてくださいという、こういう枠組みを今まで取っていたんですけれども、民間は今申し上げたような理由で一〇%が出ない、ゆえに九〇%の住宅金融公庫のローンも出せない、つまり借りられないという状況が続いてまいりました。 それを、鶴保委員もいろいろ御検討いただいて、そして、この一〇%の部分を全額支援機構で借りられるようにしたらどうかと。あるいは保証、今まで同じように一〇%は民間で九〇%は支援機構が保証しますということだったんですけれども、先ほどの理由で一〇%付かない。したがって、民間銀行が貸出しをする場合も、貸出しは民間金融機関、保証は全額住宅支援機構で保証しますという部分も選択肢として増やしたらどうかという御議論をいただきまして、今度の補正予算で、今先ほど申し上げましたように少し明るい住宅金融市場が、状況というのが出てきましたし、指数でも、購買指数ということでもだんだんだんだんいい状況になってきておりますものですから、今度この金融の面、住宅の金融の面でも、借りる方にもう少しインセンティブを、これを理解いただいてやれるようにしていけないかと。 あわせて、五百万円までは贈与税非課税にするという措置、これは今度この補正予算、法案と一緒に通していただきますと、今年一月にさかのぼってこれは適用させていただこうと思っておりますので、なるべくこの部分は、国民の皆様にも住宅はこういうことをやっているのかということを理解していただくように我々も努めてまいりたいと思っております。
○鶴保庸介君 住宅ローンを借りようとする方も、そのローンに政府保証が付く、より手厚く付く。そしてまた、今借りられている方がまた借換えなどのときの需要も、政府保証がより手厚く付くということの改正であったということを理解をしていただくということであります。 ただ、この住宅ローンの減税政策の中にも、一つ、今回の対策にリバースモーゲージという言葉がございます。リバースモーゲージの事業量拡大ということも一行入っておるように気付きました。リバースモーゲージをちょっと大臣の方から説明をいただけますか。
○国務大臣(金子一義君) 今度、経済危機対策の中に入れさせていただきましたリバースモーゲージというのは、住宅のリフォーム、リフォームをしてお金を借りると。借りたときに、お年寄りがお金を借りることを想定してください。そのときに、返済は収入がないからできません。しかし、亡くなったときに一括返済しますと。取りあえず金利だけ返してくださいということで、収入のない方、それから通常もう借りられる年ではない方、これも、リフォームをやって環境を良くするという状況にはこれを使わせていただいて、そして今度これを民間が貸す、それに対して住宅支援機構が保証するというメニューに追加をさせていただきました。
○鶴保庸介君 いろいろとおっしゃっておられる方もいますが、政策目的についてはもう全くそれが必要だと私は思うんですね。四年も五年も前に私も実を言うとこの件についてもう質問させていただきました。 今、これからの時代、少子高齢化が進んできて、年金生活に入られた方々の収入が年金だけという世帯がどんどん増えてきております。御存じのとおり、年金と生活保護が逆転をしているような地域すら出てきていて、じゃ生活保護を下げろというわけにもなかなかいかない。この状態の中で、生活のための収入、現金収入をいかにして増やすかと。財政状況なかなか許しません。高度成長期の時代に多くの方々は汗水垂らして自分の資産形成にいそしんでこられた方が多いわけであります。この資産、努力の結晶であるこの資産をてこに現金収入を上げてもらう、まあリバースモーゲージの基本的な考え方でありますが、これは理にかなったものだと私は思っておるわけであります。 そういうことで勉強をずっと積み重ねてきましたら、やはり一番の問題は、国土交通省等々がおっしゃるように、リバースモーゲージのモーゲージとしての価値がやはり評価がしにくいと。更地である方が古家が付いているよりも土地が高いという現状がございます。中古住宅をもっと市場を活性化しようということを進めていかなきゃいかぬのじゃないか、五年も六年も前からこの話があって、私は、二百年住宅であるとかリフォームに対する補助であるとか、こういったことが国の施策として出てきたんだと私は理解をしてきております。 そこで、リバースモーゲージのその現状についてどういうふうに認識しているかということをお伺いしたいわけです。中古住宅市場を活性化してリバースモーゲージ政策をもっともっと進めていかなきゃいけないということで来たわけでありますが、じゃ中古住宅市場の活性化というのはどこまで進んでいるんだという辺りを、大臣、所感をお述べいただければと思います。
○国務大臣(金子一義君) 今委員御指摘のとおり、お年寄りが自分の持っている住宅という資産、これが有効に活用されて、そして老後、持っているストックを現金化する、つまりフローに換えると、人に貸すというようなことも含めてです。フロー化していくということ、これはもう一番大事な、また先進国はいずれも、いずれもフローがなくなってもストックをフロー化できればという、言わばまさに老後の安心という意味で大事なことだと思っております。その一助というのがリバースモーゲージで、生活資金をこの担保にして借りられていって、そして最後、亡くなったときに処分するという一つの方法であると思っております。 私、ちょっとさっき言い間違いましたけれども、この補正だけじゃなくて、二十一年度当初、二十一年度当初でもこういうリバースモーゲージ、住宅金融支援機構がそれを支援すると。これ二百億でありますけれども、事業規模で、今度の補正ではそれを更に百二十億、事業量を追加して更に広げさせていただきたいということでやっております。 ただ、まだまだリバースモーゲージというものを本当の意味で取り組んでいただいているところというのは限定的で、一部、武蔵野市、もうこれは昔から出ている例でありますけれども、百十一件。それから、一部金融機関がやってくれていますし、一部ハウジングメーカーが自分のものについてこれをストックとして生かしていって、リフォームをして貸すといったようなことでやってくれておりますけれども、なかなかまだまだ本格的に広がっているとは言い難い。これも鶴保委員、長らく取り組んできていただいている課題であります。 一般的なリバースモーゲージを普及していくためには、一つは資産価値の下落、やっぱり住宅資産が価値がなくなっちゃいますとなかなか、今のようなストックといったってストックがゼロになっちゃう、ストックの評価がゼロになっちゃっちゃしようがありませんから、やはりストックとしての価値を保ってもらう必要があると。それは何かといえば、長期優良住宅とさっきお話がありましたけれども、やっぱり常時点検していく、リフォームをすると、それから、中古市場の流通で価格が決まっていく。今ほうっておきますと十五年で住宅は価値がゼロになっちゃいますけれども、そういう中古住宅で流通していく、点検をする、それでリフォームをするというマーケットができてくるということがやっぱり大事なんだろうと。質的な向上、流通市場の整備、それからもう一つは資産をきちっと評価してあげる仕組み、これはなかなか難しいんですけれども、評価してあげる仕組みというのも要るんだろうと。 これは結論からいきますと、今既存住宅・リフォーム部会で審議いただいておりますけれども、年内にもこれを取りまとめて世の中に問いたいと思っておりまして、少しでもリバースモーゲージの仕組みが普及できるように、委員も是非党で御議論をいただきたいと思っております。(発言する者あり)
○鶴保庸介君 これ党内でやってやというやじが飛びましたけれども、これは党内でやる話じゃありません。全国会議員力を合わせてやっていただくぐらいの話だと私は思います。 このリバースモーゲージだけではないにしても、高齢者の生活についてのやっぱり実態を我々踏まえてきっちりと議論していきたいと思います。 ただ、なかなかリバースモーゲージ制度そのものは確かにまだ活性化しているというふうには思いません。そこで、いろいろと見ておりましたら、それでも民間の金融機関等々でリバースモーゲージ制度を活用した金融商品がたくさん出てきているということも我々一つの希望として考えていかなきゃいかぬなと、希望としておるということを付け加えておきたいと思います。 それでは、ちょっと話題を変えますが、地元の話で大変恐縮なんですが、このちょっと写真を見ていただきたいと思います。(資料提示)和歌山県田辺市というところで、先日、マッコウクジラが迷い込んできたときの写真をちょっと携帯のカメラで撮ってきて、今映しました。 これ、現場の対応が非常に苦労しておりまして、ちょっといろんな話がございます。私の方から説明すると時間が足りませんので、農水大臣から、こういう迷い鯨が出てきたときにどういう対応方法があるのか、その問題点みたいなことをちょっとお話しいただけますか。
○国務大臣(石破茂君) 迷子鯨であります。これは、今委員が写真をお示しいただいておりますが、長さが十六メートルというものであります。十六メートルといったらどういう長さかといいますと、この委員会の横ですね、横、これが二十四メートルでございますから、この三分の二ぐらい、すなわちあそこの答弁席からそこの記者席ぐらいまでという相当に大きなものでございます。重さが五十トンということでございますから、戦車一両分みたいな、そういう重さでございます。 これが何で迷ったのかというのはいろんな説がございますが、専門家が言っております、これが絶対確定だというわけではございませんが、三半規管、方向性などを測ります三半規管に寄生虫が入ったのではないか。何でこういうことが推測できるかといいますと、大きな音を鳴らしても全然反応しない、何とか、逃げているというか、外洋に出てくれないかなということで大きな音を鳴らしてみたりしたのですが、全く反応しないということから考えると、三半規管に異常が生じている可能性があると考えられております。 水産庁として、今から五年ぐらい前でございますが、こういうマニュアルを作りました。かなり詳細なものでございます。こういう、タイトルは鯨類座礁対処マニュアルと申しますが、実際にあちらこちらでこういう例がございます。大型、小型、あるいはイルカ、単数か複数かみたいなことでですね。鯨類が入ってきたときにどうするかというマニュアルでございます。 そのときに、幾つか論点はございますが、一つは、これを本当に外洋に出すか出さないか、出すとすればどういうような手だてがあるのか。素人が考えますと、尾びれにロープを付けて引っ張ったらばいいのではないかみたいな話があるんですが、世の中そう簡単ではございませんで、さっき申し上げたように、十六メートル、五十トンというものを、海を泳いでいる、推進するために尾びれというのはあるわけで、相当の力がございます。これに下手にロープなんか付けて出しますと物すごい抵抗がございまして、今まで海外で死傷者が出た例もたくさんございます。どのようにするかということが極めて肝要。で、どうするかということが書いてございます。 あるいは、これを実際に死んじゃった場合にどうするか。つまり、地元の自治体の負担をどうするかということがございますので、この負担、今財源移譲を行っておりますが、どういう形でやれば一番鯨のためになるか、どういう形でやれば一番地元に負担が掛からないか、そういうようなことについて詳細に論じたものでございます。 こういうことはあちらこちらでございますので、私どもとして、現在、田辺におきましても専門家を派遣をいたしまして、どういうような形が一番良いのか、地元の負担あるいは鯨のため、人道上という言葉を使っていいかどうか分かりませんが、水産庁といたしまして詳細なマニュアル、それによって地元との連携を図りながらこの問題に対応してまいりたいと考えております。
○鶴保庸介君 詳しく説明いただきましたが、申し上げたいのは、その田辺のマッコウクジラの話をしたいのではなくて、こういう鯨の中で迷い鯨が出てきた。じゃ、自治体が例えばそれは一般論としてそれを処理するのに、食べればいいじゃないか、逃がせばいいじゃないかといろいろ簡単に言ってくれるんですけれども、大体何千万もお金掛かるんですね。 そういう状況にあって、それでも日本は、人道的にこれを逃がそうじゃないか、命を懸けてでも逃がそうじゃないかというようなことも努力をしているという、我々日本人は当たり前のように思っていますけれども、これは海外から見ると、この鯨、捕鯨国だというふうに思われていますから、思われていますからというより捕鯨国でありますから、何か残虐に殺すのが当たり前みたいに思っていらっしゃる国もあるぐらい情報発信が足りないわけです。 IWCの話をします。今、鯨政策、捕鯨政策は大変危機的な状況にあるということを認識をしていただきたいと思います。反捕鯨国からの理解がなかなか得られない状況で調査捕鯨をこのまま続けていっていいのかということが一番の問題でありまして、農林水産省の見解をいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(石破茂君) 結論から申し上げれば、私どもとして、IWCで調査捕鯨の継続が困難となる、そういうような合意案を受け入れるつもりは全くございません。私どもは、調査捕鯨というものをきちんとした科学的な理屈に基づいてやっておるものであり、そしてまた、それを更に精緻なものとするために調査捕鯨というのを行っておるわけでございます。どのようにして生態系というものを守るのかという観点から調査捕鯨を行っているものでございまして、この調査捕鯨の継続が困難になるような合意案を受け入れるつもりは全くございません。
○鶴保庸介君 もう一度確認をしておきたいと思います。IWCは国際会議です。これは外務省にも関係がございます。外務大臣、この件についても御理解をいただけますか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 外務省といたしましては、鯨類は科学的根拠に基づいて持続可能な形で利用すべきと、そういうような我が国の立場について各国の理解を求めているところでございまして、こういうことにつきましては引き続き努力をしていきたいと思っております。 先月末から今月初めにかけまして私はニュージーランドとオーストラリアを訪問いたしましたけれども、マッカリー・ニュージーランド外務大臣、ラッド・オーストラリア首相、またスミス・オーストラリア外相と捕鯨問題について意見交換を行いました。我が国の主張を伝えたところでございますし、また、シーシェパード等の不当な行為、違法行為、こういうことにつきましても、記者会見等で広くこの危険性等を訴えたところでございます。 また、今日も来日中のマッカリー・ニュージーランド外務大臣とこの予算委員会終了後会談する予定でありまして、このような機会を通じて我が国の立場を強く主張してまいる予定でございます。
○鶴保庸介君 大臣、ありがとうございます。シーシェパード等についてもしっかりとした対応をしていただきたいということであります。 日本の外交というのが、目的に向かってそのための組織全体が意識を一にして同じような方向で努力をしていただいていると国民は信じているわけでありますが、海外へ行かせていただいたときの経験からすると、必ずしもそうでもないという印象もあったことも付け加えさせていただきたいと思います。それだけに、このIWCの問題はゆるがせにはできないと。公式な立場は公式な立場、建前は建前というようなやり方は、私は許されるものではないというふうに思っておりますので、挙げての御協力をお願いをいたしたいというふうに思います。 それでは、最後になりますが、過疎の問題について触れたいと思います。 先ほど外交の話をいたしましたけれども、今、辺境地の安全保障というのが非常に問題になっております。しかし、この辺境地に、現代版防人じゃありませんが、人が住んでいけるように手厚くしていこうと、これ防衛上の措置であるのか、あるいは何の措置であるのかにしても、いろんなことを、手だてを考えてみても、どれもひとつぴんとこない。現実には、私は過疎対策の特別委員会の委員長代理というのをやらせていただいておりまして、新過疎法の議員立法に向けて今議論を重ねておるところでありますが、この過疎の、特に辺境地の過疎について予算措置がすべてなんですね。これではいけないと。 総理に最後にお伺いをしたいと思いますが、安全保障の面も含めて、この辺境地の過疎問題について政府を挙げて、これ議員立法ではなくして、政府を挙げて何らかの手だてを打つべきときが来ているのではないか、そういう認識についてお話をお伺いをして、終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 過疎と離島、片っ方は山の上、片っ方は島とかなり極端なような感じになりますけど、基本的に抱えている点は同じです。少なくとも、いわゆる条件が、極めて生活条件が不利ということになっておるんですが、国土や自然環境の保全という面と安心、安全な食料の供給、いろいろ複合的に絡み合っている問題だと思っております。 これらの地域は、今いわゆる引き続いております人口減少というものと、それとかなり重なっております著しい高齢化というものの二つが直面しておりまして、加えて農林水産業の不振というものも重なっておりますんで、いわゆる交通の便が悪いとか、またいろいろな意味での維持が困難とか、もういろんなものが重なって、この地域においては多くの問題を抱えておりますのはもう間違いないところであります。 したがいまして、政府としては、これはハードの話もともかくとして、ソフトも含めまして、そういう地域を抱えております地方自治体に対しましてこれは支援をしていかないとなかなか問題なんではないか。離島に人がいなくなったら、そこに人が住まなくなったら、だれか全然関係ない外国人がそこに住むかもしらぬ、いろんなことを考えにゃいかぬということだと思いますんで、そういった意味では、地方に対してこういったものに使える財源というものを大幅に拡大をしておりますんで、具体的には、先ほど鳩山大臣からも答弁のありました別枠で交付税の一兆円、あれも使えることになりますし、今般の補正予算において地域活性化・公共投資臨時特別交付金というもので一兆四千億、そして加えて、地域活性化のための経済危機臨時活性特例交付金というもので一兆円、それぞれ対応をさせていただいて、対策を強化をさせていただいているところであります。 いずれにしても、こういった問題は捨ておいておくと、限界集落とかいろんな言葉が出てきておりますけれども、具体的な支援策として医療、介護、福祉の確保というものも、今申し上げたとおり金の面プラス出てまいりますし、いろいろな意味で地域活性化というものを考えたときに、農商工の連携が言われてみたり、いろいろな面もあります。加えて、そこに行きます交通の便という面からいきますと、いわゆる移住とか交流とかいうものも、かなり過疎地になっていわゆる移動の確保がなかなかしにくいとか、数え上げれば幾つもあろうと思いますけれども、そういったものを含めまして、人材の確保、あわせまして、こういったものに対して全体として考えていかねばならぬ大事な問題だと、基本的に政府としてはそのように考えております。
