決算委員会 第8号
- 発言数
- 205 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/06/01
会議録
○委員長(家西悟君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、山田俊男君、中山恭子君、川口順子君、川上義博君及び仁比聡平君が委員を辞任され、その補欠として山本順三君、柳澤光美君、古川俊治君、森まさこ君及び山下芳生君が選任されました。 ─────────────
○委員長(家西悟君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認めます。 それでは、理事に西島英利君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(家西悟君) 平成十九年度決算外二件を議題といたします。 本日は、法務省、文部科学省、警察庁及び裁判所の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(家西悟君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(家西悟君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(家西悟君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松野信夫君 民主党の松野信夫です。 私の方は、主に法務、裁判に関して質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、政治家の世襲制限の問題についてお聞きをしておきたいと思います。 最近、政治家の世襲という問題が取りざたをされているわけでございます。御案内かと思いますが、民主党は、同一選挙区において三親等以内の立候補を党内の規約で制約しよう、こういった形で政治家の世襲を制限しよう、こういうふうに考えているところでございます。聞くところによりますと、自民党さんの方も、一定の世襲の制限は必要ではないか、こういう御議論も党内であるようですけれども、またそれに対する反論もなされているということでございます。 それで、四月二十二日の新聞各紙の報道によりますと、森法務大臣が大正十三年からずっと一族で議席をいただいていたと、こういう御発言がなされたという報道がございます。大正十三年からとしますと、計算すると八十五年ずっと一族で議席をいただいていたとすれば、ある意味では大したものだなというふうに感嘆の意を表さざるを得ないかなと思いますが、大臣、これはどういうようなおつもりでこうした御発言に至ったんでしょうか、ちょっとお聞かせください。
○国務大臣(森英介君) 誠にいい御質問をいただきまして、ありがとうございました。 釈明の機会を与えていただいたわけでございますけれども、私は、世襲について記者会見で質問があったものですから、まず私は、世襲ということが問題になると真っ先にやり玉に上げられる人間でございますということを申し上げました。なぜならばということで、今、松野委員からお話のあった、要するに大正十三年からずっと房総半島で議席をいただいて今日に至っているということを、つまり自分をある意味でカリカチュアライズしたというか、そういう意味で申し上げたことであって、決してだからどうこうというつもりではございませんでしたけれども、その前段が全部省略されまして報道されたものですから、何やら自分であたかも自慢げに言っているような受け止め方をされて非常に心外でございましたけれども。 確かに事実としては、大正十三年から私の祖父が衆議院に議席をいただきまして、そのときは多額納税者だけの極めて、小選挙区だったり大選挙区だったり中選挙区になったり小選挙区、様々な選挙制度の下で、私が、祖父から数えますと祖父の兄弟も入れて六人目でございまして、裏返して言うとみんなそれぞれが短命だったということなんですけれども、いずれにしても、そういった地域から出て政治の場で働かせていただいたというのは事実でございまして、それゆえに、別にだからどうこうということじゃないんですけれども、それなりに合理的な、例えば公募ですとか平等な選考基準があれば、たまたま親が政治家だって、その跡を受けるということで政治家を志すことが排除されるというのはいささか不合理ではないかということを併せて申し上げました。
○松野信夫君 私は別に森大臣をどうこう言うつもりは全くないんですけれども、ただしかし、余り世襲議員というものが多くなって、新人のフレッシュな議員がなかなか政治家になりにくいと、こういうようなことは余りよろしくないのではないか、やっぱり政治の世界も新陳代謝がなされる、そういうことが望ましいのではないかなと、こう思っております。 報道によりますと、大体自民党さんは約四割が世襲議員だと、民主党は二割弱だと、こういうふうに報道もあるようですけれども、率直に言って、我が国は世襲議員が諸外国に比べると多い。何らかの制約を課するというのは私は合理的な考え方だというふうに思っております。 ただ、これは立候補の自由でありますので、職業選択の自由、これは憲法上の権利でもありますので、これを法律上制約する、例えば公職選挙法辺りで法律上制約するというのは、現実問題とすればこれはなかなか難しいのではないかと。そうすると、今民主党が提案しているような形で、内規で規制をするというのも一つだし、場合によっては、法律上の規制で事実上世襲が余りできないような形で制約をする、この程度は法的にも可能ではないかな、このように思っておりますが、大臣は、法的な規制あるいは政党の内規による規制、この辺についてはどういうような規制がふさわしい、望ましいというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(森英介君) 私は、やっぱり法的な規制というのは、憲法との関係もあり、果たしてそういうことが妥当なのかどうかということには疑義を感じているものでございます。でもしかし、政党での、今、松野委員がおっしゃった、民主党、御党でいろいろされている内規ですとか、あるいは自民党でも議論されているようでございますけれども、各党がそれなりのルールをつくって、それをもって一つの方針とするということは、それは各党の御自由でありますし、また、それによって更に合理的な選考基準ができれば、それもいいのではないかというふうに思います。
○松野信夫君 私は、法的な規制という観点も、事実上世襲がしにくくなるような仕組みというのはこれは十分に可能だと、こう考えておりまして、是非法務省辺りでも御検討いただければなと、こう思っております。 ちなみに、江戸時代に詳しい文芸評論家に野口武彦さんという方がおられまして、彼が論文を書いた中には、幕末、幕府の上層部から人材がいなくなった最大の原因は大名と旗本の世襲制であると、こういう指摘がありました。門閥による要職の独占が長く続いたために、バカ殿とダメ役人が輩出したと、こういうような指摘もありまして、私は、やっぱり法的な観点からも世襲に対する一定の規制というのを是非御検討いただきたいということを指摘させていただきたいと思います。 次に、政治資金規正法の問題について御質問したいと思います。 これは、御案内のように小沢元代表の秘書が逮捕、起訴される、こういうようないわゆる西松事件が発生はしておりまして、この政治資金規正法の解釈がどうあるべきかという問題が提起されておるわけでございます。私自身は別にここで西松事件の起訴がどうだこうだと言うつもりはありませんが、やはり政治家にとってみれば政治資金規正法の解釈というものは、それこそ自らが、あるいは会計責任者がもしかしたら捕まるかもしれない、有罪になるかもしれない、大変重大な問題でありますので、そういった観点から質問をさせていただきたいと思います。 それで、この政治資金規正法では、これは第四条にありますが、寄附について定義があるわけですね。九条では、寄附した者の氏名、住所等を記載して収支報告書で報告しなきゃならない、こういうような決まりになっているわけです。それで、第四条のところをみますと、「「寄附」とは、金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付」とあるわけでございます。そうすると、供与又は交付というふうに法律上書いてあるものですから、供与又は交付というのは具体的にはどういうふうに解釈されるのか、まずこの点について、これは総務省の方にお伺いしましょう。
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。 政治資金規正法第四条第三項には、寄附の定義につきまして、ただいま先生がお読み上げになられましたような規定があるわけでございますが、第三項の供与又は交付につきましては、その区別は必ずしも明確ではございませんけれども、いずれも財産上の利益を相手方に提供、付与する行為、これを指すというふうに考えられているところでございます。
○松野信夫君 そうすると、実際上、政治家が寄附をいただいた。そうすると、具体的に現実に交付してくれた人、現実に交付してくれた人を記載すれば足りるというふうに解釈できるのではないかと思いますが、こういう解釈でよろしいですか。
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。 個別の事案につきましては、具体的事実関係を承知する立場にございませんのでお答えは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするために政治資金の収支の公開などの措置を講ずると、こういう政治資金規正法の趣旨、目的、これに照らしまして、財産上の利益を相手方に提供する行為を行ったと認められる者、この人を寄附をした者として記載すべきものと考えておるところでございます。
○松野信夫君 正直言って余りよく分からないですね。 できるだけやっぱり明確にしないと、要するに虚偽記載ということで罪に問われるおそれもあるわけですから、どういうものを寄附者として報告書に載せなければいけないのか、ここは非常に重要なところでありますので、もう少しちょっと確認したいんですが。 そうすると、実質的な資金の提供者、お金の出どころがどこかというところまで調べて書かなければ駄目だということなんでしょうか。いや、そうではなくて、現実にお金を交付してくれた、交付してくれた人さえ書いておけば、そのお金の出どころがどこなのか、そこまでは調べる義務はないんだと、こういう理解でいいですか。
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。 個別の事案につきましては、先ほど申し上げましたように具体的な事実関係を承知する立場にございませんが、寄附を受領された方、今先生がおっしゃった寄附を交付された方、あるいは、実質的にとおっしゃいましたが、そういう資金を供与された方それぞれの関係はそれぞれの事実によって異なっていると考えられますが、今申し上げましたように、記載すべき者といたしましては、政治資金規正法上の趣旨、目的に照らして財産上の利益を相手方に提供する行為を行ったと認められる者、この人を記載していただくと、こういうことかと思っております。
○松野信夫君 全然それじゃもう分からない。明確でないんです。 別に西松建設のことをどうこう言うことではありませんが、問題になっているのは、政治団体がある、その政治団体からお金が振り込まれてきたというような場合に、その者を書けば政治資金規正法上は問題にならないのではないかと思われるんです。その政治団体がどこから金をかき集めてきたのか、そこまで、その金の出どころまで調査をしなければいけないんだというのか、いや、そこまで調査する義務はないというのか、ここはどうなんでしょうか。
○政府参考人(門山泰明君) 具体的にはなかなかお答えが難しいと思いますが、要するに、政治資金規正法におきましても、例えば本人名義以外の寄附といったものは禁止しておりますとか、匿名による寄附の授受、こういったものも禁止しているといったようなことにかんがみますと、そういった中で、まさにその寄附をこの人が行ったというふうに、寄附をした者であるというふうに認められる者、こういう方が特定されてくると思われまして、その方を記載していただくということなんだと思っております。
○松野信夫君 かなり私は具体的に質問をしているつもりで、特定の政治団体からお金が振り込まれてきたというときに、その者を書けば足りるのか、その者がどこからお金をかき集めてきたのか、そこまで調査する義務があるのかないのかというのを聞いているんです。あるかないかでお答えください。
○政府参考人(門山泰明君) 政治資金規正法におきましては、要するに規定としては虚偽の記載はしてはいけないということでございますので、事実どおりに、事実に即してお書きいただくということかと存じます。
○松野信夫君 そうすると、事実どおりに書けばいいということは、別に金の出どころまで調査しなければならない義務はないという理解でよろしいかと思います。 それで、よく問題になるのは、政治団体からお金が振り込まれてきたのでそれを書けばいいかと思ったら、そうではなくて、どうもその政治団体が実体のないダミー団体だと、実体のないダミー団体だとするならば、そのもっと上にさかのぼらなければならないと。実体のないダミー団体だと、その者を幾ら書いたって自主的な供与又は交付した者を書いたことにならない、何かこういうふうに言われているんですが、そうなんでしょうか。
○政府参考人(門山泰明君) なかなか事実関係といいますか、幾つかの仮定を置いてのお尋ねというとお答えが難しいんでございますが、要するに、受け取られる方、資金を交付した政治団体、それ以外の第三者がいるということでありますと、その三者の関係というのはそれぞれケースによって異なるというふうに考えられますが、その中で、財産上の利益であります寄附を提供、供与するという行為を行った者、こういう方と認められる者、こういう方が寄附をした者になるということかと存じます。
○松野信夫君 全然分からないんで、もう少し具体的に、こうこうこういう場合は自主的に寄附を行った者に当たる、こうこうこういう場合は当たらないと具体的な事例を挙げて、我々に分かるように分かりやすく説明いただけませんか。こういう場合はこの人の名前を寄附者として掲げれば虚偽記載には当たらないと、この場合は当たりますと、具体的な事例辺りを示して説明いただけませんか。
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。 なかなか具体的にというのはいろいろなケースがあろうかと存じますので御説明がしにくいのですが、一つ申し上げますならば、先ほど申し上げましたように、政治資金規正法では本人名義以外の寄附というのは禁止いたしております。ということからいたしますと、単に名義を貸しただけというような団体があったといたしますと、その人は寄附者にはならないというようなことが一つの例かと存じます。
○松野信夫君 そうすると、単に名義を貸したかどうかと、ここの判断が一つの多くの重要な基準になると、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(門山泰明君) 先ほど申し上げましたようにいろいろなケースがあろうかと存じますので、一つの例として申し上げた次第でございます。
○松野信夫君 それじゃ、ちょっと法務省の方にお尋ねしますが、これは、間違ったものを報告書に書けばいわゆる虚偽記載ということで犯罪に問われるわけで、現在問われている方もおるわけですけれども、ですから、犯罪である以上は、犯罪になるケースとならないケースとやっぱり政治家あるいは関係者にとってはあらかじめはっきり分かると、明瞭に分かるというふうにしておいてもらわないと、検察の御都合によって恣意的に運用されたんじゃ本当にたまらないわけですね。 それで、政治資金規正法というのはいわゆる形式犯、贈収賄になりますとこれは実質的な実体犯かと思いますが、政治資金規正法はいわゆる形式犯でありますから、虚偽記載かどうかというのは形式的な事実認識が問われるわけであろうと思うんです。 ですから、例えばある政治団体からお金をちょうだいしたというならば、原則とすればその政治団体が寄附者として書けば特段の犯罪に問われる筋合いではないと思うんですね。ところが、その政治団体が、先ほど選挙部長が言われたように、単に名前を貸しただけだと、実体がないあるいは全くの架空の団体だと、そういうのを認識しておりながら寄附者だとして報告すればそれは虚偽記載という故意が問われるかなと思いますが、それ以外は、これ形式犯ですから、そういう故意には当たらないと私は理解しますが、この点は法務省の方はいかがですか。
○政府参考人(大野恒太郎君) まず、政治資金規正法違反が形式犯であって実質犯でないという、その辺りにつきましては、形式犯と実質犯をどうとらえるかというような点につきまして様々な議論があると思いますので、その点についての考え方は留保させていただきたいと思います。 その上で、政治資金規正法上の寄附者については形式的な記載で足りるのではないか、こういう御指摘でございました。ただ、先ほど総務省の方からお答えがありましたように、政治資金規正法が寄附者、寄附について記載をすることを求めている趣旨でありますけれども、これは、政治資金規正法が、政治団体あるいは公職の候補者により行われる政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、政治団体に係る政治資金の収支の公開等の措置を講ずることによって、政治活動の公明、公正を確保し、民主主義の健全な発展に寄与するという目的に照らして考える必要があるのだというふうに考えております。 そうしたことから、財産上の利益を相手方に提供、供与する行為を行ったと認められる者について寄附者として記載する必要があるわけでありまして、それ以外の者、先ほどの答弁の中で名義のみというようなお話もありましたけれども、そうした名義のみの者を寄附者として記載すれば足りるのだということにはならないというように考えております。それは、政治資金規正法が、ただいま申し上げたような国民に対して言わば透明な政治資金の取扱いを実現するという、そういう趣旨と並びまして、あわせて、寄附の量的制限であるとか質的制限を置いております。この量的制限、質的制限というのは寄附者がだれによるかということによって決まってくるわけでありまして、これを簡単に、名義だけじゃ替えておくか、替わったのがその寄附者であるということになれば、量的制限も質的制限もその規制の意義を失ってしまうということになるわけでございます。したがいまして、ここはやはりあくまでもだれが寄附者であるかということに基づいて記載をする必要があるということでございます。 ただし、今委員が御指摘ありましたように、もちろんこれは犯罪として成立するためにはその認識がなければならない。なお、重大な過失がある場合も処罰の対象となっておりますけれども、基本的にはそこの認識がなければならないということでございます。
○松野信夫君 いや、だから私が聞いているのは、どういう認識であればいいかと、故意の中身のところを聞いたので。要するに、ある政治団体からもらったけれども、その政治団体が全く実体のないダミー団体だ、あるいは人に名義を貸していると、そういうような認識であれば、それは故意ということで問われることになろうかと思いますが、そうでなければ、この政治資金規正法違反の故意にならないのではないですかと。 それで、先ほどるる、寄附者というのが量的制限、質的制限の基準になるので大事だと。そんなことは分かっていますよ。大事だからこそ聞いているんですよ。 私の方の質問、お分かりですね。その故意の中身を聞いているんです。もう一度お答えください。
○政府参考人(大野恒太郎君) あくまでも寄附者につきましては、金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付をした者をだれと認識しているかということによるわけでございます。 先ほど、実際の出資と申しましょうか、資金を拠出した者と持ってきた者が異なる場合はどうなのかというような例についても御質問になりました。これはなかなか一概に申し上げにくいところがございます。それは、拠出者とそれから実際に持参した者との関係にもよりましょうし、実際にその寄附を行うことを決定したのがだれかという点も大きな意味があるのだろうというように思います。また、出資者が直接持参をせずに何ゆえにその持参者に持参をしてもらったのか、そういうようなことも当然考慮することになると思います。 ただ、今申し上げたような様々な事情は、事後的にそれをどう認定するかという観点からの考慮事項について申し上げたわけでございます。実際に寄附を受領した側からすれば、だれがその寄附者であるかというのは基本的に明快だろう、明らかになっているだろうというふうに思います。もし、それが明らかでない場合には、一体だれが寄附者なんですかということを関係者に問いただせば足りることだろうというふうに考えているわけでございます。
○松野信夫君 全然答えとしてはもう納得できません、明快でない。これ、寄附者を間違えたら犯罪になるので、これは政治家あるいは会計責任者にとっては大変重要なことで、現に今寄附者というのは非常に重要だというふうに言われているわけです。しかし、じゃ、だれが実際上、寄附者として報告書に書かなければいけないんですかという質問に対しては、いろいろいろいろ総合的に判断、考えなきゃいけないということで、極めて明確ではないというふうに言わざるを得ません。 時間の都合で、この政治資金規正法の問題は今日はこの程度にはしておきたいと思いますが、この点はやっぱり寄附者というのがだれから見てもはっきり、この人を書けばいい、この人を書けば犯罪にはならないというのを一義的に明確にするようにしなければ、これはもう大変な大きな問題になるということだけ指摘をしておきたいと思います。 それで、今日は決算の関係でありますので、登記のコンピューターにおける費用問題についてお尋ねをしたいと思います。 登記簿というものは以前は手書きでありまして、これ縦書きの手書きでした。それがその後、タイプ印刷になり、まだ縦書きでした。最近では、コンピューターによって横書きに変わってきているわけであります。これ調べましたら、法務局における登記のコンピューター化というものは昭和六十年度からスタートしております。当初は十五年間でコンピューター化が完成するとして、平成十一年度に完成とされていたようでありますが、どうも確認しますと、元々明確な事業計画というのがなかったのではないかなというふうに思います。私も、事業計画の書面があったら是非欲しいということでお願いしたんですけれども、昔のことでそうした書面がないと、こういうことのようであります。 それで、その後、平成四年に見直しがなされて、今度は平成十六年度に完成するというふうに延伸がされ、更に平成十年から十二年のころに、今度は平成十九年度に完成するということで、またまた延伸されました。結局、当初十五年でコンピューター化が完成すると言われていたものが二十三年も掛かったことになります。 その結果、費用的に見ましても、昭和六十年度から平成十九年度までこのコンピューター化に幾ら掛かったか、お尋ねいたしましたら、全部で九千二百億円、一兆円になんなんとする金額であります。内訳は、運用開発経費が五千八百億、移行経費が三千四百億、二十三年ぐらい掛けてやっているんですね。ところが、これだけ費用を掛けて二十三年間やっていて、入札やっているのかというと全然やっていない。全部、二十三年間随意契約、延々と繰り返してやっているという、とんでもないなと。何でこんなふうになってしまったんでしょうか。まず、この点お尋ねします。
○政府参考人(倉吉敬君) まず、コンピューター化の見通し等が今のようにだんだん延びていったというのは、もう委員の御指摘のとおりでございます。こちらの方も、その最初の見通しがきちっとできていたのかということは反省しなければいけない面があるとは思っておりますが、ちょっとその事情から申し上げさせていただきたいと思います。 当初、確かに十五年程度で予定しておりました。これはこの当時、昭和六十年当時と申しますのは、登記情報システムの開発に着手する前の時点でございまして、かつ、当時はパイロットシステムしか動いていない時期に作成されたものでありました。実際に開発を完了して移行作業に着手したところ、思いのほか膨大な作業量が必要であることが判明したわけでございます。 この移行作業というのは、要するに紙に書いておるものを電子にするだけだろうと、こう思われると思いますが、全国の登記所に法人と、法人、会社の関係ですね、それから不動産と、全部あるわけでございます。これを全部移行しなければならないと、こういうことになります。 この移行作業のためには、その拠点となるバックアップセンターを全国五十の法務局、地方法務局に確保することが不可欠でありましたが、これを直ちに確保するというのが物理的に非常に難しい状況もございました。 その後、順次バックアップセンターを確保いたしまして年々移行作業量を拡大し、当初計画より若干遅い、先ほど委員から御指摘のありました平成十六年度にはすべての登記所の移行作業を完了する見通しとなりまして、そういう見直しを行いました。 しかしながら、当時からでございますが、登記特別会計の歳入が減少の一途をたどったことなどから、全登記所の移行作業の完了については平成十九年度末へと再度計画の見直しを行わざるを得なかったと、こういうことでございます。 これ何で随意契約だったのかと、これだけ長い間という御指摘でございますので、その点御説明申し上げたいと思いますが、昭和四十年代、先ほど六十年代に始まったということを申し上げましたが、これ研究に着手したのは実に昭和四十年代でございました。昭和四十年代に登記事務のコンピューター化の研究開始が始まったわけですが、その過程で実は相当数の会社に対して企画や研究等を依頼いたしました。しかし、全国の登記簿を電子化して、それをコンピューターで運用していくという当時としては非常に難しい話でございまして、だんだん乗ってくる会社が減りまして、当時、結局最後に乗ってきたのは、漢字の入力、出力の技術を有しておりました株式会社東芝と、それから富士通株式会社のみでございました。 その結果、登記情報システムの開発はこの二社が行い、その登記事務のための専用のコンピューターとして、その使用機器、それから保守業務を含めてでございますが、この二社と随意契約を締結して調達していたものでございます。開発されたソフトウエア、それから使用するハードウエアはそれぞれ登記事務専用のものでございまして、二社以外のものでは運用することができなかったわけでございます。 それからもう一つは、登記簿、紙ベースの登記簿の情報を電子化していくという移行作業というのがございますが、これも非常に複雑な作業でございまして、まず登記簿を調査して登記簿を複写し、それからコンピューターに移行すべき登記事項、これは法律上、現に効力を有する登記事項を載せろということになっていますので、これだけを抽出をする。それから登記簿のデータの入力をいたしまして、入力データをチェックし、そしてそれを修正していく。更に移行を確認いたしまして、間違いないかどうか、間違いがあれば修正すると、こういった一連の工程を経て完了するものでございます。こうした作業というのはもう大変な作業でございますので、全国の登記所の膨大な登記簿を移行する作業というのを職員で行うことはできないということで委託をお願いしたわけでございます。 今申し上げたような作業の内容ですので、もちろん高度の正確性と効率性と専門性、それから情報管理というのが、これが欠かせないということになります。これらの要件を満たすのが当時としては民事法務協会のみであったため、この民事法務協会に随意契約で委託していたものでございます。ただし、政府全体の随意契約の見直しの中でこの作業につきましても見直すことになりまして、平成十九年度は本作業を一般競争入札により調達したところでございます。 長くなって申し訳ありません。 現在、法務省民事局ではこの登記情報システムの最適化計画を策定しておりまして、この特定のソフトウエア及びハードウエアによらないオープンシステムである次期、ネクストの次期でありますが、次期登記情報システムを開発し、この切替え作業を行っておりまして、このシステムの開発、運用及び機器賃貸借等の各契約は一般競争入札により業者を選定しているところでございます。 どうも長くなって申し訳ありませんでした。
