厚生労働委員会 第14号
- 発言数
- 289 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2009/06/09
会議録
○委員長(辻泰弘君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、西田昌司君、丸川珠代君及び津田弥太郎君が委員を辞任され、その補欠として岸宏一君、長谷川大紋君及び小林正夫君が選任されました。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長渡邉芳樹君外十四名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○足立信也君 おはようございます。民主党の足立信也でございます。 振り返りますと、五年前に年金の保険料の未納問題、それから二年前に消えた年金、去年は消された年金、今年はほぼ所得代替率を始めとする財政検証がメーンテーマになっていると、そのように思います。今日は、その後半三年分といいますか、二年前からの消えた年金、消された年金そして財政検証と、そういう順番で質問したいと思います。 私、先週誕生日がありまして、ねんきん定期便がやってまいりました。この中で、ちょっと見てがっくりきたことがありますので、その点について質問したいと思います。 まず、今までここ一年ぐらいの間、この定期便の意味というものを何度か大臣あるいは部長がおっしゃいましたが、この中で将来の年金受取額の見込額を記載していますということを何度かおっしゃいました。その目的というものは、どういう目的でこの将来の年金見込額を記載するというふうにしたんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは法律にも、情報をきちんと提示してこの年金制度に対する理解を深めていただくということでありますので、様々なデータ、今、足立さんがおっしゃったそのデータも含めて、将来の見込額含めて出せるデータを出すと、そのことによって、自分がどれだけ今まで負担をして、それに対して給付がこういう見通しがあるということで今の年金制度に対する理解を深め、そしてさらにこの年金の意義というものについて国民の間に周知すると、そういう目的であります。
○足立信也君 おっしゃるとおりだと思うんです。やっぱり端を発したのは記録の問題であって、これをしっかり国民の皆さんに興味を持っていただいて、あるいは責任を持って確認していただきたいということがあったと思います。その一つの手段として将来の年金見込額を書いておけば、当然のことながら皆さん興味を持ってくれるだろうと、しっかりチェックするだろうということがあったんだと私は思います、それがまた安心につながるんだと。 ですが、皆さん覚えておられるか分かりませんが、まず、去年ですか、私自身の厚生年金が十三年分ぐらい完全に消えていたと。国家公務員になってからと議員になってからの国民年金だけが記載されていたわけです。ところが、今回届いたねんきん定期便は、逆に厚生年金と国民年金のところだけ書かれてあって、空いている期間がありますと書かれているんです。その空いている期間がありますというのは何かというと、国家公務員だった時期なんですね。そして、それがあるがために老齢年金の見込額は記載なしなんです。 結局、私、今回意外と期待していたんです、私は国民年金、厚生年金、共済年金、全部入っていますから、それがどういうふうに組み合わされて、将来の見込額ってどういうふうに提示されるのかなと。実はかなり多くの人がそういう状況にあると思って期待していたんですが、結局、共済組合の加入期間が、そこが空いていますと、ですから計算できませんと。私としては非常に残念なんですけれどもね。 そこで、私はちょっと業種のことをこだわるようで申し訳ないんですけれども、我々医療職というのは、元ですね、看護師さんや医師、これはその多くが国家試験通った後、公務員の共済組合や私学共済へ入るんですね。当然大学を中心に初期研修をやられる方が非常に多くて、その後厚生年金や国民年金に加入、まあほとんどが厚生年金でしょう、いろいろ変えますよね。これ、学校の先生もそうだと思うんです。ずっと勤めている人は別ですが、医療職なんというのは最後まで同じところに勤めているというのはもうごく一部なわけですからね。ということは、そういう人たちが今回この共済への加入期間があるということで多分記載されていないんだと僕は思うんですよ、相当多くの人間だと思うんですが。 確認なんですけど、そういう共済組合、私学、それから公務員、地方合わせて、そこに加入している経歴のある方は今回見込額はやっぱり一切書かれてないんですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 そのような取扱いになっている理由も併せて申し上げたいと思いますけれども、御案内のように五十歳未満の方と五十歳以上の方で見込額の計算の方法というのは異なっておりますけれども、そういう場合にありましても、今御指摘ありましたように、共済組合期間につきましては、これ、社会保険庁の方には共済組合から一定の情報が提供されておりますけれども、あくまでも適用とか給付の関係で勧奨とかそういうものに活用するというものとして情報提供を受けておるわけでございまして、実は私どもの方で提供を受けた情報とそれから前後のその厚生年金や国民年金の期間と一部要するに食い違いがある場合などについては、これはそういうことをお伝えした上で共済組合の方にお返しして、共済組合が権限をお持ちですのでそこで補正する、それをバックしてもらう、こういうような仕組みの下で共済組合の記録と厚生年金、国民年金の記録との言わばそのリンケージを図っているわけでございますが、今申し上げたように、そういった一定の補正を要するようなものも含むのでございますが、共済組合と社会保険庁の間において記録整備がなお必要な状態があるというような事情から、今回ねんきん定期便への記載は大変恐縮、残念ながら見送らざるを得ないということになったわけでございます。 なお、ただ、それだけというわけにはこれは私どもとしてもまいらないというふうに思っておりまして、定期便にリーフレットが同封されておりますけれども、そこには、共済組合員期間を加えることによりまして二十五年を満たす方については御本人に加入状況を正確に確認した上で見込額をこれは計算する必要がありますものですから、その旨社会保険事務所において是非御相談いただきたいということをリーフレット上記載してお伝えしていると、こういう扱いにさせていただいているわけでございます。
○足立信也君 一般論はそうなのかもしれません。今気になったのは、一部食い違いがある場合があるから共済の方とすり合わせてちゃんとやるんだということなんですが。 また自分のことで申し訳ないですけれども、私は元々、共済と国民年金だけ分かっていたんです。厚生年金が飛んでいたわけですよ。去年特別便を契機に、その前なんですが、全部統合終わりましたと来たわけですよ。ですから、今の一部食い違いがある場合があるからそれをすり合わせてというその説明は私には通じません。私の場合は、だから国民年金五年、厚生年金が十三年、共済が十年ということで、先週五十二歳になりましたから五十以上でもあるし、どれにも説明当てはまっていないなという感じがします。 先ほど申し上げたように、医療職、看護師さん、特に看護師さんは一番多いと思うんですが、いや、医師は共済に入っている方が以前、最初のころは非常に多いんだと。今回そういうことで見込額が出ていないだろうと私は思ったわけですが、じゃ四月、五月の実績で、そういうふうに見込額が記載できないというか、あるいは記載しないというか、そういう方は大体どれぐらいいるんですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 四月、五月、大体それぞれ五百五十万通ぐらいずつ出しております。六月も大体同じぐらいだろうというふうに思っておりますけれども、そういう中にありまして、五十歳以上の方で年金受給資格として年金加入期間が二十五年に満たない場合、これは年金見込額を出力しないということになってございます。 そのように見込額を出力せずに送付したその件数、割合でございますけれども、これは私ども集計してございませんので、大変恐縮でございますが、数値的なものは把握していないというようなことでございます。 なお、繰り返しになりますけれども、先ほど申し上げましたように、見込額の記載がない方につきましても二十五年を満たすという方は多数いらっしゃるわけでございますので、リーフレットに先ほど申し上げたような記載をさせていただいて、社会保険事務所、年金相談センター、そういったところに御相談いただいて対応させていただくということで御案内を申し上げているというところでございます。
○足立信也君 この問題はこの程度でやめたいと思うんですが、これ、ねんきん定期便の予算が本年度の本予算で二百二十八億円、補正予算で六十一億円付いているわけですね。二十五年に達していない人は未出力だと。二十五年を超えている方、私はそうですけれども、その人には、未出力という条件ではないけれども共済加入期間があるとやっぱり出ていない。相当数の方がやっぱりこれ見込額が書かれていないと私は思いますよ。というならば一番先に戻って、それがあるからこそ皆さんに注意を引いてもらいたい、注意を喚起したいんだということが、ちょっと私は残念な気がするんです、今回。これだけお金を掛けて取り組んでこられて、何度も何度も郵便物が来るという状況の中で、ちょっと残念ですね。そういう気がします。 大臣に感想を求めてもいいんですけれども、その状況だけちょっと理解してほしいということです。せっかく目的でこれを新たに加えたのに、それが書かれていない人はかなりいるということは残念だと。ちょっとお金の使い方がどうかなという気がしますね。そのことだけ指摘しておきます。 次に、消された年金について行きます。資料は一番上ですね。これ去年の決算委員会で出したものを最新のデータに書き換えたものです。 厚生労働大臣直属の年金記録改ざん調査委員会の、野村委員会ですね、そこでも昨年、社会保険庁職員の組織的関与をはっきり認めました。報告書では、社会保険庁本庁及び厚労省の関与の記述はないけれども、我々の党の会合では、彼は、厚生労働省は実務について当事者意識がなく現場に責任を負わせてトカゲのしっぽ切りをしてきた、そしてまた、検討の対象が極めて限定されている、関与はもっと大きいだろうというふうに我々の会合の中では発言されました。 そこで、この資料に沿って説明したいんですが、年金記録確認第三者委員会において、事業所が全喪後に遡及して標準報酬月額、左側ですね、又は資格喪失日、それらに係る記録訂正を行う等の社会保険事務所の処理が不合理とされた事案、これですね、不合理とされた事案、これは四月十四日現在百七十三件となります。重複がありますから全部合わせると百八十一ということになるんでしょうが、重複がありますので。 そこで、標準報酬月額の遡及訂正、これ左側ですね、上のところの三十三。ところが、加入期間の訂正というのは百三十二なんですね。つまり、四倍です、四倍。こちらの方が四倍多いんですね。しかし、昨年も指摘しましたけれども、厚生年金記録の改ざんは六万九千件に絞ってというのが非常に独り歩きしている。中でも、それ既に受給者、二万二千人ですか、それで二万人の訪問調査ということをやっているわけですけれども、非常にそこに絞られた印象がある。これは矢印でそこ書きましたけれども、わずか、上でいうと三十三のところを詳しく三条件ということで、この三条件については一々申し上げませんが、そこに書いておりますが、これに該当するものと、六万九千件というふうになっているんですが、じゃその四倍もある加入期間については、なかなかこれが調査が進んでいないような印象を私は持っています。 加入期間の改ざんとはどういうことかというと、会社が厚生年金の適用事業所でなくなった後に、実はそれ以前に退職していたというふうな形にしちゃうわけですよね。普通は会社が適用事業所でなくなった時点で在職しているかどうかというのはもう自明なことでありますから、私は人為的な関与が非常に疑わしいと、むしろこちらが疑わしいというふうに私は思っています。野村委員会も、この部分の検討はまだなされていないというふうに指摘をしておりました、報告書で。そういうことですね。 では、件数では百七十三、重複除いて百七十三なんですが、標準報酬月額の遡及訂正、これは三十三件、あるいは全部合わせて四十一件でもいいですが、これ該当する人は何人で、加入期間の改ざんというのは何人なんでしょうか。
○政府参考人(関有一君) 先生今お話しのように、平成二十一年四月十四日現在で事業所の全喪後に遡及して標準報酬月額又は資格喪失日等に係る記録訂正を行うなどの社会保険事務所の処理が不合理であるとして記録訂正の処理が行われたもの百七十三件ございます。そのうち標準報酬月額に係る事案につきましては四十一件、この資料の三十二と一と六と二を足したものでございますけれども、四十一件ございまして、申立人四十一人のほか、同様の処理がなされたと思われる従業員が約三百人おられます。それから、資格喪失日等に係る事案につきましては百四十件ございまして、申立人百四十人のほか、同様の処理がなされたと思われる従業員が約千四百人おられます。 ちょっと御留意をいただきたいんですけれども、この同様の処理がなされたと思われる従業員につきましては、あくまで年金記録確認第三者委員会が行いました申立人に関します調査の範囲内で具体的に把握した人数であるということでございます。
○足立信也君 三百人と四百人ということですね。件数でいうとさっき四倍でしたが、人数でいうとやっぱり四倍超えているわけです。相当な数がこの加入期間の訂正というところに入っているわけですね。 資料の二を御覧ください。これを踏まえてだと思うんですけれども、昨年の十二月二十五日に社会保険庁の方から、これは年金記録確認第三者委員会に送付せずに、上から四行目のところですね、社会保険事務所段階において年金記録の訂正を行うこととするとなったわけですね。一番が標準報酬月額の改ざん、二番が、資格喪失日に関することですから、加入期間の改ざんと、こういうことになったわけですね。これを通知したと。 それでは、この社会保険事務所段階、つまり第三者委員会に送付せずに社会保険事務所段階での訂正というものは、標準報酬月額は何件、何人で、加入期間の訂正はそれぞれ何件、何人なんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 今先生の方から御紹介ございました昨年十二月二十五日の通知でございますけれども、まさに両方のケースを念頭に置いての措置ということでございます。御本人が従業員であること、それから給与明細書などによって申立て内容に対応する給与実態が確認できるなど、一定の条件を満たす場合に、迅速救済という観点から、委員会に送付せずに社会保険事務所段階で記録訂正を行うと、こういうものでございますが、件数でございますけれども、本年四月末時点で事務所段階における記録訂正を行った件数は百九十五件ということになってございます。 その内訳でございますけれども、遡及して標準報酬月額の記録が訂正されていたものが百八十件、それからもう一つ、遡及して資格喪失の記録が訂正されていたものが二十三件、ただし、このうち遡及して標準報酬月額の記録が訂正されているケースと重複しているものが八件ございますけれども、そういうような内訳になっているわけでございます。
○足立信也君 それは私の方も資料を持っていて、件数はうちの部門会議でもやっていますし、ですから件数は分かるんだけれども、先ほどの質問と同じように、先ほど第三者委員会のね、何人がそうなんですかという質問を今したわけです。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 大変恐縮でございますが、人数については手元にちょっと御答弁申し上げる情報を持ち合わせておりませんので、よろしければ後ほど御報告させていただきたいというふうに思います。
○足立信也君 これは、昨日、件数は私は持っているとちゃんと見せたんです、全部。見せて、人数はどうなんですかと聞いたわけです。
○政府参考人(石井博史君) 失礼いたしました。人数についてもお答え申し上げます。 今、ちょっと手元で確認いたしましたところ御報告できる形になってございますので、大変恐縮でございますが、人数を申し上げますと、標準報酬月額の記録が訂正されているもの、百八十件、これは百八十名、それから遡及して資格喪失日の記録が訂正されているもの、重複を含めて二十三件ですが、これも二十三名と、件数と人員は同様でございます。失礼いたしました。
○足立信也君 ここでちょっと問題点がやっぱり二つあると思うんですね。 第三者委員会でやっていれば、それと同じような事案というものがやっぱり、まあ芋づる式というと失礼ですけど、ある程度把握できている。ところが、社会保険事務所レベルでやっていると件数と人数が同じ、その人に限定されてしまっていると。同じような教訓というか、やり方というか、それがほかに利用できないようなところがやっぱりあるんではないかと、後でまた大臣に聞きますから、そこを、そういう点が一つ私は気になります。今、人数のことは初めてお聞きしたので、その点をまず一点指摘しておきます。 もう一つ大きな問題は、先ほど申し上げたように、第三者委員会では標準報酬月額の改ざんは三百人で加入期間の改ざんは千四百人、四倍以上なんです。ところが社会保険事務所レベルでやると、これが標準報酬月額の改ざんが百八十人で加入期間の改ざんは二十三人、九分の一なんです。四倍あったのと九分の一なんですよ。これ普通に考えると、そんなことあり得ないだろうと思うと思うんですね。なので、ちょっとこれからその理由は何なのかということを検討したいと思うんですけれども、まずはこの段階でなぜそんなに割合が違うのか、第三者委員会がやると四倍加入期間が多いのに、社会保険事務所レベルでやると九倍、今度、標準報酬月額の改ざんの方が多いという話ですね。その点は何が違うんだろうというふうにお考えになっておられますか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 第三者委員会によるあっせん事案の比率と社会保険事務所段階での訂正事案の比率が著しく違う理由、どう考えているかということでございますけれども、それぞれやはりその特性が違うというふうに思っております。 まず、一般に申し上げれば、資格喪失日の不適正な遡及訂正処理につきましては、これは御本人が例えば事業所を退職した時期でございますけれども、比較的御記憶に残っている、あるいは資料などで残っているという意味で比較的御自身で気付きやすいものではないだろうかというふうに考えられます。 他方、標準報酬月額の方でございますけれども、こちらは毎月毎月のお届けの内容で、しかも御自身が直接事務所の方にお届けをするのではなくて事業主を介してしておると、しかも生の給与そのものではなくて標準報酬月額という形で、言わば一定の方式で定型化された形で申告されているということで、なかなかこちらの方は、注意して確認すべき部分をお示しするというようなことでもしなければ、なかなか御自身では比較的気付きにくいものではないだろうかというふうに思っております。 そういう中で、第三者委員会のあっせん事案でございますけれども、これは申立てに至るパターンでございますけれども、これは社会保険事務所への御来訪だとかあるいはねんきん特別便、これを見て、そのことを通じて御本人が相違に自ら気付いて申し立てられたというケースが多いのではないだろうかと。 他方、社会保険事務所段階で記録訂正を行っている事案の方でございますが、こちらは御案内のようにまずもって昨年の十月半ばから二万件ということで、そういった処理がなされている可能性のある年金受給者の方々に戸別訪問調査という形でアプローチをさせていただいて、御本人に比較的時間を掛けて記録を確認していただいていると、そういうものが中心となっていると、そういうふうな言わば気付きやすさの違いというのがあるのではないかなというふうに思っております。 そのようなことが背景となって、第三者委員会のあっせん事案については資格喪失日にかかわる事案の割合が相対的に大きいのではないかと。一方、事務所段階で訂正が行われる事案については標準報酬月額にかかわる事案の割合が大きくなっているのではないかというふうに思っておりますけれども、いずれにせよ、既にもう送付しております特別便、それから今送付を始めました定期便などを通じまして、御本人による記録の確認、それからその御指摘を受けての調査を更に進めることによって記録の訂正、とりわけ可能なものについては事務所段階での記録訂正を一層進めていきたいというふうに思っております。
○足立信也君 よくそんなことを言うなという気がしますね。 気付きやすいから第三者委員会が多いって理屈がやっぱり合わないですよ。おかしいなと思ったら、我々国民が行くのは最初、社会保険事務所ですよね。そこで処理できるもの、気付きやすかったらそこで処理できるものの方がやっぱり多くなって当たり前じゃないですか。それが、そこではできないから第三者委員会に送るんであって、むしろ事業主が関与している割合が多いって、さっき標準報酬月額の訂正の方が多いという理由に挙げましたけど、事業主が絡んでいてそれが今どこにどうなっているか分からないからという事案はむしろ第三者委員会が多くなるのが当然じゃないですか、普通の考え方で。 それが気付きやすいからといったら、じゃ聞きますけれども、今、社会保険事務所への申立てで標準報酬月額がおかしい、あるいは加入期間がおかしいというのは、加入期間がおかしいの方が圧倒的に多いんですか、申立てとしては。数を教えてください。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたように、社会保険事務所において今取り組んでいる事務所段階での訂正でございますけれども、これは何しろ、元々は三条件に合致する六・九万件のうち受給者の分二万件ですね、これについての戸別訪問調査を行って、そこから要するに浮かび上がってきたもののうちの処理がほとんどを占めているという状況なんですね。 ですから、元々の要するに不備な記録の状態というのが標準報酬月額のところにあるものに着眼して作業を始めているものですから、数字的にどうなっているのかというお尋ねもございましたけれども、そういう要するに視点でこれは取り扱っているものではないので、大変恐縮でございますけれども、数字的にちょっと今申し上げることは困難でございます。
○足立信也君 今、二点ありますね。申立ての数について、その理由についてはじゃ後で教えてください。今日は準備はないでしょうから後で教えてください。 二点目は、次の資料三になるわけです。今のおっしゃり方からいくと、意図的に標準報酬月額の改ざんの方から重点的にやってきたからという話で、結局それが五月一日のこの資料に表れているんですが、これはまたこの後言いますけど。大臣は、私が今言った、非常に差があると、第三者委員会の取扱いと社会保険事務所、四倍と九分の一ですから三十六倍の差があるということですね。それは、気付きやすいんだというのは、先ほど私が申し上げた理由からそれは理由としては成り立たないと。事業主の関与がある可能性が高いから社会保険事務所でというのもまた無理がある説明だということを、今の議論をお聞きになって、この違いは一体何だろうというふうに大臣は今の時点でどうお考えになりますか。
○国務大臣(舛添要一君) 一つは、我々が例えば特別便を受け取る、それで、見たときに、今、石井の方から答えましたように、標準報酬が幾らであったかというのはめちゃくちゃ低いようなことが、そもそも請求しないと書いていない状況なのでこれは分かりにくいだろうと。ただ、何年何月から何月まで加入していたというのは、どちらが気付きやすいかといったら、やっぱりその期間の方が気付きやすい、データを目の前に置いたときに、それは一つは言えないことではないと思います。 ただ、なぜ社会保険事務所における訂正事案でこういうようになっているのかということは、これはもうちょっと精査をしてみないといけないというふうに思いますけれども、今基本的な方針は、社会保険事務所のレベルで解決できるやつはできるだけ解決をするようにということを指示を出していますので、具体的にじゃなぜこういうふうになっているかと、本当これは精査をしてみないと分からないというのが、正確に言うとそういう答えだと思います。 まあ若干先ほど言ったように、標準報酬月額は本当にこれは相当調査しないと全く知らないところでやられている。資格喪失や加入月間も全く知らないところでやられている可能性があるけれども、送られてくる特別便からは期間をいじった方が比較的分かりやすいと、それぐらいですね。そこから先は分かりません。
○足立信也君 率直なところ分からないんだと思います。ただ、その気付きやすさの点については、先ほど私申し上げたように、じゃ、申立て件数のその理由を見れば一目瞭然なのでこのデータは後で下さいと、そういうふうに今言ったわけですね。
○国務大臣(舛添要一君) それともう一つは、例の戸別訪問二万件とにかくそこからやっていこうということをやったので、それを重点的に急げと言っているので、それが特に標準報酬についてやれということを言っているので、ひょっとしたらそこの反映で社会保険事務所が挙がっているかもしれません、もう一つ理由を探すとすればですね。
○足立信也君 そうなんですよ。その変化なんですよ、一つはね。 今、資料三を御覧くださいって言いましたけれども、これ五月一日に公表されているわけですけど、恐らく通知はもうちょっと前かもしれません。これは、やはり社会保険事務所段階での訂正は、標準報酬月額の訂正に係る六万九千件の記録に係る者というふうに書かれているわけですね。一枚返っていただいて、昨年の十二月は、先ほど申し上げたように、標準報酬月額の記録が訂正されている方を一として、二番目に加入期間の訂正があったわけですが、今回は、通知はやっぱりこちらの方にずっとこうシフトしてきているんですよ。 恐らく、私は理由の最も大きなのはそこだと思います。これは、やっていて、社会保険事務所レベルではやりやすいのはこっちだろうというふうになったのかもしれませんが、善意にばかり解釈できないところもあって、じゃ、なぜ加入期間の訂正がそう簡単にできないのかということをこれからちょっと議論したいと、そのように思っています。 ところで、この五月一日で、これ、ほとんど標準報酬月額の記録訂正の方にほぼ限定するような形で出ていますけれども、今でも、どちらも、もちろん、先ほど十二月の通知を示しましたように、加入期間のことも、当然どちらも社会保険事務所でやると、この方針には変わりはないわけですね。そこを確認しておきたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 その点についての方針の変更は一切ございません。
○足立信也君 そうしたら、標準報酬月額に疑いのある、これ、六万九千件が三条件ですが、百四十四万ですね、一つずつの条件足し合わせると。百四十四万件はオレンジ封筒ですよね。分かりやすくしたと。 そうしたらば、なぜ、その全喪後に加入期間の訂正をされた方というのは、もう少しまた分かりやすい封筒にしなかったんでしょうか。この定期便の対応も、やっぱり変わってきているような気がするんですよ。オレンジ色の封筒にわざわざした、ほかは皆同じ、この先ほどの私がお見せしたやつ。これは、全喪後に加入期間の遡及訂正がされたものもやっぱり分かりやすく、記録見ればすぐ分かっているわけですから、可能性は、やっぱり封筒として分かりやすくすべきだったと私は思いますよ。 その点についてはどうなんでしょうか。その部分が、私は比重の掛かり方がちょっとバランス悪いなという気がしているんですね、先ほどのあっせん事案の数からいって四倍あるわけですから。そこら辺をちょっとどうまずは考えるか。
○国務大臣(舛添要一君) それは、色を青にするかオレンジにするかを議論したときに、先ほどの議論に戻るんですけれども、やっぱり標準報酬の改ざんの問題があってやってきていて、特に額、もちろん全喪を含めて加入期間をいじくっている例ももちろんありますけれども、その中で、先ほどの、戻りますけれども、見れば比較的分かるだろうと、期間について言うと。額は非常に分かりにくいので、あえて注意を喚起するとするとどうかと。全部やるかどうかで、最終的にはむしろオレンジの方を月額の改ざんの方に限ったという、議論の過程でそういうふうになったということです。だから、これは委員の意見はよく分かりますが、プロセス的にはそういう議論をしたことでございます。
○足立信也君 分かりました。 一つは、先ほどから言っているように、なぜこういう違い、三十六倍の違いがあるかということについては、関心とそれからやりやすさの面で、そちらにどうもシフトしてきたんではないかと、一点。 もう一つ、これは私の考えです。関与の度合いといいますか、私の考えをちょっとこれから述べさせていただきたいと思います。 社会保険事務所レベルで全喪後の加入期間の改ざん、これを訂正しないのは、むしろ訂正してしまうと、その間、事業主の滞納というのが明らかになっていくわけですね、明白になってしまう。と同時に、納付率がさかのぼってぐっと下がるわけですね、ぐっと下がる。納付勧奨をしなければいけない、訂正したら。でも、保険料は払えない。要するに、保険料納付は増えないわけで、保険料納付はそれほど増えないけれども、年金の給付は増えるわけですよ。これは、国にとっては持ち出しになるというような、ちょっと誤った認識がまずあるんではないか、そういうふうに私は考えます。 資料四を御覧ください。 今のことをちょっともう少し分かりやすく説明しますと、つまり、厚生年金保険法七十五条で、社会保険庁が保険料を徴収できずに二年の時効が成立した場合でも、二十七条にある事業主の届出や三十一条にある被保険者の確認請求があれば、その間払ったものとして年金額を計算するようになっているんです。事業主が払っていなくても納付していることにするわけですね。これは、被保険者が保険料を天引きされて負担しているにもかかわらず、事業主の滞納によって年金給付額が減額という不利益を被るのを避けるために七十五条、それがあるわけですね。さらに、二年前に特例法でこの二十七条にある届出や三十一条にある確認請求がなくても天引きの確認ができれば年金は給付されるようになった。これが二年前ですね。 被保険者は救われたわけですよ。被保険者は救われる、それで。我々も賛成しましたしね。そして、事業者主には納付勧奨をする。繰り返します。納付勧奨をする。でも、保険料は払ってもらえない。大概そういうケースが多いです。記録訂正をすれば、先ほど言いましたように滞納率が上がって納付率が下がる。訂正したくても、国にとってうまみはないという感じが私はするんですよ。 そこで、二点指摘したいんですけれども、私はそういう感覚なんだろうなと思っています。二点指摘したいのは、まずは、納められた年金保険料が、これは国の金だという誤った、錯覚ですね、誤った認識がまずある。それが過去の膨大な無駄遣いにもつながったと私は思っていますし、やっぱりその誤った認識があるというのが一点。 それから、中小企業にとっては厚生年金の制度の事業主負担というのはやっぱり非常に重いですよ。だからこそ、この七十五条で滞納していても被保険者は給付が認められる、加入期間に入るというふうになっているわけですけれども、やっぱり負担は非常に重い。これは、医療保険でいうと組合健保と市町村国保の間に旧政管健保、今のけんぽ協会あるように、やっぱり中小企業の事業主に対しては何らかの形で、同額じゃなくて、国の関与をしていかないと中小企業の事業主は非常に苦しいんだと思いますよ。これが、制度設計上二種類にしてしまったということが私は一つの問題だと思っています。本来、その中間のものがやっぱりないと無理だったのか、あるいは、ある学者の説では、国民年金の一号と二号の間に一・五号ぐらいの感覚のものを作った方がいいんではないかという議論もある。やっぱり私は中小企業は特にそれは厳しいんだと思いますよ。これが二点目の指摘。 それらを解決するためにはどうすればいいかと。私は、やり方としては、所得比例年金をベースに事業主負担を軽減する仕組みですね、この仕組みを入れたものをセットで作り直すということが必要なんだろうなと、私はそう考えています。 そこで、今指摘した二点、保険料は国の金だという誤った認識、それから中小企業の事業主に特に厳し過ぎる事業主負担、それを解決するための手段として、そのことについて大臣のお考えをちょっとお聞かせください。
○国務大臣(舛添要一君) 不正をやっちゃいけないんですけれども、恐らく普通の社会保険庁の現場の職員の感覚からいうと、泣き付かれて、このままだと会社つぶれるので何とかしてくれないかと言われて、ある意味で善意で、何とか中小企業を助けたいということで、いや、こういう手がありますよってやった部分もあるだろうというふうに思います。中小企業にしても、いや、会社つぶれて、この社会保険料の負担でやっていけない、そうすると従業員も路頭に迷う、何とかしないといけないということがこういう結果になったので、根源を言えば足立さんおっしゃるとおりなので。 ただ、したがって、むしろ、国の金だとか何とかよりも、だれも傷つかないなという感覚だったんだろうと思うんです、ある意味で。ただ、じゃ、だれが傷ついたんだろうというと、まじめに払ってきた人の拠出が使われていることになるのと、例えば今回の法案だと基礎年金については半分そこにお金が、税金が入っているわけですから全体の負担になっている面がある。 ただ、そこから先は、制度設計の仕組みとして、大企業と中小企業にどういう税制上、社会保険という観点からの差を付けるのかと。だから、一律に課しておいて何らかの形の支援金を後で渡すのか、それか逆に、消費税に変えたら、昨日の連合審査でもありましたけれども、消費税に全部変えてしまったら事業主負担はゼロになるんじゃないかと、これをどうするかという、負担のときに、事業主から一定のお金を取ってそれを基金にして様々な格差の是正に使うという手はあるんです。 だから、これは制度設計上そういうことを考えないといけないのと、それと、元々は厳しくなかったですから、零細企業なんかは厚生年金に入らないで国民年金で従業員やらしていたんですよ。目をつぶっていた。それを目をつぶらなくて厳しくした瞬間にこれが起こってきたので、やはりそういうことも含めて大きな制度設計は考える必要があると思う。 やり方はいろいろありますよということですが、問題意識は共有したいと思います。
