消費者問題に関する特別委員会 第8号
- 発言数
- 105 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2009/05/28
会議録
○委員長(草川昭三君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十二日、丸川珠代君が委員を辞任され、その補欠として佐藤信秋君が選任されました。 また、二十五日、轟木利治君及び西田実仁君が委員を辞任され、その補欠として藤原良信君及び山本香苗君が選任されました。 また、昨二十七日、礒崎陽輔君が委員を辞任され、その補欠として西田昌司君が選任されました。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案の審査のため、本日の委員会に滋賀県野洲市市民部市民課市民生活相談室主査生水裕美君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 暫時速記を中止をしてください。 〔速記中止〕
○委員長(草川昭三君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案、消費者安全法案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松井孝治君 皆さん、お疲れさまでございます。民主党の松井孝治でございます。 今日は、衆議院、参議院で九十時間になんなんとする審議、いよいよ大詰めでございます。民主党を代表して、今日ここに至るまで、政府の関係者の皆さん方、そして与野党を超えて内閣が提出した法案の修正に御尽力いただいた皆様方、あるいは、今日は傍聴にも日本全国で消費者運動にかかわってこられた方々がお見えでございます。また、不幸にして消費者事故で尊い命を落とされたその御遺族の方々もこの審議をかたずをのんで見守っておられます。この過去のいろんな犠牲に報いるためにも、私は、この法案をしっかりと成立させて、そしてそれをしっかりと施行していく、まだまだ課題が多いと思います。 そういう観点から、今日は締めくくり総括ということで、麻生総理、そして野田大臣、衆議院の修正案提案者の皆さん方、そして今日は委員会のお許しをいただきまして、滋賀県で消費者相談をしておられる野洲市の職員の生水さんにもわざわざおいでをいただきました。皆さんの忌憚のない御意見を聞きながら、この法案をいいものにしていきたいと思います。 まず、総理、この消費者関連法案でありますが、今日ここに至るまでいろんな犠牲もありました。そういうことを踏まえて、福田前総理が提案をされて、我々も対案を提出をして、そして今日ここに至ったわけであります。多くの犠牲が払われたということも踏まえて、この法案をどういうふうに施行していくのか、その総理の決意をまず伺っておきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 御存じのように、これまでの行政組織というものを考えた場合に、基本的には生産者又は事業者を育てるということを重点に置いてきたものだったということだと考えております。それに対して今回の消費者庁は、でき上がった製品を使用するいわゆる使用者、消費者という側に立った全く逆の発想で新しく省庁を起こすものであります。行政の在り方それ自体を生活者重視という方向に大きく転換していく突破口になるものであって、大変意義深いものだと、私はそう思っております。 これまで消費者団体、日弁連など関係各団体が長年の思いを結実された法案であると認識もいたしております。これまでに消費者庁構想を支えていただいた方々、また精力的に協議を行い、調整に当たられた与野党の方々、改めて関係者に対して心より感謝を申し上げたいと思っております。 この委員会において、参考人の方々も交えたいろいろな見地から実質的な御審議をいただいたことにも改めて感謝を表したいと存じます。 また、シンドラーエレベータやパロマ湯沸器による事故は極めて痛ましいものでありました。直接これに動かされた大きな原動力にもなったと思いますが、行政の対応には反省すべき点もあり、御遺族の方々に心からお悔やみを申し上げたいと存じます。 法案を成立させていただいた上で、一日も早く消費者庁を創設、生活者重視の視点に立った行政を推進してまいりたいと考えております。
○松井孝治君 是非、今の総理のお言葉をしっかりと現実のものにしていただきたいと思います。我々はこの問題については、消費者の権利の擁護、これは与野党を問わずやっていかなければいけないものだと思っています。 その意味で、野田大臣にもお伺いしておきたいと思います。 今、総理から御紹介がありましたパロマの事故では上嶋浩幸さん、そしてシンドラーエレベータでは市川大輔さん、本当にこの方々はいろんな事故の犠牲になられたごく一部であります。だけれども、そういう方々のもう犠牲を繰り返さないためにもしっかりと消費者行政を充実していただきたい。 その意味で、もちろんこの三法をしっかり充実させて施行するということは当然ですが、例えば、このガス湯沸器の事件が一つのきっかけになって、重大事故情報報告・公表制度というものを経済産業省が運用するようになりました。ただ、これは製品の重大事故に限定されているんですね。例えば建物、エレベーター、そういうものの事故、サービスの関連の事故、これは対象になってないんです。こういうものもこの際しっかりと拡充して、この重大事故情報の公表制度、報告制度を拡充するという御決意を含めて、この消費者問題に対する取組を冒頭、野田大臣からいただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 松井委員御指摘のとおりだと思っています。今日は、パロマの事件で息子さんを亡くされた上嶋さん、そしてシンドラーエレベータの事故で息子さんを亡くされた市川さん、お二人がお見えでございまして、本当にこのお二人の真摯な日々の地道な活動の積み重ねが、やはり今全党挙げての消費者庁設立に向けての原動力になったことは間違いないことでございます。 そんな中、パロマ事件の後、今御指摘がありました重大事故報告・公表制度ができました。これにつきましては、情報の一元的な集約、分析、発信という消費者庁の基本的な機能にかかわる重要な制度と認識をしております。ですから、この後、消費者庁が所管をしました後は、現在の消費生活用製品、今おっしゃった製品以外の、例えば食品、サービス、施設等の分野の適用に対象を広げていくことは大切な検討課題でございます。 消費者庁におきましては、消費者安全法や消費者庁に移管された重大事故報告・公表制度の運用状況を踏まえて、消費者委員会において御審議をいただき、そして速やかに検討を進めさせていただきたいと思っております。
○松井孝治君 是非お願いします。 そこで、今日はパネルを用意させていただきました。(資料提示) 消費者問題のポイントというのは、私はこの三つあると思います。 一つは、縦割り行政の問題ですね。これをしっかり排除する。だからこそ私は、内閣府の下に一元的な消費者行政機関をつくるということに合意をしたと。 二つ目は、今総理の方からも御答弁がありましたが、消費者の視点で行政を行う、あるいはそれは生活者と言ってもいいかもしれない、国民と言ってもいいかもしれないし、市民と言ってもいいかもしれない。やっぱり行政の視点を変革、変換をすること。 それから三つ目は、今日、生水さんに来ていただいたのは、やっぱり現地、現場です。幾らいい行政組織を霞が関だけつくったって駄目なんですよ、現場で本当に苦しんでいる消費者、被害者の方々の救済をしっかりやる。そういう意味で、現場がしっかりワークするような、そういう消費者行政を行っていかなければいけないと思います。 それで、まず最初に、まさに総理大臣に伺いたいわけですが、総理、消費者庁あるいは消費者委員会の主任の大臣はどなたですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 主任の大臣というと、最終的にという意味であれば内閣総理大臣ということになります。
○松井孝治君 そうです。ですから、最終的にといいますか、法律を見ていただければ分かるんですよ。総理、法律を読まれておるかどうか存じ上げませんが、法律を見ていただければ、主任の大臣は内閣総理大臣と書いてあるというのがこの消費者三法の大きな位置付けなんですね。 総理も正しく理解していただいているわけでありますが、そういう状況の中で本当にそれが実効あるものになるのかどうか、そこを伺っていきたいわけでありますが、今回の修正協議の中で、仙谷議員おいでいただきましたけれども、消費者委員会というものが設置されました。元々、消費者権利院というようなものを我が方の対案で用意していたものが、消費者委員会という独立の組織をつくるということになりました。 その消費者委員会、消費者委員会と消費者庁を言わば車の両輪にして消費者行政を行うというのが今回の我々の修正案の趣旨であろうと思いますけれども、この消費者委員会というのが、行政に対して勧告できるという制度を盛り込みました。ところが、この消費者委員会の勧告というのは、基本的に総理に対する勧告になっているんですね。各省、例えば、今日は一々お見えいただいておりませんけれども、エレベーターの問題であれば国土交通省、あるいは湯沸器の問題であれば経済産業省、そういうところに消費者委員会は勧告権を持っていないんですね。 これ、仙谷修正案提案者にお伺いしますが、これで本当にいいんですか。総理大臣にしか勧告権がありませんけれども、これでちゃんと行政各部を指導できるんでしょうか。
○衆議院議員(仙谷由人君) 今、松井委員がお示しいただいておりますそのパネルの絵で御覧いただきますとよくお分かりいただけますように、内閣総理大臣に勧告をいたしますと、内閣総理大臣は内閣府の長としての大臣でございますので、当然のことながら消費者庁あるいは各省庁に対する指導あるいは指揮監督という権限を持っていらっしゃいますので、そういう、つまり消費者委員会の勧告を履行するといいましょうか、することをしていただけるというふうに確信をしておりますし、そのことで一体的といいましょうか統一的な各省庁に対する指導で各省庁は適切な権限行使に至ると、こういうふうに考えております。
○松井孝治君 私もそうであっていただきたいと思います。総理大臣が消費者委員会から勧告を受けたときに、総理大臣がきちんと各省を指導監督できるか。それが、さっきのパネルでいうと縦割り行政の弊害を除去できるか。シンドラーのあのエレベーターのときのように、どこが責任を負うのかよく分からない、結局、原因究明もなされずに多くの累次の被害を出してしまった。ああいうことをしてはならない。だからこそ、総理大臣が各省を指揮監督しなければいけない。それがこの法案の大きなポイントだと思います。 そこで、最近──舛添厚労大臣、起きてください。ああ、目をつむっておられただけですか。最近、舛添大臣お疲れなんですね。要するに、それぐらいお疲れなんです。その厚労大臣の職務が非常に重いということで分割をするという話が出ている。数日前の日経新聞に、厚労省を分割して二つの役所に分割すると。一つは国民生活省にする。そこに、日経新聞の記事を見ていただきましたら、消費者庁というのはその国民生活省の外局と書いてあるんですね。どうも総理の側近の方がそういう案を作られたといううわさが霞が関では広がっていますけれども。 これ、修正案提案者に伺いたいんですが、小宮山議員に伺いたいんですけれども、国民生活省の下に仮に内閣府の一部が移管されて、それで本当にこの消費者行政の一元化、総理大臣の下で、今、仙谷議員がおっしゃったように、消費者委員会が総理大臣に勧告する、総理大臣がそれを指揮命令するという構成だから修正案に合意したんですよね。これが国民生活省に移管されて、思ったとおりの修正意思のとおりに機能するでしょうか。
○衆議院議員(小宮山洋子君) 松井委員おっしゃるように、これはとても受け入れられる話ではなくて、そういうことであればもう一度、六十時間近く衆議院でやり、こちらでも何十時間もやっていただいているのをもう一回やり直さなければいけないぐらいの話だというふうに思っています。 先ほど総理が、総理大臣が主任の大臣だとおっしゃったのは内閣府にあるからなのであって、これを国民生活省に下ろしたときに一体そこはどうなるのか伺いたいなと思いますし、これは内閣府設置法十一条に基づいて、内閣府の長、主任の大臣として総合調整をするということが一つありますし、また、同じ総理大臣が内閣法六条に基づく行政各部を指揮監督する権限を持つ内閣の長でもあるから、その力もバックアップする形にして、新しくできた消費者庁あるいは消費者委員会からのいろいろな形のものを消費者の目線できちんとやるためには、どうしてもこれは内閣府にあって内閣総理大臣が責任を持って、先ほどの御答弁のとおりやっていただかなければいけないので、そのようなことに、これだけの審議が急に出てきた省庁再編に巻き込まれるのはとても遺憾でございますので、そうであればもう一度審議はやり直しということかと思っております。
○松井孝治君 修正案にかかわった人はやっぱり類似の思いを持っていると思うんですね。 野田大臣、担当大臣として、例えば国民生活省に、この今九十時間になんなんとする審議を行って、機能を強化するということで修正も行ってきたものが、国民生活省に移ってその機能が十分に発現できると思われますか。
○国務大臣(野田聖子君) まず、今お話がありました厚生労働省の再編については、私は担当大臣ではないのでそのことについてお答えすることはできませんが、消費者庁のことについてお答えさせていただくのならば、政府全体の司令塔としての役割を果たすため内閣府の外局として設置されるものでございます。 御指摘のような報道があったことは知っておりますけれども、消費者庁を国民生活省の外局にするといった検討がなされているということはございません。
○松井孝治君 今日は消費者特ですから、総理、個別の、厚生労働省の再編について、ここで伺うつもりはないんです。 ただ、問題は、消費者庁を国民生活省の外局にするというような報道が行われている。少なくとも、この内閣総理大臣の下の消費者庁あるいは消費者委員会でどうやって機能を発現させるかという議論をしてきた立場からいうと、ここについてはそういうことは考えていないと、報道はいろいろあるけれども、そこを考えているわけではないということはこの場で御言明いただけますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 一新聞社の一推測記事につきまして、それを基にすべて論議するほど、それほどレベルは低いと思っておりません。この委員会における議論の内容というのを結構携わってきましたので、したがいまして、今そうしたことを考えていることは全くありません。
○松井孝治君 全くないというふうに総理が言明されましたから、それを重く受け止めたいと思います。 しかしながら、総理、一新聞社の一記事とおっしゃいますけれども、一新聞社じゃないですよ、複数の新聞に載っています。この消費者問題を議論しているときの大詰めの段階で、そのまた組織再編の中で別の部局に出るというような記事が出るというようなことが、どういうリークがあったのか、どなたがどういうふうにお話しになられたか知りませんけれども、そこは総理の下でしっかりコントロールしていただきたい。そういう誤解を招くような報道が行われないようにしていただきたい。それはみんなの思いですよ、修正にかかわった。 そのことだけ私は申し上げておきたいと思いますけれども、何か御感想ありますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 報道管制をしけかのごとく聞かれますから、そういうような話に取られかねないから、もうちょっとここに書かれた、これまで論議してきたことにもう少し自信を持たれたらどうです。私はそう申し上げてきておるだけでありまして、野田大臣共々この種の話はもうずっと前に終わっておる話だと思っております。
