予算委員会 第17号
- 発言数
- 477 件
- 登壇者
- 44 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2009/03/23
会議録
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成二十一年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を百二十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本五十七分、自由民主党三十五分、公明党十一分、日本共産党六分、社会民主党・護憲連合六分、改革クラブ六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算、平成二十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。大塚耕平君。
○大塚耕平君 民主党の大塚耕平でございます。今日は農政問題を中心にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 まず最初に、農水省にお尋ねをいたしますが、事故米問題に関して農水省が関連事業者として公表した事業者数は全体で何社あるでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) お答え申し上げます。 事故米問題に際しまして、当省が公表した事業者は四百七社となっております。
○大塚耕平君 石破大臣になられて、善意の事故米購入者に対して適切な対応を行うようにということで、わび状も出し、経営支援事業も打ち出したというのは、これ大変すばらしいことだと思いまして御評価を申し上げたいというふうに思います。 そこで、この経営支援事業の対象として想定している事業者は何社でしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) この経営支援事業者の対象でございますが、一つは、事故米穀流通に係る買受け者として国が公表した事業者、このほかに二つ目といたしまして、都道府県食品衛生関係部局が公表した事業者、さらに自ら公表を行った事業者でございまして、支援の対象となり得る業者数は全部で四百二十二業者となっております。
○大塚耕平君 四百二十二業者の中に先ほどの四百七は全部含まれているんでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) 四百七業者含まれております。
○大塚耕平君 それでは、厚生労働省にお伺いをいたしますが、厚生労働省所管の食品衛生法に基づく調査の結果、地方自治体や各地の保健所等が関連事業者として公表した事業者は全部で何社でしょうか。
○政府参考人(石塚正敏君) お答え申し上げます。 先般の事故米穀の不正規流通事案におきまして、関係都道府県等自治体が食品衛生法の規定に基づく事業者等に対する調査結果を公表しておりますが、関係自治体から厚生労働省への報告を集計いたしますと、昨年九月十三日から十一月二十五日までの間に六十八自治体で延べ百七十件の報道発表がございました。その中で、学校、社会福祉施設、病院等の公共施設を除きます、いわゆる卸、販売等の事業者数は百三社となっております。
○大塚耕平君 先ほどの四百二十二と四百七の差は十五社ですので、この十五社は農水省が発表したもの以外で経営支援事業の対象となっているんですが、実は、今お話があったように百七十先、事業者でいうと百強の事業者が、農水省が発表したもの以外で事故米関係業者として公表されて、風評被害に苦しんでいる先が随分ありますので、そうした先に対してきっちり経営支援を行っていく意思がおありかどうかを石破大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 今御指摘のような事例がございます。某県におきまして、その県から公表された業者に対して、その県あるいは国の対応がどうかということについてでございます。 この事故米関連でお名前が出てしまいました事業者の中に風評被害で悩んでおられるところがたくさんあることはよく私も存じております。もしそういうところから申請があるようであれば、私どもとしても内容を精査をして、そして、これはもういずれにしても私どもに不行き届きな点がございまして、国民の税金を使わせていただくようなことになっておるわけでございますから、内容を精査し、適切に迅速に対応するということが肝要ではないかと考えております。
○大塚耕平君 今の御答弁で、経営支援という部分については納得をするんですが、事業者の皆さんは、金銭的な支援をしてほしいということのみならず、名誉を回復してほしいというお気持ちが強いんです。 そこで、石破大臣は、各事業者の皆さんに農水省としてはわび状をお出しになっていて、これも大変適切な御判断だなというふうに思うんですが、実は、農水省が発表したもの以外、つまり厚生労働省の食品衛生法に基づいて都道府県等が発表した事業者には農水省がおわびをしていないんだから県としてもおわびができないと言っている県があることを舛添大臣は御存じでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) そういう事実があるというのは承知しておりません。
○大塚耕平君 厚生労働省、大臣に報告していないんですか、この間、私、実例を説明しましたが。
○政府参考人(石塚正敏君) 個別の案件につきましては、一部情報が入っているものもございますが、大臣までは上がっておりません。
○大塚耕平君 なぜ報告しないんですか。
○政府参考人(石塚正敏君) 個別の案件でございますが、食品衛生法に基づく今回の調査それから公表といいますものは、各都道府県等の自治体における自治事務ということになっております。したがいまして、自治事務に基づくこうした問題というものにつきましては、関係します当該各自治体において処理されるものと認識しております。
○大塚耕平君 舛添大臣、事務方から報告を受ける意思はおありですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今それは、大塚委員がおっしゃったことが事実であれば、食品衛生法は私が管轄しておりますから、すべて森羅万象全部というわけにいかなくても、そういう問題点があるということであれば、それはきちんと報告を受けたいと思っております。一般的な対応ということについてはきちんとしておりますので、個々のケースについてまた必要な報告は取りたいと思っております。
○大塚耕平君 事業者の皆さんは、経営支援で金銭的支援を受けただけでは取引先は、ああ、あそこは経営が苦しいのかというふうにしか映らないんですよ。そうじゃなくて、善意の購入者であって迷惑を被ったというあかしが欲しいので、石破大臣がお出しになったようなこういう書面があるかないかというのは事業者の方には大変大きなことなんです。 したがって、農水省が発表した四百七社以外の皆さんでもそういう御要望があれば農水省又は厚労省から何らかの書面をお出しいただけるというふうにお約束いただけますか。両大臣にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) その方向で検討いたしたいと思います。 ただ、文面が全く一緒になるかといえば、それは、文面は異なることがあろうかと思います。委員御指摘のように、お金だけ出しゃそれでいいというものではないというのはよく私も存じております。私自身、熊本へ参りまして、金だけの問題ではないというお話もよく承りました。 それは、私もあらゆる機会にそういうものは安全なんですよということは申し上げておりますが、公表されたもの以外でも当省として対応すべきものは適切に対処する所存でございます。
○国務大臣(舛添要一君) 食品衛生法、現実的にはこれは都道府県がきちんと対応しないといけない。それを我々は指導する立場にありますから、その出した都道府県が問題がある風評被害につながるようなことをやったとすれば、都道府県がきちんとやるようにこれは今後指導して徹底してまいりたいと思います。
○大塚耕平君 厚労省の事務方に確認をしておきます。大臣にきちっと報告しますね。
○政府参考人(石塚正敏君) 報告申し上げたいと思います。
○大塚耕平君 舛添大臣、社保庁の問題でもそうですけれども、やっぱり組織というのは、長い間知らず知らずのうちに体質とかその組織の特性というものを備えてしまっておりますので、厚労省はなかなか情報が上に上がらないというような傾向があると感じておりますので、この事故米問題に関しても、食品衛生法上の運用は自治体の自治事務だから、そこで何が起こっているかは知らぬというようなことがないように適切に御対応いただきたいということをお願い申し上げておきます。 さて、それでは皆様のお手元には今日の資料を配付をさせていただいておりますが、今日は農政に関して、幾つか私なりに問題だと思っている点を議論をさせていただきたいと思います。 まず最初に、石破大臣にお伺いしたいんですが、現在の農政についての御評価、日本の農政、評価するべき点と、いや、ここは見直さなければいけないというような点、大臣に御就任されてどのようにお感じになっておられるのか、所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 私は、農村と都市との所得を均衡させなければいけないという大きな目標というのは、かなりの部分、成果を上げてきたと思っております。 これは戦後、農地解放というものが始まり、そして農地法を今回改正をいたしますが、自作農主義というものを掲げ、そして農業基本法によって選択的拡大ということを言ってまいりました。それは、農業から工業、商業に移っていく、そして残った農業は、それによって規模を拡大し所得を拡大する、安定するという考え方でございました。あるいはお米の消費はこれから減っていくので、それがほかのもの、果樹ですとかあるいは畜産物ですとか、そういうものに変わっていく、そういうような選択的拡大というお話でした。 ところが、確かに工業とか商業へ移っていったのですが、機械化が進展いたしましたので兼業というものが可能になってまいりました。つまり、都市と農村との所得の均衡というのは規模拡大ということによってではなくて、兼業機会を確保するということで達成をされたと思っております。日本の場合には、これはもう世界で一番いいなぞと言うつもりはありませんが、都市と農村との所得の均衡ということは達せられたというふうに考えております。 他方、十五年、平成二年から平成十七年で見ますと、所得という点で日本全体の農業の所得というのは半分に落ちました。所得が半分に落ちたということ。そして、耕作放棄地は埼玉県の面積を超えてしまった。違法転用は一年に一万件に近い件数が行われている。そして、私が一番案じておりますのは基幹的農業従事者。あなたの仕事は何ですかと聞かれて、私の仕事は農業ですと、こういう基幹的農業従事者、これの六割が六十五歳以上になったということ。十年前は六割が五十五歳以上で、二十年前は六割が四十五歳以上であったということは、結局同じ年齢層がそのままスライドしているということですから、このままいけば十年後には基幹的農業従事者の六割は七十五歳以上ということが現出をするわけでございます。 人、金、物の面においてすべてが低落傾向を示しておって、これが持続可能性という観点から見たときに、十年後、二十年後に本当に日本の農業はどのような形で残っているだろうかということに私自身は強烈な危機感を抱いております。それは農業を発展させなければいけないという総論的なお話はだれでもするのですが、じゃ、農地をどうする、農業所得をどうする、そして農業にかかわる主体をどうする、ここは担い手論の問題にもなってまいりますが、そこについては、もう一度すべての面から検証が必要なのだという思いは私は強く持っております。 もう一点、恐らくこれから議員がいろんな議論を展開されることかと思いますが、金融の在り方というものをどう考えていくのかと。住専のときも相当に議論がございましたが、このことも私は、議論の本質というものは避けて通ってはいけないのだと思っております。人、金、物、三つの面において問題点は何なのか、そしてそれをどのように改めるかということをきちんと示し、改善の方向、改革の方向を示すことは行政の責任だという認識を強く持っております。
○大塚耕平君 石破大臣の御発言はこの予算委員会でずっとこの二週間、三週間聞かせていただいて、終始一貫今のような御発言をしておられて、明確にそのメッセージは伝わってきますが、逆に何度も聞いていると、同じことを繰り返し言っておられて、そこから広がりが出てないなというふうに先週ぐらいから感じているんですね。 農水省の予算の使い方は適切ですか。
○国務大臣(石破茂君) 法令に従って適切に今まで行われてきたと承知をしております。しかし、改善の余地なしとは思いません。改善の余地は相当にございますし、今までもやってまいりました。それを更に加速させるということが重要であると思っております。
○大塚耕平君 人、物、金のうちお金、つまり予算の使い方に見直しの余地がかなりあるというふうにこの予算委員会の中では初めてかなりはっきりおっしゃってくださったなという気がいたしますが。 事務方にお伺いしますが、通告はしておりませんが、平成二十一年度農水省の予算は、一般会計、特別会計、幾らになっていますか。それは暗記してないと駄目です。
○政府参考人(高橋博君) 二十一年度の農林水産予算の総額でございますけれども、概算決定額につきましては二兆五千六百五億円ということ、一般会計でございます。(発言する者あり) 特別会計の概算決定額でございますけれども、まず最初に食料安定供給特別会計でございます。これにつきましては、歳入が三兆六千六百七億八千百万円、歳出が三兆六千三百二十二億七百万円でございます。次に、農業共済再保険特別会計でございますけれども、歳入が一千百八十六億四千四百万円、歳出が一千八十七億九千百万円。次に、森林保険特別会計でございますけれども、歳入が百十二億四千二百万円、歳出が五十億一千四百万円。次に、国有林野事業特別会計でございますけれども、歳入が四千六百二十億七千七百万円、歳出が同じく四千六百二十億七千七百万円。最後に、漁船再保険及び漁業共済保険特別会計でございますけれども、歳入が二百五十六億六千四百万円、歳出が百六十四億七千四百万円。 以上でございます。
○大塚耕平君 それでは、まず今から、この皆さんのお手元の資料の農水省の予算の左のウイング、独立行政法人を一つ例に取って議論をさせていただきたいんですが、今年の予算ではこの独立行政法人農畜産業振興機構には幾ら予算が配分されていますか。
○政府参考人(本川一善君) お答え申し上げます。 二十年度予算では、一千三十億円が国からの財政支出となっております。
○大塚耕平君 この機構はどのような組織ですか。
○政府参考人(本川一善君) 農畜産業振興機構は、主要な農畜産物の価格の安定及び生産、出荷の安定を図るために、特定の乳製品でありますとか食肉の買入れ、売渡し、あるいは加工原料乳という、その生産者に対する補給金の交付、あるいは肉用子牛が価格低落した場合にその生産者に補給金を交付するような業務、あるいは野菜が価格低落した場合にその生産者に対して交付金を交付する業務、あるいは輸入糖なりでん粉の買入れなり売渡し、あるいはその生産者に対する支援、こういうことを行っている独立行政法人でございます。
○大塚耕平君 先ほど、今年度の予算ではこの機構に千三十億円という配分がなされていることを伺いましたが、この機構が持っている過去に交付された補助金等の長期預かり補助金というのは幾らありますか。
○政府参考人(本川一善君) 今、対外的にオープンになっております十九年度末時点の決算でございますけれども、それで総計で二千八百十五億円の資金を保有しておりました。 ただ、これにつきましては配合飼料価格高騰に対応いたしまして、この平成二十年度に緊急の対応をいたしておりまして、畜産農家への支援のために二千六百億円の総事業費の対策を講じております。これによりまして大体二千億程度この資金を使用するというような見込みになっておりまして、現在の段階では相当低い水準になっているというふうに考えております。
○大塚耕平君 随分先回りして、こういうときは親切に御答弁いただけるんですが。 それでは、この機構に先々戻ってくる予定のある貸付金等は幾らありますか。
○政府参考人(本川一善君) ここから公益法人に出ている資金ということでございましょうか。 この機構は、いろいろな事業を実施するためにいろいろな公益法人にも支援をして、公益法人とか事業主体に支援をいたしておりまして、その中で、例えば特定の機械、施設などをリースで、機械を取得して、それをリースとして貸し付けるような事業を行っているような場合、あるいは畜産農家の長期の負債を借り換えるような特別の資金に対する利子補給を行うような場合、こういうような場合には長期的に安定して運用するということが必要でございますので、それぞれ基金的な資金を補助金として交付いたしまして、それぞれの団体で基金を保有しておるところでございます。 そういうような基金が十二の公益法人なり協同組合におきまして平成十九年度末の時点で総額一千四百三十五億円の基金を造成しているところでございまして、これはもし使用残が生じますれば将来的に戻ってくる可能性のある資金でございます。
○大塚耕平君 戻ってきた場合は、それは機構の裁量的財源になるんですか。
○政府参考人(本川一善君) これは、戻ってきた場合は機構の畜産振興資金というところに計上されることになります。これにつきましては、さらに機構の方からその年々の予算に応じまして支援に使用するということがあり得るものとして経理されることになると思います。
○大塚耕平君 つまり、機構の裁量で使えるということですね。
○政府参考人(本川一善君) それにつきましては、私ども、御相談を受けながらどのようなことが必要かということについて、毎年、畜産物のいろいろな乳製品価格でありますとか、先ほど申し上げた肉用子牛の価格、こういったものを毎年三月、二月に決定しておりますけれども、それと併せて翌年の畜産振興施策については議論し決定をするということになっております。
○大塚耕平君 機構法の十三条の一項にはどのように定められていますか。
○政府参考人(本川一善君) 中期目標の期間に農林水産大臣の承認を受けた金額をその業務の財源に充てることができるというふうに書いておるように読み受けられます。
○大塚耕平君 十三条の三項はどのように書いてありますか。
○政府参考人(本川一善君) これは短いので読み上げさせていただきます。「機構は、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。」とあります。
○大塚耕平君 今の一項と三項を局長のお立場で改めて法文を読んでみて、例えば貸付先から戻ってきた資金は、機構の裁量ではなくて一回国庫に納付すべきだとは思いませんか。
○政府参考人(本川一善君) 積立金については、戻ってきたものについて中期目標終了後にそれを判断するというふうに今ちょっと私聞かされております。
○大塚耕平君 中期目標を超えて財源の繰延べ使用をすることは余りよろしくないということを、今初めて知ったということですか。
○政府参考人(本川一善君) 中期目標の改定時にそれをどのように扱うかということを議論しておったことは承知しておりますので、既に承知はしておりました。
○大塚耕平君 後で与謝野大臣にもお伺いをいたしますが、今は独法の話なんですけど、特会の見直しが行われて、平成十九年度の決算書が今初めて出始めて、本当にあの特会の見直しがあれで良かったのかどうかということをこれからこれは与野党双方がちゃんと見定めていかなければならない、そういう局面だというふうに思っておるんですが、財務省、もし事務方来ていらっしゃれば事務方にお伺いしますし、いらっしゃらなければ大臣にお伺いしたいと思いますし、あるいは農水省でもいいですよ。 補助金適正化法二十二条というのはどういう定めになっておりますでしょうか。
○政府参考人(丹呉泰健君) 補助金適正化法第二十二条を読み上げさせていただきます。「補助事業者等は、補助事業等により取得し、又は効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。ただし、政令で定める場合は、この限りでない。」。 以上でございます。
○大塚耕平君 石破大臣、先ほど来の数字、ちょっと確認をさせていただきますと、我々は今平成十九年度までの数字しかないわけですからそれで議論をしているんですが、平成十九年度でこの機構は二千八百十五億円の余裕資金を持っていて、そしてこの左の方に行っている財団とか社団、十二の組織に千四百三十五億円の言わば余裕資金があって、それでもなおかつ今年千三十億円の資金が予算で配分をされて、そしてこの財団等から戻ってきた場合の使い方は、先ほど私がこの機構法の定めを聞かなければ、言わば戻ってきたものは適切に使い方を考えるという答弁をされたわけですよ。 こういう仕組みになっていたという全体像について、大臣は御認識がございましたでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 恐縮です。子細にわたって今委員が御指摘になりました条文のすべてを知悉をしておったわけではございません。ただ、この事業団の性格から申しまして、いかにして経営を安定するか、価格を安定するか、そういうことについて常に御議論をいただき、適切に執行してきたというふうに考えております。 先般も畜産物価格についての御議論がございましたが、どのようにして安定をさせるかというときに、相当程度の手元に資金がございませんとなかなか安定した運営はできないというふうに承知をいたしております。そしてまた、中期計画というものを見ながらという答弁をいたしましたが、それは中期計画にのっとりましていろんな判断をそのときそのときしておるのでございますが、ただ、最近の飼料の高騰でありますとか、あるいは畜産物価格の低落傾向ですとか、そういうことが特に顕著に起こるようになってまいりました。機動的に対応するためにある程度の資金というものは持っておかねばならないが、それが適正なものであるかどうかという判断は厳正に行わねばならないというのは御指摘のとおりでございます。
○大塚耕平君 まさしくその最後の部分が非常に重要なんですけどね、石破大臣の厳しい目で農政を見直していただきたいと思うんですが。 これ厚生労働省も同じ構造を持っているんですけれども、何か舛添大臣、今までの農水省に絡む議論を聞いて、厚労行政に関してお感じのことがございましたらお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今、厚生労働行政全体を見直すために、先般、官邸で内閣主導で行われている検討会でも今のような議論が節々に出てきておりますんで、やはり透明性というものがもう少し高まらないといかないなと思っていますんで、大なた振るうところは一生懸命やりたいと思っております。
○大塚耕平君 この機構ですが、この機構が持っている保有有価証券は幾らでしょうか。そして、そのうち国債は幾らでしょうか。
○政府参考人(本川一善君) この機構の十九年度末の保有有価証券は一千六十九億円となっておりまして、このうち国債は二百四十五億円でございます。
○大塚耕平君 財務省が苦労して予算を編成をして農水省に渡したら、ぐるっと回ってその予算で国債が買われているということについて、大臣はどういうふうにお思いになりますか。
○国務大臣(与謝野馨君) こういう機構はある程度は余裕のお金を持ってないと仕事ができないという面がありますけれども、財務省としては、毎年度の予算編成過程を通じて農畜産振興機構の事業の効果妥当性を検証するとともに、保有資金の規模の見直しを行っております。 二十一年度予算においては、機構向けの支出を前年度に比べて四十九億円圧縮をしております。そうすることによって機構の保有資金の縮減を図ったところでございまして、今後ともこの件に関しましては不断の見直しを行ってまいりたいと考えております。
○大塚耕平君 財務大臣にお伺いしたいんですが、これ言わばタコ足財政なんですよね、自分で自分の足食っているような。これ、農水省の不要不急の予算を減らして、その分国債の発行残高減らせば、日本の財政はまさしく筋肉質になっていくわけですよ。これがすべてそうだとは言いませんが、そういう考えで財政運営をされるおつもりはございますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 当然の御指摘でございますので、これからも不断の見直しを行ってまいりたいと思います。
○大塚耕平君 恐縮ですが、どのように行われますか。
○委員長(溝手顕正君) もう一回、ちょっと。
○大塚耕平君 どのようにそれを行われますか、不断の見直しを。ハウツーでございます。
○国務大臣(与謝野馨君) 今年も縮減を図ったところでございますし、これからもその縮減は図ってまいりたいと考えております。
○大塚耕平君 財務大臣にお伺いしますが、これを機会に、各省庁の予算の延長線上でどのぐらいの国債等が保有されているかを調べるおつもりはございませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) まず、前提として考えなければならないのは、いろいろな場所でお金を持っていると。これはある程度、一般論としては、資金の余裕を持っていないと事業ができないという場合も実はあるわけですから、余裕の資金を持っていることがすべて悪いという話ではない。ただ、必要以上に持っているということは、まさに必要ないことなわけです。 ただ、余資を持っているときに、やはりそれを寝かしておくということは大変不健全なことでございますので、場合によっては国債に投資をする場合があり得るということは理解をしていただきたいと思います。 ただし、御指摘の点は調べるに値することだと思っております。
○大塚耕平君 調べるに値するとおっしゃってくださいましたので、しかるべき時期に調べてデータを公表すると理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 時間的余裕を与えていただければ、そのようにいたします。
○大塚耕平君 了解しました。一歩前進というふうに理解させていただきたいと思います。 今日は、会計検査院にも来ていただいていますが、この私のお出ししたポンチ絵の財団や社団に対して検査をしたことはございますでしょうか。
○説明員(鵜飼誠君) お答えいたします。 国が独立行政法人農畜産業振興機構に対して補助金等を交付し、これを受けて同機構が補助金等を交付した先の会計につきましては、国が直接又は間接に補助金等を交付するなどしているものの会計について、会計検査院が必要と認めるときに検査することができる旨を規定しました会計検査院法第二十三条第一項第三号の規定に基づき、必要に応じて検査してきておるところでございます。
○大塚耕平君 いや、だから、この十二の法人に対してしたことはありますかと聞いているんです。
○説明員(鵜飼誠君) 失礼いたしました。 ちょっと今精査中でございますけれども、十一の団体につきましては検査を実施していると聞いております。
○大塚耕平君 農水省、間違いないですか。
○政府参考人(本川一善君) 済みません。御通告いただいていなかったので、今調べておりません。後で御報告申し上げます。
○大塚耕平君 財務省にお伺いしますが、これらの法人は、補助金適正化法の十一条や十七条に定める間接補助事業者と考えていいですか。
○政府参考人(丹呉泰健君) 個別具体的に調査させていただきたいと思いますけれども、一般論として適用される場合があると思います。
○大塚耕平君 私なりの問題意識を今までのやり取りでお感じいただければ幸いでありますが、まず、この独法の方に流れる予算についてもいろいろと検討すべき点がまだあるということでありますが、最後にこの独法に関連してお伺いしますが、この機構が先ほど購入したと言った国債等は、これはどこから買っていますか、機構は。
○政府参考人(本川一善君) 申し訳ございません。現時点では承知しておりません。
○大塚耕平君 農中から買っているというふうに、一般的に理解してよろしいですか。
○政府参考人(本川一善君) 申し訳ございません。承知しておりません。
○大塚耕平君 じゃ、そこは是非調べて、一度御報告をいただきたいと思いますが、よろしいですか。
○政府参考人(本川一善君) 調査をさせていただきたいと思います。
○大塚耕平君 分かりました。 それでは次に、この右側のウイングの特別会計の方にちょっと進ませていただきたいと思いますが、この食料安定供給特別会計というのはどのような特別会計でしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) お答え申し上げます。 食料安定供給特別会計は、平成十九年度から導入をいたしました水田・畑作経営所得安定対策を軸といたします食料安定供給施策を一体的に推進するとともに、事務の合理化、効率化を図りますため、米、麦の買入れ、売渡し等の経理を行います食糧管理特別会計と、農地の担い手への利用集積等に必要な資金の貸付け等の経理を行います農業経営基盤強化措置特別会計、この二つを平成十九年度に統合いたしまして、農業経営基盤強化事業、農業経営安定事業及び食糧の需給及び価格の安定のために行う事業に関する経理を行うために設置したものでございます。 また、その後、平成二十年度に国営土地改良事業特別会計が一般会計に統合されましたが、その時点で財投からの借入金を用いて着工した地区につきましては、当該事業が完了するまでの間の経過措置として本特別会計で国営土地改良事業に関する経理も行っているところでございます。
○大塚耕平君 この特別会計が持っている剰余金はお幾らでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) 本特別会計の剰余金でございますが、平成十九年度末におきまして七百五十億円となっております。
○大塚耕平君 この特別会計の十九年度の特会改革の際の移行の図というのは、皆さんのお手元に農水省の資料として提出をさせていただいております。 この中に、農業経営基盤強化勘定というのがありまして、これは旧基盤強化特会からこの勘定に変わって今の特会に入っているものでございますが、この基盤強化勘定の剰余金はお幾らでしょうか。
○政府参考人(高橋博君) 食料安定供給特別会計の農業経営基盤強化勘定でございますけれども、これにつきましては、平成十九年度の剰余金でございますけれども、調整勘定に置いてあるものが二百二十八億円、基盤勘定本体にございますのが百二十四億円の合計三百五十二億円というふうになっております。
○大塚耕平君 この旧基盤特会に関して、会計検査院はいつ検査をされてどのような指摘をされておりますでしょうか。
○説明員(鵜飼誠君) お答えいたします。 会計検査院は、旧農業経営基盤強化措置特別会計の剰余金につきまして、平成十六年度決算検査報告におきまして「農業経営基盤強化措置特別会計における決算剰余金等の状況について」を特定検査対象に対する検査状況として掲記し、その中で、旧基盤特会に多額の決算剰余金が発生していたことなどから、同特別会計の資金規模の縮小も含め、同特別会計における資金の効率的活用を図るための方策を検討する必要があると考えられる旨を記述しております。 また、十七年六月の国会からの検査要請に基づいて検査した結果を十八年十月に国会に報告したものの一つに「特別会計の状況に関する会計検査の結果について」がございますが、その中で、農林水産省において旧基盤特会の決算剰余金の一部を一般会計に繰り入れるなどの措置がとられた状況について記述いたしております。
○大塚耕平君 会計検査院として今の指摘をされた上で、現状、先ほど農水省から報告のあった剰余金が、この言わば旧基盤特会のその後の姿である基盤勘定にあれだけの剰余金が積まれていることについてどのように御評価されますか。
○説明員(鵜飼誠君) 本院といたしましては、旧基盤特会の剰余金につきましては、今申し上げました国会への報告後もフォローアップを行っているところでございまして、新しい特別会計ができたことも踏まえまして、今後とも検査を続けていきたいと考えております。
