内閣委員会 第2号
- 発言数
- 274 件
- 登壇者
- 46 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2009/03/17
会議録
○委員長(愛知治郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十三日、大久保潔重君が委員を辞任され、その補欠として藤原良信君が選任されました。 ─────────────
○委員長(愛知治郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官丸山剛司君外四十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(愛知治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(愛知治郎君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、去る十二日に聴取いたしました国務大臣の所信に対し、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島田智哉子君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の島田智哉子でございます。 本日も子供政策を中心にお聞きをしてまいりたいと思います。 小渕大臣におかれましては、お二人目のお子様の御懐妊、心からお祝いを申し上げる次第でございます。御体調にはくれぐれも御留意されて、安心して仕事と子育て、出産ができる社会づくりのためにますます御奮闘いただきたいとお祈りを申し上げ、質問に入らせていただきます。 冒頭に、昨年の臨時国会における本委員会の質疑を通じまして幾つか御検討いただくというお約束をいただいておりました案件につきまして、その後の対応状況について御報告をいただきたいと思っております。 まずは、働きながら小さな子供を育てていらっしゃるお父さん、お母さん方が大変な不安をお持ちになっていた緊急時の預かりを行う国の直轄事業であります緊急サポートネットワーク事業を廃止して市町村のファミリーサポート事業へ再編するという政策についてでございました。 この緊急サポートをファミリーサポートへ再編するということは、やはり相当な準備期間を必要とする中で、このままでは現在利用できている方々の中で利用できなくなる方も少なくないという御不安に対して、その再編成が完了し、また現在利用している方が引き続き利用できる環境の整備が行われるまでこの緊急サポートネットワーク事業の継続をお願いをいたしました。 小渕大臣からは、利用者の皆さんが不便を感じないように、厚生労働省また各自治体には体制整備を万全にしていただきたいとしっかり言ってまいりますと、このような御答弁をいただいておりますが、その後の対応状況について御報告をいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) お答えいたします。 昨年、委員からそのような御指摘がありましたので、早速舛添大臣のところに行きまして、移行措置についてお願いをしたところであります。 地域における病児・病後児の預かりにつきましてファミリー・サポート・センター事業へ移行することですけれども、二十一年度からすぐに事業を実施できない地域においては、病児・緊急預かり対応基盤整備事業を実施いたしまして、現在使っていた方々もそちらで利用することが可能なことといたしております。その一年の期間を通じまして、しっかりファミリー・サポート・センターの方に事業を移行できるように関係機関にしっかり取り組んでいただきたいと考えておるところであります。
○島田智哉子君 まずは、早急に御対応いただきましたこと、大変良かったと思います。 ただ、その後の状況で、幾つかの自治体関係者にお話をお聞きしましたけれども、自治体も財政状況が厳しい中でありますから、二年間で再編するというのは相当難しいのではないかというお話もございました。さらに、病児・病後児の対応につきまして相当な環境整備が必要であると思いますので、是非、引き続きの支援策、対応策を御検討いただきたいとお願い申し上げます。 それから、昨年質問いたしました中でもう一点、安心こども基金についてお伺いをいたしたいと思います。 小渕大臣はこの安心こども基金につきまして、前国会の私の質疑に対する御答弁の中で、子育て支援、少子化対策において、それぞれがアイデアをたくさん出し合いながら積極的に取り組んでいただきたい、そのためにこのお金を使っていただきたいと、地域の自主性や裁量性を尊重することを強調なさいました。 ところが、その後、今年度の二次補正予算案の提出、審議の中でその内容が次第に明らかになってまいりましたが、大臣が強調されていた地域の自主性、裁量性を尊重するという部分が、すべてとは申しませんけれども、かなりの部分において大臣のお考えが尊重されていないのではないかと私は率直に感じました。 また、二月の五日には東京都の石原知事より小渕大臣に対して、この基金を柔軟な仕組みとするように緊急要望も提出されたようでありますけれども、この安心こども基金の運営について大臣のお考えが十分に反映された内容になっているのか、小渕大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) 安心こども基金に関しましては、当初の思いのとおり、やはり自治体のニーズ、また地域の実情に合わせた形で工夫して活用できるように、従来の国の補助対象を超えて財政措置を行うなど可能な限りの対応を行ってまいりました。 また、その後、今お話がありましたように、東京都を始めいろいろな地域から、もっと柔軟に使わせてほしいというような御意見もちょうだいいたしました。 地方の単独事業に関して、当初は保育士の研修事業について対象としていたんですけれども、やはり更に柔軟化、拡大できないかということで、引き続き検討を行った結果、最終的には、地方が独自に行っている認可外保育施設、こちらにつきましても、一定の基準を満たすものについては賃貸物件の賃借料や改修費を対象と加えることといたしました。こうしたことによりまして自治体にとってはかなり使い勝手のいいものにでき上がったと考えております。
○島田智哉子君 私もこの間、度々厚労省の担当の方より御説明をいただいてまいりましたけれども、確かに厚労省も小渕大臣の御意向を反映させようと財務当局と大変御奮闘されたことも伝わってまいりました。ただ、そうはいいましても、自治体からすれば更に大臣がおっしゃった自主性や裁量性が発揮できる事業にしてもらいたいという御要望もございますので、今後の運用の中で自治体の声にしっかりと耳を傾けていっていただきたいと思います。 それで、厚労省から各都道府県への配分予定額について資料をいただきました。本日、資料一として提出をさせていただいております。 それによりますと、配分額の高い自治体としては、例えば東京都が百十五億円、神奈川県六十七億円、埼玉県五十億円。一方、低い自治体として鳥取県が四億円、高知県が五億円、山梨、福井、徳島がそれぞれ六億円となっております。 今後、各都道府県がこの基金を活用する中で保育所の整備等々を進めていくことになるということですけれども、改めて申し上げるまでもなく、当然その整備、またその後の運営費に係る地方負担分を各自治体が捻出しなければなりません。 しかし、自治体においても財政状況が大変厳しい中で、地域によりましては認可基準を満たしているにもかかわらず地方負担分を捻出できずに事業が行えないというところもあるわけですね。そうした中で、今回基金が配分されたものの、その地方負担分が捻出できなければこの基金も絵にかいたもちになりかねないんだと思います。 そこで、内閣府にお聞きをいたしますが、内閣府では一次補正、二次補正の中で地域活性化・緊急安心実現総合対策あるいは生活対策交付金という制度を創設されておりますけれども、それぞれ執行される中において、保育所整備など子育て支援に対してどのような予算が計上されているんでしょうか。
○政府参考人(上西康文君) お答えを申し上げます。 ただいま御指摘をちょうだいいたしました交付金でございますけれども、一次補正、二次補正におきまして措置をいただきまして、現在執行の段階に移っておるところでございます。それぞれの交付金につきましては、安心実現のための緊急総合対策、これは昨年の夏のものでございますけれども、それから秋の生活対策、あるいは私どもの地方再生戦略に基づきました幅広い事業を対象としておるところでございまして、地方公共団体が創意工夫を生かした様々な事業に活用していただいているところでございます。 その中で、自治体の政策判断といたしまして子育て支援にも御活用いただいている事例がございますので、事例として御紹介を申し上げますと、例えば、保育所や幼稚園等の改修工事や耐震の診断、あるいは出産、子育てのための手当の支給、あるいは送迎のためのバスや遊具等の購入でありますとか、あるいは保育士さんを臨時的に雇用するとか様々な使い道でこの交付金を役立てていただいているところでございます。 あわせまして、先ほどございました安心こども基金の地方の負担分が生じる場合にも仕組み上はこの交付金からも充てていただける、そのような形になっております。
○島田智哉子君 そうした子育て支援についてどのくらいの割合で使われることになるんでしょうか、どういった割合になっていますか。
○政府参考人(上西康文君) この交付金につきましては、あらかじめ定められたその対象のメニューを選択するという仕組みと違いまして、各自治体からその創意工夫を生かした形で様々な事業を出していただきまして、それに対して活用していただくという、そういう仕組みになっております。そのために個々の政策分野ごとの集計を行うということは少し困難になっておりますので、何割方かというような形での集計は行っておらないところでございます。
○島田智哉子君 実際のところその中で保育サービスにどれくらい充当されるのか分かりませんけれども、しかし、この地方負担分をそれぞれに確保されないと保育所の整備もできないわけですから、ここは保育所整備など子供支援のための交付金制度を別枠で組み立てる必要があるのではないかと思いますが、小渕大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(小渕優子君) 地方自治体において大変財政事情が厳しい状況であるということは十分に認識をしております。今の交付金を活用するというお話もありましたけれども、一人でも多くの子供が保育サービスを利用できるように、またそれ以外でも、賃貸物件の利用ですとか保育ママの活用ですとか、また保育所定員の弾力化の促進など、いろいろな形でサービスを組み合わせてそれぞれの自治体で工夫していただくことによって、財政負担の軽減も図れるのではないかと考えております。やはりこうした保育所の確保、大変重要なことでありますので、それぞれの自治体において必要な財源の確保に努めていただきたいと考えています。
○島田智哉子君 はい、よろしくお願いしたいと思います。 次に、これは喫緊の課題への対応を、質問というよりも御要望させていただきたいと思います。 実は、現下の大変厳しい経済状況、雇用状況の影響により、住まいを失い仕事を失った方々に対して、各地域におきまして民間のボランティアの皆さんがシェルター的な活動を行っていらっしゃいます。ちょうど先週末にその活動をされていらっしゃる方から現在の状況の御説明をいただきました。 実は、その利用されている中に妊娠六か月の女性がいらっしゃるということなんですね。ただ、ボランティアの皆さんからすれば、一時避難的に宿泊所を提供している状況でありますから、そうした女性で、しかも妊娠中の女性でありますから、その施設がとても十分な環境とは言えないし、もし何かの事態が発生した場合の対応も心配していますと、是非、行政としての体制について整備していただきたいと、そのようなお話がございました。 現状として、このような状況への対応として、私も法律上あるいは個々の施策としてどういう体系になっているのか整理をしてみたわけですけれども、法律はもちろんですけれども、厚労省の担当部局も大変細かく分かれておりまして、幾つもの部署に問い合わせをして、やっと一つつながったという状況でありました。 まず、こうした居所、住まいのない女性を保護する制度として、売春防止法に基づく婦人保護事業の対象となると。そしてその後、出産段階になりますと、今度は児童福祉法に基づく助産施設での出産ができ、その後は同じく児童福祉法に基づく母子生活支援施設で生活支援が受けられると。 一応のセーフティーネットとしては整備されていることは理解いたしましたが、ただ、妊娠中の女性の対応として十分な環境にあるのかどうか。婦人保護事業の中でも母子生活支援施設に委託することができるそうですが、十分な体制となっているのか、あるいは手続等がワンストップで対応できているのかどうか、いずれにしても緊急の課題でございます。厚生労働省として、万全の体制となるよう各自治体に対して確認、点検等の御対応をお願いしたいと思います。厚生労働省、いかがでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 住むところのない妊娠された方で御支援が必要な方々につきましては、まず福祉事務所などで配置されている婦人相談員あるいは婦人相談所で相談を行い、必要な支援を行うこととしております。 例えばでございますが、先ほどお話がありましたように、婦人保護施設への入所、あるいは児童福祉法に基づく助産施設における助産の提供、児童福祉法に基づく母子生活支援施設への入所、生活保護法に基づく生活保護など、その方のお一人お一人の状況に応じまして適切な支援が行われるように関係機関と連携を図りながら対応しているところでございます。 また、これらの支援につきましては、婦人相談所などが各関係の機関と連携をして、妊娠されている方に対して適切な支援が行われるよう、各都道府県に周知を図っているところでございます。 なお、入所対象として母子生活支援施設もございます。こちらの方につきましても、妊娠中の女性の方が活用できることにつきまして、毎年全国の婦人保護事業の担当者会議においても周知徹底をしているところでございます。 今後とも、このような支援の必要な方々に対しまして、お一人お一人の状況に応じまして適切な支援が可能となりますように、婦人保護事業の担当者とその関係機関との連携が図られる、こういったことが万全となりますように、担当者会議の場なども活用しながら、国としても周知徹底に努めてまいりたいというふうに考えております。
○島田智哉子君 私、先日たまたまなんですけれども、報道番組でネットカフェに寝泊まりをしているもう本当に出産間近の女性がその番組で取り上げられていました。現下の状況では、こうした事例がまれなことではなくなるという事態も十分に考えられると思います。 現在、内閣府男女共同参画局において生活困難を抱える男女に関する検討会が開催されていることを承知しておりますが、まさにこうした事例への対応についても検討課題になることと思いますので、現状における施策の点検整備についても御検討をお願いしたいと思いますが、小渕大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) 妊娠六か月の女性が住むところもないということで、なかなか自由に動ける状況でもないでしょうし、やはり御自身とお子さんのことを第一に考えなければならない中で、今住むところもないということでは大変な状況だと思いますし、そうした支援を求めている方に対して必要な対策を、また支援を速やかにできるような体制というものはしっかり整えていかなければならないと考えています。 委員が御指摘になりました生活困難を抱える男女に関する検討会でありますけれども、これまでヒアリングなどを通じて様々な検討をしてまいりましたけれども、こうした事案についてどのような検討がされているか、今確認をしております。検討が十分でない場合には、やはり御指摘のようにこの経済状況の中でこうした方々がいるということも決してまれなことではないと思いますので、追加的なヒアリングなどを行うことによって検討を深めていきたいと考えています。
○島田智哉子君 緊急の課題でもございますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 また、今の時代にそうした女性の保護や相談、支援を行う事業の根拠法が売春防止法であるということについてもかなり問題があるのではないかという思いを持つわけですけれども、そうした点も含めまして是非御検討をお願いしたいと思いますが、小渕大臣そして野田大臣、急な質問で大変失礼ですけれども、そのことについてちょっと御意見を求めさせていただきます。
○国務大臣(小渕優子君) まさにおっしゃるとおりではないかと思います。そうした分野に関しては、正直今の時代に合ってないことが多々あると思いますので、しっかり現状を踏まえ、今の実情に合った形で新しくしていかなければならないと考えています。
○国務大臣(野田聖子君) 正直びっくりしました。速やかに男女共同参画社会にふさわしい法整備を進めるべきだと思います。
○島田智哉子君 力強い御答弁ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。 次に、一人親家庭の支援の在り方についてお聞きをいたしたいと思います。 小渕大臣が掲げていらっしゃいます小渕ビジョンの五つの視点の一つに、「弱い立場や困っている子ども達を健やかに育てたい。」という項目がございまして、その中にこの一人親家庭の自立を支援するということが言われております。大臣は、政府が行っているこの一人親家庭に対する支援の状況について、どのように御認識をされていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) 御指摘の一人親家庭等の自立を支援するという記述につきましては、二つ目の視点の「弱い立場や困っている子ども達を健やかに育てたい。」という項目の中に掲げさせていただきました。私は、この国の一人親家庭についてでありますけれども、やはりどうしても子育てに関する多くの制度、仕組みは両親がいる家庭を前提としているため、一人親家庭に必要な支援が届いていないのではないかという問題意識があります。そしてもう一つ、諸外国に比べて一人親家庭の生活や子育てというものは本当に苦しく大変なものがあるというふうに認識をしています。 また、一人親で経済的に苦しい中で育ったお子さんが、また同じように経済的な困難を抱えてしまうというような負の連鎖も何とか断ち切っていかなければならないと考えています。 親や家庭の状況によりまして子供の可能性が奪われることがないように、様々な困難を抱える一人親家庭の生活や就業をしっかり支援する仕組みを考えていかなければならないと、大変強い問題意識を持っておるところであります。 こうした小渕ビジョンにつきましては、今私の下でプロジェクトチームを立ち上げて検討をしております。今後この一人親家庭の状況と子供の貧困については、来月に取り上げてまた有識者からも御意見を聴きながら、しっかり検討していきたいと考えています。
○島田智哉子君 このところ政府がお取りになってきた母子家庭に対する児童扶養手当等の対応等々、母親だけで仕事をし、子育てをしている皆さん方に大変大きな不安を抱かせてきたことは改めて申し上げるまでもございません。また、就労支援についてもまだまだその支援体制を充実、拡充していく必要があると思いますけれども、その中で、父子家庭に対する支援策というのは余りにもお粗末な状況にあると思います。特にこのところの厳しい経済状況、雇用状況の中で大変に大きな影響を受けていらっしゃいます。 そうした中で、父子家庭に対しても児童扶養手当の支給対象としていただきたいと、そういった趣旨の地方議会からの意見書が多数提出されております。例えば、厚生労働大臣に対して提出された数を聞きますと、十八年度、十九年度で一件であったものが二十年度には二十数件になっているということでございまして、自治体の方々は、まさに住民と近い関係の中で、そうした方々の実情を痛切に感じていらっしゃるんだと思います。 現行の児童扶養手当制度については、離婚等により父がいない母子家庭の生活の安定と自立の促進に寄与することにより児童の福祉の増進を図るということで、父子家庭は対象外となっております。この父子家庭に対しても児童扶養手当を支給すべきではないのかということについては、これまでも与野党問わず国会で議論されてまいりました。しかし、政府の御認識としては、父子家庭は母子家庭に比べて平均年間収入が二倍高い、あるいは常用雇用の割合が高いなど、父子家庭に求められているのは経済支援よりも家事・育児支援であるという御答弁が繰り返し行われてきております。 しかしながら、実態を見てみますと、確かに年間の平均収入は母子家庭に比べて高くはなっていますが、平成十八年度全国母子世帯調査によりますと、母子家庭であれば児童扶養手当の支給対象となる年収三百万円未満の父子家庭は三七・三%にもなっておりますし、また、困っていることは、家事が二七・四%に対して、家計が四〇%と最も高くなっているんですね。 そもそも児童扶養手当制度には所得制限がある中で、平均収入を見ても意味がないのではないかと思いますし、近年、規制緩和等の背景に男性でも非正規労働が増加している、また保育園の送迎のために残業等のある正社員として働き続けられないケースもございます。つまり、父子家庭の状況、ニーズについて政府の認識にはかなりのずれがあるのではないかと思います。 この年収三百万円未満が三七%にもなっている点、それから困っていることとして家計が四〇%と最も高くなっている点について、厚労省としてどのように御認識をされていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答えを申し上げます。 母子家庭の生活状況、これは離婚などにより母子家庭になった後に大きく変化するということが多いわけでございまして、元々就業経験が少ない、あるいは結婚、出産により就業を中断するといったような、女性としての就職、再就職に困難を伴うことが多く、就職しても不安定な雇用条件があることが多いと、こういうふうな事情を考慮いたしまして、私ども、母子家庭特有の問題に着目いたしまして、子育て・生活支援、就業支援、養育費の確保、それから経済支援、これは児童扶養手当の支給を含めますけれども、こういった四つの柱に基づきまして支援を行っているところでございます。 他方、父子家庭でございます。 先ほどお話ございましたけれども、平均年収で見ますと、これはやはり母子家庭と比べて比較的高い水準になっておるわけでございまして、そういう面がある。また、他方で、そうはいいましても子育てと生活の担い手という二重の役割を一人で担われているという点につきましては母子家庭と同じだということで、これは子育て・生活支援、こういったところを中心に現在施策を行っているところでございます。 そういう意味で申し上げますと、児童扶養手当は、母子家庭という特に社会的に厳しい状況に置かれている世帯構成に着目して支給されているものでございまして、父子家庭に対しまして母子家庭と同様に児童扶養手当を支給するということにつきましては、制度の創設経緯、あるいは父子家庭の実態、一般の低所得世帯との均衡、こういったもろもろのことを十分考慮しながら慎重に検討をしていく必要がある課題であるというふうに考えているところでございます。
○島田智哉子君 それは、女性だから男性だからということではなくて、男性であっても女性であっても子育てのために仕事が続けられなくなったり、逆に男性だから家事ができないということではないんだと思います。それぞれ、性別ではなく個々のケースに応じた支援が必要ではないかと思います。 厚労省は、そういった点についてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答えを申し上げます。 御指摘ございましたとおり、一人親家庭の平均年収で見ますと、平均は先ほど申し上げたとおりでございますけれども、それ以外に、お一人お一人を見ると確かに状況が違うというのは御指摘のとおりでございますが、ただ、他方におきまして、先ほど申し上げましたとおり、いろいろほかに考慮するべき点がございます。 この問題につきましては、一人親家庭の問題のみにとどまらず、一般の子育て家庭における低所得者世帯との均衡など、幅広い観点から議論を行う必要がある課題であるというふうに私ども認識しているところでございます。
○島田智哉子君 ちょっと御答弁がよく私には理解できなかったのですけれども、所得制限が掛かっているわけですから、男性、女性にかかわらず手当を支給するということは十分に検討する値があると思いますけれども。 先週、我が党の調査会に父子家庭のお父さんに御出席をいただきまして、お話も伺わせていただきました。その方は現在、六歳のお嬢さんがいらっしゃるそうなんですけれども、生後数か月ごろからお父さんが一人で育てるようになったそうなんですが、やはり当時のお仕事もお辞めになって、しかもおじいちゃん、おばあちゃんが協力してくださるように実家に戻られたということでございました。おじいちゃん、おばあちゃんと同居されていない世帯が七万世帯もあるわけですけれども、その場合、九時から五時の勤務で出張もできないし転勤もできないし、そういう状況の中で仕事を探すというのは本当に難しいというお話もございました。 そうした中で、先ほど申し上げましたように、こうした父子家庭に対する経済面を含めた支援が手薄な状況にあることは、国の担当者の方よりも地方自治体の担当者の方々はその状況を切実にお感じになっておられまして、行政としてもその対応策に取り組む自治体が多くございます。 そこで、地方自治体が独自に父子家庭に対する経済支援を行っている実態について、政府としてこれまで調査をしていない、把握もしていないということでありましたので、今回、我が党の子ども・男女共同参画におきまして、全国の都道府県に御協力をいただきまして実態調査を行いました。今日、資料を提出させていただいております。 その結果については、御覧いただくともう一目瞭然、分かるんですけれども、児童扶養手当に準じて父子家庭への支給を行っているのが十一自治体、また、父子家庭に着目した手当等を支給しているのが六十一自治体、それから、父子家庭を含む一人親家庭を対象とした手当等を支給しているのが百三十一自治体、これだけの自治体が父子家庭に対しても経済支援を行っていることが確認をできました。 今回、この調査を行うに当たりまして、自治体の皆様方には大変な御協力をいただきました。また、そのことは、こうした住民に密接に関係していらっしゃるお立場の方々にとって、この父子家庭への支援策の必要性を痛切にお感じになっていらっしゃる表れではないかと、そのように私は強く感じた次第でございます。 こうした父子家庭に対する自治体による経済支援の状況について、小渕大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) 私は、父子家庭、母子家庭にかかわらず、やはり大変厳しい中で生活されている方はおられますし、お父さんであってもお母さんであっても生活を守りお仕事をしながら子育てをしているということでは何ら変わりはないというふうに思っております。 今の経済状況を見たときに、やはり父子家庭であっても所得制限以下、ぎりぎりで生活されているという方々が増えている中で、自治体はこのような形で対策を打っている。これだけやはりニーズがあるということをしっかり踏まえなければならないと考えています。こうした社会経済状況の変化というものをしっかりとらえた形での対策というものを打っていかなければならないと思っております。
○島田智哉子君 ありがとうございます。 これまで政府が再三にわたって説明してきた内容と実態が乖離している事実、また国が対応していないことに対して多くの自治体が独自に対応されている事実、また男女共同参画社会を目指す国としてこうした状況を放置するべきではないと私も感じておりますけれども、父子家庭に対して児童扶養手当等の支給を対象とするべく必要な法改正を行うべきではないかと、私はそのように感じておりますが、一歩踏み込んで、小渕大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) 先ほども申し上げたプロジェクトチームにおきまして、今後またこの一人親家庭についてしっかり検討していきたいと考えております。児童扶養手当の制度の見直しの在り方については、現在のこの社会経済状況の変化をしっかり踏まえて見直していくべきだと考えております。
○島田智哉子君 是非よろしくお願いいたします。 私どもが必要な費用を試算しましたところ、三百数十億円で、国、都道府県、市町村がそれぞれ百億円程度の負担となりますけれども、少し無駄を省いていただくことで十分に捻出できる額ではないかなと思っております。我が党の調査会でも引き続き調査検討を行ってまいりますが、政府におかれましても是非御検討をお願いしたいと思います。 次に、児童生徒の自殺対策についてお聞きをいたしたいと思います。 自殺対策につきましては、本委員会の中でも柳澤理事と政府側との間で再三にわたる御議論がなされております。また、超党派による自殺対策を考える議員有志の会、会長が自民党の尾辻元厚労大臣、そして柳澤事務局長の下で、私も参加させていただいております。 年間の自殺者が三万人を超える中で、現在の深刻な経済状況、雇用状況を背景とする自殺者が増えるのではないかと、大変な心配と危機感を強く持っております。そうした事態を未然に防ぐためにも国会と政府、あるいは民間の皆様と連携協力して、一人でも多くの命を救えるように、できる限りの対策を講じていく必要があると思います。 そこで、本日は、子供の自殺予防について、また自死遺児に対する支援につきまして政府の御認識をお聞かせいただきたいと思いますが、その前に、昨年十二月十八日に、自殺対策を考える議員有志の会としまして自殺緊急対策に関する要望書を尾辻会長、柳澤事務局長とともに野田大臣に提出をさせていただきました。これまでの対応状況につきまして、野田大臣よりお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 昨年十二月、わざわざお忙しい中お出かけいただきまして、今お話がありました緊急対策五項目を含む申入れをいただきましたこと、心から感謝を申し上げます。 その後の取組について御報告を申し上げたいと思いますが、私自身も、趣旨に書いてあるとおり、先生方の御指摘のとおり、やはり約十年前の金融破綻の際に、二万人台から恐らく経済的な要因で三万人台になってしまったということを踏まえ、現下の経済情勢はやっぱりそれ以上に深刻で、悪化しているというふうに受け止めているところであります。 そんな中で、閣僚懇談会、二月には関係閣僚に、改めてその会の皆様方の思いを踏まえて、それぞれの対策、一層取り組んでいただきたいという旨、お願いをさせていただきました。また、地方公共団体に対しては、失業や倒産、多重債務問題等の自殺の社会的要因に対する相談機関、例えばハローワークとかいろいろありますけれども、との連携強化、また、精神保健福祉センターでの相談活動の充実など対策の推進を図るよう、特にやはり自殺対策の部局を設置してほしいというような依頼を既にさせていただいております。 有志の先生方の強い意思で自殺基本法が十八年度でき、十九年度にはそれに沿って大綱ができる中で、これまで自殺というのは極めてプライベートなこととか、国は関係ないんだとか、そういう中をがらっと方針転換をしていただいたこと、それに対してやはり具体的に現場の皆さんのノウハウをしっかりと受け止めて、できる限りのことに取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いします。
○島田智哉子君 先週の野田大臣の所信の中でも、自殺対策に全力で取り組み、だれもが生きやすい社会を目指すという御発言がございましたが、引き続きよろしくお願いしたいと思います。 それでは、子供、児童生徒の自殺対策につきましてお聞かせいただきたいと思います。 子供を含めた未成年の自殺につきましては、自殺全体のおよそ二%と割合が比較的小さいのですけれども、この世代の心の問題に適切にしっかりと向き合ってまいりませんと、そうした子供のその後の人生において様々な問題を抱え込んでしまいかねないという大変大きな問題であると思います。 この自殺対策につきましては、これは子供、大人に限らず、まずは実態を把握するということがその対策の大前提でありまして、昨年来、柳澤理事を始め有志の会の先生方、あるいは民間の皆様方が中心となって自殺実態白書が公表をされました。そして、そのことで、自殺の要因や地域的特性などが明らかになることで、それに対応した対策が実行される、またそうした仕組みづくりが求められていると思います。 この点を児童生徒ということで見ますと、当時私も厚生労働委員会で質問させていただきましたけれども、警察庁と文科省の自殺者数に大きな差があること、あるいは、いじめが主たる理由とされる自殺が長年にわたり一件も報告されなかったことなど、様々な指摘が行われてきました。その後、文科省では調査方法の見直し、あるいは児童生徒の自殺防止に向けた取組に関する検討会などその対応策の検討がなされてきたことは承知しておりますけれども、その検討結果によって具体的にどのような御対応をお取りになっていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(徳久治彦君) 近年、自殺予防に向けた取組は教育上の重要な課題となっていると認識をしております。 今、委員御指摘のとおりでございまして、私ども文部科学省の方で児童生徒の自殺予防に資する取組に関する検討会というものを開催をいたしまして、十九年三月に、今御指摘のありましたように「子どもの自殺予防のための取組に向けて」の第一次報告を取りまとめたところでございます。 その内容といたしまして、一つに自殺予防の基本概念をどう考えるのか、また、学校における自殺予防活動はどうあったらいいのかと併せまして、やはり自殺に関する実態把握のための学校における体制整備、また、子供の自殺予防に関する教師を対象とした教育プログラムを開発しなさいと、そういうような実施すべき対策等についてこの第一次報告では取りまとめたところでございます。 これを受けまして、私ども文部科学省におきましては、本年度も児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議を設置をいたしまして、専門家や学校現場の関係者の協力を得まして、先ほど第一次報告にもございました教師を対象とした教育プログラムを今開発しておるところでございまして、これを手引書として取りまとめをしているところでございます。 今後とも子供の自殺予防に関する取組を推進してまいりたいと考えております。
