厚生労働委員会 第13号
- 発言数
- 354 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/06/04
会議録
○委員長(辻泰弘君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二日、武内則男君が委員を辞任され、その補欠として梅村聡君が選任されました。 また、昨日、岸宏一君、佐藤信秋君及び小林正夫君が委員を辞任され、その補欠として西田昌司君、丸川珠代君及び津田弥太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長渡邉芳樹君外十名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○梅村聡君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の梅村聡でございます。 一昨日に引き続きまして、本日は国民年金法等の一部を改正する法律案について議論を深めていきたいと思っております。 一昨日、我が会派からは蓮舫議員、そして森田議員から質問をさせていただきました。その蓮舫議員の質問の後半の中で話題になったことがこのモデル世帯というものでございます。今回、このモデル世帯が所得代替率五〇%を維持するということ、これは政府の公約であったわけでありますけれども、はっきりしてきたのは、このモデル世帯というのが、じゃ具体的に全世帯においてどれぐらいの割合で存在するのかと、あるいは法律ではこのケースが物差しになっている、つまり五〇%という所得代替率の物差しになっていると、これは法律の中で決められているので簡単に変えることはできないと、このように局長の方から答弁がございました。 具体的にこれもう一度おさらいしますと、モデル世帯というのは、二十歳から六十歳まで基礎年金と厚生年金を四十年間きっちり払い続けると、しかも妻は専業主婦であるということになりますが、私はこのモデル世帯を聞いたときにはサザエさんの家を思い出しまして、つまり本当に今存在するのかな、もちろん、おられないことはないですけれども、本当に昭和三十年代、四十年代の私はサザエさんの世帯を思い浮かべたわけであります。 改めてお聞きしたいと思いますが、こういった世帯が本当に今どれぐらいの割合で存在をするのか。四十年のものが実は三十五年、三十年という場合もあるかと思いますが、このパーセンテージについて改めて出されるおつもりなのか、出すことができるのか、数字があるのかということにつきまして改めてお聞きをしたいと思っております。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、このモデル世帯に関しまして、現在のいわゆる現役世代を見た場合、夫が被用者、国民年金法に言う第二号被保険者である世帯のうち、妻が専業主婦やパートなどで国民年金法第三号被保険者である世帯がどの程度を占めるかという点につきましては、国民生活基礎調査によっても十九年のものであれば六五・二%、こういう数字が統計的にあるわけでございますが、一方で、そのような状態が四十年変わることなく続くような世帯がどの程度存在するのかという御指摘の点につきましては、世帯や夫婦の在り方が多様であり、変動している中では、年金制度として把握することは非常に困難であり、お示しすることができない状態にございます。 しかしながら、このような世帯はこれまでも年金の給付水準を測るための物差しとして使ってきた一つの世帯類型でございますので、今回の財政検証においても継続的にこれを使用し、数値を検証したところでございます。
○梅村聡君 今お答えになった数字というのは、平成十九年でぱんと一点で切ってそこの数字だけを取り出してきたと、それが四十年実際続いているのかどうかと、それから過去において、じゃ、いろんな働き方の変化があったと、そこの動的な部分についてはとらえ切れていないということですね。 舛添大臣に次お伺いしたいんですが、じゃ、これ具体的にモデル世帯以外にどんな働き方があるかと。例えば、妻が四十年間働き続けた、そういった世帯であれば所得代替率は三九・九%だと。それから、男性の単身世帯のままでいきますと代替率は三六・七%、女性の単身世帯の場合は四五%と。いずれのモデルにおいても既に五〇%を割っていっている。サザエさんの世帯、そういうモデルでありますけれども、こういう方は恐らくこれからどんどんますます減ってくるという中で、この物差しをこれからも使い続けるおつもりがあるのかと。あるいは、この物差し、やはり少し変えなければいけないのかなと私は思いますが、大臣のお考え、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 実は、税金の議論をするときも同じでありまして、旧大蔵省、今の財務省だと標準世帯という概念があって、それは男だけが働いていて四十代で妻が専業主婦で子供二人、ずっとそれで来ているんですね。だから、一つは、これモデルとか標準という言葉じゃなくて、一つの定点観測をやるときに、この地点から見ていて継続性でずっとまさにサザエさんの時代からやっていますよということに意味があるんで、モデルとか標準という言葉自体がミスリーディングだろうというふうに思っています。だから、私なんて、大蔵省的に言うと、標準世帯とは最も違う非標準的な生き方をやってきておりますから、何だこりゃって昔から思っていたけど、意味はそういう感じだと思います。 だから、今お示ししているように、これ、蓮舫さんが一昨日いろいろお示しくださったように、様々なパターンを示すということで、それで例えば今回示したのも、五年後も同じようなパターンでやっていくという、そういう一つの定点観測だという感じで見て、ただ今回、これが五〇%の絡みがあるから、そこを持ってきて、だから五〇%だからいいじゃないかという議論になってはミスリーディングだろうと思いますので、今後、物差しというか定点観測を多角的に増やしていく。 当然、ある一地点取っても様々な生き方がありますし、例えばある人の一生を見ても、何年かによって、一人でいたり結婚していたり、また離婚して一人でいたりとか、何度も繰り返すようなことがあれば、全くそれはどの地点を取るかということなんで、ですから今後の、やっぱりこの物差し論だけではなくて、今後のこれは与野党含めてやる年金改正の中で、ポータビリティーというか、個人を中心にポータブルにするという方向は今のような議論からも出てくるだろうと思っていますので、これは是非皆さんと議論をしたいと思っています。
○梅村聡君 定点観測として必要だというお話でしたけれども、私は三十代ですけれども、残念ながら、じゃ知り合いの中でこのモデルに当てはまるかと。四十年ですから、四十年間、これ見ないといけないですけれども、少なくともこれは不可能なまずモデルですよ、モデルとしてはですね。 そのときに、じゃ何を物差しにするかと。私はやっぱり加重平均、加重を掛けていって、例えばこの世帯が今こういう割合になっている。例えば、単身世帯が何%だ、それから夫婦で働く世帯が何%だと。これが時代によって変わっていくわけですから、その加重平均を掛けることによって一つの数字は出てくる。その加重を掛けずに、モデルはこれなんだから、物差しこれなんだから、これを変えちゃうと後々基準が変わったら分からないというのであれば、結局、これは所得代替率を出しているのか、単に政府が決めた一つの自己満足なのかということがはっきりしないわけですから、私は、大臣、これ加重平均を五年とか十年で変えていって、そしてこの数字を出していくということが現実的な選択ではないかなと思いますが、この点に関して所見をお願いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) それも一つの手かもしれませんが、加重平均を出すとしたときに、具体的にどういう計算方式で、めちゃくちゃ煩瑣になると思います。百人いたら百人のパターンがありますから、先ほど言ったように、ある地点だけでやるとかなりできるんですけれども、そうじゃなくて、五年なら五年だと。五年以内に相当人生の浮き沈みがあったりしますから、それもあるんで、一つの検討課題としてこれは、私自身はずっと申し上げていますように財政検証は一〇〇%完璧だと思っていませんし、こういうことも含めて柔軟に見直すべき時期に来ているというように思いますので、今の梅村議員の案も含めて今後検討課題としたいと思います。
○梅村聡君 今、財政検証のお話が出ましたけれども、一方で、本日実は話題にするこの財政検証に関してはめちゃくちゃ煩雑な数字を使っていただいているんですよね。だから、財政検証はここまでやれているわけですから、そのモデルケース、平均の所得代替率に関してはそれはできないというのは私はちょっとおかしいと思っていますよ。ですから、これはやはり財政検証とセットでやらなければいけない話ですから、やはり幾つかパラメーターを決めて、それを動かしていって、その所得代替率の加重平均を掛けて目安を作っていくと。私はこれは必要な作業だと思っております。 本日、今から、今回、平成二十一年度の財政検証の結果、これは今年の二月二十三日に出されておりますが、これに関して議論を進めていきたいと思っております。 今回、この財政検証の前提に当たりましては、将来の推計人口、それから労働力率、さらには経済前提、そして先般話題になりましたその他の前提と、この中には納付率なんかも入っているという、この四つが大きな柱になっております。 まず、大臣と少し認識を共有したいと思いますが、先日、四月十七日の衆議院厚生労働委員会で、我が党の山井議員が大臣と保険料納付率八〇%に関して相当なバトルを展開をされております。この中で、国民年金保険料納付率八〇%が基本的なケースなのですかという御質問に対して舛添大臣は、納付率だけを問題にするというのは問題であると、逆のケースだってあるんだと、例えば納付率が下がれば逆に特殊な合計出生率が上がるじゃないかと、こっちは一・二六で低いから上がるんじゃないかと、だから、こっちのマイナスをこっちのプラスで相殺するんだから、その一個の数字だけ出してきて議論するのはおかしいじゃないかという、こういう反論をされているわけですね。あるいは、一昨日の議論の中でもありました、八〇%じゃなくて皆年金だから一〇〇%が当たり前じゃないかという御答弁もされています。 しかし、私はこの前提となる数字について議論をしたいわけですね。動かす数字を二つ並べて、だから目標を達成できるんだということではなくて、この数字自体は、これは政府側あるいは年金部会が出してこられた数字なわけですから、その数字一つ一つに対して答弁をいただきたいと、そのように私は今日、前提としてまず認識を共有したいと思っております。 その中で、お手元にあります資料一でありますが、これは今年の四月十四日、年金局の方が国民年金保険料納付率六〇%から五%刻みで最終的な所得代替率をお示しされております。まず、この試算を出された理由についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) ただいまお尋ねの試算につきましては、衆議院厚生労働委員会における本法案審議においてお求めのあった事項でございまして、それをめぐる理事会協議の結果に応じて、財政検証の基本ケースに基づいて国民年金一号被保険者の保険料納付率を七五%以下五%刻みで低い水準にとどまり続けると仮定した場合の影響を機械的に試算し、四月の十四日にその結果を衆議院厚生労働委員会にお示ししたところでございます。
○梅村聡君 具体的に、要求に応じてこの六〇%からの数字が四つ出てきたということでありますけれども、大臣、これ所感をお願いしたいんですが、これ相当八〇%の達成ということを現時点で難しいと感じておられるんじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 基本的には、年金記録問題で年金不信というのがあります。それからもう一つは、ここのところ経済情勢が非常に悪い。払う気はあるんだけれども、払えないと。もちろん、免除措置なんかもたくさんありますが、それももう完全に周知徹底できているかどうかということも、これも問題になると思います。 そういう中で、私は、やっぱり基本的には、税金はみんな一〇〇%払っているのに社会保険料は手抜きしていいということにはならないだろうというふうに思いますので、これは是非一〇〇%を目指したいと思いますし、みんなで努力すれば不可能な数字ではないというふうに思っています。 というのは、免除制度なんかを活用もしていただくし、それで、税金はきちんと払うんだけれども、ここは手抜きしていいような感じになっていると非常に困るのと、それと、もちろん様々な批判については謙虚にお受けして改善していかないといけないですけど、あたかも払ったら損だ、払うべきではないみたいなことをメディア含めておっしゃる。そういうことの全体のがありますから、私は、一昨日か、申し上げましたように、やっぱり有利ですよ、民間の保険より、小池さんと大分議論しましたけど。ですから、是非、私は高い目標を掲げていきたい。 それと、過去こうだったと言っても、この八〇というのが、それは今年どうだといったら、もうそれは非常に難しいというのは言いますよ。だけど、十年、二十年、三十年ということを目指して言っているときに、これ、経済成長率も全部そうなんです、過去がそうだからといって、その過去のプロットだけで行けるかといったときに若干問題がある、森田さんとは出生率の話も若干しましたけれども。 そういうものも含めて、ポイントは、来年どうですか、不可能でしょうと、それは不可能に近いという答えになります。ただ、三十年先まで見通したときに、実を言うと、八〇でも低いんじゃないかと、一〇〇を目指すべきじゃないかという気持ちはありますと、それが私のお答えです。
○梅村聡君 お気持ちは分かります、そういう一〇〇目指すというのは。それは、皆が一〇〇を目指せば、それはいいと思いますよ。 だけど、現実的な数字は、これ、資料の二を見ていただきたいんですけれども、これは、平成十五年の八月に国民年金特別対策本部、これは本部長が厚生労働大臣でありますけれども、ここにおいて、中期的な目標をまず八〇%ということを決められたと。そこに対して、平成十六年十月に各年度の目標数字を設定したと。十六年が六五・七%、この資料二の上の段の一番下のところですね。それから、平成十七年度の目標が六九・五%、平成十八年が七四・五%、そして平成十九年には八〇%と設定したわけですね。 それに対して実際はどうだったのかといいますと、十六年度が六三・六、十七年度が六七・一、十八年度が六六・三、十九年度が六三・九と。目標がこれ、一度も達成をされなかったわけですね、達成されなかった。その思いは一〇〇%なんだけど、現実は達成されなかったと。 じゃ、まずここの、過去の達成できなかった理由、検証、反省、その点についてはどういうふうに総括をされておられるんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) そこにもありますが、この梅村さんの出された二ページの表をちょっと見ていただくと、納付率の推移というのが右の上の囲んだところでありますけれども。 例えば、平成十六年度、これは目標が六五・七だったのが六三・六で、その乖離がマイナス二・一。それから、平成十七年度について言うと、これ、目標が六九・五だったのが、そこにありますように六七・一です。ですから、ここのときの乖離が〇・三%、まあ、これはほぼ目的達した。がくっと落ちてきているのが十八年度、それは、こっちの目標は次第に上げていくという目標を作っていますから、七四・五が六六・三で、これはマイナス五・八なんです。そして、平成十九年が、八〇%が六三・九でマイナス七・九なんです。 これは、もう第一義的に、十八年、十九年は年金記録問題が大きな影響を与えているということと、先ほど申し上げましたように、経済の不況ということが大きな原因だと思っていますので、それは、原因についてはそういうことでありますので、年金記録問題、今全力を挙げて取り組んでいるということでありますし、景気の回復も、これは政府全体として経済回復に全力を挙げているということであります。 その他、コンビニで払っていいとか、様々な保険料の納付率をアップするための取組もやってきたということであります。
○梅村聡君 年金記録問題と景気の悪化が上がらない一つの大きな理由であるとすれば、これ、なかなか解決が難しいと思うんですね。つまり、景気はもうこれ厚生労働省の所管をちょっと外れたところにありますから手を出せないということになりますと、そもそも平成十九年のこの六三・九という数字が出た時点で、何か物すごく抜本的な解決策なり、あるいは目標を、これは一〇〇%なんだけれども、思いは一〇〇%だけれども、目標をやはり修正した上で、前提を修正した上で計画なり将来の所得代替率を予測しなければいけないと思いますが、その点に関してはいかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 所得代替率との関連はちょっとおいておいて、私は目標設定は少しずつ上げていって一〇〇に目指していくという、これは下ろしちゃいけないと思いますし、今のような状況はありますけれども、いろんな御批判も、先ほど言ったようにありますけれども、相当頑張って年金記録問題にも取り組んでいっているつもりでありますから、これは是非、教育を含めて、やっぱり年金、相互扶助、世代間の助け合い、そして社会的な仕送りのシステムであるというようなことをもっと認識していただいて、それは是非国民の皆様にも何とか頑張ってお支払いいただきたいということを言うしかありません。 だから、目標を下げるということは私はやるべきではなくて、やっぱり高い目標、つまり実現可能なところからやった方がいいよという考えもありますけれども、やっぱり目標を落とすというのは相当な、今度はなぜ落としたんですかと、いや、状況はこうですから落としたということで済まされるかというと、やっぱり目標設定は高くやるべきだと思います。それと、所得代替率との絡みの話はまた別途しないといけないと思います。 取りあえず、そこまで。
○梅村聡君 ただ、政府の公約は、これは所得代替率五〇%を維持しましたと、その前提として八〇%という数字があったわけですから。だから、そこの八〇%の数字の是非ではなくて、現状と大きく乖離が始まってきていると。大きく乖離が始まっているにもかかわらず、前提を八〇のままで五〇%を維持していると言い続けているその姿勢は、じゃいいのかという、私はそこを一番問題点として考えているわけですね。だから、現状との乖離に関してどういった改善ができるのかと、私はそこが一番大きな問題点だと認識しています。 じゃ、今回、納付率は別の、切離しだということをおっしゃいましたが、そもそも保険料納付率の定義をもう一度教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 先生が配付なさいました資料の二ページの上の部分、棒グラフの隣に枠囲いで、一番上の枠でございますけれども、ちょっと小さい字ですが書いてございます、括弧書きで。 要は、これを要約して申し上げれば、これは各年度の納付率でございますけれども、当該年度分の保険料として納付すべき月数、納付対象月数というふうに申し上げますけれども、これを分母といたします。他方、当該年度中に実際に納付された月数を分子としてこれ計算すると。現年度分の納付率として公表していると、こういうものでございます。 なお、国民年金の保険料は、御案内のように、納付期限後二年にわたり納めることができますものですから、納付の状況の実績が現年度の納付率で確定するという筋合いのものではございませんので、各年度から二年経過した後のいわゆる最終納付率、これも公表させていただいているという状況でございます。
○梅村聡君 今の御説明をもう一度確認しますと、例えば平成二十年度の納付率というのは、その年度の保険料を平成二十年度のうちに納められた月数であるという考え方でよろしいですね。 大臣に少し御所見伺いたいですけれども、先ほど私が、現実との乖離が始まっている、その中で、現実との乖離が起こってくると何が問題かと、これはやっぱり年金財政ですよ。 この年金財政が急速に悪化していくことで、じゃ、所得代替率だけではなくて、私みたいな三十代の人間にしたら、ひょっとしたらもう六十五になったときには財源が枯渇しているんじゃないかと。そして若い世代は、本当に、じゃこの年金、一万四千六百円を払うことが本当に将来に対する貯金なのと。これが一番の年金不信、今国民年金に対する不信なわけですよね。 その中で、今御説明がありましたように、納付率というのは、当該年度に対して当該年度中に払われたものを、これを納付率の計算に使っていると。しかし、これ財政の面から考えると、例えば一年、二年遅れたとしても、最終的に払ってもらって財源の中に組み込まれれば、それはもちろんいろんなモラルの問題とかはありますよ、モラルの問題とかはあるんだけれども、最終的にそれが年金財政として入ってくればこれは安定につながると、私はそう思いますが、つまり最終の、最終納付率ということを目標にしなければいけないと、私はそう思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今の梅村さんのポイントは、今二年までしかさかのぼれないんですね。それを五年後にお金がいっぱい入ったからという形にすれば最終的にというような、これ一つの考えなんですが、問題は、要するに督促、催促するときも、二年だ、だからいつまででもいいですよとなると若干モラルハザード的なことになって、本当は今頑張れば払えるんだけれどもという人間の心理という、ありますね。だから、そういうものが一つ。それから、若干金持ち優遇的な感じにもなる可能性があるんですね。 だから、そういう意味で、これはまた国民的な議論をして、二年にするか三年にするか五年にするか、それともいつでもいいようにするか。いつでもいいというのはちょっと私は問題があると思いますので、やっぱりタイムリミットがあるから頑張ってやるという面もある、それを二年でいいか。これは是非議論をして、これはもう国会で決めればいいことですから、是非検討課題としたいというふうに思っております。
○梅村聡君 じゃ、せっかくですから、今日議論をしたいと思うんですが。 この資料二の右上の納付率の推移という表がありますけれども、これを見ていただくと、例えば平成十五年度、平成十五年度でいけば、納付率とそれから二年後の最終納付率との差が、六三・四と六七・四%ですから二年間で四ポイント上がっていると。それから、平成十六年は四・六ポイント、平成十七年は五・三ポイントと。それぞれ二年たつと平均五ポイントぐらい上がっているわけですね。 それで、大臣も今おっしゃったように、これ二年を例えばつくっちゃうとモラルハザード起きるんじゃないかと、今はちょっと払えなくて払わなくても、もうちょっと待って払えるんじゃないかということが起きると、今そういうふうな問題点を指摘されましたが、私は、これは二年でも三年でも最初の払わないということは起きるわけですよね。あるいは五年でもそれは起きると。だけど、今問題になっているのは、これ、年数を延ばせば確実に伸びていくわけですよ。これは伸び率が落ちるかもしれませんけれども、一ポイント、二ポイント落ちるかもしれないですけれども、しかし確実にこれが上がっていっていると。 それから、金持ち優遇じゃないかというお話もありましたが、金持ちだろうが何だろうが、とにかく払ってもらうというのは非常に大事なことなんですよね。そもそも払うことが当たり前なんだから、別に高所得者の方が払うのが駄目だというわけではありませんから。 そういったことを総合的に考えていくと、私は、納付率が六三・九からもう上がらなくなってきていると、それは思いは一〇〇%なんだけれども、現実は上がらなくなってきているということがあれば、次の一手として、私はこれを、二年を三年、三年を五年と。それはモラルの問題もあるかもしれませんが、年金財政の安定を考えると私は考える時期に来ているんじゃないかと思いますが、大臣の御所見はいかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 社会保障審議会でもそういう議論はありまして、一つは十年という案があるんですね。今一万四千六百六十円だから十八万ぐらいになりますかね、年間ですね。そうすると、それで十年だと百八十万ですね。一気にそれを払うかというと、やっぱり分割して払うことに払いやすさがあるので。五年という案もあります。だから、例えば五年というのも一つの考え方かもしれないんですが、ただ、そのときに延滞利息のようなものを掛けることが可能なのかどうなのか。 つまり、同じような状況で、同じ例えば三十五歳の若いサラリーマンが頑張っていると、片一方はちょっと今日は飲みに行くのやめようと、一万四千六百六十円払わぬといかぬから飲まない、片一方は、いや、そのうち払うからといって好き勝手やっていると。それで続けていって、ちょっと株で大もうけしたから今払ってやろうという人に延滞金みたいなのを課さないでいいんだろうかという議論もあるので、これは民間の契約関係も全部そうですけど、民法上もそうなんだけど、債権債務の関係を確定するのは余り長くない方がいいという原則はあるんですね。だってそうでしょう、金貸して、そのうち戻すよっていったって、大体戻すやついないんだから。おい、これ支払期限というから何とかなるので。 ちょっとそういう議論も本格的にやるべきだと思いますので、是非、これは審議会でもやりますし、今後また続けたいと思います。
○梅村聡君 いろんな解釈があると思いますけど、私の認識は余り時間がないということなんです。 つまり、これもうちょっと検討しようかなと、また五年後の財政検証までちょっと様子見ようかなという余裕はもうないんですね。これ、積立金の枯渇のスピードが、これやっぱり何もしなければ物すごく速くなってくると。それに対してどうするかということで、五年に一回のこの給付率とそれから負担の関係ということを議論しているわけですから、実は今回逃すと次またいつになるか分からないという中で、私はこの二年間の遡及期間を延長するということは、もうそんなに長い議論ではなくて、そろそろ本当の納付率を上げるための手段を考えていかないといけない、そういう時期に私は来ていると思いますので、これは引き続き議論を行っていきたいと思います。 今まで納付率、それから年金財政のお話をさせていただきましたが、ここから次に経済前提のお話に少し進んでいきたいと思っております。 今回の財政検証の賃金上昇率の前提につきましては、平成十六年の財政計算時での賃金上昇率、これは前提が二・一%でありました。そして、今回はそれを二・五%に引き上げたと。これに関しては、専門委員の方が議論をされて出してきた数字なので、その方の名簿を見ても大臣としては信用ができる方だということをおっしゃいましたが、じゃ、この二・五%の内訳は、物価上昇率が一・〇%、それから実質賃金上昇率が一・五%、これ合わせて二・五%ということになっております。この実質の賃金上昇率一・五%については、実質経済成長率の〇・八%から被用者数の変化率マイナス〇・七%を引いたものだと、こういうことになっております。 今、お手元にお配りしたこの資料の三枚目を見ていただきたいと思います。これは物価とそれから賃金のこれまでの動向ですね。平成の最初からの動向をお示ししてあります。 これを少し見てみますと、現金の給与総額の前年比率ですね、何%伸びたかと、現金給与が。これが左から三番目のところの欄に書いてあります。一番左側が消費者の物価上昇率であります。この差を見ると実質賃金上昇率というのが大体見えてくるわけですけれども、推測がされるわけですけれども、それを、今データがある平成三年、一九九一年から平成二十年の二〇〇八年まで、それぞれ引き算をして見てみました。そうなると、今回の前提となっている実質賃金上昇率の一・五%、これを上回る年度というのは一回もございません。つまり、一九九一年、平成三年から十八年間一度もこの達成ができていない数字を、十八年間達成していない数字を今回は長期的な目標として出されたと。 私は、専門委員会、専門委員の方がいろいろ御議論いただいたのは分かるんですけれども、一度も前提としてないものを将来の推計に使うということは、私はどう考えてもおかしいと思うんですが、この点に関しまして大臣の所見をお願いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) たしか、今おっしゃっているのは、この名目の賃金上昇率二・五をおっしゃっていたわけですね。それで、この委員の三ページ目の表の左から二つ目の賃金上昇率というのがございますね。現金給与総額について見ると、細かくチェックをすると、例えば平成九年という、ちょっと待ってください、平成七年が一・一、ここを見られての数字だというふうに思いますけれども、決まって支給する給与でいうと、平成七年が、これは一・五になっているわけですね。それから平成五年が一・五ということになっているので、ここのもう一つの問題は、先ほどおっしゃったように、物価上昇率と実質経済成長率にまさに被用者数の変化率を加えている。だから、一番大事なのが経済成長率で、それとともに、その中に賃金の場合には労働比率、労働者がどれだけいるかというのが入ってきます。だから、そこに要するに合計特殊出生率が効いてくるのと、そのデータ等で示した等の中の労働、どれだけ男女の働き方が変わりますかということが入ってくるわけです。 ですから、それともう一つ、この数字の中で表れていない前提は、労働分配率を上げないという前提で財政検証の委員会はやっているわけで、労働分配率を今後上げるということになればまた変わってきます。この問題も実は、これはむしろ、年金が安心ですよということを言う立場からいうと、労働分配率を変えないのはけしからぬと。今後もっともっと労働政策をちゃんとやって労働分配率を上げていけば実質賃金上昇率は上がるわけですから、そこも政策判断であるんです、逆の立場からいえば。 だから、そういうことで、結論は委員がおっしゃってくださったように、きちんとした経済学者がそういう形でやって、必ずしも過去のプロットで、先ほど申したように、過去のプロットで将来を全部見通すことが、過去を振り返って将来プロットすることができるわけではないという、それに尽きると思います。
○梅村聡君 労働分配率を上げないというのがけしからぬというのは、それはけしからぬはけしからぬかもしれませんけれど、だけど、これ予想する中においてけしからぬというものは入れられないわけですから。 だから、やっぱりそこは、これは年金が安心だということを証明するための一つの議論があったわけですから、相当堅めの数字を入れないと、じゃ、これから労働分配率は上がるんだからいいんじゃないかということがあっても、それはあくまでも希望であって何の根拠もない話ですから、私はやっぱり、この過去の数字を一個一個見て過去を当てはめるということは、それは不適切かもしれません。だけど、過去においてほとんど達成できないものを、まあこれいろんな言い訳はあると思いますよ。例えば、バブルが崩壊した後のデフレがあったとか、いろんな言い訳はあったにせよ、まず、そことそれから専門委員との出してこられた御意見等をすり合わせた上で、じゃ、やっぱりちょっとこれは過去のいろんな数字見ていると乖離があるんじゃないのと。 そこはやっぱり政治の場であったり、あるいはこれは厚労省の皆さんであったり、そこは少しもんだ数字を出さないと、これ将来こうなるかもしれない、こうなるかもしれないということは、私はやっぱり現実的な感覚としては非常におかしいかなと。少なくとも我々議員の立場からして、それは、希望観測だけでやっていくということは私はなかなか難しいかなと思っております。 もう一つお聞きしたいことがございます。 次の資料の四を見ていただきたいと思います。 今度は積立金の運用利回りについてでございます。これについては、森田議員と一昨日議論していただきましたが、この資料四の上の表は、昭和四十八年から平成十六年までの財政再計算における経済前提、そこにおける運用利回りであります。 これを見ていくと、昭和五十九年以降、この運用利回りというのは一貫して下がってきているわけですね。前回が三・二%、平成十六年が三・二%、一貫して下がってきているという中で、まずは、専門委員の御意見もあるでしょうけれども、今回これが四・一に上がったと、久しぶりに昭和五十九年以降上がったということになりますが、この点に関して率直な御感想を、大臣、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、株式相場、例えば株式相場というのは最低十年単位のタームで見ないといけないというふうに思っています。今は未曾有の経済危機だということで、これは落ちるのは当たり前であるわけですけれども、やはりカリフォルニアのカルパースにしても、いいときはすごい運用利回りだと、今がたがたになっている。我々は、ローリスク・ローリターンでやっているから今よかった。 だけど、この前言いましたように、何でこんな下手な運用するんだと。ぱっと見て、私だったらとは言わないけれども、やっぱりこれは下手ですよ、日本の運用は。それは下手ですよ。だから、だから厚労省を分割するとかいう議論より前に、年金省というのをぱっとつくって、そこに日本の運用のエキスパートを集めると。それは、この前言ったように、昨日まで保育園やっていたのがやれるわけないわけですよ、そんなこと言うと悪いけれども。 ですから、私は、四・一というのは決して高くない、そんなに大きなことではないという、物すごい過剰じゃないかという感覚は持ちません。ただ、今の経済情勢で、今年どうかということになると、今年どうかというのはそれはほとんど不可能ですよ、急速に景気回復しなければ。だけど、何度も申し上げているように、すべて経済成長率も合計特殊出生率もすべて十年、二十年、三十年でタームでいったときに今から見てどうかということなんで、その期間が長いということを前提で、今年は無理でしょう。しかし、じゃ、ずっと四・一みたいな低いところにしか行かないのと、そんな下手くそな運用するのという意見も片一方ではあり得るというふうに思っております。
○梅村聡君 それでは、この四・一%の具体的な内訳、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 四・一%のうち〇・四%につきましては、国内債券を中心とする安全運用を基本としつつ、この安全性を損なうことなく内外の分散投資を行うことによってどのぐらいの利回りが得られるかという観点から、分散投資効果と言われるものでございますが、その結果を見込んだものでございます。残りの三・七%でございますが、これは物価の影響が入ってございますので、物価上昇率一%を控除した実質長期金利というものが二・七%であるということが内訳になっております。
○梅村聡君 ありがとうございます。 四・一%の内訳は、物価上昇率が一%、それから将来の実質長期金利が二・七%、それから分散投資効果が〇・四%と、そういうことでよろしいですね。 それでは、じゃ、この二・七%の部分について少しお話ししたいと思います。 この二・七%をどうやって決めたのかということについては、資料五の二段目のところにございます。この二・七というのは、過去の実質長期金利が二・一から三・〇と、これは過去のあるスパンを切り取って出されたと思いますが、それに対して、過去の利潤率の実績を分母に、そして分子に、将来の利潤率の見込みを分子に持ってこられたと。それを掛け合わせたものを出したら二・四から三・〇になったと。その平均を取って二・七ということでありますね。 じゃ、もう一つお聞きしますが、では、これの、平成十六年の財政再計算のときにおける、平成十六年のときの計算に使われた過去の実質長期金利、二十一年は二・一から三・〇ですけれども、十六年のときのこの数字は幾らになるでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。 平成十六年財政再計算における将来の実質金利を推計するために用いた過去の実質長期金利は、過去十五年から二十四年平均を取っており、これらは二・八%から三・四%とされておりました。
○梅村聡君 ありがとうございます。 過去を将来に当てはめてはいけないという話は、それは分かるんですけれども、だけど今分かったことは、最初に掛ける過去の実質長期金利は平成十六年の方が高かったわけですよね。平成十六年の方が高かったわけです。にもかかわらず、そこにいろんなものを掛けて足していくと、最後に出てくる答えは平成二十一年度の方が高くなっていると。 その中身をいろいろと見ていくと、この資料五の将来の利潤率の見込みと、これ九・七%とあります。これは平成二十一年度の計算ですね。資料の次、六をめくっていただきますと、これの真ん中の段、(3)の予定運用利回りの設定とありますが、ここで見てみますと、利潤率の推計値は、③のところですね、六・五%と書いてあるわけですよね。つまり、最初に掛ける過去の数字は十六年の方が大きいんだけれども、そこに掛ける分母と分子の割合が変わることによって平成十六年と平成二十一年度の運用利回りの予定というのは逆転していくわけですよね。 これ、五年間でこれだけ変わっていいものなんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) ただいま委員御指摘のとおり、五年前の財政再計算のときの将来の利潤率の見込みが六・五%で、今般は九・七%という数字に計算されております。 この変化についてのお尋ねでございますが、将来の利潤率の見込みが高くなった主な要因といたしましては、日本経済の成長に影響を与える全要素生産性上昇率が高まっているというデータが得られていること、それから、ここ十年間、先ほども御議論ございましたが、労働分配率の反対側の資本分配率が平均的に高まっていたということを踏まえて推計したところ、こうした結果になったものでございます。