○松井孝治君 しかし、総理は嫌な言い方をされますね。もう残念ですよ、そういう言い方をされるのは。だから、そういうことは考えていないと、皆さんの議論をちゃんと受け止めているとおっしゃったらいいじゃないですか。一生懸命このことのために何十年も掛けて議論をされている方もいらっしゃるんですから、そういう趣旨の答弁は僕は残念です。 ただ、次に行きます、時間がありませんから。 舛添厚労大臣、これはちょっとこの問題と離れるんですけれども、厚労省の業務が非常に過大であるということは私もそう思います。だから、その中で舛添大臣が一生懸命奮闘されているんだと思いますけれども。省庁の再編、私も昔役人時代に携わりましたけれども、これを、各省設置法で個別に細かい事務が書いてあって、しかも、その事務の下に組織令というのがあって役所ごとに細かい事務が書いてあって、それを一ついじるのでも、幼保一元化なんか一つの一番いい例ですけれども、一ついじるのでも法律改正があって大変だと。その法律改正が大変だから特区制度をつくって、幼保一元のために何とかやる。こんなことばっかりやっていて、複雑な行政事務に対応できると思いますか。 舛添大臣、この厚労省の分割の議論をここでしようと思いません。思いませんが、そもそも、以前からいろいろ意見交換している中で、日本の国家行政組織の法律主義の在り方について、これはもう法律主義で国会がコントロールしていると言うと聞こえはいいけれども、逆にその法律を盾に各省が権限を守っている。これを何とかすべきだと思います。例えば、政令できちんと設置するように、大臣の分担なんていうのは、内閣として舛添さんの下にこの事務は置くということができるように、これは我々も、民主党の行革調査会で私も事務責任者を務めて、そういう提言をしています。自由民主党の中にもそういう提言をしたものがあります。 舛添大臣はどう思われますか、政治家として。
○国務大臣(舛添要一君) 橋本内閣のときの中央省庁再編から八年たちました。時間がたてば、ちょうど今皆さん方が御議論していただいているやっぱり消費者の問題、これをひとつきちんとやろうというのが出てくる。例えば少子化の問題にしてもそうです。ですから、不断に霞が関の機構、政府の形を見直すというのは大切だろうと思います。 ただ、その過程において、やはり設置法で、法律で決めるべきだと。これは国権の最高機関は国会でありますから、国会のコントロールを受ける、まさにそれが必要だと、これはまさに正論だと思います。 その一方で、今委員がおっしゃったように、迅速に変えるためには非常に難しい。例えば今のように衆参のねじれ現象ということがあれば、これが政治的に非常にホットなイシューになればなるほど先に進め難いということがありますけれども、逆に、じゃ政令レベルでやるということになったときに、時の権力を持った人たちの自由裁量が広がらないかと、そういうようなマイナス点もあると思います。 ただ、私、政治家としての感想を言えというならば、どちらかというと、私はこれだけ時代が大きく動いているときには柔軟にこの政府の組織を、国民のためにですよ、国民の利益のために変えられるような手だてがあった方がいいんではないかなと、ただそれにはマイナスもありますと、そういうことを申し上げておきたいと思います。
○松井孝治君 この議論をするとまた十五分、二十分掛かりますのでやめますけれども、舛添大臣がお詳しいフランスなんかは、イギリスでもそうですけれども、もっと機動的に政府の意思で、その内閣の意思で各大臣間の行政事務の分担なんというのは変えられる、もう当然のことだと思います。是非、舛添さん、将来この席に座られるときにはそういうことをしっかり実現していただきたいと思います。 次に、先ほどの消費者視点をどういうふうに生かすかということについて、野田大臣、議論を進めていきたいと思います。 今回、消費者庁が設置されました。ここのパネルに書かせていただいていますが、定員二百二名、ほとんどが各省からの人員の異動であります。恐らく数名を除いて全部各省からの人員の異動であります。そして、もう一つある消費者委員会、ここが、我々が修正でぐっと中に入れ込んだ独立の組織なんですが、内閣府の下にある独立的な委員会でありますが、これスタッフ二名なんですね。 皆さんのお手元に今日資料で、私の資料四というものでお配りをさせていただいていますが、日弁連の先生が消費者委員会の任務というものを、今回の修正法案をリストアップしたら、実はこういう細かい字の紙で五ページ分の仕事がぎっちりこの消費者委員会にあるんです。今回対象にならなかった財産被害みたいなものをどういうふうに対象にするのかという検討とか、違法収益の剥奪のための検討とか、父権訴訟の検討とか、もういろんなことがここでやるということになっているんです。それから、現実に今ある事務でも、もうこのページに書いてある、もう一々言いませんけれども、それだけのたくさんの仕事があります。 これ、たった二名の消費者委員会の事務局でやる。これ、内閣が年末に機構定員要求をして、いろんな予算を付けて、それから定員要求をします。そのときにこんなものなかったんですね。我々が議員修正入れたから。それはスタッフ二名って当然なんです。だけれども、問題はこういう立法府が修正をしたときに、それに応じて本当に内閣はどういうふうに人員を付けるかということが今問われているんです。二名じゃ全く仕事になりません。 ついでに言うと、これ行管局長もお見えかもしれませんが、消費者庁という庁ができます。この前、官房長官は消費者庁長官、これを事務次官会議のメンバーにするとおっしゃった。大臣がいて事務次官がいる、それは要するに立派な大臣庁という独立の官庁です。その独立の官庁である消費者庁に部も局もないんです。二百二名のスタッフがいるだけなんです。これで本当に機能が発現できるか。 行管局長に伺いますが、庁という組織ありますね。例えば経済産業省の下に資源エネルギー庁がある、中小企業庁がある。そういう各庁で部も局もないような、あるいは、局がないところはあるんです、部がないような庁は、この霞が関に庁というのは幾つあって、部もないような庁が幾つあるか教えてください、数字だけで結構です。
○政府参考人(橋口典央君) お答え申し上げます。 内閣府設置法第四十九条及び国家行政組織法第三条に規定されております外局としての庁は、現在十四庁でございます。そのうち、部、局のない庁はございません。
○松井孝治君 今聞いていただいたとおりなんです。要するに、この霞が関の中に、長官というのは、役所の方が長官を務めているという庁がたくさんありますね。消防庁もそうです。 そういう庁の中でも、部も局もない、部下に局長もいない、部長もいない、そういう庁は一つもないんです。しかしながら、消防庁長官は事務次官会議のメンバーじゃないですよ。エネルギー庁長官も国税庁長官も事務次官会議のメンバーじゃないですよ。独立の大臣がいて、事務次官会議のメンバーになるような長官がいて、そして、なおかつ部長も局長もいない、丸裸みたいなこういう組織なんですよ。これは修正と関係ないですよ。元々そうなんですよ。野田大臣、なめられているんじゃないですか。 御感想を。
○国務大臣(野田聖子君) なめられてはいないと思います。私もずっとこれについては携わってきましたけれども、やはり行革の流れの中で極力、御党からも官僚の肥大化を望まないと、そういう中で機動的に、この場合はいろいろな振り替えになりました。 いろんな役所がありまして、そこで消費者行政携わってくれているわけですが、そういうところが集まってくれて一つの新しい行政組織ができたということで、極めてスリムに、無駄のないようにつくった結果がこうなりまして、確かに部がないということにこだわりがあるかもしれませんけれども、必ずしも今までの在り方がよかったとも言い切れないので、このオリジナルな組織を始めることによって、またさらに修正協議の中でいろいろと御注文が付きました。仕事が増えたことも事実ですから、次の機構人事に向かってはしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
○松井孝治君 なめられているんじゃないですかと言ったのは、むしろ丁寧に申し上げたんです。それは、おっしゃるとおり、行政の肥大化をさせてはいけない、だから新しいものをつくるときにはスクラップ・アンド・ビルドの原則ですよ。どこかよその役所の無駄な組織をつぶして、ここに新しい部署をつくる、人員を取ってくる、それをするのが大臣の力量じゃないですかということを言っているんですよ。それができてないんじゃないですかということを申し上げているんですよ。 できてないからといって、私これ反対するわけじゃない。だけど、これからですよ、きちんと消費者庁が仕事をして、部をつくることが目的じゃないんですよ、局をつくることが目的じゃないんですよ、でもしっかり仕事をして、やっぱり独立の官庁として消費者の利益を背に負って事業官庁と果敢に闘うような、そういう官庁をつくるべきじゃないですかということを言っているんですよ。そういう意味で決意を伺いたいということです。
○国務大臣(野田聖子君) これはもう随分前から消費者庁の創設に向けてはお願いをしておりましたけれども、ようやくめどが付いてきたというわけで、何を急いでいたかというと、とにかく新しい行政組織ですから前例何もないわけで、ある意味運用しながら、どんどんいろんな事例、事件にぶつかりながら、そのファンクションを高めていかなければならない。 そこで、初めに組織の形ありきではなく、こういう限定的な組織かもしれないけれども、必要であればどんどんやっぱり育てていくということが今回の消費者庁の最初の目的でございましたので、今後は運用、又はそういう様々な御意見をいただいて、縦横無尽にやっぱり組織の形は変えていく、それは必要だと思っております。
○松井孝治君 お手元に配付させていただいている資料三というのを御覧いただきたいと思います。これは先ほど申し上げた最初の論点と二つ目の論点に重なるんですけれども、要は、縦割り行政の弊害を排除して、本当の消費者の利益のために野田さんが獅子奮迅の活躍をいただかなければいけない、もっと言うと、それを麻生総理が裏打ちをしなければいけない、そういう意味でのこの表なんです。 実は内閣府設置法十二条というのがありまして、総合調整事務に関しては、この特命担当大臣、野田大臣のことです、野田大臣は、ここに下の方でちっちゃい字で書いてある設置法第四条第一項の事務、今回これを修正したんですが、そこについては横断的な調整権があるんです。 ですから、ここに書いてあるように、各役所に資料の提出とか説明の要求を求めること、勧告を行うこと、そしてその勧告に従ったどうかを報告を求めること、こういう権限があるんです。そしてその上で、どうも勧告を言うことを聞かないというときには総理大臣に、この右に書いてあるような各省を指導、指揮命令してくれと、指揮監督してくれと。これ、内閣法六条に書いてある最も強力な総理大臣の権限なんです。これを求めることができるという規定があるんです。 これは実は、私も役人時代に携わった、亡くなった橋本龍太郎総理の下での行政改革で作った規定なんです。残念ながら、これは一回も発動されたことがないんですよ、官房長官。一回も発動されたことがないんです、これは。要するに、何だかんだ言いながら、各省の縦割りの壁に全然無力なんです。 私が懸念するのは、野田大臣、気持ちは分かりますよ、だけれど、さっき言ったような二百人の組織、庁の長官で、そして河村官房長官が事務次官会議のメンバーに長官をしようと、大臣が上にいて長官にしようと、そう言ったって、こういう権限があったって、伝家の宝刀、これ抜かずですよ。抜かずの宝刀ですよ。ある方は、麻生総理に親しいある大臣は、鴻池大臣は、以前にこれのことを、いや、これ宝刀だと思って刀で切れると思ったら木刀だったと、何にも切れなかったとおっしゃったことがありましたけれども、そうなっているんですよ。 だから、私が申し上げたいのは、別にこの規定を使うだけが能じゃないですよ。しかしながら、本当の意味での縦割り行政を、弊害を打破するためには、きちんと野田大臣が、場合によってはこういう規定を使う、各省に対してきちんと勧告をする、勧告に従わなかったら総理大臣がそこをきちんと指揮監督する。 そこまでやるという決意があるのかどうか、野田大臣の御決意をもう一回伺っておきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) もちろんのことでして、松井委員が主導的にしていただいた修正協議、まさに内閣府設置法第四条の第一項の総合調整権限の発揮については、その明確化された趣旨を踏まえてしっかりと行動してまいりたいと思いますし、その後のどの大臣であってもこれがきちっとできるような、そういうものをつくっていかなければならないと思っています。
○松井孝治君 この問題は非常に長い歴史がある、分担管理という、縦割りの。分担管理している国土交通省の事務は、ほかの大臣は、場合によっては総理であっても口出しを許さない、そういう長い考え方があるし、今回もこの内閣府設置法の第四条第一項の総合調整事務にこの消費者行政を入れるに当たっては、非常に大きな抵抗がありました。 これは、与党の議員も含めて内閣法制局も説得をしていただいて、こういう事務を入れられましたけれども、総理は、縦割り行政を排除する意味で、本当の意味での国家的見地に立ってこういう総合調整、しっかりと言うべきときは各省の大臣を指揮命令する、そういう御覚悟はおありでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 長い審議の時間を掛けておられましたんで、各大臣にそれぞれ御自身で質問をされたと思いますが、多くの関係大臣の方から消費者行政に対しては前向きに協力するという答弁をそれぞれ得られておられるはずであると思います。私の出た範囲でもそのように答えて、何人かの大臣が答えておられました。 したがいまして、基本的には伝家の宝刀を抜く必要はないはずなんですけれども、必要となれば当然のこととして消費者担当大臣というものを支えて、私の方からきちんとして、各省庁というか各大臣にその旨を伝達する。当然のことだと思っています。
○松井孝治君 ずっと長い時間、戦後、そうやって消費者利益を体して各省は行政をやりますといって、今日ここに至っているんです。だからこそ、消費者庁をつくってやらなければいけないということになったんです。伝家の宝刀を抜かなくていいというのは一番いいことであることは間違いありません。しかし、抜くときは抜く、そういう決意を持って御答弁をいただきたかったんですが、残念であります。 現場の問題に話は移ります。 生水さん、わざわざおいでいただいて、ありがとうございます。 これ、幾らこういう権限を規定しても、現実に消費者の利益にならなければ、頭でっかちの組織をつくったって意味がないんです。現実に消費者の、例えば被害を受けておられる消費者を救済できなければ意味がない。それの主役は全国にたくさんいらっしゃる消費者相談員の方、もう本当に一生懸命頑張っていただいていますが、その方々がもっと仕事をしっかりしていただけるような環境をつくり出すことだと思っています。 その意味で、せっかくですから、生水さん、非常に日々お忙しく御活躍ですけれども、消費者相談の現場を預かる方として、最大の今消費者相談の問題点は何なのか。あるいは、よく相談員の勤務条件が悪いというふうに言われます。生水さんもやっぱり、生水さんは少し前に野洲市に正規職員として採用されたというふうに伺っていますが、それは例えば消費者相談員の身分を守るために正規職員化が必要だと思っておられるのか、どういう意味でその正規職員が消費者相談に当たらなければいけないと思っておられるのか。その点、併せて御答弁いただきたいと思います。
