消費者問題に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2009/04/28
会議録
○委員長(草川昭三君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十七日、山本香苗君が委員を辞任され、その補欠として木庭健太郎君が選任をされました。 また、本日、藤谷光信君が委員を辞任され、その補欠として藤原良信君が選任されました。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 次に、公聴会の開会承認要求に関する件についてお諮りをいたします。 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案の審査のため、来る五月十二日午前十時に公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認めます。 つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案、消費者安全法案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○島田智哉子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の島田智哉子でございます。 本日、私からは、子供の製品事故などに対する事故の対応あるいは未然防止について本法案がどのような効果をもたらすことになるのか、そうした観点からお伺いしてまいりたいと思います。 これまでの審議の中でも再三にわたって議論となってまいりましたコンニャク入りゼリーによる窒息死事故の問題の中で、たしか野田大臣は衆議院での御答弁の際に、お子さんを亡くされたお母さんからのお手紙を御紹介されていらっしゃいましたけれども、そうした親御さんの思いというものを野田大臣はこの今回の法案の作成に当たりどのような思いを込められてお作りになられたのでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) おはようございます。 このコンニャク入りゼリーにつきましては、この消費者庁創設の議論の中のいわゆるすき間事案として度々諸先生から御質問を受けましたし、私も私なりに答弁してきたんですが、ユニカねっとという、消費者庁を、数十年来設立を望み、取り組んでこられた消費者団体の方々がおられまして、その方に紹介をされていただいた手紙がございます。 実は、コンニャク入りゼリーの被害者というのは、年齢だけでいいますと、例えば一歳六か月、六歳、一歳十か月、二歳一か月、六歳、二歳、四歳、七歳、七歳、一歳九か月。私は残念ながら自分自身の子供を持つことはできませんでしたけれども、その年ごろの子供たちがどんなにやはりいとおしいか、そして一人では生きていかれない、もう親が、大人がいて初めて一生懸命将来に向かって生きている、そういうさなかの子供たちが、ある日突然コンニャク入りゼリーによって窒息して死んでしまう。そういうことを思うと、自分自身子はなくとも、その母親の痛みというのが自分のことのように受け止められてまいりました。 その中でいただいた手紙には、とにかくこういうものがなければいいというお母様の叫びもありましたし、もう一つは、この手紙の中に、衆議院では御紹介しなかったんですけれども、裁判長は、裁判という枠組みの中では困難なのです、消費者庁の設立が叫ばれていると聞いていますが、そういう新しい行政の力によってしか製造、販売を禁止することはできないのですとおっしゃいましたというくだりがございました。 そういうことを思い、消費者目線、消費者が主役、国民が主役のやはりこの国の幸せ、安全、安心を考えたときに、やっぱり消費者庁というもののその重要性を、子を亡くされたお母様からいただいた真摯な消費者の声としてしっかりと受け止めて、先生方のお力を仰ぎ、頑張って設立に向けて取り組んでいきたいと思っています。お願いします。
○島田智哉子君 こうした子供の事故を含めた消費者被害への対応あるいは未然防止の対応について、やはりその情報をいかに収集するか、そしてその情報に対していかに適切な判断をしていくか。特に、消費者の直接の声というものがとても重要になるんだと思っております。 そこで、まず消費者安全法第二十条の修正につきましては、昨日、松井理事より、情報収集の権限について、あるいは勧告権の在り方について御議論がございました。私からは、この一項に、消費者、事業者から得た情報を踏まえて判断することが条文上明記されました点について、その御趣旨から、衆議院の提案者の先生よりお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(仙谷由人君) おはようございます。 島田議員の御質問にお答えいたしますが、安全法二十条一項に、特に、消費者から得た情報その他の消費者事故に関する情報を踏まえてという文言が記載をされたわけでありますが、私は、事実とか情報というのは二義性があるというか、多義性があるというふうに思っておりまして、社会的な生の事実というのは一つしかありませんけれども、これを消費者側から見るか生産者側から見るか提供者側から見るかで意味が違って見えることがあると。 これは皆さん方、もう極めて俗っぽい話をしますと、結婚生活というか夫婦の仲とか男女の仲を、一つの社会的な事実を男の方から見るか女の方から見るかで百八十度意味の違う事実になってくるというのはよくある話でございまして、消費者と生産者がやっぱり違った意味付与をある一つの事実にするというのは、これはもう致し方ないんだろうと思います。 多分、従来の行政というのは、消費者の側から訴えがあっても、割と立ち位置がどうしても業界育成とか業界規制ということになっていますから、まゆにつばを付けて聞くというよりも、余りまともに取り合わなかったり、受け取ってもそれを何らかの理由によって、何というんですかね、食いつぶしてしまうみたいなことが、のみ込んでしまうみたいなことがえてしてあったのではないかというふうに思います。 そこで、今回の場合は、この消費者委員会も消費者庁も、まずは消費者の立場に立って消費者からの情報を虚心坦懐に受け止めて、さらに、プロとして目利きといいましょうか耳利きといいましょうか、それをよく聞き分けて取り上げるかどうかというのを決める仕事ということになるんだろうなというふうに思っておりまして、この二十条の勧告をするためにも、それは消費者あるいは事業者の情報というのか、一次情報をちゃんと受け止めると。あるいは、もう少し言えば、消費者委員会の場合は任意でありますけれども、それを今日的ないろんな手段を駆使して積極的に取りに行くということがどうしても必要だと。 そうしませんと、一方的な情報といいましょうか、あるいは間接情報だけで勧告の前段階の判断をするということは、これは難しいことになるというふうに思っておりまして、そのためにもこういう自発的な通報や提供というのを念頭に置いて書き込んだわけでありますけれども、積極的な消費者サイドに立った活動を是非お願いしたいといいましょうか、そのことが期待をされているというふうに考えております。
○島田智哉子君 消費者委員会が内閣総理大臣に勧告をすることができるということの規定に改められましたこと、また、関係行政機関の長だけでなく、消費者、事業者から得た情報を踏まえて判断するということが条文上明記されましたことは、消費者被害の未然防止という観点から見ましても極めて重要な修正が行われたと私も認識をいたしております。特に、被害を未然に防止するという観点から、この消費者の情報というものがとても重要になるんだと思います。 そこで、この点につきまして、一つの事例を基に今後の運用面での対応についてお聞かせをいただきたいと思います。 子供の事故の中で、異物の侵入、誤飲ですけれども、国民生活センターの調べによりますと、二〇〇三年四月から二〇〇八年十二月までのおよそ六年間に三千件近くあったことが報告されておりまして、そのうち六割がたばこであったということでございます。 そこで、本日は皆様のお手元には写真を資料として提出していただいておりますけれども、また、そのものなんですけれども、この三つの固形物も、先ほど実物を理事会の方で許可をいただいて持ってまいりました。先ほど委員長にも、これを各委員の先生方にお回ししていいということでしたので、またお手元の方にお回ししたいと思います。 どこからどう見ても、ガムにしかこの三つは見えないんですけれども、いずれにしても、人が口に入れてかんで、その成分が体内に入ります。まず一番目につきましては、禁煙を補助するための医薬品でありまして、薬事法上の承認を受けております。そして二番目は、実は平成十五年にたばこ事業法によって財務大臣の認可を受けたたばこなんです。そして三番目が一般のガムです。 この一番目の禁煙補助剤のガムについては、医薬品ということですから、その承認には極めて厳しい規制がございます。問題の二番目のガムたばこ、それから三番目の普通のガム、いずれも口に入れてかんで、その成分が体内に入るものですが、この二つについては食品衛生法上の対象となっておりますでしょうか。厚生労働省にお聞きをいたします。
○政府参考人(中尾昭弘君) お答えいたします。 食品衛生法第四条では、「この法律で食品とは、すべての飲食物をいう。」と規定しておりまして、ここで言う飲食物に該当するか否かは、用途、外形、摂取形態、社会通念等に照らし総合的に判断されるものでございます。 一般のガムにつきましては、口に入れ、そしゃくの上、唾液を食道に送り込むことを用途、摂取形態とするもので、社会通念上飲食物として認識されており、食品衛生法第四条で言う食品に該当し、同法の規制対象となります。これに対しましてガムたばこにつきましては、製造たばことして、口腔粘膜からニコチンを摂取することを用途、摂取形態とするものであり、葉たばこを原料としてかみ用に供し得る状態に製造されたものであること、たばこ事業法の規定に基づきたばことしての販売規制を受けていることから、他のたばこ製品と同様に、食品衛生法第四条で言う食品には該当せず、食品衛生法の規制対象とならないという取扱いとなっております。
○島田智哉子君 それでは、財務省にお聞きをいたします。 このガムたばこについては、その輸入、販売をする場合にはたばこ事業法による財務省の認可が必要になると思いますけれども、その認可に当たりましては、このように口に入れてその成分が体内に入るものについて、その成分について、例えば食品衛生法で規制されている添加物を使ってはならないと、そのような規制があるのか、また、その成分についてのチェックは行われているのか、それからタール・ニコチン量も含めて表示の義務があるのかないのか、御説明ください。
○政府参考人(桑原茂裕君) お答え申し上げます。 まず、たばこ事業法におきましては、小売定価を財務大臣の認可制といたしますとともに、たばこの消費と健康との関係に関する注意文言の表示を義務付けておりまして、これらの規制はいわゆるガムたばこにも適用されます。 他方、たばこ事業法におきましては、今先生御指摘のような、いわゆる食品添加物に係る成分のチェックや表示の義務付け等は規定されておらないところでございます。 それから、ニコチン、タールでございますけれども、たばこ事業法におきましては、たばこに含まれる様々な成分のうち、ニコチン、タールが健康に影響を及ぼします主な成分と考えられますため、その標準的な測定方法が確立しておりまして、品質のばらつきがない紙巻きたばこについてニコチン、タールの量の表示を義務付けておりますが、品質のばらつき等がございます葉巻きたばことか、かみたばこ等につきましては、これらの義務付けは行っておらないところでございます。
○島田智哉子君 それでは、厚生労働省にお聞きをいたします。 厚労省では平成十六年一月にこのガムたばこについて健康に関する情報を出されておりますが、その成分等々、把握されているのかいないのか、その点についてお答えください。
○政府参考人(中尾昭弘君) お答えいたします。 厚生労働省のホームページにおきましては、かみたばこの一種としてガムたばこと健康に関する情報を提供しております。この情報は個々の成分を把握した上で提供されているものではございませんが、平成五年に公衆衛生審議会に設置された専門委員会において様々な文献を評価して取りまとめられた喫煙と健康問題に関する報告書第二版に基づいたものでございます。
○島田智哉子君 つまり、このガムたばこについては、成分の規制どころか、その成分が何なのか、それさえどこも把握、確認することなく販売され、人が口に入れているのが現状なんですね。 実は、平成十七年に日本学術会議が出された報告書の中で、次のような記述がございます。スウェーデン製のガムたばこ一粒にはたばこ一本分のニコチンが含まれていると。このたばこ一本分のニコチンというのは小児の致死量に相当し、二本分で大人の致死量に相当するということなんですね。また、ガムたばこを製品として販売する際には医学的、歯学的評価を義務付け、その結果を説明書として添付する、このような規制の在り方についても具体的な提言が行われております。 私も大先輩の歯科医師の先生からこのお話をお聞きいたしまして、もし小さな子供たちが誤飲でもしたらとても危険だと思ったものですから、三年前に厚生労働委員会で質問をさせていただきました。 当時、私が申し上げたのは、たばこは嗜好品であって個人の判断、個人の責任ということでありますけれども、しかし、その個人が判断する際には、せめてこのように人が口にそのまま入れるようなものは正確な情報が必要ではないでしょうかと。つまり、少なくとも成分については食品衛生法上の規制を掛ける、あるいは表示も義務付けると。まさに、消費者保護の観点から、誤飲による事故を防ぐためにも、当時の厚生労働大臣に対して、財務省と御協議いただくようにお願いをいたしました。そして、そのことについて厚生労働大臣からは、財務省と協議をしてみたいとはっきりと御答弁をいただいておりますが、これまで両省においてこのような協議が行われ、どのような対応をお取りいただいたのか、両省に確認いたしましたところ、この三年間に一度も協議すら行っていないという回答をいただいています。 厚生労働省は、当時の大臣の答弁を受けて、なぜ財務省と協議を行わなかったんですか。
