財政金融委員会 第20号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2009/06/11
会議録
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、藤原良信君及び喜納昌吉君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君及び轟木利治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(円より子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び資金決済に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長内藤純一君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び資金決済に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大久保勉君 それでは、早速質問に入りたいと思います。 まず、金融庁、参考人に質問します。 有価証券売出し概念の見直しを今回するということでありますが、このことに関して説明してもらいたいと思います。 また、これまで違反があったから変更するのか、そういったことに関しても質問したいと思います。
○政府参考人(内藤純一君) お答えをいたします。 有価証券の売出しに係る開示規制につきましては、多数の者、これ五十名以上が想定されておりますが、この要件と均一の条件というその二つの要件が形式的に適用されることによりまして、本来情報開示が必要と思われる有価証券取引において法定開示がされず、本来不要と思われる法定開示が求められると、こういうような指摘、問題がございました。 そこで、今般の改正におきまして、投資者の投資判断に必要な情報が必要なときに提供されるとともに、有価証券取引が円滑に行われるよう、有価証券の売出しの定義でございますが、これを見直すとともに、有価証券の性質及び投資家の属性に応じまして、この三つの区分でございますけれども、法定開示を行うものと、それから簡易の情報提供、そして三番目には開示免除と、こういう開示規制を整備をしたところでございます。 なお、お尋ねでございます有価証券届出書に関連します違反事例というような、処罰事例ということでございますけれども、有価証券の売出しに該当する勧誘行為を行ったことにより証券会社に対する行政処分及び刑事処分が行われたという例はこれまでにないものと認識をしております。
○大久保勉君 これまで違反事例がないのにどうして変更するんですか。
○政府参考人(内藤純一君) この法令違反に当たるかどうかの判断につきまして、この有価証券取引において、形式的に現在の規定でございますと均一の条件に当たるかどうかということがかなり一つの争点になっておりまして、この均一の条件を言わば当たらないような、そういう形でのセカンダリー取引が実行される、海外からの例えば既発有価証券の持込みというものが行われると、こういう形でございました。 しかしながら、法律の本来の趣旨というものを考えますと、やはりこの形式的な要件ということではなくて、個別具体的な取引に着目をいたしまして、国内外の流通市場の状況でございますとか、取引状態等の経済実態を総合的、実質的に判断をして行うべきものであるというふうに考えております。 そこで、今般の改正につきましては、グローバル化した証券市場というもので国内外の市場というものが関連付けが非常に高まってまいりまして、外債、外貨建ての有価証券も販売されるというような状況を考えますと、実態に必ずしも適合しなくなったような均一の条件という要件を削除いたしまして、今申し上げましたような従来より行われてきている実質的な判断の枠組みを法律上明確に規定しようというものでございます。 これによりまして、有価証券取引をめぐる投資者保護というものを図る、それから、市場関係者に対するこの規制をきちっと及ぼすという形で取引の透明性を改善できるものというふうに考えております。
○大久保勉君 内藤さん、みんなこういった説明で分かると思いますか。私も証券業務を少しやりましたが、ほとんど分からないと思います。 簡単に言いましたら、形式的には問題がなかったが実態的には問題があったと。つまり、五十人超だったら問題がありますから、四十九人に対していろんな勧誘をし、更に四十九人ずつ変えていくと、こういったことが、いわゆる法律逃れがあったということでしょう。そこに対して処罰してこなかったことが問題であって、それを修正しようということで、方向はいいんですが、これまでどうして処罰しなかったかということなんです。 ライブドアという問題がありました。あそこは、法律上問題ないけど、いわゆる法律の精神に従ったら問題ありということで捜査されました。ところが、大手証券だったらグレーであっても形式的要件が整っていたら何も処罰しないと、こういった行政が果たしていいのかということです。この問題提起を与謝野大臣にしたいと思います。いかがでしょう。
○政府参考人(内藤純一君) 売出しの問題につきましては、海外で発行したものが国内に持ち込まれるという形で、セカンダリーな取引ということで位置付けられておりまして、これは各国とも実は非常に悩ましい問題がございます。どういう形で必要な開示をするのか、あるいは、私募という形式であればそれはしなくていいという形の仕切りがございますので、それをしなくていいのかと。 これまで、この均一の条件あるいは多数の社員に販売するという形での公募なのか私募なのかというような仕切りで判断をされておりまして、これは証券業協会におきましても、この問題については、その法律には抵触しないという形での一種のセーフ・ハーバー・ルールと申しましょうか、そういった形でルール作りが行われてまいりまして、その中で実務的な運用というものがなされてきたと。我々も、これについてはこれまで様々証券界ともお話をし、意見交換をしてまいっておりますけれども、この中で法律違反といいますか非常に悪質なものというものがあったとは考えておりませんけれども、やはり今これだけグローバルなマーケットで海外の証券が入ってくるということもございますので、これはやはり実質に着目したような形で制度整備を図るべきであるというふうに考えたわけでございます。
○大久保勉君 水掛け論になりますが、もうこれ以上は言いませんが、証券業協会は問題なしとしているのに、今回法律を改正してまで規制強化をしないといけないということは、それなりに納得ができるようなことを説明すべきだと思います。 こういう思いは私一人ではありませんで、例えば、今回の規制強化に当たりましては開示規制の免除をされるような業種もあります。これは外国の、例えばヨーロッパ大使館とか若しくは海外の政府辺りが、これまで日本の市場で売出しという形で販売できたのに、もしかしたら販売できなくなってしまうということで猛烈な陳情があったと承知しております。それに対して、急遽一定の要件で開示規制の免除というのを行っています。ただ、どういうふうに行うかというのはまだ内容が明らかにされていません。これが不透明な金融行政の実態じゃないでしょうか。 もう少し政省令を明らかにするとか若しくは基本的な概念を明らかにするとか、こういったことを積極的にやっていくべきじゃないかと思いますが、いかがでしょう、内藤局長。
○政府参考人(内藤純一君) お答えをいたします。 法律案では、外国証券についての開示規制の免除要件については、国内において売買価格情報を容易に取得することができることと規定しているところでございます。具体的には、主要先進国の国債等のうち、日本国内外において厚い流通市場があり、投資者が売買価格情報等を容易に取得することができるものにつきましては原則開示規制を免除する予定でございますが、市場関係者がより容易に判断することができる要件となるよう、政令、内閣府令において明確化してまいりたいと思っております。 さらに補足を申し上げますと、特に議論になっておりますのが外国国債の場合であろうかと思いますが、当該発行国で流通市場が存在し、売買価格に関する情報、例えば売買価格、為替、その他の金利動向等及び発行国における信頼性のある情報、元利払い等の状況に関する情報等でございますが、そういったものがインターネット等を通じて容易に入手できる旨等を規定することを予定しております。 いずれにいたしましても、この内容を更に詰めるということにつきましては、市場関係者とも十分相談をしながら、御意見も率直に承りながら、更に検討を詰めてまいりたいというふうに考えております。
○大久保勉君 より一歩踏み込んで、市場関係者とか若しくは在外公館に対して説明会をされる予定はありますか。若しくは是非すべきだと思いますが、どうでしょう。
○政府参考人(内藤純一君) 既に現在も私ども、この問題につきましては、在外、在京の外国大使館の関係者、それから外資系の証券会社を中心にいたしまして、説明会をやったり、あるいはバイでその求めに応じまして説明をするという形で努力しておりますけれども、引き続き努力してまいりたいというふうに考えております。
○大久保勉君 分かりました。是非努力をお願いします。 では続きまして、次の問題点はプロとアマの規制なんです。 例えば地方自治体、こちらは法律上はいわゆるプロであります特定投資家になっていますが、申出があればいわゆるアマチュア、一般投資家に移行できることになっています。私は、この問題、問題であると考えています。むしろ、原則をいわゆる一般投資家、アマチュアとして、総務省ないしは金融庁が認可した場合にのみプロに移管すると、こういうふうな規制が必要じゃないかと思いますが、大臣の御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 地方公共団体は、金融商品取引法上原則特定投資家、いわゆるプロとして扱われますが、その申出により一般投資家へ移行することが可能となっております。 なお、地方公共団体との間で金融商品取引契約を締結しようとする金融商品取引業者は、当該地方公共団体に対して一般投資家すなわちアマへの移行が可能であることを告知しなければならないこととされており、一定の保護が図られているものと考えております。
○大久保勉君 元々がプロとみなされていますが、本当にプロの、プロとみなされるだけの経験とか、若しくはいろんな情報処理能力とか、若しくは制度的に投資ができるのか、こういったこともじっくり研究してほしいと思います。 資料を配付しておりますが、具体的に事例に基づいてこの問題を検証していきたいと思います。 じゃ、今日、総務省の方がいらしてもらっていますが、総務省の参考人に質問します。 現在、地方公共団体の基金等の公金運用における金銭信託及び仕組み債の運用状況に関して、どのようになっているか、御説明ください。
○政府参考人(望月達史君) お答えいたします。 地方公共団体の公金の運用につきましては、五月の末日時点で全団体に調査を行ったところ、二十四団体、内訳は、一政令市、十三市、八町、二村におきまして金銭信託及び仕組み債により運用している旨回答がございました。そのうち、ちなみに十億円以上の運用をしている団体は九団体、一政令市、七市、一町でございました。