○梅村聡君 パラメーターがいろいろと変わったと。変わることによって、この分母と分子の比率が、平成十六年は〇・五八から〇・六程度だったんですね、それが平成二十一年度になるとその比率が一を超えると。つまり、掛ける数字自体が二倍になっているわけですよね。それがいろんなパラメーターによって起こってくると。今のお答えを一言で言えばそういうことになると思いますが。 これ、例えば資料の九を見ていただいたら分かると思いますが、今の利潤率と総投資率、必ずしも直接の関係というわけではありませんけれども、例えばこれ、今回の専門委員会の資料の中でこの総投資率の設定、これは対GDP比だと思いますけれども、こういったものが設定されたと。これは、議事録を読ませていただきますと、過去の実績傾向を対数正規曲線によってこのラインを引いたと。この点線の部分が平成十六年の数字ですね。今回はこの実線の方になったと。ぱっと見た感じは、ポイントとしても、この右側の投資率の数字を見ると一ポイントとか二ポイントという本当に少ない数字でありますけれども、これが、ずっと伸ばしていくと、つまり蓄積をしていくと、例えばそういう利潤率であったりいろんなパラメーターに影響していくと。 だから、この線の引き方が、これはその対数正規曲線だからこれでいいんだというふうに答えとしては出てきているんだけれども、実はほんの少しここを動かすことが将来の一・五倍、二倍ということにつながっていきますので、そういったことから考えると、先ほども申し上げたんですが、こういった数字が出てきたときに、それに対して、じゃその影響を考えた上でやっぱり現実的な数字と合っていないんじゃないのということを、そこは何か修正を入れなければいけないと思いますが、大臣、少しお伺いしますが、そういったことの数字を入れ合わせるということは、これは作業として行わないんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 長期金利の設定のこの計算式、先ほど局長が答弁したとおりの数式を使っているわけですけど、これも前提委員会、財政計算の前提委員会の経済専門家がこれを使おうということでやっているので、そこは、政治的に例えばほかのパラメーター入れるというのはちょっと難しいかなという感じはしています。
○梅村聡君 パラメーターを入れる必要はないと思うんですね。こういうものが出てきたときに、じゃやっぱりこれ現実的な数字とは合っていないんじゃないのと。少し、例えば最初の十年は経済の足下の状況を見たときにはここまでの数字達成できないじゃないかと、でも十年から三十年というのはこれは将来のことだからまた数字設定し直せるよねとかいう、いろんなその段階があると思うんですね。だけど、この決定の仕方は、とにかく線を引いて、一応物語の上では来年から始まるということが前提ですよね。だから、その物語を、じゃ専門委員会の方が名簿を見て、この方たちは確からしいということでそこに全く手を加えないというのは、それは私はやはり問題だと思うので、何かそこで、パラメーターを動かす必要はないんですけれども、修正を入れていくということは私は作業として必要だと思うんですが、そういうことに関して今後検討されないですか。
○国務大臣(舛添要一君) 一つのやり方は、これは衆議院でも申し上げたと思いますけれども、チームを三つぐらいつくって、A、B、Cと。Aはこのやり方でやる、Bは今言ったような意見でやると。それで、経済成長、これはまさにだれも分からないのは、途中で物すごい大きなイノベーションがあることによって大きく変わるかもしれない。それから、過去の、例えば中国の急速な経済成長とか、いろんなことがあり得るし、それから、それこそ戦争とか疫病とか、まあ今回、新型インフルエンザがありますけれども、それで歴史を見てみるとがくんと下がることがあるんで、そういう意味で、一つのシナリオだけじゃなくて最低三つぐらいのシナリオあって、シナリオライティングするチームも三つぐらいあると、そういうことを提示する方がはるかに国民に判断をいただくときに有効かなということを感じておりますので、今回のこのいろんな議論を通じて出てきたそういう貴重な提言を生かして、私はそういう方向に変えていきたいと思っております。
○梅村聡君 私の提案を先に言われてしまいましてびっくりしましたが、私はやはり検証チームを複数つくった上で、じゃ、出てきたんだと、AチームとBチーム言っていること、これ全然違うじゃないかと、なぜその違いがあるのかというそこをやっぱり検証しないと、一チームだけから出てきたときには、これは私も年金部会の議事録も少し読ませていただきました。専門的な内容も入っているので、私すべてを理解できないですけれども、やっぱり委員の中には、本当にこれで説明が付くのかと、やっぱり心配されるような発言というのもあったわけですよね。だけど、それは議長なりが最後答えを出すときにやっぱりまとめないといけない。じゃ、そこでこの予想で本当に大丈夫なのかという声はやっぱり表に出てこないわけですよね。 だけど、現実的にはそういう声も含めて予想は立てていかないといけないと思いますから、私は是非、それこそAチーム、Bチーム、Cチームじゃないですけれども、複数の、お互いに、批判をするんじゃないんだけれども、お互いに数字を二つ出してきて、それを最終的に厚生労働省が、じゃ、この部分はAチームだね、この部分はBチームの予想が妥当だねということをちゃんと整理できるようにしないと、これはやっぱり一本だけ線を引いてそれが積み重なってきて、将来は全然違うんだよというのは、これはやっぱり私はかなり乱暴だと思います。もっと言えば、こういうことはマスコミを通じてなかなか国民の方に伝わらないです。ですから、最終的に善かれと思ってやったことが国民をだますことにもこれつながりかねないということですから、この財政検証、この前提に関しては、これから複数のチームで少しやっていくという方向性を考えていただきたいなと思っております。 これ前提のお話を、今数字のお話を今日はさせていただきましたが、最後に、これも衆議院で何回も議論がありました保険料の受給資格期間ですね。保険の、いわゆる今二十五年を納めなければ受給の資格が得られないということになっておりますが、一方で、この資料の十を見ていただきたいんですが、これは、各国と比べるときには、これは税の入り方とか年金の考え方によって少し差がありますので一概には言えませんけれども、少なくともこれ、先進国の例を見ていくと二十五年というのは一番長い部類になります。ここでいきますと、このチェコが二十五年ということになっておりますが、大体がこれ五年から十五年ということになっております。 これまでのお答えであれば、二十五年の受給資格期間でなければ年金と称せるようなしっかりした保障ができないんだと、だから、二十五年が必要なんだというお答えをされましたが、これ調査で、四十五歳以上の方の約一割の方が、どうして保険料を納付しないんだということをお尋ねすると、一割の方が、払ったって二十五年に達しないんだから払わないんだということですね。 今日の最初の納付率の話に戻りますけれども、やっぱり払っていただくということが前提だと思います。それから、財政の安定を考えると、やっぱりそれは、どんなお金であってもしっかり払ってもらうということが私は基本だと思っておりますので、そういう点から関すると、私は二十五年を、いろんなまた御意見があります。じゃ、十年にしちゃったらもらえる額が非常に少ないからこれは保障と呼べるのかとか、議論はあるんですけれども、今私の認識は緊急事態なんです。緊急事態とは何か。それは、積立金が枯渇して、五〇%どころか実は若い世代がもう年金ひょっとしたらないんじゃないのという風評被害が出ていると。この風評被害に対してどう手を打つかということに関しては、できるだけ多くの方に保険料を払ってもらうということ、これが私は大前提なわけですから、そう考えるとこの二十五年も、そういう理屈はあるんだけれども、やっぱり今すぐ見直す時期には来ているんじゃないかと私は思うわけでありますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これはもう検討しないといけないと思いますが、このことだけを取り上げて検討すると、今おっしゃったように、極めて低年金者が増えることになるのと、やっぱりこつこつ、過去はそんな激動のあれがなくて、高度経済成長、一つの会社に入ったら一生その会社で何十年を過ごすというパターンでしたから、そういう方で払ってきた方々がおられる。だから、この問題だけ単独ではなくて、じゃ低年金者に対する最低保障機能をどう高めるんだろうかと、そういうことをセットでやらないとこれはうまくいかないというふうに思いますので。確かに、おっしゃるとおり、これはもうそろそろ議論すべきときに来ていると思います。これだけじゃなくて、是非セットで、この衆参両院の委員会を通じて出てきたような問題について解決策を模索したいというふうに思っています。 あと三か月以内ぐらいで選挙ありますけれども、選挙終わってどういう形の政権が生まれようと、必ずこれはみんなでやりたいと思っております。
○梅村聡君 今日、納付率の前提から始まって、数字の話と。数字に関しては現在から線をさっと引きますから、将来のずれというのは非常に大きくなってくる。最後がこの納付率、納付期間二十五年の話をしましたが、全体として訴えたいことは焦りなんです、私たちの世代の焦りなんです。つまり、今の三十代の人間は、これ、じゃ検討します、議論しますと言われても、今一番問題になっているのが、じゃ自分たちの世代はこれ払っているんだけど本当にもらえるのと。五〇%が四〇%になる、それも大変なことなんだけど、実は年金財政自体がもつのという風評被害が既に出てきているわけですよ。 ですから、今日いろいろ御議論をこれからしていきたいとか包括的に話合いをしなければいけないというお話はあったんだけれども、今日私が提案したことは、むしろ今既に手を付けないと、もう二〇三八年超えて、私たちが六十五歳になるというのは二〇四〇年ですよ、二〇四〇年。ここまで本当に永続可能なシステムをつくるには、もう今手を付けなければ、次の財政検証、財政計算のときを待っている余裕はないんじゃないのというのが我々三十代の世代の焦りなんです。これ現実の声としてあるわけなんです。 ですから、今日はいろいろ御提案をさせていただきましたが、これは、これ国民全体の議論ですけれども、少なくとも今払う世代が非常に不信感を持っている。そして、そこに対してどう手を入れていかなければならないことに対して非常に焦りがあるということを是非大臣に分かっていただいて、御理解いただいた上で、これから取り組んでいきたいなと思っております。 以上でございます。
○川合孝典君 おはようございます。民主党の川合孝典でございます。 同僚梅村議員の熱い訴えに引き続きまして、国民年金法の改正案について質問を始めさせていただきたいと思いますが、その前に、ちょっとコーヒーブレークではないですけれども、一点お伺いしたいことがあります。新型インフルエンザの対策についてということであります。 一見関係ないような話ですが、新型インフルエンザの対策というのはもう喫緊の課題だということはもう共通の認識を皆さんお持ちであるわけですし、今回の新型インフルエンザの実際の毒性というものは別にして、今後第二波、第三波というものが来ることを考えたときに、きちんとした体制を整えなければいけない、これはもう言うまでもないことであります。このことに関して、新型インフルエンザ対策の私は水際対策がどうだったかとか、広報の在り方がどうだったかとか、こういうやり方をするとオオカミ少年のようなことになってしまって、そのうちに国民の皆さんがきちんと問題を、危険性を認識していただけなくなるんではないか、そういう問題は抜きにしまして、今日はそれとは別に、特に新型インフルエンザのワクチン、このワクチンの生産供給体制について、この部分に絞って大臣と、ちょっとお考えをお聞かせいただいて、問題の認識を是非ちょっと深めていただきたいなと、そういうことがありまして、新型インフルエンザ対策について質問をさせていただきます。 まず、一点目の質問なんですけれども、一昨日の同僚森田高議員の質問の中にも多少触れられていましたけれども、今回の豚由来と言われる新型インフルエンザ、発生したわけですけれども、今後どういったスケジュールでワクチンの準備をお進めになるのかという、その状況についてまず御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) まず、今私が待っていますのは、WHOの御判断を待っています。それで、諸外国を見ても皆、WHOで英知を傾けてこの新型インフルエンザウイルスの特性について解明をする、そのことによって季節性ワクチンと新型ワクチンの製造の配合比率をどう決めるかということですが、その中で今の状況を申し上げますと、五月三十日にオーストラリアから候補になる株が届きまして、また六月二日にはアメリカからも我々の国立感染研究所の下に株が届いています。 これは、五月二日に入ってきた株は野生株で毒性が強くて増殖性が大変低かったので、今度のやつはワクチン製剤に向いた株なんで、これを今国立感染症で手に入れましたので、この候補株を今培養しているところであります。そして、いつになるか、六月になりましたからもうそろそろ決めぬといかぬということで、これを各ワクチン業者に分与するということで、一番大事なのはどういう比率でやるかということなんで、今私が考えているのは六月十日前後に国立感染研究所からメーカーの方に分けたいと思っています。恐らく、その前後にWHOの一つの判断が下されるというふうに思っています。 それと、私たちの国のいいところは、例えばメキシコと違って、極めて正確なデータが本当に感染したらすぐ入ってきます。それで、今ずっと観測をしていて、どういう、熱が何度だと、せきがどれぐらいだと、まだ一〇%下痢があると、どういう年齢層が罹患するというようなことも含めて、我々も相当なデータを今集積していますので、私たちもそれを国際貢献できますから、使いながら諸外国の専門家と議論をしながらこれはやっていきたいと思います。 それともう一つ、この際申し上げておきたいのは、ワクチンの製造の能力が限られています。例えば三千万人分。じゃ、どうするかというときに、一つは輸入するということがあるのでこれも今真剣に輸入の方策を考えております。 それから二つ目は、ワクチンだけじゃなくて、まずワクチンについて言うと、新しいワクチンの開発をやるということが可能ですし、ワクチンの開発期間を短縮するための技術の開発も今お願いして、実は昨日、創造的創薬等のための官民対話ということで、日本におられるアメリカ系もヨーロッパ系も全部の製薬会社も集めて私からも要請をしたわけであります。 そして、もう一つは医療機器。ワクチン接種するときに今までの注射針だと一〇%ぐらい残っちゃう。この残存比率を少なくする技術を今開発してもらっていますと、そうすると三千万人分しかなくても三百万人分は余分に残るということなんで、これを総合的にメーカーさん方にもお願いして今やっていただいているんで、是非とも寒くなる前に、十月ぐらいを目途にそれをやりたいと思っています。というのは、南半球、オーストラリア、ニュージーランド、やっぱり寒くなってきています、天候逆さまですから、日本と。急速に患者が増えているので私は油断大敵だと思っています。 ちょっとお答えが長くなりましたが、総合的にそういうことでございます。
○川合孝典君 期待した以上に丁寧なお答えをいただきまして恐縮しておりますが。 ということは、具体的に、今回の豚由来のインフルエンザ、このワクチンというのはいつから、仮に日本で接種を始めるとしたらいつから接種が始められるというふうに考えておられるのでしょうか。
○政府参考人(上田博三君) ワクチンの生産が、これを七月から開始しますと、パイロット的には、八月の終わりぐらいにはパイロット生産が出てきまして、これを試験的に打つということは可能なんですが、いわゆる商業ベースの生産となるとやっぱりある程度のロット、ボリュームが必要でございますので、早くて十月末、あるいは十月の初めから十月中旬ぐらいまで、そういう大量生産されたものが出てくると、それから打つと。一定の、その辺に検定とかちょっと安全性を確認するような作業が入りますので、かなりのボリュームで打てるようになるのは十月かなというふうに考えているところでございます。
○川合孝典君 実は、今日お聞きしたかったことの核心の部分もその辺りのところにあるんですよね。 先ほど大臣お話しの中で、六月十日には一応株をメーカーさんの方に分与できるという話ありましたので、そこの部分についてはまずはっきりしたということなんですけれども、そこから先、じゃ具体的にそのインフルエンザのワクチンを製造するという話になったときに、製造能力も足りないと。さっき、そのことに対して、輸入を検討しているという話もされました。でも、実際に海外の新型インフルエンザの状況がどうなっているかということになると、そういうことが簡単にできる状況ではない各国とも状況だと思うんですけれども。 ここでちょっと、私の質問の前に確認させていただきたいんですが、この新型インフルエンザワクチンに関する各国の対応状況、このことについてちょっと御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(上田博三君) 私の知る限りでは、各国におきましても、まだWHOの方針が、これ七月の上旬に専門家を入れた、あるいはワクチンメーカーを入れた会議があるというふうに聞いていまして、その後、方針決定ということになりますと七月の中旬、それを各国も見ているのではないかということなんですが、いわゆる既にH5N1のワクチン、これはいわゆるプレパンデミックワクチンですね、これの、あるいはパンデミックワクチンということで各国が主要なワクチンメーカーと契約をしてございます、以前に。 その契約を、今回、この新しいH1N1の新型インフルエンザのために再度契約し直して、そういうワクチンを作ろうという契約を始めている国があるということで、今明らかになっているのはイギリスがそういう契約をしていると。それから、ドイツなど、あるいはカナダなんかも自国内にそういう大きな国際的なワクチンメーカーの工場がございますので、そういうところと契約を始めているという情報が一部入ってきているところでございます。
○川合孝典君 WHOの方針を受けてということが基本の姿勢、スタンスだということは分かるんですけれども。 ちなみに、ちらっとお触れにもなりましたけれども、アメリカの場合なんかには、FDAが既に新ワクチン工場、年間に一億接種分製造できる設備をもう既に承認しているという話になっているんですよね。ヨーロッパなんかも、H5N1という鳥由来のものからスタートしてですけれども、もう二〇〇七年、二〇〇八年の段階でいろいろな備蓄ということについても対応をもう始めている、かなりの部分既に積み上がっているという状況になっているんですよ。 今回の、H5N1という話がありましたけれども、今回の新型インフルエンザということでの対応という話になったときには、やはりそれに対するワクチンをきちんといかに手配していくのかという話になったときには、きちんとした生産体制というものをきちんと整理しなければいけないんですね。 製造能力が足りないということは御認識されておられる御様子なんですけれども、実際には今のままの体制で対応できるんでしょうか。そのことについて改めて質問させていただきます。
○政府参考人(高井康行君) この新型インフルエンザAのワクチンでございますけれども、御指摘のように、季節性、今作っておりますインフルエンザワクチンの製造を中断いたしまして、この新しい新型インフルエンザの製造に切り替えていくということになると思っております。 こういうことで、現在は、新型インフルエンザワクチンと季節性インフルエンザの切替えをどのような配分で行えばどのぐらい生産できるかという今シミュレーションを内部で行っているということでございますし、一方で、国内に四社のワクチン製造業者がございますので、有精卵の確保でございますとか人員確保の要請をいたしておりまして、製造体制の整備を依頼していると、こんな状況でございます。
○川合孝典君 従来型のワクチンの製造を中断してということをおっしゃったんですけれども、これ、実際私、調べてみましたら、今の製造能力でどの程度時間掛かるのか。一人に二回ワクチン接種をするとして、国民全員分のワクチン製造するのに新型インフルエンザの発生から一年半前後期間を要するということが想定されていると。これ、はっきりともう有識者の方がおっしゃっているわけですね。 実際に、国内に四社、インフルエンザワクチンを製造しているメーカーがあることは御承知のとおりなんですけれども、仮にこのすべての製造能力を新型インフルエンザワクチンの製造に振り向けたとして、それでも、従来型のウイルスの株がありますね、インドネシア株ですとか中国の安徽株とか、そういう株の増殖性を基にして計算していくと、一年掛けてやっと八千万人から一億一千万人程度しか生産できないという、そういうような試算もあるわけなんですよ。 私が指摘したいのは、そういう状況の中で、本当に第二波、第三波という新型インフルエンザの襲来の危険性が予測されている中で、今のような悠長なお話で大丈夫なのかということをお伺いしておるんですけど、大臣、認識をちょっと改めてお伺いします。
○国務大臣(舛添要一君) 昨晩、昨日夕方に製薬メーカー、医療機器メーカー全部集まってもらって、官民対話ということでやって、その中で、やっぱり私も非常にそういうことについての認識を共有しておりますので、官民でワクチンについての大きなコンソーシアムをつくると、それでそういうような形でやらぬといかぬなと思っていますが、行政の立場で言うと、こういう問題があるんですね。 私自身は、これはもう本格的に、今厚生労働省内でもワクチンは三つぐらいの部門が分担してやっています。それは、チェック・アンド・バランスという意味で、商業ベースだけに乗ってもらって安全性を駄目にしちゃ困るということで、アクセル踏むだけじゃなくてブレーキ踏むところもいないといけないと。ただ、今回、日々検証して反省していかないといけないんですけど、今回のこの新型インフルエンザについて、一つのこれからの目指す方向は、私はやっぱりワクチンについての総合戦略本部のようなものを例えば内閣府の下に直属でつくるべきじゃないかというように思っています。そこに民も入れていく形。 それで、例えばこういう問題が起こるんですよ。一億二千五百万人いるから一億三千万人分ぐらい作れるキャパシティーを持つラインをつくるべきだといったときに、民間はオーケーしないのは、ペイすることが問題ですから、それはペイしない。それで、これ腐っちゃいますから、何だ、国民の税金を無駄遣いしてそんなにいつも一億何千万人ストックしているのかという声も出てくる。これ、声がなければそれはやれる話なんですが。 それからもう一つは、有精卵使っていますけれども、これを細胞培養に変えるとすごく短縮できて、今その研究、そのために補正で千三百億円入れたわけですね。それとアジュバント、つまり抗原ウイルスの、まあお医者さんたくさんおりますけど、そっち側の方もやることによってこれはいいものができる。 そういうことを、昨日参加していたのは、文部科学大臣もおられました。それから経済産業相もおられた。科学技術担当の野田大臣もおられた。だけど、今のような、省庁がばらばらでは無理なんで、一つの戦略本部的なものを少なくとも早急に立ち上げて、そこに民間の力も入れて、先ほど私が申し上げたような様々な方策をまとめることが必要な時期に来ているという、そういう認識を持っていますから、厚生労働省を解体するにしても、そういうような具体的に何が必要かということをまず最初に持っていく必要があると思いますから、そういう方向で今かじを切りたいと思っております。
○川合孝典君 厚生労働省の解体の話は取りあえずはなしになったと聞いておるのでいいんですけれども、もちろん総合戦略本部ですとかコンソーシアムつくり上げてきちんとしたワクチン行政の体制をつくっていくということは、これはもう長い目で見たときに絶対に必要なことなので是非ともそれはやらなければいけないと思うんですけれども、いつそれができるのかということになったときに、実際に新型インフルエンザがこれから、今現実に南半球で流行し始めている状況の中で、間に合わないわけですよね。じゃ、この半年どうするのか、一年後どうするのか、二年後どうするのかという話を考えたときに、役所の中のことはもちろん役所と政府でやればいい話なんですけれども、国民の健康、安全を守るという観点からいったときに、対症療法的にでもともかく体制をきっちり整えなければいけない部分というのがもちろんあるわけですから、そこの部分については大きな考え方とは別に、今目の前にある危機に対してどう対応していくのかということについても是非とも同時並行でやっていっていただかなければいけないというふうに思っております。 大臣御承知だと思いますけれども、ワクチン、四メーカーしかない。デンカ生研と阪大微研と北里研と化血研と、ここだけが作っていますが、どこも中規模、中小規模のメーカーであります。ワクチンの実は製造ラインというのはそれぞれ一本しか持っていないんですよ。そこで何を作っているかというと、当然、鳥インフルエンザのワクチンも作っていればプレパンデミックワクチンも作っているし、風疹、麻疹、百日ぜき、いろいろなものをそのラインで、同じラインを使いながら作っているということでありますので、是非とも深く御認識いただきたいのは、そう簡単に、製造ラインをすべて新型インフルエンザワクチンに振り替えるという、簡単に先ほど御説明がありましたけれども、そんなことは不可能だということ、そのことを御認識いただきたいんです。 有精卵の問題についても、今は通年性のワクチン、季節性のワクチンの製造をしている時期でありますから半年置きにということで回しているからいいんですけれども、実際に全部を新型インフルエンザに振り替えるという話になったときには、有精卵を入手するだけでも半年近くの期間を要するという話もあるわけでありますので、正直言って、考え方、方向性というものに対して決して異を唱えるつもりはないんですけれども、実際できるかどうかという実現可能性という意味でいくと極めて危うい、そのことを是非とも御認識いただきたいんですよね。 ここでもう一点大臣に御理解いただきたいのは、四社しかワクチンメーカーがないと、過去にはワクチン作っていたメーカーもあったんですけれども、これがわずか四社になってしまった、何で四社になってしまったかということは大臣自身はちなみに、これ通告していませんけれども、御存じでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) いや、それぞれの企業の事情がどうであったかというのは、その細かいところまではつまびらかにしておりません。
○川合孝典君 簡単に言ってしまうと、これは副反応の問題が実は大きな一つの問題になったんですね。たしかMMRワクチン、ムンプスワクチンだったと思うんですけれども、これが無菌性髄膜炎の副反応が出るという話があって、それでワクチン接種というものが今まで予防接種としてやっていたのが外れた。そのことと、あとそれと、世論のワクチンに対する非常に批判というものも高まって、そのことがあって一度ほとんど作られなくなってしまった。それが要はこの問いかけの答えなんですけれども、その結果、企業はもちろん利益を追求する組織でありますので、もうからないということになってしまうと社員食べさせていけなくなってしまうわけですので当然撤収してしまうということで、ほかのワクチンも幅広く作っていたところだけが何とか細々とやっているという状況なわけであります。 細胞培養ですとかアジュバントの話も先ほどありましたけれども、もちろんそういう技術も世界的にありますが、日本でその技術が確立されるまでにはまだまだ時間が当然掛かるわけですよね。そうなったときに、私自身は、企業に対してどういう手配を国として方針を出していくのかということ、それに対してどう企業が、私企業が国の国策として作ろうとしているワクチンを、ワクチンを作ろうとしているわけですから、それに対して国がどう責任を持つのかという、そのこと自体が問われているんだと思います。 そのことを踏まえて、舛添厚生労働大臣には是非ともこの製造設備の充実ということを、それから今回、これもお聞きしたいんですけれども、今回のワクチン自体が国有ワクチンなのかどうなのかということなんですね、今回の新型インフルエンザワクチンが。国がきちんとそのことを負担するのかどうか。そのことも含めて、ちょっと大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) まさにおっしゃるとおりなんで、私は一番今いい形は、官民のコンソーシアムというのは、昨日来もう動き始めようとしている一つの構想ですけど、それは片一方で利益を極大化するという企業の論理が片一方あります。その中で、国民の生命と健康を守るという国策としての側面をどう組み合わせるかというときに、ただ補助金という形ではなくて、向こう側、つまり民間側の積極的なイニシアチブも加わった上で一番いい形に持っていきたいということで、今一つの官民コンソーシアムという構想を打ち立てていけたらどうかというふうに思っていますが、先ほど来申し上げましたように、そういうことも含めて、やはり国の政策としてワクチン行政をどうするのかと。それは、財源の配分の問題もあります。 ですから、これこそまさに戦略本部的なものを早急に立ち上げたいというふうに思っていますんで、今新型インフルエンザ、若干落ち着いた状況になっています。ただ、毎日何件か報告は上がっております。そして第二波に備えないといけない。その第二波に対する体制づくりの過程で、これは政府の中において提言をし、そういう形でできればと思っております。
○川合孝典君 ちょっとかみ合ってない部分があるんですけれども、体制の部分というのはもちろん同時並行でやっていただかないといけない話なんですけれども、じゃちょっとここで確認なんですが、今回の新型インフルエンザに対するワクチンというのは、これは国有ワクチンなんでしょうか。国有のワクチンなんでしょうか。
○政府参考人(上田博三君) これはなかなか難しい質問でございまして、これは予防接種法上の定期あるいは臨時の予防接種とするとなると、これは国が一種の、強制ではないんですが、推奨するということになりますので、国がかなりのものを負担をしなければならない。となりますと、これはワクチンそのものは国が供給をするということになるわけなんですが、そこがそうでない勧奨接種的なものであれば、これは個々国民に御負担をいただくと。この辺が、今後この今回の新型インフルエンザがどれぐらいの重篤性を持って国民にどれぐらいの被害を想定をされるかということを勘案しながら、法律の適用をどうするかということと、その前提で今後生産をしてもらう、各メーカーに生産をしてもらうワクチンをどのように国が買い上げるかと、この辺の形で、まさに国有となるのか、これはもう一般の市販品となるのかということが決まってくるというふうに考えておるところでございます。
○川合孝典君 大臣、お聞きになりましたでしょうか。実は、ここに問題があるんです。 国が責任を持つと言わない限りは、企業としては全力を挙げることはできないんですよ。そのリスクを企業が一〇〇%かぶるなんて、一〇〇%じゃない、多少は補助が出ているという話もありますが、そこまでのリスクを踏んで全国民分のワクチンを備蓄するなんていうことは不可能なんです。だから、ここを何とかしなければいけない。 したがって、これから体制をいろいろ整えられるという話はありますけれども、まず何よりも大事なことは、国が責任を持つということを明確にして、ワクチンメーカーに対してはきちんとそのことを、注文書という形になるかどうなるか分かりませんけれども、姿勢をきちんと打ち出していただかなければいけないということなんです。この点についてちょっと大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(舛添要一君) そこがまさに今の新型インフルエンザの特性をどう見極めるかということに懸かってくると思います。というのは、要するに季節性インフルエンザのワクチンを製造するということを考えたときに、こっちを手抜きしていいのかという話になります。そして、季節性のインフルエンザについて、これは私たちが自分で例えば一回七千円ぐらい払って打ちに行くわけですから、そういう意味では、先ほど局長が答弁いたしましたように、国がという感じではないと思います。 仮に、一般の季節性インフルエンザよりもはるかに被害の少ないような性格の新型インフルエンザだったときに、こちらを国が全部面倒を見ていいのかという議論もあると思いますね。これは今の川合さんの問題意識よく分かりますんで、検討課題とさせていただきたいと思います。
○川合孝典君 是非とも非常に危うい体制である、今の日本の置かれているワクチン製造の現場というのは危うい状況であるということについては、もっと是非とも認識を深めていただきたい、このことだけちょっと申し上げておきたいと思います。 ということで、コーヒーブレークは終わりまして、年金法の方に、ちょっと本論の方に戻らせていただきたいと思います。 この法案自体は、非常にシンプルな財源の話というところがやはり一つ大きな課題になっているんですけれども、おとといの議論、それから先ほどの梅村委員の質問でも出てきたんですけれども、私もちょっとこの点に関して幾つか、大臣御自身の、これは役所に聞いても有識者がとかという話が出てくるだけの話ですので、大臣、政治家舛添要一としてのお考えを是非とも聞かせていただきたいというふうに思っております。 まず、賃金の水準についてなんですけれども、これを聞く前に、もう一度ちょっと確認の意味でなんですけれども、この試算に当たっての経済前提ですよね、この数値がこういうふうに設定された理由というのをもう一度ちょっと役所の方からきちんと説明していただけますでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 繰り返しになっているのかもしれませんが、お答え申し上げます。 財政検証で用いている長期的な経済前提については、先ほど来申し上げております経済前提専門委員会における検討結果報告によって設定したものでございますが、その本質的な姿は、長期的に日本経済及び世界経済が現下の金融危機に起因する混乱を脱した後、再び安定的な成長軌道に復帰することを想定した上でマクロ経済の基本的な関係式を用いて長期の平均的な経済の姿として設定をしております。 具体的な要素について今お尋ねでございましたが、物価上昇率につきましては、日本銀行金融政策決定会合において議決された中長期的な物価安定の理解というものを踏まえまして一・〇%と設定しております。賃金上昇率につきましては、被用者一人当たりの実質経済成長率が実質賃金上昇率に相当すると仮定をし、実質経済成長率が〇・八%となるという想定の下に、物価上昇率一%と将来の被用者の変化率マイナス〇・七%を加味して、名目で二・五%と設定したものでございます。運用利回りにつきましては、国内債券を中心とする安全運用が基本である公的年金においても、この安全性を損なうことなく内外の分散投資を行ったことにより得られる結果として〇・四%、実質長期金利の二・七%、物価上昇率の一・〇%を加えた形で四・一%と設定をしているところでございます。
○川合孝典君 私も一枚だけ資料を配らせていただきましたが、梅村さんの資料の三枚目と全く同じものでありますのでどちらを見ていただいても結構なんですが、先ほど梅村委員からも指摘がありましたとおり、過去二十年間のトレンドを見たときに、実際に実現可能性があるとはとても思えない数字であるということは、これは役所の理屈、有識者の理屈というものは、今の局長の説明でも理屈はもちろんあるのは分かりますけれども、これは国民の皆さんが御覧になったときにどう思われるのかということが、これが非常に大事なことであるということを是非とも改めて主張はさせていただきたいと思うんです。 ここから大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、今の賃金の水準なんですが、たしか厚生労働省さんがお出しになったデータで、現在の賃金水準はおよそ二十年前の賃金の水準とほぼ同じ水準にまで落ち込んでいるということになっておるんですよ。この理由、大臣はこの理由を何だととらえていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、デフレが続いておりますから、それは名目でいくか実質でいくかで随分違ってくると思いますけれども、かなり長期間にわたってバブル経済崩壊後はデフレ基調であった、したがってそれに伴って賃金も同じようなカーブを描いてきたと、それが一番の答えだというふうに思います、基本的には。 ただ、そこから先は、それは様々な問題があり、例えば格差が拡大している問題もそこにあるかもしれません。しかし、これはあくまで平均で取るわけですから、私は一番の理由はそういうことだと思いますし、さらにもっとほかの背景を言えば、やっぱりグローバライゼーションということがあったときに、どうしても企業のパフォーマンスを高めるためにはどうするか。今までだったらイノベーションをやる、生産性を高めるということができたわけですけれども、それがなかなか困難な状況においては賃金にしわ寄せが行くと、こういうこともあると思いますが。 多角的にこれはもっと分析しないといけないと思いますが、今おっしゃったことに対してすぐ答えろといえば今のような答えができるのかなと思っています。