○島田智哉子君 そこで、その点につきまして平成十九年版、平成二十年版の自殺対策白書で書かれている部分を抜粋してまいりました。資料三でございます。 御覧いただきましたらお分かりのように、ほとんど同じ文言が並んでおります。一年間という長い期間が経過していて、その間に具体的にどういった対策が取られ、どういった成果があったのか、これでは全く分かりませんので、内閣府の自殺対策推進室と文科省に資料のお願いをいたしました。 そうしましたところ、内閣府の自殺対策推進室の回答は、内閣府では把握していないので文科省に聞いてくださいと。もちろん文科省にお聞きをしております。しかし、その一方で、各省の対策を取りまとめている内閣府としてどのように把握をしているのか、そのことを知りたかったんですね。 もちろん具体的な対策を各省庁が取ることになるんでしょうけれども、その対策を取りまとめるのが内閣府の役割としましたら、それぞれの取組の内容とその成果や課題の把握程度は、それは当然のことではないでしょうか。この白書の書きぶりにしても、担当者の対応にしても、どの程度この問題を深刻に受け止めていらっしゃるのか、全くその誠意が伝わってまいりません。 まず、内閣府にその点を申し上げたいと思います。内閣府より御見解がございましたら、お聞かせください。
○政府参考人(松田敏明君) 今先生から御指摘がありました自殺関係の文科省の関係の資料はどうなっているんだという御照会に対しまして、文科省から同様の資料が出ているということで、私どもから提出するものは特にございませんという御回答を申し上げたところ、私どもが把握していないということに受け止められたとすれば、そうではないことを申し上げておきたいと思います。 私ども内閣府自殺対策推進室、これはまさに政府としての自殺の総合対策の取りまとめに当たっておりまして、先ほど野田大臣から申し上げましたように、基本法の制定以降、私ども、そういう様々な対策に努めているわけでございますが、特に白書の取りまとめに当たりましていわゆるフォローアップでありますとか予算要求等々の取りまとめ、これは役所的な整理でございます。それ以外に、有識者から成ります自殺推進会議におきまして、この政策はどうなんだというような評価といったようなこともやっております。 そうした中で、今児童生徒の自殺の実態把握というものがちょっとテーマとなって議論したことがあるのかということは、確かに突っ込んだ議論をしておりませんで、そうした意味で、内閣府としてこの点についてきちっとした見解を持つべきだという御指摘は今後きちっと受け止めまして、私どもとしても考え方なりを整理してまいりたいと思いますが、少なくとも、全体、各省にまたがります様々な、厚労省でいえばメンタルヘルス等々あるいは精神医療、調査研究、金融庁であれば多重債務、警察庁であれば統計、様々なところを掌握しながら進めておるということでございますので、今後とも御指導、御理解のほどよろしくお願い申し上げたいと存じます。
○島田智哉子君 把握していらっしゃるのであればそのときにお答えいただきたかったと思いますし、また、どんなときにも誠意を持って対応していただきたいと思います。その誠意を持った対応が、やはりこういった自殺対策に本当に真剣に取り組んでいただいているんだなということを感じる一つになると思いますので、今後よろしくお願いしたいと思います。 それでは、文科省にお聞きしますが、この白書には、児童生徒の自殺の実態把握に向けて次のように書かれております。実態が十分に把握されていない要因として、調査が学校関係者のみにより行われていることがあると考えられる。そこで、学校関係者による調査に限界がある場合には、必要に応じて、当該学校とは直接関係ない第三者、教育関係者、法律家、校医、精神保健の専門家などによる実態調査を実施することなどにより、一層正確な実態把握に向けた教育委員会、学校の取組を促進しているとありますけれども、ところが、文科省に資料をいただきまして、また担当者さんからも御説明をいただきましたが、大変残念ながら、この最も早急に対応が必要だと指摘されている実態を把握するということが全くと言っていいほど進んでいないのではないんでしょうか。 例えば、この第三者による実態調査について、この十九年版白書で書かれた後、何件くらい行われたんでしょうか。
○政府参考人(徳久治彦君) 私ども文部科学省といたしましては、子供の自殺の原因等の調査に際しまして、第三者による実態調査がどの程度行われるかどうかの状況については把握してございません。
○島田智哉子君 全く危機感を感じることができないんですけれども、そのいじめ対策緊急支援総合事業は九つの地域のモデル事業と承知をしておりますけれども、その地域以外で発生した自殺についてはそうした体制すら整備されないということではなくて、やはりとても大切な問題でありますから、地域的にモデル事業ということではなくて早急に全国的な事業として行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(徳久治彦君) ただいま委員御指摘ございましたいじめ対策緊急支援総合事業の中で、学校問題解決支援事業といたしまして、今九地域で専門家の方、例えば精神科医、弁護士、臨床心理士、大学教授、教員OBなどの外部の専門家から成るチームを設置をいたしまして、そこでどういう活動をするのかということについての在り方を研究していただいております。また、実際、そこの中でも自殺の実態把握手法についての調査研究を行っていただいて、私どもといたしましては、そのモデル地域におけるそういう研究を通じまして今知見を集積していると、こういう段階でございます。 さらに、今後どのようにすれば自殺の実態をより把握することができるようになるのか、また、これにつきましては、先ほども答弁申し上げました有識者による調査研究協力者会議というのが文科省に設置されております。そちらの方々のお話も聞きながら、専門家チームの設置なり活動の在り方についてより検討を深めまして、今後、これらの知見を取りまとめて全国的に普及をさせていきたいと、こういうふうに考えてございます。
○島田智哉子君 毎年これだけ多くの子供たちが自ら命を絶っている状況を考えますと、一年も二年も掛けて、しかも万が一そうした事態が発生したとしてもほとんどのケースで対応ができないそういった対応では極めて不十分だと思います。 文科省として第三者による調査が有効であるとの御認識であれば、更に十分な体制となるよう整備していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(徳久治彦君) 委員御指摘の点、ごもっともでございます。 ただ、先ほども言いましたように、専門家によるどういうような形での実態把握ができるのかということについての手法、どういう手法を取るのかとか、それからどういう専門家の方を集めるのかとかいうことについての知見がまだ集積されておらないということでございます。これはできるだけそういう九地域を中心としたモデルのいい事例を早急に収集いたしまして、これを全国的に反映をできるように至急取り組んでまいりたいと考えてございます。
○島田智哉子君 本当に急いでいただきたいと思います。 それから、第一次報告の中ではアメリカ・カリフォルニア州の高校の実践例が紹介されておりまして、高校生の六割がこれまでに自殺を考えたことがあるという調査結果があり、死にたいという気持ちをだれに伝えるかという質問には、八割から九割の高校生が同級生の友人と答えたと。ところが、自殺に対するタブーから、相談を持ちかけられた同世代の友人が、この危機をどう扱ってよいのか分からず更に事態を困難にしてしまうという悪循環を引き起こすと。そういう中から自殺予防教育をしなければならないという発想が出てきたということが紹介されております。 報告書にもございますが、我が国では子供の自殺について取り扱うと、かえって寝ている子を起こすのではないかといった不安が強くあるとの指摘もございますが、しかし私は、この子供を対象とした自殺予防教育についても具体的な検討をしっかりと行うべき時期に現在あると、そのように考えておりますが、文科省のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(徳久治彦君) 児童生徒が自ら命を絶つということは、理由のいかんを問わず決してあってはならないことと考えてございます。 文部科学省といたしましては、児童生徒の自殺予防につきまして、まあ学校教育においてでございますけれども、命の大切さということにつきまして、学校の道徳の時間とか体験活動などを始めとして、学校の教育活動全体として指導をするということをいたしておりますし、また、学校における教育の相談体制、これも大事だと思っておりまして、スクールカウンセラー等を配置するような取組も実施したところでございます。 更に加えてでございますけれども、先ほども御答弁申し上げましたように、文部科学省におかれては調査研究協力者会議を、現在、学校現場における自殺予防方策ということで検討いただいておりまして、その中で、教師を対象とした教育プログラムを開始することが大事だということで、先ほども答弁申し上げましたように、教育プログラムを現在開発しておりまして、二月、昨月でございましたけれども、教師が知っておきたい子供の自殺予防マニュアルという教師用のマニュアルを取りまとめたところでございます。現在、今製本作業中でございまして、今年度中に配付をいたしたいというふうに考えております。また、学校向けのマニュアルと教員向けのリーフレットという形で、全教員にそのエッセンスが渡るように現在準備をしているところでございます。 いずれにしても、今後とも自殺予防に向けた教育上の取組を強化してまいりたいと考えてございます。
○島田智哉子君 是非よろしくお願いします。 また、自殺予防だけではなくて、自死遺児に対する支援が非常に遅れていると思います。このことは野田大臣が出席された先月の自殺対策推進会議でも御議論があったとお聞きしておりますが、具体的な御議論の内容についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(松田敏明君) 先月開催されました自殺対策推進会議におきまして、自死遺族支援は取組が開始されているものの、遺児への支援、これが非常に遅れていること、また遺児支援に取り組む民間団体が少なく、遺児の悲嘆への対応といったものが十分になされていないため、その支援が必要であることなどにつきまして有識者より御意見をいただいたところでございます。
○島田智哉子君 この自殺対策、とりわけ子供の自殺対策、そして自殺遺児の支援に対する政府としての今後の対応方針について、野田大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 若干私の私見も交えてお話ししたいと思うんですけれども、まず冒頭、委員からおっしゃった内閣府の自殺担当の役割がまだまだではないかというのは非常に反省をしておりますし、やはり情報の共有、一元化というのは我々がすべき第一の仕事だと思っているので、しっかり取り組んでいきたいと思います。 また、子供の自殺につきまして、してほしくないこと、本当に深刻な問題だと思います。おおむね、やはり子供の自殺というのは、私自身を振り返ってみますと、思春期というのは非常に繊細な、気持ちの中で揺れ動く中でそういう願望を持たれることと、もう一つは御指摘のいじめだと思います。 それで、私自身は、いじめというのは特殊性ではなく、この国では当たり前にどの社会にも潜んでいるものだという前提で、学校の一部にいじめがあるんじゃなくて、大人の世界にもいじめがある。つまり、この国は集団があるところには必ずいじめがあるんだというやっぱり大前提で、スルーでやっていかなきゃいけないと思います。実際に成人の方はパワハラで命を落とされたり、アカハラも、いろんな意味で職場でいじめに遭って自殺をされている方も多いわけであります。 私自身も数年前、それに近いような経験をしまして、本当です。何が問題かというと、相手はいじめている意識がないんですよ。でも、受け止める側はいじめられていると、非常につらいという思いがあるわけで、大切なことは、すべての国民が、いじめは特別なものではなく、この国家にあって、残念だけれども、大人であれ子供であれ、いじめというのが蔓延していると、だからそれに対して自分たちはどうあるべきかという考え方を持たなきゃ、特殊、特殊で何かするんではなくて、そういうやっぱり前提を置いて考えていかなきゃいけないと思っています。 それと、自死遺族の問題ですけれども、実は土曜日に大阪の枚方市で遺族の会の展示がありまして、お話を聞きに行ってまいりました。一人お母さんがいて、その息子さんなんですけれども、三歳のときに市役所に勤めていたお父さんが亡くなられました。お父さんがその遺書を息子さんに残してあって、四年生のときに渡したそうです。そのときはお母さんの前では毅然としていたけれども、二階に上がって号泣をしていたと。それ以降、息子は今日まで涙を見せたことがない、本当にけなげ、でも、逆にお母さんはそのけなげが怖いと。やはりいろいろ思いがあるけれども、お父さんが亡くなったから自分がしっかりやんなきゃいけないんじゃないかというんで、重荷を背負っているんじゃないかというのがお母さんの大変な心配事だったと聞いております。 そこの場でいろいろお話聞きましたけれども、我々も大綱や加速化プランの中で自死遺族の支援というのも入れてあるんですけれども、実際にはその方たちとまだ我々との乖離が発見されました。例えば、実際に遺族の方がその会議に入っていらっしゃるかというと、遺族の代表の方はいらっしゃらないとか、そういうやっぱりそごが見付かりましたので、そういうのを丁寧に改善しつつ、やはり実効性のある取組にいそしんでまいりたいと思いますので、御協力よろしくお願いいたします。
○島田智哉子君 御期待申し上げております。 長い時間の質問、大変ありがとうございました。以上で質問を終わらせていただきます。
○藤原良信君 藤原良信でございます。 委員長、理事の皆様方の御配慮で質問できますことを感謝申し上げたいと思いますし、河村大臣、そして野田大臣、政府委員の皆様、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 今日は、大きく三点に分けまして御質問をしたいと思います。 第一番目といたしましては、格差問題を命題といたしまして題材を掲げて、その対応、政府の見解をお尋ねをしていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 戦後政治の大きな柱であったのは、重要な政治課題と言った方がいいんだと思いますけれども、国民の格差解消、所得層をいかに広げて中間層をいかにつくるかという命題だったんだと思うんですね。そのために様々な諸政策を実行してきたと思いますし、結果といたしまして、先進国の中ではまれに見る模範的な国家づくりに私は成功したんだと思います。 ところが、近年、特に小泉内閣の辺りから格差拡大となりました。これは地域と地域、それから人と人との差がそれが目立ち始めたのであります。今日の政治の大きな課題といたしまして、これらをどう対応していくのかということが、是正をしていくかということが重要な政治問題だろうと思います。 そこで、麻生内閣といたしまして、この戦後政治が進めてきた政治姿勢というものに対しましてどうお感じになり、そしてまた、これらの対応をどうしていこうとしているのか、内閣のかなめの官房長官といたしまして、まずもって、河村官房長官にそのお考えをお示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) お答えを申し上げます。 藤原委員御指摘のように、かつては一億総中流と、こう言われた時代もございました。確かに中産階級の層の厚さというもの、これが日本経済社会の特色であり、かつ強みであった。これが経済成長も支えてきたし、また、民主主義という政治体制、これを一層安定させてきた、このように認識をいたしております。 それは、教育水準が高かった、あるいは国民皆年金、医療制度あるいは終身雇用、こうしたものを軸とした安定した雇用システムがありました。あるいは、財政や税制制度を通じて所得再分配の機能、こういうものも働いておったと。こういうものの政策が日本経済の強み、もたらしてきたと考えております。 しかしながら、藤原委員も御指摘がございましたが、九〇年代以降に入りまして世界経済がグローバル化してきた、あるいは国境を越えた企業、労働移動という問題、あるいはIT産業、IT化が進んできた、あるいは金融資本主義の急激な発展、さらにその上に少子高齢化が急速に進んできた、こういう新しい波、新しい背景が日本経済、日本の社会経済に十分対応してき得たかどうか、これに対してのいわゆる構造改革を進めると、こういう方向になっていったわけであります。 この間、高度成長があり、安定成長があり、さらに失われた十年、デフレ経済の常態化という低成長時代にも入ってきた、こういう経済の大きなうねりもあったわけであります。この中で、日本経済全体の成長力を維持するためのいわゆる構造改革、これは避けて通れなかったと、このように考えておるわけであります。 この中の過程でどういう形で格差が生まれてきたかというと、やはり家など資産保有者とそうでない人の層ができてきた。あるいは正規雇用、非正規雇用、こういう所得格差の問題。あるいは都市で見ますと、大きいいろんな産業を持った都市とあるいは農業、建設業へどうしても依存度が高い地方、これの格差が生まれた。あるいは、金融資本主義、これにうまく乗った高所得者とそうでない人たちの格差、こういう状況ができてきておることは事実だと認識をしております。 確かに御指摘のように小泉政権下においては、構造改革は最大の一つの旗印になって、市場の効率性を重視しながら、官から民へという大きな流れの中の政策を進めてきた。それがその格差拡大の一つの節目になったのではないかという議論があることは承知しておりますが、これだけで決め付けるということについては私はやや短絡的ではないかというふうに思っているんです。 ただ、いずれにいたしましても、こういう背景をとらえて、麻生内閣といたしまして、今のような状況を直視をしながら、日本が本来持っておるこの強みをもう一度取り戻して安心と活力ある社会をつくっていく、これを皆でつくっていくということの重要性を感じておりまして、麻生総理もそのことを鮮明にしておるところであります。 そこで、具体的には、雇用や社会保障のセーフティーネットを強化していかなきゃいかぬということ、また教育制度、特に公教育の再生に全力を挙げること、また地域経済の再生に取り組み地方分権を強めていくということ、それから一方では、低炭素革命、あるいは健康長寿を軸とする新しい成長戦略、これを示していくという、さらに将来的には税制の抜本改革によって所得再分配機能を更に強化する、こういう政策をこれから強力に進めていくことが重要であると、このように考えておるところでございます。
○藤原良信君 御答弁ありがとうございます。 お話のように奥が深いのでありまして、このことだけ掘り下げていきますと一時間ではとても足りませんので、例を挙げて、今喫緊の法律を制定をした等々の分野でその取組姿勢についてお尋ねをしなきゃなりませんので、また機会があったときにこのことについては御質問をさせていただきたいと思います。 そこでなんですが、情報について私は今回取り上げさせていただきたいと思うんですが、これは一昨年九月にデジタル放送への移行完了のための関係省庁連絡会議を内閣官房に設置されましたね。さかのぼりますと、平成十二年に高度情報通信ネットワーク社会形成基本法を内閣官房で所管をいたしまして、これ制定をされております。 現在は、御案内のように情報化社会でございまして、情報というのは生活の重要な柱でございまして、人間の体の一分野と言っても過言ではないと思うんです。このデジタルデバイドというのは、人と人との様々な分野、これ所得を含みますけれども、格差を懸念をする題材ともなっておりまして、富の格差のバロメーターにすらなっていると、そう思います。 そこでなんですが、この平成十二年に制定されました高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の条文で読ませていただきまして明らかなように、国民ひとしく高度情報通信ネットワーク社会の恵沢をあまねく享受できるということをうたわれておりますけれども、この趣旨を尊重してデジタル放送の移行等々に関することについてもこれは臨んでいるんだとは思いますけれども、これで理解してよろしゅうございますか。まずこの点を、野田大臣ですか、お願いいたします。
○国務大臣(野田聖子君) 藤原先生御指摘のとおり、IT基本法の第三条にそのように記されているところであります。 具体的には、この法律の趣旨を踏まえて、まずブロードバンドサービスについては、昨年九月末現在で世帯カバー率が九八・六%に達成していまして、二〇一〇年度までにブロードバンドゼロ地域を解消すること、そして二つ目には、地上デジタル放送への移行については、昨年末現在で世帯カバー率九六%を達成しています。今後、二〇一一年七月二十四日までに全面移行を実現することなどが現行のIT新改革戦略に明記をしております。 今後、関係各省に申し上げまして、デジタルデバイドの早期解消に向けて引き続きの最大限の努力を努めてまいります。
○藤原良信君 そこでなんですが、今御答弁を踏まえてまた御質問いたしますけれども、二〇一一年に地上デジタル放送への移行が、これは国策として決定をしたわけであります。これまでは総務省に設置された情報通信審議会や地上デジタル放送総合対策本部における各種施策の検討や取組が中心でありましたが、国民に親しまれ、生活に最も身近な存在であるテレビが有する社会的影響力の大きさにかんがみ、これらの取組に加えて、各省庁が相互に連携し政府を挙げた取組を推進するという、そういう万全の体制を確保することが必要となるというふうに発表をされました。 そこで、先ほど申し上げましたように、本来、総務省が所管であったんだと思いますけれども、一昨年にデジタル放送への移行完了のための関係省庁連絡会議を内閣官房に設置されましたね。これまで関係者からのヒアリング等を含む会合を開催をいたしまして、昨年七月にアクションプランを取りまとめておられますね。 改めて、この内容をお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(南俊行君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、昨年夏に内閣官房に設置されました、課長クラスでございますけれども、関係省庁連絡会議、都合七回会合を開きまして、アクションプランを取りまとめさせていただきました。 全部で四十項目ぐらいにわたる施策を網羅してございますが、例えば、具体的に申し上げますと、国の所管するような施設につきまして、実は五〇%近くがまだ未改修でございます。そういったものにつきましては、来年十二月までにすべての施設が改修が完了するように改修計画を定めて公表するということも申し合わせております。それから、学校ですとか病院、公民館といった非常に重要な公共施設がございます。こういったものにつきまして注意喚起をいたしますとともに、特に公立の学校、病院につきましては、ほかの施設に優先してデジタル化対応を促進していくことということが申し合わせております。 その他、悪質商法対策でございますとか廃棄・リサイクル対策等々につきまして関係省庁が緊密に連絡するということを申し合わせたところでございまして、現在その取組状況を適宜フォローアップしている最中でございまして、本年六月を目途に、もう一度アクションプランの見直しを図る必要があるのではないかというふうに認識しているところでございます。 以上でございます。
○藤原良信君 ただいまの御答弁を踏まえながら、この問題点について順次御質問いたしますので、御見解をお示しいただきたいと思います。 最初に、受信環境整備の現状でございます。 今お話しのように、二〇一一年七月二十四日、ここから完全デジタル化をするということで発表されて進んでおりまして、いよいよあと二年半を切ってまいりました。テレビでは盛んにデジタルテレビへの買換えを促すコマーシャルが流されております。 しかし、テレビやアンテナを買い換えたとしてもまだデジタル放送を見ることができない地域、世帯が相当残っているという事実がございます。NHKの資料によりますと、平成二十年度末での地上デジタルの世帯カバー率は九七%であります。三%の世帯ではまだデジタル放送を受信できる環境になっていないことになっております。民放の場合はもっと大きな数字が出ると思うんですね。 これら整備が進んでいない地域とは、御案内だったと思いますけれども、山間などで電波が届きにくい地域に少数の世帯が住んでいるような場所でありまして、このような地域は、財政基盤が弱い地方の民放が自ら中継局を整備することは難しいと考えられるような地域でもあります。特に、このごろの景気悪化の中で広告収入が大幅に減少している状況でもあり、民放自らが中継局を整備するのは一層厳しい環境になっている状況だと思います。 国家が国策としてデジタル移行を実施するんであれば、国として民放等の中継局整備に対して何らかの支援、応援をすべきと思いますけれども、どうなんでありましょうか。 そこで、それを含めまして、民放一社当たりデジタル中継局整備に幾ら掛かるのか、そしてまた中継局整備に対する国の支援策といいますか、状況をお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(久保田誠之君) お答えいたします。 民放テレビ会社のデジタル中継局整備に要します投資額につきましては、日本民間放送連盟の取りまとめ、これは平成十九年九月取りまとめでございますけれども、ローカル放送、これは大規模なキー局などを除いた数でございますが、百十二社ございます。一社平均で、親局と中継局の設備に約十八億円が必要とされております。 現在、放送事業者は、二〇一一年七月のアナログ放送の終了に向けまして、遅くとも二〇一〇年までに必要とするすべてのデジタル中継局の整備を目指しまして、工程表、いわゆるロードマップと呼んでおりますけれども、これを策定しまして、これに基づきまして計画的にデジタル中継局設備を建設しているところでございます。このロードマップによりますと、民間放送全体で約七千百局という大変な数でございますが、この局の整備が計画をされております。 しかしながら、これらのデジタル中継局の中には、先ほど委員から御指摘ございましたけれども、民放自らの経営努力では整備が困難であるというものもございまして、約九百局見込まれております。このデジタル中継局の整備を確実に実施するために、平成十九年度から国の補助事業を実施しておりまして、平成二十一年度予算案におきまして整備費用の二分の一を国が補助するということで、合計約十七億円を計上しているところでございます。 以上でございます。
○藤原良信君 私も、ロードマップは昨年六月に公表されていますから、拝見させていただきました。 これは、現時点で中継局の整備が進んでいない地域の多くは、現在アナログ放送においても放送局による中継局の整備はなくて、自治体や地域住民が共聴施設を整備してテレビを見ている地域でもあるんです。 しかし、これらいわゆる辺地共聴施設のデジタル化対応の目途が、自治体の厳しい財政状況の影響もありまして、遅れている現状でもあります。総務省の昨年九月の発表によりますと、私の把握しているところでは、一万一千七百七十七の辺地共聴施設のうち、デジタル化の進捗率は一二・九%しかないんです。今後のデジタル化のめどが立っていない施設も二千二百八十八施設なんです。全体の一九・四%も残っている現状であると思います。 ただいまお話しの昨年六月に公表された地上デジタル放送市町村別ロードマップによりますと、完全デジタル化が実施される二〇一一年の最終段階でも、実に三十万から三十五万世帯がデジタル放送が見られないまま残るという計算をされているんですね。 例を挙げて言いますと、私は岩手県でございますが、岩手朝日テレビでは昨年十二月末でカバー率が八六・一%、最終段階での難視聴世帯は最大で二万五百九十世帯です。四・三%の世帯がデジタル放送が見られないまま残ると試算されております。 そこで、政府におきましては、現在の地上デジタルのカバー率と最終的に残るデジタル難視聴世帯の数を御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(久保田誠之君) 地上デジタル放送の電波でのカバー率でございますけれども、先ほどお話ございました市町村別ロードマップに沿いまして、これは中継局を次々に建設していくわけでございますが、順調に拡大しているわけでございます。先ほど野田大臣からもお話ございましたが、昨年末で全国の世帯カバー率が約九六%に達している状況でございます。これが現状でございます。 この電波のカバーするエリアの外におきましては、いわゆる辺地共聴施設を使いましてテレビを視聴していただいているわけでございますけれども、この共聴施設のデジタル化向けの改修が必要になるわけでございます。この電波によるカバー世帯数とそれからデジタル化改修されました辺地共聴施設の加入世帯数、これを合わせたものがデジタル放送視聴可能世帯数ということになるわけでございます。 委員御指摘のとおり、アナログ放送とデジタル放送の電波の特性が違っておるということで、これまでアナログ放送で視聴できたにもかかわらず、デジタル放送に変わりますと視聴できなくなるという世帯がシミュレーションによりまして予測されております。放送事業者のシミュレーションによりますと、先ほどお話がございましたように、NHKで約三十万世帯、そして民放で約三十五万世帯となっております。これは置局の場所が多少違いますので、こういう数字の差になって表れております。 現在、中継局が開局をしております地域に出向きまして、幾つかのポイントで電波を実際に測定いたしまして難視聴地区であるかどうか、その精査を行っているところでございます。今後の実態調査の結果に基づきまして、難視聴となる地区につきましては、新たなデジタル中継局を置局する、あるいは共聴施設を新設する、あるいはまた既設のケーブルテレビに接続をする等々の対策につきまして今年八月を目途に検討を進める予定としてございます。 総務省といたしましては、こうした対策の推進によりまして、先ほど三十万から五十万と試算されましたような難視聴世帯、これをできるだけ小さくするよう努力をしてまいりたいと考えております。
○藤原良信君 この際、テレビの役割ということについて見解をちょっとお聞きしていきたいんですけれども、その重要性といいますか、これらの対応によって、先ほど一番最初に申し上げました格差の拡大になる懸念を持つものですからこの題材として御質問しているんでありまして、テレビの役割についてちょっと御見解をお聞きをしていきたいと思います。 テレビは今や国民の最も身近なメディアであることは御案内のとおりでございまして、情報社会と言われる現代におきまして、国民生活に必要不可欠な存在となっております。地震時の、災害時ですね、地震時のメディア利用に関する民間の調査によりますと、地震が起きたときに、五十歳以上の女性の方八八・九%がテレビを見るとなっておりました。ラジオが六・五%なんです。ネットが三・五%でございまして、圧倒的にテレビなんですよ。災害時にいかに多くの国民がテレビから情報を得ているかが示されていると思います。 また、NHK放送文化研究所がテレビや新聞、インターネットなどのメディア評価を調査をしたところ、世の中の出来事や動きが分かる、人との共通の話題が得られる、関心のない分野のことでも知識が得られる、気軽に楽しむ、感動するなどの項目でテレビ、それも地上テレビが他のメディアを大きく引き離しております。高い評価を獲得しているんであります。 まさにテレビは国民の情報源でございますし、娯楽や文化の供給主体として重要な役割を担っていることを示しております。 この国民生活に必要不可欠なテレビが二〇一一年七月に突然見えなくなるという事態を、これは起こしてはならないということは当然でございます。ましてデジタル難視となる世帯は山間などの過疎地域でございまして、情報がはんらんをいたしております都会と違いまして地上テレビから得られる情報はまさに生命線なんであります。この地域に今まで以上の情報格差、すなわちデジタルデバイドを生じさせることは絶対にあってはならないと思うんですね。 政府は、このデジタル難視の世帯は暫定的に衛星放送によって対応するとの考えのようでございますね。ところが、ここが問題なんです。衛星で送られてくる番組は東京から発信されるんです。東京の番組なんです。ローカル番組や地域のコマーシャルというのは放送されないんです。気象情報や災害情報も東京の情報が放送されることになるんであります。これでは住民の安全の面でも生活の面でも問題が生ずることになると思いますね。周辺の他の地域との更に情報格差が広がることは避けられないと思うんです。 格差があるところだからこそ、辺地だからこそ、今まで不便を来していたわけですから、さらにそういうところがデジタル化になっていって、整備が対応し切れないということでデジタル放送が見られない地域になっていく。差があるところが更に差が出てくるということを私は懸念をするものなんであります。テレビは国民生活に必要不可欠なものであり、更に言えば、テレビを通じて情報や娯楽を得ることは国民の権利と言っても過言ではないと思うんですね。 そこで、特に過疎地域等の情報過疎地域において地上テレビの果たしている役割について、官房長官のお考えをお示しをいただきたいと思うんです。
○国務大臣(河村建夫君) もう今、藤原委員が御説明されました。全く同感であると申し上げていいと思います。 特に地方、これはもう都市部とか田舎とかにかかわらずということでありますが、特に地方、特に過疎地域にあっては、おっしゃるようにテレビが果たしている役割は非常に大きいものがあって、そこからいろんな情報を取りながら生活をしておられるわけでありますから、おっしゃるとおり生命線であると、私もそういうふうに思います。そういう点で、特に災害時とか、そういう情報も非常に大きな情報源でありますから、国民の安心、安全のために地上テレビの重要性、これはもう言うまでもありません。 そういう観点からして、おっしゃるとおり、まさにデジタルデバイドがあってはならぬと、こういう結論になると思いますし、いわゆるデジタル放送をすることによってチャンネルが集中的になっていろんなほかのチャンネルが生まれるわけでありますから、ますますこれ重要になってくると、こういう認識を抱いておるところであります。
○藤原良信君 ところで、政府委員の方で結構なんですけれども、総務省からいらっしゃっているんですか、暫定的に五か年、衛星放送でカバーするんだという考えなようでございますね。ただいま私がテレビの役割の中で質問という形で取り上げさせていただきましたけれども、そうなりますと、東京から放送を発信されるということですね。東京の放送が、東京のコマーシャルが、東京の災害が北海道やらあるいは辺地の地方に流されたとしても、より拡大するんじゃないでしょうか、格差が。それについてどういう見識を持たれておりますか。 これ、後でまたIT基本法の私は条文に掲げられていることについて重なっていきますから、改めて全体でお聞きしておきますけれども、その趣旨とどうも反しているんじゃないかと思うんですよね、条文と、IT基本法をつくったときからの。ちょっとお示しいただけませんか。
○政府参考人(久保田誠之君) 今委員から御指摘ございました、いわゆる衛星セーフティーネットというふうに私ども呼んでおりますけれども、中継局の建設あるいは辺地共聴施設のデジタル改修が間に合わない部分につきまして、特定の世帯に対しまして衛星を経由してテレビの番組をお届けするという仕組みがございます。 これは暫定的あるいは一時的というふうに私ども常々申し上げているわけでございますけれども、全くテレビが映らなくなってしまうということは避けなければいけないというのが大前提でございます。したがいまして、アナログ放送をではずっと続けるのかということになるわけですが、これもデジタル完全移行に反することになりますので、衛星を経由してテレビの番組をお届けをするという最低限のテレビ番組提供、映像情報の提供を達するべく、この衛星によるセーフティーネットを計画しているものでございます。 ですから、あくまでも全くテレビを見ることができなくなるということは避けるということでやむを得ず講ずる対策であることでございます。
