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171回国会参議院2009/04/13

決算委員会 第3号

発言数
184
登壇者
24
会派数
5
開催日
2009/04/13

会議録

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る六日、礒崎陽輔君が委員を辞任され、その補欠として牧野たかお君が選任されました。     ─────────────

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 平成十九年度決算外二件を議題といたします。  本日は、内閣、内閣府本府、財務省、金融庁、国民生活金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀行の決算について審査を行います。     ─────────────

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 速記を起こしてください。     ─────────────

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 民主党・新緑風会・国民新・日本の那谷屋正義でございます。  今日、与謝野財務大臣に直接御質問をする機会というのは初めてということで、大変楽しみにしてまいりました。是非よろしくお願いしたいと思います。  そういう機会を得ておりますので、今日は、質問全体、私六十分ですが、その質問全体を通して二つのキーワードを据えて御質問したいというふうに思います。  一つは、こうした景気の落ち込みが尋常でない中で、やはりお金の使い方というものが問われる、そういう状況ではないかと思うんですが、そういう中で、一つ、ケインズという人が説いたワイズスペンディング、いわゆる賢明なる支出という部分、この部分がやはり今非常に求められている大事な言葉ではないかということで一つあります。それからもう一つは、今度は、一つ一つのものはそれほど大きな誤りじゃなくて、むしろそれ、しようがないことなのかもしれないけれども、全体を集めてみると大変それが大きな誤りになっているという合成の誤謬という、この二つの言葉をキーワードとして御質問をさせていただきたいと思います。  まず一つ目ですけれども、今、世界標準に基づいていわゆる財政、金融というものを分離をする、そういう動きがあるわけでありますが、今、与謝野大臣は三つも兼ねられているということで、本当に大変な御苦労をされているなというふうに思うわけでありますし、また、同時にこのことは、与謝野大臣だからこそ期待をされることなのかなというふうにも思うわけでありますが。九七年、当時の与党、自社さ政権でありましたけれども、そのときに財金分離政策を取りまとめる際に、与謝野大臣はそのとき作業チームの一員でいらっしゃった。そして、いわゆる現実主義というか優れたプラグマティストといいましょうか、そういうふうな中でかなり本領を発揮されたというふうにも伺っております。また、財政と金融のすみ分けというものに御尽力をされたということは、もうこれは知る人ぞ知るところではないかというふうに思うわけでありますが。  そういう意味で、今財務大臣、与謝野大臣が本当に御苦労されている中で、そうは言うものの、やはり自分自身の中でしっかりとすみ分けをしなきゃいけないという部分もお持ちだろうと思うんですね。そういう意味では、財金分離原則に照らして、いわゆる兼務の功罪というものについてどのようにお考えかをお聞かせいただけたらと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 財務大臣の職責は財務省に関する法律で決められておりますし、金融相の仕事は金融庁の法律で決められているわけでございまして、そこは、私の仕事はそれぞれの法令に基づいて仕事をするということで、何もかも一緒くたにするという考え方はございません。やっぱりそこには一定のけじめがあるんだろうと、そう思いながら仕事をしているわけでございます。私が私を任命したので、人様が任命したので、しようがないと思っております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 法令に基づいてやると言われましたけれども、やはり一人の人間がやることでありますから、そういう意味では、本当にそういうところ、大変なところだろうというふうに思いますけれども、是非今言われたことについて頑張っていただきたいというふうに思います。  それでは、具体的にですが、今二つのキーワードを申し上げましたけれども、そのワイズスペンディングの一つとして、いわゆる財政投融資特別会計の前身でありました資金運用部特別会計というものが一九五一年以降設けられております。毎年度の決算で生じた剰余金がそこで積み立てられるわけでありますけれども、しかし万が一、決算段階で赤字を生じた場合にはその積立金を取り崩して赤字を埋めることになっていました。  過去を振り返ってみますと、一九五一年から、今はもう二〇〇九年ですから五十八年ぐらいになりますかね、もう五十年から六十年ぐらいになるわけですけれども、その中で過去に赤字決算となったのが、一九七二年度、これがマイナス七十六億円、一九七八年度、マイナス二百六十九億円、一九七九年度、マイナス二百八億円のたったの三回のみということであります。六十年近い中でたったの三回であったということであります。そして、その金額が約百億から三百億円にもうとどまっているということでありまして、現在といいますか十九年度の末でいうと、ここは十七兆円余りがそこに積み立てられているということになっているわけで、今年度予算の部分だとか、あるいは昨年度の二次補正、あるいは今度出されてくるだろう追加経済対策の中でどれだけ取り崩されるかという問題はあるにしても、やはりこれをこのままにしておくということにはならないんじゃないかと。  そういう一方で、今の日本の状況を見ると、例えば国民の所得はこの九七年度以降の十年間で約二十兆円減っていると。例えば労働者一人当たりの給与総額で見ても、四百六十七万円から四百三十七万円に実に三十万円も目減りしているということで、もう本当に暮らしぶりは大変な窮状が募っているということではないかと。  そんなときにこれまでどおり資産の千分の五十を積み立てるということをずっと続けるのではなしに、やはりこの部分をしっかりと見直す中で、大きな積立金をそのままにするのでなくて、やはりこの部分をしっかりと生活対策に活用していくということが今求められているのではないかと思いますけれども、この点について大臣はどのようにお考えでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) これは普通の特別会計とちょっと違っているのは、過去高い金利でお金を借りてくださった方がいる、特別会計の方の調達金利は低かったということで、そこに利差が生じたと。純粋な金貸しではないんですけれども、貸金業の利益とほとんど同じような性格を持っていたわけでございます。  金利変動準備金というのは、調達金利の方が低い、いつまでも低いんですか、やっぱり調達金利は高くなる危険性がありますねと、そういうので一応積み立てていたんですけれども、先生がおっしゃるように、全部使っちゃえというところまで使えるかどうかは別にして、相当部分は使ってしまっても構わないような状況ではないかと思っております。昔はそれを使って国債整理基金にお金を入れていたんですけど、今度は一般会計の原資として使うということは現在の状況下ではお許しをいただけることの一つではないかと思っております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 大体私が申し上げたいことと意見は一致しているかなというふうに思いますが、ただ、使い切るかどうかということについて先ほどちょっと言われましたけれども、私は思い切って使い切るぐらいの、そのぐらいの覚悟があってもいいのかなと。万が一、そこで赤字というものが出てきたときには、時の補正予算というものでもってそこのところを。これまで六十年近い中で三回しかなかったわけですから、そういう意味ではそういうふうに全部使い切るというふうなことも視野に入れながらお考えをいただけたらというふうに思います。  もう一つお伺いをしたいんですが、これは、今日お手元に資料を配らせていただいております。特別会計における不用額ということで、二〇〇三年度から〇七年度までの特別会計全体の決算における毎年度の不用額の合計ということで、下に水色の部分がございます。特別会計全体というのがありますけれども、これはいわゆる保険会計を含めた部分でございますので、保険会計の部分を除いた水色の部分を御覧いただきたいというふうに思いますが、大体六兆から八兆円の巨額に達しているわけであります。もちろん、個々の特別会計にこうした不用額が出るということ、これはもう仕方ないことなんだろうと思うんですが。よく見ると、これ全体を足してみると今のように六兆円から八兆円という大きなお金になっているということを考えたときに、今大変厳しい状況の中でこの使い道を考えずして、いわゆる消費税を増税するとか赤字国債を発行というふうなことの前に、こうしたことを何かうまく使える方法ないかなと。  つまり、これまでそれぞれ縦割りといいますかタコつぼ的な要素があった、そういう会計の在り方に対して、こうした不用額に対して、やはり一括してこれらを一般財源に振り込めるというか、繰り越せるというか、そういうふうな繰り入れられるようなシステムというものも考えられるんではないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 何かお金がすごく余っているみたいに見えますけれども、やっぱりその内容をよく見てみる必要があると思っております。  不用額というのは、やはり剰余金の発生要因の一つとなりますけれども、その剰余金は翌年度以降の国債の償還や年金給付、年度末に完成しなかった工事の支払等に充てられるため繰り越しているものが大半であり、これはそのまま一般会計歳出の財源として使える性質のものではないという点があります。  そのほか、例えば特許特別会計における剰余金は、これは出願人からの特許料等を財源にするものであり、これをすべて一般会計に繰り入れ、他の目的に使うことは出願人の理解を得られるかどうかという問題もございます。  これらのように、特別会計はそれぞれの固有の歳入と歳出を有しているなど構造が異なっておりまして、それぞれの特別会計の特性を踏まえることなくすべての剰余金を一般会計に繰り入れることは困難であると思っております。  なお、現行制度上も一般会計に繰り入れて活用できるものがあれば活用することとしており、二十一年度予算においても、個々の特別会計の事情に応じて剰余金の一部、二兆五千億を一般会計に繰り入れることとしております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 次年度への繰越しとか、そういうふうなことで個々のお金が大変重要になっているということについては一定理解をする、またそれを一般会計に繰り入れることは今の段階では不可能だという、そのことは重々理解した上で、今のこの大変な状況の中で、先ほど申し上げました合成の誤謬のその最たるものだと思うんですが。一つ一つ出てくるお金については確かに正当性があるんだろうと思うんですけれども、それをぱっと集めたときに毎年同じような額になってきているわけでありますから、そういう意味では、やはりここを、横の壁を取っ払って、全体として何かうまく一般会計に繰り入れられる、もちろん全部というふうには申し上げませんけれども、やっぱり一定、そう工夫できる部分というのがあるんじゃないのかなと。こういう状況の中で、国民に負担を強いるというかお願いをするばかりでなくて、もっともっと政府の中でやれることがあるんだろうということの中の一つとして、是非今のことについて御理解をいただけたらというふうに思います。  合成の誤謬ということの最もあおりを受けていると思われるものが、私も教育畑におりましたけれども、教育予算だろうというふうに思うわけであります。  行革推進法以来、それぞれの、特に教育予算を切り詰めようとするその担当の方がそういうふうにされる姿というのは方向の中では仕方ないことかなというふうにも思いますけれども。しかし、予算というもの、国が進むべき進路というものを考えたときに、最大の政策課題は何なのかと、こういうふうなテーマに照らし合わせてみたときに、やはり今のやり方がいいのかどうかという問題は私は深くもう一度考え直す必要があるんではないかと。特に、教育は大事であるということは、これは与野党の皆さん共に言われていることであります。  しかしながら、文科委員会においてもいつも出てくるんですけれども、最後はこの行革推進法の問題によってどうしてもお金を切り詰めなきゃいけないという問題が出てくる。あるいは、これは聞くところによると、財務省の方のいろんな理由を聞くと、例えば教育予算が減っていく、そういうふうなことの理由の一つに、子供の数が減少しているんだからもう減って当然じゃないかとか。あるいは子供一人当たりの教育費支出は他国に比べてそれほど遜色ないとか。あるいは我が国はそもそも国民負担率が低いということ、そのことも考慮する必要があるとか。あるいは文教予算のほとんどは教員の人件費であり人件費は抑制して当然だとか。あるいは予算を増額しなくても教師の工夫で学力向上ができるはずだというような、こういう論理の中でやられるわけですけれども。しかし、そういった考え方というのは少しもう時代が違うんじゃないかなというふうに思うわけであります。  これまでの工業社会というものを象徴する、いわゆる人手不足、資源余りの時代は、労働生産性を高める資源集約的な構造が大変顕著であったことからも人ではなく物に投資することが効果的だったというふうに思えるわけですけれども。しかし、これに対して今はどうなのかということを考えたときに、やはり今は逆に人手が余って資源が不足していると。限られた資源の中で持続可能な発展を遂げるためには、やはり人に対する投資ということが非常に重要になってくるんではないかと思われるわけであります。特に、科学技術や社会システムを支える人材の質と量、そして、人が人をケアする教育、福祉、こうしたことが雇用を誘発し経済を支える成長分野になり得ると私自身は考えるところであります。  