○松野信夫君 ちょっと答弁が長過ぎるので、もっと短く端的にお願いします。 それで、いわゆるコンピューター関係については東芝と富士通の随意契約でやっていたと、それから移行作業、手書きのものをコンピューターに入れる移行作業は延々と財団法人民事法務協会、これは法務省のOBが職員のうち四〇%を占めるという、悪いけどこれは天下り先のところで、ここに二十三年間も延々と随意契約するということ自体、私はおかしなことだと。 それで、今御答弁で平成十九年度には入札をしたと言うんでしょうけれども、それじゃ、そのときの入札がどうだったかというのは、委員のお手元に「平成十九年度登記簿等の公開に関する事務(乙号事務)の民間競争入札実施結果について」、これは法務省民事局からいただいた資料です。 これを拝見しますと、端的に申し上げると、それぞれの法務局で入札をしているんですが、延々と落札したのは財団法人民事法務協会でございます。しかも、おかしな話は、落札金額、例えば札幌法務局御覧いただければ、札幌法務局はこの入札金額見ますと、むしろ民事法務協会の方が高いんですよ。このBという書いてある業者がどこだか分かりませんが、こちらの方が安いんですね。ところが、総合評価点というのは民事法務協会がいい点数取っていると。これがほか、仙台法務局も同様に指摘できます。東京法務局も同様です。要するに、ほかの法務局みんなそういう形で、民事法務協会の方が値段は高く入札しているんだけれども、どういうわけだか評価点というものがいい点数もらっていて、結局民事法務協会に落ち着くと、こういう仕組みで、悪いけど民事法務協会には最初からげたが履かされていると、こう言わざるを得ないと思うんです。 それで、一つだけ違っていましたのは京都地方法務局、これはCという業者、大澤事務所株式会社が落札しているようですね。このAというのが恐らく民事法務協会でしょうけど、よりもかなり安く。そうしたら、京都地方法務局の下にありますように、低入札価格調査実施という記載があります。要するに、これは余りに安くこのCの業者が入札し過ぎたということで低入札だという、これはいちゃもんというか嫌がらせではないかというふうに言わざるを得ないんですが、これ低入札だということで、この件も、これも、この京都地方法務局も結局この大澤事務所というのが排除されて民事法務協会が落札したと。これは間違いないですね。
○政府参考人(倉吉敬君) 今のこの表に書いてある御指摘のとおりであることは、委員の御指摘のとおり間違いございません。
○松野信夫君 結局、そうすると、平成十九年度入札しましたと言ってはいるんですけれども、全部民事法務協会が落札をしたと、こういう結果でありまして、これは何というか、なれ合いというか身びいきというか、そう言われても仕方がない。 それは、民事法務協会は法務省のOBが約四割ぐらいいらっしゃる、こういう登記簿関係の仕事は慣れているから、元々げたが履かされていて評価が高くされていると、恐らくそういうことではないかと思いますが、そういうやり方が本当に適切なのかどうか、ここはしっかりやっぱり法務省見ていただかなければいけない、このように思っていますが、法務省の方はこの点についてはどのようにお考えですか。
○政府参考人(倉吉敬君) 今委員御指摘のとおりでございまして、この表の頭の札幌法務局というところ、総合評価点という欄がございまして、総合評価点が民事法務協会の方が高いわけであります。 実は、これは今よく行われている総合評価落札方式によるものであります。今、この評価を出しておりますのは、乙号事務と呼ばれております、登記所の中で登記事項証明書等をお渡しする、あるいは閲覧をしてもらう、そういった登記情報を公開する事務について、これを民間でやってもらおうということで、乙号事務の包括的な民間委託というのが始まりました。元々、国家公務員がやっていた仕事でございます。 この乙号事務というのは、それは証明書をお渡しして、申請を受けてお渡しする。その業務だけを考えれば、それは民間だってできるだろうと、できるだけ行政を効率化しようということで始めたものでございますが、少なくとも、例えばAという土地の証明書をくれといったときBという土地の証明書を渡したら困る。それから、法務局の窓口にはいろんな方がお見えになります。この証明書の中に極度額という言葉があるけれどもこれは何だとか、第一順位の抵当権と第二順位の抵当権、どう違うんだとか、地上権というのがあるけれどもどういう権利ですかと聞かれることもございます。そういった様々なことがございますので、そういうことについてこの業務をどうやって回すのか、そのような専門的知識も踏まえた上でどういうふうに業務を行うのかというのはある程度企画書を出してもらわないと、これは国民のサービスの上でも困るということになります。 もっと言いますと、それに従事する職員が人材派遣でただ来るだけの人ではなくて、そういう人たちにどのような研修を施してその窓口業務に堪えられるようにするのかということもやってもらわなければいけない。そのための総合評価方式を取っておりまして、この乙号事務の包括的民間委託の入札は、いわゆる公共サービス改革法に基づきまして内閣府に設置された官民競争入札等監理委員会の審議を経て策定した実施要項に基づいて実施しております。 この実施評価であります総合評価落札方式ですが、これは具体的には、入札参加者から提出された提案書の内容について、全員が外部の有識者で構成されております評価委員会において質の評価を行っていただき、この評価に基づいて付与した評価点を入札金額で割ると、入札金額で除して得た数値が最も高い者を落札者としているわけでございまして、これは公明正大に公平にやっているところでございます。決して、民事法務協会が落札するように優遇しているというようなことはございません。
○松野信夫君 ただ、平成十九年度は、一応一般競争入札という格好は取ったけれども、結果的には全部民事法務協会が落札するということで、さすがに法務省の方もこれはまずいということで、その評価点のげたの履かせ方かいろんな評価の仕方、これはまずいということで平成二十年度からはその評価の仕方というのを多少変えて、ほかの業者の人も参入しやすいように少し変えたんではありませんか。
○政府参考人(倉吉敬君) 当時、このことが問題になりまして、鳩山法務大臣に私も呼ばれました、当時の鳩山法務大臣ですが。言われたのは、ちゃんと総合評価落札方式でやっているし、それから官民競争入札等監理委員会の審議を経てでき上がったものだと、だからこれが違法だというようなことは一切思わないと。しかし、今委員が御指摘したのと同じ言葉を使われました。結果がいかにも悪いと。結果がいかにも悪いから、もう少し民間の人がたくさん入れるという形にしないと、それは政治的にはおかしいということも強く指摘を受けまして、そこで評価の方式、特に点数の配点の関係を、民事法務協会が特に詳しい企画立案を書けるというようなところを少し改めるということは確かにいたしました。 それからもう一つは、より多くの人が法務局の仕事というのはどんな仕事をするのか、乙号事務でどんなことをやらなければいけないのかというのをもっと積極的に詳しく説明して、それを知った上で企画書を書いてもらうようにしなければいけないということで、より早く募集をいたしまして法務局の職員がそれを手取り足取り説明をすると。それから、研修についてもお手伝いできるところはするというようなことも含めて見直しをしたところでございます。
○松野信夫君 やっぱり不断の見直しをしないと、単に結果が全部民事法務協会が落ちたのでまずかったと、じゃ適当にうまいことごまかして適当にばらけておけば、じゃ、それでいいのかと。私は決してそうではないと思います。 それで、委員のお手元に財団法人民事法務協会との随意契約一覧、これは平成十六年度以降、主なものをリストアップさせていただいたわけですが、何で随意契約としたのかという理由が法務省の方でいろいろと書いてあります。例えば、専門的知識、能力が必要だ、そういう能力を持つ者を相当数安定的に雇用し、当該作業に従事させることが必要だと、要するに民事法務協会でないとそういう適格者を安定的に配置できないんだと、そんなことが随意契約の理由として挙げられているんですね。 それじゃ、こういう例えば登記簿の移行作業というものは全部民事法務協会の職員がやっているんですかという質問をいたしましたら、例えば平成十八年度では登記移行業務で百五十二億円お支払いされておられます。随意契約一覧の三のところです。登記簿移行作業委託、平成十八年度は百五十二億円払っているんですが、じゃ百五十二億円使って全部この民事法務協会がやっているかというと、そうじゃないんです。この百五十二億円のうち、調べましたら、百十億円分再委託しているんです。よそに回しているわけです。だから、これはその差額は、専門的能力、知識が必要だと言いながら、百五十二億円のうち百十億円分はよそに回しているんですよ。だから、ピンはね業を悪いけど民事法務協会はやっているんじゃないか、こういう指摘をせざるを得ないです。 現に、私の方で調べたところでは、京都の法務局のバックアップセンターではちょっと紛争になりまして、要するに偽装請負ではないかということで民事紛争まで発生して、一定の和解金を払うことで裁判までは止めたという、こういう事件も発生しているんです。 ですから、この民事法務協会でないとこういう大事な専門的能力がないんだと、そんなことはないわけですよ。かなりの部分は再委託をして、悪いけどピンはね的にやっているというのが実態ではありませんか。
○政府参考人(倉吉敬君) 今の再委託の点について、ちょっと御説明させていただきたいと思います。 委員の御指摘は非常によく分かります。まず考えられるのは、再委託分の作業については民事法務協会に委託せず、法務局から直接その民間の入力会社に頼めばいいではないかと、こういうことが一つ考えられます。しかし、そのような委託をすることは、入力だけを見た場合の効率性、これはある程度確保されると、これは私どももそう思いますが、専門性及び正確性を確保するためには入力作業に係る指導等を法務局の職員が直接行う必要があると、こういうことになります。結局、膨大な事務量及び人的な問題からこれは困難であったわけであります。その結果、これをあえてやるということになりますと移行作業全体が遅延し、かえって非効率的になる可能性が極めて高かったということでございました。 その次は、もう一つ別の観点でありまして、民事法務協会が直接入力の要員それからコンピューター関係の機器等の設備を確保して、再委託せずに直接入力作業を行うと、こういう方法も考えられるわけでありますが、民事法務協会から専門会社に委託して入力作業を行った方がむしろ設備投資、維持に係る経費面等から見ても合理的であると考えられました。実際に合理的でありました。委託費が安価となるわけであります。協会であれば、入力作業を行う者に対して専門的な入力作業に係る指導等も適切に行い得ると考えられたことから、その部分については再委託を行っていたものでございます。
○松野信夫君 いろいろ言い訳は結構ですけれども、やっぱり不透明な関係だというふうに言わざるを得ないんですね。 それで、この登記簿を手書きから、あるいはタイプ印刷から現在のようなコンピューター化するのは、過去のいろんな理由を調べますと、コンピューター化することによって全国で簡単に早く登記簿謄本あるいは事項証明書が入手できる、そういう国民の利便性がある、こういうような御指摘、それはそれでもっともですが、コンピューター化することによって証明書の手数料も安くできると。 本当に安くできるかなと思って調べてみますと、委員のお手元に登記事項証明書等手数料額の推移ということで一覧表をお渡ししてありますが、昭和五十四年から六十年が手数料が三百五十円、一通いわゆる登記簿謄本取るのに三百五十円だった。それが平成十年四月一日以降はずっと千円の、ある意味じゃ値上がりして高止まりになっている。登記簿謄本あるいは事項証明書が一通千円というのは余りに高い。 私も元々弁護士でしたのでこういう証明書はよく取っていましたし、周辺の不動産取引業者あるいは司法書士さんからも、A4一枚ぺらぺらの紙取るのに千円はどう見ても高いと、コンピューター化が進んでいるのに何でこんな値段なんだと、こういう御指摘がよくありました。 法務省サイドは法務省サイドでいろいろ、発行枚数がこれくらいだからそれで費用を割ると千円になってしまうんだと、こういう御説明ですけど、結局、二十三年間も延々と随意契約を繰り返し、悪いけど天下り先のこの民事法務協会と随意契約で多少なれ合っていたような、そういうところが結果として国民に対しては証明書手数料が一通千円と、こういう高止まりになってしまっている。これやっぱりもっと、コンピューター化がもう平成十九年に完成したというふうに言われるわけですから、これはやっぱりもっと下げるようにしなければいけない。 ちなみに、私の方で調べたら、登記簿謄本以外にも例えば戸籍謄本とか住民票とか国民がよく取ります。戸籍謄本は通常は一通四百五十円です。それから住民票は、これは自治事務で市町村がやっていますが、多少市町村によって違いがありますが、二百円から四百円ですよ。これも大体コンピューター化がもう終わっているわけですが、ほかと比較してもこの千円というのはいかにも高い。 これを引き下げるということはどうなんでしょうか。
○政府参考人(倉吉敬君) 先ほどちょっと申し上げましたが、現在、システムの切替えというのを行っております。今使っておりますシステムはメーンフレームという大型コンピューターで成っているわけですが、これを特定のメーカーに依存しない、オープンで安価なシステムに切り替えるということにより経費の縮減を実現することとしておりまして、これを平成二十二年度末までに行うことにしております。 それから、登記簿の電子化、今委員から度々御指摘を受けた作業でございますが、これは平成十九年度末に既に完了しておりまして、あとは地図の電子化を平成二十二年度末までに完了させることを目途に取り組んでいるところでございます。 したがいまして、今後、登記事項証明書等の利用件数がどうなるかという問題等、いささか不確定な問題はございます。予測することができない面はありますが、これらの今申し上げました作業が完了することにより登記手数料を引き下げることができるのではないかと考えているところでございます。
○松野信夫君 是非引き下げる方向でやっていただきたいと思います。 時間もありませんので最後に、財団法人民事法務協会との随意契約一覧のところで、四番が登記相談業務支援、五番が国籍相談業務支援、六番が供託相談業務支援ということで、例えば法務局に登記や国籍の相談、来た人に応対するということで、それを民事法務協会と随意契約を結んで一人月額三十七万円余りお支払いしているということであります。 例えば、登記相談とか国籍の相談なんというものは、これは恒常的にある相談ですので、それを何で一々民事法務協会と随意契約結んで一人三十七万、月額払わなければいけないのか。これまた民事法務協会通すことで割高になっているか、あるいはここがピンはねをしているか、恐らくそういうことではないかと思います。こういうことも、本来は法務局の恒常的な仕事として法務局の職員自らやるか、あるいは法務局がその民事法務協会通さなくて嘱託OBを雇うなりもっと別の方法があるのではないかと思いますが、この点、最後にお尋ねしておきます。
○政府参考人(倉吉敬君) まず結論から申し上げますと、この登記相談委託、その相談委託というのはもうやめまして、国が直接行うということにいたしております。委員御指摘のとおり単価も少し下がっております。 以前、民事法務協会にずっとお願いして委託してきたというのは、これやっぱり登記相談とか国籍相談とか、そういった相談業務というのは必ず法務局の規模に応じて一定量ありまして、これを個別に各法務局で人材を確保する、あるいは非正規の人を確保するということにいたしますと、急に休まれたりすると後が続かないと、そういうことがございました。民事法務協会はこれを全国的に人を確保できるというところがあったものですから、もしある人が駄目になってもすぐほかの人を回すことができるというようなこともございます。そういうこともあって委託をしていたというのが実情でございますが、先ほど申し上げましたように、もう国が直接やることにいたしました。
○松野信夫君 終わります。
○神本美恵子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の神本美恵子でございます。 私は、主に文科大臣、文科省に対する質問をさせていただきたいと思います。 この決算委員会、十九年度決算審査の冒頭、昨年十二月に全般質疑がございました。そのときも私は取り上げさせていただいたんですが、子供の貧困という問題について、まず冒頭、大臣にお伺いしたいと思いますけれども。 日本の子供の貧困率、これはOECDの二〇〇六年、図表で見る世界の社会問題というOECDの報告なんですが、によりますと、加盟二十五か国中、日本の子供の貧困率はワースト十位、一四・三%、何と七人に一人が貧困状態であるというふうに報告、発表されております。 このOECDが採用している日本の貧困ラインというのは、親子二人、親と子一人ずつですね、では可処分所得で年収百九十五万円以下。親二人子一人では二百三十九万円。親二人子二人では二百七十六万円。大体これが貧困ラインということでこのワーストテンになっているわけですけれども、日本の子供の貧困率、十位ですけれども、これが一人親世帯というふうに限定をしますとこの貧困率が一気に五七・三%に上がってしまう。半分以上が貧困状態にあると、一人親家庭の子供たちの状態です。しかも、これはトルコに次いで世界第二位になってしまうというような状況でございます。 まだ日本の子供の貧困という問題についてはなかなか実証的な研究調査がなされていないのですけれども、そんな状態で子供自身が育つ場合に成長にどのような影響を及ぼすのか、あるいは社会のありようにどのようなその後影響が出てくるのかということについて調査研究がなかなかなされていない。昨年、かなり報道もされましたし、いろんな分析がいろんなところからは出てきておりますけれども、頻繁に出てきております。 そこで、大臣、子供の貧困という問題と、それが与える子供への影響、あるいはこの貧困というものが連鎖していった場合の社会への影響というようなことを含めても結構ですので、どのような問題意識を持っていらっしゃるか、まず冒頭お伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) 子供の貧困ということについては、私どもとしてもしっかりと今後対応していく必要がある。特に、昨今の経済状況から、貧困からくる教育費負担の問題が改めてクローズアップされてきておりまして、基本的にやはり貧困という問題については経済対策全般でしっかりと対応していくことが必要でありますが、子供の貧困につきましては、やはり一番影響あるのは就学機会が奪われるということがないようにということだと思っておりまして、私どもも親の所得によって家庭のいわゆる子供の就学機会が奪われることのないようにということを念頭に置いて現在対応しているところでございます。 特に、義務教育の機会均等を図る点からは、市町村における就学援助の適切に行われるよう、また都道府県を通じてそれを促しているところでございまして、特に高校、大学においても、これまで奨学金事業や授業料減免などの家庭の教育費負担の軽減を図ってきたところでございます。 そして、教育費全般の問題、さらには、とりわけ家計負担の軽減を焦点に当てて私どもの省内にも、この問題をしっかりと検討してきておりますが、つい先月、大局的、中期的な視点で議論をいただく有識者から成る教育安心社会実現に関する懇談会を立ち上げまして、実は今日今この時間にもその議論をしていただいているところでございまして、できるだけ早いうち、今月あるいは七月前半にはその中間報告をまとめて提言をさせていただきたいと考えているところでございます。
○神本美恵子君 教育費負担に焦点を当てて有識者会議を今やっているというお話もございましたが、福祉の現場や教育の現場にいる方たちで語られている、子供の貧困というものが子供に影響を与える、どんな影響を与えるかということは、今おっしゃったように就学の機会を奪うことがないように、まさにその就学の機会が奪われることによってスタートライン、社会人として社会に出ていくスタートラインから一様に並べないという、人生のスタートラインの不平等の問題として語られたりしますし、またその前に、就学前から就学、義務教育就学中、それから高校、大学という、その就学をしている最中に子供期としてふさわしい教育が受けられる、そういう環境にあるか、教育保障という、教育を保障するというそのことが侵害されていないかという実態として、あるいは人生の始めにもう既に、本当は高校に行きたかったのに、あるいはせっかく行っていたのに途中でやめざるを得ないというようなときに人生に対する意欲や希望を奪われてしまうという問題として現場では様々に語られております。 昨年の二月にNHKで報道された、これ恐らく二月ですから、日教組が全国教研集会というのを毎年やっておりますが、そのときの教員に対するアンケートの結果をNHK報道されていたんですけれども、それによりますと、現場教員の八三%が家庭の経済力の差が子供の学力に影響していると感じているというふうに答えております。 ですから、直接子供にかかわっている教育の現場や福祉の現場にいる方たちにとっては、この貧困、家庭の経済状況というのが教育や子供の成長に与える影響を日々肌身で実感しているということが言えるんではないかと思います。そういう意味で、大臣としても、このことは問題だということで言っていただきました。 憲法第二十六条で「義務教育は、これを無償とする。」というふうに定められております。そして、学校教育法では十九条で経済的に困難な学齢の児童生徒に対しては市町村はこれを援助しなければならないと義務付けられております。また、市町村が援助するに当たって、その援助する費用の一部を国は補助しなければいけない、これは就学奨励法で定められている。それが就学援助制度でありますけれども、今日、これだけ格差が開き、貧困ということが言われている今、この就学援助制度というのは高校の授業料減免や奨学金制度と並んで非常に重要な制度になってきているというふうに思いますので、この就学援助制度について、細かい点にも入り込むかと思いますけれども、お伺いしていきたいと思います。 そこで、また大臣に、これは通告していないんでちょっと申し訳ないんですけれども、塾やおけいこ事や地域スポーツ活動など、それぞれの家庭が家庭の選択で行う教育活動、そういう学校外での費用を除いて、学校で必要な、例えば学用品代とか給食費あるいは社会科見学や遠足、修学旅行等に、学校の教育活動として行うのに必要な費用、これは小学生、中学生、憲法では二十六条で無償というふうになっておりますが、実際はお金が掛かっている。この費用はどのぐらい掛かっているか、大ざっぱでいいですけれども、大臣、どうでしょうか。 通告していませんので、そんな正確に幾らとは結構ですので、大体どのぐらい自己負担されているか。
○国務大臣(塩谷立君) それは年額ですと、ちょっと私も資料をすぐ探せないんですが、年額ですと、やはり三万から五万ぐらいではないかなという、月三千円かそのぐらいだと思っておりますので、今ちょっと、正確な資料はちょっと持ち合わせていなくて申し訳ない。
○神本美恵子君 ちょっと何か意地悪をしたようで申し訳ないんですが、そういうつもりは全くないんですが、私自身も言われてとっさに、もう現場離れて長いですから、答えられないと思いますが、ただ、ざっとこう思い浮かべただけでも、例えば給食費が今、私現場にいるころは三千五、六百円だったと思うんですが、今は四千五、六百円、月々掛かっているんですね。国からも一部補助は学校保健法等でありますけれども、それだけある。 今日、皆さんのお手元に資料をお配りしています。資料一ですけれども、これは石川県の学校現場の先生にちょっと今どうなっているかというのでいただいた資料の一部なんですが、例えば新一年生、小学校に入るときに必要なこれはものなんですね。学用品として、のりからはさみからボンドから三千六百三十円、それから体操服、制服等で、小学校で使うものがここに挙げられているような価格のもの、それから楽器として、これも音楽の必修教材として使われますので、カスタ等の楽器類が五千二百円、このほかにかっぱやズボン等、そんなものも必要なんですけれども、新一年生に入学するときに必要なものがこれだけ既に金額としてあります。このほかに給食費、さっき言いましたような遠足、修学旅行費等を年間で押しなべて見ますと、小学校で年間約十万円、これは文科省の調査で出ております。それから、中学校で十七万円。中学校は部活動等もありますのでそれだけ掛かるんですね。小学校一年生入学時はこういうおけいこ道具とかいろんなものが要りますので十三万円、中学一年生になると二十二万円掛かるというふうに、文科省の調査でこれは出ております。 これだけのものが必要になるということを考えますと、先ほど言いました経済的に最も困難だと思われている一人親、母子家庭の母親にとって、現在の日本の母子家庭の母親の年間勤労収入は百七十万円前後なんですね。それだけの年収の中から、子供さんが一人あるいは二人いたら、小学生、中学生両方いたら年間二十七万円ずつ掛かるわけですね。それを考えますと、本当にこの負担は重いということが考えられます。 この就学援助制度というのは、お手元の資料の二の一を見ていただきたいんですが、この就学援助の受給者数がどうなっているかということを示したものです。横軸が年度で、一九九七年度から二〇〇六年度までの分が棒グラフ、折れ線グラフで表れていますが、下の黄色い部分はこれは生活保護家庭の要保護者の数です。その上のオレンジ色のところがいわゆる就学援助を受けている準要保護というふうに学校などでは言っていますけれども、この準要保護、就学援助を受けている数が示されています。この数は、見ていただくと分かりますように、平成九年から二〇〇六年まで約二倍近くに増加をしているんですね。ですから、今現在は、これは全国で見ますと七人に一人の子供が、全児童生徒の中で七人に一人が就学援助を必要とし受給しているということがこの図から分かっていただけると思います。 その資料二の二ということで、その次に挙げております。なぜこんなに増えているかというその要因なんですが、これも文科省の調査によりますと、企業の倒産、リストラなどによるものから、離婚等による一人親家庭の増加、もうこれは想像に難くないんですが、そういうものが原因になっております。 そういう今就学援助の受給者数が増えている、それを必要とする子供が増えている中で、政府としてはどうしているかということを見ますと、三位一体改革、小泉構造改革の中で、二〇〇五年にこの就学援助の国庫補助が廃止されまして一般財源化されました。この一般財源化されたのがこの資料三に、全体にどうなっているかといいますと、就学援助費の推移ということで、同じ年度で、九七年から二〇〇六年まで、国庫補助が八十一億からずっと、少し減りつつも、ずっと国庫補助があったんですが、二〇〇五年に国庫補助が廃止をされた。その分一般財源化されて、市町村負担額ががっと増えておりますけれども、年々、ずっとこの十年間、受給者が増え、就学援助費が増えてきているんですけれども、二〇〇五年、二〇〇六年、四百二十七億、四百三十一億というふうに増えております。 この一般財源化された後、その後、市町村の就学援助の取組について文科省としては調査をされているんでしょうか。されているんであれば、その結果をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) 一般財源化された後の調査ということのお尋ねでございますけれども、私ども、平成十八年に準要保護児童生徒の認定基準の変更の有無等に関する調査を行ったところでございます。また、その後、それ以降の準要保護の認定基準の変更等の調査につきましては、今年の一月に市区町村教育委員会などに対しまして平成二十年度に例えば準要保護児童生徒の認定基準を変更したか否かの調査を行っているところでございます。
○神本美恵子君 平成十八年度、二〇〇六年度の調査結果についてはどのような結果が出ているんでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) 平成十八年に行いました調査結果によりますと、調査を行いました二千九十五市区町村などのうち、平成十七年度に準要保護児童生徒認定基準の引下げなどを行った市町村が百五市町村となっているところでございます。 ちなみに、この引下げなどを行った百五市町村の変更理由は、他の市町村との比較によるものでございますとか、財政上の理由によるもの、また市町村合併等によるものなどとなっているところでございます。
