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171回国会参議院2009/03/10

予算委員会 第10号

発言数
283
登壇者
37
会派数
6
開催日
2009/03/10

会議録

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  公聴会開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十一年度総予算三案審査のため、来る三月十七日午前十時に公聴会を開会したいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認めます。  つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十一年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君及び東日本高速道路株式会社代表取締役社長井上啓一君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算、平成二十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員からの報告を聴取いたします。  それでは、報告を峰崎直樹君にお願いいたします。峰崎直樹君。

峰崎直樹民主党・新緑風会・国民新・日本

○峰崎直樹君 予算委員会委員派遣の調査につきまして御報告いたします。  派遣団は、溝手委員長を団長とする十五名で編成され、二月十六日及び十七日の二日間、山口、広島の両県を訪れ、中国地方の産業経済の動向、両県の財政・経済状況等について概況説明を聴取するとともに、現地において、化学製品等の生産状況、大型船の建造状況、精米器等の製造状況並びに地場産業の蒲鉾生産及び筆づくりについて調査を行ってまいりました。  中国地方の経済動向は、個人消費においては、消費者マインドの落ち込みから、弱い動きが広がっており、生産は、国内外の需要減や円高の影響から、自動車、鉄鋼、電気機械などを中心に生産調整による減産の動きを一段と強めていることから、急激に低下している。また、雇用情勢は、有効求人倍率が昨年十月に四年ぶりに一倍を下回り、製造業を中心に非正規雇用者の雇い止めが一万二千人に上るなど、大変厳しい状況となっている。こうしたことから、地域経済は昨年後半以降、急速に厳しさが増しているとのことでありました。  山口県の財政状況は、県税収入は四年連続で増加しているものの、二十年度は法人税を中心に大幅に減少する見込みである。これまでの財政健全化に向けた取組により、平成十九年度決算において実質公債比率は一二・〇%と全国で十二位の水準を保っているが、今後、財政の更なる悪化が懸念されている。こうした中、山口県は離職者の再就職支援対策や生活支援対策のため、総事業費三十五・五億円の補正予算を他の自治体に先駆けて編成し、緊急雇用対策を実施しているとのことでありました。  なお、山口県からは交付金による基金事業で雇用対策等を行う際、国の関与や要件設定等については必要最小限にするとともに、事業終了後の住民サービスの激変緩和措置に対する配慮が必要との要望をいただきました。  広島県の財政状況は、県税収入は五年連続の増加となっているが、世界的な金融危機の影響等により、今後、法人税を中心に大きく落ち込む見込みである。広島県においては、これまで財政健全化に向け、人件費の抑制や公共事業の削減などを実施してきたことから、三年連続してプライマリーバランスの黒字を達成しているが、平成二十一年度予算では、財政健全化に取り組むとともに、補正予算と併せて十五か月予算を編成し、切れ目なく「緊急経済・雇用対策」を実施するとのことでありました。  なお、広島県からは、地方交付税の増額及び更なる地方分権改革の推進等について要望をいただきました。  以上で派遣報告を終わります。  調査の詳細につきましては、これを本日の会議録に掲載されますよう、お取り計らい願いたいと存じます。  以上でございます。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  なお、提出された報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたします。     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は一般質疑を百二十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本五十七分、自由民主党三十五分、公明党十一分、日本共産党六分、社会民主党・護憲連合六分、改革クラブ六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) それでは、これより質疑を行います。郡司彰君。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 与謝野大臣、石破大臣、今日はお越しをいただきまして、両名とも初めての質問でございます。私の質問は極めて平易なものばかりでございますので、後ほど議事録を読んで私にも分かるような答弁をお願いをしたいなというふうに思っております。  まず、予算の審議でございますが、私ども、特に私自身はまだ与党の経験がございません。これからの勉強のためにも、予算の編成をなされて当初予算として計上されるまでどのような流れがあるのか、その中で大臣のお考えというものがこの予算書にはどのような形で反映をされてくるものなのか、財務大臣それから石破大臣にもお尋ねをしたいなと思っております。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 現在の予算編成の作業は政府と与党の作業がほとんど同時並行で行われます。  六月ぐらいから始まりまして、まずシーリングを決めます。それから、各省が財務省に対して要求できる概算要求の基準が決まります。この段階では、党の意向も、また各閣僚の意向も、また総理大臣の御意向も反映されてこれが決まるわけでございます。これが決まりますと、財務省と各省が主計局を中心に折衝を始めます。主計官が中心となって個別案件の審査をしてまいります。これが十一月の末まで続きまして、十二月に入りますとそういうものの大体方向性が明らかになってまいりますけれども、それまでの過程で相当煮詰まると。それで、最後に財務省原案が出ますときにはおおむね内容は詰まっておりますし、各省の大臣の意向も与党の考え方もそれぞれ反映したものが出てまいります。  しかし、最後には、総理が決める枠、昨年末ですとたしか三千五百億ですが、これについてはいろいろな案はもう事前に検討されておりますけれども、総理が自分の意思ということよりはいろいろな経済状況また日本の進むべき方向あるいは内閣が重点を置くべき施策等々を考えてそれを決めるということで、昔ですと復活折衝というのは大変政治的に大変な作業だったわけですが、大蔵原案が提示される前から主要な難しい問題については各省大臣と財務大臣が個別に大臣折衝を行うというようなことも最近では往々にして見られる現象になっております。  以上です。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 予算の編成のプロセスは今財務大臣からお話があったとおりであります。要は、いつの時期に大臣をやっているか、そしてどれぐらい長くやっているかということは、それはやっぱりどうしても影響することだと思いますですね。  私は去年の九月に農水大臣を拝命しましたが、二年間で私で六人目でございましたし、おととしの九月には防衛大臣を拝命しましたが、その年で私で四人目の大臣でしたから、なかなかこれは、どの時期に、今、与謝野大臣からお話があったように、どの時期にかかわるかということは実際相当に大きなファクターになるだろうと思っております。  過去で申し上げれば、松岡大臣のときに輸出ということについて大変強い意欲をお持ちでありました。それはやはり予算という形に反映をされている。あるいはバイオマスの利用もそうであります。赤城大臣は、御在任は短かったのですけれども、たくみの技を掘り起こすでありますとか地球環境をどうするかということは予算に反映をされました。あるいは、若林大臣のときには農地政策について強い御意思をお持ちでしたので、それが予算に反映をされておるということでございます。  この二十一年度予算におきましては、例えばえさ米でありますとかあるいは米粉米でありますとかそういうものを活用していかねばならぬということ、さらには農商工連携ということ、昨年の九月末から拝命をいたしておりますが、その期間内においてできるだけ自分の考えというものは盛り込んだつもりでございます。  だから、これが、できれば通年かかわっておった方がそれは意思は反映しやすいということは、事実は事実としてあると思います。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 今のここ一、二年の例えば農水省の関係でいいますと、大臣が相当お替わりになられて、その都度関係をするところの考え方が入っているんだと、こういうようなことの説明であったのかなというふうに思っておりますけれども、予算ができ上がったときに、例えば一昨年でまいりますと、この予算はどの大臣のときのどの考え方によってなされているんだと、こういうことを聞くと、同じようにそれぞれの大臣の考え方をお聞きをしながら作りましたと、こういうような説明なんでありますけれども、正直なところ、そんなにうまくいくのかなというような感じがしたところでありますが、それはそれとしておきたいというふうに思っております。  今年の、財務大臣にお聞きをしたいと思いますが、先ほど三千五百億と言いましたが、私どもの知っている限りですと三千三百三十億円というような重要課題推進枠というのがございましたけれども、これはどのようなところからの発案によりまして総理枠というものができて、どのようなところでそれを細部にわたって決めていくような形になるんでありましょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 私、重要課題推進枠三千三百三十億と申し上げましたが、まず、総理が最終的に決断されたのは、生活防衛の中で社会保障費七百七十五億円、そのほか消費者庁、中小企業対策等で二百五十五億円、地域の活性化で六百七十五億円、食料自給力向上で六百三十億、教育・研究開発で七百五億円、成長力強化、外交力強化二百九十億円と、いずれもシーリングから外れている部分であって、なおかつ総理がこれはやはり重点的に予算を配分しなければならないというところに配分をされております。  大臣がというお話がありましたけれども、大臣の考え方はもちろん反映されますけれども、大臣は、党やあるいは内閣やそれぞれの省庁の持っている政策の中で自分の全くの個人的な考え方が実現できるかといえばそうではない。やっぱり実現するとすれば、野党を説得し、財務省を説得し、総理を説得しという、大臣が替わって大臣の個性が何にもしないで生かされるかといえばそうではなくて、生かすためには相当の努力をしなければならないということは事実でございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 その間に、今の大臣がお話をされたようなところもありましょうけれども、実務的に言いますと、それぞれの施策が各省庁ごとに重なったりバッティングをしたりということが当然出てくるわけでございますね。そういうような各省庁間の調整というものがシーリング以降なされてきているんではないかなと。そういうような形になって、国としての整合性を取れるような予算書になっていくんだろうと。  今言いましたように、大臣のお考えがあるいはその総理枠がというような形があったときに、これは時間的に各省庁間の調整というものが十分にもしかするとなされないままで予算というような形になるようなこともあるのではないかな。逆に言うと、そういうことがあった場合には、大臣あるいは総理のお考えはともかくとして、各省庁の実務の方々からすると、余計なことをしてくれるなと、もう大臣なんというのは一日署長でいてくれた方が有り難いんだと、こういうような考え方というのは当然あろうかと思いますけれども、そのようなことを感じられたことはございますか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 内閣としての総合調整機能はどこにあるのかという問題だろうと思いますけれども、一つは、やはり経済財政諮問会議で基本的な考え方は総理にお話ししてありますし、予算を編成する前に閣議でシーリングの考え方等々きちんと決めますし、そこはスタートのときは一応何の矛盾もなくスタートをいたします。  しかし、予算編成過程で省庁間で利害調整を行わなければならないという問題が出てまいります。これは、財務省の主計官同士で調整するという簡単な問題から、やはり官房副長官が出ていって調整する場合もありますし、あるいは大臣間で折衝をして調整する場合もある。それは官邸主導で最後は調整するということでありますから、予算ができ上がるころには未消化で未成熟で予算ができるということではなくて、やはり一定の調整はきちんと済んでいるという段階で予算が完成できていると思っております。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 たまたまでございますけれども、昨日の最後の質問者、荒井さんでございましたが、この辺は整合性取れてないじゃないかというような話がございました。大臣もそれに答えて、まあ、そういうものかなというような話を答弁でされておりましたが。  これはオフレコでございまして、レコードも取っておりませんので、もしかすると誤ったことの話になるかもしれませんが、元キャリアの方等の話をお聞きをすると、非常に荒っぽい言い方をすると、予算の編成のときに大臣の話なんか聞いていたらできませんよと、こういうようなことをおっしゃる方がいるんですね。  私はある意味正しいのかもしれないと思いつつ、これはいわゆる人事権あるいは予算というものがまさに源泉でありますから、力ということになれば、そういうような形の言い方をされ、片一方がもしそういうようなことを思っている、実態としてそのようなことがあるとすれば、これはいわゆる官僚支配であるとか官僚国家であるとかということの典型のような形でこの予算の編成というものを見ておるのでありますけれども。  もしそのようなことが、なければ結構でございます、あるとすれば、これは予算の編成の仕方、今からちょっとどういう、今年の予算ではなくて、予算の編成の在り方そのものを本来もう少し見直すべきではないかというようなお考えがございましたらば、お聞きをしたいと思っております。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 自民党の議員なんかでよく見られる傾向なんですけれども、頭の良さと政策に対する知識で何とか官僚をやっつけちゃおうという考え方があるんですけれども、その戦い方というのは必ずしも正しくない。向こうの方が専門知識をいっぱい持っているに違いないし、勉強もできるかもしれない。  しかし、政治家が戦う場所というのはそんなところではなくて、やっぱり全体の物事の方向性がきちんとした方向を向いているかどうかと、その大きな方向性について私は示すということが政治家の役割だと思っております。細かいことに一々口を出すというのは閣僚とか政治家がやる仕事ではなくて、大きな方向を間違えないようにするということが我々に課せられた最大の責任だと思っていますし、それから、何かあると官僚のせいにする人がいますけれども、やっぱり官僚のやるすべてのことは政治家が責任を持つ、そういう気概を持ってやらないと官僚も一生懸命働かないと。  ですから、何となく今の国会での議論を聞いておりますと、やっぱり官僚バッシングの方にやや走りがちで、官僚を大きないい方向に導いていこうというやっぱり意思を持って議論を展開していただきたいと、私はそういうふうに思っております。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 この問題、余りこれ以上長く時間を取るつもりはないのでありますけれども、最後にちょっとお尋ねをしたいと思いますが。  ここ平成十年からの概算要求のときの額とそれから当初予算の額というものの比較の表を作っていただいて、今手にしているのでありますけれども、今年の予算は概算要求に比べて二兆五千億ぐらいでしょうかね、二兆を超える、額が多くなっております。これは、この十二年間の中では平成十二年に一兆円を超えるというのがちょっとございましたけれども、飛び抜けて額が多い。普通の考え方からいうと概算よりも少なくなって当初予算になるというのが一般的かなというふうに思っておりますけれども、今年のこの異常な、二兆円という額が当初予算として概算よりも多くなっているということに対してはどのようなことのお考えでございましょう。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) まず、非常に例年に比べて大きいのは予備費でございます。通常の予備費は三千数百億ですが、そのほかとして緊急経済対策のための予備費、これは、経済に関しては予期せざることが今後起きてくるだろうと、そのために予備費を一兆円という今まで見られないような規模のものをつくりました。  それから、国民年金は、従来の考え方ですと、国民年金法の附則に書いてありますように平成二十一年度には国庫負担を三分の一から二分の一にすると。その前提として安定的財源を得た上でということですが、これは、安定的財源というのは税制改正をして安定的財源を得るというのが普通の解釈ですが、それができない状況ですので、財投会計の金利変動準備金から二兆数千億のお金を使わせていただくと。これが最後の仕上がりが大きくなった主な原因でございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 今お話がございましたように、二兆円余のうちの一兆円は予備費であると。経済緊急対応予備費という額が今年の予算の中に計上されております。  この予備費の考え方について、事務方の方で結構でございますので、憲法の八十三条、八十五条、例外の八十七条と財政法の二十四条をちょっと簡単に御説明いただけますか。

丹呉泰健財務省主計局長

○政府参考人(丹呉泰健君) お答えいたします。  憲法の八十七条に、予見し難い予算の不足に充てるため国会の議決に基づいて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができると、第二項に、すべての予備費の支出については内閣は事後に国会の承諾を得なければならないという規定がございます。  この規定に基づきまして一般の予備費を計上しておりますが、二十一年度予算の場合には、世界の経済・金融情勢の先行きが極めて不確実である、予見し難いリスクが生じやすい状況になっているということで、この予見し難い経済情勢の推移に対して、雇用対策、中小企業対策、公共事業体等の経費の予算に不足が見込まれる場合には機動的に対処できるようにということで経済緊急対応予備費一兆円を計上しているところでございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 これまでも過去においてこのような通常の予備費三千五百億円以外のものが付くということもございました。平成十一年、十二年度にもそれぞれ五千億円ずつ、これは公共事業というように限ってというような使い方で、そのときも国会の中でいろいろ議論がございました。  今回は、コード番号で見ますと二番ということで非対象というような形になるんだというふうに思います。特例公債を発行するという形になるのかなともいうふうにも思っておりますが、こうした予備費は初めてでございましょうか、大臣。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) やっぱり我々にとって憲法の規定は、予算編成をするときの言わば絶対に守らなければならないことの書いてあるものでございます。租税は租税法定主義、それから予算は国会の議決を得るという意味で財政民主主義と我々呼んでおります。しかし、今回、一兆円が多いか少ないかという問題があるのと、それから一兆円の予備費を立てることは財政民主主義との関連はどうかということは、実は十分議論をして予算を編成をいたしました。  一兆円は確かに大きい数字でございますが、一兆円につきましては予算総則において使用できる項をできるだけ限定をいたしまして、具体的な使途も書いたわけでございます。雇用対策等という中には高齢者等雇用安定・促進費、若年者等職業能力開発支援費、雇用保険国庫負担、生活保護費等、中小企業金融等には日本政策金融公庫出資金、補給金等、社会資本整備には公共事業関係施設費と。  こういうことでございまして、項は列挙してありますが、先ほど主計局長からお話し申し上げましたように、使いますときには内閣の責任でこういう範囲内で使わせてはいただきますけれども、最後には国会にきちんと御報告をして御承認を得るということになっておりますから、私は予算の在り方として憲法に照らして正しい在り方であると思っております。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 大臣、今の御答弁、本当に大臣のお考えかどうか、私はちょっと信じかねますけれども、これは正と逆が裏返しになったんでは困るんですよ。法律ができる、法律ができたから後の使い道、やり方は政省令で全部任してくださいというようなことを私ども法律の場合にうんと言うわけにはなかなかいかないということは、これは当然のことだろうと思うんですね。  この一兆円の使い道について、今列挙をされたような形、これは新規のものですか、それとも従前のものを足りなくなった場合に充てると、そういうことでしょうか。どちらでしょう。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 今年の予算の総額は八十八兆ですから、総額に対して一兆円は大きいか小さいかという議論をしていただくと、必要であれば後で主計局長からお話し申し上げますけれども、比率の問題としては断トツにはなっていないと。  それから、予備費というのはあくまでも予期せざることが起きたときという客観的な情勢変化がないといけないわけですから、それは勝手に予備費だから使っていいというものではなくて、予期せざる経済、財政の状況の変化、それに弾力的に対応していこうという考え方で一兆円を計上しているわけでございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 閣議決定があるようでございますけれども、国会開会中の予備費使用については、閣議決定において、その対象を国会審議上問題が生ずる余地のない経費、例えば災害、義務的な経費、比較的軽微な経費というようなものに限っているというようなことでございますけれども、これに照らして今回の場合は、これまでの十一年、十二年もそうでありますけれども、公共事業ということに限っておったと、しかもそれが限定的であったけれども、今度は非対象の特例国債で何に使っていいかもフリーハンドでお任せをするというような形になるのではないかというふうに思いますけれども、そのようなことが一応の内閣の了解ということになっているんでありましょうか。

丹呉泰健財務省主計局長

○政府参考人(丹呉泰健君) 今先生御指摘のように、国会開会中の予備費につきましては、災害等緊急のものに限定するということになっております。  それから、今回の経済緊急対応予備費は何にでも自由ということではございませんで、先ほど大臣からも御説明がございましたように、基本的には雇用対策、中小企業対策、それから社会資本整備に充てるということで、それぞれ対象となる経費につきましては予算総則で限定しておりまして、そういったことで、政府としては限定して使うということにしておるところでございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 よく三段ロケットという話を与党の方が今回の国会の中でされましたですね。今これは正式には出ておりませんが、報道等によれば、この予算が終わり次第直ちに補正を組むんだと、こういうような話が出ております、二十兆やら三十兆やらと。という話が出ているときに、この一兆円というものは何の必要性があるんでしょうか。直ちに補正を組むというのならば、まさに細かく限定をした内容でもって国会に提出をして、その中で行えば十分に済むことじゃないですか。この一兆円は要らないんじゃないですか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 少なくとも、私の周りでは補正予算の話をしている人は一人もおりません。党の方では大分演説が盛んになっているというふうには聞いておりますけれども、私の周りではそういうことを考えている人はおりません。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 別な観点からお尋ねをいたしますが、開会中はこうした予備費の使用はしないということでよろしゅうございますか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 予見せざる出来事というのは国会開会中であろうと閉会中であろうと起きてくるわけでございますから、予備費は両院で予算が御承認いただいた後は目的どおり使う場合がいつ起きてもおかしくないと思っております。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 それは大臣、ちょっと認識が違うんじゃないでしょうか。開会中は、予備費であれ、もしそれを使う場合には修正をして補正として提出をし直すと、これが原則じゃないんですか。おかしいでしょう。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 予備費は、使った後、事後に国会の御承諾を得るということになっております。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 十二年のやり取りの中で、宮澤大臣の答弁には、開会中であればそれは修正をして補正として出し直すと、これが内閣の当たり前のやり方だと、こういうような答弁がございますけれども、これは変わったんでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 修正ということはあり得ないので、御承諾、予算を御承認得た後の話ですから、予備費一つ一つに国会の御承認というのを得るということは、時間的な制約が当然あるわけですから、予見が不可能であって緊急を要するものに対して予備費を使用していいというのは憲法上の原則でございますから。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 十二年のときには、宮澤大臣は、当時の大臣はこういう答弁もしています。漫然と何でもやるのかというと、そんなことではないと。私どもは、一般的に真っ白な小切手をお願いするようなことは、これは基本的にやりたくない。だから、公共事業というときに、これは十一年、十二年度に限って、この部分だけは予備費としてお願いをしているんですよと。  今回の場合には、まさに非対象で、先ほどのような形で、結果として何にでも使えるような予備費というのは、これは初めてなわけですよ。初めてだと思いませんか。こういうようななされ方があるとすれば、私は非常に禍根を残す予備費の提出の仕方、決め方だろうというふうに思いますが、大臣はどうお考えですか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 我々も漫然と使うわけではありません。  しかしながら、この一兆円の性格は、経済対策として予見せざることが起きた場合に緊急的な支出を要するもの、これに充当すると、こういう考え方でつくっておりますし、また、支出先も先ほど御説明したように限定列挙してあるという意味で、また、なおかつ憲法の規定に従って、国会の事後であるけれども御承諾を得ると、こういうことでございますから、財政民主主義を侵しているものとは我々考えておりません。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 先ほど、開会中でも出せるという形がありましたけれども、もし、だとすると、この一兆円という大きな枠でございますから、これまでの五千億とか何かのときには、やはり各省庁に列記、配分するような形でもって使っているような形、実際にはあのときは国家プロジェクト用にほとんど使ったんだというふうに思いますけれども、歳入欠陥とか災害とかということ以外の不測の事態というもの、経済の動向がというような形でこれまでは一度もやっていないと思います。  こういう使い方を初めて財務大臣としておやりになるということが正しいやり方だと本当に思っていらっしゃいますか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) このお金を使わない事態になれば、それはベストだと思っております。しかし、使わなければいけない事態に懐に一銭もないということは避けなきゃいけない。使うときには、どうしても使わなきゃいけないときだけでございます。  これ、手持ちのお金を持っているということは大事なことだと私は思っております。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 これ以上余りしませんけれども、基本的に、大臣、国会が開会中であれば予備費を使うにしても何か説明ができるわけでありますから、事後でなくても事前の承認もできるわけですね。この予備費というのは事後の議決という形を取っているということは、基本的には私は、先ほど言ったように、宮澤大臣が言ったように、開会中は本来は余りないんだろうというふうに理解をしております。  そして、この事後議決でございますけれども、私が問題にしているのは、今年は間違いなく解散がございます。場合によっては政権が交代をするやもしれないということが世上言われております。私どももそれを強く望んでおりますけれども、選挙の前にこの予算が通っていて、国会が終わって、一兆円を私どもが使えますよなんてことは、これはありませんですね。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 憲法と財政法の考え方は、別に選挙の状況とか政局の状況を考慮したものではありません。非常に率直な手続規定でありまして、何か急なことがあったときには財布には幾らかお金を入れておきなさい、ただし使った場合には国会の事後承諾をいただきなさいと、こう書いてあるわけですが、問題は、一体お財布に幾ら入れておけば安心かというだけの話でして、我々は、今年は予見し難いことがいろいろ起こるから、やや異例とも思えるけれども、一兆円は用意しておこうと、そういう極めて単純な話でございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 それは、やっぱり原則は、事前の議決をして予算を使う、万やむを得ない不測の事態、災害等にあれば予備費があってそれを使うということが、逆になるような議論で計上するようなことがあっては困るなというふうな思いでございます。  それから大臣、最後にこの関係についてお尋ねをしたいと思いますが、お使いになった、政権が替わる、替わらない、替わったとして、もしも使い方が事後の承諾を得られないというようなことがあった場合には、これは予備費というのはどのようなことになるのでありましょうか。例えの話で恐縮でございます。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) まず、客観的に見て皆さんが納得する方法で使わざるを得ないというのは明白でございまして、御承諾が事後に得られるような方法で使うということが通常でございます。それから、内閣が替わったとしても、内閣は連続しておりますから、そのとき現存する内閣の責任でございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 今のその答弁を取りあえずそのような形にして、まだ予算委員会続いておりますので、私以外の方もこの問題については後ほどまた質問をさせていただくことになろうかというふうに思っております。  続きまして、ちょっと順番を変えまして石破大臣の方にお尋ねをしたいというふうに思いますが、鳥インフルエンザ等、いろいろ問題が発生をして対処をしていただいているというふうに思っておりますが、今年余り話題にならずに来ておりますけれども、実はBSEの三十六頭目が発生をしているということになっておろうかと思います。  これまでのBSEの発生といいますか、見付かってから九年目に入るわけでありますけれども、清浄国、清浄化への道、今現在どのような形になっているか、お話をいただきたいと思います。

