厚生労働委員会 第18号
- 発言数
- 120 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/06/23
会議録
○委員長(辻泰弘君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、轟木利治君、風間昶君、塚田一郎君、島尻安伊子君及び谷博之君が委員を辞任され、その補欠として加賀谷健君、渡辺孝男君、丸川珠代君、神取忍君及び金子恵美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長北村彰君外四名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○川合孝典君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の川合孝典でございます。 育児・介護休業法の改正案について、早速質問に入らせていただきたいと思います。 御承知のとおり、さきの国民年金法の論議等を通じて、少子化対策ですとか労働力率の向上ということが日本の将来にとって大変重要な課題であるという、このことは委員の皆様、大臣も含めて、共通の認識を持つことができたのではないかというふうに思っておるんですが、一方で、昨今、社会問題となっております育休切りですとか介護休業者の雇用カットですとか、こういう問題が社会問題化している。こういう状況が起こってまいりますと、安心して子育てができない、安心して出産ができない、また安心して家族の介護ができないという状況が、広くそういう状況が浸透してしまいますと、結果的に将来にわたって労働力率の問題ですとか、それから少子化対策の問題ですとか、そういう抜本的な問題の解決に大きな阻害要因になるのではないか、そういう問題意識を持っております。 今回、この改正案が出たことによって、半歩なのか三分の一歩なのか分かりませんが、前進はしたというふうには思いますが、いかにこの法律自体に実効性を持たせるのかということが大変重要な課題になる、このように思っておりますので、そうしたことも含めて、いかに実効性を高めるのかという視点から質問させていただきたいと思います。 まず、政府参考人にお伺いしたいと思いますが、現時点での育休切り、それから介護休切りといった問題の状況、現状というのはどのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 育児休業に係る解雇などの不利益取扱いにつきましては、労働者からの相談件数でございますけれども、平成十八年度に七百二十二件、平成十九年度に八百八十二件、二十年度には一千二百六十二件というふうに増加してきているところでございます。また、介護休業に係る解雇などの不利益取扱いにつきましては、労働者からの相談件数でございますけれども、平成十八年度に二十八件、十九年度に十八件、二十年度に三十一件というふうになっております。 もとより、こうした不利益取扱いは育児・介護休業法違反でございまして、あってはならないことでございます。今回の改正法案におきましては、育児・介護休業法違反に対する勧告に従わない場合の企業名の公表制度なども盛り込んでいるところでございまして、法の実効性を更に高めまして、育児休業などを理由とする解雇等の不利益取扱いへの対策を一層強化することにしたいというふうに考えているところでございます。
○川合孝典君 御報告にありましたとおり、ここ近年急速に増加しているという実態はお分かりいただけると思うんですけれども、ということは、結局、これまでも育児・介護休業法でそうした労働者の権利が本来守られていたはずであるにもかかわらず歯止めが掛からない、むしろ増えていくということ、これは結果的に、一つは法自体の実効性が欠けているということ、もう一つは企業サイドの理解が進んでいないということ、こういうこともあろうかとは思うんですが、こうした現状について大臣はどのようにとらえていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 本当、これは困ったことで、委員がおっしゃるように様々な要因があると思いますけれども、やっぱり今の日本の企業風土ではなかなかちょっと、会社に迷惑掛けてもというような、自主規制というかそういう側面もあるんだろうと思います。だけど、きちんとこれは法律を実際の世界の中に実現させていくということが必要なんで、今後とも努力をしたいと思っております。
○川合孝典君 日本の企業風土だとなかなか難しいということ、実際そのとおりだとは思うんですけれども、だからこそ法律でもっていかに規制を掛けていくのかということが求められているんだというふうに思います。 お手元にお配りした資料をちょっと御覧いただきたいんですが、まず資料の一番、これは各国の年齢階級別の女性労働力率を示しておる表であります。それぞれ御覧いただくと分かると思うんですけれども、国別に若干の差異はありますけれども、出産、育児の時期、大体二十代から三十代にかけての昔あったM字カーブというのを、欧米各国はこのM字カーブというものを克服しているんですよね、既に。それに対して日本はM字カーブがまだ明らかに顕著に残っているという、この図であります。 資料二を御覧いただきますと、この日本だけの表を大きくしたものをお配りしておりますけれども、結局、これを見てはっきり分かりますことは、大学、学校を卒業して一度は就職しても、出産若しくは育児というものを機に労働市場から女性の方々が退出してしまわれているという、こういう状況になっているのが、これがはっきり分かるというふうに思っております。 この点についてなんですけれども、大臣はこの図を御覧いただいて、なぜこういうふうになっているのかというふうに御認識でしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これはもう出産、育児を機に労働市場から退出するということがまさに表れているんで、一つは、やっぱり全体の比率からいって、私はフランスを中心としてヨーロッパで若いとき生活していまして、みんな、女性も働くのが当たり前、それから育児や何かあってもそれは働き続けるということが前提のそういう社会でしたから、それに比べると非常に少ない。それと、出産で一年ぐらい休んでも、二歳、三歳、四歳、それぐらいの小学校に入る前の子供たちを持っていても皆さん働いていて、それは要するに保育園とかなんとか、そういうことの設備も非常に整っていましたし。ですから、全体的に、育児休業を終えた後そのまま労働市場に戻ってこない、特に就学前の子供たちを抱えた女性の労働比率が非常に低い、ここは相当、施策的には頑張って、政策的にもやっておりますけれども、やらぬといかぬかなというふうに思っております。 それともう一つは、やっぱり全体的に女性の力がヨーロッパでは、力が強いというのも言い方、発言力含めて、非常に私は対等だなという感じがしております。というのは、全体の労働者比率の中で女性の比率が非常に高いんで、当然そこの相対的にウエートが高いんで、まあいろんな要因があると思いますけど、私はやはりこういうM字カーブを解消するという方向が先進的な社会保障の進んだ国だというふうに思っております。
○川合孝典君 女性がヨーロッパの方が強い、まあ確かに歴史的にそういう話もあるのかもしれませんが、私、決して日本の女性が弱いとは思っておりませんで、それは別としましても、先進的な取組をこれからこの点に関してしていかなければいけないということでございますけど、では、この出産、育児を機に労働市場から離れていかれている女性の、なぜそうなっているのかという理由についてちょっと調べてみた資料をお手元にお配りしております。資料三番を御覧いただきたいんですが。 これ日本労働研究機構の資料を抜き出して持ってきたものなんですけれども、上の表、これが、出産を機に退職した方々の退職の理由が記載されております。この中で見ていただきたいのは、二四・二%の方、この方々が、仕事を続けたかったのだが仕事と育児の両立の難しさで辞めたというふうに、このようにおっしゃっているんですね。大体四分の一の方がこういう理由で仕事をお辞めになられているという、こういう事実があります。 その下の棒グラフが、その二四・二%の方々が、具体的な理由、退職された理由というものが、複数選択ということではありますけれども書かれている棒グラフであります。体力的な問題ですとか、先ほど大臣のお話にもありましたとおり保育施設の問題というものも非常に問題として高い順位にありますけれども、と同時に、育児休業に関する理由というものが同時に退職理由の上位を占めているという、こういう実態があるんですね。せっかく育児・介護休業法があるにもかかわらずこうした状況になっているということ、これは結局のところ、大臣が、また厚生労働省が法律を作るに当たってお考えになられている理念というものがきちんとやっぱり理解されていないこと、ここに理由があると思うんです。 具体的に、こういう事情があるということを踏まえて、改めて大臣に、この問題についての問題意識、どうしなければいけないのかと大臣はお考えでしょうか。頑張らなければいけないじゃなくて、具体的にできればよろしくお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 一つは、国権の最高機関である法律、憲法体制の下で法律が制定される、それをどう実行させるかということについていうと、例えば刑法とか道路交通法でスピード違反とか、これ捕まりますね。みんなそれに従いますね。私は厚生労働大臣になって常にこういう場でも申し上げてきたけれども、労働法というか、労働に関する法律についての遵守率、これが極めて低いんではないかというふうに思っていますから、やはり厚生労働省、今後分割するにしろ、どうするにしろ、労働を担当する省がもっとしっかりして周知徹底させる。 それから、学校教育なんかにおいても、同じ法律なんですから、労働関係の法はきちんと守らないといけないですよというのを徹底的にやっぱり、国民教育というのはまずそういうことをせんといかぬと思いますし、それから、それは労働基準監督署を含めてその法の執行を担保する機関たくさんありますから、ここをもう少し督励して、立入調査をやって、法違反があればきちっと変えていくということが必要だというふうに思っています。 ですから、そういうことも含めて、せっかく法律があるのにこれ実施されないことは、これは常に何とかせんといかぬなと。もう労働契約法にしても派遣に関する法律にしても、様々、今噴出している問題はそこにあると思いますので、これはこうすれば万能薬ということはないと思いますけれども、まず一般的にそういうことで、あとは具体的な実施。 それと、やっぱりさっきおっしゃったように、企業風土というか、それも変えていかないといけない。私は、非常に日本的な企業風土のいい面もあったにもかかわらずというか、あったんですが、グローバル化というのが進んだときに、国際競争力を保つという理由の下で様々なしわ寄せが労働者の方に来ているんじゃないかという認識を持っています。そういうことも含めて、これは労働組合も使用者、労使、政労使含めて、そういう労働環境というものと国際競争力を両立させるような国づくりというのは必要だろうと思っています。 大きなところから振りかざして申し上げましたけれども、そういう中で、あと個々具体的にできることをやっていきたいと思っております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 大臣御指摘がありましたとおり、遵守率が非常に低いんですよね。低い理由というのは、私なんかは、やはり配慮であり努力義務でありということであって、企業側の良心に任せている部分というものが、その部分が大きいと思うんです。コンプライアンス経営をきちんとやる、一部の企業はそういったことをきちんと遵守してまいりますけれども、多くの企業は、やはり国際競争だ、企業間競争だということが先に立ってしまうと、どうしてもこうした問題は後回しになってしまうというのが実態だと思うんですよね。ですから、より個別具体的に規定をしていくということが何より必要だと思います。 今回、そういう意味では、勧告に従わない場合には企業名を公表するといった罰則の話が入りましたので、そういう点では一歩前進したんだろうというふうに理解しておりますけれども、是非ともそういう問題意識を厚生労働省の皆さんにも持って取り組んでいただきたいなというのが、これはお願いであります。 先ほど大臣の御指摘にもありましたけれども、退職理由のところ、これ調べてみましたら、やはり企業風土の問題というのが一つ大きな問題として浮き上がってきました。実際に現行法下での取組を見ても、大体六〇%ほどの企業については、勤務時間の短縮ですとかフレックスタイムですとかという、いわゆる育児にかかわる選択的措置義務というものが全く講じられていないという、そういう事実があるんですよね。やっぱりこれ見ておりますと、義務付けだけでは実効性が上がらないと言わざるを得ないなという状況がありますので、そういうことも踏まえて今後検討していただきたいというふうに思います。 続いて、子育てということに関連してちょっと一件、事業所内の保育施設の関係についての件に関して質問したいと思うんですけれども。これ、私の同僚の下田敦子委員が取り組んでおられる課題でもあるんですけど、昨今、地方の中小企業ですとか医療福祉関係の施設なんかで事業所内に保育所を設置している、事業所内保育所設置しているところがどんどん進んでいるという話なんですが、ところが、これが運営困難に陥ってしまって、保育所を維持していくことができない事例というのが非常にたくさん出てきている。新聞等の報道でも出てきております。 事業所内保育施設については、これは届出義務がないということもありますのでなかなか実態把握というのが難しいのではないかとは思うんですけど、厚生労働省として、現状の事業所内保育施設についてどのようにとらえて実態を把握しておられるのかという、この点についてちょっと御報告をお願いしたいと思います。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 平成二十年三月現在におきます事業所内保育施設の数でございますけれども、三千六百十七か所でございまして、これは対前年度比で百七十六か所増でございます。また、その入所児童数でございますけれども、五万一千二百八人、これは対前年比でございまして、前年比としましては四千五十四人の増というふうになってございます。 なお、平成十九年四月から平成二十年三月までの間に廃止あるいは休止した事業所内保育施設の数、これは九十八か所というふうに現状把握しているところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。是非後でまたそのデータはちょうだいできればというふうに思いますけれども。 大臣、お聞きになられたとおりであります。せっかく事業所内の保育所施設を整備を推進するという、政策的にやっておられることであり大変意味のあることだと思うんですが、にもかかわらずこういう状況になってきている。なぜ運営困難になっているというふうに大臣はお考えでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) それはもうやっぱりコストが掛かるというそれに尽きるんじゃないかと思っております、基本的には。
