総務委員会 第15号
- 発言数
- 173 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/04/23
会議録
○委員長(内藤正光君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十一日、広田一君が委員を辞任され、その補欠として平田健二君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(内藤正光君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 消防法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消防庁長官岡本保君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(内藤正光君) 続いて、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 消防法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君外二名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(内藤正光君) 消防法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉川沙織君 民主党の吉川沙織です。 今日は、国民の命と暮らしを守るという大きな観点に立ち、二つの側面から質問をさせていただきたいと存じます。一点目は、今回の消防法改正に係る論点、二点目は、国民の皆様の命を守る情報をいかに伝えるかという視点に立った消防防災体制の充実についてお伺いをしてまいりたいと思います。 今回の消防法改正については、消防機関と医療機関の連携と救急搬送・受入れのためのルール策定が柱となっております。もちろん、救急業務は消防庁であり、救急医療は厚生労働省が所管する事項ではありますが、実際に利用される国民の皆様から見た場合、消防庁所管であるとか厚生労働省所管であるとかは関係ありません。要するに、利用されることになる立場にある国民の皆様が救急医療を必要とされる際に、安心、安全かつ迅速に医療機関に運ばれ、そこで適切な治療が一刻も早く受けることができるかどうかということが肝要となります。救急搬送において、もう二度とたらい回しがあってはならない、尊い命を落とされるようなことが決してあってはならない、それが今回の法改正でかなうのかどうかという観点から質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、通告はしておりませんが、今回の法律の第一条の目的に、「災害等による傷病者の搬送を適切に行い、」と、初めて救急搬送の文言が加えられたことになります。これまでももちろん救急搬送の役割を消防として担ってきておられますが、今回の改正で目的に明記されたことによる効果について端的にお伺いできればと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。 今委員御指摘いただきましたように、これまで救急の業務、二十四時間体制を取っております市町村の消防で担ってまいりました。これまで消防組織法の第一条の消防の任務という中に傷病者の搬送という救急そのものを表す適切な単語はなく、これまで災害による被害を軽減するという中で解釈的に救急というものを読んでおったということでございまして、我々消防関係の者、また現場の救急隊員の皆さん方からは、是非その救急の業務というものをきちんと法律上に明記、位置付けてほしいということはかねてから強く御要望があったところでございます。 そういう意味で、今委員御指摘ございましたように、今回、言わば適切な搬送と医療といったものが全体として救急医療、まさに国民にこたえる、そういうものをつくる、そういう意味での救急業務というのをきちんと位置付ける、そのための新しいシステムを消防法の方でお願いしているわけでございますが、これに併せて、従来から救急としての位置付けをしたいということもございましたので、消防組織法の第一条に今御指摘いただきましたような規定を設けまして、救急の業務をきちんと任務として位置付けるということができましたので、私どもとしても大変有り難いことだと思っておりますし、また全国の消防長会等現場を担っている方々からも、是非この改正によって更に救急の業務を消防の任務として全うしてまいりたいというお話も伺っておりますので、このことは非常に有意義なことだというふうに考えております。
○吉川沙織君 今長官おっしゃいましたとおり、これまでは火災や災害を予防して国民の命、身体を守ることが法律の目的とされていましたので、今回明文化される意味は大きいと思います。 そこで、今回の法改正の二本柱は、救急搬送を円滑に行うための協議会の設置と実施基準の策定でございますが、まず協議会についてお伺いしたいと思います。 救急搬送・受入れの実施基準に関する協議を行うための協議会が都道府県に設置されることになります。その構成メンバーとしては、消防機関の職員、医療機関の管理者又はその指定する医師、診療に関する学識経験者の団体の推薦する者、都道府県の職員、学識経験者等となっております。しかしながら、これまでの経験を生かすためには、現場の声は非常に大切になると考えております。 各都道府県に協議会を設置される際、消防機関の職員や医療機関の管理者又はその指定する医師をどのぐらいの割合でお入れになるのか、具体的に決まっておりますでしょうか。消防機関にせよ医療機関にせよ、現場の声をしっかり反映できる体制にしなければスムーズな連携には結び付かないと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(岡本保君) 今委員御指摘いただきましたように、都道府県に今回、その実施基準を定めるために、またそれから、その実施基準に基づきましたいろんな実施状況を検証し、それをチェックし、お互いに意見を交換をし、そしてそれをまた新たな実施基準の見直しに向けて作業していくという意味で、協議会が言わばそのキーステーションとして、消防と医療と、そして言わば学識経験者等の声を全部調整、討議をする舞台になるわけでございますので、今御指摘ございましたように、現場の声をそこにきちんと反映をして、現場に起こった様々な問題点が実施基準に体現をされていくという形を取ることは非常に重要なことだと思っております。 そういう意味では、それぞれ医療機関の言わば体力と申しますか、そういう状況は各地域によってそれぞれ区々でございますので、どういう割合で、今委員御指摘いただきましたような消防機関、医療機関、学識経験者あるいは医師会といったような方々を構成、組み合わせてやるかということは、これはそれぞれの都道府県でそれぞれの状況に応じて御議論をいただこうということで、私どもとしてこういう割合がいいというようなことを現在定めているわけではございません。
○吉川沙織君 現在定めていないということでしたが、ならば現場の声が多く反映されるように、つまり消防機関の職員の皆さんの割合を相対的に多くすることは留意すべき事項や検討に値する事項ではないかと考えます。なぜならば、今年二月九日に出されました「消防機関と医療機関の連携のあり方に関する答申」の平成十九年中のデータによりますと、重症以上傷病者の救急搬送三十九万件のうち約一万六千件が、産科・周産期傷病者の救急搬送においては約二万三千件のうち約千三百件で、救急隊が現場に到着してから現場を出発するまでに三十分以上もの時間を要していることが明らかになっています。これらの現場に立ち会って傷病者と向き合い必死に命を救う努力をされているのは、言うまでもなく消防職員の皆さんだからです。 だからこそ、今どこに何が問題があって、どのように解決をすることが有効であるかを身をもって感じられていらっしゃるのが消防機関の職員の皆さんでありますことから、協議会の設置をするならば、それを都道府県に任せるというのならばそれで結構なんですが、消防機関の現場第一線で働いておられる皆さんの声がしっかり生かされるようにすべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(岡本保君) 御指摘いただきましたように、現場におきますまさに選定困難というようないろんな事案が発生していることが今回の法律改正の一つの端緒でもございます。そういう意味で、現場における様々な状況、また医療機関側と消防機関側でのやり取り等が、どうやってそれを円滑にするかということが大きな課題でございますから、現場の声を踏まえた実施基準になることが必要だと思っております。 ただ、今回作りますこの実施基準に基づきまして、それぞれの医療機関におきます選定でございますとか、今度は、言わばある意味ではそれが一つのルールという形になってまいりますので、そのルールを今度は医療機関それから消防機関側が基本的にはこれを守るという中でそのルールを定めるということになってまいりますので、そのルールを定めるということがこの協議会の最終的な一番大きな役割でございますから、そういうことも踏まえた中で、医療現場のそれぞれの、お医者さん側の声もあると思いますが、そういうことをどのように反映していくかということをそれぞれ各都道府県で工夫してほしいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 今お話聞いていて思ったんですけれども、それは医療機関と消防機関が連携を深めていくという、それで協議会をつくる、ルール作る、実施基準だと、そういうことなんですけれども、やっぱり今まで、例えば委員御指摘のような、三十分以上出発できない、搬送先が決まらないという状況の中で、一番危機意識、何というんでしょうか、困惑の中にあったのは救急隊員の方だろうと思いますから、そういう方々の意見が通るように、よく反映するような協議会にしなければならないと、そう思います。
○吉川沙織君 今大臣から、救急隊員の皆様、現場第一線で活動されておられる皆様の声を反映することの重要性について御答弁をいただきました。 そこで、関連してお伺いしたいんですが、第三十五条の六の、「総務大臣及び厚生労働大臣は、都道府県に対し、実施基準の策定又は変更に関し、必要な情報の提供、助言その他の援助を行うものとする。」という項目がございます。これは、恐らく具体的には消防庁と厚労省が連携して実施基準策定のためのガイドラインを作成するということを指していると思うんですが、この認識は合いますでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) 三十五条の六は、今回のまさに消防と医療の連携、それから地域医療のいろんな意味での確保といったようなこと、それぞれが各省が連携をしていく中で、まさに消防と医療の全体としてすき間なく行うことによって、今御指摘いただきましたように、国民の立場に立って搬送と医療が行われることが適切なわけでございますから、総務省それから厚生労働省が密接な連絡を取る必要があるということから、消防法では初めてでございますが、総務大臣及び厚生労働大臣という書き方をさせていただいて、その提供、助言といったものを行いました。 そのやり方をガイドラインという形を作ってやるのか、それはこれから、例えば全国の消防長会や都道府県と意見交換をしながら、ある意味ではガイドラインといいますと典型的なひな形を示すということにもややなりがちなものでございますから、そういうことになるのが適当なのか、あるいはできるだけ現場のいろんな各都道府県の事情を踏まえた方がいいのかということも意見交換をさせていただきながら、どういうようなやり方をするか、これから、今御指摘いただいておりますような意見も踏まえながらやってまいりたいというふうに考えております。
○吉川沙織君 今、ガイドラインの策定で認識が合うという御答弁だったと思いますが、なぜ今これを関連してお伺いさせていただいたかといいますと、実施基準を作るのは都道府県に設置をされる協議会です。でも、その協議会で実施基準が策定されるにしても、そのガイドラインが消防庁と厚労省で大臣の意見で決められるということであれば、そのガイドラインがもしひな形であれば、そのひな形を作るときに現場の声が反映されていなければ、結果、協議会でどんなに現場の声を吸い上げたとしてもそれが反映されないものになってしまう。そこでお伺いをさせていただいた次第です。 続きまして、今回の法改正では実施基準の策定と協議会の主体を都道府県に設置することとなっています。しかし、救急業務は市町村の消防部門が担当し、救急医療の提供体制は都道府県の衛生主管部局が担当しており、救急業務に関しては市町村がその役割を大きく担っていることとなります。今回の法改正で都道府県が果たすべき役割についてどう考えるのか、消防庁にお伺いいたします。
○政府参考人(岡本保君) 都道府県が救急業務に果たすべき役割ということでございます。 救急業務、現在二十四時間体制を取っている消防が、先ほど委員御指摘いただきましたように消防の任務としてやっておるわけでございます。その現場の声というものと、それから医療の言わば賦存量といいますか、どのような状況にあるかということにつきましては、医療行政につきましては、医療計画に基づく医療圏といったものを定めたり、その中におきますベッドの問題等は都道府県によって実施をされているということでございます。 したがいまして、消防と医療といったものの密接な連携を推進するということが今回の法目的でございますので、そのためには都道府県が具体的な橋渡し、そしてそれについて基準を作るという責任を持ってもらうことによって、また当然のことながら県境を越えたような搬送が必要になるものも出てまいりますので、そういうことについては都道府県間の協議ということが出てまいりますので、都道府県にその役割を担っていただくということが適当であろうということから、今回都道府県に協議会の設置、実施基準の作成をお願いしているわけでございます。
○吉川沙織君 広域の連携が必要であること、また医療計画とのかかわりなどから設置主体を都道府県にしたという御答弁だったと理解をいたしますが、これまでの消防に関する都道府県の役割としては、やはり連絡調整等の事務が多く、具体的に救急業務のことを最も理解されているのはやはり市町村の現場であることに相違ありません。ですから、そういった意味でも、都道府県に設置をする協議会には現場のことを分かる人を必ず入れていただきたいということを再度申し上げておきたいと思います。 次に、第三十五条の五第二項の六に、「傷病者の受入れに関する消防機関と医療機関との間の合意を形成するための基準その他傷病者の受入れを行う医療機関の確保に資する事項」とございます。消防機関と医療機関の間で合意を形成するために具体的にはどのような事項を想定されているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(岡本保君) 御指摘いただきました三十五条の五第二項第六号は、その前号までに定めておりますルールに従ってやった場合でも、速やかに搬送先の医療機関が決まらないような場合に最終的に傷病者を受け入れる医療機関を確保するということが必要でございます。そういたしませんと、先ほど来御指摘ございますように、現場で救急車が立ち往生するというような事態にもなりますので、そういうことを避けるために最終的な傷病者を、例えば一時的な応急をするのか、あるいはだれかが決めるのかといったようなやり方がありますけれども、そのために、じゃどういうふうに消防機関と医療機関が合意をするかという観点から定めようとするものでございます。 具体的には、速やかに搬送先の医療機関が決まらないような場合に、例えば受入れ医療機関の選定を専門のコーディネーターにゆだねる、その判断、指示に従って搬送及び受入れを行うというようなルールをお互いに決めるというようなことも考えられましょうし、あるいは例えば地域の一定の病院を一時的に、今ちょっと申し上げましたが、受け入れて応急的な処置を行う、現場にいるだけでは応急処置も行えませんので、応急処置を行って、その後の治療はそれぞれの症状に応じた本格的なといいますか、その担当の転院先の医療機関に移すといったようなルールを定めるといったようなことを考えておりまして、どのようなやり方を行うかはそれぞれ都道府県の地域の事情を考慮して定めていくことになるのではないかというふうに考えております。
○吉川沙織君 コーディネーターや一時受入れ転院システム、基幹病院による調整ということを具体的にイメージされているんだと思います。 そこで、コーディネーターが担うべき役割というものは非常に重要になってくると思います。そこで、今回の法改正による合意形成手段のためのコーディネーターはどのような役割を担うことになり、具体的にどのような権限を持つことになるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(榮畑潤君) 救急患者の受入れ医療機関の選定を円滑に進めるためには、救急隊による受入れ医療機関の選定が困難であった事案につきまして、地域の事情に精通したお医者さんなどが患者の症状等を踏まえて受入れ医療機関との調整等を行うことが重要であると考えております。 このため、厚生労働省といたしましても、平成二十年度予算から、地域の事情に精通したお医者さんなどを救急患者受入れコーディネーターとして救命救急センターや消防本部等に配置して、受入れ医療機関との調整等を進めるということにしておるところでございます。 この救急患者受入れコーディネーターの役割としては、救急医療機関に積極的に働きかけて、それぞれの受入れ可否状況等に関する情報を適宜に収集、更新することとか、救急隊からの依頼を受けて患者の症状等を踏まえて適切な受入れ医療機関を選定し、受入れに向けた調整を行うこと、こういうことが主たるものであると考えておるところでございます。 以上でございます。
○吉川沙織君 今役割についてはお答えあったんですが、権限というものについては明確化されているわけではないんでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) この受入れコーディネーターというのは、今申し上げました役割というのを適切に果たしていただくことがまず大事なことだろうと思っておりますが、権限という法律上の位置付けというのがあるようなものではなく、あくまで救命救急センターとか消防本部等で配置していただいて調整等を進めていただくというふうな方々だろうと思っております。 ただ、先ほども申しましたけれども、まさに地域の事情に精通したお医者さんが当たっていただくことが第一義でございますから、そういう点では、このコーディネーターの方々が調整、指示をされるようなことについては、医療機関との間で十分その指示が通るということになるものと考えております。