竹谷廣之農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(竹谷廣之君) 事実関係でございますので、私の方から御説明させていただきます。  OIEの方におきましてBSEの各国別のステータスということで認定をしておりますが、これは三段階になっておりまして、無視できるリスクの国、それから管理されたリスクの国、そして不明のリスクの国と、こういう三段階になっているところでございます。  我が国におきましては、昨年の十二月にこのOIEのステータスに関しまして申請をいたしたところでございます。今回の申請におきましては、これまでの我が国のBSEの発生状況、あるいは飼料規制の実施状況ということからいたしまして、真ん中の管理されたリスクの国というものを目指して申請をしているところでございます。  スケジュール的には、今後、OIEの専門家の審査が今続いておりますけれども、そして五月末にOIEの総会がございまして、そうした中で我が国の申請に対する決定がなされるという段取りになっているところでございます。  このステータスが得られますと、我が国がこれまで、今委員から御指摘がございましたように、とってまいりましたBSEに対するリスク管理措置につきまして、国際的に一定の評価をいただくという形になりますし、またその結果、我が国から国産牛肉を今輸出促進等をやっておりますけれども、そういったものにもプラスの効果があるというふうに期待されるわけでございます。  そして、いわゆる一番上の、この無視できるリスクの国になるためには幾つか前提条件があるわけなんでございますが、飼料規制が行われまして八年以上たっているということがございます。飼料規制は二〇〇一年の十月に行っておりますので、今年の十月になりますとちょうど八年たつわけでございます。他方、もう一つ要件がございまして、過去十一年間に生まれた牛、国内で生まれた牛、それがBSEになっていないということがあるわけでございます。日本の場合は、実は二〇〇二年の一月に生まれた牛が、過去にBSEに発症が確認されているところでございます。そういたしますと、二〇一三年の一月にならないと、すなわち平成二十五年にならないと、この一番上の無視できるリスクの国の申請が可能な状態にならないといった状況にあるわけでございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 OIEの清浄化の条件というものが幾つかありますが、そのうち二〇〇二年の発症、発生から十一年たつと一三年ということですね。それ以外の飼料規制の七年とか、それ以外のものについてはクリアをして、このままで推移をすれば一三年にはこのままの状態で清浄国になるということの理解でよろしいんですか。

竹谷廣之農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(竹谷廣之君) お答え申し上げます。  今、委員御指摘のように、飼料規制が行われてから八年でございます。それは今年の十月にクリアできると思います。それから、過去十一年間の方、これは二〇一三年の一月にその条件が満たされます。その時点で、やはり日本として申請をして、きちっとリスク管理をしているということをOIEの事務局の方へ御説明申し上げるという段取りになろうかと思っております。その段階でOIE事務局に関係書類を整えて申請をできる体制が整うというふうに考えている次第でございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 今のような状態で行っていけばということでございますから、それに対しての、付随してといいますか、対応しての国内のリスク管理というものも変化を来すということもあろうかというふうに思いますけれども、顕著には今年から何か変わるとか、これまでどおりですべていくんだとか、その辺のところがございましたらお話しください。

竹谷廣之農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(竹谷廣之君) 現在のBSEに対しますリスク管理の状況でございますが、特に今年変更するという予定は今のところ考えていないところでございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 私、農水省のいろんなものを見ますと、家畜伝染病とか、あるいは届出伝染病とか、ヨーネ病とかオーエスキーとかいろいろありますけれども、そちらの方は、その病気を撲滅するんだとか、あるいは清浄化するためにこういうことをやっているんだというのがよく出てくるんですが、今の話を聞くと、このBSEについても清浄化に向けてどうのこうのというものが出てきてもそんなに不思議はないと思うんですが、BSEに関してはこの清浄化ということを表向き余りうたっていないというのは、何かこのオーエスキーとか何かの関係、何かほかの病気と違いがあるんでしょうか。

竹谷廣之農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(竹谷廣之君) 現在、BSEに関しますリスク管理措置といたしましては、一つは飼料規制を私ども農林水産省の方で行っております。また、厚生労働省の方におきましても、特定危険部位の除去でありますとか、あるいはBSEの検査といったものをやっていただいているわけでございますが、それらを総合的に、やはりまたサーベイランスなども行いながら、そういった措置を総合的に講じてリスク管理をしっかり行っているところでございます。  まずはこれらを着実に積み上げていきまして、先ほど委員御指摘の、清浄国といいますか、無視できるリスクの国になるための、その年限の期限が到達するのを目指して、それに向けて今のきちっとしたリスク管理を続けて着実に進めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 大臣の方にちょっと聞いた方がよろしいのかもしれませんけれども、いろんなリスク管理をしていく中で、お医者さん、獣医さんというものの、これからどういうふうにこのリスク管理に伴って、現在のお医者さんの数で足りるんだろうか、あるいはもう少し増やした方がいいんだろうか、あるいはどういう状態で今来ているんだろうかと、もしそういうようなことでお考えがございましたらばお聞かせください。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) ここは私どもずっと考えているのですが、平成六年と十八年を比べてみますと、獣医さんのライセンスに違いがあるわけじゃございませんが、産業用動物、牛とか馬とか豚とか、そういうものを診る獣医さんと、犬とか猫とか、そういうものを診るお医者さん、ここに顕著な違いが出てきておりまして、平成六年と十八年を比べますと、産業用動物の獣医師さんは平成六年は五千三百四十七人でした。これが千人以上減りまして、平成十八年では四千百八十人でございます。これに対しまして、いわゆるペットのお医者様というのは、平成六年、六千九百四十四人だったのが、平成十八年はほとんど倍、一万三千二百二人と、こういうことになっております。これはまあいろんな理由があるんでしょう。ペットのお医者様の方が比較的収入がいいとか、また就業体系として比較的余裕があるとか、そういうこともあるのかもしれません。  私どもの問題意識として、産業用動物を診ていただけるお医者様をどれだけ増やしたらいいんだろうかということでいろいろな対策は講じておるところでございます。委員御案内のとおりかと思いますが、例えば、学生時代の学費を確保しましょうということで、産業用動物の獣医師になりたいという方には月十万円を給付すると。私立大学の場合には平成二十一年度から、来年度でございますが、十二万円をお支払いすると。このお金のうちの二分の一は将来就業する、例えば共済に勤めるとかそういう場合ですね、将来の就業先の御負担ということになるわけでございます。仮にこれを三年とか、実際、獣医の場合には六年の学業ですが、給付期間の一・五倍、例えば六年間そのお金を払うとすれば、一・五倍ですから九年、そこへそういうような産業用獣医師として勤めていただくという義務付けを行っておるところでございます。  そういうことをあれやこれややっておりますが、なおこれできちんと確保されるかどうか、なかなかここは難しいところもあろうかと思っておりまして、私自身、本当にこの産業用獣医師を確保するためにもっといろんな施策が打てないだろうかということは考えていかねばならないと思っております。それこそ委員が最初御指摘になりましたように、予算の組み方という議論において国としてもっと支援ができないかと。BSEの清浄国となるためにも、ほかにもいろんな問題がございます。獣医師さん、特に産業用、ペットのお医者さんになっちゃいけないなんてことを言うことはできませんし、それはそれぞれの価値観でございますから、それもまた大事なことでございます。  産業用獣医師の確保に向けて、また委員の御教導もいただきながら予算編成に当たってまいりたい、平成二十二年度になりますが、そのように考えております。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 全頭検査、死亡牛等も行っているところに大臣行かれたことがございますかどうかはよく存じませんけれども、大変に条件が良くないなというような感じがしています、においから、それから湿気とかその他を含めてですね。それやっている獣医師さんというのは、大体BSEが発生してから急激に採用した方が多いものですから、二十代前半ぐらいの、特に女性の獣医師さんというのが今多いんですよね。大変に重労働、劣悪な、劣悪というのはちょっとあれかもしれませんけれども、大変厳しい状況でございますので、そちらの方に人が行くような配慮をお願いをしたいなというふうに思っております。  最後に、ちょっとまた変わりまして、財務大臣の方にお尋ねをしたいと思いますが、附帯税といいますか延滞税、地方自治でいうところの延滞金についてちょっとお話をさせていただきたいと思いますけれども、これは直接財務省にかかわるというような問題よりは、厚生労働の関係で、障害を持つ方が六十五歳以上から後期高齢者医療制度に入るということになりました。  それで、だんな様と奥様が七十五以下、六十五以上ですから女性の方がたまたま後期高齢者医療制度に単独、切り離されたと。二か月に一度ずつ国民健康保険を払っていたんだけれども、昨年はそういう制度ができて一か月ごとに請求が来る。一か月ごとなんですから、つい忘れてしまうと督促状が来て、そこには領収書兼と書いてありますけれども、延滞税一四・六%。非常にショックを受けて、一生懸命やってきたのに何かこんな高い税率をということで、国の方のこの税率、今の低金利の状態が長く続く中で何とかならないんですかと、公定歩合に比べても、というような話を大分聞かされたことがございますけれども、これについて、この延滞税についてお考えをお聞かせいただければなと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 今の御質問、二つに分けてお答えをさせていただきたいと思います。  まず延滞税一般の話でございますが、延滞税は、優先徴収権が認められた国税の確実な収納を確保するため、一つは、納期限までに納付した者と納付しなかった者との間の負担の公平、滞納の防止、滞納となった国税の早期納付を促すこと等を目的として設けられたものでございます。  御指摘の延滞税割合、原則一四・六%については、民間や他の公租公課の遅延損害金と比較しても決して高い水準とは言えず、歴史的に見ても、民間の遅延損害金等の同等の水準となるよう現行の水準まで引き下げられた経緯もあることを考えると、いずれにせよ妥当な水準であると思っております。  なお、延滞税の割合は原則一四・六%でございますけれども、法定納期限から二か月以内や納税の猶予等があった場合には制度上大幅に軽減されており、納税者の状況に応じた適切な配慮がなされるものと考えております。  また、先ほどの後期高齢者医療制度に入っておられる方の延滞税、これはむしろ後期高齢者医療制度の中にありますいわゆる保険料の割引制度を利用されるべきであると。これは相当な割引が何段階にも用意されておりますから、そういう方が利用していただくということは適当なことではないかと思っております。

郡司彰民主党・新緑風会・国民新・日本

○郡司彰君 大臣、残念ながら、今の前半の答弁、特にでありますけれども、もう何回もそういう話は聞かされているんです。まさにお役人の書いた答弁そのものでございまして、一般の方は非常に違和感を持った数字だというふうに思っております。三百六十五で割り切れなければというようなことをもう少し柔軟に、決めたとき、変更になった四十五年は公定歩合は六%でございましたから、そういうことからすると庶民の感覚から相当ずれているなということだけ御検討いただければというふうに思っております。  終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で郡司彰君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、山田俊男君の質疑を行います。山田俊男君。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 大変ありがとうございます。  政局は先が見えませんが、季節は着実に巡ってきておるわけでありまして、桜の花の開花も間近であります。全国の農業者も、とりわけ田起こしや種まきの準備を進めているという状況にあります。にもかかわりませず、農業者は不安の中におるわけでありまして、石破大臣の生産調整見直し発言に対しまして大変な不安を抱いていると、これが現状であります。  さて、大臣の発言の背景には私は二つのことがあったんではないかというふうに思っております。  一つは、大臣は、自給率目標五〇%を達成する、そのための具体的な計画、手順を定めていくということがあったわけでありますから、作物の対策をどうする、さらには、それぞれ必要な財源をどうする、農地をどうする、担い手をどうするということについて詰めざるを得ないわけで、その中では生産調整をどう進めるかということも一つの大きなテーマにならざるを得ないということはあったかというふうに思います。  二つ目は、昨年七月のWTOの農業交渉におきまして相当な議論がありましたが、ファルコナー議長のああした提案等を踏まえて考えたときに、一体将来の我が国の米の生産、流通をどんなふうに仕組んでいくかということを将来考えれば基本計画の中で議論せざるを得ないということがあったんだろう、こんなふうに思います。  問題は、大臣が生産調整廃止ということで格好よく打ち上げてしまったことにあるんじゃないかというふうに思います。これから作付け準備をしようというときにどうしようというのかというのが農業者の思いだったわけであります。大臣は、国家貿易の在り方も含めてタブーを設けずに議論すると、こんなふうにもおっしゃったように報道をされるものですから、そうなりますと、一体米をどこへ持っていくんだという意味合いでの議論も生んだかということであります。大臣は、生産調整を選択制にするというふうにはおっしゃっておられないわけでありますけれど、新聞は盛んにそれをとらえましてはやし立てたというのが流れではないかというふうに思います。  また、沈黙をしておりました市場原理主義者、こう言うときつい言い方になりますけれど、我が国は米価が下がってこそ構造改革が進むんだとか、それから、世界から食料を輸入すればいいんだ、国内で自給率を上げるよりも安上がりだというふうにおっしゃったり、それからさらに、世界の各国に通用するような生産性の確立が必要なんだというふうにおっしゃるような学者や評論家の皆さんがおいでになるわけでありますけれど、実はこの市場原理の導入のこの学者が選択制という議論の中で勢いを吹き返して、そしていろいろおっしゃっているということであります。  ある新聞なんかは、わざわざ規制改革会議の草刈議長を引っ張り出して、そして、石破大臣は生産調整の見直しということをおっしゃっていますがというふうに質問すれば、御案内のとおり、草刈議長であれば、ああ、ようやく農政改革の緒に就いたかと、これは石破大臣を大いに支援したいと、こんなような発言になるわけですから、余計農業者は不安を感じたということであります。政策は着実に進めることが必要なんで、稲作は例えば一年に一作であります。そうすると、一年や二年や三年で政策が変われば到底付いていけないということがあるわけであります。  ここでお聞きしますが、大臣は今年の生産調整をどうしようとされるのか、そして来年以降の生産調整をどうされようとするのか、ここで考えをお聞きしたいというふうに思います。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 私、生産調整をやめると言ったことは一回もございません。そこは委員の御発言に恐縮ですが異を唱えさせていただきたいと存じます。選択制にすると言ったことはございませんというのも、これも言っておりますが、その前に、石破が生産調整やめると言ったことが混乱を起こしているとおっしゃいましたが、生産調整をやめると私は一言も申したことはございません。そこは申し上げておきたいと存じます。  平成二十一年は、それは水田フル活用元年ということを申し上げておりますので、米粉米あるいは飼料米、日本に一番向いた生産装置であります水田のフル活用、これに向けて全力を尽くしてまいるということでございます。生産調整の在り方について、二十一年度、まさしく今、春を迎えようとしておるわけでありますから、生産者の方々に御不安を与えるようなことがないように、そこは何度も申し上げておるところでございます。  これは、新聞はいろんなことをお書きになりますでしょう。しかし、私は何度も何度も申し上げておりますとおり、二十一年は水田フル活用元年ですと、二十一年産について生産調整のやり方を変更することはございませんということを何度も申し上げておるとおりでございます。機会をいただきましたので、もう一回お答えをさせていただきます。  問題は、これはもう委員もずっと長い間一緒に議論をしてまいりました。二十数年になります。人、金、物と三つの側面から見たときに、農業の所得というものが平成二年から平成十七年で半減している、所得が半分になっているということ。そして、基幹的農業従事者の六割が六十五歳以上になっている。十年前は六割が五十五歳以上であったと。二十年前は六割が四十五歳以上であったと。同じ層がそのままスライドしているわけで、グラフをかけばみんな分かるわけで、これ十年たったら、このまま行けば、日本の基幹的農業従事者の六割が七十五歳以上になりますということはこのまま行けば必ず起こるわけで、本当にそれでいいですかといえば、だれもいいとは思わないわけですよね。  そして、農地転用というのはどんどんどんどん行われて、一年間で違反転用が八千件あるという話です。耕作放棄地は埼玉県の全面積を上回りましたということになっておって、人、金、物のこの全部の低落傾向にどこかで歯止めを掛けないと日本の農業そのものが駄目になりますという危機意識は、私は山田委員と共有していると思っているのです。これは野党の方々も全く同じ意識でお持ちだと思います。  じゃ、診断はそうなんだが、処方せんをどうやって書くかということが問題だと思っております。  そのときに、生産調整、これをどうするかという議論はやはりしなければならないでしょう。そして、私は市場原理主義者というのは何を指すかは存じませんが、一、二の三で全部やめ、みんなやめて好きなように作りなさい、どこかで均衡するでしょうという議論は、私はそれは正しいとは思っておりませんのです。  しかしながら、生産調整というものに不公平感が伴うのは、それはずっとあるお話でございます。生産調整しなきゃ値段が維持できない、みんなが迷惑する、だから、本当は作りたいんだけれども減反しようね、生産調整しようねということでやっているんですが、しかしながら、おれは関係ないと、おれは好きなだけ作るという人たちは、生産調整の負担をしている人たちの犠牲の上に乗って利益を得ているわけで、この不公平感を払拭しなければそれは制度として永続し得ないだろうということも、それは多くの方が認めることだと思います。  じゃ、生産調整に参加をしなければ懲役十年とか、そんな話になるのかと。それはそうはならぬでしょう。だとすれば、何が一番よろしいのかという議論は、本当にあらゆる方々とやっていかねばならぬのだと思います。世に売られている書物、世に売られているいろんな雑誌、そういうものを見たときに、いろんな議論が行われています。だとすれば、国権の最高機関である国会の場においてもそういう議論が行われて、何が一番正しいのかという点はやはりコンセンサスに基づいて決めていくべきものではないでしょうか。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 私も今の農業が置かれております危機については大臣と共有できるというふうに思っております。  しかし、先ほども言いましたが、具体的に作物を作付けていく、それも一年一回それを行う、この段階にあるということを考えるときに、二十一年度はこのままやりますよ、ところが、今大臣おっしゃいましたように、二十二年度はそれこそ白紙で考えるんだよと。これは主濱委員の先週の議論の中でも大臣ありましたが、白紙で考えたいということになったら、それじゃ一体二十二年度以降はどうするんだという心配をそれぞれみんな持つわけであります。  ところで、選択制というときに、これは大臣はそうおっしゃっていないということでありますが、白紙で物を考えると言った途端に、ああ、それじゃ、かつてあのときに議論した、じゃ、あの話が出てくるのかと。それは手挙げ方式という議論でありまして、かつて何度も議論した内容でありますが、そのことについてやっぱりもう新聞、書き立てるわけであります。  選択制には三つの問題があるというふうに思っています。  一つは、ともかく生産調整を選択しないということになったときに、直ちに米の過剰が出てしまうということであります。底なしの米価の低落が心配されるわけでありますし、それから、米は低温貯蔵しておけば二年も三年もそのまま品質で継続できますから、そうなると、一体、翌年、それから翌々年の取組にも大きな影響を与えることになってしまいます。  二つ目は、補てん対象農家といいますか、それじゃ生産調整をちゃんとやった農家に補てんするよ、しっかり生産調整を選択できるようにするよといったって、補てん対象農家をどういう農家として選ぶのかということがあろうかというふうに思っております。生産調整の取組、全国目標を示すのか示さないのか。示したときに、それじゃ示したものの一〇〇%を達成した農家と三〇%しか達成しなかった農家、こういう農家に差を入れられるのかどうかということもあったりするわけであります。  さらに、三つ目には、取組農家の規模について、これは制限を加えるのかどうか。というのは、小規模な販売農家でも、一俵でも米を作っておって、そしてその上で生産調整をやっておれば差を設けず対象にするのか、いや、そうじゃなくて、今後の将来の担い手ということを考えれば一定層を対象にしていくんだというふうな、これらの課題が入ってくるわけで、まあ議論していきますと、大臣、これは迷路に入っちゃうんです。四十年間も生産調整の議論の中で、迷路の中に入ってこの選択制の議論があったということでありますので、このことについてやはり大変慎重な取組、検討が必要であるということを申し上げたいというふうに思います。  大臣はこの選択制についてどんなふうにお考えになるのか、お聞きします。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) ですからいろんな議論をしましょうと。今委員がおっしゃいますように、いろんな前提がございます。一体どこを対象にするのか、あるいは水準を、仮に減反を選択された方々にお金をお支払いをすれば一体幾らなのということもございましょう。それはいろんな議論があるんだと思います。そこは、必要なのは、政府が本当にどれだけの強い意思を持ってやるかということ、そしてその議論が、生産者だけではなくて、消費者、納税者もみんな納得した上で行われるかどうかということなんだと私は思っています。  私は、当選したばっかりのころ、今から二十数年前ですが、本当に米価をどうするか、まだ食管制度が生きておりました。米価をどうするかということで二晩も三晩も徹夜をして米価を決めました。しかし、そのときに消費者の意見というものがあったか、納税者の意見があったか、本当に農業を支えていくとするならば、それは消費者、そして納税者、その理解がなければそれは進めていけないんだと私は思っているんです。  農業は大事なものです。いかなるやり方を取るにせよ、どの国も農業は保護しているわけであって、日本の農業の保護水準が特段高いというふうには私は思っておりません。逆に言えば、高くないからこそ自給率はこんなに下がったんだという議論はあるんだろうと思います。じゃ、農業を守っていく上においてこういうやり方だと生産者にも納税者にも消費者にも御理解をいただいたということで、強い意思を持ってやっていかなければいかぬのだと思っています。選挙があるからということは、それはどの党も一緒です。しかし、来年は間違いなく参議院選挙もあるわけで、選挙のたびにころころ変わっておっては、それこそ一貫性、継続性がないということだと思います。  私は、本当に納税者の方も、そして生産者の方も消費者の方も、そして、農業というのは、委員が一番御案内のとおり、北海道から九州、沖縄まで全部違うわけであって、じゃどのように多様な政策というものを用意し得るか。いろんな政策を選択するときには選択肢がたくさんなければそれはいけないんだと思っています。画一的な農政を排するというのはそういうことだと思います。どこまで自己責任というものをお願いをするかということも含めて、ありとあらゆる議論は必要なことであり、今のままでいいとはだれも思わない、そこは一緒だと思います。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 このことも、大臣の問題意識、危機感はよく分かるわけでありますが、しかし、何度も言うようですが、着実な手を打っていく必要があるわけで、それから、これまでも何もやってこなかったわけじゃなくて、御案内のとおり、生産調整の具体的実施ということに関しては、平成の十六年の食糧法の改正以降、これは農業者、農業者団体の自主的な取組ということにして政府は手を引いたわけであります。その結果、生産調整の未達成県は十七年産では二十二県、十八年産では二十八県、十九年産では三十一県というふうに増えてきたわけです。  十九年産は作柄が悪かったにもかかわらず二十六万トンの過剰が生じた。底が見えない米価低落のおそれの中で三十四万トンの政府買入れをやりました。その是非についてはいろいろありますが、ともかく底なしの米価の低落の中で何とか歯止めを掛けざるを得ないという思いがあった、政策の選択があったわけであります。そして、二十年産に向けては、それこそ官民挙げての生産調整達成に向けた取組があって、未達成の県は二十県に減ったわけであります。  しかし、豊作分も合わせて五十一万トンの過剰が生じました。消費拡大の分もありましたから、生産調整実施者から豊作分を十万トン買い入れるという措置で需給のバランスを何とか解決できたわけだし、それから、御案内のとおり、二十年予算の補正で生産調整実施者のメリット対策として三千円を措置したということがあるわけであります。要は、着実に、それはそれなりに手を打ってきているという事実があることを申し上げたいというふうに思います。  お手元の資料に、一ページですが、農林水産予算の年次推移がありますが、この年次推移の中でも二十年度はようやく三兆円の予算確保を達成したということがあるわけであります。さらに、二十一年度の予算対策は、大臣も先ほどおっしゃいましたように、水田フル活用対策で手を打ってきたということをおっしゃっておられるわけであります。要は、こうした大臣の、水田フル活用対策の取組も含めて、着実な取組があって初めて物事が進むんだということを考えるわけで、大臣にこの点もう一度お聞きしたいと思います。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 着実な取組は大事だと思っております。しかしながら、緊急対策、緊急対策ということでいろんな政策を打ってまいりました。常に常に緊急対策でいいのかということ、そしてそれが本当にきちんと消費に回るか、消費者の意向、嗜好、これを反映したものになるのかということでございます。それは、たまたま政府の保管の枠に余裕がございました。じゃ、何で作況が九九であのようなことになったのかということも考えていかねばならないことだと思っております。緊急対策はその都度その都度打っていかねばなりません。そして、着実な実施ということも必要でございます。  そこと、本当にあるべき対策、私は、農政改革というのは生産調整どうするかだけではもちろんありません、農地政策をどうするかということ、ここも今国会に法案をお願いをしております。農地政策、そしてまた金融の在り方、生産調整の在り方、あるいは貿易の在り方、それを全部複合的に議論をしていかなければ農政改革というのはできないのだと思っております。今日の農業の現状を招来した理由は、私は生産調整だけだとはもちろん思っておりません。農地政策をどのように変えるか、農業金融の在り方をどうするか、それをすべての面にわたって徹底的に議論をし、農業を守っていく、農業者を支えていく、そのための方策が必要であると考えております。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 二枚目の資料を見ていただきますが、そこに、大臣、主食用米と飼料用米との所得試算をしているわけでありますが、飼料用米は所得試算で一万七千円やっぱりマイナスになってきます。耕畜連携の今度畜産対策で決定した稲わら利用の場合を加えましても、これは、飼料用米はマイナスであります。主食用米との所得格差もこんなに大きくあるわけであります。  ところで、これは私のふるさとの青年農業者がパネルで作ったものであります。(資料提示)お手元の資料にもありますが、こういう形で飼料米の生産について着実に取り組んでいるわけでありますが、それにしても、この水田フル活用対策のこの水準には大変な心配をしておりますが、大臣のこの点についてのお考えをお聞きします。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) これは、水田フル活用が掛け声だけになってはいけません。それはそれなりのメリットがなければ取り組んでいただけないということはよく承知をいたしております。お金だけとは申しませんが、えさ米、あるいは米粉米、それを作る場合のメリットということにつきましては、国会の御議論もよく踏まえて今後も対策を打っていきたいと思っております。  あわせて、まさしくそういうようなお話なのですが、それがえさ米として本当にきちんと使われるか、耕畜連携ってお話も実は二十年前からずっとあるお話でございます。耕畜連携が本当に畜産あるいは酪農とうまく一体化できるようになっているか。  あるいは米粉米にしても、東京のスーパーで米粉米ありますというのがどれぐらいあるんでしょうか。私、自分の選挙区で随分そういうのが目立つようになりましたが、なお首都圏でありあるいは関西圏であり、米粉ありますよということをちゃんと宣伝をしなければいかぬだろうと。米粉を使ってパンを焼く、米粉を使ってケーキを焼く、そういうことをもっともっと普及宣伝していかないと、作ったけれども使われない、それではならぬと思っております。それが本当にきちんと需要に合うような対策も併せて講じてまいりたいと思っております。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 この例は、間違いなく、仲間に養鶏の農家がいますから米の農家と養鶏農家の取組の中で実施しているわけでありますが、こうした取組を、どんどん対策を講じていくという意味でも水田フル活用対策が必要だということを、着実な手だてとして必要なんだということを申し上げた次第であります。  続いて、米飯学校給食の回数についてであります。  米飯学校給食の重要性は言うまでもないわけでありますが、もう三回目標を達成しましたが、四回の目標に向けて取り組もうということを、実は昨年の十二月に文部科学省の有識者会議でそれをほぼ決めていたのに、一転してこの三月には三回以上にすると。三回以上でということ、目標を引き下げたということを聞いて大変びっくりしております。  石破農水大臣はこのことをどう受け止めておられますか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) これはまた文部科学大臣からお答えがあろうかと思っておりますけれども、私は、やはり米飯給食というものをできれば週五日きちんと行う。もしお米ということができないとするならば、それはまさしく今委員がおっしゃった米粉米でパンを作りましょうよということで週五日。日本のお米ですから日本の子供たちが食べるということを努力していき、それは余ったからそっちへ回すとかそんな話じゃなくて、本当に日本の文化であり、日本の国土を守り、そして農家が一生懸命お作りになった米、それを子供たちが味わう、そういう機会はできるだけ増やすべきだと思っております。  余談でございますが、高知県の南国市が取り組んでいる例、つまり学校で調理される方々の負担をどうやって減らすか、そして五日をどう実現するかということで、電気炊飯器、これを各クラス分使ったと。そうしたらば、お米を残す子、おかずを残す子が本当にいなくなったという例がございます。  私どもとしてもうできる限りの取組はしてまいりますが、農林水産省として学校給食において本当に米が、できれば週五日を目指して使っていただけるようにできる限りの努力はしてまいりたいと思っております。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 石破大臣のそこの考え方は全く私も同じでありますので、是非頑張っていただきたいというふうに思います。  同時に、塩谷文部科学大臣にこの後退をどう受け止めるのかお聞きしたい、どういう理由や背景があったのかをお聞きしたいと思います。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 米飯給食については、地場産物活用推進に関する協力者会議でまだ議論をしている途中でございまして、四回というのはまだ決めたわけでもありませんし、そういう議論がなされている中で、いずれにしましても、この米飯給食については、日本の伝統の食生活の根幹である米飯の望ましい食習慣を付けさせる、そして地域の食文化を通して郷土への関心を高めることができるということで、教育的意義も大変高いという認識の上で昭和六十年以降この三回を目標に今日まで努力し、そして平成十九年度で三回を達成したわけでございます。  したがって、今後どうあるべきかということを現在協力者会議において検討している途中でございまして、まだ三回未満のところもありますので、三回未満は三回程度、週三回以上のところは週四回程度というところで今検討しておりまして、今後米飯給食の推進については私どももしっかりと検討してまいりたいと思っているところでございます。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 是非、四回の目標設定でこれはちゃんと努力していただきたい、こんなふうに思います。  河村官房長官にお尋ねしますが、これまでも担当大臣として、大変なこの米飯学校給食拡大に努力をいただいたということをよく承知しているわけでありますが、是非これ、とりわけ閣内不統一ということになっては大変困りますから、大臣としての調整方をお願いしたいと思います。御意見を伺います。