○川合孝典君 そう一言で言われてしまうと身もふたもないんですけれども。コストが掛かるのはもう間違いなくそうなんです。そのことに対して厚生労働省が補助を出しておられるということについても、そのことについては分かってはおるんですけれども、それだけでは結局もう維持し切れない状況になってしまっているということ、そこに問題があるんですよね。 ですから、事業所内保育所の在り方というものをきちんともう一回見直す時期に来ているんじゃないか。認可の基準の問題もそうですし、補助の在り方、助成の在り方の問題もそうですけれども、そういうことを根っこから見直さなければいけない時期に来ておるというふうに思うんですが、そういうことを踏まえてお伺いしたんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 失礼しました。理由を聞かれたものですから単刀直入にお話ししましたけど。 今度二十一年度から少し制度を拡充して、運営費の支給期間を五年だったのを十年に延ばしました。だから、これで十年間は、例えば中小企業だとたしか最初の五年が三分の二の援助、それから六年から十年までは三分の一と、大企業は二分の一それぞれ三分の一ということですから、こういう形で十年のスパンでやれるということと。それと、複数の企業が共同で、一つの企業では大変だったら複数の企業が共同でするときもそれは補助の対象にすると。それから、従業員だけじゃなくて地域に開放する、地域の住民も使えるようにするということで、そうするとこれは運営しやすくなるというふうに思いますし、それから、平成十九年四月一日から二十三年三月三十一日までに新しく保育施設を新設した場合に法人税の優遇措置が受けられるというようなことがあります。 ですから、いろんな援助の仕方でやっぱりインセンティブを与える、そして、いい取組の場合は少し世間に広く知らせて、ああ、あの企業はこれだけいいことをやっているんだなという、企業の社会的責任とか社会的プレステージ、そういうものもこれはお金に代え難い、企業にとって誇りでありますので、そういう形で更に支援に努めていきたいと思っております。
○川合孝典君 企業にインセンティブを与えるような施策というのは大変私は有効だろうというふうに思っております。 大臣がおっしゃいましたように、地域でとか複数の企業でとかという、こういうことも是非積極的に取り組んでいただきたいんですよね。運営費がままならないから保育料の値段を上げる、結果的に市中の保育所に預けるのと同じような水準になってしまうということではある意味、意味がなくなってしまうことでもありますので、いかにローコストで、かつ助成を増やすということだけではなくて、うまい仕組みづくりをすることで地域での保育、仕事をしながら保育を、安心して預けることができる環境をどう整えるのかという、そういう目線が今求められているんだというふうに思いますので、是非ともこの件については積極的に取り組んでいただきたい、このことをお願い申し上げたいと思います。 続きまして、本題に戻らせていただきまして、育児休業法の関係の質問をさせていただきたいと思いますけれども、今回、本法案の附帯決議、衆議院における附帯決議によって、育児休業については書面の交付が省令に明記されることになりました。私、これは前進したなというふうに思ってはおるんですが、ここでちょっと大臣にお伺いしたいんですけれども、今回、事業主が当該書面を返付又は交付しなかった場合には、省令違反であって行政指導の対象とこれはなるんでしょうか。このことを御確認したいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) それは行政指導の対象となります。
○川合孝典君 ということは、法令違反した者に対しては、新たに今回措置されました企業名の公表制度などを十分活用して厳正に対処するという、こういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(舛添要一君) 省令違反の場合は、今の企業名公表を含めて、助言、指導、勧告により是正を図る、そういうことをやりたいと思っております。
○川合孝典君 ありがとうございます。 もう一点お伺いしたいんですけれども、今度は介護の休業に関してなんですけれども、今回の法改正によって、書面の交付によって育児休業に係る紛争の防止という点では一定の縛りが掛けられたものというふうには理解しておるんですけれども、介護休業についても同様の配慮がなされるべきではなかったんではないのかなというふうに実は私考えております。 今回の法改正で、なぜ介護休業の申出があった場合の事業主の義務等を規定しなかったのか、この理由について政府参考人にお伺いします。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 育児休業につきましては、衆議院における御議論を踏まえまして、育児休業の申出書に対し、事業主から書面の返付又は交付をすることにつきまして省令において新たに規定する方向で考えているところでございます。 一方、介護休業につきましては、同様の規定を省令に置くべきかどうかということにつきましては、今御指摘ございましたけれども、まだ結論を出しておりません。今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○川合孝典君 結論を出していないということでございますので、是非頑張っていただきたいんですが、高齢化が進展している中で、介護を必要とする人たちが目に見えて増えてきているという状況があります。今後、この介護休業を必要とする方が更に増えるということも、これはもう確実な状況でありますので、今回育児休業に関して措置なさったように、この介護休業に係る紛争防止の観点から、事前防止の観点から早急な是非とも対応をお願いしたい、大臣にも是非お願いしたいと思いますが。
○国務大臣(舛添要一君) 介護休業期間は九十三日、三月ですね、最長。だから、育児休業みたいに一年とかもっとそれとかだと、もう一年たって会社の状況も変わった、もうあんた首だよと、こうなってきた。だけれども、三月ですから、最長、三か月で大きく変わるというのはまあよっぽどのことがなければなんで、普通は、そこで首だよって、まあ余り例がないだろうということなんですが、御懸念のことがありますから、三月の短期であっても、添付してやるか、ちゃんと書面でやるかどうか、これは今のような事情を考慮しながら検討していただいているところでありますんで、御懸念のことが現実にならないように検討結果も踏まえて対応したいと思っております。
○川合孝典君 大臣の方から休業期間のお話もございましたので、その点についても少し御質問したいと思いますけれども。 介護休業期間九十三日というこの設定の合理性についてちょっと質問させていただきたいと思いますが、介護休業は、介護に関する長期的な対応方針を決めるまでの間、当面家族による介護がやむを得ない期間について休業ができるようにするという観点から設けられている、そういう制度であるために、介護休業期間は通算して九十三日までということにこれなっております。 ところが、調べてみますと、実際の介護休業の取得実態から乖離しているのではないかという、こういう多くの指摘が寄せられている。この九十三日という介護休業期間のまず根拠というのはどういうものなんでしょうか、政府参考人にお伺いします。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 現行の育児・介護休業法におきましては、家族介護を行う労働者が就業を継続するために、少なくとも介護に関する長期的な方針を決めるまでの間、当面家族による介護がやむを得ない期間について休業できるようにすることが必要であると、こういう観点から約三か月、九十三日の範囲内で法に定める最低基準として休業を定めているところでございます。 先ほど、いろいろお話、御指摘がございましたけれども、実際に労働者が介護のために必要とする休暇期間、これは様々でございまして、平成十八年に、労働政策研究・研修機構の調査によりますと、介護のために必要だった連続休暇につきましては、連続した休みは必要なかったというものが八二・七%、また連続して二週間未満というものが八%というふうになっているところでございます。 こういったような状況なども踏まえまして、今回の改正では、一日単位で利用できる介護のための短期の休暇制度を創設ということをさせていただいたわけでございます。これは介護の必要な状態が続いている間ずっと使える制度でございますので、こういったものも活用していただきながら、仕事、介護の両立を進めていただきたいというふうに考えているところでございます。
○川合孝典君 ありがとうございます。 短期で利用することができるという意味では、大臣よく御存じだと思いますけれども、介護を受ける方の容体の変化によって急に休まなければいけないというようなことがありますから、これは非常に私はいい仕組みだなというふうには理解しておるんですけれども。 私、ここで御指摘申し上げたいのは、九十三日の件で、実際に連続して介護休業をお取りになられている方々の実態というものを、資料をちょっと持ってきたんですけれども、御覧いただきたいのは資料の四番。これを御覧いただくと、取得期間の割合が、実際に一番多いのが三か月から六か月未満のところに実は固まっております。九十三日でまあ大丈夫だろうというようなお話もあったんですけれども、実態としてはそれ以上長い期間お休みになられている方々がおられるということを考えたときに、この九十三日という介護休業期間の設定というのは十分に網羅し切れていないのではないかなという、私、実はそういう問題意識を持ちましたのでこの問題を指摘させていただきたいんですが、大臣、この表を御覧いただいて何かお感じになることはありますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) この資料四を見ますと、非常に中小企業というか、五人から二十九人のところで、例えば三か月—六か月未満が五二・八という高位の数字になっておりますが、逆に百人以上の比較的大規模なところはやっぱり一か月—三か月未満と。だから、平均でいうと確かにそうなんですけれども、五人—二十九人というのは極めて、なぜそうなのかということもちょっとこれは検討しないといけないというふうに思いますので、こういうのを少し、原因が何であるか、企業別になぜこれだけの差があるのかということを考えてみないといけないというように思います。恐らく、これは分かりませんけれども、大きな企業の場合だったら、休暇の取り方にしても比較的無理なく取れているからかなとかいろいろ思いますけれども、ちょっとこれ検討させてください。 それからもう一点、先ほどちょっと私の答弁が正確じゃなかったみたいで、法律と省令、法令という中に法律と省令がありますので、例の企業名公表の対象は、法律の方、法違反はこれは列挙しているんですけれども、省令に違反したときは公表の対象まではなっていないと。そして、ただし助言、指導、勧告によって是正を図るというのが正確な今のこの方針であるわけで、ちょっと先ほど不正確でしたので訂正させていただきます。失礼いたしました。
○川合孝典君 大臣の答弁で一歩進んだと思って、良かったなと思ったんですが。正直申しまして、これ、省令の場合には対象にならないということになりますと、実効性がどこまで担保されるのかというのは極めて不安だなというのが私自身の感想であります。今後の課題として是非とも認識していただきたいなというふうに思う次第であります。 質問に戻りますけれども、実際に御覧いただいたデータの実際の中身というものを精査してみないと分からないという意味では確かにそのとおりだと思いますが、私、これ大企業の方が休業期間が短い理由というのは、一つは、年次有給休暇ですとかそれから療養休暇ですとかいろいろな制度を企業規模が大きくなるほど整備しているところが多うございますので、恐らくそういうところと組み合せながら取得されているんだろうというふうに思います。というその部分を抜いてしまいますと、実態としてはやはり三か月から六か月というところに実際に休んでいる期間というのはシフトしてくるんだろうなという、多分その理解だというふうに思いますので、是非とも今後の検討課題として、この点についても厚生労働省の方で調べていただければなというふうに思います。 こういうことを踏まえてなんですけれども、実際に休んでいる方々の中身見てみますと、みとりや施設入所が困難な場合、やむを得ない事情で休んでいる方が多かったんです。現状の九十三日では症状によっては期間が短く対応ができないようなケースというのも実際に出てきております。こういう場合には、九十三日という休業期間の規定はあるものの、特例措置等によって延長を認めるような、そういう措置を講じるべきではないかというふうに考えておるんですけれども、この点について、大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) そこをどうするか、最終的に労使の両方の議論もある。やっぱり経営者の立場から見ると、そこまで特例いいかどうか。 だから、法律的なことを言えば、次なるもし法改正をするとすると、弾力的運用みたいな条項を入れるかどうかですけれども、私は、やっぱりこういうのは実効性をまさに保たないといけないんで、労使の間でしっかりとした、その中に政も入って、政労使の間で大きな枠組みづくりというのをやる必要があるというふうに思っていますから、そのアイデアというのを今後生かせるような形で努力をしたいと思います。
○川合孝典君 筋論としてはそういうことだと思うんですが、労使という話になりますと、実際労働組合のない会社が全体の八割を超えるような状況の中で、じゃ労働組合のないところはどうするんだという話になる。この部分についての手段がきちんと講じられていないがゆえに、やらないところは何もやらないという状況が生まれているんだと思います。 そういう意味では、大臣のおっしゃっていることは筋としては正しいんですけれども、実効性という意味では正直言って欠けるなというのが、正直な、失礼ですが正直な感想であります。労働組合がないところ、そういうところでもきちんと法が遵守できるような枠組みというのが一体どういうものなのかという、そういう視点で是非とも物事を考えていかなければいけないし、そうお願いしたいというふうに思っております。 資料にちょっと戻りますが、先ほどの資料四番の下の方の円グラフのところを御覧いただきたいと思います。 これ家族の介護、看護のために離職や転職した雇用者の数とその年齢別の割合のグラフであります。ここから分かりますのは、実は平成九年から十年間で、家族の介護や看護を理由として九十五万人以上の方が離職とか転職をされているということを表しているグラフなんですよ。 そういう意味では、先ほどの大臣の御答弁、これまで大臣の御答弁等も通じてなんですけれども、企業間の取組だとか政労使の取組というその漠然とした枠組みだけでは正直言って実効性が担保されていないということが過去の取組からこれ数字で表れているというふうに思っておるんです。九十五万人、百万人近い方が労働市場から一度退出されるということは、年金の論議のときにもありましたけれども、労働力率をいかに上げるのか、女性の労働力率をいかに上げるのかということを熱弁を大臣は振るっていらっしゃいましたけれども、これ大きなマイナス要因だというふうに思うんですよね。 ここをどうするのかということが大切な課題なわけでありまして、一歩踏み込んで、何をするのか、どういうことができるのかということを早急に議論するべき時期に来ているというふうに思っているんですけれども、この資料を踏まえて、大臣、何か御意見があれば。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと誤解があったかもしれませんが、私、こういう育児休業法とか労働に関する法律を作るときに、例えば連合であるとか経団連とか、つまり使用者と労働者と我々政府とがよく相談をして大きな方針を決めたいという、そういう意味で政労使で議論しましょうということを申し上げたんで、方針を作るとき、そこからの実行団体はもちろん労働組合、いないところもあります。 それで、現実に、親の介護というようなときに、人間相手ですから、いつ調子悪くなるか分からないし、親の状態は百人親がいれば全部違うわけですから、そうするとそこにフレキシビリティーが必要なんで、今回、一日単位で取得できるというのは、私は非常に自分の経験からしてこれは使えるなという感じがしておりますので、介護の現場、まさに厚生省と労働省が一緒になったことのいいところは、逆に、介護の現場の担当から情報をもっと取って、ニーズがどこにあるかということをこういう形で下ろしていくので、まあ今回の改正で一日単位、これを突破口としてもう少し何かできることをちょっと皆さんの知恵もいただきながら考えたいと思います。 九十五万人が労働市場から退出するというのは非常に大きなことであって、現実に私も、もう介護をしていて本当に苦しみ抜きました、そういう意味でもですね。ですから、これはよく分かっているので、是非今後ともいろんなアイデアを盛り込めて実現できるようにしたいと思っております。
