厚生労働委員会 第17号
- 発言数
- 244 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/06/18
会議録
○委員長(辻泰弘君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、魚住裕一郎君、丸山和也君、坂本由紀子君及び小林正夫君が委員を辞任され、その補欠として加藤修一君、島尻安伊子君、丸川珠代君及び轟木利治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長渡邉芳樹君外四名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○蓮舫君 民主党・新緑風会の蓮舫でございます。おはようございます。 通告をしていないんですけれども、今朝の毎日新聞の報道を見て驚きました。年金は、受給開始年齢から五年以上を過ぎると、申請がない場合には時効が来てもらえなくなる。 〇七年のその件数と金額を教えてください。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 今朝の毎日新聞の朝刊に、年金消滅三百六十五億というような見出しで記事が出ております。 内容を精査する必要がございますけれど、今お尋ねのございました部分についてお答え申し上げますと、これは本年四月に、御党、民主党の方からなされた予備的調査に対する御報告ということで報告済みの部分でございますけれども、内容でございますが、二〇〇七年において、受給開始年齢に達して、それで受給権をお持ちの方が、請求がないために、基本権は存在しているんですが、支分権ですね、毎月毎月の支分権について、五年のその消滅時効が請求がないと進行していくわけですが、その結果、五年が経過してその消滅したと推計される金額は幾らですかと、こういう御要請があったと。それに対する回答の内容でございまして、二〇〇七年度、平成十九年度までお出ししておりますが、当該年度においては、五年を超える遡及裁定件数というのは二万一千八百二十八件、新規裁定件数全体の中では一・一%。そして、この五年を超えての裁定ということで、さかのぼって請求はできないということで消滅した金額が記事の見出しにある三百六十五億円と、こういうことでございます。
○蓮舫君 納めた保険料に対して、時効が過ぎて消滅してしまった年金が三百六十五億ある。申請主義だからこうなんですよ。民間の保険会社だったら、納めた保険料は、それが受給を開始されたときにはちゃんとお知らせをしてさしあげて、そしてお渡しをするというのが当然のことだと私は思うんですが、これは、申請をしなかった、忘れていた方たちが悪いんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 現在の対応でございますけれども、御案内のように、五十八歳になったときに、つまり六十歳に到達する二年前でございますけれども、五十八歳通知というのをお送りしております。社会保険庁が管理しておりますそれぞれの方のその記録というのをきちんと印字、プリントしまして、銘々の方にお送りして、二年にわたる余裕を持って御自身のその記録の確認がしていただけるようにということで、裁定漏れを起こさないようにするというそういう措置をとると同時に、また、六十歳、六十五歳、その裁定が可能となる年齢の三か月前に、やはりターンアラウンドということで裁定請求の申請書もこれまたお送りするということで、そういった請求漏れによる消滅というようなことがないような防止措置を現在はとっているところでございます。
○蓮舫君 社会保険庁が時効で消滅しないように、防止するために通知を出したのは何年前ですか。いつですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 先生が御指摘になっている通知、これは必ずしも一義的に明確ではございませんけれども、若干の推測も交えて申し上げれば、昭和四十二年の四月でございますけれども、年金たる保険給付を受ける権利の時効消滅の防止についてと、こういう題名の通知を出しております。これは、それまでの取扱いとして、五年を超えて申請がない場合には年金の基本権そのものが消滅するんじゃないかと、こういうような取扱いも見られたところなんですが、それはそうではないということを確認するために、基本権の消滅の防止ということを確実にするための措置をこれは徹底するために出したものでございます。
○蓮舫君 つまり、この四十二年間、年金が時効で消滅させないようにするための策は取っていなかったんですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 この通知の中にもございますけれども、いろいろな取組をこれまでの間してございます。例えば市町村、例えば国民年金の場合は市町村が多くの場合、今、窓口ということで機能しておるわけでございます。当時はもっとその存在感があったわけでございます。それから、社会保険事務所、都道府県、関係団体、そういったところにこのときの通知の趣旨の徹底というのをすると同時に、それに沿った対応をするようにということでの対応は進められてきたものというふうに承知しております。
○蓮舫君 いや、いろいろな取組をしてきた結果が、〇七年度は過去最高の時効消滅になって、二万千八百二十八件、三百六十五億の年金が時効になっている。 大臣、これ徹底していただけませんか。四十二年前の通知で、ターンアラウンドいろいろやっているから申請してこない方が悪いんだという姿勢で日本年金機構なんかに移行させないでいただきたいと思います。お願いできますか。
○国務大臣(舛添要一君) 周知徹底をさせたいと思います。私も還暦を迎えましたので、二年前にそういう手紙が来、三か月前に来ましたので、きちんと私はそれを見てやりました。 それで、もう一つは、これだけこういう国会の場でも議論をしていますから国民の皆さんも相当周知していますけれども、例えば私たちが二十歳になったらやるべきことというのは当然いろいろ思い浮かぶんですけれども、年金を受給できる年になったらやるべきことという、そこのところを二十歳になったらと同じぐらいのもう少し徹底ができるようにしたいと思います。 今、蓮舫さんおっしゃったことは、更に徹底をさせたいと思います。
○蓮舫君 次に、消えた年金についてお伺いをしますが、〇七年の参議院議員選挙で、資料の二と三に付けさせていただきましたが、自民党は五千万件の消えた年金記録をゼロ件にするというマニフェストを出されました。今後一年間ですべての統合を完了させます。 このマニフェストを立てて戦った選挙から二年がたとうとしていますが、社保庁にお伺いします。五千万件の消えた記録はすべて基礎年金番号に統合され、ゼロ件になりましたか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 二年前の参議院選挙の前でございますけれども、平成十九年の七月五日、私ども現在、年金記録問題に取り組んでいるわけでございますが、この七月五日に政府・与党の方針というのが定められまして、年金記録問題というのはそれにのっとって進めるということで、例えばこれまでの間、この五千万件の未統合記録と一億の基礎年金番号の記録との例えば突合などをやって特別便を一億の方にお送りするということをやっております。 現状でございますけれども、この資料にもございますように、統合件数といたしましては千十万件ということになっているわけでございます。
○蓮舫君 五千万件をゼロ件にするといって二年たって、統合されたものは千十万件。この千十万件は、じゃ問題は解決しましたか。記録が本人のものにお戻しをしてさしあげて、未払分の年金額はすべてお渡しをされましたか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 この千十万件でございますけれども、これは平成十八年の六月から本年三月までに基礎年金番号に統合した記録の数、未統合記録の数でございまして、加入者の記録も相当数含まれております。 加入者につきましては、御案内のように、新たな年金の支払は、記録の統合があったとしても発生はしないわけでございます。ちなみに、この一千十万件のうち約七割が平成十八年六月時点で六十歳未満の方と、こういうような数字になっております。 一千十万件のうち、受給者の記録につきましては、記録の統合による新たな年金の支払が完了した件数を把握する仕組みにはなってはいないわけでございますけれども、受給年齢に達するなどによりまして新規裁定を契機としてその未統合記録が統合された場合には、これは社会保険事務所で新規裁定ということで処理されるわけで、これはそれほど長い期間は掛かっていないというふうに承知しております。
○蓮舫君 つまり、千十万件の記録が元の持ち主のところにお戻りをしたけれども、その方に未払分がお支払いされたかどうかは把握されていないんですね。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 システム上、統合された記録がその後どういうような状況になっているかをトレースする仕組みにはなってございません。それはまた別の話でございます。
○蓮舫君 いや、別の話じゃないですよ。大変大きな社会問題になったじゃないですか。五千万件の消えた年金記録、選挙の大争点でした。総理も公約を掲げて、五千万件からゼロ件にする。二年たったら五千万件のうちの千十万件、でもその中で本当に問題が解決された件数も把握されていない。別問題で片付けられる問題では私はないと思っています。 これは舛添大臣とも相当やらせていただきましたけれども、私たちはやり方が違うと。年金受給者あるいは被保険者に対して、標準報酬月額、加入期間、もうあらゆる情報すべてをお示しをして、そして確認をする。消えた年金がほぼこの方と断定される方には、手紙を送るだけではなくて、ちゃんと社会保険庁の職員が戸別訪問をしてまでもお示しをして確認をして、そこまで懇切丁寧に親切に対応することによってこの五千万件の記録問題は対応しようと私たちは言ってきたけれども、残念ながら、与党が、政府が決めたのは、年金名寄せ便、ねんきん特別便、今度はねんきん定期便、とにかく送り続けて、訂正ありと申請してきた人だけを対象にまずは解決をしていく。やっぱりやり方が違ったんじゃないのかなという思いが私は禁じ得ないんですが、さらにこのねんきん特別便の案内も相当難しい。 受給者にお送りした特別便の年金履歴で、漏れや間違いがあると本人が申請した場合、あるいは漏れや間違いがないという場合はそれぞれどういう対応をお願いしたんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) 特別便を送付いたしました一件書類の中に、リーフレットそれから回答票の裏面にも記載しているところでございますが、漏れや誤りがあるというような場合には、これは受給者の場合、再裁定をすることになりますから、最寄りの社会保険事務所あるいは年金相談センターの方にお出向きいただくと。それから、そういうケースでない場合、誤りがない場合には返信用の封筒に一定事項を記載の上、業務センターの方に御返送いただくと、そういう案内をしております。
○蓮舫君 資料四にお付けをしております、これはねんきん特別便に入れられている舛添大臣の署名入りの、必ず御確認、御回答をお願いしますという案内です。一番下の矢印の右と左、つまり左側、消えた年金記録があるという方は年金証書をお持ちになって社保事務所、年金相談センターに行ってくださいという案内。右側、漏れや間違いがない場合には同封された返信用封筒で返送してください、つまり回答票を送ってください。 ところが、間違いや漏れがあって本来、社会保険事務所に行っていただきたい方が、同封された返信用封筒で記録に違いがありますとセンターに送ってしまった回答票はどれぐらいありますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 十九年の十二月から二十年の三月まで名寄せをやりました。コンピューター上の突き合わせでございますが、その結果、その可能性がある記録がお出にならなかった方のうち、まず二十年の四月、五月、この二月でまず受給者の方にお送りしております。その数が三千六百九十五万件。そのうち、記録訂正ありという御回答であったにもかかわらず業務センターの方に送付された件数、これは本年五月まででございますが約百七十万件と、こういう数字になっております。
○蓮舫君 本来、この百七十万件は、漏れや間違いがある、消えた年金記録の持ち主かもしれない方たちですよ。社会保険事務所に行っていただきたいんだけれども、間違ってセンターに、それは同封されている封筒があったらそこに入れますよ。こんな不案内な届けを出して、センターに百七十万件も訂正ありの返信が返ってきてしまった。 この百七十万件は業務センターが本来の社会保険事務所にこの案内を回送する、お戻しをする、どれぐらいその期間がありましたか、お戻しをするまでに。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 この百七十万件のうち百五十万件ほどでございますけれども、昨年の秋から昨年の暮れ、それから一月ぐらいにかけてちょっと大きな滞留が発生しました。それで、それらについては二月の下旬あるいは三月の上旬までにほぼ滞留を一掃してございます。その後、やはり一定数、少数でありますが、やはり業務センターの方に御回答が寄せられてはいるわけでございますが、これは順次、ほとんど滞ることがない状況で回送をしているわけでございます。
○蓮舫君 いや、滞留していた期間は平均どれぐらいですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 この回送の状況でございますが、短いもの、長いものございます。それで、短いもので約二か月、それから長いもので半年以上というような時間の掛かり方をしていたものもあるというふうに考えております。
○蓮舫君 つまり、一日も早く記録が本当に漏れているか調査をして、漏れていた場合には早く案内をしてさしあげて未払分をお支払いしなければいけない方たちに対して、間違ってその方たちがセンターに送ってしまったがために、本来、社会保険事務所に行けばその時点から調査をしてもらえるのに、センターで半年間も滞留していたがために調査が半年遅れたんですよ。 これはやはり私は相当大きな問題だと思いますが、その問題についてどうお考えなのかと、今は送られてくることはないんですか、もう。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 先ほどもお答え申し上げましたように、年金受給者に対する全員便ですね、これをお送りしたのは昨年の四月、五月ということで、もう一年余りたっておりますので、回答の方はもちろんございます、回答の送付はございますけれども、数はぐっと少なくなっております。それで、これは順次、管轄社会保険事務所の方にお送りしていると。 それから、このような事態についてどういうふうに認識するかということについての事務方としての認識でございますけれども、一定程度、そのような業務センターの方に予想していなかったような回答が寄せられるということはある程度念頭にございましたけれども、やはり初めてやるということもございまして、百万を超えると、しかもそれが一定の時期に集中するというようなことまではちょっと想定できなかったという点で、その点、もう少しきめの細かな対応が必要だったかもしれません。そう思っております。
○蓮舫君 いや、ちょっと待ってください。ある程度こういうふうにセンターに間違って送られてきてしまうものがあると念頭にあったんですか。それはどういうことですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 あくまでも数字として要するに見込んだということではなくて、何しろ、先ほど申し上げたように、年金受給者の方々に送った全員特別便、これの件数が約三千七百万件でございますので、その方々のすべての方が、リーフレットや回答票の裏面に書いてあるように、私どもがお願いしているそういう形で正しい返送先にお送りしていただけるというふうにはなかなか期待し難い部分があるだろうということでの一般論的な認識を申し上げただけで、数として一定のものを想定していたわけではございません。
○蓮舫君 そうであれば、必ず確認、御回答をお願いしますという同封した案内は、もっとそこは丁寧に書くべきではないですか。こんな小さな書き方で、しかも同封されている返信用封筒も入っていたら、それは間違いますよ。 これは、ねんきん特別便をお送りするときに、私たちは部門会議で何度も様々な提案をしましたが、ほとんどそれはのんでいただけなかった。その結果、ある程度念頭にあって、本来、社会保険事務所に行ってすぐさま消えた年金記録の調査に入らなければいけない人が、センターを迂回して百七十万件も出ている。今なおある。ねんきん特別便の未回答な方はまだ三千二百二十万人いるんですよ。この方たちが間違ってセンターを迂回することのないような対応策を取るべきではないですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 まず、当時、ねんきん特別便に同封いたしましたリーフレットでございますけれども、これ自体、やはり社会保険庁の職員だけで決めたのでは適切ではないというようなことから、この様式そのものも、もちろん限定的ではございますけれども、当時、一般の方々にも御覧いただいて、年配の方にも御覧いただいて、これならば分かるという一応御感想をちょうだいした上で決めたというものでございまして、そこのところは人それぞれある程度受け止めの差というものがあったということではなかろうかというふうに思っておりますのと、それから現状でございますけれども、先ほど申し上げましたように、こちらの方に返送されてくるあて先が本来とは異なるものの件数というのはぐっと少なくなってございまして、ほとんど遅滞なく管轄社会保険事務所の方に送れておりますので、そういう対応で今後とも進めたいというふうに思っております。
○蓮舫君 是非、これは迅速な対応を取っていただきたいと思います。 次に、社会保険庁は今年十二月末で解体をされて、来年から日本年金機構になりますが、社会保険庁が解体されるまでが一応消えた年金記録の作業は一区切りをするということなんですが、資料五に付けさせていただいています。その一区切りとは、機構が発足までを目途に年金記録の確認作業を完了することを目指す。年金記録の確認作業を完了すれば、社保庁としては消えた年金問題に対する対応は一区切りだということをおっしゃっているんですが、これ、どういう意味ですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 この年金記録問題を解決していく取組といたしましては、委員も御案内のように、大きくは二つの柱で進めております。一つは、ねんきん特別便の送付、これによって記録の確認をしていただいて対応していただくというのが一つ。それからもう一つは、記録の方からのアプローチということで記録そのものの解明作業を進めるということでございますけれども、そういう位置付けの下でその取組のこの先を考えた場合、やはり本年三月までに受け付けた訂正ありの回答について、これをきちんと処理すると、特に機構発足までを目途に確認作業を完了するということは非常に重要だというふうに考えておりまして、このことを期待しているわけでございます。
○蓮舫君 説明が長くて何言っているか全然分からないんですけれども、つまり、この資料五の年金記録の確認作業を完了することを目指す、年金記録問題の一区切り、社会保険庁としてやるべきことは、本人がねんきん特別便で訂正ありと言ってきた人だけに、今年の三月まで、訂正ありと送ってきた人だけに、社保庁が記録を調査して、その結果、記録があったかなかったかをお知らせするまでなんですね。 つまり、私たちの認識としては、お知らせするまででは問題は解決していなくて、調査してあったかなかったか。記録が、消えた年金記録があった場合には、その方の記録に再裁定をして統合してさしあげて、未払分があったら迅速にお支払いするまでが一区切りだと思っていたんですが、お知らせをするまでなんですね。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 繰り返しになりますけれども、確認作業の完了とは、まさに被保険者記録照会回答票という形でお届けをするということを意味しております。
○蓮舫君 今、記録が見付かって社会保険業務センターに再裁定を申し出るときに、社保事務所からセンターに進達するまでの期間は平均どれぐらいですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 現時点においては、全国平均で一・五か月ということになってございます。
○蓮舫君 一・五か月たって、社保事務所からようやくセンターに再裁定をしてもらうように進達をする。じゃ、センターで再裁定が終わるまでに平均どれぐらい掛かっていますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 業務センターにおいて、社会保険事務所の方から進達されたものを受け付けて、そして一定の再裁定処理をして、そしてそれに基づいてお支払いをするまでの期間ということで申し上げますと、現在は全国平均で六か月程度ということになってございます。
○蓮舫君 六か月というのはお支払いするまでではなくて、センターで再裁定処理が終わるまでではないですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 お支払が完了するまでの期間ということでございます。
○蓮舫君 時効特例部分も入れてですか。
○政府参考人(石井博史君) 再裁定処理というのは時効に掛かるまでの直近五年分の処理のことを指しておりまして、時効特例に掛かる部分、それについての作業分は入っておりません。
○蓮舫君 つまり、早くて平均で七・五か月、時効特例部分も入れると一年以上。被害を受けた方たちにとっては、問題が解決するのは、自分が納めた保険料で満額もらえていない、あるいは、無年金だったけれども実は消えた年金記録で受給者であるということが判明した方にとっては、年金未払分が自分の手元に振り込まれるのが、それが本当の私は問題解決だと思うんですが、社会保険庁が日本年金機構になるまでの仕事の一区切りはそこまでを見ていないで、自分たちの仕事としては調査をしてお知らせするまでだと、そこから先は一年ぐらいお支払い掛かるかもしれませんけれども我慢してくださいという仕事の在り方は、私は国民の方を見ていないと思います。 大臣、これ、センターでの再裁定の処理を迅速化するのも、ここで大臣の指示をいただくことによって随分と早くなりました。でも、やっぱりまだまだ一年近くお金が戻ってくるまでに掛かっているんです。私は、社保庁を解体してもこの問題は全然前に進まない、是非それは管理をしていただきたいと思いますが、最後にそれだけお願いしておきますが。
○国務大臣(舛添要一君) 少し人員の数も増やしましたし、できるだけ迅速に、一日も早く年金がお支払いできるように更に努力を続けてまいりたいと思います。
○蓮舫君 終わります。
○中村哲治君 民主党・新緑風会・国民新・日本の中村哲治です。 質疑通告の順番を変えまして、蓮舫議員の質問と関連して、ねんきん特別便についての質問をさせていただきます。今日は、大臣、副大臣、政務官、いずれの方に答えていただいても結構ですので、そういう形で答弁者の確定をさせていただいていたんですけれども、大臣だけということで、細かい質問にもなるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 先ほどの蓮舫議員が質問させていただいた、社会保険業務センターに直接、ねんきん特別便の回答が届いたという件、この滞留期間の話については、長らく民主党の部門会議で請求していたんですね。現場から聞いて、どうもおかしいと。社会保険業務センターにかなりの部分が行っているんじゃないか。そして、やっと認めたという経緯があります。長妻、蓮舫、山井、各議員がそういうことを部門会議で言って、やっと出てきた。 これ、大臣、先ほどの説明にありましたように、三千七百万件送った、二千八百万件届いた。そして、問題ありと回答してきたのが四百万件なんです。そして、そのうちの、先ほど答弁にありましたように、百七十万件が直接、社会保険業務センターに届いているんです。その数、実に四割です。四割もの人が送るような形で、返答するような形で返信用封筒を入れて送っちゃったということなんですよ。そのことに気付けなかったということがまず第一に問題なんじゃないかということなんです。 先ほど、蓮舫議員の質問に対してほとんどちゃんと答えていませんでしたけれども、滞留期間は大体半年間。昨年、全員便が四月、五月に送られて、六月には大体返していらっしゃるわけですよ。それで、業務センターに届いた、六月。そして、百七十万件を開封して、分析して、すぐ回送しないといけないのに、実際、それが各社会保険事務所に届いたのが今年の大体二月なんです。このことについて、大臣、そういう滞留が起こっていたことを大臣に報告ありましたか。
