財政金融委員会 第21号
- 発言数
- 216 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2009/06/16
会議録
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、轟木利治君及び山下八洲夫君が委員を辞任され、その補欠として喜納昌吉君及び芝博一君が選任されました。 また、本日、芝博一君が委員を辞任され、その補欠として水岡俊一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(円より子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び資金決済に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府規制改革推進室長私市光生君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び資金決済に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として株式会社東京金融取引所代表取締役専務太田省三君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び資金決済に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤末健三君 民主党の藤末健三でございます。 与謝野大臣におかれましては、G8、本当に御苦労さまでございました。 今日は金商法の改正案の議論でございますので、金商法につきまして国際的な観点からの御質問をまず申し上げたいと思います。 今回、金商法の改正におきまして、情報開示ルール、そしていろんな情報開示の規定が整えられるわけでございますが、このルールにつきまして、是非とも国際的な連携を行っていただきたいというのが私のお願いでございます。 例えば、金融商品においても、海外においてきちんとした情報開示が行われたものについては、多分また日本に来て情報開示の審査を行うというと非常に二度手間になりますので、是非とも海外できちんと情報開示が行われ、きちんと管理された商品については日本における手続等の簡素化等を考えていただきたいんですが、その点いかがでございましょうか。お願いいたします。
○国務大臣(与謝野馨君) 金融商品取引法の情報開示につきましては、今回の改正法案を含めまして、米国、欧州各国における制度等を参照しながら、投資者保護、有価証券取引の円滑化等の観点から検討を行ってきております。 他方、証券監督者国際機構、すなわちIOSCO等において情報開示制度の国際的な調和に向け努力をしているところでございます。 また、海外の金融市場監視機関との間では、これまでもIOSCO・マルチMOU、すなわち多国間情報交換枠組みを通じ情報交換を行っており、外国で開示されている外国証券についても、こうした枠組みの下、必要に応じ海外の監視機関との間で情報交換が行われることとなるわけでございます。
○藤末健三君 是非、国際的な連携を行っていただきたいと思います。 また、今回規制の変更をなされることになりますが、今回法律が通り、実際に政令、省令ということでどんどんどんどん制度の詳細が決まっていくわけでございますが、その際に是非とも海外の金融機関の話を聞いていただきたいと思います。 例えば、海外発行有価証券を一定期間新規証券として取り扱う制度とかいうのもございますし、また、外国証券の国内売出しに関する外国証券情報の要件などもこれから具体的に決めていかれるわけでございますけれども、その点、そういう議論をするときに是非、外国の投資を日本に呼び込むという議論を進めさせていただいているわけでございますので、外国金融機関等の話を聞いていただきたいと思いますが、その点いかがでございましょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) この法律案では、有価証券の売出しに係る開示規制を整備することとしております。その制度設計の考え方、内容等については、在日各国大使館、外資系の証券会社等の市場関係者に対しても説明会や個別の照会を通じて積極的に説明してきているところでございます。 なお、具体的な要件、内容等につきましては、市場関係者が容易に判断できるよう政令、内閣府令で明確化することとなりますが、その検討に当たっては市場関係者とも十分御相談しながら進めてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非お願いしたいと思います。 これで金商法改正案についての質問を終わらさせていただきまして、次に農林中央金庫についてちょっとお話をさせていただきたいと思います。 皆様のお手元にちょっと新聞記事を配らさせていただいておりますが、これは農林中金、実は私、国会でも何回目かもう議論させていただいているんですが、大きく今までの議論を整理しますと、三つ私が御指摘申し上げた点がございました。 まず、農林中央金庫については、昭和二十一年にできて以来六人の理事長、今七人目ですね、七人目の理事長がおられるわけですけれども、何とこの三月三十一日までずっと今まで六十二年間、六人の理事長の方々は農林水産省の事務次官のOBがなされていたと。初めて農林中金のプロパーの職員の方がトップに立たれたというのがございました。ずっとある意味、今批判がある天下りポストだったというのが一です。 二にございますのが、この農林中央金庫というのは特別の法律、農林中央金庫法という特別の法律に基づく組織です。にもかかわらず、閣議等で決定しました情報開示の規定に全く従わず、四十幾つあるそういう特別の法律に基づく機関のうち全く情報を開示していないのがこの農林中金でありました。それが二つ目のポイントです。 そして三つ目にございますのは、二〇〇六年、農林中央金庫は特定の政治団体の企画するパーティー、政治資金パーティー、何と合計しますと、私、現物持っています、ここに官報を、合計しますと何と千五百万円の政治資金パーティーの券を購入されているという状況があります。これは特定の政治団体のものを購入し、その団体からまた特定の候補者のところに流れていると、これは新聞記事ですが、書いています。 実際に、そのような三つの問題点があることを今まで御指摘申し上げたんですが、そして三月三十一日には、私が申し上げましたように民間の金融機関の経験がない方がトップに立たれて、そしてかつ莫大な損失、この三月期の決算を見ますと五千七百二十一億円の純損を出し、そしてJAグループから一・九兆円という空前の増資を引き受けるという状況になりまして、前理事長は、事務次官のOBである理事長は退任され、かつ退職金ももらわれないという話を聞かせていただきましたので、自分なりに一応指摘させていただいた点については対応していただいたのかなというふうに思っておりました。 しかしながら、新聞も読みまして非常に驚きましたのは、私はいろいろ農水省の方々が一生懸命仕事をなされているところを本当に多としておりますけれども、この新聞記事を読みますと、これだけ天下りの問題が指摘されている中、また懲りずに同様のことをなされているとしか見えません。是非、農林水産大臣官房長、佐藤さん、この新聞記事、これは私は六月八日の新聞記事を借りてございますが、たしか六月十二日にも白紙撤回、この人事は白紙撤回しましたという記事がございますが、この二つの記事について事実関係を教えていただけますでしょうか、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。 農林中金総合研究所における人事については、農林水産省が関与するものではございません。したがいまして、お尋ねの記事についてのお答えをする立場にないものと認識しているところでございます。また、農林水産省からの働きかけは一切行っていないところでございます。
○藤末健三君 申し訳ございませんが、農林中金法って御存じですか。監督の省庁はどこですか、担当は。農水省でしょう。なぜ、こういう記事が出て、私たちは知りませんということをおっしゃるんですか。答える立場にあるじゃないですか。法律のどこの条項に基づき答える立場にないというふうにおっしゃっているんですか。ちゃんとこの法律には、主務大臣として農林水産大臣と書いてあるわけですよ。 そして、官房長、あなたは農水省の人事案件などの所管のトップでしょう。答える立場にないというのはおかしいと思います。答えてください。
○政府参考人(佐藤正典君) 委員からのお尋ねが新聞記事の真偽についてのお尋ねでございましたので、その内容について全く承知していないところでございまして、お答えする立場にないというふうにお答え申し上げたところでございます。
○藤末健三君 具体的にお聞きします、それでは。 まず一つ、この記事にございますように、あっせんがあったような感じのことを記事には書かれているんですが、農林水産省から農林中金に対して人事的な働きかけは一切していないというふうに言えますか。お願いします。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。 農林中金総合研究所における人事につきましては、民間法人である同社の主体的判断によって決められるものでございまして、当省としてあっせん等の働きかけは一切していないところでございます。
○藤末健三君 そうしますと、私、もう一つ御質問申し上げますのは、先月から今月にかけて、先月、今月において、次官とか官房長とか農水省の首脳級が農林中金の理事長など幹部と会った経緯はありますでしょうか。そして、もし面談したとするならば、どういう用件だったかというのを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。 先月から今月にかけまして、河野理事長と私はお会いしていないところでございますし、事務次官及び担当の経営局長にも確認しましたけれども、会っていないというふうに聞いているところでございます。
○藤末健三君 それは電話連絡もないという理解でよろしいですか。
○政府参考人(佐藤正典君) 私もお電話いただいたことございませんし、他の者に関しては、電話について確認しておりませんけれども、そのようには、電話があったというふうには聞いていないところでございます。
○藤末健三君 ちょっと新聞記事にまた戻りますけれども、この新聞報道によりますと、河野理事長は、先月開かれた三月の決算発表において記者会見で、小林元次官の処遇について、関連会社、これは農中総研のことをおっしゃっていると思うんですが、関連会社の人事がどうなるか私どもの方からコメントできないというふうに答えられておられます。 しかし、これは変な話でございまして、農林中金の子会社について理事長が答えられないというのはもう法的にもおかしい話でございまして、農中の子会社に受け入れた官僚の就任や元次官の処遇について、農林中金のトップが関心を持たず、専ら子会社の判断に任せておりますという説明は法的にあり得るかどうか、まず教えていただけますか。 そして、もう一つあるのは、こういう天下りがこれだけ国民の批判を浴びている中で、子会社に対する親会社によるガバナンスという意味で、いや、これは農林中金の子会社だから理事長も知りませんよと言っていると。農水省さんは民間のことだから知りませんと。農林中金は子会社の話だから知りませんと。だれも知りませんでずっと通すこと、それが許されると思いますか、官房長、答えてください。官房長、答えてください。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。 一般論として申し上げれば、親会社と子会社の関係は、グループ全体としてサービスの提供や業務の効率的な運営を確保するために行うものであると承知しております。このような観点から、親会社としてどのように子会社に関与するかについては、各種法令、規則の範囲で適切に行われている限り、農林水産省として関与する立場にないというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 よろしいですか。農水省は農林中金の経営について検査監督する義務があるんですよ。その農林中金のトップが子会社については言及できませんと言っていますねと、おっしゃっていますと、それについて農水省としておかしいんではないかということを聞いているわけですよ。答えてくださいよ。おかしくないか、これでいいのかどうか、明確に答えてください。私は法的におかしいと思っています。どうぞ。
○政府参考人(佐藤正典君) 具体的な団体の管理の関係でございますので、担当の審議官より説明をさせます。
○政府参考人(今井敏君) お答え申し上げます。 親会社としての農林中央金庫がどのように子会社である農林中金総研の人事に関与するかにつきましては、各種法令、規則の範囲で適切に行われている限り、農林水産省として関与する立場にはないというふうに考えております。
○藤末健三君 よろしいですか。これだけ天下りが批判がある中、農水省は、李下に冠を正さずと、国民の世論にきちっとこたえなきゃいけないんじゃないかということを言っているんですよ。勝手に天下りを受け入れました、私たちは知りませんということが通じると思っているんですか。今こそ適正な経営が行われているかどうかを、この八十三条あるじゃないですか、基づいてやるべきじゃないですか。いかがですか。お答えください、審議官。
○政府参考人(今井敏君) 先ほども申し上げましたように、各種法令、規則の範囲で適切に親会社と子会社の関係が保たれて運営が行われている限り、農林水産省として関与する立場にはないと考えております。
○藤末健三君 今、農林中金の子会社にどれだけ天下りの方がおられるか、教えてください。
○政府参考人(今井敏君) お答え申し上げます。 国家公務員の退職後におけます再就職の状況につきましては、公務を離れました個人に関する情報でありまして、届出義務が掛かるものですとか退職後一定期間内に営利企業に再就職する場合を除きまして、一般に政府がなかなか把握する立場にはないわけでございますけれども、今回、先生からの御指摘もありまして農林中央金庫に聞きましたところ、国家公務員を退職して現在農林中央金庫の子会社に就職している者は三名であるというふうに承知しております。
○委員長(円より子君) ちょっとお待ちください。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。
○藤末健三君 二つお聞きしたいと思います。そもそも私が御質問申し上げているのは、新聞のこれ一面ですよ、実は。一面にこういうことが書かれていまして、この記事に書かれていることが事実かどうかということは、それを確認していかなきゃいけない。そのために今私が御質問申し上げているんですよ。 仮に、この書かれていることが事実だとしたら、それはここに書かれています農林中央金庫の業務の健全かつ適切な運営に反するんじゃないかというふうに思っています、私は。それをどう判断するか、官房長、これまずお答えください。八十三条の一項ですね。 そして、もう一つございますのは、よろしいですか、もう一つ。もう一つありますのは、今回、今審議官がこれ適正にやられているから検査しませんとおっしゃっていますけれども、じゃ適正に経営されているように見えているうちは検査をしないんですか、審議官。その点をはっきりさせてください。このような新聞記事に書かれた時点で何らかのことをやらなきゃいけないんじゃないですか、ちゃんと。 その二点、お答えいただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(佐藤正典君) 重ねてのお尋ねでございました。 新聞記事につきましては、その真偽につきまして、一つ一ついろんな観点が書いてございますけれども、あっせんということをしているあるいは働きかけをしているということを前提にしているんだとすれば、それはそういう事実はないということでございます。 それから、個別の親会社、子会社の関係の管理につきましては担当の審議官からお答えするようにいたしたいと思います。
○政府参考人(今井敏君) お答え申し上げます。 農林中央金庫法におきましては、農林中央金庫の業務の検査に必要な限度におきまして、その子会社等にも検査に必要な事項を質問させる、帳簿を提出させる等の検査をすることができるということになっておりまして、そういう場合には検査することができることになっております。
○藤末健三君 ですから、こういう新聞に記事が書かれるような状況は恐らく検査監督の対象に当てはまると思うんですよ。審議官、いかがですか、当てはまるか当てはまらないかということで。お願いします。
○政府参考人(今井敏君) 新聞の記事だけをもって直ちに当てはまるかどうかということは判断しかねるかと思いますけれども、必要があれば検査に入り得るということだと考えております。
○藤末健三君 審議官と官房長に申し上げたいんですけれども、農水省の役割は何かというと、所管の役割は何かというと、預金者その他の顧客の保護ですよね。そして、こういう記事が一面に出ているわけですよ、大新聞の一面に。そういう状況を見てきちんと検査をし、そして状況を報告しなきゃいけないんじゃないですか、皆さんは、預金者の保護のためにも。その点、いかがですか。これを放置するんですか。お願いします。答えてください。
○政府参考人(今井敏君) 今先生から御指摘ありましたように、農林中央金庫の役割についてでございますけれども、農林中央金庫は、その第一条におきまして、農業協同組合、森林組合、漁業協同組合、そうした協働組織を基盤とする金融機関の金融の円滑を図る、あわせて農林水産業の発展に寄与する、そういうことを目的とするということにされているわけでございます。 そういった目的に照らしまして、必要なものについては検査をしていくということだと考えております。