○川合孝典君 大臣御指摘ありましたとおり、細かく休みを取ることができる制度、これ自体はとても評価できると先ほども私申し上げたんですが、ただ問題は、制度はできたけど本当に休めるのかというところに実はあるんです。やっぱり、休もうと思うと嫌な顔をされるだとか、そのことによって不利益な取扱いを受けるだとかということは、企業側、運用側がきちんとこの制度を理解していないと、結局、仏作って魂入れずという話になってしまう。 そのことを実は私ども指摘させていただいているわけでありまして、あくまでもこれが努力義務であるとか配慮義務であるとかということでとどまっている限りは、やらなくても罰則規定がないということ、そういう逆の方からの受け止めでこの法を理解してしまわれる方が残念ながら多いということを考えると、いかにして守らせるのかと、守らなかったらどういうペナルティーがあるのかという、そういうものが、そういう装置づくりが私はやはり必要だと、そういう時期に来ているんだというふうに思っておりますので、あえて、しつこいようですけれども、言わせていただきました。 次の質問に移らせていただきたいと思いますが、次に子の看護休暇制度に関してお伺いしたいと思いますけれども、今回の法改正で子の看護休暇に関する法令の拡充が行われたということであります。これはとても評価すべきことだというふうに私思っておるんですけれども、私、この機会に配偶者などの家族看護休暇についても、子の看護休暇とは別に、きちんと制度化すべきなんじゃないかなというふうに、そういう問題意識を持っております。 この点について大臣の所見をちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) できればそうなると私も非常に個人的には、これはそこまで進めれば大変結構だと思いますが、ただ、私が政労使の間の大きな枠を決めるというときに、必ず、それやったときに、やっぱり企業経営ということも考えてあげないといけない。そうすると、企業経営上そこまで一気に広げられないよと、先ほどの義務化の話にしても、まず一歩始めて、それで助言、是正、そしてある程度定着したら義務化という。労働法制やるときの難しさというのは、どうしても、企業がなくなってしまって、働く場所がなくなってしまうというのは、これはいけません。特にその声は中小企業からたくさん上がってきますから、その声に片一方、左耳で聞きながら、右の耳で、現場で働いている方の本当の望みというのをどう実現するかというのは、非常に微妙なバランスでやっていかないといけないと思います。 だから、私は究極のゴールは、配偶者であれ家族の一員であれ、そういうことができればいいと思いますけれども、一つは、そこまで一気に広げられるかということと、それからこれは、例えば私の兄弟がたくさんいたときにだれが家族の面倒を見るかと、そういう家族内の議論とか様々あると思いますけれども、究極の理想は委員のおっしゃるとおりだと思っております。
○川合孝典君 家族の看護休暇で突然企業がつぶれるという話になるのはちょっと極端な話かなというふうに思いましたけれども、これ指摘させていただいた理由は、大臣も御承知やと思うんですけど、ILOの百五十六号条約と百六十五号勧告ですか、ここで、家族的責任を有する労働者は保護又は援助が必要な他の近親が病気である場合には休暇を取ることができるべきであるということで、このことを各国に対して便宜の提供を要請している勧告であり条約なんですけれども、これ実はもう既に日本は批准しているんですよ。 したがって、そのILOの勧告、条約を批准している、それを受けて対応するべきなんではないかなと、そういう時期に来ているんではないかなという、実はそういう私、指摘をさせていただいているわけであります。 企業側の理屈として、先ほど大臣おっしゃいましたように、毎回この話するとここに行き着くんですが、企業として経営をきちんと維持していかなければいけない、利益を上げていかなければいけないという話があるんですけど、利益を上げていくこと、その企業活動をしていく前提にあるのはやはりそこに働く人たち、人材ですよね、それがやっぱり前提に私はあるというふうに確信、実はしております。 そこで働く人たちがいかにモラール高く、モチベーション高く生産性を上げていっていただけるのかということが企業経営上私は何より大事なことだというふうに思いますんで、そういう意味で、従業員の皆さんが安心して働ける環境づくりをするということが決して私は企業経営にマイナスにはならないというふうに実は思っておりますんで、これ毎回この話ばっかりさせていただいておりますけれども、もう一度念押しをさせていただいておきたいなというふうに思います。 そういうことを踏まえて、ILO条約を批准している日本と、そういうことを踏まえて子供や近親者の面倒を見るために法を整備する必要が私はあるというふうに思うんですけれども、是非ともこういう取組を始めていただきたいなというふうに思うんですけれども、あったらいいなという話ではなくて、今後の方向性として是非とも厚生労働省の今後の取組の方針の中にこれを組み込んでいただきたいと思うんですけれども、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) こういう問題は労働審議会でも議論をしていただいていますけれども、要するに法で決める最低基準をどこに持っていくか、それは高いにこしたことはないんですけれども、やはり遵守してもらわないといけない、先ほど来私が申し上げたように。そうすると、これはもう本当に堂々巡りの議論になるんですけれども、遵守できる水準によって現実性を高める、川合さんのは、そんなこと言ってるんじゃなくて、遵守させろということなんですけれども、しかしこの厳しい経済情勢の中でとてもじゃないけれどももうやれないというところも出てくるんで、まあその微妙なバランスを考えてやっているというしか今は言えないと思いますけど。 ただ、まさに理想としてはそういうことであった方がいいんで、これはですから日本のこれからの国とか企業とか労働の在り方全体にかかわる問題であって、私は、非常に豊かな国になった日本ではありますけれども、ゆとりがないというか、もう一円とか一銭単位でのコストを考えないとやっていけないようなぎりぎりの経営を皆さんやっている。そうじゃなくて、少しゆとりがある経営、そのためにイノベーションも必要でしょう、いろんな形で生産性を上げることが必要なんで、そういう大きな国のグランドデザインがあった上ででないとなかなかそこだけはいかないというふうに思うんですね。 それで、私が言うのもおかしいんだけれども、もうちょっと労働組合いっぱいつくってくれませんかというのは、労働組合員の組織率が先進国の中で非常に低い一つの理由は、やっぱりヨーロッパ先進国では非常に、日本ほど低いところはないです。ですから、労働組合の声が非常によく反映されていくし、それからもちろん政権交代だってしょっちゅうやっている、ドイツのSPDが政権取ったときに共同決定法のようなことを、フランスも社会党が取りました。ですから、やはり私は、これはもう川合さんに、釈迦に説法ですけど、是非川合さん中心にゼンセン同盟含めて頑張っていただいて、労働組合の組織率を高めるということは、私は労働大臣としてではなくて、日本の国の全体の働く者の権利を守るために非常に必要だと思っていますから、そういうことも一緒にやりたいなと、みんなで努力して変えたいなと思っております。
○川合孝典君 労働組合の組織率の問題等について、大臣もよく勉強していただいていて本当に恐縮しておるところではあるんですが、まあそういう状況の中でどうやって政策的に強力に誘導していくのかということなわけですから、大臣の御答弁は非常に夢のある御答弁いただいていて、一つ一つ聞いていると私、つい納得してしまうんですけれども、結果が変わらなければ意味がないということでありますので、具体的にどうするのか。 先ほどの資料の一番なんかでノルウェーの女性の要は労働力率の例なんか見ますと、これ強力に政党が、政権が誘導しているんですよね。全部を同時にということなのか、要はどこに重点的に政策的に力を入れていくのかということ、これはまあ政権の考え方ですからこれを大臣に申し上げても仕方がないのかもしれませんけど、私はそういうことだと思っているんです。舛添大臣にはその力があるだろうと思いましたんで私しきりと申し上げておりますんで、是非ともそういう受け止め方していただきたいなというふうに思います。 時間がありませんので、次の質問に参りたいと思いますが。 育児休業の再度取得要件、これについて政府の参考人にちょっとお伺いしたいと思いますけれども、労働政策審議会の建議で、「長期にわたる子どもの疾病が発覚した場合や、現在受けている保育サービスが受けられなくなった等の事情により新たに保育所等に入所申請を行ったが当面入所できない場合」とされているんですけれども、この「等」というのは具体的にどういうことを考えておられるのかということを御説明願います。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 今回の改正の検討におきましては、現行の法令で定められている場合以外にも再度の育児休業の取得申出を認めることが適当な場合として、一つには長期にわたる子供の疾病が発覚した場合、また二つには、現在受けている保育サービスが受けられなくなった等の事情により新たに保育所等に入所申請を行ったが当面入所できない場合ということにつきまして、労働政策審議会において労使共に意見の一致したところでございます。 委員御指摘の現在受けている保育サービスが受けられなくなった等の事情の等という点につきましては、具体的には、親族が子供を養育していたけれどもその養育が受けられなくなった場合を想定しているところでございます。具体的な再度取得要件につきましては、法案の成立後、労働政策審議会における御議論を経て定める予定でございます。
○川合孝典君 育児休業の再度取得要件に該当するか否かという、これは実際に育児休業を利用する方々にとって非常に重要なことなんです。利用者が育児休業の再度取得をしやすくするためにも、その要件は明確に明記していただくということが是非とも必要だというふうに考えております。今後、労働政策審議会等の審議を経てというお話ありましたので、是非とも早急にこのことが明確にされるようにちょっと取組を急いでいただきたいなと、これはお願いでございます。 続きまして、もう一点、所定外労働の免除の規定に関して御質問したいと思いますが、これも同じく労働政策審議会の建議では、事業の正常な運営を妨げる場合には、事業主は所定外労働の免除の請求を拒否することができるというふうにされておりますけれども、では、この事業の正常な運営を妨げる場合というものは具体的にどういうものなんでしょうか。これを政府参考人にお伺いします。
○政府参考人(北村彰君) お答えを申し上げます。 今回、所定外労働の免除を新設することとしておりますけれども、現行の時間外労働の制限及び深夜業の制限につきましても同様の規定が置かれているところでございます。 こうした現行の規定の解釈でございますけれども、通達におきまして、事業の正常な運営を妨げる場合に該当するか否かでございますけれども、当該労働者の所属する事業所を基準といたしまして、当該労働者の担当する作業の内容、作業の繁閑、忙しさなどでございます、それから代行者の配置の難易など諸般の事情を考慮して客観的に判断すべきものであるとしているところでございます。 今回新設されます所定外労働の免除におきまして、事業の正常な運営を妨げる場合をどのように解釈するかという今の御指摘でございますけれども、こうした現行の解釈も踏まえつつ、こちらにつきましても、今後労働政策審議会で御議論をいただいた上で示すことになるというふうに承知しているところでございます。
○川合孝典君 今お話ありましたとおり、現行の通達では時間外労働の制限については具体的な判断基準が明示されているということであります。今回、所定外労働の免除についても結局これに準じて規定をすべきであろうというふうに思っているんです。今回、せっかく所定外労働についても、所定外労働についてこの判断基準を緩和をもしするようなことがあって、内容が後退するようなことになってはやっぱりいけないなというふうに実は問題意識を持っております。 もう一度、大臣にこれ確認させていただきたいと思うんですけれども、今回の所定外労働の免除の件についても時間外労働の制限の判断基準と同様の基準を基本的には適用すると、所定外労働の免除に関しても規定するというふうにこれ理解させていただいてよろしいんでしょうか。今後の方向性を是非お話しください。
○国務大臣(舛添要一君) 基本的には、現行の同様の規定と同時に、どういうふうに解釈をするということですが、やはりこの審議会で今後御検討いただくことになるというように思います。
