財政金融委員会 第13号
- 発言数
- 256 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2009/03/30
会議録
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案及び国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官福島克臣君外十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事中曽宏君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤末健三君 民主党の藤末健三でございます。 本日は、関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして御質問申し上げたいと思います。 まず、今回の関税定率法の改正でございますが、私個人としては非常に評価をさせていただいております。特に、AEO、通関業者制度の手続が拡大されまして、製造業者がこのAEO、包括的に輸出等の手続をできるような制度が導入されることについて非常に大きな意味があるんではないかと思っております。 この製造業者のAEOの適用につきまして、これがどのような効果が見込まれるかということにつきましてお答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の改正は、セキュリティー管理と法令遵守の体制が整備された業者について通関手続の迅速化、簡素化を認めるAEO制度の対象を一定の製造業者に拡大するものであり、これにより対象となる製造者にとりましては貨物を保税地域に搬入する前に輸出申告を行えるようになり、相当程度の通関手続の迅速化、リードタイムの短縮及びコスト削減が図られるものと見込まれております。
○藤末健三君 是非ともこの製造業者のAEO、適用をうまくなさっていただきたいと思っております。 ただ、このAEOの適用等もございますけれども、一つ御質問申し上げたいのは、今、輸入手続、特に輸入手続でございますけれども、非常に時間が掛かっております。例えばこれは平成十八年度のデータでございますが、約二・七日、海上貨物の場合二・七日ということでございまして、十五年前の平成三年の七日に比べますともう半分以下にまで減っているという状況でございますが、一方でシンガポールとか、あと韓国の釜山などの話を調べますと、シンガポールにおいては通関システムを一九八九年に世界で初めて電子通信でできるようにし、今、元々関税がほぼゼロの国でございますので手続は簡単だと思うんですが、船で移動しながら港に入る前に通信で通関及びその他の手続ができるようになっているというふうになっております。ワンストップでございますので、一つのサイトで船上で手続をしてそのまま港に入るという仕組みになっているわけですが、それに比較しますとやはり遅れているとは思うんですが、その点、いかがでございましょうか。電子化と、あとワンストップサービスについてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 適正な通関を確保しつつ通関手続の迅速化を図ることは税関の重要な使命であると考えており、我が国においても国際的な流れに沿った取組を行っております。 御指摘の電子申告の推進、ワンストップサービスについて、輸出入・港湾関連情報処理システム、NACCSによる税関手続の電子化やシングルウインドー化を進めているところでございます。また、到着前の申告等については、貨物のセキュリティー管理と法令遵守の体制が整備された事業者に関する手続を迅速化、簡素化するAEO制度の導入、拡充等に取り組んできたところでございます。 今後とも、我が国の国際競争力強化及び利用者の利便性向上の観点から、引き続き適正かつ迅速な税関手続の実現に努めてまいらなければならないと考えております。
○藤末健三君 これはちょっと質問登録はしていないんですが、もし御存じの方がいたら伺いたいんですが、世界の港別のコンテナの取扱量、二〇〇七年のランキング、日本の港湾がどのぐらいの順番にあるかって知っている方おられますか。──おられますか。ありがとうございます。さすがですね。
○政府参考人(藤岡博君) これは、外国の資料でコンテナリゼーション・インターナショナル・イヤーブックという計数がございまして、二〇〇七年の計数が手元にございます。 二〇〇七年では、世界で一番、これTEUという単位で申し上げますけれども、一番大きな数量を扱っておりますのがシンガポールでございます。残念ながら、日本の港につきましては、東京港が二十六位、横浜港が二十八位、以下、名古屋、神戸、大阪といった順番になっていると承知いたしております。
○藤末健三君 一九八〇年の時点、御存じですか。今から二十五年前のデータは。
○政府参考人(藤岡博君) お答え申し上げます。 ただいまの資料によりますと、一九八〇年当時では、第四位に神戸が入ってございました。また、第十三位が横浜でございました。
○藤末健三君 与謝野大臣、是非お聞きいただきたいんですが、二〇〇七年の港別のコンテナの取扱高上位五つを言うと、一位がシンガポール、上海、香港、深セン、そして釜山となっています。 日本の一番大きいのは実は東京でございまして、二十五位。何と取扱高はシンガポールの十分の一近いです、一五%という状況。データは手元にお持ちだと思いますが。あと、横浜、名古屋、神戸等を見ても、もうシンガポールの十分の一、釜山の五分の一という状況になっている。一方で、一九八〇年のデータを見ていただきますと、神戸は世界で四位ですし、横浜は十二位。神戸は一九八〇年、四位だったものが、二〇〇七年、何と世界で三十八位、横浜は二十八位というふうに変わっております。 やはりこれは何かというと、先ほどお話ししましたように、シンガポール、一九八九年に情報システムを入れて船上で手続ができるようにしていると。釜山も同じです、これ聞いていますと。釜山もシンガポールと似たようなシステムで船上で手続ができますと。上海、香港、深セン、こちらの方も相当手続を簡素化しているというふうに聞いております。特別区がありますので、御存じのとおり、特別区の港、出し降りは手続が極端な話言いますとゼロになっています。そういうことで、各国が非常に港湾のコンテナ取扱量の工夫をしている中、我が国は私は遅れているんじゃないかと思います。 今大事なことは、なぜこの港湾にこだわるかと申しますと、皆さんは空輸、空港で運べばいいじゃないかというふうに思われるかもしれませんけれども、我が国の貨物貿易の九九・七%は港湾経由になります。エネルギーのほぼ全部、食料のほぼすべてが港湾経由というふうになっていまして、貨物系はやはり工業製品の部品系だけです。それが事実なんですよ。 ですから、港湾の競争力を強めていただきたいと思っているんですが、一つそこにございますのは、今までAEO制度をどんどんどんどん広げていただき、今回製造業者に広げていただいていると。これ非常に意味があるとは思うんですが、是非とも電子システムをもうちょっと見ていただきたいと思います。 どういうことかというと、財務省の方々が所管されている分野でおきますと、税関手続はNACCSというシステムがございますが、港湾の手続、輸入手続等につきましては、実はほかにもいろんな手続があります。港湾の利用手続、これは国土交通省のシステムで港湾EDIというのがある。あと、貿易管理システム、これは経済産業省だと思いますが、JETRASというシステムがある。あと、食品の場合だと食品衛生用の登録があり、FAINSというのがあります。あと、植物検査、動物検査、あと人が入る場合は入国検査というシステムがあり、だからNACCSが幾ら高度化していっても、ほかのシステムが足を引っ張ればそこで止まっちゃうということになりかねませんので、この点をどう考えているか、是非ちょっと教えていただけませんでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(藤岡博君) 私ども、藤末先生が仰せられますとおり、我が国の国際競争力の強化及び利用者の利便性の向上から、通関手続を始めといたします港湾の競争力強化は重要な課題と考えてございます。 ただいまお話がございました電算システムにつきましても、NACCSシステムを私ども持っております。これは、実は一九八九年にシンガポールで導入いたしましたのですが、日本では港湾については一九九一年、比較的早い時期に開始したものでございます。しかしながら、今委員御指摘のとおり、私どもの所管の税関手続だけの言わばシステムでございました。これにつきましては、昨年の法改正でNACCSがいわゆる狭義の私どもの通関手続以外のシステムを扱えるという法改正をいただきまして、昨年の十月一日からは港湾EDI、港湾関係の手続については統一したシステムにしたわけでございます。さらに、今先生言われました経済産業省関係の手続あるいはその他検疫等の手続につきましても、順次NACCSを中心としましてシステムの統合に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、与謝野大臣にお願いしたいのは、システムがばらばらで、一応窓口は統一しようとしているんですが、各システムの処理が遅かったら、一つでも遅いやつがあればそれで止まっちゃうんですよ。 どういうことかというと、今、日本の貨物、沖で停泊しています。一日停泊すると、何十万、何百万とお金が飛ぶわけです、実は、稼働率が落ちますから。それで、日本の港湾は使いたくないねと。ですから、処理時間が遅れるほど、少なくとも今は三日ですから、これは遅いやつはもっと掛かる。だから、平均では三日で、早いやつと遅いやつがありますから、遅いやつはもっと掛かるんですよ。そうすると、三日、四日、五日、沖で停泊しますと、その分のコストはすさまじいものがあるから日本の港は使われませんという状況になっている。 恐らく、私はこのNACCSを中心とするシステムをどんどんどんどんほかとくっつけるだけじゃ駄目だと思うんですよね。是非ともお願いがありますのは、ノンストップ化にしてほしいんですよ、ノンストップ化。途中でもう処理は全部終わりますよぐらいの仕組みを大きなところだけでも使っていただくと相当高度化ができるんではないかと思うんですが、いかがでございましょうか。まだ今のままですと、特定の日本の業者の人は早いけれども、ほかの貨物は遅いという状況でとどまっていますので、ちょっと大臣のお考えを教えてください。
○国務大臣(与謝野馨君) 私も若い時分、横浜に通関で核燃料が来るというのでそれをいろいろ研究したことがあるんですが、やたらと複雑で時間が掛かってということがありました。随分改善されたと思いますけれども、先生御指摘のように、やっぱりもたもた手続をやっているとよその港へ行ってやった方がいいという話になってしまうので、そういう意味では、立派な港を造るということだけではなくて、ソフトの部分、すなわち通関手続あるいは検疫、入管手続等々をやっぱり迅速にやるということが、それじゃ日本の港を使おうじゃないかと、こういう話になるので、大型ハブ港湾という掛け声だけでは駄目だということは先生の御指摘のとおりだと思っております。
○藤末健三君 いや本当に力強いお言葉をありがとうございます。 何が大事かというと、港湾のハブ化というか、きちっと貨物を押さえないと、サプライ・チェーン・マネジメントというか、サプライチェーン、いろんなものの物流を押さえなければ、恐らく産業を押さえることはできないと思うんですよ。そういう意味じゃ我が国はもう外れています。いや、外れている、本当にこれは。上海とか深センとかシンガポールとかいった東南アジアの湾岸部にどんどんどんどん集中しているんですよ、生産と貨物が。今このままずっと我が国取られていったら、我が国の製造業は復活できないですよ、もし貨物にコストが掛かっていたら。ほかのところよりも三%とか二%、下手すりゃ足かせになっちゃう。今物流コストめちゃくちゃ高いですからね、日本は。人件費じゃありませんから。これは絶対一回解明してください。製造業がなぜ日本を今嫌っているかと。工場は大分無人化している。人件費とよくおっしゃる方がいますが、人件費じゃないんですよ。貨物、物流の方です、どっちかというと、今のコスト高は。あと、エネルギー。 そこをもう一回解析していただきたいと思いまして、特に私が進めなきゃいけないと思いますのは、今から二年前、二年ちょい前ですけれど、アジア・ゲートウェイ構想というのが安倍総理のときに出されました。私はこの構想をすごく重要なものだと思っています。是非これは引き続き政府の方々に進めていただきたいと思っておりますし、特に関税の手続については、貿易手続改革プログラムというのが同時に別添みたいな形で定められておりまして、これを進めることは非常に重要だと思うんですが、貿易手続改革プログラムの進捗状況について伺ってよろしいでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(藤岡博君) ただいま先生が言われましたとおり、アジア・ゲートウェイ構想の推進は重要な課題でございまして、財務省におきましても、貿易手続改革プログラムを踏まえ、臨時開庁手数料の廃止、AEO制度の対象事業者の拡大、税関手続の電算システムであるNACCSと港湾手続の電算システムである港湾EDIとの統合、これは先ほど昨年十月一日と申し上げましたが、正しくは十月の十二日でございますが、そのような統合に精力的に取り組んできたところでございます。 今後とも、本プログラムの着実な実施に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○藤末健三君 恐らく、このアジア・ゲートウェイ構想ですけれど、今アジア・ゲートウェイ構想を見る部隊がなくなっています、実は、内閣官房にも。 僕は大臣にちょっとお願いしたいのは、このアジア・ゲートウェイ構想は何らかの形で、僕はどこかの参事官でもいいと思うんですよ、だれかが一応きちんと形として見ていくような形にしていただきたいなということを、これちょっと財務大臣に、立場で答えにくいとは思うんですが、見てやっていただきたいということをお願いしたいと思います。アジア・ゲートウェイ構想、非常に重要。 そして、この貿易手続につきましても、今財務省の方々が一生懸命努力してはいただいているけれど、結局は本当にノンストップサービス、止めないでサービスをしなければ、このまま韓国と中国とシンガポールに貨物が流れると思います。 ちなみに、データを申し上げますと、どういうことかというと、大型のコンテナ船がいかに日本をスキップするようになったかというデータがございまして、二〇〇一年の大型コンテナのヨーロッパからアジアに来る大型貨物の日本に寄港する率が一三・九%、これは二〇〇一年です。ところが、二〇〇六年のデータを見ますと、それが一二・八%ということで一%近く落ちています。ですから、大型貨物船はどんどん来なくなっている。 もう一つありますのが、これは北米とアジア、北米—アジア間で日本に寄港する大型貨物は、二〇〇一年一一・一%だったものが二〇〇六年には九・二%ということで、これは二%落ちているということでございまして、こちらの方に、AEOなどの適用によってこの二〇〇〇年代になってどんどんどんどん輸入の審査時間を短くされているということはおっしゃってはいますけれど、ほかの国が短くする時間に比べたら遅いわけですよ。それでどんどんどんどん日本の港湾は外国の貨物船はパスするという状況になっていますので、少なくともこのアジア・ゲートウェイ構想の貿易手続改革プログラムじゃ間に合わない。 本当にノンストップを例えば三年後にする、四年後にするということを是非大臣お考えいただきたいんですが、いかがでございますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 当然、日本は運輸の部分でも国際競争力を持たなきゃいけないわけでして、やはり港湾整備も大事ですけれども、そういう手続、事務の迅速化、こういうことをやらないと国際競争には勝てないと。この点は、先生の御指摘のとおり、今後とも大いに努力をしていかなければならない分野であると思っております。
○藤末健三君 是非お願いしたいと思います。 それと同時に、今景気の大きな後退の波が来ているわけでございますが、やはり政府の方からも声が出ていますけれど、アジアの成長を日本に取り入れなきゃいけないという話がございます。 この中、ASEANと我が国のフリー・トレード・アグリーメント、自由貿易協定などが結ばれる中、ASEANプラス3、中国、韓国、日本、あとASEANプラス6とかAPECとかいろんな動きがございますが、アジアとのこういう連携を行うための関税条約若しくは経済連携協定みたいなものを進めなきゃいけないと思うんですが、その点どのようにお考えでしょうか。これ、大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) これはもう先生御承知のことでございますけれども、ASEAN十か国に日本、中国、韓国、インド、豪州、ニュージーランドを加えたASEANプラス6、すなわち東アジア包括的経済連携、CEPEAと呼んでおりますけれども、この構想については二〇〇六年、日本の提案により民間研究が開始され、昨年八月に研究の報告書がASEANプラス6経済大臣会合に提出され、さらに来月のタイで開催される東アジア首脳会議に提出がされる、こういう予定と承知をしております。 そのほか、ASEAN十か国に日本、中国、韓国を加えたASEANプラス3、APEC参加二十一か国・地域によるFTAAP、アジア太平洋の自由貿易圏というアジアを含む広域経済連携構想が検討されており、我が国としてはこうした検討に積極的に参加、貢献をしてまいらなければなりません。 日本が世界の成長センターであるアジアの中で一緒に成長していくためにも、東アジア及びアジア太平洋地域の経済連携の在り方について更に検討を進めてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 これも大臣にお聞きしたいんですが、二つございます。 一つは、アジアという中でAPECの総会が二〇一〇年、来年はたしか我が国で開催の予定になっていると思います。来年二〇一〇年というのは、ボゴール宣言で、このAPECのそもそもの起こりでありますが、投資と貿易の自由化を二〇一〇年までに行いましょうということを誓った年でもございまして、それに向けてどのようなことを行っていただくかということ。 それともう一つございますのは、私はこちらのが大事だと思っているんですが、ヨーロッパユニオン、EUと韓国がFTAを締結、交渉が終わりましてもうすぐ締結、批准しようという状況になっていると。ヨーロッパと韓国がFTAを締結しますと、ヨーロッパの受け入れる家電とか自動車の関税が落ちて、恐らく我が国の自動車メーカーそして電機メーカーは大きな不利を被る。一回試算見ていたらもう数千億ですね、オーダーが。というような不利を被ることになるわけでございますから、日本とEUの自由貿易協定を早急に進めるべきだと思うんですが。 その二点、いかがでございますか。APECと日・EUFTAについてお答えください。
○国務大臣(与謝野馨君) 先生の御質問は二つに分けて御答弁申し上げます。 まず、APECの件でございますが、日本は、APEC、先進エコノミーが自由で開かれた貿易及び投資を達成するというボゴール目標を達成すべきその節目の年である二〇一〇年、すなわち来年、APEC議長国を務めることになります。APECはアジア太平洋地域の主要国・地域が参加する重要な経済の枠組みであると認識しており、この地域が更に豊かに発展し続けるためには、二〇一〇年のAPECにおいても自由で開かれた貿易及び投資を推進するための方策を検討してまいりたいと考えております。 また、次の御質問であります韓国とEUの自由貿易協定についてでございますが、韓国・EUFTAにつきましては二〇〇七年五月に交渉が開始され、今月行われた第八回交渉において暫定的な合意に至ったと承知をしております。我が国とEUの経済関係は、貿易投資のみならず様々な分野で深化したものとなっており、既に日本・EU定期首脳協議を始め、重層的に対話を行う枠組みが構築されているところでございます。このような中で、日本とEUとの間の経済連携協定については、民間で行われている議論も踏まえながら、将来の課題として検討していく必要があると考えております。
