総務委員会 第6号
- 発言数
- 227 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/03/19
会議録
○委員長(内藤正光君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治税務局長河野栄君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(内藤正光君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君外一名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(内藤正光君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、平成二十一年度地方財政計画に関する件を議題といたします。 政府から説明を聴取いたします。鳩山総務大臣。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 平成二十一年度地方財政計画の概要について御説明申し上げます。 極めて厳しい地方財政の現状及び現下の経済情勢等を踏まえ、既定の加算とは別枠で地方交付税を一兆円増額し、これに合わせて地方団体が雇用創出等を図るとともに生活者の暮らしの安心や地方の底力の発揮に向けた事業を実施するために必要な経費を計上しております。また、基本方針二〇〇六等に沿って、歳出全般にわたり見直しを行い、その抑制に努めるとともに、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方税、地方交付税などの一般財源総額を確保することを基本としております。 引き続き生ずる財源不足については、適切な補てん措置を講ずることとし、地方財政の運営に支障が生じないようにしております。 以上の方針の下に、平成二十一年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は八十二兆五千五百五十七億円となり、前年度に比べて八千四百五十七億円の減となっております。 以上が、平成二十一年度地方財政計画の概要であります。
○委員長(内藤正光君) 次に、補足説明を聴取いたします。倉田総務副大臣。
○副大臣(倉田雅年君) 平成二十一年度の地方財政計画につきましては、ただいま総務大臣から御説明申し上げましたとおりでございますけれども、なお若干の点につきまして補足して御説明いたします。 地方財政計画の規模は、八十二兆五千五百五十七億円となっております。 まず、その主な歳入について御説明いたします。 地方税の収入見込額は、三十六兆一千八百六十億円で、前年度に対し四兆二千八百四十三億円、一〇・六%の減少となっております。 また、地方譲与税の収入見込額は、地方法人特別譲与税の創設により、総額一兆四千六百十八億円、前年度に対して七千五百九十一億円、一〇八%の増加となっております。 次に、地方特例交付金等は、総額四千六百二十億円、前年度に対し百十五億円、二・四%の減少となっております。 地方交付税につきましては、平成二十一年度の所得税、法人税、酒税、消費税及びたばこ税のそれぞれ法定割合の額の合計額十二兆二千二百十五億円から、平成十八年度決算等に係る精算額三千八百八十六億円を減額し、一般会計からの法定加算額及び臨時財政対策加算額の合計三兆二千七百八十四億円を加算した額に、雇用機会の創出等に資する施策の実施に必要な財源を確保するために一兆円を加算した額十六兆一千百十三億円から、地方交付税法の定めるところにより、交付税特別会計借入金に係る利子充当分五千七百十一億円を減算する等の措置を講ずることにより、総額十五兆八千二百二億円を計上いたしました結果、前年度に対し四千百四十一億円、二・七%の増加となっております。 国庫支出金は、総額十兆三千十六億円で、前年度に対し二千百八十五億円、二・二%の増加となっております。 次に、地方債につきましては、臨時財政対策債五兆一千四百八十六億円を含めまして、総額十一兆八千三百二十九億円、前年度に対し二兆二千二百七十四億円、二三・二%の増加となっている次第でございます。 次に、主な歳出について御説明をいたします。 まず、給与関係経費についてでありますが、五年間で五・七%の純減目標を踏まえた定員純減を行うこととした上で、義務教育教職員の改善増等を見込むことにより二万三千八百六十八人の純減を行うとともに、地域民間給与の適切な反映等を内容とする給与構造改革等を見込む一方、基礎年金公費負担割合を二分の一に引き上げること等により、総額二十二兆一千二百七十一億円、前年度に対し八百億円、〇・四%の減少となっております。 次に、一般行政経費につきましては、総額二十七兆二千六百八億円、前年度に対し七千百四十四億円、二・七%の増加となっております。このうち国庫補助負担金等を伴うものは、社会保障関係経費の増等により、十二兆二千八百八十七億円で、前年度に対し七千二百二十七億円、六・二%の増加となっております。 また、国庫補助負担金を伴わないものにつきましては、十三兆八千二百八十五億円で、前年度に対し百二十五億円、〇・一%の減少となっております。 さらに、国民健康保険・後期高齢者医療制度関係事業費につきましては、総額一兆一千四百三十六億円、前年度に対し四十二億円、〇・四%の増加となっております。 地方再生対策費は、地方税の偏在是正により生ずる財源を活用して平成二十年度に創設したものですが、前年度と同額の総額四千億円となっております。 地域雇用創出推進費は、先ほど大臣から御説明申し上げましたとおり、地方団体が雇用創出につながる地域の実情に応じた事業を実施するために必要な経費について、歳出の特別枠として創設するものであり、総額五千億円となっております。 公債費は、総額十三兆二千九百五十五億円で、前年度に対し八百四十一億円、〇・六%の減少となっております。 投資的経費は、総額十四兆六百十七億円で、前年度に対し七千五百三十四億円、五・一%の減少となっております。このうち、直轄事業負担金につきましては、一兆三百二十三億円で、前年度に対し八百二十九億円、七・四%の減少、補助事業につきましては、四兆九千四百八十六億円で、前年度に対し四千二百六億円、七・八%の減少となっております。 また、地方単独事業につきましては、八兆八百八億円で、前年度に対し二千四百九十九億円、三%の減少となっているところでございます。 公営企業繰出金につきましては、上下水道、交通、病院等生活関連社会資本の整備の推進、公立病院における医療の提供体制や医師確保対策等に配意することとし、総額二兆六千六百二十八億円で、前年度に対し二百七十六億円、一%の増加となっているところでございます。 以上をもちまして地方財政計画の補足説明とさせていただきます。 以上でございます。
○委員長(内藤正光君) 以上で説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(内藤正光君) 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。鳩山総務大臣。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方税法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 現下の経済・財政状況等を踏まえ、安心で活力ある経済社会の実現に資する観点から、個人住民税における新たな住宅借入金等特別税額控除の創設、上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る個人住民税の税率の特例措置の延長、土地及び住宅に係る不動産取得税の税率の引下げ措置の延長、平成二十一年度評価替えに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整、環境への負荷の少ない自動車に係る自動車取得税の税率の引下げ等の特例措置の拡充、軽油引取税等の一般財源化等を行うとともに、非課税等特別措置の整理合理化等を行う必要があります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 その一は、個人住民税の改正であります。個人住民税については、平成二十一年から平成二十五年までの間に住宅の取得等をして居住の用に供した者について所得税額から控除し切れなかった住宅借入金等特別税額控除額を個人住民税額から控除する新たな住宅借入金等特別税額控除を創設するとともに、上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る税率を軽減する特例措置を平成二十三年十二月三十一日まで延長することとしております。 その二は、不動産取得税の改正であります。土地及び住宅の取得に係る税率を本則四%から三%に引き下げる措置を平成二十四年三月三十一日まで延長することとしております。 その三は、固定資産税及び都市計画税の改正であります。平成二十一年度の評価替えに当たり、引き続き土地に係る負担調整措置等を講ずるとともに、条例により、税負担が大幅に増加する住宅用地等について税額の上昇を一・一倍まで抑制できる制度を創設することとしております。 その四は、自動車取得税の改正であります。電気自動車やハイブリッド自動車等の環境への負荷の少ない新車の取得について、平成二十四年三月三十一日までに行われた場合に限り、自動車取得税の税率を引き下げる等の特例措置を拡充することとしております。 その五は、軽油引取税等の一般財源化に関する改正であります。自動車取得税及び軽油引取税を目的税から普通税に改め、使途制限を廃止するとともに、地方道路譲与税の名称を地方揮発油譲与税に改め、石油ガス譲与税、自動車重量譲与税とともに使途制限を廃止することとしております。 その他、非課税等特別措置の整理合理化等を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。 続きまして、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等にかんがみ、地方交付税の総額の特例措置を講ずるとともに、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため、地方交付税の単位費用を改正する等の必要があります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 まず、平成二十一年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税の法定率分に法定加算額等を加え、交付税特別会計における借入金利子支払額を控除した額に、雇用機会の創出等に資する施策の実施に必要な財源を確保するために一兆円を加算した額十五兆八千二百二億円とすることとしております。 次に、平成二十二年度分の地方交付税の総額に雇用機会の創出に資する施策の実施に必要な財源を確保するために五千億円を加算すること等、同年度から平成三十六年度までの間における国の一般会計から同特別会計への繰入れに関する特例等を改正することとしております。 また、平成二十一年度及び平成二十二年度における措置として地域雇用創出推進費を設けるほか、平成二十一年度分の普通交付税の算定に用いる単位費用を改正することとしております。 あわせて、今後五年間における特例措置として、公営企業、第三セクター等の抜本的な改革に伴って必要となる一定の経費の財源に充てるため、地方債を発行できることとしております。 さらに、地方税法等改正法の施行に伴う市町村の自動車取得税交付金の減収額の一部を埋めるため、地方特例交付金を拡充することとしております。 そのほか、地方公共団体の一般会計における長期かつ低利の資金調達を補完するため地方公営企業等金融機構の貸付対象事業を拡充し、その名称を地方公共団体金融機構に改めることとしております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(内藤正光君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 なお、地方税法等の一部を改正する法律案に対する補足説明につきましては、理事会で協議いたしました結果、説明の聴取は行わず、本日の会議録の末尾に掲載することといたしました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○二之湯智君 自民党の二之湯です。 まず、ふるさと納税の現状についてお聞きをしたいと思います。 東京一極集中、そしてまた都市と地方間の格差の問題が論議される中で、地方の側から、一生懸命子供を産み育てて、そして高校時代まで育て、そして都会へ、特に東京へ勉強をしに行くと。また、親は一生懸命仕送りをしているわけでございますけれども、ようやく大学を出て就職すれば、もう都会に就職してしまうと。そして、働いたその後の税金は都会の方にしてしまって、地方に何ら還元がないんじゃないかと、貢献しないと、こういうところの論議があったわけでございます。 地方からしたら非常に強い怒りのような気持ちがあったわけでございますけれども、そういう中で、菅総務大臣が、御出身も東北地方ということもあって、自分たちの生まれ育った町へ納税できるようにしようと、こういうことでふるさと納税制度というのが創設されたわけでございます。 これは、自分の生まれ育った町、あるいは自分が非常に好きな町といいますか思い入れのある町に納税することができると、全国どこの自治体でも納税することができると、こういう制度でございますけれども、そのとき大変評判になったわけでございますけれども、実際のところ、このふるさと納税制度がどの程度の広がりを見せておるのか、その辺をひとつお聞かせをいただきたいと、このように思います。
○政府参考人(河野栄君) お答えを申し上げます。 お話しございましたように、平成二十年度の税制改正におきまして、納税者のふるさとに対する思いを生かすことができる仕組みを税制上つくっていくと、こういうことで、地方公共団体に対する個人住民税の寄附金税制の大幅な拡充を行ったところでございます。 この制度改正を踏まえまして、各地方団体におきましては、各地域の魅力あるいは施策について積極的に情報発信をする、あるいは寄附の手続について利用しやすいように工夫するといった、いろんな取組をいただいているところでございます。 例えば、具体的に申し上げますと、各地方団体のホームページに新たに寄附金のコーナーを設けて情報発信なり情報提供をするといったこと、あるいは、インターネットを活用した収納の仕組みを導入する、さらには、寄附金の使途のメニューを具体的にお示しをした上で寄附をいただくと、それぞれ地域の実情に応じまして、創意工夫を生かしながらいろんな取組をいただいているところでございます。 実際の寄附の受入れ状況でございますけれども、平成二十年の個人からの都道府県、市区町村に対する寄附金の状況でございますけれども、約六万六千件、金額にして約百八億円というふうになっているところでございます。
○二之湯智君 その中で、このふるさと納税を使って、特に財政破綻した夕張市なんかに寄附しようと、そういうふうな動きがあったように私記憶しておるのでございますけれども、実際のところ、夕張市にふるさと納税制度を使って寄附されたその金額というのは一体どれぐらいのものがあるのか、ちょっとその点をお聞かせいただけますか。
○政府参考人(河野栄君) 夕張市の状況でございます。 夕張市にお聞きをいたしましたところ、これは個人住民税の寄附金税制の拡充を受けて寄附を募り始めた昨年の五月一日以降、今年の一月末までの寄附の状況でございますけれども、百八十八名の方から約二千五百四十六万円の寄附をいただいているというふうにお聞きしております。
○二之湯智君 次に、住宅ローン減税についてお聞きをしたいと思います。 今回、税制改正で景気回復の一環として、特に住宅産業は非常にすそ野の広いといいますか多くの業種が参加するそういう業種でございますから、景気回復には、内需拡大には非常に効果的であろうと、こういうことで、一般住宅で五百万円、そして長期優良住宅で六百万円まで控除しようと、こういうことになったわけでございます。 所得税で引き切れない分、それは個人住民税で九万七千五百円まで引こうと、こういうことになったようでございますけれども、どこまでこの制度を使って住宅を建てられるかは別にしまして、地方税がそれだけ減収になるわけでございますから、その地方の減収分をどのような形で補てんしていくのかと、こういうことが問題になるかと思いますけれども、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(河野栄君) お話しございましたように、今回の税制改正におきまして、住宅ローン控除につきまして、できるだけ政策効果を高めていくという観点から、所得税から控除し切れない額を、これは税源移譲により移譲された額の範囲でということでございますけれども、個人住民税からも控除する仕組みを創設をいたしておるところでございます。 この制度に伴う地方税の減収額でございますけれども、平年度ベースで申し上げますと約千六百六十億円というふうに見込んでおります。 実際には、平成二十二年度以降からこれは減収が生じるわけでございます。この減収額につきましては、地方財政の運営に支障が生じないようにということで、全額国費で補てんをするということにいたしておりまして、減収補てん特例交付金という形で地方団体に補てんをすることを予定をいたしております。
○二之湯智君 まあこの住宅ローン減税によってどれだけ住宅の着工数が伸びるのか。昨日の本会議での我が党の河合議員も、地方へ行くと最近やっぱり経済が大変厳しい、銀行もなかなか住宅ローンを組んでくれないと、こういうことでございまして、五百万あるいは六百万の住宅のいわゆる減税の控除があってもなかなか住宅着工数が飛躍的に伸びるとは考えられぬじゃないかと。 国交省の方で一体この制度によってどれぐらいの着工数の大幅な伸びが考えられるのか。そして、その他、その経済効果というのはどれぐらいあるのか、その点をお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(佐々木基君) お答えいたします。 住宅ローン減税制度の拡充によりまして、住宅着工戸数は約九万三千戸増加すると試算しておるところでございます。 こうした住宅着工数の増加の効果といたしまして、住宅投資額の増加額約一・九兆円を含めまして、生産誘発効果が約三・七兆円、それに入居に伴う消費支出、例えば家具を買う等のことでございますけれども、そうした経済効果が約〇・三兆円と試算しているところでございまして、合わせて約四兆円の経済波及効果をもたらすというふうに見込んでいるところでございます。 また、これによりまして、GDPを約〇・三五%押し上げるというふうに試算しているところでございます。
○二之湯智君 今回の二十一年度予算で地方交付税が、麻生総理とそして鳩山総務大臣の非常に強いリーダーシップの下で、別枠として一兆円上積みされたわけでございます。この増額分を地方の地域雇用の創出と地域の元気回復のために重点的に使っていくと、こういうことでございますけれども、そのうち、特に地方の非常に厳しい雇用状況を考えれば、やはり地方公共団体に雇用の創出をやってもらいたいと。これは大変地方にとっては有り難いことなんでございますけれども、まず、この新しく創設されました五千億円の地域雇用創出推進費、これはどのような趣旨でこういう制度を創設されたのか、その点をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) これは、麻生総理は総務大臣を二年以上なさった方でございまして、地方の実情、中央以上に厳しいということを理解しておられます。そんな関係で、もっとも、経済状況の悪化がここまでひどいとは予想する前ではありましたけれども、地方へ一兆円ぐらいは上乗せして出さなくちゃならぬということをずっとおっしゃっておられまして、実際に総理の決断で一兆円を増額されるときに、交付税一兆円上乗せ、総務大臣、雇用ね、雇用ね、雇用だよと、こういうふうにおっしゃいました。 そこのところを、現在の雇用情勢、一番厳しいときでありますし、とりわけ地域の雇用が厳しいわけでございますので、私どもいろいろ考えまして、その一兆円の増額のうち五千億円は雇用創出のための地域雇用創出推進費としたわけでございます。しかしながら、これは地方交付税でございますから、非常に使い勝手はいいというか、交付金と違って、基本的には使い方は自由ということになるわけでございます。 残りの五千億円はどうしたかというと、もちろん実は元利償還金にも一部充てられますが、ほかの費目にいろいろと基準財政需要として積んでいるわけでございまして、それらもすべて何らかの雇用創出効果は持つものと期待をいたしております。ですから、何というんでしょうか、別途四千億、二千五百と千五百合わせて四千億積んだものがありますね、基金として都道府県に。それとの違いでいえば、より地域の事情に応じた自由な使い道によって雇用創出につながるようにした形のものと。 したがって、各地方公共団体には、まさに自らの創意工夫によって雇用が創出できるように取り組んでもらいたいと期待しているところでございます。
○二之湯智君 これは交付税でございますから、その使い道は地方自治体の自由になるわけでございますけれども、政府のそういう趣旨を地方自治体が十分に把握して、その趣旨に沿った使い方をしてもらいたいというのは国の方の要望だと、こう思うわけでございます。 これに関して、私ちょっと、これは来年度のことでございますけれども、緊急雇用創出、地方自治体の。 せんだって、京都市内をタクシーで走っておりますと、ターミナルで着物を着た中年の男女がビラを配っているんですよね。今どき着物を着てビラを配って、何を配っているのかと思ってちょっとそのビラを取りに行きましたら、ちょうど京都はこれから京都東山のかいわいで花灯路という、そういう観光行事があるわけです。これを見に来てくださいというパンフレットを配っているんですね。翌日の新聞を見ましたら、緊急雇用で京都市が二千五百人分のいわゆる雇用を確保しましたと、こういうことなんですね。単なるビラを配っているということですね。 それとまた、私が市立病院に定期健診に行きまして、ちょっと保険証の切替えがありましたものでその場所へ行きますと、中年の研修生という札を付けた定年間際の男性が、私の手続はよたよたよたよたして結局できなかったんですが、隣のベテランの女性が代わってさっとやったんですが、なかなか大変ですなと、こう言っておりました。恐らく、会社で人員整理に遭った方が京都市の緊急雇用で雇われたと、こういうことだと思いますが。 そういう形で雇用をつくっていくというのは、長期的な雇用につながってこないんじゃないか。単なる短期のアルバイト、国がそういう制度があるから地方自治体は当面それでやっていこうと、こういうことになっておりまして、必ずしも国の意図することが地方自治体がうまくこなしていないんじゃないかと、このように思うわけでございますけれども、具体的にどのようなことを地方に期待されているのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 今の二之湯先生のお話は、非常に示唆に富んでいるというか、雇用の難しさだろうと思います。実際に職を失う派遣切り等がこれだけありましても、アルバイト等を募集しても全く集まらないケースがあるという。結局は、雇用創出というのは職業訓練、要するに能力開発というものとある程度一体でなければ本当の意味での効果を持たないのかなと。私も昔、六十四日間だけではありますが労働大臣をやったことがございまして、その辺は非常に難しい課題なんだろうとつくづく思います。 ですから、今、二之湯先生からお話があったようなのは、確かに一時的には手当か給料かもらうんでしょうけれども、それが継続的なものになっていくという感じは余りしないわけであります。ですから、だからこそ地方公共団体の皆様方に創意工夫をしていただいて、できればこれが本格的な雇用創出につながるようなありようを目指していただきたいと思っております。 例えばですけれども、私の仕事の範囲でちょっと手前みそかもしれませんが、中心市街地活性化なんていうような分野、あるいはもちろん一般的な産業振興、それから学校の耐震化、防犯対策等を通じた安心、安全な町づくりというような分野、あるいは地域における多様な子育て支援などの少子化対策、高齢者福祉、障害者福祉の充実とこれはある程度マッチするような人材でなければいけないかと思います。 実は、地域おこし協力隊員という制度を来年度からは本格実施しようと思っておりますが、これは都市住民、とりわけ若者の都市住民が最低一年、できれば一年から三年ぐらいの間農山漁村でいろんな働きをすると。それはもちろん、過疎集落の見回り等をすることを兼ねてもいいわけでございます。あるいは、農業、漁業に従事することでもいいわけです。これは実は来年度三百人ぐらい予定いたしておりまして、特別交付税でその資金手当てはしようと、受け入れた自治体に対してですね、考えておりますけれども、その辺もこの五千億の地域雇用創出推進費でなさってもいいというふうに考えていまして、農業、間伐等の森林整備、いろんな取組を期待をいたしているところでございます。 各地方公共団体に、そういう地域雇用創出推進費のようなお金が出ますからこれを活用してくださいと、できるだけ速やかに雇用が生まれるようにしてくださいというような内容を含めて、昨年末には全首長さんたちに親書を送っておるところでございます。また、雇用対策がうまくいった事例、事例集ですね、これを取りまとめて地方公共団体に提示したところでもございます。
○二之湯智君 大臣の答弁聞いていましても、これという決め手というものがなかなかないようであります。しかし、なかなかそれは難しい問題でありますから、そうそう簡単に見付からないわけでございます。 本来ならば、将来的な雇用につながる、そういうことにお金を使っていくということが重要だと思いますけれども、しかし、緊急にたちまち仕事が欲しいという方には二年三年ずっと待ってくれというわけにはまいらないわけでございますから、その辺が大変難しい。そしてまた、住民の目に現れる効果、ああ、随分と仕事が増えてきたなと、こういうことがやっぱり成果として現れてこなきゃならぬじゃないかと思いますけれども、実際のところ、この五千億でどれぐらいの雇用創出効果があると、このようにお思いになっておられますか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) これは、舛添厚労大臣の方の担当として四千億の基金をつくりますね。これはふるさと雇用再生特別交付金が二千五百億円です。これ二千五百億円、割かし長期的な雇用を考えていますね。それから、四千億のやはり一部である千五百億円の方は緊急雇用創出事業、同じように都道府県に基金をつくるわけですが、これは六か月未満の臨時的な雇用ということなんです。この四千億の方は余り私詳しくはないんですが、この四千億がどれだけ人件費として出るかと、つまり給与として出るかというのは、この七割八割というものを考えているんだろうと思うわけでございます。 ですが、私どもの方の五千億は、様々な事業を通じて雇用を創出していくということで、もちろん地方交付税の中ですから自由に使える財源でございますので、まさに創意工夫が大切と。実施する事業も極めて多様であろうと、こう考えておりまして、一概に雇用創出効果がどれくらいかということは申し上げ難いのですが、多分人件費が半分ぐらいになるのかなと。このお金の半分が人件費になるのだと考えますと、大体十万人ということになろうかというふうに想定いたしております。
○二之湯智君 いずれにいたしましても、先ほどの四千億円の厚労省の予算、さらにはまたこの五千億の予算、お互いをミックスしながら地方の経済、日本全体の経済を良くし、雇用情勢を良くしていくと、こういうことが必要だと思いますけれども、最近の経済状況大変厳しいと、そして麻生総理は日本の経済状況を診断して全治三年だと、このようなことを言われたわけでございますけれども、この制度は来年度、いわゆる二十一年度、二十二年度で終了するわけでございますけれども、三年には一年足らないわけです。せっかく国も自治体も頑張って経済回復につなげていこうと、そういう糸口の見えた段階でこの措置が切れるわけでございますから、二年間の苦労も水の泡となるかも分かりませんし、できるだけ経済が回復基調になるまでこの制度を継続した方がいいんではないかという考え方もありますけれども、大臣、どのようにお考えになりますか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 全く正論だと思います。こうしたものが短期的なもので十分効果が上がればいいわけですが、この経済情勢、金融情勢、そしてその大きく影響を受けた雇用の情勢が厳しい状況が続くのであるならば、このような地域雇用創出推進費のようなものは当然継続していくべきものと思っております。 今回は生活防衛のための緊急対策という名称もありまして、二年間の臨時的、特例的な対応として、財政特会の金利変動準備金、一般には埋蔵金などと言われることもありますが、これを活用して行うものでございます。平成二十三年度以降についても全く同じような形を今から計画的につくるということはちょっと困難であったわけでございます。 しかし、地域プログラムに基づく税制の抜本改革とか、あるいは、まさに我々の仕事ですが、三位一体改革後の地方交付税の復元、増額というような仕事、それらを見ながら平成二十三年度以降のことは決めていく必要があると。基本的な観点は二之湯先生がおっしゃるとおりでございまして、雇用は最大の課題でありますから、もし仮に雇用情勢が相変わらず改善されず厳しいものであるならば、同じような制度が継続されるように努力するのが正しいと思います。
○二之湯智君 次に、公社並びに第三セクターの経営状況についてお聞かせをいただきたいと思います。 夕張市の財政破綻によって、公社や第三セクターの経営の在り方が大変今注目されるようになったわけです。第三セクターの経営状況が本体の自治体の財政をも破綻させてしまうと、こういうことになったわけでございますけれども、そういう夕張市の財政破綻が契機になって地方財政健全化法が成立し、いよいよ今年の四月からそれが施行されるようになったわけでございます。 全国には随分たくさんの公社や第三セクターがあると思いますけれども、この三セクとか公社の経営の健全化は前から言われていたわけでございますけれども、まず公社や第三セクターの最近の経営状況はどのようになっておるのか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 地方公社及び第三セクターの経営でございますけれども、地方公共団体等の出資割合が二五%以上、あるいは補助金などの財政支援を受けている法人のうち約三五%、三分の一強が赤字となっておりますほか、平成十九年度において法的整理を申し立てた法人が二十法人あるといったような形で、相当厳しい状況がございます。また、地方公共団体が地方公社及び第三セクターに対して行っております損失補償契約などに係ります債務残高、これは約八兆円となっております。
○二之湯智君 今回、そういう形で、第三セクター、三セクとか公社も経営を健全化していこうということで第三セクター等の改革推進債というものが設けられるようになったわけでございますけれども、三セクなんかの改革推進債はどのような経費を対象とされているのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 第三セクターなどにつきましては、その抜本的な経営改革に着手しようとすると、損失補償契約、これの履行を迫られるといったようなことがございまして、一時的に多額の資金が必要となる場合がございます。 そのため、今回、交付税法等の一部を改正する法案の中の地方財政法の関係で改正をお願いしておりますけれども、この中身をお話しいたしますと、一つは、地方公共団体が損失補償を行っている第三セクターの法的整理などを行う場合に必要となります損失補償経費等の経費でございます。 それからもう一つは、土地開発公社及び地方道路公社、これは法律上、債務保証ができるということになっておりまして、こういった場合の、解散をさせるあるいはまた不採算事業の廃止を行う、そういった場合に必要となります経費、すなわち債務保証をしている借入金の償還でございます。 それからもう一つは、公営企業の場合にも、これは、公営企業の場合は通常の普通会計なんかの場合と異なりまして、公営企業が存続をしているという前提でありますと、普通でありますと赤字債のようなものの発行も認められておりますけれども、地方財政法五条で、ただ、この公営企業廃止を行うというときにはこれは五条債の対象ではございませんので、その場合に必要となる地方債の繰上償還等の経費、こういったものについて一般会計の方が地方債を発行できるというふうにしてございます。 この措置につきましては、平成二十五年度までの特例ということでお願いをいたしております。
○二之湯智君 今回、その特例措置は五年間という枠をはめたということなんですね。もちろん、いわゆる地方自治体は集中的に改革を取り組みなさいと、そういうことで五年間という枠をはめたのではないかと、私はそのように思うわけでございますけれども、この意図はどこにありますか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 御案内のように、地方公共団体財政健全化法が間もなく全面施行されるわけでございまして、実質赤字比率とかいろいろありますが、これが第三セクターあるいは公社の場合は将来負担比率に計算をされるということもございまして、そういう法の施行というものがあるものですから、第三セクター等改革推進債というものを活用されてその改革に集中的に取り組んでいただきたいなというのが五年間という時限措置にした理由でございまして、これがやっぱり十年、二十年になれば改革ものんびりしてしまうであろうと。したがって、できる限り集中的に短期間で取り組んでいただきたいという思いを込めて五年間の時限措置としたところでございます。
○二之湯智君 いずれにいたしましても、三セクなんかの健全化のために地方債を発行すると、こうなりましても、行く行くは地方の住民にとってまたそれは自分たちの負担となるわけでございますから、十分に住民や議会に説明する必要性があるんではないかと、このように思うわけでございます。 そして、もう一つ、夕張市のときでもそうでございましたけれども、そこまで厳しい財政状況になっておった、破綻寸前になっておったのはどうも議会もよく分からなかったのかと、このようによく指摘されておるわけでございまして、今はどこでも全国、議会は監視機能としての役割を果たしているのかと、このようなことをよく言われるわけですが、しかし、法律上は五〇%以上の出資でない限り報告する義務がないと、このようなことになっておるわけでございますけれども。 いずれにいたしましても、地方自治体が出資している額にかかわらず、それが跳ね返って自治体の財政に非常に厳しい財政負担となるという場合はやはり議会にも十分な説明をする必要があるんではないかと、このように思ったりするわけでございますけれども、大臣いかがお考えですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 現在、第二十九次地方制度調査会において議会のチェック機能の充実という観点から御審議をいただいておりまして、地方の議会というものは、その地方公共団体の意思決定、例えば予算なんかはそういうことになるでしょうけれども、意思決定という機能がありますが、同時に、執行する地方自治体の行政に関してこれを厳しく監視するという機能が議会に求められているわけでございますので、したがって、そういう観点から地方制度調査会での議論を深めていただいているところでございます。 現在は、先生御指摘のように、自治体の出資割合が五〇%より低い場合の第三セクターは議会の監視対象ではないと、それはいろんな議会の権能の中でですね。そういう在り方でいいのかどうかということをやっぱり考え直す必要が基本的にあるだろうと。つまり、議会に経営状況の報告を要する第三セクターの範囲を、現在は二分の一以上出資しているという条件になっておりますが、四分の一以上出資している場合は、これを条例で定める場合は経営状況の報告を要すると、そういう議論が地方制度調査会内でされていると承知いたしておりまして、先生のおっしゃっている方向と基本的には同じではないかと考えております。
