内閣委員会 第9号
- 発言数
- 212 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/06/23
会議録
○委員長(愛知治郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十六日、外山斎君が委員を辞任され、その補欠として亀井亜紀子君が選任されました。 また、去る十七日、亀井亜紀子君が委員を辞任され、その補欠として芝博一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(愛知治郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公文書等の管理に関する法律案の審査のため、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房長浜野潤君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(愛知治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(愛知治郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公文書等の管理に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として独立行政法人国立公文書館長菊池光興君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(愛知治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(愛知治郎君) 公文書等の管理に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○徳永久志君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の徳永久志であります。 それでは、ただいま議題となりました公文書等の管理に関する法律案について質問をいたします。小渕大臣におかれましては今大変大事な時期だというふうに思いますので、私もできる限り配慮をさせていただきますのでお体に障りのないようにお願いをしたいと思います。 本法案は衆議院段階で修正協議が調ったわけであります。協議に御尽力をされた皆様方に改めて敬意を表したいと存じます。 まず、修正合意でなされた部分のポイントの一つに、第一条の目的の部分が挙げられるんだろうと思います。有識者会議の最終報告の言葉を借りるならば、公文書とは未来に生きる国民に対する説明責任を果たすために必要不可欠な国民の貴重な共有財産であるとあります。私なりに更にこれに付け加えるならば、国民の貴重な共有財産である以上は国民は知る権利があるというふうに考えております。 そういった意味では、衆議院の委員会の審議の段階でも同様の主張がなされているというふうにお聞きをしております。例えば、公文書は国民の共有財産であり、そしてまた知る権利を保障をするんだという文言についてしっかりと条文の中に盛り込むべきだとの主張もなされたやにお聞きをしておるわけであります。そうした中で、修正合意された表現というものは、国民共有の財産という言葉ではなくて、国民共有の知的資源というものであります。また、知る権利については直接的にはそういう文言は見当たらないわけであります。 そこでまず、なぜこのような書きぶりになったのかにつきまして提案者に伺いたいと存じます。
○衆議院議員(枝野幸男君) 衆議院における修正の提案者の枝野でございます。今の御質問にお答えをさせていただきます。 まず、国民共有の財産という言葉にならなかったということの理由、経緯でございますけれども、趣旨としてはほとんど変わっていないんですけれども、やはり財産という言葉は通常は金銭的な価値を持つものという日本語としての印象を多くの方が持たれていると、若干ここでの意味は違うであろうと、その誤解を招かない方がいいだろうというのが一点ございます。それから、共有財産といった場合は分割請求権を国民が持つのかというような誤解をこれまた招きかねない言葉ではないかと。別にそう使ったからといって誤解をされるかどうかということはありません。できるだけそういった誤解を招かない方がいいだろうということで、同じような趣旨で違った言葉に置き換えられないかということで国民共有の知的資源という言葉を使わせていただいたというのが経緯でございます。 それから、知る権利でございますが、これは私ども民主党の修正協議の立場としては、是非、知る権利という言葉を明記をしていただいた方がいいのではないかということを申し上げました。ただ、知る権利の定義といいますか意義といいますか、そういったことについて必ずしも統一的な認識ができていないのではないか、あるいはその法的性質、法的位置付けについても必ずしも現段階で修正協議に当たった各政党間での認識が一致をしなかったということがございまして、あえて知る権利という言葉を盛り込むということまで踏み込むことはできなかった。ただ、修正で、主権者である国民が主体的に利用し得るものであるということを記載をさせていただきました。まさに、主体的に利用し得るというのは、一定の権利性を持っているからこそ主体的に利用し得るということになるわけでございますので、その趣旨といいますか、知る権利と一般に言われているようなことについて、国民のそういった立場というか権利というか、そういったものをしっかりとこの法律で裏付ける、担保していくんだという趣旨はしっかりと書き込まれているというふうに認識をいたしております。
○徳永久志君 ありがとうございました。 小渕大臣は、先ほどの衆議院の答弁の中におきましても、今ほどの点につきまして、国民の貴重な共有財産という言葉あるいは知る権利を盛り込むべきだという質問に対して、そういう文言をわざわざ条文の中に使わなくても、国民主権の理念にのっとりという言葉であるとか、あるいは国民に対する説明が全うされるという言葉が入っているので、それで事足りるのではないかという趣旨の答弁をされていたわけであります。 今回こうした修正が衆議院で加えられたということについて、まず大臣としてどのように受け止めておられるのかを伺いたいと存じます。
○委員長(愛知治郎君) 小渕大臣は着席のまま答弁されて結構でございます。
○国務大臣(小渕優子君) お気遣い、いろいろありがとうございます。 この点、政府案におきましては、今御指摘がありましたように、国民主権の理念にのっとり、そして現在及び将来の国民に説明する責任を全うする旨を規定することにより表現をしたと申し上げたところでありますけれども、衆議院によりまして修正をされました。 どちらかといえば、政府案に示したのは行政の立場から見たこの本法案の意義がより強く表現されていたのではないかと思いますけれども、主権者たる国民の側に立って公文書が国民共有の知的資源であり、国民が主体的に利用し得るものと位置付けたことによりまして、本法案の意義であります行政側そして国民の側、両方の立場からの権利をより明確にしていただいたものと考えております。
○徳永久志君 それでは、最後に確認でございますけれども、先ほど枝野先生が御答弁をいただいた中身、この考え方については政府としても十分に共有ができるんだということととらえさせていただいてよろしいでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) 全くそのとおりでございます。
○徳永久志君 さて、日本の行政機関の重要な意思決定は文書に基づいて行われるということになっております、もちろん例外はあるわけですけれども。この文書主義原則も各省庁の文書管理規定で規定されるにとどまっておりまして、包括的な文書管理法制の制定には至っておらなかったわけであります。 二〇〇一年に行政機関の保有する情報の公開に関する法律、いわゆる情報公開法が施行されまして、初めて法律の条文に文書管理に関する規定が設けられました。すなわち、二十二条におきまして、「行政機関の長は、この法律の適正かつ円滑な運用に資するため、行政文書を適正に管理するものとする。」としました。まさに、情報公開法と文書管理とは車の両輪であるという考え方が明記をされたと理解をいたします。 ただ、海外の先進国におきましては、通常は情報公開法よりも、その前提となります文書管理法制が先に確立をしているわけであります。例えばアメリカでは、情報自由法、情報公開法に当たる情報自由法の制定は一九六六年でありますが、それよりかなり前の一九五〇年にいわゆる文書管理法制である連邦記録法が制定をされております。また、イギリスの情報公開法に当たる情報自由法の制定は二〇〇〇年と結構最近なわけですけれども、文書管理法制たる公記録法は一九五八年に制定をされたわけであります。 私が思いますに、ここにある考え方というのは、文書管理の仕組みを法制化をし、しっかりと整備することなく情報公開の制度をつくっても、基本的なインフラが整備されていない以上、問題が生じるということにあるのではないかと思っております。 そこで、日本の場合はなぜ先進国と比べてこの順序が逆になってしまったんだろうかということをやっぱりここで総括をしておくべきなんだろうと思いますけれども、この辺り、政府はどのようにお考えか、お聞きをいたします。
○副大臣(増原義剛君) 委員御指摘のとおり、アメリカやイギリスにおきましては、情報公開法制に先立って文書管理法制が整備されております。また一方で、フランスや韓国などにおきましては、情報公開法制の方が先に整備されて、後に文書管理法制が来ているというところもありますので、世の中いろいろあるんだろうと思っておりますが、論理的に考えれば委員御指摘のとおりだというふうに思います。公開すべき文書がしっかりしていないというときに公開法が先立ちましてもやはりどうかなという点は私も同感であります。 これを、いわゆる文書管理の基本、これは先生先ほど御指摘の行政機関の情報公開法第二十二条において基本的ルールを定めるということになっておりますけれども、これでは、その後起こったことを考えますといろいろございました、必ずしも十分な状況にはあらずということで、この度、現用、非現用を通じて文書のライフサイクル、これに沿った統一的な文書管理のルールを法定しようというものであります。この新たな文書管理法制が確立されますれば、あるいはこれを契機として、国立公文書館の体制強化など、我が国の公文書管理システムが諸外国に比べまして遜色のない状況になるように努力をしてまいりたいと、そのように考えております。
○徳永久志君 今副大臣が御答弁いただきましたように、世界各国それぞれいろいろでありますけれども、あるべき姿としては、やはり文書管理法制が制定をされて情報公開というのがあるべき姿の一つであるんだろうということは共有をさせていただいたと思います。 じゃ、なぜ今日に至るまでこの文書管理法制が制定をされてこなかったんだろうかということをちょっと考えると、やはり私はこれは、先ほど小渕大臣の答弁でも行政側云々という言葉がございましたけれども、ある意味行政側の理屈が優先されてきた結果こうなったんじゃないのかなと。今日まで文書管理法制がなかったことに対して不便を感じない、あるいは不合理に感じない、あるいは不思議に思わないという行政側の感覚というか、文化というか、そういうものがあったんではないかなというふうに思うわけですけれども、その辺りいかがでございましょうか。
○副大臣(増原義剛君) 委員御指摘の点は、私も二十六年間行政官をやっておりましたが、やはりあったんだろうというふうに思います。そうしたときに、何というんでしょうか、はなから、例えば戦後であれば、我が国の経済の復興あるいは社会の発展という大きな目的のようなものがあって、それに向かってどんどんどんどん進んでいるという状況ですから、また一方でさしたる大きな失敗もなかったんだろうと思います、キャッチアップするまでは。 そういう意味で、皆さんがその状況を共有していた、行政も国民もですね、そういうことであったんだろうと思いますが、今はもうそういう時期ではないというところで、いろんな意見があり、いろんな議論があって国の意思決定がされていくということでありますので、やはり民主主義の原点であります情報開示、これをしっかりやっていくことが大事ではないかなと思っております。
○徳永久志君 情報公開と文書管理というのは車の両輪と言われながらも、これまで片方の車輪が欠けた状況でずっと走ってきたわけでありますね。先ほども副大臣とも共有をさせていただきましたけれども、行政側は不便に感じないし、あるいは不思議に思わないけれども、その一方で、じゃ、国民サイドからすればかなりの不便が生じてきているのではないかと、また当然それに付随する問題も生じてきているんだろうと思うわけです。 例えば、情報公開法によって情報の公開を求めたけれども不開示となったことに対して不服申立てが行われるわけですが、この情報公開・個人情報保護審査会にその内容について諮問をされるわけであります。 ちょっとこれを見ていきたいと思うんですけれども、この審査会に諮問された総件数及び諮問理由の内訳について、ここ三年くらい概要を内閣府にお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(鎌田英幸君) お答えいたします。 平成十八年から二十年度までのこの三年間に情報公開・個人情報保護審査会に対し諮問が行われました合計件数は二千八百九十二件となっております。これらはいずれも諮問庁が行いました不開示決定ないし一部不開示決定に対する不服を理由としているわけでございます。 これらの諮問事件におきまして何が争点になっているかについて類型別に御説明申し上げますと、まず第一に多いのは、文書等の全部又は一部の不開示の妥当性を争うもの、これが二千百六十八件、全体の七五%に及んでおります。その次に多い第二が、文書等が不存在であると、いわゆる文書不存在事件と申しておりますが、これが四百四件で全体の一四%に及んでおります。さらに、文書等の存在の有無を答えない、これは、文書等の存在の有無について答えますと不開示情報を開示することになってしまいますためにそういうことになるわけでございますが、それが百四十六件、全体の五%。それから、開示決定した文書以外にも別の文書があるのではないかという争点があるものが八十一件、全体の二・八%、その他のものが九十三件、三・二%などとなっております。
○徳永久志君 今の御答弁の中で特徴的だと思いますのは、文書不存在、公開を要求した文書そのものが存在をしないという理由で不開示決定となったという部分で、これが全体の一四%に当たるということであります。やはり私はここに、車の両輪のと言われながらもその片方を欠いた状況で走ってきた問題、ひずみというものが、この文書不存在を理由にはねつけられるということに顕著に出ているというふうに私はとらえさせていただこうと思っています。 東京大学大学院の小早川教授は、文書不存在の類型を幾つかにまとめておられます。一つは物理的な不存在というもので、行政がそもそも対象となる文書を作成、取得していない場合であります。あるいは、作成、取得した後に、保存期間の経過後あるいは満了前に廃棄してしまった場合ということに分けておられます。もう一つは、文書が存在しているにもかかわらず保管状況等が良くなかったがために、あるにもかかわらず見付からなかったというような不開示決定もあるということであります。 そこで、一つ目の物理的に存在しないという中で、廃棄されてしまったという事例について一つだけ取り上げたいと思います。海上自衛隊の補給艦「とわだ」の航泊日誌が廃棄された問題であります。 旧テロ特措法に基づきましてインド洋に派遣されていた海上自衛隊の補給艦「とわだ」の航泊日誌の一部が、保存期間であるにもかかわらず廃棄されてしまったという事案であります。海上自衛隊の艦船の航泊日誌は、一年間は艦船内に据え置く、その後の三年間は当該艦船の在籍する地方総監部に保存されるべきものが裁断機で廃棄されてしまったということであります。 まず、防衛省はこの事案について、なぜこのような事案が起こってしまったのか、原因をどのように分析をされたのでしょうか。
○政府参考人(徳地秀士君) お答え申し上げます。 先生御指摘の海上自衛隊の補給艦「とわだ」の航泊日誌の誤破棄問題につきましては、平成十九年の七月に「とわだ」の乗組員が、その時点においては本来保存期間内でありましたために廃棄してはならない航泊日誌を、当該日誌の文書管理者であります艦長の許可を得ないで保存期間を経過した他の航泊日誌とともに誤って破棄したものでございます。 調査の結果、当該誤破棄が行われた原因としましては主として四つのものがございます。 第一に、航泊日誌は当時の規則におきまして、これも先生御指摘のとおり、一年間艦内で保存をいたしまして、その後三年間は在籍する地方総監部において保存するということになっておりましたけれども、隊員が航泊日誌の保存期間につきましてまず正しく認識をしていなかったということが挙げられます。それから第二に、航泊日誌の破棄に際しまして、航泊日誌の文書管理者でありました艦長あるいは保管責任者でありました航海長の許可を得ておりません。つまり、適正な手続が取られていなかったということでございます。それから三点目に、航泊日誌の文書管理者でありました艦長それから保管責任者でありました航海長の隊員に対する監督指導が不十分であったということが挙げられます。それから第四に、航泊日誌の保存期間、つまり、先生も御指摘になりました、一年間は艦内それからその後三年間は在籍する地方総監部内に保存と、こういう規則になっておったわけですけれども、この規則どおりに正しく適正に保存が実施されていなかったというようなことが考えられるわけでございます。
○徳永久志君 それでは、そういった分析に基づいて、再発防止のためにどのような手だてが講じられたのか、伺います。
○政府参考人(徳地秀士君) 航泊日誌につきましては、補給艦のこの「とわだ」の事案を含めまして、不適切な文書管理によりまして、保存期間満了前に誤って破棄された事例も判明をいたしております。このような事案が再び起こることのないように、航泊日誌を含めた文書の取扱いについて再発防止策を講じておるところでございます。 具体的には、まず、一昨年の十一月に航泊日誌を行政文書ファイル管理簿に登載するよう指示をいたしまして、行政文書として適切に取り扱うように徹底をしております。それから、実務に即しました文書管理マニュアルというものを作成しまして、これを活用しながら全隊員を対象に文書管理に関する教育を徹底しております。それから、講習を実施をいたしまして、文書管理者などに対しましても教育を充実させたところでございます。 それから、昨年の四月でありますが、航泊日誌に関する規則の改正を行いまして、昨年の九月からは、保存期間をこれまでは四年となっていたわけでございますけれども、これをまず三十年に延長いたしました。それから、船の中で一年保存した後は、残りの二十九年は呉にあります第一術科学校で一元的に保存することといたしたところでございます。
○徳永久志君 原因として規則が守られていなかった、あるいは手続が正当に取られていなかったという点が挙げられて、それについての教育を徹底的にやっているんだというような答弁だったというふうに思います。当然それらは重要でありますけれども、その前提として、なぜ航泊日誌を都合四年間保存しなければならないことになっているのか、それは海上自衛隊の活動を後世に伝える作業の一部だという認識をまず持っていただかないと、その認識が徹底をされていないといけないんだろうと思うんですね。何かケアレスミスのたぐいで済む問題ではないんだろうなということをやっぱり徹底をしていただきたい、歴史の一ページを刻んでいるんだという認識は強く持っていただきたいわけであります。 そこで、そういった関連の中で、先週の外交防衛委員会において同僚の風間議員が指摘していたミリタリーヒストリアン制度についてちょっと伺っておきたいと思います。 アメリカ軍は、司令官に必ずミリタリーヒストリアンという記録の専門家を付けています。そして、このミリタリーヒストリアンという人は、当該司令官やその部隊の活動状況を文書やフィルムなどに収め、後世に残していく。そしてその司令官が退任した後には、その人物の活動記録を作成するというような制度を持って、しっかりと軍の活動を後世に伝えていこうという姿勢を持っているわけであります。 そこで、まず現状ですけれども、例えば、今自衛隊はインド洋とかソマリア沖などに派遣をされていて、大体海外に千人以上が、部隊が展開をしているわけなんですが、こうした海外の派遣部隊にこうした専門の記録係のような方というのは随行をされているんでしょうか。
○政府参考人(徳地秀士君) お答えいたします。 自衛隊が海外に部隊を派遣する際に、編成上、部隊の指揮官など特定の要員に随伴して、その隊員の活動記録を収集、作成をする、そういう組織、要員というものを特別に設けているわけではございません。他方で、派遣された部隊の活動について記録をしておくということは、これは大事でございますし、それから内外に広く理解をしていただくということも大事でございますので、部隊における広報要員などが業務上、部隊の活動を記録するというようなことをしているわけでございます。
○徳永久志君 そういう特別の要員というのはいないということでありますけれども、やはりこれからも海外での自衛隊の活動というのは増えていくだろうと思います。そうした中で、それをしっかりと検証し、また後世に正確に伝えていくという目的、それはもちろん国民に対しての説明責任をしっかりと果たすという目的もありますので、やはりここは今回こうした公文書管理法制が成立されることを一つの契機として、日本の自衛隊にもこういうミリタリーヒストリアンの制度を導入するということを、せめて検討を始めていくということが必要なのではないかと思いますけれども、御見解を賜ります。
○政府参考人(徳地秀士君) この点につきましては、先生も冒頭御指摘になられましたとおり、去る六月十八日の参議院の外交防衛委員会で浜田大臣からもお答えをしておるとおりでございますけれども、風間先生などからの御指摘につきまして、参考にしてやっていきたいと思うけれども、今の時点でこれを取り入れるということは考えておりませんと、こういう御答弁になっておりましたけれども、今申し上げましたとおり、現時点で今先生御指摘のようなミリタリーヒストリアンというような制度を取り入れるということは考えられておらないわけでございますけれども、ただ御指摘の趣旨も踏まえまして、引き続きその文書管理の徹底、それから自衛隊の活動状況についての情報について提供する、あるいはきちんと記録をする、保存をするというようなことができるように努めたいとは考えております。
○徳永久志君 特別の制度を設けなくても現状の要員の中でそういう記録をしっかりとしていくんだという部分については当然のことでありますけれども、やはりアメリカのようにしっかりと専門的知識を持って博士号まで取得した方がミリタリーヒストリアンとして後世に記録を残すという崇高な使命の仕事に就いておられるわけですから、是非、これは余り冷たく突き放すんじゃなくて、しっかりと前向きに検討していただきたいなということを言わせていただきます。 それともう一つ、文書不存在ということに絡んでですが、これはそもそもそういう文書があるのかないのかも分からないという中でいきますと、沖縄に関する幾つかの密約あるいは核についての幾つかの密約があるわけであります。密約と言うと外務省の方はむっとされるのかもしれませんけれども、通常言われている言葉であります。 まず、沖縄返還に関する密約、いわゆる西山事件として有名になった件についてであります。 この西山事件は、沖縄返還協定第四条に基づいてアメリカが沖縄の地権者に支払うべき土地の原状回復費用の四百万ドルを日本政府が肩代わりするという事実を裏付ける機密電報のコピーを毎日新聞の西山記者が外務省事務官より入手、調印前に密約疑惑を指摘する記事を書いたことが発端であります。 この密約を裏付ける文書の情報公開請求が起こされました。外務省は昨年十月二日付けで対象文書の不存在を理由に不開示を決定した通知書を出しています。この通知書では外務省は該当文書は保有していないというふうにしているわけであります。情報公開の請求の対象とされました文書は、沖縄返還前に日米両政府の高官が交わした三通の秘密文書だということでありますけれども、この外務省の言う保有していないというのは、文書は作成、取得されたが廃棄されたという理解なのか、あるいは別の理解をそもそもしなければいけないのかということについてまずお伺いをしたい。
○政府参考人(梅本和義君) お答え申し上げます。 ただいま密約ということをお使いになられたわけでございますが、沖縄返還国会の当時から歴代の外務大臣等が一貫して繰り返し説明しておりますとおり、沖縄返還に際しての支払に関する日米間の合意は沖縄返還協定がすべてであり、密約は一切存在しておりません。これまで累次の機会に関連すると思われるファイルを調査はいたしましたけれども、密約の存在を示す文書は見付かっておりません。こういうようなことを踏まえまして、本件情報公開請求に対する不存在による不開示決定は情報公開法に基づきまして適切に判断をして行ったものでございます。
○徳永久志君 それならば、そういう指摘をされた密約と称する内部文書があるかもしれないということで、取りあえずは一生懸命捜してみたんだけれどもなかったんだという理解でいいんですか。
○政府参考人(梅本和義君) これは、これまで累次の機会にいろいろな御指摘もございましたので、念のため関連すると思われるファイルを調査をしたということでございますが、密約の存在を示す文書は見付かっておらないと、こういうことでございます。
○徳永久志君 それでは、配付資料、お手元にお配りしました資料の一を御覧ください。平成十二年五月二十九日付け朝日新聞の記事であります。朝日新聞と琉球大学の教授の方が密約を裏付ける米国の公文書のつづりを入手したと報じています。また、一枚おめくりいただきまして、配付資料の二であります。平成十四年六月二十八日毎日新聞の記事でありますが、日米間の密約と明記した米国政府の公文書を毎日新聞がアメリカ国立公文書館で入手したと報じているわけであります。 このようにマスコミとか民間の手によって一方の当事者であるアメリカの公文書でこの密約の事実が明らかになっていることについて、外務省はどのように考えておられるのでしょうか。
○政府参考人(梅本和義君) これも累次にわたり御答弁を申し上げているところでございますけれども、米側文書という御指摘の文書につきましては、外務省としてその性格を承知しておりませんので、内容につきコメントする立場にはないということでございます。 ただ、いずれにせよ、これはもう何十年にわたり外務大臣等が答弁をしておりますけれども、沖縄返還に際する支払に関する日米間の合意というのは返還協定がすべてでございまして、密約は一切存在しておらないと、こういうことでございます。
○徳永久志君 従来の答弁を繰り返しておられるわけなんですけれども、この件に関して情報公開訴訟が起こされています。 東京地裁は今年の六月十六日、文書を保有していないと主張する国に対し、その理由を合理的に説明する必要があると指摘をしています。さらに同地裁の裁判長は、米国側に密約を裏付ける文書があるのだから日本側にも同様の文書があるはずだとする原告側の主張は十分に理解できるとして、もし密約そのものが存在しないというのであれば、アメリカの公文書をどう理解するべきなのかについて国側が説明をすることを希望すると述べています。 私も全くもって同感でありますけれども、この東京地裁の指摘について外務省はどのようにとらえていますか。
○政府参考人(梅本和義君) 本件についてはまだ訴訟が係属中でございますので、詳細について私ども、今の時点でコメントをするという立場にはないということでございます。
○徳永久志君 じゃ、ちょっと別の角度から行きます。密約にかかわってもう一つです。配付資料の三を御覧ください。 これは、一九六〇年の日米安保条約改定に際して、核兵器を積んだアメリカ軍の艦船や航空機の日本への立ち寄りを黙認することを合意した核持込み密約についてであります。当時のライシャワー駐日大使は大平正芳外務大臣と会談し、核を積んだ艦船と飛行機の立ち寄りは持込みに当たらないとの解釈の確認を要求され、大平外務大臣は密約の存在を初めて知って、了承したとされています。こうした経緯や解釈は日本語の内部文書に明記され、外務省の部局で管理をされてきたといいます。これらのことは四人の外務次官経験者が共同通信に明らかにしています。 この次官に引き継がれてきたという内部文書は存在するんでしょうか。
○政府参考人(梅本和義君) この点につきましても、従来から申し上げておりますとおり、御指摘のような密約というのは存在をいたしません。この点については、歴代の総理大臣及び外務大臣がそのような密約の存在を明確に否定しているところでございます。したがって、また密約というものについての、密約だというような文書も存在をしておりませんと、これもあと累次御答弁をしているところでございます。
○徳永久志君 先ほどの沖縄返還にかかわる密約のあれにつきましては、外務省はそういう指摘があったので取りあえず行政ファイル等は捜してみたんだというお話でございました。 今回、この配付資料で配らせていただきました東京新聞の記事によりますと、もう四人の外務次官の方が証言をされているわけであります。この部分について、あるいは外務大臣についてもそれぞれお示しをしているんだということでありますし、その四人の外務次官の方々はこの内部文書をそれぞれ引き継いでいったという表現までされているわけですね。 ですから、沖縄返還のときの密約についてはそうやって捜索をされたわけですから、こうした外務次官の方々に対してしっかりと事情を聴かれたというような経緯も当然あるわけですよね。
○政府参考人(梅本和義君) これはほかの委員会でも御答弁を申し上げているところでございますけれども、そのような密約はないということでございまして、これは歴代の総理大臣、外務大臣が密約の存在を明確に否定する答弁をしているところでございます。 したがいまして、改めて関係者に対して事実関係を確認することは考えておりません。