○神本美恵子君 平成十八年度の調査によると、全国で百五市町村で認定基準が厳しくなったり、それから援助支給額が減額されたりしているという調査結果が出ているということでございます。 今、先ほど見てもらいました資料三で分かりますように、市町村の国庫補助額が若干減少し横ばいだったんですけれども、市町村の給付額は受給者増に伴って毎年六%から九%増額されていた。その国庫補助廃止の代替として一八・二%交付税が増額されたものの、〇五年から六年の伸びは一%にとどまっているんですね。 この要因、背景は、文科省としては、伸びががたっと減っている、これについてはどのように認識されておりますか。
○政府参考人(金森越哉君) この伸びが下がった要因ということでございますけれども、やはり先ほどの基準の変更と同様に、財政上の理由によるものなどが考えられるところでございます。
○神本美恵子君 こんなふうになっているということは、今年調査をされたということですが、二〇〇六年に調査をされて、二〇〇七年、二〇〇八年、ここは調査されていないということですね。じゃ、今年調査された分はいつごろ公表されるんですか。
○政府参考人(金森越哉君) 今年の調査結果につきましては、なお一部精査中でございますので、中間的なものはございますけれども、全体の調査結果につきましてはなおしばらく時間をいただきたいと考えております。
○神本美恵子君 今お話ししただけでも、就学援助を必要としている子供は増えている、しかし、財政力によって、もう既に二〇〇六年、一般財源化されて一年たっただけで百五市町村が認定基準を厳しくしたり支給額を減らしたりしている。この結果を見たら、私は毎年でも調査して毎年市町村を促してきちっと確保するようにとやるべきだというふうに思うんですけれども、今年の調査も間もなく発表されるということですので、それを見てまたお伺いをしようと思いますが。 私はこの問題は容易に予想できたんですね、一般財源化されるとどうなるかと。それまでの就学援助も地方の財政力で大変厳しいということは聞いておりましたし、例えば話題にこれまで何度もなった教材費とか図書費が一般財源化されたためにきちんと国が求めているだけ措置をされていないというような現状が出されておりました。財政力で措置率が下がってしまうというのが出ていましたので、この就学援助もきっとそうなるだろうと私は警鐘を鳴らして、この委員会でも言いました。そのときに、当時、伊吹文科大臣だったんですが、この委員会で質問をしましたところ、それはもう地方分権で一般財源化された、税源移譲しているんだと、だから住民が選ぶ首長の問題だと。首長がこの就学援助の制度を大事に思うか思わないかと。これについて条例を定めるのは地方議会なんだから、その地方議会の問題であるというふうに伊吹大臣はおっしゃいました。 そうであれば、文科省として、これは地方の問題だと、条例で定める地方議会がちゃんとやればいいということであれば、文科省として、条例がどのように定められているのか、その運用の実態も含めて把握すべきであると思いますけれども、把握していらっしゃいますか。
○政府参考人(金森越哉君) 就学援助につきましては、学校教育法におきまして、経済的理由により就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は必要な援助を与えなければならないと規定されておりまして、市町村の判断によって条例や事務処理要領などによって実施をされているところでございます。 私ども、こうした就学援助につきましては、引き続き各市町村の詳細な就学援助の状況の把握に努めてまいりたいというふうに考えているところでございまして、例えば十八年度の調査結果につきましてもまだ、全体を取りまとめるのは六月中にはということで、少しお時間をいただきたいと存じますけれども、例えば準要保護児童生徒認定基準の変更を行ったかどうかというような観点から結果を見てみますと、これはあくまで中間的なものでございますけれども、調査を行った千七百九十五市区町村などのうち、認定基準の変更を行った自治体が百七十市町村ございまして、そのうち、引下げなどを行った市町村が九十市町村、引上げなどを行った市町村が七十四市町村などとなっているところでございます。 引き続き、その詳細な状況の把握に努めてまいりたいと存じております。
○神本美恵子君 いや、私がお聞きしたのは、条例や取扱要綱と、条例を地方で定めるべきだと伊吹大臣はおっしゃったので、文科省としては当然そこはお調べになっているんだろうと思ってお聞きしたんですけれども、把握していらっしゃるんですか。
○政府参考人(金森越哉君) 現時点におきましては、各市町村の条例の制定状況という形では把握をいたしておりません。
○神本美恵子君 そこなんですよね。 それで、皆さんにも資料お配りしている中の資料四なんですが、これは、東京大学の小川正人研究室の湯田さんという方が調査された全国自治体アンケートなんですね。その中にある一つの資料なんですが、人口規模と就学援助制度の運用実態ということで細かく調査をしてございます。 全体で、この表と直接ないんですけれども、そのレポートによりますと、平成十九年時点で全国約二割の市町村がこういう就学援助事務取扱要綱や手引、何もそういうものを作成していないと、二割の市町村がそういうものを作成していないと答えているんですね。条例作ったり手引作ったりすりゃいいんだと、地方の問題だと丸投げしている間に、その実態としては二割の市町村がそういうものすら持っていないと。 これを市町村規模別に調べられたのがこの図表十、資料四でございます。事務取扱要綱、手引などがないというところが人口八千人未満から十五万人未満まで、これだけの市町村が手引も取扱要綱もない。それから、その下、制度広報をしていないというところも、やはり人口規模が小さいところほど大きい。それから、制度案内書も配布していない。というふうに見ますと、人口規模が大きい市町村ではきちんとこの就学援助の制度広報もされ、取扱要綱も決められているんですけれども、そうではないところでは、人口規模が小さいイコール財政力が小さいというふうにはなりませんけれども、多くは財政力厳しいところが多いだろうと思われる。そういうところは制度広報さえもしていないということがこの調査によって分かると思います。 この指導をされた東大の小川正人さんは、先般行われた教育再生懇の中でも報告をされたというふうに聞いておりますが、教育再生懇談会の中でも、義務教育の機会均等を保障するかなめとも言える就学援助が市町村の財政力や事業の位置付け等により大きな格差を生み出している現状は問題であり、国の財政支援と制度の整備充実を図っていくことが喫緊に要請されているというふうに提案をされております。 こういったことを見ますと、文科省としてやはり詳細にこの運用の実態を毎年調べる必要があると思いますが、局長、いかがですか。
○政府参考人(金森越哉君) 就学援助の実態につきましては、御指摘いただいた問題などを踏まえ、各市町村の詳細な就学援助の状況が把握できるように努めてまいりたいと存じます。
○神本美恵子君 もうそれで御答弁いいんですが、今回の調査、二十年度の準要保護児童生徒認定基準調査、今まとめをされているという調査項目をちょっといただいたんですけれども、これちょっと不十分だと思うんですね、これだけでは。 これは、各市町村で二十年度における認定基準単価の変更がありますかありませんか、有無について聞いて、A、B、C、D、E、F、Gまで項目があります。それと、変更がある場合のその理由ということがありますが、今申し上げましたように、取扱要領や手引がちゃんとあるのかどうか、それから制度の周知広報はどのようにやっているのかというようなことをきちっと調べてそのことを促していかないと、これは本当に必要なところに行き届いた就学援助にならないのではないかというふうに思いますが、そのことは、追加調査でもいいんですけれども、やっていただけますか。
○政府参考人(金森越哉君) 二十年度の調査におきましては、十八年度の調査項目を参考に調査をいたしたところでございますけれども、なお詳細な状況の把握に努める必要がございますので、御指摘をいただきました問題なども含め、その状況の把握に努めてまいりたいと存じます。
○神本美恵子君 今日、資料をたくさん用意したんですけれども、資料六の、これは先日テレビで、NHK放送なんですが、「そりゃあんまりだ!」という、高校生ですかね、高校生や大人の方が出て特集でやられていたんですけれども。 その中で、これはある県のある家庭のものなんです。月収が、これは一人親だと思います。児童扶養手当が入っています。月収手取り十六万円、児童扶養手当三万四千四百円、就学援助二人で一万円、これを受けられているんですね。月額二十万四千四百円の収入があるけれども、支出を見ますと、そこにあるとおり家賃からずうっとありますが、学用品・修学旅行積立金、いわゆる学校に通わせるのに必要な額が一万七千円というふうに出ております。ですから、就学援助二人分で一万円支給されているけれども実際に掛かるお金は一万七千円と。もう既に月収手取りが十六万しかない家庭の中で、教育費、義務教育に掛かるお金だけで月々七千円の不足が出ているんですね。 テレビでやっていたのでは、この市は就学援助の額が段階を付けて減らされているんですね。ですから、この家庭がどれだけ減ったというところを、ちょっと今ここに資料がないんですけれども、これまで一律例えば月額五千円とか一万円とか一人につきもらえていたのが、収入に段階が付けられて厳しくなっていますので、ここは二人お子さんがいるのに月額二人で一万円しかいただけない。そうすると、月々積立金等で掛かるお金が一万七千円、毎月教育費だけで七千円の赤字が出るというような、こういう実態を見てみますと、本当に各市町村が必要なだけやっているかということを調べると同時に、文科省として、先ほど言いましたように市町村に丸投げをして、制度設計まで丸投げをしていいのかというふうに思いますが。 大臣、お伺いしたいんですけれども、これだけ景気、財政状況が悪化して、今までは必要ではなかったけれども、例えば父親がリストラに遭ったとか病気をしたとか、一人親で母親が病気をしたとかいう、そういう家計、家庭の経済状況の変化がいろいろ起きることが予想をされる中で、就学援助制度の最低基準といいますか、ナショナルミニマムといいますか、そういったものについて、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。 〔委員長退席、理事那谷屋正義君着席〕
○国務大臣(塩谷立君) 今委員のお話の最低基準というもの、これにつきましては、私ども就学援助ということのほかに、やはり一番困窮度の高いとするものは生活保護ということの観念で、ある程度生活保護法に基づいて要保護の対象になっているわけでして、これに対して国庫補助もしているわけでして、それとまた就学援助とどう今後考えていくかということが重要な観点だと思っておりまして、最近の経済状況の厳しい状況を見るにつけ、特に、準要保護を一般財源化した中で、市町村に任せて、そして国庫補助をしないという状況が果たしてこれでいいのかということは今後検討をしていかなければならないと思っておりますし、先ほど申し上げましたナショナルミニマムという点では、やはり生活保護法のその点からもしっかり検討をしなければいけないと考えております。
○神本美恵子君 そのことについては、先ほどの東大の小川正人先生の研究室の湯田さんの調査でも、現状のままの制度でいいというふうに答えている自治体は六%しかないんですね。 今日の資料五ですね、五に付けておりますが、これについても調査をされているんですけれども、現行制度のままでよいというのが、下から三番目にありますが、五・八%。全額国庫負担にすべきとか、何らかの財源担保が必要だと、あるいは、二〇〇四年度以前のように国負担、国と自治体と半分ずつというような、そういう何らかの方法を考えるべきだというのが各自治体の生々しい声なんですね。これをしっかり受け止めて、私は、この就学援助制度設計そのものを、もう一度、今日的な意義から考えて、見直すべきではないかということを申し上げておきたいと思います。 それと、次に、この就学援助制度の周知の方法なんですけれども、これまで文科省の文部省白書とか教育白書の中では、これは戦後、本当に全体的に貧困な状況の中で、非常に重要な制度として文科省も熱心に制度周知をし、補助をしてこられたと思うんですけれども、それが、一九七五年度版まではこの援助に対する記述があったんですけれども、その後記述されていないんですね。恐らく、もう高度経済成長になって、受給者が少ない時期になったのかもしれませんけれども、出ておりません。これでは、やっぱり国民への情報提供が不十分ではないかと。 この白書に実情をきちっと載せるということと、ホームページにもデータを載せて、国民全体にこの制度の周知を図るべきではないかというふうに思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) 私どもでも、義務教育の機会均等を図る観点から、この就学援助が適切に実施されることが必要であると考えておりまして、このため、市町村において援助を必要とする者に適切な支援が行われるよう、保護者に対して制度の周知徹底を図ることについて、都道府県を通じて、市町村に対し毎年通知をいたしているところでございます。また、現下の経済雇用情勢にかんがみ、今年の三月にも改めて通知をいたしたところでございます。 さらに、文部科学省では、この就学援助の制度について文部科学省のホームページに掲載いたしますとともに、就学援助も含めた教育費負担軽減に向けた各種支援策を取りまとめて報道発表し、ホームページにもそれを掲載したところでございます。 今後とも、市町村において就学援助が適切に行われ、すべての児童生徒が義務教育を円滑に受けることができるよう都道府県などを通じて促してまいりたいと存じます。
○神本美恵子君 それと同時に、私も学校現場にいたときに要保護、生活保護を受けている家庭の子供さんのことは事務職員の先生から聞いて、この子たちは生活保護家庭だということを教えてもらうんですが、この準要保護についてはもちろんどの子とどの子って、当時四十人学級でたしか二人ぐらいしかいなかったと思いますが、教えてもらっていました。でも、この制度がどういう法律に基づいてどういうものなのかというところまでは知らないんですね。私がぼうっとしていたのか知りませんけれども。 じゃ、今の先生方、学校現場の先生方がどれくらい就学援助制度というものを理解し、必要な子供にはちゃんとその保護者の方には制度を案内できるようになっているかということを思うんですけれども、これも資料八に付けております湯田さんの研究、アンケート調査によりますと、自治体において教職員に対する説明会、研修を行っていますかというところでは、事務職員対象には行われておりますけれども、全く行っていないというところが七割近いんですね。 〔理事那谷屋正義君退席、委員長着席〕 ですから、学校現場で先生方それを聞かないと分からないし、じゃ、大学の教員養成課程で学校教育法第十九条とか就学奨励法とか、そういうものを養成課程の中で教わってきたかというと、恐らく私の記憶ではないんですけれども、今養成課程ではあるのでしょうか。ないのであれば、私は、直接子供と向かって毎日子供の生活の状況等を把握しているのは学校の先生方ですから、こういうことはきちっと、余計なことは先生たちに研修しなくてもいいですから、こういうことこそ私はやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) 就学援助制度の教育現場への周知につきましては、例えば初任者研修などにおきまして就学援助制度について触れるなど、まとまって時間をどの程度取るかということについては差があろうかと存じますが、各市町村教育委員会の判断で適切に実施されているものと考えているところでございます。 また、教員養成課程の学生につきましては、就学援助制度についての知識を身に付けることができるよう、教職課程を有する大学や学生に対して必要な周知を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○神本美恵子君 ありがとうございました。 もう是非、これはまず制度を周知徹底して、それは教員だけではなくて地域住民の方にも分かっていただいて、厳しい財政の中でもこれはすべての子供に人生の平等なスタートラインに立つために必要な制度なんだということで、議会でそのお金を確保して行き届くようにするという、そういう取組を是非文科省としてやっていただきたいと思います。 じゃ、これについてどのような制度にしていくのがいいかということについては、先ほど塩谷大臣からは現行制度のままではなくて何らかのいい方向を考えたいというふうに御答弁をいただきましたけれども、じゃ、金を増やすところばかりではそうなかなか財政当局の理解も得られないでしょうが、一方で、私はこんな調査はもうやめた方がいいんじゃないかということの一つに全国一斉学力テスト、これはもうスタート前からこれも私は指摘をしていたんですが。必要な就学援助の運用の実態等の調査はきめ細かくやっていただきたい。しかし、全国学力調査は年間実施費用だけで六十億も掛けて三年やってこられました。これは全員にやる必要があるとは私は思いません。 この調査をやめてその分を回すというふうに簡単な予算の組み方ではないかもしれませんけれども、もう三年やられたんですから、一定の文科省としての目標は達成されたんではないかと思いますが、いつまで続けるおつもりですか。
○国務大臣(塩谷立君) 就学援助のいろんな調査あるいは制度のこれから改善については、それはそれでしっかりと取り組んでいかなければなりません。 財政的な面で今、全国学力調査、学習状況調査について毎年六十億掛かるということ、それが無駄ではないかというような御意見でございますが、これはこれで我が国のやはり学力そして学習状況調査をしっかり把握することは我が省としても一つの大きな役割であろうと思っておるわけでございまして、三年実施してきたわけですが、特に全体的ないわゆる学力の状況あるいは機会均等等のそういう状況をきめ細かくしっかりととらえるとともに改善をすることが必要でありますし、また、それぞれの教育委員会あるいは学校等、自らの状況を把握して、そして指導や施策の改善に取り組んでいただく、また子供一人一人の指導や学習状況について改善するということで、いろんな調査を基に改善策をしっかりと講じていただいているところが出てきておりますので、これは大変有効にこの調査が機能していると受け止めておりますので、ある程度今後とも続けて、三年やってそれじゃ見直しをいつやるかということは、五年ぐらいがめどかなと今は個人的には思っておりますが。 いずれにしましても、必要なことは、私は、子供たちにとっても、それぞれ市町村あるいは学校、県にとっても、こういった状況はしっかり把握していくことがまずは教育現場にとっても必要だと感じておりますので、今後ある程度はしっかり続けさせていただくことが大事だと思っております。
○神本美恵子君 塩谷大臣としては五年ぐらいかなと。じゃ、あと二年続ける……
○国務大臣(塩谷立君) 見直しをするということ。
○神本美恵子君 見直しをする。ちょっとその五年という根拠も分からないんですが。 これは「子どもの最貧国・日本」という山野良一さんという福祉の現場の方が書かれた本なんですが、この中に紹介されている教育社会学のお茶の水大学の耳塚先生が貧困と学力というようなことで研究調査されたものが一部ちょっと載っていたんですけれども、私は、子供たちの実態や学力を調査するんであれば、先ほどから言っていますような家庭の経済状況、親の所得と子供の学力の関係、影響といったようなものや、子供の心身の成長と学力の関係とか所得との関係とか、そういうものをピックアップして調査研究をするんであれば有用だと思いますけれども、一律中学三年生と小学校六年生だけ全員の悉皆調査をやるということの意味は、私は、これまでの文科省の三年間の報告を見せていただきましたけれども、もうそんなこと分かっているじゃないのと、当たり前のことしかここからは導き出せていないということを考えれば、全国学力一斉悉皆調査を直ちにやめて、今言ったような喫緊の調査研究にお金を振り向けるべきだということを申し上げておきたいと思います。 五年後に見直すとかいう悠長なことを言っていられる今子供たちの状況ではないことを、失礼ですけれども、大臣に言っておきたいと思います。 次の話題に残された時間行きたいと思いますが、学校耐震化の問題でございます。 この問題も私もずっと文教委員会やこの決算委員会で取り上げさせていただきましたが、文科省も本腰を入れて学校の耐震化促進に取り組んでいただいていることは承知をしております。 二十年六月の文科省の状況調査によりますと、全国の小中学校施設の十二万七千棟のうち一万六百五十六棟の建物、全体の約八%ですが、これがいまだに大規模な地震によると倒壊してしまうという危険性が高い、早急に耐震化が必要だとされている棟数でございます。 教育振興基本計画でもこの耐震化は急ぐようにということが盛り込まれまして、それに対する施設設備費が十九年、二十年度の補正予算、二十一年度の当初予算、補正予算というふうに計上されておりますけれども、いまだに、これもやっぱり自治体の財政力にかかわりますので、その進捗に差が生じております。新聞報道によりますと、耐震診断が義務付けられて、その公表も義務付けられているんですけれども、公表を行っていない自治体が全体の六〇%に上っているというふうに報道されております。 この一万六百五十六棟の耐震化をすべて実現するのには大体どのぐらいの予算額が必要なのか、また、二十一年度の補正予算、先日成立しましたけれども、これでどの程度カバーできるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 先生お尋ねのIs値〇・三未満、震度六強の大規模地震で倒壊の危険性が高いという学校施設につきましては、およそ一万棟、一万六百五十六棟という数値になってございます。 これらの補強工事あるいは改築工事等で、多様な工事手法がございますけれども、事業費ベースでおおむね一兆円ぐらいが必要ではないかという推計値は持っておったところでございますけれども、先生御指摘のように、十九年度補正、二十年度当初予算、二十年の二回にわたる補正、そして二十一年度当初予算、そして今回の二十一年度補正予算を通しまして、予算上はこの一万六百棟余りの危険性が高い校舎の耐震補強と、あるいは改築に係る予算が措置できたところでございまして、今後、市町村におきましてこの補正予算を生かして、また今回の補正予算などでは市町村の負担軽減のための臨時交付金も措置いただいておりますので、それらを活用して市町村で速やかな耐震化に取り組んでいただきたいというふうに引き続きお願いをしていきたいと思っております。
○神本美恵子君 ところが、今度の補正予算、二千七百億の予算措置は太陽光発電なども、こういうエコ改修の費用も含まれているというふうに聞いていますけれども、耐震化を何よりも優先させるべきではないかと思いますが、そこはいかがですか。
○国務大臣(塩谷立君) この二千七百億円につきましては、もちろん太陽光等エコ化についても使えるということで、私どもとしても耐震と併せてその改修に促進するようにということで言っておりますが、当然ながら、先ほど答弁をさせていただきましたが、耐震化については、一万六百のIs値〇・三未満の改修については今年度確実に改修を終了するということで予算を付けておりますので、この点については私の名前でも各教育委員会にその促進をお願いしているところでございまして、引き続き耐震化の改修等をしっかりと進めるようにこれからも指導していきたいと考えております。
○神本美恵子君 この耐震化については毎年度、先ほどから言っていますように約二千億程度の予算が付けられて、計上されているんですけれども、恐らくこれは自治体の財政難が原因だと思いますが、毎年度四百億から六百億の額が繰り越されている。 地震対策特別措置法が改正されて国庫補助が三分の二に引き上げられました。これで随分地方もやりやすくなるのかなというふうに私も思っていたんですけれども、ところが、なかなかやっぱり進まない。この国庫負担補助率が上がったことによってどの程度進んだのかということをちょっとお聞きしたかったんですけれども、なかなか進まないその事情が、補助が三分の二にかさ上げになったのはいい、残りが三分の一ですから、地方負担が軽減されたのかと思っていたんですが、お聞きしますと、新増改築事業の補助単価そのものが毎年引き下げられているというふうに聞いたんですね。ちょっと私も専門的なことでよく分からなかったんですが、地方負担が三割になったんだったら随分やりやすいんじゃないかと思ったんですが、その補助単価が下げられている。そうしたら、地方負担は一割でいいですよというふうに聞いて安心していたんですが、補助単価が下げられたら一割でいいはずがないんですね。 それで、この単価を下げないで、地方負担をやっぱり軽減するための策として国費がきちっと充実されなければいけないというふうに思うんですけれども、これについては各自治体から総務省へも要望が出ているというふうに聞いていますし、文科大臣として、是非、自治体の財政難を考慮に入れた、そして耐震化を促進するというために、補助単価の充実についての大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) 御指摘のとおり、地方負担を軽減したのにもかかわらず単価が下がったということでは実効性が上がらないわけでございますから、この上昇分の単価増等、こういったところにつきましては、実際の施設整備における実態と大幅に乖離した場合には予算の範囲内で個別の事業に応じた単価額の上乗せを行っているところでございます。また、耐震化等に支障がないように適正な国庫補助の単価を措置するよう努めてまいりたいと考えております。 また、今後、やはり地方自治体の超過負担になることを避けなければなりませんので、この実態をしっかりと踏まえた上での補助単価の負担というものをこちらでまたしっかりと対応すべく、実態調査も行ってまいりたいと考えております。 以上です。
○神本美恵子君 補助単価は下げられるわ地方財政は厳しいわということで、だけど耐震化は進めなきゃということで、予想されるのはというか懸念されるのは、お金がないために工事の例えばコンクリートの強度が足りないとか、耐震化してみたはいいけれども、何というんですかね、粗悪工事といいますか、そういうことになったら元も子もないと思うんですね。去年の四川省のあの大地震で、学校がつぶれて子供たちがその下敷きになるという、まざまざとそういう状況を見せ付けられたわけですので、せっかく耐震化するんであれば、本当に安全、安心な学校施設、地域の避難所としての施設にしてほしいと思うんですけれども。 これについて国交省は、過去もこの委員会でも随分何度も問題になった護岸工事とか橋梁の強度とかですね、橋の強度とかで何度も問題になって会計検査院も指摘をしてきたところですが、この学校施設の粗悪工事排除のための、国交省として何か確認していただけるようなことはありませんでしょうか。
○政府参考人(小澤敬市君) 学校の耐震改修につきましては、これは公共事業全般に共通することだと考えますが、価格と品質が総合的に優れた調達が行われることが重要だと考えております。 委員今御指摘ございました粗悪工事の排除というためには、透明性、競争性のある入札手続を通じて適切な施工能力を有する建設業者を選定すること、それから工事の適正な実施が可能となるように適正な価格で契約していただくこと、監督、検査により工事が適切に行われているかどうかを確認するといったようなことが重要だと考えております。 このため、地方公共団体に対しまして、過去の工事実績や工事成績などに基づく入札参加条件の適切な設定、最低制限価格制度の引上げ等によるダンピング対策の徹底、総合評価方式の導入、拡充、工事の監督、検査の強化などにつきまして、総務省と共同で要請させていただいたところでございます。また、加えまして、公立学校の耐震改修に関しまして、外部機関の活用によります発注体制の補完、それから的確な工期の設定、民間の技術提案の活用による工法、工期の適切な設定、条件変更に対応いたしました設計変更の適切な実施といったことにつきまして、文部科学省と共同で本年四月に要請させていただいておるところでございます。 今後とも、文部科学省や総務省とも連携いたしまして、喫緊の課題であります学校耐震化におきまして、価格と品質が優れた公共調達が推進してまいるように努力してまいりたいと考えております。