○川合孝典君 最後にしますが、この点について明示いただくことが、せっかく様々な法改正、思いを持って法改正されたものの実効性を高める、そのために大変重要なものでありますので、そういう問題認識持っていただいて早急にこの点への対応をお願いしたい、このことを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○丸川珠代君 自由民主党の丸川珠代でございます。 この委員会に来まして初めての質問の機会をちょうだいしまして、ありがとうございます。三十分ほどお付き合いをいただければ幸いでございます。 私自身、これから子供を産んで、今仕事をしていてこれから子供を産みたいし、仕事も続けたいしという願いを持っておりますので、同じような気持ちで働いている女性たちの願いを少しでもかなえたいという気持ちで質問をさせていただきたいと思います。 少子高齢化によって人口減少が進んでいる我が国においては、育児や介護の休暇を充実させるということは、社会保障を維持する上でも欠かせない政策であると私は思います。中でも、育児休業・介護休業制度というのは女性が働き続けるためになくてはならないものであり、今回はまずこの拡充を図っていただいたことには感謝を申し上げたいと思います。しかしながら、現実に育児休業を取得してまた職場に復帰することの難しさというのは、いまだに三割程度と低い産前産後の女性の継続就業率が物語っているのではないかと思います。 私は、平成五年から十九年まで十四年間会社勤めをしておりました。その間、平成七年に育児休業給付が創設されまして、平成十三年には育児時間が三歳未満にまで引き上げられ、また残業が制限されと、一歩一歩企業の育児支援というのが前進しているその様子をまさに職場にいて、子供を産んで帰ってくる先輩が増えていく、私たちの同期もまた子供を産んで帰ってくるという、その現実を目の当たりにしながら会社員人生というのを過ごしてきましたので、今回もそうした一歩の積み重ねであるというふうに私は理解をしております。 けれども、働く女性の率直な実感といたしましては、まだまだ一歩一歩というのが小さいというふうに感じずにはいられません。昨日の六月二十二日の日本経済新聞の社説におきましても、「チェンジ 少子化」と書いてありましたけれども、今回の法改正をきっかけに働き方を社会全体で見直していこうというような社説がございましたが、やはり社会全体を見渡していくと、子育てをしながら働くことが当たり前だということにはまだまだ遠く及んでいないのではないかなと感じています。 社員千人を上回るような大企業では制度の先を行くような子育てのサービスが整備されておりまして、その恩恵を享受できます。今大きい企業というのは、少子化の先行きをもう見据えていて、人材確保の策として女性の継続就業に熱心に取り組んでいます。しかし一方、中小企業においては、やはり資金繰りあるいは人繰りに余裕がなくて、経営者がよほど強い意思を持って臨んでいなければ子育て支援にまで手が回っていないというのが現状でございます。今申し上げた人繰りというのも最終的には資金の問題であるかと私は思います。昨今の長引く経済の停滞であるとかあるいは増加する社会保険料の負担を受けまして、経営者はただでさえ雇用を減らそうという傾向にございます。 ここで、この今回の改正に従って、所定外労働の免除や対象が二人以上で十日になる介護や看護の休暇というものを義務化して、さらに育児時間を措置義務とすることは、企業の負担を増やして、結局それが女性の雇用を減らす方向に向かったというのでは本末転倒でございます。仮にそういうことが現実になりますと、私は、大企業で働いて勤めながら子育てできる人と、中小企業への雇用に関しても、その入口を狭められてしまう人との差というのは本当に大きくなってしまうと思いまして、この育児休業あるいは介護休業というものが大企業に勤める人だけの特権のようになってしまうことだけは絶対に避けなければいけないと思っております。是非、そのためにも、中小企業がこの改正された制度を導入しやすくなるような環境の整備に努めていただきたいと思います。 というのは、どれほどすばらしい理念を振りかざしても、結局のところ、非常に余力の乏しい中小企業といいますのはそろばん勘定が合わなければ実際にはなかなか動いてくれません。仮にもし、雇用に関して言いますと、赤字を出してでも雇用を守っている企業があるとするならば、それは結果的にその方が企業価値も含めた全体のコストに見合うということを経験則を通じて知っているからなんだと思うんです。 育児支援に関してはまだまだそうした経験則を積み重ねている中小企業というのは多くないと私は思います。ですから、私は、中小企業でも、少子化という外部不経済を織り込んだ上で、女性の継続就労が企業のコストに見合うと、そう理解できるような制度を用意しなければいけないと思いますし、またそこへ導くような動機付けというものももっと強めていかなければならないと思います。 もちろん、育休切りというような言葉が今ちまたにございますけれども、そういう法令違反をして育休の人を切ってしまうというようなことはもう絶対にあってはならないことですが、これはもうしっかり守ってもらわなければいけない。でも一方で、義務を強めてもその監視をする制度が整っていなければ実効性はございませんので、是非、動機付けというのもうまくバランスを取りながら使っていただきたいと思っております。 とりわけ、中小企業に対するインセンティブといたしましては、資金への援助が非常に経営者にとっては分かりやすく、また効果的であると思われます。実際に、厚生労働省の方でも平成二十一年度の予算の中で事業所内保育所への助成というものを拡充していただいて、運営費に関しては十年間の補助を出していただけるようにもなりましたし、これは、特に保育所の運営というのが安定しにくい、人数が少ないだけに安定しにくい中小企業にとっては非常に有り難い制度であろうかと思います。 しかし、この助成制度というのは、一つ一つの個別の案件に該当するかどうかを企業が確かめて、書類を用意して事務手続をしてということでもらっていかなければなりません。私は、是非、その煩雑な事務手続をなるべく抑えた上で、企業の自由な発想において子育て支援の目的を達成した場合にも受けられるような、例えば金利優遇の制度であるというようなものを用意していただければ、これは企業の資金繰りに直結しますし、利用されやすいのではないかと思っております。 そこでまず伺いたいのですが、現状、公的な金融機関において子育てへの支援をしている企業に対する融資制度というのはどのようなものがあるんでしょうか。
○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。 中小企業あるいは小規模企業が女性を含む従業員の方々を安定的に確保させていただく、あるいは何よりもまたその従業員の方々が子育てをしっかりされながら働いていただくことができるということのためには、子育て支援というのは非常に重要な課題だと中小企業施策でも思っております。 厚生労働省におきましては、委員御指摘ございましたけれども、保育所の充実など各般の施策が取られているところでございます。また、中小企業、小規模企業自身が自らの従業員の子育て支援といたしまして事業所内に託児所を設けるといったような場合には、日本政策金融公庫が設備資金を融資できる制度というのが現在あるわけでございます。また、幾つかの都道府県におきましては、商工中金と連携をして、子育て支援策を講じている企業に低利の融資を行うというような取組も行われております。 いずれにいたしましても、丸川委員御指摘のとおり、中小・小規模企業の従業員の方々の子育て支援は中小企業施策にとっても大切な課題であると存じております。引き続き厚生労働省と連携をいたしまして、中小・小規模企業の従業員の方々が安心して働ける環境づくりに取り組んでいきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○丸川珠代君 是非その充実をお願いしたいという一環でございますが、その融資制度が、私もちょっと地方の商工中金がどのような取組をしているかも拝見したんですが、基本的には事業所内保育所あるいは保育施設を何か整備したりするための設備整備のための資金を融資するということが中心でございまして、自由に日々の資金繰りに使えるようなお金を融通するというところにはなかなか及んでいないのが現状であるようです。やっぱり幅広く中小企業にインセンティブを与えるためには日々の資金繰りにも何か恩恵があるような制度というのが必要ではないかと思います。 平成二十三年度の四月には次世代法に基づく行動計画の提出というのが三百人以上の企業から百人以上の企業に下限が広がるわけですが、私は、例えばですが、一般事業主行動計画が認定された中小企業に関しては優遇金利での資金繰りの融資制度というようなものを制度化されてはいかがかなと思いますけれども、これは厚生労働省に伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 商工中金の、今、中小企業庁から御説明あった中で、例えば東京だと東京いきいき職場応援ローンということで、設備資金だけじゃなくて運転資金にも使えるということなんで、次世代育成支援対策推進法に基づいて行動計画を出していただければそういう資格が生まれますから、いずれにしても、先進的な取組を行っている企業、これをバックアップできる仕組みというのは、関係省庁と連携を取りながら支援する体制を整えていきたいと思っております。
○丸川珠代君 その行動計画というのも、提出すればいいというような状況になっているというところも聞きますので、提出した中身がきっちりと実行されて、しかも質がいいものであればちゃんとそれが企業に返ってくるというような制度に是非していただきたいと思います。 私が何でこんなに金融にこだわるのかといいますと、実は私は少子化と環境問題というのに非常に似通った点があると思っております。いつかこのままでは危機的な状況になるということは多くの人が感じているんだけれども、その大きな目標に向かって日々の歩みを始めようとすると、そこにそれぞれの負担が生じてしまう。その生じた負担をそれぞれがどのように負っていくかというところでなかなか合意が得られないということでございます。 私たちは、環境問題に関しては合意が形成されつつあって、削減目標であるとか、あるいは排出量取引の制度をつくって、コストの負担に同意しない人たちを巻き込んでいくというような仕組みをつくりつつあります。私は、少子化に関しても、これは我が国だけの問題ではありますけれども、やはり制度が先行しながら同意できない人たちも巻き込んでいくような仕組みというのができないかなと思いまして、そういう中で、やはり企業にとっては市場で評価されるということが非常に大きいことであるということからこれを申し上げております。 環境の面では非常に市場での評価というのが進んでおりまして、皆様も御存じだと思いますけれども、FTSEのグッド・ジャパンとかグッド・グローバルとかいうことで、環境に投資をしている、CSRがきっちりできている企業に対する評価の指標というのがございますし、これは一方ではコスト負担を明らかにするためでもありますが、やはり一方では、市場がそういう企業に投資したいと、投資を通じて社会を変えたいと思う投資家たちがいるということでございます。 私は、是非少子化に関しても、投資をすることによって社会を変えたいという機運を高めていただいて、今コスト負担のことが問題にもなっているわけですから、そういう社会の意識があればお金も集まってくると思いますので、是非そうした機運を高めていただくために、厚生労働省やあるいは内閣府、経済産業省といったところに力を合わせていただきたいと思っております。 さて、続いて舛添厚生労働大臣に是非お伺いをしたいことがあるんですが、今、地方自治体の財政力あるいは首長さんの意識によって、地域の間に子育てサービスの格差が広がっているのではないかという認識を私は持っております。顕著な例というのが私は妊産婦健診の問題だと思います。国としては、お一方十一万八千円交付税措置で手当てをしているはずなんですが、一番悪いところを申し上げて恐縮なんですが、例えば大阪府は各市町村平均で三万九千八百円しか給付がされていないという現状があります。 妊産婦健診だけに限りません。例えば保育所、もう認可できる条件が整っているような施設でも、その地方自治体が固定的な運営費が発生してしまうことを嫌って、認可を出さないという例があるのを少なからぬ数で聞いております。 学童サービスなんかに関しても、例えば茨城に住んでいたときは六時半までやってくれたのに、大阪に行ったら五時半で終わっちゃうと、これどうしてなんですかという意見がお母さんたちから非常に多いんです。恐らく、いろんな理由があるとは思いますけれども、お母さんたちにとってはある一定レベルの子育てのサービス、保育のサービスというのはユニバーサルサービスであると。全国どこへ行っても同じサービスをしてくれなきゃ困るんじゃないのという気持ちがあるからだと思うんです。 そして一方では、この少子化問題というのは、もう国家の命運を左右するような、長い目で見ればそういう大問題でございます。決して地域の責任であるからそれができてないのは困るといってほっておいてもいいという問題でいつまでもあるわけはないと思いますので、私はこの地域サービス、子育てサービスの地域間格差というものについて、国がこの先どう取り組んでいくおつもりがあるのかというのを是非お伺いしたいと思います。舛添大臣、お願いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) これは大問題で、いつかここでも申し上げたと思いますが、一生懸命妊婦健診十四回までやっていて、お金を出しているんですよ。だけど、ほかの目的に使っているんだよ。何でだといったら、大阪の幾つかの町、ほとんど何もやってないところがあるんだから。それはほかの財政が苦しいから。だから、財政が苦しいのは分かるけど、これは国の役割と国の権限、地方の役割と地方の権限、それは様々な法定受託事務から法的な仕組みはたくさんありますけれど、片一方で、今要するにユニバーサルサービスだから国がやれと言う、そうしたら地方自治はどうだと今度文句言う、国が介入したらそういう文句が出てくる。だけど、私は地域間競争があってよくて、要するにそういう町の首長さんに対しては、あなたたちは子育て、少子化は責任持たないんですかと。 だから、端的に言ったら、直接選挙ですからそういう首長を替えればいいわけですよ、選挙で。ただ、そんなこと言っても金ないんだと、だれが首長になっても金ないんだということになるんで、私はだから一つの解決策というのは、今これ、保育所については都道府県が認可できますけれど、これは四十七都道府県の競争というのはちょっときつい。 だから、道州制に持っていって、九州一つ、四国一つ、中国一つ、十個ぐらいの、それぐらいの広域の行政単位つくれば、これは競争できますよ。例えば、九州では子育ても楽で非常にいいよと、関西だったらめちゃくちゃだよと。いや、仮にですよ。じゃ、もうみんな九州に移ろうと、それで、というような、分かりやすく言っているわけ。 分かりやすく言っているんですが、そういう、いや、だって妊婦健診めちゃくちゃですから、私に言わせると、だから怒りを込めて言っているんで。したがって、ですからそういうことで、これはできるだけのことは今の政治的枠組みで、こども基金とかいろんなのを使って、地方のための一兆円の基金とか使って今やりますよ。やりますけれども、これは是非みんなで議論して、中央と地方の在り方をどうすればいいのかと。 それはあなた、インフルエンザの対策だってそうなんだ。国がやれって言って、今度やると勝手に国がやるなと言って、じゃ、あなたたちは私に何を求めているのかというふうに言いたくなる場面もあるんですけど、これは一度国の在り方についてきちんと議論しないといけない。ただ、現行の枠内でやれることは努力してやりたいと思っております。