○川合孝典君 政策的な理由が最大の問題であることは、資料を見ていただきますと平成十年以降マイナスになっています。デフレで、不景気でという話がありますけれども、でも不思議なことに、去年、おととし辺りまではイザナギ景気超えの景気拡大だと言っていて、企業収益はバブル期を超えたと言われているわけなんですね。にもかかわらず、賃金は逆に減っているという状況なんです。これこそ政策が誘導したという以外の何物でもないというのが我々の広く認識しているところなわけであります。 いろいろあるというふうにおっしゃいましたけれども、何よりもこの賃金の問題に関して大きいのは、一つは税金の問題もありますし、そしてもう一つは働き方が非常に、多様化と言えば聞こえはいいんですけれども、不安定雇用が非常に広く広がってしまったということ、この点については大臣も否定されないと思うんです。 大切なことは、企業がグローバル競争に勝ち残らなければいけない、日本経団連は言いますよ、言いますよ。世界競争に勝つためにはコスト競争力付けなければいけないと言って、その結果として何をやったかといったら、給料下げて、ボーナス下げて、人切ってということで結局、利益を上げてきたわけなんです。 基本的にそういう流れがあるのと同時に、もう一つ、是非とも労働の分野も預かっておられる大臣に理解しておいていただきたいのは、非正規雇用が広がるということがその一つの会社にとってどういう作用を及ぼすかということなんですが、従来は正社員がやっていた仕事を非正規社員が代替している状況が当然出るわけですよね。そうしますと、例えば従来であれば労働組合と会社なり労使の関係の中で賃金交渉をやっていたようなことがあった場合に交渉できたものが、賃上げだというような仮に要求を出したときに、いや、正社員じゃなくたって同じ仕事をいわゆるパート、非正規社員と言われる人たちがやっているんだから、だからおまえたちは文句を言うなという、そういう形でのいわゆる賃下げの圧力が物すごく強く働いてきているんですよ。そうしたことが相まって、結果的にこういう形で、景気が拡大していると、企業業績が良くなっていると言われている状況であるにもかかわらず賃金だけ下がっていくと、こういう状況を現出してしまっている。もう本当にこれは政策的な部分以外の何物でもないんです。 それに対して、いや、企業の中のことについては、民間のことには踏み込まないといって、これまで何回かの議論の中でもそういった趣旨のコメントを政府側の皆さんおっしゃっていますけれども、違うんですよ。もちろん企業内の自治のことに関して踏み込む話ではありません。でも、大きな枠を決めるのは、これは国の、政府の役割であることは言うまでもないことでありますので、その点をどうするのかということが問われているんです。 私、聞きたいのは、二・五%賃金上昇、いわゆる賃金の上昇率というものを読み込んでおられるという形なんですけれども、是非とも舛添大臣にお伺いしたいのは、この二・五%という過去でもバブル期にも達成したことがあるかないかというようなすばらしい数字、これ、政策を伴っていれば私は大変積極的ですばらしい目標値だというふうにとらえなければいけないと思っておるんですが、具体的に、大臣、これ、何やれば賃金は二・五%上昇すると思われるでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) その前に、前半分の方の話で、私はグローバル化ということを申し上げている。 もう一つは、確かに個々の企業の決定でもあるんですけれども、どうすれば日本の企業、これ、日本の企業生き残ってくれなければそこで働く人の職場なくなるわけですから。産業の空洞化という話がありましたですね。つまり、安い労働力を求めて企業が外に行く。そうすると、それは中国人を現地で雇ってやれば人件費安いわけですから、日本の企業が作った生産物の国際的な価格競争力は高まっていく。しかし、それはそれで問題があって、産業の空洞化ということ。 そのときに、第三次産業を例えば金融のようなものに特化する。それは医療サービスでもいいんですよ。そういうところに人的資源を集中することによってこの国が生き残るというシナリオも書くことはできます、やろうと思えば。ただ、私は、やはり第三次産業というより物づくりを日本は基本にした方がいいだろうというのがあるんで、その意見には余りくみはしません。 ということは、産業の空洞化を阻止しようとすると、じゃ日本に工場を持っている企業はどうするかと。そのとき、今おっしゃったように、一つの答えが非正規労働とかパート労働という形になったんだろうというように思いますから、それを国策としてどうかというより、これは一つの選択肢の問題だというふうに思っています。それがまず前半に付いているコメントですけれども。 後半について言うと、二・五%というのは、実質経済成長率が〇・八%です。ですから、物価上昇率とか云々をちょっとのける。それからもう一つは、働き方の問題であって、これは要するに、一つはやっぱり働き方、これをワーク・ライフ・バランスをもっと尊重するような形にしていくことが必要だというように思っていますが、実質経済成長率の〇・八%だけは、それは相当な効率化をやる、それからイノベーションをやる、そして、まさに今、自動車産業がこういう苦境にある中で一リッター三十八キロ走るような新しい環境に優しい車を造っていくということは、環境にとってもいいですし、次なる経済成長を求めていくためにもいいと思いますんで、あらゆるメーカーさんがそういう努力をしていくというのは必要であるし、そのためのインセンティブを政府が与えていくというのは必要であると思います。 と同時に、私がずっと心してきているのは、少なくとも労働基準法であるとか労働関係の法律に対して、これは違反する者は厳重に処分していくということで、実質的には相当そこは指導を強化しているつもりでありますんで、その点も努力をしていきたいと思っています。
○川合孝典君 企業の生き残りのことと、それから産業の空洞化のお話もありましたですよね。 経営者側は、もちろん、いかに利益を上げるか、利益の極大化と先ほどもおっしゃっていましたけれども、それを目指しているわけですから、当然そういう発想で物を考えることになります。人件費が高いんだったら、じゃ日本で作らなくていいと、海外へ行けばいいじゃないかということを乱暴におっしゃる方もおられますけれども、でも、是非とも忘れちゃいけないことは、日本でいわゆる人件費が高いからコスト高だという話がある反面、非常に豊かでインフラの整った日本の国内でやっている、そしてその後ろに豊かな消費市場があるという、そのことが企業の発展に対して、若しくは持続に対して大きく寄与しているということも事実なんですよ。 じゃ、非正規雇用、安い労働力が確保できるんだったら日本でやるんだと言っていて今どうなっているかといいますと、景気悪くなってきたから、今まで大々的に非正規雇用の方をたくさん雇っていたところが、もうあっという間に工場を畳んで中国だとか東南アジアだとかと言い始めているわけなんです。 ですから、私は、企業には企業の理由がもちろんあるでしょうけれども、企業は、政府のように、政治家のように広く国民の皆さんのためにどうしようという発想は元々ないんだという前提に立って、ミッションが違うわけですから、その前提に立って物を考えなければいけないということを私はお話をさせていただいているわけであります。 言い方がきつくなるかもしれませんけれども、昔の経営者は、そういう意味では、人は財産だとはっきり言っていたんです。そのことによって日本という国は豊かになってきた。大臣のころもずっとそうだったと思います。でも、今は違うんです。そのことこそが、この年金の問題とかもそうですけれども、社会保障の問題、受給率の問題、様々なことに複合的に影響してきているということを、このことを私はお訴えをさせていただきたいというふうに思います。すべての問題の背景にあるのは、国が、企業が人を大切にしなくなってしまった、そのことに起因しているんだということを、このことを是非とも厚生労働行政を総括される大臣にはお訴えさせていただきたいというふうに思います。 余計なことを言っているうちに時間がどんどんたってしまいましたので、次の問題に参りたいと思いますけれども、今度、低年金、無年金の問題に関して、少し大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思いますけれども、まず、そもそも論なんですけれども、国民年金、特に老齢基礎年金というもの自体のそもそもの役割というものを大臣はどのようにとらえていらっしゃるのかをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 昔は、つまり私が大学出て働いていたころは、母親に対して仕送りをしていました。それは、子供が親を支える。もっと言うと、長子相続制というのは、農村社会でしたから、田んぼをおまえに任せる代わり親の面倒を見ろよ、次男以下はどこでも行けと、こういう感じだったんで。ところが、やっぱり核家族化が進んで少子化が進んでいく、そして大きな時代の変化の中で、個人が自分の親を支えるというのではなくて社会全体で親に仕送りをしましょうと。だから、そういう形で社会全体で、仕事を辞めた後の、その収入が途絶えるわけですから、その生活を支える、それが年金だというふうに思っております。
○川合孝典君 定年退職後の生活を支えるのが年金だということについては私も異論はないんですけれども、これは社会保険庁のホームページに公的年金制度の役割というのが実は書かれておりまして、公的年金は長期にわたる老後の生活の主柱と、主な柱となるに足る保障を行うというふうに書かれているんですよ。事実、様々な議論を聞いておりましても、様々な資料を目を通させていただきましても、老後生活の主たる収入源であるということについては、もうどこもこれは同じことが書かれているんです。 で、ここからが問題なんですけれども、では、今の年金の水準だとかというものが本当にそういう水準にあるのかということに当然これ話がつながってくるわけなんです。学者である大臣に言う必要ないことかもしれませんが、憲法の二十五条規定で、すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するというふうに書かれております。それに対して、第二項で、国はすべての生活部面において社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めねばならないというふうに丁寧に実は規定されているんですけれども、大臣は、この健康で文化的な生活を営む最低限の権利というものをどういうふうにとらえていらっしゃいますか。
○国務大臣(舛添要一君) これは、それを具現化したものが生活保護だというふうに思っております。
○川合孝典君 ということは、年金で駄目な場合には生活保護に行ってくださいという、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) もちろん、年金で生活ができない、そして必要であればそれは生活保護という形での最低の生活を保障するというこの機能として憲法二十五条を生かすとすれば、それはおっしゃるとおりだと思います。
○川合孝典君 生活保護がそういう意味では最低保障だと、いざというときにはそれがあるんだという話になるんですけれども、そこで、昨今のいわゆるこの社会保障、特に生活保護とか母子加算ですとか、こういうことも含めての話なんですけれども、こういう水準の在り方の問題で、ここ数年間の議論の中で生活保護費が高過ぎると、だからといって様々な形で給付の削減の動きをされてこられましたですよね。これは、そうすると、どうとらえればいいんでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) まず、日本の社会保障が自助、共助、公助になっていると。そうすると、例えば病気になって働くこともできない、収入全く途絶えた、これはみんなで公助、税金で支えましょうと。ただ、やっぱり自助というのは私は基本であって、労働する権利、義務あるわけですから。これは憲法にも書いてある、すべての日本国民は勤労しないといけないわけですから。そして、自分で稼いで、納税もする義務もある。そして、将来に対して自分の備えをやるというのも一つある、年金だけで食うわけじゃないですから。だから、持家かどうかでも全然違います。自分のそういう資産を形成する、貯金をしていくということは例えば一つの自助である。 それから、社会保険料でやっていることの意味、特に賦課方式でやっていることの意味は、先ほど私が社会全体の仕送りですよと言ったのはまさに共助の側面がある。 やっぱり自助、共助、公助というものの全体の組合せでやるべきであると思いますから、公助だけに頼るということよりも、私は、基本は年金でしっかりやってもらいます、しかし人間ですからどういうことがあるか分かりません、それで生活保護という最後のセーフティーネットがある。 だから、これまでの議論にしても、要するに派遣なんかの話にしても常にあったように、雇用保険のネットワークで救いましょうというのがありまして、そして生活保護が最後にある。その間をどうするかで今度の七千億なんかの基金が出てきたわけですから、やはり全体の体系の中でどう考えるかということをまず言うべきであろうと思っていますので、私はその中での限られた予算の配分の度合いだというふうに思っています。
○川合孝典君 とても重要な今メッセージが入っていたんです。限られた資源の中での配分というふうにおっしゃったんですけど、実は私、そうは考えていなくて、ナショナルミニマム、いわゆる最低保障というものをきちんと議論するところからこの問題はスタートさせなければいけない、実は私は思っているんです。 実は、舛添大臣はフランスがお好きでフランスのことをよく御存じなので、むしろ私と同じ考えなのかと思ったんですけど、ちょっと財源の話が前提になるというふうにおっしゃったので、かなり私、今がっかりしたんですけれども。 それで、問題は、もちろん私も、働かなければならない、健康な人はもちろん働かなければいけないと、働くことで福祉向上させていくんだという、この考え方に私、何ら異論はないです。そのことを否定するわけじゃないんですけど、今問題になっているのは、働きたくても働けないという問題が一つあるわけですよね。 と同時に、生活保護世帯も平成二十年度の数字で百十四万世帯を超えるというようなたしか数値が出ておったというふうに思います。問題なのは、この中で独居の高齢の御老人の方々が激増してきているという話があるんです。 こういう方々に関して言えば、働くことでと、働かなければならないんだという大臣のお考えだけでは、ここの部分というのはすくい上げることが結局できなくなってきますよね。この点はいかがでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) いや、それは八十になっても九十になっても働けと言っているわけじゃなくて、例えば六十まで働きますね。働くときに納税もしますし社会保険料も払います。それが原資となって年金をやっているわけで、ですから、御高齢の方でもう仕事がないというか、年金制度というのはまさに働かないことを前提にやっているわけですから、ある意味で、特にフランスなんかはそれは徹底しているわけで、そこは私は全くそういうことを言っているわけではありません。 だから、申し上げたいことは、例えばフランスだって最低賃金というSMICというのを決めてあって、それを決めるんだけれども、じゃ、そのもう一つ裏の側面として消費税二〇%でよろしゅうございますかという話になるので、非常に高い水準の、それは基礎年金六万六千円ぐらいであんたやっていけますかといったら、それは東京で一人で六万六千円、大変ですよ、夫婦で十三万ぐらいあって、それに厚生年金分あって二十五万とか三十万になってまあ何とかという感じになると思うので。 ただ、私が申し上げたのは、高いナショナルミニマムを設定することは可能なんですけれども、それはやっぱり最終的に国民に御負担いただかないといけないので、それをやっていただくならそれは私は喜んでもっとミニマムを上げることはやっていいというふうに思っていますけど、やっぱり、だからその負担の議論が不可欠だなという感じがするんですよ、それは避けて通れないという意味で申し上げたんです。
○川合孝典君 そのことを否定するつもりはないんですけど、私が問題として提起させていただきたいのは、結局、最低限の生活、最低限健康で文化的な生活を営むための水準というものの議論がおざなりになってきているということなんです。 議論の中でも、例えば生活保護費の水準云々するときに、最低賃金と比較して最低賃金を上回る地域があるじゃないかと。本来であれば、じゃ、その最低賃金の水準というのがどうなのかと、生活保護水準というものが実際それぞれの地域での水準というものと生活実態とで見たときどうなのかというところの議論をするところから始めなければいけないはずですよね。でも、あろうことか、生活保護の方が逆転しているのはけしからぬから切り下げようという議論になってしまっているわけですから、大臣の思いというのは非常に私よく分かりますけど、現実の動きがそうなっていないということが私は問題だということを指摘させていただいております。 そういう意味では、この最低生活保障というこの部分ですね、ミニマムがどこなのかということ、このことの議論というものをもっともっと、これは我々も含めてですけれども、きちんとやっていかなければいけないということを私自身はこの場で大臣とは認識を共有させていただいておきたいというふうに思っております。 時間もございますので次の質問させていただきますけれども、年金の保険料の納付率の問題について一点だけちょっと御質問をさせていただきたいと思いますけど、この納付率が低下し続けている理由というものをどのようにとらえていらっしゃいますでしょうか、基本的な質問なんですが。
○国務大臣(舛添要一君) 一つは、先ほど年度ごとのデータで申し上げましたけど、やっぱり年金記録問題、そして年金は当てにならないよと、こんなものをやったってしようがないよというような、そういうようなメディア含めての風潮が非常に高まったことは一つあると思います。それともう一つは、やっぱり不況ということも大きな影響があるというように思っていますから、こういう流れは是非変えていきたい。 やはり、長期的に見たときに老後の生活保障として大きな意味を持っていく、そしてこれからも改正すべきは改正していく、改善すべきは改善していくわけですから、是非そこは国民の皆さん方にも御協力をいただきたいというふうに思っています。
○川合孝典君 いろいろな理由もありますけど、過去の納付率のトレンドを調べていますと、がくんと落ちているところがあるんですよね、納付率が。これが、例えば一九九五年辺りからどんと納付率落ちていますけれども、この理由は何なのか、通告していませんけど、お分かりになればお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 御指摘の点は、社会保険庁をめぐります地方事務官制度の改正にも絡むところで、市町村で収納していた時代から国で直接収納をするという時代に変化した。そういう際に併せて免除基準の改正等々も行われまして、従来、市町村の時代にございました特例免除みたいな制度を廃止したというような制度的な変化というものもそれに更に加わった。それで、体制が変わったことによる、やはりその後、努力させていただいて大分いろんな手だて、要員等を工夫しておりますけれども、その落ち込んだときというのはやはり十分な体制が取れたのかという御批判を当時からいただいたところがあり、それは私どもも重く受け止めて、その後も努力をさせていただいているところでございます。 その結果、一時六七%まで上がり、特例納付水準を除外して考えればそれほど遜色ないところまで上がってきたわけでございますが、先ほど大臣申し上げましたような昨今の経済及び年金記録問題等の諸事情の中で、現時点で少し連続的に収納率が悪化している、こういうとらえ方をしております。
○川合孝典君 収納体制がきちんと整えることができなかったというような確かに大きな問題もありますし、もう一つは、職権適用を始めて、そのことで加入しなかった人たちに対して強制的にやったというような、そういう様々な要素が複合されているというのは、これはあると思います。ですから、そのことはきちんと理解しなければいけないんですけど、でも大臣、八〇%まで上げていくんだという話をされたときには、結局どうにかそれを、問題を解決していかなければいけないわけですよね。 実際この中身を見てみますと、やはり就業形態が非常に多様化したことによって、それが一つ大きな話ですよね。それと同時に、離職された方々が一号被保険者の方にどっと流れ込んできたとかというような話があります。実は、この部分の要素が物すごく大きいんですよ。結局この問題の根底にあるのは不安定な雇用、保険料を払えない低水準の賃金しかないという、要は最終的にまたここに話が戻ってくるんです。 私、もうこれ最後なので申し上げたいんですけれども、ともかく、またこれで話が最後に戻るんですが、納付率を上げたいんだと。政府としての目標、大臣としての思いがありますけど、具体的にそれを上げようと思ったときには、国民一人一人が安定して生活できる体制というものをきちんと整えるということが何よりも前提に来ない限り社会保障制度なんというものはきちんとしたものにはなり得ないということだということを、このことを是非とも主張させていただきたいと思います。 もうこれ以上は申し上げませんので、私の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(辻泰弘君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(辻泰弘君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中村哲治君 民主党・新緑風会・国民新・日本の中村哲治です。 まず第一に、年金制度と教育についてお伺いをいたします。 萩生田文部科学大臣政務官に伺います。年金教育を義務教育のカリキュラムに入れるべきではないでしょうか。
○大臣政務官(萩生田光一君) 子供たちが年金など社会保障の意義を理解することは極めて重要だというふうに認識をしております。 このため、現行の学習指導要領においては、中学校の社会科におきまして、年金を始め社会保障制度の基本的な内容を理解させるとともに、少子高齢化社会など現代社会の特色を踏まえながら、福祉社会の目指すべき方向について考えさせることとしております。また、昨年三月に改訂した新しい学習指導要領においては、これらに加えて、新たに小学校の社会科六年生で、地方公共団体や国の政治の働きを学習する際に、その例示として社会保障を加えたところであります。 今後とも、児童生徒が年金を含めた社会保障制度についてしっかりと理解するよう、厚労省と連携を図りながら努めてまいりたいと思っております。
○中村哲治君 萩生田政務官、私は社会保障全般のことを言っているんじゃないんですよ。年金教育をきちっと義務教育のカリキュラムの中に入れるべきではないかということを申し上げているんです。いかがですか。
○大臣政務官(萩生田光一君) 小学生、中学生、義務教育段階におきまして年金制度そのものを、例えば掛金ですとかあるいはその保障の金額ですとか保険率について勉強するというよりも、社会全体に扶助の精神があるんだということを学校現場では取りあえず中学校までに教えるべきだという認識で取り組んでいます。
○中村哲治君 今回のこの年金法の審議において何が問題になっているかというと、結局、所得代替率が何%になるかというようなことまで問題になっているわけですよ。これが若者の年金不信とどう関係してくるのかということが論点になっているわけです。だからこそ、小学校、中学校の義務教育のカリキュラムで、年金制度とはどういうものなのか、しっかりとカリキュラムに入れて、テストにも出してもらう、そしてしっかりと学んでいただくということが非常に大事なことなんじゃないかということを申し上げているんです。それは、おとといの御党の南野知惠子委員の質問の中でもはっきりと主張されているんですよ。 そこで、渡邉局長に改めて確認させていただきますけれども、文部科学省に要請されているんですよね。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 年金教育の関係につきましては、当然、大変大事なことでございまして、厚生労働省、社会保険庁としては、制度の実施、運営に当たる社会保険庁をして、文部科学省と日ごろより協議の上、こうした問題について当方の要請を行っていると、こういう状況にございます。
○中村哲治君 それでは、石井さんいかがですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 ただいま年金局長の方から御答弁ございましたように、年金の仕組みというのは本当に社会の中でも非常に大変なインフラでもございますので、小さなころからしっかりとということで、義務教育の課程の中に入れていただきたいというお願いをこれまでもさせてきていただいているところでございます。
○中村哲治君 厚生労働省、社会保険庁はこのように文部科学省に要請をしていると。これについては政治判断が必要なんですよ。だから、今日は政府参考人でなくて政治家として副大臣か政務官に来ていただきたいということを申し上げました。それで、萩生田先生が今日いらっしゃっていただいているということですので、そこは政治判断をしっかりと聞かせてください。よろしくお願いします。
○大臣政務官(萩生田光一君) 年金を含めた社会制度の教育は必要だという認識は変わりがございません。ですから、中村先生がおっしゃるように、年金制度についてもっと深掘りができないかというのが御提案だというふうに思いますので、過去にも社会保険庁又は厚労省からもそういった要請をいただいて、学習指導要領にのっとって、発達段階に応じた、年金制度については、教科書を見ていただくと分かると思いますけれども、触れられております。
○中村哲治君 それが不十分だと考えられるからカリキュラムの中にしっかり入れていただきたいということを厚生労働省から言われているわけでしょう。 これについては、大臣か副大臣、厚生労働大臣か副大臣にどのように認識されているのか聞かせていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○委員長(辻泰弘君) まず、大臣ですか。
○中村哲治君 どちらでも。
○副大臣(大村秀章君) 中村先生の御指摘は、大変私どもも共感といいますか、共通認識というところが多くございます。やはり、若いころからといいますか、こういった社会保障、やっぱり世代間で助け合うんだという思想で世の中が成り立っているということを勉強していただくというのは大変望ましいことだというふうに思っております。 ただ、先ほどから萩生田政務官が言われますように、やっぱり小学校、中学校、それぞれの発達といいますか理解の度合いというのがありますので、やはり制度全般すべてを微に入り細に入りというのはなかなか難しいと思いますから、子供たちの発達段階に応じてそのことをしっかり教えていただくように、引き続き、これは文部科学省の皆さんにも御理解いただくように私どもの方からお話をしたいというふうに思っております。
○中村哲治君 大村副大臣、義務教育が終わればそこで就職される方もいらっしゃるわけですよ。だから、しっかりと二十歳になったら国民年金に入らないといけないんだと、それは何も義務じゃなくて、年金は権利なんだということをしっかりと認識していただくこと、これは中学生卒業までに要るんじゃないですか。それはどういうふうに認識されていますか。
○副大臣(大村秀章君) 中村委員の御指摘は、本当に私どももその重要性は十分認識をまさに同じにしているというふうに思っております。したがって、引き続き、また文部科学省の皆さんにも十分そのことを御理解いただくようにまた話をしていきたいというふうに思っております。
○中村哲治君 萩生田政務官、このようなやり取りをお聞きして、本当に萩生田政務官は、今このような年金法の質疑をやっているときに、中学校卒業までに国民年金の重要性、未納とすればどういうことになるのか、そういうことをしっかりと知らなくてもいいとお考えなんですか。 学生の特例納付という制度もあります。そういう制度もしっかりと中学を卒業するまで認識しておく必要が国家としてあるのではないか、その政治家としての認識を私は聞かせていただいているんです。いかがでしょうか。
○大臣政務官(萩生田光一君) 中村先生の問題意識と私どもの答弁はそんなに変わっていないと思っています。 おっしゃるように、たとえ子供であってもこれから日本国で生きていく上での社会保障制度というものをしっかり理解していただく、その中の大きな一つのテーマが年金制度だというふうに思いますので、それは現行の指導要領でもやっておりますが、先生の御指摘が更に充実をしろということであれば、それを重く受け止めて取り組んでいきたいと思っております。
○中村哲治君 石井部長のおとといの答弁にありましたように、十分にはカリキュラムに反映されていないという認識を社会保険庁としては持っているということなんですね。 だから、ここは、舛添厚生労働大臣に伺いますが、やはりここは大臣同士でこういった年金教育についてはしっかりとカリキュラムの中に入れていくと、そういうことを相談すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 大変いいポイントをついていらっしゃると思いますのは、仮に平均寿命が八十までなら、六十から数えても二十年間は年金にお世話になるわけですね。 それで、どのレベルでどこまでの話をするかは別ですけれども、私はできれば、税方式、保険料方式とありますよと、それから諸外国の例でスウェーデンはこうなっていますよと、それから賦課方式、ちょっと難しいかな、中学生には、賦課方式と積立方式とありますねと。これぐらいのところまで分からせるためには数ページ要ると思うんです。だけれども、これはやるに値すると思いますので、文部科学大臣ともよく話をして、是非、年金教育の充実に政府全体で取り組めるように努力をしてまいりたいと思います。
○中村哲治君 改めて主張をさせていただきたいのは、中学を卒業したら、もう高校には行かないで働く方もいらっしゃるわけですよ。そこで年金の基本的な考え方、賦課方式ということは難しいかもしれませんけれども、それは日本国の国民として義務教育を終了した者としては知っておかなければいけないことなのかどうかということであれば、やはりこれは知っておかないといけないことだと、政治判断をしないといけないんじゃないかということなんです。 今日私がこのような年金制度と教育について改めて項を起こして聞かせていただいているのは、今民主党で事業仕分を行っているからなんです。事業仕分をやっているときに、年金に関する広報等に必要な経費ということで一億二千五百四十三万円のそういう予算について事業仕分をさせていただきました。これについては年々予算額は減っておりまして、十九年度が八億四千九百万円、二十年度が四億七千五百万円、そして今年度が一億二千五百万円という形で激減していると。 これは皆さん記憶に新しい五年前のあの年金国会で、未納、未納と言われたときにあるタレントが、実はコマーシャルに出ていた本人が未納であったというふうなところから予算が減らされたというようなことも背景になっているかとは思うんですけれども。これで結局、年金教育推進員という形で百六十二人の方がそれぞれ一人一日二回、四十分ずつの講義をして一万二千四百六十円の日当が払われている、こういうふうなやり方なんですね。内訳を見ると、百二十四人が教育界のOB、そして三十八人が社保庁のOBと。こういう形で予算を付けてやっているけれども効果がないと。 そして、もう一つあるのは大学生についての周知徹底なんですよ。 石井部長の六月二日の答弁でも、大学に対しても入学式とかセミナーとかという形でこのスキームを使って周知徹底をやっているというふうに言っているんですけれども、石井部長、これ周知率、調査されていますか。
○政府参考人(石井博史君) 大学生に対します年金セミナー、これの実態でございますけれども、やり方としては、まず各大学の方に、そういうような企画を社会保険庁としては用意しているけれども御要請があれば伺いますとまず御連絡を申し上げて、御要請を受けることを前提にやっております。一応、一回当たりの集まりが五十人を最低のラインにさせていただきながらやるということでございますが、ただ、大学の数などは把握してございますけれども、周知状況ということでまいりますと、そこのところは大変恐縮ながら詳細には把握してございません。
○中村哲治君 つまり、授業をやっているけれども、どれぐらい効果があって、どれぐらい学生が周知しているかということについては調査できていないということなんです。ここも文部科学省との連携が必要じゃないかなと私は考えるんですね。 私の同僚の議員の、大学の学長をやっていたり大学の経営をやっていたり、そういうふうな関係の議員からも話を聞くと、ほとんど大学生は学生納付特例制度というのを知っていないと。結局、もう少し文科省が大学とのやり取りのときに、こういう特例制度があるんだから、きちっといろいろな機会で周知徹底するようにしたらいいよということを言ってくれれば、これ、大学の方のそういうイベント事とかカリキュラム、まあ大学のカリキュラムというのはなかなか難しいかもしれませんけれども、ガイダンス等で周知徹底することができるんじゃないかと思うんです。 そこについて文科省はどのように取組をされようとされていますか。
○大臣政務官(萩生田光一君) 文科省としましては、学生が年金制度を理解することは重要だというのはこれはもう当然のことでありますので、学内へのポスターの掲示ですとかリーフレットの備付け又は学内広報誌への記事の掲載、入学時のガイダンスでの説明やセミナーの開催など、学生に年金制度を周知徹底するよう各大学に対して周知をするとともに、もろもろの会議でも要請はしてきております。 具体的には、厚労省から協力依頼を受けまして、十八年の四月、二十年の二月に学生に対する年金制度の周知について各大学に通知をし、さらに二十年九月にねんきん特別便の周知広報について通知をしているところであります。また、学生支援機構で毎年、学生関係教職員の研修会を行っておりますが、この場においても要請はしております。 ただ、今社保庁の方から答弁がありましたように、周知率はどのくらいかということになれば中村先生の御指摘は重く受け止めなきゃいけないと思っておりますので、今後ともきっちり連携を取りながら、是非、学生に対する年金制度の周知徹底については大学とも連携して要請をしていきたいと思っております。
○中村哲治君 舛添大臣、このような形で両方の答弁というのはほぼ一致しているんですね、おとといの石井部長の答弁と今日の萩生田政務官の答弁と。結局、やっているけれども周知率は測ってないと。だから、やりっ放しで評価ができない状態になっているんですよ。ここもしっかりと取り組めるように、大臣間できちっとやり取りをして、大学生への周知徹底、特に学生特例納付制度についてきちっと知ってもらうと、そういうことが必要だと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) こういう制度について、基本的にはガイダンスのときにきっちりやってもらう。ちょうど、我々も大学へ入ってカリキュラムのガイダンスはありますけれども、例えば奨学金制度、こういうのもありますよと、それからアルバイトしたい方は学生課に行って、この掲示ありますよと。それと同じぐらい実は大事なんで、二十歳になったらもう払わないといけなくなっているんで、大学二年とか三年からこれは来るわけですから、この点についても文部科学大臣ともよく協議をしたいと、そして更に周知徹底を図るように努力いたしたいと思います。
○中村哲治君 大臣から約束をしていただきましたので、きちっと後から追っていきますので、お願いをいたします。それでは、萩生田政務官、御退席ください。 次に、第二の質問に行きます。 高齢期の所得保障についてでございます。 昨年十一月四日に社会保障国民会議が最終報告書を出しております。その三ページのところにこう書かれております。「高齢期の所得保障は、自らの勤労所得・財産所得・年金所得の適切な組み合わせが基本になるが、現実には公的年金が高齢期の所得保障の柱となっている。」ということが書かれているんですね。 今のモデル世帯の所得代替率という話がよくこの委員会でも問題になっているわけですけれども、そのときに、高齢期の所得保障については、今は年金が、公的年金が柱だけれども、これはほかのところもしっかりと充実していかないといけないんだというようなことも答弁として言われているわけです。 ここの三つある所得のうち、やはり勤労所得というのはよく分かる。ここ、財産所得というのをどういうふうに考えていくのかということが非常にポイントでして、そこについては、日本国民がほぼひとしく最大の投資をしている資産である住宅というのが一つのポイントになってくるかなと考えております。そうすると、住宅政策をしっかりと取り組んでいくためには、厚労省と国交省と金融庁と、これ一体となって取り組まなければ国民の資産としての住宅というのは機能していかないという観点で、今日は三人の政治家に来ていただいているという趣旨でございます。 そこで、三省に伺います。 この高齢期の所得保障のため、財産所得を増やしていくためにどのような措置を考えているのか、検討しているのか、それについてお答えください。