○徳永久志君 どうも納得いきませんが、ちょっと、時間があります、先に進みます。 密約がなかったということでその立場を崩されないわけでありますけれども、あたかもジグソーパズルの空白部分を埋めるようにしていくと、どうしても公開情報とかあるいはその事実関係等々、証言等たどっていくと、密約というピースを埋め込まないと全体像がはっきりとしないというような状況に今あるんだろうというふうに思うんですね。 今ほど挙げました二つの事例というのは、既にもう三十年以上も経過をしているわけでありますし、そして一方の当事者であるアメリカ側からは密約の存在を証明をする公文書が次々と明らかになっているわけです。しかも、外務省の次官を含めて交渉担当者の方々の証言も次々と出てまいりました。もう公に認めて、そういう文書なんかを公開をするということを考える時期に来ているんではないんでしょうかね。 当時の状況はまさに米ソ冷戦の真っ最中ということも分かっていますし、しかも国会の状況や核、沖縄といった問題については大変緊迫した状況にあったということも理解をしています。内閣委員会ですから外交論には踏み込みませんけれども、日米の合意事項の中には密約にせざるを得ない事情もあったということも理解をいたします。現在進行形の外交案件まで公表しろということは言っていません。繰り返しますけれども、三十年以上も経過をして、そして当事者の一方がもう既に公表をして認めているにもかかわらず、ないと言い切る外務省の姿勢に私は若干の違和感を感じるんですね。 外交交渉に当たる政治家や外交官が電話のやり取りに至るまできちんと記録に残して次の世代に引き継いでいく。もちろん二十年とか三十年という時間を空ける必要もあるのかもしれません。これはやっぱりすべて主権者たる国民へという考え方を徹底していけば当然このような姿勢になるんだろうと思うんですけれども、我が国外務省はそれをやっていただかないわけであります。そして、得々と、おれ一人が墓場まで持っていくんだという何か一種のヒロイズムに陶酔をされているのではないかなというふうに思うわけなんですね。やはりもうそろそろそういう事実というのを今申し上げた感じで理解をいただいて、公にしていくという作業を検討されてはいかがですか、外務省。
○政府参考人(梅本和義君) まず、これは例えば昭和五十六年にも当時の鈴木総理が御答弁されておりますけれども、このライシャワーさんと大平さんの話を先ほど御指摘になりましたけれども、大平さんはそういうことを言っておらない、外務事務当局も一切承知しない、記録もない、こういうことでございますと、こういうふうに申し上げているわけでございます。 したがいまして、私ども、何かそのような文書を引き継いでいるとかそういうことは一切ございませんので、今の御指摘はございましたけれども、従来の答弁のとおりということでございます。
○徳永久志君 外務大臣のどなたかが否定をされているということですけれども、一方で肯定をされている方も次々と出ているわけなんですね。ですから、この辺りをやっぱりもう少し謙虚に、真摯に取り組んでいただきたいなと。また、追って私の方も取り上げさせていただきますが。 この関連でちょっと外務省に併せてお聞きしますが、本法案の第十六条によれば、外務省から国立公文書館等に移管され特定公文書として保存されているものは、第一項第一号ハの規定、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ、他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがある場合には外務大臣は非公開にするべく意見を出すことができるとなっているんですけれども、この私が今挙げた二つの密約というのは、この国の安全を害するおそれも、今公表してもないわけです。他国との信頼関係が損なわれるわけもない。それから、国際機関との交渉上不利益になるわけでもないということですから、これ、あれば当然この三つには該当しませんよね。
○政府参考人(梅本和義君) 累次申し上げているとおり、この密約というものについて文書はございませんので、そのない文書についてちょっと今のような御質問についてお答えするということはできないということでございます。
○徳永久志君 もうこれ以上やると水掛け論でございますので、ちょっと次の話題に移りますけれども、これ改めましてまた時間を取って取り上げさせていただきたいと思います。 ちょっと外務省に関連して、外務省が作成する行政文書も当然ながら対象となるわけですけれども、他省庁は国立公文書館へ移管されるわけですけれども、外務省の場合は更に省内に外交史料館がありますよね。この辺りはどのような仕分を今考えておられるんでしょう。
○政府参考人(梅本和義君) 外務省では、歴史的文書と分類された文書はすべて外交史料館に移管されておりまして、国立公文書館には移管をされておりません。 これは、平成十三年三月三十日の閣議決定、「歴史資料として重要な公文書等の適切な保存のために必要な措置について」、ここにおきまして、歴史的公文書等の移管を受けて保存し、及び利用に供する機関として適当なものが置かれる行政機関においては、当該機関に当該公文書等を移管することとするというふうにされておりまして、この閣議決定の実施についての各府省庁官房長等申合せにおきまして、外務省の外交史料館はそのような機関だということになっているわけでございます。 したがいまして、外務省では歴史的文書と分類された文書はすべて外交史料館に移管をすると、こういうことになっているわけでございます。
○徳永久志君 すべて外交史料館に行くということでありますけれども、よく、衆議院の議論の段階でもありました。国立公文書館のスタッフは非常に貧弱であって、これを拡充する必要があるんだということがさんざん言われております。この点については恐らく多くの人が同意をすることであって、かつ、この国立公文書館というのは独立行政法人でありますから、スタッフを拡充するんだということについてはまあまあその気になればできるのかなと。 ただ、外交史料館についてはこれ外務省の一部局でありますから、行政改革の例えば総人件費の削減の対象となるわけですね。したがって、今の現状で、外交史料館でしっかりとそういった外交文書を保存をしていくという体制面については十分なんでしょうか。あるいは、これを拡充をするといっても今の縛りが入ってしまってそう簡単にはいかないのではないかなという思いもするんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(梅本和義君) お答え申し上げます。 私どもも外交史料館が完璧であるというふうに申し上げるつもりはございません。ただ、外交史料館はそれなりに実績もございますし、これまで外交史料をきちんと保存してきているわけでございまして、確かに全体としての行政の簡素化、効率化という中でこのような組織をどういうふうに維持していくのかというのは課題であるというふうに考えておりますけれども、現時点で何かここに移管することに問題があるというふうには考えておりません。
○徳永久志君 本法案は究極の行政改革と言われています。やはり全省庁が一丸となって取り組まないといけないにもかかわらず、私は、この外務省外交史料館がもしかしたらこの改革から取り残されるのではないかなと。あるいは、宮内庁書陵部も同様ですよね。そう思うと、ここは政府として外務省外交史料館あるいは宮内庁書陵部といったものを国立公文書館のもう分館にしてしまってもいいのではないかなという思いもするわけなんですけれども、これ通告していませんが、小渕大臣、御見解を賜ればと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 この法案におきまして、第二条第三項におきまして国立公文書館等というのがございます。この等と申しますのは国立公文書館類似施設を想定しておりまして、宮内庁書陵部あるいは外務省の外交史料館も、政令で認められればこの類似施設となるわけでございます。 ただ、その場合にあっても、管理あるいは公開のルールについては統一的に本法案の規定が適用されることになりますので、そういう意味では一体的な管理、保存ができるものというふうに考えております。(発言する者あり)
○徳永久志君 そうですね、今おっしゃったように、それでは一体的に分館として管理をしていただくのが一番いいのではないかなというふうに思うわけなんですね。 本法案が施行されてから五年後に見直しをするということでありますので、是非これも課題として挙げていただく必要があるんだろうということを指摘させていただきたいと思います。 次に、特定歴史公文書の扱いについて、先ほどの密約から含めて、流れでありますけれども、本法案では、国立公文書館等に移管された文書のうち、先ほど言いました外交安全保障と個人情報、そして公安関係の文書については移管元の行政機関の長が非公開にするべきとの意見書を提出することができて、国立公文書館等はそれを参酌しなければならないとなっています。また、非公開を公開へと変更する場合にも移管元に通知して意見書を提出する機会を与えなければならないとしていますけれども、まずこの理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 先生御指摘のとおりでございます。
○徳永久志君 すると、国立公文書館等の等には外交史料館も含まれるんだということでありますので、この等が行う参酌という日常聞かない言葉なんですけれども、具体的にどのような行為になるのかということですね。 つまり、移管元の大臣などから非公開にするべきだと意見書が出れば、もうそのまま自動的に受け入れて非公開としなければならないのか、あるいは国立公文書館等側が意見書に対して独自の判断もできるのだという理解をしてもいいのか、その辺りについてちょっと伺いたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 本法案第十六条第二項におけます参酌と申しますのは、移管元機関の意見を踏まえつつ、最終的には国立公文書館等の長が判断するということを意味しております。具体的には、移管の際に付された意見を参考にいたしまして国立公文書館等の長が判断すると、こういう仕組みになっております。
○徳永久志君 今の、よく分かりました。 それでは、この参酌という行為ですね、これどのような手続で進めるのかということも一つ問題だろうと思うんですね。その統一的な手順を定めてしまうのか、あるいは国立公文書館、外務省あるいは宮内庁といった形で個々それぞれに任せてしまうのか、その辺の統一ルールを制定云々についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(山崎日出男君) 公文書の保存あるいは公開につきましては、各省庁共通のルールに服していただくというのが基本でございますので、それは共通のルールに基づいて行うというふうにしていきたいと考えております。
○徳永久志君 ありがとうございます。 意見書の参酌によって公開、非公開が決まってくるわけですね。ですから、これは少なくとも、例えば今し方ずっと取り上げてきました外務省の庁内の恣意的な部分とか、あるいは省内の力関係で決まらない仕組みをつくっていかないといけないんだろうと思うんですね。外務大臣が外交史料館の館長に対して非公開にせよという意見書を出して、なかなかこれ、外交史料館の館長が、部下でありますから、いや、それはということはなかなか言いづらい雰囲気がなきにしもあらずなんだろうというふうに思いますね。 ですから、この辺り、もっと透明性、客観性をしっかりと担保できる仕組みをここにつくっておく必要があるんだろうと思います。例えば、外部の有識者から成る第三者機関のようなものをつくって、そこで諮問をして検討をしていくという、こういう手続の透明化というのを図っていく必要があるのではないかと思うわけなんですが、この辺りいかがでしょうか。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 文書の作成、保存、移管、公開と、我々は公文書のライフサイクルと言っておりますけれども、それは共通のルールに基づいてやるというのが基本原則でございますので、この公開につきましても基本原則を定めていきたいというふうに考えております。
○徳永久志君 だから、その基本原則の中に、今私が先ほど御提案した事柄についてはいかがですかとお聞きしております。
○政府参考人(山崎日出男君) 先ほど申しましたルールを策定するときには公文書管理委員会にお諮りして定めるということになりますので、委員御指摘の手続につきましても、そのような方向で検討してまいりたいと考えております。
○徳永久志君 それではそのように、是非恣意的な部分で決まったというふうなことが後ろ指さされないように、形をしっかり整えていただくことを希望したいと思います。 次に、その同じ流れですが、行政文書の廃棄の部分についてであります。 本法案第八条において衆院で修正が加えられまして、行政文書ファイルなどを廃棄しようとするときは、あらかじめ内閣総理大臣との協議、そして総理の同意が必要とされることになりました。 まず、この廃棄に当たって総理との協議、同意が必要であるという条項を新たに設けられたことの意味合いについて、提案者に伺いたいと存じます。
○衆議院議員(枝野幸男君) 公文書の保存期間満了した場合には、あらかじめ設定したところに従って公文書館等に移管又は廃棄をするということになっているわけでありますが、公文書の重要性にかんがみ、恣意的な特に廃棄がなされてしまいますと取り返しの付かないことになります。 過去にも、先ほど来議論のございましたとおり、誤廃棄等の事例が生じたことなどにかんがみたときには、最終的な廃棄の段階では、各行政機関の長だけにゆだねるのではなくて、行政権を有する内閣全体としての責任として内閣総理大臣が強い政治的なリーダーシップの下で最終的に判断をすると、こういう形で恣意的な廃棄や誤廃棄などを抑止しようと。そして、もし万が一そういったことがあった場合には、これ内閣総理大臣が、まあ事実上は実態は内閣総理大臣の下の行政各部が行うことになるかと思いますが、しかし内閣総理大臣の名前で行うわけですから、おかしなことがあったら政治的な大きな責任になるというブレーキといいますか、そういったものを付けた上でこの廃棄についてはおかしなことがないようにということをさせようと、こういう趣旨でございます。
○徳永久志君 ありがとうございました。 それでは、お手元配付資料の五を御覧をいただきたいと思います。これは、二〇〇四年十二月にNPO法人情報公開クリアリングハウスが発表した各行政機関の文書廃棄量調査結果であります。この調査は、行政文書が廃棄される際に民間業者にその処理を委託していることに着目をし、その契約と支出に関する資料を情報公開請求してその実態を調査したものであります。資料には省庁ごとに年度別に廃棄重量を記しています。 ここで特徴的なことは、二〇〇〇年度あるいは二〇〇一年度に、大体平均すると前の年に比べて倍以上の文書が廃棄をされている。特に①の農林水産省に関しては、一九九九年度から二〇〇〇年度にかけて二十倍もの文書が廃棄をされているわけなんですね。なぜこういうことになっているんだろうということですけれども、実は情報公開法が一九九九年五月に成立をし、二〇〇一年四月に施行をされるということであります。これに密接に関連をしていると言わざるを得ないわけなんですね。情報公開法が二〇〇一年四月から施行されると、いろいろとややこしい文書をいっぱい情報公開されたらたまらぬと、だからこの際捨ててしまえと、ざっくばらんに言うと。こういうメンタリティーになってしまったんじゃないかと。じゃないと、この二〇〇〇年、二〇〇一年にこれだけ前の年に比べて倍の量の行政文書が廃棄されるということは、合理的説明が付かないわけなんですね。 まず、これ、こういう状況をしっかりと出させていただいたわけなんですけれども、この事案について、小渕大臣、どのような感想を持たれますか。感想ですからちょっと。
○国務大臣(小渕優子君) 確かに、この数字を見ますと大変多くの廃棄がなされているというふうに感じます。しかし、この廃棄文書は新聞や雑誌などの一般のごみというものも含むということでもありますし、あるいはこの平成十二年から十三年というのは省庁の再編が行われたということでありますので、それを機に多くの物を捨てたということもあるのではないかと思いますので、これがそのまま不適切な廃棄が行われたと言い難いこともあるのではないかというふうに思っております。 いずれにしましても、この法案が成立しましたらこうした不適切な廃棄というものが絶対にないようにしてまいりたいと考えております。
○徳永久志君 もちろん新聞とか雑誌のたぐいも入っていますし、逆に、省庁再編で庁舎を替わるからというので、そこで、何か民間の御家庭のお引っ越しじゃないんですから、引っ越しのときに余計なやつは全部捨ててしまえという形で捨てられても、これ行政文書の適切な管理にはならないわけですよね。 ですから、そういうことでもないんだろうと思いますけれども、やはり、最後の方で大臣おっしゃっていただきましたけれども、今回のこの文書管理の法案が施行をされるときに、またぞろ、歴史は繰り返すじゃありませんけれども、組織防衛の論理が働いてどっと大量廃棄をされるということがないよう、是非これは政府全体で目を光らせていただきたいなということを申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、先ほどの総理の同意と協議を必要とするという部分についてでありますけれども、ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、内閣総理大臣は政治家でありますから、当然のごとく党派性を帯びるわけであります。例えば、政権交代が成った場合、A党からB党へと政権が移りますと、B党の党首が国会で首班指名を受ける前に、時のA党党首の総理が同意に基づいて保存期間が満了した文書を大量に廃棄してしまうという事態も一応頭の体操の中では想定をされるわけですけれども、この辺りについては提案者はどのようにお考えでしょうか。
○衆議院議員(枝野幸男君) まず、廃棄あるいは管理について、この法律そして政令、あるいはこれまた内閣総理大臣の一元的な同意に基づいてでありますが、各省庁ごとの規則ということでルールが決まっております。そのルールに基づいて各行政機関の長は廃棄等を、特に廃棄について総理大臣の同意を求めるということになりますので、まずそこでワンクッション入るだろうと。その上で、内閣総理大臣が恣意的にもっと捨てちゃえみたいな話が万が一でもあれば、それこそまさにいわゆる政治責任の問題になると。 ここまで言っていいのかどうか分かりませんが、行政のどこかの部局が知らないうちに勝手に捨ててしまったということですと、個別の責任者の責任を問うことというのはなかなか今の行政システムでは難しいですが、まさに内閣総理大臣が最終的に判断しているということになれば、明確にその政治責任が問われるということになるという意味で、適正な管理がなされるという方向に向かうんだと思っております。
○徳永久志君 最終的には内閣総理大臣の政治責任を問うんだという部分だというふうに思います。やはり、文書の移管か廃棄かの判断を行政機関の長にゆだねてしまうというのは、制度的あるいは状況的な変化によって極めて恣意的になってしまって危険性があるということでありますから、この修正が行われることは非常に喜ばしいというふうに思います。 それでは、もう時間がありませんので、最後に、本法案は公布の日から二年以内に施行とありますけれども、今後の具体的な実施に向けてのスケジュールをお示しいただきたいと存じます。
○副大臣(増原義剛君) 本法案公布後は、政府において二年以内の施行、これに向けて必要な政省令、ガイドラインを作っていくことになります。そういう意味で、公文書等の適正な管理の実現に向けたスタートラインであります。本法案が公布された後も更に気を引き締めて、政府一丸となって公文書管理に取り組んでいくということでございます。 先ほど先生御指摘のありましたようなことは決してあってはならないわけでありますので、そういうことも含めてしっかりやってまいりたいと思っております。
○徳永久志君 以上で質問を終わります。 ありがとうございました。
○松井孝治君 おはようございます。 同僚議員の徳永議員の質問に引き続いて、私の方から残余の項目について質問をさせていただきます。 小渕大臣、そして修正案提案者のお二方にも今日御出席いただいておりますが、修正協議もまとまりまして、大変各会派がそれぞれの主張を闘わせながら最終的には合意をいただいたということについて、改めて敬意を表しておきたいと思います。 最初に、この公文書管理法の趣旨についてちょっと確認をしておきたいんですが、先ほど徳永議員の方からお話がありましたが、私ども、これはやはり広い意味での行政改革の一環だと考えておりまして、民主党は昨年、民主党の次の内閣の中で霞が関改革についての文書をまとめさせていただいておりますが、その中で、政官接触を含めた協議過程の文書管理等の適正化と情報公開という項目がありまして、その中で、政策立案過程における各種協議についての文書の記録、保存、管理体制を適正化するとともに適切な情報公開を推進する、そして、個別行政決定・執行に関する各種協議について文書の記録、保存、管理体制を適正化するとともに情報公開を徹底するという項目について民主党として意思決定をさせていただいております。 これが実は国家公務員制度改革基本法の中に反映をされておりまして、国家公務員制度改革基本法、これ修正協議された後の文言の中に、第五条の中に、「政府は、政官関係の透明化を含め、政策の立案、決定及び実施の各段階における国家公務員としての責任の所在をより明確なものとし、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資するため、次に掲げる措置を講ずるものとする。」ということで、その後に二号の条文がありまして、一号が、「職員が国会議員と接触した場合における当該接触に関する記録の作成、保存その他の管理をし、及びその情報を適切に公開するために必要な措置を講ずるものとすること。この場合において、当該接触が個別の事務又は事業の決定又は執行に係るものであるときは、当該接触に関する記録の適正な管理及びその情報の公開の徹底に特に留意するものとすること。」。 二号として、「前号の措置のほか、各般の行政過程に係る記録の作成、保存その他の管理が適切に行われるようにするための措置その他の措置を講ずるものとすること。」ということが国家公務員制度改革基本法の中に明確に位置付けられておりまして、小渕大臣に、これは通告外でありますが、当然の基本的な認識だと思いますので、こういう国家公務員制度改革基本法の今申し上げた条文、これも念頭に置いて文書管理を適切にするということで今回閣議決定をされたものであるのかどうか、それから、修正案提案者である枝野議員にお伺いいたしますが、今の国家公務員制度改革基本法の規定の理念を引き継いで今回の修正協議に当たられたのかどうか、その点、大臣と提案者に確認しておきたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) 委員が御指摘のように、今回のこの法律案が行政改革の一つであるという認識は私も同じように持ち合わせておりますし、今委員から御説明がありましたとおり、そうした点も十分に踏まえつつ公文書管理というものが行われていかなければならないと考えております。
○衆議院議員(枝野幸男君) 今、松井委員から御指摘のありました認識、全く共通でございまして、引き継いでというか、共通の認識に基づいて公務員制度についてはそういった書かれ方になったのであろうと、そして文書管理そのものの規定については今回こういった形になったと、こういうことだろうというふうに思っております。
○松井孝治君 ありがとうございます。 大臣、御答弁のときは本当に御着席のままでも結構ですので、委員長の御配慮ですから、是非、御着席でも結構ですので。 それで、じゃ、具体的な条文に即して質問をさせていただきたいと思いますが、文書主義を徹底するということについては、元々、政府の有識者懇談会、尾崎護さんが座長を務めておられたと思うんですが、そこでもやはり文書主義というものをもっと徹底しなければいけないという理念を提起されていたと思います。 今回、法案、我々も政党としては修正合意をいたしましたが、非常に大事な点は、文書主義といったときに、どこまでのものを文書で残すかというのは、これは行政実務を担当されている方々からいうと非常に難しいですね。先ほど政官接触の部分がありましたけれども、じゃ、問い合わせのような電話が政治家から掛かってきたら全部文書に残すのかというようなこともなかなか難しい部分はあるのは事実です。 それから、役所の中でいろんなブレーンストーミングと称する議論をしているときに、その議論を全部速記録取って残すなんということをしても、逆にこれは非効率な行政を招くという部分は私は率直に言えば存在すると思います。 そこで、やはり難しいのが、この文書の例えば定義。条文を見ますと、文書の定義というのが二条にありまして、これは文書だけじゃなくて定義の条項でありますが、そこで一つの代表事例である行政文書という規定を見ますと、「「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書」、括弧、括弧は除きまして、その文書「であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。」というふうに規定されているわけであります。 そして、第四条のところは修正で大幅に変わって、具体的にその文書の内容というものについて、どういうものについて文書を作成しなければならないのかということが例示が置かれております。 ここのところが非常に大事でありまして、まず最初に枝野修正案提案者にお伺いしたいんですが、民主党は当初、この文書の定義の第二条の中で、「行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書であって、」、その後の「当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。」、この「組織的に用いるものとして、」というところについてたしか削除を求めておられたというふうに思うわけであります。 最終的にこれは残っているわけでありますが、ここの「組織的に用いるもの」ということが余りにも強い限定が掛かっていて、いや、これは組織としての文書じゃないんだというふうにどんどんどんどんそこが抜けていきますと、全部、これは個人的なメモランダムであります、最終的に組織決定している文書は閣議決定した公式の文書だけでありますということになると、これは先ほどの私が申し上げたような行政改革の方から出てきたような基本的な政策決定過程を残しておくということに反すると思うんですが、「組織的に用いるもの」という文言が最終的に残っていることについて、これをどういうふうに解釈をして、あるいは修正案提案者、今日、上川議員もお見えでございますが、修正案提案者間でもいろいろ議論があったと思うんですが、その点、この「組織的に用いるものとして、」というのはどういう趣旨で文言として政府案が残っているのか、御答弁いただきたいと思います。
○衆議院議員(枝野幸男君) 御指摘のとおり、修正協議におきまして民主党は、この「組織的に用いるもの」を削除すべきではないかということを強く主張をいたしました。 これは、元々この文言自体がいわゆる行政情報公開法と同じ文章が来ているということで、行政情報公開法の作成時点から我が党はこういった文言は要らないということを申し上げてきた経緯もありましたし、百歩譲って行政情報公開法についてはこういう規定があったとしても、こちらは行政が保有する文書についての管理でございますので、例えば典型的な行政機関の職員が組織的に用いるものでない文書、例えばいわゆる本人のメモ帳みたいなところに何か書きましたと。これは、職務上のことについてそこにメモが書かれていたとしても、個人のメモ帳を公文書として管理しろということにはならないでしょうし、情報公開の対象にしろということは基本的には原則としてならないだろうというようなことになるわけですが、これはそもそも行政が保有している文書ではないだろうということになりますから、そもそもこの規定がなくても問題はないということで主張いたしました。 ただ、最終的には、特に情報公開法との関係について、こちらを動かすと情報公開法も動かさなきゃならないのではないか等ということまで踏み込みますと、なかなか修正協議が更に時間が掛かり、広範になって合意できるかどうかということもありましたので、そこについてはやむを得ないという判断をいたしました。 一方で、御指摘もございましたが、四条についての修正の協議において、作成しなければならない文書の範囲について明確化をすることができました。つまり、行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるような文書を作成しなければならないということになっているわけでありまして、当然のことながら、一方で作成義務が課せられている文書は組織的に用いる文書であるということに含まれるということは当然だろうというふうに思いますので、この四条の修正と併せて読むならば、委員が危惧をされて御指摘をされましたようなことにはならない、つまり必要な文書は作成され、そして本法律での保存、保管、管理の対象になる行政文書に入るというふうに理解をいたしております。