○藤末健三君 是非大臣には、これはもうお願いでございまして、来年のAPEC、我が国で開催ですけど、相当重要な会議になると思うんですよ、これは間違いなく。このまま私は、経済がもう上向いて、突然上がることはないと思うんですよね。そういう中で、アジア太平洋地域における経済的な協力、あと金融も含めた協力をどうするかというのは恐ろしく重要な懸案だと思いますので、是非とも今からきちんと用意していただきたいんですよ。聞いていると、まだ十分な用意されていないと思います、私は。ですから、本当に大きな弾を入れるように、我が国がイニシアチブを取るようにお願いしたいということが一つ。 それともう一つありますのは、恐らく役所の方は、日本とEUの自由貿易協定、もうちょっと包括的な経済連携協定みたいなことを考えておられるようですけれど、進んでいるという説明されていると思います、恐らく。ただ、私から見たら、すさまじくまだ難関はいっぱいあります、ハードルは。 例えばヨーロッパは、私はヨーロッパの人たち聞いていると、ヨーロッパは自動車の関税何としてもやっぱり今非常に厳しい状況なので守りたいと、自国を。一方、我が国は農業、やはり引っかかっているという状況でございますので、私はそんな簡単にいくと思いませんので、どこかの時点でやはりトップのイニシアチブを発揮していただきたいと思いますし、今の政府においては、与謝野大臣にイニシアチブを取っていただくのが一番ふさわしいんじゃないかと私は思っています、これは正直に申し上げて。ですから、是非このEUの動きも見ていただきたいなと思います。 最後でございますが、このようにAPECの問題とFTAの問題といったマクロの議論から、もう一つはやはり、我々の国のインフラである貿易の手続というものを是非財務省が中心となって進めていただきたいと思います。 最後でございますけれど、今度G20がございます。このG20において私がお願いしたいのは、この関税に関係してですが、今保護主義的な動きがどんどんできつつあるのではないかと思います。実際に関税を上げて対応するというものではなく、例えばヨーロッパの一部の国では国内企業の保護政策を打ち出しておられるとか、あとアジアの国においても、実質的に国内企業だけに対する投資支援策を行うとか、あと大きな経済大国も明らかにこれはWTO法違反ではないかと言われるようなことをやろうとする動きが見られるとかいうことでございまして、非常に多くの国々が保護主義政策化に動いている中、是非ともこの保護主義抑制というものを我が国が、自由貿易の最も恩恵を被っている我が国が力強く打ち出していただきたいと思うんですが、その点、与謝野大臣の決意と申しますか、お考えをお聞かせください。お願いします。
○国務大臣(与謝野馨君) 一九二九年の大恐慌のときは、アメリカではスムート・ホーレー法という法律が通って関税をどんどん上げていった、世界中がそういうことをやる、なおかつ経済がブロック化していったと。 今の世界が直面している経済危機で、そういうことはやっちゃいけないとみんな分かっているんですけれども、実際は随所で関税を上げたり、例えばある国は中古自動車の輸入を止めたり、あるいは一部の関税を上げたり、自国の経済のみを保護しようという動きが既に起きているというふうに私は思っております。ここは何としても、我々は世界の各国と協調して保護主義の台頭だけは抑えないといけない。そういうことをしますと貿易量はどんどん減っていく可能性がある。世界恐慌のときは、やはり世界の貿易量が三分の一に減っちゃったと、こういう教訓は我々は胸に秘めて、四月二日のロンドンのサミットに総理も私も臨まなければならないと思っております。
○藤末健三君 是非、与謝野大臣におかれましては、三大臣兼務で、かつ国際会議も本当に多くの国際会議に出ていただいていますんで、もうお体に気を付けていただき、我が国の主張をどんと出していただきたいと思います。 また、財務省の方々におかれましては、G20のみならず、APECの動きや自由貿易協定の動きもございますし、また、足下では今の我が国の情報インフラとかが遅れていますので、恐らく他省庁に任せたら動かないと思うんですよ。是非、財務省がマクロ、マクロからミクロまで見て関税部隊の方々に仕事をしていただきたいということをお願いしまして、質問を終わらさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○尾立源幸君 民主党の尾立でございます。 今日は、関税定率法等一部改正案中心に質問をさせていただきたいと思いますが、その前に、二、三、前委員会で平田もうお辞めになりました前副大臣が発言された内容について少し確認をさせていただきたいと思います。 まず、金融商品取引法において、どのような場合にインサイダー取引に該当するのか、御説明を金融庁の方にいただきたいと思います。
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。 一般論として申し上げますけれども、金融商品取引法におきましては、上場会社等の役員等であって、上場会社等に係る業務等に関する重要事実を知った者は、当該業務等に関する重要事実の公表がされた後でなければ当該上場会社等の株券等に係る売買等をしてはならないとされておりまして、これを破って取引を事前にやったという場合にはインサイダー取引に該当するというものでございます。
○尾立源幸君 ちょっとぼかされてしまったんですけれども、まず、だれがというところをもう一度丁寧に説明していただけますか。何かちょっとスキップされているようでございますが。
○政府参考人(内藤純一君) だれがというところでございますが、上場会社の役員等ということでございまして、この役員等というところには、会社関係者でございますが、上場会社等の役員等あるいは帳簿閲覧権を有する株主等が含まれているというものでございます。さらに、この会社関係者のみならず、第一次情報受領者ということで、会社関係者から重要事実の伝達を受けた者等もこの中に含まれてくるということでございます。
○尾立源幸君 ちゃんと説明していただきたいですね。 上場会社の帳簿閲覧権、これは議決権の何%以上を持っていれば発生するんですか。
○政府参考人(内藤純一君) 原則といたしまして、会社法の規定によりまして、総株主の議決権の百分の三、三%以上を有する株主というように承知をしております。
○尾立源幸君 今回、前副大臣から株式の大量売却報告書ですか、それが出ていたと思うんですけれども、それによりますと何%お持ちだったんですか。
○政府参考人(内藤純一君) 私ども承知しておるところによりますと、このチヨダウーテという株式会社に対する持ち株比率でございますが、八・六%を売却する以前には保有されていたというふうに承知をしております。
○尾立源幸君 お聞きのとおりでございます。 それでは次に、企業の月次決算というものが先ほどおっしゃった重要事実に該当するのかという論点でございますが、該当するのかどうか、金融庁、証券取引等監視委員会、法務省にそれぞれお聞きしたいと思います。
○政府参考人(内藤純一君) まず、私の方からお答えをいたします。 いずれにいたしましても、個別事案についてのコメントということは差し控えさせていただきたいということで、あくまで一般論として申し上げたいと存じます。 一般論でございますが、金融商品取引法におきましては、上場会社等の売上高、経常利益若しくは剰余金の配当等について、直近の予想値に比較して、当該上場会社等が新たに算出した予想値又は当該事業年度の決算において一定以上の差異が生じた場合には重要事実になるというふうに承知をしております。これは例えば、府令によりまして、売上高においては変動率の一〇%以上でありますとか、あるいは経常利益は変動率の三〇%以上かつ変動額が純資産の五%以上などなどとされているわけでございます。 したがいまして、上場会社の業績等に関する月次の数字そのものが重要事実に該当するものでは必ずしもございませんが、それにより新たに算出される事業年度ベースの売上高、経常利益等の決算又はその予想値が直近の値に比べ一定以上変動している場合には、そのことが重要事実となり得るというふうに考えております。
○政府参考人(西原政雄君) お答え申し上げます。 ただいま総務企画局長から答弁ございましたが、私どもにつきましても同様に理解をいたしております。
○政府参考人(甲斐行夫君) ある事柄が特定の犯罪の構成要件に該当するかどうかということにつきましては、捜査機関において収集された証拠に基づいて判断されるべき事柄でございますので、法務当局としてお答えをするのは差し控えさせていただきたいと思います。 なお、一般論につきましては先ほど金融庁から御答弁あったとおりでございます。
○尾立源幸君 お聞きいただいたとおりでございますので、これ以上は申し上げませんが、ちょっと末松政務官に突然ですが質問をさせていただきたいと思います。 今日、竹下副大臣が御出張で来ていらっしゃらないということで、恐縮なんですけれども、末松政務官もこの大臣規範に該当するんですよね、守らなければいけない。
○大臣政務官(末松信介君) 該当いたします。読みましたので。
○尾立源幸君 事前にそういうことを御承知でしたら、なかなか平田副大臣がやられたような、おやりになったような株の売買を普通はしようと思わないと思うんですが、当事者としてどのように感想を持たれていらっしゃいます。
○大臣政務官(末松信介君) それぞれ、政府側に入っている立場の者、考え方はあろうかと思うんですけれども、私の場合は、株、これは信託しなきゃなりませんから実質的には塩漬け、動かすことできませんので、株の売買等を行うということはまずあり得ないということを、そのように理解を私なりにはいたしております。
○尾立源幸君 そうすると、末松政務官の場合は信託に出されているということでよろしいんですか。
○大臣政務官(末松信介君) 私の場合は信託させていると思います。
○尾立源幸君 それが正しいやり方だと思うんですけれども、よっぽどそういう規範を破ってまで、抵触してまで何かやっぱりお金が必要だったんですかね。何かお仲間で聞かれています。
○大臣政務官(末松信介君) 前副大臣としては別に、自分自身会社持っておられて、そしてほとんど九割近く株を持っておられたのかな、ですから名義を換えるというレベルのお考えでございましたので、大臣規範に違反するかどうかということにつきましては、少し微妙というお話をなさっておられましたけれども、私どもは、これは副大臣にお聞きしていただかないと、ちょっと何とも答えられません。
○尾立源幸君 選挙が近づくといろいろございますので、双方気を付けなきゃいけないなと思っております。 それではもう一点、これも麻生総理が先日、高知で贈与税減税を検討といいますかそういうお話をされたもので、事前通告ないんですけれども、与謝野大臣に質問をさせていただきたいと思います。 総理は、個人資産を持っているのは高齢者の比率が高い、贈与税が掛かるからずっと持っていると、こういうふうに指摘されておりまして、その上で、息子なり孫に渡して、家を建てる、車を買うなど、消費の証明ができるものに限り年度を区切って贈与税を安くする、ゼロにする案は検討していただく値打ちがあると、こう発言されております。 多分、突然お話をされたわけじゃないと思うんですけれども、麻生総理と与謝野大臣のそれなりの意見のすり合わせもあったと思うんですが、この件に関して、与謝野大臣、今どういう検討、考えをお持ちなのか、お聞かせください。
○国務大臣(与謝野馨君) 日本の個人の金融資産は千五百兆と言われているんですけど、どこにそんなお金があるのかなとみんな多分思っておられるんですが、この金融資産を年齢別の分布を見ると、もう明らかなことは、若い方、子育て世代、そう持っておられるわけではない。ところが、六十を超えたところから急に山が立ち上がって、六十歳以上の方のところに大きな金融資産の固まりがあると。実際お金が必要な世代にはお金が行っていないという金融資産の分布状況があって、こういうふうに経済的な大変な危機を迎え、需要が足りないという状況になったときに、そういう年齢の高い階層が持っている資産を若い方が使えないものかと、多分そういうことを心配されての総理の御発言であったと思います。 検討するというのは、与党の中でも与党税制調査会、自民党の中では自民党税制調査会というのがあって、ここで相当な議論をしていただかないとなかなか結論が出ない問題でございますが、総理が言われた以上は党の税調の方でも、結論はどうなるか分かりませんけれども、御検討いただけるものと思っております。
○尾立源幸君 家や車に使ってもらえばというハード的なものを例として挙げていらっしゃるんですけれども、以前、前回の委員会で与謝野大臣も、いわゆる有識者の方々からお話を聞かれたときに、人に対する投資というものが多く望まれているなという意見を聞いて、改めて認識したとおっしゃっていたんですけれども、私もそう思いまして、是非、こういう政策をやられるのであればハードなものだけではなくてソフトなものにも、例えば教育費等々ですね、こういうところにも使えるようにしていただきたいなと思っておりますが、いかがですか。
○国務大臣(与謝野馨君) この問題は常に格差の問題との問題で論じられちゃう話であって、金融資産を持っている人及びその子供や孫だけが優遇されるじゃないかという、常に不公平ではないかという議論を生む可能性があって、やるのであればちゃんと理屈の付いた、あるいはなるほどと思われる制度でなければ、幾らでも前の世代から後の世代に贈与していいよというのは言わば相続税を免除する話と一緒になってしまいますので、そこのところは、経済対策としての税制それから所得再分配としての税制、これはやっぱり気を付けながら議論をしなければならないところだと私は思っております。
○尾立源幸君 一時しのぎということで、今もお話ございましたように、場当たり的な政策をやりますと、今委員からもいろいろ意見が飛んでいますけれども、金持ちから金持ちへという格差の是正という観点がやはり欠落していってしまいますので、是非、今年限りとか二年間とか三年間というそういう短期的な発想ではなくて、慎重に検討もしていただきたいということを是非お願いを申し上げたいと思います。 それでは、関税定率法の話に行かせていただきますが、今回の改正には、例年どおり関税の暫定税率の適用期限の延長も盛り込まれておりますが、現在、関税の暫定税率は幾つあるのか、また減税額はどの程度になるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(藤岡博君) お答え申し上げます。 関税暫定措置法の暫定税率につきましては、平成二十一年三月三十一日に期限の到来するものとして合計四百十七品目が設定されております。 暫定税率等が失効した場合の関税収入への影響でございますけれども、対象品目ごとにその課税標準である輸入額、数量が大幅に変動することが予想されることから、その影響額を正確に見込むことは困難でございます。その上で、輸入額、数量が前年度と変わらないと仮定いたしまして機械的に税率上昇分を試算いたしますと、およそ千九百億円強の増収になると見込まれておるところでございます。
○尾立源幸君 暫定税率の多くは国際交渉によって決まってくるものだと思いますが、WTOドーハ・ラウンド交渉の結果において見直していくということだと思うんですが、しかし財務省の作成資料によりますと、日米たばこ交渉の結果設定されたものや、また国内産業政策上の要請によって設定されているものもございますが、これらはドーハ・ラウンドの結果とは関係なく見直すことができると思いますが、財務省、いかがですか。
○政府参考人(藤岡博君) ただいま先生御指摘のとおり、WTOパネルの代償措置あるいは日米合意等、直接的には前回のラウンドでございますウルグアイ・ラウンドそのものに位置付けられないものも入っておるわけでございますが、他方で多角的な貿易交渉といたしまして、関税率全体として現在ウルグアイ・ラウンドの交渉をしているところでございます。そういった意味で、私どもは全体といたしまして現在進行中のドーハ・ラウンドの交渉の動向を見守っているという状況でございます。
○尾立源幸君 紙巻きたばこの暫定税率の影響額は幾らございますか。
○政府参考人(藤岡博君) お答え申し上げます。 現在、紙巻きたばこに係る税率は暫定税率、無税でございますが、失効した場合には基本税率八・五%、それに加えまして千本当たり二百九十・七円が課税されているところでございます。 暫定税率が失効した場合の関税収入への影響につきましては、その課税標準である輸入額、数量が大幅に変動することが予想されることから、その影響額を正確に見込むことは困難でございます。その上で、輸入額、数量が前年度と変わらないと仮定いたしまして機械的に税率上昇分を試算した場合には、およそ五百五十億円の増収になると見込んでいるところでございます。
○尾立源幸君 それでは、この紙巻きたばこの暫定税率というのはゼロということでございますが、何年続いているんでしょうか。
○政府参考人(藤岡博君) 無税自体は昭和六十二年からでございます。
○尾立源幸君 これも租税特別措置の一種だと思うんですけれども、このように長年続いているようなものというのは政治状況によって、また日切れだ、どうだこうだとかいうような議論も避けるために、基本税率に組み入れてしっかりと国策としてやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤岡博君) 今先生御指摘の紙巻きたばこの問題につきましては、御案内のとおり、昭和六十一年十月の日米たばこ協議におきまして製造独占を維持する一方で関税無税とすることで決着したわけでございます。この日米間の協議結果に基づきまして実行税率を無税にする必要がある一方、真に必要な保護水準という観点からは一定の国内産業の保護の必要性があるということを示すために、昭和六十二年四月以降、暫定税率において無税を設定してきているというところでございます。
○尾立源幸君 もう二十年以上でございます。また暫定という言葉でございますけれども、是非その辺り真剣に考えていただきたいと思います。 それではもう一点、ちょっとニュースでびっくりしたんですけれども、三月の十八日でございます。コカイン隠したバナナ箱スーパーに、密輸犯の住所ミスかということで、えっと私は思いまして、大変なことだなと思ったんですが、実はこれドイツの話でございまして、ドイツのスーパーにそういうバナナの箱が届いたそうなんですね。二十八キロが隠されておりまして、末端価格で一億九千二百万円、間違ってスーパーに送っちゃったらしいんですけれども。 このように国際物流、国際交流活発になりますと、麻薬、偽造ブランド品、テロ、こういうことの対策が水際で非常に重要になってくると思います。空港、港湾での税関業務は増えると思われます。一方、国際競争力の観点から、藤末委員発言ございましたように、スムーズにしなきゃいけないという要請もございます。そういう意味で、こういう業務の効率化としっかりチェックするというか、二律背反する部分だと思うんですけれども、そういう意味で二十一年度予算、税関職員の定員増というのは、要求はどの程度行われ、また実績はどうだったのか、これも税務職員のときと同じような質問でございますけれども、改めてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(藤岡博君) お答え申し上げます。 平成二十一年度予算における税関の定員につきましては、税関業務の適正な運営を図るため所要の増員要求を行ったところでございまして、最終的に二百六十人の要求に対しまして要求どおり二百六十人の増員が認められたところでございます。他方、定員合理化計画等に基づきまして百六十七人を削減いたしました結果、差引き九十三人の純増となっているところでございます。
○尾立源幸君 地方に空港もまた開港する予定もありますし、是非めり張りのある配置とともに定員をしっかり確保していただきたいと思いますが、財務大臣、御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) あらゆる政府の現業機関は、事務量が増加しているということで増員を要求しております。これはもう国税もそうですし、税関もそうでございます。国の定員計画に反しない限度において精いっぱいの定員増を図ってまいりたいと思っております。