○神本美恵子君 是非しっかりとそこは監視をしていただきたいというふうに思います。 この学校耐震化をより促進していくためには、やっぱりこれも就学援助制度と共通点があると思いますが、地域住民の理解がないと、その地方として学校施設にお金を、議会として予算を確保しなきゃいけないんですから、その理解を得るためにどうするかという一つが公表する、耐震状況を公表するということだったと思います。 民主党もこれに対しての議員立法を作りまして衆議院の方に提出をしていたんですけれども、その中で提案していたのは、その学校の耐震診断した結果を学校の住民の方によく見えるところに張る、そしてこの学校は安全に耐震化されていますよと。あるいは、適マークのようなものを、そういうものを張って、そして、うちの子が通っている、うちの孫が通っているところは安全なんだなということを分かっていただく。あるいは、まだ未診断ですというのも恥ずかしいけれども張っていただくというようなことを御提言をしておりました。 そのことと、財政的にやっぱり地方がきちっと取り組めるように、かさ上げしただけではなくて、補助単価をきちっと下げたりしないようにする、引上げをするということを含めて、まだまだ耐震化促進のためにきめ細かく、文科省としては当該担当所管としてきっちりと取り組んでいただきたいということを申し上げまして、留学生の問題について、今日は徳永高等教育局長においでいただいたんですけれども、時間が来ましたので、またの機会にしたいと思います。 以上で終わります。
○古川俊治君 続きまして、自由民主党、古川俊治の方から御質問させていただきます。 本日、私は、平素、文部科学大臣あるいは文部科学省に対しまして質問の機会はないものですから、決算に関連して、あるいは一般的に私が今まで文部科学行政について疑問に思ってきた点について広くお聞きさせていただきたいと思っております。 初めに、私立学校法人の経営についてでございますけれども、日本私立学校振興・共済事業団の調査によりますと、平成二十年の調査におきまして、いわゆる定員割れを起こしている大学ですけれども、四七・一%の大学が定員割れを起こしている、もう大体二校に一校ですね。こういう現状になりますと、やはり高等教育を受けるに足りる学力あるいは学ぶ気力を持った学生をしっかり選択をしているのか、こういうことが大変疑問視されるわけでございますけれども、この点について文部科学省はどうお考えでしょうか。また、こうした定員が未充足という大学に対してどのような立場で今御指導をされているんでしょうか。大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) ただいまの大学入学定員の定員割れの問題、大変大きな問題だと受け止めております。 実際に、やはり大学教育の質の向上あるいは経営基盤の安定強化については、大学経営の基本でありまして、これをしっかりと指導していきたいと思っておりますが、特に学校法人に対する経営相談とか指導、あるいは定員規模の適正化促進の観点からの私学助成の減額、これは定員割れしたところから一〇%から徐々に減額するようになっておりまして、五〇%以下だと私学助成を停止するというような中身になっているわけでございます。そういったこと。そして、定員規模の適正化や経営改善に取り組む大学に対する新たな私学助成上の支援等、今行っているところでございます。 また、やはり現在、大学全入時代を迎えて、入学試験の問題とかそういったところで質の低下等が言われているわけですが、昨年の十二月に中教審の答申で、高校や大学との協議を踏まえて、平成二十三年度から入試について、各大学では入学者の受入れ方針に高校で履修すべき科目や取得が望ましい資格等を列挙するということ、また、学力不問という指摘のあるAOや推薦入試については高校の評定平均値の活用や各大学での学力検査の実施など学力把握の措置を講ずることとしておりまして、やはりそういった点でしっかりと質の確保をするということが決まっているところでございます。 いずれにしましても、今、中教審に新たな高大接続テスト等、今、仮称でございますが、高校、大学関係者との間で協議をしていただいておりまして、そういったところも踏まえて、今後の高等教育の質、そして経営の安定を目指していかなきゃならないと考えております。
○古川俊治君 いろんな角度から学生を評価していただくことは非常に重要な点だと思うんですけれども、だからといって全く学力を評価しないということもおかしいと思うんですね。この点、しっかりやっていただきたいんですが、今のような御指導をしてきたことによって、実績はいかがなんでしょうか、ちょっとその点だけ、分かれば教えてください。
○政府参考人(河村潤子君) 経営指導を行ってきました結果として実績は上がっているのかというお尋ねでございます。 経営指導、実際には学校法人から提出されます決算書類を基にして、経常的な教育研究活動に相当する収支である教育研究活動のキャッシュフローを基礎に、運用資産と外部負債の状況あるいは入学者数の増減傾向などを分析して、必要と認められる学校法人に対して経営改善計画というものを作成するように求めております。この実施状況をヒアリングするなど継続的な指導を行っておりますところ、こうした経営指導によって教育研究キャッシュフローの黒字化や定員充足率の定員割れの状況が改善したという実際の例がございます。そういう状況でございます。
○古川俊治君 定員割れということは、やはり財務状態と直結するものですから、この両面から考えなければいけないんですけれども、平成十九年度の調査ですと、帰属収入で消費支出を賄えないという大学法人の数は全体の三四・五%を占めるに至っているんですね。三分の一以上がもう赤字になっていると。平成十年度は、これ七・六%しかなかったんですね。これがあっという間に四・五倍に広がっているわけですね。 それで、今キャッシュフローが二年連続と伺いましたけれども、これ今、十九年度の調査で三四・五%が赤字なわけですよ。これ、二年連続キャッシュフローと言いますと、大体パブリックセクターなんかの場合は大体その半分ぐらいは二年連続になりますから、そうすると、私の予想ですけれども、これはもう一〇%は軽く超える割合ではないかというふうに予想されるんですね。 今、こういう例があるという御答弁でしたけれども、じゃ、どのぐらいの改善効果、それについてどう評価されているんでしょうか、文部科学省は。
○政府参考人(河村潤子君) 二年連続でキャッシュフローが黒字にならないところを基礎にしまして、そのほか様々な定性的な状況なども加えた分析から指導対象の法人というのを決めているわけでございます。その数は、先生先ほど、全法人の中でキャッシュフロー二年連続赤字化するところが例えば全法人の一割ぐらいはあるんじゃないか、あるいはもうちょっとあるんじゃないかという見込みをおっしゃられましたけれども、それよりはちょっと少ない数の法人を実際の経営指導の対象としているわけでございます。 ここ四年間ぐらいで、なかなか数を断定的に申し上げるのは難しいんですが、数十というふうに申し上げますと、その中で、うまくキャッシュフローの黒字化ですとか、それから学生の数の増が認められまして特に経営指導の対象としなくてもいいのではないかというふうに認められるところが、ざくっと申し上げましてその二割ぐらいのところが出てきておりますので、これからも更に私ども、継続的に様々な指導を続けたいと思っております。
○古川俊治君 そうすると、そのうちの残りの八割はかなり問題であると。これからもまたキャッシュフローの赤字が続くともうやっていけませんので、この辺についてはよくよく御指導をお願いしたいというふうに考えます。 昨年末から、やはり金融危機というものが起こりまして大学の資産運用の問題というのが大きく報道にもなったところでございます。既に決算をしているところで百五十四億もの損失を出したという大学がございまして、さらに、この三月期の評価損としては五百億を超える大学、私もこの大学をよく知っているんですけれども、と報道されております。 それで、それぞれの規模ですけれども、同様の大きな規模の損失を出したり、あるいは評価損を出している大学は相当数あると思うんですね。この背景の一つとしまして、私大の資産運用という規制をする法律や通達はなくて、各大学の自主性にゆだねられているということが挙げられます。そして、結果から見ますと、非常にレバレッジを利かせたデリバティブ、こういった非常に投機性の高い取引を行った大学において結局損失が多くなったわけですね。大体、報道によりますと八〇%ぐらいはかなり投機性の高いものに投資してあったと、そういうことになっております。 このようなリスクの高い金融商品を資産運用に用いることについて、やはりここは学生から集めた授業の資金等も含まれているはずですので、どのようにお考えなんでしょうか、文科省としては。また、どのように指導をしていくおつもりなんでしょうか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(塩谷立君) ただいま御指摘の大学の資産運用につきまして、最近の経済状況から、いろんな報道も出ておりますようにかなりの損失が出ているという、実態はまだ決算時期を、報告を受けていませんのではっきりしたところは分かりませんが、いずれにしても、基本的には今委員おっしゃったような各学校法人自らの責任において決定するということになっておりますが、しかしながら、大学という教育研究活動を支える大切な資産でありますので当然安全性にも十分配慮をしていくことが望まれるわけでございまして、この点においては、国際金融情勢等も踏まえて、資産運用に関する責任ある意思決定と執行管理の一層の適正化が図られるよう不断の点検が必要だと考えております。 今後、ある程度具体的な資産運用の基準といいますか、そういったことも当然検討をしていく必要があるということで、現在のところまだ明確なそういった基準は設けておりませんが、この実態をしっかり把握するとともに、そういうことも検討する必要があると考えております。
○古川俊治君 今回の事例を是非反省にして今後に生かしていただきたいと思うんですね。 今大臣がおっしゃった、一月の六日に出されました学校法人の資産運用についてという、意見と書かれていますけれども、大変抽象的な内容になっております。例えば、資産運用に係る限度額等の明確化に努めるとか、意思決定と執行管理の適正化というふうに書いてあるんですね。これだけじゃ全然分からないですね、意味が。また、資産運用に関する責任ある意思決定と執行管理が行われる体制を確立されるよう不断の点検を求めたいと。 これはこういうふうに書かれているだけなんですけれども、文部科学省としてこれから何かチェックしていくということは行われないんでしょうか。
○政府参考人(河村潤子君) ただいま委員から御指摘をいただきました通知及び意見ですけれども、今年の一月六日に発出をいたしましたものでございます。 この中では、全体としては資産運用に関する責任ある意思決定と執行管理が行われる体制を確立されるよう不断の点検が必要だということを総論的には述べているのでございますが、こうした取組をするに当たって必要な視点というものを、例えば、安全性の重視など資産運用の基本方針、あるいはその理事会、理事長、担当理事、実務関係者など資産運用関係者の権限と責任をそれぞれきちんと定めるべきだと、こういった視点を例示して、七項目ほど並べているというものでございます。 具体的な取組は、個々の学校法人が、法人の規模ですとか組織体制、資産の多寡など、その実情に応じて主体的に判断すべきものと当面考えておりますが、それぞれの学校法人が適正な取組を進められますように、私どもあるいは日本私立学校振興・共済事業団の両者で連携をいたしまして、各学校法人の参考に資するように、先行的な取組の例ですとか、それから法人で定めております規程の例、こういったものの情報提供に努めたいと考えています。現実にそうした情報提供を行っております。 それについて、取り組んでいるかというチェックをしていかないのかというお尋ねでございます。 まず、その実情把握という点では、私学助成を受けている学校法人の決算書類は、公認会計士による監査を経て六月三十日までに文部科学省に提出されることとされておりますが、文部科学省としては、できるだけ早期に決算の概況について把握をしたいと考えております。 このような決算状況把握と併せまして、先ほど来の申し上げております一月に発出した通知を踏まえた資産運用に係る意思決定と執行管理の適正化のための学校法人の取組状況については、まず、各法人の資産運用規程がきちんと定められているかというその有無について網羅的に把握をいたします。その上で、今年度予定しております学校法人に対する運営調査、これは毎年五十法人程度行っているものでございますが、こうしたものなどを通じて調査することを考えているところでございます。
○古川俊治君 まだ取組は始まったばかりで、これからというところなんですね。そういったことをやられた後、今後も何か機会がございましたら、是非質問をさせていただきたいと思います。 続きまして、科学技術政策について伺いたいと思っております。 少子高齢化が進んでいく中で、やはり国が持続的な成長を遂げていく、そのためには革新的な科学技術の研究開発、これによるイノベーションというものが非常に重要であるということは明らかなんですけれども、科学技術投資、非常に厳しい財政状況の中でも一生懸命行っているのがそういった姿なわけですね。 ただ、これはやはり、国民の皆さんからいただいた税金を基にして科学技術投資を行っている以上は、これが広く国民の福利、利益に還元できるものでなければいけないと。その意味では、この革新的な科学技術のイノベーションが経済的な利益、最終的にはこれ、日本の経済成長の源泉として働かなきゃいけない。そういう意味では、日本の今までの科学技術政策が本当に効率的であったか、そういった評価が非常に重要だと思うんですね。もし効率的でないとすれば、反省して方法を変えなきゃいけない、そういうわけでございます。 そういう意味の効率性評価というものはどのようなデータに基づいて行い、またどう大臣として御認識なのか。また、これを米国等の先進他国と比較した場合に、この効率性が日本において優れているとお考えなのか、また劣っていると考えていらっしゃるのか、そしてその理由がどうなのか、この点についてお考えを表明していただきたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) 我が国は、科学技術創造立国を目指して、厳しい財政状況の中でもこの基本計画の下でその増額に努めているところでございまして、当然ながら、今委員御指摘の税金を投入しているということで、その効果あるいは効率的に成果を創出しているということは、科学技術の発展、さらには研究開発成果の国民への還元の観点からも極めて重要な点であると認識しているわけでございます。 国としては、国の研究開発評価に関する大綱的指針、これは平成二十年十月三十一日に内閣総理大臣決定ということで定めておりまして、文部科学省においては、大綱的指針に基づいて具体的な研究及び開発に関する評価指針を策定しまして、幅広い観点から研究開発評価を実施しているところでございます。 科学技術の研究開発につきましては、知的価値の創造を目指すものから事業化等の経済的価値の創出を目指すものまで様々あるわけでございまして、このために評価の観点や項目も多様なものがあるわけでございますが、特に産業強化という点に関しましては、本指針においては、例えば、産業経済活動の活性化、高度化や実用化、事業化への貢献度の項目について評価を行うとされているところでございます。また、科学技術投資がより効果的、効率的なものとなるように、評価指針等に基づいて研究開発評価を確実に実施してまいりたいと考えております。 さらに、具体的に米国との比較ということで、これなかなか定量的に評価を行うことは容易なことではありませんが、例えば一つの調査で、二〇〇四年から二〇〇六年の研究開発費に当たって論文の生産性、これについては、日本の一億ドル当たり六百八十二件に対しまして米国は六百十三件となっておりまして、我が国の論文生産性が若干高いという調査が出ております。 また、産業力強化につきましては、例えば評価指針の一つで特許登録件数が挙げられておりまして、二〇〇六年の自国及び他国において登録された件数とPCT国際特許出願数、この件数を合計した数は、日本は二十万二千件に対して米国は十四万八千件となっておりまして、米国に比べて投資額が少ない中で日本の方が特許登録件数が多いという調査結果が出ております。これは、すぐそれが直接産業化につながるということではありませんが、一つの例としてそういうふうないわゆる調査結果が出ているということでございます。 いずれにしましても、科学技術の投資については定量的な評価はなかなか困難な点があるわけでございます。しかしながら、より効果的、効率的に成果を創出していくように努めていくことが重要だと考えております。
○古川俊治君 私も、以前研究費をいただいて研究したときがある。非常に疑問に思ったのは、全くその技術が、技術的にはすばらしいものが私もつくれたと思ったんですけれども、全く活用されないまま終わっちゃうんです、そのまま。そういった実は大学内できれいにできただけの研究というものが非常に多くの資金を使っていたりするというのが現状なんですね。 今大臣がおっしゃった論文数の比較、これは、例えばそこで、じゃ、いわゆる産業化の本当に革新的と言える技術のような、トップジャーナルに載ったものが幾つあるか。これはサイテーションインデックスというものから簡単に、計算簡単なんですけれども。そうすると、実を言うと圧倒的に日本は低いという現状。これはお話しにならなかったので、私あえて追加をさせていただきます。 そういうふうな集計をしないと、はっきり言って、論文は出したからって、数は出したから、それが何なんだということになるんですね。論文を出したからそれで国民のお一人お一人は本当に喜ぶんでしょうか。それをよくお考えいただきたい。本当に重要なのは、まさにそれが産業あるいは全世界の革新的技術の根幹となっていくようなそうした論文が必要なんですよ。その論文であれば、もう一個だっていいわけですね。それは考え方を変えるべきです。 それから、特許の数、これも日本は多いかもしれません。ただ、どれだけ活用されていますか。日本の特許というのは数が多い、だからこれ、ビジネス上からいえば管理に対するお金ばかり掛かっちゃって損なんですよ。米国は合理的に、使える特許しか扱っていない、特許化しない、それによって管理費用も抑えていると。これ、十分そういう考え方が成り立っているし、実際そうなっているわけですね。ですから、それも評価として、全く日本的といいますか、数合わせですよね。見るべきところを見ていないと言わせていただきたいと思います。 やはり、この科学研究費、本当に頑張る、主力としてやっていく、そのために付けるんであれば、そういった好循環をもっと付けていかないと、最終的には経済情勢厳しい中だんだん絞られてきてしまうというのが現状なんですね。よくよくお考えをいただきたいというふうに思っております。 同様に、配分の問題になってきますと、科学研究費の半分ぐらいだと思いますけれども、いわゆる学振、独立行政法人日本学術振興会に委託されているというのが現状だと思うんですね。ここの独立行政法人、文部科学省の管轄と伺っておりますけれども、この配分の結果について文部科学省としてどう評価して、どのような改善を行ってきているんでしょうか。 この点、審査委員の選考というのは非常に重要なんですね。まさにこの政策の命運というのは、結局はだれを審査委員にするかということに懸かってきちゃうと言わざるを得ないんですね。そうすると、この審査委員の公平な選任というのはどういうふうにやって、どうやって質の高い審査というものを確保しているんでしょうか。この点について伺わせていただきたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) 学術振興会の科学研究費補助金についてでございますが、これにつきましては、研究者の自発的な意思に基づいて学術研究を支援する競争的資金であり、これを学術研究の基盤となす重要な制度であると考えております。特に、審査、評価、これにつきましては競争的資金の最も重要であるということで、常に改善、充実に取り組んでいるところでございます。 審査に当たりましては、特に文部科学大臣の諮問機関であります科学技術・学術審議会が日本学術振興会に対して科学技術費補助金の事業の審査の基本的な考えを示して、そして、学術振興会においては毎年度その審査の方向を決定して実施しているところでございます。これについては、科学技術・学術審議会において、当該年度におけるその補助金の審査について評価をして、結果を翌年度の審査に基本的に生かしていくという仕組みになっているわけでございまして、他の競争資金と比較して充実していると評価をしているところでございます。 また、今御指摘の審査委員のことでございますが、これにつきましても当然公平性が求められるということで、二百八十四の専門分野があるわけですが、その分野ごとにピアレビュー、専門分野の近い複数の研究者による審査、あるいは書面による第一段階審査と合議による第二段階審査併用など、審査の公平性や質の確保に努めているところでございまして、審査結果の通知や審査委員の氏名の公表も行っております。 審査委員の選考につきましては、特に約十年前、平成十一年度につきましては約千三百人でありました。その後十二年度から倍増ということで、年々審査委員増加に努めておりまして、現在では延べ五千人以上の研究者が審査に加わっているということであります。また、平成十七年度より従来の学会等の推薦に基づく審査委員の選考を改めまして、新たに日本学術振興会が構築した審査委員候補者データベースを活用しまして、第一線の研究者約百十名の構成する学術システム研究センターが中心となって組織的に選考しているところでございまして、利害関係者は審査にかかわることがないよう徹底しているところでございます。 特に、学術システム研究センターにおいては書面審査の結果の検証を行っており、問題点が指摘された審査委員はその後の審査委員候補から外すということにしておるところでございまして、いずれにしましても、公平性、透明性を確保する中で審査を努めているところでございます。
○古川俊治君 審査委員を増やしていただいたというのと、あと評価を変えたというのは非常にいいことだと思います。今後もできるだけ透明性を持った、そして本当に公平に審査委員が選ばれると、実力を持った審査委員が選ばれるよう御配慮をいただきたいというふうに考えております。 時間の関係で、ちょっと次の質問に移らせていただきます。次は、再生医療の規制について伺わせていただきたいと思います。 最初にES細胞に関してなんですけれども、バイオテクノロジー、これは非常に重要な科学技術投資分野でございまして、その中におきましても、この再生医療、そしてヒト幹細胞の問題、これはかぎとなる技術の一つと言われております。いわゆる胚性幹細胞、ES細胞ですね、これは今、日本で大変話題になっておりますiPS細胞の研究を進めていく上で最初の道しるべになっていくべき細胞でございまして、早くこの研究を進めることが是非とも必要なんだということを日本の研究者も強く言っているところでございます。 長らく日本においては、文部科学省のヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針というものが非常に厳しい規制を置いてきたために、残念ながら日本の研究が非常に、特にヒトES細胞について遅れてしまったということが指摘をされていることは皆さんもよく御存じだと思います。 現在、ようやくこの指針の分割ということも含めて大幅な見直しが進められているというふうに伺っておりますけれども、これは具体的にいつごろまでにできるんでしょうか、いつからこの新しい指針の下に合理的にできるんでしょうか。よろしくお願いします。
○政府参考人(磯田文雄君) ES細胞による研究につきましては、委員御指摘のとおり、iPS細胞の研究を進める上でも極めて重要な研究分野であると認識しておりまして、昨年十一月の総合科学技術会議生命倫理専門調査会の決定を受けまして文部科学省において緩和に向けた検討を急いだ結果、指針を二つに分け、機関内倫理審査委員会の審査に加え、更に国が確認を行う二重審査を廃止するなど……
○古川俊治君 済みません。細かいことはいいんで、済みませんが、いつできるのかだけお願いします。
○政府参考人(磯田文雄君) 分かりました。 それで、現在、五月二十九日に総合科学技術会議にその緩和の諮問について行ったところでございます。 それで、これまでの経緯からいたしますと、例えば人クローン胚作成に係る指針は約六か月掛かっておりますけれども、私どもとしては可能な限り早期に新たな指針を実施に移していただきたいということでお願いをしているところでございまして、答申をいただき次第、それに基づき速やかに公布、施行したいと考えております。
○古川俊治君 じゃ、もうそこまでまとまっているなら答申を待つだけという段階ですね。できるだけ早く向こうにも働きかけていただきたいと思っています。 今ちょっとお話がありましたけれども、今ES細胞から、では次の話題として人クローン胚を使った幹細胞の作成の問題をお伺いさせていただきたいと思います。 同様に、これ長らくクローン技術規制法、平成十三年立法当時から禁止されてきた人クローン胚を用いたES細胞の作成を容認するという方向性が決定していると伺っております。現在、文部科学省の審議会で提案した方法で、ヒト受精胚を用いる方法と未受精卵を用いる方法の双方が認められる方向なんですけれども、実際に用いられるのはどちらが多いとお考えでしょうか。
○政府参考人(磯田文雄君) 要点だけ申し上げさせていただきますと、凍結保存された未受精卵につきましては、現在の未受精卵の凍結・融解技術は十分な実績がなく、また確立した技術にはなっていない等の問題がございますし、また、生殖補助医療の過程にある女性から凍結されていない未受精卵の提供を受ける場合につきましても、女性の側からの自発的な申出が必要ということを考えますと、凍結保存されたヒト受精胚、三前核胚の活用が合理的ではないかと、可能性が高いのではないかと考えております。
○古川俊治君 そうすると、受精胚からやるということで、これはそうするといわゆる人の萌芽という問題は、倫理的な事情というのは平成十三年立法当時と余り変わらないはずなんですね。ところが、ここに来て何で突然、じゃ、これを解禁するんだということになるんでしょうか。 今、三前核胚というお話がありましたけれども、三前核に限ってなら何で認められるんでしょうか、どういうふうにお考えでしょうか。そのことで御答弁をお願いします。
○政府参考人(磯田文雄君) 総合科学技術会議が人クローン胚の作成を容認する旨の決定を行った平成十六年当時は、ヒト受精胚は人クローン胚の作成に適さないと考えられていたために未受精卵を用いることを前提に議論をさせていただいておりました。 その後、平成十九年に米国におけるマウスを用いた実験で、通常の一細胞期の受精胚、それから三個の前核を有する一細胞期の受精胚、三前核胚からもクローン胚を作成しES細胞を樹立したとの報告が行われております。これを受けまして私どもは、このような新たな治験も踏まえたヒト受精胚を用いる方法について検討対象にしたものでございます。 この三前核胚につきましては、生殖医療に使われる可能性がないということで、倫理上の問題についてもかなり対応が異なるのではないかということで、これを可能とする指針案を作成し、五月二十日に公布、施行したところでございます。