○委員長(辻泰弘君) 答弁、どなたにですか。
○中村哲治君 まず、厚生労働省から。
○副大臣(大村秀章君) 中村委員から、昨年の社会保障国民会議の最終報告書にあるそのくだりにつきまして、特に財産所得についての御質問をいただきました。 まず、厚生労働省から答弁をさせていただきます。 高齢者の老後の生活費の確保のために、その保有する住宅資産などの財産を有効活用するということは大変重要だというふうに思っておりますし、公的年金以外の老後所得の充実を図っていくということは、これも大変重要な課題だというふうに認識をいたしております。 このため、厚生労働省の関係では、高齢者が保有をしております資産の活用方策の一つとして、都道府県社会福祉協議会を実施主体として、低所得の高齢者の居住用不動産を担保に生活資金の貸付けを行う長期生活支援資金貸付事業を、これ平成十四年度からスタートさせて十五年度から実績が上がっておりますが、を実施しておりまして、関係省庁とも必要に応じて情報交換等を行いながら推進してまいりたいというふうに考えております。 一方で、年金につきましても、これは高齢者世帯の所得の約七割を占め、六割の高齢者世帯が年金収入だけで生活しているという実態にありますので、引き続きこの年金制度が持続可能なもので安定したものになるようにこれは取り組んでいきたいというふうに思っております。 以上です。
○中村哲治君 それでは次に、国土交通省。
○大臣政務官(谷口和史君) 今御指摘ありましたように、高齢者の方々が安心して暮らせるという環境をつくっていくということは、住宅資産の金融面での活用も含めて、これは非常に重要な政策課題だというふうに私どもも思っております。 国交省としては、今高齢者の方々の住み替え支援の制度を進めておりますし、また住宅金融支援機構においてバリアフリーのリフォーム、こういったものに掛かる費用について死亡時に元金を一括償還できる高齢者向けの融資を実施をしております。 それから、今月六月三十日から、この住宅リフォーム等について死亡時に元金を一括償還する民間の住宅ローン、これについて、これが提供をされる場合に支援機構がそのローンについても保険を引き受けるというようなこともスタートをする予定になっております。 一方、リバースモーゲージにつきましては、これをしっかりと普及させていかなきゃいけないわけでありますけれども、その課題としては、住宅資産の価値が下落をしてしまうというリスク、それから金利の変動があるというこういうリスク、こういったことに対応していかなければいけないというふうに思っております。 このためには、一つは長期優良住宅の普及ということ、それから既存住宅の質を上げていく、また流通も進めていく、そしてそれに加えて資産価値を適切に評価をするということが重要であるというふうに思っております。そういう意味で、今、社会資本整備審議会の住宅宅地分科会の既存住宅・リフォーム部会というところでこうした既存住宅の流通を進めていくこと等について今審議、検討をしていただいております。 いずれにしましても、今後、国土交通省としましても、御指摘ありましたように、金融政策、福祉政策を所管する関係各省庁としっかり連携を取って、そしてこうした政策を進めてまいりたいというふうに思っております。
○中村哲治君 金融庁、お願いします。
○副大臣(谷本龍哉君) 金融庁の関係といたしましては、今国土交通省の方からもお話ありましたリバースモーゲージの話になると思いますが、現在取り扱っている銀行はありますが、ごく一部にとどまっていると承知をしております。 その理由といたしましては、例えば住宅寿命が短く資産価値が短期間で減価するというものや、中古住宅流通量が少なく円滑な売却が困難である、あるいは高齢者の方々の意識として住宅資産を子孫に残したいというニーズが強いと、こういった点が指摘をされておりますけれども、いずれにせよ、本来銀行がどのような金融商品を提供するかは銀行自らの経営判断によって決定されるものではありますけれども、このリバースモーゲージが高齢者が住宅資産を活用して安定した生活を送るために非常に有意義な仕組みであるということは認識をしておりますし、金融庁といたしましても必要に応じて関係省庁としっかり連携に努めてまいりたいと考えております。
○中村哲治君 三省のお話を伺っておりますと構造的な問題が見えてくるわけですね。 厚生労働省は都道府県の社協に全部任せてしまっている、でも、そこは生活資金の貸付けができるんです。国交省の方に聞くと、これはやっているんだけれども生活資金の貸付けはできない。金融庁に至ってはまるで他人事でして、自分たちがやろうと思っても中古住宅市場が問題だからできないんだというふうに言っているんですけれども、僕は最大の問題は金融庁にあると思うんです。富士ハウスの問題、アーバンエステートの問題、これは銀行の融資の問題じゃないんですか。谷本副大臣、いかがですか。
○副大臣(谷本龍哉君) 融資の問題というところ、もう一度質問をお願いします。
○中村哲治君 富士ハウスやアーバンエステートの破綻によって、住宅ローンを受けていた人が非常に困っているという現象は、これまさに銀行行政の問題なんですよ。それは何でそういうふうなことになっているかといいますと、金融行政が建物の価値に関して全く関心がないということが一番問題なんです。これが消費者側に立っていないと言われているんですよ。だから、富士ハウスやアーバンエステートの問題について副大臣としてどのように考えているのかということを典型例としてお聞きしているんです。いかがですか。
○副大臣(谷本龍哉君) 確かに、中村委員御指摘のとおり、その問題について金融庁、どうしても銀行寄りじゃないかと。消費者側に立ったしっかりとした指導ができていないんじゃないかというふうに指摘をされていることはよく分かっておりますので、その点につきましてもしっかり副大臣として改善に取り組みたいと思います。
○中村哲治君 リバースモーゲージにしても住宅ローンにしても同じことなんですよ。金融機関が自ら貸付けするときに、貸付けの担保物件についてきちっと評価をしない体制をずっと取り続けてきているというのが日本の最大の問題なんです。その認識が金融行政の中にないんじゃないかというところが私たちが主張しているところなんです。
○副大臣(谷本龍哉君) 御指摘の点、しっかり受け止めて改善に向けて取り組みたいと思っております。
○中村哲治君 どんな改善をなさるんですか。
○副大臣(谷本龍哉君) 済みません。その点について事前通告なかったものですから。
○中村哲治君 やっていますよ、昨日、しっかりと。一時間半ぐらいやっていますからね、この件で。
○副大臣(谷本龍哉君) こちら側の多分連係ミスだと思いますが、詳細について通告がこちらに来ていなかったものですから、その点、準備ができておりません。
○委員長(辻泰弘君) 通告していたんですか。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(辻泰弘君) 速記を始めてください。
○中村哲治君 谷本副大臣、どうですか。
○副大臣(谷本龍哉君) 今、担保の部分、きちんとできていないんじゃないかというお話でありましたけれども、これ、先ほどとちょっと繰り返す部分が出ますが、住宅に関して、金融行政の問題も確かにあると思いますが、現在、住宅寿命の問題あるいは流通量の問題、様々な問題がありますから、それは各省と連携をして金融庁も積極的に取り組んでいきたいと思います。
○中村哲治君 金融庁が連携取れていないと言っているんですよ。ほかの二省は結構頑張っているんです。だけど、金融庁が何といっても金融は主導的にやらないといけないわけですね。 金融を行うときに、普通だったら、貸すことに関しては担保価値どれぐらいであるのかということをほかの分野ではしっかりと査定するわけですよ。しかし、住宅についての貸付けを行う場合には、その借りる人の資力にしか興味がない、担保物件たる住宅の価値がどうなるかということに関しては全く配慮されてないというのが今までの金融行政だったんです。だから、アーバンエステートの問題やそれから富士ハウスの問題が起きている。そういう構造的なことを認識されていないんじゃないですかということを申し上げているんです。 今日、谷本副大臣、副大臣として来ていただいたというのは本当に立派だと思っておりますよ。これは政治家しかできないんです。昨日も金融庁の職員を呼んで話を聞きましたけれども、全く話が通じません。 だから、このことに関しては、三省の政治家がきっちり話し合って、この未曾有と言われている経済危機に対応するためには、この住宅市場、特に中古住宅市場をきちっと再生させない限り、新築は人が住んだらもうすぐ中古住宅になるわけですから、ここに対して金融庁は認識がない、だからリバースモーゲージもできない、住宅ローンについてはあのような大きな社会問題起こしてしまうということを指摘しているわけです。 どのようにこれから三省で協議をしてこの状況を改善するのか、決意も含めてお答えください。
○副大臣(谷本龍哉君) 最初の答弁でも申し上げましたとおり、金融庁といたしましても、このリバースモーゲージ、高齢者が安心して生活を送るために非常に有意義な仕組みの一つだということはしっかり理解をしております。そして、委員指摘のとおり、それであるなら、担保にしても、土地や資産ばかり、別の支払能力ばかりできっちり見てないじゃないかというお話も、それはそれで非常に重要な点だと思って受け止めております。そして、今後、リバースモーゲージ、更にしっかりとした形にしていくためには各省としっかり連携をして、金融庁も他人事ではなくて真摯に取り組まなければいけないという思いは共通で持っておりますので、そのとおりに頑張りたいと思っております。
○中村哲治君 決意は示していただいたんですが、具体的に住宅ローンやリバースモーゲージの商品設計やそういうチェックのときにどのようなことをされようとされていますか。
○副大臣(谷本龍哉君) 具体的な形については、ここで細かくきっちりした形を提示はできませんけれども、後ほど事務方に指示をしてしっかりした形を作るようにしたいと思います。
○中村哲治君 もうこれは喫緊の課題なんですよ。日本の経済をどういうふうに立て直していくのか。内需の拡大の一番の柱は住宅ですからね。それはもう与野党共通しているんですよ。だから、もう一刻も早くやらないといけない。そういったことをやっていただくということで、よろしいですね。
○副大臣(谷本龍哉君) そのようにすぐ大臣にも伝えますし、すぐ動くようにしたいと思います。
○中村哲治君 いつまでにやりますか。
○副大臣(谷本龍哉君) 最終決断は大臣でしょうけれども、今日中に大臣に伝え、すぐ動けるようにしたいと思います。
○中村哲治君 ありがとうございました。 これで二つ目の質問終わりますので、国土交通省、内閣府金融担当副大臣、ここで退席ください。本当に今日は厳しい質問しましたけれども、真摯な答弁をしていただいてありがとうございました。 それでは、三つ目の質問に移ります。 モデル世帯の所得代替率、これを附則で五〇%ということで法定をされました。その理由と目的について、舛添大臣に伺います。
○国務大臣(舛添要一君) まあ午前中もお話ししましたけど、モデル世帯とか標準世帯という、それがモデルとか標準という意味じゃなくて定点観測用のものだということであって、それで基本的には、所得が高ければ高いほど代替率が下がります、それはもう上限が決めてありますから。だから、世帯ごとに見ると、二人働いて六百万円、一人働いて六百万円、これ全く同じになりますけれども、普通は二人で働けば一人働くより多くなりますから、そういう意味では変わってきますんで、これは午前中にも申し上げましたように、あくまで定点観測用だということで、様々なパターンについてきちんと出す、そしてこういうことについて、次は五年後ということになっておりますけれども、それまでの間に改善できるところは改善したいと思っております。
○中村哲治君 今日は、午前に梅村さんの質問もありました。私も同じように三十代です。若い世代の人たちが、今の年金制度に対して非常に不安を感じているんですよ。そして、不信も感じている。これをどういうふうに改善していくのかということが、私たち国会議員の、また政治に携わる者の役割ということが言えると思うんですね。 そのときに、わざわざ法定するということは、一つのモデルとしてどういうふうな生活のレベルというのを保障しているということになるのか。夫婦二人で男性のみ働く、そういうモデルを示して、それの標準報酬月額の半分を保障する、そういうのを目標にするということは、結局、ライフスタイルとしてはどういうものを保障しているというようなことを目的としている規定なのかということについて、はっきりとした大臣の答弁をいただきたいということなんです。
○国務大臣(舛添要一君) 恐らく、基本的には、まず自助の部分があって、六十とか六十五ないし六十五で定年退職をする、その後も働かないということを前提としたときに、それまでの蓄えがあって、さっきの住宅の話じゃないけど、基本的には恐らく持家であるでしょうと、それで子供がもう成長して教育費とか生活費はもうほとんど掛からなくなっているでしょうと。そういうことを前提としたときに、まあ子供は独立する、夫婦二人であって住むところもある、そういう中で一定の蓄え、貯蓄含めてあると、住むところをこれ資産として持っている。そうすると、まあ現役時代の半分あれば生活できるんではないかなと。そして、これはいろんな生活、消費関係のデータを取ったときに、まさに大体、今私が申し上げたように、半分、五〇%ぐらいというのが今のパターンの生活費なんですね。だから、それを基にして五〇と。だから、ここから先は、いや、それじゃ足りませんと。六〇、七〇ぐらいのを見た方がいいと。 それから、もう一つ大事なのは、所得再配分機能が入っていますから、金持ちの人は少なくなる、貧しいほど多くなる。それは恐らく現役時代に金持ちの方は、先ほど申し上げた資産のストックとか貯蓄のストックとかいうのが高いだろうということを前提にしているので、そこは一つの、データも片一方では今言った形だと定年退職後は半分ぐらいのお金で住めるというのがあるんで、それが一つの基準になっていると、こういう姿を描いております。
○中村哲治君 財政検証のときの経済指数に関してはいろいろな数字が用いられているんですけど、私たちいわゆるロストジェネレーションの世代から考えると、私たち以下の世代の男性の正社員の給料というのは前の世代に比べて平均的にすごい低水準のままいくんじゃないかと、そういうふうに思っているわけですよ。そういった中で、どれぐらいの年金が掛けられるのか、年金保険料が掛けられるのか。それとともに、自分の下の世代はどんどんと正社員であっても給料の状況が悪くなっていくという肌感覚があるものですから、そういった前提が全く崩れちゃうんじゃないかというのが私たちの世代から以下の世代が公的年金に関して感じている非常に強い不安感なんです。それがなかなか伝わっていないんじゃないかというふうに思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今のお話も梅村さんの話もそうなんですが、恐らくその問題は年金制度だけの問題では解決が困難で、もっと言いますと、サラリーマンになると普通、厚生年金、国民年金はまたそれは派遣の人も含めておりますけれども、そうしますと、厚生年金部分、被用者年金は半分はこれは事業主が払っています。これは所得に比例している。ところが、何が問題かというのは、所得に比例しない形で、一万四千六百六十円か、それが決まっちゃっているということが非常に大きな問題で、それからもっと言うと、若い人の不安の最大の問題は、税金よりも社会保険料負担の方が相対的に重く感じていると思うんです。ですから、税金については減税措置があるように、恐らく、まあそれは今、税還付方式とかいろんなことを考えていますけど、格差なんです。だから、年齢間格差、所得間格差、そのときに一番大きいのは、私は、基本的にみんなまじめに税金も保険料も払ってくださっていると思うとき、思います、それ見るとめちゃくちゃ社会保険料の重さがある。 それは、過去を見ていったときに、増税と言ったときにそれは選挙で負けるんですよ。ところが、社会保険料を上げることについては、すうっと、裏でこっそりじゃないけど、すうっと意外と税金ほどの大騒ぎをしないということで、どうしても社会保険料の負担が重くなってきているので、私は、今の若い人たちのことも考えてこの問題は抜本的に解決しないといけないと思いますから、相対的な負担感の重さをどういう形で解決するか。還付する方式というのも一つあると思います。それから、マイナス所得税という方式もあるというように思いますから、お二方の、梅村さん、中村さんの危機感は非常によく分かった。それは年金制度だけじゃなくて、すべての社会保障制度をシロアリが柱を食うようにつぶしていく危険性があると非常に危機感を私は思っていますんで、今言ったようなことを早急に構築したいというふうに思っております。これは喫緊の課題だということは認識を共有したいと思います。
○中村哲治君 まさに、私たちが給付付き税額控除という形で提案をさせていただいているのはまさにそういう考え方でございます。 昨日の蓮舫議員の質疑で、蓮舫議員が資料五というものを提示されて、過去十年間の平均の数値をその経済前提として財政の計算を行っていただいたということに関して質問されております。 蓮舫議員は、積立金が枯渇をする、いわゆる財政均衡期間における給付と負担の均衡を図ることができない、これはどういう意味でしょうかと聞かれたことに対して渡邉局長は、ここで積立金が枯渇するという表現をしてございますが、委員も御推察のとおり、積立金が枯渇いたしますとその年に入ってくる保険料では給付を満たすことができない、すなわち法律でお約束をしている給付を受給権者に給付することができない、こういう事態が現出するということでございますということを答弁されているんですが、平たく言うとどういうことでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 年金が給付されないということでございます。
○中村哲治君 年金が給付されないということは、ゼロになるということですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 法律は十のお約束をした給付を義務付けていますが、原資がないので十が配れない。別に五で配っていいという法律上の根拠がないという状態に陥るということだと思います。
○中村哲治君 それは法律違反ですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) もちろん政府としては、おっしゃるように、それは法律違反と想定して、そういうことにならないように資金繰り、その他最大限努力することになると思いますが、年金制度というのは大きな船でございますから、急ごしらえのパッチワークではその原資を編み出すことができるかという大きな問題になるし、それから法律で定められた義務的負担と給付でございますから、それを切り替える前には法律制度の改正が必要となるということでございます。
○中村哲治君 ということは、違法であるからその前に法律を変えないといけないということですね。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 違法状態を招かないように法律を変え、しっかりその安定財源を確保する必要があると思います。
○中村哲治君 ここがポイントなんですよ。 所得代替率五〇%を保障すると言っておきながら、過去十年間の経済状況を基にして試算をすると二〇三一年に積立金は枯渇する。二〇三一年といったら私、六十歳ですよ。年金をもらう直前になって年金制度が破綻する。そのことをしっかりと伝えないで五〇%の保障だけ約束しているんじゃないですか。そのことは薄々私たちの世代は気付いていますよ。そこのことの指摘を昨日も蓮舫議員が長い時間掛けて皆さんに説明をしていたわけですよ、質問という形を通じて。だから、ここの話をどういうふうにするのかということを誠実に説明していただきたいということなんです。そこが本当に分かっていない。 併せて次に質問します。 蓮舫議員はこういうことも聞いています。賃金上昇率です。二・五%の根拠を聞いています。それについて後半でこのように局長は答弁されています。被用者数が年間〇・七%ずつ減少をする、こういう中では、その部分が資本の方に回るのではなく労働の方に回るということをモデルとして前提としているものでございます。そういう内容で二・五%というものを設定しているものでございます。これに対して蓮舫議員は、いや、ただ、この過去十年間を見ましても、労働に回らないで資本、いわゆる内部留保に回っているのがトレンドですけれども、このトレンドが飛躍的に変わるというのは何なんでしょうか。それに対しては、いや、専門家の方々に審議していただいた結果なんでと、そういう答弁で終わっているわけですよ。これは納得できない。 先ほど舛添大臣の答弁では、労働分配率についてはいらわないということを梅村議員の質問に対して答弁されていました。これがどうも私、聞いていて矛盾していると思うんですよ。説明してください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 矛盾とかいうようなお話ではないというふうに理解をしております。先ほど大臣が労働分配率がこの検証の計算の中で引き上げていないという御説明をさせていただきました。それはもう少し前後で申し上げますと、過去何年にもわたり労働分配率が低下する傾向が続いている、その傾向をそのまま低下するという傾向値でつかまえるのではなく、低下してきた直近の状態を維持するということであり、引き上げるというところまでの数字は入れ込んでいない、こういうことを御答弁申し上げた次第でございます。 それから、どうするのかということに関しては、今回のは五年に一度、定点観測で行うシミュレーションでございますので、シミュレーションの中で具体的な政策、制度変更の内容についてまで全部盛り込むということは専門家を幾ら集めてもこれは難しいことでございます。むしろ、この法律、制度は、定点観測をしながら物差しである所得代替率をにらんでいって、直近の五年以内にこの五〇%を切るような事態が検証結果として出た場合には直ちに給付と負担のルールの見直しということを検討し、その結果をもってマクロ経済スライドの実施を凍結すると、こういうような道筋を法定しておるわけでございます。そういう段階に至るまでの間に様々な検討が必要と思いますが、この制度自身がもしもたない場合には給付と負担のルールを検討するということでございますので、予断を持って現在の段階でどのような制度改革により乗り切るのかということを申し述べることは困難でございます。
○中村哲治君 今の答弁の後半半分は要らないですよ。ちゃんと答えてください。労働分配率が上がらないでずっと真っすぐであるとして、それでなぜ被用者数が年間〇・七%ずつ減少をする、その中では賃金上昇率は〇・七%ずつ上がるんですか。その説明がないじゃないですか。そこを聞いているんですよ。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 賃金、総賃金を受け取る側の頭数が減っていく人口減少社会において、減った分をそのまま資本の側に持っていくという経済ルール、社会政策というものはなかなか我が国の取るべき道ではないであろうというところまでがこの専門家の考えられたモデルでございまして、その分減る〇・七%という部分を一人当たりの賃金上昇率と見込んでいる〇・八%に加えるということをもって今回の検証の道具としていると、こういうものでございます。
○中村哲治君 つまり、労働者が受け取るパイは変わらないけれども人数が減るからその分上がるという、そういうロジックですね。それだったら、一人一人の労働者が受け取る賃金に関してはプラスに働くような制度を入れないといけないということじゃないですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今の御認識を私ども否定的にとらえているわけではございません。しかし、そのためには、別途、先ほど川合先生の方からも御議論ございましたように、労働、厚生両分野、さらにはそれ以外もあると思いますが、様々な政策手段を今後更に導入していってそうした環境をつくり、賃金の上昇が安定的に得られる社会に変容していかなければいけないと、こういうことであろうと思います。
○中村哲治君 過去十年間市場に任せてきて、どんどんどんどん労働者の賃金が減っていっているわけでしょう。内部留保になっているわけでしょう。それを蓮舫議員が昨日指摘したわけじゃないですか。それを正面から答えようともせず、流した答弁をする。で、今日私が改めてこういう形で質問をしているわけですけれども、どうやってやるんですか、過去十年間できなかったことを。どういう労働政策を取ろうとするんですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 年金局長としての域を超えるとは思いますが、それこそまさに党派間及び様々な立場の方々が知恵を出し、議論をして新しい道を見付けていくべき、そういう領域ではないかと思っております。
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、働く人たちの数が相対的に減るということは、一人当たりの生産性はそれまで高まるということでありますし、先ほど、午前中にも川合さんとだったか議論をしたと思いますが、基本的な産業政策、経済政策、そしてそこにおける労働政策において、私はやっぱり労働分配率を基本的には上げていく方向を目指すべきだというふうに考えておりますので、そういう労働政策、これを今後目指したいというふうに思います。ただ、財政検証の前提委員会の試算は、そこは動かさないで、被用者の数が減ることによって増えるという形をやっていきたいというふうに思っております。 ただ、要するに、労働分配率より、それより前にやるべきことは非正規社員の正規化、こういうことの方をまずしっかりやっていく、派遣の問題含めてですね。そういうことをやった上でないと、ただ単に労働分配率を上げるということを言っても、これは問題の本質的な解決になりませんですから、先ほど申し上げたような正規社員化、その他今進めていることを更に進めたいと思っております。
○中村哲治君 先ほど舛添厚生労働大臣がおっしゃっておりました厚生年金の所得再配分機能、ここが私たちよく分からないんですね。 基礎年金の国庫負担分を上げてしまうと、高額所得者にも全部その恩恵が、お金が入ると、一方で、高額所得者が払ってきた保険料は高いところから低いところへ調整で流されると、それ、どういう関係になっているのかなと。ここがきちっと説明できれば、実は民主党の考え方と余り違わないということになるんじゃないかということを昨日、質問通告のときにかなり議論をしたんですけど、もう平行線なんですね。ここの関係はどのように大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 蓮舫さんとも議論をしたように、基礎年金がある意味で最低保障だとすると、一人六万六千円というの、こうありますですね。そして、その上での二階建て、場合によっては三階建て、それは厚生年金で報酬に比例している。ただ、高ければ青天井になるわけじゃなくて、その部分はまさに所得再配分機能が働いている。それは、金持ちの人はいっぱい働いて払っているわけですから、ただ、もらうときには少なくなってきている。それは、まさに所得代替率の高低で進むことができるわけです。 もう一つの、今度、民主党案の話について言うと、要するに最低保障機能は、たしか昨日おっしゃったのは、全部じゃありませんよと、つまり今やっている基礎年金部分のように、一階建てはみんな同じということではないとおっしゃいましたですね。ですから、あとは所得に比例する。これがもし上限がないならば、今言ったような標準報酬みたいなものは上で切っていますから、それがないならば、むしろ民主党のやり方の方が、上の方は、はるかに金持ちは、ああ、こっちのがいいよということになりませんかというのがむしろ私の疑問なんです。 だから、そこは、これはたしか衆議院の予算委員会かどこかでかつて話をしたと思うんですけれども、今おっしゃったように、両方の統合というか、それは不可能じゃないと実は私は思っているんで、基本的に、今言った所得再配分機能と最低保障の、六万六千円より私はもっと上げるべきだと思っていますから、最低保障を上げるということと再配分機能をやるということの組合せで両方の適正解というか、見付けられるというように思っているんですけれども、私がちょっと誤解していたら直していただければと思います。
○中村哲治君 その考え方の基本として、私たちは、払った分がきちっと返ってくる、みなし拠出建てにして、みなし利息を付けて、毎年毎年残高確認できる。だから、自分が年金をもらう年になったら平均余命で割り込んだ額をもらうと。そうすると、貯金をしているようなものですから、給付と負担の関係ははっきりするので納得してもらえると。だから、若者が安心して年金保険料を払うことができる、だから今のお年寄りが安心して年金をもらうことができる、こういう制度に変えませんかというのが私たちの考え方なんです。 それについていかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) ただ、単純に申し上げると、それをやると所得再配分機能がなくなるんじゃないかというか、所得の再配分の機能を別のシステムでやるわけですね。 というのは、金持ちはいっぱい積み立てますから、年寄りになってもいっぱいもらえる、で、貧しい方はそれだけしかもらえないと、むしろ貧富の格差は縮まらないんじゃありませんかと。そうすると、本当に貧しい人だけを救うための、例えば税なら税で持ってくると、そこは私がさっき言ったように下手すると金持ち優遇だということを批判される可能性があるんじゃないかと、まだ少し疑問があるんです。
○中村哲治君 そこは福祉政策をしっかりとやる、税制の改正も同時にやるということをしないと先ほどおっしゃったような懸念はありますので、年金だけ切り取るという議論は、それはよくないというふうに考えております。 時間が参りました。世代間給付と負担の関係等も聞きたかったんですが、時間が参りましたので、これで終わります。
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。 大変に白熱したといいますか、質疑でございましたが、冒頭さわやかに行かせていただきたいというふうに思います。 まず、大臣、かりゆしウエア着ていただきまして、本当にありがとうございます。地元沖縄県でも大変に大臣のかりゆしウエア姿は好評を博しておりまして、名嘉睦稔さんの作られたかりゆし、もう大変に似合っているということでございまして、このかりゆしウエアから、むしろ沖縄のユイマールという精神を皆様方には知っていただきたいというふうに思っているところであります。 私たちが今まさに議論している社会保障というものではございますけれども、それはもう元々助け合いの精神がそのベースになっているわけでございまして、そういう意味でも、大臣がこのかりゆしウエアを率先して着ていただくということは、これからも国民に対するある意味、メッセージになるかなというふうに思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。 それでは、引き続き国民年金法の一部改正についての質問をさせていただきます。 まず初めに、社会保障協定についてお聞きをしたいというふうに思います。 昨年、参議院の重要事項調査議員団というものの視察でカナダに行かせていただきました。少子高齢化、共生社会ということでの視察でございましたけれども、このときカナダの社会保障協定の担当部局の方と意見交換をさせていただく機会がございました。 大変に興味深くお話を伺った次第でございますけれども、ここで確認の意味でお聞きをしたいと思います。この社会保障協定とはどういうものでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。 国際的な人的な交流が活発化し、海外に駐在する日本人及び各国から来日される外国人が増加しておるわけでございますが、日本と外国の年金制度の両方に加入し保険料を負担しなければならないという、派遣社員といいますか駐在社員の問題がクローズアップされております。これをいわゆる保険料の二重負担問題と言われております。 もう一つは、日本又は外国の年金制度に加入した期間が短いと保険給付が受けられないまま帰国してしまう、こういう保険料掛け捨ての問題というのも言われております。企業及び個人にとって大きな問題となっておりました。社会保障協定は、このような問題を解決するために先進諸国で普及しておりますが、適用法令の調整により二重負担の解消を行うとともに、加入期間の通算を行うことにより保険料掛け捨て問題の解消を行う、この大きな二つの目的を持って締結するものでございます。内容は個々の相手国との間でいろいろな違いはございますが、この大きな二つの目的は共通しております。相手国との間の人的交流や経済交流を一層推進するなど、両国間の更なる関係強化に資するものと考えております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 国際的な人的交流ということでございまして、現在、それが活発化しているという中で外国との間で社会保障協定を締結することは、外国で働くということでの、日本人のみならず働く人の年金の不安の解消につながるんだろうというふうに思いますし、また、相手国との更なる人的交流とか、又はその経済交流を促進するということなど、更なる関係強化にもなるというふうに考えております。 我が国の社会保障協定の締結の状況についてお聞きをしたいというふうに思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 我が国は、平成十二年に初めてドイツとの間で協定を締結して以来、現在までに十か国との間で協定を締結してございます。また、スペイン、イタリアとの間において既に協定の署名を終えているという段階に達しておりまして、それで今国会に条約案が提出され、御審議をお願いしているところでございます。 さらに、現状を申し上げますと、アイルランド、スイス、スウェーデン、ハンガリー及びルクセンブルクとの間において政府間交渉、又は当局間での予備的な協議に入っております。加えて、最近ではブラジルとの間においても予備的な協議を開始することとなっておりまして、くしくも来週六月八日から当局間でのその予備的な協議が始まると、こういうタイミングでございます。
○島尻安伊子君 このような社会保障協定の締結の結果、保険料の二重負担が免除される人の数や免除される保険料の総額というのがもちろん試算されているのかと思いますけれども、どのぐらいの試算をお出しになっているんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 既に協定を締結してあると申し上げたのが現在十か国でございます。署名があと二か国ございます。合計十二か国につきまして申し上げさせていただきたいと思いますが、相手国に在留する邦人のうち、相手国の制度に基づく保険料が免除され二重負担が解消される者は、私どもの推計でございますが、五万八千十人と計算しております。これらの者が免除される相手国制度に基づく保険料の総額は年間で約九百五十五億円と推計してございます。
○島尻安伊子君 資料等々を見せていただきますと、これまでは北米やヨーロッパの国々など、いわゆる先進国を中心に社会保障協定を締結しているようであります。もちろん、相手があっての協定でございますので、相手国にしっかりした社会保障の制度がなければならないというものなんだろうというふうに思いますけれども、今お話にありましたブラジルとの関係であります。 日系ブラジル人を始め、多くの方が我が国に滞在しておりますし、また多くの日本国民がブラジルに移住、移住といいますか、住んでいるという中にあって、日本の産業界やブラジル政府を始めとして多くの関係者から、早くブラジルとの協定、社会保障協定を締結すべきだという要望が上がっているというふうにお聞きをしておりますけれども、今の御答弁でもう予備協議が開始しているということでございますけれども、もう少し詳しく意見交換についての内容等々、進捗状況を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 日本とブラジル両国間の人的往来が活発であることなどから、少しさかのぼりますが、平成十七年五月に日本・ブラジル両国首脳会談を契機に、両国間で社会保障協定を締結することが可能か否かを検討するため、両国の外交当局及び社会保障当局が参加する作業部会を平成十七年九月から三回にわたり開催してきたという経緯がございます。 この作業部会での議論を通じまして、両国の制度やその運用状況等について相互に確認ができたという認識に至ったものですから、昨年十月の第三回作業部会におきまして、協定締結を視野に入れて両国の社会保障当局間で具体的な作業を開始するということで一致いたしました。その結果として、来週、この六月八日から一週間、東京で第一回目の予備的協議を実施することとなったものでございます。 ブラジルとの間の協定は、ブラジルに在留する邦人のみならず、我が国に在留する日系ブラジル人を含めた多くの方々にとって、相互の年金制度への保険料の掛け捨て防止が図られ、これらの方々の老後の所得保障の拡充につながる可能性があると、こういうふうに考えておりますので、厚生労働省としても、外務省と連携しながら、協定の早期締結に向けた作業を速やかに進めてまいりたいと考えております。