○二之湯智君 地方議会でも九十六の二項ですか、いわゆる議会の議決案件に条例として追加できればそれはいいんですが、なかなかそれ使いにくい。まあ地方からしたら国の方で制度化してほしいと、こういうことになっているんじゃないかと思うんですが、できるだけ国としても議会の役割の強化というものについて取り組んでもらいたいと、このように思うわけでございます。 三セクの改革等についての大臣の決意は一項目設けておったんでございますけれども、今大臣からお聞きいたしましたので、その辺をひとつよろしくお願いしたいと思います。 時間がもう最後になりました。 余り国会議員が地元のことを言うのはどうかと思いますけれども、これは全国共通の問題でもあるわけでございますけれども、地下鉄の事業なんですね。これは、なかなか地下鉄は、御案内のとおり非常に建設費が高く付いて、そして最近は高齢化、少子化ということで非常に乗客数が減ってきていると。当初の見込みから随分と乗客数が落ち込んでもう大変経営が厳しいと、こういうことでございます。 特に私の地元の京都市の地下鉄は、他の都市よりも埋蔵文化財とかなんかが多いとか道路が狭隘だとかいうことで、本当に他の都市の倍近いお金が掛かっているわけですね。加えて、なかなか百五十万の人口だけでは十分に採算が取れないと。一日約四千五百万円の赤字を垂れ流しているというのが現実なんですね。 しかし、まあこれを、何とか市民の足をやっぱり確保しなければならない、地下鉄をやめてしまうというわけにいかない。そしてまた、これ関西は私鉄が多うございますから、私鉄にその運営を任そうといっても、この赤字の垂れ流しの地下鉄を、分かりましたと、私のところで運営いたしましょうと言ってくれる私鉄もないわけでございますから、これ京都市が走り続けさせなければならないと、こういうことであるわけでございまして、そんなことで、非常に当時の建設費の償還の問題とか、あるいはいわゆる財政健全化債をもう少し発行期間を延ばしてほしいとか、いろんな要望があるわけでございます。 そんなことで、地方の公営企業の維持をするために、やっぱり総務省としても、当初、京都市の地下鉄は十分採算が取れますと言って認可をしたその責任者でもあるわけでございますから、十二分にその点の、地方の公営企業を含めて、とりわけ京都市地下鉄に格段の財政的援助をお願いしたいということを要望したいと思うんですが。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 採算性を含めて営業の認可をしているのは国交省でございますから、国交省の責任も大きいと思いますが、二之湯先生おっしゃるように、地下鉄というのは初期投資額が膨大なわけですから、資本費というんでしょうか、減価償却費や利息の負担が非常に大きいと。採算が取れるまでに大体長期間要するわけですから、その間の負担が誠に大きいという事情があるんだと思います。 私は、小学生のころだったかと思いますが、要するに羽田に飛行機を見に行こうというのは随分ありましたけれども、やっぱりみんな子供たち、私も母に連れられて兄弟で地下鉄を見に行って地下鉄に乗るというのが非常に大きな楽しみで、あれが、あのころは渋谷と浅草の間だったと思うんですね。ですから、昭和三十何年という時代にほかに地下鉄が全くなかったということから考えても、それだけ地下鉄というのはやっぱり物すごい初期投資が掛かるから簡単にはできなかったということなんだろうと。 ですから、やっぱり一般の鉄道と違う特殊要因があるなと、こう思いまして、総務省としては、平成十六年から十年間、地下鉄経営健全化計画の策定を条件に、京都市を含む四市の公営地下鉄事業者に対して、平成十五年度末の不良債務の二分の一、経過期間中に増加する不良債務の四分の一について、経営健全化出資債、先生がおっしゃったその起債を財源とする一般会計からの繰り出しを認めてきたわけでございまして、当然、人件費の削減とか、場合によっては民間委託とかあるいは民間的経営手法の導入とか、経営健全化への取組は強く要請していかなければならないと思っておりますが、このような地方財政措置も引き続き講じていく予定でございます。
○礒崎陽輔君 おはようございます。自由民主党の礒崎陽輔でございます。 まず、鳩山大臣にお伺いいたします。 民間の放送局、民放の報道番組が、放送法第三条の二第一項の規定に照らして政治的公平な放送に努めているとお考えでしょうか、大臣の率直な御感想を伺いたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) やはり現在の私の立場というものがございまして、個々の放送事業者の番組の内容がどうかというようなことについてはコメントは差し控えなければならないと思っております。 放送事業者においては、放送の有する公共性あるいは社会的影響力の大きさを十分に認識をして、礒崎委員から御指摘のあったような政治的公平を始めとする放送法の三条の二第一項の規定に従って適切な放送に努めていただきたいと希望いたしております。 優等生的答弁で済みません。
○礒崎陽輔君 大変慎重な御答弁、ありがとうございました。 私ども与党が毎日テレビを見ていても、だからかなり我々は批判慣れはしておるわけでありますけど、それでもやっぱりここまで言われると本当に政治的公平かなと思うような番組が時々ありますし、最近の情報では野党も一部クレームを付けておる事例もあるというふうにお伺いをいたしておるところでございます。 言うまでもなく電波というのは公共財でございまして、これは公共のために使ってもらわなければならないわけであります。その中で、一方、憲法の要請もありますから、言論の自由、報道の自由というのは最大限これは尊重しなければならないわけでありますけど、ただ、いつも申し上げますように、言論の自由、報道の自由がイコールマスコミの自由とは違うと私は思いますが、少し勘違いをしておるところもあるんではないかと思うわけであります。 考えてみますと、放送ですから、NHKを含めて民放のキー局というのは大体もう六局しかないわけでありまして、その六局の中で報道番組の実際に編成する権限を持っておる人というのは、さあどうでしょうか、百人いるかいないかぐらいじゃないかと思うんですね。日本全国でわずか百人ぐらいの人が日本のテレビの報道について主たる役割を担っている。こういう人たちに本当に政治的公平な報道をしてもらわないと日本の民主主義は育たないと私は思っておるわけであります。 その中で、放送倫理・番組向上機構というのがございます。BPOと略称されておりますが、一生懸命これは御活躍なさっておると思います。まだまだ創設間がないものですから、最終的なというか評価を下すには少し早いかと思いますが、担当の委員さん、たくさんこれ議案がある中で一生懸命頑張っておられると思うんですけれど。 これはちょっと情報流通行政局長にお伺いしたいんですけど、我々がこの番組ちょっと不公平じゃないかと思うときに、具体的な権利侵害がない、私が何か損をしたとか私の名誉が傷つけられたとかそういう場合じゃない、自由民主党としてこの放送はあんまりじゃないかというようなことを今のこの放送倫理・番組向上機構に訴えようと思ったら、これは取り上げていただけるんでしょうか。
○政府参考人(山川鉄郎君) 放送倫理・番組向上機構、いわゆるBPOでございますが、放送事業者が自主的に設立して運営している組織でもございますので私ども直接お答えする立場にはないわけではございますが、政府として承知している範囲でお答えさせていただきたいと思います。 このBPOの運営規則というものがありまして、それを見ますと、このBPOの中の組織でございます放送倫理検証委員会というものがございます。ここが「放送倫理を高め、放送番組の質を向上させるため、放送番組の取材・制作のあり方や番組内容などに関する問題について審議する。」とされているところでございます。ただ、政治的公平ということに関する事項を取り扱う旨を明確に示す規定はございません。こうした問題を扱うか否かはBPOの判断にゆだねられているものと理解しております。
○礒崎陽輔君 今局長から御説明ありましたけど、私も規約を見てもはっきりそういうような、公益的観点から政治的公平性の観点を客観的にBPOが審査するというのは全くできないようでもないんですが、できるようにも書いていないということで、非常にまだ不明確なところで、いずれにしても前例はないことは間違いないわけであります。 私は、やっぱり放送法第三条の二という日本国の法律があって、その中で政治的公平でなきゃいかぬと書いておるわけですから、これは守ってもらわなきゃならない。これはだれも御異議はないと思うんですけど、守らせるにはやはり、法律というのは守らなきゃならぬわけですから、守らせる手段が必要ですね。 これは、放送法の趣旨は、自主的な規制、放送局が自ら守るんだということでずっと来たわけでありましょうけれど、最近はこれでいろいろ与党だけではなく野党からも時々批判される事例というのが出てきている。そうであれば、公権力の介入をしないで、やはり何らかそういう公益的な観点からこういう番組が政治的公平であるかどうかということを議論していいんじゃないかと思うんですね。それもしないと、結局、日本国の国会で作った法律があるにもかかわらず、何となくだれも文句を言えない。結局マスコミの一部の人だけに支配されてしまっている。それじゃいかぬと思うんですね。だから、私はもちろん公権力の介入はいかぬと思いますので、民間の自主規制の範囲の中でもいいですけれど、公益的見地からそういう議論をする場があってもいいのではないかと思うわけであります。 したがって、これは大臣にお伺いいたしますけれど、放送倫理・番組向上機構でもいいですし、また違う民間の機構をつくってもいいと思うんですけど、今言いました放送法の規定について、番組編成上の遵守事項が守られているかどうか公益的観点から議論するようなものをつくってもいいと思うんですが、そういうのを民放に対して働きかけるおつもりがないかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 放送法の第三条の二というのは非常にいいことを書いてあるんですよね。「公安及び善良な風俗を害しないこと。」、「政治的に公平であること。」、「報道は事実をまげないですること。」、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」なんてすごくいいことが書いてあるわけですね。だから、これがとにかく生かされることが大事なわけでありまして、この間も岐阜県庁の裏金の話があったばかりでございまして、とにかくみんななるべくこの三条の二、一項にぴたっと当てはまるような報道をしてもらいたいと、こう期待をいたしますが。 放送法はやっぱり放送事業者の自主自律を基本として今のような規定も設けているわけでございまして、まずは放送事業者自身が自らの持っている公共性とか社会的影響力というものの大きさを十分に認識して適切な放送をすることが重要でございまして、放送倫理・番組向上機構、BPOについては、第三者の立場から放送倫理、番組の向上を図る組織として放送事業者が自主的に設立して運営している組織でございまして、その運営の在り方についても放送事業者が自ら検討すべきものということでございまして、したがって我々がBPOに対して何ができるかという問題はありますが、ただいまの礒崎先生の御意見については放送事業者やBPOの皆様方にこれは紹介をしたいと思います。 実際、社会的影響力の大きさというのは、実は、今日は実際委員会ですから皆様方とずっと一日お付き合いいたしますけど、今日の昼に何人かの議員で集まってうなぎを食おうかという話をしておったんですが、それが新聞になぜかステーキどんになっているんですね。そうするともう、先ほど泉先生に、今日ステーキどん食べるのと言われるわけですね。 だから、事実曲げて報道されると、もうこれ独り歩きするわけですね。だから本当に怖いなと思いますが、ただ、やっぱり表現の自由の問題との難しい問題があって、とにかく放送事業者にしっかりしてもらいたいという今気持ちでいっぱいでございます。
○礒崎陽輔君 ありがとうございました。 おとといの答弁は極めて明確であったんですけど、放送に関しては慎重な御答弁であって、まあそれもやむを得ぬと思いますが。 じゃ、次の問題でございますけど、自治行政局長にお伺いしたいと思うんですけど、入札の問題であります。 御承知のとおり、もう地方も大変な不景気であるわけでありまして、特に地元の建設業者の皆さんが公共事業がもうこんなに減らされて、半分以下に減らされて本当に大変な状況にあるわけでありますが、その中でも非常に頑張っている建設業者はいるんです。新しい種類の工事に、入札に参加したいと前向きに一生懸命取り組んでいる建設業者もおられるんですけれど、どうしても新しい工事には入りにくいという話を伺っておるわけです。 それはどういうところが問題かというと、一つは地域要件なんですね。これは国土交通省に聞きましたら、例えば市町村の中の業者に限るとか、都道府県の中の業者に限るとかいうことはできるらしいんですけれど、なかなかそうしてくれていない。あるいは、もう一つは工事実績が問われるんですけどね、これ前から問題なんですが、新しい工事に入りたいのに、その工事の実績があるかと聞かれて、あるはずがないんですね。ところが、そういうことが平気で書かれているのが多いんですよね。そういうこともあって、なかなか入れないというお話をよく伺います。 結局、地元の税金を使ってやる地元の工事が、もちろんいろいろ条件はあります、WTOの話もありますけれど、やはり地元の工事は地元の業者の人にできるだけやってもらうというのは私、悪いことじゃないと思うんですね。もちろん適正な競争は必要ですけど、適正な競争ができるんであれば、地元の税金は地元で使おうと言って何が悪いんだと私は思うんですけれど、結構これは首長さん、都道府県知事さんや市町村長さんが意外と冷たいんですよ。国会議員、県議会議員、市議会議員はそう思っておるんですけどね、割と首長さんが冷たくて、もっと最近はえらく一般競争に近いような方がいいということをおっしゃるんですけどね、地元の税金を地元で使って私は全く悪くないと思うんですね。そういうやっぱり指導をもう少し徹底をしていただきたいと私は思います。 この前、自民党の部会の中で、自治行政局が所管をしているから会計的な観点からしか考えてないんじゃないかと、地域振興的観点はないんじゃないかと言った人もいますけどね、私はそうじゃないと思いますけれども、やはりここはもうちょっと、今のこれだけの経済危機の中で地元の建設業者さん、本当に新しい工事をやろうという努力をしておるんですよ。その入札ができるだけ取りやすいように、もう少し今の入札制度の改善なり、あるいは今の改善されたものを市町村長さんまできちっと徹底する、そうしたことを総務省としても頑張っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(久元喜造君) 地方公共団体の入札は一般競争入札が原則とされているところでありまして、競争性の確保ということは重要な課題であると思っております。一方、地域活性化の観点からは、地元企業が受注して地域経済に貢献することが求められていると考えておりまして、そういう問題意識は当然のことながら自治行政局としても共有しております。 いろんなサービスの相手方があるわけですけれども、特に建設業につきましては、昨年の九月と十二月に二回、国土交通省と連名で通知を発出しております。その問題意識といたしましては、建設業者の方は多くの雇用を維持してきたわけですけれども、その倒産が相次いでいるということで、地域経済の疲弊が著しくなっているという問題意識で、そういうことはこの通知の中にも書いております。 具体的には、定期の競争参加資格審査において工事成績、あるいは工事成績だけではなくて、地域への貢献といったようなそういうものを重視した発注者別の評価点の導入に努めるということ、また、地域要件を含む適切な競争参加条件の設定など、必要な条件整備を適切に講じることといったことも触れておりまして、私どもといたしましては、委員からの御指摘も十分踏まえまして、地域要件の設定等について地方公共団体に対して必要な助言をしっかり行っていきたいと思っております。
○礒崎陽輔君 しっかりやっていただいておるということで、国土交通省に聞いてもそういう答えになるんですけど、さっきも言ったように末端まで徹底してないんですね。さっき言ったように、じゃ、どういう工事実績を求めていいのか悪いのか、あるいは地域要件どういうふうに付けていいのか、もう今具体的に御指導いただかぬと末端まで行かないんですね。 さっき言ったように、首長さんというのは割と最近潔癖症になっていまして、一般競争入札の方で我々が責任取りたくないというような感じも出てきているんですよ。やっぱりそこのところを少し調整を今後考えていただきたいと思います。 一般論、国がやっていることはいいですけれども、それがやはり市町村の現場で実質的に動かないと、総務省がやっている、国土交通省がやっているといっても意味がないですから、これはもう国土交通省とよくお話合いをして、具体的に現場のことを把握してお願いします。本当に地方の一生懸命やっている建設業者さんがつぶれそうで困っておるんです。是非御期待申し上げますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 少し大きい話になりまして、例の直轄事業負担金の廃止の問題であります。 これもいろいろと大阪府の橋下知事を始めいろんな知事が、いわゆる改革派と言われているような知事がいろいろおっしゃっていまして、気持ちもよく分かります。最近言われていることではなくて、直轄事業負担金に問題があるなんかいうのは私ももう二十年以上前から言っておりまして、御承知のとおり、例えば維持管理費については補助金はないんだけれども直轄事業負担金はあるという、こういう非常に不平等な関係にあるんですね。最近は改善されましたけれども、昔は建設省の技官の人の退職金までこれ見ていたんですよね。ダムでたくさん退職者がわあっと出ると、その退職金も直轄事業負担金でばあんと取られるというような、最近、これは少し改善されたと聞いておりますけれども、そんなこともあったわけで、非常に問題の多い制度で、それについては大臣もこの前改善をなさるというお話がありましたので、その方向で御議論なさることは決して反対ではないんですけれども。 どうも全国知事会の話を聞いておると、この直轄事業負担金というのは当然地方財政計画には計上されておるわけでありまして、したがってその負担金についても、地方債が多いんですけれども、その地方債も将来的に措置されますし、現ナマの部分については地方交付税で措置されておるわけですから、払えないというようなことにはなっていないわけなんですね。そういうことは若干、分かって議論しているのかどうか、やや心配なところがあります。 これもほかの件で言いましたけれども、どうも全国知事会がもう総務省から巣立って、総務省のコントロールの利かない団体になっているのは、これは非常にいいことだと思います。いいことだと思うけれども、議論がかみ合わなくなっては困るんですね。地方財政難しいですから、やっぱり議論はかみ合わせていただかにゃならぬと。 直轄事業負担金もちゃんと交付税で見ておるんだと。そうであれば、いろいろその財源まで知事会考えていますけれども、財務省の役人が多分、じゃ分かりました、じゃ地方債と交付税を減らせばいいんですね、それでなくせばいいんですねと言われると、これ元も子もないわけでありますから、その辺も含めまして、結局、地方交付税の大幅な減額が、さっきの市町村の話もそうなんですけれども、非常に国と地方がぎすぎすしてきた大きな原因にあると思います。そのこともほかの委員からもありましたのでそこは問いませんけれども、もう少しこの直轄事業負担金についても実のある議論、決して交付税が減らされることのないような議論をしてほしいと思いますが、自治財政局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 直轄事業負担金制度につきましては、地方公共団体からはかねてより、広域的な効果を持つ国家的政策として実施されながら、事業の所在する地方公共団体に対して財政負担を課する不合理なものであるから廃止すべきである、特に維持管理費に係る直轄事業負担金、これは委員からも御指摘がございましたように、地方の維持管理費は地方が負担しているということと同様に実施主体である国が全額負担すべきものであって、早急に廃止することといった主張がなされてきております。 それに加えて、これも御指摘にございましたけれども、近年、地方歳出と地方交付税の抑制、これを進めてきた結果、厳しい財政運営を強いられているといったことが背景にございまして、地方公共団体からその見直しがより強く主張されているものではないかというふうに思います。 直轄事業負担金につきましては、今後、地方分権改革推進委員会や国土交通省と全国知事会との協議の場などで議論が行われ、検討していくことになると考えておりますけれども、私ども総務省といたしましても、こうした議論にかかわっていくことが必要であると考えております。 なお、直轄事業負担金の見直しがどのような形になるにしても、これらを含めて地方の安定的な財政運営に必要な地方税、地方交付税などの地方税財源の総額を充実確保していくということに私どもとしては取り組んでいく必要があると考えております。
○礒崎陽輔君 知事会というか何人かの知事でしょうけれども、よく地方財政については御説明をいただいて、分かりやすい議論を積み重ねていただきたいと思います。 では、次の話に移りますが、今回の地方交付税法等の一部改正の中で地方公共団体金融機構の創設ということが掲げられております。これが余り話題にならないのが私、非常に残念でございまして、従来の公営企業金融公庫から機構を経まして今回、地方公共団体金融機構となる。これは地方から考えればもう長年の夢でございまして、極めて画期的なことだと思うんです。もっともっと総務省も宣伝していただいていいと思うんですが、この今回の機構の創設について、大臣はどのような意義があるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方の一般会計への貸付けをする地方共同の金融機構の創設は大変意義が大きいと思っております。 元々、昨年の九月三十日までは公営企業金融公庫だったわけで、公営企業にしか貸せないという組織。地方共同法人化したのが昨年の十月一日で、名前が変わって、それがまた今度名前も変わって一般会計への貸付けができると。地方が共同で出資してつくり上げた機関が地方の一般会計に貸付けができるというのは非常に意味があるわけで、結局、何というんでしょうか、やっぱり国に支配されている、国にうまく頼んでいかないと借りられないという状況から、地方の共同の機関として地方の全体の意思の下で借りられるというのは、これはもう悲願であったというふうに思います。 これ、私が聞いた話ですけれども、数十年来の悲願ではなかったかと。大蔵省、今の財務省ですが、大蔵省は当然こういうことに否定的だった、長年。しかし、私の父鳩山威一郎とその盟友相沢英之先生と二人だけは地方共同の機関があってもいいんではないかと長年主張し続けてきたと。つまり、大蔵省の中では圧倒的な少数派であったというようないきさつも聞きますと、私は一般の国民がそれほど強い興味を持って新聞記事を読んでくれているとはなかなか思えませんけれども、これから私は非常に意味のある組織として発展をするだろうと思っております。 本来ならば、もう財融会計からは何も借りないで済んで、全部ここから借りればいいというふうになればいいんでしょうが、当面は財融会計の方からも借りながらこちらからも借りるという形でいくと思いますが、早い話が、借りる側の地方公共団体の自由度が高まって地方分権改革というものに大いに資するものであるということ、それから、金融市場の混乱というのはしばしばあるわけですが、一般からの資金調達がしにくい場合にも、確実に地方のために、地方団体のために貸してくれる組織ができたという意味で高い意義があると考えております。
○礒崎陽輔君 既に大臣からお話ありましたけれども、これは本当に、鳩山大臣も数々の御功績ありますけれども、総務大臣に御就任になってからの御功績の中でもこの機構を創設させたというのが私、極めて大きいと思うんですね。それだけ、今大臣がおっしゃったけれども、四十年来の地方の悲願でありまして、それが今までは公営企業にしか原則貸せなかった。例外が臨時道路、臨時河川、臨時高校の三つの事業というのがあって、これだけは別で貸せたんですけれども、本当に公営企業しか貸せなかった。それがずっと続いていたんです。 基本的なのは問い二で聞こうと思ったら大臣がお答えになりましたけれども、基本的にもう大蔵省がずっと反対をしてきたわけで、鳩山威一郎先生や、あと少数派だけが御理解いただいた、それもよく分かりましたけれども、そういう経緯もあったわけでありますけれども、今回、本当に大臣のお力でこういうものができたのは極めて意義深いと思いますので、これは確かに一般国民には余り関係ないかもしれませんけれども、地方公共団体の人間でも分かっている人間は少ないですから、もう少しこれを分かりやすくこの意義を知らしめていただければ有り難いと思います。 そこで、ちょっと資金の面を聞きたいんですが。今度の新機構の中で、国や地方もこれ全然出資を求めないと。従来の公営企業金融公庫はもちろん出資を求めていましたし、だけど、今度は追加出資は地方からもない、国からもない、さらに政府保証も一切ないと、極めて潔い仕組みになっておるんですけれども、潔いのは評価をいたしますけれども、そこまで潔くて本当に資金が集まるのかなと正直言って心配なところもありますけれども、それは大丈夫なんでしょうか。財政局長にお伺いします。
○政府参考人(久保信保君) 御案内のように、この地方公共団体金融機構の母体として私どもが考えましたのが現在の地方公営企業等金融機構でございまして、平成二十年度に公庫を廃止して発足をいたさせましたけれども、この地方公営企業等金融機構も地方共同の法人であるという前提で、委員が御指摘があった国からの出資、これも行いませんし、あるいは政府保証もないという前提でスタートをいたしました。 ここを母体にやっていこうと、同じ地方共同の法人として、ただ貸付け対象は一般会計に広げるということでスタートを今する法案の御審議をお願いしておりますけれども、まさに御指摘がございましたように、長期かつ低利で一般会計への貸付けも行っていくということにいたしますと、これはやはり市場からの信認、これが最も重要である、これに留意して対処しなければいけないと考えております。そのため、機構におかれましても、貸付け対象が一般会計に拡充された場合においても、適切なガバナンスでありますとか融資審査を着実に実施をするとともに、投資家へのIR活動などを積極的に行うというふうにお伺いしております。 また、私どもといたしましても、この地方債計画に計上する貸付け規模でございますけれども、これは機構の御意見、これも十分に踏まえて、機構の財務基盤の枠組みによって可能な範囲で設定する。これは、貸付けの規模を余りにも多く一気にやってしまいますと、結局市場からの信認という点でなかなか難しい面が起きて利息が高くなってしまうと、これは何のこともありませんので、徐々にといいますか、慎重に可能な範囲で設定していくということが大事であると考えておりまして、機構の安定的な運営、これを維持するように私どもとしても全力を挙げてまいりたいと考えております。
○礒崎陽輔君 ありがとうございました。 新しい機構で、今言ったように、国からもう全然支援を受けないで頑張っていこう、それで、かつ地方公共団体に対してはできるだけ自由に貸付けをしていこうと、そういう趣旨でできた機構でございます。今から審査を受けて、法律を早く通して、新しい体制、立派に是非つくり上げていただきたいと思います。 もう少し地方債のことをお伺いしたいんですが、今も少し大臣からも出ましたけれども、地方債計画を見ますと、国の財政融資資金というのが三兆九千億円もまだあるんですね。これはどういうことかというと、国の財政融資資金を受けてこれは地方債にするわけなんですね。昔はこれは資金運用部というのがありました。資金運用部というのは、御承知のとおり、郵貯、簡保の資金が基本的にありまして、それを持ってきて財政投融資の中で公営企業金融公庫も貸付けしたと、これは従来あるのでありますけれども、その資金運用部がなくなって、今の財政融資資金というのは結局国の借金なんですね。国が債券を出して借金をしている。そういう資金でありますから、それをまた地方に貸し付ける、いわゆる転貸なわけですね、転貸債なわけです、大きく見れば。こういうことをいつまで続けるのかという気が私もいたしております。 昔、財投のときでありますけれども、年に一回ぐらい財政課長が来て、財務事務所に頭を下げに行ってくださいと言われて、私も頭ぐらい幾らでも下げますからと言ったんですけれども。結局、こういうのを続けていきますと、多分、財政課長レベルじゃ、私が年に一回頭を下げるんだったら、毎月ぐらい頭を下げに行っておったと思うんですね。これでまだ財務省の関与が続いているのが私はどうもこれでいつまでもいいのかなと。ただ、これをやめますと確かに、三兆九千億ですからね、大変なこれはぱっとなくなるとまた困るんだと思いますけれども。 やっぱり将来的に、今も言ったように財務省のお金ももう借金になったわけですね。国が借金して地方に貸すというような仕組みは、これは将来やはり縮小していかなければならないと思うわけでありますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方自治とか地方分権という課題はこれからまだまだ大きく取り組んでいかなければならないわけですが、やはり地方分権といって地方ができるだけ自由意思で行政ができるようにするためには、我々総務省は当然それをいつも応援をしているわけでございますが、昔の大蔵省、今の財務省からできるだけ自由になるという必要はあると、それは私は思うわけでございまして、今回も国の財政融資資金、先ほど当分は機構と並列で行かざるを得ないと申しましたが、三兆九千億円充てられているわけでございまして、将来縮小すべきであるという礒崎委員のお考えは全く同感でございます。財融資金については地方公共団体に対する貸付けの重点化や段階的な縮減を図っていこうと、そういうふうに考えております。 ただ、平成二十一年度、来年度については、非常に残念なことでございますが、こういう経済状況を受け、財源不足が大きく発生するものでありますから、臨時財政対策債が五兆一千億ぐらい発行する形になります。今年度は二兆八千億ですから、二兆三千億ぐらい臨財債が増えてしまう。その臨財債の引受けは先ほどからお話が出ている機構で五千億円でございますけれども、五千億円増やすわけですね、機構に引き受けてもらう分を五千億増やすわけですが、財融資金も六千九百四十億円分引き受けてもらうようになっておりまして、そのために財融資金から、何というか、もう少しこれを減額して身軽になろうと思ったことができないような状況になっているということでございます。 ただ、将来的な方向性としては、地方公共団体がそれぞれの責任において資金調達を行うことを第一として、かつ共同の調達機関である機構ですね、機構により資金調達できる、そういう仕組みをつくり上げていきたいと、こういうふうに考えております。 あえて言うならば、今のこの財政融資資金というもの、確かに転貸なんですね。財投債というのか財融債というのか分かりませんが、これを発行して借金したものを貸し付けるわけですから転貸であることは間違いありません。これは、最終的なセーフティーネットとしてそういう国の役割があるということは事実でございますが、財政融資資金に引き受けてもらう、財政融資資金から借り入れる分は徐々に減らしていきたいと考えております。
○礒崎陽輔君 今大臣からもお話がありましたけれども、二十一年度の地方債計画を見ると、特別分の地方債というのと通常分の地方債というのがあるんですけれども、これはびっくりしたことに特別分の地方債の方が今多いんですね。特別分というのは財源対策のための地方債、もっと簡単に言うと赤字の地方債と言ってもいいような、本来ならば一般財源でやるようなべきところを地方債に振り替えているようなものがありますけれども、その方が今通常分の地方債よりももう多いという異常事態が続いておるわけなんですね。これは大変ゆゆしきことだと思います。ただ、大臣がおっしゃるように、もうこれだけの財政状況ですからやむを得ない部分もあるんですけれども。 一般論ではありますけれども、景気回復ということを麻生総理があれだけおっしゃっておりますので、しっかりと景気回復をした上で、国、地方を通ずる抜本的な税財政改革が必要であると思います。その上で、やはり将来の世代への負担をこれ以上増やすべきではないというのは当然のことではありますけれども、そのために一層総務大臣にも御尽力いただきたいと思うわけでありますが、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 実は、私も総務大臣になって半年近くなるわけでございますが、特別の地方債という分類については、先生から御質問をいただいて初めて表を見ました。 確かに、特会分を除きますと、いわゆる普通会計分の地方債が、来年度の地方財政計画で普通会計は十一兆八千三百二十九億です、そのうち、臨財債と財源対策債と退職手当債、まあ全くの赤字国債ですけれども、国債で言えば、これが七兆百八十六億円というので、歴史的な経過を見ても、普通会計の地方債に占める特別の地方債の割合は新記録になってしまうのかな、かつて五五%なんかあったのが、まあ余りよろしくない記録更新のようでございまして、これはやっぱり地方財政というのはこれではいけないと。 したがって、中期プログラムで言う地方消費税の充実とか地方交付税の法定率の在り方を見直す時期がいよいよ来ているなと、こういう感覚をこの特別の地方債の割合の高さを見て改めて実感したところでございます。