○吉川沙織君 平成二十年三月に消防庁が救急業務高度化推進検討会報告書というものを公表されております。この中に、消防機関と医療機関の連携に関する作業部会による検討結果報告が掲載されていて、この中で、早急に講じるべき対策の一つとして、医療機関選定における消防機関と医療機関の連携についてとあり、コーディネーターの権限、具体的な業務内容、コーディネーターと消防機関との連携体制等を明確にしておくことが必要と、これは平成二十年三月に報告されていて、もう一年ちょっとたつんですが、早急に講じるべき対策とされていましたが、これと今お答えになったのとちょっと合わないんですけれども、検討は、どちらでも構わないですけれども、されましたでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) 今厚生労働省の方からお答えございましたような役割を踏まえて、その役割が全うできるような権限を、言わばその権限という場合にはどのようにそのことに医療機関が従うか、あるいは消防機関が従うかということは、先ほど御指摘先生ございましたような協議会の場においてそれは定めていただくということになるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、コーディネーターを置かないという選択肢も、取りあえずは一定のどこかの基幹病院に一時的に行ってもらう、そこから次の専門的な病院に回すというやり方もあるわけでございますので、仮にコーディネーターを置く場合に、そのコーディネーターの我々として担ってほしい役割は、先ほど榮畑審議官からお話ししたとおりでございますが、どこまで強制的といいますか、法的な権限というわけではございませんが、そこの基準の中で、お互いでそれをどこまでそれに対してやるかということを決めるということによってその権限は実質的に決まってくるというふうにお考えいただければ有り難いと思います。
○吉川沙織君 今いろいろ御答弁いただきましたが、このコーディネーターがうまく機能しさえすれば非常に有効で役に立つシステムだと思いますが、今はやはりまだ関西の一部を除いてはなかなか有効に機能していないところが散見されるのではないかと思います。ですから、今後コーディネーターを置かれる場合は、権限の明確化はもちろんですが、どのような人選を行うかということは大きなポイントであると考えます。 つまり、ベテランの医師や、この人が言うことだったらその指示に従ってということがやはり重要であると思いますが、消防庁、いかがですか。
○政府参考人(岡本保君) 全国で幾つかやっていらっしゃるお話をお伺いいたしましても、今委員御指摘がございましたように、率直に言えば、あの先生が言うからまあみんな聞いているんですというようなお話も率直に伺っております。また、そういう方がおられる場合、みんなが一目置いてそういうふうに物が決まるということで、おられる場合にはそういうやり方ができましょうし、またその方が引き受けていただければできると。 やはりコーディネーター、常に二十四時間、どのような対応を取るか、時間的ないろんな制約もございますし、その方にすべて二十四時間やっていただけるのか、三百六十五日やっていただけるのか、いろいろな問題もあると思いますし、それから、そういうような人がいないような場合には、さっき申し上げましたように、しかしコーディネーター制度を取りたいというような場合には、やはりその協約においていかに消防機関と医療機関、それがその圏内の全体の意思としてそういうルールをお互いに決めたのだから、そこによって設置されたコーディネーターにみんなできちんと従おう、あるいはそのルールの下で駄目なものは検証していこうというような、これを努力して守っていくということが必要なのではないかというふうに思っております。
○吉川沙織君 是非、今答弁いただいたような内容をしっかり吟味して、ルールを決めて、それで置いたのであればその指示に従って、救える命を少しでも救うという体制を確立していただきたいと思います。 昨年十月、東京都で脳内出血を起こした出産間近の妊婦の方が七か所の医療機関に診療を断られ、出産後に尊い命を落とされることとなりました。この事例では、受入れを拒否した病院のうち三か所は都の周産期医療情報ネットワークの情報端末に空きベッドありと表示されていたものの、かかりつけ医が電話をすると、満床を理由に搬送を拒否されました。周産期医療情報ネットワークシステムは情報の更新が遅いなどの問題を抱えており、今回の事例でも残念ながら有効に機能しませんでした。 一般救急においても、手術の可否や空きベッド情報をリアルタイムで表示する救急医療情報システムがありますが、同じような問題を抱えています。 まずは、現在の整備状況についてお伺いいたします。
○政府参考人(榮畑潤君) 救急医療情報システムの整備状況でございますが、傷病者の搬送や受入れをより円滑に行うためには、医療機関や消防機関が地域の医療機関の診療体制とか空床状況等のやっぱり情報を絶えず共有していくことが必要だろうと思っております。特に大都市部など医療機関の数が多いところではその必要性が高いと考えております。そのための救急医療情報システムにつきましては、現在、四十三都道府県で導入されておるところでございます。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 吉川委員、この間衆議院でもその議論があって、私は誠に恥ずかしいことだと思うんですね。救急医療情報システムなんという名前のものがあって、本当に機能しておればこの問題は大半解決しておって、消防法を改正しなくても足りたかもしれないと思うわけで、だから、救急医療情報システムというのをこれからは整備するのかもしれませんが、要するに何で使えないのかと。リアルタイムの情報が入っていないと。ベッドが空いているかどうか分からないと、なぜ分からないんだと。結局、そういう情報をこのシステムに伝える、入力する人が病院にいないからなんという話を聞いておって、余りにばかばかしいと思いまして、だから、厚労省は反省しろとこの間申し上げたんですけれども。 何か、だから、要するに形作って魂が入っていないようなことを絶対やらないことがこれから大事なんで、この今回の協議会も実施基準も同じだと思うんですよ。これ、形は整っても魂が入らないと、あるいは、コーディネーターがコーディネートしようと思ったら、逆らって全然だれも言うことを聞いてくれなかったら最悪でございますから、その辺に注意してこれからやっていきたいと思います。
○吉川沙織君 大臣、今まさにおっしゃっていただいたとおりで、今回の質疑に当たっていろいろ調べておりますと、今おっしゃった救急医療情報システムがきちんと機能していれば、今回わざわざ改正をしなくても済んだかもしれないというところがございます。 具体的に申しますと、救急医療情報システムを活用するために必要な事項として、消防本部の全体の七一%がリアルタイムの表示というものを挙げています。しかも、受入れ選定困難事案が数多く発生しているのは都市部です。でも、この都市部で情報の信憑性が低いために、つまり情報の更新がなされていないために本システムが使えていないということは都市部が多くなっていますので、やはりこの改善は早急に講じられるべき措置として、先ほども申し上げた二十年三月の消防庁の報告書にも記載をされておりました。 そこで、厚生労働省としては、医療機関においてリアルタイムで更新を行っているのは一一%という結果が出ています。これは、医師が忙し過ぎて情報を更新できる状態にないということに起因するものだと思います。昨年、診療報酬の改定を行い、医療クラークをその算定対象とすることで医師の負担を軽減し、情報の更新が図られる効果というものを期待してこういう措置をとったんだと思いますが、その効果について端的にお教えください。
○政府参考人(榮畑潤君) 救急医療を始めとした勤務医の方々の勤務環境、大変厳しい状況にあるところでございまして、勤務医の勤務環境の改善というのは大変重要な課題であると考えております。 このために、今も御指摘ございましたが、医師事務作業補助者、二十年度の診療報酬改定においてそういう方の配置を行った医療機関に対して診療報酬上評価するということを新しく始めるとともに、二十年度補正予算からでございますが、この医師事務作業補助者を設置、養成する際に必要な経費の助成事業を一般会計としても講じておるところでございます。そういう点では、この医師事務作業補助者に関しまして、診療報酬改定、一般会計の補助、それぞれを通じて設置を進めておるところでございます。現実の医師事務作業補助者が配置されている医療機関、診療報酬上の届出で申しますと七百三十施設になっておるところでございます。 また、昨年十月に中医協におきましてこの病院勤務医の負担軽減の実態調査を行ったところでございますが、その調査におきまして、この医師事務作業補助者と、情報システムの入力だとか、これに限らず診断書とか診療録等の記載等の業務、役割分担を進めることとして負担軽減上の効果があったというような、七割程度のお医者さんが効果があったという回答があったところでございます。
○吉川沙織君 効果があったかどうか、医療クラークを診療報酬改定で算定対象とすることで置いて、お医者さんが余りにも忙しくて情報更新できないから、そういう措置をとったから効果があったかどうかということをお伺いしたかったんですが、何の効果があったのかさっぱり分かりませんでした。 四月十五日、厚生労働省はこの負担軽減につながったかどうかを検証する実態の調査の結果を発表されていて、七七%が医療クラークを置いているんですね。ですから、ある程度効果が上がったかどうか。実際これは研修に六か月程度の時間を要するということはお伺いしましたけれども、これは効果が出ることを期待してこれからも注視してまいりますので、是非取り組んでいただければと思います。 そこで、昨年三月二十七日の当総務委員会において、救急搬送における医療機関の選定に長時間を要する問題の解決として、消防庁長官は、「この問題の解決のためには医療機関側の受入れ体制の構築が何よりも重要であると認識しておりまして、」と答弁をされています。 今回の法案第三十五条の七では、消防機関においては実施基準を遵守、医療機関は実施基準を尊重するよう努めるものとしています。つまり、消防機関には遵守義務を課す一方で、医療機関に対しては尊重努力義務にとどめられています。これは、衆議院総務委員会での質疑を拝見しておりますと、消防機関が公的機関であること、医療機関においては私立病院が多いことによることに依拠するものであるとされていました。実施基準を定める際の協議会にはもちろん医師を始めとする医療機関関係者が入ることから、医療機関が基本的に従うものと期待をされるという答弁なさっていましたが、実効が上がるのか疑問を持つと同時に、やはりちょっと違和感を感じざるを得ないんですね。 この医療機関に対して尊重努力義務としたのは、これは医事法に関係するものではないんでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) 先ほど来御指摘ございますように、この実施基準をきちんと守っていく、消防機関と医療機関が協議会の場でその都道府県におきます医療資源、様々な資源の賦存状況を見ながらお互いのルールを決める。私どもとしては、これをできるだけいろんな症状に応じて細かく決めることによって、できるだけその選定が、ルールに従えばほぼかなり、例えばこういう症状ならばAという病院だとか、具体的にできるだけきめ細かく決まっていくことによってそういうものがきちんと守られていくというふうに考えておりますが、そういうルールでございますから、消防機関、医療機関とも法律に基づいたルールはきちんと守って努力していただくというのが当然だろうと思っております。 ただ、これを法的に、同じような答えで恐縮でございますが、義務を課すかという、常に守っていくことを法律上の義務として課すかということについては、先ほど御説明ございましたように、消防機関の公的機関の性格、あるいは医療機関側の大半が私人であるということ、さらに、るる御指摘ございますような現在の医療の医師の状況、病床の状況等を踏まえれば、法的な遵守義務まで課すということは現実的ではないということから、尊重努力義務という形を取ることとしたものでございます。
○吉川沙織君 病院の場合は私立の機関が多いということでしたが、やっぱり民間であるから規制なり義務付けができないというのは私はおかしいと思います。なぜならば、消防法自身も民間に様々な規制や義務付けというものを行っています。消防機関には遵守、法律でルールを定めて、協議会を設置して、そこで実施基準を定めてそれを守ろうというのであれば、病院に対しても遵守というものを課していいのではないかと思っています。 ただ、やはり衆議院の答弁がああなった理由というのは、医師不足等の救急現場の実態にかんがみると、義務付けをしてしまうと現場がもたない可能性があるということを考慮した上での答弁だったのかなと私自身は推測をしております。 しかしながら、医師不足等の原因を招いたのは今までの国の政治であり、それを克服できていないのもまた事実でありますので、今回は残念ながら消防機関には遵守で医療機関には尊重努力ということになりましたが、それが守られるよう、しっかり大臣、指導をしていっていただければと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 何かNHKと民放の関係と、全く違う話なんですけれども、NHKは公共放送であると、しかし、民放でもやはり非常に社会的な影響の大きいマスメディアであるから、放送法上守らなければいけないことがきちんと定められておると。 そういった意味で考えれば、今回はこうやってスタートしましたが、私は、病院というものの社会的使命というものを考えれば、病院に将来は遵守義務を課しても全然おかしくないと思います。
○吉川沙織君 前向きな御答弁をいただきましてありがとうございます。是非、今回はこういうことでしょうけれども、大臣、指導力を発揮してそのようにしていただければと思います。 今回の法改正で救える命を確実に救うための救急搬送体制が確立されるためには、やはり今いろんな同じような分野でお伺いをしても、消防庁長官がお答えになったり厚生労働省の審議官がお答えになったり、どっちが何を担当しているのかというのが分かりづらいというような状況もありますが、それは今回連携を図るということが明記をされていますので、是非しっかりやっていただきたいと思っております。 そこで、ここからは、命を守る情報をいかに伝達するかという観点から幾つかお伺いをさせていただければと思います。 まず最初に、消防救急無線のデジタル化に伴う財政措置についてお伺いをします。 消防救急活動において消防救急無線は、情報収集、伝達、指揮、連絡等に使用されるものであり、消防救急活動には必要不可欠なものとなっています。現在アナログで運用されていますが、平成二十八年五月三十一日までにデジタルに移行しなければならないこととされています。しかしながら、今運用されているアナログの機器とデジタルの機器は互換性が全くありませんので、全面更新に多大な費用が掛かることになります。 地方財政が厳しい折、消防庁としてどのように対応されるのか。多分防災基盤整備事業とお答えになると思いますが、端的にお願いします。
○政府参考人(岡本保君) 委員御指摘いただきましたように、二十八年の五月までに消防救急無線のデジタル化を推進するということになっております。 消防庁といたしましては、このデジタル化を推進支援いたしますために、今委員御指摘ございましたように、これまで防災基盤整備事業でこの推進の支援措置を講じてまいりましたが、今般の経済危機対策におきまして国費十分の十で二十七億円ほどの額を確保いたしまして、救急デジタル無線の整備を幾つかの市町村に対して国が一緒にモデルケースとして進めまして、どのような費用の効率化が図れるか、またどのような進め方がよりスムーズに、より効率的であるかといったことを一緒にやってまいりたいというふうに考えております。 また、この実績を踏まえまして、今申し上げました防災基盤整備事業を含めまして、デジタル無線の整備が円滑に進むような様々な支援も検討してまいりたいと考えております。 また、今回、別途地域活性化・経済危機対策の臨時交付金といったものを経済危機対策でお願いする予定といたしておりますが、これの中でも、安全、安心の実現といったことで、まさに御指摘のような情報の伝達といったことは重要事項であるという観点から一つの柱として私ども考えておりますので、そういう交付金も活用しながら進めてまいりたいというふうに思っております。
○吉川沙織君 時間の関係がございますので、端的にお答えいただけると本当にうれしいです。 消防救急無線のデジタル化は多大な費用が掛かるとされています。今いろんな財政措置をおっしゃっていただきましたが、幾つかの県での試算によると、県内をブロック化し共同で整備した場合でも九十八億円や三百五十億円という膨大な額が掛かるという、こういう試算もございます。 また、これは昨年も指摘させていただきましたが、デジタル化によるメリットがある一方で、伝達距離が短い、直進性には優れているが障害物を越えて電波到達が困難ですとか、アナログとデジタルの機器の併用、保持の問題とかいろいろなものがありますので、是非そこにも注意をして、やるのであれば取組を進めていただければと思います。 そして、今経済危機対策のことをおっしゃっていただきましたが、これに関連してお伺いをいたします。 国民の命、そして身体を守る情報を伝える目的で平成十九年二月から消防庁として全国瞬時警報システム、Jアラートの運用が開始されております。このシステムについては、昨年の当委員会でも、今月は災害特と決算でも質問をさせていただきましたが、これは対処に時間的余裕のない事態に関する緊急情報を人工衛星を用いて送信し、市区町村の防災行政無線を自動起動することにより住民に緊急情報を瞬時に伝達するものです。 しかしながら、四月五日にありました北朝鮮からのミサイル発射事案に伴いこのシステムが使用されることは、整備が進んでいないことを理由に使用されませんでした。四月六日の決算委員会では礒崎委員とともに様々な観点から指摘をさせていただいたところ、翌四月七日に総務大臣が閣議後の記者会見にて、「Jアラートの整備、それから防災行政無線の整備については、これは緊急を要することと思って、全力で頑張っていかなければならないと思っております。」と発言をされました。 それで、今回の経済対策でも百十億円という額が計上されていますが、この内訳についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) Jアラートを全国すべての市区町村に一斉整備をするということを目的といたしまして、今回、この経済危機対策の一つの柱としてJアラートの全国一斉整備ということをしたいというふうに考えております。 総事業費約百十億円と見込んでおりますが、現在、防災行政無線が整備されている団体と残念ながら防災行政無線が整備されていない団体がございますが、それぞれの団体に分けまして、情報を受信するための設備整備、それから防災行政無線を自動起動するための改修といったようなものを、現在システム導入をしております団体を除きまして個別に積み上げていきました結果、約百十億円というふうに見込んだものでございます。
○吉川沙織君 ということは、Jアラートの受信環境は整えるが、その先の防災行政無線については補助がないということでよろしいですね。
○政府参考人(岡本保君) 防災行政無線につきましては、今もお答え申し上げましたように、市町村数でいきますと、現在の市町村でいいますと七五%ということでございますが、この整備につきましても、先ほど申し上げました交付金等を使ってこの防災行政無線の整備も併せて進めていただこうということが進みますれば、この七五%、二五%のすき間といったものもより縮めていきたいというふうに考えております。
