災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2009/04/01
会議録
○委員長(鈴木陽悦君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、松浦大悟君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鈴木陽悦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官福島克臣君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木陽悦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(鈴木陽悦君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉川沙織君 民主党の吉川沙織でございます。 昨年もこの時期に質問をさせていただきました。昨年は、二つの観点から質問をさせていただいております。一つは、今実際に運用されております全国瞬時警報システム、Jアラートと緊急地震速報を取り巻く現状と課題について、そして二つは、首都直下地震から想定をされる様々な状況について質問をさせていただきました。今回は、昨年取り上げたものの中から、幾つかの点において進捗状況を中心に見解をお伺いしてまいりたいと思っております。 そこで、まず最初に、緊急地震速報についてお伺いいたします。 緊急地震速報は一昨年の十月一日に運用が始まっておりますが、誤報そして流すべき速報が流れなかったなど、一般向け速報を出した九件のうち実に四件で問題が発生しており、予測精度の向上へ向けて様々な課題と改善点があるのが現状であります。 今年の二月から、地震や防災の専門家、企業の担当者が委員として参加する緊急地震速報評価・改善検討委員会が開かれておりますが、この中のスケジュールを拝見いたしますと、今日から新しい年度ですが、今年度中に結論を導き具体的な改善に取り組む方針とされております。しかしながら、地震はいつ発生するか分からず、課題や改善点についてすぐに取り組めるべきものに関してはこのスケジュールにとらわれず早急に改善していくべきだと考えますが、気象庁の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(櫻井邦雄君) お答えいたします。 これまでの検討会、既に開かれたものでございますが、この中で幾つかの点が既に指摘をいただいております。緊急地震速報の周知啓発を一層推進すること、それから様々な場面を想定した対応行動の検討及びそれを周知すること、そして震度等の予測精度の向上といったことについて、委員の方々から既に改善すべきとの御指摘をいただいておるところでございます。 これらの御指摘の中で、既に緊急地震速報のリーフレットの改善を行いました。それから、技術的な面ではございますが、震度のより適切な予測を行うための取組の一環といたしまして、地震の規模、これはマグニチュードと呼んでおりますが、その推定式の改善を速やかに行いたいというところでございます。 今年度もこの検討会を数回行うことを予定してございまして、ほかの事項につきましても引き続き検討してまいりたいと思っておるところでございます。
○吉川沙織君 今、リーフレットの改善は既にお取り組みいただいたとの御答弁がございました。改善できる内容に関しては、今おっしゃっていただいたものにとらわれず、ほかにも一刻も早く取り組んでいただきたいと思っております。 と同時に、緊急地震速報の内容に関して正しい理解が一層促進されますよう、取組を進めていただきたいと思っています。 先月、気象庁が発表されました平成二十年度地震及び火山に関する防災情報の満足度調査によると、緊急地震速報に関する認知度は、運用開始前と比べると一気に上がって九六・六%となっていますが、理解度はやはり低く、七六・七%となっております。緊急地震速報の意味を知ってて対応を講じた場合とそうでない場合の生存率に差が生じるという実験結果もございますので、是非周知に取り組んでいただきたいと思っております。 それでは、また違う側面からお伺いをさせていただきます。 今日から、緊急地震速報を活用し、不特定多数の人が利用する対象となる施設が緊急地震速報の受信装置を整備した場合に、所得税、法人税、固定資産税を軽減される措置が始まることになります。ただ、この場合、大規模地震対策特別措置法などで定められたエリアに限定されてしまいます。全国のいつどこで地震が発生するか分からない以上、エリアを限定すべきではないと考えますが、内閣府の見解、限定すべきか、そうでないかというところだけで結構でございますので、お願いいたします。
○政府参考人(大森雅夫君) 御指摘の税制措置の対象地域でございますけれども、東海地震に係る地震防災対策強化地域等、三地域となっております。これにつきましては、大規模地震が発生する蓋然性が高く、発生した場合に甚大な被害が予想されるものとして大規模地震対策特別措置法等の規定に基づき指定された区域を対象としているものでございます。 ただ、先生今御指摘のように、地震は全国どこででも起こり得るものでございます。他の地域でも地震防災対策を推進していく必要があることは言うまでもございません。本対象地域については、二十一年度から緊急地震速報受信装置を対象資産に加えるなどの見直しを行ったばかりでございます。ということで、当面は新たな税制の効果を検証することが重要であると思っております。 今先生のおっしゃられた趣旨を踏まえながら、本特例措置の更なる見直しを含め、関係省庁とも相談しながら必要な検討を行ってまいりたいと思っております。
○吉川沙織君 検討を行うということですが、この対象に、発生確率が今後三十年以内に七〇%とされております首都直下地震の想定範囲もエリアとなっていませんので、少しずつでもいいから検討を早く進めていただければと思っております。 そしてまた、この緊急地震速報はいろんなツールで流されることになりますが、テレビでも流されることになります。これに関しては昨年のこの質疑でもお伺いをさせていただきましたが、二〇一一年の七月二十四日でアナログ放送はアナログ波の停波によって地上デジタル放送へと移行されることになっています。しかしながら、この地デジでは情報の圧縮と複合に時間が掛かってしまい、アナログ放送に比べ一、二秒程度の遅れが生じることになります。この一、二秒が生死を分ける場合があることを考えますと、一刻も早い改善が望まれます。 昨年の御答弁では、情報処理の時間を低減するための高速処理アルゴリズムの研究開発に取り組んでいるとのことでしたが、その後の研究開発の状況について端的にお教えいただければと思います。
○政府参考人(久保田誠之君) 委員御指摘の地上デジタル放送でございますけれども、この遅延につきまして、今お話ございましたように一、二秒どうしてもございます。 先ほど御質問ございましたように、昨年答弁申し上げました研究開発の状況でございますけれども、映像の情報、この圧縮処理をどうやって速めるかということで研究開発を行ったわけでございますが、遅延を四割程度圧縮することができるという成果が得られました。具体的にこの機材の実用化にも今めどが付いたところでございまして、今後、放送事業者に対しまして、放送機材、この更新でありますとか、それからソフトウエアのバージョンアップ、そういう機会をとらえましてこの研究開発成果を活用していただくように働きかけを行っていきたい、このように考えております。
○吉川沙織君 昨年より明らかな進歩が、進捗があるということは評価するに値すると思います。ならば、実用化に向けて見通しがあるのかないのか、あれば時期についてだけお教えいただければと思います。なければ結構でございます。
○政府参考人(久保田誠之君) 今申し上げましたように、実用化のめど、それから製品化のめども付いております。 ただ、既に送信側、具体的に言いますとマスター設備という送信側の設備なんですが、既に従来のものがもう入っておりますので、これを順次更新をする、あるいはバージョンアップをする、そういうときをとらえて換えていくということでございますので、これはお願いをするということになりますが、やはりこの重要性にかんがみまして、早めに交換をしていただくようお願いしてまいりたいと思っております。
○吉川沙織君 今の御答弁の中で、お願いをしてまいるということでしたので、是非強く指導をしていただければと思っております。 では、続きまして、この緊急地震速報などの情報に関して、消防庁は一昨年の二月から運用されている全国瞬時警報システム、Jアラートで市町村の防災行政無線から流すとされています。現在、この全国瞬時警報システム、Jアラートを活用して緊急情報等を流すことができる市区町村数について消防庁にお伺いいたします。
○政府参考人(幸田雅治君) お答えいたします。 Jアラートにつきましては、平成二十一年三月三十日現在で市区町村で二百二十三団体がシステムを導入しております。そのうち百三十八団体において、同報無線等を自動起動いたしまして住民に直接音声で情報を伝達することが可能となっております。 昨年四月の時点でシステム導入団体が五十七団体であったのと比較をいたしますと増加しておりますけれども、今後一層積極的に地方公共団体に対して導入を働きかけていきたいと考えております。
○吉川沙織君 全国瞬時警報システム、Jアラートについては、これまで私、この当委員会と総務委員会においてそれぞれ質問をさせていただいたことがございます。その際の消防庁長官の答弁においても、そして消防庁さんの方針においても、平成二十年度中、つまり昨日までに四百の地方公共団体で整備を終えることとされていました。都道府県を合わせても全く届かない、この現状について御認識をお伺いいたします。
○政府参考人(幸田雅治君) 今委員御指摘ございましたように、先ほども申し上げましたが、現在二百二十三団体ということで全国の一一・七%ということでございますので、導入は非常にまだ低いという認識をいたしておりまして、一層積極的な働きかけをしなければならないというふうに考えております。
○吉川沙織君 積極的な働きかけも結構なんですが、それが実際に整備をされないと何かがあったときに対応ができないということになりますので、是非強く指導をしていただきたい。 更に言えば、再来年度末までにこれを六百五十市区町村で整備予定とされていますが、このような、今のような状況で整備ができるのか、疑問を抱かざるを得ません。また、達成できたとしても、それでもまだ全体の三五%程度にすぎないというような状況があります。 また、この全国瞬時警報システム、Jアラートに関しては、その名前が示すとおり、対処に時間的余裕のない事態に関する緊急情報を人工衛星を用いて送信し、市区町村の防災行政無線を自動起動することにより住民に緊急情報を瞬時に伝達するものであります。先ほどの御答弁の中で、Jアラートの運用状況について三月三十日現在で二百二十三の市区町村で受信ができるとのことでしたが、一、二秒を争う緊急事態であるがゆえに、防災行政無線を自動起動できなければ、瞬時にこれは情報を住民の皆さんに伝達することは困難になります。 防災行政無線を自動起動して地域の住民の皆様に瞬時に伝達することができる市区町村になると一気に、二百二十三とおっしゃいましたが、この瞬時に情報を伝達するシステムを備えているところになると百三十八と数が下がります。そのことを考えれば、全国瞬時警報システム、Jアラートが意味を成すためには市町村の防災行政無線の整備が必要不可欠になると言えます。 そこで、市町村の防災行政無線の整備状況についてお伺いいたします。
○政府参考人(幸田雅治君) 市町村の防災行政無線につきましては、住民の方に情報を一斉に伝達するということが可能になるということでございまして、大変災害時等における防災情報の伝達に有効なものだと考えております。平成二十年末現在の整備率といたしまして、市町村ベースで全国で七五・五%という整備状況になっております。
○吉川沙織君 今御答弁の中で、平成二十年三月で七五・五%といただきました。一年前の平成十九年三月末は七五・二%です。〇・三%しか一年間掛けて整備率が上がっていませんが、このことについて総務省としてどのように対処するおつもりか、お伺いいたします。
○政府参考人(幸田雅治君) 防災行政無線の整備の促進のために防災基盤整備事業という形で財政支援措置を講じておりまして、こういった制度を活用して整備を促進していただきたいと考えております。 また、防災行政無線に代わる少し額の安くできるMCAのそういった方法によりまして住民に伝達するという方法につきましても、防災基盤整備事業によって支援措置を講じるということで、十九年の夏にそういった方針も示して整備の促進を図ることといたしているところでございます。
○吉川沙織君 今、防災行政無線に代わる額の安いMCA、そしてまたケーブルテレビ等の伝達ということも多分想定されておられるんでしょうが、これは、ケーブルテレビを引いていない人、それから電源が切れた場合にどうやって住民の皆さんに情報を伝達するのかといったところで問題があると思います。 更に言えば、今防災基盤整備事業の活用について御答弁いただきましたが、これは私の昨年の質疑の際も防災基盤整備事業の活用について触れられましたし、これまでの国会での審議でも何度も何度も、この整備が全然進まないことについて衆議院でも参議院でも各議員から質問があった際に、この防災基盤整備事業の活用で何とか整備をしていきますという答弁が数多く見られます。それにもかかわらず、整備が昨年と比べて一年掛けて〇・三%しか上がっていない。 このことについて何か御感想があれば、大臣、お願いできますでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 直接所管をするという立場にはございませんけれども、この防災無線ができてかなりの時間がたっております。先生がおっしゃられるように、促進方を進めている中で、そろそろまた更新時期に来ているというところもあるのではないかなというふうに思いますので、そういうところも含めて若干、防災無線に関しましては少し検討をする、私個人の感覚ですけれども、検討する余地があるのではないかなというふうに私自身は思っております。
○吉川沙織君 今大臣からも、御感想としてですが、検討をする余地があるのではないかという御答弁をいただきました。 でも、この市町村の防災行政無線、今Jアラートを通じて市町村の防災行政無線起動するのは同報系と言われる市町村の防災行政無線であり、今アナログですけれども、これもデジタル、期限は定められていませんが、市町村の防災行政無線に関してもいずれはデジタルに移行していくということが、地デジ同様、国の方針で決められております。このことに関しても、自治体財政が厳しいから市町村の防災行政無線も整備が進まないということが言われています、それなのになおデジタルに移行するとなると更にお金が掛かる。そうなってくると、果たして、アナログも整備できていないところが二五%残されている、このような状況の中で残された課題は多いのではないかと思っております。 そこで、続いてお伺いをいたします。 この全国瞬時警報システム、Jアラートは、緊急地震速報を伝達するという目的のみならず、様々な緊急情報に対して地域住民の皆様に情報を伝達する目的を持っています。昨日の衆参の本会議で北朝鮮が長距離弾道ミサイルと見られる人工衛星発射を自制するよう求める決議が採択されたところでありますが、これに関連してお伺いをいたします。 三月二十八日の朝日新聞の報道によりますと、今回の件ではJアラートの使用を想定した有事の際の国民保護に当たらないとして使わないと報じられています。これは、三月二十七日の安全保障会議、「北朝鮮飛翔体発射事案に関する対応」に基づくものであると考えますが、Jアラートを使わないとは書かれていないと思いますが、これについて御見解を内閣官房にお伺いいたします。
○政府参考人(櫻井修一君) お答えいたします。 Jアラートにつきましては、これは、弾道ミサイルが発射された後に我が国の領土又は領海に落下するという情報が得られまして、住民を直ちに避難させる必要があると認められまして、更に加えて、落下前に住民にお知らせすることが可能な状況下である場合に使用するものでございます。 したがいまして、今回の飛翔体事案に関しましては、諸般の状況にかんがみますと、Jアラートは情報伝達手段としての使用が適当であるケースには当たらないものと考えておりまして、エムネットという別の速報手段を使って市町村、マスコミに対しまして情報を発信すると、そういう利用を考えているところでございます。
○吉川沙織君 今の御答弁を伺って、消防庁としてはどのような見解をお持ちですか。感想で結構でございます。
○政府参考人(幸田雅治君) 今内閣官房の櫻井審議官がお答えをいたしましたけれども、Jアラートの使用をするかどうかという判断につきましては、内閣官房の方で全体的な状況を踏まえて判断するというふうにされているところでございますので、消防庁としてそのことについて、直接それについてお答えするという立場にはございませんので、御了解いただきたいと思います。
○吉川沙織君 答える立場にないとのことでしたが、この全国瞬時警報システム、Jアラートに関しては、全国瞬時警報システム業務規程というものがございます。この中の第二章第三条十三号に、十八種類の場合の目的でこれを使うということが定められておりますが、この十三号に弾道ミサイル情報というものがございますが、これには消防庁さん、当たらないんでしょうか。