○尾立源幸君 是非よろしくお願いいたします。 それでは、若干別の議題に、話題に入らせていただきますが、私の通称でございますが第二の埋蔵金と、この話を少しさせていただきたいと思います。与謝野大臣は埋蔵金自体を余り明確に肯定されておりませんので異論があるかもしれませんが、今回は本当の意味で、資産・負債差額だけではなく、そこには表れてないという意味で本当の埋蔵金でございますので、ちょっと議論をさせていただきたいと思います。 先日も大塚委員から質問があったと思いますが、各省庁が公益法人等に補助金を交付して基金をつくります。様々な政策目的で基金をつくります。そこで政策目的に従って債務保証、貸付け、補助などを行っておるということでございます。 いろいろ調べてみると面白い名前が付いておりまして、どんな形でその基金を活用しているか。一例を紹介しますと、貸付回転型、こういうのがあるそうですね。あと、利子助成取崩し型、補助・補てん取崩し型、債務保証保有型、利子助成運用型と、いろんなネーミングが付いております。これだけ聞いておりますと、昨日千秋楽でございましたが、何か相撲の決め手のような感じがするんですけれども。 このような仕組みがあるということで、基金があるということで、これに対して会計検査院が平成十七年十月、報告書を出されておりますが、その概要について指摘事項を含めて簡単に御説明いただきたいと思います。
○説明員(真島審一君) お答えいたします。 会計検査院は、国が公益法人等に補助金等を交付して設置造成させている資金等につきまして、平成十七年六月に参議院からの検査の御要請を受け、その検査の結果を同年十月に御報告申し上げているところであります。 その概要を申し上げますと、十六年度末現在において設置されている百十六資金を見ますと、資金事業の内容、実績、資金の保有量及び管理に関して検討すべき事態が見受けられたものが三十三資金ありまして、また、見直しの時期の設定、目的達成度を測るための基準の策定、サンセット方式の導入等見直し体制の整備に対する取組などが十分でない状況も見受けられましたことから、本院の所見といたしまして、今後の資金事業の実施に当たりましては、資金事業として実施することの必要性の検討、受益者のニーズに即した事業内容等の検討、資金需要に対応した資金規模の検討等を行い、必要に応じて資金事業の終了も含めた所要の措置を積極的に講ずるほか、資金設置の趣旨に沿った資金管理に留意するとともに、定期的な見直し時期の設定や目的達成度を測るための基準の策定等見直し体制を整備し、さらに、より効果的なディスクロージャーや審査、検査による透明性の向上を図ることが重要と考えられる旨を記述したところでございます。
○尾立源幸君 今のお話の中に出てきました見直し対象の基金でございますが、お手元の資料の三ページに一覧がございます。これは会計検査院の報告書プラス行革事務局のもので、若干ドッキングさせてもらって作ったものでございますが、三十六、ここには基金を挙げさせていただいております。経産省、農水省、国交省、この辺が多く、特に農水、経産が多いです。 そこで、これはこれまでの経緯なんですけれども、実は、この会計検査院の検査に先立ちまして、政府も平成十六年の十二月、補助金等の交付により造成した基金の見直しについてということで閣議決定をされております。そして、この閣議決定を受けて十八年度中に見直しを行ったと聞いておりますが、その見直し対象基金とその残高が平成十八年時点でどのぐらいあり、見直しの結果、基金数と残高がどのぐらい減ったのか、また国庫に返納された補助金はどのぐらいあるのか、その概要について行革事務局からお話を聞きたいと思います。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 平成十八年十二月に行政改革推進本部の決定いたしました補助金等の交付により造成した基金の見直しにおきまして見直しの対象となりました基金は、百二十一基金でございます。その基金保有額は、平成十八年四月一日時点で約一兆一千八百億円でございました。 この見直しの結果といたしまして、平成十八年度から二十一年度までに、基金数は廃止、統合等により九減少し、保有残高は約二千三百億円の減となっております。また、同じく十八年度から二十一年度までに三十三基金から約一千七百億円を国庫に返納することといたしました。なお、平成十九年度末までに約一千三百億円が既に国庫に返納されております。
○尾立源幸君 国庫にある程度返納されたということでございますが、それはどのように使われましたか、財務省。
○国務大臣(与謝野馨君) 補助金等の交付により造成した基金につきましては、平成十八年十二月の見直しによりまして、平成十八年度から平成二十一年度で一千七百億円、平成二十年十二月の見直しにより、平成二十年度から平成二十三年度で一千八十億円を国庫に返納することが行政改革推進本部において決定をされました。 これらの見直しの結果、平成二十一年度予算においては、一般会計五百六十億円、特別会計九十四億円の合計六百五十四億円の国庫返納を歳入に計上しているところでございます。 なお、国庫に編入されたものについては、使途が特定されていない財源として、国全体としての優先順位等を勘案し、改めて必要な財源として活用しているところでございます。
○尾立源幸君 最終的に返納されたのは一部なんですけれども、一般財源として活用したという説明だと思うんですが、与謝野大臣、この処理は正しいと思われますか。一つには、積んであった基金でございますから、ストックからストックへの原則からいうと国債整理特会の方に入れて国債償還に回すと、こういう考え方もあると思うんですけれども、大臣、どうですか、この点は。
○国務大臣(与謝野馨君) そこまで詳しく御答弁できないんですけど、元々フローとして出ていってストックになったので、返ってきたらまたフローに戻るというふうに考えることもできるんじゃないかなと思っていますが、専門家でないと正しい答弁ができないので申し訳ないんですが。
○尾立源幸君 両方考え方があると思うんですけれども、原則やっぱりストックの償還に充てていくべきだと私は思っておりますが、その点は議論があるのでこれ以上やりません。 それで、もう一点。今御説明いただいた見直し結果の中に、行革本部がやりました見直し結果の中に、平成十七年十月、先ほど御説明いただいた会計検査院の報告書で指摘された基金の数と残高がどの程度含まれているか、要は、全く違うものなのか、一緒の、一部重なっているものなのか、その辺り、行革本部、教えていただけますか。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 平成十八年十二月に行政改革推進本部が決定いたしました見直しの結果として、平成十八年度から二十一年度までに三十三基金から約一千七百億円を国庫に返納することとなったわけでございますが、このうち十八基金の約一千億円が平成十七年度会計検査院報告書で指摘されている基金に係るものでございます。
○尾立源幸君 あれ、私、事前に聞いておりましたのは二十一と聞いておったんですが、十八ですかね、もう一度。
○政府参考人(青木一郎君) どの時点で取るか等により動きますので、私どもとしては十八基金と認識いたしております。
○尾立源幸君 残り十二とか十七というのを政府独自の判断で基金の一部を国庫に返納させたということになるんですが、これとて百二十基金あるわけですから一割程度なんですよね。それでさらに、全額返還させたんじゃない、一部だけしか返ってきていない、こういう状態でございます。 そこで、なぜこういうふうに会計検査院の指摘もあり、また政府の指摘もあるにもかかわらず、いったん分捕ったといいますか、もらった補助金をいつまでも懐に置き続けているのか、その実態についてお話をさせていただきたいと思います。 農水省が所管する財団法人食品流通構造改善促進機構、ここは、資料の一ページに付いておりますが、簡単に申し上げますと、卸売市場等の整備に必要な資金を貸し付けたりする事業なんですけれども、実は平成三年から十二年まで債務保証実績が全くなかったということ、下段の方に書いてあります。そしてその後、十三年以降は当時三件、たった三件だったということ、また債務保証限度額の債務保証残高の割合も六%ということで、非常に動いていない基金だったということでございます。そこで、要は会計検査院も政府もこの基金を返しなさいと、こういうふうに指摘したんですね。 それが結果どうなったかというと、こういうことなんです。政府の見直し後の対応ということでこの機構はどういうことをやったかといいますと、三ページ目の二番目がそれでございます。要は基金返しなさいということなんですけれども、最後の右側の政府の見直し結果、平成十八年ということで、部分保証を導入という全く訳の分からない対応をされているんです。 これはどういうことかというと、確かにこういう政府系のところが一〇〇%の保証をすると民間の金融機関等がなかなか中に入っていくことができないので部分保証にしなさいと、こういう指摘も一方ではあるんですね。ですから、ここの機構はその部分を借用して、今まで一〇〇%だったものを部分保証にするからこの基金はそのままで置かしてくれと、こういう理屈だったんですけど、全く筋違いの結論を出しておるわけでございます。 そこで、農水省にお聞きします。この対応で、事業実績が増え、政策目標を達成できたんですか。
○政府参考人(平尾豊徳君) 財団法人食品流通構造改善促進機構の食品流通構造改善対策債務保証事業基金についてのお尋ねでございます。 委員御指摘のとおり、私ども、十八年度のこの報告にありますような形で見直させていただきました。それで、その後でございます。この基金の実績でございます。全体で十一億の保証債務を今までしておりまして、残高が約七億というふうな状況になっておるわけでございます。 以上でございます。
○尾立源幸君 基金全体は幾らでしたっけ、幾らあるんでしたっけ。
○政府参考人(平尾豊徳君) 基金の総額でございますけれども、四億二千七百万でございます。
○尾立源幸君 それに関する保証限度額は何十億になるんですか。
○政府参考人(平尾豊徳君) この保証限度額でございますけれども、この四億三千億弱の約六倍というふうなことで想定をしております。二十五億強でございます。
○尾立源幸君 残高ベースなんですけど、正直に、お聞きいたしたい、何件増えたんですか。
○政府参考人(平尾豊徳君) 当時、十六年でございまして、十六年、御指摘のとおり三件でございました。その後増えていますのが六件でございます。
○尾立源幸君 それでは、次の質問に行かせていただきます。 政府の見直しの甘い結果、今でも我々の計算では約一兆一千六百五十八億円の補助金が公益法人に留め置かれていると考えております。すべてが不要とは言いませんが、必要以上に資金を積んでいるのはまだあるのではないかと思っております。見直しは具体的にどのような手順で行われているのか、行革推進本部にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 政府の見直しの手順についてでございます。 補助金等の交付により造成した基金につきましては、平成十六年十二月の閣議決定、今後の行政改革の方針におきまして平成十八年度末までに所要の見直しを行うこととされたところでございます。 これを受けまして、平成十八年八月に補助金等の交付により造成した基金等に関する基準を閣議決定いたしまして、基金事業の終期の設定や使用見込みのない資金の国庫への返納に関するルールを整備したところでございます。 この基準に基づきまして、平成十八年八月以降、所管省庁におきまして見直しを実施し、行政改革推進本部でその結果を取りまとめ、平成十八年十二月に補助金等の交付により造成した基金の見直しを行政改革推進本部の決定としたところでございます。 なお、十八年十二月の見直しの取りまとめにおきまして、三年度後の平成二十一年度において再見直しを行う旨定めておったところでございますが、これを前倒しをいたしまして昨年十二月に再見直しを実施し、さらに二十二基金、約一千百億円の国庫返納を決定したところでございます。 以上が概要でございます。
○尾立源幸君 一義的に今のお話を聞きますと、所管する各省庁が自分で評価をすると、その後、行革事務局がチェックをすると、こういう二段階になっているということでよろしいですか。
○政府参考人(青木一郎君) そのとおりで結構でございます。
○尾立源幸君 それでは、その問題点を指摘をさせていただきたいと思います。 資料の二ページ目でございますが、これがその各省庁自らがやっております見直し基準に基づく公表資料でございます。 これは先ほどの食品流通構造改善対策の部分でございますが、見ていただきたいのは基金の保有割合というところなんですね。実は、この算出した保有割合は〇・七というふうにございます。これは、算出式が下に書いてありますけれども、本来行おうとしている事業に対して今どれだけ貸出しをしているかと、この割合で、分母に本来この基金があればできる事業料が書いてありまして、分子が現在の額、事業料なわけですね。それが一を超えた場合に、一が超えた場合にはお金を返しなさいと、こういうような、ごめんなさい、逆でしたかね、逆ですね。今の残高と将来の見込み残高が分母でございまして、最大保証できるのが分子になっておるということで、割り算をして一を超えれば、たくさん資金を持ち過ぎているから返しなさいという、こういう判定が下るわけでございます。ですから、一以下であると返さなくていいと、こういう判断になるので、これは〇・七というふうに出ていますので、返さなくていい、すなわち使用見込みの低い基金等の取扱いの検討結果というところ、下から二つ目を見ていただきますと、使用見込みの低い基金等の該当の有無、なしという方に丸が付いています。 こういう計算、セルフチェックをやっておるわけでございますが、非常にこれおかしいのは、この分母、分母の方が大きくなればなるほど、当然この〇・七という数字は小さくなっていくわけなんです。そこで、よく計算式を見ますと、分母に何が含まれているかというと、細かいんですが、債務保証残高、債務保証見込額、今後八年間、これもどうかと思うんですけど、さらに安全費、今後八年で緊急的な対応が見込まれる額ということで、この安全費なるものがいきなり入ってきております。これが七億三百万。もし、この安全費というバッファーがなければ、膨らまし粉がなければ、この〇・七は〇・九二なんです、限りなく一に近いんです。こういう計算を至る所で各省庁がやっております。やっております。安全費という呼び方もありますし、中には管理費というような呼び方もされております。 行革事務局、この件に関してどうですか。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 今基金の保有割合の計算の考え方についての御質問でございましたが、基本的には、補助金の保有割合が過大であるかどうかについての判断は、平成十八年の八月の閣議決定、補助金等の交付により造成した基金等に関する基準の内容、その書かれているところに従いまして計算をいたしております。したがいまして、ここにあります計算もそれに沿ったものと考えております。 私どもは、こうして各省庁が計算されたものを拝見いたしまして、一応相当である場合はそれを是としておるところでございます。
○尾立源幸君 ちなみに、これは是とされたんですか。
○政府参考人(青木一郎君) これは是とされております。
○尾立源幸君 是としないで、これじゃ駄目だとおっしゃったものもあると聞いております。それは基金の保有割合が〇・四、こういう計算結果のやつだったと聞いておるんですが、どんなものでした。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 私どもとしましては、保有割合が一を超えるかどうかということだけではございませず、その計算の前提となります数字が適正かどうか、適切かどうかも含めて検討することといたしております。
○尾立源幸君 あれ、今、さっきおっしゃったのと違いますよね。基準に基づいてやったらいい、だからいいとおっしゃったのと、いやそうじゃないんだと、ケース・バイ・ケースで更にこの細部にまで検討をするんだと、そのほかの要件も勘案するんだ、どっちなんですか。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 先に申し上げましたのは、基本的にはこの計算は閣議決定の計算式に基づいて算出をされております。 私どもとしましては、その内容が相当であるかどうかを判断すると申し上げたわけでございますが、それは先ほど二度目の答弁で申し上げましたように、その一のみに必ずしもその判断基準を求めるわけではなく、その計算の基となる数字が適切かどうかも含めて拝見しておるところでございます。
○尾立源幸君 この閣議決定には今私が申し上げました安全費とか管理費という考え方が入っているんですか。
○政府参考人(青木一郎君) 入っていると思います。
○尾立源幸君 いや、入っていると思いますじゃなくて、どういう表現で入っているんですか。きちっと言ってください。
○政府参考人(青木一郎君) 個々具体のケースにつきまして完全に今これが入っている入っていないというだけの材料を今手元に持ち合わせておりませんが、基本的には管理費等は計算式に入っております。
○委員長(円より子君) ちょっと待ってください。今入っているって言ったの。尾立源幸君。
○尾立源幸君 じゃ、この安全費の適当かどうかということについてはどうやって検証されるんですか。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 安全費につきまして必ずしも明確な基準はございませんが、私どもとしておおむねこれを相当とするということが可能かどうかという観点で拝見させていただいております。
○尾立源幸君 今申し上げましたように、この安全費があるかないかで二十二ポイントも違ってくるんですよ。このケースでいうと、この安全費、確かめられていますか、内訳。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 本件につきましての具体の計算、今ちょっと手元に持ち合わせておりません。申し訳ございません。また……
○委員長(円より子君) ちょっと止めましょうか。やっていただきますか、その間に。──いいですか。尾立源幸君。
○尾立源幸君 委員長にお願いしたいんですけれども、この安全費、管理費の各基金のこの計算シートの計算の根拠を提出をいただきたいということをお願いをしたいと思います。
○委員長(円より子君) 理事会で後刻協議いたします。
○尾立源幸君 与謝野大臣、私ちょっと細かい性格なんで、こういうところまでついつい目が行ってしまうんです。租税特別措置法のときもシートをお渡しして御覧いただいたと思うんですけれども、今のやり取りお聞きになっていたと思うんですけれども、このやり取りを聞いて、感想をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) やっぱり国会は予算だけでなく決算のことも一生懸命やっていただかないと、国会としての本来の機能を発揮できないと思っております。
○尾立源幸君 そこで、財務省と行革本部に申し上げたいんですが、二十年の末にも見直しされたんですが、もう一度、公益法人に任せず行革本部が中心となって、財務省が協力をして、しっかりチームをつくってこれやっていただけませんか。これセルフチェックだと、今行革本部の事務局長でしたかね、がお話しいただいたように、何かこの判断される基準が非常にあいまいで、あるときはそのままパスさせたり、そうじゃないときもあると、こんなことになっているんですね。 是非、財務省が絡んで、査定のプロでいらっしゃいますから、きちっとやっていただきたいと思うんですが、両者と担当大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 財務省は元々お金を使わせたくない方ですから、一生懸命やります。
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。 先ほど御指摘ございました昨年末の見直しでございますが、昨年末見直しをした時点におきましても、三年後、平成二十三年度に改めて見直しを行うということを決めております。私ども、関係省庁と協議をしてまいりたいと思っております。
○尾立源幸君 ちなみに、事務局の青木さんはどこの御出身で、どこの省庁。
○政府参考人(青木一郎君) 出身は財務省でございます。