そういう意味で、先ほどのワイズスペンディングという言葉がありましたけれども、持続可能な、穏やかで、人にも自然にもそして地球にも優しい、いわゆる定常型社会というものに適合するためにも教育予算の拡充強化というものが重要になってくるというふうに思いますけれども、見解をお聞かせいただきたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 先生の御主張は大変私は同感でございますが、人への投資というのが、例えば教員の数、生徒の数ということで考えますと、実は平成に入る前には、小学生、中学生というのは合わせて一千五百万人おられた。今は一千万しかおられないわけです。五百万減っちゃったわけです。しかし、教員の数はどうかといいますと、その時代と一割しか減っていませんので、一人の教師が受け持つ生徒の数というのは当然減っておりますし、また給与水準も、その地方の民間あるいは他の公務員と比べましても、教師の給与というのは高いところに設定をされております。  それから、先生の後段の御質問で、もう少しいろいろな新しいものに教育で投資しろと。大変私も同感でございまして、まだ今度の新しい経済対策が出てきておりませんけれども、人に対する投資という項目がたくさん含まれておりまして、全部は覚えておりませんけれども、例えば留学生を一万五千人とか二万人、日本から送り出すと。世界を見ていただく、勉強していただくというので相当な額の予算を付けておりますし、そういう意味では、経済対策も先生の言われるワイズスペンディングということで、ただ建物を建てりゃいいという話ではなくて、やっぱりそういう人材という、あるいはソフトの面にお金を使っていくという思想も大分最近では主流になってきたんではないかと思っております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 今、人にお金を投資するということの重要性ということは共通認識を得られたのかなとは思うんですが、しかし、児童生徒の数が減ったということの中で、今の先生方一人当たりの子供を受け持つ数も減っているんじゃないかという、そういうふうなお話。でも、この問題はただ数だけの問題ではないんですね。もう本当に教育の困難性、様々な今の多様化の問題の中で、そういうことだけではなかなか解決していかない。そういう意味で、文科省も、例えば今年一万四千人の非常勤を新たに付け加える等々の話なんかも実は出てきているんです。  ところが、非常勤というのは、もちろん非常勤の先生方は頑張られるわけですけれども、一定の時間の中で、決まった時間で決まったことをやらなければならないということの中で、本来教育に必要な横とのつながりというのがなかなか取りにくくなってきてしまっているということの中でいうならば、この部分は非常勤ではやはり今の解決策にはなっていかないと。  そういう意味では、もう本当に文科省の方もあるいは与党の方も、皆さん今一番教育に求められているのは、子供一人とそれから先生方が向き合う時間、これを確保することが大事なんだということをずっとこれについて共通理解をしてきているところでございまして。そのことを本当に理解をしていただけるのならば、やはりもっともっとここへの投資ということが必要になってくるんだろうと。  特に、その中で、私は今日あえて高等教育への投資拡充を求めたいということについてちょっとお話をさせていただきたいと思いますが。アメリカのオバマ大統領ですけれども、オバマ大統領は、高校卒業後少なくとも一年間は高等教育を受けるべきということを明言しています。持続可能な社会を担う知識と意欲を持った人材の育成が何よりも重要であるという、そういう意図からでありますけれども。高等教育への投資を増加させようとしているアメリカでありますが、これは、公財政支出の対GDP比の比較ではOECD平均並みの一%であります。これに対し、我が国はその半分の〇・五%にすぎないわけであります。  ここの中でまた先ほどの子供の数が減ったというお話が出てくるのかもしれませんけれども。しかし、国民負担率一%当たり、もう一つはその国民負担率が低いんだという、そういうふうな理由が出てくるかもしれませんが、国民負担率一%当たりで補正した上で比較してもアメリカが二・九%に対して我が国は一・二%ということで、大変低い水準になっているわけであります。  先ほども触れましたけれども、人にも自然にも地球にも優しい定常型の社会を構築する意味でも、あるいは高等教育に対する投資が高い経済波及効果を持つということは実はデータ上も実証されているわけでありますから、ここでやはり思い切った考え方の転換が必要ではないかと思いますけれども、大臣のお考えをお聞かせいただけたらと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 今回の経済対策においても、人材力強化を大きな柱の一つとして、大学の教育研究環境の整備や大学生の教育費負担の軽減に重点を置いております。大学教育への財政支出の水準については、諸外国に比べて国の収入規模が小さい中で大学教育への公費負担をこれ以上拡大することが適当か、既に我が国の大学生の三人に一人は奨学金を利用しており、大学卒業者割合は先進国の中でトップクラスにある、こういったことに留意する必要があると思っております。  いずれにいたしましても、今後、社会を支え、国際社会をリードする人材を育てられるような質の高い大学教育を実現するため、めり張りの利いた予算措置が講じられなければならないと思っております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 その予算的な措置の必要性は御理解いただけたかなというか、理解は一緒だなというふうに思いますが。今奨学金制度の話が出たんですけれども、今大変な状況にある国民生活の中で、経済的な理由によってやはり修学をあきらめざるを得ない子供たちが大変多くいると。これは、高校の授業料も払えなくなって、そして途中でそれをやめなければならないというような状況がございます。  教育費負担と租税負担等の標準世帯の平均年収に占める割合は、例えば子供が幼稚園段階のときには二六%、高等教育段階の四〇%というふうに大変重くのしかかってくるわけでありまして、これが年収二百万世帯あるいは四百万世帯となりますと、進学、修学というのはあきらめなければならないという状況に今なってきています。  国がどんなに経済状況が悪化しても準要保護児童生徒に対する機動的な支援が打てなくなっているとともに、地方財政措置額と経済状況の悪化によって増大した実際の就学援助に関する支出額との間の乖離が六百億円に達するということなどで、大変これは地方財政にも大きくのしかかっているわけであります。  そういう意味で、先ほど留学の話もありましたけれども、これ聞くところによると、例えばアメリカに日本人が留学する場合には、アメリカは日本人のその様々な授業料について、アメリカ人がその大学を受けるよりも一・五倍から二倍の授業料を支払わさせるようになっているというふうな実態があります。ところが、今の日本はどうかというと、外国から留学生受け入れるときに大変優遇している。もちろん、そのことはいいんですけれども、しかし本末転倒している部分ってないのかなと。いわゆる自国の子供たちが大学へ行こうというときにその補助が十分でない、しかし外国から来る子にはオーケーよというふうな話では、どうも合点がいかない部分というのがあるんじゃないかというふうに思うわけであります。  そういう意味では、やはりこういったことについて、経済財政諮問会議を所管する大臣でいらっしゃいますので、そこのところについて明快な御見解をお聞きしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 今の点は、先生の御期待に全部おこたえできるかどうかは別にいたしまして、今回の経済危機対策の中では、教育費負担への支援と、経済情勢の悪化により修学が困難な学生生徒に対する授業料の減免、奨学金事業等への緊急支援ということで相当のお金が計上される予定でございます。  これは、今の既にやっているものに加えまして、例えば私立高校に通っているけれども途中で家庭の収入の状況が悪くなって授業料がなかなか払えないと、こういうものは全部今度の新しい経済対策の中で救済できるように今やっております。金額の実際はまだお話しできないんですけれども、これは高校生、大学生の授業料の減免、奨学金事業に対する緊急支援というのは今後の補正予算編成の過程の中で必ず実現することになっておりまして、全部全部先生のおっしゃったことまで御満足のいくようにいくかどうかは別にしまして、相当な程度までは先生の今言われたことはやるつもりでございます。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 そういうふうに言われても、やはりまだまだ途中退学をしなきゃいけない、あるいは入学したにもかかわらず、やっぱり授業料が払えないということの中でもうやめなければならないとか。特に、自宅から通える子供はいいんですが、これがそうじゃなくて、例えば遠くの大学を受けて、そしてそこに下宿をしてというふうになりますと、物すごい費用が掛かってくるわけでありますね。  そういう意味で、これは極論になりますけれども、私は、家庭の収入の上限云々じゃなくて、これから高等教育を受けようとするそういう人に、もしその人が希望すればだれもがお金を借りることができるようなシステム、そしてその中でなお軽減できるシステムもあればなおいいだろうと思いますし。そういうふうにして、といいますのは、今、教育を受けようとする子供が、なぜ私は大学に行かなきゃいけないんだろうかとかということで、みんなが行くからとか親が行けと言うからとか、何となく目の前にメニューをそろえられて初めて行動ができるような、そんなふうな傾向の人間がかなり多くなってしまっているような気がします。だとすると、この金はあなた個人に貸すお金で、しっかり勉強しなさいという意識を持たせるということももしかしたら必要になってきているんじゃないかな、こんなこともちょっと今私自身としては思っていますので、御承知おきいただけたらと思います。  もう一つ教育予算についてお尋ねしたいんですが、国の文教予算というのはもちろんですが、実際に各学校にどのぐらいの予算が回っているかということが重要ではないかというふうに思うんですが、これが残念ながら人件費削減あるいは地方行革の中で年々減少してございます。  今申し上げました行革推進法というのは、典型的な物への投資中心の発想だろうというふうに思うわけでありますけれども、そういう意味では、実際に義務教育について言えば、教材費、学校図書費、あるいは学校のICT化の整備状況などを見ると、これはもう都道府県の財政力の格差がもろに反映されてしまっている、ゆがみが非常に出てきてしまっているということ、これは現実としてあるわけであります。  例えば、地方交付税交付金で教材費あるいは学校図書費が約一千億円盛り込まれているわけでありますけれども、実際には教材費は六五・五%、学校図書費は七八%しか措置をされていないという状況でありまして、しかもそれがだんだん年々低下しているということであります。  さらに加えて、二〇一一年に始まろうとしている国策としてのいわゆる地デジ対応、これでもって全国の小中高校の各教室のあるテレビ、約五十万台あるわけですけれども、こうしたことへの措置というものが、これを地方に任せるということは、これはとんでもない話じゃないかと。いわゆる国の施策としてそういうふうにするわけですから、やはりこの部分についてしっかりと国が手当てをしなければならない。二〇一一年度、もうすぐそこまで来ています。  ところが、これが措置されないとなると、今までテレビを必要としていた様々な授業の中においてもそれが見れなかったりとか出てくるわけでありますから。そういう意味ではやはり、言ってみれば人生前半の社会保障というべき教育でありますから、そこにしっかり投資してこそ持続可能な福祉社会が構築できると、このように思うわけでありますが、大臣はそのところをどのように認識されているか、お尋ねしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 地方交付税の中では、例えば図書費なんかはちゃんと国としてはお金を出しているつもりなんですが、実際学校現場に行くと、年間の図書費の予算が三万円しかないというような、そういうことがあって、実際、地方財政が苦しいものですから、国としては交付税としては基準財政需要の中でそういう学校の図書費や何かちゃんと積み上げてやっているんですけれども、現場ではそうはなっていない。これは先生が御指摘されるように重大な問題なわけです。こういう面も今回の新経済対策の中でやります。  それから、あともう一つは、非常に駄目になっているのは理科教室。理科の教材がない、実験装置がない。これはもう重大な問題なんで、今回はこれは相当なお金を新経済対策で付けて、小中学校の理科の教室の器材を相当のものにすると、こういうことです。  それから、もう一つ最後に、先生が言われたデジタルテレビ、それからパソコン等の充実、これは学校だけでなくすべての公立施設が持っている古いテレビ、百二十万台ほどありますが、これ全部買い換えようと。それから、子供たちの数まで配れるかどうかは別にして、パソコンの数も学校では相当なところまで充実させようと。それから、ブロードバンドが行っていないところにはちゃんとブロードバンドが届くようにしようということで、先生が今御指摘をくださった多くの点は、相当の程度までカバーした補正予算になるのではないかと思っております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 本来であれば、補正でなくて本予算の中でそういった政府の思いを反映していただきたいなというのが一つありますし。先ほどから答弁の中で相当程度、相当程度というふうに言われているんですが、それが残念ながら現場にとっては、申し訳ないですけれども焼け石に水程度にしかなっていないというようなこともあるわけでありまして、やはり何か少し仕組みを変えていかないと。特に、義務教育費国庫負担制度が二分の一負担だったものが三分の一になった。このことによって実際の定数をこの分配置しなきゃいけないというところがそのように配置されていない都道府県も既に出てきてしまっているという問題があります。  したがって、いかに地方の財政が今厳しい状況にあって、そしてそれも当然やむなくやられたことだと思うんですが、しかし実際問題そういうふうになってきているということでございますので、相当程度という答えがどういうふうに理解をしていいのかちょっと難しいんですけれども。しかし、まだまだ現場は様々な問題を解決する状況にまでは全然なっていないということを改めて指摘をさせていただきたいというふうに思います。  