○藤末健三君 八十一条の六項に預金者保護的なことが書いてあるわけですよ。ですから、是非ともこれは検査をしていただかなきゃいけないんではないかと考えますし、また、質問でございますけれども、少なくともこの新聞報道が流れた以上は何らかの問題があるというふうに考えるべきだと思うんですよ。是非とも農水省から、国民の誤解を招くような人事は避けるようにということを明確に示すべきじゃないですか。いかがですか。こういう記事が流れないように、農林中金に対して変にOBなどを再雇用しないでくれということを言うべきじゃないですか。官房長、いかがですか。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。 一般論として、公務員が公務で養った能力、経験を退職後広く社会で活用していくことは、そのこと自体は有用であると考えております。しかしながら、公務員の再就職につきましては、いわゆるわたりに対する批判とか、あるいは再就職あっせんが国民の目から見れば予算や権限を背景とした押し付け的なあっせんと受け止められかねないという批判があったところでございます。 このため、十九年の通常国会で成立いたしました国家公務員法改正法におきまして、各府省の再就職あっせんが原則として禁止されたところでございますし、また、二十一年十二月三十一日までの措置として、国家公務員を退職して二年間は離職前五年間の在職機関と密接な関係のある営利企業に就職する場合には内閣の承認を要することとされているところでございます。 農水省といたしましても、こうした法令に基づきまして適切に対応してまいる所存であります。
○藤末健三君 適切に対処するということはどういうことかというと、世間的な誤解を招くような天下りはもうしないようにするということでおっしゃっているわけですか。いかがですか。
○政府参考人(佐藤正典君) 重ねての御質問でございますが、御説明させていただきます。 先ほど申し上げましたように、改正国家公務員法で原則として再就職のあっせんが禁止されているところでございます。また、関連する企業に就く場合には内閣の承認が要るというふうにされているところでございます。こうしたことをしっかり踏まえて対応していくということでございます。
○藤末健三君 それでは、ちょっと細かいところをお聞きしたいんですが、農林中金法二十二条の二項に、理事は、業務を的確、公正かつ効率的に遂行できる知識及び経験を有し、十分な社会的信用を有する者でなければならないと書いています、理事の条件を。 この理事の要件をもうちょっと細かく教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(今井敏君) お答え申し上げます。 先ほども農林中金法第一条の条項を御紹介いたしましたけれども、そうした農林中金法の目的に照らしますと、農林中金の理事になる者につきましては、まず、業務を的確、公正かつ効率的に遂行できる知識及び経験を有することということにつきましては、農林中金法はもちろんのこと、農業協同組合法、水産業協同組合法等の関連諸規制の内容を理解し、さらにはその前提となる農林漁業及びこれを取り巻く諸情勢に関する深い知識を有することが求められるということ、また、リスクマネジメントやコンプライアンス等を始めとした金融についての高度な知識、経験や能力を備えていることが求められるということだと考えております。 また、二つ目の要件でございます十分な社会的信用を有することということにつきましては、反社会的行為に関与したことがないこと、金融法令に違反したことがないこと等が求められるというふうに考えております。
○藤末健三君 一条の話を出されたんで申し上げますけれども、第一条で、農林中央金庫法の、農林中金の目的が書いてありますけれども、農林水産業の事業の発展に寄与し、もって国民経済の発展に資することと書いてありますけれども、農林中金、今ほとんどインベストメントバンクになっていますよね。農業関係者に対する融資って一兆円以下ですよ。それをまず直してください、これお願いですよ。 だから、一条とおっしゃるけれども、一条の目的は全然達していないんですよ、はっきり言って。そして、投資銀行みたいなことをやって今回の金融ショックで多大な損失を出し、JAグループから二兆円近くの出資を仰いだという状況、それを私は言っているわけですよ。民間金融の知識がない人がトップに立ち続けて、そして巨大な金融商品を買い、多額の赤字をつくり、そしてグループから二兆円近い出資を仰がなきゃいけなかったと。それはどういうことかということが反省全然ないんじゃないかと思いますね、私は、一条とか持ち出す時点で。 それはおいておいて、ちょっと金融庁にお聞きしたいんですけれども、こういう民間の金融経験がない方が、農水省さんがおっしゃる農林中金は民間金融機関でございますので、この農林中金の理事を務める、理事長を務めることについてどう思われますか。役所の経験しかなく、民間の金融経験もない方がトップに立ち、多額の何十兆円という金融商品を買ったという状況、そして多額の負債を出しましたということ。ちょっと、是非教えてください、お願いいたします。
○政府参考人(三國谷勝範君) 御指摘のとおり、法の二十二条二項では、農林中央金庫の理事の要件といたしまして、業務を的確、公正かつ効率的に遂行できる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有する者でなければならないと規定されているところでございます。 一般論として申し上げますと、理事となるまでの経験や経歴等から法令上の理事の要件を満たしている者であれば、必ずしも民間の金融経験を必要とするものではないと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、農林中央金庫の理事の選任につきましては、法令にのっとり、まずは金庫が個別に判断すべき問題と考えております。
○藤末健三君 もう分かりました。そういう感じでなされるわけですね、やっぱり。 ただ、私はやっぱりおかしいと思います、正直申し上げて。民間金融経験がない方が民間の金融機関のトップに立ち、多額の損失を出しましたと。そして、退職金を要らないと一応おっしゃっているわけでございますが、そこにまた何かこういう新聞記事が出るような経営はやはり正さなければいけないと思います、私は。 それで、また、前理事長が辞められるときに退職金の支払は、もうもらわないということを言われたわけでございますけれども、私はちゃんと資料ももらっています、その事実関係をまず確認したいというのが一つ。 そしてもう一つは、これに関しまして、現河野理事長は五月の決算発表において退職金の支払凍結をおっしゃり、そしてそこで大事なことは、ただし収支・財務状況が良くなれば、そのときに系統に相談して支払について検討すると。将来経営状況が良くなれば退職金を払うんではないかというような前理事長に対する退職金の支払の将来的な含みを残されているんですけれども、この理事長、退職金をまず受け取らないと言われたのが事実かどうか、そして現理事長が支払凍結を将来解除するということをおっしゃったということについてどう考えられるか、教えてください。
○政府参考人(今井敏君) お答え申し上げます。 農林中央金庫の退職金につきまして、農林水産省としてお答えする立場にはないわけでございますけれども、委員から御紹介ありましたように、農林中金の決算を発表した際の会見におきまして河野理事長が発言をしております。それにつきましては、農林中金の役員の退職金といいますのは総代会の付議事項になっているわけでございますけれども、五月二十七日の会見におきまして、河野理事長は、六月二十五日の総代会の議案に退職金の取扱いについては提案しないというふうに発言したことは承知をしております。 また、凍結解除のことでございますけれども、それも同時の会見のときに発言をされていると承知しておりますけれども、その際に、私が受け止めておりますのは、凍結を解除する可能性を申し述べているのではなくて、その際にも、付議事項になっているものですから、中金だけで決めることはできず、会員に相談して議論していただいた上で決めるんだということを申し述べたのが趣旨ではないかというふうに私自身は理解しております。
○藤末健三君 そこまで調べるなら、ほかのところも調べてくださいよ。そんな自分たちに有利なところだけここで、国会の場で話をするようなことはやめていただきたいと思います。 それで、ちょっと新聞記事に戻らさせていただきますと、新聞記事にあります小林元次官、白須元次官は、農林中金の理事の条件を満たすものかどうか、教えてください。
○政府参考人(今井敏君) お答え申し上げます。 農林中金の理事は、先ほどから御指摘いただいております農林中央金庫法第二十二条第二項の趣旨を踏まえまして、農林中金が定められた手続にのっとって中金の判断として選任されるものであるというふうに理解しております。 したがいまして、個々の理事の選任について農林水産省からお答えする立場にはございません。
○藤末健三君 済みません、審議官、あなた法律ちゃんと読んでおいてくださいよ。農林中金が決めた理事は、農林水産大臣が事後的に承認することになっているんですよ、報告受けることに。そのときどう判断するかを聞いているわけですよ。そんないいかげんな法律論言うのやめてほしいよ。何考えているんですか。答えてください、もう一回。
○政府参考人(今井敏君) お答え申し上げます。 農林中金の役員が選任された場合には、法令に基づきまして農林水産省に届出がされることになっているということでございます。
○藤末健三君 届出を受けて、よろしいですか、審議官、届出を受けて、健全な経営に資するかどうかをあなたたちは判断できるんですよ、農水大臣は。それはどうなんですか。届出を受けて、おかしいと思って、それでほっておくということですか。答えてください、早く。余りにもいいかげんだよ。
○政府参考人(今井敏君) 基本的には、法令に規定されておりますのは、選任の一連の手続の最後の手続として、理事が選任されたときには農林水産大臣に届け出ると、その場合には、農林水産省としてはその届出を受理するということだと思います。
○藤末健三君 たしか八章ぐらいに監督という条項があるんですよ。この監督規定で対応できるはずです。それは調べておいてください。これはあれと一緒ですよ、ジャパンポスト、郵政の話と、はっきり言って。ですから、よろしいですか、経営の監督という観点から皆様は止めれるんですよ、それは。それを聞いているのに、何かいいかげんなことをお答えいただいて、もう本当に天下りポストを死守しているような感じに見えますよ、はたから。 官房長、最後です、これ。ちょっとお答えいただいていいですか。 この新聞記事に基づき、この新聞記事の内容、多分電話とかでいろいろ確認されたと思いますけれども、もう一度きちんと調査をすることをここで約束してください。お願いします。
○政府参考人(佐藤正典君) お尋ねでございます。御説明申し上げます。 こうしたここに書かれておりますような働きかけというようなことは行われておりませんので、今改めて調査ということは考えていないところでございます。
○藤末健三君 働きかけの問題よりも、私が申し上げているのは、国民の誤解を受けるようなこういう天下りの記事が流れたことなんですよ。働きかけだけじゃないです。将来的に天下りを受け入れるかどうか、いろんな問題があるじゃないですか。事実関係をきちんと調べるのは所管の大臣の責任じゃないですか、いかがですか。
○政府参考人(佐藤正典君) 所管の金融機関が適切に運営されることを管理監督していくのは、私どもの務めだというふうに思っているところでございます。
○藤末健三君 新聞の一面にこういう記事が出ること自体がもう適正じゃないという状況になっていると思うんですよ。その点いかがですか、官房長。これは適正な状況であると言えるんですか。
○政府参考人(佐藤正典君) 新聞の記事に載ったからどうするこうするということではないかというふうに存じますけれども、あくまできちんと所管の法人につきましての管理監督に努めてまいりたいというふうに思います。
○藤末健三君 申し訳ないですけどね、これだけ問題になっているんですよ、天下りの問題が。こんな新聞に大きく出たものに対して、いや、新聞記事だから私たちは知りませんよって、そんなので済むと思うんですか、本当に。 いや、僕は農水省の方々は悪いと申し上げていないんですよ。こういうことをきちんとしないから、真剣に働いている農水省の役所の方々がどれだけ嫌な思いしているか分かるんですか。あなたの、官房長の役割というのは、こういうものをきちんと正して世論に見せることじゃないですか。そして、役所の方々が安心して胸を張って働けるようにすることだと思いますけれども、その点いかがですか。仕事を放棄しているとしか思えない、僕に言わせると。官房長、もう一回答えてください。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明申し上げます。 この記事につきましては、記者会見等で次官等にもお尋ねがございまして御説明をしているところでございますし、省として考え方は外にお話をしているところだというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 もう時間もないので、ちょっと、宮澤副大臣に来ていただいていますので、質問させていただきます。 沖縄金融特区につきまして、今の金融特区の現状そして問題点をどう把握されているか、そして対応をどうされるか。 と同時に、私はもう一応自分で調べまして問題点等は理解させていただいているつもりなんですが、私は、やはりもう一度、自治体に検討委員会を置いて検討していただくんじゃなくて、もう一度、政府が主導して検討をもう一回やっていただくということをお願いしたいと思うんですが、その三つ、ちょっとお答えいただけますでしょうか。お願いします。
○副大臣(宮澤洋一君) 沖縄の金融特区の御質問でございますけれども、この特区は平成十四年に指定されて、鳴り物入りでスタートしております。 成果としましては、県の取りまとめによりますと、企業数が十二社、雇用者数六百十一名といったような進出がございますが、一方で、税の特典というのがございますけれども、残念ながら特典を使っている会社が一社だけという状況。法人所得の三五%減免というものが一社使っておりますが、一方で、もう一つ、投資税額控除の方は使っている会社がない。調べてみますと、市が建物等を提供しているというようなことで、なかなか直接投資に結び付いていない、しなくても済んでいるといった状況もあるようでございます。 鳴り物入りでスタートして、二年前に従業員二十名という基準を十名に下げて、その結果一社出てきていますけれども、役所の答弁で言えば、取りあえず二年前に変えたのでもう少し様子を見ようということになろうかと思いますけれども、鳴り物入りでスタートして、これじゃちょっと情けないなというのが正直な気持ちでございまして、おっしゃるように、内閣府に沖縄振興審議会が設置されておりますけれども、専門委員会もございまして、その辺でもう少し前向きに考えていかなきゃいけないなということで、少し検討させていただきたいと考えております。
○藤末健三君 是非、宮澤副大臣のイニシアチブで検討を進めていただきたいと思います。 実は、三月に沖縄に伺いましたら、いろんなことをお聞きしてきたんですよ。帰って調べると、やはり地方に預けられていて、なかなか中央政府が、担当の方々は一生懸命なされていると思うんですが、まだ完全に動き切れていませんので、私はやはり政府のイニシアチブで、同僚の喜納議員とかもいますので、ちょっとやっていきたいと思います。 時間が来ましたのでこれで終わらさせていただきますが、僕はもう本当に佐藤官房長に申し上げたいのは、官房長のお仕事はOBを守ることじゃないと思います、私は。今働かれている農林水産省の職員の方々、そして農林中金の方々が胸を張って働けるようにするのが私は官房長の仕事と思います。こういう問題、新聞の一面に出るような問題をきちんと片付けなくて、だれが胸を張って仕事ができますか。官房長、もう一度、自分の本来の仕事を思い出していただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。 ありがとうございました。
○大久保勉君 先ほど藤末委員のすごい熱のこもった議論がありましたので、これに関連して与謝野大臣に、質問通告しておりませんが、印象を聞きたいと思います。 いわゆる農水省の佐藤官房長のぬかにくぎみたいな受け答えに対して、どう思われました。
○国務大臣(与謝野馨君) 官房長は、多分御質問に自分の職責の範囲内で精いっぱいのお答えをされていたと思っております。
○大久保勉君 では、与謝野大臣は政治家として、同じ事例でしたらあなたはどう判断しますか。あなた自身がもし農水大臣でしたらどういうふうに判断するか。
○国務大臣(与謝野馨君) 農水大臣ではないんできちんとしたお答えができるかどうかは別にいたしまして、農林中金というのは、やはり結局は農民のものというのが最終的な私は姿だと思っております。そういう意味では、単協プラス県の信連、そういうものの中央組織として私は農林中金をとらえておりまして、やはり単協あるいは信連等々すべての方の意思が結集した形で農林中金の運営がなされるべきだと思っております。 農水省は、農林中金というのは歴史的に長い、やはり農水省の業務の範囲内のものでございますが、必要な監督はしなければなりませんけれども、必要以上の干渉もしてはいけないと。その辺のやっぱり節度というものが必要なんだろうと思っております。