○尾立源幸君 じゃ、しっかりやっていただきたいと思います。 最後に、会計検査院にお聞きしたいと思います。 会計検査院、本当にいい指摘をされておるんですが、残念ながらこれ強制力がないんですよね。指摘だけで終わっていると。その点について何か、もう少し権限があった方がいいなと、実効性あらしめるために、そのように思いませんか。
○説明員(真島審一君) 会計検査院にいかなる権限を与えるかというのは立法政策の問題でございますので、私の方から申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。 なお、ちなみに申し上げますと、私どもが改善を必要とする事項があると認めたときには、その旨を処置要求するなり意見を表示することができると、そういう制度でいただいているところでございます。
○尾立源幸君 省庁、さらに会計検査院、国会含めて、実効性あらしめるために更なる法改正も含めて我々も検討をしていきたいと思います。 質問を終わります。
○大門実紀史君 大門でございます。 まず、関税について伺いますが、最初にちょっと物の考え方についてお聞きしたいと思いますが、何といいますか、安全確保と効率化というのが先ほども二律背反という話がありましたけれども、私はそうとは思わないんです。 この間、何でも効率化、規制緩和ばかり叫ばれてきて、それでいろんな安全チェックがおろそかになって食の安全の問題とか偽装の問題とか、耐震偽装もありましたし、いろんな問題がちょうど起こったんですよね、この間、規制緩和、効率化優先でですね。ですから、物の考え方としては、効率化と安全確保が二律背反とか両立しなきゃじゃなくて、まず安全、まず安全確保が第一で、その上でどこがどう効率化図れるのかという考え方に立つべきであって、二つを両立とは違うと思っているんですね、この数年でいくと、反省からいきますと。 だから、まず安全確保が第一で、そして次に効率化をどう図るかと、この順番はきちっとしなきゃいけないと私は思いますけれども、与謝野大臣、お考えを聞きたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 一般論しか申し上げられませんけれども、やっぱり規制というものは、仮に経済的規制あるいは社会的規制二つあったとしたら、経済的規制の方はなるべくなくした方がいいという一連の考え方がずっと言わばはやりの考え方だったんですけれども、やっぱり経済的規制も、例えばサブプライムの問題とかあるいは格付会社の問題とかあるいはヘッジファンドの問題とか、そういう経済的な取引は自由にということだったんだけれども、本当にそれでいいんだろうかという、経済的規制についてもやや私は世界的に反省が出てきているんではないかと思います。 それから、社会的な規制については、安全とかそういう面からの規制でございますから、これはやっぱり国民のニーズに合わせ、社会のニーズに合わせて常にきちんとしたものをつくっていくという、言わばディレギュレーションという考え方はここにはないんだろうと。やっぱり適正な規制の水準というのはどこかと、これをいつも考えていかなければならないというふうに、一般論としてしかお答えできないのは残念ですが、私自身はそういうふうに思っております。
○大門実紀史君 そして、この具体論なんですけれども、このAEO制度なんですけれども、これは経済取引において効率化、規制緩和を図ろうというところがあって、一定期間法令違反がないとか業務遂行能力を有しているとか、あるいは法令遵守規則、つまりコンプライアンスを定めているとかの要件を満たしていると認められた業者に手続の簡素化、迅速化の優遇措置を与えるということでございまして、この間進められてきたわけですけれども、今実際にはトヨタとか三井物産とかキヤノンとか輸出の大手ですね、大手百九十八者等が認定されているわけなんですけれども、当初から、これは最初の議論から、通関行政、保税制度のチェックシステムの形骸化という問題が指摘されてはいたわけでございます。 今回の改正は、特にこのAEO制度の対象にセキュリティー管理とコンプライアンスに優れた製造業者を追加すると。これが、〇八年ですか、去年の十二月の例の審議会答申に言わせるとAEO制度の完成だということの位置付けなようでございますが、実際に税関業務に従事している方々からヒアリングをいたしますと、税関というのは輸出入手続で、ほかの法令、例えば食品とか薬事法とか植物、動物の検疫とか、そういうのも含めて現物貨物に着目して厳格に行う必要が今でもあると。ところが、今回、コンプライアンスに優れたというふうなものを、荷主大手、大企業の特権を認めて、水際でのチェックがまたおろそかになるんじゃないかという現場の声が聞かれるところでございます。 いずれにしろ、私、分からないのは、このコンプライアンスに優れたところは手続を簡素化してあげるというわけなんですけれども、このときのコンプライアンスというのは、物差しは一体何なんでしょうか。
○政府参考人(藤岡博君) ただいま委員のお話にもございましたけれども、AEO制度は国際貿易の安全確保と円滑化を両立させるために、貨物のセキュリティー管理と法令遵守、コンプライアンスの体制が整備された事業者に対しまして適用されている制度でございます。 これに対しましては、まず一定期間法令違反がない、これは関税法につきましても関税法以外の法令につきましても見てございます。あるいは、法令遵守規則を定めている等の私どもチェックをいたしているわけでございます。
○大門実紀史君 ちゃんと聞いたことに答えてくれる、時間短いんだから。そのコンプライアンスの物差しは何ですかと聞いているんです。
○政府参考人(藤岡博君) これは、一定期間法令違反がない、あるいは業務遂行能力を有している、法令遵守規則を定めている等でございます。
○大門実紀史君 あなた、私の言っていること分からない。その三つ目に言った法令遵守規則を定めている、じゃその法令遵守規則というのは何なんですかと聞いているんだよ。ちゃんと答えなさいよ。
○委員長(円より子君) いいですか、藤岡さん。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(藤岡博君) これは私ども、公表の通達等で明らかにし、極めて詳細なものを定めております。 まず、法令遵守規則の記載内容につきまして、法令遵守規則が特例輸入制度業務あるいは特定輸出関連業務を適正に遂行するため必要な措置が定められているか、その業務等の範囲がどうであるか、あるいは最高責任者が法令遵守規則等を執行するに当たって最も適当な者であるか、あるいは法令遵守のための必要な体制、担当部門、責任者が明記されているか等々の内容のガイドラインを定めているところでございます。
○大門実紀史君 つまり、それは紙に書けば済む話になっちゃうわけですよね。そういうものなんですよね、コンプライアンスというのは。 それだけで、そういうことでばんばん除外してこの認定業者にしていいのかというところが私は問われていると思います。まだこれで事件が起きているわけじゃありませんけれども、こういう効率化ということで、私ちょっとさっき言った話は違うと思うんです、水揚げ量とこのチェックシステムと余り関係ありませんから。誤解が広まっていますけれどもね。あれは違うんです、全然違うんです。 要するに、何か簡素化してどんどん効率化していくというので、一番大事な税関の検査機能、やっぱり手薄になるわけです。骨抜きになっていくわけです。このことは何か起きてからでは私は遅いと思っておりますので、警鐘を鳴らす意味で今回この法案には我が党は反対ということを、警鐘を鳴らす意味も込めて反対ということだけ申し上げておきます。 次の、残った時間ほかの問題を少しやりたいと思いますけれども、資料を配りましたが、新たに創設されることになった、もう法案通ってしまいましたけれども、海外子会社からの配当金の損金不算入制度、いわゆる国外所得免除制度ですね。これは経済産業省の資料でございますけれども、一番分かりやすいと思って資料で配りました。何がどうなっていくのか、簡潔に、ごく簡潔に説明してもらえますか。
○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。 今回の外国子会社配当益金不算入制度は、現在の外国税額控除制度の基本的な枠組みは維持しつつ、外国子会社からの配当に係る二重課税排除の方式として、企業の配当政策の決定に対する税制の中立性といった観点に加え、適切な二重課税の排除を維持しつつ制度を簡素化するという観点も踏まえ、間接外国税額控除制度に代えて導入することにしたものでございます。 こちらに、御提出の資料にございますように、従来ですと配当が、現地で課税された税引き後の利益が配当されるわけでございますが、現地の法人税率が日本の法人税率より低い場合は差額を徴収する、逆に高い場合は別途の低いところの分と相殺して調整するというようなことをしておりましたが、今回はもう配当に限っては現地の課税のみで基本的には終了するという制度にしたところでございます。
○大門実紀史君 資料をお配りいたしましたけれども、左側にある外国税額控除制度が今度右側にある国外所得免除制度になるということでございまして、何のことはありませんけれども、この左の方の表の国内の配当の真ん中辺りにある部分ですね、つまりこれはもう既に外国で払っている分を日本では除外して全体として四〇%で今納税するわけですけれども、この差額、つまりこの表だと外国は三〇%の例ですから、日本の四〇%の差額の一〇%、これは今までだったら既に払っているからということで除外してあげたわけですが、今度はこの一〇%分そのものが非課税ということになりますから、これは減税措置になるというふうに見ていいわけですね。
○政府参考人(加藤治彦君) 御提出いただいた資料は経産省作成の資料と承知しておりますが、このケースをそのまま実態として事実認定をいたしますれば、先生おっしゃいますように、この追加分の課税分というものが今後は免除されるということでございます。 ただ、これはケース・バイ・ケースでございまして、外国の方が法人税率が高い場合もございますし、逆にこういう状況の中で実際に配当するしないは企業の任意の問題でございますので、全体として減税かどうかということは定かではございませんが、このケースが具体的に当てはまればミクロのケースとしては減税になるということは事実でございます。
○大門実紀史君 こうじゃないケースというのは海外の方が税率が高い場合ですよね、おっしゃっているのは。ところが、日本よりも税率の高い国に子会社をつくる例というのは、まれにはありますけれども、いろいろな事情で、ほとんどないわけです。したがって、この表どおり減税になると、ほとんどのケース減税、だから大幅な減税になるということでございまして、海外に子会社を置くような大きな企業ほど減税になると言われているのはもう明らかな点でございます。 私、それならそれで堂々と言えばいいと思うんですけれども、そういうのは減税になるという批判をされたくないからでしょうか、余り言わないで、海外に回っている、何ですか、経産省なんか特に言っているのは、海外にあるお金が戻ってくると、この措置で日本に戻ってきて、設備投資とか賃金などを引き上げる前向きな投資につながるというようなことを一番の宣伝にして、この減税を余り批判されたくないからやっているんですけれども、本当に、あれですか、財務省もそんなことを信じているんですか。
○政府参考人(加藤治彦君) 今回、繰り返しになりますが、今回の制度、まさに二重課税をどのように排除するかという二つの方式のうちの一つを外国子会社の配当に適用することにしたものでございまして、あくまでもこの制度自体は目的は二重課税排除でございます。 今回の措置の最も重点は、企業の配当政策の決定に対する税制の中立性を確保するということで、先生御案内のように、私ども伺っておる限り、やはり税制が、配当を国内に還元するかどうかという意思決定の段階でやはり課税の問題があるということを伺っております。したがって、逆に言えば、今回この制度を導入することにより、企業は自らの判断で必要な時期に必要なだけ配当するということができますので、結果的には資金需要に応じた配当が税のことを考慮しないでできるということで、私どももこれが、必要な資金が国内に還流する、資金繰りも含めて還流するということに資することが望ましいと考えております。
○大門実紀史君 私はマクロ的に言えばそういうことにならないと思います。実際に政府税調も、二〇〇七年の段階では、この国外所得免除制度というのは有害な、これは政府税調が言っているんですよ、有害な税の引下げ競争を助長すると、だから採用すべきではないという意見もこの政府税調報告では出ているものを今回どういうわけか導入しようということになっているわけでございます。 これはもう見て分かるとおり、どう考えても税率の引下げ競争を助長することになります。だって、そうですよね。日本よりも税率の少ないところに子会社をつくったら、そこの配当をどう動かしたって今までみたいに税金が掛からない、減税になるんですから、逆に言うと、どんどん海外子会社をつくる方向に行っちゃうと。だから、産業の空洞化も促進するでしょうし、税の引下げ競争ということにも、そういう方向になってしまうということを既に二〇〇七年の段階で政府税調が指摘をしているわけでございます。 その点、もう最後ですから大臣にお聞きいたしますけど、そういう危惧ですね。この間申し上げましたけど、みんながみんな税の引下げ競争をずっと続けていいのかと私は思っておるわけですが、今回の制度もそれを促進してしまう方向になると思いますが、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(加藤治彦君) 先生御指摘の有害な税の引下げ競争ということについては、別途国際的にきちっとしていく必要があるということは私どもも承知しております。ただ、現実のグローバル経済の中で、企業活動のいろいろな様々な要因の中で今日の各国税制もございます。そうした税制を超えて、企業の経済活動を円滑にするという見地からは、やはり今回の配当を普通の一般的な外国税額控除制度の枠外で非課税にするというのは諸外国でも今検討が進められているところでございまして、私どもとしては別途の問題と考えております。
○大門実紀史君 私、難しいことを聞いておりませんが、与謝野大臣、一言もないのはいかがでしょう。いかがですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 税の制度が余りにも各国違いますと恐らく会社の経営の判断に多分ゆがみが生じるんじゃないかと私は思っておりまして、法人税の世界でしたらどこの国で仕事をやっても大体同じということでないと、むしろ空洞化が進んだり、あるいは外国の資本が日本に来なかったりと、いろんなことがありますので、ある一定の幅の中に法人税制全体が収まるということも日本としては考えていかなければならないことだと、私はそう思っております。
○大門実紀史君 とにかく、こういう方向をもう切り替えていかなきゃいけないと私は思っておりますが。 もうおそろいでしょうか。そうしたら、これで質問を終わります。 ─────────────
○委員長(円より子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、喜納昌吉君が委員を辞任され、その補欠として森ゆうこ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(円より子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 関税定率法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、尾立源幸君から発言を求められておりますので、これを許します。尾立源幸君。
○尾立源幸君 私は、ただいま可決されました関税定率法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党を代表して、各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、調和ある対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。 なお、関税の執行に当たっては、より一層適正・公平な課税の確保に努めること。 一 急速な高度情報化の進展により、経済取引の国際化及び電子商取引等の拡大が進む状況にかんがみ、税関の執行体制の整備及び事務の一層の情報化・機械化の促進に特段の努力を払うこと。 一 最近の税関業務を取り巻く環境においては、グローバル化の進展等に伴い業務が増大し、複雑化する中で、その適正かつ迅速な処理の重要性に加え、麻薬・覚せい剤を始め、銃砲、知的財産侵害物品、ワシントン条約該当物品、テロ関連物資等に係る水際取締強化に対する国内外からの要請の高まりとともに、経済連携協定の進展による貿易形態の一層の多様化に的確に対応することが求められている。このような現状にかんがみ、職務に従事する税関職員については、税関業務の特殊性、今後の国際物流の在り方等を考慮し、国家公務員の定員削減計画の下においても、増員を含む定員確保はもとより、その処遇改善及び機構、職場環境の整備・充実、更には、より高度な専門性を有する人材の育成等に特段の努力を払うこと。 特に、国民の安心・安全の確保を目的とするテロ・治安維持対策の遂行及び首都圏空港における国際航空機能の拡充等に当たっては、増員を含む定員の確保及び業務処理体制の実現に努めること。 一 砂糖、でん粉及び乳製品等の輸入農畜産物に係る価格安定を図り、関連産業の健全な発展を促進する等の観点から設けられているいわゆる調整金等の制度については、より効果的な運用の在り方や国境措置の在り方を幅広い観点から検討すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(円より子君) ただいま尾立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(円より子君) 全会一致と認めます。よって、尾立君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、与謝野財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。与謝野財務大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。