○参考人(生水裕美君) 野洲市役所市民生活相談室の生水裕美と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 現場においての最大の問題点、これは最も多くの答えがありまして、そして最も難しい質問です。私は相談員になりまして十年たちます。一番苦労しましたのは、市役所内の連携をつくることでした。新しくできた相談窓口でして、全くの一人体制でしたので、最初はほかの課とは全く連携なかったんですね。そこから始めまして、一人一人の職員に協力を求めるために何度も何度も話をしに行きました。 当時は職員の中にも、悪質商法にだまされた方が悪いんだと、借金したのは自己責任で、行政が首を突っ込むのはおかしいと理解されず、消費生活相談という仕事自体分かってもらえないこともありまして、本当に悲しい思いをしたこともあります。業者とあっせん交渉をするときにも、相談員はただのおばはんやろと、ちゃんとした職員と替われというふうに、見てもいないのに私のことをおばはんと言われて相手にされず、本当に悔しいことがありました。これは自分の立場が悲しくて悔しいんじゃないんです。相談に来てくれた人、この方々をちゃんと受け止めて解決することができないから、それがつらかったんです。 幸い野洲市は、市長を始め職員の方々の理解がありましたので連携が進みました。今では社会福祉課、税務課、住宅課、地域支援センター、いろんなところのネットワークがつくれました。また、警察や福祉団体、法律家の方々との相談のネットワークも構築できました。特に多重債務の相談、ここにおいては相談員がコーディネート役となって、借金に悩んでいる人たちの掘り起こしから生活再建までワンストップで対応できる体制になりました。しかし、一般的には役所の中のほかの部署が何をしているかもよく分からないし、直接話をすることもできない消費生活センターが多いと聞いております。民間に委託されたセンターでは一層役所と切り離されております。 今後、最先端のセンターは市町村、都道府県、国の省庁と協力しながら消費者行政を改革していくためにスタートラインに着いて、課題の発見、センサー機能を果たすと位置付けられたということですので、相談に来られた消費者を助けるのと同時に行政間の相互の連携を一層深めていく必要性があると思います。 そのためには、私のような現場の相談員に行政の中での権限を与えてほしいと思います。今は非常勤の相談員が圧倒的に多いんです。ほかの部署に声を掛けて担当者を集めて、相談者のために生活再建を話し合おうということをしようとしても、また県や国の行政に連絡して動いてもらうようにすることは、非常勤の相談員では事務分担上できないんです。連携のコーディネート役、これができないんです。問題の発見、解決のために連携することが非常に重要な中で、役所の中で権限がないことが最大の問題だと思います。 私は昨年十月、市役所の正規職員に採用されてからは、各部署を集めて相談を検討したり、企画立案したり、予算を立てることができるようになりました。消費者の生の声を聞いて、知っている者自身が消費者行政に消費者目線を反映させやすいんです。だからこそ、相談員が正規職員となってその職責と権限、これを担うことが必要なんです。 救われない消費者、被害者、これをつくっちゃいけないです。市民、国民は平等に救済される権利があると私は思います。市民から必要だと思ってもらえることに相談窓口の存在価値があるんです。そして消費者庁、相談窓口はだれのためでもない、消費者のためにある、消費者のものだということを絶対忘れてほしくはないと思います。
○松井孝治君 分かりました。 生水さんが体を張って本当に活躍されているというのはもうこの世界では有名な話で、生水さんがあと五十人いたら多重債務問題は解決するんじゃないかと言った人がいるらしいですが、最終的に行政というのは属人的な、一人一人の、地方の公務員であれ、国の公務員であれ、本当にどれだけ真剣に体を張って働く人がいるかというのが、私はもう行政が機能するかどうかの一番のポイントだと思うんで、是非、生水さんみたいな方がもっと増えていただきたいし、もっと仕事ができる環境をつくるというのが我々の仕事だというふうに痛感をしております。 それで、これしかし、地方自治体の職員の非常勤の方々、嘱託の方々を常勤化するというのはなかなかそう簡単なことじゃないですね。河村官房長官にも、仙谷議員は、この問題、補正の経済対策の前に、何とか国がもう少し地方の消費者相談の現場、一生懸命働いている方々に対して光を当てなければいけないと。 今年の二月でしたか、成立した二次補正で百五十億円、それから、この間の、今参議院にかかっているもので百十億円、合わせて二百六十億円の基金の造成というのが行われました。こういう基金が現実に積まれているんですね。しかし、この委員会でも盛んに議論しましたが、現場から見たらこの基金の使い勝手がえらく悪い。使えない、そういう声もありました。要らないと言った人もいた、参考人の中で。もっと現場に使えるお金を下さいと言った人もいた。 生水さんにもう一言伺いたいわけですが、百五十億円の基金はもう昨年度の二次補正で付いて、今各都道府県に、私の地元の京都の場合は三億円付いていますけれども、もう基金自身は積まれているんですね。この基金、たしか滋賀県も二億円余り積まれていると思いますけれども、現場ではどういうふうに役立っていますか。
○参考人(生水裕美君) 活性化基金につきましては、まだ要綱の細かい説明がなくて市の財政当局に予算請求できていません。国会の御審議で使い道が広がったので、これからじっくり考えようと思っています。 また、この基金は、国のお金が自治体の消費者行政に限って使えるという、とても良い仕組みだと思っています。消費者行政は箱物じゃないです。マンパワー、人材、これが一番大切で、人件費が最大の使い道。基金が人件費に使えるようになって大変うれしく思っています。 ただ、市長や財政担当に改めて聞きましたところ、今の基金は三年間の限定であって四年目以降の継続性が疑問だと、時限的な財源では相談員を増員できない、基金を安心して人件費に使うには四年目以降の仕組みをつくってほしいんだと言います。その仕組みの一つとして、看護師や保健師、教師のように消費者行政の国家資格をつくって専門職種として位置付けること。二つは、自治体にその国家資格を持った相談員を配置する基準を作ること。三つ目に、国の恒久的な財政支援、これがあること。この三つの仕組みで基金で拡充した体制を四年目以降も維持ができる、すなわち安心して今の基金を使えるようになるんだと言うんです。どうぞ御検討いただきますようにお願いします。 この際、ちょっと言わせていただきますが、国に求めたいのは、この国の消費生活相談の体制、これをどうしたいかということをはっきりとした理念を示していただきたいと思います。そして、市町村における市民生活相談窓口と、それと消費者問題の専門家集団である消費生活センターの広域的な配置、これについて、それぞれ相談の特性を考えた窓口の役割分担、それとか連携とかをしっかり各省庁話し合って、国全体の設計図、これを是非ともつくり上げていただきたいと思います。これができることで、本当に役割に合った相談窓口が整備されて被害救済が大きく進むことだと思います。 消費者庁法案が通ることがゴールではなくて、附則にありますように、これからが体制づくりの審議の始まりだと思います。どうぞ三年以内で法改正を含む全般的な検討をしっかりお願いします。そして、地方消費者行政を見放さず、そして全国で被害救済に頑張る消費生活相談員の思いを忘れないように、本当に強くお願いしたく思います。
○松井孝治君 生水さん、ありがとうございました。 今総理もうなずきながら聞いていただいていたし、それから野田大臣も聞いていただいていました。 与謝野大臣に今日おいでいただいたのは、自治事務と言われているんです、消費者相談は。自治事務ですから、基本的に国が余り口を出さない。その財源は、交付税など、要するに色の付いていないお金で下さいと。色の付いていないお金で差し上げて、自治事務で本当にそこに回ればいいんですけれども、なかなか回らない。 それと同時に、実は生水さんのお仕事を私も現場に行って伺ったわけですが、消費者相談をされています。消費者の方々の、被害者の方々の生活再建、一生懸命、市役所の各部門あるいは県庁に掛け合って一生懸命、それこそワンストップと言うけれども、生水さん自身はもうあっちこっち駆けずり回りながら仕事をされています。 こういう仕事というのは、与謝野大臣、聞いてください、実は、各役所に対して、例えば金融庁に対して、与謝野さんの所管の、こういう貸金業法でこんな事例があってこの運用だったら駄目なんですよ、救われないんですよ、これはひどいでしょうという話を生水さんは掛け合って、財務局と相談をしたり、いろいろなことを交渉されているんです。経済産業局や経済産業省に、例えば割販法のこの運用ってこれでいいんですか、これじゃ幾ら何でもひどいでしょうということをやっておられるんですよ、まさに。自治事務で、自治体の住民サービスということだけじゃなくて、国の行政が、この法律の運用はおかしいんじゃないんですか、アンフェアじゃないですかということを実は闘っておられるんですよ。生水さんみたいな方が二千数百人日本の国内にいらっしゃるんです。 この方々の人件費、今出せるようになったと生水さんおっしゃっていただいたんですが、これは期待なんです。実は物すごく出しにくいんです。それは内閣府の方々とも話していますから分かるんです、出しにくいんです。これは地方の自治事務だからお金は出せない。国がそうやって、国の政策のフィードバックですよ。今、各省の行政がおかしなところを、現場の声を拾って、さっき私が最初のパネルで言った、事業者から、業界団体からの陳情はいっぱい来るんですよ、私も通産省に勤務していたから分かるんですよ、いっぱい来るんですよ、毎日、嫌というほど。だけれども、消費者の小さな不満とか、小さいけれども深刻な窮状、痛みというのが国に伝わらないんですよ。 麻生総理は最初にいいことをおっしゃいましたよ。それをちゃんと拾うのが今回の目的だと、事業者主体の行政じゃなくて消費者に目を向けるんだと。そうであるとしたら、こういう生水さんみたいな方が、現実に例えば金融庁の法律の運用において物すごく苦労しておられて、その方々が金融庁の職員に話をしたい、話したいけれども、個別の法の運用は財務局の出先では分からない、いつまでたっても分からない。生命保険のおかしな運用が、なかなか保険金が返ってこないというようなことについて、これが本当に保険法の趣旨なんですかということを一生懸命闘っておられている。それを、消費者の相談が終わった夕方五時以降の時間に、夜七時も八時にもなって、PIO—NETという端末、これは国から支給されています、PIO—NETという端末に打ち込む。しかも、これ、使い勝手悪い。私見せていただいたけれども、本当に使い勝手悪い。物すごく皆さん苦労している。 使い勝手が悪いのは直せばいいんですけれども、ただ問題は、そうやって国に対して消費者の現場の苦しみというものを伝える仕事は、これは自治事務だから、そんなものに、そんな超過勤務、そんな人件費に国は金を出せない。もしそれが三位一体改革の結果だとしたら、私は大間違いだと思う。私は、与謝野さん、良識を持って、答弁書は恐らく普通のことしか書いていないと思います、良識を持って判断していただきたいんですけれども。 自治事務といっても、結局、生水さんがやっておられる、生水さんの仲間の方々がやっておられる事務というのは、やっぱり国の政策を直さなければいけない、物すごくそこにヒントがあるんです。それを集約する、そのために仕事をしてもらう。ここは国でしっかり持ちましょうよ。その分の人件費ぐらい持ちましょうよ。それを僕はいろいろ聞いてみました。総務省は、多少分からなくもないなという意見はありました、自治体大変だと。こんな自治体の財政の中で、例えば生水さん一人を正規で雇おうとしたら、その分どっかの職員減らさないかぬですよ。みんなぎりぎりのところでやっている。 だから、それで今回、二百六十億都合して基金を積んだ。そうしたら、そういう方々、その二百六十億で、生水さんみたいに、全国で二千数百人のうち正規職員というのは、恐らく十人とか十数人とかそんなレベルですよ。九九・何%は非常勤なんですよ。こういうふうに仕事をしてもらえるような方を、僕は公務員を増やせというようなことを言っているんじゃないんですよ。現場で本当にいろんな部局と対等に渡り合って仕事をしてもらえる方々に、国の予算で、少なくとも国の縦割り行政の弊害を除去するために働くような方々に、しっかり二百六十億円お金を付けたのならそれで見ていくように何とか運用を改善していただきたいと思うんですが、与謝野大臣、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 政府としては、消費者行政に係る地方交付税措置の大幅拡充に加えまして、消費者行政活性化の基金、これは補正で積んでおります。これを基に基金を都道府県に造成するなど、地方の消費者行政に対して私どもとしては最大限の支援を行っているものと考えております。また、PIO—NETの整備、運営を支援するなど、地方の情報を国にフィードバックするという側面にも一定の配慮を行っているところでございます。 なお、集中育成・強化期間後の支援の在り方については、これまでの国会での御審議や合意事項を踏まえまして、地方分権の考え方の下、今後消費者委員会で検討をされるものと承知をしております。
○松井孝治君 与謝野大臣、それはお役所が作った普通の答弁です。恐らくお役所が作れる答弁はそこまでが限界だと思うんですよ。だけれども、与謝野大臣、今の生水さんの話、聞いていただいたでしょう。 私が申し上げていることは、私は別に集権論者じゃないですよ、分権論者ですよ。できるだけ財源のそんな縦割りのひも付きの財源なんてやめるべきだと思う。だけれども、例えばやっぱり国として、もっと国民の、納税者の、具体的ないろんな法律のはざまで苦しんでいる方々の声を聞く。PIO—NETの端末貸しているからいい、そういうことじゃないと思うんですよ。しっかりその部分を、やっぱり生水さんみたいな方々を増やして、そして、どうしたら、どういうふうにこの法律を改正したら、あるいは運用を改善したら、そういうことが起こらないのか。 いや、何でも私は消費者の言うことが一〇〇%正しいとは思いませんよ、いろんな立場がそれは法案というのはあるから。だけれども、しかし、そういう声にもう少し、最初に総理がおっしゃったように、この消費者庁の設置を一つの機にして、事業者主体、行政を消費者に目を向けた行政に変えるというんなら、もっと消費者の現場の痛みを各省の法律の運用とか予算の運用とかそういうものに変えるために、現地の方々がきちっと意見を集約して各省に物を言っていただけるようなことのために、この貴重な二百六十億円を使っていただきたい。 そのために、私は真剣に、与謝野さんが変えてくれれば変わると言っているんですよ、皆。総務省の人も内閣府の人も言っているんですよ。それは財務省の縛りがきついんですと、これは。何か重大な事件があったら、そうしたら国が全部その人件費を地方のものに見るのかということに歯止めが利かないんですね、これを一つ認めると。という議論が財務省のお役所からあるのは分かります、私も昔役人だったから。だけれども、そうじゃなくて、今のような話で消費者目線へ行政を転換するというなら、そこに二百六十億円、人件費にきちんと二百六十億円丸々使えるようにしたらいいじゃないですか。何でそれぐらいのことをできないんですか。 政治家としての答弁をもう一度お願いします。
○国務大臣(与謝野馨君) 国としては、地方の自治事務である消費者行政を最大限に支援していきたいと、そう思っております。ただ、自治事務である以上、それぞれの自治体の御判断というものは尊重しなければならないと思っておりまして、我々としては、地方交付税措置を通じて、各自治体に対して消費者行政が円滑に進むように私どもとしては最大限の配慮をしてまいりたいと思っております。
○松井孝治君 残念です。従来の仕切りからいえば、そういう答弁になるのかもしれません。それは本当にお役所が作った答弁としては、そこまでが限界だと思いますし、おっしゃっていることは、従来の理屈からいうとそうでしょう。だけれども、そこを変えるのが政治家の役割だと思います。 仙谷議員、残り三分ですので短くお願いしたいんですが、やっぱりそこを変えないかぬと思うんですが、修正案提案者はそれをどう考えておられましたか。
○衆議院議員(仙谷由人君) 現場の消費生活相談員の方々の処遇、それから権限、これが最も重要なことであると。 政治的に申し上げれば、あるいは法律論的にも、この相談という、カウンセリング、コンサルタントでありますが、これが行政サービスとして提供されることが、例えば教員やあるいは警察と同じような程度に優先度が高いというか、大事なものだという位置付けができるならば、地方財政法の改正とか、あるいは定数管理ですか、そういう基準を国の法律で決めればちゃんと予算的な措置が合法的にできると、それをやろうということを随分申し上げたんでありますが、そこまでは至っていない。附則でそのことを検討すべきということを書いてございますので、これから発足する消費者庁あるいは消費者委員会の中で、その具体的な制度化についての成案を是非作っていただきたいと、こう思っております。