○大塚耕平君 石破大臣、先ほどの会計検査院の検査報告も今聞かれました。それで、現状も聞かれました。大臣としては今後どういうふうにこれをしていかれますか。
○政府参考人(高橋博君) 農林水産省といたしましては、今御報告のございました会計検査院の御指摘に対しまして、十八年一月に一般会計への繰入れを実施するための施行令を改正いたしまして、十七年度剰余金の中から二百九十五億円を一般会計に繰り入れているところでございます。この結果、十六年度末の基盤特会におけます勘定の剰余金八百七億円につきまして、先ほど申し上げましたように、これらも踏まえて、十九年度末で三百五十二億円まで減少してきているところでございます。
○大塚耕平君 大臣、コメントをお願いいたします。
○国務大臣(石破茂君) このような特別会計についても強い認識を持っていかねばならぬのだということだと思っております。それが制度の趣旨にのっとって適切に運営されることは当然のことでございますが、剰余金等々をどのようにして一般会計の方に戻すか等々には強い意識を持っていかねばならない。御指摘を踏まえて今後対処したいと思います。
○大塚耕平君 先ほど話の出ました調整勘定って何ですか。
○政府参考人(町田勝弘君) 本特別会計におきましては、四つの事業勘定が設けられております。農業経営基盤強化勘定、農業経営安定勘定、米管理勘定及び麦管理勘定でございます。これらの四つの事業勘定が必要とする資金の手当てを一括して行うということでこの調整勘定が設けられておりまして、一般会計からの受入れ、食糧証券の発行、各事業間での生じた決算剰余金の集約等によります資金の調達と返済が行われているところでございます。
○大塚耕平君 この調整勘定の使い方は、石破大臣は御理解をしておられましたですか。
○国務大臣(石破茂君) 詳細に至るまで正確に理解をしておったという自信はございません。
○大塚耕平君 もちろん、私たちも詳細には十分理解できているかどうか分かりませんので、私たちも勉強いたしますが、ちょっと数字を確認しますけれども、先ほど三百五十二億円の剰余金と言ったのが、うち百二十四が基盤勘定で二百二十八は調整勘定と言ったんですが、基盤勘定だけで三百五十二の間違いじゃないですか。
○政府参考人(高橋博君) 先ほどの十九年度末決算の数字でございますけれども、調整勘定に二百二十八億円、それから農業経営基盤勘定百二十四億円の合計三百五十二億円でございます。これにつきましては、統合時に、剰余金につきましては一括しまして調整勘定に繰入れをいたしまして、その調整勘定から必要な額についてまた基盤勘定に戻した上で、そこで生じた剰余金というものが、先ほど申し上げました基盤勘定の剰余金になるわけでございます。
○大塚耕平君 財務大臣にお伺いをしたいんですが、この調整勘定というのは、せっかく調整勘定というものをつくったのにほかの勘定にひも付けられているというのはどういう意味でしょうか。 じゃ、農水省でもいいですよ。
○政府参考人(町田勝弘君) 調整勘定につきましては、先ほど言いましたように、各勘定間で生じた決算金の剰余金の集約等による資金の調達、返済、こういったことを明確に行うということでございます。 調整勘定が設けられた趣旨を少し具体的に申し上げさせていただきますと、例えば米麦の売買におきましては、買入れ時期の季節性、売渡し時期等の間のタイムラグ、あるいは国際相場の変動等によりまして、資金需要に時期的、量的なばらつきが生ずるわけでございますが、その際におきましても各勘定間での資金融通を可能といたしまして、特別会計全体として最も効率的な運営ができるようにしたものでございます。
○大塚耕平君 いや、何でひも付きになっていて最も効率的なんですか。
○政府参考人(町田勝弘君) この調整勘定におきましては、前年度に生じました決算剰余金につきましては、法律に基づきましていったん調整勘定に次年度に歳入として繰り入れ、それをまた歳出として翌年度、それぞれの勘定で使うということで、これはきちっと明確に透明性を持った支出、歳入となっております。
○大塚耕平君 それぞれの勘定でとおっしゃいましたが、ということは基盤強化勘定以外にも使うということですか。
○政府参考人(町田勝弘君) 各勘定で生じた剰余金につきましては、いったん調整勘定に繰り入れた後、翌年度にその勘定で使用するということでございます。
○大塚耕平君 ということは、この特会法やこの食料安定供給特別会計の個別法で書かれている「繰り替え」というのは何ですか。
○政府参考人(町田勝弘君) 本特別会計におきましては、先ほど申し上げましたように、米麦の売買業務に必要な経費を計上しております。通常は、米麦の買入れ資金は食糧証券の発行による買入れにより賄っているわけでございますが、特別会計内の現金を活用することによりまして、食糧証券の発行に伴います利子負担、また発行諸経費を抑制して同会計の全体の歳出が可能となる、こうした考え方に立ちまして、特別会計に関する法律第百三十七条第五項におきまして、「食料安定供給特別会計においては、同会計に属する現金を繰り替えて使用することができる。」と規定されております。現在、この規定に基づきまして、特別会計内の現金である余剰金を活用し、特別会計の歳出抑制を図っているところでございます。
○大塚耕平君 いや、今さっきの答弁と完全に矛盾していますから、統一してください。 勘定内でしか使えないと言ったのと、今のはほかの勘定でも使えると言ったわけでしょう。どっちですか。
○政府参考人(町田勝弘君) この繰替金でございますが、法律に基づきまして、当該年度の出納の完結までに返還するということになっておりまして、その他の用途で使い切ってしまういわゆる流用とは異なっているということでございます。現金を使って年度末にはきちっと返還をしているということでございます。
○大塚耕平君 ということは、使えるということですね。
○政府参考人(町田勝弘君) 現金を一時的に繰替え使用しているということでございます。
○大塚耕平君 石破大臣、こういう仕組みになっているというのは御存じでしたか。
○国務大臣(石破茂君) 流用とは異なるということは承知はいたしておりました。
○大塚耕平君 これは、農水省の中の農水省FBみたいなものなんですよね。 こういう仕組みは財務省としてはどういうふうにお感じになりますか。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。 今の繰替え使用は一時的なものでございますが、これはまず特別会計法第十五条で、特別会計におきまして、現金に不足がある場合に積立金あるいは資金、現金、その他繰替え使用できるという規定がございます。 そういったことで、今農水省の方からも御答弁がございましたように、これは当該年度の完結までに返還しなければならない一時的な資金の融通でございますが、全体として食糧証券を発行することにより生じます利子や何かを節約するために、特会全体として現金がある場合にはそれを繰替え使用するということは、特別会計法におきましても一応認められているところでございます。
○大塚耕平君 じゃ、財務省にお伺いしますが、会計法の二十条にはこの繰替えについてどのように規定してありますか。
○政府参考人(丹呉泰健君) 会計法二十条を読み上げさせていただきます。「各省各庁の長は、政令の定めるところにより、現金支払をなさしめるため、主任の職員をしてその保管に係る歳入金、歳出金又は歳入歳出外現金を繰り替え使用せしめることができる。」、第二項でございますが、「各省各庁の長は、前項の規定により、歳出金に繰り替え使用した現金を補填するため、その補填の資金を当該職員に交付することができる。」。 以上でございます。
○大塚耕平君 この今の第二項ですと、「その補填の資金を当該職員に交付することができる。」というのは、これはニューマネーを付けるという意味なんじゃないんですか。
○政府参考人(丹呉泰健君) ちょっと時間をいただければと思います。申し訳ございません。
○大塚耕平君 時間いただけない。 この繰替えという言葉は、私もこの特会改革があって初めて知った言葉なんです。繰入れとかはよく聞きますけれどもね。この繰替えということについて当の財務省がちょっとお時間いただかないと説明できないようでは、これは審議できませんよ。
○委員長(溝手顕正君) 止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(溝手顕正君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(丹呉泰健君) 申し訳ございません。 この第二十条の規定は、第一項で、現金を支払するために繰り替えて使用ができると。第二項で、前項の規定により歳出金に繰替え使用した場合、一時的な使用ではなくて歳出としてその現金を使用した場合には、その補てんの資金を手当てしなくちゃいけない。 先ほど申し上げました食糧証券や何かは一時的な資金繰りでございまして、先ほど申し上げましたように、特別会計で規定で一時借入金につきましては当該年度の出納完結までに返済しなければならないということになっておりますけれども、返済するに当たってどうしても資金がない場合には、先ほど先生が御指摘になりました会計法二十条の第二項により、歳出金に繰り替えて使用した場合にはその資金の補てんをしなくちゃいけないと、そういう規定だと思います。
○大塚耕平君 今ようやく私も理解できました。 そうすると、これ繰り替えて使用した場合に、まあ返ってくるという約束で繰り替えるんですけれども、場合によってはこういう言わば緊急手当て、サポートできるような助け船がここにあるんですね。 そこでお伺いしたいんですが、さっき農水省がおっしゃった特会法の百三十七条、百三十四条にも書いてありますが、こういう繰替えをするに当たって、例えば農水省が食料特会の中で繰替えするに当たって、これは主務大臣は何か絡まなくてよろしいんですか。
○政府参考人(町田勝弘君) 百三十七条第五項におきまして、「農林水産大臣は、財務大臣の承認を要しない。」というふうにされているところでございます。
○大塚耕平君 「農林水産大臣は、財務大臣の承認を要しない。」ですか。 じゃ、農林水産大臣は知ってましたか、この調整勘定との間で繰替えで勘定間がいろいろ資金がやり取りされて、そしてそれは了解してましたですか。
○国務大臣(石破茂君) そこは知っていて承認をしたかということを問われれば、それは恐らく権限が、専決、代決といいましたか、いろんな権限が下りているのだろうと承知をいたしております。もちろん、それは「農林水産大臣は、」というふうに書いてありますので、責任は農林水産大臣が負うものでございますが、それが一々上がってきて私が承認をしたかと問われれば、それは責任は負いますけれども、それは「農林水産大臣は、」というふうに書いてあるのは、必ず農林水産大臣が直接行わねばならぬというものではございません。それはもうこの法律に限らずほかのものでも同様でございますが、そこに書いている以上、責任は当然負うことに相なります。
○大塚耕平君 その御答弁は理解できます。だから、この調整勘定とか繰替えという仕組みは、平成十九年度の特会改革からかなり明示的に制度の中に組み込まれてきたんですね。だから、これ、我々はちゃんと注視をしていかなくちゃいけないということを申し上げているんです。 今のやり取りを聞いて、そうすると財務大臣としては、会計法二十条の二項に、歳出に使った場合は、調整勘定から出たお金、繰替えで使っても、足りない場合はニューマネーを場合によっては入れられるという御答弁だったんですが、ということは、やっぱりこれは財務大臣も絡むべきだというふうにはお感じになりませんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) やりくりできる範囲の話と大量の財政資金を入れなければならないとはまた別の取扱いになるんだろうと私は思っております。
○大塚耕平君 いずれにしても、この今日の質疑を契機に私もしっかりフォローアップさせていただきたいと思いますが、そうすると農水省は、予算編成については、いずれにしても、こういうことなども踏まえて適切に、歳入歳出が均衡するようにきっちり、大臣に対して、大臣が恥をかくことのないようなしっかりした予算を組んでいるというふうに理解してよろしいでしょうか、農水省にお伺いします。
○政府参考人(高橋博君) 今の特別会計の関係につきましては、主にこの基盤強化勘定の関係の剰余金を中心に御議論があったかと思っております。 私どもといたしましては、この基盤強化勘定の資金につきましては、今後の我が国の農業構造改革のために必要な基盤の整備、担い手に対します土地の集約等、今国会でも農地制度の改革の法案を出させていただいておりますけれども、これに必要な保有合理化事業等、必要な額を精査をいたしまして、きちんとした形で大臣にも御説明してまいりたいと思っております。
○大塚耕平君 ということは、今年の農水省関係の特会はちゃんとバランスしているというふうに考えていいですか。
○政府参考人(高橋博君) 基盤強化勘定の剰余金でございますけれども、先ほど申し上げましたように、今後必要な貸付金等の資源といたしましての資金として準備する部分等、必要なものについて精査をいたしまして編成をしたところでございますけれども、引き続き、この執行状況等も含めまして精査をしてまいりたいというふうに考えております。
○大塚耕平君 いや、この食料安定供給特別会計のこの勘定は、それぞれ勘定の中においては、歳入歳出がバランスした予算をこの二十一年度当初予算でお出しになっていますか。
○政府参考人(高橋博君) 各勘定間できちんとバランスしたものになっております。
○大塚耕平君 じゃ、各勘定の歳入歳出、ちょっとチェックしてそこで発表してみてください。バランスしていませんよ。各目明細持っているでしょう、手元に。
○政府参考人(町田勝弘君) 勘定の中で見ますと、食糧管理勘定につきましては、歳入が一兆五千四百五十五億円でございまして、歳出も同額となっております。また、農業経営安定勘定は、二千三百二十四億円の歳入及び同額の歳出でございます。農業経営基盤強化勘定につきましては、歳入が二百四十八億円、歳出二百十九億円となっているところでございます。国営土地改良事業につきましては、歳入が千百二十五億円、歳出も千百二十五億円というふうになっているところでございます。おおむねそういう状況でございます。
○大塚耕平君 いや、今違うのありましたよね、何でしたっけ、基盤強化勘定。それから、調整勘定も読み上げてみてください。
○政府参考人(町田勝弘君) 農業経営基盤強化勘定が、歳入が二百四十八億円、歳出が二百十九億円でございます。調整勘定につきましては、歳入が一兆七千二百七十五億円、歳出が一兆七千十八億円となっているところでございます。
○大塚耕平君 基盤勘定と調整勘定で当初予算の段階からトータルで三百億円ぐらいの剰余金が出ているのは、これどういう意味ですか。
○政府参考人(高橋博君) 先ほどもお答えさせていただきましたけれども、この基盤強化勘定につきましては、都道府県の農地保有合理化法人等が行います農地保有合理化事業、地主の方々から農地を買って、これを担い手の方に売り渡す、そういう保有合理化事業を行っておりますけれども、これに必要な資金の貸付けを行うということを中心に支出科目を組んでおるところでございます。 したがって、これについて今後の必要な財源等を行っているとともに、また、今後、今回農地の制度改革をさせていただいておりますけれども、この農地制度改革に伴いまして、必要な担い手に対します政策、これに、充実に充てるために、農地の基盤の充実に充てるための施策に充当するということで、この剰余金について充てるということでここに立てているところでございます。
○大塚耕平君 いやいや、それは基盤勘定だけでしょう。調整勘定は何で二百八十億も浮いているんですか。
○政府参考人(高橋博君) 先ほど申し上げましたけれども、十九年のこの統合の際におきまして、当時の基盤勘定にございました剰余金、これをすべて調整勘定の方に繰り入れたところでございます。そこで、基盤勘定由来の調整剰余金の中から次年度以降に必要なものについてはまた基盤勘定の方に繰り入れてまいるわけでございますけれども、そこで生じたものにつきましては、基盤勘定の中のまた出てきた剰余金については、当該年度末の、年度末の剰余金として、基盤勘定と調整勘定で繰り入れなかった部分との勘定が二つ立つという形になるわけでございます。
○大塚耕平君 いや、私のつたない理解では、各会計、各勘定、予算の段階ではバランスしているのが複式の世界だというふうに理解していますが、財務大臣にお伺いしますが、農水省の予算ではこの特別会計の中に勘定ごとにバランスしていないで当初予算の段階で剰余金が出ているというのは知っていましたか。
○国務大臣(与謝野馨君) そこまでは知りません。
○大塚耕平君 これも一度是非チェックをしていただきたいと思うんですが、していただけますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 予算の査定の段階では主計局がきちんと見ておりますが、御指摘であればもう一度見直してみます。
○大塚耕平君 主計局は見ていると言っていましたが、主計局は知っていましたか、それぞれ浮いているというのは。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。 先生がおっしゃいましたように、基本的に歳入歳出はバランスする、もうこれ一般会計では当然でございますが、特別会計や何かでは、保険料収入があるような特別会計におきましては歳入が歳出を上回る場合がございます。 ただ一方、今大臣から申し上げましたように、歳出の中身や何かを見直して、そういったことにつきましても引き続き我々として、予算編成当局として歳入歳出の中身をしっかり見ていかなくちゃいけないと思っております。
○大塚耕平君 それじゃ、この基盤強化勘定から右側に出ている、このポンチ絵で言う右側に出ている農地保有合理化協会というのは一体これは何で、ここが持っている剰余金はどのぐらいありますか。
○政府参考人(高橋博君) 基盤特会から支出をしております全国農地保有合理化協会でございますけれども、この協会につきましては、農業の構造改革の推進上必要な農業経営の規模拡大あるいは農地の集団化のために、先ほども申し上げましたけれども、農業経営基盤強化促進法に基づきまして、いわゆる地主の方々から農地合理化法人が農地を買い入れ、そして認定農業者などの担い手に売り渡し又は貸し付ける農地保有合理化事業の実施に必要な事業について、これら都道府県の公社が実施しているわけでございますけれども、このような農地保有合理化事業を行っております合理化法人の支援を目的として設立された社団法人でございます。 具体的には、同じく農業経営基盤強化促進法十一条の二で規定いたします農地保有合理化支援法人としての指定を国から受けておりまして、具体的な業務内容については、同法の十一条の三におきまして、農地保有合理化法人が農地保有合理化事業を実施するために必要な資金を貸し付けること、また、農地保有合理化事業の実施により生じます売買差損などの合理化法人のリスクの軽減対策を行うことなどを実施しているところでございます。
○大塚耕平君 いや、だから、ここの剰余金はどのぐらいありますかとお伺いしたんですけれども。
○政府参考人(高橋博君) この全国農地保有合理化協会の剰余金でございますけれども、当該協会は社団法人でございますので、公益法人の会計基準にのっとっておるため剰余金の概念というものはございませんが、同協会が保有しております基金の総額につきましては、平成十九年度末で九百四十二億円となっております。ただし、このうち五百六十四億円につきましては、先ほど申し上げました都道府県の農地保有合理化法人へ貸し付けている貸付金ということでございますし、またその残余についても今後の貸付原資に充てる予定ということでございます。
○大塚耕平君 では、この貸付金は基盤強化勘定から出ているものもあるんですが、基盤強化勘定に返ってくるものもあるという理解でいいですね。
○政府参考人(高橋博君) 今申し上げましたように、これは貸付金でございますので、都道府県の公社に貸し付けた金額について大体五年ないし十年の貸付期間終了後に当該全国協会の方に返ってくるわけでございますが、これについては、現在の私どものこの事業遂行については自転をさせていくということで、新たな国からの財政支出は行わずに手持ちの資金が自己回転をしていく、必要な当年度の貸付けについて当年度の収入で賄うような形で今後の運用をしていくという形で今運営をしているところでございます。
○大塚耕平君 いったん出した補助金がこの協会を基点として自己回転しているというふうに今おっしゃったんですね。このことについて、補助金適正化法上の観点からどのようにお感じになるかということを財務大臣に、会計検査院に対しては、会計検査の観点からどのようにお感じになるかをお伺いします。
○政府参考人(丹呉泰健君) 補助金適化法におきましては、補助金等は国民から徴収された税金その他貴重な財源であるため、公正かつ効率的に使用されるように努めなければならないという規定がございます。言わば、国民からお預かりした税金を公正かつ効率的に使用するということで、こういった基本原則に立って一般会計、特別会計、さらに特別会計等から支出される資金についても逐次見直していかなくちゃいけないと思っております。
○国務大臣(与謝野馨君) 今主計局長から答弁したとおり、我々は国民のお金を使うわけですから、そのお金が適正に使われるよう、予算の段階でもまた決算の段階でもしっかりと見ていかなければならないと思っております。
○説明員(鵜飼誠君) お答えいたします。 補助金等を財源としまして公益法人等が基金等を設置して実施しております事業につきましては、会計経理が適切に行われているか、事業の効果は上がっているかなどに着眼して検査を実施してまいるところでございます。
○大塚耕平君 もうこの後の広田議員にそろそろ移らせていただきたいと思いますので、最後に問題意識だけを申し上げて今日の質問は終わらせていただきますが、この独法そして特会、それぞれいろいろ改革は積み重ねてきているんですが、まさしく伏魔殿なんですよね。よく分からない。この調整勘定や繰替えという機能もこれからチェックしていく必要がある。さらには、補助金適正化法上の観点からいうと、いったん渡した補助金が自己回転しているなんというのは、それは時代とともに補助金を交付するための背景や理由というのは変わるわけですから、渡したらその後ずうっと自己回転しているというのはこれは許し難い、変えなきゃいけない。 更に申し上げると、今日は農中の話までできませんでしたが、農中に還流している資金がいっぱいあるんですよ。農中は農中で大事にしていかなければならない組織だとは思います。しかし、以前も金融機能強化法のときに申し上げたように、農林中金というのは、農中法第一条に、「農林水産業の発展に寄与し、もって国民経済の発展に資すること」と書いてあるんです、目的が。にもかかわらず、こういう、この独法がやるべき価格安定事業とか、あるいはこの特会が担っているような農地の合理化等々、農業関係者への融資は全体の融資の一・二%。農中がやればいいことなんです、独法や特会使わなくても。 そういうことを感じておりますので、農中の健全な発展のためにも農政資金の健全な循環のためにも、これを機会にしっかりと農水省所管の独法と特別会計については我々もフォローアップをさせていただくことを申し上げて、広田議員に譲りたいと思います。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。広田一君。
○広田一君 民主党・新緑風会・国民新・日本の広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。 まず、国民の皆さんの関心が高い無駄の削減についてお伺いをしたいと思います。 お手元に配付をさせていただいております財務省が公表しております平成二十一年度の予算のポイントによりますと、政府は徹底した無駄の削減を行い二十一年度予算に反映というふうに説明をされておりますけれども、具体的に幾ら無駄の削減をされたんでしょうか。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答えいたします。 二十一年度予算編成におきましては、様々な観点から無駄の見直しを行うことといたしまして、行政総支出等点検会議での指摘あるいは会計検査院の指摘等々を踏まえていろいろな形での見直しをいたしました。 お手元の資料にございますように、例えば、公益法人向けの支出につきましては十八年度の支出実績対比で約四割の削減をする、それから特別会計につきましても一兆二千四百億円の削減を行う、それから広報経費、タクシー代等につきましての行政経費につきましては全体として二十年度の予算に比べまして三割の削減を行う、それから政策の棚卸しということで三年以上継続している事業等については見直しを行うことといたしまして、その金額は、一般会計では約五千五百億、特別会計では三千三百億、そのほか、独立行政法人向けの支出につきましても約千三百八十億見直す等、そういった見直しを行ったところでございます。 〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
○広田一君 それはトータルでは一体幾らになるんでしょうか。
○政府参考人(丹呉泰健君) 無駄の見直しのトータルでございますが、今申し上げましたように、今回の見直しは、例えば、公益法人向けの支出のように予算の受け手に着目してやる場合、あるいは広報経費、タクシー経費といった費目に着目してやる場合、あるいは政策の棚卸しのように事業単位で見直しを行うというような形で進めてきておりまして、トータルでという場合には、例えば広報経費等につきましては公益法人向けのもございますので、重複しているところがございますので、それらを調整するのは非常に膨大な作業を要すると。それから時点につきましても、公益法人向けの支出につきましては、支出実績がございますのが十八年度でございましたので、十八年度と対比して四割を削減すると。そのほかの見直しにつきましては二十年度の予算と対比してやっておりますので、全体としてネットでの合計額をお示しできないことを御理解いただきたいと存じます。
○広田一君 ネットでの合計額は出せないということですけれども、参議院の予算調査室によりますと、お手元の二枚目の資料なんですけれども、これ単純に足し合わせますと二兆九千三百十三億円になります。しかしながら、重複して、二重計上しているものもあるので、単純にこの額どおりにいかないというふうな御説明であったというふうに思いますけれども、やはり国民の皆さんから、しかも財務省が徹底した無駄削減をしたというふうに言っておきながら、しかも二重計上があるというのも御理解しておきながら、なぜきちっとした数字を出せないのでしょうか。 〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。 単純に合計いたしますと、今先生御指摘のとおり、二兆九千億でございます。先ほど申し上げましたように、ここには二つ要因ございますし、一つは比較する時点の問題がございます。公益法人等につきましては、支出実績に基づいて四割の削減ということでございますので、十八年度の金額と比較しております。その他のものにつきましては、二十年度の予算でございます。 それから、先ほど申し上げましたように、例えば特別会計の経費につきましても見直ししておりますが、そういった支出の中には広報経費がある等々、それから一般会計と特別会計が重複する等ということがございまして、この調整をするのにかなりの時間が掛かりますために、確かに先生おっしゃったように、ネットとして幾らかという数字出すことにつきまして相当な時間が要するということで私どもこういった各見直しの観点ごとの数字を出させていただいているわけで、是非とも御理解をいただきたいと思います。
○広田一君 御理解はできないんですけれども。といいますのも、財務省が公表された資料に基づいて私は質問しているのであって、徹底した無駄の削減を行い二十一年度予算へ反映というふうに書いてあるわけでございますから、これは是非とも、膨大な作業かもしれないけれども、ネットでの数字を出していただくように要請をしたいというふうに思っております。 次に、民主党が二月四日に衆議院予算委員会で、政策の棚卸し等、先ほど来御議論がございました特別会計の支出等の見直し、これにつきまして資料請求をしているわけでございますけれども、二か月近くたってもまだ資料提出されていない省庁があると聞きます。その理由と現状について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答えいたします。 先生御指摘のように、民主党の方から各省に対しまして、衆議院の予算委員会の委員部から通じまして資料要求があったというように聞いております。 先生の御要請もございましたので、私どもで全体の提出状況について確認したところについて申し上げますと、政策の棚卸しにつきましては、二十一省庁中十七省庁は既に提出しているということで、残り四省庁についても近々提出するというふうに伺っております。それから、特別会計の見直しにつきましては、十三省庁中八省庁が既に提出しているということで、こちらにつきましても、未提出の省庁につきましても可及的速やかに提出する予定であるというふうに私ども伺っているところです。
○広田一君 具体的にどちらの省庁が出ていないのか示していただきたいと思います。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。 私どもが伺っているところでは、政策の棚卸し等の資料要求につきまして、現時点で提出されておらないのは内閣官房、それから総務省、経済産業省、防衛省と聞いております。それから、特別会計につきましては、総務省、法務省、文部科学省、経済産業省、国土交通省と聞いております。
○広田一君 自分の手元にある資料によりますと、財務省さんも政策の棚卸しで三百三十億円無駄を削減をしたというふうにトータルで出ているんですけれども、具体的な資料が出ておりませんけれども、財務省は出してあるんでしょうか。
○政府参考人(丹呉泰健君) 官房の方から提出させていただいたというふうに聞いております。
○広田一君 自分自身が参議院の予算調査室を通じたところですと、財務省からも出ていないというふうなことでございますので、大本が出ていなければ大変問題でございますので、しっかりと御報告をしていただきたいと思います。 与謝野大臣、このトータルの削減額はそれぞれの省庁が既に公表しているわけでございます。しかし、その積算根拠となる個別事業につきましては、先ほど御紹介がございましたように、待てど暮らせど出てこない省庁があります。財務省も私は出ていないというふうに理解をしておりますけれども、ゼロから資料を作れというふうに言えば時間が掛かるのも無理かもしれませんけれども、トータルの数字が出されているのに積算根拠となる個別事業が出てこないというのは一体どういうことなんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) お出しできるものは早急にお出しします。
○広田一君 質問に答えていませんので、再度答弁願います。
○政府参考人(丹呉泰健君) 今大臣から御答弁がございましたが、私どもも、先生からの要請ございまして各省に確認したところ、各省とも可及的速やかに提出するというふうに伺っております。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) もう一回言ってください。
○広田一君 そのトータルの数字は既に出ております。私たちはその積算根拠となる個別事業について中身を出してくださいと言っても、待てど暮らせど出てこないと。これ、一体どういうことなのか、御説明を願いたいと思います。