○松井孝治君 ありがとうございます。 それでは、ちょっと政府参考人に、細かい点でもありますので、いったん答弁を求めたいと思うんですが、今、枝野修正案提案者の方からお話がありました。四条には文書作成義務を負う文書の例示が五号にわたって記されています。そこについて、そうしますと、解釈として、第二条は確かに、私が先ほど申し上げましたように、「当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。」と。 したがって、この文言の解釈でいいますと、例えば課長レベル、局長レベルで、ある政策の原案が作られたと。それを例えば事務次官あるいは副大臣あるいは大臣のところで、いやこれでは駄目だということで修正が行われた。修正が行われる前の、まあ古いバージョンですね、組織の中で途中段階の議論というようなものは、例えば、「当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているもの」ではないんじゃないかという議論が、この二条だけ読むとそういう議論があり得るわけでありますが、しかし、今、枝野修正案提案者がおっしゃったように、四条の趣旨まで含めていくと、「組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているもの」の中には過去の経緯あるいはいろんな選択肢、そういったものが、行政機関の内部で議論されていた記録のようなものも当然のことながら、最終的な結論とは違っているものであったとしても、「組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているもの」というものに含まれ得るという解釈で私は間違いないと思うんですが、端的にそういう解釈でいいかどうか、中身は個々の事例に即して議論しなければいけないと思いますが、概念的にはそういう解釈でいいかどうか、御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 概念的には、先生御指摘のとおりでございます。
○松井孝治君 ありがとうございます。 そうすると、ここは程度論がどんどん出てきますので、最終的には個別事例に即して議論しなければいけないんですが、役所の中の議論でいうと、通常、いきなり事務次官なり局長が筆を執っていろんな文書を、政策の企画文書なりいろんな調整案であり、あるいは対処方針案であり、そういったものをいきなり次官、局長が書くということは余りあり得ないです。普通であれば、増原先生御存じのとおり、課長補佐なり、場合によっては係長が起案をする、それを当該責任課長の下で議論をする。そして責任課長がある案を作って、それを例えば局長のところに持っていく、あるいは局長の手前であれば部長であったり審議官であったりというところを経て局長のところに持っていく。局長のところでやはり基本的には決裁をする。そしてそれを次官に上げる、大臣に上げる、あるいはそのプロセスにおいていろんな各省協議が存在するというような文書の作り方をするのが普通であります。もちろん総理の施政方針演説や所信表明演説みたいに、そういうプロセスを割愛してトップダウンでやるというものもあるでしょうけれども。 こういう普通の行政文書の手続において、じゃ、どこまでの内部の文書を残すのか、これは恐らく実務上も非常に大きな課題になると思います、この法律が成立した後ですね。 そこについて私は、常識的に、四条の各号に書いてあるようなものについては、これは非常に重要文書の例示がなされていると思うんですね、四条の各号の規定は。これは、与野党の政治的な判断でこういう各号の文書が入った。それについては、少なくとも私は、私の考え方でいうと、やはり局長クラスとか責任課長クラスがきちっと議論をした経緯のあるもの、そこをすっ飛ばしていきなり大臣の指示で紙が下りてきたものは、これはもうしようがないですよ。だけれども、少なくともボトムアップで上がってきたものについては、責任課長、責任局長のところでどういう文書が作成されたのか、そこの点についてはきちんと、これは何とか局長の下でどういう文書を作りましたという記録は行われることが最低限必要じゃないかというふうに考えるわけであります。 個別事例はもちろん個別事例に即して判断しなければいけませんけれども、やっぱりこの法案を考えるときの原理原則として、その程度のことは私は確認しておきたいと思うんですが、まず政府参考人に御判断いただいて、その後、副大臣から御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 先生御指摘の課長あるいは局長が手を入れた文書などにつきましては、確かに、御指摘のとおり、最終的なものではないにしても当該行政機関において一定の責任を有する者が作成したと、そういうしかるべき判断を得た文書と考えられます。したがいまして、修正案の趣旨に照らし合わせてみれば、適切な作成、保存が必要な文書の類型に該当し得るものと考えております。
○副大臣(増原義剛君) ただいまの御意見でございますが、経緯がはっきり分かるようにする、大事なことだと私は思います。 ただ、私の経験からしまして、私も大蔵省にいたときに、財政演説について、これは衆議院の審議でも申し上げたんですが、やりますと、それを草案を作る。ちょうど企画官という、まあ昔でいう筆頭補佐ですよね、そこで各補佐なり係長にパーツをそれぞれお願いしまして、それを集めてきて私のところで一応一覧性のあるものを案を作る。案です、あくまでも。それを今度課長のところでしっかりやる。相当赤鉛筆入りますね、これも。これは松井委員御承知のとおりであります。そして、それをその次に今度は主計局の次長に上げていく。その間に、その辺りから今度は各省折衝、これは閣議決定マターでありますので、それもやっていくということになります。そして、今度は、そこでクリアしたもの、まあ局長のところではそんなに大きく変わりませんけれども、上げていって、もう局長に上げるときには大体並行して大臣にも上げるんですね。ちょうど私のときは渡辺美智雄さんが大臣で、ミッチー節じゃありませんが、大変な赤鉛筆がだあっと入ってきましたね。経済は生き物であると、晴れる日もあれば雨の日もある、山もあれば谷もあると。まさにその年は大変な歳入欠陥になったので、あれ入れておいて良かったろうと言われたのでありますが、そういう経緯の変遷というのをどこまで一体やるのか。 いわゆる経済見通しでシンクタンクなどが、十社ぐらいがどの程度の将来の成長率の見通しを出しているか、それをすぐ調べてくれ、一覧性のあるものを作る。ここら辺りはかなり客観的で、余り直る余地はないですね。ところが、先ほど申し上げたように、閣議決定をする財政演説ということになりますと、これは相当ある程度権威があるものでないと、係長クラスあるいは企画官クラスのものを経緯を示すものとして残すかどうかというのはちょっとかなり疑問があるなと私は個人的に思います。 ただ、外交上なんかの交渉とか、そういったものについてはまた別の切り口があるんでしょうけれども、ジャンルによってある程度分けていく必要があるんではないかなと私は思っております。
○松井孝治君 珍しいパターンで、政府参考人の方がはっきりした答弁をされました。 今副大臣がおっしゃったことはそうなんですよ。ですから、私が申し上げているのは、少なくとも責任課長や局長のレベルのところの議論は残すべきじゃないかと。それ以下のレベルの議論、今企画官ということをおっしゃいましたが、これはいろいろ経緯があります。その企画官レベルでも非常に大事なものもあるし、逆に言えば、局長レベルでも非常に形式的なものもあるでしょう。だけれども、しかしやっぱり、基本的に今の役所の体制であれば責任局長があり責任課長がいるわけですから、そこのところでどういう議論であったのか。これも大臣の意向においてもちろん大きく変わることがあるわけです。それは場合によっては、時の政権から見れば、大臣の意向と全く違う議論を課長レベルではしていたということはあり得るわけで、それを直ちに情報公開するかどうかは別ですよ。それは、中身の機微にわたるものについて、薬害肝炎問題について大臣の意向と例えば局長や課長の意向が全然違う、それを課長レベルのものを出したら混乱するだけですから。 ただし、それは、先ほど申し上げたような政策の立案過程をきちんと透明に残す、そしてそれを次の執務参考資料にするという意味においては、少なくとも責任課長レベルではこういう議論をしていたところを、局長がそこはそうではなくてこういう議論をすべきだと言った、あるいはそれに次官が手を入れた、あるいは副大臣が手を入れられた、大臣が手を入れられた、指示をされた、それはきちんと残してそして行政の記録にしましょうと。それを公開できるかどうかは事柄にもよるでしょう。私はそういうことを申し上げているわけで、副大臣がおっしゃっていることと別に矛盾するわけではないと思います。 少し具体的な話をさせていただきたいと思いますが、例えば、これ四条の各号に掲げている事務に応じて議論をしていきたいわけでありますが、修正案提案者にお伺いしなければいけませんが、例えば、法案を作るときに、今回の法案も行政機関の間で相当激しいやり取りがあったんではないかと思うんですね。これは通常、私が昔行政組織に在籍していたときの常識でいうと、副大臣もおっしゃいましたけど、各省折衝みたいなものはいきなり課長レベルでやりませんね。課長補佐レベルでやります。原案を作って、例えば法案の原案を、この公文書管理法案だったら公文書管理法案の原案を作ります。各省にその原案を投げます。そうすると、そのときの窓口は、大体課長補佐ぐらいが窓口をやります。いきなり課長はやらないですね。 しかしこれ、組織としてそういう原案を投げるときに、課長補佐が決裁権限を持って原案を投げるということは普通あり得ないですね。少なくとも責任課長あるいは局長ぐらいまでは上げて各省協議に付すると。そのときに、しかし文書としては課長補佐が窓口になって、例えば内閣府の課長補佐の方が財務省の課長補佐クラスの人とあるいは警察庁の課長補佐クラスの方々とやり取りをする。そのときに当然文書でやります。今は何か霞が関のWANとかを通じてやったり、あるいはそこにあるフォーラムに原案を張り付けて皆さんが意見を言い合ったりとかするようですが、私が在籍していたころは、ファクスで投げて質問文が二百問も三百問も来るというようなやり取りを役所の間ではしておるわけでありますね。役所の間でいろんな法令協議と称するもので何百問も質問をして、昔、ロール時代のファクスのときはロール一本分ぐらい質問が来たとかそんな話もあるわけでありますが、それを徹夜で交渉をする。 ここ、こういう役所間のやり取りというのは、少なくともある役所の中で組織として原案を作って、それを別の行政機関に協議をしているというこういうプロセスですね。こういうプロセスは、僕は、局長とか課長とかが窓口であるかどうかということはともかくとして、各省間にわたる会議とか協議というものについては、もう少し丹念にその記録を残して、お互いの役所がどういう意見を述べ合ったのか、これも大体文書で行ったりすることも多いわけです、もちろん対面折衝もありますけれども。そういうものについてもやっぱりしっかり残していかなければいけない、こういうところこそ各省の利害の対立みたいなところが出るわけですから。 というふうに思うわけでありますが、この四条の規定の中で、例えば四条の、今申し上げたようなものは一号の法令ということでも読めますし、閣議決定文書であるということでも読めますし、あるいはそれ以外の複数行政機関による申合せとかあるいは協議というようなことでも読めると思うんですが、やはりそういう行政機関同士のやり取りについては、より丹念に、最初、政府参考人が御答弁いただいた課長クラス、局長クラスのところは残すということだけでなくて、やっぱり課長補佐レベルでどういう協議をしていたのかというようなことについてもその概要は残すようにすべきだと私は理解しておりますし、そういう趣旨の修正ではなかったかと思うんですが、枝野修正案提案者にその点について伺います。
○衆議院議員(枝野幸男君) 御指摘のとおりでございまして、特に三号に「複数の行政機関による申合せ又は他の行政機関若しくは地方公共団体に対して示す基準の設定及びその経緯」というのを明記をいたしましたのは、省庁を超えていろいろなやり取りがなされるということはしっかりと記録に残しておかなければいけないだろうと。 しかも、これは後の方でもしかすると御質問があるかもしれませんが、今回の法律も、現在の憲法の解釈と内閣法の下によれば、各行政機関は分担管理の原則ということになっていて、もちろん内閣は一体のはずなんですけれども、基本的に行政は分担管理されている各省庁ごとに縦の意思決定がなされていくという、こういう今の行政システムの下では、その分担管理している行政機関を超えていろんなやり取りがなされるということについては、外から事後的に検証することが可能であるということにしないと、その分担管理が、プラスもマイナスもあります、俗に言われる縦割りの弊害と言われるマイナスもありますけれども、そのマイナスばかりが目立っていってしまう。もちろんプラスもあって効率性がその方がいいということがあるわけですが。その代わり、別々に分担管理しているんだから、そこでのやり取りはちゃんと後に残ってもいいようなやり取りをちゃんとしなさいよということをやることによって一種のいい意味での緊張感が出るんだと。 そういうことも含めて、そういった枠組みの趣旨としても当然やるべきですし、今回の修正案の第三号を明記をした趣旨から考えても、当然のことながら、省庁間のやり取りについては、それをされた役職がどこであるのかということではなくて、記録に残すべき合理的に跡付ける内容であるというふうに思っております。
○松井孝治君 もう今の枝野修正案提案者の御意見に尽きると思うんですが、念のために確認をいたしますと、上川提案者、今の議論も恐らく最後の修正協議における一つの大きな論点だったと思うんですが、基本的には同じような考え方と理解してよろしいでしょうか。
○衆議院議員(上川陽子君) 今回の修正協議の中でも、二条に係る定義とそして文書の作成プロセスですね、プロセスに係る第一番目の作成というところの二条と四条の部分をどのように位置付けるのかというところで最後の調整をいたしました。 「組織的に用いるもの」に係るものでありますが、意思形成過程が合理的に跡付けることができるという形で、先ほどの御指摘がありましたけれども、五号の具体的な項目を入れるということでありまして、その目的に照らして、案件の重要性と、あるいはどのレベルの方がかかわるのかということについても、ケース・バイ・ケースとはいえ、十分にそのことを含めて、この二条と四条を読み込むことによって現場の中のマニュアルというか運用上の基準も作られるというふうに想定しておりますので、まさにおっしゃったとおりでございます。
○松井孝治君 ありがとうございます。 枝野提案者に伺いたいんですが、これも文書として、さっき外交密約という話がありましたけれども、政府機関の中で覚書ってよく作りますね。これは、次官級とか局長級ということになりますと当然公印を使って決裁をして押すわけでありますが、時々、課長級になりますと、私印を使って、最後は当事者間の合意でお互いの当時の解釈を残そうなんていうことをやることもあります。 こういう省庁間の覚書、この覚書も場合によっては存在する、しないという議論が起こることがありますが、こういうものも基本的に、今は協議過程の概要は残すということですから、こういう覚書についてもきちんと残すという理解でよろしいかどうか、枝野提案者の御意見を伺います。
○衆議院議員(枝野幸男君) 当然のことながら、四条第三号の複数の行政機関による申合せに該当して、残すべき対象であるというふうに認識をいたしております。
○松井孝治君 次に、この四条の第五号、ちょっとここだけ私、理解が十分にできていないんですが、職員の人事に関する事項というものを文書で残さなければいけないと、こう規定があるわけですが、これは人事ファイルのことなんでしょうか、それとも、それ以外のものも何か具体的にあるんでしょうか。
○衆議院議員(枝野幸男君) いわゆる人事記録、人事ファイルは当然入ります。これは、これにあえて書かなくても当然残すものかなというふうに思いますが、それに加えて、人事に関する事項ということで、行政機関の職員が再就職をするに当たって行政機関が関与をした場合はその経緯に関する記録、つまり、俗に言われる天下りのあっせん等がなされた場合には、それに関する記録は当然職員の人事に関するということになりますので、あっせん等があればそのことについて記録を残すと、こういう意味でございます。
○松井孝治君 ここはなかなか微妙なところだと思うんですね。 退職管理の一環として、組織が外部に対して再就職あっせんをするということはずっと行われてきたことでありまして、それは恐らくそういうものを残すと。これも具体的にどこまで文書でどういうふうに経緯を残すのかというのは、ここら辺の話は余り恐らく紙で残していないと思うんで、それは紙で残せというのが今回の立法趣旨であるということだと思うんですね。この点を一点確認させていただきたいのと、それからもう一点は、職員の再就職後の身柄については、これは本来は民間人であって、例えば、過去にその当該行政機関の職員であった者の処遇について、これ世間ではわたりと言われているものでありますが、行政機関はもう関与をするのはやめようというような話は今政府部内でも行われていると思うんですが、例えばこういうものについて何らかの関与があった場合に、それは今回の文書に残すということをこの法案は義務として国家公務員に課しているのかどうか。その一点目と二点目についての提案者の見解を伺いたいと思います。
○衆議院議員(枝野幸男君) まず第一点目の御指摘、つまり組織としての管理の範囲として現に職員である者の再就職についてあっせんをすることについては、当然この五号で読み込むことができるというふうに認識をいたしております。 それから、いわゆるわたりの問題でありますが、これは恐らく修正協議に合意をした政党によって、わたりがどれぐらいあるのかとかいうことについての認識、理解がそれぞれ異なっているわけでありますが、もしも行政機関そのものが行政機関に籍を置いたことのある者の、今民間人になっている者の再就職先について何らかの関与をするという事実があるとすれば、それは第五号の職員の人事に関する事項そのものには直接当たらないかもしれませんが、第四号で個人又は法人の権利義務の得喪及び経緯という規定もございます。この二つの条文を合わせて読み込み、なおかつこれは限定列挙ではありませんので、次に掲げる事項その他の事項について文書を作成しなければならないとなっておりますので、この二つの規定の趣旨にかんがみれば、もし、いわゆるわたりについて行政機関が関与、あっせんをすることがあれば、そのことは文書に残さなければならないということになるのがこの条文の読み方であるというふうに認識をいたします。
○松井孝治君 修正案提案者の見解は分かりました。 それで、具体的にその職員の退職管理ということになってきますと、まあ恐らくいきなり公式の協議というようなことではなくて、まずは打診とかいうようなものがあると思うんですが、その辺りまでここについては、恐らくこの後は政府のお考えでは官民人材交流センターというところの職員がその主たる役割を担われるということになるんだろうと思いますが、官民人材交流センターの職員は、じゃ職員の人事に関することということで彼らが職務として行ういろんな企業に対する打診、働きかけ、一般的なですね、そういうようなもの、あるいはその個々の職員に対するあっせんの条件のやり取り、こういうものについて全部文書で残すということを想定しておられるのか。その辺りの程度論ですね、そこを伺いたいと思います。
○衆議院議員(枝野幸男君) まさにここはそれぞれの案件ごとに、処理に係る事案が軽微なものである場合を除きという規定と、それから経緯も含めた意思決定に至る過程、事務及び事業の実績を合理的に跡付け、検証できることができるようということの解釈問題になるかというふうに思いますが。 例えば、ある人について、こういう人材が欲しいんだということが官民交流センターにある企業なら企業から申込みがあったと。それは文書で申し込んでくださいと。それで最終的にこういう人がいますのでどうでしょうかということをあっせんをされる。それは文書で当然残してくださいということになろうかと思いますが、じゃ、その間のやり取りで、給料を幾らにしましょうとかなんとかというところまで果たして全部残すということが現実問題として適切であるか、可能であるかということを考えれば、これは最終的には運用の問題でありますが、この修正部分を提起をした提案者としては、そこまでは必ずしも求められるものではないだろう、ただし、こういうところから、こういう企業なら企業からこういう人が欲しいということの申込みはちゃんと文書にしてもらって、それがあっせんに至ったかどうかは別としても文書に残しておきましょうと。最終的にあっせんすることになったときは、これこれのいつの申入れに対して、こういうことであっせんをしますということもこれも文書に残しておけと。少なくともその二つのところは必要ではないだろうかと、こういうふうに思います。
○松井孝治君 分かりました。 具体的に今人事記録の話をいたしましたが、本当に文書の記録というのはなかなか線引きが微妙だと思います。例えば、先ほど各省協議ということを申し上げましたが、これはしょっちゅう電話で具体的に話をやります。じゃ、その電話の記録を一々全部作るのか作らないのか。こういうことになってくると、本当に記録はある程度当面残した方がいいのは事実なんですが、その記録を作ることの労力というようなものもありますので、そこら辺をどう判断するかというのは、実際にこの法案を法律として成立させて運用してみないとなかなか、ある程度試行錯誤でやらざるを得ないところはあるということは私も理解しておるつもりであります。 同時に、これ後でも少し伺いますが、最近メールによるやり取りというものが非常に増えています。これはメールの場合はログというのが残るわけですね。ですから、そういう意味では電話など、あるいは対面交渉に比べていろんな交渉経過を追跡するということは非常にやりやすいという面があると同時に、そのログをどういうふうに文書として保管するのかというところは、特に電磁的な媒体というのは、正本であるかどうかということの確定が本当にそれでできるのかどうかというところが難しい部分があると思うのでありますが、これは政府参考人に伺いたいと思いますが、この法案では、いわゆるコピーされた、コピーといいましょうか、印刷された文書であろうと電磁的な文書であろうと、それは公文書という限りにおいては扱いを変えないという理解でよろしいのかどうか。 まあよろしいんだと思うんですが、そうだとしたときに、本当に、その電磁的なファイルあるいはコンピューターにおけるサーバーの文書のログの電磁的な記録というのが、公文書としてそれを残せるということは分かるんですが、その例えば後における捏造であるとか書換えであるとか、本当に最終的なバージョンが残っているかどうかというようなことの確認をするような、そういう技術的知見は十分蓄積しているんでしょうか。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 先生御指摘の電子的媒体と紙文書についてでございますけれども、行政文書の定義に該当すれば、紙であろうが電磁的記録であろうが、これはもう無差別ということになっております。 また、メールのログでございますけれども、このログにつきましては、だれがメールを利用したのかとか、あるいはだれに送信したのかとか、あるいは処理が成功したのか等を自動的にコンピューター上で作られる記録であると理解しております。 これに関しましては、情報公開法に基づく開示請求についての情報公開・個人情報保護審査会の答申例といたしまして、職員がインターネットのウエブサイトを閲覧した際の閲覧日時あるいはユーザーに関する情報を記録いたしましたいわゆるクッキーフォルダについて、これはパソコンのソフトウエアの機能によって自動的に記録されるものでありますので、行政文書には該当するとは認められないという答申がございます。 このメールのログとクッキーフォルダにつきましては同じでございますので、本答申に即して考えれば、メールのログにつきましては原則として行政文書には該当しないものと理解しております。しかしながら、メールそのものにつきましては、これは組織共用であれば行政文書でございますので、適切な管理を行うというのは当然のことでございます。
○松井孝治君 後段の質問に答えておられません。 要するに、電磁的記録は公文書になり得るということはそのとおりですね。今日、外務省おいでいただいていますが、たまたま外務省の文書管理規則を拝見をいたしておりますが、これはもちろんこの法律に基づいて行政機関として新たに作られるという文書管理規則で上書きされるものでありますが、今外務省は、例えば電信及び公信に関する特則というのがあって、「本省と在外公館の間で送信される電信については、」「情報通信課が管理するサーバー上に作成され、保存される電磁的記録を正本とみなす。」と、こう書いてあるわけですよ。 しかし、じゃサーバー上にあるものが本当に正本として、例えば外部から第三者が侵害してそのファイルを書き換えるなんということができないような対応ができているのかどうか。そこについてきちんと対応できているんですかと、技術的知見は蓄積しているんですかということを伺っているんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(山崎日出男君) それにつきましては内閣官房全体でセキュリティーの管理等を行っておりますので、直接の担当ではございませんけれども、知見は蓄積しているものと考えております。
○松井孝治君 知見、蓄積しているんですか、本当に。 例えば、各省のじゃ電磁的文書の管理ということについて、各省はどんなソフトウエアを使っているんですか。それは統一できていますか。それは本当に正本として電磁的記録を残せるぐらいまで自信を持って知見は蓄積していて、それは、じゃ、もしそういうことだったら、基本的に保存の物理的なスペースもあるし、全部記録を電磁的に残したらいいじゃないですか。それはできるんですか。
○政府参考人(山崎日出男君) それにつきましては電子政府全体の取組の中で行われておりまして、確かにまだまだ完璧ではないかもしれませんけれども、例えば歴史文書の保存につきましては、いわゆる原本性の確保でありますとか、あるいは何年ぐらい果たしてもつんだろうかという、あるいは一定期間にマイグレーションといいますか、更新しないといけないんではないかとかの課題がございますので、それについて研究しているところでございます。
○松井孝治君 研究しているなら研究しているというふうにおっしゃっていただきたいと思います。 それで、それをもっとちゃんときちんと検討しておかないと、将来の、今どんどんどんどん電磁的やり取りといいましょうか、電子メールによるやり取りとか、インターネットというか霞が関WANを介しての協議とか、あるいは外部でいうとインターネットを介したいろんな外部との通信記録というものが残って、そういうものをどう保管するかというのが大きな課題なんですから、是非内閣府におかれては、そういうところの技術的な予算取りとかあるいは各省の共通システムづくりみたいなものに、それは内閣官房の別の部署が、e―Japanかなんかのところがやっているからということではなくて、是非取り組んでいただきたい、その応援をしようと思って振っているわけでありまして、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 少し話題を戻して、ちょっと本体の方の、先ほどの文書の定義ばかりやっておりますが、法律の条文上、最初に文書の定義がありまして、そして四条というところに、第二章、行政文書の管理の一番冒頭に、文書主義ですね、先ほどの五項目のこういう文書の例示、こういうようなものについては基本的に文書で残しなさいというところが入っておりまして、その後、具体的に、特に行政文書でいうと、五条に整理という項目があって、六条に保存という項目があって、七条に行政文書ファイル管理簿というのがあって、八条に移管又は廃棄、ここは内閣総理大臣が今度チェックするというところでありますが、九条に管理状況の報告というのがあって、十条に行政文書管理規則というものが入っている構成なんですね。 ここまでが行政文書のところなんですが、私は今日は行政文書について伺いたいと思っておりますが、この十条を見ますと、行政機関の長は、この行政機関の長はというのは、先ほど枝野提案者が分担管理原則ですからとおっしゃったわけですが、要するに各省庁の基本的に長ですね。ですから、基本的には大臣と読み替えていただいても一般的にはいいと思うんですが、各省の大臣は行政文書管理規則を定めなければいけませんと、こういう規定があって、その次にその第二項で、行政文書管理規則にはこれこれこういう項目をちゃんと入れてください、そして第三項に、行政機関の長は、すなわち各大臣は、行政文書管理規則を設けようするときには、あらかじめ内閣総理大臣に協議し同意を得てください、そして、行政機関の長は、規則を設けたときにはこれを公表しなければなりませんよと、こういう体系になっていて、基本的には名あて人は各大臣なんですね。 先ほど申し上げたように、今日外務省の官房長もお見えいただいておりますが、今の現行体制でも外務省は外務省で文書管理規則というものを作っておられる。これは恐らく役所の決定で、役所の内部決裁で、これ、恐らく大臣告示でもないから、大臣告示かな、これは大臣まで決裁されているのかもしれませんが、こういう文書管理規則ができている。それぞれによってこの文書管理規則というのをどういうふうに決めるか、どれぐらい整合性があるかということについては役所の業務の性格にもよるので、一律に内閣府では決めていないということになっているわけですね。 今回の法律もそういう構成、基本的には分担管理原則に基づいているわけでありますが、実務を伺いますと、じゃどうするんですかと。各省にこれから用意ドンで文書管理規則をこの法律ができたら作ってもらうんですかというふうに申し上げたら、返ってきたお答えは、いやいや、それはまずそのガイドラインみたいなものを内閣府の方で作成して、大体ひな形でこういうふうに文書管理はこうあるべきですということを出させていただきます、それを踏まえて各省は文書管理規則を作りますというふうにお答えをされるわけであります。 さすれば、普通に考えれば、それは内閣総理大臣が内閣全体の文書管理の責任者なんでありますから、内閣総理大臣が文書管理規則についてはこれこれこういうことを定めるべきだという基本方針があって、それに基づいて、当然各省において、個別事情もあるでしょうから、各省における文書管理規則を作ってください、それに基づいて文書の記録、保存、管理というようなものをしっかりやってください、こうするのが普通の考え方であろうと思うんですが、これは役所に聞いても気の毒ですけれども。 枝野提案者に伺いますが、そういう考え方に本来立つべきではないのかと。しかしながら、いろんな、修正協議ですから、当然どこかの政党の意見だけが通るわけではありませんから、妥協されたという部分ももちろん現実的に、政治的にあると思いますが、その点について本当にこれでいいのか。今のこの条文こうなっているけれども、しかし、それで各省ごとに全くばらばらの基準を作っても、一応受ける段階で協議を受けますからチェックはできますけれども、そのチェックを超えて内閣全体としてもう少しこういう文書管理でいくべきじゃないかという方向性を出すべきではないかという、そういう主張に対して修正案提案者としてどういうふうにお答えになるのか、御答弁いただきたいと思います。
