予算委員会 第18号
- 発言数
- 203 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/03/26
会議録
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 この際、御報告いたします。 本委員会は、平成二十一年度総予算三案につきまして、内閣委員会外十二委員会にその審査を委嘱いたしておりましたが、各委員長からそれぞれ審査概要について報告書が提出されましたので、お手元に配付しております。 つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を二十九分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本二十分、日本共産党三分、社会民主党・護憲連合三分、改革クラブ三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算、平成二十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。蓮舫君。
○蓮舫君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の蓮舫です。 まずは、雇用保険についてお伺いします。 衆議院で与野党が修正を行った雇用保険法改正案が今参議院で審議をしています。私たちは〇・四%の単年度保険料率引下げの見直しを求めたんですが、与党は修正を認めてくれませんでした。 大臣、改めてこの率はなぜ引き下げるのか、教えてください。
○国務大臣(舛添要一君) 雇用を守るということとともに、今度は新しい雇用を創出するという観点も必要であります。そういう意味で、日本のGDP五百兆のうちの六割の三百兆が個人消費、そうすると、個人が消費がよりできる環境を整えるための施策として、可処分所得、つまり公租公課、保険料や租税を引き落とした残った可処分所得を上げる必要がある。そういう意味で、月額千円とか二千円、そういうレベルで引き下げれば上がります。そして、これは個人個人の働いている方の負担も減りますし、企業にとっても五〇、五〇の割合で取っていますから減りますと。 そういう意味で、片一方では雇用を創出するため、つまり景気を回復させるための一つの手段としての意味もあります。そういうことも含めた一つのパッケージとして引き下げたということでございます。
○蓮舫君 この雇用保険料率の引下げは、去年十月三十日に生活対策の目玉として麻生総理が発表しています。 官房長官、当時、総理は家計緊急支援対策として何と説明されていましたか。
○国務大臣(河村建夫君) この新たな経済政策に関して、政府・与党会議あるいは経済対策閣僚合同会議におきまして、勤労者の生活、消費を支える賃金引上げの環境づくりを進める必要がある、そのために、国民の負担軽減の観点からも、積立金残高の状況を踏まえて、セーフティーネット機能の強化を併せた雇用保険料引下げに向けた取組を進めたい。政府としてはまずそのことを進めていきたいんだと、こういうことでありまして、これによって、今の現下の非常に厳しい急激な経済悪化の状況の中、また世界の金融経済情勢も大きな変化をした、そこで国民の皆さん方の経済不安、物価高、このような生活者の暮らしの安心を打ち立てるために、勤労者の生活支援を支えて賃金引上げの環境をつくっていくべきではないかと。こういうこともあって、企業を含む国民の負担軽減の観点からの引下げと、こういう説明でありました。
○蓮舫君 資料一で配付をさせていただきましたが、麻生総理は、生活対策として、雇用保険料率引下げは、賃金を引上げをしたいと言っていた。でも、それから五か月で雇用を取り巻く環境は随分大きく変わった。 去年十月三十日と最新の失業者数、その差、有効求人倍率をそれぞれ厚生労働省に伺います。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 まず、完全失業者数でございますけれども、総務省の労働力調査で、平成二十年十月の完全失業者数、季節調整値が二百四十九万人、直近の数字は一月の数字が最新の数字でございますけれども、二百七十六万人でございまして、二十七万人の増加でございます。 また、有効求人倍率につきましては、十月が〇・八〇倍、それから最新の直近の数字が、一月が〇・六七倍でございまして、〇・一三ポイントの低下でございます。
○蓮舫君 この五か月間で失業者が二十七万人増えている。 あわせて、厚生労働省にお伺いしますが、厚労省は、去年の十月から今年の三月までの半年間で、非正社員、雇い止め等を含めて離職者数を去年十一月の時点でどれぐらいと見通しをしていて、最新ではどれぐらいの見通しに変わりましたか。
○政府参考人(太田俊明君) いわゆる非正規労働者の雇い止めの状況でございますけれども、昨年十一月から集計を行っているわけでございますけれども、昨年十一月の時点では、昨年十月から本年三月までに職場を離れると見込まれる非正規労働者の数が三万六十七人でございました。今年二月時点では十五万七千八百六人という状況でございます。
○蓮舫君 厚労省の見通しをはるかに上回って雇用環境は悪化をしています。今守るべきものは賃上げよりも雇用そのものだと私たちは認識をしています。 保険料を下げても、解雇されたらやっぱりこれは意味がない。しかも単年度措置ですから、給与から引き下げるシステムは事業主負担になるから、これやはり労使双方にとっても余り望まれていないと私は思うんですが、舛添大臣、それでも保険料率を〇・四%引き下げるのは大事だとお考えですか。
○国務大臣(舛添要一君) 一年間限りの措置であるということで、これ六千四百億円その額が減りますから、片一方で個人所得が、可処分所得を増やす、それから企業にとってはその負担が増える、これを景気回復に結び付けるということで、景気回復策の一環としてこれは位置付けるということであります。もちろん、雇用を守っていくというのは極めて大事ですから、セーフティーネット機能としてのこの雇用保険の大事さ、そしてこれの適用を拡大する、いろんな条件を緩和する、これはまさに雇用保険法の中身ですけれども、それを含めての総合的な対策で雇用を守っていくということでございますので、一つの政策パッケージとして先ほども申し上げましたようにやっていきたいと思っております。
○蓮舫君 雇用を維持するには、与野党を問わず政治が最大限の努力をしなければいけないと思っています。ただ、失業者がやっぱり想定を超えてはるかに増えた場合、保険料率を引き下げることで失業等給付の財源は、これは大丈夫なんでしょうか。
○政府参考人(太田俊明君) 雇用保険の財政面でございますけれども、私どもといたしましても、やはり今回の引下げにつきましても、雇用保険財政の安定的な運営が確保できることを前提としまして、特例的に一年間に限って引き下げたものでございます。 したがいまして、一年間に限ってのものでございますし、仮にこの保険料率を〇・四%引き下げた場合で、かつ、今雇用情勢急に悪くなっておりますけれども、更に悪化した場合を想定しても、今後五年程度ぐらいは、今現在五兆円を超える積立金がございますので、現行の法定料率一・六%を変更せずに制度の安定的な運営を確保できるものと考えておるところでございます。
○蓮舫君 給付財源は五年間大丈夫だという御答弁なんですが、与謝野大臣、今年度予算案には三千五百億の予備費に加えて経済緊急予備費を一兆円計上していますが、これはなぜでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 予備費は、経済緊急対応予備費として通常の予備費のほかに一兆円計上しております。これは、景気回復を図っていく中で、予見し難い経済情勢の推移などによって雇用対策、中小企業金融、社会資本整備等の経費に予算の不足が見込まれた場合に、これを機動的に対処し得るようにするため必要な金額を計上したものでございます。 予備費は本来、内閣の責任においていかなる使途についても支出し得るものでございますが、この予備費につきましては、経済・金融情勢が悪化した際に特に機動的な支出が求められる雇用、中小企業金融、社会資本整備等に使途を限定し、国会の議決をいただくこととしており、できるだけ国会の審議権を御尊重申し上げているところでございます。
○蓮舫君 資料二に付けさせていただきましたが、限定列挙された項目の中になぜ雇用保険の国庫負担が含まれているんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 雇用保険の国庫負担も含まれておりますが、これは、例えば失業等給付費が見込みを上回って増加するなど異例の事態が生じた場合などにおいて、給付費の一三・七五%を負担することになっている国庫負担に不足が見込まれるときに対応することを可能とするものでございます。他方、雇用保険の収支を見ますと、二十年度予算では単年度で五千億の保険料の余剰を生じ、積立金は五兆四千億に達する見込みでございます。 こうした状況を踏まえまして、制度の安定的な運営が確保できることに配慮しつつ、国民負担の軽減の観点から二十一年度に限り雇用保険料を〇・四%引き下げることとしたものであり、これにより家計の負担軽減を図るとともに企業負担の軽減にもつながると考えております。 このように、経済緊急対応予備費が失業等給付にかかわる国庫負担の不足をカバーするためのセーフティーネット、雇用保険料の引下げは積立金が多額に上る中で、現下の経済情勢等を踏まえた国民負担の軽減策であり、両者は何ら矛盾するものではないと考えております。
○蓮舫君 厚生労働省は、〇・四%雇用保険料を引き下げて六千四百億円の歳入減となっても今後五年間は失業給付は大丈夫だと説明している。でも、緊急予備費で一兆円を計上して、失業が大量に出た場合に税金で対応するんだという説明は矛盾していると思いますが、それならば、〇・四%引き下げないで、その緊急の予備費はほかの予見し難いときが起こったときに充てる方が現実的なお金の使い方ではないでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 失業情勢も予見し難いことが起こり得る一つの項目であると思っております。
○蓮舫君 予見し難いことが起こり得るんであれば、〇・四%の、もう今雇用の維持の方が大事なときに、賃上げを守るという五か月前の政策ではなくて、今を見てそこは修正をするべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) これは、予見し難いということは、今の時点では本当に分からないという話なんで、分からない話だけれども、もしかしたらそういう可能性があると、そういうものに一応積んでおこうという思想なんであって、先生のおっしゃる点は十分分かるんですが、先生のお話の前提は、予見し得るというお話が前提なんで、この緊急予備費の方は全く予見し難いものに予備費を積んでいると、そこが多分意見の擦れ違いなんじゃないかなと思っております。