○政府参考人(丹呉泰健君) トータルの数字は、予算策定した段階で各省から私どもヒアリングした数字をまとめて公表したところでございます。 それで、各省庁への先生から今御指摘のありました予算要求につきましては、衆議院の事務局の方から各省庁に要望があるということで、その結果を私ども、先生からの御要請がありましたので、各省に確認した状況について御報告させていただいたところでございます。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 与謝野大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) 出させます。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) じゃ、もう一度。
○国務大臣(与謝野馨君) それは当然のことながら、早急に出すということは、一月二月の話じゃなくて、三月末までには必ず出します。(発言する者あり)
○広田一君 本当に、やじでございますように、審議終わっちゃうわけでございまして……(発言する者あり)やじじゃないか、声援でありますように、審議が終わっちゃうわけで……。 そうしたら、じゃ、分かりました。財務省さん、政策の棚卸しで三百三十億円無駄を削減したというふうに言っておりますけれども、その中身をお示しください、自分の省庁なので出せると思いますので。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答えいたします。 財務省につきまして全体で三百三十億円でございますが、まず本省の経費については、不用額等が生じておりますものについて見直しをいたしまして、その結果二億二千八百万円計上しております。それから、税制の企画及び立案に必要な経費につきましても単価、数量を見直すといったもの、あるいは、それから貨幣の製造に関する経費につきましても単価、数量を見直すといった形で二千三百万円、それから関税関係の賦課徴収等に必要な経費につきましても作業の見直し等を行いまして五千七百万円、そういった形で三百三十億円の政策の棚卸しをやったところでございます。
○広田一君 本来だったら、この不用額の更なる具体的な中身とか、貨幣の単価を見直したけれども一体幾らを幾らに見直したのかというのも聞きたいぐらいなんですけれども、ここではお聞きしませんけれども、そういったようなお手元に資料があるんだったらやはり速やかに出していただきたいというふうに思いますし、三月末ということではなくて、もっと早めに出すように御要請をしたいというふうに思います。 そうしたら、若干具体的な内容に入っていきたいというふうに思いますけれども、この徹底した無駄の削減のうちに大部分が占めているのが先ほど来から御議論のございました特別会計の支出等の見直し、これは一兆二千四百億円でございますけれども、与謝野大臣、この一兆二千四百億円の主な中身を御説明ください。
○国務大臣(与謝野馨君) 削減の主なものとしては、地域の生活に密着した道路整備を推進するため、地方公共団体に交付される地方道路整備臨時交付金六千八百二十五億円を道路特定財源の一般財源化に伴い廃止いたしました。また、地域間の交流、連携を促進する高規格幹線道路の整備等を行うための地域連携道路事業費一千八百九億円、また交通渋滞の解消を図るため、バイパスの整備等を行うための道路交通円滑化事業費八百五十七億円について、道路特定財源の一般財源化の議論の中で無駄の排除等道路整備に対する様々な御意見を踏まえ、大幅に削減を行いました。 その他の主なものとしては、麦の需給及び価格の安定を図るため食糧法に基づき政府が国家貿易として一元的に輸入している麦買入れ費について、最近の国際相場において麦の価格が値下がり傾向であることを勘案し、七百九十一億円の削減を行いました。
○広田一君 どうもありがとうございます。 金子大臣、先ほど与謝野大臣の方から御説明がございましたように、地方道路整備臨時交付金、これ御説明のとおり、無駄な事業だから廃止されたんでしょうか。
○国務大臣(金子一義君) 道路財源一般化に伴いまして、直入を四分の一、地方道路臨時交付金に直入しておりましたけれども、一般財源化に伴って廃止をしたものであります。
○広田一君 確認ですが、無駄な事業ではないという御認識でよろしいでしょうか。
○委員長(溝手顕正君) 今の聞こえていない。もう一回聞いて。聞こえていないですよね。
○国務大臣(金子一義君) 道路特定財源の一般財源化に伴って廃止をされたものであります。
○広田一君 三回目の質問になりますけれども、一般財源化に伴った廃止であって、無駄な事業だから廃止をされていないという御理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(金子一義君) 枠組みの大きな変更でありますから、無駄だとか有効だとか、そういう概念からとらまえたものではありません。大きな特定財源の枠組みの変更ということであります。
○広田一君 与謝野大臣、金子大臣は一般財源化に伴い廃止されるというふうにおっしゃっております。 財務省が公表されている資料ですと、徹底した無駄の削減の中でこの地方道路整備臨時交付金というものは廃止をされるという位置付けでございますが、廃止理由が全く違うわけですけれども、これ閣内不一致ということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) まず、地方道路整備臨時交付金の削減の考え方を御説明申し上げたいと思います。 これは、地方道路整備臨時交付金は、地域の生活に密着した道路整備を推進するため地方公共団体に交付される交付金であります。この交付金は、道路特定財源制度を前提とした制度であることから、道路特定財源の一般財源に伴い、平成二十一年度以降廃止されることとなったものでございます。 さらに、地域連携道路事業費の概要、削減の考え方について御説明させていただきます。 地域連携道路事業費においては、地域間の交流、連携を促進するための高規格幹線道路及び地域高規格幹線道路の整備等を行っている事業でございますけれども、道路特定財源の一般財源化の議論の中で無駄の排除等、また道路整備に対する様々な御意見を踏まえ、大幅に削減を行ったものであります。
○広田一君 そういった御説明ですと、財務省が公表されている私は資料に基づいて議論しているんですけれども、じゃ、ここに出ております特別会計の見直し、無駄の見直しの中で、地方道路整備臨時交付金の廃止というのは無駄な事業だから廃止をしたわけじゃないというふうに与謝野大臣も考えられているということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 道路特定財源を一般財源化するというときに何を皆様方が考えられたかということが問題なんだろうと思います。 これは、道路財源というのは言わば揮発油税等自動的に入ってくる財源でございまして、どうしても入ってくる財源いっぱいに道路を造ってしまおうという考え方になってしまう。一般財源化した後は、道路予算は引き続き必要であるけれども、やはりその道路が真に必要かどうか、無駄であるかないか、そういうことをきちんと考慮した上で必要な道路は造っていこうということですから、一般財源化したこと自体で無駄の排除というのは、相当私は考え方の前提に入ってきたものと考えております。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 直接話しないでください。直接話しないでください。(発言する者あり) 与謝野大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) 私が申し上げましたように、財源があるから道路を造るという考え方ではなくて、必要な道路を造っていくという考え方に変わったということでございます。
○広田一君 そのことは私も十分に認識をしておりますし。 それで、金子大臣と、ちょっと質問通告していないんですけど鳩山大臣に御質問したいんですけど、地方道路整備臨時交付金、これ自治体側から、がんじがらめの補助金に比べれば非常に使い勝手の良さ等で評価が高いというふうに私認識しておるんですけれども、両大臣はどのような御理解でしょうか。
○国務大臣(金子一義君) かねてより非常に地方自治体、使い勝手がいい仕組みと伺っております。しかし、今度の、今御提出させていただいている新交付金、これも同じように自治体のかなり御要請、あるいは自治体がそれぞれの地域でやりたい点を、やりたいところに使えるという意味では、新交付金はより使い勝手のいいものに、また真に必要な道路に使われると思っております。 それから、先ほど再三、無駄かどうかという議論に広田議員がお言付け……(発言する者あり)いやいや、だから、無駄とか書いてあることに対してどうかという御質問がありました。 私は、先ほど来、道路特定財源一般財源化という大きな枠組みの変更の中で行われたこと、つまり残しておく筋合いのものではありませんので、自動的に消えますので、そういう意味では残しておくということは全く無駄でありますから、そういう意味では、自動的にこれはなくなっていくということが、そういう仕組みの大きな変更であり、より効率のいい、地域の使い勝手のいいものに、新型交付金に切り替えていくという意味であります。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 道路特定財源の一般財源化という話が起きたときに六八二五という金額と五五八一かな、違ったかな、という数字を私は頭に入れました。その六八二五というのはいわゆる臨交金でございまして、揮発油税の四分の一が一般会計へ入らずに特別会計に直入されるお金でございます。五五八一だったか、正確ではありませんが、これはいわゆる補助金として地方に来るお金でございます。私は総務大臣でございますから、真に必要な道路はどこであるかという議論は別にして、地方に入るお金が減ると困るなあという観点で物事を見ていたわけでございます。 六八二五の、六千八百二十五億円の臨交金は当然制度的に廃止をされて、まあその一部というのか、別の概念として基盤創造交付金というのができたというふうに認識いたしておりますので、この六千八百二十五億円今まで使われていたものが、それは道路に使われており、地方自治体にとっては使い勝手が良かったかどうかという問題はあるでしょうけれども、有効に使われてきたわけでございまして、したがって、六千八百二十五億円が無駄であったという認識は私は全く持っておりませんから、したがって、その無駄の削減の中のペーパーにこれを入れるのはおかしいと思います。
○広田一君 与謝野大臣、私も基本的には両大臣と同じ認識でございまして、これはおかしいというふうな御意見が鳩山総務大臣から出ましたけれども、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) まあこのパンフレットの表現がまだ洗練されていないということは認めます。(発言する者あり)いやいや、ふざけているわけではないので。 無駄という概念は非常に難しい実は概念でして、一人の人が無駄と考えてもこちらの人は無駄でないと考える、そういう価値観の問題もあるわけです。これはなぜかといいますと、この地域では道路が必要だと言うんですけれども、こっち側では必要でないと言う人もいるわけでして、やっぱりより必要な道路を造るという意味を込めてこのパンフレットは作られているんで、そこは理解をしていただきたいと思っております。
○広田一君 与謝野大臣から、洗練するというような話だったんで、じゃ、まずは撤回をこれしていただきたいということと、無駄については価値観が違うということですが、少なくとも財務省は、公表資料で地方道路整備臨時交付金は無駄だという位置付けで廃止というふうにやっているわけでございますので、その財務省、与謝野大臣の価値観も変えていただかなければならないと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) これは積極的に歳出の削減の努力をしているということを皆様方に御理解をしていただくための資料でございます。
○広田一君 そうすると、確認なんですけれども、与謝野大臣自身も、この財務省が公表されております臨時交付金の六千八百億円、これは無駄ではないと、中には見直しをしなければいけない事業もあるけれども、六千八百億円は全部無駄ではないというふうな理解をしているということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) ですから、道路を造るときにきちんとその価値を考えながら造るということ、無駄の入る余地をなくすという、そういう考え方が一般財源化の考え方でございます。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 何回もやったらいい。やったらいいじゃないの。(発言する者あり) 与謝野財務大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) 質問者のおっしゃるとおりでございます。
○広田一君 じゃ、資料撤回するということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) より適切な表現を使った資料にいたします。
○広田一君 今回の臨時交付金の廃止の取扱いで問題なのは、第一には、先ほど来御答弁ありますように、関係大臣が無駄と思っていない、むしろ必要と思っている事業を無駄な削減と堂々と記載して削減額水増ししているということでございますし、第二点目としましては、この特会で地方道路整備臨時交付金を廃止しますけれども、一般会計では地域活力基盤創造交付金を創設するわけでございます。これは塩川元財務大臣のお言葉を借りれば、離れから母屋に引っ越しをさせただけの話になるわけでございまして、むしろ引っ越し祝いで六千八百億円から九千四百億円に増額されるんですよ。中身も使い勝手がいいようにするというふうな努力はしておりますけれども、地方は地方道路整備臨時交付金で既に継続事業でしていかなければならない事業はたくさんあるわけなんですよね。ですから、特会から一般会計に変わってもほとんど大部分の中身は変わらないわけでございますので、これを事業の削減というふうに計上するというのもこれまた問題になるわけでございまして、二重の意味でこのやり方というのは私は良くないというふうに指摘をさせていただいております。与謝野大臣も撤回をして見直すということでございますので、よろしくお願いします。 それでは、次の政策の棚卸しについてお伺いしたいんですけれども、この政策の棚卸しというのは一体何なのか、その目的について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答えいたします。 政策の棚卸しは、三年以上継続されている事業あるいは会計検査院等から問題を指摘されている事業あるいは多額の不用が発生している事業など、政策効果が必ずしも十分に発揮されていない可能性のある事業について見直しを行い、一方で、見直しに伴いまして出てきた財源につきまして福祉の向上あるいは低炭素社会のためのといったような重要課題に対応するための財源に使うということで、財政健全化と重要課題の対応を両立させるという基本的考え方に基づきまして実施した見直しでございます。
○広田一君 そういった見直しに基づきまして、ちょっと具体的にお伺いしたいんですけれども、事業そのものを廃止したもの、事業費を削減したもの、新規事業として生まれ変わったもの、そしてまた他の事業と統合したもの、それぞれ八千八百億円のうち幾らでしょうか、お示しをください。
○政府参考人(丹呉泰健君) 申し訳ございません。先ほどの一般会計で五千五百億、特別会計で三千三百億というふうに申し上げましたが、今先生が御指摘のように、廃止、削減、統合、振替といったような形での内訳は分類しておりませんので、お答えできないことを御了解いただきたいと思います。
○広田一君 政策の棚卸しは、見直した結果、事業そのものを廃止をする、そして予算額を縮減する、そして新たなものに変える、そしてほかのものと統合する、こういうふうな作業がなされて平成二十一年度予算に反映をされているわけでございます。その大枠の額が出ないというのは私には理解できませんし、であるのになぜ八千八百億円という数字が出てきたのでしょうか。説得力ある説明をお願いします。
○政府参考人(丹呉泰健君) 幾つかのそれでは例示につきまして申し上げさせていただきたいと思います。 先ほど御議論のございました地方道路臨時交付金は別にいたしまして、例えば農水省では、農業農村整備事業を大胆に見直しまして、それを非公共の方に回すということで九百三十八億円の見直しがされております。また国土交通省では、下水道の事業につきまして、人口が減少しているといったようなこともございまして計画を見直すといったことで百七十三億円の見直しを行っております。それから文部科学省におきましては、いろいろなモデル事業がございますが、対象学校ですとか地域数を見直すことによって六十億円という見直しを行っているところでございますが、繰り返しで恐縮でございますが、それを一つ一つ廃止、削減、統合、振替といったような形では整理していないことを御理解いただきたいと思います。
○広田一君 それを早急に整理してもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(丹呉泰健君) お時間をいただければさせていただきたいと思います。
○広田一君 さっきの特会と同じように積算根拠となるものが一切出てこないのにトータルの額だけは出てくるという摩訶不思議な話があるわけですが。 ただ一点、ちょっと確認したいんですけれども、この八千八百億円という数字は、新たに別の事業に統合されたものとか、あと新規事業のものなども単に廃止をした事業というふうにカウントされているんでしょうか。
○政府参考人(丹呉泰健君) 先ほど申し上げましたような基準で見直しを行ったわけでございますが、見直しの結果、新しい事業の方に変わったもの、あるいは、それから事業そのものが廃止されたもの、縮小されたものといったような形でございます。
○広田一君 そうしたら、ちょっと具体的な省庁でお伺いしたいんですけれども、農林水産省は民主党の資料請求に対して政策の棚卸しを出していただいておりますけれども、この中で統合と新設されたものがありますけれども、農林水産省では何事業で幾らあるのかお示しいただければと思います。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明を申し上げます。 政策の棚卸しにつきましては、四つの基準ということで、三年以上継続している事業、会計検査院等から問題を指摘されている事業、多額の不用が発生するなど政策効果が十分に発揮されていない可能性がある事業、その他広報経費・委託調査費等と、四つのカテゴリーに分けて見直しを行ったところでございます。 それで、それぞれのカテゴリーにつきまして見直しを行いまして、三年以上継続している事業としては六百三十一億円、それから、会計検査院等から問題を指摘されている事業としては約八十万円、それから、多額の不用が発生するなど政策効果が十分に発揮されていない可能性がある事業としては四十二億円、その他広報経費・委託調査費等として千九十六億円、これらを重複を外しまして合計では千七百五十一億円の削減をしたところでございます。 委員お尋ねの四つのカテゴリーにつきましては、出した資料を、全額を減じた事業の削減額というのを足し上げますと百四十六億円となります。それから、事業費の一部を減額した事業の削減額は千六百五億円となります。しかしながら、新規事業として創設したもの、事業を統合したものにつきましては、事業の縮小あるいは廃止、新規事業の創設、統合との対応関係を厳密に整理することができないためお示しすることが困難でございます。 また、財務省の御指示を得ながら作業をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。
○広田一君 御答弁を聞きまして、じゃ更にちょっと具体的にお聞きしますけれども、平成二十年度の予算で大体五十億円掛けまして漁船漁業構造改革総合対策事業というものがあるんですけれども、これはなぜ、どのようなカテゴリーの中で無駄とされ、廃止をされたんでしょうか、そしてその後どのような取扱いになったか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(山田修路君) 漁船漁業構造改革総合対策事業についてでございますけれども、これにつきましては、今お話がありましたように、五十億の事業を廃止するということで対応をいたしております。これにつきましては、先ほど官房長がお答えしました四つの棚卸しのジャンル、基準がございますが、その四番目、その他ということで整理をしております。 漁船漁業構造改革事業につきましては、これは、事業の中身は、漁船の更新が進まないという状況にありますので、この漁船漁業についての担い手を緊急に確保するという観点から、特に省エネ型などの新たな漁船の取得等によりまして収益性の高い経営へ転換を図るということでございます。 この事業につきましての実施状況でございますが、昨年、燃油高騰の際には、やはり将来の見通しがなかなか立たないということがございまして、若干この事業への取組が停滞をしておりました。しかしながら、燃油価格が落ち着いてきましたこのごろではこの事業についての取組が広まっております。この事業につきましては、水産業の体質強化を進める上で必要な事業というふうに考えております。 ただ、その他の分類ということで棚卸しをいたしましたのは、漁業をめぐる情勢、非常に厳しいものがございまして、資源の状況ですとか、あるいは魚価の低迷、あるいは資材価格の上昇等ございまして、これについて、この事業の内容にプラスして更に総合的、多角的に推進していく必要があるということから、この事業内容にプラスしまして、省エネあるいは生産性向上のための機器の導入の促進や資源水準に見合った漁業体制を構築するための休漁、減船等の支援を総合的に実施する事業として新たな事業を創設したところでございます。この新たな事業の創設に伴ってこの事業を廃止するということとなったところでございます。
○広田一君 御説明でございましたように、やっぱり漁業者は今大変な状況でございまして、やはり体質強化というものをしていかなければならない、そのためには省エネに取り組むし構造改革にも資さなければならないということで、お話を聞けば聞くほどこれ何か無駄な事業というふうには思えないわけでございますし、むしろ必要な事業じゃないかなというふうに私自身お話を聞いて思いました。 そして、まず一点お聞きしたいのは、結局それを、新しい事業、これは漁船漁業構造改革総合対策事業に統合されていると思うんですけれども、その全体の予算は幾らになったんでしょうか。 しかも、さらに、これはまた水産庁の公開資料なんですけれども、これによりますと、先ほどの廃止された事業というものは実は継続事業として予算計上をしているという説明になっておりますけれども、それでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(山田修路君) 新しい事業、今言いました総合的な事業を実施するというこの水産業体質強化総合対策事業でございますが、百四十二億円ということでございます。 事業としては廃止をしておりますけれども、事業内容につきましてはこの中で、委員からお話がありましたように、必要な事業でございますので、この百四十二億円の中で実施をするということになっております。
○広田一君 ということで、与謝野大臣、政策の棚卸しの結果、増えているわけでございまして、私は、先ほど来、統合した事業は一体幾らあるのかとか、また新設された事業が一体幾らあるのかというふうに聞いたのはまさしくこの点でございまして、結局、実質継続されている、また、若しくは予算が増えているというものを徹底した無駄の削減と称して国民の皆さんに財務省の資料として公表するのは私は不適切だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。与謝野大臣。
○政府参考人(丹呉泰健君) 先ほど大臣からお答えいたしましたように、徹底した無駄の削減という表現であれでございますが、その表現につきましては改めて検討させていただきたいと思います。
○広田一君 徹底した無駄の削減の表現を改めるということなんですが、私は今若干具体的なことを聞いておりまして、先ほどの水産庁長官の御説明でありましたように、本当は必要な事業なわけでございます。それを結果として無駄な事業として削減をしましたとか、政策の棚卸しで統合とか新設というふうなところがなかなか、数字を出してくださいと言ったのはまさしくこの点であって、結果としては、事業は継続され、中には予算も増えているものがあるわけでございますので、この徹底した無駄というふうに私は言えないと思いますので、この点についてはきちっとした見直しをしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 状況をきちんと表現できるような表現に見直します。
○広田一君 与謝野大臣、その状況とは一体どういうふうに大臣は御認識をされ、どのような方向に見直されるんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) これは、予算を削減したものもありますし、節約をしたものもありますし、制度を改正したものもありますし、いろいろな見直しを行ったものがあります。そういうものをすべて一つの表題に入れること自体、先生御指摘のように、やや無理があると私は思いますので、そこはきちんと、何を言わんとしているかということを一つの表題ではなく、きちんと表現させていただきたいと思っております。
○広田一君 この政策の棚卸しの議論も、結果としては、言い方が悪いかもしれませんけれども、看板の掛け替えというふうにも言えると思いますし、個別事業というのは、個別住宅からある意味集合住宅に引っ越しをしたわけであって、そこに住んでいる人は余り変わっていないわけでございます。そういうふうな観点からも、やはり国民の皆さんに徹底した無駄の削減というふうにおっしゃるんだったら、こういったところも、御答弁にあったように、徹底して見直しをしていただきたいというふうに思っております。 与謝野大臣は本委員会で、様々な財源確保に手品はないというふうにおっしゃっておりますけれども、実は財務省の皆さん、いろんなトリック使って無駄の削減を増やしていったわけですけれども、足下でこういうことをされていることについてどのような今感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 実は、その紙に書いてあることは、それぞれなかなか、節減、削減、見直し、廃止というのはかなりの困難がいずれも伴ったことでございまして、相当な努力を財務省を始め各省ともやったということは少しは評価していただきたいものだと思っております。
○広田一君 本当に本来の業務にプラスしてこの資料を作られるために多大な労力を費やしたということは私も理解できます。であるんだったら、やはりそれを、きちっと指導監督する政治家の皆さんがその中身をきちっと見た上で、この膨大な作業がより良いものになるために私は見ていくのが政治家の一つの役割ではないかな。 残念ながら、今回の徹底した無駄の削減については、そのようになっていないということを御指摘をさせていただき、また、これを見直すということでございますので、一日も早く、これは財務省のホームページを通じて世界に公表されているわけでございますから、これは一刻も早く改めるように御要望をしたいというふうに思います。 それでは、次に移りたいというふうに思いますけれども、もう時間もなくなってまいりましたが、燃油高騰対策について石破大臣にお伺いをしたいと思います。 昨年の大きな政治テーマの一つが燃油高騰対策だったんですけれども、政府も、昨年七月十五日の一斉休漁を受けて、これまでちゅうちょしてきた直接補てんに踏み込んだわけでございます。これは私も評価すべきと思っておりますけれども、しかし、今の現状を見ると、残念ながらこの制度は実効性がないというふうに言わざるを得ません。やはり、漁協の現場の方にお話聞きますと、申請書類の作成であるとかその後の事務処理で、まさしく職員の皆さんはふだんしなければいけない仕事以上に業務が増えて疲弊をいたしております。 時間の都合上具体的なことは申し上げれませんけれども、実証事業についても、ある支所では金融機関から借入れをしながらこの実証事業に参加している業者もいれば、また、中小の零細の燃油業者なんかも資金繰りに苦慮している実態が出ているわけでございます。 私は、その大きな要因は、やはりリッター八十六円にならないと支援されない高い基準の設定だというふうに思いますけれども、私は、民主党が主張しているように、政府が最初に対策を打った平成十七年九月、リッター当たり六十五円に引き下げてこの制度を活用すべきじゃないかということと、また支給方法も、今のこの差額補てん金じゃなくて、高知県の土佐清水市がやっているように、リッター当たり三円だったら三円というふうに、簡素で分かりやすい定額助成金、定額給付金を進めた政府だったらこの考え方に反対する理由はないと思いますので、是非その方向で改めてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) なかなか定額給付金と同じ御議論にはなりにくいのだろうなと思っております。それ、自治体によって、それぞれの漁業の実態を踏まえていろいろな支援策を講じておられるということはよく承知をいたしております。 私どもとしては、この事業が使いやすいように、例えば書類の煩雑さ、これはもう解消していかねばならないと。大体、書類書くのが仕事なんだか漁するのが仕事なんだか訳分からぬというようなことでは駄目なので、書類は簡素化したいと思っております。あるいは、制度の周知徹底もまだ十分じゃないところがございましたので、相当丁寧にやっております。 要は、やはり漁業の構造全体が改善されなければいかぬということがございまして、ただお金さえ出せばいいだろうということに相ならないと思っております。それが、先ほど水産庁長官からも答弁申し上げましたが、どのように構造改善に資するものかという点と、それからどれだけ負担を軽減できるかというこれの両立を図っていかねばならないと思っておりまして、全く見直さないとかそんなことを申し上げているわけではございません。より使いいいように、しかしながらこの政策効果が発現するように、両方併せて努力をしたいと考えております。
○広田一君 御答弁あったように、更に使いやすくて現場の実態に合った燃油高騰対策になるように、見直しを図ってもらいますように要請して、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) 以上で大塚耕平君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十一年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。市川一朗君。