○大久保勉君 節度が必要だということで、非常に見識ある言葉だと思います。 次に、この問題は決して農水省だけの問題ではなくて金融庁の問題でもあるということで議論したいと思います。 ここは内藤総務企画局長の方に質問したいんですが、実は手元に昨年の十一月十三日の財政金融委員会の議事録があります。農林中金に関しまして、金融庁の農林中金の担当者が約十年以上も農林水産省から出向されてきた方がやっているということです。余りにもおかしいんじゃないかということで、中川大臣はこういうことを発言されています。「これを見ていますと、ちょっと余りにも何か誤解を招きやすいので、金融庁の人事としては今後これ検討させていただきたいと思います。」と。十一月十三日の議事録がございます。 そこで、内藤局長に確認したいのは、今農林水産省の担当者は農水省の出身者ですか。──いやいや、官房長としての内藤総務企画局長です。これは極めて重要な問題です。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 当庁におきましては、現在、農林中央金庫担当の課長補佐に農水省からの出向者を充てております。
○大久保勉君 まだやっているんですか。昨年の十一月、大臣がこの委員会で替えると言ったのに、まだやっているんですか。
○政府参考人(内藤純一君) これにつきましては、昨年の十一月十三日の参議院の財政金融委員会におきまして、大久保先生から適当ではないのではないかと御指摘をいただきまして、中川前金融担当大臣より、誤解を招くおそれもあり、金融庁の人事としては今後これを検討させていただく旨お答えしているところでございます。 当庁といたしましては、職員の持つ多様な知識や経験を政策立案や監督等に反映させるため、各省庁との間の人事交流を行ってきておりまして、農林中央金庫の担当者も含め、それらの出向者については、それぞれの配置された部署の一員として、上司の指揮の下、しっかりと職務を遂行しているという認識を持っているところでございます。 他方、農林水産省の出向者を農林中央金庫の担当に配置していることは誤解を招くおそれもあるとの指摘もあることでございますので、当庁におきまして、それぞれのポストについて適材適所の人材配置がなされるよう、個々の職員の知識、経験にもかんがみまして最善の努力を行っているところでございますが、農林中央金庫の担当者につきまして、国会での中川前大臣の答弁も踏まえまして、適材適所の配置が行いやすい定期人事異動期におきまして適切に対応してまいりたいと考えております。
○大久保勉君 もう結局、大臣の言葉なんかどうでもいいんですよね。定期異動というのは今年の七月ですよね。ですから、去年の十一月に国会で審議して、何にも変わっていないということでしょう。 与謝野大臣に質問しますが、決して農水省だけの問題ではなくて、あなたの足下がこういう状況です。つまり、中川大臣の発言というのは全く重みを感じていないということです。どう思われます、こういった現状に対して。
○国務大臣(与謝野馨君) 多分、この議論の構造というのは、農水省の人が金融庁に来て農林中金の担当者をやると緊張関係がなくなるという、多分中川大臣の議論の立て方だと思いますけれども、やはり金融庁の側から考えれば、日本全体の金融を理解するためには、農林中金自体の知識も必要ですし、県の昔の信連の知識も必要ですし、単位農協の在り方に対する知識も必要なわけでして、農協全体あるいは系統金融全体に対する知識というものが実は不可欠であると私は思っております。ただし、農水省出身であるがゆえに、農林中金の在り方について緊張関係がなくなったり、手心を加えたり、物の考え方が緩んだりということは、あってはならないことだろうと思っております。 これは、担当者が農水省出身であるということをもって一括排除するという考え方は、私は正しくないんだろうと思っております。
○大久保勉君 与謝野大臣は、いつも性善説で、いつも部下に対して全幅の信頼を置かれていますが、性格としてはすばらしいと思いますが、いわゆる経営者としては失格だと思います。 じゃ、どういう現象が起こっているか、検証しましょうか。 上野前理事長が農水省に圧力を掛け、農水省が更に金融庁に圧力を掛けて、合同検査を盾に検査に対して抵抗していると、こういった観測もあるんですよ。つまり、共同検査を盾に金融庁が単独ではできないと。こういったことがありますが、このことに対してどう思われますか。(発言する者あり) じゃ、ちなみに、観測じゃないということで、金融庁は単独でこの半年間に検査をしましたか。理由は、さきの国会で、十一月、金融機能強化法で、農林中金に対して資本を入れるか入れないか、相当議論したと思います。最もホットな問題であったのに、どういうふうな反応をしたのか。検査をしたかしていないか、このことに関して質問します。
○政府参考人(畑中龍太郎君) お答えを申し上げます。 農林中金に対する直近の検査は、平成十九年十月十八日に予告を行いまして、十二月十日まで立入り、二十年の三月三日に検査結果を通知しております。それ以降は実施をいたしておりません。 検査の実施時期につきましては、検査業務を効率的、効果的に行う観点から、各金融機関の経営状況、前回検査からの経過期間、それと私どものマンパワーの制約等々、様々な要因を総合的に勘案をして決定しているところでございます。 それから、単独検査についてお尋ねがございました。これは、農林中金の検査につきましては、農林中金法八十二条の規定によりまして、私ども単独でこれを行使することを妨げないと、そういうふうに規定をされております。また、これまでにも、平成十一年当時のいわゆるコンピューターの二〇〇〇年問題、Y2K問題の際、同金庫のシステムリスク管理体制につきまして私どもが単独で検査を行った例がございます。 いずれにいたしましても、農林中金の検査体制につきましては、検査業務の効率性や金融機関の負担等を総合的に勘案し適切に判断してまいりたいと考えております。
○大久保勉君 単独検査というのは極めて重要でありまして、といいますのは、農林中金が普通の金融機関でありましたら、当たり前に金融庁が単独で入ります。それを特殊な金融機関にしていて、ところが、この特殊な金融機関はメガバンク以上にサブプライム証券を買って最大級の損失を出したと。こういったことに対して全く反省の色がないと思うんですよ。ですから、今後必要なことは、普通の銀行と同じような検査監督、担当者も含めて行っていくべきだと思います。 ところが、今日の藤末さんの質問で、どうして朝日新聞の一面に載るように農水次官天下り枠をつくるんですか。農林中金としましては、何とか単独検査で入ってほしくないと。ですから、農林水産省カードを使えるようにする配慮じゃないですか。こういったことを推測せざるを得ません。それに対して金融庁はしっかりと、これから単独で早急に入る、このことを表明してもらいたいと思います。与謝野大臣、与謝野大臣の言葉を聞きたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 金融庁は、必要な場合は法律で単独でも検査ができる権限を持っているわけですから、金融庁あるいは金融庁長官の下で、事務的に検査が必要であるという場合には、大臣とも相談する必要もなく役所として独自の判断で検査を行うと。これは、農林中金だけではなくすべての金融機関に対して、検査監督の権限は金融庁長官の下ですべてのことから独立をして判断をして行うべきものだと考えております。
○大久保勉君 分かりました。与謝野大臣の重い言葉を受け止めたいと思います。決して、前の中川大臣みたいに人事異動に対しておかしいということを言って結局は事務方は何もしなかったと、こういう状況にならないように、大臣自らが自分の問題として、自分の部下に対して適切に指導してください。当然ながら、いつ入りなさいというのは私は言えませんし、大臣も言えないと思いますが、半年、一年後、結果を見ましたら何をしたかというのはよく分かりますから、是非検証をしたいと思います。 続きまして、検査に関しましてこういう議論がありました。金融庁と銀行界の相互不信をどうやって払拭するか、そのためには金融検査に関して弁護士ら評価委員会のチェックをすると、こういったことを考えているということがございましたが、金融庁の参考人、このことに対して詳しいことを教えてください。
○政府参考人(畑中龍太郎君) お答え申し上げます。 私ども、金融検査に関しましては、金融機関の方から不信感あるいは誤解を受けることがないように、今後とも検査運営等についての考え方をきめ細かく説明をしていくということが大変大事だと思っております。またあわせて、現在取り組んでおりますベターレギュレーション、つまり双方向の議論や率直な対話にこれまで以上に心掛けていく必要があると思っております。 今御指摘ございました金融検査に関する第三者の点検あるいは評価ということでございますが、これはまだ現時点では具体的な枠組みを決めているものではございませんが、やはりベターレギュレーションの更なる浸透を図るための施策の一つといたしまして、外部の方々の目線で私どもの金融検査の取組状況の点検でありますとか施策の提言を行っていただくことは有意義だと考えておりまして、今後具体的な枠組み等について検討してまいりたいと考えております。
○大久保勉君 続きまして、OTCデリバティブの規制に関して質問したいと思います。 最近でしたら、例えば五月十三日にガイトナー書簡というのが米国財務省より出ております。また、EUの方では独自の規制をするような動きがございます。この点に関して詳しいことを説明してもらいたいと思います。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 まず、今先生言及されましたガイトナー財務長官の提案の発表でございますが、これは五月十三日に、リスクの低減、透明性の向上といった観点から、店頭デリバティブ取引に係る包括的な規制枠組みの提案を発表したところでございます。 同提案におきましては、店頭デリバティブ全体につきまして、まず標準化された取引につきましては中央清算機関による清算や取引所取引への移行を求める、第二に、清算機関により清算される取引以外のものについては取引情報処理機関への報告を義務付ける、三に、大きなエクスポージャーを有する業者について資本や証拠金の規制を含む健全性規制・監督を導入する、そして第四に、不公正取引等の防止のための措置を徹底するなどの内容が含まれておりまして、現在、同提案も踏まえまして、議会等におきまして店頭デリバティブの規制の在り方について議論が行われているものと承知をしております。 なお、EUにおきましても店頭デリバティブの規制に関しまして近々提案を発表するとの報道もございますけれども、この点についてはまだ詳細について承知していないところでございます。
○大久保勉君 いや、ここで注目しておりますのは、欧州もアメリカも、民間だけではなくて官民一体となってこの問題を解決しようとしています。サブプライム問題の敗戦処理という形でありましたが、最近は次の時代の金融システムのためのバックグラウンドをつくっていくとか、若しくは新しい取決めを作っていくということで非常に熱心なんです。ここに対して、日本政府及び日本の金融機関に関してはほとんど存在感がないという指摘もあります。 一つ心配なのは、例えばBIS規制、特に欧米によりまして、当時、日本の銀行のオーバープレゼンスに対して規制するということでこういった規制が出てきました。ところが、実際に規制ができましたら、日本の例えば中小企業融資等に対して多大な影響があったと思います。 ですから、私どもが今考えないといけないのは、欧米の規制に対して日本政府及び日本の民間金融機関ももっと入っていって、日本有利の新しい制度をつくっていくべきじゃないかと思いますが、このことに対しまして、これは大臣の御所見を聞きたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 先生御指摘のように、欧米の方が検討が先行をしている、そういう側面はございますけれども、やはり日本と欧米は若干事情が違っている。特に、取引量が膨大でシステミックリスクが懸念されているという点については日本と実態が異なると思っております。 しかしながら、いずれにしましても、新たな規制等、国際ルールに係る取組内容が確定している段階ではございませんけれども、先生御指摘のように、今後の進展いかんによっては我が国にも大きな影響を与え得るものでございますから、金融庁としても、こうした諸外国の動きが我が国の店頭デリバティブ市場に与える影響等も見極めつつ、国際的な議論には積極的に参加しなければならないと考えております。
○大久保勉君 一つ事実をお伝えしますと、例えばISDAというデリバティブの組織があります。その下に、OMGといいまして、オペレーション・マネジメント・グループというのがございます。具体的に店頭のデリバティブに関してどういう形で規制を加えていくのか、若しくは問題を解決するかといったものですが、事実上、この組織でもって新しい金融の在り方、いわゆるデファクトスタンダードが形成される可能性があります。ここで決まったことは、日本国内の例えば円金利スワップであったり、若しくは為替取引であったり、そこにも影響する可能性がありますから、きっちり日本の政府も入っていく必要があるということなんです。 ちなみに、このオペレーション・マネジメント・グループに関して、日本の金融機関はどこも入っていません。欧米の主要金融機関はすべて入っています。さらには、当局としましては米連銀、SEC、英国、ドイツ、スイス、それぞれの金融当局も入っています。 そこで質問したいんですが、これは質問通告していませんが、金融庁はこういったところに入らないかという申出はありましたでしょうか。もし御存じだったら。
○政府参考人(内藤純一君) このOMGそのものについて入るかどうかということについては、私は承知をしておりません。ただ、このOTCデリバティブの問題につきましては、例えば各国の金融・証券当局の集まりでございますIOSCOの場で鋭意検討を行われておりますし、それから様々なインフォーマルな場でも検討が行われておりまして、そこには私どもも参加をしたり、あるいは情報交換をしたり、意見交換をしたり、積極的に関与をしているところでございます。
○大久保勉君 積極的に関与しているということなんですが、民間の金融機関とか、若しくは海外の当局の方と直接話をする機会がありました。そうしましたら、日本の金融機関、特に金融庁、日銀も含めまして、ほとんど存在感がないと。特に金融庁はどういう方向に向いているか分からないと、もっとリーダーシップを取ってほしいというような意見もございました。 そこで次の質問に参りますが、これは大臣に対して質問します。 金融庁はどの程度頻繁に、例えば民間の金融機関、さらにはISDA等の関連団体と意見交換をしているのか。積極的に意見を聞きまして、国家戦略とか、若しくはいわゆる金融立国を提唱するんでしたらどういう形の市場をつくっていくか、青写真を一緒につくっていったらいいと思います。この辺りに関して、民間は非常に不満を感じているという指摘もございますが、大臣の御所見を聞きたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 金融庁では、市場や金融セクターの動向を素早く把握するために金融機関等との対話の充実に努めております。我が国市場における店頭デリバティブ取引に係る清算業務の提供に向けた取組に関しても、様々な機会をとらえて市場関係者と意見交換を行っております。 金融システムが抱える問題について、官民が共同して解決策を探っていく上でも対話は必要不可欠であると考えておりまして、今後とも積極的に市場関係者との意見交換を行ってまいる決意でございます。
○大久保勉君 是非実行してもらいたいと思います。 実は、財務省は結構民間との交流があります。一例としましては、国債の発行に関しまして国債の引受け懇とか投資家との定期的なミーティング、その中でいろんな民間の提案、投資家の提案が実際の国債の発行に生かされているという状況があります。ここは、もし分かったら教えてもらいたいんですが、金融庁は定期的に民間の金融機関と話をするような場はありますか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 私ども、各業態ごとの協会等がございますが、大体そういったところには月一回程度出かけまして様々な情報交換を行っております。それから、もちろんそういったフォーマルなもの以外に、様々な情勢あるいは様々な状況等につきまして、お互いに対話をしながら必要な把握等に努めているところでございます。
○大久保勉君 過去に不幸な事件がありまして、大蔵省等の接待事件とか、それに対する過度な反省のおかげで民間と役所の交流がほとんどなくなってきていて、ほとんど血の通った意見交換ができないという指摘もありますから、この辺りはいろいろ研究していく必要があるのかなと思っています。例えば、パワーミーティングということで朝食事をしながら業界の首脳と局長が話をするとか、若しくは昼食でいろんな投資家と話をするとか、そういったことで、いわゆる民間の知識を生かしていくことが是非必要じゃないかと思います。いかがですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) まさしく、現在私どもベターレギュレーションというのを推進しておりますけれども、ベターレギュレーションの四つの柱、それに基づきます五つの具体的な取組ということにつきましては、対話の促進あるいは情報の発信、情報収集の強化、こういったものを柱としているところでございます。 御指摘のように、様々な形でいろいろな民間の方々と現状等につきましてお話合いをすることは大変有意義なことであると考えてございまして、実は私どももいろんな各行とのトップヒアリング等も行いますれば、あるいは決算の状況についてもヒアリング等を行っているところでございます。 御指摘を踏まえまして、一生懸命頑張ってまいりたいと思います。