河村建夫自由民主党内閣官房長官・拉致問題担当

○国務大臣(河村建夫君) このお米を子供たちの時代にしっかり食べておく、お米のおいしさと、それからまたお米が持つ日本の伝統的な食事ですね。このお米を中心とした、そして野菜、そして魚を中心とした日本の和食、これが日本の長寿、世界一の長寿国をつくってきたんだと、こういう思いもございますから、これをしっかり奨励したい。そして、その意味では学校給食の持つ意義というのはそこにしっかりあると思います。  そういう意味で今、先ほど来農水大臣、文科大臣からもお話がございました。私もこの米飯給食を進める立場で今日までおりますが、やっと昨年の速報値で週三回が達成できたわけであります、平均値でですね。したがって、次の目標は三回以上じゃなくて四回、五回と持っていくのが私も当然のことだろうと、こう思っておりまして、その方向へ大臣もお考えいただきたいと思います。  かつては農水省もこれをしっかりやる必要があるというので予算を持って支援をしたものであります。二百億ぐらい予算があったんです。いつの間にかその予算がなくなっていくというようなこともあって、そうするとパンの方が安いじゃないかという議論も出てきたりしました。しかし、やはりお米をしっかり食べさすということは大事なことでありますし、この意味は健康的なこともあるし、いわゆる地産地消の問題もある。それから、もちろん米の消費拡大という問題も抱えております。  大事な視点だと思いますので、官房長官という立場でございます。内閣を調整する立場にもございますが、政府としてもこの推進に向けて、また目標値を少し高めに持って、そしておっしゃるように、文科大臣も言われるように、まだ三回を達成していない県が十四県あるんです。ここのところはもう早く三回にいくように奨励をする。それから、三・〇回—三・四回のところは二十八県もあります。それから、四回を達成した高知県を始めとして五県はもう三・五回以上になっております。そういうところは目標をしっかり、そのためには四回の目標を立てるというのは私は当然じゃないかと、このように考えておりますので、しっかり推進してまいりたいと、このように思います。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 政局の中でなかなか苦しい答弁の多かった河村官房長官の極めて明確な答弁をいただきましたので、もう是非この線で進めていただきたいというふうに思うところであります。  塩谷大臣、河村官房長官、どうぞ。ありがとうございました。  さて、お手元に四ページの資料でありますが、これは、私のこれもふるさとのJAの品目横断、名前を変えまして水田農業経営所得安定対策におきます対象農家、担い手の絵であります。これを見ていただきますと、担い手の農地集積率は六九・五%に上っているんです。この絵を見ていただいても分かりますが、黄色いところが五〇%未満です。そして、左の二つ、南谷、宮島というのがありますが、これは山間地であります。一方、この福岡と書いてあるところは市街地であります。あとの二つは市街地の周辺地域です。そのほかのところは、御覧になっていただきますように、かくのごとく高い担い手、さらには集落営農の取組を展開していることになります。  全国で今これ数字を見ますと、二八%が要は水田農業経営所得安定対策の対象農家として選ばれてきているわけでありますが、北海道は八一%です。それから都府県にいきますと、佐賀県が六二%でありまして、さらに、あとは山形県、秋田県、それから富山県というふうに続いているわけです。  要は、市町村ごとに見ますとこれだけの達成をしているところがあるわけで、これだけ達成しているところからとってみると、この対策に加わっていない農家はごく特別な事情があるという農家に限られているわけで、こうした農家にとって見ると、同時に、農地・水・環境保全対策にも加わっておりますので、この担い手経営所得安定対策とその農地・水・環境保全対策、さらには中山間地直接利用の取組と、車の両輪として動いてきているわけでありますが、こうした取組の実態について、大臣、どんなふうに受け止めておられるかお聞きします。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) これが各県によってかなり差があるという認識は実は持っております。同じ日本海側でも、委員の富山とあるいは私の鳥取と違うということがございまして、この集落営農の取組についてなかなかうまく広がらないところはそれなりの理由があるはずなので、もう少しきめ細かい対策が必要ではないか。小農切捨てなどというお話がありますが、集落営農に参加をしていただくということが大事なのであります。そこにおいて何か問題があるとすれば、やはりきめ細かく見直していかねばならないだろうというふうに考えております。  そして、今、車の両輪とおっしゃいました農地・水・環境保全向上対策事業、あるいは中山間地域等直接支払でございます。これ各地において大変に評価をいただいております。これがもっともっと定着をするようにやっていかねばなりませんし、委員会の御議論でもございましたが、それを恒久的にできないかというお話ですね、条件不利地域対策でございます。恒久化できないか。あるいは、もっときめ細かな対応ができないか。あるいは、書類が余りに複雑で、もう少しその負担を減らせないかというようなお話もございます。これある意味で日本型直接支払、これを所得補償とは申しません、この在り方というものをよく議論をしたいと思っております。  今まで行ってきた政策、御評価をいただいておるものは更に御評価をいただけるように努力をしてまいりたいと考えております。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 石破大臣、前向きに改善点を含めて検討するというふうにおっしゃるんであれば、私は大賛成であります。多分そうしていただけるんだろうというふうに思います。  しかし、大臣が二十二年度以降については例えば白紙で考えると、これから考えるんだという話になったときに、じゃこの今取り組んでいるこの取組がどうもないがしろになっちゃうんじゃないかという心配があるんですが、その点はいかがですか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) それは、今御評価をいただいているもの、それはこれからも着実に進めてまいります。ですから、今やっているものをやめちゃうとか、委員のお言葉を借りればないがしろにするとか、そのようなことを申し上げておるわけではございません。  ただ、先ほど申し上げましたように、農地政策というのが大きく変わってまいります。あるいは、今御評価いただいているのもきめ細かくもっとやっていきたいと思っております。それと、先ほどお話のあった生産調整をどうするかというお話は、そういうのをやればもう生産調整は今のままでいいですよということになるとすれば、それはそれで結構なお話かもしれません。ですけれども、今のままでいいのだということであれば、なぜならばということを全部検証していかねばなりません。そして、冒頭にお話ししましたように、いろんなものが長期の低落の傾向にございます。これをどうやって歯止めを掛けていくかということも併せて打ち出していく必要があろうかと存じます。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 着実に進めていただきたい、それがちゃんとした取組につながっていくというふうに思っております。  農地の流動化対策についてお聞きしたいわけでありますが、この担い手づくりと関連して、農地の利用をどう流動化するかというのは大変な課題でありますが、農地法の改正と併せまして、二十一年度予算で農地の流動化対策にしてどんな対策が準備されているんですか。大臣、お聞きしたいと思います。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 恐縮です、細かいお話になりますので、資料を見る、朗読する形で恐縮ですが、二十一年度予算措置についてのお尋ねがございました。  市町村農業公社あるいはJAなどが多くの農地所有者から農地の貸付けについての事務の委任を受け、この方々を代理して受け手である担い手に農地をばらばらな状態ではなくある程度まとめて貸付けなどを行う取組に対し実績に応じた交付金を交付する、あるいは新たにまとめられた農地について営農を効率的にできるよう畦畔を除去するなどの小規模な基盤整備を支援する、このような新たな取組について中心的な役割を果たす人材の育成、設置について支援をする、新たにまとめられた農地を担い手が効率的に利用するための農業用機械・施設等の導入に対する支援、このようなことを行いたいというふうに考えております。  先ほど来申し上げておりますように、今国会に提出しております農地法等の一部を改正する法律案の中で導入することといたしております、農地の所有者から委任、代理により農地を集めて面的にまとめて担い手に貸し出す仕組み、これを実効性あるものにしたいということでそのような措置を講じたいというふうに考えておるところでございます。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 農業者からは若干の心配が出ております。一つは、所有はそのまま維持していくものの、資本力や販売力のある企業が参入して地域の家族農業経営を崩壊させないかという心配ですが、大臣、何か歯止め措置を考えておられますか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 法案を出すということは申し上げたとおりでございます。じゃ、具体的にどのように考えているかということでございますが、家族経営や集落営農だけでは農業の担い手が不足している、そういう地域がございます。こういう地域におきましては、企業や農協を含め多様な農地の受け手が必要となっておりまして、意欲のある個人や企業が農地を借りやすくする、あるいは農協による農業経営、今まで農協というのは農業経営できませんでしたので、農協による農業経営を可能とするなど、貸借に係る規制を見直すということでございます。  今御指摘のような御懸念があるわけでございます。企業等が参入をする、一部において耕作放棄、結局耕作放棄しちゃうんじゃないのということの御懸念があるわけでございますが、法人の所有権の取得は現行どおり農業生産法人に限るということにいたしております。この上で、農地の権利取得の許可基準につきまして、新たに周辺の農地の利用に影響を与えないかどうかを要件に追加をする、これにより地域の農業の取組を阻害するような権利取得は排除したいというふうに考えております。  あわせて、農地の適正な利用が行えない場合に対する担保措置、これは適切に講じたいというふうに考えておりまして、委員が御指摘のような御懸念が生じないように努力をしてまいりたいと考えております。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 その点、是非対策を講じていただきたいというふうに思います。  農地の利用が進まないのはどうも農業者の責任であるかのような論調が一部でありますが、決してそうではないんであって、いたずらに拡大し続ける町づくりの在り方やそれから公共事業の在り方、工場誘致や商業施設の無秩序な展開、こうしたことが一方であるわけで、その点大変心配であります。  与謝野大臣にお聞きしたいわけでありますが、自民党の食料戦略本部の会合で講演されて、コンパクトな都市づくりとゾーニングの徹底が必要だというふうにおっしゃって大変感激したことを今でも覚えておりますが、改めてお考えをお聞きしたいというふうに思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 小さい政府、大きい政府という議論が随分長いこと続いてまいりました。やはり政府全体のことをこの二つの言葉だけで定義するというのは難しいんだろうと。そこで、政府の組織自体を維持していくための予算、これは防衛、外交、国家公務員の給与、公共事業等々の分野と、それからもう一つは社会保障の分野とは切り分けして物を考えないと、小さな政府と言っていると逆に社会保障なんかが行き渡らない分野の方を犠牲にしてしまうということですから、行政効率自体はきちんと常に無駄のない効率性の高いものを目指していく、一方、社会保障は国民に安心、安全を与えていくというやっぱりコンパクトな政府は、社会保障以外の分野では目指していく一つの方向性ではないかということを申し上げたわけです。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 金子大臣は都市計画制度の運営に当たっておられるわけでありますが、国土形成計画で住みやすいコンパクトな町づくり、美しい景観を持った町づくりという方向を打ち出しておられるわけであります。  今後の都市計画制度を運用するに当たって、この農地法の改正と関連させた見直しが必要だというふうに思いますが、今後の進め方についてお聞きしたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 都市計画の上で農地が無秩序に転用される、特に郊外開発が進行しているということについて、農地等の利用の増進という観点から、国土形成計画の上でも基本的な方向から見ても問題があると認識しております。農林省と連携しながら、土地利用についての都市計画制度の在り方について検討してまいっております。  現在、社会資本整備委員会に設置されました小委員会におきましてこの問題について御議論をいただいておりまして、今年の夏前に取りまとめを行われる予定であります。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 是非、農地法の改正と連動した、しっかりした都市計画制度の見直し議論をお願いしたいというふうに思います。  最後に、農地の転用規制の必要性については農業者もそれなりに分かっているんです。分かっているんですけれども、しかし、自分の軒下まで農用地区域という例がやはりあるわけであります。そうなりますと、分家をどう造ろうとか、さらには農村の住宅の改築をどうしようかというときにやはり大きな制約を受けます。  大事な農地は大事な農地として守る、しかし、農村整備として、集落整備として取り組むところは、そこは柔軟な対応をするということが必要で、最後の私の五ページの資料がそれでありまして、集落を中心とした農地利用・農村整備計画作りの取組が私は必要と考えますが、この点、石破大臣の考えをお聞きしたいと思います。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 今の国会に法律を出しておりますが、この中で、農用地区域からの除外につきましては、集団性のある農地の縁辺部でありましても、担い手に対する利用集積に支障を及ぼす場合には農用地区域からの除外を認めないという要件を追加をいたしました。農地の確保をより確実にするための措置を講じたいと思っております。  他方、軒下農振という言葉、私、委員から教えていただいたことが昔あるような気もいたしておりますが、一方で、集落の中の宅地周辺のちっちゃな農地、軒下農振なぞというものは、立地に関する要件に照らすと、この法律を改正しました後におきましても農用地区域から除外が認められる、そういう場合が多くなろうというふうに今考えておるところでございます。

山田俊男自由民主党

○山田俊男君 どうも大変ありがとうございました。  要は、大臣、生産調整の見直しにしても基本計画の見直しにしても、空に、宙に絵をかくような形ではいかないのであって、具体的に現実の中で、政策のこれまでの推進の中であるということを念頭に置いて是非進めていただきたい、こんなふうに思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時四十九分休憩      ─────・─────    午後一時開会

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成二十一年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。  関連質疑を許します。西田昌司君。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。午後一番の質問でございます。よろしくお願いいたします。  質問に入る前に、先ほど私、新聞を見ましてびっくりしたんですが、例の民主党の小沢代表の秘書が捕まった事件ですが、これに関連して、参議院の民主党が検事総長を呼んで事情聴取をするというようなことが書いてあるんですよ。まさに、今これ国策調査だというようなことを言われていますが、国民は、三権分立で司直の場に事実の究明はこれお願いするというのが常識なんですよ。それをわざわざ良識の府である参議院で、民主党の賢明な皆さん方がお呼ばれにはならないだろうと思うんですが、最近おかしな方もたくさんおられますから分かりませんが、本当にこれは冷静に対応するべきだと、そのことを申し添えさせていただきたいと思います。  それでは、早速質問に入りますが、今こういう政治不信の問題はありますが、これは司直に預けておきまして、まず政治の場で一番しなければならないのはやはり景気対策なんです。しかし、この景気対策というんですが、一番の問題は、米国のサブプライムローンの破綻を契機として世界的な金融危機に陥っているんですが、まずここで改めて、このサブプライムローンというのは一体どういう経過でこういう大きな破綻をもたらし、世界経済に影響を与えるようになったのか、まずその御所見を与謝野大臣の方からお聞きしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 基本的には、昔からアメリカの財政赤字、アメリカの貿易赤字、この二つの赤字はいずれ大きな問題を引き起こすということが言われてきたわけです。これはもう十数年前から言われてきたんですが、そんなこと言ったって破綻しないじゃないか、破綻しないじゃないかと言われながら、一昨年のあのサブプライムの問題まで来てしまったわけです。これは、アメリカで金融技術というものが発達していろいろな金融商品が発明されたと。これに対するリスク管理も十分でなかったし、それから規制や法律がこういう新しい商品に対してその立法が遅れていた、そういう問題もあります。  いずれにしても、汗をかかないでもお金がもうかるというような思想が世界全般を覆ったと。いわゆるカジノのような資本主義というものがはびこったということの私は結果だと思っております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 アメリカのカジノ資本主義ということをおっしゃったんですが、確かにそういう一面あるんですが、私はこれはアメリカだけじゃなくて実はそれに全世界が、ヨーロッパも含めて影響を受けるようになってしまっているんですよね。  その背景にありますのは、そういうアメリカのカジノ資本主義というだけじゃなくて、まさに冷戦が終わって共産主義、社会主義国家というのが事実上否定されたと。そして、逆にアメリカ型の自由主義経済というのがその覇者になったと。「歴史の終わり」というフランシス・フクヤマの本がその当時出て、もうこれで歴史は終わったんだというようなことを言われたぐらいなんですが、そのことによりまして、全世界がアメリカ型の規制を緩和して自由に資本を世界中が効率よく動いていくと、そういう仕組みを取ればいいんじゃないかと。まさに、アメリカがまさにそれが行き過ぎてカジノ資本主義になったんでしょうけれども、実は世界中が同じような形でそういう政策をやってきたんじゃないかというふうに感じるんですが、大臣、どういうふうにお考えでしょう。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 金融の自由化、これはWTOの中でも、投資あるいは利益の送金とか、全体、自由化されていきました。日本も、橋本龍太郎総理の時代に金融ビッグバンということで、金融の様相を一変をさせました。したがいまして、今あの国で起きたこと、この国で起きたことと、あんまり区別が付かなくなっているという側面があります。  しかしながら、これは幸いか不幸か分かりませんけれども、日本は世界がまだ順調なころバブルの経験をして、大変金融機関、投資家が控えめに、慎重にしていたということで、世界中が金融システムの危機あるいは経済危機になっておりますけど、日本は金融セクターだけに限って言えば世界の他の国に比べればはるかに健全であるということは、日本が若干恵まれていると思っておりますが、今、一国の中で金融をコントロールするとか、そういうことができなくなっているということだろうと思っております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 日本は、ほかの欧米諸国に比べると金融部門では確かに健全なんだろうと思うんです。しかし、実体経済は非常に落ち込んでおると。特に、外需を当てにしてどんどん設備投資をして操業を行ってきたものが、一挙に外需がなくなると実体経済が非常に落ち込んでしまうと、そういう構造になってしまっているわけですが、私は、日本の構造改革も、本来、この構造改革が言われましたときには、内需を中心にこの構造改革と申しますか景気対策をすべきだったと思うんですが、どうも内需よりもとにかく小さな政府をつくっていく、できるだけ効率の良い社会をつくっていく、そしてその結果、予算小さくしますからできるだけ借金もせずに返していこうと、こういう形でされてきたわけですよね。  一見すると非常に正しいような論法なんですが、実はそこにかなり落とし穴があったんではないかと。もちろん、それは小泉総理がどうのこうのというんじゃないんですよ。むしろ、先ほどからおっしゃっていましたように、全世界がそういう方に向いてやってきましたから、ある種仕方ないところもあろうかと思うんですけれども、やはりそこが今改めてサブプライムローンの破綻によって問題があったんじゃないかと。  つまり、小さな政府にしてできるだけ民間の方にお金を回して、民間セクターによって景気を良くしていこうという考え方、これはやっぱり行き過ぎであったのではないかと思うんですが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 小さな政府、大きな政府の論議というのは、実は議論をしてまいりますと物事の本質に私は多分行き当たるんだろうと思います。  従来から日本で小さな政府を論じられた方、こういう考え方も当然あるんですけれども、小さな政府論だけやっていきますと、最後は福祉をどんどん減らしていく、あるいは弱者を放置していく、あるいは地方を放置していくというところまで行き着いてしまうと。これは決して日本の社会の進むべき方向ではないと私は思っております。  小泉さんが目指したのはそういうことではなかったろうと思っていまして、小泉さんの構造改革は、公があんまり出ていって民間を助けるというよりは、民間が自律的に動けるような体質を持ってほしいというのが小泉さんの構造改革論だったと私は思っております。  しかし、その間財政出動はなるべく手控えておりましたから、そのことによって副作用というものが起きたということは間違いない。やっぱり、小泉さんの構造改革というのはやむを得ない側面があったにしろ、やっぱりバブルの不況の後始末の過程というのは大変日本の社会にとってはつらいことであって、その間不正規雇用が生まれ、あるいは私は、所得税法の改正もやや最高税率を下げてフラット化し過ぎたなという少し反省をしているわけでございます。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 少しやり過ぎた面があったんじゃないかというふうに大臣お話しになったんですが、私はもちろんやり過ぎはあったと思っております。しかし、それ以上に、やっぱりあの当時の考え方がかなり間違いの原因だったんではないかと思うんです。  といいますのは、やっぱりその根底にありますのは、小さな政府、大きな政府という以前に、できるだけ民間にお金を回してやってもらう方が効率的じゃないかと。政府の、公のセクターはできるだけそういうことには口出しをしないで、民にできるものは民でというお話だったんですね。しかし、民にできることは民だというんだけれども、民というのは結局、民間企業といいますのはお金をもらうとやっぱり一番効率のいいところにお金を出すわけですよね。つまり、バブルを生んでしまうという決定的なやっぱりそういう性質があると思うんですね。  ですから、やっぱりそこは間違いであって、これから新たに内需を拡大して景気対策をしていこうとこの麻生政権で宣言されているわけですから、そういう意味でいいますと、考え方が、予算の使い方も含めて随分これは方向転換しているんだと。現に私はしていると思うんですが、ただ、そこの宣言がちょっと弱いんじゃないかと思うんですが、大臣、どのようにお考えでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) あの当時は世界が順調に成長していくという前提の経済学、こういうふうに世界が同時に不況になるということを全く想定していない経済学であったわけです。それが証拠に、国民金融公庫とか中小企業金融公庫とか商工中金とか日本政策投資銀行とか農林漁業金融公庫とか、こういうものを結局民営化しようと。辛うじて危機対応業務というのは残っていますけれども、やっぱりそういう政策金融機関も不要だと。これは、不況の深刻なものは来ないと、まして今回来たような不況というものは来ないということを前提にした制度論であり経済学であって、これは間違いであったと私は思っております。(発言する者あり)  それで、やはりその一方で、中期的には財政の健全性というものを維持、また財政規律を守るということは後の世代に対する重要な責任であると私は思いますけれども、こういう状況でそれじゃ財政規律はどうするのかと、これはまた全く違う話で、こういう異常な事態を乗り切るためには、財政規律も大事だけれども、異常な状態を脱却するという、このことの方がより私は大事であるという判断も成り立つんだろうと思っております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今大臣の方から非常に力強く、財政の再建といいましょうか、そのことよりも、まず今この異常な景気の事態から脱却していくんだと。そして、前が成長を前提としていると、これが実は問題ではなかったかということをおっしゃって、非常に私大事なポイントだと思うんですよ。今、甘いんだよというようなやじもありましたが、まさに本当にあの当時、与野党共にそういう本当に浮かれたところに入っておったんですね。  私はその当時、実は京都府議会議員で国会にはいなかったんです。いなかったんですが、国会の議論を聞いておりまして、何という間違った議論をしているんだと思っておったんです。実は、今日はこの本を持ってきたんですが、これは私が府議会議員のときに、二〇〇三年に書いたんです。  ここに何と書いてあるかというと、小泉総理の構造改革でこの国の危機が救えるのかと。まさに、構造改革じゃなくて、大事なのは長期的な展望なんだと、大前提がおかしいんじゃないかということを申し上げておって、今日はそのことについてちょっといろいろ質問させていただきたいんです。  それで、そのことを端的に表している問題として、ひとつ少子化の問題を聞きたいんですが、少子化が、まあ少子高齢化ともセットで言われることがありますが、要するに少子化、人口が減ってくるということを含めて非常にこれは問題なんだというふうに言われているんですが、一体これは何が問題なのか、担当大臣の方から御答弁いただきたいと思います。