○政府参考人(中尾昭弘君) お答えいたします。 ガムたばこにつきましては、たばこ事業法に基づきまして、財務省において、小売定価の認可制度とするとともに、たばこの消費と健康との関係に関する注意文言の表示の義務付けを行っているものと承知をしております。 御指摘の厚生労働大臣の答弁以降でございますけれども、御指摘のように、ガムたばこの含有物の開示に関しまして財務省と個別具体的な協議は行ったことはございませんけれども、これは、今のようなたばこに対する規制の在り方によるということでございます。
○島田智哉子君 なぜいとも簡単に大臣の答弁を無視できるんでしょうか。厚生労働省は大臣の国会答弁の意義をどのように御認識していらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(中尾昭弘君) たばこの表示につきましては、その健康との関係についての注意文言等について厚生労働省と財務省との間では随時御相談をしておりますけれども、この成分が具体的にどうであるかということにつきましては、これはたばこの表示についての権限というものが財務省の方にございますので、この点につきましては具体的な協議をしたということがないということでございます。
○島田智哉子君 私の質疑に答えていただいておりません。大臣の国会答弁の意義をどのように認識をしているのかということをお聞きしたんです。大臣が国会答弁をしたことさえも全く平気で無視をしていると。結局は、被害が発生しない限りは何もしないという典型的なケースではありませんか。改めて遺憾の意を強く表したいと思います。舛添大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) こういうことがあっちゃいけないんで、私は、私が国会で答弁をしたことについてはきちんとフォローをさせる。そして、先般官邸の中に設けられました厚生労働行政の在り方の再検討をしようという中に、ガバナンスの強化とかPDCAサイクルをやれと、つまり決めたことはちゃんとやるんだと、こういうフォローをやりたいと思います。 まさに役所の縄張りで、私も、その三種類のガムがそれぞれおっしゃるような危険性があるということで、こういうことこそまさに消費者庁ができる意義があると思いますので、今後は関係省庁と連携を取りながら、また、新たに生まれます消費者庁の下で、こういうばらばら行政というのを一つにまとめるように全力を挙げて協力をしたいと思います。
○島田智哉子君 野田大臣はこのやり取りをどうお聞きになっていらしたでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 改めて、消費者庁を創設していただけることで今のような、大臣もまじめにやっているんですよ、だけれども、辞めてしまうと役所の方でこういうふうに放置されているという実態が間々ありますので、そういう意味では、やはり消費者の身体、生命をしっかり守るという名目でできている消費者庁がやはりきちっと受け止めていけるということは消費者にとっても喜ばしいことでありますし、私たち担当している大臣にとっても、やはりきちっとそういう受皿があるということは仕事のやりがいも出てくるのではないかと思います。 コンニャク入りゼリーのときも、これはやはり毒物でも何でもないということでたらい回しになっているケースでしたけど、これはむしろ致死量が今御指摘のようにあるということで、より深刻な問題ではなかろうかと思いました。 ただ、やっぱりどうしても、これまでもコンニャク入りゼリーもダイエットにいいということばかりで進めてきた結果、まさか子供が誤飲は、要するに食べて窒息しないだろうということで進めてきて、結果としてそうなったという本当に不幸な事故でありましたけど、これも恐らく、今先生御指摘のように、起きてから何かするんでは消費者庁の意義がない。 むしろ、これから情報の一元化、集約していく中で、法律等々にのっとって、いわゆるヒヤリ・ハットの物事に対しても消費者委員会の方に報告が行くことになっていますので、そういうところで皆さんに、極めて権限を強くしていただいた消費者委員会のところでしっかりとそういう未然の報告もきちっと精査していただく中で、こういう事案については取り組んでいく、そういうふうに心掛けていきたいと思っています。
○島田智哉子君 日本学術会議という大変重い指摘を受け、しかも国会で大臣が検討を約束しながらも、結局は被害が発生しなければ何ら対応を取らない、それが現状なんだと思います。その意味でも、この二十条の修正によって消費者、事業者から得た情報ということが明記されたことは極めて重要な修正であると思います。 改めまして衆議院の提案者に、この消費者、事業者から得た情報を明記したことで、消費者委員会は、消費者からの情報収集の方法を含めて、未然防止への対応の在り方についてどうあるべきとお考えであるのか、提案者の先生よりお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(小宮山洋子君) この安全法案の二十条一項で消費者委員会に規定したことは、大体この法案の修正の中で消費者委員会を消費者庁と対等の位置付けに、これは大臣もおっしゃっていますけれども、して、消費者庁の任務について様々働きかけをすると同時に、他省庁に対してもできるような形を取っています。 御説明いたしますと、この二十条の一項で、個別具体的な事案に対して、これは消費者事故が発生した場合又はその発生を未然に防ぐ場合にも使えるということに二十条の一項でしておりますけれども、内閣総理大臣に対して、消費者被害の発生又は拡大の防止に関し必要な勧告をすることができます。そして、自らの調査審議を通じまして、必要があると認めるときは、内閣総理大臣や関係各大臣、今でいえば財務大臣や厚生労働大臣ですね、そういう大臣また消費者庁長官に対して建議をすることもできるというふうになっています。 このガムたばこにつきましては、ちょうどFCTC、たばこ規制枠組条約でいろんな規制が掛かったために、そこをくぐり抜けるような形でこのすき間で入ってきてしまっているわけですね。これは禁煙議連の方でもさんざん取り上げたんですけれども、なかなかその規制がうまくいかない。消費者庁の、今消費者担当の野田大臣はしっかりやるとおっしゃいましたけれども、これはやはりたばこについてはたばこ事業法で財務省が強大な権限を持っていますので、厚生労働省は、先ほどのやり取りはひどいですけれども、ほとんど力を持てない。それを私たちが超党派で後押しをしているのに、なかなかできないのがこのたばこの問題なんです。 だから、たばこの問題も、これは健康ということで厚生労働省が本当は所管をしなければいけないことで、財源としていることがおかしいということをもうそれは国際条約で言っているんですね。その合間を縫って、それこそすき間で入ってきたのがこのガムたばこでございますので、これは消費者庁長官が一生懸命やろうとしてもなかなかできないことも多いだろうと。 そういうときには、この消費者委員会が総理大臣あるいは各省に対してしっかりと速やかに消費者に代わって未然防止ができる。これを消費者庁及び消費者委員会設置法の方の第六条にも、自ら調査審議し、必要と認められる事項を内閣総理大臣、関係各大臣又は長官に建議をすることができるとしておりますので、勧告をすると同時に自らこうしなさいという建議もできるという、こういう権限を付けたことは、消費者庁を支えるという意味もありますし、そこをチェックし、さらに、他省庁に対してもしっかりとこの消費者委員会が、この構成をしっかりしなければいけませんけれども、そのやり方で今のようなすき間を防ぐことができるように、最大限修正者としては努力をしたところでございます。
○島田智哉子君 今の御指摘に対して、この修正された二十条の規定を踏まえ、今後の被害の未然防止に結び付けられる仕組みをいかにして検討していくか、野田大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 今、小宮山議員もおっしゃっていましたけれども、安全法二十条一項の修正の趣旨をかんがみれば、消費者委員会というのは、勧告を行うに当たりまして消費者からの情報に細心の注意を払っていく必要があるということになります。二十条自体は勧告ということにかかわるものですけど、この精神というのは、実は設置法六条に基づく委員会の建議、今お話しされました建議でも同様だと考えられるわけであります。 ですから、被害の未然防止という観点では建議も重要ということで、消費者からの情報も踏まえて、今御指摘がありましたガムたばこに対する安全規制の在り方については、委員会が関係省庁に建議をしていくということが考えられると思います。
○島田智哉子君 それでは次に、情報収集の体制整備として、医療機関の体制整備についてお聞きをしてまいりたいと思います。 私もこれまで子育てをしてきた中で、親として、私、どうしてもっと子供に注意を払えなかったんだろう、私の責任だと思い悩み、苦しんだ経験もあるんですけれども、大体親は、子供に何かあったとき、まずは自分を責めてしまうんですね、周囲の方々にどんなに慰められようとも。しかし、時間の経過とともに、もう二度と同じような思いをするお子さんや親御さんが現れてほしくないというそういう思いが強くなってまいります。恐らく、先ほど大臣にお手紙を託されたお母さんもそういう思いでいらっしゃるのではないかと思います。 我が国では、一九六〇年以降、ゼロ歳を除いた一歳から十九歳の死因の中で最も多いのが不慮の事故となっています。また、不慮の事故による死亡一に対して、入院を必要とする事故は三十五倍から百六十倍、それから医療機関の外来を受診する事故は千二百倍から九千四百倍発生していると推測をされております。 これだけ多くの傷害事故が発生していながら、しかしその情報がなかなか集まらないというのが現状での大変大きな課題となっております。その背景としては、そもそも親の心理として、そうした事故で子供がけがを負ったり障害を負ったとしても、まずは医療機関に当然駆け込むとしても、その後、じゃ、その事実をメーカーであったり消費者相談窓口に対してそのことを伝えるかというと、ほとんどのケースで伝えるという行動を取らないんですね。つまりは、我が国の現状として、子供の事故を予防に役立てるという形で情報を収集し共有する仕組みがございません。 野田大臣は、これまでの御答弁では、事故情報の一元化、原因が究明できる体制整備、そして予防についての体制、そうした体制の整備をしていくんだということであったと思います。言い換えますと、予防体制を整備するのにはそのための原因究明が必要であって、また、その究明のためにはその究明が可能となる情報が必要となるということだと理解いたしますが、野田大臣、それでよろしいでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 今現在、消費者庁が情報を一元化して、そしてきちっと未然に防ぐこと、さらには被害の拡大を防ぐこと、そのためのやはり大きな手だてとして、正しい情報の集約そして分析、そして注意喚起、公表というのは、もう三つの柱だと私は思っていますので、それに向けて、消費者事故情報一元化システムというのを今検討しているところです。 その中にあって、消費者事故情報の一元的な収集のための取組というのは、例えば、今いろいろな組織が出ていますけれども、そればかりではなくて、国民一人一人又は様々な関係機関が情報を自由に入力することも大事なんじゃないかと。そして、それをまた共有できる、個人が入れたものに対してまた他の個人がそれを共有できる、見ることによって知識を得て予防ができるような、そういう事故情報データバンクと名付けたんですけど、これを構築しようということで今検討しています。 こういう手段を通じまして原因究明を行って、新たな事故の未然防止につなげていくためには、収集した情報の内容が非常に重要であって、単に事故発生の事実に関する情報じゃなくて、事故発生時の状況とか背景とかその詳細に関する情報、また、被害や事故になった品物の画像情報とかその事故に遭ったものの設計、製造上のデータ等を収集する必要、こういうものもトータルでやる必要があるというふうに今考えています。 医療機関や被害者、専門家、事業者等の協力も得ながら、必要に応じてこうした情報の収集も図っていくことによって、事故の未然防止につながる原因究明に取り組むことができるよう、とにかくありとあらゆる手段を講じて頑張ってやっていきたいなと思っています。
○島田智哉子君 そうした中でも、私自身は画期的な取組で子供の安全という点で大変期待している事業が経産省で行われております。 経産省が平成十九年度より行っておられる安全知識循環型社会構築事業、子供の事故防止に向けた取組につきまして、本日資料も提出させていただいておりますので、その要点について御説明をお願いいたしたいと思います。
○副大臣(高市早苗君) 島田委員が配付してくださいました資料二、大変分かりやすいものでございますので、これを御覧いただきながら聞いていただけたらと思います。 本事業では、まず、病院などにおきまして事故情報の収集を行います。その際に、治療内容だけではなくて、どのようにして事故に至ったのかという情報を収集しております。この情報を基にしまして産業技術総合研究所などの研究機関において原因の究明を行います。これは、頻度の高い事故から優先的にシミュレーション技術などを用いて事故が発生した原因を分析いたします。そして、この分析の結果を踏まえまして、メーカーや業界団体と未然予防策の検討を行います。既に公園の遊具の指針、これは国土交通省の方でございますけれども、それからベビーカーの安全基準、こういったものを改定いたしまして、また個別の製品に関しまして安全な製品を開発していただくといった成果が上がっております。 また同時に、得られました事故事例ですとか分析結果をオンラインで検索できるようにキッズデザインの輪というウエブサイトを公開いたしております。 以上です。
