予算委員会 第12号
- 発言数
- 276 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2009/03/12
会議録
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算、平成二十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、経済・雇用・社会保障に関する集中審議を行います。 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。 これより質疑を行います。小林正夫君。
○小林正夫君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の小林正夫です。 今日は、経済・雇用・社会保障の集中審議でございます。総理にも出席をいただきました。私は雇用問題を中心に質問をさせていただきたいと思います。 まず、労働環境の底上げあるいは改善についてということで麻生総理大臣にお尋ねをしたいと思います。 行き過ぎた規制緩和、日本社会をアメリカ型と同じようにしていこうと、こういう政策は私は間違えていたんじゃないかと感じております。そういうことによって、特に労働分野では、長期雇用、二つ目に賃金制度、そして福利厚生を始めとする企業福祉、この三本柱が著しく崩れてしまったというのが現在だと思います。私は、日本の国力は労働にあり、人がみんな働いて、そして収入を得て一定のお金を納税する、それで国の力が出てくると、このように思っているんですけれども、そういう観点から見ると、今の労働環境が本当に崩れてしまった、このことが日本にとって大変大きな問題だ、心配だなと、このように思います。 それで、先日の三月五日の参議院の予算委員会において、同僚の平田議員の方からの質問に対して、麻生総理は、数万人の雇用が失われている、そして有効求人倍率を見ても極めて厳しい状況だ、悪化のスピードは極めて速いと、このように総理大臣は答弁されました。私は、若い人の失業率が非常に高い、このことも大きな心配だなと思っているんです。 政府が出しました一月の雇用失業情勢によりますと、年齢平均では四・一%という数字が出ておりますけれども、特に十五歳から二十四歳の人たちが七・四%の失業率になっている、そして二十五歳から三十四歳の人が五・六%、こういう非常に高い失業率になっているという実態でございます。 私は、日本の国がこれからも物づくりあるいは技術立国として進んでいく、そういうことを考えると、これから日本を背負っていく若い人たちの失業状態、雇用状態がこんなふうになっていると、これで日本は衰退しないんでしょうか。衰退しないようにしていかなきゃいけないと思うんですが、麻生総理はこの辺をどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 失業率の内容というものが四・三から四・一に下がったというのが良かったと書いてある単純な新聞もありますけれども、間違っていると思います。有効求人倍率というものの下がり方の方が問題なんだと、私はそう思っております。したがって、この失業率の話というのは、これは数字のマジックというか、いろんな前提条件が違いますと失業率というのは大きく簡単に変わりますので、よくよく見ておかにゃいかぬところだと、私は基本的にそう思っております。 加えて、今の中で、若年労働者の方の失業率の方に問題があるという先生の御指摘も、これはもう極めてポイントをついているというか核心をついている部分なんだと、私はそう思っております。 これは、新規労働参入率というものがかなり問題にされますけれども、これは前、この十年間、十五年間の間の方々が、新たに雇用が始まったといってその世代が抜け落ちてもっと若いのが入ってくるというので、この十年、十五年が空くというところも、今の二十五歳とか三十歳というところが今後問題になってくるところだと思っておりますので、これが中途採用とかいろんな形の機会を生むということを考えないと今後とも難しくなってくる、これが一つです。 また、企業の方もこれはよくよく考えておかないと、その十年、十五年が空きますと、長い意味で、技術屋に限らず会社の中のピラミッドがそこだけぱかっと抜けるというのは、後々人事をやっていくときに非常に大きな問題になるというのは、長期的に物を考えれば、そこのところの補充人事を途中採用でやらない限りは長期的な経営は難しくなるということも、これは普通、長期的に物を見る経営者だったら必ず考えて、そこを何とか後で対応するということをやらないと企業は難しい。いろんなことを考えて、双方、需要と供給、使用者側と雇用者側、その間の関係、いろいろあろうかとは思いますけれども、今言われたようなことは長期的には非常に大きな問題として、これは政府というより民間できちんと考えにゃいかぬ。 会社経営でいけばそういうことになるんだと思いますが、現実問題として、そこらのところの部分は、いわゆる簡単に、生活保護だとか簡単に言われますけれども、僕は、そういった人を雇ったところに対しての、いわゆる正規労働者、中高年とは言わないで中年ぐらいのところの労働を非正規から正規にしてくれた企業に対して助成をするとか、いろいろやらしていただいておりますけれども、そういったような政府の公的支援というのも今後勘案して一緒に加味してやっていかないと、なかなかこの問題は解決しにくいのではないかと思っております。
○小林正夫君 次に、経済財政担当大臣と厚生労働大臣にお聞きをいたします。 今後の雇用失業情勢についてお尋ねをいたします。 完全失業率、政府は四・七%ぐらいになる、このような見通しを立てておりますけれども、各種シンクタンクなどのお話を聞いてみると、過去最悪の五・四%以上を超えて六%ぐらいになるんじゃないかという見通しを持った報告書も出されておりますけれども、本当に四・七%程度でとどまるのかなと、このように心配をしております。 私は、今総理もおっしゃいましたけれども、やはり雇用の確保ということがこういう状況によって一番大事なことだと思うんです。そういう面で、経済とか雇用対策が大変今重要な時期にあると思います。 そこで、政府は追加の経済対策を検討中とのことですけれども、政府としては、雇用失業情勢の悪化をどの程度見込み、対策による効果をどの程度見込んでいるのか、このことをお聞きをしたいということと、厚生労働大臣についても、具体的にこういう問題についてどう取り組むのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 景気が急速に悪化しております。厳しい状況にある中で、完全失業率が上昇傾向で推移し、有効求人倍率が大幅に低下するなど、雇用情勢は急速に悪化しつつあると認識をしております。 今後については、急速な減産の動きなどが雇用の大幅な調整につながることが懸念をされまして、雇用調整圧力は累次の対策によって緩和されるものの、完全失業率は上昇することが見込まれます。 先生の第二の御質問でございますが、成長率の低下と失業率の増加とどういう相関関係にあるかということですが、いろんな学説があるんですけれども、仮にマイナス一%成長率が悪くなりますと、おおむね失業率ではそれの三分の一ぐらいの影響が出てくるというふうに理論的には考えられております。
○国務大臣(舛添要一君) 本当に雇用失業情勢、極めて厳しいと思っています。 一月の有効求人倍率は〇・六七倍ですが、これは前月に比べて〇・〇六ポイントの低下。実を言いますと、これだけ、〇・〇六ポイントも低下するというのは平成四年一月以来実は十七年ぶりの悪い指標でございます。 それから、ハローワークなどを通じて把握したところで、二月十八日時点で、昨年十月からこの三月までの非正規労働者で職場を離れないといけない人が十五万八千人ということでありますし、雇用については遅行指数で後から出てきますが、鉱工業生産など今の経済指標を見ていますと、これは非常に厳しいなという感じがしています。 そこで、どういう政策を取っているかということで、二次補正予算、今御審議いただいている来年度予算におきまして、首を切らないで、休業とか雇用訓練をすることで労働者を雇い続けてくださる企業への助成措置を拡充しました。それから、都道府県なんかにおいて雇用を創出するために四千億円の基金をつくりましたし、それから失業給付の見直しも少し拡充してやると。それから、派遣労働者を派遣先へ雇い入れたときに、これは補助金、助成金を与えるということなどをやるとともに、やはり今住宅を同時に失うという人がいますから、雇用促進住宅に入っていただく、それから民間のアパートなんか借りられる方にはその資金を御融資するというようなことでございますので、全国にあります労働局、ハローワークなどを通じて全力を挙げて雇用対策をやってまいりたいと思っております。
○小林正夫君 分かりました。 今日は経済産業大臣にもお越しいただいていますけれども、日本の企業の九九・七%は中小零細企業であります。この中小企業対策、倒産も多いと聞いているんですが、この倒産防止、あるいはそこで働く人たちの雇用をどう守っていくのか、簡単に説明いただけますか。
○国務大臣(二階俊博君) 議員が今段々とお述べになりましたとおり、極めて難しい経済情勢の中で、特に中小・小規模企業に寄せるそうした影響というものは極めて大きいものでありますが、私は、これは日本の中小企業に特別何の罪もないことが、突然アメリカから発生したことによってそういう問題も生じたわけでありますから、まずは融資でもってこの濁流のような流れを抑えなきゃいけないということで取り組んでまいりましたが、今現在で保証並びに緊急融資合わせて四十三万八千件を超えたところでございます。そして、金額にして八兆七千億円の実績といいますか、そういう状況になっております。 それでもまだお困りの中小企業の皆様に対しては、在庫を担保にしてやっていく、いろんなものを仕入れておられますから、その仕入れている在庫を担保にして融資をさせていただくなどで頑張っておりますが、なお、これから新たな対策を講ずることによって、痛みをできるだけ少なくして、新しい需要を喚起する方策を検討してまいりたいと思っております。
○小林正夫君 いずれにしても、私は、先ほど言ったように、この日本社会をアメリカ型の社会にして、競争して勝ち上がった者だけが生き残っていくと、こういう社会にしたこと自体が間違えている、私は政治の大きなミスだと、失政だと思います。 そこで、具体的な質問に入りますけれども、雇用保険の改正について、今政府からも提案があるし、私たちも三月六日の日にこの雇用保険改正法案について社民党の皆さんと一緒に法案を提出をいたしました。特に、企業において雇用保険だとか厚生年金に加入させなくてもよい派遣労働者、要は社会保障の事業主負担を軽減させてきたと、私はこういう面があるんだと思うんです。そういうことによって非正規労働者千七百三十二万人のうちに約六割に当たる最大一千六万人が雇用保険に入っていないと、こういう状況に現在なっておりますから、失業と同時に生活保護に行ってしまうと、これが今の現実だと思います。 何度も言うようですけれども、私は自公政権が進めてきた行き過ぎた規制緩和、これが大きな問題じゃないかと思います。人を大事にしてこなかった本当に政策をやってきたんだなと、このように実感をしております。 そこで、民主党は、三月六日の日に、労働関係三法として、働く人は原則雇用保険に加入することを柱とした雇用保険法の一部改正、そして、今大きな社会問題になっておりますけれども、内定取消しという、こういう問題に対して内定取消し防止法案、さらに三つ目として、失業手当の受給を終えてもなお再就職できない人たちだとか倒産をして自営業が廃業してしまった、この人たちが新たな就職をしたいというときに訓練を行う、そういう人たちのために一日五千円、扶養家族がいる場合には六千円を支給するという求職者支援法案を提出をいたしました。 そこで、具体的に雇用保険法の改正についてお聞きをいたします。 まず、資料を用意をいたしましたけれども、(資料提示)この適用条件なんですが、先ほど言ったように、非正規雇用千七百三十二万人のうち最大一千六万人が雇用保険に加入していないんですね。そこで、この図を見ていただきたいんですけれども、政府が出されている案は、一年以上雇用の見込みがないとこの雇用保険に入れないという条件を緩和して六か月以上雇用の見込みならば雇用保険に加入できると、こういう提案がされているんですけれども、この表を見てもらうとお分かりのとおり、三十一日以降六か月間、ここの契約で働いている人たちが抜け落ちちゃうんです。 非正規労働者の人たちは、派遣を含めてこの六か月未満で働いている人たちが圧倒的に多いんですよ。ですから、雇用保険法を改正するならば、ここに書いてあるとおり、三十一日以降働く人は原則として雇用保険に入ると、私たちはこういう法案を提出しているんですが、何で六か月の雇用見込み以上としたんでしょうか、厚生労働大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(舛添要一君) これは、パート、アルバイト含めて週二十時間とかいろんな規制があったのを半年余分にしました。それで、これは雇用保険そのものが今言った短期のパートの方たちを対象とした制度設計がそもそもされていない。それから、例えば二月だけパートで働きますよという方で、この方が雇用保険が掛け捨てになる危険性もありますし、それで、やはり定職に就いていただいて、できればそこでずっと仕事をしていただいた方がこれは一番いいわけですから、かえって短く、例えば二月認める、三月認めるということになると、就職して離職するというような形に、循環的な形の雇用ということもありますので、そこのバランスをよく考えて六か月にしました。 それで、あと、じゃその抜けているところはどうするんだということですが、これは雇用保険はカバーしなくても、例えば職業訓練をやるその間の生活の支援をするという手を打っていますから、実質的にそこでセーフティーネットを張り巡らせたいと。だから、六か月にするのか三か月にするのか、今おっしゃったようにもう三十一日超えたらするのか、それは先ほど私がちょっと申し上げたようなマイナス面も総合判断しての六か月という判断でございます。
○小林正夫君 去年の秋以降、日本経済が本当に急速に悪化して失業者を生み出すと、こういう社会になって、去年も派遣村など大変な状況に今陥っているんですね。それで、この三月期を迎えて、さらに二〇〇九年問題もあって、雇用情勢は悪化していく。この社会から政治に求められていることは、万が一失業したとき、離職したときに、この雇用保険で失業手当をもらってその間に再就職できる、このことの制度をつくれというのが私は社会からの政治に対する要求であり、政治の責任だと言っていることだと思うんです。 今、舛添大臣がおっしゃった、仮に六か月以上の雇用の見込みにした場合に、前回の質疑の中でもここで非正規労働者の人は百四十八万人しか対象にならないということをおっしゃった。そうすると、百四十八万人しかこの対象にならないということは、入っている人の割合が八ポイントしか上がらないんですよ。ですから、非正規労働者の人が今四二%雇用保険に入っている、それに八%が加わっても、今政府の提案の六か月以上の雇用見込みであれば、五〇%の人しか雇用保険に加入ができないという状況になるんですよ。こんなことでいいんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 正確な数字を申し上げますと、働いている方が約五千五百万人おられます。雇用保険にきちんと入っておられる方が三千六百八十五万人、その他が大体一千万人なんですが、その内訳を申し上げますと、例えば学生さんで昼間アルバイトをなさっている方、これが百三十万人。この方は今もちろん雇用保険入っておりません。それから、週二十時間未満のいわゆるパートの雇用者、これが三百八十四万人おります。ですから、週二十時間以上の雇用者、これが四百九十二万人です。そのうちの、六か月ということで広げましたので、百四十八万人が拡大をされた。 そうすると、拡大されていなくて、雇用期間、つまり六か月未満で週二十時間ある方が三百四十四万人おられます。この三百四十四万人をどう手当てをするかという話になると思いますが、例えば昼間の学生アルバイト、この人たちまでを入れるかどうかというようなことも含めて申しますと、今言ったように数字がございますので、先ほど御答弁申し上げましたように、六か月未満の方々にもほかの手でセーフティーネットを張り巡らすというのが今の政府の方針でございます。
○小林正夫君 いや、私は、大臣いろいろおっしゃいますけれども、やはり働いていて、万が一予想もしないように自分の会社が倒産をして失業した、そのときのセーフティーネットなんですよ。ですから、働いている人は原則雇用保険に加入をして、そして万が一のときには失業手当をもらって再就職に備えたり生活の糧にするという、私はここが基本だと思うんですね。 ですから、そういう意味では、私たちの、民主党、社民党とともに出している法案の成立を私たちはしっかり頑張っていきますけれども、政府としては、今私が指摘したようなことをしっかり受け止めて考えてもらいたいと、このようにお話をしておきます。 もう一つ、受給要件なんです。雇用保険に入ったけれども、今度もらうときの話なんですけれども、これは、今、自発的に自分が退職をすると、こういうことを選んで退職した場合は雇用保険に一年以上入っていないと受給資格がないと。ただ、会社が倒産だとか解雇されてしまった、こういう場合については六か月の期間があれば受給権利があると。 今回の提案は、雇い止めですね。派遣の方たちが、本来ならば雇い止めが終わっても次に同じところで働きたいという希望を持っているけれども、一応契約をしていつまでという、こういうことがあって、今はほとんどその期間が来ると首を切られて次の新しい契約にはならない、こういう状態が続いているんですね。ですから、雇い止めについては六か月雇用保険に入っていれば受給権利をありとしようと、こういう政府の提案になっていますから、そこは私は少しいい方向になったなと思うんです。 ただ、私は、今の政府の考え方でいくと、六か月同じ場所で雇用をしていないと駄目だ。私たちの案は、一年間を通じて細切れでも雇用が継続をして、六か月間、一年間の中で雇用をしていればこの失業手当の給付が受けられるようにしていったらどうかということと、もう一つは、自発的に退職という、形はそうなるにしても、今のこういう雇用情勢の中で、少し退職金を上乗せするから自発的というこういうランク付けで退職をしてくれないかという、事実上は解雇に近い、解職という形も多いんですよ。 ですから、そういうことを考えていくと、自発的であろうが、倒産して職を失った、あるいは解雇されたであろうが、受給期間、六か月間入っていれば雇用保険の失業手当はもらえるというように、ここが一律同じような制度にすることが必要だと思いますけれども、このことはどうでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) まず、ハローワークに申請に来られた方がそれは自発的だということで紙が来ていても、これはちゃんと事業主と労働者の方に聴いて、本当にそうなんですかと、そういうことを一つ一つチェックをして、まずそこでスクリーニングはきちっと掛けたいと、掛けております。 それから、細切れのやつをどう通算するかということなんですが、これも先ほどもお答えしたように非常に難しくて、どこかで二か月、それでその次一月、その次二月ないし三月ということでなるじゃないかと。そのときもケース・バイ・ケースで不公平があり得るのかないのか。例えば二か月でぼんと辞めてしまった、そのときも仮に保険料を取るとしますと掛け捨てになるのと、やはりできれば短期の離職、就職を繰り返さないで定着した方がいいんじゃないかという観点で今そういうことを申し上げているわけであります。
○小林正夫君 厚生労働大臣、よく社会を見ていただきたいんですが、派遣という働き方は、長期にわたって派遣がされるという契約は少ないんですよ。もう本当に六か月以内で派遣があって、さらに一か月とか三か月で働いている人たちが多いから先ほど言ったような数字になるんです。 だから、やっぱり雇用保険に入る資格とその保険を受給できるこの資格は、現実の社会をよく見て、私たちが出した法案、是非そういう法案を作るということで私は考え直してもらいたいと、このことを指摘しておきたいと思います。 もう一つ問題なのは、政府の提案では保険料率を〇・四%引き下げると。これだけ雇用が悪化した中で、これから雇用保険、失業手当として受給者が残念ながら多くなる見込みのあるこの社会の中で保険料率を〇・四%下げていいのかと、ここの問題なんです。これはどうして〇・四%、この時期に下げるんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 片一方でこれは雇用をきちんと維持しないといけないということはございます。我々はしっかり雇用を守るということを考えるとともに、新たな雇用の受皿の雇用機会の創出も考えないといけません。 それぞれの家計を見たときに、減税であるとか保険料の軽減であるということは、それは可処分所得、手取りが増えるわけですから、そういう意味で保険料の一部である雇用保険料を下げると。そのことによって可処分所得を増やし、それが個人消費の刺激、個人消費は日本のGDP五百兆のうちの六割の三百兆を占めますから、これはある意味で新たな雇用創出機会をつくるという意味でございます。 そしてもう一つは、これは一年限りでございますので景気刺激策としてその面がある。 それから、千分の八まで下げましたから、ただ、過去の非常に厳しかった平成十一年とか十五年のときのを想定しましても、今プールしているこのお金があれば四、五年はもてるという想定の下にこの数字。 そして、これは政府部内でいろいろ議論がございましたし、私も今言ったようなことも含めて話をして、政府の方針としてこれが決定されたということでございます。
○小林正夫君 麻生総理にこの関係でお尋ねをしたいんですが。 昨年の十二月二日のマスコミの記事にありました。その記事は、昨年の十二月一日、首相官邸に御手洗日本経団連会長ら経済界首脳を招き、景気悪化で深刻になってきた雇用問題を話し合った、雇用確保の努力で一致した、首相は国内需要を下支えするため雇用保険料の引下げ分を原資に賃金引上げを求め、経済界は賃上げに難色を示したと、こういう記事があったんですね、十二月一日。そして、今は三月になり、各労働組合も労使交渉で賃金を始めとする労働交渉を今やっています。今春闘に入っている。 総理、この十二月一日に総理はこのように発言しましたけれども、今の情勢を見ながら、民間の賃金ですからそれぞれ労使間で決めることなんですが、総理がここでおっしゃったように、今年の春闘、要は働いている人の賃金上がりますかね、こういうことをしたことによって。どういうふうな認識でしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、先生、企業にとりまして、それぞれ企業の景気若しくは営業状況その他いろんなことを考えて最終的に経営者が判断をする、若しくは労使との交渉によって決まるところでありますから、これは我々が幾ら言っても、それはなかなか、希望として、チャンスとしてひとつとは思っておりますけれども、それによって直ちにそれが給与に若しくは賞与に反映されたか、若しくはされるかと言われれば、ちょっと、先生、これ今の段階でこういう状況になりましたとお答えできる状態にはないと思っております。
○小林正夫君 私は、それぞれの労使交渉で頑張って賃上げという、そういう形で終結してもらいたいなと、このように強くは思っておりますけれども、やはり今の雇用情勢とか環境を見ると、なかなか賃金交渉は今年は難しいのかなという思いがするんです。 十二月一日に総理はそのような発言をして、下げた分を賃金の上乗せすればいいじゃないかと、こういうことをおっしゃったけど、今のこの三月期において、私はその考え方、見通しは成り立たなくなっているんじゃないかと思うんですよ。このことについてもう一度お聞きをいたします。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今おっしゃる状況だけを見て今言われればおっしゃるとおりという点は僕は否定するつもりはありません。ただ、基本的には、こういったものをすれば少なくともその分だけの幅があるはずでしたから、そういった意味では、それは十分に企業としてはそれを上乗せする分の原資になり得るということを申し上げたのであって、現実問題として、今、更に悪化しておりますので、その分を雇用の、雇用というか、いわゆる賃金のアップになかなか結び付け切っていないというのが現状だという御指摘も正しいと思っております。
○小林正夫君 是非、保険料率を〇・四%下げるということは、今この時点でそういう環境にない、むしろそこの原資をしっかりして、失業してしまった人にきちんとその手当が支給できるようなそういう構築をすべきだと、このことを指摘したいと思います。 もう一つ、今回の政府の提案で問題だなと思うのは、施行日が四月一日ということになっているんです。去年から、秋から特に雇用情勢が厳しくなった。そして、四月一日の段階で、仮にですよ、仮に今の法案などが成立をした場合に、雇い止めの関係なんです、雇い止めに遭った人たちは、今度は六か月働いていれば雇用保険、六か月で受給資格があると、こういうことになるんですよね。そうすると、三月三十一日までの人は今までどおりの法律が適用になりますから、一年以上働いていないと受給の権利がないということになる。 私は、去年の秋から今年の三月にかけて大量に雇い止めの人が発生をしていると思うんです。そこで、一年を通してこの年度末に雇い止めになる数というのはどういう数になっているんでしょうか、教えてください。
○国務大臣(舛添要一君) 年度末の雇い止めですけれども、昨年の記録に基づいて推計しますと、大体年間離職件数の一割を超えるということでございまして、例えば平成十九年度ですと、総数、離職件数七百五万のうちの離職日が三月三十一日であるものが八十五万件で一二%となっておりますので、恐らく例年同じ傾向があるとすればそういうことだと思います。
○小林正夫君 いずれにしても、二〇〇九年問題を始めとしてこの三月の末に雇い止めということが大量に発生するんじゃないかなと、こういう心配をしているんですね。そうすると、先ほど言ったように、四月から施行ということになると、少なくとも今あるいは去年の秋からこの三月三十一日までに雇い止めになった人はこの適用が受けられないということになるんです。 ですから、そういう意味で民主党あるいは社民党の共同提案は、去年の十二月に雇用情勢が悪化して、政省令を改正する日はもっと後なんだけれども、そういう状態だから十二月の九日に遡及していろいろ政府の施策を適用するという、こういうことを決めた日があったんですよ。ですから、私たちは、四月一日施行だけれども、十二月の九日ぐらいまでしっかりさかのぼって、この景気の悪化で雇い止めに遭っている人も多いから、その人たちもやはり適用にすべきじゃないかという提案をしているんです。この辺の問題をどう考えますか。
○国務大臣(舛添要一君) まず、一般論ですが、新しい法律を作ってそれを遡及法とすることのプラス、マイナスがたくさんございます。今のこの雇用関係について言うと、じゃ十二月九日で切ることの合理性はどこまであるのかということで、リーマン・ショックというのはそれより前にあったので、もちろん失業や雇用の統計は遅行指数で来ますけれども、そうすると、例えば十二月の一日にそういうことがあった人と十二月の十日にあった人との差をどうするかというので、やはり九日前の方も救わないといけないと。それで、今様々な準備を進めていまして、四月一日から、これは事務的に懸命な努力をして四月一日にやるということでやっております。 したがって、例えば、先ほど申し上げたように、民主党さんたちの案にしろ我々の案にしろ、四月一日、じゃそこでカバーできない人をどうするかはこれは当然考えないといけないので、それは、雇用保険が受給されない方についても、先ほど申し上げた住宅支援とか生活支援、それから訓練期間中の生活保障給付の拡充という手を出して、こちらのセーフティーネットでやろうということで、ちょっとそれ、ですから、そういう意味で四月一日ということできちんとやっていきたいと思っております。
○小林正夫君 百年に一度のこういう危機だと、雇用情勢も悪化したという状況なんですから、やはり私たちはそういうこともしっかり考えて法律を作っていかなきゃいけないし、あるいは遡及についても考えていかなきゃいけないということを指摘したいと思います。 同じ雇用保険の関係なんですが、次の問題に入ります。 私のところに労働相談として、雇用保険料、毎月給料から天引きをされていました、それで不幸にしてもう会社が倒産をしてハローワークに行ってみた、そうしたら企業がハローワークに資格の届出をしていなかったと。自分は毎月給料を払って給料から天引きされているんだけれども、したがって……(発言する者あり)そうなんです、年金と同じようなそういう事態が発生をして相談を受けております。 ちょっとグラフを見せてください。(資料提示)それで、今の決めでいくと、そのハローワークに行って確認した日から遡及して二年間だけ、この期間は雇用保険に入っているとみなしましょうということになっているんですね。今回の事例で言うならば、そこで書いた赤色の部分までは雇用保険に入っていたと認められるんですが、この水色のその前、これはちゃんと労働者は雇用保険のお金を払っているんですよ、ここのところが認められないということになっちゃっているんです。この問題について、舛添大臣、どのように思いますか。
○国務大臣(舛添要一君) こういうことを、きちんとお支払いしないといけないのに事業主がこういうことをやるというのは、大変それは遺憾だと思いますが、今の問題につきましては雇用保険法十四条の適用であって、今委員が御説明したとおりでございますけれども。 この立法の趣旨でなぜ二年かということは、一つは、それ以上にさかのぼったときに、被保険者であったことや賃金状況の支払状況、こういうものを正確に捕捉できるかどうかということでまず一つ。それからもう一つは、二年間遡及した場合に基本的に十二か月の受給資格が得られる、一般的に言うと一年ですから、その間にこれは一日も早く新しい仕事を見付けていただくわけですから、そういう再就職の機会が得られると、それが今の法の趣旨であります。
○小林正夫君 この雇用保険法というのは、従来は失業保険、このように呼ばれていた制度なんですね。ですから、この目的の中には当然新しい就職口を探すための職業訓練の期間、あるいはそういうことで使うという意味合い、それと同時に、失業手当のときに、やっぱりその間の生活上の支援という意味の制度なんですよね。 今回の事例でいくと、この方の場合は、本来ならば百八十日、自分はちゃんと雇用保険を納めたんですから、もらえる権利があるものの、先ほどの二年間しか遡及できないということで、結局九十日分しかその失業手当がもらえないということ、それで本人は納得できないというのが状況なんですよ。 さらに、もう一つ事例を言いますと、平成十一年に同じ事案があったんです、同じような事案が。この人の場合は、初めに働いていた会社では会社もきちんと手続をして、自分も雇用保険を納めて、ハローワークに納めてあった、それで次に転職をした、転職をして、そこでも自分の給料口座から雇用保険を引かれていた、ただし転職先のこの企業が届出を忘れていたという事例なんですね。それで、失業してハローワークに行ってみたら、今のこの遡及でいくと二年間しか遡及ができませんと、こういうことになったんです。 そのときに、その本人の方から、実は総務省の行政監察局に問い合わせがあったんです。そのときに、この行政監察局はどういうあっせんをしたんでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 大変お気の毒なケースなんですね、これ。つまり、前の会社で長くお勤めになって、それから転職したら転職の次のところが届出を怠ったというか忘れたということで。それで、これ平成十一年のことでございまして、あっせんした内容は、幾つかあると思いますけれども、この十四条二項という先ほど説明のあった法律について改善を図る余地があるのではないかということを検討してくれとあっせんをしたんです。 つまり、この方の場合、私、個別具体的な例で完全に把握しているわけじゃありませんが、多分、幾ら雇用保険が掛け捨て型の保険とはいえ、年数関係しますから、多分二百七十日もらえるところが九十日になってしまうという最悪のケースだったのではないかと思います。
○小林正夫君 今総務大臣おっしゃっていただきましたけれども、この行政監察局からのあっせんは、二年の遡及規定の改正と、今言った日数分、本来もらうべき日数分について弾力運用を求めたんですね。それで、労働者も雇用主もきちんと保険料を納め続けていたので、本当に資格認定通知を出し忘れたことによってこういう不幸な事例ができてしまった。 それで、総務大臣おっしゃったように、その辺は見直したらどうかという、こういうことを厚生労働省の方に文書で指示をしたんですね。その後、全くこの問題が解決をされていないし、検討したということも私聞いていないんです。ですから、今回、平成十一年と同じような状況があって、今回また同じようなことが起きて、やっぱり働いている人から見れば、自分が給料天引きで雇用保険料を納めているにもかかわらず、実際に失業して失業給付をもらわなきゃいけないという時期になって行ってみたらこんなような状態だったということですよ。 そこで、年金特例法というのはどういう趣旨でできたのでしょうか。舛添大臣にお聞きします。
○国務大臣(舛添要一君) お尋ねの厚生年金特例法は、これは議員立法によって制定されたものでございますけれども、年金記録問題への対応の一つとしまして、事業主が厚生年金の保険料を天引きしたが、届出も保険料納付も行われないまま保険料徴収権が消滅したと、こういう事案に対応するため時限立法として制定されたものでございます。 具体的には、年金記録確認第三者委員会のあっせんを受けて、二年の保険料徴収権が時効消滅した期間についても年金記録を訂正した上で保険給付を行う。それから、事業主に対する保険料の納付勧奨や事業主名の公表等の措置を講じた上、それでもなお納付されなかった保険料相当額については国庫が負担すると。極めて特例的な時限立法という形で行われたものでございます。