教育については後日またやり取りさせていただけたらと思いますが、次に、参議院の予算委員会で、三月の十日でありますけれども、そのときに与謝野大臣は、今回のような不況が来ないことを前提にした制度論であり経済学であって間違いだったというふうに政策金融機関の民営化策の部分について御答弁をされました。この部分について私は半分だけ評価はできるかなというのは、やはりそうしたものが少し拙速であったということについて多分認められたんだろうということの中で、半分は評価できるかなと思うんですが、残りの半分についてはちょっと後で質問させていただきます。  いずれにしましても、今こういうふうな状況の中で大手銀行等の様子を見ていますと、ただただ手をこまねくだけであって無気力、無力さというものが余りにも目に余るのではないかというふうに思うわけであります。そして、事ここに至れば、民間金融機関がほぼ当てにならないということはもう明らかになってきたんじゃないかなと、こう思うわけであります。  先日の本会議の中でも、同僚の議員からこれに似たような質問をさせていただいたわけでありますが、昨年度予算の二回にわたる補正措置に盛り込まれた日本政策金融公庫法に基づく指定金融機関の危機的対応業務の枠組みが、意図する目的を果たすためのその肝は何かという一番分かりやすい尺度でちょっと話をさせていただきたいと思いますが。その際、政策の妥当性等は厳格に問われる必要もありますけれども、政府の危機対応方策に従う金融機関の存在こそが今まさに不可欠なんではないかというふうに思うわけであります。  今その役割を担っているのが政府が一〇〇%の株式を保有する特殊会社としての政策投資銀行、いわゆる政投銀でありますし、また商工組合中央金庫であります。これが実は二〇一五年中にすべて株を売却することになっているわけでありますけれども、この二つの金融機関は、日本政策金融公庫に等しいみなし政策金融機関としての位置付けが与えられているわけであります。だからこそ、この二〇一六年以降は、今度は政府方針に有無を言わずに従うような指定金融機関というものはこのままでいくと存在しないことになるのではないかというふうに思います。  そのときに、いわゆる危機発生時において、中堅、大手向け指定金融機関に進んで名のりを上げるような奇特な存在が生まれるということはおよそ期待できないというふうに思うわけであります。財金分離によって絶滅させたはずの護送船団方式に象徴される行政指導に手を染めない限り、そしてだれもいなくなったという悲劇が避けられない確率というものはますます高まっていくんじゃないかなという、そういう心配があるわけでありますが、大臣の見解をお尋ねしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) こういうときになって普通の一般の銀行、特にメガバンクが当てになる存在なのかどうかという問題ですが、彼らはやはり人様から預金を預かって、金融庁からも自己資本比率の維持を強く言われていますから、やっぱりこういう経済危機、金融危機の中では非常に前向きな姿勢ではなくて守りの姿勢でございまして、人様が苦しんでいてもそれで同情をするというようなことではなくて、やっぱり非常に厳しい資本の論理で動いていると私は思っております。  そういう御商売だからしようがないと思っておりますが、それではまじめにやっている中小企業とか、まじめにやっている中堅企業が資金繰りだけで倒産していいのか、行き詰まっていいのか、その結果失業者がたくさん出ていいのか。やっぱりそんなことはなくて、やっぱり不況のときの経済学というのは、需要を一方では創出するということのほかに、もう一つは金融の目詰まりをちゃんと直す、クレジットフローを確かなものにするということをやらなきゃいけない。これは日銀もある意味では金融政策としてやってくださっておりますけれども、やっぱり具体的な、中小企業だったら運転資金が必要だと。これは何とか信用保証あるいは日本政策公庫等がやっておりますけれども、また日本政策投資銀行もある程度はそういう機能を持っていますけれども、扱える額が非常に小さいという問題があります。  そういうことですから、やっぱり政投銀と日本政策公庫、それから商工中金、これはやっぱり今こそちゃんとやっていただかなければならないということで、恐らく国会で議員立法あるいは政党間協議で、そういう方面を強化しようというお話が進むんではないかと。これは恐らく、政党間では政策金融公庫の民営化の時期、あるいは政投銀の民営化の時期、あるいは民営化そのものの是非、こういうものも恐らくきちんと、例えば自公と民主党の間、その他の政党の間できちんと議論をしてくださるものと期待しておりますし、一部では既にそういうことを真剣に議論してくださっているということを伺っております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 大変力強いお言葉というか答弁をいただいたなということで、是非そこのところはもう本当に検討していかなければいけないところだろうというふうに思います。  ただし、この民営化論が出てきたときというのは、いわゆる次官級経験者の天下り先確保がどうのこうのだとか、いわゆるいろんな問題がある。それをそのまんま維持しろということではなくて、やはり改めるべきところは改める中で、それでいて、しっかりとそうした機能を持つ二つの金融機関を今後もやっぱり私は存続させていく必要がある部分だろうというふうに思っています。  もしも、そうじゃなくて、百歩譲ってすべて民営化というふうになったときに、私自身が思うと、例えば政府出資によって政府が最大の株主になっておくということも一つ考えられる手はあるかなと。例えば、JTの株を見ますと総株数の約半数を国が持っているということでありますから、そうしたことに倣っていくならば、今私が申し上げたことも実は考えられる。つまり、その経営を常にコントロールするという枠組みが大事なんではないかと、このように思っています。  これがなければ、それこそ大変危機的な状況の中で、個々の企業に対して政府が直接融資若しくは出資を行うなんということを、いわゆる財政法上許されない道しか残っていないということになってしまうわけですから。そういう意味では、今の経営を常にコントロールする枠組みというもの、これについてやはりしっかりと考えていく必要があると思いますけれども、改めて大臣の見解をお聞きしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 政投銀、日本輸出入銀行、国民金融公庫、中小企業金融公庫、こういうものを民営化しようというときの経済状況というのは、世界中はこれからもどんどん成長していくと、みんなそう思ったわけです。アメリカは厳密なルールで金融や証券の規制をやっているし、そういうルールだ、駄目なものは市場から出ていくというのがルールだと、こんなことでそういうものの民営化論があったわけでございます。むしろ、そういうものが存在することが一般の市中銀行の仕事を奪っているなんという議論だったわけですが、全くそういう状況ではない。アメリカの基準というのは、原理主義的な基準ではなくてかなりプラグマティックな基準で、どんどん保険会社にも証券会社にも銀行にもお金を投入する、そういう状況であって、日本でそのときこういうことを考えた人は、恐らくこういう危機的な状況を予想していなかった。  こういう危機的状況が来たときには、やっぱり日本の経済、世界の経済というのは上がったり下がったりだと。その下がったときに無用な社会的悲劇を起こさないようにするというのがやっぱり政治の私は役割だし、政府のいろいろな機関の私は使命であり役割ではないかと思っております。これは、政府系金融機関がどうあるべきかということは各党間でも国会でも大いに私は議論をしていただいた方がよろしいテーマではないかと思っております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 今お答えをいただいたところで私も大分共有するところありますけれども、先ほど申し上げました、なぜ先ほどの三月の大臣の答弁に対して半分の評価かという、辛い評価かということなんですが、やはり、文教予算の在り方についても今触れましたけれども、政策金融の望ましい在り方というものを考えたときに、やはりワイズスペンディングというふうな機能が完全民営化されたときに本当に維持できるのかという強い懸念があるからであります。やはりこういう危機的な状況のときだけではなくて、もうふだんからやっぱりこうした機関が果たすべきその機能をいつも整備しておくことが必要なのではないかというふうに思うわけであります。  危機的な状況の中でそのことについて予想されなかったからこういうふうな状況が生まれるというお話、分からなくはないんですが、やはり多くの中小企業の方が路頭に迷う結果、この国がどういうふうな国になるか、どういう社会状況になるかということは、もう本当にこれは大きな責任がそこに掛かってくるわけでありますから。そうならないようにするためにも、日常、平時からこうした機能を持つものを整備しておくことが必要ではないかと思うんですが、これについて大臣のお考えをお聞かせいただけたらと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 私は、やっぱり立場の弱い、力の弱い例えば中小企業金融、中小企業よりもっと小さい小規模の企業等はやっぱり政策的に金融サイドの支援を私は常にしなければならないと思っております。  もう一つは、政策金融がなぜ必要かというと、やっぱり日本が海外で発展途上国を応援する、あるいは貿易金融を供与する、これは強い人を助けるんじゃなくて、やっぱり日本と関係の深い、まだ完全には成熟していない経済というものに対して日本が持っている力を提供する、これはやっぱり世界に対するある種の協力なので、そういうもののやっぱり道具立てを持っていないとそういうことはできないわけですから、やっぱり国内でいろいろな金融を通じての政策実現をやる、あるいは海外においても金融によって政策実現を行う、こういうためには、みんな民営化すればいいという多分話ではないんだろうと思っていますし、政府が金融サイドのある種の道具立て、仕組みを持っているということは、実は好況時も不況時もいずれも私は大事なことじゃないかなと、自分自身はそういうふうに思っております。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 是非、大臣だからこそ思われていることを現実なものとしてやっていっていただきたいというのが国民の期待ではないかというふうに思います。  それでは、少し、追加経済対策について最近いろいろと言われておりますというか、もう新聞等々でも出ておりますけれども、この在り方といいますか、この問題なんですけれども、ちょっと振り返ってみますと、参議院で予算委員会がまだ審議をされているそのさなかに実はこの話が出てくるような状況ということで、一体今年度の本予算というのは何なんだと、どういう役目があるんだということについて多くの国民が疑問を持っているところだろうと思います。  そして、まして麻生総理がおっしゃるには三段ロケットだと、その三段ロケットが今年度の本予算であったわけでありますけれども、それが終わってもなおまだ足りないと。その予算を決める段階が昨年暮れということで時期的なずれがあるということをおっしゃりたいんだろうと思うんですけれども、それにしても、そういう意味では、経済に対する見方というものについて甘かったんじゃないかなということを指摘せざるを得ないわけであります。  まずそのことが一つと、それから、政局より政策だというふうなことの中で、このようにいろいろと、補正予算、そして本予算、追加経済対策補正だとか、いろんなことをこうやって小出しに小出しに出てきていて、例えば今度出てくるだろうと言われている追加経済対策。このことによってまた更に情勢が変わったときに、また次のこういうふうな形だということで出てくるようだと、一体国民はどこまで何を信用したらいいんだという話になる。  追加経済対策の中身について今問う時間、ただす時間はないと思うんですけれども、いずれにしても、そういうありようについて、何なんだよと、三段ロケットはどこ行っちゃったんだと、どこか変なところに飛んでいっちゃったんじゃないかというような指摘があるわけでありまして。そういう意味では、財務大臣としてこの辺についてどのようにお考えか、お聞かせいただけたらと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 北朝鮮の三段ロケットは太平洋に落っこっちゃったんですが、日本の三段ロケットは飛んでおりますから大丈夫だと思います。  それで、先生指摘されたとおり、やっぱり我々の経済見通しというのはあくまでも十二月の経済見通しで、それで、そのときは鉛筆なめなめやったわけではなくて、ベストの知識と最善の手法で経済見通しをつくったわけです。しかし、その後出てきた数字というのは、惨たんたる統計が二月、三月と出たわけです。これは、一番大きな数字というのは去年の十月から十二月の間の成長率。これを、三か月の成長率ですから、仮にこういう状況が一年続いたらどうなるかというと、日本の経済は一二%以上マイナスになるという話です。こんなことは、失業も出るし、倒産も出るし、とても黙認できない。  それからもう一つは、やっぱり、去年の一月と今年の一月の貿易統計を比べればはっきりしているんですが、去年の一月と今年の一月で輸出の量が四七%も減っているわけです。二月は四八%以上減っている。注文が半分になっちゃったと。これはやっぱり、日本は輸出で食べている部分が非常にあるわけですから、日本の経済、国民生活に大打撃を与える。それでは駄目だと、これはちゃんと追加経済対策をやらなきゃいけないというので、頭の体操をやっていたわけです。  ただし、参議院で予算の審議をしていただいているわけですから、表立って何か追加の予算とかそういうことをやっていたわけではなくて、あくまでもこういう場合はどうすればいいかという図上演習だけはやっていました、図上演習は。これはやっぱり、予算がきちんと参議院で御承認をいただくまではそんな表立ってやるということはいかがなものかと、それは我々もちゃんとわきまえていたつもりでございますが、この経済の落ち込みによる雇用不安とか失業者とか、それから中小企業を始めとした倒産とか、こういうものはやっぱり看過し得ないことだし、こういう社会的な悲劇をなるべく少なくするということがやっぱり政治に課せられた私は責任ではないかと、そういうふうに思って経済対策をやっているわけでございます。