○松井孝治君 おっしゃったとおりですね。 例えば教育についても義務教育費国庫負担金というのがあって、例えば自治事務であったからといって、それは全く国としてそこに一定の財源を振り向けるということができないわけじゃないんですよ。そういう制度をつくるべきじゃないですかということを民主党は提案してきたけれども、残念ながらできなかった。できなかったけれども、しかし我々も、これは新しい消費者行政の一歩を踏み出すということが大事だと思って、今回の法案の修正、そして合意に至ったわけであります。 是非最後に、総理、もし一言ございましたら、あるいは野田大臣でも結構です。野田大臣にしましょう。この法案、やっぱりいっぱいまだまだ課題が山積なんです。これはスタート台であって、しっかり、今おっしゃった財源の問題も含めて、これをより良くしていく、それから野田さんのスタッフもしっかり充実させていく、そのことについての最後の御決意をいただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 私も、生水参考人の意見を踏まえて、今日までこの三法案いろいろ考えてきたつもりです。消費者庁をつくることが目的ではなく、消費者庁によって地方の消費者行政が光り輝くことが大切でございまして、そういった意味では、人件費の話が出ましたけれども、まずはこの三年、初めて基金というのをお認めいただいてつくりました。そして、修正協議の中で、より柔軟に人件費としても使えるようになりました。一つ一つやっぱりブレークスルーをする中で、やはり消費相談員の皆さんがトレーニングを受けて、そして国民を消費者被害からしっかり守れるような担い手として育っていただく。やっぱりこの三年間、地方公共団体は衰退の一途をたどっていたわけですね、そこら辺の責任をもう一度思い返していただくことも大切ですし、全国偏在なく、偏りなくやっぱりそういう消費者行政というのが行き届くために、この三年間、基金等、交付税等を使って全力で取り組んでいきたいと思っております。
○松井孝治君 ありがとうございました。 通告しながら御答弁いただけなかった皆さんにおわびを申し上げます。しかし、一緒にこれをより良いものにしていきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○小池正勝君 自由民主党の小池正勝です。 質問をさせていただきます。時間も余りありませんから、端的に質問をさせていただきます。 今回の消費者庁法案でありますけれども、先ほど来お話が出ておりますように、総理もお話しされておられましたけれども、従来、ともすれば生産者、事業者に偏ったような行政であったと、それを消費者の目線、生活者の目線ということにするんだというお話でございまして、どうしても消費者、生活者というのは情報が少ない、事業者、企業というのはこれは情報が多いわけですから、大変な格差があるわけで、そういう意味で、生活者、消費者の目線で立法しようとしておられると。大変私は画期的な法案だと思っておりまして、一日も早くこの法案は成立させてもらって、一日も早くこの消費者庁がスタートするということが大切なんだろうと思っています。 まずお伺いしたいのは、立派な消費者庁をつくっていかなければなりませんし、立派な消費者行政をやっていかなければなりません。仏作って魂入れずでは具合が悪いわけですから、まさに魂を入れていくというのがこれからの仕事になっていくんだろうと思うんですけれども。 そこで、まず冒頭にお伺いしたいと思っておりますのは、こういった消費者事故、大変不幸な事故がありました。パロマのお話、シンドラーのお話、そうであります。あるいは、耐震偽装の話であるとか事故米であるとかあるいは冷凍ギョーザとか様々あったわけでありますが、今回の消費者法案を具体化しようとした発端にもなりましたけれども、耐震偽装のときのお話をちょっと振り返ってみたいと思うんです。 いわゆる姉歯事件というやつでありますが、あのときに、姉歯事件、大変けしからぬ事件でありまして、それを踏まえて建築基準法を大改正して大変厳しく指導をした。それはそれで、ところが、しかしそれが現場に対しての周知徹底、指導というのは十分じゃなかった、あるいはまた、現場の体制が十分できていなかったということのために、結局これはどうなったかというと、建築確認が大変大幅に遅れてしまって、GDPを押し下げるというようなことにまでなってしまった。こんなことを二度と起こしてはならないんだろうと思うんです。 そこで、大事なことは、まさに現場、先ほど来現場現場と出ていますが、この現場との連携、現場の人材育成、現場の体制整備、こういったことをきっちりできていないと具合悪いと私は思うんですが、まず冒頭、国土交通省さんから来ていただいていると思いますが、これの教訓、反省というのを一言お伺いできればと思います。
○政府参考人(小川富由君) お答えをいたします。 改正建築基準法につきましては、耐震偽装問題の再発を防止をするために、構造計算の適合性判定制度の導入など建築確認手続の厳格化を柱とする改正を行ったところでございますが、地方の特定行政庁など審査機関や設計者への改正内容の事前周知が必ずしも十分ではなかったということから、審査におきまして過度に慎重な対応があったと。このため、平成十九年の六月の施行後でございますが、七月期から九月期にかけまして住宅着工が大幅に減少いたしまして、平成十九年の九月には年率換算で七十三万戸というような事態になりました。 このため、国土交通省としましては、実務者向けの情報提供の徹底、あるいは地方の公共団体等と連携をいたしまして、設計あるいは審査側で構成される連絡協議会を各地で設置をいたしまして関係者の双方の意思疎通を図る、こういったきめ細かな情報提供あるいは技術的支援の取組を行い、平成二十年一月以降については年率換算で百十万戸というような形での回復を見たところでございます。 こうした経験を踏まえまして、私ども、引き続き関係の法改正、法施行をしているわけでございますが、やはり関係の都道府県あるいは職能団体、そういったところへの情報徹底などが非常に重要だというふうに考えておりまして、例えば建築設計のサポートセンターを各県に置くとか、あるいはすべての関係者に情報提供を、これは、はがきであるとかリーフレットとか、そういう形で置くというようなことをやっております。 今回のといいますか、改正建築基準法での経験というのは、そういう地方も含めた現場現場への関係者の協力あるいは周知徹底というものが非常に重要だということを考えておるわけでございます。
○小池正勝君 私、この耐震偽装の、これは事後のお話でありますけれども、事後、まさに現場と中央、言わば司令塔との関係がうまくいっていなかったために大変な混乱をしたと。まさにこの教訓というのを生かしていかなければならないと思っておりまして、司令塔機能が今回できる、これは大切なことでありますし、それはそれでよろしいんでありますけれども、その現場、生活者とか消費者というのはまさに現場で接触するわけでございますから、ここが充実していかなければ、まさに仏作って魂入れずと、こういう話になってしまうということだろうと思うんです。 そこで、まさに現場、今回の場合でいえば消費生活センターというお話になるんだろうと思うんですが、地方の消費生活センター、これは今回の法案では都道府県は必置になっているわけですね。設置義務があるとなっているわけです。ところが、市町村というのはそうなっていない。努力義務ということになっているわけですね。そうなってくると、大きなところはこれは消費生活センターを恐らくおつくりになるでしょうけれども、町村段階へいきますとこういったものはなかなか難しいという話になる。 しかし、消費者問題というのは何も都市部だけあって地方にはないという話ではあり得ないわけでありますから、当然、その人たちに対するまさに現場での対応というのは、努力義務なんだけれども、一体どのように考えておられるのか。消費生活センターができないというものについてどう考えておられるのかというのが一点。 もう一点は、どの市町村長も、この消費者行政が重要でないなんて思っている市町村長はいません。私も市長をやっていましたが、消費者行政というのを大事じゃないなんて思っている市町村長、どこにもいません。みんな思っている。だけれども、なかなか進まないというのはやはりお金の話、先ほど来出ておりますが、財政的な話なんですね。 そこで、本予算にしましても補正予算にしても、あるいは地方交付税措置にしても、先ほどいろいろお話がありましたけれども、そういった措置、これだけやっているんだというのを少し具体的に市町村長にお示ししていただかないと、要するに具体的に国の支援の在り方というのがまだ十分周知されていません。これを十分徹底していただいて、さらに、これだけで十分だと思っていません。 交付税措置が先ほど来出てきておりましたけれども、交付税措置も確かに倍になりました。しかし、倍になったからこれでいいという話にはこれはなりません。基金にしてもまだまだ考えなければいけない点があると、これもそうだろうと思います。そういった点も踏まえて、地方に対する財政的な支援というものをどうお考えになっておるのかというのが二点目。 それから三点目に申し上げたいのは、まさに先ほどの特定行政庁と国土交通省との関係でもそうなんですが、その司令塔というか中核的なところと現場との連携がうまくいっていない。 今回の消費生活センターというお話をすると、国民生活センターが中核的な存在になるわけでして、国民生活センターと消費生活センターの指導というか支援といいますか、こういったものを十分にしていかないと、まさに人材育成という面から、これはなかなか機能しない、まさに組織だけできたってしようがないという話になってしまうわけでして、この国民生活センター、中核的な施設であるこの国民生活センターの消費生活センターへの支援、指導、それはどうお考えになっているか。 以上三点、大臣に御答弁いただければと思います。
○国務大臣(野田聖子君) まず一点目の現場の話ですけれども、確かに委員の御指摘のとおり、私も初めはすべての市町村にそれぞれセンターがあるといいかなと思いましたが、いろいろと実情をお伺いしますと、必ずしも小さな村にセンターがあることが効率的でない場合もあると。むしろその近くに有能な、先ほどの生水さんのような相談員の方がいて、そちらの方にやはりいろいろと、いわゆる広域的に一つの拠点があって、その周辺の人たちがそこでいろいろと物事の相談をした方がかえって効率的に進む場合もあると。様々なケースがあることを知りました。 理想とすれば、各市町村、私は郵政大臣やっていたので、できれば各郵便局ごとぐらいにあればきめ細かくあっていいのかなと、そういう思いもございます。まあ現実的にはなかなかそうはいきませんので、まず初めに必置義務を設けております都道府県がやっぱりリーダーシップを取っていただきまして、各市町村に対してやはり指導していただく。また、広域的な取組も決して否定せず、やはり今偏在しているんですね、いろいろなアビリティーが。すごくよくやって取り組まれる市もあれば、まだ全然というところもありますので、そういうところが逆に核になっていただいて、その周辺地域の広域的なやっぱり相談窓口になっていくとか。 また、最終的には一番の現場は恐らく全国共通の電話番号になると思います。それを活用していただいて、まずはどこに住んでいても、近くに消費生活センターがなくても必ず相談する窓口はあるということを徹底的に周知していくことで消費者行政を身近に感じていただき、それを利用できるような環境を整備していきたいと思っています。 二つ目は財源、お金のことです。 確かに本当に悩ましいことでございまして、国も地方も大変厳しい財源の中、これまでの流れでは、透明なお金であった地方の消費者行政に回すお金が残念ながらそこに使っていただけなかったという数年の歴史があったことを改めてかみしめ、今回は幾つかのパターン、例えば基金、それだけに使う基金であったり、交付税も、まあこれは相変わらず透明でありますけれども、今説明会とかしております。総務省と連絡を取り合って、それぞれの地方の担当者に、これは消費者行政のために増やしたお金ですからということで何度か御説明を申し上げる中で、若干その火の消えかかっている各地方での消費者行政へしっかりと意識を戻していただきたいということでの取組をやっています。 そのお金につきましては、具体的にどういうことをお願いするかというと、週四日以上の窓口を開設する消費生活センターの新設、拡充に是非使っていただきたい。また、消費生活センターの開設には至らないけれども、箱物はできないけれど、役場の中で相談窓口を設けたり、機能強化をしていく第一歩を踏み出す、そういう市町村とか、今申し上げた広域的な対応、さらには相談員の養成などについてとにかく基金を使ってきめ細かく支援の対応をさせていただいているところであります。 国民生活センター、この位置付けなんですけど、これも、ここ数年ちょっと、何というんですか、注目が外れている中で、福田前総理が総理ではたしか初めてですか、視察をされたということでにわかにその息を吹き返した感があるんですが、いろいろこの審議の中でも、これまで国民生活センターというのは国の中核的実施機関ということで、消費者相談、相談員を対象とした研修、商品テストなんかを実施してきていたわけですけれども、更に地方消費者行政の支援を強化すると、その担い手としてその取組を拡充するということになっています。 具体的には、地方消費者行政の支援として、まだ相談員が育っておりませんので、国民生活センターからプロのベテランの消費生活相談、専門家の巡回訪問をしていただいたり、又は、今までは国民生活センターだけでやっていた養成、研修なんかも、地方で出前の研修をしていただくことで地方でたくさんの相談員をつくっていただく。又は、商品テストの充実。これも、滋賀県の話が出ましたけど、やはり滋賀県でも商品テストの部屋はあるけれども、なかなか連日、三百六十五日機能するだけのお金がないということで、こういうのもやっぱり国民生活センターが地方のそういうものに代わってしっかり商品テストもしていく。さらには、PIO—NET、これこそまさに情報の一元のために極めて重要なツールになりますけど、これを刷新しまして、今まで、さっきも松井委員から、もうめちゃめちゃ使い勝手が悪い、ITをやっている人からするとこれはとてもITと言えない、ワープロに近い、こういうものではもう駄目なんだということで、これ、思い切って予算に計上させていただいております。 そういうことをやることを通じて、地方の消費生活センターの拡充や、また新しく頑張ろうという人たちの支援の担い手になっていく所存であります。
○小池正勝君 それと、まさに、今回、現場の話ももちろん大事、これが一番大事だと私は思いますが、もう一つ、この司令塔機能と言う以上はまさに司令塔として機能しなければいけないわけですから、そうすると体制をしっかりしていかなければいけないという、これは当然の話でありますが。 その附則の三項の中でも、消費者行政に係る体制の更なる整備を図る観点から必要な措置を講ずると、こう書いてあるわけですけれども、まさにこれから二十二年度の予算要求をしようとしておられるわけですが、具体的にどのように、まさに必要な措置を講ずると書いてありますが、どんな予算要求を含めてお考えになっておられますか。
○国務大臣(野田聖子君) 消費者庁発足時には、今定めております定員二百二名、そして、専門的な知見を有する非常勤職員を最大限活用して対応していきたいと思っています。 この国会でも、先ほどからお話ありましたけど、衆議院で五十八時間、そして参議院でもこの今日の審議を入れて多分三十時間、大変長い審議時間の中でたくさんの前向きな御要望とか取組の御示唆がございました。それを生かしていくために、やはりこのままではとても対応し切れないということで、具体的にと申しましても、やはりこの国会の中でいただきました附帯決議また附則の中に具体的な取組についての御命令がございますので、それに従って来年度の予算、そして定員、機構についてはしっかりと取り組んでまいります。
○小池正勝君 それと、もう一つは、この消費者庁ばかりができてみても、各省庁の協力体制というのがなかったら、これはまた十分に機能しないというのも事実なわけでして、この協力体制についてはどうお考えになっていますか。
○国務大臣(野田聖子君) 幸いなことに、衆議院の審議におきましては、それぞれ、取りあえず二十九本の法律を所管、共管するんですけれども、そこのまずは窓口大臣すべておいでいただきまして、消費者庁創設の暁にはしっかりと対応していくという国会での正式な答弁をいただいておりますので、それを踏まえて取り組んでいきたいと思います。
○小池正勝君 私の質問はこれで終わらせてもらいます。