○大久保勉君 詳しく団体名と投資金額及び時価評価額を教えてください。
○政府参考人(望月達史君) お答えいたします。 仕組み債等の預け入れの元本金額でございますが、大きい方で幾つか御説明申し上げますと、神戸市、百六十五億円、朝来市、兵庫県でございます、六十七億円、豊岡市、三十五億円、飯塚市、二十五億円などとなっております。外国為替相場等によりまして利息が変動する金銭信託やユーロ円債で運用されていると報告を受けております。 また、時価評価額でございますが、現時点で仮に中途換金するとした場合の仮の資産額でございまして、今後の金融情勢の変化によりまして随時変動するものでございますが、時価評価額で、神戸市、百三十五億円、朝来市、五十一億円、豊岡市、二十六億円となっておりまして、評価損につきましては、それぞれ三十億円、十六億円、九億円などとなっております。
○大久保勉君 総務省に聞きますが、この数字を見てどういうふうな感想をお持ちになりますか。
○政府参考人(望月達史君) 地方公共団体の資金の運用につきましてはそれぞれの団体でやっているところでございますが、こういった運用状況につきまして十分に説明責任を果たすことが必要ではないかというふうに思います。
○大久保勉君 じゃ、十分に説明責任をしていると思いますか。現在の開示制度とか、若しくは地方自治法上十分な説明をしているか。どう思いますか。
○政府参考人(望月達史君) 自治法上あるいは地方財政法上は、元本の保証がなされておりますれば特に法律違反ということではないかというふうに思いますが、いずれにいたしましても貴重な公金の運用でございます。各自治体におかれましては、十分にその辺のところを理解していただき、更に情報公開、説明責任を果たす必要があるのではないかというふうに思います。
○大久保勉君 その認識が甘いから、元本保証であれば三十年とか若しくは五十年先の元本保証であってもいいんですねと、そういうふうな商品ができ上がってきて投資をしているんじゃないですか。その結果が、例えば神戸市に関しては、百六十五億の元本に対して三十億円の評価損が出ているということです。今売ったら少なくとも三十億円ということです。ですから、考え方が甘いでしょう。 資料の二ページを御覧ください。これが神戸市の明細であります。 百六十五億のうち、四件で投資しておりますが、下の三件、五十億ずつ、いわゆる為替に連動したこれは投資信託で、まず見方を申し上げます。当初の金利は三・四%でありますが、それ以降は金利はFXマイナス九七・八〇掛け一%になっています。ちなみに、昨日のTTS、中値は九十七円十八銭、三菱東京UFJのレートです。これに当てはめますと、これはマイナスになりますから、ゼロ%です。この満期は平成三十八年ですから、ほぼ三十年間は今と同じ為替レートでしたらゼロ%になります。次の、上から三番目も九十七円八十銭ですから、これもゼロ%です。一番最後のものは九十七円十銭よりも上でしたら利率が付きますから、ちなみに、九十七円十八銭の為替レートでしたら、九七・一八マイナス九七・一〇掛けるの一ですから、〇・〇八%、ほとんど限りなくゼロに近いような状況です。つまり、元本は保証されていますが金利は全くないと、こういった状況です。 ちなみに、総務省の参考人に聞きますが、もし三十年後、元本が返ってくるという状況でもし金利が三%だったらどのくらいの現在価値になるかお分かりですか。
○政府参考人(望月達史君) ちょっと手元で数字がございませんのでお答え申し上げられませんが、いずれにいたしましても、御指摘のような非常に説明が十分に必要な運用かというふうに思いますので、さらに情報開示でありますとか説明責任を果たす必要があるというふうに思います。
○大久保勉君 いやいや、きっちり数字を見ておかないと問題の事の本質が分からないですよ。 例えば、三%でしたら一プラス三%の三十乗分の一です。そうしたら、〇・五五という数字になりますから、元本は五五%しか戻ってこないということです。五五%の価値です。ちなみに、ごめんなさい、三十年でしたらそれが〇・四一になります。もし金利が五%で割り引きましたら、一プラス五%の三十乗分の一ですから〇・二三、つまり二三%の価値しかないです。ですから、四分の一しかないんですよ。こういった実態を踏まえて、これが安全運用かということをじっくり考えていくべきだと思います。 続きまして、三ページ。こちらが二番目に多い朝来市のものです。 状況はほとんど一緒でありまして、こちらは仕組み債ではありませんで、投資信託ということで、基本的には同じような仕組みになっています。為替レートは百四円五十銭以下でしたら金利が〇・一。現在は、もう当然百円を十分に割っていますから、ずっと〇・一%の金利のままです。こういう状況ですから、極めて低利運用、若しくはお金が必要なときに解約もできないと、こういった状況が明らかになっています。 この点に関して、実は朝来市というのは基金運用調査特別委員会というのを立ち上げまして、それで問題を分析しています。総務省、こちらはどういったことをやっているか、簡単に御説明ください。
○政府参考人(望月達史君) 委員のお配りいただきました報告書にもございますが、朝来市におきましては、御指摘のような基金の運用実態にかんがみまして、議会の中に調査特別委員会を設けまして調査が行われ、先ほど調査報告が出たと、そのように承知しております。
○大久保勉君 実は、こちらの委員長、横尾委員長の方からこの書類をいただきました。これを事前に総務省及び金融庁に渡しまして、内容を精査してもらっています。当然これは議会の報告書ですから公的な性質がありまして、お配りすることもできます。一部抜粋した資料が添付されています。 そこで、与謝野大臣に確認したいんですが、一応この書類を御覧くださいということで事前通告しておりますが、内容を読まれてどういう感想をお持ちになりました。
○国務大臣(与謝野馨君) 実は、最近驚いていますことは、例えば大学で膨大な資産運用の失敗による損失が明らかになっている、先生からのこの資料を見ますと、地方自治体もまたそのようなことになっているというのは、私にとりまして大変意外な実態であると思っております。 大学とか地方自治体は、物が分かっているような顔をしていますけれども、やっぱりFX取引とか仕組み商品の取引とかということは本来やってはいけないんだろうと思っておりますし、やっぱり誘う方の証券会社も、誘う相手がそういうことについてのリスクや覚悟を持っている方なのかどうかということをちゃんと見極めた上で勧誘をするというのが商慣習としては望まれるんじゃないかなと。それと同時に、もうちょっと丁寧に、それぞれ売りますときには、魅力的な商品に見えるものに潜んでいるリスク、金利のリスク、為替のリスク、仕組み商品が持つ特有のリスク、こういうことをやっぱりきっちり説明するということが勧誘する側にも私は望まれるんじゃないかな、そういう印象を持っております。
○大久保勉君 いや、非常に政治家として立派なお言葉をいただきました。是非実行してほしいです。 ただし、金融担当大臣としては失格だと思います。といいますのは、今回の金商法の中で、大臣は学校とか自治体は分かってないと。そのことを別の言い方で言ったらアマチュアです。だったらアマチュアにすべきじゃないですか、最初から。で、与謝野大臣が認可して、どうしてもプロになりたいと言ったらそこで初めてプロの商品を購入できるようにすればいいんじゃないですか。ですから、法律の作り方がおかしいからこういった実態になったんじゃないですか。いかがでしょう。
○国務大臣(与謝野馨君) 自治体は、本来その当該自治体の議会が行政側を監督しているわけですから、一義的な監督というのはやはり地方自治体の議会にある、あるいは監査の役割だと私は思っております。 大学も理事会がありますんで、そこが監督すべきだと思いますけれども、やっぱり少額の投資ならともかく、多額の投資をするにはプロとは言えない集団ではないかと私は思っております。
○大久保勉君 質問しますが、市議会でこういったことを管理できるかです。特に、神戸市に関しては三十億円の損失が出ていますよね。評価損が出ていますよね。ですから、こういった実態が本当に理解できるか。もっと丁寧に金融担当大臣としては考えるべきだと思います。 あと、与謝野大臣はもう一つ財務大臣としての役割もあります。では、もしこういった取引をしまして、例えばアメリカのオレンジカウンティーみたいな形で地方自治体が破綻した場合は、国の税金は投入する可能性はありますか。
○国務大臣(与謝野馨君) それは一義的には地方自治体で、資金運用の穴は地方自治体自体が埋めていただくというのが本来であると思っております。
○大久保勉君 ということは、住民税を上げろということですか。では、それでも足りなかったらどうしますか。将来、住民税を上げて、いわゆる地方税を上げて何とか回収しないといけないけれども、それでもできなかったらどうしますか。その場合は、国が将来税金を投入する可能性は一切ないと言えますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 地方財政が破綻をして住民生活が困るということであれば、何らかの形で今持っている制度の中で援助をせざるを得なくなるというのは当然だと思います。 ただし、これは無条件でお助けするというわけにはいかないんだろうと思っておりまして、これは総務省の方に御質問をしていただければと思います。
○大久保勉君 総務省の問題もあるかもしれませんが、いやいや、金融庁が地方自治体をいわゆるプロの投資家と定義してしまったからこういった取引をしたんだと、だから、金融庁が悪いから、財務大臣としては金融担当大臣である与謝野大臣のせいにできませんか。
○国務大臣(与謝野馨君) 幾ら何でも地方自治体等をアマチュアの方に分類するわけにはいかないんでプロの方に分類してあると私は思っておりますが、分類された方もやっぱり自分の能力は自覚をしながらやっていただかなきゃ困るんだろうと思っております。
○大久保勉君 じゃ、続いて資料の五ページを御覧ください。この報告書の内容の一部なんですが、例えばどういったところから商品を買っているかということで御覧になれると思います。日興コーディアル証券が二十二件で六十六億円、新光証券等があります。 六ページを御覧ください。ここで重要な指摘なんです。これは金融庁に対する指摘にもなると思いますが、このように、日興コーディアル証券が市に販売した債券について、朝来市に開示した情報、外国証券内容説明書の内容が極めて不十分、不適切ということが判明したと。実際に書類は送られていなかったんです。ところが、投資確認書、後で紹介しますが、その中の文言は、本債券の特性及びリスク内容を確認しているとあり、市として債券情報の確認がいかに不十分であり、ずさんな情報、リスク管理しかしていないことが判明したと。つまり、証券投資する場合には、自動的にもうある文言があって、そこに判こをつくしかできないんです。ですから、実態は情報管理していない、若しくは情報をもらっていないのに形式だけ整えているという状況が明らかになります。 例えば、十ページを御覧ください。こちらが日興コーディアル証券に対して朝来市が出した投資確認書であります。内容は細かくは見ていきませんが、こういった書類になっていますから、十分に確認したという内容になっていると思います。この辺り是非、金融庁としましては、販売の実態がどうなっているかというのを確認してもらいたいと思います。 特に注目すべきなのは、二の三番、先ほどの神戸市のケースでしたら三十億円の評価損が出ていますと。でも、その価格で売れるかと。つまり、評価損、この債券を売ろうとした場合に三十億円で済むかということに対して、こういうことを書いています。本債券は少人数向けに少額発行されることから流動性は著しく低く、加えて、買付後の市況環境及び発行体の信用状況の変化等の影響により、途中売却する場合の価格は買付け価格を大きく下回る恐れがあること、もうこういうことを条件に買いなさいということです。 ですから、まず評価損が出ている上に、実際に金が必要になって売ろうとした場合にはもっともっと損が出ると、こういった条件になっていますが、このことに関して、大臣、どう思われます、感想。