那谷屋正義民主党・新緑風会・国民新・日本

○那谷屋正義君 時間がなくなりましたので質問はこれぐらいにしたいと思いますが、要するに、あの昨年の暮れ、十二月の段階での今後の経済見通しというものにやっぱり大きな甘さというか、そういう部分というのがあったということはこれは否定できないと思うんですよ。なぜならば、あのときにもう既に我々としてもその経済対策にかかわる法案も提出していて、そして、それについて二次補正予算が出てきたときに、ほとんど中身についてはそれほど違いがない。だったらば、どちらが出したということでなくて、やはり真剣にそこのところを議論する中で、そして一刻も早く、少しでも早く国民のための手だてを打つ、そういうことをしていれば、またこの数字も少しずつ変わってくるかもしれない。  こういうことが必要で、あのときからスピード性を求められるというふうに言われてきたにもかかわらず、残念ながら非常にゆっくりであったということについては指摘をせざるを得ないだろうというふうに思いますから。そういう意味では、やはり今後も正しい、正しいというか本当により的確な見通しの中でより重要な施策をやっぱりいろいろやっていただきたいと。中身については、今日はもう時間ありませんので、これで終わりたいと思います。     ─────────────

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、又市征治君が委員を辞任され、その補欠として近藤正道君が選任されました。     ─────────────