○足立信也君 そうですね。大胆に言ってしまうと、何とか助けたいという、社会保険事務所の職員も思っておられたんですよね、きっと。何とか助けたいというのを、事務所レベルでそれを解決することはできないんですよ。だから、第三者委員会にそれをお任せしたという、それが三十六倍の差になって表れているんだと私は思います。 ついでに今の議論で言わせていただくと、私が最後に提案した部分。大臣は、年金制度は所得再配分機能が非常に大きいと何度かおっしゃいました。でも、これは私は、年金が賦課方式である以上、おかしいんだと思います。賦課方式である以上はね、おかしいことだと思います。本来、所得再配分機能は私はやっぱり税が負うべきものだと、そのように思っていて、我が国の税に関しては所得再配分機能が非常に弱いというのは昨日、峰崎さんのデータでも示されました。社会保障は本来やっぱり個人単位で、それから何らかのインセンティブがないといけないと思うんです。個人単位でインセンティブがあるということが自助であり、その上の共助であり、公助の補完システムになるんだと、私はそういうふうに考えています。 社会民主主義の話が何度か出ていますけれども、社会民主主義はやっぱりベースは自助ですよ。ベースは自助で、足らざるは共助ですよ。ですから、それを考えると、やっぱり所得比例年金というのがベースで一階ですよ。そして、最低保障というのが二階部分に加わるんだと。所得の多い、給付の多い方はそれは軽減していくんだと、この考え方、手前みそな説明で申し訳ないけれども、我々の考え方です。それが社会民主主義の私はベースだと、そういうふうに思っています。この件は質問時間が終わるころにまた大臣の感想をお聞きしたいと、そういうふうに思います。 次は、財政検証の方に入っていきたいと思います。 労働市場への参加が進むケースということを前提にして財政検証をされていて所得代替率五〇・一というのは出ているわけですけれども。蓮舫さんの質問でもありました。労働市場への参加が進むケースというのは、ちょっとピックアップすると、二〇三〇年に六十五歳まで雇用をしている企業が九五%ということ。それから、保育所幼稚園在所児童比率が今の四八・六%から六四・四%になる、男性の家事分担割合が今の一二・二%から三七・二%になる、こういうのがあるわけですね。その結果、労働力率、労働人口に占める職に就いている方あるいは職を求めて探している方、労働力率は、女性の三十歳から三十四歳の労働力率が今は六二・七%です。それが二〇三〇年には八〇%を超えるというふうになっているわけです。これが労働市場への参加が進むケースということになっているわけですね。三十歳から三十四歳までの女性は八〇・四%、労働力率。現在よりも、これによって被用者年金の被保険者が三、四%増加する、国民年金第三号が二、三%増加する、第一号被保険者が六から七%減少するというふうになっている。さらに、パート労働者の厚生年金の適用拡大ということを考えておられる。そういうことですよね、まあそういうこと。 いわゆるモデル世帯の話が、これ何度も出ておりますが、この割合はなかなか言及できない。夫一人が四十年間働いて妻が専業主婦と。それはなかなか割合はできないと。ただ、今私が申し上げたいろんな条件、労働市場への参加が進む場合、これは、モデル世帯の割合というのは相当減るんじゃないでしょうか。 その点だけまずお答えください。どう思われるか。
○国務大臣(舛添要一君) いや、それはもうおっしゃるとおり、一人が働いて専業主婦で、子供二人みたいなという、こういう税制上もそれを標準家庭にしていますけれども、それは減ると思います。だから、その標準とかモデルという言葉はもう言い換えた方がいいなという感じはあります。
○足立信也君 我々は、モデル世帯という表現は使わないように我が党はなっております。 資料五を御覧ください。 これ私も一回出したことあると思うんですが、生涯未婚率と初婚年齢です。男性の生涯未婚率は一六%ですね。女性は七%。一九七〇年に比べると、男性は九倍、女性は二・五倍ぐらいと。こういうふうになっているわけですが、そこの注意にありますように、生涯未婚率というのは、四十五歳から四十九歳までの未婚率と五十歳から五十四歳までの未婚率の平均値で、つまり五十歳時点での未婚率というふうになっているわけですね。女性が七・二五。 しかし、生涯未婚率の推計というのは、人口統計資料集によりますと、その中のコーホート分析というのがありますね。ある年代に生まれた方がその後どうなっていくかと。これは、一九九〇年生まれの女性、ということは今十八歳か十九歳、生涯未婚率は二三・六%ですよ。四分の一は結婚しないという状況になっている。 そして、初婚年齢はそこへ書いておきましたが、労働力率八〇%を目指す三十歳から三十四歳の女性、これははっきり言って出産年齢ですね。初婚年齢は二十九・四歳、平均。及び第一子出産年齢は二十九・五歳です。まさに三十歳前半というのがそういう年齢にあるわけですね。 今まで何度か議論がありました、周産期医療あるいは小児医療の問題で。今、日本が低出生体重児が十年間で一割以上も増えている。超低出生体重児は一・五倍ですよ。これは何が原因かというと、やっぱり高齢出産と、考えられるのは働き方の問題だと私は思います。なのでこの話をするわけですけれども、三十歳から三十四歳、労働力率八〇%という仮定の年齢がまさにその年齢なんですね。 三月十七日の委員会で、今、後ろにおられます村木局長が、出産後の継続就業率は約三八%で二十年間変わっていない、そして育児休業取得率は八九・七%、単純に掛け合わせると、出産前に仕事をしていた人がどれだけ育児休業を取ったかというと、大体三人に一人、三四%だろうと。アルバイト、パート、派遣、契約等の非正規労働者の継続就業の希望は、出産した後も仕事を続けるという方が二一%、五人に一人。そのうち出産後も六二・五%の方が同一の就業を継続、二五%が転職。掛け合わせると一八%が出産の前後も働いている。 これを勘案しますと、恐らく二五%程度が働き続けているんですよ、出産後もですね。とすれば、八〇%の労働力率から考えると、二五%は働いているだろう、五五%はハローワークで職探ししているということですよ。この結婚、出産の一番今ピークにある年齢層が、五五%がハローワークで職探しをしているという設定なんですよ。こんなことあり得ないでしょう。 先ほどの日本の小児医療、周産期医療の問題点の中で低出生体重児の話しましたけれども、これは働き方の問題もやっぱり検討しなきゃいけないんですよ。高齢出産という、一生懸命仕事をして、もうそろそろ子供を産まなきゃと思ったときにはなかなかその年齢ではなくて不妊治療に行ってしまうしかないという、ちょっと人間の生理上誤った行動になりつつある。ここも考え方として国民が共有しなきゃいけないと私は思っています。 ここの、女性の三十歳から三十四歳の方々の労働力率八〇%という前提、これはいかがなものでしょうか。局長じゃないですか、大臣ですかね、どちらでもいいです。
○国務大臣(舛添要一君) 大きな理想を求めていくということで、二〇三〇年の日本のあるべき雇用・労働社会の姿というのは雇用政策研究会によって研究されたものの取りまとめで、例えば三十から三十四歳の労働力率、一九九五年で五三・七%、二〇〇六年で六二・八%、それをそのまま同じタンジェントで行った場合にこの二〇三〇年には八二・七という数字が出ているとか、それから、今の雇用政策研究会では、様々なM字カーブを解消する、それからワーク・ライフ・バランスをやると、今のいろんな政策をやった暁に七八・七%まで上がると、そういう数字を基にしてやっている。ただ、いろんな障害がある、問題があるということはありますから、まさにそういうことを変えていく施策を今からやっていくということにもつながってくるわけです。
○足立信也君 数字がどうかということもあるけれども、やっぱり根本に女性の働き方ということも、それから体の認識ですね、そういうことも含めてワーク・ライフ・バランス、まさにそうですから、その点の検討が、これから一緒にしていけばいい話ですから、私はそう思います。 じゃ、次は所得代替率です。 これも何度もありますように、所得代替率は、分母が平均標準報酬掛ける可処分所得割合。今年の水準では〇・八三三、つまり可処分所得ですよね。公租公課を引いた、税金と社会保険料を引いた分ですね。それに対して、分子がモデル世帯の年金給付額と。これだけでもおかしいというのはもう皆さん議論されていましたから。 ちょっと細かな話を聞きたいんですが、昨年の閣議決定の中期プログラムで、税制抜本改革をやると。やるわけですね、これから。もうはっきり昨日の連合審査でも言っていました、二年後には消費税を上げると。それに合わせて抜本改革をするわけですけれども、その中で、方向性で書いてあるのは、中期プログラムに書いてあるのは、高所得者の税負担を引き上げると書いています。それから、給付付きの税額控除を検討すると書いていますね。もう二年後ですよ。それを加えたらこの所得代替率って一体どうなるのかという話です。 高額所得者の課税強化をすれば、可処分所得は下がりますね。ということは、代替率は上がる。給付付き税額控除をすると可処分所得は上がる。これも代替率は下がる。ですね。五〇・一から下がれば、もう五割割れは明らかですよ。そういう状況にある。 我々が主張しているように、可処分所得を二割増やすというふうになれば、年金給付を上げなければ代替率は下がる。ですね。給付を上げる施策も講じなければいけないということですね。それから、分子の年金給付というところを可処分所得にすれば、これ代替率は下がりますね。代替率は下がる。もう五割割れでしょう。 二年後の税制抜本改革、これ先ほど言いました、高額所得者の税負担を上げる、給付付き税額控除を考える、こういうような税制抜本改革がどう影響するというふうに判断されていますか、所得代替率に。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今の年金制度及びそれに基づいた財政検証におきましては、御承知のとおり、今後そうした課税強化とか減税が行われた場合のことまで織り込んだものとしては作られておりません。 そうしたことを置いた上で、一般に高所得者の可処分所得割合が減少すればどうかと、こういうようなお話と、逆に、給付税額控除が行われて可処分所得が増えたらどうかというお話でございますが、少なくとも、おっしゃられたように、片方は所得代替率を上げる効果があり片方は下げる効果がある。それから、分子を少しネットの方で見ていけばまたどうなると、こういうことは計算上当然予想されるわけでございます。 しかしながら、いずれにしても長期にわたる年金制度のルールとして法律に定められているもので申し上げれば、それらの要素を取り込んでいるわけではございません。少なくとも、短期的にはその要素だけを見ればそういう上下の影響を与える関係にあるということは確かでございます。
○足立信也君 新型インフルエンザのことも予定は書いておいたんですが、質問はしません。 そこで、今、渡邉局長おっしゃったのはそのとおりなんです。私が言いたいのは、二年後に決めている税制抜本改革の考え方を全然織り込んでいないということです。つまり、政権を維持してやっていく気はないと私は思うんですよ。もう今年でいいじゃないかと、今年五〇・一出せればいいじゃないかと。自分たちがやるやると言っている税制抜本改革のその方針すら織り込んでいないんですよ。そういうことなんですよ。是非、国民の皆さんもそこに認識を新たに、新たにというか皆さんそう思っていられるかもしれないけれども、私はそう感じていただきたいと思います。 そこで、もう最後なので、先ほど社会民主主義の話をしました。やっぱりベースは私は自助だと思っています。ですから、所得比例の年金がまずあるんだと、そして足らざるは共助で補うと。それが最低保障年金で、高額にもらう方々はそこは漸減していくという考え方を取らないと、私はその先の方向性が見えないと思います。この点については、恐らくお答えは選挙の後に十分議論したいという話になると思いますけれども、私もそう思っています。 やはり、第一党、与党側になった方が胸襟を開いて議論しようと言わなきゃ先に進めないんですね。我々にはその準備があるということを申し上げて、最後に、大臣のその社会民主主義あるいは年金の在り方についての考えをお伺いしたいと、そう思います。
○国務大臣(舛添要一君) 我々参議院議員は選挙の洗礼は三か月以内にはありませんが、政権を維持してやっていく意欲等は十分あるということをまず申し上げた上で、少なくとも私に関する限りは。 それで、先ほどの所得比例の積立式のようなときには、私は若干心配があるのは、昨日も申し上げましたけれども、公的な年金制度の色彩が薄まるんじゃないか、制度設計が必要ですよ。というのは、それなら何も公的年金制度じゃなくて自分でこつこつためていって銀行でも何でも置いておけばいいんで、やっぱりこれは医療も介護もある意味で同じなんですけれども、今大金持ちであってもどん底に落ちるかもしれない、人生何が起こるか分かりません。そういう中において、やっぱり老後もちゃんと生活できますよと。そのときは、やっぱり相当の所得再配分の機能を働かす必要があるんですね。物すごい高額のサラリー、所得ある人はばかばかしくて、こんなに稼いでいるのに年金スズメの涙かっておっしゃる方おられるかもしれない、しかしそれでもやるということがあるんで、そこは、これはもうよく胸襟を開いて議論をいたしますけれども、私は、足立さんの方がレッセフェールに近くて私の方がやっぱり国家が介入して貧しい人を守っていくという正統社会民主主義者じゃないかなという気もしています。 以上です。
○足立信也君 最後。 社会保障の会議が選挙以降つくられましたですよね。やっぱりそこで大前提のスタートは公的年金制度を守るんだということです。これはリーマン・ショックのことで皆さんお分かりのように、個人でやっていたらこれは運用なんかできないで安定した給付は得られないということはみんな分かっているわけです。だから、公的年金制度を守るという前提で今話し合っているわけです。 是非とも今後、続けたいと思います。 どうもありがとうございました。
○下田敦子君 民主党の下田敦子でございます。 本日は、早朝より全国各地から被爆者の皆様が傍聴においでになっております。 まず、大臣にお伺いいたします。 先月、五月二十八日、東京高裁は、国の十八回目の連敗になりましたが、原告被爆者勝訴の判決を言い渡しました。政府は上告しないという期待と願いを込めながら、以下のことについて大臣にお尋ねいたします。 本日の新聞報道によりますと、政府は上告断念を検討というふうな見出しが出ております。本日午後にも舛添大臣は被爆者の方々にお会いされると伺いました。今後、この問題の全面的解決のために、厚生労働省が具体的に認定基準の見直しや原告側が要求する集団訴訟の解決に向けてどのような御見識をお持ちであるか、お尋ねいたします。
○国務大臣(舛添要一君) まず、本日、閣議後九時過ぎにあの東京高裁判決につきまして上告をしないということを決定し、公表したところでございます。まずそれが第一点でございます。 さあそこで、今日、お昼休みの時間を使いまして原告の皆様方とお会いをすることを決めました。これは皆さん方から一日も早くということでありまして、御承知のように今日また一時から委員会がございますので、非常に短時間になりますけれども、御要望をまずお聞きしたいと思います。できるだけ直接生の声を聞くのが大切でございます。 その上で、官房長官とも議論をし、そして最終的には麻生総理の御決断を仰ぐ形で、まあ皆さん御高齢の方が非常に多くなっておりますから、一日も早いいい方向での解決をと思って今尽力をしているところでございます。
○下田敦子君 大臣はお若くいらっしゃいますので戦争の御記憶とか御体験はないかもしれませんが、私は四歳半でございました。何やら大変な爆弾が落ちたと、それで来るかもしれない。私の生まれは青森県の弘前です。四百年の続いた城下町なので、古いものは大事にするらしいから弘前には落ちないかもしれないということでしたが、次のようなことを幼稚園でも家でも言われました。もしぴかっと来たならば白いものをかぶって伏せなさいと、石の陰に隠れなさい。それほどに全国が恐怖に陥ったのが、あの八月の六日、次の日、七日でございました。そのときに、本当に後々腹立たしい思いで私は、本当にもう今でも腹立たしいんですが、トルーマン大統領、ポツダム宣言のあの太平洋上の軍艦の上で話をしたということが伝えられておりますけれども、広島、長崎の方々の人生を奪い、いろいろな病気をもとにしながら苦しみを与え続けました。なぜこれが、日本の政府がこれにこたえなきゃいけないのか、なぜアメリカではないのか、本当にそういう意味で私は腹立たしい思いが今も続きます。で、原爆投下したら、四月の八の日、もう一回行って終わると、これが本当かうそか分かりませんが、トルーマン大統領の言質として記録されているものがあるやに伺いました。などなど、とにかくこの戦後の苦しみを一日でも早く終わるようにお願いをして、次に移りたいと思います。 大事な昼休みの時間でございますので手短に進めていきたいと思いますが、次は年金の問題に入りたいと思います。 五年前に厚生労働省の年金局は、現役時代の手取り収入五〇%以上を確保する、百年安心だと、そういうふうに公約しました。保険料納付率が六五%の現状から見て給付水準の五〇%を割り込むことが明らかになってまいりました。 前の大臣のことを伺っても余り意味はないのかもしれませんが、同じ内閣としてお尋ねいたしますが、手取り五〇%年金を確保すると言われた根拠はどこにあったのか、まずお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 私もそのとき内閣にいたわけじゃありませんが、坂口大臣が坂口試案でおっしゃったときに、たしか記憶していると、保険料はあんまりべらぼうに上がると大変で、これ年収の二割以内に収めようということと、それと現役のときの半分は確保すれば老後の生活、それは様々な自助努力も含めてですが、いずれにしても、その年金は五〇%確保すれば大体方向としていいんじゃないかということをおっしゃったというふうに思っておりますので、細かい厳密な何かの計算を積み重ねてということじゃないのと、それともう一つは、恐らく坂口さんがそういう決断をなさる背景にあったのは、平均的な定年退職後のサラリーマンの生活の在り方を見ていると、大体現役時代の半分ぐらいの水準で家計を維持してきたという数字もあったと思います。
○下田敦子君 こういうことはどの場面でも、あるいは各委員もおっしゃっておられますが、経済成長率、運用利回り、出生率、誠にこれを原則としてやってこられたんですが、決定、協議する審議会の経緯を大分公表されなかった。今は公表しているのだと思いますけれども、五〇%確保、現在の経済状況を見ますと、実現の可能性が非常に低く、見通しが甘いのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) そういう御批判はもうこれまでもたくさんいただいていますけれども、過去のデータでそれをプロットして将来ということでなくて、長期的に見たときにずっとマイナス成長が続くかなというのはそうでもなかろうということと、合計特殊出生率は一・二三というような数字を使って推計をやっていますので、幸いこの過去三年、今一・三七まで上がりましたので、いずれにしても、経済成長と出生率、そして出生率というのは先ほど足立さんの議論にもあったような労働力率ということでもあるんですけれども、それが大きなファクターなんで、これを伸ばすための努力をせぬといかぬというふうには思っております。
○下田敦子君 それでは、安定財源の確保についてお尋ねします。平成十六年改正法附則第十六条の整合性についてお伺いいたします。 安定財源を確保することということをうたっておるわけでございますが、今回のこの法案は、二十一年度、二十二年度の特例的な財源の手当てをし、いわゆる埋蔵金の取り崩しでありましょうけれども、二十三年度以降の税制の抜本的改革により所要の安定財源を確保するということをうたっております。安定財源の確保とは何を意味しているのでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) それは、基本的に消費税を含む抜本的な税制改正を行った上で継続的に財源を確保するということでありますから、そのことを抜本的な税制改正、特に消費税を含むということでこれは行うべきであると、そういうふうに解釈すべきだと思います。
○下田敦子君 消費税、大変長い歴史がありますけれども、どうぞお手元の資料を御覧いただきたいと思います。資料四でございます。ここに、導入されましたのは、マーカーしておりますが、平成元年の四月一日です。税率三%ということで、当時の村山内閣のときでございました。 さて、政治家にとりまして消費税アップということはトラウマです。もう今まさに選挙を前にして消費税云々ということは、選挙のプラスマイナスを考えたときにだれでも口をつぐむのは分からないわけではありませんが、今回のこの法改正に当たって、二十一年度までに安定財源確保ということを現にうたっておるんですね。これをなぜ今まではっきりとした形でなされなかったのか。このことは大変な重い意味を持ってくると思います。 そしてもう一つ、この消費税というのは逆進性の強い税制であります。これの緩和策をどのようにお考えですか。担当が違うかもしれませんが。
○国務大臣(舛添要一君) まず、基本的には経済情勢がそれを許さなければなかなか消費税の税率アップするのは難しいということはあります。それとともに、実際に導入されたのは平成元年四月一日の村山内閣ですけれども、これを事実上決定したのは竹下さんのときでありました。そして、首を懸けて、一つの内閣をつぶすことによってこういう大きな決定をするということはあったんだろうというふうに思います。 我が自民党、反省を込めて言うと、残念ながら強い内閣ではありません。短期間に総理が替わるというようなことでは、こんな抜本的な大きな税制の改正や国民に御負担をお願いすることはできなかったと。これは率直に認めないといけません。やはり強力なリーダーシップの下でこういうことは行わないといけないということでありますから、その点は、私は、これはまさに総選挙後の課題でありますけれども、やはり安定した強力なリーダーシップで政治を行うということが国民のために必要だということを申し上げた上で、さて、そこで消費税の持つ逆累進性の緩和をどうするか。 昨日、与謝野さんも申し上げていましたが、私もずっと持論として申し上げておりますのは、消費税率が二けたになる、つまり一〇%を超えると、これは複数税率を入れるべきであるというふうに思っております。ヨーロッパなんかで入れている国がありますが、奢侈品、ぜいたく品に対しては高率の税金を掛ける、しかし生活必需品については低率にすると、そういう形での逆累進性の緩和は一つあり得るというふうに思っております。
○下田敦子君 厚生労働大臣にこういう財政のお話だけで大変恐縮なんでありますが、いろいろと御見識、御学識の豊かな大臣ですので、安心してお尋ねをしたいと思います。 もう一つ、掘り下げてお尋ねしたいと思いますが、日本の消費税は五%ということをここに書いてありますし、資料にも明記してありますが、確かに低いという印象を持つわけでございますけれども、実は日本の五%というのは大変な意味があるものであります。例えばスウェーデンの税率二五%、私もスウェーデンに参りまして、あるいはノルウェーに参りまして大変高いなという実感は持ちました。給料の半分も税金に持っていかれるという。また、大臣がお暮らしだったフランスも一九・六%、イギリスが一七・五%などなど、課税の割合からいうと大変高いなという印象を持ちます。 ところが、日本の消費税の特徴というのは掛ける税率品目が大変多いということです。もう食品から何から様々なもの、例えば農家の場合は、収穫した売り物であるものに対して課税をしながら消費税を納めなければならない。どうお考えになりましょうか。それから、中小企業の商工業者、建設業、これらの方も更に自分で納めなきゃいけない。それから、医療の関係ですが、例えばガーゼ一枚、製造元でも税金を払って出荷します。ところが、それを病院のというよりは、もっと厳しいところを申し上げますと訪問看護ステーションまで、訪問して治療に当たり、その看護をした場合に課税されます。二重課税が非常にあるということであります。これがもろに生活している国民に逆進性を持ってこられた場合には、幾ら年金のためといえども成り立つでしょうか。まず、これが一つ。 それから、逆に、私はこれは与謝野大臣には申し上げましたけれども、例えば固有名詞をあえて出して恐縮ですが、トヨタとか日産とかホンダとか自動車製造業者、これに関する輸出品、これが逆に日本にまた消費税が戻ってきて、そして各税務署において呼び出されていきますと、そこでたくさんの消費税の戻り税を大会社ほど受けているというこの現実、意外と知られていません。 ですから、この辺りのことを考えたときに問題点は、年金を払えない、あるいは失業している、低所得である、この方々に対するこの消費税をどう考えるのか、逆進性の処理、あるいはこういう大会社の一般の人が知られていない消費税の逆戻りがある、これに対しての不公平、これを考えたときに、私は、今の政府において大きな大きな整理整頓をしなければ、財源安定確保なぞということはいささかおこがましい話だと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) おっしゃるとおりの面もありますが、まず、税制の原則をどうするかというと、簡素で公平で中立である、この三原則は守っていかないといけないと思う。ところが、現実にそうなっているか。簡素どころか、めちゃくちゃ複雑ですね。公平どころか、今言ったような不公平がありますね。それで、中立性があるかというと、まさに税というのは政治そのものであって、これはもう例えば自民党の税制調査会を一遍御見学に来られれば分かると思いますけれども、あらゆる圧力団体が、まあ民主党もそうかもしれません、要求を持ってきて、それは大変ですよ。ですから、そういう中で課税ベースを広げるということは中立性や公平性に資するところもあるわけです。 この中立性の議論をやるときに、例えばですよ、それはミンクのコートや何千万もする高級外車なんというのはこれはぜいたく品だろうと思うんだけれども、じゃ、麦飯と普通の米の飯はどうかというような議論をしたときに、かえって栄養食品の方が今高かったりするような、粗食の方が高かったりするようなこともあるんで、課税ベースを広げることによる中立性の確保ということと、もう一つは、困った人たちを助けるという、そういう政治的な配慮とのバランスをどこに取るかというのがあります。 それからもう一つは、直接税、間接税の話をすると、ヨーロッパ諸国なんかは間接税の比率、つまり今言った付加価値税が非常に大きいんですが、日本の場合は直接税は所得の捕捉に、クロヨンとかトーゴーサンと言われるように様々な困難さがあるので、これをどう解決するかということがあると思います。 それと、実は税率三%の消費税入れるときも物すごい議論で、一つの内閣つぶさないと入れられなかった。そのときに、理解を得るために、三千万以下の中小企業主に対して簡易の課税とか益税というのがあって、まあ一千万まで下がりましたけど、要するに中小企業の人が、悪い言葉で言うとうまくポケットに入れている分もすごくあるわけですね。 だから、そういうことを含めて、実を言うとこれはやはり極めて極めて日本というのは民主主義的というか、自民党政権というのは本当にそういう意味で様々な圧力団体、中小企業もみんなの声を聴いてきた。そうすると、要するに継ぎはぎだらけの政策になっちゃっているんです。だから、物すごい強力な政権であればばあんと消費税二〇%というものがやれるかもしれないですけど、どうも我が国の民主主義というのは、その善しあしを言っているんじゃないですよ、継ぎはぎって悪い言葉で言っているわけじゃありませんよ、皆さん方の意見を入れる形でこういうふうになってきている、それをどういう形で是正をしていくのか、これは非常に難しいと。恐らく、民主党の皆さんが政権を取られても同じような現象が起こる可能性というか危険性というか、それもあり得ると思いますから、やっぱり、例えば大連立のようなことで強力なリーダーシップを持とうという意見があるのはこういうところにも起因しているかなと。 何かちょっと話が随分広くなりましたけれども、いずれにしましても様々な問題点がありますんで、問題点を共有した上で大きな改革を皆さんと一緒にやりたいなということが結論でございます。
○下田敦子君 大変、本音でいろいろ心温まる御答弁をいただきまして、舛添大臣、大好きです。 そこでお伺いいたしますが、ちょっと資料五を御覧ください。これ、分かりやすく消費税の使い道をまとめてみたものであります。 当初、消費税四%、地方税一%ということで五%というスタートがございました。十二・七兆円です。大変いろんな意味で、福祉に使うんだということでみんなが賛同した記憶もあります。 ところが、これの国分の取り分そして地方分の分ということで分けますと、国分は七・一兆円。これが福祉目的税化したとしますと、今この改革があった場合に、十九年度で調べてみましたが、年金が九兆五千余です、それから老人医療費が四兆六千余、介護が一兆九千余でございまして、誠に、誠にこの意味ではわずか半分しか、集めた分のものがいわゆるうそ偽りなく福祉目的税と言える部分なのであります。 この調子でいって、与党で進め方をした場合に、消費税は、確かに導入などというのは選挙を前にしてトラウマですから、だれも言いたくもないし上げたくもありませんが、昨日、やはり連合審査会でお話が出ておりましたけれども、二十一年度からの安定財源確保ということをうたっているんです、この法の中に。何をしているんだというのが、正直な私のこの資料を見たときの感想でございます。 ですから、またこの状態でいくと、補正は出したものの安定財源の確保、これは経済状況を好転させることということになりますが、二十三年度の経済状況、好転しない場合には、安定財源確保というのはどうなさるおつもりですか。また埋蔵金の取り崩しですか。
○国務大臣(舛添要一君) 一つは、ですから四回にわたって予算を組んだと、一つの内閣で本予算を入れて四回ですから、これは極めて異例なんで、そのことは経済成長率を上げるためにその財源を使うということが大きな目的ですから、これで経済を急速に回復していくと、それが一つ。 それからもう一つは、これは下田委員もいつもおっしゃっているように、仮にその穴を埋めるとすると、つまり消費税、十六兆二千億円の社会保障財源として今の消費税の七兆円で足りない分をやるとすると、三%から四%ぐらいの消費税をアップしないといけません。仮にそれだけを上げても、必ずその分ないしはそれ以上の分が国民に還元されますよと。こういうひどい介護の状況を改められる、そのことによって安心して認知症に悩む親を例えばある施設に預けることができる、そのことによって自分がもっと今まで以上に一生懸命働くことができる、そして全体的に日本のGDPを上げることができると。こういうことをみんなで理解をし、説得をしていく。 つまり、この部分に対する投資というのは、リターンが必ず投資以上に上がってきますということを国民に説得すれば、私は、賢明な国民ですからそれは理解していただけると思いますんで、是非これは党派を超えて、党派を超えてといっても、福島さんとか小池さんの顔を思い浮かべると駄目だと言われそうなんですが、できれば党派を超えてこういう国民に対する説得努力をやることをやりたいと、少なくとも私はそれをやりたいと思っております。
○下田敦子君 きちっとそれを総理にも申し上げていただいて、きちっとこの選挙前にこういうふうになるということを国民に広く宣言する必要が私はあるだろうと思います。非常に不安を覚えている国民が多い。 それで、資料の一を御覧いただきたいと思います。 国民年金一号被保険者のうちの滞納者割合、世帯での所得階級別に見てみますと、低所得者であるほど滞納者の割合が高い、もちろんのことでありますが、ここに書いてありますように、三〇・四%、一番のピークに達しているところが年収が百から二百万ということで、大変申し訳ないような状況であります。 この主なる理由です。二枚目をどうぞ。資料二を見ていただきたい。 ここの図一というところがありますが、保険料を納付しない理由、滞納者の割合として、これを見ていただきますと、ここにありますように、保険料が高くて支払うのが困難だというのもありますが、年金制度の将来が不安、信用できないと、次に右、社会保険庁が信用できないということなんであります。この数字が二〇・四あるいは八・六と非常に高いものがあります。 これ、三年前の私、厚労委員会で申し上げたので、御記憶の方もいらしていただけるかと思いますが、元々この年金制度なるものを国債証券で出した昭和十七年度末、全運用額の七割を超えたそうですが、十九年度末には七四・一%まで達したと。これを何に使ったかというと、七六・八%を国家財政のために費やしていたことになりますが、次です、その大部分が戦費に、軍艦に、鉄砲の弾に使っていたと。なぜならば、当時の課長の会議録が国会図書館にございました。これは、手元に戻って納めた人がそれぞれ年金を使うまでにはまだまだ年数が先のことであると、したがって、これを国費に、しかも戦費に使おうという決議が出されて使っていた。どうも私は忘れられないんですね。私の家にも国債がぼろぼろの紙になりまして、母がぶつぶつ言いながら焼却していたのを記憶しますが。 ですから、社会保険庁に申し訳ないんですが、今回の出来事以前からどうも信頼できない、国民が、どうしてこうなんだろうと。これも北欧諸国とは特にこの年金に対する基礎が全く違うものがあるということだけは今私はどうしても申し上げなければこの意味合いが納得いかないのではないかと思いますので、申し上げさせていただきました。 さて、次なんですが、資料三を御覧いただきたいと思います。 ここまで用意をされたかなということをこの度拝見しました。資料三には、免除のターンアラウンド制が始まると。大変住民に、国民に密着したことで大変有り難いんでありますが、平成十七年度の国民年金被保険者実態調査結果に基づいて、所得がないとか所得二百万未満であるという人が多く含まれているので、その滞納割合の高くなったことに基づいてこういうことを実際おやりになっておられる、いくということだと思います。 それから、学生の納付特例制度、この問題を取り上げた委員は多くいらっしゃいますが、滞納されている方々の中で六一・六%にとどまっているそうですけれども、大変納める割合が少ない、免除制度も知らないという人が多いということで、これを改めるべく、はがきでこのような内容をそれぞれに送付するということを今年の九月からおやりになるということなんですが、大変、拝見しますと、お金も掛かるし事務量も多くなるし、手間暇が掛かるなというのが私の率直な思いであります。いいことではありますけれども。 この内容にどの程度準備され、またどのような方針で漏れなくやっていかれるのか、ちょっと状況を伺いたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 免除あるいは納付制度についての勧奨でございますけれども、これも御案内のように、平成十六年の年金制度改正によりまして市町村から所得情報を提供いただけることになりましたので、それを用いまして、拝見しまして、免除などに該当すると思われる方が特定できますものですから、そういう方々に向けて取り組んでいるわけでございます。 免除制度のその周知広報と同時に、もう一つ並行して取り組むことにしておりますのが免除等申請手続の簡素化ということでございまして、十八年の七月から継続免除制度というのを実施しているわけでございますけれども、今回の、今お話をいただきましたターンアラウンド方式による免除申請手続の簡素化でございますが、この継続免除の仕組みに次ぐ取組ということになってございます。 それで、このターンアラウンド方式でございますけれども、これにつきましては、本年九月以降、市町村から提供されます平成二十年の所得情報を活用いたしまして、免除に該当すると思われる方々に対して本格的なその勧奨を実施するということにしているわけでございます。 この取組でございますけれども、配付いただいた資料にございますように、被保険者の方に、基礎年金番号などをあらかじめ私どもの方で印字いたしまして、そのはがき形式の申請書を送付して、そして被保険者の方が本当に簡単な記載事項を記入するだけで申請ができるようにすると、こういうようなものでございます。 この九月からのその取組に向けて社会保険事務所では準備を進めているわけでございますけれども、中でもやはりキーになりますのが市町村からちょうだいするその所得情報ということでございまして、二十年度分についてはこの七月以降順次提供を待つと、こういう形になろうかと思っております。 業務量のお話がございましたけれども、これまでも社会保険事務所ではこの所得情報を活用した免除などの勧奨業務というのを行ってきております。この取組を実施するに当たりまして、特段新たな業務量が増加するというようなことはないのではないかというふうに考えております。 いずれにいたしましても、この九月からのターンアラウンド方式も含めましてあらゆる方法を用いまして免除制度の的確な適用、受給権の確保ということにつなげてまいりたいというふうに思っております。