○鶴保庸介君 ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) これにて鶴保庸介君の関連質疑は終了しました。 以上で谷川秀善君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、峰崎直樹君の質疑を行います。峰崎直樹君。
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会・国民新・日本の峰崎でございますが、ちょっと冒頭、外務省にお尋ねしますが、谷内正太郎さんは今日は来られないということは聞きましたけれども、明日は来れるんでしょうか、どうなんでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 本日につきましては、谷内政府代表はこの委員会において参考人招致されなかったと、そういうふうに承知をしております。
○峰崎直樹君 本日は来れないということは分かったと。しかし、私の持ち時間は明日まであるので、そのあしたの時間帯に来れるか来れないかは私に返事をくださいと言っているのに、この開会時間までに来ません。どうなっているんでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 明日につきましては、国会でのそのような御決議があれば外務省としては連絡をしたいと、そういうふうに思っております。
○峰崎直樹君 もう一度言います。 昨日、審議官が来られました。そして、そのときに、明日の持ち時間までには来れるのかどうかを私に連絡くださいと。そうしないと、私の北方領土問題に関する日ロ外交に対する時間を残さなきゃいけないわけですよ。 その点について、改めて結論を出していただきたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 再三申し上げておりますけれども、委員会で御決定されたならば御連絡をして、出席方、外務省からもお話をいたします。(発言する者あり)
○峰崎直樹君 改めて聞きますが、私は、昨日審議官が来られたときに、谷内正太郎さんは明日は来れるのか来れないかを質問する前までに私に通知をくださいと言ってあるんですよ。それが来ないんですよ。そのことについてどうなさるんですかと。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 分かりました、はい。 提案がありました。峰崎先生の持ち時間、ざっと四時ごろまでには結論を出す……(発言する者あり)御静粛に。という提案がありましたんですよ。民主からあったんです。それをお伝えしているだけなんです。ありましたので、それまでにしっかり答弁できるようにお願いいたします。 よく最後まで聞いてからやじってください。
○峰崎直樹君 本論に入る前にこんなところで詰まっても仕方ないので、外務大臣、是非、私の四時少しまでありますので、その間に是非、来れるのか来れないのかだけを私は通知をいただきたいと。 答弁をお願いいたします。
○国務大臣(中曽根弘文君) 私の承知しているところでは、まず本日のことにつきましては、もう委員も御承知のとおり、外務省で、これは昨日ですけれども、内々に確認をいたしましたところ、今日は各種アポイントがあると、昨日の今日ということもありましょう、そういうことでございました。明日のことにつきましては、委員会でお決めいただければ、これは外務省として本人に連絡をいたします。(発言する者あり)
○峰崎直樹君 ちょっと、日ロ交渉の関係で、日ロの、三・五島返還論とか出てきているわけですから、これについてどうしても国民の前で明らかにしてもらいたいと。そのためには私が質問しますよと、今日は来れないんだったら明日はどうなんですかと、そのことを実はお聞きしたわけですよ。 そのことについて、実は明日も来れるのか来れないのかは、議会の議決があればやりますよということだったら、じゃ、直ちに理事会を開いてここで議決するんですか。そういうたぐいのものじゃないんじゃないですか。 大臣、もう一回答えてください。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) ちょっと、ちょっと御静粛に、皆さん、御静粛に。 協議することはしてください。(発言する者あり)御静粛にお願いします。
○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほどから繰り返し申し上げておりますけれども、委員会でそういうような御指示があれば正式に本人に確認をいたします。 なお、なお、なお……(発言する者あり)ちょっと、ちょっと待ってください。今からでよろしければ、本人に確認いたします。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) いやいや、ちょっと待ってくださいよ。いいですか。 速記止めておいて。 〔速記中止〕
○委員長(溝手顕正君) 速記を起こしてください。(発言する者あり) 全部終わるまで皆さん聞いてください。四時までに、ごろまでにと言いました、私。それまでに返事をするように確認をいたしておりますので。(発言する者あり)だから、だから今答えをしろというんじゃなくて、四時までに答えをしろということでこの場は収めてください。 どうぞ。
○峰崎直樹君 四時までにその回答が来ると理解をして、早速予算の質問に入らせていただきたいと思います。 それでは、実は私ども、鳩山代表を新たに選出をしたわけでございます。この新代表を選出して、いよいよ昨日は執行部が発足をいたしました。世論調査をやった結果がお手元の資料に、配付しているとおりでございますが、政党支持率もかなり一気に上がってまいりまして、これはなかなか私たちにとって大変やはりある意味ではうれしい数字でございます。 さらに、次の首相にふさわしい人というところで、鳩山、総務大臣じゃないですよ、鳩山由紀夫さんとそれから麻生総理大臣比べてみると、すごいやはり鳩山新首相候補に、予定者に対するというか、今度の選挙に向けて私たちに大変高い数字が出てきております。 この結果について、総理大臣、どのように判断をされておりますでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 世論調査の結果というのは詳しく承知していませんので、今ここで初めてよく拝見しました。正直なところです。(発言する者あり)答えなくていい。静かにしてあげてくださいね。そちらの方から言っていただかないと聞かないみたいだからね。 民主党の代表選挙についての一定の評価があったんだと、私どもそう思っておりますが、ただ、私どもの話では、小沢前代表の政治資金の問題について国民の、説明が、求めているということに関する民意とのねじれの問題についての結果はどうなったのかというのが我々にとってはすごく関心があります。
○峰崎直樹君 小沢代表のそういう御指摘は、マスコミ等を通じてお話しなさっているのはよく存じております。 小沢代表は、私は、自分で記者会見等を発表されて今日こられたと思います。そして、今民主党の調査もやっております、調査委員会を。やがてこれ調査委員会の報告出てまいります。それらも是非見ていただきたいし、いろんな見方が私もちろんあることは知っておりますけれども、しかし、実はこれは元法務省の、検事さんのOBの方々から見ても、ちょっとこれは行き過ぎじゃないかというような御指摘も実は受けているところでございます。そういった点で、今の総理の指摘については、私どもはそれはためにする意見だなというふうに思えてなりません。 そこで、個々にまた一歩入っていきますが、鳩山代表は、世襲の禁止とか、あるいは企業・団体献金、これは三年以内に廃止をすると、こうおっしゃっているんですよね。この点についてどのように思いますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) まず、世襲の話ですけれども、政治家の親族だからということで議員の席が当然のごとく譲り受けられるというのは、これは問題だというのは正しいと思いますね。他方、国民にとって有為な人材というものが政治家の親族だからということで国民を代表することができなくなるというのもこれまた問題なんだと思っております。したがって、法律などによって立候補を制限するということについては、これは憲法上の問題、被選挙権の問題とか、何だろうな、職業選択の自由とかいろいろあるんだろうと思いますので、これは慎重な検討が必要なんだと思っております。 一方、各党においていろいろ候補者の選考に当たって自らその党のルールというものについて一つのシステムを決められるというのは、私は一つの考え方だと思っております。自民党におきましても、公募とか、また予備選挙などを積極的に我々としても活用しているところでもあります。さらには、広く政治家として有能な方が、かつふさわしい人が、そういった方々が国民の側に立って選べるような、そういったものをきちんとするような仕組みをつくるというのは、これは党の存亡にとっても大事なところだと思っております。それが今御質問に対する答え。 世襲の点だけでよろしかった、もう一個何かありましたっけ。
○峰崎直樹君 団体献金、企業・団体献金。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) ああ、企業・団体。 企業・団体、これは政治資金の在り方の話だと思いますが、これは民主主義のコストというものをどう負担するかという話なんだと思いますので、これは各党が議論されることは非常に良いことなんだと、これはずっと同じことを申し上げておりますので、自らの党のルールというものを決められるというのはいいことだと、私は基本的にそうお答えをしてきたと思っております。 さらに、大事なところは、その際に企業や団体、もちろん労働組合も含めて、政治活動の自由の一環として政治献金が認められていることは留意しなきゃなりません。企業・団体献金というものが政党及び政治資金団体あてに限定されるということなど、長年の政治改革の議論というものをずっとやってきまして現在の制度がありということを考えて、これは更に議論を踏まえて各党でいろいろ議論をし合うということは大事なことだと思います。 ただ、いずれにいたしましても、峰崎先生、これは、峰崎先生、決まったルールを守ってもらわぬと話にならぬのです。したがって、守ってないというところがあるから度々問題になるんであって、それぞれの政治家が守るということが最も重要だろうと思っております。
○峰崎直樹君 もちろんコンプライアンスといいますか、法律というものを我々は特に、政治家ですから、立法府にいる人間としてそこをしっかり守っていくというのは当たり前のことだろうと思うんですよね。だから、その意味で私は、守っている、守ってないというのは多分きっと小沢前代表のことをおっしゃっているんだろうと思いますけれども、小沢前代表の件に関して言うと、私は先ほどもちょっと検事さんのお話をいたしましたけれども、これがじゃ、あっせん利得だとか収賄罪だとかそういう形に展開したのかというと、そうではない、本当にこれは形式的な犯罪じゃないのかなというふうに私自身は今でも思っているんです。 その意味で、この点について私は、問題があるということについて今おっしゃっていましたけれども、私は、党内の問題ではなくて、今、これは後で、今回の財政問題、十五兆円の補正予算を組む、このことに与えている影響というのはすごく大きいわけです。これ本当に、将来、負担をどんどん付けていくわけですね。将来の世代に負担を、ツケを回す。 そうすると、その財政を我々が今議論するときに、政治に対する信頼度を高めていく上に当たってこの問題は極めて私は非常に重要だから、それぞれの政党がそれぞれ自主的にやればいいんじゃないんですかというレベルを超えているんじゃないかと思うんですよ。そういうふうに判断をされませんか、総理大臣。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これはこれまでの、峰崎先生、長い経緯がありますので、よく御存じのとおりなところだと思いますよ。 したがいまして、これまでも我々としては何回かこういう話があるたびにルール改正をやってきて、またそれを破る人がいてみたり逮捕されてみたりいろいろするわけですよ。そうすると、それが不信感を醸成してまたというようなことの繰り返しになってこれまで来たと思います。 したがって、最後に申し上げましたように、決められたルールをきちんと守るという姿勢が一番大切なんだと、私はそう思っておりますと申し上げております。
○峰崎直樹君 さらに、総理、決められたことは守ればいいんだじゃなくて、決められたことは社会から必要とされていることをより我々がこたえていかなきゃいかぬわけですよ。そういうこたえていることに対する問題がもっと非常に厳しい我々政治家が今迫られているわけですから、そういう意味で、私は、企業・団体献金の禁止であるとか、あるいは世襲制度というものが本当に日本の政治を強くしているんだろうかとか、民主主義の仕組みとして本当に機能しているんだろうかとか、こういうことに対するきちんとした対応を日本の政治全体がやっぱり示すときに来ているんじゃないかと思うんですよ。そのことについて、改めてもう一回御意見をお聞かせください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 繰り返しになって恐縮ですけれども、世襲制度というものに関しましても、企業献金につきましても、これまでのルールがあります。したがって、憲法上の問題もある、いろんな問題もありますので、これは、各党でうちはこうするというのを決められる分には、それはそれなりのあれだと思いますし、各党全党で合意すれば、それによって法律改正なりいろんなことをやるということも一つの考え方だと存じます。 しかし、それに至るまでの間、少なくとも今信頼が一番問題だとおっしゃるんだったら、守ると、決められているルールを守っていないがゆえにこれまで幾つか問題が起きてきたわけですから、そういった意味では、きちんとした、今あるルールをきちんと守っていただくというのが最低我々政治家として果たさねばならぬ基本中の基本ではないかと申し上げております。
○峰崎直樹君 やがて党首討論も開かれるでしょうから、この問題は引き続きそちらの方にも譲りたいと思いますが。 さて、新型インフルエンザの問題についてちょっとお伺いします。 厚生労働大臣、この問題、先ほど来ずっといろいろ議論聞いていました。 昨年、実は民主党は、感染症法という法律の改正があったと聞いておりますね。この感染症法の改正のときに、無症状保菌者並びに日本で初めて新型が発生する可能性を念頭に置いた修正を行ったというふうに私ども聞いているんです。そういうことを意識されて今回対応されましたか。
○国務大臣(舛添要一君) これは、国際機関であるWHO、これと緊密に国際的な協力をしながら、いわゆる鳥インフルエンザ、H5N1、非常に高病原性のものがもしはやったときにどうするかという形で感染症法を改正して、新型インフルエンザをそこに付け加えたわけであります。ですから、そういうことを前提としていた。ただ、いかんせん初めて、まさに新型なんで、どういう特性を持っているか、これ日々新しい症例出て、今一生懸命研究を、日本でももう二百名を超えていますんで、患者さんの研究をしておりまして、これ、こういうことに基づいて臨機応変にそのときの対応をするということでありますんで、一〇〇%成功とか一〇〇%失敗ということはないんだろうと思います。 ただ、できるだけの努力を状況に合わせてやっていっているということで、我が省含め、関係の応援の部隊も含めて二十四時間対応で今頑張っているというところでございますんで、またいろいろ御提案いただければ変えることは変えていきたいと思っております。
○峰崎直樹君 無症状保菌者というのは、要するに潜伏期で入国をする人とか、そういった、国内に出るかもしれない。 ちょっと、サーモグラフィーというのは、聞くところによると、WHOではSARSの総括をしたときに余り有用性を認めていないと。発見率が〇・〇二%。入ってくるときに、何というんですか、赤い色になったりいろんなの付けてある、あれですよね。そういう感じで、機能として非常に弱いんではないかというんですが、それを何かこの度、随意契約ですか、一台三百万円で百五十一台をお買いになったというんですけれども、本当にそれは買われたんですか。
○国務大臣(舛添要一君) その問題にお答えする前に、先ほどの無症状者、これはだから、例えば今日私が新型インフルエンザ発症したとすれば、昨日、二十四時間前からウイルスが外に出ます。しかし、発症していませんから分かりません。その人たちが入ってくれば、これは検疫の網をくぐり抜けるということであって、私は常に申し上げているのは、あくまで検疫というのは時間稼ぎであって、一〇〇%確実じゃありませんよと、そういう可能性もあります。まさに、大阪、兵庫、そして今日、滋賀で一件出ましたけれども、そういうことであります。 それで、いろんな方の専門家の意見も徴して、WHOともCDCとも緊密に連絡を取っていますが、例えば、ああいう検疫は無意味であるという極論をおっしゃる方もいれば、しかし、これまでのWHO、CDCの積み上げたことによると、検疫については古典的な形であるけれども一定の効果があっているということなんで、それでやっていきます。 そして、サーモグラフィーも、発熱者を見付けるという点においては、あれでぱっと見たら色が変わるわけですから、皆さんが完璧に正直に申告してくだされば結構なんです。今、水際体制を国内ではやっていますから縮小していこうとしていますが、それに対してまだ一部の専門家が反対があるのは、しかし、もしメキシコ便で機内検疫をやめて入ってきたら、関東地方がその方が発生源になったらどうするんだという意見もあります。 私は、サーモグラフィーというのは、今のような状況を見たときに、全部の乗客が一〇〇%完璧に、そして過剰なぐらいにちょっと熱っぽいと言ってくださればいいんですけれども、そうじゃないときに、やっぱりあれで通過して色が変わって発熱者が分かるというのは一定の効果があるというように思っていますんで、そういう意味での予算を要求しているということでございます。