○丸川珠代君 ありがとうございます。 国が幾ら何かの施策をやりたいと思っても、それをやらないところに対して何か罰を与えるということはできませんので、本当にその地域に住んでいる方たちが意識を持って地方行政に臨んでいただくしかないというのが正当な筋だと思うんですね。私はそれを通じて、地方分権が進んだときにしっかりと皆さんが自分たちの首長を見て、生活を変える、暮らしを変えるということに向き合っていただきたいと思いますし、そういうスタート地点として若いお母さんたちがこの保育サービスというものに目を向けてくれれば、こんなに有り難いことはないなと思っております。日々地元を回るときにも、こういう話はさせていただいております。 先ほども、環境問題とこの少子化の問題というのは似通ったところがあると私申し上げましたが、環境問題に比べますと、残念なことにまだ少子化問題というのは、幾ら政府が旗を振ってもなかなか社会全体を巻き込んでというところには至っていないのが現状ではないかと思います。 その理由、様々ございますけれども、一つには少子化に対する危機感というものが社会全体で共有されていないことにあるのではないかという懸念を持っております。実際に少子化が日本の社会、経済に今後どのような影響を与えるのかという分析、実は様々ございまして、中には少子化恐れるに足りずというものもございます。人口は減少するかもしれないけれども、設備生産性を上げて高齢者、女性の労働力も増やしていけば一人当たりGDPは維持できるんだというような分析もございまして、正直言って少子化が何が問題かが実感できないんですというようなお母さんたちの声をよく聞く機会がございます。 政府の方ではもちろん、概念的にこういうことが起きるだろうということはおっしゃっていただいておりますけれども、やはりここは、様々な立場にある方が実感できるような数字で少子化の何が問題かというところを語っていただかなければ、危機意識の共有というのができないのではないかなと思います。とりわけ、やはり中小企業の皆様にとっては目先の資金繰りの方が非常に厳しいものがございますので、私は、是非少子化の何が問題かというところを具体的な数字で実感できるようにお話をいただきたいのですが、内閣府さんと、もし可能であれば厚生労働省さんにもお話をいただきたいと思います。
○政府参考人(武川恵子君) 少子化の数値的な影響ということでございますけれども、百年後、これは大分先でございますけれども、総人口が現在より七割減、約四千五百万人になるということでございます。それから、十五歳から六十四歳の生産年齢人口でございますけれども、これも七割減になりまして約二千三百万人、出生数は八割減となりまして年間二十四万人しか生まれないということになってまいります。 また、人口比でございますけれども、高齢者の総人口に占める割合、これは現在二割でございますが、これは四割に上昇いたしまして、現役世代一・二五人で高齢者一人を支えるということになりますので、現役世代一人に掛かる負担が現在の約三倍になるだろうというふうな予想でございます。 経済的な予想でございますけれども、少子化が進行しても御指摘のように技術、設備の向上によりましてGDPは維持されると、一人当たり、そういう御意見もあるわけでございますけれども、高齢者の雇用が増える一方で若い労働力の確保が非常に難しいということになりますので、若さを生かしました新しい発想の導入、また技術やノウハウの世代を超えた継承というものが非常に難しくなるだろうというふうに予想されております。 また、経済面に加えまして、女性の就業と結婚、出産、子育ての二者択一構造というものがございまして、この問題が解決されませんと労働力人口が今後大幅に減少いたしまして、特に二〇三〇年以降は急激に減少いたします。二〇五〇年には現在の三分の二弱に減少するだろうというふうに言われております。おっしゃるとおり、社会保障の持続可能性、それから経済成長に大きな影響を与えるわけでございますけれども、加えまして、結婚、出産に関する希望が実現できない社会というのも非常に大きな問題かというふうに思っております。 おっしゃるとおり、少子化問題は今まで子育て当事者以外に関心が少ない問題でございました。少子化が自分自身に返ってくる問題であるという認識を持っていただいて、国民すべてが少子化問題を自分自身のこととして御認識いただけるように、また具体的な行動を起こしていただけるように啓発活動を進めてまいりたいと思います。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 今内閣府の方からかなり詳しい説明がございましたので、若干省略をさせていただきますけれども、若い人々の希望を見ますと、やはり九割以上の男女が結婚したいというふうに考えている。また、希望する子供の数も平均二人以上と、こういうふうな状況の中で、実際にはそういった若い人が希望するような結婚、出産、子育てを実現できる社会となっていないということ、あるいは社会全体として急激に人口構造が変化すると。これは日本の将来推計人口でも、五十年後には四人に一人が一生涯独身とかいろいろな具体的な数字が出ておるわけですけれども、そういう厳しい社会の姿になるという、そういう予測がございます。そういう意味で、我が国の経済社会あるいは社会保障の持続可能性にも著しい影響を与えるということを意味するわけでございます。そういう意味で、少子化対策は我が国の緊急的、国家的な課題であるというふうに考えているところでございます。 今後の少子化対策の拡充のための議論におきましても、御指摘のとおり国民的な議論あるいは国民的な危機感の共有と、こういうところがやはり大事だと。私どもも、皆さん方の理解を得て施策を進めていきたいというのは当然でございますので、国民の方々に分かりやすい議論が喚起できるような様々な工夫を凝らしていきたいというふうに思っております。
○丸川珠代君 今内閣府さんから細かい数字の御紹介がありましたが、例えば百年後に四千五百万人になっていると。 四千五百万人の人口でも国をやっていっているところはあるわけですね。では、何で日本は四千五百万人になったら問題なのか。それで社会保障はもつのかという議論が出てくるかと思いますが、これは百年後になったら団塊世代もみんないなくなって人口減少が徹底的に進んでおりますので、もしこのままのこの予想でいくと、恐らく出ていく方も入っていく方も低く抑えられていることになるんだと思いますが。例えば、じゃドイツは六千五百万人でちゃんとやっていけていると、経済大国であるというところには移民の問題がある。そういうようなところを指摘していかないと本当の具体的な姿というのは見えていかないと思うんですね。だから、一方的な議論をお互いにやって、少子化って結局どうなのというところで終わってしまっているんだと思うんです。だから、そういうところが納得できるように是非数字でお示しをいただきたい。 それから、技術やノウハウの継承、それから発想の活力というものが若い人がいなくなるとできなくなるというのは、本当にそうなのかどうかどうしようも証明の仕方はないかもしれないんですけれども、これも現実には数字にならないと企業の経営者にとっては取り入れにくいことでもあるかと思います。もちろん先進的な取組をやっているところは、もう人材確保ということがどれだけ企業の命運を握っているかということを考えてくださっていますけれども、やはりそれは広くあまねく理解のできる形で示す必要があると思いますので、今そういった御検討もしていただいているというような話を伺っておりますので、是非、国民が全体で共有できるような、納得できるような少子化の危機を数字で表したものをお示しいただければと思っております。 さて、ここからは少し個別の話に入らせていただきますが、今回の改正について一点確認したいことがございます。育児休業などの制度というのは、就業規則にしっかりと書き込まれておればトラブルが少ないというのは当たり前のことですが、どうも企業サイドから見ますと、就業規則を書き込むことに抵抗感があるようであると。一説には、書き込むと言質を取られたような気になってしまうのでというような声も聞いておりまして、現実のところ私の理解では、就業規則に書いてあろうとなかろうと、育休それから所定外労働の免除、それから両親共に育児休業をした場合に一歳二か月まで育休が取れるということ、それから今拡充されました介護、看護の休暇については、これは就業規則に書いていなくても労働者の権利だということは、そういう理解でいいんですね。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 育児休業法の育児休業あるいは所定外労働の免除などの今御指摘ありました規定につきましては、法に定める要件を満たす労働者が事業主に申し出ることによりまして、例えば育児休業で申し上げますと、労働者の労務の提供義務が消滅し、育児休業をすることができると、こういう効果を持つものでございます。したがいまして、労働者は、勤め先の企業の就業規則等に規定がなくても、育児休業の取得、また所定外労働の免除を受けることができるものでございます。 なお、就業規則の規定率の向上、これは私どもそれに向けて努力をしていくことは当然のことでございますので、都道府県労働局雇用均等室におきます計画的な事業所訪問による指導でありますとか、あるいは育児休業に関する規則の規定を載せましたリーフレットなどによる事業所への周知、こういった様々な努力を積極的に進めまして取組の強化をしてまいりたいというふうに考えております。
○丸川珠代君 あえて確認させていただきましたのは、現実に雇用者数の少ない企業であるとか、特に就業規則を作る義務を負っていないような企業、十人未満ですよね、においては、そのこと自体が認識されていない可能性が非常に高いということを言いたかったんです。 就業規則にあろうがなかろうが、そこで働いている人にその権利があるというのを実は企業の経営者のサイドも、それから働いている側も認識していないということが少なくないと私は思っておりますので、是非このことの周知徹底というのをしっかりやっていただきたいと思います。意識を持っていらっしゃる方はそれでいいんですが、そうじゃない人がトラブルに陥ったときにしっかりとそれが伝えられるようなツールを何か考えていただきたい。なかなか労働監督局まで行くということにプレッシャーを感じてしまう人も少なくないと思いますので、身近なところでそういう情報が得られるように努力をずっと続けていただきたいと思います。 時間が参りましたので、以上で私の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、育児・介護休業法の一部改正案に関連しまして、舛添大臣にお聞きを申し上げたいと思います。 その前に、一点だけ高齢者の白内障対策に関しましてお聞きを申し上げたいと思います。 白内障は、加齢などが原因で本来透明である目の水晶体、レンズに相当する水晶体が濁って、物がかすんで見えたりとか、光がぎらついて見えたりする病気でございますけれども、濁った水晶体を取り出して、代わりに人工の眼内レンズを挿入する白内障手術によって見え方が大幅に改善をし、高齢者に喜ばれているわけでございます。 ただ、今日まで、そして現在も広く使われております眼内レンズは一点にピントが合う単焦点眼内レンズであるために、ピントが合う距離以外を見る場合はほとんどの場合眼鏡が必要となる場合がございます。これに対しまして、多焦点眼内レンズは、遠くも近くも見える遠近両用レンズのために眼鏡には依存しない生活が可能になりますから、高齢者の方々の生活の質の向上が期待をされているわけでございます。 課題は、これは高額の治療費でございます。現在、国内で多焦点眼内レンズの挿入手術を実施している施設といいますのは数十施設ございますけれども、保険が適用されていないために、費用は両眼で九十万円から百二十万円にも上るわけでございます。 昨年七月に多焦点眼内レンズの挿入手術は、厚生労働省から将来的な保険適用のための評価を行う先進医療の適用を受けまして、先進医療の実施医療機関として承認されれば保険療養との併用ができることになったわけでございます。レンズの挿入手術自体は保険適用外でございますので、手術前後の診療に関しまして保険適用となるために、費用は両眼でも六十四万円から八十万円でございます。 国は今申請を随時受け付けており、実施医療機関は着実に増加していくものと思われておりますけれども、この多焦点眼内レンズに関しまして眼科医の間でも理解が十分に浸透していないのが現状でございます。患者にも余り知らされておりません。こうした眼科医の方々、患者の方々に理解を広げるとともに、早期のこの保険適用が望まれると思います。今後の取組に関しましてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。 先進医療として認められております技術の保険導入についてでございますけれども、これは診療報酬改定の際に検討することとしてございまして、当該技術の有効性、安全性、普及性、それから技術的成熟度等につきまして専門家の御意見を伺いながらその取扱いを決定しているところでございます。 お尋ねの多焦点眼内レンズを用いました水晶体再建術についてでございますが、これも同様の取扱いでございまして、本年秋ごろに関係医療機関から実績報告をしていただいた上で専門家の御意見を伺いつつ、保険導入について検討していきたいと、このように考えております。
○山本博司君 是非とも早期の保険適用になるようにお願いを申し上げたいと思います。 次に、今回の議題でございます育児・介護休業法につきましてお聞きを申し上げたいと思います。 本法案は、男女共に子育てをしながら働き続けることができる雇用環境を整備するために大変重要な改正であると思います。少子化対策の観点からも喫緊の課題となっておりますワーク・ライフ・バランスの環境整備を一層に進める必要が高まっていると考えるわけでございます。 そこで、まず女性労働者の継続就業率につきましてお聞きを申し上げたいと思います。 今、約七割の女性の方々が出産を機に退職せざるを得ない状態、この二十年間続いております。女性の育児休業は、取得率が約九割になり、定着はしてまいりましたけれども、まだまだ制度が十分に機能していないのではないかと考えるわけでございます。平成十九年十二月に決定をされましたワーク・ライフ・バランス憲章及び行動指針では、十年後の平成二十九年の目標値としまして、第一子出産前後の女性の継続就業率を五五%、こう掲げてございますけれども、これは更なる努力をしていかなければなかなか難しいのではないかなと思います。 その意味で、この女性労働者の方々の継続就業率が上がらない理由をどのように分析をしているのか、また今回の改正ではどのように対応しているのか、この二点に関しましてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 平成十七年の出生動向基本調査によりますと、第一子出産前後の女性の継続就業率は三八%というふうになっております。この出産の前後で仕事を辞めた女性労働者に対しましてその理由を聞いたところ、仕事を続けたかったが仕事と育児の両立、この難しさで辞めたというのが二四・二%、また、解雇あるいは退職勧奨されたというのが五・六%などとなっております。つまり、三割の方が継続就業したかったけれども退職したということでございます。 このうち、仕事と育児の両立の難しさで辞めたという回答をされた方につきまして、その理由を聞いてみましたところ、自分の体力がもたなそうだったというのが五二・八%で最も多くなっているところでございます。これは、育児休業から復帰すると長時間労働を求められるなど、育児休業から復帰後の働き方が仕事と子育ての両立を可能とするものとなっていないということが要因の一つというふうに考えられるわけでございます。 このため、今般の改正法案におきましては、三歳までの子を養育する労働者に対しまして、短時間勤務制度そして所定外労働の免除を制度化すること、また、子の看護休暇の日数を子供の人数に応じたものとすること、さらに、男性の育児休業の取得を促進すること、こういったような内容を盛り込んでいるところでございます。 今般の改正法案によりまして、仕事と子育てを両立して、継続就業ができる環境の整備を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○山本博司君 次に、男性の育児休業の取得促進策につきましてお聞きを申し上げたいと思います。 厚生労働省の調査によりますと、四十歳以下の男性社員の三割が育休を取りたいと、こう考えておりますけれども、実際には、男性の育休取得率といいますのは、二〇〇七年で一・五六%にとどまっております。