○政府参考人(幸田雅治君) 弾道ミサイルが日本をねらって飛んでくるといったことを想定して、それは項目を列挙しているものでございますので、実際に現実にボタンを押してJアラートを作動させるかどうかということと直接その事案がどうかということとつながるわけではございませんけれども、そういう意味では、今回の飛翔体事案ということではなくて、弾道ミサイルが日本に向けて飛ぶという、そういういわゆる国民保護事案を想定してその項目は書いているということでございます。
○吉川沙織君 三月二十七日の日に、今日ここにいらっしゃる委員各位に多分防衛省から配付物があったと思います。この中に、弾道ミサイル等に関する破壊措置に関する命令というものが防衛大臣から自衛隊法に基づいて発出されたという、こういう文書がございます。これとの整合性というのは取れるんでしょうか。
○政府参考人(櫻井修一君) そこにあります自衛隊法第八十二条の二第三項の規定に基づいておりますのは、弾道ミサイル等というふうに言っておりますけれども、この等の中には宇宙からの落下物等も含まれた概念でございまして、そもそもJアラート自体は我が国に対して弾道ミサイルでねらってくるというときにいち早く警報を流すという趣旨で整備しておりまして、今回のケースの場合はそれには当たらないというふうに思っておるわけですし、また今回はエムネットという別の手段を通じて速報をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○吉川沙織君 北朝鮮から、宇宙ロケットなのか、衛星なのか、それとも弾道ミサイル等なのか分かりませんが、これが発射されて日本に到達するまでの時間は約十分とされています。今御答弁の中でもJアラートの使用に値しないとの見解で、その代わりとして官邸が使用予定であるエムネットを使われるという御答弁だったかと思います。 でも、このエムネットですが、Jアラートより性能は格段に劣ります。と同時に、市町村に伝達されるまで十分程度掛かるということになります。その後、更に十分掛かってそこから地域住民への伝達ということになりますが、それでも市町村防災行政無線等が整備されていなければその情報すら届かないということになります。Jアラートと自動起動のための市町村防災行政無線があれば平均して二十秒で伝達できることを考えれば、整備されている市町村だけでもエムネットと併用するなりなんなりで選択肢があるならば、最も早い情報伝達手段を使うべきではないかと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(櫻井修一君) お答えいたします。 今回の飛翔体につきましては、最初から弾道ミサイルと分かっていれば、どういう飛翔をしていつごろ届くかというのがかなり早い段階で分かると思われるんですが、今回の場合は、基本的には衛星打ち上げと言われておりますとおり、我が国をねらってきている場合じゃありませんので、我が国に万々が一飛来する場合には、どの辺に落ちるというようなことが確定的には判断付かない場合があるし、それが情報として入ってこない場合もありますので、そういった観点から、ただいままで申し上げた方法を取るということでやることにしています。
○吉川沙織君 今回の場合、万に一つであろうとも、それが何であろうが、落下物の可能性が捨て切れないからPAC3を配備されているものと理解をしております。それであるならば、落下物の種類が何であろうと、極めて短時間での瞬時情報伝達と住民避難が必要となる使用に値するケースであると言えるのではないかと思います。 改めてお伺いいたします。エムネットはもちろん使われるんでしょうが、エムネットとJアラートの併用等、でき得る限りの情報伝達手段を講じることが政府としての役目だと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(櫻井修一君) 重ねてのお答えになりますけれども、今回の事象につきましては諸般の状況を見ながら判断しておるわけでございまして、それは、今回の場合はエムネットの方が適切な情報提供ができるものというふうに考えているところであります。
○吉川沙織君 なぜエムネットの方が適切な利用手段なのか。結局は、全国瞬時警報システム、Jアラートですね、これに関しても、そしてそれを流すための市町村防災行政無線も整備率が低くて使い物にならないから、だから住民に不安をあおりたくないからもう使わないことにしたんではないかと私自身は感じております。 実際に各自治体で報じられている報道内容を見れば、Jアラートを整備している自治体に関しては、Jアラートやエムネット、あとファクスを含む複数の手段を使って情報伝達の訓練をしている状況にあります。また、一方、昨日の新聞によりますと、整備されていないから今回はJアラートを使用しないという報道もありました。 最後に、もうこれ以上お伺いしてもなかなからちが明かないでしょうから、これだけ申し上げておきます。 三月十九日の予算委員会で、佐藤議員の質問に対して、河村官房長官はこのように答弁されておられます。「いずれにいたしましても、今御指摘ありましたように、委員の御指摘も踏まえながら、国民の皆さんに無用な不安を抱かさせてはならないとも思っておりますわけでありまして、国民生活の安全を守るという観点から、事前に得られた情報の内容等において、個々の状況も踏まえて、今のJアラート等の問題もございます。このきちっとした仕組みを、うまく機能を使って万全の対応を取っていきたいと、このように考えております。」、こう答弁されております。 内閣官房長官の答弁はやはり重く受け止めるべきであり、国民の安全を守るために、使うのであれば整備を積極的に進めて、いざというときに、今回のような事案で使わなければなりませんし、このような事態にエムネットとかほかの手段で代用する、まあ整備が整っていないところに関しては理解をいたしますが、このような事態に使わないのが前提になるようであれば整備をやめるべきではないかと私自身は強く問題意識を持っておりますので、このことだけ申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 今までは、実際に運用されている緊急地震速報と全国瞬時警報システム、Jアラートについてお伺いをしてまいりました。ここからは、震災等から想定される状況への対応ということで、学校の耐震診断の状況についてお伺いをさせていただきたいと思います。 学校は、防災拠点となる公共施設のうち学校の占める割合が六割に及ぶこと、そして日中は生徒がその大半を過ごす場所であること、耐震化が必要か否かの判断には耐震診断が必要不可欠であることを考えると、やはりこれはまず耐震診断がなされなければ、耐震化が必要かどうかも分かりません。 昨年五月に発生した四川大地震を受けて、昨年の六月に地震防災対策特別措置法が改正をされました。その後の耐震診断の実施状況について把握を行っていらっしゃるか、文科省にお伺いいたします。
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。 二十年四月一日現在、昨年の公立学校施設の耐震診断実施率は九三・八%でございました。先生今御発言ありましたように、昨年六月に地震防災対策特別措置法が改正されまして、地方公共団体に対し公立小中学校施設の耐震診断の実施が義務付けられたところでございます。こうしたことを受けまして、文部科学省では、各市町村に対し数次にわたる通知を行うとともに、個別に市町村を訪問するなど、あらゆる機会を通じまして小中学校施設の耐震診断について速やかに実施を求めてきたところでございます。 こうしたことを行ってきたわけでございますけれども、二十年度中に実施された耐震診断を含みます最新の耐震診断の実施状況につきましては、二十一年の四月一日現在の状況を今調査しているところでございます。
○吉川沙織君 今、数次にわたる通知の発出、それから個別に小中学校等を訪問して対応なさっているという御答弁がありました。 昨年の十二月八日に文部科学省通知で、耐震診断について、遅くとも平成二十年度中、つまり昨日でございますが、平成二十年度中には事業化されるようにすることと要請をしておりますが、この文言についても調査中ということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(岡誠一君) 先生おっしゃった二十年度中につきましても、現在、二十一年四月一日現在の耐震状況について調査を行っているというところでございます。
○吉川沙織君 いつごろ発表されるんでしょうか。
○政府参考人(岡誠一君) 調査でございますけれども、四月一日現在調査を行いまして、今年の六月中旬ごろの発表を予定しているところでございます。
○吉川沙織君 耐震診断が法改正によって義務付けされたということもございますので、しかも昨年十二月八日に文部科学省として通知を出されているわけですから、一刻も早くそのことが達成できたのかどうか確認をしていただきたいと思っています。 昨年四月の当委員会においても、私、耐震診断について質問をさせていただきました。その際に、いつまでに耐震診断を完了される予定なのかという私の問いに対して、答弁は残念ながらいただけませんでした。昨年四月と現在では、耐震診断が法律によって義務化されるなど状況が大きく異なっております。是非御答弁をいただければと思います。
○政府参考人(岡誠一君) 今、何度も申し上げて申し訳ございませんけれども、本年四月一日現在の耐震診断の状況について調査を行っているところでありまして、その結果、耐震診断を実施していない市町村があれば早急に完了させるよう強く実施を求めていきたいと考えているところでございます。
○吉川沙織君 昨年に引き続き、今年も答弁をいただけない。是非もう少し、もう一声お願いします。
○政府参考人(岡誠一君) 私どもも強く耐震診断の実施を求めているところでありまして、今回の四月一日現在の調査では、その強く求めている状況を受けて市町村の耐震診断実施率がかなり上がるものというふうに考えているところでございます。
○吉川沙織君 資料を拝見いたしますと、平成二十年度末見込みの数字ですね、九七・一%、これ小中学校で九七・一%です。でも、昨年の法律の改正によって、これ学校施設ですから、小中学校、幼稚園、高等学校、特別支援学校、すべて含まれることになります。小中学校に関しては確かに上がっています。でも、幼稚園を見ると、平成二十年四月現在で七四・九%、二十年度末の見込みでも八一・二%という状況がありますので、是非ともまず耐震診断を何とか一〇〇%に近づけていただきたいと思っております。 でも、仮に耐震診断が一〇〇%になったとしても、まだまだ不十分な状況が残っていると言わざるを得ません。なぜならば、耐震診断の実施率というものには、簡易に行える優先度調査、これ十万から二十万で行えるものですが、これも含まれています。耐震診断の実施の前提となる二次診断の実施率ではないからこれも含まれているということになりますが、二次診断の実施率、実施状況についてお伺いいたします。
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。 これも一年前のデータになりますけれども、平成二十年四月一日現在の公立小中学校施設の第二次診断の実施率は六二・八%でございます。
○吉川沙織君 簡易なものに関しては十万から二十万ですが、今、六二・八%と御答弁いただいたこの二次診断、この二次診断を実施するためには一棟当たり二、三百万要すると言われています。この二、三百万を要するということになれば、複数の学校施設について二次診断を実施する場合、相当の費用が掛かることになります。 文部科学省の安全・安心な学校づくり交付金では、工事とセットでないと耐震診断の経費は補助されません。耐震診断のみでも補助がなされるよう制度設計を変更をされる必要があるかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。 先生お話ありました耐震化の予算であります安全・安心な学校づくり交付金は、建設公債発行対象経費でございまして、資産を形成することを前提としております。一方、耐震診断に要する経費は、それのみで資産を形成するものでないことから、交付金において補助の対象とすることは難しい状況でございます。しかしながら、耐震化事業を行った際は、当該実施年度以前に実施した、そのときではなくて以前に実施したものも含めて耐震診断経費も補助の対象としております。 また、補助事業と切り離して耐震診断事業のみを国庫補助の対象とするものとしましては、国土交通省所管の住宅・建築物耐震改修等事業を活用することが可能でございまして、国土交通省と連携し、市町村に対し活用を促しているところでございます。 さらに、平成二十年度第二次補正予算に計上されました地域活性化・生活対策臨時交付金等は地方単独で行う耐震診断のみへの充当も可能となっておりまして、文部科学省としましては、市町村に対し本交付金の活用を促したところでございます。
○吉川沙織君 今長々と御答弁を詳しくいただきましたけれども、国土交通省と総務省において利用できる補助金があることは調べて知っておりました。特に、総務省の分は、平成二十年度の二次補正で、平成二十一年の二月十二日の総務委員会で総務大臣が答弁されて、ああ、これも使えるんだということは私も総務委員ですから理解をいたしております。 しかしながら、安心、安全な学校をつくる所管である文科省において使い勝手が悪いとしか言えない補助金しかないのはやっぱり不十分ではないかと思います。だからこそ制度設計を見直すことは検討するに値すると思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡誠一君) 先ほど申し上げましたように、私どもの安全・安心な学校づくり交付金でございますけれども、確かに、交付金の事業をしなければ耐震診断経費は出ないという形にはなっておりますけれども、地震防災緊急事業五箇年計画に計上していた事業に係る耐震診断経費につきましては前々年度より前の支出についても工事費に算入できるという形になっておりまして、かなり幅を持って工事と一緒に耐震診断経費を支弁できるというふうに考えているところでございます。
○吉川沙織君 結局は、工事をしない限り補助は出ないということだと思います。国土交通省に使える補助金がある、総務省でも使えるものがあるといっても、おひざ元の文科省で使い勝手が、工事とセットでないとできないというのであれば、やはりこれは検討に値する、改善に値するものではないかと思っています。 時間の関係で、次に耐震診断の公表についてお伺いをいたします。 昨年六月に改正されました特別措置法では、耐震診断の実施と併せて耐震診断の結果の公表も義務付けられました。しかしながら、その公表については、耐震診断の実施よりも更に残念ながら取組が遅れている現状にあります。 最新の公表状況についてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。 平成二十年四月一日現在の耐震診断結果を公表している学校設置者の割合でございますけれども、五一・八%でございます。
○吉川沙織君 今、二十年四月現在で五一・八%とお教えいただきました。 ただ、私、今年に入ってから新聞を見ておりまして、一月八日の読売新聞、一月十八日の朝日新聞の報道によると、公表を行った自治体は昨年十月一日現在で四割にとどまっていると、こういう報道がありました。 今おっしゃった五一・八%と校舎耐震診断六割未公表というのは整合性が取れないのでちょっと調べてみたんですが、どこを見ても分からなかったのでお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。 今先生がおっしゃられた新聞記事については承知しておりませんけれども、私どもが調べている二十年四月一日現在の耐震診断結果を公表している学校設置者の割合というのは五一・八%になっております。
○吉川沙織君 今御答弁いただいた五一・八%の設置者の母数が千八百九十五になっています。読売新聞さんのは千八百九十四団体、朝日新聞は千八百九十三団体ですから、この設置者の母数についてはほぼ一緒ですので、多分同じところに調査の結果の公表を依頼したんだと思います。ですから、整合性が取れないことに関しては、今承知していないということでしたので、是非今年の一月の新聞でございますので御覧いただいて、これはどっちが正しいのかまたお教えいただければと思っております。 ただ、いずれにしても言えることは、耐震診断の実施よりも公表が遅れているということは違いないですので、この公表については一層の取組を進めなければならないと思っています。 この公表が遅れている原因はどこにあるとお考えでしょうか。
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。 耐震診断の公表につきましては、先ほど先生がおっしゃられましたように、平成二十年度中に結果の公表を行うよう全国の市町村に強く求めてきたところでありまして、現時点におきましてなお公表を行っていないという市町村があれば、誠に遺憾なことでございます。 公表を行っていない理由ということでございますけれども、地方自治体等からヒアリングしたり推測したりいたしますと、診断を行っても耐震化の計画が示せないので診断自体行わないとか、改築や廃校等を予定しているので診断を行う必要がないでありますとか、数年後に補強を予定しているので、その前年にも診断を行えばいいといったような理由を地方自治体が申しているところもございまして、いずれも私どもは診断を行わない理由にはならないというふうに考えているところでございます。