○委員長(円より子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(円より子君) 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。与謝野財務大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま議題となりました国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 今回の国際通貨基金に対する増資は、加盟国の世界経済における相対的地位を、国際通貨基金における各加盟国の出資割合により良く反映させるという目的で、平成二十年四月に加盟国間で合意された増資を実現するためのものであります。政府としては、本増資の趣旨にかんがみ、本増資に係る我が国の出資額の増加を行うため、本法律案を提出した次第であります。この出資額の増加に伴い、我が国の投票権割合は、現在の六・〇〇%から六・二三%に上昇いたします。本増資は、国際通貨基金が果たす役割がより一層重要となっている中、その資金基盤の充実にも資するものであります。 本法律案の内容は、我が国から国際通貨基金への出資額を定めている規定について、現行の百三十三億千二百八十万特別引き出し権に相当する額を百五十六億二千八百五十万特別引き出し権に相当する金額に改めるものであります。 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(円より子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○水戸将史君 民主党の水戸将史でございます。 今、大臣から趣旨説明をいただきましたこのIMF等の加盟措置法改正案につきまして、会派の一人として御質問をさせていただきたいと思っております。 まず冒頭、四月二日に向けて、金融サミットに向けて様々な諸準備をされている中、誠に恐縮でありますけれども、今回のこの法案につきまして真摯な御答弁をしていただきたいと思っております。 私も浅学非才ながら、この改正案というんですか、IMFという存在そのものもまだまだ意識の中には乏しいわけでありましたけれども、改めて今回こういう質問をさせていただくに当たりまして、非常にこのIMFというのは、もちろんお金を貸す側の立場というんですか、非常に強い権威あるそうした機関かなということを改めて認識をさせていただきました。 また、まず本題に入る前に、このIMFはいろいろと世界の金融機関の大御所的な存在として様々な取組をしてこられた経過がございます。端的な例として、例えばこれは二十世紀末のあのアジア危機のとき、非常にあの当時、御記憶にも新しいと思いますけれども、ヘッジファンド等々、その空売りの攻勢に遭いまして、非常に東南アジア、特にタイとかインドネシア、韓国等々ですが、本当にそれが引き金になって金融危機が急速にそれが如実化、顕在化したということでございまして、その当時、IMFの融資の助力をいただいて、これは復興、回復を遂げたという経過がございました。 しかし、その一つの見返りというわけではありませんけれども、IMFは融資する立場として、非常に強権的という言い方は語弊があるかもしれませんけれども、自分たちが貸した資金をこれは速やかに返済されるよう、借り手側に対しても、そうした相手国に対しても様々な構造改革の条件を受け入れさせることを要求したわけですね。その要求の大きな項目として、例えば市場原理を導入しろとか、規制緩和を進めろとか、民営化とか自由貿易主義をもっともっと徹底化させろと、そういうことを優先課題として認めさせてきた経過がございました。 その結果、どうなったかというと、つまりIMF流の、強いて言えば米国流というんですか、アメリカ流の改革パッケージをそうしたいわゆるアジア諸国に押し付けたために、これがある意味いい結果もありましたけれども、そうした国々に対しては、非常に今までのその国本来のというか、その国の従来のそうした慣習とか文化がこれが喪失し、また、例えば韓国も、これは終身雇用が当たり前であったというわけでありましたけれども、そういう要求を強く押し付けられた結果、雇用主と従業員との関係がドライになって、転職も一般化したと。また、都市と地方との格差も拡大したと。 これは韓国のみならず日本にも同じような現象がありましたけれども、これらの国が結局のところ米国化を招いたということが今指摘をされてきたわけでありますけれども、こうした過去の経過について大臣自らの御認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) IMFは、国際通貨基金と呼ばれた、戦後のブレトンウッズ体制の一つだと私は思っておりますが、非常に大事な役割を果たしてきた国際機関だと思っております。 従来は、IMFの援助を受けますと、緊縮財政それから金融引締め、これが二本柱で条件を付けていたわけですが、アジア通貨危機の際、IMFはタイ、インドネシア、韓国に対して資金支援を行いました。しかし、このときの支援、特にインドネシア、韓国については、融資条件として課された政策が過度に広範にわたり、例えば国営企業の民営化等、マクロ経済の安定に不可欠とは言えない構造政策まで含まれていたために、それぞれの国の中から非常な反発を招いた。また、支援対象国の自主性への配慮に欠けていたと、こういう配慮が実は広くございました。 〔委員長退席、理事大塚耕平君着席〕 こういうことに対する反省を踏まえまして、IMFは二〇〇二年に融資条件に関するガイドラインを策定しまして、融資条件の設定に際しては支援対象国自身の自主性を重視することや、融資条件を最小限に限定すること等を明確にしております。最近のIMFの資金支援においては、このガイドラインにのっとり、特に構造政策にかかわる融資条件を制限的にしたり、財政再建目標について支援対象国の自主性を尊重し柔軟性を持たせるものにするなど、全般的に支援対象国自身の自主性が重視されるようになってきていると認識をしております。 また、IMFは、今般の金融危機を踏まえ、危機予防にも対応できる柔軟な新融資制度の創設等の融資制度全般の改革にも取り組んでおり、我が国としてもこうした取組を積極的に推進してまいりたいと考えております。
○水戸将史君 質問通告をした一番から四番をすべて答えていただいたような感じで、すっ飛ばされてしまったような気がしますが、余りお急ぎにならずに丁寧に私の方からもお聞きをしていきたいと思っておりますが。 つまり、先ほど私が申し上げましたとおり、またIMFも確かにあのアジア金融危機に対する一つの反省があって、二〇〇二年からそういう形で姿勢を、これを軟化したというか、非常にこれからは借り手側の国に対してどういうことが好ましいかということを配慮するということの姿勢を展開しております。 その前に、今言ったように、アジア金融危機のIMFのああいうような強腰的な態度、対応、そして日本も過去の経験の中におきましてIMFから直接的な助力、もちろんお金を借りるということはございませんでしたけれども、思い起こせば、二十一世紀の初頭、いわゆる不良債権の処理がそういう形で日本の大きな国内課題としてクローズアップをしてきました。その当時、柳澤さんが金融大臣でございましたけれども、そのときもIMFは金融特別審査というものを、これを日本が受け入れるようにということをIMF自らが主張してまいりました。その当時、柳澤さんも、そして金融当局もこれについては非常に反発というか難色を示していたわけでありましたけれども、結局はこれを受け入れざるを得なかったという経過がございました。 〔理事大塚耕平君退席、委員長着席〕 私は、ここで思うんですけれども、確かにIMFにおいては一定以上の権威があってもいいと思うんですね。やっぱりそれだけの、戦後の様々な中において金融というのは特に各国経済を支える大きな大きなファクターでありますので、そういうものに対して一定以上のそうした権威はあってもいいわけでありますけれども、非常に、こういうときにおいて日本がこれを受け入れざるを得なかったということについて、日本がIMFとどういう関係であるのかということはもう一度認識をしていかなきゃいけないかなと、私は過去のものを見ながらそう思ったわけでありますけれども、この当時、また振り返っていただいて、IMFの金融特別調査を受け入れざるを得なかったという時代背景について、どういう認識をされていますか。
○国務大臣(与謝野馨君) IMFは、基本的には我々の認識は、一国の外貨準備が枯渇して、対外債務に対してデフォルトを出すような事態を助けるということでございます。我が国がそんな状況に陥ったことは最近は全くない。不良債権の処理はなかなか遅々として進まなかったわけですけれども、実際はIMFから言われてやったのではなくて自分たちでやってきたことでございます。 これは、二〇〇三年のIMFのFSAPに関する報告書では、日本に関しては金融再生プログラムの下で金融セクターの改革が進展していると前向きな評価をされております。これは、日本の不良債権処理は人に言われるまでもなく自分たちでやったと私は思っております。
○水戸将史君 もう卵が先か鶏が先かという話になりますけれども、つまり、ある程度難色を示した柳澤さん、金融大臣に代わって竹中平蔵さんがそこの後台頭してくるわけでありますが、結局竹中プランを、今大臣いみじくもおっしゃったその調査団の報告書が後押しをしたという、やはり竹中さんの進めようという、いわゆる小泉内閣が進めようとした部分とIMFがそうした調査を行って出した見解というものがほとんど、まあ違う部分もいっぱいありましたけれども、しかしその主な路線というものが、重要な路線はこれはぴったり合致をしていたということでございました。 僕が何を言いたいかというと、韓国でも見られたように、またインドネシアで見られたように、アメリカナイズされた、いわゆるアメリカ流のというかそうした改革の押し付けが今、日本の良き伝統と文化も喪失をされているのではないかと。いわゆる、これは文化、慣習のみならず、雇用形態におきましても、非常に今、格差におきましても、あの小泉改革、この竹中プランが推し進めてきた路線というものが非常に現場の日本におきましてはぎくしゃくしているのではないかということを私は懸念を覚えてならないんですね。 直接にIMFとは関係ありませんけれども、例えば一つのテーマとして郵政民営化もあります。郵政民営化でそれを推し進めた結果、四分社化をし、株式会社として、そしてこれを売却をしていこうという、そういう路線を敷かれているわけでありますけれども、こうした営利目的を追求する余り、既存のコミュニティーの象徴的な存在だった郵便局がますます整理統合、廃止の道を歩むのではないかということが今指摘をされているわけでありますし、こうしたことによってますます今言ったような日本の良きものが失われていくんではないかということを強く危惧しておりますが、せっかくの機会でありますので、大臣、この郵政民営化につきまして、今言った私の様々なこれからの懸念することに関しましてどのような御認識でしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) まず、柳澤当時の金融担当大臣の名誉のために申し上げておきますけど、竹中プランというのはもう九九%柳澤さんが書いていたものであって、金融庁はきちんと物事を準備、自主的にやっていたわけでございます。 それから、郵政民営化というのは、民営化自体は私は是としてやっておりましたけれども、その当時から話しておりましたのは、郵貯部分が民営化されたときに、これはこれからの国会の課題でもあるんですが、我が国の金融システムの中でどのようにワークしていくのかということを余り議論しなかったということがあって、私は余り話を複雑にしたくないから議論しなかったんですけど、やっぱりあれだけ膨大な貯金額を持った金融機関がこれからどういう働きをするのか、どういう差異を持つのかということは、やっぱり改めて国会でも御議論をしていただいた方がよいのではないかと私は実は思っております。
○水戸将史君 せっかくおっしゃっていただいたのでもうちょっと聞きますが、それでは、今進めようとするいわゆる小泉構造改革と言われた中においての郵政民営化に関しましては、独り立ち止まってもう一度原点に立ち返りながら、何であったのか、民営化は何であったかということも含めて議論の俎上に上げた方がいいという、そういう御見解ですね。
○国務大臣(与謝野馨君) 国民にとっては自分が八十円の切手を張って出した封筒がきちんと差し出し先に届くかどうかということが実は最大の関心事であって、これは公がやっているか民営がやっているかということに関しては余り、多分国民にとっては差はないんだろうと私は思っております。 ただ、膨大な、今でも残高、恐らく百七十兆か八十兆かある郵政の郵便貯金の残高、これ今のところはほとんど国債あるいは格付の高い社債で運用されていますけど、これの自主的運用とかあるいは貸出行為とかそういうことが可能になるまでは一体何年掛かるんだろうかということで、この問題は相変わらず政府にとってもあるいは国会にとっても重要な問題として残されているんではないかと思っております。 今さら民営化の時計の針を元に戻すということは考えられないことですけれども、やっぱりその根本の問題のところをちゃんとしないと私はいけないんだろうと思っております。
○水戸将史君 じゃ、もう一点だけ済みません。 我々も民営化そのものについては、これは時代の流れにおいて一定以上こうした動きもある程度許容していかなきゃいけない、そういう部分もあるかと思われます。ただ、先ほど言ったように、全体的なものと個別的な話、郵便局の話若干しましたけれども、結局いわゆる営利目的でやればどうしても不採算、採算取れない郵便局も当然これ出てくるという可能性はある。特に地域に行けば、田舎に行けば行くほどという話になる。 ユニバーサルサービスを一定以上これは堅持していくんだという、守っていくんだという話はしておりましたけれども、しかし、実際、株式会社化がますます進展すればするほどこうした営利追求になってくる可能性は、もちろんこれは言うまでもありません。こういう中で、郵便局が今言ったような形で進んでいけば、これはなくなってもう維持できないということも考えられることでありますけれども、こういうユニバーサルサービスを維持することと郵便局を今の状況を維持することについて、大臣はどういうお考えですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 私は、その当時は党で政策をやっておりまして、ユニバーサルサービスの維持に、地方に基金を設けて地方郵便局が成り立つようにというようなことをいろいろやりました。やりましたが、今心配しておりますのは、職員がそれぞれ昔は重複した業務を実は能率よくやっていたのに、おれは窓口会社だ、おれは銀行会社だ、変な意識を持ち始めて、かえって能率がおっこっちゃうという可能性を元々私は感じておりました。まだ決算期が一回ぐらいしか来ておりませんから、まだそういうことを論じるのは早いと思うんですけど、実は紙の上で書いた能率のいいはずの制度というのは実際の現場では能率が悪くなっちゃっている可能性が私はあるんじゃないかなと、そこを実は心配をしております。
○水戸将史君 郵政民営化の話は本題からそれておりますのでこの辺にしておきますけれども、いずれにいたしましても、我々自身は昨年の段階におきましてああした株式の売却につきましては凍結法案を出ささせていただいております。また別の機会でこのテーマにつきましては大臣の御所見を伺っていきたいと思っておりますが。 本題に返します。 先ほど大臣がいみじくもおっしゃっていただいたとおり、IMFも、今までのアジア危機等々の反省を踏まえながら、反省に立った中においていわゆるガイドラインを策定をして、必要最低条件でお金を貸し出す先のいわゆる相手国に対してそういう形である程度の要求をしていこうという方向転換、姿勢をそういう形で和らげてきたわけでございますけれども、もう既に、これ資料を見ると八か国等々です、今回の金融危機におきましてIMFから既にこういう国々に対して資金提供を行うということでありますけれども、このガイドラインの策定にのっとった形で実際にIMFがその文言どおり、その額面どおり必要最低限の要求で抑えるということになっているかどうかについてのチェック対応はどうなるんですか。それについてお伺いします。
○政府参考人(玉木林太郎君) 今般の金融危機時、IMFがプログラムを組んでいるケースを見ますと、一つには、支援対象国自身がきちんとオーナーシップを持つ、それをIMFが尊重するということ。それから、構造政策を条件とするその構造コンディショナリティーの対象を例えばどうしても必要な金融部門に限定すると、あるいはIMF単独の融資というよりは、他の国際金融機関やバイの支援国などと連携した国際的な協調の下に支援するといったような改善が見られていると思います。こうしたことを毎回理事会で議論するたびに、プログラムは毎回IMFの理事会で議論しておりますが、主な論点として注意しているところでございます。 さらに、先週に至りまして三月二十四日に大掛かりな融資制度改革が行われまして、先ほど大臣からも言及がありました新しい融資制度であるフレキシブルクレジットラインの創設であるとか、今後、構造政策の達成を融資の継続の条件、パフォーマンスクライテリアと呼んでいますが、とすることを廃止するなど、様々な改革が決定されました。
○水戸将史君 本当にこれからもIMFが行おうとしている額面どおりの方向で、やはりもちろん貸し手側でありますので、すべて野放しにというか、やる必要はございません。もちろん一定の権威があって、こういうことは必ずやってくださいよというような条件付でお金を貸し出すことはこれは当然でありますけれども、しかし行き過ぎの部分はやはりいろんな形で波紋をまた呼ぶわけでありますので、それで細心の御注意をしていただきたいということを日本としてもIMFに物を申していただきたいと思っております。 そもそもこのIMFに対する日本の出資ですけれども、私が伺ったところによると、これは昭和四十五年までは一般会計の中において、懐はあくまで一般会計から拠出をしていたということなんですが、四十五年以降、昭和四十五年ですからもう既に四十年近く前ですけれども、これを特別会計、いわゆる外為特会に、これは懐というんですか、その資金の拠出の元をこちらに移したということであるんですけれども、これはなぜ昭和四十五年から特別会計で処理するようになったのか、お答えください。
○政府参考人(玉木林太郎君) 御指摘のとおり、IMFへの出資は、昭和四十一年に発効しました第四次増資、日本から見ると加盟時を含めて三回目の増資ですが、それまでは一般会計の負担において行っておりましたが、IMF出資やIMFとの取引の性格を踏まえて、昭和四十五年の第五次増資以降、外為特会の負担において出資を行うこととしております。 具体的に申し上げますと、IMFへの出資は現在二五%が特別引き出し権、SDR、残り七五%を自国通貨、基本的には基金通貨代用証券という証券で払い込んでおります。この特別引き出し権による出資あるいは基金通貨代用証券で出資したうち、IMFから円資金を利用したいといって償還の請求のあった金額については我が国の外貨準備資産としてカウントされておりまして、見合いの外貨をいつでも引き出せるという性格のものになっております。 このため、IMF出資は単なる国際機関への静態的な出資ではなくて、我が国の外貨準備を国際的な流動性の増大に結び付けるための手段としての側面を持っております。また、七五%近く出しております基金通貨代用証券ですが、IMFが貸出しをするために償還の請求をしますと、これを現金化して円現金として供給し、IMFが返済を受けて余裕円現金が生ずれば再び基金通貨代用証券を発行して円現金を回収するという方法で使用されて、機動的かつ柔軟な対応を可能としております。 これは恐らく、想像ですが、昭和四十年代、我が国の国際収支ポジションが強固になるにつれてIMFからの資金利用が増えていったということを背景にしているのだと考えております。
○水戸将史君 御説明ありがとうございました。 いろんな世界の金融機関に対しての出資、融資、貸出しも含めてですが、要するにIMFだけじゃないんですね。例えば世界銀行、アジア開発銀行ですか、等々いろいろと世界の金融機関に対して日本からも資金提供が行われている、拠出が行われているわけでありますが、だったら世銀とかそういうところに関しても外為特会、特別会計で扱ってもいいんじゃないかという気がするんです。なぜこのIMFだけなのかということがちょっと理解に苦しむんですけれども。
○政府参考人(玉木林太郎君) 世界銀行の例が挙がりましたが、昨年御審議いただいた国際開発協会、IDAなどの開発金融機関に対する出資は途上国に対する長期の融資の財源とするためです。途上国に対する貸付けの約定から実行まで長期間、例えば七年から十年ぐらい掛かることから、出資の際に直ちに現金が必要となるわけではない。したがって、出資国債を交付することで貸付原資をコミットして、その貸付けが行われていくにつれて現金を交付しているので、毎年の償還費をおおむね見込んでいくということが可能だと考えております。 他方、IMFに交付します基金通貨代用証券の場合は、開発金融機関に対する出資国債と異なって機動的に現金を交付したり、それがまた回収されたり、言わばぐるぐるぐるぐる回っている性格の資金となっておりまして、毎年の償還費を事前に見込むのが困難だということから外為特会からの出資ということでございます。
○水戸将史君 私は、懐が一つも二つも三つもこれあっちゃいけないというわけじゃなくて、非常に素人目から見て分かりづらいんですね。片や特別会計から出す、片や一般会計から出すという。また、各省庁別にも海外の国に対していろんな形で資金提供、拠出が行われている。 もっと分かりやすいように、出資をする、融資をする、貢献をする、それに見合った効果というか、日本はどういうそれに対して寄与度があって、見返りというわけじゃありませんけれども、どういうような形で貢献が進められているかということがもっともっと金額ベースでも、またそれ以外でも分かるようなシステムがあった方がいいんじゃないかなという気がしまして、それはまさしく特別会計で集約するのかどうか別といたしましても、長期短期という話もありますけれども、いろんな性格があるし、いろんな理屈は成り立つかもしれませんが、もっと日本がこれだけ諸外国に対してお金を出しているんだよということが一目で分かるような、そうした何か仕組みというものを僕はもっとつくった方がいいんじゃないかなという気がしているんですね。 もちろん、いろんな資料を集めればそれなりの積み上げてやれるかもしれませんけれども、今言った世銀に対してとか、もちろんODAもあるでしょうし、また基金の積立てのための拠出するものもあるでしょうし、円借款もあるでしょうし、何か非常に分かりづらいなと思っているんですけれども、何か技術的にこういうものが一つで分かるような仕組みというのはつくれないものですかね。どうでしょう。