○藤原良信君 官房長官、恐縮でございますけれども、今までの御質問の流れとして再度質問をさせていただくのを御了解いただきたいと思いますけれども、これは一総務省の所管という問題ではないんですね。これは、だから前段で私が御質問したのは、それだけの国策であったがゆえに内閣官房にデジタル放送への移行完了のための関係省庁連絡会議を設置をされておりますね。これは国策なんです。ですから、国策としてやる以上は、これは一%といえども、さっきNHK三十万、それから民放三十五万世帯はこれは残ってしまいますよというお話しになりましたね。そういうことがあっちゃならないと思うんです。 テレビの役割というのを朗々としてなぜ述べたかというと、もう国民生活の中で欠くべからざるものであり、人間の体の一部になってしまっているという情報が、なおかつ有事の際、災害時においては、私は先ほど調査による数字も挙げました。大方がテレビで対応するという形のもう世の中になっているわけなんです。 今の、大変恐縮ですけれども、総務省の政府委員のお話だと、これは後々述べていきますけれども、IT基本法の私はこれは条文に合致しませんよ。これらを踏まえて官房長官、ちょっとお示しいただきたいです。
○国務大臣(河村建夫君) 今の御指摘は私も非常に大事な点だと思います。アナログ放送が終わる、そうしたらデジタルが見えなくなったということでは絶対に困るわけでありますから、デジタル化による情報格差は拡大させないというのが基本的な考え方であります。 そこで、先ほど御指摘ありました関係省庁の連絡会議を設けてこれまでやってきたわけでありますが、私は、それを更に格上げして関係閣僚会議に上げて、私の下で本格的に調整をして、いわゆるデジタル化に遅れているところについては中継局を早くつくらせるとか、これ二〇一一年スタートまでにやはり努力をしなきゃいけません。一〇〇%を目指してやる、当然のことだと、私はそのように考えておりますので、この閣僚会議できちっとした取組をしたいと、このように思っております。
○藤原良信君 大変前向きな答弁だと、前向きな姿勢だと思うんですね。是非これは格上げしていただいて、やっぱり閣僚会議で、これは国策でやったんですから、閣僚会議でこれはやるべきことだと思いますね。北海道は面積も広いから、そういうところほど、これはもうどうにも整備し尽くされてないんです。 そこでですけれども、改めて政府の決意をお尋ねしていきたいと思うんですけれども、これはIT基本法と、私は条文のことを先ほど申し上げましたけれども、なぜIT基本法を作ったのかということに発信するんだと思うんです。これ、平成十二年に策定しておりますけれども、さかのぼってこれらの目途で作られてきたんだと思います。 昨年の六月に、総務省の情報通信審議会の答申、地上デジタル放送の在り方と普及に向けて行政の果たすべき役割では、地上放送のデジタル化の意義として、日本が世界で最先端のICT国家としての高度な情報通信の基盤を構築し、国民一人一人が高度情報通信技術のメリットを享受できるようにする、そのためには地上放送のデジタル化は不可欠であるとしております。地上デジタル放送のネットワークはまさに高度情報通信ネットワークの一翼を担うものであると、そういう位置付けなんですね。 そこで、IT基本法、先ほど来申し上げておりました高度情報通信ネットワーク社会形成基本法、この中の条文で、第三条で、すべての国民が情報通信技術の恩恵を享受できる社会の実現をうたっているんであります。すべての国民が情報通信技術の恩恵を享受できる社会の実現をするんだということが第三条なんです。 第八条では、高度情報通信ネットワーク社会の形成に当たっては、地理的な制約、ただいま申し上げてまいりました面積の広い北海道や岩手県、に基づく情報通信技術の利用機会の格差が高度情報通信ネットワーク社会の円滑かつ一体的な形成を著しく阻害するおそれがあることにかんがみ、その是正が積極的に図られなければならないと、第八条でこう規定しているんです。 そして、第十条ではこう掲げられております。国は、第三条から第九条までの基本理念にのっとり、高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する施策を策定し、及び実施する責務を有すると規定しているんであります。国家の責任でやらなきゃならないということなんです。 つまり、地上デジタル放送ネットワークについて、地理的な制約によるデジタルデバイドを解消することは、まさにIT基本法に基づく国家の責務になっているんであります。これ、国で作った基本法ですよ。 一昨年九月には、政府は、デジタル放送への移行完了のためのただいま申し上げてまいりました関係省庁連絡会議を内閣官房に設置をし、同会議は昨年七月に、地上デジタル放送への移行完了のためのアクションプラン二〇〇八を発表しております。その中で、これまでは総務省に設置されました情報通信審議会や地上デジタル放送総合対策本部における各種施策の検討や取組が中心でありましたが、国民に親しまれ、生活に最も身近な存在であるテレビが有する社会的影響力の大きさにかんがみ、これらの取組に加えて、各省庁が相互に連携し、政府を挙げた取組を推進するなど万全の体制を確保することが必要であるとしているのであります。 私はこの考え方に基本的に賛成であります。同感なんです。地上デジタルは国策でやるんです。何度も申し上げてまいりました。一総務省の施策ではないんです。だから法律を作ってきたんだと思うんです。だから内閣官房に対策本部を置いたんだと思うんです。 景気、財政状況の厳しい中で、民間企業である民放や自治体、ましてや地域住民の負担に頼っていたら、二〇一一年七月に地上テレビが見られなくなる地域が出てくることは明白なんです。政府は、二十一年度予算案に辺地共聴施設の補助率を引き上げる等の措置は盛り込んでおりますが、それでも決して十分とは言えないんです。国策として、政府全体として取り組む地上デジタル化において衛星で措置するから一%や二%の世帯は地上テレビが見られなくてもいいんだ、そのぐらいの数であれば仕方ないんだということは、これは絶対にあってはならないことだと思いますよ。 改めて官房長官、地上放送デジタル化に当たりまして、テレビの見られない世帯は一世帯たりとも発生しないという麻生内閣、内閣のかなめの官房長官として、この際、国家国民に対して明確な御所見をお示しすることが肝要だと思うんです。どうぞよろしくお願いいたします。
○国務大臣(河村建夫君) 重ねての御質問で、私からも重ねて決意を申し上げたいと思いますが、IT戦略本部は、IT基本法にのっとって内閣においてこれは総理大臣が、麻生総理大臣を本部長として我々がおるわけであります。そういうことで政府を挙げて全体として取組は示しておるところでございますが、特に今御指摘のあった平成二十三年、いわゆる二〇一一年の七月の完全デジタル化に向けてデジタル中継局あるいは共聴施設の整備、この支援、これを進めてきてアクションプランを作ってやってきております。しかし、実際に二〇一一年スタートしたときに、これで取り残しがあったということはこれは許されないというふうに私も考えております。 そこで、先ほど申し上げましたように、この各省庁連絡会議を閣僚レベルに引き上げて、そこで本格的にこの完成を目指してやっていくということでありますから、まさに政府全体を挙げて、今御指摘の点を踏まえて万全を期してやっていきたいと、このように思います。
○藤原良信君 よろしくどうぞ、ただいまの発言は非常に重いと思いますので、官房長官、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 次に、二点目の質問に入らせていただきますが、一回に御質問させていただきます。 経済財政諮問会議について、この意味合い、存在についてお示しをいただきたいと思うんです。 衆参の本会議、予算委員会等において度々この問題は論議をされてきたんですね。私は常日ごろ思ってまいりましたけれども、各省庁に置かれております私的諮問機関、多数設けられておりますが、あるいは多くの審議会が存在しておりますが、これは国家だけじゃなくて地方公共団体も総じてそうなんでありますが、私はこれは行政の隠れみのになっているのではないかという懸念を持っております。行政の責任転換の場にすらなっていないか、そう感じてまいりました。 専門家の意見、外部の意見を伺うということは、生かすということは、これ否定するものじゃありませんけれども、私ども国会議員は国民から選挙という厳正な審判の下で選択をされ、それぞれの専門分野の能力を持った方々が国会議員となっていると思いますし、国民の声の代弁者でもあると思います。その国民の声を国政に反映させる責任を持つ国会議員が諮問機関の意見や審議会の意見に比べてどうも軽視をされているんじゃないかという危惧を持つのでありますが、改めて諮問機関、審議会を見直しを含めてどう考えているか、私はする必要があると思いますが、御見解をいただきたいと思います。 それから、続けて質問させていただきますが、この経済財政諮問会議はよくよく見ると、よくよく疑問を持つところがあるんですよ。これは総理が議長を務めておられるんです、経済財政諮問会議は。内閣官房長官、経済財政担当の内閣府特命担当大臣、関係閣僚が議員となっております。ほかが四名の民間議員という構成員になっておりますね。総理が諮問をし、総理が議長をやっているところで、総理に答申を出すんですね。これはどんなものでしょうかという感じを持つんです。 しかも、この経済財政諮問会議は、これは経済財政改革の基本方針、それからいわゆる骨太方針ですね、予算編成、これは二十一年の国家予算の基本方針もここで作られているんです。手続上は閣議を経て成案となるということは分かりますけれども、いずれそれ翻ることはないと思うんですね。なぜならば、総理が議長をやっているんですから。諮問会議の答申した内容は、手続上、ただいま申し上げましたように閣議決定を経て成案となる。 私は、三権分立の趣旨からいっても、国会議員、先ほど前段で申し上げましたいろんな国会での発言とかなんかとの比較からいっても、やはりこれは、ずっと衆参の本会議、予算委員会で度々なぜこの問題が起きてくるのか、話題とされているのか。 ただいま申し上げましたことを踏まえまして、官房長官、先ほど来申し上げておりますけれども、内閣のかなめでございますから、この経済財政諮問会議の在り方について御所見をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) この経済財政諮問会議について様々な御意見がある、今も御意見賜りました。そのことについて私も承知をいたしておるところであります。 ただ、この経済財政諮問会議というのは内閣総理大臣のブレーン的役割を果たしていただいておりまして、これまでも時々の内閣が抱えているいろんな課題についてその解決に向けての一つの指針を出していただく、こういう役割、大きな貢献をしてきたというふうに思っております。 ただ、ここにおいてその調査、審議、いろいろやられておるものを受けて、今委員が御指摘のように、最終責任はこれは内閣が負い、閣議によって決定をしていくというこの仕組み、これはちゃんと機能しているわけでございます。 ただ、このことがその隠れみのになっているんじゃないかとか、あるいはこれがそのままずっといって国会軽視ではないかとかいうことの御指摘がありますが、これは、こういうことに対しては、その区別といいますか、それにちゃんと答えられるような、私は中に入ってみて、その仕組みにはなっておるというふうに思います。ただ、これを今後どういうふうに更に活用していくかということも必要だろうと思います。 かつて審議会があって、これに対してもいろいろ批判があった。そこで、平成十三年には中央省庁改革というのがあって、そこで審議会の在り方等々について見直しがやられ、それから政策審議とか基準作成機能、こんなものはもうやめるんだという方向も出されました。要するに、役所側が政策誘導のためにこれを使うんじゃないかとか、あるいは国会の答弁の中で我々の方が逆にこういう審議会の意見も踏まえてというようなことが起きて、これでは駄目だということになってかなり見直しが行われて、必要のないものはどんどん廃止をしていったところでございます。 しかし、こういう懇談会とか私的諮問機関、こういうものはやっぱりいろんな意見を聞く上ではそれなりの役割を果たしておりますから、これをどういうふうに取捨選択してきちっと政策に生かしていくかということが私は大事だと、このように思っております。 そこで、経済財政諮問会議においては骨太の方針を出していただく、その中で政府として最終的な責任を持ってその方向付けをするということでございますから、これがあることによって、本来のいわゆる政党政治とも言われます、また国会の立法府の役割、そういうものを無視したことになる、こういうことには私はならないというふうに考えておるわけでございます。
○藤原良信君 この問題も奥が深いんです。もう一点あるものですから、またの機会に官房長官、いろいろと議論をさせていただきたいと思いますけれども、いずれ、今日は投げかけさせていただきたいと思います。 疑問に思っている点。これは、なぜ衆参で、本会議、予算委員会、私も前、予算委員でございましたので、予算委員会でも度々出てきたんですね。しかも、与野党を通じてです。ですから、これは謙虚にこの題材についてはとらえていかなきゃならないと思います。改めてこれは取り上げさせていただきます。 三点目、御質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 海洋基本法、これ平成十九年に制定をされました。内閣官房に総合海洋対策本部が設置をされたのであります。河村官房長官が副本部長になられて、総理大臣が本部長でございます。これは、総合海洋政策本部は海洋施策を集中的かつ総合的に推進するとなっております。その実施状況ということをお尋ねをするのを通告しておりましたけれども、これは時間の関係で、それは簡潔にお願いできればと思う次第でございます。大変恐縮でございます。 私は、捕鯨問題をこれと絡めて御質問させていただきたいんです。というのは、諸外国から捕鯨のことで大変日本が非常に理に合わないといいますか、不理屈な状況下が見られているのを懸念しておりまして、そして近年、シーシェパードという、妨害行為が度々続いているんですね。 これは御案内のように、かいつまんで申し上げますけれども、歴史がございまして、一九八六年にIWCが商業捕鯨を停止をいたしました、一時停止。しかしながら、それからIWCに調査捕鯨ということで正当に認められて我が国は実施してきた。勝手な行動ではないわけなんですね。しかしながら妨害をされていると。公海上で我が国の船上にまで乗り込んでくるという、これは刑事事件として立件されたことがあるのかどうだか、現状はどうなっているかという、その状況をお示しをいただきたいと思いますし、この問題は様々な問題をはらんでいるんです。 私は、鯨問題についてはずっと長年ちょっといろいろ勉強させてもらってきましたけれども、人類の食べる食料、海の食料の五倍から六倍、えさで食べているんです、鯨が。だから、生態系の破壊にもつながっているんです。間違いないんですよ。これは専門家のちゃんと本も出ています。 ですから、日本政府といたしまして、食料資源としてどんどんこれを活用すべきであるということをIWCに僕は主張していくべきだと思うんですね。国際捕鯨委員会ですね、IWC。六月に今年も開催されますでしょう、年一回ですから。ですから、そういう問題もある。 それから、公海上の船の上というのは、これは日本の国内ですから、そこに乗り込んできたのを捕まえることもできないで、それで、指名手配してもこれは確保もできない、そんな状況下がずっと続いているというのは、私は子供たちの教育にも悪いと思うんです。 これは、過去、衆議院、参議院の決議を実はしております。一連の妨害行為、テロ行為、犯罪行為であり、我が国の主権を著しく侵害する行為であると、各省庁一体となって毅然たる姿勢をもって対処すること、これ一点。 それから、豪州に、豪州というのはオーストラリア、事件に関係した者を厳正な処置をすることを強く要望するというこの大きな内容の二点で、これは参議院、衆議院、両方とも決議しております。 これらを踏まえて、政府としてどう進めてこられたんでしょうか。これは、総合海洋政策本部というのは内閣官房に設置をされているということが重要だと思うんです。五か年で見直すということも承知をしておりますけれども、これは是非、官房長官、ただいまの質問を全体的にとらえてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 日本は海洋国家であり、いささか遅きに失したかもしれませんが、海洋基本法ができた。このことによって同本部の下、いろいろな計画がございます。時間の関係もございましょうから細かいことは申しませんが、この中に海洋資源の開発とかその利用の推進というのがございます。この調査捕鯨はその部類に入るだろうと思いますけれども、その中で考えていくということであります。特に、最近のシーシェパードの妨害行為、これは非常に私も遺憾なことであるし、これに対して早急な対策を立てなきゃいかぬ。これまで決議もいただいていることでございます。 実は、今回のソマリアのいわゆる海賊対策、海賊法案、これについてもこれが取り入れられないかという議論もあったんでありますが、これはまずは海賊というところまで入らないということになりまして今回の中には入っておりませんけれども、しかし、それに類する考え方だということで、海洋本部の事務局が中心になって、今、成案を得るべく、関係府省との連携協力の下で今進めておるところでございます。 御指摘のように、捕鯨は日本のまさに伝統産業でもあり日本の文化の一つだとも言われてきておりまして、国が違い文化が違うとこうも考え方が違うのかと、こう思いもいたしておりますが、日本としてはこの基本線をしっかり守っていかなきゃなりませんし、この調査捕鯨を確保していくということは非常に大事なことでございます。IWCに対しても、同意見になるようにこれまでも努力をしてきておるところでございますが、思うに任せていない点もございます。 しかし、日本としては、この捕鯨というものがどういう形でこれまで日本の一つの漁業、水産業の中に位置付けられ、どういう伝統を持ってきたことかということは絶えずPRをして、同調を求めていかなきゃいかぬことだと思っております。そのことと、このシーシェパードの妨害行為、これに対してやっぱり毅然たるひとつ態度で臨む、これは政府の方針でもございますので、この成案を得次第お諮りしたいと、このように考えておるところでございます。
○藤原良信君 これは、一水産庁とかそういう問題じゃなくて、先ほど来、内閣官房にこういう本部を設置をしたと、新たにつくったということは、こういうような対処をしていくというまさしく題材だと思うんですね。ですから、ただいま御質問の中でいろいろ私は触れてまいりましたけれども、それぞれ政府委員の方々、各省庁からいらっしゃっておりますので、IWCの年次総会、これからどう対応していくかということを含めて、これまでの事案について、状況下についてお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(池田克彦君) 捜査状況について御報告いたします。 警察が捜査しておりますのは、平成十九年二月十二日に発生いたしました、シーシェパードの所有船が調査捕鯨船に対しまして発煙筒を投げ、あるいは海中にロープを投下すると、そういう妨害行為を行った事案でございますが、本件につきましては、威力業務妨害という容疑で昨年の八月に男性被疑者三名、十一月に女性被疑者一名、これを特定いたしまして、逮捕状を得た上、ICPOを通じて国際手配をしております。現在、身柄確保に向けまして、関係各国の協力を要請して努力しているところでございます。
○政府参考人(城野功君) 海上保安庁におきましては、平成十九年度の調査捕鯨につきまして捜査を実施しておりますが、平成二十年一月十五日に発生いたしましたシーシェパード活動家によります我が国調査捕鯨船に対する乗り込み行為や、あるいは同年三月三日に発生しました薬品入りの瓶を調査捕鯨船に投入する行為等の妨害活動に関しまして、現在、艦船侵入罪、威力業務妨害罪等の容疑で捜査を進めているところでございます。 また、これらにつきましては、被疑者が国外に所在しておりますことから、関係国の協力も得ながら被疑者及び犯罪事実を特定すべく、鋭意捜査を進めているところでございます。
○政府参考人(本村裕三君) お答え申し上げます。 衆参両院の関係委員会の決議の中で、妨害活動を行った関係者に対し、豪州、オランダ及び米国を始め関係国政府は厳正に措置をすることを要請するという点について特に申し上げます。 これにつきましては、あらゆる機会をとらえまして、様々なレベルから、豪州、オランダ、米国を始めとする関係国に対し、各国の国内法及び関連の国際法に基づき、しかるべき対応を取るよう申入れをしているところでございます。特に、今回の調査に対します防衛活動に関しましては、二月の九日と十日に水産庁長官からそれぞれの在京大使館公使に対しまして次のような要請を行ったところでございます。 反捕鯨団体のシーシェパード所属船の旗国、旗の国でございますが、旗国でありますオランダに対しましては妨害行為の即時取締り、それから同団体の寄港国であります豪州に対しましては捜査を含めた適切な措置、さらには同団体の本拠地の所在国であります米国に対しましては妨害行為の再発防止、抑止のための措置ということでございます。 このような要請効果もございまして、去る二月二十日に豪州連邦警察がシーシェパードの所属船舶の捜索を行い、証拠を押収して現在捜査を行っております。また、三月九日から三日間行われましたIWCの中間会合におきましても、オランダも法的措置等を検討している旨述べるというふうなことで、一定の成果が見られているというふうに考えております。 以上でございます。
○政府参考人(高岡正人君) 外務省といたしましては、衆参両院の関係委員会における決議を踏まえまして、シーシェパード船舶の旗国、旗の国でありますオランダや寄港国である豪州等に対しまして、大臣レベルの働きかけも含めまして、累次の機会をとらえ、かかる妨害行為は極めて遺憾であると申し入れるとともに、これまでの妨害行為について関係する国際法及び国内法に従い適切な処置をとるよう強く求めてきておるところでございます。 二月に発生しました妨害行為に際しましては、二月六日、御法川政務官より在京オランダ大使に対しまして、シーシェパードによる妨害行為は極めて遺憾であり、同団体による妨害行為を中止させるとともに、かかる妨害行為が再発しないよう、責任ある旗国として適切な措置をとるよう申し入れました。また、豪州に対しましても捜査を含めた適切な措置をとるよう求めました。 それから、今月九日から十一日にかけまして国際捕鯨委員会、IWC中間会合が開催されたところでございますが、そうした際も、我が方代表団から、このシーシェパードが行った妨害行為についてビデオを使用しながら事実関係を詳細に説明し、これを強く批判しました。この結果、多くの参加国から、同団体の妨害行為を強く批判するとともに、関係国が迅速に対応すべきであるとの意見が表明されたところでございます。 また、先ほど水産庁からも説明がございましたが、我が方の要請に対する関係国の対応としましては、豪州連邦警察が二月二十日、シーシェパード船舶の船内捜査を行ったと承知しております。また、本年の中間会合においてオランダ代表団から法的措置等を検討している旨発言がございました。 外務省といたしましては、このような関係国の動きを適切にフォローしていきたいと、そういうふうに考えているところであります。 先ほど、次回のIWC年次会合に対する対応について御質問がございました。これにつきましては、今回の中間会合等の結果なども踏まえまして今後検討していきたいと思っておりますが、いずれにしましても、科学的根拠に基づく捕鯨資源の適切な保存管理等、その持続可能な利用が図られるべきであるとの立場に基づきまして、各国に対し理解を求めていく所存でございます。 また、シーシェパードによる妨害行為に関しましても、妨害行為の再発防止に向けまして引き続き参加各国の理解と支持を求めるとともに、関係国に対して引き続き働きかけていく所存でございます。 以上です。
○藤原良信君 ありがとうございます。時間です。
○委員長(愛知治郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(愛知治郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。初めに、官房長官にお尋ねをしたいと思います。 先ほどの藤原委員さんの質問で、地上デジタル化、一〇〇%完全デジタル化を目指すということで関係省庁連絡会議を閣僚会議に格上げをするという答弁、大変私は感動したところでありますが、まさに河村官房長官のリーダーシップを発揮されまして、是非これもお願いをしておきたいと思います。 経済財政諮問会議とか、今日は、規制会議、後ほど質問しますが、いろんな諮問会議がありますが、やはり官高党低という言葉がはやる、官邸が高くて党の方が低いという、これはちょっとどうなのかなという、このこと触れませんけれども、是非政治のリーダーシップというのが今問われている時代だろうと思いますので、そういう観点から官房長官のお考えをお伺いをしたいと思います。 初めに、さきの参議院の予算委員会で、学校給食の米飯給食に関する質問を受けまして、官房長官は、週四回は当然と思うと発言をされたのが新聞に載りました。大変私、これをうれしく思いました。私も、米飯給食、小さいころからおいしい御飯を食べさせるというのが、世界の今逼迫している食料需給の中で、日本の中でもとても大切なことだろうと、そういうふうに思っているところであります。 これは、文科省が昨年十二月の中間取りまとめの段階で週四回程度にするという方針を固めたわけでありますけれども、有識者会議、これも外部の学識経験者等が入って構成されているんだと思いますけれども、ここでいろんな議論があり、慎重論が相次ぎました。週三回以上ということで後退した案を各都道府県に通知をするやさきでのことだったということで伺っているところであります。 米飯給食の回数についての詳細は、参議院の予算委員会で答弁をされ、質問されておりますので重複はいたしませんけれども、米飯給食の評価というのは、食育あるいは地産地消、日本型食生活です。米飯給食にすれば、おかずという、健康にもいいということは証明されているわけであります。また、米の消費拡大というそういう観点からも実施回数を増やすべきであるとの意見がある一方で、調理に手間が掛かるとか給食費が高くなるとか、そういう意見もあるわけですけれども、これは私は、財源の問題ではなくして、食料は国の安全保障だという観点からこういう政策は考えていかなきゃならないんじゃないかなという、そういうふうに思っているわけであります。 少子化で児童生徒の数は減少していますけれども、平成十九年の段階で、週四回にしますと、一回増えるだけで一万三千五百二十二トンの消費が生まれるという、そういう数字計算になるわけでありますけれども、米の消費量が増えるから米飯給食の回数を増やすということが良いという主張をしているわけではありませんけれども、健康面、その良さが主張、指摘をされているところであります。 子供たちの健康を保持し、増進させ、いらいらしたりすぐ腹を立てたり、いわゆる切れることがなくなるという効果を言っている専門家もいるわけであります。そして、栄養バランスの取れた日本型食生活の復活につながるとか、こういういろんないい点があるわけでありますし、文部科学省は、「早寝早起き朝ごはん」と、いい政策を地方にやっているんです。しかし、掛け声だけでなかなか現場はこれを推進をしていないというのが私は現状ではないだろうかと、そう思うわけでありますけれども。 まず、官房長官のさきの予算委員会での、週三回を達成したのだから、次は四回、五回に持っていくことが当然のことという発言について御答弁をいただきたいと思うわけであります。
○国務大臣(河村建夫君) 学校給食が持っておる教育的な意義というものは非常に私は大きいものがあるというふうに思っております。 ここで、日本の長寿社会をつくり上げた和食、いわゆる米それから魚を中心としたこの和食の在り方、もちろん子供のときは肉も食べなきゃいけません、いろんなバランスのいい食事をさせなきゃいけませんが、その習慣を少しでも身に付けさせるということが第一に大事だと思います。そういう意味でも、この日本人の伝統的な食生活の中心にある米飯、このおいしさ、食べ方、そういうことをきちっとここで身に付けさせる、この点を私は非常に重視をしております。 そういう視点から考えたときに、米飯給食をできるだけ増やそうという運動をずっとやってきた。文科省の資料を見ても、一回足らずのころからずっと、最初は御案内のようにパン食でスタートしております、アメリカからパンをもらったという歴史もございます。それをだんだんやってきて、ついに一つの目標であった三回が大半の、過半数の県が達成するところまで来たわけであります。 そして、そういうことでありますから、次なる目標がまだできていないところに標準を置いて三回以上といったんじゃこれは目標になりません。次は、四回を達成した県があるんだから、当然四回だと。だから、三回を達成したところはもう四回を目指すのは当然であって、しかし、まだ十四、五県ですか、十七県ぐらいあるのかな、まだ三回に行っていない県がある。これはもう是非三回を目指してもらう。こういう考え方で進めていただきたいと、こう思っておりますので、全体として三回以上なんということではこれはとても目標値になりませんということを明確に申し上げたことでございます。 そういうことで、是非米飯給食の推進をしていただきたいと思いますし、改めて、文科省も更に専門家によってこの問題について検討をしていると聞いておりますので、文科省の検討を待ちたいと思いますが、私はそういう思いで米飯給食を進めてまいりたいと、このように考えております。
○岡田広君 大変力強い御答弁をいただきましたが、是非、週四回、五回という目標に向けて、今官房長官から御答弁をいただきましたが、週三回に行っていないところもあるわけであります。東京都とか大阪、神奈川とか。むしろ、週三回は達成したけれども、しかし米の消費量は増えていないと思います。これは、大都市圏、人口の多いところがなかなか、そこをうまく、そういうところも是非思料し、私は、これは主管は文部科学省でありますけれども、河村官房長官がいろんなところでこの米飯給食についての発言をされる、そしてこの目標を達成をしていくということ、風を広げていくということはとても私は大事なことであると思いますので、是非よろしくお願いをしたいと思っています。 さらに、この参議院の予算委員会の席上で、塩谷文科大臣が、目標の後退をどう受け止めるかという質問に対して、今後どうあるべきかということを現在協力者会議において検討中である、米飯給食の推進についてはしっかりと検討してまいりたいと思っているところと答弁をされているわけであります。 新聞には、文部科学省は官房長官とよく話し合って検討したいという、日本農業新聞の一面にはそういう記事が出ていましたけれども、これは文科省が主体的に考えることが大事であるので、ここはちょっとどういう会見、発言を文科省がしたのか、新聞がそこをどう受け止めたのかはここは違いがあるんだろうと思いますけれども。石破農林水産大臣も、できる限りの取組をしていく、農林水産省として学校給食において本当に米が、できれば週五日を目指して使っていただけるようにできる限りの努力をしてまいりたいという答弁をされているわけであります。 是非、文部科学省につきましては、この学校給食の米飯給食の推進について、考え方、決意をお尋ねをしたいと思っています。
○政府参考人(野家彰君) 文部省といたしましては、米飯給食につきましては、これまで、日本人の伝統的食生活の根幹である米飯の望ましい食習慣を身に付けさせること、それから地域の食文化を通して郷土への関心を高めることができることなど、教育的な意義を持つものとして認識し、推進してきたところであります。 現在、米飯給食の今後の在り方につきましては、地場産物活用推進に関する協力者会議、ここにおきまして、地域だけではなく日本や世界を取り巻く社会の状況、あるいは食料自給率に関する知識や理解を深め意識を向上させるという観点も含めて、専門家による検討をしていただいているところでございます。 今後、最終的な議論の取りまとめが行われることになっておりまして、それを踏まえまして、文科省として新たな目標の設定を含め米飯給食の推進方策を検討してまいりたいと、このように考えております。
○岡田広君 是非、今日の官房長官の答弁もしっかりと認識しましてこれに対応していただきたいと思うわけであります。 農林水産省に伺いたいと思います。 現在、学校給食に使用することで備蓄米を無償提供をしているということでありますけれども、これはなかなか国民にはPRが行き届いていない。文部科学省はもちろんのことでありますが、全国の各自治体にしっかりと、こういうことをしているということを、政策をしっかりと理解をしてもらうように努めていただきたいと思うわけであります。 石破大臣の答弁にあるように、できる限りの、週五日という目標に向かって努力をするという、そういう中にはこの備蓄米の無償提供を増やしていくという、そういう考え方も入っているのかもしれませんけれども、学校給食に対しての現在の状況、そして将来への前向きな方針について、簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(奥原正明君) ちょっとのどを痛めておりまして、申し訳ございません。 農林水産省では、米飯の学校給食は、次世代を担う子供たちが伝統的な日本の食文化である米を中心とする日本型食生活を継承し、日本の国土、風土に根差した食生活を確立していく上で重要であると考えておりまして、その推進に取り組んできたところでございます。文部科学省に対しましても、目標回数の引上げを含めまして、その推進をお願いしてきたところでございます。 また、農林水産省といたしましても、米飯学校給食の回数が増加するように、従来から市町村の学校給食関係者へ実施回数の増加を要請するほか、学校給食関係者の啓発のための米飯学校給食フォーラムや学校栄養職員向けのメニュー講座等を開催するとか、あるいは、今御指摘ございました、米飯学校給食の実施回数の増加分の一部に政府の備蓄米を無償提供するといったことに取り組んできたところでございます。特にこの無償交付の制度につきましては、地方農政局等から市町村の学校給食関係者への実施回数の増加要請に併せまして、周知徹底と制度の活用をお願いをしてきたところでございます。 今後とも、更に様々な機会をとらえて制度の活用が図られるように周知徹底に努めてまいりたいと考えております。また、目標回数が引き上げられれば、実施回数増加のための更なる取組についても検討してまいりたいというふうに考えております。