○衆議院議員(枝野幸男君) まず、実際上の問題としては、この法律の条文の下であっても内閣総理大臣が強いリーダーシップ、政治力を持っていれば、恐らくこの法律に基づいてそれぞれの規則ができるときには鳩山由紀夫総理だと思いますので、鳩山由紀夫総理の強いリーダーシップであるならば、内閣総理大臣の方からしっかりとこういう基準でやれと、各省庁こういう基準で持ってこないと内閣総理大臣としては同意しないぞということを政治的にやれば、御指摘のようなことの危惧なく、ほぼ統一的な、そして各省庁ごとの特殊性だけ配慮した基準が作れるというふうに思ってはおります。 ただし、それはやはり内閣総理大臣が強いリーダーシップを発揮するかどうかという、その都度その都度に左右されるわけでありますから、本来であればやはり統一的なルールを内閣総理大臣の下で作って、ただ、例えば確かに外務省とか、法務省などもあるでしょうか、各役所の特性に応じて若干役所ごとに違う部分があるとしても、そこは逆に内閣総理大臣が各省大臣の意見を聞いて、それぞれの各省ごとの規則を作るという方が本来の文書管理の在り方としては適切ではないかということで、私ども修正協議ではそういったことを提起をいたしました。 ただ、ここは委員も御承知のとおり、現状の憲法の解釈、私はこの解釈間違っていると思いますが、現状の憲法の解釈とそれに基づく内閣法に基づけば分担管理ということになっておって、その分担管理を超えて内閣総理大臣が横断的に直接その分担管理に入っていくことはできないという間違った解釈に基づいて内閣法はでき上がっておりますので、そこを変えろということを修正協議で合意をしていただけるかということになれば、それはなかなか現実問題としてないと。じゃ、それができるまで合意しないで、これができなくていいのかということになれば、そういうことでもないということになれば、今最初に申し上げたとおり、運用の仕方によってはしっかりとしたものができるというルールでありますから、そこのところはこういった形でやむを得ないという判断をいたしました。 ひとえに内閣総理大臣のリーダーシップに懸かるというふうに思っております。
○副大臣(増原義剛君) 先ほどから聞いていますと、これまでの慣例が全く変わらないかのような御発言だと思いますね。 しかし、この度の法案では、統一的な管理ルールを法令で規定するわけですよ、作成基準四条、保存期間基準五条とか管理簿の記載事項七条と。これは公文書管理委員会の方に諮問しまして、その答申を経てちゃんと政令で定めるわけであります。したがって、そこには当然最低限のことは全部入っているわけですね。それに基づいて今度は各省庁が自分たちのものを作る。それに当たっては事前協議を受けて、これも当然公文書管理委員会の方の調査、審議を受けますけれども、それに基づいて今度は内閣府が同意をしていくと、こういう基準になっておりますので、私どもはこれで十分に担保できると考えております。
○松井孝治君 変えてもらわなければいけないんですよ、変えてもらうための法律なんですから。だから、それが本当に抜本的に変わるのかということについて提案者に聞いているわけですから、今、私、政府に聞いていませんので。まあ御発言は委員長が認められたので結構ですが。 それで、次に伺いたいんですが、例えば修正案の中で移管又は廃棄について、この廃棄ですね、廃棄しようとするときには内閣総理大臣に協議し、同意を得なければいけないという規定が修正案の中で入りました。 ちょっと、ここから先は具体的なその体制も絡めて御質問させていただきたいんですが、年間、廃棄文書、保存期間が切れる文書はたしか百万件でしたかね、百万件の文書が保存期間が切れます。そのうちの、今廃棄されているのが九十万件ぐらいですね、九十万件ぐらい。そうすると、さらりと書いてありますが、内閣総理大臣は九十万件の文書について、これは本当に廃棄していいかどうかということを判断しなければならないということを意味するわけであります。 今、公文書管理課、今日課長もお見えでありますが、は、課長も含めて何人でしたか、九名の人員であります。これは議院修正ですからやむを得ないといえばやむを得ないことでありますが、例えばこの一点のみを取ってみても、年間九十万件のファイルを、当然内閣総理大臣は九十万件のファイル見られませんから、その補佐機構である職員の方々が九十万件のファイルを見て本当にこれは廃棄できるのかどうかということを判断しなければいけない。 もっと言えば、この修正条文の中には、この文書は残しておけよということを内閣総理大臣がきちんと指示をするという、そういう条項も入っている。そうなってくると、霞が関が例えば年間どれぐらいの文書を作成して、あるいは過去の文書をどれぐらい持っていて、その文書は、これは重要だから廃棄するなというようなことを基本的にあらましどういう文書が作成されているのかということを分かった上で、これは保存しろとか、これは廃棄するなというようなことを判断せざるを得ないという仕組みにしているわけでありますが、実際、今日は山崎審議官に御答弁をずっといただいていますが、山崎審議官の下には九名の方しかいらっしゃらない。これでは到底、申し訳ないけれども、絵にかいたもちというか、規定上はそれはきれいな規定があるけれども、実際、じゃ、内閣総理大臣がそんな判断できるのかということになってくると、およそおぼつかないというふうに思うわけです。 それで、前段のところで時間を使い過ぎましたので、少しはしょって御質問を申し上げますと、今日配付資料の中に諸外国の国立公文書館の比較というものを配付させていただいております。これを見ていただきましたら、今申し上げたのは、内閣総理大臣の補佐機関である内閣府の公文書管理関係のスタッフが九名であると、山崎審議官を入れれば十名かもしれませんが、そのほかの方々も分掌されている方々は若干いらっしゃるかもしれませんけれども、せいぜい十名程度ぐらいしかかかわっていない。それを、そこが判断した後、実際の公文書管理をするところが国立公文書館、今日は館長にもおいでをいただいておりますが、公文書館であったり、あるいは外交史料館であったり宮内庁の組織であったりというところになるわけでありますが。 国立公文書館を比較すると、日本、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、韓国という、これは内閣官房、内閣府で作られた資料でありますが、もう一々読み上げるまでもない、圧倒的な、質は一生懸命数少ない方々で頑張っていただいていると思いますけれども、もう量的に全く比較にならないレベルであるということは、これはもういかんし難い事実だと思うんです。 要するに、内閣一元的に、さっき増原副大臣が、いやいや、もうこれは変えますよと、変わらないなんて言わないでくださいというふうに御発言されましたが、じゃ、変えますと言いながら、職員九名ですよ。公文書館で実際比べてみたら歴然たる違いがあるじゃないですか。四十二人ですよ、日本は。アメリカは二千五百人ですよ。そのほかの国々はアメリカほどではないかもしれないけれども、少なくとも数百人、五百人オーダーの方々がいて、この公文書の管理ということをしているわけですね。これを、公文書でどこまでのものを公文書館に送るのか送らないのか、そういう判断も含めてやる人員、そして実際送られたものの公文書館のスタッフの数、あるいは予算規模というものも分からないところもありますけれども、予算規模においてもやっぱり圧倒的に少ない。 しかも、この状況の中で独立行政法人は、さっき徳永議員が、外交史料館は人件費、定員でカットされているんじゃないか、大変じゃないかとおっしゃいましたが、実は独立行政法人も同じでありまして、行革推進法で定員削減というものの下に置かれているという状況で、これは小渕大臣、御着席のままで結構でありますが、いや、もちろん御起立いただいても結構ですが、こういう体制の権限的なこと、あるいは文書の定義みたいなこと、あるいは文書主義みたいなことをいかに徹底しても、結局のところ、これ、各省でも同じなんです、実を言うと。各省における本当にその文書管理、一生懸命仕事をしろと言われる部分は一生懸命やらされます、それは、国会議員から資料要求も多いし。 だけど、じゃ、例えば今回の法案を作られて、その後の経緯書をどれだけ残せますか、どんなやり取りがこの委員会の場以外でも、例えば審議会でどういうやり取りがあったということを経緯書を残せますか、各省折衝の記録を残せますかといったときに、実はそういういろんな政策の企画立案をしている人たちは、これが一つ終わるとまた次の仕事をやらせなければいけない。 要するに文書管理にかかわる、非常にこのことは重要で行政の基本的、質的転換をしなければいけないものなんだけれども、じゃ、諸外国にあるようなアーキビストというのがいて、こういう文書は残しましょう、これはいいですというような判断を少し第三者的な目まで含めて管理をするような人の配置がされているのか、全くされていない。各省においていろんな政策の企画立案をした人が一定期間それを整理して、きちんと記録に残すような余裕が与えられているかというと、全く与えられていない。 だから、私は、単に公文書館の定員を増やせばいいということだけではなくて、各省における定員配置、これ公務員制度改革にもかかわることですが、どんどんどんどん私、退職されて外郭機関に行かれるぐらいだったら、若干定年延長してでもそれはスタッフとして残っていただいて、きちんと行政の土地カンがある人たちがある政策をやった、ある交渉をやった、そのことについてきちんと記録を残していくということに人材は割いていかないと、申し訳ないけど、外郭団体にいっぱい人を配置して、そこに補助金を付けてお土産付きでやっているという批判もありますけれども、そういうことに人材を割いている余地があるのか。 そういうことで、結局、これは外務省でもどこの役所でも同じですけど、結局、交渉当事者みたいなものが交渉経過を残せない。二年、場合によっては一年でどんどんどんどん替わっていく。諸外国は、交渉記録だけはしっかり残して、しかも担当者は全然替わらない。そういう状況の中で例えば国際交渉やっても、圧倒的に日本の地力というものがない。したがって、ここら辺でやっぱりその記録をきちんと残していく、どういう経緯があったのかということをきちんと残していくということに人材を再配置していくようなことをしなければ、私は霞が関の力ってどんどん落ちていくばかりだと思うんですよ。 それは、政治家、我々も考えなきゃいかぬですよ。霞が関を疲弊させるようなことだけをやっていていいのかというふうに考えていかなければいけないけど、トータルとしてやっぱり日本の政府の力を蓄えて強化していかなければいい政策なんか出てきっこないんですから、だからここは大臣に御答弁いただきたいんでありますが、しっかりとこういう記録を残す、そして経緯を残す、そしてそれを次の行政をより良くしていくためにきちんとその経緯書を後代に継いでいくというようなことを本当にやらないと、私は日本の霞が関も永田町もおかしくなると思うんですが。 例えば、この国立公文書館のスタッフ体制、あるいは各役所における文書管理のスタッフ体制、あるいは内閣府、大臣のおひざ元の公文書管理課の課長さん以下九名のスタッフというのはこれでいいのか、ここら辺をどれだけ質的、量的にグレードアップしていくのか、そこについての大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) 御指摘いただいた点は誠にそのとおりであると思います。今後、この公文書管理をしっかりさせていくために体制を強化していくということは本当に大事なことであるんですが、その体制強化の中でも人員の育成あるいは人員の確保というものが何よりも大切なことではないかと思っております。 有識者会議の最終報告の中では、例えばこの公文書館につきましては将来的に数百人規模ということで御報告をいただいているところであります。ただ、御指摘のように、すぐに数百人増やすということはなかなか難しいことですけれども、将来のあるべき体制に向けて、中長期的な視野に立って確実に計画的に人員というものを増やしていかなければならないと思っておりますし、それは内閣府においても同じであります。 先ほどお示しいただきました諸外国の比較でありますけれども、これを見てももう一目瞭然でありまして、日本が本当に大変貧しい状況の中で公文書を管理しているという状況も分かりますし、内閣府においての人員の確保、また質の向上、その人員の育成というものも十分にやっていかなくてはなりません。 本年度ですけれども、内閣府、三名増員をいたしました。公文書館においての非常勤の専門職員も十一人採用するということで、柔軟な形で人員の拡充にも取り組んでいるところですけれども、今申し上げるのもちょっと恥ずかしいような人数の増え方であるかなということは思います。 行革ということがある中で、定員の削減ということもあるんですけれども、やはりこうしたところを拡充をしていくということ、併せまして各省庁の中でもしっかりとした人材を確保する、しっかりとした意識の改革をしていくということは、長期的に見たときに十分に効果が出ることであり効率化できることだと思っておりますので、何よりもこの人員の確保について積極的に進めてまいりたいと思っております。
○松井孝治君 大臣が、申し上げるのも恥ずかしいとおっしゃった感覚を大切にしていただきたいと思うんですよね。やっぱり霞が関だと、九名でやっておられるところで、六名から九名にするというのは大変なことなんですよ、現場の方からいうと。だけど、そこはやっぱり政治的意思でやらなければいけないことだと思うんです。 それで、例えばアメリカはNARAという非常に立派な組織があります。ここは、この資料を見ていただけたら分かりますように、映画フィルムまで入っているというのはともかくとして、連邦議会記録とか裁判所記録というようなもの、要するに三権のそれぞれの文書について保管をしているんですね。これは独立行政法人という今の公文書館のステータスがいいかどうかということにも絡みますが、ちょっと今日せっかく館長が来ておられるので、後でどこか一言御発言をいただきたいとは思うんですが。 この前、私も館長とお話しさせていただいて、現場を徳永議員と一緒に見せていただきましたし、また、今後この委員会で現場視察ということも予定をしていますけれども、本当にやっぱり苦労しておられると思いますね。予算あるいは人員がどんどんむしろ縮減されているんですね。だから、これは、アメリカなんかの場合、大統領直属組織ですよ。イギリスは確かにエージェンシーだそうですが、ほかの国は基本的に国の組織として持っているんですね。 私は昔、行政官の時代に企画と実施の分離ということを自ら提起をしたので戦犯の一人かもしれませんが、その企画と実施の分離といったときに、その実施する行政サービスが、ある意味では民間と競合して、そしてそれが切磋琢磨しながらより良い行政サービスを受けられるようなものと、むしろこれは行政としての一体的判断を重視しなければいけないものがあると思うんです。ですから、私は、独立行政法人というステータスを保つ限りにおいては、これは現実的に裁判所や議会の文書を保管するというのはなかなか難しいと思います。だから、そこの議論も含めて、その議論をするときに国立公文書館のステータスというのをもう一回考えたらどうだと。 何でもとにかく行政機関の、今公務員型の独立行政法人の職員は総定員法の枠に入っているのか入っていないのか、その総定員法の枠の外に置けばいいというものでもなくて、むしろ行政機関として責任を担う部分というのはきちっと位置付けて、それで、行政機関だけじゃなくて政府機関として、場合によってはガバナンスは議会と行政、内閣と、そして裁判所の方々がきちっとその中に入って、ボードメンバーになってきちんと議論をするというようなことがあったらいいと思うんですが、これちょっと館長の立場ではなかなか言えないと思うんですが、しかし今日せっかく参考人として来ていただいているので、館長の立場をちょっと離れていただいても結構ですので、行政に関して有識者のお一人である館長から一言それについてどう思われるか、個人的見解をいただきたいと思います。
○参考人(菊池光興君) ありがとうございます。 大変難しいお尋ねでございます。実は私はこういうお尋ねがあるたびに必ず申し上げるんですけれども、独立行政法人として位置付けられてからのプラスの面とマイナスの面がございます。マイナスの面というのは、やっぱり各省との例えば文書の移管協議というのを、今まで移管協議やってきましたけれども、独立行政法人であるがゆえに、常に内閣総理大臣という政府の代表、内閣府の代表としての内閣総理大臣と各行政機関の長としての各大臣の間で移管協議をしていただいて、それの結果的な反射的利益を公文書館が受けると。何とも隔靴掻痒な感じがしているという部分がございます。逆に、反面、例えば予算の執行でありますとか業務の運営ということになりますと、やっぱり法人としての選択と集中というような形で予算をかなり重点的に投下することができる。そういう中で、通常の役所のベースでいえば十年ぐらい掛かったようなデジタルアーカイブなんというのを三年ぐらいで立ち上げることができた。そういう面での機動性だとか柔軟性というのは独立行政法人、非常に予算執行の面も含めて有用な部分がございます。 じゃ、これからどうするかというところですけれども、まさに先生がおっしゃったように、国会あるいは司法府との文書のやり取りというものをどういう形でやるかというのは、やっぱり独立行政法人ではなかなかできないものですから、これはやっぱり内閣総理大臣のお力にすがらざるを得ない今の体制かなと。 ただ、独立行政法人というのが独立行政法人通則法、若干口が滑るかもしれませんが、独立行政法人通則法を見ると、公共の仕事としては大事なことではあるけれども、必ずしも国が直接やらなくてもいいものを独立行政法人でやらせるんだというような規定の仕方がされております。 今回、ここに上川先生がおられますけれども、上川先生のときに出していただいた報告書では、今、国家事業として取り組むということで、まさに国家事業として公文書の管理というものをやっていくんだということを言っているのを、必ずしも国家の事業としてやらなくてもいいんだと、だから独立行政法人でやらせるんだというのは、若干その姿勢としては相当矛盾しているなという感じがありますから、本来これは何かやっぱり別の形にしていただいた方が、今すぐじゃなくても将来そういう形での検討を重ねていくということが是非とも必要だろうというふうに思います。
○松井孝治君 館長、本当に伺いにくい質問に対して率直にお答えいただいて感謝をいたします。これを理由に館長をいじめないように政府関係者の皆さんにはお願いをしておきたいと思いますが、これは私が伺ったことですから、個人的見解を述べてくださいと申し上げたことで。 私も実は同感でありまして、確かに今の行政の各部本体の単年度主義とか、こういう硬直性というのは取り除くような事業体というのは認めていいけれども、これ独立行政法人の中に相当数そういうのがあるんですね。やっぱりこれは非常に重要な国家的機能であって、ただ、ガバナンスの在り方としてはやっぱりある程度の自由度を持たせて運営させたい。でも、それが本当の民間代替可能なようなものではないというようなものについてどういう新しいガバナンスを持たせるべきかというのは、これは是非、政府全体として検討すべきだと思います。 実は、今日は総務省の行管局長も、所管外委員会でありますが、おいでいただいたのは、二つのことを伺いたいのは、今の独立行政法人制度、これは通告しておりませんが、突然の質問で恐縮ですが、やっぱり独立行政法人制度について、今後は、やっぱりちょっと曲がり角に来ているんじゃないかと、そこを政府としてきちんと再検討する必要があるんじゃないかなと。余りにもいろんなものを、いや、私は戦犯だと思っていますよ、一介の行政官でありましたが。余りにも多くのものを独立行政法人でくくり過ぎた。そして、それを基本的には同じようなガバナンスで位置付けたということについて、自由度があったというような利点はあるものの、やっぱり一律の人件費削減とか、その手の一律の削減物が余りにも掛かり過ぎて、これはやっぱりちょっとおかしくなっていると。ここをどう評価するか。 それからもう一つは、実はこの公文書管理というのは従来は行管局長のところの所掌事務だったんですね。行管局長のところの所掌事務は、片方で内閣人事局に行き、片方でここは内閣府の公文書管理課の方に行き、内閣としてこういう行政をどう効率化していくのか、そこを効率的な行政システムでやると同時に、その質的な向上をどうするのかということについてのヘッドクオーターをだれがやろうとしているのかがよく分からないわけですよ。 人事局がいきなり人事・行政管理局になったりとか、一部のこの公文書管理の在り方というのはこちらの方に来たり、あるいは情報システムの方は、これは結局行政管理局の一部として人事局に行くと言いながら今度はやっぱり戻ってきたんですかね。文書管理の裏表になるような情報システムをどう整備していくのか、これからの、メールとかいろんなデータを結局コンピューターを使ってやり取りする時代ですから。 結局、これはまあ局長にお聞きするには酷な質問かもしれないけれども、ここはやっぱり総合的にもう一回、組織いじりで人事局とか何局とかどこをどう残すかということはいいけれども、やっぱり総合的にだれかが考えて、どういう戦略部門を国自身が持つのか、独立行政法人にするのか、そこを是非お考えいただきたいわけで、余りちょっと答弁をいただくには非常に大ぶろしきな質問になりましたから、もし何か御感想が一言あれば。ただ、用意されたものはほとんど役に立たないと思うんで、いや、それは用意されたものが悪いという意味じゃなくて、私がそういう質問をしていませんから、事前通告で。もし御感想が局長の方であれば、行管局長から一言御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(橋口典央君) 御答弁申し上げます。 大変大きな御質問で、どういうふうにお答えしていいのか確かに困っているところでございますけれども、まず第一点目の独立行政法人制度の在り方ということでございますが、これは先ほど館長の方からも御答弁ございました。独立行政法人の事務、業務というものは、国がやるべきではあるけれども、国のやるべき事務ではあるけれども、必ずしも直接国が自ら執行する必要はないものと、こういうくくりで仕組まれた制度であるというふうに理解しております。 ただ、先ほど委員からも御指摘がございました、そのメリットとデメリットがあって、そのメリットといたしましては、やはり一つの独立した法人として、その法人の長、理事長が自ら責任を持ってその業務を、国の業務を担っていくということであろうかと思います。 ただ、そのときに人員も含めたあるいは予算の面、いろんな制約がある、一律的な制約があるという御指摘、これも事実であろうと思います。その辺については、独法制度の在り方そのものに関しておととしの十二月に独立行政法人制度の合理化計画というものが閣議決定されまして、非常に広範な中身について御議論され、そしてそこで決定され、それが今実現に向けて進められていくということでございますので、私どもとしてはその実現に向けて努力してまいりたいと、こういうふうに考えているところでございます。 それから、もっと大きな問題といたしまして、まさに私どもの行政管理局の業務にかかわることに関する御質問でございました。来年の四月からの内閣人事局の発足、これに当たって局の業務の機構、定員の審査、立案、こういったものを移管するということでございます。 これにつきましても、その観点というのは公務員制度改革の一環、あくまでも公務員制度改革の一環でございまして、幹部職員の一元管理、こういう観点からどのような機能を内閣人事局に持たせるのがいいのか、その場合に行政管理局との関係をどうするのかという御議論があったというふうに承知しております。その中で、今回の法案の中で決定付けられて進められているものというふうに承知しておりますので、私ども、確かにその担ってきた業務の核となるものではございますけれども、これまでの私どもが担ってきた、大きく言いますと行革の推進機能と言っていいかと思いますが、それが損なわれることのないように今後もいろんな連携を図る等の工夫をしていかないといけないだろうなというふうに思っているところでございます。 今の問題は情報システムについても同じかと思っております。情報システム、私ども、行政機関の保有する行政情報のシステムの管理運用に関することということで担ってきておりますけれども、今回の公文書管理に係る文書管理システムについては、これは所管はどこかという御質問であれば、内閣府において一元的に管理するということでございますので、それは紙の文書も電子文書もやはり内閣府でまずは所管されて、総理の下にいろいろお考えいただく話であろうと。 ただし、これまで、そのシステムにつきましては私どものところでいろいろ計画し、企画させていただき、関係府省一緒になってやらせていただきましたので、そういったことも含めて連携をしながらやっていくということだろうと思っております。 済みません、ちょっと長くなりました。
○松井孝治君 もう残り時間があと三分になりましたのでまとめますけれども、一言だけ。 外務省の官房長お見えいただいているので、外交史料館も、どうも伺ってみたら、外交史料館は設置法で外交史料の編さんに関することとあるけれども、恐らくその設置自体は省令か何かで設置されているんじゃないかと思うんですが。そのガバナンスの在り方というのも、私、残念ながら外務省の事務当局から資料をいただけませんでしたが、だから、そういう意味では本当に、この並びになっていてこの公文書管理法に服するにもかかわらず、片方は公文書館法というのがあって、片方は、外交史料館については、その内部規律。どういう方々がその組織の運営にかかわっているかという文書、内部規律の文書ぐらいあるでしょうと言っても、それはついに示されなかったことは残念でありますが。 ただ、そのことと外交史料の編さん、記録の保管、あるいは適切な公開ということの重要性は、これは当然あるものだと私は思っていますし、それから同時に外交史料館のような組織を役所の中に持っておくというのも、これは今は整合性取れていませんよ、国立公文書館は独立行政法人で外交史料館や宮内庁は役所の中の組織ということで、本当にこれでいいのかという議論はあろうと思いますが、私は、先ほど大臣もおっしゃった、あるいは行管局長も若干そういうニュアンスもあったし、館長がやはりそこは見直すべきだというふうに率直におっしゃったところも含めて、僕は、こういう公文書館あるいは史料館のような組織はきちっと国の責任においてやるということを、是非、今回与野党協議で合意案が成立したわけですから、更に検討をしていくべきだということを申し添えておきたいと思います。 官房長、おいでいただいて、大変長時間聞いていただきながら申し訳ないですが、ただ、外交史料館も、そういう意味では私は政府組織としてそういうものがあっていいと思います。それを統合するなり、徳永議員がおっしゃったように、分館にして統合するというのも一つの考え方かもしれませんが、ただ、トータルとして、やはりこの公文書管理というのは、単にのしの付いた古い文書をどういうふうに保管するのか。いや、そのこと一つを取っても大事な仕事ですよ。今修復するのに二百年掛かるらしいです、今のスタッフで修復しようと思ったら、傷んでいる公文書。それぐらいの予算しか付いていない。それぐらいのことしか位置付けられていないということを、今回、是非政府を挙げて、せっかく与野党合意ができたわけですから、しっかりこの問題に取り組む。 それは同時に、先ほど行管局長に御答弁いただいたのも、それは我が国の行政改革、それは単にスリムにするだけが行政改革ではなくて、質的にそれを強いものにしていくための改革の一歩でもあるということを意見として述べさせていただきまして、通告をしながら御答弁いただけなかった皆様方には大変おわびを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(愛知治郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(愛知治郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山本香苗君が委員を辞任され、その補欠として山下栄一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(愛知治郎君) 休憩前に引き続き、公文書等の管理に関する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩城光英君 昨年の一月に当時の福田総理が施政方針演説で次のように述べられました。年金記録などのずさんな文書管理は言語道断です。行政文書の管理の在り方を基本から見直し、法制化を検討するとともに、国立公文書館制度の拡充を含め、公文書の保存に向けた体制を整備するというものであります。その後、二月に今日お見えの上川大臣を担当大臣に任命されましてから、この重要な課題の扉が開いたものと、そんなふうに認識をしております。 御承知のように、公文書は、行政文書としての資料でありますと同時に歴史資料としての側面を有し、正確に記述、記録し、安全確実に保管することは後世の日本人に対する私たちの義務である、責務であると言えると思います。 ところで、中国の古典、司馬遷の史記には、二千五百年以上前のこのような記述があります。紀元前五四八年のことです。斉の国の時の君主荘公が大臣であります崔杼という人間によって殺害をされました。それで、歴史を記録する官吏であります太史は、崔杼、その君を殺す、このように忠実に記しました、記録に。そのために崔杼に殺されてしまいます。当時の官吏は専門職、終身の仕事でありまして、父子兄弟が何代にもわたって受け継いで、その仕事を伝えていたようであります。それで、この殺された太史の弟は、また同じ内容のことを記録に残しまして、お兄さんと同じように殺されてしまいました。またその次の弟も同じことで殺されて、連続して三人の史官が、兄弟が殺されたわけです。そして、その下の弟もまた死を恐れず、崔杼、その君を殺す、このように記録に残したので、ここに至りましてこの崔杼という大臣もいかんともし難く、その後は一切干渉しなかったとのことです。 それで、そのことを知らないで、一連の事件を聞いて歴史が誤って伝えられるのを恐れて、自ら記録をするために出かけていった史官がいましたが、この太史の三番目の弟が健在であることを知り、欣然として引き返したと、こういう逸話でございます。 歴史は正しく伝えなければならないと同時に、それを扱う者も気概を持って任に当たるべきであるというお話であります。冒頭、長くなってしまいました、前置きが。早速、質問に移ります。 これまで公文書の管理につきましては、国立公文書館法や情報公開法により行われてまいりました。もとより、公文書の作成から移管、廃棄までの一貫した文書管理体制の実現を目指すことが肝要でありまして、その意味におきまして、本法律案はまさに確固とした文書管理体制を構築するための法律であると考えております。 そこで、まず基本的に、本法律案による文書管理体制と、現行行われております文書管理体制との違いはどういったところにあるのかということを具体的にお示しを願います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 これまでの文書管理体制におきましては、各府省での文書管理の運用がまちまちであった、あるいは国立公文書館への移管に関する判断につきまして各府省主導で保存期間満了直前に行われていた、あるいは各府省の文書管理状況に係る横断的なチェックの仕組みがなかった等の問題点がございました。 こういう反省に立ちまして、公文書等の適切な管理のために、本法案におきましては、まず行政文書の管理に関する統一的なルールを法令で定めることといたしました。二番目に、歴史公文書等はすべて移管となりまして、行政文書の作成後早期に、国立公文書館のサポートも受けつつ、移管又は廃棄の判断をすることにいたしました。これはレコードスケジュールと言っておりますけれども。また三番目に、文書管理の状況につきまして内閣総理大臣への定期的な報告を義務付けるなど、コンプライアンスの確保に努めることといたしました。また、公文書管理委員会でありますとか、あるいは国立公文書館といった外部有識者あるいは専門家の知見を最大限活用する仕組みを整えたところでございます。 これらの体制によりまして、各府省において適正かつ統一的な文書管理が行われることになると考えております。