○島尻安伊子君 この度の経済不況で雇い止めに遭った日系ブラジル人の数の多さといいますか、こういった方々のことは取りざたされたわけでございますけれども、こういう方々もブラジルとの社会保障協定の締結の後何らかのメリットがあるのかと思いますけれども、具体的にその辺を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) ブラジルと今後、作業の結果として合意に達するであろう社会保障協定の内容というものを交渉開始前に申し上げられるものではないということについての御理解はいただきたいと思いますが、今大切な点を御指摘いただきました。 協定締結前の期間の払い込んだ保険料の扱い、こういうものも当然議論になる可能性があると思っております。米国との間の社会保障協定でいえば、例えばその第十五条において、この協定実施に当たって、この協定の効力発生前の保険期間その他法的に関連する事実も考慮すると、そういうところでも話題になっているものであることは確かでございますので、今後の議論の中でどのようなやり取りになるのかということであろうかと思っております。 これまで我が国が締結した社会保障協定には、保険料の二重負担の解消のみのものもございますし、保険期間の通算まできちっと具備したものというものもありますが、通算を含む社会保障協定においては、すべて協定の締結前に有していた日本の保険期間についてやはり議題に上がるのがこれまでの経験でございます。相手国の保険期間との通算対象とすることを協定上きちっと規定していけるかどうかという点が今後の議論の一つのポイントであろうかと思います。 取りあえず、この程度しかまだ現段階では申し上げられません。
○島尻安伊子君 もちろん、協定等々はもう相手があってのことでありますから、御答弁がそのようになるということは重々承知をしているつもりであります。ではあるんですけれども、やはり今回、雇い止めに遭った方々、日系ブラジル人が注目をしている案件だということは御承知おきをいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 言葉の理解度の問題とか母国の社会保障制度の違いなどから、我が国の年金制度の理解が容易でない外国人について、社会保険加入の促進の観点からも、社会保障協定による年金加入期間の通算によって、保険料の掛け捨て防止になるということなどをしっかりと周知させることが今後重要になっていくというふうに思います。また、外国で働いている日本人にもこの制度があるということを周知徹底させなければいけないと思いますけれども、参考人にお聞きしたいんですけれども、どのような方法を取っておられますでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 社会保障協定の内容につきまして、在外邦人、企業、在日外国人などの関係者の方にどのように周知広報しているのかと、こういうことでございますけれども、まずもって私ども、協定の実施に当たってやはりその内容を十分に関係者に御理解していただくということが何しろ重要だというふうに思っております。 具体的に申し上げますと、先ほど年金局長の方からもありましたけれども、既に社会保障協定が発効しております十か国につきましては幾つかのことを組み合わせて進めておりまして、一つは、協定締結国ごとに協定の概要や手続を説明したチラシ、リーフレットなどのたぐいを作りまして、相手国に進出している日本企業などの関係者に配布するというようなことをやらせていただいております。それから、国内の関係者への説明会、現地へ出向いて在留邦人等に対して説明会を開催する、そういった広報の展開を行うほかに、社会保険庁ホームページに協定の内容とか手続を紹介するコーナーを設けて周知を図ってきているところでございます。 それから、今度は日本に居住なさっている協定締結国の国民の皆様に対しての対応でございますけれども、一つには、日本語以外の八か国語の制度説明リーフレットに協定の概要を記載いたしますとともに、社会保険庁のホームページに、これは英語でございますけれども、協定の内容や手続を紹介するコーナーを設ける、あるいは実際御帰国する際に、外国人脱退一時金請求書の附属資料にこの協定の概要をきちんと記載するというようなことによりまして周知を図ってきたところでございますけれども、今後とも、協定の実施に当たって関係者の方々に必要な情報がきちんと提供できるように積極的な周知に努めてまいりたいというふうに思っております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 カナダの視察に伺ったわけでございますけれども、そこで、現地で働いている日本人の方からブリーフィングといいますか、いろいろと意見交換する機会がございまして、そのときにも、やはり二国間による社会保障のこういった協定を締結していただくということはもう大変に助かると。二重負担がもう軽減されるということもありますし、先ほどの御答弁で、試算によりますと九百五十五億円の総負担軽減額ですか、あくまでも試算だろうとは思いますけれども、大変にいいことだというふうに思っております。 そのときに、行ったときが昨年の七月だったものですから、カナダとの締結は、実行されたのが三月ということで、余りにも期間が短かったということもあるんだと思いますけれども、お聞きしたところ、証明書ですか、の発行数がかなり、まあまだまだこれからなんだろうなという、少ない数ではあったんですけれども、とにかく、いずれにいたしましても大変にいい制度だというふうに思いますので、今後、外務省等とも連携を取りつつ頑張っていただきたいと思いますけれども。 大臣、こういった二国間による協定の締結というのは今後ますます促進していくべきだろうというふうに思うんですけれども、大臣の御見解をお聞きできればと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 私もこの参議院の外交防衛委員長をやっていたとき、たしかベルギーとの間で社会保障協定を審議したのを記憶しております。 人や物や金が国境を越えて移動するときにその阻害要因はなるべく除かないといけない、そういうときに、一番大事な人生設計をやるときに、どっかで海外駐在十年やると年金もらえないというんじゃ話になりませんですから、今十二か国と既に協定を結んでおりますし、五か国と今交渉しております。ですから、これはもっともっと進めていく必要があると思いますので、是非進めたいと思います。 それから、平成十九年に、それまでは例えば韓国と結んだらそのたびに法律を変えていかないといけなかった、特例法で一括してやれるようになりましたからその手続も非常に単純になりましたんで、今後ともこれは是非進めて、日本の国際化、そして日本人が海外で働いてもらう、そしてまた海外から我が国に来て多くの人が活躍してもらう、そのための基本的な前提なんで、これは今後更に努力をして進めてまいりたいと思います。
○島尻安伊子君 是非頑張っていただきたいというふうに思います。 それでは、今回の法案の関係の質問に移りたいと思います。 もう総論として、もうこれは多くの委員からの質問で、言わばおさらいというようなものになるかと思いますけれども、我が国の公的年金制度とは何を目的として、どのような理念に基づいて運営されているのか、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど中村さんからの御質問でしたか、何のための年金制度だと。これは老後の生活を支えるということと、私は日本で守るべきなのは、国民皆保険、医療保険、国民皆年金、この二つは是非とも守っていきたいと思っています。 国民皆年金というのは、普通働いて掛金を掛けてきた人だけだと、これは公的な保険になりません。そういう人じゃない人も全部、国民全体を包摂する年金制度をやっている。 その理念は、一つはやっぱり自助だと思うんですね。先ほど言ったように、自ら掛金を払ってやると。その徹底した形が積立方式になると思いますけれども、そこに賦課方式を入れているのは、これは世代間の助け合い。だから、賦課方式の最大の問題は世代間の不公平をどうするかと。今、年金受給している人は掛金の六倍も七倍ももらえるじゃないかと、まさに三十代の方が、おれたちはせいぜい一・五倍、七倍なんだということになるんで。しかし、その世代間の、つまり私がかつて母親に働いて仕送りしていた代わりに社会全体が私がおじいさんになったら仕送りしてくれるという社会全体の仕送りに変えた、これが共助だと思う。そして、やっぱり公助というのは、二分の一、この法案を是非通していただけば三分の一が二分の一になるわけですから、二分の一は税金ですよと。 だから、その自助、共助、公助の比率をどう変えるかということはまたこれは議論すればいいと思いますけれども、私はそういう意味で、これからの大きな制度設計の改正、改善の議論をするにしても、基本の自助、共助、公助という社会保障の基本理念はこれはこれで妥当だろうというふうに思っています。それがこの制度にも、年金制度にも反映していると。 それから、もう一言申し上げますと、国民年金というのはどういう制度かというと、大地みたいなもので、最後はみんなそこに入っていく。つまり、サラリーマンで働いているときは厚生年金であるんだけれども、もうそれをやめたら最後はそこに行っちゃうわけですね。ですから、まさに公的年金の大きな大地の基盤が国民年金なんで、これをどう守っていくかという議論が今まさに非常に必要になっているという、それをちょっと付け加えておきたいと思います。
○島尻安伊子君 今大臣から自助、公助、共助というお話がありまして、この理念といいますか、この理念はやっぱり守らなければいけないんだという強い意思を感じるんですけれども、私個人としましてはそれが日本国に一番合ったやり方なのかなというふうにも思うんですけれども、今回、国庫負担を入れつつ社会保険方式、大臣が今おっしゃった社会保険方式としている意義についてお聞きしてもよろしいでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 税方式でやることのメリットというのは、これは未納とかそういう問題は起こってきません。これは税でやるわけですけれども。 だけれども、やっぱりこれは介護保険のときにも実は議論をしまして、税か保険かと。そのときに、やっぱり例えば特養なんかの場合に、行政の措置としてお上のお恵みでおまえをこうしてあげるぞというのと、いや、私は月に四千円でも五千円でも掛金を払って、これは権利ですよ、自分の権利としてやるよという方がはるかに払う方もいいだろうということと、やはり基本的な連帯であると。それはもちろん税も広く考えれば連帯であるわけですが、権利と連帯ということを上手に組み合わせれば社会保険料方式というのを一つある。 それで、やはりそれの組合せが問題で、全部介護も医療もそれからこの年金も五〇、五〇なんですよ。税負担が五〇、保険料負担が五〇。例えば、三、七とか四、六に変えていく、こういう議論をしていって、それが四、六、三、七、二、八、一、九、〇、一〇ということになれば税方式になるわけで、まさにそういう議論を今やるべき時期に来ていると思いますが、私はやっぱり社会保険料方式でやるというのは、共助の精神がかなり出てくるのと、今言った権利でもってやれるということが大きいんではないかというのを思っております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 以前、この社会保険、年金等々のお話のときに、ちょっと例えなんですけれども、一階木造平家建てのお家を昔建てたと、その不具合が見付かったところをそのたびごとに変えていって、今は傾いてしまった平家建ての家なんだけれども、やはりその思いといいますか、それは家の中に残っているんだというような例えを聞いたことがありまして、やはり我々がその誇るべきものというのはきちんとこれからも直しつつもやっていかなければいけないんだというふうに改めて思うところであります。 平成十六年の改正で、このときは財政面での大きな制度改革を行ったという認識で私はいますけれども、改めてそのときの内容と考え方をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これは、今からの改正をするにしろ、この十六年の改正するにしろ、物すごく分かりやすく言うと、保険料をどんどんどんどん青天井のように上げていっていいですかと、それは特に三十代の方はそんなに保険料上がるんだったら嫌だよという、未納にもつながってくるわけですよ。片一方、一生懸命掛けたけど、何だ、こんなわずかな年金しかもらえないのと、そんなら掛けないよということだから、まあ現役のときの半分ぐらいは保障しましょうよということがあるんで、その二つが基本だと思うんです。 ただ、そのためにいろいろ様々な工夫をしてあと二つ入れたのは、こんなに積み立てているんで、何かあったときは積立金を使うことによって保険料を上げたり給付を下げることを避けましょうというのと、もう一つ工夫したのは、物価スライドだけじゃなくてマクロ経済スライドということを入れて、時の人口や労働力の状況を見て、要するに、難しい言葉で言っているけど、保険料を上げないために拠出する方を、支払う方を抑えるよというのを、それでやって何とか、先ほどおっしゃったように、船に例えると、もう本当に旧造船をいろんな手を加えながら前に進めていって、どこから漏れてくるか分からないのを四か所ぐらいふた閉めたということなわけですよ、分かりやすく言うと。 それで、今後沈没させないために、じゃ新造船造るかといったって、それはそう簡単にいきませんよと、いろいろあるんですけれども、いずれにしても、そういうことなんで、じゃ予算つくって、そんな四か所の穴を埋めるだけじゃなくてもっとぱっとやろうよとなると、これは消費税含めての税を投入するということになってしまうわけです。 したがって、ここで社会保障の工程表をやって三年で医療とか介護を含めてどうするかということなんで、まさに今そういうところに来ているということで、ちょっと分かりやすくし過ぎたんで、単純化し過ぎた例の問題はちょっとお許しいただいて、そういうことだと思います。
○島尻安伊子君 いや、大臣、そういう分かりやすいものというのが私はむしろ必要なんじゃないかなというふうに思います。だれが聞いても分かる、そういう御説明というのは大事なんだというふうに思っていまして、おっしゃるとおり、公的年金について、実は次の質問がそういった分かりやすいメッセージをどういうふうに発信するんですかという実はそういう質問に移りたかったんですけれども、今後、大臣の決意としてそういったメッセージをどのように国民に発しようとされているのか、もう少し聞かせていただけますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 最後、ちょっと税のところをはっきり申し上げませんでした。四つ目というのは、まさに二分の一に上げるということであって、税負担を増やしていくわけですね。 それで、先ほど私が申し上げたことと矛盾するように聞こえるかもしれませんが、中村哲治さんや梅村さんのことを考えると、税金でどんどん負担をするのはいいんですよ。ところが、あなたの保険料一八・何%じゃなくて、おっ、来月からおれの保険料は三千円上がったじゃないかと、こんなのじゃもう若い世代は駄目だといって言われるので、そこをふたするわけですよ。そこをふたして、こっそりと言いませんよ、買物したときの消費税でそれをつなごうという、こういうことなんですよ。 ですから、三分の一を二分の一にするということは、税負担を増やすということは、みんなから税を取っている。だから、取られる方から見たら、取られているんだけれども、そこは沈没しないような船の上手な塗装というか、悪い言葉で言うと艤装というか、そういうものをやっておる。しかし、非常に大きな改革が必要だということでありますので……(発言する者あり)いや、分かりやすく言えと言ったので誤解を恐れず申し上げた次第でございます。
○島尻安伊子君 船の塗装のことを艤装と言うそうでございまして、さすが大臣、言葉を知っていらっしゃるなと改めて思ったわけでございまして……(発言する者あり)どうぞ。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと誤解があるといけないので、ごまかしたんじゃなくて、船を艤装するという、船の建造の船舶用語でございますので、これは是非誤解のないようにお願いします。
○島尻安伊子君 さすが大臣のボキャブラリーの豊富さには敬服をいたすところであります。分かり過ぎてどうしようと思ったんですけれども、もう本当にむしろこういった国民に対する分かりやすいメッセージというのは今後大事になっていくんだろうというふうに思うんですけれども。 今回、国庫負担の二分の一とするための財源については何度となく質疑をされていることでありますけれども、今後、平成二十三年以降どういうふうにするのかということを大臣、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは本当は抜本的な税制改正でやるべきであったんですよ。それができなかったということは、それは我々は真剣に反省しないといけないと思います。そこは政治のリーダーシップの問題だと思いますが、ただ、やっぱり経済情勢が非常に悪い中で、そう簡単に消費税を上げるわけにもいきません。 それで、毎回そうなんですけれども、ほとんど毎年のように大きな選挙をやっているときに、これは我々の説得不足なので、それでも、これだけ社会保障のために必要なのでこれだけの消費税を上げますよときちんと言って当選できるような政党にならないといけない、政治家にならないといけないというのは自戒を込めて申し上げますが、なかなかそう簡単に当選させていただけません。落選する方の可能性の方が高いと思います。そういうこともあってなかなか税制議論が進まない。 しかし、二年間については臨時的な財源を充てています。もし三年後もそれができなければ、また臨時的な財源を充てざるを得ないと思いますけれども、私は、やはりもうこの辺りできちんと議論をして、国民にきちんと還元するわけです。例えば、消費税で社会保障財源をいただいたって、それをお医者さんの不足の問題、お医者さん、数を増やしますよと。緊急医療の問題、介護の問題、きちんと国民に戻る形で示しますよということをやって、国民のこれは皆さん方に御理解いただく努力をみんなでやらないといけないというように思っていますので、今後更に努力をして、増税ということを言っても勝てる、そういうようにしたい。かつて、民主党の岡田代表は堂々とそういうことをおっしゃったので、その態度は私は非常に尊敬していますが、結果は勝ちませんでした。
○島尻安伊子君 いや、まさにそういったアクションを取るべきときかなというふうにも私も思っているところでございます。 先ほどから世代間の不公平ということが指摘されているようでございます。 年金制度につきましては、平成十六年の改正で長期的な給付と負担の均衡が確保されるという仕組みになったということでございますけれども、これは、先般公表された財政検証において、国庫負担を二分の一とすることを前提としてこの仕組みが確認されたということでございます。 しかし一方で、財政検証の結果では世代間の不公平が指摘をされております。この不公平を是正するという観点から、高齢者の年金水準を引き下げて将来の現役世代の保険料負担を抑制すべき、その抑制につなげるべきだというような意見まで飛び出しているようでございますけれども、参考人の御見解をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今御質問の年金の負担と給付の世代間の格差、こういうことにつきましては、先般来、私の方からの答弁でも申し上げさしていただいておりますように、そのこと自身が、この半世紀あるいは七十年にわたる日本の年金制度の歴史やその間における社会経済の発展、国民生活の変容、こういうものをすべて背中に背負った話でございますので、格差の存在自身を問題として対処するということは私どもは控えたいと思っておりますが。 一方、年金制度が持続可能であるために、どうしても保険料の御負担をお願いしつつ、給付水準を支える側の身にもなって若干我慢をしていただくという仕組みを導入したわけでございますが、それに関連したお話にもなろうかと思いますけれども、現行制度ではマクロ経済スライドと申しましても名目額下限というルールで、これまでもらっていた年金額を実額として引き下げることはしないと、こういうことを大前提にして時間を掛けて軌道を修正していくと、こういう方式を取っております。 今般のそういう五年に一回の定点観測の数字によれば、私どもの評価は大方同じということで、それ以上ではないと認識しておりますけれども、仮に今のその状態を見て、仮の議論として高齢者の年金給付水準を引き下げるという選択があるのかという点について申し上げれば、私どもは、やはり先人の長い期間掛けての知恵でもございます、こうしたマクロ経済スライドによる名目下限付きの給付調整というものが現時点では最大限の措置ではないかというふうに考えております。 もとより、十六年改正においては、非常にゆとりのある方については自ら申し出て年金給付を辞退することができる、一時辞退することができるという仕組みも入れましたけど、これはまさしく個人の任意の問題でございますので、制度的にそれを押し付けているわけではございません。 年金制度は、現役時代に構築した生活基盤や老後の備えと併せて一定水準の生活を可能とするという考え方に立っておりますので、国民一人一人の長い人生設計の大きなよすがでございます。それの変更を、既に受給を始めている方たちについて給付水準引下げによって制度を延ばしていくというのはよほど慎重に考えなければいけないと考えております。
○島尻安伊子君 午前中の議論もそうだったんですけれども、その世代間の不公平等々もございましたけれども、若い世代は年金を払ってももらえないんじゃないか、給付を受けられないんじゃないかという御指摘もあったわけでございます。ストレートに、こういうふうな御意見に対して、改めて参考人の御見解をお聞きしたいというふうに思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) ともすると、議論の中では、制度が機能しなくなるような可能性はないかという流儀の議論はもちろんあってよろしいし、そういうことがよく流布されるわけですが、私ども当局として見る限りにおいて、今回の検証を通じても、あるいは現状の年金の負担水準と給付水準、そして現在のパフォーマンスとして、年間五十兆円を上回る年金給付が現に支給されており、そして年間三十兆円に上る保険料の御負担をいただいている、そして百四十兆円に上る積立金が市場で運用されている、この状態は現時点で非常によく機能しているというふうに評価しておりますので、こうした状態をいかに持続可能にするのかという方向に向けての知恵を絞り、また国民に対する広報啓発、こういうことも立場を超えて必要なことではないかというふうに考えております。
○島尻安伊子君 このことは先日は南野先生からも御指摘がありまして、先ほどは中村委員からも教育に関しての御発言があったわけでございます。 ちょっと離れてしまうかもしれませんけれども、先日、消費者庁の設置法案が可決をいたしまして、この特別委員会で特に参議院において大変多くの先生方から消費者教育についての御発言があったかと思います。実は、私自身も消費者教育についての必要性を大変強く感じておりまして、ただ、消費者教育、よく聞かれるんですけれども、だまされない消費者を育てるといったような教育ではなくて、むしろシチズンシップというんでしょうか、市民教育的な私は消費者市民教育というふうにお話をさせていただきたいんですけれども、こういったものが必要なんだというふうに思います。 先ほどは、萩生田政務官もお見えでしたけれども、むしろこういった消費者市民教育を学校教育の中の単独の科目として組み入れる必要性、むしろ若いときから、イギリスでは金融教育が幼児教育から入っているということでもありますし、いろいろな形で消費者市民教育というものはやれるんだというふうに思います。年齢に応じて体系立った教育というのが大変に必要なことだというふうに思っております。もちろん、この中に、先ほど中村議員からもありました年金教育も入ります。むしろ、もっと大きな意味で、社会保障とは何なのか、それから先ほどから大臣のお言葉にもありますけれども、共助、公助、そして自助というのは何なのかということをきちんと教えていくという、こういったプログラムがこの中に入ってくるんだろうというふうに思います。 市民社会の一員として一人一人が何をすべきかということを確実に今後理解させていく必要があるというふうに私は固く信じているわけでありますけれども、大臣の御見解をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほどの中村さんの御質問にもありましたように、やっぱり学校教育の場できちんと年金の問題を教える、社会保障の問題を教えるというのは必要だと思います。そして、例えば社会科なんかの教育の課程で現場を見る、社会保険事務所行ってみるとか、そういうことも是非やれればと思っております。 それから、義務教育出て就職する人どうしたんだという話がありましたけれども、例えば職場の中でそういうものについてきちんと教えるということが必要なんで、これは大企業だけじゃなくて中小企業含めて、労災の問題はどうだとか雇用保険の問題はどうだと、今だと雇用調整助成金がこういうのあるよと、訓練給付がこういうのあるよと。やっぱり一定のオリエンテーション的なものはいろんなところでやる必要があると思いますし、これはまたメディアの協力もいただいて、是非この問題について、そしてこれはここ数年、年金記録問題を含め、年金というのは本当に国民の間にこんなに大事なんだというのがもう広く行き渡っておりますので、教育含めて大きく変える時期に来ていると思いますので、今後ともそういう努力を関係省庁、とりわけ文部科学大臣と議論して先に進めたいと思っております。
○島尻安伊子君 大臣のお言葉の中に、今、例えば社会の科目の中で外に出ていって見るということがございまして、それはもう当たり前のようにやらなければいけないことだというふうに思います。 今議論にあるのは、例えば数学の中でその金利計算もやったらいいじゃないかというような話もありまして、例えば、じゃ年金制度、税の問題、これは公民の授業の中で現時点で入っているんじゃないかというような議論もあるんですけれども、広く、何度も繰り返しになりますけれども、我々市民社会の一員として何ができるのか、何をすべきかというものをやはり教育の中で、私としては科目の一つとして独立させて教えていく必要があるんだろうと思います。 その中に環境教育若しくは食育等々が入ることになろうかと思いますし、現時点で先日の消費者庁の設置の背景にあるような社会情勢をかみ砕いて教えていくような必要があると思いますけれども、このことに関しましては、今後、与野党の枠を超えて、ドラスチックにこういった教育を変えていくということをやっていきたいというふうに思うんですけれども、是非大臣にも後押しをお願いしたいと思いますが、もう一度御見解いただけますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 是非、国会議員の皆さん方のレベルででもこれは是非やっていただきたいと思いますので、いろいろサポートできればと思います。 それから、これもいつかお話ししたかもしれないんですが、私が若いときにフランスに留学して最初に思ったのは、職業カテゴリー別のいろんな分類見るときに、必ず年金生活者というのがあるんですね。今、日本人に年金生活者でしょうと言うと嫌がるかもしれないんですけれども、やはりほかの職業がなくて年金のみで生活している人たちの政治意識とか政党支持とか、いろんなことは単独で扱うに値する問題だと思いますから、そういう年金生活者という職業社会カテゴリーで世論調査をやるというようなこと、例えばですよ、学術研究でも、それは一つの年金の重みということを、特にみんな八十まで生きるわけですから、もっと生きるわけなんで、二十年間お世話になる制度についてそれを一つのカテゴリー化するという、そういう世論調査のやり方、どこか一つの新聞社でもやっていただければというようなことも考えております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 いずれにいたしましても、大変に多くの皆さんから、多くの先生方からこの教育については御発言がありますので、是非前に進めていきたいなというふうに思っているところであります。 話を戻しまして、ちょっとまた財政のところなんですけれども、現行の制度においては五年に一度、おおむね百年程度にわたる年金財政の見通しを作成するというふうにされております。今後、我が国の社会経済の姿を踏まえつつ、このような定期的な検証を行って、必要があれば大胆に制度を見直していくというのは極めて現実的な在り方だというふうに思いますけれども、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これはアメリカやスウェーデンも毎年、財政検証をやっていますし、カナダなんかは三年に一度行っていますので、これをやるというのは、今おっしゃったように、合理的だと思います。ただ、そのやり方については、国会の審議通じていろいろな御批判もいただいていますので、今後改善していきたいと思っております。
○島尻安伊子君 財政と離れたところでも、制度を変えていくという中で、衆議院の議論の中で社会保障カードという言葉が出てきております。社会保障カードとか社会保障のアカウントということも耳にしたことがございまして、むしろこういった制度の改革というのも必要なのかなというふうに思うんですけれども、この辺のことについて大臣の御見解いただけますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 社会保障カード、それから最終的にはソーシャル・セキュリティー・ナンバー、社会保障番号、こういうものがあった方がいい。で、不在であったからこそある意味で年金記録問題というのが起こっていますので、これ、社会保障カードも相当今実現に向かって作業を進めておりますので、長期的には社会保障番号ということも念頭に置いた対応が必要だろうと思っております。
○島尻安伊子君 このことに関して、参考人の方からの御答弁はいただけますでしょうか、進捗状況といいますか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 直接担当しておりませんので、今大臣がお答え申し上げたとおりでございますが、今年度ですか、実証実験も行う予定と聞いております。 ただ、省内の検討会議においては、まだ番号にまではなかなか議論が集約できない、それの情報の管理、こういう個人情報の管理という問題が大きくあろうかと思います。 また、医療、介護というところにおきましては、そういうサービスの現場におけるこうしたカードの使用に関する様々な懸念ということも、こうした実証実験を通じながら一つ一つ解決していかなきゃいけない、しかし目標を持って慎重に、かつ迅速にこれを進めていかなければ様々な要請にこたえていけない、こんな意識でおりますし、年金もこの中に入れていただいております。 今でももちろん社会保険庁にクリックすれば自分の情報が得られるようにはなっているんですけれども、より簡単にカードを通じて本来の情報源にアクセスしていける、それによって自分の保険料と将来の給付等についてもう一度再確認をする。こうした加入者と制度との間の一対一の随時の情報の交換のシステムというものが次第に定着していくということが恐らく年金記録問題の根本的な解決策であろうかと思っておりますので、私どもも社会保険庁と一緒になって積極的にこの事業の推進に当事者としての努力を積み重ねてまいりたいと思っております。
○島尻安伊子君 いろんな考え方があるかと思いますけれども、便利であることがやはりそれが安心につながっていくのではないかというふうに私は思っているものでございます。 それでは、ちょっと時間も迫っておりますので、最後の質問でございます。 今朝の新聞によりまして、合計特殊出生率が上がったというニュースがございます。この社会保障の根幹の部分を担うといいますか、の問題であるこの少子者対策でありますけれども、今回のこの合計特殊出生率の数が上がったということを踏まえて、最後に大臣のこれからのまた社会保障にかかわっていかれる御決意をお聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 世代間不公平感というか、そういうことのもう一つの大きな原因は、高齢者には様々な施策をやっているけれども、子育て支援が足りないんじゃないかというのがあります。 二つ大きな柱があって、やはり働き方を改革しましょうと、仕事と生活のバランスを取らないと駄目だということが一つ。つまり、家庭と仕事が両立できるようにする。それから、やっぱり様々な子育て支援策をやる。 子育てというときに、もうまさに妊娠してからずっとやるというので、例の公費負担、妊婦健診の問題とか、様々な手を打ってきております。そういうことで、安心こども基金を創設し、それを更に増やしていく。いろんな施策を子育て支援策でやっていますので、全体にはまだ少子化傾向に歯止めは掛かりませんけれども、三年連続わずかずつでも合計特殊出生率が上がっていったというのは、少しは政策の成果が上がってきたのかなというふうに思っています。 例えば補正予算でも、先般のこの成立しました補正予算でも不妊治療の問題も入れました。これは衆議院の予算委員会で民主党の枝野さんが、妊娠してからの話ばかりでなくて、その妊娠するときのこともちゃんとやってくれという、私はどの党からであれ、いい意見というのはきちんと政策に反映していきたいと思っていますので、例えば不妊治療についても、今回の補正で更なる補助金を組んでおりますから、そういうことで全体的にやはり少子化対策、そしてそれが長期的には社会保障を支えることになりますので、全力を挙げてこの問題に取り組んでいきたいと思っております。
○島尻安伊子君 ありがとうございました。 これで私の質問を終わります。
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。 今日は、今審議されております法案についての基本的なところのお話と、それから先日から政権を替わるというところで、特に火曜日には民主党の蓮舫委員が一元化の話をされました。政権が替われば当然そういう考え方ももう導入されるということもあるわけでございますので、こういう民主党さんのお考えに対して、今日はちょっと検証も含めてやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 いろいろ質問しようと思ったんですが、先ほど大臣がいろんなこと全部しゃべってしまいましたので、困ったなと思いながら質問をさせていただくわけでございますが、先ほど艤装というお話がございました。私もヨットをやっておりましたので、このヨットというのは艤装をしっかりしないと実は沈没してしまうわけですね。ですから、もう一つの字の偽装だったら、これはもう本当沈没するのは当たり前でございますけれども、この船の用語の艤装というのは、まさしく沈没しないためにしっかりとした造りをやるということでございますので、その点をしっかりとやっていただきたいなというふうに思っておりますが。 この二日間の審議の中で所得代替率、先日発表されました所得代替率に関してのいろんな質問があったわけでございます。しかし、よくよく考えていきますと、先ほどの大臣の答弁にもございましたけれども、要は給付をどの水準で保っていくのか。そのためには、いろんな状況は変わっていくわけでございますから、その給付の水準を保つためには、じゃ、どうしたらいいのか。 先ほど、公費の投入割合をずっと変えていかれて最終的にはゼロになれば、これは全部税方式だというお話もございましたけれども、まさしくそういう問題だと思うんですね。ですから、状況が変われば、当然、公費の投入割合は変えていかなければ給付の水準はこれ維持できないわけでございますので、じゃそのための財源をどうするのかということはやっぱり非常に重要なことであろうと。それを、先ほど大臣は消費税のお話をされたんだろうというふうに思っております。 ですから、私は、今回発表された所得代替率がかなり大変なことのように、ずっと質問もありましたし、それからテレビ等々でもそれが報道されているわけでございますけれども、これは現時点でどうなるのかという話でございまして、将来的な水準をそういう形で低く下げるという話ではないんだろうというふうに私自身は実は理解をしているところでもございます。 そういう視点から、今回、二分の一に国庫負担を引き上げるということでございますけれども、もしこの国庫負担が二分の一引き上げられなかった場合、つまりこの法案が成立しなかった場合には、この数字によりますと、二〇二七年には積立金が枯渇してしまうということを聞いております。公的年金制度を破綻せずに安定的に持続させて、また将来的にも所得代替率五〇%を維持するためにも、やはり私は、速やかにこの法案を成立させて、将来にわたって安定財源を保持していくという必要性が私自身はあるだろうと。ですから、これは急がなきゃいけない問題だろうというふうに思うんですが。 将来にわたって、先ほどもちょっとお話にはございましたけれども、どのような安定財源を確保するのか、大臣に改めてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) まさに、その船が沈まないようにする、そして乗っているお客さんたちの船賃がめちゃくちゃ高くならないようにする、そしてまた船の中で出される御飯がそんなに貧しくならないようにするというようなことを考えたときに、今持っている積立金、これの活用ありますけど、二分の一しないと途中で枯渇してしまいます。 それから、マクロ経済調整にしても、それで一部分は賄えますけど、全部賄えるわけじゃありませんから、最終的に税の比重を上げるしかありません。みんなに広く薄くということになれば、やはり消費税というのが、それだけじゃないかもしれないですけれども、消費税というのは一つのあり得る形だというふうに思っておりますので、早急に税制改正を行って、これでもって、そしてこれはまさに年金を含む社会保障に特定した財源として使うという、つまりそういう形で目に見える形で国民に還元する、このことで国民の皆さんの御理解をいただいて是非実現させたいと思っております。