○礒崎陽輔君 しっかりまた財政再建にも努めていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。早速質問に入らせていただきます。 地方財政計画ということでございますが、もうずっと話出ておりますが、本当に百年に一度ということで、国も、そして地方は本当に深刻な地域経済の悪化になっているわけでございます。 私住んでいる愛知県も、本当に年末年始、知事と会うたびにもう大変だということばかり言われてきたわけでございますが、総務大臣のリーダーシップによってこの地方交付税、一兆円の増額があったと、二十年度から比較しても四千億増加して十五兆八千億となったということで、地方としてはほっとしている部分があろうかと思います。 他方、いわゆる地方歳出削減方針という基本方針二〇〇六、これまた堅持されているところでございます。二十年度も二十一年度も一般歳出は減少を続けていると。特別枠はあるわけでございます。 歳出削減に伴って、この地方財政計画、規模が抑制されていけば、やがて地方交付税総額の縮小にもつながりかねないというふうに思われるわけでございまして、特別枠を創設することによってその抑制を回避しているというふうに見えるわけでありますが、ただ、特別枠、今、特別と通常というのがありますけれども、特別枠というのはあくまでも特別なんであって、ずっと続けるというのもいかがなものかというふうに考えるわけでございます。 地方交付税総額の充実確保と歳出削減の推進という両立が難しい要請をどう調整するか、今後も大きな課題となると思うわけでございますが、地方の側からいえば、この基本方針二〇〇六に固執せずに地方の財政需要を適切に地方財政計画に積み上げていくということが要請されているんではないかと思います。 総務大臣としては、今後どのような方針で臨む所存であるか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 骨太二〇〇六に基づく歳出削減、まあこれ言わば行政改革、無駄の排除という意味なんだろうと思いますが、それは冒頭読ませていただいた文書の中にもその部分は入っておるわけでございまして、それは国も地方も常に歳出の中で無駄を減らしていくという努力はしなければいけないと思います。 ただ、国と地方を合わせたプライマリーバランスの問題が、まあ八百兆というのか、よく出てまいりまして、その黒字化というのは、当初の目標はとても無理であろうと私は思います。 ですが、国と地方と合わせて六百兆足す二百兆は八百兆だというのを当たり前に受け入れてはいけないと思います。というのは、ここで前にもお話をしましたように、別に外国が正しいというわけではないかもしれないけど、やはり欧米諸国を見れば、大体地方がかぶる累積赤字のようなものは余り多くなくて、ほとんど国がその部分はしょっておるというのが通例だと思います。我が国の場合は、明らかに地方に少し背負わさせ過ぎているということは私は言えると思いますから、そういう観点でこの問題は見ていきたいと、こういうふうに思います。 したがって、無駄を省くのはもちろんでございますけれども、魚住先生御指摘のように、地方の歳出規模が減るという傾向になれば、これは地方交付税も減っていって、今までの地方の借金を返すお金もなくなって地方は全く元気がなくなって、この国が元気がなくなると、こういう筋道になりますから。やはり地方財政計画、今年減額になっております。しかし、減額になっていますのは、これは東京とか愛知県等の水準超経費が減っているだけですから、それを除けばプラスの地財計画になっていますから、そういった意味では地財計画が必ずプラス基調でなければいけない、地方交付税もプラス基調でなければいけない、そういうふうに考えておりまして、今年とりわけ地方交付税において、既定の加算と別枠で一兆円、これは総理の号令で増やしていただいたということでございます。 しかし、長期的にはやはり中期プログラムに言う地方消費税の充実とか地方交付税の法定率の引上げというものをやってまいりませんと広い展望は開けないんではないかと思います。
○魚住裕一郎君 続きまして、今も話題になりましたが、地方公共団体金融機構についてお聞きしたいと思います。 公営企業等の金融機構から改組するわけでございますが、一般会計の地方債についても貸付対象を広げるということでありますし、臨時財政対策債も引き受けるということでございます。ただ、この貸付対象が拡大された一方で、貸し付ける資金については段階的な適切な縮減を図るというふうに法案上なされているわけでございます。 地方分権が進んで、地方債の資金の調達について、自助を基本としつつそれを補完する共助としての仕組み、この機構の果たす役割が大きくなるわけでございますけれども、そうすると、貸し付ける資金についても、段階的に減っていくんではなくして、むしろ増加していくというふうに考えるわけでございますが、総務省の御見解はいかがでしょう。
○政府参考人(久保信保君) 地方公共団体が必要とする資金につきましては、先ほども御議論があって大臣からも答弁がありましたけれども、地方公共団体がそれぞれの責任において調達をするということが基本であると考えております。 このため、政策金融改革の一環として創設されました現機構の地方公共団体による資本市場からの資金調達を効率的かつ効果的に補完するという基本的な仕組みにつきましては、今回の見直し後におきましても維持するということにいたしまして、現行の法三十条二項にございます貸付規模の段階的な縮減を図ること、これをそのまま残しております。 ただ、一方で、御指摘がございましたように、特に資金調達能力の弱い地方公共団体につきましては、共同調達によって補完する仕組みを一層十分に整えてやる必要があるとも考えております。 こうした観点から、今回、改正法の中に新たに三十条の三項の規定というのを設けまして、金融市場の混乱や経済事情の変動などによって財源不足対策のための地方債の増発が必要となる場合におきましては、貸付規模を拡大し、地方債の資金調達を弾力的に補完できる仕組み、これを導入をいたしております。
○魚住裕一郎君 この機構については、総務大臣のお父上のことも含めて、画期的な制度ということでありますし、地方財政の自己決定権という意味でも大事なことだと思います。 地方財政審議会の中でも検討会の報告の中では、「真に地方の共同資金調達機関としてその歩みを進めていくためには、国が法令によりその貸付対象事業や貸付枠について、重点化や制限をすべきではなく、出資者たる地方公共団体の判断に委ねるべきである。」というふうに書かれているわけでございますが、実際のところ、しかしスキームは、総務大臣の同意、許可を得た地方債に限り資金を貸し付ける、また、貸付対象事業や事業ごとの貸付額は地方債計画によって決定されるというふうになるわけですね。 そうなると、一体、今の地方分権改革を推進して、自己決定権といいますか、それを拡充させようという趣旨とはちょっと違うんではないか、極力国の関与は控えるべきではないか、それこそが地方分権を推進する総務省の取るべき立場と考えておりますけれども、総務大臣の御見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私並びに総務省は全国の地方公共団体の最大の応援団だと思っておりますので、そういう意識で取り組みますので、それほど御心配されることはないとは思っております。 ただ、先生のおっしゃる意味はよく分かるので、せっかくこの悲願が成就して地方の共同出資による共同調達機関ができたわけでありますから、それは国の関与は本来できるだけ少なくして、貸付条件とか貸付規模についても機構の判断あるいは自治体の希望にこたえるという方向に行くべきだとは思いますけれども、現在はこのような制度になっております。 もちろん、機構は国からの出資も保証も一切ありませんから、その分、何というんだろうな、財務省なら財務省には余り気兼ねしないでやっていけるということは歴史的に見れば非常に大きな意味があるんだろうと、こう思います。 今回の見直しによって、公営企業のみならず、一般会計についても地方公共団体の資金ニーズに適時適切に対応し、貸付対象、貸付期間、利率設定方式等についても機構が柔軟に対処することが可能となるわけでございます。 また、貸付規模を地方債計画に計上するに際しては、機構の意見を十分に踏まえて、機構の財務基盤の枠組みにより可能な範囲で設定することとしておりまして、総務省としては、機構が主体的に運営ができるように、余計な口出しはしないで、できる限り主体的に行動できるように見守っていきたいと思っております。
○魚住裕一郎君 次に、税制の抜本見直しと地方税の充実という観点でお聞きしたいと思いますが、数次の経済対策の中で税制の抜本改革の全体像ということが議論されました。それを受けて政府は、持続可能な社会保障構築とその安定財源確保に向けた中期プログラム、これは去年の十二月二十四日、閣議決定したわけでございますが、その税制改革の基本的方向性が示されたわけで、今回、今審議中の所得税法の一部改正案の附則に盛り込まれているところでございます。 この基本的方向性の中で、地方税制につきまして、地方分権の推進と国と地方を通じた社会保障制度の安定財源の確保の観点から、地方消費税の充実を検討するとともに、地方法人課税の在り方を見直すことにより、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築を進めることというふうにされているわけであります。一方で、消費税について全額社会保障給付に充てるということも盛り込まれているわけでありまして、その書きぶりと地方消費税の充実はどう考えればいいのかなというふうに悩んでおりますが、一部報道によれば、先般の地方分権改革推進委員会で行われた財務省、総務省に対するヒアリングにおいて、全額社会保障に充てるとした附則の消費税は国の消費税で、地方消費税は入らないというふうに明言されたということでございますし、また、この見解は両省の調整済みであるとも報じられているわけでございます。 議論はこれからだというふうに思うわけでございますが、今示したこの中期プログラムを踏まえて今後どのように地方税の充実に取り組まれていくのか、総務省にお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(河野栄君) お話しいただきましたように、昨年末に閣議決定をされております中期プログラムにおきまして、税制抜本改革の道筋と併せて各税目の検討の基本的方向性というものが定められておるわけでございます。 その中で、御指摘いただきましたように、消費課税のところでは、消費税の全額がいわゆる確立、制度化された年金、医療、介護の社会保障給付と少子化対策に充てられることを予算、決算において明確化した上で消費税の税率を検討するというふうに書かれておるところでございます。ここで言う消費税は、これ消費税法に定められております消費税、すなわち国税について記述しておるということでございます。 地方消費税につきましては、これも御指摘いただきましたけれども、別途、中期プログラムの地方税制に関するところで、地方分権の推進と国、地方を通じた社会保障制度の安定財源確保の観点から地方消費税の充実を検討するというふうにされておるところでございます。充実の観点として地方分権の推進ということと社会保障制度の安定財源確保と、こういう二つの観点を記述いただいているところでございます。 地方税制につきましては、地方分権を推進するのと併せまして地方税の充実を図っていくということがもちろん大事でございますし、その際には、中期プログラムにも述べられておるところでございますけれども、税源の偏在性が小さくて、そして税収が安定的な地方税体系をつくっていくと、これが最も重要な課題でございます。その中で、地方消費税は、これは基幹税目の中で最も偏在性が小さい、そして税収も安定している税でございますので、望ましい地方税体系をつくっていくということで、まさにかぎとなる税でございます。 今後、大臣の御指示の下に、地方団体ともよく連携を図りながら、地方消費税の充実を基本とする地方税改革の実現にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○魚住裕一郎君 もちろん、今経済がこんな状況ですから、しっかり景気回復をさせた上で、また無駄を排除した上で議論をしていかなきゃなりませんけれども。 今、大臣、消費税全額社会保障に充てるとした場合、地方交付税の原資に回っているものがあるわけですね、二九・五%ですか。そうすると、この率が減っていくという形になりかねないなというふうに見えてくるわけでございますが、大臣として、消費税も含めて、交付税の対象税目あるいは法定率についてどのように対応していきたいとお考えなのか、御答弁いただきます。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方財政をその基盤を強化する、あるいは今の危機的状況を克服する、将来の見通しを付ける、地方分権を進めるということを考えた場合には、これは本当に現状の、何というんでしょうか、こう薬を張っていくようなやり方ではとてもそうした目的は達成できないだろうと。やはり地方税財政制度そのものを大きく変える以外にないと。よく国税、地方税の割合は一対一が目標ですと、こう申し上げておりますが、それは抜本的な税制の改革がなければそれを果たすことができないと。 取りあえず、中期プログラムの中で消費税という話が出てくる。それは今、税務局長が申し上げたような解釈になるんだろうと思いますが、私は、とにかくその中で地方消費税というものを充実してもらわなければ困るということを言い続けているわけでございます。 問題は、地方交付税法第六条の三第二項に書いてある、つまり一般的な解釈としては、配らなくちゃならない地方交付税に対して法定率で計算したものが著しく少ない、一割以上少ない、そういう状態が三年間ぐらい続いたときには、地方行財政制度の改正又は地方交付税の法定率の引上げを行うことということが法律に書かれているわけでございますので、これは魚住先生御指摘のとおり、地方交付税の法定率の引上げはこれはもう絶対に検討していかなければならない課題だというふうに思っております。
○魚住裕一郎君 次に、地方税の徴収体制ということについてお聞きしたいと思いますけれども、三位一体改革、いろいろ評価はございますけれども、三兆円という今までなかったような規模の税源移譲がございました。また、地方財源が厳しいということでございますし、その徴収体制、そしてまた納める方も多くなってきているわけでございまして、納税者の視線が地方自治あるいは税務行政、大変厳しい目が向けられているだろうというふうに思っております。 だから、地方自ら掛けた税金はきちっと徴収するということが地方自治の第一歩というふうに考えております。大臣も答弁の中で、地方の税は会費だというようなお話もございましたけれども、会費を納めていないというのは大変なことだと思います。数年前かと思いますけれども、千葉の有力県会議員が、市民税ですか、固定資産税も大変な滞納したと、時効に掛けたと。親類の方が市役所におって云々ということで大変な騒ぎになったことがございます。 税務行政というと、余り目立たない、しかし滞納整理となると住民に嫌がられるという、そういう行政分野でございますけれども、しかし、やはり自らの自治体を自らが支えるという、民主主義の根幹を支える大変重要な仕事が税務行政だと考えておりますけれども、この徴収率アップと民主主義という観点から、総務大臣の御所見がございましたらいただきたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 確かに、魚住先生おっしゃるとおり、地方分権を進める中では、地方における税の徴収体制がきちんとしておって滞納がほとんどない世の中をつくることは、いわゆるみんなで地方を支えていこうという民主主義の根幹にかかわる課題なんだろうというふうに思っております。どんな地方制度になっても地方交付税的なものは残るだろうと。道州制にしたって、それは当然地方交付税的な形で、何というんでしょうか、各自治体の財政を助けるものは必要なんだろうというふうに思っております。 おりますが、やっぱり何といっても自主財源のイの一番は地方税でございまして、その自主財源がうまく徴収できない、滞納が多いということであれば、これは大変大きな問題になります。したがって、税負担が公平であるようにしなければなりませんし、納税者に信頼されるような行政を展開するという必要がございまして、地方税の徴収体制の整備は喫緊の課題だというふうに思っております。 しかも、平成十九年より実施されたいわゆる所得税から住民税への三兆円の税源移譲というのがありまして、そのことでやっぱり住民税の重みというのははるかに大きくなったということを考えますと、地方の徴収の現場の声などをよく伺いながら、また地方団体に我々としてできる適切な情報提供を行っていきたいと思っておりますが、これより以上のことは事務方に聞いていただければ有り難いと存じます。
○魚住裕一郎君 徴収率といいますか地方税の収納率、一時期収納率の粉飾まで報道されたことがございますが、地方は本当に苦労して頑張っていると思っているわけでございますが、いろんな取組をやっておりまして、コンビニ収納とかあるいはクレジットカード納付とか、そういうようなこともいろんな動きがあるようでございますが、結局、徴収技術あるいは専門知識が十分にある税務職員を増やして全体的な徴税能力の底上げを図るということが基本になるんだろうと思います。 そんな観点からいえば、全県的な滞納整理機構というのが茨城県を始め各地で広がっていることであるわけでございますが、このような地方の動きを総務省としてどの程度把握しているのか、またそういった動きを支援すべきであると思いますけれども、現状及び今後の支援策をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(河野栄君) 地方税の徴収確保をきちんと図っていくということは、先ほど大臣からもお答えがございましたけれども、一つには当然歳入の確保という観点もございますし、それから税務行政、ひいては行政全般に対する信頼を確保していくという上で大変重要であろうと思っております。 実際の徴収の状況でございますけれども、十九年度の実績で申し上げますと、いわゆる現年課税分、これは、十九年度に新たに課税した地方税は十九年度中に九八・四%を徴収をされております。残りの部分につきましても翌年度以降徴収を進めていくわけでございまして、最終的には、今までのデータからいたしますと九九%を超える額が徴収されるということになると考えております。 この地方税の徴収に関しましては、とにかく基本は地方団体がそれぞれよく研究をし努力をしていただくということでございますけれども、具体的な取組といたしましては、例えば、先ほども御指摘ございましたけれども、市町村共同であるいは都道府県も交えて広域連合でありますとか滞納整理組合を設立するなどして事務の共同化あるいは広域化を図るといった取組、さらには都道府県から市町村に職員を派遣するなどいたしまして都道府県、市町村間での協力連携を強化していくこと、あるいはインターネット公売でありますとかタイヤロックという手法による自動車の差押えといったものを地方団体でいろいろ工夫をいただいて、滞納処分の実施を行っていただいているところでございます。 総務省におきましてもこれまで、例えば一つは地方交付税の算定におきまして徴税努力を反映する算定の仕組み、いわゆるインセンティブ算定と言っておりますけれども、これを導入をいたしましたり、それからコンビニ収納を可能とするような地方自治法の政令の改正でございますとか、そういったことを通じまして民間委託の活用等を図る取組、さらには、軽油引取税につきまして脱税防止対策の強化でありますとか、自動車税につきまして、都道府県間の転出入があった場合に月割り課税の仕組みがございましたけれども、これを廃止するといった制度改正などを行いまして徴収率の向上のための環境整備を図っているところでございます。 まさに、各地方団体いろんな工夫をいただいて取組をいただいておりますので、これにつきましては毎年私どもの方で調査をいたしまして、その状況を取りまとめた上で各都道府県、市町村に情報提供をさせていただいております。さらには、税務行政の運営で特に貢献があったと認められる地方団体につきまして、これは税務組織等を表彰する制度を設けておりまして、そうした実績も全国に紹介をさせていただいているところでございます。 非常に地道な部分ではございますけれども、引き続き私ども納税環境の整備や情報提供を通じまして、地方団体における徴収確保がしっかりできますように、その取組を支援してまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 収納率アップしろといっても、布団をはぐような、そういうちょっと差押えみたいなことはやめてもらいたいなとは思いますけれども、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 次に、公立病院についてお聞きしたいと思います。 地方公営企業の中で最も赤字を抱えているのはどこかと。下水道だと言う人もありまして、下水道の場合は浄化槽があるから何とかできるかなと思いますが、病院事業もかなり大きい。先般も取り上げられました。 おととしの十二月の末に公立病院改革ガイドラインというのを出されて、経営効率化あるいは公立病院の再編・ネットワーク化、あるいは経営形態の見直し、そういうことが策定されたわけでございますが、これは技術的な助言だというふうに言われているわけでございますが、病院経営の効率化に向けて努力し過ぎる余り、結果として医療サービスの低下につながっては本末転倒だと思います。特に再編・ネットワーク化、必ずしもうまくいっていないという事例もあるようでございますし、また、ネットワーク化自体がうまくいっても、地域交通が衰退してしまって高齢者が病院にアクセスできないという事態も起こり得るわけでございます。 総務省として、この各地の事例についてきめ細かく把握して対応することが求められると思いますけれども、総務省いかがでございましょうか。
○政府参考人(久保信保君) 近年の公立病院におけます医師不足の深刻化でございますとか経営悪化などを踏まえますと、地域全体で必要な医療が効率的に提供されますような広域的な再編ということは、やはり一つ大きな課題ではないかと考えております。 ただ、一方で、全国に設置されました約千の公立病院をめぐる状況は、都市部であるか農村部であるかといった立地条件でありますとか病床の規模、あるいは一般病院か専門病院かといった医療機能などにおいて様々であると思います。したがいまして、再編を行うとしても、その具体的な形態ということになりますと各地域の実情に応じて多種多様なものになるというふうに考えておりますけれども、いずれにいたしましても、医療機関の間で機能分担を徹底して議論していただいて、そして相互の連携を強化するということがもうこれは不可欠だと思います。そうした議論の過程では、団体間の意見の調整など多くの課題が生じると思われますので、是非とも都道府県にも積極的にそうした議論、検討の場に参加をしていただきながら、各地域の実情に応じた再編・ネットワーク化を考えていただきたいと、こう思っております。
○魚住裕一郎君 それで、昨年十二月に公立病院に関する財政措置の改正要綱というのが公表されました。過疎地であるとか産科、小児科、救急医療、本当に地域の安心、安全のためになくてはならない措置だと思っておりますけれども、しかし、構造的に立地条件とか地域の人口構成とか慢性的に赤字とならざるを得ないようなそういう病院もあると思いますし、そもそも医師不足から医業収入が大幅に減少しているという病院もあるわけですね。だから、今般拡大された財政措置の効果を見極めつつ更なる支援措置を拡大していくということも必要ではないのか。 また、医師不足とか診療報酬の充実とか国の政策に左右される部分も多いわけでございまして、総務大臣におかれては地方の立場から他の省庁に積極的に働きかけていただきたいと思いますが、御決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 公立病院の問題というのは本当に大変な問題だと私は思っておりまして、重要であるから大変なのであって、つまり、やっぱり公立病院というのはそういうパブリックな公的な責務を負っているんだろうと。つまり、医療というものは、それはすべて医師は聖職であるというふうに私は思っておりますけれども、私立であるならば採算が取れるように、嫌な言い方ですけど、もうかるような立地というものができるわけですが、公立病院というのは本来、赤字赤字と我々も言いますが、赤字という概念でとらえていいかどうかと。 つまり、採算取れないことが分かっていてもその地域の医療のためには必要だということで、救急とか周産期医療とかそうしたことも全部やらなければならない。よほどの人口密度の低い地域でもそれは、公立病院がなかったら病院ゼロになってしまう、それこそ無医村になってしまうからそこに置かざるを得ないという、そういう宿命と責務というんでしょうか、これを果たしている公立病院だからこそ、これを助けていかなければならないという強い使命感を私は持っているつもりでございまして、今年は七百億円ほど交付税措置を追加しました。ただ、フローとして年間二千億円程度の経常赤字が出ておるわけですから、七千億の増額はその三分の一程度にしか該当しないと、こういうことでございます。 ガイドラインについて、これは批判を受けることもあります。ただ、技術的助言としてガイドラインを示して、改革プランを作ってくださいと。これは、やはり効率化とかそういうこともお考えをいただきたいというふうに願うわけでございます。 ですが、私は、公立病院の経営の実態等を今後も小まめにつぶさに把握しながら、毎年度の地方財政対策というものをこれからも続けていかなければならないと。最初に申し上げた公立病院というものの存在意義ゆえに地方財政措置をとるという責任は、我々には大きなものがあると考えております。
○魚住裕一郎君 要するに、大臣として他省庁への働きかけの部分についてはどうでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私さっき七千億と言ったんですかね、七百億の間違いです。済みません。 もちろん、これは政府を挙げて取り組む課題でございますから、これは当然厚労省にきちんと話をしていかなくちゃならないと思うし。 ただ、私は、文科省については、私が政務次官やっておりました文部政務次官のときに、医師不足だと言ったんですね。臨時増募をどんどん認めていった。七年か八年たって私が文部大臣でもう一回文部省に帰ってきたら、医師が多過ぎるというんでどんどん減らしていったと。相当、私にも責任があるけど、見込みや見通しの悪い役所だなという思いはあるわけで、これ、何で医師過剰だ医師過剰だとあのときにあんなに私の文部大臣時代に言われたのか、今の状況を見るとすごく顧みて恥ずかしいものを感じるわけで、文科省には正しい見通しを持つように、もちろんこれは厚労省もそうだと思うんですが、正しい見通しを持つように政府全体で頑張っていきたいと思います。
○魚住裕一郎君 次に、定額給付金関連について一点お聞きしたいと思います。 この間、東京都の中野区行ったら、もう定額給付金の申請書というのが送付されておりまして、かなり盛り上がっているといいますか、まずとにかく三月三十日、三十一日にはもう第一回目の振り込みをしよう。昨日、愛知県の碧南という市に行ってきたら、四月の頭には振り込めるようにしようということで、かなり地域、頑張っているなというか盛り上がっているというのが実際の姿であります。 中野でいえば、この事務費の採決のときには、共産党さんは採決におりましたけれども、民主党さんは退席されたというふうに言われておりますけれども、これは盛り上がれば盛り上がるほど、報道等でございますけれども、やはり詐欺というのが報道されつつあるといいますか、ちょっと出てきているようでございますが、この定額給付金詐欺なるものが発生しているのかどうか、またそれに対する対策、対応、総務省また警察庁にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(西村泰彦君) まず、被害状況でございますが、昨日、三月十八日現在の定額給付金事業をかたった不審電話等に関しまして、三十一都道府県から百六件の報告を受けております。その多くは、市区町村の職員をかたり個人情報を聞き出すなど、詐欺等の犯罪には至らない事案であります。しかしながら、十四件につきましては、ATMへ誘導するなど振り込め詐欺に至りかねない事案もあるところであります。なお、昨日までのところでは実害が発生したとの報告は受けておりません。 対策でございますが、警察庁におきましては、総務省とも連携いたしまして、定額給付金事業をかたった振り込め詐欺等の犯罪防止のための広報啓発活動を行っております。また、各都道府県警察におきましても、定額給付金事業の実施主体となる市区町村と連携して、広報啓発活動等の防犯対策や定額給付金事業に関連する犯罪等の情報の共有などの施策を実施しておりますほか、事案発生時の積極的かつ迅速な捜査を行うこととしております。 今後とも定額給付金事業をかたった振り込め詐欺等に対する予防活動及び取締り活動に万全を期してまいりたいと考えております。
○政府参考人(岡崎浩巳君) 総務省としましては、これまで警察庁を始め関係省庁と連絡をいたしまして、一つには総務省のホームページに注意喚起文を載せております。また、三度にわたりまして総務省の広報誌に掲載をいたしております。それから、地方団体に対しましては広報並びに対策の強化について二度にわたってお願いをいたしているところでございます。さらに、全国の新聞、地方新聞を含みます全国の新聞にも二度にわたりましてこの注意喚起文を掲載したというようなことをしてきているところでございます。こういうようなこともありまして、また警察御当局あるいは市町村、金融機関等の御尽力もいただきまして、幸いにして今のところ実害は発生していないという状況であります。 ただ、給付を開始する市町村が出始めてからこうした事例が増えているということもございますので、今後につきましては、テレビやラジオなども活用して広報を行っていきたいと思っております。その中で、総務省や市区町村が給付に当たってATMの操作をお願いすることや手数料などを求めることは絶対にないということを特に重点を置いて広報しまして、詐欺等の犯罪行為への注意喚起を行ってまいりたいと思います。あわせて、市町村にも給付事業の実施に際して積極的に広報を行っていただくように改めてお願いしたいと思っております。
○魚住裕一郎君 終わります。
○委員長(内藤正光君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十五分まで休憩いたします。 午後零時十八分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(内藤正光君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○武内則男君 第百七十一回通常国会の総務委員会におきまして質問をさせていただきます。民主党・新緑風会・国民新・日本の会派を代表して、民主党の武内則男です。よろしくお願いいたします。 まず最初に、地方財源不足の状況についてお伺いをしたいと思います。 地財計画の策定の前段階として、財務、総務両省間で地財対策の協議が行われ、地方歳出全体の確定とそれに対する地方歳入の見込みの見積額が確定され、その上で地方財源不足とその補てん対策の確定が行われ、二〇〇九年度の地方財政全体の歳入歳出が決められると承知をいたしております。 そこで、地方財源の不足が生じる原因の一つには、地方全体の歳出の約七割近くが国の法令等で事務事業の実施が義務付けられており、国の政策変更で地方の歳出が拡大をしたりあるいは縮小したりすることがあることが言えると思いますが、御所見をお伺いをいたします。
○政府参考人(久保信保君) 地方歳出でございますけれども、国庫補助関連事業でございますとか、国が法令などで基準を設定している事業でありますとか、国が法令でその実施を義務付けているといった経常的に実施せざるを得ない事業に要する経費、これが多くを占めているということはまさに御指摘のとおりであると思っております。 その一方で、これを賄います地方税財源が引き続き不足をしているということに加えまして、自主財源である地方税及び地方交付税の一定部分は景気の変動の影響を大きく受ける法人関係税収となっておりまして、これらが景気の悪化に伴って地方財源不足の拡大要因となっていると考えております。 ただ、地方財政法第十三条、これはもう委員御案内のことと思いますけれども、この条文におきまして、国が法令等で地方に新たな事務を義務付ける場合には、国はそのために要する財源について必要な措置を講じなければならないというふうに明記をされておりまして、国による義務付けが財源不足の主たる理由というふうには私どもは考えておりません。
○武内則男君 ありがとうございました。 二つ目には、地方の歳入は、いわゆる地方税、利用料、それから手数料など、自主財源は限られております。法定分の地方交付税あるいは国庫支出金、地方債など、国からの移転財源によっても国の法令等で義務付けられた地方歳出や不可欠な地方単独事業を補えないことにあると思いますが、御所見をお伺いします。
○政府参考人(久保信保君) 地方財政の現状でございますけれども、これは引き続き巨額の財源不足、平成二十一年度も、ただいま委員が御指摘ございましたように、いろんな対策を講ずる前の財源不足額が、十兆五千億という巨額の財源不足が生じまして、地方交付税法の第六条の三第二項に該当する厳しい状況、これが平成八年度以降十四年にわたって続いていると、こういうふうに認識をしております。 御指摘のように、歳出面において国が義務付けている社会保障や義務教育、あるいは住民生活に欠かすことのできない治安、消防、高等教育、あるいは過去の経済対策などに基づく公債費などが増加する一方で、先ほども申し上げましたように、歳入面におきましては地方税と地方交付税の総額が継続して不足をしているという状況でございます。 これに加えまして、平成二十一年度におきましては、百年に一度と言われます世界の金融資本市場の危機に伴う景気後退によりまして、税収の大幅な減収ということが見込まれております。 当面、私どもといたしましては、景気回復を最優先として税収回復に努めながら、今後経済状況を好転させることを前提に、税制抜本改革に取り組む際には、地方公共団体が住民生活に不可欠なサービスが提供できますように、地方消費税の充実、そして地方交付税の法定率の在り方の検討などに取り組んでいく必要があると考えております。
○武内則男君 そうですね、非常に厳しい状況にあるのは、もうお互いそこは共通認識だというふうに思います。したがって、地方歳出に対して地方歳入というのはほぼもう構造的に財源不足に陥ることになっていっています。 この地方財源不足は地方交付税の増額で補てんをするというのが本筋であるわけですが、いわゆる交付税を増やすには交付税率を引き上げなければならない、そのためには地方行政のいわゆる原資である国税五税の増税が必要となっていきます。しかし、この間、国はその増税ができないために、交付税率の引上げではなくて、財源対策のための財源対策債や臨時財政対策債あるいは交付税特別会計の借入金などの借金で補てんをしてきているというのが現状だというふうに認識しています。 したがって、地方財源不足は地方債等の借金中心で補てんをされるために、当面の財源の確保は保障されますが、またこれらの借金の一定割合は交付税の基準財政需要額に算入をされますけど、その分交付税がきちっとやっぱり増えていくというふうには限らないんではないか。自治体は将来にわたってこれら地方債等の借金償還に追いまくられることになっていく、そういう状況になっていくだろうと思いますが、そのことについて御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 詳しくは局長から御答弁申し上げますが、基本的な問題意識としては委員と私は同じでございます。 例えば、臨財債はこれは実質的な交付税という見方もできます。しかし、これは将来の交付税で全部面倒を見てくれるという地方債でございます。ですから、その年は全く地方交付税と同じように使えるわけでありますが、言ってみれば将来の地方交付税の、先食いというのは正確ではないんでしょうけれども、そういう要素があるわけです。ということは、地方交付税が上昇傾向であるならばそれはいいわけですが、地方交付税が三位一体のときにあったように抑えられる状態になりますと、これはもう、何というんでしょうか、もろに借金ということになるわけでありますから、その辺を考えなくちゃいけないと思っております。 それから、先ほど委員がおっしゃった前の質問に関して申し上げれば、実は三位一体改革のときに私は、義務教育国庫負担金、つまり国が二分の一補助をいたしておるわけでございますが、負担しているわけですが、これを三分の一に引き下げることに対して自民党の中でずっと最後まで反対、反対を叫び続けたわけでございます。 というのは、非常に大きな補助負担金だと思います。これを一般財源化した場合に、これは地方はどうしても払わなくちゃいけないお金でございます。もし地方が自由にやるとすれば、教職員の数が減ってしまうという教育の破壊につながるわけですから、義務教育のようなものはむしろ一〇〇%、国の義務教育国庫負担制度は一〇〇%負担だっていいんじゃないかという議論をずっとしたわけでございますが、冒頭の先生の御発言を聞いておりますと、だから言わぬこっちゃないというわけではないんですけれども、やはりそういう要素、国がきちんと保障しておくべきものを、やたら一般財源化して地方に押し付けた分が地方にとって厳しい財政状況を生むという原理はあると思っております。