○島田智哉子君 元少子化担当大臣でいらっしゃる高市副大臣には、経産省におかれましても子供の安全にお取り組みいただいていることを大変心強く思っております。 野田大臣がおっしゃる情報の収集、原因の究明、予防体制、それぞれの体制の整備とはまさにこの姿なのではないかと思いますが、この経産省の事業については、今も御説明ありましたように、十九年度から今年度までということですけれども、この三年間でこれだけの内容を我が国のシステムとして構築できるとは到底思えないんですが、高市副大臣、経産省として来年度以降も継続されるお考えなのかどうか、お答えください。
○副大臣(高市早苗君) 本年設置されます消費者庁、それから厚生労働省と連携しながら来年度以降の対応というのを検討していきたいと思いますが、十分にこれまで成果を上げておりますし、国民生活センターなどでもこの情報を活用していただいておりますので、しっかり連携して、これまでの成果も評価していただき、今後も活用していただけるようにと望んでおります。
○島田智哉子君 それから、このシステムの中で、特に情報収集ということでは国立成育医療センターが核になっておりますけれども、経産省の事業は事業として先週も御議論ございました日本学術会議の提言の中で、子供の傷害データを継続的に収集し、科学的に分析して予防に役立つ研究を行う研究部門を国立成育医療センター研究所に設置し、研究を進めるとともに研究者の養成を行うという内容が盛り込まれております。 成育医療センターが経産省の事業の委託を受けている立場から見たこの事業の評価について、舛添大臣にそのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) まさに、こういうのは省庁の枠を超えてやらないといけません。 この国立成育医療センター、私も子育て中なので重病になったときはここに連れていくことにしていますが、大変様々なお子様がここに来られているので、これ今情報集積をやっていまして、平成十八年十一月から二十年十月で四千九十五件の事故情報を得ていますので、これを分析する。 そして、学術会議の提言の中にありましたけれども、やっぱり研究者も育てていかないといけないので、これは文部科学省なんかとも連携しないといけないと思いますので、まず正しい情報を得て、それを分析して子供の不慮の事故の防止をやるということが重要だと思いますので、今後とも全面的に協力をしてまいりたいと思っております。
○島田智哉子君 やはりこうしたシステムの整備に向けては費用負担、これは診療報酬面での対応になるのか予算措置になるのかは分かりませんが、いずれにしてもこうしたルール作りというものが必要なんだと思いますが、もう一度、そういった予算の面等、舛添大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これは子育て支援策でもありますし、より良い医療を国民に提供するという立場からも必要なことなので、大きく言ってやはり社会保障政策の一つだというふうに思っていますので、必要なところには必要な財源をきちんと手当てする、それが国民に対する夢と希望を与えることになると思っていますので、ただ単に財政的な抑制ということ、そういう方針は改めたいと思っております。
○島田智哉子君 今回、消費者委員会が設置されました場合には、まさに各省庁が行う施策をチェックする、そして有効な事業については引き続き実施すべきといった内閣総理大臣に対してどんどん勧告をしていく、そういった役割を担っていただきたいと、私としてはそのような期待もしているわけですけれども、一方で、消費者政策担当大臣には、消費者の安全確保の視点で、こうした有効な事業に対してはしっかりと予算措置が講じられるようにリーダーシップの発揮が求められているのではないかと思いますが、この点につきまして野田大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 今、高市副大臣、舛添大臣からも極めて効果的であるという事業でありまして、これからについては消費者庁が中核的に司令塔となっていくわけですから、そこでしっかり相談して方向性を定めていきたいと思います。 また、皆さんによってブラッシュアップしてもらった消費者委員会というのは極めてここで大きな権限を持つのではないかと。これまで基本計画等々は政策会議の方で決めてきたけれども、これからは、消費者庁ができますと消費者委員会の方で意見具申をしていただくことになりますので、そういうところからも積極的な御発言をいただきまして、より良いものはどんどん参考にさせていただきまして、とりわけ子供の死亡というのは、ゼロ歳を除いて不慮の事故というのが第一位ということは極めて痛ましいことでありますので、そういうことの根絶に向けてもしっかりととらえていきたいと思っております。
○島田智哉子君 積極的なお取り組みをいただきますことを御要望申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(草川昭三君) この際、一言申し上げます。 消費者委員会の事業者からの情報収集の在り方について、衆議院修正案提出者間において答弁の若干の不整合が見られました。衆議院修正案提出者間において協議の上、後刻、統一的な見解を当委員会においてお示しをいただくようお願いをいたします。 引き続き、質疑を行います。
○木庭健太郎君 公明党の木庭健太郎でございます。 私ども公明党もこの消費者問題、生活者の政治ということの視点から様々な取組もさせていただきましたし、特にこの消費者行政の一元化の問題につきましては、去年の一月でございましたか、党本部の中に消費者問題の対策本部を立ち上げて、この一元化の問題、まあ自民党さんもお取り組みでしたが、共々に取り組んできた経過がございました。 その意味では、それに基づいてこうやって今消費者関連三法案がこの参議院の場まで回ってきて、質疑ができて、ようやく消費者庁へのめどが付いてきたということを本当にある意味では感慨深く受け止めておりますし、またその中身につきましても、我々は、昨年の六月でしたか、当時総理大臣、福田総理でございましたが、その福田総理に対して、生活者の立場に立った消費者庁の実現を求める申入れというのを去年の六月にさせていただきまして、今法案ができ上がって、その基本計画また法案を見ておりますと、そういった申入れがその法案の中にそれぞれ生かされるような形にはなっているわけでございまして、さらに、その申入れ、被害者の問題とかいろんなことを申し入れたんですが、それが更に衆議院の皆さんが熱心な議論をしていただいて、修正を加えることで、よりある意味では消費者の立場に立ったこういった形の一元化、消費者庁の発足ができるという思いがいたしておりまして、一刻も早い法案の成立を我々も望むところでございます。 今日は、そういった、昨年六月に申入れをさせていただいたんですが、その申入れがどういうふうな形になり、どう実現をしていこうとしているのかという視点に立って、少し基本的な論議にまた戻るような形になるかもしれませんが、議論をさせていただきたいと思っております。 まず、私どもが申し入れた一番のポイントは、やはりどれだけ消費者庁へ各法案、他省庁が持っているもの、そういった法案も含めて、法律も含めて、言わば消費者庁が一元化する形で省庁を横断して本当に消費者の視点に立った行政ができるのかというところが一番の視点でもございました。そういった意味では、今回の法案を見させていただくと、他の行政機関ないしは消費者庁そのものがやる法律というのが二十九本に整理をされたわけでございます。どれだけ所管するか、どれだけの法律をするかというのは今も議論があってみたり、基本計画においても今後も引き続き消費者庁による関与について検討を行う必要があるというふうにされたことに加えて、衆議院の修正でも消費者の利益の擁護及び増進に関する消費者庁の関与の在り方を見直すと、これを検討すべきだということが付されたわけでございます。 正直申し上げて、国民というのはすべて消費者でございますから、法律というのはどうなるかと。国民とかかわりのあるものがあればすべて消費者とかかわりあるものがあるということになってしまうんですけど、じゃ、その消費者庁が所管する法律として何がふさわしいかということを考えるときに、一つは、参考になる一つのメルクマールというのは何かというと、それこそ附則の中に新設されておりますが、消費者被害の発生又は拡大の状況、消費生活相談等に係る事務の遂行状況等を勘案することを基本とすべきである、これは一つの大きな視点になると思います。 ともかく、一番大事なことは、新しく発足する消費者庁そのものが生活者の立場に立つ役所であるということの基本に立たなければ、こういった問題の検討もなかなかできないんではないかなと思っておりますが、こういった基本について、まず野田大臣のお考えを伺っておきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 政府・与党において福田前総理のときに消費者庁を創設すると。これからは国民目線、国民が主役、消費者目線、いろいろ、私は自民党の議員になって約十五年が過ぎましたけれども、自民党の中で余りそういうふうな声というのは大多数ではなかった時代に初当選して、以来ここまで来ています。 ですから、どちらかというと、国会議員というのは、ここでも何度も申し上げましたけれども、明治以来にできた縦割り行政の役所が担っている産業育成のこの政策の下、カウンターパートと与党、カウンターパートとしてそれに応援してくれればいいということで、どちらかというと、日本の幸せというのは、日本にある産業がしっかりあって、そして物を作って売って、雇用があってということが日本の幸せというような中で、与党の一員として取り組んできた節があります。 ただ、数年前、実は野党とか消費者団体、今日もお見えになっていますけれども、そういう方たちはもっともっと早くから、数十年前から、この国をもっとより良くしていくためにはやっぱり消費者行政というのを充実させていくことが大切だと言われていたんですけれども、残念ながらなかなかその接点というか折り合いが付かず、ようやく二年前になって、福田前総理になって、もう劇的に自民党がある意味変わってきたのかなということを私自身、担当をしていて感じているところであります。 その中で、与党として公明党の皆さんには常日ごろから生活者目線でしっかりやれということを言われていて、ようやくその一つの形が消費者庁ということになるのかなと。これは単に一つの役所をつくるのではなくて、今までとは全然違う立ち位置から国の政策を行うと。さっき仙谷先生もおっしゃっていたけれども、一つのものも立っている場所によって見方も違うし、情報も違う。これまではもう専ら事業者側に立っていたいろいろな表示の在り方とか取引の在り方とか安全の在り方がいろんな役所から発出されてきたんですけれども、今後は消費者庁ができることによって、今度はそれを利用する消費者、国民の立場に立った表示の在り方、安全の在り方、取引の在り方について大きく転換しなければならないということで、本当にすさまじい日本の歴史が変わろうとする一歩一歩を踏み締めているのかなという思いをしているところです。 その中で、消費者庁をつくるに当たっての皆様のリクエストは、行政の肥大化というのが非常に批判されている中、やはりコンパクトだけれども中心的にあって、そして機動的で効率的なものをつくろうという名の下で、消費者が今抱えている被害、いろいろあるわけですけれども、多岐にわたっているわけですけれども、少なくとも国民生活センターとか、様々な被害状況の中でもう大方をカバーすることができる法律をということで、岸田前大臣の下、各役所とは壮烈な取り合いがあったと思いますが、まずは二十九本、これだけ、まずは消費者被害、一番身近な法律ということで所管させていただくことになりました。 その後、御承知のように、最近では米トレサの法律ができて所管することになりましたので、必ずしもこの二十九が消費者庁のすべてではありません。衆議院の議論の中でも推進会議が言っていた四十三本についてもやっぱり考えていかなきゃならないし、まさに今先生がおっしゃったように、社会情勢で何が起きるか分からない中、やはり消費者安全法とかこの関連三法案の中でいろいろ取り組んでいく中、必要であれば大きくしていかなければならないし、また不要なものも出てくるかもしれません。 そういうところで、先ほどもおっしゃいました附則第三項にのっとってしっかりと、消費者のやっぱり権利擁護のためにしっかりとその資格を持てるかということを常に消費者庁は意識して取り組んでいくべきだと思っております。