先ほどの憲章及び行動指針では、十年後の目標値は一〇%としておるわけでございますけれども、まだまだでございます。現在の育児参加、大変不可欠の課題でございます。男性の育児参加という意味では不可欠でございます。 公明党としましても、この男性の育児参加を一定の割合で導入するパパクオータ制、このことを主張してまいりました。本法案でも、これまでの規定を改めて、専業主婦がいても希望すれば育児休業が取得できるようになり、さらに、夫婦共に育休を取ると取得できる期間が延長されるパパ・ママ育休プラスという内容が盛り込まれております。 こうした男性の育児休業の取得促進、大変重要であると考えますけれども、改正の具体的な内容について説明を伺いたいと思います。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 男性の育児休暇、今委員おっしゃられましたけれども、非常に大切な課題でございます。特に、育児休業は男性の育児休暇のきっかけになる大事な制度と私どもも考えているところでございます。 男性の育児休業の取得を後押しするために、今回の改正法案におきましては、父母共に育児休業を取得する場合に、育児休業の取得可能期間を延長するパパ・ママ育休プラス、また、出産後八週間以内の父親の育児休業の取得促進、さらに、専業主婦がいる場合に、労使協定により育児休業の取得を除外できるという規定の廃止などを盛り込んだところでございます。 このうち、パパ・ママ育休プラスでございますけれども、ドイツなどのパパクオータ制を参考としたもので、父母共に育児休業を取得した場合に、育児休業の取得可能期間を子が一歳二か月に達するまで延長することができると、こういう制度でございます。 なお、父母一人ずつが取得できる休業期間につきましては、これまでどおり一年に限ることとし、事業主の負担が余り大きくなることを抑えながら、父親が取得すればメリットがあると、こういう制度にしたところでございます。 こうした取組によりまして、父親の育児休業と育児参加の促進を積極的に図ってまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非とも促進をお願いをしたいと思います。 次に、育休切り対策についてお聞きをしたいと思います。 景気の低迷によりまして、この育児休業の取得を理由に解雇をされる不利益取扱い、いわゆる育休切りが横行をしているわけでございます。この点につきましては、衆議院段階で修正が行われまして、違反企業名の公表など速やかな紛争解決への対応を実施していただきたいと思います。不利益な取扱いを受けた人が家族や次の就職先のことを考えて泣き寝入りするような事態は避けなくてはなりません。 そこで、この育休切りへの対策についてどのように行っていくのか、教えていただきたいと思います。また、各都道府県の労働局、こうした問題への相談、指導、監督を行っていると思いますけれども、体制の整備が不十分であるとの指摘もございます。法律の実効性確保に向けてのこうした雇用均等室の体制強化、必要であると思いますけれども、この点に関しましてもお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 育児休業の取得を申し出た、あるいは取得をしたということを理由とした解雇等の不利益取扱い、これは育児・介護休業法違反でございまして、あってはならないことでございます。こうした事案に対しましては、都道府県労働局の雇用均等室におきまして、助言、指導、勧告により厳正に対処をしてきているところでございます。 また、今般の改正法案におきましても、指導の実効性を更に高めるために、育児・介護休業法違反に対する勧告に従わない場合の企業名の公表、また、都道府県労働局から報告徴収に応じない場合あるいは虚偽の報告を行った場合の過料の創設を盛り込んでいるところでございます。さらに、苦情処理また紛争解決援助のために、労働局長による紛争解決援助制度及び調停制度等を創設することとしているところでございます。 これらに加えまして、労働者が育児休業の申出を行う際に、現行の厚生労働省令におきまして事業主に育児休業申出書を提出することとされておりますけれども、この申出書につきましては、衆議院における御議論も踏まえまして、事業主から休業開始予定日及び休業終了予定日などを追記して労働者に返付するようにすることなどを省令において新たに措置する方向で考えているところでございます。 こうした取組によりまして、育児休業を理由とする解雇等不利益取扱いの防止及び解決に全力を挙げて努めてまいりたいと考えているところでございます。 また、都道府県労働局の体制強化が必要ではないかという御指摘がございました。 都道府県労働局の雇用均等室、大変小さい組織ではございますけれども、育児・介護休業法、均等法、パート労働法などを所管しておりまして、大事な機能を担っているというふうに私ども考えております。 労働者からの相談に対する的確な対応に努めるほか、特に相談がなくても、企業への集団指導あるいは計画的な企業訪問を行いまして、法律が守られているか、規定が整備されているかといったような点を指導するといったように、様々な工夫をいたしながら法の徹底に努めているところでございます。 この法の実効性を高めていくためには、都道府県労働局の雇用均等室の機能を十分発揮していく必要がございまして、御指摘のように、必要な人員体制の整備に私ども努めてまいりますとともに、職員の資質の向上のための研修の充実に努めるなど、しっかりとした体制の強化を図るための努力をしてまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非とも強化をお願いをしたいと思います。 それでは、大臣に質問を申し上げたいと思います。 まず、男性の育児休暇が進まない理由の一つといたしまして、所得が減ることも影響をしております。育児休業給付の水準といいますのは、休業前の六か月の平均給与の五〇%でございます。育休を長く取れば生活の維持は苦しくなるということがございます。 厚生労働省の社会保障審議会少子化対策部会でも、本年二月、給付水準の引上げを今後の課題として指摘をしております。また、今国会でも、雇用保険法の審議が行われまして、給付率を四〇%から五〇%への暫定措置の延長もございました。 こうした育児休業期間中の給与確保というのは重要な課題でございます。今、育児休業給付といいますのは雇用保険でカバーをしておりまして、給付をアップするには新たな財源も必要でございます。その意味で、こうした育児休業制度の取得促進を図るために、税などの別財源を活用しても給付の引上げをすべきとの意見もございます。 こうしたことに関して大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員御指摘のように、雇用保険制度の中でやるということは失業保険よりも上に来ちゃう、五〇を超えると、そういう問題があると思いますから、今、社会保障審議会の中で検討をいただいていますけれども、別建ての制度を考えるということもこれは必要だと思っております。
○山本博司君 是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、子育て支援策についてお伺いを申し上げたいと思います。 今、経済危機や少子高齢化を乗り越えるためには、人材の育成と確保、これが重要でございます。特に、今後の成長に大きな影響を与える小学校就学前の幼児期に親の経済的な状況によって教育を受ける機会が失われることは避けるべきでございます。 公明党は、未来に人材への大胆な投資を行うヒューマン・ニューディールを提唱しておりまして、幼児教育の無償化を目指しております。幼児教育といいますと文部科学省の施策が多いような印象を受けますけれども、保育行政におきましても、無償化、負担軽減というのは重要な課題でございます。 この幼児教育無償化につきましての大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 財源との絡みという大きな問題がありますけれども、今、社会保障審議会の少子化対策特別部会でそういう問題も含めて議論をしているところでありまして、保育制度の改革と併せて、例えば児童虐待をどうするか、それから子育てに対する経済的支援をどうするか、そういう中でこの幼児教育の無償化、検討を進めていきたいと思っております。
○山本博司君 是非ともこの点に関しましても推進をしていただきたいと思います。 最後の質問でございますけれども、子育て支援策の拡充に関してお伺いをしたいと思います。 今日の議論でもございましたけれども、国内総生産に対します我が国の子育て支援などに関します家族関係支出はわずか〇・八%でございます。出生率を大きく回復をしましたフランス、スウェーデンは三%でございますから、非常に少ないとの指摘もあるわけでございます。 その一方で、政府は、昨年末にまとめました中期プログラムの中で、景気回復後には消費税を含む税制の抜本改革を行って社会保障を強化すると、こうしているわけでございます。医療、年金、介護とともに少子化対策もその柱となっておりまして、具体的な拡充策の検討が重要でございます。 今、日本は、合計特殊出生率が昨年は前年より上がりまして一・三七と、三年連続の上昇となっております。こうした意味でも、更なる子育て支援策の拡充が求められております。大臣の決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) まさに子育てに対する財源の手当てというのが、今おっしゃったように、GDPで〇・八%、我が国。これに比べてヨーロッパでは二ないし三%ということで、先般の「子どもと家族を応援する日本」重点戦略の会議でも、みんなが希望するように出産、子育てしようとすると一兆五千億から二兆四千億円のお金が必要だということなので、こういう財源も含めて、中期プログラムに沿ってこの大きな理想に向かって努力をしていきたいと思っております。
○山本博司君 是非とも舛添大臣の強いリーダーシップでお願いをしたいと思います。 以上でございます。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、西島英利君及び神取忍君が委員を辞任され、その補欠として佐藤信秋君及び長谷川大紋君が選任されました。 ─────────────
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 有期雇用労働者の育児休業について聞きたいと思います。 昨年度の育児休業給付の受給者の総数と、そのうち常用雇用者と期間雇用者の人数、それから比率についてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(太田俊明君) 平成二十年度におきます育児休業給付の初回受給者数でございますけれども、全体としましては十六万六千六百六十一人でございます。このうち、期間雇用者として確認できた数が四千八百二十三人、初回受給者に占める割合が約三%でございます。また、期間雇用者として確認できた以外の方の数が十六万一千八百三十八人でございまして、割合としては約九七%でございます。
○小池晃君 今の数字に明らかなように、期間雇用者というのはほとんど取れていないというのが実態だと思います。 局長にお聞きしますが、今回の改正案には、しかし有期雇用労働者の取得要件の緩和は盛られておりません。労働政策審議会ではそういう意見があったと聞いていますが、なぜ盛られていないのか、端的にお答えください。
○政府参考人(北村彰君) お答えを申し上げます。 労働政策審議会雇用均等分科会におきましては、委員御指摘のとおり、非正規労働者の両立支援につきましても議論が行われたところでございます。 この非正規労働者の両立支援の関係につきましては、期間雇用者の育児休業の取得要件の一つであります、子が一歳に達する日を超えて引き続き雇用される見込みという要件を取り払うべきといったような御意見がある一方で、育児休業自体が雇用の継続が前提となっていることから、復帰後も働ける状況が見込まれるという現行の要件は合理的であるといったような御意見があったところでございます。こういった様々な御意見を踏まえまして、公労使で議論した結果、期間労働者の育児休業の取得要件につきましては、まずは現行制度におきまして、育児休業の取得が可能である期間雇用者がより一層休業を取得しやすくするために、その休業取得要件を分かりやすく示し、周知を徹底することが重要等と結論付けられたところでございまして、今回の改正法案には盛り込まれていないということを御理解いただきたいと思います。
○小池晃君 周知は重要だと思いますよ。ただ、やっぱり資格要件自体見直さないと、雇用の継続というのが育児休業の前提だと言うけれども、要するに、今期間雇用といっても、雇用の継続前提でみんな、もう雇用、雇用つないで期間雇用やっているわけですよ。これが実態なわけですね。 例えば、実際どういうことが起こっているかというと、有期雇用者が育休を取ろうとすると何が起こっているか。三菱重工に勤務している女性Aさん、この方は〇六年から一年単位の有期契約です。三回更新して既に四年近いわけです。契約更新の制限もされていません。それどころか、上司からはいずれ正社員になってくれというふうに言われていた。昨年十一月に妊娠が分かって、今年六月に出産をされて、産休前に育児休業申請をしたいと会社に相談したらば、四回目の契約更新となるはずの九月末での雇い止めを通告されております。業績悪化というのが理由になっているんですが、四月から新たに派遣労働者を雇い入れているんですよ。それから同時に、彼女の職場のほかの期間労働者は全員契約更新をされているんですね。ですから、これは成り立たない。局長、これはやっぱり、明らかに育休の申出を理由にした不利益取扱い、育児・介護休業法十条違反のまさに育休切りだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(北村彰君) お答えを申し上げます。 今お話にありました個別の事案につきましてのコメントは差し控えさせていただきたいというふうに存じます。 一般論といたしましては、育児・介護休業法第十条におきまして、労働者が育児休業の申出をし、又は取得したことを理由として、当該労働者に対し解雇その他不利益な取扱いをしてはならないというふうにされているところでございまして、期間雇用者について契約更新をしないこともこれに含まれるものでございます。 法違反に対する事案につきましては、都道府県労働局長による指導、助言、勧告によりまして厳正に対処し、法違反の是正を図っているところでございますが、今後とも引き続き、各労働局の雇用均等室におきまして適切に対処するよう務めてまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 大臣、育休切りに対しては厳格に指導することを求める通達も三月には出されているんですが、こうした実態は続いているわけですよ。しかも、三菱重工のような巨大企業がこういうことをやっているということは本当に許されないんじゃないですか。大臣、こうした実態が起こっているということに、大臣として、政治家としてどういうふうに思われるか、やっぱり私は、今回これが法改正された、それを機に、それこそ日本経団連などの経営者団体とかあるいは大企業にやっぱりこういう有期雇用の育休切りなんというのはやるべきでないと、やってはいけないということをやっぱり大臣が率先して申入れに行く、こういうことが必要ではないかというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) まあ、申入れよりも、これはもう法律があるんですから、法律違反したらきちんと対応しますよと、それだけのことなんで、法は経団連だけに対応するわけじゃなくて、あまねく日本国全体に対応しますから、堂々とこの法律を施行していきます。