○吉川沙織君 私の理解が悪かったのかもしれませんが、余り理解できませんでした。 いずれにいたしましても、数次にわたる通知を発出していただいたり、あと取組を進めるんだということもありますが、結局は、耐震診断を実施してその結果が悪ければ、それを公表すると住民に不安をあおるということになるからなかなか公表が進まない理由だと思っています。付け加えますと、先ほどの記事によりますと、都道府県別の公表率は、大臣御地元の栃木県が最少の三・一%となっておりますので、是非リーダーシップを持って進めていただければと思っています。 この耐震化にしても耐震診断にしても、財政状況によって耐震化の取組が遅れている市町村が、やっぱり今申し上げたとおり住民等の不安を懸念して公表をためらうケースが多いと言われています。公表を促進するには、文科省さん、いっぱい通知出されていますが、通知の発出よりも、学校施設耐震化にかかわる、これ耐震診断も含めますが、十分な財政措置がまずは必要ではないかと考えますが、いかがですか。端的にお願いします。
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。 公立学校施設の耐震化につきましては、平成二十年度第一次補正予算、第二次補正予算及び二十一年度予算に、必要な額として合わせて約二千八百億円という二十年度当初予算の倍以上の規模の関連予算をつぎ込んだところでございます。 こういった予算を使いまして、耐震化を進めてまいりたいというふうに考えております。
○吉川沙織君 予算を付けてそれをしていただくのは結構なんですが、結局最終的には市町村が自治体財政の厳しい折にこれをやっていかなければならないということですので、やはり問題は多いと思います。 今までいろいろ申し上げてまいりましたが、昨年五月の四川大地震があって、そして今回の北朝鮮の長距離弾道ミサイル等の事案など、災害にせよ緊急事態にせよ、いつ発生するか分からない事態が多く想定されます。そのための予防措置であったり整備であったりしますのに、自治体の財政状況によって整備がかなわないような現状が存在いたします。 国民の命と暮らしを守るのは政治の役割にほかならないと思っています。学校の耐震診断、耐震化に関しても、今回のJアラートの問題に関しても、災害や事案が発生してからその不備がクローズアップされてしまうという結果に残念ながらなっています。そうならないための政治でありますから、今の政治がその役割をまだ十分に果たせていないことは残念に思いますが、佐藤大臣始め、私たち政治家がしっかりやっていかなければならないということを強く申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○川崎稔君 民主党・新緑風会・国民新・日本の川崎稔です。本委員会で初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 早速ですが、震災等の対策につきまして、大きく分けますと、災害の発生直後のいわゆる初動、そして応急対策、そして復旧復興と、それぞれのステージで様々なマスタープランといいますか計画というのができているんだろうというふうに思っておりますが、私、今回の質問では、まず初動としての緊急参集、そして次にその事業、業務の継続、いわゆるBCPですね、これの準備状況、この二つについて主に質問をさせていただきたいと思っております。もし時間があれば、恐縮ですが、最後に緊急地震速報の問題についても少し触れさせていただきたいというふうに思っております。 最初に、内閣官房に対しまして、内閣官房及び各省庁におきますいわゆる緊急参集体制についてお伺いをしたいというふうに思っております。 災害が発生したときにいち早く駆け付ける、そういう緊急参集という体制なんですが、これについて、緊急事態に対する政府の初動対処体制、こういったものが平成十五年の十一月の二十一日に閣議決定をされております。 その細目、いわゆる実施細目を拝見しますと、例えば自然災害に限らず、今回の北朝鮮をめぐる問題のように宇宙飛翔体事案というものも実際に定めがあるわけなんですね。これは事前に特に申し上げておりませんけれども、先ほどの吉川委員と参考人とのやり取りを聞いておりますと、宇宙飛翔体の事案でも、弾道ミサイルで日本をねらっているのかどうか、そこでわざわざ区別をされてお答えをされておられましたけれども、少なくとも内閣官房の緊急参集の事案の区分としては宇宙飛翔体ということしか定めはございません。そういう意味では、同じ事案の中でJアラートを使うのか使わないのかという区分けをされるというのは実は平仄が合っていないなと思いながら先ほどのやり取りを伺っていたわけなんですが、今回はその点にはあえて触れずに自然災害という観点で伺います。 今回質問いたしますのは、いわゆるこういった緊急参集体制、閣議決定されているこういう基準について、基本的な考え方というのをまず伺いたいと思います。
○政府参考人(福島克臣君) お答えいたします。 緊急事態が発生した場合、政府は必要に応じ、官邸危機管理センターに内閣危機管理監を室長とする官邸対策室を設置いたしますとともに、事案に応じた関係省庁の局長級の職員から成る緊急参集チームを招集し、情報の集約、内閣総理大臣等への報告、関係省庁との連絡調整、政府としての初動措置の総合調整を集中的に実施することとなっております。
○川崎稔君 今のお答えですと、官邸に集まるということになっているわけですが、被災の状況によっては官邸に集まれないようなケースもいろいろあるんじゃないかと思いますけれども、その辺りについてはどのような考え方になっているんでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) 基本的には官邸にお集まりいただくということになっております。 官邸機能が全部壊滅してしまったといったような場合には、立川の方でありますとかいろいろ第二、第三の参集場所というのはございますけれども、基本的には官邸に集まるということになってございます。
○川崎稔君 今のお話ですと、官邸以外にもいろいろあると、立川等もあるというお話ですね。 先日、委員会の方で立川の広域防災基地の視察をさせていただきました。そういう意味では、たしかその場でお聞きしたのは、まず官邸に集まるというのが前提だと。そこが無理であれば内閣府、たしか合同庁舎の第五号館というふうに聞いているんですが、あるいは防衛省中央指揮所、そのいずれもが駄目だというときに立川の広域防災基地、ここで災害対策本部というものの予備施設、私ども拝見させていただきましたけれども、そういったもので指揮を執るんだというお話でございました。 私、実はそういうお話を伺っていて、どういうふうに考えるのかなとちょっと実は不思議に思ったのは、被災状況によってということなんですが、職員の皆さんが集まってこられる、そして、あっ、ここは駄目だ、ここは駄目だというふうに個々で判断されるのかどうか、個々人で判断をされるのか、それともどなたかが判断する決定権限を持っているのか、その辺はどうなっているんでしょうかね。
○政府参考人(福島克臣君) どこに集合するかということにつきましては、内閣官房から各省庁の担当者、参集すべき人間に連絡するということになってございます。
○川崎稔君 内閣官房から連絡をするということですね。ということは、個々人で判断するのではなくて内閣官房から緊急参集要員の皆さんに連絡が行くということですね。 そこで、ちなみにその緊急参集体制として集まられる皆さん、緊急参集チームというふうな言い方をされるようなところもありますけれども、これは関係省庁等の局長級だそうですね。それ以外の皆さんも含めて官邸に集合される皆さん、全体として、局長級だけでは仕事にならぬわけですから当然事務方の皆さんもいらっしゃると思うんですけれども、全体としてどういう構成になっているんでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) まず、緊急参集チーム、局長級のメンバーでございますけれども、これは地震など定型的な場合には参集させるメンバーがあらかじめ定められておりまして、二十四の事案に応じまして全体で三十二名の局長級職員が指定されております。例えば、自然災害におきましては防災担当の内閣府政策統括官でありますとか警察庁の警備局長、消防庁次長等、八省庁の局長級の職員が緊急参集チームのメンバーとなっております。 また、このほか、内閣危機管理監は、状況に応じましてこれ以外の関係省庁の局長等を招集することができるということになっております。また、緊急参集時には、このほか、この局長級メンバーの随行員でありますとか、及びそれぞれの省庁と危機管理センターの間のリエゾン、連絡要員が参集することになっております。また、内閣官房の職員も当然参集いたします。 全体といたしまして、例えば大規模な地震があって官邸対策室ができたといったような場合には全体として百人ぐらいの人間が官邸に参集いたします。
○川崎稔君 百人規模ですね。大分大掛かりな緊急参集体制になっているわけですが。 恐らく、例えば今ですと北朝鮮からの飛翔体の問題があるわけですから、当然皆さん待機体制というのは常に、恐らくそうじゃないときもきちんと二十四時間体制で待機されているんだと思うんですが、こういった方々については、例えば処遇などの点で特に配慮されているとか、そういうことはありますか。
○政府参考人(福島克臣君) 特に、例えば給与面での処遇といったようなことにつきましてはございません。
○川崎稔君 特に処遇はないということですね。 今おっしゃった百人規模というのは官邸に集まるメンバーということなんですが、各省庁において類似のいわゆる集まる要員というか、そういったものというのは特に定めがあるんでしょうか。実態としてどうなんでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) それは、各省庁におきましてそれぞれ要員の定めがあった場合にはだれだれが集まるというようなことが決められているものと承知してございます。
○川崎稔君 これは、内閣官房の方では各省庁のそういう参集体制とかいう実態については把握はされておられますか。
○政府参考人(福島克臣君) 各省庁から、官邸に集まる人たちにつきましてはもちろん把握しておりますけれども、各省庁がそれぞれ独自にどういう体制を取るといったようなことにつきましての詳細は把握してございません。
○川崎稔君 ありがとうございます。 何となく、縦割り行政の弊害というか、緊急時に各省庁がどういう体制で集まるかというのを内閣官房の方で実は把握していないんだというのは、多少ちょっと不思議な気もいたすんですが。 そこで、ちょっと切り口を変えまして、今伺った緊急参集の要員の方々に、これ所管は財務省だと思うんですが、特別な宿舎というものは用意されておられますか。
○政府参考人(中村明雄君) お答え申し上げます。 内閣の危機管理監の指定した職員につきましては、危機管理用宿舎ということで無料宿舎を用意してございます。
○川崎稔君 危機管理宿舎ですね。具体的にはどういった宿舎があるんでしょうか。その場合の、例えば宿舎の立地の基準とかそういったものはありますか。
○政府参考人(中村明雄君) 危機管理用宿舎につきましては、発生時の初動対応の本部となります官邸や関係官署に危機対応職員を速やかに参集させる必要があることから、おおむね二キロメートルの距離内に設置しているところでございます。
○川崎稔君 おおむね二キロメートルということでございますが、この二キロというのは、何か具体的な基準というか考え方があって二キロということでございましょうか。
○政府参考人(中村明雄君) 二キロメートルであれば歩いて三十分ぐらいで到着するということでございますので、交通機関が途絶した場合でも可及的速やかに参集できるということで決めているところでございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 先ほどの質問の中で一つちょっとお答えをいただいてないんですが、どういった宿舎が今現在あるのか、その点はどうでしょうか。
○政府参考人(中村明雄君) 二十年度末の段階では、麹町、それから六本木、紀尾井町の三か所に宿舎がございます。
○川崎稔君 麹町、六本木、紀尾井町ですね。この三つ宿舎があるということなんですが、この宿舎については、先ほどの吉川委員の学校の話じゃないですけれども、耐震の問題についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(中村明雄君) これらにつきましては、現行の建築基準法上の耐震性能の基準を満たしております。 ただ、六本木と麹町につきましては、昭和五十八年、五十九年とちょっと古いものでございますから、耐震基準は建築基準法で定める耐震性能基準そのものでございますけれども、紀尾井町の宿舎につきましては、それの一・二五倍の基準でやってございます。 それで、今現在、新しく代官町に宿舎を二十一年度で入れるようにしようとしておりまして、それにつきましては一・二五倍ということにしております。
○川崎稔君 今のお話ですと、麹町、六本木は五十八、五十九年ですから、いわゆる阪神大震災の前ということであれば、その耐震基準も古いものですよね、たしか。
○政府参考人(中村明雄君) 建築基準法の耐震基準は昭和五十六年に改正になっておりますので、それ以降でございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 今のお話ですと、代官町に新しいものをお造りになるということなんですが、これは全体としてのスクラップ・アンド・ビルドと考えてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(中村明雄君) 麹町をスクラップいたしまして代官町ということでございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 そうすると、麹町の方だけスクラップして、六本木の方はそのままお使いになるという前提でございましょうか。ちょっとこれは確認だけなんですが。
○政府参考人(中村明雄君) 麹町は、古いのをつぶしまして新しいのを建てる予定でございまして、六本木をつぶしてこちらに移っていただくという計画でございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 ちょっと緊急参集体制の具体的ないわゆるロジスティクス、後方支援というか、どういうふうな対応になっているのかなということを確認させていただいているんですが、先ほど、緊急参集のときにどこに集まるのかという意味で、内閣官房から各要員に連絡が行くというお話があったんですが、その場合の連絡の手段、これは恐らく携帯電話なのかなというふうに思っておるんですが、その携帯電話を例えば災害時優先電話として指定をするというぐらいの対応しかちょっと私は思い付かないんですが、何か特別な手段というか、講じておられますでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) 内閣危機管理監が緊急参集チームを招集する場合、内閣情報集約センターを通じて招集するということになりますけれども、内閣情報集約センターは携帯電話の一斉連絡システムを利用して招集を行っております。
○川崎稔君 ありがとうございます。 携帯で一斉連絡システムというのがあるということなんですが、恐らく通信網の寸断というか、携帯が例えば音信不通になるような事態というのも考えられないことはないと思うんですが、例えばインターネットというのは通常そういう通信網の性格からいったら非常に災害時にも強いというふうに言われているんですね。 特にそういった連絡手段に携帯でもメールを使うとかそういうふうな、民間でこれは実際にもう既にかなり行われているんですが、そういったことについてはお考えはないでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) 携帯メールの利用につきましては、現状の携帯電話による一斉連絡システムは電話によるシステムに比べまして同報性に優れるなど利点が多いと考えておりまして、この一斉連絡システムとの併用に向けて、現在、鋭意導入に取り組んでいるところでございます。
○川崎稔君 鋭意というお話でございますが、それほど悩む話じゃないんで、すぐ実施しようと思ったらできると思いますので、御検討をよろしくお願いしたいと思います。 この緊急参集について一つ最後に確認をさせていただきたいんですが、やっぱり災害対策というのは、私もちょっとこういった関係の仕事を昔やったことがあるんですが、とにかく日ごろの訓練というのが一番大事だということを非常に言われるんですね、専門家の方。米国の専門家なんか、一番重要なことは何だと聞いたら必ずテストだというふうに答えられるんですけれども、その緊急参集要員の皆さんによる参集訓練、実際に集まってみるという訓練というのは実際に実施をされておられるんでしょうか。あるいは、やっているとしたら具体的にどのような方法でやっておられるんでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) 局長級の緊急参集チームが参加している訓練につきましては、平成十九年度及び二十年度の実績といたしましては、総合防災訓練及び緊急対処事態関係省庁連携訓練を実施しております。したがいまして、この二年間で四回実施いたしております。局長級の参集チームで、参集訓練であります。この両訓練とも大規模地震やテロの発生を想定し、緊急参集チームメンバーに対しまして一斉の呼集連絡を行った上で官邸危機管理センターに参集してもらい、政府の対処方針を協議する等の訓練を実施したところでございます。 また、緊急参集チームメンバーを含めて、緊急時に官邸に参集することが予定されている職員につきましては、人事異動による新任者に対しまして、官邸危機管理センターに迅速に参集できるよう参集経路を実際に確認してもらう訓練を行っているところでございます。