○木庭健太郎君 どう法律をその消費者庁という形の中でさばいていくかという問題もとても大事なんですが、それとともに、今回のこの消費者庁発足に当たって作った法律の一つが、消費者安全法案というのが立案されている。これは、ある意味では消費者行政を遂行する上での一番のインフラというか基盤のものと同時に、具体的な問題について規定しているという意味で重要な法案なんですけれども、ただ、この法案は法案としてあり、また、どういう法律をこれからまた消費者庁へ移すというような問題、これも考えながら、でも、それをやりながらでもやはりそういった法律を移す、まあ何をやると、そんなことを作業してもそれだけでは十分でないというようなことは当然起こってくると思うんですよね。 例えば、取引とか表示というこの分野ごとの問題、こういう横断的な問題。消費者安全法と安全の分野の個別の法律との関係というような問題についても、言わばそういったことを検討する中では、さらに、横断的にいろんなものを阻止するような、そういうものを規定するような新法の導入というようなことも、これは私は検討を行っておく必要はあるんじゃないかなと思うんですが、この点についても大臣の考えを伺っておきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 今おっしゃったとおり、これから消費者庁が所管すべき法律については、消費者の被害の発生又は拡大の状況その他、経済情勢を勘案しつつ、消費者利益の擁護及び増進を図る観点からしっかり見直しを行っていく必要があるものと理解しているところです。 消費者の目線に立って、各省庁の縦割りを超える、そして幅広い分野を対象とした横断的な新法等を企画立案することもまさに消費者庁の重要な任務であると思っています。今先生御指摘の、例えば表示の分野でいえば食品表示について、取引の分野であれば消費者信用について、また安全の分野であれば事故情報の報告・公表制度について、それぞれ消費者庁が設置された後、一般法の立案など横断的な体系化を検討することが求められていると私は認識しております。
○木庭健太郎君 もう一つは、すき間事案と言われるものの対応の問題についても一言伺っておきたいんですけど。 結局、消費者安全法の十七条から十九条で事業者等への勧告、命令、譲渡等の禁止又は制限、回収等の命令を通じて対応が可能になっている。ところで、この消費者安全法案における中核的な概念というものを考えれば、消費者事故ということになっていく。そしてこの中で、さらに、被害が重大であると政令で定められる重大事故等というふうになってくると。この政令の考え方、ある程度もう整理が付いているようですから、どうなっているのか。 この消費者安全法が生活者の立場に立った法律として十分機能するものにしていただきたいと思っておるんですが、政府、その重大事故等についての政令の検討状況について説明をいただいておきたいと思います。
○政府参考人(松山健士君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘の重大事故等の定義、これは政令委任されておるわけでございますけれども、現在、この委員会におきます御審議も踏まえながら検討を詰めていくところでございますけれども、現時点におきまして、重大事故等に該当する生命、身体についての被害の程度、これにつきましては、一つは死亡、これは当然でございます。それから重症、その重症の定義でございますけれども、負傷又は疾病であって、治療に要する期間が三十日以上であるもの又はこれらが治ったときにおいて身体の障害が存するものということでございます。また、一酸化炭素中毒等というカテゴリーを現在検討しているところでございます。
○木庭健太郎君 この重大事故等について、衆議院からもずっとこれ指摘をされている問題ですが、結局、この重大事故等ということに関しては、今もお話があったとおり、言わば今度は消費者の財産に関する被害ということは含まれていないわけであって、これは、衆議院においては財産に対する被害を含む重大事故等の範囲の検討を行うことが、これも附則に追加をしたがってされていると。 財産という問題になると、その損害の重さをどう感じるかというのは、それこそ被害者によっても、その本人の経済状況によって一変するし、一様でないんですけれども、まあ一人一人にとってみれば、それは軽微だと言われてもその人にとってみれば非常に重いということもあるんであって、ただ、一人一人は少なくとも全体を見れば大きな被害ということは、これはよくある事例でもあるわけなんでございまして。 被害者の救済という問題とも関連するんですが、この重大事故等の範囲の検討を行うについても、財産に対する被害の特性というものについて十分配意をする必要があると思いますし、またこの財産的な被害に対する事案について、結果として、これもまたすき間というようなことの発生がないように消費者庁としてこれは十分に機能を発揮していただきたいと思っておるんですが、この点についての大臣の決意を聞いておきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) この度は、御指摘のように、消費者安全法において財産に関する事案というのは、内閣総理大臣によるすき間事案の措置の対象となる重大事故等に含むことをしておりません。 今、理由は、先生も御指摘になりましたけれども、いろいろと消費者によって違いがあったりとか、また重大性の基準を設定することが極めて困難だということがございます。今回は、事業者が事業活動を行う上で当然果たすべき最低限の責務を果たさなかった場合にのみ権限を発動するという考え方に基づいて、内閣総理大臣による措置の対象となる重大事故等に含めることをしなかったわけであります。 ただ、財産的被害に対する事案について、結果として、今御指摘のようにすき間が発生しないように、消費者庁は司令塔としての機能を十分発揮することはもう大切なことであります。ですから、消費者庁ができてからは、このすき間事案に対しまして自ら所管する法律による対処が必要な場合には、消費者トラブルの動向を踏まえつつ、速やかに所管する法律や政省令における規制の範囲や禁止行為の対象を見直します。そして、必要に応じて法律や政省令の改正につき企画立案をさせていただきます。 また、新しい法律が必要な場合には、必要に応じ消費者庁自らが企画立案をいたします。さらに、他省庁と連携する対応が必要な場合には、内閣府特命担当大臣からそれぞれの大臣に対しまして、新しい法律案を含めた幅広い制度の策定について内閣府設置法に基づく勧告を行っていくことが考えられます。 さらに、御指摘のように、修正協議がございました。この附則で重大事故の範囲についての検討規定が加えられましたので、これについてはその趣旨に沿ってしっかり検討を行ってまいります。
○木庭健太郎君 もう一つやはり、その消費者庁ができて、もうこれもずっと議論になっている視点ですが、本当に消費者庁が司令塔として様々な問題に機能できるかどうかというような問題が非常に大きな視点であって、是非、やっぱり消費者庁が一つのこういった消費者問題、生活者の問題では司令塔にならなければならない。 一方で、衆議院で修正されて消費者委員会というのができて、ここはこことして機能は発揮するんですけれども、やはり消費者庁そのものが司令塔としての機能というのを持っておかなければならないというところの思いは強くいたしておるんですが、政府原案でももちろん特命担当大臣が設置されるというような問題もある。また、衆議院の修正で、より強い権限を与えようという形もできていますし、長官が例えば関係行政機関の長に対する資料提出要求の権限というようなことの強化も、いろんなことをやっていただいたんですが。 ただ、本来、内閣府特命担当大臣というこういう肩書の方々は、本来は内閣補助事務についてというのがあるんですよね。それを見ると、関係行政機関の長に対する資料提出、説明要求、勧告、勧告に基づく措置の報告要求、勧告事項に関する総理大臣への意見具申というような設定が一応特命担当大臣というものにあるわけですよ。 ところが、これ、実際どうかというと、これらの一連の権限というのは、平成十三年に中央省庁の再編によってこの特命大臣の制度はできるんですけれども、導入されて以来使われたことがあるかというと、一度もないそうでございます。全然使われていない。ここがやっぱりある意味では、今度発足するときにどうなのかという危惧をするところなんですよね。 だから、衆議院でもこういうことを考慮してだと思うんですが、附帯決議で強くそのことを言っていただいたということを私は思っているんですが、是非野田大臣、なぜ勧告権がずっと行使できなかったんですかね、その理由を野田大臣としてはどう感じているかと。これから司令塔の中核になるわけですから、こういった特命大臣の権限の行使、司令塔機能強化というために、野田大臣としてどうお考え、どう決意をされているか、一応伺っておきたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 御審議の場で度々なぜ私ども大臣が勧告権を行使してこなかったかということを尋ねられましたので、私も大臣室に戻り、しばしなぜ八月に大臣になって以来今日まで私は勧告権を使わなかったのかなということを振り返ってみましたけれども、幸い勧告権を使うまで相手が抵抗するようなことがなかったことも事実であります。 逆に言うと、勧告権があるからそれを使われてはかなわないなという、抑止というか、ある意味、そこまで至る前にいろんな各役所との調整が、まあいろいろ言いますと相手の名誉もありますので申し上げませんが、少なくとも数か月私がやってきた仕事の中では、相手がことごとく抵抗して私の思いを遂げてくれなかったことがなかったことが幸いしたのだと思っています。 ただ、これからは、修正協議等全党の皆さんの熱い思いの中で、もっと消費者庁をしっかり運営していくために明確に大臣の権限というか、勧告権大変なんだぞということをお示しいただきましたので、今後どなたが大臣になってもしっかり、先ほど何か、大臣の言うことは役人は聞かないなんという話もちらっと出ていましたけど、そういうことがなきよう、ある意味で大臣の担保というか、そういうものができたんだと思って、しっかりと御活用いただければと思っております。
○木庭健太郎君 是非そこは頑張っていただきたい部分であり、消費者庁でき上がったときはどなたが大臣かとおっしゃっていましたが、是非、野田大臣頑張っていただいて、しっかりやっていただかなければならないと思っております。 消費者庁についてもう一つ今度聞いておきたいのは、申入れをしたときに、組織、消費者庁の組織ですね。さっき大臣もおっしゃったように、それ自体ができたことで行政の肥大化みたいなことになってもいけない。いろんな視点の中で、定員自体は二百四名ということで、これ、内閣府を始め各行政機関からの振替が百九十六人で、新規増というのは六人だというようなことで、最終的には、今修正によって二百二名というような形でこれが当初スタートするというようなことになっているんだろうと思います。 ともかく、肥大を招かないというのも重要な視点ですから、人材の選抜、いろんなことで定員の振替を行う、いろんな努力も必要なんでしょうが、こういう消費者庁の人材、この選抜についてどう基本的に考えているかを明らかにしていただきたいし、出向者というのが多くなってくるんでしょうが、出向といって来られても、やっぱり来る以上は、ある意味じゃ消費者庁に骨をうずめていただくような覚悟で是非来ていただきたいし、出す側もそれくらいの意識改革もしてもらいたい。長期的に考えると、この消費者庁のプロパーの人材をどのように確保するかという問題も起きてくると思うんですが、どう育成するかという問題も含めて、この点について伺っておきたいと思います。
○副大臣(増原義剛君) お答え申し上げます。 御指摘の点については私も重々よく分かっておるつもりでありまして、当初はやはり各省庁から専門知見に造詣のある人に集まってもらう必要があるんだろうと思います。そういう意味で、他省庁からの出向者が多くなるということではないかと思います。 ちょうど三十八年前にできた環境庁でありますが、私もしかるべき時期、昔、大蔵省におりまして、それから環境庁に行きました。リオの地球サミットの後でありまして、典型七公害、公害対策基本法から地球環境規模の環境問題を入れた環境基本法案、これを二年間出向で作りました。そのとき思いましたことは、やはり行きましたら、それは骨をうずめるつもりですよ。体を壊すかというぐらい私は思いましたね、はっきり言って。行けば、その場でしっかり我が国の公務員は頑張るというふうに思っていただいていいと思います。 御指摘のように、やや中長期に見ればプロパーの職員もどんどん採用していくわけであります。ちょうど今、環境庁の事務次官が初めてのプロパー職員になっておりまして、そういう形で徐々に、当時はもうほとんど厚生省とか大蔵省とかというのが行ってトップを占めておりましたが、やっと三十八年たちまして環境庁プロパーの職員が事務次官になっていると、こういうことでございます。 いずれにしましても、本当に先生のお言葉を借りれば骨をうずめるぐらいの覚悟で各省庁からの出向者にも来ていただきたいし、頑張っていただきたいと、そのように思っております。
○木庭健太郎君 もう一つは、先ほどちょっと言いかけましたが、やはり被害者救済のための法的措置というのが、私は本当は最初これができるときにという強い思いは我が党としてもあったんですが、ともかく推進基本計画の中では法的措置の検討を進めることが大事だ、父権訴訟とか違法収益の剥奪の問題を視野に入れた、そう言っていただき、衆議院の修正でもこの不当な収益の剥奪、被害者救済制度について検討を行うということを、これは附則の中に明確にうたっていただいております。 政府は、本来は、二十年十二月に集団的消費者被害回復制度等に関する研究会を立ち上げて、調査はもう既に開始しているというふうにお伺いしているんですが、今この集団的消費者被害の回復等に関する調査、どんなふうにして今なっているのか、状況をちょっと御説明いただきます。