小渕優子自由民主党内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)

○国務大臣(小渕優子君) 少子化の問題という御質問でありましたけれども、少子化の問題といいますと、やはり社会保障を維持できないとか、そうした経済的な側面が言われることが多いかと思うんですけれども、確かにそういう観点も大事なところであるかと思うんですけれども、私自身思いますのは、少子化でやはり一番問題であり政府が取り組まなければならない理由は、国民の希望、この国は本当に豊かな国になったんですけれども、事子供のことについては国民の希望というものが十分にかなえられない国になっているのではないかというふうに思っています。  といいますのも、例えばこの国の出生率は今一・三四です。しかし、国民の結婚や出産に関する希望をすべて実現させたとすると、仮定計算で合計特殊出生率が一・七五になります。国民の皆さんの希望というのは本当に当たり前のところでありまして、安心して子供を産み育てたい、また仕事と育児を両立させたい、そうした当たり前の希望が今かなえられないというところに少子化の問題があるわけでありまして、そうしたことに対して、政府としてしっかり少子化対策をしていかなければならないと考えております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今大臣がお答えいただきましたのは、少子化というのは、国民が望んで少子化になっているんじゃなくて、結婚しようにも結婚できないような環境もあるんじゃないかと、そういうところを政府として援助していこうと、そういうことだと思うんですね。  そこで、私がちょっと聞きたかったのはそういうことじゃなくて、要するに、少子化ということは人口減ということを表す言葉だと思うんですけれども、人口減社会が問題なのかと。むしろ、私は人口増社会の方が問題ではないかと実は思っているんですよ。その辺は、大臣、いかがお考えでしょう。

小渕優子自由民主党内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)

○国務大臣(小渕優子君) 人口減社会がそのまま国の大きな問題としてつながるかということに関しては、私は、一言にそうは言い切れないというふうに思います。  ただ、この国の人口構造を考えたときに、四十年後のこの国のゼロ歳から十四歳の子供と言われる方々が全体の十分の一になるということ、そうしたことについては重く受け止める必要があるのではないかと考えています。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今おっしゃいましたように、やっぱり負担の問題が大きいんだと思うんですね。つまり、人口減になってきますと、どんどんどんどん人口が減って最後は零になるというような、数学上のそういう答えは出ますが、実際にはそういうことはないわけで、どこかで均衡するんだろうと思うんです。  ところが、逆に、もし多子化で人口がどんどんどんどん大きくなるとどうなるのかと。今言われている負担の問題は基本的になくなるんですよね、どんどんピラミッドの下が大きくなりますから。しかし、もっとより大きな問題が出てくる。それは資源とエネルギー、食料、こういったものを日本国内でどうやって、いや地球全体でどうやって確保できるのかというまさにサバイバルそのものの問題が出てくるわけで、世界中が実はそういう問題に今あるわけですよね。  世界の人口はどんどん大きくなって、また近代化をどんどん後進国がしてくると。そうすると、日本というのは、ある意味でいいますと少子化、つまり人口が増えないで実は均衡の状態になってくるんじゃないかと、それは負担の問題というのを議論をすれば解決する問題で、根本的な問題ではないと。だから、かなり日本は実はいい立場に置かれているんだと私は思うんですね。その辺は、財務大臣、どのようにお考えでしょう。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 明治維新のときの日本の人口は大体三千万、昭和二十年、戦争が終わったときの人口は七千万、今は一億二千六百万。  これはちょっと自民党の中でも変わった考え方なんですけれども、余り問題も起きないで七千万ぐらいの水準まで日本の社会が行くと、結構、一人当たりの道路面積とか、公園面積とか、居住面積とか広くなるから割に住みやすいんじゃないかなということを言ったことがあったらしかられたのですが、そういう考え方も実はあるわけです。どこで平衡点に達するか。  ただ、我々苦しいのは、多分小渕大臣も大変だと思うんですけれども、子供を産んでくださいということを直接政治が言うというのは、何か変だしおかしいわけです。  だから、我々ができることは、子供を産まれた方が育てやすい、教育しやすいという環境をせめてつくるということが公に与えられた責任だろうと思っております。ましてや、働く女性の方が増えてきたこういう時代、やっぱりそういう保育所を始めいろんな育てやすい環境をつくる、そのことが多分少子化対策と言われるものだと思っております。  ただ、これにも異説がありまして、動物というのはある一定の数に達すると本能が働いて、自然に自分たちで数を減らしていくと。本能ですから自覚できない、そういう自然の制御が働いているという、こういう説もあることを友人から聞くこともございます。(発言する者あり)

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 なぜこんな社会にしたんだというやじがありましたが、まさにこれ、つまり、そういうように、大きく成長していくのがいいという昔の既成観念にとらわれていると自分たちの国が人口が減っていくのが悪いように見えるんですが、実はいいんです、これは。与謝野大臣もおっしゃいましたように、実は人口が減ってくることはそうそうマイナスばかりじゃない。特に日本は債権国、債務国じゃなくて債権国ですから、債権国ということは、要するに皆さん、こういうことですよ。子供が一人しか生まれないということは、孫が一人におじいちゃん、おばあちゃん、二組あって、両親一組あるんですよ。ということは、孫一人に三軒の家相続されるという時代なんですよ。債権国というのはそういうことなんですね、実は。資産面ではそういうことになってきて、実はそういう良い面が実はあるのに、余りにも人口減を悪いようにとらえてきたと。  そして、人口減社会というのは、実は、じゃ負担をどうしていくんだと。今までたくさんで負担したのをやっぱり少人数で負担しますから、それは上がるのは当然なんですよね。しかし、上がっても全体としては不幸にならない。むしろ、その取った分はまたみんなに戻すわけですから、決してマイナスにならないという、そういう考え方を国民にしっかり知らせるべきだと思うんですが、大臣、どのようにお考えでしょう。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 経済的に子供が産めない、保育所に人を預けられないから子供が産めない、そういう外的条件によって子供をつくるのを抑制するのであれば、それは国や社会がそういうものをやはり用意しなきゃいけない、これは私は当然のことだと思います。  ただ、人口が減っていく過程というのは物すごく苦しいわけです。要するに、高齢者が増え人口が減っていくという人口構造の中では、社会的な分配というものが実はうまくいかない可能性がある。ただ、若い人たちに向かって、何人も子供つくりなさいと、こういうことは政治としては発信できないメッセージ。  ですから、先ほど申し上げましたように、何ができるのかと。これは小渕さんにお答えをしていただくのが最も適当ですけれども、社会として、若い子供を産める世代の方に何をすることができるのかと、これは大事なところじゃないかと思っております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 是非、日本の人口構造が変わってきていますが、これは決して私はマイナスではないと思っております。ただ、おっしゃったように、大きな価値観の転換をして、そして国民がやっぱり支え合っていくという覚悟を持たないと駄目だと思いますので、是非その辺をしっかりと麻生内閣の中でやっていただきたいと思っております。  それでは続きまして、道州制、地方分権について質問させていただくんですが、地方分権、道州制というのはある種一つのセットのような形で言われておりまして、いわゆる地方分権の受皿として市町村合併なんかたくさんされてきました。それによって経費が少なくなって無駄が排して効率化できると。同じように、道州制にすれば何兆円も予算が小さくなって地域が活性化するんだと、こういうことをよく言われるんですが、なぜそれで活性化するのか実は私は全く分からないんですが、大臣はその点についてどのようにお考えでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方分権と道州制とどういう関係かということも一つはあるんですね。私も昔は地方分権をやらないで一発で道州制やったらどうかと考えていた時代がありますが、今は、やはり地方分権を進めていく中で、総理のおっしゃる考え方でしょうけれども、その先に地域主権型の道州制を見出すと、こういうことなんだろうと思います。  地方分権というのは何かといいますと、それは国と地方が役割を見直していく中で、地方といっても都道府県と市町村とあるんだろうと思いますが、従来何でもかんでも国がやってきた、機関委任事務などという概念もあった、これをできる限り地方の自主性にゆだねることによって、権限も事務も地方に与えていくことによって、身近な行政については地方の方がやはり熱が入るわけでございますから、そういう意味で、例えば地方の市町村長さんがその地域の真の経営者たり得るためには、国からいろんな仕事を仰せ付かるんではなくて、自分たちで仕事を選べるということが大事ではないかと。私は、地方分権というのは基本的にそういうものではないかなと。  道州制もその延長線上にあるんでしょうけど、私は道州制はちょっと違った考え方をしておりまして、要するに、道州制といっても幾つに分けるかという問題はあるんですね。衆議院の選挙のブロックぐらいが単位という方もいる。しかし、川勝平太さんなどという方は、四つでいいんだという、山の国とか森の国とかという分け方をするという、そういう考え方もあるという。  いろいろあると思いますが、道州制の場合は、何というか、もう国でやらなければならないことだけ、つまり外交とかあるいは司法なんかもそうでしょうね、しかしアメリカなどは州にも裁判所があるわけですから、その辺の関係は私詳しくは分かりませんけれども、それで、もう道州というものがほとんどのことはやると。例えば、教育の責任なども道州に与えてもいいだろうと思います。ただ、義務教育の教科書検定はどうするかという問題は残るかと思います。道路とか河川とか、そうしたことはもう全部道とか州に任せてしまえばいいと。そういう考え方で、道州制になると、知事というよりは州の政府があって、州の総理かな、首班がいるという形になるのかもしれません。そんなふうに考えていくわけでありましょう。  ですから、どういう形がいいのかというのは、地方分権の形にしても、あるいは、道州制は余計ですけれども、国の形の問題になりますからビジョンがとても大事なんで、ビジョンを今大きく議論をしていただいている段階でございまして、やはりせんじ詰めれば地方が自分のことを自分で判断する、自治体の首長が真の経営者たり得ると、そこから地域の活性化というものを見出していこうという考え方だと思います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今大臣がおっしゃったのは、要するに身近なところに権限を与えてやっていく、これの方がより住民目線に近いところで意思決定できるからいいじゃないかという分権論。それから、道州は、国からもう少し大きな広域行政の分は含めて道州に渡した方がよりまたいいんじゃないかと、こういうことなんですが、確かにそういう面もあろうかと思うんですよ。  私がしかし聞いているのは、もう片方で、このことを実行すると要するに経費が削減されると、だからいいんだという意見が大きな後押しになってきたのも事実だと思うんですが、経費が削減されるということについてはどのようにお考えなんでしょう。それが活性化されるということになるでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 例えば、今やっている、今進行中の地方分権の場合は、二重行政の排除という部分があろうかと思いますね。例えば事故米等の問題が起きたときに、やっぱりこれは農林水産省の出先機関がやるべきか、あるいは福岡県なら福岡県でこの問題を処理した方がいいかというのは大きな問題があったと思います。やっぱりそれは、事故米の被害というのは地元で出やすいわけですから、こういう事柄は私は都道府県がやってもいいんではないかと正直思いました。  道州制の場合は、これは全く国の形の問題でございます。国の形の問題であって、それで確かに行政改革になることは間違いないんですけれども、お金の面だけで、経費がこれだけ節減できるということだけで道州制やあるいは地方分権を議論するのは私は余り良くないと。経費節減という意味以上に国の形とか地域の自主性という方がより上の概念として用いるべきではないかとは思います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 まさに大臣のおっしゃるとおりだと思うんです。ところが、現実にはそれを後押しするのが、要するに行政改革で経費が削減されると。道州制やれば一説には四兆円ほど経費が減るからいいんですよとおっしゃる財界の方がおられるんですね。私には理解できないのは、要するに地方に出す予算が四兆円減ってなぜ地方が活性化するのか、むしろ逆じゃないかと。地方にたくさん予算出すから地方は良くなるのに、逆さまの議論を本当に平気でしているわけですよね。ですから、それはちょっとないんじゃないかなと思っております。  それで、そのときに、ちょっとこれひとまず横に置きまして、財源と権限移譲。財源移譲というのがこの道州制も地方分権論もセットで行われるんですが、財源をじゃ国から地方に持っていきますと、結局私は東京は、大臣はもう東京じゃなくなったんですが、与謝野大臣は東京ですが、東京、いわゆる首都圏、都市部に結局集中的に財源配分になってしまうことになるんじゃないでしょうか。だから、そこは違う考え方を入れなきゃならないと思うんですが、いかがお考えでしょうか。お二人にお聞きしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 日本全体が均一に経済状況がいいとか、同じ経済状況にあるとかということはあり得ない話でして、やはり、地方交付税の元々の名前は平衡税という名前だった、これは地方の財政状況をなるべくバランスよく平衡にしようという、平衡状態にしようという考え方だったんで。道州制も地方分権もいろいろ議論されるんですが、財政の問題になると一体どうするのかと。散り散りばらばらにやってくださいというと東京の我々は大喜び、地方は困る、それはおっしゃるとおりでございます。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 私は東京で二十何年か選挙をやっていて、今福岡におるものですから、その東京と地方の条件の違いというのは非常によく分かる方だと思っています。財源を下手に移しますと、結局、都会、大都会の方に有利という形になりやすいと。補助金の削減も同じことがあるわけですね。  ですから、三位一体のときに、私も与謝野大臣も共に文部大臣経験者でしたが、ちょっと主張は分かれたんですね。三位一体のときに、義務教育国庫負担制度というもので義務教育諸学校の教職員の半分国庫負担だったものが、これを三分の一にしたわけですね。そのころは私は、総務省にだまされて奪われるなという演説ばかりしておったわけでございます。あのときもいろんな議論しましたが、結局、国が義務教育の給与を保障してくれているということは、言わば財政力の弱い地方に非常に厚くしてあげているということなんだろうと、そういうふうに思っておったものですから、三位一体の議論というのはそのころから私はいろんな思いを持って見てまいりましたが、下手に財源を国から地方へとやりますと地方がより疲弊する事態を招きやすいので、それは十分に気を付けていかなければならないと思います。  与謝野大臣のお話にちょっと加えますと、私は、道州制にした場合、どこへ行っても似たような州があるというのでは全く意味がないので、日本はユーラシア大陸の一番東の端にあって、四季の変化が明瞭で、生態系も基本的に豊かである。したがって、その地域地域の風土というのが非常に色濃く特徴が現れているわけですから、それぞれの州によって人の心も違ってくるというのが和辻哲学の中身でしょうから、そういった意味では、それぞれの道や州がうんと違う形で発展すればいいと。  ただ、与謝野大臣おっしゃったように、じゃ金目の問題をどうするかということになりますと、やっぱり一般的に言う偏在性の少ない税金、ですから、そうすると消費税、今でいうと地方消費税ですね、地方消費税のようなものが一番偏在性が少ない、あるいは法人事業税、住民税等の形態を変えて、工夫をして本社ばかりに税金が落ちないようにするというようなことで、金目の問題は難しいですが、とにかく下手にやりますと地方がより疲弊する形になりますから、十分気を付けなければいけないテーマと存じます。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 両大臣とも、くしくも、このまま財源移譲すればこれは都市部に偏在は残ってしまうというか、それを助長してしまうということをお認めになっているんですが、これは税だけじゃなくて実は税を生む仕組みですよね、つまり社会資本の充実という面でも実はどんどんどんどん東京に集中する仕組みになっていると思うんですよ。  先ほどありましたように、要するに、東京が一極集中するのは、今人口がゼロサムというよりはマイナスですから、どんどん減ります。東京の方が交通手段も何もかもそろっていますから、田舎で住んでいて働くよりも、もうお墓も捨ててしまって夫婦で都市に出てきて共働きすれば一千万と、そうすればマンション買えちゃいますから、そこで住めますよと、田舎で住むよりも都市で住む方がいいという形にどうしてもなってしまうんですよね。だから、これ、過疎対策というのがありますが、過密対策を実はしなければならない。都市部に人口流入するのを何か法的な手段で止めることを私は考えないと、日本全体おかしくなると思うんですよ。  国土交通大臣にお聞きしますが、こういう人口流入規制ということを考えておられないでしょうか、御見識をお聞かせいただきたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 東京一極集中、昭和六十三年、一極集中、地方分散やろうということで進めてきたんですよね。ところが、ここ十年、十五年、一時減ってきたんですけれども、また、おっしゃるとおり、御指摘のとおり増えてきている。これやっぱり一つは、恐らく国際化、外国資本の流入あるいはそういう接点だと思っているんですけれども。しかし、今の一極集中排除というのでやったのは地方分散。ですから、例えばURですとか、あるいは横浜に本社を移すとか、あるいは大宮に移すという、こういう部分をやってきてはいるんですけれども、今申し上げたような理由でまた始まっている。  ここは、何か規制をするということよりも、やっぱり地方に東京以外に魅力ある地域をつくってもらうということがやっぱりどうしても、単なる規制でもって出て行けと、これはなかなか、やっぱりそこは入ってくるなと、ちょっと言い方は悪かったかもしれませんけれども、入ってくるなというのは難しいので、やっぱり地方に自信を持って住んでもらえる、あるいは活動してもらえる。  ここは、例えば関西、この間、橋下知事がおいでになられて、直轄事業負担金は払えないというようなお話もあったので、そんなことだけ言っていないで、阪神地域を、関西地域をもっと魅力のあるようなことを考えた方がいいと、絵をかいてくださいと、我々も手伝います。  具体的には、関空ですけれども、関空の一兆一千というあの借金体質を残していても、なかなか大阪府、大変なんですよ。だったらば、アクセス良くすることを我々考えますよと。今、北ヤードの開発やっていますけれども、あそこからずっと御堂筋線という地下鉄でアクセスを良くすると、ちょっと将来の話になりますけれども。そして、あそこを、関空を地下鉄、それと物流の基地にするようなものにしろと。  で、そういうものをやっていくときに、大阪だけじゃできないんです。京都、兵庫、やっぱり関西圏というもので全体として考えてもらわないとなかなかできないんです。そうじゃないと、みんな、先生の京都のところの本社は京都に残っていますけれども、大阪の本社のところ、みんな東京に来ちゃうじゃないですか。やっぱり魅力ある都市を、国際的に対応するためにも、ちょっと関空という迂遠な話ししましたけれども、将来構想の話にしましたけれども、やっぱりそういう地域の地元でそれぞれ魅力あるというか、競争力のある地域をつくっていくということが大事なことなんじゃないかと思います。(発言する者あり)

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 私の質問ですから静かにしてください。  要するに、私が聞いておりますのは、確かにそういう考え方もあるんでしょうけれども、やっていくときに、地方に任せておいて結局できないんですよ、やっぱり。ある種国家の、国の大きな国土計画ですよ。国土の利用の仕方を首都圏では制限すると、逆に言えば、関西圏とか九州圏とかいろんな地域ではもっと利用しやすくしていくと、そういう大きな国土軸の形成が本来必要だと思うんですよ。昔はある種そういう国土の均衡ある発展ということを言っていたんですが、今それは取れちゃって、各地域に任せますと。任せた結果、こうなってきているんじゃないかということをお聞きしているんですが、いかがでしょうか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 国土計画、広域の国土計画、経済圏をつくって、これを全体として、全総という言葉今出ましたけれども、全国をブロックでそれぞれつくってもらって、それを国がどんどん手伝っていくということは当然ですけれども、やろうと思っております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 私はもっと具体的に、要するに首都圏に入る人口を抑制しようと思うと、容積率を制限すべきだと思うんですよ。今の容積率をそのままやりますと、これほうっておきましても、今の地下鉄から高速道路から全部これは満杯でどうしようもない、パンクしてしまうんですね。それだけじゃなくて、二重三重につくっていくということだけじゃなくて、もし災害が起きたときには首都圏にとんでもない被害が出ますよ、損失が。だから、それも含めて、容積率を下げることによって、これはどうしても上を収めると下に、横に広がらなければ仕方がありませんからね、結果的に地方に行くんじゃないかと、そういう考え方もひとつ私は大事だと思うんですが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 容積率を規制するという考え方はいかがかなと思います。それは、容積率というのは都市の機能、安全をある意味骨格づくる枠組みとして使われていますよね。人口流入を止めるとか促進するとか、こういう目的ではないんですね。  そこで、容積率について言えば、特に首都圏、東京でいえば、今ある容積率、実際は五割程度きり使われていませんよね。ですから、やっぱりおのずと、今おっしゃったように、容積率が今規制しなくても、枠があっても、これ以上入ってくるかといいますと、やっぱりおのずから町の安全あるいは都市交通あるいは下水という意味で限界ありますので、直接的に容積率で云々ということはちょっと私は考えにくいと思います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 大臣そうおっしゃるんですけれども、実際にはどんどん人口が増えているのは東京なんです。そして、タワーマンションがどんどんできてきているのも東京なんですよ。そして、その結果、地下鉄の同じような路線でもう一つの鉄道を造っていかなければならないでやっているのも東京なんですよ。これに歯止めが掛かるかといえば掛かっていないと。そこは国家が首都圏に、地方分権というと首都圏に全部都市計画を任すんですが、国としてやっぱり首都圏の都市計画にはかなり関与できる仕組みをつくっておかないと、日本全体の均衡ある発展は私はできないと思いますよ。  そこを、与謝野大臣もうなずかれたので、是非、東京出身の議員でもありますし、大臣お二人にお聞かせいただきたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 先般、経済対策の中で環境対策をやった方は容積率を上げるということをやったんですが、やっぱり東京都がなかなかまだオーケーしてくださらないということで、やはり東京都の都市計画と国の計画との整合性というものを図らないと物事が進まないと、私はそう思っております。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) もとより、一極集中を私は是としているわけではありませんで、国土の災害発生時の危機管理といったような観点から、決して一極集中好ましいと思っておりません。  国土全体での機能分担と連携を図りながら、過度に人口が集中する、あるいは諸機能が集中するという現状は是正していく必要があることは当然言うまでもないと思っておりまして、先ほど申し上げた広域ブロックとする各地域の、地域全体の成長力を高めていく新しい国土軸というものをやっぱり我々としても、当然でありますけれども、引き続き考えてまいりたいと思っています。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 そういう規制の問題と同時に、もう一つやっぱり必要なのは、ふるさとをつくっていくというのはどういう意味かというと、結局、家族と友人と一緒に何代にもわたって同じところで住み続ける、その環境、仕組みがないと、幾ら東京にたくさん人口いても、東京に住む人が果たしてふるさと意識があるのかなということが気になるんですね。ですから、そういうところを、何代にも過ごせる仕組みを是非お考えいただきたいということを、これは要望させていただきます。  そして最後も、これも要望でとどめますが、先日、私の先輩の二之湯議員の方からも、高速道路を千円にしていくという件で、各それぞれの都道府県の公社が造っている道路も是非これ同じように対象になるようにということを要望したわけですが、是非このことも、大臣、要望させていただきまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で山田俊男君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、藤本祐司君の質疑を行います。藤本祐司君。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 民主党・新緑風会・国民新・日本の藤本でございます。  今日は与謝野大臣と金子国土交通大臣に御質問をさせていただきたいと思いますが、ちょっと冒頭お断りしておきますが、金子大臣、済みません、質問の順番が変わるかもしれませんので、通告のところと変わるかもしれませんが、是非そこのところ御承知ください。  まず、与謝野大臣にお聞きしたいんですが、現在の世界同時不況、これはよく一九二九年の世界恐慌に例えられて、そのときと同様に公共事業によって立て直しをしようじゃないかというような声がもうあちらこちらから聞こえてくるわけなんですが、確かに公共事業というのは、これまで短期的な景気対策、これを主眼とした雇用対策として一定の効果は上げてきたんだろうというふうには思っています。ただそれは、産業構造のパラダイムシフトとは別に、短期的な雇用対策の一環で、雇用対策が中心になってきたんじゃないかなというふうにも思われるんですが、つまり、景気循環に起因する失業者対策を重視してきた政策が、結果として公共事業を中心とした労働需要を増加させるということになってきたのではないかと。特に、日本でいうと、バブル崩壊後、これは地方で建設業を中心とした雇用創出が見られて、その効果は公共事業に起因されるというふうに考えられるというふうな研究もあるわけなんですね。  要するに、本来ある需要をそれ以上に、公共事業ということを行うことによって更に需要を高めると。無理やりと言ってしまうとちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、本来なかったものを無理やりつくっていますので、そこで産業構造のパラダイムシフトに見合った形というよりは、むしろそこで建設土木というものを救いながら雇用対策を取ってきたと。ですから、長期的ないわゆる我が国の、結果としては、景気対策であり雇用対策というのは、産業構造のパラダイムシフトの潮流に乗り遅れて、長期的あるいは構造的な問題を解消しようという視点に欠けていたんではないかなというふうに思うんですけれどもね。  まあそれでも、今でもなおやはり公共事業をやろうというような声があるんですが、本来それでいいのかと。過去の成功体験は確かにあった。その過去の成功体験が今それが通用するかというと、そうでもないんじゃないかというふうに私は思っておるんですけれども、例えば限界消費性向であるとか景気対策、雇用対策、こういった観点から、そろそろ公共事業、依存するような形から抜け出した方がいいというふうに思っていますが、大臣、どのようにお考えになりますか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 実は、景気対策としての一次策、二次策をやりますときに公共事業を考えたわけです。ところが、実は公共事業でなかなかいいものがもう残っていない、本当のことを言うと。それで、ある程度の一定のまとまった額で、これさえやればどおんといくようなものが実はなかなか見付からない、そういう問題があります。  それからもう一つは、確かに公共投資は雇用や投資を喚起することは間違いない。かつては公共事業を景気対策の重要な柱としてまいりました。それで、昔ほどそれでは公共事業というのは経済に効果があるのかというもう一つの問題があります。例えば内閣府の経済社会総合研究所の短期日本経済マクロ計量モデルでは、公共投資の需要創出効果について、乗数、一年目は〇・九九と。すなわち、投資額と需要創出額が同程度のものだということですから、財政コストを考慮すると、将来の成長につながる投資を選択していくこと、こういうことの重要性というのが見て取れると思っております。  やはり、仮に将来公共事業をやるとしても、将来の日本の社会の生産性向上につながるとか、何か明るい展望を持つ事業であるとかいうことでなければいけないわけで、昔流にただお金を使えばそれで効果が波及していくという考え方はそろそろ通用しないと思っております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 今大臣のお答えいただいた中にもありましたが、昨日、鈴木寛議員が乗数効果の質問をされましたが、その乗数効果、まあちょっと関連した質問をしたいと思うんですが、簡単に言えば、例えば道路を造りましょうよと。道路を造る場合は、道路建設主体から、その道路の元請というんですか、主としてゼネコンにお金が支払われる。そのお金が支払われたのが、今度、下請事業者に行く、あるいはセメントとか鉄とかそういう資材会社に行く、そして資材運搬会社に行く、そして複数の工事会社へお金が支払われていくと。また、その工事関係者の宿泊だとか飲食だとか、そういったところに行って、いろんな産業に浸透していくと。  これが、地域地域、どこにどのぐらいの産業に行くかというのは、多分、産業連関か何か回さないと多分出てこないんだろうと思いますが、そうやって結局、当初例えば百億だったものが百数十億になり、二百億に広がっていくんだよという考え方なんだろう、そしてGDPを押し上げるという、これが、普通に考えるとそういう考え方なんだろうと思うんですが、この理屈に従って基本的にはニューディール政策が行われ、テネシー川総合開発が実行に移されたと。日本も高度経済成長期あるいはバブル崩壊直後にはそのようなねらいで行われたんだろうというふうに認識をしているんですけど、つまり、昨日もありましたとおり、需要が増えて、生産が増えて、所得が増える、その所得が消費にどのぐらい回るかという、いわゆる限界消費性向みたいなところを考えていかないといけないわけで、それが貯蓄に回ってはほとんど意味がないということになるんだろうと。  ですから、投資の何倍の効果があるかによって公共事業の効果というのは差が出るわけでありまして、単純に言うと、その限界消費性向が〇・九だというふうに見ると、百億が大体一千億ぐらいになりますが、〇・一だというと百四十億ぐらいにしかならないということになるんだろうと。ですから、限界消費性向のコンマ一ポイントだけ動かすだけで大きく振れてくるということになるんだろうと思うんですけどね。  一九九九年の地域振興券、これなんかも実際に三二%消費に回りましたよというふうにお話がありますが、先ほど大臣がおっしゃられた内閣府の経済社会総合研究所、これが個票データに基づいて精緻な分析をすると、当初〇・三だったのが〇・一まで低下しているわけですよ。そうなってくると、基本的には消費喚起効果は限定的だということになるんだろうというふうに思いますので、この今の時代、さらに限界消費性向なんかはどう見るかによって大きく振れてくるんだろうというふうに思うんですが、例えば定額給付金、これも同じように、これ、お金は色が付いていませんし、いつでも使えるということを考えると、例えば物を何を買うかということについても、例の地域振興券のときもそのときに買いましたよ。だけど、本来だったら来年買ってもいいようなものを今買う。例えば、この間も閣僚の方がお答えになっていましたが、二〇一一年、地デジ対応でまずテレビを買いましょう。だけど、これ今買わなくても本来二〇一一年の直前に買えばいいもので、基本的には消費が先食いされているだけなんですね、これ、基本的にはね。  だから、それと全く同じような形で、余り定額給付金というのも、いわゆる限界消費性向から考えると同じようなことになってしまうんじゃないかなというふうに懸念しているんですが、どのようにお考え、これ、ちょっとごめんなさい、通告していなかったんですが。