○吉川沙織君 結局、今回の百十億では受信環境までは整えるが、その先は防災基盤整備事業を使って整備をするということだと思います。Jアラートの受信環境を整備したとしても、命を守る情報、それを伝達するためには、市町村防災行政無線の整備がなければ瞬時にその情報が地域住民の皆様の耳には届かないということになります。この整備率、一番新しいもので七五・五%となっておりますが、これは市町村合併の効果を入れたものとなっています。 このことについては四月六日の決算委員会でも指摘をさせていただきましたが、当該自治体の中の一部にだけ整備されていれば、その自治体全域に整備されていなくても整備済団体とされ、必ずしも実態に合わない整備率となっています。このことについて消防庁にお伺いいたしましたところ、この市町村防災行政無線の整備と併せて、実態にそぐわない統計で七五・五%ですから、市町村合併前の点在しているものについて検討するということでしたが、その検討状況若しくは検討される予定であればどのように検討なさるのか、端的にお願いします。
○政府参考人(岡本保君) 整備率七五・五%で、これが前回の決算委員会等で御指摘をいただいたものでございますが、合併が行われる前の時点の市町村をベースに考えますと七〇・九%という数字に相なります。 防災行政無線の整備につきましては、先ほど申し上げましたように、防災基盤整備事業や、それから今回、経済危機対策でやりますこの交付金を使いまして、すべての市町村におきまして、この同報系無線の整備を進めていただくということを進めて、このJアラートの一斉整備ということと相まって、いろいろな緊急情報等が国民に的確に伝わるという体制の整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○吉川沙織君 今、市町村合併前の整備率に換算し直すと七〇・九%というお答えでしたが、これはやっぱり市町村合併前の整備率から上がっていない、毎年の整備率を拝見いたしますと、市町村合併が大きく行われる前からほとんど変わっていないという数字になりますので、命を守るための整備は一刻も早くやっていただきたいと思います。 しかしながら、防災基盤整備事業を強調なさいますが、この防災基盤整備事業では当初の一般財源の負担は一〇%でよいといっても、市町村防災行政無線においても、期限が決められていないだけで、デジタル化することが国の方針で決められています。となれば、財政力の弱い地方団体にとっては、当初の一般財源が一〇%でよいといえども大きな負担になることが考えられますので、これは消防庁としてしっかり対策を考えていただければと思います。 最後に、消防予算に関する大臣見解をお伺いしたいと思います。 平成十九年度決算における歳出総額に占める消防費の割合は実に二・〇%にすぎません。消防予算に割り当てられている予算はいかにも少額です。このような状況で、今申し上げたような消防救急無線や市町村防災行政無線のデジタル化、そして救急全般にかかわること、これらに一般財源を振り向けることは、現実の財政運営にかんがみれば非常に難しいと言わざるを得ません。 しかしながら、国民の命を守るためのものが自治体の財政状況によって整備がかなったりかなわなかったりするということは本来あってはならないことだと思います。国民の命、身体、暮らしを守るために消防予算を増やすなど、高度な政治判断をすべきではないかと考えますが、大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 一言で言えばそのとおりだと思います。 人の命の問題ですから、人の命の問題、消防、防災、災害というそういう事態において、それぞれの市町村の、それこそ財政力の高いところは守られたけれども、財政力の低いところは命を守ることができなかったなどということは絶対にあってはならないことだと思います。 この間の北朝鮮のミサイル発射問題というのは、我々にとってはいい勉強にもなったわけでございまして、Jアラートというのが結局は二百九十一団体しか整備されていないと。今委員が御指摘の防災行政無線が自動起動可能団体は、その中の二百二十一団体にすぎないと。全部で千八百団体あるんですから、こんなことであるいは本当の大災害とか、いわゆる武力攻撃事態とか、そういう事態になったときに何ができるかということでございますので、今回の地域活性化・経済危機対策臨時交付金でもかなりの措置をいたしまして、消防庁の予算の四年分ぐらいを今回要求しているわけでございます。 そういった意味で、緊急消防援助隊の役割が拡大をしてきておりますので、そのための補助金等は、ずっと五十億円を横ばいでありますが確保してきているということでございますが、全体の消防予算自体は減っていると。ただ、人数は地方財政措置で少しずつ増やせるように基準を改めていると、こういうことだろう思っておりますが、国民の生命の問題でございますから、予算の確保は最大の課題だと、こう思って取り組んでまいります。
○吉川沙織君 昨年五月、中国の四川で発生した大地震を受けて、昨年六月に地震防災対策特別措置法が改正されて、耐震化に係る補助率が二分の一から三分の二に引き上げられた事例もございます。 今回の消防法の改正も、救急搬送がうまくいかなくて尊い命を落とされた事例があってこういう議論に結び付いた。Jアラートに関しても、今回北朝鮮の事案があってこういう議論が巻き起こっている。やっぱり人の命を守るために、暮らしを守るために、国民の皆様の命を守るために、これからも大臣、先頭に立って、命を守る取組、消防予算を増やすような取組をやっていただきたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○武内則男君 民主党の武内則男です。 消防法の一部改正をする法律案の審議に当たりまして質問をさせていただきたいと思いますが、木下次長並びに榮畑審議官におきましては、御出席賜りまして本当にありがとうございます。 冒頭、一言申し上げたいのは、実は私、ある衆議院議員の下で二十年間、医療、介護、福祉の御指導を受けてまいりました。その指導の中でいつも榮畑審議官のお名前が出てきておりまして、今日こうして委員会の中で議論できること、審議できることを大変うれしく思っております。どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。 レクと配付をさせていただきました資料を基に質問をさせていただきたいというふうに思います。 冒頭、協議会の構成メンバー。今回の法案、この法案を改正をしなければならないとなったその背景を見れば、非常に我々の問題意識であったり、国会議員の問題意識であったり、国民の意識というものはほぼ同一のものだというふうに思います。若干質問がダブるかも分かりませんが、是非御答弁をお願いしたいというふうに思います。 構成メンバーですが、私もこの構成メンバーを見たときに、通常、協議会とかというのが都道府県であったり自治体であったりそうしたところにできたときも非常に頭でっかちになって、この協議会で議論をされてでき上がったものが現場に下りたときに現場の行動と全くそぐわない部分が出てきたり、あるいは本来なら出された設置基準がこうあるべきだというところが、現場でのやっぱりギャップがどうしても出てきます。そうした意味で、この協議会の構成メンバーにつきましては、当然県というところで、この協議会の最高意思決定機関ですから、一定の決定権限を持った人がそこに入って決定をするということは理解をできるんですが、そうした懸念がございます。 改めて、先ほどの質問の中で都道府県にということでありましたが、少なくともどういうクラスの消防機関の職員を今想定をされているのか、そのことについてお伺いをいたします。
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。 協議会の構成員の選定に当たりましては、今、武内委員御指摘のように、この協議会によってまさに現場の日々の救急事案の運営、選定の基準が定められるわけでございますから、現場においてこれが円滑に回るということをすべての基本に考えなければいけないというふうに考えております。 そのために、そういうことを設定するためにはだれがその協議会に入っていくことが適当なのか、そのことによって現場がどれだけ円滑に回るかというふうな観点に立って、先ほど大臣から答弁ございましたような、魂がきちんと入ってそれをきちっと守れるという、そういう基準にしていかなければいけないということでございますので、今、武内委員御指摘のように、やはり一定の決定権限を持っていただくという意味で、当然消防長さんであるとか医師会、各それぞれの病院にもこのルールを守っていただかなければいけないわけでございますから、医師会の一定の権限を持った方とかいうような方にも入っていただきたいと思っておりますし、また、そういう意味で現場の声をきちんと、現場のいろんな区々の問題をきちんと反映させるという意味で現場の方に委員として入っていただくというやり方もあろうと思いますし、また、現場の委員の方に入っていただくための分科会でありますとか、いろんなそういう意味での協議の舞台をいろいろつくるというやり方も工夫できるのではないかと思っております。 先ほど申し上げましたように、ひな形としてこういう典型的なケースを考えているというようなことは現在ございませんが、今御指摘ございましたようなことを十分勘案しながら、厚生労働省とも十分連携、相談しながら今申し上げたような考え方で協議会の指導に当たっていきたいというふうに考えております。
○武内則男君 ありがとうございます。 私の方からの要望は、ただここの協議機関に現場の職員を割かれると必ず現場に穴空きますから、そうなると、ただでさえ少ない人数でぎりぎりのところでやっている現場にとってみたら、このことをつくることに対してのいろいろなものがありますので、そこはいろんなやっぱり職場の環境とかというものを、労働環境というものをちゃんと配慮しながら、そうした現場の意見が反映をされるということを組織の設置と運営上担保していただきたい。そのことだけは御要望しておきますので、どういう形で担保するのかは是非お知恵を出していただいて、これが都道府県に下りていったときにはその担保が目に見えて分かるというものにしておいていただくことを強く要望しておきたいというふうに思います。 それで、実施基準のことについてお伺いをいたします。 第四段階に分けてこの実施基準が運用されるという内容になっています。先ほど大臣の方も答弁であったんですが、私のおじもこの三月、救急隊員として退職をいたしました。救急隊員の多くの仲間から、この消防法の一部改正が出たときにたくさんの方からメールやお手紙をいただきました、是非進めていってほしいと。ただ、そのときの、この設置基準を決めるときの最大は、現場に行って、その搬送せなければならない患者さんの家族であったりいろんな方との対応を、その現場の前線でやっている者にとってみたら、これがたらい回しというか、どこに電話をしても断られる、そして情報指令室に連絡をしてもなかなか見付からない、そこで患者、家族との葛藤が多くのやっぱりメンタル的な病を引き起こす大きな原因になったりもしてきていますから、私としては、この厚生労働省との、厚生労働省というか、医療機関と消防機関との連携というものが、合意形成というものが最後の四番目でうたわれています。最後の最後で、そこが、どこかが責任を持って対応するというところを是非つくり上げていっていただきたい。 当然、先ほど厚生労働省の答弁でも、救急情報センターだとかあるいはコーディネータードクターとか、そういったお話もございました。その最後の連携、そこをつくり上げる意思というか考え方についてそれぞれ御答弁をいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(岡本保君) 今、武内委員から御指摘がありましたように、まさに現場の救急隊員の皆様からすれば、その傷病者の方、それから御家族の方とのいろいろな中で選定をスムーズに行うということが日々求められている、そのためにどうすればいいかということでございます。 今回の実施基準に当たりましては、今委員御指摘もございましたように、最後にどうしても決められない場合にということもございますが、その基本は、まずその前段に決めております、できるだけ症状、それからその対応した傷病者の方の状況に応じてそれを具体的に病院というものをきめ細かく対応させておくということになりますと、こういう症状、こういうものであればここはAだとかBだとかということに決まっていけば、それぞれの医療機関側の責任、あるいはそれをきちんと受け入れるという約束もより担保されるということになりますので、どうしても決まらないという場合も当然でございますが、まずその前段の基本的なルールの中でできるだけこれをきちんとみんながそれぞれ守る、また守っていかざるを得ない、そういうような医療機関になっていただくように、そういうまずできるだけ基準を作りたいと思っております。 その上で、その状況でもなお決まらないような場合につきましては、先ほど申し上げましたようにコーディネーターというやり方もありましょうし、特定の病院を具体的に定めて、そこにおきます一時的な対応を行うことによって、次の専門的な病院に対応していただくために転送するというようなやり方などがございますが、それはそれぞれの県におきます医療資源の賦存といったものとも密接に関連してまいりますので、それぞれの状況を見ながら、また現場の救急隊員の負担といったものが少しでも軽減されるという中でそういうものを定めていくように私どもとしても指導してまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(榮畑潤君) 救急患者の搬送・受入れを円滑に行うためには、今回の消防法改正によります地域における搬送・受入れルールを策定する、これは当然必要なことでございますが、これと併せて医療機関が救急患者を受け入れられる救急医療体制の確保、整備をしていくことが必要であろうと考えております。 そういう中で、厚生労働省といたしまして、平成二十一年度予算におきましては、救急医療対策予算を前年度のおよそ二倍の約二百五億円計上したところでございまして、そういう中で、例えばということでございますが、地域全体で救急患者を円滑に受け入れる体制を構築するに当たって中心的な役割をやっていただき、必要に応じて患者を処置した上で地域の周辺の医療機関に照会するような管制塔機能を担う病院というのを整備するということを始めるところでございますし、またそのほか、救命救急センターへの財政支援の拡充とか、先ほども御答弁いたしましたが、救急患者受入れコーディネーターの配置に対する支援等々進めていくところでございます。 今後とも、総務省、消防庁と協力しながら医療と消防の連携強化を図るとともに、地域に必要な救急医療体制というのを確保していくように様々な政策を進めていきたいと思っておるところでございます。
○武内則男君 ありがとうございます。 是非続けてそういう方向でいっていただきたいというふうに思いますが、逆に救急医療情報システムを含めて、コーディネーター、ドクターコーディネーターが国の補助金が三分の一、そして救急医療情報センターへの運営補助が三分の一ということで国の方から補助金も出ています。やっぱり側面的にこういうところもしっかり支援をしながら補助の拡大も図って、消防と厚生労働、医療機関というものがしっかり連携を本当に取っていけるように、財政的にも具体的な組織的にも是非御尽力をいただきたい、そのことを申し上げて、時間がありませんので、次の質問に移ります。 資料の一を見ていただきたいんですが、消防庁と警察庁の組織体系と予算について比較をさせていただきました。 平成十六年に消防組織法の改正があって、いわゆる緊急消防援助隊等、消防の広域応援ということがきちっと明確にうたわれました。今の法律を国の責任において警察と消防庁を比較をしたときに、ほとんど変わりがない、なおかつそこから発生する指示権についてもきちっと法律の中でそれぞれが明記をされている。 にもかかわらず、消防庁の定員というのは、平成十六年、二の左の定員の推移を見ていただいたら分かるんですが、平成十六年に法改正がされて、十七年度予算定数は百六十六から百七十七に上がっています。そこからずっと下っていって、お聞きをしたのは、平成二十、二十一年度は予算定数百六十二で推移をしているというふうになっています。こうした防災だとかテロ対策だとかあるいは大規模災害、そうしたことが起こったときの緊急消防援助というのは、消防庁長官の指示権によって全国にやっぱりそれが発信をされるわけですよね。 そうした状況の中で、現在百六十二、あるいは都道府県からの割愛を入れると二百人近い職員でやっている、定員でやっているということなんですが、少なくとももう少しここの定数の強化というものを図るべきだというふうに考えますが、消防庁長官、いかがですか。
○政府参考人(岡本保君) 消防庁の業務、今、武内委員から御指摘ありましたように、緊急消防援助隊におきますいろんな指示、それから今法案お願いいたしております救急等に係りますいろんな企画立案、あるいはこれからその実施基準等に係りますいろんな指導といったものが出てまいりますので、私どもといたしましても、この業務、非常に増加をしている中で、様々な業務のためには、本庁の組織体制の充実強化といったことに取り組んでいきたいというふうに考えております。 全体として、国家公務員全体を抑制する、そういう中でございますが、消防庁の職員定数、これまでも横ばいの中で何とか頑張っておりますが、是非これからもそういういろんな業務を適切に行っていくために、組織体制の充実といったことに向けまして努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○武内則男君 国の責任が同じで、確かに歴史的に違います。警察というのは、全国的にはやっぱり国が責任を持ってやってきた。消防だとか、自治体、消防団を含めて地域のコミュニティーの中で自主的に皆さんが消防とかいろんなことをやってきたという歴史があることは私もよく分かっています。しかしながら、こうした国の責任やあるいは指示権においてきちっと法律でうたわれている以上、これだけ予算や人員に格差がある、それで本当に消防庁がこの法律を遵守してそのことを全国的に展開できるのか、今の定員では難しいんではないかというのが私の問題意識です。 ですから、是非そのことを、実際は二百人いるんですから、そこをきちっとやっぱり定数の増についてやっていっていただきたい、そのように強く要望しておきたいというふうに思います。私の方からも、行政管理局の方にはしっかりやっぱりそのことを検討するように申していきたいというふうに思っています。 最後、三枚目を見ていただきましたら、実は三位一体改革で一般財源化をされていった、十七、十八年度で六十四億八千万というものが一般財源化をされていきました。今やっぱりこういう法律ができて、警察は各都道府県にいわゆるパトカーを買って与えています、貸与しています。消防は、そういう歴史があって、それは自治体を中心にやるというのは分かるんです。ただ、こういう緊急消防援助隊というものをちゃんと法律でうたって指示権まで得てやる以上は、この三位一体改革で非常にやっぱり財政的に厳しくなって、本当なら買換えなのにそれができないという状況もあるんです。 そうした自治体の財政の状況からも踏まえて、私は、この真ん中にあります緊急消防援助隊設備整備補助金、ここをしっかり拡充をしていって、その指示権に合う現場の体制がしっかり取れるような、そうした予算というものをしっかり組むべきだというふうに思いますが、消防庁、財務省、それぞれに御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) 御指摘いただきましたように、緊急消防援助隊として、まさに緊急時に活躍するために必要な資機材といったものを整備するために、当初予算におきまして五十億円、平成二十年度と同額でございますが、補助金等の措置をとっております。 御指摘のように、装備の充実といったことは更に推進していく必要があると存じておりますので、今回の経済危機対策におきまして、私ども、現在財政当局と調整をいたしておりますけれども、補正予算におきましても十四億円程度、また、緊急消防援助隊がふだん使わない、緊急消防援助隊の場合に使う大型の水利システムでありますとか特別の高度工作車でありますとか、そのようなものにつきましては、これまでも全額国費によりましてこれを無償で貸与するといったような制度を設けておりますが、そのようなものにつきまして、平成二十年度では補正も合わせまして約十億円程度でございましたが、今回の経済危機対策では百億円程度の枠を用意をいたしまして、それぞれ緊急消防援助隊の装備の充実を図りたいというふうに考えております。 今後とも、大規模な災害等に対応ができますような施設整備の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(木下康司君) お答えいたします。 委員からもお話があったように、消防事務は自治事務として自治体が自らの財源において整備を行うことが原則という考え方でやっておるわけですが、かつては消防防災設備に関する補助制度というものが設けられておりましたが、三位一体改革において、地方六団体からの要望を踏まえまして十七年度から一般財源化が行われたということでございますが、ただ緊急消防援助隊につきましては、まさに各都道府県の消防力をもって対処できない大規模災害に対応するために消防庁長官の指示又は求めにより出動するものでございまして、三位一体改革後も基本的には消防援助隊などに限って補助を行っているところでございます。 二十一年度予算におきましても、今お話ございましたように五十億円の補助金を計上いたしまして、緊急消防援助隊がその機能を発揮できるように予算上努力をしておるところでございますし、先般四月十日の対策におきましても、先ほどお話がありましたように消防防災体制の整備ということで更なる充実に努力をしていくようやっているところでございます。御理解をいただければと思います。
