財政金融委員会 第14号
- 発言数
- 174 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2009/04/07
会議録
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る三月三十一日、鈴木陽悦君及び森ゆうこ君が委員を辞任され、その補欠として藤末健三君及び喜納昌吉君が選任されました。 また、昨日、池口修次君及び水戸将史君が委員を辞任され、その補欠として水岡俊一君及び川崎稔君が選任されました。 ─────────────
○委員長(円より子君) この際、石田財務副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。石田財務副大臣。
○副大臣(石田真敏君) おはようございます。このたび財務副大臣を拝命いたしました石田真敏でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 副大臣としての重責を果たすべく、与謝野大臣の御指示、御指導をいただきながら職務に精励してまいりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。 円委員長を始め、委員の皆さん方の今後の御指導、御鞭撻、心からお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手) ─────────────
○委員長(円より子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官湯元健治君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本郵政株式会社取締役兼代表執行役副社長高木祥吉君、同常務執行役藤本栄助君及び同常務執行役伊東敏朗君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 財政及び金融等に関する調査のうち、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づく破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告に関する件及び金融危機対応に関する件の両件を議題といたします。 まず、政府から説明を聴取いたします。与謝野財務大臣兼内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) 昨年六月十日及び十二月十二日に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出申し上げました。 報告の対象期間は、それぞれ平成十九年十月一日以降平成二十年三月三十一日まで、平成二十年四月一日以降九月三十日までの二つでございます。 これらの報告に対する御審議をいただくに先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。 初めに、足利銀行に係る特別危機管理について申し上げます。 足利銀行については、平成十五年十一月二十九日に特別危機管理開始決定がなされて以来、預金保険法に基づき所要の措置が講じられてきたところですが、今回の二つの報告対象期間中には、特別危機管理終了に向けた取組が行われております。 まず、平成十九年十一月二十二日、事業計画書の審査を通過した二者の受皿候補から譲受け条件等の提出を受け、審査の結果、平成二十年三月十四日に野村フィナンシャル・パートナーズ等を中心に構成される企業連合を受皿として選定されております。 また、平成二十年四月十一日に足利銀行の株式の譲渡に係る株式売買契約が締結され、七月一日には、全株式が預金保険機構から足利ホールディングスに譲渡され、これにより同行に係る特別危機管理が終了しております。 なお、預金保険機構による資金援助の実施については、百四十八億円の資産の買取り及び二千五百六十六億円の金銭の贈与が行われております。 次に、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容について申し上げます。 金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は、今回の報告対象期間中には行われておりません。 続いて、預金保険機構による主な資金援助等の実施状況及び政府保証付借入れ等の残高について申し上げます。 破綻金融機関からの救済金融機関への事業譲渡等に際し、預金保険機構から救済金融機関に交付される金銭の贈与に係る資金援助は、今回の二つの報告対象期間中に二千五百六十六億円、これまでの累計で十八兆八千六百七十七億円となっております。 また、預金保険機構による破綻金融機関からの資産の買取りは、今回の二つの報告対象期間中に百四十八億円、これまでの累計で六兆四千六百六十二億円となっております。 これらの資金援助等に係る政府保証付借入れ等の残高は、平成二十年九月三十日現在、各勘定合計で六兆五千二百億円となっております。 ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講ずることに努めてきたところであります。金融庁といたしましては、今後とも、我が国の金融システムの一層の安定の確保に向けて万全を期してまいる所存でございます。 御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。 続きまして、金融危機対応に関する御審議をいただくに先立ちまして、最近の金融情勢への対応及び第二回金融・世界経済に関する首脳会合について御説明申し上げます。 我が国の金融システムそのものは、欧米に比べれば相対的には安定しておりますが、株式市場等の大幅な変動や実体経済の悪化からくる影響が大きくなってきており、引き続き高い緊張感の下で状況を注視してまいります。また、世界の景気が急速に悪化する中で、中小企業はもとより、中堅・大企業等の業況や資金繰りも厳しさを増しており、新年度入り後も金融機関による適切かつ積極的な金融仲介機能の発揮が一層重要となっております。 こうした状況を踏まえ、これまで金融機関が安心して資金供給できる環境を更に整備する観点等から、改正金融機能強化法等の迅速な施行、銀行等の自己資本比率規制の一部弾力化、貸出条件緩和債権に該当しない場合の取扱いの拡充などの対応を行ってきたところでありますが、これらに加えて、金融円滑化のための特別ヒアリングと集中検査を始めとする追加的措置を講じております。 さらに、政策金融についても、現在の厳しい経済金融情勢に対処するため、日本政策金融公庫や日本政策投資銀行等による企業の資金繰り対策について、平成二十一年度予算の成立を踏まえ、引き続き着実に実施してまいります。 次に、第二回金融・世界経済に関する首脳会合について御説明いたします。 首脳会合の声明は、力強いメッセージのある内容となりました。 第一の成果は、世界的な需要と雇用の回復に向け、引き続き各国が最大限の財政金融上の措置をとっていくことの重要性を確認できたことであります。麻生総理からは、これまでに我が国が取った対策に加え、新しい経済対策を早急に策定すること、日本の財政状況の中で許される最大級の景気刺激策を考えている旨を説明いたしました。 第二の成果は、新興国、途上国を支援する方策について合意したことであります。経済危機で深刻な影響を受けているこれらの国々を支援するため、国際金融機関を通じ、総額八千五百億ドルの追加的資金を利用可能とすることが合意されました。昨年十一月にワシントンで開催された前回首脳会合において、麻生総理から最大一千億ドルのIMF融資を表明した我が国は、先般のIMF増資のための法案を成立させていただいたことを踏まえてこの会議に臨み、IMFの新規借入れ取決めの増額や特別引き出し権の新規配分などについて発言をし、IMFを通じた資金の充実に関する合意成立に貢献をいたしました。 また、我が国が各国に先駆けて支援策を打ち出した貿易金融についても、今後二年間で世界全体の貿易金融を少なくとも二千五百億ドル提供する旨合意いたしました。我が国からは、通常の年間九百億ドル規模の支援に加え、二年間で総額二百二十億ドル規模の追加的な支援を行うことを表明し、首脳会合の合意成立に貢献をいたしました。 さらに、アジア開発銀行の三倍増資について合意が得られました。日本としても最大二兆円規模のODAをアジア向けに供与する用意があることを説明いたしました。 第三の成果は、金融システムの改革に関し、ヘッジファンドに対する規制監督の拡大や格付会社への登録制の導入に合意するなど、具体的に進捗したことであります。我が国からは、今後更に国際的な規制監督の強化を国際的に整合性を持って実効性ある形で実施していくべき旨を発言いたしました。 これらに加え、新たな保護主義的な行動を取らないとのワシントン首脳会合の誓約を堅持し、これを更に一年延長するとの合意に達しました。 以上、最近の金融情勢への対応及び第二回金融・世界経済に関する首脳会合について御説明申し上げました。 今後とも、皆様のお力添えを得て、政策運営に万全を尽くしてまいる所存でございます。 円委員長を始め、委員各位におかれましては何とぞよろしくお願いを申し上げます。 以上でございます。
○委員長(円より子君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○川上義博君 おはようございます。川上でございます。 まず、石田副大臣、御就任おめでとうございます。これからも是非頑張っていただきたいと思います。 先ほど大臣の方から金融サミットの報告がありました。 そこで、前回私もBIS規制のことで質問をしたわけでありますけれども、その金融サミットに並行して、FSFというんですか、金融安定化フォーラムが開催されて、このときに、不況のときと、いいときの自己資本の比率を柔軟に変更すると、そういうことを考えてもいいんじゃないかという議論があったようでありますけれども、よく景気変動を増幅させる効果、不況時には銀行の貸し渋りとか貸しはがしを誘発すると、だからBIS規制というのはそういうプロシクリカリティーというものがあるんだということのようでありますけれども、大臣、まずその辺りのことをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 先生の御指摘のとおり、先般のロンドン・サミット首脳宣言では、景気悪化時に取崩しが可能な資本バッファーを好況時に積み増すべきとの方向性が合意されたところでございます。 一方、バーゼル委員会においても、ストレス時に取崩し可能な資本バッファーを好況時に積み増す等、バーゼル2の枠組みの一部見直しの検討が進められているところでございます。首脳宣言を受けまして、先生の御指摘の景気循環の増幅効果の抑制を具体化するための議論が更に進められるものと承知をしております。
○川上義博君 だから、要するに今の議論の、いいときと悪いとき、自己資本比率を変更する、柔軟にやる、運用するということ自体は大臣はどうなんですか。いいと思われますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 好況のときに、余裕があるときに資本を積み増しておく、それで不況になって厳しくなってきたらその資本が取り崩せると、これによって景気の増幅効果というのを抑制しようというのは一つの考え方であり、大体世界もこういう方向に、すぐにはそういうことにはなりませんけれども、そういう方向に進むということは合意できたと思っております。
○川上義博君 分かりました。 もう一つ、前回私が質問をした時価会計、これを金融サミットで議論されたのかどうか分かりませんけれども、これも同じ効果があると。インフレのときはインフレずっと増幅させて、デフレのときはデフレスパイラル、これも議論されましたか。 あるいは、時価会計を、やはりアメリカとかFASB、アメリカの審議会ですね、これが緩和をするんだという議論があって、同じく連動してヨーロッパの会計基準の審議会も連動するんだと、こういうことが、動きがあるようでありますけれども、それも併せて御質問をしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 御指摘の点に関しましてはロンドン・サミットにおいては、一つは、会計基準設定主体が公正価値会計の枠組みを再確認しつつ、金融商品の価格評価の基準を改善すべきことが合意されるとともに、第二番目は、景気循環増幅効果に関する金融安定化フォーラムの提言を歓迎するとされたところでございます。 こうした方向性を踏まえまして、今後、国際会計基準審議会等の会計基準設定主体を中心に国際的な議論が行われていくものと認識をしております。
○川上義博君 これから国際的にいろんな議論をされていって、いい政策であればどんどん取り入れるということだろうと思うんですね。だから、時価会計も日本としては一度凍結するなりの選択というのはあり得るということでございますか。
○政府参考人(内藤純一君) 国際会計基準の動きでございますが、若干補足も含めて私の方からも御説明させていただきます。 今御指摘ございましたように、アメリカの会計基準の設定主体、FASBでございますが、これが四月二日に新しい適用方針、指針というものを採択したというふうに承知をしております。この中では、市場が活発でない場合等における有価証券の公正価値の測定というものが一点、第二点が、有価証券の一時的でない減損というものに関する適用指針を採択をしたということでございます。 そこで、他方、ヨーロッパの動きといいますか、国際会計基準の動きでございますが、これはIASBと呼ばれております国際会計基準審議会におきまして、今回のFASB、アメリカの提案を受けまして、FASB独自のこれは提案であるというふうにしながら、コンバージェンス等の観点から広く一般に意見を現在求めているという段階でございまして、現時点においては具体的な何か基準とかガイダンスというような見直し作業を行っているというものではございません。 ただ、こうした動きについては注意深く見守りながら検討しているというふうに承知をしております。