梅溪健児内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(梅溪健児君) お答え申し上げます。  現在の情勢でございますが、景気後退の中で所得が伸びないといった厳しい経済環境にあると考えております。したがいまして、所得が高くない方はこの定額給付金を貯蓄に回すよりも消費する可能性が高いと考えておりまして、現在の情勢では、この定額給付金は地域振興券の例を参考につくっておりますが、GDPを押し上げる効果が〇・二%程度あると考えております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 要するに、限界消費性向というのは、じゃどのぐらいで見ているものなんですか。

梅溪健児内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(梅溪健児君) お答え申し上げます。  現在の状況では、四割程度追加的な消費に回ると仮定しております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 この議論は今まで何度もやってあんまり大した答え返ってきていませんので、こればっかりやっているとちょっと次へ行けなくなってしまいますが、ちょっと公共事業、これに関してもちょっとお話をさせていただきたいんですが、本質的なところに行く前に、金子大臣、通告していませんが、ちょっとお聞きしたいんですけれども、高速道路料金が値下げされるということになりますので、上限が千円だというような話がいろんなところで出ています。  私は静岡県、静岡でございまして、仮に四月の五日、日曜日です、四月の五日の日曜日に静岡から仙台に行った場合は、高速道路料金は幾らになるんでしょうか。

金井道夫国土交通省道路局長

○政府参考人(金井道夫君) 今最終的な料金設定中でございまして、近日中にインターネット上で、時間、設定をすれば料金が直ちに出るプログラムをインターネット上で公開をさせていただきます。  ただし、静岡から仙台ということですと、千円乗り放題のほかに首都高の料金、これは三割引になりますので五百円程度、それから例えば東名であれば厚木から東京のインターまで、これが三割引でございますが、その大都市圏分の料金は別途いただくことになると承知いたしております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 要するに、今の答えで分かるとおり、上限千円で乗り放題ということは基本的にはないですね。  ところが、どこへ行っても、麻生総理が……(発言する者あり)ちょっと聞いてね、うるさいから静かにして。麻生首相が七日、那覇でこのような講演を行っています。休日になったら高速道路はどこまで行っても一律千円、例えば、例えばですよ、例えば仙台から東京へ来て、東京から首都高を抜けて静岡まで行くと結構な値段がすると思いますよ、そういったのも一律千円にしますと講演されているんです。  これ、どうなんですか、金子大臣。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 大都市圏除くと千円というのは既に入れておりますので、首都高、大都市圏除くということを入れておりますので、総理の発言はその部分をちょっとはしょったんじゃないかと思います。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 いや、はしょったって、わざわざ首都高を抜けてと言っていて、東名高速道路行って首都高行って、また東北自動車道へ行くわけですから、これ千円でなるということはあり得ないですよ。だから、これは非常に複雑なので、先ほどちょっと御答弁いただいていますけれども、多分国土交通省が検索できるようにするんだろうということでやっていると思うんですが。  そもそも、これ割引対象はETC搭載であるということになるんだろうと思います。沖縄で、那覇市でこれ言われているんです、総理が、沖縄。沖縄高速道路というのは一本あります。一本あるんですが、一本しかない。だから、ETCの搭載車って多分沖縄はほとんどないんだろうなと。沖縄の高速道路で実は那覇から許田というところへ行くと、今通常料金、普通車千円なんです。これ多分、那覇で講演するような場合じゃないんじゃないかと。何かとっても制度のことを理解されていなくて、理解されていないにもかかわらず、これは重要な対策で政策であるという、何かちょっとそこのところは非常に誇大広告というか、ちょっと勘違いというよりは何か余りにも誇大広告過ぎるんではないかなというふうに思うんですね。ここのところはきちっと間違いのないように、大ぶろしきを広げないようにやっていただかないといけないというふうに思っているんですが。  その高速道路について言いますと、高速道路料金値下げをすると、ほかの交通機関にも影響が行くというふうに思います。  一月二十六日に広田議員が質問をされているんですけれども、そのとき、いわゆる高速道路料金を下げると、フェリーの話だとかいろいろされていましたけれども、ほかの交通機関に影響が行くんじゃないかということなんですが、金子大臣の答弁は、長い目で見ると影響があるんだけれども、すぐに影響がないというふうにお答えになっているんですけれども、ちょっと具体的に言うとどういう影響があるのか、金子大臣、短期的、中期的、長期的に見た場合にどういう交通機関にどういう影響があるのかというのをちょっとお答えいただきたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 前回御答弁しましたときは、輸送機関とそれからそれぞれどういう距離を担っているかという観点からお答えしたんです。距離が三百キロ未満ですと自動車が四分の三、約七五%、それから三百キロから七百五十キロになりますと今度は鉄道が五三%、五割強、さらに七百五十キロ強になりますと航空、これが八四%、八三・九でありますが、こういう主な交通手段という意味では、この高速料金の影響というのは当然影響は受けるけれども、しかし、先ほど申し上げましたこの自動車が担う機関というのは、三百キロが四分の三でありますから、全体としての影響は長期的には影響を受けます。短期的にはというふうに申し上げたんです。  ただ、比較的、一方で影響が出るという部分は内航フェリーでありまして、特に本四航路のフェリーについて影響が出るということを予測しております。そういう意味で、既に二十年度、今年度の第一次補正予算では、スーパーエコシップの建造ですとかこういうフェリー等々の既存船の省エネ向上に資する改造といったような支援を、これは四十億円でありますが、しております。第二次補正では今度、運航コストの削減の取組を支援するということで、これは短期的な影響が予測される部分に対して手当てを進めております。  ただ、更に具体的な影響は考えられますので、また状況を見ながら必要な対策について自治体関係者と連絡を取りながら進めていきたいと思っております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 大臣、鉄道に関してはどういう影響があると思いますか。先ほど距離によってはこうだよと。いわゆる機関選択ですよね、機関分担が三百キロで変わるとかという話は分かりましたが、じゃそれはどう影響するかという答えにはなっていないのですが、この料金抵抗が低くなるわけですから、そこで鉄道なんかにはどういう影響があると思いますか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 影響はもちろん出てくると思っております。ただ、それがある意味、いい意味で影響してくれるといいなと思っているんですよ。高コストの部分を少しでも競争していって、今度はある意味高速道路というのを、距離という概念を概念としては取っておりますものですから、そういう意味で鉄道とそれなりの競合関係というものが出てくるんだろうと思っております。  今日の報道によりますと、JR西日本が、空いている「こだま」、これの料金、これとそれからレンタカーを組み合わせて旅行客、観光客により使ってもらおうという対抗策をJRが出されたと報道されていますけれども、こういう意味で非常にいい部分での、特に観光という部分でありますけれども、いいところが出てくればと思っております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 一つの考え方かもしれないですけど、現実にそれって相当厳しい話だと思いますし、新幹線だけではなくて在来線があるわけで、その在来線に乗る率というのも減ってくるわけですよ。これは、だからといって、いい方向にしたいなという気持ちは分かるんです。だけど、現実にそうなるかというと、現場では相当大変なんだろうと思うんですね。  だから、そこのところをやっぱりもっと細かくきちっと地域ごとに分析をして評価をしていかないといけないんだろうと思うんですが、大臣、どうですか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) それは、当然そのことは念頭に置きながらやっていきたいと思っております。  ただ、広い意味で、今申し上げたように、距離分布、鉄道が主に担っている役割というのが三百キロを超えているという現状から考えれば、これは影響がないとはもちろん言いません。しかし、したがってこれがむしろ有効に活用されるようになってくればいいと。影響がどういう形で出るのかということについて、対応が必要なときはきちんと考えてまいりたいと思っております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 三百キロ、距離だけの問題ではなくて、多分、料金抵抗で大きく変わってくるんだろうと思いますが。例えば、先ほど言った仙台—静岡が五百三十キロありますから、これ五百三十キロですから、大臣のお話で、三百キロでそこで一つの区切りだということになると、五百三十キロあれば、これは車を使うというよりはむしろ鉄道を使うという考え方をすればよろしいんですか、大臣がおっしゃっているのは。ちょっと意味が分かりません。  三百キロで一応一区切りだというお話ですよね。一区切りというか、三百キロのところまでが大体七割五分から八割ぐらいが自動車でという先ほどの説明があって、それからは鉄道になると、三百キロを超えると。三百キロから七百五十キロまでが鉄道が五割、それ以降は飛行機になるということで、例えば、先ほどの例で仙台から静岡って五百三十キロあるんです。五百三十キロの場合は距離が、要するに自動車から鉄道に乗り換える距離に入っていますね、三百キロを超えていますので。ここはほとんど影響がないと。要するに、距離だけでいえばそういうことになってしまうんですけれども、その考え方でよろしいんですか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) これは、委員、人の選好がありますから、皆さんがそうやるということではないわけです。これはもう体力と時間の問題もありますし、それは選択で、今現状を、鉄道が五〇%になっているというのは、やっぱり人の選好というのはある意味あるわけですから、それなりの影響はもちろんあると思います。しかし、民主党は無料ですから、もっと影響あるじゃないですか。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 私は無料がいいとか、今のね、今、千円だと、恐らく全体でいうと押しなべて三割引ぐらいになるんだろうと思うんですけれどもね。その三割なのか五割なのか七割なのか十割なのかという議論をしているんではなくて、こうなったときにはほかの交通機関で影響があるんでしょう、あるんであればちゃんとそこは分析をして評価をしていかないといけないんでしょうという話をしているだけであって、我々が無料だから、十割だからという議論をしているわけじゃないので、余計なことを付け加えないでいただきたいと思うんですけれども。  そういう意味では、需要予測をする際というのは、やっぱり普通、何でも交通需要予測というのをやるときは機関分担率を掛けるわけですよ、もう御承知のとおりだと思いますけれども。機関分担を設定していかないといけないので、今回、高速道路を引き下げるといったときにきちんと機関分担がどうなるのかというところは分析されているんでしょうか、もし分析されていないとするんだったら、いつまでにどういうやり方をするんでしょうかということをちょっとお答えください。

井手憲文国土交通省政策統括官

○政府参考人(井手憲文君) 御説明申し上げます。  高速料金の引下げとの関係で、事前にいろいろな関係の交通機関への具体的な影響の予測をどうしているかということの御質問でございますが、残念ながら、いろいろモードの違い、そしてまた、例えば同じモードの中でも具体的な区間の違いでございますとか路線の特性などがたくさんございますので、例えば貨物についていきますと、その貨物がバルクであるかとか、あるいはコンテナ化した雑貨であるかとかというふうなことがございますし、またさらに、昨年の秋以降、特に難しいのは経済情勢が大幅に変動してございますので、これがもう少し経済情勢が比較的安定しているような状況の後でございますと、いろんな輸送量の予測も簡単、相対的に易しいわけでございますが、今はとにかくいろんなモードが経済情勢の影響によって大きく、去年の秋以降、かなり大幅に変わってきております。  そういう中で、経済情勢によるその影響と、それからこの高速料金の変更というのか割引による潜在的なインパクト、こういったものの区別もなかなか実は大変難しい。特に今の時代が、そういう経済の情勢自体がちょっとやや特殊な状況、まあ百年に一度とも言われるような状況でございますので、残念ながら事務的にもその辺の予想を事前にやるということがなかなか難しいという状況でございます。  大臣がお答え申し上げましたとおり、したがいまして事前の予測というのはなかなか難しいんでございますが、この後、なるべくきめ細かく今のいろんな各モードの輸送の動向などをしっかりと把握して、必要な対応を検討していくということだと思っております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 要するに需要予測は非常に難しかったからやらなかったということなんだというふうに解釈をするんですけど、でも、確かに難しいのは私もやっていたことがありますから分かるんですけど、だからといって何もやらないで、いや、難しいから何もやらなかったというのは多分理屈が立たないんだろうと思うんですね。  ですから、そこはやっぱりそれなりの、当然誤差率は大きくなるということはもう承知の上の需要予測なりはやっぱりやっておくべきだろうというふうに思いますので、これは、今さっき事前にはやっていないということなので、事後には多分やるんだろうということを考えると、いつぐらいまでにどういうようなやり方でやるのかというのは今の段階で検討されていますでしょうか、どうぞ。

井手憲文国土交通省政策統括官

○政府参考人(井手憲文君) 今現在でいつまでにということが定性的に決まっているわけではございません。  それから、予測ということではなくて、むしろ、私、先ほど御説明申し上げたのは、去年の秋以降の輸送の動き方、これをむしろ、予測というよりもむしろやや事後的になりますが、なるべくタイムラグを置かずに事後的に輸送の動向をむしろフォローすると、それによって必要な対応を検討していくということでございますので、事前の、これから例えば一年先、例えば二〇一〇年とかそういったものを予測をするということではなくて、むしろ足下の動きをよく毎月毎月丁寧にフォローしていくこと、これが大事なのではないかというふうに考えておる次第でございます。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 ということは、先ほど金子大臣がそのJR西日本の例を出してレンタカーと組み合わせて云々というような話がありましたので、各そういった事業者なりほかのモードの関係者、事業者がいろんな政策、施策を手を打っているものも含めて、それができるのであれば特に国としてはやる必要もないだろうし、できなかったらそれは考えていかなければいけないという解釈でよろしいでしょうか。

井手憲文国土交通省政策統括官

○政府参考人(井手憲文君) 御説明申し上げます。  基本的に、各交通機関、これはそれぞれもちろん民間企業としての経営をしておりますので、基本的にはもちろん民間企業の様々な創意なりあるいは御努力なり経営努力といったものを基本にしながら、ただ、先ほど申し上げたように、インパクトが多いと思われるような内航フェリーにつきましては既に二十年度の補正でいろんな支援策を用意させていただいたところでございます。そういう意味で、民間のいろんな御努力とそれから必要に応じての政府側の支援の検討という、こういったミックスで対応していくんではないかというふうに思っております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 それは確かに昨年の秋から非常に難しい状況にあって予測は難しいだろうということも理解もしないわけではないんですが、そうはいっても、やっぱりこういう政策、施策をやると打撃を受ける事業者もあるしユーザーもいるわけなので、それはよく分かりませんでしたというのはちょっと無責任じゃないかな、かなり無責任だなというふうに思いますので、これはあっという間に期間が終わってしまう可能性もありますので、さあ、考えていたうちに終わりましたみたいな話になってしまっては元も子もないので、それはやっぱりきちんと、大臣、分析を急いでやるようにしていただきたいと思いますのと同時に、先ほど我々の無料化法案、無料化についてちょっとお話しいただきましたので、馬淵議員が、十割のところを隠していたということでございまして、それはすぐに出すというお話だったので、いつぐらいにそれは出していただけるものなのかを併せてちょっとお答えいただきたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 馬淵委員からの要請のやつはもう既に御提出しております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 そうしたら、機関分担のところも併せて早めにやっていただければというふうに思っておるんですが、済みません、私のところに届いていなかったのでそういう質問をしてしまいましたけれども、道路の費用対効果についてちょっとお聞きしたいんです。  道路の効果については、昨年の道路特定財源の話のときからいわゆるBバイC、BバイCという言葉が非常にあらゆるところで出ていまして、流行語大賞になるのかなと思ったぐらいなんですけれども、ただ、その必要性を考えるときは本当にBバイCだけを考えていればいいのかというと、必ずしもそうではないだろうと。もちろん、BバイCというのは費用便益でありますから、そのことだけではなくて、全体の費用対効果というのと、あとは御承知のとおりいわゆる資金繰りですよね。コストに見合った効果や便益が生まれるかということと、その事業がアフォーダブルかどうかというところも当然考えないといけないということだと思いますし、更に言いますと、費用対効果は、道路の整備自体がどれだけの効果を上げるかといういわゆる建設にかかわる効果と、道路ができ上がった後にその地域等々に影響をどの程度与えるのかというのとを二つにやっぱり分けて考えないと、これごっちゃになっていると多分分かりにくくなるのかなと。  ですから、道路建設という公共事業を実施することで生まれる需要創出効果についてはまたの機会にしますけれども、道路が建設された後、その道路を利用することによって生まれる効果についてちょっとお聞きしたい。  また、この建設後の効果といっても実は二つに分かれていまして、一つは道路を利用する人への便益、もう一つは、道路建設によっていわゆる土地利用が変わるとか産業構造が変わるとか観光が振興されるとか企業誘致の可能性が高まるとか、こういったような地域経済とか雇用環境に影響を及ぼしたりするわけなんですが、そのBバイCというのはむしろ道路利用者への便益というものを主に指しているところです。  確認ですが、BバイCが一・〇以上でなければ道路を造らないという、これ確認させていただきたいんですが、それでよろしいんでしょうか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 原則そのとおりであります。  以下の場合、やっぱり何とか規格を変えると。ローカルルールを適用するということによってBバイCをクリアできるように地元との調整をしてもらって設計変更をやってもらうというあらゆる努力をしてまいりたいと思っております。現実にインターチェンジでいえば、今まで八の字でインターチェンジできていたやつを、コストを削減するという意味でトランペット型にとどめて建設コストを削減すると。あるいは、橋を二つまたぐ道路について、一気に二つ川をまたぎますと高さが必要になる、橋げたが長くなるということによる建設コスト、これを、橋を二本、橋を一つ一つまたぐ、連続してまたがないようなことによって高さを下げて建設コストを引き下げるといったようなあらゆる努力をしてまいっております。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 基本的には一・〇に満たないものについては造らないけれども、今の話でいうと、道路建設コスト、これを工夫をして下げていくという努力をするということによって、逆に言うと、それによって一・〇以上にするような努力をするということなんですか。それでよろしいですか。  実際には、過疎地域なんかの場合はそもそも人口が少ないわけですから、そこで一・〇を超えるというのも実際には難しいところというのは結構あるんじゃないかなというふうに思うんですけど、そうなってくると、必ずしもその一・〇ということだけでぴっと切るわけではなくて、やはりそこのところは、ある程度はもちろんそこのところは考えていかないといけないというふうに思います。基準としては、その一・〇を超えるような形で建設コストを下げるとか、いわゆる維持管理費を下げるとか、こういったところを考えていただければというふうに思っています。  日本の道路、非常に建設コストが高いというふうに言われているんですね。例えば費用対効果については、費用対効果について、費用を下げるか便益を上げるかしかきっと方法論はないんですが、このコスト、高コストというふうに言われています。  昨日、通告のときにちょっとお聞きしてお答えなかったので併せて答えていただきたいんですが、いわゆる圏央道の建設費、そして一キロ一車線当たりの費用、これがどのぐらいになるんでしょうか、ちょっと事務方で結構ですが、お答えください。

金井道夫国土交通省道路局長

○政府参考人(金井道夫君) 圏央道の事業費ということでお尋ねでございますが、地域によって非常に異なります。例えば、八王子から鶴ケ島まで、非常に都市部でございまして、非常に構造物も多いし非常に用地も高いということでありますと、これキロ当たり大体百六十億ぐらい、キロ当たり、一車線当たりにしますと四十億ぐらい掛かっている実績もございます。  一方、同じ圏央道でもつくばから大栄までというところにいきますと、構造物比率が非常に低くなる、用地単価も安いということで、キロ当たり五十億程度、一車線当たりで見ますと十二、三億といったところでできたところもございますので、その地域地域でコストをいかに下げるかいろいろ努力をさせていただいておるところでございます。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 高コストということについてはまた次の機会に回していろいろお聞かせいただきたいと思っているんですが、先ほど十割引にした部分はもう既に出されていることだということだったんですが、確認しましたところ、三月六日に五百ページのうちの三十ページだけ出ていると。これ全部出してもらわないと、本当に全部それが正しいのかどうかチェックできませんので、これは出たうちに入らないんだろうというふうに思いますけど、いかがですか、それ、三十ページだけしか出ていないということ。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 金井局長。(発言する者あり)ちょっと答弁させます。

金井道夫国土交通省道路局長

○政府参考人(金井道夫君) お答えいたします。  報告書につきましては、社会実験のケースと併せまして三割引、五割引のケースで報告書をまとめさせていただきました。検討の過程で確かに十割引について検討を一部したのは確かでございますが、最終報告書には記載してございません。  そのケースについてデータ、資料を出せということでございますので、その採用について再度取りまとめまして、現在できる範囲で最大限お出ししたつもりでございます。先週金曜日にお出しをいたしております。(発言する者あり)

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 委員長、委員長。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) はい、どうぞ。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 私はあのときに、先ほど聞いたのは、十割引のことはまだ出されてないんですが、それはちゃんと出してくださいと言ったんです。出してください、もし出すならいつ出せるんですかと言ったら既に出せるとお答えになったんです。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 衆議院で馬淵委員から提出を求められましたのは、十割引の試算があるかどうかという……(発言する者あり)十割引のやつがあるかという御質問だったんで、調べた結果、ありますとお答えして、それじゃそれを出せとおっしゃるんで、必要な部分を精査して、必要な部分をお出ししますと。読んでみてください。  ですから、五百ページ全部出すとか、それから今の三十ページじゃ足らないのか、それは必ずしもテーマとしてではなかったと思います。これで更に足らないというんならば……(発言する者あり)五百ページ。足らないというんなら、肝心な部分はもうお持ちになっているわけですし、十割の部分だけがないというお話だったのでそういうふうにお答えしたんです。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 五百ページあるんであれば、その検討材料、検討したところも含めて出してください。これは委員長に検討をお願いをしたいと思います。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) はい、分かりました。御要望についてはしっかり対応したいと思います。  速記止めてください。    〔速記中止〕