○古川俊治君 私が申し上げたいのは、実を言うと最初から倫理的問題なんかないんですね、今ここで規制を緩和するということになりますと。ですから、無意味に今まで遅れてきたということを正直言って申し上げたいんですね。 各国の法制度、これ随分違いまして、基本的にドイツ、フランスでは禁止、英米法、イギリス、アメリカでは許容、韓国では一部許容というふうに私、認識しておりますけれども。 アメリカではブッシュ政権の下で大変保守的になりまして、公的な資金を、政府の資金をES細胞の研究に用いることだけは禁止してきたというふうにお聞きしていたんですね。ところが、オバマ政権になりまして、ES細胞についてはこれから進めるんだという方針で既に臨床研究について米国でスタートしてしまったという事情があるんですけれども、この人クローン胚の方はアメリカではどうなんでしょうか。この点について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(磯田文雄君) 現時点でNIH、米国立衛生研究所が助成を行うES細胞を含む幹細胞研究に関するガイドライン、これはまだ完成しておりませんが、現在パブリックコメントに出されております案によりますと、人クローン胚由来や研究目的で新たに作成されたヒト胚由来のES細胞を用いた研究は、研究助成としては対象外という案で議論が進んでいると承知しております。
○古川俊治君 そうすると、人クローン胚の関係はまだ従前と同じという理解でよろしいわけですね。
○政府参考人(磯田文雄君) 今このパブリックコメントには何万を超えるコメントが出ていると伺っておりますので、それを踏まえて議論がなされると思いますが、現在の案では変わっていない、ただし、これ研究助成でございますので、実際の研究は進められているということは委員御案内のとおりでございます。
○古川俊治君 それから、済みません、他党の先生方もいるんで、iPSというのは実は作るのに遺伝子やウイルスを使うものですから腫瘍化するおそれがあるんですね。是非この、人クローン胚を用いると、患者さんの細胞とその受精胚の核を取り替えればいいんです。そうすると、ウイルスや遺伝子を使わないものですから、腫瘍化するおそれが余りないというか、ほとんどないと考えられているんですね。 そうすると、今iPS、日本では進めているんですけれども、これは実際は急性期には使えないんじゃないか。実際の治療として重要な急性期、亜急性期では一年も安全性をチェックしなきゃいけませんので、結局その患者さんそのものの細胞ではなくて、セルのバンクを作っておいて、組織型の合ったES細胞を使ってくるというようなことを日本では想定しているんですけれども、そうすると最終的に拒絶反応の問題というのはやっぱり残ってしまうんですね。 ところが、この人クローン胚を用いた方法は、腫瘍化のおそれなく、本当にその人の細胞が作れるんですよ。そういうメリットがやっぱりあるんですね。アメリカではまだ公的な研究には使えないということは、日本は、これ規制緩和すればチャンスですから、是非これは進めていただきたいというように考えています。 私も難病の患者さんの会に行くと、どんな経済的支援よりも、やっぱり根本的な治療ができるのが一番うれしいんですね。そういうふうにおっしゃいますから、これは今までの規制というものが、今日伺って、突然ひっくり返ると、何の合理的な話もなくてですね、私は本当にずうっと研究現場にいた者として、国はどういうことをお考えになって今までやってきているのかと疑問に思いますので、その点、できるだけ患者さんのことを思ってこれからの規制を進めていただきたいというふうに考えています。 時間の関係で、じゃ、次の問題に移りたいと思います。 学校給食のちょっと問題を触れさせていただきますけれども、現在、我が国では生活の様式が変わって、小児の問題というのは、学校給食に関する問題というと肥満なんですね、実を言うと。小児肥満は物すごく増えておりまして、小児科学会においても非常に大きな問題になっています。 実は、動脈硬化というのは既に幼児のころから始まっているんですね。ですから、これはもう生活習慣病が始まってしまっているということでございまして、そのためには成人病予防のための食事、生活指導というものが非常に重要になってくる。給食というのはその中心に位置付けられるべきであるものというふうに考えております。 例えば医学的に申し上げますと、一例を引きますと、三月十六日に大森医師会、蒲田医師会、田園調布医師会のこの三医師会は大田区の教育委員会に対して、医学的にいわゆる超悪玉と言われているトランス脂肪酸、これの制限、それから飽和脂肪酸の制限、コレステロールの少ない食材を選べと、この三点を教育委員会の方に要望しているというふうに聞いております。 一点だけ私、是非議論したいと思っていますのは、給食における牛乳の問題なんですね。実を言うと、先生方も御存じのように給食には毎日牛乳が付くんですよ、二百㏄。毎日飲んでいるんですね、子供たちはお昼に。今まではこれを当然のことと思っていました。ところが、今家庭で多く普及しているのは低脂肪あるいは無脂肪の牛乳であります。カルシウムが強化されています、それもですね。 大体、脂質として学校給食では全体の摂取エネルギーの二五から三〇%と、こうしておりますけれども、その中で飽和脂肪酸の量というのは書いてないんですね、何%というふうには。ところが、WHOの基準やアメリカの学校給食のガイドラインでは、脂肪酸、脂肪の中には飽和と不飽和があるんですが、この飽和の部分だけについて摂取エネルギーの一〇%未満とちゃんと規制がされているんですよ。こういうまず取組の違いがある。 文部科学省の学校給食の指針によれば、適用に当たっては、個々の児童生徒の健康及び生活活動の実態並びに地域の実情に十分配慮し弾力的に運用することと書いてあるんですけれども、事実上、栄養面から何の評価も書いてないんですね、ここには。都道府県の学校給食の栄養摂取基準でも、成人病予防という観点はほとんどありません。脂肪とコレステロールの記載はなくて、大体、飽和脂肪酸というのが通常の食事どおり脂肪分の五〇%ぐらいを占めてしまっているということになるわけですね。そうすると、これWHOやアメリカのガイドラインは満たせなくなってしまうというのが日本の今の基準なんですよね。 子供でも、コレステロールが高い子供に脂肪総量と飽和脂肪酸とコレステロールを制限し、不飽和脂肪酸、これは善玉の脂肪酸ですけれども、これを増やす食事指導を行ったところ、身長の伸びや栄養というのは変わらなかったんだけれども、いわゆる悪玉のコレステロールであるLDLというものは下がっていたという報告があるんですね。ちゃんと体質が改善しているんですよ、そういう食事を行えば。 現在、学校給食というのは、卵、肉料理が多くて、考えると、この脂肪酸、脂肪のうち五〇%以上が飽和脂肪酸になるのではないか、そう考えられる。現在の牛乳、これは普通の牛乳であれば当然多くの部分が飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸ほとんどありませんから、牛乳には。それで、ここを低脂肪に変えた方がいいのではないか、あるいは豆乳を加えた方がいいのではないか。ずっと私は思っているんですけれども、これ、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(塩谷立君) ただいまの牛乳の問題でありますが、我々、給食については、特に将来の生活習慣病予防の観点から脂質等を始め必要な栄養量について維持されることが望ましいということで、厚生労働省の基準を参考に定めているところでございます。 今御指摘の牛乳における飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の点につきましては、我々としては、牛乳についてはある程度エネルギー源ということもあり、今日まで毎日牛乳を飲んでいるような状況であったと思います。カルシウムの観点からもやはり牛乳等が必要だということでありまして、豆乳についてはカルシウムの摂取が不足するということで余り使っていないということを聞いておりまして、いずれにしましてもバランスを考えるということだと思いますし、多分、学校給食だけではなくて朝晩の家庭においてもこの栄養のバランスを考えることも必要であると思っておりまして、ここら辺は私ども厚生労働省の基準に基づいて今やっておりますので、今御指摘の点は改めて確認もして、今後、また必要があれば検討していくことを考えたいと思います。
○古川俊治君 大体、エネルギーだけでいえば飽和脂肪酸を不飽和に置き換えるだけで十分なんですよ。ですから、十分に簡単に達成は可能でございます。 それから、カルシウムのことでいえば、今は低脂肪乳の方が強化してありますから、かえって成分無調整のものよりいいんですね。この点は十分御認識していただきたいと。全くそれは理由にならないことをおっしゃっておりますので。 そして、学校、うちなんか、私の子供は二〇〇五年に、前回の改定のときに入学しまして、五年間とにかく毎日飽和脂肪酸に満ちた牛乳を飲まされているんですね。うちでは低脂肪を飲んでいるんですよ。だから、それで、幾ら家庭で気を付けても学校に行ってそういう給食だとやはり迷惑は迷惑ですよね、逆に言えば。 ですから、これ、今の新しい科学的知見をどんどん取り入れて、今まで厚生労働省のずっと少なくとも栄養指針でやってきて、これだけ成人病が増えてしまったという実態があるんですね。これは歴史的な検証を行えばすぐ分かります、余りにエネルギーが過剰だったって。早期にこれを見直して、是非やっていただきたいというふうに考えております。 以上で質問を終わります。
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。 本日は文部科学省に対して幾つか御質問をさせていただきます。 文部科学省であればどうしても、ニュースとしてはいささか古くなってしまいましたが、お聞きしなければいけないと思いますのが、公益法人関連で、財団法人の日本漢字能力検定協会についてお伺いをしたいと思います。 いろいろと今年に入りましてマスコミ報道が連日にぎわしたと思いますが、とうとう五月十九日に前理事長とそして息子さんの前副理事長が背任容疑で逮捕された。そして、五月二十三日には更に業務上横領容疑での立件をされたという報道がなされています。これについて文部科学省もいろいろと御指導はしてこられたと思いますが、この親子といいますか、目の付けどころは良かった。一九七五年にこの漢検として発足される前は、その四年前に脱サラをされてパン屋さんからスタートをした。非常にこれから先の高齢社会で生涯学習ということに目を付けられて、そのパン屋さんの隣の、漢字教室を運営されていた元小学校の校長の先生と組んでおやりになったという。そこまでは良かったんですが、非常に利潤を追求するという、そして私的なファミリー企業にお金を流してしまったという。 本来、公益法人というのは、やはり公益事業における利益というのは、まず法人の健全な運営に必要な額以上は利益を生じないという大前提がございますが、それにもかかわらず大変な利潤を上げられたということで、これについては今まで、少なくとも、財団法人として一九九二年に認可されて以降、二〇〇三年四月、二〇〇四年十二月、二〇〇六年三月、そして二〇〇八年の二月に四回ほど実地検査をされておられます。そして、昨年十月に臨時調査もされておられる。なぜこれ、この検査でこれだけの実態が把握できなかったんでしょうか。私はちょっとそこが、やはりそういう会計の専門家ではない文部科学省の職員の方が行かれるから非常にそこは難しかったとおっしゃるかも分かりませんが、やはりこういう監督責任が大きかったんではないかと思いますが、その辺りをどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(清水潔君) まさに先生御指摘いただきましたように、今般、文部科学省所管の公益法人である漢検協会において、公益事業における多額の利益や前理事長等が役員である企業との不適切な取引など、公益法人としての在り方、業務運営に関し、社会的な信頼を損なう事態が生じたことは極めて遺憾でございます。 今回の事態につきましては、第一義的には、漢検協会における公益法人としての業務運営の在り方に大きな問題があったことによるものでありますけれども、文部科学省としても、公益事業における多額の利益については、御指摘のように、過去数回にわたり検定料の引下げについて指導しつつも指導が一般的なものにとどまってしまったこと、あるいは関連企業との不適切な取引については、過去に協会側から報告された資料では取引の存在を認識することは困難であったにしても、外部監査の実地指導やそのフォローなどにより実態把握を早められたのではないかなど、同協会に対する指導監督が全体として不十分であったというふうに認識しております。
○石井みどり君 全体的に不十分であったということですが、こういうことを二度と不祥事を起こさない、起こさせないということが大事かと思うんですが、正直に申し上げて、昨年の六月に同じような財団法人で、日本相撲協会、ここも非常に巨額の内部留保をため込まれた、七十七億円という内部留保をため込まれたということがあって改善指導を文部科学省がされたという事実があろうかと思います。 ですから、やはり相当これからはきちんとした監査体制といいますか、義務付けられないと繰り返すんではないかと思います。そして、ここまでこの漢検が肥大というか大きくなったのは、やはり一九九二年、文部省が、当時文部省ですけれども、財団法人として認可をされた、そのお墨付きをあげたということが大きかったというふうに思います。 本年六月二十一日に今年度の三回のうちの一回の検定の試験が行われるわけですが、本年、今年度のものに関しては後援名義等は撤回をされるというふうに指導されたと聞いておりますが、非常にやっぱり文部科学省の関与というか、こういうものが私はやはりこの協会自体が大きくなった一因であろう、それに対しては文部科学省の責任はやはり大きいだろうというふうに思っています。 しかも、様々、今、先ほど申し上げた生涯学習ということでいろいろな検定をする、検定がたくさんございますが、それに対しても、いかにも検定の格付財団まで、昨年の十二月に二億円も出して資格標準化機構というものもつくっておられる。これに対して非常にやはり公的な関与といいますか、そこに関して中教審からの答申というところで、非常に文部科学省に対して働きかけられたという経緯もあろうかと思います。 それから、これから先、やはりその辺りを、例えば公益法人改革が、二〇一三年に移行いたしますが、そして昨年十二月に新しい公益法人制度がスタートいたしておりますが、これから先はやはり監査体制といいますか、会計監査も義務付けるとか、そういう必要があるんではないかと思います。そして、何よりも、非常に多くの学校が団体受験をされたり、あるいは大学や企業もこういうものを多く利用されているということがございますので、これから先、今回の二百七十万人の受検者ですか、昨年度、この実績が持続するかどうかはさておいて、これから先もやはり六割ぐらいは継続してやるというふうに学校辺りでおっしゃっているわけですから、検定料も反映をさせる。こういうことが公になったわけですから、きちんと還元をしていく、公益法人ですから還元をしていくというところで、私がちょっと疑問に思いましたのは、今までも、例えば小学生の低学年が受けるものが昨年度で千五百円、今回の四月十五日の指導でやっと千四百円になったと。それから、高校生辺りですと、この四月十五日まで四千円も払っておられたとか、大学あるいは一般の一級になると五千円であった。今回の四月十五日に四千五百円になった。 やはり、多くの学生、児童が受けていたわけですから、こういうところをもっと厳密に御指導されるべきであったんではないか、非常に申し上げにくいんですが、生ぬるかったんではないかという気がいたしますので、今回のこの反省をどう生かされるのかをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(清水潔君) まず、日本漢字能力協会の事例において特に問題なのは、過剰な利益を生じている御指摘の問題と、そして理事会等に諮ることなく理事長、副理事長が役員である企業との取引をやっている、二つの問題、大きな問題があったわけでございます。 文部科学省におきましては、漢検協会においては、新しい理事長の下で、受検者を始めとする国民の皆様からの信頼回復に向けて、まず理事、監事、評議員の人事を含めた体制の抜本的な刷新、そして前理事長等が役員である企業とのすべての取引解消など、法人運営の抜本的改善の取組が今進められているところであるわけでございます。 御指摘のように、検定料、受検料の問題につきましては、更に全体のこの様々な改革を進める中で、当面、引下げは行いましたが、更なる引下げに向けて、将来の検討課題であるということを私ども四月二十五日に通知をし、指導し、あわせて、そのことについても宿題として取り組んでいるところであるというふうに思っております。 文科省としては、まず同協会においてそういう抜本的な改善が早急、着実に図られて、漢字検定事業を含めて、諸事業について関係法令にのっとった適切な運営が行われるよう、同協会によってその取組状況を随時報告をいただきながら、引き続き厳正に指導監督してまいりたいというふうに思っております。 また、この漢字検定協会から、監督上の課題というものを踏まえまして、法令や公益法人の設立許可及び指導監督基準等含めて全体としてその検証を行っているところであり、その上で必要な措置を講じながら、御指摘のような外部監査制の導入、公認会計士等の、これは非常に有効であるということを私どもも先ほど御答弁申し上げましたように認識しておりますので、更に改善を図るように努力してまいりたいというふうに考えております。
○石井みどり君 子供たちも入れて国民といえば、多くの国民の方々がかかわってきた漢検の事業でございますので、やはりこれからも厳正な御指導を是非していただいて、国民の方々に不信を抱かれない、そういうところを是非お願いをしていきたいと思います。 続いて、今の世界同時不況ともいうべきこの厳しい経済状況の下では、失業あるいは離職などで学生時代に受けていた奨学金の返還が非常に困難になった人たちが増えているんではないかと懸念をしています。そのことに関して少し御質問をさせていただきたいと思います。 こういう奨学金の返還困難者の方々に対して、今年度の補正予算においても手当が盛り込まれていると思いますが、こういう困難者の方々に対しては、やはりセーフティーネットを設けるということが大事なんではないかと思います。 〔委員長退席、理事神本美恵子君着席〕 それに関しまして、例えば今年度どういうふうに、今申し上げたような補正でも見られていると思いますけれども、どうここを対応されるのか、少しその辺りをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(徳永保君) 今委員御指摘の学生に対する経済支援の問題、大変私どもも大事な問題だと思っております。 今回の補正予算あるいは当初予算等におきましても、例えばこれは都道府県の高等学校等に対する支援でございますが、授業料減免に関する緊急支援ということを四百八十六億円盛り込んだところでございます。あるいはまた、学校法人、私立大学の行う学生への経済支援等に対する無利子融資制度、こういったものを百十億円創設をするということをしたところでございます。 そのほかに、こういう経済支援の一番基本的な施策でございます日本学生支援機構の行っております奨学金事業の拡充につきましては、二十一年度当初予算におきましても貸与人員を六万人増しているところでございますが、これに加えまして、この二十一年度補正予算におきましても三十七億円積み増したところでございます。 こういった中では、緊急採用奨学金の貸与人数の増、あるいはまた、返還困難者に対して十万人まで猶予可能とすること、あるいはまた、私どもの大きな課題でございますこういう奨学金制度でございますとか返還猶予制度についてきちっと広報するためのリーフレットを作る、そういった事柄を盛り込んでおります。 また、そのほかに、特に私立大学等が学生の身になって具体的にこの支援、相談に乗るということが大変重要でございます。このために、当初予算におきましても本来二十四億円、私立大学等の学生支援あるいは相談機能の充実ということで盛り込んでおりましたが、今回の補正予算におきましては十三億円、これを上乗せをしているところでございます。
○石井みどり君 奨学金には様々ありまして、入学前から申請するのと、入学後に申請する、あるいは今御説明があった緊急採用というようなのもございますので、これからはやはりそういう、途中でやはり奨学金を申請したいという方が増えるんではないかという心配をしていますので、これがやはり財源が不足するようなことがないように、また、不足した場合は手当てができるかというようなところも是非お取り組みを。今のお話ですと相当な人数は確保されたというふうに思いましたが、やはりこういう状況ですので、非常に奨学金を必要とする方が増えるんではないかと心配しておりますので、その辺りの対応を是非優先的にお願いをしたい。そうしませんと、先ほど子供の貧困の質問が出てまいりましたが、やはり教育を受けられないと貧困の再生産、拡大ということにつながってまいりますので、是非その辺りをお願いをしたいと思います。 それと同時に、今いろんな方が、いろんなことが、学校現場でも問題になっている給食費の不払の問題とか、いろんなことがあります。経済的にお困りでなくっても払わない方とかというのがあるのと同様に、奨学金の滞納も、払える経済状況にありながら滞納しておられるという問題もございます。それに関して、悪質と言ってはなんなんですが、そういう方々に対しての回収というのは、やはり本当に困っている方々を救済する、支援をするという意味でもこの回収の強化というのが私は必要だと思いますし、そして、返したいんだけれども返せない、猶予をしてほしい、そういうことに関しては、やっぱりめり張りを付けた回収が必要なんではないかと思っておりますが、現在の奨学金の滞納の現状、あるいは、これは一般会計からの補てんをされるんだろうと思いますけれども、そういう辺り、それから、この督促をするに当たっての問題とか課題とかというようなところをちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(徳永保君) まず最初の緊急採用の問題でございますが、先ほどざくっとした数を申しましたが、今回私どもの方では当初のような予約、あるいは元々その奨学金を出すということを予定された方ではなくて、いきなり大変な状況の中で緊急に奨学金を欲しいという方につきましては、こういったことを十分に対応可能なように、八千人ということですから、これは過去最大の緊急採用の数というようなこととほぼ同じだけこれは資金的には用意したところでございまして、今後ともこういった問題については、できるだけその実態に合わせた形で精力的に取り組んでいきたいと思っております。 〔理事神本美恵子君退席、委員長着席〕 また、二番目の点の、言わばその回収の問題でございます。 先生御指摘のように、日本学生支援機構の奨学金事業、これはもちろん一般会計から、あるいはまた融資の場合は財政投融資資金からの借入れ、こういった資金もございますが、同時に、卒業した奨学生からの返還金、これを再度奨学金の原資として活用しているという性格のものでございますから、当然返還金の回収は、これは大変重要な課題でございます。 特に私どもといたしますれば、初期延滞債権、まあそれは、この初期延滞債権というのはごくごく初めの段階での数か月度の延滞債権でございますが、これをきちっと回収していく、この業務につきまして、民間委託を拡大をしているところでございますし、あるいはまた延滞者全員に対する法的措置の早期化、これまでは延滞が一年以上であったときに法的措置ということを実施をいたしましたが、今後、九か月以上の場合についても法的措置をやる、そこで強制執行まで徹底をするということの対応などにより、返還金の回収強化に努めているところでございます。 一方で、当然現在の経済状況等もございますが、以前より失業あるいは大変低所得であるということで、そういう経済的理由により奨学金の返還が困難だという方もいらっしゃるわけでございまして、そういった方には返還猶予の制度が設けられているわけでございます。そういった中で、私ども先ほど申し上げました延滞債権のことの内容をよく、これは厳密に悉皆調査をしているわけではないわけでございまして、言わばその延滞者に対する抽出のアンケート調査でございますが、その延滞理由によれば本人の、低所得者あるいは生活保護など、本来でありますれば返還猶予の要件に該当するものも少なくないと考えております。 このような状況を考えますと、その返還が延滞している者の中には、真に経済的状況によって返したくても返せない方と、そうではなくて経済的余裕があるのに返さない方と両方いるということでございまして、こういう経済的状況によって返したくても返せないという方の中で、その返還猶予の要件に該当する方については適切に返還猶予手続が取られるよう、そういったことをきちっとしていきたいと思っております。 このためには、今後言わば奨学事業、そしてその言わば延滞した場合の取扱い、私どもがどういう形で回収をしていくのか、また同時に、返還猶予制度があると、そのためにはどういう手続を取るのか、そういったことについてきちっと周知徹底をしていきたいと思っておりますし、また延滞者についてより正確な実態調査を行いたいと思っております。 また、当然余裕があって返還をしない、先生御指摘の悪質な滞納者ということについては、これについては一方で回収をきちんと強化をして、適切な対応を促していきたいと思っております。
○石井みどり君 今、できるだけその猶予の方々ですね、返還猶予の方々に対してはきめ細かく、本当にどういう事情なのかということをきちんと把握をされて、しゃくし定規な規定ではなく、できる限り、返したいという意思がある方に対してはその意思を生かす方向で対応していただきたいと思いますが。 今おっしゃった悪質な方に対しては、私は正直申し上げて、別にやみ金のような取立てをしろというのではないんですが、やはり役所がおやりになる、役所といいますか、おやりになる返済では、なかなかそこのところがうまくできないのではないかと思うんですけれども、その辺りを少し民間の知恵を借りるとか、そういうことをおやりになるつもりがあるのか。あるいは、それに対しての何か方策、そして今年度の財源的なこともきちんとされているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(徳永保君) 先生御指摘のございました債権回収ということでございます。これにつきましては、既に平成十七年度から一部の債権回収業務を債権回収業者に試行的に委託をしているわけでございます。当然これは複数の業者が入札に参加をして、それで競争で選んでいるわけでございますが、平成十七年度から二十年度の実績といたしましては、全体として延滞債権の件数が二万五千件あったわけでございます。それらについて、ある場合には例えば三十数%あるいは二十数%という形でそれなりに言わば返還されているというようなことがございます。 そういうこともございますので、今後そういった回収業務等につきましては、これを幅広くできるだけそういう業者等の活用も考慮に入れて拡大をしていきたいと思っております。