○国務大臣(舛添要一君) そういう問題があるということは聞いておりますが、百七十万件が滞留していたことのもう一つの側面は、これは相当やはり人が足りない、いろんなことで事務処理が、センターの方から向こうに、各保険事務所に行くのに時間が掛かったということがあると思います。 それから、案内が親切でなかったということもあるんですが、じゃ、どういう案内をすればいいかと。一つは、はがきの形で、封筒じゃなくてはがきの形で訂正がない人は出せば、それだと封筒に入れるよりも数は少ないと思うんですけれども、そうすると何が問題が起こるかといったら、やっぱり住所訂正とかはやってもらわないといけないので、そのスペースがなくなるということがあったんですね。 だから、これは議論すれば、元々社会保険庁が悪いんだから、おまえらの責任だというのはよく分かるんですけれども、私はもう何度もひれ伏してお願いしているように、これはやっぱり全国民の皆さんの御協力もお願いしないといけないので、じゃ、どういう案内にしてどういうふうにすれば間違いがないのかと。それは今後も改善しないといけないと思いますけれども、今後ともそれはどの政党が政権を取っても国民にお願いする部分は必ずあります。そのときに、余りに、例えば、極端に言ったら、全部の漢字にルビを振るようなことをすると、おれらの知的レベルをそんなように思っているのかという反論もまた来るかもしれません、例えばね。 だから、これは相当、知識者の皆さんとか、今ホームページに載せて、これでいいと思いますかと国民の皆さんの意見も言っていただいているものですから、更に改善をしたいというふうに思っております。
○中村哲治君 大臣、事前に想定をしていたのかということを聞いたら、今のように想定はしていたんだけれども、数についてはどうだったのかといった明確な答えがないんですよ。ここはどうお聞きになられていましたか。
○国務大臣(舛添要一君) いや、それは、だから、国民のレベルと言ったらしかられるかもしれないですけれども、何割の人が私がサインして書いたとおりにフローチャートで見て、ああ問題があるんだったら行かぬといかぬのだな、電話掛けて行こうかなと思われるか、まあこれを封筒入れときゃいいんだなと思われるかは、それはちょっと読めないので、圧倒的多数の人が来るというのもまたこれは国民をばかにした話であるし、それかといって国民の中にもたくさんおりますから、いろんな方が、全員が一〇〇%パーフェクトということも言えないので、それはちょっと数字の想定まではいきませんが、一つの改善策は、はがきだったら封筒に入れないというのはあるなというのは感じていました。それは議論しました。ただスペースがないと、そういうことでした。
○中村哲治君 今、こういう問題が起きたときにどう対応するかという実は危機管理の問題が一番重要なんですね。私、質問したんですよ、現場の人たちに。百七十万件送られてきて滞留をしていると。これを順次送っていかないといけないけれども、マンパワーが足りない。これからやらないといけないことは、業務センターで頼んでいる業者の業務委託の範囲を広げるという手続を取らないといけない。そして、それを取って初めてそういうことができるので、どれぐらいの数を数か月後に社会保険事務所のところに一斉に送ることになるということは、もうその時点で本庁の人たちは気付いているわけですね、だって自分たちにいっぱいあるわけだから。 しかし、問題は、そういった事態が起きているということを各地方の社会保険事務所が認識していなかったということなんです。そのことは伝えていたんでしょうか。どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと質問、伝えていたというのはだれがだれに伝えていたということでしょうか。
○中村哲治君 本庁から各地方の社会保険事務所に、もうこれだけ滞留が起きていると、今から送る手続を取ってしっかりと対応を組んで送るようにすると、それには数か月掛かるけれども、数か月たった後にはどんと送られてくるから、それに向けて対応を取っておけよと、そういう指示が本庁から地方の社会保険事務所に行っていたのかどうか、そこを聞いております。
○国務大臣(舛添要一君) これは、昨年三月に地方社会保険事務局を通じて各社会保険事務所に通知をしていたということで、これに沿って順次回送していたという今報告を受けております。
○中村哲治君 いや、ちゃんと通知していないんですよ、だから。 実際、現場で何が起こっているか。先週土曜日のNHKの報道番組「追跡!AtoZ」で示されておりましたけれども、各社会保険事務所にどんと送られてきてしまったと。そのときに初めてこういった事態を現場は認識することになった。そして、各社会保険事務所では対応ができないので、神奈川の社会保険事務局に全部それをもう一回集約をして、そして臨時の人を雇って、それからトレーニングをして、一、二か月掛かってやっとこの作業に取りかかっているというのが現場で起こっていることなんですよ。 だから、このことについて、全く本庁が現場に大変な事態が起こっているということを伝えてこなかったということが問題なんです。もしそうであるので、ちゃんとできているのであれば、石井運営部長、後ろで首振っていらっしゃいますけれども、もしそういうことでちゃんと対応できているのであれば、あんなばたばたの現場の対応になっていないですよ。 大臣、きちっとそこは、これは危機管理の問題だし、マネジメントの問題なんです。起こることは仕方なかったかもしれない、そういうことを想定できなかったかもしれない。しかし、より大事なことはその後の対応、そこができていなかったんじゃないですかというところを私、問題にしているんです。
○国務大臣(舛添要一君) 一つは、これ封筒を開けてみて、訂正なしが入っていると思って開けたら訂正ありということがあるので、それも若干時間が掛かる理由になっていると思いますけれども、中央と地方、現場と本庁との間の連携というのは相当良くするように努力はしてきておりますけれども、伝統的に今、中村さんが御指摘のようなものがずっと、三層構造を含めてこの社会保険庁にあるので、そういうことも基本的に改革したいということで日本年金機構への移行ということを今準備をしているところでありますけれども、今後とも、御指摘の点については更に徹底させて、今少しずつ早くなっておりますので、更に早めるように努力をしたいと思います。
○中村哲治君 どうやって努力するのかということを聞いているんですよ。結局、本庁側のメンタリティーが変わらなければ、現場が物すごい疲弊する状態というのは変わらないんです。日本年金機構にこのまま移って、なぜ劇的に三層構造の二層の人たちがマネジメント能力を持ってやれるようになるのか、そこが一番重要、一番問題だと先ほど蓮舫議員も質問しているわけじゃないですか。 大臣、ここはどうやって指導力を発揮していく体制を組んでいくんですか、日本年金機構になって。
○国務大臣(舛添要一君) 今おっしゃった組織の構造を変える、それからガバナンスをきちんとできるようにこれは訓練も徹底してやる、そういうことをしていかないといけないというふうに思っていますので、特に幹部含めて研修計画もきちんと練り直しをやっておりますし、それから民の要素を入れるというのはお客様本位という基本的なことなんですけれども、そういうことが今までなっていなかったので、これも徹底させるような訓練をしていきたいというふうに思っております。
○中村哲治君 お客様本位、そのとおりやってもらわないと困るんですが、二層の人たちに本当にそのことが分かっているんですか。現場で何が起こっているのか、現場の窓口の職員がどういうふうな状況に置かれているのか、後から聞きますけれども、滞納事業所の対策の担当の職員がどういうふうな状況に置かれているのか、そういうことが全く想像力が欠けている状態が問題なんじゃないですか。それをどうやって、研修でできるんですか、管理職に対する。
○国務大臣(舛添要一君) いや、それは様々な手がありますけれども、今私のところに直接メールで現場の声をもらっております。だから、上の幹部がこうひどいから私たちはこう大変なんですよという現場の声を直接私しか見ないメールに入ってきて、そのたびにそれは改善する方向で努力をしております。 それから、懲戒処分を受けた職員はもう新しい機構には採用しないというようなことでありますし、そういうことも含めてガバナンスを高めるにはどうすればいいか、これは今鋭意今の訓練計画も含めてやっているところでありますし、中央と地方の連携の悪さということはこれは今御指摘のとおりなんで、この点についても、さらに人をどういうふうに回すかと、この労務管理、業務管理計画も今これは設立委員会を中心に、外部の人が入っていますけれども、経営の経験のある方々の意見も入れながら今このプランを作っているというところであります。
○中村哲治君 今、大臣のお話を聞いていても、日本年金機構に看板だけ替えたからといって劇的に中身が良くなるということはないということなんですよ。だから、私たち民主党は、もし政権を取らせていただいたらこの日本年金機構直ちに止めると言っているのはそういうことでございます。こういうことを長々と質問しても仕方ないので、次に移ります。 次は、年金に対する仮払い制度についての質問でございます。四月八日の衆議院厚生労働委員会で、山井和則議員が質問をしています。未払年金を待っている間に、つまり年金記録が回復した後に再裁定までの間に亡くなっている方たちがいらっしゃるんじゃないか、その数の調査をしていただくべきなんじゃないかということで、舛添大臣、もう二か月以上前ですけれども、調査の検討をされております。現状、どういう数を把握されているでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今、山井さんからの質問があったことに対して、再裁定までにお亡くなりになった方の調査を今やっております。これは、未統合記録と住民基本台帳ネットワークとの突き合わせによって千四十八人という方が出てきておりますので、これ今、年金裁定の初回の支払が行われる前に亡くなられた方々ですけど、そういう方の有無がそれにあるかということを近日中に調査に着手するというところまで行っております。
○中村哲治君 まだ調査に着手できてないということですね。 六月十三日、先週土曜日のNHK報道番組「AtoZ」で悲痛な声が寄せられていました。御主人の年金記録が回復された、二人で回復された年金で旅行に行こうねと言っていた、だけどその間に御主人が亡くなっちゃった。もう年金が追加で払われていたら二人で思い出つくれたんですよ。やっぱり大臣、仮払い制度をつくるべきじゃないですか。
○国務大臣(舛添要一君) 基本は、再裁定の処理をもう一日でも早く迅速化する、待っている時間を短くする、これに今全力を挙げたいというふうに思っております。仮払いをしたときに、また今度は正確な額が確定したら、そこからまたもう一遍返還するとか追加の支給するとか、追加の支給ならまだいいんですけれども、返還のときには相当またこれ御苦労をお掛けするので、本来の一番やらないといけないことはお金が出るまでの時期を短くすると。先ほど何とか年金機構が発足するまでにいろんな手を打ちたいという中に、もう三か月以内ぐらいでもらえるように努力をすると。これは総理も、どこかな、予算委員会、どちらかでお話ししたように、普通は決まってから三か月ぐらいが限度だろうなとおっしゃったんで、何とか今年中にはそれぐらい待てばお支払いできるように今全力を挙げているところであります。
○中村哲治君 先ほど蓮舫議員の質問に対する答弁にもありましたように、社会保険事務所から業務センターに行くまでに一・五か月、再裁定までにそれから六か月、合わせて七・五か月最低掛かっています。特例分を入れると一年以上待たされてしまう。そういって、そこの間に亡くなる方がいらっしゃるわけなんですよ。それをいかに短くしても四か月、平均ですよね。だったらもっと長い人もいる。そこを何とかして知恵を絞る必要があるんじゃないかということを私、申し上げているんです。 もし仮払いが駄目なのであれば、今、独立行政法人福祉医療機構が貸付制度を行っています。年金担保貸付けを行っています。これをちょっと活用する形で、未払年金があるような方にはその何割か年金担保貸付けするという方法が考えられるんじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) こういう融資制度の原則なんですけれども、今おっしゃったように、未払の年金を担保にしてやるという形の仕組みには今なってないし、それはそれで様々な問題が起こるのと、実際にそれを実施する金融機関をどこに置くかというようなこともいろいろあるものですから、ですから、先ほど申し上げましたように、今の小口の資金の借入れというのは、今、年金受け取っている人が急に医療費がいっぱい掛かるからちょっと今月分どうだという、そういう形なんで、今の仕組みでは難しいというふうに思います。
○中村哲治君 今の仕組みをだから活用して変えるべきなんじゃないかと言っているんですよ。 その「AtoZ」でこういうケースも紹介されていました。阿部良吉さん、八十四歳のケース。月額八万五千円の年金が収入のすべて。しかし、去年六月、年金記録が見付かった。およそ三十五万円の年金が増える。六十歳から八十四歳までの二十四年間の分として一時金が八百四十万円支払われると言われました。支払の予定は平成二十年末ということだった。この方は、生活に困ったとき知人に百万円ほど借りていた。早く返してあげたい。そこで、この福祉医療機構の貸付制度を利用して百万円借りた。しかし、残念なことに、二十年末になっても一時金支払われなかった。それどころか年金が払われなくなった。つまり、払われるべき年金が全部その年金担保の返済金にすべて充てられてしまった。そして、現在どうなっているか、この方の通帳の残高は今五百一円になっています。 こういうやり方が本当に国民に優しい政治なのかどうか。ここは何とかして変えて、こういう友人に借金をしているのを返したいと、一時金返ってくるんだからその分で早く先に返したいと思う人の気持ちにこたえるような仕組みをつくるのが政治なんじゃないですか。
○国務大臣(舛添要一君) その今おっしゃられた阿部さんのケースも、これはすぐ支払われていれば何の問題もなかったんで、とにかく迅速にお支払いすることに全力を挙げますが、もう一つ、今の年金担保貸付けで満額返済方式と定額返済で、あの方の場合は満額返済しちゃったんで空っぽになっちゃった。それで、今検討しているのは、満額返済という方式をやめて、少なくとも生活できるだけは取っておいて、分割というか毎月幾らずつというような形しか認めないようにするか、今のようなケースに陥ったときにはいったん満額返済にしているけれども定額の方に途中で切り替えるかと、そういうことも含めてこれは検討したいと思います。
○中村哲治君 どうせ検討するなら未払年金の相当分は借りられるようにすべきじゃないですか。
○国務大臣(舛添要一君) だから、その未払分の、先ほど言ったように、二つのケースおっしゃっているんで、最初のケース、今の阿部さんじゃない方のケースでいうと、仮に後で返還請求みたいになったときの手間暇ということがあります。こっちのケースの場合に、何度も言いますように、早く支払えば何の問題もないんで、それに全力を挙げますけれども、どういう形でこの運用の弾力化をするかは、それはちょっと検討させていただきたいと思います。
○中村哲治君 徴収体制の変化について等の質問もさせていただきたかったんですけれども、時間が参りましたので、これで質問を終わります。 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 ちょっと冒頭、大臣、私もついさっき聞いた話なんですけれども、逮捕された村木前局長の件で、障害者団体に対して厚生労働省から励ましの手紙を出してほしいという連絡が行っているというんですよ。私、耳疑っているんですけれども、調査中だというふうに大臣も答えられているのに、こんなことあっていいんでしょうか。私、これ確かな話として聞きましたので、是非、こんなのゆゆしき事態なんでちゃんと調査していただきたいと思うんですが、ただしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっともう一遍、厚生労働省からだれに対してどういうことが行ったというのがちょっとよく理解できないんで、もう一遍言ってくださいますか。
○小池晃君 厚生労働省の官僚の方から障害者団体に対して励ましの手紙を村木さんに出してくれという依頼が行ったというんです。
○国務大臣(舛添要一君) 私は全くそういうことは聞いておりません。
○小池晃君 これ、調査をしていただきたい。これはゆゆしき事態だと思いますので、ただしていただきたいと思います。 年金について、今年は年金の物価スライドがありませんでした。平成二十年平均の物価指数の対前年比変動率は一・四%で、名目賃金変動率の〇・九%を上回っているということで、名目手取り賃金変動率で改定をした。しかし、それは現在支給されている特例水準の年金の方が高いために据置きになったと、そういう経過だと思うんですね。問題はその物価指数の見方なんですが、これ対前年比で食料品は三%上がっていますし、光熱水道費は五・五%上がっている。一方で下がっているのは、ノートパソコンがマイナス四一%、カメラが三〇%、薄型テレビがマイナス二二・五%で、これが全体を引き下げているという実態がある。 私、今の消費者物価指数というのは、年金生活者の生活実態をやっぱり反映したものとは言えないんではないかというふうに思っていまして、やっぱり老後の最低生活保障である基礎年金額にまでこうした物価指数を当てはめていくということでいいんだろうか。高齢者の生活水準を維持するためには、やはりこれは一つの検討課題として考えていくべきではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) この物価指数の取り方、CPI、これは今までずっと確立してきた方法で、ただ高齢者にも様々いるし、高齢者だって価値観違いますから、年金生活者でも、どの指数を取れば高齢者の生活を反映させられるかというのは非常に難しいと思いますから、私は社会学的にも経済学的に見ても、ちょっとそれは困難だという気がしますね。
○小池晃君 ただ、その現行物価スライドは、社会保険料負担も反映されないわけですよね。 今、高齢者の生活にとって一番負担が増えているのはやっぱり社会保険料部分、後期高齢者保険料なんかも含めてですね。やっぱり私は、この物価指数を、年金全体じゃなくて、例えば最低生活保障である基礎年金の部分についてはまた別の考え方というのがあってしかるべきじゃないかなというふうにも思うんですよ。ここは是非今後の検討課題としていただきたいということを言っておきたいというふうに思います。 それから、若年生活困窮者の年金権保障の問題を前回取り上げましたが、医療保障の問題をちょっと今日取り上げたいんですが、国民健康保険法の四十四条は一部負担金の減免制度を設けております。医療機関の未収金問題の検討会の求めに応じて、厚生労働省が一部負担金減免の実施状況について調査をやっていますが、全国の保険者のうち減免制度があるのはどれだけでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 国民健康保険制度におきましては、法律に基づきまして、保険者は、これは市町村でございますけれども、一部負担金の減免又は徴収の猶予を行うことができると、このようにされております。したがいまして、特段の定めがなくてもすべての自治体でこれを実施することは可能となっているものでございます。 なお、条例、規則等におきましてその運用の基準を定めている自治体の数で申し上げますと、平成十九年度の調査では、千八百十八保険者のうち一千三保険者となっております。
○小池晃君 この一部負担金減免制度というのは、本来公平性の観点からいえばすべての自治体で実施されるべき制度でありますし、非正規雇用の広がり、あるいは不況の深刻化の中で生活苦しい方は増えているわけですから、これは制度の必要性が増していると思うんです。 大臣にお伺いしますが、今御説明があったように、これは条例がなくても国民健康保険法四十四条を根拠に直接実施可能というふうにされている、そのことから考えても、保険者の半数近くが制度を持っていないという実態について、このままでいいというふうにお考えなのか、どうすべきなのか、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(舛添要一君) 今、未収金検討会の報告書は出ていまして、それに基づいてこの二十一年度にモデル事業をやりたいと思っていますが、様々な識者の意見をお聴きした上で統一的なガイドラインのようなものが出せるかどうか、まさに国保法の四十四条で規定がなくてもやれるんですけど、これは半分ぐらいがやっていないということですから、どうするかちょっと検討させていただきたいと思います。
○小池晃君 基準を示すということになると、今既にやっている自治体の関係者からは制約されるんじゃないかという心配の声が上がっているので、低所得者に対するものを含めて今やっているその制度を否定しない、手を縛るものでないというふうにしていただきたいと思うんですが、その点確認します。大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) これは費用負担の問題がありますから、先ほど申し上げましたモデル事業を見た上で、その点についても検討させていただきたいと思います。
○小池晃君 今やっているものを、手を縛る、制約するようなものにはしないということでいいですね。イエスかノーかでお答えください。
○国務大臣(舛添要一君) そのことも含めて、特別調整交付金の算定との絡みもありますから、少し検討させてください。
○小池晃君 今お話もありましたが、やっぱり財政影響というのを自治体は心配をしているわけです。これは未収金検討会の報告書でも、市町村への財政影響に対する配慮等の対策を検討すべきと、こうなっております。やっぱり今、自治体財政厳しい中で持ち出しが増えるようなことになると、二の足を踏む自治体が多いことは、それはそうだと思うんですね。 局長、具体的な財源の手当てについて、検討状況どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 今お話ありましたとおり、医療機関の未収金問題に関する検討会の報告書におきまして、市町村の財政影響の懸念に対する配慮を検討すべきであると、このようなことは記載されてございます。この内容を含めまして、私どもとしてどのような方法がいいか検討をしているところでございます。
○小池晃君 大臣、基本的な認識をちょっと聞きたいんですけど、やっぱりこれ、今こういう社会状況、苦しい人が増えている中で、この制度をやっぱり前向きに広げていくという基本姿勢で臨むべきじゃないかと思うんですが、その点について、大臣、スタンスをちょっと言ってください。
○国務大臣(舛添要一君) 滞納者の中に悪質なやつもいるわけですね。これに対しては厳しく当たらないといけない。しかし、生活が困窮してどうしてもという方に対しては、それはセーフティーネットを更に広げるという方向で努力すべきだと思っております。
○小池晃君 是非そういうふうにしていただきたい。 一部負担金減免制度を持っている自治体のうち、低所得を理由にする減免制度を持っている保険者は百五十五なんですね。基準はいろいろあるんですが、ほぼすべてが生活保護基準を参考にして減免の判断を行っております。 最後に、大臣に伺いたいんですが、医療を受ける権利を、低所得者の皆さん、生活に本当に苦しんでおられる方も含めてひとしく保障していくためにも、やはりこの低所得者に対する一部負担金減免制度というのは重要な制度だというふうに思っておりますし、本来は国がやはり自らやるべきような仕事ではないかなというふうにも思っております。やっぱり自治体がやっている取組を国としても支援をして、更にこれ拡充を図っていくということが必要じゃないかと思いますが、大臣の見解を最後に伺います。
○国務大臣(舛添要一君) まさに、モデル事業でそういうことが実現できればというふうに思っておりますので、特別調整交付金、これを負担分の半分ぐらいは国が見るという形でできないものかということで検討を進めておりますので、セーフティーネットは重層的に様々なものがあっていいと思いますから、これも一つとして活用したいと思っております。
○小池晃君 やはり、年金財政と並んで国民健康保険というのは今の財政問題で非常に深刻な問題だと思いますので、きちっとセーフティーネットとしての役割を果たせるように見直していくということを引き続き求めていきたいというふうに思います。 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日はまず冒頭に、河村官房長官が昨日の党首討論に関して、自殺論議はお涙ちょうだいの議論である、お涙ちょうだいの議論をやるゆとりはないのではないか、人の命は重要なテーマだと考えているが、情緒的な話をしている段階ではないとおっしゃったことについて一言お聞きをいたします。 私は、河村官房長官、チャイルドラインなど一生懸命取り組んでこられたり、尊敬している面はもちろんあるんですね。これはしかしちょっと看過できないと。というのは、私自身も自殺防止議員連盟のメンバーですし、与党の皆さんも積極的に参加をされていて、自殺をやっぱりどうやってなくしていくのか、雇用や社会保障の切捨てをどうやってやっぱり回復していくのか。とりわけ、二十代、三十代の人の自殺が過去最高になっていることはやっぱり政治の責任が大きいと考えるので、どうするかというふうに思っております。 この河村官房長官の発言には、社民党としてはやっぱり抗議をしたいというふうに思いますが、大臣、感想や、あるいは河村官房長官は理解が足りないのかもしれませんが、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと私は、その河村さんの発言を直接も聞いていないし、メディアを通じても、例えばテレビでやっているところを見たということでもないので何とも判断はし難いんですが、お会いしたらちょっと問いただしてみたいと思います。