○政府参考人(玉木林太郎君) IMF及び世界銀行、特にIDAの増資は毎年、増資の都度、今回の増資法案のように国会に法案の改正をお願いしているという状況にあります。それに対しまして、地域開発金融機関の場合には、法律で当初の出資以降は予算の議決の範囲内でという授権をいただいている、そして毎年毎年のODA資金は予算で議決をいただいていると、こういう状況にありまして、確かに非常に複雑な海外との資金のやり取りというのが一覧性で見えないという御指摘はあるかと思います。財務省のホームページなり何らかの形で見やすいような状況になるよう、努力を続けてまいりたいと思います。
○水戸将史君 前向きな御答弁ありがとうございました。一元化をある程度、素人目の私でも分かるようなということを強く要求をしたいと思っております。 今回のこの出資、増資とプラス、これから、麻生総理いみじくもおっしゃったとおり、合計です、トータル一千億ドルの融資なり貸付けを行っていくということでございますが、これは性格的というか会計処理的には特別会計で同じような形で、今回の三千億円ぐらいの融資と十兆円になんなんとする出資、ああ、三千億円の出資と十兆円、いわゆる千億ドルですね、一千億ドルの貸付け、融資というのは同じような会計処理をするんですか。
○政府参考人(玉木林太郎君) IMFに対する出資と融資は、それぞれIMF協定上もIMF加盟措置法上も別の根拠規定を持っております。 IMFへの出資につきましては、協定と法律の規定に基づきまして、二五%が特別引き出し権、SDR、七五%を自国通貨で払い込んでおりますが、これに対してIMFに対する融資というのは一般的には外貨準備の活用という形で、私どもが外国為替資金特別会計の中に持っている外貨準備を一時的にIMFに貸し付ける、そして融資の原資としていただくためのその足しにしていただくと、こういう性格のものでございまして、時期が来たら返済されるという形になります。
○水戸将史君 技術的なことを教えていただきたいんですが、融資の条件と出資の条件、出資の条件と融資の条件というのは、どの程度というか、具体的にどういうようになっているんですか。
○政府参考人(玉木林太郎君) 条件と申しますか、出資の場合には国会の議決をいただいて、それに応じたクオータの割当てに応じるということですが、その場合には一定の計算式に基づいたIMFにおける投票権というものが与えられます。これは基本的に会社の出資と似たような構造でございます。 融資の場合には、我々が手元にある外貨準備の中から、IMFの要請に基づき、IMFと協議した上で、最長五年間、SDRの金利をいただきながら融資をして、返済があったら戻ってくると、こういう性格のものでございます。
○水戸将史君 その金利、貸出金利というんですかね、融資をするわけでありますので、どの程度なんですか。最長五年間で、もっと分かりやすく、一千億ドルを合計で出す場合、どの程度、見返りというんですか、日本としてプラスアルファになるのかと。
○政府参考人(玉木林太郎君) 最大一千億ドル相当ということで、一千億ドルをまとめてお貸しするのではなくて、IMFに資金需要が発生する都度、必要な金額をお貸しし、返ってきた分は返ってきてしまうという性格のものでございますが、その期間は三か月ごとにロールオーバーしていって最長五年間でございます。 金利は、SDRの金利としておりまして、これは三か月のSDRを構成しております四通貨の金利の加重平均でございます。四通貨と申しますのは、米ドル、ユーロ、そして円と英ポンドでございます。現在、約〇・四五%の水準にございます。
○水戸将史君 来月二日に向けていろいろと諸準備をされているわけでありますが、今までも、先ほど言ったIMF自身のガイドラインを策定をして、貸出先に対しての姿勢を転換したということもありますが、あるいは昨年十一月の金融サミットでも課題になりましたし、恐らく来月の第二回目の金融サミットでも大きなテーマとなりますけれども、いわゆるIMF改革というんですか、もっともっとIMFの体質を改善をしていこうと、もっともっと機能を強化していこうということが挙げられているわけでありますけれども、一つには金融監視機能の強化を図っていこうということ、二つ目はこれは資金基盤の強化を図っていこうということ、そして三つ目には新興国ですね、新興国の発言力の強化を図っていこうというようなことが挙げられているわけですね。 大臣、これ、これからその会議に臨まれるというようなことを含めて、日本のスタンスとして、今言ったこの三つの、金融の監視機能を強化をしていこう、それから資金基盤の強化をしていこう、また新興国の発言力の強化をしていこうということについて、どういったスタンスで日本は臨むようなお考えでございますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 資金基盤の強化については、もう今議論されているような増資あるいは融資、これは日本は最大限の協力をしてまいりたいと考えております。 それから、監視機能の強化については、IMFが危機再発防止に有効な機能を果たしていくためには、IMFが金融安定化フォーラムとも協力しながら、早期警戒の実施に向けた取組を進めるなど、今後金融システムに関するいわゆるサーベイランス機能を一層強化していく必要があると考えております。 それから、IMFのガバナンス改革については、加盟国間の出資割合が世界経済における相対的地位をより良く反映したものになるよう、次回増資に向けた議論に我が国としても積極的に参加してまいりたいと考えております。
○水戸将史君 ガイトナーさん、なりたての方でありますけれども、しかし既に与謝野大臣ともホットラインがあるようでございまして、いろんな今までの少ない短い期間におきましても、お二人、肝胆相照らしながら、いろんな形で発言をされているという記事が報道されております。 また、その一つといたしまして、これはガイトナーさんがおっしゃったんでしょうかね、いわゆる国内総生産、GDP比で二%以上の財政出動をしていく必要があるんだということをガイトナーさん自らが言われて、与謝野大臣もそれに同意をされたということで、ヨーロッパ諸国はそれに対して異論もあるようでございますけれども、こうした二%以上の財政出動の必要性をガイトナーさん自身が持ち出されて、また与謝野大臣も同意をされたというか、納得をされているという話でありますけれども、この二%以上が出された経過というのはどういう、またなぜ二%というものになったのかということをちょっと経過説明をしていただけますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 私は、確かにガイトナー長官とお目にかかりましたけれども、そこでガイトナー長官は、日本も二%以上の財政出動をしてほしいというような御要請はなかったし、また日本が二%以上の財政出動をいたしますという約束をしたわけではありません。ガイトナー長官は、自分の発言が伝わっているけれども、自分としてはIMFが出した考え方を参照して発言をしたということでございました。 ただし、このIMFの文書もよく読んでいただきますとすぐ分かるんですけれども、各国に財政出動を促しているんですけれども、やはり各国それぞれは財政事情があって、その財政事情の範囲内で出すということが大事であるし、特に日本は名指しをされておりまして、イタリアとか日本は財政出動の余地は少ないということも言われておりますから、IMFは各国の事情はよく分かっておられるのだと思っております。
○水戸将史君 それのほかに、またガイトナーさんはこうおっしゃっているんですね。もちろん、まあ本人じゃありませんから本人の意図するところはどうかということは憶測でいくしかないんですけれども、いわゆるIMFからの緊急融資の財源となるべきものに関して、やっぱりIMFへの新規借入れの取決めの資金枠を五千億ドルまで広げるよう諸外国に求めているということについて、日本としてはこの考え方についてどういう形で臨んできているのか。また、この五千億ドルを諸外国に求めているわけでありますが、アメリカ自身はどういう対応を今までされてきたんですか。それをどう把握されているか。
○国務大臣(与謝野馨君) お金が足りなくなって国自体がデフォルトを起こしかねないという現象が幾つかの国で見られるわけですから、IMFを強化したいという考え方は多分アメリカも日本も共通であると思いますけれども、やっぱり多数の国が適切なその分担をするということが大事なのであって、そういうことについて速やかな合意が得られるということが大事でありますし、そういう合意が得られるのでしたら、額のことは別にいたしまして、IMFの力というものを付けるということについては日本もアメリカも同じスタンスであると思っております。
○水戸将史君 日本は確かに十一月の段階で一千億ドルの資金提供をするということを打ち上げまして、それに追随したわけじゃありませんけれども、EU諸国もやっていこうという話でありますが、アメリカのスタンスはよく分からないんですね。そうはいうものの、ガイトナーさん自身が五千億ドルまで資金枠を広げていくよう諸外国に求めているけれども、アメリカ自身はじゃどういう対応をするのということについて、日本当局はどう把握されているんですか。
○政府参考人(玉木林太郎君) 御指摘の新借入取決め、NABと申しますのは、一九九五年のメキシコ危機を契機にIMFの資金基盤拡充のために多くの国がマルチの借入取決めを九八年に締結したもので、現在、五百億ドルぐらいの規模があります。この中では、アメリカは約一九・五%で、全体の約二割のシェアを持ってIMFが必要となったときの借入れの財源のコミットをしているわけでございます。恐らくガイトナー長官は、これを五千億ドル増加しようという議論をされているわけですし、多分、その際のメンバーシップは現在の世界経済の状況に合わせてより広いものにするという余地があると考えているのだと思いますけれども、当然のことながら、米国はIMFに対する最大の出資国としてNABにおいても重要な位置を占めていくと、こういう考え方で各国に提案をしているのだと思います。
○水戸将史君 日本は、先ほどから申し上げていますとおり、今回もこれだけの増資をここで論議しているわけでありますし、また、これから一千億ドルの融資をする、貸出しをするということについては日本が率先してやっていくという、そういう発信をしていますよね、全世界に向かいまして。これはどう日本の国益にかなうかということになりますし、日本がこうすることによって、どのような形でIMFの中においての立場がより一層有利になっていくかということを私自身は期待してやまないわけでありますが。 与謝野大臣は、さきの衆議院の財務金融委員会におきましても、我々は日本の発言力を高めるためにやっているんではなくて、善いことをしようという善意の気持ちの部分もあると、非常に崇高なお話をされているわけでありまして、本当に正義感が強い方だなと私も尊敬しているわけでありますが。いわゆるこの一千億ドルを、日本のお金を、合計でありますけれども、世界に先駆けて増資もする、出資もする、そして資金提供で貸出しもすると。ある意味大盤振る舞いではありませんが、非常に日本はお金持ちの国かなということを錯覚しかねないようなことをしていくわけでありますけれども、どうなんですかね、今回もこういう形で日本が一千億ドルも融資をする、貸出しをすることによって、日本にとってどういうことが期待できるんですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 日本は単独では生きられない国ですから、あらゆることで国際協調の中で生きていかなければならないわけであります。一千億ドル融資するからといって威張る必要もありませんし、目立ちたがる必要もありませんし、やっぱり陰で徳を積むという、陰徳を積むということは日本に対する評価を高める大事な私は所作ではないかと思っております。
○水戸将史君 本当に与謝野大臣の御人徳がそのままこの貸出しに表れているのかなという気がしております。徳を積むことによって日本が本当に諸外国から評価されるような、そうした形を、そういう一つ一つ着実にその布石を、打算的ではなく、打っていただくことを心から期待してやみません。 また、この十一月のときに麻生総理がいろんな形で提案をしていますよね。資料にもいただきました。短期的なことと中期的な金融危機防止策ということで提案しているわけでありますが、この一つといたしまして、IMF、世銀、規制監督をめぐる国際的なフォーラムのガバナンス構造(発言権、投票権シェア)を今日の経済実態を反映するように見直すことを提案をしております。 いわゆる日本としてはこれは過小に評価されているんじゃないかというようなニュアンスじゃないかと思うんですけれども、どうですか、どういうようなニュアンスですか。日本は、今までの中においてもこれだけやっているにもかかわらず、ちょっと相対的な地位が低いんじゃないかということで見直すことを提案をしているというようなニュアンスにしか受け取れないんですけれども、そうですか。
○政府参考人(玉木林太郎君) 御指摘の点は、先ほど委員が言及されましたIMFのガバナンス構造と密接に関連していると思いますが、IMFが国際金融システムの中核にある国際機関としての正統性を維持するために、世界経済における加盟各国の経済の相対的地位をできるだけ忠実に反映しているべきだという一般的な考え方がございます。 こうした考え方に沿って、日本もそうですが、特にアジアを中心とした新興国、途上国の過去の成長が適切にIMFのクオータシェアに反映され、そしてそれがまた投票権に反映させられることによって、IMFがより有効なフォーラムになる、有効な機関になるということを意味していると考えております。
○水戸将史君 それでは、これからIMFに対して融資も、そして出資も行っていこうと。その額的な問題は別といたしましても、積極的にお金を、資金提供、拠出をしていくんだと。これは世銀に対しても、またその他の国際的な金融機関に対してもやっぱり日本の経済的な実態を反映できるような形で持っていくけれども、しかしそれ相応の日本はお金を提供するよというようなニュアンスでこれは麻生さんは言っているわけですか。
○政府参考人(玉木林太郎君) これは今後のIMFのガバナンス、特に増資交渉の過程において各国のクオータを決定していくに際して各国の経済的な地位を正確に反映したものにするような、そういう議論をしていくべきだという趣旨だと考えております。
○水戸将史君 例えば、IMFはともかく、ここに世銀と書いてあるんですが、これは昨年でしたか、IDA、国際開発協会に日本もこれ出資をしておりますよね。しかし、日本の場合はこれ非常に年々、日本の今のお金の状況もあるんでしょうけれども、出資額が減っているというか、相対的に減っておりましてシェアがかなり低くなっているんですけれども、その麻生さんがこれ言っていることと日本がやっていることがちょっとちぐはぐではないか、この一つ取っただけなんですが。IDAの増資に関しては、日本は非常に相対的な地位がその金額ベースからも低くなっているということになるんですが、そうはいいながら、麻生さんは十一月の段階では世銀も経済実態を反映するように見直してくれというようなことを言っているんですけれども、これについてはどう思われますか。
○政府参考人(玉木林太郎君) 御指摘のとおり、昨年御承認いただいたIDA増資法案においては、IDA十五次増資の日本のシェアは一〇%と一昔前に比べると低下しております。総理がそこでおっしゃった世銀におけるシェアの議論は、もちろんIDAの部分もございます。IDAはドナーの間で財政余力などを反映しながらそのシェアを決めていくわけですが、ここで特に議論になりますのは、IBRD、国際復興開発銀行における発言権、出資のシェアといったものだと思われます。日本は、一九九〇年代の半ばに特別増資をして国際復興開発銀行でのシェアは今八%ほどございますので、むしろ世銀においては、世銀融資を受ける側であります途上国の声が正確に世界銀行の意思決定に反映されるようガバナンス構造を改革していくということが重点事項になると思います。
○水戸将史君 せっかく日銀の理事の方にもお見えいただいていますので。もう時間がなくなってまいりました。じゃ最後に一つのテーマとして、これはもう既に我が委員会の中におきましても藤末委員や大塚委員も御指摘をさせていただいております、いわゆる経済のこれからの見通しということに関してなんですが。 つい先日、IMFは、一月の見通しから更に軌道修正いたしまして、日本におきましてもこの一年間の成長率がマイナス五・八%というある意味衝撃的な数字を出しましたけれども、IMFというのはそもそもこういう形で各国の経済成長率をどういう形で発表する、定期的だと思うんですが、普通だったらどういう形で発表するんですか。
○政府参考人(玉木林太郎君) IMFは通常、春と秋、春と秋に様々な委員会や総会がございますが、それに先立って世界経済見通し、ワールド・エコノミック・アウトルックという形で年二回定期的に広範な世界経済の見通しを発表しておりますが、それ以外に、こうした危機に対応して随時見通しの改定が必要となったときは、その見通しの改定したものを簡単な形ではありますが、補足的な意味で発表しているという状況がございます。
○水戸将史君 つまり、そういう状況に応じて柔軟に対応するというのがIMFであるということでありますね。つまり、来月の二日の金融サミットに間に合わせるようにこの三月の段階で軌道修正したということでいいですね。よろしいですか、それで。
○政府参考人(玉木林太郎君) 三月十四日に行われましたG20の財務大臣・中央銀行総裁会議、そして四月二日の会議、両方を見据えたものだと思います。
○水戸将史君 ここで、お手元にお配りした日銀の政策見通しであります。これを御覧いただければ、三か月に一遍、その時点における、二〇〇八年、二〇〇九年、二〇一〇年度の見通しをしているわけですね。 どうでしょう、日銀サイドからして、やればやるほどこれ低下傾向というか悪化傾向、ずっとだれが見ても分かるんですけれども、恐らくこれ、十月、一月ですから四月ですか、にまたやられるんですけれども、どうですか、恐らくこの経済見通しは悪くなる一方ではないかと思うんですけれども、この三か年につきまして、どうでしょう。
○参考人(中曽宏君) 最初に景気の現状についての認識をお話しさせていただいた上で、四月の展望レポートについて触れさせていただきたいと思います。 我が国の景気でございますけれども、大幅に悪化しておりまして、当面悪化を続ける可能性が強いと判断してございます。すなわち、海外経済の悪化によりまして輸出が大幅に減少していることに加えまして、企業収益や家計の雇用・所得環境が悪化する中で、消費あるいは設備投資といった内需も弱まってきてございます。金融環境につきましても、CPですとか社債市場の発行環境、改善はしているんですけれども、全体として見ればなお厳しい状態が続いているというふうに判断をしてございます。 景気の先行きにつきましては、グローバルな経済金融動向に依存する面が大きいことから、国際金融資本市場が落ち着きを取り戻しまして海外経済が減速局面を脱するにつれまして、我が国経済も持ち直していく姿を想定はしてございます。ただ、そうした動きが見られ始めますのは、やはり二〇〇九年度後半以降になるというふうに見てございます。 こうした展望の下で、今年の一月に集計をいたしました二〇〇九年度の実質GDP成長の政策委員見通しの中間値は御指摘のようにマイナス二・〇%になってございます。ただ、見通しをめぐります不確実性、極めて高く、その後発表されました昨年の十—十二月の実質GDPですとか輸出、生産などの統計を踏まえますと、下振れるリスクに注意する必要があると考えてございます。 御質問の四月の展望レポートの見通しについてでございますけれども、来月末に取りまとめるこの展望レポートでは、それまでに公表されます指標ですとか様々な情報を丹念に点検した上で、ただいま申し上げましたリスクなどについても政策委員の間で十分に議論しまして、新たな見通しを示していきたいというふうに思ってございます。