○政府参考人(田中孝文君) お答え申し上げます。 今お尋ねの研究会は、昨年の十二月に国民生活局長の研究会として立ち上げました。その内容は、関連する国内外の諸制度の内容及び運用状況について調査するとともに、制度の在り方として考えられる選択肢及び論点を整理することを目的としたものでございます。 具体的には、消費者被害といっても実に様々なものである。例えば、被害の内容が個々の被害者によって異なる事案あるいは一律な事案、あるいは被害者の特定が事業者側の資料等によって容易な事案、そうでない事案、様々ございますので、こうしたことの事例を整理していくことが一つ。 もう一つは、関連する我が国における現行制度、例えば犯罪被害者財産回復制度、課徴金制度等々でございますが、そうしたもの及び諸外国の制度の内容及び運用状況につきまして、関係省庁の協力を得ながら、極力網羅的に調査研究を進めているということでございます。 現在、昨年の十二月から五回開催いたしまして、なおまだ外国の諸制度についての、現状についての報告を受けつつ問題点、我が国に適用する場合の問題点等その他を把握することに努めております。 今後は、こうした作業を行っていくことによって現行制度の限界や問題点を把握するとともに、制度の在り方として考えられる選択肢及び論点を整理して、これを比較検討した上で消費者庁に移行した後の具体的な制度設計につなげていきたいと考えております。
○木庭健太郎君 被害者のいわゆる被害の回復という問題は、平成十八年でしたか、消費者契約法を受けて、十九年六月からは適格消費者団体による集団訴訟、差止め請求というのも実はスタートをしておりまして、昨年のこの法律改正するときも、景表法とか特定商取引法とか、これについても拡大が進んでいるのは進んでいるんです。 参議院の内閣委員会においても、昨年こういう法案を審議するときに、「消費者被害の救済の実効性を確保するため、適格消費者団体が損害賠償等を請求する制度の導入について、引き続き検討すること。」という附帯決議もさせていただいて、法的検討の必要性ということはある程度、今も少し御紹介ありましたが、いろんな意味で進んでいる。 ただ、今回の衆議院の修正を見ると、一応この点についての検討というのは消費者庁関連三法案の施行後三年を目途というようなことにされたわけですけれども、私どもは是非この問題に関しては、その三年を目途というふうにある意味では先送りするのでなく、やはり検討次第、できることからまずやっていく。そして、検討の具合はこうであり、それに基づいてやれるものがあるならば早めに実施をしていただきたい。是非、遅らせることなく検討を更に重ねていただいてやっていただきたいと考えておりますが、この点について大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 御指摘のとおり、被害者救済というのは消費者庁の大変大きな仕事の一つであります。ですから、もうこれまでも、先生御専門で、度々様々な委員会で詳しくお話をされておられるので私が申し上げるまでもないんですけれども、大変消費者庁の重要な仕事だと思ってしっかり取り組んでいきたい。 一つには、今局長からも説明がありましたように、創設に先立ちまして役所の方で勉強会を開き、極力多くの諸外国の様子についても勉強させていただいた上で、それぞれ消費者被害というのは様々でございまして、例えば、今まで泣き寝入りを起こしていた理由には、少額被害でそれを一人一人が訴えるには余りにその額に見合う、それ以上の労力を使わなきゃいけないとか、そういう泣き寝入りがあったことがあるし、逆に加害者というのはもうやたら莫大な利益とやり得になってしまって、そういうことがあるので、しっかり一つずつの事案を検討してより良い消費者被害救済というのをやっていかなきゃいけないと思っていまして、今報告があったように、しっかり検討しているところです。 あと、衆議院の議論の中でもありましたけれども、団体訴訟をするに当たっても、例えばお金を取り戻すことですね、そういうことに関してもやはり憲法との兼ね合い、憲法三十二条がありますが、その兼ね合いとか、あと、事業者がいたずらに事業がしづらくなるということも考えなきゃいけないし、また、今まで日本の国にある、諸外国とは違う日本独自の法律との整合性というのを考えていく。政府としては、やっぱりしっかりときちっとしたものを出さなきゃいけないという責任感ゆえ、正直、余りハードルが高い事案ゆえ、なかなか真正面から取り組めなかったのかなという思いもあります。 ですから、これはまさに消費者庁ができるということで、三年と言わずなるべく早く、消費者庁の大きなメーンの仕事ということで、先生たちの様々な御知見をいただいて答えを出していきたいと思っております。
○木庭健太郎君 あと四分ですので、地方のことを少しお聞きしておきたいと思います、最後に。 一つは、消費生活センターを始めとする言わば地方の消費者行政の充実なしには、これ幾ら消費者庁といってもなかなか消費者の立場に立った行政というのは実現されないというのは、もうこれ何回も繰り返し言われたことで、それに基づいて、ある意味ではきちんと消費生活センターが機能するようにということで基金も積まさせていただく。第二次補正予算で百五十億円の地方消費者行政活性化基金を造成して、今提出したばかりの二十一年度補正予算にも積み増しが行われると。 支援メニューの一つが消費生活センターの機能強化事業なわけでございまして、これ実際にどんなふうにして作用していくのかと。具体的な消費生活センターのカバーする地域、人口が、ある意味じゃ、これが基金ができることでどれだけ改善されるのかということを事務当局からお尋ねすると同時に、ひとつ事務局答弁いただいて、ただ問題は、この基金というのは一応三年なんですよね。だから、ある意味では、もちろん三年間の間にきちんと仕上げることも大事なんですけれども、最後に大臣にお聞きしておきたいのは、この三年で駄目になって、その後何も支援等できないような状況になったら、これ全くそこでストップするような状況も起こりかねないわけですから、これは大臣が決意をして、この基金から次へつなぐ道というのをやっている間にきちんと見出していただきたい、この決意を伺って、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(田中孝文君) 簡潔にお話しします。 現在、消費生活センターは全国に五百八十六ありまして、市町村数でいうと約二五%です、存在する市町村数が。その人口を足し合わせますと、全国人口の約七〇%のカバー率になってございます。 今回の基金につきましては、できるだけ地方が自らの独自性でやっていただくということで、国が数値目標を決めてはございません。それぞれが創意工夫を最大限に引き出すためのメニューを用意しております。また、具体的には、市町村単独の消費生活センターのみならず、一部事務組合とか共同して相談業務を行う広域的な対応も支援をするということにしておりますので、こうしたメニューの活用で、数は申せませんけれども、消費者センターの人口のカバー率は上昇していくと考えてございます。
○国務大臣(野田聖子君) 基金は三年ということでありますけれども、これまで与野党間の合意とか、また附則におきましても今後しっかり検討していくようにという御指導をいただいていますので、しっかりやっていきたいと思います。
○木庭健太郎君 終わります。ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。 今日は事故調査の問題について取り上げます。 この問題が鋭く問われたのがエレベーターの事故の問題でございました。エレベーターの事故の問題については衆議院でもさんざん議論がございましたし、昨日もこの委員会でございました。国交省の言い分を聞いておりますと、いろいろあったけれどもこれからは頑張りますというようなことでございますが、本当にそんなものなのかと思います。 答弁も、もう繰り返し国交省言っていますけれども、実地調査が遅れたと、事故から二年半もたっているわけですけれども、これは反省していると。そして、常設の昇降機等事故対策委員会を設置しました、警察との連携も強化しております、事故調査も素早く対応します、だからこれからは安心ですというようなことを繰り返しこの間言われておりまして、国会審議的にも何か一件落着のような雰囲気があるわけですけれども、本当にこの程度の対応で、事故で亡くなられた市川大輔さん、そしてお母さん来られておりますけれども、そういう方々に胸を張って報告できるような対応なのかと、様々まだ問題が残っているんじゃないかというふうに思います。 そもそも、既に使われているエレベーターはどうするのかという問題も残っておりますね。私は、決算委員会で子供のおもちゃに含まれている鉛の問題を取り上げましたけれども、野田大臣も聞いていただきましたけれども、法改正をされましたけれども、それ以前に輸入されたり製造されたものはもうそのまま野放しになっているんですよね。厚労省に対応しろと言ったら、渋々必要があれば対応しますと認めましたけれども、その問題はこのエレベーターでも同じですよね。 衆議院の参考人質疑で日弁連の中村弁護士がおっしゃっておりましたけれども、安全装置のブレーキを二重にするとか修理マニュアルを申請時に出させるという改正も九月以降の適用ですよね。したがって、新規に設置するエレベーターはどうなるのか、既に全国で七十万台使われていると、これが抜け落ちているわけでございます。消費者目線に立つというならば、法改正以前とか何だとか言っていないで、今あるものをどうするかという視点が重要ですし、放置できないはずだというふうに思います。 今日、今申し上げましたが、このエレベーター事故で最大の教訓とすべき事故調査の問題を取り上げたいと思いますけれども、何を教訓とすべきかということも国交省はいまだ全く分かっていないんじゃないかと思います。 衆議院の議事録を読んでびっくりいたしました。三月三十一日の衆議院の消費者特ですけれども、民主党の議員から、なぜ事故から二年半もたってから実地調査に入ったのかという質問に対して、小川審議官、今日来ていますか、小川さんはこんなことをおっしゃっているんですね。この本件事故につきましては捜査当局による捜査を優先してきたところでございまして、捜査の結果、新たな検討事項が生じた場合には、改めて事故対策部会等におきまして再発防止等の対策の検討を行うと。しかしながら、捜査の結果が明らかにならないまま二年以上が経過したことを踏まえて、去年の六月から対応して警察庁に申し入れて、十二月にやっと実地調査を行った云々ということを答えておられるんですけれども。 この小川さんの答弁に出ている、表れているものが最大の問題じゃないかなと私は思うんですけれども、要するに小川さんがおっしゃっているのは、まずは警察の捜査、犯罪捜査を優先してもらうと。そして、その結果を待つと。待った結果、その結果に基づいて新たな対策が必要なら検討しようと思っていたと。ところが、二年たってもさっぱり音さたがない、何も教えてくれない、だから焦って自分たちもやるしかないということで相談して始めたと、こんな話ですよね。 そもそも、国交省というか小川審議官に聞きたいんですけれども、事故調査と犯罪捜査との違いというのを御理解されているんでしょうか。ちょっと犯罪捜査と事故調査の違い、説明してくれますか。
○政府参考人(小川富由君) お答えをいたします。 建築基準法を中心といたしました建築物に係る制度全体、規制の在り方ということになりますと、いわゆる個別の建物の事故につきまして個別にそれの使用禁止でありますとか是正などを実施をいたしますのは、これは行政庁がやるわけでございます。それといわゆる犯罪の責任関係あるいは事故の責任関係を追及するものとは違うと、それはそれぞれ建築基準法の求めているものと犯罪捜査とは違うというふうに認識しております。
○大門実紀史君 だったら、なぜ犯罪捜査の結果を待ったんですか、違う内容だと御承知なら。全然違うんですよね。もうちょっと、あれですか、通告したからそうやって調べてしゃべっているの。昨日まで分からなかったわけ。 犯罪捜査というのは、これはもう特定の個人、狭い意味の責任追及ですよね、特定の個人の刑事責任を立証すると。だから、限定的なところでもいいから犯罪が立証できればいいわけですね。だから全然違うわけですよ、その事故調査というのは。再発防止であり、被害の拡大を防ぐ、安全性の向上ということだから、もっと広く調査してやるのが事故調査ですよね。その違いを本当に分かっていたら、何でずっと待っていたの、警察の捜査を。
○政府参考人(小川富由君) お答えをいたします。 その点につきましては、私どもも非常に反省をしているところではございます。 私ども、事故が、これは平成十八年六月に起こったわけでございますが、その後直ちに社会資本整備審議会の中にワーキングチームを設けまして、再発防止策を検討し、これは安全装置に係る基準の強化あるいは維持管理についての手続の強化、こういったものを行ってまいりました。 そういう形で、私ども考えられる範囲での十分な対応をしてきたというつもりではございまして、しかしながら、警察との連携が不十分であり、事故発生後に私どもとして実機調査を行ってこなかったというような不十分な点がある旨の指摘を受けてきたということで、先ほど委員御指摘のあったような形での常設の事故対策委員会を設け、今後警察とも連携をして迅速な対応を行うというふうにしたことでございます。
○大門実紀史君 本当に反省しているなら、その昇降機等事故調査対策委員会の在り方も全然違ってくると私は思っているんですけれども。 具体的な話に入る前にもうちょっと、あなたといいますか国交省の見解を聞きたいんだけれども、あれですか、そうはいっても犯罪捜査の方が事故調査よりも優先するというふうにどこかで思ってはいるんですか。どうなんですか。
○政府参考人(小川富由君) お答えをいたします。 事案の発生をした直後ということになりますと、実態的にいわゆる捜査の警察の方々が現場を押さえているというようなことがございまして、これは実は火事なんかの場合も同じなのでございますけれども、やはり行政庁の職員ということの立場で、残念ながら遠巻きに見ているというような状況があったということは、これは事実でございまして、私どもそこは非常に反省をしなければいけないという点だと考えております。