○川上義博君 注意深くこれから、国際協調というのがありますから、今回の金融サミットで、だから協調してやっていくということは基本的に変わらないということだろうと思います。 実は、監査法人のことでありますけれども、監査法人が過度にというか、保守的な対応をして安直に、形式的というか、そういう判断で継続性に問題があるという、ゴーイングコンサーンという、これを付記するということがよく言われるんですね。これやられますと、その会社は融資がたちまち受けられなくなる、資金繰りが窮屈になって破綻に追い込まれるケースが出ているんですね。だから、監査法人のすべて判断に任せている、行政としては基準が全くないということなんですね。 だから、この辺りの基準、何らかの基準を示すべきではないでしょうかという意見があるわけでありまして、大臣、いかがお考えでございますか。
○政府参考人(内藤純一君) お答えをいたします。 ゴーイングコンサーンの前提の注記というふうに呼ばれております事項でございます。この問題に係る問題といいますか、一般的に私どもも認識をしているところでございます。 この継続企業の前提の注記といいますのは、企業が作成する財務諸表におきまして一定の事象や状況が存在する場合に、企業が将来にわたって事業を継続するとの前提、これを継続企業の前提と呼んでおりますが、これに疑義がある旨の注記を求める、そういうものがあった場合に求めるというものでございます。これについては、現行のルールは内閣府令とか監査基準で定められておりますが、やや形式的に注記を求める内容になっているとの指摘があるということを承知をしております。 このため、今般、企業の実態に即したより有用な情報が投資家等に提供されるよう、一定の事象や状況が存在する場合であって、経営者等の対応策等を勘案してもなお継続企業の前提に重要な不確実性があるという場合に限りまして注記を求めるといった趣旨の案を既にパブリックコメントに付しているところでございまして、今後、所要の検討を経まして、内閣府令や監査基準の改正といったことも今後あり得るというふうに考えております。 なお、今回の改正、仮に改正を行ったというような場合でございますが、注記が付されなくなったというような場合も考えられます。その場合に、情報開示そのものの後退につながらないように、企業に対しては別途、監査対象外ではございますけれども、開示の一つの項目として事業等のリスク、いわゆるリスク情報と呼んでおりますが、これにおきまして適切な開示を求めるということを併せて検討しているところでございます。 いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、仮に改正内閣府令あるいは改正監査基準というものを行いました場合には、その後の段階におきましても、企業や監査法人など関係者に対しまして、その趣旨や内容の周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。
○川上義博君 まあ、いい、いいというか柔軟な答弁でありまして。 もう一度ちょっとあれなんですけれども、債務超過であっても、将来、合理的な経営計画というものがあれば立ち直るよと、実質的な判断というものを加えられるということだろうと思うんですけれども、そういうことでよろしいですか。
○政府参考人(内藤純一君) そのような場合も、これはそのそれぞれについてどのような場合が当てはまるかどうかにつきましては、個別の判断、個別の現場の会計監査の問題にもよると思いますので一概に申し上げられませんけれども、必ずしもその時点時点における財務状況のみならず、その後の経営の改善策等を勘案をいたしまして総合的に判断をされるというふうな、そういう趣旨として今回御提案をし、パブリックコメントに付したということでございます。
○川上義博君 分かりました。 今私が冒頭に金融安定化フォーラムの話をしたんですけれども、その中にAIGの、公的資金を投入されたにもかかわらず、CDSの担当者ですね、これを退社させないために多額のボーナスを支給したと。このことについて大臣はどのように、前の委員会でも多少質問があったんですけれども、どういう評価されますか。
○国務大臣(与謝野馨君) これ自体はアメリカの社会の問題で、直接はアメリカの議会等でも問題になっていることだと認識をしておりますが、多分この種の問題は日本の社会ではあり得ない話だと思っております。
○川上義博君 あり得ない、日本では。そうでしょうか。 それに絡んで、同じ担当者が二人ですか、そのボーナスを返還する、で、退社をしたと、で、二十兆円を超えるCDSの処理が非常にこの二人がいなくなったものだから困難になっているという報道もあるわけなんです。このような個人というかパーソナルリスクというか、これを無視したリスクに対する管理体制があるんじゃないでしょうか。 今、日本はそういうことはないだろうとおっしゃっているんですけど、日本の金融機関に同じようなリスクというのはありますかねということなんですね。日本の金融機関も、よく言われている金融工学を駆使したデリバティブの商品を結構たくさん扱っているということのようなんですけれども、同じようなことが発生するんじゃないですか。その辺りはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 御指摘のとおり、金融庁といたしましては、CDSなどの複雑な金融商品、これに対します投資を行う場合には、CDSに限りませず、金融機関におきまして様々な金融商品のリスク特性に応じた適切なリスク管理体制を構築することが重要と認識しているところでございます。 こういった認識を踏まえまして、各監督指針においては様々な着眼点を明記させていただいているところでございまして、例えば、一つは、代表取締役会といった経営陣がリスク管理の重要性を自ら認識し、各種リスクの測定、モニタリング、管理などの手法について深い認識と理解を有しているか、あるいは、二点目といたしましては、リスク管理部門は把握したリスクにつきまして経営陣に対して適切な報告を行っているか、三つ目といたしまして、リスク管理の方法につきまして、統計的なリスク計測手法には一定の限界があることを踏まえて、ストレステストなどの多様なリスク管理手法を活用しているか、こういったことを示しまして、金融機関に対して適切なリスク管理体制の整備を求めているところでございます。 なお、商工向け、あるいは中小地域金融機関向けに対しましては、昨年八月に、サブプライムローン問題に関する内外の検証などを踏まえまして新たな着眼点を盛り込んでいるところでございます。 今後とも、今般のAIGにおけるリスク管理の問題なども教訓といたしまして、我が国の金融機関のリスク管理体制整備の充実強化を促してまいりたいと考えているところでございます。
○川上義博君 日本ではリスク管理をしっかりしなさいという指導をしていると、だから日本ではこういった種の問題は起こらないというように断言してよろしいんですね。
○政府参考人(三國谷勝範君) 金融商品を扱う場合にリスクとリターンというのは必ず存在するわけでございますが、それを適切に管理すると。それから、それをできるだけ適正な管理にとどめるとともに、様々な事象が起きた場合でも早めに適切に対処する。そういったことのために、個人の資質のみならず、管理人あるいは組織としてこういったリスク管理体制を整備強化していくということが重要でございまして、そのために私ども様々な着眼点を示しているところでございますが、各金融機関におきましても、今回の事件等を踏まえまして、一層その強化に努めていただきたいと思っているところでございます。
○川上義博君 次に、決算期を迎えて、来月五月になるわけでありますけれども、GMは破綻するんじゃないかという話が今あるわけなんですね。この社債の値動きを見てみると、リーマンのときと同じような動きがあるという指摘もあるわけなんですね。市場は売り込みを始めていると、この社債の九〇%は、九割は回収不能になるんじゃないのかと、こういうことを言われているんですけれども。 このGM関連の影響試算というか、我が日本の金融機関にそういったものが影響を受けるかどうか、多大な影響を受けるかどうかということなんですね。ストレステストを行って、早め早めの対応をする必要があるのではないのかということなんですけれども、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 我々としては、米政府が懸命な努力をしておりますので、米国の自動車産業が健全な産業として立ち直るということを期待をしております。 個別企業の特定の経営状況を前提としたお尋ねには御答弁は控えなければならないと思っておりますが、一般論として申し上げれば、各金融機関においては、ストレステストの実施を含めて適正なリスク管理を行うことが重要であると思っておりますし、引き続き、米国経済はいろいろな難しい問題に直面をしておりますから、そういうことを念頭に置いて、金融庁としても日本の金融機関への影響というものを常に考えながら注視してまいりたいと思っております。
○川上義博君 リーマン・ショックというのがあった、記憶というか、我々は覚えているんですけれども、GMショックというのが新たに発生するんじゃないかというおそれがあるわけなんです。だから、その辺りを最小限にショックを抑えるということを考えておかないといけないということだろうと思うんですけれども、それはしっかりこれからやっていくんだと、こういうことでよろしいですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 当然のことながら、世界的な大きな破綻というのは米国内のいろいろな経済に連鎖的に影響を与えますし、また日本も経済的あるいは経済外でいろいろな影響を受けるおそれがあります。我々としては、アメリカの自動車産業の健全性が一日も早く戻るということを願ってやみませんが、一方では、そういうアメリカの自動車産業と関連を持っているいろいろな金融機関あるいは会社等は、それぞれの立場でリスクを念頭に置きながら物事を考えておられるものと想像をしております。
○川上義博君 私のところの選挙区も、アメリカに部品を出している社が、ひところは物すごく調子が良かったんですね。今は全然駄目なんですよ。だから、そういう金融機関のほかに製造業の中に大きな影響を与えるおそれがあると思うんですね。その場合に、そういった会社に対する手当てというのは、これはどうなんでしょうか。何か別途の手当てというのはあり得るんでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 今、経済対策をいろいろ考えておりますけれども、その会社の需要を一遍に回復するような直接的な手だては多分ないだろうと思いますけれども、やはり一時的な現象で資金繰りが大変になったということに関しては、中小企業のところまでは信用保証制度等で相当充実してきておりますけれども、中堅、中規模、大企業等の資金繰りというのは、そういう国際的な影響もございますから、中小企業のほかにやっぱり中堅企業以上のところの資金繰りというものを政策として考えなければならない私は時期に来たと思っております。
○川上義博君 分かりました。 次に、金融関連に、金商法とか貸金業法とかその辺りのことを御質問したいと思いますけれども、まず金商法、金融商品取引法で、何というか、コンプライアンス、法令遵守をしなければいけない、販売するときにそのリスクをしっかり説明しなさいということで、この商品の販売が非常に、二時間も掛けて説明しなければいけないというので、特に売るのが難しくなっていると。利用者にとっても非常に、二時間も、これから野良仕事行かなきゃいかぬのに二時間も掛けて拘束されて、もういいかげんにしろと、利用者にとってね、そういうことで非常に売れなくなっていると。これが、極端に言いますけれども、たんす預金が増えているんじゃないかという想像ができるわけなんですね。 それと、いろんなこの商品というのは債券とか株に組み込まれていますので、これが証券市場に余りいい影響を与えていないんじゃないかということも考えられるわけなんですね。だから、これをもう少し、小口で一から例えば百までやれというのは、余りにもこれは、何というか、現実を無視しているんじゃないかと思えるんですよ。その辺りをもう少し柔軟にやる必要があるんじゃないのかなと思うんですけれども、どうお考えですか。
○政府参考人(内藤純一君) 金融商品取引法にかかわります問題についての御指摘というふうに承りました。 まず、説明責任、リスクに関する投資家に対する業者からのこの説明責任というものは、今般のこの金商法の改正においてかなり明確に、また重い責任として課したわけでございます。これは、従来からこの金融商品のトラブルといいますのは、説明が十分なされなかったというような消費者側からの強い意見もございまして、それをかなり反映したものというふうになっているというふうに受け止めております。 他方、今御指摘の、説明が非常に長い、それで投資家が長い時間拘束されて、投資商品を買うのにも苦労するという声もあるということも事実でございまして、その点、その状況を踏まえて、私ども金融庁といたしましても、様々な啓蒙といいますか、広報の活動をいたしまして、必ずしも時間を掛けるとかあるいは硬直的なルールの適用ということでなくて、実質的な対応をしていくということでリスクに関する説明をやっていくということで、QアンドAでございますとか様々な広報をやり、また周知徹底を図ってまいったというところでございまして、最近におきましては、私どもの認識としてはそうした問題というのもかなり改善されてきたのではないかというふうに考えておりますけれども、今後引き続きその点については更に努力を続けてまいりたいというふうに考えております。 それから、組み込み商品といいますか、様々な商品というものについても、金融商品取引法におきましては、集団投資スキームという形で様々な商品を金融商品取引法の中に取り込みまして、その中で、そういう商品を売るというような場合には十分な説明責任、リスクに関する説明を行うということを業者に義務付けるという形で、トラブルが最小化するような、そういう枠組みが既に設定されております。既にこれを実施していくという段階で今進んでおりますので、この点につきましても問題がないような形で対応していくというのは当然でございますし、そしてまた、市場での取引という形で様々な商品が取引されるというものも現実にございます。 これにつきましては、アメリカとかヨーロッパでは様々な問題が既に発生をしておりますので、そうした、デリバティブ商品と一言で言われておりますけれども、そういったデリバティブ商品とか、あるいは証券化商品とかいった問題点についても、今のアメリカ、ヨーロッパの状況を考えまして、私どもに取り込めるものは取り込みながら改善に更に努めていきたいというふうに考えております。