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 速記を起こしてください。  いろいろ御意見があるようですので、後刻理事会で協議させていただきます。  はい、どうぞ。

藤本祐司民主党・新緑風会・国民新・日本

○藤本祐司君 じゃ、私は終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。相原久美子君。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 関連して質問をさせていただきます。民主党・新緑風会・国民新・日本の相原久美子でございます。  まず、厚生労働省にお伺いしたいと思います。  先週末の新聞各紙にも一部掲載されておりましたが、全国健康保険協会、いわゆる協会けんぽ管掌の健康保険に関して質問したいと思います。  協会けんぽというのは、中小企業の従業員など約三千六百万人が加入している健康保険であります。健康保険法の改正で、国から切り離した公法人として二〇〇八年十月に設立されたと記憶しております。現在、全国一律の保険料は八・二%、これが二〇〇九年の九月から都道府県単位に保険料率を設定することになります。  そこで、健康保険法では、協会の設立後五年間は緩和措置を講ずるとされておりますけれども、この激変緩和措置に関する検討状況についてお伺いしたいと思います。

水田邦雄厚生労働省保険局長

○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。  全国健康保険協会の都道府県単位保険料率についてのお尋ねでございますが、この料率の設定に際しましては、御指摘のとおり協会の設立後五年間激変緩和措置を講ずることとされております。現在、政省令によって二十一年度におきます激変緩和措置の枠組みを定めようとしているところでございます。  具体的な手続でございますが、激変緩和措置の検討の状況についてでございますけれども、全国健康保険協会の都道府県支部評議会座長等との意見交換会での御意見、それから労使の代表及び学識経験者の三者から成る協会本部の運営委員会における御意見、さらに与党における御議論を踏まえて検討を進めてきたところでございまして、現在、関係の政省令案のパブリックコメントを実施しているところでございます。  また、この激変緩和措置によります都道府県支部ごとの保険料率の引上げ・引下げ幅につきましては、初年度は当初は五分の一、五か年でございますので五分の一にすることを基本に考えておりましたけれども、導入時におきましては慎重な対応が適当という御意見も多かったことを踏まえまして、現在この調整の幅を十分の一にすることとして作業を進めているところでございます。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 協会けんぽが全国統一の料率から都道府県別の料率に変更する、この目的というのは、書いてありますところを読みますと、被保険者、加入者本位の保険者機能を発揮して、適切で効果的な医療サービスを提供するとなっております。  しかし、現状では、医療費水準の地域間格差というのが相当数ございまして、例えば私の出身であります北海道、ここは保険料率結構高いわけです。地域に病院が不足している。ですから、かなり相当の距離を移動して他市町村での診療を受けているというような状況があります。  ですから、このような医療提供体制の整備状況の格差というのは、協会けんぽの努力だけではなかなか結果を出せるものではないと思っております。地域医療の充実に向けて、国、地方自治団体、それから協会けんぽ、それぞれ努力する必要があるのではないかと思っておりますが、この取組について協会はどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。

水田邦雄厚生労働省保険局長

○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。  都道府県単位保険料率につきましては、負担の公平を図る観点から、各地域におきます所得水準あるいは年齢構成等の違いを調整した上で、都道府県ごとに地域の医療費を反映した保険料率を定めることとしてございます。これによりまして、現に多くの医療を受けている地域におきましては、それが保険料率に反映されることになるわけでございます。  で、この地域の医療費、これは地域の医療提供体制との相関が大きいわけでございますが、その整備は医療計画等を通じまして都道府県が中心になって行っておりまして、医療費適正化の推進のためには都道府県の取組が不可欠と、このような認識でございます。  そこで、健康保険協会といたしましては、先ほど保険者機能を発揮するというお言葉ございましたけれども、まず地域の実情を踏まえた保健事業、ヘルス事業でありますとか後発医薬品の使用促進など、そういった自らできる努力をするということとともに、都道府県の医療施策に対しても地域の保険者協議会などを通じまして意見、提言等を積極的に行っていくものと承知してございます。  なお、厚生労働省といたしましても、都道府県の医療費適正化計画を踏まえて全国医療費適正化計画を作成するとともに、協会に即して申しますと、去る一月二十日に開催されました全国厚生労働関係部局長会議におきまして、協会支部から都道府県に連携、協力の依頼や意見がある場合にはよろしく対応してほしいと、こういった依頼を行ったところでございます。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 ありがとうございます。  地域医療を充実するというのはなかなか地方自治体だけでも難しい、それから協会けんぽだけでも難しい。国、地方自治体、そして協会というようなところの連携という形で努力が必要だろうというふうに思っております。  ただ、その際、受けられるサービス水準が大きく違っているということは、私は被保険者としてやはり適正なものではないのではないか、元々医療保険の持っている相互扶助という性格、これからいいますと、スタート時点では格差を付けるべきではないのではないかというふうに思います。また、今御説明いただきましたけれども、協会けんぽの各支部、それぞれ努力をした、そういう結果はまた反映されるような仕組みを取っていただければと思いますし、なおかつ、激変緩和措置が終了するとき、このときには、医療費の提供体制ですとか地域性の違いについても何らかの客観的な基準を設けて、国の責任において調整を可能にすべきだと思いますけれども、厚生労働大臣にお伺いしたいなと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 私も北海道に大変縁がありますし、家族含めて何度も北海道のお医者さんにはお世話になっていますので、非常に先進的な取組をおやりになっている面もありまして、私は非常に実は北海道の医療体制のいい面は評価をしております。  その中で、今回、この保険料率を各県ごとの協会けんぽでやるときにどうするか。北海道、一番厳しいんですね。それで、五分の一、いや、しかしそれでも厳しいんじゃないかというので、やはりもう十分の一という形でやろうという方向で、まだ正式に決めていませんが、そういう方向で今作業をしている、これは先ほど保険局長がお答えしたとおりでございます。ただ、そこから先、今、相原先生おっしゃったその激変緩和措置が終了するときにどういう形で国でスタンダードを決めるかというのは、これは実は非常に厳しい、難しい問題だと思いますけれども、一つはやはり各地域の医療体制が万全でないといけないと、これは医師の確保を含めて、こういうことは総合的にやっていきたいというふうに思っています。  それで、今、例えば後期高齢者の医療制度の改革の話にしてもそうなんですけれども、世界の大きな流れとして、介護は市町村に、医療は都道府県にというような流れになっていますので、この協会けんぽの都道府県単位での運営というのも一つの合理性はあるというふうに思っています。ただ、今医療提供体制の多寡、多い少ないによって負担をどうするかというのは、これは極めてやっぱり様々な方面から議論をしないといけないと思っていますので、取りあえず十分の一という形で激変緩和をして、その間に北海道を含めてよく地域、一番北海道が高いわけですから、それを見た上で、今委員がおっしゃったようなことを取り入れる形にするかどうか、それは今後の検討課題としてしっかりととどめておきたいというふうに思いますので、また今後とも意見交換できればと思っております。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 ありがとうございます。  私は、別に北海道だけということではなくて、激変緩和をなるだけ本当にしていただかなければ、それぞれ中小企業の従業員の方たちも今厳しい状況にあるということを、お考えをお聞きいただきたいということでございますので、よろしくお願いいたします。  それでは次に、さきの補正予算で犬塚議員が、そして先日は岩永議員が、公契約における建築、建設の部分についての委託について金子大臣より御答弁をいただいておりましたが、私は、いわゆる地方自治体の労務提供型の委託について関係のところにお伺いしたいなと思います。  先日、ある雑誌に官製ワーキングプア特集というのがありまして、その中に、いわゆる委託先で賃金の未払があるとか、それから委託先、これはもう中途解約で業務を破棄してしまったとか、それから競争入札の結果委託が受けられなかったこの事業者が従業員を全員解雇したというような悲惨な事実が記載してございました。いずれも事業体の問題ではなくて、やはり価格競争の結果であろうかなというふうに思います。  それで、委託料が適正なものであったかどうか、これについて、公共サービスの委託に当たって人件費の積算根拠があるのかどうか、総務省にお伺いしたいと思います。

久元喜造総務省自治行政局長

○政府参考人(久元喜造君) 地方公共団体が業務を委託する場合には、これ原則として入札によることになりますが、この場合の予定価格の設定に当たりましては、これは委員御指摘のこの労務集約型の契約は、これは人件費がメーンになろうかと思います。こういうものにつきましては、地域における労務費の状況等を踏まえながら、それぞれの地方公共団体において適正に定められるべきものと考えておりまして、総務省として何かこの積算根拠を定めているということはございません。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 そこが問題でして、それぞれの自治体がというところが、結果的にはこの労務提供型のところで最低制限がないがためにという状況が生まれているんだろうと思います。  まず、資料を御覧いただければと思います。  これは、ビルメンテナンス協会というところが出しているものでございます。最近、比較的上昇している状況ではございますけれども、いわゆる官の委託と民間の委託では圧倒的に官の委託料が低いという状況にございます。そして、この業務の約七割というのはいわゆる一般清掃業務でございまして、庁舎の清掃等々なわけですね。そうしますと、この委託費というのはそのまま賃金に反映されていくことになってしまうわけです。できれば委託契約のときには適正な賃金を設定して、安定雇用を保障する必要があると思っております。  また、サービス水準の確保から見た場合です。各自治体での委託というのは、多くは競争入札になっております。もちろん随意契約が大きな利権を絡むということなど弊害があるということも実際に指摘されておりますけれども、現行のように安ければよい式のいわゆる価格競争契約というのは、さきに説明したとおりに、賃金の低下、雇用の不安定も招くばかりではなく、ふじみ野市でのプール事故、このように安全がないがしろにされてしまったり、先日、首都圏を中心に保育所、学童保育などを担っていた事業者が突然撤退するというようなことで事業の安定性が保障されないなど、公共サービスを受ける住民にも大きな影響を及ぼすことになるだろうと思いますけれども、これについて、総務大臣、いかがお考えでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 相原先生には前にも質問をお受けしたことがありますが、先生がいつも非常に人に優しいという、そういうお気持ちから質問をされることに対しては、心からいつも敬意を表しております。  今の先生の御指摘も、言うならば、確かに入札というのは非常に難しい問題があって、刑法にも談合罪があるわけですから、談合されて高い金を支払わされては困りますけれども、今のような経済状況の中で、例えばゼロ円で入札してでも取りたい、実績つくりたいというような形でいわゆるダンピングに走るということがありますと、時に人の安全とかあるいは子供の命の安全とか、そうしたことまで影響を受ける可能性があるわけでございまして、結局、ダンピングしてでも受注しようというような気風が高まりますと、実際には適切な契約内容の履行が保障されない、あるいは自治体からの住民に対する行政サービスの質が確保されないというようなことが起きるわけでございます。しかも、さらに下請があればその下請の皆さんへの厳しい、何というんでしょうか、条件の押し付けとか労働条件の悪化等を招くことがございますから、そういった意味でダンピング合戦にならないように十分に注意していく必要があると認識いたしております。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 ありがとうございます。優しいお言葉をいただきまして、私も、それじゃこれから心して人の立場に立った質問をしていきたいというふうに思います。  次に、厚生労働省にお伺いしたいと思います。  ILOの九十四号条約、公契約における労働条項に関する条約の説明を求めたいと思います。

金子順一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(金子順一君) お答え申し上げます。  ILOの九十四号条約でございますが、これは一九四九年、昭和二十四年でございますが、そのILO総会において採択された条約でございます。当時の各国の経済社会情勢の下におきまして、言わば公共事業に従事する労働者の労働条件を確保することが全体の国内の労働者の労働条件の向上につながるだろうと、こういう認識の下で採択をされたというように承知をしているところでございます。  具体的な内容でございますが、これは公共事業、この条約におきましては、公共機関が発注する建築工事でございますとか各種のサービスの提供、こういったものが対象になるわけでございますが、これに従事する労働者につきまして、その労働者の働きます地域のあるいは産業の同種の労働者の労働条件、賃金とか労働時間ということでございますが、これに劣らないようにするということをこの公契約において決めていただくということを求めることが主たる内容となっております。  条約におきましては、これに加えまして、これを遵守しない受注業者に対しましては、契約の手控えでございますとか適当な制裁を加えなければならないということも規定をされているところでございます。  以上でございます。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 御説明いただきました条約、私は、非常に地域の方たちにとって、先ほど懸念されていた部分の問題についても払拭されるという思いで、是非とも批准をしていただきたいなと思うわけですけれども、今、日本は批准をしておりません。ここの批准ができていないというのは、何か法的な部分とかいろいろ問題があるのでしょうか。そのできない理由というのを説明していただきたいと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 相原委員、一番の問題は、基本的に民間の賃金は労使の間で法定労働条件に従って労働基準法を守りながら決めてもらうということが基本なんですね。  ただ、ある一定の水準に規制を課すという今のILO九十四号条約ですと、労使が自由に決定するというのと規制するという、これの調和をどうするかというのが一番難しい問題になりますので。ですから、たしかフランスやイタリアは批准していますけれども、ドイツもカナダも日本も、そしてたしかイギリスはいったん批准してまた後で破棄しています。それは、そういうことの整合性が取れないという御判断が各国にあったと思います。  ただ、むしろこれはILOの九十四号条約云々の問題というより、むしろ国や自治体が発注する公共事業とか公共サービス、この契約内容自体を関係省庁、自治体においてどう考えるのかという、むしろ公共事業の在り方の方の問題からアプローチしないと、ILO条約との整合性だけだと少し問題解決難しいかなという、そういう感じがしておりますけれども。だから、私のお答え今申し上げましたが、労使双方の自主性と規制ということの調整が難しいということがお答えですが、本質的な問題は公共事業、公共サービスの在り方にあるのではないかと考えております。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 多分そういうことなんだろうと思うんですけれども、であるなら、仮に批准ができないとしてこのダンピングというのをどういう形で解消していくのかと。決して私はダンピングそのものすべて駄目だと言っているわけではございませんけれども、いわゆる労務提供型については、先ほど来言っておりますような形でかなりの影響が出ているということも含めてお話をしているわけです。  それで、次の資料を御覧いただきたいと思いますけれども、これもたまたま先ほどのいわゆるビルメンテナンスの部分のものでございます。ここの中で示されておりますように、最低制限価格制度を導入してほしいというのが六四・三%、それから、問題なのですけれども、経費に見合った予算の確保、これも五八・四%、それから長期継続契約の適用、これが五七・六%というようになっているわけです。ですから、このような状況を改善するために何らかの方策を取るべきではないか。  例えば、次のところにもまたお示しいたしました、これはアメリカのオバマ大統領令、これは後ほどちょっとお読みいただければと思いますけれども、例えば、先ほど言っていましたようにイギリスはいったん条約批准してまたちょっと戻ったと言いますけれども、少なくてもイギリスにおいては、公共サービスの委託とかそれから民営化による業務移転というのは雇用の保障と権利の保護をうたった規則がございます。TUPEと申しますよね。そして、なおかつアメリカにおいてはこのオバマ大統領令、今回、本当に私は画期的だなというふうに思っておりますけれども、雇用継続に関する部分が発せられたわけです。  そして、さらにアメリカの各州、これは全州とは申しませんけれども、相当数のところでは、自治体が委託して自治体が関与する仕事、その仕事にかかわっている業者というのは雇用を優先的に考えるべきだということで、その担い手の方たちの生活を守るという観点から生活賃金条例というものが適用されております。いわゆる日本で恐らく批准できないと言われた国内法、労働基準法とかいろいろな最低賃金法とかなんとかの絡みだろうと思いますけれども、ここは、最低賃金法というのはいわゆる貧困ラインなのだということで、公が発注するもの、公の関与に関しては少なくても生活できる賃金を保障するのだというような形で進んでおります。  これらのことを参考にしまして、日本においても労働者の雇用保障、そして適正な賃金水準の確保などを図るべきだと思います。先ほど総務大臣からもその旨の御発言はございましたけれども、自治体によって官による買いたたきというものが進んでいるこの現状の中で、いま一度是非とも御決意のほどをお願いしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 先ほど事務方の方から最初の相原先生の御質問に対して、総務省としては、各地方公共団体が事業を委託する際の人件費の積算根拠等は定めていないということを御答弁いたしました。それは、地方によってそれぞれ事情があるからということなんだろうと思っております。  しかし、今の相原先生の御質問の中で、じゃ、その事業をアウトソーシング、市場化テストなどという言葉もありますが、労務提供型の事業を民間に委託した場合に、どんな値段でもいいのかということになりますと、それこそ賃金が幾らか、生活できないような賃金があり得るのではないかということになりますので、そうした点については、これは舛添厚労大臣の方の分野でございますから今後またいろいろ御検討していただくことになると思いますが、私から申し上げられますのは、総務省として今地方公共団体に要請をいたしておりますのは、いわゆるダンピングにならないようにしてほしいと。  それは、先ほど先生がおっしゃった、まず最低制限価格制度ですか。例えば予定価格が一千万であったとする、その場合、最低制限価格を八百万円として、これもう当然隠しておくわけでしょうけれども、この八百万円以下のものは失格として、八百万円より上で提示した価格の中で一番安いものが落札するという仕組みだろうと思います。それから低入札価格調査制度というのがございます。もう先生御承知だと思いますが、例えば予定価格が一千万だとして低入札価格調査基準価格というのを定めるとします。例えば八百五十万とします。そうすると、八百五十万よりも下で、ダンピングではありませんが、低い価格で応札をしてきた人たちを個別に調べて、きちんと賃金を払えるのか、きちんと行政サービスできるのかというのを調べて落札者を決めるという、そういう二つの仕組みがございますので、そうしたことを活用してくれということを要請はいたしているところでございます。  また、技術的能力など価格以外の要素も総合的に評価して、最も評価が高いものを落札者として決定する総合評価方式の導入ということもダンピングの防止には有効な方策であるというふうに認識いたしておりますけれども、この総合評価方式というのは下手をするとかんぽの宿みたいなことになるわけですね。実は入札なのか何なのか、話し合っていろいろ聞いてみたら、こっちはちゃんとするとかちゃんとしないといって、結局出来レース、出来レースになってしまいますから、総合評価制度というのは、ダンピング防止には有効に使えればいいんですけれども、下手するとかんぽの宿の二の舞ということで難しい問題出てまいりますから、やっぱり私が今地方自治体にお願いしているのは、低入札価格調査制度と最低制限価格制度ということに現状はなっております。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 ありがとうございます。  いずれにしても、民民の契約の場合はなかなか介入ということはできないでしょうけれども、公のものについて委託をするということに対して少なからずやはり基準というものがなければならないと思っておりますので、是非とも今後ともよろしくお願いしたいと思います。  次に、介護労働関係についてお伺いしたいと思います。  介護にかかわります有資格者、いわゆる介護福祉士、ホームヘルパー、ケアマネジャー等々について、人数を把握しておりましたらこれについて報告をいただきたいと思いますし、実労働者数についても報告をいただければと思います。

宮島俊彦厚生労働省老健局長

○政府参考人(宮島俊彦君) 資格取得者数についてですが、まず介護福祉士の数は資格取得者は七十三万、ホームヘルパーは二百八十八万、ケアマネジャーは四十六万でございます。これに対して実労働、介護現場で働いている労働者数は、介護福祉士三十万、ホームヘルパー三十一万、ケアマネジャーが十二万ということでございます。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 若干時間が、ちょっと私の予測が狂いましたものですから、厚生労働大臣、ちょっと間を飛ばしながらの御質問になるかと思いますが、よろしくお願いいたします。  今言われましたように、少なからず有資格者は相当数いる、にもかかわらず現場では人材が不足しているという状況が報告されております。  そこで、いわゆる介護労働者の処遇改善のためにということを銘打ちまして、四月から介護報酬三%プラス改定、これを含めまして、昨年の十月の首相官邸のホームページ、ここには、生活対策、国民の経済対策の概要としまして、介護報酬月額二万円アップ、介護人材十万人確保というものが載っておりました。また、当初、舛添大臣は、自動的に賃上げにいくわけではありませんけれども、平均して言えば二万円くらいは上がり、そして十万人くらいは増やせるだろうというもくろみですと、これは二〇〇八年の十一月、参議院の決算委員会で御発言がなされておりました。  それで、私は、地域の方たちのところと、それから平均賃金等々を計算してみましたけれども、仮にこれ純増二万円でも、大体年間二十四万円ということになりますと、厚生労働省の平成十九年度の賃金構造基本統計調査、これを私は基にしたんですけれども、ホームヘルパーそれから福祉施設介護員、そういう方たちの今の平均収入でプラスしても三百万円にもなるかならないかなんですよ。  ところが、最近ですと、この月額二万円プラスということすらも聞こえなくなってしまった。なぜこういうことになったんでしょうか。そして、担当大臣としては恐らく、私、月額二万円上げてやりたいというきっと思いはあったのだと思うんですけれども、現実に今回の改定というのはどういう形で改善されていくんでしょうか、お伺いいたします。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 今、相原委員の方が私の発言を引用してくださって、自動的に三%全部賃上げに上がるとすれば二万円と。それで、二万円そして十万人と、こういう方向ですが、今細かい調査をやっておりまして、御承知のように賃金体系が、事業所に行くものですから、それがそのまま賃上げにつながらない。過去いろんな赤字がたまっているのを解消したりすると、そうすると事業所によってはそこまで行かないケースも出てくると思います。  もう、昨日でしたか、申し上げましたけれども、二つ問題ありまして、一つは財源をどうするかということでありますので、非常に難しい議論の中で三%を補正で手当てをしました。それから、先に保険料で基本的に上げるものですから、保険料を余り上げない形でその手当てをするという、これを今後どう考えるかということで、それ一般財源から持ってくればまた別な話です。それから、十万人については、これは維持していきたいというふうに思っています。ただ、やはり非常に現状がそれでも厳しいというのは私は同感なので、更に何か追加ができるかというのは今後検討課題だというふうに考えています。  それともう一つは、例えば介護・医療分野の中だけを見ても、保育士さんとの比較でどうだとか、それはもちろん看護師さんはずっと上ですけれども、そういうことも含めて総合的に勘案しないといけないんですが、極めて深刻な問題であるという問題意識を共有させていただいて、今後努力をしていきたいと思っております。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 是非、実効性のある部分で検討いただきたいんですね。確かに、保険料を上げていくということになりますと、もちろん被保険者にもかかわってくることではありますけれども、これは制度として社会的介護ということでできた制度です。ところが、今、別な新たな問題がまた惹起しています。担い手がいないと保険料負担をしても給付が受けられない、こんな現実がありますので、是非とも前向きな検討をお願いしたいなと思います。  最後になります。財務大臣にお伺いしたいと思います。  今回、介護報酬が三%アップするに伴いまして、介護保険料については、保険料アップを抑えるために一定の経過措置が置かれています。利用料について、これは上限が据え置かれたために負担軽減措置がなされていないんです。利用者の費用負担を軽減するために何らかの税制面からの見直しが必要ではないかという思いです。  確定申告をする際の医療費控除、これについては医療費に関する自己負担分が対象となります。もちろん、介護の保険制度の部分の介護費についても、医療にかかわる部分ですとか施設に入っている部分等々は対象にはなっているんですけれども、今いわゆる高齢者、年金生活者は少しでも支出を抑えなければという状況になっております。制度として、是非とも介護費、これの税控除について検討いただければと思うんですが、よろしくお願いいたします。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 医療費控除は、医療費が偶発的な支出であり、これにより担税力が減殺されることをしんしゃくして設けられた実額控除制度でございます。したがいまして、介護費用のうち医療関係のものについては、これまでも医療費控除の対象としているところでございます。  他方、その他の介護費用については、経常的に発生する生計費的な側面もあり、介護費用の一般について医療費と同様の取扱いをすることについては問題があると考えております。  御指摘のように、介護費用のうち介護保険制度における自己負担分に限って所得控除の対象とすることは、他の介護費用の取扱いとの関係をどのように整理するかという課題がございまして、所得税の根幹である担税力の評価にかかわることから、税制抜本改革の際に所得税全体の見直しの中で検討すべき課題であると考えております。

相原久美子民主党・新緑風会・国民新・日本

○相原久美子君 是非とも検討いただきたいなと思います。  実は私、少子高齢化・共生社会調査会で報告を受けました学者の方の調査ですと、いわゆる今、年金収入のみという高齢者世帯が相当数いるわけです。そして、本当にこの方たちにとっては、住民税等々の高齢者控除等々も段階的廃止というような状況になったりしておりまして、一円でも支出を抑えたい、このような思いが強いと思いますので、是非とも前向きに検討いただければと思います。  終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で藤本祐司君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、澤雄二君の質疑を行います。澤雄二君。