○小池晃君 きちっと指導していただけるということで受け止めてよろしいですね。
○国務大臣(舛添要一君) 法律をきちんと施行していきます。
○小池晃君 その法律自体もやっぱり不十分、問題点あると思うんですよ。今もありましたように、実際、労政審ではこれ見直すべきだという意見も出ているわけで、これやっぱり期間雇用者の要件緩和というのは引き続き重要だと。継続雇用の見込みというのはこれは極めてあいまいで、企業に都合よく利用されるんじゃないかという労側の意見、私はもっともだというふうに思います。 やはり正規雇用の場合は一年以上の雇用があれば取得条件が得られるわけですから、やはり平等にやっていく見直し、これ検討されるべきではないかなと。実態として、期間雇用といっても本当にもう常用雇用と変わらないわけだから、そういう人が女性では五三%以上になっているわけだから、やっぱりここは大臣、もう旗を振るのは大臣お得意でしょうから、しっかりイニシアチブを発揮して、こういう見直し、次の見直しとしてやるべきだということを、大臣のやっぱりイニシアチブを発揮していただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 同一の事業主に一年以上雇用されているとか、条件がありますね。その条件をまずこれをきちっと適用させて、現実にそれがどうであるか、実態把握して、それで、今委員がおっしゃったような更なる次なるステップが必要であれば、それは検討の上、考慮したいと思います。
○小池晃君 もう次なるステップは待ったなしだというふうに思います。 今言いましたけど、派遣労働者や期間労働者など非正規で働く女性は五三%、実際は常用雇用と区別のない働き方しているけれども、今真っ先にそういう人が切られているわけであります。こんなことを野放しにしていたらば、幾ら雇用の継続をうたっても、育休制度そのものが利用されないということになってしまう。 私どもは、以前より、合理的な理由のない有期雇用は認めるべきでないということを主張してまいりましたが、やはり雇用の実態を、常用雇用を抜本的に拡大するという方向に進むべきだということを申し上げておきたいと思います。 それから一点、中小企業の対策をお聞きしたいんですが、現在、中小企業子育て支援助成金というのが始まって拡大をされている。ところが、これ、最初の労働者について中小企業が初めて育休取った場合、百万、二人目以降五人を上限に八十万ずつという仕組みになっていて、同一の人が二人目の育休を取っても対象としないという問題点もある。こういった点は、やっぱり拡充、見直しが必要だと思うんですが、問題は、これ二〇一一年までの時限措置だということなんですよ。 やっぱり私、これ中小企業の状態というのはこれからも相当期間厳しい状況が続くことが当然予想をされるわけですし、もっとこれ徹底した周知をすべきだし、さらに、やっぱり期間を限定せずにもっと柔軟に使えるようなやり方、中小企業で働く人、中小企業の経営者が安心して育休制度を使えるような措置を、やっぱり時限措置じゃなくこれからも継続していく必要があると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 時限的に集中的にやるというのは、今、とにかくこの制度を中小企業にも定着させたいという思いでやるわけですから、二〇一一年、その結果を見て、これは恒久化すべきであれば、そこでまた検討をしたいと思います。
○小池晃君 是非、恒久化、より拡大を図っていただきたい。 最後に、介護休業の問題をお聞きしたいんですが、NTTのリストラ裁判で、年老いた両親を介護すべき事情があったにもかかわらず、北海道の苫小牧から東京へ配置転換された原告について、今年の三月に札幌高裁が、育児・介護休業法二十六条に反する人事権の濫用は違法であるという認定をいたしました。 NTTでは二〇〇二年に大リストラやりまして、十一万人追い出して、五十歳退職、再雇用を選択しない継続雇用者に対しては、まさに嫌がらせ、見せしめだと思いますが、異業種転換、遠隔地配転、これを続けております。その中には、家族的責任を持ち、家族の育児、介護をしなければいけない人、それなのに単身赴任を強いられた、たくさんの困難を余儀なくされている人たちがいらっしゃいます。 例えば、山形県のAさん、五十八歳ですが、二〇〇三年五月から六年間東京に単身赴任させられて、実のお母さん八十五歳は週三回デイケアを受けている。看護師だった妻が退職して介護に付いたけれども、妻は心労から精神疾患になっている。あるいは、秋田に住むSさん、二〇〇三年四月からやっぱり六年間埼玉に単身赴任で、同居の義理のお父さんが認知症で寝たきりで、近所に住んでいる八十歳の実のお母さんが介護に行っていると。ところが、豪雪地帯だから本当大変な苦労だと言うんですね。まさに制裁としか言えないような配置転換をいまだにやめていません。飯野和子さんのケースでは、高崎から埼玉県の和光市に配転させられて、片道二時間以上の通勤を七年間にわたって強いられて病気になってしまうという事態も起こっておりまして、まさにこれは人権問題だという怒りの声が上がっています。 ILO条約勧告適用専門委員会は、二〇〇二年に日本政府に是正を求める報告書を出している。その中でこう言っているんです。日本政府は労働者の家庭的責任について配慮したと報告しているが、労働者の異議申立てが無視されている。労働者に、仕事を続けるのか家庭責任を果たすのかという選択を強制すべきではないとして、転勤の強制の慣習を見直せというふうに求めております。 このNTTのように、仕事を取るのか家族を取るのかという選択を迫って労働者に言うことを聞かせようと、これ言語道断だと私は思うんです。現行の育児・介護休業法の二十六条には労働者の配置に関する配慮というのがあるんですが、ここでは事業主は配慮すればよいということで、合意は必要としておりません。 大臣、企業に対してやっぱり社会的ルールが必要だと、規制が必要だと私思うんです。やっぱり、家族的責任を有する労働者の配転については本人同意を条件とするような、これは見直し、法律に明記していくということでやるべきではないだろうかというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは先ほどの川合さんとの議論とも若干重なってくるんですが、労働契約法上、配置転換、その権限は事業主にあるわけですね。片一方で、育休法の二十六条では、家族の介護とか子供の養育について配慮義務がある。じゃ、どうなのかといったときに、今の法律論的に言うと、同意までを要件とすることはかなり厳しいと思います。だから、指針において、配慮義務について本人の状況をしんしゃくしなさいという言葉までは使ってあるわけです。 だから、これは、労働契約法というのは基本的に働く人と事業主の間の契約であるわけですから、そこにどこまで国家が介入できるかということについて、私はむしろ法律で規制するというより、配慮義務にとどめておいたりしんしゃくという言葉を使っているけれども、しかしやっぱり社会全体の合意として、そういうこともきちんとやれないような企業は社会的責任を果たしていませんよと、企業のイメージは相当ダウンしますよと、働く人を大事にしないような企業は先行き真っ暗ですよと、そういう合意ができることの方が先じゃないかなという気がしますので、これは制度が先かどうか議論あると思いますが、今言った問題点があるということを申し上げて、気持ちは非常に小池さんに近いんですけれども、私の立場ではそこまでの御答弁にしておきたいと思います。
○小池晃君 気持ちは近いと言っていただいたのでそれを是としたいというふうには思いますが、しかし、やっぱり私は、企業の社会的責任というのを社会的に問うていくというのは当然なんだけれども、実態を見ていただきたいんですよ。もう本当に無法なんですよ、企業というのは。やっぱり枠組みかぶせないとやらないんですよ、日本の大企業の行動というのは。 だから、私はそういう意味では、もちろんそういう社会的責任を問うていく大きな、労働組合も含めたやっぱり国民的な議論というのは必要だというふうに思いますが、今の企業の行動について一定の歯止めを掛けるルールをつくっていくというのはやっぱり政治に課せられた責任であるというふうに思っていますので、是非この点でも、これは次の課題になっていくかと思いますが、前向きにこれは進めていただきたいというふうに思っております。 全体としていろんな問題点がある法案ではあるんですが、一定の改善ですので、まだまだ重要な解決すべき点が残っていますので、引き続きその解決に当たっていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 日本ではまだまだ、いまだに仕事を持ちながら、働く女性が妊娠すると七割が退職し、働き続ける女性は三割しかいません。保育園やベビーシッターやいろんな手配が大変だとか、あるいは賃金カット、仕事の配置換えや育児切りということも実は起きています。私も実は弁護士として、妊娠、出産したことで退職に追い込まれた女性の裁判を幾つか担当し、均等法の下でこういうことが起きていることには非常に怒りを感じてきましたし、個人的にも育児をやってきました。 まず、大臣、最近ですが、ゲームソフト、コナミの関連会社で、育児休業後不当な降格、減給されたケースであるとして裁判の提訴が行われました。育休取得、妊娠、出産を理由にというか、これ、育休取ったらグレードを二段階下げ、月収が十万円以上減り、育休を取った後こういうことが起きていると。実は、彼女だけではなくてほかにもいるというふうにもこの記者会見の中では弁護士が主張をしております。 育休取得、妊娠、出産を理由にした不利益取扱いの事例を厚生労働省はきちっと把握をしているのでしょうか。また、コナミのケース、コナミの関連会社は、まあ個別企業のことですが、やっぱり余りに悪質でひどいというふうにも思いますが、どう対応されるでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 まず最初に、育児休業に係る不利益取扱事案、この関係でございますけれども、労働者から相談のあった件数、これは平成二十年度は一千二百六十二件、平成十九年の八百八十二件に比べて件数は増加している。また、妊娠、出産等を理由とした解雇等不利益取扱事案として労働者から相談があった件数、これも平成二十年度二千三十件となっておりまして、平成十九年度の千七百十一件から件数は増加していると。こういうふうに近年相談件数が増加しているわけでございます。 この要因でございますけれども、平成二十年度の増加の要因の背景には、世界的な金融危機の影響による雇用情勢の急速な悪化ということもその一つであろうというふうに思っております。 また、今御指摘がございました個別の事案につきましてコメントは差し控えさせていただきたいというふうに存じますが、一般論としては、育児・介護休業法におきまして、育児休業の申出をし、取得をしたことを理由として労働者に対しての解雇、その他不利益な取扱いをしてはならないというふうにされているわけでございまして、法に違反する事案につきましては、都道府県労働局長による助言、指導、勧告により厳正に対処し、法違反の是正に努めているところでございます。 今回の改正法案におきましても、不利益取扱い事案、その他苦情処理、紛争解決援助のために労働局長による紛争解決の援助及び調停の制度を設けるなど、法の実効性を高める内容を盛り込んでいるところでございます。 各都道府県労働局におきまして、法違反の是正につきまして迅速かつ厳正に対応するようこれからも努めてまいりたいというふうに存じます。
○福島みずほ君 このコナミの子会社のケースでは、育児に当たっては業務内容の変更が必要であると判断し、業務内容の変更に伴って役割グレードが変更されたと会社側は言ったそうです。もちろん、これは裁判の中で争われるわけですが、かように、現実に日本の中で女性が苦労しているという事案があって、それが後を絶たないということは非常に大きく、厚労省がいずれ指導してくださるよう心からお願いを申し上げます。 また、相談件数というのと是正指導を言ってくださったんですが、これ、相談は一千二百六十二件、多いというか少ないというか、女性の数からすればやっぱり正直少ないようにも思います。また、是正指導も二十年度で五十三件、是正が五十三件なんですが、やはりまだまだ是正指導が少ないように思いますが、いかがですか。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 都道府県労働局の雇用均等室におきましては、労働者から相談があった場合には、労働者の立場にも留意しながら丁寧に対応しているところでございます。とりわけ法違反が疑われる事案につきましては、雇用均等室が相談者の御意向も確認した上で事実確認をいたしまして、法違反が明らかになった場合には全件について厳正な指導を行っているところでございます。 一方で、育児休業に関する事案で、法違反とは必ずしも言えないものにつきましては、本人が希望する場合は、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律に基づくあっせんなどによりまして紛争の解決に努めているところでございます。 なお、今御指摘がありましたように、相談件数と比較して是正の指導の件数が少ないという点につきましては、相談の中には必ずしも育児・介護休業法等の違反とは言えない事案も相当数含まれているということがございましたり、あるいは雇用均等室から企業に報告徴収あるいは指導を行うことにつきまして相談者側の御了解が得られないといったような場合も多いといったような事情もございます。 いずれにいたしましても、不利益取扱い事案の指導、是正につきましては、今回の改正法案の内容も踏まえまして、全力で取り組んでまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 是正指導が五十三件ということは、一県当たり一件ということじゃないですか。一年間に一件なんですよ。幾ら何でもそれは少ないだろうと。 いや、今日は、抗議ではなく頑張れということなんですよ。ですから、読み上げるだけではなくて、本当に前向きに均等室が頑張る、もっと例えば啓発をするなり是正指導も頑張ってやっていくと是非言ってくださいよ。
○政府参考人(北村彰君) 今委員から御指摘がありましたように、私ども均等室の総力を挙げて頑張っていきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 総力を挙げて頑張ってください。 特に、なぜこう言うかといいますと、労働局の廃止に伴って雇用均等室のブロック化も議論になっており、以前もこの委員会で質問をしております。沖縄の人が福岡に行く、青森の人が仙台に行くみたいな状況では、女性、特に適切な対応はできないし、この件数はもっと少なくなるだろうと危機感を持っております。もっと頑張って件数もやって、是正も頑張ってやってくれ、権能も強化して人員も増やして頑張れと言いたいんですが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 国民にとって役に立つ制度は残すべきだというふうに思っていますので、この均等室の機能が損なわれないように全力を挙げたいと思います。