○国務大臣(与謝野馨君) 大体これを読んでみますと、最終条件文書というのを英語で交付してあって、恐らくこんな英語の細かいものを市長さんが読むはずがない。そういう意味では極めて不親切であるし、やっぱり売る証券会社は、多分随分上手なことを言ったに違いないと思うんですが、やっぱりこういうものを販売することは自由ですけれども、その商品の中に含まれている数々のリスクというものをきちんと説明して売らなきゃいけないと。大体英語で渡すなんていうことはもってのほかじゃないかなという感じをします。
○大久保勉君 でも、大臣、それは認識が間違っているんじゃないですか。プロの投資家だった場合には、プロ向け市場だったら、英文の開示でもいいんじゃないですか。ですから、英語が読めないということは、まさにアマチュアの投資家にすべきじゃないですか。どう思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 結局、市長というのは公の職であり、こういう資金運用をするときはやはり市民の方々から預かったお金を運用するわけですから、本来はリスクの入っているもの、しかも、先生の先ほどの計算をお伺いすればすぐ分かるように、大幅な元本割れもありますし、場合によってはデフォルトもあるし、そういうあらゆるリスクを考えましたら、市長というような立場の人が元々こういう資金運用はすべきではないと、私は直感的にそう思います。 我々は一応敬意を表してプロの分類にしてありますけれども、それは自らアマであるということを自覚をしながら具体的な投資行動をしていただかないと、市民が困るんであろうと思っております。
○大久保勉君 次の論点としては、今度はそもそも自治体がこういった運用ができるかということです。つまり、地方自治体の本則、例えば地方自治法とか地財法、具体的には地方自治法の二百四十一条及び地財法の八条、このことに関して、総務省、説明お願いします。どういうことを言っているか。
○政府参考人(望月達史君) 地方自治法におきましても地方財政法におきましても、若干文言の相違はございますが、基本的には、安全かつ確実な運用をすべしと、そういった趣旨で法文が書かれているというふうに承知をしております。その趣旨とするところの最低限のところは、元本が基本的に保証されるということが最低限であると、そのように思います。
○大久保勉君 いや、認識甘いですよ。 二百四十一条の二項を読んでください。あと、地財法の八条。資料の八ページと九ページにあります。
○政府参考人(佐村知子君) 地方自治法に関してお尋ねがありましたので、お答え申し上げます。 地方自治法二百四十一条二項で言う確実かつ効率的に運用しなければならないというのは、基金の運用として確実性と効率性の両面に配慮をして運用しなければならないという基本原則を定めたものでございます。そして、その具体的な運用につきましては、基金に属する財産の種類がいろいろ多数ございますので、同条七項におきまして、基金に属する財産の種類に応じてそれぞれに対応する管理などの例によることとされておりまして、現金の場合につきましては、地方自治法第二百三十五条の四という規定によることになってございます。そして、二百三十五条の四の第一項におきまして、現金は最も確実かつ有利な方法により保管をしなければならず、通常は、金融機関に預金をし、支払準備金に支障のない限りにおいて預金による運用の利益を図ることができるとされているところでございます。 先ほど望月の方から申し上げましたが、なお、運用の結果といたしまして元本割れを生じるような手法というのは確実なものとは言えませんので、そもそも認められていないと承知しております。 失礼いたします。
○大久保勉君 かみ合わないですね。元本割れをしないのは当然であり、必要条件であって十分条件じゃないということじゃないですか、今議論しておりますのは。 七ページを御覧ください。調査報告書の中で、南山大学の吉本准教授がこういうことを言っています。三十年後の一億円の価値は現在半値以下、四分の一程度である。そもそも長期の元本保証は無意味である。大抵の国では長期的に見れば物価は上がる。そうすると貨幣価値が変わるので、長期の元本保証は無意味になるのです。三十年満期というのは売った人、買った人が責任を取らなくてもいいための仕組みで、みんな知らぬ顔をすることができるんです。 総務省、これに関して見解を、先ほどの見解と同じでいいですか。
○政府参考人(望月達史君) 基本的には、地方財政法におきましても元本保証があれば法律違反とまでは言えないというふうには理解しておりますが、確かに御指摘のように、三十年間の長きにわたりましてそういった状況が続くということにつきましては、資金需要でありますとか、それから今後の財源対策に支障はないかといったことをよく考えていただいて選択をする必要がある、またその説明責任を果たす必要があると、そのように考えます。
○大久保勉君 三十年元本保証ですと説明されても、市民は困るんじゃないですか。三十年間金利ゼロ%で塩漬けですよと、ですから教育に対する基金は使えませんとか、若しくは住民税を上げないといけませんと、こういうふうな説明でいいんですか。もしかしたら、あなたこそ責任逃れをしているんじゃないですか、三十年後だからもう分からないということで。もう少し総務省としてきっちりした態度を表明すべきじゃないですか。
○政府参考人(望月達史君) 今申し上げましたように、長期にわたりましてそういった固定化がされる懸念があるといったような運用につきましては、仮に元本保証がある場合でありましてもきちんと説明責任を住民に対しまして果たしていく必要があると、そのように強く考えます。
○大久保勉君 じゃ、こういった制度はありますか。つまり、総務省としてはそういった制度を構築すべき努力をしていますか。 更に問題なのは、仕組み債だったらまだいいんですが、この中に基金というのがあります。基金といいますか、投資信託、指定金銭信託と。この中には何が入っているか全く分かりません。こういった商品もあるわけです。 これは具体的には、資料の五ページの中に、三井住友銀行(指定金銭信託)、三件、十二億円、これは全く仕組み債と同じことですが、表記上はいわゆる投資信託の運用十二億円としか見えません。 こういった開示制度でいいんでしょうか。住民に知らしめることもできませんし、また、市長が四年の任期後に、最初の一年か二年は三%とか四%、非常に高い運用利回りをもらいます。その後にずっとゼロ%でしたら、次の市長、次の次の市長にとって大変な迷惑でしょう。こういったことを許していいかということです。もう一度質問します。
○政府参考人(望月達史君) いずれにいたしましても、そういったおそれのある商品であるということにつきまして、運用の言わば決定をする段階、それから、その運用が仮に始まったといたしましても、その過程についてきちんと市民に情報公開をし、説明責任を果たす必要があると、そのように考えます。 やり方につきましては、市、市町村、それぞれやり方はあろうかと思いますが、しっかりと説明をして御議論賜ることが必要かと思います。
○大久保勉君 じゃ、具体的な話としまして、朝来市は三井住友銀行と指定金銭信託契約をしていますが、この契約は合法ですか。また、別の言い方をしましたら、市の方は行為能力はありましたか。
○政府参考人(望月達史君) 先ほど来申し上げておりますように、地方自治法上あるいは地方財政法上は、元本保証があれば法律違反とまでは言えないと私どもは考えております。したがいまして、無効ということまでは言えないというふうに思います。
○大久保勉君 次に、売手の立場から、いわゆる金融商品業者、銀行、証券を監督しております金融庁はどのような御意見ですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 売手サイドの問題でございますが、売手サイドの方は信託業法等の規制下に入るわけでございます。一般論として申し上げますと、信託業法におきまして、金融機関は、委託者の知識、経験、財産の状況及び信託契約を締結する目的に照らして適切な信託の引受けを行い、委託者の保護に欠けることのないように業務を営む必要があるとされております。 こういった観点から、金融機関におきましては、顧客の属性等に照らしまして適切な勧誘が行われているかなどにつきまして内部管理部門において検証を行うこと、また、必要な場合には顧客面談等を適時適切に実施することなどによりまして取引実態の把握に努め、内部管理部門はその状況の把握、検証等を行うことが重要であると考えております。
○大久保勉君 具体例に即して議論しましょう。九ページを御覧ください。 基金条例違反について具体的に指摘があります。指定金銭信託購入においては、各基金条例第三条に違反していることが明らかになったということなんです。つまり、こういった取引をした三井住友銀行は、違法行為をしたんですか。条例ですから、明らかにされている法律ですから、それを知って売ったということですから、適合性の原則に違反しているんじゃないですか。いかがでしょう。
○政府参考人(三國谷勝範君) 地方公共団体サイドにおきまして、関係法令等に照らしましてどのような財産運用を行えるのかあるいは行えないのかといった点につきましては、地方公共団体サイドの話でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。 なお、一般論として申し上げますと、金融機関が地方公共団体に対しまして金融商品の販売、勧誘を行う場合には、当該地方公共団体の属性に照らしまして当該商品がふさわしいものであるかを検討するとともに、地方公共団体が投資判断を行うために必要な情報を適切に提供すべきものと考えているところでございます。
○大久保勉君 ちょっと分からないんですが、いわゆる一般の企業の内規だったらそれは分かりませんが、いわゆる地方自治体の条例ですよ。三井住友銀行は調べようと思ったら調べることはできますよね。当然、コンプラ部門でこういったことをチェックすべきじゃないですか。その責任はありますか、イエスかノーでお答えください。
○政府参考人(三國谷勝範君) 関係法令等に照らしまして、そちらの方の、受け手の側がどのような状態なのかということにつきましては、一義的にはその地方公共団体に関する関係法令の問題であろうかと思います。売手サイドといたしましては、買手の属性に照らしまして情報をきちんと提供しリスク等も説明すると、これが一番大事なことと考えております。