○大門実紀史君 何か反省ばかりしているんだけど。 じゃ、具体的なところで聞きますけど、私はこう思うんです。警察が刑事責任を問うための犯罪捜査、これはもう重要ですよ、何もこれ否定するわけじゃありませんよ。行政庁はあくまで事故原因の解明と再発防止のための事故調査をやると。もちろんどちらも大事なんですけど、行政庁というか、行政庁どころじゃないな、人間としてどちらが大事かというふうに言いますと、だれか一人を懲役何年にすることよりも、新たな被害者を出さない、死亡者を出さない、これ以上人の命を失わないということの方が普通は大事だというふうに私は思うんです。私はそういう立場で思うわけですね。捜査はそれはやってもらっていいんだけれども、先に入ったからという問題は幾らでも解決できるんですけれども、スタンスとして反省されるべきはそこだと。 それがまだ三月三十一日でこんなことを言っているようじゃ分かっていないんじゃないかなということを厳しくまず指摘した上で、具体的なことを申し上げますと、お配りした資料、ちょっと一枚目は今日使いませんので見なかったことにしてください。二枚目、三枚目でございますけれども、運輸安全委員会が、警察庁長官、国土交通事務次官で覚書を取り交わしております。大変立派な覚書だと思います。犯罪捜査と事故調査とは、それぞれの異なる目的の下に異なる法律上の手続、方法によって発動され、いずれもそれぞれの公益実現のために重要な作用であり、一方が他方に優先するという関係にあるものではないと。その下に、ほとんど同時に、一緒に調査をやるわけでございます。 三枚目にあるのが、先ほどありました、今回反省していろいろやり始めたという資料でございまして、これは何かというと、国交省が各都道府県の、エレベーター等でございますから、建築主務部長あてに出した通達でございます。何のことかというと、各都道府県に対して国交省が警察に調査の協力をお願いしなさいと。お願いしなさいという協力要請ですね。立入検査をさせてくれと協力をお願いしなさいと。協力が得られない場合は、引き続き警察と連絡を密にして調整しなさいと。あくまでお願い、協力要請にとどまっているわけでございます。 えらく運輸安全委員会とこの通達とが開きが大き過ぎると思うんですけれども、何でこんな卑屈な姿勢になるんですか。
○政府参考人(小川富由君) お答えをいたします。 この通達に、通達といいますか、技術的助言という形で見ていただきますと分かりますように、基本的に行政庁、建築基準法の実施の責任を持っております特定行政庁に対して、これまで、先ほど申しましたように、捜査当局との連携について、非常に遠巻きで見るというような姿勢があったということでございますので、私ども、これは検査、調査等について積極的に特定行政庁から捜査当局への協力をお願いをするようにという形で示したものでございます。 また、これに相当するものにつきましては、警察庁の方からも同じように警察の現場の方に連絡通っておりまして、この両省の連携におきまして、これまで私ども、建築行政の施行に当たっての原因究明、そういったことについて十分ではなかったという点について改めてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 なぜこの違いが現れるのか、御存じないなら私がお教えしましょうか。 警察庁に聞いてみたら、相手がこの運輸安全委員会だから、設置法に基づいての三条委員会だからこういう関係、対等の関係にしているわけではないと。関係ない、それはと。この昇降機、エレベーターの昇降機等事故対策委員会というのは八条委員会の下の下にある組織でありますけれども、この通達そのものは国交省の通達でございますし、相手は国交省の調査組織ですよね。ですから、警察にとってはそんなところで区別はしておりませんということなんですよ、実は。委員会の設置法の重みとか関係ないんですね。 ちょっと警察庁に来てもらっていますから、これはもう一般論で結構なんですけれども、重大事故の場合、ほかの行政組織とのこういう対等のスタンスで資料提供など協力することというのは十分あり得るわけでしょう。警察庁、どうですか。
○政府参考人(西村泰彦君) 警察におきましては、消費者事故を認知した場合には、その事故の発生状況やあるいは被害の程度などの情報を関係省庁へ提供しているところでありまして、今後とも引き続き緊密な連携を図りつつ情報共有を図ってまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 違うんだよ。僕が言ったの、聞いてないの。ちゃんと答えてよ。 あり得るわけでしょう、別に。今後もこの運輸安全委員会みたいに、重大事故の場合は対等のスタンスで協力していくということはあり得るわけでしょう。そこだけ答えてください。
○政府参考人(西村泰彦君) 警察の捜査と関係行政機関の調査はそれぞれ独立、並行して行われるものであると認識しておりまして、そのそれぞれの目的が達せられるように密接な連携を取り、必要な情報交換を行ってまいりたい、また必要に応じて所要の調整を図っていくべきものと考えております。
○大門実紀史君 更に言いますと、ですから、別にこの昇降機事故対策委員会と運輸安全委員会、同じような取決めを交わすことは十分可能だということです。これをまず国交省知らなかったら承知してください。 その後、もちろん鑑定依頼ということがございまして、具体的に言いますと、国交省とかにできる調査委員会というのは専門家集団ですから、そこに警察が証拠についての鑑定を依頼するということもあり得るわけですね。そうすると更に関係が深まるということもあって、それだって別に、昇降機事故対策委員会は専門家集団ですから、警察が専門的に分からないことを鑑定依頼することはあり得るわけですよ。そうすればもう本当に情報がオープンにできると、中ではできるわけですから、何もこんな卑屈な協力要請でやる必要はないということで、改めてもらいたいなというふうに思いますが、国交省、いかがですか。
○政府参考人(小川富由君) 運輸安全委員会が、これは資料にございましたように、長年にわたって捜査当局との間で積み上げたものがございます。私どもも非常に遅ればせではございますけれども、特定行政庁と一緒になって捜査当局との関係で改善を図っているということでございます。私ども、こういったものをしっかりやらせていただいて、また必要であれば、必要な改善を進めてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 とにかく、本当に事故の再発防止だということはそこまでやっていただきたいと思います。 要するに、勝手に、国交省はこんないろんなことを知らないで、思い込んで、犯罪捜査を優先して、事故調査後だと、遠慮しながらやるというのは、勝手に思い込んでやっているからこんな事態になっているということでございます。 ですから、今実際、この昇降機事故対策委員会が警察に資料を要求しても出し渋られていると、こんな低姿勢でやっているからそういう関係になるんですよ。だから、幾らでもやれるんですよ、ちゃんと。それをちゃんと承知してください。 最後に、時間がなくなりましたので、消費者庁との関係で野田大臣にお聞きしますけれども、そもそも、日本学術会議も提言を既にもう二〇〇五年に出しているんですけれども、是非後で読んでもらいたいなと思うんですけれども、要するに何が書いてあるかというと、日本では、今日申し上げたように、犯罪捜査が優先されて事故調査が後になっていると、このことによって再発防止とか原因の究明が遅れていると指摘をされていまして、このことがもっと早く徹底されていればこのエレベーター事故であんな対応にはならなかったと、したがって再発防止も原因究明もいまだされていないわけですから、進んだということを申し上げておきたいと思います。 アメリカとかヨーロッパでは、むしろ刑事免責まですると、事故防止の方が大事だと、刑事責任を後に、免責すると。全体を考えるとその方が大事だということもやられたりしているわけですね。いずれにしても、これから消費者庁発足していろいろやっていく中で、この犯罪捜査、事故調査、私はいきなりヨーロッパやアメリカまで行かなくても、少なくとも対等で進めていくということでないと、また同じ事故が繰り返されるんじゃないかというふうに思うところでございますが、基本的な位置付けとして、消費者庁を進めていく上でそういう対等でやっていくべきだと私は思いますが、大臣の見解を聞いて終わりたいというふうに思います。
○国務大臣(野田聖子君) シンドラーの事故に遭われた市川君のお母さんとは自民党の調査会の場で会いました。そのときに、自ら御質問されて、国土交通省にどうして原因究明ができないんだというところで、実は資料が全部警察の方に行っていて何も答えることができない、そのようなことを言われて私も愕然としましたし、市川君のお母さんも大層傷つかれたということを今でも忘れることはできません。 今先生のお話の中にあったように、命なんですね。市川君が犠牲になってくれたおかげで次の被害者を出しちゃいけないという、そういう熱い思いがやっぱり今の縦割り行政の中ではしっかりとつかまえてこなかったとするならば、消費者庁というのはまさにそこにあるんだと、魂が。それを肝に銘じてやっていくとともに、実は、国生審、国民生活審議会の方ではこのことを受けまして昨年の秋から、今先生がおっしゃったように、決して格差があるわけじゃなくて、並行して連携してやっているそういう例示もあるということを踏まえて、これからは消費者庁はそういうスタンスで取り組むべきであるというお話もいただいていますので、そういう方針で頑張っていきたいと思っています。 ありがとうございます。
○大門実紀史君 終わります。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、木庭健太郎君が委員を辞任され、その補欠として山本香苗君が選任されました。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 引き続き、質疑を行います。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。 私、前回、地方消費者行政の改善の質問をさせていただきました。今日もこの流れの中で質問させていただきたいというふうに思っております。 地方消費者行政に対する国の支援でございますけれども、今回三点、三本柱で国は頑張っているんだろうというふうに見ております。一つは、基金を造成しまして地方の取組を支援する、これが一つ。二つ目が交付税措置、これを拡充して地方の自主的な財源を支援する、これが二つ目。三つ目が、国民生活センターを活用して国自らが地方の消費相談体制を支援する、この三つでございます。 前回、地方の相談業務をどう応援するかという財政面のいろいろ話を質問しましたけれども、今日は、国民生活センターを使ってどうやって地方の体制を支援するか、このことについてお聞きをしたいというふうに思っております。 地方消費者行政の強力な後ろ盾、これが国民生活センターだというふうに思っておりまして、地方の皆さんはこの国民生活センターの強化に大変期待をしております。昨年の補正予算と、一次、二次ありましたけれども、補正予算と二十一年度の本予算でも随分頑張っていただいたというふうに思うんですね。予算も従前に比べて二倍以上になったというふうに聞いておりますし、また、新たな国民生活センターの中に事業が取り込まれた、あるいは従来の事業が大幅に拡充された、こういうふうな話も聞いておりますが、最初に政府の参考人の方から、どういうところが大幅に拡充されたのか、あるいは新規事業として盛り込まれたのか、予算はどのぐらい従前に比べて増えたのか、正確なところを聞かせてください。
○政府参考人(田中孝文君) 国民生活センターは、これまで消費者行政における国の中核的機関として、消費者相談、相談員に対する研修、商品テスト等を実施してきました。 今後、この消費者行政の支援を一層強化するために、これまでの取組を一層拡充するとともに、国における緊急時の迅速な対応に資するように、消費者等からの情報を収集するためのシステム整備を加速することとしています。 具体的には、地方消費者行政の支援としては、消費生活相談専門家の巡回訪問、消費生活相談員の養成講座、これは今まで淵野辺で一か所だけやっていたのを全国五か所で行う、それから商品テストの充実強化、PIO—NET端末の配備など、消費者庁が司令塔としての機能を果たせるよう、PIO—NETの刷新、事故情報データバンクの創設などを行うこととしているところでございます。
○近藤正道君 加えて、昨年の通常国会で紛争解決の非裁判的機関ADR、ここも国民生活センターで持つことになった。だから予算規模としては私が承知しているところは従前の二・五倍ぐらいに一挙に増えたと、こういうふうに聞いております。 問題は、そういう形で国民生活センターが自ら乗り出して様々な仕事を積極的にやり出していただくということは大変結構なことなんですが、国民生活センターの人的体制にほとんど変わりがない、つまり人が増えない、こういう事態でございます。 ADRにつきましては、昨年の国会の論議を見ましても、ADR、年間二百件ぐらい多分利用されるだろうと。そうしますと、二十人ぐらい人が必要だと、こういうふうに言われて国会でそういう議論が、答弁が行われておりますし、今ほど言いましたようにPIO—NETの刷新だとか、あるいは事故情報データベースバンクの創設だとか、あるいは巡回相談がずっと増えたとか、あるいは研修ケースも非常にメニューが物すごく増えているわけでございます。加えて、商品テストにつきましては平成十六年度ぐらいから見ますと倍近くに増えておりますし、様々な相談だとか、あるいは経由相談につきましても急速に増大をしている。にもかかわらず、人が全然増えていない。これは一体どういうことなんだろうか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(田中孝文君) 国民生活の人員でございますけれども、平成二十一年四月一日現在で百二十二名でございまして、昨年比、昨年百十七名でしたので五名の増加になっております。 国民生活センターは、人員につきましては御承知のとおり独立行政法人でございますので、行革推進法等にのっとりまして、その総人件費につき中期的な抑制を継続しているところでございます。