○岩城光英君 大いに期待したいと思いますが、文書管理体制の整備、これを充実するためにはその一元化が求められるのは明らかであります。 現在、公文書管理のために内閣府に公文書管理課が設置されております。この法案が成立した暁には、公文書管理委員会の事務や内閣総理大臣の補佐を当課で行うことになると考えますが、公文書管理の推進のために公文書管理課は他の行政機関との間でどのような協力体制あるいは関係を築いていくのか、そしてその権限についてはどのようなものになるのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 本法案におきましては、各府省庁におきます統一的な文書管理が適正に行われるようにするために、各省庁の文書管理規則につきまして、内閣総理大臣への協議と同意を義務付けたところでございます。また、内閣総理大臣への文書管理状況の定期的な報告義務、あるいは内閣総理大臣によります各省庁への実地調査あるいは改善勧告等の規定を盛り込んでいるところでございます。 内閣府におきましては、大臣官房の公文書管理課を中心に、これらの規定に基づきまして各省庁の文書管理状況を把握いたしますとともに、必要に応じて実地調査あるいは改善勧告に係る連絡調整の業務を行うことになるところでございます。これらの業務の遂行に当たりましては、各省庁の理解と協力も得つつ、行政機関全体の適正な文書管理の実現に向けて鋭意努力してまいりたいと考えております。
○岩城光英君 次に、並木政務官におただしをいたします。 日々膨大な量の公文書が発生するため、その保存、管理については十分な体制が取られているものと考えております。そして、その保存、管理の中には、資料としての公文書を閲覧することも含めまして、中核的な施設と地方の公文書館との間でもそれらを活用することの便宜を図るためのシステム、これが確立されていなければならないと私は思います。そのためには、インターネット等を通じて検索や閲覧など、全国の各公文書館等とのネットワークを図るべきであると考えます。 現在、国立公文書館と地方に五十三施設あると言われております地方の公文書館、この関係はどのような関係にあって、またそれぞれ役割を持っているのか、また、この法律案が施行されることに伴いまして、関連施設間でのネットワークの構築の必要性に関しましてはどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。
○大臣政務官(並木正芳君) 国立公文書館は我が国における中核的な公文書館といたしまして、今先生の御指摘ありましたような地方の公文書館、これへの各種の研修あるいは技術的指導、また毎年、全国の公文書館長会議等を行いまして、連携強化を図っているところであります。 また、ネットワークの面でも、五十三のうち四十九の地方公文書館とウエブサイトへのリンクができるようにはなっております。また、とりわけ岡山の記録資料館ですか、それとは所蔵資料をデジタルアーカイブということで横断検索できると。現状においてはこういうふうなところでも連携されているところでありますけれども、この法が成立しました後は地方の公文書館もそれぞれ充実強化されてくるかと思います。 現状においては数自体も少ないわけですし、また地域によって偏っていると、こういう面もあるわけです。アメリカのように、直接、分館というかそういうものが、地方、地域の公文書館が二十二あると、こういうところもあるわけですけれども、まずは日本においては今までのいきさつを尊重しまして、これからも地方の公文書館が充実するに伴ってしっかりと国立公文書館も連携強化、そしてウエブサイト等々でも利用者が非常に便宜が図れますように努力をしていきたいと、御指摘のように努めていきたいというふうに思っております。
○岩城光英君 今お話がありましたとおり、利用者の利便性を図るためにも、より一層の御努力をお願いしたいと思います。 次に、IT社会と言われます今日、国民が文書を場所やそれから時間に制約されることなく広く利用できるようなそうしたデジタルアーカイブ化の推進、これはまさに時代の流れであると思います。 紙による保存に対しまして、電子媒体による保存は記録媒体の寿命が短いなどの問題がありますとともに、記録媒体の更新のたびにコストが掛かるという問題があると言われております。例えば、かつては映画のレーザーディスクはLPレコード並みの大きさでありましたけれども、今では手のひらサイズのDVDになり、そのDVDも同じサイズで記憶容量の大きいブルーレイディスクに取って代わられようとしております。そして、そのたびごとにディスクを再生する機器も取り替えなければならない状況にあります。 たまたま六月十五日の日本経済新聞夕刊に載っていたんですが、慶応義塾大学と京都大学、シャープが、映像や文書を半導体チップに記録し無線技術により高速で読み出す実験に成功し、十年以内に記録の一千年保存の実用化を目指すというふうな内容でございました。 具体的にお伺いしますけれども、この記録媒体の寿命はどの程度のものと現在予測されているのか、そしてこの寿命の問題以外にも、電子媒体の弱点としてどういったものが想定されているのか、お示しをいただければと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 記録媒体の寿命につきましては研究者によって見解が異なっている部分もございまして、またメーカーや保存環境によりますけれども、例えばフロッピーディスクあるいはCD―ROMなどの場合におきまして十年、二十年程度だと言っている方も多くおられます。 この電子媒体における保存につきましては、特徴といたしましては、まず媒体の寿命が短くて、媒体の変換が必須であるという特徴がございます。また、直接的に内容が見えないために、管理するためには適切なメタデータ、まあ目次のようなものでございますけれども、そういうメタデータの付与が必要であると。また、フォーマットによりましては作成時のシステムへの依存度が高くて、システムの陳腐化でありますとか、あるいは入手困難等によって閲覧、再生が不可能になるおそれがあるといったような特性があると考えております。 国立公文書館におきましては、平成二十三年度から電子文書の移管、保存を開始する予定でございますけれども、開始に当たりましては、これらに十分対応できるような仕組みを整えてまいりたいと考えております。
○岩城光英君 今の話にも関連するわけでありますけれども、情報化社会になればなるほど外部からのアクセスには危険が伴ってまいります。つまり、利便性と危険性、これは表裏一体のものとなっております。物事を正確に記述、記録し、安全確実に保管することが公文書館の重要な役割であります。 そこで、電子公文書化につきまして、まず原本の安全確保を図るべきと考えますが、どのような対策を取られようとしているのか。また、利用に供するための電子資料が外部から書き換えられる、又は置き換えられることを防ぐためにどのような対策が考えられるのか。さらに、外部から書換え等されました場合にはそれに対応する体制はできているのか、この辺につきまして御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 国立公文書館におきましては、平成二十三年度からの電子文書の移管、保存に向けて現在鋭意検討を進めているところでございますけれども、先生御指摘のようなセキュリティー面の問題も大変重要であると考えております。 したがいまして、このため、平成二十三年度からの移管、保存開始の際には、外部からの書換え等を防ぐため、ファイアウオール等のセキュリティー対策を行うこと、また万が一書換え等が行われた場合の復旧用のバックアップデータを確保することに加えまして、原本データをネットワークから切り離した状態で保存すること等を検討しているところでございます。 政府といたしましては、国立公文書館に移管されました貴重な歴史公文書等が失われたりあるいは破壊されたりすることのないよう、万全のセキュリティー対策を実施してまいりたいと考えております。
○岩城光英君 この点につきましては、技術が日進月歩進んでまいりますのでなかなか難しい問題もあろうかと思いますが、万全の体制取れるように御努力をいただきたいと思っております。 次に、増原副大臣、それから修正案提出者の上川議員に併せてお伺いしたいと思います。 昨年提出されました公文書管理の在り方等に関する有識者会議の最終報告におきましては、国立公文書館を独立行政法人から権限と体制を拡充した特別の法人とすることが提言されております。国立公文書館の役割の重要性にかんがみ、施設や設備の拡充のほか、現在の独立行政法人としての位置付けを国の機関に改めるべきとの考えもあるところです。しかし、本法律案では国立公文書館は独立行政法人のままとしております。 この点につきましては午前中も議論のあったところでありますが、このことについて、この法律案を作成する過程でどのような議論あるいは検討がなされたのでしょうか。また、衆議院での修正により附則第十三条が新設されまして、本法律案が施行後五年を目途として検討を行うことになるとともに、附帯決議の二項目めに、公文書管理担当機関の在り方について検討することとしておりますが、将来的にこの国立公文書館の地位を見直す予定はあるのでしょうか。この点を副大臣にお伺いします。 それと併せまして、衆議院での修正で、附則に国会及び裁判所の文書の管理の在り方については、この法律の趣旨、国会及び裁判所の地位及び権能等を踏まえまして検討が行われるものとするということが追加されておりますが、この三権を貫く公文書管理の通則法について修正案提出者はどのようにお考えになっていらっしゃるのか、併せてお伺いをさせていただきます。
○副大臣(増原義剛君) 岩城委員に御答弁申し上げます。 御指摘の有識者会議の最終報告でございますが、御指摘のように、国立公文書館が立法府、司法府からの文書の移管をスムーズに受けられるように、両府との間に協議機関を法律で設けることにより現在のいわゆる独法から特別の法人とすることが適当である旨御報告を受けております。政府の検討事項ということになっておりました。 これを受けましていろいろ検討をいたしましたが、立法府、司法府からの文書の移管に関する協議機関の設置の是非につきましては、それぞれ立法府、司法府の事情や判断もありましたことから、現在の三権分立の観点から見まして、今直ちに内閣の提出法案の中に協議機関を設置し両府の参画を義務付ける規定を盛り込むことはやや困難であるという判断をいたした次第でございます。 このため本法案では、立法府、司法府との間の協議機関を法定しないこととし、その結果、特別の法人とする前提がなくなったことから、国立公文書館は独立行政法人のままとしたところでございます。ただ、国民の目から見ますと、先ほど、国立公文書館等、等の問題でもありました、午前中審議もございました。外務省あるいは宮内庁というところにもございます。そういった行政府の中でのものをどうするのかというものもありますれば、立法府、司法府、これに関するものもやはり一覧性のあるものとして、国民からアクセスしやすいようにしていくということは極めて大事なことだというふうに考えております。 したがいまして、修正案にもございますように、そこら辺りをしっかり踏まえて、そちらの方向で一歩でも二歩でも前進するように努めてまいりたいと、そのように考えております。
○衆議院議員(上川陽子君) 冒頭に岩城委員から、昨年の二月の福田総理の指名も含めまして、また二千五百年前の司馬遷の史記のということでお触れになりまして、私もこの問題に取り組むに当たっては、司馬遷ではございませんけれども、日本の尊敬すべき司馬遼太郎さんの触れられました、日露戦争を扱った「坂の上の雲」、このときの記述に当たって、資料がなかなかなくて大変御苦労なさったと。また、国が歴史的な記録をしっかりと正確に残しておくことの重要性や、また同時に公文書館のしっかりとした施設を設置するということは大変重要であるという御指摘もされているということ、このことも踏まえて取り組ませていただいたところでございます。御指摘をいただきまして本当にありがとうございます。 今お触れになりました、今回、修正協議におきまして、修正案の附則におきまして、十三条第二項で、立法府、司法府の文書につきましても、行政府の文書管理の法律が制定されて、この文書管理の取組についてもこれから進むわけでありますが、そうしたことを踏まえて、立法府、司法府の中での行政文書についてもしっかりと取り組んでいただきたいということで附則に入れさせていただいたところでございます。民主主義の一番基本である公文書のこの整備ということにつきましては、立法、司法、行政のそれぞれに公文書があるわけでございますので、そういう意味から、これから段階を経ながら丁寧に整備をしていく必要があるのではないかという思いを込めて附則に入れさせていただいたところでございます。 もちろん、権限、いろいろな分立の権限が違いますので、そのことも踏まえて、これからの実態を踏まえた上で、五年後の見直しの規定の中に検討をしっかりしていただきたいということでございますので、これから通則法という形になるかどうかということも含めて検討をしっかりしていっていただきたいというふうに思っております。
○岩城光英君 ありがとうございました。 次の質問は小渕大臣にと思っておりますが、午前中、松井委員の方から御質問があったこととほぼ同じ内容でありますけれども、そのときにも大臣から積極的に取り組むという姿勢を示されて非常に心強く思っておりますが、なお改めてお伺いをさせていただきます。 国立公文書館は独立行政法人であるため、行革推進法によります人件費の五%削減の対象となっております。ところが、ほかの外国の施設と比べてのその人員の配置は、先ほど議論のあったとおりであります。国立公文書館はこの果たすべき役割の大きさからやっぱり人員を増やし、体制を強化する必要があろうと思っております。さらに、衆議院におきましては附帯決議で、必要な人員、施設及び予算を適正に確保することとしております。 そこで、この法律案による公文書管理、これが十分に機能するために、人員も含めまして国立公文書館の体制強化の必要性に対する小渕大臣のお考えをお示し願います。
○国務大臣(小渕優子君) お答えをいたします。 委員が御指摘になりましたように、国立公文書館の果たすべき役割、そして機能は大変重要なものと認識をしております。そのために、その体制強化は新たな公文書管理制度の必要不可欠な要素であると思っておりますし、そのうちの人員の確保、そして質の向上というのはなくてはならないものであると考えております。有識者会議の最終報告には、将来的には数百人規模を実現すべきであるという御提言をいただきました。すぐに数百人増やすというのはなかなか難しいことがあるんですけれども、やはりしっかりと公文書のその役割を果たしていくために、中長期的にわたって計画的に人員の確保というものはしていかなければならないと考えております。 本年度は公文書館において専門職員十一人を採用するなど、柔軟な形で人員の拡充にも取り組んでいるところですが、引き続きまして積極的にこの人員の確保に努めてまいりたいと考えております。
○岩城光英君 本当に前向きなお答え、心強く思います。私ども一生懸命バックアップしてまいりますので、何分よろしくお願いしたいと存じます。 そこで、最後の質問に移りますけれども、今大臣からお話ありました専門職についての質問になります。 公文書館制度を担う専門機能を備えた人材、この増強を図るためには、教育研修制度の充実や、あるいは資格制度の整備に向けた検討など、専門職の保持者の養成体制を、これを確立することが重要であると思います。 衆議院の附帯決議におきましては、専門職員の育成を計画的に実施することとしてあります。また、公文書館法第四条第二項は、公文書館には歴史資料として重要な公文書等についての調査研究を行う専門職員を置くものとするとあります。しかし、この公文書館法附則第二項では、当分の間、地方公共団体が設置する公文書館には専門職員を置かないことができるとなっております。公文書館法解釈の要旨によりますと、現在、専門職員を養成する体制が整備されていないことなどにより、その確保が容易でないなどのためのようでございます。 今後、国においても、あるいは地方におきましても、専門職員の必要性が高まることとなるものと考えられますが、専門職員の育成の実施、学芸員や司書のような資格制度の確立の必要性など、その見通しについてお伺いをいたします。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 公文書の管理を適切に行うためには、先生御指摘のように、国、地方共に文書管理の専門職員の養成確保が重要な課題でございます。政府といたしましても、国立公文書館におけます研修の充実など、専門職員の育成に更に積極的に取り組んでまいる所存でございます。 また、平成二十一年度調査研究費といたしまして、文書管理の専門家の在り方についても具体的な検討を行う予定でございます。この調査研究の中で資格制度の必要性も含めて検討してまいりたいと考えております。
○岩城光英君 終わります。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。 昭和六十二年の第百十一国会において公文書館法が可決されました。この年に提出された議員立法は、衆議院一本、参議院一本でありましたが、成立したのは公文書館法の一本だけでありました。昭和六十三年六月に施行されましたこの公文書館法は、私の政治の師であり、当時私が秘書をしておりました、元茨城県知事で参議院議員でありました岩上二郎先生が中心となって発議された議員立法でもあります。 アメリカでは、議員立法で成立した法律の中にはそれぞれの中心的な議員の名前を付けられるということが多いと伺っておりますが、労使関係の法律で提案者のタフト氏とあるいは下院労働委員長のハートレーさんの名前に由来したタフト・ハートレー法、グラス・スティーガル法という銀行と証券の垣根を定めた法律に尽力したグラス氏とスティーガル氏の両議員の名前を付けた法律などがあるわけでありますけれども、岩上先生は、知事時代より歴史資料や行政文書の保存の重要性を訴え、茨城県では歴史館というものを造りまして、ここに公文書館機能を早いうちから併設をされておりました。後で述べますけれども、この歴史館の予算は二十一年度約五億五千万、この中で公文書館にかかわる予算は二億五千万であります。後でこれ日本の国立公文書館の予算等と比較する意味で今数字申し上げたわけでありますけれども。 六十二年の公文書館法につきましては、十年余の長い年月を経て議員立法で公文書館法を成立をさせたわけでありますが、私はまさに秘書としてお手伝いをさせていただきました。岩上法と言っても過言ではないんだろうと、そう思います。しかし、当時の状況を見ますと、ユネスコ加盟国百十七か国のうち、公文書館法同様の法律ができたのは日本が一番遅かったという事実もあるわけであります。 岩上先生は、公文書館法成立後の参議院予算委員会におきまして、改めてこの公文書の保存等の重要性を訴え、委員会の最後に、公文書館法の趣旨を遂行するために、政府は各省庁さらには公団、事業団にわたり強く働きかけ、万全の措置を講じてほしい、その御決意のほどをお伺いしたいと質問をされました。政府としては、行政文書はもとより、立法、司法その他の文書にわたり、できる限り収集に努め、後世に残していけるように、政府としてもこの法律に基づいて最善の努力をしていきたいという答弁がありましたが、この答弁は、当時の内閣官房長官でありました小渕恵三大臣、先生から、小渕優子担当大臣のお父上であります。力強い答弁をいただいたわけであります。 私は、市長時代から歴史を尊ばない民族は滅びるという言葉を常々言っていましたけれども、まさに歴史の大切さは今までの議論の中で言うまでもないことでありますけれども、公文書館法がスタートしてから二十一年がたち、今回この管理法が提案をされているわけでありますけれども、今お話ししたように、小渕恵三内閣官房長官が答弁をされて今回の担当大臣が小渕優子担当大臣というのも、くしくも何か因縁のようなそんな気がするわけでありますが、この当時の総理大臣は竹下登内閣総理大臣です。そして、自治大臣が本県の梶山静六自治大臣という、これもまた因縁のようなそんな気がするわけでありますが、まず小渕大臣に、今までの経過も踏まえまして、公文書の意義についてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) お答えをいたします。 公文書は、民主主義の根幹を支える基本的なインフラであります。過去の歴史から教訓を学ぶとともに、未来に生きる国民に対する説明責任を果たすために必要不可欠な国民の貴重な知的資源であります。これを適切に管理して、その内容を後世に伝えていくことは国の重要な責務と考えております。 ただいま委員からお話がありました、今日に至るまでに多くの先人の努力や歩みがあるということを決して忘れてはいけないと思っております。このような国の重要な責務をしっかり全うするために、しっかりとした体制を整えられるように最善を尽くしてまいりたいと考えております。
○岡田広君 公文書館法は理念法でしたけれども、また今回は管理法ということで、本当にこれが動くんだなということで、本当に感無量のようなそんな気がするわけでありますけれども。 国立公文書館、これ北の丸公園にありますが、小渕大臣はここは行かれたでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) 今から五年ほど前になりますが、お伺いいたしました。それからまた数度お伺いしております。
○岡田広君 私も現状を先週見てきたわけですけれども、これはまた後で述べますが、本当にもう少し予算等につきましても充実をしていかなければならない。今までの委員の質問の中にもあったとおりでありますから、これはまた後で伺いたいと思っています。 平成十一年の行財政改革・税制等に関する特別委員会において、第二次世界大戦が終了した直後、政府にとって都合が悪い文書の処分がされていたのではという質問がありました。あるいは文書が行方不明になっている。これの質問に答えまして、当時の続訓弘総務庁長官は、文書は国の命である、そういう意味では、御指摘のような事案は絶対に起こしてはならないし、起こらないと思いますと答弁をされています。 残念ながら、その後も質問の中にもありましたような社会保険庁での年金記録の紛失あるいは防衛省の航泊日誌の誤廃棄などが起きているわけであります。ここで続総務庁長官が起こしてはならないと言うのは私も理解をするんですが、起こらないと思いますと御答弁をされた根拠がちょっとよく分からないんですけれども。 明治維新、まさに鎖国から我が国が開国へと進んで文明開化の音がするという、こういう標語も流れた時代ですけれども、まさに明治維新から近代的文明国家を歩んできたわけでありますけれども、この続長官の思いとは裏腹にいまだに後世に残していかなきゃならない公文書を廃棄しているという現実を考えると、真の文明国家とは言えないんではないか。私は、情報は最も大事、歴史が大事です、歴史、情報。 ちょうど二〇〇一年のNHK大河ドラマは「武蔵」でした。二十一世紀最初の大河ドラマです。なぜNHKが「武蔵」を上映したか。考え方はたくさんあると思います。武蔵が生きた時代は戦国動乱から徳川家康が最後に国を統一して安定政権に入った時代です。武蔵が五輪の書を書いたのはまさに徳川安定政権、二百六十年という世界に例を見ない安定政権をつくった。そういう中で武蔵が剣の考え方を書いても、もう平和になってしまったわけですから書いても読まれないんじゃないか、この時代に五輪の書を書いても余り意味がないという、多分武蔵はそれを知っていたと思うんです。しかし、自分が生きてきたあかしとして熊本の洞窟にこもって五輪の書を著したことは御承知のとおりです。 武蔵の剣の哲学は、勝つことよりも負けない工夫をするということにありました。この時代に負けるというのは、剣道と違いますから死を意味するということです。死なないために武蔵は何をしたかというと、情報を最も大事にした。今私たちが生きている二十一世紀、ITの時代、ITの話はまた後でしますけれども、情報過多の社会。都市にいても地域にいても一瞬に、瞬時にして情報が入る時代。しかし、戦国動乱の時代も徳川安定政権の時代も生きる上にとって大切なのは私は情報だと、こういうことをNHKがドラマを通じて全国の皆さんに教えている、そんな番組だと理解をしています。今年の「天地人」はこの前お話ししましたからしませんけれども。 そういうことで、負けないために絶対に太陽と向き合わない、太陽の光で一瞬目がくらんだら負けてしまう。太陽を背にして戦った。二人以上の敵が来たら、刀は大刀小刀、手は二本ありますから二天一流を編み出した。これは当然の自然の摂理なんです。 何よりも情報を大切にしたというのは、吉岡一門との一乗寺下り松の決闘。たくさんの敵が来たら幾ら強くても切られて死んでしまう。死なないために何をしたかというと、決闘の前の日とその前の日、二日掛けて一乗寺下り松の現場を自分の目で見て、たくさんの敵が来たら狭い田んぼのあぜ道から逃げよう、三列四列縦隊に歩けないところです。一列か二列。たくさんの敵が来ました。一目散に田んぼのあぜ道から逃げました。そして、振り向きざまに一人切って、また駆け出して振り向きざまに一人切って三十六人切りをしたのは御承知のとおりです。 そして、何よりも情報を大事にしたというのは佐々木小次郎との決闘、日本一の剣客を決める決闘。死なないために、負けないためにどうしたかというと、小次郎の情報をしっかりと読み取ったということです。 人一倍短気な情報を読み取った武蔵は、巌流島にわざわざ遅刻して行ったんです。二つ折りのいすに座って、決闘の時刻になってもなかなか武蔵が来ない。小次郎は怒りの神経がクライマックス状態になっていました。そんなとき、岸辺に舟が着いた。二つ折りのいすから立ち上がって、一目散に武蔵目指して駆け出しながら、武蔵、見参と言いながら背中にしょった長い物干しざおのような刀を抜きました。その次に何をしたかというと、今度は左手で、多分、決闘の邪魔になるだろうと思ったんだと思います、刀のさやを左手で取って海の中に投げ捨てました。この瞬間を武蔵は見逃さなかったということです。 今度は武蔵が大きな声で、小次郎、敗れたりと言いました。小次郎は、なぜ自分が戦う前に敗れたか分からない。そうこう考えているうちに、武蔵の次の言葉が続きました。勝者は自分の刀を元に収める刀のさやを海中の中に捨てたりはしない、武蔵が大きな声で言いました。この一言で小次郎は一瞬しまったと思ったんだろうと思います。平常心を失ったということです。その一瞬のすきを目掛けて、長い木刀を右と左の両手でしっかりと握り締めて、小次郎の頭目指して、脳天目指して打ち下ろした。鉢巻きが割れました。この一瞬で勝負は決まったということです。いかに情報が大事かということを言いたくて、ちょっと脱線をしてしまいました。 各府省の公文書が破棄されない、そういう中で適正な管理が行われるためのコンプライアンスの確保、今、岩城委員からも御質問があったとおりでありますけれども、非常に情報、歴史、重要だということを再認識していただきまして、この点について政府参考人から御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) コンプライアンスの確保についてのお尋ねでございますけれども、本法案におきましては、歴史資料として重要な公文書につきましてはすべて移管することとしておりまして、これを適切に行うために、保存期間満了時の移管、廃棄の措置をあらかじめ決めておくという、そういうレコードスケジュールを導入することにいたしました。 また、この移管、廃棄の措置につきましては、行政文書ファイル管理簿に記載し、定期的に内閣総理大臣への報告を行いますとともに、公表も行うこととしております。また、この報告によりまして移管、廃棄の設定に問題があると考えられる場合には、内閣総理大臣が実地調査あるいは勧告を行い改善を図る仕組みを整えたところでございます。 さらに、与野党共同の修正案におきましては、行政文書ファイル等を廃棄しようとするときにはあらかじめ内閣総理大臣の同意を得ること、また、内閣総理大臣は、特に保存の必要があると認める場合には行政機関の長に対しまして廃棄の措置をとらないように求めることができることとなったところでございます。 このように、本法案におきましては、コンプライアンスの確保を図るため、内閣総理大臣によります適切なチェックや改善措置についての制度化が盛り込まれているところでございまして、これに従いまして適正な文書管理に努めていきたいと考えております。