○西島英利君 ですから、これは本当に与野党を超えてやはりこの財源をどうしていくのかということを議論をしていかないといけないだろうというふうに私自身は思っているところでもございます。 先日の蓮舫委員からもお話がございましたけれども、民主党さんは国民年金を含めたすべての年金制度の一元化、それから税方式化などを柱とする年金制度改革案を御提案を、特に昨年の参議院選挙のときのマニフェストにこういうことが書かれていたというふうに私自身も記憶をしているところでございます。 まず、この年金制度の一元化について御質問をさせていただきたいと思うんですが、政府は今、この厚生年金と共済年金のいわゆる年金の二階部分の一元化を図ることとして被用者年金の一元化法案を提出されているところでございますけれども、残念ながら、これは平成十九年の一月か二月に実は国会に出されているんですけれども、まだ一度も審議がされないまま現在に至っているということでございますが、政府がこの被用者年金一元化法案を提出したその意味は何なのか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) ただいま御指摘のありました被用者年金一元化法案と呼ばれる法案は、第百六十九通常国会に閣法として提出いたしまして、現在、継続審議の取扱いをされているものでございます。 この法案は、被用者年金各制度の安定性、公平性を確保し、公的年金制度全体に対する国民の信頼を高めるために、厚生年金保険法を公務員や私学の団体の職員にも適用して、四つに分かれていた被用者年金制度を厚生年金制度に一本化することにより、民間被用者、公務員等を通じ、同一保険料、同一給付を実現しようとするものでございます。
○西島英利君 これは過去ずっとこの一元化の議論はされてきたんだと思うんですね。ただ、このすべての年金制度を一元化するというのにはいろんな困難な問題が出てきたということで、まずは段階的にこの被用者年金一元化法案というのが私は提出されたんだというふうに理解をいたしているところでもございます。 しかし、民主党さんは、被用者年金の一元化だけでなくて、国民年金も含めたすべての年金制度の一元化を主張をされているところでございますが、これに対して政府としては、どんなふうな検証といいますか、それをなさっているんでしょうか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) なかなかコメントの難しい点も多々あると思っておりますが、まず第一に、平成十六年、年金改正法の附則におきましては、社会保障制度全般についての一体的な見直しの視点を踏まえ、国民年金を含めた公的年金制度の一元化を展望し、体系の在り方について検討を行うことと規定されております。そういう大きな観点に立った引き続きの国民的な議論の深まりということが必要であるという認識を政府としても共有しているところではございますが、済みません、特定の政党の御提案されている案についてコメントしろという点についてはちょっと控えさせていただきますが、一般的に、国民年金も含めた今附則にあるような公的年金の一元化ということについてどういうことが第一に課題として出てくるだろうかということを私ども思うわけでございますが、これは、最近の雑誌にも出ておりましたけれども、第一に、自営業者などが加入する国民年金を始めとしてのことでございますから、とりわけ公平な保険料徴収のための正確な所得捕捉をどのように実現するのかという点があると思います。 それから、一元化という場合には、私ども、これはいろんな一元化があるのかもしれませんが、現行体系に少し近づけてみると、基礎年金という部分とそれから報酬に比例する、あるいは所得に比例する年金というものが二階建てであるのかなというふうに考えましたときに、今世の中で様々議論されておりますそういう一元化の議論の中で、制度全体としての負担と給付の水準をどう考えるのかなと。とりわけ、今厚生年金になかなか包摂できない自営業者のような方々について、事業主負担分というものをどういうふうに考えるのかなという点がございます。 三点目に、私ども制度設計の実務をとりわけ仕事の中心としている立場から見ますと、基本哲学という部分が一つ大事ではあるというふうに思っております。 一部の外国の年金改革の例にありますように、高所得者に対する給付は厚く低所得者層については保障をしっかりするが、間の中間所得層の給付水準の低下には無頓着であると、こういうような制度体系というものも見かけないわけではございません。我が国の国の在り方として、中間所得層というものをどのように位置付けるかという基本哲学の部分は大事な点があろうかと思っております。 そのほか、事務方として、全体の一元化というときにすぐ分からなくなってしまうのですが、現在の厚生年金を廃止するということなのかどうかということがちょっと重要なポイントであると思います。 それから、廃止するという場合に、これまで厚生年金を掛けてこられた方々の保障というものをどういう財源でどのぐらいの年数掛けてどうするのかと、なぜ厚生年金に一元化するための特段の知恵を働かせないのかと、そんなようなことを事務方としてはよく思うわけでございますが、それ以上に、現実の問題といたしまして、専業主婦に対する保障はどうするのか、赤字の中小零細個人経営者というものの位置付けをどうするのか、働き方がいわゆる多様化という中でパートなど非正規労働者の位置付けをどうするのか、あるいは、今は厚生年金は給与というものを対象にした保険料賦課をしておるわけですが、それをいわゆる税法で言うような所得という概念に広げる場合にもどこまで所得の範囲を取るのか、その場合に給与以外のところに事業主の負担というものをいただけるものなのかどうなのか、そんなことを多々多々、いろいろな私どもとして今後議論の中で整理をしていかなきゃいけないなと思うような点があるわけでございます。 また、積立金につきましても、基礎年金以外の部分を積立方式によるのか、みなし拠出と言うか言わないかは別にして賦課方式にするのか、それから積立金を保有するのは国家なのかあるいは個人なのか、こういった点についても、一階の部分だけでなく二階の部分及び積立金についての議論というものも全体の検討の中では必要であろうと、こういうふうに考えておるところでございます。
○西島英利君 つまり、今の答弁を聞いておりますと本当に様々な課題が、すべての年金を一元化するというときにはこの課題をやっぱりクリアしていかなきゃいけない。 だから、そういう意味で、段階的にこの被用者年金一元化法を、まあ国会に出ているわけでございますけれども、まだ継続審議でございますが、これをまずは一つのステップとして早期に成立させる必要性があるのではないかというふうに思っておりますけれども、大臣、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 長期的にはすべての年金制度の一元化を目指すにしても、やっぱり段階を踏まないといけないと思いますから、被用者年金、その意味で厚生年金と公務員の共済、これを一元化することが非常に重要だと思います。特に、国民年金と被用者の場合は事業主が半分払っている、ここの部分をどうするか。その他様々な問題点があると思いますから、ひとまずこの被用者年金一元化は早急に実現させていただければと思っております。
○西島英利君 これも前回の参議院選挙のときに民主党の方が主張されてきていたところでございますが、基礎年金の税方式化についてでございます。 税方式化して全額税財源による最低保障年金制度の創設を主張されていたわけでございますけれども、問題は、その財源でございます。具体的な数字は私は今日は申し上げません。 しかし、先日の代表選挙等々の中で現在の民主党の鳩山代表は、年金改革については移行期間に最大で四十年ぐらい掛かるので、二十年ぐらいは消費税の増税の議論を本来する必要がないというふうに発言をされておりました。私もこれを聞いて、そうなのか、それでいいのかなというふうに思っていたわけでございますが。 保険料というのは、先ほどの自助、共助、互助という形でいきますと、まさしくそのときの年金を支えているわけでございます。そういう意味で、基礎年金給付に相当する保険料を廃止するということになりますと、保険料からの振替部分としての移行当初からの追加の税財源が必要となるのではないかなというふうに私自身は素朴な疑問を持つところでもございます。 そこで、一般論としてで結構でございますが、基礎年金を全額税方式化する場合、移行当初において政府としてはどの程度の追加の税財源が必要になるとお考えになっているのか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 昨年、官邸での社会保障国民会議が定量的シミュレーションをなさったものの中から引用してお答えすることをお許しいただきたいと思いますが、現行の社会保険方式を基軸にした基礎年金部分を税方式に変える際に、考え方として三つのパターンが大きくあるだろうと。一つは、現行の社会保険方式に基づく保険料の過去の納付状況に関係なく一律に給付する場合と、それから過去未納だった期間はその分減額するというパターンと、それから過去の納付実績を評価して加算して給付する場合の三つに分かれるだろうと整理をされております。 第一の、過去の納付状況に関係なく一律給付する場合として、やはり入口のところから財源として十四兆円、消費税換算率で五%程度掛かるというふうに記述されておりますし、過去の保険料未納期間に応じて減額をするという案でいけば、少し減るわけでございますが、九兆円は最初から掛かるだろう、消費税率換算三か二分の一%程度と、こう付されております。 しかしながら、過去こつこつ納めてきた方々の納付実績を評価しないわけにはいかないだろうというパターンで見ますと、その際に本人が払ってきた保険料の分だけ評価するのか、サラリーマンの場合は事業主も払っていただいた分も評価するのかという点あるんですが、その両方、両翼を含めまして二十四兆円から三十三兆円、消費税率換算で八か二分の一から一二%程度が必要になると、こういうふうに試算されているところでございます。
○西島英利君 というふうに、本当に巨額の財源が必要になってくるということでございますけれども、しかしこれを一体どうすれば実現できるのかなとなかなか私も知恵が回らないところでもございます。ましてや、今まで保険料をずっと納付されてきた実績、これを白紙にしてしまうということになりますと、これは公平性の観点からも非常に大きな問題が出てくるであろうというふうに思います。 そこで、基礎年金を税方式に転換する場合、どのくらいの移行期間が、移行措置が必要となるのか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) それは具体の制度設計によって若干変更はあるかとは思いますが、一般論として考えれば、切替え時における二十歳の方がおおむね八十五歳までぐらい生きるということといたしますと、少なくとも六十五年という数字は頭に入れて考えなければいけないことだと思っております。
○西島英利君 六十五年となりますと、私はもう死んでおりますけれども、そういうちょっともう大変な年数が掛かるんだということでございますが。 先ほど大臣も、自助、共助、互助という言葉を何回もお使いになりましたけれども、この自立自助の考え方に立つ社会保険方式のメリット、これを放棄することが本当に適切なのかどうか。いろんな問題もございます、生活保護等の関係もございますし。 そういうふうな様々なこれからまだ整理していかなきゃいけない論点があるだろうというふうに思うんですけれども、これは一般論で結構でございますが、大臣として、民主党の主張する税方式化について何か御見解がありましたらお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 一般的に言いますと、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、確かに未加入とか未納の問題はこれは生じませんし、税方式であれば、いわゆる今もう本当に社会保険庁で苦労している徴収のためのコスト、手間暇、問題、こういうのもありません。 ただ、やっぱり問題は、自助、共助、公助の自助の部分をどうするんですか、共助の部分をどうするんですかと。そこが抜けてくるのと、それから、先ほど十四兆、九兆、たしか二十四兆から三十三兆という数字だったと思いますけれども、今まで払ってきた保険料をどう扱うんですかと。一番文句を言うのは、不満に思うのは今受給なさっている方であって、これまでこつこつ払ってきたからもらっているのに何で消費税に変えるのと、また消費税でこの年になっても税金取るのかよという、この不満にどうこたえるかというのが非常に大きいというふうに思います。 それから、いずれにしても、先ほどの、いかにして例えば三十兆なんという財源を確保するんだろうかということが大きな問題になるので、まあ二十から八十五まで六十年とか六十五年とかいう数字もありますが、移行期間をどうクリアするかが、もし税方式に移るとすると最大の制度設計上の難しさになるんじゃなかろうかというふうに思っております。
○西島英利君 この税方式の話が出てきた背景というのは、やっぱり年金保険料の未納の問題があるだろうというふうに思うんですね。 そこで、国民年金保険料の納付率とそれから年金財政について少し質問させていただきたいと思うんですが、現在、国民年金第一号被保険者の保険料納付率は目標では八〇%ということなんですけれども、残念ながらそれを大きく下回る六〇%前後で推移をしているという状況にあるだろうというふうに思うんですけれども、この国民年金保険料納付率が低下している原因について当然分析をなさっているというふうに思いますけれども、納付率低下の理由と、これは先ほども中村委員からもその改善の問題が先ほど出ておりましたけれども、納付率改善のための方策や取組、それをどうお考えになっているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 今朝方、梅村委員から資料の配付がございました。二ページになりますけれども、もしお手元にあったらそれを御覧いただきながら説明をさせていただきたいと思うのでございますけれども、恐縮でございます。 この納付率の動きを見るときに、射程として基礎年金が導入された昭和六十一年以降、少し長期スパンになりますけれども、それでちょっと御説明させていただきたいと思うんですが、御覧いただきましたように、ここに、二ページの左上ですね、棒グラフとそれから折れ線グラフですが、折れ線グラフの方を御覧いただきたいと思うんですが、昭和六十一年度から平成四年度にかけましては納付率が上昇傾向をたどってございます。そして、その年度以降はずっと平成十四年度に向かってですけれども、低下傾向を示しております。 この部分についてはいろんな分析が可能かと思いますが、やはりバブル崩壊に端を発しました長期にわたる経済の低迷、これの影響はやはり否めないのではないかというふうに思っております。これはいろいろな統計分析をしてみましても、そのことがある程度言えるというふうに分析しております。もちろん、徴収面での努力不足というものもそれはあったのではないかとは思いますが、その部分の要因が大きかったのではないかというふうに考えております。 問題は、平成十四年度。この年から国民年金保険料の現年度の徴収事務は市町村から国の方に移ったわけでございます。それで、ちょうどこのころ、社会保険庁改革、村瀬さんが長官として民間からお見えになりましていろいろな方策がここで導入された。行動計画というような形でかなりきめの細かい徴収業務の進捗管理手法というものが民間感覚のものとして導入されたり、それから一方で、この国会におきましては、十六年改正において、市町村から所得情報をいただけるというような例えば措置を始めとしていろいろな手法を駆使できるような環境を整えていただいたわけでございます。 その結果が徐々に出始めたのが十五年度、ここは低いんですが、十六、十七で、特に十七年度は、ちょっと数字が小さくて恐縮なんですが、その横の箱枠の数字のところ、十六から十七のところの目標値の幅がこれ、三・八なんですね。実際は十七年度の実績は三・五まで単年度で出しているんです。つまり、村瀬元長官が導入なさった方式やお認めいただいた様々な措置を講ずることで単年度ベースでの改善率は、達成はできなかったけれども、かなり近いところまでこの十七年度というのは示せたんですね。 ただ、十八年度、御案内のように、免除の不適正な事務執行という問題があって、これの後始末に追われてしまった。それから、十九年度からまた現在に至るまででございますが、年金記録問題というものにも追われておりまして、言わば十七年度のときに組んだかなりの体制というものを崩しながら今は記録問題の方に現場の方は集中対応していると、こういうことの反映が若干あろうかというふうに思っております。 十七年度のときの私ども自身の取組というのを今、私ども内部で分析しておりまして、そのときと同じような、例えばフルスロットルとまではいかないまでも、かなりの頑張りを個々の職員がパフォーマンスとして出せたならば、やはり単年度でこのとき出した三・五、これは十分出せるだろうと。それを数年間続けることで七〇%台の半ば、さらには八〇という数字は、これは見えてくるんじゃないかと。 そういうことで、これまでも御答弁させていただいておりますけれども、保険料を納めやすい環境ということで構築されたコンビニ納付の導入とかクレジットカードとか、それから所得情報を用いた強制徴収、あるいは免除制度の利活用等々、可能な対策は、今与えられたその体制の中ででありますけれども、何しろしっかりやっていきたいと、こういうふうに考えているわけでございます。
○西島英利君 是非、それが本当に成果として上がるように期待をしたいわけでございますが、そう簡単な話ではないだろうというふうに私自身は思っておるところでもございます。 ところで、こういうふうに納付率が低いということになりますと、国民はどう考えるのか。つまり、保険料収入が減少をして、ひいては年金財政に大きな影響を与えるのではないかという心配が国民の間には私は生じているんだろうというふうに思うんですね。ですから、将来大丈夫かいというような、そういうお考えも国民にはあるんだろうというふうに思うんですが、この納付率が低いということによる年金財政への影響についてちょっとやっぱり国民に対して分かりやすく説明していただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 納付率とよく話題になりますのが国民年金の一号被保険者、自営業の方あるいはパート労働者等の方の問題でございますが、その方たちが加入しておる制度というのは基礎年金の制度でございまして、基礎年金というのは、サラリーマンや公務員などの被用者も含めた公的年金加入者全体、すなわち七千万人で支えられる制度でございます。 そういたしますと、その中に占める未納者あるいは未加入者の割合が、十九年の数字で申しましても三百二十万人程度ということでございますので、約五%程度でございます。七千万人で支える制度のうちの約五%程度、これを縮減していく大きな課題があるわけでございますが、それによって、その数字の前後によって年金財政の持続性への影響は大きくない、極めて小さな影響であるというふうに考えておりますが、事の性質は非常に重要なものでございます。 財政的に見ますと、経済成長や少子化の影響ということが非常に大きな影響を与えるファクターでございますので、相対的に非常に小さな影響にとどまるので、結果として年金財政が破綻するという御心配をしていただく必要はないものと考えております。
○西島英利君 ということなんですが、国民はそう思っていないんですね。ですから、こういう説明をきちんとしていかないと、やはり納付率が低ければ当然将来的にはこれ年金破綻するんじゃないかというふうに思っているのは国民だろうというふうに思うんですね。やっぱりそういう説明が、私は非常にこれから重要であろうというふうに思っているところでもございます。 そういう意味で、この納付率はそんなに大きな影響ないということでございますけれども、やはり将来人口推計の数値の影響、これがやっぱり大きいんだろうというふうに思っております。今回の財政検証においても、合計特殊出生率について、その高位推計を用いた場合の所得代替率は幾らになっているのか。また、経済が良くない場合も含めてお答えいただければと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今御質問の合計特殊出生率が高位の推計の場合、すなわち二〇五五年の段階で出生率一・五五というケースでございますが、これが経済前提が高位、中位、低位と三つに分けて示させていただいております。 この合計特殊出生率、高位の場合に経済前提も高位であれば、いわゆる所得代替率はモデルケースで五四・六%の見通しでございます。それから、合計特殊出生率が高位で経済前提が中位の場合につきましては、同じ代替率が五三・九%の見通しでございます。合計特殊出生率が高位であるが経済前提は低位である、こういう場合には所得代替率は五一・五%という見通しでございまして、出生率の動向は年金財政に非常に大きな影響を及ぼすということが確認されております。
○西島英利君 ちょうど昨日でございましたですか、平成二十年の合計特殊出生率の実績値が発表されたというふうに思っておりますけれども、この数値と、それから近年のこの合計特殊出生率のトレンドと併せてお答えいただければと思います。統計情報部長ですか。
○政府参考人(高原正之君) 平成二十年の合計特殊出生率は一・三七でございまして、平成十七年の一・二六から、平成十八年に一・三二、平成十九年に一・三四、平成二十年に一・三七と、三年連続で上昇いたしております。
○西島英利君 今回こういう形で上がったということ、ただ手放しでは喜べない、実数的にやっぱり下がっておるんですね、実数的には。ですから、そういう意味では、やはりまだまだ慎重にやっていかなきゃいけない時期なんだろうというふうに思っております。 そこで、今回の財政検証で用いておられます合計特殊出生率の中位推計、高位推計の平成二十年における仮定値は幾らとなっているか、お教えください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今回の財政検証で用いた合計特殊出生率の平成二十年の仮定値は、中位推計の場合一・二三、高位推計で一・三二となっており、今回発表された一・三七を下回っているところでございます。
○西島英利君 という数字なんですが、先ほど申し上げましたように、手放しで喜べるようなまだ状態ではないということでございまして、大臣、やはりこの少子化対策をもっともっと積極的に充実させていかなきゃいけないというふうに思うんですけれども、大臣の決意をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 経済成長率とともに、この出生率、これは大きな年金の将来の財政状況を規定するわけですから、そういう意味で三年連続上がってきたことは大変良かったと思っております。 ただ、先ほども申し上げましたけれども、安心こども基金を昨年の補正で一千億円つくりまして、更にこれを今回の補正で二千五百億円規模に拡充する、こういうものを使ってやりたいと思いますし、それから妊婦健診の公費負担の拡充、こういうこともやっていきたいと思っております。そういう意味で少子化対策、これはもう喫緊の課題でありまして、年金財政の安定化のためにも是非これは全力を挙げてやりたいと思っております。
○西島英利君 今、少子化対策のお話でございましたが、これはもう非常に重要で、やっぱり積極的にやっていかなきゃいけない問題だというふうに思いますけれども、また、社会保障の問題では医療とか介護等々、これ当然ですけれども年金も含めてでございますけれども、この対策をしっかりとやっていくということがやはりこれから強く求められるだろうというふうに思っております。国民の一番の関心事、これは健康でございまして、その健康を維持するのは医療、介護であろうというふうに思っております。 そういう視点から考えていきますと、医療についても様々な課題がございます。急性期医療をどうしていくのか、急性期の後の医療をどうしていくのか、慢性期医療をどうするのか、また地域医療が崩壊しているというような等々の問題もあるわけでございますが、この医療の機能強化に向けた今後の対応をどうするのか、医政局長、お教えいただければと思います。
○政府参考人(外口崇君) 高齢化の進行や医療技術の高度化などにより医療に対する需要は増大し、それにこたえる人的、物的資源の確保は不可避的な課題であると思います。 こうした課題に対応するためには、病床の機能分化による急性期医療の強化や、在宅医療の充実等による地域における医療機能の連携強化、あわせて、医療、介護を通じた専門職種間の機能、役割分担の推進、協働体制の構築、人的資源の養成確保など、医療提供体制の整備を進めていくことが必要であると考えております。
○西島英利君 もう一つの問題は介護でございますが、介護の機能強化に向けての今後の対応について老健局長よりお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 高齢化が進展する中で、認知症高齢者、独り暮らし高齢者の増加など、介護サービスの構築、それから介護職員の処遇改善など機能強化が課題となっているところです。 このため、今年度の予算では介護報酬の三%アップが盛り込まれ、また今般成立いたしました補正予算では、介護職員の賃金などの処遇改善に取り組む事業者への助成、約四千億、それから地域の介護サービスに対応するための介護基盤の整備の緊急整備、約三千億などを盛り込んでおり、まずはこの補正予算の円滑な執行に努める、そしてまた中長期的には、介護サービス基盤の機能強化など、中期プログラムに沿って今後更なる強化を図っていくことが必要だと考えております。
○西島英利君 皆さん方に社会保障給付の推移についての表を、表といいますかグラフをお配りをしているというふうに思います。年金も医療も、それから介護も含めて、もう伸びていく一方でございまして、二〇〇九年は九十八兆七千億円がこの給付費として挙げられているわけでございます。たしか、聞くところによりますと二〇二五年は百四十兆円になるという、そういう数字でございまして、こうなりますと、今、医政局長それから老健局長がおっしゃったような機能強化のためには大変な公費の投入というのが必要になってくるだろうというふうに思っております。 そういうことから考えたときに、その安定財源の確保のための取組、それから中期プログラム、これは昨年の十二月に発表された中期プログラムに沿った社会保障の改革をどのように進めていくのかについて早急な検討が必要だと思っております。 大臣、中期プログラムも含めて、今後どういうふうに進めていこうとお考えになっているのか、お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 昨年、あの中期プログラムを取りまとめをいたしまして、これは、社会保障制度の機能を強化するというのは一方の柱、もう一つは安定財源の確保ということでありますんで、前者については、これは年金について言うと基礎年金の最低機能を強化する、それから医療体制の再構築のような問題もあります。特に緊急医療のような話、それから介護についても今両局長が説明したとおりでありますんで、そういう中で安定財源確保ということは、やはり消費税を中心とした抜本的な税制改正を行って、そしてこれをきちんと財源として手当てする、そのときに社会保障目的税的なものにして完全に国民に還元すると、こういうことで理解を得るということが必要でありますので、これは今後更に関係省庁とも協議を重ねながら具体化の方策を取ってまいりたいと思っております。
○西島英利君 今のお話の中で、この社会保障のよく話題になるのが、自然増から毎年二千二百億円を抑制するというのがいつも話題になります。 昨年の国会等でも舛添大臣はもう限界だということを言っておられますし、それから当時の福田総理もそういうことを言っておられました。さらには、昨年の十月の三十日でございますが、麻生総理が記者会見で、やはりもう限界に来ていると、だから景気が良くなった状況の中で国民に対して消費税の引上げをお願いするということを記者会見で明言をされたわけでございます。 恐らく、ですからそういう意味で、私自身は、これはもう少なくとも社会保障、特に年金、医療、介護等々については、これはやっぱり撤廃、これは対象としないといいますか撤廃すべきではないかというふうに考えておるわけでもございますが、大臣も同じ思いだろうというふうに思いますけれども、この二千二百億円の削減についてどのようにお考えになっているのか、ここで改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 社会保障に必要な財源を投入するということは、先ほど申し上げましたように、きちんと国民の下にそれが還元してくる、そして、これは下田さん始め皆さんおっしゃっていたように、介護に対する投資というのは非常に大きないい影響を産業全体に与えるということが既に明らかになっておりますので、そういうことを前提として、しかもまだまだ社会保障を、総理が中福祉ということをおっしゃるのならば、もっともっと改善しないといけない点がありますので、ただ財政の重荷になるというような観点からだけ考えるべきではないし、二千二百億円の削減ということが非常にマイナスの効果ももたらしてきた、そういう反省の上に立って今骨太の方針ということを策定しつつありますけれども、その中ではきちんと今のような意見が反映されるようにしたいと思います。 ちなみに、昨年度について言いますと、社会保障、医師不足、こういうものは例外でありますということははっきり書いていますので、更にそれをもう一歩進めたいと思っております。
○西島英利君 今、消費税しかないんだというような、それに近いお話だったろうというふうに思いますけれども、先日の党首討論で鳩山代表がこういうことを言っておられました。今回の補正予算は、ばらまいて、そして借金をつくって、その借金返済のために消費税を引き上げるんだということを私、おっしゃったと記憶をいたしております。しかし、この税制改革法の附則の中にも明確に書いてありますけれども、この税収、引き上げたにしてもこれはすべて年金、医療、介護それから少子化対策に使うと、それ以外に使わないということが書いてあるわけでございますから、やはり国民は私は誤解をしているんだというふうに思うんですね。ですから、そういうところをもっと重点的にやっぱり国民に理解を求める活動をしていかないと、消費税の引上げに対する理解はなかなか得られないだろうというふうに私自身は考えているところでもございます。 私もまだ月に一回は実は病院に帰りまして外来をいたしております。高齢者の方々たくさんまだ私の外来に来られますけれども、そのとき必ず言われるのは、消費税は引き上げても構わないと。だけど、自分たちのためにしっかりと還元してくれるんであれば自分たちはそれは消費税を引き上げても構わないということをおっしゃいます。ですから、こういうことはやっぱり明確にしていく必要性が私自身はあるんだろうというふうに思っておりますので、是非、大臣もいろんなところで記者会見等々で御発言をされますので、そういうところも含めながら今後の御発言をしていただければなというふうに思っております。これは要望でございます。 もう一つの問題でございますが、厚生年金基金の問題でございます。今経済情勢が非常に悪いと、厳しいという状況の中で、厚生年金基金を始めとする企業年金の財政状況が非常に厳しいというふうに聞いております。 企業年金の財政状況はどうなっているのかをお聞かせいただければと思います。年金局長、よろしくお願いします。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 厚生年金基金の平成二十年度決算につきましては、現在、各基金において鋭意取りまとめが進められているところでございますが、御想像に難くない話でございまして、急速な運用環境の悪化に伴い昨年度決算よりも大幅に悪化していることが予想されております。 先月、そうした決算の状況が正式に分かるのを待たずに、現在の状況を把握すべく、私どもにおいて緊急の調査を行った結果でポイントだけ申し上げますと、現段階で積立金が一定の積立水準に達していないことが見込まれる厚生年金基金は八割弱、確定給付企業年金は六割程度であったと、こういう厳しい状態にあるのが現状だと認識しております。
○西島英利君 今非常に厳しい状況だということでございますが、こういう場合にやはりもう、これに関係する方々、企業年金関係者からの要望等々受けて何かその対応策を私、講じるべきではないか、早急に講じるべきではないかというふうに思うんですけれども、いかがでございますか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほど申し述べましたような状況がその調査結果より以前から予測されるということで、私ども、四月十日に発表された政府の経済危機対策の中で、財政状況の厳しい厚生年金基金等に対する積立金不足解消のための追加掛金拠出の猶予等という一項目を盛り込ませていただきました。 具体的には、その後の検討の結果でございますが、まだパブリックコメント手続の最中ということでございますので結論が出たということではございませんが、今そうした手続にのせておりますポイントを三つほど申し上げたいと思います。 一つは、財政状況等を分析し、財政が長期的に安定するための今後の構造改革や事業運営の方針を定めた計画、長期運営計画を個別に策定することを条件として追加掛金の拠出を最大二年間猶予すること。 それから第二は、決算に基づく財政検証の結果、追加掛金により解消すべきこととなった積立金の不足について、一定水準までの不足は解消をしなくてもよいというルールを導入すること。 三番目に、厚生年金基金が解散する場合に必要な積立金、最低責任準備金と申しますが、これを計算するための利率について、現在までのルールを改めて、追加掛金算定に当たっては直近の利率を用いて計算できるように改めると、業務用語で期ずれの解消と言っておりますが、現下の経済情勢の下では積立不足が計算上実態に合わせて小さく計算できるようにする。 こういう三つの措置を検討し、パブリックコメントを実施している最中でございます。その結果も踏まえて早急に結論を得てまいりたいと思っております。