○蓮舫君 去年総理が生活対策を発表したときと今では雇用環境が大幅に違うということをまず指摘をさせていただいているんですね。でも、麻生総理が約束した生活対策の目玉は、この雇用環境の悪化に合わせて柔軟な見直しを行わないというところに私は疑念を感じているんです。どうしても、生活対策の目玉の定額給付金と雇用保険料引下げは何が何でも行うと。その結果、定額給付金は本来生活支援だったものが経済対策になるんだと目的を変えて、再議決してまで通して、そして、雇用保険料率引下げは賃上げだという名目で引き下げたんだけれども、一方で、税金で予見し難いときがあるために一兆円を積んでいくという、何かもう麻生総理の公約を守るために無理やり何かその目的を変えたり、ほかの部分で補てんしていたり見えるところが、私は本当に政策効果が出るのかどうなのか懐疑的に見ているんです。 それよりも、今政治が行わなければいけないのは、この制度そのものの見直しであるとかお金の使い方、例えば私たちは、雇用環境が悪化するときに今のままのセーフティーネットでいいのか、今は失業給付が切れて、それでも仕事がなくて生活ができなかったらそのまま生活保護にまで落ちてしまう。だから、この間に中間的な新たな雇用のセーフティーネットをつくろうという法案を提出しているんですね。こういう制度の見直しを今は優先する、あるいは限られた労働保険特別会計の中身のお金の使われ方は本当に正しいのか、こういうチェックをすることの方がわずか一年間〇・四%雇用保険料率を引き下げるよりも優先されるんではないかという私は思いを持っているんです。 例えば労働保険特別会計、事務方で結構なんですが、今なお不正受給がある。失業給付では最新の一年間幾らぐらい不正受給があって、直近の五年間で不正受給総額はどれぐらいありますか。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 失業等給付のいわゆる失業者本人に対する給付の中での不正受給額でございますけれども、直近の一年間、平成十九年度の実績につきましては約十一億円でございます。直近五年間の合計額が約七十九億九千万円でございます。
○蓮舫君 約八十億の不正受給、そのうち未回収額と不納欠損額、もう回収をあきらめた額はそれぞれ幾らですか。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 不正受給額のうち、未回収となって収納未済となっております、これ過年度の累計額でございますけれども、平成十九年度で約二十六億円でございます。それからまた、失業等給付に係る不納欠損額の直近五年間の状況でございますけれども、十五年度が二億四千万、十六年度が約二億円、十七年度が約二億五千万、十八年度が約二億三千万、十九年度が約一億九千万、合計約十一億円という状況でございます。
○蓮舫君 もう十一億円の回収をあきらめてしまっている。 次に、雇用保険二事業の不正受給は最新の一年で幾らで、直近の五年で幾らございますか。
○政府参考人(太田俊明君) 雇用保険二事業に係る助成金の不正受給額、これは事業主に対する助成金でございますけれども、直近の一年間、これ十八年度の数字でございますが、約一億四千万でございます。直近五年間の合計、十四年から十八年度で約三十六億円でございます。
○蓮舫君 未回収額は幾らでしょうか。
○政府参考人(太田俊明君) 未回収額でございますが、直近五年間、十四年度が約九億二千万、十五年度約二億六千万、十六年度が約二億円、十七年度が約九千万、十八年度が約三千万という状況でございます。
○蓮舫君 資料三に表を付けさせていただきましたが、失業給付の財源は労使折半、二事業は事業主負担、不正受給の未回収額がこの五年間で二十七億円に上っております。そのうちもう十二億は回収をあきらめちゃっている。これ、だれが補てんするんですか。
○政府参考人(太田俊明君) ただいま御指摘のような不正受給の事案につきましては、直ちに返還の措置を講じているところでございまして、引き続きその回収に努めてまいりたいと考えております。 ただ、全力で努めた結果、消滅時効が完成した場合で権利そのものが消滅する場合、あるいは債務者の行方不明とか倒産の事由により収入できないため整理する場合には、国の徴収権を放棄する、せざるを得ないという状況でございます。 したがいまして、私どもとしましては、より一層の窓口指導の強化、各種届出書類の厳正な審査等によりまして、不正受給の未然防止、早期発見に努める一方、発見した不正事例に対しましては、納付命令制度の厳正な運用を行いまして、引き続きその回収に全力を尽くしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○蓮舫君 つまり、回収不能なのはだれも補てんしないんですね。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 会計規程によりまして、収納できない等整理する場合で国の徴収権を放棄する、こういう場合につきましては補てんの制度はございません。
○蓮舫君 国からこの助成金の委託事業を行っている独立行政法人雇用・能力開発機構がございます。まず、ここの理事長の天下り状態を教えてください、理事、役員の。
○政府参考人(草野隆彦君) 独立行政法人雇用・能力開発機構の役員は八名おりますが、そのうち、現在、国家公務員再就職者は三名となっております。
○蓮舫君 資料七に役員の一覧を付けさせていただいておりますが、三名ではなくて四名じゃないですか。
○政府参考人(草野隆彦君) 三名でございます。
○蓮舫君 監事も含めて旧労働省が四人、この機構の前身のある事業団から横滑りしたのが一人いて、かなり天下りの団体なんですが、この機構が委託を受けた助成金事業で五年間の不正受給、それと回収額を教えてください。
○政府参考人(草野隆彦君) 五年間における不正受給額及び回収額ですが、助成金のうち平成十四年度から平成十八年度までの五年間の間に不正受給額として返還決定した金額は二十五億二千万円、そのうち十九年三月末までに十二億円を回収し、未回収額は十三億二千万円となっております。
○蓮舫君 この雇用・能力開発機構が委託を受け助成金を支給し発生した不正受給額は、この直近五年間の二事業全体の不正受給額の七割を占めるんです。この未回収分はだれが補てんするんでしょうか。
○政府参考人(草野隆彦君) 雇用・能力開発機構におきましては、債権放棄ということはしておりません。したがいまして、全力で回収に努めるということでございまして、先ほど安定局長からもお話がございましたが、雇用・能力開発機構におきましても、債権回収計画の策定とか、債権管理担当者の選任による執行体制の強化でありますとか、弁護士等の専門家の活用による法的措置を含む厳正な対応、こうした措置を通じて全力で回収に努めていきたいというふうに思っております。
○蓮舫君 平成十五年に佐世保重工業の助成金不正受給を受けて厚労省は大幅な調査を行っています。どういう調査でどういう概要で、そのときに機構に厚労省はどんな指導を行いましたか。
○政府参考人(太田俊明君) 佐世保重工の事案でございますけれども、平成十一年から十二年度にかけまして、関連の事業所十九社に対しまして中高年労働移動支援特別助成金を支給しましたが、平成十四年にその執行の実態がない、不適正なものではないかという疑惑が出てまいりまして、雇用・能力開発機構におきまして調査を行って、約七億三千万円の不適正受給があったものとしまして返還請求を行ったものでございます。その後、十六年八月に不適正受給があった十二社のうち返還意思のない十一社を相手に現在返還訴訟をやっておりまして、約六億七千万円の返還を求めて現在福岡高裁で審理が続いているという状況でございます。 国の機構に対する指導状況でございますけれども、今申し上げたとおり、事実確認を詳細に確認するように指示するとともに、不適正支給分につきまして回収に向けた措置を講ずるように指示したわけでございます。さらには、助成金の支給に当たって、助成金支給を直接担当する都道府県センターの指導の強化、職員研修の充実による審査体制の確立、さらには不正受給防止マニュアルの整備や内部検査の徹底等、適正な支給の確保に万全を期すように指導したところでございます。
○蓮舫君 平成十五年の事件を受けてそれだけ厳しい指導をしながら、その後、雇用・能力開発機構の助成金は今なお不正受給が、コンスタントにという言い方はおかしいんですけど出続けているんですよ。これ、なぜ改善されないのか、分析等は行っていますか。
○政府参考人(太田俊明君) 雇用・能力開発機構の助成に係る不正受給でございますけれども、平成十四年度におきましては二百三十三件、約十四億一千七百万であったところ、十八年度におきましては四十四件、約七千七百万円と、かなり減少はしておりますので、ある程度は改善していると思いますけれども、更にまだ七千七百万の不正受給がございますので、更に不正受給の防止に向けて指導を徹底してまいりたいと考えているところでございます。
○蓮舫君 もちろん、こういう不正な受給というのは受け取る側が大変大きな問題があると思うんですが、それに関しての刑事告発等の手続は行っているんですか。
○政府参考人(草野隆彦君) 助成金の不正受給事案のうち、平成十四年度から平成十八年度までの間に、被害者である独立行政法人雇用・能力開発機構が刑事告発した件数は二十件というふうになっております。
○蓮舫君 不正を働いた者に対しては刑事告発なりなんなり厳しい態度で臨んでいる。では、不正を許してしまったというか、不正を見抜けなかった機構の職員に対しての何らかの処分はこれまで行われたことがありますか。
○政府参考人(草野隆彦君) お話しのとおり、まず不正受給、企業等の当事者が一番問題があるわけですが、そうした事態を招いたということで万全を期していかなければいけないのは当然でございます。ただ、その責任追及ということになりますと、職員が処分を受ける場合は、職務上の義務に違反した場合、職務を怠った場合、そういった場合について就業規則の規定に基づき懲戒委員会が諮った上で懲戒処分を行うことになっておりますが、助成金の不正受給事案に関連して職員の懲戒処分を行った事例はないというふうに聞いております。
○蓮舫君 舛添大臣にお伺いしたいんですが、不正受給によって生じた未回収額が今二十七億円ある、そのうちもう十二億円は回収もあきらめてしまったものがある。悪質なものに対しては、不正受給を行った者には刑事告発を行っているけれども、それを許してしまった側の職員はだれ一人として処分をされていないで、そして毎年この機構に対して助成金事業の委託を国が延々と行い続けていることは理解が得られるんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは、一つ一つのケースについてきちんと点検をし、不正受給に職員が明確にかかわっていたということの証拠があれば、それは省内のルールに従って懲戒処分を含めた処分をきちんとやりたいというふうに思っておりますので、私が全部精査をしたわけではありませんけれども、今のような明確に職員が関与していた証拠があり、法と証拠に基づいて処分ができるというケースがあったというのは報告を受けていません。