○岡田広君 是非、適正な管理ということに努めていただきたいというふうに思っています。 今答弁がありまして、やっぱり廃棄をするということもとても大事だと思うんです。先ほど質問の中で、一年間で保存期間過ぎたものを百万件、その中で九十万件は廃棄をしているという、今度はこの廃棄をする専門職の養成というのを、これが最も大事だと思いますけれども、これはまた後で述べたいと思います。 この公文書の廃棄については、職員の公文書管理に対する意識が十分でなかったこと、あるいは各府省における管理、保存の、この文書管理における一定のルールがなかったことが大きな原因であると思うわけでありますけれども、本法案の修正の第八に、公文書が適切に管理されるためには職員の意識改革が大事であるとして、行政機関等の職員の研修に係る規定を設けたわけであります。意識改革のためには、各府省で在職員の研修はもとより、新規採用職員、役職職員の研修、こういうこともしっかり行う必要があると思うわけでありますけれども、具体的にはどのような形でこの意識改革を進めていくのか、お尋ねをしたいと思います。 また、本法案の大きなポイントとして、各府省で統一的な管理ルールの下で公文書管理を行うこととなっているわけでありますけれども、これは具体的にはどのような規定になっているのか、これも政府参考人にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 あるべき公文書管理の実現のためには、先生御指摘のように、行政職員一人一人が公文書管理に関する意識とスキルの向上を図りますとともに、誇りと愛着を持って公文書を作成し、堂々と後世に残す共通認識を持つことが重要でございまして、この点につきましては有識者会議の最終報告にも述べられているところでございます。 このため、昨年十一月の閣僚懇談会におきまして、小渕大臣から各大臣に職員の意識改革に向けた指導の徹底をお願いしたところでございます。 また、関係省庁連絡会議の申合せにおきまして、職員研修などの機会を通じまして、適正な文書管理が、行政の適切かつ効率的な運営とともに、現在及び将来の国民に対します説明責任を果たしていく上でも必要であると、そういうことの意識啓発あるいは文書管理に関する知識、技術の習得に努めるというふうにしているところでございます。職員の意識改革を図る方策につきましては、引き続き、多角的な研修、多面的な研修の実現に向けまして検討してまいりたいと考えております。 また、ルールに対するお尋ねがございましたけれども、本法案におきましては、行政文書に関します統一的な管理ルールといたしまして、作成あるいは整理、保存、あるいは行政文書ファイル管理簿、移管、廃棄、我々はこれ文書のライフサイクルと呼んでおりますけれども、文書のライフサイクル全般について規定しているところでございます。 特に、与野党共同修正案におきましては、経緯も含めた意思決定に至る過程でありますとか、事務事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう文書の作成を行わなければならないものとされたところでございます。
○岡田広君 ありがとうございました。 いろいろ御答弁いただきましたけれども、まさにやっぱり意識改革というのはもう非常に大事なことだろうと思いますし、今、山崎官房審議官から愛着を持ってという言葉が出ました。まさに、愛というのはとても大事なことだと思います。これ話をすると長くなるからまた言いませんけれども、愛という漢字は受け止めるに心という字が組み合わさってできている。相手の心を受け止めるのが愛ということだけ是非覚えていただいて、これ日本語でいうと「はい」という言葉なんです。漢字に直すと拝啓の拝です。これは辞書を引くと、相手を敬うこと。だから、公文書を敬うこと。これ、人間だけじゃなくて、愛は人と人の問題ばかりじゃなくてすべてそうだと思うんです。だから、私は、相手を敬うこと、おじぎをすること、そして拝むことと、三つ意味が拝という漢字の意味が書かれていますから、このことだけヒントを申し上げておきたいと思いますから、是非これは指導を徹底をしていただきたい、そういうふうに思っています。 各省庁における文書は倉庫で保管されたり、各部局で保存したりしているなど、全く今ばらばらでありますけれども、本法案の修正で、行政機関の長は、行政文書ファイル等の集中管理の推進に努めなければならないとされたわけでありますけれども、この修正した目的について、修正案提出者の上川議員さんにお尋ねをしたいと思います。
○衆議院議員(上川陽子君) ただいま御指摘になりました各省庁で文書が大変ばらばらに管理をされている現状がございます。その文書が作成された後、適正に管理をしていく一つの大きな手段として、適切な場所で、しかも状況が、長いスパンで保存されるものもありますし、また大変短いスパンで廃棄されるものもございますが、歴史文書として残っていく文書につきましては、初めの段階からできるだけ丁寧に保管、保存をしていただきたいという思いも込めて、集中して適切に管理をしていくということが大変大事ではないかということであります。 作成された原課から手が離れて、専門的に非常に資格のある皆さんにこの文書の管理についてもしっかりしていただくという意味で、集中管理を各省庁の中でもしていただくと同時に、各省庁の垣根を越えて集中的な管理制度を設けていただきまして、そちらの方に移管をしていく。 さらに、今回は、中間書庫という制度につきましてはパイロット事業も行われているところでありますので、今回、国立公文書館がこの中間書庫を業務委託をするという制度にもなっておりまして、そうした実績を踏まえて、できる限り集中管理の方向になるように、まずこの法律の中で項目を設けて、実践していただきたいという思いを込めて修正をさせていただきました。
○岡田広君 それぞれの省庁でしっかりと管理をするという、これは当然大事なことでありますけれども、それぞれ省庁にも収集、保存をする専門家というのはなかなかいない。先ほども質問の中で出ていましたけれども、公文書管理課は山崎審議官を始めとして九名という数字が出ています。国立公文書館は四十二名という、こういうスタッフの中で、なかなか専門家、非常に難しいわけでありますけれども、こういう状況の中では、今それぞれ省庁で中間書庫での保存、管理ということになるのかなという私理解をしているんですけれども、この中間書庫への移送範囲、あるいは時期についてのスケジュール作成などが必要になるんだろうと思っています。 国立公文書館は、温度が二十二度、そして湿度五五%ということで、空調設備の整った書庫でこれを収納しているわけでありますけれども、それぞれの省庁ではまだそこまでの体制は取られてないんじゃないかと思いますけれども、この中間書庫も同様な設備を備えた施設で管理をするのが望ましいと思うわけであります。 衆議院での附帯決議の三項目めに、中間書庫の制度を各行政機関に導入することについて検討を行うことという項目が付されているわけでありますけれども、この中間書庫の役割、そしてこれからの管理について、山崎参考人にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 この中間書庫の集中管理の制度につきましては、原課で行われているものを一定期間終了後に集中的に管理するという意味で大変意味のあるものだと考えております。 有識者会議の最終報告におきまして、集中管理の推進について御提言をいただいたことを受けまして、政府提出法案の第六条におきまして、時の経過や利用の状況等に応じて適切な保存及び利用を確保するために必要な場所における保存義務を定めたところでございます。また、国立公文書館において中間書庫業務を行うことができる規定を設けているところでございます。 さらに、この与野党共同修正におきまして、この集中管理に関します条文が付け加わったことも踏まえまして、今後、関係省庁とも相談しながら鋭意検討を進めていきたいと考えております。 なお、内閣府におきましては、二年ほど前からパイロット事業と称しまして中間書庫の検討を行っているところでございますけれども、そこの問題点も踏まえまして、更に検討を進めてまいる所存でございます。
○岡田広君 この中間書庫の果たす役割というのは大変重要なものがあると思うわけでありますけれども、今度は、中間書庫のこういう国立公文書館のような施設整備ができても、やはり人というのが、専門家、これがまた必要なんだろうと思います。こういうことで、これはまたこの後聞きたいと思いますけれども。 それで、この前、国立公文書館を視察をして感じたことでありますけれども、資料の保存、これに当たりまして、紙の問題でありますけれども、酸性紙でできた本の劣化は大変深刻な問題であるということを伺ってまいりました。日本より酸性紙を早くから使用してきた欧米ではもっと深刻でありますけれども、一九八二年に行われましたアメリカ・イエール大学図書館所蔵図書の劣化調査では、約三〇%のものが既にぼろぼろで使用できない状態であると国立図書館資料保存対策室の資料には書かれてありました。 酸性が強いほど紙は劣化しやすく、アルカリ性に近いほど紙は長い寿命を持つということでありますけれども、和紙が千年以上の寿命がある。正倉院の保存された資料は、まさに原料にコウゾとかミツマタが使われており長く保存ができるという、そういうものであるということでありますけれども、いずれにしても、繊維が丈夫であること、中性であるということがその理由であろうと思うわけであります。 現在はパーマネントペーパーということで、耐久用紙と呼ばれる保存に適した紙でありますけれども、保存されている資料には酸性紙でできているものが多くあるわけであります。先日も見させていただきましたけれども、国立公文書館では、損傷を受けている資料を部分的に虫直し、あるいは全面裏打ち、入紙、リーフキャスティング等の方法で修復し、利用頻度が高いものや劣化しそうなものをマイクロフィルム化しているわけであります。 この歴史的財産を後世まで残すための歴史的資料の修復、保存について、公文書館法が成立して二十一年がたつわけでありますけれども、これは紙の科学研究、紙の研究、こういうことを今までやられたのかどうか、あるいはやっていたとしたら、こういう成果についてどうなっているのか、これをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 国立公文書館におきましては、酸性劣化を保存上の大きな問題であると認識しておりまして、試行的に脱酸処理を修復業務に取り入れているところでございます。また、修復技法につきましては、様々な情報収集でありますとか調査などを随時行いまして、修復の質の向上に努めております。 今後とも、貴重な公文書を国民に長く利用していただけるよう、国立公文書館におきます所蔵資料の修復に関しまして一層積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○岡田広君 是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、第百十二回の予算委員会において、これは岩上先生が、日本の重要文書が外国の公文書館等に収められている、オランダにおいては山田長政の事績、あるいは占領下にあって内務省時代の一部の資料がアメリカの公文書館等に収められ、研究者は非常に不便を感じていると。福田総理が総理のとき、アメリカに行ったときにも、当時の自分の郷里の群馬の地図をアメリカからいただいたという、そういうこともあったわけでありますけれども、こういう質問に対して、政府委員は、諸外国の公文書館に我が国の資料が収められているという状況を承知していなかったと答弁をされています。一つの問題提起という観点から今後勉強を続けさせていただきたいと考えているとの答弁があったわけでありますけれども、我が国についてこの答弁が今どういうふうになっているのか。一つの問題提起という観点から今後勉強を続けさせていただきたいというのは、何らかの検討をしたのかどうか。あるいは、していなければそれでもいいわけですけれども、したらどういう状況になっているのか。 私聞きたいことは、諸外国にある例えば日本の歴史的文化財、そういう文書に関しても、例えば政府として、世界の国々には大使館や領事館がありますから、国際公文書館会議というのも開催をされているということでありますから、そういういろんな組織を通じて、日本の散逸した情報、歴史資料、そういうものを収集をするというような考え方で検討されたことがあるのか。あるいは、諸外国にあるこの日本の歴史的文化財を買い取ることができるのかどうか、そういう検討をされたのかどうか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) 諸外国の公文書の調査についてのお尋ねでございますけれども、例えば平成八年に内閣官房におきまして、日本の旧海外機関の文書、刊行物等を含みます国内外のアジア歴史資料の所在状況に関する調査などを行っております。少ない定員の中で十分ではないかもしれませんけれども、諸外国の国立公文書館におきます所在状況について随時調査をしているところでございます。 また、諸外国からの公文書の返還のお尋ねでございますけれども、今回の改正案におきまして公文書の寄贈を受け入れることができるという規定を新たに設けたところでございます。今後とも、公文書の国際会議の場等を通じまして実質的な寄贈でありますとか、あるいは返還を要請することは可能であると思っておりまして、できる限りそういう方向でやっていきたいと考えております。
○岡田広君 今の答弁聞いていると、世界のいろいろそういう日本の歴史資料について調査は統一的にやっているというようなふうに答弁は聞こえなかったわけでありますけれども、もう一度だけ、統一的にやられたのか、そして、寄贈ということが今お話ありましたけれども、寄贈はこれで理解できるんですけれども、買取りということ、まあこれは予算が伴うことですが、こういうことはまずできるのかどうか、これもちょっと分からないので参考までに教えていただけますか。
○政府参考人(山崎日出男君) 統一的な調査というところまではなかなか行っていないところはあろうかと思いますけれども、例えば平成八年度の委託調査でありますとか、あるいはほかの機関が行った資料の調査の情報の収集、例えば東京大学の史料編纂所が行いました調査に関します情報の収集でありますとか、あるいはアジア経済研究所の行いました調査の情報収集等を随時行っているところでございます。 また、買取りについてのお尋ねがございましたけれども、今般の法案におきまして、予算が伴えば買取りは不可能ではないというふうに考えておりまして、そこについても努力してまいりたいと考えております。
○岡田広君 是非いろんな形で世界の公文書館等に保存をされるいわゆる日本から散失してしまったそういう歴史資料等につきましては、やっぱり統一的に調査をされて、そして、どうしても、必要な専門家はいるわけですから、必要なものに関しては予算措置をして買取りという、まあ交渉、寄贈してもらえば一番いいわけですけれども、なかなかそういうわけにいかないんですけれども、そういうふうに何か思い付いたように平成八年とかやるとかということよりは、統一的にやっぱりやられたら私はいいんじゃないかと思うんですけれども。その予算の買取り、やっぱり重要なものに関して、必要性があるものに関してという買取り、今答弁ありましたけれども、これもう一度お答えいただけますか。
○政府参考人(山崎日出男君) 公文書あるいは資料の買取りにつきましては、制度上、予算が伴えば実行可能と考えておりますので、今後とも可能な限り検討してまいりたいと考えております。
○岡田広君 予算が通ればということなんで、これを担当大臣である小渕担当大臣、どうでしょうか、将来的に。
○国務大臣(小渕優子君) しっかり検討して、頑張ってまいります。
○岡田広君 是非統一的に調査をして、何か、今の答弁ではしようがないやというようなそんな感じですから、公文書管理法ができるという、こういうときにやっぱりしっかりと調査をして、そういうデータをやって、その中で必要なもの、重要なものを、買取りまではなかなか予算厳しいですからそこまで行かないにしても、やっぱりそういう優先順位とか決めるという必要性はあるんじゃないかなと、そう私は思うのですが、要望しておきたいと思います。 公文書館の組織は、これは松井さんから先ほど出た諸外国の国立公文書館の比較の表でありますけれども、日本の、ここに書かれているとおりです、これ申し上げませんけれども。こういう中で、公文書館における現在の職員数、アーキビストで文書管理等を行うには大変厳しいと、だれが見てもこれ一覧表で出されたら考えるんだと思うんですけれども、このアーキビストの養成の現状についてお尋ねをしたいと思います。 昭和六十二年に公文書館法が成立しまして、平成十一年に情報公開法が施行されているわけでありますけれども、現在までアーキビストの養成がなされてこなかった。また、社会における認知度も低いです。公文書等を適切に保存して後世に伝えていくためには、携わるアーキビストの資質として、高度な専門知識、技術に加え、高い見識と幅広い視野が求められているわけであります。 ヨーロッパ諸国やアメリカのように、国立アーキビスト養成学校のような専門養成機関の設置、大学院における教育などにより人材育成を図れると考えているわけでありますけれども、人材育成についての方策についてお尋ねをしたいと思います。 フランスではアーキビストを国で認可しています。アメリカでは民間で認定しています。日本でもアーキビストという資格制度を確立することによって能力を有する人材が確保されると考えるわけでありますけれども、この制度化についてのお考えをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 公文書の管理を適切に行うためには、国、地方共に文書管理の専門職員の育成確保が重要でございまして、国立公文書館におきましては、国や地方公共団体の職員を対象とした様々な研修を実施しているところでございます。今後、この研修の充実など、専門職員の育成に更に積極的に取り組んでまいる所存でございます。 また、二十一年度の調査研究費が付いておりまして、その中で文書管理の専門家の在り方につきまして具体的な検討を行う予定になっております。この中で資格制度の必要性も含めまして、鋭意しっかりと検討してまいりたいと考えております。
○岡田広君 是非、しっかりと検討していただきたいと思います。 人材養成とか人材育成というのはどういうところに行っても聞かれる言葉です。この前話した「天地人」だって、あれは人材育成、人材養成を私たちに教えているドラマ。それから雇用、景気、経済、これは長くなるから話はしません。 それで、豊臣秀吉に仕えた黒田如水という大名が、秀吉からこんな質問を受けました。この世の中で最も多いものは何か、それに答えて、それは人です。それでは、この世の中で最も少ないものは何か、それも人ですと答えました。最初の多い方の人というのは人間ということです。少ない方の人というのは人材ということです。私は、この人材を育成し、育てている人こそが人物であると、そう思うわけです。だから、この資格制度というのはそれぞれの人たちがやっぱり夢や目標の到達点、人材を育成をするためにまず人物が必要だということをとても私は大事だろうと、そう思っています。 IT時代という話がありました。ITというのはインフォメーションテクノロジー。情報過多の社会、ITのIはアルファベットのIです。これ一番最初のIはインプットということです。たくさんの情報が入ってくる社会になったということです。しかし、そのたくさん入ってくる情報の中から自分の仕事や生活に生かせる情報はどれかと今度は興味を持つ、関心を示す、どの情報が自分に必要かと、インタレスト、興味を示す、関心を示す。そして、自分の興味を示した情報について、今度はイマジネーション、それぞれの人の経験を踏まえて、新しく創造する心を持つということ、そして何よりも大事なのはアイデアのIです。二十一世紀は知的所有権の時代だと言われています。分かりやすく言うと、これからの時代は新しい発想やアイデアで勝負をする時代だと。限られた財源の中でいかに創意工夫、アイデアが大事かという、そういう時代に入ったんだろうと私はそう思っています。 このアイデア、これは感動や感激から生まれてくると私はそう思っています。このカンという話、公文書館の館、中間書庫の間、小渕担当大臣は少子化の担当大臣もやっています。少子化社会、これを克服するというのはもう最大の重要課題。元気の元にうかんむりを付けると完全という字に変わります。元気がないと完全はあり得ないという、言葉の持つ意味です。小渕担当大臣はこの公文書管理法の最高幹部、官と民と一体となって汗を流す。汗もカンです。 これ、このカンの話ばかりしているとまた時間が掛かります。カンという漢字は、日本の国語の単語の中で一番多い漢字がこのカンです。七十以上あります。一番いい公文書館管理をする、いい環境をつくる、そして感動し感激をするというのは生きることです。そのほかのカンはまた皆さんで是非考えてください。 アイデアというのは、たくさん入ってくる情報の中でどの情報が自分の仕事や生活にとって大事かという取捨選択をしなければ、情報過多の時代ですから情報にうずもれてしまうということになるわけです。だから、インターネットやiモードというのはよこの糸ということです。たくさん入ってくる情報の中でどの情報が大事かと取捨選択をする、自分の考え方、物差しをしっかりと作り上げるというのがたての糸です。だから、インターネットやiモード、よこの糸。世界地図の中でイラクはどこか、アフガニスタンはどこかと探すときには、東経何度、北緯何度ということで、よこの糸とたての糸で世界のどんな場所も探し出すことができるはずであります。だからマイナスという記号は横一本です。たての糸を重ね合わせるからプラスという記号に変わるんです。いかにたての糸、自分の考え方、物差しを作り上げるか。 しかし、それには情報がしっかりとなければ、今度は情報がたくさんあったらどの情報が大事と、これは多分廃棄処分するにしても九十万件、廃棄してもいいという目を養う、観察眼、鑑定眼というのか、目を養わなければやっぱり情報が消失してしまうということもあるわけですから、いかに人材育成、その上に人物というのが大事かということを私は申し上げたいわけであります。 そのために、是非この管理法ができることを契機にされまして、国だけではなくして当然地方にもこの風を広げていくというのはとても大事なことだろうと、私はそう思っています。選挙だって風と言います。大きい選挙は風です。永田町には永田町の風があるのかもしれません。会社には社風という風があります。学校には校風、家庭には家風という、どこに行っても風があるんです。風というのは最も怖いです。 この国際公文書館会議を始めとして、都道府県、政令指定都市の公文書課長会議、あるいは全国公文書館長会議とか公文書館職員研修会など、様々な会議や研修を通して知識の習得とか技術の向上に努めておられることは十分理解をしているわけでありますけれども、この機会に国ばかりではなくして地方自治体でもこの文書管理の重要性を更に高めていかなければならないんだろうと、そう思っています。 都道府県で今十五館ですか、市町村で六館、これは昭和六十年時点。そして現在では、都道府県の公文書館が、十五館、倍になりまして、しかし三十館で、市町村は二十三館、政令都市七館という、こういう数字ですけど、なかなか地方に風が広がっていかないという状況の中で、私は、それぞれ公文書館、図書館に併設であったり歴史館に併設であったり、なかなか単独の館を造ることは非常に財政的に地方自治体厳しいと思いますから、やっぱり様々な形でこれはやっていかなきゃならないと思いますけれども。 この館ができているというところはやっぱりトップの理解があるという地域だろうと、私はそう理解をしていますから、いろいろ職員研修ももちろん重要でありますけれども、地方自治体の知事とかあるいは各首長のトップセミナー、これは都道府県知事会議とか六団体首長あるいは議長六団体の会議もそれぞれ行われているわけでありますから、そういう機会も利用して更にこのトップセミナー、国が声掛けして進めるべきと私は考えるわけでありますけれども、山崎審議官から御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 先生御指摘のように、国立公文書館におきましては、従来から全国公文書館長会議あるいは地方公文書館職員を対象とした研修を行う等、地方におけます公文書管理の意識喚起に努めてきたところでございます。 本法案におきましては地方公共団体に対します努力規定も設けたところでございまして、地方におきましても今後適切な文書管理に向けまして積極的な取組が行われることを期待しております。当方といたしましても、地方公共団体に対しまして積極的に働きかけを行ってまいりたいと考えております。
○岡田広君 是非積極的に働きかけをお願いしたいんですが、何かやっぱり全国に対してこういう、何というか、計画を作ってやっぱり目標値を決めていかないと、まあ目標値決めるというのはなかなか難しいんだろうと思いますけれども、ただ形だけやっているとなかなか広がらないということもありますので、もう少し工夫が必要なんじゃないかなという、そういう気がするわけであります。 次は、先ほど公文書館法成立してから今日までの公文書館の全国の数については説明したとおりでありますけれども、その中でも、平成五年に神奈川県に設置されました神奈川県公立公文書館は昭和五十八年に施行された情報公開制度がきっかけで設立されたと伺っておりますが、地方自治体はまさに財政的に苦しい、そういう厳しい現状でありますけれども、この公文書館がない地方自治体には、図書館あるいは学校の空き教室、公民館等を公文書館的機能を有する施設とするために、国で財政措置、今までもされているんだろうと思いますけれども、更に一層こういうことに拍車を掛けていただきたいと思うんですが、これは総務省の方にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(望月達史君) 委員御指摘の、公文書館的機能を持たせるために図書館あるいは学校の空き教室、公民館の改修工事などを行う場合には、例えば一般事業債あるいは合併特例債といった地方債を財源として活用することができます。また、本年度補正予算におきまして措置されました地域活性化・経済危機対策臨時交付金、いわゆる一兆円の交付金でございますが、これを充てることも可能でございます。 公文書館的機能を持ちます施設を設置しようとする地方公共団体におきましては、地域の実情を踏まえながら、こういった措置の活用を含めて御検討いただきたいと考えております。
○岡田広君 是非、この管理法が成立をした暁には、総務省としては、今御答弁にありました臨時交付金も使えるわけですから、それぞれの地方自治体がなかなかそこまで知らないんですよ。そういうことを是非地方にも、これだけの話ではありませんけれども、PRをして、こういう整備をしていくためにこの臨時交付金も使えるんだよという、こういうことも是非広報をしていただきたいなというふうに思っているところであります。 先ほどのIの話はアイデアで止まりましたけれども、一番最後のIはインストラクターというIです。これは指導者という意味です。さっきIを五つ挙げましたけれども、最後のIはインストラクター。是非指導者の育成、さっきちょっと忘れましたから申し上げておきたいと思います。 それで、将来的には、この行政の文書だけではなくして、特殊法人あるいは独法法人、企業、団体等の文書管理も重要になってくるわけであります。先般、消費者庁の設置法案が成立しましたけれども、福田前総理が施政方針演説の中で、「これまでの生産者、供給者の立場から作られた法律、制度、さらには行政や政治を国民本位のものに改めなければなりません。国民の安全と福利のために置かれた役所や公の機関が、時としてむしろ国民の害となっている例が続発しております。」と御発言をされているわけであります。 この独法法人の在り方についてはメリット、デメリット、あるいは司法、立法の収集等、これは先ほど質問にありましたから申し上げませんけれども、まさに世界の、この松井委員提出の資料を見ただけでも、フランスでは私文書とか企業文書等も収集をしております。 そういう中で、消費者庁の設置に結び付いたパロマの湯沸器事故、あるいはシンドラー社のエレベーター事故など、こういうものについても製作過程の情報とか、あるいは原子力発電にかかわる情報を企業でも、今回の法案を契機に、文書の保存、管理の重要性をまさに再認識してもらうべきだと考えているわけでありますけれども、この公文書というものを知ってもらうためにも、こういう企業、団体にも風を広げていく、こういう広報活動をこれからどう展開していくのか、これは山崎審議官にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 公文書は申すまでもなく民主主義の根幹を支えます基本的インフラでありますとともに、過去、歴史から教訓を学び、未来に生きる国民に対する説明責任を果たすために必要不可欠なものでございます。そういう公文書を適切に管理してその内容を後世に伝えるということが国の重要な責務でありますことから、今般、公文書管理法を提出させていただいたところでございます。 こうした公文書管理の意義、あるいは公文書そのものの意義につきまして、幅広く御理解をいただくためにも、今後、官民を問わず必要に応じて情報交換、啓発に努めてまいりたいと考えております。