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 民主党の舟山康江でございます。  私からは、内閣官房また内閣府本省が取りまとめ的、事務局的な役割を持って行っている様々な施策について幾つか質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  さて、今、那谷屋議員の質問の中でも随時に触れられていましたけれども、今、景気の低迷の中で、日本国中非常に大きな影響を受けております。この今の景気の低迷の状況というのは、直接的には昨年来のアメリカの金融破綻によります影響が世界各国に飛び火し、またその影響を日本も被っているという状況の中で、非常に今厳しい、それこそ地方も都市もすべて厳しい状況にあると思いますけれども、更に本質的な問題にさかのぼって考えてみますと、今なぜこれほどまでに日本の経済が低迷しているのか。多くの人々が不安をたくさん抱えて、また雇用や医療、福祉、教育、様々なところにひずみが出ているのか。  このことをさかのぼって考えてみますと、やはり私は、小泉内閣の下に行われた様々な改革、改革というのは、あの当時、改革すれば日本が良くなる、生活が良くなると思っていましたけれども、この構造改革、特に新自由主義路線の中で競争を激化させて格差を拡大させてしまった。特にこの影響が地方に今非常に重くのしかかっているんではないかと思っています。  三位一体の改革の中で、税源の移譲が十分ではない、そういった中で非常に地方が疲弊している。こういう中で地域間格差が拡大してしまった。何とかこの地域を再生し、活性化し、何とかしなければいけないということで様々な今施策が取られているわけでありますけれども、この政府の地域活性化策についてまずお伺いしたいと思います。  まず冒頭に、頭の整理としまして、ちょっと言葉の問題から少しお聞きしたいと思います。  地方を活性化する、再生する、いろんな言葉がありましたけれども、大きく分けて、これ見ておりますと、平成十九年度までは地域活性化策関連予算、地域活性化という言葉が主に使われていました。二十年度以降はこういう取りまとめの予算何と呼んでいるかというと、地方再生関連施策と呼んでいます。  これで、二十年度以降、地方再生という言葉に変えたのかなと思うと、実はこの中身を見ると、例えば、また後ほど触れますけれども、いろんな法律に基づく活性化本部を統合したその事務局が地域活性化統合本部会合、ここでは地域活性化というものが使われています。その中で具体的に動くチームというのが地域活性化戦略チームと、ここも地域活性化という言葉が使われています。と思いますと、その中で基本方針を決めたそのものというのは地方再生戦略となっておりまして、これ、地域活性化と地方再生の言葉というのは、どうも使い分けているのかなという気もしますし、そのときそのときで使っているのかちょっとその辺よく分からないんですけれども、私もこのいろんな事業を見るに当たって、それこそ地方活性化と言ってしまったり地域再生と言ってしまったり、何か本当にちょっとごっちゃになってしまうんですけれども、まずその言葉の使い分け、概念の違いなどありましたら、冒頭に御説明いただきたいと思います。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) お答えを申し上げます。  今委員御指摘のように、私どもも地方再生と言ったり地域活性化と言ったり、これは法律の用語のような厳密な定義であったり、あるいは使い分け、区別、そういったものがあるわけではございません。どちらの表現も基本的には、都市と地方とを含む我が国のすべての地域を元気に再生し活性化していくという点ではおおむね共通した概念ではないかというふうに思います。  ただし、場合によってでございますけれども、特に地方再生という言葉を使う場合には、地方と都市との格差の拡大を防ぐという、その政策目的を明らかにして、特に我が国の地方部に重点を置くという意図が含まれている、そういった場合もあるのかなというふうに思います。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 何か分かったような分からないような、何か非常に同じような場合に違う言葉が使われているような気もするんですけれども、まあそれはともかく、また後ほど触れますけれども、やはり一定の整理をしていかないと、非常に、特に現場の方々がいろんな事業を組んだり計画を立てたりする上で分かりにくいんではないかと思います。是非、その辺の言葉も、それから事業の中身もこれから増えていきますけれども、整理が必要なのかなと、そんな観点でこれから幾つか質問させていただきたいと思います。  いわゆる地方再生関連施策として、省庁横断的に今多彩なメニューが仕組まれています。そういった中で、地域活性化統合本部会合などができたりして、内閣府におきましていろいろこの関係の予算を一覧表として整理されています。その中で、地方再生若しくは地域活性化、その概念とその整理の方法、また、かなり数多くの予算がずらずらと並べてありますけれども、その地方再生関連予算というんでしょうか、その総予算額についてお教えいただきたいと思います。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) お答えを申し上げます。  私ども、この地方再生のための総合的な戦略として地方再生戦略という文書を取りまとめておるところでございます。この地方の再生、その地方の優れた産業やあるいは伝統文化といった底力を引き出すことによって地方の元気を回復していくという、そういうことであろうと思いますが、この地方再生戦略におきましては、各関係する省庁の様々な地域の活性化、地方再生のための取組を、地域の成長力の強化、それから地域生活の基盤の確保、そして新たな課題としての低炭素社会づくり、こういった三つの柱を立てて整理をしておるところでございます。  委員から御指摘のありました一覧表でございます、これはこの地方再生戦略の言わば参考資料といたしまして、この地方再生にかかわる主な事務事業の一覧ということで、私どもで先ほど申し上げた三つの課題分野に沿いながら整理をいたしましてお示しをしているところでございます。  この資料におきましては、二十一年度の関係省庁様々な取組の予算額を記載をしております。その総額のお尋ねでございますけれども、御覧いただいて分かりますように、この中には例えば内数として示されているものもございまして、正確に全体幾らかという積み上げ、ちょっと難しいところもございますけれども、仮にこのように内数として表示されているものを除いて積み上げてまいりますと、金額にいたしまして約四兆三千億という金額になります。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 ありがとうございます。  やはりかなり大きな金額が、この地方再生、それだけやはり地方を何とかしていかなければいけないと、そういった政治の姿勢の表れだと思っていますけれども。  もう一つ、地方再生という観点からまた幾つか法律も存在しています。大きくは、中心市街地活性化法、都市再生法、構造改革特区法、地域再生法、こういった大きな法律もありますけれども、各省庁ごとに地域再生、地域活性化、そういった観点での法律があると思いますけれども、この観点での法律というのは大体どのぐらいあると取りまとめである内閣府としては把握されているでしょうか。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) お答えを申し上げます。  今委員から御指摘ございましたように、私ども内閣官房あるいは内閣府といたしましても幾つかの法律を持っているわけでございますけれども、先ほど申し上げました地方再生の全体といたしますと非常に多くの施策が含まれており、そこにはまた非常に多くの法律もそこにかかわってくるわけでございます。  私ども、先ほど申し上げました資料の中で、項目といたしますとおよそ七百にも及ぶ各種の施策が含まれておるわけでございますけれども、必ずしもこれすべての施策と一つの法律が一対一に対応しているわけではございません。複数の法律が対応しておったり、あるいは法律的には部分的にしか関係をしていない、あるいは法律によらないで予算の措置のみで講じられている場合など様々な形がございますので、私どもといたしましてもその全体像というのはなかなかこれは把握がしにくいところでございます。  法律幾つかかわっているかということにつきましては、これはそれぞれ関係している各省にも照会をしながら今後考えてまいりたいと存じましたけれども、その整理のやり方は、ちょっと今申し上げましたように、なかなか難しい点もあるという点は御理解をちょうだいしたいと思います。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 やはり内閣官房、内閣府がなぜこういった地域、地方再生という観点で取りまとめているかというと、やはり省庁横断的にたくさんの事業があって非常に分かりにくい、それをやはり分かるように施策を取りまとめているということだと思います。そして、それはやればいいではなくて、なぜやるのかというと、実際にその地方再生なり活性化なり、地域が良くなる、日本全体が良くなる、それを目的としていろんな事業がありまたその根拠となる法律があったりするわけですから、是非そこは責任省庁としてしっかりと全体像を把握した上で、その政策の効果の検証というところに是非結び付けていかなければやっても全く意味がないんではないかというふうに思うんですね。  そういう意味で、是非、事業の取りまとめもそうですし、法律の整理なり、場合によっては法律そのものがもう統廃合の時期に来ているものもあるのかもしれません。そういったものを把握する上でも、しっかりと全体像を把握するような方向で努めていただきたいとお願いを申し上げます。  今申し上げました観点で、私は、やはり事業というのは仕組むだけでは意味がない、予算も予算を組むだけでは意味がない、実際にその予算がしっかりと執行されて効果が上がることに意味があるんだと思います。そういった中で、今確かに事業に、この予算段階につきましては地方再生戦略関連施策として取りまとめをされているわけですけれども、これがそういった意味では全体像も何となく大まかには把握することができます。しかし、その実績額、効果というのはなかなかこれ非常に、私もいろいろと調べてみたんですけれども、非常に見えにくくなっています。  平成十六年度の決算審査措置要求決議におきまして、各府省横断的な政策に係る執行状況を取りまとめ報告すべきであると、そういうのもありまして、例えば少子化関連施策については、予算と決算の対比が分かるような一覧表、白書の中にも載っているわけですけれども、やはり地方再生関連施策の全体像を示す意味でも、効果を検証するためにも、この決算書となると財務省の所掌かもしれませんけれども、予算と決算、効果、実績、そういったものを示すような工夫をされるべきではないかと思いますけれども、担当大臣の御見解をお願いいたします。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 質疑応答を聞いておりまして、舟山委員のおっしゃることは誠にごもっともだと私は思います。ただ、総理から総務大臣を拝命するときに、地方を元気にすることがあなたの仕事であると、こういう指示を受ける。考えてみれば、地方が元気にならなければ国は絶対元気にならないと、こういうことでございますから、地方を元気にする仕事というのは、まさに日本国全体をどういうふうに導いていったらいいかという大きな仕事なんだと、そういうふうに思うわけでございます。  政府は平成十九年の十一月に地方再生戦略を取りまとめて、省庁横断的に戦略的にやっていこうということでこういう仕組みにしたんだろうと、そう思うわけでございます。ですが、委員御指摘のように、都市再生があり、構造改革特区があり、地域再生があり、中心市街地活性化というのがあると。この中で、構造改革特区の場合は比較的概念が分かりやすい、それから中心市街地活性化というのも概念としては割合とはっきりしているかもしれない、しかし都市再生とか地域再生というのはかなり概念としては大まかなものだと思います。そういった意味で、今事務局も一つにし、統合本部、つまり地域活性化統合本部というものをつくって、そこで会議をやることになっているわけでございます。  ただ、そういった意味で、関係省庁の施策別に概要や予算額を掲載しているのではありますけれども、実際それでは御指摘のように決算額をお示しするようなことについてはやっていないわけでありまして、どんな工夫をすれば分かりやすいものができるのか、これは真剣に検討させたいと思っております。  私自身が自分の立場が分からなくなることがあるわけでございまして、先ほど官房長官からみんな勢ぞろいしたときに弘友委員から今日はどっちの大臣で来ているのと言われて、瞬間答えられなかった。今日は多分内閣府の方だと思いますと、こういうふうに申し上げた。  というのは、例えば、私が今総務大臣として進めている地域力創造プランというのがあるわけです。定住自立圏構想であったり、あるいは川の上流、中流、下流がみんな、何というか、共生、連携していけるようなそういう構想で、例えば村おこしのために地域おこし協力隊員を川の中流、上流の方に行っていただくとか、そういうこともこれ地域力創造プランと言っているわけですね。  委員の最初の御質問聞いておりまして、地方再生とか地域活性化とか、本当にアバウトな言葉で物事を表現し過ぎて、ちょっとどれとどれがどういうふうに区別されるのか、私にもよく分からないことがあるんです。  というのは、経済財政諮問会議がありまして、ちょうど一月ぐらい前の会議だったかと思いますが、私も数々発言をするので資料を提出します。経済財政諮問会議のその日の、何というんですか、会議の日程表みたいな、日程表というか、その会議の資料集、経済財政諮問会議ですから私は議員なわけです。民間の方も議員でございます。鳩山議員提出資料というのと、鳩山臨時議員提出資料というのが二種類あったんですね。というのは、総務大臣はメンバーですから、私が総務大臣として出したものは鳩山議員提出資料。内閣府特命担当大臣として出した方はあくまでも臨時議員らしいんです。したがって、鳩山臨時議員提出資料と。似たような資料が二つに分かれて表示されるという、これは非常に厳格にやっているんだと思いますが。  そういった意味で、私も混乱することがあるわけですから、まさに国民から見ればどこがどういうふうに違うのかということで、しかも予算と決算の対比がないと。非常に分かりにくいので、自分自身を納得させるためにも、よく説明できる予算、決算の対照表のようなものを工夫していきたいと、こう思っています。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 ありがとうございます。  非常にいろんな分野でリーダーシップを発揮されて、また行動力もある大臣ですから、その問題意識の下に、是非改善に御努力いただければと思います。  本当に非常に分かりにくいと思っています。例えば、この地方再生関連施策の中の、恐らく金額でいえば非常に大きい金額を占めているんですけれども、地域再生基盤強化交付金というものがあります。これは、予算は内閣府に一括計上されているんですけれども、執行は各省に分かれていきます。国交省、農水省、農水省の中でも本省、林野庁、水産庁、それから環境省と、非常に執行段階で分かれていきまして、予算は一括計上でも執行が分かれるんで決算がばらばらということで、非常にどう使われていたのか分かりにくいような状況です。  そういった意味で是非工夫して、その予算がどう使われていたのかと分かりやすい対比ができるような工夫をお願いしたいということと、今の地域再生基盤強化交付金でいいますと、執行段階で幾つかの省庁に分かれると言いましたが、この中で内閣府分がすべて不用になっているようです。例えば、平成十九年度予算額が千四百十八億のうち内閣府分が三十七億円となっているんですけれども、この分がすべて不用となっていて、決算書によりますと不用額が生じた理由というのは、地方公共団体からの地域再生計画の、ここにもまた地域再生計画というちょっと分からない計画があるんです、その地域再生計画の認定申請が少なかったこと等のためとあります。  