○川上義博君 次に、金融機能強化法のことなんですけれども、先般も質疑があったんですね。資本増強の申請を三行行って、その計画を出していると。中小企業向けの融資については増えていないと前回も話があったんですね。これで資本注入して本当に、目的は中小企業に対する金融の円滑化なんですね、重要な目的があるんですね。だから、こういったものが抜けているというのはいかにも少しおかしいんじゃないかと、計画自体にね。融資が増えないと、それに要請があったんで注入するんだという、その辺りをどのようにお考えなんですか。やはり中小企業向けの融資というのはもっとやらないといけないということを要請するというか、そういうことはあってもいいんじゃないでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 三月十三日に北洋銀行、福邦銀行、それから南日本銀行の三行に対しまして、金融機能強化法に基づきます資本参加の決定を行ったところでございます。各銀行は経営強化計画を示しているところでございまして、そこに中小企業向け貸出残高の目標についても記載されているところでございます。各銀行が、この目標につきまして、営業地域の状況でございますとか中小企業向け貸出しの実績など、地域経済が厳しさを増している状況を踏まえつつ、中小企業金融の円滑化に積極的に取り組み、着実に計画を履行するとの観点から目標が設定されているものでございます。 こういった地域銀行、資本参加いたしました地域銀行におかれましては、本制度の趣旨、目的を踏まえまして、経営強化計画で掲げました各種方策の着実な履行を通じまして、中小企業向け貸出残高等の目標の達成はもちろんのこと、地域の中小企業等に対する円滑な信用供与に一層努めていただきたいと考えているところでございます。 金融庁といたしましても、各行の中小企業向け貸出しの取組状況等につきまして適切にフォローアップしてまいりたいと考えているところでございます。
○川上義博君 ずっと私の持論なんですけれども、公的な資本増強というのもこれは必ずしも否定しないわけでありますけれども、先ほど言ったように、自己資本比率を見直しというのはやっぱり考えた方がいいと思うんですね。地域の実情に合った金融機関、それを何が何でも四%を確保させるんだというのは、いかにも硬直というか、良くないんじゃないのかなと思っているんです。少なくとも金融機関の自主性を大切にした方がいいと、このように思っているんですね。 それで、三位一体の改革で地方自治体ももう大変なことに今なっているんですけど、御案内のように。私が県会議員のときに、十何年前なんですけど、そのとき鳥取県の予算が六千五百億ぐらいあったんですね。今、県の予算、三千八百億ぐらいなんですよ。だから、それに合わせてどんどんどんどん市町村も減っていっているんですよ。この打撃を受けているのは自治体だけじゃなくて、地元の金融機関もそうだろうと思うんですよ。だから、地方交付税がなくなる、公共投資がなくなる、したがって地元の金融機関の取扱いも少なくなっていく。だから、これは銀行にとってこの小泉純一郎というのは一体何なんだと、そういう思いがあると思うんですね。そこで、地域の地銀、地域の銀行に対して預金の全額保護を、これはメガは別にして、これを特別に、信金、信組もそうなんですけれども、やっていった方がいいんじゃないのかなと思うんですね。 先ほど言ったように、BIS基準を撤廃すると。撤廃するんですけれども、財務の健全性に影響を与えない、要するに放漫経営にならない新たな何か基準といいますか、それをやはり作っていくべきではないのかなと、このように切実に思うんですよ。多分、信金、信組もそう思っているし、地銀もそう思っていると思うんですね。その辺りを本当に真剣にお考えいただきたいと思うんですよ。どうでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 信金、信組というのは、やっぱり預金者のお金をお預かりしてそれをどなたかにお貸しするという、言わば普通の銀行と同じもので規模が小さいというだけだろうと私は思っております。そういう意味で、やっぱり預金者のお金をお預かりしている以上、健全性を維持するということは信金、信組にとりましても大事なことだと思っております。 それで、金融庁にとりましては、健全性に少しでも疑いがある、また懸念のあるところにはやっぱり健全性を取り戻していただきたいと、そう考えていろんな客観的な基準が必要なわけでございまして、そういう意味では、銀行の自己資本比率規制が設けられていると思っております。そういう意味では、先生の御主張も私は分かるんですけれども、健全性の言わば尺度としての自己資本比率に対する規制というのは、預金者を保護するためにも、また金融機関、信組、信金を持っている地域経済に対する影響をも考えて、その健全性というものはやっぱり自己資本比率の規制を通じて守っていく必要があるんではないかと思っております。
○川上義博君 自己資本比率を全くなくしてしまえとは言っていないですね。ゼロ%に近くてもいいんじゃないかというふうに思っているんですけれども、全くもうないんだと、そんなのはもういいんだということを言っているわけじゃないんですね。 〔委員長退席、理事大塚耕平君着席〕 だから、信金、信組というのは、その出資金、地域に限定しているものでできているんですね。その出資金の流通市場というのは聞いたことないわけないんで、だから、株式だろうか、株式でもないんじゃないかと。勝手に出資金を自己資本とみなしているという考え方もあるわけなんですけれども、だから、その辺りを、極端に言うと、自己資本比率はゼロ%を割らないということを原則にして信金、信組はそのような対応をするということを考えてもいいんじゃないのかなと。 しつこいようですけれども、四%でなくてもいいと、しかし経営の健全性というのを確保する別な指標というか、それを導入することを行政は考えた方がいいんじゃないのかなと、このように思っているんですけれども、再度御質問をいたします。
○政府参考人(三國谷勝範君) 信金、信組でございますけれども、非常に会員制の組織というそういう性格がありまして、その中で例えば税金等においても特別の取扱いが行われている一方で、やはり金融仲介機能を発揮するという、そういう存在でもあろうかと思っております。 大臣、お答え申し上げましたとおり、一方で預金者のお金を預かり、それをお貸しすると。したがって、一方で預金者に対します責任とともに借り手に対する適切な金融仲介機能というのが必要なわけでございまして、そのための健全性を維持する手段として、様々な方法もあろうかと思いますが、やはりその二つをつなぐものとして重要な機能を営むバッファーは資本であろうかと思います。この資本につきましては、やはり必要最低限の基準が必要であろうかと思っているところでございます。 なお、信金、信組に限りませず、国内基準行につきましては現在四%としているところでございますが、これは国際的には八%でありますところを様々な事情を勘案して現在四%にしているところでございます。 こういった財務の基盤の問題とそれから様々な経営の健全性等いろんな指標を組み合わせながら、やはり基本的にはこういったものも大事にしながら金融機関の健全性の確保に努めていくことが大事だと考えているところでございます。
○川上義博君 今ちょっと、例えば大病院へ突然行って先進医療を受ける、ところが最寄りの開業医は、おじいさんの代からここの家系は、家庭はDNAの中に昔から糖尿のDNAがあるんじゃないかというのを知っているんですね。信金、信組も同じようなことが言えると思うんですよ。今のこの経営は非常に難しくなっているけれども、お父さんとかおじいさんとか非常にまじめだった、その子供も多分まじめだろう、逃げるようなことはしない、一生懸命今を耐えて将来に備えているんだと、こういう判断が、信金、信組というのは現場の目というのがあると思うんですよ。それを一律勝手に四%というのを決めてやろうというのは、これはどうかなと思うんです。 だから、四%に執着しない、やはり新しい、健全性というのが担保された新しいものをつくるということを考えた方がいいんじゃないかなと思うんです。メンツの問題じゃないですよ。どうなんですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 地域金融機関におきましては、今御指摘ございましたように顧客との長い信頼関係というのが大事でございまして、したがいまして金融庁といたしましても、リレーションシップバンキング、地域密着型金融でございますが、この推進に努めているところでございます。 私ども、この夏以来、様々な地域に出かけまして、貸し手の方、借り手の方、様々な御意見をお伺いしてまいりましたが、やはり地域の中でお互いに支え合うという、そんな関係が大変重要だという話は、貸し手の方、借り手の方、双方からお伺いいたしました。そういった中でそういった傾向がまた一段と強いのは御指摘の協同組織、信金、信組であろうかと思っております。したがいまして、この関係は今後とも大事にしていくことが重要であると考えております。 一方におきまして、やはり金融機関でありますということになりますれば、やはり借り手の、預金者からの預金をお預かりしてそれをお貸しするという立場でございますので、やはり財務の基盤ということは必要であろうかと考えております。 したがいまして、私どもといたしましても、こういった財務の基盤というものも、必要最小限のものを大事にしながら、そういった地域の特性を踏まえました協同組織金融機関の機能を十全に発揮していただきたいという観点で様々な取組を行っているところでございます。
○川上義博君 どうしてもBISの基準を固執するんだと、あるいは資産査定ももう厳格にこれからもやっていくんだということであれば、本当に必要としている借り手というのがあるわけでありまして、与謝野大臣は昔、この貸金業の、貸さないのも親切だとおっしゃったことがあるんですね。それとは別に、その親切が自殺を生んでしまっているという状況が新たに今、貸金業でもう一度質問しますけど、あると思うんですよ。 だから、私は郵政の民営化のときにさんざん議論した記憶があるんですけど、郵貯を要するに国策銀行にして、あの資金を本当に中小零細とか個人向けに貸出ししたらどうですかと。国策銀行にしてベンチャーを、百に一つあるいは千に一つの将来のソニーとか松下を育てるんだということが今できていないんですね。 どうしても厳格に今の査定とBISをやるとすれば、国策銀行をつぶしていったというか統廃合していった、あれは間違いで、本当に国営のそういった金融機関をつくると。それが育てば、ベンチャーとか新たな技術が育てば、その会社は民間に任せると、あとは民間に任せると。そういうことを考えたらどうなんだろうかというふうに思うんですけど、どうでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 銀行行政の、金融行政の悲しいところは、余り裁量を利かせてやるということも無秩序になるわけで、やや紋切り型なんですけれども、一定の基準を設けて金融機関の業務を行っていただくということがどうしても必要になってくるわけです。 ただし、金融庁でもリレーションシップバンキングという言葉を使って、やっぱり地域の経済と本当に一体化を進めるということを地方銀行あるいは信金、信組にやっていただくと、そういうことは一生懸命やってきたつもりでございます。 もう一つの、郵貯あるいは国営銀行なんでございますけれども、郵政民営化のときの議論のやっぱり議論が不足していた点というのは、それじゃ民営化した後、郵貯というのは日本の金融システムの中でどういう位置を占めるのが適正なのかと、この議論が全くされないで来たという。私は、郵政民営化の議論の一番欠け落ちている点はここであると、今でもそういうふうに思っております。 また不思議なことに、西川さんも銀行協会の会長をされているときには、私のところに来られて、郵貯が民間銀行になっても余り業務範囲を広げないでくださいねと、こういう陳情をされて、今度は郵便の方の責任者になられたら、なるべく広げてくださいと、こういうお話なんで、どっちが本当なのかなと、やっぱり立場が違うとそう主張せざるを得ないのかなと思っておりますが、この郵貯は将来どういう金融機関になっていくべきなのかと、これはやっぱり国会が相当これからも議論をしていただかなきゃいけない私はポイントであると思っております。
○川上義博君 あの当時、少し思い出したんですけど、まだまだ議論しなければいけなかった。当時、政調会長で、ですよね、議論をしようとしたら小泉総理が、もういいかげんにしろと、早くこんなのをやめて、総務会も決議を経て早く成立させるということで、最後はもうどたばたでやってしまって、私なんかは最後まで反対したんですけど、それを今思い出したんですけどね。 貸金業で過払いの返還請求が最高裁の判決が出て、増加して、貸金業法を改正して、個人とか零細企業に対する、普通の金融機関が補えないところをカバーしてこの業を育てようと、健全化させようということでスタートしたんですけれども、この貸金業者が今経営に深刻な影響を与えているんですね、もう御案内なんですけど。これは、グレーゾーン金利とみなし弁済規定というのを、まあ議員立法か何か知りませんけれども、長年認めてきたことに、今のこの最高裁が立法府というか行政に対して何をやっているんだという判断だと思うんですよ。 その辺り、業者の経営と最高裁のこの判決ですね、どのようにお考えですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 最高裁の判断は、私は絶対的なものであって、最高裁の判断を尊重するという最後のこの一点において日本の法秩序は私は守られているんだろうと思っております。 したがいまして、グレーゾーン金利の返還請求権を認めたということの判断は、もう最高裁の判断ですから、それに関していろいろ理論はあるのでしょうけれども、やっぱりそれに従って行動せざるを得ないと思いますし、また、あの判決によって多くの方に対して返還請求権が発生したと、恐らく一兆数千億以上の返還請求額になっていると思っております。 そこで、あのときいろんな議論が分かれまして、やっぱり最高の利息を高く設定しておかないとお金を借りられない人が出てきちゃうと、こういう議論も一方であったわけです。しかし、二八%か九%が、これが常識的な金利とはとても私どもは思えなかったわけで、結局はグレーゾーンというものは廃止して、単純な利息制限の最高金利というものを設けたわけでございます。 これによって若干金融が詰まったという説もございますけれども、それは一時的なあくまでも現象で、最高金利というものは世の中にきちんと定着し始めていると私は確信をしております。