○武内則男君 ありがとうございました。 それでは、財源不足の補てん対策について若干、地財計画に入る前にお伺いをしたいと思います。 二〇〇九年度の地方財源不足は、通常収支の不足分を中心に十兆四千七百億円となっています。その原因は、歳入面では再三指摘されている大不況を反映して地方税が大幅に減収をしていることと、歳出面では、給与関係費等を削減をしていますが、社会保障関係費や景気対策等による経費などを容易に削減できないためであります。 この補てん対策は、臨財債が五兆一千五百億、そして地方債が一兆二千九百億、特別交付金二兆七千六百億、特例交付金五百億、交付税一兆二千二百億などで補てんをされるとなっております。地方債中心の借金による補てんであって、これらは後年度の交付税算定の際に基準財政需要額に算入されるとはいえ、もう再三指摘するように、借金には変わりはなく、地方は全体で償還をしていくこととなって、将来の交付税総額の減額要因となるものであるという考えが成立するかと思うんですが、御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) ただいま御指摘の中にもございましたが、バブル経済崩壊後、景気低迷による税収の落ち込み、あるいは景気対策に伴う減税や公共事業の追加のために交付税措置を伴う地方債、これを増発してきた結果、現在、地方債の借入金残高が約百九十七兆円に上っておりまして、その元利償還が地方財政を圧迫する大きな要因の一つとなっているということは間違いないと思います。 ただ、地方債の元利償還金、これは地方財政計画に公債費として計上しておりまして、公債費を含めた地方歳出を賄うために必要な財源は、当該年度の地方財政の運営に支障が生じないように確保するということにしておりまして、これによって地方交付税の総額が減少するというものではないと考えております。 ただ、しかしながら、近年、この地方歳出の抑制、そしてそれに伴う地方交付税等の抑制を進めてまいってきた結果、地方債の元利償還金が増加する一方で地方交付税は減少して、財政力の弱い団体を中心に厳しい財政運営を強いられたという声がある、これはもう事実でございます。 こうした状況を踏まえまして、再三大臣からも答弁がございますように、地方の信頼を確保する観点から、御審議をいただいておりますこの平成二十一年度におきましては、別枠で地方交付税を一兆円増額をし、そして歳出にも同額一兆円を計上すると。そして、そのうちの五千億は雇用関係の特別枠にしておりますが、残った五千億のうちの二千億、これは公債費を、実態を踏まえて公債費の増額という形で今度の地方財政計画では歳出に計上するということにいたしておりまして、地方債の償還に対する財源措置を強化していると考えております。 今後とも、地方債の元利償還に必要な財源を含めた地方税財源の総額確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○武内則男君 それでは、そういう御答弁いただきましたから、地財計画の中身にちょっと入っていきたいというふうに思うんですが、実は地財計画の規模は削減をされていますよね。二〇〇九年度の地財計画の規模は、歳入歳出とも八十二兆五千五百五十七億円で、対前年度比で八千四百五十七億円のマイナスとなっています。前年度より縮減をされました。二〇〇二年度以降八年間に及んで、二〇〇八年は前年度より若干大きかったですが、地財計画の規模縮小に歯止めが掛かっていないんです。地財計画の規模の縮小は地方全体の行政サービス水準の低下にもつながるものであって、差し迫っている失業危機だとか、あるいは雇用確保の対応としては今回全く不十分であるというふうに指摘をせざるを得ないというふうに思っています。 医療や福祉など地域のライフラインの安心、安全を基本に、更に失業雇用対策等を拡充をして、大規模なこの大不況克服策を推進すべきであると考えています。 地財計画は、ピーク時の二〇〇二年度からこの二〇〇九年度までで既に六兆七千四百七十一億円削減をされました。二〇〇九年度地財計画では、歳出は、給与関係費あるいは非公共事業の地方単独事業費、補助事業である公共事業費、投資的経費である地方単独事業費など軒並み削減となっていて、昨年度、地方再生対策費の同額計上と先ほど説明のあった雇用創出推進費の別枠、あるいは一般行政経費の補助事業や公営企業繰出金などを伸ばしています。歳入面では、大不況により地方税の大幅減収、それを補てんする地方債の増発、地方再生対策費と雇用創出推進を担う交付税の増額となっているというふうに思います。 以上申し上げたように、二〇〇九年度の地財計画において、地方債を増発をして地方税の大幅減収を補てんをして地方再生対策費と雇用創出推進費を増額をする方向が見て取れます。 しかし、このまま地方債中心の借金による応急手当てというのは、非常に負担なき財政赤字を生じさせたり、あるいは将来的な景気回復のめどが立っていない中での地財計画の規模縮小であって、景気が現状より悪化した場合の更なる借金の膨脹可能性など不安材料が指摘されているところですが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 例えば国民医療費だとかそういう計算等においても金額というのはどんどん増えている傾向にある、社会保障の経費も同様でございます。そういう中にあって、地方が元気にならなければいけないわけですが、地財計画の規模が縮小しているというのはゆゆしき事態であって、その最大の原因はやはり地方の税財源が十分に確保されていないからでございます。 ただ、平成二十一年度に限って言えば、八千四百五十七億円のマイナスにはなっておりますが、これは東京や愛知県等の水準超経費ががくんと減ったからであって、そうした水準超経費を除いていけば、歳入歳出総額は三千二百四十三億円のプラスにはなっております。ただ、そのことは委員御指摘の長期減少傾向が止まったということには決してならないわけでございます。 ですから、そういう意味で、地方交付税を一兆円特別に増額をしたということは、当然地財計画の歳出も一兆円上乗せをしたということになって、地方の一般歳出が四千億円以上増加するというのは十年ぶりだというふうな評価はいたしておるわけでございます。 また、委員御指摘のあったように、地域活性化・生活対策臨時交付金六千億円、これはもう地方に配ってきておるわけでございますが、それから雇用創出のための基金として、ふるさと雇用が二千五百億円、緊急雇用創出千五百億円、合わせて四千億円の、これは基金という形で都道府県に積んでいます。そうしたものは、実は、実質的には平成二十一年度になってから大いに使われ、執行され、効果を生み出すものだと思います。 ついでに申し上げれば、残念ながら、定額給付金も過半は平成二十一年度になってから効果を生むものとなっております。 そんなことでございまして、東京や愛知県等が地方税収の減に対応して、地方債の増発とかあるいは今まで水準超経費を基金として積んでおったものを取り崩すという動きに出ると思っておりますから、実質的な平成二十一年度の歳出規模は、多分決算段階では相当な数字になるように期待はいたしております。しかしながら、この地方税財政の仕組みを根本的に改めませんと地方の疲弊している状況を直すことはできないと、こう思っております。
○武内則男君 ありがとうございました。 それでは、歳出の主な状況について何点かお伺いをしたいと思います。 地財計画の主な歳出の状況を見ると、従来一貫して伸ばしてきた一般行政経費が初めて減額に転じました。そのほか給与関係費や投資的経費の大幅削減が目立ったわけですが、ただし、公立病院に対するものを中心に公営企業繰出金が伸びています。 給与関係費についてお伺いしたいんですが、二〇〇三年度以降、一貫してずっと給与関係費の削減が続いています。二〇〇九年度は二十二兆一千二百七十一億円で前年度比マイナス八百億円削減となっているわけですが、基本方針二〇〇六以降の地方公務員の削減は、二〇〇九年度でも二万四千人の定数削減、給与構造改革でマイナス四千億円以上が削減となっています。ただし、基礎年金公費負担割合の引上げ分として五千二百四十億円、あるいは退職手当二兆三千六百十億円が計上をされています。これらの結果、給与関係費は、二〇〇二年度二十三兆六千九百九十八億円あったものが、七年たって二〇〇九年度は二十二兆一千二百七十一億円で、この間、この七年間を見るだけでも一兆五千七百二十七億円削減をされてきています。 定数削減の状況を見ると、二〇〇六年、ちょうど骨太の方針が出された、基本方針二〇〇六が出た年ですが、この年でも、採用者数が地方は八万六千六百三十九人に対して、実は退職した人たちが十九万一千五百九十五人、差引きするとマイナス十万四千九百五十六人がいわゆる欠員不補充のままで実質上削減をされていっているという状況になっています。都道府県や政令市、市あるいは特別区、町村のすべてで、少なくとも自治体は、この地財計画が予定をする以上の定数削減を既に実施をしているということになります。 自治体の定数削減、いろいろあって、国からのいろんな通達だとか様々なこともあって、非常に敏感にやっぱり自治体が何らかの条件としてこういう定数削減をやらなければならないということに非常に過剰に反応してきているのではないかなというものが見て取れると思います。 結局、自治体が地財計画を上回る定数削減を実施をしている結果、二〇〇二年度以降、地財計画の給与関係費を上回るスピードで自治体の実際の給与関係費、すなわち決算額は削減をされ続けているということであります。 そこで、給与関係費は今述べたように二〇〇三年度以降一貫して削減が続いていますが、地方自治体は、三位一体の改革以降、ずっと歳出削減を努力を重ねてきましたし、基本方針二〇〇六以降、地方公務員の定数削減目標も既に十二分に目標値を満たしている。 このことで私自身が何よりも危惧をすることは、現在進行中の地財計画を上回る公務員の定数削減が地方自治体の責務であったりあるいは公共サービスの低下につながっていくのではないか、そのことを大変危惧しています。ちょうど二〇〇三年から二〇〇七年の四月まで、ちょうど地財ショックのときも地方議会にいましたから、ある意味言うと、本当に本来果たすべき役割が果たせなかったり、本来やるべき公共サービスが提供できなくなったり、そうしないと財源を組むことができないというところまで既にもう自治体は取組をしていっています。そうすることで結局自治体に住む人たちの生活に負の影響が及ぶ可能性が否めないという懸念がございますが、この点について若干将来的なお考えがございましたら御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 地方財政計画上の給与関係経費につきましては、これは先ほども御議論がございましたけれども、基本方針二〇〇六、これにおける五年間で五・七%の定員純減目標を踏まえた定数の純減を進めるということ等によりまして抑制を行ってきております。 地方公務員の定員の純減につきましては、我が国の急速な人口の高齢化に伴う働く世代の減少に合わせて公務員数も減少していくべきこと、あるいは、我が国の財政事情を踏まえれば定員合理化に伴う財政の健全化が必要であること、また、それには団塊の世代の大量退職を迎えている機会における職員数の抑制が重要になってくるといったようなことを踏まえてそういうふうになっていると考えております。 実際、これも御指摘にございましたが、地方公共団体では、集中改革プランにおきまして、平成十七年から五年間で六・三%の削減の目標を自主的に定めて取り組んでおりまして、平成二十年までの三年間で四・七%の純減に既になっております。 各地方公共団体におかれましては、引き続き、住民のニーズを的確に把握しながら、めり張りを付けた組織の見直しなどを通じて、簡素で効率的な行政体制の整備に努めていただきたいと考えております。
○武内則男君 是非、答弁は要りませんが、申し上げておきたいのは、そういう定数削減だとかあるいは行政改革という名の下に、行政改革という言葉というのは、人を減らしたりとか給与を下げたりとかということが行革ではありません。行政改革というのは、住民にとってあるべき行政の姿を、ビジョンを示すのが行政改革。それに必要な財源や人というものはきちっと要るんですよ。 何が起こっているかというと、この定数削減をもって、結局、人件費だとかいろんなところを削減をしていかなければならない。そうすると、やる事業をやめていかなければならないんですね、やっている事業を。あるいは外に出すしかない。どんどんどんどん指定管理者とか民間委託だとかアウトソーシングだとかといういろんな言葉が並べられる中で、それが行革がイコール人減らしなんだという動きの中で出ていっています。けど、これは、はっきり申し上げます。地方議会において保守系の議員の皆さんもそういうことを言いますが、必ず自分たちに返ってきます、そのことは。結局、公共サービスが低下するわけですから。 民間に出したことによって、参入の機会を保障されている民間と、しかし、その民間は撤退の自由もありますから、そこが撤退をしてしまったら、だれがじゃそれを見るのかといったら、最後は自治体しかないんですよ。だからこそ、そういう最後の責任を負うべき公が、公共が、国や地方公共団体がしっかりやっぱりそこを支えていくというのが本来あるべき姿で、その中でどういう行政が、サービスがいいのかということをきちっと示していく、それが行政改革だというふうに思っていますので、確かに純減を含めて給与関係費が削られていっていますが、定数だけでちょっと申し上げましたが、随分そういう努力をかなりしてきていますから、それがサービスの低下につながって市民生活の崩壊につながる。最終的にはもう一回行政に返ってきますし、市民生活に返ってくるということを是非申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、一般行政経費についてお伺いをしたいと思います。 一般行政経費の地方単独事業は十三兆八千二百八十五億円で、若干、前年度比より百二十五億円ほど減額をされました。しかし、再三大臣の方からも出ていますが、交付税一兆円の別枠分として、地域の元気回復が一千五百億計上されました。一般行政経費の補助事業費は十二兆二千八百八十七億円で、対前年度比七千二百二十七億円となり、増額をされました。 一般行政経費は、自治体の決算額が地財計画を大幅に上回って推移をしてきています。この乖離の原因は、一般行政経費の中の地方単独事業費であります。各個別の自治体が住民生活に不可欠な事業として計上をするこの地方単独事業費と、地財計画が必要と考えて計上する地方単独事業費にずれがあるというふうに私は見えてならないんですが、また、自治体の実施をする貸付金だとかというのは自治体ごとに大きな格差があるわけですが、地財計画上では非常に少なめに計上をしているということもあります。 二〇〇六年度以降、財務省の決算と計画の乖離是正要求によって、地方単独事業費の投資の乖離額の二分の一を一般行政経費に振り分けることになりました。二〇〇八年度でこの乖離はほぼ是正をされたというふうに承知をいたしております。 そこで、地方単独事業費は八兆八百八億円、対前年度比マイナス二千四百九十九億円で、国の公共事業費削減に準じて削減をされています。地方単独事業費は一九九三年以降から自治体決算額が地財計画額を下回り始め、ピーク時の二〇〇〇年度には決算額が計画額を六兆一千二百二十四億円も下回りました。自治体の方は、地財計画でその財源が保証されているにもかかわらず地方単独の投資事業を大幅に削減をして、その分を上に見た非投資事業の一般行政経費に充当をしてまいりました。 二〇〇六年度以降、財務省の決算と計画の乖離是正要求によって地方単独事業費の削減が進められ、二〇〇八年度ほぼ是正をされたとされていますが、その分は一般行政経費の方に振り分けることになりましたが、地方単独事業費の財源は一般財源と地方債が二分の一ずつとされているため、一般行政経費の方に振り分けられたものは一般財源としての二分の一分しかなくて、あとの二分の一はそのまま削減をされるということとなったというふうに理解をいたしております。この分が地財計画後の縮減の原因となっているというふうに指摘することができると思うんですが、御所見をお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(久保信保君) ただいま投資的経費の単独事業のお話と一般行政経費の単独事業のお話と両方ございました。私ども、これも先ほど来御議論がございましたけれども、基本方針二〇〇六、これにのっとって基本方針二〇〇七、二〇〇八、二〇〇九というふうに踏襲されてきておりますので、どうしてもこの閣議決定に沿って、国の予算もそうでございますし、私どもの地方財政計画もそういう方針に沿って歳出を見積もってきております。 その中で、一般行政経費の単独につきましては、基本方針二〇〇六に前年と同水準を維持するという文言がございまして、実際、地方の地方公共団体にとっては極めて厳しいそういった方針になっているということは、これは地方公共団体からも常に指摘をされております。それからまた、投資的経費の単独、これにつきましても、三%カットといいますか、その方針に沿って編成をしてきているということがございます。 昨年は、臨時的な費目として地方再生対策費四千億円、これを当分の間ということで地方財政計画の歳出に計上して、そしてこれは二十一年度も計上しております。そしてまた、御承知のように、地域雇用創出推進費、交付税を一兆円増額したものの半分を五千億という形で計上するということにいたしまして、これも臨時的な経費なんですけれども、今御指摘あったことにこたえようという、そういう気持ちで私どもおります。 投資的経費につきましては、さらに、これは先ほど大臣の答弁にもございましたが、平成二十年度の第二次補正で六千億円の地域活性化・生活対策臨時交付金ということが計上されておりまして、これは投資的経費でも大いに活用できるだろうと、こう思っておりますので、単年ではなくてこれと合わせて見た場合には相当大きなことになっているのではないかと思います。 雇用関係でも四千億というのがありまして、これは厚労省の関係の予算でございますけれども第二次補正、こういったことで、地方財政計画という当初ベースの計画、これの中でも臨時の歳出項目を立てたり、そして、先ほどちょっと言い忘れましたが、地方交付税一兆円別枠で増額させたことに見合って一兆円地方財政計画の歳出も伸ばしている、そのうちの半分が雇用関係でございますので、残った五千億は、これは、何といいますか、今までがおかしかったというとこれは言い過ぎになってあれなんですけれども、必要な歳出の見直しをした。そして、この部分の五千億は、雇用関係は二十一年度、二十二年度だけの措置なんですけれども、こちらのあと残った五千億の歳出の見直しというのは、これは恒久的に見直せたと、こういうふうに思っております。
○武内則男君 御説明いただきましてありがとうございます。 ただ、少なくともこの地方単独事業費の投資の部分については、この間、三%の削減でずっとやられてきていますが、いずれにしても、自治体にとってみたら、自治体が独自に地域住民に不可欠な事業として考えている性質の事業でありますから、地方公共団体の自主性という点に重きを置いたならば、十分いろいろと検討を大きくやっぱり加えていくべき状況ではないかなというふうに思いますので、そのことは御指摘をしておきたいというふうに思います。 次に、雇用創出推進費について伺います。 交付税一兆円の別枠分として新設をされます。五千億は森林の間伐だとか学校の耐震化など地域の知恵を生かした未来につながる事業の推進に必要な経費とも位置付けられているというふうに思いますし、地域での雇用創出が目的とされ、二〇〇九年、二〇一〇年両年度にわたって新たに計上をされることになります。 再三御答弁の中で出ているとおりでございますが、この推進費の配分は交付税算定を通じて特に雇用の厳しい地域に重点的に配分されることになっています。有効求人倍率だとかいろんなことが考慮されて、特に地方に、厳しいところに配分をされることになっているわけですが、昭和大恐慌に匹敵をするような、大変本当に百年に一度の大不況に直面をしているということであれば、不適切かも分かりませんが、わずか五千億程度の見せ金的な雇用創出推進費では全く不十分であるというふうに私は思います。それは、この間、削減をされてきて、地方が自由に使えるようなお金も随分削減されてきた中で、確かにプラスに若干転じたということは一定評価をいたしますが、少なくとも、じゃ、五千億程度で本当に大丈夫なのかというふうに考えています。 こうした今の大不況に対する対策として、高齢者介護対策と介護職員の待遇改善であったり、少子化対策や森林整備、農業等の後継者育成事業に、我が国の地域の未来を切り開くような画期的な社会資本整備事業費に少なくとも数兆円規模の雇用創出推進費を継続実施するべきだというふうに思っています。 そこで、お伺いをしたいんですが、交付税の別枠として新設されたことについては一定評価をいたします。しかしながら、先ほどから言っているように、未曾有の大不況の中において、余りにも額面が小さい、その効果がどれだけあるのかということについては非常に疑問を呈せざるを得ない、そしてたった二年間という措置ですから応急処置的な対応にもなっている。こうしたときに、いわゆる今の状況、高齢化社会を迎えた医療や介護の状況だとか、あるいは地方が疲弊をしていっている、それと同時に疲弊をしていった第一次産業であるだとか、そうした分野の後継をきちっとつくり上げていくということ、そういうものもしっかり視野に入れながら、いわゆる中長期的な視野に立ったこの雇用創出推進費を念頭に置いてもう一回熟慮するべきだというふうに思うんですが、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 額は大きければ大きいほどいいし、年限も長ければ長いほどいいと私も思うんですが、それは国も地方も財源の制約という中で最も有効な使い道は何であるかということで、今回、地域雇用創出推進費五千億という形にいたしまして、今委員おっしゃったような、様々な事柄、例えば障害者の問題、高齢者の問題、いろいろありますが、そうした分野でもこれは雇用が創出できる分野であるならば、中身であるならばこのお金は使えるわけでございます。 また、しつこいようですが、二次補正で認められました地域活性化・生活対策臨時交付金も非常に自由度の高いお金として評判良く使っていただいております。この五千億円の地域雇用創出推進費は、別枠ではありますけれども、地方交付税の中身、中のもの、つまり地方交付税そのものでございますから、非常に自由に使っていただいて、地方の創意や工夫が生きるような形が望ましいと思っております。 その二年間の間に経済・雇用状況が一変することを望みますけれども、そうならないような場合においては、また二十三年度においても新しい仕組みを考えていかなければならないだろうと、こう思っておりますが、できるならば、二十一年、二十二年という二年間の間に、例えば中期プログラムに基づいて税制の抜本的な改革の見通しが立ってくるかもしれませんし、地方交付税の復元、増額という我々の悲願が進んでくるかも、満たされてくるかもしれませんので、そのような状況を見て二十三年度からのことは考えていきたいと、そんなふうに考えております。
○武内則男君 実は、定額給付金の二兆円も大きく議論になってきましたが、少なくとも例えば二兆円とか三兆円という規模でしっかり地方に出して、本当に生活に困っている人のところに直接きちっとした法に基づいて手だてをしていくということが、本来、地方自治体であれば、市町村であれば必ずそういう生活実態すべて把握できていますから、ほとんど、やっぱりそこに直接手だてをしていくということ、そのことは言って、この五千億というお金で、雇用だとか確かに自由に使える部分もあるわけですけど、そこで生活を立て直していくというところにしっかり重きを置いて、是非二年とかということではなくて、将来的にどういうふうになっていくか分かりませんが、そうした費用として本当に今必要なんだということは是非指摘をしておきたいというふうに思います。 次に、公営企業繰出金についてお伺いします。 今回二兆六千六百二十八億円で、前年よりも増額、若干増えました。別枠で公立病院だとか医療・少子化対策で一千五百億円が計上されていったこともあるわけですが、しかしそれでもピーク時からいうと、大体六千億ぐらいが実は削減をされた金額になっています。これが、一概には言えないと思うんですが、研修医制度の改悪による医師不足とともに、公立病院の財政危機を招来をさせてきた一つの原因になっているんではないかなということは指摘することができるというふうに思います。 そこで、公営企業繰出金の趣旨は、最近における社会経済情勢の推移、あるいは地方公営企業の現状にかんがみ、その経営の健全化促進と経営基盤の強化にあります。我が国の高齢化は進行をしており、医療分野への人材育成や公立病院への財政支援というものは国民の命を守るという観点からも不可欠であるというふうに思います。当該拠出金の更なる充実を求めるものでありますが、御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 詳しくは久保局長からお話をしますが、地方公営企業の場合、特に病院を例に取れば、要するに採算性で物事を始めるわけではない。どうしても必要な行政ニーズにこたえるということでやっているわけですから、ですから、例えば公立病院について先ほども御質問がありました。で、ガイドラインというのを示しました。改革プラン作ってくださいと、技術的な助言というお願いをいたしております。 ですが、そもそもが私的な営利企業とは全く違う公営企業でございますから、それをどうやって財政的に助けていくか。つまり公営企業の繰出金でどうやってこれを手伝っていくかというのは重要な課題でございまして、この繰出金が若干、若干というか、例えば平成十二年と比べると六千億ぐらい減っているようでございますが、これは下水道の関係の繰り出しが減少していることだという説明を受けておりますが、今回、病院関係で七百億ばかり、さっき私七千億と言い間違えましたけれども、七百ばかり増額はしますけれども、それでも単年度の赤字二千億の三分の一程度ということもありまして、地方公営企業に繰出金が十分確保できるようにこれからも努めていきたいと思います。 詳しくは局長からお答えいたします。
○政府参考人(久保信保君) 平成十二年度比で約六千億円減少しているという御指摘がございましたけれども、これは内容を見てみますと二つ大きく分けれると思います。 一つは、金利低下が近年進んでおります。それに伴って、下水道事業を始めとする地方債の元利償還金に対する繰り出し、これが減少しているということが一点。それから、上水道、この事業の成熟化ということで、新たな建設投資に伴う出資、これが減少していると、上水道の場合ですね。そういったことがこの六千億円減少していることに大きく影響していると思います。 もう当然のことでございますけれども、公営企業の繰出金、この前提といたしましては、経費の負担区分、地方公営企業法の十七条の二とか、そういったものに従って一般会計が当然負担しなければならない経費、これにつきまして私ども地方財政計画で繰出金の形で所要額を計上しております。 御指摘にもございましたように、平成二十一年度の地方財政計画におけます公営企業繰出金につきましては、上下水道、交通、病院など住民生活に密接に関連した社会資本の整備を着実に推進するということと経営基盤の一層の強化ということで総額二兆六千六百二十八億円、前年度比二百七十六億円増、一%の増ということを確保しております。また、病院につきましては、何回も御議論をいただいておりますように七百億円増加をさせたということでございまして、今後とも、特に公立病院を始めこうした公営企業の繰り出しにつきましては、実態を把握をして、そしてそれに沿った適切な地方財政措置を講じていきたいと考えております。
○武内則男君 是非よろしくお願いいたします。 次に、歳入の状況について見ていきたいんですが、若干時間割が厳しくなってきたものですから現状の地財計画案の分析につきましては割愛をさせていただいて、レクのときにお話をしてあると思いますので意は通じると思いますが、地方交付税は国がすべての国民に保障する最低生活水準としてのナショナルミニマムというものを確保する役割を担っているというふうに思います。 今回、若干ではありますがようやく増額に転じたことについては、先ほども言いましたが評価をいたしますが、しかし、いかんせん、世界同時不況による影響で、我が国の津々浦々にまでその影響が及び、法人税の減収は顕著に現れています。また、前年度課税である個人住民税の今後の徴収額にも非常に暗い影を落としていることから、今回の交付税増額を実は率直になかなか喜ぶことができないというのが今の気持ちであります。 加えて、景気の回復にめどが立たない昨今、将来にツケを回す臨時財政対策債の増発というものはやっぱり慎重に検討を加えていく必要があるんだろうなというふうに思います。臨財債の元利償還は、三年据置きの二十年後償還として、その全額を後年度基準財政需要額に理論的に導入するわけですが、その意味で借金の先送りには若干、一抹の懸念を抱かざるを得ません。臨財債をどの程度発行するかはあくまでやっぱり地方自治体の裁量ですから、財政秩序の確立という観点からも公平かつ適切な対処が望まれると思います。 したがって、今後、法人税等の減収のあおりを受けて都道府県の基準財政需要額の激減という事態が想定をされるわけですが、そのことに対して、減収というものを補てんをされるための措置に関して政府として何か対応をお考えであればお答えを願いたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 私ども地方財政計画を作りました時点、昨年の十二月でございますけれども、それまでの地方税収につきましては、徴収実績でございますとか、法人税を始め国の税収見積り等、その時点その時点で得られる様々なデータを用いてできる限り正確な見積りを行ったつもりでございまして、それに基づいて、交付税の場合には国税の収入見積りに基づいて見込みをいたしました。そして、その結果十・五兆の財源不足が生じましたが、これも埋めて、埋めた上で更に一兆円交付税を増やしたということでございまして、私どもできる限りのことはしたという地方財政計画だと、こう思っておりますが、御指摘のように、今後の景気動向、これにつきましてはまさに予断を許さないものがあると考えておりまして、私ども今後の経済、税収の動向につきましては注意深く見守っていかなければいけないと考えております。 ただ、仮に地方税に減収が生じるということになりますと、これまでも地方財政の運営に支障が生じないように減収補てん債等によって適切な措置を講じてきたつもりでございますし、仮に交付税にそういうことが起きれば、またそれなりに地方財政に支障が生じないような措置を考えていくというふうにしたいと考えております。
○武内則男君 ありがとうございました。 それでは、一般財源の確保と公債費についてお伺いをします。 比較が一概にそれがすべてと言えないというのはよく分かるんですが、いわゆる交付税と公債費を比較をしたときに、結局、これまで国の景気対策に付き合わされた結果として、交付税の八四%分に相当する額が公債費という借金返済に充てられているという点は少なくとも問題ではないかなというふうに思います。別物であるということは承知をしていますが、交付税が十五兆八千億で、公債費が、借金返済が十三兆二千億という、交付税の八四%に当たる部分が借金返済であるということについては若干問題があるんではないかというふうに思います。国と地方を合わせて財政破綻というものが危惧をされる中で、依然としてやっぱり借金依存を続ける姿勢というのは、将来に負担を先送りするということを危惧をします。 御説明が今日もあった百九十七兆円に及ぶ地方の債務残高を当然減らさなければならない、減らすべきだというふうに考えていますが、今後どう対応する御予定か、お聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 地方財政計画でただいま、これはもう委員もお分かりであると思いますので繰り返すまでもないんでございますけれども、地方交付税確かに十五兆八千億、公債費が十三兆と、こうなっておりますけれども、地方税も公債費の償還に充てるわけでございますので、地方財政計画は全体でバランスが取れているというふうにお考えいただきたいと思います。 そこで、債務残高、地方債残高でございますけれども、バブル経済崩壊後の景気低迷による税収の落ち込みあるいは景気対策に伴う減税や公共事業の追加のため地方債を増発をしてきまして、借入金残高は約百九十七兆円に上っております。その元利償還金につきましては、ただいまも申し上げましたが、毎年度の地方財政計画の策定を通じてマクロで所要の財源を確保しておりますが、近年、地方歳出と交付税の抑制を進めてきたということの結果、地方債の元利償還金が増加する一方で交付税は減少して、そして財政力が弱い団体を中心に厳しい財政運営を強いられてきているという声がある、このことは私どもは十分承知をしているつもりでございます。 したがいまして、先ほどまた大臣からお話がございましたが、平成二十一年度では地方交付税を別枠で一兆円増額をしましたし、また、一兆円増額に対応する歳出も計上しておりまして、そのうちの二千億円は、実態を踏まえて、地方財政計画上の公債費、これを増額をしているということにいたしております。 今後とも、地方債の元利償還に必要な財源を含む所要の地方税財源の総額確保に努めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 一言だけ。 先ほども、午前中にもお話をしたんですけれども、今委員がおっしゃるような厳しい状況にあるわけで、それは、地方交付税が十五兆八千二百億であって公債費が十三兆あるというのは、それは紛れもない事実でございます。 ですが、本来なら地方税財政制度のことも大いに考えて地方税を増やしていかなければならないと思っておりますが、諸外国ではなるべく地方に債務が残らないように手当てをしているようでございまして、ですから、国が六百兆で地方が二百兆で合わせて八百兆円の借金があるんですよといろんなところで使われますが、この比率はちょっと、六対二というのは諸外国に比べれば地方に重過ぎるわけで、これ、国に七百五十兆債務があるが地方は五十兆だというような形で、国が肩代わりしている国の方が多いようでございます。 そういった意味では、今すぐできることでないことを言うのは良くないかもしれませんが、今折半ルールというのがございます。でも、そのヨーロッパ的な考え方でいえば、穴の空いたものを折半ルールじゃなくて、穴が空いたものは国が全部埋めてあげるというのが本当は正しい姿なんだろうなとは思います。 ちょっと夢のようなことを言って済みません。