○西島英利君 私は福岡が出身でございまして、先日、福岡に帰りましたときに、平成二十年五月に解散認可を受けた福岡県、佐賀県の各厚生年金基金は、国に返還しなければならない責任準備金相当額の確保ができず苦境に立たされているので何とかしてくれということでございました。 今、三番目のところがこれに該当するのかなというふうに思うんでございますけれども、こういう場合に私はどう答えたらいいのか、何かお考えがあればお聞かせいただきたいと思いますが。これは、たしかこの情報は前もって渡しておりますので。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 個別の基金に対する個別のやり取りというところ、機微にわたる部分もあると思いますのでポイントのみ申し上げたいと思いますが。 一つ、今先生御指摘の中で一つ改めていただきたい点がございます。当該厚生年金基金は既に平成二十年五月に解散認可を受けております。解散が決まっております。解散ができるための条件を緩和するというのは先ほど申し上げましたけれども、解散をしてからも実際お金をちゃんと清算して払っていくというために現場では御苦労が絶えないという、そういう事例だと承知しております。 最低責任準備金に相当する額を一括して納付することとなるわけでございますが、解散した基金が、そういう仕事が残るわけでございますけれども、一括納付が困難であったり、厚生年金基金制度の業務用語ですが、代行給付部分の積立金に不足がある基金については、平成十九年度末までに厚生労働大臣に申し出た場合には特例的に積立金の減額や分割納付をすることができるということがございました。そういうルールがありましたので、この基金につきましてもその特例の対象として位置付けて、それで準備ができたということで平成二十年五月に解散の認可が下りたわけでございますが、解散認可後、分割納付計画を作成し、厚生労働大臣の承認を受け、分割納付を開始することとなっておるわけでございますが、昨今の、とりわけ昨年来の運用環境の悪化により生じた、持っていたはずの資金、資産が目減りしてしまうということがございまして、積立不足に関する追加負担について一部の事業主が不服を表明しているために納付計画全体の承認申請が遅れているというふうに承知しております。 そうは申しましても、基金設立事業所五十五社ございますが、二十六社は既に信用保証協会等からの融資で負担分を一括納付されておりますし、十五社は分割納付計画案に基づく分割納付を開始しておりますので、納付すべき額の約五割は基金において収納済みとなっているところでございます。そうすると、残りはどうかということでございますが、納付を留保しております社の数が十四社ございます。他の事業主等の状況を見極めている様子でございますので、当該基金において引き続き、既に解散を決めた基金ではありますが、当事者の間で話合いを続け、納得の得られる納付計画を作成の上承認申請を行いたい、こういう御努力をされておられる、こういう報告を受けております。 私ども厚生労働省におきましては、基金からの御相談に、普通でありますと地方厚生局で受けておりますが、こうした事例においては直接私ども厚生労働本省も御相談に応じるなどいたしまして、例えば倒産した事業所の負担分の支払時期を遅らせるなどの対応、こういうものを柔軟に図っていくと、こういったことも先方にお伝えしながら何とか残る十四社に関する処理を適正に進めていただきたい。 いずれにしても、法令の定める範囲、趣旨に照らして基金の実情を十分勘案した弾力的な対応をしてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解のほど、お願いしたいと思います。
○西島英利君 どうぞよろしく御対応のほど、お願いを申し上げたいと思います。 最後の質問でございますが、派遣社員の方々についてでございます。 この派遣社員の方々の厚生年金をどうするのかというのは、もう以前からかなりいろいろと言われてきたところでもございますが、厚生年金がきちんと適用されていないのではないかという、そういうような、私自身もそういう感想を今持っているところでもございますけれども、派遣社員の方々に対して厚生年金の適用を図っていくべく指導をこの会社等々に強化をすべきではないかというふうに考えているんですけれども、最後にこの質問で終わらせていただきます。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、派遣労働者につきましては、派遣元事業所と常用的使用関係があると認められる場合には、これは厚生年金等が適用されるわけでございます。それで、労働者派遣事業の関係は、以前よりそういう御指摘があったということを踏まえまして、平成十九年度より社会保険加入の適正を推進いたしますために、派遣元の事業主さんたちに対しまして都道府県労働局と連携していろいろな対応をしてございます。 例えば、集団指導におきまして社会保険制度の周知啓発を行う。それから、これは個別の対応という形になりますが、加入漏れの疑いがあるのではないかというような情報が提供された場合には、連携、共同して事業所調査を実施するというようなことを取り進めてまいっております。そういうようなこともございまして、適用の状況としては、労働者派遣事業を行っておられる適用事業所数、それから被保険者数とも近年着実に増加を見ているところでございます。 ただ、これでも十分ではないだろうということで、さらに、社会保険への加入促進を計画的、総合的に進めるために、現在私ども、各社会保険事務局において取組目標とか具体的なスケジュールをきちんと定めた行動計画を策定せよと、これは事務所レベルでのきめの細かなものとして作成せよという指示をしておりまして、これも用いて適正化を進めていきたいというふうに考えております。 ただ、現下の経済環境、大変厳しゅうございます。この形態の労働の特性として、やはり通常の労働形態と比べて動きが早うございます。その点がある意味では派遣元事業主さんの対応の大切なところ、また私どもがきちんと迅速なお届け、資格の取得、得喪、これを確実にやっていただくということを大事にしたい、そういうことでいろいろな働きかけを強めなければいけない点だと、課題だというふうに考えているところでございます。 引き続き、いろいろと頑張っていきたいと思います。
○西島英利君 やはり、年金というのは非常に老後の生活という意味では大事な部分でもございます。例えば、派遣社員の方々の様々な問題あるわけでございますけれども、今後ともより一層の対応をお願いを申し上げたいと思います。 終わります。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、前回に引き続き、国民年金法の一部改正案についてお聞きをしたいと思います。 前回の議論の際にも触れさせていただきましたけれども、年金制度に対する不安感や不信感が高まっておりますけれども、今重要なのは信頼をされる持続可能な年金制度を確立することであり、そのためにも、参加しやすい年金制度となるよう様々な改善、見直しを行う必要があると思います。 そこでまず、未納問題や無年金、低年金問題など、課題に関しまして本日はお聞きを申し上げたいと思います。 昨年十一月二十七日に社会保障審議会年金部会における議論の中間的な整理という取りまとめが発表されました。これは、サブタイトルを年金制度の将来的な見直しに向けてという題でございまして、無年金、低年金問題を始めとして、利用しやすい年金制度とするために将来的に見直すべき様々な課題につきまして議論を行っているわけでございます。 そこで、この社会保障審議会年金部会でどのような課題について議論が行われてきたのか、まずその概要を御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。 社会保障審議会年金部会の中間的な整理、昨年の十一月に行われたものにおきましては、平成十六年改正後の残された課題として、低年金・低所得者に対する年金給付の在り方など八つの検討項目を立てて熱心な御議論をいただき、中間的な整理をいただいておるものでございます。サブタイトルにありますように、将来の見直しに向けての整理という位置付けがなされております。 その八つの項目でございますが、具体的には、低年金・低所得者に対する年金給付の在り方。それから、基礎年金の受給資格期間二十五年の在り方。三番目には、二年の時効を超えて保険料を納めることのできる仕組みの導入について。四番目には、国民年金の適用年齢の見直しについて。五番目は、パート労働者に対する厚生年金の適用拡大等について。六番目は、育児期間中の者の保険料免除等について。七番目が、在職老齢年金の見直しについて。八番目が、標準報酬月額上限の見直しについてという八項目でございます。 とりわけ、低年金・低所得者に対する年金給付の在り方については各方面から様々な御提案がなされていることも踏まえ、それらを取り込んで整理して、選択肢としてそのメリット、デメリットについても整理をしていただいているというものでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 今お話がありましたように、年金給付の額や受給期間の見直し、保険料の納め方の見直しなど、納付率の向上に向けた様々な課題について議論がされているわけでございます。そこで、具体的な課題についてお聞きをしたいと思います。 まず、無年金、低年金の方への対策につきましてお聞きを申し上げたいと思います。 今日的な年金改革の課題として、無年金、低年金の方の所得保障をどのように行うのか、そして、明らかに生活保護に比べて低い老齢基礎年金の給付水準をどう見直すのかが大きな課題となっております。今回の改正案でも、基礎年金の最低保障機能の強化等に関する検討を進め、制度として確立した場合に必要な費用を賄うための安定した財源を確保した上で、段階的にその具体化を図るものとすると、検討規定を設けておるわけでございます。 厚生労働省の国民生活基礎調査によりますと、高齢者世帯の年間の所得分布はおよそ六世帯に一世帯が百万円未満となっております。また、百万円から二百万円未満は約四分の一となっており、実に四割強の高齢者世帯が二百万未満の所得で生活をしているわけでございます。特に、高齢の女性単独世帯の所得の低さは際立っており、三世帯に一世帯は年間所得が百万円未満であるとの統計が出ているわけでございます。所得が十分でないために生活保護を受ける高齢者が増えており、日本の年金制度が高齢期の貧困を防ぐという意味において十分に機能していない実態があると思うわけでございます。 公明党としても、昨年、年収二百万未満の人を対象に、満額で六万六千円の老齢基礎年金を八万三千円に増額する提案をしているわけでございますけれども、高齢期の所得保障を充実させる観点から、一定の所得水準以下の方に対し、税財源で基礎年金に一定額の給付を上乗せをする加算年金を創設するのが最も実現可能性が高い年金改革であると考えたからでございます。基礎年金の最低保障機能の強化は大変に重要な課題であると思いますけれども、この点についてどのような整理をしているのか、大臣にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今六万六千円、これで生活できますかという話になるわけでありますけれども、社会保障審議会の年金部会が中間的な整理を昨年秋に行いましたけど、いろんなやり方があるだろうと。一つは、最低保障年金ということで、低年金者に対して、保険料を出しているか出していないかにかかわらず、一定のこの額を保障するというやり方があります。それから、今度は拠出したときの所得に応じて保険料を軽減していく、そして軽減された保険料納付を求める一方、今度、軽減分を公的に支援するという形での保険料軽減の支援制度、これがもう一つのやり方でありますし、それから、基礎年金の額が満額であるか否かにかかわらず、著しく所得の低い単身の高齢者等の基礎年金に今おっしゃったような加給金の加算を行う、これを単身低所得高齢者等加算という方式もあるというふうに思いますし、さらに、すべてを税で、基礎年金は税にしましょうという全額税方式というのもありますので、こういう様々な既に提案が出ておりますので、こういうものについて幅広く国民的な議論をしていく必要があると思います。 やはり、ここでもその財源の話がありますから、公平性ということも考えながら、どの方式が一番国民の納得をいけるものかという観点から更に議論を進めたいと思っております。
○山本博司君 安定財源の確保、これは必要になるわけでございますけれども、真に必要としている方々への所得保障が賄えるような、そういう制度を検討していただきたいと思います。 次に、基礎年金の受給資格期間の見直しに関しましてお聞きを申し上げたいと思います。 我が国の現行制度では、二十歳から六十歳までの間に被保険者として四十年間の保険料納付義務が課されているわけでございますけれども、保険料の納付済期間や保険料免除期間等が二十五年あることが受給資格要件となっております。しかし、諸外国の状況と比較すると期間が長いのではないか、無年金者を減らすためにも受給資格要件を緩和すべきではないかとの意見があるわけでございます。 この点につきましても、二十五年を十年程度に短縮をして年金の受給資格が確実に発生するようにすべきという提案もあるわけでございます。四十年納付した場合は満額六万六千円がもらえるのに対しまして、十年の場合には、そのまま当てはめますと一万六千円余りと、低額の年金者を増やすことにもなりかねないので、様々な検討を経て結論を出すべきと考えますけれども、そこで、この二十五年の受給資格期間を見直す必要性につきましてどのように考えているのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今の二十五年の受給資格期間につきまして、いろいろな場所で大変大きな議論となっておるわけでございます。先ほど御紹介いたしました社会保障審議会年金部会における整理の中でも、正面からこの二十五年の見直しについて御議論をいただきました。 もとより、この二十五年のルールというのはそれなりの意義、機能、歴史的な役割というものを持っておるわけでありまして、受給資格期間を満たさずに無年金になるのは相当長期にわたる未納、十五年以上がある場合にほぼ限定されるという評価をこの審議会の報告でもいただいておりますが、併せてこの審議会での御議論は、御紹介いたしますと、この受給資格期間は一定の年金額を保障するという最低保障的な機能があるものの、納付した保険料はできる限り年金給付に結び付けられるようにすべきであるという国民意識の高まりを踏まえ、無年金者対策として思い切った短縮を検討すべきであるとの要請が強まっていることについて認識する必要があると。この短縮については、滞納者を中心として保険料納付意欲の低下に結び付かないか、また、年金財政にどのような影響を与えるのかといった点に十分留意して判断する必要がある。仮に短縮するとしても、諸外国の例や六十歳の強制適用終了時点から最大十年間任意加入が可能であることなども踏まえれば、例えば十年程度とすることも考えられる。こういうような記述がされております。 さらに、追加して、いずれにせよ年金制度は四十年加入が義務であり、年金加入が老後の生活保障にとって重要であることについて引き続き周知広報を図ることが重要であると、こういう記述がなされておりますので、非常に多面的な要素を持っておるわけでございますが、今日的な制度の信頼確保の重要性という観点から、審議会においても例えば十年程度に短縮することという大きな提言をいただいているものと理解しております。 さはさりながら、そのための条件というのは様々に検討をしなければいけない、残った課題がある、懸念もある、こういった中でございますが、もっと幅広い突っ込んだ議論が必要であるというふうに考えておるところでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 もう一つ、現行制度で二年で消滅時効となっている保険料の追納期間の件でございます。 これも、二年ではなくて五年程度に延長をして受給権が得られる人たちを増やすべきだと、こういう意見もございますけれども、この点につきましてはどのように議論がされているんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 現行の国民年金制度では、保険料を徴収する権利は二年で時効により消滅するために、これより前の保険料は被保険者が納付しようとしても納付できないという状況にございます。これは、他の社会保険制度の保険料と同様、短期間で債権債務関係を確定し、法的関係の早期安定を図る必要があるという一般的な要請によるものでございます。 しかしながら、御主張のように、保険料を納めやすくすることにより無年金、低年金を防止するとの観点から、納付意欲への影響などを考慮しながら、事後においても保険料納付することができる事後納付の仕組みを検討すべきではないかという指摘があり、審議会においてもそういうことから御検討をいただいたところでございます。 ただ、保険料をいつ納めてもよいということでありますと、保険料納付期間が短く、結果として低年金者を増やすことにならないか、あるいは、そもそも世代間の支え合いという年金制度の趣旨との整合性が取れるか、長期間にわたって保険料を納付できるのは高所得者に限定されるということにならないかといった御指摘もありますが、審議会においてもこの点について、例えば事後納付の期間を十年程度に設定するということも打ち出されておりますので、更にこれも議論を深めてまいる必要があると考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 また、所得が少ないなどで保険料を納付することが経済的に困難な場合には本人の申請に基づいて保険料を免除又は猶予する制度が設けられております。この免除制度には所得によって全額、四分の一、二分の一、四分の三の四種類の保険料免除があり、制度を利用することで受給資格期間、年金額に反映されますので大いに活用すべきと思います。また、このほかにも、三十歳未満の方には若年者納付猶予制度とか、学生の方には学生納付特例制度などがあり、こうした制度の周知が年金制度の理解につながると思うわけでございます。 そこで、こうした保険料の免除制度等の利用状況、これはどのようになっているのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答えいたします。 まさに、今先生からお話がございましたように、国民年金保険料の納付を要しない仕組みといたしまして免除や猶予という制度がございます。 平成十九年度末現在における実績を御説明申し上げますと、まず申請免除でございますけれども、これ両方、全額免除、部分免除合わせまして二百五十五万人ということになってございまして、内訳的には全額免除の方が二百二万人、それから部分免除の方が五十四万人と、こういうことになってございます。それから、学生の方が利用なさる学生納付特例というものでございますけれども、こちらの方も百六十六万人という利用状況になっております。それから、三十歳未満の方の、学生ではない方についての制度でございます若年者納付猶予制度でございますが、これは新しい制度ということもございます、三十七万人というのが実績でございます。これらを合わせますと四百五十八万人の方々が免除あるいは猶予を御利用なさっていると。 さらに、この外側に、いわゆる法定免除というものがございまして、これが百十三万人ということでございますので、これまで全部積み上げますと約五百七十万の方が免除ないし猶予ということでの御利用をなさっているという状況でございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 例えば、この免除制度を知らなくて四十年間未納だった場合は一円ももらえないわけでございますけれども、免除申請をして、例えば四十年間全額免除だったと仮定をしますと、今回の改正が実現をしますと二分の一の国庫負担分の支給を受けることができますから、月額三万三千円の年金をもらうことが可能になるということでもあるわけでございまして、この差はとても大きいと思うわけでございます。そういう意味からもこの周知の徹底ということが大変大事になるわけじゃないかと思います。 その意味で、平成十六年度のこの年金制度改革によりまして、社会保険庁が市町村から個人の所得情報を提供してもらえるようになったために、低所得者の保険料納付が行われていない実態を把握することが可能になったわけでございます。この免除制度につきましては、積極的に手続の勧奨を徹底すべきであると思います。 この制度の周知、特に若い世代の方々への周知をしっかり行うべきである、こういう意見もございますけれども、この点につきましてどのように考えているか、お話をしていただきたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、この免除制度を中心に周知徹底すべきというのはそのとおりでございます。このため、私ども、毎年発送いたしております納付書に免除制度を含む年金制度の周知用チラシを同封するとか、あるいは免除制度そのものについて詳しく記載したパンフレット、そういったものを社会保険事務所なり市町村の窓口に置かせていただくとか、それから社会保険庁のホームページそのものにも詳しい掲載をさせていただくなどして免除制度の周知を図っております。 もちろん、今日の質疑でも出ておりますように、年金教育の一環として行っております大学生あるいは専門学校の学生さんに対するセミナー、なかなか普及状況は十分ではないわけでございますけれども、御要請を受けて、そういうものの開催を通じてこういう制度があることの周知も引き続きやっていかなければいけないというふうに思っております。 それから、そういう取組と並行いたしまして、これは個別のまさに働きかけということになるわけですが、未納者の方々のうち、まさに今御指摘ございましたが、市町村から税情報を提供いただけるようになりましたので、それを踏まえまして、一定、負担能力が乏しいと、免除に該当すると思われる方につきましては個別に、まずはお手紙など文書でお知らせをいたしまして促します。それでも御対応がない場合には電話を掛けさせていただく。それでも反応がない場合などは戸別訪問をするというようなことをやることで、お届けをいただけるよう勧奨も進めているわけでございます。 記録問題という作業の傍らでございますので、従前に比べますとこの面での制約も率直に言ってあるわけではございますけれども、現在の体制でしっかりやっていきたいというふうに思っております。 それからあと、免除そのものの手続の簡素化というのも大切だというふうに思っておりまして、従来は、毎年、全額免除なり若年者猶予というのはやることになって、あったわけでございますが、平成十八年七月からは継続免除制度という仕組みが設けられました。 これは、最初に免除なりをお受けになったときに、翌年度以降も所得要件が同じ場合には御利用なさいますかというふうなお尋ねをして、利用しますという場合には、これはもうあらかじめ申入れをいただいているということで、翌年度になってチェックして、所得要件をなお満たすという状態がある場合には引き続き申請書を御提出いただくことなく承認をさせていただくと、こういう仕組みでございます。これの普及なども含めて取り組んでいきたいというふうに思っております。
○山本博司君 ありがとうございます。 この免除制度の徹底、納付率の向上にも影響しますので、周知の徹底も含めて積極的に進めていただきたいと思います。 さらに、納付率の向上には保険料を納めやすい環境をつくるということも求められていると思います。口座振替の推進とかコンビニ納付、インターネット納付、またクレジットカード納付等の導入などの様々な改善策が講じられておるわけでございますけれども、こうした改善策が納付率の向上に大いに役立っていると思いますけれども、これまでに納めやすい環境づくりをどのように行ってきたのか、また具体的な取組状況について御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 十六年の制度改正のときも含めて、本当にいろいろな措置を先生方には打っていただいたわけでございます。 その状況でございますけれども、まず口座振替、これは市町村で保険料の徴収をしていた時代からじわじわと普及が進んできているものでございますけれども、直近のところ、平成十九年度末の利用状況は約四〇%、人数にいたしますと約六百万人の方々が御利用になっておられます。 それから、平成十六年二月からはコンビニエンスストアでの納付が可能になってございまして、これも同じ十九年度一年間の利用件数は、これは八百七十四万件という数に上ってございます。 それからさらに、十六年の四月からインターネットバンキングなどによる電子納付とか、それから平成二十年二月にはクレジット決済、これでも納付が可能になってございまして、インターネットバンキングについて申し上げれば十九年度の数字が三十一万人の御利用、それからクレジットカード決済、これは新しいので十九年度の数字は満年度ございませんで、二十年度の見込みとしては三十万件程度と、こういうような状況になってございます。 今後とも、決済手段の多様化に対応しながら、更に納めやすい環境づくりというものを進めていきたいというふうに思っております。
○山本博司君 さらに、社会保険庁改革の中で、悪質滞納者に対しましては国税庁に強制徴収を委託するということが可能になったわけでございます。これまでの国税徴収のノウハウが生かされることで納付率の向上が期待できるわけでございますけれども、この国税庁による強制徴収は具体的にどのように行われるのか、説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 平成二十二年一月に日本年金機構が設立されるわけでございますけれども、まずは年金機構の方が、強制徴収を含めまして、厚生労働大臣からの委任を受けまして年金保険料、これは厚生年金、国民年金、両方ございますけれども、この保険料の徴収を行うこととなっております。一方で、厚生労働大臣は、財産隠ぺいが疑われるような特に悪質な事案につきましては、効果的な徴収を行う上で必要があると認めるときには、滞納処分等の権限を国税庁に委任することができることとされているところでございます。 具体的な事務処理方法等につきまして、今後円滑に事務が行われるように検討を進めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 強制徴収は大変大きな権限を有していると思いますので、適切な対応ができるようにしっかりと仕組みをつくっていただきたいと思います。 次に、前回もお聞きをしたわけでございますけれども、百年に一度とも言われる厳しい経済状況の悪化による非正規労働者の雇い止めの要因などから、今後も失業者の増加が予想され、それに伴い国民年金に加入しない、年金保険料の納付が滞るケースが増えてくると思うわけでございます。しかし、自身の受給権を得るためにはしっかりと年金制度に加入する、保険料の未納をしないということがとても重要になるわけでございます。失業した方には、失業手当の手続や求職のためにハローワークには行ったとしても、国民年金の加入のために市町村の窓口に行くまでなかなか分からない場合があると思います。 先ほども伺いました保険料の免除制度なども活用してこの状況を乗り切っていただくことが大事であると思いますけれども、失業者への対策についてどのように対策を講じるおつもりなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。 失業によりまして保険料を納付することが困難な場合でございますけれども、これは申請をいただければ前年の所得がどうでありましょうとも保険料の納付が免除される、そういう仕組みが、制度がございます。この免除制度を活用していただきまして年金受給権の確保につなげていただくこと、これが何より大切であるというふうに思っております。 このために、失業者の方々にこの制度の周知を図ることが重要であるということからこれまで幾つかの対策を講じてきておりまして、一つは、ハローワークにおける雇用保険受給者への初回の説明会などにおいて免除などの申請書や制度周知用のチラシなどを配布するということや、それから国民年金の手続に関する説明などを実施するというようなことをやる。それから二つ目に、雇用保険の基本手当の支給にかかわる最初の認定日における来所のときに、免除のための申請書の提出を呼びかけるチラシをお渡しする、勧奨をする。それから、ハローワーク自体に、事務所内部ですけれども、チラシを備え付けるというようなことなど、ハローワークとも連携をしながら制度の周知を図っているところでございます。 それから、昨今の経済状況の悪化、非正規労働者の雇い止めといった要因によりまして、今後も失業者の増加が一定程度予想されることから、引き続きハローワークとの連携を図るように社会保険事務局に指示をしてございます。同時に、市町村に対しましても、国民年金の加入手続に来所された失業者には免除制度の案内をしっかり行っていただくなど、更なる制度の周知もこの面でも行っているところでございます。 今後ともハローワークなどとの連携を一層強化して免除制度の周知徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。
○山本博司君 これまで未納対策、また保険料の納付率の向上に向けた取組、こういうことに関しまして様々な点から確認をしてまいったわけでございます。 国民年金の保険料を未納のまま放置すると、将来の老齢基礎年金やいざというときの障害基礎年金、また遺族基礎年金を受け取ることができない場合もあるため、こうした免除制度などあらゆる制度を活用して受給権を獲得できるようにすることが大変大事であると思います。 ところが、現在、国民年金の給付率が六〇%強ということで、逆に言えば四割近い未納率になっているわけでございます。国民皆年金ということから考えれば、四割という未納率は大変残念な状況とも言えるわけであると思います。ある新聞の社説では、以前、この保険料の未納付増加で制度は破綻する可能性が大きい、こういう記述がございました。また、最近の別の新聞でも、財政検証のデータが示された際に、二〇〇四年に行った年金改革の破綻が現実のものになった、こう記されておりました。こうした記述を見ますと、年金制度に対する不安や不信感が国民の間に増していくと思うわけでございます。 そこで、お伺いをいたしますけれども、昨年の社会保障国民会議でも試算されたと思いますが、未納問題が年金財政に与える影響、先ほども西島委員からもございましたけれども、どのぐらいあるのかお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 保険料の納付、未納、これは非常に社会保険制度として重要なことでございます。これを過小評価することはできないのですが、御指摘のように、それにより制度が財政的に破綻をするとか、そういう問題かどうかという点は冷静に考えていただきたいところでございます。 国民年金は、いわゆる未納問題が指摘される一号被保険者だけではなく、サラリーマン、公務員などの被用者も含めた七千万人の公的年金加入者全体で支えられており、先ほど四割という納付月数の、未納の月数の指摘がございましたけれども、この七千万人の中に占める未納、未加入の方というのは十九年度末で三百二十万人ということで、約五%でございます。この五%の方が若干増える、減る、こういうような変化によって年金財政が大きく影響を受けることは全くございません。したがって、年金財政の持続性への影響というのは私どもとして大きくない、財政的にはほとんどない。それよりも経済の状況や少子化の方が大きな年金財政への影響をもたらすという、その大小感覚というものが非常に重要であると考えております。 繰り返しになりますが、やはり社会保険制度はみんなで支えるということが基本でございますので、無年金、低年金の発生を防止するという観点からも、あるいは被保険者の負担の公平を図るという観点からも更に未納対策の強化が必須でございます。 今、社会保障国民会議における試算の数字をというお話でございました。それを見てみますと、将来にわたって国民年金の納付率が一ポイント増加若しくは一ポイント減少した場合には最終的な所得代替率が〇・〇五ポイントから〇・〇六ポイント上下する程度の影響であるというふうにされております。やはり、こうした数字の持つ年金財政への影響というのは冷静に考える必要があるというふうに考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 四割が未納ということでもう大変じゃないかという、そういうふうに誤解をされている方々が多いわけでございますので、しっかり周知をしていただきたいと思います。 ただ、いずれにしても、こうした信頼されるこの年金制度、持続可能な制度にすることが大事でございますので、不断の改善が求められると思います。 そこで、大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、今までお話をしてまいりましたこの国民年金保険料の納付率向上に向けた大臣の決意をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 何度も申し上げますけれども、これは民間の生命保険なんかに比べてはるかに有利であると、半分税金が入っているわけですから。ですから、きっちりと払っていただくということが必要になります。そのために、コンビニなんかを使って支払の便宜を図る、それから様々な免除措置がありますから、これについても周知徹底を図る。 何よりも、私は是非メディアの皆さん方にもお願いしたいのは、先ほどありましたように、この年金は破綻している、こんなものやらない方がいいというような、これは非常に無責任ですね。ですから、これがみんなで自助、共助、公助という社会保障制度の根幹をなすものでありますから、やはり社会的連帯、みんなで助け合うんだと、そして社会全体で親の世代に仕送りをするんですよと、こういうことをもっと私も明確に今後とも言い続けますし、是非皆さん方におかれても、先ほど、一昨日は赤旗の話をいたしましたが、公明新聞におかれても是非そういうキャンペーンを張っていただければと思います。
○山本博司君 ありがとうございます。 それでは、最後になりますけれども、今日午前中からずっと出てまいりました年金教育のことで少し触れたいと思います。 二十歳から納付義務があるということを考えますと、この年金制度の仕組み、中学校、高校生の段階から知ってもらうことの重要性、もう十分お話がございました。今各地で、社会保険事務局で、各学校に訪問をして年金制度について詳しく説明する年金教育事業を実施していると思います。予算規模から各地の学校を網羅する状況には余りないと思いますけれども、この事業に関しまして、実施状況、また必要性に関しましてお聞きをしたいと思います。
○委員長(辻泰弘君) どなたがお答えになりますか。石井運営部長。
○政府参考人(石井博史君) どうも失礼いたしました。 年金教育に関するお尋ねでございます。 今日の質疑でも繰り返し取り上げられてございますけれども、将来にわたり年金制度を安定的に運営していくためには、やはり生徒、学生のときから年金制度の大切さ、その役割の重要性を理解していただくことが大変重要というふうに思っております。このために、中学生及び高校生に対しては、年金制度の仕組み、その必要性、基本理念、そういったものを正しく理解してもらうことを目的として、平成五年度から学校教育の場において年金教育を実施してございます。 具体的には、地方社会保険事務局長が委嘱しました年金教育推進員や学校の先生が副読本を活用いたしまして、社会科等の授業において年金セミナーを実施しているわけでございます。それから、十八年度からは、間もなく社会人となる大学生の皆さんに対しましても、年金制度への参加意識を醸成を図るということで、御要請のあった大学において年金セミナーを開催してございます。 なお、年金教育の実施状況でございますけれども、中学生、高校生を対象とした年金セミナーは十九年度において四千五百九十八校で実施してございまして、全国の中学、高等学校の総数のうち二八・三%、そういうような数値になってございます。 他方、大学生を対象とした年金セミナーの方でございますけれども、取りかかったのが早いということとか、先ほど申し上げましたように、最低五十人の集まりが必要というような前提を置いているということもございまして、平成十九年度における実績は二十五大学で実施していると、こういう状況になってございます。 今後とも適切な年金教育を実施していきたいというふうに思っております。
○山本博司君 ありがとうございます。 それでは、最後に大臣、先ほどの広報のところでもう一度御説明いただきたいと思いますけれども、今ずっとお話しした部分の中で、大変年金制度は難しくて、理解がなかなか難しいという面があると思います。もっとテレビとかラジオの広報とか分かりやすいパンフレットの作成とか、今まで以上にこうした広報活動、大変重要であると思いますけれども、この年金制度の広報の充実という点でもう一度最後にお話をいただきたいと思います。
○委員長(辻泰弘君) 舛添厚生労働大臣、簡潔にお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 教育を含め広報が非常に必要だということはそのとおりであります。最大の課題は国民に読んでいただけるもの、分かりやすいもの、こういうものをやりたいと思いますけれども、何といってもテレビのワイドショーなんかできっちりと反論すべきは反論する。毎日のように私、見ていて、出れたら出たいなと思いながら、私は忙しくて出れませんので、是非皆さん方に御活躍願いたいと思います。
○山本博司君 以上で質問を終わります。 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今日の議論の中で、年金の財源で消費税、消費税って話が飛び交っているんですが、ちょっと待っていただきたいと思いますので、そういうことでちょっと今日は質問したいと。 元々この基礎年金国庫負担二分の一引上げの安定した財源というのは、五年前のこの国会の議論では違う議論だったわけですよ。当時、坂口大臣は、与党税制改正大綱で、平成十六年からの年金課税の見直しによる増収分を財源として引上げに着手をして、平成十七年、十八年はいわゆる恒久的減税の定率減税の縮減、廃止と合わせてやるんだと、安定的な財源を確保するんだとおっしゃっていた。 大臣、確認です。これはもうイエスかノーかで。事実ですからもう認めていただきたいんですが、当時は基礎年金国庫負担引上げのための安定した財源というのは年金課税の強化と定率減税の縮小、廃止を説明していた、間違いありませんね。