○川上義博君 時間が、もっと様々な議論をしたかったんですね。自由貿易、保護貿易とかですね。 最後に二つ、商工ローンのSFCGの破綻というのがあって、これ代替機能、つなぎ融資として機能していたんですね。これは通告していないんですけれども、何らかの機能、つなぎ融資の、中小企業に対する短期の、こういったことを考える必要があるんじゃないのかなと思うんですね。 その辺りのことと、最後に、要するに日本がアメリカに貸しているんですね、国債買ってお金を貸している。これ、取り返せますかということなんですよ。ケインズが二国間に発生する巨額の債権債務関係は、解消というか決済されることはないんだということを言っていて、中国も今回の金融サミットで相当基軸通貨のことを議論したと思うんですね。SDRを基軸通貨にすべきではないかというような議論があるんですけれども、最後にその辺りのことを、本当にドルはこのまま基軸通貨たり得るかと、本当に外貨準備が今の適正なのか、その辺りをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) ちょっとお金があれば中小企業はもつという場合があるわけでして、そのことは我々も心配しているところでございます。 ただ、これが違法な貸金業者のところに行かなきゃいけないから高金利の業者を認めろと、これもなかなか難しい議論で、我々としてはむしろ、とにかく二〇%近い金利はまだいただけるわけですから、そういう範囲内で中小企業の緊急性の高いローンというのは成立するんだろうと。先般の破綻も、結局、過払い請求権が行使されて過去の払った利息を返還せざるを得ないというのが多分経営危機の最大の理由ではないかと思っております。 それから、日本はアメリカの財務証券という形で相当なアメリカに対する債権を持っているわけでございます。利息もちゃんといただいていますし、アメリカもドルの価値を維持しようという決意の下でおられますから、日本の資産が劣化する心配はないというふうに期待を込めて考えております。 どの程度の外貨準備が適当かというのはにわかにお答えできませんけれども、今持っている水準は十分な水準を持っていると思っております。
○川上義博君 終わります。
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会・国民新・日本の峰崎でございます。 今の時価会計の問題についてやはり私も答弁を聞きながらこういう疑問を絶えず持ち続けているので、その点についてちょっと教えていただきたいんですが、金融商品のうち、三段階に分かれていますね、時価の、株式のようなもの、市場があるもの。それから二番目、三段目、三段目はもう理論値でよろしいですよということですね。 私が一番問題にしようと思っているのは、全部金融商品に時価会計を適用することは問題じゃないかというふうに思っている一人なんです。新聞にも投稿したことがございます。なぜそういうふうに問題を立てるかというと、市場で全く取引ができないような状態になったとき、流動性が欠けたときに、事実上これは値段がつかなくなる。そうすると、これは理論値で結構ですよという話になる。そうすると、これはフェアバリューではない、つまり公正な価格ではないから下げていいんだと。 そしたら逆に聞くんですけれども、非常に景気が活発になってきた、プロシクリカリティーですよね。下がったときのプロシクリカリティーだけ問題にして、上がったときのプロシクリカリティーも問題にしなければおかしいんじゃないか。つまり、それはフェアバリューから離れている可能性がある。そうすると、片方だけ時価を適用して片方は時価を適用しないという、この非対称性についてはどのように考えておられるんですか。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 時価会計、いわゆる公正価値会計と私ども呼んでおりますけれども、この問題につきましては、日本の基準によりますと、市場で取引される価格、あるいは合理的に見積もられた価格というふうにされております。 先ほど委員御指摘の点につきましては、むしろアメリカの基準でレベルワン、ツー、スリーという形で、最終的なレベルスリーの場合には理論値というようなものを適用するということがあったわけでございますが、これが昨年秋、若干修正をされているという形で現在に至っております。 そこで、その公正価値というものでございますけれども、金融商品につきましては、特に売買目的の取引につきましては、短期で売買されるという実態にかんがみまして、市場の価格というものがまず原則適用されるというふうに考えております。その市場価格というものが適用できないような非常に市場が取引が薄い状況になって、あるいは投げ売り状況で価格は乱高下していく、激しい変動をしているというような場合に合理的に算定された価格というようなもので考えるわけでございます。それで、これは実態的には市場が非常に収縮をするというときに問題化するであろうというふうに考えております。 他方、市場が非常に活況を呈するというようなときには、市場価格というもの自体はございますので、必ずしもそれを変えて理論的に算定するというようなことではございません。ただ、実態、ファンダメンタルズに対して市場価格というのはどうであるかという議論はまた別の議論としてあるんであろうと思います。
○峰崎直樹君 要するに、聞いていて、下の方に下がったバーストのときにはこれは理論値でやりましょう、バブルになったときはこれは市場がついているんだと、こう言っています。 これは公正なのかどうなのかという基準に照らしたときに、今の話は一貫性がないんですよ。大問題なのは、このバブルになったときに、いわゆる未実現の利益を取り込んじゃうんですよ。そうでしょう。そうすると、それはますます上げていくわけですわ。過剰流動性が入ってくるんですよ。 だから、バブルの大きな原因の一つがこの金融商品、とりわけ今回のデリバティブ商品や証券化商品を、これを時価会計にやってそれを取り込んだからこれが起きたんじゃないんですか。そういう議論はもうずうっと、何回もこの話をしてきているんだけれども、先ほどのやり取りの中で、もしFSFか、今度FSBになるでしょう。この場でもちゃんとそういう問題点を指摘していかないと、またバブルが起きたときに、また価格が上がって異常値が起きたと、このときには何もしないでおったら、またバブル起こしますよ、これ。そういう原因をしっかり追求するときにこの問題があるんじゃないんですかということを言い続けてきている。 大臣でも、内藤局長でもいいですわ、どうです。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 経済が変動する中で、価格はもちろん資産価格でございますので、それに応じた変動あるいはそれ以上に変動するという場合も起き、それがバブルが発生をし、またバブルが崩壊をするという局面が生じるものであろうと思います。 その場合に、会計は経済の実態をできるだけ正確にとらえるというのがまず前提でございますので、それをどうとらえるかというところで、まずはその開示をより厳格化していく。さらに、時価会計という形で、売買目的のものについては時価会計を導入をする。あるいは、固定資産税、固定資産といったような場合には、取得原価でございますけれども、保守主義という原則に立ちまして、価値が滅失したときに、減損したときには減損というものを処理をするというような考え方に立っております。 そこで、会計の問題もさることながら、やはり経済が非常に活況を呈するということになりますと期待が非常に強まってまいるということであろうと思います。それからまた、経済が非常に収縮をしていくということになりますと、経済が萎縮を全体にいたしておりますので、そこで必ずしも時価会計という問題のみならず、経済とか金融の期待というものがそういうプロシクリカリティーという問題に大きな影響を与えているものだと思っております。
○峰崎直樹君 今日は時価会計の問題ではなくて減損会計の方をやりますので、そのついでに答えられたんだと思いますが、よく考えてくださいよ。金融商品をつくって、金融工学を駆使してつくったものが、未実現の利益を取り込んでいる理論値でそれを売りさばくわけですよ。その瞬間に利益が取り込まれて、実現していない利益もあたかもあるかのようにして、それがPLその他に取り込まれるんでしょう。取り込まれてきて、それが実は過剰流動性になって世界にばらまかれていったというのが今回の実情じゃないですか。そして、それは配当になったりあるいは莫大ないわゆる、何というんですか、ボーナスになったりしていたわけじゃないですか。 だから、問題は、そういうふうに上がったときにも、実はこれは本当にフェアバリューかどうかということがよく分からないのに、それを付けちゃったんです。そこに、問題があるところにきちんとした整理を付けておかないと、これでまた金融商品は、人間、何といいますか、のど元過ぎれば熱さを忘れるで、また再び同じようなことをつくっていって、またどんどんこれが売りさばかれていくと、こういうことになっていく原因持っているんで。 今おっしゃったように、じゃ正確な今の状態はどうですかというときに、取得原価会計でもちゃんと注記すればいいんでしょう。今私どもの持っている金融商品はこれだけの含み損、含み益がありますと、これをちゃんとやっておけばいいんじゃないですか。そうすれば何もこれは問題ないんですよ。そこのいわゆる違いというのは決定的に大きいということは、私は何度も言っているんです。 その意味で今の答弁は私は納得しておりませんし、私は、内藤局長はそういう考え方をもう一回これ企業会計審議会その他にきちんと諮っていくべきじゃないかと思っておりますので、そのことだけ申し上げて、今日は予算委員会の積み残しでございましたかんぽの宿のところに少し話を移して、減損会計です。 そこで、前回、参議院予算委員会の総括質疑の中で私が明らかにしていますが、論点を整理をさせていただきますと、どういうことを言ったかといいますと、かんぽの宿の価格には一物四価というのがあるんじゃないかと。その落札価格、たしかこれ百八億円でしたか、百九億だったですか、百九億、オリックスが落札したわけですけれども、これは今凍結をされる、もう一遍やり直しということになるわけですけれども、このいわゆる価格は、一物四価というふうに申し上げましたけれども、どういう価格になっているかというと、ちょっと整理をさせていただきますと、取得原価が二千四百億円、固定資産税評価額が八百五十六億円、帳簿価格が百二十三億円、入札価格は百八億円と、こうなっていると思いますが、それで間違いありませんね。
○参考人(藤本栄助君) 落札価格はおおむね百九億円でございますが、それ以外はおおむねおっしゃった数字でございます。
○峰崎直樹君 ちょっとその前にお聞きしますが、オリックスにはこの帳簿価格だとかこういった価格については全部事前にこういう実態ですよということは教えていましたか。
○参考人(藤本栄助君) ちょっと私詳細、担当しておりませんでしたので承知しておりませんが、入札に際しましてはかなり内部の状況を開示しておりますので、簿価も分かっておったろうというふうに思います。ちょっと私、そのことについて今自分自身が承知しておりませんものですから分かりませんけれども。
○峰崎直樹君 あなたは分かるから来ているんじゃないの。分からないんだったらもう分かる人を連れてきてもらわないと、審議できませんよ。私、分かるから、社長でなくてもいいですかと言うから、いや、社長でなくてもよく分かる人なら、今日は理詰めでちょっと話をしましょうということで呼んだんですよ。分からないんですか、これ。事前にちょっとここは質問していなかったところかもしれないから、後でまた確認をひとつ取ってください。 〔理事大塚耕平君退席、委員長着席〕
○参考人(藤本栄助君) 確認の上、正確なことをお答えしたいと思います。
○峰崎直樹君 日本郵政は減損会計を適用するということについては前回確認しましたけれども、これはいつの時点でどなたがお決めになったんでしょうか。
○参考人(藤本栄助君) 減損会計の適用につきましては、平成十七年度、企業会計原則というものを郵政公社は適用されておりますので、その時点で固定資産の減損が強制適用になりましたので、言わば強制的に適用されたものでございまして、だれかが意思決定したというものではございません。
○峰崎直樹君 だれかが意思決定したものでないという、それを決めたときの、会計基準を決めるときはどこでだれが、国会で決めたんですか。国会じゃないでしょう。私、国会でこのような細かいところまで決めたことはありませんが、これは総務省が決めたんですか。どうなんですか。
○参考人(藤本栄助君) 固定資産の減損につきましては、減損に係る会計基準の適用指針がございまして、そこの各条項に従いまして適用したということでございます。
○峰崎直樹君 要するに、かんぽの宿も含めて、企業会計基準を使いますということは決めてあるんですね。しかし、その中で、企業会計基準でこのかんぽの宿を含めた資産は、これは減損でいくべきだということをだれかが言っているはず、言っているはずですよね。だれなんでしょうか。これもまだ分からないから、聞いて調べますか。
○参考人(藤本栄助君) 先ほど申し上げましたように、意思決定をするという話ではございません。ただ、これを対外的に公表しますとか、あるいは監査人に対して、こちらからの財務諸表を提出して監査をお願いするわけでございますが、そういう点につきましては当然意思決定機関の議を経ております。具体的には、当時の経営委員会の議を経まして決定をしたということでございます。 もう一度よろしゅうございますか。 具体的には、そういった経営会議に諮る際の提出元は、当時、担当私でございましたので、私のところで稟議をいたしております。
○峰崎直樹君 そうすると、あなたがいわゆるこの減損会計でいくよということを言い出されたわけですか。
○参考人(藤本栄助君) 言い出したということではございませんで、基準を適用したということでございます。