○武内則男君 是非その夢を実現していただけたらと思います。強く望みます、私も。 それで、済みません、時間がないので、道路特定財源のことについて伺います。 資料で出させていただきました根拠、いわゆる財源の根拠となる法律ですが、これについては削除するということでよろしいですね。
○政府参考人(久保信保君) 地方税のことでございますか。
○武内則男君 そう。
○政府参考人(久保信保君) 地方税、道路特定財源、目的税でございましたけれども、これを改めて、特定財源でないように法律改正をいたします。
○武内則男君 だったらその上で、この間、財源不足も含めて指摘をしてきましたが、要は、国がいったん出して、収入として入ってきて、地方に行っている交付金やあるいは補助金がありますよね。既に五千数百億とかというのが地方に行っているお金があろうと思うんですが、それを今回の一般財源化、それで根拠法を廃止をすることに伴うて、いわゆる地方税化あるいは交付税化するということは検討をしていただくことはできませんか。
○政府参考人(久保信保君) 国の道路関係の特定財源、揮発油税を道路整備に使うといった道路整備の財源確保法、これを改正をして、そしてそういう道路に使うという縛りをなくしたということがございまして、その過程で政府・与党の中では、総理の御指示があって一兆円を地方にということがまずございまして、それについていろんな議論があった結果ですね、結果、九千四百億円の規模で地域活力基盤創造交付金というのが創設をされたということでございまして、その過程で交付税というものも、総理の強い指示があるので、予算編成過程において増額をしようということが、この道路特定財源問題とは別に付記されたと、その政府・与党のPTの報告書に。そういうことがあって、そして一兆円の交付税の増額というのが実現できたと考えております。
○武内則男君 済みません、時間が参りましたので、ただ、一言だけ最後に申し添えさせていただきます。 いわゆる地方道で、道路に限定をしたあるいは特定をした交付金や補助金というものを、もう地方が自由に使える財源として組み替えていきませんかということの御指摘です。そうすることで、本当に必要な道路を地方が造りたいと思えば造ったらいいし、医師不足に使おうと思えば医師不足に使ったらいいし、そういうところに使える財源として検討を加えたら地方の収入も増えていくんではないか、そのことを指摘をして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(内藤正光君) 短めにお願いします。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私は、直轄事業は減らせと、みんな地方に移せと申し上げております。そして、そういうふうな形で地方が自由に使えるお金を増やしていくのが本筋の地方分権だと思っております。
○行田邦子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の行田邦子です。 私は、地方交付税について質問をさせていただきたいと思います。今日初めて地方交付税について質問をさせていただきますので、基本的な質問が多くなるかと思いますけれども、御了承いただけたらと思います。 先ほどから武内委員の質疑の中でもありましたけれども、平成二十一年度の地財規模、八十二・六兆円と。この地財計画の中で歳出が歳入をオーバーする部分について、収支の足りない部分を地方交付税で賄うということになるかと思いますけれども、平成二十一年度の予算では、交付税法に定められた国税五税の一定割合分というのは十一・八兆円というふうになっています。この十一・八兆円ですべて収支の足りない部分は賄えられればいいんですけれども、平成二十一年度については更に十・五兆円の財源不足が生じる見込みということになっています。 この財源不足なんですけれども、過去どのような感じだったのかを見てみました。平成六年には五・九兆円の財源不足、以来ずっと、もう恒常的にと言っていいと思うんですけれども、最も多いときで平成十五年度の十七・四兆円、そして来年度平成二十一年度は十・五兆円という、十数年にわたってかなりの規模での、地方交付税では収支不足を賄えない、補い切れないという財源不足が続いている、このような状況になっています。 そこで、政府参考人、久保局長にお伺いしたいと思いますけれども、これまで地方交付税法定分で賄い切れなかった財源不足に対してどのように対応してきたのか、お教えいただければと思います。
○政府参考人(久保信保君) 今委員から御指摘がございましたように、平成六年以来、巨額の財源不足が生じておりまして、昭和二十九年に現在の地方交付税制度ができましたときの、地方財政平衡交付金というのは昭和二十五年からあったんですけれども、交付税にしたのが昭和二十九年でございますけれども、そのときの国会答弁で私ども政府側が申し上げましたのは、普通交付税の額の一割以上ギャップが生ずる、そしてそれが三年間、二年間継続してその次の年も継続するだろうというときには、地方交付税法の六条の三の二項で、地方行財政制度の改正又は地方交付税の法定率の引上げというものが必要であるというふうに明記をされております。平成六年度以降巨額の財源不足が生じておりますが、三年目になりますのは平成八年でございますから、平成八年度以降、そういった地方交付税法の六条の三の二項の状況が現出していると私ども考えております。 どういうふうな対応を取ってきたのかということでございますけれども、平成八年度におきましては、これは単年度の措置といたしまして、財源不足額のうち地方交付税対応分につきまして国と地方が折半をして補てんをするということにいたしました。その内訳でございますけれども、一般会計からの特例加算、それから国の負担分の交付税特別会計の借入金の償還財源の繰入れを法定していると。それから、平成九年度、これも単年度の措置で国と地方が折半をするということにいたしました。 そして、平成十年度から十二年度、これは三年間まとめて法改正をしまして、そして交付税特別会計の借入金、これを行って、その償還は国と地方が折半をして償還をしていくという、特別会計で借入れをして、償還ベースに合わせて折半で返していくということにいたしました。 平成十三年度以降は、三年ごとに法律改正をいたしておりまして、十三、十四、十五、そして十六、十七、十八、そして今の、現在まで続いておりますけれども、十九、二十、二十一年度、これにつきましては、折半対象財源不足の二分の一は一般会計からの交付税特別会計への特例加算をする、そして、残った半分につきましては、地方が臨時財政対策債を発行して、そして元利償還金、一〇〇%これは交付税で後に見ていくという形での措置をしているということでございまして、先ほどの地方交付税法の六条の三の二項、これに立ち返ってみますと、地方行財政制度の改正によって対応してきたということでございます。
○行田邦子君 今、先ほど局長から、平成十年から十二年の間に財源不足を補うために交付税特別会計からの借入れがあったということですけれども、これは平成十三年にはもうやめているとお聞きしています。 更にお聞きしたいと思っていますけれども、借入れの残高、交付税特別会計の借入れの残高が今どのぐらいになっているのか、お教えいただけたらと思います。
○政府参考人(久保信保君) 平成十三年度から、先ほど申し上げましたように、原則として交付税特別会計の借入れには依存しないと、御指摘のようにいたしました。ただ、激変緩和で、それから後も二分の一、四分の一という形で借入れを若干行いました。それからまた、定率減税の補てんにつきましても借入れを行ってきました。 その結果、現在、平成二十年度末の交付税特別会計借入金の残高は三十三兆六千億円、三十三・六兆円となってございます。この借入金残高の三十三・六兆円につきましては、特別会計に関する法律、これの附則の第四条の規定によりまして、平成二十二年度から三十八年度までの間に償還をしていくということになっております。
○行田邦子君 今の御説明いただいた交付税特別会計からの借入れ、三十三・六兆円残っているということですけれども、今までずっと財源不足を交付税特別会計の借入れで賄ってきたと、それがもう数十兆円という金額になってしまったと、かつ、交付税特別会計から借り入れるということは、財源不足分を国とそれから地方全体の連帯責任において返していくということになりますので、どうしても自治体としては自分たちの借金というような意識が希薄になってしまうという考え方から、この交付税特会からの借入れをやめましょうということを平成十三年度に決めたというふうに聞いております。 それで、お手元に資料をお配りしていますけれども、一枚目の左側、御覧いただきたいと思うんですけれども、これが今現在の交付税特別会計借入金の償還計画となっております。元々、平成十九年度に三十三兆円まで膨れ上がってしまったこの借入金を計画的に返していきましょうということで償還計画を立てました。 平成十九年度から償還が開始するはずだったんですけれども、初年度の十九年度の補正で五千八百六十九億円の償還を繰り延べしました。そして、二十年度の償還予定額六千四百五十六億円も更に繰り延べしました。そして、来年度の二十一年度も返済なし、償還なし、先送りと。そして、いよいよ来年度から償還が開始する予定になっていますけれども、これまでずっと計画を立てていたにもかかわらず、先送りに次ぐ先送りをしているという状況です。 この償還計画の最終年度の平成三十八年度にはどれだけ返さなければいけないかというと、三・六兆円を一年間に返さなければいけないと。これは、地方がすべて責任を負って返さなければいけないと、このような計画になっているんですけれども、これが現実的な償還計画と言えるのかどうかというのが疑わしいなというふうに私は思わざるを得ません。 そして、平成十三年に、交付税特会からもう借入れやめましょうということで、ただ、財源不足はずっと続いていたわけですね。その財源不足を補う特会からの借入れに代わる措置として何をしたかというと、先ほど局長から御説明があったような、国が負担する分は一般会計から加算をすると、地方が負担をする分についてはそれぞれの自治体が臨時財政対策債を発行するというようなことを平成十四年から始めています。 そこで、久保局長にお聞きしたいと思いますけれども、今この臨時財政対策債の残高はどの程度になっているんでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 平成二十一年度末時点での地方財政計画上の臨時財政対策債の残高、これは約二十七・九兆円と見込んでおります。ただ、決算統計上の残高、これは実際に発行しない団体もございますので、それを平成十九年度末時点で調べますと十九・七兆円と、こうなっております。
○行田邦子君 そうすると、十九・七兆円というのが実際の残高というふうに考えてよろしいわけですね。
○政府参考人(久保信保君) 十九年度末時点ではそうでございます。
○行田邦子君 そうすると、十九年末時点での実際の借入れ残高が十九・七兆円ということは、平成二十年度にも臨財債を発行していますし、二十一年度は五・一兆円発行すると。二年間で約八兆円、十九年度から発行が増えているはずなんですよね。 そうすると、来年の今ごろには二十七・七兆円に膨れ上がっているということになるかと思うんですけれども、一部、二年分償還するとは思うんですけれども、というふうに、毎年毎年このままでいきますと、臨財債だけで地方分を補っていくと、どんどんどんどんこの臨財債という地方の借金が膨れ上がっていくということになることを私は非常に危惧をしております。 この臨財債、臨時財政対策債についてなんですけれども、先ほどからいろいろとお話がありましたけれども、これは発行するときに国から将来の交付税で措置しますよ、基準財政需要額に見込みますよ、だから借金しても大丈夫ですよということで地方に借金をさせているものと。鳩山大臣の発言にもあったかと思うんですけれども、鳩山大臣がこれは交付税の先食いと言えるというような発言をされたようですけれども、これまさに的確な表現で、私も同感しております。 こういう先送り、それから交付税の先食いということをずっと繰り返していくというこういう制度改正、制度改正と言えるのかどうかも分からないんですけれども、これを繰り返していって本当にいいのかどうかということを疑問に感じております。 それで、先ほど局長からもお話がありました地方交付税法の中に規定がされています。こういった財源不足がずっと続く場合に何をしなければいけないかという規定、第六条の三の第二項にあります。財源不足が交付税法定分の一〇%を超えるような状態が三年続く場合は、制度改正をするか、若しくは交付税率の変更を行うものとするというふうに規定をされています。 ここで、鳩山大臣にお伺いしたいと思います。 もうこの先送り、先食いの制度改正でやっていくというのは限界に来ていると思います。私自身は交付税制度そのものの仕組みを改め直さなければいけない時期に来ているとは思いますけれども、まずお聞きしたいのが、地方交付税法第六条の三の第二項に書かれている交付税率の変更ということを、鳩山大臣、どのようにお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) その前に、せっかく先生いい話をされたから、ちょっとだけ付け加えたいんですけれども、例えば学校の耐震化とかありますね。私も元文部大臣やっておりましたから、そういう関係もあるから、ずっと、どこの学校を建て替えるとか耐震化をやってくれという話をする。ところが、最近は、文科省に話をしないでくれと。つまり、地方負担があるから、地方財政が厳しいから、体育館建て替えるなんて言われたって、金を取ってやると言われたって、こっちは払う金ないからやめてくださいという話が随分あるわけですね。 よくそういう、正確には言えませんけれども、いろんな国の補助金が出るものには、国の補助金が例えば三分の一とか半分とかある、残りは、自己資金は三割でいいですよと、七割は起債で発行していいですよと、その七割のうちのその半分は、何というんですか、将来の地方交付税で見てあげますよという、大体みんなそういう仕組みになっているじゃないですか。それでも、地方は、やっぱり借金だからなと思って、将来の交付税で見てくれるといったって交付税の先食いになっちゃうからなと、こう思うわけですよね。だから、臨財債というのは、おっしゃったように全部が将来の交付税で見てあげるというわけですから、もうもろに将来の交付税をばくばく大食いしているようなものですよね。だから、これはいつまでもこういう仕組みを続けるわけにはいかないと。 結局、今の御質問でいうと、地方交付税法第六条の三の第二項というのは、先ほどから久保局長が御説明しているように、交付税が足りないと。どれくらい足りないのかといえば、法定率で計算した交付税が足りない。一割以上足りない。それが三年ぐらい続くときは、地方行財政制度の改正か地方交付税の法定率の引上げというふうに書いてあると。 私は、さっき地方行財政制度の改正というのに、結局折半ルールだとか、折半ルールなんというのが地方行財政制度の改正と言えるのかなと最初思ったわけですね。だって、全く応急処置じゃないですか。ですが、一応あれは法律上は地方行財政制度の改正ということなんでしょう。だとすると、地方行財政制度の改正ということでやっていくと、また応急処置の応急処置になってきますから、やっぱり地方交付税の法定率の引上げという方に行かないとどうにもならない事態が迫ってきているという認識でございます。
○行田邦子君 今大臣から少し触れられましたけれども、将来の交付税で面倒見ますよと言っている、まあ様々な種類がありますけれども、借金というのは臨財債だけではないですね。 お手元、資料①の右側にありますけれども、二月十二日の日経新聞の記事です。ここに書かれていますけれども、臨時財政対策債と同じように、例えば、何か公共事業をやりますよと。半分国で見ますから、残りの半分はおたくらで見てくださいと。でも、今お金がないでしょうから借金、公債出してくださいと。ただそれは、その分は将来の交付税で面倒見ますよと。一〇〇%ではないにしても七〇とか八〇とかかなりの部分を交付税で面倒見ますよと言って借入れをしているというような財源対策債とかたくさんあると思うんですね。こういったものが一体幾らあるのかということを見ますと、何と約九十兆円に達しているということが昨年の秋、初めて明らかになったということです。これはなぜ明らかになったかといいますと、財政健全化法の施行によって財政の健全性を判断する指標を公表することが義務付けられたことによって明らかになったとこの記事には書いてあります。 九十兆円というと相当な額なんですけれども、これ様々な種類のものが臨財債のような単純な、単純なというか、赤字公債だけではないとは思うんですけれども、積み上げて九十兆円と。将来とにかく交付税で見ますよと言ったものが九十兆円あると。この金額というのは、一年間の交付税の五年以上に当たるわけなんですよね。相当な額だと思います。これ当然その利子も払わなければいけないと。これ将来、本当にこれを交付税で措置することがやり続けられるのかなという素朴な疑問を感じております。 そこで、臨財債も含めてなんですけれども、お聞きしたいと思いますけれども、これ本当に素朴な疑問というかお聞きしたいんですけれども、国が将来の交付税で面倒を見ますよ、基準財政需要額に見込みますよ、だから借金しても大丈夫ですよと言うときに、国は地方公共団体に対して何か覚書を交わすのか、何か担保をするのかと、口約束で終わってしまっているのかどうかということを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 御指摘がございました九十兆円でございますけれども、これは地方公共団体の財政の健全化に関する法律、先ほども御指摘がございましたが、その健全化判断比率の一つでございます将来負担比率を算定する際に用いられる数値のうち、地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額の平成十九年度決算ベースでの全国計でございます。 地方債の元利償還金につきましては、毎年度の地方財政計画の策定を通じて所要の財源を確保いたしますとともに、法令の規定に基づきまして、交付税の算定において基準財政需要額に適切に算入しております。償還が始まりますときに、地方財政法等を改正をして、地方交付税法を改正をして、明記をして、法律上いたしております。 この地方債現在高等に係りますただいまの御指摘があった基準財政需要額算入見込額、これにつきましても、今後の交付税の算定において確実に基準財政需要額に算入しなければならないと考えております。 そこで、私どもといたしましては、もう先ほど来繰り返しておりますけれども、地方債の元利償還に必要な財源を含めた地方税財源の総額確保、これに努めてまいりたいということでございます。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 久保局長はその道のプロだから余り驚かないんですが、私は実はこの九十兆に驚きました。日本経済新聞というのは、徹底して竹中さん寄りのことを書き続けて、私の批判を何回書いたか分からない。かんぽの宿は鳩山邦夫の不当な横やりであると言い続けておりますので、最近読まないことにしておったんですが、たまにはいい記事があるんだということが分かりまして。正直言って私は本当にびっくりしました。要するに、約束手形と書いていますが、そういうことです。将来交付税で見てあげますというのがこんなにあるのは、やっぱりちょっとまともな姿ではない。 したがって、これ毎年すごい勢いで増えていくわけですね、このまま行くと。すぐ百兆を突破していくでしょう。それがどういうことだかよく考えなくちゃいけない。したがって、今局長が最後に申し上げたように、地方消費税の充実とか地方交付税の法定率、これはもう踏み込んでいかなければならないという思いを新たにします。
○行田邦子君 ありがとうございます。 地方にとっては、勝手に借金は国と違ってできないわけです。特にこういったものについては、将来の交付税で面倒を見ますよと言うから、地方からいってみれば借りたわけですよね。こういったものは国で責任を持って将来の交付税で措置をすると言った以上は措置をしてほしいということを申し上げておきたいと思います。 これまでも、三位一体の改革によって五・一兆円地方交付税が削減されたということがよく言われております。地方公共団体からすると、こういった苦い経験もあるわけですから、突然はしごを外されるんではないかという思いが恐らくあるのではないかと思うんですね。やはり国と地方の信頼関係というのが、充実した地方交付税があってこそ初めて成り立つのではないかというふうに思っておりますので、先ほど来の御答弁どおり、自主財源の一つである地方交付税の充実に努めていただけたらというふうに私からもお願いを申し上げたいと思います。 地方の財政、惨たんたる状況です。百九十七兆円の地方の債務残高があるという議論が先ほどからなされています。このような状況に追い込まれた大きな原因の一つが、やはり三位一体改革による地方交付税の削減にあると私は考えております。地方公共団体の側からは地方交付税の復元ということが叫ばれています。 そこで、大臣に御意見をお伺いしたいんですけれども、一方、財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会が昨年十一月二十六日に出している建議によると、こう記されています。読ませていただきます。 最近、地方関係者より、三位一体改革により地方交付税が大幅に削減された結果、地方の財政運営は危機的状況にあるため、地方交付税の復元・増額が必要であるとの主張が行われている。しかしながら、三位一体改革前の平成十五年度と平成二十年度を比較してみると、地方税、地方譲与税、地方特例交付金、地方交付税及び臨時財政対策債の合計である地方一般財源は、二・一兆円増加している。つまり、所要の一般財源が確保されているにもかかわらず交付税を過去の水準に復元するとの主張は、相対的に財政体質が改善している地方から国に負担を付け替え、さらに、将来世代に負担を先送りするとの主張にほかならないと、このように記されています。 これについて、鳩山大臣のお考え、御意見をお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) まず、この財政制度審議会の、何というんでしょうか、建議じゃない、何ですか、今の先生が披露された考え方の決定的な間違いは、地方一般財源というのには補助金は含まれていないわけで、補助金を四・七兆ぐらいどおんと減らしておいたわけですから、一般財源が増えるというか、増えていても、補助金の分を考えれば明らかに減っているわけでございますから、そこの認識が足りないというか、全く違うと。 それから、もう一つ申し上げたいことは、先ほども六百兆と二百兆の話を何度かさせていただいておりますが、これ明らかに、国と地方でいえば、地方の方が懸命に努力をしてきているんだろうと。つまり、地方公務員の給与についてはいろんな議論はあるし、ラスパイレス指数の議論もあるけれども、少なくとも人事委員会が決めた給与水準より下げて給与を配っているところ随分あるんじゃないですか。そうでしょう、すごく多いでしょう。少なくとも国はそうではなくて、こういう方たち全部受け取っているわけですよね。だから、その辺を考えると、いや、国会議員は一割カットやったりしていましたから。この方たちは全然。それは人事院というのは確かに労働基本権の代償だから。しかし、人事委員会が言ったものよりも明らかに少ない給与で我慢しているというような要素があると。 それから、先ほどちょっと私、言いたかったんだけど答弁の機会がなかったんですが、地方単独事業って物すごく重要ですよね、その地方の特色を出すのは単独事業なわけですから。それが、半減なんてものではないんではないかな、三分の一とかそういうレベルになっている。 そういう苦しい状況で、何というんでしょうか、いわゆるプライマリーバランス的に言えば、国よりはましなんだろう、だから財政状況、地方の方がいいんじゃないかという、その大変な誤解に基づいているというのが私の基本的な考え方でございます。
○行田邦子君 ありがとうございます。 国も財政状況大変であるということは、もうこれはみんな認識等しいと思いますけれども、地方もやはり厳しい状況にあると。今現在の国と地方の関係を考えれば、地財計画を作っているのは国ですし、そして、今こうして審議している地方税も国が決めるというような状況にあるわけですから、地方にとってはなかなか自由が利かないような状況の中で借金に追い込まれているということを再認識した上で、是非、鳩山大臣には今の言葉忘れずに努めていただけたらと思います。 それでは、地方交付税について、今まで総額ということでいろいろ質問させていただきましたけれども、今度別の視点から、配分という視点から質問をさせていただけたらと思います。 地方交付税を各自治体に配分するための基準として何があるかというと、基準財政需要額とそれから基準財政収入額、この二つを算定しているということです。それで、この基準財政需要額というものをどういうふうに計算しているのかというのを、私、今回質問するに当たりまして初めて見させていただきまして、大変驚きました。いろんなレベルの事務事業、義務的な経費から投資的なものまで含めて、かなり細かくこの基準財政需要額に盛り込まれています。 それで、各々の自治体においてどのような計算、算出をするかというと、まず、それぞれの細かい項目で単位費用というのが、これは総務省さんが決めています。そこに測定単位、人口とか面積とか学校の数とか学級数とかを掛けると。さらに、そこに細かい補正係数で調整するという大変複雑な作業をやっているということが分かりました。 それで、例えば小学校費について、小学校費という項目があるんですけれども、その中の施設設備保守点検料というのがあります。この単位費用というのは十九万九千円となっています。そこに測定単位である学級数を掛けます。さらに、地域事情を加味した補正係数を掛けて調整すると。こういうことを、数多い項目を更にすべての自治体でやるという莫大な作業量になっているということが分かりました。 それで、お手元に資料をお配りしている二枚目、御覧いただけたらと思うんですけれども、これは何のコピーかといいますと、これは基準財政需要額を算出するための補正の制度説明なんです。こういう算式を用いていますよという説明なんです。こういう本がありまして、この中のコピーを取らせていただいたんですけれども、これは手作業でやっているとはもちろん思わないんですけれども、ソフトがあるとは思うんですけれども、こういう複雑な算式を、すべてではないと思うんですけれども、毎年毎年見直している、法律改正ごとに見直していると、こういうような莫大な作業をやっているということです。 そこで、久保局長にちょっと確認のためお伺いしたいんですけれども、この基準財政需要額というのは何のために算出するのかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 先ほども地方財政法の規定を御紹介いたしましたけれども、国が義務付けをしている場合には財源保障をしなければいけないということがございまして、地方税、これは全国小さな市町村も含めますと偏在をしております。大臣からも何度もお話がございましたように、日本の地方公共団体というのは諸外国に比較して仕事を多くやっている、義務付けられているということがあって、先ほどのように、一方で地方税は偏在しているということでございますから、地方交付税、昭和二十九年から確立いたしましたけれども、この地方交付税によって国の国税の一定割合を必ず地方の共通の財源にすると、そしてそれが足りなかったときには財源対策をやっていくということでございますけれども。 その地方に配るときに、標準団体、市町村であれば十万人、都道府県であれば百七十万人の規模のところでどのような平均的な仕事をしているのか、基準財政需要額というのはそういうものでございますが、それを細かくそれぞれの費目に分けまして、例えば今御指摘ありました小学校費であれば、測定単位は何であり、そして単位費用は幾らであるということを法律で決めて、そして、それだけだとまた、例えば人口の小さなところでは経費は割増しになってしまうとかそういった要素がございますので、それはそれぞれの費目ごとに、この費目ではこういう補正をやりますというのを法律で明記をいたします。 現実に今、極めて複雑な補正係数ではないかと御指摘があったような補正係数、これは実際に七月か八月に、地方交付税を算定するときに省令で補正係数を決めて、そして先ほど言いましたものに掛けて個々の地方公共団体の基準財政需要額を決めるということでございまして、そして一方、基準財政収入額がございまして、その差額が交付税に、個々の地方公共団体の交付税になっていくということでございまして、基準財政需要額というのは極めて重要なものでございます。 我々がよく地方財政措置でこれだけ措置をしましたと言っておりますのは、個々の公共団体の交付税ではなくて、この基準財政需要額に幾ら見ておりますということで数字をよく使っているということでございます。
○行田邦子君 地方交付税の役割として、財源調整機能、できるだけ均衡化するということのために、単純に人口や面積だけで測れるものではないというふうには思います。それぞれの地域差の実情をできるだけこの交付税の額に反映させていただきたいと。そのためにきめ細かい算出が必要だということも理解はするんですけれども、ただ、余りにも細かくなり過ぎていやしないかなと、余りにも作業量が多過ぎるんではないかなということを思っております。 この算出はだれがやるかといいますと、確認したところ、それぞれの地方公共団体の財政課のようなところで交付税担当のような方がいらっしゃって、その方が計算しますと。それと同時に、総務省さんの中の交付税課なんでしょうか、の御担当の皆さんが同じような算出をやると。で、突き合わせて間違いがないかを確認するというような、まあダブルチェックということだと思うんですけれども、ことをやっていますと。そうすると、国と地方を合わせると、それだけでも相当なマンパワーを要しているんではないかなと思うんですね。 さらに、この複雑な算式、これ、もちろん手作業じゃないのでソフトを作っていると。ソフトを開発していて、そのソフトを皆さん使っているということなんですけれども、そのソフトと、それからそのソフトを使うマニュアル、これを作っているのが、財団法人地方自治情報センターというところが作っているということだそうです。 この財団法人は、皆さん、もしかすると衆議院の予算委員会でもこの名前取り上げられたので御記憶されているかもしれませんけれども、御多分に漏れずといいますか、歴代理事長、五代連続国家公務員のOB、総務省さんのOB、いわゆる天下りと。過去三代が自治事務次官が続いて、それから自治行政局長とそれから自治税務局長というような天下りのポストになっている財団法人がこのソフトの開発とマニュアルを作っているというふうにお聞きしています。 それからさらに、先ほど私がお見せしたこの制度解説書というもの、これを発行しているところが財団法人地方財務協会というところで、ここにも常勤理事二人いて、二人とも総務省さんからのOB、天下りというようなデータになっています。 今日は、別に天下りとか国家公務員人事制度について私、お聞きしようと思ってはいないんですけれども、たまたまそういう事実が分かったので一応皆様に御披露させていただいたということです。この件については、また何か機会があれば別の機会に質問させていただきたいと思っております。 大臣にお聞きしたいんですけれども、確かにきめ細かく算出したいというのは分かりますけれども、業務効率からいっても余りにもちょっとこれはやり過ぎじゃないかという点、それから、これだけ複雑怪奇ですと、これ直接携わっている人、地方公共団体の携わっているごく限られた人、それから総務省さんのごく限られた人しかどのようになっているのか分からないという、透明性、それから分かりやすさという点からも疑問があります。 思い切った簡素化がどうにかできないものかというふうに思うんですけれども、若しくは、抜本的にもう地方交付税制度を考え直さなければいけないんではないかと私自身は思うんですが、その点、鳩山大臣のお考えをお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 少なくとも行田委員の方が私よりは詳しいんではないかなと思えますが、こういう資料を集められて。これちょっと想像を絶する、これ、何ですかね。 私、一番怖いのは、まあいろんな補正係数とかあるんだと思うんですが、それは、いろいろ実績とか経験とかいろんなものに基づいていろんな数字が入っていますよね。例えば、七十七万七千円とか〇・〇〇二四〇とか入っていますが、これが絶対確かだというのはだれも分かりませんよね。これが、要するに割り振るための補正係数でしょうから、総額が決まっておってそれを全国に配る場合にこういう係数類を使うということなんでしょうから、これは、この係数に基本的な間違いがあれば全く実態に合わない形で補正されたお金が配られてしまうということですから、頭良く、複雑な計算式を作ることが逆に透明性を失わせるということもあり得ると思いますし、実際、交付税の算定というのは私はちょっと話を聞くだけですぐ分からなくなる。やっぱり総務大臣を二十年ぐらいやらないと多分理解できないんじゃないかなと思うような部分があって、それがいいかというとやっぱりよくないような気がするんですね。なるべく分かりやすい計算の方がいいと。 だって、小学校の高学年か中学校のときに、地方交付税というお金がありますと、それは地方自治体のあるべき収入とあるべき支出の、要するに需要と収入というのがあって、その差を国のお金で埋めています、その国のお金は所得税だ法人税だ酒税などの一定割合でというのを、当時三税でした、私の小学校のころは、そういう基本的なことを学んで大人になる。それを実際に見ると余りに複雑だということで、非常に複雑なものになっていて本当にいいのかどうかという疑問がございます。 地方分権推進計画や累次の基本方針において、算定を簡素化すべきだとの指摘が行われ、従来より算定項目の統合とか、都道府県分の補正係数の半減といった取組は行ってきたようでございます。平成十九年度には更に抜本的な算定の簡素化を図って、交付税の予見可能性を高める観点から、人口と面積を基本として簡素な算定をする新型交付税の部分を作ったと。人口と面積だけというとまたちょっと随分急に粗っぽくなるんですけれども、その辺いろいろな御意見があるので、簡素化しようとする努力はしているようでございますが、それでもまだまだ複雑だと思います。