○近藤正道君 そこがやっぱり問題ではないか。今こそそこをやっぱり見直さなければならないというふうに思っています。 今ほどお話がありましたように、独法の国民生活センター、行革推進法に基づいて国家公務員に準じて二〇一一年度まで総人件費毎年一%削減と、こういう言わば縛りの中にあるわけですね。〇六年から一〇年まで毎年一%ずつ削減して五%減らした。ところが、〇八年の骨太方針で更にこの削減方針を一一年度まで続けると。 だから、予算は二・五倍以上に増えた、業務も物すごくたくさん増えている、ADRの仕事もしなけりゃならぬ。そういう最も期待をされているにもかかわらず、一方で行革推進法の毎年一%の枠、削減のこの縛りが掛かっているわけですね。そういうわけで、増えたとしてもせいぜい任期付きの職員だとかあるいは非常勤の職員をちょっと増やすぐらいで、総定員が全く基本的に増えてない。これでは幾ら消費者庁頑張ると、そのための三本柱、地方を支援するための三本柱の一つの国民生活センターに期待が寄せられている、ここでたくさん仕事をしてもらわなきゃならぬ、一方でそういうふうに期待をしながら、一方で骨太方針で毎年一%ずつその人件費を削減する、つまり人を増やさない。ここはもうそろそろ全面的に見直さなければ私はおかしいんではないかと。国民生活センターの機能強化はまさに消費者庁の体制強化の問題と不離一体の私は問題だというふうに思うんですが、野田大臣、この辺の見直しについてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(野田聖子君) 本当に先生には有り難い御指摘をいただいておりまして、消費者庁ができることに伴って先駆けでやはり地方の消費者行政を充実させなくちゃならないということで、消費者庁創設の前倒しで地方消費者行政に関する様々な基金を造成したり、また国民生活センターに対してもいろいろな予算が増えてきているわけですけれども、やはりこれまでと違って消費者行政、とりわけ地方消費者行政が大きな国の仕事、地方の仕事になっていく中で、国民生活センターに寄せる期待というのがすごく高まってきているわけですね。 そこを踏まえて、独法という定めの中で、今は残念ながら決めた方針に伴っていかなきゃならないけれども、今後、消費者庁ができたことによって、ここがなくてはやはり地方消費者行政もうまく回っていかないよということを社会的な変化の中で御理解いただき、国民の御賛同をいただくことも今後非常に重要なことかなと思っています。 この審議の中で、実は与野党の修正協議の中にありまして、消費者庁及び消費者委員会設置法案に付せられている附則の第三項には「独立行政法人国民生活センターの業務及び組織その他の消費者行政に係る体制の更なる整備を図る観点から検討を加え、必要な措置を講ずる」と名指しで御指摘をいただいておりますから、それを踏まえてしっかりと検討していきたいと思っております。
○近藤正道君 この後、そこの附則の、衆議院修正によって追加された消費者庁設置法附則第三項の部分も聞こうと思っていたんです。 いずれにいたしましても、大臣も問題意識十分お持ちだというふうに思いますけれども、独法の国民生活センターの性格から見て、もうそろそろ限界に来ているんではないか。行革推進法の縛りを解く、あるいは独法の整理合理化計画、これが平成十九年度に作られておりますが、これもやっぱり見直して、こういう消費者庁のまさに重要な機関としてこの国民生活センターが位置付けられている以上は、全面的な私は見直しをしなければならないというふうに思っています。そういう脈絡の中で今ほど言いました消費者庁設置法附則第三項、これをやっぱり受け止めなければならない。 これは修正案の発議者に聞くよりも、いったんもうこれ作られておりますのでこれは大臣から、ここをしっかりと受け止めていただかなければならないというふうに思いますが、基本的に今ほど言いました独法の見直し、独法としての国民生活センターを基本的にやっぱり見直すと、そういうことが方向としてはもうこの中に含まれているんだというふうにこれは理解していいのか、あるいは合理化計画の見直しを必ずやるんだ、あるいは行革推進法の枠の外に出していくんだ、こういうことを基本的にもう含意として持っているんだというふうに理解していてよろしいんでしょうか。 それともう一つ、三年ということですけれども、これはできるだけやっぱり早くやるべきではないか。まさに今立ち上げの時期でありますし、スピード感を持って仕事をしなきゃならぬわけでございますので、私は速やかにこの議論に着手をしていただきたい。そうでなければ、まさに仕事だけ、期待だけ猛烈に掛けて、そして人員については縛りを掛けると、こういう矛盾した話はないというふうに思うんです。 大臣のひとつ決意をもう一度聞かせてください。
○国務大臣(野田聖子君) 消費者庁ができ、そして地方消費者行政をどんどん活性化させていく中で、この国民生活センターというのはもうまさに主役の一人でございまして、これまでも頑張っていただいていますけれども、これからは例えば研修を全国展開していくとか、情報の一元化の担い手としてPIO—NETを刷新し、そして一番肝と言われている情報の集約に向けて最前線で頑張っていただくとか、又はこれから、今までなかった地方の消費者行政の窓口をつくるに当たってベテランの巡回の相談員を派遣するとか等々、これまで以上に仕事が増えてくるわけでございます。ですから、まずはしっかり予算を付けることと、あとは、残念ですけれども、今独法の一つであるということで勝手なことが許されない中、非常勤の活用によって乗り越えていかなきゃならない。 ただ、独法の見直しにつきましては、国民生活センターだけが独法ではありませんので、やはりこれは広義の意味で、今後、独法それぞれ平場に出して御検討いただく一つにはなろうかと思いますが、少なくともやっぱり国民生活センターにはこれまで以上のミッションを背負うことになるということで、附則にも載せられたとおり、しっかりと検討をしていかなければならないと思っております。 ただ、今私はそれを申し上げる立場にはないので、国民生活センターが本当に真に消費者、国民のために役立つような独法として活用していただくよう、国会の中でしっかりと議論をしていただきたいと願っております。
○近藤正道君 私は、二年ぐらい前、参議院の委員会で、あれは行政監視委員会だったと思うんですが、そこで国民生活センターの在り方について、独法から外して新たな言わば行政機関として再生させるべきだと。当時、消費者庁の話がまだそんな出ていませんでしたので、整理合理化計画に対してそういう提言をしたことがあるんです。 その後、こういう形で消費者庁構想が出て、一挙に修正合意になった。その中で国民生活センターの議論が置き去りにされてしまったと。これは大変やっぱり問題でありますので、今ほど大臣も申されましたけれども、とにかく早急にここの言わば一つのけじめは付けていただきたいというふうに申し上げておきたいというふうに思っています。 その上で、衆議院の附帯決議の中にも、附帯決議の十四というところで出ておりましたけれども、他に三つの独法がございます。FAMIC、NITE、それと農水の栄養研、こことの言わば連携、機能分担、これをどういうふうに図っていくのか。前回ちょっと質問を申し上げて、副大臣が答弁されるというふうに私は聞いておりましたけれども、今ほどの国民生活センターの在り方の議論も関連させながら御答弁をいただければ有り難いと思います。
○副大臣(増原義剛君) 御答弁申し上げます。 その前に一言先ほど大臣の発言に補足いたしますと、この度この法律が通りますと、やはり後法は前法を破るという大原則がございます。行革推進法もあり、あるいはそれに基づいて閣議決定された独法の整理合理化計画もありますけれども、この法律が通りますればこの附則三項というのは非常に効いてくることになるわけでございまして、ちょうどあたかも行革推進法でもって財政投融資特別会計のいわゆる埋蔵金ですか、皆さんが言われております、これにつきましても、本来は財政再建の方に使うやつを、新たに法律を出して今度はこの度の補正予算の財源にするということになっておりますので、そういう形で推移していくのではないかと。そういう意味で附則第三項は非常に大きなものがあると思っております。 それで、御質問の三独法でありますが、今のところ、そういうしっかりとした形で後押しをいただいておりますのが国民生活センターでありますが、いずれにしましても、NITE、さらには国立健康・栄養研究所、これとの連携はこれまで以上に密にしていかなくてはいけないというふうに思っております。 その組織の在り方等についてはいろいろこれから御議論があろうと思います。消費者委員会の御議論等も十分踏まえまして、更に緊密な連携を取ってまいりたいと、そのように考えております。
○近藤正道君 このそうした消費者庁を提唱された福田前総理は、就任間もなく、国民生活センターを視察をされております。その様子につきましてはインターネットで拝見をしておるわけでございますけれども、非常にやっぱり重要な機関であると、こういうふうにおっしゃっておられました。今回の消費者庁設置法の中でも、この国民生活センターの位置付けというのはまさに急速に上がっているわけでございますが、しかし、世論調査等をしますと、この国民生活センターの認知度が極めて低い、こういうことも出ております。 先日も御議論がありましたけれども、やっぱりこれは地方の消費者行政のまさに強力な後ろ盾なんだということで、一体どういう仕事をしていて、なぜこれが大事なのかという、そういう周知活動をやっぱりもっと強力に私は政府はやっていただきたいと、こういうふうに思います。 その点についての決意をお尋ねをして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(野田聖子君) 今確認したんですけれども、国民生活センターを視察されたのは、後にも先にも福田総理大臣お一人だけで、それだけ政治の中にあっても、国民生活センターは頑張っていたのに、私たち政治の側がやっぱりちゃんとコミットしていなかったなという反省はあります。 ですから、それを踏まえて、消費者庁ができることで劇的に国民生活センターの認知度は上がっていくだろうと。当然、そのカウンターパートですから、消費者庁が頑張れる原動力になってくるわけで、なおかつ、地方消費生活センターの相談相手というのはまさに国民生活センターになりますので、地方そして消費者庁がどんどんどんどん大きくなるごとにやっぱり国民生活センターの周知徹底は図られていくのだと思っていますし、この法律の中にもしっかりと位置付け、明記されていますので、それを踏まえて国民生活センターを立派に育てていきたいなと、そういうふうに願っています。
○近藤正道君 終わります。
○松下新平君 改革クラブの松下新平です。 本日は、舛添厚生労働大臣、そして石破農林水産大臣にお越しいただいております。ありがとうございます。 舛添厚生労働大臣におかれましては、今朝七時から緊急の記者会見を開いているところですけれども、御苦労さまでございます。昨日、本委員会の松井理事からも、この新型インフルエンザの発生に関しまして現状なりの御質問がありました。一夜明けてですけれども、また動きがございましたので、両大臣に昨日以降の取組について御報告をいただきたいと思います。 そして、野田大臣におかれましては、昨日も同様の質問でしたけれども、消費者庁が設置されたときにどういった効果があるかについてお伺いしたいと思っております。 WHOは、緊急の委員会、一日前倒しして開催されまして、危険レベルをフェーズ4に引き上げられました。基準を設けられて初めてのことだそうです。人から人へ感染経路が増えるわけでありますし、また、感染力が強くなる可能性もあるということで懸念しております。ある専門家の方によると、このフェーズ3からフェーズ4というのは天と地ほども差があるんだという言い方もございました。 世界で猛威を振るった幾つかの事例がありましたけれども、スペイン風邪におきましては、まあ時代もあったんですけれども、大陸に広がるのが一か月半から二か月ぐらい掛かったということでしたが、今回のこの新型インフルエンザに当たっては、地図を見たら、ほとんどもう全世界に感染が広がっていると。まだ我が国では感染の報告がございませんけれども、この事態に対して、いろいろそれぞれの省庁で取り組んでいただいておりますけれども、まず現状の報告を舛添厚生労働大臣の方からお願いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) 昨夜、WHOにおきまして、専門家による二回目の緊急委員会が開催されました。その結果を踏まえまして、日本時間で今朝五時過ぎですけれども、公表されましたWHO事務局長のステートメントの中で、継続的に人から人への感染が見られる状態になったとしてフェーズ4宣言が正式になされました。 こういう事態を受けまして、本日未明、緊急の危機管理ということで七時に記者会見を私がセットいたしまして、メキシコ、アメリカ、カナダにおいて感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に規定する新型インフルエンザ等感染症が発生したことを宣言したところであります。 今後は、この感染症法、さらに検疫法に基づきまして新型インフルエンザの蔓延防止のために必要な措置を講じていくとともに、新型インフルエンザ対策行動計画等に基づいて関係省庁と密接に連携しながら国民の生命と健康を守るため万全の対策を講じていくこととしております。まずは、やはりこのウイルスの国内への侵入を防ぐ、そういう水際対策に万全を期したいというふうに思っております。 