○福島みずほ君 生活困窮者向け低額宿泊施設についてお聞きをいたします。 全国の生活保護法の保護施設と無料低額宿泊施設の設置数と利用状況、どのような問題が起きていると厚生労働省は把握していますか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。 保護施設の関係でございますが、まず宿所の提供施設は全国で十か所で、在所者の数が三百七十五名ということでございます。それから、もう一方、無料低額事業をやっている施設の数でございますが、四百十五か所で、在所者の方が一万二千九百四十ということでございます。 それから、問題でございますけれども、一部には居室がプライバシーに配慮されていないとか幾つかの問題点があることを私どもは承知をいたしております。
○福島みずほ君 お手元に春風寮のしおりがあります。実は、全国、例えば生活保護を受けるときに、ここに入れと言われる。台東区で生活保護を受ける場合は、大田区のこの春風寮を紹介されて入ると。この春風寮がとりわけ劣悪とか全体の中でひどいというわけではないんです。ここだけがひどいという意味で今日取り上げているのではなく、春風寮は全体の中では非常にましな方というか、まともな方だと実はお聞きをしています。 しかし、この春風寮のしおりや実態をお聞きしてちょっと驚いたのは、やはり手元にほとんどお金が残らない形になっているんですよね。それから、四時半が門限であり、入浴が火、木、土の三日間で、しかも昼間なんですね。ですから、これは一体どうなのか。しかも、いろいろ天引きをされて、ほとんど手元にお金が残らない形になっている。 繰り返します。ここがとてもひどいという意味ではなく、これは全体ではましな方だというふうに聞いておりますので、例えば天引きをされているなどの問題がある、生活保護は実はここが持っていて、あと天引きされて残りをもらうとか、こういう仕組みはやはり問題ではないかとは思うのですが、こういう問題点について厚労省はどう把握していらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 無料低額宿泊所は最近少しずつ増えております。したがいまして、その一部には居室がプライバシーに配慮されていないとか、幾つか問題があるというのも私ども耳にしております。 したがいまして、利用者の適切な処遇が確保されるということで、平成十五年にガイドラインを作りまして、それ以降も私どもいろんな機会を通じて都道府県に周知をいたしておりますが、特に、一つは設備、運営に関する問題、それからプライバシーを確保するためにどうするかという問題、それから住宅扶助の算定を適正にするという問題。基本的には、ケースワーカーの方がそれぞれの訪問調査活動を徹底するというのが一番大事だと思っていますので、そういう形で今までも通知あるいは課長会議等で周知をしておりますけれども、更に十分な適切な運営がなされるように指導を徹底したいというふうに考えております。
○福島みずほ君 高齢者の「たまゆら」などの施設のことは前回質問しましたが、住まいという点では、こういう生活保護とリンクしたところの問題点、厚生労働省は、無料低額宿泊施設での生活保護給付金を本人が受け取っていない場合、天引きされているなどの問題があることは承知していますか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 一部にそういう事例があるということは承知をいたしております。
○福島みずほ君 是非、こういうところにも問題が出ないように指導や監督をよろしくお願いします。 年金問題についてお聞きをいたします。 第三号被保険者になったことの届出が遅れた場合、二年以上前までさかのぼれる特例が実施をされております。しかし、障害者となった時点で三号被保険者の届出をしていなかったケースでは、救済のための特例措置はとられておりません。ですから、この厚生労働委員会でも、例えば主婦の方で障害を持って困るということなどを社会保険労務士の公述人がおっしゃったりしていますが、障害者の救済ができるように国は制度の変更をするべきではないでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先生御承知のように、三号被保険者の届出の関係でかねて来様々な御議論があり、特例法を設けたりいろいろしてまいりました。平成十六年改正では、更に抜本的に特例届出制度を大きなものとして創設いたしまして、届出が行われた日以降ですけれども、さかのぼって未届けであった期間を納付済期間と扱うという道を開いたわけでございます。これは老齢年金に関してでございまして、御指摘のように、障害基礎年金についてはそのようになっておりません。年齢到達という、事故が起きてから初めて保険に参加するというようなことは一般に老齢年金の方では想定されないという中で工夫が積み重ねられてきたものでございます。 障害年金は、一般的に障害という事故に遭遇してその給付を行うというものでございますので、類似の制度というふうに御覧になるかもしれませんが、やはり保険事故が発生してから事後的に保険料納付をする手続をして年金給付を取得するというのは、なかなか老齢年金と同じようには扱えないなという問題を持っていると思っておりまして、そういう意味で、年金保険制度として組み込んでいくのは現時点までの検討でも困難だという考えでございます。
○福島みずほ君 制度が違うというのは分かるのですが、やはりもらえないということ、これは元々二号に入っていないと思っていて三号に行ったときに三号の届出をし忘れるとか、そういうことにも伴う問題でもあり、違う制度だということは理解できるのですが、是非検討をよろしくお願いします。 お手元に、障害基礎年金についてあります。障害者と年金ということでいえば、障害者の方の中で年金をもらっている人の年金の割合ってもう半分以上占め、年金で暮らしているという人は多いわけですね。二級は月に六万六千八円です。障害等級が、上肢の機能に著しい障害がある、下肢の機能に著しい障害があるといっても月に六万六千八円です。 もちろん、財政逼迫の折ではありますけれども、是非、障害者年金の引上げについて様々な議論がなされていますが、早急に引上げを検討し、障害者の皆さんの自立して生活できる年金額を保障するべきではないでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) この点についても年来の御議論でございます。 老齢給付を引き付けまして障害給付というものを位置付けてきた年金制度の長い歴史、諸外国においても類似の歴史があるわけでございます。そういう中で、障害基礎年金を老齢基礎年金から切り離して引き上げるということについて、もちろん財政的な問題、現役世代との関係もございますけれども、やはり障害年金給付というものをどういうふうに位置付けていくか、あるいは障害者の所得保障と生活支援、就労支援を全体どういう図柄で考えていくかという根本の議論が欠かせないと思っております。 年金制度の中で、現在私どもも意識して議論に耳を傾けておりますが、最低保障機能の強化という大きな柱がございます。これは無縁ではないと思っておりますので、そういった中で対応できる部分というのはどういうものがあるかということを更に検討していく必要があると思っておりますが、年金制度の枠組みで抜本的に障害基礎年金の引上げをというのは、現時点で非常に困難だと思っております。
○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。 女性は厚生年金が男性の半分ほどで、とても低いんですね。国民年金も低いですが、女性の厚生年金が、賃金が低いですから大変低いです。是非、女性の能力開発のための施策、賃金格差の解消などを厚生労働省にお願いを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(辻泰弘君) 委員会議室を第一委員会室に変更の上、午後三時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時七分休憩 ─────・───── 午後三時開会
○委員長(辻泰弘君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、丸川珠代君及び加藤修一君が委員を辞任され、その補欠として塚田一郎君及び風間昶君が選任されました。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 休憩前に引き続き、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中村哲治君 民主党・新緑風会・国民新・日本の中村哲治です。 先週、六月十三日土曜日、NHK放送の報道番組「追跡!AtoZ」、御婦人が悲痛な声を上げていらっしゃいました。御主人の年金記録が回復をした、戻ってくる年金で一緒に旅行に行こうと言っておられました。しかし、再裁定の前に御主人はお亡くなりになってしまいました。こういうお話を聞いて本当に心が痛みます、もし早く年金が払われていたら思い出もできただろうにと。 麻生総理、こういうお話を聞いてどのようにお感じでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の話ですけれども、基本的に、年金の記録がなくなっているとかいろいろありましたけれども、そういった方々の中で、記録が見付かっても裁定するまでに時間が掛かっているということのために年金の支払ができなくなっているという方々の例なんだと思いますけれども、大変心苦しく、残念だなという気持ちを、そちらの奥さん、奥さんの方かな、奥さんの方も思っておられるんだと思いますので、こういった問題はなるべく早く事が進むように作業員を増やす、いろいろお話がありましたので、目下、作業員、作業員というか、そういった職員というものを増やして人員体制というものの強化に努めているところなので、更にこういったものを進めていくようにしていかねばならぬと思っております。
○中村哲治君 麻生総理が昨年十二月五日の衆議院予算委員会で山井和則衆議院議員の質問に対して、大体常識的には三か月で払えるようにしなくてはならないと答弁されております。でも、実際、今社会保険事務所から社会保険業務センターに行くまでに一・五か月、そこで、業務センターで再裁定までに六か月、平均で七・五か月掛かっています。さらに、年金特例の、時効特例の場合だと更に三か月掛かる。一年近く掛かっちゃうんですよね。そういったことでこのような、御婦人のようなケースが出てくるわけです。 十二月十日に、私、予算委員会で総理に対して、こういう場合に仮払いの仕組みを提案すべきでないかということを提案いたしました。午前の質疑でも舛添大臣にこのことも聞いたんですけれども、ちょっとこれは難しいというお話だったんですね。 だから、改めて総理に、こういったケースに対して仮払いをするということを検討するというのはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 正確な記憶ではありませんけれども、仮払いというお話はこの前のときにたしか伺ったんだと思いますけれども。これ、いろいろ舛添大臣の方からも途中の経過のところで話があっていましたので、細目詳しいわけではありませんが、中村先生、基本的には、これ、いろいろなケースが考えられると思うんですね。仮払いにしました、いよいよ決まりました、精算しますというときになって、更にもっと出ますというときならそれなりの御理解もいただけるのかもしれませんが、仮払いし過ぎましたから返してください、そのときには既に亡くなっておられたりなんかすると、また更に話が込み入るんだろうなと、私自身はそういう気がしますので、二重手間になることになるんだと思うんですね。そういういろいろなことが考えられると思っております。 したがいまして、これは新たな事務処理が増えてしまうということなども考えなきゃいかぬのじゃないかなと思うんで、今の、何というの、場合というのは一つの提案だとは思いますけれども、現実問題としては一日も早くきちっとしたものができ上がるように、三か月という話で、今六か月か七か月というお話でしたけれども、これをこの夏後半か秋ぐらいまでには三か月ということを目指して今頑張っているというのが正直なところです。
○中村哲治君 私、仮払いについてはやりようがあると思うんですよ。例えば、払う予定の金額の何割にとどめるとか、そういうふうな工夫できると思うんですよ。 また、こういうケースもあります、総理。 阿部良吉さん、八十四歳のケース。月額八万五千円の年金が収入のすべて。しかし、昨年六月、年金記録が見付かった。およそ三十五万円の年金が増える。六十歳から八十四歳まで二十四年間、およそ一時金が八百四十万円支払われると言われました。支払の予定は昨年十二月末。生活に困ったとき、この阿部さんは、知人の方に百万円ほど借りられていた。一時金が出るんだったらということで、その借金を返済するために、独立行政法人福祉医療機構の年金担保貸付けを利用されました。しかし、結局、十二月末になっても一時金は払われませんでした。それどころか、通帳を見ても年金が入ってこないんですよね。年金がいきなり振り込まれなくなった。そして、結局、残高が五百一円になっちゃったんです。つまり、年金一時金が払われなかった分だけ、毎回毎回の年金が先ほどの百万円の借金の貸付けの返済に回されちゃったんですね、天引きで。 こういうことが起こっちゃっているんですよ、再裁定が遅れちゃって。こういうことに関しては麻生総理、どういうふうにお感じでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと仕組みを御説明申し上げますと、満額をこれ返済するという方式と一定額を返済するという方式があって、満額だと今の阿部さんのようなケースが起こってきますから、これはもう満額なんてやめると、定額方式だけにするとするか、今の阿部さんのような場合に、満額で借りていますけれども、生活費は確保した上で一定ずつ少しずつ払っていくという、そういうような制度は今弾力的に検討さしていただいているところですけれども、いずれにしても最大の問題は、これを我々が反省し、今総理が御答弁なさったように、年内に何とか三か月以内と今全力を挙げていますけれども、早く再裁定して早くお支払いする、そういうことが必要です。 それで、幾らだって、あれたしか、私も番組見ていましたけれども、何月ということを言われたのでそうしたとおっしゃったので、そこのところも正確にきちんとお伝えして、今平均これだけ掛かっています、もう少しお待ちくださいというふうなことを懇切丁寧に言うべきだと思いますんで、そういうことも含めてこれは更に努力をしてまいりたいと思っております。
○中村哲治君 総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の話で、ちょっと私はルールが正確によく分かっていないのに、正確な話を、答弁ができないんですが、今大臣の方から答弁があっておりましたように、少なくともそういった現実論として、いきなりそっちから減らされていったら残りがということになるというのは、これは間違いなく問題がありますんで、今言ったような形でいろいろな対応というものを弾力的に考えるということなんだと思います。
○中村哲治君 弾力的に麻生総理考えていただけるのであれば、仮払いが難しいのであれば、この年金担保貸付けの制度を利用していただいて、未払年金の部分を担保にして、そして希望者には低利で貸し付けると、そういうことであれば麻生総理の決意一つでできることだと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと、総理のお答えの前に、制度上のことを……
○委員長(辻泰弘君) 中村さん、いいですか。 じゃ、舛添厚生労働大臣。
○国務大臣(舛添要一君) 総理にお答えいただく前に、制度上のことを御説明申し上げます。 まず、じゃどういう問題が、これを実行に移すとすれば、仮に、委員がおっしゃったように、どういう問題があるかというと、基本的に担保が確定していないときにこの貸付けになじむかという制度上の問題もありますし、それから支給が増え過ぎた、過誤になったときに債務債権関係が複雑になる。それから、新たな仕組み設計をするんだったら、じゃ、例えばどういう金融機関にそれをやらせるか。それから、仮に利息分というのがあるとすると、だれがどうするかというようなことがあって、委員がおっしゃるように、例えば百万という権利があるとしたときに、まあ十万でもいいじゃないかと、それならその後で余分に払ったということはないじゃないかというそのお気持ちは非常によく分かりますけれども、むしろ今やるべきは全力を挙げてやると。そして、全力を挙げてその支払をすることをやらないといった、今私どもが定年に、六十になって裁定をお願いして、新規の裁定の場合も大体三か月は掛かっておりますんで、何とかそこまでは持っていきたいというように努力をしております。 今の制度の、お気持ちは非常によく分かるんですけれども、制度設計上、いろんな困難があるということを御理解いただければと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 細目、ちょっと重ねて申し上げますけれども、そんな詳しいわけではないので、今いろいろな問題点があるというのは舛添大臣から御答弁のあったとおりです。 貸付制度ということですから、実際の給付額は貸付額を下回ったとか、これはいろいろなケースが考えられるんだと思いますんで、新たな貸付制度の事務処理をどうするか、簡単に言えばそこが一番問題になるなというところだけは分かるんですけれども、そういったところのちょっと詳しい技術、技術というか、その事務処理の手続を細目知っているわけではありませんので、ただ、今のやった場合、新たな事務処理が起きるなということだけは分かりますんで、その意味では、やっぱりこれは早いところきちんとやるようにしてやる方が早いのではないかというのは、なるべく三か月以内というお話でしたけれども、それに一番早く近づける方が現実論としてはそちらの方かなという感じはしますけれども。
○中村哲治君 いや、たとえ三か月に短縮されても、本当に借金をされている方が早く返済したい、御主人と一緒に旅行したい、そういう方が未払年金を担保にしてお金借りて、返ってくればそれで払えばいいわけですが、そういった人の気持ちにこたえるのが温かい政治じゃないですか。そのことを聞いているんですよ。しかし、事務が増えるから駄目なんだと。もうあとは総理の決断でできるじゃないですか。(発言する者あり)決断できないんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 言葉じり捕まえるのは大変うまいんだと思いますんで、議事録に入らないからね、今の、座っていますんで。 基本的には、中村先生、決断ができたらそれで決まるというようなものではないのではないかということだと思います。
○中村哲治君 いや、総理が決断してできないことなんというのは、決断してできないことなんてないですよ。こんな非常に、言ったら年金の支払の話なんかで。非常に私、残念です。私は、総理はそういう人じゃなかったと思っています。そういう話をちょっとさせていただきたいと思います。 ここに中央公論、去年の三月号があります。そこで、麻生総理は、このような形で、「消費税を一〇%にして基礎年金を全額税負担にしよう」と、こういう論文を書かれております。これを以下、私、麻生論文と呼ばせていただきます。これ、代表質問のときでも、これを聞かせていただきました。 まず、ここで麻生総理は、「政府がどんなに「一〇〇年安心」と謳っても、自戒を込めて言えば、もはや信用する人は誰もいないのだ。」と言い切っていらっしゃいます。麻生総理、ここは、この部分は、今もお気持ち変わりませんか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 御指摘の論文というのは、年金制度全般について、昨年でしたか、書かせていただいたんだと思いますが、私としては、御指摘のような記載をしたという記憶はありますんで。 政府としてこれは、公式にですよ、公式に百年安心と言ったわけじゃありませんが、財政的に見て、平成十六年度の制度改正によって今後百年間を見通して給付と負担の均衡を図られる仕組みということになっておるということなんだと思いますんで、そうした持続可能な年金制度にしないと、今の状況では少なくとも少子高齢化、少し変わってきましたけれども、一・二六から一・三七ぐらいになっていますんで、特殊合計出生率の比率が予想していたものより、一・二七が一・三六ですから結構高くなってきていますんで、その点は少し状況が変わったといえば良くなった方に変わっている、確率はあります。そういったものはありますよ。しかし、ありますけれども、基礎年金の国庫負担の引上げというものは、今現状においては、少子高齢化を考えますと、二分の一に引き上げるということはこれはかなり不可欠な問題なのではないかというので、基本的には今考えておるのが正直なところです。
○中村哲治君 二〇〇四年、平成十六年当時、麻生総理は閣僚の一人、政府の一員ではなかったですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 二〇〇六年、閣僚の一人、外務大臣のときじゃないんじゃないですか。去年ですから、閣僚……
○中村哲治君 済みません、平成十六年、二〇〇四年です。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 四年前ですか。
○中村哲治君 五年前です。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 四年前。四年前、総務大臣。(発言する者あり)五年前、総務大臣かな。
○中村哲治君 二〇〇四年、平成十六年、この年金法改正のときは総務大臣でいらっしゃいました。私も、衆議院の総務委員会で何度も麻生総理に、当時、衆議院議員として質問させていただいたので、もうよくよく覚えております。 政府の一員であったときの法案ですから、政府が百年安心とうたってもと麻生総理がおっしゃっているということは、政府が百年安心だとうたっていたということじゃないんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私が申し上げているのは、百年安心のものをつくろうということであれはスタートしたんだと思っておりますが、公式な文書において百年安心と言ったものはないというのが基本ですが。しかし、百年安心と言ってみんなでやり始めたというように私は聞いていましたから、百年安心という話を今、それ書かせていただいているんだと思いますが。
○中村哲治君 公式に言ったかどうかが問題ではなくて、政府の認識として百年安心なんだからこの制度で納得してくださいと国民の皆さんにおっしゃっていたんでしょう。だからこそ、麻生総理もここで、「政府がどんなに「一〇〇年安心」と謳っても、自戒を込めて言えば、もはや信用する人は誰もいないのだ。」と。自戒を込めて言えばとおっしゃっているんで、政府の一員としてこれを制度をやってきたけれども、今この制度は国民のだれも、もはやだれも信用する人がいないのだとおっしゃっているんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 年金の制度に関してかなり、その書かせていただきました特に昨年、あの当時、この年金制度に関してはかなり多くの方々が、将来の年金は私には返ってこないんですねというような御意見というのはかなり多く巷間言われておりましたので、私はそういう表現を使わせていただいたと記憶します。
○中村哲治君 私は分からないです、今の。 麻生総理、このようにも書かれているんですよ。 「年金不信で国民年金保険料の納付率は六割程度にとどまっている。「国民皆年金」という謳い文句は、もはや死語だ。」。しかし、今出されている財政検証、所得代替率を計算する数字は、納付率、現在六〇%程度にもかかわらず八〇%で計算されているんですよ。総理自身が、もう六割程度にとどまっていて、国民皆年金といううたい文句はもはや死語だと、死んだ言葉ですね、死語だとおっしゃっている認識からすると、ここはどうも矛盾があります。この点はいかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の納付金の前提として、今後百年間の長期的なものとして考えるときにおいて、政策目標に基づいて八割と設定することは妥当だと考えております。八割と設定することは妥当だと。ただ、国民年金の未納が増えると年金財政が破綻するといった御指摘が確かに一部あることは確かです、御存じのとおりだと思いますが。しかし、年金を払う人が少なくなれば破綻するというのではなくて、それは年金を払わなければその人が受け取れないということですから、直ちにそれが、無年金者が増えるとかいう問題は確かにありますけれども、それによって、直ちに年金を納める人の数が減ることによって年金制度が破綻するということはないのではないかということになるんじゃありませんか。だって、払う人が、受け取る人の絶対量が減るわけですから、ということになるんだと思います。 僕は、年金が、未納が問題だと……(発言する者あり)いいですか、年金が、未納が問題なのは、将来の低年金、無年金につながりかねないというところが一番問題なんだと、私はそのように思っておりますので、負担能力のある方がきちんと払っていただくとともに、負担能力のない低所得者の方々にはこれは免除制度の適用等々を徹底していくことが重要なのではないかというような話をいたしておるところであります。