○市川一朗君 自由民主党の市川一朗でございます。 まず、中曽根外務大臣に外交問題について幾つかお尋ねいたします。今日は御苦労さまでございます。 まず、中東和平の問題についてお尋ねいたします。 昨年の十二月二十七日の空襲から始まりましたイスラエル軍のガザ地区への侵攻は、今年の一月二十一日にイスラエル軍がガザ地区から撤退するまで続いたわけでありますが、日本でも連日生々しくテレビ報道されましたので、国民の皆さんも大きな関心を寄せられました。事態は、御存じのとおり、イスラエルとハマス双方の一方的停戦という形で収束しておりますので、今後の展開となりますとなかなか予断を許さない状況であると思いますが、私は、イラク問題も含めた中東問題の根底にあるのがイスラエル・パレスチナ問題であるとの思いもありまして、この予算委員会で再三質問させていただいてきております。 もう三年前になりますが、平成十八年二月一日にこの予算委員会で時の小泉総理と麻生外務大臣にお尋ねしたときは、質問に立った日の一週間前の平成十八年一月二十五日でございますが、パレスチナで立法評議会の選挙が行われ、武装闘争によるパレスチナ国家建設を目指しているハマスが第一党になった直後でありました。現在、パレスチナ問題はあのときに危惧した方向へ展開している感じでありまして、誠に残念であります。 今この時点で正確な情勢分析をすることは非常に難しい面がありますが、やや雑駁に言いますと、中東和平へのプロセスはますます混迷の度を深める可能性が高いと言っていいのではないかと思いますが、中曽根外務大臣の御認識をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) ガザ地区をめぐる情勢はもう委員が一番よく御存じでございますけれども、イスラエルとハマス双方によります停戦が行われましてひとまずは鎮静化したと、そういうような状況がありますけれども、御存じのとおり大変脆弱な状況にまだございます。 他方、パレスチナの諸派間の争いというもの、対立というもの、これも依然として続いておりまして、またさらに、イスラエルにおきましては先月総選挙が行われましたけれども、いまだに組閣が完了していないと、そういう状況でございます。中東をめぐる情勢はそういうことで大変流動的でもありますし、まだ予断を許さない状況でございます。 大切なことは、国際社会が一致してこの和平プロセスの進展に向けて最大限支援していくことであると、そういうふうに思いますが、我が国といたしましては、イスラエルによります空爆の開始直後より関係者の自制と停戦の重要性、これを訴えてきたところでございます。私も累次にわたり大臣談話を出しましたり、各国の外相等と電話で会談をいたしました。リブニ・イスラエル外相を始めとしてエジプトやイランやイタリアや各国の外相等とも電話をいたしまして働きかけをやってきたわけでございます。また、御承知のとおり、有馬中東和平担当大使を現地に派遣をいたしまして即時停戦を働きかけましたほか、ガザ地区への食糧支援、医療分野の支援、そういうもので約一千万ドルの緊急人道支援、また毛布等の物資協力を実施してきたところでございます。 今月の二日にエジプトでガザ復興支援国際会議が開かれまして、伊藤副大臣に出席をしてもらいました。伊藤副大臣からは、人道支援や早期復旧支援、そして我が国独自の取組であります平和と繁栄の回廊構想、これの引き続いての推進を含む当面約二億ドルの対パレスチナ支援を行うことを表明いたしまして、中東和平実現に向けた我が国の強い積極的な姿勢というものを表明したところでございます。 今後とも関係国と緊密な協議を行いまして、ガザ地区の早期復旧にとどまらずに包括的な中東和平の実現に向けまして、我が国は双方からも信頼を得ているという立場にもございますので、積極的に取り組んでいく、そういう所存でございます。
○市川一朗君 それなりの対応をしていただいているわけでございまして感謝申し上げますが、御案内のとおり、一月に発足いたしましたアメリカのオバマ新政権は、発足早々、ミッチェル氏を中東和平担当特使に任命いたしまして現地に派遣するなどいたしまして、中東和平プロセスをアメリカの立場で積極的に推進する姿勢を示しております。 ただいまの御答弁にもございましたように、イスラエル、パレスチナ双方と良好な関係を有しております我が国も、アメリカや他の諸国とはまた違った別の形で独自の役割を果たすことができるのではないかと私は思うわけでございます。 私自身は、議連活動などの限られた範囲でありますので必ずしも正確ではございませんかもしれませんが、むしろイスラエル、パレスチナ双方ともいろいろな場面で日本が独自の役割を果たしてくれることを強く望んでいるという感触も得ているわけでございます。 私の経験では、例えば平成十七年の一月でございますが、イスラエルを訪問したときはちょうどパレスチナ側のアラファト議長が亡くなりましてアッバース議長に替わった直後でありましたが、イスラエル、パレスチナ双方とも接点探しの段階でありまして、双方から日本へのアプローチがあったことを記憶しております。そのときもこの予算委員会で質問いたしましたが、あのときは小泉総理と町村外務大臣でしたけれども、政府レベルでも同様の感触を得ていろいろと動いているという御答弁がございました。 先ほど外務大臣の御答弁がございましたけれども、他国と協調して動くということが基本だとは思いますが、この双方から信頼されている、非常に良好な関係にある日本独自として中東和平へのより積極的な取組を行う必要があるのではないかと私は思うわけでございますが、中曽根外務大臣の御所見といいますか、御覚悟といいますか、改めてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 各国がこの地域の平和安定のためにいろいろ努力しているわけでございますし、エジプト等も中心になりまして和平の主導的な役割も果たしておりまして、またオバマ政権もそういう形で今後積極的にこの問題について取り組んでくることと思いますが、先ほど申し上げましたように、我が国の立場というものは委員がおっしゃったとおりでございますので、そういう立場を生かしながら、またさらに平和と繁栄の回廊構想、こういうものもございますので、国際社会と一緒に取り組むと同時に、我が国独自のどういうような取組が可能かという点もよく今後検討していきたいと、そういうふうに思っております。
○市川一朗君 私どもの参議院から外務大臣になられた中曽根大臣でございますので、歴史に残るような活躍を是非していただきたいと心からお願い申し上げる次第でございます。 続きまして、ODA予算について少しお尋ねしたいと思います。 ODAの予算は過去十二年間で約四割削減されたと言われております。実績ベースでは現在では世界第五位に転落しているのではないかということでございますが、私は、武力を持たない我が国にとりましてODAは最も重要な外交の武器、手段であり、必要な額はしっかりと確保していくべきであると思っておる一人でありますが、平成二十一年度のODA予算はどうなっているのかをお伺いしたいと思います。 見ますと久しぶりに一兆円を超えたようではありますが、ODAについての中曽根大臣の基本的考え方もお聞きしたいと思いますので、それも含めまして御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) ODAは非常に重要な外交手段でございますので、我が国はこれを積極的に活用するということが大変大事でございます。 ODAを活用する上におきましては、一つは途上国の安定それから発展に資するように、もう一つは、テロとか感染症とか、あるいは環境問題などのそういうグローバルな課題の解決に取り組むためにまたODAを活用する。さらに、現在は国際金融経済の危機という状況でございますが、こういうような喫緊の課題であります金融経済危機に対応する、こういうことに対してODAを活用するということは我が国の国益にもかなうものであると、そういうふうに思っております。 現在御審議いただいておりますこの平成二十一年度の予算の政府案におきましては、無償資金協力とそれからJICAの運営費交付金を九年ぶりに増額へと反転させていただくことは今御審議いただいておりますが、合計で三千百六十六億円計上するなどの重点化を図っているところでございます。また、今年のODA事業量は、円借款の事業規模を五百億円増額をいたしまして八千二百億円とするなど、昨年より約二〇%これが増加する、そういう見込みでございます。また、一月のダボスにおきます会議におきまして、アジア地域が引き続いて開かれた成長センターとして世界経済に貢献できるように、我が国は一兆五千億円以上のODA支援策を打ち出したところでございます。 さらに、私は昨日までアフリカのボツワナで開催されておりましたTICADフォローアップ閣僚級会合に出席して先ほど成田に帰ってきたばかりなんですが、二〇一二年までのODA倍増などTICADⅣでの約束を着実に実施することを改めて表明をしてきたところでございます。 また、先ほど申し上げました金融、国際経済、こういう危機への支援を表明をいたしまして、ODAを含むアフリカ開発資金の確保などを求めるアフリカの声を、四月の二日から始まりますロンドンでの金融の首脳会議、そこへのメッセージとして取りまとめをしたところでございます。 こういう現在の金融危機の下、我が国のODAに対する各国の期待というのは非常に高まっていると会議に出ても痛感したところでございますけれども、またこれは我が国の経済的利益にも国益にもつながると、そういうものでございますので、今後ともODA事業量の拡充が求められるところでございます。
○市川一朗君 大臣も御存じのとおり、参議院におきましてはODAの問題については特別委員会を設けまして精力的に審議しておるわけでございますが、ODAは非常にうまくいっている部分もありますが、またいろいろと問題があるという認識もあるわけでございまして、せっかく非常に貴重な税金を使うわけでございますし、またそれ自体大変貴重な外交の武器でもありますから、執行に当たりましては本当に注意をしていただき、そしてまた有効に日本の顔が見えるような形で執行していただきたいと思う次第でございます。 非常に具体的な話をちょっと一点是非お聞きしたいと思っておるんですが、ODAプロジェクトにおける日本企業の現状についてでございます。 日本からODA事業で海外進出をしている企業の話を聞きますと、途上国では本当に国によりまして、また担当官によりまして対応がまちまちで、大変苦労が多いようでございます。そういう中では、珍しくと言っちゃ失礼なんですが、外務省の対応は非常に評判いいですね。現地の大使館の窓口での対応も悪くないということで、私のところへは外務省への感謝の声が聞こえてきます。大臣のところには来ておりますかね。 私自身もODAの問題取り組んでいる中で、外務省の担当部局の皆さんの取組姿勢はいろんな問題解決に大変前向きでございまして、やはり評価できると思っているんですが、実は今ODAプロジェクトでの日本企業で起きている大きな問題が一つございまして、相手国との契約の不備などによりまして事業によっては大変大きな損失が出ているわけでございます。 日本の場合は非常に優秀な技術を持っておりますので、顔の見えるODAという意味におきますと、その優秀な技術、またそれによってでき上がるインフラを相手国の方々に評価してもらえるという面もありますが、それ以外に、例えば、ある国のトップの方の話なんですが、日本の企業は単に技術が優れているだけじゃなくて、例えば徹底した時間厳守の仕事ぶり、これが、その時間を守ることの大切さを日本企業で働く従業員を通じて何か一般の国民にも伝わりつつあるんだということで感謝したいという話もございまして、私も大変感激して聞いたわけでございますが。 そういった問題が、こんなに赤字が出るようでは海外での事業展開は見直さざるを得ないという状況に追い込まれているわけでございまして、例えば、円借款事業や無償資金協力事業で発注者側の、つまり相手国側の設計変更などの手続が遅れてその分費用がかさんだり、物価が大幅に上昇してその分費用が追加的に増加したりなどしまして、結果的に大きな赤字事業になってしまったという事例が多くなっているのが実態でございます。 こうした問題について外務省はどのように認識して、どう対応されようとしておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 市川議員は自民党の海外建設技術促進議員連盟、こちらの幹事長も務めておられると伺っておりますけれども、この議員連盟からも今まで様々な御指摘をいただいておるところでございまして、そういういろいろな御指摘も踏まえまして、外務省としてはODAを効果的に推進していくためにいろいろな制度運用の改善等にも取り組んできたところでございますが、外務省としましては、日の丸は一つと、そういう考え方の下に、我が国の企業の方々にもODAに関心をまず持っていただけるように、官民連携に力を入れまして、そしてODA事業の迅速な実施、これに心掛けてきているところでございます。 御指摘のとおり、円借款事業や無償資金協力事業におきまして、我が国の海外進出企業が困難に直面することも認識をしております。お話ありましたように、設計の変更などの承認手続の遅延とか、あるいは物価の変動による追加的な費用が発生するとか、そういう形で我が国の企業も大変困難な面があると、そういうふうに伺っておりまして、外務省といたしましても、この問題は本省と在外公館双方において問題解消のために積極的に我が国企業をバックアップしていくと、そういう所存でございますが。さらに、御指摘のとおり、ODAは我が国企業の技術力、これを使うということは大変重要で、さらに、これもお話ありましたけれども、日本の人たちの働きぶり等、当地でも、現地で高く評価されていると、そういうこともございます。 そういう観点から、無償資金協力はもとより、円借款におきましても我が国の優れた技術とかノウハウを活用いたしまして、途上国への技術移転を通じて我が国の顔の見える援助を行うべく、二〇〇二年度からSTEP制度を導入しているところでございます。 今後とも、議連の御指導もいただきながら、またODAの現場の意見を十分に踏まえまして、在外公館とも緊密な連絡を取りながら必要な制度や運用の改善に努めていきたいと、そういうふうに思っております。
○市川一朗君 大変立派な御答弁をいただきましたので、これ以上質問はいたしません。 北方領土問題について御質問したいと思います。 先月の二月十八日にサハリンで日ロ首脳会談が行われまして、麻生総理とロシアのメドベージェフ大統領が、領土問題について少人数で突っ込んだ議論が行われ、次の四点で一致したと伝えられています。読み上げます。 第一は、この問題を我々の世代で解決すること。第二は、これまでに達成された諸合意及び文書に基づいて作業を行うこと。メドベージェフ大統領が指示を出した新たな独創的で型にはまらないアプローチの下で作業を行うこと。第四に、帰属の問題、すなわち国境の画定の最終的な解決につながるよう作業を加速すべく追加的な指示を出すこと。 以上がその内容だと思いますが、もちろんこのとおりだと思いますけれども、これでよろしいでしょうか。そして、これらの意味するところは何なのか。外交問題でなかなか難しい部分もあると思いますけれども、できるだけ分かりやすい解説をお願いしたいと思います。 よろしくお願いします。
○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員が御説明くださいましたけれども、二月の十八日にサハリンで行われましたメドベージェフ大統領と麻生総理との会談におきまして、メドベージェフ大統領との間では四点で一致したと、そういうふうに伝えられております。 繰り返しませんけれども、繰り返した方がよろしゅうございますかね、内容につきましては今委員が御説明いただきました四点でございますが、このうち、三点目の新たな独創的で型にはまらないアプローチの下で作業をしていくというのがございますけれども、その前に、この日ロ首脳会談で今四点で一致したということは、これはもう今確認させていただきましたけれども、これにつきましては、今まで達成されました両国間のいろいろな合意それから諸文書、これに基づきまして、そしてメドベージェフ大統領が指示を出しました新たな独創的で型にはまらないアプローチと、その下で帰属の問題の最終的な解決を目指していくと、そういう趣旨でございます。
○市川一朗君 今大臣がちょっと触れかかったその三点目について私の方からも質問したいと思いますが、新たな独創的で型にはまらないアプローチの下で作業を行うと、それも大統領が指示したところによって行うという表現になっておりますが、このことは、これまでとは違って二島の引渡しを超える解決策を見出そうというロシア側の意思の表れではないかと受け止める筋もあるんでございますが、私は是非そういうふうに受け止めたいと思うのでございますが、そう受け止めてよろしいでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員がお話しになりました、この新たな独創的で型にはまらないアプローチ、これはその四点のうちの一点でございますけれども、メドベージェフ大統領がこれはロシアの自国の事務方に指示を出したものだと、そういうふうに承知をしておるところでございます。これは領土問題の最終的解決に向けた同大統領の取組の姿勢を述べたものだと、そういうふうに理解をしておりますが、北方領土問題に真摯に取り組もうとする同大統領のまた姿勢の表れであるとも、そういうふうにも考えております。 日本側といたしましては、このアプローチがロシア側が従来述べているような意味での五六年宣言に基づく解決と異なるアプローチを意味しているということであれば、これは平和条約交渉に新たな方向性を与える可能性があるものと、そういうふうに受け止めておりまして、今後の交渉におきましてロシア側の対応に注目をしているところでございます。
○市川一朗君 ちょっと再度、恐縮でございますが、私は、二島のみの引渡しでよいのであれば、今お話ありましたように、一九五六年、昭和三十一年、もう五十年前になりますが、日ソ共同宣言の時点で領土問題は解決できたはずであると思います。したがって、今更二島のみの引渡しで問題を解決することはあり得ないのではないかなと考えておるわけでございますが、改めて中曽根外務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 北方領土問題に対する我が国の立場というのは、これは四島の我が国への帰属、これがまず確認をされれば、実際の返還の時期とかその対応につきましては柔軟にといいますか弾力的にといいますか、対応するというものでありまして、まず四島の帰属を、とにかくこれを確認したいということでございます。これは、ロシア側にも強く我が国としては表明をしているところでありまして、二島のみの引渡しで問題を解決する、そういうことはあり得ません。 日本政府といたしましては、この立場からこの問題の解決を図っていくところでございます。
○市川一朗君 どうも、お帰り早々いろいろと御質問させていただき、御答弁いただきまして、ありがとうございました。 次に、岩手・宮城内陸地震についてお尋ねしたいと思います。 私の地元でもございますので若干詳しいお話をお尋ねしたいと思いますが、まず国土交通省にお尋ねしますけれども、昨年六月に発生したわけでございますけれども、大規模な山崩れなど非常に大きな被害をもたらしました。政府におかれましては、関係者全員の不眠不休のお取り組みをいただきまして、地震直後に心配されましたいわゆるせき止め湖の決壊などの二次災害も発生しませんでした。依然として現地は深い悲しみの中ではありますけれども、少しずつ災害復旧も進んでおります。地元の国会議員として感謝申し上げる次第であります。 せき止め湖対策は専門用語としては河道閉塞対策と言うそうでありますが、その実施状況と今後の見通しですね、それについてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。 国土交通省では、六月十四日発生いたしました岩手・宮城内陸地震の発生直後から、緊急災害対策派遣隊、テックフォースを延べ千四百九十九人日、さらには災害対策用機械延べ五百十五台日を派遣いたしまして、緊急対策に着手しております。 その中で発見されました河道閉塞、一般にはせき止め湖あるいは天然ダム等と言われておりますが、十五か所の河道閉塞が発見されまして、その中で特に決壊あるいははんらんのおそれの大きい九か所につきまして、岩手、宮城両県知事からの強い要請を受けまして、直轄砂防災害関連緊急事業でポンプでの排水あるいは仮排水路の掘削等の決壊防止対策を実施中のところでございます。 さらに、平成二十一年度から国直轄によりまして、特定緊急砂防事業でもちまして短期集中的に、まだ沢が荒れているあるいは山が崩れるおそれがございますので、短期集中的に対策を行っていく予定でございます。
○市川一朗君 あの地域は北上川の支流地域なんですが、すべて県管理河川でございまして、災害が起きたときに知事ともいろいろ相談しましたが、ちょっと大変だなと大変心配しましたところ、国自体が早速、緊急事業ということで入っていただきまして、知事自身も強く望んだところでございますが、おかげさまで今順調に事業が進んでいると。今のようなお話をお伺いいたしまして実はほっとしているところでございますが、今後とも是非よろしくお願いしたいと思います。 今回、改めて災害現場を歩いてみて、認識不足を恥じているわけでございますが、家の前が川で後ろが山、山も川もいずれも手入れは不十分と、そういうかなり危険なところに人が住んでおりまして、そういうところが結構多いという印象を受けたところでございます。いわゆる里山地域の問題と言うのかもしれません。 この里山地域の土砂災害対策につきましては国土交通省としてもいろいろ検討されていると聞いております。どんな検討を行っているのでしょうか。
○国務大臣(金子一義君) 先ほどの岩手・宮城の内陸地震における災害、いまだにまだ工事進行中でありますが、被害を受けられました方に改めてお悔やみを申し上げます。 お話しいただきましたとおり、県の事業であります、県の管理でありますけれども、大変な状況が出てまいりました。今お話ありましたとおり、九か所について直轄工事として今進めさせていただいております。テックフォースというのが、こういう国交省の砂防の経験あるいは天然ダムを経験した、これは新潟の山古志で経験した、そういう経験を生かして迅速に先生のお地元に飛んでいただきました。先生も含めて先頭に立ってこれ御指導いただいたと伺っておりますが、工事がまだ完了しておりません。早急に完了するように進めさせていただきたいと思います。 もう一つは、おっしゃるとおり、御指摘のとおり、これやはり山の山腹、河川だけではなくて山の山腹に流倒木、風倒木、あるいは伐採したけれどもそのまま放置されているという木材等々が今回の災害を引き起こしてきた一つの理由でもあるんじゃないかということで、こういうはげ山ですとか手入れの困難な里山、こういう地域における流木を伴う土砂災害、これを頻発しておるのにかんがみまして、山腹斜面の安定化を図るような地域の活力に寄与する砂防事業、今先生、里山事業というお名前をちょうだいいたしましたけれども、更にこれを工夫して、我が国にそういう箇所がいっぱいあるわけでありますから、安全に暮らせるような事業を進めてまいりたいと思っています。
○市川一朗君 この砂防事業というのは、本当に今回びっくりしたんですが、県庁なんかに専門家がいないんですよね。しかし、非常に重要なことでございますので、是非よろしくお願いしたいと思う次第でございます。 続いて、農林水産省にお伺いしますけれども。 本当に大規模な山腹崩壊が起きたわけでございまして、私も山々を見て歩きますと、流れた部分が多いんですが、有史以前からこういう形で地球というのはできていっておるのかなという思いがするくらい大きな動きでございまして、地元の人の話では、いつも見えていた山が一つなくなったという話すらあったわけでございます。 たまたま現地は国有林地帯が中心でございましたので、林野庁を中心に関係者には本当に迅速な対応をしていただいております。私自身も改めて国有林の重要性を認識しているところでございますが、今回の被害状況と復旧状況につきまして、分かる範囲内で結構ですから、民有林も含めた山林全体についてお伺いしたいと思いますが。
○政府参考人(内藤邦男君) お答え申し上げます。 平成二十年六月十四日に発生しました岩手・宮城内陸地震、これによりまして、宮城県栗原市それから岩手県一関市などにおきまして大規模な地すべり等の山地災害が発生しました。三百二十六か所の林地それから治山施設等におきまして、総額で約九百六十九億円に及ぶ被害となっております。これらの被害に対しましては、農林水産省におきまして、国土交通省あるいは関係県などと連携を図りまして被害状況の把握、復旧計画の策定等を行っているところでございます。 山地災害につきましては、再度災害のおそれがあるなど緊急的な対応を要する八十五か所につきまして、事業費百九十四億円で災害関連緊急事業等を実施することとし、現在、鋭意復旧対策を進めているところでございます。 また、これ以外の山地災害箇所につきましては、緊急性あるいは現地の状況に応じまして順次復旧対策を進めることとしております。平成二十一年度予算案におきましては、大規模山地災害の復旧を図るための迫川地区民有林直轄治山事業の新規着手などの国直轄事業、あるいは激甚な災害が発生しました民有林におけます一連の地区の緊急かつ集中的な復旧整備を図るための治山激甚災害対策特別緊急事業などを推進することとしております。 今後とも、これらの事業によりまして、関係機関とも十分連携を図りながら、被災地の早期復旧と地域の安全、安心の確保に万全を期してまいりたいと考えております。
○市川一朗君 今回、テレビ報道もありましたので御覧になった方も多いと思いますけれども、荒砥沢ダムというのが、水面、相当部分埋まってしまいました。これは農業用水ダムとして、あの川はニノハサマガワと読むんですけれども、その二迫川流域の非常に重要なダムなんでございますが、あのままではどうにもならないんじゃないか、一体どうなるだろうと地元の不安が非常に大きいのでございます。 被害の状況と、特に復旧の見通しですね、どういう考え方でおられるか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(吉村馨君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、岩手・宮城内陸地震によりまして荒砥沢ダム貯水池においては大量の土砂が流入するということがございました。さらに、ダム堤体付近ののり面などの損傷を受けるという被害も発生をしております。 この大規模な被害に対応するために、農林水産省においては関係県などと連携を図りまして復旧方法について検討を行いまして、ダム湖内への流入土砂の一部排除、それから代替水源である貯水池の設置、さらにダム堤体付近ののり面の保護などについて百二十二億円で直轄災害復旧事業を実施することとしたところでございます。昨年十二月から荒砥沢ダムの直轄災害復旧事業に着手したところでございまして、今後とも関係機関とも連携を図りながら、必要な予算を確保して、速やかな復旧を図ってまいりたいというふうに考えております。
○市川一朗君 是非、速やかな対応をお願いしたいと思います。 災害関係はこの辺にいたしまして、この際、森林の問題に関連いたしまして農林水産省にお尋ねしたいと思います。 地球温暖化対策といたしましても山村活性化の観点からいいましても、森林の整備は大変重要なテーマであると思いますが、木材価格の低迷が続いていることが一番大きな要因であるとは思いますが、課題は山積しております。思い切った対策を講ずる必要があると思います。 現状打開策の重要な柱の一つとして木材需要の拡大を図るべきであると思いますが、どうも農林水産省は木材需要の拡大といういわゆる川下対策への取組が弱過ぎるのではないかという声もあります。森林を適正に整備して山村の活性化を呼び戻すためには、川上、川下の一体的取組が大事なポイントであると思います。石破農林大臣の考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 誠に御指摘のとおりでありまして、今、これは自給率という概念を注意して使わなきゃいかぬのですが、二割しかないと。材といいますか木はどんどん増え続けているのに、しかし切る量が少ないと。川上と川下をつなげるという努力がまだ十分じゃない、そのとおりであります。 消費者の側は木で家を建てたいという人が多いわけですね。つまり、もしもあなたが家を建てるならという話で、どういうおうちがいいですかと、こういうことになるわけですが、八割が木造住宅がいい、そのうち三分の一の方は国産材に強いこだわりを持っておられる。しかしながら、国産材のシェアは三割であるということであります。 ここのミスマッチをどうするかなんですが、家を国産材で建てたいという方が一体どこへ相談に行けばいいんだということであります。新聞見ても雑誌を見ても、マンションの広告は山ほどある、そしてまたプレハブのメーカーの広告も山ほどある。じゃ、国産材でおうちを建てませんかという広告をほとんど見ないということであります。そして、パソコンで検索しても全然分からないということでありまして、今度、新しい事業として、パソコンで国産材住宅と入力をしますとデータが全部出てくる。そこで今度は宮城県をクリックすると、宮城県でどのような工務店、あるいはどのような建築店といいますか、どんな家を建てるか、どんな木を使っているか、どれぐらいお金が掛かるか、間取りはどうなるのか、ローンはどうなるのかということが全部出てくるというふうに消費者の利便性を高めていかないと、これは幾ら言っても川上と川下が結ばれないということがあるんだろうと思います。 あわせて、木材の流通をどうするかということも相当に見直していかねばならないと思っております。確かに国産材で建てるのはいいんだが、値段をどうするかということであります。そうすると、国産材の伐出コストも北欧に比べれば相当に高い。じゃ、何でこんなことになるのというと、林道網の密度が余りに粗であるということがあろうかと思います。そして、一人一日当たりの生産量というものも北欧に比べて数分の一でしかないと。 私、相当抜本的に見直していかないといかぬのだろうと思いますが、委員御指摘のとおり、とにかくこれから百年住宅、二百年住宅を建てていかねばならぬ、省エネ住宅を建てていかねばならぬ、温暖化に対応せねばならぬ、いろんな課題に対応するために、国産材の振興ということは国土交通省ともよく連携を取りながら、当省として相当の力を入れて積極的に集中的にやらねばならないと思っております。
○市川一朗君 大変いい御答弁をいただきまして、久しぶりで石破大臣と私、合ったような気がしますので、どうぞひとつよろしくお願いしたいと思います。 せっかくお話が木造住宅に進みましたが、金子大臣、もう時間の関係もありますから四の五の言いませんが、今、石破大臣が言われたように、木材需要の拡大ということになりますとやっぱり目玉は木造住宅の振興だと思うんですね。 今、石破大臣からも非常に前向きな力強い御答弁がございましたけれども、また住宅の担当大臣として更にそれを上回る御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(金子一義君) 石破大臣も相当いい積極的な姿勢を示していただいております。私どもも、もとよりでありますけれども、林野庁と、あるいは地方公共団体、それから大工さんだけじゃなくて、かわら、畳という関連のやっぱり業者さんも一緒になってこの国産材による木造住宅というのを推進していきたい、ますます強めていきたいと思っています。 国交省は今、地域木造住宅市場活性化推進事業というのをここ数年やってきています。今五十四件に、全国各地区、モデルとしては出てきたでしょうか。これもパソコンでクリックしていただきますと出てきていますけれども、例えば宮城県では、NPOスモリという仙台市のグループが宮城県産の杉、カラマツを使ったモデル事業をやると。これ関係者、工務店、原木加工業者、木材流通業者、川上、川下全部集まって四十九社で構成していただいてやっているグループでありますけれども、こういう人たちをやっぱりどんどん支援すると。あるいはモデル事業、まだまだ、仙台伝統建築職人の会とか結構宮城県いろいろ御活動されていますけれども、そういうのを更に支援をしていきたいと思っています。
○市川一朗君 大臣も岐阜県選出でございますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 最後ですが、ちょっと心配事の情報がありまして、今参議院で税制改正法案が審議されておりますが、その中の住宅ローン減税の大幅拡充が盛り込まれておりますけれども、何か法案が成立するまでローンを組むのを控えている人が多くて、その分、住宅建設の戸数が減っているという話も聞いているわけでございます。 法案を抱えている参議院としては大変気になる点でございますが、何か実態はある程度把握しておられますでしょうか。