○蓮舫君 引き続き大臣にお伺いしますが、この雇用・能力開発機構は今後独法整理合理化計画でほかの、またこれも天下り団体なんですが、そこと一緒になる方針なんですね。 私は、こういう独法を整理するだけじゃなくて、整理合理化するときには中身をもう一回全部精査しなきゃいけないと思うんです。こういう不正受給を行い続けて、二事業の中の七割がこの機構が行っていて、ほかの天下り団体と一緒になったら、じゃ終わりですというようなことはあってはならないと思うんですが、〇・四%雇用保険料率を引き下げるというよりも、こういう中身の在り方、お金の使われ方、ここをまず徹底的に洗い出した方が私はいいと思うんですが、これは賛同いただけますか。
○国務大臣(舛添要一君) やっぱりそういう努力は不断に続けていかないといけないというふうに思います。 それとともに、不正受給に関しては、先ほど申し上げましたように、一つ一つケースを点検しないといけませんが、例えば、これは不作為というのを法と証拠に基づいてどういうふうに問題視し処罰するかというのは非常に難しい問題ですから。逆に、ハローワークにいろんな手続に来られる、事業者が、先ほどの佐世保重工の例がありました。それから、役所の窓口に来られる、機構の窓口に来られる、そのときの点検体制をきちんとしないと書類の不備をちゃんと見付けることができない。それは不備とか不正をやるのが悪いわけですよ、第一義的には。 だから、その問題も含めて、これはおっしゃるようにきちんと点検する必要があると思いますので、やりたいと思います。
○蓮舫君 この件は、引き続き共にチェックをしていければと思っております。 次に、年金問題に移ります。消された年金、改ざんされた年金問題です。 去年九月十八日に社保庁が発表した六万九千件というのはどういう数字か、改めて御説明をいただけますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 今御指摘をいただいた約六・九万件でございますけれども、不適正な標準報酬月額の遡及訂正処理である可能性の高い記録を絞り込むための条件について検討するために、総務省の方で設置されております第三者委員会のあっせん事案など八十八件について分析を行ったところ、その九割が三つの条件、一つは、標準報酬月額の引下げ処理日と同日若しくは翌日に資格喪失処理が行われているということ、それから二つ目に、五等級以上遡及して標準報酬月額が引き下げられているということ、それから三点目に、六か月以上遡及する形で標準報酬月額が引き下げられているということ、今申し上げた三つの条件にすべて該当したことなどを踏まえまして、約一億五千万件に上ります社会保険オンラインに格納されている記録からこの三条件すべてに該当する記録を抽出した、その総数でございます。
○蓮舫君 資料四に詳細な説明は付けさせていただきましたが、舛添大臣は何度も何度も公の場所で、この六万九千件は改ざんされている可能性が極めて高い、極めてグレーだと、ほとんど改ざんされているというような発言をしておりますが、その認識は間違いないですね。
○国務大臣(舛添要一君) この調査をやるもとになったのは、例の第三者委員会で指摘していただいた八十八件のあっせん事案、これを克明に分析したら先ほどの三条件が出てきたんですね。そうすると、八十八件の調査からいうと、これはもう極めて怪しい、グレーに近いということで、二万件を今戸別訪問してやっています。今それを少しずつ集計をしていますから、その結果で、本当に私が極めて黒に近いと言ったことがきちんと立証されるか、今やっているところです。 ただ、私の感じとしては、作業する段階のモデルになった八十八件がほとんどそうだったので、そういう心証は持っております。結果は、これは調査結果が出次第また公表しますが、今、鋭意やっているところでございます。
○蓮舫君 全く同じ認識です。ほとんど私も、この六万九千件は改ざんされている可能性が極めて高いと思っております。 去年十月十六日から、この六万九千件の中の年金受給者、既に年金をもらっている二万件に訪問調査を始めましたが、これはなぜでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 御指摘の先ほど申し上げた約六・九万件のうち約二万件でございますけれども、これについて戸別訪問調査をやっているわけですが、その趣旨は、この二万件というのは既に厚生年金を受給されている方の記録であるということでございまして、当然のことながら多くの方が御高齢であるということ、したがって、受給中ということもございますし、より早い対応が求められるということ、そしてまた丁寧な説明が必要と考えられること、そういうようなことから、私どもの職員が、十月十六日からですけれども、直接戸別に訪問させていただいて、御本人に記録を直接御確認いただくというような形で着手しているところでございます。
○蓮舫君 もう既に年金を受給している方だから、早く記録が間違っていたら直してあげなければいけない。だから、より早い対応が求められるから戸別調査を行った。 調査を始めて五か月になりました。結果、どうなりましたか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 今申し上げた年金受給者約二万件に対する戸別訪問の状況でございますけれども、昨年十月から始めまして、十二月二十一日までに一万五千五百二名の方に実施したところでございます。 それで、一万五千五百二名の取りあえず一回目当たった回答内容を拝見しますと、御覧いただいた年金記録が事実と相違しているかどうかは不明であるというような御回答とか、あるいは、年金記録が自分の記憶と違うと思うというふうにおっしゃった方の場合でも、訂正の申立てをするかどうかちょっとまだ未定だというような御回答が少なからずございましたものですから、改めてそういうような御回答について御本人の意思をその後確認しておりまして、確認作業を反映した本年一月十三日現在の状況というのが直近で先日公表させていただいたものでございます。 中身でございますけれども、まず、遡及訂正処理が行われた期間における事業所でのお立場、当時のお立場ですが、約一万五千人のうちの五二%に当たる八千名余りの方が事業主であったと、こういうふうにおっしゃっています。それから、同じく役員であったというふうにおっしゃっている方が三千二百五十名余り、二一%。それから、従業員であったと回答されている方が三千八百八十五名、二五%と。それから、当時の立場はよく覚えていない、分からないとおっしゃっている方が三百一名、二%というふうになってございます。 記録の確認状況でございますけれども、私どもが提示して御確認いただいた年金記録について、事実との相違はないというふうなお答えをなさっている方が約五千人、三二%。それから、事実と相違しているのではないかと思うという趣旨の御回答をいただいている方が八千四百八十二名、五五%。それから、分からない旨の御回答の方が二千名余り、一三%というふうになっています。 そして、事実と相違している旨の回答をされた方について、私どもの方から記録訂正のお申立ての御意思があるかどうかお尋ねをしているわけでございますけれども、お申立ての意思を持っているという御回答の方が四一%、三千四百八十五名。それから、そういう御意思はないという御回答の方が三千六百七十二名、四三%。それから、未定であるというふうに回答された方が千三百二十五名、一六%と、こういう状況でございます。
○蓮舫君 済みません、端的に教えてください。二万件の戸別訪問調査をして記録が訂正された人は何件ですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 今申し上げた数字と時点的には若干ずれがあるわけでございますけれども、まず、私ども、この記録確認のお申立てを今申し上げたようなオペレーションの中で……
○蓮舫君 何件ですかと聞いているんです。
○政府参考人(石井博史君) はい。やってまいっておりまして、二月末までの社会保険事務所段階において記録訂正を行った件数は、いずれも従業員の方でございますけれども、四十五件ということになってございます。
○蓮舫君 二万件の戸別調査を行って五か月が経過した。この戸別調査を行った理由は、より早い対応が求められる。その結果、記録が訂正されたのは四十五件。これは早い対応でしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 厚生年金に係る記録確認のお申立て、特にこの二万件の方々についての対応でございますけれども、昨年、できるだけ被害者の救済を優先しようということで、従来と更に一段深みのある救済方針というのを立てることにいたしまして検討を進め、昨年の十二月の二十五日でございますが、方針を立てたわけでございます。 年末ということもございまして、地方の組織にこの示達を行ったと。それに基づいて動き始めたのが年明けからということでございまして、中身といたしましては、お申立人が従業員であって、事業所の例えば全喪日以降に標準報酬月額が遡及訂正されているというふうなケースであって、給与明細書などによってお申立ての内容に対応する給与実態が確認できるような場合、そういう場合は、救済迅速のために第三者委員会に送付せずに社会保険事務所段階で訂正を行うというふうなことで対応しているところでございまして、今後更に迅速な記録訂正が進められるように対応していきたいというふうに思っております。
○蓮舫君 二万件のうちの四十五件はどうひいき目に見ても、どんなに頑張っていると思わせていただいても遅いです。改ざんされた結果、年金額が満額もらえていない方たち、日一日と年齢を重ねていって、病気で倒れる、いつ亡くなるか分からない方たち、早く直してあげなきゃいけないじゃないですか。 これはもっと努力をしていただきたいと思いますが、この調査の結果、職員が改ざんに関与をした、そういう数はどれぐらい出てきていますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げた一万五千五百という要するに訪問件数の中でのことでございますけれども、年金記録の遡及訂正処理に関しまして社会保険事務所職員の関与をうかがわせるような内容の回答をいただいた件数が一千五十六件ございます。そのうち具体性のある内容の御回答が百五十九件ということになっております。
○蓮舫君 百五十九件の具体性のある内容とは何でしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 具体性のある内容の回答と申しますのは、ケースによって情報の濃淡があるわけでございますが、概括的に申し上げれば、職員が特定できて、そして関与の内容が具体的に示されているというふうに判断されるものということでございます。
○蓮舫君 消された年金というのは、職員が関与をして給料額を下げる、勤めていた期間を短くする、さかのぼって記録を改ざんする、極めて人為的な記録改ざんなんですね。その具体的な職員の名前が百五十九人も出てきた。調査はどうしました。
○政府参考人(薄井康紀君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げました二万件の戸別訪問を通じまして、社会保険事務所職員の関与をうかがわせるような具体性のある内容の証言が得られた事案、先ほど百五十九件と申し上げましたけれども、昨年の十一月二十三日までの訪問実施分でありましたのは六十九件というのがございます。まず、この六十九件を中心に、その事実関係を確認するための調査を実施するよう三月十九日付けで関係する社会保険事務局に対し指示をしたところでございます。これから調査を始めます。