○岡田広君 是非これを契機によろしくお願いをしたいと思います。 平成十九年の百六十六国会におきまして国家公務員法改正法が可決、成立しまして、国家公務員に対し省庁ごとに行っていた再就職のあっせんを廃止し、窓口を一元化し、再就職先を紹介する官民人材交流センターの設置が決定し、平成二十一年正式発足して業務を開始したところでありますが、今年になって省庁と関係が深い民間企業や特殊法人に再就職していたことが判明をしたわけでありますけれども、今週の二十五日から衆議院で幹部職員等に係る人事の一元管理に関する規定の創設等、あるいは内閣人事局の設置に関連する規定の整備等についての国家公務員法等の一部を改正する法律案の審議が始まる予定であると伺っております。 昨日、自民党の細田幹事長に天下り・わたり全面禁止に向けた決議書を提出をしたわけでありますけれども、今回、国民に誤解を与えることのないようなこの制度に、決議書をここで読み上げると時間が掛かりますので読み上げませんけれども、こういう決議書と同様に、国民に誤解を与えることのないような制度にすべきであるというふうに考えているわけであります。 この独立行政法人の国立公文書館長の任期は四年と定められています。再任についての文言は記述されていません。現在の館長は現在三期目であります。昭和五十二年に閣議決定した特殊法人の役員の選考事項を見てみますと、役員の長期留任は避けることとし、原則としてその在職期間はおおむね六年を限度とすること、ただし総裁等又は副総裁等の職にある者で特別の事情がある場合はこの限りではないが、この場合においても原則として八年を限度とすることと書かれているということから見ても、天下り・わたり全面禁止を始めとする公務員制度改革の議論が今されている今日でありますから、長期留任、これ三期ですからちょうど十二年ということになるわけでありますけれども、年齢は七十歳限度とうたってあります、特殊法人のこの規定によりますと。この規定を運用しているというお話がありましたけれども、まさにこの長期留任というのは現在の流れに逆行しているという、そう思うわけであります。ここの国立公文書館長の任命は内閣総理大臣が行っているんだろうと、そう思うわけでありますけれども、これは内閣府の浜野官房長さんにこの考え方を是非お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(浜野潤君) 独立行政法人の長の在任期間につきましては、特殊法人同様、原則二期八年を限度として運用しております。 国立公文書館の現館長につきましては、本年三月末に任期八年を迎えたところでございますが、この時期はちょうど国立公文書館の業務機能の充実を内容に含んでおります公文書等の管理に関する法律案を国会に提出しております時期であったことから、その段階では再任されたものと承知しております。 ただ、国立公文書館の館長につきましては、原則二期八年とのルールの趣旨を踏まえまして、現在御審議いただいております公文書等の管理に関する法律案の今後の状況を見ながら、改めてしかるべく検討されるものと考えております。
○岡田広君 ありがとうございました。是非、適切な対応をしていただければと思うわけであります。 次の質問でありますが、国立公文書館が独立行政法人となりました平成十三年度以降の国から同館への運営費交付金、これは予算の問題、もう既に出ておりますけれども、平成十三年度から十七億四千八百万円、平成二十一年度は二十億七千四百万円となると。 先ほど申し上げましたが、私の茨城県の歴史館も五億五千万という、これ、一館しかありません。一館だけで運営していますが、こういうお金使って運営をしているわけでありますけれども。 しかし、これは独法法人に限って予算だけ見ますと、この国立公文書館につきましては、十三年度から二十一年度の間に数字では一八・六%の増額になって、ほかの独法法人は大体減っている、行財政改革の流れの中で減っているわけでありますけれども。しかし厳しいという状況には変わりはないんだろうと思います。運営費交付金等政府関係法人への支出が絞られる傾向の中では高い伸び率を示していると、この数字だけ、データを見ると言えるんだろうと、そう思うわけでありますけれども。 国立公文書館、そしてつくばに分館があります。アジア歴史資料センターの三施設があるわけでありますけれども、なかなか、私は茨城で、大変申し訳なかったんですが、つくばに、高エネ研のすぐ後ろに分館があると。高エネ研まで行きましたけれども、残念ながら初めて知りました。大変申し訳なく思っていますけれども。国民にも余り知られていません。 つくば分館があるつくば市には宇宙開発事業団を始めとする多くの研究施設があり、つくばには、御承知のように、秋葉原からつくばまでのつくばエクスプレスというのが開通をしまして、非常にお客さんの乗降客、東京駅延伸までは一日乗降客二十七万という、この二十七万の数字をもう既に確保していますから、これから鉄道利便増進法等もありますし、国の助成もいただきながら、秋葉原の延伸へと進んでいくんだろうと思うんでありますけれども。 やはりつくばの分館につきましても少しPRをしていただきたい。先人が残した歴史に触れて、未来を創造する最先端技術を見学できるのがつくばでありますから、こういうこともアピールしながら、なかなかつくば分館だけで行こうという人もいないかもしれませんけれども、是非、総合的に、一人でも多くの人たちに来ていただくということもとても大事なことでありますから、これ、一番最後に、国立公文書館の質問について大臣にお尋ねしたいと思いますけれども。 国立公文書館へのアクセスというのは、伺いましたら、五十万件。ここのアジア歴史資料センターは約百万件のアクセスがあるということで、IT時代になりまして、歴史資料をデータベース化してインターネット等を通じて公文書の情報を提供するためには、公文書関係の予算、更に充実させなければいけないというふうに思っているわけであります。 これ二十億、NHKは放送ライブラリー、あれフィルムを保存するのに年間二十三億、NHKだけでも使っている。そういうことを考えると、この二十億の予算で果たして、管理法ができてこんな対応でいいのかという、そういうことを踏まえて、是非、大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) 公文書は国民の共有の知的資源であります。公文書が広く一般に利用されて活用されることというのは、本法案の趣旨にかんがみれば大変重要なことであります。 今は、利用者の利便性を考えると、IT化の時代にありまして、インターネット等を通じた公文書の情報提供の充実は最優先で取り組まなければならない課題ではないかと考えております。 国立公文書館におきましては、平成十七年度からデジタルアーカイブシステムを構築いたしました。平成二十一年度の補正予算におきましてデジタルアーカイブの推進経費を五億円計上したところでありますけれども、今後、インターネットを通じた公文書の情報提供に更に力を入れていくために、しっかり予算も確保していきたいと考えております。
○岡田広君 ありがとうございました。是非、来年度予算に期待をしています。 最後でありますが、この国立公文書館、先ほどつくば分館のお話もしましたけれども、是非多くの国民にも知っていただくというのがとても大事なことだろうと思います。国立公文書館では、所蔵資料を広く紹介して、館の活動と歴史資料として重要な公文書等を保存することの意義を国民に御理解いただくために、常設展、私もこの前見てきました。常設展のほかに、春と秋の二回、テーマを決めた特別展を開催をしています。 平成十七年春の特別展では、将軍のアーカイブズを展示したところ、約一万一千人、これが多分国立公文書館の特別展示の中で一番多い人数だそうです。この将軍のアーカイブズの展示につきましては、四月十五日に天皇皇后両陛下も展示を御覧になられたということであります。今春は旗本御家人特別展が開かれまして、約九千人の方々がおいでになったと。 今年は御承知のように天皇陛下御在位二十年、御成婚五十年をお迎えになりました喜ばしい年であります。天皇陛下の即位礼が行われた十一月十二日を休日とする法案はまだ残念ながら国会に、もう去年からやっているんですが、提案をされていませんけれども、一日も早くこれ提案して、十一月十二日を休日として、やっぱり天皇陛下は国の象徴ですから、国民で祝うというこれは一つの節、節というのはやっぱり景気の活性化のためにも大変私は大事なことだろうと、国民全体で祝うということもとても大事だと思いますが、これは別な話ですから、ここではこれは私の考えだけ申し上げたいと思います。 国立公文書館の秋の特別展は、私も申し上げたんです、御在位二十年だから天皇皇后両陛下の資料を展示をされたらと言ったら、ちょうどたまたまそういうことで進んでいるということを伺いました。考え方はみんな一緒だと。天皇陛下御在位二十年記念公文書特別展示会を十月三十一日から十一月十九日まで開くという予定だそうであります。ですから、即位をされた十一月十二日もこの中に入っているということです。この日が休日になるということが今国会で決められると本当に私はいいんだろうと思うわけでありますけれども。天皇皇后両陛下を始めとして、あるいは皇族の方々にもこの国立公文書館に御来場いただきまして、秋の特別展を盛大に開催をすること、そのことによって国民の関心も高まる、国立公文書館の周知にも私はつながると思うわけであります。 そこで、小渕担当大臣にお尋ねしたいと思いますが、宮内庁へ、天皇皇后両陛下に、あるいはこれは開幕式典をやるのかどんなスケジュールでやるのか、私は全く中身は聞いておりません。開幕の日にテープカットとか何かあるとしたら、開幕式典等の行事などにも御臨席いただければ、もっとやっぱりここへの興味そして関心、国民に広く知らせることができるんではないかと思いますけれども、天皇皇后両陛下に対しての宮内庁へ、この展覧会を見に来ていただくこと、あるいは行事に参加してもらうこと等について働きかけをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) 平成二十一年秋の特別展につきましてですけれども、陛下が国民とともに歩いてこられた年月を振り返る意義ある展示会となるように今企画を進めているところであります。企画に当たりましては、今内閣府の本府連絡準備室や宮内庁とともに緊密に連絡を取りつつ進めているところでありまして、内閣官房や宮内庁からは公文書や写真等の提供を受けるべく、今話を進めているところであります。 御質問がありました天皇皇后両陛下の御出席につきましては、今後十分に検討してまいりたいと考えております。
○岡田広君 是非よろしくお願いしたいと思います。 ちょうど、まさに御在位二十年、御成婚五十年という記念すべき年にこの公文書管理法が提案をされて可決、成立されるということになる大変意義のある年でありますから、是非お願いをしたいと思っています。国民の皆さんに広くPRをして宣伝をしていくというのはとても大事なことであり、もう重ねて申し上げますが、山崎官房審議官にもいろいろ御答弁いただきましたけれども、この管理法ができることを契機に、はずみにして、この公文書管理に、政府、行政のみならず、やっぱり地方公共団体も改めて再認識してもらうというのはとても私は大事だと思うんです。節とか契機というのは物すごく大事です。 アメリカに渡ったイチロー選手、大活躍していますけれども、愛知工大名電高校を卒業して、あの人はドラフト四位です。ドラフト四位でオリックスに入って、一年目と二年目は一軍と二軍を行ったり来たりの選手生活。言葉で言えば鳴かず飛ばずの選手生活です。これでは駄目だということで、三年目に名前を改名したんです。鈴木一朗から片仮名のイチローに改名をした。これだけなんです。これをはずみにして、これを契機にして打撃練習に精進して、三年目から七年間パ・リーグで首位打者。アメリカに渡ったことをはずみにして記録をつくっている。九年連続二百本安打、今年、二千本安打、この前到達した。やっぱりはずみとか契機はとても大事だと私はそう理解しています。 野球でいえば、松井選手とか松坂選手というのは高校時代から将来を期待されたドラフト一位の選手です。でも、ドラフト四位の選手でも、そういうはずみや契機を大切にする。これは別に野球のことでも何でも同じだと思うんです。ともすれば私たちの生活が単調になる。日本にはお正月とか七草がゆとか節句とか節があるんです。節を大切にする民族が日本民族だと、私はそういうふうに理解をしています。 最後、高橋尚子選手の話もして大体終わりたいと思いますけれども、あの人も中学時代から陸上部です。デビューしたのは県立岐阜商業高校の二年生のときです。全国高校駅伝に参加をして、四十七都道府県四十五位です。下から、びりから数えた方が早い。そして、大阪学院大に学んで、マラソン、陸上、駅伝、何回も走りましたけれども、一度も優勝したこと、一位になったことないんです。陸上の世界では高橋尚子選手は全く無名の選手でした。その無名の選手が世界一に輝いたというのは、紛れもなく小出監督との出会い、これをはずみにして、契機にして、練習に精進をして、二時間十九分四十六秒のオリンピック記録で金メダルを取ったと。 だから、いかにはずみ、契機が大事かと、そういうことを申し上げて、答弁は求めませんので、少し時間、附帯決議が長いですから、ちょっと時間を早めに終わりたいと思います。 以上です。ありがとうございました。
○山下栄一君 公明党の山下でございます。岡田委員の後、ちょっとやりにくいですけれども、マイペースでやりたいと思います。 今日は衆議院から上川提案者、また枝野提案者、来ていただきましてありがとうございます。 私は、今回の法案修正は非常に重要な、内容の濃い修正をしていただいたなと高く評価したいと思っております。特に一条の目的条項、四条の行政文書の作成、また八条の総理大臣の関与、これは極めて重要な修正であったというふうに感じております。 二年前に、私、参議院の決算委員会で、公文書の管理のルールが何でこんなにいいかげんなのかなと。会計検査院が指摘、文書が平気で破棄されていると、検査入ったときにですね。そういう非常にひどい内容につきまして質問をさせていただいたことがございました。 その後、いろんな防衛庁、防衛省、どっちでしたか、公文書の保存、管理の問題ですね、それから厚労省の国民の命にかかわる情報、文書、これを放置し隠ぺいしていたとか、そんなことが重なりました。そういうことが契機となって、直接的には公文書適正管理法といいますか、なったと思いますけど。福田総理のリーダーシップでここに至ったということは聞いておりますが、また議員連盟もあったと。だけど、えらい遅過ぎたなと。 行政機関の情報公開法はもう平成十一年にできている。行政機関の情報公開ルール化しているのに、前提となるその情報源である行政文書、公文書の法的ルールがない。ルールなしに情報公開というのはどういうことかと。その情報公開の前提となる公文書の適正管理に係るルール作り、今日までしてこなかったということは、大変な立法府としての責任。 私は、平成十九年に、自分で、自分でというか、議員立法の公文書適正管理法みたいなものをちょっと考えて、参議院の法制局と相談して素案ぐらいまで考えたことあったんですけど、その後、内閣府として総理、また上川前の担当大臣でしたかね、のときに一緒に作っていかれたということになってきましたのでね、去年ですか、非常に注目しておったわけでございます。 質問に移りますが、まず、この八条の関連で、これ修正にかかわることですけど、行政文書と法人文書があると。行政文書については、保存期間が終了して、移管する、廃棄するときは総理大臣が関与する、もちろん管理委員会もその諮問を受けてだと思いますけど。ところが、独立行政法人等、まあ独立行政法人、これは独立行政法人の判断で廃棄できる、これ十一条の三項ですが。それは対象にならなかった理由をちょっとお聞かせ願いたいなと、法人文書の方です。それはその所管独自の独立行政法人の判断で廃棄できると、この辺ちょっと、提案者にお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(枝野幸男君) 本来的に言えば、内閣総理大臣のチェックというものを独立行政法人文書等についても入れた方がベターであるという考え方は十分あり得るかなというふうには思っております。 ただ、午前中の審議の中にもございましたとおり、行政文書だけでも内閣総理大臣あるいはその下の現状の内閣府の組織で果たしてきちっとチェックできるのかどうかというような現実問題を踏まえつつ、なおかつ、もちろん行政文書に比べて独立行政法人等の文書が気軽に捨てられていいというわけではありませんけれども、まずは現実的に、ぎりぎり内閣総理大臣のチェック、行政文書だけでも大変だということを考えるときには、まずはここにしっかりとした管理、チェックを入れていくと。そこでチェックがしっかりとなされているときに独立行政法人がもっといいかげんなことをやるということは、ルールさえきちっと作ってあればそう簡単には起こらないのではないかということを考えまして、そこが対象としての議論には上らなかったと、こういう理解をしております。
○山下栄一君 その十一条三項のちょっと当然のことを確認させていただきますけれども、この中の独立行政法人には公文書館は入っていませんよね。ちょっと二十五条との関係で。
○衆議院議員(枝野幸男君) 当然のことながら、公文書館に移管をされた公文書について、独立行政法人である公文書館がこの十一条の規定に基づいて管理、廃棄ができるということにはなっておりません。
○山下栄一君 二十五条で、国立公文書館、移管後の大事な文書を預かる、国民のために。そこの長は、要するに歴史資料として重要でなくなったと認める場合には、総理大臣と協議して、その同意を得て文書を廃棄するんだと、こう書いてございます。 それで、私は、この公文書館というのはちょっと非常に重要な特定独法だと、だから二十五条があると。普通、独法だったら自分の判断で廃棄できるけれども、担当の重要な独法なので、自らの判断でできない。で、総理大臣の関与を入れた二十五条の規定は重要規定だと思いますけれども。ということがこの公文書館の重要性を示していると。 特定独法の扱いだったら、独立行政法人だから、一々そんな総理大臣の同意なんか得なくても、独立行政法人なんですから。だけれども、あえて同意を得て廃棄するという仕組みをつくること自身がこの公文書館の独自の地位というか、重要性というか、それを示しているなと、この二十五条というのはね。 したがって、公文書館というのは独法というスタイルでいいのかという議論になっていくのではないかと。特別の独法というよりも、分かりやすい形で、特別の法人にするなり法制局並みの内閣直属の組織にしてもいいのではないかと。もちろん、先ほど来、午前中からあったようでございますけれども、この国立公文書館の組織の在り方についてはいろいろ議論されたようですけれども、私は、二十五条そのものが、やっぱり独立行政法人という在り方、もちろん公務員型かも分かりませんけれども、それはちょっとまずいねということを二十五条そのものが示しているなという理解したんですね。だから、独法でいいのかという議論がそこからもできるのではないかと。 私は独法というのはまずいんじゃないのかなという考え方なんですけれども、御意見ございましたらお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(上川陽子君) ただいま山下議員の御指摘の国立公文書館の組織形態ということでございますけれども、現行の独立行政法人のままでは立法府や司法府からの、あるいは行政機関からの文書の移管等も円滑に進まないというような課題がありまして、その見直しにつきましては実は課題になっていたところでございます。 ここにつきましては、有識者会議の最終報告の中でも、現在の独立行政法人から特別の法人に改組することが適当ではないかという御指摘もなされておりまして、ここにつきましては、これから二年後の法施行、さらには五年後の見直しという形の中で、この公文書管理の体制そのものについても検討を加えるという形で、今御指摘の問題意識そのものも検討の対象にしっかりしていくということを織り込ませていただいたところでございます。
○山下栄一君 重要な検討課題だと思いますので、国権の最高機関として、それぞれどうするかということは検討を引き続きする必要があるというふうに思います。 それで、八条ですけれども、この総理大臣の同意、行政文書を廃棄するときは総理大臣が同意をするという。これはもう重要な修正だと私は思いますけれども、この内閣総理大臣というのは内閣府の長の総理大臣か、内閣の首長としての総理大臣かと、重要な論点やと私は思うんですね。 それで、この法律全体を見渡すと、この総理大臣というのは、一府省の内閣府のトップではないなと、だから八条があると。ほかの行政機関の長、大臣が廃棄するときには総理大臣の同意。それは内閣府の長だったら並列になりますからね、並列というか、自分の内閣府の文書もあるわけですから。自分の文書は自分で判断して、よその大臣の廃棄はちょっと待てと言うというようなことはおかしいなと。三十一条、勧告もできるということは、やっぱりちょっとこの内閣府の長としての総理大臣ではないのではないかという解釈が正しいのではないかと私は思います。 ちょっと法律上はっきりしませんので、内閣の首長としての総理大臣というのが自然な解釈ではないかと。いかがでしょうか。
○衆議院議員(上川陽子君) 御指摘の点でございますが、法律的な解釈ということでいきますと、公文書管理を主管する内閣府の長としての内閣総理大臣であり、内閣の首長としての内閣総理大臣ではないということでございます。 今回、公文書管理法案では、公文書等の管理に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関する事務が新たに内閣府の所掌事務とされたということでありまして、それにのっとって全体の公文書管理に関する統括的な機関として内閣府の役割が高い次元で設置されたところでありまして、その長としての内閣総理大臣であるということでございます。 今回、八条の関係の中でも、最終的に保存期間が終了した行政文書ファイル等を廃棄しようとするときには、あらかじめ内閣総理大臣の同意が必要であるということで、八条の二項それから八条の四項を組み込み、内閣総理大臣の関与を強化すると、こういう修正を行ったところでございますが、その意味でこの法律をしっかりと使っていただきまして、恣意的な管理とか、あるいは廃棄の防止とかいうことについて不適切な事例が生じないようにこの法律の規定を十分に生かしていただきたいと思っております。 ただ、法的地位としては今御答弁申し上げたとおりでございますが、やはり内閣総理大臣が強い政治的なリーダーシップを発揮していただくということが極めて重大だというふうに思っておりますので、そういう意味で大いなる発揮を期待しているところでございます。
○山下栄一君 私は、内閣府の長としての総理大臣では、ちょっとこれは一貫性がないなと。自らの文書もあると、内閣府にはね。そうであるのに、よそのトップの廃棄等、重要な行政行為について同意を得るというふうにしたということは、それはやっぱりちょっと、内閣府も一段高いのかも分かりませんけど、やっぱり内閣の首長としての判断でないと、内閣府の文書の廃棄もできるわけですから、それちょっと通りにくいんじゃないかと思いますけれども、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(増原義剛君) 確かに山下委員のようなお考え方もあろうかと思いますが、そこのところは、やはり修正案提出者の上川委員が申されましたように、あくまでも本件につきましては、公文書関係につきましては内閣府の長としての内閣総理大臣、これに対して、この度の公文書管理法案でもって特段の権限が与えられてきておるわけでございますので、一見矛盾するようだという御指摘も分からなくはないんでございますが、この法律の性格からして、内閣府の長としての内閣総理大臣ということでよろしいかと思います。
○山下栄一君 それで、この一条、一条の修正は、国民主権の理念にのっとりという前に重要な指摘がございます。国民主権という言葉がなかなか定着しないといいますか、憲法に書いてあるんですけど、なかなか国民は自分が一番偉いと思っていないというか、そういう面があることが、民主主義という真実が、課題が残っていく背景かなと。 そういうことを踏まえて、その前のところですけど、国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的事実の記録である公文書等が、その次ですけど、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源だと、だから主権者である国民が主体的に利用し得るようにせないかぬというふうに書いてございます。健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源が行政文書であり法人文書だと。 こう考えてくると、これは統治機構の、統治機構というのは別に行政とは限りません。それはもちろん検討課題に書いてあります、検討されるものとするとたしか修正で書いてあったと思うんですけどね。この第一条の精神でいくと、やはり立法府の文書、これは行政文書と言わないんでしょうか、立法文書ですかね、にかかわる文書、それから司法機関の文書、これも国民の権利義務にかかわる重要な公文書があるはずだと。 もちろん、検討課題ではあるんですけれども、この第一条から推測すると、これは提出者が閣法であるけれども、これは立法府に身を置く者として、もちろん司法機関の情報も含めて、統治機構の民主的統制といいますか、それが国民主権だと思いますので、そういう観点からの公文書適正管理法とすると、必然的に立法府、行政府はどうするんですかと、情報公開法もちゃんと整っていないと思いますけど、これはやっぱりきちっとやらないと、民主主義国家としてはまだ途中段階だと。したがって、附則の方に書かれたとは思うんですけど。 そういう意味で、この第一条の言葉というのは、検討課題になっている立法、司法まで含めた統治機構の民主的統制という観点から重要な課題だと、検討でいいんですけどね、という位置付けが大事なんではないかと、提案者に確認したいと思います。
○衆議院議員(上川陽子君) 委員御指摘のとおりでございまして、この目的に照らして、民主主義の基本であります立法、司法、行政の三権の統治機構の中で作られた公文書については、しっかりと適正に管理し、また保存、移管されていくということの全体観の中で、今回は行政府の行政文書に絞ったという形で提案されたところでございます。 そこで、立法府も司法府も、今回の附則に照らして、行政府の公文書管理の在り方の見直しをしっかりと参考にしていただきながら適切な措置を講じてほしいという国民の声が強いということで、この附則の中に書き込ませていただきました。 この三権の部分につきましては、一つの、地位と権能についてはそれぞれの役割がございますので、こういったことの検討も含めて、また国立公文書館の法的な位置、先ほど御指摘ありましたけれども、独立の行政法人という位置付けでありますので、最終的な方向としてどのようにあるべきかと、特別な法人として全体観の中で位置付ける必要があるのではないかと、こういう御指摘もございますので、そういう意味で、今後の重要な検討事項として附則及び附帯決議の中でもしっかりと今後の在り方という形で取り組んでいただきたい旨を記載したところでございます。
○山下栄一君 今から私が申し上げることは私の一番の問題意識にかかわることなんですけど、それは冒頭申し上げたことに通じます。平気で文書を破ってしまうということがあっても、何か責任も余り、あいまいなものになってしまう、懲戒処分もされないと。 それで、今回は統一的な管理ルールを、政令でしょうか、政令の形で示しますと。示すんですけれども、それに基づいて、結局、管理規則は、各省庁の管理規則、移す前、移管する前の行政文書、各省庁それぞれが責任持つことになっています。それは管理規則というのは内部ルールですよね。もちろん、政令から直接出てくる内部管理規則かも分かりませんけど、位置付けとしては内部規定みたいな位置付け。今はそうやと思いますけど、だから平気で廃棄していた、責任も余りあいまいだと。 今回のこの各省庁が作る管理規則は、統一的なルール、政令で示される保存義務に係ること、保存期間、それは基準を政令で示すなんですけど、実際は管理規則で運用されるのではないかと。それは、内部ルールという位置付けのままなのかどうかということがちょっとはっきりしないなと。 これ、ちょっと私の一番重要な問題意識で、もちろん、元々これ小渕大臣の趣旨説明にも書いてありましたように国民の不信から、平気で、保存、管理というのができてないと、できてないからちゃんとせないかぬということから始まった今回の法律なんですけど、一番肝心の部分が各省庁の管理に任せられていて、移管する前ですよ、それは管理規則という内部規則のままだったとしたら、これはちょっとどうなのかなということを思いまして、現在の内部規定である管理規則、各省庁の、それと今回の法律に基づく中でのこの管理規則の違いを、同じ立法府に身を置く者としての提案者また副大臣、政務官、お考えがあれば、お願いします。
○副大臣(増原義剛君) ただいまの御指摘でございますが、この度はまずはこの法案によりまして統一的な管理ルール、これを法令できちんと定めるということになっております。もう御承知のとおりでございます。 そこで、まず政令でもって各省全部横断的な統一ルールを作ります、そして、それを受けまして、今度はこの法案の十条三項で各府省の文書管理規則、これをさらに各府省が作るという形になっておりますので、それぞれ法令に基づいた形になります。 そこで、統一的な管理ルールはもちろん内閣府で作ります。そのときには公文書管理委員会の審議を経て行いますが、各省庁が作るこの文書管理規則、これにつきましても事前協議を受けまして、当然のことながら、それも公文書管理委員会の方に付議することになると思いますが、それをもって了解、同意をすると、十条三項でございますが、そういう形になっておりますので、法令上の根拠もきちっとしてくるというふうに考えてよろしいと思います。