○峰崎直樹君 機械の購入は随意契約だというふうにちょっとお聞きしていますが、この辺りはどうなっているんですか。
○国務大臣(舛添要一君) これは要するに、一番国民の健康を守るためにどうするか、迅速性というのを考えるというようなことを考えて、それは三年後に起こるかもしれないことをやっているんではなくて、今まさに悪戦苦闘している状況でありますんで、一番迅速にということでそういう方法を取っておるわけでございます。
○峰崎直樹君 緊急避難だということで、これからこの問題は引き続き厚生労働委員会等で議論があると思いますんで、そちらに譲りたいと思いますが。 総理大臣、実は鴻池副長官が、この期間中というか、実は今病気で何か入院されているということなんですが、JRパスを利用されて温泉旅行へ行かれたとか、新型インフルエンザの問題で官邸が一致結束していなきゃいけないときにこんな不祥事出されました。この方は病気で退職を容認されたのか、それともこれ罷免されたんですか、どちらなんですか。 〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 鴻池副長官の方から官房長官に対して健康上の理由により副長官の職を辞したい旨の申出があったので、辞任を認めることにしたものであります。
○峰崎直樹君 官房長官、先日NHKのテレビジョンを見ておりましたけれども、これは罷免に値するとかおっしゃっていませんでしたか。
○国務大臣(河村建夫君) 私は罷免に値すると申した覚えはございませんけれども。病気を理由で辞職を認めましたと。
○峰崎直樹君 JRパスの利用をして、実は料金をお返しなさったということでございますが、総理大臣、こういうときに、これはやはり罷免に値するということで、その罷免の実は結論を下されるのが当たり前じゃないんですか。もう一度、どうですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私は基本的に、今JRパスの話の目的外使用があったという点につきましては、明らかにこれは遺憾なことでありますからそう申し上げて、本人にも官房長官を通して言ってあります。本人が弁済したと聞いております。 また、今この時期にというお話だと思いますが、鴻池副長官はこのインフルエンザ関係に関しましては直接の担当者ではありませんでしたので、連絡が取れるようになっていさえすればそれは問題ではないと、私は基本的にそう思っておりますので、罷免ということに関しては、私は本人の健康上の理由で辞職を願い出たのを素直に受け取ったということだと御理解いただければと存じます。
○峰崎直樹君 官邸の危機管理能力を疑われると思いますね。 さて、そこから先にまたちょっと。鳩山代表は友愛という言葉を使われているんですよね。これはもうずっと使われているんですが、総理大臣、この友愛ということについてどのように考えておられるのか。また、もし御自身で何かそういうスローガンといいますかモットーといいますか、理念といいますか、そういうものに対応するものをお持ちであればお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 昭和二十九年にたしか鳩山一郎という人が使っておられたのが我々中学生ぐらいのときの記憶です、鳩山家の家訓なのかもしれませんが。 私は、友愛が具体的にどのようなものを指しておられるのかということに関して詳しく承知をしているわけではありません。ただ、政治家として国民に対して自らの掲げる政治理念というのを抱えて言われた場合は、それをどのように実現するのか、具体的な政治工程というもの、また、それにかかわる財源などというものを示していただくということは極めて大事なんじゃないのかなと思っておりました。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 友愛というのは、祖父が戦後パージになったときに、追放になったときに、政治活動ができなくて、晴耕雨読の日々を主として軽井沢で生活をしておった。そのときに、クーデンホフ・カレルギーさんのパン・ヨーロッパについての考え方の本を読んで、それを日本語に訳したと。そこに友愛という思想が強烈に出ているわけで、それにほれ込んで友愛運動を始めたといういきさつでございますので、友愛というのは、一言で言うと共生の思想ではないかと考えております。
○峰崎直樹君 質問しなかったんですけれども、鳩山総務大臣も御子息で影響を受けておられるんだろうと思います。 私は、非常に、この鳩山、今私たちの代表と一九九六年に民主党をつくったときに、鳩山総務大臣も一緒でございました。今参議院の民主党でそれ以来ずっと残っているのは私一人なんです。あと国対委員長が衆議院から移っておられますが、その意味では数少ない結党以来の一人でございまして、五人しかいなかったですけれどもね、最初。そこから今日百十人を超す勢力になった。 私は、ずっとこの友愛という言葉は、フランス革命のいわゆる自由、平等、そしてその次のフラタニティー、博愛と訳しているんでしょうかね、友愛と訳してもいいんですが、そこに該当するんじゃないかと思うんです。 これは私、実にすばらしい言葉だと思ったのは、一つはこう書いてある、これは鳩山由紀夫さん、こうおっしゃられています。友愛とは、すべての人が互いの人の役に立ち、必要とされることで、社会につながっているきずな、居場所を見付けられる世の中である、こうおっしゃっていますよ。 これ、鳩山総務大臣、こういう評価、どうです、せっかくですから。
○国務大臣(鳩山邦夫君) まあ、そういうようなことだろうと思います。
○峰崎直樹君 実は、鳩山大臣、鳩山我が代表と言わなきゃね、鳩山代表はどの程度意識されているか分からないんですが、実は、今年のオバマ大統領が就任演説で、大統領就任演説にこう書いてあるんです。新しい責任の時代ということを呼びかけて、これまでの自己責任ということとは違う、共有された責任、つまり社会的な連帯、アメリカも医療保険などの分野で連帯による保障を強化をし、政府と国民との間に新たな社会契約を結び直すことが求められている、こういうふうにオバマは言ったわけです。 何だ、これ、友愛の精神じゃないかなと、あるいは鳩山さんのおっしゃっていることと同じだと思うんですが、総理大臣、そう思われませんか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の話は、オバマ大統領の通訳が正確かどうかもよく分かりませんし、オバマさんがしゃべった言葉を正確に全部覚えているわけではありませんので、ちょっと、うかつに答弁ができるわけではありません。それは、峰崎先生、いきなり言われてもそれは、この文がありますからと言われりゃ原文読ましていただきますけれども、そうじゃないのに、いきなり言われて、これでどうですかと言われても、はあと、答えようがないのが正直なところだと思いますが。
○峰崎直樹君 総理大臣、要するに情況証拠というか、その証拠がなきゃ何もできない、言えないよという話でなくて、私が言っているような考え方、そういうものをどのように思いますかということを聞いているんであって、それはもう現物を見ない限り何も言えないよというんだったら、それは答弁になりませんよ、これ。全然なりません。それを是非注意していっていただきたいと思います。 そこで、質問します。 実は、最近の格差問題とか貧困問題、これ舛添大臣に、ちょっと質問していませんでしたけれども、項目入れていませんか。 最近、お手元に、資料の一ページ目の下に、社会的排除という言葉が非常に広がってきているんです。貧困の問題というのは何が原因なのか。対象は個人、世帯であり、分析の観点としては静態的だ。一番右見てください。社会的排除というのは、社会的な参加、つながりが欠如している。多次元の要因で、分配だけではなくて関係の側面が抜けている。そして、個人、世帯だけではなくてコミュニティーや社会全体が、そういうものが落ち込んでしまっている。要するに、派遣村のような状態になっちゃうわけですよ。あるいは、いわゆるロストホームになっちゃうわけですね。 こういうことをどういうふうに変えていくかということを、我々まさに友愛という考え方の精神というのはこのことを、実は新しい今日の時代における貧困を解決するのには私は大変重要な概念だと思うんですが、この点、例えば大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、若いとき自由、平等、博愛の国フランスという国でずっと勉強してきましたので、今の二十世紀、第二次大戦以降、二十一世紀に至る今日の状況を見たときに、どういう哲学、思想、政治哲学、これが世界を支配すべきであり支配しているか、二つのものを排除すべきだと思っています。一つは、スターリニズムのような独裁、ヒットラーの独裁のような、こういう国家権力が基本的人権を奪うような体制はよくありません。それからもう一つは、すべて市場経済原則で、これだけでいくと、これもよくありません。 我々は、やはり政治が決定する、国会が国権の最高機関でありますから、経済の自由主義、むき出しの自由主義、これをジャングルの思想とフランスでは呼びますけれども、こういうものでやるのではなくて、我々が決定する、雇用調整助成金をきっしり入れる、それから、この派遣切りの人たちにどういう手を救い伸べる、これは一生懸命やってきたところでありますし、そういう政治の決定。 それから、今のコンテキストで言うと、もう一つ非常に大事なのは社会的連帯ということでありまして、富める者がますます富め、強い者がますます強くなるんではなくて、弱い人たち、その人たちのために政治があり、病気になって、好きこのんで病気になるわけはありません。好きこのんで新型インフルエンザにかかるわけではありません。それを排除するんですね。排除して、大阪なんかの方に特に言いたいのは、帰ってくるな、寝屋川に帰ってくるなと、こういうひどいことを言う。そうじゃない。被害者なんですよ。みんなで温かく社会で迎えてあげましょう、あなただっていつインフルエンザにかかるか分かりませんよと。今大金持ちでもいつ貧しくなるか分かりませんよと。 そういうときに社会の連帯を大切にする、こういうことが大事であって、私は自由民主党が戦後ずっと政権を担えてこれたのもそういう思想を根強く持っていたからだというふうに思っておりますし、そしてこれは党派を超えて今の日本のみんなが求めるべき方向であろうというふうに思っておりますんで、私は時間があれば峰崎委員と幾らでも文明史論的な、歴史的な議論もしたいと思っております。
○峰崎直樹君 ありがとうございました。 今の舛添大臣のお話がございましたけれども、総理大臣、総理大臣は今同じような考え方をお持ちですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今言われた話は多分戦前ぐらいからスタートしたんだと思いますが、いわゆるヒットラー率います国家社会主義、これが一つ。もう一つがスターリンが唱えましたスターリニズム。そして、こっち側にあったのがいわゆるルーズベルトの掲げておりましたニューディール。あのときの時代の思想としては三つあったんだと。これはお若い方は全然勉強しておられぬから多分無理なんだと思いますが、これはみんな習ったはずですよ、学校で。学校でそう習ったと思いますね、我々は。峰崎先生ならよくこれは御理解をしていただけていると思いますんで、あえて言わせていただきました。 したがって、その中で、三つがやってきた中で二つが駄目になって、そして自由主義経済というものが結果的には勝ち残ったんだと思いますが、一九八〇年代ぐらいのところではっきりしてきた。しかし、それから更にそれがもっと過激になってきて、規制緩和が進み、小さな政府が善だといって、あのころからレーガン、サッチャー、日本でいえば中曽根先生のところ辺りがそういった時代を経て、今言われたような話になってきているのが最近の流れなんだと、私はそう思っております。 そういった中で、やっぱり両方とも、小さな政府だけでも駄目で、大きな政府であったらといえば、かつての揺りかごから墓場までの話で、やっぱりどこか答えは中間ぐらいのところに出てこなければならぬことになりつつあるというのが多分みんなの何となくのコンセンサスで、私どもはそれを中福祉中負担という表現をさせていただきました。必ず中負担というものは負っていただかねばならぬということだと思っておりますので、そういった話をさせていただきました。 したがって、今の舛添大臣の話とほぼ言っていることは同じことを別の表現でしていることだと思っておりますが。
○峰崎直樹君 舛添さんとは違う、私は違うような気がしますが、それはまた別にして、総理、中福祉中負担という考え方をお持ちだ、これは後で議論したいと思うんですが、なぜそういう観点から経済財政諮問会議の委員時代に竹中さんや小泉さんたちと堂々と論争が繰り広げられてなかったんですか。 私はずっと議事録は見ていますが、寡聞にしてというか、私の目がもしかしたら行き届いていないのかもしれない。総理が、こんなに市場原理で進めば大変なことになりますよということを指摘したことは一度もなかったんじゃないかと思うんですが、どうですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私の記憶ですけれども、政務調査会長を二年半しておりましたときには、当時はこれは正面からぶつかった話でずっとあったと、私の記憶ではそうなっております。 残念ながら、それが議事録というところでいきますと、総務大臣で二年あそこに出ていたことがございますが、そのころは主にこの種の話というものが出てきたということはほとんどなく、私の対象になりましたのは主に郵政の話だったと記憶をいたします。 いずれにしても、この種の話はいろいろこれまで自由民主党の中でも意見が多く出てきたと思いますが、残念ながら、その当時のあれとしては、小さな政府、改革が善という形で一方的になっていった時代だったと記憶します。
○峰崎直樹君 私はずっと振り返ってみて、自由民主党という政権はいつも、今まで新自由主義に振れてみたかと思ったら、今度はまた振り返って、振り子のように返ってくるんですよ。この状態にすると、我々がこの政策を批判するときに、あるときは、あなた方の新自由主義的な考えは問題じゃないかと言ったら、いやいや、私たちは、あれは我々の考えじゃないんだと言ってまた別の考えが出てくるわけです。そうすると、今度はこっちの批判をしていると、いやいや、あれは自由民主党の本当の見解じゃないんだと。何が一体政策の基本を成しているのかさっぱり分からないんですよ。どうなんですか、そこら辺は。総理大臣、ちょっと言ってみてください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) それは、私どもは、その時代に合わせて経済対策、景気対策は柔軟に対応していくのは当然なんだと、私はそう思っております。むしろ、外交政策やら国防政策の方が意見が分かれているのではないかと思われる方がよほど問題なんじゃないのかと、私どもは基本的にはそう思っております。
○峰崎直樹君 それじゃ、もう行きましょう。少しその議論をしましょう。 総理、去年の十月三十日に中福祉中負担を目指したいと言いましたよね。そのときどんな記者会見の中身になっていたか、もう一度、そのときに中福祉中負担についてどんな見解を持たれたか、発言を思い出していただけますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) やがて七十になろうかといいますと、なかなか正確な記憶はぼけております。
○峰崎直樹君 今は中福祉中負担というものを目指したい、しかし今は中福祉低負担だと、だから後々の世代のために、孫子の世代のために借金を残してはいけない、そこを我々責任ある政治として将来三年後には税を上げて負担しようじゃないかと、こうおっしゃったんじゃないですか。もう一回答えてください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私は、中福祉というものを、北欧、ああいった国々が高福祉、アメリカなどの方が低福祉という、簡単には両極を申し上げて、そして日本としては今、中福祉というものを我々はこれまでやってきたと思われるが、それに当たっては、少子高齢化という状況がこのまま継続すると今のままの低負担ではこれを維持するのは難しくなってきたのではないか、したがって、そのほころびを直すためにはしかるべき中負担を負っていただかなければならないことになる、そのように申し上げたと記憶しますが。
○峰崎直樹君 そうすると、今も同じ考え方を基本に持っていらっしゃるんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には中福祉には中負担が必要だと、基本的にそう思っております。
○峰崎直樹君 べき論じゃなくて、現状がどうかということから出発しているわけでしょう。 問題は、中福祉がほころびている中福祉なのか、あるいは元々中福祉があって低負担なのか、この認識の違いというのは決定的に大きいんですよ。もう一回。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、中福祉は、これまでも何遍か答弁をさせていただいていると思います。中福祉と言われる部分に関しては、医者が足りない、介護士が足りない、たらい回しにされるなどなど、これ医療関係だけの話ですが、それ以外にも高齢者の問題、また今の社会保障関係の給付を切らなければならない等々の話をずうっと言った結果、いろんなところでほころびが出てきているのではないか、中福祉にほころびが出ているという前提で我々としては考えねばならぬと、そう答弁し続けてきたと存じますが。