○国務大臣(金子一義君) 一月、新年の休みのときに住宅展示場に来てくれるお客さんは相当増えてきているということで、潜在的な需要というのは相当増えているのかなと。ただ、一方で、十二月から一月と二か月連続で下回って、百万戸を残念ながら今下回っております。 ただ、住宅ローン、これ法案通りますと一月一日から遡及されるものですから、一月一日から遡及される。ただ、それはなかなか、国民の皆さん買い控えみたいなことになってしまいかねませんものですから、本予算委員会、参議院の予算委員会で一刻も早く法案と税制を通していただきたいと思っておるところであります。
○市川一朗君 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で市川一朗君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、犬塚直史君の質疑を行います。犬塚直史君。
○犬塚直史君 民主党の犬塚です。 まず、外務大臣に伺います。 北朝鮮に対する日本の外交方針ですが、これは対話と圧力ということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) そのとおりでございます。 対話だけでは力にならない点もございますので、圧力とバランスを取りながら交渉していくということが大事だと、そういうふうに思っております。
○犬塚直史君 もう一度確認しますが、対話と圧力というのは、日本の外交方針であると考えてよろしいですね。
○国務大臣(中曽根弘文君) この北朝鮮の問題に対しましては、そういう方向で取り組んでおるところでございます。
○犬塚直史君 それでは、この圧力のことについて聞いていきたいんですけれども、外務省としてはどのような圧力を想定されていますか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 対話と圧力両方と申し上げまして、まず対話をしっかりと行うということでございますけれども、圧力に関する方は、安保理決議とか我が国独自の制裁、そういうものがございます。
○犬塚直史君 今、安保理決議の話がありましたが、これ簡単に御紹介すると、二〇〇六年十月六日、核実験を行った北朝鮮に対して同じ十月十四日には安保理決議一七一八が採択された。これは実は大変な決議でありまして、憲章七章下四十一条に基づく経済制裁や武力行使までも法的に正当化されると、そういう安保理決議が採択をされたわけであります。 御存じのように、ミサイル実験についてそれを禁じる条約があるわけではありません。また、どんなに一生懸命話をしたとしても、六か国協議の成果が法的拘束力を持つわけではない。そういう視点から言うと、この安保理決議の特に第七章下というのは大変な圧力が成るというふうに認識をしておりますが、今後この安保理決議についてはどういう形で取り組んでいかれるんですか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 北朝鮮の問題では、我が国は、核、それから拉致、ミサイルと三つあるわけでありますけれども、特に今喫緊の、当面のこの心配される事態、ミサイルの発射、これに関して申し上げれば、安保理決議、もし発射されるということであれば安保理決議違反と、そういうふうに考えておりますので、安保理決議等を重視して、各国と協調しながら、今のところはこれを発射をやめさせるということで全力を挙げているところでございます。
○犬塚直史君 今おっしゃっている安保理決議がただの安保理決議ではなくて、憲章七章下の経済制裁や武力行使まで踏み込める安保理決議だという内容なんですが、防衛大臣、対話と圧力の圧力にはどういうものを想定されていますか。
○国務大臣(浜田靖一君) 私どもとすれば、これは抑止力という観点から言えば、我が国は、米国との安全保障体制を基調として、その抑止力が我が国の安全のために有効に機能させることで、自らの適切な防衛力の保持と併せてすきのない体制を構築して我が国の安全を確保するということをしているところでございます。 このような抑止力は、特定の地理的な範囲や国を想定するものではありませんけれども、テロや大量破壊兵器等の新たな脅威、またアジア太平洋地域における不透明性、不確実性などの継続等、現在の安全保障環境において我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定を維持するために必要不可欠なものだと考えておるところであります。
○犬塚直史君 今、米軍による抑止力も圧力の大きな部分だという答えがあったわけですが、もう一度外務大臣に聞きますけれども、日本の外交防衛方針で、北朝鮮に対して対話と圧力でいくと、その圧力の部分に日本国内の警察力も圧力と考えておられますか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 委員のおっしゃいます警察力というものが具体的にどういうものなのか、ちょっと私、今はっきりと認識できておりませんので、もう少し詳しくお話しいただければと思います。
○犬塚直史君 お手元にお配りした資料の一番でございますが、これは、今月三月十七日の参議院法務委員会で同僚の松野信夫参議院議員が質疑をした記録でございますが、上段の一番左の方ですね、漆間、今日、副官房長官見えておられますが、漆間官房副長官の答えの中で、北朝鮮に対する圧力という文脈でこのように答えております。警察庁時代は、警察庁の長官をされていたわけですが、警察庁時代はその対話と圧力の部分の圧力を担うのが警察でございましたからそういう趣旨でお話はしております。 外務大臣、北朝鮮との我が国の外交防衛方針の中で、圧力を国内の警察にこのような形で任せるということについてどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 警察のことに関しましては所管の大臣から御答弁いただきたいと思いますが、外務省は、私どもが申し上げております対話と圧力は、もう対話は先ほどから申し上げておりますような説得とか各国協調による働きかけでございます。圧力は、安保理決議における制裁とかあるいは我が国独自の制裁、そういうものを今指しておるところでございまして、警察による圧力というものにつきましては、所管の大臣からお答えいただいた方が適当かと思います。
○犬塚直史君 もう一度確認しますが、中曽根大臣としては、警察にも圧力の役割分担を期待されますか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほど申し上げましたけれども、核とミサイルと拉致とあるわけでありますが、拉致問題について申し上げれば、警察での捜査とかいろいろ警察の力も必要でございますし、そういう意味では警察による対応というものも圧力のうちに入ることもあろうかと思います。
○犬塚直史君 大臣、私は、日本の外務大臣として、北朝鮮の外交防衛方針の中で圧力といったときに警察にもその役割分担を期待するかと聞いているんです。お答えください。
○国務大臣(中曽根弘文君) 繰り返しになりますけれども、警察がこの拉致問題を捜査をしたりして、また拉致の問題について我が国の警察当局として捜査を行うなどしていろいろな解明ができ、そういうことによって北朝鮮に対して拉致問題の解決にこれは資するということであれば、警察の力もこの圧力になると、そういうふうに思います。
○犬塚直史君 対話と圧力という文脈の中で言っているんです。
○国務大臣(中曽根弘文君) 済みません、もう一度ちょっと。
○委員長(溝手顕正君) もう一回整理し直してください。
○犬塚直史君 今、私は外務大臣に警察や検察の役割をお伺いしているのではなくて、外務大臣として、この対話と圧力という外交防衛方針があった中で、この圧力の部分を警察にも役割分担期待するかと、それだけ聞いているんです。
○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほどの繰り返しになるかもしれませんが、警察力が直接北朝鮮に対する圧力ということではなくて、警察による拉致問題の捜査等、そういうことによっていろいろな問題が解明してきた場合に、これをもって北朝鮮に対して我が国としては交渉の一つとするということはあろうかと思いますが、外交の方針として、警察という形で真正面から最初からこれを圧力という形で進めるというものではないのではないかと思います。
○犬塚直史君 当たり前のことですので、そういうふうにおっしゃっていただければいいと思うんですけれども。防衛大臣、どうですか、警察にも圧力の部分の役割分担を期待されますか。
○国務大臣(浜田靖一君) それは当然、我々とすれば対話と圧力という中で想定するものではありませんが、結果として圧力にはなり得るかもしれません。
○犬塚直史君 ちょっと、結果として圧力になるというのは、日本の外交の圧力になると、そういう意味でおっしゃったんですか。
○国務大臣(浜田靖一君) 基本的に外務大臣と同じ答弁でありまして、要するに存在することによってあることであって、外交の中でそれが主要になるということではございません。
○犬塚直史君 これは法務大臣に伺いますが、先日来この委員会の中の法務大臣の答弁で大臣は、検察の行動については法と証拠に基づいて中立公正に行っているんだと、その活動については絶対の自信を持っておると、そういうことをおっしゃっておられるんですが、日本の外交防衛の方針である対話と圧力の圧力の部分を担っているんだということを官房副長官がおっしゃっているんですが、これは言い過ぎではないですか。
○国務大臣(森英介君) 官房副長官の発言に対して、法務大臣として私がコメントする立場にはございません。
○犬塚直史君 私がお伺いしているのは、検察庁法第十四条の指揮監督権という文脈でお伺いをしているんですが、造船疑獄のときとは逆のパターンで、例えばこのような信条といいますか、圧力の部分を警察庁の長官として自分はやっていくんだというようなことを公言してはばからないこの漆間官房副長官が、例えば、小沢代表の秘書が逮捕されたのが三月三日でありますが、一月九日から三月十八日の間、これは首相動静によって調べますと、十八回も漆間官房副長官と麻生総理が会っているわけですね。 このような外交の方針と、それから自らの司法警察としての立場を一緒にするような政治的な判断がここに働いているとすれば、法務大臣としてこれは指導すべきじゃないですか。
○国務大臣(森英介君) ただいま委員のお尋ねの中にもございましたけれども、私は検察に全幅の信頼を置いております。検察においては法と証拠にのっとって適切に対処されていると思っております。また、その指揮権の行使については、私は行使するつもりは全くございませんけれども、もし万一それをするとすれば、できるのは私一人であって、ほかのどなたにもその権限はないわけでございますから、ほかのどなたが何かおっしゃったとしても私の関知するところではございません。
○犬塚直史君 今日、官房副長官にお越しいただいているんですが、今までの発言の中で、これはオンレコの発言なんですが、例えば二〇〇七年一月十八日、長官記者懇談会の中で、直接、これは北朝鮮の話ですね、拉致には関係しない事件を摘発することによっても拉致問題の解決に近づけるとか、あるいは、基本的に私は北朝鮮に対して小泉前総理のころから対話と圧力で対応すると言ってきたのですが、その圧力部分を担当するのは警察であると認識しておりましてと。これはお手元配りました。あるいは事件化を次々と行っていくというのは大事だと、あるいは北朝鮮の資金源というものについて、ここまでやられるのかということを相手が感じるぐらいにそれを事件化してというような、これは法務大臣が絶対に信頼を置いている日本の司法警察のシステムに対する重大な問題発言だと思いますが、撤回されてはいかがですか。
○内閣官房副長官(漆間巌君) お答えいたします。 警察においては、違法行為があれば法と証拠に基づいて厳正に法執行を行っているところであるというふうに認識しております。 拉致問題における対話と圧力というのは政府の対応方針でありまして、警察が厳正な法執行を行うということは、政府の対話と圧力のうちの圧力の部分に当たることをやっているのだと認識しておりまして、撤回するつもりはございません。
○犬塚直史君 今日、官房長官にお越しいただいているんですが、ちょっと通告はしていないんですが、今の発言を受けて、北朝鮮に対する対話と圧力と言ったときに、私たちは今まで委員会の中で、そういう意味ではないだろうと、日本の司法警察はそういうところにまで政治的判断はしないだろうと思っていたんですが、今のお話聞くと政府の方針のようなことを言われたんですが、いかがですか。
○国務大臣(河村建夫君) 漆間副長官のやり取りでこういう話が出たのは、拉致問題に関して警察というのが圧力になるのかならないのかという部分だというふうに私は理解しておりますが、これ政府は、御案内のように、確かに北朝鮮、この拉致問題については、対話も重ねながら、一方ではこういう人権侵害があるんだということに対して日本の主張を強く述べていく、これがまあ圧力といえば圧力になる、そういう考え方でこれまで進めてきておるわけでございます。 今、警察は法と証拠に基づいてやっておりますから、この拉致問題に限れば、現実に行方不明が、これは現実にいなくなったということになって、これは北朝鮮の可能性が非常に高いと。そうすると、当面、北朝鮮というわけにいかないけれども、相手は不明だけど告発するとかいうやり方を取りながら北朝鮮に対して強い呼びかけをしていく、そういうやり方で今日警察の方に対しても拉致問題とはかかわってきておりますから、そういう意味でのぎりぎりやれば、対話の方なのか圧力の方かと言われれば強く求めていく圧力の方になるであろうと、これは政府の方針の中で警察がきちっとしたやり方で対応していると、このように理解をいたしております。
○犬塚直史君 拉致問題が大変な問題であるということは全国民が一致して認識しておるところでありますし、しかも日本の司法警察が、まあ言っては悪いですけど、発展途上の一部の国に見られるような恣意的な運用をするような警察権力でないということも心から信じたいところなんですけれども、しかしこの漆間官房副長官の発言で、今後もそれぞれの都道府県警察で北朝鮮に絡む潜在事犯については事件化措置を次々ととってくれるものと期待しておりますとか、こういう言わば一つの方針に基づいて司法警察の運用の指示がなされるということについては、私は危惧の念を禁じ得ないのであります。 そうした同一人物が、この今回の小沢代表の秘書の逮捕の事件に当たって、前後にちょっと異常なぐらいの頻度で総理大臣と会う、私は中身はよく分かりませんけれども、しかし、こういうことについて一点の疑念も生じないような形で適正に警察権力というものを指導していかなければいけないと思うんですけれども、もう一度、対話と圧力を警察にまで言うというのは私は撤回すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(河村建夫君) この問題は拉致問題に絡んでの発言であると私は理解をしております。 おっしゃることは私も理解はいたしますが、一方では、拉致問題について多くの人がまだ、行方不明の人たちがたくさんいて、これは拉致ではないかと思われている方もたくさんいらっしゃいます。そういう方々は、一体警察は何をしているんだという声も一方ではあるわけでございまして、警察はそれにもやっぱりこたえていかなきゃならぬ姿勢がございます。そのことと、今御指摘のように警察権力が濫用されるということは、これは厳に慎まなきゃなりません。 御指摘のあったように、小沢さんの問題いろいろあった、これについては私からも、やっぱり漆間副長官の経歴が、そういう経歴を持っておられるから誤解を招きやすいと、だから発言には十分気を付けていただきたいということは私の方からも注意を申し上げたわけでございます。はっきり、警察というものが、やっぱり法と証拠に基づいてきちっと対応していただくという、これはもうやってもらわなきゃならぬことでございますから、しかしそれが誤解を招くようなことであってはいかぬ、このことは我々も自戒を十分しなきゃなりません。 それから、総理としょっちゅう会っておられると。これはもう副長官でありますから、いろんな問題があるわけでありまして、そのことで何か良からぬ相談をしているんじゃないかとかそこまで行かれると、そこまで言われるとちょっと邪推になりますから、まあそこまでは言いませんけれども、それは仕事柄そういうことであるということについては御理解をいただきたいと、このように思います。
○犬塚直史君 次に移ります。 外務大臣、ODAのGNI比〇・七%目標、これはいつ達成するおつもりでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 現在、我が国のODAの対GNI比は、これは〇・一七%にとどまっております。これは〇・七%目標ということになっておるわけでございますが、残念ながら二〇〇七年の実績が〇・一七%にとどまっているところでございます。 昨年は、この目標〇・七%ですね、達成を念頭に置きまして、厳しい財政事情の中、近年減少傾向にありましたODAの事業量を前年の九千五百四十億円から九千九百六十一億円に増やしたわけでございますが、この流れは是非二〇〇九年も堅持をしたいと思っております。 いつかという御質問でございますけれども、達成につきまして、引き続いてこの戦略的な拡充を図りながら、ミレニアム開発目標に寄与するために、〇・七%目標の達成、一日でも早く達成できるように外務省としては努力をしていきたいと思っております。また、委員の御支援もお願いしたいところでございます。
○犬塚直史君 このミレニアム開発目標は、二〇一五年までにGNI比〇・七%を達成するという国際公約でありますが、二〇一五年までに達成するおつもりですか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 目標の達成に向けて引き続き努力をしていきたいと思っております。
○犬塚直史君 これは毎回同じお答えなんですが、努力はされるわけですが、確約はできないわけですね。はっきり申し上げて、私は無理だと思います。といいますのは、地元に帰りまして、今これだけ景気が悪い中で、ODAの増額、あるいはODAという言葉を有権者の皆さんに説明することすら大変困難な状況であります。私も昨日は、農林漁業の皆さんと小集会をやったんですが、ODAのオの字も言えるような雰囲気ではありません。 こういう状況の中で、しかし、世界百八十九か国が集まってMDGというのをつくったと、二〇一五年までに八つの目標、十八のターゲット、四十八の指標というのをつくったと。一日一ドル以下で暮らせる人をそのときまでに半分にしようという国際目標をみんなでつくったわけであります。 そうした中で、一体それじゃ、この足りないODAではまず達成できないであろうこの金額をどういう形で達成しようかということで出てきたのが国際連帯税であります。今、この国際連帯税に係る国際社会の現状というのを、まず大臣の方から説明していただきたいと思います。
○政府参考人(杉山晋輔君) お答えいたします。 今委員御指摘のとおり、確かにODA、非常に厳しい状況にあると。こういう中で、このODA、政府開発援助に加えまして、世界の開発需要に対応するために民間資金等幅広い開発資金の動員が必要であるという観点から提案、実施されているものが革新的資金調達メカニズムというものであるというふうに承知いたしております。今委員御指摘のこの国際連帯税は、その税の形を取る一つの形であるというふうに承知をしております。 この革新的資金調達メカニズムあるいは国際連帯税、これにつきましては、二〇〇六年に、国際連帯税を始めとする革新的資金調達メカニズムの推進を目的として、フランスの主導によって開発資金のための連帯税に関するリーディンググループと呼ばれるものが立ち上げられました。二〇〇八年の現在、このグループには我が国も含めて五十五か国が参加しているというふうに承知しております。また、現在、フランスを始めとして十一の国が航空券連帯税という形で実際にこの国際連帯税を導入しているというふうに承知しております。
○犬塚直史君 大臣、私の地元にもAIGの非常に大きな建物が一等地にありまして、この金融危機をきっかけにして、日々数十円の商売をしている我々が、どうしてこのAIGのようなところで物すごい大きな商売をしている人たちの補てんをしなければいけないんだというこのアメリカの有権者の怒りというのが、まさに痛いほど伝わってくるわけであります。 大臣、このまさに環境税、炭素税、航空輸送税、金融取引税、多国籍企業税、武器取引税、そして今、ダボス会議でシラク大統領が言ったのは国際金融取引税、租税回避との闘い、あるいは航空券への課税というのが今スタートしたわけですが、こういうところに、これを徹底的に審議しよう、勉強していこうというリーディンググループに、昨年、我が国が参加したということは御存じだったでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 現在、経済協力開発機構、OECDを中心に、タックスヘイブンを含むすべての国において透明性及び実効的な情報交換の実施が確保されることを目指して作業が行われているということは知っております。
○犬塚直史君 済みません、これは通告してなかったんですけど、先ほど官庁の方がおっしゃったリーディンググループという、日本が五十五番目に参加をしたんですけれども、こういう革新的資金メカニズムを討議する場に昨年から日本が参加しているということは御存じだったでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 存じ上げませんでした。
○犬塚直史君 今これが、例えばAIGが一つの例に挙がっておりますが、こういうトレーダーの人たちの中には香港に自分の住所を持っていて租税回避をする、あるいは多国籍企業であれば租税回避をできるところに本社を置いてそういう租税回避をしている、一方ではそういう租税回避が全くできないような庶民がたくさんいるという中にあって、これは何とかしていこうではないかと、真摯に議論していこうではないかという取組なんですけれども。 例えばこの租税回避についてはG20では何か言及があったんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) G20では、昨年十一月のいわゆるG20首脳会議においてOECD等における作業の継続が合意され、また、先般のG20財務大臣会合においては関連国際機関が非協力的な国、地域を特定し、一連の効果的な対抗措置を策定することについて合意したところでございます。我が国としては、G20の一員及びOECD加盟国として、引き続き国際的な取組に積極的に協力してまいる決意でございます。
○犬塚直史君 今、積極的にこういう議論をこういう危機だからこそやっていかなきゃいけないと思っているわけであります。 そんな中にあって私が非常に残念に思っておりますのは、外務省の方ではなくて、財務省の方々とこのお話をしますと、非常に後ろ向きといいますか、な心証を受けてしまうんです。今まで何度となく話をしていることを一言でまとめますと、こういうことをおっしゃる。開発援助のための目的税を各国で創設することは財政の硬直化を招き、ODAと密接な関係を持つ租税客体を見出すことは困難であり、目的税としての合理性を欠く、実現可能性も低い。 ということで、日本がせっかくこういうところに入ったにもかかわらず、財務省の優秀な人たちの協力といいますかコミュニケーションが今うまくいっていないと私は感じておるんですが、大臣の方から、まあこういうことについては積極的に取り組むべしと、ここで一言言っていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) それは、そもそも日本の国民がつくり出した富を他の途上国にどれだけ移転するかという話で、財務省の話ではない。国民が自分たちがつくり出した富を他の国に移転するということをコンセンサスとしてつくり上げられるかどうかということに懸かっていて、実は税の議論では私はないと思っております。
○犬塚直史君 今ちょっと説明が足りなかったかもしれません。私が申し上げているのはODAの増額の話ではありませんで、多国籍企業がケイマンアイランドなりなんなりに本社を置いて租税回避をしておると。あるいは金融為替商品のトレーダーが自分の個人の住所を香港とかに置いて非常に租税回避の役に立てておると。一方では大変な思いをしている人たちがいるんだから、この税の偏在というものを何とかしていくためにこういう議論は積極的に参加すべきではないかということを申し上げているんです。
○国務大臣(与謝野馨君) 租税回避をされた税の帰属は、本来から言えば回避された国に帰属するはずでございます。したがいまして、これとODAを直接結び付けて考えるというのは、私は困難じゃないかという気がいたします。
○犬塚直史君 議論がかみ合いませんので、これはまたじっくりこれからもやらせていただきたいと思います。 お手元の資料を御覧ください。アフガニスタンの外交日程がこの三月、四月、めじろ押しであります。外務大臣、三月三十一日のアフガニスタン支援国会合には参加されますか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 三月の三十一日にハーグにおいて開催をされますアフガニスタン国際会議、これにはオランダのフェルハーヘン外務大臣からも御招待をいただいているところでございますが、この会議は、国連やまたオランダ、そしてアフガニスタンが共催する会議でございまして、今アフガニスタンの直面するいろいろな課題、政治課題、治安、開発問題など、こういう問題を包括的に検討して国際社会の支援を明確にするものと、そういうふうに承知をしておるところでございます。 国会のお許しをいただければ、私、この会議に是非出席したいと考えております。もう御承知のとおり、我が国はインド洋上での給油支援活動、そしてアフガニスタン国内におきます人道復興支援活動、いろいろやっておりますので、こういう会議に出させていただいて、我が国の行っているような、そういう支援活動も説明しながら、会議に参加して一日も早い和平、そして平和の達成のために貢献をしていきたいと、そういうふうに思っております。
○犬塚直史君 外務大臣、国会のお許しがなければ参加しないんですか。
○国務大臣(中曽根弘文君) この会議、非常に重要な会議であるのはもう今申し上げたとおりでありますが、現在、国会で予算の御審議をいただいているところでございますので、国会のお許しをいただければ出させていただきたいということでございます。
○犬塚直史君 外務大臣がおって副大臣がおって政務官がおって、これだけ大事な、カイ・エイデも来る、国連の事務総長も来る、世界七十三か国が来る、インドが来る、イランも来るんです。そういう中にあって、日本がこれだけアフガニスタンに対する支援を拠出をしている中で、金だけ出して、自分はこういう大切な会議に何としても行きたいという、そういう意思表明はここでなさらないんですか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 委員の方から御説明いただきましたけれども、国連事務総長、また米国のクリントン国務長官、また近隣国、地域諸国、ISAF参加国、また復興に貢献してきた国の外務大臣、国際機関、みんな招待されているわけでありまして、私としては是非参加させていただいて日本としての役割を果たしていきたいと思っておりますので、是非よろしくお願いいたします。
○犬塚直史君 私は、日本の外務大臣として、国会のお許しをいただければとか、今、民主党がどうとかいうやじも飛びましたけれども、そういう問題ではなくて、こういうのは絶対に参加すると、日本が絶対にこれ存在感を見せて、中身をしっかり日本からつくっていくんだと、そういうことを言わなければいつまでたっても小切手外交と言われるんじゃないですか。もう一度どうぞ。
○国務大臣(中曽根弘文君) 大変有り難いお言葉をちょうだいいたしました。是非出席をして我が国としての国際社会における役割を果たしていきたいと思っているところでございます。是非参加させていただきたいと思います。
○犬塚直史君 何かお話聞いていると、我々が外務大臣のような気がしてまいりました。主体的というか、大臣の覚悟が残念ながら感じられない御答弁でありました。 それでは、財務大臣に聞きますが、NSPの支援というのはどういう支援なんでしょうか。
○政府参考人(鈴木敏郎君) NSPについての御質問でございましたので、簡単に御説明させていただきます。 NSPというのは、アフガニスタンにおきますアフガニスタン政府が実施しております支援の一形態でございます。国家連帯計画というものの略称でございます。 中身は、集落レベルのコミュニティーにおいてアフガニスタン人自身が復興や地方開発の事業を実施、計画あるいは管理すると、そういうことがあるのでございますけれども、そこを支援するプロジェクトでございまして、これをアフガニスタン政府が主導しているという点が特徴的でございます。このクラブの資金自体は世銀が管理しております。 この開発プロジェクトは、各そういった集落レベルのコミュニティーにおきます住民の選挙を通じて設立されたコミュニティー開発委員会というものがアフガンの中に数多くつくられてございまして、そういったところからの発意を得てアフガン政府が実施するというものでございます。
○犬塚直史君 このNSPプロジェクトといいます国家連帯プロジェクトをやっているのはMRRDというアフガニスタンの官庁なんですけれども、ここだけが唯一、私の狭い範囲でですが、ここだけが唯一、物すごい評判がいいところだったんです。 これは何をやっているかというと、コミュニティー単位でその地域で代表者を一人つくってもらって、世帯数に二百ドルを乗じた資金を直接供与する。コミュニティーで使い方を決める。こういうやり方が非常にうまくいっている。このアフガニスタンの中で非常に評判がいい。今まで既に三万三千の開発プロジェクト実施、終わっているんですね。これに資金供与しているのは世銀経由で財務省なんです。実はこれに対して、アメリカのCNASがこれをどんどんやるべしと。実はこれの予算が今年で切れてしまうんですが、これを継続してどんどんやるべしと今言っているんですが、事務方で結構ですが、CNASというのはどういう機関なんでしょうか。
○政府参考人(鈴木敏郎君) CNASと申しますのは、アメリカにおきますNGO、研究機関でございます、センター・フォー・ア・ニュー・アメリカン・セキュリティーというところでございます。ボードメンバーに過去の国務長官経験者等有力な人たちが参画しているということであると承知しております。
○犬塚直史君 これ、お手元の資料三に、このCNASのボードメンバーをここに並べておるんですが、実はここに出ていない人が設立メンバーなんですね。フロノイさんという人が実はこれ設立メンバーなんですけれども、外務省、フロノイさん、どういう人か説明していただけますか。
○政府参考人(鈴木敏郎君) フロノイさんは、私が承知している限りでは、現オバマ政権におきます国防次官になられたというふうに承知しております。
○犬塚直史君 先ほどのアフガニスタンの外交日程を見ていただくと、この中で大変大事なのが四月の三日、四日、ブリュッセルで行われるNATOの会合でありますけれども、このときまでにオバマ政権のアフガン、パキスタン、合わせてアフパックと言うんですが、アフパックのアメリカの方針が出されると、こう言われているんです。この方針を出す責任者、オバマ大統領に直接これを言いに行くというのがこのフロノイさん、そしてホルブルック、ブルース・リーデル、この三人でやるわけなんですね。このフロノイさんが言っているのが実は先ほど御紹介したNSP、国家連帯プロジェクトを一生懸命やろうということを彼が今言い出しているわけです。しかし、今日は総理はおられませんけれども、民主党が昨年来提案をしております抗争停止合意に基づく民生支援という中の中心となっているのが実はこのNSP支援なんですよ。 実は、先般来、この予算委員会におきましても、本会議でも広中和歌子さんが言っていただいた、その後も質問主意書でこのNSPに基づく日本の支援を真剣に考えたらどうかということで詳細な計画まで政府に出しているんですけれども、中身を見ると全くなしのつぶてということになっているんですが、外務大臣、こういう話については私は与党も野党もないと思うんですけれども、野党の話は検討もできないんですか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 委員は現地を訪問されたりいたしまして大変現地にお詳しいわけで、またいろいろ御提案もいただいておるわけで、私たちも参考にさせていただきたいと思っております。 NSPに対しましては、先ほども説明いたしましたけど、平成二年から我が国といたしましては支援をしてきておるところでございますが、今後もこのパキスタンとアフガニスタンの国境地帯、このNSPを通じた活動というものは大変参考になると思っております。 そういう意味では、どういうふうな支援を我が国が行うかということにつきましては、まずは両国の自主性を尊重しながら緊密に情報交換をやりながら検討するというのが我が国のやり方としてはまず正しいんではないかと思っております。仮に、両国の政府がそういうような要請をしてくる場合にはどういうふうなことが実施できるかと、そういうことを検討していきたいと、そういうふうに思います。