澤雄二公明党

○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。  今、日本はかつて経験したことのないような経済危機に見舞われております。当委員会でも連日この対応について審議をされているわけでございますが、今日は私は、もう一つ日本を襲っている危機について質問をさせていただきたいというふうに思っております。    〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕  それは、地球温暖化による気候変動、中でも高温障害による作物に対する影響でございます。三年前に、NHKがスーパーコンピューターを使いまして五十年後、百年後の予測を放送しておりました。それによりますと、五十年後の日本は、沖縄、九州はほぼ全域、中国・四国地方でも半分の地域で非常に農産物が限定されたものしか取れなくなっている、それから感染症が蔓延をして猛威を振るっていると、こういう内容でございました。番組を見終わりまして率直に思ったことは、五十年後かと、私は生きていないと。だけど、子供はもしかしたら立ち向かっているかもしれないと。しかし、孫は間違いなくその事態と立ち向かっている。政治家として今からできることは一体何なのか、これを考えなければいけないというふうに思ったんでございます。  今日、環境大臣に来ていただいております。  間もなく春、桜の季節でございますが、去年は三月二十二日開花で平年よりも六日早かった。今年はそれよりも一日早いというふうに予測されています。桜満開の入学式というのはもう過去のものになりつつあるかもしれません。  環境大臣に、今後の地球温暖化による影響、特に農作物についてどのようにお考えになっているか、まずお聞きをしたいと思います。

斉藤鉄夫公明党環境大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 昨年六月に、環境省の地球温暖化影響・適応研究委員会、これは学者の先生の集まりでございますが、レポートをまとめました。地球温暖化影響・適応研究委員会報告書というものでございまして、先ほど澤委員お話にありましたいろいろなシミュレーションの結果も踏まえて報告をしております。  その報告によりますと、我が国においても地球温暖化の影響とは必ずしも断定できないものの、現時点では断定はできないものの、短期集中型の豪雨の発生頻度の増加、それからブナ林の衰退、東北以南における米品質の低下などが報告されております。さらに、このまま地球温暖化が進行したとすると、将来は、例えば二〇三〇年ごろには極端な豪雨の頻度が大幅に増加する、それから二〇三〇年から二〇五〇年ごろにはブナの林の分布に適する地域が現在より四四ないし六五%減少すると、それから二〇五〇年ごろの米の収量、収穫高は西日本を中心として平均収量が減少するだけでなく年々の変動が増大する、一年ごとのばらつきが大きくなるということ等の可能性があるとの研究報告がなされているところでございます。

澤雄二公明党

○澤雄二君 同じことを石破大臣にお伺いをいたします。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) ただいま環境大臣から答弁をいただいたとおりであります。  私どもとしても、この認識を共有しながら、まず温暖化にならないようにいろんな努力はしていかねばなりませんが、同時に、そういう温暖化が急に止まるわけでもない、そうしますと、いかなる品種を作っていくか、あるいはいかなる栽培技術をもって温暖化にも対応していくか、環境省と認識を共有しながら、農水省として産業としての対策を打っていかねばならぬと思っておるところでございます。

澤雄二公明党

○澤雄二君 それで、今日は稲の被害を例に挙げて具体的にお伺いをしたいと思います。  資料一を御覧ください。これは九州の米の作況を表にしたものでございますが、一目見て分かりますのは一等米の比率であります。十六年以降激減をしています。全国平均が八〇に対して三六でございます。  二枚目の資料、資料二を御覧ください。中国・四国地方の一等米の比率を見ていただくと、中国、鳥取は大臣の地元でありますけれども、これは結構頑張っていらっしゃいますけれども、四国は九州を下回って二七、全国平均八〇に対して二七まで落ち込んでいます。  資料三を御覧ください。東海とそれから近畿、右の方に一等級の比率という数字がございますが、東海、近畿にまでこの一等米の比率の激減というのが広がってきています。  この一等米の比率、東海以西に拡大していることについて、農水大臣、どのようにお考えでしょうか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 事実は御指摘のとおりでございます。  平成十九年の長崎県産、平成二十年の福岡県産、佐賀県産、長崎県産において、これは一等米でも「にこまる」なる品種、つまり高温障害耐性、高温障害には強いですよという「にこまる」という品種でございますが、それでもよろしくございません。  これをどのように考えるかということですが、ただ、ほかに比べればまだいいじゃないのという、相対的にまだいいというぐらいのお話でございまして、「にこまる」においても一等米比率が低いということは、これは相当深刻に考えていかねばならないと思っております。  これは先ほど申し上げましたが、品種と同時に、どのような技術を行うかということにおいてまた議論があるのだろう。例えば出穂期以降の肥料不足が原因とか、そういうものもございます。よく分析をしていかなければいけません。  私どもとしては、この一等米が下がっているということを重視をいたしまして、この品種特性、すなわち高温障害に強いですよと、この特性が十分発揮されるというふうに、栽培管理技術がきちんとしたものになるよう、その開発を進めていきたいと思っておりますし、委員御指摘のように、いろんな県にこういう状況が起こっておるわけでございます。東海以西でもそうでございますので、関係県とよく連携を図りながら、一等米の比率が結果として上がるように努めていかねばならないと考えておるところでございます。

澤雄二公明党

○澤雄二君 時間が短いので早口でしゃべらせていただきますけれども、この一等米の比率が下がっていることで一体何が起きているかということでございますが、資料の五を御覧ください。これは農水省の生産費調査の資料でありますけれども、十アール当たりの所得を、下の段ですね、見ていただきたいと思います。  十アール当たりの所得を見ますと、九州は、平成十年と比べると十九年は六八%、七割の減収となっております。お米の価格はずっと全国的に下がっていますから、これは下落するのはしようがないんでありますが、九州の減収の仕方は格段に落ち込んでおります。十八年を見てみますと、この年は台風の被害もありましたが、何と八三%、平成十年と比べて減収をしています。  この収量の方も、九州全体では収量全体は落ちていないんでございますが、この生産費調査のサンプリングですね、多分数百戸だと思いますが、これによると収量の減少というのも顕著に現れております。  石破大臣に伺いますが、この地球温暖化による稲作所得の減少と収量の減少についてどのようにお考えでしょうか、若しくは今どういう対応をされていますか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 先ほど来申し上げているとおりでございますが、これが、例えて言いますと、登熟期間中の夜間の最低気温を見てみましても、これは二十年で二・九度上昇している、これもう大変なことなのだと思っております。これは委員からかねてから御指摘を賜っておるところでございますが、この被害は今すぐ対応しなきゃいかぬのだろうと。ですから、先ほど来申し上げている品種、あるいは新しい「にこまる」に代わるものも作っていかねばならぬだろう。栽培技術も高いものを導入していかねばならぬだろう。  と同時に、これはもう農業総論になりますが、所得というものをどうやって確保をしていきますかねという議論をする中にあって、この地球温暖化の影響、収量の減少というものをどういうふうにファクターとして議論をするかということも私自身の念頭にはございます。

澤雄二公明党

○澤雄二君 質問通告をしておりますので、先々の質問を先取りして答えられると質問がしにくくなるのでございますが。  資料の七と八を見ていただきたいというふうに思います。この資料七、八は、農水省の指導に基づいて福岡県の農政部が、高温障害による被害はどうして起きたのかと、それから、それに対して営農技術をどういうふうに対応すればいいかというものをまとめて農民に示したものでございます。  この資料八の高温障害対策技術、営農対策のところを見ていただきたいんでございますが、これ一項目めから七項目めはすべて新しい人手とコストが掛かるんでございます。水田の水の調節には水の確保がスムーズにいくか心配されています。暗渠造りなど新たな基盤整備も必要でございます。四番目の疎植栽培は田植機の交換が必要です。更なる収量減少も心配されています。五の窒素追肥はまだ技術が完全に確立されていません。七の作期分散は、受託で規模を拡大しているところはもう全く人手が足りず、事実上無理であります。つまり、農水省が示している営農技術対策、高温障害対策として示しているものについてはすべて新たな人手とコストが掛かります。それでなくても生産費の割合が高い九州は、これ以上もうコストを掛けることができません。  この中の対応策の中の一つに書いてありますが、移植ですね、田植の時期を遅らすことを指導しているわけでございますが、一体、九州で何割の水田が田植を遅らすことができているかという数字をつかまえていらっしゃるでしょうか。  大臣に伺います。これはもう今は農水省が営農技術、対応技術を指導する段階ではなくて、もう何か直接支援する方法を考える時期に来ているんではないでしょうか。

本川一善農林水産省生産局長

○政府参考人(本川一善君) お答え申し上げます。  田植の時期の変化についてでございます。  一般的に、穂が出た後の約二十日間の平均気温が高いといろいろ障害が出ると言われております。このため田植時期を遅らせるような指導をしておりまして、平均的には五年前と比較して数日から一週間程度、田植の時期は遅くなっているという状況でございます。

澤雄二公明党

○澤雄二君 その田植の時期を遅らせているのは全体の九州の水田の何割ですかという質問です。

本川一善農林水産省生産局長

○政府参考人(本川一善君) 申し訳ございません。  面積的には把握はいたしておりません。

澤雄二公明党

○澤雄二君 ですから、こういう七項目をせっかく挙げても、一体それがどこまで進んでいて、どこまで現実的なのかという指導は全くされていないということですから、基本的には高温障害対策に対して農水省はほとんど何もできていないと言ってもいいんだというふうに思います。  それから、大臣が先にもう答弁をされてしまいましたが、この七項目の上に品種改良というのがあります。この品種改良は、唯一どうもお金が掛からなくて解決しそうでございます。ただし、これもヒノヒカリから「にこまる」という新しい品種に変えると、「にこまる」のブランドを売らなきゃいけませんから、そのためのコストはやっぱり掛かるだろうというふうに思いますが、農家個人負担としてはこれが一番少なくて済むというので、九州の農家の方はこの品種改良を待ち望んでいるわけでございますが。  資料九を見ていただくと、さっき大臣も答弁をされておりましたが、本格的には十九年産米からこの植え替えが始まっておりますが、これを見ると、やっぱり期待されているほどの数字が、成果が「にこまる」も上がっていない。十九年産の福岡、佐賀、長崎を見ていただくと、二十年にはこの三県とも前年より一等米の収穫量を減らしています。全国平均が八〇でございますから、ヒノヒカリと比べると確かに「にこまる」はまだいいかなと思うけれども、それでも期待している結果は出せていないというのが現実でございます。  この米の品種改良というのは、一年に一回しかお米はできませんから、すごく限定された品種改良、時間が掛かるわけですね。ですから、この品種改良については、「にこまる」だけではなくて、九州は各県それぞれ研究をしていますが、こういった研究に国はもっと大きな予算を掛けて一年ごと大掛かりな研究開発で品種改良を進めていかなければ、今の地球温暖化のスピードに追い付かないんでしょうか。大臣のお考えをお聞かせください。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) これまで独立行政法人であります農業・食品産業技術総合研究機構と、国が指定をしております都道府県の農業試験場におきまして、「にこまる」、委員が先ほど来御指摘になっております「にこまる」は平成十七年に育成した品種でございますが、このほかにも西海二五八号あるいは南海一六六号等の系統開発をしてきたところでございます。これらの系統につきまして、今九州地域に配付をさせていただき、それぞれ地元の奨励品種として適しているかどうかの調査を行っていただいております。  また、当省として、委託研究として新農業展開ゲノムプロジェクト、今年度より、二十年度でございますね、五年計画で農研機構を中心に実施をしております。より高温障害に強い実用品種の育成を目指して速やかな開発実用化に取り組んでいかなければいけません。  ただ、何年か前に大冷害というのがございました。あのときに、どういう営農形態で、どういうような技術をもって取り組むかで大分収量に差が出たということがございました。そうすると、やはり私どもとして、本当にこういうふうにして稲を作ってくださいねということもきちんと指導をしていかねばならぬだろうと。あわせて、新品種の改良にも取り組んでいかねばならないだろうと。委員御指摘のように、もっときめ細かい対策というものが打てるように、省を挙げて努力をしてまいりたいと思っております。

澤雄二公明党

○澤雄二君 予算のことについてはまた後でお伺いをいたしますけれども、さっき申し上げましたように、一年に一回しかお米はできません。そういう限界で、中で品種改良をしなきゃいけないということは、もっと本格的にやらないと、「にこまる」の成果を見ればもう間に合わない事態になっているんだということはよくお分かりだというふうに思います。  これも大臣先ほど言われましたけれども、ちょっと注目すべき資料がございます。資料の十番目を見てください。これは農水省の平年収量検討会の資料にあるんでございますけれども、この検討会では、二十年後に平均気温が一度上がるというIPCC報告のモデルも示されております。このIPCC報告、二十年後に一度上がるというのは最悪の事態を想定したものでございますが、一方で、この左側の上段を見ていただくと、さっき大臣はおっしゃいました、九州の登熟期の最低気温が二十年間で二・九度も上がっています。これはもう作物にとっては壊滅的被害を与える。検討委員会もこのことが高温障害の最大の原因であるというふうに言われています。地球温暖化による高温障害は二十年後、三十年後、五十年後ではなくて、もう今そこにある危機だというふうに思います。  時間がないのでもう結論を先に急がせていただきますが、予算の資料も付けさせていただきました。温暖化対策で三千億ありますが、この適応対策は五億でございます。京都議定書の六%、森林吸収源三・八を守らなきゃいけないからここに大きな予算をつぎ込むのは分かりますが、高温障害については五億円しか付いていないということでございます。  それから、一番申し上げたいのは、農作物の被害は米だけではなくて、あらゆる作物に被害が及んでいます。もう果樹はほとんど日本全国、北海道を除いて全部被害が出ております。私は今手元に農家の一人一人の声が、叫び声を上げて助けてと言ってくる紙を持ってまいりましたが、これは今日読み上げている時間がございません。  それで、最後の質問でございますが、今そこにある危機だということは……

岩永浩美自由民主党

○理事(岩永浩美君) 時間です。

澤雄二公明党

○澤雄二君 はい、済みません。  農林省としては、技術指導をするだけではなくて、補助金等の直接支援をすることを考えるときに来ているんじゃないだろうかと。これは、制度は大変難しいし時間も掛かりますから来年からやってくれとは言いませんが、もう今から検討を始めてもいいんではないでしょうかという質問でございます。最後の質問でございます。

岩永浩美自由民主党

○理事(岩永浩美君) 時間が来ております。答弁は簡潔にお願いします。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) それはそうだと思っております。ですから、どういうものに対して支払うか、納税者の理解というのをきちんと得なければなりません。そこにおいて、環境に適応したものということが大きな要素になるということは間違いないと思っております。

澤雄二公明党

○澤雄二君 質問を終わります。

岩永浩美自由民主党

○理事(岩永浩美君) 以上で澤雄二君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

岩永浩美自由民主党

○理事(岩永浩美君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  今、食料と農業をめぐっては国際的にも国内的にも大変切実で、そして注目されている分野だと思います。そこで、今政府が進めようとしている農政改革とはどういうものなのか、最初にお答え願います。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) これは、人、金、物すべての面において持続可能性を確保しなければならない、長期低落傾向に歯止めを掛けねばならないということだと思っております。それは農林水産省だけでできることではございません。委員御指摘のように、全国民的課題になるはずでございます。    〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕  では、そのときに財源をどうする、予算をどうする、あるいは地方自治体にどのような役割を負っていただくか、農商工連携をいかに行い、どうやって手取りを高めるか、そういうようなことは政府全体で取り組んでいかねばなりません。急ぐのだということとコンセンサスを得て断行するのだということでありまして、政府挙げて農政改革に取り組むのはそういうことだと私は理解をいたしております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 農政改革関係閣僚会議というのを設けて今議論を始めているわけですけれども、この趣旨はどういうことでしょうか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 繰り返しになって恐縮でございますが、コンセンサスをつくる上において十分な議論が行われねばならないのだと思っております。つまり、農水省として取りまとめて、その後で、財務省さんお願いします、総務省さんお願いします、経産省さんお願いしますということではないのだと。議論の過程において各大臣の、あるいは各省の意向というものはきちんと反映をされる、省益とかそういうものを超越をして、本当に忌憚のない意見交換、議論を交わしながら、政府としてこう臨むんだという強い姿勢を出していくことが肝要だと思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 財界のシンクタンク、日本国際フォーラムが発表しましたグローバル化の中での日本農業の総合戦略、この政策提言というのを大臣は御存じでしょうか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 存じております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 この中では、中長期的に、食料基地は百五十万ヘクタールを想定、百ヘクタール規模の農業経営体一万程度を核とする。また、農地の所有、利用共に自由な権利移動を可能とする。中省略しますけれども、米などの生産調整への参加、不参加も自由とする。緊急に取るべき施策として、撤退する農業者の早期離農を助成し農地集積を図れなどの内容で、そのほかにたくさん書いていますけれども、私は非常に危惧をしております。  これについて、この政策提言を石破大臣はどのように思われますか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) いろんな立場からいろんな提言があるというのは大事なことだと私は思っております。しかしながら、常に日本の農業の零細性というものを考えたときに、セーフティーネットをどうやって張るんだという議論が欠落をした改革論議というのは極めて危険であると考えております。どのようにセーフティーネットを張っていくかということをきちんと踏まえた上でいろいろな改革はなされなければいけません。  この中でそこについて十分議論が尽くされているかどうか、私の読み方が足りないのかもしれませんが、セーフティーネットの張り方というものを考えることが改革の実現には必要不可欠であると考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 国民が願っていることというのは、まず食料自給率を上げると、そして安全、安心な食料を国民に提供してもらいたいという願いです。そのためには、やはり農業の多面的機能を有している日本農業を発展させることだと。そのためには、小さな家族経営も含めて多様な農業の総力を集中して発展させることが本来の眼目であるべきだと思うわけです。  ところが、この総合戦略は、一握りの大規模化ということで食料基地化を進めると。これでは総力の結集にならないと思うんですね。大臣もインタビューに答えている中で、米国のような大規模化にはなり得ないというふうにおっしゃっているわけですけれども、そもそもこれ、ここに書かれていることというのは無理な中身なんじゃないのかと思いますけれども、いかがでしょうか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) この提言が米国型あるいはオーストラリア型、それをそのまま日本に入れろというような提言だと私は認識をいたしておりません。それはそもそも無理な話なんです、米国のようになれとかオーストラリアのようになれとか、それ、そもそも無理な話なのですよね。そういうことを目指してもそれは不可能なのだということはよく認識をしております。  総力を結集ということでございますが、とにかく所得はどんどん落ちると、経営体はどんどん減ると、農地面積はどんどん下がるということは、事実は事実として認めなければなりません。結果が起こったからには原因があるのであって、その原因をきちんと分析をしながら、どうやったら所得が上がるか、どうやれば農地が確保をされるか、あるいはどうすれば、多様な担い手という言い方は気を付けて使わなければいけませんが、私は高齢化そのものが悪いとは言っていないのです。そうではなくて、次の世代というものが育っていないことが問題なのであって、どうすれば若い人たちがもっともっと参入してくれるか、この三つについてそれぞれ合った処方せんを書かなければならないと思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 大臣のお考えを更に聞きたいと思うんですけれども、今、販売農家戸数で百八十一万戸と言われていますね。農業経営体がこの提言の中で言いますと一万程度ということは、それを主体にするということはほとんどが外れていくということになるわけです。それでいいかということが一つ。  それからもう一つは、撤退する農業者の早期離農を促して農地集積を図れというのがあるんですけれども、これは暗に離農を促進して大規模経営体のみに農地を集めるというふうに私には聞こえるんですね。この考え方に大臣はくみしませんよね。  そこのところを二つ、大臣のお考え、聞きたいと思います。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 本当に議論をしたいのですけれど、例えばフランスにおいてどうであったかということを考えたときに、フランスにおいて経営体は三分の一になりました、経営面積、経営規模は三倍になりましたと。見事にそこは相関関係があるわけでございます。そこにおいて、例えば農業を離れて経営規模を拡大する方に対していかなる策が取られたか。もうあなた方はどんどんやめちゃいなさいというようなことは政策ではございませんので、そこに対していかなるインセンティブが取られたかということも併せて議論をしないと均衡を失するのだろうと私は思っております。  そしてまた、農地というものが、非常に粗っぽく申しますと、日本の農地の価格というのはフランス、ドイツの約十倍ぐらいすると考えております。オーストラリアやアメリカの百倍いたします。農地を資産として考えるか、それとも生産の装置として考えるかという問題、ここも議論をしていかねばならないのだと思っております。  私はそのまま全面的にくみするとは申しません。それがどんどんどんどんいなくなって、あとは大規模さえいりゃいいんだと、そういうふうには考えておりません。しかしながら、規模拡大の場合に、土地政策と併せて何らかのインセンティブというものは考える、少なくとも議論をする価値があるのではないかと私は思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 全部はくみするものじゃないというふうなことを言われました。そして、いかにセーフティーネットが必要かという話されたんですけど、私、違うと思うんですよね。大事なことは、今現に頑張っておられる方々が続けられるようにいかに支援するのかというのが政治の果たす役割だというふうに思うわけです。  それで、総合戦略の、このグローバル化の中で、この提言を作った実は提案者が政府のアドバイザリーに入っているわけですよ。これも私、疑問なんですけれども、アドバイザリーというのは大臣の権限で任命されたんですか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) アドバイザリーについてでございますが、農政改革の検討を進めていくに当たりましては、現場の実態を踏まえた議論を行うことが重要であると考えております。  特命チームの会合におきましては、アドバイザリーメンバー三名のほか、これまで生産者、生産者団体、食品企業、消費者団体、地方自治体等の幅広い関係者の方々からヒアリングを行っておるところでございます。  私は、本当に広い議論をしなければいけない、そしてまた地方へ幹部が全部出るようにというお話をいたしております。そこはつくられた会合ではなくて、実際に生産現場に行って、ひざを突き合わせて夜を徹してでも議論をしようということを申しております。やっぱり現場と政策が乖離をするということが一番あってはならないことだと考えております。  なお、委員の今の質問の中の冒頭のお話でございますが、私は一生懸命頑張っている人が続けられるようにという認識は持っております。ただ、これは特に中山間地、条件不利地域でそうなのですが、そこにおいて営農が継続をしているというのは、併せて兼業収入がきちんと確保されるということがあったのだと思っております。兼業機会が多く創出をいたしておりまして、自分たちが元気な間はやると、しかしもう自分たちの代でおしまいだという方々に対してどのような答えを用意するのか。あなた方が元気な間は頑張ってくださいみたいなお話では駄目なんでありまして、そこにおいて次の世代という方々が入ってくださるために兼業機会の創出というものを農商工連携と併せて考えながら、地域、集落が維持できるような政策が必要であると考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 アドバイザリーの位置付けというのはどういう位置付けなんでしょうか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) それはまさしくアドバイザリーです。アドバイスをするという位置付けでやっております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 その人たちの主張を十分勘案して選任されたんでしょうか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) それはいろんな意見がある。つまり、こういうコンセンサスを得ていくためには、いろんな立場の方々の意見を闘わせることが、闘わせるという言い方は良くないかもしれませんが、行うことが必要だと思っております。その方々がどういうお立場であるかということは、当然アドバイザーとして起用するときに考えているものでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ただとにかく議論すればいいということじゃないと思うんですよね。  私は、その中のお一人、あえて名前は言いませんが、Oさんといいますが、この方の論文読みますと、これまで農水省も譲れないとしてきた幾つかのテーマに対して真っ向から否定をしているわけですよ。国境措置をなくした場合に食料自給率が幾らになるか、以前、松岡大臣のときに計算をされて、四〇%から一二%になるというのを出しました。警告を発したわけですよね。これに対しても批判をしている。農業の規制緩和、市場原理の導入を強力に訴えているわけですよ。そして、農地所有の大胆な見直し、農業への自由な参入、農業者の総入替えも射程に入れた大胆な農政改革が必要だということを言っているわけですよ。  こういう考え方について分かった上で入れておられるということでしょうか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) それはいろんな考えがある。その方の、委員は名前を特定なさいませんでしたが、どの方がどのような御主張をしておられるかということは当然承知の上でやっております。  議論というのは、いろんな議論があって、何というんでしょうか、総花的にどこにもいいような議論というのは、結局どこにも余り良くないんだと思っております。それは、いろんな先鋭的ととらえる考え方もあるかもしれません。あるいは、その今委員が御指摘のような考え方と対極の考え方もあるのだと思っております。そこにおいて議論が闘わされることによって本当にあるべき姿とは何であるかということが出てくるのだと私は思っておりまして、やはり議論というのは、ある意味先鋭的な議論が幾つかあってやがて収れんをしていくんですが、最初から中庸を目指していくと議論の本質が失われる可能性があるだろうと、私は一般論として思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 最終的には判断をしていくということなんですけれども、しかし、ここで議論されているこの主張を受け入れるということになりますと、今実際に現にWTOで非常に日本は大変厳しい立場に立たされているわけですけど、この交渉をやる上でも、これまでやってきた交渉の論拠そのものがそれと矛盾することになるわけですよ。例えば、一定の関税措置を維持するとか農業の多面的機能を大事にしていくということとの関係でも、これ矛盾を来すことになるんですね。  それで、私は、こういうことを分かりながら取り入れているということは、いずれそういう考え方を取り入れる方向にしていこうとしているのかなというふうに不安を持たざるを得ないんですけど、いかがですか、大丈夫ですか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) そのように極端なことにはならないと思っております。ですから複数人いるわけであって、委員が御指摘のようなそういう考え方の人ばっかり集めたとするならばそういうような御懸念もやむを得ないのかなと思いますが、いろんな議論があるのだと。しかしながら、そのような議論というものを支持される国民というのもおられるわけですね。それがそうではないということであるならば、それはきちんとした議論が行われて、そういう立場、そういう説を唱えておられる方々にもなぜそうではないのかということをお示しすることも行政としては大事なことだと思っております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 私は、やはりいろんな議論があったとしても、主体の側がどういうところに落ち着くかということではきちっとした主体を持っていなくちゃいけないと思うわけですよ。  それで私は、この農水省が二月に出した新たな食料情勢に応じた中間取りまとめ、これ、ちょっと読ませていただきましたけど、ここで述べていることとも全然懸け離れた議論をしている方なんですよね。  ですから、そういうことからもしっかりと判断をしてもらわなかったらとても安心できないということと、時間になりましたけれども、いろいろ大臣のお話をお聞きしてきたわけですけれども、肝心なところでやっぱり明確じゃないという部分が幾つかあります。そういう意味では、改革という名の下に、やはり国民が願う本当の改革の方向と逆行したものにしてはいけないというふうに思います。国民の願う方向というのはやっぱり人のつながりを大事にして、地域で地域社会を支える、そういう農村を再生させることだと思いますし、そうでなければ自給率の向上にもつながらないということを申し上げまして、私の質問を終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、又市征治君の質疑を行います。又市征治君。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  まず、与謝野大臣にお伺いをしたいと思います。  大臣は、自民党の取ってきた政策は実は社会民主主義なんだと、大変我が党を持ち上げていただいた格好ですが、述べられておるわけでありますが、六日の我が党の福島党首への答弁でも、規制緩和はすべて善だという信心がはやったけれども、間違った信心だ云々と、こう述べられているわけですね。  そこで、あなたが言われるこの社会民主主義の政策とはどんな内容のことを指しておられるのか、若干お伺いしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) やはり税を通じて所得再分配、社会保障制度を通じて所得再分配、そういうものがちゃんとそろっている制度、こういうものを言っております。日本的にいえば、大金持ちもできないし、余り貧しい人もできないと、雑駁な言い方をすればそういうことでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 そういう格好で、一般論としてはそうおっしゃるわけだが、じゃこの十年間、皆さん方の政権がやってこられたことは何かといえば、まさに市場経済万能論に基づいて新自由主義政策をなさって、どんどんどんどん格差が開いていると。与謝野さんがおっしゃった、与謝野さんがそう思っていることとは全く違った格好じゃないのか、こう言わざるを得ないわけで、だから私は、そういう意味では、社会民主主義の政策というのは、今度の総選挙後の与野党逆転、新しい政権の中でこそ実現するんじゃないのか、こういうふうに考えます。  そこで、政策通の与謝野さんですから、今後だれが、何党が政権を担おうとも、最も重視すべき経済社会政策は何だとお考えなのか。そこで私は、私の考えを先に述べておきたいと思いますが、この外需企業優先の輸出偏重政策から何といっても国民の生活の安定、維持、改善を基本にした内需拡大政策への転換が何といっても必要だろう。そして、そのためには、今もお話しになったけれども、企業にやっぱりもっと社会的責任を求めていくということが大事だ、そういう意味では内部留保をばかばかため込んでおって、それを、全くこれを吐き出しもしないで、賃下げだ、首切りだなんというのはとんでもない話。そういう意味では、勤労者の権利を尊重する、労働分配率を引き上げる、あるいは雇用をちゃんと維持していくということを、やはり規制をきちっと掛けていくということが大事だろうし、また政治分野では、まさに憲法二十五条、これはきっちり守られるように、社会保障、福祉制度の拡充、こんなことを図ることが大事だろうし、公的部門でのやっぱり雇用創出を図るなど、こういうことこそが今日的な社会民主主義政策ではないかと、こう私は思うんですが、その点について大臣の御見解を伺いたい。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) やっぱり分配だけ論じていてもせんない話でございまして、日本の経済をどうするかという、こちらの方もやはり論じていただかないといけないんだろうと思います。  特に、最近の指標で衝撃を受けますのは、貿易上の赤字を出すに至っているということで、貿易の統計を見ますと、一月の統計で、月に一兆円の貿易赤字を出しております。このことは、世界が不況に陥っているからとはいえ、やはり反面、日本の経済の国際競争力が落ち始めているんではないかと、そういう観点からもやっぱり物を考えなければならないと思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 ここまでいささかあなたを持ち上げてきましたけれども、他方で、あなたは消費税増税論者であるわけであって、そこで、大臣、日本経済は全治三年だと麻生さんはおっしゃったと、これはもちろんこんなの願望にすぎないわけだけれども。そこで、あなたの経済及び財政の冷静な予測として、一体あなたは、全治三年で済むのか、じゃ三年後にそんな消費税増税というのは成り立つのかどうか、これは率直に今の段階でお聞きしておきたい。  その際、やはりこの経済の回復の指標というのは何に置くのか。今もちょっとおっしゃったが、輸出や製造業の生産が回復をすればそれで回復だというふうに言われるのか、それとも、勤労世帯の収入や家計消費といったものがしっかり改善をされてきたということをもって言うのか、この点、どちらに比重を置かれますか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 消費税を最初つくりましたのは竹下内閣の時代で、その後、三%から二%にするときには御党の村山富市総理のときでございました。これが実施に移されたのは橋本龍太郎内閣の時代でございました。  我々は、むやみやたらと国民に負担の増加をお願いしているわけではありません。麻生総理が度々明確をされているように、消費税はやはり年金、医療、介護の制度を持続可能にするためには必要だと、消費税を始め税制の抜本改革はお願いせざるを得ないと、しかし今すぐにはお願いできないと。三年後にお願いするということを言っておりますけれども、その三年後もよく聞けば極めて厳しい条件付きでして、景気回復後という条件が付いておりますので、そう簡単に国民にお願いできる条件が整うとも私は思っておりません。しかし、このことを避けて通りますと、日本の財政はもちませんし、また日本の社会福祉制度も私は維持できないと、そういうふうに思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 引き続きこの問題は、また集中があるようですから、そこでまたやらしていただくことにして、次に郵政の問題に移りたいと思います。  まず初めに、西川社長に伺いますが、五日のこの委員会で出たわけですが、あなたが三井住友銀行から日本郵政にお連れになった横山現専務についてですが、みなし公務員になったのに、依然、銀行の社宅に元の家賃で住んでおられる。これは日本郵政株式会社法違反の収賄ではないかという、こういう疑念について出されたんですが、この点についての見解を伺いたいと思うんです。毎月六万円程度三井住友から便宜供与されているということになるのじゃないのか、この点、明確にお答えいただきたい。  二つ目には、また、退職は形だけで実際は出向だという銀行側のコメントも紹介をされました。三井住友銀行はゆうちょ銀行とは言わばライバル関係になるわけですね。また、百三十兆円の郵政業務などの入札落札者でもあるわけ。そこから現物給付を受ける、あるいはまた出向扱いというのは、まさに利益相反行為ということになるんじゃないですか。  この二点をお伺いいたします。