○小林正夫君 要は、年金、消えた年金問題で、民主党の追及によって今日様々な問題も出てきた。まあ少しずつは改善しているけれども、本当にごくごく一部しかまだ進んでいないというのが実態だと思うんですね。私は、まさにこの雇用保険の問題も、この人の場合には、納めた証拠、自分の給料明細を全部持っているんですよ。年金の場合には、こういう場合については遡及して年金を払う、第三者委員会が認めれば払うと、こういうことになったんですね。 ですから、私はこれから失業者が更に増えていくんじゃないかなと予想しているんですが、そのときに糧にする失業手当をもらおうと思って行ってみたら、あなたはこんなことですよと言われたら、いや本当に二重も三重も大変な生活になってしまう。私はこのことをやはり政治の力で改善しなきゃいけないんだと思うんですよ、平成十一年からそのような指摘があったわけですから。 総理大臣、今の話を聞いていて、やっぱりこういう人たちを何らかの形でしっかり救済することが私必要だと思うんですが、総理のリーダーシップでできませんか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは保険と年金と、ちょっとなかなか、一緒の話にはなかなか簡単にはなりにくい種類の話だと、基本的にはそう思っております。その上で、今法律を、それぞれのいきさつから考えて今日に至った経緯もありますので、一概に簡単に総理の一言で直れるような種類の話とは思っておりません。
○小林正夫君 私は、今言ったような事例が出て、過去にもそういうことがあって、行政の中からもこれは見直したらいいんじゃないかという、こういうあっせんも出ているんですよ。ですから、このことをやっぱり政治は解決をしなきゃいけないというこういう思い、私たちはこのことにしっかり取り組んでいきたいと思いますから、是非考えていただきたい、このように思います。 次に、年金の問題についてお聞きをいたします。 厚生労働省は、二月の二十三日の日に年金財政の長期見通しを公表をいたしました。内容は、現役世代の手取り収入に対する厚生年金の割合は平成五十年の段階でも五〇・一%と、こういうことが報道されているわけなんですけれども、ここで使っている基礎的な数字、前提とした数字、例えば出生率は二〇〇七年の一・三四より低い一・二六とはなっているんですが、経済は長期的には回復するということにして賃金は年平均で二・五%アップする、運用利回りも四・一%を見込んでいる、実質経済成長率は〇・八%。 舛添大臣、この前提で本当にいいんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは、今委員も御指摘いただいたように、あくまで長期的な見通しであるというのは一つあります。それから、これ、定点観測というか、五年ごとにやっているんで、二月の時期に五年ごとにやると。 それで、私はこの中に入っておられる金融や経済の専門家の皆さん方の名簿を見て、私も個人的によく研究を一緒にやっていたような方もおられますし、極めて優れた方々が入っていると思います。そして、直近のこの数字は非常に厳しいものがありますけれども、二十年、二十五年という大きなタイムスパンでやっているということでありますから、これは一つの試算結果であるというふうに思っていますので、そこから先はまた現下の情勢を、例えばまた五年後にこれやるわけですから、五年後にやったときに取り入れた形でどういう姿になるか、それはまた別だと思いますけれども、私は、これは一つのルーチンの研究者の方々が指標を使って、今申し上げた合計特殊出生率その他の指標についてあくまで長期的にやったものだということでありますから、一方では、もちろん現下の状況、出生率の厳しさというようなこともやっています。ただ、これ、それが上がればまた変わってきますし、それから今長期的に安定すると、これはまた変われば違うことになりますので、あくまで長期的な見通しだというふうに思います。
○小林正夫君 私も、全国に国政報告で伺う、こういう機会が多いんですけど、先日も仙台の方に行きましたら、やはり、この発表を聞いて、何か所得の代替率が五〇%維持しなきゃいけないというこういう宿題があって、まずそこの数字があって、逆算をしていろんな数値を出したんじゃないだろうかと思っている人たちがやっぱり多いんです。私もそう思います。 そこで、財務大臣、財務大臣もこの前提の数字というのはこういう同じような見通しを持っていらっしゃるんでしょうか、財務大臣としての立場でちょっとお答えください。
○国務大臣(与謝野馨君) こんなふうにうまくいけばいいなと思いますけれども、まあこれは一つの仮定計算であるというふうに理解をしていただければと思います。
○小林正夫君 やはり年金は、百年安心の年金というふうに与党が発表したその直後から社保庁の問題が出てきて、民主党がこの二年間にわたって厚生労働省あるいは社保庁に来ていただいていろんな問題提起をした、その会議も百回を超えたんですよ。私は、本来ならば厚生労働省がきちんとそういうことをチェックしてやっていないところはやるべきで、民主党のそういう百回にわたる会議の追及によってやっと政府が動き始めていると。でも、まだまだ解決できていない課題がこんないっぱいあるんですよ。 そういう意味で、私は、年金制度というのはなくしちゃいけないし、これからも安心して生活できるためには大事な制度だと思います。そういう意味で、もう百年安心だなんという年金じゃなくなっているわけですから、政府も基本的に、根本的にこの年金制度をどう直していくのかということをしっかり私は考えるべきだと思うんです。 そこで、総理お戻りになりましたからお聞きをしますけど、総理は中福祉中負担、こういう表現をよくされます。これちょっと抽象的でよく分からないんですが、年金制度を例に取ると、この中福祉中負担という総理が描いている中には、今の年金制度を維持していくという考え方になっているんですか、この辺について教えてください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 年金制度については、これはいわゆる平成十六年度の改正だったと記憶しますが、いわゆる世界で最速と言われるほど少子高齢化というものが日本という国は進んでいるという状況の中にあって、まあ百年とは当時言われたんだと記憶しますが、長期的な給付と負担の均衡を確保ということを仕組みとして考えにゃいかぬというのが当時の話だったと記憶をいたします。 公的年金制度というものをこれは維持していくためには、そのための前提というのが基礎年金ということになるんだと思いますが、その基礎年金の国庫負担の二分の一という話を実施をしないとこれはもたないんじゃないかという大前提があのときあったと思いますので、それで税制の抜本改革とかいう言葉があの当時、安定財源を確保するために必要なんだと、あの当時それが大きな議論のもとになったと思っております。 したがいまして、私どもが昨年の末に中期プログラムということを申し上げましたときにも、この社会保障というものの安定財源というものについては、少なくとも消費税というものを主要な財源としてこれは確保をさせていただきたいと。それから、安定財源の確保と同時に並行して社会保障の機能強化というのをやらないと、中福祉といってもいろいろ、二千二百億の話がよく例に引かれますけど、いろいろほころんできているところあるんじゃないですかと、たしかそういう表現を使わせていただいたと記憶します。 そういった意味で、こういうことを強化を、ほころんできているところの社会保障の機能を補充強化すると同時に、同時に効率化も併せて進めていかなきゃならぬという点を考えて、したがいまして、当面、緊急的な対応が必要な課題という点もあるでしょうけど、中長期的なことも考えなきゃいかぬので工程表というものを出す必要があるのではないかというようなことを申し上げて、我々としては、いろいろな国としてスウェーデン並みの高福祉高負担というのをいくのか、それとも逆の低福祉低負担でいくのかと、いろいろなことを言えば、表現とすれば、日本の場合は今中福祉中負担ということになるのではないかと。その意味では我々としては中負担ということをやらしていただかなければならないんだと、私どもはそう思っております。
○小林正夫君 なかなか理解が難しいお話でしたけど、要は今の年金制度を維持していく、こういうことが前提だというふうに受け止めましたけどね。少なくとも今年の九月までには衆議院の総選挙が行われるわけですから、私たちとしては、社保庁の問題もあるし、歳入庁というのをつくって年金については一元化にしていくことが望ましいんじゃないかと、こういうふうに私たちは思っているんです。百年安心の年金制度ももう破綻をしているわけですから、そういう意味で、衆議院選挙を年金問題をしっかり争点にして戦えるように、是非政府としても新しい年金制度を示すことが必要だということだけ指摘をしておきたいと思います。 今日は法務大臣に来ていただきました。成年後見制度についてごくごく簡単に問題提起をしておきたいと思うんですが、やはりこの成年後見制度というのはなかなか、まだまだ世の中に周知がされていないなと。これは私は、二〇〇〇年に介護保険制度がスタートした、そのときに併せて成年後見制度というのがスタートして、やはり自分のことが律し切れなくなったときにだれかに後見人をお願いをしていくんだと、こういう制度ですから、これからも私は高齢社会で大変大事な制度だと思っているんです。 ところが、なかなかこれが普及しないし、それで、やはり後見人になった人が事件を起こすことが随分報道されているんですね。後見人になった人が三千万とか四千万円のお金を横領してしまったとか。したがって、そういう報道もあるものだから、なかなかこの制度に入っていけないという今思いと、この制度を利用するためにはやはりお金が掛かるんですよ。お金が掛かるから、将来自分が入院したり、あるいは亡くなったときに自分の葬儀代を残しておかなきゃいけないという思いから、毎月後見人に報酬のお金も払いにくい、払えないということで、この後見制度を利用する人がなかなか進んでいないというのが今の日本の実態だと思います。 そこで、平成十三年から成年後見制度は利用支援事業として、国の補助事業ですね、補助事業がスタートしているんですが、これもなかなか進んでいないんです。だから、したがってこの後見制度を更に普及していくためには、そういう事件を少なくしていくということと、掛かる費用の負担をやはり軽減をしていかなきゃいけない。品川の社会福祉協議会ではこの四月一日から今言ったような費用について一定の負担をしますという、こういうところも現れてきたんですね。 やはりこういう政策を、私は二兆円ばらまくならば、こういう福祉の問題で、この制度あるいは違う制度に、こういう制度に私は使っていくべきだと思うんですが、今言ったような成年後見制度を普及するために、法務大臣、今言ったような指摘をどう対応していくんでしょうか。
○国務大臣(森英介君) ただいまの委員の御質問は、この成年後見制度の意義を十分に認識された上で、しかしいろいろと問題が生ずる可能性があること、それから利用するのにいささかお金が掛かり過ぎるということなどの問題があるので、それについてどういうふうに対処していくのかという御質問だと思います。 今更申し上げるまでもありませんけれども、委員がお配りになった資料にも示されておりますように、成年後見制度には大きく分けると法定後見制度と任意後見制度があるわけでございますけれども、法定後見制度は家庭裁判所が選んだ後見人等が支援、保護する制度であり、任意後見制度はあらかじめ御本人が選んだ後見人が支援、保護する制度であって、どちらも後見人等が御本人に代わって財産管理や身の回りのことに関する契約の締結などをできるようにするものでございます。 ただ、確かに幾つかのいろいろな、後見人が横領をしたりする事案ですとか、そういうことが既に起こっておりまして、そういった問題にどう対処していくかということは、これ率直に申し上げてなかなか難しい問題でございまして、なかなかこれという妙手はないと思いますけれども、やっぱりそういったことを防いで、安心してこの制度を利用していただくように国としてもこれから万全の対策を講じていかなければならないと考えております。また……
○小林正夫君 はい、いいです。
○国務大臣(森英介君) よろしゅうございますか。
○小林正夫君 私はこの問題、本会議を含めて厚生労働委員会でも、いろいろ使いやすくするためにということで問題提起をしてきました。また改めて別な場で問題提起をさせてもらいたいと思いますけど、最後に新しいセーフティーネットの関係なんですけど、私たち、今の制度は、失業給付をもらってその間に再就職できればいいんですが、できない人たちがこれから非常に多くなるんじゃないか。また、自営業者の方で廃業したりした人たちも多くなるんじゃないか。 そこで、私たちは、この②で書いてある、要はそういう人がいきなり生活保護に行くんじゃなくて、その手前に新しいセーフティーネットをつくる必要があるということで、求職者支援法というのを民主党と国民新党と社民党で三月六日の日に衆議院に出して、今論議が始まりました。 是非日本の社会に、ここがないんですよ。やはり、規制緩和、行き過ぎた規制緩和をしてきたにもかかわらず、こういうセーフティーネットをつくってこなかったというのが私は政府・与党の大きな失政だと思いますよ。だから、この制度を私たちはつくっていきたいということで今法案提出しておりますので、是非こういう法案が成立できるように政府としても考えてもらいたいということ。 最後になりますけれども、私は国会というのは生活体験から法律を直していくところだなと、このように私自身は考えているんです。それで、去年も私たちは一年間で百四十本の法律を審議したんですが、そのうちの百本は今ある法律の一部改正という話合いなんです。ですから、七一%は、私たちが話し合っている法律のうち今ある法律をどう変えるかなんですよ。だから、どう変えるかということは、まさに生活体験だとか働く人の体験を基にして現実の社会に合った法律に直していこうという、私はこのことが国会の役割だと思うんですね。 だから、そういう点では、民主党は、常に国民生活とか働く人たちの視点で私たちは法律を作り、新しい法案について提案をし、より良い社会をつくっていくために、その視点でこれからも頑張っていくということをお話をして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。下田敦子君。
○下田敦子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の下田敦子でございます。よろしくお願い申し上げます。 国民の悲願であります拉致問題解決に少し光が見えてまいりました報道が、昨日から続いております。総理の胸には、どの背広、お召し物にでも必ず拉致のバッジがいつも付いております。ですから、その意味から大変、少し私ども国民もほっとしている、そういう思いでいっぱいでございます。 まず、麻生総理にお伺いいたします。 先般発表されましたGDPの速報値についての御所見、あわせて、去る二月九日の衆議院予算委員会で麻生総理は、景気の現状に比べて、他国に比べれば傷は浅いというお考えを示されました。我が国は、年率一二・七%の減で、世界一の不況指数です。状況分析とその対策についてお伺い申し上げます。 また、一月の景気動向指数、これが八九・六と低下しまして、六か月連続で低水準に落ち込んだと、三月十日、内閣府が発表されました。この数値について総理の御所見をお伺い申し上げます。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) まず、下田先生、最初のGDPの成長率のところが、数値が最終的には一二・七だったんですが、今回、確報で一二・一に良くなっておりますが、これは内容が良くないです。良くなっているという数字だけ見ると、それ以上追わないとなんですが、これは在庫率が変わったりしておりますんで、〇・五下がったりしておりますんで、この種のことにお詳しい方に聞かれるといいんですが、これは確かに良くなった数字になっておりますけれども、その内容としては、いわゆる計算上良くなったことになるんですけれども、経営側からいったら在庫が増えるということはいいとは限らぬということになりますので、そういったところを含めまして、こういったところは私は悪化は続いていると、基本的にはそう思っております。 したがって、こういった経済状況の中にあっては、これはどう考えても、外国の需要、いわゆる外需に頼っておりました部分というのは、過去八年間ぐらいそういったもので景気を主導してきておりますが、その外国に対しての輸出が、対中、対米、対欧を含めて一斉に下がってきておりますので、これは内需というものを喚起しなければとてもではないということになっておりますので、自律的な経済成長モデルというものを考えるためには内需喚起というものにいろいろやっていかにゃいかぬと、まず基本的にはそう思っております。 したがいまして、この度の予算を含めまして、過去の補正などなど、いずれも生活者、また中小企業、そして地方というものの三つに重点を置いて私どもは経済対策、約七十五兆円というものを今やらさせていただきつつある、もっと言うとやらさせていただこうとしているということだと思っております。 これを実行することが最大の景気対策になるんだと思っているんですけれども、いずれにいたしましても、こういったようなものが浸透していくには少々時間が掛かりますので、そういったものが一日も早く地方に、中小企業に、生活者に浸透していくということを期待をいたしておるところでございます。
○下田敦子君 ありがとうございました。 先日、また、総理は、アメリカの一部の見方として今年の四半期から景気が上向くであろうという御見解を示されました。輸出が四五%減、百年に一度の景気低迷でございます。対策はどのようにお考えであるか。そして、既に支給が開始されておりますけれども、国民の六八%が反対した定額給付金二兆円、これの経済波及効果を、どのくらいの内需を喚起、拡大できるかをお尋ね申し上げたいと思います。 そしてまた、今予算で多額の国債発行との整合性を、国民、特に若い人たちにどのように説明されていくか、お尋ねしたいと思います。
○委員長(溝手顕正君) 麻生内閣総理大臣。
○下田敦子君 まだもう一つあるんです。済みません。
○委員長(溝手顕正君) 済みません。
○下田敦子君 最も重要なところでございます。 そして、昨日、解散は、衆議院解散のことだと思いますが、景況感で判断をすると、そう報じられました。解散になる大きな判断材料となります景況感とは一体どのような判断なのか、具体的にお示しください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に三ついただいたんだと思いますが、まず定額給付金というのは、もう前々から申し上げておりますように、家計への緊急支援であり消費を増やす経済効果と、二つ申し上げてきておりますが、今、経済効果につきましては、GDP成長率、よく使われる数字ですが、これの〇・二%ポイント程度引き上げる効果があると見込んでおります。既に一部の地域では支給を開始されておりますのは御存じのとおりでありますので、心理的な元気なりになったりして、早くという話もよく出てくるようになりましたので、単年度限りの施策ではありますけれども、これが持続的な経済成長につながっていく一つのきっかけになればというのは我々としては考えております。 それから、若い世代への国債発行の話を聞かれましたけれども、これは今、経済対策の財源として財政投融資特別会計というものの金利変動準備金というものを活用するということで、いわゆる極力赤字国債の発行というのは抑制をしておるというところでございます。 日本の国の財政というのは、五百八十一兆円といういわゆる債務残高というのを残しております。したがって、我々としては、この借金というものはきちんと考えておかにゃいかぬと。それを押さえてどうするか、それを押さえ、頭に入れた上で目先の景気対策をどうするかということでありまして、我々としては、この問題につきましては、基本的には、目先は景気対策、全治三年と申し上げておりますが、目先は景気対策。中期的には、やっぱり財政再建というものをきちんとやりませんと、日本の国債というものは大量に発行してきておりますけれども、御存じのように、普通これだけ発行すると金利は上がらなくちゃおかしいんですが、金利は一貫してざあっと下がって、今日、一・三か四だと思いますが、金利は一・三、そういった状況になっておるというのも御存じのとおりでして、大量に発行しているという割には金利が国債としては物すごく低くても世界で買われるということは、日本の円なり国債というものの信用が他国においては極めて高いということを意味しているんだと思っております。そうでなければ、これは金利が上がらなければ売れませんから、私はそこのところはきちんと押さえておかなければならぬところだと思っております。信用されているから買われておるわけです。私どもは、そこのところが一番大きな問題は、我々としてはここのところが一番肝心なところだったと思っております、それによって五百兆のGDPを維持できましたから。この五百兆のGDPが維持できたというのは、我々としては大いに頭の中に入れておいていただかにゃいかぬところだと思っております。 もう一点。景気の状況についてという話はどういう情報が出たんだか知りませんけれども、景気状況によって解散を決めるというようなことはないのであって、景気を良くするというのが私に与えられた使命だと、今のこの状況においては使命だと思っておりますので、解散し国民に問うべきなのは与野党の政策の違いでして、政権担当能力というものを争うものだと、私はそう思っております。
○下田敦子君 大変御丁寧な御答弁ありがとうございました。 実は、内需の喚起ということで、私、後ほど、大変僣越ですが、重要な御提案を申し上げたいことがありますので、御答弁は御簡潔にお願い申し上げます。 さて、次に与謝野財務大臣にお尋ね申し上げます。 何やら二〇一一年、消費税が上がるのではないかという話題が方々から聞かれるようになりました。大変心配なテーマでもあります。政治家にとって消費税はトラウマだということが昔からよく言われました。消費税は福祉のため、高齢化社会のためと言われてきましたけれども、日本の消費税の五%の税率は先進国の中で一番低いものだと思います。ただし、課税されるその対象とそれから範囲は世界一だと思います。 例えば、税率。私も参りまして、大変感じました。二五%のスウェーデン、なかなかお給料も半分は税金に持っていかれるという話もありました。それから一七・五%のイギリス、ヨーロッパ諸国より我が国の課税結果が国民生活に高い影響を残しております。というのは、中小企業の商工者、建設業、それから農家などは代金から消費税を納税しなければならない大変困った苦しい状況がございます。反面、輸出品、例えば車。大会社においては莫大な消費税が税務署から払い戻されています。 こういうことを考えますと、昨今の消費税のアップが唱えられているようですけれども、景気回復にはますます程遠い状態に陥るのではないかなという心配が出てまいります。 御所見を手短にお伺い申し上げます。
○国務大臣(与謝野馨君) 総理が三年後には消費税をお願いしたいと、こういうことを表明されましたのはあくまでも条件付でございまして、景気が好転するということを条件に、どんなに早くても二〇一一年と、こういうことを申し上げたわけでございます。 それからもう一つは、税法が国会に提出されておりまして、今参議院の方に回ってきておりますけれども、その中の附則に書いてありますことは、二〇一一年から税制抜本改革をお願いしたいと、これは段階的にお願いしたいと、それから経済回復を前提としてお願いしたいと、この二つが書いてあります。 しかも、こういうものを仮に上げた場合には、やっぱりその使途は年金、医療、介護、少子化など、こういうものにそっくり国民に還元するという形を取るという思想が盛り込まれているわけでございます。
○下田敦子君 話は変わりますけれども、先日、中国全人代の温家宝首相の発言を見ておりましたら、そのテレビの中では、中国はGDP八%を維持する内需主導型に切り替えると。そのために、社会のシステムを変えて、社会保障、医療制度の拡充、情報能力を高めるという発言をしておられました。 ただ、私は思いますが、貿易黒字が二六・五の中に二千万人の失業、これはGDPが三・四を前にしていかがなものかなと考えさせられましたけれども、社会保障、医療制度の拡充という温家宝さんの発言というものには強い関心を持ちました。 そこで、次のお尋ねをしたいと思います。 輸出経済に偏っている我が国のこの結果でありますけれども、経済状況を顧みまして、内需拡大を図る意味から、医療・福祉ソーシャルビジネスの経済波及効果について総理の御見解を求めたいと思います。 パネルで御覧いただきたいし、お手元のお届けしてありますパンフレット、資料に社会保障分野の雇用誘発効果についてございます。(資料提示) その中で、介護が一位でございます。社会福祉、保健衛生、医療分野、雇用誘発効果が極めて高いものがあると。このところ、自動車、電気製品、衣類、これが金融危機感が実体経済を相互作用しながら悪化されております。いわゆる負のスパイラルが今続いておる最中であります。しかし、一向に、何といいますか、国家的な政策として全庁的なプロジェクトが我が国では霞が関辺りからも話されることはありません。 そこで、この意味からも一つ申し上げたいんですが、単独政権というわけではありませんけれども、六十年続いてきた我が国の政治、政策集団、特に霞が関においてはトリビアリズム、いわゆる瑣末主義の結果が今日に至っているのではないかなと。という意味は、本質を離れまして末梢的なことにこだわっている昨今の状況があるように思えてなりません。 具体的に申し上げます。資料二を御覧いただきたいと思います。まず、お手元の資料、一中学校学区における介護保険財政の経済効果について説明させていただきます。ごく平易に申し上げますと、一中学校学区に介護をする、例えば介護老人保健施設、それから介護老人福祉施設、それから今減じられておりますが介護療養型施設、そしてまた、その他の在宅の介護サービスがたくさんございます。 これらの介護サービスの経済効果というものは四億三千万円、これはちょっと数字が古くて恐縮なのですが、かつての介護保険制度が始まったときの新ゴールドプランベースとなる試算がございます。この第一次経済波及効果、それから第二次経済波及効果、第三次経済波及効果は、公共事業の経済波及効果と何ら変わるものではございません。そして、これらを京都大学の西村周三副学長先生は、かつて昔からいろいろ御指導いただいていたものがありますけれども、そういう研究があるということであります。 例えば、もっと分かりやすく申し上げますと、百人の入所者を有している施設があったとします。そこには百人の医療、介護職員が必要になります。その土地に定住いたしまして、家を建て、子育てをし、消費生活を営むことになります。さらに、百人の入所者の施設には、医薬品業者それから医薬品の機器業者、自動車、そして食品業からクリーニング業の果てまで出入りいたします。活動することによって経済波及効果が生まれてまいります。 一方、我が国は、公共事業国家になってしまいましたけれども、公共事業は建設工事期間中、雇用が発生します。しかし、工事終了とともにその経済波及効果はおおむね終了いたします。そして、様々な働く場がそこで大方終わるということが継続しているわけです。そこで、誤解のないように申し上げなきゃなりませんが、医療や福祉で金もうけ、利益追求、利潤追求だけをしてはならないという哲学が私はやはり必要であろうと思います。 参考までに、釈迦に説法ですが、我が国で遅れている産業分野は、このサービス産業分野、そしてなおかつ会計学、アカウンタビリティー、これがどうしても学問的にも実践的にも遅れている現状がございます。 この辺のことを考えていくときに、私は、高齢化社会というのを、社会保障の経費が掛かる、大変多くなるというマイナス思考ではなくて、ソーシャルビジネスの経済波及をもっと研究し、例えば昨今、インドのムンバイ、もうアジア一帯にこの医療経済が普及して、日本まで今来ております。様々な検査物体、これもムンバイに送っていって、一両日で検査結果が出てくると。 そういうことですので、将来に向けて内需拡大のプロジェクトを起こすべきと私は考えております。これは、一厚生労働省の所管だけではなくて、全国各市町村において介護保険会計の負担、これを、やはり介護施設を開設することに対して、少しお勉強の足りない自治体においては全く受け付けません。介護保険が大変な状況なので、これ以上の施設は受けませんという張り紙さえしている自治体が多く見かけられます。 先日、総理の御答弁の中に大変すばらしいなと思いましたことが一つございます。地方自治体をそれぞれお回りになってごらんになりますと、リーダーの実力が問われると。私は本当に拍手をしたい思いでございました。それを選ぶそれぞれの住民ということにもあるのでしょうけれども、こういうことから大変感銘をいたしました。また、厚生労働大臣にこのことを強く望んで、次の質問に入らせていただきたいと思います。 まず、介護従事者の処遇改善と人材確保についてお伺いいたします。 例えば、欧米のケアワーカーあるいはドイツのアルテンプフレーゲリン、これは老人介護士ということで、大変歴史もあれば社会的地位も充実しています。何度か言ってまいりましたけれども、歴史があるということにおいては我が国の看護師の百年の歴史に相当するものを持っています。ですが、我が国のこの介護というものの、いわゆる介護福祉士の国家資格はわずか二十年しかございません。 非常に困っていることをずばり申し上げます。これは、舛添厚生労働大臣にも是非提言を申し上げておきますが、厚生労働省の社会・援護局の所管が介護福祉士でございます。ところが、認定資格のホームヘルパーの所管が老健局でございます。これは、ちょっと申し上げると長い歴史があってこういう結果に陥っているわけなんですが、縦割り行政の弊害によりましていろいろな意味で混乱が生じていることをまずもって申し上げたいと思います。 そこで、パネルの二番目、お手元の資料の二枚目でございますが、平成元年から全国二十五校の介護福祉士の養成校で始まったものが、現在、全国で四百三十四校になりました。総理のお地元の福岡にも、自らのグループの中の介護福祉士の養成校がおありと承っております。 さて、その中で、社会保障費二千二百億減にすると。いわゆる市場原理主義、サッチャーイズム、レーガンイズムの影響を受けた、申し訳ありません、ずばり申し上げます、小泉・竹中ラインの政策により、低賃金、介護人員減となりました。平成十八年から今日まで介護の現場はすっかり崩壊してしまいました。二十万人に上る介護福祉士が、現在別な職種に移って休眠状態でございます。入学生徒の激減により、大学、専門学校の教職員の解雇、閉校という厳しい状況に突入しているところもございます。 専門学校の状況もさることながら、学校法人におきましては、これは様々な財産の所管がございます。閉校した場合には大蔵省の、国の財産に移管していく、こういう厳しい状況の中で、このことについて文部大臣はどのような御所見をお持ちでありますか。 また、厚生労働大臣にも、諸施策を講じておられるのは多といたしますけれども、どのようにお考えであるか。 何せこういう状況で築いてきた二十年とはいえ、それぞれの介護に関する学問的なインテリジェンス、その他地域貢献、すべてゼロに帰してしまう地域もあるということを申し上げなければなりません。そういうことでお答えをいただければ有り難いと思います。
○国務大臣(塩谷立君) ただいまお話ございましたように、介護福祉士の人材が不足しているということで、大変私どもも憂慮しているところでございますが、介護福祉士養成施設については、お配りの資料にございますように入学者が減少傾向にあって、定員充足率は平成十九年度で四六%、そして平成二十年度で四五・八%、定員割れとなっているわけでございまして、この介護福祉士養成については専門学校が七割を占めて重要な役割を担っていただいておりますが、特に専門学校では十九年度で五九・九%、二十年度で四一%となっておりまして、専門学校関係者から、この介護福祉士の処遇問題が定員充足率に表れているのではないかということが指摘されておりまして、そういう点で、この大変重要な役割を担っている介護福祉士の質の高いサービスを確保していくために、中核的な担い手でありますので、意欲ある人材の参入を促していかなければならないと思っておるところでございます。 そういう観点から、福祉士の処遇改善が必要であるということで、介護報酬の改定、これはプラス三%ということでございます。そして平成二十年度におきまして、二次補正において学生等に対する修学支援の貸付け拡充、そして介護福祉士養成のための委託訓練事業、これ二年間で三千七百万円といった現在の施策が講じられておりますので、今後とも、厚生労働省と連携して専門学校を始めとした介護福祉士養成施設における人材育成を進めるとともに、これらの専門学校等活性化を図ってまいりたいと考えております。
○下田敦子君 御答弁ありがとうございました。 そこで、厚生労働大臣にお尋ね申し上げます。この四月の介護報酬改定が三%アップであると。大変喜ばしく、ほっとしている関係施設がいろいろございますが、過去二回、例えば二〇〇三年及び二〇〇六年の改定時において何%引き下げられましたか。この社会保障費減の結果を受けて引き下げられました。このことの何%それぞれ引き下がったかをお尋ね申し上げます。
○国務大臣(舛添要一君) 平成十五年の改定率がマイナス二・三%でございます。それから平成十八年度につきましては、これはもう委員御承知のように、いわゆるホテルコストというものを入所者負担としましたんで、その分は施設の経営者の方々にとってはこれは直接取れるわけですから、それを引きますと〇・五%と。合計しますと二・八%マイナスということでございます。
○下田敦子君 ありがとうございました。 ただいまのホテルコストにおいては、時間の関係もありますので委員会に譲らせていただきますが、一千二百十九億の黒字になって、その扱いがいま一つ問題がございます。 それでは、このことの、ただいま御答弁いただきましたことに沿って二・三あるいは二・四%の引下げがあった。したがって、この度三%引き上げても、介護保険制度をスタートいたしましたときから見ますと、実に一・七%減なんですね。結果として、喜ばれますでしょうか。 逆に、お手元の資料の三枚目にございますけれども、この度の介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策というところで見ますと、いわゆる二十三年の四月からは、実に三%はもう使い切るわけでございますから、だれがどのようにするかというと、要するにこれは介護保険のアップ、介護保険料でこの三年目を迎えるということしかないように解釈されますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) まず、非常に介護の現場が深刻な状況にあるということで、私も現実に自分が介護していた十年、十五年前たくさん若い人たちが希望に燃えて介護福祉士を目指して、そういう人たちに講義をしたりとか一緒に勉強したことがありますので、大変今の状況を残念に思っております。 それで、何とかして待遇改善をしたいということでありましたけれども、こういう経済状況で介護保険料の引上げという形でやればそこはそれで問題なんで、二次補正でこういうふうにいたしましたけれども、本来は介護保険料でやるということが趣旨ですから、どこかの段階でやらないといけません。ですから、二十四年からは介護保険料でいくことになりますけれども、言わば激変緩和措置として段階的に国庫負担を増やしていくというのが、この先生の御資料で示されていることでございます。