○武内則男君 ありがとうございます。 吉川委員と私も認識は一緒なんですが、最後にこのことだけ申し上げて終わりたいと思います。 国民の命と財産を守るのに警察も消防も関係ありません。歴史的経過とかそうしたこと以上に、国が国民の命と財産を守るのにきちっと警察、消防を含めて財政的な措置、法律に基づく財政的な措置も含めてしっかりやっぱりやっていくということが我々国の果たすべき役割だというふうに思っておりますので、そのことを申し上げて質問を終わります。 ありがとうございました。
○礒崎陽輔君 自由民主党の礒崎陽輔でございます。 まず初めに、日本郵政をめぐってまた大きな事件が起きております。わずか八円しか掛からない低料第三種郵便物が企業のダイレクトメールに大きく利用されていた、大変これはゆゆしき事態がまた大きく問題化しておるわけであります。 このことは今日のテーマではございませんし、また全容を今御説明するには大変時間掛かりますから、すべてのことは今日は申しませんが、その中でも今新聞が一番問題にしている、報道機関が一番問題にしているのは、埼玉県で出したときに断られたダイレクトメールというか低料第三種郵便物が、あるいはその関係者があるいは国会議員の秘書がその後、郵政の方に陳情に行ったらその後また受け付けられるようになったと、これはおかしいのではないかというような事実があったというふうに報道されております。これは報道でございますので、そのことを今日は少しお伺いしたいと思うわけであります。 まず最初に、今言ったことをもう少し詳しく言いますと、報道によりますと、平成十九年の一月の下旬に、ダイレクトメールの企画会社である新生企業が、自称福祉団体である白山会を送り主として記載した低料第三種郵便物を埼玉県内の郵便局に提出したところ、不審のため受け付けられなかったというようなことが報道されておりますが、これはどうして受け付けなかったんでしょうか。
○参考人(伊東敏朗君) お答えいたします。 先生御指摘になられましたその報道によりますと、郵便物が相手に届かなかったときの返送先が刊行物の発行元ではなく広告主になっていたことから窓口で引受けを断られたという先生御指摘の報道があることは承知しております。 一般論として申し上げれば、心身障害者用低料第三種郵便物につきまして、差出人は発行人のみであると郵便約款料金表で定められております。また、受取人に交付することができない郵便物は、これを差出人に還付すると郵便法に定められておりますので、報道されているように、郵便物の返送先として発行人以外の者が記載されている場合は引受けをお断りしているところでございます。 御質問の個別の事案につきましては、現在捜査の対象となっておりまして、御質問の内容は当該捜査に直接関連するものでございます。捜査に重大な支障を来すおそれがあるという観点と、また、具体的な郵便物の引受けの有無に関しましては、郵便物に関して知り得た他人の秘密の確保を規定した郵便法との抵触の関係もございますので、個々の事案についてのコメントは差し控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 最初から答弁拒否のような答弁ですね。もう報道機関が報道されて、報道機関が報道しているのは承知しているんです、そんなことを当事者に聞いてもしようがないわけで、おかしな答弁だと思いますよ。 ちょっと時間の関係もありますので、先に進めて後からそのことは申し上げますけれども。 これも報道に書いてあるんです。送り主が白山会であったんだけれども、不在のときの返送先がベスト電器であったと。これはもうおかしいということで、それは受け付けられませんと言って、これは正しい態度だと思うんですね。その後、これは私が独自に調査いたしたところによりますと、その後、その件について、二月の上旬に白山会会長の守田義国氏、この人はもう逮捕されておりますが、関東支社を、三月中旬に守田義国氏と牧義夫衆議院議員の秘書が東京支社を訪れておるということが私の調査では判明いたしておりますが、このとき、その守田氏あるいは牧義夫衆議院議員の秘書と郵便事業会社との間でどのようなお話が行われたのでしょうか。
○参考人(伊東敏朗君) 御質問の内容につきましては、現在行われております捜査に直接関連するものと思われます。したがいまして、お答えすることにより当該捜査に重大な支障を来すおそれがあると現時点では考えておりますので、具体的なコメントは差し控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 どういうことが捜査は行われているか、どういうことが秘密なのか、もう少し言わなきゃちょっと、皆さんも不満のようですよ。ちょっとはっきり答えてください。
○参考人(伊東敏朗君) 具体的なことを申し上げますと、今私が答弁させていただきましたその捜査にかかわる部分に触れることもありますので、先ほどの答弁の繰り返しになりますが、直接関連するものであるというようなことから、具体的なコメントは差し控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 いやいや、だから何が何に関連するのかと言わないと、捜査に関連するから答弁できないんじゃ、これ、国会は国政調査権を持っているんですよ。そんな答弁はないでしょう。だから、何に関連して答弁できないか、はっきり言ってください。
○参考人(伊東敏朗君) 何に関連するかということがまさにその捜査の対象と直接関連する可能性もございますので、繰り返しになりますが、直接のコメントは差し控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 ちょっともう少し進めてから言いましょう。それはだから言えないということですね。これは答弁拒否二回目ですね、さっきのも答弁拒否のような答弁ですから。 じゃ、三問目へ行きますけれども、これまで牧義夫衆議院議員からその件について郵便事業会社に対して何か問い合わせあるいは働きかけはありましたでしょうか。
○参考人(伊東敏朗君) 本件につきましても、現在行われております捜査に関連するものというふうに考えておりますので、具体的なコメントは差し控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 いや、牧義夫衆議院議員は私は何も関係ないと言っているんですよね。今答弁聞いたら、捜査に関連すると言っているんですから、牧義夫議員が何か疑われておるんですか。
○参考人(伊東敏朗君) それにつきましては、私の方から直接お答えをすることについては控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 今のは何も答えていないですね。 ちょっと委員長、善処をお願いします。
○委員長(内藤正光君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(内藤正光君) 速記を起こしてください。 まず、冒頭申し上げます。 本委員会は消防法の審議でございますので、そのことを踏まえた審議を行っていただきたいと思います。 そして、伊東常務執行役には、もうちょっと明確にお答えいただけますようお願いします。
○参考人(伊東敏朗君) 御質問いただいております趣旨は理解をさせていただいているところでございますが、本件につきまして弁護士等とも相談いたしまして、具体的な答弁につきましては、先ほども申し上げましたように、何が関連しているか、していないかということも含めまして、捜査の行われている最中のものということで、個別具体的な答弁は控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 まあそこら辺は了解はできませんけれども、ちょっと話を進めましょうよ、まず、少しね。 報道によりますと、一番これが報道が問題にしておるわけですけれども、守田氏や牧義夫衆議院議員の秘書が郵便事業会社を訪れてから、東京支社管内の新東京支店や銀座支店において白山会の低料三種郵便物が受け付けられるようになったわけですよね。と報道されておりますけれども、埼玉県の郵便局で受け付けられなかった、受け付けられなかった原因はさっき私が説明しました。受け付けられなかったものが、なぜ今度は東京都内郵便局では受け付けられるようになったんでしょうか。
○参考人(伊東敏朗君) 先ほどの質問にも関連する御質問ということで、現在の行っている捜査に関連するものということをまず申し上げさせていただきたいのと、具体的な郵便物の引受けの有無につきましては、先ほどもちょっと触れさせていただきました郵便法上にございます郵便物に関し知り得た他人の秘密の確保を規定した部分に抵触するおそれがあるとも考えておりますので、個別の事案につきましてのコメントは差し控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 私もできるだけ議事の進行には協力したいと思っておりますけれども、こんな答弁じゃちょっとどうしようもならぬですね。私は、別に与党とか野党とかいうんじゃないですけれども、やはり国会の国政調査権というのを日本郵政はどう考えておるのか、そこがやっぱり問題だと思います。だから、自分らが答えたくなかったら答えなくていいんですか。何がじゃ犯罪に関係するのか、何が信書の秘密に関するのか、具体的な説明を何もしないじゃないですか。何もしないで答えたくないから答えない、これだけ国会を愚弄した答弁がありますか。もう一回答えてください。
○委員長(内藤正光君) どなたに御質問ですか。
○礒崎陽輔君 じゃ、西川社長、お願いします。
○参考人(西川善文君) お答えを申し上げます。 お騒がせして申し訳ございませんが、私、本当に細かなやり取りは全く存じませんので、ちょっと私が回答者としては不適当だと思います。申し訳ございません。
○礒崎陽輔君 いやいや、質問を聞いておいてくださいね。 国会を愚弄した答弁態度じゃないのかと私は聞いておる。それに対して、こんなことでいいんですかと社長に聞いているんですよ。
○参考人(西川善文君) お答えいたします。 やはり国会は最高の国権機関でございますので、我々も誠意を持ってお答えを申し上げなければならないものと認識いたしております。
○礒崎陽輔君 と社長はおっしゃっておりますので、伊東常務、じゃもう一回、何で埼玉で受け取れなかった郵便が東京で受け取れるようになったのか、お答えください。
○参考人(伊東敏朗君) 先ほども申し上げましたけれども、具体的な郵便物の引受けの有無につきましても、郵便物に関して知り得た他人の秘密の確保を規定した郵便法に抵触するおそれがあると考えているというのが一点でございます。 もう一点は、一連の御質問の中で私が答弁させていただいておりますとおり、現在行われている捜査に関連するということから、具体的なコメントは差し控えさせていただきます。
○礒崎陽輔君 全く国会軽視も甚だしい答弁だと思いますので、私は委員長にお願いをいたします。後ほど、議事録を精査をして、こういう答弁が許されるのかどうか、委員長、理事の間でしっかりと御議論をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(内藤正光君) 礒崎陽輔君のただいまの申出につきましては、後刻、理事会若しくは理事懇にて諮りたいと思います。
○礒崎陽輔君 答弁拒否が続くので、仕方がないから申し上げますが、新聞報道によりますと、牧議員は、昨年の五月二十三日の衆議院経済産業委員会で新生企業のライバル会社の低料第三種郵便を批判する質問をいたしております。それに伴ってかなりの見直しが行われてきますと、今度は十一月二十六日の委員会で、それがちょっと質問の趣旨とは違っているんだというようなまた再質問をされております。 いずれにしても、牧議員が低料第三種郵便物に対して相当詳しい知識を有していることはこの質問内容に照らして間違いはないと思っておりますし、また、牧議員の秘書は、白山会の前身の凛の会の創設者である倉沢邦夫容疑者とはこれは秘書の仲間であったというふうにありますし、また白山会の守田義国容疑者とも懇意であったと言われております。牧事務所でも、牧議員と守田容疑者は二十年来の知り合いであったということは認めておるわけであります。さらに、報道によりますと、守田容疑者は牧議員の事務所で倉沢容疑者と出会い、制度の悪用について伝授されたという報道がなされております。 いずれにいたしましても、違法性の認識があったかとか、違法行為に加担したかというのは今の答弁ではさっぱり分かりません。分かりませんが、牧議員も牧議員の秘書もダイレクトメールに低料第三種郵便物が利用されていることを熟知していたことは、これは客観的な事実でも私は明らかでないかと思っておるわけであります。 鳩山由紀夫幹事長が、民主党の幹事長が、今回の事件は名古屋市長選挙をねらった問題提起だという発言をいたしておりますが、これは大変問題発言であると私も考えます。 牧議員のホームページを見ましても、私は関係ありませんと書いておるだけなんです。これだけ客観的な事実がもう分かっているわけですから、牧議員本人も十分な説明責任を果たすことが必要であると思いますし、民主党としても、公党としての自浄能力を十分発揮していただきたいとお願いを申し上げておきます。(発言する者あり) おまえという発言はないと思いますよ。
○委員長(内藤正光君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(内藤正光君) 速記を起こしてください。 ただいまの礒崎君の発言中に不穏当な言辞があるとの御指摘がありました。 委員長といたしましては、後刻、理事会において、速記録を調査の上、適当な処置をとることといたします。
○礒崎陽輔君 まあ議事進行はいたしますけれども、これを受けて、郵便事業会社が総務省の指導を受けて低料第三種郵便物について悉皆調査をしたところ、年間百万通以上発行の十六件について調べたら、承認取消しが十一件、それで廃刊が五件と、百万通以上はすべてこれは不正利用であった、不適正利用であったことが判明いたしております。 これは極めて管理がずさんであって、日本郵政が何をしておるかという感じがいたしておりますが、グループを管理する、まず北村郵便事業の社長、それから西川郵政社長、どういう御責任を感じておられますか。
○参考人(北村憲雄君) 北村でございます。よろしくお願いします。 お答えいたします。 この障害者用低料第三種、こういう制度がこういう不適切な、不適正なことに利用されたということに関しては大変残念に思っておりますが、本事案に関しては、郵便事業会社としては、本来なら、こういう制度ができましたら、適正にやられているかどうか、チェック・アンド・フォローという体制をしっかりと組むのが本筋でございますけれども、承認条件を具備しているのかも含めまして非常に確認がなされていないというようなことで、こういう非常に御迷惑をお掛けするような事態になったことに関しては多々反省をし、申し訳なく思っております。 昨年の十二月二十六日に総務大臣から改善の命を受けまして、今後の再発防止等を含めまして三月二十一日に提出をしておりますけれども、我々はそれを着実に実行して、制度のもう一回確立をし、皆さんの信頼におこたえするように頑張っていきたいと思っております。 以上です。
○参考人(西川善文君) お答えを申し上げます。 心身障害者用低料第三種郵便に関しまして、大量の不正利用、不適正利用を発生させ、それを未然に防止できなかった点につきまして、日本郵政グループを代表いたしまして深くおわびを申し上げます。 制度の趣旨についてはただいま北村会長からも御説明があったとおりでございますが、郵便事業会社にはこの制度を適正に運用する義務と責任がございます。きちんとした社内におけるチェックのルールも設けておるわけでございますが、それがなかなか実行されていなかったというところは誠に残念でございます。 十二月二十六日、総務大臣からも改善命令をちょうだいしておりますので、差し出し状況のシステム上の定期的なモニタリングでありますとか、あるいは承認条件の確認の厳格化等、再発防止策をきちんと実行をしていかなければならないと考えております。 以上でございます。
○委員長(内藤正光君) 持ち時間の半分以上が過ぎておりますので、本来の消防法の審議に戻っていただきますよう委員長として要請いたします。
○礒崎陽輔君 もうこれで締めますけれども、とにかく今度は皆さんが言ったように地方検察庁が入っておるわけ、検察が入っておるわけですね。それにしちゃ何か言っていることが極めてのんきじゃないかと私は思います。もっときちっと反省をして、しっかりした対応を取っていただきたいと思います。 分かりました。これでじゃ、郵政の方は御退席いただいて結構であります。
○委員長(内藤正光君) 西川社長を始め三名の日本郵政株式会社並びに郵便事業株式会社の皆様、御苦労さまでした。御退席いただいて結構でございます。
○礒崎陽輔君 いろいろ御意見ありますけれども、消防の方に入りたいと思います。 今度の消防法の改正は私は非常にいい改正だと思いますし、積極的に支持したいと思うんですが、要は、前から言いますように、日本国というのはもうこれだけの国民福祉をきちっとした国家でありますので、救急車に乗った人が病院に行けないなんということが絶対にあってはならないわけでありまして、そのためにこの法律は非常にいい法律だと思うわけでありますけれども。 今回の消防法を改正したら、いわゆる救急患者、救急搬送患者のたらい回しというのは根絶するのでしょうか、もし残された課題があるとすればどこにありますでしょうか、消防庁と厚生省にお伺いいたします。
