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171回国会参議院2009/03/06

予算委員会 第8号

発言数
362
登壇者
35
会派数
5
開催日
2009/03/06

会議録

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十一年度総予算三案審査のため、必要に応じ日本銀行総裁白川方明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算、平成二十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。岩永浩美君。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 おはようございます。自由民主党の岩永浩美でございます。  衆議院の予算委員会、参議院の基本的質疑二日目になって、皆さん方大変お疲れだと思いますが、一刻も早く予算を成立させたい、その一つの思いで皆さん方にも大変な御苦労をいただいていることに心から敬意を表しながら、なお、今日、与党の質問ではありますが、少々耳障りな質問をすることもありますので、その件については御容赦をいただきたいと思っております。  初めに、小沢代表問題についてお伺いをさせていただきます。  昨日、予算委員会の初日、民主党の平田健二先生から、強制捜査が行われるという異常事態が発生をした、真実は必ず明らかになり、秘書の潔白、無実も証明されるものと確信すると御発言になり、大変真摯な御質問でありました。私どもも厳粛に受け止め、そしてまた、そういう反省の上に立って平田議員が御質問されたわけでありますが、少々気になるのは、党の幹部の皆さん方の中に、何か不公正な国家権力が働いたのではないかというような御意見、あるいは民主主義をこういうことでやっていることは危うくするのではないかという御意見等々が新聞の報道等で示されておりました。  私は、こうした検察に対する認識についてですが、正直に申し上げて、日本は民主主義が非常にやっぱり醸成されている国だと思っているし、司法は独立していると私は思っております。決して国家権力が介在する余地などあるはずがないし、過去にもそういうことはなかった、にもかかわらずそういう意見が出ているということについて大変私は危惧をしています。  法務大臣は、そういう一つの報道されていることについてどう思われるのか、そういう事実があるのかどうか、国民の前にはっきりそういうことをお示しいただくことが一番大事なことだと思いますが、いかがでしょうか。

森英介自由民主党法務大臣

○国務大臣(森英介君) 個別の事件の捜査について法務大臣として所感を述べることは差し控えさせていただきたいと思います。  ただ、あくまでも一般論として申し上げれば、検察当局はこれまで常に法と証拠に基づきまして、不偏不党かつ厳正公平を旨として、その捜査の対象がどなたであれ、刑事事件として取り上げるべきものがあればこれを取り上げて適切に対処してきているものでありまして、検察が御指摘のような政治的意図を持って捜査を行うことは決してあり得ないものと確信をしているところでございます。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 法務大臣が今一般論としてお述べになったこと、これがまさに事実だと思うんですね。本当に国家権力が介在するはずもないし、してはならないし、私は、今の法務大臣の答弁を了としたいと私は思っております。  また、内閣として、そういうふうなことが、あるいはそういう一つのやっぱり誤解があるとすれば大変遺憾なことですから、内閣として、官房長官、どういう見解をお持ちなのか、お示しください。

河村建夫自由民主党内閣官房長官・拉致問題担当

○国務大臣(河村建夫君) ただいま法務大臣からも御答弁があったところでありますが、国家権力の介入が等のこういう御発言があると今お話がございました。  これが政治的な意図を持った捜査という意味であれば、検察当局は、これまで常に法と証拠に基づき、不偏不党、厳正を旨として、その捜査の対象がだれであれ、刑事事件として取り上げるものは適切に対処してきた、このように承知をしているところでございますし、まさに検察が、日本は御案内のように成熟した法治国家でありまして、政治的な意図を持って捜査を行うことはあり得ない、また政府がそういうことを考えることは誠にあり得べきことではない、そう確信をいたしておるところでございます。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 それでは、二十一年度の予算案について御質問をしたいと思います。  総理は今まで、来年度の予算を生活防衛のための大胆な実行予算と呼びたいと、また国民生活を守るための予算だと今まで再三再四にわたって御説明をされてきました。再三指摘されているように、世界が百年に一度と言われる不況の中にあり、経済には異常な経済対策、あるいは異常な経済には異常な対応が私は必要だと思います。今までの常識では考えられない対応をしていかないと私はいけないと思います。  基本的には、当面は景気対策、中期的には財政再建、中長期的には改革による経済成長の三段階で経済政策を進めていく決意を総理はお示しになりました。当面は、二十年度の第一次補正予算、二次補正、二十一年度の予算案と切れ目のない三段ロケットとして進めると申されました。二次補正も成立をし、そして二段ロケットは発射され、その事業規模は七十五兆円で諸外国でも最大の規模となり、景気刺激を最優先と位置付け、緊急対策として財政再建路線をひとまず棚上げして歳出拡大で景気を下支えするという姿勢を前面に出してこられたことに、私は経済に強い総理の一つの今のお気持ちを表していると思って、高く私どもは評価をしています。  今回は、いわゆる今まで活用したことのなかった埋蔵金も活用しています。これも、非常事態であるから、あくまでもこの件については緊急措置として私どもは了解をしています。先週も、バブル崩壊後、株価が最低となりましたが、臨機応変、機動的な対応を政府に要請をしております。  いずれにせよ、予算の早期成立や実行こそが最大の景気対策になると私は確信をしています。経済危機から国民生活を守ることができるのか否かは今国会の意思と覚悟が問われていると言っても私は過言ではないと思います。このときにやるべきことは、政府がスピード感を持って財政出動をすべきだと私は思います。二十年度の二次補正、来年度の予算に続いて更なる追加経済対策が必要であり、今そのことを申し上げれば、組替えをすればいいのではないかという野党の皆さん方の御意見もあります。まずは、二十一年度の予算を成立をさせ、それに加えて新たな経済対策をしていくこともあり得ることだと私は思っています。  もちろん、その過程の中で、今まで議員諸兄から議論をされた大き過ぎる政府や無駄が多い行政、正すべきは正していくことは言うまでもありません。派遣労働に見られる深刻な雇用問題もあります。全国に蔓延する地域間の格差もあります。構造改革路線によってこの問題が発生したと言われていることも事実です。  私は、財政出動するためにも、今までのこの一つの路線をやっぱり総括をし、あるいは検証をして前に進まなければいけないと私は思いますが、総理の御見解をまずお聞きして個々の問題に入りたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 改革なくして成長なしという言葉が一時期よく言われたものでありました。これまで取り組んできた改革というものは、少なくとも日本の経済が、一九九〇年代後半から、二十世紀、最初、二〇〇〇年、二〇〇一年、こういったときにはやっぱり何となく沈滞していたという雰囲気は否めない事実だったと思っておりますが、それを少なくともこの改革によって経済を活性化させたという点においては一定の成果が上がったものだと思います。  しかし、改革によるひずみも出ました。いわゆる格差の問題とか地方の疲弊の問題、また新しい課題として世界金融危機というような我々の予想をはるかに超えた規模、スピード、そういったものが課題として生じておりますので、私は改革というのは常にきちんと対応しておくべきものだとは思いますが、いわゆるひずみへの配慮などなどを考えますと、そういったものに対してはしかるべき是正、改革には必ず改悪と改良と二つ出ますので、その場合には良くするための改善という努力はこれは必ず必要なものだと思ってここらは取り組んでいかねばならぬこれからの課題の大きなものの一つだと思っております。  したがいまして、これは改革というものを否定するものではなくて、この改革を更に進化させていくというために改善といういわゆる手法を今後使っていかなきゃならないものではないかと考えております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 今総理からお答えいただいたように、今までのやっぱり構造改革路線、私は構造改革路線がすべて間違っているとは思いませんが、それから生じたいろいろな格差等々について、今総理の御答弁の中にあったように、あらゆる点であるいは改善すべきは改善していく、それは本当にやっぱり大変大切なことだと思います。そういうことを踏まえて、今後スピード感を持った一つの対処をしていただきたい。  そこでまず、日米首脳会談についてお尋ねをします。  先週、総理は短時間の中で訪米をされました。大変お疲れさまでした。  総理はオバマ政権となってホワイトハウスに入る初めての外国首脳となったこと、日米基軸同盟、まさに日米友好親善が、ほかの世界の各国と比べて最重要な一つの国だという認識を新たにしたオバマ政権の中で、総理がアメリカに行かれていろいろな問題についてお話をされたことは大変重要なことだと思っています。  しかし一方、少し懸念することもございます。それは、アメリカも日本と同じように経済、金融の不安要因が同じような形で今顕在しています。さきに大統領は、自国の製品を優遇するバイ・アメリカン条項が盛り込まれた景気対策法を成立をさせました。ややもすると、国内保護のためにやるんではないかという、そういう懸念も一方ではあります。また、クリントン民主党政権の中においては、日本よりも対中国外交をやっぱり傾注した過去がございます。そんな中で、過日来日されたクリントン国務長官の中国訪問では、温家宝首相との間にお互いにエールを交換をしています。日米中三国間の新しい関係が始まろうとしていることは事実です。  このような時期に行われた日米の首脳会談で、もちろん、それぞれのお立場、それぞれの友好国としての信頼は構築されたことはもちろんですが、今回、麻生総理御自身が初めてお目にかかられてどういう印象をお持ちになられたのか、今後の日米、日中間の在り方について率直な話をされた、その一つの思いの披瀝をお願いをしたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 少なくとも、大統領に就任して最初に呼ぶ外国の首脳が日本ということは、これは間違いなく日米同盟重視、これぐらい分かりやすいメッセージはなかったと存じます。また、国務長官の最初の海外訪問というのは、これまではほとんどがヨーロッパか中近東だったと記憶します。それが最初に日本、アジアというのも、これは明らかにその方向性はきちんと明確なメッセージとして伝わっていると思っております。  会談におきましては、少なくとも、初めての対談ということになりましたけれども、極めてまじめ、真摯にこの日米の重要さを説いておられたのが非常に印象的でしたけれども、とにかく日米同盟を基軸としてアジア太平洋地域の平和と繁栄というものをきちんとしてもらわないとと。特に、我々の周りには、朝鮮半島等々幾つか問題を抱えているのははっきりしております。また、同時に、金融、国際経済、またアフガニスタンなどなどいろいろ大きな難しい問題、もちろん気候変動の話とかいろいろございますので、エネルギーなど、いろんなことは確認できたと思っております。  今御指摘のありました中国のことに関しては、この日米関係のいわゆる話が主でありましたので、日米中の三国関係についての直截な言及というのがあったわけではありません。  ただ、日本としては、これ、中国という国の今急激な経済力の増強、傍ら十一年連続国防費は二けた台の伸び、その透明性につきましてはいろいろ疑念が持たれるというようなところは、我々としてはこれ十分に隣国のことでもありますので考えねばならぬということだと思っておりますので、こういった中国という国が少なくとも日米と一緒に、例えば今言われております気候の問題とかエネルギーの問題など、こういった分野で三国が一緒にやっていくということは、今後のCOP15に向けましても、いろんな意味で日米中が一緒になって共同ということをやる一つのステップとして、エネルギー若しくは環境といったようなものは我々としては今後考えてしかるべき問題ではないかと思っております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 初めてお目にかかられたオバマ大統領の麻生総理に対する信頼、それがやっぱり今後の世界との一つの交友、交流を深めていく上において一番私は大事なことだと思います。  そんな中で、史上初の黒人の大統領として選んだアメリカ国民は、オバマ大統領に全幅の信頼を寄せています。その信頼の源泉はやっぱりリーダーシップだと思いますね。二年有半にわたる大統領選挙で、自らの一つの夢を語り、自らの生活の体験を通して国民に夢を与えてきた。その一つの結果が高い支持率につながっていると私は思います。  そんな中で、麻生総理御自身も、福田内閣後、福田内閣が誕生した折は、まだ閣僚の中に入らずに、全国百六十一回の地方遊説を重ねて、全国くまなくそれぞれの地域の声を聞き、市民の政治に対する声に耳を傾けてこられた高いそのフットワーク、指導力、リーダーシップに私は期待を麻生総理にしたと思います。不幸にして、今、麻生総理に対する、麻生内閣に対する支持率は低迷をしていますが、決して総理自身の政策自体がすべて私は間違っているというふうには思っておりません。  アメリカの大統領と比べて、政策実現に向けてのスピード感、そういうふうなものが少しやっぱり遅々として進まないという、期待に反しているという、そういう思いをされている国民も数多くあると思う。これは、大統領制と違って、国内の一つの政治体制が違うことによる要因、特に衆参の中におけるねじれ現象が、政策実現を図ろうとするそれぞれの課題に敏速に対応しようとしても、その一つの政治過程を経なければいけないためにスピード感がないように映ってしまっていることが大きな要因になっているのではないかと私は思っています。  そんな中で、やっぱり麻生総理は、ねじれ現象だからこれは時間が掛かってもしようがないということよりも、今経済対策、景気対策、国民の将来に対する不安、そのことを解消するためにもっと強いメッセージで、もっと強いリーダーシップを発揮した発言をされることによって支持率の回復は私は間違いなく出てくると思いますが、麻生総理のリーダーシップの像としてのイメージはどういうイメージをお持ちなのか、お聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、大統領制といわゆる我々の議院内閣制とシステムも違いますのでいろいろあろうとは存じますが、今、岩永先生、日本でやっぱり景気対策、いわゆる不況対策、雇用問題、これはどう考えても私には多くの国民が考えておられる優先順位の一番なんだと、私はそう思っております。  選挙をすると景気対策になるかのごとき話も一部にありますけれども、私は選挙は景気対策になるという意識はありません。少なくとも、今はどう考えても、国民の多くが景気対策ということを考えておられるというように我々は考えておりますので、そういう意味では見解を全く異にしておると思っております。  したがって、この景気対策の第二段ともいえるべき今回の二次補正というのが昨日おかげさまで交付金の支給等々いろいろ始まっておりますけれども、いろんな政策が実施に移されていくというのがこの三月末からいろいろ出てくるんだと思いますが、そういったものの一つ一つが実感をしてくるというところまで更に時間が掛かる、やむを得ぬところだとは思っております。しかし、そういったものがきちんとなっていくんだというメッセージ、こういったものがきちんと伝わっていく、経済政策として我々がやっておりますいろいろな政策が実施に移されていくということが体感できる、実感できる、目に見えるようになってくるというところで初めてそういった問題が理解していただけるようになるのではないかと思っております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 リーダーシップを発揮するということは、強いやっぱりメッセージを発していくということが大事だと思うんですね。私は、そのリーダーシップを先にお聞きしたのは、お尋ねしようと思った北方領土の問題でもリーダーシップを発揮してもらわないと政治決着が付かない、そういう意味でまずリーダーシップという、リーダー像というのはどうお感じになっているのか先にお尋ねしたところです。  総理は二月の十八日に、今まで我が国では帰属先が決まっていないとしてきたサハリンの南部に現職の総理として初めて歴史的な訪問をされました。日ロ両国は、昭和三十一年、一九五六年の日ソ共同宣言での旧ソ連側の二島返還、平成五年、一九九三年の東京宣言での日本側の四島返還で対立したままです。今回、メドべージェフ大統領は、我々の世代で解決をする、新たな独創的で形にはまらないアプローチの下で作業を行うことを提唱をしている。総理がこれを了承したとの報道がありますけど、総理からこの問題について言われなかった、向こうから言われたのか、総理からこの問題について解決を働きかけられたのか、そこはいかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 二月の十八日でしたか、今御指摘のありましたように、その前に電話を向こうからもらって、二月の十八日に、ユジノサハリンスクでLPGのいわゆる工場というものができます。この技術はほとんど日本から出しております技術、LPGを運びます船も同じく日本というもので造られた技術、こういったものでユジノサハリンスクのいわゆるサハリン2とか3とか言われたプロジェクトの一つの完成ができた、この完工式、竣工式にという話が来たので……(発言する者あり)LPGじゃない、LNG、済みません、リクイド・ナチュラル・ガスの話です。このLNGの話が出ましたときに、我々としては、完工式だけに、かなり、零下二十何度というところにちょっと完工式だけに行くというのもいかがなものかと思いましたので、完工式だけに行くつもりはないと言って、少なくとも日ロ首脳会談でいろいろ話ができるという時間がそこで取れるのか否かというところが一番問題だと思いましたので、その話をし、向こうからそれに対する対応は十分な時間を取るということでしたので、二月の十八日、国会中でありましたけれども、行かしていただいたのがそもそもの経緯です。  今お話がありました問題に関しましては、少なくともその二か月ほど前のペルーのリマにおいて日ロ首脳会談というのをやっております。そのときの日ロの首脳会談のときに向こうが、我々としていろいろな話をしておりますけれども、それに対する答えとして、今ほど言われました新たな独創的で型にはまらないアプローチの下で作業をしていくことという話が向こうから出されておりますので、その意味と、もう一点は我々の世代でこの問題を解決したいという話が出ております。  そこで、私の方からは、そちらの官僚こちらの官僚でやっていても話は前に進まない、らちが明かないという話がこれまでの長い歴史ではないかと。したがって、双方の政治的決断というものがなければ前に進むことはないというのがこれまでの歴史からはっきりしているではないかと。したがって、双方で、結論を出す本人同士がこれでしゃべっているんだから、そこで結論というものを導くように、少なくともできない理由をみんなで探しても始まらぬので、できる理由を、やれるようにするためにどうするのかという話を考えてもらいたいという話をリマのときにしておりますので、今回それに対するそれなりの答えというものを私どもとしてはいろいろ期待をするところでもありましたので、四月の二日若しくは五月のプーチン来日まではないと思っておりましたけれども、二月にという話が来ましたので、その話をいろいろさせていただきました。  条件いろいろあるんだと思いますし、しゃべれないところもいっぱいありますが、少なくとも一番肝心なところは、この四島の帰属の問題をはっきりさせてもらわないと、これは我々は日本の国土だと思っておるわけですから、ずうっとそう言い続けて戦後一貫してきておりますので、この領土がソ連若しくは今のロシアの領土と考えたことは我々はありませんので。  その意味では、まず領土の帰属の問題をはっきりさせてもらわないと、いろいろなプロジェクトを共同でやったにしても、この問題が解決されない限りはこの話の根本的解決にはならない。したがって、その点だけははっきりしておいてもらわないと、いろいろなその他の周辺の話でも、一番肝心なところ、ここさえはっきりしておいてもらえば我々としては考え方というものもいろいろ柔軟にできると思うけど、この問題が進まない限りはなかなか進まないというのが基本だということをもう一回、四月のときにやるか五月のときにやるか、いずれにしても、どこかの段階でこの問題をきちんと解決するような努力というのを向こうはすると自分の方で言ってきておりますので、それに対して我々の方として今申し上げたようなことを言っております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 今回のサハリンにおける大統領との懇談は大変有意義だったと私は思います。そしてまた、この問題は長いやっぱり経緯があります。先ほど総理も言われたように、基本的な日本の一つの考え方、そのことをもって解決をしていかなければいけないことは言うまでもないし、毅然として、帰属はやっぱり日本の領土だと思っているこの問題について、やっぱり要求すべきは要求していく、これは大変大事なことだと私は思います。  総理は、平成十八年の衆議院の外務委員会で、当時外務大臣、択捉島の二五%を残り三島とくっつけると五〇対五〇ぐらいの比率になると述べられております。いわゆる三島返還論ですね。今もその考えはお変わりになりませんか。このまま放置していくのが双方にとっていいのか、解決を探る方法をやっぱり考えるべきだと思うんですね。  先ほど総理も言われたように、四月にはロンドンでG20、七月にはイタリア・サミット、また五月にはプーチン首相の来日も予定されています。具体的に、サハリンにおける大統領との懇談の中で領土問題について話をしていこうというそのお話をいただき、具体的な建設的な前向きな話をされる時期が今ここへ来ていると思うんですね。これを先送りしてしまうと、私はいつまでたっても解決しない。  先ほど私ども申し上げたリーダーシップとは、まさに総理が、今、北方領土返還についての国民の一つの意思、思い、そのことを具現化していく絶好の機会がこの数か月の間に到来したと言っても言い過ぎではない。その一つの思いから、領土問題をこの際解決をしていく、このプーチン首相がお見えいただくそれまでの間にある程度の話は付けられるというような自負をお持ちなのか、領土の返還についての思いをいま一度お聞かせをいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 岩永先生、これは相手のある話でもありますので、我々の思いがこの五十年間、六十年間ありましても、話は全く前に進まないまま過ぎ去った六十年でもあります。  したがいまして、今直ちにこの問題が四島の、いわゆる四島には日本の主権が及んでおると我々は主張している、向こうは全く認めていないわけですから、全くゼロか四かとか、二か、二というのは歯舞、色丹のことですが、二島返還だけかと、実にいろいろな話がこれまでの間になされております。  少なくとも我々は、この種の今までの話では、こっちは、いいならもうとっくの昔にまとまっているはずです。それが、それは認められないので今日までずっと掛かってきておるというのが背景でもありますから、それが急に、向こうも解決したいからといって、向こうの世論も考えにゃいかぬ、こっちも当然のこと、そういった中でどこかで決断を下ろさないかぬということになるんだと思っております。  ただ、幸いにして、今いろんな意味でその問題以外の、経済の問題にしてもいろんな意味で、ロシアの勢力として太平洋の方に向けていろいろ、いわゆる東シベリアの開発などなど含めまして、日本と一緒に経済協力をしていった方がロシアの国益に資する、当然日本の国益にも資するというような状況が今生まれつつあるという背景がありますので、そういった意味では、こういった話が前に進みやすい状況は整ってきているとは思いますが、この四島に対する主権が及ぶ及ばないと、これが一番、帰属の問題というのは、最も大きなところが、何となく周辺だけ触っていてもここを触らないで抜けるというのは本質的な解決にならないというのが我々の一番の悩みであります。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 今、総理の御答弁、もう了としますが、とにかくまずは、こういう問題についてはやっぱり総理の決断、最終的には総理の決断。時期が醸成されたときに決断が先送りされるといつまでたっても問題の解決ができない。いい時期が到来しつつあるという、そういう思いを強くいたしますので、遺憾なくリーダーシップを発揮していただいて、総理の御決断を促したいと私は思います。  また、外交の問題から内政に変わって、政府の諮問委員会の在り方についてお尋ねをしたいと思います。  構造改革路線を総括、検証する上で、財政諮問会議と規制改革についてなんですが、総理はこれらの会議のことをこういうふうに言っておられます。経済財政政策の重要事項や構造改革に必要な規制の在り方について精力的な調査審議を行い、時々の内閣が抱える課題の解決に向け大きな貢献を果たしてきたものと認識をしている、今後とも、これらの会議において現在の我が国経済が直面する課題の克服に向け精力的な調査審議を行うと言われています。  そこで、予算委員会で、少しここで触れてみたいと私は思います。  今最も解決しなければいけないのは、首を切られた派遣者への支援。こういう派遣制度がつくられてきた経緯、背景を少しやっぱり検証してみたいと思います。  政府は、規制改革を目指して、平成六年十二月に行政改革委員会、翌年四月には、その下に規制緩和小委員会を発足させています。以来、会議は名称を変えつつ継続され、数度にわたって派遣対象業務の原則自由化など段階的に労働者派遣法の改正を行ってきました。  この会議の発足当時から委員として参画し、数度の取りまとめの任に当たったのが企業の一経営者であります。この経営者の視点で規制改革が進められた結果、現在の派遣労働者問題が生じていると言っても過言ではないのではないでしょうか。勘ぐれば、政府機関の隠れみのとも言える諮問委員会に入って、企業経営者として社業に都合のいい改正を行ったとも言えるのではないだろうか。これは私の独り善がりだろうか。このことを見過ごしてきた私も含め、政府・与党として大いに反省すべきことであると私は思います。  このような審議会方式によって特定の企業等に有利になるような政策決定は避けるべきであり、この事態を招いた規制改革会議は私は廃止してもいいのではないかという思いがいたします。また、それと同時に、経済財政諮問会議も同様に、その決定について、必ずしも与党の中で議論し、それぞれ積み重ねてきたやつが政府の中に生かされているということばかりではありませんでした。ややもすると、屋上屋になって与党の意見が反映されないまま政府の意見にすり替わったことがたまたまありました。  運営上の問題も含め、総理の見解をお聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) この経済財政諮問会議のこれまで申し上げたことに関しましては今、岩永先生がお述べになりましたとおりであって、それなりに貢献を果たしてきたものと私自身は認識をいたしております。  また、党の意見が反映ということに関しては、私の経験でいきますと、今の役所はすべからく書類を提出しなければならないと書いた法律全部やめて、五万四千百本だったかな、あのとき法律は、それをたった一本の一括法で取りまとめてオンラインでできるという、あれは自由民主党の政調で作り上げて、それを持ち込んで一発で諮問会議で決まって、閣議で了承された等々、それなりの私の経験からいきますと、党の意見というものは、あのe—Japanを一つ例に引きましたけれども、そういった例もこれまであると思っております。  ただ、こういういろんな意見というものが出されて上がってくる、規制改革含めて上がってきますが、これは諮問に応じて諮問会議で答申が得るものであって、調査審議というのを行うというのが基本的な組織の問題であります。したがって、内閣として、政府として、最終的な政策決定というものを行うときには、これは総理大臣の下の関係閣僚と全部話をきちんとした上で、最終的に閣議で了解をされるというシステムになっております。  したがって、今言われましたように、その諮問会議の決定と内閣の意見とが、やってみたけれどもなかなか、今言われたような例えば派遣の話含めましていろいろな問題というのがあった。私は、それはそれなりにすべてが、全部が良かったと言うつもりは全くありません。そういった中において、我々としては、先ほど申し上げましたように、結果が悪ければそれはしかるべく改善をしなきゃならぬのであって、いろんな意見を幅広く聞くという意味で、一つの諮問した結果をどう判断するかというのは、掛かって我々がきちんと対応しなきゃならぬ問題だと思っております。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 私、党の政調会長をやっていますときに、諮問会議の存在というのはとても疑問に実は思っておりまして、これは諮問会議で決めたものですというようなせりふで我々を説得するということに対しては非常に不快感を持っていました。  ところが、皮肉なことに、私が諮問会議担当の大臣に任命をされまして、そのときからはやはり最終的に物を決めていただくのは国会である、国会議員の皆様方だと。これは私が一番大事にしたことでございまして、自来その方針で諮問会議は運営されてきておりまして、諮問会議は総理の諮問に答える、総理の言わばブレーンとして重要な施策に御提言を行っていただく、それをあとどうこなすかは与党や国会の責任であると、そういうことを貫いてまいりました。  また、規制改革会議は、私、直接担当していないんですけれども、何か一時期、規制緩和というとすべて善であるという、そういう何というか信心がはやったと私は思います。これは間違った信心でして、やっぱり規制緩和というのは何のためにやるのか、どういう効果があるのかと、これをやっぱりちゃんと考えながらやるべきであるというふうに今思っているところでございます。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 与謝野大臣からお話しいただいたように、本当に、諮問会議並びに規制改革会議がそういう最終的な結論というよりも、国会ですべて決めていく、そういう諮問する機能が十分に果たされているときにはその役割は私はあったと思います。  ただ、一時期、すべてが諮問会議の決定あるいは規制改革会議の方向はこうだということで、ややもすると与党の論議も封殺されることが多々あったことは事実です。そういうやり方が今後も続いていくとするならば、私は諮問会議並びに規制改革会議というものは廃止することの方が望ましいのではないかと。しかし、今、与謝野大臣が直接担当者になって、今そういう方向ではなく、すべて最終結論は内閣で、あるいは国会でというその一つの方向であくまでも諮問するんだと、そういう機能だと私は理解しますが、今まではそうじゃない、そういう一つの思いが表面に出過ぎていたんで、私は廃止すべきじゃないかということを総理並びに担当の大臣にお聞きしたところです。  どうか機能が十分に反映されるように、そして、反映されないような会議だったら即刻廃止していただくことも、これは政治の一つの決断によってやっていただきたいことをお願いをしておきたいと思います。  それから、雇用創出のための建設業の在り方についてお尋ねをいたします。  今、建設業界は本当に疲弊していますね。なぜ建設業界がこれほど倒産が多くて疲弊をしているのか。私は、国交大臣は、恐らくその原因がどこら辺にあるのか、ある程度大臣御自身はお分かりになっていると思いますが、業界の体質がこれだけ弱くなった一つの原因は何だとお感じになっていますか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) もとより、いっときに比べて公共事業が大幅に減少している、いっときに比べて四割以上減っております。と同時に、安値受注が、入札競争が行われておるんでありますけれども、受注が安値受注に偏りがちであると。  私は常々申し上げておるんですけれども、入札予定価格の八五%を切りますと、工事の手抜きを行うか、あるいは下請の企業への赤字に転嫁せざるを得なくなってきていると。相関関係が比較的明確に出てきているんです。安値受注の結果として下請企業への赤字転嫁、これはどうしても労務費の更なる引下げにつながっていっているというのが一番大きなことで。  やはり一番問題に考えなければいけませんのは、入札競争の中で適正な利潤を得られる発注価格への変更をしていく。これは、国はもとよりでありますけれども、地方自治体の発注を、併せて発注形態というのを考えていく必要があると。  受注者も一方で、仕事欲しいですから、これは入札予定価格が決まりますともう自動的にほぼ最低基準価格が決まりますので、その大体予定される最低基準価格にみんな札を入れちゃうんですね。そうすると、横一線で、本当にもうかるのかよ、大丈夫かよと思うような中で最低基準価格のところに入札すると。後、しようがないものですから抽せんで決める、くじ引で決めるというような状況というのが残念ながら続いてまいりました。これは、我々国も地方自治体も併せて、もう一遍適正な入札価格の在り方について対応していく必要があるんだと。  今、冒頭の、なぜ地方の建設会社の倒産、厳しい状況が続いてくるかということについてのお答えは、今の入札形態の在り方になっているんだと思います。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 大臣の御答弁のように全く私も同感でして、特にこの経済対策、公共事業を中心として内需の拡大を求めた予算の編成を御努力いただいています。  そんな折、今まで公共事業の発注に伴ってそれぞれの地域の中における雇用の創出ができていましたが、先ほど大臣の答弁にすべてが入っております。  私は、入札価格がどうあるべきかということは専門家ではないからよく分かりません。発注権者が積み上げてきたその一つの予定価格に、限りなくそれに近い一つの価格で落札をし、そして品質が確保されている事業であるならば、発注価格に限りない近い価格で落札をするというのが私は順当な入札の在り方だと思います。  そこで、先ほど大臣は八五%というお話をされました。今回、景気対策に伴ってそれぞれの都道府県では低入札価格の引上げ、価格を引き上げて、今まではやっぱり八〇%か八五%でやっていたやつを、あるいは五%ぐらい引き上げてという、その動きが都道府県で出ています。そういう形、国の場合に基準をやっぱり明確にある程度していくことによって自治体はそれに横並びにやっていけると思いますが、まだ国はそこまではできてなくて、自治体の自主的な一つの判断で五%のところもあれば、四%あるいは六%のところもあるやに聞きます。一定の方向付けを国が示すことによってその安定した応札が可能になるようにしていただく、そのことがすべからくそれぞれの地域の中における雇用の創出につながっていくと私は思いますので、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 御指摘いただきましたように、国の発注形態を地方自治体よく見ております。そういう意味で、国直轄では既に低入札、最低基準価格を引上げをさせていただいた、同時に、低入札で、入札価格を引き上げると同時に、低入札の入札を厳格に審査するということも既にやっております。もう一段、実は何とか対応を前に進めたいと思っております。  こういう状況というのを、御指摘いただきましたように、既に地方自治体にも要請を総務大臣と一緒にさせていただいておりまして、地方自治体、既にこれかなり最低基準価格の水準を引き上げていただく、それから予定価格の事前公表を取りやめていただいた地方自治体、それから総合評価で地域要件を相当に加味していただくようになっている自治体、先生のお地元の佐賀県、九州では長崎県、宮崎も一部始めていただいたと思っておりますけれども、各地方自治体もそれなりに応じてき始めていただいているなと。  それからもう一つ、人件費の問題がやっぱりある。人件費、我々は、国は発注しますと、親請と下請の人件費の流れについては従来は民間企業取引だと、民民取引だということでなかなか目が届かなかったんですけれども、国の事業としてもこれがちゃんと適切に、下請にきちんと人件費が、労務費が回っているのかどうかと、それの検査もよく見させていただくという状況を今つくろうとしておりまして、そういう意味で雇用を守っていく、適正な労務費が維持されるようにしていこうと思っております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 是非そのことについてはお願いをしておきたいと思います。  次に、高速交通ネットワークの整備についてお尋ねをいたします。  新幹線、大変大きな期待をそれぞれの当該地域の皆さん方はお持ちです。特に北海道札幌までの延伸、福井県敦賀までの延伸、九州新幹線長崎までの延伸。それぞれの地域の皆さん方は、一日も早く新幹線ルートが確定をし、そしてまた着工あるいは竣工を期待をいたしております。  そんな中で、国の負担というのが、今工事費の三分の二を既設新幹線の譲渡収入と公共事業で対応して、地方が国負担の二分の一を負担し、その四五%が交付税措置をされています。私は、ちょっと時間がないからはしょって言いますが、地方の負担率を国負担の二分の一よりも軽くすべきだと思うんですが、これについてはどうお考えでしょう。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 私も答弁簡略化させていただきますけれども、今御指摘いただきましたとおり、地元利便ということがありますので、三分の一地元で御負担をいただくというお願いをしております。  今度建設費が増加いたしまして、着工後に資材価格が上昇する、あるいは想定外の工事が必要になったということでありますけれども、これ、基本的にはやはり各自治体に御負担をいただかなければならないと思っております。これ、様々な意見があります。新規着工を早く着工してくれという御意見がある一方で、建設中の区間の方から負担の軽減を求める御意見もいただいております。  与党の新幹線プロジェクトワーキングチームというのが、先生も御存じのとおり、入っていただいてやっていただいています。この問題について、このワーキングチームで本年度内、本年度末までに結論が出せるようにしてまいりたいと思っております。  九州で、特に福岡でありますが、二十二年度開業を迎えると。そうしますと、二十一年度、二年度の工事費が急速に負担が増加するという、一時的な負担増という、これは発生してくる。それを、地元負担は資金繰り的に、一時的でありますけれども、非常に一時的に負担が重くなるというような状況がある。こういうものもどうするかというのも併せて、この場合には負担をどうやったら標準化できるかといったようなことの観点になると思いますけれども、そういうものも含めて検討してまいりたいと思っています。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 是非そのことについては再検討をお願いしたいと思う。  それで、交付税措置の拡充なんですけれども、国は二十年度の交付税算入率を五〇%から条件付で七〇%まで引き上げたんですね。地方負担の軽減を図るためには、条件付でなくて一律交付税を七〇%以上にしてもらわないと資金繰りに非常に困っちゃうんですね。これはどうなんでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 整備新幹線の建設の地方負担の問題で、二対一、国二、地方一で、今は鉄道・運輸機構が造るわけでしょうけれども、その地方の負担の九割までは起債で充てていいと。問題は、起債した部分の何割を交付税で見てくれるかという問題で、今の先生のお話は、確かに原則五〇%交付税で見るわけですが、大変そうなところ、将来の元利償還の重さが大変だと思われるところは七〇%、これを全部しろという先生のお考えなんですね。  それは確かにおっしゃることはよく分かるんですが、七〇%を、つまり起債した分の七割を交付税で見るというのは相当手厚いものでございますので、できればそうしてあげたいという思いがございますが、これ、そういった意味では、今政府・与党のワーキンググループ等もありますから、御検討をいただいているところでございます。  確かに、元々新幹線というのは国鉄が全部造ったわけで、地方の負担なんかなかった。その後は、今度はJRと国と地方で造ったころは、地方の負担は一五%ぐらいだったんじゃないでしょうか。それが今は三分の一ぐらいは地方の負担というふうに重くなってきている。大変失礼な言い方かもしれませんけれども、財政力の高いようなところを造ったときは国鉄が全部造ったというようなことで、そういった意味では地方の負担が重過ぎないようにいろいろ研究はしてまいりたいと思います。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 是非お願いをしておきます。  それから一つ、佐世保線肥前山口—武雄温泉間の複線化の法的な位置付けについて、国交大臣に。  昨年十二月の政府・与党ワーキンググループの合意で肥前山口—武雄間の複線化の推進が明記されている。これは新幹線整備の一環として進めるということがあって確認されたと私は解釈していますけれども、それでいいですか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 本件につきましては、現在、佐賀県、長崎県、JR九州、三者間で地元の整備内容の案件をまとめておられます。国土交通省としてその結果を見守らせていただきたい。その一方で、投資効果、BバイCということでありますけれども、こういう新幹線の財源スキームの適用の可否も含めまして、どのような実施方針が考えられるのかというのを検討してまいりたいと思っております。  もとより、今先生がおっしゃられたこのルートにつきまして、与党ワーキンググループの合意事項として検討を進めるということが盛り込まれているのをよく認識した上での答弁であります。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 是非、与党PT並びに政府・与党との合意事項に基づいた御答弁ということで我々理解をし、その方向で作業を進めてもらうことをお願いをしておきたいと思います。  次に、諫早湾の干拓事業について質問をいたします。  この件については、去年の六月、司法の判決が出ました。この件については、開門調査を実施すること、それについて三年間の猶予期間を持って二年間の間に開門調査をすること。  当時、私は副大臣の職をいただいておりました。その折、若林大臣と再三再四にわたって大変厳しい交渉の中にありました。幸いに若林大臣は、前に環境大臣を経験しておられた関係上、最終的には開門調査をするに当たって環境アセスを入れることに合意をされました。当時、私は辞表を胸にしたためて大臣と交渉したことを覚えております。  そのときに、一番内閣の中にあって御理解をいただいたのが現総務大臣の鳩山先生でした。控訴をするに当たって法務大臣が窓口で、所管は農林水産省でありますが、控訴の手続は法務大臣。法務大臣の了解なくして控訴ができなかった折、環境政策に深い造詣と、環境政策は今後の一つの政策課題だと任じて、その一つの思いを総務大臣は一番理解をして、環境アセスを入れる、環境調査のための環境アセスについてアセスをすることで控訴することを了解をされました。私は大変感極まりない思いでした。  なぜならば、何回となく深夜に及ぶ大臣との折衝の過程の中で、任官だから軽々とそういう行政のやったことについて盾突くことはできないような発言も大臣からもありました。任官だからこそ、辞表を胸にしたためて交渉したことを私は本当に感慨深く覚えております。そんな中で環境アセスは決定をされました。  私は、総務大臣に是非ここで、所管外ではありますが、あのときの思い、環境アセスをする、それは開門調査をするという前提で環境アセスの話だったことを大臣も覚えておられると思いますが、あのときの前提は開門調査をするということの前提だったということを私は理解していますが、大臣の見解をまずお聞きをしておきたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 全くおっしゃるとおりで、開門調査をするんだ、できるだけ早くするんだ、そのためにアセスやるというふうに当時の若林農水大臣も理解をしていただいたと、私は岩永先生同様にそう解釈をしているわけですが、何かアセスするだけで三年も、何か物すごい時間掛かるようなことを言うものですから、これは石破農水大臣にもお願いをして、できる限り開門のためのアセスをして、そしてもうできるだけ早く開門調査をしてもらいたいと、こう思っております。  あのときは私は法務大臣の職にありました。法務大臣権限法というのは国の裁判はすべて法務大臣が国を代表するということでございましたから、言ってみれば控訴権限を握っているようなものでありまして、あのときの佐賀地裁の判決がなかなかちょっと風変わりな判決だったと思います、三年たったら開門して五年間開け続けろ、それで調査しろという。私はその判決についてはなかなか意味深いものを感じたものでありますから、私は、農水省が全く、何というんでしょうか、固い態度であるならば控訴しないと。控訴しなければその判決が確定して、三年たったら五年間門を、水門を開けるわけですから、これはすばらしいことになるなと、正直そう思ったわけでございまして。  私も福岡に選挙区が変わって、タイラガイ、タイラギなんというのは、こんなでかいのが有明海で捕れておったのが、今こんなですよ、先生。それから、私大好物のクチゾコですね、いわゆるソール、いわゆるシタビラメだって本当に不漁だ。要するに生態系が狂い始めているんですから。温暖化というよりもう生態系を守ることが何よりも大事という思いがありましたから、農水省がその辺を本気でやってくれるんだったらという思いで若林農水大臣とお話合いをし、岩永先生が副大臣として加わっていろんなお話合いをしたことを今懐かしく思い出しますが、一日も早く開門調査できるように私は農水大臣にお願いをしていきたいと思います。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 私は、そこで具体的に、事務方でいいですから答弁してください。  一つは、開門調査のためのアセスのスケジュール、アセスに向けた作業の進捗、文書作成についてのスケジュールを、まず三点、具体的に、そして簡潔に。