○川崎稔君 今私が伺いたかったのは、実際の訓練の対応というか中身なんですが、官邸までどうやって皆さん集まってこられるのか。具体的な、例えば徒歩であるとかあるいは自転車であるとか、その辺についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) お答えいたします。 緊急参集チームメンバーが参加する訓練といたしましては、これは平日の執務時間帯に行っておりまして、各メンバーとも官邸から近い場所にいらっしゃるということでございまして、したがいまして、官邸まで例えば徒歩で来てくださいとか自転車で来てくださいとか、自動車利用は駄目ですとかいったような指示はいたしてございません。
○川崎稔君 ちょっと今の御答弁はよく分からなかったんですが、例えば夜間、休日、大規模な災害が起きたときに、先ほどの緊急要員の宿舎にいらっしゃる方は、当然、官邸まで徒歩三十分という先ほどの立地条件だったですね。ということは歩くということが前提になっているんですが、実際に歩いて集まってみるという訓練をされたことはありますでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) 内閣官房といたしましてはそういった訓練を実施しておりまして、これは、危機管理宿舎に住んでいる人間のみならず、ほかのところに住んでいる人間につきましても、官邸まで歩いて参集するという訓練は行っておりますが、緊急参集チームメンバー、局長級のクラスの方々につきましてはそういった訓練は行ったことはございません。
○川崎稔君 いわゆる局長級の方には歩かせていないということなんですね。恐らくおもんぱかられたのかなというふうに想像するわけですが。前日にちょっと事務方の皆さんに伺ったら、どうもタクシーで集まられたというふうなお話をちょっと耳にしまして、災害時は道路は寸断されるのが当然予想されることでありまして、そのときに実際に歩いていくということはやっぱり必要だろうと思うんですね。というのは、場合によっては川があって橋を渡らなきゃいけない、橋は壊れている、そしたら迂回しなきゃいけない、どこを歩いていけばいいんだと、そういったことを実際に歩いてみるということによって最も有効なルートはどこかとか、実際に体で覚えるというのが訓練ですから、その辺についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(福島克臣君) 先ほどお答え申しましたとおり、内閣官房といたしましてはそういった訓練を行っております。また、関係省庁におきましては関係省庁独自の、何といいましょうか、訓練といたしまして、御自宅から関係省庁まで徒歩で参集するといったような訓練を行っていると聞いております。
○川崎稔君 ありがとうございます。 いずれにいたしましても、訓練というのはできるだけ本番さながらという条件を設定していただいて実施をお願いしたいというふうに思っております。 緊急参集の関係についてはちょっと時間の関係上これぐらいということにいたしまして、次に、震災対策におけます事業、業務の継続体制について、いわゆるBCPと言われているものですが、この点について伺いたいと思います。 まず最初に、中央省庁におけます業務の絞り込み状況ということなんですが、先ほど吉川委員の方もこの問題触れておられましたけれども、業務、事業の継続計画、いわゆるビジネス・コンティニュイティー・プラン、BCP、この問題なんですが、先ほど緊急参集という局面があって、その後、参集した後、応急業務ということで、非常に限られた経営資源、人、物、情報あるいはライフラインといったものが非常に限られている中で、できることで最も優先してやらなきゃいけないことを業務としてやると、これがもうまさに国民の生命、財産を守るために最小限やらなきゃいけない業務を継続するということなんだろうと思うんですけれども、こうしたBCPについて、中央省庁、自治体、指定公共機関あるいは民間企業と、それぞれの活動主体においてこういった業務を継続するプラン、策定しておくということが望ましいわけなんですが、ここでまず、中央省庁の対応について限定して質問させていただきたいと思います。 政府の方では、平成十九年六月に、約二年前になりますけれども、首都直下地震への備えとして、中央省庁で業務継続、そのためのガイドラインというものを定めておられますが、二年たって中央省庁のこの策定状況、この点についてまず確認をさせてください。
○国務大臣(佐藤勉君) 先生おっしゃられましたように、平成十九年の六月に内閣府が中央省庁業務継続ガイドラインを策定をいたしまして、中央防災会議において総理から各省庁に対しまして業務継続計画の策定に積極的に取り組むよう指示がなされました。各省庁における策定作業が本格的に始められました。その後、各省庁におきまして順次計画が策定をされまして、昨年十二月に開催されました中央防災会議の時点までにすべての中央省庁において計画が策定をされたというところでございます。
○川崎稔君 昨年の十二月ですべての省庁について完了したということですね。プランはできたということで、そうすると、そのプランを遂行するというか、そういうことをいろいろと準備をしなければいけないというふうに思うわけなんですが、そのときにやはり非常に制約になるのはライフラインなんですね。 各省庁で、当然、非常時用の食料あるいは飲料水あるいは自家発の燃料といったものを備蓄されていると思うんですが、中央省庁の方では基本的には何日分こういったライフライン、備蓄をされているのか、実態についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(大森雅夫君) 中央省庁における水、食料等の備蓄についてちょっとお話を申し上げたいと思いますが、取りあえず、首都直下地震対策要綱では、緊急災害対策活動に要する水、食料等の備蓄を行い、災害対策要員の活動環境を整備することとしております。 具体的な備蓄量については各省庁において検討を行っているということで、一律ではございません。 ちなみに、内閣府でございますが、内閣府全体では、勤務時間外の発災にも備えまして、非常時優先業務に従事する職員百名の五日分の食料、飲料水の備蓄を行っております。我々内閣府の防災担当におきましては、緊急災害対策本部及び緊急災害現地対策本部に従事する職員の七日分の食料と飲料水の備蓄を行っているところでございます。 以上です。
○川崎稔君 ありがとうございます。 今のお話ですと、基本的に百名の皆さんは五日分、特に中心になって機能されている皆さんには七日分ということなんですが、ちょっとこれ素朴な疑問なんですが、各省庁、もう任せているというか、まちまちだというお話だったですね。 BCP、いわゆる各省庁でそれぞれ業務をどういうふうに継続するかというのを策定をしろと、そして出そろったと。その業務を遂行するためには、当然、各省庁、そういったライフラインが要るわけでありますが、それは各省庁それぞれで決めてくれということであれば、政府全体としていえば、省庁によっては三日ぐらい機能できると、別の省庁は五日ぐらい機能できるとか、まちまちになるわけなんですが、この辺については特に統一的な考え方なり基準というのは必要ないんでしょうか。
○政府参考人(大森雅夫君) 例えば、水、食料等につきましては、一般的に言いますと、三日分の備蓄をすべきだということが首都直下地震対策要綱において、これは各家庭等すべてに通じての問題ですけれども、そういうふうに整理しております。 それで、先ほど申し上げましたように、中央省庁においては、実際上の活動に支障のないような形でやってくれというふうに整理をしているところでございます。それはどういうことかといいますと、各省庁はやはりいろいろと事情がございます。優先的に行うべき業務というのが各省庁によって変わってきますし、また、どれだけの人間を確保できるのかということもそれぞれ変わってくるわけでございます。そういう一般的な基準を頭の中に置きながら、その各省庁の実情によって定めていただくというようなことを我々考えているところでございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 三日というのは、恐らく、一般的に言えば、外部からの救援物資が届くまでに大体三日待てばいいという考え方なんだろうと思います。 いずれにいたしましても、今のお話ですと各省庁の業務によってということでございますが、是非、それぞれの実態把握も含めてできるだけ省庁間で連携を取って、お願いをしたいというふうに思っております。 続きまして、ライフラインという意味では、ある意味意外と気付かないのは、業務を継続する場合に、もう本当に最低限必要なのは仕事をするスペースなんですね、オフィス。これは、大体建物が半壊したり、全壊したりというケースが出てまいりますと、業務を継続したくてもオフィスがない、スペースがないということが考えられるわけですね。阪神大震災のときにも、例えば金融機関というのは、もう建物がみんなやられまして、そのときに金融機関の窓口というのは、当時、日銀の神戸支店に窓口をみんな臨時で設けてという経験があったんですね。 一方、アメリカの事例なんかを聞いておりましても、まさに災害とかテロとかそういったときに、オフィスのスペースを確保するというのにさんざん苦労する。というのは、皆さん一斉にオフィスが使えなくなると、新しいオフィスを求めて需要と供給が一気にバランスが崩れるんですね。 そういう意味で、非常にバックアップのオフィスというのが重要になってくるんですが、BCPというまさに業務を継続するためのプランを作られている中で、中央省庁においてこういったオフィスのバックアップ、こういった点について確保されているのかどうか、省庁の確保状況というのをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(大森雅夫君) 先生御指摘のように、我々の方も中央省庁のバックアップ拠点の確保というのは非常に重要なものだと考えておりまして、ガイドラインにもその旨の記述がございます。 各省庁一体どうなっているかというところでございますが、現在、内閣府が把握している限りでございますけれども、七機関が確保済みというように聞いているところでございます。
○川崎稔君 今のお話ですと七機関ですね。逆に、確保まだできていない、要するに全体の割合からいえばどれぐらいなんでしょうか。
○政府参考人(大森雅夫君) 我々の方も今の調査、悉皆的に調査を行ったわけではございません。すべての情報が我々の方に入っているわけではございませんけれども、調査した限りにおいて、七つの機関が確保済みというふうに聞いておりまして、実際確保の予定がないというようなことを回答された省庁もございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 いずれにいたしましても、そういった点についても十分な対応をお願いしたいということでありまして。 もう一つ、オフィスだけではなくて、これはもう非常に災害の対応という意味では基本的なことなんですが、国の方でもコンピューターのシステム、例えば国の歳出金集中払いのシステムでADAMSというのがありますよね。あるいは国税の徴収システムとか、あるいは年金のデータ、こういったものがあるわけなんですが、いずれも膨大かつ国民生活に密接しているという意味で大変貴重なデータであり、そういったコンピューターシステムというのが構築されているわけなんですが、こうしたデータについて、首都直下地震に備えてのバックアップ体制というのはどのようになっているんでしょうか。
○政府参考人(大森雅夫君) 各省庁のネットワークシステムのバックアップ体制の問題でございますけれども、これも悉皆的にすべてが我々承知できているという状況ではございませんが、承知している限りにおきましては、八省庁において外部に確保済みあるいは整備中ということを伺っているところでございます。 以上でございます。
○川崎稔君 済みません、今の八省庁ですが、バックアップ自体はどの地域というか、例えば首都直下に備えてどういったところに備えられているのでしょうか。
○政府参考人(大森雅夫君) その施設の所在地につきましては、一般的には公表しておりません。詳細は公表していないということでございますが、承知しているところでは、遠いところでは沖縄県、また近いところでは埼玉県にもあるというように伺っているところでございます。
○川崎稔君 ありがとうございます。 沖縄の場合は東京とかなり離れておりますので全く問題ないと思うんですが、埼玉ですと、そのバックアップとの間の回線も含めて絶対大丈夫かどうかといったところは、リスクは残ることは残るんじゃないかと思います。 いずれにいたしましても、東京からできるだけ遠方の地域でバックアップを取っていただくということについての御努力をよろしくお願いしたいというふうに思っております。 時間もございませんので、最後に一点だけお願いなんですが、これは質問をさせていただこうと思っておったんですが、時間がございません。BCPに関しても、是非、訓練ということについて力を入れていただきたいというふうに思っております。 というのは、ライフラインあるいは人員というものは非常に限られております。通常の形で業務が継続できません。そういう意味では、人員のスキルも含めて、BCPに関しても訓練をきちんと実施していただくということが国の防災、災害対策という意味でも非常に重要じゃないかというふうに思っております。この点について強く要望を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○神取忍君 自由民主党、神取忍です。 安全、安心な暮らしのための災害対策について幾つか質問させていただきたいと思います。 我が国は、地形、地質、気象などの自然条件から、台風、豪雨、地震、火山噴火など災害が発生しやすく、国民一人一人が安全に安心して暮らせる生活を維持するためには、国として日ごろから災害予防対策に取り組むとともに、万一災害が発生しても一日も早い復旧復興が可能となるような体制を整備しなければならないと思っております。 言うまでもなく、災害対策は一部の省庁でなし得るものではなく、省庁の壁を越えて政府一体となって対応すべきものであります。その担当大臣である佐藤大臣にあっては、並々ならぬ御苦労がおありだと思いますが、大臣の災害対策の強い意気込みは先日の所信表明においてその一端が示されたところです。 ここで、改めて佐藤大臣の災害対策に対する基本認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 先日も申し上げましたが、災害対策につきましては、災害予防、緊急対策、復旧復興のあらゆる段階において、自助、公助、共助が連携をいたしまして、それぞれの役割を果たしながら取り組んでいくことが必要であるというふうに認識をしております。 政府といたしましては、災害時に速やかな政府調査団の派遣、そして各種法令の適用、政府一丸となって応急対策や復旧復興対策を進めまして、災害地の円滑かつ適切な支援を行うとともに、日ごろから防災意識の啓発や各種災害の被害軽減のための取組の強化充実を図っているところでございます。 一方、国民の皆様方には災害被害の軽減のための日ごろの備えの重要性を認識していただくことも肝要と承知しておりまして、いずれにいたしましても、例えば首都直下型の地震で帰宅困難者等々が知り得る情報、例えば御家族に連絡をすれば困難者もそう混乱をしないで、帰宅をしないでも、落ち着いた時点で帰宅をする等々、いろんな備えがあれば災害も防げるのではないかなというふうな思いでこれからも災害対策に誠心誠意努力をしてまいりたいと思います。