○犬塚直史君 実はこの両国の政府、この資料四を御覧になっていただくと、この概要の五番のところに出ているのがこのNSPに基づいた日本が主導できる支援でございますが、実はこの話はもう既にアフガニスタン、パキスタン両国政府の在日の代表のところには行っておりまして、賛同を得ております。また、ワシントンDCの関係者にも当たってまいりました。反対する人は一人もおりません。 中身についてしっかりとした検討を、これから両国政府の提案という形で上げますので、これから政府として前向きに取り組んでいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほども御答弁申し上げましたけれども、両国の政府と緊密にそういう連絡を取りながら、どういうような支援を実施すべきか、これは検討していくべきものと、そういうふうに考えております。
○犬塚直史君 これで終わりにしますが、旗を見せたり靴を見せたりするのも結構です。チェックを書いたりするのも結構です。しかし、日本が日本でしかできないようなこういうことについて、もう今からしっかりと取り組んでいただきたいということをお願いして、質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で犬塚直史君の質疑は終了しました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、北川イッセイ君の質疑を行います。北川イッセイ君。
○北川イッセイ君 自由民主党の北川イッセイでございます。 私からは、地方分権の推進ということについて質問を進めさせていただきたいと、こういうように思います。 地方分権叫ばれまして、もう随分久しいわけであります。平成十二年に地方分権一括法、三十五の関連法律について改正をしたと、こういうことがありました。そのときに、機関委任事務、これがなくなったわけであります。私は地方議会の中におりまして、これから地方と国の役割分担がきっちりなっていくのかなと、こういうことでそれはそれなりに大変期待をしました。それ以後、権限移譲というようなことも大分進められてきたわけであります。しかし、地方の声としては、権限移譲で権限はもらったと、しかし財源がなかなか伴ってこないと、こういうような話がありました。 その財源について、これは何とかせないかぬと、こういうことで出てきたのが実は三位一体の改革であると、こういうように思うんです。この三位一体の改革ですが、交付税それから補助金、これをなくしていこうと、そして税源移譲をしっかり進めていこうと、こういうことで進められたわけであります。それはそれなりに私は大変評価をしております。 しかし、結果的にカットされる部分が非常に多いと、税源移譲が非常に少ない。特に、今どきの景気が悪くなってきますと地方財源そのものが減っていくと、こういうことで、何とかしてくれと、こういうお話が随分あるわけであります。 私は、こういう一連の地方分権の流れを見て、一進一退というか、なかなかうまく進まないなと、こういうように思っているわけですけれども、鳩山大臣には、地方分権のこの推進の流れ、こういうものをどう評価しておられるか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方分権とは、それぞれの地域、具体的には地方公共団体でありましょうけれども、が主体的に自分で判断をして、地域のことはそれは国よりも地方団体の方がはるかに分かっているわけですから、そして、その住民の生活の利便の向上とか福祉とか考えて自らの発想で決めることができる、それが地方分権ではないかと、そう思うわけであります。 ですが、そのためにはやはり税源とか財源の移譲がどうしても必要でございまして、それがなくて地方に自由に決めなさいといっても、なかなか自分で決めてやろうとしても執行するお金がないと、こういう状況が現在実際にあるんだろうと、こう思っておりまして、地方分権というのは、やはり事務権限を地方に移す、同時に財源も地方に移すという、両方がなければいけないと思うわけでございます。 今、地方分権改革推進委員会から二次勧告をいただいて、工程表の最終の詰めになっておるわけでございます。どうしてもマスコミ等、マスメディア等は国の出先機関がどうなるかということに大変大きな興味を注ぐわけでございます。それは極めて重要な問題ではありますけれども、本質は、どれだけ事務と権限あるいはお金を地方に移すかという、その移した結果として国の出先機関の形態も変わると、そういう順番で物事を考えなければいけない、私はそんなふうに思っております。
○北川イッセイ君 大臣から地方分権の状況についてお話がございました。また、その中には今後こうありたいという御希望であったと思うんですが、このごろ地方では地方分権とは言わないんですね。地方主権って言うんですよね。これ、地方主権と地方分権とはもう雲泥の差というか、天と地ほど差があるわけです。この二つの言葉について、鳩山大臣、どのようにお受け取りいただいておるか、お聞かせください。
○国務大臣(鳩山邦夫君) アメリカの二大政党も、元々連邦主義者とアンチ連邦主義者の集まりから二つの政党ができたというふうに聞いております。また、明治維新のときに、総理大臣のひいひいおじい様でしょうか、大久保利通さん辺り、いろんな政治家との葛藤を繰り返す中で、やっぱり非常に中央集権的な考え方と地方分権的な考え方というのがいろんな意味で拮抗したんだろうと、そう思います。 そうした中で我々は今地方分権をやらなければならないわけでございますが、地方分権というといかにも国が本来持っている権限を地方に分けて与えてあげるという印象が強く付きまとうわけでございます。実際、日本の歴史の上ではそういうものも多かったと思うわけですが、地方主権ということであるならば、地域のことは地域が決めるという大原則があって、それが国の形の大本としてあるんだよというイメージがあるので、地方主権、地方分権というのは私どもも折に触れて両方の言葉を使ってしまいますけれども、イメージとしてはそんな違いがあるかなと思います。
○北川イッセイ君 私は、要するに政策の選択がどの程度できるかという話だと思うんです。地方では本当にやりたいこと、優先順位、そういうようなものを地方独自で決めることができる、そういう体制にあるのかどうかということではないのかなというようなことを思うわけです。 最近は、地方、特に市町村、見ておりますと、例えば一つの例ですけれども、病院経営がもう非常にしんどいわけです。これは、しんどいというのは、お医者さんの不足とかあるいは看護婦さんの不足とかそういうようなこともあろうかと思いますけれども、やはりそれと並行して財政の問題、特に今連結決算になっていますから、一般会計と病院の特別会計が連結で見られると。そうすると、病院で非常に足を引っ張っておる、こういう状態が非常に強いわけですね。 大阪の松原の市民病院も閉鎖ということになりました。それから、銚子市ですか、今、市長のリコール運動に発展しておると、こういうようなことですよね。また、先日、テレビを見ておりましたら、病院を診療所に変えるということで議会で大もめになって、そこの市長さんが議場で土下座をして市民に謝っておると、こういう光景がテレビにどんどん映されておりましたね。私は……(発言する者あり)知事ですか。私はこれ見て、何とまあ情けないことだなと思いました。 病院というのはやっぱり地域の方々の生活と非常に密着している、安心、安全の本元である、こう思うんです。その首長さんにとっては一番守りたい場所だと思うんですよね、首長さん。守りたい場所だと思うんです。それが思うように守れない、そういうようなことで果たしてその地方主権という考え方が通るのかどうか、そこらのところが私は非常に不安に思うわけです。 この病院のことについては、お医者さんとか看護婦さんとか医療とか、そういう面はそれは厚生労働省にお任せをして、総務省としては、病院の財政については、これは普通の一般の財政じゃないんだよと、連結決算は当然いいと思いますけれども、その場合に一体どういう見方をするのかというような、そこのところのルールをやはりしっかり示してやらないと日本の国の公立病院、軒並み駄目になっていくと、こんな気がしてならないんです。 総務大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 先生おっしゃるとおりだと思います。 それで、今年というか間もなく、いわゆる財政健全化法というのが施行されます。そうしますと、いわゆる一般会計の実質赤字ではなくて病院会計、とりわけ公営企業を合わせた意味での連結実質赤字比率というのが計算をされると。そこで、病院の赤字がぼんと出てまいりますとイエローカードということになってしまう。そういうふうにならないように、平成二十年度において公立病院特例債の発行を認めまして、言わば抱えている赤字として出てきてしまうものを長期債務に変えることを可能としまして、連結実質赤字比率ではセーフになるような措置をとったわけでございます。 ただ、これは、今ちょっとささやきが聞こえますけれども、確かに本質的な問題の解決ではないわけです。本質の解決というのは、北川先生おっしゃったように、私いつも申し上げますが、やはり公と私とあった場合に、公というものに対する信頼というのは本来非常に高いものがある、またなくてはならないんだろうと、そう思います。 そうした中で、例えば採算の取りにくいような医療分野でなくても公立病院は行わなければならない。あるいは、採算が取れるような人口密度がないところにも、この公立病院がなかったら無医村ではないけれども病院がなくなってしまうというところで懸命にやってきたという、その公立病院の存在意義というものを無視して私は公立病院の議論はすべきではないと。単なる公立病院の、それぞれの公立病院の採算だけで赤字がひどいじゃないかといっても、これはかんぽの宿と同じでして、赤字という概念を使っていいのかどうか。つまり、そこでやらなければならないという宿命であるとするならば、そこで医療サービスを提供しなければならないという宿命であるならば、そもそもが黒字でやるのはかなりきついという場合があるだろうと。 したがって、そういうところにできるだけ一般会計から繰り出しができますように、平成二十一年度、来年度は七百億円程度増額して三千六百億円の規模でそういう病院に対する財政支援というものを地方財政措置として組み込んだところでございます。
○北川イッセイ君 鳩山大臣には非常によくお分かりをいただいておりまして、ひとつしっかりとまじめに、放漫経営は駄目ですよ、でもまじめにやっている病院はちゃんとそこの地域住民のために働けると、そういう形のものを是非ともひとつつくっていただきたい、こういうふうに思います。 鳩山大臣は、後ほど道州制のことでちょっとまた質問したいと思いますけれども。それまでにひとつ教育というものについて、教育が地方分権の中でどこまで認められておるのかというような観点でちょっと質問したいと思います。 これは、義務教育を入れますとちょっとややこしくなったらいけませんので、高等学校についてどうかという議論をしたいというふうに思うんです。高等学校、公立と私立がありますが、公立と私立の比率というのは七対三ということで聞いているんですが、それでいいんでしょうか。参考人の方でも結構です。
○政府参考人(金森越哉君) 御指摘のとおり、公立高等学校と私立高等学校、おおむね七対三とお考えいただいて結構でございます。
○北川イッセイ君 子供の急増期のときに私立の高等学校、非常にそれはそれなりに役割を果たしたと思うんです。公私協定ができて四十年以上たっているわけですね。ですから、今高等教育を考える上でもう公立だけでは駄目なんです。私立の高等学校の在り方、今後の将来性、そういうようなものをしっかり考えないと高等教育というものは語れない、そういうように思うんですね。 いろいろ聞いてみますと、私学に対する志望も非常に多い、私学に行きたいという方も非常に多いと、こういうことなんですが、ところが私学の保護者負担が非常に大きいと、こういうことでありまして、保護者負担について公私間の格差というのは一体どの程度ですか、大臣。
○国務大臣(塩谷立君) 平成二十年度、今年度における高校の授業料の平均額でありますが、私立学校が三十五万二千五百七十七円、公立学校が十一万九千二十八円でありまして、約三倍ぐらいになっております。高校教育におきましては、私立学校の教育条件の維持向上とか生徒の修学上の経済的負担の軽減等を図るために各都道府県においても私立学校に対する私学助成を行っておりまして、国はその一部を補助しているというような状況でございます。
○北川イッセイ君 今三倍ぐらいと、こういうお話でございました。三倍の格差がありますと、時間がありませんから結論だけ申し上げますけど、これは私学に行きたいと思ったってそれだけの格差があれば行けないわけですよね。これは私はやっぱり教育の機会均等から反していると、こういうように思えてならないんですね。 その原因いろいろ考えてみましたら、要するに公立高校は先生全部公費負担なんですよ。そこのところに私はもう問題があると思えて仕方がないんです。公立高校の先生というのは、常勤の先生はすべて公務員でなければいけないんですか、大臣。
○国務大臣(塩谷立君) 公立高校については、地方公共団体が設置して任用した職員であるわけでございまして、したがって地方公務員となっているわけでして、また例えば国立大学は大学法人ですから法人の職員、あるいは私立学校はやはり学校法人でありますから法人の職員というふうに基本的には決まっているわけでございます。
○北川イッセイ君 高等学校で公設民営というのは認められるんですか、地方から申請があれば。どうですか。公設民営の高等学校。
○国務大臣(塩谷立君) 公私協力学校というのが、これは平成十七年構造改革特区において認められたわけでございますが、これについては地方公共団体が地域のニーズにおいて学校教育を提供するために民間と連携して学校を設置するということで、一応特区として認められておりまして、それなりの手続等も決まっているところでございますが、現状においては今のところ申請がされてないということで、過去予定されたところもありますが、申請、いわゆる特区を決める段階では予定していたところが福岡県北九州市とか千葉県野田市がありましたが、実際にはそこへ至らなかったというのが現状でございます。
○北川イッセイ君 これね、一件も申請がないとおっしゃるわけですけど、これは当たり前のことなんです。これは学校の先生、人件費の補助、助成、全くないわけですよ。私立の学校と一緒なんです。そういうような申請を、これが例えば公立高校並みに人件費の補助しようと、すごい申請あると思いますよ。公立民営の学校の申請も随分あると思うんです。でも、これ人件費、学校の先生の補助が出ないということであれば、これは競争できないですよ。だから、新しいそういう補助の制度と抱き合わせでなければこれは進まない、こういうことだと思うんです。大臣、是非ともこれひとつ検討していただきたい、こういうように思います。 教育のバウチャー制度というのが安倍政権のときに、二〇〇六年か七年かそれぐらいに教育再生会議で検討されたことがあります。このバウチャー制度、海外では随分やっているところがあるわけですね。私、見ましたら、オランダなんかは公立、私立関係なく、生徒の数によって補助金を出そうと、こういうバウチャー制度をやっています。オランダの場合は私立学校が追加の授業料を取るのを禁止しています、それでね。教育効果は随分上がっています。同じように、いろんな形ありますけど、スウェーデンでもデンマークでもこういうバウチャー制度をやっているんですね。 私は、日本でも是非ともこのバウチャー制度を検討してほしいというように思うんです。というのは、少子化に向かって学校、絶対過剰になってくるんですよ。ですから、学校の整理をしていかなければいけない、こういう状況になってきます。そういう状況になったときに、できるだけ意欲のあるいい学校を残す、そういう意味で、バウチャー制度の検討というのをもう一回再開してもらえないかなと、こういうように思っていますが、いかがですか。
○国務大臣(塩谷立君) 教育バウチャー制度につきましては、今お話ございましたように、過去においていろんな議論がされてきたところでありまして、例として今オランダの例がお話ありましたが、生徒の人数で予算を配分するということが果たしていいのかどうなのか。これは、その年によって人数が変わって予算が変わってくるとかなり不安定な状況になるということもありますし、いろいろと今後考えていかなければならない。 特定の、例えば障害者に対するとか低所得者に対するとか、そういった方法もありますし、いろいろと、一口にバウチャー制度と言ってもなかなか定義が確立をされていないような状況がありますので、当然ながら、今後の少子化の時代にどうあるべきかということは、このバウチャー制度だけではなくて、いわゆる私学の数とかそういうのも併せて全体的に今後考えていかなければならないと思っております。
○北川イッセイ君 時間がありませんから、もうこれ以上の議論しませんけど、また機会があればこのバウチャー制度を是非とも議論したいと思いますので、ひとつよろしくお願いします。 もう一つだけ。一つ、済みません。先ほど申し上げました、総務大臣に、道州制について、これが二十年、昨年の三月に中間報告出ました。その中間報告で、中央集権型国家から分権型国家へ、地域主権型道州制ということが言われています。これが果たして閣僚の皆さん方に浸透しているのかどうか、本当にこの地域主権型道州制というものを目指そうという意思統一ができているのかどうか。私はこれが一番大事だと思うんです。これしっかりせなかったら道州制なんて進みません。行ったり来たり議論がなると思います。 ですから、そこのところをまず鳩山大臣がどういうように考えておられるのか、また閣議の中なんかでそういう議論が出ているのかどうか、お答えいただけますか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方分権改革推進委員会の丹羽委員長と道州制ビジョン懇談会の江口会長が一月の中旬にお二人でお会いになって、地方分権改革ということと道州制というのは同じ方向だと、同じ方向の向こうにあるから、地方分権の先に道州制がある、地域主権型道州制があるということで一致されたと。 私も昔は、若いころは、地方分権にしても行政改革にしても、究極の姿が道州制なんだと。その究極まで持っていくためにはどうしたらいいのかと、分権を進めていって道州制に行くのか、あるいは一気に道州制をぼんと持ってくるのかと、いろいろ考えたことがございますが、現在は地方分権改革の先に道州制ありというふうに考えております。 道州制の場合は、やはり、今は国、都道府県という広域自治体と市町村という基礎自治体という役割分担ですけれども、これが道州になりますと、これは国がやらなければいけない仕事と今思われているものの大部分を道や州に移すことができると。言葉の上でも、例えば州議会に州政府とか、あるいは州の首相とかという言葉を使ってもいいのかもしれない。 そういった意味で、先ほどの地方分権、地方主権という話でいうならば、まさに道州制というのは、完全にもう主権をほとんど道州が持って、どうしても道州ではできないことを国が権限として持つという形になるだろうと、こういうふうに思っておりまして、やはり、地方分権を進めてまいりますけれども、その先に道州制というものを見通して、できるだけそこに早く近づけなければいけないだろうと、こういうふうに考えております。 昨日、そっちにおられる大久保勉参議院議員と私と同じところで朝、福岡県の久留米市の南の方で、彼の出身地でございますけれども、同じ会へ出てあいさつをしたときに、大久保参議院議員が、道州制になったらこの辺は間違いなく九州の中心になりますなんて言っていただいて、本当に有り難かった、民主党も道州制賛成なんだなというふうに思って、非常にうれしく思った次第でございます。
○北川イッセイ君 ちょっと道州制について閣内のそういう熱意が私は感じられませんので、是非とも鳩山大臣には主導していただきますように、先導していただきますようにお願いします。 あと、坂本委員に関連質問をお願いします。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。坂本由紀子君。
○坂本由紀子君 まず初めに、農水省がやみ専従の疑惑を把握していながらこれを隠したという新聞報道がございましたが、この事のてんまつについて御説明ください。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明をいたします。 昨年三月に組合幹部は仕事をしていないという旨の投書がございました。これを受けまして同年四月に、組合役員の勤務実態を幅広く把握し、不適切な状況があれば是正を行うことを目的として、四月一日に組合役員の勤務状況の調査を実施したところ、無許可専従が疑われた者が百四十二名いたところでございます。このため、同年四月四日に、全農林労働組合に対しまして勤務時間中に長時間組合活動が行われている状況の是正を要請するとともに、四月七日に農政事務所長等に職員管理を適切に行うよう指導したところでございます。 また、是正状況を確認するため、昨年四月九日にこの百四十二名につきまして四月八日以降の勤務状況を再度調査したところ、組合活動が一日一時間を超え七時間未満と報告された者が四十八名おりました。このため、昨年四月二十三日にこの四十八名本人への聴き取り調査を行った結果、事前に組合活動に従事する許可を得ているか、あるいは適法な労働交渉以外に勤務時間中に組合活動を行っていないことを確認したところでございます。 しかしながら、この調査につきましては、例えば勤務実態を示す文書の確認や組合役員本人への聴き取りを行わなかったことなど不十分な面があったことから、疑念を招くことのないよう、本年二月十六日に大臣から改めて徹底した確認の調査を行うよう指示がなされたところでございます。 このため、無許可専従が疑われました百四十二名につきまして、総務省による無許可専従に関する全府省一斉点検と同様の基準で、本人及び上司、同僚に対する聴き取りや勤務実態を示す書類の確認を行っており、この調査結果につきましては、できるだけ早く取りまとめるところとしているところでございます。 以上であります。
○坂本由紀子君 今の調査のやり方、極めておかしいと思うのですが、そういうきちっとした勤務状態が確保されていないということを把握したら、それを是正するというのは、なかったことにすればいいということではなくて、もしそれが事実であればきちっとした処分をするということが大事だろうと思うんですが、そこの視点はないんですか。
○政府参考人(佐藤正典君) 是正をするということでやりましたけれども、処分をするあるいはしっかりとした対応をする、処断をするということにつきまして、当時十分思いが至らなかったというふうに思っております。しっかり対応してまいりたいというふうに思います。
○坂本由紀子君 その後、新聞には、処分を受けた職員の賞与を幹部が組合の要求に沿って自腹で賞与の穴埋めをしたというような非常に信じられないような報道が相次いでいるんですが、これは事実ですか。そのような労使関係が不正常な実態にあるのでしょうか。
○政府参考人(佐藤正典君) ただいま委員が御指摘いただきましたものは、先日報道されました栃木の農政事務所における処分を受けた職員に対する現金の支給の事案だというふうに存じます。 これにつきましては、平成十七年の九月三十日付け及び十月三日付けで、過去に米の不適正な検査証明を行った農産物検査官三十名に対しまして厳重注意の処分が行われたところでございます。この結果、同年十二月に勤勉手当の一部が減額されることが見込まれまして、職員団体側が勤勉手当の減額相当額について何らかの対応を検討してほしいという要請を続けたところ、当時の農政事務所長が、部課長が私費から積み立てる部課長会費によりまして減額相当分として約五十四万六千円の支払を行うことを決定いたしまして、十二月九日に支給したものでございます。その後、平成十九年二月の本省への投書を端緒といたしまして、本省から事実関係を質したところ、農政事務所長は現金支給が不適切であったことを認めまして、三十名の職員から支給額を返還させたところでございます。 以上のように、本件につきまして減額相当分の補てんを行った農政事務所長の対応は、矯正措置の目的効果を大きく損なわせる不適切なものであったと言わざるを得ないと考えております。このため、当該農政事務所長及び総務課長につきまして、平成十九年四月一日付けで降任させた上で異動させるという厳しい人事上の措置を講じたところでございます。他の事務所長に対しましても、同年三月八日の会議の場で当時の秘書課長から、職員団体からの不当な要求に屈することなく毅然として対応すること等を内容とする訓示を行ったところでございます。また、職員団体に対しましても、二度とこうした事案を起こさないよう強く申し入れているところでございます。 職員団体の対応に当たって、不当な要求に対しては管理職が毅然とした対応を取りまして、健全な労使関係の構築に向けて最善を尽くしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○坂本由紀子君 大臣は、今のような状況、これは過去のものであって、今は正常な労使関係になっているとお考えでしょうか。それとも、まだ問題が残っているのでしっかりやらなくてはいけないという御認識でしょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(石破茂君) 委員がおっしゃいます後段の認識で私はおります。これは、これだけ巨大な組織でありますし、そしてまた本省と地方組織の間に意識の乖離も相当にあるだろうというふうに思っております。 労働組合員であれそうでなかれ、それはもうその前に国家公務員であるわけですから、国民全体の奉仕者なわけですから、そういう意識が本当に徹底しているのかということについては、全組織もう一回点検をして、綱紀の粛正といいますか、綱紀の確立、これを図っていかないと、それは公務員たり得ないと私は思います。
○坂本由紀子君 大臣、私は重要なことは、これまでの農水省のを聞いていると、強力な、強大な組合とこれにおびえる管理者という構図なんですね。これは、ただしっかりやれ、規則どおりやれと言ったって、これは直らないんです、水面下に潜るだけなんです。どういうふうに改善していかれるおつもりですか。
○国務大臣(石破茂君) それは、単にしっかりしろと言うだけでは駄目なのは当然のことであります。ですから、その実態がどうであるのか、そしてまたそういうところへ行きます管理者の側も、本当に徹底して不公正なことは正すんだと、どんなに圧力を受けようが、変な話嫌がらせを受けようが、それは断固としてやるということであり、そういう者に対してきちんと人事上の処遇をしなければ、これは徹底しないことだと思っております。現場でうまくやる者が偉くなるというようなことはあってはならないことでありまして、そこでどのようにいろんな問題が起ころうが何しようが、敢然として国民の立場に立って闘った者、そういう者が人事上きちんと処遇される、逆に言えば、そういうようなことをやらない者は人事上処遇をしないということを徹底させなければこれは直らないと私は思います。
○坂本由紀子君 こういう水面下に潜っていたものというのはなかなか出てこないわけです。出てきたときには、そのときの当事者は処分をされる。だから隠したがる。 農水省が最初にやみ専従の問題、これがばれると地方組織が存続できなくなるのではないかと管理者が考えて、何とかしたいと思ったというような報道がなされていますが、これは人間心理としてはよくあることだろうと思います。でありますので、ここのところを何とかしない限り、なかなかこの問題は片付かないんじゃないかと思うんです。 厚労省、やみ専従の問題がありました。処分をし、告発もしました。この問題は、その後どうなったのでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) まず経過ですけれども、一昨年、社会保険庁における無許可専従行為について調査をし、その結果に基づきまして行為者及び関係者の処分を行うとともに、給与についても返納させたところでございます。さらに昨年、私の直属に弁護士などによる服務違反調査委員会を設置して詳細な調査を行い、その結果を踏まえて刑事告発を行いました。去る二月二十七日、不起訴処分、起訴猶予とされたところでございます。 なお、社会保険庁以外の組織につきましても、昨年五月、総務省から調査指示があった際に一斉に調査をし、都道府県労働局における無許可専従行為について外部委員の参画する地方支分部局法令遵守委員会において検討した調査結果に基づき、行為者及び管理者の処分を行うとともに、給与についても返納させたところでございます。神奈川県から二名、こういうのが出ました。 以上がその後の経過でございます。
○坂本由紀子君 告発をしたけれども、起訴猶予、不起訴処分になったというのはどういう理由だったんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 東京地方検察庁の不起訴処分の理由、第一が、被害額が返還され既に被害が回復していること、第二、既に行政による処分を受けていること、これが二つで、被告発人四十人全員について不起訴処分となっております。
○坂本由紀子君 これは、新聞報道で私が読んだ記憶では、ずっと長年続いていたと。その告発された人たちが初めてやったというようなことではなくて、ずうっとそういう、言ってみれば職場慣行みたいになっていたというようなことも配慮されたかのように思うのですが、そうすると、農水省のやみ専従の問題も同じだろうと思うんですね。 もちろん、損害額を回復するということは当然のことでありますが、やみ専従をやった人を処分することが目的なのではなくて、不健全な労使関係を正常に戻すということが何より大事だろうと思うのです。 先ほど、しっかり調査をします、処分もやります、百四十二人についてということでしたが、それをやるだけではなくて、そもそも原点に立ち返って、国民のために全力で働くと、こういう組織にすることが大事なことではないか。もちろん、やみ専従をやった人たちが返すなんということはもとより当たり前のことでありまして、そんなことは言うまでもないこと。ただ、それをやれば問題が片付くということではないということを重ねて申し上げます。 是非、そういう意味で、組合交渉をフルに国民にオープンにするというようなことも大事なことではないかと思うのですが、この点いかがお考えでしょうか。農水大臣。
○国務大臣(石破茂君) この問題につきましては、労働組合側に対してもこの解明について協力方申し入れておるところでございます。これは労働組合側も同じような意識を持っていただかなければなりません。 それは答弁の中で申し上げましたように、労働組合側であれ何であれ、それは公務員なのですから、こういうようなことについてきちんとした調査を行う、そのことにも協力をしていただかねばなりませんし、それはもうよくお話をしなければなりませんが、なぜこういうことが決せられたか、どういうことの過程でこういうことが決められたかということについてはできるだけの公開性、透明性を持つべきだと私は思っております。