○中村哲治君 いや、私はそういうことを申し上げているんじゃなくて、麻生総理自身が、今納付率六〇%のような制度というのは、もはや国民皆年金というのは死語だというような状態になってしまっていると、そういう認識をされている。それは私は正しいと思うんですね。にもかかわらず、八〇%の納付率を前提として財政検証を行う。もし、これ六〇%で計算しちゃうと、所得代替率、お約束をされている五〇%を切っちゃうんですよ。そういうことが国民の年金不信を招いているんじゃないですかということを私、申し上げているんです。 麻生総理はこう書かれております。「抜本改革しか、国民の信頼を取り戻す術はない。」とおっしゃっているんです。これが抜本改革なんですかということなんですよ。 私、あえて申し上げますと、今の年金制度は、私たちの世代が、若い世代が保険料を納得して払って、そして持続可能にしなければ、今のお年寄りは、今の保険料を右から左に流して、保険、年金給付として受け取っていらっしゃるわけですから、若い世代がもう払うのを嫌だと言ったら年金制度は立ち行かなくなるんですよ。そこが一番問題なんです。 麻生総理、この十年間の経済情勢、それを前提として財政検証を行った場合に、何年で厚生年金の積立金が枯渇するということを御存じでしょうか。もし御存じないならば私、説明させていただきますけれども。御存じないようですよね。二〇三一年です。これは、厚生労働省が私たち民主党の要求に従って出してくださった数字です。二〇三一年というのは、私がちょうど六十歳になる年なんです。だから、私たちの世代は、年金はずっと保険料を支払っていく、しかし自分が六十歳になったときに積立金は枯渇して、所得代替率五〇%というような、じゃないですね、最低の水準と言われているような年金額はもらえない。そういうふうに破綻をしてしまう。(発言する者あり)今、衛藤さんが横で叫ばれておりますけれども、これ、この財政検証が立ち行かなくなると、結局、法律を改正しないといけないんですよ。つまり、二〇〇四年の年金法改正、十六年改正の年金法は、二〇三一年の五年前、二〇二六年の時点で法律を改正しないといけなくなるんですよ。百年安心どころか、二十二年しか安心できなかったという形になるわけです。そういった構造については、若い世代はもう薄々気付いているんですよ。 百年安心と言われながら、今までの十年間の経済状態がこれから十年先続けば、自分たちが年金をもらうときになったら基金が枯渇してしまう。所得代替率は確かにこのとき上がるんですよ。だけれども、マクロスライドも働かない。そういうふうなことをしっかりと説明しなければ百年安心ということにならないんじゃないですか、総理。総理、これは総理に聞いています。総理、いかがですか。
○委員長(辻泰弘君) まず、厚労大臣に聞きます。
○国務大臣(舛添要一君) まず、もう委員御承知のとおり、財政検証については、過去の実績をそのまま将来でどうだということではなくて、それはずっとこういう低成長、百年に一回の未曾有の不景気がいつまでも続くわけではありません。それから、合計特殊出生率も一・二三とか一・二六、こういう数字を出してきていますが、現実は一・三七まで上がってきておりますんで、こういうことを考えると、十年後、二十年後の数字ですから、今がどうだから、過去十年がどうだからということはまず言えないということがもう一つ。 それで、まさに今御審議いただいている法案というのは、基礎年金の国庫負担は三分の一から二分の一にする、そういうこと、それから積立金を活用する、マクロ経済調整をやるというようなことで、今の制度を五年ごとに点検して、必要な手直しを加えながら長期に持続する形にしていきたい。 そして、世代間の不公平についても、恐らく今年配の方々、年金受給されている方に、あなたたちいい思いして、我々今の若いのこんなに働いていると言うと、お年召された方は、何を言うかと、我々のころは白い御飯だって食べれない、こんな苦労してこんなすばらしい日本にしたじゃないかと。ですから、余りそういう意味での世代間の公平、不公平というのも、また年金だけの額の単純では言えませんということで、これはみんなでの相互の助け合いですから、みんなで年金を払って自分のためになるわけですから、そういう方向でいい形での年金制度に変えたいと思っております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今のお話のとおりですが、財政検証でしたっけ、財政検証のところの話ですけれども、これは専門家の意見を踏まえて客観的に実施したものだと思っていますが、今お話しになっておりました二〇三一年にはゼロになるというお話は、これは今から向こうずっと経済がマイナス成長という前提でつくられた話を……(発言する者あり)だからそれ、ずっとそれを行きますとずっとマイナス成長ということになりますから、過去十年、この十年間。だから、そういったのの前提で行きますと、ずっとマイナス成長という前提、過去十年間でいえばそういうことになりますから、それだけを当てはめるとそういうことになるんだと、私どもはそう思っておりますので。 今の話としては、私どもの長期的な給付と負担というのは、我々の考えではそれなりにバランスが取れているものだと、私どもはそう思っております。
○中村哲治君 総理、この十年間というのは、イザナギ超えと言われているぐらい過去一番長期の好景気が続いたときの期間でもあるんですよ。それで、この十年間というのは自由民主党がずっと政権を取っていた期間なんですよ。経済政策が今まで間違っていたということですか。 舛添厚生労働大臣は百年に一度の不景気だとおっしゃいましたけれども、この十年間というのは百年に一度がずっと続いていたわけじゃないですからね。統計上はそれは一部なんであって、この十年間の経済の状況をそのままスライドした場合ということを言っているんですよ。 私たちの世代はロストジェネレーションと言われている世代で、非常に非正規の雇用率も高くなっています。今の二十代なんというのは正規雇用が半分ですよ。だから結婚もできない、だから少子化になっちゃっているわけですよ。私は同世代だから、もう肌身で分かるんです、そんな話は。だから、そこに対しての危機感がないんじゃないかというのが私たちの思いなんです。 だから、安心して年金保険料を掛けられるような制度にしてほしい。それを麻生論文はやっぱりちゃんと、私は炯眼だと思いますよ、本当にすばらしい認識をされて、抜本改革しかないんだと、だから与野党話合いをしないといけないということを真摯に述べられている。私はこの論文は本当に良かったと思うんですよ。 だけど、総理になられた途端にここで書かれていることをされない、何でぶれられるのかなと。少なくとも私が衆議院の総務委員会で質疑をさせていただいた当時の総務大臣である麻生太郎はそんな人じゃなかった。これは自民党という問題なのか、この政権の問題なのか、そこが本当にもう歯がゆいんですよ。 麻生総理、こうも書かれています。「保険料納付が二五年に満たない場合には、年金が全く支給されない仕組みも、理解しがたい。」、確かにそのとおりですよね。年金納付が二十五年も続かなければ年金が支払われない、これは理解し難い、もう麻生総理おっしゃっているとおりですよ。今回の法案には、しかしそれは含まれていません。 麻生総理、この点についてはどのようにお考えになられたんでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、年金の、何と言うんでしたっけ、受給資格期間というものが二十五年というものを短縮すること等については、これは納めた保険料というものをできる限り年金の受給権に結び付けるという観点から、これは私としては今そこに書かれているようなことを申し上げたということだと思っております。 その上で、今何か人格が変わったような話でしたけど、それほど変わったとも思ってないんですが、この点については、逆に保険料の未納というものを、下手なことをすると、何という、簡単にやると未納というのを助長することになりかねぬというふうにも考えておかにゃいかぬですからね、いろんなことを考えにゃいかぬでしょう。だって、それはいろんな人がいるんだから。 だから、当然のことが、だからこの法案……(発言する者あり)この法案については基礎年金の、うるさいですな、ここは、基礎年金の最低保障機能の強化ということなどをもう一回検討する必要があるのじゃないかと、検討規定が設けられているんだと理解をいたしております。たしかそうなっていたと思うんですが。 この受給資格期間の問題というのを含めて、この基礎年金というものの最低保障機能強化というものの議論を今たしかここでやっているんだと思いますけれども、こういったものを含めて国民の安心を確保していかなければならないものだと思っています。
○中村哲治君 総理、本当に、その答弁書、どういうふうに書かれているのか分からないですけどね、総理の本音は、二十五年間払わなければ年金はもらえない、おかしいといってこれ書いているわけじゃないですか。それを、いや、未納を助長するとか、まあ答弁書を読まれたらそう答えざるを得ないのかもしれないですが、そういうもう官僚支配の構造をやめましょうよ。やっぱり、麻生総理、ここの、「官僚を使いこなす内閣を」ってこの論文でも書かれているじゃないですか。 総理は、私は、総務大臣が総理になられて、やっぱり官僚を使いこなす人になるんだろうと、だからこそ総務省からも秘書官も連れてこられた、初めてのケースだと、そういう決意があると私、感じているわけですよ。だからこそ、この二十五年も短縮するというのはやっぱり総理の、私、これ読んだときの総理の公約だと思いましたよ。本当に麻生総理、今の答弁でいいんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、この話は、今答弁を申し上げましたとおり、二十五年というものに関しましては、いろんな事情も起きるだろうから短縮するとかいろんなものを考えるように検討したらという話は、先ほど舛添大臣の方から申し上げたと思いますが、そのような方向で検討が進んでおります。
○中村哲治君 検討するとどこに書いてあるんでしょうか、私には分かりません。 麻生総理はこのように書かれております。「私は宙に浮いた年金問題で民主党が作った国家プロジェクトという考え方に賛同するものである。」。私たちはこれは非常にやっていただきたい。だったら、今回の補正予算でも本当に国家プロジェクトで、私たち、長妻昭ネクスト年金担当が申し上げているような、政府・与党と一体となって、これ与野党超えて、本当に年金問題の解決やりましょうよ。なのに、予算がきちっと使えてない。(発言する者あり)衛藤さん、ちょっと静かにしてくださいよ。 そういうことに関して麻生総理、ここの麻生総理の論文に書かれていることですから。麻生総理、この国家プロジェクト、どのようなことをイメージされて民主党とともにやっていこうとお考えになられているんでしょうか。麻生総理、ここは麻生総理です。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には双方で、我々にも、まあそちらから見たらうるさいんでしょうけど、衛藤晟一始め詳しいのがおりますので、そういったような人たち含めて、我々としても詳しいのがおりますので、双方でいろいろ話をやっていくというのが、国家プロジェクトとして民主党と自民党とで話し合っていくというのは大事なんじゃないんですか。まず、そこで話し合うという土壌ができなきゃ話になりませんけど、踏み込んでも全然応じていただけなかったという記憶ですけどね、私どもは。
○中村哲治君 十二月から六か月たって、予算委員会で質問したときも今回質問したときも全く、この年金制度をどのようにしていこうというのか、国家のビジョンが私は感じられません。それは、私、麻生総理本人の問題じゃないと思うんですよ。この官僚組織ともうがんじがらめに足をからめ捕られた自民党政権の問題だと私は思っています。 だから、そこは麻生総理、やはり、前回もお聞きしましたけれども、ここで解散・総選挙をして信を問うべきじゃないですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今突然、解散・総選挙の話に話が飛びましたので、へえと思いまして、参議院で衆議院の解散・総選挙と言われるとちょっとびっくりするんですけれども、いずれにいたしましても、我々といたしましては、少なくとも、この問題に限らず、今、目下抱えております問題は多岐にわたっていますので、そういった問題を十分に勘案した上で、しかるべき時期に解散をさせていただきます。
○中村哲治君 総理、憲法六十六条三項は、内閣は国会に対して連帯して責任を負うと書いてあるんですよね。国会というのは参議院も含められます。 麻生総理が党首討論のときに議会制民主主義とおっしゃいましたけれども、あれは議院内閣制の間違いでしたよね。議院内閣制というのは、衆参ともその国会に対して責任を取るということが基本になっているわけですよ。そこに対して、この間も同じように、参議院で衆議院の解散のことを言われたら、何か違う、我々としては少し違うんじゃないかという気持ちが正直ありますと答えられていますけれども、ここの認識、改められませんか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 議院内閣制という話ですけれども、少なくとも衆議院の議員というものの身分を失わせるという話ですから、そういった意味に関しましてはこれは重い行為なんではないかと、私は基本的にそう思っております。
○中村哲治君 それでは郵政解散は何だったんだという話になりますので、改めてこの点は引き続いて議論させていただきたいと思います。 時間が参りましたので、これで終わります。
○柳田稔君 総理、大変御苦労さまです。なぜ御苦労さまですと言うかといいますと、最近の総理の支持率、大変下がっていますね。新聞、テレビを見ますと、自民党の中から総理の足を引っ張る発言が相次いで、大変御苦労されているんだろうと、そう思いましたので、冒頭、御苦労さまですと申し上げました。 私は、総理の足を引っ張る人たちに一言言いたい気持ちがあるんですよ。総理を選んだのは一体だれなんだろうかなと。選んだ以上は選んだ人の責任があるんじゃないかと。その人たちが足を引っ張る。へえ、そういう自民党なのかと実は感じておるんですけれども、その辺は、こういう話はこの辺にしまして。 総理、自公政権、自民党と公明党政権ができて十年になるんですね、今年で。おめでとうございます。今年はどうせ数か月内に選挙があるわけですが、どうでしょうかね、この選挙の争点の一つとは言いませんけれども、自公政権十年たちました、我々は十年間、公明党さんと一緒にこういうことをやりました、十年たって、国民の生活は良くなったでしょう、経済も良くなったでしょう、だから我々を応援してくれという総選挙もいいなと個人的には思っているんですけどね。まあそれは別としまして、それは国民が判断することですから期待したいと思うんですけれども。 総理、いつごろ解散・総選挙をなさるんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 自分のいろいろな、いろいろな情報、いろいろな要素を勘案して、しかるべきときに決断をさせていただきます。
○柳田稔君 いつものお言葉でございました。 再度聞かせてもらいますが、解散・総選挙は麻生総理自らの手でおやりになるということですね。別の人がやるわけではありませんね。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今申し上げたとおりに、しかるべきときに私が判断をさせていただきますと申し上げました。
○柳田稔君 では、次に移ります。 次は、厚労省の分割についてお聞きしたいんですけれども、総理、いろいろと総理になられていろんな方針も出されておりますし、総理になる前もいろいろな考えを出されております。ほとんど私は総理の意見と、方針と違うのが多いんですけれども、幾つか、おお、いいなというのがあったんですよ。その一つが厚生省の分割だったんです。私も平成二年に当選してきまして、最初から、この当時は社労と言っていましたけれども、厚労、今の厚生労働省、範囲が広いなと、どうにかならぬものかなと実は思っていました。 ちなみに、聞かれている皆さんがどれぐらい広いかと分からないかもしれませんが、まあ年金、医療、介護は当たり前、福祉がありますね。労働があるんですね、雇用が。保健所を代表する公衆衛生までやっているんですよ。そして保育園。もう並べたら切りがないぐらいだあっとあるんですよね。こんな広い範囲の仕事、まあ舛添先生優秀だからこなされているかもしれませんけれども、まあ普通の大臣じゃこれは大変だろうなと。逆に、国民も不幸になっているんじゃないかなという面も私は少し感じているんです。 ですから、総理がどう言われたか私、知りませんよ、与党の人間じゃありませんから。マスコミ、テレビ見ていましたら、おお、検討が始まったんだと、分割の、いいことだな、早くやってほしいなと思っていたら、何か消えちゃったんですよね、途中で。総理の記者会見見たら、固執してないでしたかね。はあ、固執してないのか、残念だなと思ったんですが。 分割されませんか。私はした方が国民のためになるかと思うんですが、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 国民の安心、安全というものを確かなものにしていかなきゃいかぬというためには、これは厚生労働省を単に分割するというのだけではなくて、内閣府の中でもいわゆる少子化などなどいろいろ関係するところがありますので、国民生活に直結しているいわゆる府省の部局などなど再編強化してはどうかと考えております。 ただ、それが分割ということを意味しているとは限りませんよ、くっつけますのでね。そうすると、分割という話だけになっちゃうと、ちょっと待ってくださいと、ほかのところもくっつけますので違いますよということを申し上げております。 これを言った途端に何となく話がぶれたとか言われたものですから、もうばかばかしくて、あなた、もうちょっといろんなところを考えてきちんとやり直した方がいいのではありませんかという話を申し上げたんですよ。これは、私は今そのとおり申し上げております。全然聞く耳持たない人があそこにいらっしゃいますけれども、私はそう申し上げております。 したがいまして、その際には、単に分割するだけではなくて、機能の強化という面も含めて考えてはどうかということを私どもとしては検討を行いたい、事実いろいろやらせていただきつつあるところであります。
○柳田稔君 まだあきらめてないということでしたから、それはほかの省庁の仕事もいろいろ考えて国民のためになる役所づくりというのはいいことだと思うんですよ。 ちなみに、その答えは次の総選挙のマニフェストに書かれるおつもりですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) マニフェストは党が基本的にはすることになるんだと思っておりますが、今その党のマニフェストづくりが始まっている最中なんで、今うかつに、どの程度になっているかを細目知っているわけではありませんので、今この段階でちょっと答弁はいたしかねます。
○柳田稔君 麻生総理は自民党の総裁ですよね。自民党の中でリーダーシップを振るっているわけですよね。総裁として、先ほど総理がおっしゃったように、いろんなところも加味しながら厚生省いろんな形を変えていきたいと、国民のためになるようにと、そう指示されれば自民党はされるんじゃないでしょうかね。私は是非ともしてほしいなと。ただし、私は民主党ですから、自民党さんに投票するわけじゃないんですが、数少ないいいことをおっしゃっていたので協力ができたらしたいなと、そう思っていたんですけれども、是非ともこれは衆議院選挙の自民党の公約に入れてほしいと。まあ、入れていただけるだろうなと思っているんですよ、麻生総理のリーダーシップですから。 次に、先ほど同僚中村議員がこの本、年金制度のことについて書かれているんですよ。これは、国民の皆さんお分かりかもしれませんが、総理になる前ですね、半年前に出された、九月でしたかな、総理になられたの、これ三月、だから半年前に書かれた本。年金の抜本改革やると書かれているんですよ。これ読んで、いいなと思ったんです、私。二つ目、やっていただけるものかなと、いただけないものかなと。そうしたら総理になられたので、おお、これはこうなるかもしれないと思ったんですね、私。ところが、残念だったんです。 一つ言うと、総理の考えと一つだけ僕、違うんです、少しだけ。それは、会社の負担分の分を総理は従業員の給料に戻せと書いてあるんです、この中に。私そうじゃなくて、将来の会社の人材のための子育て支援に使いたい、使うべきじゃないかなと、これ僕の考えなんです。従業員に給与として戻すんじゃなくて子供を育てるための費用に使ったらどうかというのが僕の考えで、ここが違うだけなんですよ。 だから、総理、なかなかいいこと書いていらっしゃる。今年、年金改正だったんで、総理のこの案が相当入るかなと思って期待していたんですけれどもね。先ほど中村議員の答弁聞いていたら、これと全然違う答弁されていたのでがっかりしたんですけれどもね。 総理、この書かれた内容の年金改革の提案を次の衆議院選挙のマニフェストに、自民党、書かれたらどうですか。そうすると、自民党さんの考えのマニフェスト、年金改正の抜本改革のマニフェストが出てくる。民主党も出します。ちょうどいいじゃないですか。それで選挙を戦って、案はこうだと。そして、総理もよくおっしゃっているとおり、共に案があれば議論しやすいじゃないですか。落ち着けばいいし、そうすると国民も納得されるんじゃないかと思うんだけれども、どうでしょうか。総理、この案をマニフェストに総理のリーダーシップを持って書くということ、どうでしょうかね、やってもらえません。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には、こういうものはまず党内議論をしていただかなきゃならぬところなんだと思っております。できた上で、その上で双方で、話し合う場には双方出てきていただかないとこれなかなか話が、出てこないので、出てこられなかった例もいろいろ過去ありますので、そういった意味では出てきていただけると、先生、我々としてもそういった場ができ上がることを期待しております。
○柳田稔君 だから言っているんですよ。我々はマニフェストに出しますから、自民党さんもこの総理の考え、いいですね、これは、何回も褒めるわけじゃないんですけれども、出してくださいよ、そして議論しましょうよ。国民は選挙の際これ見るわけですから、共のマニフェストを。いいなと思うんですけれども、期待しておきます。 事前に通告した質問と大分変わってしまいまして申し訳ありません。答えやすい質問だろうと思ってさせてもらいましたけれども、時間があと二十五分ということで。 それで、次に社会保障、我が国の社会保障について一つだけ総理の考えを聞きたいんですが、総理はよく中福祉中負担と言いますね、日本の社会保障は。実はこの言葉は、私が初当選した二十年近く前、このころからずっと言い続けているんです、与党さんは、自民党さんは。言う割にはだんだん社会保障に対する不安が募っているんですよね、今国民の中で。総理が言う中福祉中負担というイメージが全然わかないんですよ。少し説明してもらえませんか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、高福祉高負担、低福祉低負担、いろいろよく言われるところですが、高福祉と称されておりますのは主に北欧というのがよく例に引かれますが、給付水準は北欧ほど高くない、日本の場合は。それから他方、いわゆる日本の場合、全国民というものをカバーしております医療制度を持たない、アメリカなどは持っておりませんから、そういった意味では、国民皆年金とか皆保険とかいうようなものはアメリカでは実現していませんので、その点は日本では実現をしております。しかし、こっちは低負担ですから。その意味で高福祉高負担、低福祉低負担の日本の場合はちょうどその中間ぐらいじゃないかなという意識というのが我々にはあると思っております。それが中福祉中負担というのを言っておる背景であるので、そういう表現をしておると。定義と言われたら多分そういったことなんだと思っております。 しかし、現状を、今御指摘のありましたように、見ますと、一時期、医者は余っておるという話が随分出ましたけれども、現実問題としては地域によってかなり医者自身が足りない。看護師も不足。介護、いろいろ不安を抱く課題というものが出てきて、そういったものでいきますと、中福祉というようなものがかなりほころびてきているのではないか、ちょっと言い難いようなレベルになってきちゃいませんかというのが正直な私などの実感でして、そういった意味では今回の安心社会実現会議の中でもこの点を非常に我々としても強く申し上げたところでもあり、結果として今そういったものをつくり上げつつあると思っておりますので。 基本的には、雇用を中心とした社会というものをもう一回考えないと、何となく雇用というのは民間に丸々ということでこれは長いこと日本は来ていますけれども、もう一回いろんな意味でこの雇用というものを中心に据えて考えていく必要がある、そういった中の中心にして。そして、いわゆる医療とか介護とかそういったものがきちんと周りを取り囲んでというような形だけど中心はというのが、安心社会実現としては雇用が中心なのではないかと。イメージと言われるなら、そのようなイメージであります。