○下田敦子君 何とぞ身近に整理整頓していただいて、納めない人のないように、あるいは漏れが出ないように、このターンアラウンド制も実際血が通うようにお願いいたしたいと思います。 さて、もう一度この財源のお話に戻りますが、先ほどの資料五にあるように、消費税のその使い道を見ますと、大変これは、一つの流れから見ますと意味を成していないというのが現在のその消費税の内容と私は思います。 ですから、ここで福祉目的税化という化を取っていただいて、福祉目的税という恒久法に整備すべきでないでしょうか。このことについて大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) 私は福祉目的税でやるべきだというふうに思っています。 これ幾らでも言い逃れ、言い逃れってまたこの、政府にいながらそういうことを言うとしかられちゃいますけれども、資料五を見ていただくと、要するに社会保障に掛かっている費用が十六兆二千億円あって、国分は七兆しかないわけですから、これは全部使っていますよと、お金に色が付いていません、財務省に入るお金に全然色が付いていないんですから、使っていますって言ったらそれまでなんですよ。だけれども、やはりこれからの在り方は、社会保障に充てんするということを明確にした方が国民の理解が得れるかなというのは思っています。 それから、先ほどのでちょっと一つ、消費税の逆累進性をどうするかということの話のときにちょっと一つ忘れていましたのは、やはりマイナス所得税の考え方をそろそろ考えないといけないぐらいに私は格差が是正しているんじゃないかというふうに思っています。これは公平の観点からいっても問題がある。だから、それは所得税の最高税率を上げることも一つですけれども、そういうことが一つ。 それともう一つ、税か保険料かというときに、簡単に整理すると税の取立ては厳しい。国民も監視する。したがって、税を上げるということになると、選挙で負けるというようなことを含めてなかなか上げられない。社会保険料、これはどうか。今は非常に厳しいですが、簡単に料率を上げられる、その分、目こぼしがあり過ぎるというのが今のはっきり分かりやすく言うと問題点なんです。 それから、国民の立場から見ると、税金の負担もあるけれども、給料明細を見たとき何でこんなに社会保険料高いんだろうと、この負担が物すごく重いんですね。だから、社会保険庁から、年金、これだけ払いましたよとなったときに、介護保険料と後期高齢者の医療保険制度、そこから引かれていると、手取り残らないじゃないかという感覚が非常に大きいんです。ですから、やるならばそこにマイナス所得税を入れるというこういう形もあり得るだろうと思いますから、これは抜本的に議論すべき時期に来ていると思っております。
○下田敦子君 昨年の税制改正大綱を見ますと、消費税の税率の引上げの時期については、総理は、経済状況の好転後速やかに実施するということで明言を避けておられます。三年後の引上げ方針を盛り込まなかった。大変国民にするとますます不安が増してまいりまして、一体どうなるのだろうかということで、イコール年金の信用性といいますか頼りがいというか、そういうものが影が薄くなってくるのが私は、この総理の表明された三年後の引上げ方針ということを盛り込まなかった意味というのは、率直に申し上げて何なんでしょうか、これは。これは同じ内閣の一員として、どのように大臣はお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(舛添要一君) 基本的に、恐らく麻生総理の頭の中にあるのは、今四回も予算を編成して全力を挙げて経済回復を図っている、その状況を前提にして経済を回復させる、何とかこの三年以内ぐらいに、そしてその上で国民の御理解を得て消費税を上げたいと、そういうことだろうと思いますんで、我々もそういう方針で全力を挙げていくということであります。
○下田敦子君 時間が余りなくなりましたので、一応こういうところで消費税の、税金の、財源の問題は終わらせていただきます。 ところで、今回質問ということで、どちらかにお話ししたわけではないんですけれども、いろんなところから要望が出ました、是非聞いてほしいと。何なのかなと思って見ましたら、社会保障費二千二百億円削減の撤回について聞いてくれというお話でございまして、資料六にちょっとカラフルな資料を用意させていただきました。 御案内のとおり、もう釈迦に説法の話でありますが、これは医療団体あるいは福祉団体から、社会保障費の二千二百億、またこの度の骨太方針〇九年の素案にも云々ということなんでありますけれども、撤回しないのかと、社会保障のグランドデザインというのは一体どうなっているんだと、聖域なき構造改革路線によって日本の社会保障制度が穴だらけだと、いまだにこの削減を続けるのか撤回するのか。一方では、一時的にばらまいているばかりでは根本的な対策にならないのではないかと。そういうことで、きちんとこの二千二百億というものの方針を表明した上で選挙に臨むべきではないかというふうなことまで言われました。 この質問の趣旨を私は受け取りまして今お尋ねしているわけでございますが、厚生労働委員あるいは厚生労働大臣としてはこれをどういうふうにお取り上げなられますか。お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今まさに来年の骨太の方針ということを政府の中、そして政府・与党で検討をしているまさにその段階でありますけれども、私は一貫して申し上げておりますように、もう限界に来ておりまして、この二千二百億のつじつまを合わせるというそのために汗水をかくぐらいならば、この社会保障制度を充実するために厚生労働省全員が汗水をかくべきだというふうに思っております。 そういう中で、閣内においてそういう発言をしそういう主張を今も続けておりますんで、私の力が不足の点もあるかもしれませんが、私はもうこの二千二百億円の削減ということは、今の国民の感覚から見ても、介護や医療、年金、こういう現状の苦しい状況から見ても、むしろ国民の幸せにとってマイナスであるというふうに思っておりますので、私は、これは撤廃するべきであるという方向で閣内で発言を続けていきますし、最後までそういう戦う姿勢を示したいと思っています。 構造改革をおやりになって今民間におる政治家であった方があるところに、こういうことを言うのは大臣に能力がないからであると、もう少し能力のある大臣なら二千二百億を削減したところでもっと簡単にやれるはずだということをおっしゃっているのを読みましたけれども、私も全力を挙げてやってはおりますけど、一人の大臣の能力があるないのようなそういう問題じゃなくて、これはまさに構造的な問題であるし、社会に、国民に夢と希望を与えるためにはどうすればいいかと、そういう原点に返るべきだと思っております。
○下田敦子君 大変勇気ある御発言を頼もしく承りました。尾辻元厚生労働大臣は、乾いたタオルは幾ら絞ってもこれ以上水は出ないという名言をおっしゃられました。もう全国的にこのお言葉は浸透して、拍手を得ております。度々の大臣がこのことで悩まれておいでになったことは私も承知しておりますけれども、いろいろな意味を含んで、どうしても駄目ならやっぱり厚生労働省を分離するしかないです、これは。よろしくお願いいたします。 さて、次に、これも依頼を受けた質問でありますので、時間内で終わりたいと思います。子育て応援特別手当、定額給付金について、資料七を御覧いただきたいと思います。 大臣、本当に混乱しております。内閣も、総理始め善かれと思って今子育て云々で、一年限りということでやっておられるんだと思いますけれども、少なくとも私の知る限りでは反発です、批判です。ですから、こういうことをじっくりと何年か掛けて準備をし、本当に少子化対策になり、様々なことを考えていくならば、やっぱりこれではかえってマイナスだと、せっかくの国民の税金を使ってというふうに思います。 まず、この四月、五月で、三歳から五歳の未就学児のいる世帯で、いわゆる幼児教育期間に該当するお子さんをお持ちの世帯では、平成二十年度の子育て応援特別手当、このお知らせを受けておられます。この手当の制度設計がなされたのは二十年度だったために、二十年度の三月末で三歳から五歳のお子さんに支給されるということで、この特別手当の概要上は整合性が取られておりますけれども、実際支給されるときには、定額給付金始め、制度が拙速につくられたために支給時期がずれ込み、支給対象年齢が二十一年の五月現在、四歳一か月から七歳一か月となっております人がこの受給の対象に実際なっています。 例えば、東京都のある区の説明では、幼児教育期の説明ですが、児童手当が一万円から五千円に減額される三歳児から配られる対象とした説明が行われました。しかし、現在、三歳の幼児を持つ世帯、特に児童手当を受けている世帯は、減額された上にその対象に該当されておりません。 これ先般、四月二十日の福島委員の子育て応援特別手当関連質問に対する御答弁で、今三歳から五歳というのは、公費の注ぎ込まれている比較的薄いところで、小学校に入るとこれまた別ですが、そこでいわゆる保育園とか幼稚園とか、相当なお金が掛かっている時期であります。こういう御認識の下で、実際お金が掛かる三歳がカバーされなくて、小学校一年生に入ったときに支払われて受給していると。拙速につくられてしまったこのことで現場が非常に混乱しています。で、不公平感が、反感が生じている現状があるということをまず申し上げたいと思います。 加えて、母子加算が廃止されましたことで一人親の保護世帯、さらに児童扶養手当も給付されていない父子家庭等にとってはこの経済事情の下でどのような支援が更に行われるのか、お伺いしたいと思います。 慢性的に不足している保育所あるいは待機児童の多い東京都、これらに対しては、現在、調べてみますと、昨年の二十年度の七月現在でその数は五千四百七十九人、大変多うございます。ベビーホテルに入れざるを得ないという、そういう現状がございます。 こういうことを考えていった場合に、この結果として出された現状をどのように、まあ大臣は十分もうお分かりかと思いますが、必要なのはやっぱり総理のお考えに、少しくこういう情報を申し上げていく機会が私にはないので、どうぞお伝えいただきたいと思います。 まずそれで、二十一年度の対象児に対して二十年度の支給はがきが届いたり、混乱が起きているということをどう考えられますか、お伺いいたします。 それから、支給対象幼児と支給時期の合致を図ることが必須であると考えますが、これからでもそういうことの整理整頓をどうおやりになりますか。 さらに三つ目ですが、二十年度の特別手当、そして二十一年度の特別手当で平成十五年四月二日から平成十七年四月一日まで生まれた幼児は計二回支給されるケースがございます。現場では更なる不公平が生じていると聞いております。それをお尋ねします。 それから、最後の質問ですが、施設に入っている子供への定額給付金についてお伺いいたします。まず、東京都では、保護者に申請書を送付して給付金は親が受給することを原則としていると。また、大阪府では、施設が代理申請をして子供に給付することを基本としています。神奈川県は、申請書が届いたことを保護者に連絡してその意向を聞くようにしています。いわゆる、御案内のように、施設入所している子供は虐待に遭ったり経済的な事情によって親から離れて暮らさざるを得ないと、そういうことにおいて非常に不公平感が出て、これもまた子供を失望させたり、なぜだろうという気持ちにさせている事実があるということ。自治体任せにスタートしたこれらの問題について、施設に入所している子供たちの期待を損なわないようにするために、拙速でない、ばらまきでない、こういうことをどのように処理していかれるかお伺いして、終わりたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) まず、私の方から子育て応援特別手当についてお答えを申し上げたいと思います。 平成二十年度の第二次補正予算案におきましては、厳しい経済情勢の下で多子世帯の幼児教育期の負担に配慮をするという観点で、二十年度の緊急措置として、二十年度において小学校に上がる手前の三学年のお子さんに特別手当を支給をするということが決定をされました。 先生おっしゃいますとおり、確かに補正予算が成立をしたタイミングが非常に遅うございましたので、自治体によっては今年度にずれ込んで昨年度分のこの手当が実際には支給をされるということがありますので、あれ、小学校の子供に手当が出たと、こういうふうに思われる方がおられるということがあろうかと思いますが、これは昨年度の緊急の措置として、昨年度、幼児教育を受ける年代のお子さんに手当を支給をしたということで、実際の支給事務が今年度にずれ込んでいるという状況でございます。 また、今年度につきましては、二十一年度の補正予算で、全体の個人所得が更に減少をしつつあるというような状況にかんがみまして、対象者を第一子まで拡大をした上で再度今年も臨時異例の措置として実施をするということで、これは今年度小学校に上がる前の三年間のお子さんに支給をするということになっているところでございます。今年度につきましては、このタイミングでございますので基準日を、恐らく十月ぐらいに基準日を設定をして年内に支給申請やそれから実際の支給が行えると、こういうようなスケジュールになろうかと思っております。 いずれにしましても、自治体へもしっかり私どももそれぞれの施策について説明をし、また国民の皆様方にもしっかり広報をして、混乱が起こらないようにしたいというふうに思っております。また、具体的に個別の自治体等で混乱が起こっているような案件がありましたら、是非御連絡をいただければしっかりその辺り手当てをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(望月達史君) 児童養護施設に入所しております児童への定額給付金の給付でございますが、私どもといたしましては、これまで事務連絡や質疑応答によりまして、児童が施設に住民基本台帳上の住所を置いている場合には児童本人が申請受給者となること、また施設の職員の方が代理申請ができると、そういったことを地方団体の方に伝えてきたところでございます。給付金の給付に先立ちましてこうした考え方を示した上で給付がスタートをしているところでございますので、御理解いただきたいと思います。
○下田敦子君 大変長々と質問いたしまして、失礼いたしました。どうぞ、拙速主義ということで、善かれと思ってやっておられても、結果として、向かいのあの子には七万二千円行っていると、うちの子には全然来ないと。これではやはりある意味で非常に不公平感、これが一番やはり内閣支持率を、今朝、下がったようでありますけれども、なると思います。本気で支える内閣ならば、どうぞ我が身を切ってでも意見を申し述べていただきたいと思います。 以上です。 どうもありがとうございました。
○委員長(辻泰弘君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十七分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(辻泰弘君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○谷博之君 民主党・新緑風会・国民新・日本の谷博之でございます。久しぶりに質問させていただきます。 まず大臣、冒頭でございますが、午前中、下田委員から原爆症の、今回の訴訟の原告被爆者の方々と昼休みにお会いをしたということでございますが、これに対する上告等の対応については午前中の答弁で出ておりますので、その方々との、お昼休み、大変短い時間だったと思いますが、どんな話をされたか、お話しいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 数名の方々から直接お話をいただきました。やはり皆さん御高齢で、六十四年前の被爆ですから、もう本当に一日一日を数えて生活をなさっているということなので、そういうこと。それから、やはり被爆に遭ったときの体験もお話をいただきました。そして、是非、これはもう訴訟を終わらせてもらいたいということで、全員を救済してもらいたいということを切々と訴えられました。 それで、二〇〇三年に始まった訴訟、もう六年たつわけですけれども、東京原告だけで三十名のうちの十四名が既にお亡くなりになっている、全国で三百六名のうちの六十八名がお亡くなりになっているということで、もう待てないんだということでありました。 私の方からは、これは河村官房長官がずっとこの問題、主としておやりになっていて、南野先生そこにおられますけど、南野先生始め与党の先生方もしっかりプロジェクトチームでおやりになっているので、そういうアイデアも受けまして、医学的な見地もきちんと押さえた上で、そして司法の判断、これ十八回続けて負けていますから、国が、こういうことも踏まえて、できるだけ皆さんの御希望にかなえられるように官房長官と私で素案を作って、その上で麻生総理の御決断を仰ぎたいと、こういうことを申し上げて、原告の皆さん方の思いを共有したいということで、今終わったばかりで戻ってきたところでございます。 今後そういう方針で一日も早い解決、そして私が申し上げたのは、これは国民の皆さんが支えて本当の解決になるわけですから、国民の皆さんが本当に納得のいく形で私も国民の皆さんに説明したいと、皆さんと力を合わせてこの問題を解決し、これが本当に解決しないと本当に戦後は終わったと言えないと、そういうことを申し上げてきましたので、全力を挙げて努力をしたいと思いますし、またこの厚生労働委員会の皆さん方の様々な御支援、御協力も仰ぎたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
○谷博之君 前回のたしか六月四日の委員会でしたでしょうかね、この当委員会でも小池委員やあるいは福島委員、それぞれ委員の皆さんからも、是非原告の被爆者の方々に大臣が会ってほしいと、上告、十一日前に、そういう強い要望があり、まあ時には福島委員からは男と女の約束だということで迫られて、それで、そのときに大臣は前向きのお答えをしていたようでございますから、世間的には、一般的には男と女の約束というのは危なっかしいものもありますけれども、これらについては全く大臣がその誠意を示したということで、この年金法はいろいろある意味じゃ議論がありますけれども、是非今後の被爆者に対する全面的な支援、そして、これはよく出ていますが、党派を超えてしっかりとしたやっぱり道筋をつくっていっていただきたい、このことを強く要望させていただきたいと思っております。 早速ですが、提出された法案に関連して幾つか質問をいたしたいと思いますが、私はちょっと具体的な話を何点か質問しますので、お許しをいただきたいと思っています。 そのまず一つは、障害年金のいわゆる受給対象の中で、てんかんの患者さんの皆さん方がこの障害年金を申請したりあるいは更新をするときに、医師の診断書というのが当然これ付きます。この診断書を記載する記載者、これは現行は精神科の医師と、こういうことになっております。ところが、実際に、てんかんの発症の年齢、小さい子供さんもそういう状況になるケースも多いです。それから、その後の発作の状態とか、あるいは治療の経過とかというのは、やっぱりそれは精神科の医師というよりは、むしろ小児科とか、あるいは脳神経外科とか脳外科のそういう病院とか、そういうところに通っている方が随分多いわけです。 対象になろうとして申請をして、そういう他の標榜科の医師の皆さんのところに行って、診断書を書いてくれと言われて、それはちょっと書けませんとか、あるいは書いて申請をすると、役所の窓口とかあるいは審査会でこれが該当にならない、こういうケースが非常に今増えているわけです。 社団法人の日本てんかん協会からもこういう要望は毎年多分厚労省に出ていると思うんですが、この点について、まずその仕組みと、それから今そういう要望が出ていることについてどのように考えておられるか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 今お尋ねをいただきました事例でございますけれども、おっしゃいますように、障害年金、精神疾患にかかわる障害年金に関しての診断書の記載は、それ用の様式があるわけでございますけれども、その中に、この診断書は傷病の性質上、必ず精神保健指定医又は精神科を標榜する医師に記入していただくこととなっていますというような形で記載されてございまして、診断書上、限定を加えるような形になってございます。 ただ、昭和四十三年のことでございますが、疑義照会もいただいておりまして、そのときには、実質的に診療内容が精神障害を取り扱うものであれば精神科という科名には必ずしもこだわらないということで、そのときには、神経科というふうに呼ぶ医療機関もあるので、神経科という場合はこれは読み得るという趣旨の回答はしてございますけれども、おっしゃいますように、心療内科とかその辺になりますと、申請を受理する私どもの側の体制の問題もこれはあろうかと思いますけれども、ややそこのところは厳しい運用をしているというのが御指摘のとおりの実態だろうというふうに思っております。
○谷博之君 診療科の標榜自体はこれは医師の一つの問題でありますし、それから、神経科の医師の数がやっぱり少し減ってきているんじゃないかという話がありまして、というのは、病院の看板に精神科という名前の入ったそういう医療機関というのはどうしても対外的にもやっぱり抵抗があるという人もおられて、場合によっては心療内科というふうな、心の治療の療、心療内科ということで標榜しているというか看板を出しているところもあるようでありまして、そういうことを考えたときに、先ほど申し上げましたけれども、全国的にはてんかんの患者さんは百万人ぐらいいると言われていまして、そのうちの八割ぐらいが日常生活、ごく普通の生活を送って就労もしている方が多いんですが、特にその二割ぐらいの、ある意味ではてんかんの状態の重い方々が今申し上げたようにそういうふうな福祉の制度に該当するための努力をしても、今言ったような様々な制約があってなかなかこれが認定にならないという状況があります。 そこで、もう一つだけお伺いしておきたいんですが、精神保健福祉手帳というのがありますけれども、これには診断書記載者に精神科標榜医の指定は特にないわけなんですね。ところが、今回のこれについてはそういうことになっているというのはやっぱりちょっと整合性というか矛盾があるような気がするんですけれども、その辺はどうなっていますか。
○政府参考人(石井博史君) 今先生から御指摘をいただいたもう一方の、精神障害にかかわる方がお持ちの手帳、そちらの方の記載がそうなっているということは私どもも承知をいたしておりまして、その点は整合性を持ったやはり対応をしなければいけないというのが基本だろうというふうには思っております。
○谷博之君 今まで大臣、このやり取りを聞いていただいて、先ほども私申し上げましたように、発症年齢というのが非常に小さいお子さんが医療機関にお世話になるというケースがあって、どうしてもそういう子供さんは最初から小児科の医療機関にかかっていくという、こういうケースが非常にあるんですね。 ところが、一番その身近にいて診察をしているお医者さんが、これはやっぱり障害年金に該当するというふうなことを分かっていてもそれに対する記載者になれないという、こういうこと、まあ小児科まで広げるのがこれはどうかという議論も一方ではありますけれども、少なくともやっぱり医師としての専門性を持っているそういう立場からすれば、こういうふうな取扱いについてはできるだけ弾力的なやっぱり運用をしていく必要があるんじゃないかなというふうに私は思っているんですが、今までのやり取り聞いて、どのように考えておられます。
○国務大臣(舛添要一君) それは谷委員おっしゃるとおりで、是非そういう弾力運用をするように検討させたいと思います。 それとともに、この診断書の備考欄に、必ず精神保健指定医又は精神科を標榜する医師に記入してくださいというように、それは書いてあるわけですね。そこを例えば標榜する医師ないしそれに準ずる医師とかそういうふうに書き換えるとか、お得意の等を付けて医師等というようにするとか、いろいろやり方はあるんだろうと思いますので、ただ単に広げるのもまたどこかで歯止めが必要でしょうから、それはちょっとよく検討させて弾力的に適用できるようにしたいと思います。
○谷博之君 是非そういう意味では、大臣の御答弁のとおり、これから検討をよろしくお願いしたいと思っています。 それから次に、ちょっとお手元の資料を見ていただきたいと思うんですが、この親展というコピーと、それから次、もう一枚後ろにあるんですが、まずこの郵便物、これ一体皆さん何だと思われますでしょうか。岡山市アメリカ、松原市在外オーストラリア、川越市アメリカ、こういうふうな郵便物が実はこれは郵便局で取り扱われているんです。 これは、実は去年の十月の十六日でしたっけ、蓮舫委員が予算委員会で質問をしております。その内容というのは、あれは職場経由で本人に届けたねんきん特別便に対して返事をいただけなかった方に対して再度返事を催促する目的で直接郵送したはがき、これが随分返ってきたと、このことについて質問をしました。その際に大臣は、こういう事柄について調査するということが御答弁でありましたが、実態はどうだったのかということをまずお聞きするのと、それに関連して次にこの説明をいたしますので、まずその答弁からお願いします。
○政府参考人(石井博史君) お答えいたします。 お話を今いただきましたように、昨年のあの十月の十六日の参議院予算委員会において、蓮舫先生から御指摘をいただいた件でございます。この件で調査をいたしました。その結果、地方公務員共済組合の組合員の一部、件数にして六千九百一件でございますけれども、これらの件数に該当する方について、そのような市町村名までの記載にとどまるということであて名が記載されているというケースが確認できました。それで、直ちに各共済組合の方に照会を掛けましたところ、このかなりの部分、六千を上回る部分は実は警察共済組合でございまして、お仕事柄、住所を公開するということに慎重になったというような御事情なんかもあったんだろうと思いますが、その部分も含めて、昨年中にそれぞれ該当の方の住所情報を共済組合の方から御提供を受けまして正しい住所に収録するなどの対応をしているところでございます。
○谷博之君 我々がちょっと聞いている話では、去年の九月から十月にかけて二百八十三万件ですか、これを発送して、そのうちの約七千ということでしょうか、その数字は。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 さようでございます。
○谷博之君 約七千件ということは、結局前回も蓮舫委員がお見せしたように、例えば市の名前しか入っていない。例えば、我々で言えば宇都宮市、谷博之とかですね。こういうことで、著名な方でない限りはとても届かないという、(発言する者あり)著名でも届かない、そうですね。そういうふうな郵便物であったわけですね。 その数字を、じゃ取りあえず信じて、約七千件だったと。この処理については今部長おっしゃるように処理をしたと。今回は、今年の三月に第二弾の郵便物を出して、その催促の返事をはがきで出しておりますけれども、これについてはこういうミスはございませんか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 先ほどお答え申し上げましたように、既に住所は収録してございますので、例えばこの四月から送付を開始している定期便、これについても正しい住所でもって御送付をするというようなことで対応しているわけでございます。
○谷博之君 それじゃ、資料のちょっと二枚目を見ていただきたいと思うんですけれども、これは平成二十年度の被保険者に対し一括送付されているはがきの帳票の一覧ですか。結局これは、社会保険庁がそれぞれ被保険者に対して様々な郵便物を送っております。このねんきん特別便というのはこれはあくまで特別便ですね。これは、自画自賛をさせていただければ、民主党が強く要求して、そしてこの特別便が発送になった。それ以下の、この社会保険料の控除証明書、口座振替額通知書云々という、これは定期便ですね。毎年これがこういう形で送られている。しかも、発送件数は、平成二十年度はここに記載のとおりの件数だということです。 この資料の一枚目見ていただきますと、この郵便物は、それぞれの社会保険事務所が国民年金の口座振替のお知らせということで出している郵便物なんです。二枚目でいうと、丸の三つ目のところですね。この中に実はこういうふうな郵便物が出てきているわけです。 この具体的な経過、どういうことでこうなっているか、答えてください。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 この御指摘の、例えば三つ例がございますけれども、いずれにつきましても、これは現在海外に在住していらっしゃって、日本の方でございますけれども、日本の国民年金制度に任意加入されて、保険料を口座振替により納付している在外邦人の方ということでございます。それで、現在その保険、任意加入して口座振替で納付していただいている在外邦人の数、トータルは五万五千人という数字になってございます。 こうした方々にどういうふうに、各種の届出の御提出ですとか、あるいは保険料の納付、あるいは通知の送付などを行うかということでございますが、原則的には、国内に居住なさっている親族などがいらっしゃれば、その方の御指定ですけれども、協力者ということで役割を担っていただいて、その方を介して基本的にはいろんな連絡などをするという形になっておるわけでございますけれども、その場合にややこしいのは、その協力者の御住所と、それから当該被保険者、今海外に出られている方の最終住所地、これを管轄する社会保険事務所が同じかどうかで実は社会保険オンラインシステム上の住所管理が少し違っているという事情があるわけでございます。 それで、社会保険事務所が同一の場合には、これは問題ないわけでありますけれど、分かれている場合、これは、社会保険オンラインシステム上は、その方が海外に出られるときの最終住所地の市町村名で管理をすると。他方、それとは別に社会保険事務所、最終住所地を管轄する社会保険事務所では別途海外の住所を管理するということで、そこのところが、同じ方でありながら、出たときの記録はオンライン、それから現在の海外の御住所は社会保険事務所が管理するという、ちょっとややこしい状況になっているわけでございます。こういう要するに形で住所管理が分かれてしまっているケースというものがこういう形で出てまいるものでございます。 それで、これは一体何なのかというのをもう少し説明させていただきますと、現状におきましては、この口座振替額通知書の送付業務を行う場合に、このような対象者をオンラインシステムで抽出して別の取扱いをすることが今申し上げたように困難でございますので、いったんオンラインシステム上管理している市町村名までの印字、まさにこれでございますけれども、これを要するに打ち出して発送します。そうすると、この下の方に枠がございますけれど、あて先が不明の場合には管轄の社会保険事務所に戻してくださいという記載がありますから、郵便局の方では持っていきようがないので、その事務所に戻すわけですね。そうすると、まさにその事務所において実際のその方が現に居住されている海外の住所地を把握しておりますので、そこから事務所が海外に向けてお知らせをすると、こういう回りくどいやり方をやっているということでございます。 それで、こういう形のものの数でございますが、およそ三千六百名、五万五千の任意加入の在外邦人のうち、五万五千、そのうち、こういうはがきを送付させていただいている対象の方は約三千六百人と、こういうふうなことになってございます。
○谷博之君 流れというか、仕組みは大体のことは分かるわけですけれども、結果、これ毎年毎年こういうことで定期便で発送して、毎年毎年これが返ってくると、こういうことですね。ですから、それは数が多いか少ないかはいろいろ取り上げ方はあると思いますけれども、これはしかし、工夫すれば何とかなるんじゃないんですか。
○政府参考人(石井博史君) この件につきましては、先生が資料としてお出しになっている二枚目ですね、口座振替額通知書、これを御覧いただきますと、総数ベースでは五百九十万と六十万ですから、およそ六百五十万ぐらい、その中の三千六百件と、こういうことになるわけでございまして、これまでは手で引き抜くしかないかなということで、こういう便宜的な方法を取っておりました。しかしながら、今回御指摘もちょうだいいたしました。これですと、やはり誤解とかそういうようなことを生じる可能性もございますし、適切な住所管理という観点からすると、数は少のうございますけれども、やはりそこは正すべきであろうというようなことで、速やかに改善を図るということで今検討を始めているところでございます。
○谷博之君 舛添大臣に、ちょっと感想というか考え方をお聞きしたいんですけれども、いわゆる、先ほどの下田委員の質問の中にも、ターンアラウンド方式のこういうふうなはがきをまた出すとか、やっぱり社会保険庁の業務というのが非常にこういう郵便でお知らせする仕組みというのが非常に増えてきております。特にそういう中で、とてもこれは社会保険庁が自らが発送業務をするわけにいかない、そういうとても余裕がない結果、委託業者を決めて、それらがいわゆる社保庁のそういう発送業務を請け負っていると、こういう今仕組みになっております。その業者の一覧表というのが随分厚いんですが、相当数の委託業者が今その仕事をやっておられます。 これらに費やす予算は、これ相当金額、これはトータルを出しておりませんけれども、相当のこれ金額が掛かっていると思うんです。物品、役務、あるいは公共工事、様々いろいろこういうふうな取扱業務がありますけれども、そういう中で、より正確さをやっぱり求めて、たとえ三千何百通だからといって、数が少ないから毎年毎年これを出していっていいんだ、そして戻ってきたらそれをチェックすればいいんだという、こういうやり方が今までのやり方であって、そこのところを一工夫も二工夫もしていくというのがやっぱりプロの仕事ではないかなというふうに私は思っております。 金額的にはどのぐらいの金額になるか私もまだ算出しておりませんけれども、そういう一つの、社保庁の今までのすべての仕事の中のそれは小さい部分かもしれないけれども、こういうところにまでやっぱり世間は見ていると。例えば郵便局の職員がこういう郵便物見たら、これ何なんでしょう、まさかこれ冗談でやっているわけじゃないでしょうと、こういうふうになってくるわけですよ。ですから、そういう意味でも、より緊張感を持ってやる仕事のためにも、これは何とかやっぱり改革、改善してもらいたいと思うんですが、いかがでしょうね。
○国務大臣(舛添要一君) それはプログラムの組替えということでやりたいと思います。 ただ、もう一つ実は、御指摘なさっていなかった点で私はもっと大きな問題があると思っているのは、これだけ国際化が進んでおきながら、海外で仕事をする日本人に対する情報提供。 例えば今、ベルギーとか韓国とか、カナダもそうでしたか、複数の国と相互免除協定を結んでいますね。仮に私が今からベルギーで二年間サラリーマンとして出張するならば、その二年間は向こうで払えばいいわけです。そうすると、こっちで払う必要はないんで、協力者も何も要らないんですね。ですから、海外出張する方については年金はこうですよと、あなたの行く国は相互免除あるから向こうで払えばいいですよ、そういうことを管理するためにソーシャル・セキュリティー・ナンバーとかカードとかがあった方がいいんですが、実を言うとそこが決定的に欠落している。私は若いときに最初にフランスに行ったときに、例えば住民税の支払なんていうのはパスポートを持っていって市町村に行って届ければやらなくていいんだけれども、そういう届出をやりなさいということを教えられたこともない。 だから、それはしっかりした企業ならそういうことを教えているかもしれないけれども、これからの社会保険庁の仕事というのは、海外に行かれる方、今度は逆に海外から日本に来られる方、そして相互免除協定なさっている方はどういうふうにするんですかと。だから、例えばそういうことについても、きちんと国際化に伴う社会保険の在り方というのを相当しっかり考えないといけないので、例えばどの役所がそういうのを、情報をきちんと提供するのか。それは、消費者庁みたいなものもできますけれども、私は実は国の行政サービスでそういうことが必要なんだろう。 また国民も、自分は今から二年、三年ある国へ赴任するよと、そのときに何をやらないといけないかというときに、銀行口座を向こうで開いてとか向こうで車買ってとかパスポート。だけど、こういう一番基本的な社会保障についての情報が欠落し、また取ろうとする情熱がどこまであるかというようなことを考えないといけないので、私はそういうことを含めてこの社会保険庁の大改革をやらないといけないなというふうに思っていますので、それはこんなはがき見たら何じゃこりゃということになりますので、是非そういう方向で大きな改革をしたいと思っております。