○蓮舫君 去年の十一月に分かった六十九件の調査を始める通知が、四か月後の先週出ているんですよ。そして、その出した通知には新たに分かった九十件は省いているんですよ。これ、何でですか。
○政府参考人(薄井康紀君) 六十九件。今社会保険庁、年金記録問題、様々な作業をやっております。そういうことで、十一月時点のまず六十九件につきまして調査を実施をいたしまして、その状況も踏まえて、引き続きどのような整理をしていくかというのを対応してまいりたいと考えております。
○蓮舫君 去年明らかになった十一月の六十九件の調査を開始しなさいという通知を三月十九日、こんなに遅くに出して、そこには新たに分かった九十件は入れていないというのはなぜですか。
○政府参考人(薄井康紀君) この調査でございますけれども、一つ一つの事案につきまして、同僚なり上司等に対する確認はそうでございますし、それから相当量の資料、滞納処分票であるとかそれから調定取消し、更正減、還付決定、還付決議書あるいは適用関係の届出書それからレセプトと、こういったものについての確認が必要になると考えているところでございます。 そういうことでございますので、まず効率的な調査を行うということで、十一月二十三日時点での職員の関与をうかがわせる証言がありました六十九件を中心にまず調査を始めるということにいたしたところでございます。
○蓮舫君 去年九月九日に年金問題関係閣僚会議に提出した、都内の社会保険事務所職員が会社社長に、標準報酬月額を低く改ざんさせた事案、延滞分を相殺させた事案について、何と報告をされていますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 御指摘のありました、昨年九月九日の年金記録問題関係閣僚会議において御報告をしたその内容でございますが、社会保険事務所の担当職員の証言と事業主の証言などを総合的に勘案すると、当該職員は、事実に反することを知りながら、実態を伴わない月額変更届に基づき標準報酬月額の遡及訂正を行うとともに、当該事業所の全喪処理を行ったものと考えられるという調査結果を御報告したところでございます。
○蓮舫君 社保庁が調査をして、この一件は職員が改ざんを行ったと認めた。 その報告では、ほかの事案に関与しているかどうかもう一回調査を行って、厳正にこの職員に対処をするとある。あれから六か月がたちました。どんな対処をしましたか。
○政府参考人(薄井康紀君) 御指摘の事業主の具体的な証言があった事案についてでございますけれども、今御質問にもございましたように、その職員が関与した不適正な事案がほかになかったかどうか、そこら辺、関係者にもヒアリングをしながら調査を続けているところでございます。 職員の処分についてでございますけれども、その調査の結果を踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
○蓮舫君 これも調査中なんですね。 じゃ、もう一個伺います。去年十一月二十八日に、舛添厚生労働大臣の下にできた調査チームが、社保庁職員が改ざんに関与したかどうかを調査をしました。この中でアンケートがあります。それは、社保事務所と社保事務局の職員で、本人が不適切処理に関与した、あるいは同僚が行っていることを知っていたと答えた人は何人ありますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 標準報酬遡及訂正事案等に関する調査委員会、こちらで行った社会保険事務所あるいはその事務所の職員になされたアンケートに対して回答したものの状況でございますけれども、同委員会が調査対象とした人間が一万四千九百十九名でございまして、そのうち年金記録の遡及訂正について実態を反映していないなど不適正処理に関与したことがある旨の回答を行った者が百五十三名、このうち社会保険事務局又は事務所の職員である者は百三十七名と。それから、ほかの職員が不適正処理を行っていたことを知っている旨の回答を行った者は百九十名、そして社会保険事務局又は社会保険事務所の職員である者はこのうち百七十一名となっておりますが、ただ、この報告書には、同じページで、額面どおり受け取ることは早計であるという記述がございます。その趣旨は、実は回答に当たってその質問の趣旨を誤解して、例えば他の職員が不適正処理を行っていると知っている旨の回答者の中には、個別具体的な認識ではなくて、新聞報道などで聞いて知っているというものまで回答したというような点があるので注意を要するという記述もございます。
○蓮舫君 注意を要しても、三百八人の方が、自分が不適切な処理を行った、あるいは他者が行っていることを知っていたと答えている。この方たちに調査は始めましたか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 この報告書を受けまして私どもの方も、そういう内容の回答を行った職員についての例えば様々な形での調査をやりたいという意向は持っているわけでございますが、この調査委員会が行ったアンケート調査でございますけれども、個々の職員の回答結果、回答書でございますけれども、これについては、回答を行った職員の氏名や職名を特定することができない、いわゆるマスキングがなされた形で私どもの方に資料提供がなされているという状況でございまして、氏名もそれから職場におけるポストも何も特定する手掛かりがないものでございますから、残念ながらそちらの方からのアプローチはできておりませんけれども、私ども、さはさりながら、これまでの方針に沿いまして、先ほど申し上げた約二万件の戸別訪問調査などを端緒として、不適正処理への職員の関与が疑われる事案が確認された場合には調査を行っていくということで臨んでいるところでございます。
○蓮舫君 いろいろ長くお話しになっていますけれども、分からないから調査ができない、じゃ大臣に相談しましたか。マスキング外してください、三百八件、自分たちは積極的に職員の調査を行って信頼を回復するために努力をする、そういうお願いを大臣に一度でもしたことがありますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 この調査委員会は社会保険庁と別個の立場で、社会保険庁を俎上にのせる形でなされたということもございまして、調査過程における例えばその資料の、様々な情報のその確認に関する具体的な協力要請などは本当に最小限ということでございました。 そういうようなことから、私どもも調査の過程では極力抑制的な姿勢で対応させていただいたわけでございますが、最後こういう形で、資料も整理されたという段階では、是非とも社会保険庁の方にその氏名なりが分かる形で提供していただきたいと。提供していただいても、同調査委員会が調査を行ったときに約束をしたという不利益処分、そういうようなことはするつもりはないということで要請をいたしました。その要請の趣旨というのは、大臣の方にも秘書官などを通じて上がっているというふうに承知しております。
○蓮舫君 積極的な姿勢が残念ながら今感じてきません。去年九月、去年十一月、今年三月、具体的に改ざんに関与したと答えた職員の名前があって、そのやり取りがあって、その事実が分かっているのに調査は全く進んでいない。 社保庁長官にお伺いします。これは社保庁長官の御意思に沿った結果でしょうか。
○政府参考人(坂野泰治君) 御指摘のとおり、記録の遡及訂正について事実に反した処理が行われ、かつそれが職員の明らかな関与によるものであるということが判明したものについては、きちんとした証拠あるいは証言に照らして処分に値するものは処分をする、これはもう当然のことだと思いますし、できるだけ早く調査を進めたいと考えてはおるわけでございます。 ただ、個々の事案を見れば、一つ一つ個性のあるものでございますし、かつ関係証票が存在しないものもあり、かつまた既に退職された方に対して証言を求めながら補充的な調査をする必要もある。そういう面でいろいろ時間が掛かっておるということは誠に申し訳ないと同時に、かつまた事情について御理解をいただきたいと。 社会保険庁としてあえて調査を遅らせている、そういう意図は全くない、やはりきちんとした証拠及び証言に照らして必要な処分を行うために正確を期して調査を行っておる、このように御理解をいただきたいと思うわけでございます。
○蓮舫君 いつまでやるんですか。
○政府参考人(坂野泰治君) 残念ながら、いつまでということを今私から現時点でお約束することはできません。やはり、調査はそれぞれの個々の事案に応じて進展をし、結果が判明する、そういう手順を踏む以外にないと考えておるわけでございます。
○蓮舫君 出口を決めないから、三年を過ぎて保存の書類がなくなった、廃棄してしまった、みんな辞めてしまった、どこにいるか分からない、調査が不能だという結果になっているんですよ。いつまでやるんですか。
○政府参考人(坂野泰治君) 重ねて恐縮でございますが、現時点で何月何日までにやるということをあらかじめ決めてお約束をすることは困難であると思います。
○蓮舫君 舛添大臣は、牢屋に入れるまでという大変勇ましい発言もしました。その大臣の意思を受けて社会保険庁長官が職員の調査を行っていると私は信じていました。消えた年金、消された年金が発覚して二年がたちました。この二年間、口頭注意も含めて注意、処分を受けた社保庁職員は一人でもいますか。
○政府参考人(坂野泰治君) 今の御質問の趣旨は、消えた年金、つまり基礎年金番号に未統合な記録が五千万件あって、そういうものを発生させた問題を中心にそれに関連した処分があったのかというお尋ねと考えますが、これについてはこれまでも機会があればいろんなところで申し上げてきたと思いますけれども、この記録問題については長い年月にわたる問題とプロセスの積み重ねによって生じたものである。したがって、特定の時期に社会保険庁のそれぞれの職にあった特定の個人の責任を具体的に明らかにすることは困難であるというふうに考えておるわけでございます。そういうことから、これに関連した特定の職員の処分は行っていないということでございます。
○蓮舫君 人ごとのような答弁しないでください。社会保険庁の中で起きているんですよ。 じゃ、伺います。今は職員の関与はないんですね。
○政府参考人(坂野泰治君) この記録問題の発生前に平成十八年に社会保険庁として業務処理マニュアル、統一マニュアルというものを策定をし、記録の正確性確保のために様々なプロセスを定め、各現場においてそれを遵守するように努めているわけでございます。したがって、私どもとしてはその徹底を図るという努力を引き続き続けてまいる必要があると考えておるわけでございます。 そういう中で、度々例えば記録の改ざん等が起こるというようなことは、容易にそういうものが生じるというふうには考えられないわけでございますけれども、ただ、ついでに申し上げれば、先ほど御議論になっております標準報酬の遡及改定の問題で二万件の調査を今やっております。そういう中で、最近の事例もございますので、そういうものの調査も含めてやはり事実関係として明らかになったものは明らかにして、必要な防止策は更に必要があれば講じなければならないと考えております。