○大久保勉君 金融庁はそういう甘いことを言うから、十ページを御覧ください。もうそこまできっちり考えて、こういう文言が入っています。右側の一番上、三、有価証券の取得と保有に関する事項。一、当社、当法人、これは朝来市、朝来市に適用される法令その他の規則、監督官庁の指導及び内部規定に照らし問題がないことを確認した上で本債券を買い付けること。つまり、すべての責任を朝来市に渡してしまって自分たちは一切知らぬ存ぜぬになっているんじゃないですか。 ですから、こういう法律でいいのかということです。ですから、一歩踏み込んで、実態はどういうふうになっているのか、このことを議論すべきじゃないですか。特に与謝野大臣は、市というのはアマチュアだということをおっしゃっているんじゃないですか。こういったところでアマチュアを守るために地方自治法とか地財法とか基金条例というのがあるんでしょう。そういったことを本来だったら売手の方は十分理解して販売すべきじゃないですか。そういったことは一切必要ないんですか。 もう一度、これは大臣に聞きたいと思います。大臣の良識を期待しています。
○国務大臣(与謝野馨君) 元々、市長は四年しか任期がないのに自分の責任の範囲を超えた三十年物を買うということ自体が非常識なことだと思っております。それからもう一つは、地方自治体にそんなにお金が余っているというのは私にとっては意外な事実でございまして、財務大臣としては、地方交付税を考えるときにはいっぱいお金を持っているんだということを前提に考えざるを得ない。 最も重要なのは、この契約書の中に書いてありますけれども、すぐにはお金にならないということが書いてあるわけです、一ページ目の条件の中に。余り取引のない商品なんで換金売りをしても買手はないですよということが書いてある。本券は少人数向けに少額発行されるから流動性は著しく低く、加えて買い付け後の市況環境及び発行体の信用状況の変化等の影響により云々と書いてあるんですが。 そもそも、市がこういう自分の余った金を運用するのは、一時的にお金を放置しておくことがもったいないと、若干でも金利等を稼いでおこうということなんで、あくまでも一時的な投資としてそういう資金運用ということはあり得ても、やっぱりそれが著しく流動性を欠いていて、いざお金が必要なときにその債券が売れないことが、非常に可能性が高いということが書いてあるような商品を買うというのは、元々この市長様の判断は間違っていたというふうに私は感じるわけでございます。 また、住友信託の方も利口な方のお集まりなわけですから、もうちょっと利口にきちんと事宜に応じた、失礼しました、日興コーディアルもきちんと、相手はプロだといってもアマチュア向けの説明をきちんとしなきゃいけないことであったと私は思っております。
○大久保勉君 二つの重要なポイントがあって、一つは、いわゆる市長さんは買うべきじゃないということです。つまり、二十四団体こういった取引をしていますが、この市長さんは全部問題だったというのが大臣の意見だと私は理解しました。ですから、これは総務省はきっちり受け止めてください。 二点目は、いわゆる売手、住友信託じゃなくて三井住友銀行です、及び日興コーディアル証券等は、つまり買っちゃいけないものを売り付けたということでしょう。ですから、未成年にお酒を売り付けて飲ませるのと同じじゃないですか。こういうことはやっちゃいけませんよというのが適合性の原則ということをこの法律はうたっているんです。 じゃ、金融担当大臣として、適合性原則違反という認識でいいですね。
○国務大臣(与謝野馨君) 法令に違反しているかどうかというのはもう少し専門的な判断が必要だと思いますが、三十年物に投資をすると、しかも換金可能性が著しく低いということが書かれているにもかかわらず投資したということは、この市長様の判断は適切なものとはとても思えないと、そのように思います。
○大久保勉君 いや、市長ではなくて、金融機関の判断はどうですかということです。
○国務大臣(与謝野馨君) 売る方は必死で商品を売っていますから、多分上手に売ったんだと思いますが、買う方もやっぱり自分の立場をわきまえてきちんと判断しなきゃいけなかったと思います。 具体的にその売り込みが法令に抵触しているかどうかというのは、専門的な判断を要することだと思っております。
○大久保勉君 今日は畑中検査局長もいらしていますが、これまでのやり取りで金融機関の責任はどう考えますか。それなりにいわゆるアクションはされますか。
○政府参考人(畑中龍太郎君) 突然のお尋ねでございますけれども、私ども検査当局は、金融商品取引法上の登録機関として銀行の業務を検査するということではございませんで、あくまでも銀行法に基づく検査をしているところでございます。 その中では、先生先ほど御指摘ございました法令等の遵守体制、あるいは顧客保護等管理体制の整備確立状況、そういった検証をしておりまして、一般論としては、そういう観点から常に注意深く検査をしているところでございます。 なお、個別行についての言及は差し控えさせていただきたいと思います。
○大久保勉君 まあこの辺にしておきまして、じゃ、次に行きたいと思います。 続きまして、東京金融取引所に関して質問したいと思います。 金商法上は金融商品取引所ということでいろんな許認可団体になっております。まず、これに対してこれまでずっと要求してきたんですが、なかなか資料が出てこないんです。これまで旧大蔵省若しくは財務省、金融庁からこの団体に何人ぐらい天下りをしたんでしょうか。 済みません、これは、じゃ、参考人で結構です。
○政府参考人(内藤純一君) 総務企画局、私どもは取引所を監督する立場でございますけれども、当局といたしましては、関係法令に基づきまして、取引所の経営の健全性を確保するという観点から取引所の監督を行っておりまして、その一環として取引所の役員の経歴については届出を受けてございますけれども、これを開示することは、守秘義務あるいは個人のプライバシーとの関係等もございますので、困難ではないかと考えております。
○大久保勉君 どうして困難なんでしょう。極めて公的な機関でありますし、この法律にのっとったものです。ですから、どうして開示できないんでしょうか。実際に金融庁に聞いても同じことを言われます。また、東京金融取引所に聞いても開示できませんということなんです。この制度が、開示できないという制度がおかしいんじゃないですか。民間の一般の商社とかとは違うんですね。もう一度御見解をお尋ねします。 大臣、よろしいですか。私はちゃんとした天下りの実態を明らかにすべきだと思いますが、大臣はどう思われますか。いや、これ質問通告していますから、大臣にお願いします。
○国務大臣(与謝野馨君) 東証は公の仕事をやっておりますが民間会社でございまして、そういう意味では、やっぱりそういう方々の個人の情報というのは守らなければならない場合があると思っております。
○大久保勉君 金商法上、東証と東京金融取引所、違うんですか、大臣。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 これは、基本的に私どもとしては、同じ対応をしておりますし、同じような形で考えております。東証につきましても、東京金融取引所につきましても、あるいはその他の取引所につきましても、こうした形でその役員の経歴について届出を受けておりますけれども、これを公開するという形には考えておりませんで、守秘義務とか個人のプライバシーというものを十分考える必要があるというふうに考えております。
○大久保勉君 非常に疑問ですが、じゃ例えば、与謝野大臣、吉田太郎一さんという方は御存じですか。若しくは吉本宏さん、さらには斎藤次郎さん。
○国務大臣(与謝野馨君) 斎藤次郎さんだけよく知っております。
○大久保勉君 じゃ金融庁、内藤さん、どうですか。先輩でしょう、よく、忘れるはずはないでしょう。
○政府参考人(内藤純一君) 個人的に承知しております。
○大久保勉君 全員ですね。三人ともですね。
○政府参考人(内藤純一君) 承知をしております。
○大久保勉君 どうしてプライバシーなんでしょうかね。 言いますと、一九八九年、吉田太郎一さんは財務官、ADB総裁からいわゆるトップのポスト。一九九五年、吉本宏さんは理財局長から国金総裁。さらには、二〇〇〇年から斎藤次郎さん、事務次官、日銀副総裁でしょう。ですから、いわゆる財務省、旧大蔵省の極めて重要な天下りポストじゃないですか。何で明らかにできないんですか。もうインターネットで調べたらすぐに出てくる情報ですよ。何を隠そうとしているんですか。御質問します。
○政府参考人(内藤純一君) 私どもの立場は取引所を監督するという立場でございまして、取引所の経営の健全性を確保する、あるいは取引の公正性というものに対してそれを監視していく、こういう立場でございます。その必要性から役員の経歴などについてもその都度必要に応じて届出をしてもらう、こういう体制になっておりますので、それについての情報は把握をしておりますけれども、今お尋ねの天下りといったような観点からそれを調査をして、それを公開するということについては様々な問題があり、それは差し控えるべきであるというふうに考えております。
○大久保勉君 様々な問題ってどういう問題ですか。
○政府参考人(内藤純一君) 私どもの申し上げておりますような監督者としての立場から必要な情報を取っておりまして、その監督者の責務に必要な情報を取り、そしてまた情報交換、意見交換をしていくというのが私どもの立場でございますので、そういった観点から我々の権限の行使というのも当然ながら制約されてくるということでございます。
○大久保勉君 与謝野大臣に質問しますが、御感想を。 私は、ある仮説を立てました。つまり、二〇〇〇年に就任された元日銀副総裁の斎藤次郎さん、もうそろそろ十年近くになりますから別の候補を探さないといけないなと。前の日銀副総裁だれだったでしょう、その辺りにだれかいいポストを考えているから余りこういったことを公にしたくないと。もし武藤さんがこのポストに来たら、政治家としてどう思いますか。これは、私は天下りでちょっと慎重に考えないといけないと思いますが、大臣はどう思いますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 斎藤次郎さんという方は非常に立派な方で、こういう仕事をされるにふさわしい方です。私も親しいですし、私の碁の仲間でもあります。小沢一郎先生とも大変親しいし、碁の仲間でもあります。 人間は、天下りであるかどうかということで判断するんではなくて、その方がその職責に堪え得る見識と人柄を持っているかどうかということで御判断をいただきたいと思いますし、その地位にふさわしい報酬を受けるということは社会的に当然であると、私はそのように思っております。
○大久保勉君 私も全くそのとおりなんですよ。ですから、今度の社長は見識のある立派な人で、日本の金融市場をどのように持っていきたいか、そういった経験者じゃないといけないと思っています。ですから、次のプロセスのためにきっちり過去を清算する必要があるんです。 一点だけ間違いがありましたが、吉本宏さんが日銀副総裁で斎藤次郎さんは事務次官ですから、ここは訂正します。 もう一つ、金融庁は、いわゆる、ここは全くの民間企業だからこういった天下り実績等に関しては言う必要がないということですが、例えば、いろんなヒアリングをしましたら、どうも斎藤さんとかその下の太田省三さん、大蔵省元印刷局長、昔の部下に対していろいろ宿題を出して、いわゆるCDS等のデリバティブとかいろんなものに関して作業をさせているというようなことを言う人がいました。 私は事実かどうか分かりません。昔の部下というのは金融庁の職員です。もしこういうことがあったとしたら、それはおかしいと思いますが、厳に慎むべきではありませんか。一応、確認をお願いします。こういったことを承知か、若しくは承知じゃないか。もしそういうことがあったとしたら未然に防ぐべきだと思いますが、そのことに関して質問します。