○岡田広君 是非、農林水産省、これも河村官房長官答弁を受けてしっかりとこの米飯給食の推進に、これ学校は文部科学省ですけれども、例えば三つ子の魂百までもとなるとこれ保育園、厚生労働省管轄、いろんなところで給食、これは行われているわけでありますから、是非米飯給食の回数を広げるという、そういう風をつくっていただきたいということを要望して、終わりたいと思います。 次に、河村官房長官にお尋ねをしたいと思います。 天皇陛下、今年御即位二十年ということで、大変慶賀すべき年を迎えられたわけであります。また、天皇皇后両陛下の御結婚五十年に当たる年でもあります。 昨年来、民間団体において天皇陛下御即位二十年奉祝委員会、あるいは超党派国会議員によって天皇陛下御即位二十年奉祝国会議員連盟などが設立をされまして、奉祝事業の推進、実施を要望する活動が進められているところは御承知のとおりであります。 中でも、即位礼正殿の儀が行われた本年の十一月十二日を臨時休日とする法律の制定に向けまして、民間団体並びに議員連盟において昨年来活発な動きがあるわけでありますが、まだこの法案は提案をされておりません。私は、一日も早くこの法案を国会へ提案をして、成立をして、今年一年度限り十一月十二日を御即位二十年の祝日と、臨時休日とする、これを成立をさせていただきたいという、願っている一人でもありますけれども。こういう中で、天皇陛下は日本国民の統合の象徴という地位にあるわけでありますから、国民全体でこれをお祝いをすると、そういう意味も含めて、十一月十二日を臨時休日にするという法律を出そうという考え方があるということだと思うわけでありますけれども。 日本人というのは節を大切にする民族です。一月元旦から七草がゆ、そして節句とか、ひな祭り、こどもの日とか、人生の節も、成人式とかあるいは還暦とか古希とか米寿とかという、そういう節がある。生活が単調にならないように節があるという、節を特に大切にする民族であると、私はそう思っているわけであります。 そういう考え方からしてみましても、この天皇陛下の御即位二十年という節であります。節目の年を国民こぞってお祝いをするということは大変重要なことだろうと思いますが、この点についての官房長官の考え方、政府としてどのように取り組んでいくのか、お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 天皇陛下におかれまして本年の一月七日に御在位満二十年を迎えられたということで、慶祝に堪えません。今御指摘ございましたように、超党派議連あるいはまた民間における奉祝委員会、これが立ち上がって御在位二十年をお祝いする機運が盛り上がっているということ、大変喜ばしく思っておるところでございます。 政府の方は、まず、御在位十年のときに記念式典をやったことを踏まえまして、本年の十一月十二日に内閣主催の天皇陛下御在位二十周年記念式典を開催するということを既に昨年の末に閣議で口頭了解をいたしておりまして、現在、内閣官房及び内閣府を中心にして鋭意準備を進めさせていただいておるところでございます。さらに、記念行事といたしまして、既に財務省においては記念貨幣を発行することが予定をされておるほか、各府省においても検討されております。記念切手等もそうだと思いますし、関連記念行事の開催、こうしたものも広く検討の準備がされていると伺っております。 さらに、休日の問題についてもお触れになったんでございますが、これは、この法律については現在、超党派の天皇陛下御即位二十年の奉祝国会議員連盟において議論をされている、今お話しのとおりでございます。議員連盟において議員立法で検討されておるというふうに伺っておるところでございまして、その行方を見守りたいと、このように考えておるところでございます。
○岡田広君 臨時休日については議員立法で提案をするということですから、私も、一日も早くこれを提案をして成立をさせる、そして国民全体でこれを一つの節として祝うというのはとても大事なことだろうと、そう思っているところであります。 そういういろいろ今官房長官がお話しになった式典等、国の奉祝式典などのセレモニーには国旗が掲揚されて国歌斉唱があるんだろうと思います。平成十一年の国旗及び国歌に関する法律で正式に日の丸が国旗として、君が代が国歌として公認をされております。 しかしながら、この国旗・国歌法案成立の四年後に日の丸・君が代を教師に義務付けた東京都教育委員会の通達が出ていますけれども、これに対して東京地裁から違法の判断がされていることも御承知のとおりであります。これは現在、裁判が行われております。これに対して当時の小泉総理は、人間として国旗・国歌に敬意を表することは法律以前の問題であるとコメントされております。 私も全くその同じ考え方でありますけれども、官房長官は、国旗日の丸、国歌君が代についてどのようにお考えなのか、お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 御指摘の国旗日の丸、国歌君が代についてでございます。 日本の国旗であります日章旗と国歌であります君が代、これはいずれも長い歴史を有して、慣習法として既に定着していたものでございます。二十一世紀を目前といたしました平成十一年、一九九九年に国旗及び国歌に関する法律によって成文法でこの根拠を明確に規定したものでございます。 国旗と国歌は、いずれの国におきましても国家の象徴として大切に扱われているものでございます。国家にとってはなくてはならないものである。また、国旗と国歌は国民の間に定着することを通じて国民のアイデンティティーのあかしとして重要な役割を果たしていると、このように考えておるところでございます。
○岡田広君 世界中どこの国でも、公式、非公式を問わず、その国を象徴する国歌を持っているわけであります。国歌や国旗はその国の歴史と伝統そのものですから、世界の国歌をいろいろ見てみますと、これは比較するわけではありませんけれども、例えばアメリカの国歌は弾丸降る戦いの庭に、イタリアは我らは死を恐れないと、血と肉をもて築かむ中国など、戦闘を思わせるものも多数あるように感じられます。フランス国歌は血みどろの旗とか汚れた血をなどと血なまぐさいというか、そういう歌詞もあります。英国国歌はタイトルが女王陛下万歳という、まさに女王賛歌そのものだと思います。君が代は他国の国歌と比べると、私は非常に平和的で日本的な国歌だと思うわけであります。 国旗の掲揚と国歌斉唱。国旗の掲揚を祝日には広げるという、これは長くなるから質問はしませんけれども、家族や郷土を愛して、あるいは国を愛する心を教えることと同様に、思想とか良心の自由の侵害とかは全く私は別の次元の問題だと、そう思っています。君が代の意味をよく教えて、日本や世界の平和を考えることができる若者を育てるということは大変大事なことであろうと、そう思っているところであります。 卒業式とか入学式の時期でありますけれども、祝日には旗を掲げると、公式な式典においては国歌を歌ってもらう、そういう風を広げるということもこれは要望しておきたいと思うわけであります。それが自国以外の国を愛する心を養い育てるということになるんだろうと思いますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。 次に、三月十一日に、田口八重子さんの兄、飯塚繁雄さんと田口八重子さんの息子の耕一郎さんが訪韓されまして、大韓航空機爆破事件の実行犯の金賢姫元死刑囚と面会をされました。 麻生総理は、就任以来、所信表明演説の中で拉致被害者の一刻も早い帰国の実現を図りますと述べ、拉致問題への強い決意を示しております。これは高く評価をするところであります。昨年八月の日朝実務者協議においては、北朝鮮側が拉致被害者に関する全面的な調査を行うとしたにもかかわらず、九月に至って突然、我が国の政権交代を理由に調査委員会の立ち上げを差し控えると。これは一方的な通報で、現在もそのままの状態にあります。拉致問題は国連の場を始め国際的な関心が高まっているところであります。本年の日韓首脳会談、同外相会談、さらに、麻生総理、中曽根外相とクリントン・アメリカ国務長官との会談の中でも、この拉致問題に対する我が国の考え方に支持が表明されているところであります。この拉致問題の解決に向けた国際的な協調の輪が図られつつあると私は考えているところであります。 こういう状況の中で今回の面会が行われたわけでありますけれども、韓国政府の強い協力があって実現できたものだと考えているところでありますけれども、この日の記者会発表でも官房長官がおっしゃっているとおり、今後も日韓共通の問題として連携の強化を図って問題解決に取り組んでいくべきと思うわけでありますけれども、この連携強化については、拉致被害者というのは日韓両国に限ったものではないと思います。二〇〇六年には米国の下院の公聴会において、救う会の副会長である福井県立大学教授の島田洋一さんが、拉致被害者は少なくとも十二か国に及ぶと意見陳述をされております。これは脱北者の証言を基にしたものであり、また、拉致被害者で帰国した曽我ひとみさんの夫であるジェンキンスさんの手記の中にもタイ人女性の拉致被害については書かれているところであります。 韓国との連携強化だけに限らず、ほかの拉致被害者を持つ国々とも連携を取ることが、これも早期解決への近道だと考えているところでありますが、官房長官の考え方をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 拉致問題を解決するためには、北朝鮮側に直接働きかけるだけではなくて、御指摘ありましたように関係国、国際社会からの支持と協力を得ることが大事であります。そして、国際的な世論を喚起していくことも非常に重要であると考えます。 政府といたしましては、国連等における国際的連携の強化を図る、麻生総理就任直後に国連総会で演説した中にもこの問題を取り上げました。そして、拉致被害者が存在する可能性のある国など関係各国との間の情報交換、意見交換、これを行ってきておるところでございます。 先般、韓国政府の多大なる御協力をいただきまして、飯塚家と金賢姫さんの面会が実現しました。韓国との関係におきましては、本年一月の日韓首脳会談におきましても、李明博大統領から、韓国にも多くの拉致被害者がいる、北朝鮮はこの問題の解決に協力すべきであり、日本と同じ考え方を持っていると、こういう発言もあった経緯もございます。引き続き、日韓間における連携を強化しながら拉致問題の協力を取り付けていきたい、進めていきたいと、このように考えております。 一方、政府といたしましては、帰国されました拉致被害者の方々等から日本人以外の拉致被害者についても情報提供を受けております。我が国や韓国以外にも拉致被害者が存在する可能性があるという認識の下で、こうした国々との連携強化にも努めておるところでございます。 例えば、タイとの間では、昨年五月の日タイ外相会談において、拉致問題でもタイと協力していきたい旨述べたのに対しまして、タイ側からも拉致問題の解決への期待が表明されております。さらに、ルーマニアとの間では、平成十九年二月の日本・ルーマニア首脳会談におきまして、拉致問題の解決に向けて支持と理解を求めたのに対しまして、ルーマニア側から同様に北朝鮮による拉致問題を抱える国として協力が約束されておるところでございます。 政府としては、このような国際的連携にも取り組みつつ、拉致問題の早期解決に向けて引き続き最大限努力をしていきたい、このように考えております。
○岡田広君 是非よろしくお願いをしたいと思います。 今回、金賢姫元死刑囚の発言の中に、田口八重子さんは生きていますよという発言があったことが報道をされています。田口八重子さん始め横田めぐみさん等々の拉致被害者の安否について確証を取るということは大変難しい問題であろうと思いますけれども、今回の面会を契機として、韓国を始め、今官房長官から御答弁がありました拉致被害各国と連携を取って確実な情報の提供体制なども構築をしていただきたいと、これは要望をしておきたいと思います。 この問題につきましては、過去の歴史があります。小泉訪朝、このことによって拉致被害者五人が解放されました。サプライズ訪朝とも言われていますが、このおぜん立ては私は調べておりません。当時の小泉総理が単身北朝鮮に乗り込んで、結果は御承知のとおりでありますが、この内閣のかなめである官房長官がやっぱり率先して、言葉で言っているだけでなかなか国民にはこれ伝わってこない、行動で結果を出すということも大変重要なことであろうと、そう思うわけであります。拉致された方々並びにその家族の方々の長い三十年をなるべく早く取り戻してあげたいと思っている私は一人であります。 麻生内閣として具体的な行動、今後政府首脳が訪朝して交渉するつもりと、そのおぜん立てを内閣官房長官、今後の進め方について、これはもう一度お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 現時点で具体的に総理の訪朝の計画があるわけではございません。しかし、すべての拉致被害者の一日も早い取戻しといいますか帰国を実現しなきゃならぬと、この思い、人一倍強く持っておるわけでございます。そして、不幸な過去を清算して日朝正常化を図っていかなきゃなりません。このために最大の努力をしなきゃいけないと、また、しておるところでございます。 北朝鮮においても、その首脳の意思が示されました日朝平壌宣言がございます。これに基づいて拉致問題や核問題を含む諸懸案の解決に向けて具体的な行動を取るべく、このことを引き続き求めていく考えでございます。 特に、拉致問題につきましては、先ほど来御指摘がございました昨年八月の日朝実務者協議で合意をされておる拉致問題に関する全面的な調査のやり直しを早期に開始することをこれからも強く求めていきたいと、このように思っておるところでございます。
○岡田広君 是非前向きに、面会というのは、やっぱり契機とか弾みというのはとても私は大事なんだろうと思います。この話をすると長くなるからしませんけれども、是非この面会を契機に、更にこの問題の解決のために力を尽くしていただきたいと思うわけであります。 時間がもう半分たってしまいましたので、前段は省略して、北朝鮮の問題をもう一つだけ。 今回の北朝鮮の人工衛星というかミサイル発射問題というのか、いろいろ報道をされております。迎撃態勢を整えてもしに備えるということは、時間が迫ってきている現在、極めて重要なことでありますが、しかし何より重要なことは、発射させないことが重要だろうと思うわけであります。 麻生総理は、国連を通じて断固中止を求めると談話を発表をされておりますけれども、国連や六か国協議の枠組みを通じまして現在までに北朝鮮側に抗議を行ったり自制を求めたのか、また、今後どのようにこの問題に具体的に対処していくのか、この考え方もお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 政府といたしましては、北朝鮮が地域の平和と安定を損なうような行動は慎むべきであると、こう考え、このように我が国としても発信をいたしておるところでございます。 このような立場から、日本は関係国と協議をやってきております。アメリカ、韓国、中国、こういった国の外相との間ではミサイル問題を取り上げておりまして、北朝鮮は、緊張を高め、あるいは地域の平和と安全を脅かすような行動を取るべきでない、こういうことではアメリカ、韓国、中国、皆外相間で一致をしているところでございます。また、北朝鮮に対しましても、直接北京の大使館ルートを通じて我が国の立場を伝達しておるところでございます。 政府といたしましても、北朝鮮が発射を控えるように、引き続き情勢を注視し、関係国と密接に連携しつつ取り組んでいく考えでございますし、北朝鮮の発射ということになりますと、これは安保理決議違反でございますから、そのことを麻生総理も強く訴えておるところでございます。
○岡田広君 是非しっかりとこれは訴えて、発射をさせないというまず努力をしていただきたいと思うわけであります。 次に、経済危機対策について一つお尋ねをしたいんですが、相続税免除付き無利子国債の発行とか贈与税の非課税免除額の引上げ、政府紙幣の発行などが提案され議論をされているわけでありますが、いずれの方策も、輸出産業が極めて大変な状況にあり、景気を浮揚させ経済の活性化のためには内需の拡大が不可欠であり、百兆円以上とも言われるたんす預金や、民間シンクタンクの調査では約千五百兆、これはアメリカのサブプライムに発する評価損等もどのぐらいの数字になっているのか、まあ約千五百兆円に上る国民金融資産があるわけですが、これが消費に回ることが重要で効果も期待できるところであろうと、そう思っているところであります。 しかし、いろんな政策を打っても、やっぱり国民の最大の問題は、医療に対する、あるいは年金に対する先行き不安。先行き不安という、これを払拭をさせていかないとなかなかお金が回ってこない。こういう状況の中では、少しでも貯蓄へと考えるのが自然であって、すぐ消費になかなか回らないという、そういう現実もあるわけであります。 そういう中で、将来への安心を担保する意味でも、社会保障や雇用対策など広く国民に行き届く施策を積極的に実施をしていくということ、これを充実させる、これが国民の不安を払拭させる。行政の仕事は住民の不を取り除くというのが仕事だと私は理解をしています。不安を安心に変えていく、不満を満足に変える、不便を便利にしていく。不を取り除くという、ここを基本的にやらなければ、定額給付金もそうですけど、お金も景気に回ればいいですが、アメリカは去年やりました、十兆円の小切手の減税対策。しかし、これ二三%しか借金も含めて消費に回らなかったという、そういう結果報告も出ているわけですから、やっぱりお金を使わせる。そのためには不を取り除く、不安を取り除くという、こういうことが私は当然大事なんだろうと、そう思うわけであります。 こういう考え方に対しての河村官房長官のお考えをお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 岡田委員御指摘になりましたとおり、国民の金融資産を有効に活用する、そして個人の経済活動を活性化させる、このことは内需主導の経済成長を実現する上でも非常に大事なことだと、このように考えております。 こうした観点から、今政府が取りまとめました経済対策には、過去最大の住宅ローン減税の実施、あるいは自己資本での長期優良住宅の取得等に対する減税措置の創設、それから上場株式の配当等の軽減税率の三年間延長などが盛り込まれております。また、二十年度補正予算、二十一年度予算におきましても、国民の安心を確保する、今御指摘いただきました、先行き不安を解消したいと、こういう思いがございまして、救急医療の体制強化、それから介護報酬の改定、雇用の確保と離職者支援などの社会保障、雇用に対する対策も盛り込んであるところでございます。 政府といたしましても、やっぱり急激な景気の落ち込みがございます、そのために景気の底割れを防ぐ、これが最重要課題になります。景気対策が最大の課題になっているのはまさにそこにあるわけでございまして、申し上げましたようなこれらの経済対策を速やかに実施する、そのためにもまず予算案の早期成立を願っておるところでございまして、この点を特にお願いを申し上げておるわけでございます。 いずれにいたしましても、御指摘のような、家計等の資産の有効活用をどのようにしていくかという観点からどのような手段を講じていくか、どのような手段が有効であるか。公平性や財政に与える影響、経済効果、いろいろな様々な観点がございますが、そうした観点を考慮しながら、政府としても有識者からもいろんな意見を伺いながら、これからのまさに先行き不安を解消するための新しい政策をつくっていかなきゃいかぬということに今鋭意努力をしておるところでございます。
○岡田広君 河村官房長官の強いリーダーシップで、国民の不安を解消する経済対策を是非お願いをしたいと思います。 それにしても、やっぱり予算の成立が一番大事。これは地方に一日も早くお金を下ろしていく、そして世界同時不況からの脱却の第一歩とするというのがとても大事なことだろうと、私もそう思っているところであります。 河村官房長官にいろいろ重要施策の幾つかについて質問をさせていただきましたけれども、やっぱり一番大事なことは歴史に学ぶという、いろんな政策課題なかなかスムーズに今いかない、そういう国会の環境でありますけれども、そういうときやっぱり歴史に学ぶというのは私はとても大事だろうと、そう思っています。 これは、歴史に学ぶという、百年に一度の経済不況と言われていますけれども、これ調べてみますと、一九二九年、八十年前、アメリカのウォール街に端を発する世界金融恐慌、日本のはそれより二年前にスタートして、一九二七年ですから八十二年前ということになると思います。これは、第一次世界大戦の後、軍需産業が少し需要が減退をしてきた。それともう一つの要因は、私は関東大震災であると思っています。震災手形を発行して、これが不良債権化をして国民の不安が増大をしてきた。 これをどうして切り抜けたかというと、当時、高橋是清大蔵大臣、二百円紙幣を増刷をしたんです。そして、銀行にお金を積んで国民の不安を払拭して、官民一体となってこの経済危機を乗り越えたと、財政危機を乗り越えたという歴史があるわけですから、歴史に学ぶというのがとても私は大事だと、そう思っています。 今年の大河ドラマは、NHK、「天地人」です。お米一粒作るのも天地人の三徳という言葉があります。天は太陽の光、地は水、人の力でお米一粒ができる。そういうことを考えると、直江兼続が生きた戦国動乱の時代も、私たちが今生きている二十一世紀、ITの時代も、生きるためにとって大切なこと、目的、目標を達成するために大事なことは、天地人、天の時、地の利、人の和、麻生総理も、重要な決断をするときにはこの天地人の考え方をしっかりと総合判断をするんだろうと、そう思うわけでありますけれども、今年の大河ドラマはまさに河村官房長官が主役なんです。天地人の主役は上杉景勝、主君ではないんです。直江兼続という番頭さんです。 そういうことで、私は歴史に学ぶ。これはNHKの大河ドラマは、私たちにドラマを通じてたくさんのことを教えようとしています。これ話するともう長くなっちゃうからしませんけれども、一つだけ挙げると、これは、関ケ原の戦いに負けた、西軍が敗れました。上杉藩は西軍に味方をしたんです。何が起きたかというと、藩取りつぶしとか改易とか。しかし、そのときに番頭さんの直江兼続、現代でいえば河村官房長官が徳川家康とか本多忠勝に直談判をして、米沢藩というところに会津百二十万石から三十万石に移封、減封をした。この努力をしたのは直江兼続なんです。この結果、百二十万石が三十万石になったわけですから、四分の一にもらいが、食い高が減るんです。何が起きたかというと、現代で言うリストラです。 しかし、兼続は、リストラをさせないために水利事業をして、農地を開墾して、刀をくわに持ち替えさせて自分たちに、家来に農業をさせて食いぶちを作ったんです。寒冷地ですから、コイの養殖をして、あるいはウコギという木を植えて、ウコギは薬にもなります。ウコギはとげがありますから、たくさんの敵が来たら、とげに刺さって痛い、士気が低下する。殖産興業、産業を育成をしたというのが直江兼続。 そして、もう一つ大事なのは教育だと私はそう思っています。禅林寺というお寺に図書館を造って、禅林文庫という図書館を造って人材を育成をしたんです。この考え方は上杉鷹山に受け継がれているんです。 アメリカでオバマ大統領が圧倒的な支持で登場しました。スタート支持率六八%です。アメリカの歴代大統領の中で最も支持率の多かった人はケネディ大統領、七二%です。三か月後はもっと増えています。オバマ大統領の三か月後、どのぐらいになるか、これは注視をしたいと思いますけれども。 そのケネディ大統領が日本で最も尊敬する政治家として挙げたのが上杉鷹山。上杉の歴史を訪ねたいという、その源は直江兼続なんです。だから、いかに歴史が大事かという。あれ、かぶとの前立ては愛です。上杉景勝は卍、伊達政宗は三日月、榊原康政は三鈷剣ですけど、これはそれぞれの武将の哲学、美学が入っているということです。この愛の話するとまた長くなりますから、これはいたしません。 まさに何を言いたいかというと、河村官房長官が主役だという今年。今年、宮中歌会始のお題は「生」です。生まれるということです。来年は「光」ですから、やっぱり光り輝くように今年しっかりと、さっき閣僚会議を一〇〇%のデジタル化に向けてつくられるという、非常にこれは河村官房長官のリーダーシップだと。役所の答弁ではそこまで絶対できないんですよ。やっぱりそういうリーダーシップをしっかりと発揮する。それはもちろん麻生総理と連携、報告、連絡、相談とありますけれども、連携を取ることはもちろん重要でありますが、そういうことで、是非、徳川の時代、これは徳川政権というのは二百六十年の安定政権、世界で例を見ない安定政権です。これは言葉で人心を掌握したんです。 これは、官房長官の出身地は山口県の萩です。萩は、吉田松陰、高杉晋作、二十九歳で亡くなっているんです。若い時代に完全燃焼して今も語り継がれている。これは刀や鉄砲ではなくして思想で時代を変えたという、そういうことなんだろうと、そう思っています。 最後に、高杉晋作が亡くなるときに詠んだ歌、辞世の歌、五七五七七です。「おもしろきこともなき世をおもしろく住みなすものは心なりけり」。「おもしろきこともなき世をおもしろく住みなすものは心なりけり」、心の持ち方次第で周りの環境は変わる、また変えることができるという、そういうことであると、私はそう思っています。 だから、気持ちで負けないで、しっかりとリーダーシップを発揮していただきたいということを、これ以上しゃべっても後の質問なくなってしまいますので、河村官房長官は御退席いただいて結構です。どうぞ。
○国務大臣(河村建夫君) 一言だけ。時間を取って恐縮です。 示唆に富んだお話をいただきました。歴史に学ぶいわゆる天地人の偉大さ。私、長州藩にも三矢の教えというのがあって、一本の矢より二本の矢、三本の矢を固めろ、強いんだと、こういう話もございます。拳々服膺させていただいて、頑張りたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(愛知治郎君) 河村官房長官は退席されて結構です。
○岡田広君 ありがとうございました。 それでは、小渕少子化担当大臣にお尋ねをしたいと思います。もう時間が、済みません、残りがありませんので。 オバマ大統領が選挙公約の中に、すべての児童を医療保険に加入させる、一般家庭の医療費負担を削減をするということを挙げて、アメリカの国民も公約実現について、すべての児童を医療保険に加入させるというのは第一位だったんです。七三%、国民の期待。第三位が一般家庭の医療費負担を削減する、七〇%。こういうことで、二月四日には低所得者層の子供を対象にした児童向け公的医療保険拡充法案に署名して、その後成立をしたわけでありますけれども、これによって保険対象、加入の七百万人に加え、今後の四年半で新たに四百万人の子供たちが保険対象になるということで、大変いいことだと、そう思っているわけでありますけれども、日本では国民皆保険制度で、義務教育就学から七十歳未満は三割負担、義務教育就学前は二割負担であります。 自治体によっては、この親の経済的負担軽減のために乳幼児の医療費公費負担を助成しているところがあるわけでありますけれども、通院、入院とも十五歳年度末、中学校まで無料化しているところもあるわけであります。私の地元では茨城県で初めて女性市長が誕生した常総市というのがありますが、ここの長谷川市長は、当選してすぐ、この乳幼児医療費の無料化、小学三年生まで医療費を無料化というのを市単独でやりました。 しかし、自治体が抱える負担が大きいという、そういうことで、この助成、乳幼児医療費の公費助成をもう少し拡大してもらえないかという質問でありますけれども、これはまず厚生労働省から簡潔にこの考え方を答弁していただきたいと思います。
○政府参考人(榮畑潤君) 各地方公共団体におきます様々な地方単独事業を実施されておられますが、その内容、方法等につきましては地方公共団体がそれぞれ御判断して進めておられるところでございます。 そしてまた、この地方単独事業により、例えばその患者負担の引下げなどを進めておられる場合には、そうでないところに比べまして一般的に掛かる健康保険の医療費が増大するところでございまして、それによってその分国庫負担が増加するということにもなります。 したがいまして、こういう点を配慮いたしまして、限られた財源の中で国庫負担を公平に配分する観点から、どの市町村も法律で定められた患者負担を徴収した場合を仮定して調整を進めているところでございまして、そういう点で地方単独事業に伴う患者負担の引下げにより国庫負担を、そういうふうなときに国庫負担を下げるというような措置については必要な仕組み、取組かなと思っておるところでございます。 以上でございます。
○岡田広君 やっぱり産み育てる環境をつくるというのは少子化対策の中で最も大事なことだと思うんですけれども、なかなか地方公共団体で財源が厳しいところも、こうして子供の医療費、三年生とか六年生とか無料化をしている、努力をしている。しかし、その上乗せ分については国は一切の助成制度がないという、そういうことを考えるとやっぱりしっかりやってもらいたいと思うんです。 ちょっと時間来てしまいましたから、あと細かく申し上げませんけれども、こういう少子化対策の一環、そういう考え方で小渕担当大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) 委員御指摘のとおり、子育てに係る経済的負担の軽減というものは少子化対策において重要な柱の一つだと考えております。 その中でも、特にこの子供の医療費の更なる負担軽減については、私自身喫緊の課題ではないかと承知をしております。例えば、本年二月に発表された少子化対策に関する特別世論調査の結果を見ますと、少子化対策に特に期待する施策として、子供の健康の支援を挙げる人が大変増加をしております。一部の自治体においては既に子供の医療に係る負担、自己負担を補助するなどして無料化を図っているところも見られ、地域間のサービスの格差の問題なども生じております。少子化対策を進める上で全国一律の制度として更にどの程度負担軽減が図れるのかを検討すべき段階に来ているのではないかと考えております。大きな御期待もありますので、しっかりこの子供の医療の問題について検討していきたいと考えております。
○岡田広君 是非これは前向きにやっぱり検討してください。少子化対策ということはもう本当に言葉だけでなかなか、高齢者の掛かるお金とか子供に掛かるお金とか、これもう数字挙げると時間掛かりますからやりませんけれども、やっぱり子供を安心して産み育てられる環境をつくるという意味では医療の問題というのはとても重要だろうと思いますんで、是非小渕担当大臣も、もう厚生労働省の方にも指導して、声を大にしてやっぱり進めていただきたいというふうに思うわけであります。 もう一点だけ、これは、甘利担当大臣においでいただいていますのでお尋ねをしたいと思いますが、総理の諮問機関である規制改革会議の答申の中で、保育の問題でありますが、市場原理に基づく自由競争を導入するために最低基準、職員配置とか設置の基準を更に下げようという、そういう答申が出ていますけれども、これでは子供の保育の質を維持できるとは私は思わないわけであります。 この民間の次世代育成研究所が全国の認可保育園を対象に行った調査で、勤務する保育士の半数近くはパートなどの非正規雇用の職員であるというデータが出ています。 保育士のうち非正規が占める割合は全体では四六・八%という数字でありますけれども、私営が、私立が三九・四、公営は五三・七ということで、公営は御承知のように、二〇〇四年度から運営費は一般財源化されていますけれども、それぞれの市町村の財政難等から予算を縮小する、こういうことのために公立保育所ではパートや若い保育士を増やすところが多くて、公営の非正規増につながっているのではないかと見られているわけですけれども。 これから重要なことは保育の質を高めていくという、保育は子供だけじゃなくて、その両親までも、子育てを指導していく、支えていくという子育て援助とか地域の子育て支援等の役割がますます求められているわけでありますから、この高い専門性の要求にこたえるということになると、これは短期大学で保育士の資格が取れるとか、これでいいのかどうか、こういうことも今後議論をしてもらいたいと思うんですけれども。 処遇についても、一般企業に比べると保育士の処遇というのは大変低い状況にとどまっているところであります。人材が確保できません。規制改革で、安かろうの更に競争に追い立てたのでは、本来の児童福祉という観点、これが、本来の保育というのができなくなるのではないかなと、そういうふうに思っているんですけれども、大臣の御意見を伺いたいと思っています。 また、規制改革会議の答申に、市場原理に基づく直接契約方式の導入ということもうたわれていますけれども、保育費用というのを事業者が自由に価格を設定することができて、利用者と保育者、事業者が直接契約をして市町村が利用者へ直接補助をするということになると、保育料の徴収ということで保育園は力を注ぐという、ますます保育の質は高まらないという。これ以上、ちょっと時間ですから申し上げませんけれども、こういう考え方について、これは規制改革担当大臣でこういう答申が出たら、最終答申が出れば計画を作るということですからなかなか難しいかもしれませんけれども、やっぱり政治家甘利担当大臣として、これについてのお考え方だけお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 少子高齢化問題への対応であるとか、女性の就業支援の観点から待機児童問題の解消であるとか、潜在的な保育需要への対応というのは喫緊の課題であると考えております。 そこで、規制改革会議は、保育の質の確保と量の拡充、これが両立する事業運営、多様化する利用者ニーズにこたえるサービスの提供を図る上で民間事業者の創意工夫や経営資源を一層活用できる環境整備が必要との考えから、保育所の最低基準の見直しや直接契約、直接補助方式の導入等について答申を取りまとめてきたところであるわけです。一方で、これまでの規制改革会議における議論等も踏まえまして、先月、厚労省の社会保障審議会少子化対策特別部会におきまして、新たな保育の仕組みを中心とする第一次報告が取りまとめられたところであります。 今後、これに沿いまして新たな制度の詳細設計に係る議論が進められていくと承知をしておりますけれども、保育所の最低基準の在り方や補助方式の在り方につきましては、御指摘のように保育の質が低下することがないよう、それからまた人材確保が適切に図られるよう、保育の現場であるとか利用者の声を聞きつつ検討されるべきだというふうに考えております。
○岡田広君 是非お願いをしたいと思います。 小渕担当大臣と甘利大臣は退席していただいて結構です。
○委員長(愛知治郎君) 退席されて結構です。
○岡田広君 済みません、時間が来ましたから最後に簡潔に一点だけ申し上げて終わりたいと思いますが。 原子力政策ですけれども、地球温暖化あるいはエネルギー安全保障の観点から、世界の多くの国々において原子力エネルギーの期待が高まっています。スウェーデンとかイタリアにおいても、今までは脱原子力政策を取っていましたが、原発廃止を含めた法律の撤廃、あるいは一度廃止された原発を再開する方針等が最近示されたところであります。 そこで、国が現在行っている原子力を含む様々なエネルギー政策を国民に分かりやすく説明し省エネへの協力をお願いすべきと考えていますが、この件についての考え方、そして我が国としてエネルギー安定供給と地球温暖化対策に貢献するためには、直近の対策として原子力をより一層推進する必要があると考えるわけですけれども、これについての考え方だけ御答弁いただいて、終わりたいと思います。