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。 この実施基準を策定し、またこの実施基準を、先ほど来御答弁申し上げておりますように、症状とそれから例えば地域等を勘案しながら、できるだけきめ細かく設定することによりまして、消防機関と医療機関におきます選定といいますか、症状に対応するマッチングがかなり円滑化ができるのではないかというふうに考えております。 また、最終的に医療機関が速やかに決まらない場合におきましても、受入れ医療機関を、言わば傷病者の方にどのような医療を提供するかということで、先ほど来御答弁いたしておりますように、コーディネーターでありますとか、あるいは一時的な応急処置を講ずる、その後専門的な医療を施すといったような対応など、そういう方策も講じておりますので、医療機関の選定困難事案といったものは相当程度改善されるものというふうに思料いたしておりますし、また、そういうふうにこれからも努めてまいりたいというふうに考えております。 ただ、今回の改正によりましても、現在の言わば消防機関、医療機関それぞれの体制に応じたものを現実的には取らなければならないという問題がございますので、例えば救急搬送を担う医師の不足、あるいは勤務環境の問題、あるいは搬送人員の増加の問題、あるいは医療訴訟に対する危惧の問題などの課題もございますが、消防庁としては、このような課題の対応を含めまして、救急患者が円滑に適切な、委員御指摘のように、搬送と医療が一体となってすき間なく行えますよう厚生労働省とも連携をして万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(榮畑潤君) 今回の消防法改正によりまして、救急患者の症状に応じて適切な医療機関への搬送がより円滑に進むようになるものと考えております。 ただ、一方で、救急医療対策といたしましては、今回の搬送・受入れルールの策定だけではなくて、救急医療体制を整備、確保していくこと、また、適正な救急医療についての普及啓発を図っていくこと、さらには、医療訴訟の増加に対する対応を適切に取っていく等の課題もあるものと考えております。 厚生労働省といたしましても、こうした課題への対応も進めつつ、総務省、消防庁とも連携しながら、救急患者が円滑に適切な救急医療を受けられるよう様々な対策を進めてまいりたいと考えております。
○礒崎陽輔君 救急搬送もスピードが大事でありまして、国会答弁もスピードが大事ではないかと、そのように思うわけでありますけれども。 相当程度改善、本当は人命ですから相当程度でいいというわけにいきませんけれども、答弁ですから致し方ないのかと思います。 先ほど、吉川委員のところでも少し御質問がありましたけれども、三十五条の六で、実施基準の策定に関し国が助言をすることができるということになっておりますが、その中でも、特に傷病者の受入先の決定についてこんな方法があると、そういうところを一体どういうふうな具体的な御指導をなさるつもりか、消防庁にお伺いいたします。
○政府参考人(岡本保君) 実施基準の策定に当たりましては、私ども消防側では、消防に関します、あるいは消防機関のまさに現場のいろんな対応といったものを踏まえていろんな意見を厚生労働省と調整していくことにしたいと考えております。 例えば、今の具体的な御質問にお答えすれば、先ほどもお答えしましたが、私どもとすれば、できるだけ患者の症状と医療機関、対応する医療機関が一対一対応をしていただく。できるだけその地域、あるいは、より好ましければ、時間なども踏まえて、特定の病院がある意味では非常にスムーズに特定ができるということが消防機関側からすれば非常に円滑な搬送につながるということになりますので、そういうことがどのようにすれば可能なのか、またそういうことはそれぞれの地域の医療資源の賦存量とも関係をいたしますが、そういうような内容等も踏まえていろんな助言をしてまいりたいと思いますし、また医学的観点からの検討ということも当然必要になりますので、それらにつきましては厚生労働省ともよく連携を取りながらそういうものをお示しをするということにしてまいりたいと思っております。
○礒崎陽輔君 御答弁を聞いていると、まだちょっと消防庁と厚生労働省の間で議論が今からだという感じでありますけれども、今回の法律はあくまで枠を作る法律ですので、やっぱり中身が大事なんですね。先ほどの、形作って魂入れない話、大臣からもありましたけど、枠だけ作って安心というわけにはいかないわけであります。今日、今のところ、そういう御答弁であればそれは致し方ないわけでありますけど、どうか、やっぱりこれは果敢な方法を考えて、また後ほども提案をいたしたいと思っております。 それから、三十五条の七について、これも先ほど吉川委員から厳しい御質問がありましたけれども、やはり消防機関は義務であるけど医療機関は努力義務というのは非常に私も気になるところであります。こんな差を付ける必要はなかったんじゃないかと思います。これはもう先ほど厳しい御質問があったのであえて聞きませんけれども、調査室の資料には、医療機関に遵守義務を課すためには医療関係法に根拠が必要だからであると、こんなことを書いているんですね。法律というのはこんな役所の縦割りにはなっていないはずなんでありますけど、そういう答弁ではなかったですけど、だれがこんなことを調査室に言ったのか、後で調査室の人、私に教えていただければ有り難いと思いますけど、ちょっとこれは書いていることがおかしいですよ。答弁は求めません、さっき吉川議員の厳しい質問がありましたので答弁は求めませんけれども、やはりちょっとおかしいんじゃないかと思います。 一番やはり医療側の問題を考えるときに、このたらい回しの問題でよく出るのが満床である、いわゆるベッドがいっぱいであるということなんですね。これが本当に私は納得できないんです。私は堺市で勤めたことがありましたけど、あそこでO157という事件がありました。あのときは、写真見て分かりますように、病院の狭い廊下の、いわゆる普通の待合のいすでまで治療をしておるわけですよね。そういうことをやっておるじゃないかという話をしたら、厚生労働省が言うには、あれは災害のようなときであるから一般のときはそういう話にはならないんだよとおっしゃるわけなんでありますけれども、いや、だけど、今自分の命がまさに緊急な状態になっている人にとってはもう災害ですよね、その人にとっては災害であります。だから、満床だから受け付けられないというようなことを、これは認めるべきで私はないと思うんです。 この辺が、いつまでたってもこの問題が解決できない、もちろんお医者さんが一人もいないというなら無理かもしれませんけれども、何とか簡易ベッドを使ってできる限り医療機関が受入れをするべきだと私は思うんですが、厚生労働省いかがでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 医療法におきましては、原則としては医療機関が定員を超えて患者を入院させることについては不可能としておるところでございますが、一方で、救急患者につきましては臨時応急のために受け入れることも可能ということでございまして、こういうときには簡易ベッド等を用いて定員を超えた受入れも可能であるとしておるところでございます。
○礒崎陽輔君 おとといですか、船橋の消防局を我々見学させていただきました。指令台のところにはベッド何台と書いているわけですよね。だから、そういう運用していないというわけじゃないですけれども、それはやっぱり徹底していないと思いますよ。全国においては、やはり病院が満床だから受け付けられないというのが前提になっておる。そこのところを少し変えていく努力をしないと、それで消防がきりきりきりきり回るということが現場では起きているんですね。 そこはやっぱり何とか改善をしていかなきゃならぬので、今言ったように、柔軟な受け付けができると、今審議官の御答弁でありますから、それをもう少しやはり厚生労働省としてもしっかりと各病院に伝えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 先ほどお答えいたしました、臨時応急のために定員を超えて簡易ベッド等で受け入れることも可能でございまして、これはこれでそういう点で周知を図っていかなければならないところでございますが、一方で、ただ、いつまでもそういう簡易ベッド等で臨時応急のために入院させておくわけにもいきませんから、やはり症状が安定した患者さんについてはほかの医療機関に移っていただくことによって救急医療機関の空きベッドそのものを確保するということも必要なことだろうと思っております。 それにつきましても、私どもは、先ほどもお答えいたしました管制塔機能病院というようなものも今年度からスタートしようと思っておりまして、そういうふうなものを使って、その管制塔機能病院から受け入れる後方医療機関が支援ということをすることによって管制塔機能病院からの転院が促進されるというふうなこともあろうかと思っております。そういうふうなことも通じまして、できるだけ空きベッドというのを確保するということも講じていかなければならないと思っておるところでございます。
○礒崎陽輔君 ちょっと質問の趣旨をもう少しとらえた答弁をしてほしいですけどね。徹底させてくださいと私は言っておるだけで、徹底をしますという答弁をいただければよかったわけですよね。 ここで少し外れますけど、救急救命士がエピネフリンというのを打てるようになってからちょうど三年たったんです。エピネフリンというのは、アドレナリンという方が皆さん聞いたことがあると思う、要は強心剤であるわけです。救急救命士が今薬剤で使えるのは唯一このエピネフリンだけなんです。エピネフリンを打つとこれは生き返るわけなんでありますけれども、どのぐらいの人数生き返っているかというふうな統計は消防庁ございますでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) 心肺機能停止傷病者に対しましてエピネフリンを投与した事案につきましては、平成十八年中は千七百七十八件ございました。このうち、一か月後の生存の数は八十六件、四・八%。平成十九年中は四千九百九十一件の投与がございまして、このうち、一か月後生存数は二百九十四件、五・九%となっております。二十年中の件数につきましては、現在調査をさせていただいております。
○礒崎陽輔君 今御答弁ありましたように、救急救命士がエピネフリンという強心剤を打てるようになったんです。なったけれども、それによって生き返った人は四・八%と五・九%、大体五%ぐらいということになる。この数字がいい数字と評価するのか悪い数字と評価するのか、私も医学的なあれはないんで分かりませんが、ただ、言えますのは、厚生省令というのがありまして、救急救命士がエピネフリンを注射できるのは心肺機能停止状態の傷病者に限るわけです。 心肺機能停止というのはどういうことかといいますと、今我々は、今回、今国会で脳死の話を議論しようとしております。脳死は人の死かどうかということですが、その後に心死、心臓が停止するのが今まで普通に人の死亡だと思っておるわけでありますけど、普通、心肺停止というと、これは管轄が変わるわけなんです。心肺停止してしまうと、普通はもうお寺さんの管轄に変わるわけなんです。だから、そういう状態じゃいかぬので、これはいろいろ医学界も工夫して、機能を付けて心肺機能停止ということで、ぎりぎりの状態を心肺機能停止ということで表現をしておるわけでありまして、もちろんこれも非常に大きな第一歩があったんですが。 ただ、私が思うに、私もそういう仕事を過去したことがありまして思うんですけど、やはり心肺停止なり心肺機能停止の状態でも、それはもうほとんど原則、幽明境を異にするといいますか、心肺機能停止まで行くと原則はあの世に行ってしまうわけで、帰ってこれないのが普通なんです。それでもやっぱり特に頑強な体力を持った人が五%ぐらいこの世に戻ってきてくれるというのが今の状態です。その五%がいいのかどうか、これはちょっと専門家に聞かなきゃ分かりませんが、ただ、私が思うに、ほかの国ではこうなっていないんです。まだ心臓が動いているうちからこのエピネフリンの注射ができるんですね。そうすれば、少なくともこの五%というのはもうちょっといい数字に必ずなるはずなんです。 ところが、これも消防庁と厚生省の縦割りの関係、お医者さんとの関係なのかもしれません、その辺はよく分かりませんが、要は心肺機能停止、心臓も肺も動かないような状態になってからしか強心剤が打てない。それじゃやっぱり五%ぐらいしかないわけですね。 ここはもう少し研究を重ねて、私は、まだ心臓が少し動いているうち、肺が少し動いているうちでもエピネフリンの注射が打てるようにすべきだと考えるわけですが、消防庁、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) エピネフリンの投与に関しまして委員御指摘のような様々な御議論があるわけでございますが、本年の三月、厚生労働省で通知改正が行われまして、あらかじめ自己注射が可能なエピネフリンの製剤、いわゆるエピペンと言っているものでございますが、を処方されている方がアナフィラキシーショックなどで生命が危険な状態の場合には救急救命士がエピペンを投与することは可能というふうにされたところでございまして、消防庁といたしましては、救急救命士による円滑な投与がなされるように推進をしてまいりたいと考えております。 また、現在、厚生労働省におきまして、救急救命士の業務のあり方に関する検討会が設置をされております。その際には、いろんなものが検討されておりますが、その際に、心肺機能停止前の静脈路確保と輸液の実施でありますとか、血糖測定と低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与でありますとか、メーンのことは具体的には検討対象になっておりますが、このような救急救命士の実施可能な処置といったものの、救急救命士をできるだけ有効に使って少しでも多くの人命を救うということで、引き続き厚生省とも連携し協議をしてまいりたいというふうに考えております。
○礒崎陽輔君 非常に難しいところでもあるんです。救急救命士といえども消防吏員でありますから、余りに過重な責任を負わせてもいけないとは思うんですけど、一方で、せっかく救急救命士という制度があるのにこれを活用しないであれも駄目これも駄目と言うと、助かる命も助からないと思うんですね。 そこはいろいろ難しい問題はあると思いますが、このエピネフリンについては、やはり心肺機能停止では私は狭過ぎると思います。いろいろまた条件は考えなきゃいかぬと思いますが、是非とも消防庁、厚生労働省、御協力をして、もう少し救急救命士の責任を拡大していただいて、少しでも助かる、あの世に行かなくて済む人が増えるように御努力をいただきたいと思います。 最後の質問にいたしますけれども、いろいろとありましたので時間がなくなりましたけれども、この前の総務委員会でも、このたらい回しの問題については、最終的にはやはりアメリカにあるように消防機関にメディカルドクターというものを置いて、しっかり消防機関が病院での受入れも指示できるような体制、これは例えばアメリカとかヨーロッパでもかなりの国そうなんですが、これは普通の体制なんです。メディカルドクターというお医者さんが消防機関の中におって、単なる救急救命士に対する治療の指示だけでなくて、病院に対して入院させなさいという指示ができるんです。それがアメリカやヨーロッパでは普通の体制なんです。 日本はすぐにはいかぬと思いますけれども、やはり私は、今回この消防法の改正は第一歩だと思いますけど、将来的にはメディカルドクターというのを日本も置く体制を是非とも目指してつくっていくべきだと思いますが、総務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 委員御指摘のメディカルドクターという考え方は、多分アメリカ風のものであるならば、消防機関に専属するお医者さんがいて搬送先病院等を決定する権限を持つ制度ではないかと思うわけですが、そういう制度があれば確かに非常にすばらしい。先ほどのコーディネーターと組み合わせれば余計効果があるだろうと、こう思うわけですが、現在の医師不足等の状況の中で消防機関にそれだけの医師を確保できるかどうかの課題があるわけでございまして、これは、医師養成というのは一言で言えば十年ぐらい掛かる話ですが、そうした中で、時間が掛かるかもしれませんけれども検討していきたい制度だと思っております。 私、医療についての知識が余りなくて無責任なことを言ってはいけないと思うんですが、あれは、周産期の方々が救急搬送されたときに三十分以上、先ほども話がありましたが、現地で待たされた、三十分以上行けなかったケースのリストを見たときに、横浜とか川崎とか東京消防庁が非常に成績が悪いと。それはどうしてなのかなと思ったわけでして、何か病院がやはりそれぞれ意識を高めていただくことも必要なんではないかなと。病院数が多いところが時間が掛かるケースが多くて、ここしか受け入れるところはないと、公立病院でもよく出てくる問題ですが、そういうところは時間が掛かってないということもありますから、今回、いわゆる形を作ってこれから魂を入れていく中で、病院側の意識を高めるということは相当やっていかなければならないことではないかと、こう思っております。
○委員長(内藤正光君) もう時間は過ぎておりますが。
○礒崎陽輔君 大事なことは、我が国は福祉国家であります。絶対に救急車に乗った人が病院に行けないということがあってはならないと思いますので、どうか引き続き、消防庁、厚生省、総務大臣、御尽力賜りますようよろしくお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(内藤正光君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後三時まで休憩といたします。 午前十一時五十七分休憩 ─────・───── 午後三時開会