○谷博之君 今、大臣からいろんな御示唆に富んだ答弁もいただきまして、ちょっと改めてお聞きしておきたいんですけれども、日本年金機構に引き継がれるいろんな業務の中で今おっしゃったような国際部的な業務を取り扱うところというのは、どこでこれやる予定なんでしょうか。
○政府参考人(薄井康紀君) 日本年金機構の方で具体的に今社会保険事務所等でやっている仕事というのは年金事務所で引き継ぐことになります。それから、今社会保険庁の業務センターでやっておりますところ、これは日本年金機構の本部の一括業務部門で処理をすることになります。それぞれその仕事を引き継いでできるだけ効率的にそれらの仕事ができるように準備を進めてまいりたいと考えております。
○谷博之君 ちょっと、今こちらに対応の、体制の図式があるんですけれども、これは各ブロックごとの図式になっているわけですが、今おっしゃったのは、そうするとどこで具体的にやるということになるんでしょう、この図でいうと。ちょっとお手元にないかな。恐縮です。
○政府参考人(薄井康紀君) 基本的には、社会保険庁から日本年金機構になりますときに日本年金機構の本部という組織が一つできます。 これは中央にあるわけでございますけれども、その本部の中に一括業務管理部門、ちょっと言葉が違うかも分かりませんけれども、全国一括業務の部門というのを設けることになっております。この全国一括業務の部門というのが現在社会保険庁の社会保険業務センターがやっております仕事を引き継いでやっていくということになります。ですから、全国的な部分はそこでやる。 それから、今社会保険事務所でやっております仕事、これは年金事務所という形に衣替えをいたしますけれども、社会保険事務所の仕事は年金事務所が引き継いでいくと。 いずれにいたしましても、その両者がうまく連携を取って仕事を進めてまいりたいと考えております。
○谷博之君 日本年金機構に移行した後も、おっしゃるような二国間のいろんな取決めとかなんとかというのは、それはもうすべて民間の日本年金機構というよりは、やっぱり厚労省としてのその部分はしっかり残しておかなければいけないと思うんですけれども、そこら辺はどう考えておられるんですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 御指摘のとおりでございまして、年金機構が生まれましたときには年金局の組織改正が並行して行われることになっております。 ちなみに、国際年金協定の周辺の業務につきましては、現に国際年金課というものを年金局に設けておりますし、それから、社会保険庁の廃止に伴い、現在社会保険庁の本部のところで海外事業に関する担当の室がございますが、そこの機能は、年金局の中に新たに年金管理担当審議官以下の部隊を配置することになっておりますので、そこでその業務を引き継いで引き続き行うこととなっております。
○谷博之君 もう一回ちょっと確認をさせていただきますが、いわゆる大臣官房審議官年金担当の中に国際年金課という課がありますね。ここでということでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 御指摘のとおりでございます。
○谷博之君 それでは、この質問のちょっとまとめ的なことをお話しさせていただきますが、今は国際化の時代で、本当に我々日本人が海外のいろいろな国で活躍しているということですが、そういう方々が今おっしゃるように五万数千人任意で加入しておられて、なおかつ、親とか兄弟とかそういう身寄りのない、連絡先がない人が三千数百名ということですよね。 ですから、結果とすれば、身寄りのある人は親御さんだとか兄弟のところに連絡が行くということで、残りの分はどうにも難しいんだと、こういうお話なんですけれども、これは年金の問題に限らず、さっき大臣がおっしゃったように、いろいろこういう海外における問題というのはあると思うので、これは厚生労働省だけの問題ではないかもしれませんけれども、大きな政治的な課題ということで、是非そういう立場からの取組をしっかりやっていただきたいと思っております。これは要望でございます。 それから次に、三点目の質問でございます。 これはこの委員会でも少しより議論が出るかなと思っていたんですが、厚生年金病院と社会保険病院の関係なんです。 何点かちょっとお伺いしたいんですが、具体的な話として、大阪の長堀診療所というのが売却になりました。これは、買受け者は株式会社心斎橋健康倶楽部、こういうところです。一般競争入札をしましたが、この一社のみの参加で入札、そして落札と、こういうことになりました。 一つは、こういういわゆる急いで売却をするということが果たしていかがなものかなということを若干懸念しておりますが、と同時に、売却については国会の附帯決議があって、そこに働く職員の雇用に配慮することも十分取り組むべきだと、こういう決議もなされているわけです。 ところが、残念ながら、この買い受けた会社はこういうことを言っているんですね。ここは、この長堀診療所というのは健診データを持っているわけですけれども、要するに、そこの健診データを欲しかっただけなんだと、あるいは職員の雇用のことについては、これは整理機構からは聞いていない、うるさく言われたから面接をやっているだけだ、私らは不動産屋だ、赤字になったら閉めればいいんだ、この場所で健診をしなくてもいいんだと、こういうふうなことを言っているように伝わってきているわけですが、このいわゆる売却の方式、これについて、その事実と、これに対してのコメントを聞きたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構におきましては、年金福祉施設等の売却に当たりましてはできるだけ高い値段で売却をして保険財政に還元するという観点から、一般的には特段の譲渡条件を付けない、そういう形での競争入札ということを原則といたしておりますけれども、診療所のような地域医療に貢献をしている施設につきましては、一定期間、施設の中心的な機能を維持をすると、こういうことを譲渡の条件といたしているところでございます。 御指摘の大阪の長堀健康管理センターについてでございますけれども、この原則にのっとりまして、昨年六月に入札の公告をいたしまして、九月の八日に健康診査事業を行うことを目的として落札をされたと承知をいたしているところでございます。その上で、RFOの方から、施設職員の再雇用について当該落札者に対して協力をお願いしたと、こういうふうに承知をいたしているところでございます。
○谷博之君 その結果が、三十名おられた職員、再採用されたのがわずか五名ということですね。これは、かなりやっぱり私は現場の方々にとっては厳しいハードルであったというふうに思います。 類似の話が若干あるんですが、東京の新宿診療所ですね、これも実は一般競争入札に既にもう出されております。 これは一つの具体的な例ですけれども、今年の三月の六日の日に厚生労働大臣が、島根県の玉造厚生年金病院とその保養ホーム、これは、距離は二・三キロ離れているが、実際にやっている業務は一体とみなして、この扱いについては両方一体として取り扱うようにという、こういう考え方を示しておられます。 先ほど申し上げた新宿の診療所については、一・一キロの距離に社会保険中央総合病院というのがあります。この社会保険中央総合病院というのは、巡回健診車等を持たないで、要するに救急医療とか難病対策など、病院としての機能を強化してきたわけです。そして、一方の社会保険の新宿診療所については、これは巡回バスを五台も持って、奥多摩など広範な中小零細企業の従業員の健診や住民健診、施設内での健診など、大規模にそういう健診の業務をやっている。つまり、この二つの医療機関は相関関係の下に実際の運営はされているということです。 ということになれば、先ほども具体的例に挙げました玉造厚生年金病院と保養ホームとの関係と同時に、この社会保険中央総合病院と社会保険新宿診療所、これについても同じような扱いとして見ていくことができるのではないかというふうに思うんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(薄井康紀君) 御指摘のございました玉造、これ厚生年金保養ホームと申しますけど、全国に三か所ございます。この保養ホームでございますけれども、厚生年金病院が大きな特色として行っておりますリハビリテーションに通院する方のための通院のベースとしての施設としての機能、こういったことを有しているような現状もございまして、厚生年金病院と厚生年金保養ホームにつきましてはRFOの方も一体として考えていくのがいいのではないかと、こういうお話もございましたので、それらを踏まえまして、両者を一体として譲渡を進めるという方針に立っているところでございます。 一方で、御指摘の社会保険診療所、実は七つ元々あったわけでございますが、そのうちの六つは既に譲渡が済んでおりまして、今、新宿が残っております。この新宿につきましては、この五月の十二日に官報に入札公告を出し、八月に入札が実施される予定であるわけでございますけれども、社会保険診療所につきましてはそれぞれの診療所がこれまで独立をして基本的には健康診断等の事業を行ってきたところでございます。もちろん病院と診療所ということでいろんな意味での連携というのはあろうかと思いますけれども、単独で譲渡いたしたとしても健康診断という中心的な機能の維持というものを図ることができるというふうに考えておりまして、現在、先ほど申し上げたような手続が進められているところでございます。
○谷博之君 ここでちょっと大臣にお伺いしたいんですけれども、さっき申し上げたように、厚生年金病院の玉造厚生年金病院と厚生年金保養ホームの関係が、今申し上げたように、三月六日の大臣の指示でこういう扱いになってきていると。一方では、社会保険の中央総合病院と社会保険の新宿診療所については、これは社会保険の病院の関係ですね。ですから、いわゆる時期も違えば、その取扱いも違うことは我々も承知しておりますけれども、実際にやっている内容というのは二つの医療機関が一体としていろんな業務をやっているというふうに思うんですが、ここら辺の認識はどういうふうに考えておられますか。
○国務大臣(舛添要一君) 基本的にその地域で、距離的にめちゃくちゃ離れているというのはこれは別ですけれども、相対的に近くにあって一体として活動しているというふうにみなされれば、そういうみなし方でこれは問題ないというふうに思っております。
○谷博之君 まさにそうだと思うんですよ。大臣のその認識というのは私は正しいと思います。 なおかつ、さっき説明したように、やっぱり診療所というのは多くの方々の健康を守り、そして病気の早期発見などによって健診とかそういう業務の中で言うなれば貢献をしてきているわけですね。医療が必要になった方々に対しては、それは医療機関で治療を受ける、あるいは入院をして様々なそういう治療を受けていくということだと思うんですけれども、そういう意味では、やっぱり一つ一つの医療機関、特にこの二つの医療機関については相当連携を取った私は関係にあるというふうに思っていまして、とすれば、この動きに対して再度見直しをするということが考えられないかということなんですね。ここのところの見解をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) ちょっと補足して御説明をさせていただきます。 先ほど厚生年金保養ホームと厚生年金病院の関係について申し上げましたけれども、リハビリテーション医療を行う厚生年金病院に言わば通院をされる方、この方のベースとしての性格も持っているということでこれらを一体としてと申し上げました。 それで、新宿の社会保険診療所とそれから社会保険中央病院との関係。確かに、距離は近うございます。先ほど申し上げたように、病院と診療所という意味での連携、一般的な連携はあろうかと思いますけれども、基本的には開設者も、社会保険中央病院の方は全国社会保険連合会、それから新宿の社会保険診療所の方は東京社会保険協会という形になっておりまして、開設主体上は違うわけでございます。 そういう意味で、先ほども申し上げましたように、他の社会保険診療所、七つのうち六つは既に譲渡が終わっているということでございます。また、似たようなものとして、全国に十五か所ほど健康管理センターという健康診断を専門にやっております施設もございましたけれども、そのうちの十四か所も既にRFOによる譲渡が行われているところでございますので、そういうことなどを考えますと、社会保険新宿診療所につきましてはRFOの所定の期間もございますので譲渡を進めさせていただいたと、こういうふうに御理解をいただけたらというふうに思います。
○谷博之君 そういう流れになってきているということを我々は承知はしているわけですけれども、しかし一方では、冒頭申し上げたこの大阪の長堀の診療所のようにより高く、そしてより売却に当たってはその目的が生かされるようにしていきたいんだと言いながら、まさに入札の際に一社しか買受け者が現れないという、こういうふうな状況を考えたときに、どうも私はいろんな整理機構の取扱いが余りにもやっぱり売ることに目的があって、その中身が十分検証されないまま進んできているような気がしてなりません。これは非常にそういう点では、具体的な例を挙げましたけれども、そういうそこに携わっている医療関係者の皆さん方にとっては大変なことだと思うんです。 社会保険庁は十二月に解体をします。整理機構は来年の九月末までに解散をする。病院の経営は一年以上前から準備する必要があって、例えば今日いわゆる解散して、次の日にじゃすぐ新たな形でできるかというと、なかなかそれはできない話であります。したがって、すぐに新たな保有者を決める必要が、もしそう進んでいくとすれば、新たな経営者を決める必要が出てきているわけです。 そういう中で、こういう社会保険病院とか厚生年金病院というのは、いわゆる北海道から九州にある施設のスケールメリットを生かして、救急とか災害時に対応できるような公的な施設としてこれは存続させていく必要が社会的にあると思うんですよ。一方では、新型インフルエンザの関係で、随分この社会保険病院や厚生年金病院の医師、看護師などがまさに不眠不休の活動をして、空港等で最前線で頑張ったんですよ。 こういう医師や看護師が一方ではそういう社会的な活躍もしている、そういうことを考えていくと、これは大臣にお聞きしたいんですけれども、そういう終息へ向かっていっている今の動きに対して、一方ではそういう地域性やあるいは社会的な貢献度合いというのがより高まってきているというこの現実を考えたときに、すべて期限内に整理すればいいんだという話にはならないんじゃないかというふうに思うんですよ。そこら辺の基本的な考え方、どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) 常に申し上げておりますように、社会保険病院、厚生年金病院、こういうのは地域医療体制を損なうことがあってはいけないと、その整理の過程でですね。そのことを原点にしっかり考えていこうということであります。 それで、きちんとした受皿があって、それが雇用を含め地域の医療を守っていくということであれば、これはいいところに譲渡するということであっていいと思いますが、何度も申し上げますけれども、地域の医療体制を損なうことのないように十分配慮すると、この原則はしっかり守っていきたいと思っております。
○谷博之君 前々からこの問題については原理原則の答弁ということで、より具体的な話になるとなかなか議論がかみ合わないというところがありますけれども、私どもは、今までずっと流れてきている幾多の病院の売却の状態などを見ながら、よりその流れがやっぱりちょっと心配だと。だから、それはいいところに売却できれば、そしてその機能がそのまま引き継がれていけばそれはいい話ですけれども、そうではないケースが出てきているからこそ警鐘を鳴らしているんであって、そこらのところが今日私が一番言いたいところなんですね。 ですから、是非そういう多くの関係者の皆さん方の思いというのはやっぱり受け止めてもらって、責任ある対応をしていっていただきたいというふうに考えております。これは強く要望させていただきたいと思います。 質問の最後になりますけれども、実は、前にお座りになっておりますが、南野先生、無年金障害者の超党派の議連の会長さんをお務めいただいておりまして、私もその下で事務局をずっとさせていただいております。黒岩さんという前の参議院議員、同僚の仲間がその事務局をやっていたのを、彼は残念ながら選挙で失敗してしまいまして、その後を引き継ぐ形で私の方でその任に当たらせていただいているところですけれども。 今問題になっておりますこの無年金障害者の問題については、もう大臣も皆さん御存じのとおりいろいろ課題があるわけですが、特にこの議連の中では、在日外国人の方と、それから特に学生の方々が二十歳前に発症したにもかかわらず初診日が二十歳以降であったがためにこの障害年金の対象になっていない、こういうケースについて議員立法で特別給付金の給付の法律を作りましたけれども、その対象から外れている人たちに対する救済をやろうではないかと。しかも、それを附則二条に入っているとおり、そういう課題が残っていますよということをこの法律の中にも明記しているわけですから。ですから、そこのところを何とかして風穴を空けて、そしてそういう方々もこの特別給付金の対象者にしていきたいというふうに考えているわけなんです。 それで、そういう中で、若干、これは議連内部の問題として議員連盟の中でそういう議論はしているわけですけれども、それにつけても、そういう課題に向けての若干の大臣のお考えをお聞きしておきたいと思うんですが、この特別給付金の支給に関する法律の改正に当たって、一人でも多くの方々の救済をされる道を探っていくというこの中で、具体的には、疾病にかかり又は負傷し、かつ当該疾病に係る初診日において日本国内に住所を有していた六十歳未満の外国人であって、その疾病により現に障害等級に該当する程度の障害の状態のある者のうち、障害基礎年金等の受給権を有していない者を新たにこの特別障害給付金の対象とする、こういうことを具体的に検討しているということなんですが、これについての大臣の方針についての御所見をお伺いしたい。
○国務大臣(舛添要一君) 南野先生、谷先生、大変この問題に御熱心に検討を加えられていただいていますことをまず敬意を表したいと思います。 そして、法律の附則の二条で、今おっしゃったように、今対象外になっている方々も検討しろということがありますので、この議連の皆さん方の法案の作成、そしてその御議論の進め方、こういうのを見ながら我々としてどうするかということを決めていきたいと思いますので、是非今後ともの精力的な御活動をお願いしたいというふうに思っております。
○谷博之君 是非、我々もいろんな法制局の皆さん等とも議論をしながら、よりそういう課題についての風穴を空けていくための努力をしていきたいと思っておりますので、是非そういう点での御理解といろんな意味での御示唆をいただければ有り難いと思っております。 もう一点、これは御答弁は必要ございませんけれども、さっき申し上げた二十歳以前の発症のことについて、特に統合失調症の方々の、実際は家族の話を聞くと、本人は高校生のころからそういう病気の症状があったと、しかしいざ医療機関に行って診察を受けてその疾病のそれが確定したのは二十歳以降であったということで、それがあくまで初診日が中心になっているから、いわゆる任意加入以前の、二十歳以前の年齢でなければ対象になりませんよということで、初診日じゃないから駄目だと、こういうことになってきているわけですけれども、これらも随分全国で裁判が起こされて、そして高裁、最高裁までその判決が出てきております。 これらの判決を見ると、百対ゼロではないんですよね。要は、そういうふうな、特に精神障害の方々の場合なんかはそうだと思うんですけれども、何月何日から、ここから極端にスタートするということではないわけなんですね。そういうふうなことを考えたときに、専門の医師がある程度そういうふうな、初診日じゃなくて発症日をある程度重視してくれれば、それは弾力的な運用ができるんじゃないかなと、こういうことを最高裁の裁判官の中にも自分の所見として出している方もおられます。 ですから、こういう点は、厚生労働省の調査ではどのぐらいの数がおられるんでしょうか。せいぜい三千人か多くても五千人ぐらいじゃないかなと思うんですが、こういう方々の問題。それから、在日外国人のそういう無年金障害者の方々、これは昔、坂口厚生労働大臣の時代にある程度調査した中では五千人ぐらいというふうに言われておりますけれども、そういうふうな方々に対してその道を開いていただければ大変有り難いなというふうに思っております。これは要望ということで。 それともう一点だけ要望させていただきますが、時間の関係で、これは通告もしてません、答弁をもういただかなくても結構でございますが、前回の厚生労働委員会で障害者団体の、例の郵便物の、三種郵便の問題がありました。実は、私、いろんな障害者団体の方々と、話を聞いておりますと、具体的なもう既に問題が出てきています。例えば、全国組織があって各県の組織があるような障害者の団体、今までは各都道府県の郵便局で本部の機関誌とその県の機関誌、一緒にペアで発送して、それでできたのが、六月からこれ別々にしなさいと。本部の機関誌は本部、県で出している機関誌は機関誌、これを分けてやりなさい。それから、そのお金についても会費ということで一括して会費を徴収してその中に機関誌代とか郵送料とかというのが普通入っているはずですが、これを分けてくれと。会費は会費、郵送の通信なら通信の費用については別建て、こういうことで日本郵便会社が各都道府県のそういう基幹の郵便局に対して多分指示を出しているはずなんですよ。そういうことで、非常にこれ費用が倍になったり手間が掛かってきているということがあります。それからもう一点は、全国組織で一括して全国の障害者団体の会員にまで郵便物を直接送りなさい、こういう話も出てきています。 つまり、まじめに一生懸命やっている団体が残念ながらその余波を食っているという、こういう状況がありますので、これはまた機会がありましたら具体的な話をしたいと思いますが、大臣何かその辺について最後にコメントあれば。
○国務大臣(舛添要一君) あるところが不祥事があったからといってまじめにやっているところに不便が行くようなことであってはなりません。これは総務大臣ともよく相談をし、我が省でも調べられる限り調べて、そういう方の御不便があってはいけないと思いますんで、そのときにこれは民間の会社のやっていることですからまたなっちゃう可能性がありますが、しかし最終的には総務大臣が責任持っている話だと思いますんで、我が省としても、障害者の方々に御不便を感じさせるようなことがあっちゃならないと思いますんで、調査をした結果、直ちに是正する必要があれば手を打ちたいと思っております。
○谷博之君 終わります。
○石井準一君 自由民主党の石井準一です。 五月二十一日付けの産経新聞に載っていた記事にふと目が留まりました。その記事によりますと、厚生労働省の厚生という二文字の言葉が、中国の古典、書経の大禹謨の中の一節にある正徳利用厚生惟和、いわゆる徳を正しゅうして用を利し、生を厚うしてこれを和しに由来しているということが書かれておりました。厚生労働省の前身である厚生省は、昭和十三年、一九三八年に旧内務省から独立した際に、当初、保健社会省として発足するはずだったが、漢籍に詳しい人の意見があり厚生省となったということであります。 厚生というこの二文字の言葉の由来は、中国古代の洪水を治める治水の聖人禹が帝王舜に政治の要務を進言した際に、次のような言葉にあると言われております。徳こそ政治を善くするものであり、その政治とは人民を養うことを目的としているのです。人民を養うには様々な物資を生み出すもとである水、火、木、金、土、穀の六つの蔵の業務がよく治まり、君主自身の徳で感化させて人民の徳を正すこと、物資の流通を良くして人民の使用に便利にすること、及び人民の生活を厚かにすることの三つの事業がよく調和していなければならないと言われております。この最後に出てきた人民の生活を厚かにすること、この厚かのユタという字がまさに厚生労働省の厚と書くわけであります。これが厚生という二文字の言葉の由来であり、厚生省の使命とされてきたわけであります。これは平成十三年、二〇〇一年の中央省庁再編に伴い、労働省との統合によってその名を厚生労働省と変えた今も引き継がれている使命だと思います。先日、厚生労働省を社会保障省と国民生活省に再編する分割案が出されましたが、もしこうした意味を持つ厚生という二文字の言葉がなくなってしまうようなことがあれば残念だなという思いがよぎったからであります。 現在、年金を始め医療、介護、福祉、雇用など社会保障分野では様々な課題を抱えておりますが、こうした今だからこそ、厚生労働行政を考えていく上で、人々の生活を豊かにする厚生という言葉の意味を深くかみしめていく必要があると思いますが、大臣の所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今、春秋左氏伝の書経の中の正徳利用厚生惟和ということをおっしゃって、これ石井さん、次に厚生労働大臣室に、皆さん方もそうですがいらしていただくと、その言葉の額が私の部屋の壁に張ってありますので是非御覧いただいて、是非そこで記念写真をお撮りいただければと思います。どなたが大臣になってもその額はあると思います。 そこで、ちょっと時間を賜りまして、今まさに再編、分割論が出ましたけれども、まさに今、石井さんおっしゃったようなことが大事なんで、ただ二つに割るとかいうようなことじゃなくて、国民がどういうことを求めているのか、その求めに応じて今の組織が悪ければ変えていくと。まさに民の生活を豊かにするためにどうすればいいかということなんで、私は前々からいろんなところで申し上げているように、三人ぐらいこの省は大臣が必要だというのは、仕事をしていて三つぐらいに分けるべきだと思っていますのは、今日の議論では、今日は年金を主としてですけれども、年金というのは物すごい重い大きな課題です。それから、今日は足立さんのインフルエンザまで行きませんでしたけれども、インフルエンザ含めて医療の問題ありますね。それからやっぱり、必ず小池さんや福島さんが質問なさるのは派遣切りの問題が、小林さんもおりますけれども、労働の問題。 そうすると、やっぱりこの三つぐらいをやるのが非常に効率的に、まさに民の生活を豊かにするために必要だと思いますので、私に再建案を書けというのなら、それはどこかの新聞社の方が書くよりは、私は現場の責任者ですから、より現実に即したものが書けるんじゃないかというふうに思っていますし、そしてもし仮に、仮にどこから手を付けようかというと、今日の午前中の議論は、それで今、谷さんの議論にもありますけれども、私は年金省のようなものをきっちりまず特出しでつくった方がいいと思うんです。 というのは、先ほど言った海外の渡航のときどうするかといったときを含めて、それから年金記録問題あるでしょう、財政計算だって皆さん御批判いただいているのは、私はこれは、例えばA案、B案、C案ぐらい作るというのは、財政の前提計算だって、それは相当大変な話なんです。 それから、今日どなたがおっしゃったのかな、運用の問題、年金の運用の問題がありますね。これだって、それは株の専門家含めて相当な人たちがやるべきであるんです。それで、記録問題あり、運用の問題あり、そして徴収の問題、あんな介護報酬、岡山市アメリカなんていうのは恥ずかしいです、はっきり言って。 こういうことを考えると、やっぱり場合によっては年金省というのは一つ骨子作って、そこで徹底的に国民を豊かにすることをやってもいいと思います。まず私はそれが先じゃないかというふうに思っていますよ、もしやるならば。なぜなら、二十歳で大人になって、八十五ぐらいまで、八十まで最低生きるわけだから、六十年間、四十年間働いて残りの二十年間年金ですよ。人生の三分の一か四分の一、大人になってからの三分の一を支える年金というものについて一つの省があって、やるぐらいのことがないと、それは人手足りませんよ。もうとにかく、人、金、物をいとわずやれって長妻さんなんかしょっちゅう言うんだけれども、ないんだもの、そんなこと言ったって。 それは、だから、今度は民主党の長妻さんが年金担当となったって、私が人、金、物、いとわずやれと言ったときに、長妻さんもないんだもんと言うと思いますよ。(発言する者あり)いえいえ、だからまあちょっと。ですから、やっぱりそういうことを考えてやるとすれば、そういう手法でやるべきですよ。 それで、今度HIVの問題であるとか肝炎の問題とか医薬品をめぐる様々な問題って、このワクチンどうするかという問題もあるでしょう。そうすると、これだって極端に言えば一つの医薬品庁をつくるぐらいの思いでやった方がいいかもしれないんですよ。そういう具体的なことを積み上げていって、それでそれはやっぱりこういう厚生労働委員会で決めるべきですよ。厚生労働委員会で、こういうふうにやるのがいいんじゃないかと、一番皆さん現場知っているわけですから。 私は、そういう形での省庁の再分割案があるんで、今、石井さんは言葉の問題をおっしゃいましたけれども、その言葉の裏にある問題というのはまさに民を豊かにするためにはどうすればいいかということであるわけですから、私はかなり厳しく二分割案に対して発言をしてまいったのはそういうことでありますんで、お時間を取ってしまいましたけれども、是非これはみんなでいい形で厚生労働省を変えていきたいというふうに思っております。
○石井準一君 舛添大臣の厚生労働省に対する思いであるとか意気込みを聞かせていただきまして、本当にありがとうございます。国民に豊かな生活保障するために、やはり省庁の再編、分割案もこれから与野党問わず真摯に議論をしていくべきではないかなと、私もそう感じておる次第でございます。 年金の話に移りますが、年金制度を考える上でも、果たして現在の年金制度が国民生活を豊かにするものになっているのかという視点から見ていくことが非常に大切だと思います。今回の法案は、平成二十一年度から基礎年金国庫負担割合を現行割合から二分の一へ引き上げるため平成十六年の年金制度改正により定められたものでありますが、年金制度を持続可能なものにするために必要な引上げとなっております。 こうした平成十六年の制度改正を踏まえた基礎年金国庫負担割合二分の一の引上げを行うために、当面は財政投融資特別会計から一般会計への特例的な繰入れにより臨時的な財源措置がされ、現在のような厳しい経済情勢の下では、平成二十一年度から二分の一の引上げのための財源を確保できたということは一定の評価ができるのではないかというふうに思いますが、まず基礎年金に対して国庫負担が行われることのそもそもの意義について、昨日も連合審査会で質疑がされたわけでありますけれども、公的年金制度においてどのような理由で国庫負担が行われているのでしょうか。大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほどの足立さんと逆の言い方になるかもしれませんが、やっぱり自立自助というのはこれは基本であるんで、そういう意味では保険料ということになるんですけれども、余りに過度な負担になるということ、これは先ほどの坂口試案じゃないけれども、やっぱりそれは年収の二割を超えるような保険料というのはきつい、大変だろうと思いますから、それから現役時代の半分ぐらいは生活費が欲しいなということですから、それを公的年金制度でみんなでどう埋めるかというときに、やはり税の負担の割合を増やすことによってそこを補うということであっていいんだろうと思います。 ここから先は、今後我々が議論しないといけないときは、税か保険料かということについて、もう一遍様々な観点から考える必要があるというふうに思っています。幸いというか、全部、介護保険も医療保険も五〇、五〇になっていて、まさに見事なバランス取っているんだけれども、そのバランスのままでずっと行くのかなということも含めて考えないといけないですが、今平成二十年度では三六・五%が税の割合です。だから、これを増やしていこうということは、まさに年金制度の安定的持続性ということが念頭にあってのことであります。
○石井準一君 国庫負担の引上げにつきましては、平成六年の国民年金法改正法案の審議に際し、二分の一を目途に引き上げることを検討することが附帯決議に盛り込まれました。それ以降ずっと課題とされてきましたが、平成十六年の国民年金法改正のときにようやく法律に定められることになったわけでありますが、当時、どのような背景や事情により国庫負担割合の引上げが求められることになり、また実現に至ることになったのか、大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(舛添要一君) 平成六年のときから始めて十五年ですかね、十五年やっぱり掛かっちゃった。だから、非常にこれ、やっぱり年金制度改革というのは時間掛かるなという、そういう意味でも感じておりますけれども、やはり今私が申し上げた、公的年金制度を維持していくためには余りに保険料負担が重いといけないだろうということで、平成六年のときは衆議院の修正だったと思います。それでこの規定が設けられまして、それから平成十二年のときにもやはり同じような改正時で、このときは「平成十六年までの間に、安定した財源を確保し、国庫負担の割合の二分の一への引上げを図るものとする。」というのが附則で設けられております。 それでもまだいけなくて、結局十六年の改正で今申し上げたような、いつも申し上げていますように、余りに保険料が高くならない、一八・三%ぐらい、それから現役時代の半分は生活費確保するよと、それからマクロ経済スライドの導入とか積立金の活用、そしてこの二分の一を国庫負担とするということで決めてきたわけで、財源問題について税制改正ということがある。しかし、じゃまたもう一遍延ばすのかなと、いや、そうじゃないと。臨時的な財源だけれども、もう今回とにかく踏み切らないといけないということで、この四月から二分の一に踏み切った。しかし、財源の方の税制の抜本的改正はやれないままでありましたから、この特会を使ってやったということであるわけでありますので、私の感じからいうと、六年に始めて十五年掛けてやっと二分の一まで持ってきたなという感じはしますね。 しかしながら、財源問題は今年と来年については解決していない。じゃ三年後、消費税を上げる経済的状況、社会的状況にあるのかねといっても、またこれは問題があると。そういう中で、いかにして持続可能な年金制度を維持していくのか。これは、抜本的な大きな改正を含めて、やはりこれは議論をすべきときに来ているという認識を持っております。
○石井準一君 大臣も答弁されたように、二十三年までに安定財源が確保できなかった場合、二十三年度以降も臨時的な財源を手当てしていくこととなりますが、二十一年度、二十二年度と同様に財政投融資特会から繰入れをするのか、また新たな別の財源を手当てするのか。また、二十一年度から直ちに安定財源を確保しないのは十六年の改正法時の約束をほごにするんではないか。いろいろな思いがするわけでありますけど、やはりこの点はしっかりとこれからも議論をしていかなければならない問題であるなというふうに思います。 国庫負担割合を二分の一に引き上げることにより、現役世代の保険料負担が具体的にどの程度軽減されることになっているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほど大臣からも申し上げましたとおり、今回の二分の一への引上げは十六年改正の四つの大きな柱を完結するというものでございますので、その四つの柱の中には既に法定された保険料率というものがございます。したがいまして、今回二分の一に上げることによってその保険料率が直接今から引き下がるというものではございませんが、改めてこの十六年改正のときに何を行ったことになっているのかということでお答えに代えさせていただきたいと思いますが、その改正に当たりまして、五年前の改正に当たりまして財政計算をいたしましたところ、最終的な保険料水準が厚生年金で二五・九%にまで引き上げないと財政が均衡しない、それから国民年金では月額二万九千五百円、十六年度価格ですが、そこまで引き上げないと財政が均衡しないという財政計算を得て、その上で、先ほど来話題になっております四つの柱を活用して二五・九%を一八・三%に、二万九千五百円を一万六千九百円に引き下げて均衡するモデルをつくり上げたわけでございます。 したがいまして、今御質問の二分の一による保険料抑制効果という点で申しますと、今の二五・九と一八・三の間、約七%ぐらいあるわけでございますが、そのうちでこの二分の一によって引き下がっている分、寄与分でございますが、厚生年金で保険料率で三%程度引下げ効果があると見ております。国民年金では、二万九千五百円と一万六千九百円の差、約一万三千円ぐらいあるのでしょうか、その中で国民年金では寄与率で申しますと九千円程度保険料負担水準を引き下げると、こういう効果がこの二分の一の実現にあるというものでございます。