○大久保勉君 分かりました。是非頑張ってください。 続きまして、東京金融取引所の現状と課題に関しまして質問したいと思います。 今日はお忙しい中、太田専務にいらしてもらいまして、本当に御礼を申し上げます。 まず、東京金融取引所といいますのは、なかなかなじみがない人もいますから、どういうことをやっているかということで、もしよろしかったら簡単に御説明してもらえますか。必要だったら僕の方でしますが。
○参考人(太田省三君) 参考人として参りました東京金融取引所の太田でございます。 〔委員長退席、理事大塚耕平君着席〕 私どもの取引所は、今を去る二十年前、一九八九年に金利の自由化という当時時代が始まりまして、日本におきましても金利が変動すると、そうしますと、日本の国債を始め貸出しを含めまして金利の変動のヘッジニーズが必要だろうということで、当時金融界が中心になって、金利先物オプションのための取引所を設立したわけでございます。言わば金融先物の専門の取引所でございます。 その後、近年、今から四年前でございますが、いわゆる為替証拠金取引といったものについて、私どもの取引所でやはり金融先物の一つとしてFXの上場をいたしまして、その取引もやっておるというような取引所でございます。いわゆる現物の株でありますとか国債でありますとか、そういったものは取引をいたしておりません。
○大久保勉君 分かりました。 最近の日銀のゼロ金利政策はどう思われますか。特に、金利先物でしたら全く金利が動きませんから、ほとんど上がったり、もうからないんじゃないですか。
○参考人(太田省三君) 先生お話しのとおりでございまして、今、昨年来、日銀の金利引下げ、二回にわたりまして〇・一%になっておりまして、金利水準も低くなっておりますし、ボラティリティーもないと。ヘッジニーズも非常に低下しておりまして、取引数量は減っております。 〔理事大塚耕平君退席、委員長着席〕 現時点で足下で、本年度四月、五月の平均が一日で大体六万枚でございます。かなり減っておりますが、ただし、過去におきまして、金利のこういう日銀の政策というのは、ゼロ金利のときもございましたし量的緩和のときもございました。ゼロ金利時代を振り返ってみますと、大体一日平均六万枚の取引量ができております。六万枚につきましては、近時、平成十七年度でございますが、大体一日平均六万枚でございました。そのときには、ちょうどまだ、先ほど申し上げましたFXの取引が始まった初年度でございまして、いろんなシステムの償却でありますとかそういうFXの新事業に係りますフローの赤字をカバーいたしまして、当時六万枚で約十億円の経常利益を計上したということを御参考に申し上げたいと思います。
○大久保勉君 単純化しましたら、いわゆる金利と為替の二頭立ての馬車ということで、金利が力がなくなったら為替の方で引っ張ってくれるから何とか収益はもっていると。ところが、平成十九年の経常利益が七十七億円、平成二十年が二十八億円。ですから、やはり金利が動かなくなって非常に困っているという状況です。 さらに、もう一つ大きい問題がありまして、金融庁が最近、為替証拠金取引のレバレッジ規制を導入しようとしていると聞いています。ここでレバレッジ規制をされてしまったら、恐らくは、東京金融取引所としましては本当にもう利益の源泉がなくなって困るんじゃないかと思いますが、そのことで、まず金融庁に対して、レバレッジ規制に関してどういうことを行おうとしているのか、現状を教えてください。
○政府参考人(内藤純一君) 外国為替証拠金取引、いわゆるFX取引でございますが、これにつきましては、今お話ございましたように、内外の金利差が縮小してきております。したがいまして、店頭取引、取引所取引共にレバレッジを引き上げていく、高レバレッジ化が進展をしてきているように私どもとしては受け止めております。高レバレッジのFX取引につきましては、わずかな為替変動がございましても顧客が不測の損害を被るおそれがあること等から問題がございまして、証拠金規制を導入する必要があるというふうに考えているところでございます。 このため、個人顧客を相手方とするFX取引につきまして、取引所取引、店頭取引共通の規制といたしまして、想定元本の四%以上の証拠金の預託を受けずに取引を行うことを禁止する、こういうことを内容といたします内閣府令の改正案を現在パブリックコメントに付しているところでございます。 なお、この規制につきましては、公布後おおむね一年後にまず施行をするということでございまして、施行後一年間はまず二%、ですからレバレッジでいきますと五十倍でございますが、これ以内の経過措置を講じまして、その後一年たった上で四%、二十五倍に引き上げていく、段階的な対応をしていくということでございます。 これが、以上、内容でございます。
○大久保勉君 資料の二に詳しいことは付いていますが、来年までに五十倍、一一年度から二十五倍になるということなんです。 ところで、太田専務に確認したいんですが、東京金融取引所はこれと全く逆方向の動きをされていると思いますが、例えばこれまで三十倍であった倍率が五十倍、さらには百倍に上がっているということなんですが、その理由は何でしょう。
○参考人(太田省三君) 私どもの上場FXにつきましては、上場来四年近くになりますが、昨年の年末までは大体三十倍を上限といたしておりました。 ただ、御案内のリーマン・ショック以降、各国が金融緩和で金利を引下げいたしまして、いわゆるFX取引のうち高金利通貨、要するに金利差をねらうスワップポイントねらいの投資パターンということができなくなりまして、いわゆるキャリートレードの巻き戻しでございます。その結果、多くのFXの投資家はスワップポイントねらいで、長期保有ではなくて、レートのスプレッドねらいの短期売買を繰り返すというふうな投資パターンの明確な変化がございまして、私どもの上場物の投資家からも、是非レバレッジはこういう環境になったんだからもっと引き上げてくれという要望がございまして、そういう投資家の要望を踏まえて、しかしながら非常に高い倍率は問題がございますので、アメリカのNFAという全米先物協会の自主ルールであります百倍を限度としまして、しかも一律百倍ではなくて、ドル、ユーロ、ポンド、豪ドルについては百倍、スイス・フランとカナダとニュージーにつきましては五十倍、それ以外の対円通貨は二十倍、クロスカレンシーについては三十倍ということで、非常に弾力的な流動性に見合った構造の現在レバレッジを採用したということでございます。
○大久保勉君 もし金融庁がもうこれからは二十五倍しかいけないと言ったら、おたくにとりまして経営上の大問題じゃないですか。いろんな反論をされているんですか。
○参考人(太田省三君) 金融当局の方で投資家保護等の観点から監視委員会の検査を踏まえた結果としてそういう規制を導入されるということであれば、我々はその範囲内で適正かつ健全な運営をしていきたいと思います。 ただ、規制が掛かった後に私どもの上場物のFXの取引数量がどうなるかは、これはなかなか予断を許さない問題がございます。現在、私どもの証拠金残高の店頭FXも含めました全体のシェアは一五%ございます。ところが、取引のシェアは四%以下でございます。これの意味するところは、日ばかりの、一日だけの、翌日に持ち越さない、建て玉を持ち越さない日ばかりの回転売買が圧倒的に多いということでございます。この回転売買はレバレッジの高いほど非常に投資妙味があるわけでございます。 したがって、私どもとしましては、この規制が掛かりますと私どもの上場物よりも店頭のFXに大変大きな影響があるんではないかと思っております。その結果としまして、店頭FXから私どもの上場物の方に取引がシフトするんではないかというのが一般的な見方もございまして、これは全く分かりませんが、したがいまして、将来において私どもの取引数量はレバレッジ規制後にどうなるかということについては現時点では何ら懸念は抱いておりません。
○大久保勉君 今日は非常に金融庁に対しておとなしい発言をされていますね。二十五倍でもよろしいということの趣旨に見えていますが。 例えば、こちらのリベラルタイムという雑誌にこういう記事があります。これは、今回の金融庁方針は、市場を冷え込ませる一因として、元大蔵省事務次官で東京金融取引所の斎藤次郎社長は、高い倍率に対する投資家の需要はある、慎重な議論が必要であると。つまり、あなたの言っていることと斎藤さん、社長の言っていることは違いますよね。どっちが本当ですか。
○参考人(太田省三君) 行政サイドでは、いろんなマーケットの意見を御聴取いただいて慎重な議論をしていただくということは当然でございます。私がさっき申し上げましたのは、そういう規制が掛かった暁にはそれを前提にして適正な運営を心掛けていきたいということを申し上げたわけでございます。
○大久保勉君 あと、くりっく365にはもう一つ大きい問題があるんです。これは、大門委員がこっちの方を見ていますが、金商法の改正のときに不招請勧誘の禁止というのを私ども訴えましたが、先物取引だけは例外になったんですよね。その結果どういうことが起こっているかといいましたら、このくりっく365を取次ぎしている業者がたしか十六社あります。その十六社は、まず自分たちが電話攻勢でアカウントオープンをしたら、その後自分たちの持っているいわゆる店頭物為替取引の方に誘導するということも可能じゃないかと思いますが、この辺りの実態調査はいかがですか。金融庁若しくは太田さん、御存じだったら。
○参考人(太田省三君) 先生お話しの、私どもの取次業者は十六社ございます。このうち、ほとんどがオンラインの取引だけでございます。先生御指摘の勧誘につきまして、いわゆる対面、渉外あるいは電話による勧誘行為を行っている業者は十六社のうち五社のみでございます。しかも、このうち、先生が今御指摘のOTCのFXを兼業している会社は五社のうち三社のみでございます。この三社につきましては、証券取引監視委員会で既に何度も検査を受けておりまして、何らそういう指摘はございません。私どもの自主規制事務局の立入検査でもそういう事例は見付かっておりません。 一件だけ、平成十八年に私どもの業者の中で不招請勧誘の事例で検査で見付かった例がございますが、これは、いわゆる先生が今お話しの金商法の施行前でございまして、金商法の施行によって私どもは不招請勧誘から再勧誘の禁止になったわけでございます。再勧誘禁止になって以後におきましては、私どもの取次業者について、勧誘行為を含めまして、法令違反等の問題は一件もございません。
○大久保勉君 法令違反がないということは、実態が何もそういうことはなされていないということか、若しくは適切な取締りが十分に行われていないか、どちらかですが、是非前者であることを私は望みます。といいますのは、くりっく365に関しても日弁連は不招請勧誘禁止にすべきじゃないかと、こういった意見も根強くありまして、火のないところに煙がないということじゃないかと思います。 続きまして、このくりっく365に関しては、もう一つ行政の方から特別扱いがなされています。これは税金です。これは一部の民間団体とか若しくは海外の団体も指摘しておりますが、いわゆるくりっく365、上場物に関しましては、税金の取扱いは申告分離課税で二〇%です。ところが、店頭物の為替取引に関しましては、雑所得ということで、通常、最高税率が五〇%になります。ですから、非常に不平等じゃないかというような指摘がありまして、まあ今日は天下り問題はしないという約束ですから言いませんが、どうしても、いわゆる税を管轄している財務省との関係も何か変だなと思いますので、財務省に指摘しますが、どうして上場物だけが申告分離課税二〇%ですか。特に為替というのは非常に流動性が高いマーケットですから、極めて透明性高いはずですよ。質問します。
○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。 個人所得課税におきましては総合課税を基本としつつ、金融所得につきましては、一般投資家がリスクテークできる簡素で分かりやすい税制とする観点から、国際的な潮流も踏まえて、一律の税率で分離課税する方向で一体化を進めておるところでございます。 こうした中で、外国為替証拠金取引につきましては、かねてから投資家の被害等の社会問題もございましたが、金融庁において金融先物市場の規制強化等により適切な取引基盤が整備されたことを受けまして、平成十七年度税制改正において、先物市場参加者の拡大を図る観点から、取引所取引に係る所得について分離課税とする措置を講じたところでございます。 この問題、一体化の問題は、平成二十一年度税制改正法の附則では、個人所得課税の見直しの基本的方向として、金融所得課税の一体化を更に推進するということをお示しされております。私どもも、一般投資家が投資しやすい簡素で中立的な税制を構築する観点から、金融所得については一律の分離課税とする方向で引き続き検討を進めてまいりたいと思っております。この辺につきましては、金融当局ともよく御相談しながら、一般の投資家にとって分かりやすい税制をするという観点も含めて、これから積極的に検討してまいりたいと思っております。
○大久保勉君 いや、一般の投資家にとって分かりやすいんだったらもう非常に簡単で、上場物も店頭物も同じ分離課税ないし、若しくは雑所得に統一するということですよ。 与謝野大臣、これまでに関して、総括的な質問なんですが、くりっく365、いわゆる上場物為替先物に関して二つの有利性があります。一つは、店頭物に関しては、店頭為替に関しては、不招請勧誘ということで電話で呼び込みはできません、若しくは訪問ができないということなのに、くりっく365はやってもいいという特例があります。さらに、二点目は、税金上の取扱い、つまり分離課税二〇%でいいという特典があります。こう見ましたら、どうしていわゆる為替の先物だけを、くりっく365だけを優遇しないといけないのかということで、私は非常に疑問なんですよ。 最初に質問しました、いやいや、ここは、平成十九年のが七十七億円、平成二十年の経常が二十八億円、つまりゼロ金利で非常に利益が上がらなくなってきていると、為替の方にシフトして何とか利益を上げないといけないという状況だから、あうんの呼吸でこういった二つの優遇措置をしているんじゃないかといううがった見方がありますが、私はそうあっちゃいけないと思いますが、そのことに関して大臣は適切に、行政として適切に行うということを是非表明してほしいと思います。
○政府参考人(内藤純一君) 今の先生のお尋ねは、FXに関係いたします取引所取引とそれから店頭取引、その関係について、制度絡みの問題がございまして、どう考えていくかということもあろうかと思います。 それで、不招請勧誘の禁止規定というものにつきましては、金融商品取引法の扱いといたしましては、取引所取引につきましては、原則的に有価証券以外のデリバティブにつきましてこの不招請勧誘の規制というものは規制を掛けておりません。ただし、再勧誘の規制でございますとか、あるいは適合性原則といったようなものについて、この規制を課すことによりまして、投資者保護というものの実効性を確保するという体制を取っているところでございます。 税制につきましては、先ほど主税局長からも答弁がございましたように、今後の全体的な税制の見直しといいますか、そういったところの中で、枠組みの中でまた考えていかれるということでございまして、私どもといたしましては、店頭取引と取引所取引というものに何か制度的なゆがみというものが基本的には余りあることはよろしくないということで、他方、店頭取引につきましてやはり過去様々な投資家保護に大いに問題になるような、そういう事案も発生したという経緯にもかんがみまして、その辺りも十分考えながら、今後の制度の在り方について更に考えていきたいというふうに考えております。
○大久保勉君 いや、えこひいきはよくないと思います。また、店頭為替の業者の様々な不祥事があったということは、ここはきっちり金融監督、金融検査の方で処理すべき問題だと思います。ですから、基本的には、消費者、利用者にとってどの取引をしても基本的には同じという扱いの方が適切だと思います。 さらには、最大の問題点は、いわゆる東京金融取引所は不招請勧誘の禁止はありませんし、また公営ということで、いわゆる呼び込み自由の公営FXギャンブルと言われたら困るんじゃないですか。やはりレバレッジも適切にする。現在、百倍というものがありますが、もしかしたらこれが行き過ぎでしたら、金融庁の考えと平仄を合わせて将来的には二十五倍まで下げていくとか、こういったことを真剣に考えるべきだと思います。 続きまして、ここは新たな業務をやろうとしています。例えばCDS、クレジット・デフォルト・スワップのデリバティブの清算機関であったり、上場等がそうです。同じ取引を東京証券取引所も手を挙げています。金融界の人たちと話をしたら、どうしてこの東京金融取引所、つまりマネーマーケットとか為替しか扱っていないところがいわゆる資本市場の商品を扱うんだと、そういうノウハウがあるのかと、こういったことで相当厳しい批判がありました。金融庁に相談しても、いやいや、これは民間に任せているんだということで、自分たちが中に入って調整しようとしていないと、こういった問題がありまして、これは藤末委員が前回質問したことです。 実際に、東京金融取引所、具体的にCDSの上場等に関してどういうことをやろうとしているのか、計画等がございましたら教えてください。また、いつから開始するか。