齋藤晴美農林水産省農村振興局次長

○政府参考人(齋藤晴美君) 本件環境アセスメントにおきましては、昨年九月に環境アセスメントの手続を定めた指針を策定、公表したところでありまして、現在、それに基づきまして環境影響評価項目とか調査、予測及び評価の手法について定める方法書の素案を取りまとめているところでございます。今後、方法書の素案が取りまとまり次第、県、市町、漁協、土地改良区等の関係者の意見を伺った上で方法書を作成し、方法書についてのパブリックコメント等の手続を経て環境アセスメントの方法を決定することとしております。現在、方法書の素案の取りまとめを急いでいるところですが、その上で本件環境アセスメントについて必要な手順を踏んで、できるだけ早期に手続を終えるよう進めていきたいと、このように思っております。  それから、作成状況でございますけれども、現在、方法書作成のため、九州農政局におきまして環境アセスメントの前提になります開門方法の検討とか、それから地域の自然的条件、社会的条件等の地域特性に関する情報の把握、それから漁業生産、それから農業生産、背後地の防災といった新たな項目を含む環境影響評価項目の選定、それから当該項目等の調査、予測及び評価手法の検討を行っておりまして、近々方法書の素案を取りまとめることとしております。  それから、関係地域について申し上げますと、開門調査に際しまして環境影響を受ける可能性がある範囲と認められる地域でありまして、本件環境アセスメントで実施することとしている漁業生産、それから農業生産、背後地防災にかかわる環境影響評価項目等を踏まえて、有明海とか諫早湾、調整池、それから干拓農地や背後地を考えているところでございますけれども、これにつきましても関係者の意見を伺いながら決定していきたいと、このように考えております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 今、スケジュールについて分かりました。  環境アセスの対象となる関係地域、これは福岡、佐賀、長崎、熊本の四県にまたがっていますから、この四県の海域すべてを海域とすべきだと思うが、その件について。  それから、環境影響評価項目について、漁業、農業、防災に関して具体的にどのことを調査して影響評価を行おうとしているのか。  それから、諫早湾の干拓調整池の防災機能の検証。これは去年の四月に本明川の河口から諫早湾の潮受け堤防の水門延長線上を河川管理区域となっていますね。諫早湾の干拓調整池や防災機能や河川の内水対策について国土交通省で改めて検証されると聞いておるけれども、その予定はどうなっているのか、この件について説明してください。

齋藤晴美農林水産省農村振興局次長

○政府参考人(齋藤晴美君) 先ほど答弁申し上げました中に有明海と申しておりますので、いわゆる四県について対象となりますが、ただ、開門にかかわる影響範囲がどこかということですので、その四県の山とかそこまで入るかどうか、そこは今後検討をさせていただきたいと、このように思います。  それから、影響評価項目につきましてですけれども、アセスメントを実施する場合には、一般的に大気、水、土壌その他の環境の構成要素にかかわる環境影響評価項目ごとに調査、予測、評価を実施することになります。本件の環境アセスメントにおきましても、これに準拠いたしまして、環境の自然的構成要素としての水質、底質等、それから生物の多様性及び自然環境としての水生生物、生態系等を中心に環境影響評価項目として選定することとしております。また、これらの一般的な環境アセスメントにかかわる項目に加えて、対象事業である開門調査の特性も踏まえ、漁業生産、農業生産、それから背後地の防災等の項目にかかわる評価手法も検討しているところでございます。  それから、諫早湾干拓の調整池の件でございますけれども、諫早湾の干拓調整池は、調整池の水位を標高マイナス一メートルとなるよう管理することで潮汐の直接的な影響を受けることなく河川、排水路等からの調整池への排水が速やかに行われていることから、既に諫早市街地の一部を含む諫早湾周辺地域では防災効果が発揮されているところでございます。  開門調査を実施した場合には調整池の水位を標高マイナス一メートルに管理することができなくなることから、環境アセスメントにおきましては、調整池の水位変動に応じて背後地の排水にどのような影響が及ぶのか、現地調査及びシミュレーション等による検証を行うことを考えております。なお、具体的な防災機能の検証の方法につきましても、現在作成中の方法書におきまして関係者の意見を踏まえ決定していきたいと、このように考えております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 そこで、開門による影響を抑える方法として条件付開門が考えられますね。環境アセスでどのような条件での開門を検討することにしているのか。

齋藤晴美農林水産省農村振興局次長

○政府参考人(齋藤晴美君) 開門方法につきましては、これまで佐賀地裁判決で示されました開門当初から排水門を全開とする開門方法、それから長崎開門訴訟で原告弁護団から示された調整池への海水導入量及び調整池からの排水量を段階的に増加させ最終的には排水門を全開とする開門方法、それから平成十四年に実施いたしました短期開門調査と同様、背後地の防災や構造物の安全等への影響を考慮し、調整池の水位や排水門付近の流速に制限を設ける開門方法など、各方面で議論、提案されているところでございます。  本件の環境アセスメントの前提となります開門方法については、これらを参考にしながら複数の方法を検討しておりまして、今後、関係者の意見を聴取した上で決定していきたいと、このように考えております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 それで、開門調査の実施についてですけれども、開門アセスの指針で第二十四において、九州農政局長は、評価書に記載されているところによって環境の保全について適正な配慮をして開門調査を実施するものとするとしていますね。つまり、開門調査を前提にしているということでいいんですね、理解は。

齋藤晴美農林水産省農村振興局次長

○政府参考人(齋藤晴美君) 指針は環境アセスメントを実施するための手続を定めたものでありまして、御指摘の第一編第二十四は、開門調査にかかわる環境保全について適正に配慮すべきことを規定したものでございます。  開門調査を含めました今後の方策につきましては、環境アセスメントの結果を踏まえ、関係者の同意を得ながら検討を進めていくこととしております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 今のは答弁になりませんね。開門調査を前提としているものと理解していいかと言っているんですよ。

齋藤晴美農林水産省農村振興局次長

○政府参考人(齋藤晴美君) 環境アセスメントをするということは、開門をするという前提の上に立って、そうしなければアセスメントはできませんから、そういうことを前提にしてやっているということでございますけれども、大臣談話にもありますように、開門調査を含めた今後の方策については、環境アセスメントの結果を踏まえ、関係者の同意を得ながら検討を進めていくということでございます。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 全然あなた答弁になっていないね、それは説明に何もならないよ。  それでは、大臣談話について。  大臣談話、環境アセスメント実施後、開門調査を含め今後の方策について、関係者の同意を得ながら検討を進める旨発言されておりますよ、これはね、大臣談話で。関係者の同意を得られなければ開門調査は実施しないんですか、大臣。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 議論の経緯はよく承っております。私もそのように認識をしております。  同意は必要です、関係者の皆様方の同意なくして行うということはございません。同意を得るべく努力をしていかねばならないと思っておりますし、その過程においては極めて誠実にやっていかねばならないと思っております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 同意とは、具体的にどういう同意ですか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) これは、開門調査につきましていろんな御意見がございます。それはもう委員が一番よく御案内のとおりでございます。したがいまして、開門調査のための環境アセスメントを行い、その結果を踏まえ、漁業者あるいは営農者、地域住民の方々、そのような方々の御同意をいただきながら検討を進めていきたいと思っております。  したがいまして、開門調査を含めた今後の方策について関係者の御同意をいただいてまいりたい。これはもういろんなことについて、これでいいですか、あれでいいですかということについて、アセスの結果を踏まえながら御同意をいただくことが必要だと思っております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 今、今後の方策について営農者、それぞれの立場の方々から同意を得る、これは当然のことだと。私は、干拓造成をするためにあそこはできたのではなくて、長崎県の治水対策、防災対策としてあそこは当初、南部総合開発事業として事業が始まったんですが、結果として干拓地ができたんだ。入植をされた皆さん方に営農を阻害するようなことはしてはなりません。そのためには農業用水も確保しなければいけない。環境アセスをしていく過程の中で農業用水等々の確保をしない限り、開門調査できないんですよ。  そういう具体的なことの方策を何もしてなくて、結果が出てからやるということだけではやらないということにつながっていくから開門調査をやるんですかということを聞いているんですよ。そのために具体的にどうするかということ。具体的な方策をやっぱりプログラムとして示さない限り、沿岸漁民の皆さん方の御理解はいただけないと思うから、具体的にお示しを願いたいと言っているんですよ。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) それらの同意をいただくべく、先生が御指摘になりましたような様々な方策は提示をしていかなければなりません。そのために営農者の方々、今干拓が目的ではないんだというお話をなさいました。そのこともよく踏まえながら、どのようにすれば同意が取れるかということについて、同意がなきゃやらないのかと、それはそうなんでありますが、同意を得るためのいろいろな方策は国として最大限講じていかねばならないことだと思っております。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 それでは、もう一つ聞いておきます。  福岡高裁、環境アセスの実施の期間中に福岡高裁の判決が出ると思います。判決内容によって環境アセスを中止することがありますか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) これは、なぜ控訴をしたかということは委員御案内のとおりでございます。これは控訴をしなければ行政としてちょっと筋が通らないところがございまして、高裁の決定というものと地裁の判決の内容が異なっておりますので、因果関係論でございますが、ここのところは、最高裁はともかくといたしまして、最高裁は違法性がないと言っているわけですから、そこは控訴をしておるということでございます。  委員お尋ねの福岡高裁の判決が出た場合にどうかということですが、これは開門調査を含めた今後の方策について同意をいただきながら検討を進めるということを今まで申し上げてまいりました。御意見を踏まえまして適切な対応を行うために実施をするものでございまして、これは訴訟とはまた別個の行政の対応になると考えております。もちろんあらゆる可能性は否定をいたしませんが、論理的に判決の内容によっては開門調査を行わないことになるかといえば、それが理論として結び付くということにはならない、いろんなことは否定はいたしません。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 大臣は筋が通らないから控訴したと言われるが、これは筋が通らないから控訴したんじゃないんですよね。その因果関係を、あの裁判の中で潮受け堤防を撤去するというような要望は何もないんです。生態系等々が変わったりしている部分があるから、その原因の調査をせろということで裁判はなっているんですよ。  だから、環境アセスをやっぱりやるということは、どういうことがあっても開門調査をするという前提に立った作業を並行して進めていかない限り納得しませんよ。これは世界の潮流でしょう、環境政策を最重点課題として取り組むというのは。今、環境政策は世界の潮流じゃないんですか。今までやってきたその一つの事業を、あるときには否定してでも方向を転換しなければいけないんですよ。それを恐れちゃいけないでしょう。  私は、長崎県の防災事業でやってきたあの事業、その地域に住まれる皆さん方の治水に対する思い、災害に対する思い、その解決のためにやってきた事業そのものを私は理解するんですよ。しかし、想定外のことが起きた、想定外のことが起きたことに対する対処は行政としての責任として果たさなければいけないんじゃないんですか。私はそのことを指摘しているんです。だからこそ、辞表をしたためて私は大臣と折衝をしたんです。それに対して、半年以上たってもなお遅々として進まないから、ここではっきり私は申し上げておきたいと思ってお尋ねしているんですよ。  もう少し踏み込んだ御答弁はいただけないんですか。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 経緯につきましてはよく存じ上げております。そして、委員の御指摘に首肯する部分も多くございます。  ただ、行政の連続性というものから考えましたときに、本当に大きな決断というものをしていかねばならない。そこに当たって、今まで積み重ねてきましたもの、あるいは同意ということを申し上げました。じゃ、関係者の方々、すべての方々の御同意がいただけるかどうか、いただけないとするならばどういう努力をしなきゃいけないか、そのようなことはすべて考えていかなければならないことだと思っております。  委員がおっしゃいますように、時代が変わった、環境というものを最優先に考えねばならぬ、あるいは鳩山大臣がおっしゃいましたように生態系というものをどう考えるか、これはもう政治として重く受け止めていかねばならないことだと思っております。  遅々として進まないとおしかりをいただきました。そこは、今政府委員からも答弁を申し上げましたように、最大限急がせたいと思っております。その中でどれだけのスピード感を持って、あるいは納得感を持ってやっていけるかということは、よく今後とも委員の御意見を承りながら、政府として誤りなきを期してまいりたいと思います。

岩永浩美自由民主党

○岩永浩美君 行政の連続性を私は否定しません。行政の連続性は当然あってしかるべきと。しかし、もし行政の連続性の中にも誤りが指摘されたら、方向転換することは勇気のある決断なんですよ。そういうことがあっても決して私は悪いことではないと思いますよ。国民が納得し、地域住民が納得する勇気ある決断を是非お願いをして、私の質問を終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。佐藤昭郎君。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 自由民主党の佐藤昭郎でございます。  参議院の予算委員会の質疑、与党質疑でありますけれども、参議院ではサッカーでいうとアウエー状態でございますので、緊張感を持って務めたいと思いますので、しっかりよろしくお願いします。  まず冒頭、麻生総理に、このねじれ国会の下で、先ほども岩永委員も質問にもありましたけど、百年に一度の金融経済危機、これスピード感を持ってやらないけない、この緊急政策実施の方策をどうすべきかということについて伺いたいと思うんですが。  まず、昨日の審議で、総理以下閣僚の皆さんは少し戸惑ったと思うんですね。なぜかというと、小沢問題に続いて次は定額給付金を受け取るかどうかという、そういう質疑に入っていったんですけれども、この定額給付金を財源にする財政特例法案というのは、これ二か月前に衆議院で可決、成立して参議院に送ったんですね。五十日間掛かりました、これ、三月四日に参議院の決議を、結論を出すには。オバマ政権ではいろいろとスピード感を持って言われていますけれども、二月十七日に、これオバマ大統領政権の下で米国の景気対策法が成立したんですね。この審議は、上院の共和党は反対でしたよ。しかし、審議時間は四・五時間なんです。こっちは五十日間なんですよ。経済財政諮問会議の会議もありましたけれども、このときに民間議員からも、我々のというか我が国の経済対策、この三段ロケットというのは先進国にも勝るけれども、スピード感では絶対的に不足しているという指摘を受けちゃったんですよ。  これから総理は、四月二日にはロンドンで金融サミットに出られる。世界の各国が一刻を争ってこのまさに地球的な金融経済危機に対応することを打ってきている。しかし、我が国は、総理は残念ながらこのハンディキャップがあるんですよ、議会における。これをどう克服していくか。  それから、この本予算、これはなるべく早く審議して成立させなきゃいけない。しかし、この今の民主党の対応を見ていますと、これは場合によっては国民の減税にもつながる税制法案だって六十日間たなざらしにするという、四月二十日まで引き延ばすという可能性もあるんですよ。このところを、どうやってここをしっかりやっていくか。私は正面突破しかないと思うんですよ。しっかりやっていく、最悪の事態に備えて。  それとともに、予算に盛られた政策、これは衆議院で予算は成立していますから、必ず三十日間たったら成立しますね。この中に取られた政策について、例えば公共事業の前倒し執行、これの準備を万全にして、これをひとつしっかりやっていくようにやっていく必要があると思いますが、総理、今の決意をひとつお述べください。(発言する者あり)

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 財政繰入れ特例法ということだと思いますが、これは総額七十五兆円に上りますうちの、三段ロケットの第二段という部分になります二次補正執行のための必要なものだと、私どもは最も大事なものの一つだと思っております。  二次補正というのは、御存じのように、いわゆる世界的な経済の厳しい中にあって、国民生活、我々の生活、日本経済というものを守っていくためには必要な施策が大変多く盛り込まれたものだと確信しております。  したがって、この繰入れ法が残念ながら成立していなかったと、していないという状態は、財源の大部分が確保されていなかったために、いわゆる定額給付金はもちろんのこと、高速道路料金の大幅な引下げなどなど、そういった施策の執行を見合わせていた、見合わせざるを得なかったということだと思いますが、その必要性については野党の皆様にも御理解をいただけるものと考えていましたが、残念ながら合意を得ることはできませんでした。  そのために憲法の規定に基づいて本法の成立に必要な手続を取らざるを得なかったということで、今言われたスピード感という点については、我々としては、残念ながらそういった結果にならざるを得なかったということを我々としては大変残念に思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 この二次補正の法案に関しては党内にもちょっと誤解がありましたね。昨年末に二次補正をなぜ出さないかと。出さないから、自民党を離党した国会議員がいましたね。しかし、結果はどうですか。もし昨年末に出しておれば、この通常国会というのは必ず一月末には開かなきゃいけない。ですから、臨時国会を昨年出して延長したとしても、これ五十日待たされたら廃案になったんですよ。小沢代表というのはそこまでやる人なんだというこの怖さを自民党の議員はまだ認識していないというところが、甘いところがある。これは我々も大いに反省しなきゃいけない。私は、この粛々とやっているところはいいと思います。  さて、今日は日銀総裁もおいででございます。この政府の経済政策というのは、今私が申し上げたことで先進諸国に比べて遅れてしまった、何とか早くしなきゃいけない。しかし、日銀のこの金融政策、金利も含めて、企業の支援、これを私はしっかりやっていただいていると思いますね。これから、今非常に景気が落ち込んでいる、この状況の中で国民に、いや、日本は先進諸国と比べても決して遜色ない、しっかりした金融政策を打つんだということを引き続き今後も、今までもやってきたし今後もやっていくんだということをメッセージとして伝えていただいて安心感を与えていただきたい。いかがですか。