○下田敦子君 大変貴重な時間でありますので、その御答弁を承ってまた委員会に譲らせていただきます。 さて、ここで突然大変御無礼にございますけれども、総理始め大臣各位におかれましては、将来、御自身の介護を御令室様、奥様を中心に見ていただこうと思っていらっしゃるか否か、これをお尋ねしたいと思います。 今日は総理を始めとしまして皆様五名の各位、大臣がお出ましです。一言ずつで結構でございます。どなたに介護を見てもらう予定か。
○国務大臣(舛添要一君) 私は自分の母親の介護で大変に苦労いたしました。ですから、常に申し上げているのは、介護はプロに任せましょう、家族は愛情のみをと、私はプロに任せたいと思っております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 見越して十歳も若い人と四十三で結婚したという、それほど長期見通しを立てたわけではないんですが、今見ていますと家内より私の方が健康だなあという感じがしますので、こっちが介護する番かなと、よくそういう話を二人ですることはあります。 しかし、今現実問題として、私も基本的には四世代同居していた時代がありましたので、祖母の相手をずっとしておりましたから、介護の大変さというのは今の舛添先生同様決して知らないわけではありませんので、その相手はやっぱり結構神経的、精神的にはかなりな過重なものが、これは先方ももちろんあるんだと思いますが、こちら側も双方これは避けて通れぬ。長男というのはそういうことになりますので、どうしてもと思っておりましたけれども、なかなかこれは難しい問題をいっぱい抱えておるというのは、現実を知っておりますので、そう思っております。 したがって、基本的には今舛添大臣の言われたのが方向としては正しいのかなという感じがいたしております。ちょっとまだそこまで、それほどちょっと具合が悪くなってきておりませんので、もうちょっとしばらくたちますと、現実になりますともうちょっと真剣に答えられると思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 子供に面倒を見てもらえるとも思っていませんし、女房にも迷惑を多分掛けられないんで、入れる施設があったらそういうところに入ってやりたいと思っております。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 総理ほどではないんですが、私も七つ違いなんで、女房が。若くて極めて元気でございますから、やっぱり女房に介護してもらうのかなというのはおぼろげながら予感を持っておるわけでございます。 ただ、私、一時グループホームの方の研究を随分したことがございまして、いわゆる認知症とかそういう傾向が出た場合は、自宅よりもかえってグループホームの方が幸せ感があるんではないかと、こう思いますので、私自身にそういう傾向出たらグループホームへ入りたいと思っております。
○国務大臣(塩谷立君) 介護についてはいろんな、大変な話はいろいろ聞いておりますが、事自分のところでは、母も元気におりますし、全く自分の介護をどうしようなんて今まで考えたことはありません。今のところまだ若いつもりでおりますんで。ただ、今後は少しずつ考えなきゃいけないなと思っております。
○下田敦子君 御答弁不明の大臣もお一人おられますけれども、大変ありがとうございました。 何をもってこんな御無礼なことを、大事な時間を使わせていただいたかというと、高齢社会をよくする女性の会という会がございます。その会で全国四十七都道府県の知事に対して今の同じような質問を申し上げアンケートをまとめた結果は、ほとんどが奥様にお世話になるということを御答弁されたのが今から十年前です。時代がこれだけ、インテリジェンスが介護に関して御理解いただけたかなと、大変私は今変わった時代を感じておりますが。 そこでお伺いいたしますが、十年後のその団塊の世代の方々が要介護状態になったときに必要となる介護福祉士数をお示しいただきたいと思います。 あわせて、総務大臣に、このいわゆる介護というものに関しての地域おこし、地方においての総務省サイドから御覧になった地域の内需拡大というものを含めてどのような施策が、もしおありとすれば、希望的な観測でも結構でございますので、御披露願いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 介護福祉士の資格保有者、現在七十三万人おられますけど、これは実際三十万人が従事しておられる。 それで、今日、鳩山大臣と私も同い年、塩谷さんも同じような年ですから、団塊の世代が最低三人はここにおりますけれども、我々が介護が必要になったときには、現在の百十七万人、これ介護福祉士を含む介護職員全体ですけれども、百十七万から平成三十七年度を取りますと約二百十二万ないし二百五十五万人にまで増加するというふうに一応様々な推計で出ておるわけでございますんで、そういう意味で、今後ともますますニーズは高まっていくというふうに思っております。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 先生の質問の御趣旨にぴたっと合うかどうかは分かりませんけれども、まず申し上げたいことは、このいわゆる社会保障とか福祉の分野というのは、国が補助金というか補助をして様々な事柄が行われているように思われますが、実は意外と何兆円という単位で地方単独事業が多いわけでございます。それは、地方の首長さんたちがそれぞれ自分独特の政策として様々な福祉分野をやっておられる。そういう事柄が明らかに雇用を生んでいるのは間違いないし、経済の活性化にも役に立っていると思うわけでございます。 ですから、地方自治体が、ソーシャルビジネスとさっき先生おっしゃいましたが、そうした手法を活用して様々な福祉分野に進出をするというのは大変意義深いことと思っておりまして、実際、例えば路線バスが廃止された地域で高齢者のための輸送サービスをやっている事業とか、あるいはいきいき健康サロンというものを地元商店街と連携をして高齢者の交流の場をつくっているケースとか、こうした事柄に対して、例えば特別交付税とかそういうような形で援助していくのが正しいだろうと、こう思っております。 いわゆるコミュニティーファンドというんでしょうか、介護や福祉などのいろんなコミュニティーサービス事業に融資するためのファンドをつくるという有効な方法がございます。この場合、ファンドには地方自治体がまず出資をするわけですが、これは九割方地方債を発行していいというふうにしてありますし、利子については特別交付税で措置をするという制度がございます。いずれ、これから発展する分野になっていくと思います。
○下田敦子君 大変有り難い御示唆をいただきましてありがとうございました。 また、舛添大臣の想定される介護福祉士数が二百五十五万人、この数字でいきますと何とか間に合うのかなという気がいたしますが、このときまでの環境をどう保つかということがまたこれからの私どもの課題でもあります。 さてそこで、完全失業率が四・四%を突破いたしました。昨年の十二月です。現在、その最も必要とされる雇用創出の場に介護と農業という問題の政策を打ち出している空気がございます。介護は科学であるという、世界的に昨今言われておりますが、こういう雑誌を見かけました。「介護、農業をバカにするな」と。ちょっときつい言葉かなとは思いますが、実際そのとおりでございます。 介護は製造業ではありません。まさに人様が相手です。介護技術、介護概論、医学一般等を履修しなければならないと。そうしなければ、車いす一つにも、いわゆるベッドサイドでの体位の交換その他もしてはならないと、そういう重要なものがございます。そこで訓練内容とかカリキュラムとか職業訓練機関、これが非常に重要になってまいります。そこで心配になりますことを端的に申し上げて終わりたいと思います。 厚生労働省は、介護事故等のための定義、それから介護事故数、これが国家サイドで把握されていないという現状を聞きます。介護事故防止のためのマニュアルを用意されていますか。研究されていますか。なぜこういう国家的に把握しなければならない事故数を地方自治体に任せっ放しなのか、その点についてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 今御指摘いただいたように介護の事故数というのは把握しておりません。ただ、特別養護老人ホーム等の介護保険施設においては運営基準で、事故が発生した場合の対応とか指針、あるいは事故発生防止のための委員会の定期的な開催といったことを義務付けております。今後ともその事故防止の確実な実施を図ってまいりたいというふうに考えております。
○下田敦子君 よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それで、職業訓練のためのいわゆる教育訓練給付金並びに介護報酬の不正請求についてお尋ねします。 かつて指定取消し事業所がございました。それに対する介護給付費の返還を求めてこられましたけれども、指定取消し事業所とそれから返還請求額、併せて未済額、不納欠損額、これについてお尋ねしたいと思います。参考人。
○政府参考人(宮島俊彦君) 平成十二年度から十九年度まで、取消し件数は五百九十七件、返還請求額は七十八億九千万円ですが、返還済額は三十八億二千六百万円、未済額は三十三億六千二百万円、不納欠損額七億三百万円となっております。
○下田敦子君 少なからず国民が納めたこれらのお金に対して、なぜ現在まで、私がこれ質問を申し上げたのは十九年、十八年でしたか、の質問でさせていただきましたが、これほどに、不納欠損が七億三百万、未済額も相当に今おありだと、三十三億六千二百万ということでありますけれども、これらをいつまでどのように回収、正常に戻すおつもりですか、お尋ねします。
○政府参考人(宮島俊彦君) 未返済金については、現在、市町村が不当利得を受けた事業者に対して返還請求をするということになっていますが、これは民事上の債権ということで、民事上の執行手続ということで、非常に煩瑣な手続となっております。 したがって、去年の国会で御審議いただきました介護保険法の改正で、今年の五月から不正事業者からの返還金等については地方税の滞納処分の例によって強制徴収ができるということになりましたので、今後、確実、迅速な回収に努めてまいりたいと思っております。
○下田敦子君 固有名詞を出して大変恐縮ですけれども、例えばマスコミの中で騒がれましたコムスンとか、様々な事件がございました。介護保険を施行していくために、国も多少それに様々な形でかかわってスタートした事業所でございます。 これは市町村が窓口であるし、保険者がやることだとありますが、じゃ、国は何をしているんですか、このことに対して。具体的にお答えください。
○政府参考人(宮島俊彦君) 返還は保険者である市町村が行うということになっております。国の方は、事業者に対しての立入検査、それから直接の立入検査についての指定権者である都道府県や市町村に対しての指導等、それからこのような強制徴収今後行いますので、その手続について指導するというか、そういった立場で今後このようなことが回収されるように努めてまいりたいと思います。
○下田敦子君 片方で、介護保険がどんどん上がっていく心配がある。それから、給付したはずのこういう様々なトラブルがあって、その返還がスムースでない。きちっとしなければならないことは、まず足下からきちっとしなければならない。 市町村を技術的に助言するという言葉があるそうですけれども、これをやるのが国の当局所管であります。片方で、またどんどんどんどんお金が足りないので介護保険アップ、アップということであれば、これもまた国民に対して、なすべきことをなしていないということが大変私は問題だろうと思います。どうぞこの辺を、大臣、よろしくまた御指導、お力添えをお願い申し上げます。 さて、最後になんですが、最近、介護切りという言葉を耳にいたします。介護保険を受けられるサービスの量を決める介護認定審査、全国で七段階もあるこの審査会は大変なことでありますけれども、現場としては訪問調査員、いわゆるケアマネジャー等の訪問調査の判定基準をいろいろとやり取りをし、審査会をしているようであります。 実は、この度、四月からこの要介護認定が大幅に変わるということを突然二月に入ってからそれらの調査員に対して知らされたということが全国的に言われています。全国的というよりも、限られた地域にそういう騒ぎが起きております。介護に関するその判定基準を変更する事実、経緯、これは公開されていませんでした。 もっと困ることは、全国のほとんどの被害者、いわゆる被害者というか被保険者ですね、この方々には情報が届いておりません。新規の認定、更新、改めて認定時に判明することになるような状況が今心配されております。 新認定基準が、二〇〇九年度直前になって研修を受けました訪問調査員により判定基準の変更が露見いたしました。関係者の間に衝撃が広がっています。昨日、我が党の大河原委員も同じような心配の質問をされておりましたけれども、訪問調査員の判定基準が非公開のまま変更されたことに、被保険者、国民に対する説明責任が欠けているのではないかということが、大変大きな声が出ています。 実は、ぽっかりこれを、認定調査員テキストとして要介護認定の二〇〇九年度版というのを二月の末になってからこのお知らせの講習をすると。もう地元ではそれぞれが大変な騒ぎになっております。 昨日、このことに対する厚生労働大臣の御答弁も承りましたけれども、もう一度、これをどういうふうにしていかれるのか。 例えば、大臣も前におっしゃっておられましたけれども、火を消す、消火。危険だから、これは介護の人たちの一つの、介護いわゆる認定していくための作業の一つでもあります。認知症の患者さんの場合に特に重要であります。これを大したことでないと、いわゆるだれでもできることだからといって介護から外している、こういうことが起きています。 挙げればとても時間がないのでなんですけれども、いかがこれに対して扱っていかれるのか、お尋ねします。
○国務大臣(舛添要一君) 細かい点については言及を避けますけれども、いかにしてこの介護認定を正確にするかと、そういう観点からやりました。二次審査で火を消す話も入っております。ただ、やはり委員おっしゃいますように、一応自治体の意見なんかを聞いていますけど、広く国民に周知、知らしめたかというと、私はその努力は足りなかったというふうに思っています。 ただ、既に調査員の研修も始まっていますんで、今後フォローアップをして必要な改革はやっていきたいと思っております。
○下田敦子君 ありがとうございました。 時間が大分迫ってまいりまして、大変お忙しい中、御答弁をいただきましたことに深く感謝を申し上げます。 今後ともどうぞ、介護は非常に大事な生活の安心、安全を守るための一つでございます。また、これらにかかわる介護ビジネスのますますのプロジェクトをつくり国家的な内需拡大を図るように、私は強く総理にも諸大臣各位にもお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 大変ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十一年度総予算三案を一括して議題とし、経済・雇用・社会保障に関する質疑を行います。 関連質疑を許します。大久保勉君。
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。 まずは、与謝野大臣に質問したいと思います。 大臣は、明日、国会を休まれまして、ロンドンG20、財務大臣・中央銀行総裁会議に出席されると聞いております。是非日本のプレゼンスを上げてもらいたいと思いますが、大臣の目標といいますか、何かこういうことを主張したいということがございましたら一言お願いします。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回のG20においては、私からは主に次のようなことを申し上げようと考えております。 まず第一に、景気刺激策についてですが、第一に、各国がそれぞれの状況に応じつつ、共に財政刺激策を取ることによりその効果を高めることができると。金融経済危機に対応をした我が国の取組について御説明を申し上げたいと思っております。 第二の問題、金融規制については、危機再発を防止するため、ヘッジファンドなど現在規制の対象となっていない機関や市場を含め、全世界的に実効的な規制の枠組みが整備される必要があり、金融規制・監督における国際連携の強化が不可欠であるということを主張したいと思います。 第三に、IMFなどの国際金融機関は危機への対応に中核的な役割を果たすべきであり、IMFの資金基盤の拡充、ADB増資の早期実現についてG20が一致して強いメッセージを発信する必要があるということをお訴えしたい。 今回のG20では、先進国と途上国が一致してこの難局に立ち向かうという姿勢を示すことにより、世界経済や国際金融システムの安定性に対する信認を回復するべく全力を挙げたいと思います。それによりまして、四月のロンドン・サミットにおける首脳の議論が一層実りあるものとなるよう、財務大臣として力を尽くしたいと考えております。
○大久保勉君 是非頑張ってもらいたいと思います。 ところで、今回も前回同様プライベートジェットのいわゆる貸切り、チャーター便で行かれるんですか。前回は四千万以上掛かったということですが、お尋ねします。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回のG20への出張には民間の定期便を使用することを予定しております。
○大久保勉君 さすが与謝野大臣だと思います。 続きまして、私どもの同僚の喜納昌吉参議院議員の質問主意書で、外交、経済通と言われます麻生総理大臣は、就任直後から一月までの五回の外遊で合計で六億五千八百万円の費用が掛かったということで言われておりますが、この六億五千八百万円は高いと思われますか、安いと思いますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、私が高いと思うか低いと思うかというより、大久保先生がどう思われるかという方が問題なんだと思うんですが、私自身としては、各国首脳との会談等々効率的に行うという意味においては、政府専用機、有用に使わせていただくというのは日本の外交を推進していく上で極めて有効な手段だったと、私自身はそう思っております。
○大久保勉君 そうですね、私も、値段の多寡ではなくて、何をやるのか、世界に対して何を発信するかなんですよ。ですから、是非いい仕事をされてほしいと思います。 ところで、ここに三月十一日、昨日の英国経済紙、ファイナンシャル・タイムズの記事がありまして、金融経済危機に取り組む世界の五十人ということで、写真付きで入っています。(資料提示)例えばオバマ大統領であったり、中国の温家宝総理、あとはドイツのメルケル、あとサルコジ等々がございますが、麻生総理を探してもなかなか見付からないんですよ。政治家には十三人が入っておりますが、その中にはほとんど主要国各国の総理大臣が入っております。さらには、カタールの首相ですか、も入っております。是非ここに載るように、いわゆる金の使い方をきっちり考えまして、是非とも日本のプレゼンスを高めてほしいんです。 関連しまして、前回のG8会議におきまして、日本はIMFに対しまして、外為特別会計から資金を十兆円貸付けいたしました。いわゆる署名を行いまして、世界に対して日本はこれだけコミットをするということを訴えたわけであります。十兆円といいましたら、一年間の消費税が約十二兆五千億ですから、その八割、そのお金をコミットしておりますから、本来であれば、日本よくやったということで、ここに麻生総理の名前が載ってもおかしくないんです。この五十人の中には、実は日銀総裁、白川総裁しか載ってないです。非常に残念なことであります。ですから、今度、もし半年後に、世界の五十人の中に麻生総理か若しくは与謝野大臣が載られることを私は日本人として期待します。 そこで、与謝野大臣に対して是非コメントをいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 日本人は目立たなくてもいい仕事をすると、これが私は美徳だと思っております。
○大久保勉君 目立たなくてもいい仕事、それは私もそう思います。 それで、資料一というのをお配りしておりますが、これは日本経済新聞の夕刊です、二月二十八日。「日本は大ばか野郎」、「経済政策でFRB元理事」、私はびっくりしました。目立たないどころか、大ばかやろうで目立っているんですね。読み上げますと、彼らはゴッドダムスチューピッド、括弧して大ばかやろうだと。フレドリック・ミシュキン元FRB理事が二十七日、ニューヨーク市内で講演し、一九九〇年代の不況を長期化させた元凶として日本の財政・金融政策を厳しく批判したと。さらに、読み上げますと、二〇〇〇年にゼロ金利を解除した日銀の政策を時期尚早、日本の財政政策は小出しだったなどと指摘、私はもう公職にないからと、いわゆる本音で言っています。日本は財政政策も金融政策もちゃんと仕事をしなかったということです。 ですから、麻生総理がワシントンに行って、日本は一九九〇年代の危機を乗り切ったと、こういうことで国会で答弁されておりますが、実は海外の受け取りは、こういった大ばかやろうだという批判があります。私は非常に憤慨しております。これは自民党政権に対する批判であって、是非、私どもはこういうことはしないようにしたいと思っております。 そこで、麻生総理、是非このことに対してコメントをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) ゴッドダムスチューピッド、もう一回言ってください。これ、どういう意味か、大ばかやろうという意味じゃないでしょうが。もっと意味が広いでしょうが。あなた英語分かっているんだから、この訳がまずおかしいと、もう少し広い訳に訳してもらわないとおかしいと思って怒らにゃいかぬよね、何かうれしそうにしゃべっているけれども。 ただ、こういった新聞の記事というのを一つだけ読んでやるのは、それは英語ができる人にしては考えられないんであって、じゃ、一つ、同じファイナンシャル・タイムズのマーティン・ウルフの書いた記事があったでしょう。あの記事を読んでないはずはないわね。この記事は、今のガイトナーの先生をやったマーティン・ウルフが書いた記事ですよ。それに何て書いてあります。日本のやった政策は、ディス・ワズ・ア・トライアンフ、これは日本の勝利だったって書いてある。 したがって、いろいろあるんで、偏った記事だけに頼ると判断を間違えると、私はそう思います。
○大久保勉君 一言申し上げますが、海外のニュースでオバマ大統領と英語で会談したということですが、訳の中に意味不明と。つまり、麻生総理が英語を話をしたことが意味不明と、こういうコメントもあったことだけお伝えしまして、いろんな意見があるということなんです。 ですから、麻生総理は経済通とか外交通ということはおっしゃっておりますが、是非客観的なことを見てほしいと思います。 私どもは、日本のプレゼンスをどうやって高めていくか、それも六億五千八百万とかプライベートジェットまで使ってこれだけのことをしております。さらには、日本の資金十兆円も海外に貸し付けるわけです、IMFに。ですから、経済貢献に応じたプレゼンスを高める、このことが必要です。ですから、政治家としまして是非今後活躍してほしいと思います。 続きまして、日本銀行総裁に質問したいと思います。 残念ながら、日銀に対しましても、二〇〇〇年、ゼロ金利解除した日銀というのは、これは時期尚早だったということでありますが、この点に関して総裁はどう思われますか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 最初に、ゼロ金利政策を解除したときに、日本銀行の政策委員会が当時どういうふうな判断を示していたかということを御説明いたします。 二〇〇〇年の八月でございますけれども、我が国の経済は設備投資が増加し、雇用・所得環境も改善するなど回復傾向が明確になっていた。そうした下で、引き続き設備投資を中心に緩やかな回復が続く可能性が高いと見込まれたことから、日本銀行は金融緩和の程度を微調整する措置としてゼロ金利の解除を行いました。その後の展開でございますけれども、予想を上回る規模で世界的なIT関連分野の調整が生じましたことから我が国の景気は急速に悪化しまして、物価の下落幅も拡大いたしました。この点をとらえまして、ゼロ金利解除が時期尚早であったという御批判があることは十分承知しております。 そのことを申し上げた上でなんですけれども、しかしIT関連分野の調整から景気・物価情勢が急激に変化し見通しを大きく下方修正したという点では、これは日本銀行もそうでございましたけれども、IT経済の本拠地でありましたアメリカ、FRBについても実は同様でございまして、これは海外の中銀、いずれも同様でございましたけれども、例えばFRBは二〇〇〇年の十一月までは景気後退ではなくインフレリスクの方が心配ではという判断を示しておりまして、十二月になりまして景気後退が心配だという判断に切り替えたわけで、それぐらいに実は急激な変化が起きたということでございます。 私自身は、日本銀行の総裁に就任してから常に心掛けていますことは、決して経済について自らの判断にスティックすることなく、予断を持つことなく経済・物価情勢を丹念に点検していく、そういう姿勢が大事だというように思っておりまして、この点を肝に銘じてこれからも金融政策をやっていきたいというのが私の感想でございます。
○大久保勉君 同じ大ばかやろうと言われていますが、麻生総理と白川総裁、非常に違いが見えますね。白川総裁は非常にいわゆる紳士的といいますか、誠実で、この辺りが本当の意味でプロだと思います。 続きまして、今週、日経平均はバブル崩壊後の最安値を更新しました。こういうときこそゼロ金利解除、ゼロ金利、そして量的緩和を真剣に考えるべきだと私は思いますが、白川総裁、いかがでしょうか。
○参考人(白川方明君) 現在の情勢でございますけれども、米欧の金融危機に端を発する様々な影響が我が国経済に及んできておりまして、金融政策運営面では金融市場の安定を確保するとともに、企業金融の円滑化を図ることが極めて重要であるというふうに認識しております。 現在、日本銀行が講じています政策は、まさにこうした課題に対応する上で最も適切なものであるというふうに認識しております。 少し具体的に申し上げますと、金利と量に分けて御説明したいわけですけれども、金利の面では、現在オーバーナイトの目標金利、コールレートをこれは〇・一に引き下げております。よくアメリカについてゼロ金利政策というふうに言われて、まあ確かに文学的にはそうなんですけれども、実際のオーバーナイト金利はこれは大体今〇・二五で推移しております。先般イギリスのイングランド銀行が金利を引き下げまして、これは〇・五に引き下げました。イングランド銀行は、この〇・五で打ち止めというふうに言っているわけではございませんけれども、いろんなことを、つまり金融市場の機能あるいは金融機関行動への影響を考えますと〇・五%というのが一番適切であるという判断を示しております。これは各国もちろん一番いい水準は判断違っておりますけれども、日本銀行としては、もちろん将来とも常に予断を持つことなく点検していきたいと思っておりますけれども、現在この〇・一%というのが短期の水準としては一番いいというふうに考えております。 一方、量的緩和、量の面でございますけれども、量的緩和は二〇〇一年から二〇〇六年まで実行いたしまして、この五年間の経験を通じて我々が学んだことは、この量的緩和政策は金融市場、金融システムの安定を保つ上で有効であったというのが我々の総括でございます。現在この金融市場、金融システムの安定という面でどういう政策が一番有効であるかということを我々なりに真剣に考えた結果行っていますことは、潤沢な流動性供給によって金融市場の安定を確保するということでございまして、今回は特にドルの資金について無制限の資金供給を行うということも行っております。それから、企業金融の円滑化、この面でも今回は前回と異なりCP、社債の買入れを行うということを行っております。いずれにしても、現在のこの環境に即して、先ほどの政策金利の判断、それから金融市場、金融システムの安定を図る上で何が一番いいかということを常に考えていきたいというふうに思っております。 いずれにしましても、日本銀行の目的は、これは物価の安定と金融システムの安定でございますから、この使命を重く受け止めてこれからも仕事をやっていきたいというふうに思っております。
○大久保勉君 大分状況は分かりました。 一点だけ確認したいのは、量的緩和、特に国債の買い切りオペ、金額を増やす、こういったことももっと積極的に考えてもらいたいと思いますが、是非白川総裁の意見をお聞きしたいと思います。 特に、マスコミ等では政府紙幣の話があります。つまり、日銀が量的緩和をしなかったら政府紙幣を出すよと、こういった議論もございますから、その関連で御所見を伺いたいと思います。
○参考人(白川方明君) 先生御存じのことではございますけれども、最初に日本銀行の長期国債の買入れオペ、これの考え方を申し上げたいと思いますけれども、銀行券の発行残高に見合った長期安定的な資金を円滑に供給するという金融調節の必要上に基づいてこれは実施しているものでございまして、買入れ金額につきましてはそうした必要性や先行きの日本銀行の資産の、あるいは負債の状況などを踏まえて決定しております。昨年十二月の決定会合で、こうした考え方を踏まえまして、流動性供給を円滑に行い得るよう短期の資金供給オペの負担を減らしまして長めの資金供給資産を拡充するということから、月二千億円買い増しを行いました。現在年間十六・八兆円という規模で長期国債の買入れを行っております。 この席でも何回か申し上げたことでございますけれども、現在アメリカ、それから欧州中央銀行は長期国債の買入れは行っておりません。その三つの中央銀行の中では日本銀行だけが買入れを行っております。ただ、私どもとしては、いずれにせよ先ほど申し上げた考え方に沿って長期国債の買入れについては運営していきたいというふうに思っておりまして、日本銀行が金融調節の必要性ということから離れて、例えば財政ファイナンスを目的として日本銀行が長期国債の買入れを行うというふうな形で行動しますと、そのこと自体が実は日本の長期金利に対して悪影響を与えるというふうに思っております。 そういう意味で、私としましては、先ほど申し上げました長期国債オペの運営の考え方、それから日本銀行の政策目的、これをしっかり踏まえてこれからも対応していきたいというふうに思っています。
○大久保勉君 ありがとうございました。 日銀総裁はこれで結構でございまして、委員長の御承認をいただきまして退室されてください。 続きまして、与謝野大臣に質問したいと思います。 リーマン・ショック後、世界的な株安は悪いことだけじゃないと思います。一つは、株が下がることによりましてヘッジファンド等の活動が不活発になりまして、敵対的な買収とかそういった事例が少なくなってきたと思います。そういう意味では、企業の経営者は敵対的な買収のおそれがなくて、そのために株価というのはそれほど、もちろん高い方がいいんですが、株価を上げないと買収されるという程度には今は心配が要らないと思います。 その意味で、配当を増やして株価を上げるという政策に対しまして、もっと企業のうちの収益を労働者の方に分配する、こういった政策も考えるべきだと思います。そのために、国としましては、これまでの法制、例えば会社法であったり金商法であったり、こういったものを見直すことが必要じゃないかと思います。この点に関しまして、与謝野大臣の御見解を聞きたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) ここ十年ぐらいの間に会社は株主のものという思想がはやりました。しかし、よく考えれば、会社は従業員のものであり、お客様のものであり、また取引先のものであって、株主のものというのはやっぱり考え方としては行き過ぎだと思っております。 傾向として見れば、配当性向は上がると、そういう傾向はありましたし、内部留保はどんどん増えてきた、労働分配率はほとんど横ばいであったと。こういうことはやはり、経営者の方は今後の日本の経済を考えて、いろいろ今後の経営方針をお考えいただくいい私は機会であると思っております。
○大久保勉君 さすが与謝野大臣と思います。私も考えは全く同じです。やはり、内需を拡大するためには、いわゆる従業員に手厚く配分し、そしてどんどん消費してもらう、そして内需拡大をしていく、こういったことが必要だと思います。これまで日本は輸出中心の経済でありましたが、そろそろ国内経済を良くするために内需拡大とかそういったことも考えるときかなと思っています。もちろん市場経済というのは非常に重要ですから、いわゆるバランスが必要だと考えております。 続きまして、与謝野大臣関連でもう一つ質問したいと思います。 与謝野大臣は、小泉改革で政府系金融機関の民営化が決まったことに対して、先日の委員会で、これは間違いだったとか、若しくは行き過ぎだったという答弁がございました。さらには、見直しを検討してもいいんじゃないかという答弁もございました。ところが、今日の新聞等によりますと、それは間違ったことが間違いだということで修正されておりまして、いわゆる麻生政権というのはよくぶれるんだな、ぶれるんだなと、与謝野大臣、あなたもかという気になりましたが、もう一度この点に関して確認したいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) いや、私が自民党の政調会長をやっておりました最後の段階で日本の政策金融改革ということをやったわけでして、私も責任者の一人であるんですが、今のような経済危機、また世界同時不況というようなことを想定しなかったという点においては私は行き届かなかったと思っております。そういう意味で、危機対応業務等もう少し法整備をきちんとすべきであったということを今考えておりまして、決して民営化自体が失敗だったとかそういうことを言っていたわけではありません、答弁を調べていただければ。 やっぱり、いつまでも世界全体の経済が少しずつでも成長していくであろうということを前提に政府系金融機関の改革をやったので、こういうようなやっぱり世界同時不況とかあるいは世界の、アメリカやヨーロッパ等の金融システム自体が非常に大きな揺らぎを見せるということは想定できなかったと、そういうことは私は今非常に顧みて不十分であったと思っております。