○福島みずほ君 相談件数の中で、非正規雇用労働者からの相談はどれほど占めているのでしょうか。把握をしているのでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答えを申し上げます。 平成二十年度に育児休業に係る不利益取扱い事案として労働者から相談があった件数、先ほど申し上げましたように一千二百六十二件となっておりますが、その内訳として、期間雇用者等に関する不利益取扱いの件数までは把握していない状況でございます。ただし、報告があった事案の中には期間雇用者等の事案も含まれておりますので、一定数の事案があるものと考えているところでございます。
○福島みずほ君 厚生労働省からいただいたものに期間雇用者の雇い止め五件というのがありまして、確かに期間雇用者の育休切りですね、ということで五件頑張って解決していただいた件があることは理解ができます。 お願いなんですが、電話相談などで聞きにくいという点はあるんですが、やはり女性の二人に一人は非正規雇用労働者ですので、特にそこが育休が取りにくいわけで、そこに関して、相談をするときに是非データを取っていただきたいと。ある集会で私も会った女性がいらっしゃるんですが、妊娠したと告げた数日後に派遣会社から解雇のメールをもらったと。辞めてくださいというふうになってしまうと。中絶をするということで、手術の予定も決めて、その日にユニオンに相談に行って、いや、これは育休は取れるのだということで、中絶の予約を取り消して出産をしたと。ですから、非正規雇用の部分に本当に育休が取れないという事態がありますので、データとしても取っていただきたい。いかがでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答えを申し上げます。 労働者からの相談につきまして、都道府県労働局の雇用均等室において、今お話がございましたように電話などにより対応しているところでございます。その件数の把握ということでございますけれども、労働者本人が匿名ということを希望されたり、あるいは事業所名をお伝えにならないでされるといったような場合もありますことから、電話相談の段階で一律に今おっしゃられたようなことを把握することはなかなか難しいという面もあるわけでございます。しかしながら、今お話がございましたような事情も私ども理解しておりますので、把握方法につきましてどこまで工夫することができるか検討させていただきたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、期間雇用者につきましては、雇用情勢が悪化しているときに非正規労働者等の立場の弱い方に不利益取扱いが生じやすいという傾向にあることは私ども実感しているところでございます。引き続き、期間雇用者が相談しやすい環境整備に努めますとともに、法違反に対しては、今回の改正法案で新たに設けられることになる企業名公表などの措置も含め、厳正に的確に対応してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 育児休業にある格差問題で、両親が正社員で、一方の収入が半減しても生活可能な共働き家庭が育児休業を取得しやすいという制度に残念ながらなっています。 実際、育児休業制度の取得率は、現在でも企業規模が小さいほど低くなっているという現状があります。こうした状況を改正していく上で、対策は何が必要と考えていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。 平成十九年度の雇用均等基本調査でございますけれども、これによりますと、女性の育児休業の取得率は企業規模が小さいほどおっしゃるように低くなっているところでございます。 このため、中小企業における育児休業を取得しやすい環境整備のための支援といたしまして、育児休業取得者が初めて出た中小企業に対する助成制度、こちらにつきまして平成十八年度から実施し、平成二十年度補正予算において制度を拡充しております。また、労働者が利用した育児サービス費用を負担する中小企業に対する助成金につきましても、平成二十年度補正予算におきまして、助成率、助成限度額、共に引き上げたところでございます。また、中小企業における次世代法に基づく行動計画の策定、実施につきましても私どもの方で支援を行っているところでございます。 こういった様々な取組によりまして、企業規模の大小にかかわりなく、希望するすべての労働者が気兼ねなく育児休業制度を利用できるような環境の整備を促進してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 今回の育休法の改正案にはパパクオータ制的なものが入っていると。これはノルウェーなどもやっていて、日本でもこれで男性の取得率が高くなるといいと思います。また、男性の産休を認めるべきだと社民党は考えてきましたが、今回、産休ではないけれども、妻が妊娠したときにも取れるということで、これはやはり改善点だと思います。 ところで、現行制度の取得率、男性の育児休業の取得率は一・五六%、まだ珍獣扱いです。この取得率をどのように拡大させ、どの程度を目標にしているのでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 私も珍獣の一人かもしれませんが、今のところ、平成二十四年までに五%、平成二十九年、つまり二〇一七年までに一〇%という目標にしております。
○福島みずほ君 育児休業を取る男性が本当に増えるようにと。 この一〇%なんですが、現在の目標値、今が一・五六なので高いと言える反面、女性の目標値が八〇%に比べて余りに目標値が低いのではないでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 北欧、スウェーデンとかノルウェーは、これはもう本当に九割近い、七割、八割、それからドイツなんかもこのパパクオータ制を入れてからかなり増えているわけです。 ですから、今回のこの法改正を第一歩として今後やっていかないといけない。なかなか社会的な雰囲気を変えていかないといけないので、率先して、我々はこういう仕事ですからなかなかそういうわけにはいきませんけれども、社会全体でこれを進めることをやりたいというように思っております。
○福島みずほ君 男性が育休を取ってくれれば本当に社会が変わると思います。大臣、閣僚級でも男性が育休取るような日本の国会になったら、それは本当に面白いというか変わっていくというふうに思っています。 最後に、大臣、妊婦健診の件が先ほどありました。妊婦健診、主張してきたんですが、一年限りというのはひどいと思うんですね。期間が限定されていますね、妊婦健診。それで、地方に行くと意外と不評なんですね。半分負担しなくちゃいけない。いや、いいことなんですよ。ただ、半分自治体が負担しなければならない。そして、一年たったら国はやめるわけですね。そうすると、自治体の首長さんは、選挙などがあってやめるわけにもいかないけれど、負担が非常に大きいと。 つまり、妊婦健診を期間限定付きで国が半分やるという制度、欠陥があると思います。是非これは続けてやっていただきたい。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 実施状況を見て、国民が歓迎するものなら続けたいと思うんですが、とにかく入れるときに物すごく苦労したんですよ。それはもう財務省は反対する、もう四面楚歌の中で皆さん方の御支援もいただいて、とにかく第一歩を踏むことが大切だということでやりましたので、是非その苦労もお分かりいただいて、そして、これはより良い制度に育てていきたいと思います。女性の皆さん、国民の皆さんが、これはいい制度だ、続ければと。続けるということであれば、だれが政権を担っていようと国民の声に背くことはできないと思っております。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(辻泰弘君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(辻泰弘君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 児童扶養手当法の一部を改正する法律案を議題といたします。 発議者島田智哉子君から趣旨説明を聴取いたします。島田智哉子君。
○委員以外の議員(島田智哉子君) ただいま議題となりました児童扶養手当法の一部を改正する法律案につきまして、民主党・新緑風会・国民新・日本及び社会民主党・護憲連合を代表し、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 近年、社会情勢の変化や家庭観、夫婦観の多様化に伴い、離婚等による一人親家庭は増加傾向にあります。子育てと生計の維持を一人で担うのは、母子家庭だけでなく父子家庭も同様であり、一人親家庭の多くは育児、家事など生活面での困難とともに、経済的な問題も抱えています。こうした一人親家庭を経済的に支える上で、児童扶養手当制度は重要な役割を担っています。しかし、現行制度は、母子家庭等に限定してその生活安定と自立促進を通じ、児童の健全育成を図ることを目的とする福祉制度であり、父子家庭は制度の対象外となっております。 父子家庭にも児童扶養手当を支給すべきではないかという議論は、国会審議において与野党問わず行われてきました。これに対し、政府は、父子家庭が母子家庭に比べ平均収入が二倍であること、常用雇用の割合が高いことを根拠として、父子家庭に求められているのは、経済支援より家事・育児支援であるとの答弁を繰り返し行ってきております。 しかしながら、こうした政府の認識は、父子家庭のニーズと大きく乖離しているのが実態です。近年の規制緩和等を背景に男性でも非正規労働が増加している中で、経済雇用情勢が急激に悪化し、父子家庭の親が、保育園の送迎等のために残業や転勤などのある正社員として働き続けることが難しくなり、結果的に収入の低い不安定な就労を余儀なくされるケースが多くのマスコミに取り上げられています。また、厚生労働省による全国母子世帯等調査を見ても、困っていることとして父子家庭の四割が家計を挙げており、家事は三割弱にすぎません。 政府において従来の認識を改める気配は一向に見られませんが、一方で、父子家庭に対する経済的支援を独自に実施する自治体の動きが広がっています。民主党の子ども・男女共同参画調査会は、全都道府県を対象に父子家庭に対する手当、支援金等に関する調査を行い、父子家庭に対して何らかの手当、支援金等を支給する制度を有している自治体が二百以上に上っていることを確認しました。このことは、住民と密接にかかわる立場にある自治体の方々が、経済的に困窮する父子家庭への支援策の必要性を痛切に感じていることの表れであろうと考えております。 そもそも、収入の低い一人親家庭に対する支援は男性か女性かを問わず必要なものであり、男女共同参画社会を目指す国として、こうした状況を放置するべきではありません。父子家庭でも安心して子育てできる環境を整備することは、経済雇用情勢が極めて悪化している現在、緊急の課題であります。 そこで、本法律案は、父子家庭における生活状況等にかんがみ、当分の間、父子家庭に対しても児童扶養手当に相当する給付を行おうとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 都道府県知事等は、当分の間、父母が婚姻を解消した児童、母が死亡した児童等の父がその児童を監護し、かつ、これと生計を同じくするとき、又は父がないか、若しくは父が監護をせず若しくは生計を同じくしない場合において、当該児童の父母以外の者がその児童を養育するときは、当該児童の母等が児童扶養手当の支給要件に該当する者であるときを除き、その父又はその養育者に対し、児童扶養手当に相当する給付を行うこととしております。また、児童が日本国内に住所を有しないとき等には、当該給付を支給しないこととするとともに、児童扶養手当に係る支給要件、手当額、認定、支給の制限、不服申立て、費用の負担等に関する規定は、当該給付について準用することとしております。 このほか、児童扶養手当制度については、父又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の状況等を踏まえ、その全般に関して速やかに検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(辻泰弘君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 生活保護法の一部を改正する法律案を議題といたします。 発議者大河原雅子君から趣旨説明を聴取いたします。大河原雅子君。
○委員以外の議員(大河原雅子君) ただいま議題となりました生活保護法の一部を改正する法律案につきまして、民主党・新緑風会・国民新・日本、日本共産党及び社会民主党・護憲連合を代表し、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 政府は、社会保障費削減の一環として生活保護を受ける一人親世帯についての母子加算を平成十七年度から段階的に削減し、本年四月には完全に廃止しました。母子加算を廃止された方たちからは、育ち盛りの子供の食費や衣服費を切り詰めている、高校への進学をあきらめた、修学旅行への参加をあきらめたといった窮状が多く寄せられており、こうした方々は母子加算の復活を切に望んでいらっしゃいます。 母子加算は、親一人で育児をしながら生計を立てる難しさに配慮して、憲法で保障された健康で文化的な最低限の生活の水準を確保するのに必要なものです。その水準を切り下げるには、母子家庭の生活実態を正確にとらえた調査に基づく根拠が必要ですが、母子加算の廃止に当たっては、わずか数十世帯を対象とした調査しか行われておらず、十分な根拠となっていません。 政府は、母子加算を廃止しても就労支援で代替できるので問題がないと主張しますが、母子家庭で生活保護を受給されている御家庭では、病気や障害、育児や介護、その他の複雑な問題を抱えているために、働きたくても働けないという方が多くいらっしゃいます。就労を条件とする支援では一番困窮している世帯を見放すことになってしまいます。 日本における子供の貧困率は増加傾向にあり、昨年のOECDの報告によると、日本における子供の貧困率は実に一三・七%にも達しています。国は今こそ子供の貧困問題に真摯に目を向け、どの子供も安心して学び、育つ環境を保障し、貧困の連鎖を断ち切り、貧困から抜け出せるように支援していくことが重要であります。 こうした理由から、母子加算を復活させるためにこの法案を提出いたしました。 次に、この法案の概要について御説明申し上げます。 厚生労働大臣は、父母の一方又は両方が欠けている等の状態にあるため、父母の他方又は父母以外の者が児童を養育しなければならない場合における当該養育に当たる者について、平成二十一年十月以降、当分の間、厚生労働大臣の定める生活保護法による保護の基準において、平成十六年度以前における基準生活費に係る母子加算に係る制度の例による加算が行われることとなるよう必要な措置を講ずるものとしております。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。 以上が、この法案の提案の理由及び内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(辻泰弘君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十四分散会