○柳田稔君 働ける人は雇用が中心なんですね。お年寄りは雇用が中心じゃなくて、中心は年金なんですね。で、医療であり、介護でありということなんですよ。 中福祉中負担、その中の負担についてちょっと私の考えを言いたいんですけれども、年金とか医療とか介護、この負担は、その中心じゃなくて負担の中心はですよ、若い世代が負担をしているのが中心じゃないかと。年金は、これはもう一〇〇%若い世代が払って、お年寄りが給付を受ける。医療はそれに比べると若干負担がお年寄りにもあるんですよ、安いといえども健康保険料を払っていますし、窓口へ行くと受診料も払うわけですから。ところが、ほとんどは若い人たちが負担しているんですね。分かってくれますよね、それは。介護もある。医療ほどではないですが、それでも若い人が負担しているんですよ。 現実はどうかといいますと、若い世代が急激に減っているんです、数が。少子高齢社会、世界に例がないほど急激だとおっしゃっていますから。ちなみに、私、今年五十五になります。私のちょっと先輩の人は一年で同級生が二百五十万前後いるんですよ。多分、舛添先生辺りが二百五十万前後だと思うんですが。ところが、総理、今二十歳になる人というのは百二十万前後なんですよ。つまり、何を言いたいかというと、二百五十万前後の人がこれから年金をもらうグループに入っていく、ところが年金保険料を納める側というのは一年間に百二十万前後しか入ってこないんですよ。これが当分続くんです、二十年間は。もうこれだけははっきりしているんです。今から十歳の子をつくれと言われてもこれ無理ですからね。 これで何が起きるかというと、起きているし、これから起きるかというと、支える側が小さくなってきて支えられる側は増えるんですよ。どんどん負担が増えますよ、若い人の負担は。先ほど舛添さんは全体で支えるということをおっしゃっていましたけれども、今の社会保障というのは現役世代が支えるものが中心なんですからね。とすると、これは世代間の不公平が今もあるし、更にこれからも大きくなるというのがこれは現実じゃないかと私は思うんですが、総理の認識をちょっとお聞かせください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今御指摘のあるまでもなく、これはもう社会保障というものの基本としては、これは年を取ると病気になったりする確率が高くなってくるのは御存じのとおりなので、そういった意味ではこれはなかなか個人だけでは対応できない部分もあろうということで、国民全体で負担を分かち合うという基本的な観念から、そういったリスクに備えてみんなでやっていこうと、これ基本的考え方なんですが、こうしたリスクが高まる高齢者世代というのはこれは重点的に給付が行われるようにそれでしてあるわけですが。 今言われましたように、少子高齢化というのは、それは韓国ほどひどくないにしても、我々としては少子高齢化が急激な勢いで進んでおります。そういった意味では、これは、中国辺りも一人っ子政策ですから急激なもので減っているとこの間、大臣が言っていましたけれども、そういったところを引いてもっと低いところもあるとかいう話をする人もいっぱいいるけれども、現実問題としては一・三幾つというのはこれは非常に大きな問題で、二百五十万、百二十万というのは分かりやすい例だと思いますが、そういったものについては、これは年金の世代間格差というものについてはいろいろ御指摘のあるところです。したがって、我々としては、今回も、こういったものに十分に配慮しなくちゃいかぬから基礎年金の国庫負担の引上げというものを従来の三分の一から二分の一というお話をしておるのもその一環だと思っております。 また、今言われましたように、我々としては、何というの、若い人から高齢者になった途端にとかいうんではなくて、これ、切れ目のないようなことにしておかないといかぬと思っておりますので、母子家庭の話などなど今いろいろよく言われているところでもありますので、私どもとしては、この間取りまとめました安心社会実現会議の報告書におきましても、これは切れ目のないようなものを考えないと何となく若い人だけが負担しているような感じに持たれるのもいかがなものかと、被害者意識になるのもこれはよくないと思いますので、そういった意味では、そういったきちんとした対応ということを考えて切れ目のない安心保障というものを考えるべきなのではないかということを提言をして、今、目下その実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○柳田稔君 私の認識が正しいのか、総理の認識が正しいのか。今の日本は少子高齢化ではなくて、少子高齢社会と。多分、私の認識の方が正しいはずなんで、少子高齢化は通り過ぎて今はもう少子高齢社会になっていると、そういう認識をお持ちいただければと思うんです。それと、私の議論は年金だけじゃなくて社会保障全般の話をしていますので、年金だけに特化されるとまた変な方向へ行ってしまうので、ちょっとだけ総理の答弁と違ったもので。 私の認識は、これが更に進むわけですよ、少子高齢が、どんどんどんどん。さっき最後に触れましたように、今のゼロ歳もう百十何万人しかいない、百十何万人、ゼロ歳の子がね。だから、二十年たってもその数増えないんですよ。もうどうしようもない。とすると、世代間の相互扶助、こういう社会保障の制度は世代間の相互扶助なんですから、原則は、もうこれは限界に来ているんじゃなかろうかと私は思うんです。そろそろ来ているだろうと。 総理の認識をお伺いしたいんですけれども、もうそろそろ世代間の相互扶助という考えを改める時期に来ているんではないかと、そう思いませんか、総理の認識は。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には、柳田先生、世代間の相互扶助も含めて考えないといかぬのであって、世代間の相互扶助なしという考え方にはちょっとくみしないんですが。 いろんな意味で、お互いに介護とか福祉とか年金とかいうものを考えておかなくちゃいかぬというようなことからいろんな国でいろんな努力がされておられるんだと思っております。その全額税方式というものを書きました後も、読売方式とかスウェーデン方式とかいろいろな方式が随分出されておりましたので、いろいろ拝読をさせていただいたり話を聞かせていただいたりしましたので、より良い制度というものがあるのであれば、それはそれなりに検討させていかなけりゃならぬものだと思っております。
○柳田稔君 そうなんです。私は、保険という制度をすべてゼロにするとは思っていないんです。ただし、これだけもう世代間の相互扶助、今の制度でですよ、限界に来ているんだったら、そろそろ考えを直した方がいいんじゃなかろうかと。 これに戻って、何を言いたいかというと、だから総理はいいことこれで言っているんですよ。基礎年金部分は全額税でやると、比例報酬部分はこれは本人の努力ですからそれは掛金でやっていいと。同じ考えなんですね。だから、やってほしいなと。従来の今までのやり方はもうそろそろ変えたらどうでしょうかと。 私の考えは、現役世代が支えるというそういう考えから、できれば国民全体で支える制度というふうに考えを変えた方がよかろうじゃないかと。そういくと、突き詰めていくと、やっぱり総理が言ったように消費税に行き着くと。いいなと思っているわけです、だから。褒めているんですよ、私、一生懸命。 ただ、やってくださいと言いたいんですが、どうでしょうか、総理、繰り返しますけど、マニフェストに書いて、どうだと、国民納得するかもしれませんね、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) いろいろこの問題は、本当に柳田先生勉強しておられますので、詳しくいろいろな方面にあるのはもう御存じのとおりですよ。だから、私の意見もある、それをいいと言っていただける方もありますが、とんでもないと言う方も反対にはいらっしゃいます。御党の中にもね、中にもいるの、いろいろいらっしゃるの。 だから、そういった意味ではそんな簡単にまとまる話ではないのだと、私どもはそう思っておりますので、幅広くいろいろ論議を今後ともしていくというのが大事なところだと思っております。
○柳田稔君 いや、この論文について一番文句を付けるのは実は役所なんですよ。こんな制度なんか認められませんなんですから。私も社労からもう長年やっていますので、厚生省の皆さんともいろんな議論をするんですが、絶対これは認められませんと言うんですよ。一番うるさいのは役所ですよ、言っておきますが。 総理、党首討論というんですか、クエスチョンタイムでおっしゃったじゃないですか、うちの代表の鳩山さんに、官僚を使いこなすように頑張ってくださいと。頑張ってくださいよ、総理。一番うるさいのは役所なんですから、これは、私の経験から言わせてもらいますと。 次、ちょっと財政状況というので、次の質問に移りますけれども、ペーパー見てください。今年度、年金、医療、介護、生活保護、わざと生活保護も私、入れたんですが、もう今は生活保護も社会保障の一部だろうと思っているのでね。この四つの分野に税金を幾ら投入しているんだろうと思って聞いたら、約二十二兆円だと言ったんですね。ほう、二十二兆円か、税金ですよ、保険料は別として税金。国の税収幾ら考えているのと聞いたら、四十六兆だとおっしゃったんですよ。ほう、そうかと、そうすると残り約二十四兆かと。これで今言った年金、医療、介護、生活保護以外のことをやっているのかなと。やっていませんよね、借金するしかない。 一方、じゃこの国の、我が国の長期債務残高は幾らだと聞いたら、六百十九兆あると言うんですよ。とすると、借りている以上は借金の利子は払わないといけませんね、元本まで減らせなくても。じゃ、利子幾ら払っているのと聞いたら、九兆だと言うんですよ。今名目の長期金利というのは一・五ぐらいですから、まあ、六百兆の一・五というと九兆、計算いろいろあるんですよ、難しいのはあるんですが、それはもう抜きにして大ざっぱに言っています。ほう、九兆借金返ししているのかと、とすると、さっき言いましたね、四十六から二十二引いて、九兆まで差っ引いたらまた少なくなりますね、ああ大変だなと、私、そう思うんですよ。 次が問題なんです。今回の年金改正で政府が出してきた、将来といったってずっと先の将来じゃないですよ、ちょっとした先の将来から、実は、じゃ日本のこの借金の名目金利は幾らなんだと、予想しているんだと、その数値に基づいて計算していますからね。幾らだと聞いたら、何と三・七%で計算している、三・七%。まあ、これまた大ざっぱに言いますよ、難しいこと言いません。まあ今の金利の一・五の倍はするなと、大ざっぱですから、余りに大ざっぱで済みません。そうしたら、九兆の倍ですから十八兆ですよね、下手したら二十兆になるかもしれませんね、ちゃんとしたら。 何を言いたいか分かってくれました、もうそろそろ。国の税収は四十六兆なんですよ。年金、医療、介護、生活保護に支出しているのは二十二兆なんです。三・七の名目金利だとすると、借金払いが十八兆になっちゃう、まあ十八にしましょう、二倍、倍ということでね、十八兆。計算したらすごいんです、総理。税収からさっき言った四分野のあの支出、借金の利子だけ払ったら、残り五兆円前後なんですよね。ほう、五兆円前後で何をするんだろうと。(発言する者あり)まあ出ましたけれども、アニメの殿堂なんか造る暇があるのかなと思ったりもするんですよ。 総理、これがあと何年か先の日本の状況になるんですね。額が伸びるのは分かっていますよ、伸びるのは。それはもう別として、イメージを持ってもらいたいんですよ。ほう、こんな状況でこの国どう運営していくのかなと。総理、どうするんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、基本的にイメージとして、金利が三・五とかいろいろあります、今日が一・四四ぐらいだと思いますが。そういうイメージで考えますと、金利を計算するのでごろっと元の数字は変わってしまいますので、今のが前提で行くのと三・五に上がるというのと、これは状況によって全く違いますので、一概に三・五で計算したら残り五兆しかない、六兆しかないというお話は、私は数字としては正しいと思っております。 ただ、全体としては、今後とも、それは無駄の排除をしていくのは当然ですけれども、基本的には我々としては、今、景気という経済のパイを大きくしていくというのは、これは柳田先生、どうしたって大事なところだと思っております。経済のパイを大きくする、これによって、税収はもちろんですけれども、経済全体というものを考えておかにゃいかぬ、これが一点だと思っております。 また、借入金の話というものに関しまして言わせていただければ、これは経済のパイを大きくするか、歳出を削るか、税収を増やすか、この三つというのが基本ということになろうと思いますので、その三つを総合的に組み合わせてやっていく以外に方法はないんだと、私は基本的にそう思っております。いずれにしても簡単な話ではありません。 そういったものがありますので、今は、目先は、私は経済というものの景気を良くしない限りは、当面、これはどうしても、向こう三年間と申し上げてきておりますが、ここは景気を良くしていくというのが一番大事なところだと、私は基本的にそう思っております。
○柳田稔君 先ほど中村議員が、過去、日本の十年とおっしゃっていましたよね。私、冒頭、自公政権十年とわざと言ったんです。この十年間、自公が責任を持ってこの国を運営してきたんですよね。この十年間のうちの多くは戦後最長の好景気だったんですよね、総理、好景気でしたよね。 十年前、聞いたんです、どれぐらい国の借金、地方は入れていませんよ、国の借金あったのと聞いたら、四百二十七兆でしたと言うわけ。今は幾らと聞いたら、さっき言いましたよね、六百十九兆。自公政権十年で、国の借金だけで二百兆円超えたんですよ、二百兆円増えたんです。すごいですね。二百兆の利子というと、またこれはすごい利子ですよ。もう計算しません。利子払いだけで消費税何%掛かるのかなと思ったりもせぬでもないんですが。 この十年間、政府は何を言い続けてきたか御存じですか。思い出してくださいよ。無駄を省きます、無駄を省くまでは消費税は上げませんと言った総理がいましたね、五年間。二千二百億円カットします、毎年カットします、今の総理もそれに準じているとおっしゃっていますけれども、やりますとおっしゃっていましたよね。こうも言っていましたよ、抜本的な税制改革をやるんだと、何回も聞きました、私。多分ここにいる人も聞いたと思うんですよ。ちなみに、五年前の年金改正のときも法律にそう明記しました、与党さんは。税制の抜本改革を行って安定財源をつくると、五年前に法律に書いたんですよ。我々はおかしいと言った。自公さんは強行採決をして突破したんですよ。乱闘になりましたよ、参議院でも。 私は、言っていることとやっていることが、結果が違うということを言いたいんです。行革はやります、徹底してやります、抜本的な税制改革をやります、国民が安心できるようにします、言い続けてきたんですよ、この十年間。ところが何ですかと、この今は。雇用はもっとひどい。この十年間の中で、さっき総理言いましたよね、若い人たちは雇用が中心だとおっしゃったけど、逆じゃないですか。働けども働けども食べていけない若い人たちをどれだけ増やしたんですか。 私は、冒頭に戻りますけれども、どうぞ、この十年間、自公政権、何を言って何をやってきたか、結果はどうだったか、堂々と国民の前で総選挙のときしゃべってくださいよ、実績を。そして、選挙を受けてくださいよ。私はそれを聞いたら国民が考えると思いますので。 まあ、私ばかりしゃべって時間費やしたら総理に申し訳ないので、総理、どうぞお考えを。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の御指摘のあった中で、この十年間を振り返ってみた場合に、我々として、これは一〇〇%良かったなんて言うつもりは更々ありませんが、一〇〇%悪かったかと言われると、そうばかりは言えぬのではないかと、基本的にまずそう思っております。 また、我々は、今の景気状況また雇用の状況というものを見た場合に、際立って悪くなったのは、昨年のいわゆるリーマン・ショックと言われるもの以降は急激に、景気は十—十二、一—三と急激に数字が落ちたというのも事実ですから、その数字を、猛烈な勢いで減ってきた中において、これは残念ながら世界中、同時にデフレを伴って不況になっておりますので、そういう状況というものは、正直申し上げて、我々として、今の状況というものは、景気というものは、誠になだらかではありましたけれども、かなりデフレの中にありましても景気は緩やかでありましても成長したと思っております。 そういった状況の中にあって、今後、我々としては、この状況の中にあってどうやっていくかというのは、今申し上げてきたように、今後、景気というものをやっぱり、当面はどう考えてもこれが一番だと申し上げておりますので、私どもはこの方向で、基本的に当面はこれで乗り切らねばならぬと思っております。
○柳田稔君 まあ、十年間やってきたことを国民の前でしゃべってほしいし、その上に立って我々はこうすると言ってほしいなと。それが私は国民に対して正直だと思うんですね。ちょうど十年ですから、どうぞこの十年間を総括されて選挙をしてください。 終わります。
○衛藤晟一君 自民党の衛藤晟一でございます。 本日は、麻生総理においでいただきまして、基礎年金の国庫負担三分の一を二分の一に引き上げると、この法律案の締めくくりの総括質疑ということでありますから、まず最初に申し上げておきたいことがあります。 本日は六月十八日であります。本法案が衆議院で可決されまして参議院に送付されてきたのが四月十七日、既に六月十五日の時点で六十日が経過しているのです。六十日が経過してしまう前に院としての結論を出せなかったというのは、憲法の六十日規定からいっても、またこれまでの慣例からしても異常なことでもあります。 六月二日に審議が開始されてから本日まで、定例の厚労委員会を五回、財政金融委員会と厚生労働委員会の連合審査を二回にわたって行ってまいりました。今日終えると審議時間は三十九・五時間に達します。一方、衆議院での審議時間は二十五時間です。参議院では本法案と関係のない質疑も大分行われまして、いたずらに審議が引き延ばされた印象はぬぐい切れません。今後、二度とこのようなことがないようにしなければならないと、今後の参議院の運営にもかかわることでありますので、まず申し上げさせていただきたいと思います。 総理もいらっしゃいますので、改めて伺っていきたいと思います。 我が国の公的年金制度は、昭和三十六年、国民皆年金がスタートしましてから約五十年が経過をいたしました。その間、昭和六十年に全国民共通の基礎年金を導入するなど、数度の制度改革を行い、制度を発展させてきました。直近では、平成十六年には年金制度の長期的な負担と給付のバランスを維持するための大変重要な改正が行われましたが、その背景には、もし改正を行わなければ厚生年金と国民年金合計で毎年五兆円前後の赤字が発生し、平成二十九年度には国民年金の積立金が、そして平成三十三年には厚生年金の積立金が枯渇するということが見込まれ、制度は維持不可能になってしまうということがあったわけであります。 今回の法案による基礎年金の国庫負担割合の二分の一に引上げは、平成十六年年金制度改革の重要な柱だったはずでありますが、改めてこの平成十六年改正の内容とはどういうものであったのか。そして、その意義と背景を厚生労働大臣に丁寧に説明していただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これは、年金制度を国民が安心してこれに頼ることができるようにするためには幾つかの条件があると思います。今、衛藤さんおっしゃったように、もし何もしなかったら少子高齢化が進むために最終的な保険料が厚生年金で二五・九%にまでなってしまう。それから、国民年金、今一万四千六百六十円でしたか、もうその倍の二万九千五百円になるということで、今働いている現役世代にとって過剰な負担になります。そこで、十六年改正でこういうことを是正するために幾つかの大きな柱を立てた。 一つは、それは自分の年収の二割以内ぐらいに保険料を抑えないと、掛金を、とてもじゃないけどやっていけない。だから、その掛金の上限を決めると。それからもう一つは、大体いろんな統計を見ますと老後の生活、つまり年金生活した場合に現役時代の約半分ぐらいの規模、つまり、例えば五十万円で生活している人は二十五万円で生活するということですから、いわゆる所得代替率、現役時代の半分ぐらいは年金額を保障するようにしようということでありますし、それからマクロ経済調整というシステムを入れて、これもまたその制度の運営に資する。それから、積立金がありますけれども、これも活用していこうということであります。 そして、今まさにこの法案の目的でありますけれども、今まで税金の負担分が三分の一で残りの三分の二が掛金であった、そうすると払っている人にとってはだんだん負担が重くなりますから、国庫の負担分を二分の一、つまり税金での負担分を三分の一から二分の一まで上げることによって掛金払う人の負担を少なくすると。こういうことによって年金制度を持続可能な安定的なものにする。 そして、やはり圧倒的多数の御高齢の方は、きちんと十五日に年金が支払われて、それを生活設計の基本にしておられますし、そういうことを考えると、やはりこれを、それは制度はいろんな状況がありますから調整したり改善したりしていかないと、微調整やっていかないといけない、それを五年に一遍検証しながらやっていく。そういうことで、この十六年改正というのは年金制度を持続可能なものにするために重要な改正であると思っております。
○衛藤晟一君 総理、総理も先ほど正論に書いた文章がございました。(発言する者あり)中央公論ですか。これらの改革が行われる前の総理の認識というのはそのとおりだと思います。しかし、そのためにこの十六年改正をやり、そして今仕上げようとしているわけです。これが財政的にどうしても仕上げる。だから、保険料も上げるけれども、総理が言われたように何とか国庫負担も引き上げていこうと、これをやっているわけです、三分の一から二分の一にです。それがいきなり全額なんていうことはできるかどうかということは、これは当然議論しなきゃいけません。 これは、年金というのは元々負担と給付の関係、この関係になるわけでありまして、あとはまた制度上の問題があります。だから、この負担と給付の関係を除いて年金というのはあり得ないわけですよ。だからこそ、どうしても国民の皆様に安心していただきたいということでこの大改正に踏み切り、苦しい中何とかみんなで仕上げていこう、これが今財政再建に当たっての最終場面なんです。このことは是非御認識をいただきたいという具合に思っています。 今回の法案によりまして、それでようやく基礎年金の国庫負担割合は二分の一となり、いよいよ平成十六年度改正が完成を迎えるわけでありますが、そもそも振り返ってみますと、基礎年金の国庫負担割合の引上げは平成六年の年金制度改正のときに大きな議論となりました。そして、法改正の附則に引上げの検討規定が設けられました。その後、平成十二年改正で二分の一への引上げが法律上明記され、そして平成十六年改正におきまして平成二十一年までに何とか二分の一へ引き上げるという明確な道筋が示され、今実行しているところであります。 このように、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引上げは十五年来の懸案であったわけです。何とか少子高齢化社会を乗り切りたい、今、少子高齢社会真っただ中でありますけれども、それを何とか乗り切りたいと、国民の皆様に安心していただきたいということでこれをやっているわけであります。 我々与党は、平成二十一年までに必ず二分の一を実現しなければならないという決意を示すためにも、平成十六年以降、二分の一へ向けて段階的に国庫負担割合を引き上げてきました。平成六年の改正法に検討規定が盛り込まれてから足掛け十五年でしょうか、このように、時間は掛かりましたけれども、今日、本法案によりまして二分の一への見通しが付いたことは、国民に対する約束を果たすという点でも非常に意味のあることです。また、これまでの関係者の本当に苦しい、たゆまぬ努力に対して私は敬意を払わなければいけないという具合にまで思っています。 ただであれば本当にだれだっていいんですね。保険料だって安ければ安い方がいい。そして、税金投入だって少なければ少ない方がいい。そして、たくさんもらえれば一番いいんです。しかしながら、年金というのは相互扶助の関係でそういう具合にいかない。この中で本当に安心できるものがどうしてつくれるかということは、この一番のポイントであります。 しかし、今回これがもう目の前というところでありますけれども、残念なことも一つだけあります。今回の国庫負担割合の二分の一引上げは、安定財源を確保した上での恒久的な措置とはできずに、財政投融資特別会計からの特例的な繰入金を活用した平成二十一年度及び平成二十二年度の二年間の限定の措置となっている点であります。税制の抜本改革が行われず、そして安定財源が確保できていない。その一方で、国民に対する約束である平成二十一年度からの国庫負担割合二分の一は年金制度の安定のために何としても実現しなければならない。このジレンマとも言える厳しい状況の中での決断であったという具合に思います。 いま一度、今回、財政投融資特別会計からの特例的な繰入金を活用して二分の一ということについて、厚生労働大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(舛添要一君) 大変な不況そして雇用危機、こういう中でなかなかこの増税というわけにはいかない。総理が御答弁しておられるように、まずは経済を回復軌道に乗せると、その上での税制の抜本改革だろうと思います。しかしながら、それを待っていたのでは、国民の御負担を軽減するという意味での二分の一への国庫負担、これは時間が掛かり過ぎます。 そういうことで、特別会計から二年分は捻出するということで、この国民に対する公約をまずきちんと守って、そして年金のこの制度というものが持続可能なようにするということでございますので、大変重要な意味を持ったこの二分の一への引上げ法案だと思っております。