○蓮舫君 六万九千件の改ざんされた可能性がある案件の中で、平成十九年、二十年、去年、おととしに、こんな新しい年にでも発覚した事案はありますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 六万九千件そのものについては、社会保険の事務手続に精通していないということでお届け漏れがあり、そしてまたその届出漏れが生じている間にお辞めになった方、そういった方を例えば会社を畳むときにまとめて遡及的に処理をすると。ある意味で適正な処理のケースも相当数あるというふうに考えております。そういう部分も含むということでございますけれども、今お尋ねの件数について申し上げれば、平成十九年に処理が行われたものは六万九千件の中で七百一件、それから平成二十年に処理が行われたものは二百三十九件ございます。
○蓮舫君 資料五に付けておりますが、平成十九年に七百一件、平成二十年に二百三十九件、まだ発覚し続けているんですね、改ざんされた可能性があるもの。これはどうしてでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 今お答え申し上げた平成二十年のその二百三十九件について私ども調査をさせていただいたわけでございますけれども、その内容を申し上げますと、一つは事業主のお届け遅れ、あるいは届出漏れなどが契機で遡及訂正したものが百六十三件、それから年金の裁定請求あるいは厚生年金基金の解散に伴う記録の照合を契機として遡及訂正したものが五十七件、それから社会保険調査官の調査や会計検査院の御指摘などを契機として遡及訂正したものが十件ございまして、これらについては賃金台帳等の添付書類やマイクロフィルムなどによりましてその遡及訂正処理の内容を確認してございます。その限りにおいては、その不一致はございません。また、残りの九件でございますけれども、遡及訂正に関して、添付書類の確認などができなかったものでございますから、再度事業所に対して事実の確認をしようということで当たったわけでございますが、事業主の所在が不明であるなどによって確認ができなかったところでございます。
○蓮舫君 消された年金問題は昔の話ではなくて、これからも起きる可能性がある、まだある可能性がある。消えた年金問題、消された年金問題、なかなか解決されない。あるいは、大臣が言った、二万件年金受給者改ざんされた可能性がある人、その方の記録訂正急ぐと言っても、五か月たってまだ四十五件しか正されていない。そんなことをした中で、改ざんにかかわった職員の処分は調査すら着手されていないものも見受けられる。 こういうことをしている間に、来年の一月に社会保険庁は民営化されます。日本年金機構になったら国会の関与が相当薄まる。社会保険庁長官、日本年金機構のトップは、国会に呼んだとき、多忙を理由に来られなくなる可能性もある。だから、この調査はとにかく急がなければいけないと私たちは言わせていただいているんですが、舛添大臣、去年と今年で、今年の予算案も含めて、日本年金機構、社保庁を民営化するために五十六億円が計上されて使われ始めているんですが、民営化をやっぱり一度ここは見直して、このお金は消えた年金、消された年金の記録回復に回す方が私は有効だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 様々な不祥事が積み重なってきた社会保険庁ですので、これを非公務員型の公法人とする日本年金機構で新たな組織に生まれ変えさせると、それで今設立委員会をつくってやっているところで、今おっしゃった予算というのはそのための準備でありますし、必要なスリム化を行っていくということでありますので。 ただ、要するに、新しい機構が生まれたらもう記録問題何もやらないということではなくて、きちんとそれはやっていきますし、この日本年金機構に対する監督権は厚生労働大臣が引き続き持ちますので、御心配のないようにきちんと指導してまいりたいと思います。
○蓮舫君 いや、今日の委員会のやり取り見ただけでも心配は募りますよ。改めてここは考え方が違うということは強調させていただきたいと思います。 次に、財政規律について与謝野大臣に教えていただきたいんですが、この平成二十一年度予算案も、これは〇六年、小泉内閣時代の骨太の方針は堅持されているのか。つまり、二〇一一年に財政規律黒字化、プライマリーバランスは黒字化するという方向は大前提になっていますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 基礎的財政収支の黒字化は持続可能な財政に向けた一里塚であり、過去に前例のない不透明な内外の経済状況に弾力的に対応しつつも、できる限り早期に達成することが必要である。しかしながら、経済情勢が極めて流動的、不透明な中では、一定の確度を持って見通すことは困難である。当面は、財政規律の観点から、現行の努力目標の下で、景気回復を優先しつつ財政健全化に取り組んでまいりたいと。こういう答弁ですけれども、見果てぬ夢のような部分もありますし、なかなか成就できない恋ということもありますし、今はこの話は心の恋人みたいになっております。
○蓮舫君 見果てぬ夢までは分かるんですが、心の恋人という表現はちょっとよく分からないんですが、目標なんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 実現するということは大変困難ですけれども、やはり一定の規律観を持つためにはこの目標を捨てることはできないと、そういう意味で残してあるわけでございます。客観的に見ればこの達成は極めて困難であるということは明白であると思っております。
○蓮舫君 いや、今、与謝野大臣、本当に正直な御答弁だと思います。 内閣府も、経済財政の中長期方針と十年展望という比較試算を出しています。これ、世界経済がどういうふうになるか、日本で消費税がどういう形になるのか、様々な前提条件を組み合わせて今後の日本の経済の姿を試算しているんですが、内閣府にお伺いしますが、二〇一一年にプライマリーバランスが確実に黒字化されるという経済の姿はありますか。
○政府参考人(齋藤潤君) お答え申し上げます。 今お尋ねの経済財政の中長期方針と十年展望の比較試算におきましては、御指摘のとおり、今後の道筋の確認と政策選択の検討に資するために、経済及び財政について様々な想定を置いて、それらの組合せで複数のケースを設定した上で試算を行っております。 その試算結果を見ますと、試算を行いまして、いずれのケースにおきましても、二〇一一年度にプライマリーバランスは黒字化していないという結果になっております。
○蓮舫君 じゃ、一番早くて、最短で何年に黒字化していますか。そのときの前提条件も教えてください。
○政府参考人(齋藤潤君) お答え申し上げます。 この比較試算におきまして、プライマリーバランスが黒字化する年度というのはケースによって異なりますけれども、最も早いケースでは二〇一四年度に黒字化する結果となっております。 そうしたケースの主要な前提条件としては、まず、世界経済が早期に混乱を脱して二〇一〇年には我が国経済及び世界経済が急回復を遂げるということ、それから二つ目は、消費税率を二〇一一年度から毎年度一%ずつ計五%ないしは七%引き上げ、その増収分を社会保障の機能強化に充てるということ、それから三つ目としまして、二〇一二年度以降、非社会保障の歳出を名目額で横ばいに抑制するということ、こういったことが条件として挙げられます。
○蓮舫君 世界経済が急速に回復して日本経済が急速に良くなって、消費税を五%から七%までアップしてようやく二〇一四年に黒字化される。まさに与謝野大臣が見果てぬ夢と言ったのがよく分かるんですが、そうであれば、これから先の日本の財政規律を考えたときに、達成不可能な骨太方針の目標は転換しませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 二〇二一年度の予算を編成するときには、言わば一定の財政規律が必要だったわけです。わけですが、これは達成困難と知りつつも、みんなのわがままを許さないために財政規律を掲げたわけでございます。これは、そういう財政規律の一定の目標がないと、これもやりたいあれもやりたいと財政は膨脹してしまう、そういう懸念もあったので、一応、これはなかなか達成は難しいということは分かりつつも、財政規律を象徴的に表すものとして、いつも答弁しているんですけれども、旗は相当ぼろになっていますけれども、ぼろの旗でも掲げておく必要があるだろうと、そういうことの意味で掲げてあるわけでございます。
○蓮舫君 二〇〇六の骨太の方針は確実に黒字化するが目標なんです。それが今、象徴とおっしゃいましたが、ぼろぼろの旗でも象徴のために掲げているんだというのは大きく違うと思うんですよ。思い切って小泉路線を転換すると言えませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 財政規律というのは、別に小泉路線ではなくて、すべての国が持たなければならない一般的な私は原則であると思っております。しかしながら、守れないものをいつまでも掲げておくというのはおかしいという御指摘だとすれば、それは当然ある時期きちんと転換して、次なる財政再建目標はどこにあるのかということは国民にお示しするというのが政治の責任であると私は思っております。
○蓮舫君 確かに、総選挙で選ばれた小泉元総理が作った方針を選挙を経ていない内閣が閣議決定だけで変えるというのは私は難しいと思います。今、ある時期というのは恐らく次の総選挙の争点も含めておっしゃっているのかなと思うんですけれども、せめて、せめてその総選挙が行われるまで、新しい第一次補正の話も出てくるとは思いますけれども、社会保障費を毎年毎年二千二百億円削減していくという方針は、これは撤回をしていただきたい。 もう介護も医療もぼろぼろです。母子家庭の加算も減らされている。参議院自民党の尾辻会長が本会議で言った、もう乾いたぞうきんを絞っても水は出ないと言いましたけれども、現場はぞうきんを絞る力もないぐらいなんですよ。是非これだけは見直していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 自民党も恐らく民主党もあるいは他の政党も、この点についてはほぼ一致されているのではないかと。各党が一致をしていれば、政策の方向はおのずとそういう方向に行くのではないかと思います。
○蓮舫君 是非、方向ではなくて結果を出していただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。藤本祐司君。
○藤本祐司君 民主党の藤本でございます。 時間が少ないので端的に申し上げたいと思いますが、中央公聴会を三月十七日にやりました。予算委員会中央公聴会、これは基本的にはやることになりますが、せっかくそのときの発言というのもありますのでちょっとお聞きしたいと思っておるんですが、その公述人の中でいわゆるスウェーデンの福祉税とか政治の話が出されまして、非常に税金が高い、国民負担率が非常に高いんだと、と言いながらも不満は少ない、満足度が高い。いわゆる政府に対する信頼性が非常に高いんだという、そういう御発言があったんですが。 税金の問題もございます。今後税金を上げていこうじゃないかという与謝野大臣のお考え方もあろうと思いますし、福祉国家でございますのでスウェーデン、舛添大臣、お二人に、何でスウェーデンはそんなに国民からの信頼性が高い政府というふうに言われるのか、何か思い当たるというか、理由があれば教えていただきたいと思うんです。