白川方明日本銀行総裁

○参考人(白川方明君) お答えいたします。  最初に経済情勢を申し上げますと、昨年秋のリーマンの破綻以降、破綻を契機にしまして、国際金融資本市場の緊張が一挙に高まりまして、海外経済も急速に悪化する中で我が国の景気は大幅に悪化しておりまして、金融環境も厳しさを増しております。一言で言いますと、大変厳しい状況であるというふうに認識しています。  日本銀行の政策でございますけれども、矢継ぎ早にいろんな措置を講じてまいりました。  第一は、政策金利の引下げでございます。無担保のコールレートは現在〇・一%という水準でございます。  第二に、金融市場の安定のために積極的な資金の供給を行っています。まず、米ドル資金供給オペを各国と協調して行いまして、現在、金額無制限で実行しております。円資金についても、長期国債の買入れ、これは実はアメリカも欧州中央銀行も行っていない政策でございますけれども、これも行いまして、潤沢な資金供給を行っております。  第三に、企業金融の円滑化でございます。企業債務を担保に低利、金額無制限で資金を供給する、いわゆる企業金融支援特別オペを今実施しております。  それから、中央銀行としては異例でございますけれども、CP、社債の買入れも行うなど、踏み込んだ対応を行っております。  現在、グローバル経済は非常に厳しい状況でございますから、日本経済の回復のためにも、これはグローバル経済の回復が不可欠でございます。その点、各国政府、中央銀行努力しておりますけれども、日本銀行もこうした金融経済の非常に厳しい状況を認識しまして、日本経済が物価安定の下での持続的な成長経路に復帰するために最大限の貢献を行っております。目先、年度末に向けましては、これまで講じてきた措置を活用しながら金融市場の安定確保に万全を尽くしたいというふうに思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 万全な対応をひとつお願いしたいと思います。  現下の経済情勢、今も総裁触れていただいたんですけど、これやはり、我々が本予算を編成して出した後、この一月、二月は本当に、総理もおっしゃっていたように、急激に悪化しておりますよね。これは二月十九日の内閣府の月例経済報告では、これ年率マイナス一二・七%の実質GDP成長率、これが予測される。それから、GDPギャップの動向については、これも経済財政諮問会議で出されたわけですけれども、この二〇〇八年の十月から十二月期にマイナス四・三%、これは五百兆としても、それだけで二十兆ですよね。だから、マイナス四・三%が続くとして二十兆ですよ、年間で。しかし、更に落ち込んでいった場合、これは年間、場合によっちゃ五十兆というような需給ギャップも生ずる。これは大変な状況の中で、私は、政府のやはり財政出動、スピード感を欠きますけれども、やっぱりどうしてもここに力を出していかなきゃ、主な力を出していかなきゃいけない。  そこで、私、与謝野経済担当大臣と少しお話しさせていただいて、私はこう思うんですけど、与謝野大臣は「堂々たる政治」でも耳触りの悪い話をするのが私の仕事だと言われていましたから、国民に向かって。(発言する者あり)私ちょっと説明しますから。この国債の発行、これは八十八兆円の今回の予算も三十三兆円出しましたね。こんなに出して大丈夫なのかと、国民の中からは、公債残高が増えるなと、財政再建できるかなという話が、心配が広がっているのに対して、私はそうじゃないんじゃないかということを申し上げたいと思うんで、お手元に国債の国民負担と国債の次世代負担という、これはテレビにはここ映りますけれども、こういうペーパーを用意したんで、これを御覧になっていただきたいと思うんです。これですね。(資料提示)  これは、私どもの同期の勉強会にも来ていただきました大阪大学の小野善康先生の著書から取らせていただいたんですけれども、この左側の図を見ますと、国債の国民負担とありまして、縦軸は民間の保有資産、横軸は時間ですね。上は国債を発行しない場合です。これは国民の国債以外の金融資産、一緒ですよね。下の方は政府が国債を発行する場合です。そのときに、民間の保有資産を見ますと、国債を発行して、そこで民間の金融資産は上がるんですね。ここがなかなか理解できない。上がったところを、将来償還時点にはこれは何らかの形で増税になるのか、あるいは成長率が高くなれば自然に償還されますけれども、ここで戻る。一般的には、この右側の償還のところだけ見て国債を発行したら国民負担につながると、将来の、こういう説が言われるわけですけれども。この発行のところを見ていただきますと、このときに政府は国債を買っていただいたお金を全部ためないで国民に支払うんですよ。国民の資産はそこで増えるんですね。  ですから、ここのところを見た場合、国債を発行したら後で国民からそれを税金でいただくのは決して国民負担ではない。差し上げたものをいただく。与謝野大臣は、これ割り勘論ということを言っておられますね。これは、出したことを後でもらう、割り勘だよと言っていることで、また一致すると思うんですね。  それからもう一つ、国債の次世代負担というのがあります。これ見てください。これは総理も演説でちょっと触れられておりましたし、消費税論議になったときも、国債を発行した場合、それが孫や子の世代のツケになるということをおっしゃいましたけれども、これもそうじゃないんですね。  これは、財政出動しますね。で、国民の資産は財政出動で増えます。これは、公共事業ですと七割が人件費ですよ。国民の懐は豊かになる。そしてそれで、途中で点線がありますね、右側の。世代交代があるんです。しかし、お金をお墓に持っていくわけにはいきませんから、必ずその世代は相続や投資やいろんな形で次の世代にこの資産を渡すんですよ。ですから、次の世代はこの資産から払えばいい。ですから、決して次世代のツケにはならないという、こういう私は考え方が、この小野先生の考え方は合っていると思いますので、与謝野大臣、いかがですか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 観念的にはそういう考え方が成立をするとしましても、国債を持っている人は期限が来ますと元本を返してくれと言うに決まっているわけですから、それは国からの支出として元本を返さざるを得ない。これは、国から現金が出ていくと、その現金は税によって賄わなければならないという関係にあります。  借金をしてでもやった方がいいという仕事は私はあると思いますし、借金をすることはそんなに悪い話ではない。ただし、ある限度を超しますと借金が借金を呼んでしまうという、そういう状況に陥る。これ、今は助かっておりますのは、長期金利が一・五%以下であるので、国の大きな債務というものは余り痛手として実感として我々に伝わってこないわけですけれども、この長期金利が少しでも上がれば、これは国の財政に対する大変な打撃になる。どういう形の借金にしろ、借金というのは元手は返さなきゃいけないという宿命があるので、観念的には国内でうまくやっているんだという考えは成立しても、やっぱり国の財布と国民の財布の間では、実際には将来お金のやり取りをせざるを得ないということは分かっていただかなければならないことだと思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 今の国債の金利、まだ一・五なんですよ。これはあらゆるやはり経済人というのは見ながら国債を運用していく、扱っているわけですから、このやはり低金利であるということが日本の国債発行の健全性をある意味裏付けている。確かに、将来急に上がる可能性があるかもしれないというおそれがありますけれども、今のところそういうおそれはないと私は思います。  続いてもう一つ、財政危機について伺います。(資料提示)  これは、日本では財政危機でないという、これも我々の十年会の勉強会に来ていただいた文京大学の菊池先生の著書から取らせていただきました。これ財務省は、やはり分かりますよ、それは、日本の財政全体をつかさどる立場から危機感が。しかし、ちょっと考え方変わってきましたね。純債務、粗債務論ですよ。これは我が方の木村先生とか、そういう方も予算委員会でいろいろ質問されたんですけれども、やっと財務省もこの粗債務に並行して純債務という論を入れ出しましたね。私、これ大事なんですよ。今までの財務省の説明だと、この粗債務、つまり国の借金だけに重点を当てて、これ粗債務全体で七百九十五兆とありますね、これ二〇〇五年のときを見せていただきましたけれども。  しかし、日本は先進各国と違って金融資産が四百八十兆あるんです、これ。ここ、ここのポイントを、なぜこうなるかというと、日本のやはり今までの運営、例えば社会保障基金についても国が徴収して、これを預かって運用している。これは将来払わなきゃいけない一つのお金でございますけれども、徴税権が国にあって、こういう運用をしているということは国の金融資産なんです。これを引かなきゃ駄目なんですね。  そこで、見るところが国民一人当たりのこの純債務というところです。これで見ますと、純債務というのはぐっと減りまして三百十五兆、一人当たりにしますと、粗債務ですと六百二十三万なんですけれども、純債務だと二百四十三万なんですね。これをよく見ながら行かなきゃいけない。それから、この下の表を見ますと、日本政府はGDPに匹敵する金融資産を持つということで、合計が年々増えていますね。これは日本の今の社会保障基金の運営状況から見て、国が集めるお金が年々増えるんです。毎年、例えば二〇〇五年ではプラス二十兆で四百八十兆。  この国民からある意味吸い上げているお金は国全体として使わなければ財政は収縮していくんですね。ですから、主婦の感覚で、いや、借金ない方がいいと、プライマリーバランスゼロにした方がいいというのは日本の場合は当てはまらない。これをやると日本の財政全体が、経済全体が収縮していくということなんで、ここも与謝野大臣、ひとつ財政危機ではないという点について、よろしくお願いします。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) この紙を今日初めて見ますんですけれども、私は会計学の専門家ではないんですが、社会保障基金というのはこれは預り金でございますので、債務の方に計上しなきゃいけないんじゃないかと思いますので、このバランスシートは理解、ちょっとできないようなものじゃないかなと思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 まあ急に今見せられて分かったというのはちょっと無理だと思います。しかし、御検討いただきたい。こういう考え方は、しかしあるんですよ。あるんです。私はこれを支持します。  次に、まあこれは私のお願いですけれども、これを政府が余りお答えになると次の、今本予算の審議中ですけれども……(発言する者あり)ありがとうございます。  我々与党PTでも今の経済状況を見て、やはり次の、特に我々が気にしているのはこの需給ギャップ、これを埋めるために更なる財政出動はやはり要るだろうと。今日の新聞にも、昨日ですか、中国も四兆元ですね、思い切った財政出動する。オバマ政権もそうだ。  ですから、我々としては、今、雇用・景気ニューディールチームということで検討しております。与党の考えがまとまりましたら、次の財政出動に向けて政府にお願いしたいと思います。与謝野先生、どうですか、大臣。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 今は平成二十一年度の当初予算を参議院のこの予算委員会で御審議いただいてますんで、そういうことを仮に考えていたとしても考えていると言えない立場にございますんで、それは党の方でもししっかりお考えいただくんでしたら、しっかりお考えいただく時期であるのではないかと思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 次に、一番大事な緊急雇用対策に移りたいと思います。  私は、雇用の確保というのは政治の最大の仕事だと思いますね。雇用。これ我が国の、総理おっしゃっておられますけれども、これやっぱり日本の経営資源というのは勤勉で教育水準の高い労働力であると。これがアイドルしてしまうというこの失業問題、これは政治家として最大の仕事ですよ。これは、雇用の確保に向けて総理の決意を伺いたいと思います。  今の数字、参考までに申し上げますと、雇用失業情勢というのは十二月、四・四、四%に上がったんですね、十一月から〇・五%。大体一ポイントが七十万人ですからね、もう三十五万人失業した。そして、将来どれぐらい行くだろうということで、私、過去最悪の数字を調べましたら、これはやはり平成十四年、二〇〇二年の六月と、平成十五年、二〇〇三年の四月の五・五%、三百八十五万人、最高なんですね。これは、小泉構造改革が成果を表したころなんですよ。私は、やはり失業をこれだけ増やすということは、政治家にとってはやっぱり一番の僕は良くない点だと思いますので、その点はやっぱり小泉構造改革を僕は評価しないんですけれどもね。  やっぱりこれは政治家として総理として絶対ここは全力を挙げてこの雇用の確保をやるんだという決意をひとつ総理から伺いたい。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 有効求人倍率というのの急激な低下というのが一番分かりやすいんだと思います。御存じのように、失業率というのは四・四が四・一ぐらいまで失業率の方が下がっております。したがって、そちらの方に目が行っておられる方も多いと思いますが、有効求人倍率が一を割って〇・六とか〇・七という数字になっているところは、これは非常に大きな問題だと、私はそのように理解をいたしております。  したがって、こういったものは、やはり非正規雇用者と言われる者の大量離職というものもありますけれども、雇用情勢が更に悪化して正規労働者というところにまでその問題が及んできているというのは、これは非常に大きな問題で、昨年より今の方がという話になってきております大きな問題だと思っております。  したがいまして、いわゆる雇用というのはこれは生活の糧の一番の本ですから、佐藤先生おっしゃるように、これは極めて重要な課題であることははっきりしておるというのは、もう我々もそのように認識をいたしております。  したがいまして、今この年度末というのを控えておりますので、年度末の資金繰りが付かないために黒字のまんま倒産するということになりますと、さらに失職、いわゆる職をなくなる、会社、倒産によってなくなるということが引き起こされますので、こういった問題を含めて、これ一番肝心なところで、会社がつぶれたらそれでまたなくなりますので、増えますので、そういうところを考えて我々としては今の今回の二次補正を通していただきましたので、その部分はかなり手当てができると思っておりますけれども、いずれにしても、一段、二段、三段と申し上げてきましたけれども、この雇用という問題は目先一番の課題だと理解しております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 ありがとうございます。  日銀白川総裁、御出席ですけれども、もしお忙しければ、どうぞ、ありがとうございました。済みません。  舛添厚生労働大臣に伺いますが、やっぱり国民の関心もこれは非常に強いですね。この雇用対策、私はこの失業給付と雇用調整金と職業訓練、これは三本柱だと思うんですけれども、この三段ロケットで、具体的にですよ、既に何を実施して、これからこの予算、本予算、何を追加していくのか、これを具体的に分かりやすく、相談窓口までもしできれば、国民の皆様にお伝えいただきたい。舛添大臣。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 雇用情勢が極めて厳しい中で、二次補正、それから来年度予算におきまして、まずこの雇用調整助成金、これを使って休業や訓練などを労働者に行わせながら雇用を維持する、こういう企業に対して助成措置を行う。それから、雇用創出のため、四千億円、過去最大規模ですけれども、その基金を都道府県に創設する。それから、失業給付の見直し。それから、例えば派遣の方々ですけれども、これは二月十八日時点で非正規労働者十五万八千人、これは昨年十月から三月までの数字として十五万八千人という予想が出ております。こういう派遣労働者を雇い入れた場合のこの企業に対する助成の実施などに取り組むほか、住宅・生活対策ということも資金貸付けなどを行っていきたいというように思っています。  具体的に、例えば雇用調整助成金、これは一気に利用される方が増えまして、平成二十年十二月で十三万八千五百四十九人、ところが、この一月で八十七万九千六百十四人に上っています。ですから、昨年同期に比べて六百倍、前月比で百倍と、これぐらいの数字が出ております。  それから、雇用促進住宅、この入居や貸付けについてですけれども、まず雇用促進住宅の入居は三月四日現在で四千六百六十九件、それから住宅費用の、入居費用の貸付けを行っていますけれども、これも四千六十三件ということでございますので、各都道府県の労働局、ハローワーク、労働基準監督署、我々の持てるすべての道具を使って、更にこの雇用対策をしっかりとやっていきたいというふうに思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 時間がありましたら、今の対策でも更に足りないところを、労働者派遣法の改正、雇用保険法の改正、これ今国会出しておられますよね、これしっかりやって、ひとつ国民に不安がないように万全の体制でお願いしたい。我々もしっかりやります。  続きまして、次の日本版ニューディールといいますか、戦略的な公共投資の重要性と地方負担の軽減策について、国土交通大臣と総務大臣に伺いたいと思います。  この公共事業という概念が、残念ながら我が国では余り今まで、特に小泉構造改革の時点で評価されてこなかった。これは、特に財政赤字を増大させただけだとか経済効果が余りないとかいろいろありましたけれども、しかし、今度の私は状況の中で、経済、雇用の危機の中で、公共事業、公共投資の出動はやっぱり大宗を占めざるを得ないと思います。中国、米国、それらの景気刺激策を見てもここが中心ですね。  ただ、この公共投資をやるときに私は戦略的なもの、つまり急ぐもの、用地買収も伴わなくてすぐやれるもの、一方でじっくりと時間を掛けてお金を掛けてやるスーパープロジェクト、ここら辺を示しながら、国民に向かっても大幅な公共投資というのは極めて有効なんですよということを示す必要がある。この点、戦略的な公共投資という点で、金子大臣、いかがでしょうか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 今度、二次補正の中に六千億入れさせていただきましたけれども、地方自治体が本当に自分の必要で、これは言わば補助事業ではありませんので、地元負担を心配することなく、県あるいは自治体に直接配分をされますので、そういうものでその地域が雇用に非常に役立つようなものを面的にとらまえながらやっていただくというようなことを非常に期待をしております。  例えば、河川の整備、単に河川の整備ではなくて、併せて貯水、遊水地を整備していく。あるいは、公園に浸透、雨水がたまって浸透をさせるようなものを入れていく。あるいは、学校の校庭に同じように浸透式のものを入れていくといったような地域、これは市街地でありますけれども、市街地全体として災害対策といったようなものも面的にやっていくというのは非常に身近な、あるいは今先生おっしゃった比較的短期間で経済効果が現れるような、そういう事業というものを戦略的に使っていただくということを期待しております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 私の専門分野でありますこの土地改良分野でも、今の水利施設二十五兆円の中見ると、やっぱり耐用年数が過ぎている施設というのは一・九兆円あるんですね。こういうものは用地買収も伴いませんし、しっかりやっていく必要がある。  国土交通省所管の公共投資もそうでありましょう、計画を立ててしっかりやっていくべきだと思いますが、ここで一つ大きな問題というのが私、地方負担なんですね。先ほど同僚の議員からも新幹線の地方負担でありましたけれども、公共投資の地方負担がネックになって事業が進まないというのが実は大きな問題になっております。  この本予算は今までどおりのやはり私は制度で進まざるを得ないと思いますよ、しっかりね。しかし、先ほど私申しましたように、五十兆にも及ぶ需給ギャップを埋めていくときに、大幅にこれ出動する必要があるというときに今の地方負担でいいのかと。  これ、小渕内閣時代に公共投資倍増計画で実はいろいろ苦慮いたしまして、交付税の上乗せで対応したんですね。これは、例えば臨時公共債というのを平成六年から十年まで、財源対策債というのを十一年から十三年まで。これ算入率それから起債の充当率八〇%、今これ五〇%ですから非常にいいんですよ。過疎債というのもありますね、今も過疎債というのがありますよ。過疎債は充当率一〇〇%、算入率七〇%。  この地方負担上げるために法改正して国費のやつを上げていくというのは、当座はこれは緊急間に合いません。私は、やはり交付税、しっかり対応していただいて、裏負担を少なくしていくというやり方が極めて有効だと思いますが、総務大臣、いかがでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 実際、そうだと思います。したがって、麻生総理大臣がどう加算しても減りそうな来年度の地方交付税について格別に一兆円別枠で手当てをしていただいた結果、今年度に比べて来年度の地財計画では地方交付税が四千百億円ほどプラスという形になったわけでございます。  結局、国から補助金が出た、自前で幾ら使うかと、しかしほとんど起債していいよと。起債していいよ、そのうち、かつて八割、今は五割でもこれは将来の交付税で見てあげるという、そういうやり方がずっと続いてきているわけでございます。  ところが、結局は幾ら地方交付税で見てくれるといっても将来の交付税の先食いのような形になりますから、交付税全体が右肩上がりでどんどん増えていくんだったらそれで地方もやっていけるんですけれども、交付税が増えないと結局は起債した分の負担が重荷となって、財政力のないところは、新しい公共事業を国が補助してあげるよといっても、もううちの負担がたまらぬから結構ですというようなことになってしまう。そうなれば地方の発展は望めないので、結局は地方交付税が増えていく仕組みをつくること、そのためには、例えば法定率も検討していただくとか、いろいろお考えいただけると有り難いと思います。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 ひとつしっかりした対応を是非お願いしたいと思います。  次に、外交・安全保障政策に移らせていただきますが、麻生外交の基本理念、私は、外務大臣時代に提唱されたこの自由と繁栄の弧というのは極めて私はいいと思いますよ。これは、ユーラシア大陸に沿って自由の輪を広げて、価値観を共有する国々と豊かで安定したアジアを形成する。これは、米国を世界秩序の中心に位置付けながら、しかし欧州も排除しない、中国に対する期待と牽制にもなっているんですね。これは、総理、基本的にこの外交理念は変わりませんか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 自由と繁栄の弧というのを三年、二年数か月前でしたか、発表させていただいてこの方、少なくともいろいろロシアから、若しくは中国からこの問題について懸念を言われたことは一回もありません。まずこれだけははっきりさせておきたいと思っております。そうなるだろうと期待をされた方も随分いらっしゃって、当時はいろいろ言われたものでしたけれども、そのことを中国から言われたこと、若しくはロシアから言われたことは一回もないことだけははっきりしておきます。  その上で、我々は少なくとも経済的繁栄というものと民主主義というものを希求した先に間違いなく平和と人間の、若しくは人々の幸せがある、これ日本の戦後が、戦後の日本外交が歩んできた基本というのを口にしてまとめると多分こういうことになるんだと思っております。  したがいまして、アジアの国々に日本と関係の深かった国はいずれも繁栄したではないかと、アジアの国々を見れば極めて明確ではないかということを考えたときに、我々がやってきた援助、支援の仕方というのは欧米とはかなり違っておった。このコンセプトを是非学んでもらえればということで、いろいろな例を引いて各国に持って回って、今改めて、金融危機に端を発した国際経済というものの中にあって、新興国、最近、昔からあった国ではありましたけれども、新たに民主主義国家として独立した国々というのに対しては、まだ若いと言えると思いますので、そういった国々に対して我々の歩んできた経験をということでいろいろ話をさせていただいて、少なくとも我々が申し上げた国々、多くの国々、中には中央アジアを含めまして多くの国々がこの案というものに非常に共鳴を覚え、結果として、それらの国々と誠に小さなプロジェクトでスタートさせていただいておりますけれども、確実にその輪を広めつつあると思っております。  したがいまして、この方向は決して間違っていないと、私自身はそう思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 外務大臣にもちょっと、クリントン国務長官との会見を経た、伺いたいんですが、ちょっと時間がありませんので、時間があったらまた中曽根外務大臣にも伺わせていただきますが。  私は、次にこれはどうしても話しておきたい点で、二大政党化、政権交代が行われるということを前提にした場合の国の安全保障、外交政策というものの在り方という点でちょっと論じたいと思うんです。  先進諸国では、民主主義的に政権交代が行われるときは、外交・安全保障政策に対してはやはり国益を損ずるということで急激な変更はやりませんね。これはオバマ政権を見てもそうです。イギリスもそうです。しかし、日本は今、政権交代が視野に入ってきたけれども、本当に大丈夫かと。これは小沢代表の外交政策、安全保障、これは党首討論でもおっしゃいませんし、代表質問もされない。よく分かりませんが、ぱっとこの間、第七艦隊の日本のプレゼンス論が新聞に報道された、ああ、こんなことだったのかなと。私は、これはやはり国民の皆様に、政権交代が行われる場合、分からないじゃ済まされないんですよ。  私は、この小沢代表の著書、これは「小沢主義」というのが二〇〇六年に出ています。それから、二〇〇六年に同じく「小沢一郎 政権奪取論」というのがこれは朝日新聞から出ている。「小沢主義」は集英社ですね。ここでどういうことをおっしゃっているか。そのたまたま一端がこの間の第七艦隊のプレゼンス論に出たんですね。  やっぱり考え方は国連中心主義ですよ。国連の決定にはすべて尊重し従うと。国連の枠組みで世界の平和を守るためには日本は協力しなきゃいけない。アフガニスタンの国連ISAFは、日本は当然派遣部隊を含めて可能な限りの協力をしなきゃいけない。国連の決定による平和の維持の活動は、たとえそれが武力の行使に及んだとしても、個々の国の国権、自衛権の発動によるものではない。国権の発動とは全く異質の行為であり、憲法九条で禁止されている武力の行使に当たらないと。国連中心主義ですよ。  それから、私は対米観についても危惧を持っているんですよ。これは、八〇—八九年の日米経済摩擦、建設協議、湾岸戦争を経ておっしゃっておられるんですよ。アメリカは日本のことなどまともに相手にしていないと。アメリカの支配層の連中は日本人を本気で相手にしていない。国連で決めたことは何でもやりますという覚悟が日本のスタンスとしてなければいけない。それで初めて日本は他の国からまともに相手にされるというんですよ。  これは、二十年間経て、全体が変わってきていますよ。アメリカも変わっている、我々も変わった。余りにもナイーブな一面的な私は対米観、これでやれるのかと。  これは私、まあうなずいておられますから、私が言いたいのは、党首討論を是非やってください、毎週。これは、やって国民に、どこに外交・安全保障政策の差があるか。ひとつ総理、この点だけ、党首討論だけ、お答えください。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、党首討論は御存じのように相手を、申し込んでも向こうの方がおこたえになるかどうかが、これは国会でお決めいただくので、私どもが幾ら申し上げてもさようなわけにいかないということもあり得るということを前提にして話をしていただかにゃいかぬところだと思いますが。  今のお話を聞いておりまして、いろいろ私も読ませていただいて、第七艦隊に限らず、いろいろお話があっておりますのは私も決して知らないわけではありません。  ただ、この東アジアというところを見ますと、少なくとも、明らかに朝鮮半島の問題を含めて極めて不安定と言われる状況にあって、我々は我々の国を目指して発射できると言って豪語しておられる方がおられるわけですから、そういった状況の中にあって、私は、第七艦隊という、日本に基地もなければというような状況の、いや、司令部がないというようなものだけで日本の国防ということになりますと、我々としては、多分軍備増強というのはよほどやらない限りはそれを補うことは難しい、多分防衛にお詳しい方ならだれでもそうおっしゃるだろうと思っております。  したがって、自らの防衛力というのを整備しつつということが物すごく大事なところで、その分はどうされるのかというのが極めて不明確だと、私はそう思っております。少なくとも一党の党首として、野党を代表されるような党首がこの話をされるということに関してはきちんとしていただかないと、我々から見ますと、国民から見て極めて不安を覚えざるを得ないということになっておると思っております。したがって、我々は今こういう状況にあって、アメリカが持っております抑止力というものを、前方展開というものをきちんと確保した上でやっていかねばならぬことだと思っております。それが第一点です。  二つ目は、国連中心というお話があっておりますけれども、日本の安全保障を確保するに当たって、国連を見ておりますと、少数国の方針で結論が左右され得るという状況にあるのは御存じのとおりで、その国連に日本の国益、国運というものをそのままゆだねたって大丈夫であろうかという疑念を持つのは、これはどなたでもお持ちになる当然の疑問だろうと思っております。したがって、国連が行う活動を、少なくとも自分の国の安全保障の最終的なよりどころにするかのごとき国連至上主義というようなものをとらえるとするならば、私は、日本と日本国民の安全というものに関しては極めて不安というものを持たざるを得ないというのが率直な実感であります。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 ひとつしっかり党首討論で彼我の違いを明らかにしていただきたい。  それと、次にソマリア沖海賊対策について伺います。  防衛大臣がソマリアにおける準備に関する指示、命令を一月二十八日に出されました。当面はこれ自衛隊法第八十二条の海上警備行動によるんですね。これは本来は海上保安庁の仕事ですけれども、相手が強過ぎる。ソマリア海軍崩れだという話もあります。軍艦を持ってきている。だから自衛隊行くんですけれども、これやはりいろいろ問題ありましたね。日本船籍船じゃないといけないとか、あるいは武器使用基準、これに対応して今、金子大臣が海洋政策大臣として新法を検討しておられるということでございますが、この新法で今の懸念は払拭されるのでしょうか、この点についてお願いします。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 国連海洋法条約に則しまして、外国船舶を含めた海賊行為への適切な対処を図るため、海賊行為の処罰を規定するとともに、我が国が海賊行為へ適切かつ効果的に対処するために必要な事項を今進める予定であります。外国船籍も対象に入ってまいります。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 これは防衛大臣と相談しながら、武器使用基準についても、答弁結構ですけれども、ひとつしっかりしたものを、我々与党のPTでもこれは検討しておりますので、いい海賊対策法になるように努力します。  私、一言心配するのは、国会通るかどうかなんですな。民主党はどうも賛成されるんですけれども、これ自衛隊が海外に行きますから、社民党さんが反対されるのか、賛成されるかどうか。これは、次期政権は連立与党ということですから、なるべく現政権のときにこれは出していただきたい、こう思います。  さて、次に、農業・農村政策について石破大臣にお願いいたします。  お手元に、まあ時間が押しておりますのでちょっと早口になりますけれども、私は国家戦略として農地、水というのは国が責任持ってやはりしっかり見ていくことが必要じゃないかと思いますね。お手元に農業用水の図面を付けましたけれども、これ日本の農地、これは八三%が水利施設付いているんです。天からのもらい水じゃないんですね。全国津々浦々の水田というのはちゃんとした管理、土地改良区が管理することによって水が行き渡っているんですね。これは、この水路は四十万キロありますね。七千の頭首工や堰がある。これを管理しながらこの四百七十万ヘクタールの農地というのを管理し、また二十五兆円という現在価値の水利施設を維持している。ここはやはり非常に今管理も含めて難しい状況になってきております。  次のあれは、維持管理に対する政府の支出の表なんですね、これ縦紙の黄色の紙ですけれどもね。これ、棒グラフを見ていただきますと、ずっと、これ二〇〇五年に作ったんですけど、なかなか今政府の財政支出が厳しい中で減っていっている。特に私が注目したいのは、この赤い維持管理費用の公的支援なんですね、政府のね。これは今年の予算で六千億の土地改良の予算を持っているんですけど、これ百億以内なんですよ。極めて、赤いところは見えないぐらい小さいでしょう、管理費用は。  こういう状況の中で、やっぱり私は、農地、水というのをしっかり管理していくのは極めて困難な状況になってきているので、ここは、石破大臣、防衛と農業は国の本ということで、安全保障の本と言っておられますので、決意をひとつお願いします。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 委員は一番この道の専門家でいらっしゃいますから、委員の御指摘はよく受け止めねばならないと思っております。  今おっしゃいましたように、用水路というのを長さを全部足すと地球十周になるんだそうですね、私はもう存じませんでしたが。だから、日本の場合にほかの国と違うのは、水田というのが基幹であると、日本に最も向いた装置なのであると。ですから、この水田を維持するためのいろんな施設というものは維持をしていかねばならない。老朽化をする、そのものに対してちゃんとした手当てをしていかねばならない。ただ、それをどれだけ地元やあるいは土地改良区やそういうものに御負担をいただくか、その場合に国が国の責務として御負担を減らすべく今後とも努力をしていかねばならない、そのように考えております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 次に、農地法の改正についても御説明いただきたいと思います。  これは平成の農地改革と言っていい、これ最大の我々の農政改革の柱でございますが、国民や農家の方々に農地法の改正で一体どういう、良くなるんだ、メリットがあるんだと、意外と知られていませんよ。確かに、相続税猶予の問題もありますけれども、この点をひとつ、石破大臣、分かりやすく説明していただきたい。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) これは分かりやすくしようと思って、紙芝居みたいなものですが、(資料提示)今は一体どうなっているのというと、優良な農地が無秩序に転用されている。病院が突然建つ、役場が建つ、あるいは学校が建つ、こういうような状況にあります。そうすると、あるいは、もうせっかく規模拡大したのはいいんだけど、農地を持っている人から返してちょうだいと言われて困っちゃったという例がございます。あるいは、建物と農地があっちゃこっちゃに混在しておりますと、どうしても面的なメリットというのは、スケールメリットが出てこないということがあります。  本当にこんなに農地減っちゃって大丈夫かなというふうに思っていらっしゃる方は多いのでありまして、これから先、病院とか学校の公共施設を建てますときもこれは転用の許可対象にしたいと思っております。あるいは、違反転用に対する罰則の強化ですが、今法人の場合三百万でございますが、これを三十三倍の一億円に引き上げねばならないと考えております。あるいは、農用地区域からの除外の厳格化というのをやることになりますので、規模拡大ができるなという安心感を持っていただきたい。あるいは、農地がちゃんと確保できるなという安心感を持ってもらいたい。あるいは、農地を開発、ある意味でしにくくなる。いろんな考え方お持ちの方がいらっしゃいます。それなりに正当性はあるんでしょうけれども、やはり農地を簡単に開発できると思わないでちょうだいということの抑止効果というものは持たせねばならないと思っております。これが一つです。  もう一点ですが……(発言する者あり)いや、ですから、今までそこのところをきちんとしていなかったという反省は持っております。  そしてまた、似たようなお話なのですが、要は、やる気のある方に農地が集積できるようにしなければならないと思っています。御子息が東京から帰ってこないね、だれかに任せたいんだけど、貸したら返ってこないんじゃないのという御不安が一番あるわけでございますね。その辺りは、地域で信用力のある機関が農地を一括で引き受けますという形にしたいと思っております。あるいは、隣の農地は使われていないけれども借りられないかな、さらには、新しく農業をやりたいんだけれどもなかなか農地を貸してもらえないということがございます。そういうことに対する対応をきちんといたしたいと思っておりますし、耕作放棄地対策も強化をいたしたいと思っております。そこにおいて農業委員会の皆様方に更に重要な役割を担っていただかねばならないというのは当然のことでございます。  以上がパネルの御説明でありまして、このことによって農地が集まる、効率が上がる、新しい利用者の方々が増えるということを期待をいたしておるところでございます。  一つだけ申し上げておきたいのは、農地法の一条を改正するということでございます。つまり、農地法というのが、今先生が平成の農地改革というふうにおっしゃいました。戦後、地主が持っていた土地を小作の方々にお分けしましょうということで農地解放が行われました。そこにおいて耕作者主義あるいは自作農主義というのが言われて、所有権というものが絶対であったというのが農地法の体系でございました。この一条を改正をいたします。これまでは農地はその耕作者自らが所有することを最も適当というふうに書いてございました。これを改めます。今回、農地を効率的に利用する者による農地についての権利の取得を促進する、つまり所有に限らず貸借によるものも含むということで、言うなれば耕作者主義から利用者主義、この言葉が適当かどうか分かりませんが、利用するということに主眼を置いて、やる気のある方に農地が集まる、あるいは農地の転用は簡単に行われない、そういう形によって農地の確保を図ってまいりたいと考えております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 しっかりお願いします。我々もしっかりやります。  次に、農商工連携について農林大臣と二階大臣にお尋ねしたいと思うんですけれども。  これ、農業の独自産業化を目指し、地産地消をスローガンに全国を直売所なんか覆うに至っていますよね。こういう動きから見ると、後追いじゃないかと。農商工連携、今やっているんじゃないかと思うんですけれども、この新法を作り、予算を計上した、今までとどこが違うんだと。二階さんの地元では南部川村の梅なんかも有名ですけれども、あれを例に取りながら、農商工連携のねらいとこれからの期待についてよろしくお願いします。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 農商工連携、ようやく人口に膾炙されるというか、各方面でもこのことが語られるようになり、実際は農業、農林水産業は地域の雇用の場であると同時に地域の中心的役割を果たしておりますし、一方、商工業も同じような役割を担っておったわけでありますが、近年、皆様の御理解、御協力によって農商工連携ということが非常に盛んになってまいりました。そして、この農商工連携を通じて新規参入の拡大や新事業の展開等、いろいろ工夫をされておるところであります。  御紹介をいただきましたみなべ町の南高梅の事例でありますが、これは、佐藤先生は農林省の生え抜きでございますが、この南部高校という農業関係に特に力を持っておる高等学校の校長先生が実は前に活躍されました竹中審議官のお父さんでして、この人がこの種を作ったという歴史がありまして、今地方でも大変な、みなべの梅を中心に新しい産業、ですから、ある意味で農商工連携の見本のようなことをもうずっと以前からおやりいただいておったと、このように思うわけです。  そこで、これからの農林水産業、新しい雇用の形態、これを示すことが私はまず大事であると思っております。今、実は農作物を生産する植物工場、これは経済産業省の中にもこれを展示して多くの皆さんにも見ていただきますし、外国からお越しになったお客様などにも御覧に入れておるわけですが、これはもう御案内のとおり、労働時間の調整が利くわけでありますし、作業も機械化されるわけであります。そして、無農薬の例えばイチゴであるとかあるいは野菜とかができるものですから、全然洗わないでそのまま口に運んでもいいというようなことで、見学に来られた方々もみんなでそれをつまんでいただいて、実際に安全だということを証明しておるわけでございますが、このことによって、やはり佐藤議員御承知のとおりでありますが、女性とか高齢者の皆さんが農業に長く従事していただく道も開けるんではないかというふうに思っております。  そこで、我々は、この農商工連携ということを通じて、今までのお互いに農業は農業、商工業は商工業という固定観念を脱却して、地域経済の新しい活性化の道をつくっていきたいと、このように考えている次第でありますが、今後一層の御支援をお願いしたいと思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 農林大臣、お願いします。

石破茂自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(石破茂君) 今、二階大臣から答弁があったとおりでございますが、要は、いいものは作れると、だけど、これどうやって売ったらいいんだろう、売る力はあるけど、どんないいものがあるんだろうと、これを組み合わせるのが最も大事だと思っております。  今御審議をいただいております二十一年度予算案におきましては、このような取組を更に促進をするために、国産の原材料を外食や加工食品向けに安定供給をしなければなりませんので、そのために必要な冷蔵施設、加工施設、この整備等に支援を行います。あるいは、いい試作品が作りたいなとか、いいパッケージデザインやりたいなとか、そういう開発についても支援を行いたいということで、国産原材料供給力強化対策に五十六億円、食農連携促進事業に八億円、これがこの予算の中にはございます。  ですから、委員御指摘の、雇用もつくっていかなきゃいけない、農山村も元気にしなきゃいけない、そういうことを考えたときに、農商工連携というのは大変大きなファクターなんだろうと思っております。これを本当に充実させることによって、日本全国には知られざる特産品っていっぱいあるんだと思うんですね。先生方の御地元にもたくさんある。だけど、それをどうやって売っていいのか分かんないな、おれは売るノウハウいっぱいあるけど、どこにいいものあるのか分かんないなと。これをうまくくっつけていって雇用にもつなげたい、地方の活性化にもつなげたい、そのようなことを二十一年度予算に盛り込んでいるところでございます。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 次に、最後のテーマであります公務員制度改革について伺います。  明治以来のこれ大改革なんですね。自民党も政府も十年計画で取り組んできた、今この本当の真っただ中に来たわけでございますが、私、選挙の争点とか財政再建あるいは消費税の無駄、この視点だけで論議される不幸があるんじゃないかと。  私、読売新聞のこれ二十一年二月二十三日の朝刊の「編集手帳」というので、ああ、こうだなと思ったんですね。読ませていただきますと、公務員制度改革の行方が心配でならない。業界と癒着した天下りなどの特権や、非効率なお役所仕事を改めるのは当然としても、与野党が選挙目当てで官僚たたきを競い合うのには閉口する。優秀な人材が公務員にならず、官僚が仕事に生きがいを感じなくなったら、日本は沈没し、困るのは国民であると。これ、与謝野大臣の「堂々たる政治」にも載っておりました。これ総理も、しっかりこれは役人というのは使って、しっかり日本のために働くんだということで、もらうということでおっしゃっていた。この公務員制度改革の基本的な志というものについて、総理のひとつ御所見を伺いたい。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは度々佐藤先生に申し上げていると思いますが、これは簡素で温かい政府、これが大事なもので、小さければ良いとか大きければ良いというものではないと、これずっと申し上げてきたところだと思います。そして、やはり国民から信頼を受けられるような組織でなければならぬということも確かだと思っております。  したがって、今回のいわゆる公務員制度改革というものにつきましては、我々は、少なくともその持っております能力を高めつつ、かつ誇りを持って職務に遂行してもらえるようなものにならないといかぬのではないか。少なくとも、何となく今言われたように労働意欲を減退させるというような話になると、これは明らかに、それこそ税金が無駄に使われることになりかねぬということに思っております。  したがって、国家公務員制度改革推進本部において決定をさせていただきました公務員制度改革に係る工程表に沿って、いわゆる一元管理等々いろいろやらせていただこうと思っておりますが、関係法案というものを出さにゃいかぬと思っておりますんで、今月中に提出したいものだと考えております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 国民の皆様も、日本の公務員制度が一体どういうものだというのは余り御存じないんですね。私、これ表を、ここにパネル用意しました。(資料提示)これ見ていただきますと、公務員が、日本の国家公務員というのはどういう位置付けにあるかというのがこれ見ていただけると思うんですけれども、これ、人数の点だけ見ても、今人口当たり、日本の国家公務員の数というのはフランスの十分の一です。アメリカ、イギリスの三分の一ですよ。そして、ドイツの七割。これを我々は更に一生懸命改革していこうとしている。  二階大臣、来ていただいていますけれども、二階大臣じゃない、甘利大臣、失礼しました、行革担当大臣。これ、我々も、一九九七年、一連の改革でしっかりやってきたという公務員制度改革の、これだけやってきたんだと、今、そしてこれからこうやるんだということをひとつ国民に分かりやすく説明していただきたい。その一過程としての今の行政改革だと、こう思いますので、よろしく。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)・行政改革担当・公務員制度改革担当

○国務大臣(甘利明君) 百年ぶりと言われています公務員制度改革というのは、時代の変化とか社会の変化によって政府が取り組む課題が変わってくるんですね。それに迅速に対応できる組織とか人員の再配置ができるようにすると。これがあちこちに相談しないと全部うまくいかないということではなくて、内閣の下に課題に対応する、行政需要に対応する再編がすぐできるようにすると。それらを支える公務員というのが、総理からお話があったように、高いモチベーションと能力と意欲、それからモラルを持った者を採用して、そういう人間を育てていくということなんです。それに向かって今工程表を作って、工程表に沿って今取り組んでいるわけであります。  これら行革の一連の行為として公務員制度改革も位置付けられているわけであります。今も行革が進んでいないような誤解があるといけないんですが、十八年の六月に施行された行革推進法に沿っていろんなことが全部今進んでいる最中なんです。総人件費改革でいえば、五年間で国の行政機関の定員を五・七%減らします。効率を上げるわけですね、一万八千九百人削減すると。それから、独法改革でいいますと、百一法人を八十余に削減をすると。それから、特別会計の改革では、平成十八年の時点で三十一あったものを二十三年度までに十七に削減をすると。これが今進んでいる最中なんであります。それらの中で、公務員制度もコストパフォーマンスをもっと上げていくということに向けて抜本的な改革を今しているところでございます。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 次に、公務員の再就職問題に関して御質問したいと思うんですけれども。官房長官来ていただいている、そして内閣法制局長官も来ていただいている。  衆議院の予算審議の過程等で、この大改革に伴う経過措置というのは法律できちんとうたっていたんですよ、その政令を作ったところが法律違反だという批判を受ける。これは違うんだということをきっちりおっしゃっていただきたい。  これ、経過措置がこの十九年の国家公務員法の附則の十六条にありまして、この法律の施行に関し必要な経過措置は政令で定めると、こうなっているんですね。だから、再就職監視委員会ができないときはこれを使って総理が、政令を作って総理にまた戻すというのは当然のことでありますし、内閣法制局長官も、これ再就職監視委員会が設置されないのが異例なんですよね。  法律に、規定にある政令を規定、策定すること自体は異例でないということをしっかり御答弁いただきたいと思いますが、官房長官、法制局長官。