○参考人(太田省三君) OTCのクリアリングの問題につきましては、背景はアメリカ、欧米の規制強化でございます。 私どもは、CDSにつきましては、もう六年前でございますか、平成十五年に、いわゆるCDSの上場物を上場した方がいいんじゃないかということで、これは金融指標に当たるということで検討をいたしました。ただ、当時日本のCDSのマーケットは非常に小さくて、なかなかビジネスとして成り立たないだろうということで上場は断念いたしましたが、当時金融機関の皆さん方の中から、参考値を是非、自分たちの取引の参考になる数値はできないものだろうかというふうな御意見がございまして、既に五年前から、私どもはJ—CDSということで十二の金融機関から毎日CDSの価格をいただきまして、百二十五にわたる日本の個別企業のCDS参考値を毎日私どものホームページで公表をいたしております。 そういうことで、CDSにつきましては大変昔から私どもは研究をしていたし、私どもの取引所は前にも申し上げましたように金融先物の専門取引所でございますから、そういうこともやっておりました。 さらに、OTCの大きな取引である金利スワップにつきましては、これも今から六年前に金利スワップノートというものを私たちは上場をいたしました。余り取引ができませんで、現在上場を休止しておりますが、そういうことで、OTCのいろんなデリバティブにつきましては、私どもの業務としてかねてから検討いたしておったわけでございます。 そこで、先ほど申し上げましたような今アメリカ発のOTCのCCPという中央清算機関の問題が出てきましたので、関係金融機関と一緒に検討会を立ち上げて、その取りまとめをやっと行ったという段階でございます。まだこれから規制当局のスタンスが欧米並みになるのかどうか、いろんな難しい問題がございまして、コンファメーションマッチングのインフラをどうするんだとか、それから一体清算参加者の財務基準はどうするんだとか、いろんな難しい問題が山積をいたしております。しかも、私どもは、これが本当に清算機関の民間企業の一つの機能としてビジネスに乗るのかどうかということは、最終的には私どもの取引所の取締役会の判断にもなるわけでございまして、現在は、全く、検討会の意見が取りまとめられてそれに基づいて私どもも具体的に検討していこうという段階でございまして、それ以上のものではございません。
○大久保勉君 ありがとうございました。あっという間に時間がたちまして、私の時間を終了しましたので、これで私の質問を終わりたいと思います。 太田専務、本当にありがとうございました。
○尾立源幸君 民主党の尾立でございます。 今日は、金商法と資金決済法、二法について最後の質問をさせていただきたいと思いますが、その前に、与謝野担当大臣、イタリア、お疲れさまでございました。 今回、また強行スケジュールの中で行かれたんですけれども、今は三役を兼務されているということでございますが、今度総務大臣になられた佐藤大臣も五役だということでございまして、大変だなと思っていますが、ちなみに与謝野大臣は、経済財政担当、また財務大臣、金融担当大臣ということで、一週間はどのような形で各お役所、出勤されているんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 幸いなことに、季節によって仕事が変わるということでありまして、予算のシーズンが終わりましたので、もう財務大臣の仕事はおおむね終わったわけでございます。 今の季節は基本方針二〇〇九を書いているところでございまして、それが今月の仕事と。来月になりますと、今度はシーリングをどうするかと。季節ごとによって変わりますので、何とか仕事をやっているところでございます。
○尾立源幸君 じゃ、究極の話、三大臣一人でもいいということなんですかね。とりわけ、金融大臣と財務大臣は一つにしても構わない、そんな御感想ですか。
○国務大臣(与謝野馨君) それは、財務省と金融庁を分けたときのいきさつがございますから、そのけじめはきちんと守るようにしなければならないと思っております。
○尾立源幸君 それから、もうすぐ、佐藤大臣の話でもあるんですけれども、郵政の株主総会が今月開かれるかと思うんですが、いつ開かれて、また、大臣、社長人事についてはどういう方針で臨まれるのか、教えていただければと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 株主総会は今月の二十九日に行われます。株主はただ一名でございまして、一応、国が一〇〇%の株主でございますから、大変淡々とした株主総会であると思っております。 私が今考えておりますのは、やはり鳩山前総務大臣が業務改善命令を出されております。また、委員会、記者会見等で幾つかの疑問点も出されております。これは、鳩山大臣の御指摘に対して敬意を表するという意味以上に、やはり国民に対する責任として日本郵政と総務省は、業務改善命令、それに対してどう対応するのか、あるいは鳩山大臣が委員会あるいは記者会見等で申し述べられましたいろいろな疑問点についてもどうこたえていくのかと。それを今総務省と日本郵政がやっているわけでして、そういうきちんとした手順を踏んだ上で国としてどうするかということを決めていくのが私は正しい手順であると思っております。 私は、総務大臣、最終的には官房長官と相談されると思いますが、まず第一段階としては、そのようなきちんとした物事の洗い直しをやっていただきたいと思っております。
○尾立源幸君 時間ももう迫っておりますので、きちっとその辺りはやっていただきたいと思うんですが。 報道によりますと、鳩山前総務大臣ですか、麻生総理から春ごろ新人事案の書簡をもらったと、こういうようなことが言われておりますが、与謝野大臣ももらったんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 私は、そのようなことは御指示を受けたことはありません。また、お手紙もそのような件でいただいたことはありません。
○尾立源幸君 分かりました。 それでは、今日午前中、厚生労働委員会との合同審査があったんですけれども、お話聞いておりますと、消費税に対する理解がなかなか進んでいないな。一点は、消費税の使われ方、財政赤字の穴埋めじゃないかというような部分、さらには消費税制度そのものの誤解、大きな誤解があるということ、さらには幾つかの様々な分野での問題点、やっぱり不公正、不公平だなと感じるような、納得できないなというような問題点が、たまたま医療の分野でございましたし、申告制度の問題等もあるかと思うんですけれども、この辺り、プラス当然税金の使われ方の現状の問題点等があってなかなか消費税引上げという話にはならないかと思うんですけれども、大臣、そのような幾つかの問題点等、今指摘したのがあるんですけれども、どう思われますか。一つ一つ、これやはりきちっとただしていってから消費税の議論がやっとできるような私は環境なんじゃないかと思うんですけれども、どのような御感想、お持ちになりましたか。
○国務大臣(与謝野馨君) 日本の財政が危機的であることは、多分党派を超えて認識されていることだと私は思います。それと同時に、日本の社会保障制度、年金、医療、介護等々もその持続可能性が大いに疑問視されているというのも、これは党派を超えての共通認識であると思っております。 しかしながら、新たな税制改革をやるために、また消費税を含めた税制改革をやるときに一番何が必要かといえば、やはり国と国民の間の信頼関係、国会と国民の間の信頼関係であって、やっぱりそういう信頼関係を構築して初めて税制改革というものが可能になり、国民に対する負担増もお願いできると、私はそう思っております。 そういう信頼関係を構築するというこの努力を政府もまた与党もやらなければならないというのが、私は仕事の第一であると思っております。そのことは大変難しい仕事でございますが、やはりどの党が政権を担うとしても、今後与党に課せられた、あるいは党派を超えた、国会に課せられた最も重要な私は仕事であるというふうに考えております。
○尾立源幸君 私も全くそのとおりに思います。国家の財政の責任を担う我々一人としても、正面から、言い訳ではなく、正々堂々とこの消費税が議論できるような環境を早くつくっていかなきゃいけないなと思って聞いておったところでございます。 そういうことで、本論に入らせていただきます。 前回質疑をさせていただいたときに、資金移動業者が倒産した場合、これ内藤局長になりましょうか、保全されている資金が速やかに消費者、すなわち利用者や事業者の元に返金されるような仕組み、あるいはすぐに手元に戻らないのであればその旨を消費者に周知するような仕組みが必要だと考えますが、これについてはどのような検討を前回の質疑から行われたのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 資金移動業者が倒産した場合、これにつきましては、利用者に対して債権の申出をすべきことなどを公示し、債権申出を行った者について権利調査を経た上で履行保証金の還付を行うこととなると。こうした公示措置による周知のほか、広報などを通じて利用者に対する周知が図られるよう、適切な対応をしてまいりたいと思います。 なお、一定の要件の下では、これらの手続の終了を待たずに利用者に対して仮払金の支払を行うといったことも検討してまいりたいと考えております。
○尾立源幸君 是非、利用者からいたしますと、その点、非常に深刻な問題でございますので、何かあった場合にはすぐに資金が利用者の元に届くように検討を重ねていただきたいと強く申し上げたいと思います。 それでは次に、金融商品取引法について移らせていただきます。 まず、ちょっと質問通告していないんですが、今回、指定紛争解決機関の設置がなされますが、この機関なんですが、法的な性格、つまり株式会社とか社団法人だとか、例えば特定非営利活動法人とか任意の組織だとか組合とか、いろいろあろうかと思うんですが、これ、どんな形態でもよろしいんですか。
○政府参考人(内藤純一君) いずれの形態でもいいというふうに考えております。
○尾立源幸君 分かりました。 それで、以前、二十年六月十七日に発表されました第三十七回金融トラブル連絡調整協議会「金融分野の業界団体・自主規制機関における苦情・紛争解決支援の取組みについて」、このレポートを拝見しておりますと、業界ごとに様々な支援機関が設置をされております。この分布状況でございますが、中には一か所というところから全国各地五十四か所等々、幅があるんですけれども、また人数についても、二名、専従者一名というところから数百名単位、いろいろ幅はあるんですけれども、この辺りの幅についてはどのようにお考えでしょうか。 抽象的にしか書いてないですね、今回。紛争解決等業務を的確に実施できる経理的、技術的な基礎を有することと、こういうふうな抽象的なことしか書いてないんですけれども、この辺りはどのように理解すればよいでしょうか。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 この裁判外の紛争解決機関について、また私どもがこれ指定を行うという形になるわけでございますけれども、これについては、基本的にはこの機能を十全に発揮できるような、そういう体制が整っているかどうかということを見て、それでもって指定をするということになっておりますので、形式的に何人以上であるとか、そういったものは基本的にはございません。 ただ、紛争解決委員という委員が最も重要な機能を果たしますので、少なくとも一名は弁護士の先生であるとか司法書士の先生であるとか、あるいは消費者問題の専門家であるとか、そういった人たちをその委員になっていただく、そういう体制できちっとした体制づくりができているかどうかということを審査をして指定をするという形になろうかと思います。
○尾立源幸君 分かりました。 それで、今回の金融版のADRをつくる際に、同じく平成二十年六月に出された金融トラブル連絡調整協議会の座長メモには、金融ADRには業界横断的機能が必要と書かれておりますが、この業界横断的機能の意味を御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(内藤純一君) お尋ねの金融トラブル連絡調整協議会の座長メモに記載されております業界横断的な機能という用語でございますが、これは座長メモの検討過程における議論に基づくものでございまして、ここでは、金融分野におきまして一つの紛争解決機関を設けること、あるいはまた複数の紛争解決機関の連携強化、苦情紛争の申出窓口の共通化など、様々な意味を念頭に業界横断的な機能という表現がつくられたものと認識をしております。 一方、同じメモの中に、より強固な、一般的、横断的といいますか、そういう紛争解決機関としては、統一化あるいは包括化といった形で更に将来的な展望として示されている、そういうイメージもございます。
○尾立源幸君 私ども民主党は、英国、イギリスのような業界横断的な金融ADR機関をつくるべきだと、このようにまず思っているわけでございますが、そういう観点から、今回の金融ADR、非常に不十分だと思っております。 そこで、なぜこのような不十分な結論が出てきたのかというところを調べましたところ、金融庁においては、この制度を検討する際に、規制の事前評価というのを行っていらっしゃるんですね。 皆様方のお手元の資料、配ったものでございますが、三ページ目でございます。規制の事前評価書(要旨)というやつを見ていただきたいんですけれども、この三枚目のものは、まさに金融ADR制度の創設について、幾つかの制度を比較検討するようなことをされているものでございまして、太い矢印で左側に付けてございますが、想定される代替案ということが私の申し上げたいことなんですけれども、まず事前評価におきまして、これから実施しようとする規制と代替案について、規制の費用、どのぐらい費用が掛かるか、またそれによって得られる便益を比較する、そして最終的に結論を出していくんですけれども、この規制の事前評価書においてどのような代替案が検討されたのか、御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 この金融ADR制度における今先生御指摘の規制の事前評価書でございますが、ここに今御指摘の想定される代替案というものがございます。これは、本案に対する代替案といたしまして、指定紛争解決機関の利用を任意とする案についての分析、検討を行っているものでございます。 〔委員長退席、理事大塚耕平君着席〕 そこで、本案と代替案を比較した場合には、遵守費用でありますとかあるいは行政費用等について大きな違いは見られませんけれども、指定紛争解決機関の利用を任意とする代替案では、より中立公正かつ実効性のある指定紛争解決機関による苦情処理、紛争解決の実施の面で本案と比較して便益の増加が小さくなるということで、本案の方が便益の増加が大きいというものでございます。 そこで、今先生御指摘の、これを代替案として採用した理由といいますか、それについてどうかというお尋ねでございますが、これについては、もちろん私どもとしては、将来の展望といたしまして、先ほど申し上げましたような包括的、統一的な金融ADRというものも十分検討に値する一つのプランであるというふうに思いますけれども、金融トラブル連絡調整協議会における長い検討をしてまいりました。約十年以上の検討、十二年ぐらいでしょうか、検討してまいりましたし、あるいは金融審議会でも長年検討してまいりました。 その過程で、やはり包括的な金融ADRを、今直ちにこれをつくるということは必ずしも現実的とは言えない。各業態様々ございますので、これを一斉に横に倣えという形で今スタートするというのは非常に難しい事情がございます。そういう議論も出まして、まずはできるところからできるだけ早急にやっていくのが現実的ではなかろうかということで本案を作ったということでございまして、その中で本案との比較においてはこういうような代替案を検討したということでございます。
○尾立源幸君 今局長、るる御説明いただきましたけれども、結局まず、義務付ける案と義務付けを任意にする案という、ある意味比較の対象にならないようなレベルのものを比較検討と称していらっしゃるんですよね。要は、もう全然レベルの違う話。当然、義務付ける方がレベルが高くて利用者の保護、消費者の保護につながるわけなんですけれども、最終的に、おっしゃったように、業界横断的なADR機関を設置するということに関しては比較の対象外とされて話をもう進められているんです。そういう理解でいいですか。
○政府参考人(内藤純一君) 私どもとしては、金融トラブル連絡調整協議会での検討、金融審議会の検討でもその可能性についてはかなり議論をしてまいりましたけれども、現段階においてはまだその問題について現実化するというのは時期尚早であるということで今回の法案になったということでございます。
○尾立源幸君 一方、もう一つ、規制の事前評価書、用意してあります四ページでございます。これは信用格付業者に対する公的規制の導入に関しての比較検討表なんですけれども、こっちの場合は、今回、金商法改正に盛り込まれた登録制とともに、新たな自主規制機関の設置が代替案として比較検討の対象になっています。 このように格付機関の際には新たな機関の設置が検討される一方、このADRの方では現実的ではないという理由で代替案にも位置付けられていないのは、そもそも最初から業界横断的なADR機関を設置する気がないんじゃないかと、このように見て取れるわけでございますが、いかがですか。