○委員長(内藤正光君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、消防法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。 今回の消防法の改正、災害等による傷病者の搬送を適切に行うことを追加するということでございますが、これは、勉強し始めたら途端に、テレビがありましてニュース流れまして、何か千葉県の松戸の方で消防局に勤めていた元消防士がしごきやいじめに遭って訴えを起こしたというのが流れました。 全国の消防職員、また消防団員、私も消防団の団員の殉職者の慰霊祭に参列したことがございまして、本当に命を懸けて国民、市民の生命、財産を守ろうと、参列していて、若い奥さん、お子さんあるいはおやじさんが参列していて、本当にその使命に、殉職された、私はその尊い行動に心から敬意を表するものでございます。 しかし、この消防署といいますか、その体質は一体どうなっているのかなと。かつて検察等の研修を受けたときに、関連があるものですから消防署の職員に来てもらったら、序列が非常に厳しいなと、昔の軍隊式みたいになっているなと。大臣も前、法務大臣やっておられたときに、刑務官の問題もあって、これはなかなか厳しい。だから、危険であるからこそそういう指揮命令系統をきちっとやる、また火の中へ飛び込んでいく、あるいは重傷者を運ぶという大変な仕事になるわけで、チームワークといいますか、また重いホースといいますか、きちっと支えるだけの体力を持たなきゃいけない、それは訓練もしなきゃいけないけれども。 そのニュース、流れた事案、もちろん裁判ですからどうなるか分かりませんけれども、しかし腕立て伏せ一万回命じられて九百回ぐらいで力尽きて倒れたみたいなことが報道されているようでは、何か消防職員の体質というものが前近代的な、これはレアケースとは言えないんではないのかと、暗数はいっぱいあるのではないかと、そういうふうに思いたくなるんでありますけれども、まず法案に入る前に、この消防の体質改善といいますか、その辺、大臣の所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 現在、千葉県を通して松戸市に対して事実関係について照会しているところでございまして、松戸市において調査中ですから詳細は不明でございます。ですが、報道された内容が事実であれば、これはあってはならないこと、誠に残念なことだと思います。一般的に申し上げて、いわゆるパワーハラスメントは断じて許されるものではなくて、決してあってはならないと思います。 裁判が起こされているようでございまして、とにかく過激なしごきを受けたと。今、魚住先生おっしゃったように、一万回の腕立て伏せをやったら守ってやると命じられて、八百九十六回で力尽きたというんですから、相当体力はあるんだろうと思いますが、これは無理やりな要求がなされて、それができなかったので退職を強要され、訓練期間中に退職と、こういうふうに私なりに聞いておるわけでございます。 また、訓練で受けた心の傷、いわゆるトラウマ的なものなのでしょうか、そうした事柄やその後の職場でのいじめなどにより退職をした人たちもいるということでございますので、確かに先生御指摘のとおり、消防行政というものは上下関係が厳格でなければ指揮命令系統がしっかりと機能しないという特質はあるんだろうと、こう思いますが、仮にそうだとしても、そうした関係の濫用によってパワーハラスメントという形が出てくるとすれば、これはあってはならないことでございまして、こうしたことがないように、綱紀粛正や厳正な服務規律の確保等を図りつつ、風通しの良い職場環境を確保するよう、消防大学校における講義や各研修会など、事あるごとに指導しているわけでございます。 ただ、こうした事案が発生したのが事実でございますので、綱紀粛正あるいは厳正な服務規律、風通しの良い職場環境などという点について一層徹底をしていかなければならないと思っております。
○魚住裕一郎君 現場の士気が落ちては元も子もないわけでございますが、余りにも精神論に陥っているような形ではやはりこういう案件が出てくるのかなと思いますので、どうぞ、大臣の御指導をよろしくお願いをいたします。 さて、今回、消防法の改正、これまで救急車の現場到着から医療機関への収容までの要する時間、平成十九年で二十六・四分でございまして、十年間で六・五分遅延してきているということで、これは医療機関の受入れ決定まで多くの時間が掛かるということが主原因のようでございますが、今回、搬送・受入れの実施基準を定めるわけでございますが、これはどの程度効果といいますか時間短縮が図れるのか、また医療機関の選定、なかなか決まらないという事案やあるいはその中で起きている死亡事例というのはなくなっていくのか、消防庁の御見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。 今委員御指摘のように、全体として一一九番から医療機関に搬送されるまでの時間が延びておりまして、またそのうちでも一一九番から現場到着までの時間は余り変わらないという中で、現場から医療機関までの時間が延びているわけでございまして、そういう意味で、今回の法律改正に伴いまして、消防機関と医療機関の連携、そしてその搬送のルール、選定のルールというのが確立されることによって円滑な救急搬送が行われるということが期待をできるわけでございます。 また、このことによって選定困難事案が解消され、時間の短縮につながるというふうに考えております。ただ、これを定量的に示すということはなかなか難しいと思いますが、この困難事案、相当程度改善され、搬送時間についてもそれに応じて短縮をされていくというふうに考えておりますし、またそのように個々の具体的な実施基準等を策定する際にも、いかに円滑にそれが進むかということに特段の意を用いてまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 今回、この実施基準、都道府県が策定、公表するということでございますが、救急搬送はやはり都道府県をまたいで行くことが多いと思っておりまして、やはりある程度、何といいますか、大事な状況確認の基準であるとか状況の伝達基準、こういうことは全国一律にしていく必要があるんではないのか。 かつて阪神・淡路大震災のときに、トリアージがぐちゃぐちゃになっていたと。あるいはさらに、消防署の系がばらばらになっておって、何かつなぎようがなかったみたいなことがございましたけれども、ガイドラインを策定する予定と伺っておりますが、その中でどのような考えを示していくのか、消防庁の御見解をお伺いをいたします。
○政府参考人(岡本保君) 今回の消防法改正に当たりまして実施基準を策定するわけでございますが、基本的に実施基準は都道府県がそれぞれの地域の実情に応じて搬送・受入れを定めていただくということでございますが、今、魚住委員御指摘のように、都道府県の区域を越えて行われること、またあるいは消防機関が医療機関に傷病者の状況を伝達するといったようなことは、地域の特性ということではなくて、いかに医学的な見地に基づいて状況をどのように把握し、それを正確に医療機関に伝達するかというようなことでございますから、これは全国的に統一をして、そごがあってはならないというふうに考えておりますし、またそのことに伴いまして、いろんな器具等のツールにおいて共通化をしていくということも当然必要なこともあると思いますので、そういう意味での、今御指摘いただいたような分野に関しては全国的に統一して定めるということが望ましいと考えております。 私どもとしましては、この法律を改正をお認めいただきましたならば、直ちに全国消防長会や都道府県とも連携を取って、厚生労働省さんと一緒になりまして、まずその辺のあらあらの仕分といったようなものを行い、また、どのようなことについて都道府県側、地方側でこちらと、言わば全国的にある程度整理をしてほしいといったものの希望も伺いながら、そういうことの実施基準の策定をできるだけスムーズに行えるように指導してまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 医療機関が受入れを拒否するという理由は、突然重症患者が来て、もしかしたら亡くなるかもしれないということで、場合によっては訴訟になるねということが大きなポイントになるんだろうと思いますが、今回実施基準を作る。基準に従って受け入れて、万が一そういう不幸な事例が出た場合でも、この訴訟リスクというのは回避あるいは軽減されるというふうに、そういう効果があるんでしょうか。その点変わらなければ受入れ拒否は依然として起きてしまうというふうに思うわけでございますが、消防庁、厚生労働省の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) 今回の法改正におきまして都道府県が策定する実施基準では、傷病者の状況に応じた適切な医療の提供が行える医療機関のリスト、それから消防機関が傷病者の状況を確認して、その状況を伝達をして、そのリストの中から搬送先医療機関を選定する基準といったものを行う、そしてそのことに基づいて傷病者の搬送・受入れが行われるということになっております。 この実施基準は、都道府県の協議会の中で、消防機関、医療機関、さらには学識経験者を交えて、現場の実態を踏まえた中で、具体的に対処可能な範囲を十分勘案しながら都道府県が全体の協議の中で定めた言わばルールになるわけでございますので、このルールによって裁判上のいろいろな法的責任が直ちにどうという、法律上に定めておりませんが、今回のこのような定めたルールに従って消防機関あるいは医療機関が行動をなされた場合、この消防機関、医療機関が個々の事案におけるものについてそれぞれ取ったことの行為の合理性といったものを主張する場合の一つの根拠となる、そういうものになり得る可能性があるというふうに考えております。
○政府参考人(榮畑潤君) 医療機関における訴訟リスクにつきましては、今消防庁長官の答弁にもございましたが、一つはその搬送・受入れに伴うリスクがあるんだろうと思っておりまして、それに関しましては、先ほどの消防庁長官の答弁どおり、今回の消防法改正に基づく実施基準に従って行動したときに一つの合理性を主張しようとする根拠になり得るものだろうと思っております。 ただ、一方で、それだけではなく、医療機関におきましては、医療行為そのものに対する訴訟リスクはやはりあるというふうに考えてございます。厚生労働省といたしましては、こちらの方に対しましては、むしろ医療死亡事故の原因究明とか再発防止を図るような仕組みをつくっていく必要があるだろうと考えておりまして、昨年、医療安全調査委員会というものが必要ではないかと考えて、第三次試案及び大綱案を公表したところでございまして、それの成案を作るべく、現在検討を重ねているところでございます。
○魚住裕一郎君 もちろん、不幸な事例もあるかと思いますが、確かに合理性主張できるというところは訴訟の中で主張できるのかなというふうに思っております。 実施基準で、医療機関が速やかに決定しない場合、傷病者を受け入れるための基準を定めるとしているが、具体的にどういう基準を考えておいでになるのか。何か大阪とか兵庫とか、先ほども先行質問でもございましたけれども、救急搬送コーディネーターというようなものが設置されているようでございまして、コーディネーターによる調整どう考えておいでになるのか。 そうなると、人によるんだろうなと、人選が非常に大事だなというふうに思うわけでございますが、その人選基準の定め方、どういうふうにお考えなのか、消防庁また厚生労働省、御意見ございましたら御見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) 最終的にといいますか、基本的なルールでは、搬送先の医療機関が速やかに決定しない場合には、傷病者を受け入れる医療機関を確保するための消防機関と医療機関の合意を定める基準を定めるというふうにしておりまして、その場合の手法として、午前中からお答えしておりますように、コーディネーターにゆだねるという選択肢もその一つというふうに考えております。 ただ、今まさに委員御指摘のように、コーディネーターが判断をするという場合には、そのコーディネーターの方が消防機関あるいは医療機関の中における一定の信頼を持っておられる、そういう実態といいますか、実績がないとなかなか回らないというような実態もございます。 しかし一方で、そういう方を待っているということだけではなかなか最終的な言わば先が確保できないということでもまた困るわけでございますので、コーディネーターによる裁定といった場合以外に、例えば一定のまず基幹病院で受け入れておいて、応急的な手当てをして専門の病院に回すということも考えられますが、いずれにしましても、そのような措置をとるにしましても、やはりどのような方になっていただくか、私どもでこういう方という基準よりは、当然、医学的知見とかそれはもう当然のことでございますが、その協議会の中における消防機関、医療機関の言わば信頼といったものをまず基本として選定をされていく、議論されていくというふうに考えております。
○政府参考人(榮畑潤君) 厚生労働省におきまして、平成二十年度から救急患者受入れコーディネーターとして救命救急センターや消防本部等にお医者さんなど配置するというような事業を進めておるところでございます。 この救急患者受入れコーディネーターにつきましては、まさにその地域の事情、地域の医療事情に精通したお医者さん等が患者の症状等を踏まえて受入れ医療機関との調整などを進めるということになるわけでございますから、地域の医療事情に大変言わば詳しく精通しておられる方々を選任されていく、また選任されているところでございます。
○魚住裕一郎君 そこで、実施基準、だれよりもきっちり理解していなければいけないのは救急隊員だろうというふうに思っておりまして、状況の確認あるいはきちっと伝達をするということが一番大事、出発点ですから、これ研修はどういうふうに考えておいでになるんでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) 御指摘のように、この実施基準が定められましたら、まずはその傷病者の方の状況を的確に判断をして、その状況がその実施基準に照らしてどの区分に入るかということをきちんと判定をし、そしてそのことをきちんと医療機関に正確に伝達するというような、まず基準のことだけ考えましてもそのようなことがあるわけでございまして、今回の消防法の改正に基づきまして実施基準が定められました場合には、この実施基準をいかに救急隊員にきちんと把握をしていただくかということについて研修を徹底する必要があることは御指摘のとおりでございます。 このため、今後、都道府県の消防学校やあるいは救急救命士の養成所というところで具体的に、各県で定められておりますこの実施基準等もきちんと参考にといいますか、教材にもしながら、こういうことをきちんと教育をいたしまして、いろんな教育訓練、それから既存のメディカルコントロール協議会やあるいはこの法律に基づきます協議会等の場でもいろんな症例研究等を行っていただきまして、これをまたもう一遍その研修の場にフィードバックをしていくということによって、救急隊員の知識、技能といったものの向上を図ってまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 これから策定するわけでございますが、今もフィードバックという言葉がございました。いろんな事例をやりながら不断にやはり見直していくことも必要になってくるんだろうとは思っておりますけれども、この実施基準の中に例えば見直し条項のようなものを明記していくんでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) 実施基準に見直し条項を入れるか入れないかということを、まずその形式的議論としては直ちに考えておりませんが、るる説明をさせていただいておりますように、この協議会で、実施基準に基づいて傷病者の搬送、それから実施といったことが行われるわけでございますので、そのことを不断に、どういうような受入れが実際上行われたか、あるいは、先ほど来お話ししておりますような、救急隊から医療機関への情報伝達といったものがどのように行われてきたか、消防機関側から医療機関側へのいろいろな評価、注文といったようなこともございましょうし、医療機関側から消防機関へのいろんな評価、注文といったことを常に不断に行っていって、それを踏まえた調査分析といったものが行われることになります。 また、いろいろ御議論いただいておりますように、実施基準で例えば幾つかの病院を定めたけれども、なかなかあるところが受けてくれないといったようなことについても、当然それはこの協議会の場で議論をさせていただくということになりましょうし、その協議会の議論を踏まえてこの実施基準を見直していくということは当然のことだと考えておりますので、そういう意味での、先ほどの先生のお言葉をお借りして恐縮でございますが、不断にそういう見直しが行われることによって実施基準がある意味では常にフィードバックし、見直されているものだと。 これを、例えば定期的にどういうタームで見直すとかというようなことをつくるのかどうか、そこはやはりそれぞれの地域の状況を踏まえながら判断をしていただくものだと思っておりますが、私どもとしましては、今申し上げたような考え方で、実施基準といったものの不断のある意味ではリニューアル化といいますか、そういうものをやってほしいというふうに指導してまいりたいと思っております。
○魚住裕一郎君 医療機関の選定に困難を来す事案、要はこの原因はやはり救急医師の不足だというふうに思っておりますが、救急医療に関する今後の見通しと対策についてお聞きしたいんですが、今、榮畑さん、厚生労働省、この医師臨床研修制度の見直しというのを何か議論しているようでございまして、都道府県別の募集定員の上限を設定するということを提案をしておいでになるようでございます。 私住んでいる、今愛知県なんでございますが、その試算をこの間いただいたわけでございますが、採用実績との差が二プラスになっているわけであります。しかし、これは全員が医師国家試験を通る場合であって、通らなければ医師不足にそのまま陥るということでございます。 御承知かもしれませんが、愛知県では研修医を大学医局に入局させずに地域の中核病院で臨床研修を受けさせて、そして指導医のお医者さんの指導の下で救急医療等にも携わる名古屋方式というのを展開をしてきているわけでございますが、これが実施されますとえらいことになるということで、知事から医師会長からがんがん言ってきて、何とかせいという、言ってきているわけでございますが、やはり各都道府県の医療提供体制を前提に、現在の研修医の数を前提に構成されているわけであって、この見直しは相当慎重にやっていただかないと、せっかくの消防法の改正も現場から崩れていくといいますか、そんなふうに思うわけでございますが、厚生労働省の御見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(榮畑潤君) 現行の臨床研修制度につきましては、研修医の基本的な診療能力が向上したという効果があった一方で、研修医が特定の地域に集中する傾向が続いているという指摘があったところでございます。このために、現在進めております臨床研修制度の改革作業の中で、研修医の地域的な適正配置を誘導する観点から、都道府県別の定員の上限を設定する、また、各医療機関の定員についても、過去の研修医の受入れ実績等を勘案して、都道府県別の上限、必要な調整を行いつつ設定する、そういうふうな改革案を取りまとめて、現在議論を続けておるところでございます。 こういう中で、今御指摘の愛知県の名古屋方式でございますが、愛知県におきましては、大学と地域の臨床研修病院が連携して医師の臨床研修を行っておられ、地域の救急医療体制にまさに臨床研修が大きくかかわっていることから、今の案に対して愛知県の関係者の方々からこのような地域の実情を踏まえた御意見をちょうだいしておるところでございます。 厚労省といたしましては、このような御意見もちょうだいしているところでございまして、臨床研修制度の改革に伴う激変緩和措置的なものも設定できないかと思っておるところでございまして、地域の実情や研修医の受入れ実績等も考慮して、よりきめ細やかな対応を行えないか検討してまいりたいと思っておるところでございます。