○神取忍君 ありがとうございます。 様々な取組を強い意思を持って取り組んでいただきたいと思います。 次に、地震等で被災して避難所で生活を余儀なくされた被災者の方々の対策についてお伺いしたいと思います。余震活動あるいは家屋の破壊等によって避難所で過ごされる被災者の方々への対策についてのお伺いです。 余震活動あるいは家屋の破壊等により避難所で過ごされる被災者の方々は、慣れない生活などでストレスや疲労が蓄積すると心身のバランスが崩れ、いわゆるエコノミークラス症候群の症状が発症する方が少なくないと聞いております。平成十六年の新潟中越沖地震においては、被災者がエコノミークラス症候群の疑いで死亡するという痛ましい事故がありました。それでなくても、被災者の方々には、地震時、その後の避難により強いストレスが掛かり、ほとんどの方が健康を損なわれていると聞いております。 そこでお伺いします。 災害に遭われた方々の中には、いわゆる災害弱者と言われる高齢者、障害者、さらに就学前のお子さんもいます。こちらの方々がエコノミークラス症候群になったり、あるいは強いストレスから精神的に不安定にならないようにするために、政府は現在どのような対策をされているんでしょうか。それから、避難所にいる被災者に対するプライバシーの確保の対応策についてお聞かせください。 また、心のケア対策として、被災者の心理的問題を把握し、適切な対応を行う専門医やカウンセラーも必要だと思います。特に、被災した児童生徒の心の健康問題を適切に対応する臨床心理士の派遣も必要だと思いますが、それらについてお伺いします。 それから、長時間の避難生活による被災者の精神と体のバランスが崩れる健康問題が重要視され、病気の治療、予防、運動やスポーツを使うことによってそれが有効とされていますが、そういう取組は何か行っているのか、お聞きしたいと思います。 それとまた、先ほど申し上げました新潟中越沖地震で亡くなられた方は、長期間ペットとともに車中で過ごされたとのことです。ペットに関しては、家族同然暮らしてきたペットです。そういった中、被災した自宅に残すわけにいかないということで、自分だけ避難することはできないという気持ちを察しますが、そういったペットに関して何らかの対応ができないかと思いますが、その辺も併せてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中尾昭弘君) まず、エコノミークラス症候群についてお答えいたします。 いわゆるエコノミークラス症候群といいますのは静脈血栓塞症というふうに申し上げるわけでございますけれども、厚生労働省といたしましては、避難所におけるエコノミークラス症候群の発生予防について重要であるという認識をしておりまして、厚生労働科学研究において研究を行いましてこの発症を予防するための指針をまとめ、これを公表しております。 その内容につきましては、エコノミークラス症候群の発生予防のための留意点といたしまして、歩行や足首の運動、適度な水分補給などが必要であるというふうなことを触れておりまして、実際に災害が発生した際におきましては、都道府県等に対しこのようなことについて情報提供を行い、避難されている方々の健康管理について十分留意するよう注意喚起を行っているところでございます。 また、被災者に対する精神的なケアにつきましては、平成十五年一月に災害時の地域保健医療に関するガイドラインを都道府県に示しておりまして、都道府県等がこれを踏まえ、保健所及び精神保健福祉センター等において被災者への訪問や心のケアに関する相談を行うとともに、必要に応じて医療機関の紹介等を行うこととしております。 今後とも、都道府県との連絡を密にし、災害弱者を含め、避難されている方々の健康管理に万全を期してまいりたいと思っております。 それから、健康問題防止のために運動やスポーツを用いた取組を行うことの必要性についてでございますけれども、特に被災した方の中の高齢者の方々を中心に、避難生活の中で動けない状態を余儀なくされることで生活が不活発になる、このことによって全身の機能が低下する廃用症候群というものの発症が問題となっております。 もとより、健康づくりの中で運動やスポーツは重要な要素の一つでございまして、災害時の避難生活においても、健康状態を維持し、運動機能や生活機能の低下を防ぐため、歩行や体操など体を動かすことが重要でございます。このため、災害が発生した自治体に対しまして、避難所において保健師等によりこの廃用症候群の予防についての周知を図り、例えばなるべく歩くようにするというような生活を活発化するための指導を行うよう求めております。 このような活動につきましては健康増進事業等の活用も可能でございますので、これらを通じて被災者の健康管理に努めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(尾崎春樹君) 被災児童生徒の心のケアの点についてお答えを申し上げます。 被災した児童生徒の心の健康問題に適切に対応するためには、委員御指摘のとおり、臨床心理士を始めとするスクールカウンセラーなどの高度に専門的な知見を生かしまして適切に対応していくことが重要であるというふうに考えているところでございます。 文部科学省といたしましては、従来から児童生徒の心のケアに対応するためにスクールカウンセラー等活用事業というものを行っておりますけれども、この事業は学校への派遣だけではなく、災害等により被災した児童生徒を対象として緊急支援の派遣というものも補助の対象としてまいりました。最近の例で申し上げますと例えば新潟県の中越沖地震ですとか、そういった地震のたびにこういった緊急支援派遣というようなものも行ってまいったところでございます。 それからまた、三年ほど前になりますけれども、災害時における児童生徒の心的外傷後ストレス障害、いわゆるPTSDでございますけれども、それをきちっと理解をして予防をするための保護者用のリーフレット、「子どもの心のケアのために」という冊子も作っておりまして、これも作成、ストックをして、地元から要請があった場合には適時適切に配付をするというような対応もしてまいったところでございます。 文部科学省といたしましては、今後とも、スクールカウンセラーの緊急支援派遣ですとかこのようなリーフレットの作成配付といった支援を通じまして、児童生徒の心のケアの問題に適切に対応していきたいというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(柏木順二君) 災害時における被災者のペットの救援、支援についてお答え申し上げたいと思います。 これにつきましては、従前より、動物愛護管理基本指針や都道府県が策定した地域防災計画などを踏まえまして、地方公共団体を始め地域の獣医師会や動物愛護団体などが連携協力して取組を進めておるところでございます。 例えば、新潟県中越地震の際も同様の対応が行われたと承知しておりますが、平成十九年七月に発生しました新潟県の中越沖地震の際には、新潟県と新潟県獣医師会、新潟県動物愛護協会等で動物救済本部というものを設置しまして、被災地に残されたペットの収容ですとか避難所等におけるペットの一時預かり、飼育ケージやペットフード等の支援物資の提供、さらにはペットの健康・飼育相談などを行って効果を上げたというふうに聞いております。 環境省としましては、今後とも、災害時にこのような対応の措置が円滑に進みますように、今申し上げたような例など広く情報提供を行い、地域の特性に応じた連携協力体制の整備を支援するということをやっていきたいと思っておりますし、あわせて、ペットの救護には所有明示の徹底ということが欠かせないものですから、こういったことについても力を入れてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(坂本森男君) 被災地における被災者のプライバシーの確保の御質問がございました。 このプライバシーの確保につきましては、厚生労働省としましても非常に重要であると考えております。このため、毎年度開催いたしております都道府県の応急救急業務の担当者を集めました全国会議において、この点について注意喚起を図っているところでございます。例えば、具体的には間仕切り用のパーティションの設置などが考えられる旨周知をいたしておるところでございます。 厚生労働省としましては、今後とも避難所の避難された方々のプライバシーの確保を含めた生活環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
○神取忍君 とにかく、被災者に関して、やっぱり心と体の健康については早急に本当に取り組んでいただきたいと思います。ペットに関しても、やっぱり家族同然として考えている方々がたくさんいらっしゃるので、その辺も取り組んでいただきたいと思います。 次に、高齢者、障害者、在宅の難病患者など、避難所での生活に支障を来す方を受け入れる福祉避難所についてお伺いします。 昨年九月の当災害対策特別委員会における審査において、厚生労働省は、福祉避難所の設置については、設置・運営に関するガイドラインを作成し、都道府県の応急援助業務担当者を集めた全国会議においてガイドラインの活用を促し、福祉避難所の指定を積極的に行うことを要請した旨、答弁されました。 この設置・運営に関するガイドラインは、都道府県、市町村区、福祉避難所の対象となる者の数や現状等を踏まえ、福祉避難所の指定要件、指定目標を設定した上で、福祉避難所の指定目標については、少なくとも地域における身近な福祉避難所は小学校区に一か所程度の割合で指定することを目標とすることが望ましいとしております。 そこで、各都道府県における福祉避難所の指定現状を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(坂本森男君) 福祉避難所の指定状況についてお答えを申し上げます。 御指摘のとおり、昨年の六月、ガイドラインを作成いたしまして、各都道府県に指定を積極的に行うよう取組の推進を図ったところでございます。 また、十一月には、内閣府主催によります災害時要援護者に関する全国キャラバンが全国八か所で開催された際に、厚生労働省関係の災害時要援護者対策といたしまして、福祉避難所の設置、活用の促進を地方公共団体に要請したところでございます。現在、地方公共団体におきましては、こういった要請に沿って福祉避難所の指定に向けて取り組んでいただいているものと考えております。 個別には進んでいるところでございますけれども、現時点で把握しているものといたしましては、三月末現在において指定状況に関する調査を行う予定にいたしておりまして、今後、その調査結果を待って御報告してまいりたいと考えております。 福祉避難所の積極的な活用が図られるよう、地方公共団体に対する一層の周知に努めてまいりたいと考えております。
○神取忍君 なかなかまだまだ進んでいないようなので、本当に、災害がいつ起こるか分からないものもありますので、もう実際にすぐ動けるようにしていただきたいと思います。 次に、災害時要援護者対策についてお伺いします。 大臣は、所信において、近年の災害による死者、行方不明のうち高齢者がその多くを占める傾向があり、これらの被害を最小限にしていく取組を進めることが肝要であるとし、平成二十一年度までに市町村における取組方針を明らかにした避難支援プランの全体計画などを作成されるよう災害時要援護者対策の推進を図る旨、述べられました。 私も、災害時要援護対策は、災害時における被害者を一人でも少なくしていくための喫緊の課題であると考えております。一人一人の要援護者に対して、災害時にだれが支援して、どこの避難所に避難させるかなどを定める避難支援プランなどを作成するためには、まずその地域において災害時の避難に当たって支援が必要となる方を特定し、各市町村の防災部局と福祉部局のみならず、直接避難支援にかかわる自主防災組織あるいは民生委員の方が要援護者に関する情報を共有する必要があると思います。 昨年九月の当災害対策特別委員会における審査において、内閣府は、要援護者を含めた個人情報の取扱いは、各地方公共団体の個人保護条例で規定されていますが、福祉関係部局が所有する要援護者情報を防災関係部局で利用することを認めるなどの規定を設けた公共自治体の例を示しながら、各地方公共団体に対して普及啓発を行っていきたい旨、答弁されました。 そこで、要援護者の個人情報の共有化を含めた避難支援プラン策定に向けた各地方公共団体の直近の進捗状況を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(幸田雅治君) お答えいたします。 避難支援プランの策定等、全国の市町村の取組状況については、毎年調査を実施しているところでございます。平成二十年三月末現在の調査結果によりますと、要援護者の範囲や支援体制のほか、要援護者の名簿を作成するための情報収集、共有の方法など、要援護者対策の取組方針を明らかにいたしました避難支援プランの全体計画につきましては、二百三十九団体で策定済みでございます。平成十九年三月末現在の調査結果に比べて三十五団体の増加にとどまっているところでございます。 名簿を作成するための情報収集の手段といたしまして、また要援護者を支援する自主防災組織など、行政外の関係機関等を含めた情報共有を実施いたしまして、個別計画を策定するための手段として、関係機関共有方式、同意方式、手上げ方式の三つの方式がございますが、多くの市町村においては、これら三つの方式を適宜組み合わせて情報の収集、共有を行っているところでございます。 また、要援護者一人一人の避難支援プラン、いわゆる個別計画についてでございますが、管内一部で策定済みの団体も含めまして百三十八団体で策定済みでございまして、平成十九年三月末現在の調査結果に比べて六十六団体増加したところでございます。 消防庁といたしましては、全体計画及び個別計画のいずれも策定が十分進んでいるとは言えない状況を踏まえまして、計画の策定促進のために関係省庁とも連携をしながら適切な指導、助言に努めてまいりたいと考えております。
○神取忍君 確かに情報も大切だと思いますけれども、実践できるような形をしていただきたいと思います。 そういった中で、要援護者対策における地域コミュニティーの重要性について、ちょっとお聞きしたいと思います。 要援護者の避難支援は、各地域で支援者を決定し、要援護者本人と話し合いながら避難支援体制を決定することとなっているために、地域における人と人とのつながりは大変重要であると考えます。このために、そういった連携も大切なんですけれども、各地域における日ごろからの声掛け、見守り活動、各種活動を通して地域コミュニティーを活性化させるような啓発活動や支援活動を行い、人と人とのつながりを深めるとともに、要援護者が自ら地域に溶け込んでいけることのできる環境づくりを支援することが重要だと考えています。しかしながら、主に都心部においては地域コミュニティーが極めて限定的となっていることではないかということを危惧しております。 国は、要援護者が自ら地域に溶け込んでいけることができる環境づくりのためどのような支援を考えているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(大森雅夫君) 先生御指摘のように、要援護者の避難支援を推進するためには、地域で避難支援者を確保し、避難支援体制を整備することが必要だと考えております。 このため、内閣府としても、平成十八年に策定いたしました災害時要援護者の避難支援ガイドラインにおきまして、避難支援体制の整備であるとか地域防災力の強化について地方自治体に周知しているところでございます。昨年開催いたしました全国キャラバンにおいても、地域と連携した要援護者の避難支援に係る取組事例を各地方公共団体に紹介し、一層の促進を図ったところでございます。 また、地域コミュニティー活性化のための国の取組といたしましては、内閣府等におきまして全国防災まちづくりフォーラムを開催し、地域コミュニティーの活動状況等の発表を行っているほか、総務省消防庁では、自主防災組織における防災に関する優れた取組などを表彰するなど、地域における優れた取組の促進を図っているところでございます。 政府といたしましては、引き続き、災害時要援護者対策の取組が推進されるよう、これらの取組なども通じ、公共団体に対して啓発、支援に努めてまいりたいと思っております。
○神取忍君 やっぱり人と人、心と心のつながりを大切にしていただきたいと思います。 次に、応急仮設住宅の設置状況について確認したいと思います。 能登半島沖地震において被災した方々のための応急仮設住宅の現状についてお伺いします。 能登半島地震は、十九年三月二十五日に発生し、はや二年が経過いたしました。当災害対策特別委員会は、昨年八月に、私も含めた五名の委員を石川県に派遣して能登半島地震の被災地における復興状況を調査いたしました。 能登半島地震における住家被害は、全半壊が二千四百二十六棟に上り、石川県の調査によれば、約二年後の本年三月十七日においては百二十八世帯、二百八十六名の方が応急仮設住宅で暮らしておられるとのことです。しかし、災害救助法による応急仮設住宅として被災者に供給できる期間は、その建築工事が完了した日から原則二年以内であることから、四月から五月にかけて退去しなければならないと言われています。 そこで、内閣府にお聞きします。 突然の災害で住居を失い応急仮設住宅の生活を余儀なくされている方々が退去の時期を迎えても、できる限り皆さんの希望を生かした形で住居が確保されているということでよろしいのか、念のために確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(大森雅夫君) 能登半島地震の被災者のうち、本年三月三十一日現在で二百三十一名の方が今もなお応急仮設住宅での生活をされており、この設置期限の到来する四月から五月にかけて退去されるものと聞いております。 住宅を必要とする被災者の方々に対しましては、石川県及び関係市町において災害公営住宅の建設、また被災者生活再建支援制度などによります生活再建の支援、民間賃貸住宅入居者への家賃補助などによる支援を行っております。これらによりまして、すべての応急仮設住宅入居者について退去後の住宅確保のめどが立ったものというように聞いているところでございます。 国としては、引き続き地元地方公共団体と一致協力して被災者に対する必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