○衛藤晟一君 税制の抜本改革につきましては、本年三月に成立いたしました税制改正法の附則第百四条をめぐっての議論が記憶に新しいところであります。麻生総理もあのころは内に外にいろいろ御苦労があったというふうに思いますが、附則第百四条には次のように規定されています。政府は、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引上げのために、財源措置並びに社会保障給付並びに少子化に対処するための費用の見通しを踏まえつつ、経済状況を好転させることを前提として、段階的に消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとするとあります。ここに規定されておりますように、今後行われる税制の抜本改革は本当に重要であるというように思います。これによる安定財源なくして社会保障の未来はないと言っても過言ではないという具合に思います。 今後の税制抜本改革に向けた麻生総理のお考え、決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 少子高齢、柳田先生のお言葉を拝借すれば高齢化ではなくて高齢という状況の中で、これは社会保障関係の大幅な歳出というものが見込まれておりますので、こういったものをやっぱり国民側から見てこれ安心できるものにするためには、これは基本的には年金とか社会保障、そういったようなものをこれは持続可能なものにしなければならぬということで、これは安定財源というものを確保する必要がある、これは十六年改正のときにもうたわれているところです。したがいまして、このため、さきに成立をいたしました税制改正法の附則において、今読まれたところですが、消費税を含む税制抜本改革については、経済状況を好転させることを前提としてということを書かせていただきました。遅滞なく、かつ段階的に行うことといたしております。 我々としては、今これだけの経済不況というものを残念ながら予想できることは不可能だったと思っております。しかも、今回はどこの国もいいところなく、例外なく、欧米先進国、中国含めて、皆、軒並み経済がデフレーション傾向を伴ってどおんと落ちておりますという状況にありましては、今この状況で安易に税を引き上げるということは景気を更に悪化させると、私はそう思います。したがって、ここは耐えねばならぬところだと思います。したがって、景気、雇用、そういったものをまずは上げて、その上でということできちんとやっていかねばならぬ、そうしないと十六年のやったものの安定したものにならないではないかという御指摘は誠に正しいと思っております。 ただ、そのときに、消費税が仮に何%か上がったものの、全税収というものは、これはきちんとした確立した制度、年金とか医療とか介護の社会保障給付というものと、少子高齢対策、先ほど柳田先生は会社でという話をしておられましたけれども、少子化対策の費用というものに充てるなどによって、すべて国民に還元するという方針をきちんと明らかにしたところでもあります。こういったものをやらないと、何となく、きちんと仕分をしておかないと、いかにもその分だけが別の無駄なものに使われるかのごとき印象を持たれるというのは、これは断固避けなければならないイメージだと思いますので、私どもとしてはきちんとした形で消費税がこの社会保障関係のものに充てられるということをきちんとさせておく必要がある、私どもはそのように考えて、懸命に実行していきたいと思っております。
○衛藤晟一君 総理お話しのように、総理就任前のころの昨年の秋までというのは、御承知のとおり、日本経済、世界経済、もうインフレ過熱気味で、資源や飼料や油や、そういうものが上がるといって、それから一気にリーマン・ブラザーズの問題から逆転した、言わばデフレ経済という形で。これだけのいろんな措置を打ってくる中で、私は正直言って、まあ百年に一度か五十年に一度か分かりませんけど、本当によく頑張ってきたと正直言って思っています。その成果がやっと出始めたということで、底入れ宣言というものがされまして、頑張ってきたというように評価をいたしておるところでございます。 さて、そういう中で、さらに今、年金についてのこの財源についてのお話もございましたが、何とか安心できる社会をつくるため、本当に頑張っていただきたいというように期待を申し上げる次第でございます。 年金制度改革につきまして、いろんなお話もございました。昨日の質疑でも、民主党のある議員さんの方からは、自分たちの案が唯一の年金制度の改革案だと、あるいは与党からは年金制度改革案が出されていないという趣旨のこともありました。しかし、今私どもが民主党のマニフェスト等で見た案というものがございますが、果たしてこれが具体的な改革案と呼べるものなのかということを、年金というのは非常にやはり難しいというか、ある意味では負担と給付という関係ですから非常に分かりやすいのかもしれません。しかしながら、その数値計算が大変という中で、何か分かりづらいものがたくさんあるわけでありまして、これを一回ちょっと見てみたいというふうに思っているんですね。 だから、全額税財源による最低保障年金の創設だとか、あるいは国民年金も含めたすべての年金制度の一元化などを提唱しておられます。しかし、我々与党も今までの中で度々指摘しておりますように、肝心の具体的な部分が非常に不明なんですね。だから、国民に具体的に幾ら負担してもらうのか、そして幾ら給付を受け取るのか、あるいは所得階層ごとの所得代替率は一体幾らなのか、必要な財源は幾らなのか、それをどのように調達するのか、そういうようなことが明らかにならなければこの年金制度というのは議論にならないわけですよ。これが年金制度なんですね。 年金というのは、やっぱり他の政策の分野とは異なりまして、具体的な数字なくしては議論は成り立たないというのが実情でございます。だから、この今いろいろ出ておる案が一体、本当に年金改革案と呼べるものかどうかというのは大変な疑問に思っています。 そこで、分からないところはたくさんあるんでありますけれども、でも、その中でも少し検証をさせていただきたいと思っております。 まず、全額税財源による最低保障年金という点でいえば、現在の基礎年金の給付額は約二十・五兆です。仮に、六十五歳以上の方々全員に満額の基礎年金を支給しようとしますと、給付額は約二十三兆円の規模になります。一方、現在の消費税は約十三兆円。民主党は消費税を上げないと言っているわけですから、消費税全額十三兆円を年金給付金に充てたとしても、約四割の給付費をカットしなければならないということになります。 この点について民主党は、一定の所得以上の方については最低保障年金の給付額を少しカットするんだと言っています。この一定の所得以上の方々というのも一体幾らぐらいなのかって分かりませんけれども、幾らと言っているのか、ありませんからよく分かりませんけれども、少なくとも四割以上はカットしなければいけないというためには、少なくとも今度は半数以上の方々の給付が何らかのカットを受けるということになるわけですね。 半数以上のカットということになりますと、まさに、ここにありますように中堅サラリーマン世帯の給付のところは、ここはちょっと波形になっていますけれども、落ちる具合になるんです、すっと上がらないんですね。だから、この辺がいわゆる実質的な中堅サラリーマン世帯なんですね。ここのところ、どうしても落とさざるを得ないというような結果になるんだろうというように推察されます、今までのあれからいきますと。そのために、この辺の最も働き盛りのよもや中堅サラリーマン世帯をねらい撃ちにしようとしているのではないと思いますけれども、やっぱり解釈のしようがないという具合に思います。 だからこそ、年金制度というのははっきりもうちょっとしなければいけないと思います。ですから、そのことをカットしているんでなければ、これを避けるためには、税なのか保険なのか保険料なのか分かりませんけれども、何らかの形で今度は負担を上げなければいけないという状況になるのがこれが年金なんですね、結局。 先ほども申し上げましたように、民主党案では所得階層ごとに所得代替率がどうなるか明らかにされていません。今回の財政検証に対して、世帯類型によって所得代替率が五〇%を切るではないかというようないろいろ批判がありますけれども、民主党案はこの所得代替率の文字さえ出てこないんですよ。 さらに、民主党案の不明な点を言えば、現在、基礎年金には事業主負担が約三・八兆円入っておるんです、基礎年金部分には。それを今度はなくすというわけですから、よもや事業主負担を全部なくしてしまおうという考えではないと思うんですけれども、これに代わるものをどうするのかということをちゃんと示さないと全く意味のない案になってしまうわけです。 それから次に、国民年金も含めてすべての年金制度を一元化するという点についても、結局一元化するといっても、いわゆるトーゴーサンとかクロヨンとか言われておりますように、正確な所得捕捉がまだまだままならない中で、そして公平な保険料徴収をどのようにするというのか。また、国民年金の対象であった自営業者には事業主負担分を含めて二倍の負担を要求しなきゃいけないわけですね。事業主は自分の分だけということになりますと、自営業者は、事業主負担はサラリーマンは払ってくれてますけど、その分と同じものを要求するということになれば倍負担をしなければならないということになるわけですけれども、本当にその自営業者に対して二倍の負担を求めようとしているのか。 あるいは、所得捕捉という点についても、いわゆる歳入庁構想を提案されていますけれども、歳入庁にすれば解決するような言い方をしていますけど、国民年金一号被保険者二千二百万人のうち所得税の申告納税者数は約三百五十万人という具合に、試算でそういう具合にされております。そうしますと、約二割弱の方しか所得税の申告納税をしていないという計算になるわけですね。すると、サラリーマンの所得税は天引きですけど、自営業者等のほかの方々は申告納税なんです。現在その申告納税している方々は二割しかいないんですね。だから、その残りの方をどう捕捉するかとかお願いするかというのは、これは歳入庁をつくったからといって解決するような問題ではないんですね。 このように、ここまで申し上げてきまして、民主党の案というのは、民主党案というのは具体的な部分はまさにブラックボックス、到底、案と呼べるような代物ではないんじゃないかと私は思っています。にもかかわらず、現行制度に対する御批判だけはいわゆる大変活発になさっておりまして、やっぱり民主党は具体的な案を示さずに現行制度を批判するだけで、国民の不安をいたずらにあおることになると思います。私は、政治家として、このような姿勢はやっぱり年金に関する限りは本当に無責任極まりないんではないかというように思っています。国民の不安解消どころか、全く逆の効果なんです。 だから、本当に年金というのはみんなでその負担と給付という関係を本当にどう考えていくのか、一緒につくり上げない限り、そして国民で合意していかない限り成り立たないという制度であるということを改めて認識をして、そしてそういう中で厚生労働大臣のこの民主党案に対する、制度改革案についても見解を伺いたいというように思っています。
○国務大臣(舛添要一君) 今、衛藤さんの方で既にほとんど御説明なさったと思いますが、一つ知らなかった点について言うと、やはり新しい制度をつくるときはかなり細かい数字まで入れた設計をしておかないと、古い制度を変えるわけですから、古い制度の受益者が不満を持つ場合、それにどう対応するか。 ですから、例えば一生懸命こつこつ四十年近く積み立ててこられてというか掛金を払ってこられて今受給している方々、これ消費税に転換しますよということになると、消費税で取られていくわけですから、あれだけ掛金払ったのにまた今度取られるのという問題もあります。 それと、経過措置、やはり年金制度というのは人生八十年、八十五年を面倒見るわけですから、いかに短縮しても三十年、三十五年ぐらいの経過措置が理論的に言うと必要になってくるんで、それをどうするのか。 それから、先ほどおっしゃっているように、一元化の問題のときには、サラリーマンとか公務員、これの一元化は我々が提案したようにまずやればいいんですけれども、国民年金と一緒にするということは、事業主が払っているその三・八兆円分になる二分の一の負担をだれがどういう形でやるのかという問題があります。 それから、これは中村さんに対しての議論でしたか、御議論申し上げましたけれども、要するに所得の比例の部分がありますね、これをぐうっと伸ばしていったときに、高額所得の人はどんどんどんどん多くなります。今の制度は所得再配分機能がありますから、現役のときの月給が二百万であっても三百万であっても代替率五〇%どころか二割、三割ぐらいしかもらえない。だけど、それはそういう所得再配分機能をやっているわけですが、どこを上限にして、現役時代金持ちだった人は幾らでもたくさん年金をもらえるのか、そうじゃないのか、その上限をどこにするかをはっきりしていただかないと、衛藤さんが御懸念のように、実は一番中堅どころ、中産階級の年金が所得代替率五割どころか三割ぐらいに落ちる危険性もあるわけです。 ですから、これは様々なシミュレーションをする必要があるというふうに思っていますので、まさに先ほど柳田さんおっしゃったように、選挙のときには精緻な案が出てくるということを御期待申し上げたいと思っております。
○衛藤晟一君 ということなんですね。 現在の所得代替率も所得の多い人はやっぱり低くなる、そして所得の低い人のところにはたくさんあげる。いわゆるモデル世帯と言われている、完全な共稼ぎ、両方とも被用者でいくところは三割ぐらいですね、今、仮定では。あと、六五パーぐらいの方々が奥様がパートであったとしても一応専業主婦、百三十万以下ですから、ということになっている。その辺のところを言わば五〇%と一回見て試算しているわけですね。このやっぱりちゃんとバランスを取っていくということが、この機能が効いていれば非常にうまくいくということに私どもなってくると思います。 ですから、これはまた本当に当たり前の話ですけれども、そういう意味では、所得代替率が五〇%を切るとか切らないとか言っておられますけれども、この辺はやっぱりはっきりさせなきゃいかぬと思うんですね。 そして、給付水準を本当に上げようと思うならば、負担の分の税負担を上げるというのか、それとも今度は保険料を上げるというのか。そのようなことなしにこれはできないわけですよ。 あとは、この分配をどうするのかということになりますけれども、現在、我々は、所得の高い人は代替率を低く、そして所得の低い人には高くと。だから、この方には六割、七割の方もいらっしゃるわけですね。そういう具合にして、何とか安心できる社会を維持しようという具合にしているということでありますので、そういう状況の中で、今度で年金の財政問題のめどが付くわけでありますね。 私は、次なる課題は、これがちゃんと付けば、やっぱり無年金や低年金の対策に公費を集中的に投入すべきではないのかというように思っています。全額基礎年金に入れるというのは難しいと思いますけれども、でも、今後はこの無年金、低年金の対策に公費を集中的に入れて、もう一回そこのところのフォローをしていかなきゃいけないと思っているんですが、それにつきまして、社会保障国民会議におきましても政府の中期プログラムにおいても、この対策をやらなきゃいけないとか、あるいは強化をしなければいけないとか。それから、年金財政が将来にわたって安定的なものになるということは一つの安心材料でありますけれども、この問題について対策を私はどうしても講じていく必要があると思います。これにつきまして厚生労働大臣に見解をお伺いします。
○国務大臣(舛添要一君) 基礎年金の最低保障機能を拡充すると、これはもう党派を超えて一致していると思います。 そういう中で、社会保障国民会議の報告書で四つぐらいの方法があるだろうということが出ておりますが、一つは、保険料拠出あろうがなかろうが最低レベルを保障するというこの最低保障年金という制度。それから、やっぱり保険料が高いという方に軽減する、そしてそれを公的に支援する、これは保険料軽減支援制度と呼んでおります。これも一つの方法。それから特に、単身六万六千円ですから、夫婦の場合は倍になりますけれども、単身六万六千円で東京で一人で食っていけるかな、なかなか大変だということで、これに加算する単身低所得高齢者等加算という制度もあります。それから、もう一つの四番目は、先ほどの総理の中央公論の論文でありますけれども、基礎年金を全額税方式にすると。 こういうことについて中間的な整理が行われておりますので、そういう問題について検討を今進めているところでございます。
○衛藤晟一君 国民の、とりわけ若い世代の年金に対する不安が募っているようであります。そして、それを私は何とか解消しなきゃいけないと思うんですね。だから、年金は本当に党利党略になってはいけないという具合に思っています。その議論を避けなければ、昔でいえば、御承知のとおり、ヒトラーが出たときというのは、この議論の中でヒトラーが出てきたわけでありますので。 やっぱり本当に年金制度というのは、みんなが合意していってみんなでやっぱり優しく守っていって、お互いに助け合いの気持ちというのをなくしていったらこれは成り立たない制度ですから。ですから、それだけに、本当に党利党略を乗り越えて国民的な議論を始めるべきであるという具合に思っております。是非、それにつきまして総理の御見解をお伺いしたいというふうに思っております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 国民生活というものに対して、これは密接にかかわります公的な年金制度というものについては、これは制度が、基本的な姿がころころ変わるというようなことでは、これは非常に不安になりますので、そういった意味では、長期的な視野に立って改革を進める必要があると、これは当然のことだと思っております。 党派を超えてという御意見もありましたけれども、当然、そういったものを含めて、こういったことはきちんと議論し、少子高齢という状況の中にあって今後とも持続可能なものにしていくためには、これはそれこそみんなで検討していかなければならぬ最も大事なところだと思っております。
○衛藤晟一君 西島先生に替わります。お願いします。
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。 今、本当に年金制度についての審議をしているわけでございますけれども、この審議期間中につきましては、ワイドショー等々様々なところでいろんなデータが出てまいりました。このデータの読み方というのが本当に正しいのかどうかというのをつくづく実は感じてきたところでもございます。 そこで、今日は幾つか確認をまずさせていただきたいというふうに思いますけれども、先日、世帯類型、給付水準という形で、財政検証という形で数字が出てきたわけでございます。 その中で、一つは夫のみが就労して専業主婦というので所得代替率がこれは五〇%という数字が出てきたわけでございますが、いわゆるこのモデル世帯のイメージについて確認をさせていただきたいというふうに思いますけれども、モデル世帯とは専業主婦、夫のみ就労の世帯とされているわけでございますが、これもこの審議の中でこういうモデルがどこにあるのかということが盛んに実は質問の中で私は言われてきたような気がいたします。 これもやはり誤解に基づいているんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、それはどういうことかといいますと、パートで働かれる第三号被保険者は年金統計上は専業主婦扱いとなっているということなんですね。ですから、夫婦ともフルタイムで働く世帯はこれは三割強しかない。サラリーマン世帯の六五%以上は奥さん、妻が第三号被保険者であって、これがモデル世帯としてはまさしく標準的なものであろうというふうに私は考えるんでございますけれども、このような理解でいいのかどうか、年金局長、よろしくお願いします。
○政府参考人(渡邉芳樹君) サラリーマン世帯の現状ということにつきまして今お話ございました。 その点につきましては、そうした理解でよろしいのではないかと思っております。年金制度は非常に技術的に細かく規定してございますので、その点は説明を省略させていただきます。
○西島英利君 次に、国民年金の収納率の問題でございます。 国民年金の収納率は六〇%であると、四〇%も未納で年金は破綻していると民主党の方々は以前に主張されておりました。 しかし、これは国民年金の一号被保険者、つまり自営業の方や非正規の短時間労働者の問題でございまして、この人たちは基礎年金のみの加入者であると。基礎年金はサラリーマン、公務員などの厚生年金、それから共済年金の方々も含めた公的年金加入者全体、七千万人で支えられている制度であると。ですから、国民年金の未納者、未加入者は約三百二十万人程度と言われておりますから、全体で見れば約五%でしかないということなんですね。また、この人たちは将来、未納者でございますからその分の給付が受けられないわけでございますから、年金財政に大きな影響はないというふうに考えていいだろうというふうに思うんですが、このような理解でいいのかどうか、年金局長、よろしくお願いします。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 収納率に関しまして基本的な数字を今御指摘ございました。 そうした数字そのものと、それが年金財政に大きな影響があるかという御指摘でございます。そういう大きな影響はないという御理解でよろしいかと思います。
○西島英利君 確かに、未納者を少なくしなきゃいけないという努力はしなきゃいけないわけでございますが、この収納率六〇%という数字だけが独り歩きをして大変だ大変だと、朝のワイドショーでもよくこういうことが言われるわけでございます。ですから、やはり正しい知識の中で年金制度というのを国民は考える必要性があるのではないかなというふうに思っています。 それから、先ほど所得代替率という言葉が出てまいりました。これは先ほどの財政検証の中に所得代替率という言葉が出てくるわけでございますが、これが、先ほど専業主婦それから夫だけが収入を得ているというのが五〇%という数字が出てまいりました。それから、両方ともフルタイムで働いておられる場合はこれは四〇%、男子の単身者の場合は三七%、女子の単身者はこれは四五%と、こういう数字を見て、これぐらいしか給付されていないのかというようなことを実は朝のワイドショーなんかでよく聞きました。 よくこれも誤解があるのではないかなというふうに思いますので、これ確認したいんですが、所得代替率というのは、年金を現役時の所得で割ったのが所得代替率なんですね。ですから、よって、現役時代の所得が高ければ高いほど所得代替率は下がるわけであります。世帯一人当たり所得が高いほど一人当たりの年金額は、当然ですが、これ高くなりますけれども、所得に対する割合である所得代替率は下がるということでございまして、この数字はこれだけしか実はもらえないんだということではなくて、やはりその所得代替率の低い人は実は高額の年金を得ているんだということも言えるだろうと思うんですが、このような理解でいいのかどうか、年金局長、お願いします。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 所得代替率、確かに分かりづらい概念かもしれませんが、ただいま御指摘のとおり、むしろ所得代替率が低い方はいただく年金額は高く、元の現役のときの所得は高かったということを意味していると思っております。
○西島英利君 それで、今回のこの制度改正でございますけれども、このような所得代替率の性格を踏まえた上で、従来から給付水準を測る物差しとして用いてきた世帯類型で見て、現役世代の手取り収入の五〇%の給付水準が確保される見通しということが今回のモデルでは言われたわけでございますが、このような理解でいいのかどうか、確認をお願いします。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 法律に定める給付水準の物差しというのが二人分の満額の基礎年金と平均賃金の男性四十年分の厚生年金とされておりますので、それを一言で表現する場合にそうした表現が使われておるわけでございます。仰せのとおりだと思っております。