○行田邦子君 先ほど、久保局長からもこの基準財政需要額、大変大切なものであるという御答弁いただきまして、その理由というのが、交付税措置するというときの、交付税措置するというよく皆さん言い方しますけれども、その意味というのは基準財政需要額の項目に盛り込みますよということなわけですよね。この交付税措置するということについて伺いたいんですけれども、これが非常に誤解を招きやすいというか、位置付けがとても責任の所在が明確になっていないというか、政策や事業の責任や推進の主体が何なのかというのがあいまいになりかねないなというふうに私は思うようになりました。 それで、ちょっと具体的な例一つ挙げて質問させていただきたいんですけれども、妊婦健診というのがあります。平成二十年度の第二次補正予算に盛り込まれています妊婦健診の公費負担の拡充という項目なんです。 この政策について国会でもいろいろと本会議それから委員会で質疑がありまして、次の三枚目の、お手元の資料の三枚目を御覧いただきたいと思うんですけれども、それぞれの大臣の答弁なんですけれども、この安心、安全な出産の確保、妊婦健診公費負担の拡充についての答弁です。 厚労省の舛添大臣、所管の大臣ですけれども、去年の十一月、第二次補正が通る前ですけれども、の厚労委員会で、今まで五回無料化ということでしたが、きちんと十四回無料だということで、国庫補助が半分入りますから、地財措置がありますけれども、是非これは徹底してやっていただきたいと思いますと。次に、これ第二次補正予算が通った翌日でしょうか、その後の麻生総理の参議院本会議での施政方針演説の中のくだりなんですけれども、少子化対策につきましては、妊婦健診を十四回分すべて無料にしますと言い切られています。さらに、一月三十日の衆議院本会議で麻生総理は、妊婦健診の無料化を二次補正予算の財源関連の法律が成立後、速やかに実現すると。さらに、二月二日の舛添大臣は、費用の心配をしないで妊娠、出産ができるようにするため、妊婦健診に必要な回数、十四回程度でございますが、これをすべて受けられるようにしますというような答弁をされています。 これを見ると、特に一月二十八日の麻生総理の施政方針演説を見ると、これ多分、国民の皆さんは妊婦健診がこれで十四回分無料になるんだというふうに、実は私も思っていたんですけれども、思われると思うんですね。実際にウエブを見てみますと、今度から妊婦健診が全部無料になるんだってというようなコメントが随分書き込まれていたりするわけです。ところが、この政策なんですけれども、十四回分すべて無料にしますとは必ずしも言い切れないというか、言ってはいけない仕組みになっているんではないかというふうに私は思っております。 そこで、今日、厚労省さんにお越しいただいていますので、この制度の説明をしていただけたらと思います。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 妊娠された方が安心して出産できるように、妊婦の健康管理の充実、そして経済的負担の軽減を図ること、これは極めて重要な課題であると認識しているところでございます。 このため、先ほど委員からもございましたけれども、平成二十年度第二次補正予算におきまして、標準的な健診項目について必要な回数、これは十四回程度でございますけれども、妊婦健診を受けられるように、二十二年度までの間、これまで地方財政措置をされていない残りの九回分につきまして、国庫補助それから地方財政措置、それぞれによりまして二分の一ずつ支援するというふうにしたところでございます。 厚生労働省といたしましては、こうした取組を通じまして、自治体とも連携を図りつつ、また関係省庁とも緊密に連携を取りながら、引き続き妊婦健診の充実が図られるよう努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○行田邦子君 お手元の資料、四枚目を見ていただければと思うんですけれども、厚労省さんにいただいた資料なんですけれども、この制度の説明なんですが、今御答弁された九回分については、国が半分、それから残りの半分が地方というようにおっしゃったと思うんですけれども、その地方という意味が何なのかといいますと、これは交付税措置しているということなわけなんですね。 もう少し詳しく御説明いたしますと、今この妊婦健診というのは大体必要な回数十四回と言われています。そのうち、今現状どうなっているかといいますと、五回分については交付税措置されています。法定受託事務でも何でもなく、交付税措置されていると。これは、やるやらないは自治体の自由という位置付けになると思うんですけれども、それを今回、公費負担の拡充ということで、厚労省の方から残りの九回分については国庫補助事業として半分、二分の一負担しますよ、残りの二分の一は、実施する地方公共団体に対してはそれは交付税措置しますからそれでやってくださいという仕組みになっているんです。 ということは、まず現状なんですけれども、五回分交付税措置されているということで、厚労省さんとしては、交付税措置されているので、これはもう市町村で五回妊婦健診無料化しているんだろうという前提で何か話を進めているような気がするんですね。ところが、実態を見ますと、今現在もまだ五回未満、公費負担をしている回数が五回未満という市町村も結構あります。さらには、五回以上妊婦健診の公費負担をしていても無料とは限らないんです。私も、ちょっとたくさん数があるので統計的に見ていないんですけれども、一部負担とかクーポンを発行するというようなところもあります。なので、交付税措置していても必ずしも今現在すべての市町村で五回無料化しているというわけではないんですね。そこに加えて、九回分を二分の一の国庫補助で面倒見ますよ、残りの半分は交付税措置だから財源は確保できたという言われ方をされてしまうと、これはミスリードするのではないかなということが私の指摘なんですね。 妊婦健診を無料化するというのは大変いい政策だというふうに思っています。これを少子化対策ということで国が国策として責任を持ってやるのであれば、これは、こういう九回分の半分を交付税措置して、さらにベースの五回分は元々の交付税措置のままという中途半端なやり方ではなくて、十四回分なら十四回分全部、交付金なり補助金で賄うということが筋ではないかなというふうに私は思うんですけれども、厚労省さん、いかがでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 去年の、平成二十年四月の時点の妊婦健診の公費負担について調べた数字でございますけれども、全国平均は五・五回でございました。五回を下回る自治体の数は、昨年四月の時点で約百七十二ございました。 妊婦健診の実施主体は御指摘のとおり市町村でございますから、その内容等につきましては、平成二十年度第二次補正予算の国庫補助の趣旨あるいは国庫補助の措置等を踏まえまして、各市町村において適切に設定されるものというふうに考えております。 国の方針といたしましては、妊婦が安心して出産できるように十四回分の妊婦健診費用について措置したところでございますので、このような趣旨を踏まえまして地方公共団体においても適切に対応していただけるものと考えておるところでございます。また、厚生労働省といたしましても、標準的な健康診査の実施時期あるいは内容について提示したところでございます。 今後、適宜市町村の実施状況などを把握するとともに各市町村との連携を図りつつ、妊婦健診が適切に実施されるように引き続き努めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 それでは、久保局長に伺いたいんですけれども、この場合、交付税措置なんですね。そうすると、地方公共団体からすると、これやる義務はないわけですよね。いかがでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 全く同じ趣旨の御質問が前回もこの委員会でたしかあったと思いますけれども、交付税措置でございますから、御指摘のように、私どもといたしましては措置をしたとおりに使わなければならないということはこれは言えません。言えませんが、国として今の妊婦の方々が安心して出産ができるように十四回分を無料化を何とかしたい、そしてそれは、国費だけではなくて、これまでやってきた地方財政措置というのも活用してやっていくんだという方針で十四回分ということにしたわけでございますので、私ども、一番最近ですと一月の二十日に全国都道府県、政令指定都市の財政課長そして市町村担当課長会議を開いて、その場で財政課長内簡というのを、かなり厚いものですけれども、それを配って説明をいたしますけれども、その場で国の方針、政府の方針はこうなったということですということを詳しく御説明をしている、国はこういうふうな方針で臨んでいるということを説明しているということでございます。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私は昔、悔しい思いをした経験がございます。それは、文部大臣をいたしておりますときに、子供の本離れ、読書離れというテーマがあって、その一つの問題として学校図書館が利用されていないと。もちろん学校司書とか司書教諭という問題もあったんですが、学校の図書館の本が充実していないというので、私は、たしか一・五倍だったか二倍だったか、すべきであると答弁をしたわけです。要するに学校図書館の本を倍に増やそうと答弁をしたわけです。ところが文部科学省にはそういうお金がありませんでしたから、交付税で措置をしてもらったわけでございます。ところが、交付税措置、まさに基準財政需要に積む、財政的に措置したと、こういうことなんですが、ちっとも本が増えないわけでございます。ですから、それが義務ではありませんし、もちろん法定受託事務でもない。 ここが難しいところで、学校図書館の本と、やっぱり人の命に直結する妊産婦健診とは違うと思うので、そこのところはよほど、今局長が答弁しましたように、全国の自治体に厳しく言わなくちゃいけないんだろうと。学校図書館の本を増やせという話は総務省は全く、旧自治省は恐らく全く地方自治体に厳しく言わなかったと思われるわけですから、その辺、これからはうまくやってもらわないと困るなと思います。
○行田邦子君 難しい問題だと思うんですけれども、では何をナショナルミニマムとして、国として全国一律のサービスにすべきかというところの判断が難しいとは思うんですね。その場合に、先ほど大臣おっしゃった人の命にかかわることはという御発言もありましたけれども、じゃ妊婦健診はどうなのかとか、今日本当は御質問しようと思ったがん検診はどうなのかという問題もありますし、どこで線引きするのかというのは大変難しい問題だとは思っております。 ただ、今日指摘したいのは、交付税措置と皆さんよくおっしゃるこの言葉が非常に誤解を招くというか、あたかも地方がやって当然と思われてしまう節があるということを指摘をしておきたいと思って質問させていただきました。 結局、この妊婦健診も、予算は基金を都道府県につくりまして、それが平成二十二年度までなんですね。そうすると、国庫補助事業として効くのは平成二十二年度までと。恐らくこれは妊婦健診無料化って、これはいいと思ってやられる公共団体多いと思うんです、地方公共団体が。で、やりましたと。ところが、平成二十三年度以降国庫補助がなくなってしまうというケースももちろんあるわけです、財政状況厳しいので。そうなったときに、妊婦健診みたいなものって一度無料化にするとなかなかこれ元に戻しにくいと思うんですよ、地方公共団体としては。そうすると、だれがこの分を、このお金を面倒見るのかっていうと、恐らくそれは地方公共団体の自主財源から賄うことになりかねないと思うんですね。こういったこともあるので、その交付税措置というものを安易に使わない方がいいのではないかという指摘を今日させていただきたいと思って質問をいたしました。 もう一つ、先ほどからずっと地域雇用創出推進費のお話が出ております。平成二十一年度一兆円の交付税増額と、実際は前年度の四千百億円プラスですけれども、まあでも増えたということは大変喜ばしいことだと思います。 ただ、これも、地方交付税のそもそも論という話になると思うんですけれども、単純な疑問として、地方交付税というのは地方交付税法にうたわれていますけれども、目的を縛らないと、使途を制限しないというふうにうたわれています。ところが、今回の増額五千億円が地域雇用創出推進費と、特別枠というふうになっているんですね。これは地方交付税の趣旨からするとおかしいんじゃないかと思うんです。目的を縛ってはいけないというのが地方交付税ですので、もし増額をするんであれば、単純に何も名目付けずに増額する方がいいと、それが正しいやり方だと思うんですね。または、国として雇用創出、今やらなければいけないと、地方にも最大限協力してほしいということであれば、これは交付金でいいのではないかというふうに思っております。この点について大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) おっしゃる意味はよく分かります。雇用が緊急の課題であって、そこに確実に使われるという意味であるならば、地方に自由度を与えることも大事だけれども、これは絶対に雇用だよと言ってかっちり縛るような交付金だったらどうかと、こういう趣旨だと思いますと、なるほどと思う部分は正直言ってございます。 基準財政需要額は地方公共団体が標準的な行政を実施するために必要な地方一般財源の額を行政分野別に算定するものであるが、それに加え、その時々の状況に応じて、通常の事業に上乗せして取り組む事業に係る需要について臨時的費目として計上してきたところでございまして、今回の雇用創出推進費はそういう形で臨時的費目として計上してまいったわけでございます。 どういう形を取ろうかということはいろいろ議論があったとは思いますが、地方が自由に使える財源として、既定の加算とは別枠で地方交付税を一兆円増額して、そのうち五千億円を臨時的費目の地域雇用創出推進費としたところでございまして、これは先ほどの妊婦健診十四回と同じように、地方公共団体に助言や要請をしていく中で、きちんと雇用創出を目指して取り組んでいただくように話をしていこうと、こういうふうに考えております。 先ほど四千億の話、別の方に御答弁申し上げました。要するに厚労省の方の四千億、これは縛りがきついから、その代わり人件費比率は高いと思うんです。恐らくこちらの方が人件費の比率は少ないかもしれませんが、地域活性化ということも含めて、地方公共団体が創意工夫してやっていただくという意味では地方自治の精神には合致していると、こう思っております。
○大島九州男君 民主党・新緑風会・国民新・日本の大島でございます。 ちょっと自分の話で申し訳ないんですけれども、私、市会議員を直方というところで三期十二年させていただいておりましたときに総務委員会にずっと長くいまして、我々地元で何かあると、総務省に久保さんという人がいると、久保さんのところに何でも頼みに行かなくてはといって、久保さん、小竹という隣町の御出身で、その久保さんに国会で質問ができるというのは大変私は感慨深いものがございまして、今日は是非よろしくお願いしたいと。 地方議員の感覚で三つほど今日は質問をしたいと思うんですが、ちょっと最初に、今、行田さんが御質問になられたときにふと思ったんですが、国がいろんな事業で交付税という形で今時限を切って二年間だけやりますよと、例えば今の妊産婦の関係も、それによって地方がその事業をやりますと。国からのお金がなくなっても必要ならば続けなくちゃいけないなということで続けるところもあると思うんですが、やめるところもある、それだからって二の足を踏むところもあると思うんですが、国の思惑、国の思いとしては、こういういい事業だからちょっと二年ぐらい少し補助するけれども、よかったらやってほしいなという、そういう思いがあってやっているんですか。ちょっとこれだけ一点、全然関係ないんですけれども、質問させていただきたいんですが。
○政府参考人(久保信保君) 地域雇用創出推進費が二年になっているということは、赤字国債を財源にこれはしていなくて、財政投融資資金の剰余金を、これは金額というのははっきりしていますので、それが二十一年度と二十二年度に充てれるという前提で、したがって歳出の五千億だけではなくて、それに見合う交付税も二か年増額をするということにしたわけでございますが、委員が御指摘されておられるような例えば妊産婦健診の二年の国庫支出金、これは私、厚生労働省の人間ではありませんので、その辺りの状況というのはつまびらかにしておりません。
○大島九州男君 善意で取れば、そういういろんないい事業だから、後押しするのにちょっとお金を付けるからやりなよと。それで、地方としては自分の自立の中でそういった事業は続けてほしいなという、そういう気持ちがあるのかなというふうに取ったわけですが、まあ私のちょっと質問に行きますけれども。 生活防衛のための金融対策において決定された地方交付税の一兆円増額のうち、五千億円については、先ほどから出ております地域雇用創出推進費として地方財政計画に計上されて、各地方団体に対して地方交付税として雇用情勢や経済財政状況の厳しい地域に重点的に配分をするというふうにされております。本会議でも加藤先生の質問にありましたように、各市町村に配分したら少額になるという、そういう指摘がされたわけですが、この五千億円のうち、市町村はまたその半分の二千五百億円というふうになっております。 この市町村の配分については、人口を基本に、歳入合計に占める自主財源の割合や納税者一人当たりの課税対象所得、第一次産業就業者比率を勘案してと、また難しいいろんな計算をするんでしょう、そして、各地方自治体の配分額を試算しているということをお聞きしておりますが、例えば私の地元である福岡県の直方市というあの程度の、うちの規模の自治体ではどれぐらいの金額が試算されるのかをちょっと具体的に教えていただけますか。
○政府参考人(久保信保君) 委員が御指摘のように、この五千億、これ、基準財政需要額の全体のウエートが都道府県と市町村が約一対一でございまして、雇用の費用というのは都道府県も市町村も同様に必要だろうということで、ウエートに沿って一対一、二千五百億円ずつでまず配分をしようというふうに考えております。 そこで、先ほども申し上げましたが、一月の二十日に全国財政課長・市町村担当課長会議を開催をいたしましたけれども、そのときに極めて大きな話題になった項目でございますので、先ほども御答弁を申し上げましたが、補正係数というのは、これは省令で交付決定をする時点、夏に決めます。したがって、それまでの状況を考えて補正係数というのはいろいろ議論をして決めていくんですが、早めに、話題になったことでもありますので、一月の二十日の時点で説明ができるようにということで、補正もこういうものにしていこうということも一応大臣の御許可も得て、方針も立てて、御説明しました。 説明をした以上は、じゃ試算を併せてしてみようということにいたしまして、市町村分につきまして考え方を申し上げますと、測定単位は人口、そしてそれに単位費用千八百四十円を掛けると。そして、段階補正、これは人口の規模が小さいところほど割増しになるということがございますので、段階補正というのも採用していこうと。そしてさらに、自主財源のウエートが低いところに多く行くように、あるいは納税者一人当たりの課税対象所得、これが低いところに多く行くように、そして第一次産業就業者比率が全国平均よりも高いところに多く行くようにといったことの補正を市町村の場合にやっていこうということで試算額を示しました。 ただ、納税者一人当たりの課税対象所得、これは直近のもので計算をしたいと思っておりますので、試算の場合には平成十九年度、そして本算定していく場合には平成二十年度に置き換わると思います。そういう前提でございますけれども、直方市の地域雇用創出推進費、一月の二十日時点で試算をしたところによりますと一億二千百万円でございます。
○大島九州男君 人口一人当たり千八百四十円とか何かそういう細かい数字をいろいろ掛けてやると大体一億行くのかなと思ったら、大体それぐらいな数字だということは分かりましたが。 じゃ、大臣が答弁で、地方の創意工夫によって成果を上げてほしいというふうにおっしゃった。当然、国がこうやりなさい、ああしなさい、これにこうしなさいという性質のものではないわけですから。ただ、この地域雇用を創出する経費として、例えば今言う直方市であれば一億二千万というそのお金が本当にどうなのかと。それで本当にどういうことができるのかというのはやっぱり市町村、いろいろ考えてはいると思うんですけれども、基本的に総務省として、やはりそういった会議があったときに、こういうふうな使い方もあるんじゃないのとか、こういうモデルというのを示されるようなこともあると思うんですが、具体的にこういったものが望ましいですよというようなことを示された例があればちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) これ、先ほど大臣が答弁をされたことを引用させていただきますけれども、交付税でございますので創意工夫をそれぞれの地方公共団体でやっていただければいいと思いますけれども。 例えばということでございますけれども、中心市街地の活性化や産業振興、あるいは学校の耐震化や、防火安全対策、防犯対策の強化を通じた安心、安全な町づくり、あるいは地域における多様な子育て支援などの少子化対策や、高齢者福祉、障害者福祉の充実、それから農山漁村で受け入れた意欲ある都市住民、地域おこし協力隊員というんでしょうか、による農業や間伐等の森林整備といったような多様な取組が想定されるというふうにいろんな場でお答えをしております。
○大島九州男君 今、諸先輩方がおっしゃったように、何か本当にインパクトがなくて、大体今まで流れているようなやつ、何でもいいよというような感じかもしれませんけれども。 私、先日、地元の中小企業の聞き取りをやらせていただいたときに、厚労省がやっている中小企業の雇用安定助成金の関係とか、いろんなところで実際にいろんなお話を聞かせていただいたんですけれども、特に、雇用調整助成金の教育訓練とかいうものについてはどういうことをやったらいいのかがなかなかちょっと分からないとか、実際こういうふうなことをやろうとしたら、それはちょっとそぐわないからそれは駄目ですよとか言われたんで、もう何かやる気がなくなったとかいう話も聞いてみたり。 特に私がこれは大変だなと思ったのは、中小企業緊急雇用安定助成金の適用要件が、最近三か月の生産量がその直前三か月又は前年同期比で減少していること、前期決算等の経常利益が赤字であることというような状況の要件があるわけですよね。その要件の中でも、たまたま私がお聞きをした方は、去年たまたま良かったんで、今年になって急に売上げがぐんと半分に下がったと。そうすると、非常に雇用に不安を持つんだけれども、適用にならないから三か月待って、それでやっと申請できるようになったんですよと。当然その三か月というのは自分の資産というか給料をあれしてでも従業員さんに給料を払っていったというようなことをお聞きしたときに、この適用要件について実際にいろんなパターンが想定されるわけですけれども、そういった適用条件を拡大するようなとか、フレキシブルに対応するようにはなっているんですかね。ちょっとそこを厚生労働省、お願いします。
○政府参考人(大槻勝啓君) お答え申し上げます。 ただいまの御指摘は、いわゆる雇用調整助成金、その中でも特に、昨年十二月一日に中小企業向けに支給要件を緩和し、また助成率も高めて新しく創設いたしました中小企業緊急雇用安定助成金についてのお尋ねでございます。 この制度は、言うまでもございませんけれども、景気変動などの経済上の事由によりまして事業活動の縮小を余儀なくされたと、そういった事業主に対しまして、解雇等をされずに、解雇等を防止する観点から休業、教育訓練を行い、その間、賃金、休業手当等を支払うと、こういった事業主に対しましてそういった休業手当あるいは賃金につきまして助成をするという制度でございます。 御指摘の、この発動の要件といいますか支給要件についてのお尋ねでございますけれども、これにつきましては、先ほど申し上げました昨年十二月一日に中小企業向けのこの制度をつくりました際に、従来はかなり厳しい要件でこれを発動することになっておりました。従来、最近六か月の生産量等が前年の同期に比べて一〇%以上減少しておれば対象になりますというふうになっていたところでございますけれども、この点につきまして大幅に緩和をいたしまして、最近三か月の生産量又は売上高等の平均値が直前あるいはその前年同期の三か月の平均値と比較いたしまして五%以上減少しておれば対象になりますよと。中小企業の場合、前期決算等の経常利益が赤字であれば、その場合はその五%というふうな減少幅は問いませんと、減少さえしておればよろしいということで大幅に緩和をしたところでございます。こういった要件緩和等もございまして、雇用調整助成金も含めましてこの制度の利用が非常に最近急激に増大をしているところでございます。 私どもとしては、これまでの要件緩和によりましてこの制度の本来の目的を一定程度果たせる制度として運用されておるというふうに考えておるところでございまして、現時点で、御指摘の三か月云々という点につきましてこれを緩和するということは、現状では検討をいたしておらないところでございます。 なぜそういった要件を設定するのかということにつきましては、この制度はあくまで景気の変動、産業構造の変化等の経済上の事由によりまして事業活動の縮小を余儀なくされる事業主が対象でございます。そして、そういった生産量あるいは売上高等の要件を見るという背景といたしましては、やはり事業活動の縮小を余儀なくされて休業というような比較的強めの雇用調整を実施せざるを得ないということを判定するためには、やはり指標として最低限そういった要件が必要ではないかと考えておるものでございます。一般的に申し上げまして、この三か月を更に短縮するとかいう形を設定するということはなかなか難しいのではないかと思っております。 それからもう一点、教育訓練。この場合、教育訓練をする場合でも対象になるわけでございますけれども、その教育訓練の中身につきまして、従来必ずしも、どの範囲の教育訓練ならこの制度の対象になるんですかということにつきましてなかなか明確になっていないんではないかという御要望等も多々ございました。 そういったことも受けまして、ごく最近、十三日でございましたか、一定の、例えば通常のまさに教育カリキュラムに入っているような訓練であるとか、全くもうOJTで、仕事の中でのまさにOJTとしての訓練であるとか、そういった一定のものを除きましては原則として教育訓練であれば対象にしますということで、改めて労働局に対して指示を出したところでございまして、これによりまして従来より幅広く教育訓練が対象になり得ると、そういうことで改善ができたものと考えているところでございます。
○大島九州男君 じゃ、まず教育訓練はそういったことですけれども、現場の担当者の方にまだまだ行くのに、何か九州まで行くのに時間が掛かっているみたいですから、しっかり早めにそこら辺の担当者に周知をしていただいて、早急に動き出すようにお願いをしておきます。 それで、今、いろいろ話がありましたけれども、中小企業の社長さんというのは、基本的に自分の資産を全部担保に入れて金を借りて、そしてその金を従業員に給料として配っていくという、そういうことをまず最初におやりになるわけですね。だから、その直近三か月、当然それはそれで一つのルールとしてはいいんですが、今回の不況は十二月、一月にかけて特に自動車とか半導体とか一気にがたっとなくなったという、そういう過去にない減り方をしているわけですよ。だから、そうなると、そこから例えば次の見通しが付く三か月、半年、そこが大変。そして、年度末を迎えてその資金繰りに非常に困る。なおかつ従業員の給料を払わないかぬ、雇用を守らないかぬと、派遣切りなんかしないわけですから。 大企業の社長さんというのが悪いとは言いませんが、あの人たちは大体、派遣切り、リストラ、すべて人を調整弁に使って利潤を追求する調整をしているわけでしょう。そういうところには国が何か直接金を出すようなとか銀行を通じて助けるようなそういうことがあって、中小企業は自分の責任で社長が自らやっているわけですから、そういうところに対しては、今言う、もう申請があれば、分かりました、すぐ助成させていただきますというそういう姿勢が必要なんだと、私はそう思うわけです。 だから、今の大企業のやり方、株主偏重、株に対して配当することに一生懸命きゅうきゅうとしているような、その大企業の企業の在り方として、特に大臣はブリヂストンという大企業に御縁のある方でございますが、そういう今の経営者の感覚についてどのような思いを持たれているか、ちょっと感想なり意見を。
○国務大臣(鳩山邦夫君) いや、ブリヂストンは民主党の幹事長も親戚だと思いますけれども。 私、つくづく思うことは、私、六十四日間だけ労働大臣というのをやった、羽田内閣なんですね。私はそのころまで労働行政というのにほとんどタッチしたことがなかった。一番思ったことは、労働官吏が私にレクをしたことは、ハローワーク、あのころはハローワークと言ったかどうか分かりませんが、職業紹介所というのがあるのはなぜだか分かっていますかと。なぜだかと言われたって分からないよと言ったら、それは人買いをなくさせるための制度ですと。職業紹介は、例えば看護婦家政婦紹介所とか非常に限られたものしか認めていなかったと。民間需給調整事業室というのがありました。そこで全部やっていました。当時、派遣というようなものも芽生えつつあったかもしれないけれども、極めて厳しい限定的にしか認めないというありようでありました。 労働者の紹介とか派遣ということは、それこそ昔でいう人買いだとか、場合によっては人権が著しくじゅうりんされる事態を招きやすいから、労働行政というのは厳しく厳しくやるものだと。私、それを緩めたのが失敗だったんじゃないかと基本的に思っているんです。世の中がまた、フリーターとかニートとかアルバイトで食っていけるんだと、契約社員で十分食っていけるんだと、非常に経済的に順調だった。それに付け込まれて人材派遣みたいなものがばんばん増えていったと。結果は、大島先生おっしゃったようなことが起きているんじゃないでしょうか。 私は、羽田内閣で労働大臣やったときに、労働官僚が、労働行政というのは厳しくやらないと、最後に泣くのは労働者です、最後に人権が踏みにじられるのは労働者ですと。そういうことが起きなければいいがなと思って今の情勢を見ております。
○大島九州男君 大変労働者の立場に立って有り難いお言葉をいただきましたけれども、やはりこういう雇用、この件に対しても、この助成金、額が非常に少ないわけですから、どういう知恵を使うかですよね。 そうすると、いろんな省庁が実施している補助事業とか、そういったいろんな取組の独自の施策と併せて有効に活用すると。交付税で配分されている以上、補助裏に持っていったり単独事業にも使えるわけですけれども、やはりその情報とか、どういう事業にいったらいいのか、そういうヒントとか知恵がやっぱり必要だと思うんですが、内閣府でそういう何か雇用対策の事業例をまとめているという話を聞きましたが、具体的にどういうことを提案されているのかちょっと教えてください。
○政府参考人(舘逸志君) お尋ねいただきましたモデル事業例でございますけれども、先生おっしゃられましたように、雇用対策を効果的に進めていくためには、関係省庁の様々な事業を横断的にうまく組み合わせてやっていくことが大変重要でございます。 そういった視点から、内閣府におきましても、各省庁と連携いたしまして、雇用創出が期待できる例えば介護、子育て、それから農林水産業、観光等幅広い分野でモデル事業例を収集させていただきまして、各地方自治体が雇用創出支援に取り組む際の参考になりますように、二月六日にこれをインターネットでまとめまして、ホームページ上掲載させていただいております。事例として二百六の事例を挙げさせていただいております。 例えば介護分野、フレキシブル支援センターという事例などございますが、日中の預かりですとか見守りサービス等が必要な人がだれでも受けられるような介護と、それから介護事業、福祉分野で働かれる方、この方の就職、キャリアアップも一緒にやろうというような事業ですとか、その他、農林水産業の分野で、グリーンツーリズム関連の雇用、農林漁家レストランを地場で経営したり、農産物の直売所をやったり加工したり、そういうものを各省連携してやれるような事業を様々紹介させていただいているところでございまして、これを是非有効に活用していただきたいと思っています。 どうもありがとうございます。
○大島九州男君 特に、やはり各省庁いろんなところにまたがるわけですから、内閣府がしっかりと指導力を発揮して、情報を発信して、地方がもう本当に簡単に情報を取れて、ああこれはいいなというふうにできるようにしていただきたいと。 それからまた、厚労省にもお願いですけれども、先ほど言いました中小企業の社長さんがやはりこの日本を支えてきているわけですから、だから大企業とかそういう仕組みとかそういった部分のことにとらわれず、中小企業の社長さんのいろんな声を聞いてすぐ対応できるような、そういう制度の補助の拡大だとか、いろんな適用拡大を是非お願いしたいと思います。 まあ要望だけして、その次に第三セクター等改革推進債に行かしていただきますが、私が例えばこれをもし直方市にいて地元で聞いて、ああそうかと、第三セクターを改革するために何か前向きのお金を今度借りれるのかなというふうな思いで聞いたんでございますが、何かいろいろ話を聞けば第三セクターのお葬式の費用のような、そういう感覚なんですね。それで法律の条文を見ると、何かちょっと前向きっぽいのは、「当該地方公共団体の将来における財政の健全な運営に資すると認められる場合には、」というところだけで、あとは廃止、そしてまた解散、債務保証を補てんするとか、そういう言葉、全部そういうことなんですけれども。 実際、総務省といいますか、大臣のところは、この第三セクター改革推進債と命名しておりますけれども、これ健全にするためにはもう廃止するしかないと、だから、五年間の限定でとにかく早く廃止しなさいよということを奨励するそういう気持ちで作った法律でしょうか。 よろしくどうぞ。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 大島委員と私全く同じことを言ったわけで、この第三セクター等改革推進特例債というレクを受けたときに、何か前を向いているように見えて、これは幕引きのものかいと言ったんですね。だからそういう要素が強いことは間違いない。 やはり時代の変化というんでしょうか、何でも三セクだ三セクだと言われた時代があったことは確かだと思うし、私はリゾート法って反対だったんです。生き物が好きだから、リゾート開発によって生態系が破壊される、チョウがいなくなると、すごく反対だったんですけど、だからといって国会で反対したわけではありませんけれども。 結局、そういうときにも、何かというと三セクだ三セクだと。それは歴史的な任務を負って頑張った、あるいは今でも頑張っている、これからも発展するというそういう三セクもあるんだろうと思いますが、やはりちょっと安易につくり過ぎたということで、その三セクが負担になって、この四月から始まる財政健全化法において、いわゆる将来負担比率に計算されてイエローカードやレッドカードが出るという可能性も出てまいりますので、そういった意味では、第三セクターの抜本的な改革といっても、自治体の損失補償等をして、なるべく早く駄目なものは、駄目なものというか、将来の見通しの立たないものはきちんと処理するということのために特例債が創設されたと、私は考えています。
○大島九州男君 総務省が衆議院の予算委員会に提出した資料によると、平成十四年度以降に法的整理を申し出た第三セクター法人は百十法人で、そのうち損失補償契約を締結したというのは十六法人だったということであるんです。 法的整理を申し出た第三セクター法人のうち、損失補償契約を締結している法人について、何らかの共通点なり、業種、地域性の傾向が見ることができたかということについてお答えください。
○政府参考人(久保信保君) 御指摘の十六法人のうち、業種でいいますと、観光・レジャー関係の法人が五つ、五法人でございまして、最も多いわけでございます。そのほかに農林水産関係でございますとか商工関係あるいは地域都市開発関係の法人が平成十四年度以降に法的整理を申し立てております。 また、地域的には十六法人のうち十の法人が過疎あるいは辺地の指定を受けている市町村による出資があった法人でございます。 地域振興のために一定規模の投資を要する事業を行ったけれども、期待どおりの成果を上げられなかったという事例が多いのではないかと考えております。