まず、十九年度決算において、実は十八年度も内閣府は同じぐらいの金額の不用額が出ていますけれども、まず、その不用額が出てしまった理由についてもう一度確認したいと思います。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) 若干技術的なところもございますが、御説明を申し上げます。  お尋ねございましたこの地域再生基盤強化交付金でございますけれども、これはまさに私どもでやっております省庁横断的な施策の一つでございます。    〔委員長退席、理事神本美恵子君着席〕  この地域再生基盤強化交付金、ただいま委員から御指摘がございましたように、予算は内閣府において一括して計上されておりますけれども、これを実際に地方からの御要望に基づきまして、それぞれの事業を所管している府省庁、これは国交省であったり農水省であったりあるいは環境省であったりするわけでございますけれども、そちらに必要額が移し替えられた上で執行されていくという仕組みになっております。  こういった仕組みでございますので、予算案に比べまして地方からの御要望が少なかった場合には、決算書の上ではその予算から各事業所管省庁への移替えの額を差し引いた残りの額がこの内閣府の歳出の予算額あるいは歳出予算現額として計上されるということになって、内閣府自体においてはこの予算執行は行わないことから同じ額がそのまま不用額として立てられるという、そういったことになるわけでございます。  平成十九年度、不用額が生じたわけでございますけれども、自治体から出てまいります新しい認定されるべき計画が少なかったことや、あるいはこの交付金そもそもが自治体にできるだけ使いやすい交付金をということをもくろんでおるわけでございまして、例えば計画期間内でその年度ごとの施設の整備量など、ある程度自治体が裁量を持って動かせるようになっております。そういうようなことがございますと、結果的に必要額、要望額が減って内閣府から関係する省庁への移替え額が予算を下回ったというようなことでそういった不用額が立つわけでございます。  ただ、御指摘のとおり、若干分かりにくいというところもあるかと思います。先ほど大臣からも、どういうふうな工夫をして分かりやすくすることができるか考えてみろという仰せがございましたので、私どもといたしましても、どんな工夫ができるか検討してまいりたいと存じます。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 参考までに、もし把握されていたら教えていただきたいんですが、二十年度において予算の執行状況というんでしょうか、不用額等の、まだ決算確定していませんけれども、見込み段階で分かっていれば教えてください。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) これはまだちょっと集計が整っておりませんので、二十年度については手元に数字がございません。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 いずれにしても、今の、自治体からの計画が思ったほどなかったというか少なかったということで不用が出ているということだと思いますけれども、各省庁ごとに振り分けられた決算書を見ても、やはりそこでも不用が出ていたりするんですけれども、例えば単価が安く済んで不用になったという部分もあるでしょうし、申請そのものが少なかったというのは、恐らくニーズとしてはないわけじゃないけれども、なぜ申請が少ないのか。  今おっしゃられましたけれども、使い勝手は、今までの使い方をぎちぎちと縛った補助金に比べれば比較的使いやすいのではないかと思うんですけれども、なぜ申請が少ないのかというと、やはりこれは地方の財政事情が大きく影響しているのではないかと思うんです。非常に地方の財政が厳しい中で何とか地方を元気にしていきたい、いろんな事業を組んでいきたい、活性化、それこそ定住促進、いろんな産業振興に使っていきたいと思いながらも、なかなか予算が組めないという状況があると思います。  そういう意味で、やはりもっと大きな問題として国からの交付金、やはり裏負担の問題も生じてきます。もっと広く、地方が自由に使える予算措置というか財政の仕組みなんかも広い意味で考えていかないと、やはりいろんなところで、やりたいけどやれない、お金がない、そんな問題が出てきていると思います。やはり効果的に地方再生の施策を取り組んでいくためには、やはりそういったもっと大枠の予算の事業の仕組み方を考えなければいけない、そんなふうにも思っていますので、是非そこは御検討いただきたい。  先ほど冒頭に触れましたけれども、三位一体の改革の中で地方交付税がどんどん減らされている。少し若干、今補正などで少し対応していますけれども、やはりそれでもまだまだ足りないという大きな問題があると思いますので、そこは是非、大臣にも御検討いただければと思っています。  続きまして、先ほどもちょっと触れましたけれども、様々な大きく、平成十年にできた中心市街地活性化法案から地域再生法案まで四つの法案、そして、それぞれ法案に設置根拠のある本部が、本部はまだばらばらのままなんですけれども、取りあえず事務局だけは一元化されました。それが地域活性化統合本部会合というものなんですけれども、これについてお隣の柳澤委員から三月二十四日の内閣委員会におきまして質問された中で、官房長官が、法律の一元化を含め、統廃合すべきものは統廃合して、不断に見直しを絶えずやっていかなければいけないと、そういう問題意識を示されたようであります。    〔理事神本美恵子君退席、委員長着席〕  やはり私も、そのときそのとき、大臣が替わるたびに新しい法律ができて、法律に基づいた本部なので、なかなか法律を廃止しない限りその本部も存在し続けると。そういった意味で、事務局は一本化したんですけれども、結局、これを見ておりますと、それこそ地域活性化とか中心市街地とか都市再生とか、要は都市も地方も村も町も、中心市街地もそうでないところも、みんな絶えず対策を取っていかなければいけないと、そういう認識だというふうに思うんですね。  そういう意味で、時代に応じて幾つかぽこぽこと法律ができましたけれども、この際、事務局を一元化したのであれば、もう法律の一元化も含めて、もう本部も一元化してもっと整理をする、そんな時期に来ているんじゃないかと思うんです。是非先ほどの前向きな御答弁と同じような前向きな対応をお聞かせいただきたいと思うんですけれども。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 法律の行政改革という言い方はおかしいんですけれども、要するに法律の整理というのもそろそろ必要なのではないかなと。  それは、何か事柄が起きれば、これに対応しようとして本部をつくり、その一番いい法律を考えて作ると。それで法律の数が多過ぎてしまっているということは、この問題に限らず国政全体で言えないことではない、そう思います。  地域活性化統合本部は、本部としては一緒になった。事務局も、四つあったものは一つにした。しかし、最近でいうと、構造改革特区の会合というのは、構造改革特区の推進本部としては何回か会合が行われていると。地域再生本部としての会合も何回かは行われていると。しかし、都市再生本部や中心市街地活性化の本部は最近は会議が開かれていないとか、そういうことが分かったわけでございます。  ただ法律を四つくっつけて一本にするだけだったら余り意味がないかもしれません。そういう意味で、それぞれの法律は、趣旨、目的、仕組み、支援措置などがかなり異なっていますから、それを方法をみんな一つにすれば一つ一つのメリットがなくなってしまうし、ただ単に全部くっつけて法律を合体させるだけでは、これまたそういった意味ではばかばかしくてメリットのないものになるので、施策について今までの達成状況を見ながら、じゃ、この法律はこう変えてもいい、これとこれは一緒にしてもいいという相当詳細な検討をしないと法律の一本化というのはできないのかなと思いますが、確かに複雑になり過ぎておりますのでね。  最近の社会の状況、地方の状況、経済の状況を踏まえながら、今、舟山委員が御指摘のような観点での、あるいは柳澤議員が質問されたことの観点を踏まえてやっぱり着手はしなけりゃならぬでしょうと。着手というのは、法律をどれとどれがくっつけられるかとかというのは、仕組みを少しずつ変えてくっつけるとか、そういう検討には着手させたいなというふうに正直思っております。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 この間の、先日の柳澤委員の質問に対する官房長官の答弁で、難しいとは思うけれどもという前置きはありましたけれども、やはりそれは統廃合すべきものは統廃合して、見直しを行わなければいけないという問題意識を示されておりますし、今大臣もそういう問題意識をお持ちだということで、是非これも早急に具体的に具体化して取り組むもう時期に来ているのではないかと思います。  法律の一本化、そして計画書も、いまだに地域活性化計画と称して、それぞれの法律に基づく事業を行うに当たってそれぞれの計画を作らなければいけないんですね。中身は大分統合されているのかもしれません。しかし、そういった部分もありますので、やはり整理していかないと、もうたくさんの事業があって、たくさんの交付金があって、やはり現場は消化不良になってしまって、もうどれを使ったらいいのかもよく分からない。そして、地方の裏負担の問題からやりたくてもやれないといった、そういったことも含めて是非整理をしていかなければいけないと思いますので、よろしくお願いしたいと思いますけれども。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 今、舟山委員がおっしゃった最後の点が一番重要だと思います。つまり問題は、法律が何本あろうと地方が活性化していけばいい。  ところが、需要がないからお金が余ったというケースがあるとして、実は需要があるんだけど、そのお金を使えるということを知らなかったと。いろんなお金があるものだから、あれ、結局使えるお金ないのかと、後から聞いたらあの金使えたのかということが起きていることが私は一番良くないことだと。整理してあれば非常に使いやすい。  補助金なんかは物すごくはっきりしていると思っているんですが、私の知っている例で学校の耐震化とかあるいは新築、増築、改築、私は昔、文部大臣というのをやっておりましたから、このお金なんか物すごくはっきりしたお金だと思ったんですが、私の知っている例としては、やっぱり地方の自治体によっては、小さな自治体だと、それをどういうふうに計画して、どういうふうに県にお願いして、それから文科省に来るということを御存じない自治体があったんですよ、人がやっぱり替わりますからね。  だから、耐震化のお金の申請の仕方すら分からなかったという例があると聞いて、そうすると、こんな複雑にいろんなお金があると、どのお金が使えるのか。例えば小学校区に公民館がありますね。公民館、これは割かしはっきりしているのかもしれないけれども、それぞれのもっと地域なら地域に自治公民館があるじゃないですか。これにどういうお金が当たるのかなんていうのは、それを詳しいところだけがお金が引っ張れて、分かんなかったところは引っ張れなかったという、そういう例も聞いているわけです。  ですから、そういった意味で、私はある程度の整理をしないと、自治体がどこへどのお金を引っ張ろうとしたらいいか分からぬと、こういうことが現実に起きていると、そう認識すればこそ整理が必要だと思います。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 ありがとうございます。  先ほど触れましたけれども、事業に関しては、取りあえず地方再生関連の予算ということで、もう大分かなりの事業数なんですけれども、そういった整理が進んだということは、今までに比べれば大分分かりやすくなっているとは思います。それをもっと更に整理をしていかないと、それこそ各省庁から地方再生関連予算を上げてくれと言われてがっちゃんするだけでは全く意味を成さないと思いますので、是非その効果の検証も含めてやはり内閣官房、内閣府としてはしていく必要があるという意味で、是非整理をこれから、本当に不断の見直しを行っていただきたいということを重ねてお願いを申し上げたいと思います。  それともう一つ、地域活性化戦略チームというものが、地域活性化統合本部会合の下になるんでしょうかね、まさに地域活性化のためのいろんなことを考える委員会というか、その会合なわけですけれども、この議事録が公開されていないようです。ホームページなどを調べても余り公開されていないようなんですけれども、まさにこの地域活性化施策というのは、やはりいかに地域の声を聞いて、その議論したものを地域に戻していくかと、それを参考にして、その地域でいろいろそれぞれ何が必要なのか考えていく、材料を提供するという意味でも、この議論というのはもっと公にして、もっと地域の参考に、地方の参考になるようにするべきだと思いますけれども、この議事録が公開されていない理由は何なのでしょうか、教えてください。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) 事務方よりお答えを申し上げます。  この地域活性化戦略チームでございますけれども、地域の活性化にかかわる各分野の有識者の方々から御意見をちょうだいするために私どもの事務局において設置をいたしまして、これまで四回にわたって開催をしたところでございます。  この戦略チームの会合におきましては、特に私どもの施策でございます地方の元気再生事業というのがございます。地域主体の様々な取組を立ち上がり段階から支援していく、そういったものでございますけれども、この地方の元気再生事業への御助言やあるいはその評価について御議論をちょうだいをしておるところでございます。  各会合の議事の概要につきまして、第一回のものについては公表をしておるところでございます。  それから、第二回と第四回につきましては、これは今申し上げました地方の元気再生事業の個々の事業の選定あるいはその評価に関する審査にかかわる内容がございますので、これは、有識者の方々の自由な御発言を確保する点から、これについては非公開とさせていただきたいと考えております。  ただ、この選定や評価の結果につきましては、座長の総括的なコメントについてその審査の経過や委員の総意としての考え方を公表するとともに、それから個々の事業の評価については、個々の一件ずつの評価シートを整理して公表しておるところでございます。  それから、ちょっと漏れております第三回目の議事内容、これは主にこの評価の実施要領などについて御議論いただいたところでございますけれども、これ、私どもの作業がちょっと手間取っておりまして公表が遅れております。申し訳ございません。早急に公表に向けて作業を進めていきたいと存じます。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 ありがとうございました。  公表できるものは早急に公表していただいて、その第三回会合が開催されてもう大分月日もたっておりますので、是非そういったものは早急に公表いただきたいと思います。  そして、この関連でちょっと最後の質問になりますけれども、地方再生戦略ですね、これが策定されて、地方再生という観点で事業が進められてもう相当の年月がたっていると思います。やはり、先ほど来繰り返していますけれども、事業というのは、仕組むだけではなく、予算を付けるだけではなく、どう執行されたのか、どういう効果があったのか、やはり検証する必要があると思います。その検証というのは、場合によっては、各省庁に分担して事業を行ったものを取りまとめである内閣府が検証する必要もあると思いますし、更に言えば、もっと、総務省で政策評価という仕組みがありますけれども、総務省において政策評価をする必要もあるのではないかと思っています。  そういった意味で、やはり先ほどこの地方再生関連でかなりの予算が投入されていると、大体四兆円以上、ダブりを除いて四兆円以上の予算が投入されているということもありまして、その予算の投入の効果、まさにお金がきちんと効果的に使われているのかも含めて、その政策評価、総務省による政策評価をしっかりと行っていくべきではないかと思っていますけれども、政策評価をするお考えあるかどうか、お聞きしたいと思います。