○森まさこ君 自民党、福島県選出の森まさこでございます。 本日は、消費者庁法案の最終質問に立たせていただきまして、筆頭理事の岩城光英議員始め諸先生方にお礼を申し上げます。 さて、私、一年半前の参議院議員選挙で当選をさせていただいて一年半なんですけれども、実は選挙の公約に消費者庁設置を掲げさせていただきました。 と申しますのも、私は十年間、消費者専門の弁護士として消費者被害の救済に当たってきたからなんです。また、日弁連から消費者保護を学ぶために留学もさせていただきましたが、ケネディ大統領の消費者教書、これが一九六二年、そして福田前総理のこのケネディ教書を超える就任演説での消費者行政への転換、これが二〇〇七年の十月一日でございました。福田前総理が生みの親とすると、麻生総理が育ての親となってこの消費者庁法案を育てていただきまして、まずもって総理に、麻生総理、御礼を申し上げます。 さて、こちらのボードを、資料を御覧ください。(資料提示) なぜ今まで消費者庁についてこの国会で議論がされてこなかったのでしょうか。諸外国には既に消費者庁というものが存在をしております。様々な理由から、ここにありますような消費者被害がずっと以前から出てきておりました。ガス湯沸器事故、食品偽装、耐震偽装、振り込め詐欺、自殺者も出したマルチ商法、大和都市管財事件。 私はこのほかにも弁護士として多重債務や商工ローン問題も担当しましたし、中には我が子の障害を治せるという詐欺に多額の財産を取られてしまった方、それから、高齢者の夫婦の方が、この家はもう危ないよ、修理しなきゃ、不要な修理に全財産どころか年金までローンに回されてしまった。この御夫婦、高齢の御夫婦のおじいさん、私がある日、弁護士事務所に出勤したら、寒い中、事務所の前に立って待っているんですよ。だれかから私の名前を紹介されて待っていたんですね。あしたからもう食べるお金もないんです、助けてください、そう言って涙を流されたことを忘れられません。どうしてこのような社会的弱者からなけなしのお金を取るんでしょうか。なぜまじめにつつましく生活をしている方からむしり取って、自分の目先の利益のために財産や住宅や命までも奪うんでしょうか。 本日は、傍聴席にガス湯沸器事故で息子さんの浩幸さんを失った上嶋さんが来られています。上嶋さん始め被害者の方々が来られております。 私も二児の母親として子に先立たれた悲しみは胸に迫るものがございますが、実は失わなくても済んだかもしれない命なんです。それまでに二十件以上も同様の事故が起きて、死者まで出している。それを隠していた。防げた事故なんです。 こういったたくさんの被害者の方と遺族の方々の思い、そして日弁連の消費者問題対策委員会の弁護士の先輩方、消費者相談員の皆様、消費者団体の皆様の願いが詰まったこの消費者庁法案であるということをお話をしていきたいと思います。 それでは、資料の二を見ていただきたいと思います。 岸田提案者に伺いますが、弁護士は法律を使って被害者を救いますが、その法律が不十分なんです。この資料にありますように法律が不十分。そして、担当する省庁がないから国民はたらい回しされたり、泣き寝入りをしてまいりました。 しかし、ここで少し苦言を言わせてください。これまでどの党にも消費者庁をつくりますというマニフェストを掲げていただけませんでした。そして、どの党にお願いに伺っても、消費者問題だけを専門にする党内組織がございませんでした。一時期消えたり、またできたり、別のものと一緒の組織になって、お願いすればそのときは取り上げていただけますけれども、常時ではありません。 私はこれまで消費者弁護士としていろんな中の陳情を行ってまいりました。その中で、平成十五年に自民党に消費者問題を専門とする消費者プロジェクトチーム、これが立ち上がったんです。その座長がこの修正案提案者の岸田文雄議員です。 岸田先生、このPT設立を聞いて私は光明を見出した思いでした。事実、それから次々と、消費者法、消費者基本法、消費者契約法の改正、公益通報者保護制度など、法の整備が急速なスピードでなされました。言わば消費者庁の地ならしをされた後、岸田先生は初代の消費者行政推進担当大臣になられて、各省折衝に獅子奮迅の活躍をなさって消費者庁の骨格をつくり、その後、自民党の消費者問題調査会長として自民党案の取りまとめをなさいました。私も事務局次長としてお手伝いをさせていただきました。 ここで資料三を御覧ください。 実は一年以上も前に出しました自民党の中間取りまとめ、こちら消費者委員会も含めて今回の修正案とほぼ同じなんですね。そして、その後、政府案が提出されましたのが昨年の九月、それから半年もの間、民主党が審議に応じてくださらなかったのですが、今日いらっしゃっている消費者団体の皆様がシンポジウムを何回も開いたり、国会内で会議を開いて早く審議をしてほしいというふうにお願いをくださって、ようやく今年の三月になって民主党の対案が出てまいりまして三月に審議が始まりました。 岸田先生は、今回のこの修正案、政府案と民主党案の修正をどのようにおまとめになったのか、この内容を御説明願います。
○衆議院議員(岸田文雄君) 法案の修正協議につきましては、まず衆議院段階で特別委員会において五十八時間余りの審議を行わさせていただきました。その間も水面下では修正協議を行わさせていただきましたが、その後、理事会において修正の協議の場を移して議論を行うということになりました。この段階で十四時間余りの議論をさせていただきました。 そうしますと、委員会での審議、そして理事会での修正協議、合わせて七十数時間の議論でありますので、その経過を説明しろという御質問ですが、なかなか一言では申し上げられませんが、例えば、この国の組織についてどう考えるかという議論の際に、衆議院段階では政府案とそして民主党案と二つの案が出ておりました。 この議論、単純化することをお許しいただくならば、この民主党案というのは消費者権利院法案、特に消費者行政に対する監視機能に力点を置かれた法案だったというふうに理解をしております。一方、政府案、消費者庁法案はこの新しい組織に法律を所管させる、あるいは法律を企画立案する機能を持たせる。要は、積極的に主体的に消費者行政をリードする組織をつくるという内容に力点が置かれていた、こういった案だというふうに理解をしております。 ですから、このように企画立案機能と監視機能と、この二つの機能をどうバランスさせるのか、これが修正協議、国の中央組織の議論の部分においては大変大きな論点でありました。結果的に、政府案の中にありました有識者委員会の中に監視機能を取り込んでそれを拡充するという形で企画立案機能と監督機能を両立させるという修正案を作ることになりまして、そしてそれに対して各党の合意を得ることができた、これが経緯でありました。 この新しい消費者行政組織を考える場合に、やはり消費者問題というもの、多様化しておりますし、また刻々と変化をしております。やはり主体的に企画立案機能を持つ組織というものは大切だというふうに思っていましたが、あわせて、第三者による監督機能を持つ組織も併せ持つことができるようになった、このようにバランスのいい案ができ上がったというふうに認識をしております。 そして、もう一方の論点であります地方の組織、窓口機能につきましては、先ほど来、各委員の質疑の中に出ておりましたような状況であります。 それぞれ修正協議の趣旨をしっかりと受け止めていただき、そして新しい組織、体制が成果を上げられることを期待しております。
○森まさこ君 ありがとうございました。大変よく分かりました。 次に、野田大臣にお伺いします。 私が当選してすぐに自民党で消費者問題調査会が立ち上がりましたが、その会長になってくださって、私も事務局次長としてずっとおそばに仕えさせていただきましたが、野田先生、本当にタフで、そしてお優しい。消費者問題を本当に一生懸命に勉強されて自分のものになさいました。大臣になってからは、常に消費者の立場に立って他省庁と折衝をなさり、いろいろな問題もございましたけれども、盾となって闘ってくださいました。お若いので、予算委員会に加えてのこの委員会での長時間の、八十六時間ですか、審議時間も難なくこなされて、大変頼もしく思っております。 消費者被害が起これば、全国の各地、現場まで飛んでいきました。例えば、事故米の焼却処理施設ですか、それから横浜検疫所、各地の消費者生活センターや国民生活センターにも精力的に視察に行って、被害者の話に耳を傾け、相談員の皆様を激励し、本当に動かない役所には厳しく指導をしていくという、まさに消費者庁の母であると思います。大変な難産でございましたけれども、消費者庁を産んでくださいまして、心より感謝を申し上げます。 さて、資料のとおり、海外には消費者行政機関が大分前からできております。私も留学をして調べたんですけれども、このような消費者行政機関は日本にはなかなかなかったわけでございます。資料一でもお示ししたとおり、平成十九年のOECDでも、各国が消費者行政機関をつくり、国際的な取組をすることが必要であると指摘をされています。 野田大臣は、韓国、中国やスウェーデンを訪問して消費者行政の担当者とも会談なさったというふうに伺っておりますが、今後消費者問題が国際化する中で、政府の中に消費者行政を担うこの省庁ができたということについての意義についてお考えをお聞かせください。
○国務大臣(野田聖子君) いろいろとお話をいただき、ありがとうございました。 私は、前任の岸田大臣と違いまして、もう典型的な自民党議員でございましたから、消費者行政というのは非常に不勉強でございました。おかげさまで、森まさこ委員との出会いもあり、調査会の中で今日お出かけいただいている多くの消費者行政に携わっている皆様方の御指導の下、今日までようやく皆様方の下へキャッチアップできたかなということで、心から感謝申し上げる次第でございます。 そんな中、やはり少しでも現場を見ることが大事、そして世界中既に消費者行政が進む中、そういうところの取組を知ることも大事ということで、総理のお許しいただきまして何度か諸外国に訪問させていただきました。韓国そして中国でもいろいろ食品安全の問題が発生したので、いろいろ法律を変えて食品安全等々の消費者行政を強化していくとか、そういう担当大臣とお目にかかってお話をする機会がございましたし、スウェーデンでも、やはり消費者庁そしてオンブズマン、兼任なんですけれども、そういう方とのお話合いの中でどうあるべきかと。何がうれしかったかというと、恐らくこれまでの日本ではその担当大臣がなかったのでそういう話合いができなかったと思います。 ただ、日本はたくさんの食品又は様々な製造物を諸外国から輸入している国で、まさに消費者の安全というのは国内だけでは担保できず、やはり諸外国との常日ごろのそういう連携強化が必要だと思っておりまして、そういった意味では、消費者庁ができる、そしてそこの担当大臣ができる、そして消費者権利の擁護のための国民の代表として諸外国で様々な活動ができるということは大変有意義なことだと思っております。
○森まさこ君 次に、障害者や高齢者の方が相談窓口に行ってどのような相談をなさるかということを考えてみた場合に、やはり足もない、それから相談窓口に行って小さい文字のものを見てもなかなか見えない、いろいろなことがございます。しかし、社会的弱者ほど先ほどのように消費者被害に遭うおそれが高いわけですから、是非、今後、消費者窓口の充実の中にこういった障害者、高齢者の対応ということをきちっとしていただきたい。 それから、多重債務の窓口としても、消費者庁が官邸にあります多重債務対策本部の本部長となって取り組んでいただけるようにお願いします。 資料七の方に、JDF、日本障害フォーラムにお願いして、障害者の皆様に消費者相談について私の方でお願いしてアンケートをしていただいたものがまとめてありますので、それを御覧になって対策を取っていただくようにお願いします。 さて、増原副大臣、事故米の対策でプレ消費者庁のヘッドとして消費者庁の実際に機能するのかどうか指揮をされた、その手ごたえを是非お聞かせ願いたいと思います。
○副大臣(増原義剛君) お答え申し上げます。 昨年の九月、あのいわゆる事故米事件が起きまして大きな社会的問題になりました。そのときに総理及び野田大臣の方から、プレ消費者庁というつもりで、その初代長官のつもりでやってくれという形で、各省庁全部関連のところを集めまして緊急対策というのを約一週間で取りまとめました。そのときの経験からしますと、二点あると思います。 一点は、関係のところから情報を収集、一元化することであります。これが非常に大事でして、情報を共有することが極めて大事であります。これはこの度の消費者安全法の第十二条にしっかりと規定されておりますので、心強いというふうに思っております。 それから第二点は、関係省庁が連携して迅速に事に当たる、行動をすることであります。これも消費者安全法の第十六条の方にしっかり規定がありまして、特に総理あるいはその担当国務大臣の指示が適切に関係省庁の方に行き渡るという仕組みになっておりますので、この二つ、特にこの二つがしっかりこの度法的に担保される。前は総理の一般的指揮監督権から来たのだと思いますが、この度はしっかりと法律に裏打ちされた権限になっておりますので消費者庁ができれば非常に有効にそれが機能できると、そのように考えております。
○森まさこ君 舛添大臣、今年一月二十四日付けの朝日新聞によれば、民主党山岡国対委員長が関係する会社が舛添大臣の論文を無断転載した報告書を作成していたとする記事が掲載されましたが、本当でしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 御指摘の記事についてですけれども、これは報告書を受け取ったとされる医療法人に事実関係を確認したところ、平成十二年十二月、市長選挙の手伝いに山岡議員の秘書を提供しているので山岡議員から秘書給与を肩代わりしろと要求され、山岡議員の関係するコンサルタント会社にコンサルタント料名目で金を支払っていたとのことであると。そして、秘書給与の肩代わりをコンサルタント料に仮装するため、山岡事務所から私の論文が無断転載されたニューワールド経営リポートと題する報告書が郵送されてきたということでございました。私の論文、誤字もそのまま掲載されておりました。 最近、医療法人はコンサルタント料が隠ぺい仮装行為であったとして税務署に修正申告を行ったと聞いております。
○森まさこ君 この新聞には、山岡氏側、論文を盗用、舛添氏、慶大教授ら被害という新聞記事でございますが、ダミーを使って政治資金を不透明に受け取るというような記述がされております。 やはり、やましいことがなければきちんと説明をしていただきたい。マルチ商法や詐欺商法、薬事法違反、漢字検定事件などでも様々な民主党国会議員の名前が取りざたされておりますが、日本の大掃除の前に党内の掃除をしていただきたい。我々国会議員は自戒も込めて襟を正していかなければならないと思っております。 ありがとうございます。終わります。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。 十分しかございませんので、早速質問に入らせていただきます。 まず最初に、総理に御確認いたします。 厚生労働省分割構想で消費者庁を国民生活局の外局に位置付けるということにつきましては、先ほど総理は今そうしたことを考えているわけでは全くありませんと御答弁されましたが、念のために、今もこれからもそうしたことはないんだとはっきりと言い切っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。一言でお願いいたします。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 一言で言うのはなかなか難しいと思いますので、何言か言わせていただかないとと存じます。 まず、基本的にこの役所は従来の役所と生い立ちが全く違っておるというのは、もう山本先生よくお気付きのとおりだと思いますので、安易にほかの省庁と一緒にするというのは筋としておかしいのではないかというのが一つ。それから、まだできてもいない、まだできていないわけですから、今日できる予定の話ですから、できる前から別の話をというのが、どこかの新聞見たからというお話もありましたけれども、私どもとしてその考えを持っていないと先ほど、松井さんだったかな、どなたかにお答えを申し上げたと存じます。
○山本香苗君 そうであれば、ないとはっきり一言で終わっていただければよかったんですが。 次に、消費者教育についてお伺いしたいと思います。 消費者教育の重要性というものは言うまでもないわけでございますが、中でも学校におけます消費者教育の重要性はますます高まっておりますが、実際、学校現場で消費者教育はどのように行われていると文部科学大臣は御認識をされているんでしょうか。端的にお願いいたします。