○峰崎直樹君 これは非常に重要なところなんで、もう一回確認しますよ。要するに、かんぽの宿を含めたいわゆる固定資産ありますよね、それを企業会計原則でやるべきだということを決め、そしてその場合、このかんぽの宿も含めて減損会計を適用するということでいくということをあなたは決めたわけですね。
○参考人(藤本栄助君) 意思決定したという表現の問題かと思いますが、私の方といたしましては、基準を適用しまして、出された数字を監査人に渡す、あるいは記者発表するという形で意思決定をしたということでございます。
○峰崎直樹君 いずれにしても、あなたはそこの中で提案をしてその決定したのは、あれは公社の時代でしょうか。そのときの公社の責任者はだれでしたか。
○参考人(藤本栄助君) 最終責任者ということであれば、当時の総裁でございます。
○峰崎直樹君 そうすると、あなたが起案をして、そして最終的にはそれは公社の意思決定機関で決定したと、こういうことでよろしいですか。
○参考人(藤本栄助君) 繰り返しになりますが、監査人に対する交付、またそれに加えまして、報道発表するというように意思決定したのはそういうことでございます。
○峰崎直樹君 最後、何と言ったんですか。
○参考人(藤本栄助君) 済みません。 監査人に対して提出をするということ、それから報道機関に対して公表するという、二つのことをそういった数字において公表するということを決めたという意味であればそうでございます。
○峰崎直樹君 分かりました。 要するに、監査役に、うちの監査はこういう方針でいきますよということをあずさ監査法人に伝えたわけですね。それを自分が企画をして、そしてそれを意思決定をして、それを監査法人に伝えたと、こういうことですね。それで、監査法人何も言いませんでしたか。
○参考人(藤本栄助君) 特段のことは聞いておりません。
○峰崎直樹君 ということは監査法人も認めたと、こういうことですね。 その後の監査報告で、いえいえ、これは間違いだったとか、減損会計適用しちゃいけないよなんということは、触れたことは一度もありませんよね。確認します。
○参考人(藤本栄助君) ございません。
○峰崎直樹君 それで実は、お手元に資料を配っていただきましたか。 日本郵政の場合、衆議院予算委員会に提出されたかんぽの宿に関する土地、建物の会計資料ですね。この上に書いてあるところであります。これを見ますと、四事業年度一半期連続して減損が実施をされています。この不動産の建物の減価償却実施後の適正簿価は千五百七十億円というふうに私は考えていますけど、これはどうでしょうか。
○参考人(藤本栄助君) 先生お示しの資料によりますと、平成十七年の三月時点の価額が合計で一千五百三十五億円でございます。これは、減損は平成十七年度において初めて実施をいたしておりますので、減損直前の、前の期の減価償却後の簿価が一千五百三十五億円といった意味合いでございます。 なお、減損会計を適用いたしましたのは平成十七年でございますので、十七年から勘定いたしますと三年と半期でございます、あっ、二年と半期でございます。
○峰崎直樹君 そこで、ちょっと数字を私も、建物の簿価が千三百六十一億円ですね、これ。もちろん土地は減価しないということで、簿価は三六六ということで続いていますが、建物の方は、これが一番最初は千三百六十一億円となっておりまして、これ減価償却期間が大体三十九年間で、郵政の資料などでは三十九年間で割られているというふうに聞いておりますが、これは間違いありませんか。
○参考人(藤本栄助君) 国の時代におきましてはもっと長い期間であったんですが、資産によりまして多少差はございますけれども、おおむね三十年、そういったことになるんではないかと思います。厳密には少しずつ分かれてございます。
○峰崎直樹君 最後、何と言った。
○参考人(藤本栄助君) 厳密には少しばらつきがございます。一律に三十八年ということではございません。
○峰崎直樹君 あるちょっと資料を読むと、これは三十九年間だったということで、これで割ると一年間三十五億円で、平成十五年から十九年の九月までの四年半掛けると百五十七億円と、これは減価償却です。それを千三百六十一億円から控除しますと千二百四億円と、それに土地の簿価三百六十六億円を足すと千五百七十億円と。こういうふうに私は算定したんですが、大体それ、おおよそそんなものでしょうか。
○参考人(藤本栄助君) ちょっと数字、聞き漏らしたもので、申し訳ございませんが……
○委員長(円より子君) ちょっとお待ちください。 委員長の発言のあれをしてください。
○参考人(藤本栄助君) はい、委員長、お願いいたします。
○委員長(円より子君) 藤本常務執行役。
○参考人(藤本栄助君) 済みません。ちょっと数字を追い損ねましたので、申し訳ございませんが、もう一遍お願いいたします。
○峰崎直樹君 要するに、建物の簿価が千三百六十一億円ありましたよね。これを減価償却期間が三十九年間というふうに、先ほど三十年とか四十年とかと言っていましたが、これは多分平均値かもしれません。これで割ると一年間約三十五億円、これが一年間において減価償却をしていくわけですね。そうすると、平成十五年から十九年九月までの四年半、さっき三年半とおっしゃったんですが、それを掛けますと百五十七億円という数字になるんです。それを千三百六十一億円から除去すると千二百四億円、これに土地の簿価三百六十六億円を足すと千五百七十億円ぐらいになるんじゃないですかと、こういうおおよその推定なんですが。
○参考人(藤本栄助君) 計算過程におきましては、新たに建物を取得をいたしましたりするもので、簿価が増加する部分もございますし、年々の減価償却で減る部分もございます。それに加えまして減損会計を二回半適用しておりますので、それで減ったものに減価償却期間が掛けられるということになりますので、ちょっと計算過程は複雑でございまして、そういう数字になるかどうか、ちょっと計算をしてみないと、私も今すぐには分かりません。
○峰崎直樹君 複雑なのはあるかもしれませんが、まあ大体おおよそ千五百七十億円ぐらいだとすると、実勢価格は幾らですかということでこの間予算委員会でやったとき、大体千五百二十八億円と私たち実勢価格をはじいたんですね。 そうすると、簿価が千五百七十億円で実勢価格が千五百二十八億円で、これで果たして減損の兆候があるというふうに思われますか。どうぞ。
○参考人(藤本栄助君) 固定資産の減損に係る会計基準の適用指針でございますが、減損の兆候としては四つ示されてございます。一つは、営業活動から生ずる損益又はキャッシュフローが継続してマイナスの場合というのが一つでございます。それから二つ目が、使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、三つ目が経営環境の著しい悪化の場合、四つ目が市場価格の著しい下落の場合ということでございます。 御質問の実勢価格ということと比較をするといたしましても、私どもの判断といたしましては、このうちの一番目に申し上げました、営業活動から生ずる損益又はキャッシュフローが継続してマイナスの場合というものを適用したわけでございます。そういうことで、減損の兆候ありということを判断いたしております。
○峰崎直樹君 通常考えると、そうなんですよね、我々も時価会計で慣れ切っちゃっているから。これ、もう減損の兆候ということで書いてあることを皆おっしゃっている、そのとおりなんですよね。 これ、金融庁に聞きますけれども、固定資産に関する会計基準というのは時価会計を適用するんですか、それとも取得原価会計を適用するんですか。
○政府参考人(内藤純一君) 一般論としてまずお答えをいたしますが、貸借対照表に記載する固定資産の価額、これは原則として当該資産の取得価額を基礎として計上するということで、いわゆる取得原価会計ということになります。そこで、有形の固定資産につきましては、その取得価額から減価償却累計額を控除した価額をもって貸借対照表上の価額というふうにされているところでございます。 なお、固定資産は、固定資産の減損会計に係る会計基準に従いまして、必要に応じ減損処理を行うこととされております。これは、取得原価基準の下で資産の収益性が著しく低下をしたというような場合に、これを帳簿価額に反映するということ自体を目的に帳簿価額を臨時的に減額するというものでございまして、金融商品等に適用されている時価評価とは異なるものと考えております。
○峰崎直樹君 そうだと思うんですね。アメリカでも、アメリカの会計基準でも固定資産は取得原価になっているはずですよ、世界的にどこを見ても。 じゃ、いわゆるおっしゃった取得原価会計における減損というのは、どういうときに減損というふうになるんですか、金融庁。兆候はいいですからね、もう。
○政府参考人(内藤純一君) まず、減損の兆候というものを勘案をいたします。そこで兆候が見られたというような場合に、この減損の損失を認識をするかどうかという判定という手続に入ります。これにつきましては、減損損失にするかどうかの判定は、将来の例えばキャッシュフローというものの総額と帳簿価額を比較するということによって行えるというものがございます。 減損損失を認識すると判定をした場合に、減損損失の測定というところで回収可能価額というものを算出をいたします。これにつきましては二通りの、大きく分けて、方法がございまして、使用価値というもの、これはこの資産のグループ化をいたしました中で、継続的使用と使用後の処分によって生じると見積もられる将来キャッシュフローの現在価値というものを合計いたしました使用価値と、それから正味売却価額、資産グループの時価から処分費用見込額を控除して得られる、算定される金額、このいずれか高い方の金額を回収可能価額といたしまして、帳簿価額からその回収可能価額を差し引いたものを減損損失として認識をして、それを損益計算書に計上するという手続を取ることになっております。
○峰崎直樹君 ちょっと何か複雑で、今私も、ううん、そんなことだったかなというふうに、ちょっとよく分からないんですけれども、取得原価会計で減損ですよということを認めるというのは、よほどのことがないと、これ、できないんじゃないんですか。減価償却はちょっと別ですけれども。 要するに、もう使い物にならなくなりました、機械が。そうすると、これは当然、要するに物理的なあれだとか、あるいはもう売り物ではならなくなりましたとか、そういうときに減損というのが生じるんじゃないんですか。物理的滅失あるいは機能的滅失、そういうものがあったかどうかであって、そこから生ずるキャッシュフローが云々かんぬんという、そういう時価評価とかそういうものとはちょっとこれは違うんでしょう、取得原価会計における減損というのは。そこはちょっとはっきりしてくださいよ。
○政府参考人(内藤純一君) 減損を、兆候を判断をし、そして減損損失を計上するということを判定するわけですので、当然その価値というものが大きく低下をしたということがまず前提になろうかというふうに思います。 ただ、その減損額というものをどの程度計上するかと、裏返せば回収可能価額というものをどう考えるかということについては先ほど申し上げたように二通りのアプローチがございまして、それを引き続き使用するということにおけるキャッシュフローが見込めますので、もちろん減額したキャッシュフローでございますけれども、それを割引現在価値として認識をした金額か、あるいはそのまま売却をするというときの売却の可能、正味売却価額というもので考えるのか、それはまたその二つのアプローチがあるということでございます。
○峰崎直樹君 そうすると、減損しますといったときに、何かやっぱり時価評価しているんじゃないですか。つまり、ここから上がってくるキャッシュフローを現在割引価値で算定し直すと、そうおっしゃいましたよね。それで多分、五〇%以下に下がった場合とか云々かんぬんとかというところに結び付けようとするんですけれども。 先ほどから言っているように、いわゆる時価において評価をした場合の評価損と、評価損の場合は評価損として、これは保守的な会計であればそれを取り込むことはあるかもしれないけれども、これは評価損なんですよ、あくまでも。しかし、取得原価の場合の減損というのはなくなっちゃうということなんですよ。この違いを、私は非常に、同じ並列で議論をされているがゆえに、これは非常に問題があるんじゃないかなと思うんですが、内藤局長をしてもそういう理解をされていますか。
○政府参考人(内藤純一君) 固定資産の場合には時価会計ではございません。先ほど申し上げたように取得原価会計というものを取っております。 したがいまして、若干の損失があるようなものであれば、先ほどの手続の中で、あえて減損処理をすると、言うまでもないという形でそのまま貸借対照表上においては変わらない金額が計上されるということになります。しかし、大きな価値の低下という場合に減損という形で、この場合には損益計算書に損失として計上されると同時に、貸借対照表においても純資産の減少という形で記載されるという形になります。 そこがいわゆる金融商品の時価会計とは違うところでございまして、金融商品の時価会計の場合に、例えば売買目的の取引というような場合には、日々の、言わばその期末ごとの価格の変動に応じて損益計算書及び貸借対照表において損失に計上すると。他方、株式のような場合には、期末において貸借対照表上においてのみ評価損失という形で計上されますけれども、PLには反映されないというふうな会計処理を行っているわけでございます。
○峰崎直樹君 今の、私の言っていることとうまく合っているのかどうかちょっと分からないんですけれども。要するに、ここの、減損といった場合には固定資産というものの時価が著しく下落をすると書いてあるんですよね、読むと。そして、それは回復することが認められないような異常現象が発生した場合に初めて認識になるんだと、こういうふうに相当これは厳しめに見るわけですよね。 だから、私は、そこのところはまず押さえた上で、いわゆる減損と評価損というのはこれはちょっとやっぱり分けて考えなきゃいけないものだというふうに思っています。今のまた繰り返しお聞きしたらいいのか、頭の中でちょっと整理がされないんですが、どうもそこをやっぱり混同している。 というのは、なぜそう言うかといいますと、西川参考人が、減損の兆候なんかないじゃないですかと言ったら、こうおっしゃったんですよ。お答えします、その理由は営業活動から生ずる損益又はキャッシュフローが継続してマイナスの場合ということが一つの項目としてございます、これを適用しておると、こうおっしゃっているわけですよね、これ。これはおかしくないですか、内藤さん。