○政府参考人(内藤純一君) まず、そういう事実は全く承知しておりません。それから、私ども監督する立場でございますので、取引所との関係は、この東京金融取引所あるいは東証その他の取引所ともいろいろ意見交換をし、やっておりますので、それについてはむしろ密接にやっていくべきであるというふうに思っておりますけれども、そういった形で今御指摘のようなことについてはないと思っておりますし、当然ながら適当ではないだろうというふうに思います。
○大久保勉君 私もあってはならないと思いますから、是非未然に防ぐべきだと思います。 さらに、ここは、くりっく365という商品を持っています。いわゆる外為証拠金取引です。これに関して、不招請勧誘とか若しくは顧客訪問等があるんじゃないかという指摘がありますが、この辺りは金融庁、把握しておりますでしょうか。
○政府参考人(内藤純一君) 個別業者の具体的な問題についてコメントをすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○大久保勉君 でも、金商法として不招請勧誘は禁止していますよね。ですから、ある程度金融庁はどういう実態があるかというのは常時チェックすべきじゃないかと思います。 是非、調べているかどうかを確認したいんですが、調べていないという理解でよろしいですか。
○政府参考人(内藤純一君) 法令違反というものについて一件一件それを調べるということは、必ずしもそういう体制ではございませんで、むしろ、そういった情報がもたらされれば、これはもう、監視委員会とも共同してやるという場合もございますし、あるいは我々がその監督者という立場から取引所にその状況を聞くということも様々ございます。そういった形で行政上の調査を進めていくということでございまして、そういった問題が仮に、私どもとして、重要な情報としてもたらされれば、適切に対応していくというふうに考えております。
○大久保勉君 この件に関しましては東京金融取引所に聞かないと分からないかと思いますし、先ほどのいろんな天下りの実態等も含めてこの委員会で審議したいと思いますので、委員長にお願いしたいんですが、是非、斎藤次郎社長か、若しくは太田省三専務、この委員会に出席をお願いしたいと思いますが、よろしくお願いします。
○委員長(円より子君) 後刻理事会で協議いたします。
○大久保勉君 時間が来ましたので、これで終了します。
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会・国民新・日本の峰崎でございます。今日は三十分間という短い時間しかございませんので、端的に質問したいと思います。 〔委員長退席、理事大塚耕平君着席〕 最初に、実態をまず教えていただきたいんでありますが、金融機関、とりわけメガバンクは、バブル時代に、例えば相続税対策として提案融資をする、その後、バブルの崩壊の下で銀行との間でトラブルになる、そういったケースが随分、後でも具体例を申し上げたいと思いますが、出てきているわけでありますが、金融庁、こういうものが一体どのぐらいあったのか、メガバンクの場合、あるいは銀行業界全体としてどのぐらいあったのかということはつかんでおられますか。
○副大臣(谷本龍哉君) 議員御指摘の件についてですが、昭和六十一年から平成三年までの間に、主要行九行が融資した個人向けローンのうち、訴訟、調停、競売その他、法的手続の中の案件は、平成十九年九月末時点ですが、九十二件であると承知をしております。
○峰崎直樹君 九十二件、もしかしたらそれは金融庁がつかんでおられる限りだろうと思いますが、実はここに、日弁連が発行した、「銀行の融資者責任」ということで、「消費者被害の実態と救済」というこの本を最近被害者の方から私のところに、こういう一九九七年に出された本でありますが、それを見ると、かなりの例があるわけでございます。 最近、実は私の手元に、お手元に今資料を配っていただいたと思いますが、ある方からこういう事例が私のところに来ましたということで御紹介をしてみたいわけでありますけれども。 そこに記載をしておりますように、私と私の家族は治療困難な遺伝性難病の家系ですと。定期的な通院をしながら働いていると。東京杉並の自宅敷地に賃貸アパート、仕事場を増改築することで生きてきたと。しかし、現在、自宅や賃貸アパート、仕事場すべてが三井住友銀行によって競売にかけられていますと。住居と収入物件を競売されてしまうと私ども家族は生きるすべがなくなってしまいますと。競売の入札は七月なのでもう時間はありませんと。ずっと下に来て、この方の自宅は、六十年以上前におじいさんが知り合いの地主と借地契約を結び、その地主さんが亡くなった後は関東財務局が管理していますと。競売の原因は、三井住友銀行の提案した相続税対策のアパートローンの滞納ですと。以下、どのようにして滞納、返済不能になったかを説明いたしますと。 〔理事大塚耕平君退席、委員長着席〕 あるとき、銀行員が何度も自宅を訪問して、そのおじいさんに対して融資の勧誘を始めましたと。このまま物件にお住まいですと高額な相続税の一括返済を免れないので、税務署の命令で自宅を競売に出すことになります。銀行の指示に従って融資契約して自宅とアパートを新築すれば、負債があることになりますから相続の際も減税されます。企業のグループは、大手の建築、不動産もありますので建築や返済の計画全く心配なく、御家族の将来は安心ですと、こういうふうに実は。 銀行員が来て膨大な資料を見せて説得したために、おじいさんは現状の準備、計画に不安になって三十年返済の融資契約をした。その契約のローン、いろんなことについてそこに書いてあるんでありますが、いろいろ見てみると、どうも私たちは予定と違うじゃないか、計画と違う、約束と違うということを指摘し抗議したけれども、銀行は、合併の際に契約書を紛失して担当者も退社していると。先ほどの、三十年先のあの自治体のローンみたいなものなんでありますが、詳細の内容も分からないと言って、私たちに対して消費者金融からの借入れで銀行ローンの返済をするように指示してきた。銀行の説明では、銀行の責任も考慮して御家族に無理のない条件変更をいたしますからと、こう言われて、それ以外に方法がないので指示に従ってしまった。消費者金融ですから、相当ぎりぎり厳しい支払を迫られるということでございます。 次のページに入りますが、病気の体を押して十五年の返済を終えましたけれども、まだ消費者金融に多額の負債があり、悪化した病状で入退院を繰り返している、全く返済ができなくなったと。銀行は何と言ったかというと、病気の治療、他社の返済を優先して、銀行返済は一時停止してください、病気が回復し、他の借金がなくなったら御家族を助けるようにいたしますと言いましたが、数年後、入院中に自宅の競売が決定しました。 ずっと下に、金融庁にもこれ、相談に行っているんだそうですよ。事情を説明して、三井住友銀行に対して、家族の生活と生命を考えて人道的に対処するようにという指導と要請をしたんだけれども、三井住友銀行は、銀行側の納得する返済計画がなければ競売は強行すると、全く姿勢を変えていない。 弁護士さんに相談しても、多額の契約金や報酬金を提示するだけで、全く勝ち目はないから請け負いたくないと言われて、病状は悪化していて、今、医者の治療も大変なんだということが書かれているわけであります。 ここから先はその方の感想も入るんでありますが、一般人からするともう詐欺と思うような勧誘と契約であっても、銀行が行うことで全く問題とされることなく、人権や生存権という権利は無視して債権の回収を強行しようとしている。居住権や生存権というのは、債務者には全く考慮されないんだろうかと。私たちは、今現在、病気と競売の不安の中で死刑執行を待つような生活をしていると。私たちは、できることなら、病人、老人の生きる権利を尊重し、三井住友銀行が貸し手としての勧誘、対応、指示の問題点、責任を自覚し、債務の返済を強要することよりも、私たちの家族の二十年の苦しみと計画していた将来を破産させたことに対する弁済をしてほしいというふうにすら思いますと。 このまま競売になると、権利は入札者に移ってしまって銀行の責任を追及することができない。生きる方法がないとすれば、ここまでの銀行の所業に対して泣き寝入りのまま死んでいくことだけは絶対に我慢なりませんと。以上、つたない思いでありますが、必死の思いで書いていますことを御了承くださいということで、私のところにこういう資料がやってまいりました。 読まれて大臣、どのようにこのことを思われますか。
○国務大臣(与謝野馨君) このお手紙というのは、私のところにこの十年ぐらいいろいろな相談がありましたものと非常に似ております。 バブルの時代に銀行がやってきて、例えばある酒屋さんのところへやってきて、あなたの五十坪、ビルを建てれば一生遊んで暮らせるみたいなうまい話をして、お金を貸します、建設会社お世話しますと。そういうので結局は返済できない。ビルを造ったけれども借り手はないということで銀行に相談すると、銀行の担当者は替わっていて、全く別の人が出てきて契約書どおりやれと。非常に無責任な非人間的な行動だと私は思います。 かてて加えまして、このケースは自分のところの借金を回収するために消費者金融から金を借りるということを慫慂しているわけでして、私は二重に罪が重いと思うわけです。銀行借入れと消費者金融の金利を考えれば一〇%かないしは一五%ぐらいの開きがあるわけでして、そういうものを一時しのぎで自分の債権を回収するために勧めるということは、金融機関としてはやっぱり最低限のモラルとしてもやってはいけないことだと、私はそのように今、峰崎先生のお話を伺って感じたところでございます。