○峰崎直樹君 そうじゃないんですよ。 十月三十日には、中福祉というのはほころびているということは一言も言っていないんです。経済財政諮問会議、あるいはその前にやった会議ございましたね、社会保障に関する会議、こういったものが出てきて、そして最近の安心実現社会会議に、昨日もやっていました、ようやくこの福祉というのはどうやらほころびているなということが認識されたんじゃないんですか。だから、そこがやっぱり変わってきているんじゃないかと私は見ているんですが、どうですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 大分前から、これは吉川先生のところで指摘をされておりましたし、私ども、与謝野大臣と会って話をしたときにも、ほころびているという前提でどうするかという話をしてもらわなきゃいかぬと、私の方からそうお願いをしたと思いますが。
○峰崎直樹君 吉川先生が経済財政諮問会議で説明されたことを繰り返しておられましたから、だんだんとそういう意味では恐らく学ばれているんだと思うんですよ。私は、昨日あった国民安心会議ですか、生活安心会議、あの議事録というか与謝野大臣のお話を見ていて、あっ、これは相当変わってきたなと思ったんです。社会保障の領域で我々が指摘していることがどんどん入ってきていると。本当に変わってきたと思うんです。 これは私、与謝野大臣、私との論戦やったときに、私は元々社会民主主義者ですということをおっしゃいました。先ほど来の議論を聞いていて、与謝野大臣はやっぱり、こういう方向に、社会民主主義者として、自由民主党員であるけれども社会民主主義者としてこういうことをやってきたんだという、そういうやっぱり自負心というのがあるんでしょうかね、ちょっとお聞きしておきたい。
○国務大臣(与謝野馨君) 元々自由民主党は、所得再分配ということを非常に重視してきた政党であると思っております。(発言する者あり)そういうことは言わないでください。 これは、自民党は国民政党を自任しておりましたし、また非常に累進構造のきつい所得税制を維持してきた政党でございますし、社会福祉制度もしっかりやってきたつもりでございまして、政策の中身からいうと、いわゆる新自由主義的ではなく、むしろ北欧型の社会民主主義に近い政党であったというのが私の認識でございます。
○峰崎直樹君 だから我々が狂わされるわけですよね。本当に、ある人は、例の上げ潮派の方々と話しているともう市場メカニズムをやっておけば何でもうまくいくような話をされるし、今のように所得再配分は我々こそが本流だと言う。ここがやっぱり不明確になっているというふうに思っております。 さてそこで、ちょっと今日は時間の関係で少しぽんぽんぽんぽん飛びますけれども、お手元にこういうグラフ、ちょっと済みません、パネルを見せていただきたいんですが、所得と医療とサービス支出の日米比較という表を出しました。(資料提示)これは作られたのは、八代尚宏さんという方が中心になって、この方はどちらかというとあの竹中さんのある意味では流れですよね。所得と医療とサービス支出の日米比較、分かりますね。このグラフを見ていただいて、総理大臣、まず見ていてください。これ、いいですね。 要するに、所得階層別に日本人の医療支出ですよ、日本人が医療に、公的な医療サービスの支出を見ると、所得が低かろうが所得が一千五百万、二千万と高くなろうが、実はまさにこれ水平的になっているわけですよ。それから、左は、アメリカを見てください。あの医療保険制度がなくてオバマさんがやろうとしているところを見ると、所得が低かったら非常に医療費の支出が低くて、医療費がずんずんずんずん上がってどんどんどんどん高くなっていくという、こういういわゆる図でございます。 これを御覧になって、総理大臣、どのように考えられますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは保険料と給付、入っていますか。
○峰崎直樹君 全部入っています。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私らの知っている範囲では、この資料は、医療サービス支出というものは、これは日本もアメリカも両方とも患者が家計から支出した費用でありまして、少なくとも保険などの給付によって実際に受ける医療サービスの量を示したものではないと、このように私どもは、この資料を最初にちょうだいしたときに、これ確認だけしようと思ったんですが。したがって、この資料をもってどちらがいい、日米のどちらがいいかというのはなかなか判断しにくいところなんですが。 いずれにせよ、日本におきまして、アメリカと異なって国民皆保険制度を採用して、そして所得にかかわらず必要な医療を受けることは可能になっておりますのは御存じのとおり、我々も誇るべきところだと思っておりますが、したがって、今後とも国民の安心の基盤ということになりますこの皆保険というものはきちんと維持をし続けていくのが我々の務めだと、基本的にはそう考えております。
○峰崎直樹君 要するに、日本のこういう平衡的な、所得に関係なく支出できる仕組みの方がいいと、こういう判断ですね。 与謝野大臣はいかがですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 所得に関係なくだれでも医療に、高い水準の医療にアクセスできると、これは日本の医療制度の優れたところでございますし、薬等もお金に関係なくいただけるというのはすばらしい制度だと思っております。
○峰崎直樹君 じゃ、厚生労働大臣、これ所管大臣ですけど、どんなお感じですか。
○国務大臣(舛添要一君) 何としてでも国民皆保険を維持するために努力すべきだというのは、まさに貧富の、先ほど言ったように、貧富の差で命の値段があっちゃ駄目なんです。 私が先ほどフランスの例を取って、フランスの社会党というのは政権取ったことあるんです。フランスの社会主義ってマルクス主義と関係ないんです。何で出てきたか。簡単なこと二つ言うと、親が金持ちかどうかによって子供、医療を受けられない、教育を受けられない、医療と教育、これについては平等である、これが私は維持すべき思想であると思っています。 〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕
○峰崎直樹君 皆さんにこの表を渡してあるんだと思いますが、この大臣の中で、いや、やっぱりアメリカの方がいいよという方おられれば、ちょっと積極的に手を挙げていらしてください。──おられないようですね。 そこで、今度はちょっと話を変えます。 今医療の話をいたしました。教育はどうなんでしょう。ちょっと、実はパネルを四枚に制限されているために、ちょっと全部、皆さんのお手元に今度配付したパネルがあるだろうと。教育費です。教育費は、OECDの平均で見たときに、後から配った表の一番、二枚目ぐらいに、これ昨日の安心社会実現に向けた教育投資です。これ、文科大臣、出しましたよね。見てください、左に教育費の国際比較、日本九・五%、以下ずっと資料ございます。これはもう御存じのとおりでございます。 じゃ、医療費と同じように、教育費もこのようにどっちが正しいんでしょうかね。所得が高い人はいい教育を受けられて、所得の低い人はいい教育を受けられない。現状、日本はアメリカ型の教育になってやしませんか。文科大臣、どう思われます。
○国務大臣(塩谷立君) 当然、所得の多い少ないでその修学等の内容が変わってはいけないということで、私どもも全員が機会均等ということで今努力をしておりますが、最近の経済状況を見ますとなかなか厳しい状況がありますので、今後どう目指すかということをしっかりと検討していかなきゃいけないと思っています。
○峰崎直樹君 じゃ、もうここまで来たら、医療、教育、介護、子育て、こういったものは所得のある意味では高い低いにかかわりなく日本の社会ではだれでもが利用できるような状態にするということについて、総理大臣、どうなんでしょう。こういうふうに持っていくことが必要なんじゃないですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には、教育、医療、介護、保育、子育て、いろんなあれがございましたけれども、こういったサービスというのは、国民の生活、またいわゆる健康というものを支える一番基盤というか安心というものと同時に、国家とかまた社会というものの礎、基本みたいなものですから、受けられる基本的なサービス、国家から、行政サービスというものに関しましては所得階層によって変わらない方がいいというのが基本だと思っております。(発言する者あり)
○峰崎直樹君 後ろからも、予算をじゃそういう方向、重要なことを変えようと。これまた後ですぐ議論しますから。 そうすると、今お話を聞いていると、やはり公的なサービス、医療、介護、子育て、そして教育、こういうものは所得階層に応じてだれでもが利用できるような状態にしておく方がいいんだというお話でしたよね。 そこで、この表を見てください。この表をお配りしてあると思うんです。この表は、政府の大きさというのは何によって決まるかということをかいた図でございます。一番下は、政府による消費と投資、公務員の数あるいは公共事業その他そういったものでございます。実は、社会保障の大きさによって、実はこの丈、社会保障の状態、再配分が大きければ大きい政府になり、小さければ小さい政府になってきます。日本はどこにいるんですか。総理大臣、どこら辺にいるんです、これ今、中福祉中負担とおっしゃったけれども。 これを表にしたのが先ほどのこの一番最後のところです、一番最後の表でございます。「先進主要国の高齢化率および一般政府財政の比較」というところで実はこの数字を表しているわけでありますが、要するに、社会保障支出を除く政府支出は大体どこの国も、スウェーデンであろうとフランスであろうとドイツだろうと日本であろうとアメリカであろうと、余り大きな差はないんです。政府の大きさを決めていくのは社会保障の支出が高いか低いかなんです。 その意味で、中福祉中負担と言っておられるのは、どうも私にすると、いや、どんなものだって中くらいがいいんだというふうにおっしゃっているけれども、いやいや、医療は命に値段が、差があってはいけませんよ、教育もそうあってはいけませんよ、そういうふうに考えたら、当然のことながら、この社会保障支出をきちんと増やしていく、一回や三年ごとに増やすんじゃなくて、きちんと制度的に増やしていくということを考えない限り、日本の社会の安定なんかできないんじゃないですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、峰崎先生、大きな政府か小さな政府かといった発想だけでは我々はあるべき姿は見えないと、基本的にはそう考えております。少なくとも、小さくても強い政府、小さくても温かい政府といったものであって、効率的な政府というのは、これは基本的にきちんとした上でやっていかにゃいかぬ、当然のことだと思っておりますので、したがいまして、少子高齢化という流れが今後とも継続していくという前提に立って考えておく必要があろうと思いますので、国民の安心というものを確かなものにするためには、やっぱりきちんとした行政改革というものは常にずっと前進をせにゃいけませんでしょうし、無駄排除などなど、いろいろそういったものを、不断の努力というものを今後ともし続けていかないと、きちんとした堅固で持続可能な中福祉中負担といったような社会保障制度ができている国というものは維持しにくくなってくる、基本的にそう思っております。
○峰崎直樹君 今の見解について、与謝野大臣は社会民主主義の観点からどんなふうに思われますか。
○国務大臣(与謝野馨君) やはり政府を一つで考えるのは間違いであって、やっぱり行政を執り行う部分の政府というものと、所得再配分を社会保障や何かを通じてやる部分、二つに分けて考えないと、大きい小さいというのは間違うと思っています。したがいまして、行政を行う方の政府、これはなるべく小さくて効率がいいに決まっているんですけれども、やっぱり所得再配分を行う、社会保障給付を行うというのは財源の許す限りできるだけ大きい方がいいわけですけれども、これは財源の許す限りという限定が付いていますから、どこまで国民がいわゆる国民負担率に耐えられるかということによって決まってくるのではないかと思っております。
○峰崎直樹君 総理大臣、ちょっと私、お話聞いていて、やっぱり与謝野大臣と総理大臣の考え方はちょっと違うなというふうに思います。これを厳しく問い詰めていってももちろん構わないんですが、しかし、いずれにせよ、財源というものが非常に貴重になっていると。ところが、この十五兆円の今回の予算を見ると、そんな使われ方をされてないんじゃないかというふうに思う。 そこで、ちょっと法的な議論に入りたいと思います。 今回の補正予算、先ほど来の四十六の基金、そして三十そのうち新設、四兆円以上の三年から五年にわたるいわゆる基金を設けたわけでありますけれども、憲法上これは許されることなんだろうかということが疑念として起きる。どうでしょうか、総理大臣、お答えください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今回の補正予算というのは、今年度中に支出するための予算について責任を有する現在の政府が提案して、そして国会の審議をお願いしているものであります。したがいまして、何ら財政民主主義に反するものではないと、基本的にそう考えております。
○峰崎直樹君 法制局長官、お見えですね。ちょっとお答えください。
○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) お答えいたします。 御指摘の憲法とおっしゃるのは憲法八十六条のことであろうと取りあえず思います。同条は、「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」というふうに規定しておるわけであります。 今回の補正予算におきまして、国が地方公共団体等の基金の造成に要する経費を補助金等として交付することにつきましては、ただいま総理大臣からも御答弁ありましたように、国の支出ということに着目します限りは本年度におきましてその総額を支出するということでございます。したがって、本年度中に国が支出することが必要な経費を本年度の補正予算に計上して国会で御審議いただくものでありまして、予算の単年度主義等、憲法の趣旨に反するものではないと考えております。
○峰崎直樹君 今年度の支出について承認をしたと言うんですけど、今年度の支出というのは分かりますか。
○委員長(溝手顕正君) ちょっと聞こえないんですよね。ちょっともう一回。
○峰崎直樹君 今年度の支出について、今、憲法違反ではありませんと、こう言ったわけです。今年度の支出額というのはこの時点で確定しているんですか。
○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) 個別の問題につきましては予算の担当部局にお尋ねいただきたいと思いますけれども、予算につきましては、憲法の八十三条以下の規定及び財政法の規定によりまして、どういうふうに予算を作成しなければならないかと決まっております。 具体的には、財政法の二十三条で、組織あるいは項というふうに分けてきちんと書くようにというふうに規定されておりまして、今回の補正予算につきましてもその二十三条に基づいて作成されているものと私どもとしては考えておりますので、その予算書の限りにおきまして、それぞれの基金に対する補助金あるいはこういう趣旨に使うということにつきましては必要な範囲で明記されているものと私どもとしては考えております。
○峰崎直樹君 もう一回お聞きします。 じゃ、財務大臣にお聞きしましょう。現時点において、十四兆六千億何がしですか、この金額は今年度については幾らなのかということについて我々分からないんです。今年度の財政支出というのは大変重要なんですよ、これ。予算の支出が今年度どこに重点が置かれて進んだかということは、我々国会が、財政民主主義の原点からすれば、毎年、そういうことをきちんと優先順位を、つまり金額の多い少ないというのは優先順位、国家の意思ですよ、その意思をどのように付けるのかということが今時点で分からないのに承認しろと言っているんですよ。これ、問題じゃないですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 全然問題じゃないと私は思っております。 それは、憲法が規定していることは、特に後年度負担が生じるような債務負担行為というものをやるんであればちゃんとその年の予算でやりなさいということが書いてあるのであって、こういうふうに基金をつくって複数年次にわたって支出をするということは国会の御承認をいただければできるというのが私どもの憲法の解釈でございます。
○峰崎直樹君 今の答弁に対して、法制局長官、何かちょっとニュアンスが違うんですけれども、今のでよろしいんですか。
○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) 違っているとは考えておりませんで、予算につきましては私ども財務省の方から教わっていることも多いのでございますけれども、複数年度にわたる国の支援を明確にして、全体としての財源をあらかじめ確保しておくことが施策の安定的、効果的な実施に資するということが認められる場合で、かつ、先ほど大臣答弁にもございましたが、各年度の所要額をあらかじめ見込むことが難しい、弾力的な支出が必要であると、こういうようなそれぞれの言わば基準といいますか、ものが満たされ得る、満たされなきゃならない場合につきましては、その全体を今年の総額として支出して、そして言わば、その支出の、国の行う支出の効果が複数年度にわたるということが憲法八十六条の禁止するものだとは考えておらないわけでございます。