○石井準一君 次に、現行の年金制度では、保険料負担と国庫負担を財源とした社会保険方式が採用されております。 基礎年金の財政方式については、現在のような社会保険方式ではなく税方式がよいのではないかという意見が度々議論されておるわけでありますが、税方式のメリットとしては、国民年金保険料の未納問題や第三号被保険者問題などが解決できるということが挙げられておりますが、しかし一方で、社会保険方式は、自助、共助、公助という社会保障における基本的な考え方に即したものであると思いますし、制度創設当初からこれまで長年にわたって社会保険方式が採用されてきたことは、やはりそれなりの理由があろうかと思うわけであります。 もし仮に社会保険方式から税方式に変えようとした場合には、現行制度の下で既に保険料を支払った者への対応や未納者などの取扱いの問題が生じると今までも議論をされてきたわけでありますが、これらの問題を考えた場合であっても、もし移行した場合には具体的に幾らの税財源が新たに必要になるのか、改めてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 税方式への転換をした国があるかという御質問を先日もいただきまして、主要国で見て、ないということを申し上げたんですが、具体的にそれを考える場合にどんな具体案を持って進めていくかというのは私どももまだ未知数のところだと思っておりますので、社会保障国民会議に昨年、定量的シミュレーションが行われた資料がございます。そこで見て、少しまず基礎的なところをお答えさせていただきたいと思いますが。 やはり現行制度がある以上、今までの保険料方式による保険料の納付状況というものをどう位置付けるかということによって所要財源は大きく変わるということでございまして、国民会議においては三つに分けております。過去の納付状況に関係なく一律給付をするケース、過去の保険料未納期間に応じて減額するケース、過去の保険料納付実績を評価して加算するケースということでございます。諸前提いろいろあると思いますが、簡単に申し上げれば、最初のケースでいうと約十四兆円、二番目のケースで九兆円、三番目のケースで、これも二つに場合が分かれますが、二十四兆円から三十三兆円の追加費用が必要となるというふうに試算されております。
○石井準一君 今の答弁にもありましたように、かなりの規模の財源が必要とされることになります。 また、移行期間の問題もあると思いますが、税方式に移行する場合は何年間の移行期間が必要とされるのでしょうか。昨日も与謝野大臣が十年単位の期間が必要だというような答弁をされておりましたが、実際にはどれぐらい長い期間が必要なのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 一度御答弁させていただいたような数字の繰り返しになるかもしれませんが、既に保険料を納めた方に対する移行措置の長短も、これも具体的な制度設計ということを待たざるを得ない点はありますが、一般論として考えますと、切替え時に二十歳の方が寿命を全うするまで、こう考えますと、男女に差はございますがおおむね八十五歳まで生きるとして、保険料を納付する現役期間、年金を受給する受給期間ということですと、六十五年間は少なくとも要るだろうというふうに考えております。
○石井準一君 今、六十五年という大変長い移行期間が必要だという答弁がありました。もし税方式へ移行するとした場合は、このような長期間、未納、未加入による低年金や無年金の問題が解消しないということにもなります。 また、税方式にすれば、現在行われている保険料の事業主負担が家計に転嫁される懸念もあります。 諸外国の例を見ても、現在、税方式の年金制度を採用する国で社会保険方式から移行した例はないと先ほども答弁がありました。税方式のメリットは確かにあると思いますが、現実問題として現行制度から税方式に移行することは容易ではないように思います。 続きまして、世代間の格差についてお伺いをしていきたいと思います。 先日、試算が公表され、既にこの委員会などでも取り上げておりますが、世代間格差を示す指標の継続的な公表は何らかの方法で不可欠だと思います。しかし、とりわけ平成十六年改正以降、公表されている世代間格差についての指標は様々な問題を抱えているように思われるわけでありますが、実際よりも負担は少なく、給付は多く算出されており、実態を示していないのではないかという問題があります。 そこで、まず問題点として指摘をしたいのが、一人の生涯における各時点での保険料負担と年金給付をその人の六十五歳時点で価格に換算する際、換算率として運用利回りではなく賃金上昇率を用いているという点であります。なぜ運用利回りでなく賃金上昇率が用いられているのでしょうか。運用利回りに換算したものは公表されておりませんが、もし運用利回りで計算すると若い世代の給付負担倍率は低下するのではないかと考えますが、この点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。 先日公表いたしましたいわゆる給付負担倍率というのは、払い込んだ保険料の総額と六十歳時点での平均余命まで生存した場合の年金の受取総額との比率でございますが、この比率の計算に当たって、ただいま委員御指摘のように、どういうふうにやるのかというのはいろんな考えがあるわけでございます。 非常に単純合計方式による方が分かりやすいんじゃないかという御意見もあるんでございます。ただ、その場合、逆に相当大きな倍率を各世代にお示しすることになってしまいます。専門家からは、支払から受給まで四十年を超えるような公的年金制度では、金銭の実質価値が時点によって変わっている要素を織り込んでいないという専門家の御批判を仰ぐことになってしまうだろうということから、五年前同様、今回比較できるように賃金上昇率をもって貨幣の実質価値というものをそろえて対比しておるわけでございます。 何で賃金上昇率を用いるのかという御質問でございますが、現に機能している我が国の公的年金制度というのは、世代間扶養の仕組みによる基本思想になっております。したがって、民間型の積立方式の年金とは、まず基本原理が異なっているという点がございます。具体的にも、公的年金では保険料が賃金の一定割合となっております。それから、給付も賃金スライドが基本となっていると。こういうことを考慮いたしますと、保険料負担の評価としては、現行制度の特性に照らせば、賃金上昇率を用いることが明らかに適切であるということになるというふうに考えておるわけでございます。 なお、一般的に賃金上昇率よりも高い換算率で実質価値を測ればどういう結果がもたらされるだろうかということでございますが、もちろん賃金上昇率でも高い換算率であれば、相対的には保険料負担が大きく、年金給付が小さくなりますので、給付負担倍率は小さな数値になります。一方、低い換算率を用いて計算すれば給付負担倍率は大きな数字になる。これはまあ計算上の自明の理だと思います。 運用利回りでどうかという御質問ございましたが、もう一つ、専門家の間では、やはり貨幣価値ということでいえば物価上昇率で見たらどうかという御議論もあって、様々に換算率が使われるわけでございます。 いずれにせよ、賃金上昇率よりも大きい数字であれば倍率は小さくなる、小さい数字であれば大きくなると、こういう関係にあると思っております。
○石井準一君 ならば若い世代で、例えば一九八五年生まれの人で来年、二〇一〇年に二十五歳になる人については、厚生年金の場合に支払った保険料に対する年金給付額の倍率である給付負担倍率は二・三倍になると試算をされております。もし所得代替率が五〇・一%で下げ止まらないとすれば、若い世代は二・三倍より更に悪化するのではないかと考えますが、これについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほども申しましたように、この給付負担倍率につきましては、単純に私どもが幾ら保険料を払ったかという原点から見ますと、若い方でも厚生年金の場合はおおむね五倍を超える数値になるということは容易に算出されるわけでございます。 御指摘のように、この二・三倍というものは、もし所得代替率が五〇%で下げ止まらないというような、もう一つの指標である所得代替率ですが、それが下げ止まらないということになれば二・三倍より更に悪化するのではないかというお尋ねでございます。 御承知のように、年金保険料水準の上限を固定しながらマクロ経済スライドを適用することにより給付水準の調整を時間を掛けてやっていくわけでございますけれども、この法律上も、場合によっては、やや遠い将来かもしれませんが、行ってみたときには五年以内に五〇%割れという計算が出てくる、そんな財政検証をしなければならない、そういうこともあり得るだろうということが法律上こう書かれておるわけでございますが、その場合には五〇%の給付水準を維持しながら給付と負担の在り方を見直す、マクロ経済スライドの当てはめを見直す、こういうことが法律上も義務付けられておりますので、法律論と言われるかもしれませんが、制度見直しをしてでも五〇%を維持するという可能性をしっかり記述されておるわけでございますので、一概に五〇%割れで二・三倍割れというふうに御理解いただくのは、今の制度等に照らして言うといかがかなというふうには考えております。
○石井準一君 給付負担倍率を考える上で、負担額については保険料負担が本人負担分のみとなっており、事業主負担が含まれておりません。また、国庫負担も負担に算入されておりません。負担額に事業主負担と国庫負担を含めると給付負担倍率は更に低下するものと考えますが、若い世代の給付負担倍率は二・三倍ではなく〇・五倍から〇・八倍以下が等身大の姿ではないかと考えますが、このことについてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今のお話は恐らく若い人だけじゃなく全世代に、計算の構造そのものの変更でございますから、影響のあるものと考えておりますが、社会保険料の事業主負担をどう位置付けるかということについては、医療、年金通じまして、社会保険をやってくる上で様々な御意見が常にございます。 今回の給付負担倍率の試算に当たりましては、事業主負担や国庫負担を負担額に含めておりません、御指摘のとおりでございます。これは、企業や国庫という立場で今回の給付負担倍率を見るのではなく、家計という立場に立って、家計からの支出である負担というものがどのように給付につながっていくのかということを考えているという、やっていることそのものの目的がそこにあるからでございます。 蛇足でございますが、事業主負担は、そう見てまいりますと、確かに公的年金制度で大変大きな役割を果たしておりますが、この企業の負担は家計の収入として計上されることはございません。また、国庫負担についても家計の収入として計上されるわけではございませんので、制度を支える事業主補助あるいは国庫補助というようなことが義務的に仕組まれているというものであると思っております。 もちろん、よく事業主負担を含む保険料負担の観点から企業の観点も織り込んで見たらどうなるかということはございますが、これは単純に二分の一になるということでございます。
○石井準一君 局長の今までの答弁を聞いておりますと、逆に世代間移転については本当の姿が見えにくくなっており、年金財政の実態を正確に把握できていないのではないかと思われます。実態を正確に把握した指標を提示することが求められると考えますが、これについてどのような見解があるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 御指摘のとおり、給付負担倍率であるとかあるいは所得代替率であるとか、こういうような道具概念は、年金制度の本来の姿である世代間扶養の指標として発達してきたものではございません。 したがって、おっしゃるように、世代間移転についてはどういうふうな指標で見たらいいのかという御指摘を今いただいたわけでございます。世代間移転の本当の姿ということに最も近いのはどういうものかと申しますと、積立方式ではございませんので、毎年度の保険料収入が現役世代から高齢世代へ移転されているということが基本であると考えております。 この保険料収入の額については毎年度の決算や予算という形で国会にお示しし、御承認をいただいておるわけでございますが、例えば十九年度の年金特別会計の決算によれば、厚生年金は保険料収入が二十二兆円、国民年金が一兆九千億円と、こういうふうにお示ししておりますし、また将来のこうした世代間扶養の数字というものは、まさしく今回の財政検証の中で厚生年金、国民年金双方における保険料収入の将来の数字ということで見込みを示させていただいているところでございます。例えば、二〇二五年で厚生年金四十兆八千億、国民年金三兆二千億、二〇五〇年で厚生年金五十四兆一千億、それから国民年金四兆円と、こういうふうな数字をこの財政検証でお示ししているものでございます。 もとより、直接それ向けの概念ではない、道具ではないと申し上げましたけれども、給付負担倍率の小さい後世代ほどその時期の高齢者に対して大きな保険料負担を負っているんだなということは、保険料率が変わらないわけでございますから、この給付負担倍率の数字も世代間移転の姿を一定程度示唆しているものというふうにも評価できると思っております。
○石井準一君 財政検証では夫のみ就労の世帯がモデル世帯として取り上げておりますが、その年金給付額と所得代替率が公表されておりますが、年金給付額の内訳については記載がありません。実際は年金給付額の約四割が妻の分と推計をされます。その内訳についても公表することができれば所得代替率の補完情報として有効であると考えますが、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今先生御指摘のとおり、いわゆる妻の分というのは四割ぐらいかと、こういうふうに一般に言われております。 そこで、先生からの御指摘もありまして、内訳をちょっとあらあら試算をしてみたわけでございますが、年金給付額の内訳で御夫婦の場合でこの基本ケースで見てまいりますと、夫の年金、老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計というのがやはり世帯の受け取る年金額の中で六割強、妻の老齢基礎年金が三割程度、それから、御主人が亡くなった場合には奥さんの遺族厚生年金、これも計算に算入しておるわけでございますが、一割弱というふうになっており、合計して妻に対する年金というのは、老齢基礎年金と遺族厚生年金の合計でございますが、四割弱という計算になる。御指摘のとおりであろうかと思っております。
○石井準一君 次に、マクロ経済スライドはいまだ発動されておらず、足下での所得代替率はむしろ上昇をしております。今後十年、二十年を見通しても、所得代替率が想定しているように下がるかどうかは不明であります。もし、マクロ経済スライドが発動されずに、想定した給付抑制が行われなかった場合は、その分、後の世代に負担がのしかかることとなると思います。 平成十六年の年金改正法附則第二条では、次の財政検証までに所得代替率五〇%を割りそうなときに給付と負担の見直しを行うと定められておりますが、そのようなことが起こる以前にマクロ経済スライドがそもそも機能しない状態にあります。この点についての見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 年金制度はやはりその国の経済、社会を映し出す鏡と申しますか、自分自身が鏡にはなれないといううらみはあるわけでございます。 現在のところ、御指摘のとおり、マクロ経済スライドが当初発動予定であった二〇〇七年以降というところが今回は二〇一二年以降と、こういうふうに見ておるわけでございますし、また調整期間も延びておるところでございます。 しかし、長期のスパンで調整を少しずつ行う、そして財政の均衡点まで持っていくという本来のこのマクロ経済スライドの趣旨、目的ということからいたしますと、昨今の厳しい経済情勢の下でその発動がないということをもって全く制度上想定され得ない事態が発生したと、一大事であるというふうには私ども更々思っておりません。やはり長いスパンの中でこの道具がきちっと働くように、経済の回復あるいは人口構造の流れが変わると、こういうようなことに今努力すべきタイミングであるというふうに思っております。 もとよりストレステストみたいなものでございますが、いろんな指標がすべて悪かった場合どうなるんだろうかという点も大変大事なことでございますが、私どもの見立てで言うと、十分様々な努力によってこのマクロ経済スライドも一定時期からしっかり機能して財政が安定して持続可能性が維持されると、こういうふうに見ておるわけでございまして、そのことが後世代への負担の転嫁ではないかという御議論はちょっとストレートには理解に苦しむところでございます。 今般、二〇三八年まで調整が長引きますけれども、前回のとき、十七年間で終わるということで、逆に一部にはいわゆる団塊の世代というものが途中でマクロ経済スライドの対象から卒業してしまうというようなことも言われました。今回は、逆に団塊の世代がマクロ経済スライドにすべて取り込まれてしまうというふうに御批判もいただいております。 そういうようなことで、今でいう若い現役世代というよりは中高年世代に大きく給付調整の対象があるわけでございますので、むしろ若い世代のためにもしっかりこのマクロ経済スライドが機能し安定するということが大切であると考えております。
○石井準一君 ありがとうございます。 次に、年金保険料という費用の性格付けができないというふうに考えますが、世代間の移転の状況を見る指標の一つとして給付負担倍率は有効だとは思いますが、支払った保険料の何倍もの年金がもらえるからお得な年金であり、加入しなさいというのでは加入しない自由を肯定することになるのではないでしょうか。 国民皆年金であり、超少子高齢化が進行する下での賦課方式の年金がそのような理解でいいのでしょうか。この点は、厚生年金法、国民年金法、保険料徴収実務、それぞれの在り方及び年金受給が財産権なのか否かの判断なども密接に関係をし、放置できない問題と考えますが、大臣の見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 無責任なメディアが年金制度なんかやめて自分でためた方がいいよなんていう記事を書いていますけれども、それはこの国民皆年金制度に対する基本的な理解がない。 だから、逆に言うと、そういう記事に対して、いや、まだお得ですよということはできないわけではないんです、その半分、税金が入っているわけですから。半分税金から補てんされるものが得でないはずはないんですね。 ただし、その見解だけでは駄目であって、やっぱり自助、共助、公助、社会的連帯だと、みんなで社会全体の仕送りなんだと。そして、これ、長い人生、いつどういう事故が起こり、今金持ちが貧乏になるか、それは全く分かりません。それから、長生き、百歳まで生きるのか、もっと生きるのかも分かりません。そういうときに、あらゆる経済情勢の変動、そして自分の人生の浮き沈み、そういうことも含めてそれをすべてカバーするものであるわけですから、ある意味でこれ、免責条項、民間の保険だったら免責条項があって、これとこれは天然災害があったら免責ですよと言うけれども、これは日本国が存在する限り免責はないんですよ。だから、そういう意味で非常に大切なわけで、それから、障害年金とか遺族年金とかいうのもカバーしていますのでね。 だから、あたかも年金制度はいいかげんでやめりゃいいというのは、あれは、ああいういいかげんな記事書いているところはそれで部数を増やしてもうかろうということで、私の顔写真載せているんだから、あんなの肖像権の侵害だと言いたいぐらい。おれの写真載せてやるんだったら、こっちにあなた著作権料を払えと言いたいぐらいに腹立って見ていますけれども。 その個人的な怒りは別として、やはりそういう制度というものを理解して、これはみんなで育てていく。そして、厚生労働委員会でみんな一生懸命議論をし、そして批判すべき点を批判しているのは、少しでも良くしようと思ってみんなで努力しているわけですから、これは真摯に厳しい質問をしてくださっている野党の委員の先生方に対する侮辱でもあるんですよ。ああいう低レベルの意見を言われた方は一人もおられないですよ。本当にこれはいい意見だと思って議論を進めましょうといったいい意見を、せっかくみんなでこういうところで、国権の最高機関でやっているのに、最低の議論を外でやっているんだから。 だから、そういうことに対する議論をきちんとやらぬといかぬのだけれども、ああいうのに引っ張られてお得ですよと言うのはやめたいと思いますね。
○石井準一君 それでは、改めて、平成二十一年財政検証関連資料を見ると、検証結果以外の情報が多く書かれております。それは指標の定義、計算方法及び定性的な説明などがあり、いずれも論争的であったり、かなりテクニカルであったりしております。経済前提の設定は重責です。これまで厚生労働省の審議会で行われていますが、前提はできれば与野党で合意していくことが必要ではないかと考えます。 財政検証結果に対しましては、厚生労働省以外の第三者によるチェックの仕組みが不可欠です。当然のことながら、審議会ではなく真の専門的能力を持った機関がそこにあるべきだと考えますが、大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) 今の石井さんの意見も含めてですけれども、これはやっぱり改善しないといけない点がたくさんあると思います。 例えば、危機管理なんかをやろうとするときは、当然シナリオを複数書くというのは当たり前なんですね。国際情勢について、今から北朝鮮がどう動くか。これは、ミサイルを発射してきて攻めに来ると見るのか、そうじゃないのか、後継者がだれになるのかということも含めて、複数のシナリオを書いてそのときに備えるので、一つだけのシナリオというのは本当はあり得ないので。それは国民の老後の幸せを図るということからすると、やはり複数シナリオあっていいだろうということと、今の検証委員会に入っているメンバーの方々は、これはすばらしい経済学者だとは思います。しかし、様々な考えの方がおられてもいいわけですから、今の組織とは全く別の組織で、つまり第三者委員会で検討するということもあっていいので、そういうことを含めて、私が年金省のようなものを大きくつくって、それでそこにチェック・アンド・バランスを入れていくということは必要だと思いますので、今のようなことも含めて、是非改善の方向で努力をしたいと思っております。
○石井準一君 次に、社会保障カードについてお伺いをいたします。 社会保障カードについては、元々医療費の効率化という観点から健康ITカードとして検討されてきたものが、年金記録問題への対応策の一つとして取り上げられたのを踏まえて議論が加速をしてまいりました。中期プログラムや社会保障国民会議の報告書においてもその必要性が示されているところであります。本年四月末には、厚生労働省の社会保障カードの在り方に関する検討会においても報告書が取りまとめられております。 そこでまず、政府における社会保障カードの検討経緯とこの検討会報告書において想定できる内容を説明を願いたいと思います。
○政府参考人(間杉純君) お答え申し上げます。 社会保障カードにつきましては、平成十九年七月の年金記録問題に関する政府・与党合意がございまして、そこで、年金手帳それから健康保険証、介護保険証としての役割を果たすこと、それから年金記録などをいつでも自宅などからオンラインで確認できるというふうなものとして、二十三年度中を目途に導入をするとされているところでございます。 ただいま先生からもございましたように、これを受けまして、厚生労働省といたしましては、平成十九年の九月から有識者による検討会を開催し、議論を行ってまいりました。本年四月末にお取りまとめをいただきました報告書におきましては、まず第一に、年金記録や医療保険の情報など、現在それぞれの保険者が保有している個人の情報は統合せずに今までどおり各保険者が管理をすることとし、そのために各保険者へのアクセスを中継する機能を持つ中継データベースというものを設けること。それから第二に、利用者はセキュリティーに優れましたICカードの演算機能を使って中継データベースにアクセスをする、それによって年金記録等の情報の閲覧を行うといった点が示されたところでございます。
○石井準一君 ありがとうございます。 厚生労働省の報告書によりますと、年金、医療、介護にまたがる統一番号である社会保障番号の導入には否定的でありますが、最近では経済財政諮問会議で社会保障番号と納税者番号の役割を合わせた安心保障番号・カードの導入についても提言がなされたところであります。また、政府内ではIT戦略本部の国民電子私書箱などの類似の構想もあると聞いておりますが、様々な角度から検討は必要でありますが、同じようなことを縦割り省庁の中でばらばらに行うことのないようにしなくてはならないと思います。 政府部内での調整はどのようになっているのか、説明を願いたいと思います。
○政府参考人(間杉純君) 私どもの検討会の御議論は、ただいま御紹介申し上げましたとおり、異なる制度分野の番号の統一ということよりは、今申し上げたような仕組みを用いる方が安全性において優位ではないかと、そういった御報告をいただいているところでございますが、一方、委員御指摘のとおり、統一的な番号の導入を検討するべきであるという御意見があることも承知をいたしております。 また、国民電子私書箱につきましては、社会保障のみならず広い分野でのワンストップの行政サービスを提供するということを目指しまして内閣官房を中心に検討を行っているところでございますけれども、当方としては社会保障カードの機能と重複なく検討されるというふうなことが大切であろうというふうに考えてございます。 これまでも社会保障カードにつきましては、私どものみで検討を行うのではなくて、全体の取りまとめ役でございます内閣官房のIT担当室にも検討会に御参加をいただきまして一緒になって検討を進めてきたわけでございますけれども、この度、検討会のお考えをお示しいただいたところでございますので、内閣官房等と更に連携を強化しつつ、重複なく効率的な仕組みとなるよう検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○石井準一君 厚生労働省はこの報告書に基づき、自治体において実証実験を行うと伺っております。地域住民に不安を与えることのないよう取り組んでいただく必要があると考えますが、その具体的な場所、内容、スケジュールをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(間杉純君) お答え申し上げます。 今年度より社会保障カードに関する実証事業を全国七、八か所程度で行いたいと考えてございます。現在準備を進めておりまして、可能でございますれば来七月にでも実施地を選定するための公募を行ってみたいと考えてございます。 その具体的な内容につきましては、現在検討中でございますけれども、検討会において議論がございました情報連携の仕組みなどを基本といたしますと、年金記録の閲覧でございますとか、あるいは医療、介護の分野での保険証機能や様々な情報閲覧の実証を行いたいというふうに考えているところでございます。
○石井準一君 しっかり取り組んでいただきたいと思います。 一方で、社会保障カードについては、費用対効果の観点や個人情報の保護をいかに確保していくかという問題点や不安の声が指摘され続けております。 改めて申すまでもなく、新しい仕組みの導入に向けては国民の不安を解消するための丁寧な対応が必要不可欠でありますが、この点、政府としてどのように考えているのかお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(間杉純君) お答えを申し上げます。 社会保障カードの導入に向けた取組を進めるに当たりましては、今御指摘がありましたように、費用対効果に優れているということが一つ。それから、やはりプライバシーの侵害とか情報の管理に対する不安、これを極力解消していく仕組みとする必要があると私どもも考えているところでございます。 このため、まず費用対効果の観点からは、例えば住民基本台帳カードなどの既存の仕組みなどの活用の検討、あるいは国民電子私書箱構想等、他の関連する取組との連携によりまして重複投資を避ける可能性があるというふうに考えてございます。 それから、プライバシー保護の問題も、この私どもの検討会でも大変大きな重要な議論になったところでございまして、情報の改ざんあるいはなりすましを防止するためにICカードの機能を活用することによってセキュリティーを確保するというふうなこと、それから個人の情報へのアクセス記録を御本人が自ら確認できるようにすることによって不正なアクセスを抑止するというふうなこと、それから各保険者が保有している個人の情報は統合をせずに巨大な統合システムというふうなものをつくらないということなどを検討させていただいているところでございます。 私どもも社会保障カードの実施、実現に当たりましては、こうした費用対効果、あるいはプライバシー面への不安を極力解消するために、実証実験その他様々な場面におきまして国民の理解を得るための取組を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○石井準一君 社会保障の在り方については、本委員会においても度々議論がされているところでありますが、社会保障費を抑制するという観点ではなく、国民の利便性を重視をし、社会保障機能の強化、質の高いサービスを効率的かつ効果的に提供していくという視点に立ってこの社会保障カードの導入に向けてしっかりと取り組んでいただきたいと考えておりますが、大臣の見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 社会保障制度の効率化の一つの道具としてこの社会保障カードはあると思いますので、きちんとやりたいと思いますが、これから更に議論をしないといけないのは、いわゆる欧米なんかであるソーシャル・セキュリティー・ナンバー、それの危険性、セキュリティー面、プライバシー面の危険性でカードということを言っているわけですけれども、セキュリティーの問題についてどこまできちんとやれるかということが勝負どころだと思いますので、この点は更に今後の検討課題としたいと思っております。
○石井準一君 最後に、尊厳のある老後を過ごしてもらうためにも、全国民共通の年金として導入された基礎年金が高齢者の生活を保障するものとして十分な役割を果たしているのかどうか。冒頭で言った国民の生活を豊かにするという視点から見ていくことが非常に重要なことだと思うということをあえて述べさせていただき、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○古川俊治君 では、続きまして自由民主党古川俊治の方から質問をさせていただきます。 年金財政の問題の大きな課題の一つとして出産率の水準という問題がございます。 先日の報道によれば、この今回の人口動態統計によって、いわゆるその合計特殊出生率が二〇〇八年度一・三七で、二〇〇七年度と比較して〇・〇三上がったと。過去最低であった二〇〇五年から、一・二六だったわけで、三年連続で上昇したということになっておりますけれども。 本年の都道府県別では、最高が沖縄で一・七八、最低は東京で一・〇九ということだったんですけれども、この特殊合計出生率の上昇傾向に関して、都市部と地方の差というのはあるんでしょうか。和歌山、大分、高知、愛知、鹿児島、こういったところで上昇傾向は大きいようなんですけれども、どういった特徴が見出せるのか、是非お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(高原正之君) 合計特殊出生率は、ほとんどの都道府県で上昇しております。 上昇幅が上位の都道府県を見ますと、一位が和歌山県、二位が大分県、三位が高知、愛知、鹿児島県と、地方の県が多くを占めております。ただ、それらに続きます第六位は、東京都、京都府、大阪府、千葉県、兵庫県、佐賀県、熊本県と、都市部の都府県が多くを占めております。上昇幅に着目する限りでは、都市部と地方で差異は特に認められないところでございます。 また、合計特殊出生率の変化は個々の都道府県ごとに様々な要因が影響していると考えられまして、現在、私どもの手元にあります限られたデータの範囲の中では一概に特徴を申し上げることはできない状況でございます。
○古川俊治君 うまくいっている地域がどういう構造になっているのか、この辺を分析して今後の対策に役立てていただきたいと思っております。 続いて、今回の結果につきましては、基本的には晩婚化を背景にして三十代の出産が増えたこと、そして二十代の出産が下げ止まりの傾向にあるということなんですけれども、大臣がよく御発言されるのは、舛添大臣が就任後は三年連続で上がり続けているということなんですね。私も、これは大臣の施策の良さが、優れた施策をやったからこそこれは上がったんだと疑わないものでございますけれども、実は生殖補助医療、今日、足立さんからちょっと批判的な御意見もありましたけれども、これも基本的には今五十人に一人、二%が生殖補助医療によって出産しているわけですよね。これによって、少なくとも女性の大きな支援の武器になったということでございまして、是非この推進をしていただきたいと思っております。 生殖補助医療によって妊娠する妊婦というのが毎年千人ずつ増えているんですね。昨年の出産数は、前年比、実は千三百三十二人増だったんです。ということは、この増えた分は実を言うと生殖補助医療を使ったからというようなことも、まあ一概には言えませんけれども、言えるわけでありまして、この辺も是非少子化にも若干は役立っているんだということにもお考えをいただきたいと思っています。 先日、大臣は今年度の補正で不妊治療に対する助成も決定されたとおっしゃいましたけれども、これは、実は以前から不妊治療に対する助成はある程度やられていて、今具体的にどういう内容になったのか、この点について御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 不妊治療に関する助成でございますが、先生もう今御指摘されましたように、これ平成十六年度から制度を設けておりまして、特定不妊治療費助成事業という事業でございますが、医療保険が適用されず、かつ高額の医療費が掛かる体外受精及び顕微授精について、配偶者間の不妊治療に関する費用の一部を助成をしているところでございます。 二十一年度の補正予算におきましては、昨今の経済状況の中、不妊治療の経済的負担の軽減を図るために、給付額を、従前は一回当たり十万円でございましたが、十五万円に引き上げるということでございます。また、不妊治療に関してはいろんな意見があると思いますが、これについて正しい情報を得ていただいてその治療を使っていただくということも非常に大事かと思いますので、不妊治療に関する啓発や広報に関する費用も計上したところでございます。