○坂本由紀子君 厚生労働省は、このやみ専従の問題云々を始めとして、その後、建設的に労使関係改善されているんでしょうか。具体的にどのように改善されたか、伺います。
○国務大臣(舛添要一君) まず第一に、職員団体との交渉の内容につきましては、厚生労働省及び社会保険庁のホームページですべて公開するということで国民の監視をしていただいております。まさに透明化ということです。それからもう一つが、皆さん御記憶だと思いますが、一日にたしか五千タッチしかやっちゃいかぬとか、とにかくだれが見てもあきれるような、相当いいかげんな、つまりサボるための、私は絶対許すことができないような、そういう覚書がたくさんありましたね。これは、平成十七年までにすべて廃棄させました。そして、今後二度とそういうことが起こらないように、労働局において、都道府県労働局法令遵守要綱、これの策定などの再発防止策を徹底して遂行させているところでございます。
○坂本由紀子君 ホームページにオープンされている情報は、私は必ずしも万全ではないのではないかと思うのです。社会保険庁だけではなくて、全労働ですとか様々な組合がありますから、基本的にはすべて議事録対応でオープンにする方が国民の疑惑を招かなくていいのではないか。全省庁にそういうことを呼びかけていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) きちんとやっぱり、これは交渉内容、すべての省庁が私は透明化すべきであるというふうに思っておりますから、閣議の場や何かできちんと皆さんに呼びかけたいと、全閣僚に呼びかけたいと思っております。
○坂本由紀子君 あと、教員、それから地方公務員について、国家公務員もそうですが、公務の公正中立的な執行のために政治活動ですとかあるいは労働基本権も法令で一部制約されていますが、こういうものについてきちっと法令が遵守されているのかどうか、それぞれお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) 教員についてでございますが、公立学校の教員につきましては、教育公務員特例法によりまして一般の地方公務員よりも政治的行為が厳しく制限されるとともに、地方公務員法により争議行為等を行うことが禁止されております。 こうした法令が遵守されていない最近の事例といたしましては、平成十七年度に、山梨県教職員組合が関与し、校長会や教頭会を経由して政治団体に対する資金カンパが行われ、山梨県教育委員会が該当職員に対して懲戒処分等を行った事例でございますとか、昨年、北海道教職員組合による違法なストライキが行われ、北海道教育委員会及び札幌市教育委員会がストライキに参加した約一万四千人の教職員全員に対して懲戒処分等を行った事例がございます。 文部科学省といたしましては、引き続き各教育委員会に対して、教職員による法令の遵守及び服務規律の確保について厳正に指導してまいりたいと存じます。
○政府参考人(松永邦男君) お答え申し上げます。 一般の地方公務員につきましては、地方公務員法三十六条におきまして政治的行為が制限されており、また同法三十七条におきまして争議行為が制限されているなど、労働基本権が制約されているところでございます。 公務の中立性や安定性あるいは公務員の全体の奉仕者性の確保のためには、地方公務員法のこれらの規定、これを遵守すべきことは当然のことでございまして、私ども総務省といたしましても、地方公務員の服務規律の厳正な確保や、違法行為があった場合の事案に即した厳正な措置ということにつきまして再三要請をいたしているところでございます。 しかしながら、今教員につきまして文科省の方からも御答弁がございましたが、総務省において取りまとめております地方公務員の懲戒処分者数の状況におきましては、政治的行為違反や、あるいは違法な職員組合活動の事案により処分が行われたというような報告は受けているところでございます。 こうした違法事案等は、これはあってはならないものでございまして、任命権者及び職員一人一人においては、全体の奉仕者であることを自覚して、地方行政に対します信頼を損ねることがないように対応すべきものと考えております。
○坂本由紀子君 国や地方の公務員は国民に対して範を示す立場にあるわけですから、こういう法令はしっかり守っていただかなくちゃいけないと思います。教育について政治的中立を否定するような発言が一部民主党の幹部からおありだというふうな新聞報道もなされていましたが、そういうものはやはりおかしな話ではないかというふうに思います。 ところで、甘利大臣、このような官公労の労使関係の実態をどのように御認識されておりますでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) やみ専従とか、やみ協定というのは、やっちゃいけないことをやっているからやみなんですね。今回の基本法の中でも、十二条、これは与野党で協議をいただいて最終的にこの文言になったわけでありますけれども、「国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとする。」とされているわけであります。つまり、労使の関係がより表に出て分かりやすい形にする、つまり透明性を上げていくということで、きちんとした労使関係を築いていくし、その裏で行われているようなことがないように、表に出していくということに取り組んでいくということであります。
○坂本由紀子君 労働基本権や協約締結権拡大の問題に入るには、私はやはり労使関係がきちっと健全な状態でいるということが大事なんだろうと思うのです。今いろいろ言われているような問題があると、これをこのまま、協約締結権の拡大をそのままやると、かえって強大な組合がますます強大になって、これにおびえる管理者はますます管理者として果たすべきことを果たさないのではないかと。 私は、これは国民にとって非常に不幸せなことだというふうに思います。この辺について、重ねてこの問題について十分な議論が必要だと思うのですが、甘利大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 公務員は全体の奉仕者、つまり使用者は国民でありますから、国民に向けて労使の関係がはっきりするようにするということが大事だと思うんですね。隠れて裏で行われているということを表に出すということが必要だと思います。 この協約締結権の付与に関しましては、先ほど申し上げましたように、十二条において与野党で協議した文言が書いてあるわけでありまして、「政府は、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示し、その理解のもとに、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとする。」とされているところでありまして、基本法に基づいて、労使関係制度検討委員会では、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う費用、すなわち懸念要素としていかなるものがあり得るかを含めて、精力的に調査審議を行っているところであります。引き続きまして、委員会におきまして懸念要素を含めて十分に御審議をいただいた上で、不適切な労使慣行が生ずることのない、国民に開かれた自律的労使関係制度を構築してまいりたいと考えております。
○坂本由紀子君 私は、労働者の権利が大事にされるべきことは、これは当然だと思っているんです。ただ、それと不健全な労使関係があってそのルールが守られないということとは別だと思うのです。公務員改革についても、その一番根っこの本来整えなきゃいけないところは抜きにして、ただ先に先にといっているだけで、非常に問題あるところが多いんじゃないかと思います。 様々、識者もいろいろ批判している方もいます。最近出たウェッジという本でも、公務員改革についてはファッショ的に進んでいるとか、あるいは、ちょっと私たちにとっては恥ずかしいんですが、今の政治家に任せて大丈夫かとか、幹部一元管理のデメリット、これはヒラメになるという意味だと思うんですが、このような問題がいろいろ出ています。 こういう問題について私たちは真摯に考えて、本当に国民のために奉仕する組織にしなきゃいけないということを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で北川イッセイ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、澤雄二君の質疑を行います。澤雄二君。
○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。 今、日本は大変な経済危機に見舞われておりますけれども、今日は、来るかもしれない危機について質問をいたします。それは、新型インフルエンザでございます。 大臣に伺います。今年になって中国で既に鳥インフルエンザで四人死亡が確認をされています。一番新しい状況の中で、新型インフルエンザの発生の可能性についてどう認識されていますか。
○国務大臣(舛添要一君) 近年、東南アジアを中心に鳥インフルエンザ、H5N1、これが鳥から人へ感染する事例が相次いでおりまして、WHOの公表によりますれば、二〇〇三年十一月以降の鳥インフルエンザ、いわゆるH5N1ですが、この患者の発生状況は、二〇〇九年三月十一日現在で発生国十五か国、患者数四百十一人、そのうち死亡者数二百五十六人と、この多きに上っております。 〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕 二〇〇七年及び二〇〇八年の年間発症者数を見ますと、必ずしも増加傾向は認められませんが、依然としてこのウイルスが変異して人から人へ感染する新型インフルエンザが発生することが懸念されておりまして、その対策は国家の危機管理上極めて重要であると考えております。 そのため、発生した場合におきまして迅速かつ適切な対応ができますように、引き続き政府一丸となって危機意識を持って着実に取組を進めてまいりたいと考えております。
○澤雄二君 厚労省は、先月、四回目の行動計画の改定を行われましたけれども、この主な内容について教えてください。
○副大臣(渡辺孝男君) 新型インフルエンザの対策行動計画でありますけれども、最近の科学的知見、諸外国の状況、国会等での議論、関係省庁や新型インフルエンザ専門家会議の検討を踏まえまして、委員おっしゃいましたように、本年二月十七日に全面改定を行ったところであります。 具体的には、対策の目的を、感染拡大を可能な限り抑制し、そして健康被害を最小限にとどめること、そしてまた、社会経済を破綻に至らせないことを明確化したと、そういうことであります。また、従来のフェーズを見直しまして、我が国における対策の転換点の時期を示す五段階を新たに設定したところでもございます。さらに、社会経済機能の破綻を防止するための取組を強化したと、このような内容で改定を行ったところでございます。
○澤雄二君 この新型インフルエンザについては、平成十八年の三月、当委員会で、その前の年の十一月に厚労省が初めて行動計画を発表いたしまして、それに基づいて、多分国会では初めてだと思いますが、本格的、総合的に質問をさせていただきました。それから三年、新型インフルエンザ対策、大変前に進んだと思っておりますが、当時も同じような質問をいたしましたけれども、そのときから変わっていない大きな疑問点が一つ残っています。それは、新型インフルエンザ対策のすべての規模や対策の大きさを決めてしまう大前提となる数字でございます。それは、第一回から先月の改定まで罹患率は二五%、致死率は二%という数字は変わっていないんでございます。これが本当に妥当性のある数字なのかどうか、もう一度今日質問をいたしますので、具体的に質問いたしますから、一つ一つ本当に合理的に説明ができるのかどうか含めて大臣に質問をいたしたいというふうに思っています。 資料を御覧ください。 最初にスペイン風邪との比較をいたします。 スペイン風邪が世界で大流行しました。一九一八年であります。世界で一億人死んだとも言われています。日本では三十八万人若しくは四十五万人と言われています。そのときの罹患率が四三%なのに、どうして新型が二五%なんでありましょうか。 スペイン風邪のウイルスは弱毒性ですから、今のインフルエンザと同じですね。ですから、気管支若しくは腸管しか感染しません。しかし、今度やってくる新型は強毒性でありますから、H5N1でありますから、血流を通って全身感染をします。そのために、治っても脳に後遺症が残るという心配もされています。 人口を見てください。倍以上になっています。混雑の度合いが全く違っています。感染率というのは人口密度に比例すると言われていますから、どうしてスペイン風邪が四三%なのに新型が二五%でとどまるんでしょうか。 移動のスピードが全く違っています。 それから、死者の数と致死率を見ます。スペイン風邪では三十八万人が亡くなったと言われています。最初の研究では四十五万人というふうに言われています。新型は強毒性で人類が全く免疫を持っていないので、どうしてスペイン風邪と同じ程度かそれ以下の致死率なんでありましょうか。 ちなみに、今の鳥インフルエンザによる致死率は六三%、さっき大臣が言われたとおりであります。アメリカの保健省ではいろんなジャンルで予行演習を行っていますが、このとき前提として置いている致死率、罹患率じゃありません、致死率は二〇%又は三〇%であります。オーストラリアの国立大学のロウイー研究所の推定では日本の死者は二百十万人であります。 次に、外国の罹患率と日本の罹患率を比べています。人口密度が日本の十分の一、アメリカ、百分の一のカナダが日本よりも高い罹患率を想定しているのにどうして日本はアメリカ、カナダよりも低いんでしょうか。 最後に、この二五%を決めたのは第七回ヨーロッパ・インフルエンザ会議の勧告によるというふうに行動計画では説明をしています。この第七回インフルエンザ会議はいつ開かれたかというと、一九九三年であります。十六年前の会議の勧告に基づいて今の行動計画、二五%を出しています。今世界中で流行している強毒性の新型鳥インフルエンザが最初にニュースになったのは一九九七年、そして全世界に広まったのは二〇〇三年の後半からと言われています。つまり、この国際会議の勧告は強毒性のインフルエンザを認識していないときに出した勧告の数字でございます。また、致死率二%、これはアメリカのCDCのシミュレーションに基づいていますが、これも弱毒性に基づいた二%であります。 罹患率、致死率は行動計画の前提で、我が国の新型インフルエンザ対策の規模を決定付けるものでございます。国民の命を守る対策の最も基本となる数字であります。しかし、今説明したように、いろんな点において大きなクエスチョンマークが残っています。罹患率、致死率の見直しが必要だと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 委員御指摘のように、この罹患率、致死率、九三年の第七回ヨーロッパ・インフルエンザ会議の勧告に基づいてということでございまして、実は、昨年七月に専門家会議を開きまして、その場において今おっしゃったような数字をどうするかということで、今この妥当性について検討を進めていて、まだその結果が出ていないので前のを使ったというのが現実であります。 ただ、いずれにしても、どういう状況で我が国に入ってくるか、そして、まさに弱毒性、強毒性ということをおっしゃいましたが、あらゆる状況が想定されるわけですから、省内に対策室を設置しまして様々なシミュレーションを行っていっていますけれども、委員の問題のこの指摘はまさに的確なので、今まさにその作業を進めているというのが現状であります。
○澤雄二君 国民の命を守れるかどうか瀬戸際の数字でございますので、どうか早急に検討を進めていただいて、できるだけ速やかに罹患率、致死率の数字を変えていただきたいというふうにお願いを申し上げます。 次に、タミフルについて伺います。タミフルの耐性についてお伺いします。 最近、タミフルは耐性ができて、つまり効かなくなったということが言われております。特に、ソ連A型については一〇〇%耐性ができたというふうに言われています。それで国民の間で心配が広まっています。新型インフルエンザ対策でタミフルを一生懸命備蓄しているけど、本当に大丈夫なのか、効くんですかという心配でございます。 そこで、厚労省に伺います。本当に大丈夫なんでしょうか。国民の不安を払拭する答弁をお願いいたします。
○政府参考人(上田博三君) 御指摘のように、近年、季節性インフルエンザウイルスに対して国内外のタミフル耐性が一部確認をされております。その状況について国際的な情報収集と国内調査を継続しているところでございます。 新型インフルエンザウイルスにつきましては、その性質を事前に、発生前に予測することは困難でございますが、必ずしも季節性インフルエンザウイルスの薬剤耐性の状況を反映するものではないと、要するに季節性のインフルエンザウイルスが耐性を持っているからといって新型インフルエンザウイルスについても耐性を持つものではないと、このような学者の見解もございます。また、WHOにおきましても、鳥インフルエンザに対するタミフルの有効性は変わらないことから、現時点では新型インフルエンザに対する薬剤の備蓄方針は変更していないと承知をしているところでございます。 今後とも、国立感染症研究所が実施しているサーベイランス等により薬剤耐性ウイルスの発生状況を把握して、新型インフルエンザの発生に備えてまいりたいと考えております。
○澤雄二君 タミフルの使用期限が最近延びたと聞いていますが、どれぐらい延びたんでしょうか。
○副大臣(渡辺孝男君) お答えいたします。 タミフルの使用期限についてでありますけれども、七年間の安定性を示す試験結果が提出されたことから、使用期間を従来の五年から七年に延長する製造販売承認事項の一部変更を昨年の十一月十日に承認したところであります。
○澤雄二君 つまり、備蓄のもちが良くなったということでございますね。 行動計画ではタミフル、リレンザの備蓄量も大幅に増加されたと聞いています。どれぐらいになったんでしょうか。
○副大臣(渡辺孝男君) 備蓄の状況でございますけれども、抗インフルエンザウイルス薬につきましては、医療機関への受診者の数の想定に基づきまして、平成十九年度末までには国民の約二三%分、タミフルで二千八百万人分、リレンザで百三十五万人分の備蓄を終了したところでありますけれども、さらに今般、与党のプロジェクトチームの議論や国際的な備蓄状況等を考慮しまして、備蓄目標を国民の四五%分に段階的に引き上げることとしまして、国の備蓄分につきましては今年度の補正予算において所要の財源的手当てを行ったところであります。 今後とも、最新の知見や専門家の意見、そしてまた各国の対策状況等を踏まえながら抗インフルエンザウイルス薬の適切な備蓄量を確保していく決意でございます。
○澤雄二君 大変評価したいというふうに思います。 しかし、新しい心配が出てきました。それは、WHOの専門家会議がタミフルの効果をもっと良くするためには服用する量と期間を多くする必要があると言い始めたことであります。今は一日二錠を五日間、全部で十錠でありますが、これが一日四錠を十日間服用が必要と言っています。これで計算すると、今言われた五千四百六十万人分が千四百万人分まで減少してしまいます。 厚労省はこのことを検討されたことがありますか、又は検討される用意がございますか。
○政府参考人(上田博三君) 今東南アジア等で発生をしておりますH5N1による鳥インフルエンザが人に感染した場合でございますけれども、こういうことに関しましても通常の処方量の二倍以上のタミフルを処方すること、こういうことが一つ考えられるわけなんですが、またこれは新型インフルエンザが発生したときにもやはり通常の処方量の二倍以上のタミフルを処方するということが考えられるわけなんですが、二〇〇七年のWHOの文書によりますと、動物実験において高用量、要するに倍量とかそういう通常よりも多い量で長期間投与することによって改善傾向が示されていると、こういうふうなデータもございますけれども、まだ評価に値する十分なデータではないということで、WHOにおきましてもまだ勧奨はできないと、倍量、増量投与については勧奨できないとされているところでございます。 そのため、通常処方量の二倍以上のタミフルの処方については、仮に重症患者に対する治療法の一つとして今後考えられるとは思いますけれども、一般的にすべての患者に適用できるものではないと考えているところでございます。 タミフルの増量服用につきましては、今後更に新たな医学的知見が得られれば、それを整理し評価検討していきたいと、このように考えているところでございます。
○澤雄二君 次に、パンデミックのときに国民の命を守る大変な大事なことについてちょっと伺いますが、厚労省はタミフルを治療薬としてだけではなくて予防薬としてもその効果を認めていますか。
○政府参考人(上田博三君) タミフルの予防投与でございますが、新型インフルエンザウイルスの暴露を受けた方は無症状又は軽微な症状であっても他人に感染させるおそれがございます。こういうことから、抗インフルエンザウイルス薬に関するガイドラインというものを作っておりますが、そこにおきまして、国内の発生早期から感染拡大期にかけましては、患者さんの同居者、患者さんとの濃厚接触者及び患者さんと同じ学校あるいは職場などに通う者、又は十分に感染防止策を行わずに患者さんと濃厚接触した医療従事者等や水際対策関係者に対して予防投薬を行うと、このようにしているところでございます。 ところが、更に感染が拡大し蔓延期に至りますと、増加する患者への治療をまず優先すると、こういうことから、予防投薬につきましては、十分に感染防止策を行わずに患者と濃厚に接触した医療従事者等や水際対策関係者とし、患者さんの同居者に対する予防投与については、予防投与の効果等を十分評価した上で必要性の有無をその時点において検討すると、このようにしているところでございます。
○澤雄二君 つまり、タミフルは予防薬としても効果があるということでございます。 このことに関連して伺います。 パンデミックのときに、治療薬としてのタミフルをどのようにして患者の手元に届くように考えられておりますか。
○政府参考人(上田博三君) この度取りまとめられました新型インフルエンザ対策ガイドラインにおける蔓延期の医療体制としまして、一つは、新型インフルエンザへの感染を疑う者の治療は主として発熱外来が担当し、そこで処方せんを発行する。これに加えまして、慢性疾患などをお持ちの定期受診患者に対しましては、かかりつけの医師が電話により診療することで新型インフルエンザへの感染の有無について診断できた場合には、ファクシミリ等により抗インフルエンザウイルス薬等の処方せんを発行する、このようになっております。 これらの方法によりまして、発行された処方せんを薬局に提出することで処方が受けられることになりますが、この場合でも、地域によりましては、一部薬局への集中によるタミフルの不足、薬局での接触による感染拡大、薬局への移動が困難な方への受渡し、このような課題があるというふうに考えております。 こういうことから、今後、保健所を中心とした二次医療圏ごとにこれらの課題につきまして検討を進めていくことになっておりますが、例えば、一部薬局への集中については事前に処方せん薬局を分散するように決めておくこと、また、接触による感染を防止するため家族等への受渡し若しくは屋外で行うようにすること、また、移動が困難な方についてはケアワーカーなどの活用を検討することなど、地域の特性に応じた処方せんの応需体制を工夫することによって、タミフルが適切に患者さんに届くように様々なケースも検討して体制整備を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○澤雄二君 パンデミックのときにタミフルをどのように患者の手に渡すかということはすごく重要なことであります。 三年前に質問したときに同じように質問をいたしました。欧米と日本の行動計画で最大の違いが一つあると。それは、欧米では重篤になるまで病院に行くなと指示をしています。ところが日本は、当時の行動計画では、最初から最後の段階まで病院に行けという指示をしていました。これが最大の違いでした。欧米では、病院に行くアクセスで人にうつす、病院で人にうつす、だから重篤になるまで行くなという行動計画でございました。 今度日本の行動計画でもやっとそこまで来たわけでございますが、今の処方の仕方を伺っていると、やっぱり薬を手に入れるためには病院に行かなきゃいけない、薬局に行かなきゃいけない、これでは元のもくあみだというふうに思います。感染拡大を防ぐことができません。 そこで、大臣に伺います。 企業は今、できるだけ事業を継続するためにタミフルを会社に備蓄したいと考えています。個人も、できることなら家庭に備蓄して予防薬としても服用して家族を守りたいと考えています。ニュージーランドでは八日間なら医者の処方せんがなくても薬屋で買えます。オランダは、国が指示するまで服用させないことを前提に、各家庭に事前に配布することを考えています。薬事法の問題、服用の仕方、副作用の問題、多くの課題があることは承知しています。しかし、パンデミックが避けられないならば、その被害を最小に抑えるために、予防服用を含めて企業や家庭でタミフルやリレンザを備蓄させる、その可能性の可否について検討を始めるべきではないでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 企業の中に診療所があるところ、大企業はほとんどだと思います。これはもうきちんとできるという形でやらせるようにいたしております。販売業者との間に数量の調整とかそういうことはありますが、基本的にできます。 個人についてどうするかということは委員の問題の指摘のとおりですが、量の制限や何かきちんとやらないと、一人だけ買い占めるというようなことがあって、それをまた転売するみたいなことがあっちゃいけません。ただ、今おっしゃったように、タミフルとかリレンザは予防薬として医師が処方できますから、そういう手はあると思います。 それから、例えば今から海外渡航する、そこはもう病院も余りない、しかしどうも鳥インフルエンザが多発しているというようなときには、これは処方して個人で滞在期間に必要なのを持っていくことはできるということですから。 最大の問題は、どういうルール作りをやって、どういうふうにしてきちんと安全性その他マイナス面をカバーするかということなんで、少し更にこの点を前に進めたいと思っております。
○澤雄二君 官房長官に来ていただいていますので、長官にお伺いをいたします。 厚労省では決断できないことがいっぱいあります。国の強力なリーダーシップが必要でございます。 日本は水際作戦で日本に侵入するのを防ごうとしていますけれども、これは多分無理だろうと言われています。そうすると、パンデミックは避けられません。パンデミックのときに緊急的な対応、様々なことが必要ですが、遅れています。医療体制の充実も進んでいません。新聞記事を資料で添付をいたしましたが、一七%の医者がそのときには辞めたいと言っています。大企業では事業継続の検討が進み始めていますが、しかし、出社を命じた社員がこれに感染したときには労災認定になるのかならないのかとか、国が決断すべきことは多々あります。 〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕 中小企業や店舗は何の対策も今できていません。材料は入ってこなくなりますし、客は激減します。無利子のセーフティーネット融資が必要となります。食料供給も大きな問題であります。スーパーやコンビニが店を閉めてしまいます。どうやって国民は食料を手に入れるのか。駐車場で食料を売り続けることを検討しているのはイオングループだけであります。個人備蓄が進んでいない我が国では直ちに食べ物の問題に直面をいたします。 欧米では、新型インフルエンザ対策は大統領や首相など国の最高指揮者が直接指揮を執っています。ブッシュ大統領は、病院を視察して人工呼吸器が足りないと知ると、その場で十万個の増設を指示しました。食料や薬を求める騒乱を抑えるために軍隊の配備を決めました。ワクチンを接種する医師が足りないと知ると、獣医や歯科医師にも接種できるようにしました。米国では既に六千三百億円拠出をしています。 日本では、新型が発生したときに総理が対策本部長になることにはなっています。最初は違いましたから、一歩前進、大きく前進しました。しかし、国の判断が必要なのはむしろ事前の段階であります。パンデミックによる大きな混乱を避けるため、唯一の方法はタミフルの企業や個人の備蓄と、もう一つ、プレパンデミックワクチンの事前の国民への接種です。ワクチン接種によって国民の七割が免疫を持っていれば新型インフルエンザの大流行は抑えられるとの数理統計データもあります。 様々な法律の弾力的運用を事前に決めておく必要があります。専従者が満たない厚労省の対策室や官房副長官主催の月一回程度の関係省庁会議では無理です。欧米と同じように、総理又は官房長官が本部長となって、官邸に各省庁や民間からの人材も集めて常設の対策本部を設置して、各省庁や自治体に強力なリーダーシップを発揮していくべきだと思いますが、官房長官に伺います。
○国務大臣(河村建夫君) 御指摘の新型インフルエンザ対策、非常に大事な問題だというふうに考えておりまして、御指摘のようにこれは政府全体で考えるべき課題であろうと、このように思っております。 今御指摘のように、関係省庁対策会議を置きました。そして、いざその事態が起きたというときにはこの新型インフルエンザ対策本部において対応する。実は、模擬テストといいますか、こういう場合はどうするということもやっておりますが、ただ、今御指摘のような常設にすべきかどうかという問題がございます。これは、国家の危機管理の問題でもございますから、官邸のリーダーシップの下に全省庁一体となってやるということは大事でございます。 そこで、この体制の在り方については非常に範囲の広いものがございます。専門的かつ詳細にわたるものもございますので、この点も踏まえて機動的に対応を進めていきたいと思っておりますので、今の御指摘も踏まえて、どのような体制がいいかということは、そういう観点からこの問題をしっかり考えてまいりたいと、このように考えております。
○澤雄二君 どうぞよろしくお願いを申し上げます。 質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で澤雄二君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今回の雇用保険法の改正に関連して、季節労働者対策についてお聞きします。 派遣、期間工など非正規労働者の対策として、雇い止めの場合、過去六か月保険料を納めれば九十日分の失業給付を受けられるなどの改正案が衆議院を通りました。 非正規といえば、夏場、工事現場などで働き、冬場は仕事がないために雇い止めされる季節労働者も同じです。北海道、東北など全国にいる約二十万人の季節労働者についても、雇用保険の失業給付の改善など対策が必要ではないでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 北海道なんかで季節労働の方たくさんおられるのを私もよく熟知をしております。 ただ、やっぱり問題は、できれば通年働いてもらう、通年雇用化というのはこれがやっぱり大きな目的というか、望ましいと思います。 したがって、やはり平成十九年度からはそういう目的のためにいろんな手を打ちまして、今、季節労働者を雇っている事業主に対して、通年雇用化すればこれは奨励金を与える。それから、別の企業がその季節労働者を使ってくださるときには、試行雇用というかその奨励金を与える。それから、労働者レベルではハローワークが全面的にそういうことをサポートするということでやっていますので、大きな目的がまずそこにあるということを最初のお答えとして申し上げておきたいと思います。