○政府参考人(内藤純一君) いや、必ずしも私ども個別の判断でそれがどうかということはちょっと申し上げかねますので、私どもとしては何ともお答えしかねると思います。
○峰崎直樹君 こういう状態だけで減損になるかどうかという一般論でいいですから、お答えください。
○政府参考人(内藤純一君) 減損の兆候ということでございます。これにつきましては、先ほども若干申し上げましたけれども、減損につきましては、その資産等が使用されている営業活動から生ずる損益又はキャッシュフローが継続してマイナスである、あるいはその見込みであるかどうかと。あるいは、その資産等が使用されている範囲又は方法について、当該資産等の回収可能価額を著しく低下させる変化が生じたか生ずる見込みであること。資産等が使用されている事業に関連して、経営環境が著しく悪化したか悪化する見込みであること。資産等の市場価格が著しく下落したこと。こういった四点について、いずれか当たるというような場合には減損の兆候がありという形になろうかと思います。それのいずれかは、それぞれの個別の事例に即して判断されるというものでございます。
○峰崎直樹君 では、日本郵政の方に聞きますよ。このかんぽの宿の減損で二と三、すなわち使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、あるいは経営環境が著しく悪化した場合と、これに当たらないことは間違いないですよね。
○参考人(藤本栄助君) 私ども、お話ございました一のキャッシュフローに該当するというふうに考えておりました。それから、郵政民営化関係の法令が国会を通りまして以降は、二番目の使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合にも該当するというふうに認識をいたしておりました。
○峰崎直樹君 何て、二番目の、ちょっと二番目が何で該当するか分かりませんが、もう時間の関係があるから先行きますわ。 こういう、要するに、かんぽの宿は毎年赤字がどんどん垂れ流していたんでしょう。そうしたらこれ、時価評価したらゼロじゃないですか。そうなりませんか。
○参考人(藤本栄助君) 時価評価というよりは減損会計の適用という意味でいいますと、要は、正味売却価額なのかあるいは将来キャッシュフローなのかと比較をするわけでございますが、赤字でございますので、将来のキャッシュフローもこれは赤ということでございます。したがいまして、正味売却価額をもって、鑑定評価をもちまして判断をしたということでございます。
○峰崎直樹君 何の鑑定価格で測ったって言いましたか。
○参考人(藤本栄助君) 不動産の鑑定評価でございます。
○峰崎直樹君 不動産の鑑定評価をした鑑定価格というのは幾らだったんですか。
○参考人(藤本栄助君) ちょっと今数字ございませんけれども、それによりまして減損後の価額が決まったということでございます。
○峰崎直樹君 どうもそこのところが一貫しないですね。 そこで、この減損会計で、要するに、この上の減損の兆候の一と四のところで、非常にこれ、大体同じことじゃないかと。営業活動から生ずる損益やキャッシュフローが継続してマイナス、それから市場価格が著しく下落した場合と、多分同じことを言っているのかもしれないと私は思っているんですが、そこで、この固定資産が非営利で運営されている場合の特段の会計的な意味というのはどういうふうに理解をされているんですか。これ、金融庁はどういうふうに理解していますか。
○政府参考人(内藤純一君) 特に会計基準上は営利あるいは非営利というような形での区別はございません。あくまで、今申し上げたような固定資産に係る減損会計というものの基準に則して、その兆候、そして判定、そして減損額の見積りと、こういう手続を経ているわけでございます。
○峰崎直樹君 金融庁、そこに私資料を出していますよね、減損に係る会計基準の適用指針という。これ、固定資産の減損に係る会計基準の適用指針第十二項及び第八十一項。これは日本郵政、これ存在は御存じですか。
○参考人(藤本栄助君) このような適用指針があることは承知をいたしております。
○峰崎直樹君 金融庁さんは、これは内藤さんはこれを御存じ。
○政府参考人(内藤純一君) はい、承知しております。 これは、ここに書いてありますように、事業の立ち上げ等、立ち上げの場合には初期の段階では赤字になるということもございますので、それをもってだけで将来のキャッシュフローを一律に判断するというのは合理性を欠くという形での適用指針であろうかと承知をしております。
○峰崎直樹君 そうですね、こう書いてある。事業の立ち上げ時などあらかじめ合理的な事業計画が作成されておりと、これ策定していますよね、国会で我々が議論したんです。当該計画にて当初より継続してマイナスとなることが予定されている場合、実際のマイナスの額が当該計画にて予定されていたマイナス額よりも著しく下方に乖離していないときは減損の兆候には該当しない。どうですか、これに当たりませんか。一般論で結構です、まず金融庁さんからお聞きをします。
○政府参考人(内藤純一君) あくまで私どもとしては、この適用指針について申し上げるしかないんですけれども、固定資産の減損会計の適用指針第十二項四というのがございますけれども、これで今御指摘のようなものがございまして、減損の兆候にはこれは当たらないというふうにされております。 これは、繰り返しになりますが、事業の立ち上げ時などにおいて営業活動から生ずる損益等が当初より継続してマイナスとなるということが予定されていても、それは収益性の低下により減損が生じている可能性を示すものではないという趣旨でございます。 したがって、その法令で収支の差がマイナスになるということが義務付けられているような場合には投資額以上のキャッシュフローを生み出すということが実行可能であるとは言えないということで、この適用指針の十二項の四には該当せず、同規定の冒頭の事業の立ち上げ時などには含まれないというふうに考えております。
○峰崎直樹君 そんなことないじゃないですか。日本郵政が民営化をされていくプロセスの中で、我々計画を立てて、これは利益を上げてはならない形で公社の時代から始まったんでしょう。そして、それ先ほど私、実勢価格の話もしましたよ。そうしたら、これ計画どおりに、じゃ著しくマイナスになったかというと、なっていませんよ、これ。 ということは、我々、国民みんなが不思議に思っていることというのは、何であの郵政の国有財産があんな安い値段で売り払われ、それが直ちに転売されたらこんな巨大な利益になるんだろうねと、その仕組みがここにあるんですよ。減損会計を適用してはいけないところに減損会計を適用したから、実はこの安い値段で売っていいというでたらめな理屈を立てて売っちゃったんじゃないですか。 これはだれがやったのかという、これは国家的な犯罪ですよ。国有財産が減損会計ということでどんどんどんどん、これ見られるように下げられるんですよ。これは決して減損の兆候じゃないですよ。そういうものを適用してはならないのに適用しようとするところに無理があって、それを会社が認めて、そしてこれが今日に至っているんじゃないですか。この責任は大きいですよ。 委員長、お願いします。私は、この問題の背景というのは相当深いと思っております。ですから、この郵政がこのように決めたときの責任者、今おいでになっている方も含め、当時、それから会計監査人がこれを是としているんです。このことについてしっかりと議論しないと、引き続き今、日本郵政の持っている国有財産が、どんどんどんどん、これを減損会計、減損会計ということで売られていったら本当にひどい状態になるんじゃないでしょうか。そういう意味で、集中的な議論を一度やっていただきたいということも要望しておきたいと思います。
○委員長(円より子君) ただいま峰崎君から要望のありました件につきましては、後刻理事会においてしっかりと協議したいと思います。
○峰崎直樹君 もう一つ、今度は資料要求をしたいんですが、今日お見えになっている日本郵政の皆さん、このかんぽの宿の一つ一つ全部、もう既に出されていればそれで私も後で手に入れますが、かんぽの宿のいわゆる建って何年後たっているのかとか、そういう細かい一つ一つの事例について資料を提供していただけるんでしょうか。 それからもう一つ、もう既に国有財産を相当売っていらっしゃいますよね。過去の売った事例についても、それが簿価幾ら、そして、それが入札価格幾ら、実勢価格幾らと、分かる限りそういう資料も個々にいただけませんでしょうか。
○参考人(藤本栄助君) 資料につきましては提出いたしたいと思います。 なお、国有財産ということでなく、公社の時代あるいは民営化してからのことでございますので、いずれにいたしましても資料は提出をさせていただきます。
○峰崎直樹君 それじゃ、それは提出していただけるということになりましたので、よろしくお願いしたいと思うんですが。 ついでに、会計監査が替わっていますよね。あずさ、それから中央青山、またあずさへ戻る。中央青山は、あれ、なくなっちゃったから多分そうなったのかなと思いますが、この間の替わった経緯、なぜ替わったのか。これは、日本郵政というのは、監査法人にとって見たら、もう本当に最後の大型監査ということで大変注目をされたんだそうであります。できれば、その経緯はどうだったのか。そして、監査報酬は幾らでこれは受託をされているんでしょうか。
○参考人(藤本栄助君) まず、制度の枠組みでございますが、監査法人の選定自体は総務省の方でなされてございます。それを受けまして日本郵政公社が監査人と具体的に契約をいたしまして、監査契約を結びまして監査報酬を払っておるわけでございます。 平成十五年度から十九年度まで五回ございますが、十五年度につきましては朝日監査法人でございました。当時の監査報酬は七千二百万円でございます。それから、平成十六年度につきましては中央青山監査法人でございまして、一億二千万円でございます。それから、十七年度につきましても同じく中央青山監査法人でございまして、一億七千四百二十一万円でございます。平成十八年度はあずさ監査法人でございまして、そのときの監査報酬は二億五千九百万円でございます。平成十九年度はあずさ監査法人でございまして、そのときは一億三千万円でございます。 なお、中間決算をやっておりましたり、あるいはその半期の決算であったりするものですから、監査報酬の額につきましては少し変化をいたしているということもございます。
○峰崎直樹君 ありがとうございました。 なかなか非上場の会社ですから本当は監査報酬は開示しなくてもいいということなんですが、開示していただいたので、またこれを参考にしたいと思います。 まだまだこれは引き続き、先ほどの集中的に審議をやってもらいたいということでやりたいと思いますが、もうあと十二分ぐらいしかなくなりました。法務省、お見えになっていますですね。 先日、私はリークの問題についてお話をしました。どうもそのとき、前に質問したことと最後の質問とが分からなかったので、ちょっと答弁してもらったことがよく分からなかったんですが、法務大臣はリークに対しては、そんなものはやってないということをおっしゃっていましたけれども、それは間違いないわけですね、法務省としては。
○政府参考人(甲斐行夫君) おっしゃるとおりでございます。
○峰崎直樹君 裁判所がそのリークを認めたらどうなります。
○政府参考人(甲斐行夫君) 今挙げられました裁判所はというのはライブドアの民事判決のことかと存じます。 御指摘の判決につきましては判例時報に掲載をされておりますけれども、ライブドア社の株主であった機関投資家等におきまして、同社による有価証券報告書の虚偽記載等により株価が急落し、損害を被ったとしてライブドア社に対して損害賠償請求をした事案であると承知しております。 この判決書きの記載によりますと、平成十八年一月十八日ころ、東京地検の検察官が司法記者クラブの記者に対し、ライブドアに有価証券報告書の虚偽記載の容疑があることを伝達したことが当時の新聞報道の内容から推認できるとし、この推認された事実が金融商品取引法第二十一条の二第三項の公表に当たると判断されたものと承知しております。
○峰崎直樹君 今、何日とおっしゃいました、その。
○政府参考人(甲斐行夫君) 平成十八年一月十八日ころと記載されているものと思います。
○峰崎直樹君 この日にちの前に、リークする前に強制捜査へ入りましたよね。ただならぬ月曜日に入ったんですよ。翌日はもう証券市場はパンク状態になっていますね。大変なあれでした。 そのときに入ったときの理由は何なんですか、その捜査に入ったときの。
○政府参考人(甲斐行夫君) 東京地検におきましては、平成十八年一月十六日に、ライブドアの子会社の株式に関する旧証券取引法の風説の流布等の罪につきまして関係箇所を捜索したものと承知しております。
○峰崎直樹君 要するに、風説の流布で入ったんですよ。いわゆる虚偽記載に逮捕要件を変えたのはいつですか。
○政府参考人(甲斐行夫君) ライブドア社に関する虚偽の有価証券報告書の提出の事実で堀江被告人らを再逮捕したのは、同年の二月二十二日でございます。
○峰崎直樹君 そうすると、裁判所は、この一月十八日の日に、どなたか分かりませんよ、検事さんが実はこのいわゆる有価証券報告書の虚偽記載でこれは問題があるんだということをしゃべって、それがどっと広がったわけでしょう、それも含めて。ということは、これ事前に、要するに、しゃべってはならないことを、つまり捜査にも、いわゆる逮捕になっていない段階で、風説の流布で逮捕しておきながら、この虚偽記載の問題をここで明らかにしちゃったんでしょう。これを裁判所が認めたんじゃないですか。 これについてはどう思うんですか。これは大変な責任問題じゃないですか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 御指摘の判決は民事訴訟の判決でございます。また、法務省が訴訟当事者となっているわけではございません。また、その判示におきまして、当時の新聞報道からこういう事実が推認されるというふうに記載されているものと思います。 したがいまして、その内容につきまして法務当局としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○峰崎直樹君 法務省、我々、裁判というのは物すごく重いんでしょう。そこで裁判官がいろんな情報を整理する中で、要するに、事前にリークした事実をいわゆるいつからかという認定をするときの始まりの日として公に認めたんじゃないですか。それはリークを認めたということでしょう。事前に、まだ逮捕容疑はなっていないにもかかわらず、これで逮捕するんだということを広げていったわけじゃないですか。 その責任は一体だれが取るんですか。今、法務省に責任ないと言っているけど、そのリークした人は間違いなくリークされたというふうに裁判所で認定されたんじゃないですか。その問題はどういうふうに考えているんですか。改めてもう一回説明を求めます。