○古川俊治君 一回十五万円になったということで、何回まで補助が出るんでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 一回十万円を十五万円にいたしました。一年度二回までが限度でございまして、通算五年支給するということになっております。
○古川俊治君 これ、そう何回もできる技術じゃないので、二回ぐらい出れば有り難いという気持ちがします。是非これによって出生率が伸びることを期待したいと思っています。 ただ、このように高齢の妊婦がだんだん増えてくるということになりますと、それだけいわゆるハイリスク、周産期にリスクを持った妊婦が、妊娠が増えてくるということなんですね。そうすると、周産期医療のやはり役割が非常に大事になってくるわけであります。 昨年の第二次補正で妊婦の健康診査臨時特例交付金というものが創設されまして、十四回程度の妊婦健診に対する助成を実施したところということなんですけれども、先日の報道、ちょっとここに挙げさせていただきましたけれども、実を言うと、自治体によって公費負担の回数あるいは公費の負担額というものに大きなばらつきがあるんですよね。今回の実は国としての交付金額というのは、妊婦一人当たり幾らに相当するものだったんでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 今回、従来の五回の公費助成に加えて九回分を積み増したところでございます。この九回分の積算で申し上げますと、単価が大体六万三千円でございます。従来から地方財政措置をされていた五回分というのは明確な金額はございませんが、大体総務省から五万円程度というふうに聞いておりますので、合わせますと大体十一万程度というふうに考えればよろしいかというふうに思っております。
○古川俊治君 そうすると、これ見ていただくと分かるんですけれども、十一万円を満たしているものというともう本当に三%ぐらいになってしまって、あとの自治体というのは国が期待したほどは助成は行っていないという現実が分かるんですが、厚生労働省の考えに反して自治体がこういうことを対応しているというような状況はどう理解されるのかと。また、それに対して今後国としてはどういう指導を行っていくつもりなのか。その点についてお願いします。
○政府参考人(村木厚子君) この妊婦健診の仕組みでございますが、基本的には母子保健法に規定がございまして、市町村の自治事務というふうに位置付けられております。したがいまして、法律上は妊婦健診の実施回数や公費負担額などについては市町村が決定をするという仕組みでございます。しかしながら、この妊婦健診の非常に、安心、安全なお産という意味でこれが非常に重要だということで、従来から地方財政措置で措置をされていた五回分に加えて、今回九回分を上乗せして、必要な回数十四回分全部に財政措置を国庫補助と地方財政措置という形で準備をしたわけでございます。 今回、こういう財政措置をしたことによって非常に大きな効果もございました。去年の四月現在、公費負担の各都道府県の平均の実施回数、五・五回でございます。今回の措置をしたことによりまして、今年の四月一日現在の状況を見ますと、十三・九六回ということになっております。そういった意味では非常に進歩があったわけでございますが、それでも一番低い自治体ですと五回ぐらいしか、三回の自治体が一つございますが、三回、五回というところもありますし、それから健診項目も、私どもがお示しをしている健診項目、必ずしもすべてやっていただけないという自治体もあるわけでございます。 最終的には、あるいは法律的には自治体の判断ではございますが、この問題の重要性にかんがみて、是非充実をしていただきたいということで、私ども、これからもしっかり実態調査を重ねながら、回数の少ない自治体、それからかなり標準項目を大きく割り込んでいるような自治体については、粘り強く十分な公費負担をしていただくように引き続きお願いをしていきたいというふうに思っております。
○古川俊治君 ちゃんと助成ができているところからは余り意見を聞かないんですけれども、公費負担するはずだと聞いたところから、やってないじゃないかという意見をよく聞きますので、是非、やっていないところに対してはこれからも指導をしていただきたいと思っています。 今おっしゃったように、実を言うと、この検査項目にもばらつきがあるんですね、ここで示したように。血液検査の一部を除いたり、あるいは超音波検査をやっていない、こういう自治体もあるようなんですけれども、この場合のリスクというのはどう考えていらっしゃいますでしょうか。妊婦に対するリスクですね。
○政府参考人(村木厚子君) 妊婦健診につきましては、その検査項目につきましては、御専門の産婦人科の先生方の中でもいろいろな御意見がございます。今のところ厚生労働省では、日本産科婦人科学会のガイドラインをベースにしながら標準的な健診項目を定めまして、通知で自治体にお示しをしているところでございます。 そういう意味では、今お示ししている私どもの健診項目から具体的にこれとこれを除くとどういうリスクがどれだけ増えるということを評価をするというのはちょっと難しゅうございますが、いずれにしても、妊婦の方が定期的に健康状況をチェックをする、そして必要な保健指導をその際に受けるということ、これが一番大事なことというふうに考えておりますので、先ほど申し上げた、回数が非常に少ないとかいうことは非常に問題だと考えておりますので、健診項目ももちろんより良いものにしていかなければなりませんが、是非、自治体それぞれの判断も多少はあってもいいかと思っておりますが、きちんと公費負担がされて、安心して必要な回数、妊婦健診が受けられるように自治体に働きかけをしてまいりたいと考えているところでございます。
○国務大臣(舛添要一君) 局長が答えると非常にマイルドになるんですけれども、私は実ははらわたが煮えくり返っている思いであって、これはひどいですよ、大阪、やっていないんだから。しかも、お金出している、そのために出しているわけでしょう。ほかのことに使っているんです。これはもう、場合によってはこの委員会でも何という町かというのを公表すべきだと思っているぐらいですよ。大阪、私の里の福岡も偉そうなことを言えないんだけれども、それは、これ、是非この機会に国と地方の在り方、地方自治の在り方を考えてもらわぬといかぬ。インフルエンザのときでも、こんなもの国がやれと言って、国がこうしたら、おまえたちの方針が間違っているじゃないかと。 だけれども、今回は国権の最高機関できちんと議論をして、少子化対策で何を皆さん求めていますかと。それは野党の皆さん方も、これ健診の無料化、公費拡大してくれと言ったから、みんなの総意でこれをやったわけじゃないですか。ところが、三回ですよ。五回やらないといけないのに三回。前の五回が基本のときは十回やっているところもありました。私はそういう町の議会というのは何をやっているんだろうと思いますよ、予算を決めるわけですから。それは首長さんも選挙で選ばれる、議会も選ばれる。それ、住民が決めてもらいたいですよ。 それは、個々の町は子育て、出産、妊娠、こういうことについて、個々の首長や議会はそんないいかげんでいいんですかということを今まで私が言わなかったのは、私が言ったら、またあの大臣は偉そうに地方自治に介入しているとかなんとか言うんだけれども、それは、そのために補助金や地方財政措置をしているのにほかに流用していいのかと。 反論は、私、どういう反論が出てくるかすぐ分かりますよ。それは、地方財政こんなに厳しいんだと、もう背に腹は代えられないと、それで税金も上げるわけにいかない、それで国庫負担分がいっぱいあるじゃないかと、そんなの考えて苦しいからこうやっているという反論は、私が地方、首長の立場に立っても言えるけれども、やっぱりこういう問題について、中央と地方の在り方、それから、やっぱり千七百幾つに減らしましたけれども、市町村という行政単位でこういうことをやることでいいのかどうなのか。市町村単位でやるから無理なんです。これ、例えば道州制みたいにして、関西州というのがあって、それだけの財政基盤でやったら、とてもじゃないけれども、こういうことは許されないですよ。 ですから、この問題を契機に、やはり地方自治の在り方、例えば健康、厚生労働行政についてどういう分担をするのかをきちんと議論すべきであって、同じ日本人として生まれていながら、大阪のある町にいたら妊婦健診三回しかできませんと、やっている項目もまともなことをやっていませんと、ある町に生まれたら完璧にやってもらえます、それはどちらがいいですかと。答えは決まっている。じゃ引っ越しなさいといったって、そんな簡単に引っ越せるわけじゃないですよ。 ですから、その点において地方議会は機能しているのか、首長選挙は機能しているのか、そういうことを私は思いながら、これ以上言うとまた角が立ちますから、私の気持ちの一端をお量り願えればと思いますので、是非、厚生労働委員会の皆さん方も同じ思いを共有していただければ有り難いと思います。
○古川俊治君 橋下知事の御意見も聞いてみたいとは思いますけれども、大臣おっしゃったように、確かに国民の健康ということになりますと、これはそこを目的として、是非、足下のことよりも、我々も真剣にそこを目指して考えているわけですから、是非この議論を地方の人たちにも分かっていただいて、是非広域でやりたいと。 今までの、例えば肝炎の助成なんかにしても、地域を移ってわざわざ助成のあるところに受けようとか、日本でもそういうことがあったんですね。アメリカみたいに州法になってきますと、これはどんどん移住しなきゃいけないと、そういう適用を受けるために。ああなってはやはり日本の国民の本当にこれからが心配なので、是非これはきっちりまた別の場所でも議論をいただきたい。舛添大臣のお考えが変わらないことを、万が一どこかの知事になって違うことを言ったら、昔はそう言っていたということを是非御指摘をしたいと言っておきます。 それから、今回の法案の附則の二条なんですね。ちょっと話は変わりますが、政府は、国民年金法の一部を改正する法律附則第三条一項の規定を踏まえつつ、年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策について機能強化及び効率化を図ることの重要性にかんがみ、その一環として、公的年金制度について、基礎年金の最低保障機能の強化とその他の事項に関する検討を進め、当該事項がそれぞれ制度として確立した場合に必要な費用を賄うために安定した財源を確保した上で、段階的にその具体化を図るものとすると、こう書いてあるんですね。すなわち、医療及び介護等の社会保障、それから少子化というものの一環として公的年金があるというような言い回しになっている。この点の認識は、もうこの厚生労働委員会の議員も舛添厚労大臣も同じにするところだと思うんですね。 この附則にあるように、実は年金だけではなくて、医療や介護という問題も多くの公費を必要としている、少子化ももちろんそうなんですが。例えば医療福祉政策、社会保障国民会議、これが二〇二五年に対GDP一一・六から一一・九%まで引き上げるという結論にしておりまして、そのための財源としては消費税四%分、こちら側で要るわけですよね。こういう問題を前提に挙げまして、今回、社会保障国民会議の試算によりますと、公費負担引上げで二・三兆円、消費税約一%がここで必要になってくると。その上に現行の枠組みを維持した場合、更に〇・五%消費税が必要になるという計算なんですね。 まず、内閣府にちょっとお聞きしますけれども、資料二を見ていただきたいと思います。この税制改革というものがマクロ経済にどういう影響を与えるか、この点なんですけれども、このマクロ経済への影響ということから考えた場合、法人税あるいは所得税、消費税でどのように違いが出てくるか、その用いる財源の優劣はどうなのか、この辺について解説をお願いしたいと思っています。
○政府参考人(西川正郎君) お答え申し上げます。 御指摘の表は、内閣府の経済財政モデルにおけます乗数、つまり政策ショックを与えた場合にマクロ経済などに与える影響について計量モデルを用いて試算した数値でございます。 この表では、上の行から法人税、個人所得税、消費税について、いずれも名目GDP一%程度の規模の増税を行い、増収分を債務償還に全額用いると仮定した場合のそれぞれの列に示しましたマクロ経済変数に与える影響を示しております。各項目の中の、上段のやや大きめに表示しました数値が一年目の影響、下段の括弧内の数値が一年目から五年目までの平均を示しております。 一番最初の列の実質GDPの列を御覧いただくと、一年目の影響につきましては、大きい方から消費税、所得税、法人税となっておりますが、括弧書きの一年目から五年目までの平均を見ますと、法人税が大きく、個人所得税、消費税の順に小さくなるという形になっております。ただ、こうした試算結果は幅を持って見る必要があることを考えますと、実質GDPに与える影響については、いずれの税目についてもおおむね同程度の範囲ではないかというふうに考えております。 また、実際の税制改革がマクロ経済にどのような影響を与えるかということにつきましては、その時々の経済状況、税制改革の内容、増収分の使途などにより異なってくることから、結果についての解釈には留意が必要であるとも考えております。
○古川俊治君 税制改革、余り優劣を論じる、ある意味で税制改革を考えるときには、この三つの税は中立的であるというような考え方でいいと思うんですけれども、その場合に、実質GDPから見た場合は同等であっても、最終的な供給力、産業の、日本としての、提供サイドの側から考えた場合にはどういう差異があるでしょうか。
○政府参考人(西川正郎君) お答え申し上げます。 今ここに掲げております三つの税目の中で見ますと、法人税減税が経済の供給力に与える影響につきましては減税の内容、時々の経済状況、その時点での税率の水準などによって異なってくることもございますし、一概には言い難いところもございますが、一般論として申し上げれば、法人税は設備投資を通じて経済の供給力に影響を与えると考えられております。
○古川俊治君 そうすると、我々がこれから成長を考えていく、グローバル化の中、アジアのもう一つの市場としてこれから日本が発展していくという過程を考えると、法人税を上げていくよりはどちらかというと消費税を上げていった方がいいのではないかという見解だと思います。その点を確認させていただきました。 社会保障国民会議の試算におきますと、基礎年金、税方式の場合も、民主党の提案があるんですけれども、一応計算をしてあって、その場合だと消費税は七から一一%が必要になってくる。先ほど申し上げました医療・介護部分を含めますと、消費税、現行の五%から、一七から二一%に上げなきゃいけないということになるんですね。実際に、経済状況を維持しながら消費税を一時的に大幅に引き上げるというのは非常に難しいという気がします。段階的に引き上げるにしても、マクロ経済の前提というのはすごく変わってくるので、その推計というと大変困難であるという気がするんですね。 仮に、消費税を想定しているように引き上げられない、そういうことを考えた場合に、やっぱり、そうすると保険料で補うしかないということになってくるんですね、社会保障については。その場合に、医療、介護、福祉、年金で、保険料納付によるいわゆる社会保険の機能と、それから公金、税金を使った社会保障の機能ですね、社会保険、社会保障と、この割合を医療、介護と年金の中でどういうふうに割り振っていくか、こういう大きいことが考えられるんですね。 考えてみますと、年金というのは元々長生きに対するリスク分散であると言われておりますし、あるいは、医療というのは疾病に対するリスク分散であると。これは、大臣よく言われるように、社会保障には自助、共助、公助という三つが、モダリティーがあって、先ほど、保険というのは実は自助じゃないかという御意見もありましたけれども、私は、自助というのはどちらかというと自分の蓄えと、それから医療でいえば自己負担分であって、リスク分散ということがまさに共助と考えています、保険は。さらに、公助というのが社会保障の機能で。 正直言うと、公費の取り合いになってくる状況が考えられて、保険と社会保障をどう割り振っていくか、世代間の所得移転とか、あるいは所得再分配という効果も含めてですけれども。その中で、舛添大臣の大きなお考えとして、医療、介護対年金というバランスで考えた場合に、社会保障の保険の機能と保障の機能、どういうふうなバランスがいいとお考えでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは非常に難しくて、一番の模範解答は五〇、五〇なんです、まさに今あるように。やはりそれぞれ税方式も保険料方式もプラスマイナスありますから、どちらに注目するかによりけりなんですね。 仮に医療や介護が全部税でやった場合にどうなるだろうかと。やはり、権利として医療を受ける、介護を受ける、こういう権利意識、お上から恩恵として与えられているものじゃなくて、何の気兼ねもなくという面はできると思います。じゃ、それは納税だって同じじゃないかと言うけれども、やっぱりそこは違ってくるんだろうと思いますので、まさに配分の比率、これこそ今後の方向を決める。それは、保険がゼロになって税金が一〇〇になればまさに税方式になるわけですから、それは状況に応じて変えていけばいいんですけれども、両方の利点を取ればフィフティー・フィフティーということにならざるを得ないと思います。
○古川俊治君 フィフティー・フィフティーがいいというのは、現状もそうであるし、何となく五〇対五〇だからいいということもあるんですけれども、根本的な保険のリスクに戻って、医療保険も年金も、これはもう元々が保険方式というのが原理ですので、その点からもう一度議論をしっかりすべきではないかと私は考えております。これからも是非、大臣にこの点を議論を進めていただきたいと考えております。 それから、現在、年金は世代間扶養のシステムにもなっておりまして、繰り返し世代間格差のことに関して大臣もこの議論の中で言及されているということなんですね。 ところで、大臣も御存じのようなある社会保障国民会議の学者なんですけれども、世代間の所得移転というのは、公的年金だけではなくて、私的な仕送りあるいは相続、教育、インフラの整備なんかを通じていろんな方法で行われているものなんで、歴史的には私的な仕送りをしてきた、この部分を公的システムにしたものが年金であるという意見を持っているんですね。 それで、社会変化に応じて移行過程ではこの公的年金の世代間格差というのはどこの国でも起こっていると。彼はヨーロッパの議論によく加わっているようなんですが、ヨーロッパでの年金議論の話では、公的年金の世代間格差というのは当然のことと考えられていて問題にもならないという指摘なんですね。この考え方に対して、まさにその世代間格差というのは本来は問題とすべき問題じゃないんだという意見、考え方に関しては大臣はどうお考えになるでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) まず一つは、ヨーロッパの場合は少子化が進行するスピードが百五十年掛けてゆっくりであったんで、日本のように急速な少子化で格差が目立つということではありません。 それから、これはどういう計算をするかというやり方であって、古川さんなり私なりが自分の人生全体を考えたときの収支決算をして、若いときにこれだけ保険料を払ったな、今これだけもらっているな、額で比べると五倍もらったなという計算をすると世代間格差になるんです。だけど、そういう計算がいいのかどうなのかはこれは議論があって、つまり、今のあなたは幸せですか、今のあなたはちゃんと生活できていますかと。例えば、私は還暦を超えましたけど、二十歳代のときに払っていると。そのときに四十年後、自分の生活がどうなっているか分かりません。 だから、それぞれの時点において満足いける生活ができていればいいのであって、当然それは世代間の格差はあるけれども、年金の支払額だけではなくて、今こんなに医療水準は上がりましたね、四十年前に比べれば介護の水準も、介護保険なんてなかったのがこれだけ上がりましたね、これだけ幸せになりましたねと。それで、それは上の世代からいうと、そりゃ一生懸命高度経済成長を支え、自分たちがつくってきた国がこれの成果であってという話になるわけで、じゃ、今の若い人そんなに不幸ですかといったら、それはみんなもう高校以上まで進学できる人がほとんどになってきて、これだけ豊かな物を食べて、もう浪費をしてということを考えたときに、君らだって幸せでしょうと、私たちが二十歳のときはそんな豊かじゃなかったよということになるわけです。 ですから、それぞれの時点においての幸せ度みたいなのを測ったときに、社会経済全体の変化がそこにありますから、その変化は一、二年じゃなくて三十年、四十年、五十年、六十年という変化の中で見るわけですから、一人の金銭支出において公平、不公平という議論をすることはほとんど意味がないというのが正統的な経済学の議論であるというふうに思っておりますが、選挙も近いということになれば、いろいろこれは批判をするというのは、それは正当な政治的行為でありますから、政治的行為と経済的な行為はまた別であると思います。
○古川俊治君 私、今大臣がおっしゃったことは非常に同調できるんですね。ですから、ここでずっと世代間格差があるのは問題だと大臣が御発言されていったという点はちょっとまた違った意味もあるんだというふうにお伺いいたしました。 それで、大臣おっしゃったように、ほかにも若い人の支援の施策があるんだから、年金だけじゃないですよね。是非それを言って、この問題だけで世代間格差というのはおかしいと私は思いますんで、大臣、続けて、じゃ、御意見ありましたら。
○国務大臣(舛添要一君) それと矛盾することを言うようなことになるかもしれませんが、今の財政支出の在り方を見たときに、高齢者に対する福祉と子育てなんかの若い、子育てに対する財源の配分から見ると後者の方が不利になっていることは事実であって、そこには世代間の格差はあります。 それから、もちろん世代間格差ということの議論を全くしないでいいわけではありませんけれども、ヨーロッパということでおっしゃったもんですから、その経済学的な理論的な根拠はこういうことですよということです。
○古川俊治君 了解いたしました。分かりました。 それじゃ次に、基礎年金に対する国庫負担割合、これの問題についてちょっと触れたいと思います。 今回、国庫負担割合の負担の割合を二分の一まで引き上げるということにしてあるわけですけれども、これはもう、実は一九六一年、国民年金制度の創設時、これは三分の一国庫負担と決めたわけですよね。この三分の一とか今回の二分の一というのは、どういう根拠をもってこれ出てきた数字なんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今の御指摘でございますが、もとより年金財政の方からその持続可能性を図る上でどういう意味があるかということも大切なのですが、一つ、元々この三分の一の出所ということでございますので、基礎年金創設時より更にさかのぼって国民年金法というのができた昭和三十六年のことから少し御説明をさせていただきたいと思っております。 国民年金の国庫負担割合、この年金を創設するときの議論でございますが、かいつまんで申しますと、既に存在しておりました厚生年金における国庫負担というのは給付費の約一五%というものが行われていたわけです。新しくつくる国民年金制度では、事業主負担がないという特徴がございます。また、皆保険を担うための道具でございますので、保険料負担能力の乏しい低所得者というものを多く抱えることになると。この二つの大きな理由などから、厚生年金の国庫負担割合よりも高い三分の一、当時は支払う保険料の二分の一、まあ三分の一になりますが、そういう給付費の三分の一ということになったというふうに当時の書類なども記されておるところでございます。 そこで、スタートした三分の一というものでございますけれども、先ほど申しましたように、厚生年金には別途更に昔から国庫負担というものが入っておりました。その厚生年金の構造と国民年金の構造を共通的な基礎的給付として再構成したのが基礎年金制度でございますが、それが昭和六十年改正により御指摘のようにスタートしたわけでございます。そこに国庫負担というものをすべて集中するという考え方を取って、その国庫負担割合は従来の……
○古川俊治君 済みません、短くお答えください。簡潔に。
○委員長(辻泰弘君) 簡潔に。
○政府参考人(渡邉芳樹君) はい。 国民年金の三分の一というものを充てたわけでございます。 その後の様々な議論の中で、財政論も含めて、また介護や高齢者医療の議論なども見ながら、二分の一の国庫負担ということが財政の持続可能性ということに資する、過度の保険料負担にならないということで、とりわけ十六年改正によってその枠組を決めさせていただいたわけでございます。
○古川俊治君 大臣戻られましたので、じゃ次、質問お伺いしていきますけれども。 その二分の一、今大体の概説がありましたけど、これなぜ二分の一じゃなきゃいけないかというのに明確な根拠とか明確な哲学というのが別にあったわけじゃないんですね、幾つにするということにですね。 それで考えると、取りあえず二分の一まで引き上げよう、三分の一だったものをどんどんどんどん国庫負担上げてきているわけですけれども。今までは実は五年ごとの財政再計算のたびに、その後の人口推計とか将来の経済見通しの変化などを考えながら将来の給付水準あるいは保険料というものを考えていくと、こういう方式を取っていたんですが、平成十六年の改正において幾つか、大臣に何回も御指摘しているように決めました。最終的に保険料を一定水準に保った。それから給付の水準も保っちゃったんです、逆に。上と下を設定をしちゃって、それでマクロ経済スライドを付けたわけですね。 そういうふうに、ある意味でがんじがらめに年金制度というものを百年間の見通しなんていってつくっちゃって、そうすると、足りなくなってくると結局公費を入れていくしかなくなっちゃうんですね、残りが。取りあえず二分の一という話にはなりましたけれども、今後これでまたこの三つの前提、保険料の水準は限度がある、給付水準保たなきゃいけないということになってくると、結局のところ公費で補っていくしかないということになってくるのは大体分かっていることなのでありまして、そうすると、百年見通して議論をするということ自体が、年金制度たかだか五十年しかまだたっていないんですね、それは本当に妥当なのか。 私は、五年ごとにやっぱり見直していって、将来水準と、それから保険料の水準あるいは将来の給付水準、これは結局議論せざるを得ないんじゃないか、国の財政状況も変わりますしですね。それについて大臣はどうお考えでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) まさにだから財政検証がそういうためにあるので、それは五年ごとに見直していく必要があると思います。 既にもう、先ほど言っているように相当な継ぎはぎだらけのもう手直し、手直し、手直しをしてきて、今でもまだ変えないといけないところがあるので、そういうふうにしながらいい制度に持っていくしかないというふうに思っています。
○古川俊治君 現在百年といいましてもこれだけ、取りあえず先ほど議論に出ている中で経済前提なんかもかなり問題になっていますし、なかなかこのシステムで次、じゃ財政再建が本当に達せられない場合どうしたらいいかという問題も結局出てこざるを得ないんですね。ですから、この点について、この五年後どういう議論になるか。その点から、平成十六年のときの改正、これ実を言うと、ここにいる多くの議員はかかわってないときだったんですよね。だから、多くというか、我々そうですけれども、民主党の中にもそういう先生、結構いらっしゃると思うんですけれども、それで、その辺から根本に立ち返ってもう一度考えていただきたいと思っております。 今回の法案で、平成二十一年度と二十二年度については、国庫負担二分の一までに満たない金額というのを前回も御指摘いただいているように、これ財政融資特別会計から特例的な繰入れをするということになっているんですね。この財源の問題、何度も何度も議論になっております。昨日、山本議員の御質問にもあったんですけれども、なぜ財政融資特別会計を使うかという話になりますと、取りあえず積立金が減りそうもないから当座というお答えをいただきました。 もう御存じのように、平成十二年に方針化された国庫負担二分の一への引上げ、これ平成十六年に延び延びになって、ここまで来ちゃったわけですね、結局。そして、これが今後、大臣も二年後たって経済状況が悪ければ消費税上げる状況にないということを想定されているということで、そうするとやはりここで財源が必要になってくる。これ、さっきの石井さんも同じことをおっしゃっていたんですけれども、そのときに、積立金として何を用いるかということなんですけれども、今回は取りあえず財政投融資が使えたということなんですね。これは多分返済利率の方が調達利率よりもしばらく高いという前提の話だと思うんですけれども、ほかに年金特別会計、外国為替資金特別会計、国債整理基金特別会計と、これだけ積立金があるんですけれども、財務省として次、二年後に税制改正、抜本的改正できない場合に、また継ぎはぎを今回みたいにやると言った場合に何に使うんでしょうか。
○政府参考人(木下康司君) お答えいたします。 特別会計の積立金は、特別会計法に定められたそれぞれの目的のために積み立てられているものでございまして、法律の目的を超えて自由に一般会計に繰り入れて財源とできるものではございません。 いずれにせよ、仮にその平成二十三年度以降も臨時の財源を手当する場合に、そのような可能性が明らかとなった時点で、あらゆる可能性を考慮いたしまして具体的な財源について検討してまいる考えでございますが、現時点においては何らかの財源の候補をお示しすることはなかなか困難であるということは是非御理解いただければと思います。
○古川俊治君 現在危ないといろいろ聞きましたけれども、その為替の変動あるいは年金の準備ということも考えると、結局財投にもう一回頼るしかないと。そうすると、財投の積立金もそのときの金利の変動でどうなっているかよく分からないということになってきますと、結局国債をまた発行せざるを得ないというような状況もないわけじゃないと思うんですね。 その中で、今度はプライマリーバランスを平成二十四年までに財政均衡達するなんという話になってきますと、じゃ、どうやってやったらいいのかと、もう一度そういう議論になってくると思いますので、その辺について財務省の方でも、正直言うと、なかなか税制改革を二年後にやるということが本当に達成できるかどうか、これ非常に難しい問題だと思っております。十分その辺も勘案した上で、財源の確保もお願いしたいというように考えております。 時間も押しておりますので、保険料のこれ未納問題について一点ちょっと伺いますけれども、社会保険庁が平成二十年度から全国百八十五か所の所轄管内で未納者に対する電話、文書あるいは戸別訪問等、民間委託しているということなんですね。この民間委託をした効果というのは民間委託する前と比べて実際あったんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 先生おっしゃるように、公共サービス改革法に基づく事業として、国民年金保険料の未納者に対する収納業務、これを平成十九年十月から三年契約で九十五か所スタートさせまして、その後二十年十月に二年契約で九十か所というようなことで展開をしているわけでございます。 それで、受託事業者に委託する収納業務の要求水準でございますけれども、細かなことは省かせていただきますけれども、端的に言いまして、それぞれの担当していただく事務所の前年度の納付率、これを基本にいたしまして、そのうちの督励をしなくてもいい部分、これは当然対象外といたします。督励をしなければいけない部分について着目しまして、納付率換算で約三%の部分についてそういった業務をしていただくということに加えて、十九年十月から開始した九十五か所分については更に、その要求水準として前年度、十八年度の納付実績から〇・六%更に上乗せした水準、そういうのを設定しておやりいただいているということでございます。 それで、十九年十月からスタートしたものについては、私どもは最初の七か月分を第一期というふうにとらえておりまして、その部分の評価をしてございますけれども、九十五か所やっていただいているわけですが、そのうち八十四か所では要求水準を達成しているということで、これらの要求水準の達成率は約一二〇%ということになっておりますから、これ納付率に換算すると約〇・六%の上昇に相当するということになっております。 しかしながら、そのうち八十三か所において民間事業者の努力としての要求水準は達成していながらも、そういった事業者の対象になっていない土台の部分でございますね、その優良納付者がこれまで納めてきていただいた部分、ここを中心とする部分の納付率が下がったために、事業者にやっていただいた部分も含めたトータルの納付率というのは、第一期分ということでいうとマイナス二・四六%ということになっているわけでございます。 取りあえず、数値的な評価としてはそういうことでございます。
○古川俊治君 民間に委託した方が効率化されたという御報告だと思うんですけれども、そうすると、残りが行政がやっている方が悪かったのであれば、できるだけそういう傾向も見据えてそっちも民間委託した方がいいんじゃないかと思いますが、その点も御考慮いただきたいと思います。 それから、ちょっと時間もだんだんなくなってきましたので、次に行きたいと思うんですが。 社会保障国民会議の提言の中で、未納問題の対応策として、非正規雇用者への厚生年金の適用の拡大ということとともに、非適用事業所、この雇用者への厚生年金の適用の拡大ということが指摘されているんですね。 これはその事業所の、常時五人未満であるような事業者がこの非適用事業所に当たるわけですけれども、これについて、厚生年金を適用するという政策について、どの程度進んでいるんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) いわゆるパート労働者に関する厚生年金の適用拡大については、年来の課題というふうに私どもも思っておるわけでございます。 そこで、現在、被用者年金一元化法案ということで衆議院に提出させていただいている法律の中に、これは厚生年金と共済年金の一元化でございますが、厚生年金に切り替えてくる、こういうことでございますので、厚生年金の適用範囲の拡大ということもその内容に含み、そこにパート労働者の適用拡大が入ってございます。働き方が正社員に近いパート労働者について厚生年金の適用対象としようというものでございます。 まずはそういうところからスタートしていくものだろうというふうに思っておりますが、社会保障国民会議でおっしゃっていただいているようなことは、更に思い切って適用拡大はできないかという大きな問題意識、あるいは日本の社会構造全体の大局的な問題意識であるというふうに考えております。
○古川俊治君 非正規雇用者に対する適用拡大などでなくて、私が申し上げているのは、非適用事業所に対する適用拡大のことを申し上げているんですが、それはどうなんですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 非適用事業所への厚生年金の適用拡大というのは、これも社会保険庁が直接実施部隊となっておりますが、年来の大きな課題でございます。 御承知のように、適用拡大された五人未満の法人事業所にも適用をお願いして、仕事をお願いしているわけでございますが、実際上様々な困難を抱えながらも運営をさせていただいております。 非適用事業所というのは、そういうものだけでなく、制度上非適用事業所とされている農林漁業などの個人事業所、五人未満の個人事業所というものがございますが、法人事業所の五人未満に比べてもなお実態把握が困難、事務の処理というものが大変ではないかということで今日まで課題が残されておるわけでございます。 いずれにしても、これは、非適用事業所というものは、制度的であれ運用上であれ、できるだけ賃金により生計を営む勤労者については被用者年金を適用するという理想に向けて拡大を図っていくべきものと考えております。