○西島英利君 そこで、厚生労働大臣にお伺いしたいんですが、今回の改正に関しまして、平成十六年の年金制度改正フレームと、そのフレームの下での財政検証、特にこの財政検証というのは一般の人には分かりづらい言葉なんですけれども、財政検証というのはどういうものなのか、是非、大臣得意の分かりやすい説明をお願いしたいというふうに思います。
○国務大臣(舛添要一君) 十六年の改正のポイントというのは、先ほども申し上げましたように、保険料がどんどんどんどん上がっていくというのは皆さん耐えられませんから、年収の二割以内、一八・三%ぐらいにする。それから、この水準がどんどん下がっても困りますから、現役世代の半分は確保、平均的に確保しましょうということであるし、積立金百五十兆ある、これを十分活用しましょうと、そして税金での負担分を三分の一から二分の一に増やすことによって現役世代の過剰な負担を改めましょうということであるわけであります。 さあそこで、じゃ財政検証って何なのかというと、この今の仕組みの中で五年ごとに検証してみて、この制度微調整しないでいいですか、何か問題起こりませんかということでやっていくということで、年金制度に一番影響を与えるのが二つあります。それは経済成長力です。経済がどんどんどんどん良くなっていけば、それは今日のような議論は必要なくなってくる。それはバブルのとき、御承知のように、税収がどんどん増えて一気に財政赤字が解消した、こういうことでありますから、経済を良くする、これが一番大事で、それは総理以下我々が今一生懸命やっているところです。 もう一つは出生率です。もっと言うと働く人の比率。働いて稼ぐ人をどんどん増やさないといけない。だから、今出生率が、まあ私が厚生労働大臣になって三年連続上がっている、大変喜ばしいことであります。それで、これをもっともっと上げていきたいというのがありますし、それから女性が社会に参画してどんどん働いてもらう、高齢者もできたら働いてもらう、働き手をどんどんどんどん増やしていくということが必要です。 この二つをしっかりするために、今のような様々な、経済成長どれぐらいかなとデータを出して、合計特殊出生率どれぐらいかなと出してみるということで、そしてそれを、我々はやっぱり政策目標で女性がもっと働ける社会にしましょうと。それは、妊婦健診を無料化するのを増やすとか、出産一時金増やすとか、様々な政策をやっているのは出生率を上げたいためであって、そういうことを大きな政策目標を掲げて、その政策目標に向かってどうなっているのか五年ごとに検証していって、そして問題があれば正していく。そして、最終的に改正しないといけないならば、まさに国権の最高機関のこの国会でみんなの知恵を集めていい制度にしていくということでありますから、そういう方向で着実に持続可能な年金制度を構築していきたいと思っております。
○西島英利君 今のお話等々を考えていきますと、平成十六年の年金制度改正の柱の一つである基礎年金の国庫負担割合の二分の一の引上げというのは、将来世代の保険料負担を可能な水準にすること、つまり高くなれば高くなるほどそれは大変な負担増になりますので、とともに長期的な給付と負担の均衡を図って持続可能な制度とするというものとしてこの二分の一への引上げが決められたんだというふうに思いますが、もしこの法律が成立しなかったということになりますと、つまり年金のこの公費の負担が二分の一に引き上げられないということになりますと、年金財政にはどのような影響が出るのか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 仮にのお話でございますが、本法案が成立せず、現行の三六・五%の国庫負担割合のままで据え置かれた場合の財政影響についてのお尋ねでございます。 いろいろ甘いと御批判いただいておりますが、今回の財政検証の基本ケースの試算で申し上げても積立金を給付に充てる状況が続くこととなり、十八年後の平成三十九年、二〇二七年度には国民年金の積立金が枯渇し、年金給付の支払が困難になる、こういう状況が見通される旨、試算されておるところでございます。
○西島英利君 ですから、この法律は何とかして通していかなきゃいけないわけでございますけれども、ただ一方では、先ほどの衛藤委員のお話にもございましたが、この年金の問題で、一元化でいいのではないかというのを民主党さんは言っておられるわけでございますけれども、先ほどるる衛藤委員からお話がありましたので大体皆さん方お分かりになったというふうに思うんですけれども、民主党さんが主張されます年金制度の一元化、これは様々な問題があることはもう当然だというふうに思っておりますが、この年金一元化の様々な問題について、所得の捕捉ができないとか、例えば国民年金に入っておられる方であればこれは厚生年金とのバランスからいえば要するに保険料を二倍にしなきゃいけないとか様々なことがあるわけでございますけれども、改めて、簡単で結構でございますが、どのような課題があるのか、厚生労働大臣、お教えいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 様々な問題が確かにあるというふうに思いますので、自営業者の所得をどう捕捉するのか、サラリーマンと違って源泉できちっとやれませんですから、そういう問題がありますし、それから事業主の負担の部分、これをどうするのかというのもあります。それから、所得がない方の納付をどう考えるかということで定額部分のみにするのかどうなのか、そういうこともあると思います。それから、今先ほど申し上げましたように、上限下限を所得比例の場合に決めておかないと所得再配分機能は利きませんから、まさに所得代替率をどうするかということ、所得水準ごとに何%というのを決められるかどうか、これが私にとっては民主党案の決定的な問題点であろうかというふうに思っています。そうしないと、貧しい人のために、そして困った人に友愛精神をというところが年金制度で崩壊してしまう、老婆心ながら、ことになるのではないかという危惧も持っておりますので。 いずれにしましても、これはよく議論をして、私も最終的には一元化するのは理想ですよ。それから、ポータブル、一人一人が結婚しようが離婚しようがどうしようがポータブルで持っていくのは理想なんですが、どういう形で経過措置をとりながらやっていくか。今住んでいる家をぶっ壊して更地にしてぱっと何か建てるんじゃなくて、今ある家、そこに生きていきながら生活している人の生活を守りながらより良い方向に変えていくと、こういう知恵も必要だということを申し上げておきたいと思います。
○西島英利君 基礎年金国庫負担割合二分の一への引上げに伴う財源の確保の問題でございます。 やはり、この少子化の中で働く労働者の数も少なくなるわけでございますから、当然、保険料も賄い切れない状況の中での保険料になるだろうと。そうしますと、やはりその五〇%を、給付の五〇%を維持するためには、やはり公費の投入割合をもう将来的には変えていかざるを得ないだろうと。そういうことを含めた中で、財政検証というこのデータを使って、将来どうなるのかということの検証を恐らくされているんだろうというふうに思いますけれども。 今は、先ほどの衛藤さんの話にもございましたが、平成二十一年及び平成二十二年は財政投融資特別会計から一般会計への特例的な繰入金を活用するということでございますけれども、その後がないんですね。確かに、先ほどの税制改革の方の中には、二十三年度までに消費税を中心にして抜本的な税制改革を行うと書いてあるんですけれども、まだこれがしっかりと目に見えてきていないという部分がございます。 しかし、この持続可能な年金制度を維持するということになりますと、財源というのは非常に重要でございまして、先日の党首討論でも、麻生総理がこの財源について消費税にかなり踏み込んだ発言をされたわけでございますが、相手方の方は四年間は上げないとおっしゃっております。そうしますと、本当に破綻をし始めたときから、さあといって慌てても、それはもう大変な、逆に言えば大変な状況になるわけでございますから、やっぱりしっかりと計画的にやっていかなければいけないだろうというふうに私は思っております。 また、この社会保障全般を見渡しますと、これは年金だけではなくて、医療とか介護、少子化対策にも大変なコストが掛かるということでございまして、この費用をどうしていくのか。二〇〇九年がたしか九十八兆円だったですかね、年金、医療、福祉で。これが二〇二五年になりますと、百四十一兆円になると。この財源をどうするのかというのは重要なことだというふうに思いますが、消費税を含む税制抜本改革をどのようにして実現しようとしておられるのか、総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは基本的には、社会保障制度と今ありますものを、少子高齢と言われる状況の中においていかにして持続可能なものにしていくか。加えて、若い人の負担というものにかなり偏ってきているという現状を考えたときに、それにどのように対応するかなどなどいろんなことを考えていかなければならぬと思っておりますが、少なくとも負担というものを将来世代に先送りすると言われることのないようにするということで、まずは、基本的に効率化するのは当然です、当然ですけれども、安定的な財源の確保は不可欠なんだと、基本的にそう思っております。 そこで、昨年の末でしたか、策定をいたしました中期プログラムというのを書かせておりますけれども、その中で、社会保障の安定財源につきましては、少なくとも消費税を主要な財源として確保する、そして安定財源の確保と並行して社会保障の機能強化を図るとともに効率化を進めるということにさせていただいたところです。 基本的には、消費税のところだけがよく出てくるところですけれども、我々としてはきちんとした景気対策をして、景気が上向いてきたということが出ないうちにやるというのは極めて景気を更に悪化させて、先ほど舛添大臣から言われましたように、経済のパイというものを逆に縮小させるということは、こちらのいわゆる社会保障関係にも悪影響を与えますので、そういった意味では、今の現世代、現在の世代の安心確保と同時に、将来世代への責任というもののバランスというものをいかにやっていくかというのが最大の関心事だと、我々はそう思っております。
○西島英利君 年金、健康問題、つまり医療ですね、これはもう国民の一番の関心事でございます。是非、安心してこういう制度を利用できるような、そういう財源の確保もしっかりとお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 国民年金法等の一部改正案につきまして、麻生総理及び舛添厚生労働大臣にお聞きを申し上げたいと思います。 これまで当厚生労働委員会や財政金融委員会との連合審査会などで議論してまいりましたように、この改正案は、平成十六年の年金制度改革において残された課題として、基礎年金の国庫負担を二分の一へと引き上げ、世代を超えた相互扶助という年金の基本的な仕組みを維持するとともに、年金財政の長期的な安定を図るために大変重要な改正であるわけでございます。また、財源につきましても、平成二十一、二十二年度の二年度につきまして財政投融資特別会計の繰入金で引上げを行うこととしており、現在の厳しい財政状況の中におきまして、平成十六年改正当初に考えられておりました年金改革が実現をすることは大いに評価をしたいと思うわけでございます。 我が国の年金制度は、加入者約七千万人、また年金を受け取る方々は三千四百万人を数えております。また、給付総額は約五十兆円にも上り、世界に比類ない制度の確立があるわけでございます。この公的な年金制度を今後も維持発展することが大変重要であるわけでございます。 まず最初に、麻生総理にこの公的年金制度の意義につきまして御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 現在、高齢者世帯というものの所得のうち、約七〇%、約七割の問題が公的年金というものが占めておりますのはもう御存じのとおりです。また、高齢化率の高い四十七の県の中では、住民の家計消費の約二割を年金給付が支えておるということも数値として上がってきております。 こういった意味では、この公的年金制度というものは、日本の国民の老後の生活の安定といったようなものにおいては、安心と経済社会の活力と両方だろうと思いますが、そういったものを基盤としていく上においては、これは欠くことのできないものだというのは、これ公的年金制度の一番の根幹にあると、私はそのように理解をしています。 そして、こういった意義というものがこれ正しく理解をされていないと、これはなかなか、何となく公平だ、不公平だというような話ばかりがここに出てきてみたりしておりますけれども、私どもとしてはこの意義が一番大事なところなのであって、こういったものが今後とも持続可能なものにしていくためにいかにするかというのが一番の関心事ということであろうと考えております。
○山本博司君 今、大変大事であると思います。この年金制度を維持発展をさせていくためにも、財源の確保が大事であるわけでございます。 本法案では、平成二十三年度以降は消費税を含む税制の抜本的な改革で安定的な財源を確保していく、こうございます。しかし、税制の抜本的な改革までの間は臨時の措置で財源を確保すると、こうなっておりまして、年金制度の長期的な安定を図るためにはこの二分の一をしっかりと恒久化していかなくてはならないと思います。 その上で、平成二十三年度以降の財源確保策に関しまして、総理はどのようにお考えでしょうか。そのことをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほど同僚の衛藤議員の方からお話があっておりましたように、平成十六年度に今日を予測して我々としてはいろいろなことをやってきたというお話だったと思いますが、その中において、所要の安定財源を確保した上で二分の一を恒久化するということになっておりますのは御存じのとおりです。 そこで、これを現実問題としていくためには、所要の財源というものをやるに当たっては財源が要る、新たな財源が要るということを考えなければならぬわけですけれども、御存じのような経済状態の中において、ここにおいて新たに税によって財源を増やすというのは非現実的、景気のパイを小さくしかねないと思いますので、そういったものでは、今一般会計の特例的な繰入れ等々によって今年度を賄っておるわけです。しかし、今おっしゃいましたように、これが平成二十四年度以降、この二分の一を恒久化していくためには、我々としては二分の一の負担がやれるようにするために、今の状況とは違って恒久的なものをつくらねばならぬというのが基本的な考え方にあります。 そこで、年末の話で申し上げましたように、消費税を含みます税制の抜本改革というものについては、税制改正法の附則において、我々としては、経済状況というものがその段階である程度好転していると、好転させなければいかぬのですけれども、そういったものを前提として遅滞なく、遅れることがなく、これを段階的に実施していくという必要がある。我々としては、消費税を上げる等々を一つの例に引いておりますけれども、こういったものをやらせていただく場合には、そのものを社会保障とか、こういった基礎年金とか、そういった部分にきちんと充てるということにして、我々としては景気回復をまず最優先に行った上でというように考えておるところであります。
○山本博司君 ありがとうございます。 安定財源の確保、大変大事でございますので、この大事な年金制度でございますので、どんな状況になろうともこの二分の一は堅持していくという、この強い決意で臨んでいただきたいと思います。 続きまして、高齢者の所得保障に関しましてお聞きを申し上げたいと思います。 今日的な年金改革の課題といたしまして、無年金の方、低年金の方々の所得保障をどのようにしていくのか、また、明らかに生活保護の方に比べまして低い老齢基礎年金の給付水準をどう見直していくのかというのが大きな課題でございます。本法案の附則でも、この基礎年金の最低保障機能の強化に関しましての検討規定が設けられているわけでございます。 厚生労働省の国民生活基礎調査によりますと、高齢者世帯の年間の所得分布は、およそ六世帯に一世帯が百万円未満となっております。また、百万円から二百万円未満は約四分の一となっており、実に四割強の高齢者世帯が二百万未満の所得で生活をしているわけでございます。大変苦しいわけでございます。特に、高齢の女性単独世帯の所得の低さは際立っておりまして、三世帯に一世帯は年間所得が百万円未満であるとの統計が出ております。 所得が十分ではないために生活保護を受ける高齢者が増えております。日本の年金制度が高齢期の貧困を防ぐという意味におきまして、まだまだ十分に機能をしていない実態があるわけでございます。 公明党は、こうした年収二百万未満の人々を対象に、満額で現在六万六千円の老齢基礎年金を八万三千円に増額をする提案をいたしております。高齢期の所得保障を充実させる観点から、一定の所得水準以下の方に対して税財源で基礎年金に一定額の給付を上乗せをする加算年金を創設することが最も現実的な年金改革であると考えたからでございます。(発言する者あり)
○委員長(辻泰弘君) 御静粛にお願いします。
○山本博司君 こうした基礎年金の最低保障機能の強化、大変重要であると思います。舛添大臣の、この取組に関しましてお示しをしていただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 社会保障審議会の年金部会の中間的な取りまとめ、先ほども御紹介申し上げましたけれども、幾つかあります。とにかく基礎年金、もう低年金者に何があろうとこの一定額を保障するということを決めてしまう。そうすると、ただ問題は、納付意欲がなくなってしまうということをどうするかということがあります。 それで、保険料軽減支援制度というのは、これは今の所得に応じて、今大変保険料負担がほかの社会保険料も含めて多いですから、これを軽くしてあげると、その分は税金で公的に見るというのがあります。それから、今即効性があって、一番問題になっているのは六万六千円ですから、単身者の基礎年金、この人たちに加算をするというのが一つあります。だけど、これもまた様々な問題点がある。 それから、先ほど来申し上げているように、総理が御提言、中央公論になさったような、全額税方式というのがあります。今五〇%まで上げました。これを五割、六割、七割に上げていったら究極は十割ということになりますけど、保険料方式の良い点をどう考えるのかという問題もあるので、これは若干中期的な議論が必要だと思います。
○山本博司君 ありがとうございます。是非とも前向きに進めていただきたいと思うわけでございます。 更に大変な方々というのは、障害者の方々でございます。私のふるさとの四国、中国地域、障害者の方々、多くの方お会いをしてまいりました。作業所で一生懸命働いても工賃が月一万円未満という方がたくさんいるわけでございます。そして、そうした方々は、障害者の二級であれば六万六千円、大変そういう中で生活をするということは困難な方々がいらっしゃるわけでございます。 こうした方々にとりましても、公明党は障害者基礎年金の引上げを提案をしております。二級の六万六千円を一級並みの八万三千円に、また一級の八万三千円を十万円程度にということを目指しているわけでございます。こうした点は、財源も含めまして、社会保障制度改革の中で論議をすることになると思いますけれども、舛添大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 年金というのは働けなくなった、例えば御高齢になって、そういう方に支払うということですから、障害のある方というのは、まさにそのお年を召されたのと同じ状況が来たという形で整理をしてあります。そういう意味での老齢年金と同じ扱いをしていますから、両者のバランスを取らないといけない。だから、障害年金だけを引き上げるというのはなかなか難しいのと、あと財源をどうするかと、こういう問題がありますけれども、これは国民的な議論をして、基礎年金の最低保障機能を引き上げるとともに、まさに障害年金の保障額というのを上げるという形での方向というのは、これは議論していい話だと思っております。
○山本博司君 次に、社会保障費の抑制策についてお伺いを申し上げたいと思います。 二〇一一年のプライマリーバランスをゼロにする、そのために社会保障費を五年間で一兆一千億円、二千二百億円の自然増を抑制していくという方針について様々な議論がこれまで行われてきております。この抑制は限界に近いと思うわけでございまして、舛添大臣、この二千二百億円の抑制策についてどのようにお考えなのか、見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 一貫して申し上げておりますように、セーフティーネット機能をきちんと拡充していくと、そして社会保障制度を本当に国民が安心できるようなものにしていくというために、もはやこれは限界に来ていると。ですから、そういう観点から今年度も骨太の、昨年度、つまり二十一年度について昨年議論しましたけれども、そのときも骨太の中では社会保障、医師不足、こういうことは例外として扱ってきましたから、来年度の今議論をしていますけれども、同じ方向で政府として取りまとめていけるように、厚生労働大臣として努力をしているところでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 しかしながら、今回の骨太の方針二〇〇九の原案の中に抑制策を堅持するとも取れるような方向性が示されているわけでございます。 そこで、麻生総理にお伺いをいたしますけれども、今我が国における経済、また社会の状況を考えますと、この抑制策については弾力的に対応すべきと考えますけれども、この社会保障費の抑制策につきまして麻生総理の見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 二〇〇六の一番最後のところを読んでいただきますと、最後の行のところにきちんと書いてあるのは御存じのとおりだと思いますので、あえてこれを申し上げるつもりもありませんけれども、今策定作業を進めているところでもあります。少なくとも経済危機の克服という話と、それから安心社会の実現の問題と、この二つは最優先課題なんだと基本的に思っておりますので、重点的にめり張りを付けて対応をするように指示をしたところでもあります。 今の社会保障費の具体的な取扱いというものにつきましては、これはいわゆる概算の要求基準というものの策定過程で検討していくことになるんだと思いますが、いずれにしても、社会保障費が大幅に増大する傾向にあるということはもうはっきりいたしておりますので、この財源確保の話と並行して社会保障機能の強化というものを図るということで、当然のこととしてコストを削減するとか、また重点化して更に効率を深めるというのを考えるのは当然ですけれども、その上で我々としてはきちんとしたものを、やっぱり削減できるところはできるというので、もうこれ何もしなくていいという話にはならぬと思っておりますので、するべきところはする、きちんと重点化していかなきゃならぬところはするという話を先ほど舛添大臣の方から答弁を申し上げたとおりであります。
○山本博司君 以上で質問を終わります。 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 十六日に示された骨太方針二〇〇九の原案では、年金など社会保障の自然増二千二百億円の抑制を決めた骨太方針二〇〇六を踏まえて歳出改革を継続するということで、今もそういう御発言がありました。 二千二百億円の抑制路線というのはどれだけの被害をもたらしてきたのか、このことについて総理の認識をただしたいと思います。 パネルに示しましたが、二千二百億円の削減というのは、第一に一回限りじゃないわけです。どんどんどんどんこれが積み上がっていくわけですね。年を経るごとに削減額がこれは大きくなってまいります。社会保障には人口の高齢化などでどうしても増える自然増というのがある。これを抑えるわけですから、これほど不自然なことはないわけであります。 この分、毎年二千二百億円ということは、翌年は四千四百億、その次は六千六百億というふうに積み上がっていく。初年度、二〇〇二年は三千億でしたから、これ今年で八年目ですので、積み上がった削減額は今年一年分だけで一兆八千四百億円、約二兆円になるわけですね。しかも、こうした毎年の削減を累積すると、骨太の方針〇六ではあと二年やると言っていますから、これ全部累積すると何と十二兆九千億円になってくる。こんなことは許されないと思うんですよ。 それから第二に、自然増を抑制するわけですから、不自然なことをしなきゃいけない。制度の改悪が必然的に伴ってくる。そのために今まで何がやられてきたか、一覧表にしてまいりました。医療費や介護保険の負担増、それから医療、介護の報酬の引下げで、現場は医療崩壊、介護崩壊、介護難民という事態になっている。年金改悪も行われて、保険料は引上げの一方で給付は抑制されてまいりました、引き下げられてまいりました。失業保険や生活保護の削減もやられた。極め付けが、後期高齢者医療制度、障害者自立支援法、生活保護の母子家庭への加算、老齢加算の廃止であります。 総理、二千二百億円の削減というのは、皆さん、こういうものなんですよ。こういうことが続けられた結果、どれだけ多くの国民の暮らしが痛め付けられたのか、どれだけの命が奪われたのか、あるいは日本の貧困と格差にどれほど追い打ちを掛けたのか。私は、はっきりこれ国民の悲鳴が聞こえてくるじゃないですか。こういうやり方は間違っていたと、はっきりきっぱりやめるということを明言していただきたい。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 近年行われました一連の改革、毎年一兆円、約、社会保障費が伸びております分の二千二百億ということになってきたんだと理解をしておりますが、社会保障費が増大していくという中において、これは制度の持続性を確保するためには、私はある程度必要なものであったという点も認識をいたしております。 一方、今言われましたように、社会保障というものの現状を見ると、医師とか介護人とか看護人の不足といったものがいろいろ出てきておりますんで、そういった人材が不足してきているというものは、これは国民が不安を抱く私は課題に直面しているというのも、これは小池先生、我々もそのような事態になってきておると、それは私どももそう思っております。 その上で、当面緊急に対応が必要なものだということから、平成二十一年度の補正予算において医療、介護、子育ての支援などというものの対応策を講じたところでありまして、今、御存じのように、介護職員の賃金の引上げに取り組むいわゆる事業者への助成とか、また、安心こども基金の拡充とか、また、補正予算における医療、介護、子育て支援に関することを幾つかやらせていただいたということなんだと思っておりますんで、我々としては、きちんとしたものをやりながらも、今言われた問題をいかにして対応するかということに関して腐心をいたしているところであります。