○峰崎直樹君 こういうもう債権が競売にかけられるというその間際になって実は私ども議員のところに、私だけじゃなくていろんな方々に持ち込まれるケースというのは最近非常に増えているんですよね。お話を聞くと、やはり過去のそういう銀行の貸し手責任というのが明らかにあるんじゃないんだろうかと思われるものがずっと続くわけであります。 実は私も、あるメガバンクから金融商品として今お話があった、同じような、バブル期に自宅を維持する、相続税対策ですということで大型フリーローンということで提案型融資をされて、実はもう何年利息払ってももう元金が減らない、そういう不良債権を生み出すということを結果的にもたらした事例を、実はあるわけでありますけれども、その方のその中身というのは、よくずっと調べてみると、問題は非常に、銀行側が、例えば約定書というのを実は銀行側だけが持っているわけです。それは、後でいろいろ裁判を通じて、弁護士さんを通じてようやく後から出てくるという代物ですよね。これは、この銀行の融資者責任というところでずっと出てくるんですけれども、いわゆる差し入れ方式というんですか、要するに、本来なら契約するのならその契約書というのが当然あるだろうと思うんですが、いや、それはもう銀行側が持っていて全然一方的になっちゃっているというような、こういう問題になるんですね。 だから、そういう意味で、ある意味では私は銀行というのは、やはり貸し手と借り手の関係からいったら圧倒的に貸し手側の優越的地位があると思っています。そして、その中身、約定書の中身を見てみても、実は非常に一方的に貸し手側が有利な条項がどんどん入っている、それが十分に説明されていない、こういう実は説明責任の問題もあると。あるいは、期限の利益の喪失の問題にしたって、ささいなことで実はもうこれは一方的に彼らが、銀行側がそのことを決めてしまえるような、そういう問題が実は起きてきている。 だから、そういう意味で非常に、先ほどの方の事例もそうでありますが、いろんな事例を見て、これは本当に銀行というものに対する、貸し手側の行為責任に対して、なぜこんなに銀行が一方的に有利にやれるんだろうか、またそれを放置してきたんだろうか、こういう問題が今度の金融商品改正法の中で大きな問題になっているわけですけれども。 この点に対して金融庁は、こういう貸し手側の、銀行側の責任というのは、私は明らかに有利になっている問題があると思っているんですけれども、そういう意味で、情報の非対称性、そして銀行と、消費者に対する貸し手の力関係、こういったものを見たときに、これをどのようにこういうトラブルに遭っている方々に対する対応をされようとしているのか、この点のまず基本的な考え方をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(内藤純一君) 私の方からは、今回御提案申し上げています金商法の関係で御答弁させていただきます。 金融ADRの制度を新たにこの金商法の中に設けさせていただいておりますが、これは、この利用者、こういった問題についてのトラブル、金融上のトラブルというものが生じたときに、利用者の信頼感、納得感の向上を図るというために、中立性、公正性を確保するとともに、その実効性を確保するということが非常に重要であるという観点からこの制度を設けたわけでございます。 この金融ADR制度におきましては、指定紛争解決機関というものを指定をいたすわけですけれども、この指定された機関が存在している業態におきましては、金融機関に指定紛争解決機関との契約を義務付けるとともに、資料提出や結果尊重などの片面的な義務を課すということなどによりまして金融機関にADRに関する対応を業法上の業務として課し、トラブル解決の実効性を確保することとしております。 そういう観点から、今先生御指摘のような銀行の関連するトラブルでございますけれども、これは銀行法の中にこの金融ADRという制度を新たに設けておりますので、これが実際に設置をされ、稼働するという段階になりますと、こういうトラブルについてADRにおいて取り扱われるというふうに考えております。
○峰崎直樹君 内藤局長ね、では大臣に聞いてください。今、片面的ないわゆる拘束性というものの義務があるというふうに明言されたんですが、本当にそうなんですか。 つまり、私どもがずっと読む限り、そこで片面的義務ということは、トラブルになって、先ほど力関係のお話ししました、情報の非対称性の話もしました、そういう圧倒的有利にある立場の人と消費者、借り手の側というのを対等な条件にするためにはこの片面的義務性が入るわけですね、片面的拘束性が入るわけです。そうすると、そこで消費者のトラブルが起きたときにいわゆる苦情処理の委員会で出された調停が出る。その調停に対して、いわゆる消費者の側がこれで結構ですと言った場合にはもうそれに従わなければいけないというのが片面的義務性ですよね、片面的義務ですわね、拘束性ですわね。それは担保されているんですか。つまり、その場合に、いや、消費者の皆さんはいいと言っても銀行はとてもそれじゃ我慢ならぬから裁判に訴えますと、その道は閉ざされているんですか。そこのところは明確にはっきりしてください。
○政府参考人(内藤純一君) まず、金融ADR制度の私ども申し上げています片面的拘束性でございますが、これは、基本的には金融機関として紛争解決機関との契約において確定をするわけでございます。 まず、金融トラブルが起きますと、消費者がその金融ADRの手続にのせたいということになりますと、これに応じる義務、資料提出であるとかあるいは結果尊重というもの、先ほど申し上げたような片面的な義務を課しております。 そこで、この結果尊重につきまして若干補足をさせていただきますと、例えば和解案よりもより拘束性の強い特別調停案というものを金融ADRにおきまして紛争解決委員から提示されるという場合がございます。この場合には、一定の場合を除きまして金融機関はこれを受諾をしなければならないというふうにされております。この特別調停案につきましては、当然ながら憲法上の権利でございます裁判を受ける権利との関係も踏まえる必要がございますので、例えば利用者、金融機関の顧客の側でございますが、これが受諾をしない場合、一定期間内に訴訟が提起された場合、一定期間内に訴訟が取り下げられない場合、その他和解が成立する場合、こういった場合には金融機関はこれについて受諾しなくてもよいというふうにされております。 そういう意味で非常に、金融機関が基本的には受諾をするということで、その拘束性はかなり強いというふうに考えております。
○峰崎直樹君 今のところもう一回、どういう場合は銀行が裁判に、要するに特別調停が出ても、要するに片面的義務の抜け道みたいなものが残されているとすると、この間の金融関係の裁判で実は消費者の側が勝ったためしというのはほとんどないんですよ。私もいろんな弁護士さんの話を聞いていても、ああ、これはもう、この「銀行の融資者責任」読んで改めて分かったんですけれども、要するに、銀行というのはこんなことするはずないとか、もう非常に固定観念が強い、あるいは、いろんなことを、情報をしっかり持っているがゆえに約定書の中にいろんなことを、細かいこと書いていて、それを十分説明していないとか、いろんなことがだんだん分かってまいりました、今ごろ分かったのかといって怒られるかもしれませんけれども。そういう意味で、私はいわゆる消費者と貸し手側との間の関係において、この抜け道ができている間は絶対に私はこれは、消費者の側は安心してこの問題について、銀行から貸し借りできないんじゃないかと思っているんですよ。 もう一度、それは消費者の側にとって不利ではないのか、ならないのか、この点が担保できるかどうかなので、もう一遍改めて、これは内藤局長の答弁だけではあれですので、大臣、ここのところはもう過去の銀行行政の中で、いわゆる銀行の貸し手責任というか、そういうものについて、二度ともうこういう消費者の皆さん方がトラブルに巻き込まれたときに消費者の側が非常に泣き寝入りしないように、あるいは不利な状況にならないということが確実に今度の改正で担保されているのかどうか、この点の確証を是非大臣の答弁からもいただきたいと思っています。
○国務大臣(与謝野馨君) まず、先生が言われるように、どちらの専門的知識、どちらの書面の契約書、約定書、情報を持っているかといえば、圧倒的に金融機関が持っているわけです。ですから、そういう意味では、民事で争う場合には、主張する方が挙証責任を持っておりますけど、今回はやはり銀行にも書面提出義務等の義務、言わば挙証責任の転換をやっているわけでございます。 結果をどう尊重するかというのはなかなか難しいところでございまして、ADRで結果が出たけれども、借り手側としては更に裁判で争いたいという場合も出てくるわけで、その権利を全部奪ってしまうということが適当かどうかという問題があります。 それからもう一つは、貸し手側も通常の場合はADRでの判断に従うこととしても、金融側にやはり重大なこれは事実の誤認あるいは法律上の解釈の間違いがあるといったときに、その裁判に行く権利を全部奪うことができるかという法律の原理上の問題があるわけでございまして、ただ、先生言われるように、この種の争いごとというのは、長引かせれば長引かせるほどむしろ借り手側の負担が重くなるわけでございますから、結果尊重という言葉は使っておりますけれども、出たらその結果を尊重して従ってほしいと、そういう法律構成になっているわけでございます。
○峰崎直樹君 借り手側が、つまり弱い者の立場から、この特別調停については不満だと、だとすればこれは裁判に訴える、それは裁判の権利だと思います。ただ、問題は貸し手側なんですよね。貸し手側がこの特別調停に対して従わなくてもいいというふうになってしまうと、これ事実上このADRほとんど機能が非常に喪失してしまうんじゃないか。 だから、従ってほしいという願望じゃなくて、これは従わねばならないというふうに持っていかないと、イギリスのオンブズマンでADRなんかは確実にそこはそうですよね、そういうふうになっていますよね。だから、そういう意味で私は、そういう点で今度のこの金商法の改正の中で、この問題についてはそこの方向にやっぱり一歩踏み出していかなきゃいけないんじゃないかというふうに思うので、改めて大臣の決意をいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) いろいろな法律の中に尊重するという文言が使われていることがあります。これはもう事実上、実際の法律の解釈ではそのとおりしていただくということでございますけれども、法理論上はやっぱり裁判の方に行くという道は残さざるを得ない。ただし、この場合は、法律には尊重すると書いてありますから、よほど重大かつ明白な理由がなければ、裁判には銀行側は行けないと解釈するべきだと私は思っております。
○峰崎直樹君 それでは、我々としては、よほど重大な問題がない限りはこれはもう尊重されるべきだと、いや、尊重されるはずだと、そういう意味での金融行政の基本にこの銀行ADRを置きたいということの決意だと思いますが、そうすると、そこは、これからまたこの法律が改正されて、また何年かすると見直しをするというような規定も何か準備されているようですけれども。 私は、そうすると、今の重大な挙証責任の転換といったものを指摘をされたわけですけれども、過去の事例ですよね、過去の事例で今現在係争されている問題を抱えていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるわけですよ。こういう方々に対して、当然のことながら、こういう挙証的責任の転換を行い、銀行側はこの特別調停というようなものが出てきたときには従わなきゃいけませんよと。最近では、その特別調停なるもの、特別調停というか調停案が出てきても、そんなもの従わないと、銀行側が一方的にそれを拒否して、もう競売だ、あるいは裁判に持っていけば勝てるんだと、こういう形で展開されることが多いわけですよ。 そこで大臣、この法案の今おっしゃられた挙証責任の転換、このいわゆる銀行ADRに対する大変重要な大きな改革を今現在係争中のものにまでこれは当然適用されてしかるべきだと私は思うんですが、その点についてはどのように考えますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 法律は遡及的にはなかなか適用することは難しいという原則がありまして、今現在進行形のものにこの新しい法律が適用できるかどうかというのは、多分遡及的には適用できないと思っております。ただし、こういう考え方が出た以上は、やっぱりこれは裁判所の御判断、裁判官の仕切りによって書面提出義務が発生するということは十分あり得るんではないかと思います。 ただ、私は弁護士でないので余り厳密なことは申し上げられないんですけれども、この法律ができたから、それが過去の問題に遡及するかという単純なことに置き換えますと、それはできないというのがお答えでございます。