○石井みどり君 是非、本当にまじめに働いて返そうと思っている方々が生かせるような形での債権回収をお願いをしたいと存じます。 続いて、今度、留学生のことについてお聞かせいただきたいと思いますが、今までも、一九八三年に日本は、我が国は留学生受入れ十万人計画を立てられて、そして二〇〇三年にこれはもう目標を達成されたと。そして、昨年、留学生三十万人計画、これ二〇二〇年度を目途として計画をされたというふうに聞いておりますが、昨年、ODA特別委員会の調査でインド、ネパールへ行かせていただきました。やはりまだまだ、特に発展途上国、アジアに対しての日本の果たす役割は大きいというふうに思いました。 そして同時に、まさにこのグローバルな世界の中で、その戦略の一環として優秀な留学生を我が国に受け入れるということは、少子化の観点からも非常に私は価値があるんではないかと思っておりますが、その辺りを、これは事文部科学省だけではなくいろいろな省庁が連携してされるんだと思いますが、それをどういうふうに留学生を我が国は受け入れていくかという一連のそこのところの方策を少しお聞かせいただけるでしょうか。今、特にICT産業においては日本は人材が不足していると言われている。インドあるいは中国からの人材を産業界は受け入れるというようなことも言われている。となると、今後のこともございますので、その辺りを少し御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(徳永保君) 昨年、関係省庁が福田前総理の下におきまして留学生三十万人計画、これを政府として策定をしたわけでございます。そういった中では、大きく分けまして五つの施策の柱があるわけでございます。これは文部科学省だけということでございませんで、関係省庁で協調してやっていくわけでございますが、一つには、日本留学の動機付けをきちんとしていこうと思っております。現在、例えば、大変ちょっとこれは申し訳ないわけでございますが、日本に留学する情報が不足しております。あるいは、手続が煩雑で、非常におしかりを受けるわけでございますが、いったん日本に来て入学試験を受けてからもう一回いらっしゃいみたいなことを言っておりまして、こういったことではなくて、今後、例えば在外公館あるいは国際交流基金、JICA、ジェトロ、そしてまたこういう各国に施設もあります。あるいはまた、大学等におきましても世界に二百か所以上拠点があるわけでございます。こういったところが言わば一緒になって日本に対する留学ということについてのPRを行い、その上で、行く行くはワンストップサービスということを展開していくことが必要ではないかと思っております。 また同時に、特にポイントとしましては、先生おっしゃったように、ODA対象国である発展途上国からの留学生、現在でも四分の三は発展途上国からの留学生でございますが、それでもやはり特定の国々からの留学生に偏っているという御指摘がございます。できるだけ幅広くいろいろな国から留学生を招いていきたい。そのためには、言わば満遍なくいろんな国からという作戦ではなく、例えばいろいろな様々な歴史的経緯、あるいは現に外国での交流、共同研究、教育等の実績から見て、例えばこの大学はこの地域へ、この大学はこの国にという形で、地域別、国別の戦略を持って留学生を獲得を推進をしたいと思っております。 また同時に、我が国に入ってくる入口の段階で、先ほども言いましたように、できるだけ日本留学試験というものを外国で行うと。こういうことによってわざわざ渡日をしなくてもいいということにもなりますし、あるいはまた、きちっと大学が在籍管理を徹底していただくということを条件に、これが当然の前提でございますが、その上で言わば入国管理というものを、大学のきちんとした在籍管理ということと入国管理ということを言わば一体的なものとしてできるだけ手続を簡素にしていくという問題もございます。 あるいはまた、我が国の大学自体がこれを国際化をするという必要がございます。まだまだ我が国では英語で単位が取れる大学院等が少ないわけでございます。こういったものにつきまして、言わば国際化の拠点となる大学を幾つか選定をする、今年度の予算におきましては国際化拠点事業として十二大学程度を選定する予定でございますが、こういった幾つかの拠点大学におきまして、できるだけ、例えば外国人の教員あるいは外国人の学生を増やすという目的の下に、大学の中の教育研究自体をグローバルなものにしていこう、英語による授業をしていこうというようなことも考えております。 また同時に、受入れ環境づくりとして留学生宿舎の整備といったことも当然必要でございます。あるいはまた、様々な経済的支援といったことも必要でございます。 また、最後に先生も御質問の中で御指摘いただきましたように、やはり例えばIT産業に優秀な方に就職をしていただくという観点も必要でございます。その意味では、今までの場合ですと、どうしても、日本に留学に来られるんですが、そのままお国に帰ってしまうということに関して、言わばきちっと就職、優秀な方には日本の企業に就職までしていただくというようなことも視野に入れなければいけないと思っております。そういう意味では、産官学が連携したインターンシップを実施をする、あるいはまた同時に就職活動のための在留期間を延長する、こういったことについて関係省庁において一体的に取り組もうということに考えております。
○石井みどり君 留学した方がそのままお帰りになる、中国ではウミガメ作戦とか言っているみたいですけれども、そのことのいいところもあるんですね。私は、インド、ネパールへ行かせていただいたときに、現地でお聞かせいただいたことに、インド、ネパールはやはり旧宗主国がイギリスであります。イギリス連邦で、やはり、例えば日本がODA辺りで支援をしてそういう医師とか医療職の方々がブラッシュアップすると、そうするとインド、ネパールいなくなってむしろイギリス連邦のほかの国へ行ってしまうとか、あるいは例えば欧米の方へ留学すると自分の国へ帰らないでそちらへ残ってしまうと、そういうようなことがあるんですが。 日本ですと、これからは優秀な人材、日本も少子化社会ですので、受け入れてそういう方々をやはり日本の産業界で生かしていくということが大事だと思いますが、一方では、発展途上国ですから、その国のやはり発展のために貢献していただく人材として送り返すということも、私は、日本がお金を掛けてこれだけ留学生の教育をしていくわけですから、そのことはやはり双方の国益にかなうのではないかというふうに思っています。 今までも、先ほど申し上げたように、十万人計画、また今度の三十万人計画ですけれども、やはり留学を終了して帰られた後のフォローアップ、せっかく国民の貴重な税金でこういう方々に対しての教育を支援をしていくわけですから、その方々がやはり日本に対していい印象、日本のサポーターとなってお帰りいただくことが大事なんではないかと思いますが。 そして、お帰りになった後も、そういう人材を生かして、日本の企業だけでなく、やはり行政あるいはいろんな形でそういうネットワークをつくって、その後も連携を図って交流を図ることが必要なのではないかと思いますが、そういうところを今まで、例えばアンケートじゃないですけれども、そういう調査をされたことがあるのかとか、あるいはそういうことをこれから先、お帰りになった方々に対しての支援というようなことをどのようにお考えか、ちょっとお聞かせいただけますか。
○政府参考人(徳永保君) 特にフォローアップ、大変大事なことだと思っております。ただ、今回も会計検査院の御指摘の中で、国費留学生についてきちっとそういうアンケートをしていないというようなことを御指摘ございましたので、そういった御指摘を踏まえて、今後、帰国時において、現在、私費留学生についてはどうであったかということをちゃんと調査をしておりますが、まずは国費留学生の方が帰る際にもそういったことをきちっとお聞きしたいと思っております。 また同時に、現在、学生支援機構におきまして、国費留学生等につきましては、連絡先等が入りました名簿を作成をして外務省とこれを共有するでございますとか、あるいはまた研究に従事する帰国留学生のため日本の大学等での指導教官の母国への派遣をするとか、あるいは帰国留学生のメールマガジンによる情報提供をする、あるいは、これは外務省の方でやっていただいているわけでございますが、帰国留学生会を組織化をする、あるいはその帰国留学生の集会施設の経費の助成をする、あるいは元日本留学生の集いという、こういったことを外務省において行っているわけでございます。 是非、今後とも関係省庁と協力をして、フォローアップを一層充実をしていきたいと思っております。
○石井みどり君 是非、せっかく日本に来られて、いろんな地域でも、地域社会との交流もあったり日本の人々との交流もあったりして、いい思い出を持って帰っていただきたいんですが、不幸な結果にならないように是非そういうフォローアップを図っていただきたいと思います。 これ最後の御質問になりますが、今国立大学の附属病院医学部、今回は歯学部はさておいて、医学部中心にお聞きしますが、今独立行政法人、独法になって非常に大学病院が厳しい運営にさらされて、そして稼げ稼げと言われる割には、やはり地域医療のヒエラルキーのトップですので、高度先進医療あるいは地域医療の中の非常にハイリスクで不採算なところの患者さんが来てしまうということが言われています。 その割に、独法ですので非常に財務的には厳しい指導を受けるというところがあろうかと思いますが、特に大学病院、地方に行けば行くほど大学の附属病院というのは今申し上げたような高度先進医療、そして非常にハイリスクな医療も担わなきゃいけない。同時に、医師の養成だけでなく、コメディカル、様々な医療関連職の養成機関でもあるわけですので、その辺りを私は単に不採算だからというとらえ方をされるのは少し政策上問題があるんではないかという気がしています。 と申しますのも、昨年度の補正でもそして今年度の予算でも、医師不足対策と地域医療を支えるということで大学病院の機能強化に関してそれぞれ予算が付けられています。特に、周産期医療の体制に関しては、大学病院がもう少し体制を強化すればもっと地域の周産期医療のシステムが強化されるという、そういうことを様々御指摘をされておられます。特に、医師だけでなく、やはり医師も含めて看護職の方々あるいはその他の医療職の方々をも養成するために今回も予算が付けられているわけであります。それから、専門医療というところでいえば、がんの対策に対してもプロフェッショナルの養成というところでも予算が付いているわけでありますし、そういうまさに地域医療の中核としての大学病院の機能を充実させるという、そういうところでの予算が付いているにもかかわらず、非常に不採算なのでそういうところを改善するようにという指導がされている。 私は前も申し上げたんですが、片っ方でブレーキを踏みながら片っ方でアクセルを踏むみたいな、非常に政策的に矛盾しているんではないかという気がしてならないんですが、平成十七年から五年間で総人件費は五%削減するという、そういうことが取られています。ですから、医師に関してはベースアップもない、それから処遇も改善されない、それからコメディカルのスタッフも増やすことができないということが言われます。 それから、国立大学の附属病院へ行かれたらびっくりすることが結構あると思うんですが、極めて設備が古かったりするんですね。大学病院ですから、研究ということも大きな柱の一つで、研究棟なんかに行くとびっくり、セクションによっては違うんですけれども、ほとんど廊下に電気がついていなかったりするんですね、無駄を省くということで。で、まだこんな機械を使っているのという、設備が非常に古かったりします。 ですから、努力をされていないわけではないんですね。しかしながら、そういう設備の予算に関しても財政支援は乏しいというふうに聞いております。それから、いわゆる収入を生まないところに対しての設備は概算要求ではほとんど手当てがされないとか、それから貸付制度もあるとは聞いていますが、低金利ではあるみたいですけど、全額病院の負担になっているとか聞かされます。 ですから、この辺りは、私はやはり大きく国が政策として国立大学の病院をどうとらえていくのかというところが、大臣にお伺いしたいんですけれども、その辺りを、やはり矛盾した政策ではなくきちんとした方向をお示しいただくことが重要なんではないかと思いますので、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩谷立君) ただいま石井委員から大学病院の様々な指摘をしていただきました。当然そういう点、我々もしっかり受け止めて、大学病院としては、高度な医療の提供あるいは新たな医学、医療を開く研究の推進、また優れた医師等の養成等を考えて、重要な社会的使命を担っているととらえているわけでございます。 しかしながら、運営については、これ、各大学病院には二%の収入改善と、その一方、その分だけ運営費交付金が減額されるということで、トータル的には相当減額になっているわけでございまして、この在り方も、国立大学の運営費交付金の中期計画と併せて今後検討していかなければならないと思っておりますし、そういう点は我々踏まえて、特に先ほどもお話ございましたように、二十一年度当初予算と補正において、各コメディカルスタッフの増員とか診療基盤施設の設備とか、NICUの周産期医療のための診療用設備等々、そういった予算で今確保しているところでございまして、今後、大学病院等の役割、そして地域における責任を持ってしっかりと対応していくためには、様々な課題をしっかりととらえて今後検討していく必要があると思っておりますので、特に今、医師不足等、あるいは今委員御指摘の様々な問題が日本の医療に大きくかかわってくると思っておりますので、是非そういった点、しっかりと検討させていただきたいと考えております。
○石井みどり君 確かに財政上の健全化というのは必要だと思いますが、やはり何が今求められているか、そこのところを一律にお考えいただくんではなく、一番今地域で果たす大学病院の役割、地域医療における役割、あるいは医療安全の観点からも、それから先進医療、ここも先ほど少し同僚の古川議員の方から御指摘ありましたが、そういうところ、そしてやはり医療職の人材というところも問題でございますので、是非その辺りをお願いをしたいと思います。一律なマイナスというのではなく、この状況に合わせた主張を是非していただければと思います。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(家西悟君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、金子恵美君が委員を辞任され、その補欠として大河原雅子君が選任されました。 ─────────────
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず私は、国立大学法人の運営における問題点について数点お伺いをしたいと思います。 今日の社会で国民が真に求めているものは、心の豊かな社会、安心な社会であり、そこに大きな価値を置いているというふうに思います。大学の存在は、そうした国民の願いにこたえてくれる知識、文化、芸術、技術の中核的存在でなくてはならないと私は思っております。どの先進的な国家におきましても、アカデミックな存在としての大学が社会の発展に大きく寄与をしてまいりました。我が国が大学を大事にしないようなことが起きれば、私は日本の国は一流とは言えないというふうに思います。 ところで、英国タイムズ紙が報じました世界トップ二百、大学のランキング、これ毎年出しておりますけれども、それによりますと、一位ハーバード大学、二位がエール大学、三位ケンブリッジ大学、四位オックスフォード大学。残念ながら日本はトップテンには入っておりません。ちなみに、日本のトップは東京大学の十九位が最高でありまして、京都大学は二十五位、大阪大学は四十四位ということで、世界の二百校の中に残念ながら日本は十校だけでありまして、特に下の方がほとんどでございます。こういう現状があります。私は別にこの英国のタイムズ紙がすべてだとは思っておりませんけれども、これは事実として申し上げるわけでございます。 今年三月に公表されました、評価委員会による大学の評価制度、先ほどもちょっと評価の問題出ました。低評価をされた大学は運営交付金に反映されるために、意見申立てが次々にされることになりました。大学関係者の間では、評価疲れという言葉が飛び交っているそうでございます。教職員が評価のための資料作成に追われる状況だ、大変であるという、こういうことが新聞にも書かれてございました。 国立大学は法人化をして五年、法人化によりまして、国からの支援の縮小とともに各大学は自助努力を求められておりまして、寄附を募るなど私立大学との境目が余り分からなくなってきた、あいまいになってきた感があります。なかなかこの寄附というのが集まらないわけであります。特に今こういう状況でありますので、それぞれの大学が、これは私立も国立も、詳細いろいろあると思いますけれども、苦労をしているわけであります。大学の在り方を見直す中で、私たちの次の世代が国際競争力で困らないようにするために、今の大学がガバナンスやマネジメントの能力を高められる方法を考えていかなくてはいけないと私は考えます。 そこで、何点か具体的に国立大学の改善点を挙げさせていただきたいと思います。くれぐれも申し上げますが、私が数点お伺いすることはすべて法人化をしたんだから文科省といえども口は出せないような、そんなお答えはしないでいただきたい。何しろ運営交付金というものを握っているんでございます、陰に陽に口を出しているというのは私はよく知っております。 そこで第一に、国立大学法人における学長や理事等の役員は、当該大学の研究者である教授等の中から研究功績に優れた人物が選ばれることが多いようです。特に、大学のマネジメントのかなめである学長は、世界的レベルの研究を行うような極めて優秀な教授が選ばれることもまれではないわけであります。しかし、大学の役員、特に学長の職務は極めて多忙であります。学長やあるいは役員は、自ら自身の教育研究に時間を割くことができなくて、大学の本分である教育や研究活動に支障が生じている側面、これは否めないと思います。教育研究とマネジメントとしての職務と調整を円滑に図るために、文部科学省が学内体制の整備やあるいは役員選考基準について、明確な指針を発する必要があるのではないでしょうか。 具体的には、第一に、大学の役員が自らの教育研究活動にも力を注ぐことができる環境を整備するために、適切な内部的権限の移譲及び役員の補佐体制の充実などの望ましい学内体制の整備でありまして、第二には、外部の人材を含めてマネジメントとして真に適任な人材を登用するため、役員の選考基準の整備というこの二点であります。 以上、お伺いしたいと思います。いかがでございましょうか。
○政府参考人(徳永保君) 今先生御指摘のように、法人化をいたしましたそれぞれの大学が、言わば学内にある経営資源、そういったものをいかに配分していくのか、あるいはまたどういう形で自分の大学を発展させていくのか、そういったことが今後、非常にその法人化の意義でありますし、そこのところをきちんとガバナンスというものをしていかないと、法人化のそもそも趣旨が実現をできないと。そういう意味で、おっしゃるような形での言わばマネジメントの仕組みということが大変重要だと思っております。 国立大学法人法におきましては、先生御承知のように、役員会あるいは教育研究評議会、経営協議会というものを設置をしたわけでございますが、さて、実際にその中で具体的にどういう仕組みのことということにつきましては、先生方におしかりを受けるようでございますが、文部科学省で示すより、それぞれの大学で主体的に判断をしてやっているわけでございます。 現に、副学長を置いているところが八十三大学、あるいは学長補佐等が七十二大学設置されてございます。法人化の以前でございますと、国立学校設置法施行規則に専任の副学長を置ける大学をわざわざ文部科学省が省令で個別に定めておりました。それ以外の大学はそもそも副学長の専任ポストもなかったわけでございますから、そういう意味では法人化によってかなり進んだと。また同時に、外部人材のマネジメントスタッフ、こういったことが随分また登用も増えてきております。 ただ一方では、一部の大学におきましては、例えばあの大きな大学がこういう仕組みをつくったからといってある大学でもまねをしてそっくり同じような仕組みをつくって、かえって管理機構だけが肥大化をしてしまってうまくいかないという弊害も一部では聞いております。 ちょっとこれもまたおしかりを受けるようでございますが、私どもからすれば、そもそもどういう形でマネジメントスタッフを整えるのか。役員の数自体はこれは法律で定めております。これについては元々規模というものを想定をした形で定めているわけでございますが、具体的に、さてそれではどういう形で学長を補佐する体制を整えるのか、どういう形で外部から呼ぶのかといったことについては、やはり大学それぞれの規模、特性あるいは分野といったことを十分に勘案をして判断をしなければいけないものだと思っております。 私ども、そういったことに関しては、大学の求めに応じてはいろいろな大学の情報、例えばこの大学ではこんなことをされている、この大学ではこんな方法でうまくいっているというような実例等を紹介をしておりますし、様々な大学職員の研修会でもそういったことを申し上げておりますが、最終的にはその大学の主体的判断によるのだと思っております。ただ、今後各大学がどのような形できちっと整備をしているのか、マネジメント機構を整備しているのか、そういったことについてはきちんと把握をしていきたいと思っております。
○松あきら君 大体予測はしていたお答えであろうというふうに思います。明確な指針は出せないまでも、私は、大事な点でありますので、是非その点はお忘れなくよろしくお願いを申し上げます。 二つ目、国立大学法人法三十五条によれば、大学の評価は、中長期目標等の達成状況の調査分析の結果を考慮して、業務、業績の全体について総合的な評定を行わなければならない、こういうふうにされているわけであります。しかし、現状では、大学間の相対評価は行わないとの方針の下に、単に中期目標等の達成状況を五段階評価するにとどまっておりまして、大学の利用者であり、運営資金の最終的負担者は国民なんであります。ですから、この国民に対して一見して分かりやすい評価になっているとは言い難いというふうに思います。 そこで、法律上の前提として要求されている中期目標等の達成状況の調査分析にとどまらず、真の意味で業務、業績の全体についての総合的評価を行うためには、大学が教育研究機関として備えるべき客観的基準等を明示することが必要だと私は思っております。そして、その評価に当たりましては、大学の現状を中期目標等の関係だけでなく、当該客観的基準との比較も分析するべきだと私は思っております。そうすることで評価が国民にとっても分かりやすいものとなって、大学が次期の中期目標等を考察する際にも資することになるはずだというふうに思っております。 相対評価の問題については、いたずらに序列化は避けるべきだというふうに思っておりますけれども、大学間の競争促進の面では比較可能な基準を導入することはむしろ当然であると思います。今少子高齢化社会の中で、国立大学といえども座して待つ状態ではない、そういう時代ではないというふうに思います。ですから、評価基準を工夫すること等により、教育研究の専門性、多様性に対しては私は対応可能だというふうに思います。 評価基準の明確化について、御所見を求めます。
○政府参考人(徳永保君) 大学の評価ということにつきまして、私ども、もちろん国公私立大学を通じた大学というもののミニマムな質保証ということについては大学設置基準を定め、その上で大学設置基準をクリアしているかどうかといったことについては認証評価ということで行っているわけでございます。 もちろん、国立大学でございますから、そういう最低限の条件整備基準をクリアしていることは当然でございますが、その上で更に教育研究について国民に対して分かりやすく評価、状況を伝えるべきではないかという御趣旨の御質問だと思っておりますが、先生も御質問の中でおっしゃいましたように、そもそも国立大学法人評価制度自体が言わば中期目標、中期計画をどこまで達成できたかということの評価、そういうことが基本でございます。これが法律で定められておる基本でございまして、規模や特性の異なる八十六法人を横並びで相対比較するものではございません。 ただ一方で、私ども、毎年毎年の年度評価におきましても、そういう言わば中期計画の達成状況に関する法律上の評価とは異なりまして、それぞれ各大学で共通して取り組んでいるような事柄について、特にそういったものが進んでいる大学等については別途大学名を明らかにして御紹介しているところでございます。 一方でまた、今回の中期目標終了時の評価におきましては、教育研究の質の向上を測定をする観点から、学部、研究科等の教育研究の現況、水準の調査、状況の評価ということも大学評価・学位授与機構の方でこれを行っているわけでございます。 そういう意味で申しますと、言わば各国立大学法人についての学部、研究科の教育研究の状況ということについては、突っ込んだ内容ではございませんが、それぞれ例えば期待される水準にあるかどうかというような事柄については公表しているところでございます。 是非、今後ともそういったことについて公表の仕方、工夫をしていきたいと思いますが、それ以上に、私どもといたしますれば、こういった事柄についてはやはり大学の主体的努力、あるいは大学関係者による主体的努力といったことが必要だと思っております。各大学法人に対しても今まで以上にきちんと説明責任を果たしていく、そういう観点から情報提供を促していきたいと思っております。あるいはまた、国立大学協会等におきまして国立大学全体の言わば現況をきちんと明らかにしていく、そういったことの工夫、取組も促していきたいと思っております。
○松あきら君 大学が努力をするというのは当たり前だと思います。しかし、今私が申し上げましたように、国民が分かりやすく、国民が、ああ、あの大学が専門的にどこが優れている、どこがすばらしいとか分かるように工夫を是非していただきたいと思っております。 それでは、三点目であります。 法人化のねらいの一つとして、能力、業績に応じた給与システムを各大学の責任で導入すること等により弾力的な人事システムへの移行を可能とすることにあったのだと私は思っておりますが、現状は能力、業績に応じた給与システムが各大学で積極的に導入されているとは言えないというふうな状況だと私は思っております。特に、教員については、教育研究の自由というのを口実として、能力、業績に応じた人事制度の導入に反対する風潮が一部に残念ながら根強いようでございます。 そこで、改善をするために、まず、聖域となりがちな教員の給与制度の改革が急務だと私は思っております。また、人事制度の具体的内容は各大学がその責任で決定すべきものであるわけでございますけれども、やはり文科省としても能力、業績に応じた人事システムの導入が法人化の目的の一つであることを指針等の形で明確化すべきだと思うんですね。 私は、例えば、十年一日のごとく授業をやっている先生と、一生懸命今どきの学生にも分かりやすい例えば授業を工夫して行う先生、あるいは研究開発などをしっかりやっている先生、そうでない先生、まあ同じ給与だとしたらこれはやっぱり少しおかしいんじゃないかな、やっぱり努力をした者が報われないとおかしい、インセンティブが必要だと私は考えるわけでございます。百歩譲って、こうした月々の給与そのものを云々ということはできないという例えばお答えであるんであれば、例えば、こうしたきちんと努力、成果というものを認めて、例えば退職金についてはきちんとそれを評価したものをプラスアルファにするとか、そういうことも能力、業績に応じたシステム、導入すべきだと私は考えております。 教員の人事、報酬制度の問題についてどのようにお考えでしょうか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) 国立大学が大学法人となりまして、基本的には今委員御指摘のとおり職員は非公務員化されて、報酬等については各大学において主体的に判断するということでございますが、その実例としましては、世界トップレベルの研究者を特別な給与で登用している大学もありますし、教員評価において評価結果を給与等処遇に反映している大学もあることも事実でございます。 しかしながら、一方で、国立大学法人は運営費交付金を主たる財源としておりますので、その給与につきましては国家公務員や他の国立大学法人との均衡を失しないようにとすることが要請をされているわけでございまして、この点が今御指摘の大変難しいところでございますが、いずれにしましても、各国立大学法人が国家公務員等の均衡に配慮しつつも、能力や実績に応じた柔軟な報酬の取扱いについて主体的かつ適切に判断することができるような状況をつくることが大事だと思っておりまして、特に運営費交付金等は今後の中期計画においてどうこれから基準をしていくかということが検討されるわけでして、そういったことも踏まえて今後検討してまいりたいと考えております。