○水戸将史君 IMFですらと言ったら怒られますが、いわゆる危機対応に対してその都度、随時、不定期的に経済の見通しをするんですけれども、何かIMFに日本の状況を言われて、何かやれやれというふうに押し付けられるのも非常に片腹痛いわけでありまして、やはり日本は日本として、今までもよく指摘をしておきましたけれども、定期的にやるのはいいんですよ、もちろん、数字だけが独り歩きして、余りむやみいたずらに不安感を増幅しちゃいけませんけれども、やっぱりこれからいろんな形で、例えば金融サミットに臨んでいくんだとか、いろんな形でその場その場、適宜適切な経済対策をしていこう、予算を組んでいこうとするならば、やはりこの経済見通しに関しましてはその都度やっていく必要があるのか、出していく必要があるんじゃないかと私は思うんですけれども、技術的にはこれは難しいんですか。 どうでしょう、日銀と政府、両方ともお答えください。
○参考人(中曽宏君) 今、私ども、政策委員会、定期的に開いておりますが、この中で、三か月に一遍ずつその展望レポートに基づく見通しにつきまして、中間評価というふうに申しておりますけれども、定期的に見直し、点検、中間的な評価をするような形で、景気情勢については適宜動向をフォローするようにさせていただいております。
○政府参考人(梅溪健児君) 内閣府の方では、政府の経済見通しのほか、夏に、年央に改定をすることを近年は恒例といたしております。毎月統計データは出ますので、そのデータを踏まえて部内的には丁寧に点検をしているところでございます。
○水戸将史君 丁寧過ぎるんですよ。 ですから、大臣、最後お答えいただきたいんですが、IMFは一月に出して、また二月、三月に出している。それはもちろん金融サミットに備えて出しているわけでありまして、いわゆる定期的にはいいんですよ。そういう緊急対応においては、その期間内においても、技術的にできるならばそういうことを率先してやっていくことがまさしく緊急、危機対応に即したやはりやり方だと思っていますし、姿勢だと思っているんですけれども。 大臣、四月、出されるという話ありますよね、また政府見通しを。いつまでにこれ出されるおつもりですか、最後お答えいただいて、私の質問を終わります。
○国務大臣(与謝野馨君) 四月のなるべく早い時期に出したいと思っております。
○水戸将史君 終わります。 ─────────────
○委員長(円より子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、藤末健三君が委員を辞任され、その補欠として鈴木陽悦君が選任されました。 ─────────────
○大塚耕平君 民主党の大塚耕平でございます。 今、質問をずっと拝聴しておりましたが、私の一問目と二問目の通告している質問は水戸委員の御質問とダブっておりますので、三問目からちょっと入らせていただきたいんですが。 一問目、二問目はIMFの日本の十兆円の貸出しのファシリティーについての質問でしたので、大体今の玉木局長の御答弁で分かりましたので、一番、二番はもうお伺いしたという前提で財務大臣からお伺いしたいんですが、今最後の方で水戸委員も聞いておられましたが、いよいよ金融サミットにまた今週臨まれるわけでございますが、金融サミットで大臣は今回どのような御主張をされるのかということをまずお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 日本の主張はかねてから明らかにされております。私としては、まず第一には、国際協調の中で日本が果たすべき役割をきちんと果たすと、これをしっかりもう一度申し上げたいと思っております。それともう一つ、最大の問題は各国が保護主義的にならないと、このことをやはり確認するということが日本にとっては最大の国益であると思っております。
○大塚耕平君 IMFに関連する御主張で、今まで報道されていなかったようなことで新たなことは何かございますですか。
○国務大臣(与謝野馨君) ございません。IMF及びアジア開銀等々、国際機関がきちんと資金基盤を持って活動できる、そのために日本がなすべきことはなす、やるべきことはやる、この態度を表明し、約束したことをきちんと果たしていくということに尽きると私は思っております。
○大塚耕平君 前任の中川大臣には、去年の十一月ですか、ワシントンに行かれる前に、この席でも、日本が諸外国に資金協力するのはいいんですけれども、その場合には円建て外債を発行する形で資金調達していただいてはどうかと、そういう主張もしてくださいよということをお願いは申し上げたんですが、その気持ちは今も変わっておりませんので、あえて希望として、円の国際化や過度の円高に対する対策等も踏まえて、大臣のお考えの中でそういう主張もしてもいいだろうなということがもしあれば、そういうお気持ちがあれば是非そうしていただきたいと思うんですが、その点は現時点ではどんな感想を持っておられますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 為替リスクがなくなる分だけそういうことであれば非常に望ましいことですけれども、世の中の現実はそういうふうには進まないんじゃないかなと、現時点ではそういうふうに思っております。
○大塚耕平君 それから、昨日たまたま宿舎に九時に帰ってテレビをつけたら、NHKのNHKスペシャルという報道番組で沸騰都市のその後というのをやっていまして、去年、ロンドンとかドバイとかシンガポールとか、いろんな急成長を遂げている都市の特集を去年の春先から夏にかけてやっていたのがその後金融危機でどうなったかというのをちょうど昨日九時から十時の間やっていまして、大変興味深く見たんですけれども。 私はちょっと気になったのは、たしかトルコの経団連の会長、女性の方だったと思うんですけれども、IMFからの出資等も含めて国際的な資金協力を受けたいということを言っておられて、その他の国のいろんな投資家の発言とかもテレビで見て感じたのは、新興国はIMFから資金を出してほしいと、あるいは何らかの資金協力を得て経済を立て直したいとお考えのようなんですけれども、要するに資金を何とか自国に引き入れて元どおりにしたいという感じに受け止められるんですね。何を申し上げたいかというと、新興国には、少しバブルになり過ぎたのでここはこれを機に不良債権を処理したいとか、要は不良債権処理、経済の規模の適正化という感覚は余りないように、視聴者としてそういう印象を受けたんですが。 そこで、大臣に今回金融サミットに臨まれるに当たってもう一つお願いしたいのは、アメリカも不良債権処理やってくださいよというのは随分この二か月ぐらい話題になってそういう方向に行きつつありますけれども、新興国も、国際金融支援を頼るのはいいけれども、しっかりそれぞれの国で不良債権処理をやるべきだということを、出資者としての、あるいは貸出しのファシリティーを、多額のファシリティーを用意する日本としてそういう御主張をされるというのはいかがでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 不良債権処理というと、何か不良債権を簿価で買うように印象があるんですけれども、不良債権処理という問題の本質というのは、実はバランスシートから外すというだけの話であって、不良債権自体はなくならないというふうに私は感じております。アメリカの金融機関なんかの不良債権処理を急げというのは、損を早く確定しろというだけの話であって、不良債権自体がなくなる話ではないというふうに私は思っております。 やっぱりIMFの融資というのは、元々IMFがスタートしたときの思想というのは、外貨準備がなくなって対外決済ができなくなる、これを一時的にしのぐためとしての国際通貨基金というのがあって、そのときIMFがそれぞれの国に要求したことは、緊縮財政と金融の引締めと、むしろ経済を縮める方向で物をやりなさいということで対外的な支払のポジションを緩和するということをやったわけですが、今、多分誤解して、IMFを誤解しておられる方が、何か対外援助をするという、援助をするという考え方とはIMFはちょっと違うんじゃないかと、私はそういうふうに思っております。
○大塚耕平君 全く同感なんです。だからこそ、今世界中が経済危機で、その点では認識が一致しているんですけれども、既に日本のように過去にバブルを経験していまだにその余韻を引きずっている先進国と、あるいはG8に入るようなその他の国、ほぼ同じような認識でいる国と、ここ十年ぐらいの間、我が国もこんなに成長するのかという驚きを感じて言わばだんだん気分がハイになっていた国と、この局面どう対処していこうかということが実は同じテーブルに着いていても若干認識が違うんだろうなということを昨日改めて思ったわけでありますので、是非、大臣がおっしゃるようにIMFというのは資金援助ではなくてあくまで返すべきものでもありますし、それから、単に去年のリーマンショック以前の姿に戻るということが容易ではないどころか、多分そういうことは難しいんだということをしっかり先進国の一員として御主張をしていただきたいというふうに思います。 それと、IMFに関しては、実は今日、与党の皆さんにも御提案申し上げて附帯決議を付けさせていただくわけでありますが、やっぱり今申し上げたような日本国内のいろいろな主張をしっかりIMFの中で反映していくためには、IMFの中に日本人のスタッフというのが、あるいは要職者というのがどのぐらいいるかというのが非常に大きなポイントだと思っております。 固有名詞を出して恐縮ですが、いい話なので出してもいいと思うんですが、例えばBISでも、今は金融庁に戻られた氷見野さんが、銀行局、銀行監督局の事務局長で、銀行監督委員会ですか、の事務局長でいらっしゃったころは大変影響力、日本の影響力が強かったというふうに私も感じておりまして、残念ながら国内に戻っていらっしゃって、こういう方はやっぱり長く国際機関にいていただいて日本の意見が通るようにしていただきたいなと思うんですが、IMFに関してもそういう形でしっかり人的貢献もしていただきたいと思っておりますので、財務省、金融庁あるいはその他の経済界含めて、そして今日は日本銀行の中曽理事にもお残りいただきましたが、そういう形で是非御尽力をいただきたいというふうに思っておりますので、財務省玉木局長と、せっかくですから中曽理事に一言ずつその点での御決意なり今後の配慮についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(玉木林太郎君) 現在、財務省からは、御指摘のIMFだけではなくて、世界銀行やアジア開発銀行等、数多くの国際機関に職員を派遣しております。その総数は、現時点では六十八名になっております。 そのために、私どもとしましては、入省をして四年目か六年目ぐらいに当たる職員を中心になるべく多くの機会に留学をさせるとともに、その後、極力多くの職員に国際機関の出向や在外公館などの勤務をさせております。国際機関の場合には、ある種向き不向きというのがありまして、国際機関向きの人材というのはそういうプロセスでおのずと抽出されてまいりますので、いかにも向いているな、先ほど氷見野さんのことが言及されましたが、そういう人材には二度、三度とそういうチャンスを与えていきたいと考えております。
○参考人(中曽宏君) 中央銀行界におきましても、今回の特にリーマン・ブラザーズの破綻の後は、各国の中央銀行、大変市場の情報ですとかあるいは流動性供給の在り方について密接に協議、意見交換をしてきたところでございます。 やはりそういうその場に経験を私自身してみますと、大事なことは、そういった国際会議の場あるいは国際金融交渉の場で主導的な役割を果たしていくためには、これ一朝一夕にはなかなかいかない、つまり若いときから相応の経験を重ねていくことがやはり大事だというふうに思っております。 そういう意味で、人材の育成というのは大変私どもにとっても大事な話だと思っておりまして、日本銀行におきましては、中央銀行の業務に必要な高度の専門性と国際化にも対応できるような視野を持った人材の育成に向けて様々な施策を実施してきてございます。職員の能力開発、今申し上げましたように、中央銀行業務を担う質の高い人的資産の形成を図る上で重要な施策というふうに考えておりますので、今後ともそうした施策の充実に私どもとしても努めてまいりたいというふうに思っております。
○大塚耕平君 ありがとうございます。 それでは、あと七分ほど時間があるんですが、先般の二十六日の当委員会で少し総理のいらっしゃるところで、今度の北朝鮮のミサイル問題、ミサイルではなくて人工衛星ロケット問題について取り上げさせていただいたんですが、当委員会の所管事項ではありませんが、時期が時期で、北朝鮮は四月四日から打上げを予定しているという中でなかなか国会で議論をさせていただく時間がありませんので、恐縮ですが、ここで少し意見等を述べさせていただきたいと思います。 まず、お手元にお配りした資料は、片面が先般お配りしたもの、もう片面は先週の金曜日に内閣官房が発表したものでありますが、外務省官房、防衛省、おいでいただいておりますが、もう事実関係だけ淡々とお答えください。 まず、先般もお配りしたこの黒塗りの資料ですが、内閣官房に聞きます。この機密性三というのは、機密度は高いものですか低いものですか。
○政府参考人(福島克臣君) 秘文書に当たるペーパーであるということでございます。
○大塚耕平君 私が聞き及んでいる限りでは、機密度三だから低いんじゃなくて、一が低くて、二がより高くて、三は高いものだと思っております。 この内容が日経新聞で報道されたという理解でいいですね。
○政府参考人(福島克臣君) お手元のペーパーの内容が新聞に報じられていると思っておりますが、このペーパーからかどうかということについては、確実ではありませんけれども、そのように考えられるところもございます。
○大塚耕平君 是非、聞かれたことだけ淡々とお答えください。そうするとすぐ済みますから。 先般も総理の下でお伺いしましたが、これはやっぱりこういうことがあった後にこれを不問に付すとか何となくうやむやにしちゃうというのは良くないことだと思います。一体これ、だれがこの資料を持ち得る立場にあったのか。内閣官房、防衛省、外務省それぞれ、該当者の職位まで聞くと長くなるので、何人ぐらいがこれを省内で持ち得る立場にあったのか、人数だけお答えください。
○政府参考人(福島克臣君) 現在、本件の事実関係については調査中でございまして、その詳細についてお答えするような状況にはございません。 したがいまして、何人ぐらいがこのペーパーを持っているかということについても現在調査中でございます。
○大塚耕平君 答え、同じなら同じでいいですよ、今のと同じなら。
○政府参考人(廣木重之君) 同じでございます。
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。 同じでございます。
○大塚耕平君 与謝野大臣、これは御担当ではないんですが、閣議の場等であるいは総理と個別に会われたときに、やっぱりちょっと綱紀粛正をしっかりしていただきたいなと思います。これは機密漏えいですからね、はっきり言うと。 大した話じゃないんじゃないかという気の緩みがあるのかもしれませんが、大した話じゃないじゃないかというのは、その裏面を見ると、金曜日に発表されたこの内閣官房の資料ですけれども、まくらのリードのところの数行の、下から二行目に「我が国領域内に落下するケースは、通常は起こらないと考えており、」と書いてあるんですね。つまり、起こらないと考えているのだったら、どうして今回ここまで大変だ大変だということを言っているのかというのは、これは私はいかがなものかというふうに思います。 もう余り時間もないので意見として申し上げますけれども、是非、もう日本の防衛力というのは、今の諸先輩たちの世代のように存在することに意義があるという時代は私は終わりつつあると思っているんです。実際にどう運用するか、あるいは本当に危機に際したときにどうそれを適切に運用するかというときに、何だか政治的イベントに使うという感覚では非常に良くない結果になるんじゃないかなと。例えばPAC3でも、あちこちに移動させて、何ですか、市谷の防衛省の敷地の中のこことここに置きましたとテレビカメラで堂々と流していますけれども、それから半径二十キロしか飛ばないPAC3をどことどことどこに配置しましたなんという報道をしちゃったら、もうほとんど何をしたいんだというのがさっぱり分からないわけであります。 そういうことをやっていると本当に、民主党の中にも、別に民主党だけじゃなくて各党、防衛というものに対しては大分理解も進み、現実的に考えるようになってきているその言わば健全な流れを、結局こういう、また政治的イベントに使われるのだったら防衛省に予算付けても駄目だなということにもなりがちでございますので、関係省庁の皆さんは、今回のこの資料の流出のてんまつ及びこういう問題について政治的イベントにしてはならないということについて、私は一議員として意見を申し述べておりますが、是非それぞれ持ち帰ってしっかり対処していただきたいなというふうに思います。 言いたいことはいろいろありますけれども、私どもは政権交代を起こしたい、ないしは日本でもなければならないという立場で議会活動、政治活動をさせていただいております。与党の皆さんは、いやいやそんな任せられないというお立場かもしれませんが、二〇〇四年に当時の岡田代表と一緒にホワイトハウスに行ったときに、そのときは参議院選挙で私たちが一議席勝った直後でございましたので、ハドレー前大統領補佐官が、首席補佐官がこういうことをおっしゃいました。もう五年も前ですから時効ですので申し上げてもいいと思いますが、日本でも政権交代が起きる可能性がアメリカもあるというふうに思い始めたと。そこで、お願いしたいと。アメリカでは共和党と民主党で外交防衛やマクロ経済政策についてはしっかりと意見交換をしているし、それぞれの政策ボードが協議もしていると、日本でもそういう環境を是非つくってほしいというふうに言われたわけであります。 是非、防衛とか外交とかマクロ経済というのは日本でもそうあるべきだというふうに私は思っておりますので、今回のこの北朝鮮の人工衛星ロケットに対する対処も、間違っても政治的イベントにすることのないようにお願いを申し上げます。そして、そのことを総理にしっかりお伝えいただきたいということを与謝野大臣にお願いをして、一言お言葉いただいて、終わりにさせていただきます。
○国務大臣(与謝野馨君) しかと伝えます。
○大塚耕平君 終わります。
○大門実紀史君 大門でございます。 IMF改革について質問いたしますけれども、IMF改革が叫ばれてしばらくたちますし、特にこの間、IMF改革、改革という言葉が出てくるわけですけれども、日本政府はこのIMF、今後どうあるべきかという点、どうお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(玉木林太郎君) IMFは国際金融システムの中核的な国際機関として機能してまいりましたが、現時点では改革すべきテーマとして、一つにはガバナンス、そしてもう一つ融資制度、この二点が重要であると思います。 IMFのガバナンス改革については、昨年十一月のサミットでの合意を踏まえまして、先般ロンドンで開催されたG20、これは財務大臣・中銀総裁会議ですが、ここで、新興国、途上国は、最貧国を含め、より大きな発言権と代表を有するべきであり、次回のIMFクオータの見直しは二〇一一年一月までに、これは前倒しでという意味ですが、二〇一一年一月までに結論を得なければならない旨合意されております。 また、今回お願いしております増資と併せまして協定改正も行われることになっておりますが、そこでは、小国の発言権を確保するために、現在一国当たり持っております基本票、基礎票を二百五十票から七百五十票に増加させ、今後、この総投票権数に占める基本票の割合、これは約五・五%ですが、これを維持するための協定改正が行われるということになっております。 それから、コンディショナリティー、融資については、その迅速性、規模、融資条件等についての改革が行われております。IMFが対処する国際金融危機の性格が変化していく中で、IMFが効果的な加盟国支援を行えるよう、融資制度についても常に見直しをしてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 そういう技術的な中身じゃなくて、今途上国とか新興国からIMF批判あるいは改革しろというのが出ているのはなぜなのかと。どういうふうに認識されていますか。