関有一総務省行政評価局長

○政府参考人(関有一君) 総務省行政評価局が行う政策の評価は、政策評価法に基づきまして、各府省の政策につきまして、政府全体として統一性を確保する、あるいは総合的な推進を図る見地から行うということでやっております。テーマの選定に当たりましては、国会での御議論あるいは各府省の取組状況などを参考にいたしまして、今後三年間の計画を策定し、実施しているところでございます。平成二十一年からの三年間の計画につきましては、二十一年度行政評価等プログラムとして先般公表したところでございます。  今先生御指摘の地域再生関連施策につきましては、内閣府を始め関係府省においてそれぞれが政策について自ら評価を実施しているところでございますけれども、私ども行政評価局といたしましても、先生の御指示も参考にしながら、また地域再生担当大臣は総務大臣というお立場でもありますので、大臣ともよく相談をして、今後の計画策定の中で検討していきたいと考えております。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 鳩山総務大臣。あっ、鳩山国務大臣。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 正確にはそう呼ぶようでございます。  私、生まれて初めて政府に入りましたのが、三十四歳ぐらいのときの行政管理政務次官でありました。そのとき、行政管理庁は結局総務庁になっていきますので、最後の行政管理政務次官であったわけでございます。そのころは行政評価と言わないで、むしろ行政監察という観点でやっておりましたが、大変重要なことだというふうに、ちょうどこの決算委員会と同じように重要な役割を果たすところだというふうに思い、今でも思い入れがございます。  今、評価局長がそういうふうに申し上げたから申し上げるわけですが、今後、行政評価局としてやっていこうというならば、各省の評価をまとめたり手直しするのではなくて、全体として複雑過ぎるのではないかという観点から、あなたはやっぱり評価をすべきですよというふうに今指示をいたしました。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 ありがとうございました。  本当にやはりどの政策でもそうですけれども、やはり事業を仕組んでどういう効果があるのかという、その検証というのは非常に重要だと思っておりますので、是非その観点で取組の方よろしくお願いいたします。本当に前向きな御答弁たくさんいただきまして、ありがとうございました。  続きまして、住宅・建築物の耐震化についての質問に移りたいと思いますので、委員長。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御退席いただいて結構でございます。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 ありがとうございました。  次の質問に移りたいと思います。  イタリア中部で、先週、大規模な地震が発生いたしました。死者が昨日時点の報道によりますと二百九十一人に上って、負傷者も千人以上だということでありました。このイタリアというのは非常に歴史的建造物も多く存在する国でありますけれども、この歴史的建造物なども多く倒壊いたしまして、地震大国日本におきましても人ごとではない、そんな出来事、地震でありました。  そこで、住宅・建築物の耐震化の促進に向けた取組についてお伺いしたいと思います。  これについては、一九九五年、平成七年ですか、阪神・淡路大震災におきましても犠牲者の八割以上が建築物の倒壊による窒息死や圧死であったことが報告されています。また、中央防災会議におきましても、発生の切迫性の高い東海地震、それから南海・東南海地震における大規模地震の発生時における被害想定の中でも、甚大な死者数が建築物の倒壊を直接な原因として発生すると想定されていることなどから、震災対策を推進する上で建築物の耐震化、とりわけ建築物の大半を占める住宅の耐震化というのは重要課題の一つとなっているということは論をまたないのではないかと思っています。これに対しては、ちょっと古いんですけれども、平成十八年の北側国土交通大臣も、地震対策、減災対策の一番のかなめは建物と住宅の耐震化だと、そう明言しているというところであります。  今、耐震化といいますと、やはり学校施設、公共施設の耐震化。もちろん、私はこの公共施設の耐震化というのはやはり早急に進めなければいけないと思いますけれども、一方で、この公共施設、学校の耐震化に加えて、建物の大半を占める、またそういった災害時の倒壊によるいろんな被害が想定される中で、やはりこの住宅の耐震化というのももっと本腰を入れて進めなければいけないのではないか、そんなような思いでいるところであります。こういった国会の審議の中でも、一般住宅の耐震化については余り議論をする場所がなかったように思いますので、今日はその住宅の耐震化の現状についてまずお伺いしたいと思います。  今、住宅の耐震化、これは住宅が四千七百万戸あると言われているうち、千百五十万戸が耐震性不足だと言われています。こういった現状に対して、その耐震化の進捗状況、そして耐震化に向けての目標をお聞かせいただきたいと思います。