河村建夫自由民主党内閣官房長官・拉致問題担当

○国務大臣(河村建夫君) お答えいたします。  今、佐藤委員御指摘のように、この退職管理法令は法律にのっとってやったことでございます。退職管理政令において各省があっせんの基準とかあるいは再就職等監視委員会が機能するまでの間、総理の権限行使に係る経過措置を定めているわけでありまして、これらの政令の規定がいずれも改正国家公務員法の規定にのっとって法律の範囲内で適正に定められておると、憲法や法律に一切違反していないということであります。  これをもうちょっと補足いたしますと、いわゆる公務員は、国家公務員が退職される、特に退職勧奨、あっせんとかそういうことで退職される、それを再就職をしなきゃいかぬ。この場合はまだ各省のあっせんも認めております。その後、いわゆる官民交流人材センターに最後は移っていくわけでありますが、その際に、その就職先の基準、ちゃんと適正なものかどうか、この判断をしなきゃいかぬ、その承認する権限は総理大臣にあるわけであります、総理大臣に。しかし、これは内閣総理大臣の承認を得てと改正法はなっておりますから、そしてその権限は再就職監視委員会に委任することになっている、法律上そうなっている。  ところが、この再就職監視委員会が委員長以下のメンバーの国会同意が得られません。これは想定外でありますが、この再就職監視委員会の委員長以下のメンバーについては、この法律の仕組みそのものが反対であるという野党の理由でこれが得られていない。すなわち受皿がございませんから、まだ権限が委任されておりません。  そうすると、総理大臣の下に権限がある。当分の間は、委員長等が決まるまでの間、手元にある権限を行使することを、これはもう法律の誠実な執行をしろと、これは憲法の要請でもございますから、これは政令でやりなさいと、こうなっておりますから、これによって、改正法によってやったわけでありますから、明らかに法律違反、憲法違反ではないと、こういうことであります。

宮崎礼壹内閣法制局長官

○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) お答えいたします。  本来、内閣総理大臣の権限でありますものを再就職監視委員会に委任するという国家公務員法第十八条の四等の規定、これは同委員会が権限を行使できる状態にあることを前提としたものでありますところ、改正法の施行時点では同法第百六条の八第一項に規定する両議院の同意を得ることができず、同委員会の委員長等を任命することができないため当該前提が成り立たない状況にございました。  お尋ねの政令は、このような状況下では同法第十八条の四等の規定は適用することができないということを前提に適正な退職管理を確保するため、委員会が権限を行使し得ることになるまでの間のやむを得ない措置として、国家公務員法等の一部を改正する法律第十六条の規定に基づき法律の施行に必要な経過措置を定めたものでありまして、法律に違反するものではないと考えております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 地方分権改革についても伺います。  地方分権推進担当大臣の総務大臣、今の地方分権推進改革委員会の第二次勧告出まして工程表を作っておられますね。現在の進捗状況とこれからのスケジュールについて、ちょっと時間がありますのでゆっくり話してください。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 国の出先機関の改革、それから国が法令で義務付けや枠付けをしている事柄、これらについて地方分権改革推進委員会が第二次勧告を出されました。国の義務付け、枠付け一万項目を精査したところ、六千ぐらいは外してもいいというようなお考えのようでございます。  出先機関の見直しについては、総理大臣からも何度も御指示をいただいて、二重行政にならないようにすること、もちろん効率化、それから地元に身近な問題は地元自治体がやったらいいのではないかと、そういう観点での見直しについて第二次勧告は触れているわけでございますが、その工程表は年度内にまとめる必要がございまして、これは十二月九日に総理大臣から御指示をいただいておりますので、年度内、三月三十一日までに工程表をまとめなければなりません。  ただ、工程表にどこまで書くかというのはこれは大変大きな問題でございまして、党の御意見等も承らなければなりませんし、様々な意見が寄せられておりますので、国と地方を通じた、地方分権という意味を含めた効率的かつ効果的な行政を実現するためには非常に大切な問題でございますので、現在我々も作業中でございますが、まだ工程表をどういう書き方にするかということについては結論が出ておりません。  つまり、こういう言い方をしてはいけませんが、工程表ですべてが決まるわけでは全くありませんで、工程表は工程表で、いわゆる具体的な姿をこうしますという話は多分今年の秋とか来年の通常国会辺りが勝負場になるわけでありましょうから、与党等の意見も様々におありのようで、十分お伺いしながら進めていこうと思っております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 最後に一言だけ。  このお手元に配りました主要国国家公務員の定年制、年金制についての表がここにありますので、これを見ていただいて、日本の公務員というのはどういうことにあるかというのもまた見ていただきたい。  これはやはり、アメリカは定年制がない、イギリス、ドイツと、こうありまして、一番最後に給与水準がありますね、年金がどうなっているのか。退職時の給与の何%ぐらいを年金をもらえるかというところでございますので、これ見てください。それぞれ、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスの先進国は大体退職時給与の七〇%は年金でもらわれるんですよ。日本の場合は、これ三〇%ですよ。ここら辺もしっかり見ながら全体の制度改革をしていかないと公務員の再就職問題というのは解決しないというのを最後に申し上げて、私の質問を終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。山谷えり子君。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。午前と午後にまたがりますが、どうぞよろしくお願いいたします。  まず、野田大臣にお伺いしたいというふうに思います。  消費者庁の関連三法を昨年の九月二十九日、もう出しているわけでございますけれども、聞くところによりますと、民主党だけが審議に応じてくれないのでなかなか国会で審議できないということでございます。マルチ商法、ネットワークビジネスの被害、また事故米の被害、エレベーターの事故、中国製のギョーザによる中毒事件、詐欺、あるいは欠陥住宅、まあ消費者は様々なトラブルの中で孤立して悩んでいるわけでございますが、この消費者庁の関連の法案について概要をお聞かせください。

野田聖子自由民主党内閣府特命担当大臣(科学技術政策・食品安全)・消費者行政推進担当

○国務大臣(野田聖子君) 委員の御指摘のとおりでございまして、最近は悪質、悪徳な業者が多様な、また多種の消費者被害を横行させているところであります。  二〇〇七年度なんですけれども、この一年間で消費者被害による経済的損失という額を推計で出してみましたところ、約三兆四千億円という大きな数字となりました。  しかし、これは最近始まったことではなく、実はこの消費者庁をつくってほしいというのはもう既に二十年以上前からそういう動きがあるわけで、とりわけ消費者被害を防ぐために最前線で取り組んでこられた消費者団体の方々や消費者被害の支援をしてくださっていた弁護士、日弁連ですね、の皆様方からしてみると、まだ消費者庁はできないのかという強い思いを持っていらっしゃいます。  そこで、福田前総理の時代に、政府・与党が真摯に受け止めまして、消費者庁をつくろうという決意をいたしました。そして、中身、三法案が決まった段階で、麻生総理におかれては九月の終わりにこの三法案を国会に提出するということで今日に至っています。  残念ながら、九月の二十九日に国会には提出いたしましたけれども、野党の皆さんの御理解が得られず、そのまま臨時国会では流れてしまいました。今国会、一月五日から始まりました。初日にようやくこの法案を審議するための特別委員会の設置をしていただいたところですが、残念ながら、今日まで二か月たちましたが、全く審議は行われずという状況であります。  消費者庁というのは、これまでの消費者被害、様々な被害がありますけれども、これからはやはりそれを未然に防いでいこうとか被害の拡大を防いでいこうということで、大変大きな役割を持つ、国民、消費者にとってはパートナー、そしてこれは大きな行政改革でもあると言えます。  実は、かつて公害被害が日本中に及んだときに環境庁というものが約四十年前に設置されて、今日に至り、その役割の重要性から現在は環境省という形で環境問題に取り組んでいるわけですけれども、残念ながら今日まで、明治以来たくさんの役所はあります。しかしながら、消費者利益の擁護を目的とした実は官庁というのが存在せず、結果として、これまではそれぞれの役所が、本来業務は産業育成、振興であるけれども、そこで起きてしまう消費者被害について副次的に取り組もうということで今日まで来てしまったわけであります。  ただ、これまでのいろんな事件、事故、様々な、多くの尊い命が犠牲になってしまったり、多くの方々が財産を失うような、そういう悲劇の中で露見されてきたことは、この縦割り行政によってその情報が共有化されずに後手後手に回った結果、被害が大変拡大してしまったこととか、又は、いろいろな新しいライフスタイルの中で様々な被害が生まれてくるわけですけれども、今ある役所の中では対応し切れないものがあって、いわゆるすき間事案と言われるんですけれども、これらがたらい回しになっているうちにどんどん被害が拡大してきてしまったということも発生しています。  ですから、今般消費者庁をつくるということは、まずは、それぞれの役所が勝手ばらばらにやっぱり持っている情報を一元化することによって迅速にその被害を把握し、その拡大を防ぐという、そういう一元管理をする司令塔を持つべきであるということ。また、法律三つ出しているんですけれども、整備法でそれぞれが消費者被害のために作った法律を束ねることによってその運用を速やかに行えるような権限を持つということ。そして、三つ目には、それでもまだすき間事案といってこれまでの法律の中では対応できないようなそういう新手のものが出てきたときには、安全法を行使することによってすき間事案の対策、そして未然防止にもつながるということで、私にとってはこの消費者庁というのは、三兆四千億円とも言われる被害はもちろんのことですけれども、尊い人命を失わないためにも、是が非でも皆様方の御協力をいただいて一日も早く審議入りをしていただき、成立をしていただけることが国民の、生活者の安全、安心につながるものと信じておりますので、全力で頑張ってまいりたいと思っております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 消費者を守るために本当に一日も早く民主党は審議に応じていただきたいというふうに思います。  続きまして、領土問題でございますけれども、日本は海洋国家で本当に多くの島があるわけでございますが、二〇〇八年版の国防白書の韓国の表紙に竹島の写真が載りまして、国産輸送艦「独島」、竹島のことですが、輸送艦が載せられている。また内容が、我が軍、韓国軍は竹島などを含む我が国領土を守るため万全の対応体制を整えているというふうに書いてあるんですけれども、これ外交ルートでどのように抗議されましたでしょうか。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) 外交上のやり取りの詳細につきましては明らかにすることは差し控えさせていただきますけれども、今委員がおっしゃいました二月の二十三日に韓国の国防部が発刊をいたしました二〇〇八年国防白書、これの竹島に関連する記述につきまして、我が国としては容認することができないそういう記述がございました。外交ルートを通じまして、即同日、韓国側に強く申入れを行ったところでございます。  御指摘の点も含めまして、竹島に関します我が国の立場というのは従来から申入れをしているわけでございますが、今回も同様に強く申入れを行ったところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 領土、領海を守ることは政治の一番の責任でございますが、北方領土そして竹島のそれぞれの二十一年度の予算はどのようになっておりますでしょうか。

藤本一郎内閣府北方対策本部審議官

○政府参考人(藤本一郎君) 内閣府北方対策本部の平成二十一年度予算要求額についてお答えいたします。  北方領土問題に関する国民世論の啓発と北方四島交流事業、元島民に対する援護等の施策を推進するために十億三千七百万を計上させていただいておるところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 竹島についてはいかがですか。

小原雅博外務大臣官房参事官

○政府参考人(小原雅博君) お答え申し上げます。  竹島問題に関連する外務省予算でございますが、平成十九年度に約一千八百十三万円、平成二十年度には約千九百六十万円の予算措置を行っております。中身につきましては、調査研究費、それから啓発宣伝費、これは過去の文献調査等のための人件費、それからパンフレットの作成費等に充てております。  現在、御審議いただいております平成二十一年度の政府原案では、千九百七十五万円を計上させていただいております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 今の答えのように、北方領土は十億円以上、内閣府がやっているわけです。そして、竹島の方は一千九百何十万円、北東アジア課という外務省の一課がやっております。是非、領土、領海、海洋権益、総合的に統括的に対応するために、内閣府にそうした対策本部をつくってほしいんですけれども、いかがでございますか。

河村建夫自由民主党内閣官房長官・拉致問題担当

○国務大臣(河村建夫君) 山谷委員の御指摘に対しまして、内閣府としてもこの問題については慎重に検討をいたしたいというふうに思います。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 午前中の質問を終わり、後ほど、午後に回したいと思います。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成二十一年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。山谷えり子君。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 午前に引き続き、質問させていただきます。  まず冒頭に、小沢一郎民主党代表の公設秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕されました。これに対して民主党の幹部は検察批判を繰り返し、国家権力の介入だというとんでもないことを言われているわけでございますが、午前の質問にもございましたように、官房長官ははっきりと、成熟した日本は法治国家だ、あり得ないというようなことをおっしゃられ、また森法務大臣も、証拠に基づいて厳正公正に行っているというふうに言われました。全くそのとおりだと思います。  さて、午前中に引き続き、領土問題でございます。(資料提示)  日本は、国土では世界で六十一番目でございますけれども、多くの島があり、排他的経済水域では世界で六番目という海洋国家でございます。領土問題もいろいろございます。北方四島、旧ソ連、今ロシアに不法占拠されたままでございます。そして竹島、先ほども午前中質問いたしましたけれども、韓国により実効支配されている。そしてまた、対馬でございますが、今大変ないろいろな問題、悩みを抱えているところでございます。尖閣、中国がここ二十一年軍事費を増しておりまして、尖閣の周囲を海洋調査船を動かしたり潜水艦を動かしたりしております。尖閣は日米安保の適用範囲としっかりとアメリカは言っておりますけれども、この領海、領有の問題もございます。沖ノ鳥島、これは島ですけれども、中国は島ではなく岩だというようなことを言っております。先島諸島の防衛力の問題も今非常に政府の中で検討されているところでございます。  竹島の日というのが二月二十二日、島根県の実は条例で、県の条例で制定されております。北方領土の日は二月七日、政府制定でございます。私は、日本の領土を守るために行動する議員連盟の会長といたしまして、島根県の竹島の日記念式典に参列をいたしました。官房長官、この竹島の日を政府制定の日にするお考えはございませんか。

河村建夫自由民主党内閣官房長官・拉致問題担当

○国務大臣(河村建夫君) 政府といたしましては、竹島問題の重要性、これは十分認識しております。その平和的な解決を図るためにも、今後とも御指摘の点も含めて、より有効な方策を不断に検討をしていくとともに、粘り強い外交努力を持っていく考えでおるところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 政府の責任、役割は重うございます。しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。  韓国の教科書には、竹島について、竹島は鬱陵島に附属した島で、早くから我が国の領土として連綿と伝わってきた、日本は日露戦争中に一方的に竹島を彼らの領土に編入してしまったと。島の強奪と書いてありまして、竹島の写真が載っております。  昭和二十七年に李承晩ラインが一方的に引かれて韓国に編入されてしまって、実効支配されている。日本は何度も抗議しております。国際司法裁判所にも訴えようというふうにしておりますけれども、韓国が乗ってこない、こういう状況です。  日本の教科書はどうかといいますと、中学の地理の教科書では何と六社中一社しか竹島のことが書いていない。しかも、書き方は、日本と韓国の間には、日本海の竹島をめぐる問題があるとしか書いていなくて、韓国の教科書と比べて、一体何のことか日本の子供たちは分からないと思います。  昨年の七月に、学習指導要領の解説書の改訂で、きちんと北方領土のように竹島も固有の領土だということを明記されましたので、今度の中学の教科書には、六社中すべての教科書に竹島が日本の領土であること、その根拠も含めて書かれることを期待しているところでございます。  続きまして、対馬の問題でございます。(資料提示)  長崎県対馬、古事記でも国生みの神話、大八洲の一つに数えられております。日露戦争日本海海戦というのは、実はバトル・オブ・ツシマと言われていまして、この辺で行われたんですね。その対馬が今大変問題を抱えておりまして、平成十七年に韓国の慶尚南道馬山市というのが対馬島の日条例を作りました。また、去年の夏は、韓国の与野党国会議員五十名が対馬返還要求決議案というものを国会に出しました。  福岡から百三十キロ、対馬から福岡までは百三十キロ、対馬から釜山までは五十キロ、高速艇でもう三十分ぐらいで行ってしまうというところでございまして、北の方から見ますと、釜山の町が見えました。今、ここが人口減、そしてまた密漁などでも悩んでいる。それから、物価がとても高いと。とりわけ、奇妙な土地が外国資本によって次々と買われていっているということで、私、日本の領土を守るために行動する国会議員連盟の方に是非見に来てくれという人々の声があって、十二月二十日に参りました。  そうしますと、本当に不思議なところが買われていっているんですね。自衛隊の基地の隣接地、また自衛隊の独身寮の横、あるいは航空基地のレーダーサイトを見下ろすところ、また旧日本軍の軍港がそのままそっくりと買われていて、すぐに軍港として使えるようなところがごっそりと買われている。  政府には是非調査をしていただきたいんですけれども、官房長官、いかがでございましょうか。

河村建夫自由民主党内閣官房長官・拉致問題担当

○国務大臣(河村建夫君) 基地の警備を含めて、自衛隊の部隊の運営につきましては、地域の特性に合わせて適切に実施をしてきておるところでございます。  現時点で、あるいはその他の観点からも、外国人等による対馬の土地の取得を制限する必要性のある事態は生じていないと、このように認識しております。このために、現時点での対馬の土地の外国人等による取得状況の詳細調査を直ちにやる予定はないんでありますが、委員御指摘をいただきました点、また対馬の地域的な重要性を絶えず頭に置いておかなければいけない課題であると考えておりまして、引き続き対馬をめぐる状況につきましては注視しながら適切に対応、対処していきたいと、このように考えております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 早くしなければどのような状況になるか分からない。是非もう一度答弁をお願いいたします。

河村建夫自由民主党内閣官房長官・拉致問題担当

○国務大臣(河村建夫君) 御指摘の点も踏まえながら、どのような形で適切に対応したらいいか、そういうことも検討しながら対応していきたいと、このように思います。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 まず見なければ本当に状況が分からないと思いますので、よろしくお願いいたします。  安全保障の問題、そしてまた島の産業振興、人口の定着等々から国境離島振興の特別措置法の制定をお願いしたいと思いますが、それについてのお考えはいかがでございますか。

河村建夫自由民主党内閣官房長官・拉致問題担当

○国務大臣(河村建夫君) 離島振興の中でも対馬の振興について十分配慮しなきゃいかぬことは御指摘のとおりでございます。  特に、あそこには自衛隊の施設がございます。その拡充、増員、これも防衛大綱によって、財政状況は確かに厳しいんでありますが、そういうことも考えながらでありますけれども、要員、装備、運用にわたって効率化、合理化を図りながら、全体としての自衛隊の要員、装備、これを考えていかなきゃいかぬ。これはどっちかといいますと削減状況にあるわけでございますが、このような中においても、ただいま申し上げましたように、対馬の格別な状況、地域的な問題、その重要性を考えながら陸海空三自衛隊に必要な部隊をきちっとやっていかなきゃいかぬと、このように思っております。  また、今御指摘のありましたように、対馬の土地の外国人の取得というような問題も御指摘をされております。こうした中でも、対馬の地域的な重要性を頭に置きながら、対馬の経済振興、地域振興を図っていく。現在も離島振興法で行われておりますが、引き続いて、地元からもいろんな要望をいただいておりますので、これに対してハード、ソフト両面にわたっての離島振興策、これをやっぱり積極的にやっていかなきゃならぬと考えております。  また、同時に、観光面あるいは人材育成、こういう問題への措置がございます。こういうことも含めながら、対馬の振興策、政府全体としてよく連携をして対応する必要があると、このようにも考えております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 諸外国、韓国やロシアもそうなんですが、国防上大切な地点を外国人が土地を買う場合に許可が要るというような法律がございます。実は日本にも、大正十四年、外国人土地法というのが作られました。「国防上必要ナル地区ニ於テハ勅令ヲ以テ外国人又ハ外国法人ノ土地ニ関スル権利ノ取得ニ付禁止ヲ為シ又ハ条件若ハ制限ヲ附スルコトヲ得」というものですが、法務省、この法律はまだ有効ですか。

倉吉敬法務省民事局長

○政府参考人(倉吉敬君) 委員御指摘の法律、大正十四年にできたものでございますが、現在も生きている有効な法律でございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 そうしますと、現在は勅令というのではなく政令が必要だと思うんですが、防衛省、その必要性はいかがですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 現状では、我々も今先生の御指摘のあったこの外国人土地法については承知をしておるところでありますけれども、先ほど官房長官からもお話がありましたように、今現在、基地の警備、運用等については、我々としては今現時点、直接的な害があるというふうには考えておりません。  そしてまた、それが影響を及ぼしているとも考えておりませんので、今後、それこそ政府で考えて、それについて必要が生じた場合には当然そういったことも含めて考えてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 浜田大臣は、昨年十一月二十七日に衆議院の安全保障委員会で、この対馬の問題について、重く受け止め、問題意識を持って検討すると言っておられます。今のことはそれに入りませんか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 昨年、この御質問をいただいたときに、私自身もその対馬の件に関しては、いろいろな御指摘もあり、注意しつつ見ておったところでありますが、今のところ部隊等についてもいろいろな確認等々もした上で、今先ほどの答弁をさせていただいたわけでありますんで、今後も注意深く見守ってまいりたいというふうに思っておるところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 どういう確認をなすったんですか、どういう調査でしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 当然これは、先生がお話しになったように、我々の隣接の土地にあるわけですから、詳しくというよりも我々の見える範囲というものは当然いつも見ているわけでございますんで、そういったことも含めて一般的な意味で申し上げたところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 全体として外国人によりどの地点が買われているかという調査はないと思いますが、いかがでしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今先生のおっしゃった、要するに我々としてそういった調査をするということは、私どもだけでやれることではないので、先ほど御指摘のあった法律、そしてまた、政府内部の調整ということもあるわけでありますんで、詳しく調査していないというのはそういうことでございまして、ただ、我々、そばにいる者としてのできる限りの調査という意味で申し上げました。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 何だかよく分からないんですが、総理に領土問題に取り組む意識をお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) この尖閣とか北方四島、竹島、何ですかね、対馬、今言われました。いずれも日本の固有の領土ということははっきりしておりますので、政府として引き続きしっかり対応していかねばならぬものだと、それはもうはっきりいたしております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 思いは分かりましたので、具体的な行為を是非次の段階でお願いしたいというふうに思います。  続きまして、教育再生の問題でございます。  教育基本法改正が六十年ぶりに行われ、伝統文化の継承、それから道徳心、情操心を高めること、職業教育、家庭教育の充実、地域社会との連携、すばらしいことがいろいろ入りまして、私も教育再生担当の総理補佐官として働かせていただいておりましたが、教育の現場、変わったよというようなうれしい声を聞いております。  しかしながら、民主党を支えている日教組は、教育基本法、これに反対をしている。道徳教育にも長い間反対している。正直、親切、勤勉、チャレンジ精神、親孝行、日本人の美しい美徳です。しかし、これすらザ・価値観の押し付けになるから良くないなんてとんでもないことを言っているわけです。そのほかに、反日教育、国旗・国歌に反対する運動、過激な性教育を低学年からする、ジェンダーフリー教育といって男女ごちゃ混ぜ、林間学校でも男女同じテントに寝かせるというようなこともやっております。このようなことを始めとしまして、例えば北教組などは、いじめで自殺した女の子に対して調査をしようというと、北教組はそれを、調査を邪魔をした。あるいは大分県の教員の人事採用などの問題もございました。  今、自民党は日教組問題究明議員連盟というのをつくっております。たくさん本当に悲鳴が先生自身からも上がってきているわけで、例えば西宮市の教職員組合、教頭は私たちの仲間からということで、教頭推薦に積極的に取り組みましょうというような、こんな文書まである。大分はもう氷山の一角、全国でいろんなところで恐怖政治をしいているわけでございますが、こうした逸脱行為、塩谷文部科学大臣、しっかりと対応していただきたいと思いますが。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) ただいまの教職員組合についてでございますが、違法なストライキや不適切な行動は公教育に対する国民の信頼を著しく欠くものであるということで、大変遺憾に思うわけでございまして、我々文部科学省としても、今御指摘があった北海道あるいは大分、西宮、それぞれ教職員組合の違法、不適切な活動の是正について、当該地域の教育委員会と十分に連携を取って厳正に指導をしてきたところでございます。  また、今後とも、各学校において校長の権限と責任の下で法令にのっとった適切な学校運営が行われるように、各教育委員会と協力し、教職員組合による不適切な活動の根絶に向け、毅然と対処してまいりたいと思っております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 日教組の元先生、参議院の民主党の議員会長は、この新春の日教組の会合で、教育の政治的中立はあり得ない、私も永遠に日教組の組合員であるという自負を持っているというふうにお述べになりました。これはどういうことでございましょう。塩谷文科大臣、お願いします。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 今の発言については、その真意が測れないところがありますのでコメントは直接は控えさせていただきますが、教育はそもそも中立かつ公平に行われるべきものであって、教育の政治的中立を確保することは大変重要なことだと思っております。  教育基本法の十四条二項において、学校における特定の政党を支持又は反対する党派的政治教育などを禁止するとともに、教育公務員特例法においては、教員の政治的行為について一般の公務員より厳しく制限されているところでありまして、関係法令において教育、政治的中立を確保するために規定が設けられているところであり、仮にそういった規定に反するという意図があればそれは大変問題であると思っております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 イデオロギー教育、日教組に加入していてもイデオロギー教育や政治運動の強くない地域もあります。しかし、一方、強い地域は本当に子供たちがかわいそうで、いろんな問題があるわけでございます。政治的中立はあり得ないというような民主党が政権を取るということは本当に恐ろしいことだと国民は心配しているというふうに思います。  さて、この来年度の予算でたくさんすばらしい教育再生に関する予算が組まれておりますが、ゆとり教育の見直しでいい教材をたくさん作る、またサポート先生もたくさん置くということを考えておられるようですが、その辺、いかがですか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 安倍政権、福田両政権でも山谷委員も総理補佐官として大変御尽力をいただきまして、本当にありがとうございます。その結果の教育基本法の改正、教育三法の改正あるいは教育振興基本計画の策定等、一連の教育改革に取り組んでいただいてきて、いよいよ今年から実行に移るということで、私自身もその責任の重さを感じているところでございます。  昨年三月に改訂した小中学校の新学習要領においては、改正教育基本法を踏まえて、子供たちに生きる力をはぐくむことをねらいとしまして、授業時数を増加させ、言語活動、道徳教育あるいは理数教育、伝統文化に関する教育の充実を図っているところでございまして、来年度予算につきましてもその点で十分に用意をしているところであります。  新学習要領の全面実施については、小学校は平成二十三年、中学校は二十四年からでありまして、今年の四月から一部を前倒しして先行実施することになっております。特に退職教員等の外部人材を活用した指導体制の整備、あるいは算数、数学、理科の先行実施に伴い新たに必要となる補助教材の作成配付、そして道徳教育用教材に対する支援、武道場の整備、教科書の質、量両面の充実を図ることとしておりまして、教育基本法や学校教育法の理念をしっかりと現場で実現するように、この新学習要領の円滑な実施に向けて取り組んでまいる所存でございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 安倍内閣、福田内閣、そしてこの麻生内閣で本格的に予算が付いて教育再生がすばらしく実がなるという感じでございますが、道徳教育の教材国庫補助制度というのを創設なさいましたけれども、これはどういうふうに考えていらっしゃいますか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 道徳教育の教材につきましては、今現在使われている心のノートというものを、これを改訂して作成しまして、また新たにいろんな過去の先人の偉業をつづった伝記とかそういったいろんな文化も含めて、我が国の伝統文化も含めたいろんな読み物等の副読本等の教材をふんだんに今用意をしているところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 いろんな地域でふるさとの偉人伝とかふるさとのいい物語の教材を作ろうというようなことで、そんな機運にあふれていまして、実際に民話や神話を集める主婦のグループがいたりしておりますが、これは地域でもいろいろ作れるわけですか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 当然、地域での偉人とかいろんな神話、そういったところも含めてそういった教材にしていただくように私どもとしては協力を教育委員会等にしているところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 そうした予算、たっぷりと付けていただきまして、ありがとうございました。  三年後には武道が男女、中学で必修ということでございますが、もうこの四月から先行実施されるところもある。武道の必修化に向けての整備状況をお願いいたします。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 今回の学習指導要領の改訂によって中学生で武道が必修となったわけでございますが、これも、中学の完全実施が平成二十四年ということで、今年からその準備に入る予定でございまして、特に武道の必修につきましては、日本の伝統文化と併せて、礼節を重んじるということで、いろんな子供たちの教育的影響が大きいということで、私どもも期待をしているところでございます。  先日も武道振興大会が開かれて、その武道関係者の決議も承りまして、私どもとしては、武道場の確保あるいは指導者あるいは用具等の条件整備をしまして、武道必修に向けて内容的に実のあるものにしてまいりたいと考えております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 和装とか和楽器とか、これまで必ずしも教えられなかった日本のすばらしい御先祖様の営み、文化が教えられるようですが、その辺の条件整備はいかがでございますか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 教育基本法の理念の一つであります伝統文化を学ぶということで、今お話しのあった武道あるいは日本の伝統的な文化、芸術についてできるだけ教育の現場で教えていくように、そういった方向で考えておりますので、いわゆる日本の和楽器とかあるいは着物の類、あるいは書道についても、そういった面でどれだけ時間ができるか、今後ちょっと私は現場での状況を検討してまいりたいと思いますが、方向としてはそういったものに力を入れるということで今回の基本法の改定がされたと思っております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 道を求める心、こうしたことで日本の美しい歴史、また国柄が紡がれてまいりました。子供たちにも是非それを感じるチャンスを与えてあげたいというふうに思っております。  小学生には一週間の農業体験、中学生には一週間の職場体験、こうしたことも農水省や環境省や総務省やまた経産省と一緒になりながら力を持ってやっていきたいというふうな塩谷大臣のリーダーシップでございますが、その辺はいかがですか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 今お話しの特に体験教育、職業教育も今の子供たちにとって必要な学習内容だということで、予算的にも来年度予算で充実をさせていただいておりますし、また農業体験等は様々な地域の農家あるいは農業関係者に協力を得て、また青少年の体験活動等も各地域の団体と協力を得て、そういった機会をできるだけ多く得るように今私どもとしては予算的に措置をしているところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 オバマ大統領は施政方針演説の中で、経済が苦しいときだからこそ職業教育の充実ということをおっしゃられました。日本でも教育基本法改正で、実は三年前から職業教育の充実、しっかりと教育体系の中に位置付けようとしておりますけれども、中教審での議論の状況、どのようでしょうか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 職業教育につきましては、教育基本法の二条二項において、職業及び生活との関連を重視して勤労を重んずる態度を養うということで、これに伴ってキャリア教育あるいは職業教育に取り組んでいるところでございますが、具体的には、いろんな機関で職業教育が行われる中で、改めて職業教育についてどういう位置付けをするかということで、昨年、中教審に諮問したところでございまして、現在のところまだ議論の途中でございますが、私自身は、やはり特に高等教育の中で職業教育の位置付けを明確にすることが今後必要ではないかということで、専修学校あるいは高等専門学校、様々職業教育の専門的な機関がありますが、そういったものの中で一つの大きな職業教育の柱を立てる必要があると、そういう考えでおりますが、いずれにしましても、中教審の方で今審議を進めておりますので、どのぐらいの時期かということを考えますと、多分五、六月には最終的な報告ができるように私どもも努力してまいりたいと思います。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 専門学校、全国で六十万人の生徒が通っておりますけれども、職業、実学を学んですばらしい職業人として地元に就職する、その率も高いということで親御さんも大変喜んでおられる。  専門学校の充実支援策はいかがなっておりますでしょうか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 専門学校におきましては、具体的に特に地元のいろんな職業の関係の支援をしたり、あるいは協力して実際に職業を、特に伝統的ないろんなものを継承したりすることで大変な御努力をいただいております。  また、再教育の面でも大変専門学校には協力をいただいているわけでございまして、この専門学校等の要望もあり、先ほどの職業教育という中での位置付けを明確にしていかなければならないと思っておりまして、そういう点で、今専門学校にもまた幅広くこの職業教育という観点で御努力いただいておりますし、中教審の方でもそういった状況を踏まえて、今後のいわゆる教育の中での職業教育の位置付けを明確にしていくということで、今審議を続けているところでございます。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 是非そうした教育をしっかりと充実、支援していただきたいというふうに思います。  全国学力調査が四十三年ぶりに行われました。日教組は今もこの調査に反対しておりますけれども、結果が出たことによってすばらしい改善計画、自治体がうちはこうしなきゃいけないんだということが分かってきた。自治体のそれぞれの取組状況をお教えいただけますか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 全国学力・学習状況調査につきましては、二年行ってまいりまして、この結果が、全国でも各都道府県の状況が発表されているわけでございますが、この目的は、やはりその結果に基づいていかに教育を改善していくかということが大きな目的でございまして、各教育委員会あるいは学校において、その結果を基に改善計画をいろいろ立てていただいて実行に移していただいておるわけでございまして、そういう点ではこの目的が徐々に理解され、実行されているんだなということを私も実感しているわけでございます。  特に、都道府県間での教員交流を行ったり、あるいは予算措置としても、地域の子供の教育を支えるための教育の基金を創設して教育活動にまたそれを充てるというようなこと。私は地元浜松でございますが、浜松の市の教育委員会の方でも事細かにその結果を分析して改善をする、いわゆる報告をすべての学校に配ってやっているということで、そういったことが今回の調査の目的でありますので、是非この点はこれからも理解を深めていただき、また実行して、その結果を教育の発展に役立てていただくよう、また理解をしていただきたいと願っております。  以上です。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 そうなんですよね、全国学力調査が行われ、全国体力調査が行われ、そして生活習慣調査という、早寝早起き朝御飯とか、家でテレビ、ゲームどのぐらいしているかとか、あるいは地域のいろんな行事にどういうふうに参加しているか、全部分かってきたわけです。そうしますと、各地域が、ああ、うちはこれが足りない、あるいはこれをもっと伸ばそうということで、それぞれの地域が具体的な取組を始めている。どの地域が、どの学校が困難を抱えているかということも分かってきた。いい先生を送ろうじゃないか、予算付けようじゃないか、本当に新しい風が吹き始めております。大臣、しっかりとフォローしていただきたいというふうに思います。  教育基本法改正で、地域との連携という法文が入りました。今までも学校、地域、家庭の連携というのは言われておりましたが、しっかりと教育基本法に位置付けられたことによって地域教育にも焦点が当たっております。今放課後土曜子どもプランというのが各地域で行われておりますが、この取組状況をお教えください。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) いろいろ先生に御努力いただいた結果でございまして、いよいよ実行に移すところで、また協力をお願いしたいと思っておりますが、今御質問の放課後子どもプランにつきましては、我が省としましても、特に厚生労働省の放課後児童クラブと連携して、地域の住民の協力を得て、子供たちのために空き教室を利用して今計画をしているところでございまして、これにつきましてはいろいろと各地で試みが行われておりますので、大変私どもとしてはすばらしい試みがたくさんあるなと思っております。  私自身も、去る二月の十三日ですが、江戸川区を視察をしてまいりまして、これについてはまさに我が省と厚生労働省の児童クラブと本当に合体した格好で、地域の方が熱心にいろんな指導をしていただいているのをつぶさに見てまいりまして、ただ、現状としてはなかなかそれがうまく連携取れていないところもあるということも聞いておりますので、こういったところをできるだけ地域の協力を得て子供たちのためにそういう場をしっかりとつくってまいりたいと思っているところであります。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 安倍内閣から始まったこのプランですが、いよいよ麻生内閣で全国の全公立小学校に一校当たり四百万円ずつお金が付いて、二万三千校、全国の全公立小学校でできるようになったわけです。  私も百か所近く見に参りました。釣りの好きなおじさんが川に釣りに連れていってやるよ、あるいは専門調理学校が、うちにおいでと、お菓子作りを教えてあげるよと、あるいは読み聞かせ、論語の素読、あるいは手芸を教えてあげる、いろんな地域の皆様が放課後、土曜日御参加くださいまして、子供たちはよく学びよく遊べ、もう本当に地域全体がビッグファミリーのようになって、どこの子も我が子、どの孫も我が孫というような形で進み始めておりますので、リーダーの養成も含めて是非しっかりとお願いしたいというふうに思います。  経済状況もなかなか大変でございますので、奨学金の充実や私学助成の充実などもお考えいただきたいと思いますが、その辺はいかがでございましょうか。