○国務大臣(塩谷立君) 短めにということで。 消費者教育について、極めて重要でありますので、小中高等学校において、学習指導要領において消費者生活や消費者問題について、児童生徒の発達段階に応じて内容を関係する各教科に示してきております。 新しい学習要領が今改訂されておりますので、改めてまたその充実を図っているところでございまして、今後も関係省庁と連携を取ってこの教育に努めてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 いや、実態を聞いているんです。実態の認識なんですね。実態としては数時間しか学校では行われていない、定着していないというのが現実なんです。 平成二十年度の学習指導要領におきましては、今大臣がおっしゃっていただきましたとおり、消費者教育の記述、確かに増えたんです。しかし、それによって学校現場で消費者教育が行われるようになるというわけではないんです。 じゃ、どうしたらいいのかということで、当委員会の参考人質疑におきましても、指導要領に載るだけではなくて、教科書に載ることとセットでなければ進まないと。また、単に知識を身に付けるというものではなくて、個人が人生を生きていくという視点から、物事の裏側まで考えて多くの面から思考して、議論して、そして自分の知恵を深化させていく、そのような内容でなければならないといった御意見があったわけであります。 今年新たな学習指導要領に基づき編集された小学校の教科書の検定がなされます。中学校、高校の教科書についてはこれから編集段階に入るわけです。教科書の編集、検定、採択というのは通常三年です。この機を逃すと間がかなり空いてしまうわけなんです。 ですから、塩谷大臣にお願いしたいんですが、是非、今申し上げたような内容をこの機をしっかり逃さないで教科書に盛り込めるようにしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩谷立君) 今回の改訂につきましても、内容的にも小学校の家庭科や中学校の社会科、それぞれ、また高等学校の家庭科についても新たに新設で盛り込んだこともありますし、今委員がおっしゃった、やはり教科書でいかに取り上げてもらうかということが大事だと思っておりますので、この新しい消費者教育の充実について、その内容を徹底するように、私どもからも教科書会社に理解を得るように努力をしてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 今文部科学大臣の御答弁ではあるんですけれども、文科省は検定する立場であるのでダイレクトにやるのはなかなか難しいと聞いているわけなんです。 そこで、消費者教育の充実にしっかり取り組むとこの委員会でも何度も御答弁いただいている野田大臣の方からも是非やっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) それでは、今後教科書が編集される際には、消費者教育に係る内容が質、量共更に充実したものになるよう、私が関係者に対して要請してまいります。
○山本香苗君 ありがとうございます。本当にこの委員会におきましても、文部科学省と消費者庁、これからできる消費者庁がしっかり連携を取って体系的にやっていくというところに期待が寄せられておりました。是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 最後に、総理に、御決意のほどを是非具体的な答弁で示していただきたいと思いまして、質問をさせていただきたいと思います。 総理は、消費者庁を創設する意義につきましても、今日の委員会の中でも、今までの行政組織は生産者、事業者重視で、消費者目線が欠けていたと、そこを大きく転換していくために消費者庁をつくるんだということを繰り返し御答弁されているわけであります。要するに、消費者が主役の社会へ大転換するんだということだと思うんですが、そうおっしゃるのであればということで、今年の二月に我が党の坂口副代表が衆議院の予算委員会で、経済財政諮問会議に消費者代表や消費者担当大臣を参加させてはどうかと麻生総理に提案をされたわけです。 経済財政諮問会議は、御存じのとおり、経済及び財政に関する国の基本方針等重要な事項について調査審議する場であります。総理が議長で、官房長官、経済財政担当大臣、総務、経産、財務大臣が常に出席されて、民間議員として財界からお二人、そして学者の方がお二人入っておられまして、今まで消費者の立場を代表するという方は入っておられません。 坂口副代表の提案に対して総理は、いずれ必要に応じて消費者の話をするときに消費者担当大臣を参加させるというふうに御答弁をされているわけでございます。これに対して、坂口副代表の方からは、消費者行政担当大臣を必要なときだけ入れるというのと常にいるというのは大分違うと、常に入れるべきだと重ねて質問したわけですが、総理のお答えは、「おっしゃっている意味は決してわからぬわけではありませんけれども、直ちにこの場でやりますとも言える立場にもありません、言えるわけでもありませんので。」というものでございました。 そこで、改めて総理にお伺いします。 消費者が主役の社会へ転換するという御決意であれば、経済財政諮問会議に消費者行政担当大臣を常に参加させるとか、消費者の代表を民間議員に加えることを当然お考えになられているのではないかなと考えるわけでありますけれども、いかがでしょうか。是非、力強い前向きな御答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) まず法律から。 基本的に特命担当大臣ということになるんですが、消費者行政推進担当大臣は内閣府設置法というのにおいては常任の議員になることはできないと、これは法律でまずきちんと決められておりますことをまず知っておいていただかないと、過日、私の一存では申し上げられないと、言われたように、これ坂口先生よくお分かりのところだったと思います。 もう一点は、これは経済財政諮問会議の有識者の議員というのは団体を代表しているわけではありません。よく経団連の代表とかいう話をしておられます方もいらっしゃいますが、今の方々はいずれも経団連の代表の方ではございませんので、あくまでも有識者としての個人として優れた識見を有すると思われる方々を我々として指名をしているのであって、何々業界とか何々界代表を指名しているわけではないという点ももう一点申し上げておかねばならぬところだと思っております。 いずれにいたしましても、民間の方もいずれも消費者でもありますので、ここらは、いろんな有識者と申し上げているのは、これは一億二千七百万、みんなある意味では消費者でもありますので、そういった観点も踏まえて発言というものをしていただかねばならぬ。私どもは消費者というものに対して視点を大きく一歩踏み出しておるというのが今回のスタートでありますので、この消費者庁というのは、あくまでもこれはスタートであると、松井さんだったかな、どなたか言われておりましたが、これはあくまでも手段であって目的ではありませんので、消費者庁をつくるのは手段、目的ではありません。したがいまして、我々としてはきちんとこれが運用されていくように、いろんな形で幅広く考えていきたいと思っております。
○山本香苗君 法改正が必要なことは存じ上げた上でお伺いしているわけです。法律が改正必要であったとしても、総理の御決意のほどをそこのところでお示しされたらどうかなと思いまして坂口副代表も質問されたわけであります。是非、今後の推移も見守らせていただきながら、こういうことも御検討いただきたいと申し上げたいと思います。 もう時間が参りましたので、最後に一言だけ付け加えさせていただきますが、地方消費者行政の活性化ということも非常に重要なことであります。先ほど来質問がありましたけれども、是非、地方自治体の、また現場の声をしっかり聞いていただいた上で、本当にここで大きく転換したんだと、スタートがきれいに切れたというようなものにしていただきたいと強く要請申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。 今日、傍聴席に事故で息子さんを亡くされたお二人のお母さんが来られております。お一人は、パロマのガス湯沸器事故で、浩幸君、当時十八歳ですけれども、亡くされました上嶋幸子さんでございます。もう一人は、シンドラー社のエレベーターの事故で、大輔君、当時十六歳でございますが、亡くされました市川正子さんでございます。お二人とも、企業のもうけ優先で安全管理を怠るという中で、何の罪もない、人生これからという大事な大事な息子さんを亡くされたわけでございます。 今日は、是非お二人から麻生総理にお訴えをしたい、お願いをしたいということで総理あてのお手紙をお預かりいたしまして、先ほど総理に直接お渡しをいたしました。また、お二人の御了解を得て議員の皆さんにも配付をさせていただきました。 テレビを御覧の皆さんのために全文代読したいんですけれども、持ち時間短いものですからかいつまんで御紹介したいと思います。 まず、パロマの事故の上嶋さんのお手紙には切々たる思いが書かれていますが、お母さんは、浩幸君の死亡事故の以前に二十件以上も事故が発生していたのに、もっと早く対処してくれていれば浩幸君は死なずに済んだんではないかということが書かれております。プログラマーになる夢を持っていたという息子さんで、うちの息子と同じで、男の子なんですけれども、縫いぐるみを集めるのが好きだという優しいお子さんだったと思います。息子さんの命が奪われた怒りと無念さがつづられているというふうに思います。 エレベーター事故の市川さんのお手紙には、大輔君はみんなに好かれる野球部員だったわけですけれども、当日も野球の練習に行って、そして家に帰るその自宅のエレベーターがドアが開いたまま上昇する、上がってしまうということで十六歳の命が突然絶たれたわけでございます。大輔君の場合も、事故に遭う前にエレベーターの不具合というのは繰り返されていたわけです。大事故が起きる前になぜ防ぐことができなかったのかという思いがつづられております。しかも、事故の後、国交省がすぐ事故の原因を調査してくれると思っていたにもかかわらず、もう三年も、どこからも謝罪もきちんとした説明もないということを訴えられております。 一体、経済産業省とか国交省は何をやってきたのかということを強く憤りを感じるわけですし、お二人もこの霞が関の冷たさにもう心がずたずたにされたんじゃないかというふうに思います。 お二人のお願いは、要するに、いろいろ書かれておりますが、二度とこんな事故を起こさないようにということに尽きるというふうに思います。お手紙、総理読まれましてどのように思われたか、お二人に向かって総理の自身の言葉でお話をしてもらいたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほど二通の手紙を大門先生の方からいただいたところですけれども、このシンドラーそれからパロマ、これはいずれも今回の消費者庁を大きく動かす原点になったと、これは当時、福田総理が思いを込めて言っておられた記憶が生々しいところです。福田総理が辞められるに当たって、是非といって幾つか宿題を言ってこられたことのうちの一つがこの消費者庁でもありましたので、その上では、この消費者庁が本日スタート、でき上がりつつあるということは、私どもにとりましても、また自身にとりましても大変、お約束をしておりましたので、大変その意味では良かったと思っております。 今回のこのシンドラーとパロマの話、これは明らかに行政の対応に反省すべき点がある、これは明らかでありまして、まずは御遺族の方々、今日ここに御出席の方もお見えと伺いましたけれども、御遺族の方々、特にお手紙をいただきました上嶋さん、市川さん、心からお悔やみを申し上げたいと存じ上げます。 この事故で犠牲となられておりますけれども、これは基本的にはこの事故が直接のスタートということになったと思いますが、消費者庁の中に今後とも生かし続けていかねばならぬ大事な理念だと思っております。理念、原点と言うべきが正しいのかと思いますが、消費者向けにスタートいたします消費者庁というもののスタートの原点だと思っております。いわゆる事業者の保護行政から消費者重視の行政へと大きく転換する原点になったということだと思っております。 いずれにいたしましても、消費者庁ができ上がることになりますが、これはあくまでも先ほど申し上げましたように一手段であります。これができ上がるのが目的ではありませんで、これが今スタートをいたしますが、これが確実に行政として消費者側に立った行政というものに大きく転換をしていく一つの一番重要な基点となるべきところだとも思っておりますので、これが創設された後、これがきちんとその役目を果たすようにいろいろこれから当面三年間ぐらいの間いろいろセンター等々で、先ほど滋賀の方が来ておられましたけれども、ああいった方々が大勢おられるかといえば、これは各県によって差があるのは確かです。 したがって、そういった方々の水準なり、またそれに対する対応の姿勢なり、その根本というものをきちんと定着させていくのにはある程度の時間が要するということだとも思っておりますが、いずれにしても、こういったものを基本として我々としては今後とも消費者行政に邁進していきたいと思っております。 改めてお悔やみ申し上げます。
○大門実紀史君 時間がなくなってしまいましたので、私の申し上げたいことは後の討論の中で申し上げたいと思います。 ありがとうございました。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。 国境を越えて消費者被害が増大をしております。消費者庁が創設されたことを契機に、消費者安全に関する国際連携を強化をしていかなければならないというふうに思います。先ほど出ましたOECD、この中に消費者政策委員会がありまして、我が国もこれに参加をしております。この委員会の活動を強化をしていかなければならない。その一方で、冷凍ギョーザあるいはメラミン被害の問題などがありました中国、そして韓国など近隣諸国との食の安全に関する連携もこれ強化していかなければならぬ。 とりわけ、この問題については国民の期待と関心が大変強うございます。このたび、中国では、食品安全法ができていよいよ体制が整備された。韓国は、もうある意味で我が国以上の体制ができてきております。 ここで、三国を軸とした近隣の東アジアの国々とのやっぱり連携、情報の公開、共有、そして大臣クラスの協議の定例化、こういうものを通じまして食の安全を軸とした消費者安全確保の連携を私はやっぱり数段に強化する必要があるというふうに思います。 総理に、現状と近隣諸国との消費者安全確保、この強化の決意をお聞かせいただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) コーデックス委員会の話をしておられるの。コーデックスの話じゃなくて。
○近藤正道君 いや、近隣諸国。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 四月の何日でしたか、温家宝総理との会談のときにいろいろ話がありました中に、少なくとも我々としてはギョーザに始まりました今回の中国の製品、なかんずく食料というものに関して信頼感が全くなくなったと。したがって、輸入は激減しているはずだと。そういった状況を改善する責任はかかってそちら側にあるのではないかという話で、少なくとも調査中だというんだったら中間報告をという話やら何やらをさせていただいております。 いずれにしても、これは非常に、食べ物の話ですから極めて大きな影響を与えるものだと思っておりますんで、我々としては、この問題につきまして、中国に限らず、我々輸入しているものは何も中国に限りませんので、いろんな近隣諸国というものの食品の管理というものに関しては今後とも目を向けておかなければならぬ大事な点だと思っております。
○近藤正道君 同じ質問につきまして野田大臣にも通告をしてあったと思いますけれども、より連携の強化、具体的にこういう仕組みで、とりわけこの三国を中心とする近隣東アジアの国々、食料品がかなり、全体の二割以上入ってきておりますし、これはどんどん増えているわけでありますし、問題もたくさん出ているわけでございますが、どうやってこの国際連携そして食の安全の確保を図っていくのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 先ほども申し上げたとおり、近隣諸国からの食品に依存している国ですから、しっかりと連携を図っていかなければなりません。 これまでは、具体的には、消費者問題に関する日中韓三国間の政策対話というのを続けております。三月の二十四日には第三回の日中韓消費者政策協議会というのを日本で開かせていただきまして、ごあいさつもさせていただきましたし、私はこの数か月で、中国の方ではその担当であります国家工商行政管理総局の大臣とも話をしました。また、韓国では公正取引委員会の委員長と消費者院の関係者とも話をしてくる中、今のところ事務レベルでこういう日中韓の対話が行われる中、将来的には、近い将来、閣僚クラスのこういう会合を開いていくことで連携を図っていきたいと思っております。