○松あきら君 大臣、どうぞよろしくお願いいたします。やはりインセンティブがないと、人間ですから、たとえ先生といえどもそういうことが必要だろうと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 私は常々、すべての根本は人づくりにあるというふうに思っております。ですから、そうした意味では教育というものは非常に大事。つまり、経済も金融も、もちろんこうした教育も、そして環境をいろいろ考えていくのもすべて人間が行うわけであります。ですから、教育というものは非常に大事であるというふうに思っております。 ところで、イギリスでは必須科目としてドラマ、演劇が明確に位置付けられておりまして、ドラマティーチャーと呼ばれる指導教員が各学校に配置をされているそうであります。ドラマ教育の生まれたイギリスでは、学習指導要領でドラマが国語、あちらは英語でございますけれども、教育に明確に位置付けられて、読み書きの能力をはぐくむとともに、鑑賞や体験を行う芸術科目であるだけでなく、歴史や科学などの科目の指導についても多角的に深く学ぶための役割をも担っており、ドラマを専門に指導する教師が各中学、高校に置かれているということであります。 ちなみに、私の娘は今イギリスで、中学からイギリスに行きまして弁護士を今現在はやっているんですけれども、当時はもう随分昔ですので、まだGCSEにはうちの子のときの場合はドラマの教育なかったんですけど、その後ドラマ教育というものが入ったんですね。 しかも、そのドラマの教員免許というのは別にプロの俳優や演出家ではなくて専門の教員免許を持っている先生だそうでございまして、そして、その先生が各学校にもいるということで、私はこれを分かりました時点で、やっぱりドラマ、演劇を学習することで自己表現や物事を読み解く力を身に付けていくというのは、宝塚北高校のことを思い出しました。 これは別に宝塚歌劇団とは何も関係がございませんで、公立高校なんですけれど。これは随分前ですけれど、演劇の授業を取り入れて、非常に荒れている高校が、物すごく荒れている学校が立ち直って、何しろ学力も上がっちゃったという、こういうことだそうです。 つまり、それぞれ生徒が演じるときに、初めはもうわあわあ言ってだれも聞かない、見ない。だけれど、自分が演じるときには見てほしいですよね、聞いてほしい。そうすると、人のときも黙って集中して見るようになった、聞くようになった。先生も、普通のいろんな科目を教えている先生もやらなきゃいけない。そうすると、先生も大きな声でパフォーマンスじゃないとみんな見てくれない、聞いてくれない。だから、普通の自分が持っている教科の授業にも工夫をするようになった。こういう相乗効果で非常に良くなったという、これを私は思い出したわけでございます。 読み書き計算も、これも大事でありますけれど、こうした人間として生きていく上で力になるもの、生活に役立つこと、こういうことを教えていくことも私は重要なことではないかと思うんですね。 今、子供から大人になる過程で彼らを取り巻く環境、情報の大洪水で大変な状況であります。この中で子供たちは進路の決定や、あるいは時には金融の知識や環境問題、犯罪の誘惑、感染症や新たな病気、正確な対処なども、いろいろ知るべきことは多いわけです。 例えばメディアリテラシー、私はこれは肝心なことだと思っていますけれども、情報を発信したり処理したりする能力のことでありますけれど、テレビや新聞報道あるいはインターネットなどの情報を正しく評価をする力と言うのでしょうか。これらを養うこともこれからの時代には非常に重要であると私は考えております。あるいは金融の知識、消費者保護あるいはコミュニケーション能力、つまり生きていく上で必要な力と言っていいのかと思いますが、現在の義務教育ではどのように教えられているのでしょうか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) 未来を担う子供たちに対しましては、確かな学力や豊かな人間性、健康や体力といった生きる力をしっかりと身に付けさせることが義務教育に課せられた重要な責務であると考えております。 このため、新しい学習指導要領におきましては、知識、技能を活用して、自ら考え、判断し、表現する力でございますとか、コミュニケーション能力の育成にも資する言語活動などを重視し、各教科などで記録や説明、批評、論述、討論などの学習を充実しているところでございます。 文部科学省といたしましては、このような学習指導要領の改訂の趣旨を各学校現場にしっかりと周知し、着実に実施することによって、子供たちが社会で生きていく上で必要な力を確実に身に付けられるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○松あきら君 つまり、こうした、何というんですか、総合学習か何かの中で入れているということなんでしょうか。特別にこういうことを身に付けさせるための何か特別な授業ということではなくて、それぞれの教科の中にこういうことを入れていくということですか。
○政府参考人(金森越哉君) そのための特別の教科ということではございませんけれども、例えば、御指摘のございました学校教育に演劇を取り入れるというようなことにつきましては、現在でも総合的な学習の時間で演劇を学習活動に取り入れている学校の例もございますが、新しい小学校、中学校の学習指導要領におきましては、児童生徒のコミュニケーション能力などを一層養うという観点から、例えば小学校の国語科で言語活動の例として物語を演じたりすることを新たに明示いたしましたり、あるいは中学校の音楽で演劇などの他の芸術と関連付けた鑑賞を充実させたり、また小学校や中学校の特別活動の文化的行事で演劇などの文化や芸術に親しんだりするような活動の推進などの改善を行っておりまして、今後とも、このような教育の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○松あきら君 ありがとうございます。 私が宝塚出身だから別に申し上げるんじゃないんです。でも、欧米では、ドラマという科目は、日本ではありませんけれども、欧米では小学校から必ずあり、そこで自己主張の仕方を習うのではないかと思うほど盛んですなんということを書いていらっしゃる方もいらっしゃって、私は、今教えてくださいました、局長おっしゃった演劇の授業などは非常に、自分も表現できる、あるいは人の表現も受け入れる、こういうことで大事じゃないかなと思っておりますので、これからもしっかりと生きる力のために取り組んでいただきたいというふうに思います。 そこで、日本の教育、私は、イギリスだけですけれども、娘はボーディングスクールで、あとは大学、大学院で行ったんですけれども、そのときにつくづく、ああ、日本の中学、高校とすごく違うなと思いました。つまり、自分の好きなものを選べるというのが中学、高校でありまして、そして、しかし途中から、OレベルからGCSE、それからAレベルというのが同じなんですけれど、そうすると、大学へ入ってからは、その代わり、もう学期ごとにというか、ちゃんとしっかり勉強して、落とされますから大変なんですけれど、大学へ入るまでは、例えば数学、マスであろうともアート、美術でも歴史でも音楽でもみんな同じ、評価が、別に主要科目だから特別にそれだけが点数が高いとかいうんじゃないんですね。だから、自分の好きなことを伸ばしていかれると。そして、大学は専門的な自分の求める大学へ入って、しかしそこからしっかり勉強しなきゃいけない。日本は何かまだ大学を受験するテクニックを教えているような、そういう残念な気持ちがするわけでございます。 そしてまた、今、総合学習の話もありましたが、大学におきましても教養科目がどんどん縮小されていると聞きます。塾や予備校に行くことが当然のような風潮も一部にはあるわけです。東大とか京大とか入っても、例えばですね、国家公務員上級試験用の塾とか司法試験用の塾とかもあるそうで、何か大学へ行くよりそっちへ行った方が将来に対する、何というんですか、あれが強いなんて、ほとんど授業は最低限しか出ないでそういう塾へ行くなんということも私は聞いております。 良い意味の教養教育の復活をさせる必要があるのではないか、大学でも、そういうふうに思いますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) ただいま松委員が、イギリスの中高の話、それから大学の話をおっしゃっていただきましたが、確かに日本と比べるといろんな点で違う点があるわけですが、日本もまずは高校教育どういうふうにするかということは、私は前々から大変問題だと思っておりまして、どちらかというと大学の予備校的な存在になっている面もあるのではないかなということだと思います。 そういう中で、大学の教養教育というもの、これはある面で今の流れとして専門課程を重視するような、専門教育を重視するような流れになっていまして、今後の特に高等教育どうあるべきかということで今、中教審にも諮問をしてその検討をしていただいておりますが、やはり特色を持つ、あるいはお互いに役割を持って分化をするとか、そういう方向へ向かいつつある中で、一方でやはり教養教育というのは大事だという意見も多々ありまして、やはり人間として豊かな教養を備える、情操を備えるということが大事でありますので、これについても、やはり明確な一つの大学教育の方向性ととらえる大学もあっていいだろうと思いますし、専門的にしっかりと一つの専門科目をやる大学もあってもいいと思うし、いろんな意味でそういう役割を持っていくことが大事だと思っておりますので、私は、最初に申し上げました、高校がもう少ししっかりするべきだという考え方を持っていますので、それと併せて高等教育の在り方を検討していくべきだと考えております。
○松あきら君 ありがとうございます。 先ほどの大学二百ランキングの話ではございませんけれど、私立も国立も含めて日本の大学の質が落ちていると言われている残念な状況があります。ですから、私は、こういう教養教育というものも大事なんです、量から質にこれからは変わっていかなければいけない、そういうことで、大臣の御答弁にもございましたように、しっかりと取り組んでいただきたいというふうにお願い申し上げます。 それでは、次は自転車の交通事故対策、私は実は前々からもう自転車のことについて質問したくてしたくてしようがなかったんです。なかなか機会がございませんで、ようやく質問する機会をいただきました。あと十一分なんで、しっかり質問したいと思います。 最近自転車の人気が高まっております。通勤に使う人も増えまして、自転車の宅配便など、これもあります。大変身近な乗り物で、利便性も高く、健康増進やエコ促進という観点からも歓迎されるものだと思います。 しかし、自転車の台数が増えるに従って自転車の交通マナーの問題、危険な運転が目立つようになっていることも事実です。何台自転車あるか御存じでしょうか。七千万台あります。日本の人口約一億二千ですから、それを考えると、いかに自転車が、大体乗れる人一人一台持っているというような、こういう状況であります。本当に残念なことに、こうした交通事故による死亡やけがも少なくありません。 まず、自転車による交通事故の現状についてお伺いをいたします。
○政府参考人(東川一君) 平成二十年中の自転車乗用中の死者数は七百十七人であります。負傷者数が十六万二千二百五十人となっております。なお、死者の六五%が六十五歳以上の方というふうになっております。 それから、自転車に関係します事故件数でございますが、これは十六万二千五百二十五件でありまして、平成十九年と比較して八千四百九十三件の減少となっておりますが、交通事故全体の中では約二割を占めているという状況にございます。
○松あきら君 自転車が交通事故の二割、大変な数であると思います。 ところで、幼児二人を乗せたお母さん、いわゆる三人乗りは本来は規則違反で、警察庁も当初は厳格運用を打ち出しておりました。しかし、子育て中の母親の、お母さん方の要望を受けて、特定の条件を備える自転車に限っては容認する方向に転換したというふうに聞いております。その要件も明らかになりまして、七月には各都道府県公安委員会規則の改正を行うという方針になったそうでございます。 私は、現在でも親子三人乗りの自転車を見かけますが、三人乗りというのは見てて本当に不安です、怖いです。転倒するんじゃないかな、車と衝突するんじゃないかな、そのとき子供はほうり出されちゃうんじゃないか心配です。その安全性、つまり容認する方向ということでありますので、その自転車、例えば安全性は確認できているんでしょうか。 私は、実はテレビで、ニュースで見ました。何か前が二輪になっている自転車とか後ろが二輪になっている自転車とか、そういうのを容認するというふうに聞きましたけれども、何か今までと同じ二輪でも、シャフトですか、それがちょっと違うと容認するとか、何かいろいろ聞いたんですけれども、そのまず安全性は確認できているんでしょうか。 それから、当然、こういう少しでも安全な自転車に、お子さん二人乗せるなら是非そういう自転車に乗っていただきたいんですけれども、それにはやっぱり買い換えなければならないわけです。お金が掛かるわけであります。定額給付金も利用していただきたいと思うんですけれども、それはともかく、お金が掛かる。ですから、早くすぐにみんな買い換えなきゃ駄目よと言ったって、そこはなかなか大変ですから、例えば助成金、補助金ということもきちんと考えていかないと、ただ単に買い換えてくださいといっても、それは大変だ。これはどうするのか。 それから三点目、対応車でない場合、今までと同じのでもうオーケーされたんだからいいわと、危ないこうした状況に対してはどういうふうに取締りをするのか、その三点をお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(東川一君) 幼児二人同乗の自転車につきましては、昨年四月からその安全性に関する検討委員会、これを設置して、一年間にわたって技術的な専門家あるいは自転車業界の協力をいただきながら、安全性に配慮した幼児二人同乗自転車に求められる要件あるいは具体的基準等について検討を行いまして、三月に要件等についてまとめた報告書をいただいておりますので、それに基づくものは安全であるというふうに考えております。 それから、次に補助のことでございますけれども、これは現在量販店等で販売されている自転車に比較しますとこの自転車は高額になると思われますので、普及のためには自治体による支援が有効であるというふうに考えております。この度拡充されます安心こども基金を自治体が活用することも可能であるというふうに聞いておりますので、警察としても、関係府省と連携しながら、自治体がこうした支援制度を導入するように働きかけをしてまいりたいというふうに考えております。 それから、従来の自転車に乗っていた場合どうかということですけれども、これまで、自転車の交通ルールの遵守の徹底ということにつきましては交通安全教育あるいは街頭における指導ということでやっておりますので、従来の自転車の幼児二人同乗につきましても、これまで同様、危険性に対する理解の促進に努めていきたいというふうに考えております。
○松あきら君 それに基づくものは安全車であるということでありますけれど、やっぱりそこをしっかりと見ていただきたい。単に、これは安全ですよと言ってきたから安全ですということではないと思います。 その安全車にはちゃんとマークなりなんなりをきちんと決めていただいて、私は妊婦マークを決めるときも大変な努力をいたしました。いろんな委員会で質問して、最初は厚労省も、そんな妊婦マークなんて、それこそ各自治体やNGOの方が考えているんですから、国が統一マークなんてとんでもないと言われたんです。でも、私は、あの車の初心者マークのように、神奈川県ではバラが妊婦マークです、東京都は松ですとか、やれどこでは何、ばらばらだったら分からないでしょうと。同じマークがあるからみんな、ああ、この人は車のまだ初心者なんだなと。まあこのごろは高齢者マークがいろんな問題あるようでございますが、ともかく、基準がないと分からない。 ですから、私はこのマークもきちんと決めるべきだというふうに思いますし、それから是非安心こども基金を活用していただいて、少しでも、お求めになられる状況、あとほんの少し出せば、あるいは自治体で工夫をして、安心こども基金ですとかいろんな交付金が出ておりますので、何でも使える交付金もありますので、そういうものを活用してきちんと安全車に乗り換えていただくという対策が大事。 それから、今までと同じ自転車に乗っている方には、これはある意味では取り締まることは子供やその方たちの命を守るという点に対しては大事なことであろうと思いますので、その辺、よろしくお願いします。
○政府参考人(東川一君) 先ほど、幼児の二人同乗の自転車につきましては、検討委員会で示された要件を踏まえまして、試験を行った上でBAAマークあるいはSGマークによって認証を実施するというふうに聞いております。 それからもう一つ、構造上の安全性だけではなくて、当然のことながら、自転車を乗るときのルール、マナーとか、そういうものはしっかりと守っていただくということについても力を入れてまいりたいと思います。
○松あきら君 私、昨日も麹町宿舎の、これ昨日は昼間でした。雨が降っていた、当然赤信号で私は待っておりましたら、赤信号でも平気で自転車は新宿通りを突っ切るわけですね。この間は夜でございました。やはり信号のところで逆走して、無灯火で走っていると。本当にとんでもない、そういう心得のない、私は残念ながらこうした、大人ですよ、もう、自転車を平気で、そしてまた、高齢者が歩道にいらっしゃるのにびゅうんと平気でもう横を擦り抜けるようなこういう自転車の運転の仕方ですね、こういうことにもう非常にはらはらどきどきしているところでございます。 もう時間がなくなりましたので、最後の質問になっちゃいます。済みません、ちょっと省かせていただきます。 こうした自転車交通の教育というものは徹底して行わなきゃいけない。私は、警察や何かで取り締まっていく教育も大事だけれど、やっぱり初等教育でこれは教育するべきものだと思うんですね。なぜならば、子供が初めて操作、運転する最初の乗り物は自転車なわけでありますので、これはやっぱりある程度初等教育の中できちんとこうした、これ、ちゃんと社会のルールに従って公道を走る必要性、そして実は自転車も危険性があるんだよという教育をすべきだと思います。 これは、文科大臣の御答弁を伺って最後にしたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) 当然ながら、自転車の安全利用、走行に関して、特別活動を中心として学校でも今教育の中で指導しているところでございまして、やはり社会的ルールとか交通安全とか交通ルールとか、当然ながら社会人として守るべきものをしっかりと教えていくことが学校の一つの役割であろうと思っておりますので、この点はいろんな関係省庁とも連携しながら学校の中でもしっかりと今後とも指導してまいりたいと考えております。
○松あきら君 是非小学校から教えていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 今日は、大学の学費と奨学金について塩谷文部科学大臣に質問したいと思います。 日本の大学の初年度納付金は、国立で八十万円以上、私立の平均で百三十万円以上、国際的にも異常に高い水準となっております。そこに昨年来の急激な景気の悪化が重なって、退学、休学、あるいは入学辞退する若者が増えております。 学費ZEROネット東京の皆さんが三月から五月にかけて二十二の学園で千人を超える学生から集めた実態調査の結果を見ますと、自分の大学の学費について負担に感じると答えた学生が六〇%、学費負担について困っていることのトップは家族や親戚に苦労を掛けてつらい、これが三三%でありました。寄せられた生の声、たくさんありますけれども、私も読みました。友達が大学の進学をあきらめたとか、入学金の準備ができず入学できなかった友人がいるとか、知人が何人も学校をやめた、学費が払えないって声が多いなどですね。高学費が若者の夢や進路を阻み、景気悪化がそれに追い打ちを掛けていることが伝わってまいりました。私も、先週五十人の大学生と懇談する機会がありましたけれども、九州から東京の大学に進学したある男子学生は、妹が二人いて、進学できるか胸が痛いです、仕送りなしでやっていますと語ってくれました。 日本の学費の異常な高さは、もはや家計負担の限界を超えていると思います。文部科学大臣、若者の学ぶ権利を保障するために、政府として速やかに学費負担の軽減を図るべきではありませんか。
○国務大臣(塩谷立君) 大学の学費につきましては、確かに過去から比べるとずっと何倍かに上がっていることも事実でございまして、同時に、最近の経済状況において、いわゆる入学できない、あるいは退学をするような事態が発生していることも重く受け止めているわけですが、そういった実態をしっかり把握するとともに、私どもも、特に教育費全体のこと、そしてやはり家計負担の軽減ということを念頭に置いて、今、教育安全社会の実現に関する懇談会を立ち上げているわけでございます。また、官邸においても、安全社会実現のための懇談会あるいは教育再生懇談会等、様々な場でこの教育費の問題が取り上げられておりますので、この点についてはしっかりと検討し、できるだけ近いうちに将来的な方向性を明確に打ち出せたらと考えております。 特に、授業料の場合は大学に限らず幼児教育の面もありますし、いろんな観点から今後検討して家計費負担の軽減に結び付けていければと考えておりますので、今委員のおっしゃったような問題意識を持って検討をしてまいりたいと考えております。
○山下芳生君 検討ということなんですけれども、私、これもう待ったなしだと思うんですね。経済的理由で中途退学している私立の大学の学生は毎年一万人おります。 そういう下で、各大学は独自に学生への緊急支援措置を強めております。しんぶん赤旗が、この春、国公私立の大学にアンケート調査を行いました。景気悪化を考慮して、経済的に困窮している新入生、在学生に対する新たな支援策はありますかという問いに、回答のあった百七十五大学のうち三割の大学が実施していると答えました。その支援の内容は、家計の急変によって学費を納入できない学生に学費を免除したり、あるいは給付制の奨学金を支給するなどであります。支援を検討しているという大学まで含めますと五割に上るんですね。ただ、各大学のこうした支援策というのは身銭を切ってのものでして、やっぱり経済的理由で学業をあきらめる若者をなくすには限界があると思います。 アンケートでは九割を超える大学が国や自治体に援助の強化を求めておりましたけれども、大学任せではいけないと思います。国の支援策の緊急かつ抜本的な拡充が求められていると思いますけれども、文部大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩谷立君) 今回の経済危機に対して授業料減免、あるいは奨学金事業の拡充につきましては、昨年の補正予算、そして今年の本予算、さらには補正予算においてそれぞれ各都道府県に対する支援、あるいは新たな基金を設けて私立大学に対する支援等を今行っているところでございまして、それがしっかりと実行できればある程度のところのカバーはできると考えておりますが、今後更なる厳しい状態も考えられますので、先ほど申し上げましたように、家計負担についてはしっかりと検討してまいりたいと思っております。 〔委員長退席、理事神本美恵子君着席〕 ただ、全体的な景気状況もこれはしっかり立て直さないといけないと思っておりますので、総合的にやはりこの問題は考えていく必要があると考えております。
○山下芳生君 そう言いながら、政府は国立大学への運営費交付金や私立大学への助成金を今年度も削減したわけですね。補正で付けた私学事業団への百十億円の出資で一体何人の学費軽減になると見ていますか。
○政府参考人(河村潤子君) 今回の補正予算におきましては、日本私立学校振興・共済事業団へ百十億円を出資をいたします。授業料減免など学生への経済支援を行う私立大学等や、それから一時的に資金繰りが悪化した小規模学校法人に対して新たに無利子融資を行うこととしております。この私立大学の授業料減免等の学生支援については、各大学の実情に応じてそれぞれの判断により実施されておりますので、今回の無利子融資の対象について一概に何人分というふうなお答えを申し上げることは困難ではございますけれども、平成二十年度に授業料減免等について国庫補助を行った大学の実績を申し上げますと、減免等の額は約六十六億円、対象学生数が約二万三千人となっております。 文部科学省としては、今年度、より多くの学生の学費負担が軽減されるように今回の無利子融資を各大学に積極的に活用していただければと考えているところでございます。
○山下芳生君 やっぱり責任があいまいなんですね、数は分からないと、新たに学費免除がされる。 事態は先ほども申しましたように緊急を要すると思います。資料を配付しておりますけれども、一枚目の上のグラフを見ていただきますと、年収二百万円以上四百万円未満の世帯の教育費負担がもう五割を超えていることが分かります。所得の低い世帯ほど教育費負担が非常に重いということです。その上で下の表を見ていただきたいんですけれども、これは家庭の年収階層別に見た学生数の割合でありまして、年収五分位で最も低い階層に属する学生数の割合が、これ平均、国公私立合わせますと、二〇〇四年度二三・八%の割合を占めていたのが、二〇〇六年度に一六・六%に激減をしております。ほかの収入階層がすべて学生の割合が増加しているのとは極めて対照的な結果になっております。これは大学の進学の機会における経済的格差が近年明らかに拡大しているということだと思います。 〔理事神本美恵子君退席、委員長着席〕 憲法二十六条は、国民に対して、能力に応じてひとしく教育を受ける権利を保障し、国にその責任を負わせておりますけれども、文部科学大臣、政府として、教育を受ける機会が経済的に格差が拡大しているということは、一刻も放置できないゆゆしき事態だという認識はありますか。
○国務大臣(塩谷立君) この経済格差によって教育格差が生まれるということ、昨今の厳しい経済状況の中での実態を把握する段階で私どもも当然ながら重く受け止めているわけでございまして、これについて、先ほど申し上げましたように、今後どういうふうな家計負担あるいは学費の在り方等を検討するべきかということで、今その検討が始まったところでございまして、確かに緊急を要するということでございますが、今の現状に対しては先ほど申し上げましたような緊急支援対策でできるだけの支援をしてまいっているところでございまして、今後こういった経済格差による学生の状況が、就学の機会を奪わないようにどうあるべきかということを検討すべきだと考えております。
○山下芳生君 東京大学は、〇八年度、昨年度から、世帯年収四百万円以下の学生は全員授業料を免除する制度を設けました。大変喜ばれております。収入の最も低い層を支援する、先ほど言った現実を踏まえたやり方だと思います。私は、学費そのものを下げる、あるいは学費の無償化に進むという世界の流れに行くのは当然だと思いますが、その到達に達する前にすぐやれることが、この低所得層に対する学費免除の拡充だと思います。これ理にかなったやり方だと思いますが、文科大臣の認識、いかがですか。
○国務大臣(塩谷立君) 低所得者に対する授業料減免につきましては、全国で八十六校、延べ十三万人に対して実施しているところでございまして、多分、年収は三百万円以下ということで、東京大学だけ特例で四百万円ということでございまして、そういう意味ではある程度の授業料減免を実施しているところでございます。いろいろと御指摘ある中で、基本的に財源の問題もありますので、そこら辺をどこまでできるかということで私ども今対応しているところでございます。
○山下芳生君 検討とかということなんですけれども、私はこれ本当に緊急だと思うんですね。学費の軽減が学ぶ権利にどれだけ効果があるか。 高知県が出資して一九九七年に設立された高知工科大学という大学があります。今春、公立大学法人の制度を利用して私立の大学から公立大学に転換いたしました。それに伴って授業料が年百二十四万円から五十万円台まで安くなったところ、今年の志願者数は前年の十倍以上になったと報告されております。学生とその家庭にとって学費の負担がいかに重いか、その軽減がいかに待たれているかを鮮やかに示す事例だと思います。 私は、若者にとって学ぶ機会の保障は待ったなしだと思いますよ。だって、一年遅れれば、その年に進学を希望する若者、大学に在学する若者の多くが学ぶ機会を失ってしまうわけですから、そういう緊急を要する課題として政府として学費負担の軽減に取り組んでもらいたいと強く要望しておきたいと思います。 次に、奨学金の問題について質問いたします。 高い学費の下で教育の機会均等を保障する上で重要な役割を果たしているのが奨学金制度であります。まず、日本学生支援機構の奨学金制度の役割について、文科大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) 奨学金制度につきましては、教育基本法第四条第三項におきまして、国は、能力があるにもかかわらず経済的理由による修学困難な者に対して奨学措置を講じなければならないと規定されており、政府が責任を持って積極的かつ確実に取り組むべき重要な教育政策だと考えております。