塩谷立自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(塩谷立君) 厳しい経済状況の中で修学ができない子供たちがいるということを報告をしておりますが、これについては各都道府県と連携して修学支援あるいは奨学金の充実を図って、そういったことで行けないようなことのないようにしたいと思っております。  ただ、問題は、授業料だけでなくて生活全体の状況でやめる方もいらっしゃるということで、そこら辺のことも我々としてはしっかり把握しながら対応していきたいと思っております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 総理、本当に教育再生のためにいろいろお力ありがとうございました。教育再生に取り組む総理の思いをお聞かせいただければと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 国づくりの基本、これ人づくり、これずっと申し上げてきておりますし、これはどなたが考えられても基本的にはここに立ち戻っていかれるんだと、私自身は基本的にそう思っております。  昨年の四人のノーベル賞というのは、日本人にやっぱり底力とか誇りとかいろんな意味で物すごく大きな影響を与えたんじゃないかなと、私自身はそう思っておりますんで、日本の将来というものを語る上でやっぱりかぎを握っておりますのは、この資源のない国家においては人、人材、これははっきりしていると思っておりますし、昔からこういった見識に立って歴代の方々、何もこれは今の時代じゃなくて、ずっと昔からそういうことを考えてきておられる。各藩においてもそれぞれ藩校をつくられたり、まあみんな同じような気持ちだったんだと思っております。  今この再生会議というものを、再生懇談会におきましては、基本的にはこれだけ世の中が国際的になってくると、国際社会で通用できるような人材というものを企業側も社会側も待っておりますので、そういった人材育成をやらねばならぬでしょうし、やっぱり今述べられましたように、経済状況にもかかわらず教育が受けられるような環境というものも当然のこととして考えねばなりませんし、また、今、科学技術の話が出ましたけれども、何となく型にはまったんじゃなくて創造性豊かなところが出てこないとなかなかそういった人は育ってこない、はっきりしておると思います。  また、今、勉強ばっかりとかいう話がよく出ますけれども、スポーツというものを考えるときに、やっぱりオリンピックやらいろんなところでスポーツで活躍した人が与える国民に対する感動、こういったものも非常に大きなものだと思っておりますので、こういったテーマ、いろいろまだほかにもあろうと思いますが、そういったテーマにつきましていろいろ検討をするようにということで、これ、内閣にとりましても非常に大きな課題であります。  そういったことを考えて、質の高い教育というものに関しまして、政府全体として取り組んでまいりたいと考えております。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 秋田とか福井は全国学力調査がとても良かったと。がり勉しているわけじゃなくて、例えば、三世代同居の割合が高くて早寝早起き朝御飯をやっているとか、地域の行事を大切にしているとか、携帯電話の所持率が低いとか、いろんなことがありますけれども。  総理は、福井にいらしたとき、いや、おばあちゃん力もなかなかだねなんてふうにおっしゃられましたが、家庭教育とか地域教育についていかがお考えでございますか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 学校教育に偏るのは問題と思います。やっぱり家庭教育、また社会教育、その地域のおじさんたちが他人の子供でもしかる、そういったような雰囲気というのはすごく日本という社会は昔から大事にしてはぐくんできたものだと、私自身はそう思っております。  両親がいない状況という方というのは、これは生活環境がどうであろうとあり得るわけでございます。私の場合は、子供のときに、両親は東京にいましたし、私九州にいましたから、両親の顔を見た記憶はほとんどありませんので、そういった環境で、父親の母、いわゆる祖母に一手に育てられた。おかげで、人様の前でまともに御飯が食べられるようになったのは、祖母の教育のおかげだと私自身は感謝しております。あの人がいなかったらとてもこんなにはならなかったろうと思いますので、その点は私、本当に、その祖母に、恐ろしいおばあさんでしたけれども、今になって感謝をしておるというのが正直な実感、私の生活体験です。

山谷えり子自由民主党

○山谷えり子君 引き続き、知育、徳育、体育の充実、バランス、そしてまた、地域間格差がない質の高い公教育の再生でもって、本当に日本の底力の発揮のために、子供たちの幸せのために頑張っていただきたいと思います。  ありがとうございました。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。二之湯智君。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 自民党の二之湯智です。  今国会は、景気対策が最重要課題であります。しかしながら、この危機に機敏に対応できない国会あるいは政治家、これに対しまして、国民から非常に厳しい批判あるいは強い反発が起こってくるんじゃないかと、大変私は心配しておるところでございます。  私は京都市会出身、いわゆる地方議会から見て、国会とは、まあどうもこう遅々として審議が進まないなと、そんな印象を持っておるわけでございます。毎日いらいらした気分で過ごしているわけでございます。ただ、恥ずかしいことには、地元帰ったときに、それぞれの有権者の方が、大変でしょうと、お忙しくて大変でしょうと、このようにおっしゃっていただくわけでございますけれども、実際は、東京にいて、もちろん党の部会に出たり、それとまた、各省の法案の説明を聞いたり、あるいは地元自治体のいわゆる要請を聞いて、それはそれなりに忙しいんですが、本来の政治家としての忙しさが若干欠けているんじゃないかなと、こう思うわけでございます。  また、私は、こういう国会議員としての職責とか、いわゆる国会の使命を忘れた民主党の諸君に強く反省と猛省を促し、質問に入りたいと思います。  平成十九年の参議院の結果、与野党が逆転、いわゆるねじれ現象になりました。幸いなことに衆議院で与党が三分の二を持っておるということで、国会の同意人事以外は再議決と、こういうことになるわけでございますけれども、こういう変則的な方法ばっかりやっておるというわけにはまいらないと、このように思うわけでございます。こういう事態を想定した新しい国会のルールというものをやっぱりこれから構築していく必要があるんではないかと、このように思うわけでございます。  本来、国会改革は衆議院あるいは参議院の議長がリーダーシップを発揮してやるべきことではあると思いますけれども、議院内閣制の下で、やはり内閣の長としての麻生総理も、国会に対する在り方、あるいは衆参の在り方、こういう新しいルールを考えなきゃならぬと、このようなことをお思いだと思います。一月の十六日の自由民主党党大会でも国会改革に触れられました。  ここで、総理の内閣の長としての考え方をお聞かせをいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 御指摘のように、与党が参議院で過半数を奪われて、いわゆるねじれ状態にあるとよく言われているところであります。  このねじれ国会というものは、これは日本では珍しいということになっておりますが、世界を見ますとよくありますし、昭和二十年代にもこの種のことはよく起きておりました。それぞれの国でいろんな解決方法を時間を掛けて見出してこられたんだと思いますが、与野党がいわゆる主張をぶつけ合って異なる意見が出て、で、協議して歩み寄ってそれなりの良い結論を出す、まあ妥協の産物とかいろんな表現あるんでしょうけれども、良い結論を出すと。これは正しい、決して間違っているわけではないと思っております。いつも、日本の場合を見ますと、協議が調うとは限らない。その場合はいたずらに先送りすることなく早く意思を決定しないと、いわゆるスピード感がないということになるんだと思っております。  国会の制度につきましては、これは国民からの負託を受けておりますので、その期待にこたえられるようにすると。そのためには、やっぱり政治家が先頭に立って国会の改革につきましても取り組んでいかねばならぬのは当然だと思っております。総裁としては、自民党に対しまして検討を進めるよう既に指示はいたしております。  いずれにいたしましても、議会政治のこれは根幹にかかわります、国会改革というのは。いわゆる根幹にかかわる問題でありますので、各党各会派でこれは十分に御協議をいただかねばならぬところであることは当然であります。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 第二次補正予算が三月四日に可決、成立いたしました。今国会最大の話題の定額給付金、これは、政府は年度内に何とか国民の皆さん方に支給をしたいと、このように再三表明をされておりましたけれども、早速、もう早くも昨日辺りから現金を給付するという自治体もあったようでございますけれども、しかし、なかなか地方自治体の事務は膨大でございまして、政府の思惑どおり進むかどうか分かりません。  改めて、どれぐらい年度内に支給することができるかどうかお聞かせをいただきたいと、このように思うわけです。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 年度内の支給ということで、もう既に昨日から始まっているわけでございますが、これは案外競り合うような形で、三月五日、昨日からというのが西興部村と西目屋村でございます。今日からというのが和歌山県の北山村と兵庫県のたつの市でございます。あしたからというのが大分県の東国東郡の姫島ですね、姫島村でございます。九日からというのが北海道の上川町、十日からというのが北海道の乙部町となっておりまして、大体四百団体、千八百ぐらいですが、四百団体は年度内の支給が開始できるだろうということでございまして、四月中旬までには過半数、五二%ぐらいが支給できるだろうと、こういうことになっておりますが、多分、多分私は少しずつ早まって、競り合うように早まってきてくれると、盛り上がりがありますから。やはり総理の発言以来盛り上がりがありますので、期待をいたしております。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 総理自身はこの給付金をもらうかもらわないかは法案が成立してから考えると、こういうことでおっしゃっていました。三月二日にようやく、もらって地元に消費すると、このようにおっしゃいましたけれども、その間揺れ動いた気持ち、そしてまた、もらうということに決心されましたその経過についてお聞かせいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これ二之湯先生に限らず、度々答弁をさせていただいているとおりであります。  最初、八月末、そのころは私幹事長をしていたんですが、その当時、この定額という話を考えたときには御存じのようにガソリンはリッター百七十円、百八十円という時代、いわゆる生活支援という面が極めて色彩の大きかった時代でありました。当然のこととして、それが今約七割ぐらい下がったことになりましょうか、百円、百五円、そういったところになりますので、非常な勢いでガソリンというものを単に例に引けば大きく下がりました。したがって、それに合わせて景気も急激に状況が変わって、経済状況はもう物すごい勢いで変わっていったのは御存じのとおり。したがって、GDPの換算からいきましても、GDPに占めます消費の占める比率は六五%、七〇%ということであります。  したがって、景気刺激というものを考えていった場合にはというような、いろいろ御説明申し上げたとおりでありますので、経済状況が変化を大きくいたしておりますので、当初から二つ考えておりましたけれども、後半の、生活に対する部分よりはいわゆる消費を刺激する、経済、GDPをということを考えるという比重が高まってきたのに合わせて、私の態度を最終的に決めさせていただいたということであります。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 定額給付金の申請書が市区町村を通じて各家庭に行きます。そのときに個人認証、いわゆる運転免許証とか、あるいは保険証とか、あるいは最近は住民基本台帳カード、こういうものの写しを付けて、そして口座番号で役所へ送り返すと、こういうことになるんですが。  この住民基本台帳カード、これ私、昨年まで総務大臣政務官をしているときに、非常に普及率が低いんですね。政府がせっかく多額の費用と、年間非常に多額のメンテナンスの費用を掛けておるのに、もっと私は普及すべきだと、こういう考え方の持ち主なんです。それで、今回これが一つ認証に入りました。  鳩山大臣、大臣になられてからこのカードを手に入れられましたか、それとも以前から持っていられましたか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 総務大臣になってから登録してもらいました。  この住基カードは非常に便利なわけでございまして、それをもっと我々が宣伝しなければいけない。特に、転出入するときに、転入した、つまり新しい住所地でこれをやれば、自動的に前に住んでおったところからは消えていくわけでございますので。それから、これは身分証明書としては最高の信頼性があるということ。  それから、私もまだ実は入れていないんですが、このICチップのここのところに電子証明書を取得しておけば確定申告などのインターネットを使った申請ができるということで、大変便利なものなんで、ちょうどテレビ中継なんですが、国民の皆様方にできるだけこの住基カードを取得していただきたいとコマーシャルをしたいという気持ちでございます。  便利なことが分かってきまして、累計交付枚数は現在三百三万枚でございますが、三百三万枚というのは多い数ではありません。しかし、この一年間で百四万枚増加しておりますので、是非とも皆さん、お使いいただくようにお願いをしたいと思います。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 先進的な町では、これで印鑑登録証明書あるいはもう住民票を取れるように機械でしようと、こういうことでありますので、是非ともこの普及に努めていただきたいと、このように思うわけです。  それと、この定額給付金のことでございますけれども、これ、今にアナログ放送がデジタルに変わると。ここに、霞が関とか周辺にいますとそれは当たり前のことのように思っておるんですが、国民の周知度というのはそれほど高くないんですね。恐らく定額給付金も、国会で議論をして、すべての人がこれ知っていられるだろうと思ったけれども、どこまで、もらえるということは漠然と知っているけれども、いつまでもらえて何が必要かということがなかなか分からないと思うわけですね。  それで、地方自治体はそれぞれの広報紙を通じて市民、住民の方にPRに努めておるんでございますけれども、なかなか政府全体として、こういう制度がございますから、皆さん方、役所から申請書が届いたら早く口座の番号と、そして早く送りなさいというようなことをPRに努めるというか広報に努めるということが是非とも必要じゃないかと私は思うんですが、まだ今からでも十分間に合いますから、それに努めてもらいたいと、このように思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 二之湯先生おっしゃるとおりで、定額給付金については、自治事務でございますからそれぞれ自治体でも周知のために広報を行っていただきたいと思いますが、政府としても、ポスター、パンフレット、ホームページ、テレビ、ラジオにおけるコマーシャルも総務省の方で予算を組んでこれから流していこうと思っております。  特に重要なことは、一つは、基準日が二月一日であったということ。つまり、二月一日時点に住んでいた場所ということですし、住民登録ですね、あるいはそのときの年齢であるということを周知していく。そして、二月二日以降に引っ越された方はどうしたらいいのかということですね。前の住所地の方から申請書が送られてきます。それから、住民登録されている市町村と現在の居住している市町村が異なっている、つまり住民登録を移していないということですね、そういう方がどうしたらいいかという、そうした方の申請方法。  そして、一番重要なのは振り込め詐欺ですから、市役所の方でATMを動かせとかなんとか、そんなことはあり得ないわけですけれども、そういう意味で、振り込め詐欺対策として、こんなことは絶対に市町村役所や役場はしないから気を付けてくださいというようなことももっともっと広報していかなければならないと考えております。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 次に、高速道路料金の値下げのことについて質問をいたします。  今回はいわゆる首都圏といわゆる京阪神圏は除いた高速道路が一日千円乗り放題と、こういうことになるのですが、地方の道路公社が建設しまた運営している高速道路はその対象外と、こういうことでございます。しかし、地域間格差を考えると、いわゆる府県が運営している高速道路の料金こそ地域の活力あるいは地域の活性化に資するんじゃないかと、このように思うわけでございます。  私どもの京都の高速道路でも、京都府が運営しております京都縦貫自動車道はこの値下げの対象外でございますけれども、例えば日本海側の丹後の宮津、天橋立、あるいはその奥の間人という有名なカニの名所。あるいは播但自動車道、これは兵庫県でございますけれども、ここの道路も対象外でございます。ここは、湯村温泉、あるいはいわゆる城崎、あるいは三朝、皆生と、こういうところにつながっていく道でございますけれども、こういうところこそ私は対象路線に加えるべきだと、このように思いますけれども、いかがでございましょう。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) おっしゃるとおりなんですけれども、今回の料金引下げは、高速道路、NEXCO等々が中心であります。それぞれ地域公社等々がお造りになった、あるいは県公社がお造りになりましたいきさつ、建設コストが違うものですから、なかなか一律に論じるのは難しいんだろうなと。しかし、道路を使う側、ユーザー側から見れば、道路は道路だ、高速道路で造ったろうが県公社が造ったろうが高速道路は高速道路だよねという部分もあると思います。  どういうことができるのか、新しい道路財源、道路財源といいますか、新しい道路の枠組みの中で何ができるかは検討してみようと思っております。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 地方議会議員、都道府県議会議員とか市議会議員あるいは町村議会議員が三期十二年務めますといわゆる共済年金制度、つまり年金が受給される資格が得られると、こういうことを鳩山大臣、総務大臣になられる前から御存じでございましたか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 詳しい制度の中身までは存じ上げておりませんでしたが、そういう制度があるのは知っておりました。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 今この制度が非常に財政危機に陥っておると、こういうことでございます。議員定数の削減、そしてまた退職された方の受給期間が非常に長いというようなこと、あるいは運用利回りが非常に低いということで非常に厳しい財政危機でございまして、市議会議員、町村議会議員の年金はもう数年したら破綻してしまうだろうと、このようなことが言われております。  しかし、これは法に基づいた強制保険でございますし、受給者が非常な数に増えておるということ、さらにまた、地方議会議員に年金要るのか要らないかという議論は別として、やはりやめるにしても、あるいはまたこれを継続しても大変な莫大な費用が掛かるわけでございますけれども、地方議会議員に優秀な人材を呼び込もうとすれば、私はこういう制度は是非とも堅持すべきだと思いますけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) これは、とにかく市町村合併によって議員の数がうんと減った、合併によって引退されて受け取る側になられた方が大量におられると。それから、正直言ってお受け取りになる方の、これはいいことなんですけれども、長寿化していますから、それは年金財政としては楽なことではないと。それから、地方議会も一種の行財政改革の一環として給料を下げていますね。そういう関係で掛金が減ってくるということでございまして、この成熟度というのは信じられないですね。  つまり、市議会議員の共済会ですと、会員が二万二千百四十二人、受給権者が六万三千三百四十九人ですから、一人で二・八六人を支えると。町村議会は一人で二・二六人を支える、都道府県議会は一人で一・三一人を支えるということですから、これは制度的に、それは三人で一人を支えるのじゃなくて一人が三人を支えるというのはかなりの難しい面がございますので、掛金率、市町村の負担金の率、それから正直言ってきつい話ですが、既裁定者、つまり年金決めておりますが、法律をもってこれを若干引き下げさせていただくと。  それから、市町村合併したところは、激変緩和ということでしょうか、特別にその合併した新しい市の負担を増やすとか、市と町村の議員共済会が別になっているのは一本化だというようなことをやらせていただいてきているわけでございますが、それでも市町村合併が予想以上に急速に進展をした関係もございますので、また議員報酬ですか、議員報酬の削減も行われましたので極めて厳しい状況で、更に改善しなければならないということは問題意識として持っております。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 これは町村合併にそれぞれの市町村が協力したという国策の負の部分、負の結果なんですね。それで、もうこれ以上掛金を上げたり、あるいは給付を下げるということも大変難しい状況であることは確かなんですが、しかし、事は地方議会議員の生活にかかわる問題でございますから、政府におかれては十分この制度が維持、継続できるように考えていただきたい。  特に、合併特例法では、市町村の合併の特例等に関する法律では、第六十五条ですか、そこには必要な財政上の措置を講ずると、このように明記されているわけでございますけれども、それができなかったことが今日の財政的な危機に陥っていると、こういうことでございますので、是非とも大臣、よろしくお願いいたします。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 二之湯先生おっしゃるとおり、やはり地方議会の議員の方だって老後というのはあるわけですから、それに不安があればいい人材が集まらないということになりますので、したがって、しかも地方分権ということで地方議会の役割がその比重を増していくという中でこの年金の制度は何としてでも立て直し、維持しなければならないと思っておりまして、地方議会議員の代表者や学識経験者から成る検討会を三月中に立ち上げて、そして地方議会の方々の意見を特に多く聞かせていただきながら対応策を決めていこうと思っております。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 十八年にも法律を改正して、そのとき、検討会は今後二十年間は絶対大丈夫だと、このような触れ込みであったんです。もう地方議会議員はそれを信用していたんですね。ところが、もう二、三年もたたないうちに、いや、財政破綻だと、こういうことになりますから、是非とも抜本的な改正を考えていただきたい、このように要望しておきます。  それと、次にかんぽの宿。いわゆる一括譲渡で非常に問題になりました埼玉のラフレさいたま、これは大変立派な施設で、私も党の総務部会から視察に行ってまいりました。大臣、ラフレさいたま、御覧になったことありますか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) とにかく見に行きたいと思っていながら日程取れないんですが、実は出張したときに、新幹線のときに通ったとき、ちらっと見ただけでございます。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 大変立派な施設でして、そして約三百億円の巨費を投じて建てられたと。これは、もちろん建てられたときは地域のいわゆるさいたま市あるいは埼玉県が相当協力して建てたということで、今や多くの人々に愛用されている、なくてはならない施設でございます。  しかし、この施設を売却するときにも県の知事とか市の市長に相談がなかったと、こういうことでございますけれども、やはりこういうときは、施設を誘致するときは県にいろんな便宜を図らせて建てて、そして売るときは知らない顔と、こういうことは私は絶対許されないと思うのでございますけれども、その点、いかがでございましょう。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 私、法律上にどういう規定があるかは詳しくは知りませんけれども、とにかく公的なものを、国の、あるいは国に準ずる公的なものを処分するときは必ず自治体に聞いて、その自治体がお使いになりませんか、買いませんかと言うのはこれは常識だと思っております。  ちょっと話は別ですが、例えば重要文化財等を、例えば仏像とか何かあって、どこか譲渡、売ろうと思うときはまず文化庁に対して国で買いませんかというふうに言うとか、それは法律に、文化財保護法に書いてありますけれども、そういった意味では、私は上田知事とは極めて親しいんですが、全く連絡がなかったということに関して上田知事は大変お怒りで、かんぽの宿の問題は頑張れ頑張れといつも強い励ましのお言葉をいただいております。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 かんぽの宿と同時に、こういう問題はいろいろな省の持っている建物にもあるんですね。  例えば、年金福祉事業団によって建設された休暇センター、国民年金休暇センター、これは全国各地にあると思うんですが、今それが平成十七年十月にいわゆる年金・健康保険福祉施設整理機構に移管されて、これを五年以内に処分しなさいと、こういうことになっているんですね。  それで、京都にもウェルサンピア京都というのが、京田辺市、大臣、一休さんの寺がある京田辺市ですね、これは関西文化学術研究都市の施設として第一号として建てられたんですね。だから、学研都市の施設としての位置付けがあるわけなんです。これを処分をしようと、こういうふうになっておるんでございますけれども、ここに地元の方が百二十六人働いて、地元の農産物を使って、非常に、年間五十万人の人の利用があるわけなんですね。そして、この地域は、京都と奈良の中間に位置して、このような施設が全然ないわけです。  是非とも、石井明三京田辺市長も再三整理機構に足を運んでおりますけれども、木で鼻をくくったような返事しかもらえないと、こういうことでございますね。しかし、これ、関西財界挙げてこの施設をやはり残してほしいと、こう言っておるのに、それで、なおかつ関西学研都市は建設途上なんですよ、今。途上なのに、私のしごと館も廃止してしまう、これも廃止してしまうといったら、関西文化学術研究都市は一体どうなってしまうんだと、私はそのように大変心配しておるんですが、この点、舛添大臣、考えていただけませんでしょうか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) RFO、これは、社会保険や厚生年金病院関係のものについて、こういうものを、二十二年九月までこういう福祉施設は廃止、譲渡するということが決定をしておりますが、例えば病院については、地域の医療体制に問題を起こさないようによく配慮をしてというのがございます。  この今おっしゃいましたウェルサンピア京都につきましても、これは地元の自治体の意向を、お買いになる候補者がおられればよく地元の方とお話をしていただいてということでございますので、一般競争入札によることが原則となっていますから、一般競争入札ということは、特段そこに条件は一般には付きません。しかし、どういう条件を付ける、具体的に言うと、今の形をこのまま残してくれるならば地元の市としては例えば固定資産税について優遇いたしますよと、こういうことをやることは妨げないわけですから、是非、議員を始めとする皆さん方の力で、よく地元の方と買受け希望者の間でお計らいなさっていただければと思っております。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 最後に、新名神高速道路についてお聞きいたします。  昨年の二月に草津田上間が開通いたしまして、国交省の予想以上の交通量があるわけでございます。これは、関西が造ってくれというよりも、国策としてこれは造らなきゃならぬ道路だと思いますけれども、なかなか国幹審の審議を得て、その報告をもって造らなきゃならぬというような非常に縛りがあるわけでございますけれども、しかし、これはもう、もし名神高速道路が万が一災害が起きたときに、是非とも、これは第二の代替ルートとしての役割を果たすわけでございますから、是非ともこれを早急に前倒しで造っていただきたい。  特に、今度の景気対策なんか、もう夢のある、目玉のある政策がないので、是非ともこれを推進してもらいたいと、このように要望しておきます。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 新名神につきまして、平成十八年二月に開催されました第二回の国幹会議におきまして、主要なネットワークの供用後における交通状況を見て改めて事業の着工について判断するとし、それまでは着工しないということとされております。ただ、今早期着工の非常に強い要望があることは承知しております。周辺ネットワークの交通状況等をよく見極めた上で、しっかり検討してまいりたいと思います。