○政府参考人(内藤純一君) この格付会社規制に係るRIAでございますけれども、ここで示されている代替案につきましては、例えば欧州委員会が格付会社に関する規則案を公表した際に併せて実施した規制の影響度調査におきまして、IOSCOの基本行動規範や業界の自主改善案をベースとした自主規制や業界が自主的に策定した行動規範の遵守状況をモニタリングボディーがチェックするとの代替案を提示して検討を行っていたということもございまして、これを踏まえて策定したものでございます。諸外国の例を踏まえて策定したということでございます。
○尾立源幸君 先ほど述べましたように、イギリスにも、諸外国の例ということであれば、金融ADRはもうあるわけじゃないですか。これはもう十年以上議論しているとはおっしゃいますが、そもそもやる気がないんじゃないですか。じゃ、いつ、これからどういうスケジュールで考えていかれようと思っていらっしゃるんですか。
○政府参考人(内藤純一君) この問題につきましては、先ほども言及させていただきましたが、金融トラブル連絡調整協議会、これは様々な各界の有識者のメンバーの方に集まっていただきまして、非常に真摯な議論をしていただいております。 それで、まず、本案が成立をさせていただければ、まずは金融ADRを取り組んでまいります。その次に、まず、特に消費者団体の方々を中心にいたしまして、それぞれ業態ごとの金融ADRがございますと、どこに消費者が、トラブルを抱えた人たちがどこへ行ったらいいのかということが必ずしも分からないということで、窓口の共通化でございますとか、あるいは共通の窓口を受けた上で適切なADRに移送していくというようなことをまず円滑化をしていくという取組をいたしまして、そういう中から、更に発展的な、包括的、一括的なADRというものの将来の方向性を更に検討していきたいというふうに考えております。
○尾立源幸君 お話聞いていると、もう十年ぐらい掛かりそうな感じなんですけれども、我々は強くこの横断的ADR創設を主張させていただきたいと思います。 それでは、次の論点に移りますが、今度は会計基準の改正についてということで、お手元の資料の五ページでございます。 財務諸表の継続企業の前提に関する注記についての監査基準が改正されております。これまでは、二期連続赤字が続けば継続企業の前提に重要な疑義があるという注記をすることになっておりましたが、改正後は、財務の悪化に対して経営者がどう対応したか、またどういった経営計画を策定し、その中身がどうなるか、それを審査して判断する仕組みになっています。この改正の理由について御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) これまでは、継続企業の前提に関して、財務の悪化等が存在した場合に経営者の対応策によって状況が改善しているにもかかわらず注記をする実務が行われておりました。 今回の制度改正においては、注記の要否を判断するに当たり、経営者の対応策が状況を改善させる効果を勘案することにより、企業の財務実態に即した適切な注記が行われるようにしたものでございます。また、これは国際的な基準とも整合的なものとなっております。
○尾立源幸君 じゃ、この改正によって継続企業の前提に関する注記がなくなった企業はどの程度あるのか、また企業による対策が十分かどうかの判断は、これは監査人によって異なってくるわけでございますが、場合によっては開示が不十分になる可能性もあります。これについてどう考えるのか、判断基準を明確化することについてどう考えるのか、御所見をいただきたいと思います。 特に、今回二段階で、増資などの経営者の対応策があるかなしかというまず判断がございますし、改善の見込みがあるかないかと、こういうフローになっております。この点を御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 今回の改正は平成二十一年三月期決算の企業から適用されることになっておりまして、多くの三月決算の企業はいまだ法定開示資料である有価証券報告書を提出しておりませんので、継続企業の前提に関する注記がなくなった企業がどの程度あるのかということについて確たるデータは現在持ち合わせてございません。 ただし、民間の調査会社による数字がございますので、これを御紹介をさせていただきたいと思います。これによりますと、上場企業が四月から五月末までに取引所規則に基づき発表いたしました決算短信をまとめた資料によりますと、継続企業の前提に関する注記が解消した企業が五十九社、新たに注記がなされた企業が三十八社あるということのようでございます。 また、日本公認会計士協会の監査実務指針におきましては、継続企業の前提に関する注記の判断に当たりましては、資産の処分や新たな資金調達等による対応策が、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を解消し、又は改善するものであるかどうか等について検討するということとされております。 さらに、この今回の改正によりまして、企業の経営リスク情報が後退する可能性もあるのではないかというふうな御指摘、御趣旨であったかと思いますけれども、これにつきましては、今回の改正基準等の施行によりまして、従来の基準などの下で継続企業の前提に関する注記がなされてきたケースの一部につきましては、経営者の対応策等を勘案した結果、注記に至らない場合もあり得ると考えられるわけでございます。 ただし、そうしたケースでございましても、有価証券報告書における事業等のリスク等の欄でございますが、この欄におきまして一定の事象や経営者の対応策を開示いたしまして利害関係者に情報提供が行われるよう、開示に関する内閣府令を併せて改正しており、必ずしも情報開示の後退につながるものではないと考えております。
○尾立源幸君 この注記の変更も国際的な流れに合わされているとは思うんですけれども、これまでのように自動的に注記というふうに決定されるのもいかがなものかとは思うんですが、一つちょっと気になりますのが、この債務超過や二期連続の営業赤字などをどうやって解消していくかということなんですが、今、債務超過の場合は当然、一つは、増資や資産の処分というふうなことで、資金を含めて、資金繰りを良くしていくというようなことで対応できるかと思うんですが、もう一つ、二期連続営業赤字というと、これまさにビジネスの判断になってくるんですけれども、この辺りの判断はどのような指針が出ているんでしょうか。非常に主観的な要素で監査人も非常に厳しい判断が出てくるかと思うんですけれども。
○政府参考人(内藤純一君) 必ずしもそれについての決め手というような解答があるわけでございませんけれども、やはりその企業が今後の事業展開をする上における事業計画というものを出してもらう。それが関係者にも納得がいくようなものであって、かつ現実的な今後の展開に沿う、そういう計画であるというようなときには、それは十分信頼に足るものではないかというふうに考えられるのではないかと思います。
○尾立源幸君 相当企業の生き死にをこの監査人がまた握るような話でございまして、本当にこの改善の見込みに対する指針なり見解というのは何もないんですか。会計士協会からも何も出てないですか。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 先ほども若干御紹介いたしましたけれども、これも日本公認会計士協会の監査基準委員会報告書第二十二号の部分でございますが、いろいろ書いてございますけれども、監査人は、当該対応策のてんまつについて予測することはできないため、実施可能な範囲で例えば次の点を考慮して、当該対応策を検討することに留意するということで、資産の処分による対応策でありますとか、資金調達による対応策、債務免除による対応策ということで、特に債務超過の場合には債務免除を受ける計画の実行性、債権者との合意等、こういったことが一つのメルクマールになるのではないかと考えられます。
○尾立源幸君 いや、それは資金調達の話、債務超過を解消するための話であって、商売がうまくいくかいかないかの話じゃないんですよ。ですから、二段目の営業赤字改善の見込みがあるかないかというところ、全く何の示唆もそれではされないわけなんですけれども、もうそれ以上のものはないですか。
○政府参考人(内藤純一君) 先ほど申し上げましたように、今のところは、承知する限りにおきまして、公認会計士協会における監査基準委員会報告においては、資産の処分による対応策、資金調達による対応策、債務免除による対応策、こういった観点で整理がなされておりまして、将来の言わば営業面の収益、そういったものはどういうことになるのかということは必ずしも明確化しているわけではございません。ただし、先ほど申し上げましたように、その点につきましては、事業計画を出されたものにつきまして監査人において判断されると、その前に当然ながら経営者としてその現実性を判断するということになろうかと思います。
○尾立源幸君 そういう意味で、これまでより企業にとっては敗者復活のチャンスが増えているとは思うんですが、監査人にとっては非常に責任の重い判断が迫られるという、逆に監査人に判断を押し付けているという部分もございますので、そういう観点から、監査人の独立性について質問をさせていただきたいと思います。 当委員会でも議論させていただきました平成十九年の公認会計士法の改正の際には、次のような附帯決議を付けてあります、独立性について。 財務情報の適正性の確保のためには、企業のガバナンスの充実強化が不可欠であることから、監査役等の専門性及び独立性の強化、監査人の選任議案の決定権や監査報酬の決定権を監査役等に付与する措置について、引き続き真剣な検討を行うこと、このような附帯決議が付いておりますが、それでは法務省にお聞きしたいと思います。 監査人の権限、独立性強化等のために会社法を改正しなければならないと思いますが、そのようなまず理解でよろしいですか。
○政府参考人(團藤丈士君) ただいま御指摘のありました附帯決議でも触れられております監査人の選任議案の決定権、あるいは監査報酬の決定権を監査役等に付与する措置を導入するというためには、これらはいずれも会社法の機関である取締役や監査役等の権限の範囲に関する事項でございますので、こういった措置を導入することとなる場合には、いずれも会社法を改正することにより対応する必要があるというふうに考えてございます。
○尾立源幸君 当委員会におきまして、当院において附帯決議を付けさせていただきまして既に二年が経過しているわけでございますが、会社法を所管する法務省におきましては、これまでこの附帯決議に関してどういう検討を行い議論をされてきたのか、御説明いただけますか。二年間の経過をお願いします。
○政府参考人(團藤丈士君) ただいま委員御指摘の点につきましてでございますが、法務省といたしましては、これは公認会計士法等の一部を改正する法律案の国会審議の際に、これは具体的には衆議院の財務金融委員会における御審議であったかと記憶してございますが、当時の水野副大臣が御答弁を申し上げております。 その内容と申しますのは、会社法で新たに導入されました会計監査人の報酬の決定に関する監査役等の同意の制度について、関係団体等を通じるなどしてその運用状況を検討し、その結果において、会計監査人の選任や報酬に関する監査役等の同意の制度が実質的に機能しておらず、それによって会計監査人の適正な業務の遂行が妨げられていると認められた場合には、同意の制度が機能していない原因が何かということを見極めた上で必要な検討を行うという、そういう基本的な方針を御説明申し上げているところでございます。 私ども法務省といたしましては、この公認会計士法等の一部を改正する法律案に係る衆参の各財務金融委員会の附帯決議を踏まえまして、直ちに関係団体でございます日本公認会計士協会、社団法人日本経済団体連合会及び社団法人日本監査役協会に対しまして、会社法におきまして新たに導入されました監査役等の同意の制度につきましてその運用状況を把握したいということをお伝えいたしました。これらの団体におかれましては、多くの会社において平成十八年三月期の決算に係る定時株主総会を終えられました平成十九年七月以降、各団体でアンケート調査を実施していただいたところでございます。 そのアンケートの結果を見る限りは、会計監査人の報酬に関する同意の制度は一定の効果を上げておるということがうかがえるわけでございまして、その制度が実質的に機能していないということや、あるいは会計監査人の選任又は報酬に関する監査役等の権限が同意のみであることによって会計監査人の適正な業務の遂行が妨げられているといったような事情は認めることはできませんでした。 私ども法務省におきましては、これまでも数次にわたり監査役の独立性等を高めるための商法改正を行ってまいったところでございますが、先般、日本公認会計士協会から会計監査人の選任、監査報酬の決定についての提言がされたということもございますので、監査役等の独立性と専門性を更に高めるための方策や、それを踏まえました会計監査人の選任又は報酬の決定の在り方につきまして、今後とも実務の状況を把握しつつ、会社法におけます権限分配の在り方を踏まえまして、必要な検討を行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○尾立源幸君 平成十九年七月の調査結果で一定の効果があったということをお述べになりましたけれども、具体的な内容を教えていただけませんか、何をもって一定の効果があったというふうに判断されているのか。
○政府参考人(團藤丈士君) 具体的には、例えば日本公認会計士協会による調査結果での総括評価を拝見いたしますと、ここからは引用でございますが、現に監査役等と意見交換を行った場合には、その結果として監査事務所の見解に沿う額又はそれに近づいたとする回答がほとんどであり、監査役等との意見交換は報酬等の額の適正水準化に一定の効果があるという評価をされておると承知してございます。 また、日本監査役協会の調査結果を見てみますと、ここでは、最も多い回答が同業他社の報酬レベルなど比較参考情報が少ないというものでありまして、これが五一・二%となってございます。報酬の同意制度だけでは実務上十分ではないので、監査役に報酬決定権を付与することが必要であるとの回答の割合は八・三%にとどまっているという結果であると承知してございます。 それから、日本経済団体連合会におきます調査結果におきましては、会計監査人の報酬決定に対する監査役の同意の制度の導入によりまして会計監査人の選任に関する変更点があったとする企業は、全体の八%に当たる六社でございました。監査報酬額などの変更点があったとする回答が全体の一六%に当たる十一社となってございます。 いずれの調査結果からも会計監査人の適正な業務の遂行が妨げられているというふうには認めることはできなかったというふうに考えてございます。
○尾立源幸君 妨げられているとは認められない、よく分かります。以前より良くはしていったという認識は我々もあるんですけれども、それが不十分だというところで今議論しているわけでございますが、じゃ、なぜ最近また会計士協会からそのような新たな要望が繰り返し、今の調査結果とちょっと違うと思うんですけれども、それならもう要望出てこないんじゃないかと思うんですが、その辺りはどう御認識されていらっしゃいますか。
○政府参考人(團藤丈士君) 日本公認会計士協会の今回の提言、要望につきましては、私どもの理解するところでは、これは会社法の立案に当たって法務大臣が諮問しておりました法制審議会の部会などにおきましてもこのテーマは議論の俎上にも上ったところでございまして、その当時から日本公認会計士協会としては一貫して今回の提言に示されたようなお考えを披瀝しておられたと承知してございます。それを今回、更なる検討を加えられて一つの提言としておまとめになったというふうに考えておるところでございまして、私どもも、こういう提言がなされた背景、現在における実務の状況を更に把握していく必要もあるというふうに考えておるところでございます。 〔理事大塚耕平君退席、委員長着席〕
○尾立源幸君 一貫して主張されているということなんですけれども、十九年からはその提言の内容は変わっていないはずなんですよね。だから、根底にはその問題がずうっと横たわっておりまして、抜本的な解決がなされていないという私は認識なんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(團藤丈士君) 先ほどの答弁と繰り返しになることを恐れますが、私ども法務省といたしましては、先ほど来申し上げておりますように、実務の状況をしっかりと把握しました上で必要な検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○尾立源幸君 そもそも論に戻りますが、附帯決議を付けたときの水野副大臣の衆議院でのその答弁が根拠になっていると、これを見直すか見直さないか、ということでよろしいですか。
○政府参考人(團藤丈士君) 当時の水野副大臣の答弁で示されました基本的な方針にのっとりまして、現在検討に臨んでおるということでございます。
○尾立源幸君 先ほど大久保議員が、中川財務大臣の当時の答弁に関しては全然進展がないのに、今回はそちらの水野副大臣の答弁を根拠に一生懸命頑張っていらっしゃるということでございます。非常に扱いが違うのだなと思うんですけれども、逆に言うと、副大臣が前向きに検討すると言えば進むわけですね。
○政府参考人(團藤丈士君) 副大臣は、国会での答弁をされるときには、それは省としての方針を踏まえて答弁をされるものと承知してございます。したがいまして、副大臣が国会で答弁をされた省の方針に従って私どもが検討を進めていくということは当然のことかと考えてございます。(発言する者あり)
○尾立源幸君 今声が出ましたけれども、省の方針を副大臣が代弁するんですか。我々の理解では、副大臣が答弁をしてそれに省が付いてくると、こういう理解なんですが。