○山下芳生君 ところが、今、日本学生支援機構の奨学金の変質が進んでおります。日本学生支援機構は、滞納者の情報を信用情報機関に通報する仕組みを導入しております。これは平成二十一年度の奨学金の案内のパンフレットですが、そこには、個人信用情報機関への登録についての同意がない場合は奨学金の貸与を受けることができません、延滞三か月以上の場合に個人信用情報機関にあなたの個人情報を提供し、当該機関に情報が登録されます、個人信用情報機関に登録されるとクレジットカードが使えなくなったり住宅ローンなどが組めなくなる場合がありますと書かれてあります。これはまるで脅し文句だと私は思いました。個人信用情報機関への通報、いわゆるブラックリスト化は教育の機会均等を保障する奨学金制度の趣旨とは私は相入れないやり方だと思いますが、文科大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩谷立君) 個人信用情報機関の活用については、やはり滞納者への各種ローン等の過剰貸付けを抑制すること、また、多重債務化への移行を防止する観点から有意義であると考えておりますが、いずれにしましても、この点は個人信用情報機関への連絡等、これは滞納者に限ってもその返済の状況を考えながら必ず自動的にそれが通報されるわけではなくて、かなりそういう点では日本学生支援機構と連絡を取りながらやっているところでございまして、基本的に返済をしなければならない一つの手段としてこういうことが明記されていることであって、この点が実行される点については、現実的には今のところそういった脅しとか、あるいはこれによって被害があるとかということは全くないわけでございまして、是非その点は、今後、滞納者等への過剰な貸付けをするとか、あるいは多重債務化への移行を防止するという観点で行っているわけでございまして、その点はいわゆる今申し上げましたような被害等になっていることは現実にはないわけでございます。
○山下芳生君 私は実態をもっと見る必要があると思いますね。滞納額が増えたのは奨学金の利用者が増えたからなんですよ。滞納率は増えておりません。二〇〇七年度の債務額三兆二千三百五十四億円、うち三か月以上延滞で支払期限が過ぎた債権は六百四十五億円、一・九九%なんですね。しかも、この率は年々下がっております。機構から聞きました。だから、卒業生はまじめに返しているんですよ。 それから、ブラックリストに載れば、これはたとえ返しても五年間はその情報は消えません。金融機関からの必要な融資が受けられず、やみ金などに手を出すケースが増えると。これは本人と家族の経済生活をより深刻化することにもなりかねないと思うんですね。重大なのは、このブラックリスト化を理由に進学や進級をあきらめた学生たちが生まれているということなんです。 ある私立大学で福祉を学んでいる三年生はこう訴えております。卒業まで借りる予定だったが、同意書が届き、卒業後の福祉の仕事での収入を考えると不安で奨学金の貸与を断りました。一年休学し、アルバイトで学生生活費を蓄える予定です。また、ある国立大学の四年生はこう言っております。父が早く亡くなり、母子家庭で六人兄弟の上から二番目です。高校、大学と奨学金とアルバイトで学生を続けてきました。今年の春から大学院を希望していましたが、同意書を書いたことで、大学院まで借りた場合の返済金額を考えると自信を失い、進学を断念しました。こう訴えております。 進学意欲を持つ若者がブラックリスト化によって進学や進級を断念しているじゃありませんか。これは、奨学金制度が奨学ではなくて学問や学術研究を断念させる制度に変質してしまっていると。文科大臣、これは重く受け止めないと駄目ですよ。ブラックリスト化は、被害ないじゃない、もう被害出ていますよ。即刻中止、撤回すべきじゃないですか。大臣、大臣に頼んでます。
○国務大臣(塩谷立君) 今の個人情報についての同意書は、今年度から新規に採用したことでありまして、同意書が届いたということについては、これはいわゆる返済できない場合のことであって、今お話あったブラックリスト化されたわけでも何でもないし、いわゆるブラックリストされないためにやっていることでございますから、それはちょっと全くお話が違うことだと思っております。 いずれにしても……
○山下芳生君 既にあきらめているじゃない。
○国務大臣(塩谷立君) いや、ブラックリスト化されていないと思います、それは。
○山下芳生君 される前からあきらめる人が増えているじゃないですか。
○国務大臣(塩谷立君) いや、それは違います。ちゃんと返済すればそのまま維持し、返済にもかなり猶予を持って話合いができるということですから。基本的に返すことが前提であることはこれはもう当然でございますし、したがって、この同意書についてはまず最初に、新規の方々にはまずは入っていただくときにやりましょうと、途中の人にもやはり同意してもらうために、しかしこれを強制してそれだから奨学貸与をやめるということは全くありませんので、その事実は確認していただければ分かると思っております。
○山下芳生君 もう実際、私、二人の例を出しましたよ。このブラックリスト、同意書を出すことで返済の非常に心配があるからやめたと、進学をね。出ているんですよ。これ、大臣、学生の実態を、それから心境を余りにもつかんでなさ過ぎますよ。経済的に困窮している家庭ほど、学生ほどブラックリスト化によるちゅうちょは強いんですよ。なぜなら、既に金融機関などから多額の融資を受けている場合があるからですよ、多いからですよ。これ以上そういうもし事故があったらどうしようというプレッシャーを感じてもう辞退するわけですね。最も奨学金を必要とする家庭から奨学金を遠ざけるようなことをしていいのか、そうなっていると。大臣、ちゃんとこれ受け止めないと。どうですか。大臣です。もう時間ないからいいですよ。
○国務大臣(塩谷立君) 今の例等、当然大学においても、あるいは日本学生支援機構においてもしっかり相談をさせていただきますので、そういったことについては個人的に私も相談に乗りますので、是非本人を連れてきていただければと思います。
○山下芳生君 連れてくる前にもう断念している事態が生まれているんですね。事後では駄目なんですよ。そのブラックリスト化がそういう事態を生んでいるということを真剣に受け止めていただきたい。 二枚目の写真を見てほしいんです。これはある大学の奨学金案内の掲示板に張られている文書であります。貸与奨学金は借金と書かれてあります。回収強化が強調される中で、返す当てのないものは借りるなと言わんばかりのことがまかり通っております。 これを見てある大学院生はこう言っております。奨学金は借金であると開き直った姿勢にあきれるとともに、大学や大学院で学ぶために何百万の膨大な借金を背負わせる日本の高等教育の在り方に怒りを覚えました。奨学金の理念はどこへ行ったのか。借金なのだから返済するのは当たり前だと言う前に、学生たちに何百万円もの借金をさせて大学で学ばせていることを疑問に思うべきだ。私たちには学ぶ権利があり、それは経済的理由で差別されてはならないはずですと。そのとおりだと思いますよ。 文科大臣、学生の学ぶ権利を保障し、教育の機会均等を実現するためにあるはずの奨学金制度が、回収強化の名の下に単なる貸金業に変質している。ブラックリストはその典型ですよ。しかも、これを国会にも諮らず支援機構が勝手にやっている。こんなことやっていいことじゃないと思いますね。私は、ブラックリスト化が学生にどんな影響を与えているか実態をちゃんと調査して、思い込みじゃなくて、奨学金制度の理念に照らしてこれは再検討すべきだと思いますが、塩谷大臣、実態をちゃんと調査すべきじゃないですか。大臣。
○国務大臣(塩谷立君) 当然、実態は調査をしてまいらなきゃならぬと思っておりますが、いずれにしましても、奨学金事業は当然、基本的には返済をしていただくことは私どもとしては望んでおりますし、そういったことを前提にまた次の新たな奨学金貸与ができるわけでございますし、根本的な制度を変えるということはまた別な議論となるわけでございますが、いずれにしましても、奨学金事業を充実させて、現在の厳しい経済状況において今私どもとしてはしっかり対応しているところでございますので、それがいろんな個々の問題も、今の返済の問題があると思いますが、そういった問題に対してはしっかり相談もさせていただいて、できるだけ就学機会を奪われることのないように対応しているつもりでございます。
○山下芳生君 調査するということなので、しっかりやっていただきたいと。 それから、もう一回確認ですが、在学生にこの同意書を出せと言っていますけど、これはあくまでもお願いであって、同意書を在学生が出さないからといって奨学金が継続されないということはありませんね。
○国務大臣(塩谷立君) それはございません。
○山下芳生君 時間が参りました。 日本共産党は、東京大学のような学費免除制度をすべての国立大学、国公立大学、それに拡大する、私学にもそれを準用したような制度をつくる、そして世界の流れ、給付制の奨学金制度をつくる、こういう緊急の提言を昨年発表いたしました。必要な予算は合わせても千九百億円です。在日アメリカ軍への思いやり予算があれば十分できる。こういうことこそまず真っ先にやるべきことだということを申し上げて、質問を終わります。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。 通告をしておりました質問の順序を変えて、最初に高速増殖炉の「もんじゅ」の質問をさせていただきたいと思います。 この「もんじゅ」の運転管理は、九五年のナトリウム漏出事故によりまして動燃が解体をされて、新たに文科省所管の略称原子力機構に引き継がれました。しかし、その後もトラブルの不祥事が続いております。これを受けまして、今年の四月に原子力機構は保安院に対しまして、内部組織である原子炉等安全審査委員会が形骸化していたなどと自ら組織のたるみが最大の原因なんだと、こういう報告書を提出をいたしました。ナトリウム漏出事故で組織体質が問われてから十四年目になるにもかかわらず、いまだ何も改善されていないという状況でございます。 質問でございますけれども、こうした組織に未完の技術で、かつ危険の大きい高速増殖炉を運転させていいのかどうか、原子力機構の理事長の解任や機構そのものの解体も視野に入れて検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩谷立君) 「もんじゅ」の運転再開について、いろんな課題があり、それが延期されたということは大変遺憾に思っているところでございますが、やはりエネルギー資源の乏しい我が国においては、高速増殖炉サイクル技術については、長期的なエネルギーの安定供給を確保する点で大変重要に考えておる次第でございます。 組織あるいは理事長等のお話ございましたが、こういった事故あるいはいろんな問題等が続けて起こったことは、やはりしっかりと点検もしなければなりませんし、また当然技術的な問題もあるわけでございますが、私からも原子力機構に、直接理事長にお会いして、そういった問題点を早く解明する中で再開をするように努力を促したところでございます。 実際に地元との関係もありますし、私ども、技術的な問題、あるいは組織も当然ながらそういう中で改編もしたわけでございますので、その成果を期待をしてまいりたいと考えております。
○近藤正道君 自ら組織のたるみ、自白をしているにもかかわらず、理事長が何の責任も問われない、これはおかしいんじゃないですか。その一方で、文科省は、こうした原子力機構に対する業務実績評価で十七年度以降高い評価を行ってきておりました。 つまり、言い換えれば、組織のたるみがあったと自己批判をしているにもかかわらず、それに対して、この間二重丸をずっと皆さんは与え続けてきたんですよ。文科省にも原子力機構を管理監督する能力はないんではないですか。 今回の不祥事に関して、文部省では内部の処分、あったんでしょうか。大臣の質問もあるんですよ。
○政府参考人(藤木完治君) 事実関係についてお答え申し上げます。
○近藤正道君 責任を取ったかどうかを聞いているんです。時間ないんですよ。
○政府参考人(藤木完治君) 昨年発生いたしましたナトリウム漏えい検出器の不具合、あるいはその後発生いたしました屋外排気ダクトの腐食孔が生じたトラブル……
○近藤正道君 内部処分があったかどうかを聞いているんです。
○政府参考人(藤木完治君) そういった問題につきまして、日本原子力研究開発機構におきましては、担当理事及び現場の研究センターの所長の処分を行ったと聞いております。 これらのトラブルはいずれも施設管理に起因するというものでございますので、一義的に施設管理に責任を負っている原子力機構の問題であるというふうに考えております。したがって、文部科学省におきましては内部処分を行っておりません。 以上でございます。
○近藤正道君 大臣、おかしいんじゃないですか。自ら組織がたるんでいた、申し訳なかったといって、原子力機構がおわびの報告書、自己批判の報告書を出している。にもかかわらず、皆さんはその間二重丸の評価をやってきたわけですよ。ですから、文科省の管理監督責任はどうなんですか、内部責任は、皆さんの責任はどうなんですかと聞いているのに、何の責任、おとがめもない、これはおかしいじゃないですか、大臣。
○国務大臣(塩谷立君) 原子力機構のいろいろ組織の件について、特に問題があったのは現地のいろんな組織だということで聞いておりまして、その点を今回指摘されたわけでございますので、その点の改善を行うということで、私どもはその方向で当然ながら原子力機構と話合いをして、それを実行したことにしたわけでございます。
○近藤正道君 全く質問に答えてないですね。まさになれ合い、ずぶずぶ、こういう関係ではないですか。 高速増殖炉につきましては、二〇一五年までに「もんじゅ」で実用化研究を行って、そして次のステップである実証炉の開発に移る、こういう計画になっているわけでございますが、この間、「もんじゅ」については建設費に約四千五百億、運転費について三千百億円、合計七千六百億の税金が投入されているんですよ。これは当初の、一番最初の計画の二十倍を超えているんですよ、これ、二十倍を。民間資金を入れれば、もう一兆円に近い金がここにつぎ込まれている。一体、今後どのぐらい金をつぎ込むのか、何年計画でいつまでにどのぐらいの税金を投入するのか、はっきりここで答えていただきたい。 計画予算の終了段階で次のステップに移行する技術が確立されていないのであれば、核燃料サイクルから撤退すべき、こういうことも私は検討すべきだ。一体どのぐらいこれから金が掛かるんですか。大臣、答えてください。
○政府参考人(藤木完治君) お答え申し上げます。 我が国の原子力政策に関する基本を定めております原子力政策大綱におきましては、この核燃料サイクルにつきまして、長期的なエネルギーの安定供給等の確保の観点から、必ず確立していくことが必要であるというふうに定められております。 この「もんじゅ」は、この核燃料サイクル技術の中核となる施設、研究開発の中核となる施設でございますので、まず運転再開後、十年程度の間、原子力政策大綱におきまして、まず早期に運転再開をしなさいということとともに、運転再開後については、十年程度の間、二〇二五年ごろに実現を目指す実証炉の設計等に必要なデータの収集を行い、したがってその間しっかりと運転してデータを集めなさいということ。そしてさらに、その後は、高速増殖炉サイクル技術はその後は実用化、商業化していくわけでございますので、さらにその高度化に資する研究の場として活用するというふうに定められているところでございますので、平成二十一年度の「もんじゅ」の予算は維持管理、補修、点検等で二百四億円を計上しておりますが、この運転再開後、先ほど十年程度の間はデータ収集を必ず行うということもなっておりますので、そういった各年度に必要な研究開発あるいは維持管理等々に所要の研究開発のための予算措置が必要であるというふうに考えているところでございます。
○近藤正道君 質問に全然答えていないですよ。 今日は文科省の決算ということで、子供たちのあるいは大学生の学びの機会、平等の機会をどうやって保障するか、憲法で保障された権利が全く守られていないではないか。本当にささやかな権利が、お金が打ち切られて、そして機会が保障されていない、未来が閉ざされていると、こういう話を一方でしている。その一方で皆さんは、この間に、当初の予算のもう二十倍を超える、当初三百億ぐらいだったのが今はもう七千億超えていますよ。そして、この先どうなるか、その具体的な見通しも言えないと。内部で組織がたるんでいると自ら認めていながら、それを管理監督する文科省はだれ一人処分されない。こういういいかげんな、まさに税金の無駄遣いといったら、これ以上の無駄遣いなんかないじゃないですか。せめて、重要だ、この政策は重要だというんなら、ちゃんとけじめを付けてくださいよ。 アメリカのオバマ政権はGNEPから撤退をして、核燃料サイクル政策から撤退をしましたよ。日本も「もんじゅ」を廃炉にして、私は、速やかにこんな税金の無駄遣いのまさに象徴のようなこういう政策をひとつ清算をして、自然エネルギーの振興、こういうところにむしろ向かうべきだ、そういうふうに思います。この点についてはいろいろ議論があるところだ。せめてその税金の無駄遣いについては、しっかりやっぱり皆さんはけじめを付けて、改めるところはちゃんと改めて、めどを付けて事業をしていくべきだ。何のけじめも付けてないじゃないですか。 大臣、何か御意見ありませんか。こんなこと許されないですよ。
○国務大臣(塩谷立君) 我が国のエネルギー資源政策としてこの「もんじゅ」を位置付けて今再開に向けて努力をしているわけで、確かに問題があった、先ほども申し上げましたが、そういった点は大変遺憾に思うと同時に、今回それを一つの教訓として、今後その組織あるいは将来的な見通しを立てて改めて再スタートをするところでございますので、それにまた私どもも努力をしてまいりたいと考えております。
○近藤正道君 次に、学力調査、学力テストのことについて質問したいと思っています。 今日、先ほどもこの議論がございましたのですぐ本題に入っていきたいと思うんですが、七六年の旭川学テ最高裁判決、ここでは、判決の中で、これはやりようによっては非常に成績競争の風潮を生んで教育上の好ましくない状況を生み出すおそれがあると、こういうこともはっきり言っていますね。ところが、その学テ判決のときには、そういうおそれはあるけれども、個々の学校、生徒、市町村、都道府県についての調査結果は公表しない、こういうふうな措置が講じられているんで、今回の学テは国による不当な支配、当時、旧の教育基本法十条一項には当たらないんだ、これは違法の問題は生じないんだということを言っているんですね。つまり、ほっておくとこれはやっぱり非常に競争を激化させて教育上好ましくない結果を生み出すので、やっぱり注意しなさいよということを言っております。 十七年から学力調査が行われておりますけれども、これが開示され、あるいは公表されていると、こういう話が今出てきているわけでございまして、もしこれが結果が公表、開示ということになると、これは、最高裁が戒めた、やっちゃならぬということに触れるのではないかと、違法、不当の問題が出るんではないか、場合によっては、現在の教育基本法では十六条になる不当の支配、こういうことにもなりかねない、なるおそれがあるんではないかと私は大変危惧をしているんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(塩谷立君) 全国学力・学習状況調査につきましては、三年続けて実施をしたわけでございます。この実施につきましては、それぞれ衆参の委員会でも議論をしていただいて、公表については、それぞれいろんな御意見の中で私どもとしては実施に当たっては、公表については各都道府県のいわゆる数字を公表するにとどめるということでございまして、あと問題なのは、いろいろ地域においての情報公開条例との、法律の関係で、それが私どもは大変問題視をしているわけでございますし、この目的が序列化をすることではなくて、そういった学習の、学力の結果を踏まえていかに改善をするかということが今回の目的でございますから、その目的に沿って、それぞれ各県あるいは市町村、学校なりで今大変な努力をいただいている事実もありますので、私自身はこの学力調査の成果は出てきていると思っておりますし、また序列化はあってはならないと思っておりますので、毎年、実施要領についてはその点を明確にして実施しているところでございますので、その理解を各県あるいは市町村の特に首長あるいは教育委員会に是非とも御理解いただいて参加をいただくことをお願いしているところでございます。
○近藤正道君 効果の点はちょっとわきに置きまして、いずれにいたしましても、今申し上げましたように、七六年の旭川の学テ判決の中で、これは公表をすると、結果を公表されるということになると成績競争の風潮を生み出して教育上大変好ましくない、そういう結果になるということを最高裁が明確に言っているわけですね。ですから、皆さんもその辺のところを配慮をするということでいろいろ手は打っているんですが、しかし情報公開等の関係で結果を公表するという動きがやっぱりあちこち出ていますよ。 そこで、私が申し上げたいのは、学力調査を実施するということであれば、非公開、非開示を徹底すべきだと。これが守られるのならやっても構わないけれども、守られないということであれば調査はやるべきではない、中止すべきだと。やるんならきちっとクローズにしろ、それができないんならやるな、これが最高裁の大法廷の趣旨ではないかと。これは法的拘束力はあるんだから、それを大臣、守ってもらわなきゃならぬ。やるんならクローズだ、クローズができないんならこれはしない、この原則守っていただけますか。
○国務大臣(塩谷立君) 先ほども申し上げましたように、その議論もして今回の実施となったわけでして、県の、いわゆる数字公表している、これも問題だということになるとまた議論をし始めなきゃならぬと思いますし、いずれにしましても目的を理解していただくことが大事であって、また、公開条例等の法律の問題は、私は、今その点については改めて法律的にどうできるかということを検討していかないと、今の状況では公開を抑えることは多分難しい状況なので、そこら辺は、その地域の判断を、この目的に従って是非それぞれの地域の理解を求めていくことが大事だと考えております。
○近藤正道君 文科省は、最高裁のその判決内容も踏まえてなんだろうと思いますが、序列化や過度な競争につながらないように十分配慮すると、こういうふうに言っておられますけれども、しかし、現に過去の問題を特別に解かせたり、あるいは事前の演習、勉強でそのことをやるために本来の授業が遅れたり、あるいは平均の正答率を何%上げるといった数値目標を掲げて、結果の公表を約束した自治体には教員を加配するとか、あるいは来年度に平均正答率で全国平均を上回る、こういう数値目標を部局長のマニフェストとさせるとか、いろんな動き出ていますよ。これ、新聞でも御案内のとおりだと思うんだけれども、これは多くの自治体でどんどん出始めている。 これは、大臣のあるいは文科省の、最高裁判決を踏まえてとにかくそういう事態にならないようにいろいろ配慮されているのは分かるけれども、これ、事実上無視されているじゃないですか。あるいは、最高裁がこういうこと好ましくないよ、これやったらまずいよと言われる事態がどんどん出現を今しようとしているじゃないですか。にもかかわらず、皆さんは漫然とまたこれからも、さっきの話だとあと二年ぐらいやらさせてもらいたいと、こういうことでございますが、これはまずいんじゃないですか。大臣、どうですか。
○国務大臣(塩谷立君) 学力テストあるいは学習状況調査の目的を御理解いただいて、是非そういうことをやらないでいただきたいと言うしかないものですから、我々としては。これはあくまでも学力を把握すると同時に、個々の学力あるいは学校なり地域がそれぞれの結果に対して改善をしていただくことが目標でありますから、その点を御理解いただくしかないわけでして、そういう行動は是非慎んでもらいたいと私どもとしては言うしかないと思っておりますが。 現実そういうことになれば今後また問題になってくると思いますし、今どういう状況が生まれているかということ、それぞれの結果に対して努力をしていただいていることになりますので、それはそれでどういう内容か、私は今おっしゃったようなのがどこまで広がっているかは把握しておりませんが、やはり結果に応じて次は努力するということは当然必要だと思っておりますし、それは目的だと思っておりますので、是非頑張っていただきたいと私は思います。
○近藤正道君 頑張っていただきたいって、皆さんがそれは、文科省はこう思っているので是非この目的を理解をして公表しないでもらいたいと。それは分かるけれども、それをどうやって守らせるんですかと聞いているわけですよ、守らせる方法を。そして、それが守られないときにはこのやり方はやっぱり見直さなきゃ駄目でしょう。もし守られないのなら、こういうやり方を見直さなきゃならないんじゃないですか。そのぐらいのことははっきり約束してくださいよ。
○国務大臣(塩谷立君) いろいろ問題点とかそういうこともある。これは当然いろんなこういった調査等をやっていけば出てくるわけでして、それは当然見直しはしていく必要があると。これは、その問題点をしっかり把握するとともに考えていかなければなりませんが。 学力調査あるいは学習状況調査の意義というものは国会でも御理解いただいてこの実行に移ったわけでございまして、その点についてはいずれにしても理解をしていただくと同時に、今この調査がいかに、どういうプラスになる、影響もあるし、あるいは問題点があるということは、改めてそういったものを我々調査して見直すべきは見直す、必要があればしっかり実行するということになると思いますので、まだ問題点が明確に出てきているよりは、私ども受けているところは、それは改善に向けてそれぞれが努力している、そういう方が私はプラスになっていると考えておりますし、また、国として当然ながら学習状況調査あるいは学力調査等は必要だと考えておりますので、やり方あるいは範囲等は今後当然ながら検討する時期も来ると思いますが、いずれにしても、まずはそれが必要だという点では、私は今後も実行すべきだと考えております。
○近藤正道君 議論があるところでありますけれども、先ほども議論があったけれども、私は、仮に効果があったとしても、もう一応の目的は達せられているんではないか、こういうふうに思っていますよ。 全国と該当箇所との間の格差、ばらつき、こういうものに着目をして問題点が何なのかということを探していく、こういう問題意識なんだと思うんですけれども、ほぼ格差もばらつきもそんなにないという、ある意味じゃ当たり前の話ですよ。全国どこにいようがやっぱりひとしく学ぶ権利を保障する、教員がきちっと配置されてやっていくということですから、ある程度ばらつきがそんなに出ないという結果が出るのはそれは当たり前。だから、そういう意味では、私は、目的はそれなりにもう出ているんではないか。逆に弊害の方こそ今どんどん出てきているわけでございまして、私は今のまま漫然と継続すべきではないと。それはもういろんなところで、自民党の中でさえも、こんなやり方はちょっと税金の無駄遣いではないかという声が出ているぐらいなんですよ。 是非ここのところはやっぱり見直していただきたい。いったん廃止をするか、せめて悉皆調査、こういうやり方ではなくてサンプル調査に変えるとか、こういうことを是非やっていただきたいし、悉皆調査に予算を掛けるよりも、教員を増やすとかあるいは教育条件の整備、こういうものに金を掛けるとか、今ほど来議論が出ていました、本当に子供たちのあるいは若い人たちの教育機会をきちっと確保する、このことにこそやっぱり金を使うべきだと、その方がはるかに教育上の効果は上がると。もうはっきりしているじゃないですか。 そのことを申し上げまして、にもかかわらずやるということであるならば、ちゃんとその最高裁が懸念しているということがないように、そういうおそれが出現しないように、それは万全の措置をとってくださいよ。それができないんなら、こんなものは直ちにやめてください。そのことを最後に申し上げまして、質問を終わります。 以上です。
○委員長(家西悟君) 他に御発言もないようですから、法務省、文部科学省、警察庁及び裁判所の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時散会