○政府参考人(甲斐行夫君) 繰り返しになりまして恐縮でございますが、この判決につきましては法務省は全く関与しておらないわけでございます。その判決の内容につきまして法務省としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○峰崎直樹君 これは、今おっしゃっていることについて、要するに、リークはしていないと言うけど、裁判所はリークはありましたということを言っているんじゃないですか。このいわゆるリークしたと指摘された検事さんは、これは法的な責任問われないんですか。
○政府参考人(甲斐行夫君) その検察官をどなたかということを特定されているわけではございませんし、また、法務当局として民事の判決についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○峰崎直樹君 どう考えても納得できないですね、これは。引き続きこの問題もやっていきたいというふうに思っています。 今日は、まだライブドアの刑事訴訟案件、これについてもちょっと。ちなみにあれ、何で訴追したんですか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 罪名ということでございますれば、風説の流布等と、それから有価証券報告書の虚偽記載ということでございます。
○峰崎直樹君 有価証券の虚偽記載というのは、どういう虚偽記載ですか。
○政府参考人(甲斐行夫君) 済みません、ちょっとお待ちください。 有価証券虚偽記載の公訴事実につきましては、堀江被告人らは、共謀の上、ライブドアの業務に関し、平成十六年十二月二十七日、関東財務局長に対し、同社の同十五年十月一日から十六年九月三十日までの連結会計年度につき、同年度に経常損失が約三億一千二百七十八万四千円発生していたにもかかわらず、売上計上の認められないライブドア株売却益約三十七億円余り、並びに株式会社ロイヤル信販及び株式会社キューズ・ネットに対する架空売上げ約十五億八千万円を、それぞれ売上高に含めるなどして経常利益を約五十億三千四百二十一万円余りとして記載した内容虚偽の連結損益計算書を掲載した有価証券報告書を提出し、もって重要な事実につき虚偽の記載のある有価証券報告書を提出したというものであると承知しております。
○峰崎直樹君 そのいわゆる五十億円の利害、しかもPLに入れてしまったと。本当は自己株式を売買したんだから資本の部、BSに入れなきゃいけないのにそこに持っていっちゃった。その違いなんですよね。それももちろん虚偽記載であると言えば虚偽記載かもしれません。しかし、どう考えても、あれだけの大捜査をやって、生身の会社をほとんどつぶす寸前、さらに、証券市場は翌日はもうパンク寸前、こんな状態まで持っていくような、そんな大犯罪だったんでしょうかね。日興コーディアル事件の方がはるかに大きかったんじゃないですか。この問題は恐らく、二審、三審、最高裁までもちろん、林さん、行くと思うけれども、国家は負けるかもしれない、これ、この程度だったら。 大体、容疑の事実、起訴容疑の事実が間違っているんだろうと思うんですよ。これずっと一貫してやっているんですけれども、アーバンの話、今日もやらない、時間がないからできません。村上ファンドもそうだ。インサイダーでやっているけれども、本当にあれインサイダーでやってまずいんじゃないのか、偽計取引の百五十七条を包括適用した方がいいんじゃないのかというのは、この間、私、この財政金融委員会で何度も言いましたよ。 事務局長、今日お見えですよね。日本版SECじゃないですけれども、その点どういうふうに考えておられます。
○政府参考人(西原政雄君) 今御指摘の、インサイダーなのか、あるいは、そうではなくて百五十七条を適用したらどうだと、このお話、この百五十七条というのは、創設当時、やはり証券市場というのはいろんな取引がございます。それも新しい取引がどんどん開発されていく。そういう中で、一概に既定的なものだけで不公正というのは、もっと新しい展開になってしまうかもしれないと。そういう新たな不公正な取引についても包括的にカバーできるような仕組みとして設けられたわけです。 インサイダー取引にずばり該当しているという場合にはそういう形でやりますが、もちろん、その百五十七条をあきらめたわけでは決してございませんで、それに該当するというようなことが、我々、証拠としてしっかりと認定できるというようなことになりました場合には、そういった厳正な対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○峰崎直樹君 いやいや、確実な証拠があるないという問題よりも、全体を通して見たときに、これは何か引っかけられて挙がっている、公正でないねということが見え見えの事件ばかりじゃないですか。これを偽計取引でやらないで、百五十七条でやらないで、問題が起きたたびに何しているかというと、問題の箇所を法律の条文作って追加しているだけじゃないですか。そうじゃない、これはやっぱりアメリカと同じように、アメリカのSECは証券取引法でこれ包括取引をどんどんやっていますよね。 大臣、今日はもうここだけで結構です。この百五十七条、金融商品取引法のこの包括規定というものを適用できるように私は体制を整えるべきだと思う。多分これは公判に耐えられるかどうかとかいろんなことを考えているんだろうと思いますが、是非、過去の経済犯罪、このいわゆるやり取りを見ていたら、余りにもむちゃなことで法律を、法適用しているがゆえに、これ最高裁まで行って本当にもつのかいなと。あれ、村上ファンドだって、二審判決と一審判決、全然変わってきましたよね。何であんなに変わったんだろうかと。あれ、恐らく最高裁行ったら無罪になっちゃうんじゃないかというふうに思いますよ、インサイダー取引だけだったら。そうじゃなくて、偽計取引だったら間違いなく、やらせでうまく売り抜けてやったんじゃないですか。こっちの方が重大ですよ。 内藤さん、まあ余り。大臣の率直な見解をお聞きして、私の質問は終わりたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 私、いつも金融庁に申し上げているのは、やっぱり金融庁というのは民間から見ると大変な権力官庁なので、権力を行使するときにはやはり抑制的に行使するということを心掛けてやらないといけないと、こういうことを言っておりまして、そこのところはやっぱり物事を慎重に考えながら持っている権限を行使していくと、これがやはり金融庁の私は行政の在り方だと常々思っております。
○峰崎直樹君 もう終わりますけれども、そうすると、もう悪いやつはどんどんばっこしてきますよ、規制緩和で何でもやれるようになっているわけだから。 だから、そのときにルールが非常に厳しくきちんと配置されていなかったら、この世の中は本当、あれですよ、インサイダー天国になったり、あるいはもう偽計取引の天国になったり、もうそれでばかを見るのは国民なんですよ。だから総理大臣が、株屋は信用できないとか、ああいう発言になるわけじゃないですか。そこをきちっとしないと私はまずいなと。願わくば、もう裁判員制度もこういう経済犯罪から入ってもらって、刑法から入っていくというのは僕は個人的には反対なんですよ。こっちから入った方がよりいいんじゃないのかというふうに思ったりもしております。 これからも引き続き今日の議論を延長して、法務省の皆さん方にも本当は聞きたいことたくさんあるんですが、議論をするということを申し上げて、私の質問は終わりたいと思います。
○大門実紀史君 大門でございます。 大分おなかがすいてまいりましたけど、お互いに頑張りたいと思いますけど、今日は私も郵政の問題と金融との関係を取り上げたいと思いますが、資料をお配りいたしましたけれども、まず、ゆうちょ銀行と三井住友カードの関係でございまして、実は、これは昨日、決算委員会で取り上げた問題ですが、その続きを少しやらせてもらった後、新しい問題もやりたいと思います。 お配りした一枚のカラーのやつですけど、何を言っている資料かといいますと、ゆうちょ銀行が〇七年に独自でカード、ICカードを発行するということになりました。それが三井住友カードに委託をされたという流れを書いてございます。 幾つかこの契約に疑問があるということで、昨日指摘したのは、一つは、元々、公社の時代からカードは持っていたんですけれども、そのときは共用カードという形でございまして、三十六のクレジットカード会社に乗っかる形で公社はカードを発行していたんですが、そのときの実績でいきますと三井住友カードというのはわずか〇・二%にすぎなかったんですが、そういう実績のないところが委託先に選ばれたという点が一つおかしいという点でございまして、もう一つは、選んだ体制の問題です。 何度も取り上げてこられた問題で、私も取り上げてきましたけど、とにかく日本郵政に三井住友関係者がたくさん入り込んでいると。このカードについて言っても、このカードを三井住友カードに、ゆうちょのカードを三井住友カードに依頼したといいますか、三井住友カードに決めた、決定した責任者はだれかといいますと、常務執行役、左の下の箱に書いていますけれども、常務執行役の宇野さんでございまして、この方は元三井住友カードの副社長だった方でございます。三井住友カードの副社長が三井住友カードを選んだということになるわけでございます。 契約方法もおかしいということで、聞いてみると、一応、名目上企画コンペ方式と言っていましたけど、よく聞いてみると、説明会も何もやらないで、それぞれ個別に面談して決めたと。これはコンペとは言わないということを昨日指摘いたしました。 もう一つおかしいのは、このカードの委託先を決める体制の中に、担当部長Iさんとしておきましたけど、凸版印刷の社員が急遽入り込んでおりました。これは凸版印刷では係長をやっていただけの人なんですけれども、カードを選ぶというときに急遽呼ばれて担当部長になって、それで三井住友がいいということを多分言ったんだと思いますけれども、という関係です。 じゃ、凸版印刷はどういう関係にあるかといいますと、カード業界というのはいろんなクレジットカードありますけれども、実際にカードを製造したり印刷するのは印刷会社でございます。三井住友の場合は凸版印刷が主な下請先です。東京三菱ニコスなんかは大日本印刷が主な下請先です。つまり、三井住友カードと凸版印刷はふだんから取引があったわけですけれども、このゆうちょのカード事業について言っても、ゆうちょ銀行が三井住友カードに依頼して、その実際の製造といいますか印刷は凸版印刷がやっているという関係です。金額でいきますと、まだ去年の五月から十二月、始まったばかりでございますけれども、三十万枚ぐらいのカード発行の段階ですが、四十二億円支払われております、三井住友カードにですね。ゆうちょの発行、製造の費用として十二億円が凸版印刷に支払われていると、こういう関係になります。 四十二億というのは、これまだ始まったばかりでございまして、ゆうちょ銀行は数百万枚のカード発行を予定しておりますから、恐らくこれから数百億円のビジネスになるというふうな、小さな話ではないわけでございます。この凸版印刷が急に入って三井住友がいいというようなことを言って、見返りとして十二億円、取りあえず十二億です、これもどんどんどんどん膨らんでいきますけれども、仕事を受けたという関係でございます。 昨日、この構図を一つ一つ指摘をして、宇野さんにも来てもらって指摘をして、私は、鳩山大臣はこんな取引はおかしいと、そう思うのが普通だというふうにもう当たり前の御答弁をされまして、驚きと怒りを持っておられましたけれども、驚いたのは西川社長でございます。昨日お呼びしましたけれども、別におかしいとは思わないということを言われまして、チーム西川と言われているわけですね、西川さんが三井住友系から呼んだ人たちですね、郵政の中にいる人たちですね、チーム西川と呼ばれておりますけれども、その人たちがみんなぐるになってやっているような話なんですけど、何もおかしいと思わないというふうな、西川さん、言われました。 何といいますか、このチーム西川の人たちの無感覚さといいますか、もう感覚が麻痺しているんじゃないかと思いますけれども、この間、西川さんばかり追及してきましたので、今日は角度を変えて、チーム西川以外の方の話も聞きたいということで、日本郵政の副社長でありましてゆうちょ銀行の社長であります高木さんをお招きしたわけでございます。ようこそいらっしゃいましたと思いますけれども。 高木さんは古い方は御存じだと思いますが、ちょっと自己紹介してくれますか。
○参考人(高木祥吉君) 自己紹介といいますか、不良債権問題が深刻な時期に金融庁長官をしておりました。それで、その後、郵政民営化準備室へ移って、現在は日本郵政の副社長でゆうちょ銀行の社長を兼務しております。どうぞよろしくお願いいたします。
○大門実紀史君 高木さんは局長のときに、もう七、八年前ですかね、高木さんの部下である課長補佐の方が私に資料を出すのを物すごい抵抗して、そのときに私が抗議をしたら、高木さんがそれを知って、局長だったと思いますが、それを知ってすぐ注意をして資料をすぐ出しなさいということと、私の部屋までわざわざおわびに来られた大変立派な方だと思いました。案の定、その後金融庁長官になられたわけでございますし、郵政に入ったのも天下りじゃないと、ヘッドハンティングで行ったんだということで、胸を張ってやっていらっしゃる方でございます。 私、西川さんについては、もう三井住友時代のあの中小企業に対する金融商品の押し付けのこととかいろいろあって、もう本当に早くお辞めになるべきだということを再三申し上げてきておるわけでございます。本当は私、高木さんが社長やった方がいいんじゃないかと思っていますけれども、高木さん、いかがですか。
○参考人(高木祥吉君) 私は、いずれにいたしましても今の仕事に、今の立場で今の仕事にしっかり取り組んで円滑な民営化を実現したいと思っております。