○近藤正道君 時間がありませんので、最後に要望を申し上げておきたいというふうに思っています。 輸入食料品の安全確保のために水際の対策というのは非常に重要だというふうに思っております。ところが、今現在、全国に検疫所の食品衛生監視員三百六十八人しかいない。これ非常にやっぱり少ない。これは厚労省の所管でありまして、増やすというふうに言っておりますけれども、是非これやっぱりしっかりと抜本的に増やしていく、強化をしていく。そういう体制があって、国内的には消費者庁あるいは消費者委員会がしっかりと目を光らせていく、この体制がやっぱり必要なんだと思いますので、水際の増員については野田大臣としても是非やっぱり物を申していただきたいと、そのことを強く申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○松下新平君 改革クラブの松下新平です。発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。 私も、これまで繰り返されてきた消費者事故の事例の数々を思い起こしております。当委員会でもお話がありましたけれども、三年前になりますが、シンドラー社のエレベーター事故でかけがえのない御子息を亡くされた市川さんの切実な訴えを拝聴いたしました。市川さんは、その事故以来エレベーターを使用されていないということも伺っております。改めて、これは防げる事故だった、防げた事故だったと。この事故が起きる前にその前兆があったわけですね。それに対して業界あるいは行政が不作為をしてしまったと。消費者庁ができていてうまく機能していたらこの事故はなかったと思うと、残念でなりません。 また、この時間帯にも第一線で相談業務に携わっていらっしゃる全国の相談員の皆さんの切実な現場の声もお伺いいたしました。そこで問題点も共有いたしました。改めてこの消費者庁の設置の意義を再認識したところでもあります。ねじれ国会の中で党派を超えて消費者目線でこの修正案をおまとめいただいて、いよいよ大詰めの段階に至ったということは感慨深いものがございます。 そして、これからが重要でございます。この法案が名実共に実効性のあるものになるためには、この参議院の審議で明らかになりました新たな問題点、それをしっかりこの設置までに、あるいは設置後に反映していかなきゃいけないと思います。 いろいろ審議はされましたけれども、一つだけ挙げろと言われましたら、私は、この実効性のあるためには、情報公開、徹底した情報公開であると思います。 麻生総理にまずお述べいただきたいんですけれども、この消費者被害、これを起こしてはならない、起きてしまったときにこれを拡大させない、そのための情報公開の体制についてであります。 昨日の党首討論で、官僚主導の是非についていろいろ議論がなされました。官僚主導の問題点、この消費者行政に関しましては、やはり縦割り行政の弊害、あるいは中央集権体制の課題が挙げられると思います。 それでは、それに対して解決するにはどうしたらいいか。私は、やはりここでも徹底した情報の公開だろうというふうに思っております。この情報公開というのは公務員の意識改革にもリンクするものですけれども、意識を変えるというのは、掛け声だけではなくて、一つ一つ丁寧にルールや仕組みを変えていかなきゃいけない、公務員の皆さんが隠ぺい体質をしない、ルールや仕組みを変えていかなきゃいけないというふうに思っております。 麻生総理、まず、情報公開についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) おっしゃるとおり、今までの消費者行政というものからいいますと、これは明らかに消費者側に立った役所というのは、ほかの役所と全然その生い立ちが全く違うという点が第一点。したがいまして、集約されてきます情報が開示されているというのが、一元的に消費者庁に集約されるというのが物すごく大事なところで、開示されているものがばらばらに来てもどうにもなりませんので、極めて短時間の間に集約されて、一元化されて消費者庁にというところが大事なところかなと思っておりますので、いずれにしても、新しい試みではあろうとは思いますけれども、情報開示の上にそれが集約されて、一元化されるという二点が大事かな、基本的にはそう思っております。
○松下新平君 情報公開といいますと風評被害を心配されるわけですけれども、それに注意を払うのは当然ですが、情報社会の中で限界もあるわけですから、徹底した情報公開が急がば回れとなると思いますので、政府におかれましてはよろしくお願いいたします。 もう一点、この消費者庁の実効性あるかぎを握るのが、国と地方の消費者行政との連携だと思っております。縦割りの弊害、そして、国と地方との関係とよく言われますけれども、究極的には中央主権から地方分権にして、消費者に近いところで責任を持って行政を行うことが重要だと思いますが、いろいろ地方の現場の声を聞きますと、過度に期待されて、まだこれから大丈夫か心配だという声もあるんですね。 そこで、この連携について、総理からしっかり大丈夫だということを、国と地方との連携についてお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは初めてスタートいたしますので、これは地方が心配するのが当然なので、ああ、大丈夫ですなんていうのは余り信用しない方がいいです。そんなのおかしいですよ。これは明らかにいろんなものが入ってきますから、大丈夫かな、大丈夫かなと思っているのが常識だと、私は基本的にそう思っております。新しいものをスタートするときは常にそういう細心の注意で臨んでしかるべき。 また、少なくとも、そういった問題に関して、先ほど、滋賀県の方でしたか、生水さんのお話でしたけれども、地方によってかなり松下さん、差があると思いますね。また、同じ県内においても、この人のところとこの人のところと、私、当然差があると思っております。したがって、このレベルアップをする、そういったようなところが一番大事なところなのであって、国としていわゆる研修会を開いてレベルをそろえてみたり、こういった問題、ああいった問題、これは生の体験をさせる以外にレベルが上がることはありません。私は基本的にそういうものだと思っておりますので、是非そこらが、中央というか、消費者庁としての一番大事なところかなと思っております。
○松下新平君 ありがとうございます。 時間が参りましたので終わりますけれども、野田大臣におかれましては、大変御苦労さまでございました。是非、リーダーシップを発揮していただいて、実効性のあるものにしていただきたいと思います。 以上で終わります。
○委員長(草川昭三君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。 麻生内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。 これより三案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大河原雅子君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表し、ただいま議題となりました消費者庁設置関連三法案につきまして、賛成の立場から討論を行います。 すべての国民は消費者であり生活者である、至極当たり前の視点が、我が国では希薄でありました。広範にわたる消費者問題を解決するため、今般消費者庁という専門機関が新たに設置されることは、消費者問題に携わってこられた多くの方々にとって、まさに悲願でした。また、本委員会でも、参考人や公述人として意見をお述べいただいた関係者の方々、そして制度の谷間で苦しんでおられた被害者、御遺族からも一定の評価をいただけるものと思います。 政府は、そういった多くの皆さんの期待を決して裏切ることのないよう消費者行政に取り組んでいく必要がありますし、また、立法府に身を置く私たちも、消費者庁を創設した責任を自覚し、国民、消費者の立場から行政が行われるよう、しっかりと監視することが大事だと思っております。 私は、本委員会において、消費者の権利を守るための強い権限について議論をさせていただきました。欧米諸国に大きく後れを取っている我が国の消費者行政を、省庁の縦割り行政を排して、真に消費者の権利を守るための強い権限が制度として創設される歴史的な一歩を踏み出すものとして評価し、賛成するものです。 我が民主党は、衆議院に提出した法案のように、内閣から独立した消費者権利院を設け消費者行政の監視機能を果たすことこそが、消費者の権利擁護に資する最も効果的な方策だと考えておりました。しかし、政府案について、衆議院での与野党共同修正により、消費者庁と並び、消費者行政全般について監視し、自ら建議、勧告権を持つ消費者委員会が設置されることとなりました。 政府原案にあった消費者政策委員会と比べてこの消費者委員会が格段に強化されたことは特筆すべきことであり、評価いたします。しかし、消費者庁創設と関連法案の成立は、繰り返しになりますが、消費者行政の強化のための初めの一歩にすぎません。与野党修正により附則で規定された検討事項、そして衆参両院で付される数多くの附帯決議が、課題山積の状況を端的に表しております。 例えば、消費者庁のスタートに当たっては、カウンターパートとなる消費者委員会の事務局に十分な人員が配置され、準備が行われなければなりませんし、地方消費者行政の再構築には、現場を担う相談員の職責と権限の強化が不可欠です。附則の検討事項や国会の附帯決議について、政府がどのように実効的に検討し、取り組んでいくかが極めて重要なのです。これらの課題に真摯に取り組む姿勢なくして、消費者行政の真の強化はなし得ません。万全を期した取組を政府に求めるとともに、私たち国会議員もしっかりと監視していく所存です。 そのためには、本委員会を国会に常設し、政府の取組状況をしっかりとフォローしていく必要があると考えます。各党各会派の御理解を是非ともお願いをしたいと思います。 経済社会の複雑化、高度化、グローバル化は今後もますます加速いたします。国民の生活第一とする我が民主党は、広範な消費者被害から国民を守り、救済し、健全な消費者市民社会の実現のため多年にわたり活動してこられた消費者市民団体の皆様と今後とも手を携えて我が国の消費者行政の前進をさせることをお約束し、私も微力ながら全力を尽くしてまいります。 最後に、本法案の審議については、衆議院での歴史的な与野党合意があり、参議院の本委員会での審議も大変充実したものとなり、本日に至りました。草川委員長の御配慮、御努力を始め、理事の皆様の御努力に敬意を表しますとともに、委員各位の熱心な議論に敬意を表したいと思います。 より良い消費者行政実現のため、今後とも不断の努力をすることを委員各位とともに確認をしながら、私の賛成討論といたします。 ありがとうございました。
○小池正勝君 私は、自由民主党、公明党を代表して、消費者庁設置法案及びその関連法案について賛成の討論をいたします。 本法案は、これまで各省縦割りの仕組みの下で、ともすれば事業者、生産者に偏りがちであった行政を転換し、消費者の目線で政策を立案し、行政を執行する制度を整えるという画期的な法案であり、まさに消費者、生活者が主役となる社会を実現する大きな礎となるものであります。ここに至るまでには、パロマガス湯沸器事件やシンドラー社エレベーター事故など多くの犠牲と、その御遺族や消費者団体の無念を晴らそう、同じ過ちを繰り返さない社会を築こうという強い意思がございました。これまでの関係者の御努力に敬意を表するとともに、消費者庁設置後、真に国民本位、消費者本位の社会になるよう、私ども国会議員も、政府、国民の皆様とともに努力していく所存であります。 本法案は消費者のための法案と思われがちでありますけれども、優良な事業者にとっても有益なものであります。消費者が問題のある企業や事例を行政に相談、通報するシステムを整えることで、悪質な企業が市場から排除され、心ある企業が事業を行いやすくなります。 消費者庁は、まさに内閣の中にあって消費者行政の司令塔を務め、各省を調整し、消費者の利益の擁護及び増進を効果的に図るものであります。また、これまで死亡事故が発生するなどして社会問題となっているにもかかわらず、規制法がないなどの理由で業者に強力な指示や処分が出せなかった事案、例えばコンニャクゼリーのようないわゆるすき間事案についても、生命、身体に関する重大事故に係るものについては事業者に是正措置を勧告し、更には商品の販売禁止などを命じることができます。 さらには、衆議院では本法案を強化する修正がなされました。消費者委員会を消費者庁と同格な組織として内閣府に設置、独立した第三者機関として消費者行政全般に対する監視をし、自らの調査審議結果に基づく建議を総理や各省大臣にすることとされたのであります。また、懸案であった消費者センターの充実強化、特に相談員の処遇改善については、三年程度の集中育成・強化期間中に地方公共団体への交付金配分を手厚くすることも与野党間で合意されております。 全会派、考えの違いを乗り越え、修正を加えた上で、消費者中心の行政を実現するという目的のために大同団結され、全会一致で参議院に送付されたことを高く評価いたします。参議院においても、皆様の御賛同を得て成立するものと強く確信するものであります。 一日も早く消費者庁が軌道に乗り、国民の皆様が安心して日々の生活を営めることを願い、私の賛成討論を終わります。
○大門実紀史君 日本共産党を代表して、三法案に賛成の討論を行います。 消費者問題に携わってきた議員の一人として、この後、本法案が全会一致で可決されるであろうことに感無量でございます。 この数年の消費者被害の拡大、事故の多発の大本には、政府の規制緩和路線や業界寄りの姿勢があったことを率直に指摘しなければなりません。 しかし、この間、与党の皆さんは現場の方々の意見を取り入れながら、消費者行政を前進させるため、本法案の原案を作られました。その御努力に敬意を表したいと思います。また、当初、独自案を提案されながら、大幅な歩み寄りを決断された民主党の皆さんの英断にも心から敬意を表します。 野田大臣も事務方の皆さんも、大変御苦労さまでございました。 そして何よりも、消費者庁をつくってほしい、消費者行政を立て直してほしいと運動してこられたユニカねっとを始め各団体の皆さんや日弁連の皆さんの粘り強い取組に感謝を申し上げたいと思います。皆さんが一生懸命取り組まれた署名活動や数多くの集会、国会要請、宣伝活動、その一つ一つがなかったら消費者庁の実現やこの間の消費者施策の前進はなかったと思います。本当に御苦労さまでございました。 また、市川さんや上嶋さんの息子を失った母の思いは、今までも国土交通省や経済産業省を動かしてまいりましたけれども、消費者庁の設立にも私は大きな影響を与えたというふうに思います。大輔君や浩幸君の命は消費者庁の設立につながり、それがこれからたくさんの命を救うことにつながっていくのだというふうに確信をしているところでございます。 そういう意味で、この法案は、現場の声、運動と被害者の思い、国会の良識が合わさって作られた法案でございます。この原点を忘れず、これからもみんなで力を合わせて、早急に残された課題をやり遂げるとともに、立派な消費者庁を一緒につくっていこうではございませんか。 共に頑張る決意を申し上げて、賛成討論といたします。 ありがとうございました。
○近藤正道君 社民党・護憲連合を代表して、消費者庁等設置関連三法案について賛成の討論を行います。 まず初めに、遠く半世紀近くも以前から消費者を守る機関と制度の必要を訴え、運動を進めてこられた皆様、消費者被害に遭われ、二度と同種の事態を引き起こさないために被害を訴え、街頭に立ち、運動を続けてこられた被害者遺族の皆様、熱心に傍聴を続けていただいた皆様、そして修正合意に尽力された皆様のおかげで本法案の成立にこぎ着けることができました。皆様に心から敬意と感謝を申し上げます。 本日、念願の法案が採択される運びとなりました。しかし、日本の消費者行政は、今、本格的にスタートしたところでございます。消費者庁及び消費者委員会が真に司令塔としての役割を果たすのか、速やかに情報が収集され、評価され、公表されるのか、そして地方の消費者行政が真に充実し、相談員らの権限と待遇が改善され、消費生活センターが生活者に寄り添う正義の味方として機能するのか、すべてこれからでございます。 これをしっかり見届け、必要な法改正を含む対応を取る、私たち特別委員会の役割は極めて重要でございます。この役割をしっかりと果たし、この国の隅々に消費者目線の行政が速やかに行き渡るよう、これからも全力を挙げていきたいと、こういうふうに思っております。 以上、決意を申し上げまして、私の賛成討論とさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(草川昭三君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより三案について採決に入ります。 まず、消費者庁設置法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(草川昭三君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 次に、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立をお願いします。 〔賛成者起立〕