○古川俊治君 是非この提言を基に、積極的に前向きに進めていただきたいというように考えます。 じゃ、日本年金機構のことにつきまして大臣に一点だけ伺わせていただきます。 平成二十年の七月二十九日に閣議決定されました日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画、これによりますと、公的年金業務に対する回復の信頼の観点から、懲戒処分を受けた者は機構の正規職員、有期雇用職員には採用されないということになっているんですね。 しかし一方で、機構に採用されない職員について、退職勧奨、厚生労働省への配置転換、官民人材交流センターの活用など分限免職回避に向けてできる限りの努力を行うと、こういうことにもされているんですね。 与党の方でも、厚生労働省へもう一度こういった懲戒処分を受けた人たちを戻すのは良くないんではないかという意見がありまして、それとともに、あるいは官民人材交流センターというものを活用して懲戒処分を受けた人たちに有利なことを考えていくというのは現在の大変な年金不信等の国民への信頼の回復ということを考えると非常に矛盾しているんではないかという私も気がするんですよね。 分限免職ということになりますと法的な争訟が心配だというようなお話もございますけれども、あえて、これだったら、本当に悪いことをしたのであれば、法律上望んで裁判ではっきりさせようという考え方の方が国民に理解されるんじゃないかと私は思うんですけれども、大臣、この日本年金機構、もうすぐできるわけですけれども、この際、懲戒処分者の取扱いについてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは、公務員の場合は分限回避の努力をしないといけないという国家公務員法に定めてありますし、裁判所の判例もそういうことになっておりますので、これはきちんとやらざるを得ないというふうに思います。 その上で、仮に訴訟のような形で処分を受けた者などから訴えがあったときには、これはこれで対応していくということでありますので、委員の問題意識はよく分かりますけれども、今のところの法的な枠組みではいかんともし難いというふうに思います。
○古川俊治君 そこは、法律上どういう事案なのか、その中身を見てからの話になりまして、努力というよりもやり方によると思いますので、厚生労働省、その辺、是非誤解のないように進めていただきたいという気がいたします。 この年金の議論を聞いていると、先ほど石井さんも御指摘しましたけど、与野党で余り経済前提のことで話をしても私も意味がないんじゃないかと思っておりまして、この経済前提の話とそれから未納の問題と財源の適正の、財投を使うのはどういうことかというような議論に大体集中しているんですね。 私も研究職やってきまして、今回の経済前提をちょっと、二十一年度の検証のを拝見しまして、あれを素直に信じろと言われたって信じられないですよ、やっぱり正直言って。それは舛添先生も研究職にいましたから、あれ素直に見せられて、これ信じろと言われて、こんなだまくらかし何だと普通思うと思うんですね。 確かに複数のシミュレーションがあってしかるべきだと、これも一つ、梅村議員からの答弁がございましたけれども、それも私そうだと思うんですね。それから、さっき石井さんが言いましたように、学者の中に、もう余り建設的な議論ができないんで、経済前提のことをいいかげんやっていると。ですから、そんな一審議会に責任を負わせないで、国会自らがやっぱり与野党でその辺を取り決めていこうというような考え方を提言しているんですよ。 大臣、この点について、一政治家として、これ国会サイドの問題なんで、どうお考えになりますか。
○国務大臣(舛添要一君) 例えば国会のこの委員会の下にそういう第三者的なものを置くというのも一つですけれども、基本的に、行政機関としての責任からすれば、そこは外に置くにしても国会ではないんじゃないかなと。国会は今やっているような議論をやればいいと思います。 いずれにしても、これはもう国全体の統治機構の問題で、審議会とは何なのかということを含めて、悪い言い方をすれば、役所が自分の意見を通すために御用学者を集めてやっているというふうに言う意見も厳しい意見としてはあります。ですから、そういうことを含めて審議会の在り方、特に厚生労働省の関係は、労働部門についても労働審議会あり、中央医療審議会があり、医療の分野においてはですよ、様々な審議会がありますから、こういうことも含めてこの国の形をどうするのか、そして、やっぱり国権の最高機関は国会であると、その原点を忘れずに今後の政治のかじ取りをやるべきだというふうに思っております。
○古川俊治君 厳しい御指摘もある、審議会行政については。これはだけどどこの行政法にも書いてありまして、私もいろんなところに、この審議会行政の在り方について随分批判的なんですね。ですから、ここ一般に見てやっぱり国会が主導権を握っていく、この辺が物すごく問題で、特にこの審議会の委員のメンバー等の問題も非常によくありますので、よくよく大臣には、是非、民間にいた人として、そういう心意気を持って行政に臨んでいただきたいと、信頼しております。 最後になりますけれども、資料三でございます。森田議員と同じように私も現場でずっとやってきました。もう本当に先生方に、医療あるいは病院のため、勤務医のため、一生懸命御尽力いただいていると、これは本当に有り難いんですね。ただ、現場でやっていて、その努力ではできないことがある。それがもし制度においてできないんであれば、是非とも御協力をいただきたいと思っているんですね。これは、私も長らく臨床医でやってきまして、何でこうなんだ、議員になって、是非これは実現したいと思いましてやってきました。是非とも、この点ぐらいは国の方も受け入れて、変えていただいて、勤務医に励みにしていただきたいと思っております。 以上で質問を終了させていただきます。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、森田高君が委員を辞任され、その補欠として中谷智司君が選任されました。 ─────────────
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日も国民年金法の一部改正案についてお聞きを申し上げたいと思います。 平成二十一年二月二十三日に公表されました財政検証では、夫のみ就労のモデル世帯の場合、所得代替率五〇・一%が確保できるとの結果が出されたわけでございます。この結果につきましては、これまでの当委員会の質疑におきましても、経済前提の置き方とか世帯ごとの働き方の違い等、十六年改正のときに決めた現役世代の平均収入の五〇%台を確保することが難しくなったのではないか、また公約違反ではないか、こういった様々な議論がなされてまいった次第でございます。 しかし、報道でもそうでございますけれども、そもそも認識が間違っていたり、わざと一部分だけ取り上げるなど、誤解を招く表現もあるために難しい議論となっておりまして、一般の国民にも分かりやすくこの制度の内容を改めて確認をする必要があると思います。 そこで、まずこの財政検証に関する論点に関しましてお聞きを申し上げたいと思います。 国民年金法第四条の三及び厚生年金保険法第二条の四において、政府は少なくとも五年ごとに国民年金、厚生年金の財政に係る収支について、その現況及び財政均衡期間における見通しを作成しなければならない、こう定められております。 年金財政の健全性を確認をすることになっているわけでございますけれども、そこで、この財政検証とはどのように定義をされているのか、まず確認をしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 財政検証の定義ということでございますが、法律的には、ただいま先生御指摘のとおりの条項に基づきまして、政府が少なくとも五年ごとに国民年金、厚生年金の財政に係る収支についてその現況及び見通しを作成すると、こういうものでございますが、その財政検証というのは、従来の財政再計算と、まあ紛らわしい言葉でございますが、一つ大きな違いがございます。それは、平成十六年制度改正が保険料の上限固定、給付の自動調整、積立金の活用、そして本法案にあります基礎年金国庫負担二分の一という四つの柱で長期にわたり持続可能な制度骨格というものを定めたわけでございまして、それまでの財政再計算というのは、五年ごとに今後保険料はどうしようか、給付水準はどうしようかということを探りながらのものであったわけでございますが、この財政検証は、今申し上げた四つの柱がどのように機能していくかという現況と見通しを見るというものがその本質になっております。 内容的には、御承知のように、少子高齢化の状況を示す将来推計人口の前提、被保険者数推計において基軸となる労働力率の前提、物価上昇率、賃金上昇率、運用利回りの経済前提、その他の前提といたしまして、年金制度の被保険者や年金受給者等の初期値である基礎数と、それら被保険者や年金受給者の将来における年々の変化を推計するための前提となる脱退率、死亡率などの基礎率などなどについて、前回の見通しを作成した時点から起こった人口や経済などの様々な変化を踏まえた前提を置いた上で、法律の定めるところに基づき、おおむね百年間にわたって年金制度の財政計算を行い、財政見通しを作成することにより、ひいては年金財政の健全性というものを検証していこうというものでございます。
○山本博司君 今説明いただきましたこの財政検証、おおむね百年間にわたる長期の年金財政の状況を見通すものであり、今後の社会経済状況について一定の前提、これを置く必要があると思うわけでございます。 具体的にどのような前提を規定しているのか、説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほど申しましたように、前提条件は多岐にわたりますが、重立ったものについて触れさせていただきます。 一つは、将来推計人口の前提につきましては、平成十八年十二月の国立社会保障・人口問題研究所による合計特殊出生率及び死亡率について、中位、高位、低位の三とおりをそれぞれ設定しております。 それから、長期的な経済の前提につきましては、金融や経済の専門家等によって構成された経済前提専門委員会における検討結果の報告に基づいて客観的に設定するということとされたものでございます。これは、長期的には日本経済及び世界経済が現下の金融危機に起因する混乱を脱した後、再び安定的な成長軌道に復帰することを想定した上で、マクロ経済の基本的な関係式を用いて長期の平均的な経済の姿として設定をしております。 具体的にその要素については確認的な点多いと思いますが、物価上昇率については、日本銀行金融政策決定会合において議決された中長期的な物価安定の理解を踏まえて、一・〇%と設定をさせていただいております。 賃金上昇率については、被用者一人当たりの実質経済成長率が実質賃金上昇率に相当すると仮定し、実質経済成長率が〇・八%となる想定の下に、物価上昇率一%と将来の被用者数の変化率マイナス〇・七%を加味して、名目で二・五%と設定をいたしました。 運用利回りにつきましては、国内債券を中心とする安全運用が基本である公的年金においてもこの安全性を損なうことなく内外の分散投資を行ったことにより得られる結果として分散投資効果〇・四%を見込み、実質長期金利の二・七%、物価上昇率の一・〇%を加えた形で四・一%と設定しております。 また、労働力率は、働く意欲を持つすべての人の就業を実現するために昨年四月に取りまとめられた新雇用戦略やその後の雇用政策の推進等によって実現すると仮定される姿における労働力率の見通しを用いております。 なお、金融や経済の専門家等による検討結果の報告においても、政府の取り組む施策との整合性を取るということが指摘されております。 以上のようなことをどのように評価いただくかというのは様々な御意見はあるわけでございますが、私ども当局といたしましては、専門家の御意見あるいは既に出ている客観的な統計や行政目標等々を前提としておりますので、バラ色の前提を設定したという理解をしておるわけではございませんで、適切な設定の下に行われた最終的な所得代替率が基本ケースにおいて五〇・一%となるという結果が出てきたものと受け止めております。
○山本博司君 次に、この所得代替率についてお聞きを申し上げたいと思います。 平成十六年の改正では、保険料引上げの上限設定、また積立金の活用、そしてただいま審議をしております基礎年金の国庫負担を二分の一へ引き上げるとともに、負担の範囲内での給付水準を自動調整する仕組みであるマクロ経済スライドを導入することが定められておるわけでございます。そして、この給付水準につきまして、標準的な厚生年金の世帯の給付水準は少なくとも現役世代の平均収入の五〇%を上回るもの、このように定めてございます。 そこで、お聞きを申し上げますけれども、平成十六年の改正ではなぜこの所得代替率五〇%を基準にしたのか。また、この年金制度は、老後生活の基本的部分を支える給付水準を確保しようと、こうしているわけでございますけれども、現役世代の収入と年金世代の給付との関係について分かりやすく御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 十六年改正当時におきましては、年金の給付水準について、年金制度を真に持続可能な仕組みとしていくためには年金を支える現役世代の保険料負担が過大にならないように配慮しながら給付水準の見直しを行っていくことが必要であるという基本的な認識を持っておりました。その場合においても、年金制度がその役割を果たすことができるよう、給付は高齢期の生活の基本的な部分を支えるものとして一定の水準を確保することが必要であるという認識をまた一方で持っておったというところでございます。 そういう認識をめぐって様々な議論が行われたわけでございますが、平成十六年改革に向けて平成十五年十一月十七日に発表させていただいた厚生労働省案におきましては、最終保険料水準は厚生年金は二〇%、給付調整は五〇%台半ばでの維持を目指すと。試算をいたしましたところは、最終的な所得代替率は五四・七%ということを打ち出させていただいたのが厚生労働省としての考え方でございました。 その後、政府部内、与党の中での様々な御議論、先ほどの大きな基本的な認識をめぐっての様々な御議論を経まして、最終的な政府案としてまとめられましたのが二〇%の最終保険料率ではなく一八・三%の最終保険料率ということでございました。この下で、満額の老齢基礎年金二人分及び男子平均賃金で四十年就業した場合の老齢厚生年金の合計額の現役世代の平均手取り収入、これは男子平均手取り賃金に対する割合である所得代替率について将来にわたり五〇%を上回ることとする目標が法律の附則においても明らかに定められたところでございます。 こうした経緯を経て五〇%ということが決まってきたということを御説明させていただきたいと思います。
○山本博司君 そして、もしこの所得代替率五〇%を下回った場合、法律ではどのような規定がされているのでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 五年に一度行われる財政検証はおおむね百年程度にわたる年金財政の見通しを作成するものでございますが、法律上は、次の財政検証が行われるまで、すなわち今後五年以内の間に所得代替率が五〇%を下回ることが見込まれる場合には、所要の検討を行い、マクロ経済スライド調整期間の終了その他の措置を講ずるとともに、そうした措置を講ずるに際しては、給付及び費用負担の在り方について改めて検討を行い、所要の措置を講ずると、こういうふうに規定されておるわけでございまして、見通しの中で五〇%の維持は可能であると、私ども今回も財政検証の結果としていただいたわけでございますけれども、この法律制度そのものはやはりこの五年ごとの検証を経て状況の変化を見ながら、いざというときには給付と負担をしっかり見直していくという段取りを記述していただいていると、こういうものだと思っております。
○山本博司君 現状のデータ、これは五年後の財政検証のときでも六〇・一%と見込まれております。五〇%を大きく上回っておりますから、直ちにこの給付と負担の見直しが必要という事態ではないと思うわけでございます。五〇%を下回っているとすぐ破綻になると、こういった説明をする方もおられますけれども、こうした国民を惑わすような言動、厳に慎むべきだと思います。 さらに、モデル世帯の定義について様々な意見がこの委員会でも出されました。モデル世帯は所得代替率の基準となりますので、この定義を変更するということは一つの尺度、物差しを変えるということにもなりますので、長い期間の推移を見るためにもむやみに変更するべきではないと考えるわけでございます。そこで、このモデル世帯の定義とはどのようなものなのか、また、このモデル世帯ではどのくらいいると推計されるのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) モデル世帯という言葉自身が大変価値観を含んでいるというふうにも言われますから、様々な御批判、御議論をいただくわけでございます。モデル世帯というのは法律上、制度上の概念としては定められているものではございません。ここで、財政検証の関連資料でお示しした夫のみ就労の場合の世帯ということでございますが、法律上は夫が厚生年金に加入している男子の平均的な賃金で四十年間就労し、妻がその全期間にわたり専業主婦であった同年齢の夫婦の世帯と記述しているわけでもなく、先ほど申しましたように平均賃金で四十年間の厚生年金と基礎年金、そしてもう一方の基礎年金という記述がなされているわけでございます。 そういう法律の規定と、実際上、説明の便宜上申し上げることとの落差なりの中で様々な御意見を賜っているわけでございますが、話を現実界の方に戻して、現在の現役世代に見た場合に、夫が被用者である世帯のうち妻が専業主婦やパートなどで国民年金三号被保険者である世帯というのが調査をしたらその時点でどの程度いるかというと、実際には六割から七割程度いらっしゃるわけでございますが、一方でこんな状態が四十年変わることなく続くのかという御指摘については、それはなかなか難しかろうけれども、年金制度としてもとより把握することは非常に困難な事実関係ではないかというふうに思っております。 要するに、御指摘のようにこのような世帯が望ましいか望ましくないかということではなくて、長い歴史の中の年金における給付水準を図るための物差しとして使ってきた一つのパターンでございますので、今回の検証においても使わせていただいておると同時に、あわせて、様々御議論がありますように他の世帯類型における平均賃金だった場合の数字も併せて発表させていただきましたが、様々なそういう世帯類型というものについて常に並行して所得代替率などでどういうことになっているかというのを情報公開していくことは大変重要なことであると考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 国民年金の第三号被保険者であればパートで働いていたとしても保険料を納めない状況もあるわけでございます。また、モデル世帯というのは夫のみ就労の場合の世帯の平均像を示したものでもないわけでございまして、働き方が多様化するということとこのモデル世帯の規定とは別の議論として進めるべきと思います。 今回の試算というのは、国民年金保険料の納付率についていえば、将来の厚生年金の給付水準に及ぼす影響を一定の経済前提の下で機械的に試算したものであり、今から約三十年間、二〇四〇年ごろまでで納付率などの数字がずっと現在の状況が続けばという話であり、年金制度の安定性に直ちに影響を与える話ではないと思います。 この点につきましても、平成十六年改正のときから既に検討されていたと思いますけれども、今回の財政検証の結果を受けて年金制度のフレームの変更の必要性があるとお考えなのか、また、財政検証に対する大臣の評価についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) フレームを変える必要はないと思います。 ただ、今後、マクロ経済スライドを終了させるような時期が来るか。来るとすれば、また、先ほど来申し上げているように、積立金の枯渇があるというようなことを想定、そういう事態になればそれは微調整していくということは十分可能だというふうに思っていますが、当面すぐフレームを変えるということは考えておりません。
○山本博司君 ありがとうございます。 さらに、新聞報道によりますと、共働き世帯や単身世帯はすべて所得代替率が四〇%以下で問題であるかのような誤解を招く記述をされている場合がございます。 共働きかどうかなどの世帯の類型がどうであれ、世帯一人当たりの所得が同じであれば所得代替率も同じであります。逆に言えば、共働きでも所得が低ければ五〇%以上の代替率となる場合もあるわけでございます。これは所得再分配の機能の効果が出ているためであると思いますけれども、この所得再分配機能という点につきまして説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 講学的には所得再分配というのを税で行うか保険料で行うかとか様々な御議論がございますが、現実に今機能しております厚生年金制度あるいは国民年金制度というものは、その保険料方式の下で御指摘のような所得再分配効果が強く働いております。具体的には、基礎年金というものを通じてそれが発揮されるということがございます。 そして、ただいま御指摘ありましたように、公的年金における基礎年金の所得再分配効果をもってすると、同一類型の世帯であっても世帯一人当たりの所得が高いほど所得代替率は低くなる。逆に言えば、所得代替率の低いと言われた世帯は所得も年金も高いということでございます。こうした所得再分配効果が公的年金制度に働いているということをやはりしっかり私どももより説明を強め、御理解をいただくということが肝要かと思っております。
○山本博司君 次に、この所得の再分配機能についての理解を深めるために試算例をお示しをいただきたいと思います。 夫婦共働き世帯で、夫婦での所得が月額八十万円の場合と月額三十万円の場合の夫婦の年金月額と所得代替率についてどのような試算になるのか、御提示をいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 数字を今から述べますので、数字ばかりで失礼申し上げます。 夫婦の所得月額の総額が八十万円の場合、夫婦の手取り賃金で六十六・六万円と想定いたします。夫婦……(発言する者あり)
○委員長(辻泰弘君) 答弁を続けてください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) いいですか、済みません。 夫婦二人分の年金月額は三十・二万円、所得代替率は四五・三%でございますが、夫婦の所得月額の総額が三十万円、手取り賃金二十五万円の場合、夫婦二人分の年金月額は十九・五万円、所得代替率は七八・〇%と、こういうふうに高く出ます。 また、二〇五〇年時点におきまして、夫婦の所得月額の総額が二〇〇九年水準で八十万円の場合、二〇五〇年水準で夫婦の所得月額の総額は百四十二万七千円、手取り賃金で百十六万八千円という計算になりますが、夫婦二人分の年金月額は物価で現在価値に割り戻した値で四十四万円、所得代替率は三七・七%。 夫婦所得月額の総額が三十万円、二〇〇九年水準の場合でございますが、二〇五〇年水準では夫婦の所得月額の総額は五十三・五万円、手取り賃金で四十三・八万円、世帯一人当たりの年金月額は、物価で現在価値に割り戻した値で二十七万円、所得代替率は六一・六%。 例えばのことでございますが、今御指摘のあった八十万円と三十万円の世帯について申し上げました。
○山本博司君 ありがとうございます。 所得額の違いによって、こうした夫婦共働き世帯の場合でも所得代替率が六〇%を超える例もあるわけでございます。モデル世帯だけが五〇%を確保でき、それ以外の世帯では五〇%を確保できないというわけではないわけでございまして、一律に決め付けるような議論、これは避けるべきと考えるわけでございます。 また、厚生労働省が五月二十五日にまとめました公的年金の給付と負担の割合を示す給付負担倍率に関する新たな試算では、払った保険料の何倍受け取れるかということにつきまして、来年、二〇一〇年に七十歳になる人の給付負担倍率が六・五倍であるのに対しまして、二十歳になる人の給付負担倍率が二・三倍であると発表されました。報道によっては、この年金世代と若い現役世代との間で三倍近くの差が付くために若者の年金離れが増加し問題ではないか、こういう指摘もございます。今日も議論がございました。 こうした世代間の格差が拡大していることへの認識、これはどのようになっているのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 報道によりましては、五年前に同様の計算をし発表をしている数字があるにもかかわらず、前回との比較よりも格差そのものを報道しているというものもあったように思いまして、なかなかその報道についての評価というのは私どもの方からは難しいなとは思っておりますが、いずれにせよ、今回の発表は、前回、五年前の数字との比較ということで出させていただいたものでございます。昨今の経済情勢を織り込んだ割には、前回と比べて今回の結果はそれほど大きく変化していないというふうに私ども感じております。 また、若干の変化の理由も、現在の経済情勢ということを考えますと十分説明の付く範囲内であるということでございますので、逆に、経済成長に向けていかに経済の再生策を講じていくか、それから、少子化対策で人口構造の流れをどうやって変えていくかということは、これ、待ったなしで努力を続けていかなければいけない。その結果として年金制度のパフォーマンスは上がっていくものというふうに考えております。
○山本博司君 この給付と負担との関係の見直し、また持続可能な年金制度にしていくためにも、こうした格差が生ずるということはやむを得ない面もあると思いますけれども、こうした若者の年金離れは防ぐ必要があると思います。 若い世代には、保険料として払った分ももらえないのではないかという、払い損ではないかという意見もあるわけでございまして、この点に関しまして大臣の御見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 税であれ保険であれ、それぞれの世代についてそれぞれの時代できちんと生活できて幸せを追求できればいいわけなので、先ほど古川さんに対してお答えしたのと同じことになりますが、物すごく単純な議論をすれば、自動車事故の保険を掛けていますね、火災保険掛けていますね、掛けた金額の元を取っていないからといって事故がないことを喜ばない人はいません。掛け捨てになる可能性がありますね。家が燃えちゃって、要するに保険金全部掛け捨てになって損だとだれも言いませんね。 だから、そういう保険の大きな議論から言うと、長生きというのは事故に当たるんです、まさに保険理論から言うと。そういうところまでをカバー、(発言する者あり)いや、誤解ないように。保険理論で言っているんですよ、分かり切ったことで。そういうことまでをカバーするのが保険ですから、つまり年金なので、介護もそうです、医療もそうです、だれも病気したいと思っていない、だれも認知症にかかりたいと思っていない。だけれども、そのときへの拠出なので、自分が掛けたお金がどれだけでというような議論をするよりも、きちんとした公的年金制度を守っていく、介護保険制度を守っていく、国民皆保険というこの医療保険制度を守る、それが大事なんだということをよく理解をする必要があるというふうに思います。
○山本博司君 ありがとうございます。もう是非ともこうした若い世代へのアピールを含めた対策をお願いを申し上げたいと思います。 それでは、財政検証の最後の問いに関しまして大臣にお伺いを申し上げたいと思います。 昨日の連合審査会でも触れさせていただきましたけれども、年金制度を持続可能なものとするためには、こうした経済の成長と社会保障の安心の両輪が必要であるということでございまして、特に年金財政に関しましては、出生率の改善と経済対策が重要であると思います。この点に関しましての大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今おっしゃるとおり、大きな二つのファクターは、経済成長率、それからもう一つは、労働力ということはつまり出生率であるわけですから、この二つを伸ばしていくための政策をやっていかないといけない、そういう方向での政策の努力を続けているつもりでございます。
○山本博司君 ありがとうございました。是非ともよろしくお願いをしたいと思います。 次に、来年一月に発足をされます日本年金機構の準備状況についてお聞きを申し上げたいと思います。 この年金機構は、これまでの反省に立ちまして、非公務員型の公法人としてスタートするものでございますけれども、意識改革を行いサービスの質の向上を図るとともに、効率的で公正、透明な事業運営を行う組織となるようにしなくてはならないと思います。 まず、このほど社会保険庁から移行する職員のうち九千九百七十一人の採用を内定をしたということでございますけれども、どのような基準で採用が行われてきたのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 私は日本年金機構の設立準備事務局長を仰せ付かっておりまして、その立場でお答えをさせていただきたいというふうに思います。 昨年の七月に閣議決定をされました日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画におきましては、機構の社会保険庁職員からの職員採用ということで、正規職員が九千八百八十人程度、それから有期雇用の、今准職員と呼んでおりますけれども、これが千四百人程度と、こういう形になっているところでございます。 昨年、日本年金機構設立委員会が設けられまして、十二月に設立委員会の方で職員の採用基準は決められております。具体的には、高い使命感を持ち、法令を遵守し、業務改革やサービス向上に積極的に取り組む意欲がある者、それから、機構の業務にふさわしい意欲、能力を有する者である、また、社会保険庁職員からの採用に当たりましては、懲戒処分を受けた者は採用しない、こういったこと等を内容といたします職員採用基準を定めまして、社会保険庁職員からの機構職員の募集が行われたところでございます。 その後、設立委員会の下にございます日本年金機構職員採用審査会におきまして採用審査が行われまして、五月十九日の日本年金機構設立委員会におきまして、採用候補者名簿に記載された者の社会保険庁職員の中から正規職員として九千六百十三名、それから准職員として三百五十八名の採用が内定がされたところでございます。
○山本博司君 次に、新しい組織には外部からの優れた能力を有する人材を積極的に活用することが重要でございます。民間からの採用についても現在進められているとのことでございますけれども、この採用状況に関しまして報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) これも昨年の閣議決定されました基本計画におきまして、機構の正規職員一万八百八十人程度のうちでおおむね千名程度につきましては外部、民間から人材を採用することとされているところでございます。 これにつきましては、設立委員会の下で採用審査活動ということで進められておりまして、民間からの職員募集というのを四月末までに職員の募集の応募を受け付けたところでございます。 現在まだ作業が進行中でございますけれども、千名程度の募集に対しまして一万二千名弱の応募があったところでございまして、現在採用審査が進められているところでございます。
○山本博司君 この年金機構、公的年金の運営を再構築するという観点から、効率的な組織とならなくてはならないわけでございます。こうした採用によって、年金機構の発足時にはこれまでの社会保険庁よりどのぐらいの職員数が減少することになるのか、お示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 先ほど来お答え申し上げておりますように、日本年金機構の人員数でございますけれども、正規職員として一万八百八十人程度、それから正規に準ずる形の有期雇用職員も含めまして、有期雇用職員六千九百五十人程度とされているところでございます。 社会保険庁の正規の職員の定員数でございますけれども、二十年度末におきまして一万三千七百三十人でございます。二十二年一月の社会保険庁の廃止のときにおきまして、これまで社会保険庁が行ってきた業務の一部、これは厚生労働省あるいは全国健康保険協会が行うことになります。これに伴いまして約六百二十名はそちらの方に定員が振り替えられると、こういう形になっております。これは仕事が付いて人も動いていくということでございます。 一方で、日本年金機構の方でございますけれども、業務の外部委託等によります効率化を行うことといたしてございまして、それによりまして正規職員八百三十五人の減を図る。それから、機構設立後におきまして、業務の改革等を進めまして、業務システムの刷新を進めることによりまして削減をすることが予定されております業務量におおむね相当する人員、これ約千四百人ということでございますけれども、これにつきましては有期雇用職員、准職員と呼んでおりますけれども、そういう形で整理をされてございます。 こういうことによりまして、冒頭申し上げたような形での機構設立当初の人員数の予定になっていると、こういうことでございます。
○山本博司君 この法令また各種の規定を遵守するとともに社会的な規範に従うこと、これは当然でございますけれども、もしこの法令違反の行為が発生した場合に、状況を迅速に把握し処分を行うとともに、この再発防止策を措置するということは大変重要であるわけでございます。 これまでの社会保険庁の状況を考えた場合、一段と厳しい取組をすべきと考えるわけでございますけれども、こうしたコンプライアンス確保の仕組みをどのように構築をしていくお考えなのか、この点に関しましても御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 社会保険庁におきましても、一連の御指摘を踏まえましてコンプライアンスということは重視をいたしているところでございますが、日本年金機構におきましては、適正に業務運営を実施をする、国民の信頼を確保すると、こういう観点からコンプライアンスの確保というのは業務を進める上で最も重要なことの一つであると考えているところでございます。 このため、これは設立委員会で御議論をいただいておりますけれども、機構には組織横断的にコンプライアンスの確保への取組を行いますコンプライアンス委員会というものを設ける、それから専門の担当部署、リスク・コンプライアンス部と考えておりますけれども、それを設けると、それから外部の弁護士の参画の下での法令違反通報制度をきちっとやっていくと、こういった形によりまして、問題事案が起きればそれを把握してこれに的確に対応すると、こういう仕組みを整備をしてまいりたいと考えているところでございます。 日本年金機構が国民に信頼される組織となるよう、今後、適切なコンプライアンスの確保に向けて更に取り組んでまいりたいと考えております。