○大門実紀史君 まあ冗談はこれぐらいにいたしますけれども。 高木さんがゆうちょ銀行の社長でございます。このカードの取引、これは図に入れてありますとおり、副社長の福島さんも住友銀行、さっき言った宇野さんも三井住友の副社長ということで、この辺の人たちが実際にはいろいろやったと思うんですが、そうはいっても責任者は高木さんでございます。このカード事業の委託、この全体、西川さんはおかしいと思いませんと、鳩山大臣はこんなのおかしいに決まっているというふうに言われましたが、高木さん、いかがとらえておられますか。
○参考人(高木祥吉君) いろいろ御指摘を今いただいたわけですけれども、それは真摯に受け止めてしっかり取り組んでいきたいと思っています。 ただ、カード会社の選定や契約等につきましては、確かにその宇野常務以下のチームが担当しておりましたけれども、これは銀行自身が発行するカードでございますから、これは初めての業務でもございますけれども、会長の古川会長あるいは私も含めてそれをしっかり点検なり検証なり検討しながら最後に判断したということでございます。西川社長にはその御報告は申し上げておりますが、途中の選定の過程で西川社長が関与したということは全くありません。 なお、共用カードで〇・二%だったというお話なんですけれども、共用カードの場合はそれぞれの民間のカード会社にゆうちょ銀行のキャッシュカードの機能を載せてもらっているんで、我々が発行しているカードではないんです。我々が民営化に伴って新しくカードを発行するに当たっては、そのカードの発行全体の実績等々を見ながらしっかりした会社の中から選定したということで、共用カードの割合で御判断するのは私は必ずしも適当ではないというふうに考えております。
○大門実紀史君 共用カードは別に私もそういうこともあるのかなと思うんですけれども、なぜじゃ企画コンペをちゃんとやらなかったのか、説明会をやらなかったのか、個別に面談で決めていったのか、なぜ凸版印刷の社員が入っているのかと、この点どう思われますか。
○参考人(高木祥吉君) 一口にカードと申し上げても、発行会社によって細かい点でいろいろ違いがございます。回収なりあるいは利便性なりいろいろ違いますから、その公募はしたわけですけれども、その中でじっくり話を聞いていくということで、私が聞く限りでは一社当たり十人程度お見えになるということもあって、十社、最終的には八社だったんですけれども、それぞれからお話をきちっとお伺いして評価をしていったと。それで、その評価を見ながら、古川会長と私でよく検討して判断をさせていただいたということでございます。 それから、ちょっと名前忘れましたけれども、凸版から担当部長が来ているということなんですが、それはさっきも申し上げた繰り返しになるんですが、委託先をどうするか自体は経営として責任を持って判断してきているわけで、我々としては、凸版の方の経験も生かしながら新しい業務に取り組む必要があったということでございます。
○大門実紀史君 いや、高木さん、余りもうそういうふうに言われない方がいいですよ。これ、おかしいんですよ。だったら何で凸版なのと。昨日も言いましたけれども、大日本印刷じゃないんですか、なぜ凸版なのということになるわけですよ、その一般的なね。余り繕わられない方がいいと思うんです。企画コンペだったら説明会やるのは普通当たり前だし、だから疑問を持たれているということなんです。 そして、特に凸版印刷のかかわり方は、これは場合によっては司法が入る、司直が入る問題になりますよ。後でこうやって仕事を受けているわけですからね、ここで何があったのかと。この宇野さんだって、三井住友カード副社長で、この人たちは、西川さんの話によると、また三井住友に戻る可能性があると、よく分かりませんけれどもね。もしそんなことがあったら宇野さんだって危ないですよ、そういう点でいくと。捜査の対象になりますよ。特に凸版印刷は危ないと私は思いますよ、これ、司直の関係でいきますと。仕事を受けちゃっているわけですから、ここに入って選定にかかわった後、仕事を受けているわけですからね。 やっぱりもちろん危機管理というか、もちろんリスク管理を持って、余り何かいろいろあれこれおっしゃるのではなくて、私は高木さんには、もう相当いろんなことが指摘されているわけですね、この日本郵政。そういうチーム西川の人たちはさっき申し上げたようにもう無感覚になっちゃっていますので、もう李下に冠とか瓜田にくつを入れずとかはもう超えちゃって分からなくなっちゃっているんですよ。もう瓜田の中を歩き回っちゃっているようなものなんですよね。だから、そこは高木さんはチーム西川じゃありませんので、もうちょっと、もっと危機感、危機意識を持ってもらいたいと、今のこの状況に。後から合法ならば何やってもいいといいますか、理屈は幾らでも付くかも分かりませんけれども、その点を思って今日は西川さんでなくて高木さんに来てもらったわけでございます。 その辺はどうなんですか、率直な話、いいんですか、こんなこと続けていって。
○参考人(高木祥吉君) 繰り返しになって恐縮でございますが、初めてのカード業務について今の宇野常務以下しっかりやってくれたと、昨年の五月に開始したわけでございますが、それはそれとして評価しております。 ただ、一段落付いた、一年近くたって一段落付いたということもございますので、今後の異動期にはそういう体制も含めてよく見直したい、これはカード業務の話でございますけれども。それは、より一層効率的な業務ができるという観点もありますし、社員の習熟度も上がってきたという観点もありますし、いろんな観点を踏まえて体制についても見直しをしたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 私は、カード事業を見直すというよりもコンプライアンス問題なんですよ、この郵政全体の。どうしてこうずぶずぶで、身内で何でもかんでもやってきたのかというふうに思うわけでございます。 もう一つ、まだまだあるんですよ、三井住友の話というのは。資料の三枚とじの一番上に、これも新しい問題でございますけれども、これ郵政の中の従業員持ち株会なんですけれども、もう時間の関係でこちらで説明しますけれども、要するに、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の中に従業員持ち株会というのがありまして、従業員が拠出し合って郵政の株を持つという制度でございます。今のところ加入者数が十五万四千人、拠出金総額は約百六十億円の巨大持ち株会なんですね、恐らく日本最大じゃないかなと私は思うんですけれども。この事務代行を委託されているのが大和証券SMBCでございます。御存じのとおり、この大和証券SMBCも三井住友フィナンシャルグループの証券部門でございます。 伊東常務、来ていただいていますけれども、この持ち株会の事務委託を大和証券SMBCにされたわけなんですけれども、あなたが当時そのときの担当役員というふうにお聞きしましたが、これはいつ、だれが、どういう方式でこの巨大持ち株会の事務をこの大和証券SMBCに委託したのか、決定したのか、簡潔に説明してくれますか。
○参考人(伊東敏朗君) 民営化の準備をする過程におきまして従業員持ち株会というものを設立するということの準備を、私、準備企画会社、日本郵政株式会社の準備企画会社時代に執行役員の総務部長をしておりました。 今、先生からも御指摘ございましたように、日本郵政全体の持ち株会になりますと非常に大きな規模の持ち株会になるわけでございます。したがいまして、その事務を担当する証券会社というのはおのずと大規模な証券会社に限られるのかなということで、当時、今先生御指摘ございました大和証券SMBCと野村証券に対しまして幾つかの事項につきまして提案を求めたわけでございます。 その提案を見ますと、一定の規模の経験とかいろんなところで、私ども店舗もございますので、そういった照会にも堪えられるそういうネットワークとか、そういう規模につきましては両者ともそんな大きな差はないわけでございますが、事務手数料、年間一件当たり何がしかの事務委託手数料を持ち株会は払うことになるわけですが、これが野村証券に対しまして大和証券SMBCの方が安かったということから、私のところで判断をして、実際はこの持ち株会ができてそこと契約をすることになるわけですけれども、その準備段階で私が決定したものでございます。
○大門実紀史君 伊東さんは総務省出身ですよね。ですから、チーム西川じゃなくて、そういう関係、直接の利害関係のない方でございますけれども。 最終決定は、この持ち株会の委託会社を大和証券SMBCにするという最終決定はどなたがやられたんですか。あなたの、つまりあなたの上はだれなんですか。
○参考人(伊東敏朗君) 当時の準備企画会社段階であります日本郵政株式会社、副社長二人、一人は高木副社長、もう一人が團副社長、それから社長は西川でございます。当然のことながら、物事を決めるに当たりましては適宜説明を行うことになるわけですけれども、先ほど申し上げましたように、本件につきまして最終責任者として決定いたしましたのは私でございます。
○大門実紀史君 結局、現場の最終決定はあなたですけれども、これは、あなたの上司というともう西川さんになるわけですね。そういうことですね。 この経過もおかしいんですよね。企画コンペというふうにおっしゃいましたけれども、確かにこれだけの巨大な持ち株会ですから扱えるのは野村証券、大和SMBCぐらいかなというふうに思います。しかし、それも企画コンペではなくて個別に当たって、出てきた中身はそう変わらないのに出てきた数字が、野村証券が百円台、会員一人当たり百円台の手数料、大和証券SMBCは八十円台だと。こんなに差が開くわけないんですよ、二十円もですね。これは説明が何らか違ったんじゃないかと思わざるを得ないわけですよね。普通違いませんよ、二十円もですね。だから、それも疑われちゃうんですよ、やっぱり。手数料安かったからだけじゃなくて、そんなこと言われたんだったら野村証券だってこういう提案し直しますとなったはずなんですよ。それやってないですよね、そういうところを。 大和SMBCというのは、先ほど言ったように三菱フィナンシャルグループでございますし、さっきの人脈でいきますと、大和SMBCから日本郵政の常務執行役、この前来てもらいましたけれども、妹尾さんですね、全部のコンプライアンス握っている方ですね、この人も大和SMBCですし、ゆうちょ銀行の副社長の福島さんも大和のSMBCで、関係者がもう入り込んでおります。問題は、この持ち株会そのものの事務委託というのはそれほど利益が上がる仕事ではありません。むしろ汗をかく方が大きい仕事でございます。 実は、通常、持ち株会の管理会社というのは、その会社が上場するときのIPO、つまり新規の株式公開、このときの準備と一緒にやることが多いんです。つまり、上場したときのIPOの、新規株の、上場したときの幹事会社になる例が圧倒的に多いんですよ。なぜならば持ち株会というのは、この郵政の場合は一〇%、株の一〇%を持つというふうなことになっております。したがってシェアが大きいわけですね、持ち株会が扱うのはですね。ですから、上場のときの新規株公開のときの主要幹事会社の証券会社になる可能性が非常に高いし、合理的なんですよ、合理的なんです。 つまり、大和SMBCは、この持ち株会の仕事なんて一人八十何円で年間一回で四、五百万ですよね。それほどこれでもうけようなんてないわけですよね、ないわけです。むしろ、郵政の株が二〇一二年ですか上場されると、そのときの幹事会社になると、こうなったら莫大な利益が入るわけですよね。莫大な事務手数料が入るわけです。それをねらって大和SMBCが持ち株会の事務委託を引き受けたがったというのはもう当たり前で、これは常識でございます、業界の。そういうことが背景にある、大変大きな大きな取引が背後に、後にくっついてくるその先手を、今言ったような、もう適当なといいますか、よく分からないといいますか、不透明な形で行われたということになるわけです。 そういう認識は、伊東さん、もちろんあって、後々これは上場のときの主要幹事会社になる可能性があると、そういうことを分かって選ばれたんですか。
○参考人(伊東敏朗君) 私どもの認識といたしましては、引受主幹事と従業員持ち株会の事務受託とは異なる業務でございまして、今後、引受主幹事証券会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命につきましては決定をしていくことになるわけでございますけれども、その選定におきまして従業員持ち株会の事務受託会社であるか否かを審査項目にする予定はございません。
○大門実紀史君 もちろん今はそうだと思いますね。今から決まっていたなんて言ったら、それこそ大問題になっちゃいますよね。 そのときにはもう一度また何か企画コンペか何かやられると思いますけれども、実質的に一〇%の持ち株会の株を扱うところが外れるというのは考えにくいんですよ、実質的に。そうなっちゃう、それが一番合理的なんです。ですから、外す方がそのときになったら何で外したのと言われる形になりかねないんですよ。そういうことはもう多分御承知の上でやられてきたんだというふうに思いますけれども、私が申し上げているとおり、恐らく大和SMBCが上場のときの主要幹事会社になると思います。そうなったら、この持ち株会の事務選定の経過が厳しく問われますよ、厳しく問われますよ。伊東さん、首が飛ぶかも分かりませんよ、脅すわけじゃありませんけれども、本当にそれぐらいのことなんです。 そういうこともまた、このチーム西川といいますか、大和SMBC、三井住友が、経営の人たちが入り込んだ中で行われていると。だから、郵政の、不動産だけじゃなくて、こういう資金、元々国民の資金ですからね、国民の財産ですからね、それがどんどんどんどん企業のもうけ口の方に流されているということになるわけでございます。 この問題は二〇一二年にならないとはっきりしないと、カードの方はもうはっきりしていますけれども、問題ではありますけれども、引き続き私は追及していきますし、ほかにも三井住友系の問題いっぱいありますので、西川さんお辞めになるまで私やろうというふうに思っているところでございますので、今日はこれぐらいにしておきたいと思います。 終わります。
○委員長(円より子君) 両件に対する本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時三十八分散会