○政府参考人(團藤丈士君) まず、省の代表者と申しましょうか、代表すべきは大臣であると。副大臣は、大臣を補佐されるお立場だと承知してございますが、大臣の命に従いまして国会で大臣に代わり御答弁をされるという場合には、当然、大臣の御意向というものが反映されているものと。大臣の御意向というのは、それこそがまさに省の考え方ということだろうと理解してございます。
○尾立源幸君 先ほどの十年の話もそうですけれども、こちらが副大臣なりで答弁した方が早そうですので、それをもう数か月ぐらい待ちたいと思っております。 それでは、緊急保証制度について最後にお伺いをしたいと思います。 緊急保証制度についてお聞きさせていただきたいと思いますが、この制度による融資が回収不能になった場合、八〇%は信用保険で、一六%は保証協会連合会、四%は保証協会が負担することになっております。責任の分担割合が八〇、一六、四ということなんですね。 問題は、この保証協会連合会が負担する一六%は、国からの補助金で造成されております経営安定関連保証等特別基金、これが原資となっているということでございますが、残高は現在どのぐらいあるんでしょうか。
○政府参考人(横尾英博君) お答え申し上げます。 委員御指摘の経営安定関連保証等特別基金の残高でございますが、二十一年三月末で約八百三十億円となってございます。これに先般成立をいたしました二十一年度補正予算分を合算をいたしますと、千五百億円超ということになります。
○尾立源幸君 それでは、千五百億超ということでございますが、経営安定関連保証等特別基金は、この緊急保証制度以外の通常のセーフティーネット貸付け、具体的に言うと一号から六号まで、緊急保証制度は五号でございますが、の損失補償も行わなければなりませんが、緊急保証制度が始まる以前は年間でどの程度この基金を取り崩していたのか、実績を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(横尾英博君) 緊急保証制度は平成二十年の十月末から開始をしてございますので、平成十九年度の実績を申し上げますと、この特別基金から百四十五億円支出をされてございます。
○尾立源幸君 それでは、今後の話でございますが、仮に緊急保証制度の実績十一兆円、よろしいですか、十一兆ぐらいということでいいんですかね、の一〇%が回収不能になれば、保証協会連合会では千六百億円の負担になり、通常のセーフティーネット貸付けの損失補償も合わせると将来的には資金が不足する可能性があるんじゃないかと思いますが、その場合は損失負担はだれがどのように行うのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(横尾英博君) 緊急保証を含めましてセーフティーネット保証などから損失が生じた場合には、今の経営安定関連等特別基金から損失の補償金を各信用保証協会に支出するということでございます。 今委員御指摘の計算ございますが、今後この損失補償に必要な額というのは、実際どれぐらい代位弁済が起こるか、回収がどのぐらいになるかということで異なるわけでございますが、仮に今後とも景気が悪化をして、あるいは保証の規模が増えるという場合に更に国費が必要となるという可能性も当然あるかと思います。 私ども経済産業省といたしましては、経済状況あるいは損失の状況を見ながら、引き続き必要な予算は手当てしてまいりたいというふうに考えてございます。
○尾立源幸君 そうすると、基金がたとえなくなったとしても、すべてこれは国がまた新たな基金を積んで面倒を見ると、こういう理解でよろしいんですか。
○政府参考人(横尾英博君) 代位弁済が起こりますのは、今の緊急保証後直ちに起こるわけではなくて、将来、経済状況にもよりますが、起こるわけでございまして、その状況あるいは損失が現に出るのを見ながら、問題が起こらないように必要な予算については手当てをしてまいりたいというふうに考えてございます。
○尾立源幸君 じゃ、その辺もしっかりウオッチをしていっていただきたいと思います。 以上、私の質問を終わらせていただきます。
○大門実紀史君 大門でございます。 今日は店頭デリバティブについて何点かの質問をしようと思いましたけれども、大久保さんと全くダブっておりますので、もうきっぱりやめにして別の質問をしたいと思いますが、ただ、さっき、FXのレバレッジが百倍ですか、あれはびっくりいたしましたけど、ああなるとギャンブルの世界で、もうパチンコ業界と変わらないですね。ギャンブル性高めて人をはめ込むみたいなところがありますから、金融庁、早くきちっと対処してほしいなということを申し上げておきたいと思います。 資料をお配りしておりますけれども、今回の法案審議では、金融における利用者保護、借り手保護がテーマということでございますけど、この点で最も問題が発生しているのが、もちろんバックに銀行業界があるわけですけれども、貸金業、ノンバンクの世界でございます。ちょっと看過できない問題が起きましたので質問しておきたいと思いますけれども、政府の規制改革会議が貸金業法改正完全施行に圧力を掛けているという問題でございます。 政府の規制改革会議については、オリックスの宮内さんのことがあって、この規制改革会議を通じて規制緩和を推進して自分たちの企業にもうけ口を開くということで厳しい批判があったばかりでございますけれども、自民党のあの尾辻さんも、こんな会議なくした方がいいということを本会議で言われているような問題で、民主党さんもうちも、何度もこの会議については厳しく指摘、批判をしてきたところでございますが、この規制会議で良くない役割を果たしてきたのは別に企業の関係者だけではございません。有識者の肩書で入っている学者さんたちも同じような役割を果たしております。 今まで様々な問題で、必ず政府とか業界寄りの、私たちから言えばもう御用学者というような方が、見てきたわけですけれども、一般に、学者の方々が自由に発言をされてそれを国会が参考にするというのは私も大切なことだと、それは思っているんですけれども、ただ、一部には政府の委員の肩書が付いたり、また特定のある業界を擁護すると途端に、その業界からの講演、お願いすると、講演の回数が増える、講演料も上がると。原稿の依頼も増える、原稿料も上がると。そういう中で、本職の大学の先生の給料の何倍もそれで稼いでおられる学者の人たちが実際におられます。学者の世界もきれい事ではないということでございます。 そういういろんな業界がありますけれども、業界はそういう学者、研究者をそういう形で組織をして取り込んでいくわけですね。これは今までもやられたことでございますけれども。そういう方が政府の政策決定に絡んでくるとなると、これはもう一つレベルの違う問題で、私はある種の受託収賄的な要素も色濃いというふうに思っております。 それを前提にちょっと規制改革会議の具体的な話をしたいと思いますけれども、お手元にお配りいたしましたのは去年の十二月二十二日に出されました規制改革会議の第三次答申、二十七日に閣議決定をされております。中身は全部言いませんけれども、いろんな見解があるいろんな見解があるということを書いてありますけれども、要するに金利下げるなと、貸金業法改正見直せというふうなことに結論を持っていくためのそういう見解が、見解見解ということで繰り返されております。与謝野大臣も大変尽力されまして与野党一致で行ったあの貸金業法の大改正に、根拠のない一方的な見解を付けて、いちゃもんを付けているというふうなものでございます。 実際にいろいろ調べてみますと、この見解というのは何なんだろうと。書いてある見解はもう言い古された、やみ金が増えるとかいろんなことが書いてあるんですけれども、どうやって作られたのかといいますと、去年の六月から十一月まで、内閣府の規制改革会議が十三人の方にヒアリングをやりました。ここにメンバー表ももらいましたけれども、まあ率直に言って、一人一人名前までは言いませんけれども、サラ金業界のちょうちん持ちのような人ばっかり呼んで話を聞いているわけでございます。唯一アリバイづくり的に、この貸金業法の完全施行を求めておられる第一人者であります宇都宮健児弁護士さん呼んでいますけれども、宇都宮先生の意見は一切入っておりません。一方的なものだけで見解がこういうものだというふうに集めて、言いたいことは貸金業法の再改正や制度の在り方を早急に改めて見直せと、そして取りあえず、具体的には三枚目にありますけれども、金融庁に実態調査しろと、これは金融庁と合意したというふうなことになっているわけでございます。 これはどういう経過で金融庁と合意したのかも調べてみましたら、去年の十二月一日ですね。規制改革会議に慶応大学の先生で中条潮さんという方が規制改革会議委員でいらっしゃいます。その中条先生と、ちょっとかわいそうなので名前は言いませんけれども、内閣府の政策企画調査官のY君というふうにしておきますけれども、実はこのY企画官は、私のレクに対して平気で事実を隠すと。後から事実が出てくるとか記憶がないとか、うそもつくということで、私、初めてこんな役人と会いましたけれどもね。まあイニシャルだけにまだ若い方ですからしておきますけれども、なかなかいい度胸をしているなと思いますけれども、こんな人は初めて会いましたが、そういう人でございます。この中条教授とY企画官に呼び付けられたのが、金融庁の課長補佐のこれはH君というふうにしておきますけれども、このH君は何でも正直に話す大変いい男でございまして、本当に三國谷さんとか内藤さんはいい部下を持たれたなというふうに思います。 それで、ちょっとお聞きしますが、その部下に恵まれない内閣府の室長に聞きたいというふうに思いますけれども、結果的に、ここにありますとおり金融庁が合意をしたのは、実態調査をしますと。これは、まあこんなことぐらいはいいと思うんですけれども、実はそうではなくて、そのときに中条先生やこのY企画官は、金利下げるなと、貸金業法の再検討をしろと、それを盛り込めということを金融庁を呼び付けて強く求めたんではないですか。
○政府参考人(私市光生君) 議論の詳細については存じ上げておりません。
○大門実紀史君 私は皆さんの部屋からもらったんですよ。事前に、今配ったやつとは違う文書を。実はこれで金融庁を呼んで交渉したんだと、金融庁にこれでやれと言ったんだと。それには、調査の後、調査した上で見直せと、規制の在り方を含め貸金業法、貸金業制度の在り方について検証を行って早急に必要な措置を講じろと。その部分は、金融庁はのめませんと言って断ったんですよ。だから、調査だけになったんですよ。何で知らないんですか、それを。
○政府参考人(私市光生君) 当初案につきましては、改正貸金業法が貸金市場に与えた影響を調査分析することにより、上限金利規制や貸出総量規制等の規制の在り方を含め、改善すべき点について総合的に検証を行い、可能な限り早期に結論を得て、必要な措置を講ずべき旨であったというふうに理解しております。 それが、その後会員側と金融庁の間で案文折衝をした結果は、現在の答申に記載されたとおり、改正後の規定の実施状況、貸金業者の実態、市場の実態等について実証的な観点から調査分析すべきであるという内容で合意に至ったというふうに理解しております。
○大門実紀史君 だから、そういうことを求められたんですよ。分かってますか、この時期どういう時期だったか。このころちょうど衆議院でも参議院でも議論があったんですよ。与謝野大臣は国会答弁で、貸金業法の円滑実施に向けて努力するということを何度も答弁されている時期でしたし、前大臣もそうですよね。その時期に、皆さんは勝手にですよ、各大臣が言っていることと違うことを金融庁に、この答申に盛り込もうと思って勝手なことをやったんですよ。その意味は分かってるの、本当に。 先にちょっと言いますけれども、この先生、どういう方かということで、次の資料に、中条潮さんですね、クレジットエイジという雑誌がございます。これは日本消費者金融協会、サラ金の団体が発行する雑誌でございます。こういうのにしょっちゅう出てくる方でございますけれども、これ幾ら原稿料もらったのかと思いますけれども。 その次のところに福井秀夫さん、政策研究大学院大学の福井秀夫教授も載っております。これも同じ雑誌でございます、サラ金の雑誌でございますけれども。この方は更にこういうことを言っているのです。この下の方に傍線引いてありますけれども、この答申を閣議決定させたことというのは、「要するに今回の閣議決定は、政府として一定の軌道修正だと受け止めていただいて結構です。」と。これ何様なんですか、この人は。政府はこんなこと言ってませんよ、だれも。そんなときに、この業界、政府の代表のような言い方で、規制改革会議の一員にすぎない、この人も一員ですけど、がこんな勝手なことを言っていいんですか。 ちょっと与謝野さんに聞きますけど、政府は、何か貸金業法の改正、軌道修正されたんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 一切考えておりません。
○大門実紀史君 大臣がこうおっしゃっているんですよ。これ、訂正させてください。この先生、同じ雑誌の中で政府を代表して言っているんですよ、勝手に、軌道修正と考えてもらっていいと、業界に対して。この雑誌の中で、そうではありませんでしたと訂正させてください。
○政府参考人(私市光生君) この記事につきましては、政策大学院大学教授の福井秀夫氏が書いたものというふうに理解をしております。
○大門実紀史君 これ読めないの、あなた。あなた読めないの、これ。 そうじゃないですよ。規制改革会議の委員の福井さんとして、政府はということで、自分たちは委員だから、政府はということで、業界に対して、貸金業法改正、軌道修正したんだと、そう受け止めてもらっていいと言っているんですよ。読めないの、これ、ちゃんと。こんなもの、個人的なものじゃないじゃないか。
○政府参考人(私市光生君) これは、政策大学院大学教授の福井秀夫氏が、政策大学院大学教授という肩書でインタビューに答えたものというふうに理解しております。
○大門実紀史君 委員長、ちょっときちっと答えさせていただけますか。
○委員長(円より子君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(私市光生君) ここは、昨年末の規制改革推進会議答申の具体的施策におきましては、政策提言として、政府に誠実に対応を求める事項として、金融庁とも調整の上、貸金業制度等の在り方に関連し、平成十八年の貸金業法等の改正後の規定の実施状況、貸金業者の実態、市場の実態等について、実証的な観点から調査すべきである、分析すべきである、調査分析すべきであると内閣総理大臣あてに答申し、これに対して、答申に示された具体的施策を最大限尊重するものを閣議決定をしたものでございます。 また、本年三月には、答申を受けて、規制改革会議の推進のための三か年計画を再改定し、実証的な観点からの調査分析を遅くとも二十一年度実施をする旨、政府として閣議決定したものと理解しております。
○国務大臣(与謝野馨君) 要するに、貸金業法というのは、我が党内でもさんざん議論がありましたし、国会でもいろんな議論があった末に関係者が随分苦労しながら成立させたわけでございます。 これはやはり、最高裁の判決を受けて、徐々に貸金業法の改正の必要性が認識されてできた法律であって、規制改革の一員が、たとえ学者であろうとも、このような発言をされるということは僣越極まりない。しかも、これが業界の雑誌であるということが余計その僣越さを際立たせていると私は思っております。
○大門実紀史君 今のお言葉でもう聞きませんけれども、十分反省してもらいたいのと、もう一つは、済みませんよ、このままで。この方々の講演料、原稿料、全部調べますよ、これをやり続けるならば。民間の方なのでそれほど、まあ今日は訂正してくれればいいと思ったのに、そんなに守るんだったら徹底的にやることになりますよ。そういうことも、今日は警告だけにしておきますから、民間の学者なのでね。しかるべき対処をしてもらいたいと思います。 ついでにといいますか、もう一枚目に、かの日本振興銀行の、同じところ、同じ雑誌に平さんのことも出ているので、これはもう既に三月に御指摘したとおりでございます。前田雄吉議員みたいにならないように気を付けてもらいたいということで、これは見ておいてもらえればというふうに思います。 残った時間ですけれども、もう一つ大変な問題が起きていますので。日本振興銀行の問題でございますけれども、日本振興銀行の責任者は木村剛さんで、郵政の西川さんと同じく竹中路線の象徴みたいな方でございますけれども、日本振興銀行はSFCGから大量の過払い金が含まれている債権を譲渡されて、それで今債権回収を日本振興銀行がやっているということで、これもマスコミにも度々出ている大問題でございますが、振興銀行が、犯罪集団と言ってもいいと思いますが、SFCGから債権を受けて、いろんな手口で債権回収をやっております。 これはもう、ちょっと具体的な手口を御紹介しないと金融庁も動きづらいと思うので。実は、この前の土日に弁護団の方々が相談をやられて、大量にいろんな事例が、振興銀行ですよ、SFCGじゃありませんよ、振興銀行の回収ですよ、あります。私の部屋にも大量に相談が来ております。ここに資料があります。一番ひどいのだけ今日は御紹介します。 資料の最後の二枚がそうなんですけど、要するに、これは千葉県の市川市の方の事例でございますけど、資料の一枚目は、これは振興銀行が、Aさんとしておきますが、Aさんに請求した資料ですね。これはSFCGから債権を引き継いで振興銀行がAさんに請求しているんですけれども、要するに七百万近く、七百万ちょっと払いなさいということで、振興銀行がこのAさんに請求している資料が一枚目でございます。二枚目ですけれども、これは同じAさんの資料ですけれども、SFCGの中でどうなっていたかというと、一番下の欄を見てもらえれば分かりますけれども、残元金も過払い利息も含めて合計六百九十五万四千円、これはもう過払いになっていたと。本来、これを返してもらわないといけない人に、Aさんは返してもらわないといけないんですけれども、そこに対して振興銀行は七百万も請求をしているという生の資料でございます。 これは、日本振興銀行はサラ金ではありませんよね、一応銀行の免許を持っているところでございますよね。こういうところが、仮にも銀行がこういう、架空請求ですよ、これ、分かっていてやっているんですから。架空請求で詐欺ですよ。こんなことをやっている銀行は初めて見ましたけれども、こんなことを許していていいんですか、金融庁。