○国務大臣(与謝野馨君) 自分の払ったものがちゃんと自分に戻ってくると、現在もまた将来もという確信を国民が持っておられる。それは先生の言う政治の安定性、あるいは政治に対する信頼性に基づくものだと思っております。
○国務大臣(舛添要一君) 例えば社会保障制度、年金制度の改革などについて与野党を超えてきっちり、政権交代があってもこういう問題はきちんと議論をしてきた、そういうことも一つございますし、基本的には政府に対する信頼性だと思います。 政府に対する信頼性はどうして生まれるかというときに、例えばオンブズマン制度を含めて民間の参入があるのと、やっぱりきっちりした情報公開制度があるということでありまして、それから地方の自治。その地方の自治で地方がきちんと、地方の住民は税金をきちんと払う、そのことにより監視の目も届くし、まさに医療や介護というのは地方でやるわけですから、そこのコミュニティー、そういう意味での社会的連帯、これがきっちりしているので。 私はいろんなところで、先般、福島委員に対して厚生労働委員会でも申し上げましたが、ヨーロッパ本来の社会民主主義の良さというものをきちんとやらないといけないし、そういう意味で、私たちの党の名前は自由民主党で社会民主党ではございませんが、戦後長い期間政権に就いていたというのは、片一方では経済至上主義、競争原理、市場、マーケットメカニズム至上主義にもくみしないし、それから独裁型のスターリン型のマルクス主義にもくみしないと。そういうところの良さが長期政権に反映したんだろうと思いますが、その原点に返って反省すべきは反省しないといけないと思っております。
○藤本祐司君 与謝野大臣には全く同意、同感でございまして、舛添大臣には前半部分については同感をさせていただきたいと思いますが。 もう一つ、スウェーデンなんかの政治をやっている方々の学者さんなんかが共通的に言われることは、やはり参加と公開なんです。参加と公開というのがあって、要するに徹底的な透明性なんですね。徹底的に透明性というのは、政治の可視度、要するに見えるということ、これが非常に高いという、これをもって見える政治というふうに言うんですが、一方、見えざる政治というのが一方である。これは何かというと、情報が改ざんされる、さっき年金記録、蓮舫さんが言いましたが、改ざんされるということ、あるいはやはり隠す、それとか廃棄するというのが、ここがあると見えざる政治。そうなってくると、信頼度が低くなるということになるんだろうと思いますが。 そこで、高速道路のことを、この前、十割引の資料についてお聞きしたいんですが、十日の予算委員会で私は資料要求いたしました。そのとき金子大臣は、十割引に関しては必要な書類は既に衆議院の馬淵議員に三月六日の時点で提出をしていると。そのときは十割引の試算があるかないかということだったので、あるということで、必要な部分については提出をしたということで、私のところにも追って十九日、十八日事務局に提出されましたが、それが出てきております。十九日に提出いただいた資料以外、これ以外に十割引に関する資料というのはあるんでしょうか。
○国務大臣(金子一義君) 資料を隠すつもりは全くありませんので、お出しできるものはすべて出させていただいておりますし、昨日は衆議院の国土交通委員会で、その資料に基づいて、馬淵議員に出されたその資料に基づいて昨日は質疑が既に行われておると理解しております。
○藤本祐司君 その資料というのは、私どもにいただいたこの十五ページ、この資料だということでよろしいんですか。
○政府参考人(金井道夫君) 前回、三月六日に馬淵議員に提出させていただいたのが多分お持ちの資料であるかと思っております。その後、三月九日付けで馬淵議員から再度提出の依頼がございました。これは前回も御説明を申し上げましたが、報告書に残っておるのは三割引、五割引のデータでございますが、十割引の試算を、途中過程で試算をしていたというのも事実であると思っております。 それについては、特に十割引については、コメントであるとか、それから区間ごと、例えば高速道路のどの区間でどのような混雑度になるのか、かなり詳細なデータも試算していたのではないかということを御指摘いただきましたので、その辺は委託先に問い合わせをしまして、一応現時点で集められるものを全部集めて、おととい馬淵議員に提出させていただいて、昨日御審議いただいたのかなと、そのように考えております。
○藤本祐司君 三月十日の質問、そして十八、十九日に提出いただいたそれがもうすべてこういう必要なものは出したと言っておりますが、要するにあったということですよね。
○国務大臣(金子一義君) お出ししているのはこちら、このページですから十五ページのものではありませんし、私は出すべきものは出しますということを一貫してお答え申し上げています。
○政府参考人(金井道夫君) 先ほども御説明しましたとおり、最終報告書に残っておるデータは三割引、五割引でございます。御指摘があれば、それに応じて委託先にも問い合わせまして、データであるとか、そういったものをお出しをしております。特にコメントについては残っておりませんので新たに作成をさせてお出しをしたと、このような事実関係でございます。
○藤本祐司君 十九日に出していただいたのはこれです、これ、全然違うんです。 それで、そのときに大臣は、必要なものについては、十割引のもの、部分を出せということだったので出したというふうにおっしゃって、出てきたのがこれなんです。今お持ちになっているのと違うじゃないですか。 それはやっぱりあったということですね。十九日に出したもの以外にあったということですね。それは出す、もう国土交通省が出したものを、要するに、国土交通省がないというものについてはないんだというふうに言われている方もいらっしゃったんですが、結局その後あったということは、あったということですね。
○政府参考人(金井道夫君) 何回も御説明させていただきますが、報告書に残っておるのは三割引、五割引のデータでございます。検討の途中で十割引について検討していたというのも、これも委託先の方、国総研の方から聞いておりますので、ただ、それ形で残っておりません。 したがいまして、今回お出しを申し上げたデータについても問い合わせまして、いろいろ残っていた断片資料をまとめて、それでコメントも付けてお提出をさせていただいたと、そのようなことでございます。
○藤本祐司君 私もシンクタンク十五年やっているんで、そんなことぐらい分かっていますよ、はっきり言って。 この間、十九日に出してもらったこれだって十割引載っているでしょう。これだって報告書に載っていないものを出してきているわけでしょう。それなのに今の答弁と合わないですから、出さないものを、報告書にないからというふうに言ったけれども、ないのを出してきているわけでしょう。それ以外にもあったということをお聞きしているんです。
○政府参考人(金井道夫君) 何回も御説明しますが、三割引、五割引以外の十割引の検討について、検討段階でデータをいろいろ検討していたと、事実でございます。それについて委託先にも問い合わせをいたしまして、御依頼をいただいた分について、必要な分はその時点で最大限お出しをするということでございます。
○藤本祐司君 でも、その後出てきているということは間違いないので、十九日にあったのは十分ではなく、それは必要なもの全部、全部出したというのは間違いだったということでいいんですね。
○政府参考人(金井道夫君) 恐縮です。 その時点で一々データの有無、それから特にコメントについて、どういうコメントを出すべきなのか問い合わせをしながらやっておりますので、常にその時点で出せるものをすべて最大限お出しを申し上げたということでございます。
○藤本祐司君 そうすると、我々はこれをもらって、これがすべてだと言われたものを信じたら、それ以上は絶対出ないということじゃないですか。どうなんですか。
○政府参考人(金井道夫君) 別に、大臣申し上げたとおり、隠すとか提出しないとか、そういうことは一切ございません。その時点で調べさせていただいて最大限出させていただいていますが、昨日も馬淵委員にはそう申し上げましたが、データが膨大なために提出が大変遅れました。その点は大変恐縮でございます。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 止めて。 〔速記中止〕
○委員長(溝手顕正君) 速記を起こしてください。 ただいまの争点については、理事会で精査して、また皆さんに御報告させていただきます。 続けてください。
○藤本祐司君 じゃ、八ツ場ダムのということでお聞きしますが、この間大河原議員が八ツ場ダムの質問をして、資料は、平成十年、十五年、二十年、二十一年の答弁をされましたが、平成二十一年の分しか出てきておりませんが、それ以外ないんでしょうか。
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。 既に提出しております八ツ場ダムのBバイCの根拠資料につきましては、三月十一日の予算委員会での大河原議員からの提出要求を受けまして、予算委員会理事会の議論を踏まえまして、三月十九日に予算委員会理事会に提出できる資料を提出しているところでございます。それにつきましては、二十一年二月二十四日付けの資料でございます。 それ以前の平成十年度等の資料についても、残っている資料がございますので、必要な資料につきまして提出する予定はございます。
○藤本祐司君 昨年の六月に富岡議員が質問をしたときに、十五年、十年というのは三年間の保管期間を過ぎたんでもう廃棄したというふうに言っていたんですが、それは、それとどう違うんですか。
○政府参考人(甲村謙友君) お答えいたします。 詳細な根拠資料までは廃棄した部分がございますけれども、残っている資料につきましては出せるものはございます。
○藤本祐司君 大体こんなものは、昔は紙ベースで残していたかもしれませんが、最近はこんなの電子データで残しているわけですよ、普通は。だから、それを廃棄しちゃったということ自体がまずおかしいなと思うんですが、もう時間がありませんのでまとめますけれども、私も、先ほど申し上げましたとおり長い間シンクタンクをやっていますので、すべての資料、出せるものと出せないものがあるということは分かっているんです。これは知的所有権とか知的財産権にかかわるものについては出せないということは分かっているんです。その上で、それ以外のものは、税金でやっている調査なんだから公開が原則だということ、ここのところを、これがまさに見える政治だということ、信頼される政府だということを申し上げて、私の質問を終わりにします。 ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) 以上で蓮舫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、仁比聡平君の質疑を行います。仁比聡平君。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 後期高齢者医療制度の実施からもうすぐ一年を前にして、十七日、高齢者医療制度に関する検討会が出した報告書に批判が噴出しております。大臣、この検討会を設けた趣旨は何だったのか、まず御説明をください。