○大久保勉君 一つの論点としましては、いわゆる世界同時不況はどうして起こったのか。これはリーマン・ショックであったり世界的な金融危機、いわゆる市場の失敗なんですね。市場の失敗に対して何をするか、それは国が介入することによりまして市場を補完するということです。 ですから、小泉改革でいわゆる市場路線に行きまして、行き過ぎたことに対しては、やはり市場が失敗していますから国が介入するということでしょう。でしたら、政府系金融機関に関しても、本当に危機管理業務をやらせようとしましたら政府系金融機関の方がやりやすいと思います。 実際に、私は、JBIC、DBJ、両方とも話をしておりますが、いわゆる国際協力銀行、JBICの方は非常に足腰が速いです、民営化しておりませんから。ところが、DBJですか、こちらに関しましてはどうしても、民営化しておりますから、何かあったら政策金融公庫に損失を取ってもらうということで、スピード感が違うんですよね。そのことが問題じゃないかと思います。 ですから、もう一回、DBJに関しましても国営に戻す若しくは株式は売却しない、こういったことを考えるべきときじゃないかと思いますが、与謝野大臣の御所見をもう一度聞きたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 結局二つの側面がありまして、一つは、国内でやはり中小企業を始めとした小規模企業等に対する政策金融の必要性というのはいつの時代でもあるということを認識し直さなければならないと思っております。 それからもう一つ、JBICというのは、やっぱり日本が海外に対する一つの旗を立てているわけでございまして、貿易金融あるいは海外で活動する企業に対する融資とか、やはりそれを国内の金融と全く同じ平面で並べていいのかという基本的な問題が多分論じられてしかるべきだろうと私は思っておりまして、民主党からも数々の御提言があるということはよく承知をしておりますので、こういう問題については国会で、あるいは各党間でよく御論議をいただければと思っております。
○大久保勉君 じゃ、続きまして、麻生総理大臣に関連して質問したいんですが、大きく考えますと小泉改革を見直そうということだと思うんです。つまり、入口としましては郵貯民営化に対してどうだったということで、この委員会でも議論があります。出口改革、これは政府系金融機関の改革です。こちらもそろそろ見直してもいいんじゃないかという機運が出てきました。 そこで、麻生総理大臣は大きい流れに対してどう考えられるか。つまり、市場だけでいいのか、市場の失敗に対してはやはり国が介入すべきだと、こういったことに対して麻生総理大臣の御見識をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 大久保先生、これは前の前の多分予算委員会のときにこの関連の質問がどなたかから出たと記憶するんですが、極端な話、片っ方は市場経済原理主義、こっちは極端なことを言えば統制経済、その両極で経済というのは、分かりやすく言えば、極端に言った方が分かりやすいと思いますので。 今までの部分は、かなり市場経済に寄った原理主義的な色彩が非常に強いのが続いたんだと思いますが、その結果、金融派生商品などなど、少なくとも新しく出た商品に対してそれを規制、監督するというシステムの方は追い付いていなかった、それがこの間の十一月のワシントンのサミットにおける日本側の主張です。そして、それをどうやって世界で、格付機関とかいろいろあるけれども、こういったものをきちんとした頼りになるものにしてなかったんだから、結果としてこういう商品が世界中にまかれて大きなことになった、大きな騒ぎになったと。 幸いにして、今それが少しずつ収まりつつあるところではありますけれども、こういったものをきちんとするということをやっていくためには統制経済の色彩が強くなる、そういったものに対する規制が、介入が強くなるという部分のこのバランスというのは常に考えておかにゃいかぬものなんだと思いますので、どの程度にバランスさせるかというのはその時代時代においていろいろ出てくるんだと思いますが、我々としては、今少なくともこういった自由主義的な部分が行き過ぎたところを規制すべきではないかというのが我々の主張であり、それが今回の共同宣言の中に織り込まれている内容だとも理解しております。
○大久保勉君 非常に長い説明ですが、端的に言いまして、市場経済に寄り過ぎた小泉改革に対して、麻生政権は若干見直しをするということでよろしいんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 若干という定義は難しいですな。
○大久保勉君 じゃ、相当ということでよろしいですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私はこれまでも何回もいろんなところで使ったと思いますが、私は改革自体は常に保守するために改革するという必要はあるんだとずっと言い続けておりますので、したがって、今回の場合も、小泉内閣でいろいろ痛みが出た、格差が出た、我々の予期せざる問題が出たところについては、我々としてはそこを進化させていかなければならない。僕は進化という言葉を使っていたと思っておりますので、そういうことを申し上げております。
○大久保勉君 分かりました。進化ということで、じゃ是非一緒に考えていきたいと思います。 じゃ、続きまして、今度は国土交通省に対して質問したいと思います。 これは偽装請負の問題でありまして、先月、広島労働局が広島国道事務所へ是正指導を行いました。まず、その内容に関しまして国土交通省の参考人の方、御説明をお願いします。
○政府参考人(増田優一君) 御説明申し上げます。 広島国道事務所が二月二十三日に広島労働局から受けた是正指導の内容ということでございますが、これは、広島国道事務所が日本総合サービス株式会社に委託しております車両管理業務に関しまして、少なくとも平成十七年四月から二十年十二月までの間、同事務所及び同事務所の出張所において、受託会社の車両管理員に対して業務遂行に関する指示などを直接行っていたことから、適正な請負契約とは判断されず、労働者派遣事業に該当し、労働者派遣法違反とされたところであります。 このため、広島国道事務所に対する是正措置として、既に派遣可能期間の制限を超えていることもありまして、労働者の雇用の安定を図るための措置を講ずることを前提に、労働者派遣の受入れを中止するとともに、すべての労働者派遣及び委託業務について総点検を行うこと、また改善措置について三月九日までに書面で広島労働局へ報告するよう是正指導を受けたところでございます。
○大久保勉君 続きまして、舛添大臣に質問したいと思いますが、こういった派遣業法違反の場合は派遣先企業はどのような措置をすべきか、また派遣先企業で民間企業と国の場合は差異があるか、この点に関して質問したいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) まず、一般論として申し上げますが、偽装請負の是正に当たりまして、派遣先は派遣元事業主と協力して労働者の雇用の安定を図るための措置を講ずること等を前提として違法事項の是正を行うと。具体的に言いますと、派遣先において直接雇用するというのが一つ。二つ目は、適正な労働者派遣とすることにより事業を継続する、これが二つ目の点です。三番目は、適正な請負とすることにより事業を継続すること。こういうようなことが考えられますが、どのような措置により違法事項を是正するかは、これは当事者間で協議の上決定される。 なお、偽装請負の状態が最大三年の派遣可能期間を超えている場合には、是正の措置として適正な派遣として事業を継続することはできないということでありますし、官であれ民であれ、労働者派遣法違反が確認された場合には、我々は厳正に同じく対処するということでございます。
○大久保勉君 舛添大臣にもうちょっと確認したいんですが、民間企業に対しましてこれまでおっしゃっていますが、いわゆる派遣先は直接雇用しなさいということをおっしゃっていますよね。そのことを確認したいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 偽装請負という違反事項がありますから、三つぐらい改善策を取れます。一つは派遣先が直接雇用する、これもその一つですし、適正な請負をやる、適正な派遣に替わる、これでいいわけですから、今言った三つでありますんで、第一点も入ります。
○大久保勉君 大分ニュアンスが変わってきましたね。 臨時国会では、是非是非、いわゆる派遣切りをしている若しくは偽装請負等をやっているところに関しては、是非とも正規雇用をしてくれ、するようにというようなこと、もう何度も何度もおっしゃっていたと思いますが、少なくとも雇用を守っていくことは重要だと思いますから、この点に関してもう一度確認したいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今の問題は偽装請負の問題です。私が申し上げているのは、非正規の労働者を首切りするというような企業に対して派遣先が直接雇用するように指導するということですから、偽装請負の問題と一般的な問題は違いますんで、その点を申し上げておきたいと思いますし、最大三年の派遣可能期間が過ぎておりましたら、これは派遣事業を継続することはできません。
○大久保勉君 ということは、三年以上たっていますから直接雇用しなさいというふうに私には思えますし、先ほど金子大臣が舛添大臣の方にいろいろ指示されていましたが、是非金子大臣に確認したいんですが、このケースはすべて三年以上偽装請負業務に従事しております。 今回労働局に申告した七名は、国土交通省で正規雇用として雇用される予定でしょうか。
○国務大臣(金子一義君) 広島労働局から是正指導されております。車両管理業務が法令違反であるという指摘を受けたところであります。速やかに是正を求められているために、これ、雇用確保という点からは、日本総合サービス株式会社との車両管理業務委託を直ちに打ち切ることなく、改善措置を講じた上で適正な委託業務として契約期間終了まで継続をさせていただく予定であります。 ただ、今御指摘のように、広島国道につきましては、車両管理員に対して雇用契約の申込みの義務というのは課されておりません。それから、もう当然御承知のとおりでありますけれども、昭和五十八年に、公務遂行、真に必要な場合を除いて職員運転手の採用は行わないという閣議決定をしております。昨年末でありますが、委員始め野党の先生方からもいろいろ御指摘いただきまして、地方整備局のこういう運転手については二十二年度までに三割削減するという一方で方向を出しておりまして、今それに沿って進めている最中であり、公用車の運転手の採用は取りやめているところであります。
○大久保勉君 もう少し分かりやすく説明しますと、公用車の業務に関しましては、そもそもこの業務自身がいわゆる労働者派遣法違反と思います。 実際に、河村官房長官に公用車を使う場合どういうふうにしているんですかということで、前回の委員会で質問しました。そのとき、もし急にホテルに行く用事ができましたとか、そのときに買物しないといけないとかいったときにどうされますかと言ったら、いや、前の運転手にすぐにホテルに行ってくれ、場合によっては店に行ってくれということを指示されていました。実際に皆さん公用車に乗りますから、それが普通ですよね。 ところが、河村官房長官のケースは運転手が公務員ですから全く問題ないんですが、いわゆる請負業者、日本道路興運であったり日本総合サービスの民間の委託者に直接ホテルに行きなさいと言ったら、もうその段階で偽装請負になってしまいます。ですから、直接、国土交通省自身はほとんど民間委託にしておりまして、民間の業者に対して国交省の職員が、運転手に対してどこに行ってくださいとか、場合によっては道端に穴ぼこがあったら止まってチェックする、こういうことをやっているんです。もうこれは制度的な問題としてやっておりまして、労働者派遣法に違反していると。このことに対して、広島労働局の方は是正指導を行っているんです。 是正指導するためには、三つありましたが、端的に言いましたら二つです。一つはもう正規雇用にする、雇うというのか、いわゆる業務契約内容を見直しなさいと。ところが、業務契約内容を見直せるものと見直すことができないものがあります。公用車の運行に関しましては、どうしても職員が運転手にいろいろ指示する機会が多いですから制度的になり得ないものなんです。ですから、私は何度も何度もこれは、民間の運転手は正規雇用として雇った方がいいんじゃないかということを申し上げているんです。 今、百年に一回の危機ですよね。ですから、こういったときに政府が雇用を確保してセーフティーネットを強化する、このことが是非とも必要だと思いますが、このことに関して、じゃ舛添大臣、私が言っていることは基本的には御理解できるかできないか、お願いします。また、厚生労働省に関しまして、いわゆる偽装請負はあるか、公用車に対する偽装請負はあるか、この点に関して質問します。
○国務大臣(舛添要一君) せっかく国民の皆さんがテレビやラジオで我々の審議を見守っておられますから、ちょっと簡単に説明させていただきますと、私の例えば運転手は厚生労働省の職員で公務員ですから、行き先変更は私が直接指示できます。これがまず一つ。派遣労働って何かといったら、派遣先へ来た労働者、これは派遣元から派遣先来て、私が直接指導していいんです。指揮していいんです。これが派遣ということになる。請負というのは、この運転業務何々、請負させましたら、私言っちゃいけないんです。請負が自分で指示するんで、それをやったということは労働者派遣業という違法行為になるんですね。 したがって、今委員がおっしゃったことは、外から来た運転手、それは派遣元の請け負った人が指示しないといけないから、一回一回運行管理者に今日はどういう道行きますからということで直接指示できないと、そういう不便があるだろうということが御指摘であります。 したがって、我々はきちんとそれは監督する立場にありますから、現在ほとんどのケース、私の場合は公務員であります、私の大臣専用の運転手というのはですね。ただ、厚生労働省においても、これは民間に任せる、民間に委託できるとか委託しようという大きな政府の方針がありましたんで、四十六人と記憶しておりますが、こういう請負の運転手がおります。で、我々は監督官庁でありますから、これは偽装請負などないように厳正に行っております。
○大久保勉君 関連しまして、舛添大臣、もう一度。 じゃ、もし舛添大臣の公用車の運転手が民間の運転手だったら、使い勝手はいいですか。実際、仕事として公用車に乗ることはできますか。
○国務大臣(舛添要一君) どうしてもそういうケースになった場合は、例えば急に官邸から来いといって、昨日まで行っていたルートと違うところを行かないといけないなら、私が、電話でもいいんです、電話をして、その相手先に、今官邸に走ることになった、よろしいかという指示を得てやることは可能ですけれども、不便ではあります。
○大久保勉君 いや、それから、電話で舛添大臣が指示して、派遣元から今度は運転手に対して携帯でどこそこに行ってくださいと言うわけでしょう。ですから、危ないですよね、運転中に。高速を運転していたらどうですか。もう一度。
○国務大臣(舛添要一君) いや、まあ非常に不便だと思いますし、危険ですね、そういうケースについては。
○大久保勉君 大体もうお分かりと思いますから、是非、正規雇用でお願いしたいと思います。 そこで、金子大臣の方に確認したいんですが、金子大臣がどうしても正規雇用にできないという理由があります。資料の三を御覧ください。 こちらは昭和五十八年の閣議決定です。臨時行政調査会の最終答申後における行政改革の具体化方策についてというものでありまして、その一番下に、「乗用自動車運転手の欠員不補充措置を引き続き実施するものとする。」ということで閣議決定をしているんです。ですから、この閣議決定を見直してしまったら運転手は正規雇用にできるんです。ですから、是非これは閣議決定の内容を変えればいいんです。 今、百年に一回の危機で、国土交通省は制度的に偽装請負をしているという状況にあります。国が法令違反をしているくらいでしたら閣議決定を見直すべきだと思いますが、この点に関しまして河村官房長官に御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) この問題どう考えるかということだと思いますが、御指摘のように、閣議決定といいますか、当時の臨時行政調査会からこのような指摘を受けて、それで、できるだけ民でやれることは民にやるべきだという指摘があったわけですね。そこで、そういうことがあって採用はしないと、原則として採用は行わないというふうに来ております。 それで、国も御案内のように行政機関の定員は、行革推進法とか閣議決定によって平成十八年以降五年間で五・七%、全部で一万八千九百三十六人純減を確保するという方針がございます。この下で今合理化するところは合理化し、それから重要な施策で重点的に増員をしなきゃいけないところはあります、外務省なんかも特にそう言われているんですが、そういうところはめり張りある定員配置をやってきております。 だから現時点で、これ、こういうときですから、今委員御指摘のように少し政府も考えたらどうだということですが、これはやはり国民はどう見ておられるでしょうか。やっぱり、行政の減量・効率化、これは強いやっぱり要請があると思います。民間でできるだけという声もありますから、偽装請負なんていうことがあってはいかぬわけです。特に、行政官庁がこういうことをやるなと言っておいてそれをやるというのはこれはとんでもないことですから、これは是正しなきゃいかぬ。これは当然そういうことがあってはいかぬという前提に立って労働者の雇用が失われないようにしなきゃいかぬと、私はそう思うんです。 私も、内閣府はじゃどうしているんだと、こういうことを聞きましたら、内閣府もちょうど半々、六十名、六十七名ですか、ちょうど半々ぐらい、いわゆる公務員としてやっていっている部分といわゆる請け負っている部分、請負業者とかあるんですね。これは、やっぱりちゃんと請負が偽装にならないように、向こうから担当者を呼んでおいて絶えずそういうことが起きないように厳格にやっておるわけですから、そういうことによって雇用をちゃんと確保するということが今取るべき方法じゃないかと、私はそう考えるんですが。
○委員長(溝手顕正君) ちょっと、今答弁を訂正したいと言っていますので、受けてやってください。
○国務大臣(舛添要一君) 恐縮ですが、先ほど記憶で申しました、四十六人と申しましたけれども、本省、地方を合わせて四十六台でございました。
○大久保勉君 河村官房長官、いいことをおっしゃいました。つまり、国民はどう考えているのか。行政機関の合理化を要求していると、私もそう思います。 ですから、少なくとも民主党の考え方は、つまり税金の無駄遣いを少なくすればいいんじゃないの。じゃ、人件費で払うのも業務委託管理費で払うのも一緒なんです。現在は一台当たり四百三十三万円、業務委託費で払っています。実際に請負業の中で運転手の平均賃金は三百万以下です。二百五十万という方もいらっしゃいます。じゃ、その差はどこに行っているか。それは業者のもうけですし、一部はもしかしたら国会議員の献金に行っている可能性もありますし、いろんな問題があります。実際、これはもう前回の委員会で御説明しました。 ですから、むしろ経費を削減するためには、国が例えば二百五十万円で臨時、期間限定の運転手を雇った方が安く付くんです。雇用の安定もできます。是非このことを提案したいと思います。 じゃ、金子大臣、金子大臣に御提案しますが、国土交通省としましては、公用車は原則道路職員が自分で運転する、どうしても必要な場合は国土交通省で全員運転手を雇用する、偽装請負は一切しない、このことをお約束願いたいと思います。どうですか。
○国務大臣(金子一義君) 先ほどの、ちょっと凸凹の道の例を挙げられましたけれども、派遣にするとやはり三年で止めなきゃいけないと。三年以降は正規の職員として雇わなきゃいけないけれども、しかし公務員の定数を減らしていると。 それから、請負。今請負でやらせていただいていますけれども、請負は継続をしていく。ただし、もういろいろ、先ほどちょっと分かりにくい説明しましたけれども、入札でやれよという皆様からの御指摘があって、入札で引き続きやっていくと。そういう中で、偽装請負は、広島の例もありましたけれども、これはやらせないと。 それから、できる限り職員が自分で運転をしていくということについては、そういう方向できちんとやらせていただくつもりであります。
○大久保勉君 この問題は、道路特定財源というのがありまして、じゃぶじゃぶお金があったんです。ですから、じゃぶじゃぶお金を使おうということでこういった公用車運行制度ができているんです。是非見直してほしいんです。昨年の運行費は八十三億円です。何と八十三億です。ですから、是非この辺りは見直してほしいなと私は思います。 続きまして、国土交通省における随意契約の総点検に関して質問したいと思います。 平成十九年十二月、随意契約の総点検、見直しを行うということを発表されました。国土交通省は一者応札の公募方式を見直しするためにどのような取組を行ったのか、また大臣はそのことに関してどういう評価をしているのか、金子大臣に答弁を求めます。
○国務大臣(金子一義君) 一者応札や公募方式でどういう見直し、取り組んできたのかということでありますが、十九年十月に随意契約の適正化に向けまして総理大臣指示を受けまして、契約の総点検を行いました。これは二段階でやってきました。 十九年は応募要件見直しをやりまして、民間参入を拡大する要件、それから公募方式は限定しまして、企画競争など、より競争性の高い方向へ移行するというような改革を講じてきたところであります。 もう一段、昨年の十一月からでありますけれども、更にもう一段広げようということで、これまで、これから御質問出るかもしれませんけれども、鉄道弘済会の委託をしておりましたような工事の積算業務あるいは補助、それから道路を巡回するといったような補助事業、こういうものについても分離発注しまして民間企業の参入を図ると。このために実績を、どこが工事をやったかという実績を、要件を広げようと。電力会社でも市町村の実績でもいいという、要件を拡大すると。それから発注ロットを縮小していくといったような改善を今取り組んで、先ほどの課題に見直しをしております。
○大久保勉君 一見競争入札が進んでいるように見えますが、私も調べました。実はほとんど進んでいませんで、一例を申し上げます。いわゆる国交省の企画競争入札は価格競争を巧妙に排除しておりまして、実際随意契約が残っています。 例えば、今日取り上げますのは道路保全技術センターです。ここは、天下り、わたりの受皿でもありますし、税金をかすめて巨額の内部留保金があります。これは既に衆議院予算委員会で指摘されました。三番目としましては、業務能力がないのに丸投げ、いわゆるインチキ体質がございます。さらには、巧妙で不公正な入札方式を考案しています。ここも御説明しようと思います。さらには、民間参入に対して圧力を巧妙に行っている。こういった事例として取り上げたいと思います。 そこで、路面地下空洞調査というのはどういうものか、このことを国土交通省に確認したいと思います。
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘の路面の空洞調査でございますが、現在、全国で一年に大体五千か所ぐらい路面の陥没事故が起こっております。これはいわゆる地下埋設物が老朽化して、例えば水が流れ出して土が流される、そのようなことから起こるものでございまして、それに対して空洞探査はどういうものかといいますと、最初まず、あらかじめ概略を把握するために車に積んだレーダーで地中の画像化をいたします。それで、画像を解析いたしまして、大体、空洞があるかないか、空洞がどこに懸念されるかを抽出をさせていただきます。その後、箇所が確定をいたしましたら手動レーダーで詳細にその部分を解析をいたします。その後、ボーリングをしたり実際に掘削をしたりして、埋設物それから水がどこに流れているかという空洞原因を特定をいたしまして復旧工法を提示すると、そのような業務でございます。
○大久保勉君 続きまして、この空洞調査に関しましては実は市町村も同じように行っております。(資料提示) 例えば、こっちの表で、名古屋市といいますのは一般競争入札を行っております。この辺りです。こっちです。ところが、国土交通省に関しましては簡易公募プロポーザルという形で行っております。どうして国交省はほかの市町村が一般競争入札にしているのに簡易プロポーザルにしているんですか、質問します。
○政府参考人(金井道夫君) お答えいたします。 各自治体によって対応方針まちまちでございまして、全部調べているわけではございませんが、現在、保全センターにいわゆる随意契約で発注している自治体が東京都始め十九自治体あると承知しております。その他、価格競争で発注している自治体もございます。いずれにせよ、当初非常に先端技術であった、技術力が非常に重要であるということで随意契約若しくは最近であれば企画競争で発注をさせていただいておりますが、だんだん技術が一般化してきたということで、私どももそういうことで来年から余り専門的でない分野については切り離して価格競争で発注をしたいと思っておりますし、発注方式については、その技術の水準といいますか流れによって逐次見直していく必要はあると承知をいたしております。
○大久保勉君 発注方式を見直したというのは、実は私の方で二か月にわたっていろいろ議論しておりました。で、急遽見直しますということで、いわゆる降参したということです。 今回の問題点を申し上げますと、道路保全技術センター自身は、こちらは国交省に関しましては、国交省の天下りの宝庫です。天下りの人数は、平成二十年で五十五人、二六%が天下りになっています。また、理事長、いわゆる技監のトップがいつも天下っているところです。厳密に言いましたら、わたりです。幾つか渡り歩いて最終的に道路保全技術センターに来ているという状況であります。 この道路保全技術センターは、収入のうちの七割以上は国土交通省関連の取引になっております。実は、この保全センターは昨年も大きい話題になりました。いわゆるMICHIシステムを開発し、独占的に請け負っているところであります。余りにも無駄が多いということで予算が削減されて、そこで、新たなもうけ話ということで路面地下工事に行ったわけです。これまでやっていたところを排除して、自分たちが一社独占、事実上一社独占で請け負っていたということです。 こちらを見てください。(資料提示)平成二十年度路面地下空洞調査の契約一覧です。 注目してもらいたいのは、九三・五とか九七・八、いわゆる落札率であります。実は、九九・九とか、たった一回で九九・九、神業みたいなことをやっているんです。実は、この落札率を入手するのに三週間掛かりました。最初はないとか出ないとか、いろいろやり取りして出てきたわけです。この数字を見て、やっぱり隠す理由があったんだねということが分かりました。 今回どういう問題かといいましたら、企画競争入札というのは、例えばこのセンターとA社、このA社というのは業界大手でいろんな技術を確立したところでありますが、そことの企画競争をしておりまして、その中には、例えば技術者の経験及び能力の項目に、道路又は河川に関する技術的行政経験を二十五年以上有する者と、要は天下りがいますかということを聞いているようなものです。その人がいたら高得点になります。あえて民間参入が難しいように、この地域で過去に取引をしたかとか、いろんな細かいものがありまして、最終的にはこの技術センターしか取れないと。いったん取ったらどうするかといったら、予定価格に対して九九・九%の価で落札してもらうと、こういうことを行っています。 そこで質問したいんですが、国交省に質問します。一回の見積り合わせで予定価格の九九・九%の契約を提示できたのはどうしてか。これは国交省が教えているんですか。
○政府参考人(金井道夫君) 事実関係で御説明を申し上げますが、企画競争と申しますのは技術力を競争していただくということで、価格競争には確かになっておりませんが、企画競争を実施する場合に、最初に業務の内容、それから金額、これを公示させていただいております。その範囲でいい技術提案をいただいて、それを点数を付けさせていただいて、一番いい技術提案を出した人を選ぶというプロセスをさせていただいておりますので、金額については元々公示した金額がございますので、受託した業者が業務の内容を大幅に変えれば別でありますが、大体この程度の金額ということは元々業者の方でも承知をしている金額でございまして、その中でどうやって、いかに技術提案の高いものを出していただいて、いい仕事をやっていただくかと、そのような競争方式であるというふうに考えております。
○大久保勉君 では質問しますが、ここに見積り合わせ回数ということで、ほとんどが一回です。一回で九九%近くになっていますが、あるものは二回とか三回というふうになっています。これはどうして三回になったんですか。
○政府参考人(金井道夫君) 技術提案をいただきますので、請けました業者の方で業務の内容を変えまして、その積算の内容を変更することがございます。そういう届出がありましたら、私どもの方でも予定価格を変更することがございます。したがって、当初公示した金額というのはございますが、業者の方からいろいろ提案をいただきまして、更にこういう仕事をしたいということがあれば、それはこちらの方の予定価格も変更するということになりますので、おっしゃるような事態が生じることがあるかなと考えております。
○大久保勉君 レクで聞きましたら、最初に一回出して、予定価格よりも高かったから二回目で出し直して、予定価格よりも低かったらそこで決まると、二回目でも高かったら三回目と。事実上は一〇〇%に限りなく近いような価になるんじゃないかと私は受け取りました。若干ニュアンスが違います。 もう一つ、こっちの資料を見てください。(資料提示) 国土交通省の簡易プロポーザル方式は、道路保全技術センター、これは大宮国道事務所のケースですが、百九十五点、A社は百九十点。名古屋に関しましては、A社が三千三百三十万を出して、道路保全技術センターは五千二百万。非常に価格が高いんです。じゃ、これでしたら道路保全技術センターは技術が高いんじゃないかというふうに思われるかもしれませんが、実は違うんです。 実は、下の部分を見てください。空洞解析年数ということで、実際に行っていますのはD、E、F、G、Hさんです。実際やっているのは外部から出向した担当です。その人がやっています。面白いことに、D、E、F、この人は実は去年まではMICHIシステムの管理をしておりまして、五年以上経験があります。要するに、MICHIシステムで請け負っていた人が仕事がなくなったからということで、何でもいいから解析をやらせればいいんじゃないかと、こういうような状況です。 さらに、センターの担当者はどういう人かといったら、平成十八年入社のXさん、平成十九年入社のYさん、平成二十年のZさん、いわゆる素人集団なんですね。こういったことをやっていますから、実は北陸整備局では事故が起こっています。 ですから、国交省としては、実際に技術力が高くなくても、天下りがいます道路保全技術センターに仕事をくれてあげる、技術センターの方は仕事をこなして多くを、利益を上げていくというようなことじゃないかと思います。 ちなみに、資料の七を見てください。 これは、道路保全技術センターからいただいた資料でありますが、人件費です。内部人件費が四三%、外部人件費五七%。つまり、技術センターが請け負ってほとんど外注していると。再委託しましたら三分の一規制に引っかかりますから、事実上派遣、偽装派遣かもしれませんが、出向者にやらせていると、こういった実態です。非常に問題があるところであります。 最後の質問をしたいと思います。(発言する者あり) じゃ、時間がございませんので、こういった状況が残っておりますから、是非競争入札を進めてください。それも価格競争入札を進めてもらいたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) これにて大久保勉君の関連質疑は終了しました。 以上で小林正夫君の質疑は終了しました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、林芳正君の質疑を行います。林芳正君。
○林芳正君 自民党の林芳正でございます。 先輩、同僚の皆様の御厚意によりまして、今日は経済・雇用・社会保障集中審議ということで質疑に立たせていただくことができまして、御礼を申し上げたいと思います。 なお、同僚の関口先生、島尻先生、後ほどそれぞれ社会保障、雇用のエキスパートでいらっしゃいますので、そこを中心にやられると思いますので、私、主に経済の分野で質疑をさせていただきたいと、こういうふうに思います。 もういろんなことが余りたくさん起こるものですから、未曾有のこの不況、世界大恐慌ということですが、やはり余り大騒ぎをする前に冷静にいろんなことを分析をして、そして現実的な対応を一つずつしていく、これが大事な姿勢ではないかと思っておりまして、そういう意味では、そもそもの発端が何であったかといいますと、これは皆様御案内のように、アメリカのサブプライムローンから問題が始まったということでございます。 ですから、平たく言うと、家を建てるのにお金を借りていた人がそれが返せなくなってしまったというのがそもそもの最初の問題だったわけでございまして、私は、いろんなことを今から直していくときに、やっぱり発端のところが直らないと、ということは、アメリカの住宅の需給というものがある程度安定をしてきて、なるほどもうこれ以上アメリカの住宅は下がらないなと、底が打つまでは行かなくても、まああのぐらいに底が来るなというところぐらいにはならないと、どんどんどんどん住宅が下がっていく、どんどんどんどんそれによって証券化した損失が膨らむ。どんどんどんどん金融が悪くなって、またそれが実体経済に影響すると、こういうことは止まらないわけでございますので、ここがやっぱり押さえておかなければいけないところではないかと、こう思っております。 そういった意味で、オバマ政権が住宅借り手救済策というのを出しまして、これはかなり市場にも好感をされたようでございますが、中身を見ると、かなり思い切った、言葉はちょっと悪いんですが、なりふり構わずというところもあるようでございますので、財務大臣からこの具体的内容とその評価をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 二月十八日にアメリカ政府は、七百万から九百万世帯の住宅所有者の支援を目的とする新たな住宅ローン借り手救済策を発表したことでございます。 この救済策の目的は、住宅所有者が住宅ローンの延滞や住宅差押えに陥ることなく住宅保有を継続をさせることにあり、その内容としては、一つは、住宅ローンの条件変更を行い、借り手の収入の一定割合まで支払額を軽減する、第二に、そのため、その条件変更にかかわる債権者、債務者等に対して現金を支給する、給付する等のインセンティブを付与するといった方策が含まれていると承知をしております。 また、これに加えまして、政府系住宅金融機関二社、ファニーメイ、フレディマックが保有又は保証する住宅ローンの低利借換えの支援、第二に、政府系住宅金融機関二社の資本の強化等の方策が含まれているものと承知をしております。 これらの対策の実施が米国の住宅市場の安定化につながることを心から期待をしております。