○神取忍君 そういった中でしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、ちょっと質問を飛ばしまして、河川の水質改善について質問させていただきたいと思います。 水は、人間の体の六五%含有されています。人間は水なしで存在はできません。したがって、水の浄化に対して健康上の重要な問題として取り上げたいと思います。 そこで、お伺いします。 昭和四十年代、全国の河川では水質汚濁の著しい進行で、汚い、臭い、遊べないと言われる河川がとても多かったと聞いています。その後、水質改善の取組により確実に改善が図られてきたと承知しておりますが、最近その進捗が鈍化しているように私は思います。 国土交通省河川局の平成十九年全国一級河川の水質現状を見ますと、観測した九百十九地点について、一般的な水質汚濁を示す代表的な指標であるBODは、サケやアユが生息できる環境の目安となるBOD七五%値、三・〇ミリグラム・パー・リットル前後の数値が対前年比で上昇しており、また三・〇ミリグラム・パー・リットル以上の割合もここ数年ほぼ横ばいとなっております。さらに、人や動物の排泄物由来の大腸菌群である、水の汚染を知る指標であるふん便性大腸菌群の数のランク別割合は、百ミリリットル当たり千一個以上の割合が二〇・七%を占めているとのことであります。 さらに、平成十九年度のダイオキシン類重点監視地点調査結果によれば、調査地点の約九六%において環境基準を満足しましたが、利根川水系、関川水系の一部で環境基準を超える値が観測されております。 ふん便性大腸菌群数は水浴場における判断基準ではあります。河川においてその数値が高いから直ちに問題とするものではありませんけれども、この結果を国土交通省はどのように判断しているのか、河川を所管する国土交通省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。 委員おっしゃるとおり、河川の水質につきましては、昭和四十年代、汚い川ではBODで百ミリグラム・パー・リットル前後の値を示しまして、まさに汚い、臭い、遊べない川が多かったものでございます。その後、水質改善の進捗によりまして、現在三ミリグラム・パー・リットル等と、かなり低くなってきております。そういうふうにだんだんきれいになってまいりますと、やはり川に入って遊びたいというような要求が増えてきております。 その中で、ふん便性大腸菌群数でございますが、人及び動物から排出された大腸菌群数を示す指標でございまして、その値が百ミリリットル当たり千一個以上になりますと、水浴場の判定基準では不適という基準になります。それを川に当てはめますと、川の中には入れないようなレベルになります。それが二一%あるということでございます。 国土交通省におきましては、平成十七年三月に今後の河川水質管理の指標についてという案を作りまして、それに基づきましてふん便性大腸菌群数も含めた調査をやっております。今後とも、流域と一体となりまして水質の改善に努めてまいりたいと考えております。
○神取忍君 やっぱり人として水は大切な部分なので、水質改善はしっかりと行っていただきたいと思います。 では、次の問題の質問に移りたいと思います。 日本は世界有数の多雨地帯であるモンスーンアジアの東端に位置しており、年平均の降水量が世界平均のおよそ二倍に当たります。さらに、昨年は八年ぶりに台風の上陸はありませんでしたが、毎年多くの台風の接近や上陸の脅威にさらされております。 国土交通省が発表しました平成十九年の水害被害額の確報値によりますと、台風第四号、梅雨前線豪雨、秋雨前線豪雨などの水害により十六名の方が亡くなられ、二百五十名以上の方が負傷されました。建物も六十九棟が全壊又は流失し、これに半壊、床上・床下浸水の被害を含めますと一万五千六十九棟もの建物が被災したとのことであります。また、被害額は全国で二千八十八億円に上り、これを都道府県で見ますと、被害額が最も大きかったのは鈴木委員長の御地元の秋田県、約二百七十七億円だそうです。ちなみに、佐藤大臣の御地元の栃木県は、被害額二十二億円でありました。 このような大きな被害をもたらす水害対策は、震災対策と同様、とても重要な施策であると考えます。そうした観点から幾つか質問させていただきます。 まず、最近の気象変化についてお伺いします。 気象庁の気候変動監視レポート二〇〇七によれば、平均気温は温室効果ガスの増加に伴う地球温暖化影響のため、長期的な傾向として百年当たりおよそ一・一〇度の割合で上昇し、さらに、異常高温の出現数が三十年間で約六倍に増加したとのことです。また、降水量は、一九八〇年代以降、異常多雨が増加する傾向が見られ、百年間の間に百ミリメートル以上の日数は約一・二倍、二百ミリメートル以上の日数は約一・五倍の出現頻度となっているとのことです。極端な気温の変化、極端な大雨などの出現頻度の増加は、水害、土砂災害、高潮災害の頻度の規模の増加による破壊的な、破滅的な被害の発生、渇水の深刻化による被害の拡大等も懸念されます。 そこで、気象庁から、気温、降水量の変化を中心に、気象の最近の変化について御説明をお願いします。
○政府参考人(櫻井邦雄君) ただいま先生から御指摘のございましたように、日本の年平均気温は長期的には百年当たり一・一度の割合で上昇してございまして、特に一九九〇年代以降、高温になる年が頻繁に出てきてございます。 降水量につきましては、一九七八年から二〇〇七年の最近の三十年間と二十世紀初頭の三十年間を比較いたしますと、日降水量百ミリ以上の大雨の日数が約一・二倍、二百ミリ以上の大雨の日数は約一・五倍に増加してございます。また、アメダスが観測いたしました、一時間に五十ミリを超える非常に激しい雨ですとか、及び一時間に八十ミリを超えるような猛烈な雨の年間発生回数につきましては、年ごとの回数の変動は大きくはございますが、この三十年余りで増加傾向にございます。 気象庁といたしましては、今後ともこういった気象の変化の的確な把握に努めてまいりたいと思っております。
○神取忍君 ありがとうございました。 では、次は都市河川対策についてお伺いします。 最近のゲリラ豪雨等により、都市型水災が多発しております。下水道事業としての連携を図りつつ、総合的な都市河川対策の推進が課題になっていると思います。 中央防災会議の大規模水害対策に関する専門調査会は、一月二十三日、荒川堤防決壊時における地下鉄等の浸水被害想定についての検討結果を公表しております。 この検討結果によりますと、現行の止水対策を前提とした場合、十七路線、九十七駅、延長約百四十七キロメートルが浸水するケースや、堤防決壊後三時間余り、短時間で大手町駅などの都心部の地下の駅が浸水するケースがあるそうです。しかも、トンネルの坑口や地下鉄駅等の出入口を高さ二メートルまでふさいだとしても、地下鉄駅等の浸水速度が遅くなるだけで、最終的には浸水区間はわずかしか変わらないそうであります。 万一の浸水被害について想定し、国民に広く情報を提供することは必要でありますが、不安感を持たれるようなことのないよう、一日も早く円滑な避難の方策を示すべきだと考えますが、今後のスケジュールを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大森雅夫君) これまで中央防災会議大規模水害対策に関する専門調査会におきましては、利根川や荒川の洪水はんらん時の浸水想定や死者数また孤立者数等の想定について公表するとともに、先生今御指摘いただきました荒川がはんらんした場合における地下鉄などへの浸水被害の想定を公表したところでございます。 これらの被害想定などを踏まえまして、現在、専門調査会におきまして、避難率の向上また広域避難体制などの整備、地下空間などにおける被害軽減などに関する対策について検討を進めるところでございまして、平成二十一年度末を目途に取りまとめを行う予定としております。 内閣府としても、この専門調査会の取りまとめ結果などを踏まえて、関係地方公共団体と連携し、必要な対策を講じていきたいと考えております。
○神取忍君 本当に早々にそれは取り組んでいただいて、円滑な避難ができるようにしていただきたいと思います。 次に、中小河川の対策についてお伺いしたいと思います。 やはり、ゲリラ豪雨の頻発によって各地で中小河川がはんらんして被害が生じました。昨年、やっぱりこの当委員会で石川県に赴き、金沢市内を流れる浅野川の大規模な水害を調査してまいりました。 中小河川は流域面積が小さく、かつ河川延長も短いことから、ゲリラ豪雨が発生すると急激に河川の水位が上昇しはんらんに至ることになり、河川の避難活動が間に合わない事態が生じております。極めて局地的に、かつ集中的に大雨を降らせるゲリラ豪雨は、現在の技術では事前に発生場所、時刻、そして雨量の予測は困難と言われていますので、豪雨対策並びに水難事故防止対策の検討は喫緊の課題であります。 国土交通省は、中小河川における局地的豪雨対策と、中小河川における水難事故防止検討との二つのワーキンググループを設置して中小河川の安全度向上策を検討しておりますが、本年一月に報告書を取りまとめたそうであります。 そこで、各ワーキンググループの報告書の概要並びに、これを受けて国土交通省がとった措置について御説明していただきたいと思います。
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。 昨年七月の金沢市での水害あるいは神戸市の都賀川での水難事故を受けまして、八月に学識経験者や地方自治体等の関係者の構成する局地的豪雨対策ワーキンググループ、中小河川における水難事故防止対策ワーキンググループの二つのワーキンググループを設立して検討を進めてまいりました。一月六日にその結果を記者発表いたしまして、同日付けで全国各都道府県の河川管理者に周知したところでございます。 報告書の要点でございますが、まず、中小河川における局地的豪雨対策ワーキンググループでは、まず第一として初動体制の迅速化、第二として河川管理者の対応力の向上、第三として地域防災力の維持・向上、第四として洪水ハザードマップの改善、作成、公表など防災情報の共有と防災意識の向上、五点目として降雨・河川水位の監視強化と予測の高度化、六点目として適切な河川維持管理の推進の六つの柱を提言の報告書の要点としております。 また、中小河川における水難事故防止策検討ワーキンググループの報告の要点でございますが、第一として、新たに河川水難事故防止に対する啓発活動を重点的に実施するなど平常時の啓発の強化、二点目として、高解像度のレーダー雨量計の設置による気象予測や洪水予測の高度化など河川利用時の情報提供の充実等を柱としております。 このような報告を受けまして、国土交通省では、四月から全国八地方整備局に水災害予報センターを設置いたしまして、水災害の監視や予測の強化や高度化を進めることとしております。 具体的には、局地的なゲリラ豪雨等を早期に把握するための高解像度レーダーを関東、北陸、中部、近畿地方に設置するほか、円滑な住民避難を実現するための予測システムや予警報システムの整備を推進することとしております。また、水難事故防止に向けまして、急激な水位上昇に対して河川利用者向けの警報装置など情報提供システムの整備が支援できる制度を新たに設けまして、平成二十年度におきましては、都賀川始め全国で三十河川百六か所において整備を進めているところでございます。 今後とも、地球温暖化に伴う気候変化によりまして水災害のリスクも増大が懸念されますことから、中小河川につきましても各流域や各河川の特性、気候変化の予測等を考慮して、ハード、ソフト一体となって適切な対策を進めてまいりたいと考えております。
○神取忍君 そういった様々な取組を確実に行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 次に、火山対策についてお伺いしたいと思います。 日本は環太平洋火山帯に位置する火山国で、およそ一万年以内で噴火した、あるいは現在活発な噴火活動をしている火山、活火山が世界全体の七%に当たる百八あります。気象庁は、火山活動の状況を噴火時等の危険範囲や必要な防災対策を踏まえて五段階に区分した噴火警戒レベルを平成十九年十二月から導入しておりますが、導入後初めて、本年二月二日未明に噴火した浅間山について、噴火前日に噴火警戒レベルを引き上げて入山規制を行うなどして噴火の予測に成功したとの報道がなされております。 火山の噴火予測は大変難しいと聞いておりますが、浅間山噴火に至るまで、火山情報の発表の状況と、今回事前に噴火警戒レベルの引上げを行い周辺住民の方々に情報提供を行うことができた背景について、気象庁から説明していただきたいと思います。
○政府参考人(櫻井邦雄君) お答えいたします。 浅間山は、昨年八月八日に火山活動が平常より高まりましたために、噴火警戒レベルを一から二に引き上げる火口周辺警報を発表し、以降、火山活動に関する解説情報で毎日の活動状況をお知らせしているところでございます。 今年の二月二日未明の噴火の前の日十三時に、噴火警戒レベルを二から三に引き上げる火口周辺警報を発表いたしました。浅間山の場合は、平成十六年の噴火活動において、噴火前に地震及び地殻変動、これは傾斜計というもので測るものでございますが、そのデータに特徴的な変化が観測されました。この経験を踏まえて監視していたことで、噴火前に噴火警戒レベルを引き上げることができた次第でございます。 しかし、火山の噴火の予測に必要な知見が得られている火山は限られております。過去の推移を繰り返して噴火するとは必ずしも限りません。噴火前に警報を出せない場合もあるとは認識してございます。そういった場合でも、防災対応の必要な噴火を検出いたしましたら直ちに警報を発表いたしまして災害軽減に役立てていただくよう、努めてまいりたいと思っております。
○神取忍君 ありがとうございました。更なる取組を期待しております。 最後に、佐藤大臣にお伺いしたいと思います。 現在の世界的な金融危機は百年に一度のものと言われています。日本もこの世界不況の渦中にあります。政府は、更なる景気対策として今月末にも追加経済対策を取りまとめると言われております。 防災対策として、科学技術の研究、災害予防、国土保全等の各種施策の一層の推進は、安全、安心な社会の構築に値するものであると思います。安心の強化につながる災害対策の推進策は追加経済対策に盛り込むべき重要な施策と考えます。そこで、私の目指している「健康な国ニッポン」において、被災に遭われた方々、避難所の方々がスポーツや運動を通じて健康な元気な心をつくることができると考えています。 そういった中で、防災担当大臣として、追加経済対策に災害対策の推進を盛り込むよう閣内で積極的な発言をしていただきたいと思いますが、佐藤大臣の前向きな御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(佐藤勉君) 委員御指摘のとおり、災害対策の推進は国民の安心の強化ということに関しましては必要不可欠であるというふうに思っております。優先度、緊急度を勘案をいたしまして、必要な予算につきましてはしっかりと確保してまいりたいというふうに思っておりますし、今後とも、内閣府が必要な役割を果たしつつ、積極的に災害対策を推進してまいりたいと思っております。
○神取忍君 終わります。ありがとうございました。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。機会をいただきまして誠にありがとうございます。 私の方からは、まず利根川の堤防強化事業につきましてお聞きをしたいと思います。 昨年、一昨年の当委員会でも質問をさせていただきましたし、また国土交通委員会でも何度か質問をさせていただきました。この利根川の堤防強化事業というのは平成十六年度から事業としてのスタート、様々取組が進んでおります。先ほども御指摘が一部ございましたが、内閣府の中央防災会議によります大規模水害に関する専門調査会によりますと、利根川の堤防がもし決壊した場合には、埼玉県はもちろんでございますけれども、東京の東部まで洪水流が流れ出し、最大二百四十万人に浸水被害が生じる、こういう試算もなされております。 今日私が取り上げるのは、堤防強化事業が今進んでおります埼玉県の栗橋町におきます事業についてであります。この栗橋町というのは利根川と渡良瀬川が合流する地点でございまして、昭和二十二年のカスリン台風は、その手前の大利根町が決壊をして大変な被害になったわけであります。ここにおきまして今堤防強化事業が進められております。当初はスーパー堤防を予定しておりましたけれども、様々な予算の制約もございまして、住民の方にもアンケートを取り、堤防強化事業という形で今進められております。 そして、この堤防強化事業につきましては、昨年十二月に関係の権利者に対する説明会が開催をされました。地権者の方は約二百名ほどいらっしゃいます。多くの方は高齢者であります。そして、ここは過去においても国が実施しました堤防の引き堤とかかさ上げ工事のたびに立ち退きあるいは移転を余儀なくされた方々もいらっしゃいまして、中には今回の事業で三回目の移転対象という方もいらっしゃるわけであります。 昨年十二月に行われました説明会、私はもちろん参加しておりませんけれども、これが一体どのようなものだったのかということをまずお聞きしたいと思います。 昨日、この地権者の皆様から関東地方整備局に対しまして嘆願書なるものが出されております。個別の交渉につきましては、今年四月、今月からというふうに聞いておりますので、この説明会に対して、いまだなぜ嘆願書が出るのかというのが非常に不思議に思っております。 詳細な地権者に対する説明はこれからというふうに私は承知をしているわけでありまして、その前にこうして嘆願書が関東地方整備局に対しまして提出されたということについては、今後の事業の進め方につきまして、それだけ地元の方々が納得されていないんではないかというふうに思われるわけでございます。 この嘆願書を受けまして、国として今後どのように取り組んでいくおつもりなのか、国土交通省にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(甲村謙友君) 利根川栗橋地区の首都圏はんらん区域堤防強化対策の状況でございます。 昨年の十二月に、地権者の方々に、個別相談会ということで土地・物件調査の確認あるいは補償項目ごとの内容等を御説明したわけでございます。それを受けまして、三月二十五日には事務所長あて、三月三十一日には整備局長あて、地権者の方から嘆願書が提出されております。 私ども、土地や建物の補償額につきましては国土交通省の公共用地の取得に伴う損失補償基準に基づいて算定しておりますが、個々の地権者の方々に、個別の補償の内容等につきまして、四月以降、更に詳しく親身になって丁寧に御説明して、御了解を得ていきたいというふうに考えております。