○峰崎直樹君 いや、その遡及適用の問題というのは、ある意味では非常に重要な──何か後ろの方からありますか。何か補足ありますか。じゃ、ちょっと。
○国務大臣(与謝野馨君) したがって、ただ例外的には、既に訴訟が行われているトラブルについて利用者が金融ADRによる紛争解決を望む場合においては、裁判から金融ADRの方に移るという申立てを行って、それで紛争を解決を図ることも可能でございますから、裁判所ではなくて、金融ADRの方で実は先ほど申し上げました様々なことが行えるようになりますから、そういう意味では、金融ADRに一度バックしていただいて、そこで今議論をしていただいている法律の条文が適用されると、こういうのが正しい解釈でございます。
○峰崎直樹君 そうすると、金融ADRは、まだこれはできていませんよね。これ、いつごろでき上がるんですか。
○政府参考人(内藤純一君) これは法律が成立をさせていただきました後、施行という段階になります。施行いたしましてから各業法、各業態の判断によりましてこのADRを設立をしていくという形になりまして、それを私どもとして指定をしていくという手続になって、これが現実にスタートをするということでございます。 私どもとしては、こういった制度についてできるものについては、できる業態については速やかに設立をしていきたいということを強く期待をしております。
○峰崎直樹君 その見通しを大体いつごろに置いていらっしゃいますか。
○政府参考人(内藤純一君) 少し具体的な、いつということは今のところ申し上げられないと思います。
○峰崎直樹君 法律が成立されて、もう既に各業界、それぞれADRを準備されているんでしょう。ですから、そういう意味では二、三か月ぐらい先にはできるというようなことになっているんではないんですか。
○政府参考人(内藤純一君) 法律には、法案には、この金融ADR機関の指定開始について公布後一年以内という規定がございます。まず、この施行をいたしましてからということになりますけれども、現在、例えば金融商品取引法における認定投資者保護団体というのがございます。これは銀行の業務の中で登録金融機関という証券業務に限られる分野でございますけれども、これについては既にそうした法律に基づくADRというのが部分的にスタートしております。これを銀行業務全般に広げていくというのが今回の趣旨でございます。 したがいまして、私ども、この法案を検討する中で金融審議会の中でも随分議論をさせていただきましたけれども……
○委員長(円より子君) 時間が過ぎておりますので、おまとめいただければ。
○政府参考人(内藤純一君) 関係の業界はかなり積極的にこの問題をとらえているというふうに認識をしております。
○峰崎直樹君 時間も来ましたので最後にしますが。 できるだけやっぱり私は、今係争されて、そういう新しい挙証責任の転換が行われるところに、ADRに移したいというふうに思っていらっしゃる人もいると思いますので、これは速やかに設置をされるというふうに思いますし、是非、過去の銀行は、いわゆる借り手の方々に対する今までの様々な問題点というのをもう一回金融庁として金融行政の中できちんと点検をされて、こんなひどいやり方をしていたのかと、こういうものはもう本当に是非ADRの精神に従ってきちんと変えて、本当に消費者のための金融行政に転換するように改めて強く求めて、私の質問を終わりたいと思います。
○大門実紀史君 大門でございます。 今、峰崎先生が指摘されたのは大変重要な問題でございまして、私のところにも、メガバンクが本当にどうしてこんな人を、お年寄りの夫婦とか、競売にかけるのかと、いきなり競売にかけるのかという事例がいっぱい来ておりまして、個々には差押え解除、競売解除をしてもらったりはしていますけれども。 申し上げたいのは、ADRができても、利用者保護、借り手保護というのは一応言葉ではあるんですが、貸し手責任、これは銀行の場合はそれを含んだADRをつくっていかなきゃいけないというところを、もう質問はいたしませんけれども、峰崎先生と同じ意見ですので、踏まえてほしいなと私も申し上げておきたいと思います。 大臣にお聞きしたいんですけれども、今日の新聞に、シカゴやニューヨークで商品価格、原油価格が全面高ということで、投機マネー、ファンドの資金が入ってということも書かれておりますけれども、要するに、申し上げてきたとおり、日本の商品取引所をこういうふうにしないようにすべきだと私は思っているわけですけれども、今回の法案、見直されたらどうかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の法改正によりまして取引所の相互乗り入れが認められれば、投資家にとって利便性が向上する等により、公正、透明で厚みのある商品取引の市場基盤が整備されることにつながるものと考えております。これはまた、商品の生産、売買等を行う業者にとって効率的にヘッジを行うことが可能となるなど、我が国経済全体の発展にも寄与するものと考えております。
○大門実紀史君 大臣はそんなのを読まないで、この前の議論の続きをしたかったんで、後ろからそのペーパーを出すのはやめたら、本当に。つまらないよ、本当に。 私はこの法案についてはこれしか言うことはございませんので、この利用者保護にかかわる緊急の問題をちょっと取り上げたいと思いますが、連日のように新聞報道されておりますSFCGの問題でございます。 御存じのとおり、商工ローン最大手のSFCG、旧商工ファンドですね、去年の秋から今年の初めにかけて例の大島氏が、株とか債権、資産を関連会社、自分たちの親族がかかわる関連会社に移動して資産隠しをやったということが今大問題になっておりますけれども、この問題をまず一つ聞きたいんですけど、実はちょうどそのころ日本貸金業協会が特別監査を行っておりました。 日本貸金業協会というのは、御存じのとおり、例の貸金業法改正のときに、〇七年の十二月ですか、設置が決められて、業界の自主規制機関として、サラ金会社の半数が入っているぐらいの規模ですけれども、貸出しとか出店規制などの自主規制ルールを定めて、それで会員企業を定期監査もするということで、必要なときは特別監査もやるということになっております。 ルールに従わない会員には最高一億円の過怠金とか除名などの処分機能も持つということで、強い権限を持っている協会でございますけれども、この貸金業協会の特別監査は、いつからいつまで、何を目的にして入ったのか、まず教えてくれますか。
○政府参考人(三國谷勝範君) お答えをいたします。 昨年秋口にSFCGから一括弁済を求められました顧客からの多数の苦情が日本貸金業協会を含めた関係者に寄せられていたところでございます。このため協会におきましては、SFCGの一括弁済請求の大量発出に関する実態把握を目的といたしまして、同社の取立て行為に着目し、法令、諸規則の遵守状況や内部管理体制の整備状況等を把握するため、昨年十一月から本年三月まで特別監査を実施したところと承知しております。
○大門実紀史君 お配りした資料の一枚目は、これはSFCGの内部資料でございます。要するに、貸金業協会の監査が入っていると、これは去年の十一月二十九日のSFCG総務部発信ですけれども。それで、監査というのは書類監査もあるわけですけれども、具体的に立入検査が十二月に行われると。そうすると、このSFCGの事務所の中に別会社が同居しているということが協会に分かっちゃうと業法違反になる、だから荷物を全部移動しなきゃいけないという、内部に発信したその指示文書でございます。あと、いろんなものを廃棄しろということも出されております。 これは、内部告発といいますか、こんなことが行われているということで、内部から、実は金融庁にもこんなことが行われていいのかということで内部告発があったと思いますが、金融庁に内部告発があったのはいつですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 個別のことについての言及につきましては限界があることを御理解いただきたいと思いますが、私ども、こういった内部告発等一般的にございました場合には、それを内容に応じまして監督業務に活用いたしますとともに、都道府県や日本貸金業協会にも適時にこの情報提供を行っているところでございます。
○大門実紀史君 金融庁にあったのは十二月十二日の午後三時ごろですね。 今この内部告発を金融庁はどういうふうに処理したのか、もうちょっと正確に教えてくれますか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 私どもは、こういった情報が入りました場合に、内容に応じまして関係者にもこの情報提供を行っているところでございます。一般的にそのような取扱いを行っております。
○大門実紀史君 金融庁は、協会と東京都にお伝えされたということでございます。問題は、ちょうどこのころに資産の移動がされていたわけです。なおかつ、これらの文書そのものが、これ証拠隠滅ですから、これそのものがもう業法違反と。処分物ですけれども、それが金融庁管轄だったらすぐもちろんやられたと思うんですけれども、東京都とか都道府県、あるいはちょうど協会が監査に入ってきたということで、協会と東京都に伝えられたということだと思うんですけれども、実際には協会はこの資産移動、何も気が付かなかったし、この移動について、こんな違反のことも金融庁に報告はしないし、東京都は検査に入らないしと。何をやってきたのかと。このときに入っていれば、今大問題になっている大島氏の資産隠しが発見されて食い止められたんじゃないかと、管財人の方々はそれは許さないということで追及するとおっしゃっていますけど、非常にまずい対応だったんじゃないかなと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 協会等におきましても、外部から寄せられた情報につきましては、内容に応じまして監査等の業務に活用しているところと承知しておりますが、一般論として申し上げますと、外部から情報が寄せられました場合に、その内容によっては機動的かつ臨機応変に対応すべき場合があると考えられます。そうした点を踏まえつつ、協会等といたしましても監査機能の向上に努めていく必要があると考えているところでございます。