○委員長(草川昭三君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 次に、消費者安全法案について採決を行います。 本案に賛成の方の起立をお願いします。 〔賛成者起立〕
○委員長(草川昭三君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、柳澤光美君から発言を求められておりますので、これを許します。柳澤光美君。
○柳澤光美君 私は、ただいま可決されました消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び改革クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 良識の府、再考の府である参議院で真摯な審議が行われ、また、多くの参考人そして公述人の皆さんから大変貴重な御意見をいただきました。その思いは三十四項目にわたる附帯決議になりました。一生懸命案文を読み上げたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案に対する附帯決議(案) 政府は、消費者庁関連三法の施行に当たり、消費者庁及び消費者委員会の創設が消費者基本法の基本理念を実現し、行政のパラダイム(価値規範)の転換を行うための真の拠点となるものであることにかんがみ、行政の意識改革を図るとともに、次の事項について万全を期すべきである。 一、消費者庁がその任務を遂行するに当たっては、消費者基本法第二条に定める消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念にのっとり行うことが明記された趣旨にかんがみ、消費者の権利尊重に万全を期すること。 二、消費者庁がその任務を十全に果たすことができるよう、消費者行政に関する幅広い専門性を持った職員を行政組織内外から登用し、消費者の視点を重視した配置を行うとともに、民間のノウハウの活用を図ること。また、政府全体において公務員に対する十分な消費者教育・研修を実施することにより消費者行政を担う人材の育成を行うとともに、各府省庁における消費者担当部局の強化を行うこと。 三、消費者委員会は、自ら積極的に調査審議を行うとともに、内閣総理大臣等への勧告・建議を始め、その与えられた機能を積極的に行使し、消費者の利益の擁護及び増進のため、適切にその職務を遂行すること。 四、消費者庁及び消費者委員会は、消費者の利益の擁護及び増進のため、各々の独立性を堅持しつつ、情報の共有を始めとして、適宜適切に協力して職務に当たること。 五、消費者の利益の擁護及び増進を図り、真に消費者、生活者が主役となる社会を実現するためには、消費者行政を担当する内閣府特命担当大臣が、消費者行政の司令塔である消費者庁及び消費者行政全般の監視機能を果たす消費者委員会双方の判断を総合的に勘案し、その掌理する事務を遂行することが極めて重要であることにかんがみ、消費者政策担当大臣の判断を補佐するスタッフの配置を行うこと。 六、消費者委員会の委員長及び委員は、すべて民間から登用するものとし、その年齢、性別、専門性等について十分配慮すること。また、委員の任命理由を明確化する等、説明責任を果たすよう努めること。 七、初代の消費者委員会の委員の三人について、常勤的に勤めることが可能になるように人選し、財政的な措置も行うこと。またその他の委員についても、委員としての職務に専念できるような人選を行うように努めるものとすること。 八、消費者委員会からの関係行政機関の長への報告徴求、資料の提出要求等に対しては、各行政機関は迅速かつ誠意をもって対応すること。関係行政機関の長は、その有する民間事業者に係る情報及びその所掌に係る民間事業者に関する情報についても必要に応じて収集・分析を行い、個人情報や企業秘密、適正手続の確保に配慮しつつ、消費者委員会からの求めに応じ、積極的な提供に努めること。 九、消費者委員会が個別具体的な事案に関して「勧告」を行うにあたっては、当該事案に関して的確な情報を得た上で、その必要性を踏まえたものとすること。消費者庁及び消費者委員会設置法第八条の「資料の提出要求等」の権限が、その情報収集のための法的担保として設けられているものであるが、事実上の情報収集の手段として、消費者や事業者等からの自発的な通報・提供という形で情報を得ること、消費者委員会の要請に対して事業者等が自ら進んでこれに協力する等の形で、消費者委員会が事情説明や資料提供等を受ける等の調査を行うことまで否定しているわけではないことに留意すること。 十、内閣総理大臣、関係行政機関の長等は、消費者委員会からの建議又は勧告に対して、迅速かつ誠実に対応すること。 十一、消費者委員会が独立して消費者行政全般についての監視機能を十全に果たすことを担保するため、その事務局については財政上の措置を含めた機能強化を図るとともに、その職員については専任とするよう努めること。また、事務局職員の任命に当たっては、多様な専門分野にわたる民間からの登用を行うとともに、その所掌事務を行うために十分な人員を確保することにより、同委員会の補佐に万全を図ること。 十二、消費者政策会議については、当委員会で行われた議論を十分踏まえ、消費者庁及び消費者委員会との関係を総合的に判断し、国会と連携を図りつつ存置を含めその在り方の見直しを検討すること。 また、次期の消費者基本計画の案の作成に当たって消費者政策会議は、本委員会を始めとする国会における議論及び消費者委員会の意見を尊重すること。 十三、消費者被害に関する幅広い情報が確実に消費者庁に集約されるよう、その手続を明確化することにより、関係省庁や地方自治体との連携を密にする等、体制を整備すること。 十四、消費者事故についての調査が、更なる消費者被害の発生又は拡大の防止に資するものであることにかんがみ、消費者庁に集約された情報の調査分析が機動的に行えるようタスクフォースを活用し、消費者事故等についての独立した調査機関の在り方について法制化を含めた検討を行うとともに、消費者庁及び事故の関係省庁、特定行政庁と警察、消防など関係機関は対等・協力の関係をお互いに確認し、事故原因の究明、再発防止対策の迅速化をはかること。なお、事故情報の一元化の体制整備に当たっては、児童や高齢者、妊産婦、障害者等の事故情報について特別な配慮をすること。 また、消費者庁に消費者事故等の原因究明について分析能力を有する人材を登用するとともに、その養成を行うこと。 十五、消費生活に関わる事故に関する情報は、国民の共有財産であるとの認識に基づき、消費者庁を含む関係省庁は、消費者事故等に関する情報について、個人情報保護に配慮しつつ、十分な開示を行うこと。 十六、消費者教育の推進については、消費者庁が司令塔機能を果たし、消費者基本法の基本理念及び消費者基本計画の基本的方向のもと、消費者が自らの利益の擁護及び増進のため、多様な視点から物事をとらえる能力を身につけ、自主的かつ合理的な行動をすることができるよう、消費者庁と文部科学省が連携を図り、学校教育及び社会教育における施策を始めとしたあらゆる機会を活用しながら、財政措置を含め、全国におけるなお一層の推進体制の強化を図るとともに、消費者教育を担う人材の育成のための措置を講ずること。 また、消費者教育に関する法制の整備についての検討を行うこと。 十七、内閣総理大臣は、消費者事故等の発生に関する情報の集約及び分析の結果に関しては、適時適切に、国会に対し報告しなければならないものとすること。 また、結果の公表は迅速に行うとともに、国民に対する十分な周知を行うことができるよう、その公表の在り方についても十分配慮すること。 十八、消費者行政に係る体制整備に当たっては、関係機関、特に独立行政法人国民生活センター、独立行政法人製品評価技術基盤機構、及び独立行政法人農林水産消費安全技術センターを始めとした商品検査機能を有する各機関の機能強化を図るとともに、消費者庁及び消費者委員会、地方公共団体との連携強化のため必要な措置を講ずるものとすること。 十九、聴取能力及び法律知識のみならず、あっせんや行政との連携能力等各地の消費生活センターの相談員にとって必要な能力の水準向上を図るため、教育・研修の機会の拡充等を始め、独立行政法人国民生活センターによる支援を強化すること。 また、国民生活センターに配置されている相談員について、その職務内容にふさわしい身分、待遇の改善に努めること。 二十、地方公共団体における消費者行政の推進に関しては、消費者庁関連三法制定の趣旨を地方公共団体の長及び議会議長が参加するトップセミナーの実施等を通じて周知徹底し、全国あまねく消費生活相談を受けることができ、消費者の安全・安心を確保する体制が確立するよう、万全を期すること。 二十一、各地の消費生活センター等が、障害者、高齢者を含めたすべての消費者にとってアクセスしやすい一元的な消費者相談窓口として機能するよう、その認知度を高め、多様な相談受理体制の整備が行われるよう万全を期すること。 二十二、相談員の執務環境及び待遇に関する種々の問題点を改善するため、相談員制度の在り方について全般的な検討を行うとともに、地方公共団体における消費者行政の一層の充実を図るため、正規職員化を含め雇用の安定を促進するための必要な措置を早急に講じること。 また、その待遇改善に関しては、今般拡充された地方交付税措置が着実に活用されるよう地方公共団体に要請するとともに、地方消費者行政活性化基金の運用に際しては、支援対象を集中育成・強化期間において増大する業務に係る人件費等に拡充するとともに、交付要綱等において処遇改善を図る地方公共団体への交付金の配分を手厚くすることを定めることにより、相談員の時給の引上げ、超過勤務並びに社会保険及び労働保険に関し法令に基づく適切な対応等を含め、地方公共団体における処遇改善を積極的に支援すること。 なお、地方消費者行政活性化基金を真に地方消費者行政の需要を満たすものとするため、事業を支援するメニューの在り方等について地方公共団体の意見を踏まえるとともに、その弾力的な運用を行うこと。 二十三、消費生活センターについて、指定管理者制度や委託等を採用している地方公共団体においても、その受託機関における相談員の処遇については、各種誘導措置が講じられることにより、地方公共団体が自ら行う場合における相談員等と同様に処遇の改善が図られるよう万全を期するよう要請すること。 二十四、今後三年程度の集中育成・強化期間後の国による支援の在り方や、消費生活センターの設置、相談員の配置・処遇等の望ましい姿について、実態調査等を行うとともに、集中育成・強化期間の取組を踏まえ、その後も適切な対応が講じられるよう配意し、工程表も含め消費者委員会で検討すること。なお、検討に当たっては、広域的な設置を含め地域の実情に応じた消費生活センターの設置、PIO—NETの整備、相談員の資格の在り方についても十分配意すること。 二十五、消費者政策担当大臣が掌理する事務として、内閣府設置法第四条第一項に、消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念の実現並びに消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現のための基本的な政策に関する事項が明記された趣旨を十分尊重し、消費者政策担当大臣は、他の行政機関の個別政策を含めた基本的政策に関する事項についての内閣府設置法第十二条の勧告権の適切な行使等、関係行政機関の総合調整に万全を期すること。また、内閣総理大臣は、消費者政策担当大臣の権限行使が十分に果たされるよう行政各部を指揮監督すること。 二十六、消費者安全法第二十条の趣旨にのっとり、内閣総理大臣は、消費者委員会からの勧告に対し、消費者の利益の擁護及び増進のため、内閣一体となった取組が行われるよう、誠意をもって対応すること。 また、内閣総理大臣は、消費者委員会から勧告を受けたときは、当該勧告の実施に関する事務を所掌する大臣に対し、適切な対応を行うこと。 二十七、消費者の利益の擁護及び増進に関する法律の消費者庁の関与の在り方を検討する際には、公益通報の窓口の消費者庁への一元化、表示、取引、安全の分野における横断的な新法の制定を含めた検討を行うこと。 二十八、多重債務対策を消費者庁の重要な任務と位置付け、消費者庁の関与やそのために必要な体制を含め、内閣一体としての取組が可能となるよう検討を行うこと。 二十九、適格消費者団体を始め、消費者被害の情報収集、消費者への啓発等を行う消費者団体に対し、関係する情報を提供するとともに、活動のための施設や資金の確保等の支援のあり方について検討を行い、必要な措置を講ずること。 三十、地方公共団体の消費者行政の実施に対し国が行う支援の在り方について所要の法改正を含む全般的な検討を加えるに当たっては、消費者、生活者が主役となる社会を実現する国民本位の行政への転換を目指す消費者庁設置の趣旨にかんがみ、国と地方の役割分担など消費者行政の在り方についても併せて検討すること。 三十一、加害者の財産の隠匿又は散逸の防止に関する制度を含め多数の消費者に被害を生じさせた者の不当な収益をはく奪し、被害者を救済するための制度の検討に当たっては、いわゆる父権訴訟、適格消費者団体による損害賠償等団体訴訟制度、課徴金制度等の活用を含めた幅広い検討を行うこと。 三十二、消費者庁関連三法にかかる政令及び内閣府令の制定に当たっては、本委員会における議論を十分に尊重するとともに、消費者団体を始めとする国民各層の意見を広く反映させるため、丁寧な意見募集及び集約の在り方に配意すること。 三十三、消費者庁関連三法の附則各項に規定された見直しに関する検討に際しては、消費者委員会による実質的な審議結果を踏まえた意見を十分に尊重し、所要の措置を講ずるものとすること。 三十四、食品や製品による国境を越えた消費者被害が増加している状況にかんがみ、OECD消費者政策委員会の活動や、食の安全における近隣諸国や貿易相手国との連携を始めとした、消費者安全を確保するための国際連携を強化するとともに、その体制の更なる充実が図られるよう取り組むこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(草川昭三君) ただいま柳澤君から提出をされました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の起立をお願いします。 〔賛成者起立〕
○委員長(草川昭三君) 全会一致と認めます。よって、柳澤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。 ただいまの決議に対し、野田国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。野田国務大臣。
○国務大臣(野田聖子君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重して、適切な措置の実施に努めてまいります。 私の知る限り、三十四というのは最多の数ではなかろうかと思っております。これは、委員長そして各委員、さらにはこの消費者庁法案に取り組んでいただいた関係の皆様方の大きな期待の表れだと思っております。謙虚に受け止めまして、しっかりと取り組む中で、この皆様方の熱い思いの中でできました消費者庁が真の国民のパートナー、正義の味方として活躍できるようしっかりと取り組んでまいります。 ありがとうございました。
○委員長(草川昭三君) なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 本日はこれにて散会をいたします。 午後四時四十五分散会