○峰崎直樹君 安定的、効果的に考えているんだという話なんですが、ちょっと今度は法的な観点から政治的な観点を聞きます。 この九月までしか任期のない衆議院議員の皆さん、内閣もそうですが、これが二年も三年も先のことまで、しかも、後で中身の問題も少しお話ししますが、とてもまだ要綱も決まっていなきゃ、どういう要領でお金が分配されるかはっきりしないようなものをこの時点で一気に決めておくということは、政治的に見て許されるんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほども答弁を申し上げたと思いますが、今回の補正予算というものは、今年度中に支出するための予算というものについて責任を有します現在の政府が提案し、国会の審議をお願いしているものであります。したがって、何ら違反とかいうような形にはならないというように理解できます。
○峰崎直樹君 いや、現時点において今年度というのはそれなりにまだ分かるんですけれども、我々、二年、来年も再来年まで波及する、あるいは基金がそこまで使っていいということになってくるときに、そこまで実は、総理大臣、我々国会が認めることというのは、本当によほどの条件がないと、例えば軍艦を買うときの五年に分割して払うやつだとか羽田のいわゆる、これは分かりますよ。しかし、そうじゃなくて、今回のやつはもうとにかく、おまえら基金でとにかく三年分積んでおくから幾らでも出しなさいよと、こうやって出てきたものとしか思えないようなものばっかりですよ、これは。どうですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 民主党が政権を取れるという前提に質問をされているとしたら、少々おごりがあるんじゃないかなと思っております。 国会は会期ごとに不連続ですけれども、政府は連続して存在していて、政府としては国民の経済、国民の景気、生活に責任を持つというのは、政権が続く限りということではなくて、我々は視野に入る範囲内で全力を挙げて政策を立案して国会にお願いをするというのが当然の我々の責任であると思っております。
○峰崎直樹君 それじゃ、少しちょっと中に入りましょう。 このいわゆる四十六の基金、この中で都道府県に基金つくれと言っていますね。この基金の性格は自治事務ですか、法定受託事務ですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 法定受託事務というのは、国が本来果たすべき役割に係るものであって、国においてその適正な処理を特に、特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるものとなっております。ですから、例えば戸籍、もちろん生活保護もそうですが、戸籍は法定受託事務でございますが、住民基本台帳の方は自治事務という分かれ方をいたします。 一方、自治事務というのは、地方自治体の事務のうち法定受託事務以外はすべて自治事務というふうになっております。御指摘の今の地方自治体の基金の設置については、法令で定められているものでなく、すべて地方自治体の自治事務、今回は十五でしたか、そういうのがありますが、これはすべて自治事務ということになります。 なお、これは、機関委任事務とかそういうものを廃止して法定受託事務と自治事務に分けていったときに、地方分権一括法、平成十一年成立で、これは附則がいっぱいある法律で、附則第二百五十条において、「法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにする」と。これは、政府提案の部分ではなくて、国会における審議の過程において与野党で議員修正されて、法定受託事務は増やすなというふうに修正された条文でございまして、そのことにかんがみましても、今回の十五でしょうか、基金はすべて自治事務でございます。
○峰崎直樹君 自治事務の場合は国がどこまで自治体の事務に関与できるのか。この関与できる根拠法というのはあるの。
○国務大臣(鳩山邦夫君) これは地方財政法第十六条ということで、これは定額給付金もこの条文だったと思います。「国は、その施策を行うため特別の必要があると認めるとき又は地方公共団体の財政上特別の必要があると認めるときに限り、当該地方公共団体に対して、補助金を交付することができる。」と、こうなっております。
○峰崎直樹君 そうすると、この補助金を私たちが要らないというふうに言ったらどうなんですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 自治体がですか。要らないということは、差し上げないということだと思います。
○峰崎直樹君 これ、経済政策でやっていらっしゃるんですよね。経済政策をつかさどることができるのは、金融政策と財政政策を握っている国にしか基本的には私は大きな力が発揮できないと思う。そのときに経済政策として基金を設けようとするときに、自治事務でやってくださいというふうに言ったときに、いや、私どもはとてももう財源ありませんからできません、そういうことをもし仮に一自治体でも言ったら、それは、実はこれ経済政策として貫徹していかないんじゃないですか。その意味では、これ、法定受託事務で法律の根拠をしっかり作っておかなければ、こういうものをどんどんどんどん出していくということは事実上できないんじゃないかと思いますよ。どうですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) これは定額給付金のときにも同じような議論があったわけで、特別の経済的な生活支援か、あるいは経済の刺激、浮揚、景気対策という面も含めて定額給付金というものをお配り申し上げた。これも当然自治事務であって、十分の十補助金という形で補助金の要綱を作って、それに基づいて補助金を配っておりますが、これは随分質問を受けました。定額給付金要らないという地方団体が出てきたらどうするかと。要らないというのであれば、それは、これ地方自治でございますので差し上げませんと、こういうふうになっているわけでございます。 今回の基金も、複数年度にわたって臨機応変に、ある意味では計画的にきちんと使っていただこうという意味で基金という形を取っているわけでございますが、これは、今地方財政法十六条に基づくものでございまして、法定受託事務というのは生活保護みたいな形で、あるいは選挙というのもそうですけれども、選挙事務みたいなのは法定受託事務ですが、もう国が本来直接やるべきことを地方にやってもらう場合が法定受託事務で、それ以外は全部自治事務で、したがって、自治事務である以上は、うちは基金は要らないというところがあればそれはもう積んでいただかない、すなわち、こちらからもお金は差し上げないということになります。
○峰崎直樹君 ちょっと例を挙げます。 野田大臣のところかな、これ、地方消費者行政活性化基金というのがある。この中に設置要綱というのがあって、さらに基金管理運営要領があって、実施する事業を実質的に縛っちゃっているんです。ならば、これは自治事務じゃなくて法定受託事務の方が性格に合っているんじゃないんですか、どうなんですか。
○国務大臣(野田聖子君) ただいまお話がありました地方消費者行政活性化基金につきましては、平成二十年度の第二次補正予算で交付金百五十億円を措置して、四十七都道府県に基金の造成を行い、消費生活相談窓口の機能強化に取り組む地方公共団体を支援することとしたところであります。 その後、消費者問題に関する特別委員会における消費者庁関連法案の審議において地方消費者行政についても熱心な御審議が行われ、中央に消費者庁を創設するだけでなく、地方の消費者行政の強化に早急に取り組むことが不可欠であるとの御指摘をいただいたところでございまして、自治事務が妥当だと思います。
○峰崎直樹君 だから、さっきへつながらないですね。 これは、ずっと調べたら、根拠法があってこの基金をつくるのは四つ、根拠法なし四十二、要綱を設置して、今のあったように、これが六つ、要綱がないのが四十。それから、事務の性格は、自治事務が十五、法定受託事務はゼロ。要するに、要綱もなきゃ何もないんですわ。つかみ金で、どんどんぽおんと出して、三年間置いておくから使えと、こういう形になっているんです。 会計検査院にお聞きしますが、この三年間にわたるいわゆる検査というのはどういうふうにやるんですか。
○会計検査院長(西村正紀君) お答えいたします。 会計検査院はこれまでも、国の支出によって設置された基金につきましては、国から支出が適切に行われているか、またその設置された基金が有効に使われているかということにつきましては、支出された年度以降も引き続き検査をいたしまして、有効性等の観点から厳正な検査をしてきております。
○峰崎直樹君 その際、設置目的、法的な根拠あるいは要綱がなくて、それをどのように評価をされるんでしょうか。
○会計検査院長(西村正紀君) 恐らく、個々具体はまだ調査しておりませんけれども、当然、基金等を支出するにつきましては具体的な使途、目的等が決められると思いますので、そういうものに踏まえまして検査をいたします。 また、有効性等については、適正かよりももっと広い範囲で調査をいたします。
○峰崎直樹君 ちょっと何か心もとなくなってきましたけど、しっかりと検査をしていただきたいと思います。 ちょっと時間が過ぎました。 ちょっとまた経済の方に話移して、今日、日銀総裁もお見えになっています。 今日の速報値、GDPの速報値ですが、相当の数字でございますが、財務大臣、幾らになったでしょうか、速報値。一—三月速報値。
○国務大臣(与謝野馨君) 失礼しました。 今日の発表の分は、今年の一月から三月期でございますが、実質で前期比四・〇、名目で前期比マイナス二・九。これは、実質の四・〇を年率にいたしますと、マイナス一五・二%の成長率でございます。
○峰崎直樹君 何でこんなに低くなったんですかね。
○国務大臣(与謝野馨君) まず、政府経済見通しとの違いは、一つは、やはり十二月時点で入手された最善、最良のデータで基づいたのが政府経済見通しでございます。 昨年の十—十二月もマイナス一二・一でございましたけれども、このほとんどの原因が輸出減でございます。ところが、今回は輸出減プラス内需の不振、特に設備投資を中心とした内需の不振でございます。
○峰崎直樹君 日銀総裁、今日はありがとうございます。 これ、日銀総裁はたしか今年度の経済見通しマイナス三・一というふうに言っています。これ変更しなくてもよろしいですか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 四月の末に今年度の成長率見通しを今御指摘のようにマイナスの三・一という形で発表をいたしました。この見通しを発表する時点では、既にこの一—三月の経済の厳しい姿、これをも含めまして先行きの見通しを行ったということでございます。 現在、非常に多くの不確実性ございますから、私ども、この後も予断を持つことなく見ていきたいというふうには思っておりますけれども、現状、この見通しを変更する必要があるというふうには考えておりません。
○峰崎直樹君 三・三%マイナスと見通しをした政府の方は、これは今後の見通しは変える必要はないと判断していますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 一番最近の内閣府の見通しはマイナス三・三でございますが、当面変える必要はないと思っております。
○峰崎直樹君 お聞きします。 これからもし伸びがゼロでずっと行った場合、大体将来的に、げたが低くなっていますが、どのぐらいの経済見通しになるんですか。 これはもう伝えてありましたよ。
○委員長(溝手顕正君) 白川日本銀行総裁。
○峰崎直樹君 あっ、いいです、どうぞ先に。じゃ日銀総裁、同じことを聞こうと思っていましたので、どうぞ。
○参考人(白川方明君) 昨年度は第三・四半期、それから第四・四半期、この落ち込みが急激でございました。その低い地点からスタートしますので、今議員御指摘のマイナスのげたというのが大体マイナスの五%でございます。したがいまして、そういう大きな落ち込みを既に統計上言わば持ち越しているという計算になります。
○峰崎直樹君 とすれば、これは経済財政担当大臣にもお聞きしますが、これから先三・一%に下がる、下がるというか三・一%になっていくためには、これから先どのぐらいの経済成長の伸びが必要とするんですか。日本政府の方は、三・三%はどういう伸びだったらそこに到達するんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) マイナス三・三を達成するためには、平成二十一年度各四半期の伸び率の試算としては〇・七%程度必要であると考えております。
○峰崎直樹君 プラス。
○国務大臣(与謝野馨君) プラスです。
○峰崎直樹君 日銀さんは。
○参考人(白川方明君) 今手元に正確な数字はございませんけれども、先ほどマイナスのげたがマイナス五と申し上げました。本年度の見通しがマイナス三・一ということは、この後、年にしまして二%という形の姿がそこに意図されているということになります。 繰り返しになりますけれども、経済の先行きについて、もちろん不確実性がございます。ただ、足下ではこの大幅な減産に伴って在庫調整が進展をしております。したがいまして、その在庫調整の進展によってのプラスというものが出てまいります。一方で、最終需要がどういうふうになっていくのかということが基本的な着目点でございます。ここは注意して見ていきたいと思っています。
○峰崎直樹君 ということは、これからは二%年率換算、一年間で上がっていくという見通しですね。本当にそれは大丈夫ですか。
○参考人(白川方明君) 足下の経済の姿でございますけれども、これは全世界的に実は大変大きな生産の調整を行って今おります。 在庫調整が進展してきた結果、徐々に、これは各国ともそうですけれども、輸出それから生産というものが下げ止まるという形の数字が現実に出てきております。ただし、これはあくまでも在庫調整の進展に伴うものでございますから、最終的に在庫が正常なレベルに戻った後、その後どういうふうになっていくのかは、これは繰り返しになりますけれども、最終需要の動きでございます。この点、消費それから投資については私どもこの先はまだ弱いというふうに見ております。したがいまして、この年度の数字ということだけに着目していきますと、その二つの力のせめぎ合いというふうになってまいります。
○峰崎直樹君 政府はどのように判断しているんですか。 要するに、これから先、先ほど〇・七%とおっしゃいました。これプラスですわね。要するに、一年間掛けて〇・七%上がればその目標のマイナス三・三に到達すると、こういう理解ですか。四半期。
○国務大臣(与謝野馨君) 四半期ごとに〇・七%……
○峰崎直樹君 プラスですね。
○国務大臣(与謝野馨君) プラス。年にして二・六程度上がらないと三・三まで行かないと、こういうことでございます。
○峰崎直樹君 これ、民間のエコノミストの人、みんなこれから先まだ残念ながら上がらないと見ているんですよ。経済に強い麻生総理大臣、どうですか。これから先二・六%ずっと政府は上げていきますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは峰崎先生よくお詳しいところだと思いますので、先の話というのは、先行指標というのを見ていただきますと、少なくとも四—六の先行指標は鉱工業生産指数やらそういった資料というものが出始めておりますけれども、いずれもプラスになってきております。 そういった意味では四—六は横ばいかなと思っておりましたら、それが一応上がった形になっておるというのは、先ほど日銀総裁言われた数字を、少なくとも四—六の工業指数とかまた生産指数、またよく使われます先行指標としていわゆる機械受注というようなものが急激に上がってきておりますので、機械受注が上がりますと六か月後の設備投資が増える、大体これは常識的にはそういうことになってきておりますので、今申し上げたような数字というのは我々は全く実現不可能ということを言っておられるような感じには取っておりません。
○峰崎直樹君 もう、じゃ百年に一度の危機も全治三年じゃなくてどうやら全治一年で上昇に向かい始めると、こういう理解でよろしいんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 今お願いしているこの補正予算の対GDPに対する効果はマイナス幅を一・九%程度縮めるということで、マイナス幅を全体カバーできるわけではないと。したがいまして、今年の経済対策だけですべて日本の直面している問題が片付くというふうには我々は考えておりません。
○峰崎直樹君 それでは、日銀総裁と麻生総理、あるいは財務大臣でも結構ですが、なぜ日本は世界で一番こういうふうに落ち込みがひどいんですか、二期連続して。この原因を教えてください。
○参考人(白川方明君) 議員御指摘のとおり、昨年秋以降の日本経済の落ち込みは大変厳しいものでございました。昨年秋以降の動きは、これはリーマンの破綻を直接の契機といたしまして世界的に金融が大きく収縮する、その中で世界経済が収縮したわけでございますけれども、その中でなぜ日本の落ち込みが大きいかということでございます。 数字が共通にこれは取れます去年の第四・四半期、去年の十—十二月期を見てみますと、先進国の中で日本に次いでマイナスが大きいのはドイツ、それから新興国では日本よりも大きなマイナスは韓国、シンガポール等でございます。これ、共通していますことは、これは経済の中で製造業のウエートが高い、なかんずく先端的な製造業のウエートが高いということでございます。 具体的に申し上げますと、日本でいきますと、これは自動車、電機、一般機械でございます。これは世界経済の成長の恩恵を最も浴した、そういう産業でございます。それが大きく収縮するということで、まさにこの先端的な製造業が大きく収縮をしたというのが今回の基本的な理由であるというふうに思っています。
○国務大臣(与謝野馨君) 欧米の経済と根本的に違うところは、欧米は金融危機プラス経済危機でございますが、日本は輸出が不振による経済的な落ち込みと。これは根本的に違うわけですが、日本の外需依存度というのはやはり高い。これは最近のドイツの数字を見てみると非常にはっきりするんですが、ここの経済も輸出依存度、外需依存度が非常に高いと。ここも一四・四ぐらいのマイナス成長を年率に示しておりまして、そういう意味では輸出依存度の高い日本が打撃を受けたと。ただ、金融危機からの打撃は受けていないというのが特徴的なところだと私は考えております。