○魚住裕一郎君 是非よろしくお願いをしたいと思っております。 そこで、救急出場件数、平成十九年、五百二十九万件ということでございまして、この十年間で五二%も増加したようでございます。必ずしも緊急性要しない人に対しても救急出動をしているわけでございますが、東京消防庁では救急搬送トリアージというのを試しでやったようでございまして、救急隊が自分で医療機関受診をお願いをする、本人の同意が得られたら救急隊戻るということで、今年の四月から本施行をされているようでございます。消防庁は、この救急搬送トリアージ、どう評価をし、また制度化を図っていくべきと思いますが、どうでしょうか。 また、コールトリアージ、横浜でも、要するに電話掛けた段階で御自分でどうぞみたいなことになるんだろうとは思いますけれども、これについてもコメントいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(岡本保君) 御指摘のように、東京消防庁や横浜市で救急搬送のトリアージが導入をされております。東京消防庁では、救急現場において緊急性が認められない傷病者に対して自力での受診を促しておられますし、横浜市では、一一九番の受信時に聴取した症状から、緊急度が高いと判断された場合には救急車とミニ消防車を同時に出動する一方で、緊急度が低いと判断された場合には二名乗車の救急車を一台出動させるというようなことが行われまして、真に緊急を要する傷病者の対応が遅れることのないようにという意味での取組を進められているというふうに承知しております。 消防庁におきましては、緊急性の高い傷病者に対する出動が適正に行われることが必要であるという意味で、トリアージの言わばプロトコール、手順書といったものをきちんと検討するというようなことをやっておりますが、一方で、今年度、二十一年度の当初予算で、東京消防庁で一部スタートされておりますが、自分の症状が本当に言わば救急の必要があるのか、あるいはある程度時間を置いても大丈夫で、明日なり、次の日なりに医療機関へ行けばいいのかといったような、例えばお独り暮らしのお年寄りであったりあるいは若いお母さん方が不安になられるということはこれまたごもっともでございますので、こういういろいろな意味での質問に対応するための救急相談事業というのをやっておられますが、今回、私どもも全額国費で全国三か所程度でこの救急の相談のモデル事業というのをやろうということで、現在、この三か所の選定ということで全国的な調整をさせていただいているところでございます。 このようなことによりまして、今委員御指摘のようないわゆる厳格な意味でのトリアージではございませんが、真に必要な救急患者、救急の方と、それからある程度時間を掛けていただける方々とをある意味では分けていくことによりまして、真に必要な救急のための体制といったものを少しでも近づけるように私どもとしてもいろんな手法を工夫してまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 もう時間がありませんので終わりますけれども、是非、安全、安心の基でございますので、しっかり消防頑張っていただきたいと思っております。 終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 救急医療体制の充実を図る上で消防と医療の連携の強化が重要であることは言うまでもありません。しかし、より根本的には、搬送先の医療機関が医師不足などで慢性的に受入れ困難となっている状況を改善することが不可欠だと思います。 私は先日、二〇〇六年、二〇〇七年と妊産婦の搬送先が見付からずに死亡あるいは死産するという悲しい出来事が二年続けて起こった奈良県の実態を調査してまいりました。 奈良県では、昨年の五月に待望の総合周産期母子医療センターが県立医大病院に開設をされましたが、ところが、二十一床整備されたNICUが看護師不足のために現在十二床しか稼働しておりませんでした。施設はできたけれども、看護師が足らずにフル稼働できないという状況が今あるわけです。それから、別の県立奈良病院では、看護師の不足により今年の四月一日から六十九床のベッドが休床となりました。これは患者様に御迷惑をお掛けしますがという通知が出されておりました。 要するに、医師不足だけではなくて、看護師が足りなくて医療提供体制が確保できなくなっている。厚生労働省としてそういう認識はおありでしょうか。
○副大臣(渡辺孝男君) 看護師不足による病床の稼働ができないということは大変問題であると、そのように考えております。医療技術の進歩、患者の高齢化等によりまして看護職員の役割は複雑多様化しておりまして、その業務密度も高まっていることから、看護職員の確保は極めて重要な問題であると、そのように認識をしておるところであります。 このため、看護師確保対策として、従来から看護養成所の運営に関する補助を行うなどの養成力の確保、それから出産や育児等との両立を目指しました病院内保育所の支援など離職の防止、それから資格を有しながら看護業務に就いていない、いわゆる潜在看護師でございますけれども、このような看護師の研修などの再就職の支援など、様々な施策に取り組んでいるところであります。 委員の御指摘のとおり、一部の地域において看護師不足から地域の医療提供体制の整備に支障が出ていることも承知をしておるわけであります。このため、都道府県の地域医療再生に向けた取組に対して国として支援をする旨、本年四月十日の政府・与党の経済危機対策に盛り込まれたところであります。 今後、これを踏まえまして、医療機能の強化や医師、看護職員等の確保など、地域全体で医療を確保、再生しようとする取組に対して国としても積極的に支援をしてまいりたいと、そのように考えているところでございます。
○山下芳生君 私は、看護師が足らなくなっているのは一部の地域ではないと思いますね。全国的に足らなくなっていると思います。 なぜ看護師が足りなくなっているのか。それは、今副大臣も一部触れましたけれども、看護師になっても辞めてしまう人が多いというのが非常に大きなウエートを占めていると思います。奈良県の担当者も、医師不足と違って、看護師不足は離職者が多いことが大きな原因だとおっしゃっておりました。厚生労働省の資料によりますと、全国の看護職員の離職率は、二〇〇一年が一一・六%、これは二〇〇六年が一二・四%と、残念ながら増加しております。毎年十万人を超える看護職員の方が職場を離れているわけですね。 ですから、看護師不足を解決する上で、この看護職員の離職率を抑制する、これは一つの大きなかぎだと私は思いますが、その点いかがでしょうか。
○副大臣(渡辺孝男君) 看護師の離職を防ぐという対策は大変重要でございます。 看護職員の確保対策につきましては、先ほども申し上げましたけれども、養成力の確保とともに離職の防止、それから再就職支援など様々な施策を講じておるわけでありますが、今委員御指摘の看護職員の離職防止を図るためには、一つは、子供を持つ看護職員への対応として病院内保育所の整備や運営に対する支援のほかに、新人看護師への対応として臨床実践能力を修得させるモデル研修事業を行っているところであります。離職の一つの大きな原因として、新人の看護師さんが離職しやすいということがあるわけで、その対応であります。 それからまた、看護職員の質の向上と量の確保の観点から総合的な検討を行うため、厚生労働大臣の下に看護の質の向上と確保に関する検討会を設置をしております。そうしまして、その検討会の中間取りまとめが去る三月十七日に取りまとめられたということであります。この中で、看護職員の確保については、就労継続や再就職の支援体制の強化など積極的な対応が求められているところであり、今後、具体的な議論を進めることとしておるところでございます。
○山下芳生君 院内保育所、もちろん大事です。ただ、病院でそれがあるところは三割にとどまっております。それから、新人の研修もモデル事業で始めたと聞いておりますけれども、余り効果が上がっていない。ですから、離職者が防止されていないわけですね、さっき紹介したように。 それから、検討会の中間報告は私も読ませていただきましたけれども、どうも看護師の教育の内容にかかわる問題が優先的に書かれておりまして、もっと看護師そのものを確保するということがちょっと後景に追いやられてきているのではないかということを危惧しております。 私は、なぜ離職率が高いのか、いろいろ現場の声を聞きますと、最大の原因は勤務条件が過酷なことだと、とりわけ夜勤が多いことだということが挙げられると思っております。 この間、看護の現場では多忙化が急激に進行しております。日本医療労働組合連合会の看護職員の労働実態調査、二〇〇五年秋に行われたものですけれども、それによりますと、最近看護の業務量が増えたとの回答が六二・七%に上っております。具体的には、始業時間前の労働が三十分以上だという方が三三・五%で、これは五年前より一〇ポイント増加しております。それから、終業時間後の労働、残業ですけれども、一時間以上が四四・一%で、これも五年前と比べて一〇ポイント増えております。 背景に何があるのかと。先ほど副大臣も少しお触れになりましたけれども、一つは、診療報酬などによる誘導によって平均在院日数が急速に短縮化されているということがあると思います。一九九四年、平均在院日数は四十五・五日でしたけれども、これが二〇〇四年には三十六・三日まで短くなりました。特に、一般病床は、九四年の三十四・六日から、二〇〇四年には二十・二日にまで急激に短くなったわけであります。 要するに、入院患者さんがどんどん入れ替わるようになって、十年間で病床全体で入れ替わり率は二五%増えましたし、一般病床で見ますと七一%入れ替わりが増えたということです。それだけ患者が長くいないわけですから、早く出されるわけですから、重症の患者ばかりが入院している方には多いということになりまして、患者の重症化が進み、業務量が増えていると。 さらに、医療の安全対策ですとか、あるいは最近、医療、看護内容の高度化などで看護の現場は急激に多忙化しているということが指摘されております。 ところが、病院の就業看護職員数、増えてはいるんですけれども、九四年、六十八万一千人から二〇〇四年の八十一万二千人と一九%の伸びにとどまっております。入れ替わり率が二五%増し、七一%増しになっているのに、その程度の伸びに職員数はとどまっていることがあるわけですね。看護の業務量の拡大に見合った増員がなされていないということが今の大きな背景にあるというふうに思っております。 こうした下でも看護師の皆さんたちは日夜、命と健康を守るために懸命に働いておられます。今日は少し生の声を紹介したいと思いますが。 分刻みで業務をこなし、看護に当たっています、いろいろ訴える患者様の話を聞く時間も十分取れず、後ろ髪を引かれる思いで次のナースコールの対応に走らなくてはなりません、ちょっと待っていてくださいねと何度言わなくてはいけないことか。別の方。業務に追われ、業務をこなしていくことだけで精いっぱいの毎日です、しないといけないことがどんどん増え、日々強い緊張感と恐怖とプレッシャーで身も心もぼろぼろです、ふと鏡を見るとやつれた自分がいて、何のために看護師になったのかと考えさせられます、自分の看護観と全く懸け離れています、ただ、今は自分のなりたかった看護師の夢にすがってひたすら頑張る日々です。 これが看護師の皆さんたちの思いだと思いますね。医労連の調査では、仕事を辞めたいと思ったことがあるとの回答が、いつも、しばしば、時々、合わせて七三・一%に上っております。辞めたい理由のトップは、やっぱり仕事が忙し過ぎるからだというのがトップでありました。 厚生労働副大臣に伺いますけれども、勤務条件の過酷化が看護職員の離職の大きな要因になっていると、このことを正面から私は認識すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(渡辺孝男君) 先ほどもお話ありましたとおり、看護師さんの仕事の内容というものが高度化をしている、それから医療の安全ということでも、より以上に看護師さんたちもしっかり対応しなければいけないと、そういう中でやることが多くなってきているというのが事実であると思っております。 看護師さんになりたいということで本当に努力をして看護師さんになったけれども、その必要とされる業務量の多忙さに挫折をしかかっているということは残念なことでありまして、そういう看護師さんになりたいということでなっていただいた方はやはり大事にして本来の夢を実現をしていただきたいと、そのように考えておりまして、先ほどもお話ししましたけれども、様々な対策、法的にも予算的にもしているところでありまして、まだまだ不十分な点があるということに関しましては、先ほどの、大臣がつくりました看護の質の向上と確保に関する検討会の検討結果等も踏まえましてしっかり対応していきたいと、そのように考えておるところであります。
○山下芳生君 もう少し突っ込んで、勤務条件の過酷化でとりわけ大きな問題になっているのがやっぱり夜勤の回数だと思いますね。 二十四時間看護の看護職に夜勤は付き物であります。これ、避けるわけにはいきません。しかし、夜勤というのは人間の生体リズムに反し、健康を害する有害業務だということが様々な研究でも分かっております。常時日勤の方と比べて寿命が十年ぐらい短いとか、がんにかかる割合が二、三倍多いという研究も出ているぐらいであります。したがって、夜勤の回数がやっぱり抑えられなければならない。 一九六〇年代から夜勤は月八回までという制限が求められてきたわけですが、そして九二年、看護職員確保法が制定されて、基本指針でも夜勤は三交代勤務で月八回とされております。しかし、現状はどうかと。日本看護協会によりますと、看護職員実態調査では、二〇〇五年の、三交代制で月九回以上夜勤をした人が四一・五%です。それから、月八回の夜勤も合わせますと八一・七%。依然として月八日以上夜勤に当たらなければならない看護師が圧倒的に多いと。 ですから、これは厚生労働副大臣、もう法制定から十七年たつわけですけれども、なかなか改善がされない。もっと実効ある対策が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(渡辺孝男君) 看護職員の離職の防止あるいは継続勤務を促進するためには、看護師さんの課題である出産とそして結婚とともに、夜勤負担の軽減ということが大変重要な課題であることは認識をしております。 そのために、先ほどもお話ありましたとおり、看護師等の人材確保の促進に関する法律に基づく基本指針の中に、医療機関に対しまして、夜勤負担を軽減し、働きやすい職場づくりを進めるように、月八日以内の夜勤体制の構築に向けて積極的に努力する必要があると、そのように示されたところでもあります。 先ほどもお話がありまして、九回以上の夜勤をやっている方々が四一・五%というような資料のお示しもあったわけでありますけれども、このようなものを改善するために、今後とも、医療技術の進歩、あるいは患者さんの高齢化等により看護職員の役割は複雑多様化し、その業務量もまた業務密度も高まっているわけでありますけれども、このような看護職員の勤務条件の改善あるいは職場環境の改善を図るために必要な対策はしっかり行っていきたいと、そのように思っております。
○山下芳生君 残念ながら、今その改善の兆しが見えないところに問題があると提起させていただいておるわけですが。 基本指針というのは法律じゃないんですね、月八回以内と決めておりますが。やはり法律事項でないので、これは実効性といいますか強制力が非常に弱いというのが今の実態だと思います。 その下で、大阪や東京の病院では看護師さんが過労死されていますね。二〇〇一年、大阪にある国立循環器病センターに勤務する当時二十五歳の看護師村上優子さんがくも膜下出血で亡くなりました。昨年の十月、大阪高裁は、優子さんの死亡は公務に起因するとの判決を下しました。 私も判決文全部読みましたけれども、やっと帰ってこれました、やあっと帰ってこれました、さすがに疲れました、眠いよ、またこんな時間になってしまいました、眠いよなど、深夜の勤務から帰宅された優子さんの送信した電子メールが多数判決文には紹介をされておりました。文字どおり、優子さんが命を削りながら看護師の仕事に献身されていたことがよく分かります。 昨年の十一月、厚生労働省は上告しないということを決定して、優子さんの死亡が公務災害であることが確定をいたしました。しかし、亡くなった優子さんは帰ってきません。御両親の無念が晴れることはありません。ただ、この判決が看護職員の過酷な勤務状態の改善につながるなら、優子さんの死も無駄にはならないし、そうしなければならないと私は思っております。 医師でもあり、判決当時厚生労働副大臣だった渡辺副大臣に、その点についての決意を簡単に伺いたいと思います。
○副大臣(渡辺孝男君) 看護業務の過重労働でお亡くなりになったということでありまして、心から冥福をお祈りするとともに、今お話ありましたとおり、そのようなことが起こらないように厚生労働省としてもしっかり対応していかなければいけないと、そのように考えております。 平成十七年の十月に策定しました第六次看護職員需給見通しの策定方針におきましても、夜勤については、三交代勤務の場合は、先ほど申し上げましたとおり一人月八日以内と看護職員の勤務の目安を作ったわけでありまして、その後、平成元年のときと比べますと、平成元年のときには一人九回ほど夜勤をやっていたわけでありますが、平成十七年のときには一人八・四回に減少するなど一定の効果は認められるわけでありますが、なお更にその改善にしっかり取り組まなければいけないと、そのように思っているところであります。 先ほども申し上げました看護の質の向上と確保に関する検討会においても、看護職員の需給見通しについては、少子化による養成力の減少を踏まえた長期的な需給の見通し等、看護職員の確保に資するような対応をしておりますので、そういう看護職員の確保をしながら夜勤体制の改善に更に努力をしていきたいと、そのように考えております。
○山下芳生君 もう少し具体的に提起したいと思いますが、先ほど申しましたように、看護職員確保法が九二年にできて以来、残念ながら、基本指針で夜勤が八日以内ということが定められておりまして、実効力がないわけですね。 私は、二点提案したいと思います。 一つは、月八日以内の夜勤など、看護職員の根幹である夜勤等に関する最低規制を法律本体に盛り込んで、強制力を持たせて実効性を担保すること。 二つ目は、看護職員需給見通しというのを今作られておりますけれども、これは県に、各病院の職員の採用数どのぐらいですかというような聴き取りになっておりますから、そうじゃなくて、もっと実効性のある看護職員確保計画、具体的にどれぐらい必要でどう養成するか、これに改めて潜在看護職員の再就職支援とともに養成数の拡充もしなければこれは間に合いません。やっぱり看護師数の絶対数を増やしてゆとりを持たせてこそ、もう一遍復職しようかなという気にもなるわけですから。 この二点、厚生労働副大臣、いかがでしょうか。
○委員長(内藤正光君) 質問時間は終わっておりますが、端的にお願いします。
○副大臣(渡辺孝男君) 先ほどから申し上げておりますとおり、月八日以内の夜勤体制の構築につきまして、これは医療機関の努力義務として規定をしておるものでございまして、医療機関の方でしっかりやっていただきたいと、厚生労働省としてもそれを支援をしていきたいと考えております。人材確保法では労働者の保護の観点から処遇の改善を目指しているものでありまして、まずは医療機関の管理者に努力をお願いをするということでありまして、一律に法律等で規定することは今のところ考えておらないところであります。 それから、看護師の需給に関しましては、中期的な推計を示すのみならず、やはりしっかり看護職員の実態を踏まえた対応をしていきたいと考えておりまして、第六次にわたる看護職員の需給見通し等を今までもしておりますけれども、今後とも、しっかり現場の状況を把握しながら、またナースセンター、この事業をしっかりしながら、看護師さんの確保、潜在看護師さんの仕事に復帰できるような対応をしっかりしながら看護師さんの適切な数を確保していきたいと、そのように考えております。
○山下芳生君 終わります。 ─────────────
○委員長(内藤正光君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、世耕弘成君が委員を辞任され、その補欠として牧野たかお君が選任をされました。 ─────────────