○山下栄一君 じゃ、具体的にお聞きしますけど、要するに、各省庁の管理規則違反、保存義務、一次的には各省庁の管理規則に書いてあると思うんだね、具体的には、統一基準じゃなくて。だから、文書を破ってしまいましたと。移管される前の各省庁の出来事です。それは管理規則違反になるんじゃないのかなと。そうしたら、この違反した責任の問い方ですけど、例えば懲戒処分なり、刑事罰はないですわね、それはどうなるのかなと。 だから、これ、第一条は、公文書というのは健全な民主主義の根幹を支える国民共通の知的資源という位置付けでやるものですから、別に公文書館移ってからそうなるんじゃなくて、移る前からそういう位置付けでなくてはいかぬと思うんですね。それが管理規則、内部規則違反だったとしたらですよ、懲戒処分かその程度だ、法律違反でもないと、こうなってしまうのではないかと。 だから、責任の問われ方が結局は余り変わらないのではないかと。もちろん意識も変えにゃいけませんけどね。結局、破ったかて責任が問われる形がはっきりしないままでいくと、これはコンプライアンスどころか、ちょっとあいまいな法律になってしまうのではないかと。だから、移管する前の行政文書ですよ、廃棄してしまったと、個人が、管理規則に違反して。その責任というのはどんな問われ方するんでしょうか。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 先ほど管理規則違反というお話がございましたけど、この公文書管理法におきましては、従来はややいいかげんな文書管理の事例というのもあったものですから、今回法律で、例えば文書作成義務でありますとか、あるいはレコードスケジュールによる移管、廃棄の判断を付すとか、あと、廃棄のときには承認を得るとか、そういう基本的枠組みを法律で作っております。したがいまして、こういう勝手な廃棄をした場合には法令違反ということで懲戒処分の対象になるということでございます。
○山下栄一君 分かりました。ここは非常に大事なところだと思いますので、私、今日はこれ採決するそうですので、衆議院並みの議論して、願わくはですけどね、そうしてもらいたかったなとは思いますけど。 ちょっとこれ、今の論点も大事な論点。今、審議官から明確にこれは法令違反だと、管理規則違反という面があるけれども法令違反なんだと、懲戒処分の対象に明確になりますと。だけれども、一条からすると、これは民主主義の根幹を支える知的資源なんだから、懲戒処分という問い方もあると、場合によったら罰則ということもあり得ますねと、そんな大事なものを勝手に廃棄したという場合はですよ。ということも含めて検討課題になるのではないかと、すぐにはいかないと思いますけどね。それも検討課題になるのではないかと。懲戒処分の対象に明確になるということは重要な位置付けだと思いますけど。 今の審議官のことを、それでよしとしたいですけど、大臣の方からの再確認を、御答弁を、座ったままで結構ですのでお願いしたい。
○副大臣(増原義剛君) ただいまの御指摘の点でございますが、法令違反の場合、当然のことながら懲戒処分の対象になります。 ただ、これが故意か過失かによりましてそのウエートも大分違ってくる、上の方の懲戒処分であるのか、まさに退職というんでしょうか、免職というところまで行くのか、あるいはそうでないのかという場合もありましょう。それから、さらには、これは公文書でございますので、刑法に定める公文書に関する規定がその適用になる、いわゆる可罰的違法性が問われるというようなことも十分にこれからは出てくるんであろうと、そのように思っております。
○山下栄一君 分かりました。ありがとうございました。明快でございます。 ただ、国家公務員法上、その辺の位置付けが法律上は明記されてないのではないかと思いますので、刑法の範疇にも入るのではないかと。だから、刑事罰を問うときはやっぱり何か別の法的措置が必要なんではないかというのが私の意見ですけど、また今後の課題として、立法府として引き続きの検討をやっていく必要があるのではないかということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。 小渕大臣におかれましては、お体のこともございますが、激務をお元気でこなしていらっしゃいますので、改めて敬意を表しながら質問させていただきます。 まず初めに、この歴史公文書等の保存、利用等の観点から質問させていただきます。しんがりでございますので、これまで多分似たような質問、また私出てくると思いますが、改めてまた御答弁いただきますようにお願いいたします。 沖縄の返還交渉に当たっては、米軍が有事の際に核を持ち込むことを認める日米の密約、その締結を示す米政府の公文書が米国立公文書館で見付かっています。沖縄返還協定では、米軍が支払うべき軍用地の復元補償費を日本が肩代わりする密約、この密約は西山太吉記者が取り上げ、逆に逮捕、そして起訴されたことでもよく知られていますが、同じように密約を裏付ける公文書が米国立公文書館で見付かっています。 さらに、最近では、米軍人の犯罪を日本側が裁けないようにする裁判放棄密約も米公文書館で見付かっています。 この密約を実行するよう検察官に指示したのが法務省刑事局の秘密文書です。文書名は、検察資料、合衆国軍隊構成員等に対する刑事裁判権関係実務資料ですが、国会図書館でこれが見付かりました。これに対しまして法務省は利用制限を国会図書館に申し入れ、図書館は利用禁止として、現在は一部を黒塗りにして条件付利用にしています。 また、日米地位協定のその条文等をどのように解釈するかという外務省の機密文書、これ、地位協定の考え方が存在することも明らかにされました。これらの密約等は既に四十年近く経過していますが、この年月の経過も利用制限等とのかかわりで問題となります。後ほど質問させていただきます。 まず、小渕担当大臣にお伺いしたいのは、この米国立公文書館で日本側が作成した極めて重要な歴史公文書が見付かるのに、日本では同じものが不存在となってきたことをどう思われますか、それはなぜだとお考えでしょうか、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(小渕優子君) 製作、保存されるべき公文書が不存在であるということについてという御質問でありますけれども、これまではやはり、どういうものが作成すべき文書であるのか、また、作成された文書に関しても、いつまで保存をされるべきなのか、しっかり管理をされるべきなのかということが各省庁によって判断が任されていたためにまちまちであったということで、法令においても明確化されていなかった。そのため、このような、不存在である、あるいは作成をされていなかったのか、あるいは作成をされても存在をしないのか、その辺りが大変不明確であったのではないかと思っております。本来、作成し保存されてしかるべきである文書が実際には作成されておらないという事案などが生じていると認識をしています。 このため、政府案では、文書作成義務や保存義務についての明文の規定を盛り込んだところでありまして、さらに、衆議院における修正におきまして、作成すべき文書の範囲の具体化及び明確化が図られたところであります。 本法が施行された後は、作成、保存されるべき公文書が作成されておらないというようなことがなくなるものと考えております。
○糸数慶子君 それでは、次にお伺いいたしますのは、枝野議員にお伺いいたします。この不存在の公文書についてですが、本法案の修正提出者でいらっしゃいます。 不存在としているこの公文書が外国で公開されている場合、政府は、修正後の本法案の第四条に基づきまして、この過去の意思決定の跡付け、それからこの検証のために、当該文書について照会、そして調査をして、さらに取得する必要もあるのではないかと思われますが、その点についてお伺いいたします。
○衆議院議員(枝野幸男君) 今回、四条の規定で、一定の行政の手続、プロセスにおける文書はしっかりとまさに文書化をしなければいけないということを法的に義務付けるわけでございますが、今回の修正の直接の効果として、過去の意思決定あるいは行政プロセスについてさかのぼって文書を作成し又は取得をしなければならないということを直接に義務付けるものではございません。 しかしながら、第一条で、先ほどの山下先生の御質問でも何度も出てまいりましたとおり、公文書等は健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的財産であって、主権者である国民が主体的に利用し得るものであるということを明確にいたしております。 このことは、過去に作成をされたらしくて我が国において今不存在とされている文書であっても、まさに我が国の健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源であって、主権者である国民が主体的に利用し得るものでありますから、政府、内閣としてはそうした文書が海外にあると推測される場合には、それを取得をする努力をするという責任は本条一項の修正によって当然発生をするものであるというふうに認識をいたしております。
○糸数慶子君 ありがとうございます。 私ども沖縄県民にとりまして、先ほど徳永議員からもかなり詳しく質問もございましたけれども、日本復帰に際する県民の立場として、やはり国民の一員として知る権利というのを有しておりますが、なかなかその存在が明らかにされないという、そういう思いから今御質問させていただきました。 次に、外務省にお伺いをしたいと思います。 外務省には、マル秘と申しましょうか、又は極秘と、こう指定された文書があるようですが、どのようなものが極秘文書に該当するのか、あるいは、そのマル秘とか極秘とかその行政文書は、本法案ではどのような扱いになるのでしょうか、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(河相周夫君) お答え申し上げます。 外務省では秘密保全に関する規則というものがございまして、その下で、極秘文書というものは、秘密保全の必要性が高く、その漏えいが国の安全、利益等に損害を与えるおそれのあるものという区分に当たるものは極秘ということでございます。秘は、極秘に次ぐ程度であって、関係者以外の者には知らせてならない文書ということで分類をしております。 現在御審議いただいておりますこの公文書管理法、これが成立をし、実際運用されるということになった場合には、当然この法律に従って適切に外務省としても文書の管理を行っていくという所存でございます。
○糸数慶子君 今の答弁にもございますように、やはり外務省には、例えば日米地位協定の解説書と言われる、地位協定の考え方という文書があると思いますが、この件に関しましては地元の新聞でもかなり大きく取り上げられました。しかし、実際にはあるのかないのかよく分からない状況の中でなかなか表に出てこないというところでありますが、この日米地位協定の解説書と言われるいわゆる「日米地位協定の考え方」、この文書があるならあるで、公開しない理由を明らかにしていただきたいですし、もしないというふうにおっしゃるのであれば、ないならないという、その合理的な御説明を求めます。
○政府参考人(河相周夫君) お答え申し上げます。 今の御指摘のございました書類というのは「日米地位協定の考え方」増補版というものでございます。これは外務省、政府で保有をしておるということをこれまでも明らかにしているところでございます。 この文書は、昭和五十年代に作成をされました部内の参考資料ということで、日米地位協定に関する当時の担当者の考え方を整理をして書いたものでございます。この中には、部内の考え方の整理と併せて日米間の外交上のやり取りに関する記述が含まれておりまして、これを公表する、公開をするということになりますと、米国との交渉上、我が国が不利益を被るおそれがある、若しくはアメリカとの信頼関係を損ねるおそれがあるということから公表していないところでございます。 これについて情報公開法に基づきまして開示請求がございまして、政府としては不開示という決定をいたしました。それに対しまして、不開示に対する異議申立てというのがなされまして、これに対する情報公開・個人情報保護審査会の決定がございまして、これは平成十八年十二月十九日の決定でございますが、その中では不開示とした決定は妥当だという答申が出されております。 さらに、これについては裁判で訴訟が起こされております。最終的に、東京高裁の判決としては、不開示決定を行った外務大臣の判断に裁量の逸脱又は濫用があったとは言えないということが、これは元々東京地裁の原審でございますが、これを支持する裁判の判決が出ておるというところでございます。
○糸数慶子君 次に、法務省にお伺いいたします。 さきに述べました検察資料、合衆国軍隊構成員等に対する刑事裁判権関係実務資料ですが、これに関しましては衆議院の外務委員会でも取り上げられました。全面開示するようになるようですが、これは国会図書館におきまして今後利用制限が解かれるというふうに理解してもよろしいでしょうか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 御指摘の資料につきましては、公務の範囲に関する日米合同委員会の部分につきまして、先生御指摘の六月十九日の衆議院外務委員会において質疑がございました。そこで、外務省から、米側と協議を行った結果、黒塗りを外したものを六月十七日の理事会でお配りしましたという答弁がなされました。また、その合意には現在の社会通念に適合しない部分があるので、米側と見直しのための協議を行っている旨答弁されたものと承知をいたしております。 御指摘の資料中には、ほかにも公開することによって米国との外交上支障がある部分があるということでございまして、国会図書館において利用制限の措置をとっていただいているところでございますが、現在、外務省におきまして、当該部分の扱いにつきまして米側との協議を行っておられるものと承知しております。 今後、その協議の状況を踏まえつつ、その結果に応じまして、法務省としても国会図書館に対して必要な申入れをするなどの措置をとっていきたいと考えております。
○糸数慶子君 次に、外務省の外交史料館の位置付けについてでございます。 先ほども質問がございましたが、本法案が成立をいたしますと、外交史料館は本法案第二条第三項の国立公文書館等に該当しますか。該当した場合にはこの公文書の移管等はどのようになるのでしょうか。外交史料館にそのまま抱え込むのか、国立公文書館に移すものがあるのかどうかという点でお伺いいたします。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 公文書管理法案におきましては、国立公文書館等という施設の概念を設けておりまして、外交史料館に関しましては、国立公文書館に類する機能を有するものとして、政令で定められれば国立公文書館等となるわけでございます。 また、外交史料館が国立公文書館等と位置付けられれば、現在の仕組みと同様、外務省の歴史公文書等につきましては外交史料館に移管されることとなります。また、その場合、移管又は廃棄の判断は、各省の統一ルールに基づきまして移管元の各行政機関の長が行うことになるわけでございます。
○糸数慶子君 ありがとうございました。 次に、公文書の移管、廃棄について枝野議員にお伺いいたします。 この公文書の移管、廃棄は極めて重要でありまして、各府省の独自の判断で保管されたり廃棄されたりするようなことになりますと、時代を超えた跡付けが困難になってまいります。本法案、修正法案の第八条二項、第四項の、内閣総理大臣の権限にゆだねる一方で、判断の客観性、それから中立性を確保するために公文書管理委員会に諮問する方が望ましいと考えますが、諮問することをしなかった理由をお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(枝野幸男君) 率直に申し上げて、修正協議のある段階まで私もこの部分についても諮問をするべきではないかということを主張をしながら協議をしてまいりました。ただ、実は協議の中で、何しろ件数が百万件近い件数だったと思いますけれども、を一年間にチェックをしていくということを合議体である委員会で果たして物理的に可能であるのかということが一つ大きな問題として生じております。 それから、それだけではなくて、逆に、合議体のところで捨てる、捨てないということを決めるということになると、責任の所在がはっきりしないのではないかと。内閣総理大臣の責任、判断で捨てる、捨てないの最終的なことが決まるという現在の修正のやり方でありますと、もし、本来こんなもの何で捨てたのかというようなものが捨てられたということになれば、まさに内閣総理大臣の明確な責任、政治責任ということがはっきりとするということになるわけでありまして、そのことの方が実は、実際上も百万件近いチェックですから、委員会にかけたとしても、それを外部的に監視、チェックをすることはなかなか難しゅうございますし、逆に、おかしなものを捨てさせないというためには、変なことをやったら大変なことになりますよという責任の所在、明確にさせるやり方の方がなるほどいいのかなというような議論になりまして、そしてこういう形になりました。 その分、このルール作り、政令や規則につきましては、しっかりとこの第三者的委員会のところで内容を吟味、チェックしていただくということを徹底してもらおうというふうに思っております。
○糸数慶子君 次に、国民の知る権利の視点から、利用制限について質問をしたいと思います。 本法案で危惧しますのは、国立公文書館等に移管された文書のうち、特に外交そして公安関係の情報について、公開も非公開も行政機関の長の意見を重視すると解されることにあります。 そこで、小渕大臣にお伺いいたしますが、本法案の第十六条第二項では国立公文書館等の長が参酌しなければならないとなっていますので、参酌する主体はあくまでも国立公文書館等にあり、行政機関の長は意見書を出すだけという理解でよろしいのでしょうか。 なぜ確認をするのかといいますと、さきに指摘いたしました法務省の実務資料のように、法務省が国会図書館に利用制限を申し入れ、利用禁止や条件付利用となっては本法案の目的を損なうのではないかと思います。改めてお伺いいたします。
○政府参考人(山崎日出男君) お答えいたします。 本法案第十六条第二項において参酌という言葉が出てきますけれども、参酌する主体は国立公文書館等の長でございます。本条項におきまして、利用請求に係る判断は移管元府省の意思を参考にしつつも、国立公文書館等の長が主体的に行うこととなります。
○糸数慶子君 次に、まず、非公開を公開する際の時の経過についてでありますが、国際的には実は三十年原則と言われるものがございます。三十年を経過した公文書は公開されるべきだとしており、衆議院の附帯決議の八の方にも同様な趣旨が書き込まれております。 初めに述べましたように、密約文書等は三十年以上、あるいは四十年近くになっておりますが、アメリカの国立公文書館の公開からいたしましても、時の経過というあいまいな表現ではなく、例えば三十年原則を踏まえ、三十年を経過したら利用制限を解除すべきだと考えますけれども、大臣の御見解をお伺いいたします。
○大臣政務官(並木正芳君) 文書の公開の可否でありますけれども、諸外国でも、先生も御承知のことかと思いますけれども、個人の情報とかあるいは国の利益、安全、こういったことに係ることは必ずしも三十年という規定になっていないところも多うございます。 そういった点で、一律に三十年というよりも業務やケースごとに判断されるべきではないかというようなことにさせていただいているわけですけれども、ただ、今御指摘ありましたとおり、衆議院の内閣委員会においても三十年原則というようなものを尊重するようにというような、そうした附帯決議もいただいております。したがって、最小限に非公開というか、それはとどめるべきだというような御趣旨でもあります。 当然ながら、この法ができるその趣旨が民主主義の根幹というところもありますし、国民共有の知的資源として、主体的に国民が利用できるようにというような趣旨がまず最初にあるわけですから、それを尊重して国立公文書館等の長がしっかりと、時の経過というのは積極的な意味でのむしろ考えということもできますので、そういったものを判断して決めるのではないかというふうに考えております。
○糸数慶子君 今アメリカでは例えば三十年も経過すればしっかりと公文書が開示されていくという状況の中で、沖縄の密約問題に関しまして、先ほどの御質問にもございましたけれども、やはり存在、不存在ということに関しまして国がきちんとした開示をしていかない、そういうところに、先ほども申し上げました、沖縄県民としては、やはり国の外交上のルートを通して交わされた文書に関しましては、きちんと透明性のある答弁をいただきたいというのが、実は県民の思いであり、願いであります。 沖縄返還をめぐるこういう日米の密約につきまして、先ほどの答弁にもございましたけれども、本当に政府が、ないというそういう説明の在り方、しかしアメリカにはきちんとあるという、そのことをもって今実は裁判も行われております。東京地裁におきましても、多くの有識者の方がこの件に関しまして、ちゃんと文書の公開ということに関する視点で裁判が行われております。 先ほどもございましたけれども、やはりこの密約の存在を、過去に実際にあったんだというふうに証言をしております吉野文六さん、この方はお分かりのとおり元外務省アメリカ局長、の証人尋問の必要性に対しても実際にこの裁判で言及をされています。そういうことから考えましても、杉原裁判長は、交渉相手の米側に文書がある以上、日本側に対応するその文書があるはずだというこの原告側の主張は理解できるというふうにきちんとしたことを証言をしていらっしゃいますので、この場合に関しまして、先ほども申し上げました、やはり、たとえ当時の政権にとって好ましくない合意であっても、知る権利、そしてその透明性を高めていく上で日本の外交の現実を知らせることこそが、むしろ国民の正確な外交判断を促すというその観点からも、今回の法案に対しましては、やはり政府は情報公開こそが民主主義国家の根幹である、そのことを是非明らかにしていただきたい。 そういう意味で、今回の法案、是非とも、もちろん私も賛成でございます。県民が願っているこの文書の存在を明らかにして、むしろ今後私たち国民の知る権利、しっかり保障していただくことを強く要望いたしまして、私の質問、終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(愛知治郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、鈴木政二君が委員を辞任され、その補欠として古川俊治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(愛知治郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(愛知治郎君) 速記を起こしてください。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 公文書等の管理に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(愛知治郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、柳澤光美君から発言を求められておりますので、これを許します。柳澤光美君。
○柳澤光美君 私は、ただいま可決されました公文書等の管理に関する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党の各派並びに各派に属しない議員糸数慶子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 公文書等の管理に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、公文書等が、国民共有の知的資源であり、その適切な管理、体系的な保存及び利用制度の整備が、国の基本的な責務・機能であるとともに、将来の発展への基盤であることを深く認識して、本法の施行に当たっては、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一、公文書管理の改革は究極の行政改革であるとの認識のもと、公文書管理の適正な運用を着実に実施していくこと。 二、国民に対する説明責任を果たすため、行政の文書主義の徹底を図るという本法の趣旨にかんがみ、外交・安全保障分野も含む各般の政策形成過程の各段階における意思決定に関わる記録を作成し、その透明化を図ること。また、軽微性を理由とした文書の不作成が恣意的に行われないようにするとともに、文書の組織共用性の解釈を柔軟なものとし、作成後、時間を経過した文書が不必要に廃棄されないようにすること。 三、行政機関の政策決定並びに事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるようにするため、行政機関による委託事業に係る元データが確実に取得される仕組みを検討すること。 四、行政文書の管理が適正に行われることを確保するため、作成から一定期間が経過した行政文書をその保存期間満了前に一括して保管等の管理を行う制度(いわゆる中間書庫の制度)の各行政機関への導入について検討を行うこと。 五、保存期間の満了により廃棄される行政文書の量が膨大なものであることを踏まえ、廃棄に係る行政文書の内容の審査等に要する内閣総理大臣の補佐体制を強化すること。 六、公文書の管理・利活用に関する情報を十分に公開し、その在り方について多角的な専門的知見及び幅広い国民の意見が取り入れられる機会を設けること。 七、特定歴史公文書等の適切なデジタルアーカイブ化を推進し、一般の利用を促進すること。 八、公文書の電子化の在り方を含め、セキュリティーのガイドラインの策定、フォーマットの標準化及び原本性確保等の技術的研究を推進し、電子公文書の長期保存のための十分な検討を行うこと。 九、国立公文書館等へ移管された特定歴史公文書等に対する利用制限については、利用制限は原則として三十年を超えないものとすべきとする「三十年原則」等の国際的動向・慣行を踏まえ、必要最小限のものとすること。 十、特定歴史公文書等の利用請求及びその取扱いにおける除外規定である本法第十六条に規定する「行政機関の長が認めることにつき相当の理由」の有無の判断に関しては、恣意性を排し、客観性と透明性を担保する方策を検討すること。 十一、宮内庁書陵部及び外務省外交史料館においても、公文書等について国立公文書館と共通のルールで適切な保存、利活用が行われるよう本法の趣旨を徹底すること。 十二、本法に基づく政令等の制定・改廃に際しては、十分に情報を公開し、多角的な専門的知見及び幅広い国民の意見が取り入れられる機会を設けること。 十三、公文書の適正な管理が、国民主権の観点から極めて重要であることにかんがみ、職員の公文書管理に関する意識改革及び能力向上のための研修並びに専門職員の育成を計画的に実施するとともに、専門職員の資格制度の確立について検討を行うこと。また、諸外国における公文書管理体制の在り方を踏まえ、必要な人員、施設及び予算を適正に確保すること。 十四、既に民営化された行政機関や独立行政法人等が保有する歴史資料として重要な文書について、適切に国立公文書館等に移管されるよう積極的に対応すること。また、国民共有の知的資源を永く後世に伝えるため、特定歴史公文書等の保存・修復に万全を期することができる体制を整備すること。 十五、本法の趣旨を踏まえて地方公共団体における公文書管理の在り方の見直しを支援し、また、国立公文書館と地方公文書館との連携強化を図ること。 十六、一部の地方公共団体において公文書館と公立図書館との併設を行っていることを考慮しつつ、より多くの公文書館が設置されることを可能とする環境の整備について検討すること。 十七、刑事訴訟に関する書類については、本法の規定の適用の在り方を引き続き検討すること。 十八、附則第十三条第一項に基づく検討については、行政文書の範囲をより広げる方向で行うとともに、各行政機関における公文書管理の状況を踏まえ、統一的な公文書管理がなされるよう、公文書管理法制における内閣総理大臣の権限及び公文書管理委員会の在り方についても十分検討すること。 十九、公文書等の管理に関する施策を総合的かつ一体的に推進するための司令塔として公文書管理に係る政策の企画・立案及び実施を担当する部局及び機構の在り方について検討を行うこと。 二十、行政機関のみならず三権の歴史公文書等の総合的かつ一体的な管理を推進するため、国立公文書館の組織の在り方について、独立行政法人組織であることの適否を含めて、検討を行うこと。 二十一、公文書管理と情報公開が車の両輪関係にあるものであることを踏まえ、両者が適正かつ円滑に実施されるよう万全を期すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(愛知治郎君) ただいま柳澤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(愛知治郎君) 全会一致と認めます。よって、柳澤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、小渕国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小渕国務大臣。
○国務大臣(小渕優子君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重して適切な措置の実施に努めてまいります。
○委員長(愛知治郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(愛知治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十六分散会