○大臣政務官(並木正芳君) 先生おっしゃるとおりでございまして、今環境への配慮は世界的潮流になっているわけでございます。特に、我が国が今後低炭素社会を実現していくためには、発電過程で二酸化炭素を排出しないこの原子力発電を一層推進することが不可欠でございます。 御案内のとおり、政府が決めました原子力の政策大綱あるいは低炭素社会づくり行動計画でも原子力発電はエネルギー安定供給や地球温暖化対策に貢献する基幹電源として位置付けられているわけであります。また、今お話しのとおり、国際的なそうした重要性を再評価する共通認識ができてきたところであります。 今後とも、安全確保と、いわゆる原子力安全あるいは核物質に対する防護、核不拡散、そういうものにしっかりと、大前提として、国民の理解を得て原子力の研究開発利用をより一層推進していきたいと考えております。 よろしくどうぞ。
○岡田広君 ありがとうございました。是非、答弁のようにこの推進をお願いをしたいと思っています。 ほかの質問通告しました政府参考人の皆さんには時間がなくて質問できません。おわびを申し上げたいと思います。 終わります。
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。 小渕大臣におかれましては、二人目のお子様の御誕生の予定ということで本当におめでとうございます。改めて、子供と家族の幸せのための施策の推進、よろしくお願いいたします。 小渕大臣の下で、ゼロから考える少子化対策プロジェクトチームを立ち上げられたということでございますが、これ議論の進み具合、どうなっていますでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) お答えいたします。 このゼロから考える少子化対策プロジェクトチームでありますけれども、現在、少子化対策というと最重要課題ということが言われるわけですけれども、実際問題、予算の面、制度の面、まだまだ不十分であると思っております。それに併せまして、やはり当事者は少子化問題について大変積極的であるんですけれども、国民全体の問題になっていない、そのような問題意識がありまして、やはり子育て世代の当事者の身近で現実的な意見というものをしっかり踏まえた形で、これまでの枠組みや予算に関係なく、一からじゃなくてゼロから議論をしていこうということでこのプロジェクトチームを立ち上げました。 これまでの議論といたしましては、まず最初に恋愛・結婚、そして若者の自立、雇用について、そして不妊治療を取り上げてまいりました。今後は、一人親家庭ですとか、保育、教育、ワーク・ライフ・バランス、そうしたところを検討していきたいと考えています。議論の中で必要なものがありましたらしっかりそれを制度に生かしていきたいと思っておりますし、大綱の見直しにつきましても、その切り口や考え方なども反映していけたらと考えております。
○山谷えり子君 是非新しい視点からの展開をよろしくお願いいたします。 実は、平成十八年の五月に、家族と地域の絆再生政務官会議プロジェクトチームというのを立ち上げまして、当時の官房副長官、長勢官房副長官が座長で私が事務局長になりまして、各役所の政務官有志が集まりまして、省庁の縦割りを廃して、職業と生活との両立支援だけではもう対症療法なんではないかと、もっと子供の育ちの視点を大切にしながら、経済的支援を含む家族政策の充実というのを整理してみたいということで、中間報告を取りまとめました。 まだ御覧になっていらっしゃらなければ是非御覧になって参考にしていただきたいと思うんですけれども、視点といたしましては、家族、親と子、祖父母や兄弟、親類などと家族が暮らす身近な地域、町内会などのきずなや生命を次代に継承していくことの重要性について国民全体の理解を深め、家族と地域のきずなを再生することにより、結婚して子供を産み育てることが当たり前と皆が自然に考える社会の実現を目指すという視点で議論を取りまとめました。 いろいろなことが実現しているんですが、例えば年に一回家族の日というのを制定するという、これはもう実現しておりますけれども、そのほかにも、父親のPTA活動など育児参加への支援をもっと取り組んでほしいとか、あるいは国土交通省その他の関係省庁と、多様な家族関係構築のため三世代同居、あるいは住宅の支援、推進をすること、あるいはより多くの子供を持つ家庭が有利になる税制や、家族を社会構成の基本的単位とする法制の在り方についての検討、また家庭教育の充実強化、あるいは母乳育児の推進、それから地域の高齢者等の人材を活用した世代間交流の促進、異年齢の子供の触れ合いの機会の提供、マタニティーマークの普及、あるいは母体保護、胎児の生命の尊重の観点から、出産に不安を感じる女性の支援、あるいはまた妊娠中絶を検討する際に一度立ち止まって考える機会が与えられるよう妊娠中絶を考える女性に対する相談窓口等の支援制度の創設など、それから有害情報から子供を守ること等々、実はこれまで余り議論されていなかった項目を関係省庁のヒアリングをしながらまとめた中間報告がございます。 例えば、今リストラで中絶してしまおうかというお母さんたちの相談に乗っているNPOがあるんですが、大丈夫よと励ましたり一時貸付金を出すだけで百何十人のお母様が出産をしたというようなこともありまして、参議院の少子高齢社会に関する調査会でも実はドイツにそのような取組を見に行ったこともございますので、本当に多くの赤ちゃんの幸せのために頑張っていただきたいというふうに思います。 続きまして、皆様のお手元に資料があるかもしれないんですけれども、家族や生命の継承について教育の面でどのように教えているか、そしてまた保護者から違和感があるというような訴えもございますので、ちょっと御紹介をさせていただきたいと思います。 例えば学習指導要領では、家庭生活をより良くしようとする実践的な態度を育てるとか、家庭生活と家族の大切さに気付くこととか、あるいは中学校の道徳などでも、父母、祖父母に敬愛の念を深め、家族の一員としての自覚を持って充実した家庭生活を築くなどという大変に良いことが学習指導要領には書いてあります。 しかし、教科書を見ますと、あれあれと違和感を感じるようなものがあるんですが、例えば一つ目の「自分らしさはどのようにつくられていくのでしょうか。」というような、これは中学校の保健体育の教科書なんですが、右側の下の方にコラム「親に対する反抗の形態」というのが書いてあります。六つ書いてあります。「親を無視または親と話さない。 親をさけて部屋に閉じこもる。 親と会いたくなくて外出する。または家出する。 親に口答えする。 親にいらいらしてものに当たる。 親に対して暴力をふるう。」、こういうことが書いてあるんですね。そうしますと、家族、親、祖父母との温かい思いをはぐくむ大切さ、こういう面から見たら、このコラムは一体どういうことなんだろうかというふうに思ったりいたします。 また、次のものなんですけれども、「かわる結婚」と書いてあります。これは家庭総合、家庭科の教科書なんですね。 左側のページの四パラグラフ目ですね。「近年、結婚する年齢はしだいに高くなり、また、結婚しない人も増えつつある。女性が経済力をもち、必ずしも生活保障を結婚に求めない、あるいは結婚による束ばくを望まない人が増えたためと考えられる。また、結婚は、個人の自由という考え方が一般的になり、結婚にこだわる人が少なくなってきたことも原因の一つである。」と書いてありまして、結婚の利点、不利益というふうに書いてあって、「不利益と感じられる点」、「やりたいことの実現が制約される 自由に使えるお金が減る 家事・育児の負担が多くなる 配偶者の考えを考慮しなければならない」。これも本当に結婚によっていろいろ人間が成熟していくというような面が、この年齢にこういう教え方をしたらきっと勘違いの受け止め方をするのではないかなというようなことが心配でございます。 また、右側のページでは「いろいろなパートナーとの暮らし」とありまして、「近年では、生活はともにするが婚姻届を出さず、事実婚を選択するカップル、離婚をしてもあらたなパートナーと出会い、再婚をするカップル、同性同士で生活をともにする人たちなど、さまざまな形で、パートナーとの生活を営む人たちもいる。」ということで、多様な家族の在り方を紹介しつつ結婚を相対化しているわけですね。家族というものをばらばらに描いていっていることから、保護者の間からこれは違和感があるというようなクレームが来ているところでございます。 実は、以前、これも非常に社会問題のようになったんですが、家庭科でやっぱりこんなふうな文章があったんですね。「例えば祖母は孫を家族と考えていても、孫は祖母を家族と考えない場合もあるだろう。家族の範囲は全員が一致しているとは限らないのである。犬や猫のペットを大切な家族の一員と考える人もある。だれを家族と考えるか、その境界は主観的なもので、また、時が経つにつれて、いろいろな理由でその範囲は変わっていく。」だろうというふうに書いている教科書がありました。こういう教科書は、親孝行とか御先祖様の供養というのは本当に日本人の美しい心ですが、こうしたものが壊していっている。 今も実は、家族って何だろう、どんな家族があるだろうということで、ペットと高齢者とか友達同士というのも家族に入れているんですね、今でも。今でもそうなんです。私たちは家族あるいはそれに代わる環境の中で育てられ、成長している。これを生育家族という。私たちはやがて生育家族から独立し、自分の意思で人生を選択していく。こうして新たにつくられる家族を創設家族という。生育家族とか創設家族という言葉は普通は聞いたことないんですが、これが教科書にいっぱい載り始めているところでございます。 また、英語の教科書も、「イット ジャスト イズント フェア」、フェアじゃないというところで、ケイコさんにお手紙を書いているんですね。 それは、ボーイフレンドのボブと一年間同棲している、ボブは知的で親切で家事も手伝ってくれる、先週、結婚してと言われた、うれしかった、でもよく考えてやめにするわというような文章がありまして、「アイ ビリーブ マリッジ イズ フォー フールズ アンド ドリーマーズ。フー イン ゼア ライト マインド イズ ウィリング ツー ギブ アップ ゼア フリーダム フォー アナザー パーソン。」、私は結婚を考えるなんていうのはおばかさんか夢想家のすることだと思うわ、だれがほかの人のために自由を手放そうとするのかしらみたいなことを言っておりまして、「マリッジ チェンジズ ピープル。」、結婚というのは人を変えてしまう、それまでは寛容な人でも、女にクッキングやショッピングやハウスワークを押し付けていくんじゃないかしらと。「アイ シンプリー フィール ザット マリッジ イズ ノット ザ ベスト リレーションシップ。」、結婚がベストのリレーションシップだと思わないわ。「アバウト ハーフ オブ オール マリッジズ エンド イン ディボース。」、半分の結婚は離婚に終わるのよ。「アンド メニー ピープル フー ドゥー ステイ マリッド メイ ノット ビー ハッピー。アイ ハブ ア ロット オブ マリッド フレンズ フォー エグザンプル ケンジ アンド マリー フーズ マリッジ イズント ベリー グッド。」、多くの人は結婚していても幸せじゃない。例えばケンジやマリー、とても良くないというような、こういう感じなんですね。「アイ オルソー シンク ザット マリッジ ウイル ダイ アウト イン ディス センチュリー。」、結婚なんてこの世紀にはなくなってしまうんじゃないかしら。「アイ ドント ウオント ツー ビー タイド ツー ジャスト ワン パーソン オール オブ マイ ライフ。アイ エンジョイ ビーイング フリー。」、私は一人の人間に縛り付けられるなんて嫌よ。自由でいたいわというような、こういう英語なんですね。 これも、実は私は保護者からもらったんですよ。こんなことを英単語を引きながら一生懸命訳す。もう冗談じゃない。実はうちの娘も、結婚というのは男による女の奴隷的支配であるって、そんなノート、プリントで教えられているんですね。 実は、低学年から過激な性教育やジェンダーフリー教育などをして保護者からクレームが上がっているものですから、自民党はプロジェクトチームを立ち上げまして調査をしました。三千五百の実例が集まったんですが、その中にやっぱりこういうふうに家族や結婚を否定的に教えているという例が山のように挙がってきていますね。これは小渕大臣に本当に、これは文科省、文科大臣マターじゃないかと思われるかもしれませんけれども、総合的に家族をつくることのすばらしさとか生命継承のすばらしさという、やはりもう少し年齢にふさわしく豊かな心で未来を築いていくような教育というものに反することがあるとするならば、やはりちょっと調査をしていただけたらなというふうに思っております。 ゼロから考える少子化対策プロジェクトチームでは、結婚や恋愛などについても御議論なさったというふうに伺いましたけれども、今、婚活というのが各自治体でもいろんなところでやられ始めているようでございますが、この現状などはおつかみでいらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(松田敏明君) お答え申し上げます。 婚活を支援している自治体等、どんな把握をしているかという御質問かと存じますが、大臣の地元群馬県でもぐんま赤い糸プロジェクトとしてお見合いパーティーを地元の自治体が主催するなど、結婚支援を行う自治体が増えてきているということは承知しているところでございます。 なお、平成十六年度行われました調査によりますと、都道府県レベルで結婚支援事業を単独で行っているのは二十三県となっておりまして、先ほどのゼロから考える少子化PTで結婚支援として考える内容としては、一つは新しい出会いの場をつくる、それからコミュニケーション能力を高める、あるいはカウンセラーがアドバイスを行うといったようなところが指摘されたところでございます。ただ、国などがこうした政策的な支援を行うことに関して、現状で若者を含めて国民の間に十分な合意ができていないのではないかというような考え方もございます。 いずれにしても、まずは未婚化や晩婚化の現状、背景、要因に関して広く議論を行い、若者を含め国民の多くにその重要性を理解していただくことが先決ではないかというふうなところを考えてございます。
○山谷えり子君 今のようないろいろなやり取りがありましたけれども、最後に小渕大臣に、その期待というか、考え方をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(小渕優子君) お答えいたします。 少子化対策といいますと、これまでは出産してからの例えば保育のサービスの支援ですとか、そうしたものにどちらかというと重点が置かれてきたんですけれども、もうそういったところではなかなか十分ではないということで、今先生がお話になりました婚活ですとか若者支援ですとか、どんどんそれを前倒しをして、総合的に対策を打っていかなければならないと考えております。 先ほど先生からこのような資料をいただきまして、私自身大変びっくりしたところであります。こうしたいろいろな理由で様々な家族の形態があるということは理解いたしますし、そうしたことをお互い認め合っていかなければならないということもよく分かります。また、女性も今いい意味で選択肢の幅、選択肢が広がって、結婚をしたり出産をしたり仕事を続けたりということでいろんな選択肢が増えてきたということ、これは大変喜ばしいことではあると思います。 ただ、私も、いろいろと報道を見ていたり、インターネットの情報などを見ていたりしますと、結婚や出産、子育てに対してマイナスのイメージというか、大変だとか苦労が多いだとか、そうした情報が余りにも多過ぎて、先生のおっしゃる家族の大切さですとか子育ての喜びですとか、そうした純粋なところというものがなかなか前面に出てきていないところを大変残念に思っております。そうしたところも含めてしっかり発信をしていきたいと考えております。
○山谷えり子君 是非、期待いたします。 続いて、引き続き食育に関して小渕大臣にお伺いしたいんですけれども、これは事務方で結構でございますが、食育に関する予算の推移と市町村の取組状況などをお教えください。
○政府参考人(武川恵子君) 食育関連の予算の推移ということでございますけれども、内閣府が取りまとめております各府省の食育関連予算でございますが、平成十八年度が九十九億五千八百万円、平成十九年度が百十三億六千百万円、平成二十年度が百二十九億三千七百万円、それから平成二十一年度、これ予算案でございますが、九十八億九千四百万円となっております。 それから、市町村の食育推進計画につきましてお尋ねがございました。 市町村における食育推進計画でございますが、国の食育推進基本計画におきまして、平成二十二年度まで五〇%以上の作成率を目指すということにしておりますが、作成済みが現在一五%、作成中と合わせますと二六・五%となっております。 内閣府では、既に計画を作成いたしました市町村のうち特徴のあるところを参考にいたしまして、計画作成のための支援マニュアルなどを作りまして市町村に情報を提供するなど、様々な機会を利用いたしまして計画の作成を促しているところでございます。
○山谷えり子君 市町村ではまだまだいろいろな取組がスタート完全にはし切っていないというところもあるようでございますので、是非引き続きお力を、支援いただきたいというふうに思います。 学校給食法の改正がございまして、地産地消とか、あるいは学校給食をただのもう栄養補給ではなくて食育の場として使うんだというような考え方が入れられておりまして、例えば伝統食、行事食、いろいろなものをメニューとして提供しながら、地元でお野菜を作った方々にそのお話を聞いたり、またいろいろなふるさとのお話を聞いたりというようなことが進んでいるところでございます。 私の近所の世田谷区の玉堤小学校というところでは、お母さんたちが中心になって一年間を通じて給食の時間にお話と歌を流しまして、今例えば「月」とか「富士山」とかああいう歌、知っている子は七%ぐらいしかいないんだそうで、とにかく給食の時間を利用していろんな季節にふさわしい歌やお話を流したところ、やっぱり一年間そうした活動を続けると、子供たちがとってもたくさん心豊かないろんなものと触れ合うことができたということで、このような取組は近所の学校にも波及し始めているというような状況にございますけれども。 食育を国民運動として幅広く推進してまいりますというふうに小渕大臣は決意をお述べになられましたけれども、学校給食法の活用、あるいは農業体験も広めていこうということで、安倍内閣のときは、実は五年間で全国の全公立小学校二万三千校に一週間ずつの農業体験ができるぐらい予算を付けたいと思いまして始めたんですが、今年の査定では財務省もなかなか厳しくてモデル事業的なことになっておりますけれども、私は、もう食育というのはただ食べるだけではなくて、まず作物ができるところから、本当の意味の私はこれはグリーンニューディールだと思っておりますけれども、そのような活動も含めて是非取り組んでいただきたいんですけれども、小渕大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) お答えいたします。 食育基本法が制定されて今年でちょうど四周年になります。この間、いろいろなところでいろんな活動をしていただいて、例えば親子料理教室ですとか農業体験ですとか、そうしたものが随分実施していただいたおかげで、この食育も皆さんが普通に使う言葉になりましたし、多くの皆さんがこの食育に親しんでいただいていると思っています。 今委員が御指摘ありました学校給食においても、やはり食育の推進で大変重要だと思っていますし、地産地消ですとか伝統的な郷土料理を献立へ取り入れたりすることは、子供たちが地域の自然や文化に理解を深め、あわせて食の感謝の念をはぐくむ上でとても効果的だと思っています。あわせて、今お話があった農業体験を更に充実させていくことも重要なことであると思っています。 子供たちの豊かな人間性をはぐくんでいく基礎を身に付けるための食育、そうした面でも大変大事だと思っておりますけれども、大人も今やはり安心、安全のものを食べなければということもありますし、太り過ぎの問題などもありますので、国民が全員が、国民運動として幅広くこの食育を推進していけるように全力を注いでいきたいと考えております。
○山谷えり子君 安倍内閣から始まりました放課後、土曜日も参加して、いろいろ地域の皆さんと子供たちがよく学び、よく遊べという放課後子どもプランというのがあるんですが、この麻生内閣で、全国の全公立小学校二万三千校に、一つの学校に四百万円ずつお金が行きまして様々な地域活動などが行われております。 その中で食育とか農業体験を入れている地域が大変に多くて、これも群馬県の前橋市では中学校で地元の農家に呼びかけたところ、あっという間に十人の農家の皆さんがボランティアに集まってくださったとか、本当に皆様の気持ちは命の根っこを見詰めようよというような思いを深くしているところでございますので、国民運動の場所として是非こうしたプログラムや学校教育との連携なども考えながらお進めいただきたいというふうに思います。 小渕大臣には以上でございますので、どうもありがとうございました。
○委員長(愛知治郎君) 小渕大臣は退席されて結構です。
○山谷えり子君 続きまして、河村官房長官にお伺いしたいんですが、所信表明の中で、教育再生への取組を進めると発言されていらっしゃいますが、具体的にはどのようなことでございましょうか。
○国務大臣(河村建夫君) もう言い古されておりますが、国づくりの基本は人づくりだと、まさに人づくりが国づくりであると。そして、日本の教育力の高さ、今日の日本をつくってきた、これは世界からも評価されております。 教育再生懇談会、再生会議というのがございました安倍内閣以来、これを麻生内閣にも引き継ぎまして、教育再生懇談会という形でスタートさせたところでございます。 去る三月十二日に新しい委員にも御参画をいただいて教育再生懇談会を行いました。この会議におきまして、まず第一点は「教育のグローバル戦略」、第二点は「教育安心社会」、三点として「創造性に富んだ科学技術人材の育成」、四点として「「スポーツ立国」ニッポン」、こうしたテーマについて日本の将来を見据えた幅広い検討を始めたところでございます。 今後とも、教育再生について内閣の最重要課題の一つとして質の高い教育を政府全体で実現してまいりたいと、このように考えております。
○山谷えり子君 学校支援地域本部の事業についてお伺いしたいと思うのですけれども、平成二十年度に千八百か所、そして来年度の予算で三千六百か所まで増えていくかと思いますが、実はこれも五年計画で一万か所、すなわち一つの中学校区に一か所ずつこの学校支援地域本部ができて、今本当にさっきの放課後・土曜子どもプランとか、農業体験、あるいは職業体験、様々な学校、家庭、地域の連携のプログラムが始まっております。そうしたときに、やはりこうした支援地域本部があって地元に詳しいコーディネーターさんがいらっしゃる人を得た地域とそうでない地域では大変な差ができてしまうわけでございまして、これの予算の推移、進捗状況、取組事例についてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(惣脇宏君) お答え申し上げます。 学校支援地域本部事業につきまして、まず予算についてでございますけれども、本年度、二十年度から千八百か所分、約五十億円を計上して実施を開始したところであります。二十一年度の予算案におきましては、二十年度から継続して行うものなどにつきまして、国が負担する委託事業といたしまして二千二百二十五か所分、約三十四億円を計上しておりますとともに、更なる普及を図るために新たな補助事業として、学校、家庭、地域の連携協力推進事業のうち三千四百か所、約十七億円を計上しておりまして、合わせますと、二十一年度におきましては約五十一億円を見込んでいるところでございます。 進捗状況につきましては、本年度、二十年度が八百六十七市町村で二千百四十五か所の学校支援地域本部が設置されているところでございます。 取組の内容といたしましては、授業や学校行事の支援、部活動の指導、校内環境の整備、あるいは図書の整備や読み聞かせ、通学路や校内の見回りなど、学校や地域の実情に応じて様々な活動の支援が行われているところでございます。 このような状況を踏まえまして、学校や地域の実情に応じた取組が全国的に更に広がりますよう、推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○山谷えり子君 オバマ大統領は、施政方針演説の中で、また予算の枠組みの中で非常に教育に対して力を込めていらっしゃいます。とりわけ職業教育について多くのことを語られているんですけれども、アメリカではキャリアカウンセラーというのが小中高あるいは大学、コミュニティーカレッジ、様々なところに十七万から二十万人ぐらいいるんじゃないかと言われております。 日本でも平成十四年に五年間で五万人のキャリアカウンセラーを養成するというようなことで始まったわけでございますが、これがなかなかまだ広がらない。河村文部科学大臣のときには、平成十六年ですか、四十七都道府県のキャリア教育推進指定のモデル地域を作って、やっぱりキャリア教育、職業観をはぐくむ教育、勤労観をはぐくむ教育というのを一生懸命なさってくださいました。 安倍内閣の教育再生会議では、中学生の一週間の職場体験、兵庫県や富山県や滋賀県では全県で行われているんですけれども、先生の負担が多かったり、受け入れてくださるところとかお金の問題とかいろんなところがありまして、やっぱりなかなか全国に広がらないということで、地域間格差があるのは悲しいことだから、この職業体験によって子供たちは様々な大人の社会のすばらしさというものを学んでいくわけでございますので、全国の全公立中学校に、これも一万校に五年計画ですべてやってもらえるように予算を付けていきたいと思ったところでございますが、今ちょっと財務省との関係でそれがブロックが掛かっているということでございますけれども。 例えば、職業教育に関する交付金措置というようなものの創設とか、何か新しい枠組みでチャレンジ考えていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(惣脇宏君) キャリア教育についてのお尋ねでございますけれども、昨年七月に閣議決定されました教育振興基本計画におきましても、特に重点的に取り組むべき課題としてキャリア教育、職業教育の推進が挙げられているところでございます。 これを受けまして、文部科学省としましては、各学校段階を通じて体系的な取組を行いたいということで、例えば初等中等教育につきましては、中学校の場合、先生おっしゃいましたような職場体験、また普通科高校におけるキャリア教育の在り方に関する調査研究、また専門高校における地域の産業界等と連携した専門的職業人の育成というような形、また、高等教育におきましては、インターンシップ等への支援でありますとか専修学校等を活用した就業能力の向上、大学等における社会人の学び直しなどに取り組んでいるところでございます。このように、職業教育は、各学校段階、各学校種において様々な形で行われているわけでございます。 交付対象、予算補助の対象といたしましても、地方公共団体でありますとか国立大学法人あるいは学校法人など様々でございますし、事業の形としましても、学校指定とか地域指定とかプロジェクト単位のものとか、いろいろなものがございます。このような形でございますので、その事業の趣旨、目的に応じまして様々な形で支援をしていくという形で考えているところでございます。 したがいまして、一本の交付金という形では難しいと思っておりますけれども、職業教育の充実が今後の重要課題であるということにかんがみまして、例えば関連予算の全体像を分かりやすく整理して広く情報を発信すると、こういった工夫をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○山谷えり子君 是非分かりやすく、一本の柱になっているという形で見せていただければ、本当に取り組む様々な現場の方の思いが変わってくるだろうというふうに思っております。 河村官房長官におかれましては、職業教育、キャリア教育に対しての思いの深さというのを本当にここのところずっと拝見しておりますけれども、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(河村建夫君) 山谷先生が教育再生会議、教育再生担当の総理補佐官として、特にこのキャリア教育の問題、非常に重要性を訴えてきておられます。むしろ私の方が啓発を受けたといった方がいいんだと思っております。 ややもすると、この辺りの小さいときからの学校で一貫した教育、充実した職業教育を受けるという機会が日本の教育の中で欠落しているような印象をどうしても持ちます。そういう意味で、やっぱり職業意識といいますか、そういうものをしっかり持って社会に出ていく。そうすると、やっぱり再チャレンジの問題とか、いろんなことに対応したときの対応能力が違うんではないかと思っております。 そういう意味で、次代を担う若者たちが望ましい職業観を持って職業に関する知識、それから実践的な技能を身に付ける、こういう教育が大事だと考えております。 そういう意味で、地域との連携の下で、各学校段階においてのキャリア教育、職業教育、あるいは再チャレンジに向けての学び直しの機会を持つとか、こういうことが非常に大事になってきておるというふうに思います。 お話にもありましたように、青少年育成施策大綱においてもこの重要性が訴えてあるわけでありますが、今後、中教審においても、今後の学校におけるキャリア教育、職業教育の在り方、これは検討されておるところでございます。政府としても、キャリア教育あるいは職業教育の充実、これは非常に大事なことでございますので、教育再生懇を持っておるわけでございますが、これからもしっかり取り組んでまいりたいと、このように思っております。
○山谷えり子君 オバマ大統領の施政方針演説を読んでおりましたら、教育についてたくさん語っていらっしゃるんですが、例えば、我々は景気対策法を通して教育分野への歴史的な投資を行った。我々は幼児教育を劇的に拡充させた。そしてまた、職業教育についてもたくさんのことを述べられております。 こうした教育政策は、子供たちに機会の扉を開く。しかし、子供たちが確実に歩んでいけるかどうかは、私たちに掛かっている。結局、母親や父親の代わりができる政策はないのだ。保護者と教職員の会議に出席したり、夕食後やテレビを消した後、ビデオゲームを終えた後に宿題を手伝ったり、子供に読み聞かせをしたりするのだから。単に大統領としてだけではなく、一人の父親として、子供たちの教育に対する責任は家庭から始まるべきだと主張する。それは共和党の問題でも民主党の問題でもない、米国の問題だというふうに言っていらっしゃるんですね。 それで、ちょっと予算を見てみました。そうしましたら、ニューディールとかグリーンニューディールのことばかりが実は日本では報道されているんですが、七千八百七十二億ドルの経済対策のうち、減税が二千八百七十億ドルです。歳出が五千二億ドルなんですが、そのうち、教育と職業教育に九百八十四億ドルという、五千億のうちの約五分の一ですね。それから幼児教育等々に二百四十六億ドルという、つまり、約五十兆円のうち十二兆円ぐらいを職業教育や幼児教育や、こういうものに注いでいるという、つまり、景気対策法を通して教育分野への歴史的な投資というのはただ言葉だけじゃなくて、本当に数字を見たら、ああ、そうなんだということが分かったわけでございまして、日本もそのぐらいの思いで質の高い教育というものに対しての投資を是非行ってほしいというふうに思います。 今、学校の耐震化や、また太陽光発電のパネルを付ける等言われておりますけれども、私は、同時にやっぱり心の教育といたしまして、農業体験、職業体験、それから幼児教育、それから学校を緑にするという、木を植えるとか畑を作るとか、そうしたことも同時にハード、ソフト両面から教育に対しての投資を強めていただきたいというふうに思います。 続きまして、北朝鮮問題でございます。 北朝鮮が四月四日から八日までの間に、北朝鮮が主張するいわゆるかぎ括弧の衛星、ミサイルを発射すると、国際海事機関、IMOに通報したとの報道がございましたが、IMOから北朝鮮のミサイル発射についてどのような連絡があったのか。また、官邸としてはどのように対応して、官邸に情報連絡室も立ち上げたと聞いておりますが、どのようになさっていらっしゃるところでございましょうか。
○政府参考人(宮川眞喜雄君) まず、IMOから外務省への連絡でございますけれども、日本時間三月十二日の夜、国際海事機関、IMOでございますが、から日本を含むIMO加盟国に対し、北朝鮮当局によるIMOに対する試験通信衛星の打ち上げに関し連絡がありました。 この通報によりますと、北朝鮮当局は、日本時間で四月の四日から八日までの毎日十一時から十六時まで、日本海及び太平洋の一部に危険区域を設定したということでございます。
○山谷えり子君 MDシステムによる迎撃もあると総理は発言されておりますけれども、MDシステムの配置状況はどうなっているでしょうか、また、東北地方を通過していく場合、迎撃はできるんでしょうか。
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。 BMDシステムは三つから構成されておりまして、一つは迎撃システム、それからセンサーとしての警戒管制レーダー、それから指揮統制・通信システムでございます。 このうち、実際には二層防御ということでございますので、SM3を搭載しておりますイージス艦による上層での迎撃、それからペトリオットPAC3による下層での迎撃という、そういう二層防御の考え方でウエポンシステムを採用しているところでございます。 現在までの配備状況でございますけれども、イージス艦につきましては二隻、「こんごう」と「ちょうかい」が弾道ミサイルに対する対処機能を持っております。それから、ペトリオットシステムにつきましては、第一高射群、首都圏に配備されておりますこの四個高射隊、それから高射教導隊、浜松、それから第二術科学校への配備が完了しておりまして、現在、第四高射群への配備を進めているところでございます。 ただ、いずれにいたしましても、このイージス艦もPAC3も機動的に展開をするということになってございますので、状況に応じて適切な対応をしていきたいということでございます。 それから、先ほどIMOの話がございましたけれども、北朝鮮が公表した危険区域というものを見てみますと、どうも日本上空を通過するという計画を有しているということでございますけれども、現実にどのような形でどういう発射がなされるのかということについては現段階で申し上げるような状況にはございません。日本政府としては、できるだけ発射の中止を求めていくという考え方でございます。 それから、弾道ミサイルでの迎撃でございますけれども、あくまでもここで解しておりますシステムというのは、日本に向かっていくものを迎撃するということを前提に置いておりまして、法的には、それが危険物であれば撃ち落とすということになってございますので、単なる通過ということだけで、例えば上空を通過していくものに対してそれを迎撃するというようなことは必ずしもすべてそういう前提で考えられているものではございませんので、あくまでも私どもが議論しておりますのは、日本に向かってくるような場合にこれをどう対応するかということでございます。