○紙智子君 通年雇用は長年季節労働者の皆さんにとっても願いだったんですね。しかし、実態はなかなかそうなってないというのがあるわけです。 どれだけ実態をつかんでおられるかなというふうに思うわけですけど、北海道の建設政策研究所が今年一月にやったアンケートで、例えば苫小牧の三十七歳の季節労働者は、毎年仕事の稼働日数が減り続けている、給料の手取りが減っている、ほかに仕事がないため今の会社で働くしかない、しかし保険料も払えず無保険で子供も病院に連れていけない、失業保険も四十日になり一時金が出ても支払にすべて消えてしまう、冬になると一家心中を考えてしまうと答えています。この方だけじゃないんです、こういう例は。 やっぱり、失業期間中の生活を支える、所得保障に直接結び付くような事業が必要なんだと思うんです。抜本的な季節労働者の冬期の援護の対策というのは、これ必要じゃありませんか。
○国務大臣(舛添要一君) 労働政策審議会においてこの点もずっと議論をしてきていますが、要するに、例えば一時金、今これ委員御承知のように四十日ですけれども、それを増やすという対策よりも先ほど私が申し上げたような総合的な雇用対策で通年化するという方向を目指そうということでございまして、本来的には五十日を三十日というふうに決めていたんですが、段階的な措置として今四十日というのにしておりますので。 もう本当にこれは悩ましい点でありますけれども、やはり通年雇用化と、これを第一の目的として、そして五十日を三十日というのを四十日の経過措置ということで対応してもらう。やっぱり、循環的に季節労働を繰り返すよりも、私は常に申し上げているように恒産なければ恒心なし、やはり通年雇用化と、これが一番いいことだと思っております。
○紙智子君 今言われたように、かつて失業保険法のときには冬場の失業期間に見合う九十日間、給付がされていました。雇用保険法になって五十日分の特例一時金に減らされたわけですけれども、冬期援護制度があって一定の所得保障の追加がされていたわけです。ところが、二年前から四十日に削られた、冬期援護制度も廃止されたと。そういう中で、一人平均でわずか約二十万円で厳寒の三か月、四か月、ここを過ごさなきゃいけないわけですよ。大変なんですよね。不況で夏場の仕事も減っていて、無年金者、それから低年金者が多いんです、季節労働者。命にかかわる問題になっているわけです。ですから、せめて特例一時金を五十日分に増やしてほしいというのが現場の声なんですよ。 その対策として、今新たに五千億円ですか、五千億円の基金をつくるという話があるんですけれども、五十日分に戻すだけでも五十億円でできるんですよ。だから、この切実な声に、大臣、こたえていただきたいというのが現場の声なんです。もう一遍、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 委員のこの御希望をきちんと賜って、どう検討できるか、やってはみます。 ただ、先ほど申し上げたように、事情はよく、私、北海道の事情をよく知っていますから分かりますが、やはり、何度も申しますけど、通年雇用化の総合対策をしっかりやるべきだと。 それでもう一つは、日本全国で言えるわけです。雇用は守って、生活は守っていかんといかぬですけど、そのためにはきちんと雇用が生まれるようないい経済政策をやらないといけないというふうに思っています。北海道でも、例えば夏場の、公共事業を含めて夏場は仕事いっぱいある。冬は、例えば除雪という形でつないでいかれている方もたくさんおられます。そういうようなことも含めて総合的な課題として考えますが、委員の問題意識は共有させていただいて、少し検討させていただきたいと思います。
○紙智子君 今回のこの法改正の趣旨からいうと、当然私は季節労働者もここに含まれてしかるべきだというように思うわけです。今大臣よく知っているとおっしゃられたんですけれども、是非一度北海道に来ていただいて、事情をやっぱりよく聞いてほしいと。今、今もう本当に求められている、そういう痛切な問題だということを申し上げて、次の質問に移ります。 政府が国会で承認を求めるとしている障害者権利条約、これはその前提として条約に反する制度は見直す義務があるということですね。まず外務大臣、お願いします。
○副大臣(橋本聖子君) 本条約の締結に際しましては、同条約上我が国が負う義務を履行するため、しかるべく国内法整備が行われることが必要だということを考えております。
○紙智子君 三月上旬に、障害者団体との意見交換の最中にもかかわらず国会提出という話が流れて批判の声が上がりました。障害者団体は、障害者に同年齢の市民と同じ権利を保障し、障害に基づく差別を禁じたこの条約に基づいて国内法制を見直すことを強く求めています。批准は当然なんですけれども、拙速ではなく当事者の参加を保障すべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 障害者のこの権利条約というのは、もう委員が一番よく御存じでございますが、障害者の人権、それから基本的自由、これを完全に実現するということで大変重要な意義を有しておる。そういうことを踏まえまして、二〇〇七年の九月に条約の署名を行いまして以降、可能な限り早期の締結を目指しまして関係省庁の間で協議を行ってきたところでございますが、その過程におきましては、障害をお持ちの方々とのいろんなNGO、そういうところとの間で緊密な意見交換も行ってまいりました。全部で八回にわたって行ってきたところでございますけれども、そういう団体等の御意見、そういうものも参考とさせていただいているところでございます。 外務省といたしましては、この国内における処置に関する議論の状況を今後も見極めながら、関係者の方々の理解を得られる形で条約を国会に提出したいと、そういうふうに考えておりまして、引き続いて調整をしていきたいと、そういうふうに思っているところでございます。
○紙智子君 その障害者権利条約と一番相入れないのが自立支援法だと思います。障害があることが自己責任だと言わんばかりに、生きるために必要な支援や作業所で働くことが利益を受けているとして定率負担を原則に利用料を取るということは障害のある人には耐えられないことなんです。 今回、政府は定率負担を見直すと言っていますけれども、現在の負担をどう見直すのか。舛添大臣は十七日の厚生労働委員会で更なる改善の可能性を示唆されましたけれども、具体的に示していただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 委員御承知のように、与党のプロジェクトチームで二月の十二日に障害者自立支援法の抜本的見直しの基本方針が取りまとめられました。一つは、「利用者負担については、能力に応じた負担とし、法第二十九条等の規定を見直す。」と。それから、「その際、特別対策や緊急措置によって改善した現行の負担水準の継続や更なる改善、分かりやすい制度とする。」ということが盛り込まれております。具体的に支援法の改正法案をどうするか、こういう提言を受けまして今政府で検討しているというのが現状でございます。
○紙智子君 厚生労働省の原案では一割負担は残していますでしょう。もう一度。
○国務大臣(舛添要一君) 今やっている軽減措置ですと、平均の負担率は約三%になっております。それから、例えば所得の低い方が通所サービスを行う場合に、一か月一万五千円の負担上限額が千五百円まで軽減をしておりますので、そういうことを踏まえて、どういう形で更にもう一歩進めるかということを今与党と議論をしながら進めているという段階でございます。
○紙智子君 やはり一割負担の火種を残したまま少し手直しをして応能負担だと言われても、到底納得はできないわけです。二度にわたる負担軽減措置がとられても、障害者にとっては生きるために重い負担が掛けられるという制度の根幹が変わらないと解決にならないわけです。 札幌では重度のダウン症の娘さんの御両親にお話を聞いたんですけれども、彼女は作業所に通っていて、利用料と食費で現在月八千五百四十円掛かります。工賃が一か月一生懸命働いても六千円ですよ。負担は更に、国保料が年間で一万六千百六十円、そのほかに御両親の送迎交通費に年間二十四万円を超えるんです。親も子も年金収入の中で、とにかく障害ゆえに負担がのしかかってくると。 やっぱり支援費の制度のときには、ホームヘルプサービスの場合、九割の人が無料だったわけです。ですから、応能負担にするというんだったら、せめて三年前のこの水準に戻すべきじゃないかと、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 二十一年度予算案では、先ほど私が申し上げました、軽減措置を延長する、それから資産要件の撤廃をするというようなことを考えておりますけれども、これは今ほど申し上げましたように、与党の提案を受けまして今省内で検討しているところでございますので、少し今の委員の意見も参考にしながら検討させていただきたいと思います。
○紙智子君 更なる改善というふうに言ったんですけれども、本当にこの九割の人が無料だったところまで改善するのかどうか、これもう一度、大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 障害者自立支援法の理想というのは、それは障害者がタックスで面倒を見られる立場からタックスペイヤーになる、そういうことでいろんなところを私も見てきました。生き生きと障害者が働いている、そういうところが全国で増えればいいなと、こういう理想の灯を掲げながら、しかし現状で非常に難しい状況があり、しかも今こういう厳しい経済情勢ですから障害者の方の雇用というのはますます難しくなる、そういう現状を踏まえた上でどういうふうにするかということを今検討させていただきたいと思います。
○紙智子君 小手先の見直しで、やはり応能負担というふうに言い逃れることは私は本当にこれは許されないというふうに思っています。 四月に、旭川市で、聴覚障害に知的障害、それから自閉症、この重複の障害の二十八歳の青年とその御両親が自立支援法は違憲だということで提訴に踏み切ります。彼は作業所で働いていますけれども、利用料と食費が三年間で三十万円に上るんですね。作業所の木工製品はあの旭山動物園のグッズコンテストで二回もグランプリを取っているんです、本当に評価されているわけです。働くことが社会の一員として本当に自覚と誇りを培うものになっているわけです。しかし、この自立支援法は、それを受益だということで働く場で利用料を課すわけで、彼の誇りを傷つけて、社会参加や自立を阻むものになっていると思います。 本来、やはり憲法二十五条の生存権の理念に照らせば、やっぱり障害者に負担を求めるべきではないということを私は強く申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、渕上貞雄君の質疑を行います。渕上貞雄君。
○渕上貞雄君 社会民主党の渕上でございます。 職業安定法は供給契約に基づいて労働者を他人に使用させることを目的とする事業を労働者供給事業として定めておりますが、労働者供給事業は原則として禁止されておりません。その理由は一体何か、お教えください。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 労働者供給事業が原則として禁止されている理由でございますけれども、この事業は、支配従属関係に基づく労働者の供給や二重の雇用関係の下に労働に従事させる等、雇用関係が不明確であり、労働者の自由意思を無視して労働させる、いわゆる強制労働、あるいは、支配従属関係を利用して本来労働者に帰属すべき賃金の中間搾取が生じるおそれがあるものでございます。このため、職業安定法第四十四条において、同法四十五条に規定する、労働組合が許可を受けて無料で行う場合を除いて禁止されているところでございます。
○渕上貞雄君 いわゆる人貸し業で労働ボスによる強制労働や中間搾取を伴うなど今多くの障害があることから、そのようなことになっていると思います。 職業安定法は、労働組合が労働大臣の許可を受けて無料で労働者供給事業を行うことは禁止していません。一体これはどういうことなんでしょうか。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 御案内のように、労働組合の場合には、これは労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善、その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体でございます。したがいまして、労働組合等が無料で行う労働者供給事業につきましては、労働者との間に身分的な支配関係や強制労働あるいは中間搾取といった弊害が発生する余地が少ないために職業安定法第四十五条において許可を受けることを前提として認めているところでございます。
○渕上貞雄君 労働組合が行う労働者供給事業は、労働者派遣事業とは異なり、営利目的ではありません。一九八五年に労働者派遣法が制定され、労働者供給事業のうちから労働者派遣に該当するものは除外をされました。労働者派遣法は、労働者保護のルールを定めることによって、禁止されている労働者供給事業を部分的に解除をしたものであり、本来的には労働組合しかできなかった分野に民間企業が参入をするようにしたものであります。しかし、労働者保護が図られていないことは現在の派遣切りと言われる状況が示していると見ますが、その見解はいかがでございましょうか。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 労働者派遣事業は、今お話し申し上げております労働者供給のうち派遣元が雇用するものについては、弊害が少ないこと等から、派遣労働者の保護を図るための規定を設けた上で昭和六十年に労働者供給事業から分離する形で認められたものでございます。 一方、今御指摘のございましたいわゆる派遣切りが生じていることにつきましては、こうした労働者派遣法の枠組みによるというよりは、むしろ過去に例を見ないほどに急激に景気が悪化したことによるものではないかというふうに認識しているところでございます。 当然ながら、いわゆる派遣切りに伴う解雇や雇い止めにつきましては、派遣元・派遣先指針に基づきます指導監督、あるいは労働契約法に関する啓発指導、さらには雇用調整助成金の活用による雇用維持の要請等、総力を挙げて取り組んでいるところでございますけれども、今後とも、労働者派遣法に違反する事業主に対しましては厳正に対処してまいりたいと考えているところでございます。
○渕上貞雄君 営利を目的とする日雇派遣は原則禁止とし、労働組合による日雇派遣を職安法四十五条を根拠に労供事業の一環として広げる道もあるのではないかと思われます。職業安定法の第四十四条で本来的に禁止されている労働者派遣事業、狭義の労働者供給事業、在籍出向などは労働組合しかできません。そういう原点に立ち返って、労働者供給事業法という法的枠組みをつくることによって労働者保護が図られる法制度をやはり研究していくべきではないかと思うんですが、その点いかがでございましょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今の派遣労働者の数が約四十六万人。で、労働組合は、先ほど来の議論のやり取りにあるように、これは無料で行えるので弊害がございませんから労働者供給事業を行えますが、この四十六万という現在の規模を考えますと、ちょっと今組合でこれやるのは現実性に乏しいんじゃないかなというふうに考えております。 そこで、今継続審議中になっています労働者派遣法の改正案では、この日雇派遣を取りあえず禁止してそこから始めようということを考えておりますので、委員の問題意識はよく理解した上で、今はそういうふうに考えております。
○渕上貞雄君 とりわけ労働者保護という観点というものが事業法を作っていくときは大変重要なことだと思いますので、その点十分注意してやっていただきたいと思います。御要望申し上げておきたいと思います。 それから、雇用情勢は大変深刻な状況でございます。厚生労働省の調査でも十六万人弱、それから民間の調査では四十万人の非正規労働者が失業するというふうに言われております。自動車運転手、港湾労働者それから建設労働者などの日雇労働者の就労日数は激変をして、生活ができないような状況になっております。 厚生労働省は、雇用調整助成金等の拡充、離職者住居支援給付金の創設など緊急雇用対策を打ち出していますが、日雇労働者に対する緊急対策は行われていないのではないかというふうにも見受けられます。 そこで、日雇雇用保険の受給資格緩和などの緊急対策を行うべきであると考えますが、その見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは先ほどの北海道の例の紙委員がおっしゃった季節労働者の場合と同じなんですが、片一方では今非常に厳しい状況でこういう方を救わないといけない、しかし、本来的には日雇ということを脱して常用雇用化ということをやっぱりやることが先決だろうというふうに思っておりますので、安易に緩和をすることのプラス、マイナスということでバランスを考えてやりたいというふうに思っております。
○渕上貞雄君 現在の経済危機の状況の中にあって、いわゆる自動車運転手、港湾労働者それから建設労働者などの日雇労働者の求人数、それから就労日数は激変をしておりまして、失業給付の受給要件に満たないケースが多く見受けられるようになりました。 私は、対策として、本年度向こう一年間、日雇雇用保険の受給資格取得に必要な印紙枚数を現行の二十六枚からせめて二十枚に削減するなどの処置をやはり講じるべきではないかと思います。また、就労実績を前二か月について見るのではなくて、前三か月間ぐらい長期にわたって評価することなど柔軟な運用が求められておると思うのでありますが、やはり日雇労働者に対しても今回考えるべきではないかと思うんですが、その点、大臣、いかがでございましょうか。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。 日雇労働者の求職者給付金についてでございますけれども、日雇労働被保険者に占めるこの給付金の受給者実人員の割合を見ますと、近年において大きな減少傾向が見られるわけではありませんけれども、今お話ございましたように、年明け以降、建設関係、港湾関係などで仕事量が急激に減ってきているという情報も聞いているところでございます。 こういった状況を踏まえて、御指摘のような、受給するための要件緩和をすることにつきましてどのように考えるかということでございますけれども、この点については、一つは、少ない就労日数で受給できることとした場合のモラルハザードの問題をどう考えるのか、あるいは、先ほど来議論がありますような、日雇労働という不安定な就労状態に固定化することにつながるおそれがあるという問題もあるということで、十分検討すべき点があるのではないかと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、日雇労働者の方々に対しましては、これは日雇労働者本人の希望に応じまして常用雇用化のための支援を行っていくことが大変重要であると考えているところでございまして、引き続きハローワークにおきましてきめ細かな常用雇用化のための支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○渕上貞雄君 やはり日雇のところはもう少しひとつ親切にやっていただきたいと要望しておきます。 報道によれば、政府、日経連、連合の政労使三者が合意する緊急雇用対策の素案において、失業者の再就職促進するため、職業訓練の拡充を重視しているとありましたが、これらには資格を取得を必要とする職業訓練も対象となっているのかどうか。もしなっていないようでしたら、対象に含めることができないかどうか。とりわけ鉄道、軌道、バスなどの資格を必要とする職業に対する支援処置については、別途支援制度を創設していただきたいと思うのでありますが、見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今朝、政労使合意がきちんと締結をされました。その上で、やはり職業能力開発、これが非常に大切なんで、これは今まで様々な支援措置を講じておりまして、三つほど具体的に申し上げますと、一つは、企業内で実施する職業訓練の内容や実施体制が一定の基準に適合した場合に、その訓練を認定した上で助成措置などを講ずる認定職業訓練制度、これがまずあります。それから次に、企業内での計画に基づく職業訓練に要した費用や賃金に対して一定割合を助成しますキャリア形成促進助成金制度がございます。それから三番目に、労務費に占める教育訓練費の割合が一定水準以上である場合に法人税等を税額控除する人材投資促進税制などによって、この三つがあり、これを今活用していただいているというところでございます。 御指摘の、例えばバス事業者につきましては、私が最初の第一番目に申し上げました認定職業訓練制度によりまして、平成十九年度におきまして、全国で約二百名のバス運転手の方々の免許取得を含めた職業訓練に対する支援を行ってまいりました。企業がこういう職業訓練、人材育成を積極的に取り組まれるときには、今申し上げたような制度を活用して全面的に支援をしてまいりたいと思っております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で渕上貞雄君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 最後ですので、どうぞ両大臣よろしくお願いしたいと思います。両大臣には最後にまとめて途中でお聞かせいただくとして、政府参考人にお尋ねをさせていただきたいと、このように思っております。 前回もお話ししましたけれども、橋下大阪知事始め、直轄事業、そして農林で言う国営事業、こういったものもございます。これらの負担の問題というのは、景気が悪い中でも、また地方等の分権という形でもいろいろ議論されているわけですが、私は、この全治三年と総理がおっしゃっている三年間にわたっては特別な措置が必要だろうと、こう申し上げているわけです。 お手元の、皆さん、資料が今日も用意させていただきました一枚目ですが、(資料提示)地方負担の在り方としてはもう非常に手いっぱいです。三位一体でも景気でも両方でダブルパンチです。そこで、全額補助金、これをやってみたらどうだと。それから二つ目は、今までは大体三分の二しか起債をいたしませんけれども、全額起債を認める。しかし、その全額起債を認めたら後年度で全額交付税措置にして、結果国が面倒を見ると。すべて国が面倒を見るという全治三年の国負担方式でございます。 そのときに一八%、二五%という実質公債比率というのに悩まされます。起債はしたものの、全額やってもらったものの、後年度負担だとはいえ、結局国が地方に関与をするという逆効果であってはなりませんから、この起債したものは後年度でゼロになるわけではありますが、実質公債比率から外すと。外してもきちんとそれは立っていますから、きちんと責任を持っていくんですよ、地方は。これについて、政府参考人、御見解いただきたいと思います。
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。 現在の厳しい経済状況の下で地域の活性化を図ることは大変重要な課題だと私ども認識しておりまして、二十一年度予算におきましては雇用創出のための地方交付税の一兆円増額を行うなど、地方の財源確保に配慮しているところでございます。引き続き、国の財政状況も踏まえつつ、地方の財政運営に支障が生じないよう国としても適切に対応していかなければならないと認識しております。 そこで先生の御提言でございますが、特に国の負担をなくすということにつきましては、一つはそういったことで事業量全体が確保できるのか、(発言する者あり)失礼しました、地方の負担をなくして国が負担する、この場合、事業量が全体として確保できるか、あるいは国と地方の役割分担としてどういうふうに考えたらいいのか、さらに、直轄負担金に関しまして、地方公共団体の方からは負担の問題とともに、むしろ中身について十分な説明がなく一方的に負担の要請があるというような御意見も伺っておりますので、そういった問題を十分詰めるべき必要があるというふうに考えております。
○政府参考人(久保信保君) ただいま具体的な御提案の中で交付税措置についてのお話がございました。 経済対策に伴う公共事業の追加につきましては、これまでも原則として充当率が一〇〇%の補正予算債によって対応しております。その元利償還金を発行額に応じて全額交付税措置をするということにつきましては、基本方針二〇〇一、いわゆる骨太の方針二〇〇一でそういった交付税措置というのは縮小すべきであるという閣議決定がございまして、それとの考えをどう整理をするのかという問題がございます。 それから、特定の事業に関する元利償還金を実質公債費比率の算定から控除をするということにつきましては、指標の客観性を低下させることとなって適当ではないというふうに考えておりますが、御提言にありますように元利償還金の一〇〇%、これは交付税措置されるということになりますと、実質公債費比率からは完全に控除をされるということになって影響がないということになってまいります。(発言する者あり)
○荒井広幸君 私の分、峰崎委員が言っていただきました。 私は、財務大臣、総務大臣に申し上げたいんです。 資料、おめくりください。郵政選挙どうだったか。あれだけ騒ぎました。国民に問いたい、賛成か反対か。郵政で選挙やったんですね。御覧ください。小選挙区は三千三百四十九万票、自民党、公明党さん、与党だったんです。ところが、小選挙区のマジックで二百二十七議席です。そして、比例区御覧ください。三千四百八十七万票で自公が、これまあ比例ですから、それは議席に反映されて百ということです。 何を申し上げたいか。小選挙区のマジックで実は議席の大半を取って、マスコミまで圧勝だと騒いだんです。実は、中身は半々だったんです。その半々だったものを、郵政で言ったものを小泉構造改革は正しかったと言って二〇〇一年の骨太を出している。 そういう問題、私が言いたいことは、これは何を言いたいか。これは民主党にも申し訳ないんですが、是々非々で冷静に考えようということなんです。いいところもあったし、悪いところがあった。今、小泉改革が全部悪いと言うつもりも私でさえないんです。いいところはいいんです。しかし、今考えると、悪いところ、これは直していくというのは当然だと思うんですね。 そこで、財務大臣、総務大臣、今の二つの見解についてどうですか。国が全額三年間だけは持つ、結果はそういう仕組み。これについて、総務大臣、財務大臣、御見解聞かせてください。
○国務大臣(与謝野馨君) 二十年度の補正予算においても、二十一年度の当初予算においても、財務省としては、総務省と十分相談しながら最大限の配慮をしたつもりでございます。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 現下の経済情勢の中で、例えば公共事業を行うという場合に、地方に負担が大きいものがありますとそれは地方が悲鳴を上げる形になるわけでございますから、国ができる限り多くの負担、あるいは例えば起債の率も上げる、あるいは起債した場合の交付税措置を高めていくということは有り難いことでございます。 今のような経済情勢の中ではそういう経済政策が必要かと思いますけれども、しかし、本来の地方分権というのは、国の世話にならないで、できる限り地方が自分の意思で自分のやりたいことをやるということが大事だと思っておりますので、そういう二つの考え方の、今の時代ということと地方分権の本質ということと両方併せ考えていかなければならないと思っております。 なお、評判の余りよろしくない直轄事業の負担金の問題については、これは本来、地方分権というのは直轄事業をよほど普遍的なものに限って減らしていくのが正しいと。しかも、直轄事業といって地方に三分の一の負担を求めて、何と退職金まで負担させているわけですね。 例えばですが、例えば私福岡県ですが、ずっとほかの県を巡った人が最後に福岡に来てぽんと辞めちゃうと、福岡が三分の一退職金を払わなくちゃいけないというのは本当にそれでいいんだろうか。あるいは、直轄事業をやる、その国道や河川の事務所の庁費までが三分の一負担になっているというのは誠におかしいと。それからなお、直轄事業の場合は、例えば直轄国道で考えれば、維持管理を地方が昔は十分の五、今でも十分の四・五も持たされている。ところが、地方管理の国道等については国はびた一文出さないという非常に冷たい姿勢もありますので、その辺も含めて考えていきたいと思います。
○荒井広幸君 先ほど財務省の政府委員からもありましたが、質の問題がありました。質の問題でいったら、地方単独事業、まさに地方独自の発意というのはあるんです。それも同じなんですよ、先ほどのような意味で。ですから、両大臣、第四弾、景気対策、雇用対策、必要になると思います。そのときにこれをやらないと、地方の自由度もそこから出る力も出てこないということを、私は僣越ですが予見しておきたいと思います。 それから次は、お金についてでございますけれども、環境と福祉の目的国債というのを出してみたらどうだと、この間もお話をしました。結局、私はこれ買いましたけれども、地方国債、〇・七一です。これ買いますと通帳のようなものでもらえる。 一千五百兆のお金を流すということもありますし、世の中に貢献したい、そういう気持ちで、実は〇・一ぐらい、例えば利息の低いものであっても国に、それを買って、国債を、そしてそれを限定で福祉やそして雇用に回してもらうと、こういうような国債があってしかるべきということでしたが、この間、難しいということでしたが、もう一度政府参考人、どうしてこれが難しいのかお話しください。
○政府参考人(佐々木豊成君) 個人の金融資産の活用ということについて幅広く議論していくことは大変有意義だと考えておりますが、御指摘の環境、福祉目的国債につきまして、まず財政面で、調達した資金使途を特定した国債、借金でございますが、それが増発されることになりましたら財政の硬直化を招くおそれがあるという問題がまずございます。 それに、その上で国債の商品として考えました場合に、まず金利を安くするとかいろいろございますけれども、その前提として、事務コストが国とか金融機関にもちろん新しい商品についてシステム開発を始めとしまして掛かるということがございます。 それから、金利を低くして発行しました場合にどの程度販売できるのか予測が非常に難しいということがございます。また、仮に環境国債が売れたといたしまして、その分の今販売しております一般の個人向け国債の販売額が減少いたしまして、全体としての個人消化額がそれほど増えないという可能性もございます。 さらに、個人、企業、一般的に申し上げますと、金利を低くするためには国債の流動性が必要でございまして、発行ロットを大きくしなきゃいけない。そうでないと流動性プレミアムが付いて、低くするという基準の金利が高くなるということになります。そのような問題があると考えております。
○荒井広幸君 これは三年来、私も申し上げているんですが、平時の意見ですね、非常に平時。こういうことでは、財政民主主義、国民が参加して物を決める、今の政治不信、官僚不信、こういう根底にあっては、私は、目的的な国債を発行して国債管理政策に役立てる。そして、まさに硬直化するなどと言っていますが、必要な目的をきちんと列挙して額を積み上げて、その中身を精査して発行するんです。 そして、今こうして、皆さん、窓口公共債というのは、一つ一つ、金融、銀行のメンバーがこういうことなんですよ、ああいうことですと説明する。そのときに、こういうふうに福祉に、こういうふうに福祉にと説明したら、その志、気持ちのある人は助け合いの心を発揮して少しでも協力するということになると思います。こうして本当の民主主義というのは活性化するんじゃないでしょうか。 本来、財務大臣、総務大臣、こうした国債を発行するというのが郵政改革の中のゆうちょ銀行の最大の柱なんです。そういうものまで民営化をして、そして今物議を醸すような不信を取られている、こういったところに私はこの数字の持つ意味、それぞれの御意見ではあったけれども、実は世論は郵政改革については半々であった。もう一度謙虚に我々は耳を、心を澄ます必要があると思います。 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十七分散会