○西田実仁君 昨年十二月に開かれました個別の相談会以降、嘆願書が提出されるまで、何かの説明はあったんでしょうか。
○政府参考人(甲村謙友君) お答えいたします。 十二月以降、問い合わせがあった方々に対して、随時補足説明などを行ってきたと聞いております。
○西田実仁君 先ほど申し上げましたとおり、ここの地権者の方々は、大変にもう御高齢の方が非常に多いんですよ。しかも、もう三回目に引っ越さなきゃいけないという人もいる。そういう意味で、国の事業に協力をしようという意思は大変強く思っていらっしゃいますけれども、しかし、その分、かなり親切に、また丁寧に御説明をいただかないと様々な不信というものが生まれてきている。 私は、嘆願書って、普通尋常じゃないと思いますよ。こんな嘆願書を個別交渉をする前に出すなんて普通あり得ないわけでありまして、その分、丁寧に今後も説明を親切にしていただかなきゃいけないと、これを申し上げておきたいと思います。 その丁寧な説明の一環として、代替地の情報提供についてお聞きしたいと思うんですけれども、これは既に代替地の情報提供をなされております。しかし、これにつきましても、住民の方からかなり大きな不満を持っておられるようでありまして、もっと積極的に、また丁寧にこの代替地の情報提供もすべきであると考えますけれども、いかがでございましょう。
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。 代替地につきまして、栗橋町とも相談して提示をしておるところでございますが、価格的に折り合わないとかいう要望もいただいております。さらに、別の場所につきましても、栗橋町にも協力をお願いしながら可能な限り情報の提供に努めて、委員おっしゃるように、三回目も移転される、さらには高齢者の方々もおられるということで、個別に親切丁寧に御相談してまいりたいと考えております。
○西田実仁君 是非丁寧に、しかもきちんと行ってほしいと思います。 一昨年のこの委員会でも、私は、この地において災害時の避難場所、いわゆる防災公園ですね、これをしっかり確保していく必要があるんではないかということを質問させていただきました。その後、国の努力もございまして、その実現に向けて関係機関との調整が進んでいるというふうに聞いております。 引き続き、地元の意向も確認しながら、避難場所を最大限確保できるよう努力していただきたいと思いますけれども、いかがでございましょう。
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。 この地区につきまして、平成十八年度に実施いたしました住民アンケート調査でも様々な要望をいただいておりまして、昭和二十二年のキャスリン台風のようなはんらんのときに住民が避難できる安全な場所を確保してほしいという要望がたくさんございました。 それを踏まえまして、今回の堤防の整備に合わせまして、栗橋町と連携して防災公園等避難場所の整備を行うべく協議を進めております。 具体的には、地元栗橋町と調整の上、新利根川橋の上流側に避難場所として防災公園を計画しております。なお、防災公園の具体的な内容につきましては、引き続き栗橋町と協議してまいりたいと考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 この堤防強化事業が行われる栗橋町というのは、旧日光街道で栗橋宿として栄えた歴史と文化のあるところでございます。今、度々申し上げましたとおり、事業により多くの移転が必要になってまいりますことから、しかも、ほかの利根川の流域の町は、大体堤防強化事業をやっているところは田畑のところが多いんですけど、この栗橋のところだけは市街地なんですよね。ですから、この堤防強化事業によりまして移転を伴い、商店街のにぎわいとか地域のコミュニティーの喪失が大変に心配されているわけであります。ただ、国の事業でもあるので町としては協力をしようと、また、堤防強化事業と併せて、「利根川と栗橋人のふれあうまち」の実現へ向けた提言書なるものも町では作成をしております。 こうした地域の活性化ということについてお聞きしたいわけでありますけれども、埼玉県、また関東地方整備局が主催して堤防強化事業を行っている「強化堤防の森づくり」という、今そういう事業を行っていただいております。利根川に限りませんけれども、江戸川も含めて、堤防に六十八万本の森を誕生させようという、そういうねらいを持った非常に画期的な事業だというふうにも評価したいと思います。 しかし、それと併せまして、今お答えいただいた防災公園、こういったところを活用して、私は、今水防技術の継承ということが大変に大きな問題になっているわけでありまして、なかなか水防団でやっていただく方も減ってきているということもありますし、いざというときに地域の防災力を高めていくという意味でも、この水防技術の継承ということが大変重要になってくるんじゃないかというふうに思います。 この栗橋町におけます地域の活性化ということに向けて、国としても地域振興に向けた何らかの取組ができないんだろうか。今私が申し上げたこの水防技術の例えば継承を行う研修センターのようなものをこの地に建設していくというようなことも一つのアイデアとしてはいかがなものかというふうに思っておりますが、いかがでございましょう。
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。 栗橋町では、委員おっしゃるように、利根川の堤防強化対策を契機に、利根川沿川栗橋地区活性化検討委員会を十九年七月に設立され、先般、二月二十五日に「利根川と栗橋人のふれあうまち」の実現に向けた提言書を取りまとめられております。その提言書の中においては、「自然環境を活かしたまち」、「歴史を感じるまち」、「資源のネットワークを活かしたまち」等のいろんな目標を立てられて様々なアイデアが提言されております。 そういう中で、委員おっしゃる先ほどの防災公園を利用した水防訓練、講習会等が積極的に開催され、また私どもも水防専門家派遣制度もございますので、それらも含めまして、先ほどの栗橋町からの提言書、さらには水防訓練等につきまして、国交省として、関係機関と調整の上、可能な限り支援してまいりたいと考えております。
○西田実仁君 是非御支援のほどお願い申し上げたいと思います。 次に、学校の耐震化につきまして御質問をさせていただきたいと思います。 御案内のとおり、この学校の耐震化につきましては、前倒しをしようということで、平成二十年度の一次、二次補正予算、そして本予算におきましてもそれぞれ予算を付けさせていただいているわけであります。一万棟とよく言われますけれども、正確に言うと一万六百棟でありますが、この一万六百棟の前倒しというのは本当にできるのかということについてお聞きしたいと思います。 この大規模な地震により倒壊の危険性が高いIs値〇・三未満の学校一万六百棟の耐震化工事は、当初、平成二十四年度までに完了する予定でございました。しかし、今申し上げました二回にわたる補正予算、そして本日から始まりました平成二十一年度予算によりまして、その完了を一年前倒しをする予算が付いております。 私が文科省からいただきました資料によりますと、この平成二十年度補正予算の一次補正において約二千六百棟、一千百三十九億円の内数となっております。二次補正においては、これは最終的に三月四日が、財源手当ても含めまして完了したわけでありますけれども、二次補正では一千棟、予算としては五百億円の内数と、こういうふうになっております。したがって、この三千六百棟というのは、補正によって追加的に前倒しをしようということで予算が組まれているわけであります。 この三千六百棟、平成二十一年度に前倒しをして工事が完成するのかどうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(岡誠一君) 先生今お話がありました二十年度第一次補正、第二次補正それから二十一年度当初予算におきまして約二千八百億の予算が措置されておりますので、私ども、この予算を使いまして学校耐震化が進められるよう、市町村に対しても積極的に促してまいりたいというふうに考えております。
○西田実仁君 地元の市町村に聞きますと、私がよく理解していないのかもしれませんけれども、地元の市町村も結構戸惑っていることが正直言ってあるようであります。 平成二十年度の補正予算による耐震化工事というのは、補正予算ですので基本的には一年以内に使わなきゃいけないと、こういうことになるわけでありまして、平成二十一年度中に実施をしなければならないと、基本はまずこういうことですよね。 しかし、補正予算が通ったのは昨年の九月、また今年三月ですので、当然、耐震化工事をする場合にはまず設計がなされていなきゃならない、設計してから工事をしなきゃなりませんので。設計もまだできていない。設計にどのぐらい時間が掛かるのか、いろいろ市町村によって違うとは思いますけれども、聞くところによると大体半年ぐらい掛かると。設計もできていない段階で追加の補正予算で前倒しをするといってもなかなか手を挙げるわけにはいかないという嘆きを聞くわけであります。 平成二十年度補正予算に盛り込まれた耐震化工事のための国費は、平成二十一年度中に使い切るというのではなくて、二十二年度にも繰り越して使えるようにしてもらうと市町村としても手を挙げられるんだという話もございます。しかし、単年度主義でやっていく以上なかなか難しいのかもしれませんが、こうした市町村、現場から上がってくる、耐震化工事の前倒しという国が考えていることと受ける側の市町村が今受け止めているこの違い、これを乗り越えていくのにどうするかということをやはり考えなきゃならないと思っております。 財務省にお聞きしたいと思いますけれども、平成二十年度の補正予算に盛り込まれたこの予算はやはり二十一年度中に全部使わなければならないということになるんでしょうか。二十二年度にも繰り越して使えるということは難しいでしょうか。
○政府参考人(真砂靖君) 繰越しについての御質問でございます。 二十年度補正予算に計上いたしました学校耐震化経費につきましては繰越明許ということになっておりまして、この繰越明許というのは財政法上翌年度への繰越しが認められるという制度でございます。したがいまして、その場合、先生御指摘のように、二十一年度中に執行していただくのが原則ということになっております。 二十一年度の執行に当たりましては、自治体においては、私ども聞いておりますのは例えば簡素な工法を講じるとか、あるいは地元負担につきましては、同じく補正予算で地域活性化等の交付金ということで、地方負担の軽減策も講じられているところでございます。なお、その上で、二十一年度に工事が開始はしたけれども何らかの事故によって年度内にその支出が終わらないという場合には財政法上、別途、事故繰越しというのが認められておりまして、この場合には平成二十二年度への繰越しが認められるという制度になっておるところでございます。
○西田実仁君 事故繰越しならばということでございます。 もう一つ、設計が終わっていなくても、大体このぐらい掛かるだろうということで耐震化工事の概算を申請して、この平成二十年度補正で出たものを耐震化工事に使えれば非常に使い勝手がいいと、こういう話がございます。設計が終わっていない。とにかく、二次補正は三月ですから、設計を今から急いでやったって、そもそも耐震化工事は学校の場合夏休みしかできないわけですからね、ほかの時期にできればまだいいんですけれども、とても間に合わないということで、設計がまだできていないけれども取りあえず概算で申請をするという形での学校の耐震化の前倒し、これはどうなんでしょうか、文科省。
○政府参考人(岡誠一君) 学校施設の耐震化ですけれども、学校施設の安全性の確保は非常に重要でございまして、そのため、文部科学省では、公立小中学校の設置者である各市町村において耐震化が早期に図られるよう耐震化事業の前倒しの検討を要請するとともに、前倒しのための必要な支援を行っているところでございます。 また、平成十八年度から、耐震関連事業を中心に安全・安心な学校づくり交付金を創設したところでございます。この交付金におきましては、各市町村において効率的な執行が行われるよう、事業費について概算の段階であっても交付申請をしていただいているところでございます。
○西田実仁君 確認ですけれども、そうすると、補正で前倒しに付いた耐震化工事は、今おっしゃったような概算で申請ができるということですね。
○政府参考人(岡誠一君) そのとおりでございます。
○西田実仁君 細かい話でしたので事務方の方にお聞きし続けてまいりましたけれども、是非大臣にも御答弁、御発言をいただく質問をしなければならないと思っておりまして。 この改正地震防災対策特別措置法は議員立法で改正されたわけでありまして、耐震性が不足している公立小中学校の建て替え費用の八割までを国庫補助をするという形になって、地元の負担、これをできる限り少なくしようということで改正をされました。 しかし、これは議員立法なので大臣にお聞きするのもあれかもしれませんが、この措置は平成二十二年度までですね。そして今、学校の耐震化で早めてやろうといって、二十三年度まで、一年前倒しをしようということでありまして、やはりここをもう延ばしてもらいたいという要望は大変に市町村から強く上がってきております。 感想というか自由な御意見で結構ですけれども、お伺いします。
○国務大臣(佐藤勉君) 御指摘のとおり、公立小中学校の耐震化につきましては、地震による倒壊の危険性の高い施設を平成二十三年度までに耐震化をすることとしておりまして、地震防災対策措置法のかさ上げ措置は先生おっしゃるように平成二十二年度までとなっております。 おっしゃられるように、地震防災対策特別措置法でありますけれども、議員立法により制定をされまして、また過去、二回延長のための改正が行われているところでありまして、児童生徒等が一日の大半を過ごす活動の場でありまして、避難場所等として活用される学校の耐震化は極めて重要だというふうに認識をしております。 大変恐縮ですけれども、議員の一人として、耐震化が促進されるよう、かさ上げ措置の延長も含め、万全の措置を講じていくことが私自身は必要だというふうに感じております。
○西田実仁君 無理な御質問でありましたけれども、お答えいただきましてありがとうございます。 先ほどちょっと私、申し上げましたけれども、学校に限らず病院などもそうですけれども、とりわけ学校についてお聞きしたいと思いますが、学校の耐震化というのはやはり授業を行いながらするわけにはなかなかいかないわけですね。ですから、先ほど申し上げたとおり、夏しか工事ができないという非常に制約がある。ですから、補正で予算を付けても実際にはなかなか市町村、手を挙げられないと、こういう事態になっていることを先ほど幾つか御質問させていただきました。 しかし、学校の授業を行いながら耐震工事をすることが可能になる、そういう施工法も幾つか出てきているようであります。こうしたことがもし可能になれば、夏だけではなくて、かなり工事自体は平準化して、前倒しをするということももっとしやすくなるんじゃないかというふうにも思います。 そこで、文科省にお聞きしたいと思いますけれども、こうした学校の授業を行いながら可能な耐震工事の施工法の開発あるいは紹介、こうしたことに国としてもうちょっと情報提供も含めて行っていくべきではないかというふうに思うわけでありますけれども、その点どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。 学校施設の耐震化工事の実施に当たりましては児童生徒等の安全及び適正な学習環境の確保に配慮する必要がありまして、学校設置者は各学校の実情に合わせた工事期間及び工法を選定しております。教室内での補強工事の必要のある場合などは、先生おっしゃいましたように、授業への支障を避けるために、実態として夏休みを含む期間に行われる傾向がございます。 一方、耐震化工事につきましては、様々な工法が現在までに開発されており、必要となる補強方法によっては、学校施設を使いながら夏休み以外の期間に工事を実施することが可能な工法もあると承知しているところでございます。 このため、文部科学省では、学校設置者が耐震化工事を図る際の参考となるよう、平成二十年三月に学校施設の耐震補強についてこれら様々な工法を紹介した事例集を作成し、周知を図っているところでございます。