二之湯智自由民主党

○二之湯智君 終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) これにて二之湯智君の関連質疑は終了いたしました。  以上で岩永浩美君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、木庭健太郎君の質疑を行います。木庭健太郎君。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 公明党の木庭健太郎でございます。  総理並びに関係大臣に質問をさせていただきたいと思います。  まずは、この参議院では昨日から予算委員会、二十一年度予算の審議が始まったわけでございますが、つい二日前、二次補正予算の関連法案が成立いたしましたのは、つい二日前でございます。衆議院から法案を送っていただいて五十一日でやっと成立いたしました。いろんな理由あるでしょう。でも、私は、やっぱりこれは審議の引き延ばしにほかならず、民主党は政局第一であると言わざるを得ないと私は思っております。  さらには、先日、代表の公設秘書、第一秘書が逮捕されました。まさに政治と金の問題で、この問題がもうとてつもない政治不信を招いていることだけはこれは間違いありません。一度記者会見はされましたが、是非更に説明責任を果たしていただきたい、こう強く望むものでございます。  それとともに、私は、総理、我々の側、政府の側も、今は一致団結して本当に国民に向かっていかなくちゃいけないときに閣僚が辞めざるを得ないような事態になった、これはやっぱり国民からすれば、政治、何やってんだろうと怒って当然だと思うんです。その意味では、本当にもう一度国民を直視して政策の実現ということを第一に今は取り組みたいと私は本当に思っておりますし、麻生総理、是非とも緊張感を持って国民の目線に立ってこの難局を乗り切っていただきたいと思いますし、その意味で、予算の早期成立へ向けたその決意と、改めて経済再生への決意をまず冒頭伺っておきたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 予算の執行、これは一次補正、二次補正、そして本予算、私はこの三つを三段ロケットと例えてきましたけれども、少なくとも、今の国民の気持ちとして、こういう大きな不況、これまでになかったような急速な下降線をたどります昨今の状況を見たときに、景気対策、経済対策が一番の関心事であろうと存じます。したがって、こういったものが速やかに実行に移せるようにというのが我々政治家にとりましても大きな責任、はっきりしていると存じます。  そういった意味で、この参議院で始まりましたこの予算、もちろんのことですけれども、その他いろいろな対策が速やかに実行され、国民がそれを実感できるような感じというものをして、もって雇用対策、景気対策、いろんなものに充てたいと思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 今総理がおっしゃったように、非常に景気状況厳しい、さらに、年度末へ向かって更なる厳しさがこの一—三月というのは予想される。そういった状況を踏まえる中で、総理がおっしゃるように、確かにこの予算の早期成立、三段ロケット、総額七十五兆円の予算というものが成立していく、この早期成立、本当大事だと思うんです。  ただ、それ以上にもっと大事になってくるのが、今度は民主党の皆さんも協力していただけるようでございますから、予算が早期成立するかもしれません、二十一年度予算、きちんと審議をした上で。そうしたら、次に大事なことは、この予算をどう執行していくかが今ある意味では一番の課題なんではなかろうかと思います。  ふだんならば、いつもの流れでやっていけばいい。でも、やはりこれだけ厳しい状況を踏まえた場合、もう途中いろんな制度が変わって難しいことも十分承知しています。それでもやっぱり国、地方自治体、団結して予算の執行の前倒しをどれだけやれるか。ある意味では、国がきちっと目標を持って、例えば上半期にこの予算の九割ぐらいを前倒しでやるんだ、そんな決意を持ちながら、この予算の執行へ向かって全力を挙げるという姿勢が私は大事ではなかろうかと思います。  この点についての総理の基本的な見解を伺っておきたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 御存じのように、これは今から六年、七年ぐらい前までは、前倒しの比率でいきますと大体七割二分、七割一分、そういった、七一%、七二%ぐらいのものが前倒しでやれておりました。ところが、御存じのように、なかなかいろいろ難しい問題がここに入ってきたのはもう御存じのとおりでして、いわゆる競争入札をせにゃいかぬというのが一つになりました。競争入札が一つ。また、建築物でいきますと、例の姉歯事件以来いろいろな問題を提起しておりますんで、そういった意味ではなかなか簡単にいかないのが実態であります。  したがって、この一、二年で見ますと、これは六〇%台、六五%台、五、六%まで落ちてきているというのが実態でありますんで、今回これを前倒しということは当然のこととして我々として検討するようにという話はせねばならぬところだとは思いますが、先生、九割と言われるとちょっとなかなか難しいんじゃないかと、率直な実感です。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 是非、総理もおっしゃったように、入札の仕組みその他でなかなか厳しい意見もよく分かるんです。ただ、やはり従来の手法じゃなくて、じゃどうやったらそれが、私はできれば九割ぐらいと思う気持ちはあるんですけど、より高い形で、六割とおっしゃいました、それが少なくとも七割か八割台前倒しでできる方法をいろんな意味で検討もしておいていただきたいと、こう思いますし、それとともに、一つの観点で、午前中もちょっと議論になったんですけれども、直轄公共事業の地方負担の問題ですね。  これは直轄公共事業だけじゃなくて、公共事業全般にわたるこの地方負担の問題。これ、地方がいざいろんな公共事業をやろうとしても、やっぱりこの地方負担の問題が引っかかってきてなかなか実行に移せないというような状況がある。先ほど総務大臣がおっしゃった、あの六千億みたいな形で、地方の自主性に任せて地方でやらせるような形の交付金というやり方もあるでしょう。  でも、やっぱり根本的には、大きな工事含めて、この地方負担の在り方をやっぱり今考えなくちゃいけないときだろうし、特に総理が全治三年とおっしゃった、少なくとも三年間は厳しいとおっしゃった、じゃ少なくともこの三年間ぐらいは、この地方負担の問題も含めて、例えば地方負担が全くないような仕組み、緊急の仕組み、こんなやり方を私は考えるのも一つの方法だろうし、何よりこんなときこそ、地方から様々な声が上がってきているんですから、この地方負担をどうすればなくせるか、若しくは軽減できるか、こんな根本的な問題も含めて是非検討するときに来ている、私はそう思いますが、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) この直轄事業の地方負担に関しまして、通称裏負担とかいろんな表現がありますけれども、こういうものの負担の軽減というものについては、これは地方に限らずいろんなところから御要望というか御意見というのは上がってきております。御存じのように、これはきちんと法令で決まっておりますんで、三分の二、三分の一、いろいろありますんで、確実に財源をある程度確保しながらというところがあるんですが。  ただ、近年、御存じのように地方の歳出というものを大幅に抑制をしたという経緯もありますんで、地方交付税等々いろいろ下がってきた。そういったために、地方交付税そのものが減少して、地方の景気も悪くて地方税の実入りも減少する、いろんなことで財政力が弱いという地方団体というのの数がかなり増えてきておるというのはもう御存じのとおりであります。  したがいまして、こういうところを今後考えていくときに、やっぱり平成二十一年度、今回予算をやらせていただいたときには、地方交付税、先ほど鳩山大臣の言葉を借りれば別枠一兆円という形で地方交付税というものを純増させていただいておりますんで、その分でかなりの部分は補えるようになっているとは思っております、いわゆる直轄事業の分のあれが回ってきますんで。  そういうことではありますけれども、いずれにしても、こういった状況というのはかなり厳しい状態が続くということを覚悟しておかねばならぬと思っておりますんで、ちょっとこの財源処置というのを考えにゃいかぬところだと思っておりますんで、検討させていただきます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 国土交通大臣、この問題について、全国知事会から要望も受けられて、その自治体との協議の場を設けて本格的にやりたいというようなこともおっしゃっていたようですが、具体的にどんなことをお考えですか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 福岡県の知事、麻生知事、全国知事会の会長でありますけれども、直轄事業負担金について国土交通省と将来の在り方について協議をしたいと。私のところは道路だけでなくて、新幹線、ダム等々の負担の問題もあります。これを、お話を受け取りまして、どういう論点、課題を整理していくかというのを今、知事会あるいは私ども、国土交通省だけで済むもの、それからそれで済まないものというのもありますので、取りあえず今は論点を整理しておるところでございますので、ちょっと今日はこれ以上踏み込んだことを申し上げられないのでありますけれども、いずれにしても、今、麻生総理からも検討しますというお話をいただきましたので、こういうものを受けて具体化をしてまいりたいと思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 国土交通大臣、御自分の考え方というか、全然お触れになりませんでしたが、大臣としてはどんなふうに、実際、地方もよく経験されているんですから、どんなふうにお考えですか、この辺について。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 地方自治体の皆様方からいろいろお声伺っていると、やはりお考えに違いがあるんですよね。払うのは嫌だという方と、それから一方で、払うから少しでも早く事業をやってほしいと、こういう違いがある。広島市なんというのは非常にうまくやっておられまして、自分の身の丈に合う事業に、負担の範囲の事業にしてくれ、その代わり優先順位は自分で付けるという、こういう様々の行き方というのがあると思うんです。  ですから、そういう意味で、こういう課題、それからダムなんかはもう事情が一件一件違います。新幹線も違います。それぞれの対応があるんだろうなと思いますので、きちっと、いずれにしても、事業がスムーズに、国も地方もそれぞれ役割分担持ちながらスムーズに行われていくということが一番大事だと思って、そういう観点から進めていきたいと思っています。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 今日はちょっと雇用問題で、先ほどちょっと午前中もありましたが、幾つか論点を整理しながら。(資料提示)  総理も先ほど、この雇用対策というのが今もう一番大事な喫緊の課題であるとおっしゃいました。私たち政府・与党の側も、この雇用対策、三つの観点からきちんと整備すべきだということで、一つは、失業した場合のセーフティーネット、生活支援の面、これが一つです。さらに次が、やはり雇用をどう維持できるかというのが二つ目の大きな視点になります。そして、最も大きい三つ目が、雇用をどう創出していくか、この三つにわたって整理しながら私たち政府・与党としても取り組んだところでございます。  最初の例えばセーフティーネット支援を見ていただくと、私どもで取り組んできたのは、例えば一番上にあります住宅・生活支援、これは既に様々な手を厚生労働大臣とともに打たせていただいておりますし、その下にあります職業訓練中の生活給付の問題も給付額を増額するような形で進んでおります。さらに、今の国会に雇用保険法の改正、今出させていただいて、もう是非ともこれも早く成立させたい。どんなことを考えているかといえば、例えば、非正規雇用の労働者への雇用保険の適用を拡大する、今は一年間保険料を払わなけりゃその保険がもらえないというんですから、これを六か月短縮する、そんな問題をやってみたり、また雇用保険の給付の拡充、六十日間の延長をする、こういったことを、これは当然やらなければならぬ、やっていこうと。  でも、厚生労働大臣、こういうことをやったとしても、どうしてもすき間ができるんですよ。すき間って何かと。一生懸命働きたい、働きたいんだけれども、じゃ雇用保険とか失業保険が受けられるか、受けられない、この層がどうしても出てくる。まさにそのすき間というものに対して今きちんとした仕組みを私どもはつくっていかなければならないと思っておりまして、公明党としても、今この問題について、例えば失業者に対しては、生活支援と職業訓練というのを一体化させてしまって、そこで給付する就労・生活支援給付というような制度、こんなものを創設すべきじゃないかというようなことを考えておりますし、(発言する者あり)今、民主党もとおっしゃいましたが、大きな……(発言する者あり)つくったよといっても、つくり上げないと形にならないんです、提案じゃなくて。是非とも実現をしていきたい、この問題、本当に。提案だけならだれでもできるんですよ。それを形にしたいと私たちは本当に思っています。  さらに、ヨーロッパにはこういった形だけじゃなく失業扶助みたいな仕組みも持っておりますし、是非ともそういった点も含めて研究もしていただきたいし、こういったセーフティーネットの考え方について厚生労働大臣のお考えをいただきたいと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 大変厳しい雇用情勢ですから、できるだけの手を打ちたい。これは雇用政策のみならず社会保障政策全部について申し上げられることですけれども、大きく二つのことを念頭に置かないといけない。セーフティーネットを拡充することは結構です。しかし、財源をどうするかが第一。第二が、モラルハザードに対してどう対応するか。  モラルハザードというのは、ある意味でつくろうとする制度の逆のことが起こってしまう。雇用対策というのは、今仕事がない、ハローワークに行かれて雇用保険を例えば受けるというのは、次なる仕事を探すよということが条件なんです。それで、余りに厚くして、例えば雇用保険が切れた後、例えばこれ、今ヨーロッパの例を挙げました、ずっと年金もらえるまでそれ支援するんですね。そうしたときに、新しい仕事を探すインセンティブがなくなってしまう。  例えば、私も若いころヨーロッパおりましたので、例えばドイツなんかよく知っていますけれども、たしか四兆円ですよ、一般会計から年間そういう方だけに対して四兆円。この財源どうするか。そういう問題をきちんとやっぱり議論をした上でやらないといけないですが、そういう問題意識についてはきちんと認識しておりますので。これはヨーロッパの例。これフランス、イギリスはまた額が違うし制度も違います。  それで、例えば延長にしても、六か月で足りない。もう一月働いたらすぐ雇用保険出していいじゃないかというのがあるけど、これ、職就いて辞めて辞めてと、こうなったらどうするかというのがあります。  ですから、それから先般、三月三日に経団連と連合、労使双方で共同提言で今おっしゃったような就労・生活給付ということを御提言なさいましたので、これは与党でも検討が始まっていると聞いておりますので、与党の皆さんともよく議論をしながら、こういう点について更なる検討を進めていきたいと思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 そのモラルハザードの問題、様々な問題点も指摘していただきました。確かにそういった面もあることも重々承知しております。ただ、やはり今のこの状況の中では一つの仕組みというのはつくっていかざるを得ないと私どもは本当思っておりますし、是非とも、皆さん方と協力しながらこれは是非とも実現したいと思っていると。  このことを申し添えた上で、雇用の維持という次の視点なんですけれども、ここに書いております雇用調整助成金、さらに中小企業の緊急雇用安定助成金、これ、休業中の手当を保障するものですけれども、五分の四であってみたり、大企業は三分の二というような制度です。これ、もう極めて皆さんから反応が良過ぎるくらい反応があっている。  先ほども六百倍ということをおっしゃいました。私も調べさせていただいて、今年度、一月まででこの申請受理件数が一万五千三百二十三事業所、対象者数は百四万四千六百五十五人と。  ただ、大臣、申請あっているんですけど、じゃこれに対して、実際に受理してこれを対象を決定したということになると厳しいんですよ、まだ。二万人ちょっとですよね、人数。この辺、私たちも回ってみて、いい制度をつくってもらったと、でも、じゃいつになるのと、遅いところなんか三か月以上掛かるようなことを言われたと。やっぱりこれは、こんなに時間掛かってしまったら、今厳しいからお願いしているんですよ、それなのに三か月とか四か月、これじゃ意味がなくなってしまうところがあるんです。  したがって、もうこれ、大変なことはよく分かります。でも、ハローワークその他含めて総動員してやることも必要ですが、それ以外にも例えば、どうしてもなかなか難しいというのであれば、申請書類の問題が複雑だとかいろんな要望もあるんですよ、だからこういった問題辺りは、例えば中小企業庁さんと少しお話しされて、商工会とか商工会議所とか、使えるあらゆるツールですか、これを使って、少なくとももう申請が出てきたら一か月ないし二か月でできる、そんな体制を是非とも確立していただきたいと思いますが。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 八十七万件という、先ほど申し上げた六百倍、昨年に比べてそれだけの申請があり、片一方で、行政の効率化ということで人員の枠ははめられているみたいな状況がありますが、これは申請の簡素化、書類の簡素化、こういうことを今やっておりますし、様々な企業から、例えばうちのこの書類をすぐ使ってもらえれば便利になるんじゃないかと、こういうことはちゃんと聞いてやっておりますし、それから、今御提案いただきました商工会議所等の事業主団体ともこれは協議を行っておりますので、全力を挙げまして、この申請の迅速化、実現の迅速化、図ってまいりたいと思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 もう一つ、雇用維持のところで正規雇用の促進というのが真ん中にあります。これは何かというと、派遣労働者の問題なんですね。今回のいろんな問題の中の一つは、派遣労働者が契約満了にもならないのにばあんと切られるというのが社会問題になった一番大きな一つなんですよね。それを防ぐためにも、派遣労働法の改正であるとか、これは何かというと、派遣元がいわゆる派遣労働者を正規雇用する場合に百万円助成しようというような、こういう仕組みなんですけれどもね。  もちろん、こういったことが有効に働く、やっていかなくちゃいけない課題なんですけれども、私が感じたのは、今回の派遣切りで一番問題なのは何かというと、指針があるわけですよね、指針が。派遣先が講ずべき措置に関する指針とある。これが何か見ているとちっとも守られていないわけですよ。途中解約するんだったら、派遣先における新たな就業機会の確保をしろ、三十日前には予告しろ、予告を行わない場合の三十日以上の賃金相当額の支払、これは指針で定められているわけですよ。ところが、これ守られていない。これ、どんなこの指針に対して厚生労働省は指導をしているんですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) それは、指針に基づいて派遣先、いや、派遣元、特に派遣元に対しては、これは労働契約法に関する法律の決まりがあります。ただ、派遣先に対して、派遣先の方ですね、これが今、就職先をあっせんしろとか三十日前云々というような、そういうことがきちんとやられていない状況がありますので、これはもう徹底的に今指導をやっているところでございますので、今後とも指導を強化していきたいと思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 やはり御苦労されてその指針を徹底していると。でも、指針だけで済むんだろうかという時期にそろそろ来ているんじゃないかということなんだろうと思うんです。  これも、ある意味では私たち与野党で話し合っても改正でできる一番の課題だと思いますよ。やっぱり、指針だからなかなかやらないというんであれば、ここは法律に格上げしてこの指針をきちんと徹底させる、罰則も設ける、それぐらいのことまできちんとしなければならないときに来ているんじゃないかと思いますが、大臣の見解を求めます。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) これは与党の方でも今御議論なさっていると思いますので、国会の場でよく審議していただいて、我々もそういう検討の場に加わりたいというように思っています。  ただ問題は、派遣先と派遣元、二つの民間の団体の間の契約関係があくまで民間の間ですからどこまで公権力が介入できるかということがございますけれども、この問題、今、労働者派遣法、それからもろもろの法律を改正するような方向で議論を進める形で、そのプロセスできちんと対応できればと思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 雇用維持の中で、ここには触れていないんですけれども、やはり雇用維持をしていく上でもう一つ大きな課題は何といってもワークシェアリングの問題ではなかろうかと思うんです。  ワークシェアリングについては、これ平成十四年になりますけれども、政労使合意がなされて、システムまでつくって何とかこれをということの取組もしたんですが、残念ながら定着はしていないという今の現状がある。  なぜこの一つの新しい仕組みというのがなかなか根付かなかったのかということについて大臣がどう思っていらっしゃるかということをお聞きするとともに、その分析を踏まえてやはり今このワークシェアリングの形を今のこの時期どうつくっていくかということを検討すべきでしょうし、その検討の中には、この雇用調整助成金辺りをこのワークシェアリングの問題をきちんと定着させるために使う方法はないのか、こういったことも含めて是非御検討をいただきたい、このように思いますが、どういうふうに今後このワークシェアリングを進めようと考えていらっしゃるのか、大臣の見解を求めます。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 今委員が御紹介いただいた平成十四年三月の政労使合意、これで緊急対応型ワークシェアリングということが言われたんですが、じゃ、なぜこれうまくいかなかったか。一つは、やっぱりワークシェアリングというのは労働時間を短縮します。それに伴って賃金削減ということが結果として起こることに対して、やはり個々の労使の間で、いや、ちょっとそれは待ってくれという話になったということと、あのときはその後の景気回復が予想外に早かったものですからニーズが少なくなったということがあります。  先般、三月三日に経団連と連合の方が来られたときにそういう議論もありましたので、私の方からワークシェアリングもちゃんとやりましょうかねと言ったときに、双方の反応が若干私から見ると冷たく、冷たかったという言葉があれですが、若干消極的であった。ただ、それは、先ほど私が申し上げたように、やっぱり難しいんですね。労使の間で、それは働いている人から見れば、労働時間短縮だけど給料はそのままにしてくれよ、経営者から見れば、いや、労働時間を減らすんだったら給料は減らしますよと、そこの折り合いですから。  私は、基本的には労使の、この問題はすべて労働問題は労使がまず決めてくださいと、これが基本ですが、しかしながら、やっぱりこういう状況ですから何かいい形の日本型ワークシェアリングを一緒にやりましょうという御提案を申し上げておりましたんで、今月中にできれば政労使の合意、この点についてもやりたいと思いまして、今委員がちょっとおっしゃいましたように、例えば雇用調整助成金を活用するような形にすれば労使双方が直接的に痛みがない形でできる、こういうことをちょっと検討して、何とか今月中に政労使合意に持っていきたいというふうに思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 是非、労使が両方そろって大臣のところへ来るというのも本当に久しぶりのことで、まあ要望はあったと。逆に言えば、政府の側からも是非労使に対してこういった点はということでワークシェアリングの問題言っていただく、大変結構だと思っておりますし、是非ともそろった形で、もう一度枠組みをつくった上で、それにどう政府が助けていくかということもつくりながら、是非この問題、雇用維持における大きな問題だと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと、このように思っております。  そして、三項目めのこの雇用創出という問題でございます。  これがある意味では一番大事な課題なんだろうと思うんですけれども、それは、例えば総理、総理はこの前、世界で一番早くこの経済危機から脱出するのは世界中で日本であるとおっしゃった。じゃ、どうやってこれ脱出して日本が最初になるのかなと。その道筋がまだちょっと、総理の口からまだよく見えてないようなところもあるような気はしますよ。こういうことでこうやっていきたいというのが見えないとなかなかそこは納得もいかないところもあるし、もっと言うならば、脱出するという中で大事な一つの視点がまさに雇用なんでしょうね。  だから、雇用も、単に全体を底上げするんじゃなくて、具体的にどんな産業を拡大したければそこに雇用をどうやっていくかというような、ある意味では雇用創出へ向けたダイナミックな取組というのをより鮮明に大胆に進めていくというようなことが必要だと思うんですが、総理から是非その辺の基本的見解を伺っておきたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今あります、目の前にありますものというのは、これは何といっても、これは日本の経済を分析すれば間違いなく外需が急激に落ち込んだ、この八年間を見れば、ほとんど外需に頼っておりました日本の経済成長、その相手先のアメリカ並びにアメリカに輸出しておった中国に輸出した日本ということになるんだと思いますが、そのいずれもが極めて厳しい状況になったために、輸出関連企業を主として日本の場合は急激に景気が悪くなっていったという現状だと思います。  したがって、これは、中国に限らず日本も同様に、外需ではなくて内需を喚起するような経済政策に転換をしていかざるを得ない、するべきだと思っております。それによってアメリカに対する輸出が減る。逆に言えば、貿易均衡でいきますと、アメリカの赤字が減り中国の黒字が減るという形に当面はなるんだと思っております。  そういう意味では、我々としては、今具体的に国内の内需を喚起するときに、生活者、中小企業、そして地方と、三つに重点を置いてやって、これに合わせて、いわゆる予算若しくは補正予算というものもそういったものに合わせてやらせていただいておるというところであります。  ただ、これは目先の話はそうですけれども、中長期のものを経営者は皆考えますので、その中長期なものを考えていくということになりますと、やっぱり日本の場合は、これはアメリカも同様なことを日本に期待しておりましたけれども、今世界の中でやっぱり環境という問題は非常に大きなこれからのビジネスとして考えております。これは、環境というのは、経済にとってマイナス要因ばっかりではなくて、これはプラスの要因、いわゆる成長になり得るということだと存じます。一九七三年のオイルショックのときに、間違いなく日本は省エネというマイナス要因をプラス要因に変えて成功しておりますので、そういった意味では、低炭素、これは斉藤大臣のところかと思いますが、低炭素の話を含めまして、これは日本の技術としては、これは私そんな技術に詳しいわけではありませんけれども、こういったものの可能性というのは極めて大きいと思っております。  もう一つは、やっぱり少子高齢化というのは、これは日本の場合は避け難い方向に今流れとしてはなっております。特殊合計出生率が〇・一上がって一・三二とかいろいろ言っておりますけれども、まだその段階であります。そういう意味では、やっぱり日本の場合は、介護とか医療とかそういった少子高齢化を考えたところにおきましては、被介護者と介護者の年齢関係が双方とも高齢者ということになっている実態というのは、これは地方の方が物すごく顕著に見えているような感じがいたしますので、そういった意味では、これは医療・介護サービスというものは、これは、今需給のミスマッチとかいろんなありますが、ここは明らかに人材の方が不足していると思っております。ここは大きな雇用の可能性のあるところだと思っておりますので、その意味では一つのポテンシャル、可能性が高いところだと、私はそう思っております。  あとは、日本の中でいろいろ今何となくソフトというものがよく言われて、アメリカもスマートパワーという言葉を、だれがつくった言葉か知りませんけれども、最近そういった言葉を国務長官も使っておられますけれども、あれは日本でいいますいわゆるソフトの話とハードと両方くっつけてスマートパワーというどうも定義のようですけれども、いずれにしても、こういった事業というのは新たな事業でありまして、我々の余りよく分かっていないコンテンツとか、コンテンツというものだけをビジネスにしたコンテンツ産業にしている部分というのはなかなか、ちょっと永田町とか霞が関だと余り見えてこない世界なんですけれども、こういった部分のソフトパワー、いわゆる底力みたいなものというのが実は若者の間ではかなりなものが広がっているという現実、少なくともクール・ジャパンなんていう言葉は我々の子供のときは考えられない英語でしたけれども、こういったものが全くまかり通っておるという時代というのは、新しい雇用というようなものをまだ創造させるようなものなのであって、それが具体的にどうするかというところまで行っていないと思いますが、方向としてはそういった方向ではないかと考えております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 その上で、具体的にはどんなふうな進み方を今しているかというと、私ども政府・与党としてまず何をこの雇用創出の中でやらせていただいたかというと、ここにあるとおり、ふるさと雇用再生特別交付金の創設であってみたり緊急雇用創出事業の創設であってみたり、これはもう二次補正でやらせていただきました。また、本予算絡みで雇用創出のための交付税の増額、これいろんなことで一兆円、二年間ですかね、そういうようなものもあります。  そういったものを含んでいろんなことを推し進めようとは思っておりますが、これでどれくらいの雇用創出効果を見込んでいらっしゃるのか。二月六日の日に例の事例集をまとめられましたけれども、今総理も御紹介ありましたけれども、環境とか介護とか、分野の問題、効果的な雇用創出を図っていく必要がありますし、この辺も含めて雇用創出への取組、そして創出効果、この辺を経済財政担当大臣から伺っておきます。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 具体的な雇用対策の内容はもう先生は御承知でございますけれども、幾つか挙げてみますと、一つは派遣労働者、年長フリーター等を正規雇用した企業に対する助成、第二は雇用の維持に努める企業に対する雇用調整助成金の拡充、第三番目は雇用創出のため都道府県に過去最大の四千億円の基金を創設することによる地域の求職者の雇用機会の創出、また四番目としては、地方交付税を一兆円増額いたしまして、そのうち五千億を特別枠、地域雇用創出推進費の財源といたしました。  この結果、厚生労働省、総務省及び経済産業省の推計でございますけれども、平成二十一年度末までに約五十七万人、平成二十三年度末までに合計で約百六十万人の雇用下支え効果があると考えられております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 今そういう全体の構造を少しお話しいただいたんですけど、総理が御指摘になった、例えば人材が足りないと言われている介護の分野ですね。ただ、この介護分野、募集はあるんですけれどもなかなか人行かない。もうそれは御存じのとおりで、賃金が安い問題から始まって、もう非常に労働が厳しいという面がある。  確かに今度三%の報酬アップしますよ。でも、これもきちんと見ておいてもらわないと、現場から何と言っている、三%で本当に引き上げることできるかという声大きい。したがって、ここは是非本当にそれに機能しているのかチェックしてもらいたいし、例えば、私は、介護の分野に人を誘導しようとするのであれば、やはりそのほかのインセンティブみたいなもの、例えばその仕事を評価してあげる。  今度、救急医療の問題ですよ。救急勤務医に対するこれ手当というのを創設したんですね、夜間働く人たちに対して。今までありませんでした。もうこういう本当に厳しいこと、働いている人たちに対してはきちんと国がやるんだと、そういう意思表示がある意味じゃきちんとできている。  介護だって同じですよ、夜勤というのは幾らでもあるんですから。でも、それに対して何かある、何もない。だったら、やっぱり本当にそれをやっていくということであれば、例えばそういう調整手当でもいいです。考え方はいいです、何でも。でも、やはりその仕事を評価してあげて、是非、ここに来ればこんなこともあるんだ、評価してもらっているんだ、こういった工夫をしなければなかなかそういうものが実現していかないんじゃないか、雇用をそこに誘導できないんじゃないかと、こう考えますが、厚生労働大臣のお考えを聞いておきたいと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) この問題については、省内でも検討をやる、外部の有識者にも入っていただいて新しいビジョンづくりをやっていくということをやっています。  今委員御紹介のように、勤務医の待遇改善ということで、基本的にはあれ診療報酬という形でいくんですけれども、一般財源から直接、例えば一回救急患者受入れは五千円というような形でやったわけですけれども、今回の三%の介護のこの報酬アップの中に夜勤などの勤務をやる方の配置を厚くするときに加算するという形で一応そこは見ております。  ただ、今委員がおっしゃったように、なかなかそれでは離職率が高い、就職率も低いというような状況に対応できませんので、例えば何が問題かといったら、ある仕事については係長、課長、部長とキャリアアップはあるんです。ところが、介護だとある年齢から上がらないんです。そうすると、寿退職という言葉があって、これは男の職員に対して言うんです。なぜならば、普通は寿退職というと、私は結婚するから仕事辞める。ところが介護職の場合は、僕は結婚する、ここにいたんじゃ家庭持てない、それだけの給料がないから辞めると言うんです。こういう状況であってはいけないんで、今キャリアパスをずっと上げていくモデルの検討もさせておりますし、今おっしゃったようなこと、一般会計ですぐやるかどうかは別として、様々の形で更なる処遇の改善、そういうことに努力をしてまいりたいと思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 農水大臣、農業の問題聞きたかったんですけど、ちょっと時間が私ないんで飛ばさせて、済みません。  環境エネルギーのちょっと分野の問題でお伺いします。  これ、経産大臣にちょっと伺っておきたいんですけれども、固定価格買取り制度の導入、二階大臣の決断でこれやっていただいたわけですが、この太陽エネルギーの問題含めて、先ほど総理もおっしゃった環境・エネルギー分野、まさに世界をリードして日本がやってきた、日本にとってはこれからの一番ある意味では大事な政策になっていくし、雇用も誘導できるような問題がある。  そういう意味では、この固定価格買取り制度も含めて、雇用創出、内需拡大へ向けて今後どう取り組むつもりでいらっしゃるのか、経産大臣から伺いたいと思います。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 太陽光発電につきまして大変御支援をいただいておりまして、感謝をいたします。  我が国は、環境・エネルギー分野では、今議員御指摘のように、国際的にもトップレベルの技術を持っておることは事実であります。我が国にとって地球温暖化対策は制約ではなく、今後新たな需要や雇用を創出する可能性を秘めている産業分野だと思っております。  こうしたことから経済産業省では、これまでの環境・エネルギー政策に加えて、新たに電気事業者の皆さんに、今から十年間程度にわたり太陽光発電の電力を買い取る日本独自の新たな制度の創設に向け具体的な御協力をお願いし、ただいま制度設計を開始しているところであります。  現在、こうした環境・エネルギー技術を最大限に生かしたいわゆる低炭素革命に加え、また、お互いに医療・介護サービスを目指す健康長寿社会、さらに、先般の我が国映画のオスカー賞獲得等、日本らしいソフトパワーによる新しい産業分野、いわゆるコンテンツ産業等について底力発揮を目標とする三つの柱に新たな市場と雇用を創出する成長シナリオの策定に今全力を傾けているところであります。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 環境大臣の方に、緑の経済と社会の改革の作成、進めていらっしゃいます。簡潔に、雇用創出、内需拡大、どう取り組むか、是非見解を伺いたい。

斉藤鉄夫公明党環境大臣

○国務大臣(斉藤鉄夫君) 麻生総理の指示を受けまして緑の経済と社会の改革、新しい需要と雇用の創出というプランを今作っております。そのプランの中の一つが先ほど二階経済産業大臣からありました太陽発電の固定価格買取り制度、これは昔、日本が世界一だった太陽発電を、今ドイツに奪われてしまいましたけれども、その世界一の奪還を図るというものでございまして、これは先日も太陽パネルメーカーの方に聞きましたけれども、国がそういう意思を明確にすれば我々は増産体制をつくり、雇用も確保、計画もできると。また、これは各お宅の屋根に取り付けていただけるわけですので、地域の工務店の方の仕事、需要の創出にもなるのではないか、このように思っております。  例えば、こういう太陽光発電パネル、また次世代自動車、電気自動車、これも国が明確な方向を出してくれれば生産の計画が立つ、これは自動車産業の雇用につながるのではないか、このようにも思っております。  また、先ほどの太陽パネルですけれども、是非、今制度設計をされているということですけれども、例えば学校や公共施設にも設置をしてもらう、そのものについても固定価格買取り制度で十年程度で元が取れるということになれば大きな需要創出になるのではないか、このようなことを中心に今考えております。  そのほか、森林政策、農地政策、この日本の社会の状況に合った新しい政策を打ち出したい。  そして、先ほど新経済成長戦略、二階大臣お話がありましたけれども、それとも整合性を取り、また、より深く社会の変革を促すようなそういう計画を取りまとめたいと思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 総理、ちょっと雇用で最後一問聞いておきたいのは何かというと、いろんな省庁かかわるわけですよね。政府、確かにあります、緊急雇用・経済対策実施本部。できたのは十二月二十四日でございます。そして、いろんな取りまとめして、総理の指示を二十四日に出していただいて、二月六日に一つのまとめをしたと。せっかくできているこの緊急雇用・経済対策実施本部ですが、では何回開かれたのかというと、十二月二十四日にできて、開いたのは二月六日一回なんですよ。その会議も短いんです、実を言うと。  国民に見える形でやろうというのなら、やっぱりこの雇用の問題はもう本当に刻々、一番深刻に変化していますから。是非、新しい組織をつくったらいいのかどうか私迷いますけれども、せめて、本部があるわけですから、これをもっと活発にやるとか、国民に見える形でやってもらいたいんですよ。総理が先頭に立ってやっている、そういう姿が是非見えるように、そういう一体化した取組というのに是非取り組んでいただきたいと思うんですが、総理からお伺いしたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、木庭先生御指摘のとおり二回開かせていただいたんですが、これは実は、私のいないところでもどんどんどんどん、事は各省庁ででもやっておりますので、こっちが出て行く時間が物理的なことになったり夜になったり、極端なことになりますので。  現実問題としては、かなりな頻度でこれは実質行われているということをまず最初に知った上で、その上でもっと見えるような形でパフォーマンスが要るんだということをおっしゃっているんだと思いますが、検討させていただきます。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。西田実仁君。

西田実仁公明党

○西田実仁君 関連して質問させていただきます公明党の西田実仁でございます。機会をいただきまして本当にありがとうございます。  まず初めに、総理にお聞きしたいと思います。中小企業向けの不況対策ということについてお聞きします。  今回の不況対策は、第一次、第二次、そして本予算と、いわゆる三段ロケットと、こう言われているわけでございますけれども、中小企業向けの不況対策といたしましては、緊急保証制度、また貸付けという三十兆円に上る枠がございます。もう既にこれは利用会社は三十万社を優に超えているということであります。これだけでも、一会社十人平均といたしましても、三百万人という雇用が守られたことにもつながるという話だと思います。  あわせて、先ほども御議論ございましたけれども、雇用調整助成金、これも申請だけでいきますと、もう十二月から大幅緩和していますから、合わせるともう三百万人ぐらいの対象になる申請が出ていると。これを早く出るようにしなきゃいけないという問題は別途ございます。  いずれにいたしましても、こういう金融支援あるいは雇用調整助成金という雇用を守るという点は、中小企業向けの不況対策として際立っているというふうには思います。しかし、私、地元埼玉でございますけれども、埼玉の中小企業を回っていると、こういう金融支援やまた雇用を守るということも大事でありますけれども、とにかく今は仕事が欲しいんだと。今、中小企業にとって一番大事なのは需要、すなわち仕事をつくってくれと。  この平成二十一年度予算、今審議をさせていただいているわけでありますけれども、この予算が成立をしていったときに、地域の中小企業に例えばいつごろどういう形で仕事が増えてくるのか。そもそもまず、この平成二十一年度予算が成立すると中小企業の仕事が増えるのかどうか、それをまず総理にお聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、仕事の話は、もうこれは西田先生おっしゃるとおり。やっぱり仕事がなくなる、自分の実家を考えてみても、あの仕事自体がなくなったわけですから、考えてみれば。光に変わっていったわけでしょうが。私の方も似たようなものですよ、石炭屋が石炭がなくなって石油に変わっていきましたから。木庭先生なんかよく御存じのとおりですから、同じ環境におりましたので。それは、仕事自体がなくなるという状況に両方ともおりましたので、正直言って、この種の話は結構深刻さというのは自分なりに分かっておるつもりであります。  その上で、今、仕事の話を言わせていただければ、先ほど斉藤大臣が言われたような、例えば住宅用の太陽光の発電の話が出ておりましたが、これの導入補助、導入をやるのに助成をする、補助を出すと。こういったようなものとか、例えば学校の耐震化とか、学校にも太陽光のパネルをとかいうような話というのは、これは間違いなく、いわゆるゼネコンではなくて地方の工務店、大工さん、そういった地方の建築部分、土木よりは建築部分というものに関しましては、これは間違いなく受注の機会は増えるというのははっきりしていると、私はそう思っております。  学校の場合より多分一般住宅のあれの方が波及効果としては大きいかなと私自身はそう思っておりますけれども、いずれにしても、こういったようなものの機会は、仕事を創出するという意味におきましては、いわゆる公共工事というものとは少し違ったイメージで、小さな企業に波及していく仕事としては大きいかなと思いますんで、いわゆる四百二十万社とか、いろんな表現がありますけれども、こういった中小・小規模企業の支援というのは我々としては非常に大きい。ここはまた雇用も支えておりますんで、こういったところは十分に配慮してこの案を考えておるというのが背景であります。

西田実仁公明党

○西田実仁君 実家の仕事の話もしていただきまして、ありがとうございました。  まさに、そういう意味ではこの平成二十一年度予算、これが成立をして太陽光発電とかあるいは学校耐震化の促進で地域に中小企業の仕事が増えていくと、これが大事だと思います。  そして、もっと大事な、更に大事なことは、どのぐらい我慢すればその仕事が増えてくるのか、いつごろになったらこの仕事が増え出すのかということについて大変よく地元で聞かれるわけですね。これはできる限り早くということになるのかもしれませんけれども、大体のイメージをもし総理の方お持ちでしたら、どのぐらい増えるのか、いつごろ増えるのかということをお話しいただければと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは私より二階先生とか財務大臣の方が適当ではないか、適切ではないかと思いますが、先ほど木庭先生の御質問にもありましたように、執行のいわゆるパーセントを今の六一、二%というものを、九〇はちょっと自信がありませんけれども上げるといたしますと、こういったものが予算が通った段階から実行に移せることになりますので、常識的には四月後半ぐらいからということになろうと思っております。  したがって、こういうのは、出るであろうと思うのであれば、あらかじめきちんとしたものを各市町村とか学校でということを考えるんでしょうけれども、財務大臣に聞いていただいた方が正確だと存じます。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 大事なことは、なるべく早い段階で国会で予算が御承認いただけるようにすることでございますし、それと併せて関連法案の御審議もお願いをしたいわけでございます。  また、予算の執行に当たっては、財務省は当然のこととして、予算が御承認され次第、新年度開始早々なるべく早い段階で前倒し執行を各方面にお願いしなければならないですし、また総務省にもそのような姿勢で臨んでいただきたいと思っております。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 公共事業、国交省所管で申し上げれば、従来、予算下りましてから発注にたどり着くまでが七週間ぐらい掛かっていたんですが、これをお互いに手続をもっと、書類を減らしてもらいまして、三週間ぐらいで発注を出られるようにしていきたいと。したがいまして、先般通していただきました第一次、第二次補正は、この三月までに去年の倍ぐらい、六割ぐらいは年度末に発注できるように今進めさせていただいております。  新年度予算については、今既に総理の方から答弁していただきました。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 中小企業を担当する立場から申し上げたいと思いますが、中小企業の皆さんに、私どもは各出先の局長がそれぞれ訪問して、一人でも多く雇用していただけないだろうかということのお願いを申し上げましたところ、千社を目標にしてやってみました。そうしましたら、千四百社の皆さんから雇用するということでありますが、それぞれの企業はいずれも立派な企業であります。  そして、そのことを県の方に連絡等をいたしておりますと、県も実はそういうことをやっておるんです。合わせると大体今申し上げた千四百の倍ぐらいになるだろうということを思っております。今の失業者の数からいいまして、それがどれほどの数だと言われてみればそれまででありますが、私どもは、ほとんど中小企業では新たに雇用するそういうゆとりがないのではないかと思われておった方々が今一生懸命やってくれております。私は、これは大企業の皆さんもこのことを見習っていただきたいと思います。  なお、一昨日、金融関係の皆さんにお集まりをいただきまして、中小企業に対する金融のことをお願いしましたが、私は、こんなことに協力してくれる今申し上げた千四百社の方々等の金融の申込みがあれば当然そのことに配慮をすべきだと、このように思っております。共に頑張っていきたいと思います。