○国務大臣(舛添要一君) これは正確を期した方がいいと思います。ちょっと読ましていただきますと、平成十六年度与党税制改正大綱において、年金課税の適正化により確保される財源は、ここからです、平成十六年度以降の基礎年金拠出金に対する国庫負担の割合の引上げに充てる、いいですか。それから、定率減税の縮減、廃止による増収分について、これにより平成十七年度以降の基礎年金拠出金に対する国庫負担割合の段階的な引上げに必要な安定した財源を確保すると、こういうふうになっております。
○小池晃君 いや、だから安定した財源というのはまさに定率減税と年金課税だったということじゃないですか。そういう文脈にしか読めませんよ。 この年金課税の強化と定率減税の廃止によって基礎年金の国庫負担割合の引上げにどれだけ充当されたのか、お答えください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 平成十六年以降、年金課税の適正化、定率減税の縮減、廃止による増収分のうち、基礎年金国庫負担の引上げに充当された金額を単純に合計いたしますと、それぞれの分を単純に合計いたしますと四千九百五十六億円となります。
○小池晃君 年金課税の強化と定率減税の廃止で国税分だけで増税二兆八千四百億円なんですね。そのうち、実際にはその二割足らず、一七%しか充てられてないということなわけですよ。 今度の法案では、これは二分の一引上げの安定した財源として先ほどから消費税の増税だというようなことをおっしゃる。一枚の証文を使って二度借金を取り立てるようなやり方というのは、私は国民的な理解は到底得られるものではないというふうに思うんです。この経過、大臣、これはどう見ても国会と国民に対する約束違反ということになるんじゃないですか。
○国務大臣(舛添要一君) いや、約束違反じゃなくて、段階的な引上げに使うということで段階的な引上げに使ったわけですよ。そして、その上で安定的な財源をということで二十一年までにそれをやると。そして、それは基本的に消費税を中心としてやるということなんですが、この二年間は臨時的な財源措置をやる、こういうことになっているので、まあ一枚の証文で二枚とか裏切ったということにはならないと思いますね。
○小池晃君 いや、五年前にはそういう議論はなかったんです。まさにこれでやるんだと、これ大宣伝されてましたよ、選挙でも。私は、これは約束違反というのは言い過ぎだとしたら、じゃ言い換えます、二枚舌だというふうに申し上げたいと思います。 やっぱり、消費税の増税というのは、年金暮らしの高齢者に対しても、あるいは子育て世代に対しても、派遣切りに遭った若者に対しても重くのしかかるわけだし、ちょっと今日議論したいのは、これ大企業の負担というのは逃れる税金ですから、やっぱり社会保障財源に対する事業主負担、企業負担の軽減ということになっていく、この問題をやっぱりしっかり見ておく必要があると思うんです。 今回の国民年金法の改正案では国庫負担を二分の一に引き上げるわけですが、これによって厚生年金にかかわる基礎年金拠出金に占める事業主負担の額と割合は二分の一に引き上げる前の前年度と引上げ後の今年度で額としてどうか、割合どうか、局長、お答えください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 誤解のないということであれば、こういうことかと思います。厚生年金などの各制度が年金特別会計の基礎年金勘定に拠出する基礎年金拠出金につきましては、保険料財源と拠出時に国庫が負担する税財源とにより賄われておりますので、保険料財源の中において事業主負担分と本人負担分の内訳に法令上の定めがこの拠出金についてはあるわけではございません。しかしながら、お求めに応じて、保険料財源のうちの半分を事業主負担分と仮に置きまして機械的に計算を行った場合の数字についてお答え申し上げます。
○小池晃君 数字だけ言ってください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) はい。二十年度の厚生年金の基礎年金拠出金のうち事業主負担相当分は四・二兆円であり、基礎年金拠出金に占める割合は三一・六%でございます。二十一年度における同じ数字はそれぞれ三・八兆円と二五・七%でございます。
○小池晃君 国庫負担割合の引上げによって財政計算上は基礎年金給付費に占める事業主負担というのは四千億円減少するということになるわけです。当面はこれ引上げ財源は埋蔵金というわけですが、これを政府が想定しているように消費税で賄った場合に被保険者、まあ事業主の負担という、こういうのはどうなっていくのか。 これ資料一枚目を見ていただきたいんですが、これは社会保障国民会議がシミュレーションをまとめたもので、税方式移行パターンの中で現行制度と比較できるケースBの場合でこれ端的に、家計の負担、企業負担がどう変化するのか、まとめてあるので端的に答えてください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お手元の資料のとおりでございますが、これを今簡単に申し上げたいと思います。税方式化後の給付額を保険料未納期間に応じて減額する方式であるケースBで見てみますと、勤労者世帯の家計に与える影響についてはすべての所得階層において基礎年金分の保険料軽減額よりも消費税負担の増加額の方が大きくなっており、さらに実収入に対する比率を見ると、所得階層の低い方が増加率が大きくなっており、低所得階層の負担が相対的に大きくなっているということが読み取れます。 この紙とは別かもしれませんが、自営業者等の家計に与える影響については、消費税負担の増加額の方が小さくなるというものの、それはかなりの高所得者世帯と保険料免除の対象となるような低所得階層におきましては逆に消費税負担の増加額の方が大きくなるということが出ております。 それから、今お示しいただいた資料にもありますように、企業に与える影響については基礎年金分の保険料負担額が軽減することになる、また年金受給者に与える影響については消費税負担が増加することになる、こういう計算が当時示されたところでございます。
○小池晃君 大臣、基礎年金に対する国庫負担引上げの財源を消費税に求めれば、この試算に示されているように結局、事業主の負担は軽減される、そして勤労者や低所得者の国民年金受給世帯に負担が増える、こういうことになると、これは間違いないんじゃないですか、大臣、いかがですか。大臣に答えてほしい。時間ないから、大臣に。
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、税の議論をするとき、今ぽんとそこに入りましたけれども、保険料や事業主負担は、国庫負担が二分の一になろうがなるまいが、税率の上げるのは法定で定められていますから、その議論とこの法定で定められた事業主負担、保険料の議論は全く連動しませんよ。そこははっきり申し上げておきたい。
○小池晃君 いや、でも、これ実際にシミュレーションすればまさにこういう傾向になるわけですよね。私は、こういう形で消費税だけで財源をつくっていくというやり方では逆にやっぱり年金の持っている所得再分配機能、社会保障制度の再分配機能を大きく壊すことになるんじゃないかと、大きな議論として言っているんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) ですから、そういう意味では、消費税そのものが逆累進性を持ち得るわけですけれども、ただ所得の捕捉、それからこの豊かな社会における税の負担の在り方、単純に言えば、それは、一千万の車を買える人と百万の車を買える人は消費税率が五%だってもうそこで十倍の差が出てくるわけですから、もう少し総合的な議論をする必要があろうかと思っていますが、今おっしゃったように、その議論を進めていけば、消費税だけでやるという、だけということでなくても構わないですよ、それはほかの税源を持ってきても。ただ、ここでのポイントは、消費税を社会保障目的税に充てるというところに、目的税化ということにあるということをもう一言申し上げておきたい。
○小池晃君 そういうやり方では所得再分配機能、壊れると。 ちょっと資料の二枚目見ていただきたいんですけれども、逆に、経済財政諮問会議なんかでは所得再分配機能は強化されるという議論がやられております。これは、昨年十一月二十八日の経済財政諮問会議に出された内閣府の資料ですけれども、これを見ると、低所得世帯ほど負担よりも受益が大きいと。しかし、これ見ますと、受益として挙げられている部分のほとんどは、これは年金なんですね。子育て負担にあえいでいる世帯とか失業で苦しんでいる若い非正規労働者なんかは、これではむしろ低所得層ほど負担増になるというふうに思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(西川正郎君) お答え申し上げます。 この試算におきましては、消費税収を社会保障の各分野にどのように充当するかということについて定まっていないため、社会保障国民会議の仮定に基づいて割り振っております。したがって、そういった社会保障分野への割当ての仕方によって受益の内訳あるいは収入階級ごとの分布も変わってくるのではないかと思います。 また、この分位試算で示しておりますのはある一時点を取ってとらえたものでございますので、生涯を通じて見れば、若者にとっても、将来高齢者になったとき社会保障が維持され、社会保障が安心して給付されるという、そういった観点でとらえることができると思っております。
○小池晃君 これは生涯の受給を計算したわけじゃないんで、そういう議論というのは私は根拠がないと思うんですが、そもそもこの試算の年金給付というのは、この年金に対する国庫負担の投入額の半分以上を国庫負担二分の一への引上げに充てるという、そういう前提になっているわけですよね、これは。 それで、厚労省に聞きますけれども、今年、国庫負担二分の一に引き上げた、そのことによって受給できる年金額というのは、これは増えたんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お尋ねの点でございますが、これは十六年改正の枠組みに沿って給付と負担の中で国庫負担割合を引き上げるということでございますので、この国庫負担割合の引上げによって、先ほども議論になりましたような、保険料の負担水準が変化するわけではありませんし、給付費が変化するわけではありません。したがいまして、事業主の負担がこれにより減るわけでもありませんし、給付が増えるわけでもありません。
○小池晃君 ところが、この内閣府の試算というのは、この年金給付というところ、半分以上は国庫負担引上げ分なんで、何かこれを見ると年金の給付額が増えるかのような印象を与えて、これで逆に再配分なんだという、そういう議論なんですね。別に国庫負担二分の一に引き上げたことによって年金の給付額が増えるわけでもないのに、これで社会保障給付が増えるから低所得者ほど消費税というのは再配分機能が強化される、この議論というのはちょっとアンフェアじゃないですか、この立て方というのは。内閣府、どうですか。
○政府参考人(西川正郎君) お答え申し上げます。 この試算におきまして、消費税収を基礎年金の機能強化に充てる場合には現金給付等の形で国民に直接還元されることになると考えております。また、消費税収を基礎年金の国庫負担引上げに充てた場合には、年金制度の持続可能性を高め、将来において適切な給付水準が保たれるといった形で将来時点で国民に還元されると考えられます。 いずれによりましても、国民の受益として還元されると考えております。
○小池晃君 ちょっとそういうことをこのグラフから私は読み取れないというふうに思いますし、こういう形で、消費税こそ何か再配分機能が強いかのような議論というのは、私は世論を誤った方向に導くものではないかなということに、非常に疑問を持っております。 最後、ちょっと大臣にお聞きしたいんですが、原爆被爆者の認定訴訟の問題で二十九日に東京高裁の画期的な判決が出されました。判決の直後に厚生労働省は、原告団の皆さんに対して、来週のしかるべき時期に大臣が会うということを言っているんですよ。すなわち、今週であります。それを聞いて原告団の皆さん、もうこれは、日比谷公園前、座込みやっていたテントを畳んで心待ちにしていた。ところが、会えないということに今なってきている。 私、今日たくさん皆さんお見えになっていますけれども、大変御高齢なんですね。やっぱり一刻も早く大臣お会いになって、直接声を聞いてこの問題の解決に当たるという姿勢を示すべきじゃないかと。直ちに会っていただきたいと。今週会うというふうにいったん約束したんだから、今週是非会っていただきたいというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私はできるだけ早くお会いしたいということは申し上げてきて、ただその上で、六月十一日がこの東京高裁判決に対して政府の態度を決めないといけない。これはこれできちんと対応したいと思いますから、今、法務省を含め関係省庁と対応しています。その判断を下した上で、そしてじっくりとお話を聞いて今後のことを考えたいというように思っていますので、それは一刻も早い方がよろしいと思いますけれども、ただ、私はきちんとそういう整理をしてやりたい。ただ、何か延ばしたくて延ばしているという、そういうことではありません。できるだけ早くと思っております。
○小池晃君 その六月十一日というのだって、そこまで引っ張るということ自体問題だし、大体その判断をするためにこそ会うべきじゃないですか。その声を聞いて、当然私は上告なんか絶対にすべきでないと、そんなこと許されないと思いますけれども、やっぱりその上でも一刻も早く会うと。大臣、今週が無理だったら来週早々にでも会っていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 国会日程や何かを見ながらできるだけ早く会いたいと思います。
○小池晃君 与党もこの問題では勧告的意見を出している。東京高裁の判決を踏まえて、線引きせずに全員の救済をと。私たちの主張してきたこととも一致する中身であります。私、この方向でこそやっぱり解決すべきだと。大臣、与党の意見も我々の意見も一致しているわけで、これ、怖いものなしですよ、だれも反対しませんよ。この問題で解決すれば、本当にみんながこの解決、歓迎するということになると思う。是非この与党の勧告的意見の方向でこの問題の全員救済という解決を図っていただきたいというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 与党の代表の南野さんもそこにおられるし、それから山本さんもおられますので、よくよく意見も聞いております。 私は、やはり司法の判断は十分に尊重してそれに対応しないといけないと思っていますし、専門家の皆さん方の意見もまたこれ聞かないといけません。ただ単に、やみくもに政治的な決断をやれということだけでも、これは国民が納得しないといけませんから、司法がノーと言ったものに対して、じゃそれはイエスということを簡単に言えるかということも逆に言えば議論しないといけません。そして、私ももう、長崎に行ったときも広島に行ったときも直接皆さんにお会いしていますし、この問題を一日も早く解決したい。だから、認定基準も改めて、もう前のときよりも何十倍の人たちを大急ぎで認定しているというのはそういうことの表れでありますけれども、ただ、基本的にそういうこの財政的な財源というのは国民の皆様の税金でお願いするわけですから、やはり国民の皆さん全体が、じゃ、みんなで支援しよう、それでいきましょうということがなければ、これはきちんとした支援にならないと思いますから、そういうすべてをよく考えて、これは官房長官、そして最終的には総理の御判断を仰いで決断をしたいと思っております。
○小池晃君 この問題でお金を出すことに反対する声なんてありますか。ないですよ。そんなに巨額な費用というわけじゃないですよ。やっぱりこういう問題について、本当に御高齢で大変な暮らしをされている方に対して、国がお金を出すことに私は、国民は絶対に反対の声なんか上げないですよ。そのことは、大臣、堂々と言っていただかないといけない。その解決するために、今おっしゃったように、本当に解決するんだというふうにおっしゃるんであれば、もう一回繰り返しになりますけれども、やっぱり十一日以降という発言はやめていただいて、きちっと一刻も早く会うということをちょっと明言していただきたいんですが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 誤解がないように申し上げますと、要するに、段階を踏んでこの問題を相当私は解決してきたと思っていますよ。ですから、そういう意味で司法判断に対するこちらの判断を決めるというのは一つの仕事、そしてそこから、今おっしゃったような与党の皆さんの御意見も賜って、できるだけいい方向で解決するというのがもう一つの仕事。そういうふうに問題を整理しているんで六月十一日ということを申し上げたんですが、できるだけ早く会うように努力をしたいと思います。
○小池晃君 今の発言があった、その十一日よりも早く会うという方向で努力するということなんで、とにかく今週中あるいは来週早々にでも必ず会っていただくということを求めて、私の質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 これは質問通告してないんですが、一言。本日、四野党で、生活保護の母子加算の廃止をしたことを元に戻せという法案を衆議院に提出をいたしました。生活保護の母子加算は百八十億から二百億、これ廃止したことで削減された税金はそれくらいなんですね。政府のエコカー買うので、一万五千台買って五百億円以上掛けるんだったら、やっぱりこういうところにお金を使うべきだと思います。 四野党が法案出したんですが、大臣、生活保護の母子加算廃止を元に戻す、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 法案の中身についてはまだ見ていませんから何とも申し上げられませんが、要するに、生活保護の世帯であれ、そうでない世帯であれ、例えば母子家庭、こういう方々に対して手厚い施策を講じると、これは私は全く賛成であります。 したがって、そのときに、じゃ、どういうふうにするのかというときに、大きな方向としては、できれば仕事をしていただいて、そういう中できちんと、高校、高等学校に子供が行きたい、じゃ、その就学支援金をやりますよと、じゃ、職を身に付けたい、看護師になりたい、そのための援助をしますよと、そういうトータルな形で支援をいたそうということを言っているわけで、何か母子加算を廃止したから冷たくて、何も政府はしてないんじゃなくて、総合的にきめの細かいことをやりたいということを言っているわけであります。 それで、その基本は、生活保護世帯とそうじゃない世帯の母子家庭のこの差を見たときに、それを見てこれを決定したわけですから、大きな方向として間違っているとは思っておりません。基本的にこれは、生活保護世帯全体をいかに助けるか、そして母子家庭全体をいかに助けるか、そういう方向でやっていく必要があると思います。 一番簡単な方法は、もう単にそういうこと、母子家庭とか単身とか父子家庭とか、そういうものを見ないで、とにかく収入だけで一律に援助の方法を決めるというのは最も片一方で簡単な方法なんです。だけど、それを取らないできめの細かいことをやっているということの意味もお考えいただきたいと思いますし、法案については見させていただいてから検討したいと思います。
○福島みずほ君 いや、今の答弁がっかりですよ。八五%のシングルマザーが働いている。就労支援だって頑張ってやっているけれども、なかなか進まない。この結果、生活保護の母子加算を廃止した結果、みんな本当に困っている。子供の貧困、女性の貧困の問題が拡大をしています。この点はもう何回も国会で質問してきましたが、もしも政府・与党がやらないんだったら野党やりますよ。政権交代してでもやるということを申し上げたいと思います。 次に、私も原爆症認定の問題についてお聞きをいたします。 千葉の原告の高田さんという人に官房長官は、直接お会いしたときに目の前で、東京高裁の判決を見てからというふうにおっしゃいました。私たちは、原告、当事者、今日も来ていらっしゃいますが、東京高裁の判決で決着が付くと思っていたわけです。肝機能障害やいろんなものも認めるという東京高裁の判決が出ました。だったら、そこでもう救済をやっていただきたい。十一日が上告の期限だ、上告の可能性があるみたいなこと言わないでくださいよ。大臣。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほどと同じお答えになりますけど、これはもう河村さんも、官房長官になられる前はむしろ与党の代表で私のところに代表して陳情に来られた立場であるし、よく問題は分かっていると思います。今、精力的にそういうことを政府全体でどうするか。最終的には麻生総理の御決断をいただくことになると思いますけれども、それはきちんと対応したいと思っております。
○福島みずほ君 官房長官は東京高裁の判決が一つのポイントだとおっしゃったわけですね。判決はもう出たんですよ。だから、これを受け止めて解決をすべきじゃないですか。
○国務大臣(舛添要一君) 受け止めて解決をすべく、一生懸命今やっております。
○福島みずほ君 じゃ、受け止めるためにも原告に会ってください。
○国務大臣(舛添要一君) できるだけ、まあ来週にはお会いしようと思っています、何とか予定をやりくりして。
○福島みずほ君 十一日前に会っていただけますね。
○国務大臣(舛添要一君) できるだけ努力をしたいと思います。
○福島みずほ君 できるだけ努力と舛添さんが言ってくだすったので、男と女の約束で実現してくださいね。
○国務大臣(舛添要一君) 男と男であろうが男と女であろうが、きちんとこの原告の皆さんの声、これはいつも私はいろんな、広島でも長崎でも真摯に聞いておりますし、聞けば必ず、一歩ずつでやり方遅いじゃないかとおっしゃるかもしれませんですけれども、少しずつでも前に進めてきたつもりなんで、更に前に進めたいと思っております。
○福島みずほ君 というのは、やはり大臣が十一日前に会ってくれるというふうに聞いて原告たちが喜んだという経緯があるんですね。六月二日の行政交渉の中でもそのやり取りのことが出ていますが、やっぱり東京高裁の判決が出たのでそれを受け止めて、もう上告なんて言わず、要するにもう解決するんだという形で、でも今日男と女の約束で、まあ男と男でもいいんですが、十一日前に会ってくださるということなので、原告というか当事者の声を聞いて最終的な一括の解決を、もう高齢者の皆さんですから、していただきたい。これだけ核廃絶のことが言われている中で三発目の原爆投下が起きなかったのは、やはり広島、長崎の被害者がこの六十四年間声を上げ続けたからだと思います。 大臣、決意をお聞かせください。
○国務大臣(舛添要一君) これはどこかで言ったかもしれませんですけれども、長崎にプルトニウム原爆を積んだ飛行機は私が住んでいた北九州の上に落ちる予定だったんで、天気が良ければ私は原爆の被害者、私の親が被害者になって、ここにいないはずです。したがって、この原爆の問題というのは非常に私は自分の問題として考えてきておりますんで、そういう決意でもって、これは官房長官も同じだと思います。で、最終的には麻生総理の御決断をいただくように、今一生懸命頑張ってやっております。
○福島みずほ君 大臣のすごい決意、自分の存在懸けた決意をお聞きすることができましたので、十一日前に会っていただいて、最終的、包括的な解決ができるようお願いをいたします。 一つだけ、済みません。社民党は公立病院守れということを今一生懸命やっておりまして、一言だけお聞きをいたします。 手元の資料を見てください。全国の病院数で一一・七%の自治体が公的な役割を果たしている。例えば、第一種感染症指定医療機関二十六病院のうち七六・九%が自治体立であると。本当に、採算度外視してって言うと変なんですが、不採算部門って言うと言葉が悪いかもしれませんが、たくさんのものを引き受けてやっている。地域災害医療センター、基幹災害医療センター、臨床研修病院、地域がん診療連携拠点病院、救命救急センター、へき地医療拠点病院とか、本当にそれを自治体立がやっている。 それで、公立病院改革ガイドラインは、公立病院に対する強制や縛りを掛けているものではないということでよろしいですね。
○政府参考人(細田隆君) 公立病院改革ガイドラインでございますが、これは地方自治法に定める技術的な助言として地方公共団体にお示しした指針であり、それ自体はこれに沿った取組を法的に強制するといった意味での拘束力は有しないものでございます。一方で、当ガイドラインは、平成十九年のいわゆる骨太方針に基づきまして、地域において必要な医療提供体制の確保を図ることを目的として、持続可能な病院経営を目指すものとして総務省において策定したものでございます。 平成二十年度末現在では、対象団体の約九割が当ガイドラインを踏まえて改革プランの策定を完了しておりまして、私どもとしては、病院事業を設置するすべての地方公共団体において改革プランを策定していただくことを期待しているわけでございます。
○福島みずほ君 診療報酬の低下や医師がいなくなる、偏在、それから交付税が減る、特別交付税が、まあ今回はちょっと上げていただきましたが、減っている、県から市への交付税も減っている、もう様々な理由からまさに赤字がつくられているというふうに思います。 東京はまだしも、地方に行けば公立病院がとっても重要な役割を果たしている。良質な医療と安定した経営が果たして地域医療の中で実現可能なのか。公立病院の役割は、赤字を覚悟してでも良質な医療を提供し、その財政的なバックアップを行政が担保していくことで実現するのではないでしょうか。 どちらでも。
○政府参考人(細田隆君) この、申し上げましたとおり、ガイドラインは、こうした病院が持続的にやっていこうということのためにやってほしいということでございます。 片や、財政措置につきましては、先生もおっしゃっていただきましたとおり、今年から交付税措置を七百億円増額しているというようなことで、財政措置の充実も図っているところでございます。
○福島みずほ君 ただ、この五年間で国立病院は一三%減、県立病院は一二%減。これから市町村立病院がどんどん廃止されるというふうにみんな危機感を持っているわけですね。 じゃ、公立病院を減らさない、その決意をおっしゃってくださいますか。
○政府参考人(細田隆君) それぞれの病院がやはり、私ども財政支援はしているわけでございますが、それぞれの病院においてまたやはり御努力いただくことも必要ではないかというふうに考えております。
○福島みずほ君 それぞれの病院が努力しても閉鎖に追い込まれるので国の責任として公立病院を守る、厚生労働大臣と総務省、言ってください。
○政府参考人(細田隆君) 公立病院の設置自体はこれは地方公共団体でやっておりますので、そこの判断は最終的には地方公共団体で決められることというふうに考えております。
○国務大臣(舛添要一君) 今回の新型インフルエンザへの対応を見ても、やっぱり拠点になる公立病院の重要性というのは国民の皆さんにもよく御理解いただけたと思いますので、様々な施策を本年度予算においてもやっておりますので、例えば医師派遣を行う医療機関へ支援するとか、特に産科、救急などの支援も行っています。そして、今回の補正予算で三千百億円の地域医療の再生計画を作っておりますので、この中には公的な病院への支援も含まれています。 そういう中で、地域の医療に穴が空かないような形での努力を今後とも続けていきたいと思っております。
○福島みずほ君 公立病院が減っていっていることにすさまじく危機感を持っています。 総務省、特に厚生労働省、両方挙げて、公立病院を減らさない、減らしたら怒るよというのはおかしいですが、もう減らさないということでよろしくお願いします。 国民年金改正法で、財源の確保として消費税を安定財源とするのか、その確証は取れるのか。 この間、この委員会でも出ていますが、財政投融資特別会計から一般会計へ繰入金を活用して必要な財源をつくる、一方、二十三年以降については税制の抜本改正によってということになっております。ところが、財源が今のところはっきりしておりません。これはどうしていくのでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは、ですから二年間は臨時財源を充てる、しかし、もし万が一、三年目も消費税を含む税制改正ができなければ同じような措置をとらざるを得ないということでありますけれども、やはり消費税を含む抜本的な改正をする、そして消費税を国民に還元することが目に見える形での目的税、社会保障目的税化する、そういう方向で努力をしてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 平成十七、十八年の税制改革で定率減税を廃止し、縮減し、基礎年金の負担に充当しましたが、二十三年度以降の消費税アップも共に国民に痛みを強いるやり方です。 日本の社会は格差是正をすることこそ今必要なのに、消費税はどう考えても逆累進性が高いと。一千万円の人と百万円の人で可処分所得が全く違うわけですよね。ですから、その意味で消費税の値上げ、これは逆の意味で、年金やるよといいながら消費税で取るというと結局、貧乏になっていくということについて、消費税の値上げには反対です。 大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) どういう財源を充てられるかというのは、消費税の税率アップを含むということでありますので、これは先ほど西島さんがおっしゃったように、いや、上げたって構わないよと、自分らのために使ってくれるならいいよという方々が増えればそれでよろしいんですが、共産党の小池さん、社民党の福島さんは、じゃ、どういう税制改正でやるのか。 恐らく、私が代わりに答えれば、累進税率、所得税の累進税率を更に重くし、法人税率を更に重くし、富める者から持っていくということがお答えだろうというふうに思いますけれども、そのときに日本社会の活力を失わせることにならないのかというようなことも含めて、これはよく一緒に議論をしたいと思います。
○福島みずほ君 党首討論みたいになりましたが、私が答えたいことを答えてくださいましたが、それは活力をそぐことにはならないですよ。今の日本の社会は年収二百万円以下の人が四人に一人という状況になっていて、それがまさに社会の活力をそいでいるわけです。 十年前に所得税と法人税を戻すことで四・二兆円お金が捻出ができます。格差を拡大する税制ではなく、格差を是正する税制にすべきではないですか。
○国務大臣(舛添要一君) ただ、やはり私は、例えばかつてのように、三代続いたら財産なくなるような、所得税五〇%を超えるような税率を掛けていいんだろうかと。つまり、一生懸命働くことに対して、働いて富を蓄積することに関するインセンティブをどの程度まで許すのかという議論もあると思いますから、そう簡単じゃないのと、それともう一つは、やっぱり所得税の場合の所得の捕捉、クロヨンとかトーゴーサンと言われている問題をどうするかという問題もあります。 ですから、これはまさに抜本的な税制改正というのはそういうことも含めての議論で、それは累進性をもっと、つまり上げるのも一つの手だと思いますよ。ただ、そういうことも含めて国民がこれは合意しないといけませんから、それは、だから社民党、共産党が、お二方の政党が圧倒的多数で国会の過半数を占めればそういうことができるわけですから、選挙でそれぞれ頑張りたいと思います。
○福島みずほ君 民主主義は多数派工作ですし、国民の皆さんの支持を得るべく頑張っていきたいというふうに思っています。 というのは、消費税を上げると、もう本当にみんなが年金の保険料も上げられなくなると心底思うからです。多くの人にやっぱり消費税上げないでくれと、派遣村でもいろんなところでも言われました。 是非、消費税、大臣、三十億、十億、二十億、巨額のお金をもうける人たちから税金取ったっていいじゃないですか。そして、株式配当だって税金の特典は続くわけですよ。しかし、労働分配率は御存じ下がっているわけで、社会のあるべき方向、社会民主主義の専門家とおっしゃったじゃないですか。だとすれば、社会民主主義的な政策に反すると思いますよ。
○国務大臣(舛添要一君) 富の公正な配分をどうするか、所得の再配分をどうするかということで、今の年金制度自体が相当に再配分機能が働いています。ですから、税制だけではなくて、まさに様々な観点から再配分ということができると思いますし、先ほどちょっと申し上げて、これは民主党さんもおっしゃっているということを申し上げましたけれども、非常に格差が広がってきたときにはマイナス税と、マイナス所得税という考え方もあり得るんだと思います。 ですから、どちらかというと、マイナス所得税の方が、国民の方、所得税でやるならばそうであるし、資産課税どうするかと。私なんかは資産がないから資産課税賛成なんです。(発言する者あり)いやいや、資産ないですよ、何にも。ですから、資産課税、私は賛成なんです。ところが、資産課税と言った途端に一般大衆は、何だ、私が一生懸命働いてきたこのうちにもっと財産掛けるのか。 それから、相続税ですよ。私は世襲でも何でもないし、私はたたき上げですから、相続税高くても構わないと思っているんです。もうゼロから出発した方がいいと思っているんで、ところがそれ言った途端に圧倒的多数は文句言うと思いますよ。何を言うんだと、自分の持ったものをしっかりしたいという。 ですから、こういう税制議論をもっとやりましょう。
○福島みずほ君 モデルケースの件なんですが、所得代替率が一つの物差しとして利用してきたことは、代替率が五割を確保しているというイメージを独り歩きさせてきたというふうに思います。 物差しというのは分かる、歴代、通年的に比較するというのは分かるんですが、一つのモデルを言うのは、もうこれだけ多様化している時代、間違っていると思います。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 定点観測用ですから、モデルとか標準という言葉にとらわれず、それが嫌だったら定点観測世帯とでも言えばいいんで、やはり一定の意味はありますけれども、様々なケースを出して今後はやりたいと思いますから、この財政検証の在り方は、皆さんの貴重な意見がありますので、是非変えていきたいと思っています。
○福島みずほ君 定点観測世帯が五割で、あとの定点観測以外の世帯がとても低くなるわけですよね。だったら、それ意味ないじゃないですか。あるいは定点観測、特別な場合は何とかだけど、大部分の世帯はこうだということをきっちり言うべきで、こういう五割を確保すると言うのは間違ったイメージをつくってきたと思います。 終わります。
○委員長(辻泰弘君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 連合審査会に関する件を議題といたします。 この際、衛藤晟一君から発言を求められておりますので、これを許します。衛藤晟一君。
○衛藤晟一君 連合審査につきましてお話をさせていただきたいと思います。 国民年金法等の改正法案は、平成二十一年度からの基礎年金国庫負担を二分の一へ引き上げ、年金の財源基盤を盤石なものにする重要な法改正であります。そして、その財源に関しては、平成二十一年度、二十二年度については財源確保法、いわゆる財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律に基づき繰入金を活用して二分の一を実現し、また、平成二十三年度以降は税制改革法、所得税法等の一部を改正する法律案の規定に従って行われる税制の抜本改革により所定の安定財源を確保した上で二分の一を恒久化することといたしています。 この財源確保法と税制改革法は財政金融委員会の所管であります。財源確保法には、基礎年金国庫負担の追加に伴う歳出増加に必要な財源を確保するために繰入れを行うことが、また税制改革法には、二分の一引上げの財源措置を踏まえつつ税制の抜本改革を行うことが明記されています。しかも、両法律とも既に今国会での審議を経て成立し、今年三月三十一日に公布されているのであります。 したがって、この時期に改めて財源確保の観点から財源確保法や税制改革法に関する議論を行う必要はありません。仮にどうしてもただしたいことがあるなら、財務大臣を始め政府参考人などに当委員会に来ていただくことで対応できるのであります。ですから、財政金融委員会との連合審査は全く必要ないものと考えています。 以上、連合審査を行うことに強く反対して、私の意見表明といたします。
○委員長(辻泰弘君) それでは、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案について、財政金融委員会からの連合審査会開会の申入れを受諾することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(辻泰弘君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(辻泰弘君) 次に、連合審査会における政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案審査のための連合審査会に政府参考人及び参考人の出席要求があった場合には、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十九分散会