○林芳正君 ありがとうございました。 今大臣がおっしゃっていただきましたように、デフォルトを起こしたローンを持っている人が、所得のたしか三八%までだったと思いますが、そこまでもう棒引きしちゃうと。徳政令みたいなものでありまして、よくぞここまで、いかに米国、民主党政権になったといっても、資本主義の国でございますから、ここまでやるんだなという思いをいたしましたし、一方で、わざとデフォルトを自分でして、そのローンのプログラムに駆け込む人をどうやって抑えるかというのが大事なことだと思いますが、こういうことをやって、先ほど言ったように住宅市場の需給のバランスが今からどうなっていくのか、また、住宅価格の底打ちというのをいつごろ、識者が見ておられるのかということを、実は平田副大臣は住宅の分野の権威でございますので、ちょっと副大臣にその辺をお聞きしたいと思います。
○副大臣(平田耕一君) ちょっと過大評価をいただきまして。 米国の住宅市場は、御承知のように大変大幅に落ち込んでいるわけでありますけれども、在庫は依然として高水準でございます。なお、延滞率や差押え比率も上昇を今現在もしておるところでありまして、先行きにつきましては、販売や在庫などの状況を考慮いたしますと、当面は調整が続くものと見ざるを得ないというところであろうと思います。 住宅価格につきましては、代表的な指数でS&Pケース・シラー住宅価格指数というのがございまして、それは二〇〇六年六月をピークにしまして大幅な下落を続けておりまして、最近の下落率は前年比で約二割となっております。 先行きでございますけれども、確たることを申し上げるのは困難でありますけれども、このケース・シラー指数に先物価格というのが、これ歴史が新しゅうございますけれども、ございまして、先物指数でございますので、これはどこまで評価できるかでありますけれども、一応市場参加者の間では、二〇一〇年十一月に底を打つという先物の相場になっておるということでございます。
○林芳正君 アメリカはいろんなものがありますが、住宅の価格の先物指数まであるということで、さすが平田副大臣、よく御存じだなと思いましたが、それ、アメリカ人というのは日本人と違って血液型がO型の人が多くて非常に楽観的だと、こういうふうによく言われるんでございますが、その楽観的なアメリカ人の先物指数でも二〇一〇年十一月ということでありますから、来年の終わりごろにならないと住宅値段が底を打たないと、これぐらい先行きなかなか難しい問題があるわけでございます。 そういう状況でスタートしたこの不況でございますが、やはり住宅ローンが金融全体に影響したと。それが実物経済へ波及したということですから、金融をまず安定化しなければいけないということでいろんな施策を、資本注入をやるとかやっておられますが、住宅の対策を発表したときに比べてちょっとこの金融対策の発表したときのマーケットのリアクションは芳しくなかった。具体的なディテールに欠けていたということをよく言われるんでございますが、今までの金融安定策、どのようなものであったかということを内閣府の副大臣の方からお願いします。
○副大臣(谷本龍哉君) 米国の現在までの金融安定化策についてのお尋ねでございますので、米国のことでありますけれども、こちらで承知している範囲でお答えをさせていただきたいというふうに思います。 米国におきましては、昨年十月に金融安定化法が成立をいたしました。同法に基づいて、金融機関の資産買取りのために、まず総額七千億ドルの公的資金枠が認められました。そして、金融機関の債務に対する政府保証や決済性預金の全額保護の措置、さらにFRBによる企業の発行するCP、コマーシャルペーパーの買取り、こういった措置が公表をされ、現在実施に移されていると承知をしております。 そしてさらに本年二月には、官民共同出資による不良資産買取りファンドの創設、そして大手行に対するストレステストや資産査定、また金融機関のディスクロージャーや透明性の向上等を条件とした公的資金の注入、さらに資産担保証券等を担保とするFRBの融資枠を二千億ドルから一兆ドルへ拡大すること、こういったことを柱とした追加的な金融安定化策が発表されて、現在、米国当局によって所要の手続やその詳細の検討が進められているというふうに承知をしております。 こちら側といたしましては、米国当局によるこうした取組が金融安定化に資することを期待しているところであります。
○林芳正君 ありがとうございました。今からディテールが出てきますといろいろ評価も定まってくると思うんですが。 例えば不良資産の買取りファンド。民間とマッチングでやるということですが、一番難しいのはこの値付けでございまして、どれぐらいの値段でやるかと。我々も、金融再生法のときだったと思いますけれども、将来返せる値段とか、どれぐらいの値段だっていろいろ議論しましたけれども、下げ過ぎると売らないと、しかし高くし過ぎると今度は損失を被るリスクがある、ここが一番ポイントになるんではないかと思っておりますが。 そういうことを議論していただいて、ここのことをクリアしていく中で、一方、昨年の十一月に金融サミットがございまして、あのときに出た話は、やはり規制が掛かっていない分野が結構あったんではないかと。アメリカは御案内のように州と連邦で区々に分かれておりますので、これは州の権限、これは連邦の権限と、結局新しく出てきた国際間を移動するファンドみたいなものはだれも規制をしていないというふうな状況があってこういうことが起こったんではないかというようなことが言われておりました。 こういうことを今度オバマ政権になって規制をしていこうと、こういうことをやっていこうということでございますので、金融担当大臣として与謝野大臣にお聞きいたしますけれども、今まで直接金融が割と強かったアメリカがこれで間接金融に、直接金融もいろいろ規制をするし、証券化したからこういうことになったから、例えばサブプライムも銀行が直接家を建てる人や買う人に貸していればここまでいかなかったんではないかという意見が結構聞かれるんでございまして、間接金融にシフトするんではないかという説がございます。私は多少はやむを得ないと思うんですが、やはりしかしリスクマネーを供給するという意味で、余り間接金融だけになりますと今度は成長率が落ちるというリスクもございますので、このバランスをうまく取ってもらいたいなと思いますけれども、御専門の与謝野大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 確かに、世界的な金融危機の中で直接金融市場の機能の低下が見られております。各国において企業等の資金調達が中央銀行による市場資金供給や政府の特別措置等に依存している、こういう状況が見られるわけでございます。このように市場を通じた企業等の資金調達の困難な状況が続いているところでございますけれども、企業などが円滑な資金調達を行い、その成長を実現していくためには直接金融、間接金融双方を通じた適切なリスクマネーの供給が重要であると考えておりまして、片側だけを否定するというのは間違いであると思っております。
○林芳正君 ありがとうございました。 そのとおりではないかなと思っておりますので、そういう方向で見守りたいと思いますが。 今、住宅ローン、そして金融というふうにちょっと駆け足で参りましたが、その結果として実体経済も非常に悪くなっていると。一番象徴的なのは、今月は多分このビッグスリーと言われますアメリカの自動車の大手の再建計画の問題というのが向こうでいろいろと取りざたをされております。何百万人という雇用を抱えている大きな業界でございますから、ツービッグ・ツーフェールだということも言えると思いますが、しかしツービッグ・ツーヘルプだと言う人もいるわけでございまして、これなかなかバランスが難しいところでありますが、経産省の事務方で結構でございますけれども、この再建計画が提出されたと聞いておりますが、今後の見通しについてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。 金融危機に端を発する経済混乱等の影響によりまして、北米市場での販売不振などによりましてGMあるいはクライスラーの経営は大変厳しい状況に直面しております。昨年十二月に金融安定化法に基づく政府融資という形での支援がなされましたけれども、この支援を経て今年の二月に両社がこれから先の再建計画というものを提出してございます。その提出までのところは御指摘のとおりでございます。これを受けまして、米国政府が今年の四月末までにその再建計画の内容が適切であるかどうかということを評価を行うという予定になっておりまして、今まさにそのさなかでございますので、我が国政府として今後の見通しについてコメントするのはなかなか難しくて差し控えたいと存じておりますけれども、御案内のとおり、米国金融危機の影響が国際的にも広く波及をし、また深刻化する中で米国や世界の経済全体のためにも米国の自動車産業が安定化することは大いに期待するところでございます。 したがいまして、今申し上げました再建計画の評価状況も踏まえまして、アメリカの今後の自動車産業の動向については引き続き重大な関心を持って注視してまいりたいと思っております。
○林芳正君 細野さんらしからぬ慎重な御答弁でございましたけれども。 多分、さっきツービッグ・ツーフェール、ツービッグ・ツーヘルプと言いましたけれども、かなりフリンジベネフィットがビッグスリー膨らんできておって、退職をした方の例えば医療保険とかいうところまでずっと見ていると。一番市場原理主義だと言われているアメリカでこういうことがあったのかなと。私、これを聞いたときに中国の国有企業の改革の話とか、日本でいうと国鉄の改革とか、そんなような連想をしたぐらいかなりフリンジがあって、フリンジを計算するとアメリカの車の一台当たり千ドルとか千六百ドルぐらいもう上乗せしていると。そうすると、日本のメーカーはあそこへ行けばかなりおいしい商売といいますか競争力が強い中で競争できていたんだなと、こういう気もするわけですが。それを全部そのままで、経営陣のジェットみたいな話もありましたけれども、そこも全部そのままで税金入れてくださいと、これではやっぱりツービッグ・ツーヘルプですねということでありますが。 一方で、この雇用のパッケージで向こうは三百五十万人だとかなんとかと言っておりますけれども、自動車、これビッグスリー関連入れただけで三百万人ぐらいおられますから、これ全部ツービッグ・ツーフェールで、まさに三百万人いなくなって、こっちでせっかく三百五十万人つくっても本当に何やっているか分からないと、こういうことなんでありまして、ここをこのままにして例えば税金を入れるようなことにならないと思いますけれども、こういうところを救っていくと、こういういろんなことを見ております。 先ほども間接金融にシフトするのではないかというお話をしましたけれども、政治や政府が介入をしていく、これはある程度やむを得ないことだと、こういうふうに思いますけれども、今まで、ある意味で新自由主義とか市場主義というものが思想的にも非常に強くて、経済政策もそれに基づいて行われたと。ちょうどルーズベルトの前のフーバーみたいな状況でルーズベルトが出てきてニューディールをやって、ニューディールコーリションという、いろんな方が米国の民主党を支援するという連合をつくって大きな政府ができた。こういう歴史がございますけれども、全く今オバマになってデジャブのような感じがちょっとするわけでございまして、しかし、それをやってしまうと、さっきの直接金融と間接金融のように潜在成長力とか新しいものをつくっていく力というのは逆に失われてしまうのではないかなという危惧もするわけでございまして、この件について与謝野大臣と総理の御見解をそれぞれお伺いしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) やはり大型倒産というのは社会的にはなかなか容認できないことだろうと思っております。これは、例えば自動車ですと、高級な自動車ですと三万点ぐらいの部品から成り立っているわけですから、組立て産業たる自動車会社が危機に陥れば、その下につながる部品供給をされている方々、膨大な雇用を抱えているわけですから、大きなものを倒産させたときのコストということをやっぱり考えなきゃいけないと思っております。 一方では、企業の自己責任というのはあるだろうと、やはり市場から退出すべき企業は退出すべきだという議論も成り立つんですけれども、例えば日本のケースで申し上げますと、例えば北海道拓殖銀行を放置して破綻をさせた、やっぱりその後遺症というのは北海道経済に非常に長い間残ったと、こういうやはり後遺症というものを考えながら企業を救済するかしないかということを決めなきゃいけないわけでして、何か経済の原則だけで物事を判断するということではなくて、やっぱりそのようなことがどういう社会的な影響をもたらすかという経済以外のことも考慮に入れながら政策判断をする必要があるんだろうと思っております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、最初に林先生が言われたように、やっぱり今回の金融危機のよって立つ一番最初の原因というのは、かみ砕いて言えば、ローンを組めるかなというような所得のところにまで組めるような話を持ち込んで、そしてその債権を売り払って自分は巨万の富を得た、その売り払った先が世界中だったという新しいビジネスモデルがここに登場して、世界中はそれを管理し切れなかった。これは日本にも売りに来られた方はいっぱいおられましたが、日本ではこれを買う人が少なかった。これが今回、この種の話が余り日本においては広がらなかった大きな背景だったと私自身はそう思っております。 そこで、やっぱり今言われたように、今回のアメリカの対策を見ていても、やっぱりこれ実体経済への影響が、今自動車を例に引かれましたけれども、非常に大きいと思っておりますんで、この金融の安定化策というのと実体経済のやつと両方一緒に来ていますんで、これは我々としても影響がもろに出てきているところなんで、金融市場の安定化ということを考えると、やっぱり自由と規律というののバランスがこれ今後とも一番頭に入れて対応されてしかるべきだと思っております。ただ、規律の回復をやっていくときに当たっては、やっぱり国際機関の規律というものも併せて考えないと、一国だけでやれないということになってきているのではないかということだと思います。 さっき民主党だったかな、大久保さんだったかな、だれかのお話に出ておりましたけれども、やっぱりIMFの話はその一つの例ですけれども、今回、新聞に顔が出ていなかったからとかいう点でえらく御心配いただいて恐縮でしたけれども、IMFのストロス・カーンから来た手紙というのがありますけれども、少なくとも、二月の二十三日付けで総理大臣あてに手紙が来る、また、G7の会議でIMFのこういった代表が日本を名指しで感謝するなんというのは過去に例がなかったということだけは申し上げておきたいと思いますが、少なくともそういったようなことに関して、我々は、国際機関ということに関してはいろいろやらせてきていただいている結果が今日くちゃくちゃにならずに済んでおる大きな理由だと思っております。
○林芳正君 ありがとうございました。 まさに自由と規律のバランスというふうに総理はおっしゃっていただきました。他策なかりしを信ぜむと欲すという言葉が昔ございましたけれども、結局そのバランスを最終的に我が国で取って決断していただくのが総理ということになろうかと、こういうふうに思います。難しいバランスで、そのときにはかなり非難をされるということがあると思うんですね。しかし、五年、十年、三十年たって振り返ってみたときに、まあこれは日米安保の岸総理の例を出すまでもなく、また、消費税を導入してくださった竹下総理の話を出すまでもなく、当時はいろいろ御批判があったけれども、振り返ってみて、やっぱりあそこでやってもらってよかったなと、こういうことを是非お願いをいたしたいと、こういうふうに思います。 そこで、アメリカの話ばかりしていくわけにもいきませんので我が国の話にもう入りたいと思いますが、我が国はどっちかというと、昨年の秋以降、金融比較優位といっていいと思うんですが、しかし今年になって実体経済劣位と、こういうことでございます。金融比較優位と言ったのは、株が下がるのに円高になると。普通は株が下がるとトリプル安で債券も下がって円も下がるというのが当然なんでございますが、逆に、株が下がるのに円が上がると。 いろいろと理由をお聞きしたいと思うわけでございますけれども、この十―十二月に株安と円高が進んだ理由を内閣府の事務方の方、分析がありますか。
○政府参考人(齋藤潤君) お答え申し上げます。 昨年の十―十二月期におきまして株安と円高が進展したということは御指摘のとおりでございます。その理由でございますけれども、一般的に申しますと、株価や為替相場というのは様々な要因を背景にして市場において決定されるものでございますので、その動向とかその理由について確定的に申し上げることは非常に困難でございます。 ただ、そうお断りした上で、市場において指摘されているといったことを総合いたしますと、まず大きな背景としては二つあるかと思います。一つは、世界的な金融危機の深刻化や世界景気の下振れでございます。それからもう一つは、それを受けた投資家のリスク回避の動きだというふうに考えております。 そのもとでございますが、まず、為替レートにつきましては、これまで投資対象となっていた高金利の通貨などが売られて円などが買い戻されたということ、いわゆる円キャリートレードの巻き戻しというのが起こったこと、さらには、他通貨に対しまして相対的に安全というふうに思われています円が選好されたということがあるかと思います。そうしたことから円高が進展したということでございます。 それから他方で、株安についてでございますが、株安につきましては、こうした円高の進展もありまして、実体経済の悪化から企業収益に対する懸念が高まったこと、また、米国などでの株価下落を受けた外国人投資家のポートフォリオ調整、あるいは換金売りなどが行われたといったことが株安をもたらしたというふうに考えております。
○林芳正君 ありがとうございました。 円キャリーの巻き戻しと、それから金融システムが比較的優位であったということで円高になって、逆に言うと、皮肉なことに、褒められたのに円高になったら輸出がもっと減っちゃったと、こういうこともあったわけでございます。それは後で少しやりますけれども。そういうことであったわけでございますが、やはり比較的安全だと思われていたのは、失われた十年と言われておりますけれども、そのときにいろいろ努力をして不良債権の問題を処理をしてきたということがあるんであろうというふうに思います。 内閣府の副大臣の方から、簡単で結構でございますが、改めて不良債権処理どのぐらいやったのか、そして、その結果と言っていいと思うんですが、直近の業態別の銀行の自己資本比率どの程度か、教えていただきたいと思います。
○副大臣(谷本龍哉君) 不良債権比率に関しまして、全国銀行ベースでピーク時から直近までの数字を説明させていただきますが、不良債権比率、ピークは平成十四年の三月期でありまして、この時点で八・四%でありました。それが現在、数字がある直近は二十年の九月期では二・五%に低下をしておりますので、この数字を見る限り、我が国の金融機関は不良債権処理に対して着実に進めてきたというふうに認識を持っております。 そして、自己資本比率についてのお尋ねでございますので、金融機関の業態別に申し上げますと、まず主要行等は二十年度の中間決算で一一・一%、地域銀行は同じく二十年度中間決算で一〇・四%、信用金庫は、これ中間決算がございませんので、十九年度の決算で一一・七%、信用組合は十九年度決算で九・九%となっております。 なお、三つのメガバンクに関しましては、二十年十二月期に公表されている資料によりますと、みずほフィナンシャルグループが一一・三%、三菱UFJフィナンシャル・グループが一〇・七%、三井住友フィナンシャルグループが一〇・三%となっております。 以上です。
○林芳正君 ありがとうございました。 十四年当時を思い出しながら、自己資本比率で二けたの数字を論じるというのは時代が変わったなと、もう六だとか五だとか、八%行、四%行とかあれぐらい議論をしていたところからすると、一一・一が平均だというんですから、よくここまでやってもらったなということでありまして、そういうところを見て、ニューヨークとロンドンと東京で一斉に株を売ったときにどこで預けておこうかなというときはここだろうねということだったんだ、こういうふうに思いますけれども。 一方で、何となくここは、じゃ比較優位のところもあるなと思っていましたら、バレンタインデーがちょっと過ぎたころになって思わぬプレゼントがありまして、十―十二月のQEが出たわけでございます。一二・七%という衝撃的な数字が出て、昨日か今日、修正で一二・一ぐらいにはなったそうですが、小春日和ぐらいの喜びでございまして、一二・一でも一二・七とそれほど違う、ショックではないと、こういうふうに思いますが。 これ、齋藤統括官から、内需、外需それぞれの寄与度をちょっと分解して説明してもらえますか。
○政府参考人(齋藤潤君) お答え申し上げます。 昨年の十―十二月期のGDPにつきましては、今お話しのように、本日、二次速報が発表になりました。それでお答え申し上げますと、実質成長率は前期比でマイナス三・二%、年率換算でマイナス一二・一%でございました。これを内外需別寄与度に分解いたしますと、内需につきましては寄与度でマイナス〇・一、年率でマイナス〇・五でございました。外需は、これに対しましてマイナス三・〇、年率換算で一一・八と大幅な減少でございました。
○林芳正君 明らかに内外の寄与度が、寄与度というと何となくいいことのようですが、この場合足を引っ張っている方の寄与度ということですが。 それでは、ついでにと言うとあれですが、主要国、米独仏英の同時期のGDPの数値を教えてください。
○政府参考人(齋藤潤君) 欧米主要国につきまして、同じく二〇〇八年の十―十二月期の実質GDP成長率についてお答え申し上げます。いずれも前期比、年率でございます。アメリカ、マイナス六・二%、ドイツ、マイナス八・二%、フランス、マイナス四・六%、英国、マイナス六・〇%でございます。
○林芳正君 ありがとうございました。 比較優位だと金融が喜んでいたのはつかの間で、経済、実態は、むしろ震源地のアメリカやその次にコンテージョンしたヨーロッパよりももっと低いところに行っていると。その寄与度を分解すれば明らかなように、外需がこれだけ引っ張っているということが数字で見て取れるわけでございますが、機械受注や生産指数、最近になってまた直近のが出ておりまして、そういうのを見ますと、この一―三の数字というのが今度はですから四月、五月の中旬ぐらいに出てくると思いますけれども、この見通しもかなり二けたぐらい行くんではないかというふうに言われておりますけれども、与謝野大臣からお見通しについてお考えを聞きたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) まだ二十一年全体の見通しはやっておりませんけれども、足下の経済状況は、海外経済の動向を見ましても、また生産、機械受注あるいは消費者のマインド、こういうものを見ましてもすべて悪化の傾向を明確に示しております。一―三月のGDP比、GDP成長率も引き続き厳しいものになると思っております。輸出の統計も悪いですし、鉱工業生産の統計も悪いということは分かっております。
○林芳正君 数字はまだ、一―三というのはまだ、我々、三月でございますから、三月が終わって当期を締めてということでございますが、先行指標である機械受注というのが昨日今日出ておりますけれども、かなり悪い見通しを予測させるような数字であるということでございます。 私は、地元で演説をするときに、この一二・七というのをどうとらえるかというときに、オバマ政権の多分アドバイズを知っている方だと思うんですが、アメリカの経済学者がこういう話をしておりまして、六十キロの舗装された道路を車が十台連ねて走っていましたと。ところが、途中から急に舗装が切れて、そこから先は砂利道で、煙を巻き上げながら三十キロぐらいでしか走れない道になりましたと。どうなるかということでありますが、一台目は、前に車がいませんので三十キロに減速をして砂利道を走り出すと。そうすると、二台目は、前の車が六十から三十に減りましたから、あっと思ってブレーキを踏んで二十五キロにまずは減速して、その後三十キロに戻っていくと。三台目は二十キロ、四台目は十五キロと、こう減っていくと、六台目、七台目にはもう止まってしまうぐらいのまずブレーキを掛けた上で、十台全部この三十キロの道に入ってくれば、全員がまた三十キロで走り出すと、こういう例えをしておられます。 まさに、在庫の調整のことを分かりやすく言っておられるわけでございまして、みんながこれは減るだろうなと思うと、在庫が新しいレベルになるまでは需要よりも生産が落ちてしまうと、こういう話でございまして、まさにこの一二・七改め一二・一というのは、その最初の二十キロなり十五キロの数字であろうと、こういうふうに思うわけですが。じゃ、十台が全部この三十キロゾーンに入るまでにどれぐらい時間が掛かるのかということ、そしてもっと大切なのは、これは中期の成長戦略にもかかわる問題でございますが、どうやって三十キロを六十キロ若しくは七十キロへ再び戻していくのか、このことが大変問題なんでございまして、在庫の調整は多分今年いっぱいぐらいには一巡するんではないかという見方をするエコノミストもいるわけでございますから、多分一―三が同じぐらいの二けたの数字だとしても、その後の四―六、七―九、十―十二と行けば、二けたがずっとこのまま続いていくということは私はないんではないかなと、こういうふうに思うんでございますが。 しかし、現実に一―三、また四―六は二けたに近いものが予測されるということであれば、まずやはり緊急にここに対策を打っていく必要があると。その後、さっき申し上げたように、中期の六十キロ、巡航速度に戻していけるような成長戦略を考えると。これが総理がおっしゃっておられる全治三年だと。その後、財政再建、そして成長戦略だと、こういうことになると、こういうふうに思うんでございますが。 そこで、緊急の対策ということで、三段ロケットで景気を支えますと。総額七十五兆円ということで、その三段目がこの二十一年度予算であるわけでございますが、横ぐしに取ってみますと、一次でやって、さらにそれを二次で膨らまして、さらに二十一年度と、こういうふうに横でつながっている施策を数多くやっていただいております。その横ぐしの一つが生活者への支援ということでございまして、全部は触れることができませんけれども、この中で、厚生労働大臣にお聞きしたいと、こういうふうに思いますけれども、緊急の雇用対策ということで、雇用を維持する企業への支援や、それから住宅を失った離職者に対する支援等、ずっと取り組んでおられると思いますけれども、その概要と、今かなり一次からはたっておりますので、その実態状況について御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) まず、補正予算におきまして労働者に休業や訓練などを行わせながら雇用を維持する企業を支援する雇用調整助成金の助成率の引上げ、さらに支給要件の緩和を行いました。また、住居を失った離職者や住宅・生活対策として、雇用促進住宅の活用それから賃貸住宅入居のための資金貸付け、こういう取組を行ってきているわけですけれども、まず雇用調整助成金につきましては、休業等実施計画の対象労働者がこの一月で八十七万九千六百十四人に上っております。さらに、雇用促進住宅への入居や住宅入居費用の貸付けですけれども、三月十日現在で、それぞれ四千八百五十七件、四千四百四十一件が決定しておりまして、こういう制度が今活用されているところでございます。
○林芳正君 ありがとうございます。 また、雇用の維持とか生活者支援といった起こってしまったことに対してやるという対策、これも大事でございますが、雇用を創出するという意味で、積極的に攻めの方の政策、対策というものも重要であると、こういうふうに思っております。雇用創出基金というのをつくってそれを進めていただいているということでございますが、その概要についても、また今の現状についても御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これは四千億円の基金を使いましてふるさと雇用再生特別交付金及び緊急雇用創出事業を行いますが、これは都道府県に基金を造成して、それを基に各地域において地域の実情を踏まえた事業を実施して新たな雇用機会をつくっていくと、こういう取組を支援する事業であります。 具体的にどういうことかと申し上げますと、例えば商店街、これもう各地で空き店舗がありますが、これを活用して地場産品などを扱うアンテナショップを運営する、それから例えばカジュアルな着物をテーマとした着物製作など新たなビジネスモデルを構築して需要の拡大を推進する事業などを行っております。 実施状況につきましては、現在、ふるさと雇用再生特別交付金は既に一部の都道府県に対して交付の決定を行ったところでございますが、残りの都道府県ともう一つの緊急雇用創出事業についても年度内のできるだけ早期に交付を決定し、地域の求職者を雇い入れる事業を展開していただくようにしております。
○林芳正君 ありがとうございます。 それぞれ地方によって状況というのが異なってくると思うんです。全国一律で最初の御質問で申し上げたようなことをやってもらうと。また、先ほどの委員方の御質問の中にもいろいろまだ足りないというところもありましたが、全国で一律にやることと、それからやっぱり地域によってそれぞれ事情が区々であると。これは特区をやったり地域再生をやったりするときから言われてきたことでございますし、例えばちょっと話は違いますけれども、保育園の待機児童みたいな話が今議論になっておりますが、これも東京だと待機児童たくさんいてということになるんですが、私のところの山口県ですと、待機児童ってだれのことですかねというぐらい、余りそういう問題はないわけでございまして、一律に何かやるよりも、やはりそれぞれの地域に任せて一番効き目のあるようなことをやってもらうと。 そういう意味で、今大臣が、中心市街地の空き店舗を活用するという、これ多分宮城県の例だと、こういうふうに思いますけれども、そういう形で空き店舗をやれるところもあるでしょうし、私が聞きましたら、JAの何だか施設から出てくるバイオマス、バイオマスと言うと分かりにくいんですが、要するにもみ殻のことだそうでございますけれども、これを有効に活用して堆肥を作るビジネスと、これはやっぱり米どころでなくてはいけないでしょうし、今の着物の話は京都だと思いますけれども、それぞれ地域に応じたことをやってもらうと、そういう基金であると、こういうことであろうかと、こういうふうに思います。基金でございますから、何でも使っていいと、雇用と全く関係なくということではないと思いますけれども、自由にそれぞれのところが使ってこういう成果を上げていただくようにしていただきたいと思いますし。 また、今言った京都と鳥取と徳島が既に申請をしていただいて交付も行っているということでございますが、第二グループが三月四日の提出で、交付の予定と私がいただいた資料になっておりますが、三月十一日と。第三グループ、十八県ですが、三月十八日の提出期日で三月二十五日の交付予定と、こういうふうに伺っておりますので、そこで四十七都道府県そろって、是非、これは大臣、お願いでございますけれども、それぞれのところから出てきたやつをそれぞれのところに紹介をしてあげていただきたいと。こういうこともうちならできるんじゃないかなというのが結構あるんでございますが、これは別に知的財産云々ということはないでしょうから、是非いろんなことをシェアをしていただいて、それぞれ生き目に合ったのが、こういうことを考えてみたけれども、実はよそでこういうことをやっているというのもそれぞれに分かって、情報がシェアされてより生き目がいく使い方をしていただくようにしていただきたいと思います。 この二つ目の柱が、一つ目が生活対策で今雇用のことだけを言いましたけれども、そのほかに妊産婦の健診の費用とかいろんな社会保障関係のもありますが、関口先生に譲るとして、二つ目の柱、これは中小企業の主に資金繰り対策でございます。 これは、まさに一次、二次、この本予算ということで累次追加をしていただいているわけで、一次補正で九兆、二次補正で二十一兆、今もう使えるものとしてはここまで積み上げていただいて、計三十兆円の枠の保証融資をやっていただいているということでございますが、一次補正から二次補正の間でもうこの枠がほぼいっぱいになりそうだというぐらいかなり使われているという話を私も聞いたことがありますが、現在までの利用実績、中小企業庁長官からお願いいたします。
○政府参考人(長谷川榮一君) お答え申し上げます。 御指摘の件でございますけれども、昨日までで緊急保証の実績は約三十五万八千件の皆さんに御利用いただき、金額で約七兆七千億円でございます。それから、セーフティーネット貸付けでございますが、これも十日までの数字でございますけれども、約八万件の皆さんに御利用いただき、額で一兆円を少し上回った程度でございます。 特に、今回の特色は、先ほど来先生が御指摘いただきましたような情勢で運転資金を必要とされる方が大変多うございます。そして、中小企業の皆さんのお手元の資金繰り対策という点から申し上げますと、あわせまして、既にお借入れいただいている資金の返済負担を軽減するという意味で、こうした許された保証貸付けをフルに活用いたしまして、借換えや条件変更、融資期間の延長、こういったようなことが大変重要だということで、二階経済産業大臣からこうした保証機関、金融機関、さらには民間の金融機関のトップの方に直接指導ないしは要請をし、その結果、先ほどの額の中にはこうした借換えや一本化というものがかなりの程度含まれております。 なお、もう一点付言いたしますと、お借りいただく皆さんの条件面、すなわち融資期間、保証期間、金利の水準と、これも大変重要なことでございます。特に今回は緊急保証につきましては信用保証協会が一〇〇%保証すると、こういう仕組みでございますので、これも同じく二階経済産業大臣から民間の金融機関のトップに直接それにふさわしい、すなわち、そうじゃない場合、通例よりも低い金利の設定があってしかるべきであろうということを御要請をいただきまして、私どももおおむねそのように事態が推移しているというふうに理解しております。