○大島九州男君 今の話を聞かしていただくと、レジャー、観光、そしてまた過疎、非常に共通する何かがあるんではないかと、それは後ほど指摘さしていただきたいんですが。 十四年度以降に法的整理を申し出たのが、繰り返しになりますけれども百十法人、そのうち損失補償契約をしていたのが十六、一四・五%でありましたけれども、この損失補償契約を締結していた法人は意外にも何か少ないなという印象があるわけですよ。しかし、これは逆に、損失補償契約を締結していないからこそ法的整理の申立てを踏み切ることができたと。 そう推測すると、今回の第三セクター等の状況に関する総務省の調査、第三セクターで六千四百十法人のうち、この損失補償又は債務保証を行っている法人数は四百九十一法人、債務残高は一兆九千四百十七億円、そしてまた地方三公社、地方住宅供給公社、地方道路公社及び土地開発公社、千百七十三団体については実に六兆四百六十九億円という途方もない金額になっているわけです。この莫大な債務保証がこれからの五年間に集中をしてくるわけです。 現実にどれくらいの起債が発行されるか、予測ですね、その予測、そしてその資金調達先は市場といいますけど、本当にそれだけのものができるのか、どこを見込んでいるのか、その補償の金額は、じゃ、もう全部地方なのかと、国はそこで少しは補てんする気があるのかというのをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) ただいま委員が御指摘になられましたように、委員は第三セクター六千四百十のうち損失補償が四百九十一、そしてそのほかの公社関係で債務保証が、あっ、損失補償は今の四百九十一で二兆円弱ですね、そしてそのほかで六兆円ぐらいあると。それは土地開発公社、道路公社の債務保証だということでございますけれども、私ども、この八兆円の金額に上る損失補償及び債務保証、これが一挙にその分だけが地方債の対象になって申請が上がってくるというふうには思っておりません。 やはり私どもといたしましては、先ほど大臣から答弁がございましたけれども、この際、新しい健全化法が施行されますので、やはり先送りをしておったようなところ、何とかしたいけれどもできないなと、委員も御示唆されましたように法的整理をすれば損失補償を実行されてしまうなとかいうようなところも結構あっただろうと。ですから、一定期間、五年間で議論をして整理をする手段を設けて、それを利用されるかされないかは地方公共団体の中で議論をしていただければいいと。今までそういうツールがなかったといいますか、地方財政法五条は、こういう形で債務を引き取るといいますか、引き取って地方債に振り替えるという手段を認めておりませんでしたから、それが可能にする道をつくるというのがこの主目的だと考えております。 そこで、御質問にありましたどれほどの発行になるのかということ、これ、実はよく分からないというのが正直なところでございまして、地方債計画上は一般単独事業債の一般分、これ、平成二十一年度、来年度の場合は五千百八十八億円という形で枠を取っておりますけれども、この内数になると考えております。ただ、それよりも多くなるといったような事態が起きれば、またそれはそれで考えていかなきゃいけないだろうと思っておりますけれども、五千百八十八億の内数になってくるだろうと思っております。 また、資金につきましては、これまでも一般単独事業につきましては原則として民間資金によるということにしてまいりましたので、市場公募資金であるか、あるいは銀行等引受けの資金を予定しているということでございます。
○大島九州男君 御答弁は当然だと思うんで、それはよく分かるんですが、額がでかいですからね、はっきり言って市場で調達だけできるとは到底思えないという感想だけ述べておきます。 それで、この第三セクターは元々一九八〇年代後半に相次いで行われたわけですよね。これは国が法律によって推進をしてきたと。すなわち、一九八六年施行の民活法、一九八八年施行のリゾート法、NTT利子融資制度を定めた日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法、都市開発事業や都市計画施設特許事業を行う第三セクターに対する無利子融資制度を定めた民間都市開発の推進に関する特別措置法、いろんなこういうたくさんの法律を上げて、そして国はこの第三セクターの創設を誘導していったと、法律で。 その結果どうなったか。様々な法律により誘導されて着手した事業は、過大な需要予測に基づく投機的性格が強く、バブル崩壊とともに巨額の累積赤字と不良債権を抱えて経営に行き詰まる事例が続発したわけであります。まだ経営破綻に陥っていなくても、多額の損失補償や債務保証契約を抱えたまま立ち行かなくなっていることが実情です。 先ほど出ましたレジャー、観光、そして過疎の皆さん、そういう人たちが犠牲になっているわけじゃないですか。国がさんざんあおって第三セクター等を設立させて、経営に行き詰まったら、はい、お葬式の費用は出してあげるから君たち廃止を促進しなさいというような、甘いそういう話に飛び付いた地方も悪いとは思いますが、そういった甘い話を振りまいたのは紛れもない国であるわけであります。したがって、地方側からすると国に翻弄された気持ちで、言われるからやったら後はもう大変なことになっちゃったななんという、そういうふうなことを思っているところはたくさんあると思う。 だから、私は、国としては、こういう政策は失敗であったと。とにかく今回この第三セクターの改革推進債を提案するに当たっては、地方の皆さん、国はミスリードをしましたよ、しかしこのまま長くずっと債務を引きずるわけにはいきません、だから今回のこの時限の立法の中でうまく処理をして本当に再生に向かってやってください、そのためには国も責任を持ちますよ、だからその部分については国は何らかの形で担保させていただくぐらいの、そういう意思を出すことが必要ではないか。 まさにその国の責任の果たし方について、大臣、御答弁をお願いします。
○国務大臣(鳩山邦夫君) なかなか難しい問題だと思います。 それは、先ほど私はリゾート法など反対だったということを申しましたが、当時、民活、リゾート法等、まあ一つのブームとして、民活だ民活だということで確かにあおってきたのは事実だと思うわけでございます。 しかし、それはそのときの時代であって、それに見合って自発的に地方公共団体が三セクに出資をしたり三セクをつくってきたのも事実だろうと思いまして、そういう意味ではどこの責任かというのはなかなか難しい判断になりますが、失敗だったとか間違った施策をやったとかということはなかなか言い難いんでしょうけれども、やはり反省すべき点は反省するということは、国としても姿勢は見せてもいいのではないかなと。 というのは、例えば、何でも光と影がありますからね。私がこの間、三位一体に関して、光と影と言うべきところを、失敗だった部分があったという発言をしたのかな、ちょっと間違っていた部分があったとかなんか言って、やっぱりそれは相当怒られましたよ、先輩たちから。でも、それは、光と影があるわけですから、それは国の政策が全部正しかったらこの国はもっと発展しているので、それは失敗もあるわけですね、部分的には。大目的のためには一生懸命やったけれどもやっぱり失敗だった部分があるという事柄は、それは郵政民営化だって間違いなくあるわけですから、だから見直ししなくちゃいかぬと言っているわけで、そういう意味では時代が変わって、今、時代的に使命を終えようとしているかとは思うけれども、やっぱり三セクを少しあおり過ぎたかなという自己批判というものはある程度政府がしてもいいんではないかなと私は感覚的には思います。
○大島九州男君 大臣、ありがとうございます。 私が大臣が好きなのはと言うとちょっと語弊があるかもしれませんけど、我々と同じ感覚で素直にお話をいただけることが大変有り難く、本当に是非そういう思いをずっと我々と共有をしていただけると有り難いというふうに思います。 それでは次に、最後になりますけれども、地方公共団体金融機構の創設についてちょっといろいろ御指摘もさせていただきたいと思うんですが、平成二十年度における地方公営企業等金融機構法の貸付対象には、一般会計債では臨時三事業で地方道、河川、高等学校というふうになっておりまして、資料の一を見ていただくと分かるんですが、私が出しました資料の一、二十一年度の地方債計画は、資料の一の黄色いところをちょっと見ていただくと、一般単独事業ということで、一般のところが去年の河川と高等、で、地域活性化、防災対策、合併特例、地方道路等とされておりますけれども、この一般会計債のうちで、なぜこれらの事業が地方公共団体金融機構で指定をされているのかというのをちょっと理由があれば教えていただきたい。 そしてまた、これらの事業以外、例えば一般公共事業や災害復旧事業に活用することはできないのかなという素朴な疑問なんですが、できないとすれば、その理由も併せてお願いします。
○政府参考人(久保信保君) 機構の貸付対象につきましては、今回の法律改正が成立いたしますと、基本的にはこれは法律的にはすべての一般会計事業への貸付けが可能となります。ただ、機構の貸付けの規模でありますとか、財政融資資金が国庫補助負担事業を中心に貸付けを行っているということを踏まえますと、当面は単独事業の貸付対象を拡大するというふうに考えておりまして、地方債計画上は、御指摘がございましたように、この資料を見ていただきますとお分かりのように、合併特例、防災対策、地域活性化対策、これを新たな貸付対象とするということで地方債計画を策定しているということでございます。
○大島九州男君 じゃ、ちょっと確認なんですが、ここに、地方公営企業等金融機構法の一部改正の三のところ、第三十条第二項の規定は、「内外の金融秩序の混乱、経済事情の変動等により地方公共団体の財源が不足する場合において地方公共団体が当該不足額をうめるために起こす地方債については、適用しない。」というのがありますが、これだけですか、じゃ。ほかはどんどんそのお金がありさえすれば適用していいという、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 五千億、臨時財政対策債が五兆一千億という巨額に上ったものですから、その一割程度の五千億というのが今の財源不足に対応するといった形で出てまいります。 これも先ほども御答弁申し上げましたけれども、今の段階では、全体としてこの財政融資資金等とも平仄を合わせて縮減をするといったところもまだ法律上は残っております。それにプラスアルファして三項というのを付け加えておるわけでございまして、一般会計全体に貸付対象が広がったという中で、そのやりくりを、その都度その都度貸付規模を増やせば、これはまた市場との信認で調達資金自体のコストに影響してもいけませんので、機構とも相談しながらその都度慎重に地方債計画を作っていきたいと考えております。
○大島九州男君 今御答弁いただきましたけど、平成二十一年度地方債計画によれば、地方公共団体金融機構が平成二十一年度の貸付予定額は総額一兆八千三百三十億円、前年度から五千億円増加している。しかし、五千億円増加しているのは貸付対象が一般会計債まで拡充されたことが要因となっているのではないということを指摘したいんですね。 確かに、一般会計債の引受けは平成二十年度よりも多くなっておりますけれども、これは資料の一のグリーンのところを見ていただくと、そこには数字がありません。これは去年、公営企業借換債で二千億円計上がしてあったわけです。それから、公営企業債の縮減をした分が一般会計債の増加に回っておって、一般会計債と公営企業債の合計額は平成二十年度と同額の一兆三千三百億円なんですね。 オレンジのところを見ていただくと分かるんですが、オレンジのところに五千億円というのがあります。これは、この増加額は何かというと、すべて臨時財政対策債の引受けによるものであって、一般会計債まで貸付対象範囲が拡大したといっても公営企業会計とのトータルでは増加をしていないわけですね。また、法律上、財政融資資金の縮減と同様に機構の資金も縮減される、久保さんが先ほどおっしゃいました。このことから一般会計と公営企業会計の合算分も増加は期待できないわけですよ。 そうすると、地方分権により自助が進めば共助が進むと総務省は言っていますけれども、そのために共同のこの金融機構を創設するという考え方は間違いではないと思いますが、今回の法改正では現実の実効性が非常に乏しいというふうに思うんですが、見解はどうでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 三項を付け加えたというところを評価していただきたいと思うんですけれども、いずれにいたしましても、それと、法律自体が、一般会計すべてについて可能になったということを法律上明記をしたということも大きいと思います。 また、今から地方債計画を作って、その都度作っていきますし、また市場との信認を徐々に、その前にあれですね、政府保証がなくなったということが、去年から今年にかけてようやく初めて地方公営企業等金融機構に公営企業金融公庫が代わって始まったばかりで、更にこういう改正をしようとお願いしようとしているわけですから、そこのところはやはり機構の御意向、そしてまた市場の信認の得方、そういうことも総合的に判断をしながら、必要な見直しが来ればまたその時点でお願いをしたいと考えています。まずはこれでスタートをさせていただきたいと考えております。
○大島九州男君 午前中の答弁で、国は、これ地方がしっかりと自立して地方の責任でやるものだから国は支援しませんよと。でも現在、この機構が地方団体に貸付けを行う際に、公営企業健全化基金の運用益等を利用して利下げを行ってやると。ということは、これ資料の二を見ていただくと分かるんですが、二の市場の右側にある公営競技納付金、この公営競技納付金の中からここの公営企業健全化基金の〇・九兆円を積み立てているわけですよね。この運用益でここの利下げを行っているということになっているわけですが、この運用益というのはどれぐらいあるんでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 公営競技の施行団体が地方財政法の規定に基づいて公営競技の収益の中から機構に納付する公営競技納付金を積み立てた、これが今御指摘があった公営企業健全化基金でございまして、現在〇・九兆円が基金の規模でございます。
○大島九州男君 運用益、答弁漏れ。
○政府参考人(久保信保君) 運用益でございます。失礼いたしました。 最近の五年平均では二百七十三億円、十年平均では三百十億円でございますけれども、今利率がそれほど多く見込めないということになってございますので、二百五十億円程度の規模で推移をしていくものと考えております。
○大島九州男君 そもそもこの公営競技納付金が制度化されたというのは、国民に提供されるレジャーが種類、量ともに貧困で、国民所得の伸びに伴い公営競技の売上げや収益が著しく伸びることで収益が一部の地方団体に偏在することに対する批判が高まって、収益を均等化する必要に迫られて昭和四十五年に創設されたと聞いております。 バブル期には、現在では信じられないくらい収益を毎年上げていたのが、バブル崩壊後は長期低落傾向にあって、懸命な合理化努力にかかわらず収益減、赤字経営の問題が各地で顕在化している。平成十八年度の公営競技全体の収益金は百六十七億円で、ピーク時である平成三年度の三千六百四十四億円の二十二分の一まで落ち込んでいるんですよ。それに伴いオートレース、競輪場、競艇場の現場は、人員削減や経費削減に血と汗を流しながらやっていますよ。 私の地元の、例えば飯塚のオートレース場なんていうのは人員を三九%も減らしている。芦屋の競艇場については五三%も減らしながらやっている。大臣のところも久留米競輪があると思いますが、そういう人たちは大変厳しい中でやっている中に、こういったところにお金を回すものがあればそういう労働者に分配するような、そういうことも考えなくちゃいけないんじゃないかと。 当然、それをそこに持っていけということはできないと思いますが、そういった人たちの苦労もあって、そして、そこに積み立てているこのお金で結局ここの利下げを行っているということはしっかり認識しないと、今日の午前中の答弁では、いや、地方がもうそれは独自でやるんですからというようなことでおっしゃいましたけど、やはりこれは僕はしっかりと、そういうところで働いている人たち、その人たちのおかげさまでこういう制度ができているんだというのははっきり私は皆さんに知っていただくべきだと思うんです。 だから、そういった現場、その現場がどういう状況であるかというのは御認識されているのか、ちょっとそれをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 御指摘のように、公営競技、極めて厳しい経営状況が続いております。平成十九年度のこれは売上高でいいますと、ピーク時、これは平成三年度、五兆五千億ございましたけれども、平成十九年度ではそれの四三%、二兆四千億円に下がっているといいますか、相当な減り方でございまして、この厳しい経営状況から、収益が黒字の団体のみが納付をするこの公営競技納付金、近年おおむね百億円前後で推移をしているということでございます。 私どもといたしましては、もうこれは委員御指摘のように、大変地方財政へ公営競技が貢献をされておられるということ、この目的が達成できますように、関係各省と十分に連携を取って考えていきたい。 なお、この納付金、現行の制度では平成二十二年度ということになっております。また、平成二十三年度以降につきましては、機構の利下げの貸付けの所要額とか、その財源見込みとか、あるいは今御指摘があった経営状況とか、そういったことを総合的に判断しながら、またどういう形でお願いをするのか、これを検討していきたいと思います。
○大島九州男君 その件については、そういう方たちが一生懸命努力されているということをしっかりと皆さん分かっていただければ有り難いと思います。 それで、最後に、現在のこの地方公営企業等金融機構の制度設計の段階では、地方六団体から提出された骨子案、貸付対象の限定はされずに一般会計を含むものであったわけですね。しかし、地方案は退けられて公営企業に限定される仕組みが継続された。ところが、今回、昨年十月一日にようやく業務を開始したところ、十月末に公表された生活対策において突如として一般会計への貸付解禁が盛り込まれた。これは、一見地方の要望が取り入れられたように見えるんですが、現実は違うんじゃないかなというふうに私は感じるわけです。 それは、今回、平成二十一年度は平成二十年度の地方財源不足五・二兆円の二倍となるわけですね。十・五兆円という大幅な地方財源不足が見込まれた。しかし、従来どおりの対応であれば、臨時財政対策債の発行も大幅に増加せざるを得ない状況に陥ってしまい、臨時財政対策債の発行が事実上不可能となれば国の一般会計からの加算で対応しなくてはならなくなり、高金利で借入となれば、後年度に元利償還金を全額交付税措置するために地方財政計画の規模、公債費を拡大する要因となって、やはり国の一般会計加算額の増加につながる。財政融資資金より対応も考えられるけれども、財務省は臨時財政対策債に資金を割り当てることについて常に難色を示したわけですよね。 私はここで何が言いたいかというと、財務省も今回のこの件は非常にまあ渡りに船で有り難いんじゃないのと、国が自分たち、財務省がそういうお金を自分たちで調達をせず、地方がしっかり頑張って取ってくれると、借金してくれると、そういうふうなことがあるんではないかというふうに私は勘ぐったわけですが、財務省の見解を聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(桑原茂裕君) お答え申し上げます。 当該機構の設立の経緯でございますけれども、今委員御指摘のように、昨年十月三十日に、百年に一度と言われる金融経済情勢の悪化に対応するために政府・与党で取りまとめられました生活対策におきまして、地方公共団体支援策の一つとして、「地方自治体(一般会計)に長期・低利の資金を融通できる、地方共同の金融機構の創設について検討する」こととされまして、総務省を中心に検討の上、地方公共団体金融機構を創設することとなったものと承知いたしております。 それで、この地方公共団体金融機構でございますけれども、まさにその生活対策を踏まえまして、地方公共団体による資本市場からの資金調達を補完するため、地方公共団体に対しまして長期かつ低利の資金を融通するとの趣旨で創設されることとなったものでございます。 一方、地方公共団体向け財政融資でございますけれども、財投改革の趣旨を踏まえまして、民間資金の補完として、国の信用を背景として市場から調達した借り手にとって最も条件の良い長期低利の資金を、国が責任を持って対応すべき分野あるいは国の政策と密接な関係のある分野を中心に貸付けを行っているものでございます。 それで、二十一年度の地方債計画でございますけれども、総額で見ますと、この機構資金でございますが、二十一年度計画におきましては対前年度比五千億円、三七・五%増の一兆八千三百三十億円と計上額を大幅に増額されておるわけでございますけれども、一方で、地方公共団体向け財政融資資金につきましても、現下の厳しい経済金融情勢にかんがみまして、対前年度比六千九百四十億円、二一・四%増の三兆九千三百四十億円と大幅に増加させているところでございます。 御指摘の臨時財政対策債でございますけれども、二十年度において財政融資資金は総額の三割である八千五百億円を引き受けておりますけれども、今回、二十一年度におきましても、機構資金で五千億引き受けられたわけでございますが、財融資金におきましても同様に総額の三割に当たります一兆五千四百四十六億円を引き受けておるところでございます。 いずれにいたしましても、私ども、公的資金でございます財融資金と機構資金相まって地方公共団体の円滑な資金調達に遺漏なきを、万全を期してまいりたいと考えております。
○大島九州男君 済みませんね、時間が短くなってばたばたと言ったもので、私の意図が余り伝わっていなかったので、また今度ゆっくりそこの点はやらせていただきたいと思いますが。 最後に総務省にお伺いしたいんですが、今回の法改正は貸付対象の拡大によって地方分権をより推進したというふうに主張したいんでしょうけれども、実際的には、本来は国が果たすべき法定率の見直しを含む地方交付税の増額という財政責任を放棄して、地方共同の負担にツケ回すことを推進したような一面もあるのではないかと。だから、今回の法案で地域雇用交付税、そしてまた第三セクターの改革推進、機構の創設というものを盛り込んでおりますけれども、基本的には地方が自らの力で財政運営ができるようになることが求められているというこの時代に、この法案を通じて総務省はどのような責任を果たそうとしているのかを最後にお伺いいたします。
○国務大臣(鳩山邦夫君) やっぱり長い目でいただけば、地方共同機関である、地方が共同で設立した機構というものによって、地方が気兼ねなく比較的自由に一般会計でも起債を引き受けてもらえるという意味では、地方自治という面で大きな役割を果たすようになるであろうと私は推測をしておりますし、財投、財融資金というんでしょうか、からの借入れを徐々に減らして、これが機構からの借入れに移っていくことを私は望んでいるわけですが、今のところはまだセーフティーネットとしての、国が最終責任を負うという意味でのセーフティーネットとしての財融資金からの借入れというものは、起債引受けというものは必要だとは考えております。 地方の発展なくして国の発展はありませんし、地方分権を推し進めなければこの国の発展はないと。地方分権というのは、地方に国の権限や事務を移すということもあります。ありますが、それ以上に地方分権というのは、地方が自分の判断で行動できるようにする、すなわち地方の自主的な財源を増やすことが何よりも大切だと、こういうふうに考えておりまして、長い目で見てまいりますと、道はまだはるか遠いとは思いますが、今回の機構が創設されたことはその一里塚とはなると思っております。
○大島九州男君 どうもありがとうございました。 やはりこのすべてのキーワードは責任だというふうに思いますので、我々も政治の責任、そして国も政府の責任をしっかり果たしていただきたいことを申し添えまして、終わります。 ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 今日は、公立病院の問題について質問をしたいと思います。 私、この二年余り、全国各地の公立病院を約三十ほど直接訪ねまして、病院長や関係者の皆さんから話を聞いてまいりました。どこでも、少ない医師数ではあるけれども、地域住民の命を守るために、例えば医師が三連直などという超過酷な勤務条件の下でも歯を食いしばって頑張っておられる姿を見ることができました。医療人としてのヒューマニズムに頭が下がったわけでありますが、こうした努力に政治がこたえなければならない、支えなければならないと常々思ってきたところであります。 そこで、まず総務大臣に、総務省が一昨年十二月に発表した公立病院改革ガイドラインの目的と内容について簡潔に御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 公立病院の負っている責任、責務というのか、あるいは宿命という言い方はちょっと法律的な用語ではありませんが、そうしたものを考えますと、これからも公立病院というものの歩んでいく道はそう簡単なものではない、これは国としても懸命にアシストしていかなければならないことだと思っております。 不採算部門であっても、これは地域医療としてどうしても必要であるからやらなければならない、救急医療ももちろん引き受けなければならない、そういう中で医師不足というのがある、診療報酬の減少というのもある、そういう中で大変厳しい状況にあることはよく分かっております。 ですが、これから国として様々な形で支援をしようとは思っておりますが、やはり公立病院自体も少しでも経営が上向くようにしていただきたいという願いを込めて、公立病院改革ガイドラインというのを示しまして、経費の節減とか経営の効率化とか再編・ネットワーク化、あるいは経営形態の見直し等についていろいろと改革のプランを作っていただきたいと、こうお願いをしております。ですが、もちろんこれは技術的助言であって、強制というものではないわけでございます。 基本的には、再三再四申し上げておりますように、不採算であっても、あるいは非常に人口密度が低くても、そこで人の命を助けるために経営を続けなければならない公立病院というものについては、その特殊な立場を考えて我々は支援をしてまいりますが、病院の方も最大限の経営努力をしていただきたいと、こういう意味でございます。
○山下芳生君 今大臣からあったように、地域医療の中心として公立病院が果たしている役割、これはかけがえのない、民間病院ではなかなかできない役割を果たしていると、しかし経営的に非常に厳しくなっているので、それぞれの公立病院自身も努力をしなければならないという趣旨は私も分かるんですが、問題はこの公立病院改革ガイドラインで、じゃどういう方向が示されているかと。 ガイドラインの冒頭に改革の三つの視点というのがありまして、経営効率化、再編・ネットワーク化、そして経営形態の見直し、これが三つの視点だとあって、特に経営効率化については、主要な経営指標について数値目標を掲げ経営の効率化を図るということがうたわれております。私は、この数値目標とか経営指標を前面に立てるやり方で公立病院が本当に元気になるのかなということを、このガイドラインが作られるもう前から疑問に感じてきたわけです。 そこでまず、次に、改革プランを各自治体がガイドラインに基づいて作ることになっておりますけれども、この改革プランの策定状況、どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 改革プランにつきましては、平成二十年度中の策定を要請をしておりまして、平成二十年度末時点での策定状況につきまして四月早々に取りまとめて公表すべく、現在、各地方公共団体に照会中でございまして、少し古い時点といいますか、数字がちょっと前のもので恐縮でございますが、平成二十年九月三十日現在で取組状況を調査したもので申し上げますと、対象六百五十六団体中、その時点、九月三十日の時点でプランを策定済みの団体、これはちょっと前の話ですから九団体ということでございます。平成二十年度中に策定予定の団体、これが六百三十八団体でございます。そして、検討中、未定と九月三十日の段階でお答えをされた団体が六団体。それから、その時点で策定せずというふうに回答された団体が三団体ございました。
○山下芳生君 先ほど大臣から、ガイドラインは義務ではない、技術的助言だと。これも繰り返し言われているんですけれども、実際は今年度末までにどのように作られているかということを照会という形で、しかし全自治体に具体的な集約の表まで届けられてそれが集約されておりますから、これは事実上このガイドラインが各自治体に押し付けられていっているんではないかなというふうに私は感じております。 もう一つ聞きたいと思うんですけれども、昨年の十一月の二十五日に公立病院に関する財政措置のあり方等検討会が報告書を発表いたしましたけれども、そこでは、公立病院の全事業の四分の三が赤字であること、厳しい経営状況にあること、その背景についてどのように分析がされておりますでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 御指摘の公立病院に関する財政措置のあり方検討会報告、平成二十年十一月でございますけれども、ここで述べておられますのは、何点かありまして、一つは、公立病院が元来へき地医療、救急医療、高度先進医療など採算性確保の上で難しい医療を担っていることに加え、近年においては医師不足による診療体制の縮小や診療報酬のマイナス改定等に伴い収入が減少していること、その一方で、これに対応した医療提供体制の見直しや歳出の削減合理化の努力がいまだ十分には進捗していないことなどにより経営悪化が進んでいると分析をされております。 あわせて、この報告書の中では、不採算部分に対する一般会計等からの繰入れに関して、一部の地方公共団体においては、一般会計の財政状況の悪化などにより、自らが設定した基準に基づく繰入れが行われないケースも見受けられると言及をされておりまして、近年の地方財政の悪化もその背景の一つというふうに指摘をしております。
○山下芳生君 今言われたことをこの報告書の「はじめに」の部分で簡潔にもう少し述べているんですけれども、医師不足の深刻化、診療報酬のマイナス改定、地方財政の悪化など、公立病院をめぐる経営環境は非常に厳しい状況にあると。 要するに、これ、三つとも個々の病院の責任ということではなくて、やはり国がつくった原因だと言わざるを得ませんよね。医師不足の深刻化はずっと医師数を抑制してきた閣議決定が背景にありますし、診療報酬のマイナス改定や地方財政の悪化も、三位一体改革など国の方針でありますし、医療費抑制政策の結果だと思います。 この三つが公立病院の経営悪化させてきた共通の原因だということになっているわけですが、では、各病院、自治体で策定されている改革プランには今言われた要因はどのように反映されていくことになるんでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 検討会報告で言及された赤字の要因のうち、確かに診療報酬につきましては、これは厚生労働省が平成二十年度の改定において産科、小児科、病院勤務医の対策を講じているということで、直接この改革プランということではもちろんございません。医師確保対策につきましては、これは関係省庁と協力をして政府挙げていろんな対策を講じなきゃいけないと、こう思っております。 そこで、改革プランにどう記述、どう反映されているのかということになりますけれども、一つ、委員は三つの観点でやるんだと、こういうふうに明記をしていると、こうおっしゃられました。確かにガイドラインの冒頭、そういうふうに記述をしております。 ただ、改革プランを作るときの内容というところを御覧になっていただきますと、これも前回この委員会の場でも私申し上げましたが、最初に改革プランを策定するときにやっていただきたいのは、個々の病院、これいろんなところでその病院の役割というのは違いますので、当該病院の果たすべき役割というのが一体何なのかというのを議論をしていただいて、そして地域医療の確保のためにその役割を明らかにして、そしてその役割が明らかになれば、それに対応して一般会計が、これは地方公営企業法の十七条の二に負担しなければならないと書いておりますから、その負担する部分をはっきり明確にしてもらいたい。 そして、先ほどの検討会報告にございましたように繰り出し不足が生じている例もありますので、そういうことがないように適切に繰り出しをしてほしいということ、これを改革プランにまず最初の段階でそういうことを明記していただくようにお願いをしておりまして、それによって繰り出しがされる。そして、それを前提に、指標でいいますと、経常収支で見れば、適切な繰り出しがしてあれば経常収支上はその分だけプラスになっているはずですから、医業収支で見るんじゃなくて経常収支で見てほしいとか、次の数値目標の方に移っていくんでございますけれども、そういったことで、まずは一般会計はどの程度負担するのかということを明記をしていただきたいということを言っております。 そして、あと経営効率化とか再編・ネットワーク化、経営形態の見直し、こういったことを通じて、これも先ほどの財政措置の在り方検討会の中にも触れられておりました。いまだに削減合理化の努力がされていないということもあるだろうということもありますし、こういった効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しといったようなところで改革プランの議論をして反映させていただきたいと、こう思っております。
○山下芳生君 自治体の努力のことは言われるんですけれども、冒頭、診療報酬のマイナス改定、医師不足等は、これが一番の原因なんですよ、私、歩いていっても。そこが解決されない限り公立病院の経営が良くなるほかに道はないなと思うほど共通した原因なんですが、そのことはガイドラインの中には示されていないんですよ。一番の原因をわきに置いてどうやってこれ良くなるのかなということを常々感じておりますけれども。 もう少し、時間がちょっと足りなくなってきたので、本当は聞きたかったんです、ガイドラインを発表して以降、どこか良くなった公立病院はあるんですかと。ないんですね。ほとんどないんです。資料をいただきましたけれども、最近の経営改革をしている病院の一覧、事例ということになっていますけど、これは前からやっているのがあるぐらいで、幾つか出ておりましたけれども、ほとんどないです。 逆に悪くなっているところは結構聞くんですよ。例えば、これも私、予算委員会で取り上げましたけれども、昨年の九月の三十日で、おとといの質疑でもありましたけど、銚子市立総合病院は休止になりました。それから、今年の三月末で大阪の市立松原病院が廃止されようとしております。 ガイドラインが発表されて、これで良くなりますよということが示された後、休止や廃止が相次いでいっていると。これはガイドラインでは守れなかったということではないんでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 私どもとしてできることをガイドラインでまとめて、そしてそのことを改革プランという形でそれぞれの公共団体で見詰め直してほしいというのがこのガイドラインと改革プランということになるんだろうと思いますけれども、おっしゃるように、医師不足の深刻化、そして先ほどもちょっと触れましたが、地方財政の悪化で繰り出し不足が生じているといったようなことで、各地の公立病院で医療提供体制の維持が困難になってきている。ガイドラインは、それを歯止めを掛けたいという思いで作っておるんですけれども、地方公共団体によっては、病院の開設者として、御指摘があった休止や廃止を含む本当に厳しいぎりぎりの判断、これを迫られた、そういったところがあるというのはもうこれは否定のしようがないと思います。 個々の地方公共団体が議会の議決も得て決定した方針につきまして私どもがその是非を論じるということは差し控えたいと思いますけれども、ただ、一般論として申し上げますと、やはり各地域において、民間医療機関でございますとか周辺の公的医療機関の状況を踏まえて、そしてその地域の実情、これを最もよく議論をして、そしてこういった機関との機能分担、これを徹底をすることによって何とか地域医療を維持してほしいと、そういうふうに思っておりまして、ガイドラインを発出した直後にそういう事例が相次いでいるという御指摘でございますけれども、私どもはそういうのを食い止めたいという思いがあるというのは御理解していただきたいと思います。