○又市征治君 社民党の又市です。 今回の法改正には大筋賛成であります。 今日、救急需要の伸びというのが高齢化の進展なども大きく影響して極めて著しい状況にある、まさに待ったなしの状況だろうと思います。ですから、それに対応する対処もまた一様ではなくて、大都市部では一日の出場回数が二十回を超える例などというのがあるわけでありますから、こういうところにあっては救急隊員の過労問題という問題に目を配らなきゃならぬということもありますし、また、市街地以外の地域では救急隊員が現地へ到着をするまでの時間に着目をしなきゃならぬ、こういう問題があるんだろうと思うんですね。そして、その上に搬送先の医療機関が速やかに選定をされて傷病者がしっかり収容される、こういう体制がつくられていくということが大事なんだろうと、こう思います。 こうした観点から、改正案、これで十分なのかなという点について言えば幾らか疑問点がないわけではありませんけれども、またそのうちに、三年もたったらすぐ改正せにゃいかぬというのが出てくるんじゃないかと思いますが、この点については先行の委員から多々質問もありましたから、私は救急を含む消防全体の体制を中心に質問をしたいと思います。また、そうでないと、人手不足のまま、さっき大臣が言われましたけれども、形作ったけれども魂入らずという格好になったんじゃ駄目だ。つまり、人手不足のまま消防と病院が責任を押し付け合うような、こんな格好になったんじゃ何の意味もないということでもありますから、そうなると、結果的には住民、傷病者に犠牲が及んでしまうということになりかねないと思いますから。 そこで、最初に消防職員の充足率について、三月にもこの委員会でただしました。直近の全平均は七六%ですけれども、改めて三年ごとのデータを伺いたいと思いますが、特に団体別、規模別に述べていただきたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。 消防職員の充足率でございますが、全体の充足率は、平成十二年は七六・五%、平成十五年、七五・五%、平成十八年におきましては七六%となっております。この平成十八年、二〇〇六年の人口区分別の充足率は、五万人未満の消防本部では六四・四%、五万人から十万人未満の消防本部では六八・三%、十万人以上二十万人未満の消防本部では七一・一%、二十万人から三十万人未満の本部では七四%、三十万人以上では八二・四%、政令指定都市及び東京消防庁では九五・四%というような充足率となっております。
○又市征治君 三年ごとのデータと言ったんだけれども、飛ばされたけれども、データをもらっていますから申し上げると、実際は、平成十二年の四月一日でいえばさっき言われたように七六・五%、これが平成十八年四月一日だと七六%、下がっているんだよね、これ。こういう格好で、六年たったけれども下がっていますということで、そして小規模のところは、今も話があったけれども、五万人未満のところは、十二年が六四・六%がむしろ十八年、六四・四%、これもやっぱり下がっている、こういう格好になっているわけ。小規模のところほど低いわけですね。 そこで、そのことは数字を押さえた上で、そのうち救急職員の充足率というのはどういうふうに見ているのか、お聞きをいたします。
○政府参考人(岡本保君) 救急隊員の充足率ということについての御質問でございます。 救急自動車の充足率は二〇〇六年で九七%となっておりますが、したがって、この救急自動車に対応してそれぞれの隊員、原則三人の人間が救急隊として働いていただいておるわけでございますが、これを含めました救急隊員のみの充足率ということにつきましては、例えば、火災・救急出動の少ない消防署や、救急需要が逼迫している都市部の消防署などにおきましては、消防の隊員と救急隊員の複数の兼務などがございますので、職員の充足率の算定に当たりましては、先ほど申し上げました数字、全部門を通じてのみの算定をいたしているという状況でございます。
○又市征治君 ちょっと、通告してあるのはしっかりと、全然聞いていないな、これね。厳密に答えられないんでしょう、救急職員の充足というのは、残念ながら。 そこで、私が言いたいのは、これだけ行政の側から、この救急需要の伸びが著しくて待ったなしなんだと、法改正も必要だと、こう言っている以上、救急にどのぐらいの人数が必要なのか、またそれは確保できているのか、このことをもっときちっと説明できなかったら、本当にこれだけ必要なんですよ、これは大事なんですよと言ったって、全然説明にならないんじゃないか。だとすると、消防力整備指針の中に内訳明細として、むしろそういうのを定めるべきじゃないのか。なかなかそれは、ダブっているというのは、そんなことは分かっていますよ。だけれども、そういうものを出さないでおいて、アバウトに消防に走るのも救急もみんなごちゃ混ぜでといった話は、これは駄目なんじゃないの。もうちょっとそこら辺のところを再答弁してください。
○政府参考人(岡本保君) 現在の消防の整備指針に基づきます充足率は、先ほど申し上げましたように、今兼務しているところについても含めまして、全部門を通じてやっております。御指摘のように、消防ポンプ自動車と救急自動車の搭乗を兼ねるというようなこともございます。片一方で救急需要が非常に伸びている中で、この救急隊の状況が果たしてその需要にどのように対応していっているかということをきちんと調べるということも御指摘のとおり重要であると思っております。 これは充足率という問題だけではなくて、今回の法改正も含めまして、今後の救急隊が幾つかの、今申し上げましたような規模別でどのような救急隊の状況が推移しているのかというようなことも、いま一つもう一度調べてみたいというふうに思っております。
○又市征治君 岡本さんね、言っていることをちょっとよく聞いてもらいたいんだ。消防力整備指針の中に、こういう内訳明細として救急隊員などというものの数をやはり検討すべきじゃないのかと、数字をやっぱり決めることを検討すべきじゃないのかと、こう聞いているんです。その点はどう。
○政府参考人(岡本保君) 今申し上げましたように、救急隊だけを例えば今全体の隊員の充足率として取ること、それから兼務の状況が消防とあるいは予防と、いろんな部門でどういうふうに兼務がされているかというようなことももう少し分析をしてみたいと思いますが、せっかくの御指摘でもございますので、今そういったようなことが分析して区分して取れるか取れないかということも含めまして検討させていただきたいと思います。
○又市征治君 そこで、事前にいただいた資料では、地方では病院が限られているから搬送先がすぐ決まると、ところが、大都市部は医療資源が多いから拒否も多くて搬送先が決まらない、だから法改正でと書かれておるわけですが。しかし、地方では、今回の法改正以前の問題で、消防職員総数の充足率がこれだけ低いわけですから、救急が充実しているとは私は思えない、その意味では。 例えば、資料を見ると、まず救急救命士の有資格者の全国平均が三一%に対して、高い府県は東京の五八・一%、これに対して、低い順番に言うと、三重県一六・一%、その後、岡山、茨城、福島、これ一〇%台ですね。また、二五%未満では、東北各県のうち五つの県、長野、岐阜、鳥取、島根、こうなっています。さらに、救急隊単位で救急救命士を常時運用している隊の比率という数値もあって、これを見ると、全国平均は七四・五%、東京は断トツで九九・二%なのに、福島県はその半分以下、四四・一%、熊本四五・一%、島根四九・二%。こういう地方の方が低いわけですね。 だから、今回の法改正以前の基本的な問題じゃないのか、ここのところの。これに対してどう取り組んでいくのか、この点について見解を伺います。
○政府参考人(岡本保君) 御指摘のように救急隊に少しでも多くの救急救命士の方の配置といったものをするということで、私どもといたしましては、全国すべての救急隊に少なくとも救急救命士が一人配置できるよう救急救命士の養成を推進をいたしております。 救急救命士、今言われた整備状況につきましては、今御紹介いただきましたような地域によって差があることは事実でございます。私どもといたしまして、この救急救命士の運用隊の充足率といったものを引き上げるため、各それぞれの消防本部が救急隊員を救急救命士の養成所に派遣するといったことを推奨いたしておりまして、またその派遣のために要する経費などにつきまして交付税措置などを講じているところでございます。 また、あわせまして、救急車の体制といったものにつきましても、できるだけ高規格の救急車に更新するといったような、言わば装備の強化にも取り組んでおりますが、少しでもそういう救急救命士の割合、充足といったものを高めるように、あらゆる手段で地方団体の支援、また指導に努めていきたいというふうに考えております。
○又市征治君 さっき数字紹介しましたが、岡本長官が一番よく知っているんだろうけれども、こんなに、県によって倍も違うと。そうすると、その出場していく救急隊員の中に救急救命士いないということだってあるわけですよ、これ。そういう実態を、交付税措置がどうとかこうとかと言っておるだけでは駄目なんで、ここのところはやっぱりもっと、人の命守るところなんだから、もっとしっかりと指導する、金も出しているんだから、そういう意味ではしっかりとそのことを強く求めていくという努力をやっぱりすべきだろうと思う。 そこで、あとは大臣にお伺いしますが、今までお聞きいただきながら、大臣に聞いてまいりますが、いったん職員総数の問題に戻りますけれども、三月の私の質問に対して長官は、交付税で認められた三・八%増をやりました、こう答弁をされたわけですが、しかし現実は、さっき言ったように、過去三年ごとの分をずっと振り返ってもらったら、例えば平成十八年と十二年の比較でいえば、七六・五%だったものが七六・〇%に、むしろ減っていると、これは、充足率が。こういう実態にあるわけですよ。 だから、私が主張したのは、今申し訳ないけれども雇用不安というこんな状態がある、こういう状況のときだからこそ公共サービス部門でそうした人材を確保すべきだと、元々足りないと言っているんだから。四人いるところを三人しかいないと言っているわけだから。あるいは、規模のちっちゃい五万人以下のところは三人いなきゃならぬのに二人しかいないと言っているわけだから。じゃ、そういう確保をすべきじゃないのかと、こう申し上げている。そういう意味では、幸いに消防の場合には消防力の整備指針というお墨付きがあるわけで、配置基準があるわけですよね。そうすると、不足の人数が明らかにされているわけですからこれを今確保しない手はないんじゃないのかと、こういう趣旨でこの間は申し上げたわけですね。 大臣、前回は時間の関係もあって、又市さんの励ましを受けて長官頑張るようにと、一番最後にちょこっとおっしゃったんだが、当然大臣の頭の中には、国民の命を守る重要な分野だから、これはやっぱりそういう充足率しかないんだからしっかりやれよというふうにおっしゃったんだろうと思うけれども、こうした今こそ不足している公的分野で、まして雇用がこうやって大変な事態の中にあるわけですから、この七六%なんという話じゃなくて、やっぱりこれをどうやって八〇、八五、九〇と、早くそこに近づけていくか、これ督励をいただく必要があるんじゃないかと思うけれども、大臣の決意を含めた御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) いわゆる行政改革というのが続いておって、無駄な費用を減らせ、人を減らせというようなことがいつも話題になってきているわけでございますが、しかし、行政改革というものは減らせばいいというものでは絶対ないので、常にスクラップ・アンド・ビルドでなければいけない、真に必要なところに人を移すのが行政改革だと、こう思いますと、やっぱり人の命や安全にかかわる部門、分野には人を増やしていくと。無駄を削ってそういうところの人数を増やすというのが正しい行政改革なんだと思います。 そういった意味で、平成十五、十六、十七、十八、十九年度という五年間で市町村の職員の数は七・一%減少しておりますが、消防職員については一・九%増加しているわけではございます。ですから、少しはそういう配慮はされているのでありましょうが、理想的な配置に比べて充足率が七六%と低いということは問題であり、しかも財政力指数が高いようなところは、あるいは大都市は九十何%あって規模の小さいところはなぜか六〇%ということでは、これは一つの、人の命を守るための消防とかあるいは救急における格差と。こういうことは格差があってはいけない分野でありますから、そういった意味で、これからきちんと充足率が上がっていくように頑張る必要があると思っております。 平成二十一年度においては、いわゆる交付税措置として、人口十万人の標準団体において、かつては百十七人だったものを平成二十一年度からは百二十五人というふうにしたので、そういう地財措置は図りましたので、少しはいい方向に行くかと思っております。 ただ、又市先生御指摘のように、消防職員の数じゃなくて、その中の救急の方の数ははっきり把握できていないじゃないかと、しかも全く足りていないじゃないかという御指摘についても、これをきちんと把握できるように努力をいたします。
○又市征治君 大臣が今、行革の中で公務員は減っているけどというのは、余りそれは言われぬ方がいいですな。それは消防で自ら作った配置基準ですから、これが四人おるところを三人しかいないというのは、やっぱり人の命守るところですからね。その点だけはもう一度きちっと、一般公務員と比べてこっちはちょっと増えていますというのは、これはもう全然比較にならない話と申し上げておかにゃいかぬと思います。 と同時に、この充足に当たっては、これは私二〇〇一年以来ずっと言っていますけれども、職員の権利の拡大あるいは労働条件の改善問題、つまりは、消防職員協議会という形をやっぱり抜け出して、ILO勧告に一日も早く従って消防職員の団結権を認めるという方向を求めておきたいと思うんです。 さっきも出ました。残念ながらこういう機関にあってはパワーハラスメントの問題がやっぱり常に起こってくる。幾つも例がこれまでも挙がっているわけですね。こういうのもやはり団結権ないというところが一番大きな問題なんですよ、あちこちで。そういう意味で、改めてこの点は求めておきたいと思いますが、今日はこれは本旨じゃありませんから。 そこで、今回の改正で、現場の救急隊員と病院側の救急対応職員との間で現に起きているトラブルを果たして解決することができるかということは大きな疑念なんだろうと思うんです、そのことをなくそうということで努力されているんだけれども。各府県単位で協議会をつくって受入れ基準を決めろというのは、これはもちろん形式の話なわけで、では不要と思われる患者を規制し、排除すればいいのか。さっきも出ましたいわゆるトリアージ、患者の選別、こういうことがやはり別の意味で起こってくるということがある。 幾ら基準作っても、現場職員は人道上大変過酷な判断を強いられるから大変だと思うんですよね。患者や家族はもう自分のところだけは何とかしてもらいたい、こういう格好で必死になってくる。それをやっぱり切らなきゃならぬという問題が起こってくるという、こういうことがあるわけで、結局解決策は、厚生労働省側の施策を別にすれば、総務省、自治体側は救急隊員の初動救急の質的、量的な向上がやっぱり求められるんだろうと、こう思います。そのため増員をし、十分な訓練のできる体制づくりをしておかなきゃいかぬという観点からもそのことを申し上げている。 そこで、今回の問題で、大臣に次にお聞きするのは財政措置の問題ですね。人員の問題、今申し上げた。当然人員の問題も財源が伴うわけだけれども、基準の制定や協議会の運営といった事務費に今回の財政措置はどうも限られている、こういうふうに思うわけであって、そういう意味では現有勢力のまま力の出し惜しみを制度化をするトリアージ的な基準作りではなくて、本当に財政措置の最大のものは私はやっぱり人材の確保だ、こう思うわけでありまして、改めて救急に絞ってでも財政措置というものは、大臣、しっかりとやっぱりやってほしい、このことを考えるわけですが、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 当然の御指摘をいただいたと思います。 例えば、今回の経済危機対策で高規格救急自動車の整備で十四億円要求をいたします。これは半額補助ですから、二千八百万円の高規格救急自動車百台分と、こういうことでお願いをするわけでございます。救急救命士の養成や教育についても、今後普通交付税の措置と併せて更に対策を打ってまいります。 ですが、問題は、人件費が出なかったらどうにもならないということは私はよく理解をしているつもりでございますので、人の命の分野で地域格差が生じないように頑張ってまいります。
○又市征治君 終わります。
○委員長(内藤正光君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 消防法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(内藤正光君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、加藤君から発言を求められておりますので、これを許します。加藤敏幸君。
○加藤敏幸君 私は、ただいま可決されました消防法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 消防法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、大都市圏を中心に救急搬送が広域的に行われている現状にかんがみ、都道府県が策定する実施基準については、都道府県間の調整が図られ、区域を越えた広域的な連携に十分配慮した実効的なものとなるよう、必要に応じ、情報の提供、助言その他の援助を行うこと。 二、救急搬送・受入れに関する協議会の設置に関し、既存のメディカルコントロール協議会を活用するに当たっては、救急業務全体に関し実効性ある機能を果たすことができるよう、メディカルコントロール体制の一層の整備を図ること。 三、受入医療機関の選定に困難を伴う事案や救急搬送に長時間を要する事案が多発する根本原因として、救急医療に携わる医師、看護師等の不足及び財政措置の不十分さという問題があることに留意し、早急にその改善に取り組むこと。 四、消防職員が不足している中、救急出場件数の増加に対する救急搬送体制が必ずしも十分に対応したものとなっていないことを踏まえ、救急業務に係る財政措置を拡充すること。また、救急業務の確実な実施及び一層の高度化を推進する観点から、救急隊員等の人員を確保するとともに、教育の更なる充実に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(内藤正光君) ただいま加藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(内藤正光君) 全会一致と認めます。よって、加藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、鳩山総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鳩山総務大臣。
○国務大臣(鳩山邦夫君) ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、これを何度も何度も読み返しながら意味するところを十分に酌み取って施策に確実に反映できるように頑張ってまいります。
○委員長(内藤正光君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十六分散会