○国務大臣(舛添要一君) 後期高齢者の医療制度についてどういう見直しをするか識者を集めて検討会をやってきたと、そういうことであります。
○仁比聡平君 大胆に見直すと大臣おっしゃったり、あるいは総理は高齢者に納得していただけるよう制度を見直すと、そういうふうにおっしゃりながら、それで半年現実に費やしても見直し案すら示せなかったわけです。竜頭蛇尾も甚だしいのではありませんかね。 案どころか、大臣の下に置かれた検討会ですら、例えば、国民は非常に抜本的な改革、制度そのものを取り替える改革を望んでいるかもしれない、あるいは、この制度に名前を付けるなら七十五歳以上及び障害者厄介払い医療制度ということになる、こうした根本的な批判が出たのではありませんか。
○国務大臣(舛添要一君) ちゃんと全部報告書お読みになりましたか。新聞記事だけで話をしていませんか。というのは、私の案も含めて、きちんとどういう問題の論点があるかというものを整理をした。与党は与党でおやりになっている、我々は我々でやっている、政府・与党と一体となって案を考えるということをやっているんで、何の恥じることもありませんよ。全部見てきてください、議事録もありますから。どういうヒアリングでどれだけまじめにやったかということは、これだけははっきり申し上げておきます。
○仁比聡平君 ここにその報告そのものを私も読んでおります、もちろん。意見の概要、ここで紹介をしますと、幾人もの委員から、七十五歳で区切って別枠の保険に囲い込んだことは、本来、社会保障の原理原則に外れる、七十五歳で区切ったことが夫婦別れ、親子別れなど世帯の分離を促していると。まさに根本的な批判が出ているじゃありませんか。 そもそも、高齢者の医療費抑制という目標について、医療費を増やすべき我が国の現状と矛盾する、あるいは、終末期の医療費は総医療費と比しても他国と比しても高くない、殊更問題視する必要はないという、こうした意見も出ております。さらには、どこの意思決定で失敗したのかを検討しなければならないという意見に加えて、与党の強行採決で決まったものであり、説明責任が履行されてないと。どこで失敗したかまで解明されている。 それでも最終報告が具体的に見直すと明記をしたのは、後期高齢者終末期相談支援料、この名称を変えるということだけですよね。呼び名だけ変えて国民的な怒りがかわせるものではないことはもうはっきりしているんじゃありませんか。大臣、まさか名前だけ変えればいいと考えているわけではないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) あなたの今の発言を聞いていると、やっぱりちゃんと読んでないなという気がしますね。それで全部ヒアリングしたのも読んでないですね。 というのは、自分の意見に都合のいいところばかり言っているじゃない。私に対する物すごい反論があって、こんないい制度を何で大臣変えるんだ、地方のいろんな地域へ来て、地方は大臣が言ったおかげでてんてこ舞いになっているぞ、何だと、後期高齢者いい制度じゃないか、ちゃんとやれというのもあって、そういうものの論点整理をきちんとやった。その中で、いろんな方が言っているのを、それは新聞は書きたいように書いていいですよ。しかし、真摯に検討して、これで問題点の整理をして与党ときちんと議論をして案を出すと言っているんです、それの何が悪いんですか。
○仁比聡平君 私は、こんな報告書になったのは、与党が骨格は変えずより良い制度に改善するといって廃止という選択肢をふさいでしまっているからだと思います。どんな検討会をつくってどんな人を集めて議論をしても、検討の出口を小手先の見直しに限定する限り同じことの繰り返しではありませんかね。 一体、与党が春までに結論を得るなどと言ってきた見直し、これ、いつまでに、一体いつになったら出てくるわけですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私は厚生労働大臣で、私の委員会の下できちんと検討しています。廃止という、そういう選択肢はありません、見直しということ。廃止で元の古い制度に戻るということは、これは良くないと、それは私どもの立場でありますし、与党は与党で今真摯に検討していますから、どういう結論が出るか、今待っているところでございます。
○仁比聡平君 年齢を重ねただけで無理やりうば捨て山に囲い込むその骨格ゆえに、理不尽な事態が次々と噴出し続けてくるわけです。小手先の見直しを重ねるのではなくて、きっぱり廃止するべきです。 医療費の削減だといってこんな制度を迫ってきたのも、今雇用破壊に走る財界、大企業です。改めて、経団連会長を始め大企業の代表をこの委員会に呼び集中審議を行う、そのことを我が党は強く求めて、時間が終わりましたので、質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 鴻池副官房長官、ピストルの弾でピストルの弾を撃ち落とすことはできないという意見がありますが、どう考えられますか。
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) ただいまの質問に関しましては、私が今ここでお答えする立場ではありませんので、お答えは差し控えます。 それぞれの関係閣僚が政府の一致した見解を持っておられますので、その方へ御質問を向けていただいた方がいいのではないかと、このように思います。
○福島みずほ君 政府の重要な人物であるから御質問しています。いかがお考えですか。
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) もとより、政治家、我々、そして政府といたしましては、一番大事なのは、日本国民、またこの国に住まいされる方々の生命、財産を守るところにあろうと思います。そのために、防衛省始め、今回のこの事件に関しては非常に真剣にいろんなことを取り組んでおると、こういうところでございますので、それ以上の発言は差し控えることといたします。
○福島みずほ君 かつて、この発言をされたことがありますか。
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) 私からお答えする立場ではございません。 私は、ピストルの弾がピストルに当たるという、ピストルの弾同士が当たる、これはなかなか難しいことだなというふうには思っております。
○福島みずほ君 迎撃ミサイルについては極めて重要な問題です。確かに、ピストルの弾をピストルの弾で撃ち落とすのは難しいというふうによく例えられているので質問をしているわけです。この点について発言をされないというのは極めて残念です。政府内で議論があれば、その議論がきちっと出るべきじゃないですか。 中曽根外務大臣、迎撃ミサイルを発射することは日本外交上適切だと考えますか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 仮に、ある国がミサイルを発射いたしまして、そしてそれが何らかの理由で一部なり全体なりあるいは破片なりが我が国の領土とかにこれが飛翔してくる、そして我が国の国民の生命や財産に被害が及ぶおそれがあるということであれば、迎撃するのは当然のことだと思います。
○福島みずほ君 迎撃ミサイルについてはアメリカでも慎重意見が出ております。六か国協議がある中で、アメリカと中国との調整はできていますか。
○委員長(溝手顕正君) もう一回。今聞いていない。福島さん、もう一回言って。
○福島みずほ君 中国、アメリカとの調整はできているのかという質問です。
○国務大臣(中曽根弘文君) 中国とアメリカの間でどういうお話になっているか私は承知しておりません。
○福島みずほ君 中国とアメリカと日本の間で調整ができているか。
○国務大臣(中曽根弘文君) これについては安全保障に関することでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 迎撃ミサイルを撃ったときに、国内及び国外の市民の被害はないと断言できますか。浜田防衛大臣。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々としては、当然これを破壊をして我が国に対しての影響を少なくするということが目標でありますので、万全の態勢でこれを防ぐということが我々の仕事でありますので、そのようなことのないように対処していきたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 ないようにではなくて、ないと断言できますか。当たれば残骸物が一挙に落ちてくる、当たらなければ向こうに行ってしまう。当たっても当たらなくても残骸物が落ちてくるか向こうに行くわけですね。 これに関しては、今までこれについて明快におっしゃっていませんので、国内外における被害についてはどう考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(浜田靖一君) それこそ、これはもう破壊しなければ、そのまま落ちてきた方が被害が大きいわけでありますので、その意味では、我々とすれば、成層圏、要するに宇宙空間で当たればこれはほとんど燃え尽きて落ちてこないと思いますが、その先の表層、我々の普通の、成層圏というか、我々の地域の上空で落ちたものに関しては、当然それは落ちてくるよりも規模が、要するに破壊されたものが落ちてきても影響のない程度までなるかどうかというのも分かりませんけれども、しかし、かなりの部分での影響は除去されるものと思っておるところであります。
○福島みずほ君 これは昨日の外交防衛委員会でうちの辻元清美衆議院議員が質問したところで、答えられなかったんですね。残骸物が落ちてくる、それをどうするか、どう考えているか。 今の意見でも、落ちてくるということは言っているわけじゃないですか。これ、当たらなかったら向こうに行くし、当たればこちらに残骸物が落ちてくる。それについてはやはり落ちてくるわけじゃないですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々、これ越えていくものは、これはかなり上空、距離が出るものでありますので、それに対しては撃ち落とす必要はないわけでありまして、我々の領空、領海内に、領土に落ちてくるものを除去しようとするものでありますので、その区分けはしっかりしておかなければならないと思います。
○福島みずほ君 私が質問したのは、当たったとき、そのときに残骸物も落ちてくるわけじゃないですか、日本国内に。それについてはどう検討されているんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 基本的に、飛んできて、我々は来たものを火の粉を払うわけですから、当然これを払って、その残った部分がどれだけ小さいものになるかどうか、大きいものになるかと、これは分かりませんが、しかし我々とすれば、まず飛んできたものを迎撃することによって、破壊することによって規模を小さくするということは重要だというふうに思っております。