○政府参考人(玉木林太郎君) 近年急激な成長を遂げた新興国経済ですが、こうした新興国の成長が特にIMFという経済の担当機関として正確にガバナンス構造、具体的には発言権に反映されていないということが最大の問題点だと考えております。
○大門実紀史君 それは全然違いますね。この間、新興国が言っていることはそういうことじゃございません。玉木さんに私が言うのも変なんですけれども、大体、IMFの仕事というのは、国際収支が悪くなった国に緊急融資をするというのが一つですね。もう一つは、先ほども出ていましたけれども、加盟国の通貨、為替政策の監視、サーベイランスですね、この二つが主な仕事なんですけれども、その二つをやって世界的に良くしていこうという話なんですが、この二つとも何をやってきたのかというのがこの間問われているわけです。 一つは、先ほど水戸さんからありましたとおり、あの東アジア通貨危機あるいは南米の経済危機のときに構造調整政策を押し付けて緊急融資をやると。つまりこの背景には、もう私が言うまでもありませんが、当時のアメリカのウォール街といいますか、金融資本の、金融自由化の流れを世界につくるというような、そういう政策が入り込んじゃったわけですよね。これは痛烈に批判されていると。しかし、それだけじゃありませんで、この間の問題なんですよ。今回の金融危機、百年に一遍と言われる金融危機にIMFは一体何をやってきたのかと、これは今一番出ているIMF批判といいますか、だからこそ改革を急げという声なわけでございます。 つまり、今回の金融危機は、アメリカの金融通貨政策が推し広げられて、それが破綻を起こしたと。それに対して、さっき言ったIMFが本来のちゃんとした国際機関ならばちゃんと監視をしていくべきだったと、何もやっていなかったからこうなったんじゃないかという意味の批判でございます。例えばブラジルの財務大臣は、IMFというのは途上国ばかりに口出しをして、しかもろくなことをやらなかったと、先進国の、アメリカのマーケットこそちゃんと監視すべきだったんではないかなという厳しい批判をされているわけですね。 ですから、さっき申し上げましたIMFの主な仕事、緊急融資においても、サーベイランスにおいてもきちんとした役割を果たしてこなかったんじゃないかと、だからなぜそうなったのかと、だから改革しろということが今強まっているんで、そういうふうな認識をきちっと日本政府としても持たないととんちんかんな話になるんではないかなというふうに思います。その辺、与謝野さん、どう認識されていますか。
○国務大臣(与謝野馨君) それは、今回の危機の発生の原因は何かという問題と同じく問題を提起されているんですが、やはりアメリカ経済、言わば過剰消費というもの、これは一見、世界を潤すことができたんですけれども、一瞬の夢でしかなかったんだろうと思います。これは長い間、アメリカの双子の赤字、財政赤字とそれから貿易上の膨大な赤字、この双子の赤字はいつかはデイ・オブ・レコニングが来ると、これはいつかは神様が何らかの審判を下すということは言われていたんですけれども、そういう日がなかなか来なかった。しかし、世界経済全体としては、均衡点は崩れたというのが今回の世界経済の危機だろうと私は思っております。
○大門実紀史君 おっしゃったような危機を、何といいますか、危機が進行するのをIMFはきちっとチェックしてこなかったという批判が今出ているということでございます。 要するに、IMFというのは世界の為替通貨安定というのが重要な仕事でございますけれども、つまり今財政経常収支の赤字を垂れ流しながら、アメリカが世界中にお金を回して、環流させて利ざやを稼いで自国の消費を賄っていくというゆがんだのがずっと来たわけですよね。これはやっぱりドルが基軸通貨であるということが基本にあるわけですね。自分のところでドルを刷るからできる話でございます。そのドルというか通貨のきちっと政策を監視すべきIMFが何やってきたのかという意味で、つまりアメリカのマクロ政策全体を容認したIMFが問われているという点で、私が言っているんじゃないですよ、そういう人たちが新興国、ヨーロッパからも声が出ているということを御紹介しているわけでございます。 ただ、そうはいっても、今のIMFがそういうアメリカがやりたいこと、アメリカの利害に抵触すること、あるいはアメリカを諭すなんということができるわけがないと私は思います。それは事実上、このIMFでアメリカが拒否権を保持しているからですね。玉木さん、その拒否権、事実上の拒否権の仕組みについて今回どうなったかも含めてちょっと説明してくれますか。
○政府参考人(玉木林太郎君) アメリカが事実上の拒否権を持っているといいますのは、今回の増資前そして増資後もアメリカの投票権シェアが約一六・七三%ある、そして、総務会あるいは理事会で決定します際に幾つかの項目については特別多数決として八五%が要求されているということからきております。例えば、今回の増資のようなクオータの変更であるとかSDRの配分、協定改正というようなことは八五%の賛成が必要となっております。今回、その八五%の協定上の地位に変更はございません。
○大門実紀史君 そういうことなんですね。今回も、新興国と低所得国の発言権はちょっと上がりましたけれども、結局アメリカのこの事実上の拒否権は変わらないと。 実は、新興国やヨーロッパの幾つかの国の間では、このアメリカの拒否権をどう包囲するかと、これをやらない限り、またアメリカ主導の何かやらかすんじゃないかという危機感があるわけですね。ヨーロッパ、例えばフランスなんかの、フランスのサルコジさんが言っているのは、このIMFに金融機関に対する強力な監督規制機関を持たせるとか金融市場の規制をさせるとかいうことを考えておるわけですけれども、どうしてもこのアメリカの拒否権があると、アメリカはまだまだ、まだその規制それほどやるなという立場ですからぶつかるんじゃないかということを心配されていますし、イギリスのシンクタンクがこの前出しましたけれども、もうIMFそのものをスリム化して世界経済委員会に改組したらどうかとか、つまりイギリスやフランスでさえ、今のIMFの在り方だと、今のままの形だと結局どこかでまたアメリカの思うような方向にIMFが利用されるんじゃないかという危惧を持っているわけですね。 さらに、途上国、新興国で、特に中国は、三月十五日に新華社が社説を出しましたけれども、IMFにおける新興国、途上国の発言権は高めるべきだということとIMF専務理事の選出の方法も変えるべきだというような提案もしていますし、もっとすごい提案として出てきているのが、例のSDRの活用範囲を広げるというのを中国人民銀行の周総裁が提案をされております。 つまり、何をみんな心配しているかといいますと、このドルが基軸通貨になっていてドルがこれからどうなるか分からない、危ないという中で、さらにIMFが今のままだと、今のままだと、まさにドルが下落する、崩壊していくというところに次の世界経済の危機が来るのではないかと。そのために、IMFそのものを改革しなければいけないということとドル一極体制を変えなきゃいけないという提案をしているわけですね。つまり、このIMF問題というのはガバナンスとか発言権とかそういうことだけじゃなくて、このドル一極体制をどうするかと、そしてIMFそのものがどう変わっていくかということは表裏一体で議論されている問題でございます。 こういう例えば中国の対応なんかについてどういうふうにとらえておられますか。
○政府参考人(玉木林太郎君) 先ほど申し上げましたガバナンスの問題は、単に投票権とおっしゃいますが、やはり機関が自分たちの使命そして果たすべき機能を議論していく上での基本となるものでございますから、アジア危機以降、我が国は今回の増資に向けてやはり途上国、新興国の発言権を増やすということが問題の根本的な解決への一つの道だというふうに考えて努力してまいりました。 その中で、中国も当然のことながら経済規模が拡大してきておりますので、発言権を上昇させ、そしてIMFの中で、IMFの在り方についてそれぞれの立場から発言していただくのが、そして各国と議論していくのが、それはIMFの在り方を議論する上で極めて健全な道だと考えております。
○大門実紀史君 じゃ最後に、与謝野大臣にお聞きいたします。 今申し上げてきたとおり、IMFの問題というのは、単に一つ、一つのというか大きな機関でありますけれども、国際機関一つの問題じゃなくて世界経済の在り方を問い直すという形で各国はとらえて、いろんな提言をしているところでございます。その点、ヨーロッパ、中国は大変積極的な提案をしているわけですね。 日本はどうもいつも、今までもそうですが、アメリカの追随と言われてきておりますし、アメリカの顔色を見ながら、今ちょっと新興国の応援をやろうというのがございますけれども、アメリカとやっぱりこれは、例えばオバマ大統領、今何を言っているかというと、内政政策ではなかなかだなと思いますが、この世界金融政策、対外政策、対外経済政策でいくと強いドルということをおっしゃっていますね、オバマさんは。そうすると、さっき言ったヨーロッパの動き、中国の動きと違って、依然ドル中心の、ドル中心のこのシステム、スキームを堅持していくという形にオバマさんはなると思うんですけれども、その点では、日本が本当にどういうスタンスで動くかが問われるというように思うんですよね。 何も中国の言うとおりとかヨーロッパの言うままにする必要はないんですけれども、幾ら何でもアメリカの言うとおりにしてきた今までのIMFにおける日本のスタンスというのは是非変えるときに来ていると、明確なポリシーを持って臨むべきだと思います。ただ、そんなポリシーはお聞きすると何もないようでございますけれども、せいぜい新興国のちょっと応援ぐらいですけれども、そういう大きな変化のときだということを認識して対処していってもらいたいと思いますが、与謝野さん、いかがお考えですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 多分、直観的には基軸通貨というのは一つの方がすべてが効率よく動いていくんだろうと思います。ただ、基軸通貨のドルというのはやっぱり大事だとしたら、それを出している米国の責任ももちろん言うまでもなく重要なことだと思っております。 それから、世界経済全体を運営していく上では、IMFを始め数々の国際機関はこれからも重要性を増していくと思いますが、やはりそういう中でアメリカ、日本、ヨーロッパの諸国など、経済力の大きいところはそれなりの負担と責任を持ってやっていく。それと同時に、新興国経済とか発展途上国とか、そういういろいろスコープの広い物の考え方をやっぱりIMFはしていかなければならない時期がもう既に到来しているというふうに思っております。
○大門実紀史君 終わります。
○委員長(円より子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大門実紀史君 本改正案に反対の討論を行います。 現下の金融危機、世界的な景気の悪化を招いた主な原因は、アメリカ主導の野方図な金融の自由化とドルを世界に還流させることで自国の経済を維持するというアメリカの通貨政策にありました。その一翼を担ったのがIMFであります。IMFは、東アジア通貨危機や南米の経済危機に対する対応でも、アメリカの金融業界や当局が求める構造調整政策を各国に押し付け猛烈な批判を浴びましたが、今回の金融危機においても、アメリカの金融通貨政策を容認してきたことに対して、途上国、新興国を始め世界の国々や有識者から強い批判を浴びています。 今こそ、アメリカの利益を優先するのではなく、世界の国々の為替の安定と経済発展に真に貢献するIMFに改革することは、焦眉の課題となっています。そのためには、アメリカの拒否権にメスを入れること、途上国、新興国の投票権の大幅な拡大とガバナンス面での民主的改革がどうしても必要です。 我が党は、IMFの民主的改革に対する日本政府の主体的で明確な提案と増資は表裏一体のものとして進めるべきであると考えます。今回、低所得国、新興国などの投票権シェアが一部改善されるものの、依然アメリカの拒否権は強く存在し、またそのことに対する日本政府の問題意識が十分でない下で、増資に賛成することはできません。 以上。
○委員長(円より子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、尾立源幸君から発言を求められておりますので、これを許します。尾立源幸君。
○尾立源幸君 私は、ただいま可決されました国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案に対して、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党を代表して、各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 金融・世界経済危機の深刻化に伴い、危機に直面する国に対する国際通貨基金による資金支援の役割が飛躍的に高まっていることから、その資金基盤の充実強化が喫緊の課題となっている。このような状況にかんがみ、今後の増資交渉に当たっては、増資規模等について十分検討するとともに、加盟国の世界経済における相対的地位が、より反映されたものとなるよう努めること。 一 我が国が行う国際通貨基金への出資及び融資については、厳しい財政状況の下、国民の税金が使用されることにかんがみ、将来の基金の在り方も展望しながら国益に資するか否か等について不断に検証・評価を行い、国際通貨基金が加盟国に対して行う融資等が適切なものとなるよう、適宜、意見を述べ、我が国の意見が十分反映されるよう努めること。 また、円の国際通貨としての利用の拡大による国際通貨体制のより一層の安定、国際貿易・投資の促進等、円の国際化を進めるような運用となるよう配意すること。 一 国際金融システムの安定化に向けこれまで以上に国際通貨基金の役割が期待される中、今後も国際通貨基金の改革が継続され着実に実行されるよう我が国としても国際通貨基金と連携しながら、主要出資国にふさわしい指導力を発揮するために注力すること。 一 政府・日本銀行は、経済界・学界等とも協力し、国際通貨基金においてより多くの人材が活躍できるように努め、出資第二位に見合う枢要なポストを確保するとともに、将来の我が国の国際金融交渉を担い得る人脈とスキルを有した人材の育成に努めること。 一 我が国が国際通貨基金に多額の出資等を行っていることにかんがみ、国際通貨基金の活動及び国際通貨基金における日本の貢献等について、十分に国会に報告するように努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(円より子君) ただいま尾立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、尾立君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、与謝野財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。与謝野財務大臣。
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
○委員長(円より子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(円より子君) 租税特別措置の整理及び合理化を推進するための適用実態調査及び正当性の検証等に関する法律案を議題といたします。 発議者直嶋正行君から趣旨説明を聴取いたします。直嶋正行君。
○委員以外の議員(直嶋正行君) 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本の発議者を代表いたしまして、ただいま議題となりました租税特別措置の整理及び合理化を推進するための適用実態調査及び正当性の検証等に関する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 そもそも租税特別措置とは、基本的に特定の対象者の負担を軽減することで、特定の政策目的の実現に向けて経済社会を誘導するものです。また、税金として納付されるはずの資金が納付されなくなるという点で、財政資金を使用していることと同様であります。つまり、租税特別措置は、実質的には補助金と同様のものであると言えます。よって、租税特別措置の新設、継続に当たっては、対象者が明確であること、効果や必要性が明白であることなど、透明性の確保を通じて国民の納得が得られることが大前提であります。 このため、民主党は、その実態を明らかにすべく、一昨年から、租税特別措置の延長、新設を要求している関係各省庁から具体的な資料の提出を求め、ヒアリングを行ってきたところであります。その結果、関係各省庁は、租税特別措置の減税額試算を適正に行っていない、利用実績を把握していない、政策評価を適正に行っていない、補助金等の予算措置との関係が整理できていないなどの問題点が明白となりました。しかも、だれがどの程度利用しているのか、どの企業がどのような恩典を受けているのか、所管する財務省ですら全く分からない現状にあります。にもかかわらず、租税特別措置の中には、長期にわたって存続しているものが数多くあり、また、適用実績や金額が極端に少ないにもかかわらず、延長要望が出ているものが多数見受けられます。 この結果を受け、民主党は、租税特別措置について、その適用実態を明らかにする仕組みを整備し、各措置について、既に役割が終わったものか、引き続き継続すべきものかなどを国会で具体的に検証し、その整理合理化を推進し、もって納税者が納得できる公平で透明性の高い税制を確立するため、本法律案を提出した次第であります。 以下、法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、租税特別措置に関し、基本理念、国の責務等、適用実態調査及び正当性の検証等について定め、整理合理化を推進し、もって公平、透明、納得の税制の確立に寄与することを目的としております。なお、正当性の検証とは、租税特別措置の適用実態を基礎として、租税特別措置について、相当性、有効性、公平性といった正当性に関する事項を確認することをいうものとしております。 第二に、租税特別措置は、絶えず見直しが行われるものとし、かつ、その見直しは、その適用実態が明らかにされ、正当性の検証が実施されることにより行われるものとしております。また、租税特別措置の新設、変更についても、できる限り合理的な推計が行われ、正当性について十分に検討された上で行われるものとしております。 第三に、国は、租税特別措置の整理合理化を推進する責務を有するとともに、納税者は、適用実態調査に協力しなければならないものとしております。 第四に、財務大臣は、租税特別措置ごとに、納税者に増減額明細書の添付を求める等の方法により、適用実態調査を行い、毎会計年度終了後七月以内に、正当性に関する事項について財務大臣の意見を付けて、報告書を国会に提出しなければならないものとしております。 第五に、財務大臣は、適用実態調査の結果を踏まえ、租税特別措置ごとに、行政機関の長から正当性に関する事項についての意見を聴き、租税特別措置の整理合理化について検討を行い、必要な措置を講ずるものとしております。 第六に、会計検査院は、毎年、租税特別措置の実施状況に関する検査を行い、その検査方針、検査結果、所見等を国会に提出される検査報告書に掲記するものとしております。 第七に、行政機関は、租税特別措置に係る政策について事後評価を継続的に行い、その際には、租税特別措置の正当性の検証が行われなければならないものとしております。この正当性の検証の結果は、国会に提出される報告書に記載しなければならないものとしております。 以上が本法律案の提案理由及びその概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(円より子君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十六分散会