○山谷えり子君 今の答えで納得したわけではありませんけれども、再度質問しても同じような答えしかないと思いますので、次に移ります。 北朝鮮に対する制裁措置として、北朝鮮船舶の入港禁止、北朝鮮からの輸入禁止をしておりますが、制裁が切れる時期はいつですか。
○政府参考人(山本条太君) 御指摘の入港禁止措置及び輸入禁止措置でございますけれども、これまでの間、閣議決定を経、国会の御承認も賜りながら、半年ごとに期限を区切る形で実施をしてまいりました。 これら両措置の現行の期限は、来月、四月の十三日に到来をいたします。
○山谷えり子君 そうしますと、半年延長をまた考えるということでございますか。
○政府参考人(山本条太君) 御指摘の点を含めまして、北朝鮮に対する措置の在り方につきましては、行政内部におきましても不断の検討をしているところでございます。 先生御案内のとおり、今後の措置の在り方を含めまして、拉致、核、ミサイルにかかわる北朝鮮の対応、そして国際社会の動きといったことを勘案しながら総合的な判断を下す、そのような点を詰めていくべき時期が到来をしているわけでございます。
○山谷えり子君 せめて一年以上ということを考えていただきたいんですが、どうでしょう。
○政府参考人(山本条太君) ただいま申し上げましたように、今後の対応につきましては、拉致、核、ミサイルといった諸懸案にかかわる北朝鮮の対応、国際社会の動きといったこと、これらを踏まえまして総合的に判断をした上で、まず行政内部といたしましての考え方を取りまとめたいというふうに考えております。
○山谷えり子君 北朝鮮への全面輸出禁止措置についてなんですが、現在、金額、品目はどのくらいか、また、禁止品目の一部追加や選択というのは技術的にできるんでしょうか。
○政府参考人(上田英志君) お尋ねのありました、まず輸入につきまして禁止をしておりまして、輸出につきましては、我が国は、国連安保理決議を受けまして、外為法に基づき、北朝鮮に対する大量破壊兵器関連物資及び奢侈品の輸出を禁止しております。 我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、外為法第十条第一項に基づきまして、外為法第四十八条第三項に基づく経済産業大臣の輸出承認義務を課すことを閣議決定することができます。その後、速やかに国会に提出し、承認いただくこととされております。 したがいまして、北朝鮮に対する全面輸出禁止措置につきましても、我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるものとして閣議決定された場合には、外為法上、輸出承認義務を課すことによりまして、実施することが可能であります。
○山谷えり子君 北朝鮮への携帯輸出届出基準額、それから外為法に基づく支払報告基準額、それぞれ現在幾らで、そしてこの引下げというのは可能でしょうか。
○政府参考人(山本条太君) 送金にかかわりますところのいわゆる通常送金につきましての申告額、これは三千万円を超えた額となっております。また、もう一点、いわゆる携帯輸出の送金と、これにかかわります届出申告義務と、これは百万円超というふうに承知をいたしております。
○山谷えり子君 この引下げは、じゃ政治的決断ということですか。
○政府参考人(山本条太君) 恐らく、先生のおっしゃられる引下げということは技術的に可能ではないかという御指摘かと存じます。 具体の対応につきましては、先ほど申し上げました考え方にのっとりまして、今後の総合的判断の対象になろうかと思いますので、現時点で何か個別具体の点でお示しできる点はないこと、御了解を賜ればと存じます。
○山谷えり子君 昨日、参議院の北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会で新潟県の佐渡に参りまして、新潟県、そしてまた新潟県警、曽我ひとみさんからお話を伺ってまいりました。曽我ひとみさんは、帰国して六年の生活と、また今高齢者の関係の施設でお働きでございますが、毎朝そこの施設に行くたびに母を思い出すと、母の世話をしてあげれない、一日も早く母の世話をしたいと思いながら日々を暮らしているというようなことをおっしゃられましたけれども、支援金の期限というのはいつまででございましょうか、被害者、家族に対する。
○政府参考人(河内隆君) 拉致被害者等給付金の期限についてのお尋ねでございます。 帰国被害者の方々の自立の促進及び生活基盤の再建、構築のため、帰国された被害者の方々の永住の意思決定後、平成十七年四月から五年を限度として支給しているところでございます。したがいまして、現行法では、その支給期限は平成二十二年三月ということになります。 以上でございます。
○山谷えり子君 まだまだ日本の社会になじむためにはいろいろな困難を抱えていらっしゃると思いますので、是非この支援金の期限の延長もお考えいただきたいというふうに思います。 前代未聞の国家犯罪である拉致、そして昨年六月の日朝実務者協議で約束した拉致被害者の再調査もございません。四月にはミサイルも撃つということで、官邸には情報連絡室が立ち上がったということでございますけれども、官房長官からこうした問題への取組への御決意、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(河村建夫君) 北朝鮮がこのような形で今ミサイルを打ち上げようとしているという状況下にございます。このような状況下でございますので、まずはこのミサイル打ち上げを中止させるということが最大でございまして、このことに全力を尽くすということで今努力をいたしております。 さらに、こういう状況下にありますが、昨年八月の再調査の約束も果たしておりません。これは、国際的な連携の下に、また日韓の協力を得ながらこの再調査を起こさせていって、そして拉致問題の解決の糸口を是非付けたいと、こういう思いで今取り組んでおるところでございます。その中でも、特に日韓の連携、非常に必要でございますし、また拉致を受けておる国際社会、国家がございます。そういうところとの連携を取りながらこの拉致問題の解決に全力を尽くして、そして日朝の国交正常化に持っていきたい、このように考えておるところでございます。
○山谷えり子君 国連の安保理決議一六九五、一七一八号違反でございますけれども、本当にもしもの場合はまた非難決議を出すということになっていくんだろうと思いますが、聞くところによると、ロシアや中国が少しどうかというような話も聞いております。そしてまた、追加の経済制裁、延長も含めて、新たにプラスするものも含めてでございますが、もう一度その辺の御決意というかお考え方をお教えいただけますでしょうか。
○国務大臣(河村建夫君) このような形になっておりますので、まず何はさておいて、北朝鮮が地域の平和と安定を脅かすような、このような行動は慎むべきだと、こういうのが基本的な考え方でございます。 しかし、今後の状況いかんによっては、その対応も考えていかなきゃならぬという状況も生まれるかもしれません。こういうことになりました暁において、今後、我が国の対北朝鮮措置の在り方につきましては、発射の実際の状況、あるいは拉致、核、ミサイルといった諸懸案に対する北朝鮮の対応の仕方、さらに六者会合がございます。それから国連安保理等、国際社会の動き等もとらえまして、それを踏まえながら総合的に判断をしなければならぬと、このように思っております。
○山谷えり子君 是非、毅然とした厳しい姿勢で取り組んでいただきたいと思います。 河村官房長官には、これで結構でございます。ありがとうございました。 続きまして、公益法人改革、新しくスタートしているわけでございますけれども、公益法人制度のいろいろな申請が煩雑だとか資産評価が難しくてできないとか、私どものところにはいろんな声が届いておりますけれども、その辺のことを少し御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(原正之君) 今回施行されました新公益法人制度は、民による公益の増進と、これを目指すものでございまして、今まで主務官庁制によります裁量で許可制、許可できると、法人の設立ができるという形になっていたんですが、それを法律で明確に定められました客観的基準に基づきまして、民間有識者で構成されます第三者によって公益性の判断をする、これが大きなポイントでございます。 今お話のございました新制度移行に際して、財産評価なかなか大変じゃないかというお話でございますが、新しい公益法人への移行を目指す場合には、現在の財務諸表に記載されております額を変更する必要はなく、改めて財産評価を行う必要はございません。 また、一般法人へ移行する場合には、作成が法律上義務付けられております公益目的支出計画におきまして公益目的財産額の算定が必要になってきます。この場合、一定の財産について時価評価が必要となります。しかしながら、文化財あるいは美術品などのように引き続き公益事業に使用するものにつきましては、現在の財務諸表に記載されております価額、いわゆる帳簿価額を用いることを可能としておりまして、時価評価は必要ないということでございます。 今後とも、これらの評価方法を周知していきまして、申請に際して法人の負担軽減に努力してまいりたいと思います。
○山谷えり子君 是非、その辺の広報や、また相談等よろしくお願いいたします。 続きまして、内閣官房知財戦略本部にお伺いします。 日本ブランド戦略を本年三月に策定するということですが、どのような内容でしょうか。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。 日本ブランド戦略につきましては、アニメ、漫画などのコンテンツ、それに食、ファッションなどによって生み出されるソフトパワー、これを一体的に日本ブランドとしてとらえ、これを創造し、発信する方策につきまして、昨年から知的財産戦略本部の下に設置されておりますコンテンツ・日本ブランド専門調査会において検討してきたところでありまして、現在、その取りまとめを行っている段階でございます。 この専門調査会の取りまとめにおきましては、日本のアニメ、漫画、ファッションなどは、日本の文化的土壌の中で生まれてきたものでございまして、海外でも高く評価されているわけでございます。そのようなことから、このような日本の強みを生かして、日本のソフトパワーを生み出す産業、この潜在力を引き出すことによって経済成長の原動力とするために創造、発信の両面から施策を展開することが重要であるとしているところでございます。
○山谷えり子君 応援しますので、是非頑張ってください。 続きまして、内閣府にお尋ねします。 地域活性化・生活対策臨時交付金六千億円についてですけれども、これ創設されたわけでございますが、各自治体積極的に様々な取組を行っていると話を聞いておりますが、どのような状況でしょうか。
○政府参考人(上西康文君) お答えを申し上げます。 この交付金につきましては、二月の十二日までに交付対象であるすべての地方公共団体千六百九十七団体でございますが、そこから実施計画が提出をされました。事業費ベースで見ますと、六割方が道路、河川、公園等の改修工事、あるいは学校、公民館、庁舎等の耐震診断や改修工事といった公共施設等の安心、安全を確保する事業でございましたが、このほかにも地方公共団体が様々な創意工夫を凝らした事業が多数見られたところでございます。 例示として申し上げますと、例えば間伐材を小中学校の机、いす等に活用する事業でございますとか地元産の漆器を小学校給食用の食器に採用する事業など、地域資源を活用する事業、あるいはこれは先ほどから御議論のございました、食育推進と米の消費拡大に係る事業でございますが、学校給食に週五日の完全米飯給食を導入するために給食センターの炊飯システム設備の増設を行った、そういったような自治体もございます。 このように、地方の公共団体が創意工夫を生かした事業にこの交付金を活用をしていただきまして、地域活性化に積極的に取り組んでいただいているものと考えております。
○山谷えり子君 最後にもう一つ、内閣官房に。 地方の元気再生事業はどうなっておりますでしょうか。
○政府参考人(上西康文君) この元気再生事業につきましても、今年度、募集をいたしまして、百二十の事業を全国で取り組んでいただいているところでございます。全国の優れた産業や伝統文化を活用しながら、地域が誇りと活力を持てるように地域の成長力強化などに重点を置いた取組の中でこの地方の元気再生事業も活用してまいりたいと存じております。 各地で様々な取組を行っているところでございまして、例えば、鯖江市の眼鏡の伝統産業の新たな展開でございますとか、あるいは岩手県二戸市の国産漆のブランド化のための事業、あるいは東京都の三宅村を中心に離島の連携によりまして高級干物である灰干しの生産あるいは販売ルートの開拓など、様々な地域の資源を生かした地域産業振興などの取組が各地域で行われているところでございますので、二十一年度につきましても新規と継続の事業の募集を行ってまいりますが、政府としては、地域の自立的な発展を担っていく地域の人材力の育成などに重点化を図りながら、この地方の底力を引き出す取組を行ってまいりたいと存じております。
○山谷えり子君 麻生内閣のリーダーシップに期待いたします。 ありがとうございました。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。 本日は自由民主党より十二分いただきまして、本当にありがとうございました。ということで、三十分間質問させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず最初に、情報体制の強化という点につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。 昨年の平成二十年二月十四日に、官邸における情報機能の強化の方針、これを受けまして、我が国の情報体制、具体的にどのように強化されたんでしょうか。
○政府参考人(岸野博之君) お答え申し上げます。 御指摘の官邸における情報機能強化の方針を受けて、これまで幾つか取組を行ってきております。 三点だけ御紹介したいと思います。 第一点目が、情報部門と政策部門との連携の強化でございます。内閣情報会議というフォーラムがあるんですけれども、そこに官邸の政策部門、すなわち外政、内政、それから安全保障・危機管理担当の三副長官補を加え、政策と情報との連携を密に行ってきております。 それから第二点目が、拡大情報コミュニティーの形成でございます。従来、情報コミュニティー、内調のほか外務、防衛、警察、公調と五省庁でやってきたんですけれども、これに金融、それから財務、経済産業、それから海上保安庁を加え拡大コミュニティーを形成し、政府の中の情報をより密接に活用し共有する体制をつくってきております。 それから三点目が、内閣情報分析官の導入でございます。本年度、高度の分析能力を有する情報分析官五名をお認めいただいて、それぞれの分析官が政府部内のあらゆる情報を活用しつつ総合的な分析を行い情報評価書の原案を作成しております。これを合同情報会議でもんで決定し、それを官邸首脳、それから政策部門に配付しております。 このように、情報の集約、共有といった点で機能強化の成果が上がっているというふうに考えております。
○山本香苗君 昨年の四月からそういう体制に移っていただいたということでございますけれども、基本方針に書かれたことすべてがなされているわけではございません。 そこで、残された課題は一体何かということ、どういう認識をされておられるのか、また、今後その残された課題についてどのように取り組まれるのかお伺いいたします。
○政府参考人(岸野博之君) お答え申し上げます。 情報機能強化の方針で盛り込まれた事項のうち、二つほど宿題が残っております。第一点目が対外人的情報収集機能の強化でございます。二点目が秘密保全に係る法制の在り方でございます。 前者につきましては、関係省庁間の一層の連携を図って対外情報収集の専門家を育成していくこと、これが一つの課題でございます。そして、より専門的、組織的な対外情報収集のための手段、それから方法、それから体制の在り方について研究を進めていくということになっており、鋭意これは取り組んでいるところでございます。 それから、後者の秘密保全法制につきましては、昨年の四月に内閣官房副長官、事務の副長官でございますが、これを長とする検討チームを立ち上げております。そこで在り方について検討を進めている最中でございます。
○山本香苗君 とにかく今二つ認識をされておるわけですけれども、我が国の情報体制については、回らず上がらず漏れるというようなことがよく言われておりました。すなわち、省庁の壁が非常に高くて情報の共有もなかなか図られないと、その上に情報の保全体制もちゃんと整っていないと、そういうことがいろいろと指摘をされておりまして、私も何度もこの現状を何とか変えなくちゃいけないということを質問してきたわけでございますが、ただ今回、昨年のその基本方針に従って強化をしていただいたのは大変一歩前進であるとは思うんですが、かなりのところ運用に任されるところというのも大きいと思っております。 つまり、体制を整えたからすぐさまその状況が改善するというわけではなくて、随時しっかりとチェックをしていただいて、そして、改善を重ねていく中で人材も育ちますし、また体制も改善されていくという形であると思っております。 そこで、しっかりとチェックをしていく役目をしていただくのがまさしくこの内閣情報会議のトップであられます官房長官であると思っておりますけれども、その点につきまして官房長官の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 現在の日本を取り巻く安全保障環境を見ますと、いわゆる朝鮮半島があり、また国際テロ、大量破壊兵器、こうしたものの拡散が進んでおります。そうした中で非常に複雑化しているという状況下にございます。情報収集の重要性、この機能を高めるということは非常に私も大事なことで喫緊の課題であるというふうに感じております。 そこで、情報収集機能の強化については、その進捗状況等について節目ごとに報告を受けておるわけで、その中で適切な指示を出す等、私が今御指摘のように議長を務めております内閣情報会議、この枠の中での検討を進めておるわけでございます。政府全体としても、情報機能の強化ということを絶えず頭の中に置きながら、今後とも鋭意努めてまいりたいと、このように考えております。
○山本香苗君 今まさしく官房長官がおっしゃっていただきましたとおり、テロの問題もあります。北朝鮮の問題もあります。こうした問題におきましては情報というものが決め手となるようなケースが非常に多いわけでありまして、本当に喫緊の課題であると思っております。しっかり取り組んでいただきたいと思っております。 そうした意味では、先ほどおっしゃいました内閣情報会議というものが年に二回ですよね。年に二回で、それで、いわゆるその下にあります合同情報会議というのが二週間に一遍ぐらい行われているという話で、こちらの方は官房副長官の事務方の方がトップになられているということであります。そう考えますと、内閣情報会議の方が年に二回で合同会議の方がそういう頻度でやっていらっしゃってという、何か何となくちょっとアンバランスな感じがして、もう少し、年に二回と言わず、しっかりと取り組んでいただきたいと。特に、そういった政策との連携という中で頻度を高めていただくことも一つ手ではないかなと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 それで、先日の所信の中でもお述べになられておりましたけれども、情報収集衛星の関連についてちょっと関連してお伺いしたいわけでありますが、情報収集衛星関連の予算、平成二十一年度の内訳並びに今まで情報収集衛星に投じられてきた額というものを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(小野正博君) 情報収集衛星関連の予算でございますが、平成二十一年度につきまして予算をお願いしていましたのは、光学五号機の研究開発や光学性能の大幅な向上を目指しました技術実証を行うための実証衛星というものを上げるということを新規に開発に着手しようということで、それを新しいものとしてお願いしておりまして、そのほかのものも含めまして対前年度約五億円増の約六百四十二億円計上をさせていただいております。 あと、情報収集衛星の予算は平成十年度の補正予算から開始しておりますが、十二年度以降はおおむね年平均約六百億円から七百億円台で推移しておるものでございます。 以上です。
○山本香苗君 この情報収集衛星につきましては、それだけ巨額な投資がなされてきているわけでございます。 この情報収集衛星につきましては、平成十年の閣議決定におきまして、外交、防衛等の安全保障及び大規模災害等への対応等の危機管理のために必要な情報の収集を主な目的とすることと定められております。 しかし、その画像の利用につきまして、極めて一部の政府関係機関だけに限定されてしまって、自衛隊の部隊にすら渡されていないと。全く渡されていないわけでなくて、時機を逸せずにというか、つまりリアルタイムに近い形で与えられるという体制になっていないと。また、災害時におきましても、人命救助だとか復旧支援に極めて有効な情報であるはずのこの分解能という一メートルの情報収集衛星による画像が、現地の自治体であったり、また消防、警察、自衛隊部隊に提供されていないということ等が専門家の方々から指摘をされているわけであります。 これでは、今御説明もありましたけれども、毎年毎年六百から七百億という額が投じられていながら何のために情報収集衛星を打ち上げてきたのかと、そういう声も上がっているというふうに伺っておりますが、この点、改善図られないんでしょうか。
○政府参考人(岸野博之君) お答え申し上げます。 御指摘のように、情報収集衛星、二つの大きな任務がございます。 一つが外交、防衛等の安全保障に資する情報を収集し提供すると。ただ、この分野では、我が国を取り巻く情勢が複雑化しているということもあって、情報ニーズが高まっているというのは御指摘のとおりでございます。その中で、情報収集衛星も大いに活用してきているというのが私どもの認識でございます。具体的にどう使っているのか、何を監視しているのかということになりますと、事項の性格上、高度の秘密保全が求められますので、この場で御答弁することは控えたいと思います。 それから、もう一つの課題が大規模災害への対応と危機管理に資する情報の収集及び提供でございます。情報収集衛星によって得られた画像情報についても、他の関連情報と併せて資料を作成し、それは防災関係者等に提供するという形で活用いただいているというのが私どもの認識でございます。今後とも、保全に配慮しながら使い勝手のいいものを提供できるようにしていきたいというふうに考えております。 ちなみに、リアルタイムということをおっしゃられたんですけれども、これは衛星の保有基数、運用基数等もありまして、要するにいつでもすぐに、しかも光学衛星の場合、天候なんというのもありますので、いつでもすぐにというわけにいかない事情があることは御理解いただきたいと思います。
○山本香苗君 事の性質上、余り表で言える話じゃないので、更に突っ込んでお伺いはしませんけれども、今大いに役立っているというのはちょっと違うかなと。少なくとも、国民の視点に立って、国民の生活に非常に役立っていますよと説明するには不十分なところがまだまだあるんじゃないかなと思っておりますので、保全というところはもちろんやっていただかなくてはなりませんけれども、是非改善を図るべきところは図っていただきたいなと思っております。 ともあれ、今申し上げました情報収集衛星を含みます衛星を使ったこの情報収集、また活用の在り方につきましては、「だいち」の後継機の在り方も含めまして、現在、宇宙開発戦略本部において検討されているというふうに伺っております。 そこで、宇宙戦略本部の副本部長でいらっしゃいまして、また、もう宇宙政策につきましてはきっての、一番推進をしてこられた官房長官にお伺い、お伺いというかお願いをしたいわけでありますけれども、是非、各省任せでやらせることなく、この戦略本部の場におきましてこの衛星情報を、言ってみたら外交、防衛、戦略的な用途はもちろんのこと、民生のためにも迅速に活用できると、そういう体制をつくり上げるためにどういった衛星が何基必要でというところをしっかり御検討いただいて結論を出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(河村建夫君) 昨年五月に宇宙基本法が成立をいたしまして、御指摘のように、内閣に総理大臣を本部長とする宇宙開発戦略本部ができたわけでございます。今の御指摘の点も踏まえて、これから、今宇宙基本計画を今年の五月に作成をしなきゃいけません。そうした中に、この情報収集衛星の在り方、特に安心、安全な社会をつくっていくために、あるいは国民生活の質の向上に資するようなものということ、そうすると、情報収集衛星と、それから「だいち」の後継機等の問題もございます。そうした問題について、それぞれの衛星の機能とか役割分担、これをはっきりしていかなきゃなりませんので、そうした面を考えながら、日本としても最も効果的な、効率的な人工衛星の在り方、しっかり議論をしながら方針を出していきたいと思っております。 一般化原則も進んでおりまして、かなり商業化されているもの、高精度になってきております。それの上を行くものでないと安全保障上の利点はございません。そういった研究も進めていかなきゃならぬわけでございまして、そういう人工衛星の在り方についてしっかり議論を進めながらこの本部において様々な検討を進めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○山本香苗君 この問題につきましては、引き続き我が党の中におきましても、基本計画策定までの間いろいろとまた御提案もしていこうということを今考えておりますので、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 がらりと話を変えますけれども、女子差別撤廃条約選択議定書への批准についてお伺いをさせていただきたいと思っております。 まず最初に内閣府にお伺いいたしますけれども、第二次男女共同参画基本計画におきましては、女子差別撤廃条約等の積極的遵守を具体的施策として掲げ、女子差別撤廃条約選択議定書の締結の可能性について、検討を行うということが明記をされておりますけれども、具体的に内閣府はどういった検討を行ってきたのでしょうか。
○政府参考人(板東久美子君) ただいま委員御指摘がございましたように、男女共同参画会議におきまして、まず平成十六年に、この女子差別撤廃条約の選択議定書につきましては、批准の可能性について早期に検討する必要があるということを指摘をされたわけでございます。それを受けた形で平成十七年十二月の男女共同参画基本計画、第二次計画におきましても、締結の可能性について、検討を行うということが盛り込まれたところでございます。 そして、同じ年の十二月でございますけれども、外務省の主催によりまして、これは個人通報制度、女子差別撤廃条約だけではなく、幅広く人権関係条約における議定書に関する個人通報制度一般の検討を行う関係省庁の研究会というのがスタートいたしました。これに内閣府も参画をいたしまして、個人からの通報に関します委員会や関係国の対応などについての研究をこの研究会によって行われているというところでございます。 今後とも、関係省庁におきましてその検討が進むように内閣府として努力してまいりたいというふうに思っておりますけれども、特にこれから第二次の基本計画の最終的なフォローアップが行われる、それから、次の基本計画につきましての、男女共同参画推進施策の推進の在り方ということについての検討が始まってくるということになるわけでございますので、そういう過程の中で検討すべき一つの重要な項目であるというふうに考えております。
○山本香苗君 そこで小渕大臣にお伺いしたいわけなんですけれども、今局長からお話がありましたとおり、外務省主催の研究会というのは、女子差別撤廃条約選択議定書に批准しますか、しませんかという話ではなくて、議定書の一つの柱であります個人通報制度についてどうしますかという切り口で勉強会が持たれているわけなんです。それはそれでいいんですけれども、条約それぞれ抱える事情も異なりますし、一緒くたにやっているとなかなか進まないわけなんですよ。 それで、何が言いたいかというと、この選択議定書の批准するかどうかというのは、まさしくこの第二次男女共同参画基本計画の中で筆頭の内閣府として挙がっているところでありますから、内閣府が関係各省を取りまとめて勉強会なりを設けて批准に向けて引っ張っていくという姿が私は本来あるべき姿なんじゃないだろうかと。外務省がやっています、法務省がこう言っていますというんじゃなくて、この中身自体は男女共同参画なんだから、内閣府の方で本来は勉強会をつくって進めていくのが本来のあるべき姿じゃないのかなと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) 本年は、女子差別撤廃条約の採択から三十年、また同条約の選択議定書の採択から十年ということで節目の年に当たります。ですので、我が国としても早急にこの議定書を批准すべきという御意見や御要望が各方面から寄せられていることは十分に承知をしております。 今委員から御指摘がありましたように、外務省が中心となりましてこの研究会が行われていますけれども、平成十七年からもう十回も会合をしていると承知をしています。この前の研究会から数えると、平成十一年からもう五十回会合をやっているということなので、この早期の批准を求める声を十分に認識をして、精力的に検討を進めていかなければならないと思っております。 内閣府が中心となってやるべきではないかという御意見がありましたけれども、もちろん関係省庁の協力も十分に必要でありますので、十分に検討し、早期批准に向けて積極的にやってまいりたいと考えております。
○山本香苗君 平成十七年から十回もじゃなくて、十回しかだと思うんです。かつ、外務省の勉強会は昨年の十月から開かれていないと伺っています。 先ほどの節目の年ということでもありますし、また、今年の七月には女子差別撤廃委員会の方が、日本政府の第六次報告に対する審議が行われるわけです。すなわち、日本の取組状況というものが六年ぶりに注目される年になって、ある意味、逆に見れば、いいアピールする場にもなる年であると思うんです。 現時点で先進国の中で批准していないのはアメリカと日本だけと。ただ、アメリカもオバマ大統領が条約批准を選挙公約として掲げていらっしゃると。今後、日本だけが批准していないという事態に陥ることも懸念されておりまして、このままのらりくらり今のままやっていていいのかということなわけであります。 是非、今年の七月までに方向性を打ち出して、一日も早く批准にこぎ着けるようにしていただきたいなと思うわけでありまして、重ねてどうでしょうか。
○国務大臣(小渕優子君) 失礼いたしました。十回もと申し上げたのは、十回も検討しているんだから早く答えを出した方がいいという意味でありまして、委員の御指摘、もっともだと思っておりますので、早期批准に向けてしっかり検討していきたいと考えております。
○山本香苗君 済みません、官房長官に一言だけいただきたいと思うんですが、といいますのも、男女共同参画会議の議長は官房長官でいらっしゃるわけでありまして、内閣府は一生懸命頑張って推進しようとしていると。ほかに関連省庁、外務省、法務省とあるわけですが、もう論点はしっかり見えていると。ただ、いきなり政治的な決断で、ばん、やれみたいな話になるとまたいろいろハレーションもありますし、是非、そういう形でもう一回、小渕大臣と共々にです。 イギリスも二〇〇四年にここから、ほかの個人通報制度がある条約いろいろありますけれども、女子差別撤廃条約から入っていったわけでありまして、どれから行くという話の中で、どれも入らないという話が、今そういう状況になっているわけでございまして、是非、その点御認識いただきましてお取り組みいただきたいと思いますが、済みません、通告しておりませんが、一言いただけますでしょうか。
○国務大臣(河村建夫君) ただいまの御指摘も踏まえながら、もう結論を出さなきゃいかぬと。大臣の御意向もございます、踏まえてきちっとした対応をしたいと思います。
○山本香苗君 ありがとうございました。 最後の一点。今日は厚生労働省に来ていただいておりますけれども、ちょっと聞いていたら時間がなくなりますので。 昨日、厚労省の方で、いわゆる育休申請とか休業明けに解雇、降格などの不利益取扱い、報道では育休切りと非常にセンセーショナルな言葉が躍っておりましたけれども、その不利益扱いを受けたという相談が急増しているというような調査結果を公表しましたけれども、小渕大臣、この調査結果に対してどういった御見解をお持ちでしょうか。 その前に、済みません、官房長官、ここで大丈夫です。ありがとうございました。
○国務大臣(小渕優子君) このような解雇は法律で禁止されていることですし、あってはならないことだと考えております。少子化対策の面からいいましても、安心して産み育てられる環境をしっかり整えなければいけない中、こんなことがまかり通るようでは、あってはならないことだというふうに思っています。 今、厚生労働省において、都道府県の労働局長による助言、指導、勧告により厳正に対処し、その是正を努めているところというふうに承知をしておりますけれども、こうしたことが起こらないようにしっかり対応していかなければならないと考えております。