○西田実仁君 是非その施工例を、様々情報提供をもっと強くしていただくと。市町村、なかなかよくまだ分かってないところが随分多いようでありますので、周知徹底をお願いしたいと思います。 もう一つ学校の耐震化についてお聞きしたいと思いますけれども、これ国庫補助を受けた場合に、どのような場合に返還を求められるかということについてであります。 国庫補助を受けて一定期間が経過しないままに統廃合等で廃校となる場合、また、解体あるいは用途変更した場合には、本来は国庫補助金は返還しなきゃならないと。しかし、昨年六月に通知がなされておりまして、ほとんどの場合は納付不要になる、納付しなくてもいいと、こういう財産処分手続の改革がなされております。ただし、国庫補助事業完了後十年未満、十年たたないうちに無償ではなくて有償で処分をした場合についてのみ国庫納付金を返還することが求められております。しかし、その場合でも、耐震補強事業等の場合には、個別の審査の上、当該地方公共団体の公立学校施設整備のための基金に積み立てることを条件にして免除されると、こうされております。 しかし、この個別の審査というものがどういう審査なのか、どういう場合が免除され、どういう場合が免除されないのか、ここがちょっといま一つ不明確でありますので、その点、できる限り文科省の方にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(岡誠一君) 今先生のお話にございましたように、国庫補助事業完了後十年未満の有償による処分の場合につきましては、補助金の適正な執行を確保する観点から国庫納付金を求めることとしておりますけれども、耐震補強事業等の場合、個別の審査を行った上で、当該地方公共団体内の公立学校施設整備のために基金を積み立てるということを条件にいたしまして国庫納付金を免除することを可能としております。 具体的ということの先生の御質問でございますけれども、一例でございますけれども、まだ実際の耐震補強事業で国庫納付を免除した件数というのは一件しかございませんけれども、考えられるものといたしましては、例えば国庫補助完了後十年以上経過した学校施設を有償処分する場合に、十年未満の経過の耐震補強部分が同一棟に入っているとか、あるいは、個別の審査になるんですけれども、国庫補助事業完了後五年を経過したものについて、その個別の審査の上におおむね補助効果を達成したとみなせるようなものであれば、今言った基金を積み立てるということを条件に国庫納付を免除しているということが考えられるというふうに思っております。
○西田実仁君 学校の耐震化を進めることの障害というか障壁というのは、今幾つか申し上げさせていただいたわけですけれども、学校の統廃合ということによって国庫補助金を返還しなきゃならないということも一つの障害というか壁にもなっているということも聞きますので、是非、より明確にしていただいて、とにかく学校の耐震化、せっかく予算も補正も付けたりして前倒しをしているということでありますけれども、現実に現場に行きますと、国はやっていると私たちは宣伝しますけれども、市町村に行くとなかなかこれは使い勝手が悪いという声もあって、是非、これは進めるように予算が立てられているわけですから、運用も含めて学校の耐震化工事が、より市町村が使いやすいように運用もお願いをしたいと思っております。 以上で終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 今日は我が国の火山活動観測体制についてお尋ねをしたいと思っておりまして、山内文部科学副大臣にもおいでをいただきました。どうぞよろしくお願いいたします。 資料をお手元に今お配りしておりますが、その一枚目を御覧いただきますと、我が国の活火山というのはこのように百八あるわけです。それぞれ委員各位の御地元あるいは御縁のある土地の火山は思い当たられると思いますけれども、まさに火山大国なんですね。 まず、気象庁長官にお尋ねしたいと思いますが、こうした百八の活火山のうち気象庁が連続観測を実施しておられる火山は幾つありますか。
○政府参考人(櫻井邦雄君) 気象庁では、火山活動が活発であるとか、それから連続監視が必要な火山におきまして、関係機関と連携をいたしまして監視・観測体制の強化を進めてきており、現在、三十四の火山で連続監視を行っております。
○仁比聡平君 百八のうち気象庁が連続監視をしているのは三十四にとどまるわけです。そうした気象庁の観測網についても、火山噴火予知連絡会会長で東大地震研究所の藤井敏嗣教授は、一年ほど前の論文におきまして、「火山監視にあたる気象庁の観測網の現状は必ずしも満足できるものではない。」というふうに述べていらっしゃるんですね。 少し御紹介いたしますと、「常設的な観測とはいえ、地震計が一点しか置かれていない火山や、複数観測点があっても、その配置上の問題から火山体内部の震源を十分な精度で決定できない火山もある。また、観測点の精度や感度の問題から、火山性地震の発生回数の計測には十分でも、研究に活用するには適切な精度での地震波形を得られない観測点もある。」というふうに指摘をしていらっしゃいます。 続けて、「このため、現状では大学の観測点のデータを気象庁に分岐し、気象庁独自の観測とこれらの観測データを合わせ、活火山の活動状況の把握、評価を行っている。大学がマグマの蓄積過程や噴火機構の基礎研究のために展開している観測点のデータが、現実的な火山防災の目的に活用されているのである。」というふうに述べていらっしゃいます。 こうした権威の指摘を踏まえて気象庁長官の御認識をお尋ねしたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(櫻井邦雄君) 気象庁におきましては、噴火警報の発表等防災上支障のないよう、必要な活火山の観測・監視体制を大学等関係機関と協力をして構築してきたところでございます。 現在、火山噴火予知連絡会におきまして、今後の災害軽減のため、観測・監視体制を充実すべき四十七の火山が選定されたところでございます。この検討を踏まえまして、今後も、関係機関と協力をし、防災上必要な観測・監視体制の充実に努める所存でございます。
○仁比聡平君 ただいまの長官の答弁にもうかがわれますとおり、元々、我が国の火山観測は、大学や研究機関の観測網とそこから得られる知見が果たしてきた役割が極めて大きいわけでございます。そうした観測研究体制が歴史的に形成されてきたというふうに言っていいかと思うんですね。 その国立大学の観測網における重点観測対象火山につきまして、これまでの三十四火山を今年、〇九年から十六火山に大幅に減少させると、八火山からは撤退すると。これ文科省は重点化、高度化というふうに表現をしておられるわけですが、この方針が報道におきましても大変衝撃的に受け止められております。委員長御地元の秋田県でいいますと、火山防災の強化に逆行する動きだという不信感が述べられているんですね。 そこで、国立大学の観測体制についての認識を山内文科副大臣にお尋ねしたいと思うんです。 もう一方の専門家の論文を紹介いたしますと、防災科学技術研究所という重要な機関がございます。ここで火山防災研究部の副部長をお務めの藤田英輔研究官が今年の一月号の雑誌の論文で、今後の課題についてこう述べられていらっしゃいます。「観測体制が脆弱で、予報の責任機関である気象庁の観測網だけでは信頼性の高い活動把握ができず、またこれまで協力を得てきた大学の観測維持が危機に瀕している。」という大きな問題点を指摘されているわけです。 なぜ危機に瀕しているかというこの原因は、平成十六年の国立大学の法人化なんですね。この藤田研究官は、国立大学では、「法人化に伴い研究予算および職員が削減され、老朽化した火山観測機器の更新や火山観測施設の維持が出来ない状況となっているところがある。」というふうにおっしゃっておりまして、今年度から始まる「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」という新しい計画では、「火山噴火予知の基礎となる観測の重要性を謳っているものの、現実には観測体制を縮小せざるを得ないというジレンマに陥っている。」というふうに述べられています。 現場の専門家、権威が学術論文でこうした現状の指摘に及ぶというのは、これはよほどのことだと思うわけですね。昨年七月に科学技術・学術審議会の建議がなされておりまして、私も読ませていただきましたけれども、ここにも同様の危機感が表れているかと思います。 こうした専門家の認識について山内副大臣がどのように受け止めておられるか、お尋ねしたいと思います。
○副大臣(山内俊夫君) 仁比議員の質問にお答えさせていただきます。 今いただいた資料の中で、私が住んでおります四国は全くないということなんで、それだけ地盤が安定しているのか古いのか分かりません。 ただいまの質問にお答えさせていただきますが、国立大学の法人化に伴いまして観測点等の維持管理が困難になりつつあるということや、火山観測研究に携わる人材確保もかなり厳しくなっているという現状は十分認識をいたしております。 このような状況を受けて、昨年十二月に科学技術・学術審議会火山部会におきまして、大学は本質的使命である教育、研究の原点に立ち返り、今後は学術的に重要と考えられる火山についての観測、研究に重点化しつつ、さらに独立行政法人等の研究機関により新たに整備される観測データを利用することにより、今後の観測研究体制を強化していくという方針を取りまとめをいたしました。 具体的に申し上げますと、大学においては、活動度の高い、先ほど委員がおっしゃいました十六火山については研究価値の大きい火山に重点化いたしまして、その他の火山についても気象庁の火山噴火予知連絡会において火山防災対応に支障のないよう検討することとされ、気象庁は関係機関と連携して監視・観測体制の強化を図るということとされております。 文部科学省といたしましては、厳しい現状を踏まえつつも、プロジェクト研究の実施や、独立行政法人防災科学技術研究所により整備されます基礎的な観測網のデータを流通させて、大学の火山噴火予知研究の強化に努めていきたい、このように考えております。
○仁比聡平君 本年度予算で特別研究費は増額をされたということなんですが、それはこれまでの三億円を四億円に一億円増額をしたというにとどまっているわけです。増額をしたこと自体は現場からも歓迎をされているかと思うんですけれども、しかしながら、これまでの観測体制が大変な危機に瀕していると言われている中で政治の責任は極めて重いものがあるというふうに思っております。 先ほど山内副大臣が当面の方向性を御答弁をされましたが、その前提として人的、物的な観測体制の危機ないし脆弱さについての認識をお持ちだという御答弁があったことは大変大事だと思うんですね。 予算の問題について少し続けてお尋ねしたいんですが、先ほど御紹介した藤田研究官は、「気象庁のみの観測体制では質の低下を招く可能性も否定できない。」と述べられております。東大の藤井教授は、「大学の観測体制の縮小は、日本の火山防災力が衰退することにもつながりかねない。」と警鐘を鳴らしておられるわけです。有珠や雲仙、三宅島などの経験に照らしましても、火山にはそれぞれの個性、特徴があるわけです。だからこそそれぞれの常時観測、研究とその成果を防災行政に活用することが私は求められていると思います。 火山噴火予知のような自然災害を軽減するための基礎研究というのは、短期的な競争的な環境だとかマーケット、市場にはなじまないわけでございまして、地味かもしれないけれども、長期にわたる観測、研究、それが研究者の自由な発想が生かされる形で行われ、継続的な若手研究者が確保される、観測機器が更新される、観測施設を維持する、こうしたことが不可欠だと思うんですね。 危機に瀕していると言われている大学の観測体制を抜本的に強化するために予算を確保することが国の責任であると思いますけれども、山内副大臣、そして中央防災会議を担当されます佐藤大臣、それぞれ決意をお尋ねしたいと思いますが、いかがですか。
○副大臣(山内俊夫君) 文部科学省におきましては、大学等の火山観測研究の高度化に寄与するため、プロジェクト研究や防災科学技術研究所の観測網の整備を実施する予算といたしましては、二十一年度予算においては、前年度から三億円増加をいたしましてトータルで五億、ちなみに昨年度、二十年度については一億九千六百万でございます、約二・五倍に増額を計上いたしております。 そして、今後とも国民の安全、安心を確保するためには、国の責務であるという認識の下に、火山観測研究の充実のために、気象庁、国土地理院等の関係機関と連携を図りつつ、文部科学省における火山観測研究に係る予算の確保にしっかりと努めていきたいと思っております。
○国務大臣(佐藤勉君) 先生おっしゃられるとおりだというふうに私も思います。 そして、火山噴火が予想される場合には、住民の避難誘導等を確実に行うために、噴火の前兆現象をとらえて気象庁が的確に噴火警報を発令する必要があるというふうに思います。これは、先日、浅間山の噴火のときに、まさしく気象庁がかなりの確率でこういう警鐘を鳴らしていただきました。そのために、観測点の整備等の観測・監視体制の充実強化、噴火の前兆現象の把握手法の開発等の調査研究の充実が不可欠であるというふうに思っておりまして、防災担当といたしまして、でき得るだけの御支援、また予算の獲得等々を支援してまいりたいというふうに思っております。
○仁比聡平君 安全、安心は国の責務であり、この観測体制の整備充実のために予算をしっかり確保したいとした山内副大臣の御答弁、考え方として大変大事なことだと思うんです。現状の予算の規模というのは、これは大学の運営交付金の配分の問題も含めまして、私は決して十分でないからこそ現場からこうした厳しい指摘が出ているものだと思いますので、その点はよくお含みおきいただきたいと思います。 あわせて、佐藤大臣からございました気象庁の予報に当たっても、大学の観測網から得られたデータやそこでの知見というのが大変大きな役割を果たしていると思いますから、そういった面でも防災会議の中であるいは内閣の中で抜本的な予算増に努めていただきたいとお願いを申し上げておきます。 続きまして、火山活動が活発化をしています桜島についてお尋ねをしたいんですが、この火山活動の現状と見通しを簡単に気象庁長官にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(櫻井邦雄君) 桜島では、昭和火口の噴火活動が、平成十八年六月の噴火以降、長期的には次第に活発化している傾向が見られてございます。
○仁比聡平君 気象庁の発表しておられるペーパーを見ますと、そうした次第に活発化する傾向の下で今後の火山活動の推移に注意する必要があるというふうにも述べていらっしゃるわけですが、昨年春に発表されました京大の防災研究所の「第十回桜島火山の集中総合観測」の序文におきましては、京大防災研の石原和弘教授が、「過去半世紀に経験した二度の山頂噴火活動の激化を上回る活動が近い将来に発生すると予想される。」と、あるいは井口准教授は、「早ければ数年後に昭和噴火級の大規模な噴火が起きることは十分考えられる」とした指摘をしておられまして、政府に万全の備えを求めたいと思います。 今日は、関係自治体の降灰除去事業に対する国の補助に絞ってお尋ねしたいと思うんですが、お手元の資料を続けて御覧いただきますと、これは私が平成十八年末に現地に調査にお訪ねをしたときに市からいただきました資料で、平成十八年でも、噴火して降ればこうした形で大変な灰の状況になるわけです。 この降灰を除去する、とりわけ道路で活躍をするのがこのロードスイーパーなんですけれども、三枚目、もう一枚めくっていただきますと、大変老朽化いたしまして、ほとんどが十年以上、中には二十年以上たった車もあるわけです。 その次のページには、その事業の需要費、修理費を鹿児島市の方から数字をいただきましてお配りいたしましたけれども、毎年一千万円以上、一千四百万というオーダーの多額の負担が自治体にかぶっている格好になります。平成十三年度まではほぼ二分の一の国からの補助を受けてきたわけですが、十四年から受けられなくなっている。けれども、その負担の額は変わらないわけですね。 どうしてかといいますと、降る灰が減って、基準地点での降灰量が基準の千グラムに満たなくなったということになるわけですけれども、最後の資料を見ていただきますと、よく見ますと、県内四か所の採択基準の観測地点があって、そこでは確かに千グラムに届かないかもしれないが、鹿児島市の有村、ここでは四千五百グラムですし、桜島の湯之平、二俣上あるいは二俣、こうした地点では千を超える大変な量が降っておりまして、全体として見ればさほど変わらないというのが私の実感なんですね。 このまま事業の補助ができないということになると現実に自治体の負担も大変だと思いますし、まして多量の灰がこれから降ったときに迅速な降灰除去に支障を来すおそれもあるわけで、基準地点の見直しも含めて補助できるようにすべきだと考えますけれども、国交省の河川局長、いかがでしょうか。
○委員長(鈴木陽悦君) なお、時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(甲村謙友君) 降灰除去事業でございます。 採択基準が、基準地点におきまして平方メートル当たり千グラム以上という採択基準になっております。確かに、基準地点以外におきましても、委員御指摘のとおり降灰がございます。この点につきましては、鹿児島県から基準地点の見直しの要望もございますので、関係省庁、関係部署と連携して制度の運用について総合的に検討を行ってまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 地元の苦労と負担の実態に見合った形で補助を実現するということが大変望まれていますし、これは大変、毎年繰り返されている超党派の課題でございますので、是非この機に実現をいただきたいということをお願いを申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(鈴木陽悦君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時五十七分散会