○林芳正君 ありがとうございます。大臣の御指示をきちっと中小企業庁の方でやっていただいておりまして、かなりこれ利用があるということでございます。 前回の経済危機のときも、最後は議員立法で、かなりまあ荒っぽいと言うと言葉が過ぎるところもあると思いますが、無担保無保証でここまでというのをやって、それなりに事故率を計算して、事故率の計算がそれほど間違っていなかったのではないかなと、こう思いますけれども、真水をその事故率の逆数だけ使って政策を打ったわけでございます。前回のときよりも更に今度は額も全然違う額を用意していただいておりますし、生き目のいくことをやっていただきたいと思いますし、これは枠がなくなったからもう駄目ですというわけにいかないと思うのでございます。 昨日か一昨日の委員会で予備費の議論がございましたけれども、まさにこの一兆円、経済対策のための予備費というのは、こういうことが、財政政策というのは金融政策と違って政策決定会合をやって明日からやるというわけになかなかいかない、財政民主主義とのかかわりで、まさにここの場がそういうことでございますけれども、タイムラグがどうしてもあります。一方で、資金繰りというのは、もう月末、年度末でそういうタイムラグなんて関係なくやってくるわけでございますから、是非そこのところは切れ目ない仕組みというのを大臣にもお願いをしておきたいと、こういうふうに思います。 先を急ぐようですが、三つ目の柱というのが地方の活性化といいますか、地域を元気にしてもらうというものでございます。 地方交付税も雇用を創出するために一兆円増やそうと、そのうちの五千億が地域の雇用創出の推進ということで、かなり細かい計算をきちっと需要を積み上げるときにやっていただくというのも今度やっていただくわけですが、これを今度、今からやっていただくわけでございますけれども、その前に、地域活性化・生活対策臨時交付金ということで六千億ほどやっていただいたわけでございまして、自治体からいろんな計画が、こういうことに使わせてもらいたいというのが出てきていると思いますけれども、鳩山大臣から特徴的な事例、御紹介いただけたらと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 六千億の地域活性化・生活対策臨時交付金、これは非常に使い勝手がいい、もうほとんど何にでも使えるということでございまして、自治体からは大いに喜ばれているわけでございます。来週の火曜日に特別交付税を交付決定して閣議報告して、翌日ぐらいから配るんだと思いますが、これは特別交付税六千七百億ぐらいだと思いますが、ほとんど同じ金額である六千億はもう配り始めているわけでございます。 一番目立ちますのは、定額給付金のプレミアム分ですね。これは、例えば私の地元の久留米市でございますと、八億円の商品券を一割のプレミアムで出しますから、八億八千万ということになりますから、この八千万円は多分地元久留米市が負担するんだろうと。久留米市には六千億のうち多分これは八億何千万か行きますから、それを充てるかどうか私は知りませんけれども、そういう形で使うというところがかなり多い。したがって、プレミアム商品券を出そうという自治体がどんどんどんどん増えて、七百、八百と増えていくと思うんですが、これを使う場合が多いんではないかと。 あとは、やっぱり道路、河川、公園等の改修工事に使うところ、学校、公民館、庁舎等の耐震診断や改修ということで、公共施設の安全、安心に使うのも随分ありますが、かなり創意工夫が見られまして、例えば、間伐材を小中学校の机、いす等に使って活用する事業、それから地元産の漆器を小学校給食用の食器に、高級食器に切り替えるという、あるいは元助産師、大分現場離れておられた助産師さんが職場復帰するための支援をする研修だとか、あるいは自治会の役員の方が防災士の資格を取得するための研修に使うとか、あるいは木質ペレット製造機を買うとか、ペレットストーブの公共施設への設置とか、いろいろ特徴がございまして、コミュニティーバスあるいはスクールバスの購入に充てるというところもあります。あるいは様々なイベントをやるというところもあります。消防車、救急車等を購入するというところもあります。あるいは観光の宣伝をする、あるいはイベントをやるというところもございまして、あるいは、私も習いに行きたいところですが、そば道場などをやると。私も一応そばは打つんですが、下手くそなので。そば道場を新しく造るなんというのにも使うところもありまして、かなり自由度が高いので、これは地方の創意工夫が生かされるお金となってきているようで、うれしく思っております。
○林芳正君 ありがとうございました。 私もそばは好きですので、是非、大臣と御一緒できるかどうか分かりませんけれども、習わせていただいたらというふうに思いますが、今お聞きするだけでも本当にいろんなことに使っていらっしゃると。これ、やっぱりこっちで、霞が関で何か決めちゃったらなかなかこういうふうにはならなかったな、こういう交付金の形で何か考えてくれとやって良かったなと私も聞いていて思ったわけでございますし、それがうまくいったということが地域の職員の方のやっぱり自信につながってくるんではないかと思います。 さて、今緊急対策ということで申し上げましたけれども、三十キロになっているときの話をしたわけでございますが、これを六十キロに戻していく。これは中長期の成長戦略というものが必要になってくるんではないかと、こういうふうに思っております。 もう随分前でございますが、前川レポートというのが八六年でございますから、もう二十三年前ということになりますが、もうあのときから、輸出頼みだけではなくて、外需と内需のバランスを取って車の両輪でということはずっと宿題のようにあったわけでございまして、私はこれを全くやっていなかったということではないというふうに思います。東京とニューヨークとロンドンの物価を比べて、東京がいつも物すごく高かったと。インターネットの接続も全然日本は遅れているということありましたけれども、いろんなことをやってきた。 しかし、輸出でドライブが掛かって景気がいっているときは宿題をしなくても景気が良くなるということもあるんですが、更に言えば、そっちに人、物、金がどんどん取られていきますから、それと同じぐらいの条件をやらないとこっちに人が来てくれないということもあったんではないかと、こう思っておりまして、今こういうピンチでありますけれども、逆に言えば、その宿題を果たすためにはこのピンチをチャンスに変える、こういうときでもあるんではないかと、こういうふうに思っておりまして、そういう意味で、それから、先ほど鳩山大臣から御紹介いただいたような、地域をそれぞれ活性化させるという意味では、輸出がほとんど二次産業、製造業でございますから、一次産業と三次産業というところ、これはまだまだ効率化とか生産性の向上ができるんではないかと、こういうふうに思いますので、なかなかいろいろ難しい問題がありますけれども、ここに焦点を当てた中期の戦略というものが必要ではないかと、こういうふうに思いますが、現在、成長戦略というのを検討中だとお伺いしておりますけれども、どのようなものを柱として検討されているか、二階大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) ただいま林先生から御指摘がありましたように、私も地域振興ということがこの度の経済対策においても極めて重要だというふうに思っております。そこで、一方には中小企業対策というのがあれば、一方には農林水産業に対する対策があろうと思います。いずれも地方が中心の産業であります。 そこで、今、林先生から御指摘の一次産業と三次産業、私は今農商工連携ということに取り組んでおりますが、流通業や製造業の力や技術の力を活用して農商工連携、いろんな芽が出てまいりました。 そこでも我々が今大変注目しておるのは、例えば千葉県の我孫子にアビーという急速冷凍の会社がございます。もとより中小企業でございますが、大変な技術力と国際的な今評価は中小企業の域を脱しておるんではないかと思われるような企業があります。これは、魚にしろ肉にしろ何にしろ細胞を壊さないで急速冷凍しようということでありますから、極めて進んでおるわけであります。先ほども、たまたまでございますが、ある報告を受けたんですが、静岡県から六十数名の皆さんが二、三日前に工場見学に来たと。そして帰って、静岡県にもこういう冷凍庫を入れたいと。そのときにどうすればいいか、みんなで今考えておるということでありましたが、経済産業省もお手伝いができるところは積極的にお手伝いをさせていただく。 また、これは私が申し上げるまでもないわけですが、林先生の地元での、山口県での最近お総菜のことについて新たに開発されておるという地元の御熱心な意気込み、我々は感心しておるわけでございますが、例えば余り重宝されなかったような魚の種類の中にも珍しい魚で、しかも食べてみて加工のしようによってはおいしいというものがたくさんあるわけでして、これが今どんどんと前に出ている。そして、インターネット等を活用して思わざる成果といいますか、上げておられるということに敬意を払っておるわけでございますが、私は農業あるいは林業、水産業、これはやっぱり国民一体になってこれに対しての支援の手を差し伸べていくときが来ているし、そしてそうしたことに従事している皆さんにはチャンス到来と受け止めていただきたいと思うんです。 この間、農協の皆さんとも話し合ったんですが、鳥獣の被害で本当に困っておると。もう農業をやめようかと思うほどひどい目に遭っておる。法律は作ってもらったけど、あの程度のことでは駄目だと言われましたが、私はそれを伺いながら、農協が中心になって鳥獣を中心とした何か販売組織でもつくって、販売の面から、鳥獣をただ駆逐するだけではなくて、それを地域の産業に生かしていくということを考えたらどうだ。マタギということがあるんだから、これで我々もやろうと思っているんだと言うから、それじゃ農協も一緒になっておやりになるなら我々も協力しましょうということを申し上げたんです。 何かそうした成功事例をたくさんつくっていって、私にでもできる、自分でもできるというようなものをつくって、みんなが元気よくやっていく。 それから、観光の問題がありましたが、私は、今度の例えば中国で開かれる万博がございますね、上海万博。これでもう七千万人の人が集まるということを聞きます。それならその七千万人を日本に、みんながみんなというわけにもまいりませんが、その一部でも呼んでくるということをやはり今から考えておくべきではないか。韓国の麗水というところで次のときには博覧会が行われます。それに対する対応も今から考えておくと。そうしたことをやって、我々は総力を挙げて今日の事態を乗り越えていきたいと考えておる次第であります。
○林芳正君 ありがとうございました。 総理はよく底力というお言葉をお使いになられますが、私は成長を今から考えていく中で、今、二階大臣からお話をいただきました農商工とか観光、それから自分自身で今取り組んでおりますコンテンツの話とか、そういうところの底力、これ一つの大きな柱。それからもう一つは、グリーンニューディールなんていうのを海の向こうで言っておりますが、やっぱり脱炭素といった環境の柱。そしてもう一つは、やっぱり長寿健康、社会保障の柱。こういうような大きなこと、それを一つずつ見ていきますと、一次産業とか三次産業と見えてくるわけでございますが、こういうことを個人的には考えて、党ではおとついから議論を始めたところでございますが、最後に、総理、これからどういう成長戦略を描いて国づくりをされるか、お聞かせ願いたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、林先生が言われたもののほかにあえて言うとするならば、多分世界中は日本の持っておる技術力に着目をして、多分低公害、低炭素、まあ最近いろんな表現ありますけれども、このグローバルウオーミングと言われる今の時代の中にあってどういった技術革新をやって下げてくれるかと。いわゆるCO2を下げるかとかSOxを下げるかとかいろんな、硫黄酸化物をどうするという話が今いっぱいありますけれども、この技術は明らかに日本の方は進んでおります。 これを我々は、成長というものを制約するものではなくて、成長し得る、一緒にこの環境という制約と日本のそういった技術は共に成長し得るというものにしていけるというのは、一九七三年の石油ショック以降、我々はずっとそれを如実に証明をした歴史がありますので、そういう意味では、今回のものも、今言われた一連のもの以外にこういったものを考えていける、我々はそういう未来というものがあると思っております。やっぱりそういった世界的な課題というものを、日本の持っております創意工夫、これは底力だと思いますけれども、そういったもので克服していくというのは大事なところだと思っております。 もう一点は、多分高齢化というのがこれ避けて通れない部分という話がみんな何となく思っておられますし、何となく暗く貧しい高齢化社会というイメージしか出てこられない方も多いんですが、現実問題として活力ある高齢化社会というのをもし仮に日本が創造するのに成功したら、世界は日本を見習うと思います。
○林芳正君 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。関口昌一君。
○関口昌一君 自由民主党の関口昌一でございます。 今日は経済・雇用・社会保障を中心にした集中審議ということでございますが、まず冒頭、午前中、下田議員からも御発言ございましたけど、昨日、一九七八年に北朝鮮に拉致されました、私、地元の川口出身の田口八重子さんのお兄さん、飯塚繁雄さんと田口さんの御長男、耕一郎さんが韓国釜山におきまして金賢姫元工作員と面会をされました。その場面を多くの国民の皆さんが見て、もう一日も早くこの拉致の問題、解決をしなければいけないと。そして、この問題については、もう超党派で、与野党超えてもうみんなで頑張ってきた問題でございます。 この面会の場面を見ての総理の御感想と、それから拉致の解決に向けて、早期解決に向けての、まず冒頭、御決意を伺わせていただければと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これはかなり長い間の、いわゆる日本側というか、飯塚さん側、田口さん側の夢だったんで、これはちょっといろいろ、御存じのように元死刑囚という立場ですから、これは韓国側の温度とこちら側とはかなりもうはなから違っておりました。 我々としてはかなり、外務大臣のときでしたからもう大分前になりますが、そのころからもうこれを申し込んでおったんですが、今回大統領も替わり、いろんな意味で、昨年の日韓のときにもこの話をしておりますが、いろんな意味でこういう話が少し前に進んで、韓国政府の協力をしてもらってこれが実現できたことは、これはちょっと、関口先生、本当良かったなと、正直これは有り難かったと思って、今日、外務大臣から向こうにその感謝を言っておりまして、昨日、大統領特使という人が来ておりましたので、その人にも私の方からお礼を申し上げております。 ただ、これ、良かったなという話と、これができたから直ちに事が前に進むかというと、これはまた話が違いまして、我々としては、新しい情報というのはそれなりに得られることにもなったし、一つのステップとは思いますけれども、こういったものはかなり時間も限られておりますので、我々としては、これ、一日でも早く帰国できるように更にいろいろやっていかねばならぬところだと思っております。
○関口昌一君 総理から今御決意を伺ったわけであります。 先ほど総理が述べられたとおり、この日本と韓国が手を携えてこの拉致の問題へ一歩踏み出したと、大きな一つのスタートと私も位置付けている限りでございます。是非、この問題は我々も含めて全員で一日も早い解決に向けて取り組んでいかなければということであるかと思う次第であります。 今日は、社会保障を中心にということで、総理始め関係大臣に質問をさせていただきます。 私もよく委員会審議参加いたしますと、いろいろな言葉で敏感に反応を示される先生方がいらっしゃいます。例えば郵政民営化とか、それから特定の企業の名前が出たり経済財政諮問会議という話になりますと、しっかりと反応を示す先生もいらっしゃいます。恐らく、その問題についてしっかりと信念を持って活動しているからだと思う次第でありますが、私も社会保障という言葉を聞きますと、まず頭に浮かぶのは社会保障費の二千二百億の削減の問題ということで、この問題は我が参議院の自由民主党においても、尾辻議員会長を中心に、さらに職域代表の西島英利議員、石井みどり議員を始め多くの皆さんが一生懸命取り組んできた問題であります。 まず、今日はテレビということでございますので、舛添厚生労働大臣、この社会保障費の二千二百億の削減の経緯と、どのような削減が行われてきたかお話をしていただければと思う次第であります。
○国務大臣(舛添要一君) これは、政府全体の経費を減らしていこうということで一律に枠を決めて、二千二百億円というのを毎年削っていこうということでありまして、大きな構造改革、やはり政府の無駄の削減ということはやらないといけない、効率化をやらないといけない。 そういう流れの中にありますけれども、しかしながら、今、御承知のように、医療、介護、雇用、年金、まさに国民に直結した問題である社会保障、大変不安が広がっておりますし、我々も一生懸命この合理化の努力はやってきましたけれども、もうそれが限界に達しているなということで、毎年毎年その二千二百億円をどうして捻出するかということで苦労していまして、この二十一年度、今御審議いただいている予算案においては、ジェネリックという後発医薬品についてこれは二百三十億円を絞り出しましたけれども、あとは一つの特別の会計の清算をするとか、それから道路特定財源の中から六百億円いただくというような形で二千二百億円の対応をしておりますけど、やはり国民の生活第一ということを考えると、効率化の努力はいたします。しかしながら、やはり少し限界に来ているよということも強調したいと思いますし、そういう方向で新たなかじ取りができればなと思っております。
○関口昌一君 大臣から今お話を得たわけでございますが、確かに無駄な医療というのも一部あるかと思いました、今までですね。薬漬け医療ということで患者さんがいっぱい薬をいただいて、そして実際飲むわけでもないと。こうした場面を見て、多くの国民の皆さんが無駄な医療が行われているなと思われた部分もあったかと思います。しかし、そうした薬漬け医療というのは大分改善されてきているというのが現状でありますし、実際医療の現場、また介護の現場、また生活保護の方の現場を見ても、診療報酬の改定におきましては二年に一回でございますので、毎年マイナス改定と。ここへ来てようやく〇・三八プラスということでございますが、実質、薬価の引下げを入れるとマイナスになるということであります。 さらに、午前中の質問にも出たように、介護報酬の改定に向けても、今回、総理始め肝いりで三%上げていただいたということでありますが、従来を比較すると下がっていたと。午前中の答弁ですと二・八というふうな話も出ておりましたけど、本当に、今大臣が述べられましたように、社会保障費の削減を求められても、これはもう大変厳しいというのが現状であるかと思いますが、もう一度確認をする意味でも御答弁をいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) そのかじ取りの変更ということを申し上げましたけど、考え方、哲学、基本的な原則の変更でもあろうかというように思いますのは、もちろん国家を経営していくというときには、国民の皆さんに税金をちょうだいしているわけですから、なるべく御負担を少なくする、そして経費の無駄を省いていくということも必要ですけれども、逆にそれが行き過ぎますと、国民の生活自身を脅かしていく。 例えば、お医者さんの数、余っていますよと。ただ偏在しているだけで、診療科による偏在、地域による偏在、それもあります。しかし、余っているというけど、じゃ医師免許取った人だけの数で見ているんですかと。現場でどれだけ勤務医の方々が御苦労なさっているか、そういうことを考えますと、そこからくるたらい回しの問題、様々な問題が起こってきている。そのときに、なぜそういう発想が出てきたか。お医者さん一人養成すると一億円掛かりますと、そんな金はどうするんですかとお金の話ばかり、コストの話ばかり。 そうではなくて、きちんと必要なお医者さんをそろえるということが生活の安定につながり国民の安心につながって、そして、生まれてくる命がたらい回しで亡くなるわけですから、そういうことがなくなるということは、命を大切にする、そのことによってこれはもっと日本社会が活力を増していく、そして富を生み出すことができる。だから、こういう社会保障における必要な負担というのは未来への投資であって、必ずそれ以上の効果が現れると。そういう形での大きなかじ取りをやらないといけません。 私は、イギリスにかつて勉強に行っていたときに、サッチャー政権のときに非常にいろんな問題があって、ブレアさんになって、今言ったような哲学の下にきちんとお医者さんの数も増やして手当てをするんだと。その結果、一定の成果が上がっていると思います。そして、今この方針で私はしばらくやらぬといかぬと思いますが、ただ、その結果として今度マイナスの面が出てくればまたかじ取りを変えればいいと、そのように考えております。
○関口昌一君 その心の中に、やっぱり大臣もこのまま二千二百億を削減を続けるというのはもう限界に来ているというふうな感じを持っていると私は確信をした次第であります。 ところで、本年度の予算において私は総理が英断を下していただいたなと本当に心強く思っております。 従来、二千二百億の削減の問題についてはいろんな形で社会保障費から充当されたということでありますが、今回は道路特定財源一般財源化による方から、それから年金特会の基金から、後発医薬品の利用促進から約二百三十億ということでありますが、この問題、総理がくさびを打っていただいたということ、私は本当に強く評価をしておる次第であります。 これは私は、その大きな要因には、私も自民党の総務会におりますけど、例の骨太の方針、この方針は、今の経済情勢を考えたときに、財政再建よりも財政出動である流れの中でこの骨太の方針を堅持するというのは厳しいということで、堅持という文言から維持という文言に変わったということであります。 これは現実に、確かに歴代総理がいろいろ頑張ってきた問題もあるかと思いますが、私は総理がここへくさびを打ったというのは大きく評価をしておる一人でございますが、この社会保障費二千二百億の削減の問題、もう大変厳しい状況に来ているということの認識も踏まえて、総理の御見解をいただければと思う次第であります。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 二千二百億円削減ではありませんで、毎年一兆円伸びる分を約二割減らして五年間で合計約一兆少々というのがあれですから、削減とこの人たちは言うわけです。私たちはそういう表現はしませんで、我々は一兆増えるところを減らして八千億というのでやらせていただいているのであって、マイナスにしているわけではないということだけは是非テレビ見ている方々にははっきりしておいていただかないと、こういったところはいかにも減らしているかのごとき言われると、全然違うと思っております。ここが私どもとは全く見解が違っておると思っております。 その上で、二千二百億の話は、約五年間で五兆円という状況を少なくとも二割ということを減らさせていただくところまではそれなりの成功を収めたとは思いますけれども、今、与謝野大臣からもお話があったように、これは限度に来ているのではないかと、そういったことを考えておりますので、私どもとしては、今回、この減らすのをいかがなものかということで、今申し上げたような形の額に最終的にさせていただき、道路特定財源、いろいろなもので今回の結論をやらさせていただいたというのが背景であります。 いずれにしても、こういったものはきちんとコスト削減をやらなきゃならぬのは当然のことですけれども、同時に、医療の現場を考えたときに、また間違いなく高齢者の比率が増えていくという今の現状を考えたときにこれをどうするかという問題は、これはこの問題だけに限らず、全体として考えなければならぬ大事な問題だと思っております。
○関口昌一君 私も質問する中で削減削減という言葉で終始したわけでありますが、確かに自然増の中での、その部分での削減ということであるわけであります。ただ、総理、大臣の答弁を聞きますと、もうこの社会保障費の削減、医療とか介護の分野からの削減ほか含めて、なおも厳しいというふうに私は認識をしておる次第であります。 実はこの社会保障費の問題について私はいろいろ話もさせていただきたいと思ったんですが、まだまだいろいろ質問もあるわけでございまして、実は経済財政諮問会議の在り方ということであります。 今の経済情勢が大変厳しい状況の中、この経済財政諮問会議の在り方、また、この骨太の方針の中にかかわってきた中で、社会保障を議論するのにそのメンバーの方がいらっしゃらないというような問題点もあるし、総理になったということも含め、また担当が与謝野大臣でありますんで、現在の経済情勢の中における経済財政諮問会議の役割とか方向性というのはどのようにお考えであるのかと。
○国務大臣(与謝野馨君) 経済財政諮問会議は法律に基づいた総理の諮問会議でございまして、ここが最終的に物を決定するわけではありません。最終的には国会にお諮りして物が決まる、その前に与党に御相談をして物が決まると。そこのところのけじめはしっかりしていかなきゃいけないと私は思っております。 専門家が諮問会議にいないではないかという御指摘でございますけれども、社会保障を議論するときには必ず舛添大臣にはお見えいただいて貴重な御意見をちょうだいしておりますし、また、吉川洋議員は社会保障国民会議の座長でもあられるので、その辺はきちんとした御意見をおっしゃっている方が存在するというふうに理解をしていただきたいと思います。
○関口昌一君 今大きなポイントを答弁したなと思っております。経済財政諮問会議の在り方というのは、これは最終決定機関ではないんだと。政府の諮問機関であって、最終の決定するのは総理始め閣議で決めるということであります。今までの流れの中で、どうも違う方向がちょっとあったという認識もある程度あったんでありますが、総理を始め、ここの数年の流れで見て、大分我々党のいろんな要望についても非常に政策の中に加えていただけるようになってきたなと思う次第でありますが、私は、多くの国民、また皆さんが御理解いただけるような更に一層充実した経済財政諮問会議であるように図っていただきたいと思う次第であります。 実は、今医師不足の問題が大きな問題になってきております。これは、医師不足というより、背景は医師の確保が非常に難しいというのが現状であるかと思います。実際、救急医療の現場におきましては、医師の過酷な勤務状況や、また自治体病院の休廃止などによって、これまでの国民の命と健康を守ってきた地域医療が大変厳しい状況に立ち入っているというのが現状であります。その背景には、私は、先ほど申したとおり、深刻な医師不足の問題があるかと思っております。 舛添大臣は、昨年、これまでの医師養成数の抑制策を大幅に転換して拡大の方向にかじを切られたということでありまして、医師養成数の本年度の取組と中長期的な見通しについて簡潔に御答弁いただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 十一年ぶりに閣議決定を見直しまして医師を増やすと。この四月に入学する学生の数は、今までに比べて六百九十三人増えます。しかし、一人前の医師になるためには十年掛かります。大体十年間で医師の数を一・五倍にすると、そういう方針です。
○関口昌一君 簡潔に御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 医師の養成数の拡大というのは、医師不足への抜本的な処方せんであると思います。その英断には私は大変大きく評価したいと考えております。 一方、今年入学する学生が医師として独り立ちするためにはやっぱり最低十年ぐらいは掛かると思うわけでありまして、医師の養成数の拡大だけでは医師不足の即効薬にはならないと思っております。 今日の地域医療における医師不足の根幹的な原因は、私は、平成十六年の新臨床研修制度に伴う大学医学部の医師派遣機能の低下にあると私は思っております。 新制度の導入に伴い研修医は研修先を自由に選べるようになったと、そういう便利はあったわけでありますが、しかし、これに伴って大学病院に残る研修医の割合は、平成十五年においては七二・五%から、平成二十年には四六・四%に低下してしまいました。 そこで、この制度の見直しの検討を進めて、二月にはその意見の取りまとめを行ったと伺っておりますが、その内容について簡潔に厚労大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) 様々な医師不足の原因の一つとして、大学の医師派遣機能の弱体化ということが言われまして、今二年でやっていますけれども、仮にこれを一年に縮めるとすれば八千人浮くじゃないか、八千人研修医が地域に行くじゃないかと。まあ簡単な議論でいうとそういう議論もありましたので、先般、文部科学大臣とともに検討会を開きましたけれども、ポイントは、やはり新しい制度にはいい面もありまして、スーパーローテート、つまり、全部の診療科、一通り学生がやると。このことによってお医者さんの質が上がるというようなこともありますので、取りあえず二年間という期間は守った上で、必須科目なんかについての弾力化、選択必須を認める、それからやはり足りないところの地域には定員増をするというような形で一応の報告まとめましたので、今、具体化の作業に取りかかっておるところでございます。
○関口昌一君 旧制度でありました研修医の行く先というのは、一貫して医局がコーディネートして、地方の希望の医療機関に派遣されて、数年後にはまた別の医療機関に配属されるというふうな形があったわけであります。 新制度では、それまでの医局が果たしてきた人とのつながり、コーディネート機能が失われてきているというのが現状であるかと思いますが、私は、従来、大学医学部が持っていた医師派遣機能やコーディネート機能を回復するためにも、再構築するためにも、旧制度に戻すことも含めて現行の臨床研修制度を大幅に見直す必要があると思いますが、大臣の御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) そういう意見があることも承知しております。現場の学生にも直接聴き、アンケートも取りました。全く反対の意見もございまして、新しい制度で広く薄く学べることが医者としていいんだということもあるし、それから、昔でいうと、白い巨塔的な、こういう医学部の教授が牛耳っているという体制ではなくて、学生が自由に研修病院を選べるということもいいではないかというようなことがあります。 ただ、様々な観点から、良いお医者さんを国民のために育成するという観点から、今後更にまた議論を深めていきたいと思っております。
○関口昌一君 まあいろんな意見もあるということでありますが、私は、少なくとも多い意見というのは、地方自治体の首長さんからの話聞くと、今まで大学から派遣されていただいた、医師の確保は本当に難しいんだというお話も聞くところでありますし、臨床の現場にいらっしゃる先生方から聞いても、なかなか医局に残っていただけない、派遣したくとも派遣できないという声を多く聞いているということをまず報告をさせていただければと思う次第であります。 先ほど、社会保障費の話をさせていただきました。やっぱりこれは、特に安定的な財源の確保というのが重要になってくるかと思います。そうしますと、今消費税の議論がされておりますが、この消費税の在り方については、与謝野大臣が午前中の答弁でもされておりましたけれども、まず景気の回復が大前提であるということであるかと思います。 それと、あと、私どもも常々思っていることは、やっぱり公務員制度改革、また国会改革も並行して進めていって、国民の皆さんに御理解をいただく必要があるんではないかなと思う次第であります。特に、わたり、天下りの問題については、総理が今年限りということで明言をしていただいたということ、本当に心強く思っているわけでありますし、また国会改革におきましても、私も地方議員の出身でございまして、多くの市町村が合併することによって議員も削減される中で、やっぱり国も国会議員の削減をすべきであるということを多くの仲間の議員が訴えておりますが、私も全くそのとおりであるかと思いますが、そうしたところへも手を付けながら、国民の御理解をいただく中で、そして経済の回復が伴った中で消費税を引き上げると。その消費税が、社会保障、特に医療、介護、福祉のために使う、目的税化のために使うということで国民の皆さんに御理解をいただければと思う次第であります。 その時期が、実行される大きな段階のワンステップとしては経済の回復がまず大前提ということでありまして、景気回復のためにみんなでまた一生懸命取り組んでいかなければと新たに決意を強くしておる次第でございまして、この問題につきまして答弁は要りませんので、もうあと数分になったわけでありまして。 実は、景気が非常に悪くなりますと非常に自殺者が増えるということ、特にバブル崩壊時ですか、決算時の三月には本当に自殺された方々が大幅に増えたということであります。今年、今三月、今の経済情勢の中で、大変厳しい環境に置かれる中で自殺者が増えるんではないかなという大きな心配をしておるわけでありまして、民間のボランティア団体の皆さんも自殺防止に向けていろんな取組をしていただいておりますし、また都道府県によっては、今月、自殺の防止期間ということでいろいろ取り組んでいるという話も聞いております。 担当が野田大臣ということでありますが、野田大臣の政治活動もいろいろつらい場面もあったかと思います。その中で、私もいろんな会合で同席する中で、ちょっと大臣のお話を聞かせていただきましたけれども、鶴保議員を始め多くの仲間の議員から支えられて、励まされて頑張ってきたという話をしておりました。私は、そのつらい体験を乗り越えて頑張ってこられたということ、時にはもう辞めたい、死にたいなんという気持ちになったかもしれませんが、その経験も踏まえて、担当大臣として、また視察先を視察した感想と御決意を簡潔に伺えればと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 先日、東京自殺防止センターの視察へ行ってまいりました。先生御指摘のとおり、この十年、毎年自殺者の数が三万人を下らないという大変厳しい、そして悲しい状況になっているわけであります。 先ほどお話がありました尾辻会長、そして亡くなられた山本先生が超党派で、これはいけないということで数年前に立ち上がっていただきまして今日を迎えておりますが、まだまだ国としては抜本的な、具体的な方策が取れずに、専らその最前線にいるボランティアの皆さんのお力に依存していること大であります。 麻生総理大臣は、総理大臣として初めてこの自殺対策を真剣に取り組んでいくというふうにおっしゃっていただきました。是非とも頑張っていきたいと思いますが。 そこで、電話相談だったんですけれども、夜の八時から始まります。あっという間に電話回線ふさがります。そして、漏れ聞こえるのは死にたいという言葉だけであります。そういう相談に決してアドバイスをすることもなく寄り添う、そういうボランティアの深夜の活動があって幾ばくかの皆さんの命は救われているんだなという現状認識をし、できる限り社会的要因、又は、医療であるならば、精神科医の数が少なく、三分診療の中でそのカウンセリングが至らないというか、そういうたくさんの問題を抱えている中、国としてもそういう現場の声をしっかり受け止めて頑張って、生きやすい国をつくりたいと、取り組んでいきたいと思います。御指導よろしくお願いします。