○山本香苗君 私も全く同じ認識で、あってはならないことだと思っております。 厚労省の方から、昨日付けですか、通達を出していただいて、厳正に現場でこの不利益取扱いがあったら対処しなさいということをしていただいているんですけれども、通達を出しただけではなくて、しっかりとそういう対応がなされるという体制を整えていただきたいと思いますし、また、この報告は、通常三月末で切って報告を年に一回取っていただけだったというふうに伺っておりますので、今回イレギュラーで二月末で取っていただきましたけれども、こういう経済状況ですから、しばらくこういう、きめ細かく報告を取っていただいて、かつその事態の分析とか解明にも努めていただきたいなと思っておりますが、やっていただけますでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、昨日三月十六日に各都道府県労働局長に対して通知を発出いたしまして、改めて適切な対応の徹底を図ったところでございます。 私どもといたしましては、今後とも、育児休業の取得などを理由とする解雇その他不利益取扱いにつきまして、この通達に沿って各都道府県労働局において迅速かつ適切に対応するよう徹底してまいりたいと考えております。 また、実態の把握につきましても、先ほど委員の方からお話がありましたけれども、二十年度につきましては二十一年の二月末ということで集計をしたところでございます。今後とも、先生御指摘のとおり、引き続き適切な実態の把握に努めてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 ありがとうございました。 最後、もう時間がなくなりましたので要望でとどめたいと思いますけれども、まさしくこうした不利益取扱いの相談を受けるのが都道府県の雇用均等室なわけなんです。なんですが、昨年の十二月に公表されました地方分権改革推進委員会の第二次勧告におきましては、都道府県労働局のブロック機関化と地方厚生局との統合ということが求められる中で、これがどうなるんだと、ブロック単位化するのかと、そういうことで非常に懸念が広がっているわけであります。 今月の十日には、男女共同参画会議の下にあります監視・影響調査専門調査会から、まさしく小渕大臣、また先ほどの官房長官、舛添大臣、鳩山大臣に対しまして要望書が出されております。我が党としても、十二日の日に存続を維持してもらいたいということを官房長官に申入れをさせていただいたところでございますので、是非、今月末までにはある一定の方向性を出さなくてはいけないと伺っておりますので、慎重にこの点について、まさしく今雇用均等室が担っている機能が失われることがないようにしていただきたいと思っておりますと要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。 私も自由民主党の皆さんから十二分お時間をいただきまして、この内閣委員会で初めて三十分お時間をいただきました。よろしくお願いいたします。 まず、小渕大臣にお伺いいたします。 先ほど多くの委員からもございましたけど、第二子の御懐妊、おめでとうございます。お仕事大変だと思いますが、どうぞお体大切に、無事御出産なさることをお祈りいたしまして、早速質問に入りたいと思います。 まず、ゼロから考える少子化対策プロジェクトチームについてでありますが、先ほどもありましたけど、本年一月二十日に小渕大臣のイニシアチブでゼロから考える少子化対策プロジェクトチームが立ち上げられて、さらに記者会見で大臣がおっしゃっていらっしゃいます子育てに関するなぜ。すなわち、なぜこんなに不安を感じながら出産、子育てをしなくてはならないのだろう、なぜ一人で働きながら子供を育てることがこんなにも大変な社会なんだろう、なぜ結婚もしたい、子供も産みたいという当たり前の希望がなかなかかなえられないのだろうというその問題意識は、今多くの国民の共有するところであります。 私は、先般、沖縄フィンランド協会が立ち上がりまして、その第一回目の教育視察で、フィンランドの教育とそれから子育て支援の実情を視察してまいりました。フィンランドでは、御存じのとおり、PISAで学力が世界一になっていることよく知られておりますが、それが優れた教育システムと教師の質の高さにあることは明らかであります。しかし、それを支える社会制度そして社会保障の質が我が国と大きく違うことに気が付きました。 フィンランドの場合、教育は小学校から大学まで無償であり、義務教育期間は給食や教科書も支給されています。社会人になってからも大学は門戸を開いていますので、我が国のような受験戦争もありません。就学前教育でも、保育園での読み聞かせ、また発達支援教育のネットワークがつくられております。社会保障は、教育以外にも医療費や養育費のほとんどは無料にしていました。まさに安心して子育てができる社会環境が整っていることがよく分かります。確かに勤労者の税負担は高く、累進税率も高いのですが、国民的なコンセンサスがきちっとあるように感じられました。 そこで、御質問いたしますが、このゼロから考える少子化対策プロジェクトチームは、新しい少子化対策大綱の作成に資することが目的とされています。今、検討テーマというのが、先ほどもありましたけど、恋愛・結婚、若者の雇用と自立支援、一人親家庭、そして働き方、父親の子育て支援、そして不妊治療、幼児教育の無償化、そして教育費負担の軽減など多岐にわたっています。しかし、少子対策、その大綱などに直ちにつながるとは考えにくいのです。このプロジェクトチームで議論をどのように生かし、今後の五年間で少子化の流れを反転させるための思い切った少子化対策をどう行っていくのか、小渕大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(小渕優子君) お答えいたします。 今、委員からお話がありましたフィンランドの件でありますけれども、国民的なコンセンサスがあるということで、まさにそこが日本の問題点でありまして、日本では、少子化対策みんなやらなければいけない最重要課題だと言いながら、なかなか国民的なコンセンサスが取れていないというところにやはり問題点があると思います。 今回、私の下で立ち上げたこのPTでの議論において、やはり国民の一人一人が少子化問題を自分自身の問題として考え直すきっかけになるように様々な情報を議論しながら発信をしていきたい、それがまず目的の一つであります。そしてもう一つは、やはり子育て世代の現場の声というものをしっかり踏まえて、これまでの枠組み、これまでの制度、そうしたものを超えたゼロからの議論をしていきたい、そのようなことで随分と幅広い議論になっています。 少子化社会対策大綱になかなかすぐに盛り込めないのではないかというお話でありましたけれども、今回この大綱を作ると五年間でまた改定ということになりますので、これからの五年間というのは本当に少子化にとって大変なというか大事な五年間になってくると思っています。今回のこのPTでは確かに議題が幅広くなっていますけれども、今は少子化問題についてこれだけ総合的にやはり議論していかないと追い付いていかないというのが現状でありますので、大綱の方にもこのPTでの様々な議論での切り口、視点というものを十分に生かしていきたいと考えています。
○糸数慶子君 ありがとうございます。 本年二月の内閣府の少子化対策特別世論調査を見ておりますと、回答者の約九割が諸外国の政策を我が国にも導入すべきとしておりまして、その中で、少子化対策で特に期待する政策としては、仕事と家庭の両立支援と働き方の見直しの促進が五八・五%、子育てにおける経済的負担の軽減が五四・六%、そして妊娠、出産の支援が五四・六%、さらに子育てのための安心、安全な環境整備が五一・九%と高いものがあります。これらの結果に表れた国民のニーズを踏まえて、しっかりとした少子化対策を行っていただきたいと思います。 次に、子育て支援、保育の質の確保という視点からの質問でございます。 沖縄県の認可外保育施設に通う児童のうち、認可施設への入所を希望しているものの、申込みをしていない潜在的待機児童を含めた保育所入所待機児童が四千八百八十六人いることが沖縄県の調査で明らかになっています。県の昨年四月の待機児童の数は千八百八人で、これは認可保育所に申し込んだものの入所できなかった児童だけを数えていたもので、今申し上げました実際の保育需要がかなり高いことを物語っています。沖縄県では、市町村に認可保育園の児童定員増とそして認可外の認可化を働きかけるとして今動いているところです。 さらに、景気の悪化を背景に今働きに出る母親が増えておりまして、都市部を中心に認可保育園への入所申込みが急増しています。これ、東京二十三区を対象にした調査になっておりますが、入所希望者の調査では、杉並区が三〇%増、板橋区においては二一%増、世田谷区においては一八%増、練馬区が一七%増など近年にない伸びを示しておりまして、昨年四月一日時点での認可保育所の待機児童が一万九千五百五十人だったのが、半年後の十月一日時点では四万人を超えている。これはもう倍増しているということで、これからも更に増えるというふうに予想されております。 三月六日に厚生労働省は、賃貸物件を利用して一定基準を満たす認可外保育園を開設する場合、施設の改修費などを補助することを柱とする緊急対策を発表しています。待機児童ゼロ作戦を前倒しをして安心こども基金の一部を財源に充てると聞いておりますけれども、これは、都市部では基準を満たす広さの用地を確保し整備する費用負担が重く、保育所の増設が進まない一因となっていますが、施設の改修費などを補助する緊急対策は一定の評価をいたします。 しかし、保育所の数が増え、受入れの増加が期待される一方で、今度は保育の質が低下するのではないかという懸念が生じてまいります。これは、保育所の数の増加が保育所間の競争につながったり、それからコスト圧縮から正規の保育士の削減やそれから保育士の定着率の低下を招き、豊かな経験と専門知識を持つベテランの保育士が保育の現場からいなくなってしまうという問題も起こっています。 そこで、小渕大臣にお伺いいたしますが、この緊急的な受入れの確保と保育の質の確保というこの二つを両立させることは必要であり不可欠だと思いますが、これをどう両立させていくのか、御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(小渕優子君) お答えいたします。 今委員が御指摘のとおり、まさに景気の悪化によりまして急に働き始める女性が増えたということで、保育所の必要性がますます高まっている状況であります。待機児童が現在急増しておりまして、なかなか、入れるのか入れないのかということで保護者の皆さんは本当に切実な状況にあると考えています。 安心こども基金などを活用して、賃貸物件の利用や保育ママの活用、定員の弾力化の促進など多様な保育サービスを組み合わせて、最大限受入れ人数を確保していくことが求められていることでありまして、まずは量を確保していくということが喫緊の課題であるわけでありますけれども、一方で、保育所に預けられる子供たち、保育所で過ごす時間が八時間とか、長い子だと十時間とか、そういうふうになってくるわけですから、やはりしっかりと質は確保していかなくてはなりません。また、定員の大幅な拡大の結果、そうした子供たちの生活や待遇の面に悪影響を及ぼすようなことがあってはならないわけであります。 安心こども基金は、そうした保育所の整備だけでなく、保育の質の向上のためにも使うことができます。保育士や保育ママの研修等にそうした予算を使うことができますので、各自治体においても積極的に活用していただきたいと考えております。
○糸数慶子君 ありがとうございました。 次に、先ほども質問ございましたが、新聞報道によりますと、不況にあえぐ企業が人件費を削減するために育児休業中の正社員を解雇する育休解雇が広がりつつあります。妊娠、出産などを理由とした解雇は違法であるため、企業側は不況による業績不振を理由とするケースが多いと言いますが、事実、今年一月の東京労働局への育児休業に対する不利益取扱いに関する相談は三十件に及び、前年比の三倍に上っています。これから働きたい、働かねばならない人への対策ももちろん重要ですが、育休解雇に当たっている人たち、今苦境に追い込まれている子育て世代を支援することでなければ、政府の子育て支援や少子化対策は看板倒れになってしまいます。我が国は育休解雇がまかり通るような国、つまり人を大切にできない国なのか、こうした国には少子化の流れを止めることはできないと思います。 小渕大臣は先ほど育休解雇に対する御所見をおっしゃいましたが、この育休解雇がまかり通っている事態に対して改めてお考えを伺いたい。そして、政府の取組が真の意味で子育て支援と言えるように、子育て世代が希望を持てるような対策を厚生労働省に働きかけること、これを併せてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小渕優子君) 委員が御指摘になりましたように、こうしたことは本当にあってはならないことでありまして、少子化対策を私も全力でやっていますけれども、やはり皆さんが安心して子供を妊娠し、産み育てられる環境を整えていかなければならない。また、仕事を両立する人は、安心してまた仕事もできるようにしていかなければならない。そうした中で、こうしたことというのは本当にあってはならないことだと思っています。 経済状況が大変厳しいということは認識しておりますけれども、逆にこういう時代にあってこそ、長期的な視野に立って、女性も含めた多様な人材が活用できる環境を整えることこそが私は企業にとっても大事なことであると思っておりますし、少子化対策担当といたしましても、本当にこうしたことがないように、厚生労働省が今その是正に努めているところでありますけれども、厳正に対処する必要があると考えております。
○糸数慶子君 是非、今の御決意を政策の中にしっかり現れるように、よろしくお願いをしたいと思います。 続きまして、沖縄県選出議員としてはどうしてもただしておきたいということでお伺いをしたいと思います。 小渕大臣は御退席なさっても結構です。
○委員長(愛知治郎君) 小渕大臣は退席されて結構です。
○糸数慶子君 今月の七日に麻生首相が初めて沖縄を訪問いたしました。 〔委員長退席、理事中川義雄君着席〕 これ、地方遊説の政務で、滞在時間約八時間の日帰りということでありました。 就任後初の沖縄訪問というのに、沖縄に来て米軍基地を見ない、避けるという態度は県民からするとどうにも理解ができません。政府の沖縄問題、基地問題に対する姿勢、取組の弱さを端的に表しているように思います。基地問題への取組について御認識をお伺いいたします。
○政府参考人(井上源三君) 三月七日の総理の沖縄訪問に関しまして、その際に総理が米軍基地を訪問しなかったということでございますけれども、それについて、政府といたしましては、今回の総理の御訪問は自由民主党総裁として行われたものでございますので、これについてお答えをする立場にございませんので、まず御理解を賜りたいというふうに考えているものでございます。 その上で、御質問の沖縄の基地問題につきまして政府としてどのように考えているのかということでございますけれども、沖縄県は現在も全国の七四%の在日米軍施設・区域が集中をしておりまして、県民が多くの負担を抱えているところでございまして、その負担の軽減は重要な課題であるというふうに認識をいたしているところでございます。 そのため、米軍再編、これは在日米軍の抑止力を維持をしながら関係地方公共団体そして住民の皆様方の負担の軽減を図るための良い機会でございまして、是非とも実現をしなければならない課題であるというふうに考えているところでございます。 そして、これまでに嘉手納飛行場等からの訓練移転や普天間飛行場の移設・返還、そして在沖海兵隊要員のグアム移転などの各再編事案につきまして地元調整や米側との協議を進めてきているところでございますけれども、今後とも、沖縄を始めといたします地元の方々に十分御理解をいただきますように引き続き丁寧に御説明をしていきますとともに、地元の方々の声によく耳を傾けながら地域振興策などにつきましてもしっかりと取り組み、日米合意に従いまして米軍再編を着実に進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○糸数慶子君 安保の過重負担にあえぐ沖縄で基地を素通りしたのでは、県民の目に映ったのは、やはり沖縄県民の民意に耳をふさぐ行為としか受け取れない。そのことは、テレビなどのインタビューでも地元の県民の声が実際に流れていました。まして今、在沖米海兵隊八千人とその家族九千人をグアムへ移転するための協定が国会で審議されようとしている折にその基地を避けたというふうにしか県民には映っておりません。県民としては、何のための沖縄訪問だったのかという疑問の声が起こっております。 基地問題など仲井眞知事とも会談されたようですが、具体的には名護市辺野古での新基地建設の問題や不発弾処理の問題等について要請があったと報道されていますが、仲井眞知事の新基地建設の要請について、政府としてどう受け止めていらっしゃるのかお伺いいたします。
○政府参考人(井上源三君) 普天間飛行場の代替施設の建設についてでございますけれども、現在の普天間飛行場の危険性の除去、また航空機騒音の軽減を図りますために、このことは沖縄県民の方々の負担軽減を図るためにも是非とも実現をしていかなければならないというふうに考えているところでございます。 〔理事中川義雄君退席、委員長着席〕 現在のこの政府案でございますけれども、十八年の五月の日米合意のロードマップで示されているわけでございますけれども、在日米軍の運用上の能力を確保いたしますとともに、安全性、騒音、そして環境への影響という問題に対処するものといたしまして、地元の名護市等との合意を踏まえて米側と合意をいたしたものでございまして、これは生活環境や自然環境、実行可能性につきましてバランスが保たれているものというふうに考えているところでございます。他方、御指摘のように、沖縄県の仲井眞知事からは、この政府案に対しまして代替施設の位置を沖合に移動すべきとの御意見があることは承知をいたしているところでございます。 現在、この代替施設建設事業に係りますアセスメント手続、環境影響評価手続を今進めておるところでございまして、昨年の三月十九日から方法書に沿った調査を行いまして、その四季を通じた一年間の調査を終了をいたしたところでございます。今後、速やかにこの調査結果を取りまとめをいたしまして、準備書を作成をし、沖縄県等に送付をする予定でおります。 防衛省といたしましては、代替施設の建設は、二〇一四年までに完成が目標とされているというロードマップに従いまして、今申し上げたような環境影響手続を進める中で、準備書内容等を沖縄県等に説明をし、それに対する沖縄県知事の御意見等もいただきながら、それを真摯に受け止め、協議会やワーキングチームの場も通じまして緊密に協議をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○糸数慶子君 麻生首相は、外相だった二〇〇五年の十一月に普天間基地とその移設先である名護市辺野古に足を運んでいます。このときは、駆け足ではありましたが、一応基地を視察をしていらっしゃいます。今回は素通り。明らかに基地問題に対する姿勢が後退しているようにしか受け止められません。その端的な表れが、麻生首相になって普天間飛行場の移設を話し合う協議会が開かれていません。 政府は、沖縄県が普天間飛行場の移設について話し合う協議会は二〇〇六年八月に小泉政権のときに発足いたしましたが、安倍政権で二回、福田政権で五回開催されています。良くも悪くも沖縄の考え方、その意向を聞いたわけですが、麻生首相は、歴代の総理が事あるごとに言う県民の声に耳を傾け、あるいは負担軽減というフレーズは引き継いでいらっしゃいますが、しかし沖縄問題への取組、問題解決への姿勢が弱いと感じています。 麻生政権ではなぜ協議会が開かれないのか、開けない理由でもあるのでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(武藤義哉君) 前回、昨年七月十八日に開催されました普天間協議会におきまして、今後の協議の進め方に関する基本的な考え方というものを確認いたしました。また、その協議会における合意に基づきまして、普天間飛行場の危険性の除去、騒音の軽減等について検討するため及び建設計画、環境影響評価を円滑に進めるために二つのワーキングチームを設置をいたしまして、これまでそれぞれ三回のワーキングチーム会合を開催してきたところでございます。 環境影響評価方法書に沿った調査につきましては、四季を通じた一年間の調査を了しまして今後速やかに準備書を作成する予定であると聞いておりますので、そのような環境アセス手続の進捗状況なども見ながら、次回の協議会の具体的な開催期日や議題について関係行政機関及び関係地方公共団体との間で調整をしてまいりたいと考えてございます。
○糸数慶子君 次回の協議会はいつ開かれる予定でしょうか。
○政府参考人(武藤義哉君) ただいま申し上げましたように、環境アセス手続の進捗状況などを見ながら、次回の協議会の具体的な開催期日や議題について関係行政機関、関係地方公共団体との間で調整をしてまいりたいと考えてございます。
○糸数慶子君 それでは次に、移転に至る経緯、これはグアム協定の移転についてでございます。グアム協定に係る問題でございます。 県民の民意を無視したグアム移転協定でありますが、これは沖縄に駐留する米海兵隊のグアム移転の日米合意をどうして協定、言わば条約まで格上げをしたのか。この協定の必要性について、どなたが言い出したのでしょうか。アメリカの要請があったのですか、それとも政府がアメリカに気に入られるための協定を格上げしたということでしょうか、端的にお聞かせください。
○政府参考人(梅本和義君) お答え申し上げます。 二〇〇六年の五月のいわゆる2プラス2におきまして、再編の実施のための日米ロードマップという形で兵力態勢の再編の最終的な取りまとめがなされたわけでございます。これは、普天間の移設・返還、それから海兵隊要員のグアムへの移転、さらには嘉手納以南の基地の整理縮小等があるわけでございます。その後、日米両政府はこのロードマップの実施の在り方等について協議を行ってきたところでございます。 この米軍再編の中で、沖縄海兵隊のグアム移転というのは私ども沖縄の負担軽減という意味で大変重要な柱の一つであるというふうに考えておりますが、この実施についてアメリカ政府といろいろと協議したわけでございますが、二〇〇九年度から在沖縄海兵隊のグアム移転の具体的な事業を始めるに当たりまして、例えば我が国の資金提供の上限が二十八億であること、また米側が移転事業の調達に参加する日本企業等を公平に取り扱うこと、米国もグアム移転に必要な措置をとること、未使用残額の返還、我が国が提供した資金に係る毎月の報告書の提出等を含む米側の資金の適切な管理の方法を規定することといったような事項につきまして、これらを明確に規定する国際約束を日米両政府間で締結することが適当であるという共通の理解に日米両政府が達したわけでございます。これを踏まえまして、二月十七日に東京で、中曽根外務大臣とクリントン国務長官との間で本協定が署名された次第であります。 これは要するに、二〇一四年までに相当多額の金額を日米双方が出して行う非常に大きな事業でございます。これをきちっと適切に、円滑に行っていこうということで国際約束を結ぶということでございまして、日米いずれかが要求をしたということではなく、まさに今申し上げたようなことが日米両政府の共通認識になったということでこの協定を締結することになったと、こういうことでございます。
○糸数慶子君 この移転協定の中身は全く県民には知らされておりませんでした。県民はこれは地元の報道で、新聞報道で知り、その中身となる協定締結の後でありました。移転協定で懸念されるのは、国民や県民に知らされず、国と国とで協定を結ぶこと、つまり密約の存在であります。沖縄返還協定でも密約の存在が明らかになり、実は昨日の十六日、東京と沖縄では、この西山事件に関する秘密文書の情報開示を含めて改めて東京地裁に提訴がなされています。 国は、どんなにその協定の中身を教えてくれと言っても明らかにいたしませんが、今回もそのグアムの移転協定を、事前に中身を国民、ましてや当事者である沖縄県民に知ってもらうことが大事であり、グアム移転協定も県民に知らせることなく締結され、県民はこのことを頭越しだとして怒り、政府への不信が渦巻いています。私も質問主意書でこの協定の内容を伺いましたが、政府は相手のあることだということで一切明らかにいたしませんでした。アメリカは相手国として尊重するが、基地の負担を強いられている当事者である沖縄の県民は相手にしない。まさにこれが今の政府の対応であり、県民無視も甚だしいというふうに思います。 クリントン国務大臣と中曽根外務大臣が移転協定に調印して後、中身が明らかになったわけですから、沖縄県民にとっては到底納得できる内容ではありません。協定の前文には、国民の血税を使い、アメリカ側への移転費用のその負担を確約し、辺野古への新基地建設も確約しています。 そこでお伺いいたしますが、なぜ当事者である沖縄県民に事前の説明をしなかったのでしょうか。少なくとも沖縄県に対して、その骨格であるとか、理解を求めるべきではなかったでしょうか。
○政府参考人(梅本和義君) 中曽根外務大臣は一月三十一日から二月一日まで沖縄県を訪問し、仲井眞知事と会談をいたしました。その際、視察を通じて沖縄県民の負担を実感したこと、在日米軍の抑止力を維持しつつ、沖縄県民の方々の御負担を軽減することは外務大臣としての重要な責務の一つであり、今後とも沖縄県を始めとする地元とも緊密に意思疎通しながら米軍再編を着実に進めていきたいということを大臣の方からお伝えしました。 また、このこととの関連で、在沖縄海兵隊のグアム移転に関しまして、同移転を実施するためには米国との間で国際約束を締結する必要があるため米国と調整を行っているということを紹介しつつ、引き続き仲井眞知事の御理解と御協力をお願いをいたしました。また、国際約束の更なる詳細についてはしかるべく説明させていきたいということも大臣から知事にお伝えをいたしました。 こういうようなやり取りを踏まえまして、中曽根大臣の直接の指示の下、本協定の署名に先立ちまして、外務省事務方が沖縄県を訪問し、防衛省とともに本協定の詳細をしっかりと説明をしたということがございます。 なお、本協定につきましては二月十七日の署名後に仲井眞知事がコメントを出されたというふうに承知をしております。その中で仲井眞知事は、沖縄県民の基地負担の軽減につながる在沖海兵隊のグアム移転を確実に実施するためにこの協定が締結されたものであるとの認識である旨述べられたというふうに承知をしております。 政府としては、今後とも、沖縄を始めとする地元の声によく耳を傾け、地元の理解と協力が得られるよう取り組んでまいりたいと思っております。
○糸数慶子君 グアムのその移転協定は、在日米軍の機能強化と併せて、世界的な米軍再編に加えて、沖縄にとってこれ負担の軽減ではありません。そういうわけで、やはり負担軽減に本当になるという、そういう立場に立って米国との交渉をしていただきたい。 今、九五年の少女の暴行事件を契機にして日米の特別行動委員会、SACOがつくられて、普天間飛行場の返還や嘉手納基地の移転訓練、北部訓練場の一部返還が合意をされました。このときSACOの合意を協定に格上げをするような話は出てきませんでしたが、協定にしていれば普天間はひょっとしたら返還されていたかもしれない。このことを県民は、今回のこのグアムの移転協定に併せて大変大きな疑問を持っております。 SACO合意も負担軽減というふうにうたっておりましたが、ところが、嘉手納の訓練移転も、それから、一部の移転の代わりに新たな最新鋭のF22が配備されたり自衛隊との共同訓練も実施されたり、爆音の負担軽減どころか殺人的な爆音が増える結果となっております。 普天間飛行場の返還も、あの多様性に富んだ豊かな辺野古の海を殺す新基地を建設しなければならないという結果を招いていますけれども、普天間飛行場の何倍もの機能を持つ新基地である辺野古の新しい基地、それがなぜ沖縄の負担の軽減につながるのか。直近の民意として、県議会では新基地建設反対が決議されております。 どうぞ、本当の意味でのこの沖縄の基地問題の解決というのであれば、やはり何といってもこの沖縄の基地問題の主体は県民であります。当たり前のことですが、常に県民の立場に耳を傾ける、そのことを忘れないでいただきたい。このことを強く要望して、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○徳永久志君 民主党の徳永久志です。どうぞよろしくお願いいたします。 まずは、PFI事業の推進について質問をさせていただきます。 平成十一年、いわゆるPFI推進法が制定をされました。ちょうどこの年に、私、滋賀県で県議会議員に初当選をさせていただきました。滋賀県の財政状況等々を分析をするにつけ、大変厳しい状況にあるなということを痛感をいたしました。その一方で、県民の県行政に対するニーズというのは本当に多種多様にわたっておりまして、それらに対してしっかりとおこたえをしていきたいという思いは持ちつつも、言わば、ないそでは振れないというような状況であったのを昨日のことのように思い出しております。 そうした中で、この平成十一年に、民間の資金とノウハウを活用して安くて質の高い公共サービスを提供するというこのPFIの枠組み、スキームというのが示された。大変私は魅力的に感じた覚えをいたしております。そして、十年がたとうといたしておりますが、先般、総務省の方で「PFI事業に関する政策評価書」がまとめられました。 この総務省が調査した事業のうち、VFM、バリュー・フォー・マネーの見込みが判明した百六件の状況によると、三十年間に換算すれば約二千七百二十六億円、二〇・三%の公的財政負担の削減効果があるというふうにされています。また、平成十九年度末に限ってもバリュー・フォー・マネーが二三%、五千七百九十億円が表れているということでもあります。そしてまた、この総務省の調査によると、今後PFI事業が適切に推進をされていくならば、相当の効果が発揮される余地が認められるというような内容にもなっているところであります。 そこで、まずこうした調査結果も踏まえまして、政府として今後もPFIを積極的に推進をされていく方針にお変わりはないのか。PFI事業に関しての基本的な認識も含めて、与謝野大臣の御見解を賜りたいと存じます。
○国務大臣(与謝野馨君) PFI事業につきましては、PFI制度が導入された平成十一年度以降、平成二十年度末までに約三百三十件の事業が行われており、着実に増加していると我々は認識をしております。 内閣府としては、契約に関するガイドラインを始めとするガイドラインの充実、PFI事業契約に関する契約の標準化の推進等を行い、PFIをより使いやすい制度として充実していくことにより、更なる推進を図ってまいる所存でございます。
○徳永久志君 そこで、PFI事業の中で、いわゆる病院を自治体がPFIを使って整備していくことについて絞ってお伺いをしておきたいと思います。 各自治体では、財政状況に比較的余裕があった時代に公立病院を整備をしたものの、老朽化が進んで耐震基準すら満たしていない、あるいは施設内容も住民の医療ニーズに十分にこたえられるものとはなっていないというような状況になっています。そして、建て替えあるいは新築等を検討しているところも数多くあります。 しかしながら、従来のような、じゃ、やりましょうというような財政状況ではない中、PFIによって病院を整備していこうと考える自治体というものは、今はまあ二、三件ということでありますけれども、個人的にはこれから増えていくのではないかなと思っております。その一方で、運営業務が複雑多岐にわたる病院にはPFIというスキームはなじまないんだというような声も聞かれることもまた事実でもあります。 そこで、病院をPFIで整備をするということについて、大臣の御見解を賜りたいと存じます。
○国務大臣(与謝野馨君) 病院をPFIで整備することにつきましては、医療業務を実施する病院と施設の運営業務を行うPFI事業者との間で、民間ノウハウの活用等により官民の適切な役割分担を行い、効率的な整備ができるメリットがあるものと考えております。他方、これまで病院をPFIで整備した事例の中には、中途での契約解除に至った事例もあると承知をしております。
○徳永久志君 ということは、大臣としてはPFIを使って自治体が病院を整備することについてはまあまあ中途解約の事例もあるけれども、それはそれで有効な枠組みであると認識をされておられるということでよろしゅうございますでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) PFI方式を採択するか否かは国や地方公共団体等の発注者の判断によるところでございまして、PFIは、そもそも設計、建設、維持管理、運営等を通じて事業の一括した執行をゆだねることなどにより、効率的かつ効果的に公共施設の整備等を行うものであります。病院の建設をもちろん排除するものではありません。
○徳永久志君 ただいま大臣の方からは、PFIを使って病院を整備することという選択肢を排除するものではない、まずは発注者、例えば自治体の判断を尊重するんだというような御答弁でございました。 公立病院の経営環境というのはどこも大変厳しいものがございまして、医師不足だとかあるいは診療報酬等の関係で、約千ほどある自治体病院の収支は急速に悪化をしてきていると言われております。ちなみに、全国の自治体病院の累積赤字の総額が約二兆円でありまして、定額給付金で二兆円をばらまくんだったらここに使ってほしかったなという独り言をさせていただきます。 そうした中で、総務省では公立病院改革ガイドラインを策定をいたしまして、各病院に改革を求めているところでもあります。 このガイドラインでは、経営効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しの三つの観点からの改革を求めているわけでありますが、このガイドラインにおいてPFIはどのような位置付けがなされておりますでしょうか。総務省に伺います。
○副大臣(倉田雅年君) 委員がおっしゃられましたとおり、平成十九年の十二月二十四日付けをもちまして、公立病院改革ガイドライン、これを総務省は各自治体に通知しております。 この位置付けということですが、経営の効率化に向けた、委員がおっしゃいました三つの柱の中で効率的な経営ですね、それを目指した具体的な例としまして、その一手法という形でPFI方式の活用を掲げているところであります。 また、施設設備の整備に際しての留意事項というところで、このPFI方式については民間事業者のノウハウの活用を図る手法の一つだと、こういうふうに位置付けているところであります。更に言いますと、一方では、PFI方式というのは比較的契約期間が長くなりますね。そういうこともありますので、事前に十分な協議、それから事前調査等をした上で適切な官民間のリスク負担のルールを定めるなど、こういうことも必要だということも書いてございます。
○徳永久志君 確認をさせていただきますと、経営効率化に向けた取組の一つの手法として民間的経営手法の導入が挙げられ、その一つの方策としてPFI事業があると。ただし、病院というある種いろいろな事情を勘案をすると、導入には慎重には慎重を期しなさいよということでよろしゅうございますでしょうか。
○副大臣(倉田雅年君) 結構です。おっしゃるとおり。
○徳永久志君 くどく確認をいたしますが、ガイドラインには、PFI方式は相当程度慎重な準備と調整を重ねることが求められるというふうに記されております。これはあくまでも、念には念を入れて検討をしなさいよということを求めたものであって、決してPFI方式の採用を否定したものではないということで理解をしてよろしゅうございますでしょうか。
○副大臣(倉田雅年君) ただいま申しましたように、契約期間も長くなります。したがって、見通しを誤りますと失敗例も出てきます。したがって、最初に需給関係、需給という言葉が正しいかどうか、どれだけ患者が来てくださるかというようなこと等の調査、並びに官民双方においてどの部分の危険負担をするのかということをしっかりと話し合った上でやってくださいよということでありまして、PFI方式を否定するということではございません。これははっきり申し上げておきます。
○徳永久志君 手法の一つとして検討されるべきであって、それを否定したものではないという御答弁でございました。 ここまで確認をさせていただいた上で、配付をさせていただきました新聞記事のコピーを御覧をいただきたいと思います。 これは今年の二月一日付けの長崎新聞の記事であります。公立病院改革ガイドラインを主導した総務省公立病院改革懇談会座長の長隆氏のインタビュー記事で、長崎市の病院統合問題にかかわるインタビュー記事であります。 そこで、後段の方で黒線で枠で囲ってある部分を御覧ください。 まず、問いかけの部分で、「長崎市はガイドラインが慎重な対応を求めているPFIを導入する計画だ。」との問いかけに対して、この長氏は、「「慎重に」というのは「認めない」と解釈してもらっていい。」と答えております。 先ほど来、総務副大臣はガイドラインではPFIは否定をしないんだということを御説明をいただきました。しかしながら、このガイドラインの言わば策定責任者というか、策定にかかわってこられた長氏は、このPFIを認めないと解釈してもらっていいと言い切っていて、全く正反対のこととなっています。 副大臣、これはどう理解をすればいいのでしょうか。