○山本博司君 さらに、この業務の効率化、合理化を進める上で重要なのは外部委託の推進であるわけでございます。公的な役割を担う中で、コストの削減、サービスの向上は常に図らなくてはいけないと思います。 そこで、こうした業務の外部委託についてどのように考えているのか、具体的にどのような内容、範囲の業務を外部委託にするのか、この辺に関しましてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 日本年金機構の業務につきましては、業務運営の効率化を図るために積極的なアウトソーシングを推進するということが閣議決定されました基本計画において定められております。 この基本計画におきまして、機構において外部委託を行う業務といたしまして幾つかございますけれども、届出書等の一次審査、それから厚生年金、健康保険の電話照会、国民年金の免除勧奨、厚生年金の納付督励、年金相談センターの運営、それからバックオフィス業務、こういったものを新たに外部委託をするということといたしているところでございます。 それから、これは外部委託ということで外に出せばいいということではございませんで、やはり委託先をきちっと適切に選んでいくということ、それから委託業者が業務を進める中身をきちっと進行管理も含めまして管理、監視をしていくということ、それから委託業務に関します情報の適切な公開、こういったことも必要と考えておりまして、それらの取組を進めてまいりたいと考えております。 このことにつきましては、日本年金機構、外部へ委託する際の基準という形で、厚生労働省告示として定めたところでございます。
○山本博司君 この年金相談とか記録問題の対応ということでも、各地の社会保険労務士の方々には様々な形で協力をいただいているところでございますけれども、新しい組織になってからも、これまでどおりに、またそれ以上に協力を求めていかなくてはならないと思います。こうした社会保険労務士の活用についての考え方、この点に関して説明いただきたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 社会保険労務士の皆様方には、現在も年金相談等で様々な形で御協力をいただいているところでございますけれども、日本年金機構の設立後におきましても、その機構の業務を円滑に進めるという上では更に一層の御協力をいただけたらと考えているところでございます。 昨年の七月の基本計画におきましては、全国の年金相談センター、現在五十一か所ございますけれども、この相談業務については外部委託を行うということが基本計画に定められておりますが、その委託先につきましては、限られた準備期間の中で委託業務の品質を確保できる体制を構築をするという観点で円滑に移行を実現できるということで、全国社会保険労務士会連合会に来年の一月から委託するということを予定をいたしているところでございます。それから、年金事務所におきます年金相談窓口の一部につきましても、社会保険労務士の方に御協力をお願いすることになると考えているところでございます。 いずれにいたしましても、年金等に関します経験が豊富で質の高い社会保険労務士の皆様方の活用ということは、機構の業務を円滑に進める上で非常に意義のあることと考えておりますので、今後ともよく連携、協力を図ってまいりたいと考えております。
○山本博司君 今の日本年金機構の準備状況をずっと聞いてまいりました。しっかりした対応をよろしくお願いを申し上げたいと思います。 時間が参りましたので、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 冒頭、被爆の問題で、上告を断念されて原告被爆者とお会いになったと。前回の委員会で大臣に求めたんですが、実現して大変良かったというふうに思っています。 問題は、しかし、これからだと思うんですね。医療分科会というのはまさに今まで切り捨てを進めてきたところなわけで、やっぱりそういったところに議論をゆだねていては、これは解決の結論が出てこない、まさに政治的な判断で進めていくことが今求められているというふうに思うんです。その点では、やはり与党PTも示しているように、線引きをしないですべての原告を救済をしていく、それから認定基準を判例に則してきちんと見直していくという方向で全面解決を図るべきだと。 大臣、先ほどこれは、これが解決しなければ戦争が終わったことにならないというふうにおっしゃったわけで、やっぱりそこまで言うのであれば、これは本当に線を引いたらいけないと思うんです、やっぱり。みんながこの問題で闘ってきた人たちなわけだから、やはりきちっと全員救済するという政治の判断をしていただきたいと、重ねてお伺いします。
○国務大臣(舛添要一君) そういうことも含めまして、司法の判断を尊重し、そしてまた専門家の方たちの御意見もいただき、それで、既に個々のケースについて総合的判断という形で相当前に進めておりますので、何とか更に解決に向かって進めたいと思っておりますので、これは深くかかわってきた河村官房長官を始めよく議論をして、最後は麻生総理の御決断を仰ぐ形で、今日、原告の方々とわずかな時間でしたけれどもお話合いをいたしましたので、その気持ちを共有しながら努力をしたいと思います。
○小池晃君 是非、大臣のイニシアチブを期待しております。 それから、年金の問題へ行きたいんですが、年金財政を考える上で支え手の問題は非常に大事だと思うんです。 年金局長にお伺いしますが、二十歳代の厚生年金の加入者数というのはどうなっているか。二〇〇〇年と、直近である二〇〇七年の数字を示してください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お尋ねの二十歳から二十九歳までの厚生年金被保険者の数は、二〇〇〇年度末で八百八万人、二〇〇七年度末で七百万人となっております。
○小池晃君 大幅に減少しているわけであります。 国民生活基礎調査では雇用形態による公的年金加入状況も示されているんですが、二十歳代のパート、アルバイト、派遣社員の公的年金の未加入率をお示しください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お尋ねの十九年の国民生活基礎調査における二十歳から二十九歳までの年齢各層におけるパート、アルバイト、派遣社員それぞれで見て、公的年金の加入状況について、公的年金に加入していないと回答をした方の割合は、パートの場合は九・五%、アルバイトの場合は一七・九%、労働者派遣事業所の派遣社員の場合は七・五%と、こういうふうになっております。 ここで加入していないと回答されている方には、被保険者数の状況から見て、国民年金一号被保険者であるが保険料未納となっている者など相当数含まれているものと考えられます。
○小池晃君 いずれにしても、こういう非正規労働者の中での年金未加入は問題だと思うんですね。 国民生活基礎調査で年齢階層別に加入者数が出ているので、二十九歳以下、二十代の一号と二号の加入割合をグラフにして今日は資料でお配りをしております。これを見ますと、トレンドとしては、九〇年代以降、二十代の厚生年金加入者、共済年金加入者の比率は減少して、逆に国民年金加入者の割合が増加をしていることになるわけですね。これは、先ほどの数字と合わせれば、やはりこの原因というのは、若年層における雇用の非正規化、パート、アルバイト、派遣社員などの増加というふうに見てよろしいかと思うんですが、大臣、これいかがでしょうか、これ見て。
○国務大臣(舛添要一君) 済みません、ちょっと質問の意味を、もう一度おっしゃってくださいますか。
○小池晃君 要するに、非正規労働が増えているというのがこういう二十代での厚生年金から国民年金というこういう流れになっている、基本的な認識なんですけれども、お伺いしたい。
○国務大臣(舛添要一君) いや、もうそれはそのとおりであって、いわゆる正規のサラリーマンになっていれば厚生年金なわけですから、昔は自営業者なんかを前提にしていたんですけれども、国民年金の性格自体が変わってきているというように思います。
○小池晃君 こうした問題をどう解決するかということなんですが、非正規労働者の年金加入を進める制度改正というのはもちろんあると思うんです。ただ、それ以前に現行制度でもできることがあるはずだと。本来、年金に加入すべき人たちが未加入で放置されているという問題、これはあると思うんですね。 職安局長おいでいただいているんですが、二十歳代の雇用保険の被保険者数というのは二〇〇七年度末で何人になるんでしょうか。
○政府参考人(太田俊明君) 二〇〇七年度における二十歳代の雇用保険被保険者数でございますが、これ年度平均の数字でございますけれども、約七百八十一万人でございます。
○小池晃君 ですから、先ほどの七百万人と比べると差は八十万人以上あるわけです。これはもちろん、私どもも分かっていて、その適用条件の違いがありますから、二十時間、三十時間とあるので、それもかなりあるだろうと思うんだけれども、でもやっぱり相当部分が、本来厚生年金に加入すべき人が未加入になっているという実態が私はこれはあると思うんですが、局長、いかがですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほども別の委員に御答弁いたしましたが、現在、被用者年金一元化法の中で正社員に近いパートの方々の適用拡大を入れておりますが、その際、審議会などでもよく指摘されましたけれども、今御指摘のとおりでございまして、現行の制度の中でも四分の三パートであってももっと適用をしっかりしなきゃいけないということは当然の前提でございます。社会保険庁から年金機構に移ってまいりますが、そういうことは大変大事な仕事の目標であるということで、引き続き努力させていただきたいと思います。
○小池晃君 大臣、やっぱり社会保険庁の調査でも厚生年金未適用事業所って十万以上あるんですよね。それから、適用事業所の中でも本来加入すべき人で適用されていない人いるはずで、社保庁の事業所調査では資格取得の届出漏れが六万件以上発見されている。 大臣にお伺いしたいのは、やっぱりこういう厚生年金の適用逃れというのを徹底して是正していくということが年金財政を安定化させていく上でも非常に大事になっているんじゃないかと思うんですが、認識を伺います。
○国務大臣(舛添要一君) まさにそれはそうだと思います。農業とか個人事業者、それから五人未満、これは先ほど足立さんとも議論したように、ただそれだけをやると標準報酬の改ざんみたいなことも起こるんで、中小零細企業の事業主負担の部分について、どういうふうに社会で公平に支えるかという議論も同時にないといけないかなと思っています。
○小池晃君 私はその適用のやり方で、例えばもう一時間でも働いたら事業主分だけは保険料を取るとか、そういったことだって考えていいんじゃないかなというふうに思うんですよ。そういった形でむしろ逆に正社員化のインセンティブをつくっていくというような考え方はあり得ると思うんですけど、そういったことも含めて、これはきちっとやっぱり年金に適用すべき人は適用して、それを年金財源に充てていくということは大いに知恵を出していく必要があるんじゃないかなというふうに思います。 同時に、これはやっぱり雇用の適正化というのがどうしても必要で、非正規雇用が増大していくということは、結局年金保険料の収入の減少、それで年金の給付抑制の効果をもたらしていく。先ほど、やっぱり職種別に見ても明らかに非正規雇用の加入率が低いという事態があるわけで、これが将来の低年金者、無年金者になっていくということがあるわけです。もちろん、雇用を正規化していくというのはそれ自体として大事なことなんだけれども、その社会保障財源、特に年金財源を安定化させていくという上で、やっぱりその非正規雇用の拡大に歯止めを掛けて、正規雇用に転換していくということが私は極めて重要な課題になっていると思うんですが、この点でも大臣の認識を伺いたい。
○国務大臣(舛添要一君) それは全くそのとおりだと思います。今日は小池委員とよく認識が一致します。
○小池晃君 いつもこうだといいんですけれども。これは本当に大事な課題だということを申し上げたい。 さらに、ちょっと具体的に、じゃ本当に雇用の問題を安定させていくという上で、ちょっと直近の問題を大臣にお伺いしたいと思っているんですが、六月四日に広島と山口の労働局が大手自動車会社のマツダに対して、労働者派遣で違法なクーリングを行って、派遣期間を超えて派遣を受け入れているという労働者の申告に基づいて是正指導をやったと、これが報道されました。これは私どもの志位委員長も衆議院で、そして仁比聡平議員も参議院で取り上げてきた問題で、まさにその違法が認定をされ、大手自動車企業に指導が行われたということの意味は、これは大変大きいというふうに思っております。 このマツダの是正指導について、報道では、申告者に対して、期間工になった後も元の派遣会社との間に支配従属関係がなかったとは確認できないというふうに指摘をして、派遣期間が実質的に三年を超えていたという認定をしている。大臣、これはつまり、その派遣元との支配従属関係があったと、その結果派遣期間が三年を超えて継続していたということで、労働者派遣法四十条の二、派遣期間制限に抵触すると是正指導したというふうに理解してよろしいですね。
○国務大臣(舛添要一君) 個々の問題についてはコメントしないという前提で、一般的に言えば派遣法の問題もありますけれども、実を言うと、この元の派遣会社と労働者の間の支配従属関係は持続しているわけですから、これは労働者供給とみなされる。つまり、職業安定法の四十四条の違反であるということも事実であります。したがいまして、きちんと厳正に指導をするということです。
○小池晃君 今の問題は極めて重大だというふうに思っております。そういう重大な法違反があった。 ところが、労働局はそういう是正指導をしたと、これは申告者にちゃんと労働局の方が報告している。ところが、マツダは何と言っているかというと、六月四日に記者会見をやって、その資料では、クーリング期間が三か月を超えているとは判断できないため、派遣可能期間を超えているとみなされるおそれがある。これらの点について違反がないか点検し、違反があれば是正することと指導されたというふうに書いてあって、当社としては過去法律違反はなかったと理解していますが、指導は真摯に受け止めていますと。違反したとは認めないというのを文書でちゃんと配っているんですよ、記者会見で。労働局は違反があったというふうに説明しているのに、マツダ側は違反なかったと。明らかに労働局の指導と違うことを公然と記者会見で文書で配る。 大臣、労働局の指導内容をこんなふうにゆがめて発表するような企業に対しては、私は厳正に臨んでいただきたいというふうに思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 残念ながら、個々の具体的なケースについてはコメントしませんが、しかしながら、労働局が厳正な指導をやる前提は法律違反でありますから、これは労働者派遣法違反が明確に行われているから指導に入ったわけでありますので、これは真摯に受け止めて改善してもらわないといけないのでありまして、もしそういうことがなければ更にこれは指導を再びやりたいというふうに思っております。
○小池晃君 是非、これはそういうことを言っておりますので、厳しくやっていただきたいということを重ねて申し上げたいというふうに思います。 それから、問題は、じゃ、その申告した労働者の雇用がどうなったのかという問題なんですね。申告しても結局雇用が失われるということでは労働者にとってみればこれは大変なことなわけであります。今回のような期間制限違反、労働者派遣法四十条の二の違反の場合の是正指導に当たっては、雇用の安定を前提に直接雇用などを助言、推奨するというふうになっているんですけれども、本当に徹底しているかというと、例えば今回是正に至ったマツダの申告者は、新たな仕事は見付からなくて失業給付も切れちゃって生活保護を受けているという実態なんですね。 やはり大臣、改めて違反した事業主に対して申告者を含めた雇用安定の措置、これを徹底していくということが労働行政には求められているんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員おっしゃったように、労働者の雇用が失われちゃ何のために是正したか分かりませんから、例えば派遣の場合は適正な派遣に是正しなさい、請負の場合も適正な形にしなさい、それから直接雇用を推奨するということをやっておりますので、今回も、今回もということは言っちゃいけませんので一般的に申し上げますと、対象労働者を直接雇用するように推奨しろということは各県の労働局に対して指示をしたところであります。
○小池晃君 一般的にはそうなんです。しかし、実態として何が起こっているかというと、申告者はやっぱり派遣法四十条の四の直接雇用申込み義務の指導を求めているんだけれども、結局、派遣法には三十五条というのがあって、通知がないということでこれを指導しようとしないというのが、実態としてはそういうことになっているんですね。 今回のマツダのケースというのは、まさにクーリング使って期間制限の抵触日が来ないようにしていたケースですから、そういう場合に通知を出すわけがないわけですよ、意図的にやっていたわけだから。ここまで明確なのに三十五条の通知がないから直接雇用を指導しないということだと、私はこれはやっぱり派遣法の機能不全になっているというふうにここは言わざるを得ないというふうに思うんです。 業務取扱要領では、四十条の四の是正について、ちゃんと、目的はあくまで派遣労働者の雇用の安定を図ることであるというふうに、趣旨としてはそう書いてあるわけだから、やっぱりきちっと、法違反はこれからさせないようにしました、でもそれを告発した労働者は路頭にほうり出されましたと、これじゃいけないと思うので、やっぱりきちっと雇用が維持される方向に労働行政は厳しく臨んでいくべきだというふうに思うんですが、重ねて伺います。
○国務大臣(舛添要一君) その方向で更に厳しい指導を行いたいと思います。
○小池晃君 こういうふうに至った事態というのは、そもそも労働局の対応に時間が掛かり過ぎたということもあって、その間に雇用が失われているということもあるわけですから、速やかに対応するように求めていきたいというふうに思います。 今日はちょっと余りに大臣の答弁がいい答弁が続いたので、ちょっと時間少し余っていますけれども、ここで終わりにさせていただきます。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。私のときもいい答弁をよろしくお願いいたします。 まず冒頭、原爆認定症の皆さんの早期解決をということで、今日午後、大臣が原告たち、当事者たちにお会いしたということについて一言申し上げます。 これは、厚生労働省側は上告期限後の十一日以降に会うとおっしゃっていたのを、いや、その前に会ってくれと言って、男と女の約束、女と男の約束ということで果たしてくださったことに、それは御礼を申し上げます。また、上告断念ということもありがとうございます。 大臣、今日、当事者に会われた感想を一言お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) やっぱり直接生の声をお伺いする、私、こうして今全部メモを取ってきているのをポケットに入れていますけど、やっぱり本当に悲惨な原爆の体験、それから、本人じゃないと分からないんですね、こういう苦しみがあるということを。それはやっぱり本人の皆さんのお声を聞くというのが一番大切なことでありますし、それで何とかこういう問題を解決したいという思いは一致をしておりますんで、南野さん始め、皆さん努力をなさった方々もおられます。 何よりも心強いのは、河村官房長官が、長官になられる前はもうむしろ南野先生の立場で、私のところに陳情に来られていた立場で、一番よく分かっている方が政府の中枢の官房長官でおられますんで、今朝も河村さんと話をしました。また、今日、原告の皆さん方にお会いした話を河村さんに伝え、そして二人で努力をしてきちんとした形の解決策はどういう形でまとめられるのか、その上で麻生総理の決断を仰ぎたいと思います。 そして、今日お会いした皆さんとお話しして、とにかく時間が限られていると、皆さん御高齢になっていますんで、たくさんの方が既に亡くなられている。やっぱり六年間の訴訟の重みということがありますから、そういう思いをしっかり胸に秘めて、解決のために全力を尽くしたいと思います。
○福島みずほ君 ありがとうございます。 去年四月の認定基準のやはり見直しも必要ですし、できるだけ一括全面的解決、あるいはできるだけ早く、今大臣は早くとおっしゃってくだすったんですが、報道によると、原爆の、広島、長崎より前に解決したいということもありますが、是非早めてくださるようお願いします。よろしくお願いします。 じゃ、うなずいていらっしゃいますが、一言お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) こういう問題は、政局がどうであるというようなことで左右されてはいけません。ですから、一日も早くということは一日も早くなんで、努力をしたいと思います。
○福島みずほ君 私も子供のときに長崎の原爆祈念館に行って、やっぱり戦争は嫌だという思いを非常に強くしています。核廃絶を日本がやるためにも、やるためにもって変ですね、核廃絶をやることの前提としても日本がしっかり救済をすべきだというふうに思っています。 次に、免田栄さんの無年金の問題について一言お聞きをします。 免田栄さんは、日本で初めて死刑確定判決を受けながら再審無罪が証明された人で、現在八十三歳、無年金状態です。 先日、足利事件が再審が開始されるかということで大きく報道がありました。免田さんにもお会いをしていますし、私は、フランスのストラスブルグのヨーロッパ評議会が死刑を議論するときに、人権委員会と本会議に免田栄さんと日本の国会議員を呼んでくだすって、一緒にヨーロッパ評議会に出席するということなど、この間ずっとお付き合いがあります。 彼は、三十四年間投獄をされていたと。無年金なんですね。数年以上にわたり刑務所に収容されている受刑者への年金の取扱い、つまり免除申請に関してどのような措置が講じられているか、周知徹底はいつからなされているか、答えてください。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 刑務所などの施設収容者につきましても、二十歳から六十歳までの間であれば国民年金の被保険者となります。また、これらの方の保険料の取扱いにつきましても、一般の被保険者と同様に、所得に応じて、経済的納付が困難な場合は申請により保険料の免除を受けることも可能でございます。 このような方々の国民年金の取扱いにつきましては、昭和三十六年四月の国民年金法の施行に先立ちまして、法務省において通達が行われております。題名は、矯正施設収容者の拠出性国民年金の取扱いについてという通達でございますけれども、これによりまして、収容者に対して制度の周知徹底や資格取得等の手続について指示がなされているものというふうに承知しておりまして、その後も、法務省の御協力により、施設において本人に周知いただいているというふうに考えております。 今後とも、法務省と協力して、施設に収容されている方々の受給権確保について取り組んでいきたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 しかし、免田さん自身は無年金なんですね。生活のしおりを配付しているということは聞いていますが、やはり刑務所にいらっしゃる人たちはいろんな方がいらっしゃるので、代行しろとまでは言いませんけれども、かなり懇切丁寧に言わないと、しおりをもらったりしただけでは免除の手続というのはやっぱりできないと思うんですね。きめ細やかな丁寧な指導をしていくべきではないか、例えば免除申請できるまで面倒を見るなど必要ではないか。いかがですか。
○政府参考人(尾崎道明君) 受刑者に対する免除制度の周知徹底につきましては、何段階かに分けていろんな方策を取っております。 委員御指摘のように、所内生活のしおりなどの冊子に、保険料免除制度、保険料不納付による不利益など国民年金制度の概要についての説明を記載することとしております。これは平成十二年からやっております。 さらに、きめ細かい対応が必要ではないかという御指摘がございましたが、平成十七年には矯正局の成人矯正課長等通知を発出いたしまして、被収容者から国民年金制度に関する照会等の申出がなされた場合、矯正施設において回答することが困難なときには社会保険事務所等の職員による指導等を受けることができること、こういったことを内容とした社会保険庁等との連絡体制を踏まえた周知制度を設けておりまして、対応しているところでございます。
○福島みずほ君 受刑者は報奨金しかありませんし、家族が代わりに払ってくれれば別として、免除の申請を圧倒的に必要としているというふうに思うんですね。どれぐらい免除というのはされているのか、もし今分かれば教えてください。
○政府参考人(尾崎道明君) 実際にどの程度受刑者について免除がされているかということについて数字は持ち合わせておりませんので、残念ながらお答えできません。
○福島みずほ君 是非、代行せよとまでは言えなくても、この人は払っている、この人は家族が払ってくれている、この人は免除をやるとか、一人一人きめ細やかに是非よろしくお願いします。 死刑確定囚は現在約百名ですが、その人たちへの拘置所における措置はどのようになっているでしょうか。
○政府参考人(尾崎道明君) 死刑確定者に対する通知につきましては、先ほど申し上げたように、所内生活のしおり等の冊子に免除制度があるということを記載して周知を図っておりますほか、先ほど申し上げたとおり、照会、死刑確定者から照会があれば、社会保険庁と協調してそれに対してお答えするという体制を取っております。
○福島みずほ君 免田さんの無年金の問題については、私も何度も委員会で質問してきて、衆参で質問があります。しかし、今まで正直らちが明かなかったと。先日、免田栄さんは第三者委員会に申立てをしました。これについて、是非何らかの本当に救済をしていただきたい、いかがでしょうか。
○政府参考人(関有一君) 免田栄さんの申立てにつきましては、年金記録確認第三者委員会への申立てとして、六月五日、港社会保険事務所に申立書が提出されたと聞いております。申立ての内容につきまして、現時点では詳細を把握しておりませんので、この案件についてのコメントは差し控えたいと思います。 ただ、一般的に申し上げますと、年金記録確認第三者委員会は、保険料を納めてきたにもかかわらず社会保険庁に記録がなく、御本人にも直接の証拠がない事案につきまして、保険料を納付していたか否かなどを判断をいたしまして、年金記録の訂正に関し公正な判断をすることを任務としておるところでございまして、年金に係るすべての申出について対応するということを任務としているものではないということは御理解をいただきたいと思います。
○福島みずほ君 それだったら、どうやって救済をしたらいいのか。つまり、三十四年間投獄されて、彼は再審請求で無罪になって死刑台からの生還をしたわけです。しかし、無実でとらわれていたので、その間は働けなかった。もしかして社会の中にいれば、もしかしてって変ですね、もし社会の中にいれば、働いて厚生年金もらう、国民年金もらうということは可能だったはずなんですが、そのことが奪われたわけですね。 刑事補償制度は、確かに無罪になれば刑事補償制度があります。しかし、これは過去に対するもので、特に今回の足利事件は免除、何かどうかされていたやにも、あるいは家族が払っていたやにもちょっと聞いておりますが、とにかく無罪になった人たちに関していえば、何というか、本人の全く責任によらずにとらわれて、しかも年金を本来ならば受給できるような立場を奪われたわけですよね。この人たちは私は刑事補償で救済すると同時にやっぱり未来の年金権を奪ったという視点も必要ではないか。免田さんの場合はまさにそうで、三十四年間彼は獄中にあって外にいられなかったわけですから、こういう場合の救済というのは必要ではないか、どうでしょうか。
○委員長(辻泰弘君) どなたに答弁を求められますか。
○福島みずほ君 法務省。
○政府参考人(尾崎道明君) 個別案件についてこの場でお答えするのは差し控えたいと思いますけれども、法務省矯正局といたしましては、死刑確定者を含めて収容者につきましては、先ほど申し上げたとおり免除制度の周知には努めておりますし、今後とも努めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 しかし、例えば免田さんは免除申請を知らなかったわけですよね。大分昔の話で知らなかった。それから、免除をしたとしても、本人は全く無実だったわけで、免除すれば国民年金の受給はとても減りますよね。ですから、本人が全く無実で、本人の責めが、本当に全くの災難で獄中にあって、しかも奪われているという、ここはやはり何らかの対策が必要ではないか。 厚生労働大臣、第三者委員会ということではなかなか難しいんではないかという趣旨の先ほど答弁があったんですね。国会の中で何度もこれ質問してきたんですが、らちが明きません。だから、第三者委員会に御本人は訴えました。本人、八十三歳なんですよ。これは救済何とかできないか。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) こういう問題が起こったときに、少なくとも基礎年金は全部税でやるという方式だと全く問題は起こらないんですね。だけれども、今はそうではありません。 その中で、刑事補償以外に年金の問題をどうするか、当面ちょっと第三者委員会の対応を見守りたいと思いますけれども、しかしどういう形で解決できるのか、相当私もここのところ考えていますけれども、これはちょっとみんなで知恵を働かして、なかなかやっぱり現行の法律の下では難しいという、法律家に対して釈迦に説法ですが、難しいなという感じがしていますので、ちょっとこれは更に検討したいと思います。
○福島みずほ君 大臣が検討するとおっしゃったので、是非これは、今、足利事件などもありましたし、これから裁判員制度があったときに、やっぱりこれはきちっと補償する。一つは、冤罪でない人に関しては免除とかいろんな、きちっとやる。そして、冤罪だった人に関しては、それはやっぱり奪われたんだと、公権力が間違って捕まえて、そしてその人の権利を奪ったんだという視点はそれは必要だと思うんですね。多くの人が無年金になっていますから、今の現状では。是非、大臣が知恵を出したいということで、知恵を出してくださるようお願いいたします。また、これは第三者委員会及び大臣の知恵を、第二弾の約束ではありませんが、また本当によろしくお願いいたします。 次に、積立金の活用についてお聞きをいたします。 昨年は株価の下落に伴い八兆四千三百二十億円の損失を出しました。これは運用益の範囲内なので問題ないと言えるんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) ただいま御指摘のとおり、平成二十年度の四月から十二月までの年金積立金管理運用独立行政法人の運用実績は、収益率がマイナス六・九%、収益額ではマイナス八兆四千三百二十四億円となってございます。これは、世界的な金融危機により内外株式市場が大幅に下落したことに加え、為替市場で急速に円高が進んだ影響によるものでございます。 しかしながら、年金積立金の運用は長期的な観点から行っているものであり、御指摘のとおり累積の運用収益は二十三兆円ございます。現下の市場動向において短期的に収益が減少したものの、長期的には経済成長を反映して安定した収益が得られるものと考えているわけでございます。
○福島みずほ君 でも、今は税収が四十六兆円で、私は気がちっちゃいので、八兆四千三百二十四億円の損失を出したと聞いただけで、えっ、本当に心臓に良くない、八兆円損失を出したと。これってやっぱりけたたましいというふうに思いますが、大臣、こういう、株ですったという言い方は良くないけれども、国民は、自分たちの貴重な年金保険料八兆四千三百二十四億円損失と聞いたら、大抵の国民は心臓がどきっとするというふうに思うんですね。 これはやっぱり、こういう運用って正しいんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 株式運用というのは十年単位で見ないといけないので、例えばカナダもそうですが、一番分かりやすいのはカリフォルニアの退職金の年金、カルパース、これは二三・五%もマイナスなんです。だから、心臓悪いどころかもうショック死しているぐらいのカリフォルニアの人なんですよ。 それで、今まで逆の批判があって、例えば百十六兆円の資産運用の中で七五%は国内債券で、例えば国内株式九・五%、外国株式六・七%ですから、株式の割合が悪い、何でこんな下手くそな運用をしているんだというのが景気がいいときの話だった。今度、景気悪くなるとそういう意見が出てくるんです。 だけど、それはやっぱり十年掛かりでやって、私の案は、例えば百二十兆あるとすれば、十分の一の十二兆だけはハイリスク・ハイリターンでやってみて、そうすると、これはめちゃくちゃ損しますよ。しかし、もうかるときはめちゃくちゃもうかりますよ。それで十年単位で収支決算やらないと、それは、今はだれが株やったってうまくいきません。 だから、そういう今の、現下の株式、要するに株取引を含めての資本主義経済メカニズムの中でいかにきちんとやるかということは現代社会民主主義者の一つの課題でもあるわけであります。
○福島みずほ君 現代の社会民主主義者は、そんな全部を運用するなという立場だと思います。 これは年金積立金のことが議論になったときに、当時、百四十七兆円全部株の運用にするんじゃない、当時は全部拡大したわけですよね。これはやっぱり余りにリスクが大きいので、百歩譲って部分的ではあっても、全部を運用できるような法律には社民党は反対をしました。 また、これだけ巨額の積立金の運用に関して、独立行政法人にお任せではなくて、何らかの国会の関与などは必要ではないでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 私が大臣になって、もう少し能力がある人に運用委員を替えました、部分的にですけれども。しかし、これはやっぱり、そのエキスパートをそこに持ってこないといけないということで、年金の積立金の運用についても、抜本的な大きな改革が必要なので、だから年金省ということを先ほど申し上げたわけですよ。 それで、それとともに国会の関与ということ、これは、要するに法律に基づいて今きちんと運用しているわけで、法律は国会で決めたわけですから、そういう意味で関与はあるというふうに思います。 だけど、これ、本当に景気が良くなったら今の福島さんと全く違う意見の方が強くなるわけですよ。だから、やっぱり十年単位で、しかしいいバランスでやっていくということで、運用の技というのをもっと高める必要はあると思っております。
○福島みずほ君 しかし、もし家計で全部の貯金を全部そういう運用しているうちがあれば、やっぱりそれはちょっとハイリスク過ぎると思うと思うんです。ですから、すべての年金積立金を運用することについては問題ありということを申し上げます。 最後に一言。 今日は実は、若年非正規雇用労働者の無年金、低年金についてお聞きしようと思ったのですが、それは次回に回します。 一言だけ。 ILOの会議において激震が走ったと。つまり、日本の雇用保険の受給できる人、失業して受給できる人が二三%、七七%が受けられない。これは少し前の会議ですが、激震が走ったというふうに聞いております。 ですから、無年金、低年金もそうですし、雇用保険に関しても失業した人間の七七%が雇用保険をもらえない、これはもう欠陥じゃないか。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) いろんなデータがありますから、現物給付の側面もあります。ですから、私はだから、ILOを始め国際機関に申し上げているのは、よくデータの取り方からまず議論しようじゃないかと。 その上で、しかし今言った数字が出てきているわけですから、これはいかにして雇用保険のセーフティーネット機能を高めるか。それとともに、今回、補正で七千億円の基金を積みました。こういうものを活用しながら、全体として様々な施策で上げていくことが必要だというふうに思っていますので。 データの均質性みたいな話もあります。だけど、どうもやっぱりILOを含めて国際的な場での日本のプレゼンスが私は弱いと思いますので、いつも渡辺副大臣に海外出張をしていただいて御苦労を掛けておりますが、時々私にも行かせていただければ有り難いと思います。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(辻泰弘君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五分散会