○政府参考人(三國谷勝範君) 利息制限法につきましては、様々な最高裁判決がこれまでも出ていると承知しております。 民事上の権利義務関係でございますが、個別事案についての言及は直接は差し控えさせていただきたいと思いますが、やはり金融機関が必要な法令等の遵守体制や内部管理体制を構築し、業務の内容及び方法に応じた適切な顧客説明体制、あるいは顧客との取引関係につきまして顧客の理解と納得を得て問題の解決を図る体制を整備することが重要であると考えているところでございます。 一般論として申し上げますと、金融機関の法令遵守や顧客保護に向けた体制の状況等について問題があるとの指摘を受けた場合などには、必要に応じヒアリングや報告徴求を行うとともに、必要に応じ適正な業務運営を促すこととしているところでございます。
○大門実紀史君 三國谷さん、言っておきますけれども、これは一般的な、口頭で言っているのではなくて具体的な資料をお見せして言っているんで、一般論にしないでほしいんですよ。これ現物ですから。これ、コピー配っていますが、ここに本物ありますからね。 もう一つはもっとひどい事例でございます。 これは岐阜県の中小業者の方でございますけど、SFCGとの取引は三年くらい前からで、利息は二七%取られていて、現在のSFCGとの債務残高は一千万円くらいだったわけでございます。それが振興銀行に、その一千万くらいというのは、実は利息制限法で引き直し計算しますと実際には元本は七百五十万くらいに、利息制限を超えた利息がありますので、実際には七百五十万円くらいなんです、一千万円と請求されていますけれども。 それが振興銀行に渡りまして、振興銀行は何をこの中小業者の、仮にBさんとしておきますが、Bさんに言っているかというと、一千万ということを認めれば、認めれば、それで借換えの契約を結べば利息は下げてあげますよと。一千万を減らさないで、本当は七百五十万でいいんですけど、一千万を下げないでならば、で借換えすれば、契約を違うものにすれば金利は下げてあげますよと言っています。もしも利息制限法で引き直し計算して元本を下げろという要求をするならば、この債権はSFCGに返すと、同時に事故扱いにすると、そして保証人からいただくと、こういうことを、振興銀行ですよ、SFCGならこんな手口いっぱいやってきましたけど、振興銀行がこういうことをやっております。 中小業者、中小企業にとっては、保証人に迷惑掛けたくないし、事故登録されるとほかの銀行からお金借りられなくなるし、事業がうまくいかないしということで、やむなくこのBさんは借換えに応じました。これ、ひどい話だというふうに思います。これはもう詐欺、さっきのは詐欺ですけど、通り越してもう脅迫ですね。脅迫です。 こんなことをいつまでもやらせておくのかというふうに思いますが、一般論じゃなくて、具体的な話なんだから、どうするのか、金融庁、ちょっと答えてもらえませんか。
○政府参考人(三國谷勝範君) いわゆる借換えにつきましては、平成十九年七月の最高裁判決におきまして、各貸付けが一個の連続した貸付取引である以上、借入金債務について制限超過部分を元本に充当し過払い金が発生した場合には、当該過払い金をその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含んでいるものと解するのが相当であるという判決が出されていると承知しております。 私どもといたしましては、金融機関の法令遵守あるいは顧客保護に向けた体制の状況につきまして問題がある等の指摘を受けました場合には、必要に応じましてヒアリング、報告徴求を行いまして、必要に応じ適切な業務運営を促してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 法務省に伺いますけど、サービサー法では、紛争性のある債権をサービサー法の許可を得た者でなければ、そういう債権回収会社でなければ扱えない、回収できないということにサービサー法ではなっております。日本振興銀行はサービサー法の許可を取っておりません、普通の銀行でございますから。そうすると、明らかにこれはもうSFCGからの譲り受けた債権というのはことごとく紛争性のある債権なんですね。これを日本振興銀行がその取立てを行うということはサービサー法違反にならないですか。法務省、いかがですか。
○政府参考人(深山卓也君) 今お話にあったサービサー法、正確には債権管理回収業に関する特別措置法でございますけれども、この法律は、弁護士以外の者が事件性、紛争性のある金銭債権の管理、回収を行うことを禁止している弁護士法の特例として、法務大臣の許可を受けたサービサーについてのみこういった債権の管理、回収を営業として行うことを許容している法律です。 したがいまして、今の個別のケースについてどうかと言われるとちょっとお答えはできないんですけれども、一般論として言えば、法務大臣の許可を受けたサービサー以外の者、これは個人であれ法人であれ、者が、委託を受けて事件性、紛争性のある金銭債権の管理、回収を営業として行うことや、他人から譲り受けてこのような金銭債権の管理、回収を営業として行うことは、サービサー法及び弁護士法に違反して刑事処分の対象となる行為でございます。
○大門実紀史君 金融庁は来週から日本振興銀行に検査に入られるということを聞いております。今の法務省の見解は、まあ一般論という言い方でお答えいただきましたけれども、明確にこの事例はサービサー法違反になると。ですから、さっきの例も含めると、もういろんな法律に振興銀行は違反しているということでございますので、是非金融庁は検査に入るときは、今度は相当、三回目ですか、定期検査は、今度は相当厳しい検査と当然のこととして厳しい処分をしてもらいたいと、そういう気構えで臨んでほしいと思いますけれども、金融庁、いかがですか。
○政府参考人(畑中龍太郎君) お答え申し上げます。 日本振興銀行に対する検査につきましては、五月二十六日に検査予告を行いまして、本日から立入りを開始したところでございます。 個別具体の金融機関についてその検査方針を申し上げることは差し控えさせていただきますけれども、検査の実施に当たりましては、外部から寄せられました様々な情報等も十分に活用しつつ、的確に検証を行ってまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 私は、検査は来週からというのを二、三日前に聞いていましたけれども、今日から入るというのはそれなりの問題意識を高められたんだというふうに思いますので、きちっとしてほしいと思います。 最後に与謝野大臣に伺いますけど、私は今日は時間がないのでやりませんが、この振興銀行は、SFCGの過払いを精算しない額の債権を引き継いで、そして決算をやって利益を出しているという関係もあります。実はそんなに債権の価値がないもの、つまり粉飾決算、あるいはそのときに株が動いていますので株のインサイダー、こういうことも非常に疑いを持っておりますし、またこれは次のときにやりたいと思いますけれども。 いずれにせよ、これはもう銀行なんですか、こんなところ。免許を与えるような銀行とはもう到底懸け離れた世界に行っていると思いますけれども、与謝野大臣の感想を伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 個別の銀行について言及することは避けなければならないわけですが、ただいま検査局長から御答弁申し上げましたように、いろいろな情報も活用しながら徹底した検査をやるということで、検査官も十分準備をした上で検査に入っているはずでございますから、その結果はいずれ明らかになると考えております。
○大門実紀史君 終わります。 ─────────────
○委員長(円より子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、尾辻秀久君及び鶴保庸介君が委員を辞任され、その補欠として丸川珠代君及び佐藤正久君が選任されました。 ─────────────
○委員長(円より子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大門実紀史君 日本共産党を代表して、金融商品取引法改正案に反対する討論を行います。 本法案の金融商品取引所と商品取引所の相互乗り入れは、商品市場へ金融機関やヘッジファンドなどの巨額の投機資金を呼び込むことになり、実需を踏まえた価格形成が大きく損なわれる懸念があります。 一昨年来、投機マネーが流入したことにより原油、穀物の価格が急騰し、世界の経済や国民生活に多大な被害をもたらしました。今年に入ってからの原油、穀物価格の上昇も同じ要因と指摘されています。世界的な金融危機の教訓を酌み取るなら、商品市場への投機資金の流入促進など、愚策の極みでございます。 本法案には、金融ADR制度の創設、格付会社への規制強化など前進面も多々ありますが、国民生活を脅かす重大な問題点があるため、反対せざるを得ません。 以上。
○委員長(円より子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、金融商品取引法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、資金決済に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(円より子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、尾立源幸君から発言を求められておりますので、これを許します。尾立源幸君。
○尾立源幸君 私は、ただいま可決されました金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び資金決済に関する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党を代表して、各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び資金決済に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 金融商品取引法の実施状況、各種金融商品・サービスの性格、中長期的な金融制度の在り方なども踏まえ、より包括的な金融サービス法制について、引き続き検討を進めるとともに、今後の監視体制の在り方についても横断的な投資家保護法制の整備の観点から引き続き実態に即した見直しを行うこと。 一 金融商品・サービスに関する利用者の利便の増進を図るため、業態ごとの指定紛争解決機関の指定状況及び苦情処理・紛争解決の実施状況並びに専門性の確保等を勘案しつつ、金融分野における業態横断的かつ包括的な紛争解決機関の設置に向け、業界団体等における横断化の取組みを促すこと。特に銀行等の金融機関のコングロマリット化の進展に伴い、融資をめぐって、優越的地位の乱用や利益相反行為などに関連したトラブル発生のリスクが高まる可能性もあることから、指定紛争解決機関において、トラブルの実態に即した適切な紛争解決が図られるよう、万全を期すこと。 なお、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が日本郵政公社から承継した郵便貯金及び簡易生命保険についても、紛争解決機能が整備されるよう、本法に基づく紛争解決機関と同様の措置を講ずること。 一 加入金融機関の顧客以外の者から相談を受けた場合において適切な他の指定紛争解決機関を紹介する等指定紛争解決機関相互の連携について、その確保を図ること。また、金融サービス利用者相談室の在り方について検証を行い、役割の拡充を図ること。 一 指定紛争解決機関と金融商品・サービスの利用者保護に関係する国の機関その他の関係機関との連携を確保し、利用者保護の充実を図るとの法の趣旨を踏まえ、金融トラブル連絡調整協議会等の枠組みも活用し、金融商品・サービスに関する苦情・紛争に係る情報、指定紛争解決機関の実施する紛争解決等業務に係る情報等の集約・分析・結果の取りまとめを行い、その結果を指定紛争解決機関、金融商品・サービスの利用者保護に関係する国の機関、国民生活センターや法テラスなどの関係機関において共有化を図るとともに、関係者の連携の強化を図ること。 一 信用格付業者に対する規制については、国際的に整合性のある枠組み導入の必要性にかんがみ、今後とも国際的な動向を十分踏まえ、規制の充実・強化等に柔軟かつ機動的に対応すること。その際、日米欧の規制の統一性について一方にとらわれることなく、日本の市場、国情にあったものとなるよう十分配慮すること。また、信用格付業者に対して、今般の規制の趣旨及び内容について、十分な周知徹底を図ること。 一 信用格付業者の利益相反の回避については、信用格付業者を含む企業グループの組織形態、融資関係及び有価証券の元引受契約関係等を考慮し、実効的な規制に努めること。 一 信用格付業者による格付け後のモニタリングの重要性にかんがみ、信用格付業者によるモニタリングの実績の公表の義務化を検討すること。 一 金融商品取引所と商品取引所の相互乗入れに当たっては、金融商品市場及び商品市場のそれぞれの健全性・適切性を確保する観点から、当面は監督当局内での密接な連携を図ることにより、機能別監督を適切に実施することとし、将来的には監督の在り方を検討するなど、縦割り行政の弊害を除去するための措置を講ずること。 一 金融商品取引所については、市場における自主規制業務を担っているというその公共性と我が国金融・資本市場の競争力強化の観点から、業務運営、情報公開及び内部管理がより一層適切に行われるよう、監督に当たっては十分に配意すること。また、金融商品取引所に対する各省庁からの退職職員の再就職の要請は厳に慎むなど、天下り問題を惹起することのないよう努めること。 一 リテールの資金決済に関しては、今後とも従来とは異なる新しいサービスの普及・発達が見込まれることから、前払式支払手段発行者や資金移動業者に対する検査・監督を適切に実施するとともに、これらの業者を含めた新しいサービスの担い手について、その実態を適切に把握し、滞留資金の保全・返金、資金決済の確実な履行の確保等の資金決済に関する制度について検討し、決済システムの安全性、効率性、利便性の一層の向上を図るよう努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(円より子君) ただいま尾立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(円より子君) 全会一致と認めます。よって、尾立君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、与謝野内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。与謝野内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
○委員長(円より子君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 租税特別措置法の一部を改正する法律案(閣法第六五号)を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。与謝野財務大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 政府は、最近の社会経済情勢を踏まえ、需要不足に対処する観点から、高齢者の資産を活用した住宅取得等の支援、中小企業の活動の支援及び民間の研究開発投資の確保のため、所要の措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、生前贈与の促進により高齢者の資産を活用した需要の創出を図るため、平成二十二年末までの時限措置として、直系尊属から居住用家屋の取得等に充てるために金銭の贈与を受けた場合には、五百万円まで贈与税を課さないこととしております。 第二に、いわゆる交際費課税について、資本金一億円以下の法人に係る定額控除限度額を四百万円から六百万円に引き上げる措置を講ずることとしております。 第三に、試験研究費の総額に係る税額控除制度等について、平成二十一年度及び平成二十二年度において税額控除ができる限度額を時限的に引き上げるとともに、平成二十一年度又は平成二十二年度に生じる税額控除限度超過額について、平成二十三年度及び平成二十四年度において税額控除の対象とすることを可能とする措置を講ずることとしております。 これらの改正は、四月十日に決定された経済危機対策に盛り込まれた事項のうち、税制上の措置を実施するためのものであります。 以上が、租税特別措置法の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
○委員長(円より子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十九分散会