○福島みずほ君 実験で当たらなかった場合がありますが、この場合の究明はされているんでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) それはこの間の発射試験のときの際のお話だと思うわけでありますが、これは当然日米で調査をしておりまして、これに対しての原因の究明はしておるところであります。
○福島みずほ君 原因は何なんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 今回の件に関しましては、システムの問題ではございませんで、最終的に標的を探知して追尾して、SM3ミサイルを発射して大気圏外に誘導するまでの間、これを問題なくイージスシステムで運用をしたんでありますけれども、しかしながら、この調査で原因は弾頭部分であるところまでは、これははっきり分かったところであります。 これ、システムで追っかけていって、最後の部分で要するに当たらなかったということでありますので、その弾頭部分での問題であるということでありまして、その部分を今調査をしているところであります。
○福島みずほ君 今まで当たった一回は、きちっとこっち方向から来るという場合に当たっているだけです。これ、当たらなかった場合に、日本の迎撃ミサイルが本当にどうなのか。当たらない場合国益を侵害する、あるいは当たって向こうに行く場合も、もしそれが衛星だったら、単なる衛星だったらどうなるかという問題があり、今の話でも究明中ということもあり、きちっと審議すべきだと思います。 ソマリアについてお聞きします。 ソマリア沖への自衛隊の派遣について、麻生総理大臣は、新法も作らず応急措置的に派遣すると答弁をしました。このことは国会軽視であり、議論もなく出していることは極めて問題です。自衛隊員にとっても気の毒だと思います。この点について、浜田大臣、いかがですか。
○国務大臣(浜田靖一君) これ何度もお答えをしておるところでございますけれども、今回は新法というものを我々とすれば当然考えておったわけであります。しかし、新法を作り上げるまで、そしてまたその間、我々とすれば今あの地域においての海賊問題というのを重視をしたがゆえに、この海上警備行動で出すことによって、新法ができるまでの間これをやろうということでございます。 今もう既に国会にも提出をさせていただいておるところでありますので、是非この審議をお願いしたいと思っておるところであります。
○福島みずほ君 新法を作る前に応急措置的に自衛隊を出す、これは極めて国会軽視であり、事前承認も事前承諾も議論もなく出しており、極めて問題です。自衛隊の派遣をこのようなことで行うことは、まさに国会軽視、国会議員こそが問われるということで、今回の自衛隊の出し方は既成事実づくりであり、極めて問題であるということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 改革クラブの荒井でございます。 今日は予算の前倒し、予算でも公共事業の前倒しについて、それから二つ目は、過疎法が今年で切れるんですが、これは議員立法でございますけれども、過疎法の中にいわゆる過疎対策基金というものをつくって実態に応じた活用ができる、それが地方の活性化と景気雇用対策になるんではないかと、この二点でお尋ねをさせていただきます。 まず、農水省、国交省の順で、政府委員の方で結構ですが、前倒しが困難な事例を一つ挙げてください。そして、前倒しの効果とは何でしょうか。
○政府参考人(吉村馨君) お答えいたします。 まず、私ども所管している事業で前倒しが困難な工事としては、例えば現在利用されている用排水施設などの改良、再整備のように、秋以降の農作業が終わった後の実施とならざるを得ない工事でありますとか、それから初夏から秋までが漁期の漁船が主として利用する漁港の整備のように、漁期終了後の実施とならざるを得ない工事、また間伐のように植物を相手にした作業の特性から秋以降が作業に適期であるもの、こういうものが挙げられるかと思います。 また、効果でございますけれども、現下の経済情勢において農林水産省所管公共事業を前倒し執行することによって雇用を支えること、それから資材調達に伴う経済効果などが見込まれるというふうに考えております。
○政府参考人(増田優一君) 国交省関係の事業につきましてお答え申し上げます。 私どもの事業で特別な事由で前倒しが難しい、これ一、二挙げますと、一つは例えばダムの本体発注みたいなものでございまして、入札手続の過程で高度な技術提案を必要とする、その結果、入札契約の期間が相当長期にわたるもの、これがあります。それから、河川等の工事でありますと、出水期にできない工事等々が挙げられると思います。 それから、前倒しの効果ということでございますが、可能な限り公共事業を前倒し発注することによりまして建設業者の手持ち工事が確保される、これによりまして元請の技術者あるいは下請の生産労働者の雇用が確保される、あるいは建設資材が動く。それから資金面で申し上げますと、発注者による前払金の支払がある、あるいは請負というものを前提に金融機関からの融資が受けやすくなる等々の効果があるというふうに思っております。
○荒井広幸君 こうした前倒しの効果があるという前提で、我々改革クラブも是非できる限り前倒しをお願いしたいと考えておるんですが。 さて、地方自治団体は補正などで、様々な補正が組まれてまいりました。場合によっては今後予想されるわけです。しなければならないと私は思います。そうなったときに、地方自治団体は事務処理が物理的に、例えば人手、例えば手続、こういったことで前倒しということに十分こたえられる、あるいはやろうという体制になるんでしょうか。
○政府参考人(望月達史君) 公共事業等の執行に当たりましては、現下の厳しい経済情勢に対応するため、地方公共団体におきましては国との十分な連携の下、地域の実情に応じました適切かつ切れ目のない対策を講じていくことが必要であると考えております。 これまでも、国の公共事業等の事業執行の方針が示された場合には、総務省におきましては、地方公共団体に対しまして事業の施行促進を図るよう協力要請をしてまいりました。今後ともそうした姿勢で臨みたいと考えております。各地方公共団体におきましては、こうした要請等を踏まえまして適切に対応されるものと期待をいたしております。
○荒井広幸君 あくまでも地方に対しては、財務大臣、要請なんですね。そういう中でお互いに必要なものをやっていくということですから、無駄のないように、そして景気にも雇用にも効くようにと、こういうことを私たちは考えていかなければならないと思っています。 そうした中で、過疎法、今年度で切れます。これは議員立法です。ですから、今日、与野党の先生方がいらっしゃいますが、来年度、今年度末で切れますが、それを待つのか。この経済状態、そして地方の疲弊、様々な格差対策で地方が七割のサービスを提供している。こういうことを考えると、過疎法の延長、当然のことです。一つ。 二つ目は、その過疎法の法律になかったものは何か、こういうことでいうと、これは基金という考え方がなかったんです。つまり、箱物は造っても、それに対する活用の仕方やもっと別な意味でのソフトというものにお金を使うということができなかった。ですから基金というものを私はつくるべきだと、こう考えているわけなんですが。 今日は両大臣にお越しいただきましたので、その話、ちょっと飛びましたが、時間の関係で飛びましたが、両大臣に改めてちょっと、前倒しについての姿勢ということで、できる限り前倒しを求めたいと思いますが、農林大臣、国交大臣の順にお願いしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 当省所管の公共事業は農林水産地域、過疎地を多く含みますが、そういうところが対象であるのが多いということ、あるいは中小の業者さんに発注する割合が高いということで、特に地方の景気浮揚には効果があるものと考えております。 今、農村振興局長からお答えしました難しい事例もございますが、それはそれといたしまして、私どもとして、概算数量発注方式、すなわち概略の数量で発注し、時間の掛かる詳細な数量の精査を工事と並行して行う発注方式でございます、これを採用する。あるいは、年度当初におきます設計・積算補助員の集中的な活用、そういうことによりましてできるだけの努力をし、前倒し発注に努めたいと考えます。
○国務大臣(金子一義君) 委員御指摘のように、第一次補正、第二次補正、これ従来、入札の公告から入札まで通常七週間掛かっておったんでありますけれども、入札手続をできるだけ簡略にして、三週間で入札できるようにしていきたい。そういう意味で、一次補正、二次補正については、この三月末、年度末にできるだけ可能な限り入札までこぎ着けられるように今取り進めさせていただいております。 二十一年度予算についてはただいま御審議をいただいておりますけれども、早期に法案、税制通していただきまして、機動的、弾力的に経済状況に対応できるように、また政府の中で相談しながら進めていきたいと思っております。
○荒井広幸君 関係職員の方も大変だと思いますが、これだけ効果があるものですから、是非とも頑張っていただきたいと思います。 さて、そういうハードを造っていく、これは必要なハードです。今度はそれに対してのいろいろな、例えば公民館造っても、そこに行くまでのバス、それを手当てしなくちゃならないという時代です。過疎法、新しい議員立法にいたしましても、そうした足回りを含めたソフトに使えるような基金にしていくということでは合併推進法に基づく基金というつくり方が非常に有効になりますが、考え方として、過疎法の中にそうしたソフトにまで使える基金を積み立てるということは、考え方として、総務省、可能でしょうか。
○政府参考人(望月達史君) 過疎法に基づきます過疎債につきましては、過疎法で定められました一定の産業振興施設等の整備のための経費を対象としておりまして、御指摘の基金の造成につきましては対象とされてはおりません。過疎債によります基金の造成につきましては、財政運営の健全性、財政秩序の維持あるいは世代間の負担の公平などの点も踏まえまして、基本的には慎重に検討すべきものであるとは考えております。 なお、現在、法律に基づきます規定といたしましては、御指摘のとおり、市町村の合併の特例に関する法律、旧合併特例法でございますが、におけます合併市町村振興基金がございます。
○荒井広幸君 このように、議員立法で作ります場合にはいわゆる過疎債、これの拡大という法律にいたしましてソフトにまで使えるという基金にしていく、こういう工夫が我々にも景気対策と併せて求められると申し上げて、終わりといたします。
○委員長(溝手顕正君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) 明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十八分散会