○峰崎直樹君 これはやはり円が安過ぎたんじゃないんですか、円安バブル。そして、日本の低金利、異常な低金利を長くしていった。だから、輸出がどんどん伸びていった、アメリカを中心に。それが今、アメリカのいわゆる過剰な内需が、アメリカの自動車やアメリカの家電製品が売れていたのがどんどん落ち込んじゃったんじゃないんですか。 要するに、日本は円安のバブルだったし、異常な低金利状態を通じて為替がそういう状況に持っていって、過去のやはり経済政策は失敗したということじゃないですか。 どうですか、日銀総裁、そこに大きな原因が一つあると思いませんか。それから、財務大臣か総理大臣も。たまには総理大臣、経済に強いんだからしゃべってくださいよ。
○参考人(白川方明君) まず為替レートの関係でございますけれども、先ほど申し上げたように、実は韓国は今回非常に落ち込みが大きゅうございます。実は、韓国は足下、御覧のとおり実は今大変なウォン安になっていた、その局面でも実は韓国は大きく落ち込んでおります。もちろん為替レートの影響はこれはございますけれども、しかし基本的に一番大きな要因は、これは先ほどの先端的な製造業のウエートの高い産業構造を持った国がほぼ共通の実は大きな落ち込みをまず示したということがまずはございます。 その上で、金融政策との関係でございますけれども、この席でも何回か申し上げましたけれども、長期間にわたって低金利を続けますと、それは為替レートが安くなってくるということになりますので、先ほど委員が御指摘のような動きを誘発する、そうした面があることはこれは事実だというふうに思っております。 そういう意味で、中央銀行としては、これは日本銀行に限らず他の中央銀行もそうですけれども、少し長い目で見て経済、物価の安定を図っていくという、そういう姿勢が大変大事であるというふうに常々思っております。
○国務大臣(与謝野馨君) 為替も長期金利も政府がコントロールできないものであると思っております。 しかし、先生言われたように、アメリカが言わば過剰消費をしているときに、日本はそれに対して輸出を行っていたということは事実でございまして、その輸出の部分が日本経済からはげ落ちたということもまた事実でありますので、日本の経済はこの補正予算によってある程度は立ち直りますけれども、基本的には他国の経済が立ち直るのを待たなければならないという宿命的なものがあるんだろうと思っております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、今、日銀総裁並びに財務大臣の言われたのが基本なんだと思っております。 しかし、一番の我々は忘れちゃならぬと思っておりますのは、やはりそれらの国々に輸出できるだけの高い技術力を持ち、かつ、我々としては、見合った、少なくとも黒字の収支というものを見た場合に、やっぱり我々の総合収支の中で貿易収支よりいわゆる金融収支の方が大きくなっているという事実は、これはほとんどの人が言われませんけれども、貿易ではありません、これは金融収支の方が大きいんですから。 そういった意味では、円が安い、金利が安いという話と、今でいきますと、かなりそこのところは違ったものも我々は頭に入れておかなければならぬ大事なところだと思っております。
○峰崎直樹君 総理、最後言われた点、非常に重要なところだと思うんですね。所得収支で実はカバーし始めている、貿易収支でなくなっている、赤字になり始めている。そうすると、これ実は大変深刻な問題が起きるんじゃないか。つまり、下手すると貿易収支の赤字になってくる、国家財政は、後でもこれは議論になりますが、大変な赤字だと、双子の赤字です。 こうなったときに、異常な低金利状態というのはこれ、日銀総裁、そういった状況で続けられるんですか。サステナビリティーというのが、そろそろ出口戦略を考えないと、この異常な低金利状態の、大変厳しい局面に来ているんじゃないかと思いますが、日銀総裁どうでしょうか。
○参考人(白川方明君) 金融政策の運営でございますけれども、これは日本銀行法に定められていますとおり、物価安定の下での持続的な経済の成長の実現ということに照らして判断をしていくということでございます。 現在は、世界的な金融の収縮の後、日本の金融市場も大変不安定であったということでございますから、今は潤沢に資金を供給する、それから機能の低下した例えばCP市場であるとかそうした市場に働きかけをしていくということが必要であります。現在は、先ほど来の議論にございますとおり、まだ経済については我々非常に注意して見ている、そういう段階でございます。 中央銀行として先々の政策をきっちり考えておく必要があるという御指摘でありますと、それはそのとおりでございます。ただ、現在の政策のスタンスとしては、現在の経済の状況をしっかり支えていくということに今力点を置いて運営をしております。
○峰崎直樹君 ちょっと金融機関の問題について金融担当大臣にお聞きしますが、最近、メガバンクが増資をすると、それについて大変いいことだとおっしゃるんです。本当にいいことですかね。それは私からするとちょっと問題があるんじゃないかと思っている。その点についてどういう評価をされていますか。
○国務大臣(与謝野馨君) メガバンクが自らの意思で市場から資本を調達できれば、必要であればその資本が調達できる状況にあるというのは好ましいことだと私は思っております。
○峰崎直樹君 実は、資本はどんどん大きくなるんですよ。そうすると株価がどうなるか心配ですけれどもね。問題は、その総資本に対する利潤率というのはこれ上がってきたんですか。どんどんどんどん低下してきたからゼロ金利状態もずっと続いているんじゃないですか。ゼロ金利状態がずっと続くから産業構造の転換も遅れてきているんじゃないですか。そうすると、またずるずるずるずる銀行はいわゆる金利を低くせざるを得ない。 こういう悪循環にはまっているんじゃないかと思うんですが、どうですか、金融担当大臣。
○参考人(白川方明君) 現在の状況に即しての金融政策の評価という問題と、それから少し長い時間的な視野の中で金融政策の運営がどうあるべきかというふうに分けて申し上げたいと思います。 前者につきましては、現在は経済をしっかり支えていくということに力点を置いております。 後者の方でございますけれども、これは、経済が基本的に成長率が上がっていく中で低金利を続けますと、先ほど来委員が御指摘のような問題も含めて、結果として経済の変動を大きくしてしまうという問題を我々は十分認識しております。そのことも認識した上で金融政策の運営を長期的にやっていく必要があるというふうに思っております。
○峰崎直樹君 これから団塊の世代がもう高齢化してまいります。貯蓄がどんどん減ってまいります。ISバランス崩れてきます。赤字がどんどん広がってくる。そうした段階において、今はデフレの問題で困っているけれども、やがて双子の赤字になると、今度はインフレへと転化していく危険性があるわけですよ。このことの心配というものを先ほどからしているんです。 このことについて、改めて日銀総裁の見解を求めます。
○参考人(白川方明君) 金融政策が経済の安定という目的を離れまして、例えば財政、専ら財政ファイナンスのために金融政策を運営していく、そうしたことが仮に取られるんではないかというふうな疑念が出てまいりますと、これは金融市場を不安定にいたします。我々は、そうした意図は、これは全くございません。 あくまでも経済が、長い目で見て、この長い目で見てということを私は強調したいんですけれども、安定させるために金融政策を運営していきたい、その信念は変わっておりません。
○峰崎直樹君 日銀総裁、ありがとうございました。 速水総裁が亡くなられて、私は恐らく、日銀の方から後で聞いて、速水総裁を国会に一番たくさん呼んだ男だということで、大変、もしかするとそのことが一つの要因になったかなと思っておりますので、よろしくお伝えください。よろしく言ってください。どうも、よろしくお願いします。 時間も大分なくなってきたんですが、やはり本チャンの財政へ行きますが、実は非常に心配しているのは、このことによって今年度のいわゆる国債の発行は一体幾らぐらいになるんだろうかと。このことについて、来年三月末、一体どのぐらいになるのか。フローではどれだけの国債を今年は新年度発行し、新発債としては、借換債としてはどのぐらい発行するのか、この見通しを教えてください。
○国務大臣(与謝野馨君) 平成二十一年度の国債発行額は、当初予算で三十三兆三千億、今回の補正で十兆八千億でございますから、合わせて四十四兆一千億になります。この結果、国、地方を合わせた長期債務残高は平成二十一年度末時点で八百十六兆、対GDP比一六八・五%になると見込まれております。
○峰崎直樹君 そうすると、借換債を入れてどのぐらいになりますかね、今年、今年度発行のは。発行を入れて、今年発行する金額。
○国務大臣(与謝野馨君) 手元に数字がありませんけれども、借換債を入れると大体百二十兆から百三十兆毎年国債を市場で消化をしております。
○峰崎直樹君 財投債はどのぐらい入るんですか、そのうち。
○国務大臣(与謝野馨君) ちょっと正確な数字を覚えておりませんが、約七兆であると思います。
○峰崎直樹君 私の聞いている限りでは十兆と言っています。そうすると、借換債九十兆、それから今度新発債四十四兆、それから十兆を足しますと、これはやや、もう百五十兆をなんなんとしようとしているわけです。 今年度の税収見通しで、法人税収はどのぐらい落ち込むと見ていますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 税収は落ち込むことは確かでございますけれども、先生に確たる数字を申し上げられる段階ではございません。
○峰崎直樹君 間違いないことは、今年秋になるとまた税収不足になってくる。そうすると、百五十兆を私は確実に超すんだろうと思うんです。 私が今問題にしたいのは、中期経済展望、要するに中期指針がありましたね。そのときに、中期展望で、これからいわゆる経済が順調に上がって消費税を五%ぐらいにすれば、二〇一〇年代の半ばにはプライマリーバランスの黒字ができるというときの前提条件のいわゆる財政のげた部分というか、プライマリー赤字は十三兆円だったんですよ。今度のいわゆる補正予算十五兆を出すことに伴って、そのげたはどれだけ上がるんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 六月中旬以降、まあ六月二十日過ぎには二〇〇九年骨太方針を決めなければなりません。そこでは、先生御懸念のとおり、まずプライマリーバランスの赤字がどのぐらいになるのかということを正確に想定をしなければなりません。それと同時に、財政再建目標というのは、フローの財政再建目標を作るのか、あるいはストックとしての財政再建目標を作るのかということも決めなければならないわけですが、日本の財政は本当に心配な段階に来ているというのは、この補正予算を組む前から私は日本の財政の将来について極めて大きな懸念を持っておりまして、これは、一部の方のように歳出削減だけやればカバーできるというものではないということで、中期プログラム等を作ってお願いしたわけでございます。
○峰崎直樹君 要するに、十三兆円のプライマリー赤字を何とかカバーすればいいと。これが、今度の補正予算を通じてもう十数兆円プライマリー赤字が増えるわけですね。三十兆円近くになるんです。 そうすると、これ、二〇一〇年代の半ばまでの見通し、表をいただきました。これ、再検討する必要ありませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 試算を始めました。試算を始めたんですけれども、プライマリーバランスに到達できるというのが二〇一一年ではなく、七年とか八年とか十年とか遅れる可能性が出てきております。これは非常に深刻なことなんで、どっかでやはりそれでもフローの目標を作らなきゃいけないと。プライマリー赤字を半減する時期とかいう方法もあるでしょうし、国債の発行残高を対GDP比一定にする時期をいつにするか、今、相当勉強し考えているところでございますが、二〇〇六の目標はもはや到達できないと、プライマリーバランス、骨太二〇〇六に書かれた目標は到達できないと考えております。
○峰崎直樹君 初めて二〇一一年のプライマリーバランスの黒字はできないと断定されましたよね。これいつごろになるのか、新しい中期指針出してもらいたいんですが、どうしても聞いておかなきゃいけないのは中期プログラム、この中でどうしても分からない点が一点あるんです。 何かというと、これから、消費税の扱い、書いてあります。税でいえば消費税以外もあるんだと思うんですが、消費税が中心になってまいります。その消費税を上げたものはすべて、社会保障支出である年金、医療、介護、子育てに適用します、こう書いてありますね。そして、区分経理もやりますと。ところが、この中をよく読むと、これはやっぱり役所の役人が多分書いているんだろうと思うんですが、もう一方で二つこう書いているんですよ、現役世代に対する安心の確保と後世の世代に対する責任と、二つ書いてあります。 そうすると、今消費税を上げたときに、我々、社会保障支出の中で、税金で投入されている分がおおよそ、数字もう出してあるのでありますが、あります。そのうちの借金に、つまり、国債に頼っている、赤字国債に頼っているのが十兆円あるんです。そうすると、消費税を上げたときにまずはどこから使うんですか。消費税を上げた分は、私たちの理解でいえば、年金、医療、介護、子育て以外は使いませんと言ったんです。しかし、十兆円の赤字国債は将来世代に対する負担の問題がありますよと。これはいわゆる借金返済ですよ。 この二つはどういう関係にあるのかということをどうしても聞いておかなきゃいけない。財務大臣、お答えください。
○国務大臣(与謝野馨君) 消費税を今後どのぐらい上げることができるか、いつ上げられるのかというのはこれは将来の問題で、永久に論じないみたいな民主党の立場とはちょっと私は違うので、それは、四十年、五十年というような話があるのでそれはちょっと勘弁してほしいと思って。 やはり責任ある政党としては消費税等を、国民の御負担をお願いしないと社会保障制度の持続可能性が失われると、こういうことを我々は基本的な立場としてお願いをしているわけですが、今先生御懸念の、社会保障制度に充当します、少子化対策に充当します、しかしながら、よく考えますと、社会保障費並びに少子化対策というのは大変お金が掛かりますので相当程度消費税を上げてもまだその背丈に達しないと。そういうことですから、オーバーフローすることはないと我々は考えております。
○峰崎直樹君 この表を送っていると思います。これは去年、経済財政諮問会議で出されたやつです。要するに、おっしゃられているのは、現行消費税の税率分十三・二兆円、ところが、少子化対策まで入れると安定財源が確保されていない分が十三・八兆あるから大丈夫だ、まだまだ消費税は上げられるんだと、こう言っているんです。 もう一つ、私が言っているのは何を言いたいかというと、これ、要するに、これから消費税を上げた場合、安定財源として上げた場合、それはどこにまず投入されるんですかと。私たちは社会保障財源のところに充てられると思うけれども、しかし、未来に対する責任として、いや、これは国債償還に充てるんだよ、こういうふうに、赤字国債の解消に充てるんだというふうにおっしゃっているようにも聞こえるんです。 どちらなんですかということを、この中期経済プログラムの中で読んでも分からないんです。教えてください。
○国務大臣(与謝野馨君) 当然、仮に上げられるとしたら、上げた分はそっくり社会保障に投入いたします。
○峰崎直樹君 そうすると、これを作られていくときに、つまり、これから社会保障の財源の区分経理されるんでしょう。区分経理されるということは、年金に対する会計、それから医療会計。医療はこれ三つぐらいありますわね、組合健保だ、協会けんぽだ、国民健保だと。それからもう一つは子育て会計、介護会計とある。それぞれに対して消費税は幾ら入れますということについてのバランスシートをずっと作っていくんですね。
○国務大臣(与謝野馨君) そこには区分経理すると書いてありますので、当然のこととして、区分経理をして、新たな消費税の使途についてははっきり分かるようにするというのが区分経理という意味であると我々は解釈しております。
○峰崎直樹君 それではもう一つ、今度は聞きます。 地方消費税というのがあります。交付税会計の中には消費税が含まれています。これは一切これからは無視されるんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 本当は無視したいんですけれども、なかなか地方はそういうわけにはいかないと思いますし、特に総務大臣はもっと仮に将来消費税を上げた場合には地方に分けろという御主張なのでなかなか難しいんですけれども。 地方消費税といえども、やはり社会保障制度に使っている、少子化対策に使っている分は大きいわけですから、仮に将来幾ら上げられるかということは別にして、国、地方共に社会保障制度、年金、医療、介護、少子化対策に国、地方も充当すれば国民も御了解をくださるのではないかと期待をしているわけでございます。
○峰崎直樹君 総務大臣、いかがですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 中期プログラムには、一番最後の(七)というのがあるんですが、二の(七)というんですかね、一番最後に地方税制について書かれてあります。 地方消費税の充実を検討すると、これは、国、地方を通じた社会保障制度の安定財源確保の観点から、地方法人課税の在り方を見直すと、こういうことですから、これを読みますと、地方消費税といわゆる確立された社会保障制度に区分経理して使う消費税というのは完全に分けて書いてあるというふうに私は思っております。 したがいまして、私がいつも総理あるいは財務大臣にお願いをいたしておりますのは、中期プログラムに書かれてあるような形で将来消費税の税率上げが議論されるときには、今は四%と一%、消費税四%で地方が一%ですけれども、その割合は四対一よりももっとこの地方消費税が割合が高くなるようにお願いをしたいと。無視されては困るのでございます。