○山下芳生君 思いはあっても実態は違う方向に行っていることを私は懸念しているんですよ。 それで、地域の実情を踏まえてやったというふうにおっしゃいましたけれども、銚子、私ども銚子にも行ったんですよ。そうしたらやっぱり、銚子ではリハビリに行く場所がなくなった、自分たちはどこで死んだらいいのか、近いうちに銚子から出ようと思いますなどの悲鳴が上がっておりましたし、松原でも、子供がいます、夜中に何かあったらと思うと不安ですと。やっぱり公立病院であるからこそできていた、提供されていた医療提供体制がなくなっていっているんですね。ここはやっぱりそれを止められなかったということはしっかり見る必要があると思います、ガイドラインでは。 〔委員長退席、理事高嶋良充君着席〕 同時に、ガイドラインの方向、止められなかっただけじゃなくて、ガイドラインの方向でやるとかえってまずい状況になっているんじゃないかと思われるのが岩手の例であります。 これは衆議院で我が党の高橋千鶴子議員が紹介いたしましたけれども、岩手は去年の十一月に県立病院の再編計画というのを発表いたしました。一つの病院、沼宮内病院、それから五つの地域診療センター、大迫、花泉、住田、紫波、九戸、これを今年の四月から無床化する、入院ベッドをなくしてしまうという計画でありまして、これはもう住民や自治体関係者から大変大きな反発を受けております。 当然だと思うんですが、岩手日報という地方の新聞がどういう影響があるかというのを詳しくレポートしておりましたけれども、これを読みますと、大変深刻な事態が起ころうとしております。 一つは、安心して住むことができない地域がたくさん出てこようとしていると。この中には、飲食店経営をされる五十七歳の方が、九十四歳の父親を近くの診療センターに入院してもらったり、もうちょっと遠くの二戸市の病院に入院してもらったり、そういうことをやっていたけれども、近くのセンターが無床になったら二戸に行かなければならない、峠を越えて行かなければならない、大変なこれは体力的にもきつい状況になる、これ以上この過疎の村をいじめるのかという声が紹介されておりました。 それから、それだけではなくて、地域の、二つ目に、福祉の体制が後退するということも起こっているようです。その地域にあったある特別養護老人ホームは、この地域の診療所の先生と医療の提携を組んでいたんですが、無床化になりましたら夜先生がいない。そうすると、夜だれに診てもらおうかということで、大変な心配になっている。 それから三つ目に、地域の優れた保健体制が維持できなくなりつつあるということもここではうたわれておりました。岩手町方式といいまして、行政や医療機関、保健推進員が一体になって大腸検診などをやってきた。それは地域の病院にそういう精密検査の機能があったからできていたんだけれども、これが無床化になって維持できるんだろうかという心配の声です。 ですから、単に病院が無床化になっただけではなくて、地域で住めなくなる、地域の福祉の体制もまずくなる、優れた保健体制が維持できなくなるという心配が出ておりますが、私、大臣に是非認識を伺いたいんですけれども、公立病院再編の名の下に、こういう地域に住んでいる住民の命綱、健康の支えが断ち切られたり縮まったりするようなことがあってはならないと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 冒頭申し上げましたように、私は、公立病院の存在価値というものは非常に高く認めております。 それから、委員御指摘のように、なぜこんな厳しいのかという理由は、元来、へき地医療、救急医療、高度先進医療など、採算性確保の上で難しい医療を担っているんだと、医師不足からくる診療体制の縮小だと、診療報酬のマイナス改定等に伴い収入が減少している、これは全部他動的要因。それぞれの公立病院の個別の理由ではない。ただ歳出の削減の合理化努力等をやってくださいと言っているだけ。その一つだけに注目してガイドラインというのがあって、再編しろとか合理化しろと、こういうことで案を作ってごらんなさいと、こういうことなんですね。 私、文部大臣をやっておりましたときに、ある私学にしか通ったことのない大変立派な方が私にこういうことを聞いたんですね。鳩山君、公立の小中学校というのは全部入学させるのか、試験はあるのかと。ありません、希望したの全部入れますと。じゃ、人口が増えたらどうするんだと。いや、教室を増やすか増築いたしますと。減ったらどうするんだと。減ったときには廃校になることもあるでしょうし、二つ三つが一緒になることもありますと。じゃ、どんなに人が、人口というか、小学生、中学生の年齢の子が増えても減っても、全国で対応しているのかと。いや、全国で対応しておるのが義務教育という制度でございますと言ったら、へえ、知らなかったと、非常に感心をしておられた方がいるんですよ。 私、本当は公立病院もそれに似ているんじゃないかと思うんですよ、公立学校と同じで。やっぱり人が減っても分校を置かなくちゃいけないのと同じように、そこの公立病院というのは置かなくちゃいけない。やっぱり公立なんです。 この責務というのは非常に重いものがあると思いますから、再編合理化はもちろんすべきだと思うけれども、今おっしゃったように、無床化してしまって診療所になったらどうしようもないわけですね。要するに、その地域には病院はありません、入院はできません、そういう状況はもうとにかくできるだけ避けなければならないという意味で、私としては今日の問題提起も重く受け止めて、できる限り公立病院が繰り出しも十分受けながらやっていけるように努力をしたいと思っております。
○山下芳生君 人がいなくなっても置かなければならない、そのとおりだと思うんですけれども、それをさせない作用がガイドラインによって働いていると私感じるんですよ。 さっきの岩手の例は、岩手県が勝手にやったんじゃないんですね。岩手県の県立病院再編計画の根拠には県の公立病院改革推進指針というものがありまして、そこには、病床規模を見直す目安として、おおむね過去三年連続で病床利用率が七〇%未満、これはもうベッド減らさないけませんよとなっているんですが、これ、どこからきたのかというと、ガイドラインの中に、さっきの経営効率化の留意事項には、病床利用率がおおむね過去三年間連続して七〇%未満となっている病院については、本改革プランにおいて、病床数の削減、診療所化等の根本的な見直しを行うことが適当であると。全く同じことがそのまま岩手で作られて、それがこういう事態を生んでいるわけですから。 私は、地域の実情を踏まえない数値目標あるいは経営効率化だけを先走りさせるとこんなことが起こる、こんな内容のガイドラインはもう押し付けるべきじゃないと思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(久保信保君) ガイドラインの中にはガイドライン策定の趣旨というのがございまして、これもいつかこの委員会で引用させていただきましたけれども、全国に設置された約千の公立病院をめぐる状況は、その立地条件、都市部か農村部か、他の医療資源の状況や医療機能、一般病院か専門病院かなどによって様々であり、改革に係るプランの内容は一律のものとはなり得ない、関係地方公共団体は、各々の地域と公立病院が置かれた実情を踏まえつつ、本ガイドラインを参考に各公立病院の改革に関するプランを策定して着実に実施することが期待されると、こう書いておりまして、一律では決してないということをガイドラインには明記をしております。 〔理事高嶋良充君退席、委員長着席〕
○山下芳生君 ただ、読みますと、ほとんど一律の指針の内容なんですよ。再編・ネットワーク化のパターン一、二、三とかね。もう本当に形から入っているんですよ。これが今そういうことを生んでいるということをもっとしっかりと見て、この内容の押し付けはえらいことを起こしているというふうに見ていただきたいと思うんです。 実は、ガイドラインの内容と違う方向で経営を立て直している病院はあるんですね。私、いろいろ行きましたけど、この間、滋賀県高島市にある公立高島総合病院を訪問いたしました。この病院は湖西地域、琵琶湖の西北地域で唯一の公立病院です。ベッド数二百十、内科、外科、小児科、産婦人科など十七の診療科と二十四時間救急の受入れで住民の命と健康を守るとりでとしての役割を担っております。 実は、四年前の六町村合併で高島市が誕生した直後に、当時の市長がこの高島病院を民間委託、指定管理にする方針を打ち出したんですが、しかし、命を守る高島病院は市の直営でという住民の声や病院の医師、看護師、職員の声が高まって、民間委託方式は撤回されて今日に至っております。 私は、銚子とか松原で休止、廃止が広がる中で、なぜ高島ではこういう努力が実現されたのか、どんな中身があるのかということを聞きたくて行ってきたんですが、病院長や看護部長、経営管理部長に直接お話を伺いました。高島病院でも、常勤の医師数が二〇〇二年三十八人いたのが二〇〇七年二十人にまで激減をいたしまして、当然、産婦人科がいったん閉鎖されたり、患者数が減少するなど、経営の危機に陥りました。根本的な打開策は、大臣もおっしゃったように国のいろんな政策変えることなんですけれども、しかしやっぱりそれができないからといって、地域の救急搬送の八〇%以上を受け入れているこの病院を、命のとりでをなくすわけにいかないということで、病院関係者、自治体関係者、住民と一緒になって、高い使命感で立て直されていたわけです。 三年前に赴任された病院長は、民間委託に対する医師の反発を率直に市長に伝えたとおっしゃってくれました。全国各地からそして医師を集めて、勤務環境の改善に努力されて、医師数が二十人まで落ちたのが二十五人になって、産婦人科も再開されて、入院患者に快く接して、検査漏れがないように努力しているということを訴えてくれました。 それから、一年前に赴任された看護部長さん。なかなかやり手の方でしたけれども、TQMを取り入れて、看護師、職員、みんなで中身のいい病院、来たくなる病院づくりに努力をしているということを訴えてくれました。朝のおはようあいさつ運動とか住民への出張講習、訪問診療などで、患者や住民に病院の変化が見える、伝わるように意識しているということでした。おはよう運動でそれでいいのかなと私思ったんですけれども、そういう努力の結果、病床利用率が一割アップいたしまして、医療もサービス業と言ったら語弊があるかもしれませんけれども、やはり気持ち良く対応してもらえると評判も上がって患者が増えるんだなということを知ったわけです。 それから、経営管理部長は、事務職員の外部委託、十年前からやっているそうですけれども、これは経営改善にならないとおっしゃっていました。というのは、縦割り委託しても横の連携が取れずに効率が上がらない、やっぱり単に委託するだけでは駄目なんだということもなかなか興味深く聞きました。 こういう努力を住民や職員の皆さんも非常に歓迎されておりまして、労働組合の方も看護師や薬剤師の方も、最近職場が明るくなったとか、何でも言えるようになったと、あいさつ運動で前向きになったというふうに評価をされておりまして、手ごたえを感じている様子でしたし、住民の皆さんからも、看護婦さんが明るく元気になった、座っていても声を掛けてくれたり、病院は変わったなと言っているなどと、こう伝わっていっているわけですね。 私は、なるほどなと思いました。これ、ガイドラインには書いてないです、こういうことは。しかし、やっぱりこういう模索しながらも実際に公立病院を経営を改革するためにどんな努力がされているか、どんな教訓があるのか、こういうことをしっかりつかんで整理して全国にお知らせする、これこそ公立病院改革ガイドラインにふさわしい本当のガイドラインになるんじゃないかと私は思いました。今のガイドラインはどの病院に行っても歓迎されていないですよ、血の通っていない数値目標が先に来るから。そうじゃなくて、こういう内容をしっかりとお知らせすることこそ歓迎される、今総務省のやる役割ではないかなと思ったんですが、大臣の感想を伺いたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 経営形態の見直しということがしばしば言われますけれども、それは指定管理者制度でやってもどうしてもやっぱり縮小していく傾向がありますし、まして、単純な民営化した場合にはまさに公立病院としての使命を果たせるかどうかという問題も生じますので、それは従来の公立病院、まさに直営のままよみがえってくれればこれにこしたことはないと。この公立高島総合病院の場合は五億円の繰り出しもきちんとできているようでございますし、そういった意味でいえば、自助努力とその地方公共団体の協力でよみがえるいい例であるとするならば、これはほかの公立病院にも教えてあげたい中身ですね。
○山下芳生君 そういう努力が求められているということを申し上げて、終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 まず、一昨日の積み残しの分から入りたいと思います。西川社長らは本当に度々大変恐縮でございますが、まず郵政の問題から入ります。 今非正規労働者が極めて劣悪な労働条件で働かされている、そういう問題が大きな社会問題化をしているわけですが、はてさて郵政の現場ではどうなのかということを、少し実態も申し上げながらお伺いをしておきたいと思うんです。 去る三月の五日にゆうメイトなど非正規労働者が署名を一万六千筆集めて全国から上京されておりましたが、会社は話合いにも応じなかった、こういうふうにお聞きをいたしました。西川社長は、一昨年の十一月、私の質問に対して、非正規のウエートが非常に高くなっている、マイナス影響も考えられますので正社員に登用していく云々、こういうふうに答弁をされているわけですが、ところが、今現場ではどうかというと、登用人数が少な過ぎてとてもじゃないけどそんな実態じゃない、書類を二回も出したけれども筆記試験も受けさせてもらえないなどなど、大変多くの苦情が訴えられています。一方で、ベテランの職員が将来を見限って次々辞めていく、あるいは非常に体がきついというのもあります。そういう中で、非正規労働者に対しては、登用どころか、雇い止めだとか賃下げでむしろ消耗品扱いされている、こういう訴えが大変強く出ているわけですね。 さっき申し上げた社長の発言を守る気あるんなら、登用基準の透明化であるとか、そのため労働組合と登用基準の協約化ということも必要なんじゃないかと思うけれども、その点はどのように考えておられますか。
○参考人(佐々木英治君) 今又市先生から御指摘いただきましたけれども、私ども民営化によりまして国家公務員法の制約が外れたことを機に、この非正規社員から正規社員に登用する仕組みを取り入れたところでございます。正規社員への登用の資格要件というのは先生御案内かもしれませんが、月給制の契約社員としての勤務年数が二年以上、それから人事評価結果が良好な者という、こういう要件を満たす月給制の契約社員の中から選考により登用しているところでございます。募集をします際には、これらの資格要件と選考方法を社員に周知するとともに、各会社においてはこの資格要件と選考方法に基づきまして適切に登用、選考を行っているところでございます。 今先生の方からちょっと周知の方が十分でないというふうな御趣旨の話かと思いますが、今後更にこういう資格要件についての周知は指導を徹底していきたいと考えております。
○又市征治君 佐々木さんからそういう話があるけれども、実態は必ずしもそうじゃないですな。 非正規労働者、郵政現場においても年収二百万円以下のまさにワーキングプアと言われるそういう人が非常に多いわけですね。しかし、営業ノルマはむしろ正社員並みに厳しく求められているわけで、達成しなければ時給のダウンも行われているというのが実態でしょう。 また、賃下げのための賃下げ、例えばスキルランクAを廃止をして全員をBランクに落とす、こういった改悪がされていますね。加えて、超過勤務を認めないために、定時になったら課長の前へ行って出勤簿に判こを押させられて、その後は全部サービス残業だと、こんなことがまかり通っている。年休も満足に取れないし、また軽い交通事故などを起こそうものなら直ちに非正規の人は雇い止め、こんな格好もある。正社員ではあり得ないようなこういう処分も現実に行われているというような随分報告を受けていますよ、私は。いろんな例、もうあれだったら差し上げてもいい。本当に非正規社員が人間として正当に扱われているのかという声のうめきがやっぱり聞こえてくる。 西川社長、そこでお伺いしますが、改めて、非正規の処遇改善であるとか正規化であるとか、まずはやっぱり、非正規労働者との交渉の場をこれは拒否するというのはいけませんよ。まずそこは少なくとも話合いを持つという、そういうことについて少しきちっとした方針を表明してください。
○委員長(内藤正光君) 日本郵政株式会社西川社長。
○参考人(佐々木英治君) 済みません、ちょっと……
○委員長(内藤正光君) 西川社長を指名しましたので。
○参考人(佐々木英治君) 事実関係だけちょっと御説明させていただきたいんですが。
○委員長(内藤正光君) よろしいですか。
○又市征治君 社長の見解だめなの。
○参考人(佐々木英治君) 社長から、じゃ、後ほど……
○委員長(内藤正光君) 指名を受けて答弁してください。佐々木専務執行役。
○参考人(佐々木英治君) 失礼しました。 今先生お話しの件は、先般、ゆうせい非正規労働センターというNPOの法人の方から非正規社員の処遇改善に関する要請があったという件ではないかと思いますが、これは労働組合ではないということで、私どもとしましては、社員の労働条件につきまして労働組合法に基づく団体交渉により統一的に定める必要があると考えておりますので、労働組合の方と団体交渉は当然行っております。 今御指摘のこのゆうせい非正規労働センターの関係につきましては、各社が非正規社員の労働条件を検討していくに当たりまして参考とさせていただきたいというふうに考えております。
○参考人(西川善文君) 非正規社員の処遇につきましては、私の耳には先生今御指摘されたような事例が入っていないのでございますけれども、この非正規社員の処遇につきましては、ただいま御説明がありましたように、月給制契約社員制度や月給制契約社員から正規社員への登用制度の創設でありますとか、あるいは、平成二十年度の春闘におきまして月給制契約社員のベアの実施でございますとか、いろいろとその改善に努めてきたところでございますけれども、今も御説明申し上げましたように、今後とも、関係労働組合との団体交渉を通じまして、各社の経営状況も踏まえつつ、必要な改善に努めてまいりたいと考えております。
○又市征治君 何か今ある労働組合だけやっておればいいということじゃなくて、少なくとも一万六千筆からの署名を持ってくる人々に会いませんという話は、それは駄目ですよ。あなた方は少なくとも公務関係の特殊会社でしょう、簡単に言えば。そういうときにこういう対応を取っていたら駄目ですよ。まして、あなた自身が前にこういうことをお答えになっているわけだから。 そういう立場でしっかりとした、こういう人間らしく扱えという、こんな現場、さっきから申し上げたようなこんな事例を起こしておるような現場でいいサービスなんかできっこないですよ、率直に申し上げて。そのことを強く求め、是非改善をしていただくようにお願いしたいと思うんですが、いいですね。 そこで、ちょっと通告していないんですが、西川社長にお伺いしますけれども、先日来、長谷川委員や私が横山専務の銀行社宅の住まいというのは便宜供与に当たるんではないのかと、こう御指摘を申し上げた。その当該の横山さんが今月末かあるいは今期末で銀行に帰るというふうに昨日実は私は仄聞をしたものだからこれは通告のしようがないわけで、その真偽のほどはどうなんですか。
○参考人(西川善文君) 横山専務が銀行に将来戻る可能性があるということは事実でございますが、今月末であるとか近いところで銀行に戻るということはございません。
○又市征治君 まあ当然のことでありまして、何かせんだってから社長がそういう話をされるものだから、それに尾ひれが付いていったのかなと思って私も聞いたんだけれども、まあ当然株主総会というのがあるんだろうし、最低限はそういうことなんだろうと思うし、ましてこの過程の中でそんなばかなことあり得ぬなと思って改めてお聞きをしたところです。 そこで、大臣、お伺いしますが、十三日に郵政民営化委員会の意見書が出されて、今朝、政府の民営化推進本部が開かれたんですかね。これを国会報告をするということになったようですけれども、意見書では株式の公開、上場こそが民営化だという、結論では既定の路線を強調されている面がありますけれども、与党内部でも様々論議があったようでもありますし、また問題点として、過疎地等の郵便及び金融サービスが低下していることであるとか、あるいは四分社化の非効率さなど、これまで私たちが、初めからそうなるんじゃないかということも含めてこの委員会で指摘をしてきた国民サービスの後退ぶりというのもまた挙げられている、こういう状況にあります。さらに今かんぽの宿の廉売が多くの指弾を受けて、どうも民営化論者がねらった出来レースであったんではないかとの疑念というのが深まっている、こういう状況にあります。加えて、今申し上げた郵政現場の労働実態も民営化の私は悪い事例だろうと、こんなふうに思うんですが。 そこで大臣に確認をしたいんですが、この意見書の扱い、大臣は民営化そのもの以外は聖域なく見直しの対象になると、こう断言されているわけでありますから、この意見書は見直しの国民的な議論の出発点である、民営化決定時の国会での附帯決議や一昨年の十一月のこの委員会における決議はもとより、四分社化の問題点も含めて、広く国会内外の議論も踏まえながらしっかり見直していくと、こういう端緒だと、こういうふうに私は理解をしたいと思うんですが、それでよろしいですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 基本的にはおっしゃるとおりだと思います。 郵政民営化委員会というのは、有識者が民営化以後の郵政、五会社ありますが、状況をよく調べて、また国民からの不満とかあるいは満足とかそうした声も調べ上げて、問題点の在りか、基本的なあるべき方向について示したものと思いますが、何といったって今で一年半たっていない。つまり、民営化後一年ぐらいたった時点のことについて意見を言っているわけですから、これは本格的な意見書というよりは、まだすべてが試行錯誤の状況だから確たることは言えないというトーンで固められているものだというふうに思いまして、ですから幾つか指摘された問題点については我々が感じている問題点とそう異なっているわけではありません。ですが、まだ一年という試行錯誤の段階ですから、四分社化の姿がいいとか悪いとかというようなことはもちろん踏み込むわけがないわけでございます。まあ、かんぽの宿等の点については、別にかんぽの宿と触れるわけではありませんで、何か透明化とかそういうようなことについて少し書いてあるだけだったと記憶をいたしております。 ですけれども、結局はこの重要な郵政民営化という仕事について、それは、当然光と影があれば、影をなくすために我々は与野党の垣根を越えてみんなで努力をしていく、法律改正が必要だったら法律改正だ、国営、国有に戻す以外はすべて聖域なく見直していくということでございますから、国会で皆さんの意見がまとまれば、この民営化委員会よりははるかに先を行って見直すということは十二分にあり得ると思うし、また私の立場としても、民営化委員会の問題の在りかを参考にしながら、重く受け止めながら、見直しは委員会よりは先を歩かなけりゃ駄目だと、こう思っています。
○又市征治君 それと、もう一つ、これは通告してありませんが、大臣、西川社長おられますけれども、かんぽの問題で御丁寧に十七箱も日本郵政から報告をいただいたそうですけれども、これ、分析をなさったらここにも報告をなさるというふうに前のときに御答弁いただいたんだが、大体いつごろになりそうですか、これは。
○国務大臣(鳩山邦夫君) あらあらの問題点として私が報告を受けたのがまだつい最近。いや、もちろん目立つものについては届いてから数日以内に報告は受けておりますが、それでもまだ十分でありませんけれども、でも、大体この年度内には基本的な問題点は抽出できて御報告できるかなというふうに考えております。 恐らく、西川社長がこの間、例の、おたくの宿泊部長をうちの副社長にお迎えしますと、その人が喜んじゃって審査表に丸付けているというような話ですわね、それについて西川社長も、けしからぬというか、そういうことは不適当だとおっしゃられました。私は、恐らく西川社長が御存じないところでかなり好き勝手なことをやっていた人たちがいるんではないかというのが、私が今まで十七箱の中から受けた報告の中にございます。
○又市征治君 是非、それはしっかりと、年度内に報告ができそうだというお話ですから、委員会に御報告願いたいと思います。 委員長、日本郵政の皆さん方は、この後質問ありませんので、御退席いただいて結構です。
○委員長(内藤正光君) 西川社長及び佐々木専務執行役、御退席していただいて結構です。
○又市征治君 それじゃ、本論に戻りまして、今日は五時間半ぐらいずっと皆さん方の質疑を聞いてまいりましたから、何となく私、武内さんやら行田さんやらの補充質疑みたいな格好になるんで、そういう意味では、どうしてもこの課題でいいますとダブらざるを得ないから、再確認の意味含めて少し補充的にお聞きをしておきたいと思います。 まず第一に、二月時点でも私、この問題はお聞きをしましたが、財源不足の折半ルールというのは当初予算のルールであって、これを補正予算にまで適用するのは拡大解釈だというふうに、このことを申し上げた。そのとき大臣は、先ほどもその話ありましたけれども、諸外国では地方に負わせないで国が負っていると、本来は折半ルールではなくて国が全額負担すべきものであると、こんなふうに二月のときもおっしゃって、先ほどもそういうお話があった。だけど、最後に行くと、いや、そうは言ったって、一応今のところはルールだからと、こう逃げられるわけだけれども。 問題は、当初予算と補正予算とではやっぱり条件が違うという、この私の前のときの指摘については答えられていないわけですよ。少なくとも当初と補正ではやっぱり客観的な条件が違うわけですから、そういう点でいうと、補正への適用というのは明文の規定もありませんし、つまり、当初予算の場合、税収見積りというのはずっと時間がたってきますと大きく違ってしまう、だから交付税の財源不足額も大きい場合があり得るわけで、政府はそんな言い訳をしてきたわけですけれども、そこで折半ルールが適用され、自治体は臨財債も背負わされているわけですけれども、この仕組みに私たちはもちろんのことずっと反対をしてまいりました。しかし、今大臣が言うように、確かに今のルールではあるわけでありますから。 としますと、やっぱり少なくとも補正予算に折半ルールを適用するのはおかしい。それは、少なくとも既に政府が当初予算で約束した交付税というものを補正でもしっかり守るということをやっているわけですから、そういう点でいうならば、見込み違いがあれば、これはやっぱり政府の責任で補てんをするということが必要なわけでありますから、せっかく大臣そこまで言われたんですから、せめてまず第一歩として、補正ぐらいは全額政府が補てんをするということを第一歩にしながら、そういう点で改革にやっぱり前へ一歩を進めていただくと。 本来はこうなんだがとだけ言っているばかりでは、これは理念言っているだけの話で、現実に一歩前へ出ませんから、是非、鳩山大臣そこは一歩前進させてほしい、こう思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) いや、しかし、人間にとってはやっぱり理念や理想を持つことが一番大事なんで、それで、この間補正関連での地方交付税法等をやっていただいたわけですが、結局、見通しよりも交付税が少なかったと。少なかったけど、交付税というのはもう配っているわけですから、まさか返せということは言えない、減額補正ですから。本当だったら、それぞれの地方自治体から全部返せ返せ返せということになるんでしょうけど、それは幾ら何でもできないということで、二次補正において結局は国が全部地方交付税の穴の空いた分は埋めた。しかし、折半ルールがあるから、半分は地方が責任を持っていくということでございまして、そういう法案をお願いをして通していただいたといういきさつがあったものですから、理念は理念なんですけど、理念どおりにいけばそれはいいんですけど、現在は、現在はというかこの間の二次補正においてはそういう手はずを整えたわけでございます。 ですが、しつこいようですが、諸外国の例等を見れば、これは折半ルールというもの自体がおかしいのであって、それは当初でも同じだと思うんです。減額補正のときも同じだと思います。これを国が全部背負うようなことでなければ本当の地方自治というのはなかなか実現をしない。あるいは、折半ルールがあってもいい、しかし、その代わり地方の独自の財源が、税源がもっときちんと充実するようなことをやっていかなくちゃいけないと、そんなふうに考えております。
○又市征治君 ですから、私も理念がどうでもいいと言っているんじゃなくて理念だけではいけないと。そこで、やっぱり一歩を是非、鳩山大臣のときに一歩前へ足を出してほしいと、こう申し上げているわけで、前回のときは財務省との力比べにもなると、こうおっしゃったから、それはここの委員会はみんな応援しますよと、こう言ったわけで、そういう意味でいえば、やはりこれは一歩前へ出さないと、それは理想なんだが、だけどそこまで行かないんでどうもならぬのでという話している限りは駄目だということで申し上げているんで、是非そこは鳩山大臣のときに前へ進んでいただくようにお願いをしておきたいと、こう思う。 もう一つ、これも提言ですけれども、二月の質疑でも私は、補正の交付税不足分も自治体の借金で埋めろと言うんなら、自治体と協議すべきだ。そういう点で、地方六団体がかねてから提案をしている地方行財政会議を設置をして財政フレームの協議の場とすべきじゃないか、こういうふうに申し上げたんだが、大臣は、いや、総務大臣と六団体の協議は二回やった、そして総理と全知事会とでも一回やったと、こういうふうにおっしゃったわけだけれども、しかし、これらは公的な、公式な場ではないわけであって、六団体の言う常設の、国と地方の対等な地方行財政会議とは大分隔たった話になるわけですから、そういう意味で、大臣は公的な場で論議することはあっていいということも答弁なさっているわけですから、改めて国と地方が対等な常設の財政の協議機関を設けながら、それこそ大臣がおっしゃるように、じゃそのために本当に交付税率の引上げをやっぱり本気にやるか、あるいは他の税収をどこか持ってくるのか、そういう問題を含めて、我々は、場合によれば本当は道路財源などと言われたものの中の一部はここにやっぱり充てていくということをはっきりすべきだということも一面では申し上げたわけですけれども、そうしたまず地方とのこういう改善を図るというか、むしろ地方の方は鳩山大臣の応援団になるんだろうと思うけれども、是非ともそういう場を設けていただく、そういう努力をなさる気はございませんか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方行財政会議というような形で正式な会議を持つべきだというのが地方六団体の基本的なお考えであろうかと思っております。実質的には定期的に協議をやっておりますし、二回か三回になったかもしれません。かなり定期的な意見交換はやっておるわけですが、今後もそれは続けていくわけなんですが、果たして、地方六団体が地方分権の推進に関する意見書や地方分権改革推進法骨子案の中でいつも提言されておられる地方行財政会議の設置という形で法的な存在にすべきかどうかということになりますと、私はまだ確たる意見を持ち合わせてはおりません。まして、またその会議で決めたことに政策が拘束されるということまではなかなか考えにくいかと思っておりますが、ただ実際問題として、定期的な協議の場をきちんとやっていくことは何よりも大事だと思っております。
○又市征治君 いずれにしても、しっかりと地方ともう少し本当に意思疎通ができるような、とりわけこの財政問題についての、行財政全体があるわけですが、さっき山下さんもありましたけれども、私も地方の医療問題を前にも取り上げてやりましたけれども、そういう問題などを含めていろんな声があるわけだけれども、そして、それはどうしても財源問題伴ってくるという問題もあるわけですよね。だから、やはりもっと頻繁に、しっかりと本来ならば定期的なものを持たれる。名前はいいですよ、名前は、まあ。地方六団体の方はそういう名前を使っているということですから、そういう名前でなくてもいいけれども、きちっと公的な場というものを持っていただくようなその努力は是非進めてもらいたい、重ねて要望しておきたいと思います。 それから、時間の関係でもう一問ぐらいしかできませんが、地方税法の関係について一つ質問しておきたいと思います。 まず、道路特定財源である地方税、すなわち軽油引取税と自動車取得税の一般財源化についてであります。 福田内閣の時代の国会及び国民的な合意というのは、道路だけを優先して建設する時代というのは終わった、少子高齢社会になり、医療、介護、また子育てなど、ソフトの社会投資に力点を移すべきだという、これはやっぱり大きな世論だったと思うわけで、そうした時代の要請でかねてからの道路特定財源廃止論が一気に実現をして一般財源化というのは進んだと思うんですね。この点では、私も前に大臣に質問もいたしました。ほぼ認識が同じと、こういうことでもありました。 政府は、目的税の規定を外したんだから一般財源化だというふうに、一方ではそういう言い方もされるわけだけれども、この二つの地方税は、府県から市町村への交付金が引き続き道路の延長と面積を基準にしてやられている。であれば、出口ではほとんど道路中心の配分になるということにならざるを得ぬわけですよね。 もちろん、自治体自身が国からの縛りなしに、うちはまだまだ道路が足りないんだというそういう自治体があれば、それはそれで自治ですからそれはいい。だけれども、総務省は、一般財源化後に自治体が行う社会資本投資の配分というのを、道路なりあるいは介護なりの比率について各自治体がどのような考えだというふうに把握をされているのか。何かそんなことをどのように承知をされているのか、あったら聞かせていただきたい。
○政府参考人(久保信保君) ただいま御指摘のように、一般財源化されましたので、その使途、これは道路に関する費用に限定されないということになりますから、一般論としては地方の財政運営における自主性、自立性がより高まると、それはもう考えております。 ただ、一方で、地方におきましては道路の整備状況が遅れているということから、これまでもこうした道路特定財源のほかに一般財源を充てて道路整備を行ってきたということも考えますと、道路特定財源の一般財源化によって個々の地方公共団体における財政支出がどのように変わっていくのかということについて一概に申し上げることは困難であると考えております。
○又市征治君 時間ですので、次回に回します。
○委員長(内藤正光君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 次回は来る二十四日火曜日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時十五分散会