西田実仁公明党

○西田実仁君 大変御丁寧に御答弁いただきまして、ありがとうございました。  私の方から、次は、所得の低い方々向けの就労支援につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。  今、戦後最大の経済危機と言われる中で、生活保護の申請件数が大変に増えております。先日も、私自身、ホームレスの方々を支援する団体の方から話を聞く機会がございました。最近はホームレスというよりも、派遣切り等に遭った十代から三十代の若い方々が大変にその相談が増えているというお話でございました。相談に来られましたある二十六歳の男性の方、会社を解雇され、転職活動の費用もなく、生活費が途絶えて、最終的に生活保護の申請をすることになったそうであります。こうした方々が今後更に増えていかざるを得ないという状況の中で、いわゆる稼働能力がありながら一時的に生活保護を利用していかざるを得ない方々に対しまして経済的な自立を支援していくという重要性が高まっているんではないかというふうに思います。  そうした具体的な施策の一つとして、自治体の福祉事務所とハローワークが連携して実施しております生活保護受給者等就労支援事業のことについて取り上げさせていただきたいと思います。(資料提示)  これは、福祉事務所、自治体のケースワーカー等が参画をいたしまして、そしてハローワークにおきましては就労支援ナビゲーター、民間の方ですけれども、参画をし、就労支援チームというチームをつくって、生活保護を受給されている方をバックアップして、そして就労による自立を図ると、こういう仕組みでございます。そのポイントは、何といってもこの就労支援チームでございますし、またそこに支援に当たるケースワーカーの方あるいはナビゲーターの方ということになるわけであります。  しかし、この就労支援チームに参画する福祉事務所の方に、ケースワーカーの方に私もお話をお聞きしました。多い方はもう月百時間を超える残業時間ということでございます。なかなか、生活保護受給者の方に丁寧に対応せよと言われてもなかなか実際にはできないという大変な忙しさでございます。そしてなおかつ、ケースワーカーの方は基本的に公務員の方しかなれないわけでありますが、この就労支援をするというようなそういうスキルを身に付ける、そういう機会は少ないわけでございまして、さらには、公務員の方ですから二、三年ないしは五年で配置転換をされてくるという意味ではなかなかその専門能力が高まるという機会もないと、こういうことであります。したがって、今、国庫負担十分の十で、このケースワーカーの方も、公務員ではなくて民間の方がこの就労支援チームで生活保護を受けている方をバックアップすると、こういう仕組みになっているわけであります。  しかし、結論を急ぎますと、この就労による自立というプログラムを持っている全国八百三十四の自治体のうち専門員を配置しているのはわずか三百七しかないわけであります。つまり、五百の自治体におきましては、この大変に忙しいケースワーカーの方が生活保護の管理とともに就労も兼ねているという大変過酷な状況に置かれているわけであります。  したがって、ここでお聞きしたいのは厚生労働大臣です。この際、経済的な自立を促す意味からも、福祉事務所におけるケースワーカーは生活保護受給者の方の給付に専念をしていく、そして就労支援は対人サービスの専門家に委嘱するという役割分担を明確にしていくべきではないか。また、この支援員を今置かないで就労支援をやっている自治体については国がもっと督励をして就労支援をもっときめ細かくできるようにすべきでないか、この二つについて大臣にお聞きしたいと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 生活保護を受けておられる方々は一人一人ケースが非常に多様でありますので、やっぱり一人一人きちんとお話を聞いてどういう仕事がいいんだということをやる必要があると思いますので、就労支援の専門員、これ今おっしゃったように、これは今たしか四三%ぐらいはハローワークのOBがやっていますので、こういう方をもっと活用したいというふうに思っておりますし、いい活用例があれば自治体の方にまたこれは御紹介したい。来年度、今御審議いただいています二十一年度予算案では、前年比十五億円増しの二百十億円をこの予算としてこの問題に振り向けるようにしております。  基本的に非常勤の地方公務員という形で入ります。そういう中で、各自治体、給与水準も全部そこが決めますので、国が一律にどうだということは言えませんけれども、しかし、今委員がおっしゃったように、全額、つまり十分の十国庫補助、それから上限額も設けませんということでありますので、この自治体の要望に沿えるように国としてもしっかりやっていきたいと思っております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 このケースワーカー、とにかくお忙しくてもう大変な状況でありますので、また専門的なスキルを持った民間の支援員の方がもっと働きやすくなるような環境をつくっていただきたいと思います。  次に、産科・小児科医の不足につきましてお聞きしたいと思います。  今、臨床研修制度の見直しが進められておりまして、そこでは都道府県ごとに臨床研修医の定数上限を設けて地域ごとのばらつきをならすという考え方が入っていると聞き及んでおります。  今後の検討で是非とも入れていただきたいのは、この診療科ごとのばらつきと地域ごとのばらつきの調整ということであります。産科、小児科につきましてはやはり住んでいるところに病院がないとなかなか大変でございます。極端にその産科・小児科医が少ないところについては、それを誘導する政策が必要ではないか。  正直、私の地元の埼玉は全国で産科、小児科、非常に低いレベルでございますので、今後の初期研修のみならず、いわゆる後期研修のところも含めてそうした政策的な誘導ということを是非御検討いただきたいと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) この問題は、文部科学省とともに、研修医制度の在り方についていろんな検討を進めてまいりました。一定の方向付け、つまり研修医制度の弾力化ということで、今委員がおっしゃったような方向を目指すようにしておりますけれども、個々の若いお医者さんの卵にしてみると、いや、自分が行くところを決めるのは自分の自由でしょうというようなこともあり、その検討会の先生方でもいろんな意見がございました。  しかし、今言ったような、特に今埼玉の例を出されましたけれども、特に今産科、小児科はこれ女性医師が半分になっていますから、院内保育所を設けるというようなことで離職防止をする。それから、へき地なんかで働く方に対しては特別の手当てをすると、そういう手を打ってありますし、今申し上げたように、まずどういう形で弾力化するかというと、この産科、小児科を目指すような方、若い学生さんは早い段階からその専門をやる。今まで二年間で総合的にやって、それはそれでよかったんですけれども、必修選択という科目を一部設けることによって専門科を早くやることを可能にする。それから、規模の大きい研修病院では、これは産科、小児科を必須とすると、こういう施策も取っておりますし、それから、今埼玉の例を出されましたけれども、極端にこの数が少ないところでは研修医の募集定員の増員を認めるというようなことで、なかなか個人の職業選択の自由とかいろんな、住居選択の自由とかいうことと、それから、やっぱり公共の福祉、医師が足りないところは皆さん頑張って行ってくださいよと。これをどういうふうにしてミックスするかということで、いい政策を出したいというふうに思っていますので、さらに臨床研修修了後の後期研修で産科を選択する医師の処遇を改善するための新規事業もこの予算案の中に盛り込んでございますので、そういう総合的な施策で今委員がおっしゃった問題に対応していきたいと思っております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 もう一つ、防衛医大について防衛大臣にお聞きしたいと思っております。  防衛医大は、地域の拠点病院としても大変に地域に貢献をされておられます。災害拠点病院あるいは災害医療派遣の指定病院にもなっておられます。一般の外来者のうち八二%は埼玉県民でもございまして、この防衛医大のオープン化というのは既にすっかり定着をしている。  しかし、防衛医大の場合は、一般診療をどんなに行ってもその診療報酬はそのまま防衛医大を擦り抜けて国庫に入るだけなんですよ。ハイリスク分娩とか地域で望まれているようなことを幾らやっても、加算されても、何のメリットが医大にはないと、こういう状況であります。  しかし一方で、防衛省設置法の十六条では、幹部医官を育てるということのためにあるわけです。しかし、地域の貢献もされていると。これを両立させていくということが大事だと思っておりますので、これは単なる組織論の独立行政法人化ということにとどまらず、もうちょっとお金の流れも考えてこれからその改善、両立を図っていくことをすべきだと思いますけれども、いかがでございましょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) ありがとうございます。  先生のおっしゃるとおりでございまして、我々とすると、今この防衛医科大学の在り方につきましては、昨年十二月に独法化の仕切り直しを行いまして、防衛医官を育成するという防衛医科大学校の設立趣旨を踏まえながら省内で検討を行っているところでございます。その際には、先生から御指摘のあった、今地域医療への貢献、動機付けを高めるためには何が必要かという観点もしっかりと踏まえながら今後検討してまいりたいというふうに思っているところでございますので、また御指導いただければと思います。

西田実仁公明党

○西田実仁君 最後に、来年、二〇一〇年は国民読書年ということが国会で決議をされました。そして、第二次子どもの読書運動の推進に関する基本的な計画というところでも、この子供の自主的な読書運動を推進する社会的機運の醸成と期待されております。  ここで、余り聞き慣れない言葉かもしれませんけれども、家読運動というのがございまして、朝の読書運動を朝読と言って、もうこれは全国の八割ぐらいの小中学校で実践されておりますけれども、これを家でも読書をして、本を介して親子のコミュニケーションを図っていくということが大事ではないかということで、既に青森県あるいは茨城県の自治体でもこの家読運動というのを事業化しているというのがあるんですね。  これについて、今後の親子関係、コミュニケーションをもっと図っていくと、本を介してのコミュニケーションを図っていくという意味で家読運動をもっと国としても支援すべきではないかと、こう私は思います。最後、総理に御感想をお聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 数独の方は有名ですけれども、家読の方は余り有名ではない、これはもうはっきり、もう先生よく御存じのとおりだと思いますが、これは基本的にはいいことです。私どももうこの話を、去年だかおととしだかこの話が上がってきたと記憶していますが、僕は基本的にいいことだと思って、子供のときにおばあさんから聞かせてもらったとか、大体勉強ができる子はみんなそうですよとか、いろんな都合のいい話を私も大分聞かされて、本当かよとちょっと思わないでもなかったんですが、いろいろな話を聞いて、ああ、これはいいことだなと正直思いましたんで、これ、そういった年にするということだと思ったんで、私どもとしてはいいことではないかと言って、これを応援したらどうですと申し上げております。

西田実仁公明党

○西田実仁君 終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) これにて西田実仁君の関連質疑は終了いたしました。  以上で木庭健太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。    〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕  西松建設の企業献金が大きな問題となっております。法務省に最初にお伺いしますが、逮捕された西松建設の国沢幹雄前社長の被疑事実、説明してください。

大野恒太郎法務省刑事局長

○政府参考人(大野恒太郎君) 国沢幹雄前西松建設株式会社社長の政治資金規正法違反に係る逮捕事実について御説明申し上げます。  被疑者国沢幹雄は、岡崎彰文らと共謀の上、西松建設が国会議員の資金管理団体である陸山会に対し新政治問題研究会の名義で政治活動に関する寄附を行うことを企て、平成十八年十月ころ、新政治問題研究会の名義で陸山会名義の銀行口座に百万円を送金し、もって西松建設において本人の名義以外の名義で政党及び政治資金団体以外の者に対して政治活動に関する寄附をしたというものであるというように承知しております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 西松建設、パネルに示しましたが、(資料提示)九三年のいわゆるゼネコン汚職の際に副社長が逮捕され、有罪となりました。これを契機に、政治家への献金で西松建設の名前が出ないようにと、九五年に新政治問題研究会、九八年に未来産業研究会を立ち上げました。この二つの団体の責任者は、いずれも西松建設のOBであります。  この二つの政治団体から、これは〇六年に解散するんですが、それまでの間、与野党の政治家に対して約四億七千八百万円もの献金が行っています。資金は、海外でつくった裏金、あるいは社員にいったん会費という形で出させてボーナスで補てんするということが報道されている。つまり、二つの政治団体の名前を使って違法献金を行っていたということになります。  国土交通省に、西松建設の公共事業完工高は幾らですか。

小澤敬市国土交通大臣官房建設流通政策審議官

○政府参考人(小澤敬市君) お答え申し上げます。  西松建設株式会社が毎事業年度終了時に国土交通省に提出しております工事施工金額を記載いたしました書面によりますと、同社が平成十九年度において元請として請け負いました公共工事の完成工事高は九百三十六億九千八百八十七万円でございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 一千億円近いわけです。そのお金がこの二つの団体を通じて政治家に回る。まさにこれは公共事業の無駄遣いにつながるわけですし、税金が献金という形で政治家、政党に還流すると。これは許し難い、一刻も早く禁止すべきことであります。  この件で民主党の小沢一郎代表の会計責任者が逮捕されました。一昨日記者会見が行われましたが、国民が納得する説明はなかった。西松建設からの献金が政治団体からの献金であるかのように偽装されたんではないか、受取側もそのことを知っていたんじゃないか、あるいは西松建設と共同して行っていたんじゃないかと。私たちとしては、小沢代表と民主党に引き続き国民に対して説明責任を果たす、このことを求めていきたいというふうに思っています。  同時に、関連政治団体から資金提供を受けていたのは小沢氏だけではありません。多数の政治家、団体に渡っています。これは二つの政治団体の政治資金収支報告書から作成したものであります。〇四年から〇六年の三年間です。多数の国会議員が二つの政治団体から資金を受けている。これが実際には西松建設からの政治献金ではないのか。小沢代表のケースと同じ疑問が生じるわけです。  パーティー券についてはどうか。最も多くのパーティー券を購入しているのが、二階俊博経済産業大臣が代表を務める政治団体、新しい波です。三年間で八百三十八万円に上ります。  二階大臣にお伺いしたいんですが、これ収支報告書では新政治問題研究会と未来産業研究会がパーティー券を購入したことになっていますが、これは実際には西松建設が購入したものではないですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 新しい波というのは私も所属しておる政治グループでありますが、そのグループが開催しましたパーティーにおいて御協力をいただいたものだと思っておりますが、それは私たちのグループの国会議員やあるいは元国会議員、あるいは秘書、又は支援いただく多くの方々がそのパーティーのために御協力をいただくわけでありますから、個々の寄附がどういう形で納められたかということについて一々承知しておるわけではありませんが、正規に政治団体が許された範囲においてパーティーを開いて、それはきっちり政治資金規正法に基づいて報告をしているところであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 知らなかったと、ちゃんと報告しているんだと、小沢代表と同じような説明をされるわけですが、これ、何か調べるの大変かのように言うけれども、新しい波のパーティー券買っていった政治団体そんなに多くないですよ。報告書で調べると、日本医師連盟、道路運送経営研究会など六団体。問題になっている二つの団体含めて八団体にすぎないんですよ。しかも、その中でもこの二団体は飛び抜けて多いんですね。  八百万円ものパーティー券を買ってもらって、何でこれが分からないの。提供してくれる団体がどういう団体なのか、どういう性格の資金なのか分からないで受け取るんですか。私はこれ、国民から見て納得いかない、どんな団体だか知らないというのは。今言ったみたいに、そんなに数多くないんですよ。そんな説明通用しないと思いますが、大臣、いかがですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 八百幾らということをおっしゃっておりますが、それは、一遍にどこかのパーティーでそういうことであったというんではなくて、この我々のグループの中には、大阪の人たちもおりますし、名古屋の人たちもおりますし、東京の人たちもおりますから、それぞれのところでパーティーを開催したと。そういうところの集計がそういうことでありまして、これだけの額を知らなかったのかということでありますが、私は、それは一々詳細にわたって存じ上げているわけではありません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 ちゃんと調べているんですよ。新しい波イン大阪、イン愛知、イン東京と、年に三回ぐらいしかやっていないじゃないですか。一つ一つの規模、物すごく大きいんですよ。その全部、報告書見たんです。八団体しかないんです。そのうち二団体が突出して多いんです。けた違いです。何でこれで、分からないで説明が納得できますか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) これは政治団体で、そこに事務局長とかそういう関係者がおって、そういう人たちで運営されておるわけでありますから、私が一々その出し入れをチェックしたり、あるいは報告書を検討していると、そういうわけではありませんので、今お話を伺ったようなことがそういう事実であるかどうかということはまたよく伺ってみますが、私たちは一々、パーティーを開いて大勢の参加者がおいでをいただいた中で、それがどういう人であったかこういう人であったかということを一々確認するということはほとんど難しいことだと思っています。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、そんなことを私聞いていないんですよ。パーティー券買った政治団体、八団体しかない。そのうち突出しているのは二団体だと。  じゃ、それが西松建設との関係がなければ一体どういう団体だというふうに考えるんですか。八百万円もお金を出してくれている、もうお得意様じゃないですか。そこのことを知らないと言われても、これは納得できませんよ、だれも。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) これは、存じ上げないものは存じ上げないのであって、そして関係者にその辺はまた詳しく聞いてみたいと思っておりますが、個別の寄附やパーティーの購入について一々今日まで報告を受けておりませんので、それは私ども、詳細にわたって知るところではありません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 詳細にわたって説明してくれと言っていないんです。根本的なところが、八百万円も買ってもらったところだったら、それが報告行かないというのはおかしいじゃないですか。おかしいと思いませんか、どうですか。    〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 何とか政治団体と、こういう名前が列挙されておりますが、それについて、これは一体何の政治団体か、だれがやっているのかと、そういうことを我々せんさくし、一々調べたことはないと、こういうことです。

小池晃日本共産党

○小池晃君 到底納得できないですね。八百万円ものパーティー券買ってくれて、一体どういう団体なのか分からない。どういう資金が出てきたのか、もうえたいが知れない。そんなものを受け取るというのは私、極めて無責任だと思いますよ。逆に言えば、分からないで受け取っていたんだったら物すごく無責任な話じゃないですか。  二階大臣に聞きますが、西松建設の国沢幹雄前社長とは面識ありますか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 面識はあります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 それじゃ、同じく西松建設におられた風間森夫さん、神田行道さんとは面識ありますか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 大変失礼ですけれども、私は面識の記憶はありません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 風間森夫さんは新政治問題研究会の代表です。神田行道さんは未来産業研究会の代表。面識はないと。  面識もないような人が代表者をやっている政治団体が八百万円を超えるパーティー券を買ってくれると。私だったら不思議に思いますが、不思議に思わなかったんですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 我々が、政治献金をしていただいた人とか政治のパーティー券を買っていただいた方、これをすべてオープンにしてしかるべき届けをしておるわけですから、一々それをせんさくするということはいたしておりませんが、我々、今日こういうふうなことで御議論を呼んでおるわけでありますから、新しい波としては、本意ではありませんので、昨日この会派で相談をして全員一致でこれを返却するということを決めて、今法律家と相談をし、その手続を取ろうとしておるところであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 返せばいいという問題ではない。しかも、返すと言うけど、二つとも解散したんですよ。ないじゃないですか。どこに返すんですか。西松建設に返すんですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) だから、今そういう点について法律家と相談する。そして、我々のは、これは正規のパーティーに、パーティー券を購入していただいたんですから、本来返す必要はないんです。しかし、それでも道義的に、こうした状況の中において我々はやはり返却をするというのが妥当だろうという会派の一致した意見でありますので、私もそれで結構だと、こういうことにしているわけであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 道義的な問題とは何ですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 私は昨日その会議に出ておりません。予算委員会の関係でお昼に開かれた会でありますから出ておりませんが、その会議の模様を報告いただいた方からそういう話を伺ったわけであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 自民党の派閥というのはこんなにいいかげんなものなんですか。八百万円ものパーティー券買ってもらって、一体どこのどなたか知らない、どんなお金か分からない、道義的な責任と言われても一体何なのか説明もできない。  総理、総理は一昨日の記者会見で、金の話が政治に対する不信につながるのは大変残念だとおっしゃった。今の二階大臣の説明で不信は払拭されましたか、国民は納得すると思いますか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 度々これまでもお答えしておりますが、個別の事案について、小池先生、コメントすることはありません。したがいまして、一般論として申し上げれば、個別のコメントに関しては、個別の事案についてコメントすることは差し控えさせていただきますと。  一般論として申し上げれば、政治団体が法令にのっとって寄附やパーティー券代というものを受け取ることを含めて政治活動を行うということに関しては、何ら問題はないと理解しております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 一般論で済む話じゃないじゃないですか、これは。閣僚の疑惑なんですよ。閣僚が代表をやっている派閥の疑惑なんですよ。  しかも、人ごとじゃ済まないんだよ。これ、個別事案じゃないんだ。ちょっとこれね、自民党の資金管理団体である国民政治協会は二〇〇三年に新政治問題研究会から五百万円の献金受けています。御存じですか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 存じません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 総務省に聞きます。国民政治協会が献金を受けた〇三年の政治資金収支報告書では、新政治問題研究会の住所はどこですか。

門山泰明総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。  新政治問題研究会の主たる事務所の住所につきましては、平成十九年七月十一日付けに国民政治協会から訂正願が出ておりますが、訂正前の住所は港区虎ノ門一の二十の十と記載されております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 国土交通省に聞きますが、西松建設本社の住所はどこですか。

小澤敬市国土交通大臣官房建設流通政策審議官

○政府参考人(小澤敬市君) 西松建設株式会社が建設業法に基づきまして国土交通省に提出されております登記事項証明書によりますと、同社の本店の所在地は東京都港区虎ノ門一丁目二十番十号となっております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 同じじゃないですか、総理。これは、あなた、一般論で済ませる問題じゃないですよ。国民政治協会というのは自民党の資金管理団体ですよ。そこが、新政治問題研究所の住所を西松建設と同じ場所で届け出たんですよ。これは、同じ、一体の政治団体だというふうに自民党の資金管理団体が認識していたということじゃないですか。説明してください。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 御指摘の住所の誤りというものにつきましては、寄附をした政治団体、新政治問題研究会が間違った住所を伝えてきたためとの報告を受けております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そんな説明ではこれは済みませんよ。  だって、西松建設と同じ住所で何の疑問も持たずにあなた方は総務省に届出出したんですよ。この問題は、これは自民党の問題ですから、これは他人事じゃないですよ、総理。国民に対する説明責任は、この問題では総理にあるんです。この問題では民主党にも自民党にも自浄能力問われていると私ども思います。お互いに疑惑にふたすることは許されない。  なぜ西松建設と同じ住所で届け出たのか、一体の団体だという認識が当時あったのではないか、このことについてきちっと調査して報告してください。どうですか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の段階で細目を詳しいわけではありませんが、詳細について必要であれば党の方できちんと説明させたいと存じます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、必要ですよ。だって、国民がこれ疑惑持ちますよ。ちゃんと説明してください。もう一回答えてください。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 重ねて申し上げます。  詳細につきましては党の方で説明される、必要であれば、と申し上げました。

小池晃日本共産党

○小池晃君 必要であります。  委員長に申し上げます。  西松建設の献金をめぐる疑惑解明するための集中審議を開いていただきたい。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) お申し越しの件につきましては、後刻理事会において協議させていただきたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今日取り上げた問題を通じて、やっぱりこれは疑惑ありますよ。これは説明納得できないですよ、今のね。いや、個別にだれが受け取ったか、個々人の名前まで説明しろと言っているんじゃないんです。極めて大口の目立っている団体が一体どのような団体であったか知らない、どういうお金だったか分からない、八百万円もらっていた、国民は絶対にこんな説明じゃ納得できないんです。  根本にあるのが企業・団体献金の問題です。利益追求を目的とする企業が、見返りも期待しないで多額の献金するわけないんですよ。そういう意味では、必ず企業献金は賄賂性を伴う。ましてや、公共事業受注企業からの献金というのは税金の還流だと。なおさら許されないわけです。  民主党の小沢代表は記者会見で、政治団体からの寄附だと思ったから資金管理団体で受け取った、企業献金だという認識であれば政党支部で受け取ったはずだと。これ、結局、政党支部も資金管理団体も右のポケット、左のポケットということにすぎないということで、今までの改正が何の規制にもなっていないということだと私は思う。  しかも民主党は、二〇〇二年に我が党とともに公共事業受注企業からの献金を禁止する法案を提出している、〇四年には民主党単独でも提出していると。ですから私納得できないんです。この間、政治と金の問題が出るたびごとに規正法の改正が繰り返されたけれども、疑惑は後を絶ちません。  総理、やっぱり企業・団体献金の禁止、ここに踏み込むべきだと思いますが、いかがですか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私は、基本的に企業、団体からの献金が悪と考えているわけではありません。  政党本位、政策本位というので、政治というものを目指す政治改革の理念などなど踏まえて、政党及び政治資金団体に対しては企業、団体は、資本金などの額に応じて定められた限度額の範囲で献金できると決められております。一方、これら以外の政治家個人、資金管理団体、その他の政治団体に対しては企業・団体献金が禁止をされている、もうよく御存じのとおりです。  いずれにいたしましても、政治資金の在り方につきましては、民主主義のコストというものをどのように国民に負担をしていただくのかということで、こういう観点から各党、各会派において御議論いただくべき問題だと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私は、全く反省がないと思いますね。この間の政治と金の問題繰り返されてきたその根源にやっぱり切り込むこともできないと。しかも、企業・団体献金禁止するから政党助成金をつくると言ったじゃないですか。政党助成金、赤ちゃんからお年寄りまで二百五十円、一人当たり、三百二十億円ですよ。政党助成金を始めるときに、これ、企業・団体献金やめるためだと言ったのに、これは禁止には背を向けて政党助成金は受け取り続ける。与謝野大臣は、自ら努力しないで獲得できる政治資金があるのは政党のある種の堕落を招くと。私もまさに堕落だと思いますよ。私ども受け取っていない。しかし、これは廃止すべきであると。  少なくとも、この際、自民党も民主党も政党助成金を私返上すべきだと、こういう事態になって。政党助成金をやっぱり廃止をするという道に踏み込むべきだということを日本共産党はこの場で強く求めて、質問を終わります。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  民主党の小沢代表の公設秘書が逮捕をされるという事件が起きました。国民が政治に対する信頼を回復しようとする、日本の政治にとって最も重要なときにこのような事件が起きて、非常に遺憾です。これから小沢代表が更に国民に対して説明責任を果たすということを社民党は強く求めていきます。強く要望します。  ところで、私も二階大臣に質問をいたします。  二階大臣、二階大臣自身は八百三十八万円の献金がこの二つの政治団体であるという認識はあったんですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 私は存じておりません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 これに関して、先ほどからありますが、全然チェックをしていないんですか、その管理者は。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 組織の事務局長であるとか、あるいはまたそれを監督する方々が一応精査をして総務省にお届けをしておると、このように思っておりますが、私が一々それに口を出したり、あるいは点検したり、そういうことをしておりません。事この会計、そういう問題でございますから、人を信頼するということから始めなければ、グループというものを運営していく上においては、私はやっぱりお任せしておいて十分だと思っておりますが、こういうお話が出てきたときに、やはりまた十分時間があれば説明を聞いておきたいと、こう思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 八百三十八万円という多額の寄附を受けながら、それが西松建設のダミーであることが分からなかった、これはいかにも不可解です。会計責任者はそこまでチェックしないんですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 多くの不特定多数の皆さんから協力をしてもらって、各地でそうした支援の会を持たせていただいた、持っていただいた、そういう中での、今日こういうことになって、そして名前が出てきた、それがどういう団体であるかということでありますが、我々はこのパーティーをやっておる段階、今日まで一切そういうことは存じ上げておりません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 大臣が会計責任者から、この二つの政治団体から政治献金を受けていたということを聞いたのはいつですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) その都度、今回のパーティーは集計でどれだけ売上げがあって、そしてどういう費用が要った、ホテルへどういうお支払をしたという程度のことは伺いますが、どこからどうだったとか、どなたからどうだったとかということは私は聞いておりません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 私は、いつ聞いたかと。  じゃ、つい二日ぐらいまでこの二つの政治団体から二階さんの派閥がパーティー券を購入してもらったということは知らなかったんですか。いつですか、知ったのはいつですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) いつ知ったかということについては定かな記憶はありませんが、このことに関してはトータルで、どこそこのパーティー、名古屋のパーティーがどうだったとか、どこで開いたパーティーがどうだったとかという報告は受けておりますが、一々個々の団体、そしてその団体の背景がどういうことであるかとか、だれが役員をしておるかとかという、そういうことは一々報告を残念ながら受けておりません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 西松建設の不明朗なお金については随分前から報道されています。二階大臣がいつ知ったかということはとても重要だと思うんですね。多額です、八百三十八万。つい最近なのか、かなり前なのか、それだけでも教えてください。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) いつということは特定できませんが、ごく最近だと思っています。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 不可解です。会計責任者が多額の政治献金を受けながら、一切何のチェックもしないんですか。パーティー券でも、パーティー券を受けながらチェックしないんですか。だったら、違法な献金、違法であったり不明朗なお金がほかにもあるということになるじゃないですか。チェックしないんですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 我々は、小さいグループではありますが、一応国会議員の集まりのグループでございます。一々、政策的なことも、また研修会等も開催したりいろいろやっておりますが、お金の問題は政治活動の上では極めて大事なものではありますが、それが、資金がどうだこうだということを我々一々それにかかわり合っておるわけではないと、こういうことであります。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 いや、不可解です。多額にもらったら、やはりお礼を言う、あるいはどういう団体なのか。  改めて聞きます。じゃ、違法なパーティー券や不明朗なお金からの出所、これは一切チェックしていないということでよろしいですね。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) この全体の政治グループで、それぞれ小なりといえども、福島さんの政党よりも小さいかもしれませんが、我々の方は我々の方として、それらの人たちがみんな場所場所、つかさつかさでやっていただいております。私はこのグループの一応代表に推されておりますが、その代表が一々、会計帳簿を持ってこいと、そして、この間のパーティーの売上げはどうだったと、だれが幾ら出席して、だれが幾ら働いてきたのかと、そういうことまで私はチェックするということはいたしておりません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 大臣がやれということではないんです。会計責任者は、巨額のお金八百三十八万円ももらいながら、だれからもらったのか、相手は真実だれなのかということのチェックをしないのであれば、違法なものや不明朗なものの排除ができないですねとお聞きしているんです。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) ちゃんと整理をして、そして政治資金規正法に基づいて適切な処理をいたしておるというふうに信じております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 八百三十八万円もパーティー券を買ってもらいながら、相手が真実だれか分からない、これはいかにも不可解です。そのチェックはしていない。会計責任者は、じゃ改めて、チェックしたんですか、しないんですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) どういうことをお尋ねになっているかよく分かりませんが、よく私どものグループの責任者の皆さんに、どういう状況であったかということを改めて聞いてみたいと思いますが、今私が知る範囲ではありません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 真実、何者からの献金だったか分からなかったとおっしゃったので、会計責任者がそのチェックをしていないのかどうか。だって、していれば、それは報告があるかもしれませんし、パーティー券を返すということもあるわけじゃないですか。いかがですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) パーティー券については、いずれの方々からも御厚意で御支援をいただいたものだと思っておりますから、その扱いについては慎重でなきゃならぬと思いますが、今回の場合は、法律家に相談をして、そして返却についての手続を取ってもらおうということで、今私たちのグループの者が折衝をしているといいますか、交渉を始めていると、こういうことだと思います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 現在、会計責任者はその認識についてどう言っていますか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 今日、福島先生からこのような御質問をいただくということは聞いておりませんから、出てくるときにはそんなお話は一切伺っておりません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 では、どういう状況でこのパーティー券もらったか分からないじゃないですか。だとしたら、二階大臣もきちっと更に説明責任を尽くすべきだと考えますが、いかがですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 可能な範囲において関係者に聞いてみたいと、こう思っています。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 パーティー券を返す返さないの前提として、会計責任者の認識が重要だと思います。今の段階で聞いていないというのも私は不可解ですが、いかがですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 今朝も早くから宿舎を出て、そして役所へ行ったりあるいは党の方へ、いろんなところへ行ってまいりまして、まだ正直、グループの事務所へは行っておりません。ですから、何も伺うそういういとま、時間がなかったと、こういうことでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 真実、だれから献金受けていたか分からないという答弁もあり、それをチェックしていないという答弁もさっきありました。だとすると、排除できない。そうすると、今もらっている献金の中に不明朗な献金もある可能性が十分あるわけです。  二階大臣が更に説明責任、このことについて国民に説明責任を尽くすよう約束してください。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 我々の協力してくれた人の中に不明朗な人もいるんではないかというのは、少し言い過ぎじゃありませんか。我々は今、オープンに政治資金を協力していただくということで、パーティーというこの手法でやっておるわけです。毎日のように与野党を通じてパーティーのようなものが行われておるわけです。それを一々その本人が詳細に至るまでチェックしたかどうかということをこういうところへ呼び出して聞いてみたって、それは分かりようがないじゃないですか。物理的に分かりませんよ。  だけど、せっかくの福島先生のお話でございますから、関係者に一度尋ねてみたいと、このように思っています。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 私が申し上げたのは、巨額なパーティー券を買ってもらったときに、その相手方がだれかということをチェックしているかどうか、それは極めて重要なことですので、今後また説明責任をきちっと尽くしていただきたいと思っています。私が言ったのは、そのチェックをしていないのであれば不明朗なものも入る可能性があるのではないかということです。  麻生総理、社民党は企業献金を禁止をしています。生来受け取っていません。そして、企業献金は禁止をすべきだと、政治が巨額な政治の献金によって左右されるのは問題であると考えますが、いかがですか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほど共産党の方だったと思いましたが、小池先生でしたか、同じ答弁、同じ御質問でしたんで答弁が重なることになろうかと思いますが、我々、若しくは私自身、企業、団体からのいわゆる献金というものが悪だと思っているわけではありません。  これ、あとは、聞いておられましたが、もう一回申し上げますか。それでよろしゅうございますか。もう一回、これだけでよろしいですか。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 じゃ、言ってください。  悪だと言っているのではなく、企業献金があることで、多額の献金によって政治やその方向性が左右されるという危険性があるのではないか、だからこそ企業献金は禁止すべきではないかということです。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 政党及び政治資金団体というものに対しては、企業、団体は資本金などの額に応じて定められたいわゆる限度額の範囲で献金ができるということになっておりますのは御存じのとおりです。また一方、これら以外の個人若しくは資金管理団体、その他の政治団体に対しましては企業・団体献金というものは禁止をされておりますのも御存じのとおりです。  いずれにしても、政治資金の在り方というものにつきましては、これはそれぞれの国におけます、またそれぞれの団体におけます民主主義のコストというものをどのような形で国民が負担をするかという話であって、そういう観点から各党各会派において御議論をいただくべき、またこれまでいただいてきたんだと存じます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 雇用のこれから質問をしますが、労働法制の規制緩和が一貫してなされてきました。これは経済界がまさに要求し、経済界がというか、大企業はこれは金をもうけ、という形で進んできたものです。企業を大事にする政治をやってきたことが個人の生活を今破壊していると思います。私、社民党は、社民党自身は、企業献金、これを禁止して国民のための政治をつくるべきだと思います。  一つ、政治とお金の問題について聞きます。  これについて、自民党には捜査は及ばないと政府高官が発言したということが報道されています。これは捜査の情報が漏れている、あるいは捜査の中立性、公平性から極めて問題だと思いますが、いかがですか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今御質問があった話はどこか新聞に出ていたと記憶をいたしますが、我々としてはそのようなコメントにつきましては全く承知をいたしておりません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 雇用の問題についてお聞きをします。  規制改革会議の第三次答申、去年十二月二十二日に出ております。これは全く規制緩和でありまして、労働者派遣事業の一層の規制緩和、それから事前面接の解禁などが含まれております。(資料提示)私はこれを見て激怒しました。派遣切りがあってみんな路頭に迷っているときに、相変わらず規制改革会議は全部規制緩和を言っているんです、派遣法の規制緩和をやれと。  この規制改革第三次答申内容を、与謝野大臣、舛添大臣、総理の順にこの評価をお聞かせください。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 一般論でしかお答えできませんけれども、規制緩和というのはすべて善であるというのは私は間違った考え方であると思います。例えば食品の安全などではむしろ規制は強化した方がいいという国民の声もあるわけでございます。  したがいまして、経済規制を緩和するというんで、例えば、民主党からの御質問の中にも一部ありましたけれども、タクシーの規制緩和というのがあって、結局国が需給調整を放棄することによっていろいろな弊害が出てきているという例もありますし、私は、経済規制も社会規制も緩和すべきものは緩和したらいいと思いますけれども、むやみやたらに緩和すればいいというものではないと思っております。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 昨年十二月の規制改革会議の第三次答申にお触れになりましたのでちょっと私の方から詳細に申し述べますと、経済的な効果、これは規制改革で上げるというのは結構なんですけれども、その結果、労働者の保護に欠ける、生活の不安感を抱く、こういうところがあっちゃならない、それからサービスの質の低下とか安全性の低下があってはならない、これは私は繰り返し一貫して言ってきました。  あの第三次答申のうちで、パートが分かれていまして、具体的施策というのがある。この中で、例えばジョブ・カード制度の充実とか公共職業訓練の充実、これは結構です、これはきちんとやりましょうと。ただ、問題意識の中で、日雇派遣の問題であるとか、これは極めて私が考えるとちょっと待ってくださいよということがございますので、きちんと反論をして、例えば日雇派遣のことについて、これは雇用機会の萎縮を生むということが強調されている、それからグループ企業内派遣の割合を規制することが企業に無用の負担を負わせる、労働者保護という観点はどこにあるのかということがありましたから、きちんと、詳細は申し述べませんけれども、反論をし、それは厚生労働省のホームページなどに掲げておりますので、今後ともそのスタンスは守っていきたいと思っております。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今それぞれ述べられておられますけれども、規制改革会議の答申というものに掲げられております具体的な施策のあれでは、基本的にはこの会議と関係省庁の間でそれなりの意見が一致をしている内容と聞いております。その内容は、毎年、規制改革推進のための三か年計画というのをやっておりますが、これをもって政府としては責任を持ってこれ実施していかにゃいかぬという立場に我々はあろうと存じます。  これの中、いろいろございますけれども、今回の中にも、農業分野では農地利用に関する参入というものに関しては規制を緩和すべきではないかなどなどいろいろ意見もありますので、日本の活力を取り戻していくためには、規制を始め、いろいろ時代に適応しなくなってきております古いシステムというものをこれは変えていかにゃいかぬというのはこれは大変重要なことだとも思っております。  随分改革がなされましたけれども、なされていない部分というのは多々あろうかと思いますので、それなりの成果を上げてきたと思いますが、他方、今御指摘のありました点もありましょうが、これまでもいろいろな答弁で申し上げてきましたとおり、この規制の改革というのが約七年、八年続いた結果、改革によるひずみとして、例えば格差の拡大、またいわゆる地方の疲弊などなどいろいろ指摘されているところもありますし、また、大きなあれでいけば、世界的に見れば金融が、恐慌とは言いませんね、金融が極めて厳しい状況になったと。  こういった問題が生じていることもこれは事実でありますので、こういった意味では、改革という基本路線というものはきちんと踏まえなけりゃいけないとは思いますが、新しい課題へ、すなわちまたひずみなどなど、そういったものを含めまして新しい課題へきちんと対応していくということが極めて重要だと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 去年、つい二か月半前、派遣切りがすさまじく起きている、今も起きているわけですが、そのときにこういう労働法制の規制緩和を出す規制改革会議は、私は極めて問題だと思っております。この規制改革会議はもう解散すべきではないか。いかがですか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)・行政改革担当・公務員制度改革担当