○関口昌一君 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。島尻安伊子君。
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。 総理、先日は沖縄に入っていただきまして、誠にありがとうございました。沖縄には温かい総理のファンがたくさんいるんだということがお分かりいただけたのではないかというふうに思います。また、先日起こりました不発弾事故の被害者のお見舞いのためにも足をお運びいただきましたこと、大変に感謝をさせていただきたいと思います。 沖縄においてまだまだ戦後処理の問題は山積している状況でございます。そういった問題を今回、総理御自身、五感で感じていただけたのかなというふうに思います。 この度の不発弾対策に関しましては、地元の要望としてはもう一歩踏み込んでほしいという意見もあることは確かでありますが、しかしながら、これまでいろいろと難しい問題をクリアをして不発弾対策安全基金を創設していただいたことは、大変に画期的であるというふうに思っております。 率直に、今回被害者にお会いになっての総理の御感想をお聞かせいただければと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 慰霊碑のありましたところから戻る途中に自宅があるというお話だったものですから、古波蔵さんという方の自宅があるということだったものですから、寄らせてくれということで、寄らせていただくことにしました。御家族みんなおられたんですが、子供さんがまだ小さいのが、ゼロ歳、二歳、四歳だったかな、小さいお子さんがまだおられましたんで、本人、完全に右目は多分視力回復が難しいというような状況でもありましたので、状況としては極めて悲惨な話であります。 したがって、六十年、もっとたっておるんですけれども、あの不発弾、これは何も沖縄だけじゃなくて、東京でも東京大空襲のときの不発弾というのはまだまだ幾つかあるんですが、沖縄の場合はその比率がかなり高い、御存じのとおりですんで、こういったようなのはあらかじめ探査すると分かるんですけれども、その探査するには金が掛かりますので、何となく大丈夫じゃないかなというんで探査を飛ばしてやるといきなりということになる、よくある話なんだと思いますんで、少なくともきちんとした、こういったものをやれるようなものを、予算というものをきちんとするようなことを組まないと、何となくそれをやらずに手を付けたりしていきなりいくという話ということはいかがなものかということだと、私どもはそう思っております。 そういった意味で、今回は自民党の党務として訪問をさせていただいたんですが、いろんな意味で各界の方々にお目にかかる機会もいただきました。率直な意見を聴かせていただく中で、女性部の方の大会にも出させていただきましたけれども、何となく元気があるなという感じが正直、女性部の大会はもう率直、男性の大会よりはるかに女性部の大会の方が活力あるなという感じは、これは沖縄に限ったことじゃないのかもしれませんけれども、とにかくすごい活力だなというのは率直な私の印象でした。 子供に伝統芸能を教えているところも行かせていただきましたけれども、ほんのちょっとしか寄れなかったんですけれども、真剣にやっているところが何とも言えずいいなと思って、感想をと言われると、後半の部分の感想だけ言わせていただくとそういうことになります。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 また、毎年、総理、六月一日はかりゆしの日ということになっておりまして、かりゆしウエアを着ていただければというふうに思うものですから、また各大臣への周知徹底もお願いしたい。定額給付金でこのかりゆしウエアをお買い求めいただくということも景気対策の一つじゃないかなというふうに思います。よろしくお願いいたします。 次に、雇用政策についてお聞きいたします。 昨今の経済状況の悪化に伴いまして、多くの企業の経営破綻、そして業績不振など、損失が拡大をしております。沖縄の状況も、今年一月の完全失業率は七・六%、有効求人倍率は〇・三一と、残念ながら全国最下位であります。これまでも沖縄の雇用状況は芳しくはございませんで、一人当たりの県民所得は二百八万九千円でございます。 こうした背景から、ハローワークでのあっせんもありまして、本土への出稼ぎ労働者が昨年一月から十月までで四千二百八十三人、そのうち約六割が愛知県への出稼ぎだったというデータが手元にあります。つまり、多くの人が派遣切りに巻き込まれている状況でございます。加えて、この雇用政策、今日は特に沖縄のテーマを中心に質問をさせていただいておりますけれども、沖縄の雇用について、駐留軍労働者のお話抜きには語れないというところでございます。 先日、いわゆるグアム協定、グアム移転協定が締結されまして、いよいよ沖縄の基地負担軽減というものへの動きが活発化していくところでありますけれども、この米海兵隊のグアム移転によって返還される基地で働く人、単純計算で約四千八百人が離職を迫られるということになっております。 このような背景ではあるんですけれども、政府は、職業訓練の中核的役割を担っている独立行政法人雇用・能力開発機構を廃止をいたしまして、業務の大部分を高齢・障害者雇用支援機構への移管を決定をしております。現下の厳しい経済情勢の中で就労支援を必要としている人、また沖縄のような特殊事情を抱えるところにとっては公的な支援としての職業訓練及び能力開発ということがますます重要となってくるところでございます。 そこで、舛添大臣にお聞きいたしますけれども、今後、これまであった国の職業訓練への支援というものは後退させてはいけないというふうに思っております。実効性のある、アップデートされた訓練内容といいますか、それともちろん十分な予算確保が必要だというふうに思いますけれども、御見解をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 昨年の十二月二十四日の閣議決定で雇用・能力開発機構は廃止するということになっておりますけれども、この職業訓練につきましては国の責任においてきちんと実施するという方針を堅持しますから、高齢・障害者雇用支援機構に移管することでこれを果たしたいと思っております。 それで、今、島尻委員おっしゃったように、本当にデータを見てみますと、愛知からどっと帰ってきている。つまり、愛知にそれだけ働きに行っていたということですね、自動車産業です。それから、普天間の基地の移転に伴う離職者ということでありますので、非常に厳しい状況は認識しております。 それで、平成二十年度の第一次補正予算で沖縄県を含めた八道県、特に厳しいところに追加の職業訓練を行うということを決めましたし、二十一年度中に、今調整中ですけれども、沖縄県全体では、県を通じて実施する民間への委託訓練を約三倍増とする、それから二年間の介護福祉士の訓練を新たに沖縄にも設定するということで一層の取組を強化するようにしておりまして、これは国として責任を持って沖縄を含め全国の職業訓練を支えていきたいと思っております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 沖縄の場合、基地の跡地利用というものも含めて、戦略的な職業訓練といいますか、それが今後大事になっていくんだろうというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 ちょっと時間の関係ではしょっていきたいと思います。 観光政策についてでございます。 国交大臣、ずばりお聞きをしたいというふうに思うんですけれども、ようこそジャパンの合い言葉で日本の観光に力を入れている観光庁が頑張っておられますが、特に海外からの集客の先導役となるのはユニークな文化から私は沖縄ではないかというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。 加えて、ユニークさという中において、琉球国だった時代に迎賓館的なもので御茶屋御殿というものがございます。ちょっと耳に新しい響きかもしれませんけれども、首里城のそばにあって、迎賓館的な役割だったわけでありますけれども、今この整備事業について取りかかっているというふうに聞いているんですけれども、その進捗状況についてお聞きをしたいというふうに思っております。 この御茶屋御殿ができますと、今後、様々な使い方ができるんじゃないかなというふうに思っております。実は、「テンペスト」という小説がありまして、もう大変に内容が、今日はちょっともう時間がないので御紹介できませんけれども、例えばそれをオペラ化するだとかそれを映画化するとか、こういったものの舞台に十分なり得る施設になるのではないかというふうに思っております。 この辺のことを含めて、大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(金子一義君) 沖縄が今四千億観光で支えられているということで、これをもっと伸ばそうと沖縄挙げて取り組まれておられる、ビジットおきなわというのをどんどん進められているのに非常に力強く感じております。 国としてのビジット・ジャパンのテーマとして、沖縄のクルーズの船、クルーズ船、青い空、青い海という今テーマで国としても、国交省おいでいただきますと、沖縄のクルーズ、青い海、青い空というやつのポスターがいっぱい張ってあるんですよ。そういうやつで、是非外国人観光客を、外国からのやつを取り込んでいけるようにしていきたい一つのテーマだと思っております。 もう一つの御茶屋御殿というのは、非常に夢のある話だなと。オペラ、「テンペスト」のオペラハウス、何か歴史物語でやっていただけるようになると本当にいいなと期待をしております。 現在は、今お地元で一生懸命復旧に取り組んで、復旧ですかね、発掘調査を今やられているということで、跡地の史跡ですとか文化財の位置付けというのを明確にしようということで調査されておられると伺っておりますので、沖縄県、那覇市、関係機関共々に協議してまいりたいと。 今おっしゃったようなのが話ができれば本当に楽しい、また一つの魅力になり得るんだろうと期待しております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 沖縄も大変に負の遺産も抱えておりますけれども、反面、こういった日本の景気回復のキーとなるぐらいの私は明るさというのも兼ね備えているのかなというふうに思っております。 今大臣のお話の中にクルーズ船のお話が出てまいりました。このことに関しまして、クルーズ船が寄港したときのCIQの問題、その迅速化といいますか、この体制充実といいますか、入管の、この要請もあるかというふうに思いますので、この件に関しましても法務省の方でまた取組をお願いしたいと思います。今日はちょっと時間がせっておりますので、要望にとどめておきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 あわせて、中国人観光客のビザの取得手続についても、その簡素化について九州知事会からも要請が出ているというふうに思っておりますので、併せて要望ということでよろしくお願いいたします。 それから次に、環境政策についてお聞きをしたいというふうに思います。 今般の経済危機打破に向けて、世界各国はいわゆるグリーンニューディール政策を打ち出しております。林先生の方からもございましたけれども、環境と経済が両立した低炭素社会構築に向けて、またあわせて、CO2削減の中期目標の策定のための戦略と決意というものを総理にお聞きしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今言われましたように、地球環境の話というのはこのところ急激に世界中で話題になってきたものだと思っております。この中で、今発展途上国におけますCO2排気ガス等々の急激な増大をいかに抑えるかという話がある傍ら、こちら側は経済は成長しなくちゃならぬという二つの問題を二律背反するような話で、話が難しいと言われております。 しかし、昨年、少なくとも洞爺湖のサミットにおいて、いろいろ意見が違う人たちが全員少なくとも洞爺湖に来て、各国、あのサミットに参加した人たちは、みんないろいろ言っていたんですけれども、最終的にみんなで、水を飲むとか飲まないとか言っていた人たちが全員飲むということを決めたところは、あの洞爺湖サミットというのは多分歴史に残ると存じます。 そういう意味では、今からこれを具体化していくんですが、幸いにして日本とか、特に日本はそうなんですが、アメリカとか、この環境開発、環境をわんわん開発していくという傍ら問題出てくるんですが、傍らこっち側は環境技術というものがあって、この技術開発をするだけの技術力を、日本、多分アメリカというこの二つがぬきんでていると思いますが、この二つは持っておりますので、こういったものをきちんと技術として提供すると。少なくともエネルギー効率、日本とアメリカで一対二、日本と中国で一対八、それくらい技術力が違いますので、そういったものは、我々としては提供できる技術力というものは、少なくとも発展途上する国にとっては日本の技術を使えば八分の一にエネルギー効率がということになれば、それは当然のこととして環境というものに資するわけですから、そういった意味では日本という国は、少なくとも発展する、経済成長と環境というものは十分に両立し得るという点をきちんと我々としては言っていくべき、戦略としてはそうだと考えております。
○島尻安伊子君 先日、経産省が太陽光発電の新たな買取り制度の導入を決めたということ、私的には大変に画期的であるというふうに思うんですが、まず、でも大事なのは国民の理解を得ることなんではないかというふうに思います。環境大臣からあえて、この制度設計に関しては経産省であるということは分かりつつ、むしろ環境大臣の方からこの制度についてのメッセージをいただいてよろしいでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先日、二階大臣のイニシアチブで、太陽光発電の固定価格買取り制度、近いうちに実現をするということになりました。これは、皆さんの御家庭の屋根の上に太陽光パネルを付けていただければ、その電力を、ふだん我々、電力会社から買う電気の値段は一キロワット時二十三、四円ですが、この倍、五十円近くで我々が電力会社に売ることができる、電力会社はそれを買わなければならない、こういうものでございます。 このことによりまして、国や地方自治体の補助制度と併せて、高い電力で売ることができるということで、設置費用に二百万から二百五十万円掛かりますけれども、それらはできれば十年以内でこの元を回収できる、そういう形、これが固定価格買取り制度で、この十年以内に回収できるような形で制度設計、これは国や地方の補助金も含めてですけれども、つくり上げていきたいと思っております。 グリーンニューディールの一つの大きな柱でございまして、低炭素社会をつくるために国民の皆様にも是非御理解をいただいて導入に御協力をいただければと、このように思う次第でございます。
○島尻安伊子君 それこそ中期目標の設定と、それからそれをクリアするというために、やはり国民が挙げて取り組んでいかなければいけないものだというふうに思っております。 そこで、実は水素についてちょっとお聞きをしたいというふうに思います。 欧米ではもう既に水素社会への取組が始まっているというふうにお聞きをしております。二階大臣に日本における水素社会の取組についてお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) お尋ねの水素は、利用段階で二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーであり、将来性が大いに期待されているところであります。 現在、水素エネルギーを有効に活用するための燃料電池の実証試験等を行っております。その成果の一つとして、この四月から世界に先駆けて家庭用燃料電池の商用化が始まることになり、政府としてもその導入を真剣に支援したいと考えております。 一方で、水素は、御承知の天然ガスなどの化石燃料から取り出すことが可能ですが、その際に二酸化炭素が排出されるという課題や、製造、貯蔵、流通、利用に関して経済的、技術的な課題を抱えています。 こうしたことから、例えば水素の貯蔵に関しては、私は、今からちょうど二年半ほど前のことでありますが、アメリカのロスアラモス国立研究所と経済産業省との間で共同研究を行うということで、既に研究を開始しております。基礎的な研究開発に取り組んでおるところであります。 そして、今度のオバマ政権におきまして、チュー長官、エネルギー長官でありますが、御就任されたものですから、先般、電話会談を行いました。そして、アメリカの、これはニューメキシコ州にあるロスアラモス研究所ですが、それはそれとして今までの研究を加速しましょうと。そして、御承知のとおり、サンディアにも大きな研究所がありますし、特に今申し上げましたスティーブン・チューという長官は、ノーベル賞受賞者でもありますし、同時にローレンス・バークレーというところの研究所の所長を五年もやっておった方ですから、非常に物事に対して進んだ知識を持っておられて、我々は日米協調でいろんなことをやろう、しかし今日話したことを必ず今日中に、私は麻生総理に、あなたは大統領にきっちりお話をして次の首脳会談につなげようということを約束したんですが、この間、特に首脳会談ではその延長線上の大きな合意を得ております。 私は、これを背景にして、今の先生御指摘の水素の問題、しっかりと解決して前に進めたいと、このように思っております。まさに産学官連携、しかも日米協調と、こういう大きな枠組みで取り組んでいきたいと思っておる次第であります。 先生、沖縄のことに大変御熱心でございます。当然のことでありますが、私は心から敬意を表します。私も宮古へ行ってきたこともありますが、それはエタノールのことで行ってまいりました。小泉内閣の当時でございました。そして、沖縄の皆さんがそういうことに大変熱心に取り組んでおられることに対して、我々も頑張っていきますが、特に今のチュー長官が沖縄沖縄と三度言われましたので、私は、沖縄に対するアメリカの関心、そして沖縄を、島全体をやっぱり新しいエネルギーの何といいますかパーク、基地ではないパーク、こういうことに考えていきたいというように思っております。
○島尻安伊子君 力強いお言葉をいただきましてありがとうございます。 大臣がおっしゃったように、沖縄はエコアイランドとしてこれから頑張っていきたいというふうなことでございますし、その中で、全国で今環境モデル都市というのがございまして、宮古島市がその認定を受けております。今後、その先進的な技術、大変に日本は技術の先鋭的なところがございまして、そのトップランナー制度という、もう大変に優れた制度がございます。 その中で、環境モデル都市としてこういった優れた先進的な環境に向ける、何というんでしょうか、技術がまたそこで行ければというふうに思っております。 これで私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(溝手顕正君) これにて島尻安伊子君の関連質疑は終了しました。 以上で林芳正君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
○加藤修一君 今日は、経済・雇用・社会保障をテーマにいたしまして集中審議でございますが、麻生総理にも御出席をいただいてございます。 公明党の加藤修一でございますが、まず最初に総理にお願いをしたいと思います。 〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕 私は、新エネルギー、地域分散型のエネルギーということについては、これは非常に地域に存するものでありますから、これをいかに効果的に利用するかということは、地域が元気になる、直結する、そういう有力な武器でないかと、このように考えております。 公明党は、本年一月に総理に申入れをしたところでございます。グリーン産業革命への提言ですが、そこでは日本の誇る環境技術を駆使して環境産業の活性化を促すこと、特に太陽光発電については政府目標を前倒しして全小中学校に設置をすると。そういうことで、導入量を五年に五倍、あるいは二〇二〇年までに二十倍にすると、こういう提言を申入れしているところでございます。 また同時に、もう一つの提言でありますけれども、地球温暖化対策の国際交渉等に関する提言ですが、ここでは再生可能エネルギー、自然エネルギーでありますが、これの飛躍的な導入目標を掲げること。ゼロエミッション電源、そういう電源がございます。これは、要するにCO2がなるべく出ないような、当然この中には自然エネルギーも入ってくるわけでありますけれども、この大幅な導入目標、政府は五〇%以上というふうにしているわけでありますけれども、自然エネルギーの大幅な導入目標値とロードマップの策定を至急に行うこと。さらに、自然エネルギーの爆発的な導入のために日本版の固定価格買取り制度の導入、これを提言させていただいたところでございます。 総理、今や低炭素社会に向けて経済の活性化、すなわちグリーン産業革命でありますが、それを大きく実らせることが大事であると。また、総理が指示されました環境省のいわゆる緑の経済と社会の変革、日本版のグリーンニューディールでございますが、これを推進するためには、やはり省エネ家電あるいはゼロエミッション電源、特に自然エネルギーでございますが、大胆につまり爆発的にこれは導入を行うこと、これは非常に大事であると思いますし、未来に大きな花を咲かせることにもなると。そういった意味では、未来投資でもあるわけでありますので、是非ともこういった点について懸命に取り組んでいただきたいと思います。 総理の御見解と決意を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、加藤先生から、一月でしたか、提言をいただいたゼロエミッションの話というのは、これはもう当然のことですけれども、こういった今の低炭素社会というものを実現していくためには不可欠な前提なんだと思っております。 特に、再生可能なエネルギー、太陽光とか風力とか、いろいろ言われますけれども、この導入は極めて重要であろうと思っております。 したがって、あのときも御提言がありました太陽光発電というものにつきましては、これは目先は確かにいろいろな、屋根の上に付けていくというようなことで、いわゆる仕事というものでいえば工務店の仕事みたいなものが増えるなどなど、いろんな意味で中小企業若しくは地方に与える影響というものも確かに目先は多いとは思いますけれども、私は、これは長期的に見ますと、今でいきますとまだ高い、物によって違いますけど、二百万、二百五十万というところだと思います。しかし、これが数が増えてきますと、当然のこととして、これは大量生産ということになるとその分だけ安くなってくるという部分も十分に考えられると思っておりますので、この面は、是非、最初に普及させるという意味におきまして、補助をしてみたり電力の買取りをやってみたりというようなことをこれは考えていくべきではないかということを我々としては考えておるところであります。 いずれにしても、この種の企業とか産業というのは、これは日本が今後世界の中で躍進していける分野を担い得る大きな可能性を秘めた産業の分野の一つだと思っておりますので、是非、こういった税制とかいろんな、援助をやるにはいろいろなやり方があろうとは存じますけれども、そういったものを十分に踏まえてやっていかねばならぬと思っております。
○加藤修一君 中長期的にも当然大切でありますけれども、現在のこの雇用の問題あるいは景気の対策に関係しても極めて重要なテーマであると思っておりますので、総理がおっしゃるとおりでございますので、是非積極的な展開を更に繰り返していただきたいと思います。 関連いたしまして斉藤環境大臣にお願いしますけれども、大臣は今年の二月にこの太陽光発電の関係で買取り制度についての談話を発表しておりますけれども、先ほど話がありましたように、二階大臣のイニシアチブでこの制度が創設したということでございます。これに対する見解と、さらに実際に導入が促進させられるようにするためにはどのような仕組みが大事かと、こういった点について御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 環境省は、低炭素社会に向けてプランを言ったり理念を言ったりということはあるんですけれども、しかしそれを実際にやっていただくのはほかの省庁というものが多いんです。この太陽光発電にしてもそうでございまして、我々は、導入をしなきゃいけない、世界一奪還するぞと、こう言いましても、実際にやっていただくのは経済産業省。そういう意味で、今回、二階経済産業大臣のイニシアチブでこの固定価格買取り制度を導入することになったというのは大変意義あることと我々環境省としても考えております。今後、経済産業省とよく連携をして、実際に爆発的な普及になるように制度設計をしていかなくてはならないと、このように思っております。 そのような制度になるためには、例えば買取り制、その買取り価格を、固定価格といいましても、どの期間、固定価格で買い取ってくれるのか、その値段はどうなのか、また全額買取りなのか余剰買取りなのか、また家庭だけではなく公共機関にも置いたときにその電力も買ってもらえるのか、このような形で、できるだけ短い回収時間で元が取れるような制度設計にしていくことが是非とも必要と思っておりまして、二階経済産業大臣とよく連携を取って制度設計をしていきたいと思っております。 また、その費用が掛かります。その費用については国民の皆様に御負担をしていただくということになりますので、そのことについての理解も深まるように環境省としても全力を挙げていきたいと思っております。
○加藤修一君 二階経済産業大臣にお聞きしたいわけでありますけれども、記者会見で大臣は、ここ三年ないし五年が価格競争力の強化を図る正念場であると、こういうふうに述べておりますが、この買取り制度の存続期間において発電原価を何円程度まで見込んでいるのか、あるいはさらに、買取り年数ですね、今環境大臣から話がありましたが、十年程度という話を聞いておりますが、私は、十年の買取り期間では甚だ短いと、やはりずっと続けていく、これが非常に私は大事だと思っておりますが、この辺について御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) 加藤先生は随分以前からこの環境問題、太陽光発電等について随所で御高見を述べておられたことを承知をいたしておりますが、いよいよその時代が来ました。 今三年から五年ということを申し上げているのは、三年から五年を目標にして集中的に、これで仕上げるぐらいのつもりで取り組んでいきたいという我々の意気込みを示しておるものであります。五年たったらそこから先はどうするんだ、十年たったらそこから先はどうするんだということはもちろんありますが、今一応十年ぐらいを目標に置きますが、それから先のことは十分状況を判断して取り組んでいかなければならないと思っております。というのは、ずっとやるんですよと、こう言うと、いつでもやれるんだなというとだれも屋根に付けてくれる人が、出てくるテンポが遅くなりますね。ですから、ある程度、三年、五年ということを絞って、ここがゴールだということにして皆さんに奮起をしていただき、御協力を願う。 環境問題を説く人は、国民の皆さんの間にも、各政党の間にも、多くの皆さんが環境問題の必要性を説きます。しかし、太陽光発電をどうするかとか風力をどうするかということになったときにはみんな一歩引いて、何といいますか、観客者のような立場に立ってしまう。これでは物は進みません。できるだけ多くの皆さんの御理解、御協力を得られるように進めていきたい。 ですから、価格その他については、今先生が言わんとされていることなどを我々も十分配慮をしながら、二〇三〇年には現状の四十倍、この大目標を設定して、それに向かっての対応をしていきたいと思っておりますが、いずれにしても、税制面あるいは補助金等を活用して、今までのRPS制度と、更に加えてこの固定買取り制を導入することによって、総力を挙げて取り組んでいこうというだんだんのコンセンサスは得つつあると。そして、各政党の皆さんからもいろいろ御意見を承りますが、ほぼこの問題について御理解を得つつあると思っておりますが、これから広く国民の皆さんに理解をちょうだいするためにはもっと繰り返し繰り返し真剣な対応が必要だというふうに思っております。
○加藤修一君 十年で止めるということで、いろいろ私は議論があると思います。ただ、今大臣がおっしゃったように、二〇三〇年に約四十倍にしようという話でありますから、やはり相当政策的な支援というのが大事だと私は思っております。そういった意味では、買取り制度、こういった点についてもやはり真っ正面から取り組んでいくことが大事ではないかなと思います。 それで、これは、この制度がいつから始まるかということについて、ちょっと事務方の方でお願いします。
○政府参考人(石田徹君) お答え申し上げます。 この電力の新たな買取り制度につきましては、今国会に今週提出をさせていただきましたいわゆるエネルギー供給構造高度化法案、これに根拠を置いて制度設計をするということになります。したがいまして、法案の成立を待って具体的に審議会等で詳細な制度設計をした上で施行ということで、まだいつの段階からと具体的に言えるものはございませんけれども、法律全体が大きな枠組みでもございますので、基本的には二〇一〇年度ということになろうかというふうに考えております。
○加藤修一君 二〇一〇年度、四月からという話かもしれませんが、これは私は、一年以上、一年も延ばすという、延ばすという話じゃないですね、一年たってからという話ですよね。これはやっぱり私は前倒しするぐらいの決意を持ってやるべきだと思いますけれども、どうですか。
○政府参考人(石田徹君) まさに先生の御指摘も踏まえて対応はさせていただきたいというふうに思いますけれども、まだ法案そのものがいつ成立するかというめども立っていない状況でございますので、具体的には今の時点ではちょっと何とも申し上げようがございません。
○加藤修一君 これ、今話しているのは太陽光だけの話なわけですね。 それで、私は、中期計画というのを考える中で、新エネルギーの需給見通しというのはございますが、私は、太陽光に限らず、風力とか小水力とか中水力も入りますけれども、あるいはバイオマスの関係、そういった面含めて、この自然エネルギーのそれぞれのエネルギーについてやはり中期計画、すなわち数値目標をしっかりと定めると、あるいはそれに向かってのロードマップを明確にするという、このことは非常に私は大事だと思っておりますけれども、二階大臣、お願いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) 仰せのように、この自然エネルギーの、いろんな種類の新エネルギーがございますが、それらについてそれぞれ将来の目標等を設定して、あるいはこのことに対しては環境の問題はどういうことか、あるいは経費はどれぐらい掛かるか、どの地域にこのことが一番有利な展開ができるか等は大いに研究する余地はありますが、おおむね私どもが今展開しております新エネルギーパークの成果等をにらみながらも、おっしゃるような自然エネルギー、なかなかカロリーとしてはそんなに多く期待できるものではありません。 学問的に研究としてはいろんなことを私は研究すべきだと思っておりますから、皆さんにそのことを特にお願いをしておるところでありますが、私は、ここはやっぱり我が国としては太陽光発電に焦点を絞って対応する、その他のことについては学問的な研究を進めていくということに割り切っていきたいと思っております。
○加藤修一君 私は、やはり自然エネルギーをもっともっと拡大充実させていくためには、そういった中期計画を策定することも非常に私は大事ではないか。しかも、それは地域に存するエネルギーでありますから、地域が元気になるということにも最終的にはつながってくる、そういうことだと私は思いますので、改めてまた要望してまいりたいと思います。 それでは次に、自動車産業の関係でございますけれども、極めて深刻な状態の中にありますが、だからこそやはりこういった雇用効果が大きい産業をいかに支えるかということが非常に私は大事だと思っております。 世界市場でも新車の販売が落ち込んでいる中でありますけれども、これはドイツの例でありますけれども、ドイツの自動車工業会によりますと、国内の本年二月の新車登録台数が前年同月比二二%増ということになっております。これは、ドイツ政府がいわゆる景気対策として実施した環境対応車への買換え補助金と、買換え補助金ということで一台当たり約三十万という話でありますけれども、これはドイツに限らず、EU、様々な国で今拡大している段階でございます。 こういった制度についても、これは我が国、直近の景気対策の関係も踏まえて是非これは導入していくことが大事ではないかなと、このように考えておりますけれども、二階大臣、お願いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) ただいま加藤先生の御指摘は、いわゆるドイツを始めとする欧州で自動車販売の不振に対して思い切った対策、一台三十万円程度の補助金を政府が出す、こういうことをおやりになっているわけでございまして、その買換えの優遇策は自動車の販売に大変大きな影響をもたらしているというのは、ただいま議員が御指摘のとおりであります。 そこで、我が国としては、平成二十一年度の税制改正におきまして、環境性能に優れたいわゆるハイブリッドカーのようなものに対しまして大体一台十五、六万円程度の税の削減をいたしておるところであります。これらに対して更なる対応をという声は十分承っておりますが、これは財政当局との大きな壁もあります。そこらとこれからの自動車産業あるいは雇用の問題等を勘案しながら政策判断をしていかなきゃいけない時期が来るかと思いますが、いずれにしましても、新しい機能を備えた環境のハイブリッドカー等については、非常に今でも購入の希望というのは多いわけでありますから、そういう面に着目して、我々は技術開発を一層進めると同時に、これらの車がどんどんと販売が促進できるように自動車市場の動向を十分考えて努力をする。そのことがひいては低炭素社会をつくっていくことに大いに役に立つし、また雇用にも役に立つし、景気問題にも、すそ野の広い産業でありますから、そういうことを勘案して対応してまいりたいと思っております。