○峰崎直樹君 皆さん、お手元に資料を差し上げました。そのどのぐらいのところでしょうかね、二ページ目ぐらい、三ページ目ですか、色の付いた四ページのところですね。 私は与党にいたことがございます。自社さ政権のときでございますが、一九九四年十一月に朝日新聞が世論調査をやりました。そのときに、どのような目的であれば増税を支持しますか、公的年金制度、福祉制度、この二つについては、これなら賛成する、財政再建には反対だ、非常に強いんです。ということは、赤字国債を解消していくために消費税を上げる、こういうことになったときは、この改革失敗すると思います。 そうすると、今年十五兆を入れた、また来年、景気がそれほど良くならなくてまた十五兆出した、来年も出した、分かりませんよ、これ。そういうふうにげたが履かれたこのプライマリー赤字というものがずっと続いていくと、一体全体この国の財政収支というのはどうなるんでしょうかね。それ、財務大臣、お答えください。
○国務大臣(与謝野馨君) まあ理論的には歳出改革、歳入改革、経済成長と、こう理論的には言うんですけれども、実際は歳出改革もだんだん無理が来ておりますし、やはり歳入改革というものを正直にきちんと正面からお願いする時期というものは当然来るんだろうと、来なければならないと私は思っております。
○峰崎直樹君 お手元に、事業仕分というのは御存じでしょうか、御存じですね。この事業仕分を四省庁にわたって自由民主党の皆さん方がおやりになったんですね、これ。文科省、環境省、財務省、外務省、五ページ目に資料ございます。そうすると、何と合計すると、対象事業二・七兆円のうち、国から手放してやっていい、あるいは要改善入れてこれだけのものがあって、一二%は削減できる。これは構想日本の加藤秀樹さんという元財務官僚の方がリーダーをやっておられます。 財務大臣あるいは総理大臣も、よく民主党の財源問題というのは時々ナンセンスだなんておっしゃっていますが、これについてはどう考えるんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 自民党には無駄遣い撲滅プロジェクトチームというのがございまして、各府省の無駄遣いを点検し有益な提言がなされており、二十一年度予算においては、各府省の事務事業について必要性、有効性、効率性の視点から徹底した見直しを行うに当たり十分参考にさせていただきました。 御指摘の財源捻出の主張については、構想日本が行った一部の事業の分析結果を単純に一般会計歳出総額八十三兆に当てはめたものと承知をしております。この八十三兆の三分の二以上は国債費や社会保障費、地方交付税交付金等で削減が困難なものであり、残りの二十五兆は教育や防衛、公共投資などが大半であるため、仮に十二兆円の財源捻出を行えば国民生活に大きな影響が出ると考えております。
○峰崎直樹君 是非これは党首討論でもやっていただきたいんですが、私はかなり絞れるところがあると思うんです。 ただし、先ほど申し上げたように、国の抱えている借金は膨大であるということは非常に認識しなきゃいかぬと思うんですね。それをどうするのか。ただし、やり方としては、消費税を上げる、あるいは負担を求めるときには社会保障にあげるんですよという約束を守り続けないと、この一九九四年の十一月の朝日新聞の世論調査に反して実は消費税を上げちゃったわけですよ。それはやっぱり間違いを起こすと私は思いますので、つらいけどそこはやっていただきたいと思います。 実は、谷内さんがあした来れるということなんで、私も少し時間残さなきゃいけないということで、外務大臣ありがとうございました。あした是非その北方領土問題やりたいと思いますが。 実は、オバマ大統領の私ずっと最近見ておりまして非常にすごいなと思っているのは、高額所得者に対する税に対する非常に負担を重くするとか、あるいはタックスヘイブンをなくすとか、非常に問題を指摘されています。 こういった点について、日本政府も税の漏れ、エロージョン、あるいはある意味では脱税とか、そういったことに対して私は非常に厳しくやっぱり対応すべきだと思うんですが、この点どうでしょうか。
○委員長(溝手顕正君) どなた。財務大臣ですか。
○峰崎直樹君 財務大臣。あるいは総理でもいいですよ。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今アメリカにおいてタックスヘイブンの話とか、ケイマン諸島によく代表されるあの話なんだと思いますが、企業や個人によります租税の回避の防止というものに向けた取組を強化するという方針が示されたんだというように承知をいたしております、これまで結構これは話題になっておりました話でもありますので。そういった国際的な租税回避の行為に関しまして、課税ベースというものがこれ侵食されることになりますので、そういったものはきちんとやらにゃいかぬと。税体系の公平性といったものはいろいろよく出てくるところでして、この間のG20のときにも、これに関連して国際的な取組というものの一つとしてこの話が検討されております。 したがいまして、これは制度と執行と両方の面が要るんだと思いますけれども、この種の租税回避行為の防止とか、また公平な課税の実現というのは今後とも努めていかなければならない大事な観点だと思っておりますが。
○峰崎直樹君 実は今日資料をいろいろ持ってきて、特に今回の補正予算の中で、附則百四条と精神が逆なことをやっているんじゃないですか。つまり、相続税、贈与税というのは、見直しを掛けるというのは、より金持ち優遇の方に持っていこうとしているんですか、それともあれはもっと課税ベースを広げようとしているんですか。 今回の相続税、贈与税で、先ほど五百万の住宅のあの問題がございましたけれども、贈与税というのは。あれは流れが逆行しているんじゃないんですか。どう思われますか、財政が大変なときに。
○国務大臣(与謝野馨君) 附則に書いてありますことは、正確に申し上げますと、格差の固定化の防止、老後における扶養の社会化の進展への対処等から、相続税の課税ベース、税率構造等の見直し、負担の適正化を検討するということが書いてあります。これは是非このとおりやらなければならないと思っております。 ただ、今回の税の軽減措置は極めて時限的なものでございまして、消費を増やすと、そういうただ一点を目的にしたものでございます。
○峰崎直樹君 なぜ消費が増えていかないのか。要するに、なぜ高齢者の方々にいわゆる資産が非常に集中しているのか。その原因をしっかりつかんでやらないと、いつまでたってもこの問題は私は残ると思いますよ。どうです、社会民主主義者として。
○国務大臣(与謝野馨君) これは、峰崎先生御指摘のとおり、私もそういうふうに思います。 今、麻生総理の下でやっております安心、安全に関する会議、官邸でやっておりますが、この識者の御意見をお伺いいたしましても、峰崎先生の御主張のとおり、やはり高齢者が安心感を持てないと。いろんな安心感ありますけれども、高齢者を含めて日本の社会に一定の安心感が持てるようにするにはどうしたらいいかと、こういう議論を今進めております。これは、ただ使え使えと言っても、将来に一定の見通しがなければ高齢者も自分の資産は使ってくださらないと、私はそういうふうに思っております。
○峰崎直樹君 実は、先ほど税の問題をお話ししましたけれども、先ほど来この日本の政治家のお金の問題を含めていろいろ議論になりました。実は私は、公明党の矢野絢也さんが、元委員長が「黒い手帖」というのを出されました。あれを読んでいく中で、財務大臣、見逃せないことがあるんですよ。今度、高等裁判所で勝たれました、三月二十七日に。いわゆる宗教法人の脱税問題についてもそこに、メモの中に書かれているというんです。 だから、私は、タックスヘイブンの問題だとか税のエロージョン、税から逃れていく、脱税の問題だとか、こういう問題が実は指摘をされているということは、やはり日本の政治あるいは民主主義、これだけ財政がみんな大変なときに、巨大宗教法人の税の在り方というのはどうあるべきかということは、いろいろ出てまいります。だから、そういう問題をやっぱりしっかり、これは氷山の一角かもしらぬ、そういったことを私は議論すべきだと思うんで、申し上げます。 是非、こういう政治の基本にかかわり、税財政の根幹にかかわってくるような問題についての、政治の基本にかかわる問題についての集中審議を要求したいと思いますし、できれば私は、この参考人として矢野絢也さんをお呼びしたいと思います。どうぞ、委員長でお諮りください。
○委員長(溝手顕正君) ただいまの峰崎先生の御要請については、後刻理事会で協議をしたいと思います。
○峰崎直樹君 今の問題は、三月二十七日に高裁で判決が逆転して矢野さん勝たれましたけど、総理、どう思われますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 正直申し上げて、今の細目詳しく知りませんので、コメントのしようもありません。加えて、これは係争中なんでしょう、これは、多分。まだ係争中の話でもありますから、私の方からはコメントは差し控えさせていただきます。
○峰崎直樹君 あるときは係争中というか、ある意味では三月の予算委員会で勝手に判断をされていて、この問題だけはよく分かりませんという形で出されるというのは、どうも私たちはよく分かりません。 さて、最後に、最後というか、あしたはまた少し時間をもらいますけれども、社会保険庁の問題で、年金の記録問題。これ、今日も新聞に載っておりましたけれども、年金記録問題をどう扱われるんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 年金記録問題、これは三月三十一日に「年金記録問題のこれまでの取組と今後の道筋」ということで、平成二十二年一月に日本年金機構が発足する、それまでの間に一区切りを付けるということで、人員等の体制強化を図る。さらに、しかし二十二年一月以降に引き継がれる年金記録問題への対応についてもこれは日本年金機構できちんと実施するというので、日本年金機構ができたからやめちまうという、そういうことではありません。 他方、昨年七月二十九日に閣議決定されました日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画では、年金記録問題への対応については、まずは既定の人員の枠内で最大限の工夫を行うなどとされておりまして、具体的な人員につきましては、年金記録問題の進捗状況を踏まえ早期に検討を進め、いかなる場合でも機構の他の業務に重大な支障が生じないよう厚生労働省が責任を持って適切に対応するということになっております。これを踏まえまして、日本年金機構におきましても、年金記録問題への対応を含め、その業務が円滑に実施できるよう適切に対応したいと思っております。
○峰崎直樹君 そこで、全員が行けるわけじゃないんですよね。そのうち千人は部外で要求したら何か一万人超えて募集があったということなんですが、その定数で一体、社会保険庁から移行する人員というのはどのぐらいになっているんですか。
○国務大臣(舛添要一君) この機構の社会保険庁職員からの職員採用は、昨年の七月二十九日の閣議決定では正規職員九千八百八十人程度、准職員千四百人程度とされておりまして、昨日の日本年金機構設立委員会においては正規職員が九千六百十三人、准職員が三百五十八人、これを採用することが内定されました。
○峰崎直樹君 最終的には年金機構だけじゃなくて外部委託をされるということに聞いておりますが、その外部委託をするときに、実は年金の専門家として、年金機構に行けなかった人たちで、まあ処分を食らった人とかいろんな方がおられると思うんですが、そういう方々をその外部委託をしている会社に、ある意味では非常に有能な方々、よく知っておられる方々が多いわけですから、そういう方々を紹介するという、そういう作業というのは、これはやっぱり雇用の問題がありますから当然考えるべきだと思うんですが、総理大臣、いかがでしょうか。総理大臣。
○委員長(溝手顕正君) 舛添厚生労働大臣。
○峰崎直樹君 いや、僕は総理に聞いていますけれども。
○委員長(溝手顕正君) まあ先に。
○峰崎直樹君 はい。
○国務大臣(舛添要一君) 委員も御承知だと思いますけれども、厳しい対応、処分を受けた者に対してはもう採用しないというふうにやっていますけれども、一つ一つ個別に見るとかわいそうな例もあるんです。つまり、本人の知らないところでパスワードを勝手に使われてというようなこともあります。しかし、これはもう決めたことですから。 ただ、今委員がおっしゃったように、そういう戦力として使える方をどう使うかということについては、それは十分考えられ得ることでありますけれども、民間企業がどう採用するかは民間企業のそれはもう決定にお任せしないといけないと思いますし、もう一つは、やはりこれだけの社会保険庁に対する国民の御批判があるわけですから、国民に対して疑いのないような、そういうこの原則も維持すると、こういうことも必要だと思っております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 外部組織というのは民間会社。
○峰崎直樹君 民間会社。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) ちょっとそれは、内閣の方でそんな採用についてどうのこうのと言う立場にありません。
○峰崎直樹君 ある意味ではそこに公務員として勤めていた人ですから、分限免職という形にならないように最大限の配慮をされるというのが私は必要なんじゃないかなというふうに思って、取りあえず私の質問を終わり、明日また谷内さんの問題についてちょっと質問させていただくということで、関連質問をお許しいただきたいと思います。
○委員長(溝手顕正君) 谷内参考人の問題について申し上げます。 本人に確認いたしましたところ、明日は出席できるとの回答がありましたので、具体的にはまだ事務的に詰めさせていただきますが、質疑を行いたいと思います。 関連質疑を許します。大塚耕平君。
○大塚耕平君 民主党の大塚耕平でございます。 総選挙前の最後の国会でございますので、私たち野党はこの国にとって政権交代が必要ではないかという思いで政治をやらせていただいておりますので、なぜ政権交代が必要だと私たちが思っているかということを国民の皆さんに少しでも御理解いただけるように、今日残された時間とあしたにかけて議論をさせていただきたいというふうに思います。 今日一日、先輩議員や同僚議員の皆さんの質疑を聞いていて幾つも気に掛かるところがありましたが、まず、その最後の方でこの国の財政状況について議論がありましたので、ちょっと皆さんのお手元に配ったグラフを見ていただきたいと思います。(資料提示) このグラフは、平成十七年十月、与党の皆さんが郵政選挙で圧勝した後の郵政特別委員会で小泉総理にお見せしたものであります。もう詳しくは説明しませんが、財政赤字の状況です。 麻生総理にお伺いしますが、この真ん中、一九四五年に向けて国債の発行残高が物すごい勢いで増えておりますが、この原因は何でしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 生まれたばかりで正確なことは申し上げられませんが、戦時公債だというのが基本的な背景。戦時公債というのは、いわゆる正確には第二次世界大戦、大東亜戦争に突入していったとき、あの時期の戦時公債がこの背景だというように学校で習ったと記憶します。
○大塚耕平君 先日、私の部屋に十九歳の国会見学のお嬢さんが訪ねてくれまして、ちょうどこのパネルが手元にありましたので御覧に入れました。私たちはこれからの世代の皆さんに重荷を背負わせたくないからいろんな議論を国会でしているんですよということを申し上げた上で、この真ん中の一九四五年、どうしてこの折れ線グラフがこんなに伸びているか分かりますかと聞きましたら、戦艦や飛行機造ったということですかと、もうさっとお答えになりました。いや、その戦争の是非はいろいろ御議論があるところでありますが、この事実はそうです。 じゃ総理、もう一つお伺いしますが、これ二〇〇三年の段階でもう一番右端はこんなになっているんです。今もう財務大臣にあえてお聞きしませんが、テレビの皆さんに向けては、この青い附せんを張った辺り、今は財務省の発表している財政赤字の水準でいうとGDP比で一・七ぐらいまで行っておりますが、総理、お伺いしますが、この右端、最近になってこんなに増えてきているのはこれはなぜでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) いろいろな背景がこれは大塚先生あるんだと思いますが、基本的には、日本全体にとりまして、九七年のいわゆる金融危機、あの辺前後から日本として景気対策、いろいろな面に対して我々は対応をしていかなければならないという状況がこれをアクセル、加速させたということだというように、基本的にそう考えております。
○大塚耕平君 その十九歳のお嬢さんにこの右側はどうしてだと思いますかと聞きましたら、お年寄りが増えているからですかと言いました。私は、いや、そういう面もなくはないけれども、それだけじゃないですよって言ったら、きょとんとしていました。そのそれだけじゃない理由を、原因を私たちはただしたい、ただすためには、もし与党の皆さんがそれをちゃんとやってくださらないならば我々野党でやらせていただきたい、こういうことを申し上げているわけであります。 そこで、財務大臣にお伺いしますが、もちろんこの景気情勢ですから経済も何とかしなきゃいけない、これは我々も同感です。しかし、財政健全化も無視はできない。これを両立させることが必要だという御認識で一致しておりますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 今年の六月に作ります骨太方針二〇〇九では、やはり財政健全化目標というのをきちんと掲げて、その道筋を皆様方に御理解をいただきたいと思っております。 これだけの借金をつくってどうするんだと、これは解決しなきゃいけない話なので、時間は掛かりますけれども、やはり解決の方向に一歩でも踏み出すということが我々の責任であると思っております。