○国務大臣(甘利明君) 規制改革を担当する大臣として一言申し上げます。  規制改革会議の答申のうち、二つで構成されております、問題意識それから具体的施策であります。問題意識というのは、問題提起をするものであって、それを決定するものではなくて、そこでいろいろと議論をしていただくわけであります。そして、具体的施策というのは、この規制改革会議と関係省庁との間で意見が一致をしたものでありまして、これは閣議決定をされた後に実施に移すということであります。  規制改革というのは、財政出動を伴わないで経済とか社会を活性化するという言わば魔法のツールでありますけれども、このツールには使用上の注意があります。使用上の注意というのは、国民の安全、安心を阻害してはいけない。ですから、先回りして、そこを副作用が出ないようにしながらいい部分を伸ばすという視点が大事かと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 この規制改革会議がやってきたことで、今まさに企業は栄えても個人の生活が壊れているわけです。  総理、この期に及んで労働法制の規制緩和、事前面接の解禁を言っているこの規制改革会議、特に労働分野における規制緩和、いまだに言っている、この評価について率直にお聞かせください。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これを私は、今社会民主主義への転換という、その社会民主主義という言葉は、福島先生には何となく親しみのある言葉なのかもしれませんけれども、私どもからいいますと、自由民主党からいたしますと、なかなか親しみを持ちにくい単語が使ってあるなと思って今拝見をした、率直なところです。  そういった意味で、我々としては、今起きておりますいろいろなひずみの部分をどうやってやっていくかということに関しましては、先ほど甘利大臣からもお話がありましたように、こういった問題を含めて慎重に対応していかねばならぬと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 与謝野大臣、社会民主主義への転換、いかがお思いでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 私は村山内閣で閣僚もしておりましたし、村山総理の下で閣僚を務めて何の違和感もございませんでした。  私は、自由民主党の政策は、政策の傾向としてはどちらかといえばヨーロッパ型の社民主義であると思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 今は自民党の政策は明確に新自由主義なんですよ。私たちは、反貧困から社会連帯へ、この社会の中で生きられる社会をつくらないと駄目だと思っています。妙に与謝野さんとはやはり合うんでしょうかね。  でも、厚生労働大臣、これ、労働法制のこの規制緩和、ふざけるなと言ってくださいよ。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 私はヨーロッパで社会民主主義の研究をずっと、歴史的研究をやってきておりましたから、日本の社会民主党がどうであるかは別として、ヨーロッパの伝統における社会民主主義というのは、片一方では資本主義のもたらす害悪、これに対する全体主義的なマルクス主義の対応とは違って、政治がリーダーシップを発揮して経済の言うとおりにならないということできちんと規制をやる、こういう方向でありますから、我が党がやってきた政策はそうでございます。  そして、今度の労働者派遣制度の改革について言うと、先ほどの問題意識を規制改革会議が言って、それと違ってグループ企業内派遣の割合を八割以下に規制するということをはっきり言っておりまして、まさにこれが今言った、政治がきちんとリーダーシップを取って労働者保護をするということを今度のこの法案で提案しているわけでございますから、一日も早い御審議をお願いしたいと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 社民党は、安心して子供を産み育て、働き続け、安心して年が取れるヨーロッパ型の社会民主主義、暴走する資本主義ではなく、かつ全体主義でもなく、自由で連帯があって多元主義で、そういう社会を望んでいます。しかし、日本の社会や自民党、政府・与党がやっているのがそれと違うから闘っているんです。  政府の労働者派遣法の改正案、一定の要件の下で事前面接の解禁、これあるんですね。何で、じゃ派遣は、御存じ、事前面接は禁止しています。自由に面接できるんであれば、それは直接雇用せよの世界ですよ。でも、政府が出している、今政府・与党が出している派遣法の改正案は事前面接解禁、やっぱり規制緩和をしっかり入れているんですよ。転換していない。だからこそ今政府・与党と闘っている、そう思いますが、いかがですか。こんな案が出ているんですよ。これはやめるんですか、やめないんですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 派遣労働についてどうするか。これは、平成十一年、十五年の改正のときに、極めて失業率が高く、とにかく雇用を創出しないといけない、そういう要請からきたものであります。しかしながら、こういう御時世になってみれば、私が常に申し上げているように様々な弊害が出てきている。  そういう中で、しかし片一方では、やはり私は常に恒産なければ恒心なし、そして製造業の派遣については、これはスキルがきちんと蓄積されない、その他様々な問題がありますから、きちんと見直しをしましょう、その第一歩がこの改正案でありますけれども、ただし、今のような派遣という働き方で働きたいという方もおられる、四十六万人そこで働いている、そういうところのバランスを取って、第一歩で、まずファーストステップはこうですよと申し上げておるわけですから、この国会の場で党派を超えてきちんと議論をしていただいてより良い法律に仕上げていただきたいと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 社民党は、この不況下だからこそ人々の生活を守る、雇用と福祉を守る、労働者派遣法の改正案については、製造業の派遣は禁止する、ポジティブリスト化、そのことを提案しています。  今、大企業、体力ありますよ。この十年間で、お手元の資料があると思いますが、配当金は四兆円から四倍の十六兆円、内部留保もあります。減ったのは労働者の給料です。一見好況のときはワーキングプアで働かせる、いったん不況になればたたき切っていく。まだ体力はあるんですよ。雇用の調整弁として使ってはならないというのが労働法じゃないですか。不況になった途端に首切られたら人間は生きていけないですよ。この労働者派遣法の提案をしています。これは政府が出している改正案とは全く違うものです。  また、最低賃金の引上げ、均等待遇の実現、セーフティーネット、相談窓口の設定など必要だと考えます。一つ、相談窓口、総合相談窓口が必要です。でも、ハローワーク、もうどんどん人を削っているんですね。一千人また減りました。これこそ充実して就職支援やるべきだ、いかがですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 公務員ということでの枠の規制はございますけれども、今相談員という形で今度の予算でも人員を増やすようにしております。それが一つ。  それから、先般、この雇用二事業ですけど、ふるさと創生では二千五百億円、緊急基金付きました。この場に政労の両方の代表が入っていただくということをやっておりますし、それから、各都道府県でそういうための組織をつくる、そこにハローワークから人を配置するということで、ある意味でそこでワンストップサービスができるようになりましたんで、これは早急に強力に進めていきたいと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 ハローワークや労働局やそこで頑張る人たちを削らないでくださいよ、人々や中小企業に響きますから。  それで、いのちと緑の公共事業、ヒューマン・ニューディールを社民党は提案しています。(資料提示)それで、製造業で派遣切りに遭った、じゃ介護、農業に行こうと思っても、労働条件悪いんですよ。労働条件が悪ければ、それは働くことができません。社会全体の労働条件の向上が必要だと考えますが、総理、いかがですか。この雇用創出と社会全体の労働条件の向上について、ちゃんと変えるべくやるべきだと考えますが、いかがですか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今御質問のあった成長ができる分野できない分野っていろいろあるんだと思っておりますが、今雇用を創出するという意味において、今そこに教育関係とか医療、介護、いろいろ出ておりますし、新しい時代に合わせて、一番下のところのさっきの耐震化の工事の一斉対応とか、これちょっと正直申し上げて学校の場合は夏休みしか使えませんのでなかなかこれ難しい部分があるんですよ、現場に行っていただいたら分かりますけれども。  そういったことも含めまして、いろいろあろうとは思いますが、少なくともきちんとした、将来に対して、目先、今この場だけのばらまきというんじゃなくて、学校とか病院とかいうのは長期的にはきちんとしたものができるというのは大事なことだと思っております、特に地震がよく言われる地域におきましては、日本全体としてもそうでしょうけれども。そういったところにおいては、こういったものは単なる工事のばらまきではなくて安心、安全というものにつながっていくと思いますんで、こういったものを含めて極めて大きいものだと思っております。  介護の分野につきましても、先ほど答弁申し上げたとおりですけれども、いずれにしても、こういったものを含めまして介護の報酬の話とかいろんなものを考えないと、ただ単に名前だけ列挙していても意味がないので、きちんとした対応というものを今後詰めていかねばならぬものだと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 終わります。ありがとうございます。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了しました。(拍手)     ─────────────

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 次に、大江康弘君の質疑を行います。大江康弘君。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 改革クラブの大江康弘でございます。  今日はこうした場を与えていただきまして、委員長始め関係の皆さんにお礼を申し上げたいと思いますし、総理、今日は価値観を共有したいと思います。  これ、改革クラブが最後に質問するというのは大変価値があるんですよ、これ。どういうことかといいますと、今までだったら大体、共産党、それで今社民党が終わって、ちょっと空気が重いでしょう。それで終わっていたんですよ。それが今回こうして改革クラブ、場を与えていただいて、鶴保理事にも私は日参して何とか時間下さいと。しかし、おまえはまだ完全に与党じゃないから、与党の勉強中だからということで今日は十分いただいたわけでありますけれども。  いろいろと総理、頑張っておられる。我々改革クラブは麻生政権をしっかり支えてまいります。これはもうはっきりしております。先般、官邸に何か犬が来たときに、総理は犬には好かれるんだなと言われたらしいですけれども、これ二階大臣もよく御存じなんですが、和歌山に紀州犬という立派な猟犬ありまして、この犬は忠実なんですね。それで、何かあったってうろうろせぬわけですよ。おどおどしないんですね。それで主人を守るんです。そういう意味でも、紀州犬のつもりでしっかりと麻生政権を支えていきたいなと、こんなことを思いながら。  今まで第四の権力というのはマスコミ、ありましたね。それで、今世論調査というのは第五の権力じゃないかと言われているんですね。それで、政治がうろうろうろうろするというのは非常に、右往左往するというのは情けない部分があるんですけれども、私、一月から自分の後援会で国政報告会をやって、今まで延べ七百人。その皆さんに世論調査の調査来たことありますかと言ったら、だれもないんですね、だれもないんです。そして、うちの後援会で国政報告やったら、大体一〇〇%麻生支持なんですね。ですから、今巷間言われている十何%と私のところの一〇〇%を足したら大体支持率は五〇%を超すんですよ。超すんです。ですから、そういう意味でもしっかりと頑張っていただきたい。  今まで私も向こうの立場だったんです。よく分かるんです、もう彼らがいろいろ言うのはね。ですから、やっぱりそういう彼らの気持ちも分かった上で今質問をさせていただいておるわけでありますけれども。  今、私は一つ残念なのは、自民党がやはり十六年前に政権を失ったときのあの緊張感、あれをやっぱりしっかり持ってほしい、そう思います。私は、やはり去年こちらにおったときに、あの道路財源で二十五円をやめろ、そして道路の特定財源はやめろ、こういうまさに大衆迎合というかポピュリズムみたいなことをずっと言ってきたわけですね。私は悲しいのは、総理始め閣僚の皆さんも一生懸命頑張っておられるのに、何か自民党の若手の皆さんを中心に、しかも幹事長だ官房長官だという立派な職責を経験された皆さんまでもが何か右往左往して、そして人気投票でトップリーダーを選ぶんだみたいな、私はこれもまさにポピュリズムの典型じゃないかと、私はそういう姿を見て非常に残念に思います。ですから頑張ってほしい。  そういう中で、先般、浜田大臣、ソマリアの件、非常に早い対応で御苦労でありました。また、北朝鮮のあのミサイルに対しても私はしっかりしたメッセージを送っていただいているということは、大変日本のプレゼンスを国際的に、特に不安定な北東アジアの中で私はいいメッセージ出していただいておると感謝をいたしております。  そこで、総理、日米会談、頑張ってやっていただきました。私は、何よりも会うということが大事なんですね。そういう中で、今後やっぱり、日韓中もそうでしたけれども、この北東アジアの安定の中で日本がやっぱりどういう存在感でやっていくのか、ちょっと感じたことを教えてください。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本として、日米というものは日本の外交における基軸と私は考えております。状況はいろいろ、六十年前、三十年前、いろいろ追って世界の情勢は随分変わったと思いますが、少なくとも経済大国として一位、二位という立場にある日米が太平洋を挟んで両方からきちんとした関係を築き上げておくというのは、我々にとりましてはもちろんのこと、他国にとりましても大事なところだと思っております。  二つ目は、そのときに、日中韓の話をされましたけれども、日中韓という関係は、これまで三国の首脳が単独で会ったことは過去何十年間一回もありません。それを福岡で会談をさせていただいたのが最初なんですが、これを継続的に、今年は中国、来年は韓国ということになっておりますが、そういったところでやるようなことになったんですが。  今、中国というのが非常に大きな問題になっておりますが、この中国が国際社会の中においてステークスホルダー、責任を持ってきちんとそれに対応するというような国家になっていってもらう必要がある。例えば環境の問題にしてもエネルギーの問題にしても、こういった問題に関して少なくとも、今環境を例に引きましたけれども、三国できちんと環境問題などというものについて、和歌山県はどうか知りませんけど、我々北九州、北部九州にとりましては中国からの、今から黄色い砂が来る時期にだんだんなってきていますけど、この時期になりますとこれはかなり恐怖でして、朝早く起きたら真っ黄色というような感じですから、これはちょっと正直、おられたことがないとなかなか理解いただけないんですが、そういった状況にあるところが私の選挙区ですから。  そういった意味では、この問題に関してはちょっと一緒にまじめにやらぬと何となく非難しているだけじゃ前に進みませんので、こういった問題をアメリカとも一緒になってやるというような関係というのはきちんとつくり上げておくためにも、日米はきちんとした上でやるということにしないと説得力が持ちにくいのではないか、そのように考えております。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 残念ながら、日本国民も含めて我々政治家もまだ、日本だけでしっかり守っていくという覚悟がまだないんですね。私は、国民の中にもそういうやはり覚悟がない。そういう中で、やはりこの日米同盟を基軸ということはこれからもしっかり大事にしていっていただきたいと思います。  総理にもう一点。私は、やはり今まで続いてきた市場にすべてを任すというこのやり方の行き着く先が今回の金融危機だと。私は、やはりよく言われていますが、ここで、ケインズじゃありませんが、政府がしっかりと政策、財政政策をして、そして景気を調整していく、私はこれが大事だと思うんですけれども、この景気・経済対策、総理がやられていることというのは、やっぱり私が今申し上げたようなことにも近いわけですか。

麻生太郎自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 両極の話をした方が分かりやすいと思いますので、こちらがいわゆる市場経済原理主義、こちら側が、で、こちら側が統制経済というものなんだと思うんですね、両極で申し上げますけれども。で、真ん中軸に取って、まあ共和党、民主党でいえば共和党がこっち、民主党がこっちとかいろんな表現あると思いますが、少なくとも今までは規制緩和、自由主義経済、まあ市場経済原理主義みたいな色彩が非常に強かった。それなりに活性化されたことは事実です。しかし同時に、先ほどから申し上げておりますようにひずみも出た、痛みも出た。そういったものをある程度直していかにゃいかぬという時期にとりましては、市場に対して政府がある程度介入していくということを、全く規制して駄目にするということだけでは駄目だと思います。  先ほどからタクシーの例が出ておりますが、タクシーが自由化されたおかげでタクシーの運転手さんに簡単になれたおかげで、それは間違いなく雇用というものは、タクシーの運転手さんになるという雇用は物すごく機会が増えましたから。それはもう全国至る所で言われております。しかし同時に、それによってタクシーの運転手さんの平均所得が下がったということで、これはどう考えてもある程度規制をしなくちゃいかぬことになったというのは現実に起きていると思いますね。  そういった意味ではどの程度やるかと、どの程度緩和するかと。これ常に言っているんですが、今までこちらに行き過ぎた分を今度こちらにという、先ほど社会民主主義という言葉、福島先生が使っておられましたけれども、こちらの部分の色、いわゆる政府がある程度介入してくる、そういった意味では、内需の拡大とかそういったようなのを含めましていろんな形で政府の出番、財政出動の部分がかなり出てこざるを得ないというのが今の置かれている状況だと理解をいたしております。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 そこで、この経済、景気対策を頑張ってきて、年末は休み返上で二階大臣がいろいろ頑張っていただいたと。私は大臣と一つだけ違うのは、大臣は中国で頑張っている、私は台湾で頑張っている、そこが相違点であって、あとは価値観が一緒だと思うわけでありまして、我が郷土の大先輩として大変御苦労いただいていることに敬意を表させていただくんですが、経済、今の景気対策の中でやっぱり成長路線をどう取っていくかということに関して、私はやっぱりそういう雇用だ、いろんな景気の底上げだということを考えたときに、やはり大臣、そこの部分でその今私が申し上げた成長路線というものに関してはやっぱりどんなお考えを持たれておるか、ちょっと聞かせてください。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) 現在のこの状況の中で、将来の姿というものをやっぱり国民の皆さんの前に描いて、そして希望の持てるような状況、そしてただそれは絵にかいた希望ではなくて、実際に新たな需要をつくり出していく、そういうことが私は政府の果たすべき役割だろうと思っております。今、経済財政諮問会議におきましてもそういう検討が始まっておりますが、私は、この予算が通れば次なることについても十分対応を考えていかなきゃいけない。しかし、我々のところにもチャンスといいますか、その芽が十分あるというふうに思っております。  先般もボーイングの社長が見えまして、お話を聞いておると、私たちの飛行機の三五%は日本からの注文でやっておりますと、そのほとんどが中小企業なんですと、その中小企業の技術のすばらしさ、そして一回とてクレームを付けたことはない、ですから納入のときにはこんなすがすがしい気持ちになることはないということを大変力説をしてくれておりました。しばらくして別の用件で、これは大江参議院議員も同じですが、和歌山にも関係のある住友金属の社長が見えまして、あなたの方では中小企業に対してどういう考えを持っておるかと言うと、やはり日本の中小企業の技術力のすばらしさということを大変高く評価しておる。私は何だか勇気付けられたような感じがします。  ですから、総理からも常に御指示をいただいておるわけでありますが、まずはここで中小企業に元気を出してもらう。もう一つは、農林水産業、これを成長産業として取り入れていく。いずれも地方なんですね。中小企業も地方に根差している。一方、農林水産業はまさしく地方であります。そういう意味で、ここに力点を置いていくということが大変大事ではないかと。成長戦略のシナリオの策定におきましてはその辺に力を注いでいきたいと、このように思っております。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 そこで、大臣、もう一点、いわゆる中小企業に元気をということで昨年暮れから緊急融資やったんですが、これやっぱり実態を見てみますと、貸出し姿勢、金融機関の、少し改善をしてもらわないかぬ部分があるんじゃないかなと。これから、これ、年度末を迎えてせっかくいいことをやっておるのに、なかなかそれが実態として受け止めてもらえないという、ここら辺り、大臣、どう思いますか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) よくちまたといいますか地方で聞くことは、保証協会へ行ってようやく保証してもらって次へ行っても、なかなかそこのところがうまくつながらない、金融機関との間で、そういう話とか、審査に時間が掛かる、そういうお話がしばしばいただきます。  しかし、それは、今までと同じような状態で保証協会や金融機関を眺めておると、そういうことがあるんじゃないかなということで御心配をいただいているんだと思いますが、私どもは一昨日も保証協会、全国の保証協会の関係者を一堂にお集まりいただきまして、そしてそうした際に、必ず金融監督庁がどうだこうだと、こう言うわけですが、私は、金融監督庁は今、与謝野大臣の指揮の下に一生懸命取り組んでいただいておるわけですから、金融監督庁もそばに置いて一緒になって関係者の皆さんの声を聞いたところでありますが、我々、まさにここで年度末を控えておりますから、相当の決意を込めてやっていきたいと思っております。  先般も金融機関の代表の皆さんだけお集まりをいただいたときがございます。そうしますと、信用金庫の全国の代表の方は、我々の仕事は、雨が降ったときには傘を貸すことが我々の仕事だと、こう言われるんです。いや、珍しいことをおっしゃってくれるな、大概は雨が降ったら傘を取り上げに来るといって、みんな金融機関はよそからいろいろ言われるわけですが、そうじゃないんだと、我々はそういう哲学を持っておるということを御披露いただいて私は力強く思ったんですが、その言や二言はなかろうと、こういうことでしっかりと対応して年度末の融資に取り組んでいきたいと思っておりますが。  まず、休日の相談の対応、これ年度末きっちりやらしていただきます。つまり、借り手の皆さんに便利でなくてはならない。それから、既往の債務の対応については、これまた借り手の皆さんの立場に立って、既往の債務とすり替えられるようなことがあったんでは何にもなりませんから、既往の債務ということに対しては十分対応していく。  そして、ただ一点、国費を投入してやっておる制度でありますから、公的な保証・貸付制度の利用企業者に対しては、私はせめて雇用の拡大については御一緒に取り組んでいただくようにということを必ず融資の決着が付いた際はお願いを申し上げると。それは、それぞれの事情がありますから、必ず今の時期に人を増やすということはすぐさまできるというわけではありませんが、一人でも多くの人たちを雇用していただく、そういうことでなければ一生懸命金融をしていることにならないわけでありますから、今はもう既に三十万件を超すような融資をやっておるわけですから、これに対してはきっちりと御協力願うように今一体となって取り組んでいきたいと、このように思っております。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 ありがとうございます。  これは与謝野財務大臣・金融担当大臣も関係がありますから、御一緒にひとつチームワークでやっていただきたいと思います。  原子力に関連しまして、これはエネルギー庁ですか、今、太陽光発電や自然エネルギーは大体何%ぐらいになっていますか。

石田徹資源エネルギー庁長官

○政府参考人(石田徹君) お答え申し上げます。  実績といたしましては、我が国の一次エネルギー供給の中で太陽光発電、これ二〇〇五年度の実績ですが〇・一%、それから風力につきましてはこれも〇・一%ということでございます。中小水力含めまして、二〇〇五年度実績で約三%程度でございます。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 原子力はどのぐらいですか。

石田徹資源エネルギー庁長官

○政府参考人(石田徹君) 原子力につきましては、二〇〇五年度で一次エネルギー供給全体の中で約一二%でございます。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 ありがとうございます。  柏崎がまた火事があって、これが再開に影響がなければいいと思うんですが。  私は、低炭素社会の中で斉藤大臣が進められておる方向というのは私は正しい方向、ベクトルだと思うんです。ただ、やっぱりエネルギーというのはいかに経済的で安定で供給していくかということが大事で、私はなぜ中東の産油国でも今原子力発電に目を向けておるかという、やっぱりここはしっかり我々は考えなきゃいかぬと思うんですが。  二階大臣、この原子力発電というものに対して、私はこれから、今五十五基稼働していますが、私は、やっぱり日本のこの原子力技術というのは大変世界的に評価されているわけですね、今、甘利大臣も首を振っていただいておりますけれども。私は、その点において自然エネルギーとの絡みもあるんですが、どんなお考えをお持ちですか。

二階俊博自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(二階俊博君) さすがは大江議員、何でも詳しいわけでありますが。  今朝、朝早くでありましたが、閣議の関係がありましたから早く役所を出なきゃいけないというときでありましたが、やはり中東の重要な方がやってみえまして何をおっしゃるかというと、やっぱり日本の原子力技術、このことについて是非我々の国にも協力をしてもらいたいと、こういう積極的なことでありました。そして、それは単に原子力発電所を造るとかというだけではなくて、原子力の学校、原子力の技術、そういうことを中東にも日本のそういう技術を移転していただくということについて協力を願いたいと、我々は日本が欲するエネルギーについては十分協力する用意がある。こういうことで、この国の有力者がそうして今朝見えたところでありまして、今、大江議員からこの中東のことを言われまして、大変大事なことを御指摘されたと思っております。  そこで、次世代のエネルギーということになると、一口にだれでも頭の中では原子力ということを言われるのはもうこれは当然のことでありますが、なかなか短絡的に原子力ということにいくのには難しい事情がたくさんあることは、もう議員御承知のとおりであります。  そこで、私は、今、少し急がば回れの感はありますが、国民の皆さんにエネルギーということをもう一度お考えいただく、御一緒にお勉強していただくという意味で、全国十三か所に新エネルギーパークというのを造らせていただいておりますが、御希望があればその他の地域にもこれを及ぼして、将来は各県に一つぐらいずつあってもいいのではないかと。  その中で私どもが今考えているのは、バイオマス、そしていわゆる太陽光、石炭またメタンハイドレート、あるいはまたこの原子力の何といいますか実験のようなことについて、学生たちも、あるいは小学生、中学生の皆さんも理解できるような、そういう展示をするとかいうようなことも考えて、それぞれのところが競い合って今やってくれております。  しかし、結論といいますか、まだ結論には至るものではありませんが、その途中はやっぱり何としてもエネルギーの量が少ないわけですね。ですから、原子力に頼らざるを得ないというふうなことが皆さんの声として出てくるわけでありまして、しかし、今、大江議員が御指摘のような、せっかく皆さんで地元の合意を取り付けていただいたこの柏崎刈羽でもああいう火災、突然の火災が発生したりするというようなことがありますから、我々は安全に対しては十重二十重に慎重に、また十分な対応をしていかなくてはならない。原子力にお願いしなきゃいけないというか、原子力に頼らざるを得ないエネルギーの事情からすると、余計この安全性の確保に私たちは全力を挙げなくてはならないと思っております。  今日はもう早速現地へは担当責任者を派遣してございますから、また御報告できると思います。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 大臣、ありがとうございます。  斉藤大臣、やっぱりドイツに、これまた抜くように太陽光も頑張っていかないかぬと思いますから、やっぱり併せ持ってひとつエネルギーの安定確保ということにお力をいただきたいと思います。  金子大臣、道路のことについて、これもう道路財源というのはなくなったんですね。私は、なくなったんだったら道路をどう造るかという見直しもこれ見直すべきであって、今までと同じように三便益でこの評価をしていくというのは私はおかしいと思うんですよね。その評価の中で、一以下は駄目だなんてことを大臣は衆議院の予算委員会で言われたですけれども、これは我々地方にとったら大変ショックですね。どう思います、これ。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 道路財源なくなりましたけれども、道路を造っていくに当たって評価をどうしていくかということは、これは無駄な公共事業はしないということで、ここ数年来、国会で御議論をいただいてまいりました。  道路の事業評価の手法、国会、与野党を問わず、いろんな御意見をいただきました。その出てきたいろいろな御意見を有識者、事業評価委員会、この人たちに検討してもらいました。生のデータで検討してもらいました。そして、費用便益の三手法を今出していただきました。これに合わせて、今年度補正、来年度、今まだ止まっている事業もありましたけれども、再評価をさせていただいてやっていくと。無駄な公共事業はつくらないという、ここはもう原点としてやっていく必要があると思います。  ただ、なるべく、もし採算が多少悪いというところは何とか現道を使う、片側一車線にするという、あるいはローカルコンテンツを使うといったようなことで、便益に合うようにそれぞれの地域で工夫をしていただいて、そして道路が造れるように、開通できるようにしていくという対応、これをやっていきたい。これはやっていくつもりでありますし、現場もそれで頑張っております。  一方で、命の道、それから町村合併して学校が統廃合したよねと。スクールバス、今まで自分の村に学校があったけど、なくなっちゃって、隣の町までスクールバスで行かなきゃいけなくなっちゃった。しかし、がけ崩れがあるね、災害があるねと、そういう学校の通学路。奈良県がそうなんです。和歌山もそうかもしれません。私の住むところもそうなんです。  そういうところは、なかなかこういう費用便益だけで評価するのは厳しいところがあるよねと。これは、地方自治体の皆様方にいろんな意見を伺おうと。この事業評価委員会でも、今言っている三点だけじゃなくて、ほかの要因をいろいろ入れて、更に見直していこうと。  そこで、今、昨日は和歌山県の知事もおいでいただいているし、各県、宮崎県の知事等々もおいでいただいて、命の道あるいは学校の道、観光振興といったような、こういう御提案をいただいておりまして、総合的な評価を、更によりいいものを、無駄は排除しながらよりいいものを確立していくように努力してまいりたいと思っています。

大江康弘民主党・新緑風会・国民新・日本

○大江康弘君 ちょうど一年前、この席で冬柴前大臣はもう大変頑張ったんですね。私はやっぱり、その思いというものはしっかりと受け止めていただきたいと思います。  諸外国は八つぐらいの便益の評価で道路をやっておるわけですから、これは地方の六団体も要望があるわけですから、やっぱりそれも検討していただきたいと思います。  最後に、官房長官にお願いがあります。  官房長官は、大変人柄良くて、大変優しくて、私は大好きな一人であります。ただ、もう少ししっかりと総理を売り込んでほしいと。  私は、昨年十月にオバマさんが大統領になって官邸に電話掛かってきたときに、通訳なしで総理が三十分お話をされたと。私は、こんなことを本当にすごいなと思うんです。漢字読めるとか読めない関係ないんです、これ、こんなことは。本当に私はやっぱり、総理がそういう形で、オバマさんとお会いしたときもやっぱりしっかりと英語で話をされていた。その思いというのは、私は伝わると思います。  ですから、官房長官、どうぞいい面はどんどんと国民にやっぱりこれは知らせてあげていただいて、正当な評価を総理が与えていただけるような環境をひとつつくっていただきたい。これを最後に要望して終わります。  ありがとうございました。

溝手顕正自由民主党

○委員長(溝手顕正君) 以上で大江康弘君の質疑は終了いたしました。(拍手)  次回は来る九日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十九分散会

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