厚生労働省におきましては、メキシコ便を中心として、それからこの午後からアメリカ、カナダ便も検疫体制の強化を図っていきたいというふうに思っていますので、検疫法に基づいて隔離措置も必要な場合にはとるということで徹底したサーベイランスをやっていきたいというふうに思います。 それから、国民の皆さん方にも正確な情報に基づいて冷静に行動していただく。それから、スペインなど発生地への渡航については少し慎重に御検討くださいと、外務省はこれ、渡航しない勧告を先ほど出したようであります。それから、うがいとか手洗い、こういうことはほかのインフルエンザと全く同じですからよく気を付けていただきたいと思いますので、地方公共団体も続々と相談窓口を開いていますので、そこにも相談へ行っていただきたいと思います。 それから、あと三十分で官邸で第一回の本部を立ち上げた会合を開きます。これで関係省庁との連携を密にして、国民と一体となって必ずこの危機を乗り切ると、そういう思いで全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○国務大臣(石破茂君) 当省といたしまして、豚のインフルエンザウイルスの保有状況につき都道府県を通じまして農場段階で調査を行っております。 豚インフルエンザというのは、年間大体数頭程度の陽性反応というのは確認をされておるわけでございますが、別に特に珍しい病気というわけではございません。豚では一過性の発熱、せき、くしゃみ等の症状を示しておるわけですが、通常一週間程度で自然治癒するということでございまして、家畜衛生上問題になる疾病ではございません。 しかしながら、メキシコなどで人への感染事例が確認をされました。今まで日本で豚から人にうつったという例は一件も報告をされていないわけでございますが、人への感染事例が確認をされましたので、対策上の重要性にかんがみまして、まず四月二十四日から動物検疫所において生きた豚の水際検査、豚が大体四百頭ぐらい入ってきているんですが、この水際検査に当たりまして臨床検査、熱がないか、くしゃみしていないか、臨床検査に加え必要に応じて精密検査を実施をいたしております。それから、今後はウイルス保有状況調査、サーベイランス、これを強化するなど、家畜衛生対策の徹底に努めたいというふうに思っておるところでございます。 厚労省と連携しつつ防疫対策に万全を期すとともに、豚肉を食べると危ないとか、そういう風評被害も予想されますので、そういうことがないように徹底したい。また、豚を飼っておられる方々、今までどおり衛生に気を付けて飼育をしていただきたい、そのように考えております。
○国務大臣(野田聖子君) 豚インフルエンザのような問題に対しては、今、舛添大臣がお話をされたとおりでありますけれども、厚生労働省等が感染症対策といった観点から中心となって対処をすることになると思われるところ、消費者庁が創設されたときには、消費者庁としては消費者の不安を解消するといった観点から一定の関与を行っていくことになります。 すなわち、消費生活センターに豚インフルエンザに関する相談情報が寄せられた場合には、消費生活相談員において適切に情報を提供するほか、消費者庁においても、必要に応じ厚生労働省等から情報を入手するなどして消費者一般に対し情報提供を行うなどして、今まさに石破大臣がおっしゃった購買に関しても、しっかりと情報提供を行うことによりまして消費者の安全、安心を確保するために適切な対処を行うこととなります。
○松下新平君 ありがとうございました。 豚インフルエンザから新型インフルエンザというふうに宣言をされたということですので、引き続き両大臣におかれましては万全の取組をよろしくお願いいたします。 もう質問終わりましたので、御退席されて結構です。よろしくお願いいたします。 さて、残りの時間は野田大臣にお願いしたいと思っております。 この参議院でも、先週から今週にかけて私の時間も入れて十時間の質問になります。衆議院の質疑を経て参議院でまたいろんな方面から質問がなされ、そしてまた新たな問題点も出てきたように思っております。私から、そこの中間的な意味合いも兼ねまして、三問お伺いしたいと思っております。 まず一点目は、前回の私の質疑でも申し上げたことに関連するんですが、消費問題を第一線で取り扱っていただく消費生活センター、相談員の皆さんについてなんですけれども、昨日、行政監視委員会というのが参議院で開かれまして、そこでも私取り上げたんですが、行政機関の相談窓口とこの消費生活センターとの連携、これも一つの大きなポイントになろうかと思っております。 行政監視委員会の中では行政機関を総括される総務大臣からの答弁をいただいたんですけれども、行政機関それぞれ省庁ごとに窓口がございます。また、その時々の話題というかニーズに応じていろいろ、ホットラインとか目安箱、今回の新型インフルエンザの相談窓口もそうですけれども、そういったのを設けられますけれども、それと消費生活センター、この連携が大事になってくると思われます。そのことについて、大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(野田聖子君) この度御審議をお願いしています消費者安全法案、この第五条におきまして、国及び地方公共団体に対して、消費生活センター、保健所、病院その他の関係者の間の緊密な連携に関する配慮義務を課しているところであります。 ただ、実のところ、現状においても、地域の現場で消費生活センターと行政機関の相談窓口との会議とか個別事案の検討の場において既に情報交換とか行われておりまして、今でも問題解決に役立てられているということであります。さらに、苦情相談情報を事業者指導や法執行、消費者教育啓発のために活用するなど、消費者被害の未然防止、拡大防止にも同じく役立てているものと聞いているところであります。 今回の地方支援策におきましても、地方消費者行政活性化基金を活用した事業として、相談員のレベルアップなど対応力の強化や、関係部局との連携強化を図るための支援メニューというのも用意させていただいています。こうした支援措置を活用しながら、消費者問題にかかわる様々な事案に対して、消費生活センターを始め関係部局がそれぞれの役割を果たしながら十分連携をしていただいて、一体となって対応していくことが大事だと思っています。 例えば、今、豚インフルエンザ改め新型インフルエンザになりましたけれども、この場合はどんなふうかという例えば例示を挙げますと、恐らくこの事案が発生した場合には、消費者からの苦情相談の多くは保健所に寄せられるものだと想像ができます。そうしますと、一方、消費生活センターにも豚肉などの食品に関する問い合わせがあるということが想定されるので、その場合は保健所と連携をしながら可能な限りの対応を行うことをさせていただきます。 いずれにしても、消費者から苦情相談に対しては、消費生活センターと保健所など、関係部局がそれぞれの役割を果たしながら十分連携して一体となって対応していくことが大切だと、そういうふうに思っております。
○松下新平君 ありがとうございました。 今、議論をしておりますけれども、また設置されてから様々な問題点も出てくるかもしれませんが、今なせること、しっかり取り組んで準備をしていただきたいというふうに思っております。 次に、この法案、修正協議もなされて新たに出されたわけですけれども、三年をめどに見直すという規定がございます。一般の法案につきましても三年ないし五年で見直すという規定が多いわけですけれども、この消費者庁の権限行使、一般の消費者の皆さん、生活者の皆さんの権限行使に当たっては、もっと早めて見直し、大胆に見直すべきところは見直すと。そして、より消費者、生活者の皆さんの理にかなう制度化を図るべきだというふうに考えております。三年以内という規定ですけれども、施行されて直ちにも改正するものがあれば大胆に取り組んでいただきたいと思いますけれども、この点に関する所見をお願いいたします。
○国務大臣(野田聖子君) 恐らく松下委員も手掛けたことがあるかもしれませんが、議員立法というのがありまして、私も過去十五年の間、幾つか議員立法を手掛けたんですが、見直し規定三年とか置いていてもうっかり忘れてしまうことがございます。例えば、児童買春、児童ポルノの法律の改正というのを随分ユニセフ辺りから言われているんですけれども、議員立法というのは責任者が議員本人なので、うっかりしてしまうとあっという間に三年がたってしまうというようなことがあって、本当にこの見直しというのは常に常に監視をしていかなきゃいけないなと思っています。 今回、消費者庁のこの法案に関しては、消費者庁はもちろんのこと、修正協議をしていただきましたので、今後恐らく全党でのフォローアップの議員連盟みたいなものもできるのではないかと。又は、消費者委員会がしっかりとこの法律の運用、こうは言ったもののやってみるとこうだったというのは間々あることなので、そういうのをもう常に三百六十五日しっかり監視をしていただけるものだと期待しているわけですが、その中で、やはり急激な社会情勢の変化とか様々なありようによって三年を待たずとして法律改正があったり、又は、先ほど申し上げたように、二十九本に固定化しているわけではないので、消費者庁の所管の法律が、どうしてもやっぱりこれは入れるべきだというのが当然出てくるとするならば、そこら辺は柔軟に対応していくべきだと思います。 特に急げと言われているのが被害者救済なんですけれども、これに関してはやはりかなり私自身も、衆議院又は参議院の審議の中で御要請いただいていますが、この法案を作るに当たってハードルが非常に高いなと自分自身も感じておりました。政府が出す以上はやはりすべての国民が納得していただけるような形に持っていかなきゃならないわけですが、なかなかそこまでこれまでの取組が至っていないということ。まさに、これは消費者庁ができたがゆえに真っ先に取り組んでいく被害者救済の在り方というのは、三年という悠長なことを言わずに、一日も早くそういうことができるようにということで頑張って取り組んでいかなければならないことだと思っています。
○松下新平君 この委員会でも様々な事例の報告がございましたけれども、手遅れではまさに遅いわけですから、英断でもって前倒しで取り組んでいただきたいというふうに思います。 最後に、消費者庁の情報公開についてお伺いしたいと思っております。 情報公開法によって行政のいろいろプロセスからいろんなやり取り、原則公開ということになっておりますけれども、事消費者庁の関連に関しましては、より踏み込んだ情報公開が必要だというふうに思っております。 いろんな事例がある中で、風評被害をゼロにするというのは大変難しいと思います。それぞれ努力はしていただいておりますけれども、ゼロはなかなか難しいと。そういう場合は、情報公開の徹底をすることによって、急がば回れといいますか、より、消費者庁でいいますと、消費者の皆さんとの信頼関係が構築できるんだろうというふうに思っております。 そういった意味で、消費者庁の情報公開、これについては、他の法案、あるいは他の組織よりもより進んで積極的に情報公開をするという姿勢が大事だと思いますけれども、大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(野田聖子君) 消費者庁も、今お話がありましたように、行政機関の一つでありますから、行政情報公開法が適用されるのは当然です。しかし、消費者安全法案においては、情報の開示を含め消費者安全の確保に関する施策推進に当たっての過程の透明性を確保すべきことが国の責務の一つとして消費者安全法案第四条三項に規定されているところであります。 ですから、この法案によりまして消費者事故等に係る情報を消費者庁が一元的に集約、分析する体制が整備されることになりますけれども、このようにして集約、分析された情報は適切に消費者に提供され、消費者被害の発生拡大の防止に役立てる必要がございます。このため消費者庁は、消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果を関係行政機関、国民生活センターに提供し、消費者委員会に報告するとともに公表することとされています。これは消費者安全法案の第十三条。また、修正協議がございました。修正協議において国会にも取りまとめ結果を報告するということが付け加えられたところであります。 さらに、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報につきましては、都道府県及び市町村に提供するとともに、これを公表することをもって消費者への注意喚起を行うこととしています。これは安全法の十五条。 そして、これらの運用に当たっては、「消費生活に関わる事故に関する情報は、国民の共有財産であるとの認識に基づき、消費者庁を含む関係省庁は、消費者事故等に関する情報について、個人情報保護に配慮しつつ、十分な開示を行うこと。」、これが附帯決議の十一。そして内閣総理大臣は、消費者事故等の発生に関する情報の集約及び分析の結果の公表に関して、適時適切に国会に対して報告しなければならないものとすること、これが附帯決議の十三等、衆議院において全党で附帯決議をいただいていることを踏まえてしっかりと取り組んでいく必要があると思っています。
○松下新平君 ありがとうございました。 予定している質問は終わりましたけれども、冒頭に取り上げました新型インフルエンザ、これいたずらに危機感をあおってはいけないと思いますけれども、新しく設置される消費者庁、これからどのように消費者の皆さんに安心していただけるかを、またこの機会を通じてしっかり検討していただきたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(草川昭三君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。 午後零時二十二分散会