○大塚耕平君 ということは、やはり不要不急の財政支出をしないように努めたり、なるべく財政赤字が膨らまないような工夫はするべきだということでよろしいですね。
○国務大臣(与謝野馨君) 例えば、民主党の言っておられる二十兆もお金が出てくるという話が本当にマジックでないならば、手品の種を私は買いたいぐらいであると思っております。
○大塚耕平君 ちょっと質問と答えがかみ合っておりませんが、じゃ、手品を一つお教えしましょう。お手元の資料に、今回の補正予算の数字、いろんな角度から数字を作らせていただきました。総理、突然御覧になって恐縮ですが、この省庁別、対策別、主要経費別等々書いてありますが、これは補正予算のどういう姿を表している表だというふうに御覧になりますか。これです。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) ちょっと今初めて見ましたんで、今何を、各省別になっているのか、これ。ちょっとよく分かりません。
○大塚耕平君 実は、税制は国の骨格であります。社会保障制度は国の神経系統。予算は何かといえば、予算は国の命であります。魂とも言える。その予算が適切に組まれているかどうかということがこの国の問題だと私は思っておるんです。 この表の一番上は、これは省庁別に見ると今回の補正予算はこういう感じです。ところが、真ん中の対策別で見ると、今日午前中にトップバッターの、議会における先輩である谷川先生からこういう財務省が作った対策別という予算の数字が示されました。これがこの一番左っ側です。ところが、違う見方が幾つもあるんです。主要経費別、それから、ちょっとこれは予算書をよく見ないと分かりませんが、目別という、いろんな見方があるんです。さらに、その予算をどこに支出するのかという支出先があります。 そこで、総理、今日基金の問題がずっと出ておりましたが、基金の問題、そしてこの支出先がこういうふうになっているということに絡めて、今回の補正予算、大きな大きな問題があり、私のアドバイスに従っていただければ財政負担を軽くできる手品が一つあるんですが、お気付きですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 大塚先生の表をちょっと御訂正いただきたいのは、支出先の項で、公益法人向け支出を二千九百八十八億円に訂正していただきたい。それから、地方向け補助金は増やしていただいて、五兆九千八百四十五億にしていただきたい。それから、基金に対する予算措置は四兆三千六百七十四億円にしていただきたい。
○大塚耕平君 基金の数字はそのとおりです。私どもが最初に自分たちで集計したときの五十八基金の数字ですから、四十六基金にすると今大臣がおっしゃったように四兆三千六百七十四、これに修正します。 ただ、今、公益法人向けの数字が随分、一兆ぐらい差があったのは、これは例えば特殊法人的存在である中央職業能力開発協会、ここに七千億円投入されるんですが、こういうものがここに入っておりまして、若干分類上の問題があるということは、また明日にかけてしっかり議論させていただきますが。 総理、改めてお伺いしますが、今日ずっと議論をさせていただいた基金の問題、そしてこの支出先の観点から、総理大臣として今回の補正予算、こういうふうに組めばもうちょっと国民の負担を軽くできたのになという点があることをお気付きにならないですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) この資料を今初めて見た段階で手品のネタが分かるわけではございません。
○大塚耕平君 じゃ、ちょっと違う角度で質問しますが、総理、基金が先ほどは憲法上問題ないとか財政法上の問題がないとかという議論がありましたが、例えば七千億とか一兆にならんとする基金を配分した先は、今年度使い切れなかった分はどうしますか、それ。 総理にお伺いしているんですよ。
○国務大臣(与謝野馨君) 元々多年度で使うという意味で基金に積んである、したがいまして、使い残しは後で使うということでございます。
○大塚耕平君 私の尊敬する与謝野大臣とも思えない御答弁ですが、これ現金で持つわけじゃないですからね、何か買うんですよ。何を買うんですか。その基金を配分された独立行政法人とか公益法人とか様々な組織は、キャッシュで持っているわけじゃありませんから。来年度、再来年度、その先使う現金で何を買うんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 先にお金が行くのか、その都度行くのかということもにわかには判断できないわけですから、それは資金繰りの問題があります。
○大塚耕平君 いや、財務大臣、それは違うんですよ。今回、私、予算書ともうにらめっこして、数字をいろいろはじいてこの表を作ったら、差額が出てきたんです、財務省のところで、七百六十八億という差額が。この金額は何ですか。大事な金額ですから、御記憶にないですか、この七百六十八億という金額は。 参考人でどなたか答えられる人がいたら答えてください。大事な数字ですよ。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。 財務省の分は、国債費の追加額七百六十八億円だと思います。
○大塚耕平君 政府からいただいた予算書とは違う角度から入り込んでいったら七百六十八という数字がぴたっと出て、それは政府からいただいた予算書を見ると、今おっしゃったとおり国債の利払い費なんですよ。 これ来年、再来年、その先に使う予算を先に渡すと、渡された先は国債を買いますから、その利払い費を予算に組み込んでいるということは、先に渡さなければこの利払い費は要らないんですよ。そう思いませんか、総理。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の補正予算で造成する基金については、基金の運用を行う場合は安全確実な方法に限ること、運用益が生じた場合には基金に編入し、当該基金による事業に充当すること、残額が生じた場合は運用益相当分を含めて国庫に返納することを交付要綱等により明確にすることとしております。基金の造成先の法人において交付要綱等に沿って対応がなされるよう、予算執行に責任を有する各省において適切に指導、助言いただくものと考えております。
○大塚耕平君 今朝ほどから余ったら返すという話が何度もありますので、それはしっかり返してもらいたいと思いますよ。 ただ、返してもらう前に、来年、再来年以降使うものは来年、再来年に配分するということをやれば、この七百六十八億のうちの大半は予算に組み込まなくていいわけですよ。そう思いませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) それはあっという間にお金を使えという話を言っておられるんで、あっという間に使えないんで基金にして多年度で使うわけでございます。しかも、それは運用して、運用益が入ってもそれは基金の中でしか使えないことですから、国に属しているお金でございますから、だれかにあげてしまうというお金ではないということです。
○大塚耕平君 無事に返ってくればまだ多少理解はできますけれども、もし返ってこなかったらどういうことになるかというと、今年度に予算編成して配分しなくてもいいものを予算編成して例えばどこかの独立行政法人に渡して、今年度使わないとそこが国債を買って、その国債の利払い費の収益はその独立行政法人に落ちて、その利払い費はまた国民が負担しているんですよ。 そして、さっきの七千億、公益法人のところで、財務大臣、これ、総理、よく聞いておいてくださいよ、数字のギャップがあったところの大半は中央職業能力開発協会、ここに七千億渡すんですよ、七千億。ところが、ここは会計検査院に過去に補助金を飲食に使ったりコンパニオンの方を呼んで宴会をやるのに三千五百万使っていたというふうに指摘をされているんですよ。ここに七千億渡したらまた同じことになって、その上、国債の利払い費もそこに国民が払うということになっちゃうんですよ。 厚労大臣にお伺いしますけれども、七千億、せめてこの会計検査院に指摘された補助金の流用分だけ差っ引いてでも渡すのが筋じゃないですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今御指摘の会計検査院からの指摘を受けました不正な支出につきましては、昨年十月までに加算金を付して国庫に返還させましたし、関連の役職員四名の処分を行ったところでありますし、中央職業能力開発協会に対して、会計処理の強化、これを指導しているわけであります。二度とこういうことを起こさないようにきちんと監督をするということで、六月の総会で外部監査制度を導入する、それから研修をする、それから会計処理体制の見直しということであります。 それからもう一つ、実は都道府県能力開発協会というのがありまして、これについても同様な国庫への返還ということをやらせたわけでありますし、これは知事が監督権限を持っておりますけれども、知事に対して指導監督の強化を要請してきておるところでございます。 七千億円をこういうところに任せていいのかということでありますけれども、これは緊急人材育成・就職支援資金ということであって、厚生労働省本省が中心となって詳細な計画を立てるということできちんとこの目的を達せられるようにしたいと思っております。
○大塚耕平君 私は別に人の処分とかそういう話を聞いているんじゃないんですよ。財政健全化と経済を活性化するという、これを両立しなきゃいけないというのは財務大臣も御同意くださったわけですから、おかしな予算の組み方はしないということがこれからの世代の皆さんやこれから財政需要のいっぱい出てくる高齢者の皆さんへの政府、政治の責任なんですよ。そのことを申し上げているんです。そういう観点で、非常に、国の魂である、命である予算というのが分かりにくくなっているということを、今日はもう残された時間あと十分ぐらいですが、あしたにかけてしっかり議論をさせていただきたいと思いますが。 文科省にお伺いしますが、お台場に造ると言われて随分話題になったアニメの殿堂、あの殿堂は、予算書の中では例えば対策別ではどこに入っていますか。文科大臣でもいいですよ。大臣、大臣。
○政府参考人(高塩至君) 施設費だろうというふうに考えております。
○大塚耕平君 それは間違いだ。それは目別の話を言っているんで、対策別には、わざわざ人が緑で色付けているじゃないですか、底力発揮に入っている。 じゃ、主要経費別ではどこに入っていますか。大臣、答えてください。
○政府参考人(高塩至君) 主要経費別では、文教科学関係経費に入っておると考えております。
○大塚耕平君 同僚の皆さんも、これは国民の皆さんにも聞いていただきたいところなので、大事なところなんです。 底力発揮の予算で、建物だけで百十七億のアニメの殿堂、まあ俗称ですけどね。中身も入れると約二百億。これは、底力発揮と言われると、今日の谷川先生の、この財務省の作った予算書だと、ああ、そこに入っている予算はきっと大切なものだろうなと思う。ところが、主要経費別というこの予算書を斜めに今度読むと、これは文教科学費に入っている。ああ、文教科学費は切れないなと。 じゃ、目別はどこですか。
○委員長(溝手顕正君) 手を挙げてください。 高塩次長。
○政府参考人(高塩至君) 施設整備費に入っているというふうに思っております。
○大塚耕平君 答えは補助金です。 それはいいんですけど、これは与党の皆さんも是非御理解いただきたいのは、政権交代がなぜ必要かというと、私ももう八年野党をやっていますけど、野党は予算書をよく見るんですよ。だから、予算書の中をどういうふうに、あるいは予算の組み方をどうやって改善していかなくてはいけないかというのは野党が研究するんです。だから、時々政権交代をしてもらわないと困るんです。このアニメの殿堂は、対策別、主要経費別、目別にはこういうことですが、もう一つ、これは役所別にいうと文科省なんですよ。これ、四次元、絵にできない。 じゃ、この予算は、支出先はどこですか、支出先。文科大臣、そろそろ答えてくださいよ。もう大分レク受けたでしょう。このアニメの殿堂の予算はどこに支出するんですか。
○政府参考人(高塩至君) 失礼いたしました。目別は補助金でございます。失礼いたしました。そして、支出先は独立行政法人でございます。
○大塚耕平君 その上に、今回は更に予算が複雑になっているのが基金なんですよ。今年使う予算かどうか分からない。ここにちゃんと絵かいてありますよね。支出時期がいつかが分からない。 これ、約二百億の予算は、その独立行政法人はいつ使うんですか。今年払い切るんですか。
○政府参考人(高塩至君) この予算が通りましてから施設の整備に入るというわけでございまして、今年度ないし来年度にかけて支出を行いたいというふうに思っております。
○大塚耕平君 あしたまた続きをやらせていただきますけれども、総理、いや、お顔をかいている場合じゃないと思うんですけれども、この国の予算、対策別、主要経費別、目別、役所別、さらに、支出先がどこか、支出時期がどこか、本当に分かりにくい予算になっているんですよ。そして、これは今日はやりませんけれども、歳入側から見た予算と歳出側から見た予算がまた姿が違うんですね。もう極めて分かりにくい予算を国民の皆さんに分かりやすい予算に変えて出直すのが政権交代ということだと私は思っております。 そこで、舛添大臣にお伺いしたいんですが、これだけ巨額の補正予算組みましたよね、何でも持ってこいという。そういう中で、厚労省としてもっとこういう予算入れてほしかったと思って入らなかったものってありませんか。
○国務大臣(舛添要一君) その前に一点短く、先ほどの七千億円についてきちんとお答えしませんでしたが、これは小林先生始め、セーフティーネットの真ん中がないからという民主党の皆さんの御主張を入れて、菅さんも、衆議院の予算委員会では、よくやった、あなたの背中を押したいと言ってくださったので、是非党内で意見を御統一いただきたい。 そして、これは、この補正予算は総理の指示で党によって積み上げてきたものでありますから、その過程において我々はこうしろ、ああしろと言ってそれが結実したものでありますから、普通の概算要求のときで、我が省がこう出してそれで財務省が切るというような、そういう立て方ではございません。
○大塚耕平君 舛添さん、舛添さん、このアニメの殿堂、約二百億なんですよ。これは景気がいいときで皆さんに喜ばれるときには是非造っていただきたいと思う、私も。しかし、衆議院でも少し議論になった母子加算、あれちょうど二百億ですよ。どうしてあれを今年度廃止するのをやめて、そのために二百億付けて、このアニメの殿堂は来年まで待とうとかという議論にならなかったんですか。
○国務大臣(舛添要一君) セーフティーネットをきちんと張り巡らす、社会保障をしっかりやる、これは私も賛成ですが、日本の人口は三千万人じゃありません、一億二千五百万人が食っていかないといけない、そのためには経済成長戦略、外貨を稼ぐ戦略をやらないといけない、そういうことのバランスの下において政策をつくっているわけですから、その優先順位とバランスをどうするかは政治の決定である、その政治の決定は、違う決定があればそれはきちんと選挙で戦いましょう。
○大塚耕平君 繰り返しでございますが、明日にかけて限られた時間でいろいろ議論をさせていただきますが、皆さんのお手元には多分A3の大きな資料が配られていませんですか。先ほどの、この対策別に政府が国民の皆さんに説明するのと主要経費別のこの縦横の二次元だけで見ても、各省から出てくるものを集計すると不思議なことになるんです。(資料提示)こういうふうにですね。集計するとこういうことになるんです。 防衛省、お手元に資料ありますよね。例えば防衛関係費、防衛大臣お答えいただきたいんですが、防衛関係費なんだけれども、対策で見ると、健康長寿・子育て二十六億円というのがあるんですよ。例えば、これは防衛関係費なんだけど、健康長寿・子育ての二十六億円というのは、これは何ですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 当然我々、今先生の御指摘があった部分、今回の場合は経済対策ということもありましたので、我々とすればその中で少しでも貢献できるものがあればそれに対して予算を計上させていただいて、それを我々としては要求したところであります。
○大塚耕平君 じゃ、もう一つ、国交大臣にお伺いしますけれども、国交省は正直に公共事業関係費ということで二兆一千億計上しておられるんですが、ところが、これ国民向けの説明で対策費で見ると、国交省の公共事業関係費なんだけど、低炭素革命二百六十九億、底力発揮四千四百三十五億とか、やっぱりこの対策別で説明されるとお分かりになりにくいんです、国民の皆さんも、我々も。 そこで、私が申し上げたいのは、やっぱりなぜ最初に御覧に入れた日本が他の先進国に比べて極端に財政赤字が拡大しているかということは、国民の皆さんの監視の目が行き届きにくい予算になってしまったということが無駄遣いや様々な事象の原因になっているのではないかというふうに思っているわけであります。 そして、総理、結論的な議論は明日させていただきますが、これパンドラの箱というふうに書いているんですが、パンドラの箱って、総理、俗にどんなものだというふうに御認識しておられますでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) あなたの質問に受ける話ではありませんので、私の答弁をさせていただきます。最後に希望が出てきた箱です。
○大塚耕平君 おっしゃるとおりです。パンドラの箱は、開けちゃならないといって開けたら人間を不幸にする要素がぶわっと飛び出したけれども、最後に希望が残ったという、そういうふうにも言われておりますが、私たち野党が予算改革をやりたいのは、国民の皆さんを不幸にする、母子加算の二百億を削るような、そういう予算のパンドラの箱から不幸の種を出して、希望を国民の皆さんにお届けしたいということなんです。そのことを明日、朝からもう一回議論をさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) 残余の質疑は明日に譲ることといたします。 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十九分散会