○小池晃君 だから、二千二百億円の削減で大変なことになってきたというのは分かっていながら、一方で別に予算を確保して入れるって、何でそんなことをやるんですかというんですよ。そんなことしないで、二千二百億円の削減をきっぱりやめると言えばいいじゃないですか。冷房を入れて寒くなり過ぎたからストーブ入れて暖める、こういうでたらめな議論はもうやめて、きっぱり二千二百億円の削減路線やめるんだということを骨太方針二〇〇九に書くべきじゃないですか。どうですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には、二千二百億円というものに関しましては、我々は今後とも、先ほどの巨大な財政赤字を抱えていることを考えたときにはきちんとした、効率を良くする、無駄を省く、いろいろなことを考えてやっていくという旗はきちんと立てておかなければならないものだと思っております。 したがいまして、そういったきちんと旗は立てながらも、現実問題として二千二百億円の分についてはいろいろな形で補てんをする、補正で裏打ちする、そういった形できちんとした対応ができるだけやれるようにしていかねばならぬということだと思っております。
○小池晃君 その対応は矛盾している、きっぱりやめるべきだと。 財源、財源と言うけれども、このまま削減続ければ十三兆円になる。一方で、補正予算ではたった一回で特別会計含めて十五兆円のばらまきをやったわけですよ。生活保護の母子加算二百十億円です。十五兆円あれば七百五十年分であります。障害者自立支援法の応益負担は四百四十億円です。十五兆円あれば三百四十年分です。後期高齢者医療制度を廃止をして七十五歳以上の医療費を無料化するのに必要なのは一兆円です。これだって十五年続けられるんです。税金の使い方が間違っていると。制度の持続可能性と言って暮らしを壊しているじゃないですか。国民の悲鳴が上がっているじゃないですか。これはやっぱり転換するということこそ私たちは求めているというふうに思います。 社会保障の充実というのは、暮らしを温めるだけではなくて将来不安をなくす、雇用を増やしていく、経済にも波及していく、これこそ日本経済を立て直していく一番の道であるということを申し上げて、私の質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 社民党は、二千二百億円削減、カットは問題であると一番初めに国会で質問をしました。 総理、二千二百億円カットをしてきたことで、介護も医療も生活保護も、そして障害者も全部カットしてきたんですね。何が問題かといえば、自動的、形式的、機械的にカットをする、ベッドに合わせて手足を切るということを毎年やってきた。どこをあと搾ればいいのか。 雇用保険なんて愚の骨頂ですよ。まずカットするために、六か月入っていればいいのを一年間に延ばした。でも、今回の派遣切りなどでもう一回それを元に戻したんですよ。結局、二千二百億円カットというのはメンツの問題でしかすぎないんじゃないか。 一方で、エコカーを中央官庁は五百億円以上掛けて一万五千五百五十二台ですか、買いました。漫画の殿堂だって批判をされています。お金の使い道の優先順位、変えたらいいじゃないですか。二千二百億円社会保障費カットはやめると、しかしその分はここの無駄を省きます、そう言えば国民は拍手喝采しますよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほどもお答えしましたけれども、近年行われました一連の改革、社会保障費が増大する中にあって、これは制度の持続可能性というものを確保するという意味におきましては、私はある程度必要なものでもあったと、そのように考えてもおります。全部が全部良かったと言うつもりはありませんけれども、全部が全部悪かったというわけでもないのではないかと、基本的にそう思っております。 また、今現在、策定作業を進めておりますけれども、経済危機を克服するという話と安心社会を実現すると、これ当面二つあるんだと思っておりますが、いずれにしても今後とも少子高齢という状況の中にあって、社会保障が大幅に増大するということはもうはっきり見込まれておるところでもありますので、そういった意味では、これは機能の強化を図るのは当然ですが、そういった意味ではコストの削減等々、更なる効率化を進められるところは更に進めるというところで、きちんとした社会保障費、安心できるものにしていかねばならぬと思っております。 ただ、二千二百億というものにつきましては、いろいろな旗を立てておりますので、そういった中で、我々としてはきちんとした削減というものに関しまして、更なる無駄、更なる効率化というのを同時に、実際問題として必要なところの部分につきましてはいろいろな形で補正やら何やらできちんと対応し、二千二百というものが大幅に軽減されるような形に対応したというのが今年度の予算なんだと思っております。
○福島みずほ君 無理やり引っぺがす、どこかをターゲットにして無理やり引っぺがす、リハビリも百八十日で原則やめる。引っぺがしたために、本当にみんなに悲鳴が上がっている。それを何とかごまかすのにトッピングで補正でやったところで、ひどくなった制度は駄目ですよ。二千二百億円社会保障費カットをやめられないのは、やっぱりもう政策転換ができないということを、総理はもう決断ができないということを明らかにすることだと思います。 次に、今回の国民年金もそうなんですが、消費税で、今回の骨太方針原案でも一二%の消費税というのが掲げられています。 総理、消費税を上げるということ、これは貧困層に負担なんですよ。例えば、全国回っていて、高齢者の方たちにたくさん会います。女性は、例えば六万六千円の国民年金満額でなく、五万円という方も多いです。四万、五万。そこから賃料を払い、保険料を払い、そして介護保険料を払い、みんな暮らしていけないというふうになっています。 総理、消費税を上げたら、こういう方たちに一番負担になると思われませんか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 消費税に逆進性があるということをおっしゃりたいんだと思いますが、所得の再分配の在り方というものについては、一税目の負担のみに着目して議論をするというのは適当ではないと、私は基本的にいつもそう思っております。 いろいろ他税目、他の税目という意味ですけれども、社会保険料を含みます負担の体系と負担の全体というものを考えたときに、さらには、歳出であります社会保障給付費の受益しておられる方々の全体をも考慮に入れて話をしないと、一税目だけ見て逆進性があるというけれども、その分を受ける側の方々、受益をされる方々にとりましての率からいきましたら逆進性とは一概には言えないのではないか、これはよく議論の分かれるところでもありますんで、よく御存じのところだと存じます。 いろんなことを考えなければならぬと思っておりますんで、少なくとも社会保障の財源を安定的に確保していくというのは今後とも日本にとりまして大変大事なところであって、消費税を例に引かれましたけれども、この分を社会保障に基本的に充てるというのが我々の今考えておる流れであります。
○福島みずほ君 いや、その論理はすり替えですよ。現に五万しかもらっていない人がいろんな保険料を引かれ、住民税引かれ、どうやって暮らしていくんですか。可処分所得がとても少ないんですよ。まあ、悪いけれども、総理のように大金持ちだったら可処分所得は多いかもしれません。ところが、同じように、例えば消費税が一〇%掛かるとなったら、日本は食料品だって何だって、タクシー代だって何だって消費税これ掛かるわけですから、暮らしていけなくなるんですよ。 とにかく、年収が二百万円以下の人が一千万の中で暮らしていけない。なぜ法人税や所得税の最高税率を十年前に戻すというようなことを考えないのか。社民党は、これを十年前に戻せば四・二兆円お金が捻出できると計算をしています。 必要なことは貧困と格差を是正することであり、そのことを強く申し上げ、私、社民党の質問を終わります。
○委員長(辻泰弘君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 麻生内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○川合孝典君 民主党・新緑風会・国民新・日本の川合孝典でございます。私は、会派を代表し、本法案に対して反対の立場から討論いたします。 急速な少子高齢化が進展している我が国において、世代間の支え合いによって成り立っている公的年金制度は、既に負担と給付のバランスが崩れ始めております。将来、深刻な財源不足に陥ることは早くから指摘されていました。また、消えた年金、消された年金の問題など社会保険庁の一連の不祥事は、国民の年金制度への不信感を高めることとなり、保険料納付率も低下の一途をたどっています。 国民の老後の生活を支える大切な所得保障の主柱である年金制度を将来にわたって維持するためには抜本的な改革が必要であることは、だれの目にも明らかです。しかし、本法案はそうした要請に何らこたえておらず、到底容認できるものではありません。 まず、我々が本法案に反対する最大の理由は、基礎年金の国庫負担割合を三分の一から二分の一に引き上げるための財源に、財政投融資特別会計の金利変動準備金、いわゆる霞が関埋蔵金から二兆三千億円を充てていることであります。 政府・与党は、二〇〇四年の年金制度改革において、国庫負担割合を二分の一に引き上げる前提として、所要の安定した財源を確保する税制の抜本的な改革を行うとしていましたが、本法案は何ら抜本的な対策を講じないまま、埋蔵金という極めて不安定な財源で当座をしのぐだけの内容となっています。また、今後についても、税制の抜本的改革で安定的な財源を充てるとしつつも、同時に、安定的な財源が確保できない場合、臨時の法制上、財政上の措置をとるとしていますが、これでは単なる問題の先送りでしかありません。 さらに、本法案の審議を通じて浮かび上がったのは、百年安心をうたった二〇〇四年の年金改革が早くも破綻しつつあるという事実であります。政府は、厚生年金の給付水準を現役時代の収入の五〇%確保という公約を掲げてきましたが、実はそれが極めて甘い経済前提に基づくものであり、現行制度のままでは実現不可能な状況となっていることが明らかとなりました。厚生労働省は、この経済前提に基づき、モデル世帯の年金給付水準が二〇三八年以降、五〇・一%に固定されると試算していますが、最新の年金保険料納付率六一・一%を基に試算すると四八・九%となり、既に五〇%割れとなっていることも審議を通じて明らかとなりました。これは明らかな政府の公約違反であり、年金制度に対する国民の信頼が更に揺らぐことは避けられません。 国民が求めているのは、現役時代に納めた保険料を老後の所得保障の柱として確実に受け取ることができる安心、信頼の年金制度を確立することであり、本法案のように赤字を将来世代に先送りするようなことでは決してありません。 私たち民主党は、公的年金を一元化して個人加入とし、報酬に応じた保険料負担と、その保険料に応じた給付を行う制度とともに、最低限の生活を守るため、税金を財源とする最低保障年金を加えた制度の創設を目指しております。社会保障先進国であるスウェーデンでは、政権交代をきっかけに抜本的な年金改革に成功いたしました。私たち民主党も、政権交代を実現し、信頼される年金制度の確立を目指します。 既に民意を失った麻生政権には国民の将来を左右する年金制度の抜本改革は不可能であり、本法案は速やかに撤回すべきであることを主張して、反対討論といたします。 以上です。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案につきまして、賛成の立場から討論を行います。 本法案は、平成十六年の年金改革における残された課題である基礎年金の国庫負担を二分の一へと引き上げ、世代を超えた相互扶助という年金の基本的な仕組みを維持するとともに、年金財政の長期的な安定を図るための重要な改正であります。この引上げのための財源においては、本法案においては、平成二十一年、平成二十二年度の二年度について財政投融資特別会計の積立金等を特例的に活用して引上げを行うこととしております。また、その後についても、税制の抜本的な改革により所要の安定財源の確保を図った上で、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引上げを恒久化していくこととしております。 平成十六年の改正は、世界でも例のない少子高齢化が急速に進んでいく中にあって、負担と給付の限度を設けたということが大きなポイントでありました。現役世代の保険料を段階的に引き上げていく際に、平成二十九年度以降に厚生年金は一八・三%、国民年金は一万六千九百円という保険料の上限を明確にしたこと、そしてマクロ経済スライドの導入や、積立金を取り崩すという大きな政策転換を行い、モデル世帯の現役時代の五〇%を保障するという給付の下限を設けたことであります。これとともに、今回の国庫負担の二分の一への引上げが実現することで、約百年間にわたる超長期の年金財政の安定した見通しを立てることができるのであります。 このように、現在の厳しい財政状況の中において、平成十六年の改正当初に考えられていた平成二十一年度からの実現が図られたことは大いに評価すべきであり、早期にこの実現を図るべきであります。 しかしながら、この間、年金記録問題などが報道されたことや厳しい経済状況が影響することによりまして、年金制度に対する不信感、不安感が国民の間に高まってまいりました。本法案の審議におきましても、財政検証や納付率の指標を示して年金財政への影響について様々な意見が出されましたけれども、現在の基本的な制度設計は十分機能していることは明らかでございます。 今、我々にとって大事なことは、こうした不安をいたずらにあおるのではなく、信頼され、持続可能な年金制度を確立することであると思います。我が国の公的年金制度は、加入者約七千万人、受給権者数約三千四百万人を数え、給付総額は約五十兆円にも上り、世界にも比類なき制度を確立しております。この公的年金制度を今後も維持発展をさせていくことが大変重要でございます。そうした意味からも、無年金・低年金者対策など、様々な課題については不断の見直しを行うとともに、年金制度の周知徹底が重要でございます。 本法案の附則では、基礎年金の最低保障機能の強化等に関する検討を進め、制度として確立した場合に必要な費用を賄うための安定した財源を確保した上で、段階的にその具体化を図るものとすると検討規定を設けております。今後は、この検討規定に基づいて、基礎年金の最低保障機能の強化等も含めて、公的年金制度の在り方について幅広い国民的な議論を進めるべきと考えます。 本法案につきましては、当厚生労働委員会及び財政金融委員会との連合審査で議論をしてまいりましたけれども、衆議院の審議よりもはるかに多い約三十九時間を超える活発な議論を行ってまいりました。その中で明らかになったのは、本法案に基づいて基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げることは、年金制度を持続可能な仕組みとするために必要不可欠なものであるということでございます。 さらに、本法案が衆議院から送付をされて六十日が経過するにもかかわらず一向に結論に至らず、本日まで審議が継続されてきたということは、憲法第五十九条のみなし否決による審議の打切り、衆議院による再議決という可能性もあったことを考えれば、国会運営上、大変残念なことでありました。与野党問わず、不明なところを明らかにしていくための活発な議論を重ね、その上で一定の結論を出すということが良識の府である参議院の役割を果たすことになるのではないでしょうか。 以上、国民生活に直結する重要な年金制度について信頼確保を図り、持続可能な仕組みを確立するために大変に重要である本法案に対して賛成であることを表明して、私の討論を終わります。
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本改正案には、現行三分の一となっている基礎年金の国庫負担割合を二〇〇九年度から二分の一に引き上げるという内容になっています。一九九四年に衆参両院厚生委員会が引上げの附帯決議を採択してから十五年、今回の引上げは当然の措置であり、むしろ遅きに失したと言わざるを得ないものであります。 低過ぎる給付、高過ぎる保険料、増大している非正規労働者の未加入など深刻な制度の空洞化、年金制度が抱える問題の解決には国庫負担の引上げが不可欠であります。しかし、この間、安定した財源を確保するとして政府・与党が行ってきたことは、定率減税の廃止、老年者控除の廃止、公的年金等控除縮減による庶民増税でした。これら国民への負担の押し付けによって得られた増収分を約束どおり国庫負担割合引上げに充てていれば、二分の一の国庫負担は既に実現していたはずであります。ところが、実際に充てられたのは増税分の一七%にすぎませんでした。 そして、今回、新たに安定した財源として持ち出されてきたのが消費税増税であります。しかし、年金国庫負担の財源を消費税増税で賄う場合、低所得者ほど保険料に比べて負担が増え、年金生活者は負担だけが増え、大企業だけが負担減となります。そもそも消費税は所得の低い人ほど負担が重い逆進的な税制であり、社会保障の財源として最もふさわしくありません。しかも、事前に国民の審判を経ることなく増税のレールを敷く法律を通すことは、民主主義の原則を踏みにじるものと言わねばなりません。 税と社会保障の原則は能力に応じた負担です。我が党は、税金の無駄遣いや軍事費などの浪費を削減し、大資産家や大企業に応分の負担を求めることで財源を確保するべきだと考えます。さらに、国際的にも例のない二十五年という最低加入期間を当面十年程度に短縮すること、そして最低保障年金制度の創設に踏み出すことで、だれもが安心して老後を迎えることができる年金制度を確立すべきであります。 なお、参議院の審議について討論がありましたが、参議院が院として徹底的な審議を行い、参議院としての意思を示すと、これは参議院議員に課せられた、国民から与えられた重大な私は責任だというふうに思っております。 以上申し述べて、反対討論といたします。
○福島みずほ君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案について、反対の立場から討論をいたします。 反対の第一の理由は、基礎年金国庫負担を二分の一へ引き上げる財源が、二〇〇九、二〇一〇年度の二年は財政投融資特別会計、いわゆる埋蔵金からの特例的な繰入れであり、その先は逆進性の高い消費税の引上げを前提に議論されていることです。国民年金の財源を確保するといいながら、一方で消費税という形で低所得者の家計を圧迫していくというやり方には大いに問題があります。改めて消費税の値上げには反対であると申し上げます。 第二の理由は、現行の年金制度について、その実態を国民に対して公正に公表する姿勢に欠けており、問題点を見直す方策が全く示されていないからです。 政府・与党は、二〇〇九年財政検証の結果から、二〇〇四年の年金改革の際に掲げた標準世帯の所得代替率五〇%を年金で確保するという公約は守られているとしています。しかし、検証に用いられている前提条件は、出生率を除いて、名目賃金上昇率、名目運用利回り、実質経済成長率など、すべてが好転するという楽観的な条件になっています。また、そもそも五〇%保障は夫が四十年間会社員、妻が専業主婦のいわゆるモデル世帯だけで、共働き世帯や男子単身世帯などでは初めから五〇%を割り込むということも改めて提示されました。所得代替率が五〇%保障されているというイメージが独り歩きしており、大部分の世帯の所得代替率が明確に示されてこなかったことは問題です。さらに、モデル世帯でも、五〇%は年金受取の最初だけで、給付水準は年を取るごとに低下し、四割台に落ち込むことがはっきり示されたことも五〇%保障が単なるイメージにすぎなかった証拠です。財政検証は国民が納得できる内容ではなく、政府・与党の公約は守られているとは言えません。 第三の理由は、国民年金が暮らしを支えられない給付水準であり、こうした問題点を放置したままである点です。単身高齢者世帯の生計費を国民年金で賄えるかといえば、食費や家賃、光熱水道費、保健医療費などを払うのが精いっぱいであり、年金の最低保障機能が著しく低下していると言わざるを得ません。また、年収二百万円以下の人が一千万人以上を超えている現状で、国民年金を払えない、払いたくても払えないという人たちがたくさんいます。このように国民年金は、もらう側にとってもとても暮らしていけない、一方、低所得者の皆さんは保険料を払いたくても払えないという状況にあります。早急に年金制度の根本的な立て直しが必要です。 国民年金をめぐる不正処理などで失ってしまった国民の信頼を取り戻すこと、そして保険料の納付率向上を図ることが重要な課題です。今後、現行制度の問題点や弱点を着実に改善していくことこそが今の政治に強く求められていることを申し上げ、私の反対討論といたします。
○委員長(辻泰弘君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(辻泰弘君) 少数と認めます。よって、本案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明を聴取いたします。舛添厚生労働大臣。
○国務大臣(舛添要一君) ただいま議題となりました育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 急速な少子化の進行等を踏まえ、仕事と育児や介護を両立できるようにするための支援を推進することが一層重要となっております。このため、育児休業の見直し等により、労働者が子の養育又は家族の介護をしつつ、男女ともに子育て等をしながら働き続けることができる環境の整備を図ることとし、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部改正であります。 三歳までの子を養育する労働者について、所定労働時間の短縮措置を講ずることを事業主の義務とするとともに、労働者が請求したときは、所定労働時間を超えて労働させてはならないこととしております。 また、父母が共に育児休業を取得する場合、その子が一歳二か月に達するまでの間に一年間育児休業を取得できるようにするとともに、出産後八週間以内に育児休業を取得した場合の再度取得の特例を設けることとしております。 さらに、家族の介護を行う労働者の雇用の継続を図るため、要介護状態にある対象家族の介護を行うための短期の休暇制度を創設することとしております。 これらのほか、都道府県労働局長による紛争解決の援助や調停の仕組みを創設するとともに、厚生労働大臣の勧告に従わない場合の公表制度や虚偽の報告をした者等に対する過料を創設することとしております。 第二に、雇用保険法の一部改正であります。 父母が共に育児休業を取得する場合における特例に合わせ、育児休業給付の給付対象期間の延長を行うこととしております。 なお、本法律案は、その施行期日を一部を除き公布の日から一年以内で政令で定める日として提案いたしておりましたが、衆議院において、都道府県労働局長による紛争の解決、公表及び過料に係る規定の施行期日を公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日に、調停に係る規定の施行期日を平成二十二年四月一日に修正されておりますので、御報告いたします。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(辻泰弘君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十二分散会