○加藤修一君 今どうするかという話でありますから、喫緊の大きな課題であると思います。スピード感がこういった面についても非常に大事でありますので、積極的に対応をお願いしたいと思います。 これ促進税制の関係も当然ございます、大臣がおっしゃったように。環境大臣、今のスクラップの補助金の関係含めて、所感がありましたらお願いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ガソリンで走らない車の社会を最初につくり上げたところがこの二十一世紀、生き残っていける社会だと思います。これらを次世代自動車と呼んでおりますけれども、今電気で走る電気自動車、それからいわゆる燃料電池車、これは水素が原料です、それから水素そのものをエンジンで回す水素エンジン車、この三つ、今、日本で各メーカー、またいろいろな研究機関、研究しております。これら次世代自動車を積極的に導入すると。その三つもほぼ、値段の高い低いはありますけれども、市場に出てまいりました。コストを下げ、一挙にこれを開発するために、普及させるために国が全面的な支援をする、その大きなものが今、加藤委員おっしゃった補助金と税制だと思います。 今年度予算、今御審議いただいている今年度予算でも、この次世代自動車については重量税、取得税を大幅に軽減するなどの措置をとったところでございますし、また環境省でも貸出し等で大きな補助制度を設けたところでございます。こういうものを積極的にもっと拡大をするということがグリーンニューディールの一つの大きな柱になるのではないか。自動車メーカーの方も、生産計画が立つような国の後押しがあれば我々も雇用計画を立て生産計画を立てることがあると、このように聞いたところでございますので、今あった補助制度、税制の改正、そして研究開発の支援ということを国としてやっていくべきでありますし、環境省もそれに取り組んでいきたいと思っております。
○加藤修一君 今議論になっているスクラップ補助金の関係、買換え補助金の関係でありますけれども、先ほどドイツの例を紹介いたしましたけれども、フランスの関係、オーストラリア、イタリア、ポルトガル、ルーマニア、あるいはスペインは自動車ローンの利子補給ということでそこに補助金が使われるという話でありますけれども、全体を通して総理の見解をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) やっぱり技術の進歩もあります。特にこれは車の技術よりむしろ蓄電池というか電池の技術というのが、ヘリウムだ、リチウムだ、いろいろございますけれども、これが飛躍的にどうなるかというところに多分、各国若しくは各社しのぎを削っているんだと思っております。ただ、車としてこれ普及していくために、今のところでいきますと二百五十キロぐらいまで行くけど、それから先ずうっと電池をどれだけ保てるかというのが今分かれ目になっているような感じがいたしますけれども。 いずれにしても、こういったようなものが普及していくに当たっては、コストの話とそれを補助するだけの、税で援助してやる、若しくは研究費で援助する、いろんな形での援助の仕方があるんだと思いますが、これは国全体として、これは通産省、財務省、いろいろそれぞれのところでこれやらねばならぬということで、今低炭素社会に行くためには何が今一番というところで、少なくとも自動車の重量税、先ほどの話がありました分につきましては四月からそういったものがスタートできそうな感じになっておりますけれども、そういったものを含めまして、今ホンダの車やら何やら四月以降ざっと増産をこの分に関してはできそうというところまで、ただ、これが計画生産ができるようになるところまで行けるかどうか、大事なところだと、我々はそう思っております。
○加藤修一君 環境対応車についてはやはりそれなりの優秀な対応車ができているわけでありますから、これに関連しては、やはり先ほどから申し上げておりますように、スクラップ補助金等を含めて積極的に投入して直近の景気対策に効果が出るようにしていくことが非常に大事である、それがやはり雇用の大きい自動車産業を更に支えていくということになってくると思います。 次に、住宅産業の関係で国土交通省にお願いしたいわけでありますけれども、大型住宅ローンの関係がございますけれども、これについて簡潔に説明をお願いいたします。
○政府参考人(和泉洋人君) 住宅ローン減税の改正案でございますが、期間を五年延長、加えて最大控除額を長期優良住宅については六百万、一般住宅には五百万、こういった過去最高水準の措置を総理の指示により盛り込んでございます。加えて、中堅勤労者の実効性を高めるために、所得税のみならず、所得税から控除し切れなかった分については住民税からも一定範囲控除できる、こういった措置が盛り込まれているところでございます。
○加藤修一君 国土交通大臣にお願いなんですけれども、この住宅ローン減税、これは非常に大きな効果があるというふうに試算されております。雇用創出効果については二十一万人、あるいは経済的な効果については四兆円と、あるいは九・三万戸を年間新設することができるということでありますけれども、今は平時じゃないわけでありますから、従来の試算でのパラメーターでやってそのとおりにいくかというと、これは極めて私は難しいと思っているんですね。そういう前提条件が崩されているというふうに考えているわけでありますけれども、大臣としてはどのようなお考えでしょうか。
○国務大臣(金子一義君) 正月、こういう議論が行われているというところで、来場者はかなり、モデルハウスを見に来ている人は増えてきているようなんですけれども、残念ながら一月の実績は、住宅建築戸数は引き続き減少という今厳しい状況であります。 〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕 ただ、いずれにしても期待感は非常に高まっておりますので、今御審議いただいているまずは税制について国会で通さしていただきたい。同時に、まだまだ国民に対して、今度これだけの戦後最大の住宅控除額及び手金であっても長期の優良住宅建てた場合に所得税内で減税が受けられるという仕組みもありますので、こういうもののPRを業界の皆さん、関係業者の皆さんにもっともっと強めていけるように我々も努力してまいりたいと思っております。
○加藤修一君 私はやはりこれは補強をすべきだと思っております。 業界の工務店とか、住宅関係の専門雑誌がありますけれども、毎回毎回こういう、これに関してのアンケートを取っているということで、今年が買い時と考えているかというそういう設問でありますけれども、従来は六〇%から七〇%ぐらいは行くと。しかし、今回の調査によりますと四六%ということで、今年が買いどきと考えているわけではないと、そういう評価でございます。また、なかなかこういったローンについてまだ知っていない方もいることも確かだと思います。それは全体の一二%ということでありますけれども。 ただ、銀行のこの個人住宅の融資に関して、融資余力がかなり下がっていると。先日、十日でありますけれども、与謝野金融担当大臣の方から金融機関のチェックをするという話がありました。その中には、個人住宅ローンについてもこれは見る範囲の話になっているということで、やはりこれはローンについてなかなか十分にはけていないと、そういうふうに見ることができると思いますけれども、そういった意味を含めてやはりこれは補強しなければいけないというふうに私は考えておりますけれども、大臣、この辺についての見解はございますか。
○国務大臣(金子一義君) 今御指摘いただきましたように、もっともっとPRしていく必要があるということと、それから今年十月、いよいよ瑕疵担保責任のやつが始まりますよ。これと瑕疵担保責任完成保証制度、こういうものが更に進めていって、安心が高めてもらいたいというところは進めたい。 もう一つは、金融の問題でございます。御指摘いただきましたように、今なかなか住宅ローン、個人向けとはいえ民間で非常に審査が厳しい状況というのが直面しておるところであります。これをもう少し、フラット35という仕組みもありますので、これを更に使ってもらえるような方法と、つまり金融という側面も併せて対応して考えてこれからもいきたいと思っております。
○加藤修一君 ローンの金利に対する軽減措置も大事でありますし、ただいま大臣から話がありましたフラット35の金利軽減措置、これも大事だと思います。あるいは、フラット35のなかなか周知が徹底されていないと。全体のシェアが五%前後でありますから、これは郵貯のネットワークを利用するということも考えられると思いますけれども、この点について御見解をお願いいたします。
○国務大臣(金子一義君) そういう御意見、私も伺っておりますけれども、今は郵貯を自らまだ貸し付けるということはできません。これ金融庁、総務省とも相談していかなければいけないテーマだと思いますけれども、仮に郵貯がそういうことができるようになれば、当然でありますけれどもフラット35は利用しやすくなると思います。 ただ、やはりゆうちょ銀行の業務の在り方ということでありますから、これは金融庁、総務省、議論をしていただきたいと思っております。
○加藤修一君 以上で質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で加藤修一君の質疑は終了しました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、仁比聡平君の質疑を行います。仁比聡平君。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 今、首切りに走る幾つもの大企業は、派遣労働者を三年の上限を超えて安く使い続けるために偽装請負を始めあらゆる違法をやってきました。 私は、マツダ自動車などが元々派遣元に戻すことにしている派遣労働者をいったんサポート社員などと呼ぶ直接工にして三年の上限規制をクリアしたように見せかけてきたシステムは明白に違法であり、直ちに直接雇用を指導すべきだと求めてまいりました。 舛添大臣もこうしたやり方が違法だと認める場合にはすべての期間が派遣期間に通算されることを答弁され、現在調査中かと思うんですけれども、なお直接雇用の義務は果たされないまま失業給付までも短期で切られようとしているわけです。通算すれば四年、五年雇用保険にも加入して正社員と同じように働き、半年は失業給付を受けられるはずなのに九十日で切られてしまう、これ余りにも理不尽ではないかと私は思います。 違法の実態が認められる場合は、その実態にふさわしい失業給付日数が認定されるべきだと思いますが、舛添大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 委員御承知のように、雇用保険制度におきましては、倒産、解雇等による離職者については、特定受給資格者としてこれは受給資格要件や給付日数について手厚い取扱いをしておりますけれども、有期契約労働者の雇い止めの場合には、同一事業主の下で三年以上引き続き雇用されていた場合には倒産、解雇等による離職と同視できるとして、特定受給資格者として取り扱うこととしております。これは、今御指摘ありましたように、有期契約労働者においても、契約更新によって同一事業主に継続して三年以上雇用されている場合は、当該事業主の下で実態的には期間の定めのない労働契約となっている状態だということで、こういう取扱いをしています。 今の御指摘の、いわゆる労働者供給事業に当たるとして、クーリング期間ですね、職業安定法違反であるという、それだけで直ちに特定受給資格者として取り扱うことができないわけですけれども、労働者派遣元事業主との雇用関係が三年以上継続しているという実態が認められれば特定受給資格者として取り扱うこととなりますので、そのように現場において指導しているところでございます。
○仁比聡平君 マツダの例では、サポート社員の間も派遣会社が出勤の確認を行う、派遣元の有給休暇も通算されていたわけです。その期間も実態はずっと変わらないわけですよ。なのに、今月にも給付が切られようとしているわけですから、大臣の今の答弁、大変大事な答弁だと思います。速やかに調査をし、雇用保険の扱いを改めるべきでございます。 我が国では、失業の際のセーフティーネットであるはずの雇用保険が元々不十分な上、この十年、度重なる改悪で壊されてきたことが今日深刻な事態を引き起こしております。厚生労働省に昨日聞きましたら、直近のこの一月、失業給付を受けることのできた人は六十一万八千九百八十一人、約六十二万人にとどまっているんですね。ひどい実態じゃありませんか。求職者は、九月以降、かつてない勢いでうなぎ登りに増えまして、非正規、正規を問わず雇用破壊で、ハローワークに仕事を求める労働者だけでも二百四十万人を超えています。 このパネルを御覧いただきたいと思うんですけれども、(資料提示)この六十二万人程度という数字というのは、この「現在」のところ、三割に届かないわけですよ。二百四十万人の三割に届かない。十年前は、それでも四二・二%、失業給付を受けていましたけれども、現在では、七割、八割近くの方々が失業給付を受けることができないんですよね。一千六万人もの労働者が雇用保険に加入さえできず、加入しても、支給要件や支給日数の改悪で雇用のセーフティーネットが穴だらけにされてきたからでございます。 総理、職と住まいを失った方々が大量に路頭に迷う社会は世界でも異常です。セーフティーネットというなら、働きたいのに仕事に就くことのできない圧倒的な労働者の大方がこの失業給付をちゃんと受けられるようにする、それが本来の姿ではありませんか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) おっしゃるとおりなんですが、この失業給付、再就職の難易度に応じてこれは支給をするということになっているんだというように理解しておりますが、いわゆる離職の理由などに応じていろいろ設定をしておられるのはもう御存じのとおりです。 また、これ一定の制限があるので、いろいろごちゃごちゃ難しい話があってなかなかうまくいかぬ、私の地元でもよく自動車工場がありますので、聞いた話も含めまして申し上げていますけれども、いずれにいたしましても、今般の雇用保険制度というのをいろいろ見直したりして、今こういった問題に関して急に起きてきておりますので、いろいろ対応が後々になってみたり、なかなかうまくいかなかったりしている点はあることはもう率直なところです。 これは、我々としてもこの点については十分に、これは企業の問題であってみたり事情はそれ各企業また個人によっていろいろ違う点があるとは思いますけれども、少なくとも今の場合にはこれは二割五分ということになっているというのは明らかにこれちょっと、せめて倍とは言いませんけれども、四〇やそこらは前回も行っておりますので、常識的なところへ行けば四〇%、五〇%は行かなくちゃおかしいがなというのが率直な実感なんで、ちょっと詳しく知っているわけではありませんが、正直なところ、感じとして二五%というのはちょっと、四人に一人というのはちょっといかがなものかというのが正直な実感です。
○仁比聡平君 そのようにおっしゃるんだけれども、正規を膨大な非正規に置き換えて、そうした仕事にしか就けないようにしてきた、それは自民党政治なんじゃないんですか。失業は自己責任ではないんですよ。 シャープで派遣切りに遭った二十代の女性、仕事は見付からないのに失業保険は九十日でもう三月で切られてしまう。職業訓練も応募しても枠が少なくて落とされてしまう、もうどうしたらいいのか分からないと、途方に暮れていらっしゃいました。 失業中の生活保障は生存権、勤労権に基づく政治の責任であります。雇用保険には六兆円の積立金があるのですから、これを活用した抜本的な拡充を私は強く求めるものでございます。 与謝野大臣に簡潔にお尋ねしたいんですけれども、このパネルは有効求人倍率を私の方で整理をしたものですが、御覧のように地方は極めて厳しいまま、そして愛知を始め輸出大企業の城下町も一気に急落いたしました。内需も外需も総崩れと言われていますけれども、この墜落するかのような雇用破壊が内需を冷え込ませ、景気の悪化と悪循環をもたらしているのではありませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 我々は、そういう悪循環に陥らないように努力をしていかなきゃいけないということで、そういう悪循環に陥る可能性は十分ある、そういう危機感を持ってこれからやってまいりたいと思っております。
○仁比聡平君 根本は首切りをやめさせることであります。派遣法も雇用保険も大改悪を迫ってきたのは大企業です。その認識を問い、社会的責任を果たさせるのがこの国会の責務でございます。 経団連の御手洗会長を始め、輸出関連大企業の代表を参考人としてこの委員会に呼び、集中審議を行うことを日本共産党は改めて求めます。委員長、取り計らいをお願いいたします。
○委員長(溝手顕正君) お申込みの点については、後刻理事会において協議したいと思います。
○仁比聡平君 政府が大企業の不当、無法な首切りをやめさせ、すべての労働者に対するセーフティーネットを拡充することを強く求めて、質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 社民党は、政治腐敗防止に向けた緊急提言を行いました。(資料提示)企業献金の禁止は社民党の基本的な立場でございますが、しかし西松建設の違法献金が大きな政治問題となっている今、少なくとも公共事業受注企業からの企業献金は直ちに禁止すべきではないか、こういうふうに思います。 総理、自民党総裁としての見解を聞かせてください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 国とのいわゆる請負契約企業などの当事者というものは、少なくとも国会議員の選挙に関しては寄附が禁止をされていますのは御存じのとおりです。そのほか、長年の政治改革の議論の中で、企業とか団体献金は政党及び政治資金団体あてに限定されたところ。また、国会議員秘書のあっせん利得罪の創設など、これは制度の改正がこれまでもいろいろ長い時間掛けて行われてきたものだと私なりに理解をしております。この世界に三十年もおりますんで、大分、いろいろ昔とは制度が変わってきたというのは実感しておると思っておるところです。 いずれにしても、この政治資金の在り方というものにつきましては、これは私自身がとか自由民主党がという話ではなくて、これは国会議員の話でありますんで、これは各党各会派に様々な御意見がおありになるんであって、そういった意味では是非各党各会派において議論をしていただかないと、私自身の意見だけ聞かれて事が結論するわけではございません。
○近藤正道君 こんな状況の中で、はっきりと禁止ということを言えないというのは大変やっぱり私は問題だというふうに思います。 厚労省の調査によりますと、年度末まで十五万八千人の非正規労働者と一万人の正社員が解雇をされる、こういう報告でございます。登録型のみならず常用型もどんどん解雇されている。中途解約が横行している、再就職のあっせんもほとんどされてない、法律や指針、ガイドラインが全く守られていない、こういう実態でございます。年度末、三月末には二〇〇九年問題、これも重なってまいります。更に多くの人が職を失う。四十万人とも言う人たちもおります。 是非、今ほども話ありましたけれども、法律、指針、ガイドライン、これをフル活用していただく、そして企業への指導監督を徹底していただく、そして全力を挙げて雇用を守っていただきたい。そういう立場で大臣の決意、伺いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 雇用が大変深刻な状況にございます。今、派遣切りの問題についておっしゃいましたけれども、これは派遣先も派遣元も、法に基づき、またガイドラインに基づいて徹底的な指導をしていって、こういう状況を一刻も早く打開したいと。それから、例えば雇用調整助成金、こういうことの活用も含めて、そしてまた、全国にあります労働局、そしてハローワーク、全力を挙げて雇用問題に取り組んでいきたいと思っております。
○近藤正道君 企業を指導監督するのは各地の労働局あるいは労働基準監督署、そしてまたハローワークの職員もこれにかかわりがあるわけでございますが、とにかく〇六年の小泉さんの行革推進法によって人が減らされている、この三年間で千人も減らされている。労働行政はこの春に更に三百六人減らされるわけです。未曾有の雇用危機です。是非、この時期は、一時的に人を減らす、削減、これはやっぱり停止すべきなんではないかと強く申し上げておきたいというふうに思っています。 ところで、政府は、景気刺激効果もいろいろな点で疑問がある中、反対論を押し切って、午前中も議論がありましたけれども、雇用保険料率の引下げを、低減を今やっております。雇用情勢を完全に私は見誤っているんではないか、まさにあべこべではないかというふうに思います。引下げのメリットよりも、今やるべきことは、失業給付の対象を拡大をする、そして、国民が望む雇用のセーフティーネットをしっかりとやっぱり整備をすることにあるんではないでしょうか。 雇用状況のまさにこの深刻な事態を率直に受け止めて、雇用保険料率の引下げは私は撤回すべきである、こういうふうに思います。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) この千分の八まで引き下げるということ、これは一年限りでございますけれども、二つ目的がございまして、一つは個人所得、可処分所得を増やすと、それによって消費につなげていって、それが新たなる雇用創出を生むと、そういう観点がございます。 それで、もちろん、今の雇用保険に伴うネットワークやセーフティーネットが非常に大事だということを念頭に置きまして、まあこの深刻な状況でも今プールしているお金があれば十分やっていけると、そういうような観点から政府の中でよく議論して決めた一つの政策のパッケージでございます。
○近藤正道君 企業は雇用を守るべきであります。どうしても守れない、そういうときには再就職を支援すべきだ、それが企業の社会的責任だというふうに思っています。 この間、製造業の大企業の内部留保は百二十兆、こういうふうに言われております。三月の三日の日に日本経団連と連合から政府に対して、雇用創出に向けて基金に、地方に設けられておりますけれども、基金に企業や労働組合から拠出できる、そういう仕組みをつくってほしいと共同の要請がございました。 私ども、この間、企業、大企業の社会的責任ということを繰り返し繰り返し申し上げてまいりました。この際、こういう共同要請があるわけでございますので、政府は雇用対策として、地域に設置する基金、二千五百億と一千五百、合計四千ありますけれども、この基金に企業から拠出できる、そういう仕組みをつくったらどうか。そして、その上で是非企業、とりわけ膨大な内部留保をため込んでいる大企業からお金を出していただく、拠出をしていただく、そういうふうな働きかけを政府が、総理がしっかりと大企業に対して行う、そういうことを是非やっていただけないだろうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃったように、このふるさと雇用再生特別交付金二千五百億円というのはこれ雇用保険二事業から出ているわけでありますから、企業もやっぱり雇用創出に大きな役割を果たしていただきたいと、これはもう全く委員と同じでございます。 それで、このふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業におきましては、都道府県が独自の財源によって基金に対して追加的に拠出することを認めているところでございますので、今御提言ありましたように、企業等からの拠出金を元に基金を増額することはこれは制度上既に可能となってございます。
○近藤正道君 今ほどの仕組みはあるということでありますので、是非総理、大企業に対して、必要な拠出をやっぱり行って社会的責任を果たすと。これは御手洗さんもそういうことは何度も、その用意はあるよと、こういうふうに言っているわけでございますので、率直に要請されたらどうですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、舛添大臣からの話がありましたように、これはふるさと雇用再生特別交付金というもののうち、約四千億と言われますけど、そのうち二千五百億に関しましては、これは全額を事業主が負担するいわゆる雇用保険から拠出しておりますのはもう御存じのとおりです。そういった意味では、これは間違いなく雇用創出につきましても企業も一定の役割を果たしているということはまず御認識をいただいた上での話をしないと、いかにも何もしておらぬような話ではちょっといかがなものかと思いますので。 したがって、私どもとしては、それぞれの判断でこういった基金を拠出していただくことに、経団連とかいろいろなところ、連合もたしか一緒に共同でなさったと思うんですが、こうした拠出につきましては、各企業、これ同じ業界の中でも随分事情が違うところもありますので、そういったので最善の経営判断を下されるべきということであろうとは存じますが、少なくとも我々としてもお目にかかる機会があるので、この話は結構よく我々としては申し上げる話の一つです。 これ、雇用の問題につきまして時々によっていろいろ出てくる問題は違うんですが、少なくとも企業にとってこれは財産ですから、やっぱり今は人というのは。そういった意味ではすごく大事なんだと思いますので、都道府県から、何というの、企業などから拠出金を受け入れて、都道府県ですよ、都道府県が受け入れて基金を増額するというのも可能なんだから、そういった話では積極的に受入れを要請するとかいろんなことをやるべきということで、地元の企業はもちろんですけど、地元へ進出してきている大企業にも個別には結構当たらせていただいておるのが率直なところです。
○近藤正道君 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で近藤正道君の質疑は終了しました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、松下新平君の質疑を行います。松下新平君。
○松下新平君 改革クラブの松下新平です。本日最後の質疑者となります。お付き合いをよろしくお願いいたします。 それでは、早速質問に移らせていただきます。 まず、拉致問題についてお伺いしたいと思っております。 既に、下田委員、関口委員から同様の質問がありましたけれども、極めて重要な課題でありますので、私から重複を避けて質問させていただきたいと思っております。 昨日、韓国釜山におけるそれぞれの長い間の思いがようやく実現した感動的な会談の様子が映像から酌み取られました。本日、官房長官に帰国報告をされたということであります。この面会の実現には、韓国の李明博大統領の就任による日韓の経済協力関係重視、この側面がありますけれども、このきっかけとなったのは、昨年の麻生総理の下での日中韓首脳会談の成果が大であると高く評価をいたします。 国土をいかにして守るか、国民をいかにして守るか、国権を侵害された日本人をいかにして救い出すか、もちろん党派を超えて取り組む課題ではありますけれども、改革クラブは、国会で初めてこの問題を取り上げました西村真悟衆議院議員を中心に、拉致被害者の救出を明確に掲げて、政治の責任において解決すべく活動をしております。 そこで、今回の面会で、それぞれお話がされていますように、ステップとして、これからの真の拉致問題の解決のためにどのように総理は考えていらっしゃるか。韓国の情報もあるでしょう、あるいは国際社会への働きかけ、そのことを総理からの御決意をお伺いしたいと思っております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほど下田先生の御質問にもお答えをしたんだと思いますけれども、これは前の大統領だったら多分こうならなかった、もう率直に言います。そのとき申し込んだことがありますんで。したがって、今回はそれが実現できたというのは、韓国政府の対応が大きくこの問題に関して、対応を、何だろうね、柔軟にさせたというのは適当な言葉ですかね、ちょっと適当な言葉思い当たりませんが。韓国国内ではこれは物すごい問題です、これは、正直申し上げて。そういった中で、日本の要望というより、正確には飯塚さんなり飯塚家の要望を受けてこういったことになったのは、僕は、あの李明博という大統領じゃなければ多分こうはならなかったろうと、その点に関しては感謝しておりますし、昨日もその意味でお礼を申し上げたところなんですが。 少なくとも今回のことによって、六者協議と言われるようなこれまでいろいろな手続を踏んできたんですが、この六者協議の中において日韓米というこの三者関係が極めてきずなはきちんと強くなったというのは、今後の協議というか交渉においては非常に良くなりつつある、私はそう思っております。 この核、ミサイルという問題もありますので、いろいろ今うわさが出てきておりますけれども、こういったものに対しての対応も、少なくとも二年半前のあの騒ぎのときに比べて、今回のクリントン国務長官の対応は極めて迅速かつはっきりしておるというのは電話やら何やらではっきりしておりますので、その意味ではこの問題に関しても、そういったのは一つのメッセージとしては日韓はきっちりというメッセージは我々としては非常に大きな力になると期待をしております。
○松下新平君 今触れられたように、北朝鮮には核、ミサイルの脅威がございます。日米韓の連携、おっしゃるとおりであります。北朝鮮包囲網を強めて、早急にはミサイル発射を阻止すると、このことを急がなければなりません。 大韓航空機爆破事件は、百十五名もの乗員乗客の尊い人命が奪われた痛ましい事件でした。朝鮮半島が分断されていった一つの悲劇でもあります。二十一年前の事件で今の若い世代は知らない方もいらっしゃいます。この歴史を学んでいただきたいというふうに思っております。 次に、定額給付金の支給が始まりました。ただ、残念ながら全国の自治体でばらつきがございます。確かに、人口の多いところ少ないところの問題もありますけれども、実際この審議の過程において政府の混乱もございました。また、国会の審議が長引いたということで、結果として政治が経済を支えるどころか足を引っ張ったという指摘もありました。これは民意ではありませんので、参議院としてしっかり受け止めなければならないというふうに思っております。 先日、国会の許しをいただきまして、土、日だったんですけれども、台湾の方に行ってまいりました。議員外交に出かけました。 台湾は、この呼び名は消費券、いわゆる定額給付金の、まあ日本で言う同じようなものですけれども、それで非常に効果があったということをお聞きしておりましたので、私も直接そのことをお聞きいたしました。 馬英九総統からお聞きしたんですけれども、台湾では三千六百台湾元の商品券、振興券ですね、日本では約一万円になるそうです。GDP〇・六四%の経済効果と。日本の試算の三倍強になります。 成功した理由を三つ挙げられました。日本のかつての振興券、これを徹底的に研究したと言われております。そして、一つは所得制限を設けなかったことだと、もう一つは旧正月前に実施できたと、三つ目は商店街、いろんな関係の方が商品開発をしてそれで盛り上げたと。日本への格安のツアーもその中にはありました。そこで、支給当日には何と九一%の方がそれを受け取りになられたということでありました。 日本でこの二兆円の定額給付金ですね、これが本当に有効に使われているかということを参議院としてもしっかりまた考えないといけないというふうに思っております。 時間も参りましたので。今待ったなしの経済状況の中で、道路の問題でありますとか、農林水産業の問題とか、様々な問題山積の中で、何としましてもこの年度末の資金繰りの問題であります。正月は何とか乗り越えられたけれども、この年度末、これはもちろん雇用の問題にもかかわりますので、この問題、何としても更に踏み込んで、追加支援も含めて、総理の御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは正確には二階大臣の方が適切なんだと思いますが、先ほどどなたかの答弁にもありましたけれども、これは四十三万八千件だと記憶しますが、少なくとも今回の一次、二次に関連いたしまして、いわゆる三兆円と六兆円、合計九兆円のものをいわゆる援助、融資、そういったようなことをさせていただいておりましたが、御存じのようにこれが急激な勢いで、僕は大きな効果があった、なければ、四十三万件ということは約四十三万社ということだと思いますが、そういった企業、すべての約一割を超す企業がこれを利用されたんだと思います。そういう意味では、これが倒れていった、いわゆる黒字で倒産した、資金繰りが付かないから黒字で倒産していたらその分だけ失業が増えるわけですから、その意味ではこれは極めて大きな効果があったと存じます。 また、雇用調整助成金というものも、よくこのところ企業の方々がやっと認めていただいて話をよくしていただけるようになりました。分からぬ方は、雇用しておられる立場にない方はあの効果の意味が余り分からぬ方が多いんですけれども、少なくとも八十八万というような数字が挙がって、前のときの百倍とかいろんな表現がありますけれども、我々も、これだけ多くの方々が、少なくとも人を切りたくない、雇用したままでいかないと、また景気が良くなってきたときにはそれを再び雇用しようとしても今度は人が帰ってこないから、少なくともそれを是非ともという企業は実は多い。その人たちの役に立てたんだと思っておりますけれども。 いずれにしても、こういったようなもの、一つ一つのものを我々としてはきちんと対応していく、そのための補正であり、そのための本予算なんだと思っておりますので、これが確実に四月以降も継続してやっていけるように是非お力添えをお願いしたいと存じ上げます。
○松下新平君 時間になりましたので終わりますけれども、この追加の支援策もしっかり考えていただきたいと思っております。 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で松下新平君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて経済・雇用・社会保障に関する集中審議は終了いたしました。 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時十分散会