○副大臣(倉田雅年君) おっしゃるとおりで、長さんのこの記事ですね。慎重に、つまりPFI方式に関して慎重にということは認めないと解釈してもらっていいと明確に発言されております。 長さんは確かに公立病院改革懇談会の座長をなさっていた。過去なさっているわけでありますけれども、その後、先生の選挙区でもあります近江八幡市の市立医療センターですか、それがPFI方式を導入して、行き詰まった形で合意解除ということに進んでいるんですね、この三月合意解除だそうですけれども。その近江八幡医療センターの在り方委員会の委員長も務めたりしまして、公立病院にPFI方式を導入することにはかねて否定的なお考えを持っていられるのかもしれないと、こう思います。 しかしながら、総務省としては、ガイドラインで明記しましたとおり、PFI方式については手法の一つと考えておりまして、長氏のコメントは総務省懇談会の座長としておっしゃっているものではないと理解しております。あくまで個人的な見解を示されたのではないかということで、昨日、総務省から長さん本人に確認をしていただきましたところ、やはり個人的な見解だということを明快に申しておられます。これによって総務省の見解が変わるところではございません。
○徳永久志君 個人的な見解だと言われますけれども、これもう個人的な見解を超えていると思いませんか。内閣府のPFI担当の方はよく御存じだと思いますけれども、いろいろなところでこのPFIに対して、今副大臣おっしゃったように、大変否定的なことをいろんな場所で発言をされておられます。 まあまあそれは確認をできませんでしたので、私もあえてこうやって個人名を取り上げる形では質問をしませんでしたけれども、こうやって新聞にでんと載ってしまいますと、もうこれは一つの個人の見解ではとどまらない部分が出てくるんだと思うんですね。しかも、肩書が公立病院改革懇談会座長として出てくるわけでありますから。じゃ一体どっちを信用すればいいのというような話にもなると思うんですね。 そこで、ちょっと私、この問題に二つ問題があると思う。一つは、ちょっと確認をさせてください。そもそもこの公立病院改革ガイドラインには拘束力というものはあるんですか。私の考えでは、各自治体に病院改革を行う際の方策とかメニューとか、そういうものを提示したにすぎないんであって、何かこうでなきゃいけないという部分ではないと理解をしているんですが、その辺いかがでしょうか。
○副大臣(倉田雅年君) これは自治財政局長からの各自治体に対する通知であります。拘束力はございません。よろしいですか。
○徳永久志君 にもかかわらず、認めないと断言しておられるんですよ、この記事の中で。何か国にお認めをいただかないと病院改革ができないんだというようなことがもう文脈から読み取れるわけなんですね。 ですから、これたとえ個人的な見解だとおっしゃられても、現場の自治体からすれば、このガイドラインによって、一応ガイドラインの中にはPFI方式を採用することは否定をされてないわけですから、それをやろうとしているにもかかわらず、認めないという記事が出てしまう。ましてや今回のこの長崎の問題は、細かくは分かりませんけれども、既にPFIを導入することが長崎市議会で議決をされてしまっているというような状況にあるにもかかわらず、認めないという発言をするということは、ある意味、与謝野大臣もおっしゃった地方の判断すら排除してしまっているような、そういうふうに受け止めざるを得ないんですけれども、この点いかがでしょう。
○副大臣(倉田雅年君) 懇談会は既に終了しているわけでございます。したがいまして、長さんがその座長としてお話をしているわけではないと思います。あくまで個人的なお立場だと思いますけれども、先生がおっしゃられるような誤解を招く危険があるとしますれば、私とすれば長さんにひとつ、お立場についてはっきり、お立場をはっきり申し述べた上での物のおっしゃり方をしていただくようにお願いをするようにいたします。
○徳永久志君 同じく、国としてPFIを推進をするということを与謝野大臣はおっしゃっていただきましたし、病院についてもいろいろと勘案をしなけりゃならない問題はあるけれども、排除するものではないとおっしゃっていただいた。にもかかわらず、長氏のこういう言い方というのは、こういうことが、国のたとえ審議会やめられておられるのかもしれないけれども、かつて主導をされた方がこういう発言をすることによって、国としてPFIを推進しようということに対して何か水を差すような、何か後ろ向きの印象を与えてしまうんではないかなということを危惧をいたしますけれども、与謝野大臣の見解を賜りたいと存じます。
○国務大臣(与謝野馨君) これは、慎重にというのは、認めないというのは、長崎の計画を認めないということを言っているわけではなくて、ガイドラインが書いて、ガイドラインの中に慎重な対応を求めている、慎重な対応をしてくださいと言っているのは、ほぼ認めないと同様なことを言っているんだということを私はおっしゃっているんだと思います。 これは、PFIというのはいいやり方なんですけれども、やはり多分、私は専門家ではないんですけれども、病院という非常に特殊な分野、特に建物を造ってそれでおしまいという、いわゆる公共事業をプライベート・ファイナンシャル・イニシアチブでやるというだけにとどまらないで、建物が完成した後の病院の運営ということがより大事なようなものについては慎重にやってくださいと、そういうことをおっしゃっているので、私は、それで自治体の意向を排除したというふうには解釈をしておりません。
○徳永久志君 解釈の違いと言ってしまえばそれまでなんですけれども。 今、医療崩壊と言われている中で、それぞれの自治体が本当に知恵を絞って、自分たちの病院を何とか守っていこうと、あるいは改善をしていこうと、改革をしていこうと努力をしている中で、私はあらゆる選択肢を排除するべきではないというふうに思っているんです。そうした中で、PFIというのも一つ選択肢としてはあるんだろうと。しかしながら、何かそれをもう認めないと言い切ってしまって誤解を与えるということはいかがなものかなということが思うわけなんです。 その点については、先ほど総務副大臣も是非注意、注意というか、ちゃんと助言をするということをおっしゃっていただきましたので、その点だけ最後確認をさせてください。
○副大臣(倉田雅年君) 先生がおっしゃるとおり、PFI方式というのは、日本ではもう導入が遅かったぐらいで、世界的なものです。病院という難しい経営に役立ってくれることを私どもは期待をしております。 確認の件ですが、私から長先生にお願いをしておきます。
○徳永久志君 是非その辺りでよろしくお願いをしたいと思います。 それでは、PFIについての質問は以上でございますので、与謝野大臣、倉田副大臣、御退席いただいて結構でございます。
○委員長(愛知治郎君) 与謝野大臣、倉田副大臣は退席されて結構です。
○徳永久志君 次に、海賊対策について質問をしたいと思います。 内閣官房に総合海洋政策本部が設置をされまして、検討を続けてこられたということでありますので、お伺いをしたいと存じます。 二〇〇八年には百十一件の海賊事案が発生をし、乗っ取られた商船などは四十二隻、八百十五人が人質となったと言われております。人質解放のために要した身の代金の総額は約百八億円だとも言われており、世界の海運業界に多大な影響をもたらしているところでもあります。そうした中で、この十四日に海上自衛艦、護衛艦が二隻出港をしたところでありますが、まず、その件についてお伺いをしておきたいと思います。 まず、海賊について政府はどう定義付けをされておられるのか、お聞きします。
○副大臣(加納時男君) 海賊対処法案の担当副大臣でございます加納として、お答えをさせていただきます。 海賊対処法案におきましては、先生お尋ねの海賊についての定義はしておりませんが、海賊行為というものはしっかりと定義しております。ですから、ちょっとお答えになるかどうか分かりませんけど、海賊とは何かという御質問については、海賊行為を行った者を海賊と呼ぶというふうに、ちょっと大変失礼なんですが、そんなふうに理解しております。海賊行為についてでしたらばいろいろ規定をいたしました。
○徳永久志君 今はこれから審議をされようとする対処法案ではなくて、今回、十四日に出航をした護衛艦二隻に、ちゃんと海賊対策やりなさいよというミッションで行っているわけですよね。そのときの海賊の定義について伺っているんです。同じですか。
○政府参考人(廣木重之君) 国際法上の海賊という用語そのものでございますけれども、これも定義が存在するわけではございませんが、国際法上、海賊行為というのにつきましてはやはりございまして、私有の船舶又は航空機の乗組員等が私的目的のために公海における他の船舶又は航空機などに対して行うすべての不法な暴力行為、抑留又は略奪行為などをいうものとされております。
○徳永久志君 それでは、海賊というのは海賊行為を行う人と言ったらいいんですかね、集団と言ったらいいんですかね、まあまあそういう対象だということで理解をさせていただきます。 そこで、先ほど同僚の藤原先生の捕鯨問題についての質問の中で、我が国の調査捕鯨船に対して、海外の団体のシーシェパードの問題がありました。これについては、海賊事案として扱おうかと考えたけれどもそれをやらなかったんだと、というような官房長官のお答えがございましたが、今の海賊行為の定義によりますと、私有の船舶が私の目的のために行うすべての不法な暴力行為ですよね。ですから、私有の船舶、シーシェパードというのは私有の船舶ですね。私の目的というのは、捕鯨をさせない、調査捕鯨させないという私の目的のために行われる不法な暴力行為、発煙筒を投げつけたり、あるいは薬品を投げつけたりしていますね。あるいはその船に乗り込んできたというような例もあるようです。 となってくると、これはそのまま海賊行為に当たるという解釈はできないんですか。どうですか。
○国務大臣(河村建夫君) 海賊行為という場合の定義ですね、その行為の場合にどういう定義をしているかといいますと、まず船舶を強取する、船舶を取り上げる、あるいは運航を支配する、それから船舶内の財物を、これは強取というか何というか、要するに奪う、船舶内の財物を奪う、それから船舶内にある者を略取する、者を襲うということですね、それから人質を強要する。以上の目的での船舶侵入、損壊、他の船舶への著しい接近等、凶器準備航行とこうなっておりますから、以上の行為の目的ということからいいますと、ちょっと難しいんではないかということで別の形を考えなきゃいかぬと、海賊行為とは言えないと、こういう判断に立ったものでございます。(発言する者あり)
○徳永久志君 今お話がございましたとおり、やっぱり出航する以上、この海賊行為あるいは海賊というのをしっかりと定義をしておかないとしっかりした対応ができないと思いますので、これはまた対処法案が出てきたときに議論をさせていただきたいというふうに思います。 平成十二年ごろにも東南アジアの海域で海賊の襲撃事案が多発をしていました。それに対して、日本を含む各国の対策によって昨今は激減したというふうに伝えられておりますけれども、この東南アジアの海賊とソマリア沖の海賊というのはどう違うのか、教えてください。
○政府参考人(廣木重之君) お答え申し上げます。 東南アジア海賊とソマリア海賊との違いでございますけれども、これは国際商業会議所というところがございますが、そこの国際海事局、IMBと呼んでおりますが、国際海事局によれば、東南アジアにおける海賊などの事案については、乗組員を人質に取る場合もあるものの、昨年の日本関係船舶の被害五件についてはすべて盗難事案でした。また、用いられる武器は、重火器は用いず、ナイフなどにとどまっている事例も半数程度あります。いずれにせよ、その件数は最近大幅に減少しております。 その一方で、同じくIMBによれば、ソマリア周辺海域における海賊などの事案でハイジャックを目的とした航行中の船舶への襲撃が多く、その事例の大多数において重火器が用いられ、沿岸から遠く離れた海域でも発生しています。また、その件数は近年、大幅に増加しております。 以上でございます。
○徳永久志君 東南アジアの海域はいわゆる盗難目的が大多数であって、それに比べてソマリア海賊というのは人質を取って身の代金を取るという、しかも重火器で武装をしているということでありますけれども。 そうしたら、このソマリア海賊の一般的な、典型的な犯行の手口というのは把握しておられますでしょうか。
○政府参考人(廣木重之君) お答え申し上げます。 今御指摘のございましたソマリア沖ですが、アデン湾も含めて、その海賊の実態、手口については必ずしも詳細を把握しているわけではありませんけれども、伝えられておるところでは、例えば、母船と高速の小型ボートを使用する、船舶の無線を傍受してその動きをGPSなどで把握して標的を決定する、武装海賊が小型ボートで船に接近する、武器としては自動小銃、ロケットランチャーを保有し、標的となる船に対し発砲、発射する、はしごやロープを使用し、船に乗り込むといったことがあると承知しております。
○徳永久志君 今の御説明を聞いていますと、GPSを使って自動小銃やロケットランチャーを持っていると。それで人質を捕まえて身の代金を獲得するまでというのが一連の手口だということですと、メディアの報道等によりますと、ソマリア海賊の正体はどうなんだということの中で、海賊の正体は元漁民だというフレーズが繰り返されるわけですよね。今のそういうお話を聞いていると、とてもじゃないが外国漁船に漁場を奪われた哀れな漁民がやむなく海賊に転身をして生活の糧を得ているんだとは言えないですね。もうそれを超えた何か組織的なものを感じるわけなんですけれども、これやっぱり海賊の正体というのはこういうものだということをしっかりと把握をしておかないとその対策というのはできないと思うんですけれども、海賊の正体についてどのように把握しておられますでしょうか。
○政府参考人(廣木重之君) お答え申し上げます。 海賊の正体でございますが、このソマリア沖・アデン湾における海賊行為は、かつてはソマリア領海内における外国による違法操業や有害物質の不法投棄に対抗するための地元漁民による自警手段という側面があったと言われてはおります。他方、最近の海賊事案は、かつての自警団的なものから身の代金を目当てにした営利目的のものへと変化したと認識しております。 こうした状況の背景には、ソマリアは一九九一年以来、武装勢力間の抗争が絶えず、国土全土を実効的に統治する政府が存在しない状況にあり、法執行・司法機関が全く機能していないことや、また長年の内戦により社会インフラが破壊され、若年層の失業率が高いという事情もあると認識しております。ソマリア沖の海賊問題の根本的解決には、ソマリア情勢の安定が不可欠です。 他方、海賊行為は凶悪な犯罪行為です。昨年、実際に日本人が人質に取られた事案が発生したことなどにかんがみても、ソマリア沖における海賊行為から日本国民の人命、財産を保護することは政府の最も重要な責務の一つであり、急を要する課題であると認識しております。
○徳永久志君 海賊の正体を聞いているので、そのほかの答弁は控えていただきたいと思います。 自警団から発展をしたと言われますけれども、それならば自動小銃とかロケットランチャーという重火器というのはどこからこの海賊たちは調達をしているんでしょうかね。あるいは、麻薬や武器の密輸シンジケートとの関連も指摘をされてありますけれども、この辺りの実態というのはどの程度把握をされてますんでしょうか。
○政府参考人(廣木重之君) お答え申し上げます。 ソマリアの海賊の実態については、必ずしも全容が明らかになっているわけではありません。政府としても、これら海賊の武器調達方法などについて詳細を承知しているわけではありません。他方、ソマリアは一九九一年以来、武装勢力間の抗争が絶えず、国土全土を実効的に支配する、統治する政府が存在しない状況にあり、法執行機関、司法機関が全く機能していないという事情が先ほど申し上げましたようにございますので、こうした状況から、ソマリア国内には自動小銃、ロケットランチャーなどの武器が蔓延しており、武装勢力や海賊によりそれら武器が使用されていると、こういうことではないかと認識しております。
○徳永久志君 やはり武器調達ルートは各国とも協力をしていただいて解明をするということが大事だと思いますし、海賊の実態についての情報をまず集めて、それを分析をすることが海賊対策の一つの大前提になるんだろうということを思いますので、是非その辺りを強化をしていただきたいなというふうに思います。 やはり私がいろいろと調べる範囲によりますと、ソマリア海賊というのは高度な組織力を持った国際犯罪のプロ集団というふうにもうとらえた方がいいんだろうと思います。また、海賊行為というのは身の代金目的の巨大産業にもなっているんだなと、地場産業とまでは言いませんけれども、そういうもう言い方が一番いいのではないかなと。ある報道によりますと、ソマリアの女性に一番もてる職業というのは海賊の親玉だということも聞いたことがあります。 まあまあそういうことも含めて、やはり何か漁民が自警団的に発展したんだというようなとらえ方では見方を誤るのではないかなと。ロケットランチャーや自動小銃が蔓延をしているというような御答弁もあったわけですから、そういう状況でしっかりと取り組んでいただきたいなと思います。 そういう認識に立つと、先ほど海賊行為の定義をしていただきましたけれども、もう一度海賊行為の定義、繰り返しになりますけれども、していただけますか。
○副大臣(加納時男君) 海賊行為は、現在の、つまり法律を今作っておりますけれども、作る前の段階のことと作った後とありますけれども、作る前の段階というのは、これは海賊の定義は、国際海洋法条約において定義されている海賊というのがございます。これが一つのよりどころになると思っております。 それから、新しく作ろうとしている法律では、海賊行為として、この海洋法条約における海賊行為の行為類型の範囲内で公海又は我が国領海等で行われる具体的な行為を海賊行為として第二条に規定をした、こんなふうになっておりまして、その内容は先ほどいろいろ御紹介されております。私的なものでありまして、航行中の他の船舶の強取等でございます。
○徳永久志君 では、ちょっと見方を変えますけれども、多分、海賊行為の定義というものをされた上で、それがそのまま対処法案に準用をされているということだろうと思います。 そこで、私が問題にしたいのは、先ほど国際海洋法条約のことを出されましたけれども、対処法案でいただいております海賊行為の定義は、いわゆる船舶に乗り組み又は乗船した者が私的目的で公海又は我が国の領海、内水において行う行為をいうと。船舶に限っているんですね。これは、国連海洋法条約によると、海賊行為の定義は航空機まで入れているわけであります。私は、このソマリア海賊の実態を考えてみますと、今後、取締りがきつくなって、船舶だけの海賊行為を超えて、ヘリコプターとかそういうものを所有をして、それで海賊行為に及ぶことも十分に予想されるということを思うんですが、これ、航空機というものを定義から外されてしまいますと対応できなくなってしまうんじゃないんですか。なぜこれ、航空機を外されたのかというのをお聞きします。
○副大臣(加納時男君) 船舶の乗組員などが船舶に搭載したヘリなどを被害船舶への接近とか侵入のための補助的手段として利用する行為については、今度我々が今作ろうとしています法案におきましても対応することが可能であると考えております。例えば、補助的行為を行っているヘリから海賊が射撃してくる場合はもちろんのこと、銃口を構えたりしてきたような場合であっても、基本的には警職法第七条の規定による正当防衛による危害射撃を行うことができると考えているものであります。 一方、ヘリコプター単独による強盗等は海賊行為に該当しない、ではありますけれども、これまでに航空機による海賊行為は発生していない上、現段階において私人が私的目的で海賊行為を行う蓋然性は非常に低いものと考えて定義をしているというところでございます。
○徳永久志君 現在は航空機による海賊行為は蓋然性は少ないということですけれども、やはりこうして生身の自衛官の方々が行かれるわけですから、あらゆる事態を想定した上での定義付けというのは必要ではないかなという指摘をさせていただきたいと思います。 先ほども申し上げましたように、ソマリア海賊というのは本当に高度な組織力を持つ国際犯罪のプロ集団という前提に立ちますと、現在各国が海軍を派遣し、日本も海上自衛隊の護衛艦を派遣しておりますが、それはあくまでも一時的な応急的な措置にすぎないのではないかなと。今申し上げましたソマリア海賊の性質上、そう簡単にはなくならないわけでありまして、未来永劫この護衛艦をソマリア沖・アデン湾に派遣し続けることも不可能なわけであります。 短期的には船舶の保護をすることは重要だと思いますし、また先ほど申し上げました武器調達ルートの解明と徹底的な取締りということをしていただかねばなりませんし、中期的にはソマリア周辺国のイエメン、オマーン、ケニアなどコーストガードの育成とその支援、長期的には国家として破綻状態にあるソマリアの再建という、短期、中期、長期と時系列ごとにパッケージとして海賊対策を打ち出された方が国民にとっても理解が得られやすいんじゃないかなと。 何か自衛官を派遣をすることだけが前面に出てきてしまいますと、やっぱり政府としても痛くない腹を探られることにもなるんでしょうし、こうした短期、中期、長期と時系列ごとにパッケージとして海賊対策を打ち出すべきだと、それを国民にお示しをし、国際社会の理解を得る努力をするべきだと私は考えるんですが、官房長官、御見解を賜りたいと存じます。
○国務大臣(河村建夫君) 今回のこの海賊行為については、業界からも強い要請もあり、極めて緊急を要する課題でもございました。そういうことで、いわゆるソマリア沖の海賊対策ということでまとめさしていただいております。 これから根治をするということを考えれば、やっぱりソマリア周辺、ソマリアを含む周辺国を安定に持っていくということが一番大事なことでありますから、それは長期的に将来考えなきゃいけない課題だと思います。 しかし、当面はまずこの海賊対策をきちっと対応していくと。急がれますので、その対応をいたしました。そうして、自衛艦を出し、やっていくうちに根本的な対策を今後考えていかなきゃいけない。これはもう世界関係各国との協議をしてそういう問題が出てくるであろう、そういうときに一体となって考えていく必要性はあるだろうと、こういうふうに考えます。
○徳永久志君 是非パッケージとして分かりやすい形で早期に示していただきたいなということを御要望させていただきたいと存じます。 さて、十四日に海上自衛隊護衛艦二隻がソマリア沖に向けて出発をしたところであります。自衛隊の海外派遣については常に憲法との関連が議論をされるわけでありますけれども、今回の派遣については憲法上の問題はない、抵触をしないと言っておられるわけですが、その理由について簡単に官房長官、御説明願います。
○国務大臣(河村建夫君) 海賊行為の対処のために、海賊行為であって我が国の刑罰法令が適用される犯罪に当たる行為を行った者に対して法令の範囲内で武器を使用するということは、憲法第九条が禁ずるいわゆる武力の行使に当たりません。したがって、海賊行為の対処のための自衛隊の護衛艦を派遣することは憲法に違反しないと、こういう解釈でございます。
○徳永久志君 そこで、憲法上できることと、自衛隊がやるべきこと、やるべきでないことというのは区別して考えないといけないと思うんですね。憲法上できることがそのまま自衛隊がやるべきことにつながるとは必ずしも限らないという前提に私たちは立つべきなんだろうというふうに思います。 ですから、今回の海賊対策というのは、まず、自衛隊が、憲法上許されるから自衛隊がやるべきことなのかどうか。あるいは、見方を変えれば、海上保安庁にそれ相応の実力、装備面も含めた力があるとするならば、海上自衛隊の派遣はなかったと考えていいのかどうか。この二点、官房長官、御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(河村建夫君) 今回、海上自衛隊を自衛隊法にのっとって海上警備行動として出すわけでございます。これについてはいろんな議論がございました。 一義的には海上保安庁の巡視艇がやる仕事であろうと。しかし、距離的な問題、それから先ほど来説明のように重火器を持っていると。今の日本の巡視艇で十分対応できないのではないかということで、警察行為に基づく法律にのっとって海上自衛艦を出したと、こういうことでございますので、一義的には海上保安庁がやるべき仕事であるという解釈は現実的にあったわけであります。したがって、海上保安官も自衛艦に乗り組んでいくという措置をとったと、こういうことであります。
○徳永久志君 それでは、自衛隊法第八十二条の規定に基づく海上警備行動により対処をしているということでありますけれども、この海上警備行動、これが発令をされる一般的な手順というものをお示しください。
○政府参考人(岸本邦夫君) 自衛隊法八十二条で防衛大臣が海上警備行動を発令するに当たりましての一般手続は、まず安全保障会議でその発令について審議をし、その後に海上警備行動の発令について閣議で承認を行い、その承認された後、防衛大臣が自衛艦隊司令官に海上警備行動を命じる、こういう手続を取ることとしております。
○徳永久志君 それでは、ちょっと具体的な事例に基づいて御説明をいただきたいと思います。 過去、海上警備行動は二回発令をされています。平成十一年三月の能登半島沖不審船事案と、平成十六年十一月の中国国籍原子力潜水艦の事案であります。この二件の概要及び海上警備行動が発令された理由について、簡単で結構ですのでお示しください。
○政府参考人(岸本邦夫君) まず、能登半島沖不審船事案でございますが、平成十一年三月二十三日早朝に佐渡島西方の我が国領海内で不審船が発見され、その後、逃走を続けた二隻の不審船に対して、当時、防衛庁長官が内閣総理大臣の承認を得て海上警備行動を発令したものでございます。 これは、当該事案におきましては、当初、海上保安庁が対処しておりましたが、海上保安庁の対応では不審船がその停船命令、警告射撃を無視して継続して高速で逃走を続け、海上保安庁の巡視船等による追尾が困難となりまして、海上保安庁の能力を超える事態に至ったということから、海上における治安維持のため特別の必要があると判断し、先ほど申し上げました手続を経て海上警備行動が発令されたものでございます。 もう一点の、中国原子力潜水艦による領海内潜没航行事案でございます。 これは平成十六年十一月十日早朝、先島諸島周辺の我が国領海内を潜没航行していることが確認された当初国籍不明の潜水艦に対し海上警備行動を発令し、護衛艦等により追尾を行ったものでございますが、これに関しましては、潜没潜水艦が日本周辺海域に出た場合の対応として、これは領海内を潜没航行する潜水艦というのは国際法違反の行為で、直ちにこれをやめさせなければ我が国の海上における治安の維持に重大な影響があるおそれがあるということで、事前に安保会議の決定、閣議の事前決定を経て、そういう手続を決めて、必要な場合には直ちに海上警備行動が発令できるようにしてありまして、当該事案が発生したときに、領海内を潜没する潜水艦であるということから、海上における治安維持のために特別の必要があると判断し、海上警備行動を発令したものでございます。
○徳永久志君 次に、海上警備行動は発令されなかったけれども、日本以外の公海に海上保安庁巡視船が派遣された事例があります。 平成十一年十月、インドネシア・スマトラ島を出港した日本向け貨物船がハイジャックされた事案、平成十二年二月、マレーシアを出港したインド向け貨物船の事案、それぞれ概要と海上警備行動が発令されなかった理由について簡単に御説明してください。
○政府参考人(城野功君) 海上保安庁からは両事件の概要についてのみお答えをさせていただきます。 まず、第一件目の事案でございますけれども、平成十一年十月二十二日、インドネシア・スマトラ島のクアラタンジュン港を出港し、日本向けの日本の会社が運航する外国籍貨物船アロンドラ・レインボー号が海賊にハイジャックされ行方不明になったという情報を受けまして、海上保安庁では、付近船舶に対して航行警報を発出いたしますとともに、巡視船及び航空機を南シナ海の公海上に派遣し捜索を実施しましたが、発見には至りませんでした。 なお、このアロンドラ・レインボー号乗組員は、同年十一月九日、タイ沖で乗組員十七名全員が地元漁船に救助されており、また船体については、十一月十三日、インド洋上において、運航していた海賊とともにインド沿岸警備隊等に拿捕されております。 二件目でございますが、平成十二年二月、マレーシアのポートケラン港を出港し、インド向けの日本の会社が運航する外国籍貨物船グローバル・マース号が出航後行方不明になったという情報を受けまして、海上保安庁では付近船舶に対して航行警報を発出いたしますとともに、シンガポールでの国際会議対応のために派遣中であった巡視船をマレー半島沖の公海上に派遣し捜索を実施いたしましたが、発見には至りませんでした。 なお、このグローバル・マース号の乗組員は、同年三月十日、タイ沖で乗組員十七名全員が小型船で漂流中のところ地元漁船に救助されており、また船体につきましては、同年六月二十日、中国国内で船名が偽装された状態で中国警察当局により発見されております。 以上でございます。
○政府参考人(岸本邦夫君) 海上警備行動が発令されなかった理由についてでございますが、御指摘の二件の事案につきましては、今も御説明ありましたように、海上保安庁が鋭意捜索を実施しており、そもそも海上保安庁のみで対応することができないと認められる状況にはございませんでしたという理由でございます。
○徳永久志君 あともう一件教えてほしいんですが、平成十四年一月の九州南西海域不審船事案についてであります。 不審船が、自動小銃やロケットランチャーのようなものによる攻撃があったとされていますが、本事案の概要及び海上警備行動が発令されなかった理由について伺います。
○政府参考人(城野功君) 同様に、海上保安庁からは事案の概要のみお答え申し上げます。 平成十三年十二月二十二日午前一時過ぎ、防衛庁から海上保安庁に対し、我が国の排他的経済水域内である奄美大島北西海域における不審船情報が伝えられ、海上保安庁では直ちに巡視船、航空機を発動して同船の追尾を開始をいたしました。巡視船、航空機が現場到着後、漁業法に基づく立入検査のために同船に停止を求めましたところ、同船はそれを無視して航走を続けたため、巡視船により威嚇射撃を実施いたしました。同日午後十時ごろ、同船を巡視船二隻により挟み込み、逃走防止を図ろうとしたところ、同船から自動小銃などによる攻撃がありました。これに対して巡視船が正当防衛による射撃を実施しましたところ、同船は自爆用爆発物によるものと思われる爆発を起こし沈没をいたしました。 なお、同船からの攻撃により、海上保安官三名が負傷するとともに、巡視船三隻に甚大な被害が生じております。 以上でございます。
○政府参考人(岸本邦夫君) 今、海上保安庁から御説明のありました事案でございまして、ただいま御説明のように、不審船の検挙に向けて海上保安庁の方でしかるべき対処を実施しておられたところであり、私ども防衛庁・自衛隊としては状況の把握に努めておりましたが、海上保安庁のみで対応することができないと認められる状況になかったことから、海上警備行動の下令には至らなかったものでございます。
○徳永久志君 今、ちょっと時間を掛けて御説明をいただきましたが、海上警備行動が発令をされた二件のうち能登半島沖不審船の事案については、最初は、海上保安庁の巡視船が出動した後、言わば、言葉は悪いですけれども、自分たちの手には負えないということで海上警備行動が発令をされたという理解をしていいんだろうと思います。中国籍原子力潜水艦の場合は、もう最初から相手は中国の原子力潜水艦だということが分かっているから、別の判断で海上警備行動が発令をされたという理解をしています。 また、海上警備行動が発令をされていない事案についても、いずれの場合においても、まずは海上保安庁の巡視船が出動をして対処しております。ロケットランチャーを持つ九州南西海域不審船事案についても海保がまずは対処していることであります。 つまり、海上の安全確保と治安の維持は海の警察たる海上保安庁が担うことが貫かれており、それでも担い切れない、手に負えないと判断される場合においてのみ海上警備行動が発令されてきたのではないでしょうか。これは過去の事例からも明らかですが、官房長官、それでよろしゅうございますね。
○国務大臣(河村建夫君) そういうことで海上保安庁が一義的にこういうものに対処していると、こういう理解で結構だと思います。
○徳永久志君 そうなりますと、まず、やっぱり私は、これはたとえソマリア沖であっても、この海上保安庁が第一義的に対処するんだという前提はやっぱり大切にしておかなくてはいけないなということは思います。海上自衛隊、護衛艦を派遣するにしても、やっぱり私は海上保安庁との連携というものは欠かせないと思います。海賊は国際犯罪でありますから、そもそも海賊対策には警察権の行使が前提となっているはずであります。海賊の捜査、逮捕、証拠品の押収、保管管理など一連の法執行手続があるわけでありまして、海賊問題は警察権の範囲内にあるということを第一義的に考える必要があると思います。 そうなれば、海上自衛隊の護衛艦と海上保安庁の巡視船とを共に出動をさせるということは考えられなかったのでしょうか。円滑な法執行と抑止、同時に働くのではないかと思うのですが、こうした海上自衛隊と海上保安庁のタイアップ、共に船を出すということはもう検討は最初からされなかったのかどうか、その辺り、官房長官でも結構ですし、教えてください。
○副大臣(加納時男君) では、先に私の方から回答させていただきます。 海賊行為につきましては、再三申し上げているように第一義的には海上保安庁が対処すべきものであります。 ソマリア沖の海賊については、日本からの距離、それから武器、外国の軍艦、もう何度も繰り返しませんけれども、こういったことがあって、総合的に勘案して巡視船を派遣することは困難であると海上保安庁では判断しております。 御指摘の、共に派遣というのはどうなのかということでありますが、異なる組織がそれぞれ異なる指揮下で行動することとなりますので、急迫した事態等における連携に支障を来すことも予想されます。また、ソマリア沖海賊にある程度対処できる巡視船は現在一隻しか保有していないため、継続的な業務の実施は困難である。このようなことから、海上保安庁としては、これを共に派遣する、出すことは適切でないと判断したものであります。
○国務大臣(河村建夫君) 先ほど来から申し上げましたように、一義的に海上保安庁がやるべき仕事であるということを考えて派遣を考えたわけでございますが、今、副大臣説明がありましたように、航行距離の問題、それから、今ある巡視艇、一番能力を持つ「しきしま」を出すということは、ほかの海上警備に対する点において懸念があると、ほかの業務に影響を及ぼす懸念もあるということでもございましたので、海上自衛艦にお願いをするという形で最終的に決定したものでございます。
○徳永久志君 ちょっと時間になりましたので、あくまでも警察権の行使でありますから、海上保安庁が第一義だという大前提に立った上で今後対処もしていただくということを指摘をさせていただいて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(愛知治郎君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時散会