○大門実紀史君 与謝野大臣にお聞きいたしますけれども、要するにこれは金融庁もちょっとぼけていたんじゃないかなと思うんですよね。一応協会に伝えて東京都にも伝えたと。でも、実際動かなかったわけですよね。十二月十二日にこの事態を知っていれば、こういう隠ぺい工作とか知っていれば、動かないのが分かれば、十二月中に金融庁が次の手を打っていれば、ちょうどいろんな資産移動されていた時期ですから、つかめたんじゃないかというふうに思いますし、何よりも今度この貸金業法改正で設置が決められた貸金業協会とは何なのかと、この協会は。こんなもの、これは恐らくこういう内部資料も、せっかく告発もあるのに、なあなあでやったんじゃないかと思わざるを得ないですね、結果は何も出てこないわけですから。違反というのは何もないわけですからね。 この点ではこの協会、こんなもの自主規制機関と言えるのかと思います。びしっと指導してもらいたいし、協会がいいかげんだったら金融庁が協会を検査するということもできるようになっておりますから、きちっと厳しくこの協会の在り方、指導してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 先生御指摘のとおり、今のところは自主規制機関でございますけれども、これで十分かということは当然あるわけでございまして、協会としては改善すべき点は改善し、監査の実効を高めるべくどうしたらいいのかと。これは、やはり自主的な機関であっても監査をやるということについては社会的責任があるわけですから、監査の内容の更なる充実を図るための不断の努力をしていただかなきゃ困ると思っております。
○大門実紀史君 次に、資料の二枚目でございますけれども、このSFCGがどんな汚い手を使って資産の移動や、あるいは過払い金返還を逃れてきたのかということの資料でございます。 会長の大島氏は破綻に際しても、いかに貪欲に自分の資産、財産を保全しようとしていたかということで、その手口を御紹介したいと思いますけど、以降はただ法務省に対する質問になりますので、大臣はこれからG8に御出発だそうでございまして、少しでも早く解放して差し上げたいと思っておりますので。 一言いただきたいのは、大臣にですね、SFCG問題というのはもう前代未聞の経済犯罪だと。今もう大量の被害者、債務者、債権者、大変な事態になっていますですよね。このSFCG問題に是非金融庁として引き続き徹底的に取り組んでいただきたいと。与謝野大臣の一言その決意をいただければ、どうぞ旅立っていただいて結構でございますが。
○国務大臣(与謝野馨君) 当然、借り手、消費者を保護するために金融庁としても法令をすべて駆使して努力をしてまいりたいと思っております。
○大門実紀史君 委員長、私、財務大臣にもう質問ございませんけど。
○委員長(円より子君) どうぞ、御退席いただいて結構でございます。
○国務大臣(与謝野馨君) 済みません。申し訳ないです。
○委員長(円より子君) 気を付けておいでくださいませ。
○大門実紀史君 是非頑張ってきてください。 それでは、その中身なんですけれども、この表で御説明をいたしますけれども、どうやって資産を移動して、同時に過払い金返還逃れをやってきたかということですが、それを図解したものでございます。次の三枚目、四枚目はそれを、その裏付けとなる内部資料でございますが、もう一々細かいことは言いません。この図で説明をいたします。 まず、何の話かということですけれども、SFCGとジャスティス債権回収という会社がございます。これは一つの事務所に同じ社員がやっているということで、両方の仕事をやっているということでございます。SFCGは御存じのとおり、当時、大島健伸会長でございますが、このジャスティス債権回収の株主は、株主がありますけど、大株主の会社、MAGねっとホールディングスといいますが、そこの社長は大島健伸氏の息子でございます。親族がやっているような関係でございます。 何をやったかといいますと、まず最初に、左下に注があるんですけれども、まず、債務者でA社という会社があって、そこが倒産で行方不明と。そこには既に一千四百万円の過払いになっていた状態でございます、SFCGとしては。本人に返さなきゃいけないという事態になっていたんですけれども、にもかかわらず、連帯保証人のうちの一人のBさんが保証している四百万円を、あんた保証人だろうということで、払えということをやったわけでございます。そのSFCGはそのBさんの債権四百万円をジャスティス債権回収に債権譲渡いたしました。この回収会社が四百万円払え払えとBさんにやるわけでございます。Bさんはびっくりして、連帯保証人になっていたと、どうしようどうしようとなっているときに、このジャスティス債権会社の社員が急に、SFCGから過払い金返還をすると言っていますよと。四百万円、ちょうど同じ金額ですね。四百万円過払いになっているから返すと言っていますよと。そうすると、このBさんは、それで、その過払い金の四百万円で返済してくれればいいですよと言われて、取立て食っていたBさんはそれはほっとして、じゃ、現金を受け取るわけじゃないんですけれども、そういう書類を交わして、過払い金を返してもらったことにして、その四百万円をジャスティス債権回収に払うと。何のことはありませんで、過払い金の返還をした形を取って結局一銭も返さないという仕組みをつくって、こういうことを大量にSFCGとジャスティス債権回収はやったわけでございます。 もう一つは、そのSFCGはもうこのころ破綻を決めておりましたから、SFCGからジャスティス債権に資産をとにかく移動すると。なおかつ、過払い金を払わなくて済む方法としてこういう手の込んだ、もう詐欺でございますけれども、こういう方法を考え付いて、大量にジャスティス債権に資産を移動すると。移動した後、今現在はこの連結子会社という関係を断ち切ってSFCGからの債権請求が及ばないような形を一応取っているわけでございますけれども、そうは問屋が卸さないということで、このジャスティス債権回収を本当に追い詰めてお金を取り戻さなきゃいけないということに今なりつつあるというところでございます。全体がこういう詐欺的な手法で、財産の移動とそして過払い金返還を逃れるということをやってきたという構図でございます。 とにかくもう大体大島さん、大島がやってきたことは全部詐欺なんですけれども、大量にこういう手法でこういうことが行われたということですけれども、法務省にまず伺いますが、このサービサー法では、まずこれ、過払い金入ったまま請求していますから、利息制限法を超えているということでサービサー法違反というのが一つですね。あと、一人の社員が両方の仕事をやっているということでいくと、サービサー法によると、債権回収会社は専業でなきゃいけないとなっております。そういう点でいくと、この点からもサービサー法違反になると。したがって、このジャスティス債権回収は、まず、全体が詐欺ではありますけれども、サービサー法からしても明らかに違反しているんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(深山卓也君) 御指摘の事案そのものを把握しているわけではございませんので、今お尋ねになったことを一般論で申し上げますと、確かに委員御指摘のとおり、サービサーが利息制限法の制限額を超える利息、損害金の支払を伴う特定金銭債権について連帯保証人に対してこれをそのまま請求するということは、サービサー法十八条五項という規定がございますけれども、これの違反に当たります。また、サービサー会社は原則として専業会社で確かにございます。したがいまして、法務大臣の許可を、兼業許可を受けるというような手続が別途ございますけれども、原則として債権管理回収業、それから若干のこれに付随する業務以外は行うことができませんので、それ以外の業務をしているとすれば、それもまたサービサー法違反ということになります。
○大門実紀史君 後で詳しい資料お渡しいたしますけれども、ただ法務省はこのジャスティスに去年の十二月と今年の一月、二度も特別検査やられていますね。こんなこと気が付かなかったんですか。
○政府参考人(深山卓也君) ジャスティスについては、今御指摘のとおり、確かに昨年十二月と本年一月の二度にわたって定期検査とは別の特別検査を実施しております。その目的は、前年の平成十九年の十月ですけれども、このときに定期検査をこの会社に実施しました。多くの指摘、指導をせざるを得ない状況であったものですから、その改善状況がどうかということで特別検査を実施したものでございました。 今御指摘のような事案があったのではないかということなんですけれども、この検査の過程でこういう事案があったということは法務省としては把握ができておりません。
○大門実紀史君 この資料の三枚目、四枚目に付けたこの書類というのは、これはジャスティス債権に保管されている資料でございまして、SFCGのあのさっきの文書を、大量に隠した、移動したというのは、あそこはもう、一つの事務所でいろんな会社を同居させてやっているものですから、そういう点でいきますと、このジャスティス債権にこの三枚目、四枚目の資料もあるわけですね。 こんなのを見て、何でSFCGの資料が、会社の名の資料がジャスティス債権という会社があるんだろうとか、普通なら素人でも気が付くんですけれども、何にも気が付かれなかったんでしょうか。そんなとろい検査をやっているんですか。普通調べますよ、金融庁の場合だったら。
○政府参考人(深山卓也君) 実際の検査の場でこの書類を見たかどうかということを今私が申し上げるわけにももちろんいかないんですが、SFCGが主たる譲渡し人として、ジャスティス債権回収はその回収業務を譲り受けてやっておりますので、債権の本数にすると恐らく何十万本という本数が、何万本、何十万本という本数が移動してきております。その中には一件書類としてこの和解等々のものがその一個一個の債権についての関連書類として譲受けと同時に受領して、大量に倉庫に保管されているんだろうと思いますけれども、その全部を見るということは物理的に実際上は不可能な話でございますので、仮にこの書面自体は検査に行った者が見たかどうか、私ちょっとここでは断言できませんけれども、見ていない可能性も高いと思いますが、そういった事情でこの書面自体は見なかった。それから、仮にこの書面、私、今拝見して、別々に見るとそれぞれ単純な和解契約書にしか見えないもので、突き合わせて先ほどのような仕組みであったという御指摘を受けると、これは甚だ問題があるというのは私も理解できますけれども、そういうことだったのかもしれません。 いずれにせよ、こういうふうな和解を使った何か不当なことがあったんではないかという事実を発見できたかというと、結局は発見しておりません。
○大門実紀史君 ちなみにこのSFCGとこのジャスティス債権には、元金融庁長官の日野正晴さんが両方とも監査役弁護士でございますね。そういう玄人といいますか、悪い方の玄人がいるわけですよね。だから皆さんだまされちゃうというか、かも分かりませんけれども、もうちょっとスキルを上げてもらって、これぐらい解明しなきゃ駄目ですよ、法務省なんだから。是非、資料いっぱいありますから、全部お渡ししますんで、改めてきちっとした検査をしてほしいと思います。 このジャスティス債権が持っている財産を債権者に返させると、過払い金も返させるというためにも、法務省がきちっとした検査をしていただくことをお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(深山卓也君) 今委員御指摘の事案について資料もいただけるということで、事実関係をこれからもちろん把握をいたします。調査権限を駆使して把握をいたしますので、その結果、問題事案があれば指導、さらには行政処分等々、適切に対応することをお約束いたします。
○大門実紀史君 是非頑張ってください。 終わります。
○委員長(円より子君) 両案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時一分散会