西川善文日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。  横山専務につきましては、非常に優秀な人材でございますので、日本郵政で採用をさせていただきまして現在に至っております。  社宅につきましては、いずれ三井住友銀行に戻ってほしい人材であるということを踏まえまして三井住友銀行側で決められたことでございまして、日本郵政の執行役であるということを理由として便宜供与を受けておるということではございません。  それから、これらにつきましては、私どもの場合いろいろなケースがございますので、それぞれの処遇でありますとかあるいは社宅等についていろいろなケースがございますので、よく実態を調査した上で一定のルールを設けてまいりたいと考えているところでございます。  そういうことでございますので、収賄であるとか、こういった懸念は全くないものと考えております。  以上でございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 鳩山大臣は、この点については調べてみたいというようにこの間お答えになった。今お聞きのとおりでありまして、みなし公務員たる専務がこのように現物給付を受ける、また出向扱いだと銀行側が言っている、こんなことについてどういうふうに対処なさっていくつもりですか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 長谷川委員の質問に対して、調べられるなら調べてみたいと答弁をいたしておりますけれども、これは結局は、事務方から日本郵政に今いろいろと確かめるように指示をいたしておるところでございます。  今の質疑応答を聞いておりましてはっきりしますのは、だから李下に冠を正さず、瓜田にくつを入れずと私は申し上げているわけでございまして、その横山専務執行役という方は日本郵政のもう中核におられる方で、その方が三井住友銀行の社宅に住んで、家賃を五十万でも払っているんなら別ですが、相当社宅というのは格安の家賃ということは、その差額分はどういうふうに考えられるかと。  ということになりますと、もし日本郵政が三井住友グループ関係と何らかの契約を結ぶようなことがあれば、当然、李下に冠を正したんではないか、瓜田にくつを入れたんではないかと国民は疑うでありましょう。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 引き続き西川さんにお伺いしますが、この横山さんのほかに三人の方が住友からおいでになったわけですが、これらもみんな出向扱い、横山さんと同じような扱いなのか、もう一人の方も社宅が提供されているようですけれども。その点と、もう一点は、二〇〇七年の十一月に私、総務委員会であなたにお伺いをしたんですが、あなた方、この四人の方、そしてもちろん社長もそうですけれども、三井住友系企業の株式の保有についてお答えがなかったので、この点について明確にしていただきたい。

西川善文日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。  その他の三名はいずれも、これ横山も同様でございますが、いったん銀行を退職して日本郵政の方で採用しておるという形でございまして、将来は銀行に戻る可能性があるということでございますが、そういう形の採用をいたしておるわけでございます。  それから、株式の保有につきましては、それぞれ持ち株会等を通じまして銀行時代に同行の株式を購入しておりますが、現在も引き続き保有している株式もございます。しかしながら、日本郵政株式会社に入社以降は新たに同行の株式を購入したということはございません。  以上でございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 極めてだんだん疑惑が深まるばかりでありまして、こんな格好で一体全体、国の、国民の財産の運営が任されるのかということなんだと思うんですね。  そこで、最後に大臣にお伺いしますが、今地域では郵便局が次々と閉鎖をされる、四分社化で貯金やあるいは簡保や年金の受取などが、この金融サービスが大変不便になっている、こういう状況になり、過疎地で郵便局が請け負ってきた新聞配達だとかNHKの集金も打ち切られる、郵便局は人減らしと非正規職員への冷遇で荒れている、こんな状況がある。  そこで、片や、かんぽの宿のたたき売りなどというこんな問題が起こっておるし、一部企業との不透明な癒着の疑念が出されてきている、こういう状況ですよね。  こんな現状を立て直すためには、もう一度やっぱり政府がユニバーサルサービスの確保に本腰を入れて、法整備も含めて見直すべきじゃないのか。そのときにやっぱりもちろん財源が必要になってくるわけですが、こうした会社による勝手な売却、散逸などというものを防ぐことも含めて、法整備を含めてしっかりと見直す、ここらのところの大臣の決意なり方針というものを明確にしていただきたい。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 一番大切なことは、郵政というものが明治以来営々と築き上げてきた信用あるいは国民からの絶対的な信頼、そのことが一番大事であって、私はそれを一つの郵政の文化だと、こう考えているわけでございまして、例えば特定郵便局という在り方は、特定郵便局の局長さんたちが地域の地域共同体のリーダー、いわゆるゲマインシャフトの中心におられたというような歴史があるわけでございます。ですから、郵政に対する絶対的な国民の信頼というものは何よりも大切であって、四分社化することによってそれの郵政文化が崩れるということがあってはならないわけでございます。  もちろん、事業会社はユニバーサルサービスを義務付けられている、あるいは局会社もユニバーサルサービスが義務付けられているわけでございますけれども、局会社とかんぽ生命、ゆうちょ銀行の間の、何というんですか、一括代理店契約というんでしょうか、これは十年間という移行期間中だけの義務付けになっておるわけでございまして、そういう意味で、十年たったら国との資本関係というか、国が株式でこれを支配するという関係が完全に切れて、ゆうちょ銀行、かんぽ生命はそういった意味では糸の切れたたこで、全くの民間金融機関になると。本当にそれで大丈夫かというような点もございますから、国有化に戻すという考え方は全く取りませんけれども、聖域なく見直しの対象としていきたいと、こう考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 引き続き総務委員会なり決算委員会でこの郵政の問題については追及していくことを申し上げて、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で又市征治君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 改革クラブの荒井でございます。  冒頭、今、緒方貞子総理特使がホルブルックさんに会いまして、今日、あした、アフガン、アメリカの最大の外交課題でありますアフガニスタンについて、アメリカの包括的な戦略の見直しの中で、緒方さんが昨日行って、そして、ほかから言われるのではなくて、日本が主体的、能動的に関与して日本が協力しようと、こういうことを今説明し、協力をする話をしております。  そこで、一点だけ聞かせてください。  パキスタン支援国会議、これは日本が四月中旬に今度は開催しますね。これについて、三月三十一日にはアフガニスタン問題の会議もヨーロッパで行われます。そこで、アフガニスタンとパキスタンの両首脳の参加と首脳会議の実現を、日本で行うパキスタン支援国会議でこれを開催を努力していく、これ非常に重要だと思いますが、いかがでしょうか。今日は大臣いないのでまた改めてやりますが、事務方。

鈴木敏郎外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(鈴木敏郎君) お答えいたします。  今御指摘ございましたように、アフガニスタンの安定を図っていきます上で、パキスタンを始めとした地域全体の安定と関連付けて取り組んでいくということは極めて重要であると考えております。  御指摘のように、アフガンにつきましても国際会議がめじろ押しでございまして、その一つに三月末に閣僚会議という話もございますし、我が国としてはパキスタンの支援ということに着目した会合を四月中旬に今計画しているところでございますが、当然のことながら、今御指摘のありましたような点も踏まえまして、アフガンに対する支援、パキスタンに対する支援というものを総合的に考えるという視点を持って議論に臨んでいきたいと、そういうふうに考えております。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 大臣がいるところで改めてそれは聞き直します。  さて、国の負担を見直そうと、こういうことで専ら国交省分野が言われておりますが、お手元に既に財務省が出しました国の直轄事業、こういったものがあります。膨大なものです。  そこで、農林省のうち、私は今日、国営土地改良事業、まあ念頭にあるのはかんがい排水事業というのが大きいのでそういうイメージでよろしいと思いますが、これについて地方の負担を軽減するべきだということで提案をさせていただきます。  まず、非常に厳しい農作物の低下、そしてまた国際環境、そして不景気、金融危機、こういうことですから地方も非常に苦しんでおります。  そこで、一点お尋ねをまずいたします。  財政投融資資金などを借りて、そして安くやっぱり地方は返したいと、こういう気持ちなんです。そして、全治三年と、こう言っておりますから、国が三年間は利払いをゼロにすると、こういう措置をとるべきだと思いますが、自治体の支援策について農林大臣はどう考え、また金利の問題について総務大臣はどう考えるか、お尋ねします。

吉村馨農林水産省農村振興局長

○政府参考人(吉村馨君) 国営の土地改良事業についてのお尋ねでございます。  国営土地改良事業の市町村の負担金につきましては、今委員御指摘のとおり財投から借り入れることによって繰上償還をして一括払いをするという方法が認められております。そのための原資の九割について起債が認められるということでございまして、現在の金利情勢では年一%で借り入れることが可能になっております。また、地方債の元利償還金の一定部分は後年度の基準財政需要額に算入されておりまして、既に元金、利子分に対する地方交付税措置がとられております。  農林水産省といたしましては、こういった措置によりまして、国営土地改良事業に伴う市町村の負担軽減を図っているところでございます。御指摘ございましたように国の利子補給で金利を実質的にゼロにするということは、他の公共事業とのバランスを考えますと極めて難しいというふうに思っております。  ただ、私ども、地方財政が非常に厳しい状況にあるということは十分承知しておりますので、市町村ともよく相談をしながら、丁寧に対応をしていきたいというふうに考えているところでございます。

久保信保総務省自治財政局長

○政府参考人(久保信保君) ただいま農林水産省の方から御答弁がございましたけれども、若干補足をいたしますが、平成十四年度から市町村の場合には繰上償還によって一括支払をするという道ができておりまして、その場合、財政融資資金、これを主として、財政力が弱いところほど財政融資資金がはまるように、そういう運用をいたしております。  また、こうした一括払いの方法を取った場合の金利、これも先ほどお話がございましたけれども、現在では、若干市中から借り入れているものもございますけれども、それを含めまして大体一%台で、財政融資資金の比率が多いものですから、推移をしているということでございます。  また、元利償還金につきましては、ダムの場合には四五%、その他の場合には三〇%ということで、普通交付税に元利償還金を算入をしているということにいたしております。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 それでは、大臣に聞きます、農林大臣。  土地改良法施行令によりまして、十七年間で国に返すと五%の利息を取ります。これは政令です。市中金利の一%と同じように下げるということは、政策課題として、この緊急時、あっていいんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 五%が今の御時世かなり高いなという認識は持っております。それを下げるべきというのは、方向性としては御議論としてあるんだと思っておりますが、これが、なぜこれに限って下げるんだ、ほかのものとの整合性をどう取るんだということだと思っております。  どうすればそういうような金利の負担が軽減できるかは、それはもう地財措置等々といろいろ考え合わせながら、総務省ともよく御相談をしてやっていかねばならぬことだと思っております。  五%が高いという認識は持っておりますが、それをどのようにして下げていくかということは、私どもとして、今局長からも答弁を申し上げましたが、いろんな政策手法を組み合わせて、何とか御負担の軽減を図ってまいりたいと思っております。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 今、非常に重要な、大臣、指摘したんです。結局、地財措置ということをおっしゃっているわけですね。  これから景気対策を、財務大臣、やる場合に、地方負担、いわゆる裏負担と言われるものです。その裏負担が増えますと、一八%以上実質公債費率がありますと、相談しなけりゃ起債できない、何に使えないと国がクレームを付けます、総務大臣。二五%になればレッドカードです。ほとんど自由になりません。そういうことを、結果、押し付けるようになっているんですよ。今度の経済対策でどんどん裏負担を地方にさせれば、レッドカード、イエローカードが増えるではありませんか。  そこで、大臣にお尋ねします。  グリーンカードをつくりましょう。今回は、緊急対策のために、地方負担をした場合には実質公債費率にカウントしない、こういうことをやらないと、石破大臣、整合性の取れた公平な政策ってできないんです。こればかりを取って言っているんじゃないんです。ほかのものすべてに、万般にわたって私言っているんです。  総務大臣、いかがでしょう。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) ちょっと、さっき実は答弁したかったのは……

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 お願いします。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) いえ、ちょっと前に戻りますが、金利五%という、これは二年間据え置いて十七年間で五%。これは、都道府県の方はいわゆる地方負担分を事業開始以来からずっと払っていくんだろうと思いますね、普通の直轄事業と同じように。この市町村の負担だけ金利五%と。それぞれもう事業が完全に終わって、言わば利益を市町村が得るようになってから払うんだから五%ということなんでしょうが、どうもほかに例がないようです、ほとんど。ということは、ちょっとこの事業だけ、土地改良だけ高金利のむごいものが押し付けられているなという印象は持つ。だから、事務方が申し上げましたように、もうそれではなくて、一括で返還、返済をして、一%の金でということで、これを原則的にやっていくようにしたらいいと考えております。  ただ、今の後段の、いわゆる実質公債費比率、この四月一日から、先生おっしゃったようにイエローカードやレッドカードが四つあるいは五つの基準で出るような仕組みになります。やっぱり地方債をどれだけ発行しているかというのは、公債費の負担が一定水準以上になった場合は、地方公共団体について地方債の発行に許可を要することとする等の早期是正措置を講ずることとしているわけでございまして、これは、やっぱり透明性が高く客観的なものとして、その地方公共団体がどれだけ地方債を発行しているかということをこれは明らかにする必要があるわけでございまして、個別特定の事業だけ実質公債費比率から控除して計算すると、やっぱり指標の客観性が低下することになって、やはりこれはちょっと難しいことなんですね。  ふだん割かし色よい答弁する私ですが、このことについては余り色よい答弁ができなくて済みません。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 これは総務大臣、財務大臣がよく協議してください。それでなければ、交付税で百分の百、全額負担して事業をする、サービスを展開するという雇用対策じゃないと、地方は逆に自立、分権から国のコントロールを受けるということにもなります。地方も、もちろんモラルハザード起こさないようにするため、それでグリーンというところにちゃんと積んでおけばいいんです。ちゃんと見えるんです。また後ほどやります。  それでは、次に、ETC車についてです。  これは、国交大臣、千円安くなるというのは、ETCを持ってない人は千円安くならないんですか。(発言する者あり)千円にならないんですか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) ETC車、ETC搭載車に限らせていただいております。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 昨年の三月十八日の予算委員会で私が、ETCじゃなくても、おサイフケータイでもPASMOでも何でも今決済方法あるんです、もっと選択肢増やしてどんどん乗ったらいいじゃないかと。そこで、東日本道路株式会社の井上社長に検討してくださいとお願いしました。どうなってますでしょう。

井上啓一東日本高速道路株式会社代表取締役社長

○参考人(井上啓一君) 当社を始め旧道路公団系の三社におきまして、ETC車以外の現金等でお支払いいただいているお客様からの料金収受につきましては、既に試行的に料金収受機械の自動化を試行しているところでありまして、その際に、現在は現金、クレジットカードという支払方法で料金をいただいておりますけれども、先生御指摘のように電子マネーの導入につきましても、お客様のサービスの向上や料金収受の効率化という観点から現在検討しているところであります。  現在、日本では大変多くの電子マネーが使われておりますけれども、その中で発行枚数が多く、かつ利便性の面から前払方式を主とした五種類程度につきまして、チャージの可能な上限金額とかチャージの方法、残高不足が生じた場合の対応といった使い勝手の違いによる高速道路料金の支払手段としての向き不向き等、またシステムの要件、さらに導入に要する費用等について、三社一緒になって勉強をさせていただいておるところでございます。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 ETCを付けている車は全体の幾らぐらいでしょう。高速を利用する中ではETC車は何割でしょう。

金井道夫国土交通省道路局長

○政府参考人(金井道夫君) 全国で見まして、ETCを利用している車の割合、約七七%でございます。  なお、車の搭載ということで見ますと、約三割程度かなと思っております。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 皆さん全然分からないと思いますね。一億台以上ある中で、七割は付けてないということです。普通、使う人たちは八割方やっていると。大勢の人に乗ってもらうから道路財源、この赤字、解消できるんじゃないですか。そして、普通の人に乗ってもらうようにしてこそ景気対策と私思うんですが、その意味において、国交大臣、大勢の人に恩典がないというところに私ちょっと首かしげます。いかがでしょう。国交大臣に。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 限定させていただいている理由は、やっぱり渋滞を、せっかく乗っていただくので料金収受の渋滞、これを何とか回避をしていただけるようにしていただきたいと。特に、今もう三割が、高速道路の渋滞の三割以上が料金収受の渋滞でありますので、やっぱり環境というものを考えてこういうETCを付けていただくと。  それから、ETCに対しては国としても支援をしていきたいと、搭載に対して。ということで、昨年暮れからこのETCの申込みが非常に今広がってきてくれておりました。そういう意味で、何とかETCをお願いしたいと。  それからもう一つ、いろいろな委員会、委員の先生方からの御要請もあるのは、地方の道路といったようなものも加えてくれよなという、検討しろよという御要請があるのですが、東北自動車道路、それから首都高、それから東名といったようなときに、それぞれ料金体系が違うところ、会社が違うところ、こういうのを通過する場合も、やはり料金収受を一度やりますとなかなか通しで料金を千円ということにいかないということでありますので、そういう意味の利便性という意味でETCが一番適しているということで、何とかETCを今お願いをさせていただいているところであります。  ただ、先ほど東日本にお伺いしていただきましたように、PASMO、電子マネー、やっぱり安心して信頼して利便性を高めていただくということは大事でありますので、先ほど御質問いただいたようないろいろな手段というものはまだまだ考えていきたいと思っております。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 選択肢を増やすというのがやはりこういう混乱の時期は重要なことです、国民主権。  そこで、選択肢を増やしていろんな乗り方ができて、ふだん乗らない人も乗るようになるし、購入できない人も恩恵があるようにするべきだと思います。景気対策、金融危機といって、格差を助長してはならない、昨日言ったとおりです、大臣。  そこで、野田消費者担当大臣、こうした消費者に差別を付けるというものについてどのような印象を持たれますか。

野田聖子自由民主党内閣府特命担当大臣(科学技術政策・食品安全)・消費者行政推進担当

○国務大臣(野田聖子君) 今お話しの高速道路の千円というのは、この景気対策の目玉の一つで、特に地方を元気にする、地方活性化の大きな柱と聞いておりまして、この個別の政策というのは、そこにかかわる人が活用してくれることで結果として日本全体に経済波及効果が及ぶというふうに理解しています。  そこで、不公平があるんじゃないかということなんですけれども、消費者行政にとって何が公平かというのは、やはり消費者利益の擁護を考えるときに、きちっとその情報が全国津々浦々どこの地域でも行き渡っているかどうか。例えば今回の場合は、ETCを購入するに当たって助成金が出る、そのお店がある、そういうものがきちっと利用者にその情報が行き届いているか、これが一つの選択であるし、例えば福島にはお店が少なくて岐阜には多いということも、こういうのは不公平だと思う。こういうことについてはやはり言うべきであるけれども、そもそも、消費者、例えば自動車を所有していない人と所有している人ではどうかという話になってきたときに、もうそこに既に格差というか違いがあるということをやっぱり前提に消費者行政というのはとらまえていくべきだと思っております。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 いろいろ苦しいところだと思います。  そこで、解決策を出します、解決策を。国交大臣、ETC持ってなくても千円、いかがですか。

金井道夫国土交通省道路局長

○政府参考人(金井道夫君) お答えいたします。  今回の料金割引、少ない原資でできるだけ多くの効果を出そうということで、千円割引についても時間帯であるとか地域を限定してやらせていただきますので、そういった割引に関してはETCを使用しませんと料金所の渋滞その他で非常に非効率な部分が出ます。そういうことからETCで対応させていただきたいと考えております。

荒井広幸自由民主党・無所属の会

○荒井広幸君 続きはあしたやります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)  明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十九分散会

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