和泉洋人国土交通省住宅局長

○政府参考人(和泉洋人君) 住宅の耐震化の必要性は全く委員のおっしゃるとおりでございます。  今御紹介の数字でございますが、これは直近の住宅・土地統計調査、平成十五年でございまして、おっしゃるように耐震化された住宅は三千五百五十万戸、耐震化率は約七五%と推計してございまして、これを耐震改修促進法に基づく国の基本方針では平成二十七年度までに何とか九割を上回る、こういった目標で進めてございます。  加えて、そういった目標を実現するために、改正耐震改修促進法に基づきまして耐震改修促進計画、これを作ることになっておりますが、都道府県はすべてできているわけでございますけれども、残念ながら、平成二十年九月三十日時点で、市区町村に関して言うと五一%の策定率でございます。  こういったものについて、私ども何とか住宅耐震化を進めるというようなことで年々その補助制度等も充実してまいりましたが、その結果としまして、耐震診断の実績が十九年度までの累計で四十五万二千戸、改修実績はまだ一万二千戸。加えて、平成十八年度から耐震改修促進税制を作っていただきましたが、その実績は累積で所得税の控除を適用されたのが八千件、固定資産税が一万一千件、こんな状況でございます。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 ありがとうございます。  まず、その最新の統計が、これは先日お聞きしたら五年に一回の統計だということで、最新の数字がまだ十五年度の数字しかないということなんですけれども、いずれにしても耐震改修は思ったように進んでいないのが現状ではないかと思うんです。  そして、耐震性不足の住宅が千百五十万戸という推計なんですけれども、実はこれ都道府県の耐震改修促進計画の数字を積み上げてみますと、これは私が計算したというよりは、ニッセイ基礎研究所というところの研究員の方が積み上げた数字によりますと、この耐震性不足の住宅というのは実は千二百五十二万戸にも及ぶんだというような数字を挙げております。つまりは、二五%がまだ耐震性不足と言われているんですけれども、さらにこの新しい数字で見てもそれ以上、この数字を基にすると二六・二%が耐震性不足という状況であるようであります。そういった意味で、この状況を二十七年度までに九割を、つまりはこれからも相当な数の耐震改修をしていかなければいけないというような目標が果たして達成できるのか、非常に道のりは遠いんではないかというふうに思うんですね。  さらに、先ほど市町村で耐震改修促進計画を作っている市町村がまだ五一%だというお話がありましたけれども、これ実は昨年の五月段階での目標値というんでしょうか、市町村がどのぐらい耐震改修促進計画を作りますといったその目標というのは五六・三%ぐらい、九月末までに五六・三%、そして二十年度中ですから今年の三月いっぱいまでに六九%、七割近い市町村で策定をしますという計画だったものが、今のお話ではまだ五一%しかこの計画が立てられていないということでありました。  私は、国の制度、その予算、国の制度につきましては今簡単に触れていただきましたけれども、もちろんこの耐震化を進めるためにはやはり現場である市町村の取組というんでしょうか、意識の向上がやはりすごく重要ではないかというふうに思うんです。市町村の耐震改修促進計画がなければ、実は国の補助政策に乗った耐震改修事業も受けにくいという現状、そして市町村でこういった計画を立てられていない市町村というのは大体その市町村独自の耐震改修の補助制度とか仕組みを持っていない。そういったことを考えますと、やはり市町村でしっかりとまず耐震改修促進計画を作ってもらう、それが何といっても先決ではないかと思うんですね。  一つは、国で幾つもそういった、幾つもというか、幾つか耐震改修に向けた制度、補助金ですとか融資ですとか、また税制優遇措置がとられていますけれども、あったところで市町村にそういう受皿がなければ、やりたいと思った住民も補助を受けるすべがない。そうなると、さっきの話と何か関連しますけれども、制度はつくった、予算はある、でも使われない、それでは本当に全く政策の意味がないというふうに思うんです。そういう中で、やはり市町村に対してこの計画促進に向けた大きな働きかけをしなければいけないと思うのが一つ。  もう一つ、国の政策にしてもいろんな要件が、最近大分整理をされてきているようですけれども、いろんな要件があって既成市街地でなければいけないとか、道路をふさぐおそれのある地域でなければこの補助が受けられないとかいろんな要件があって、非常に自分のところは果たして要件に合うのかどうか、それも分かりにくいと思うんですね。  ですから、済みません、長々となりましたけれども、まず一つは、市町村に対してその計画促進をしっかりと働きかけるということ、そしてもう一つ、国の制度ももっと分かりやすく整理をして、やはりいざ起きたときに被災者再建支援法なんかで例えば住宅の再建に対する補助をするよりは、起きる前の防災の段階で対策をした方がよっぽど予算的にも、国の財政的にも安く済むと思うんです。そういった意味で、大胆にこれから対策を取る必要があると思いますけれども、御見解をお願いします。

和泉洋人国土交通省住宅局長

○政府参考人(和泉洋人君) 全くおっしゃるとおりだと思います。  先ほど計画策定の状況を御説明しましたが、補助制度の整備状況も、委員御指摘のように、耐震診断について言えば、市区町村の六割で受けられる、ただし、耐震改修の補助となると四割。  御案内のように、この補助制度は、やはり当初は個人の財産に対する補助というようなこともございまして、なかなか社会的にも理解が得られなかったというような状況がございました。これを年々歳々、御支援賜りながら拡充してきたところでございまして、その限りにおいては、市町村においても、かつて地震があったような極めて意識が高いところと、あるいはそういった強化地域に入っている場所、そうじゃないところ、非常に意識も違いますし、そういった差があることは事実でございます。そういったことについて我々もしっかり市町村の方にお願いして、その計画策定を進めていくことが一番大事だと思っています。  先ほど、去年の九月までの計画と実績について委員御紹介になりましたが、幸い、二十年四月、去年の四月時点でまだ未定なんだという市町村は二五・二%でございましたが、去年の九月で数字取ると一七・六%減っていますので、なかなかハードルは高いわけでございますが、意識は間違いなく一歩一歩前進していると思っておりますので、この辺、私どもも本腰入れて前に進めていくべく努力をしたいと思っております。  また、補助制度につきましても、先ほど言ったような経緯があるものですから非常に分かりにくい制度でスタートしておりますが、委員もお聞き取りいただきましたように、年々歳々拡充しておりますので、更に踏ん張って、もっとすっきりした、かつ支援措置としても手厚いものとなるように引き続き努力してまいりたいと、こう考えております。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 市町村は、個人もそうなんですけれども、やはり目先の生活とか目先のいろんな事柄に対応するのがいっぱいで、いざというときの対応にまでなかなか手が回らないというか、後回し、後回しになってしまうと思いますので、やはり国として強力に推し進めていかないといけないと思います。  そしてさらに、今、先ほど来指摘していますけれども、非常に景気が低迷する中でこの目標を達成するためには、かなりの住宅が建て替えをするという前提を持っていると思うんですね。この建て替え需要というのがこの景気低迷の中で鈍化すると思います。そういった意味では、建て替えではなく、既存の住宅を長く使い続けるというような方向が更に強まると思いますので、そういった意味で、この耐震化の促進というのは今まで以上にスピードアップしていかなければ本当に追い付かない、その二十七年度に九〇%というのは本当に難しいのではないかと思いますけれども。  最後に、防災担当大臣にこの辺の御認識をお伺いしたいんですけれども、この今厳しい状況の中でその目標を達成するためには、まさに大胆に制度の見直し、そして推進に向けた施策の再構築が必要じゃないかと思うんですけれども、大臣の御決意をお伺いしたいと思います。

佐藤勉自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・防災)

○国務大臣(佐藤勉君) 今先生がおっしゃられた点等々、全くそのとおりだというふうに私も思って伺っておりました。  したがいまして、防災の面からという観点で、特に地震に際して国民の命を守るという観点から、住宅を始めとする建築物とか学校、病院、ライフライン等の耐震化を促進するということが重要だろうというふうに考えております。そのために、昨年四月に取りまとめられました「自然災害の「犠牲者ゼロ」を目指すための総合プラン」において、各種施設の耐震化の具体的な目標を設定し、耐震化を進めているところでございまして、これからもしっかりと先生の御趣旨に沿った耐震化、具体的な耐震化というものを促進してまいりたいと思います。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 済みません。しゃべり過ぎて時間がなくなってしまったんですけれども、ちょっと防災についてもっと聞きたかったんですけれども、この辺にいたしまして、最後に一点、情報収集衛星、一分ありますので、情報収集衛星について一点だけお聞きしたいと思います。  情報収集衛星は、様々な議論を経て、平成十年のテポドン発射を契機に導入が閣議決定されて、整備が進んでいると思います。この間、かなりの金額が予算投入されて整備が進んできたわけなんですけれども、まずお願いとしては、偵察衛星という性格上、公にできない情報も多々あると思いますけれども、多額の国費が導入され、また目的が外交防衛等の安全保障プラス大規模災害等への対応機器ということもありますので、可能な情報はできるだけ開示していただきたいと、そのことをお願いしたいと思います。  そして、一つだけ質問なんですけれども、今回の北朝鮮ミサイル発射に際しては、アメリカの早期警戒衛星の情報を基に情報伝達をしたと聞いていますけれども、今回のミサイル発射に関して、この日本の情報収集衛星がどの程度の情報を集め、どんな役割を果たしたのか。可能な範囲で結構ですからお聞かせください。

小野正博内閣官房内閣情報調査室内閣衛星情報センター次長

○政府参考人(小野正博君) 今回の北朝鮮のテポドンの発射の問題につきまして、私どもにおきましても情報収集を重ねてきたところでございます。  私どもの衛星は、周回衛星といいまして地球を周回する形でございますので、アメリカの早期警戒衛星のような形で、あれは静止衛星でございますが、熱源を探知すると、常時探知するという形ではございません。周回する中で継続的に監視をするという形で私どもは対応しております。  そういうことで、把握した情報につきまして、個別のことは申し上げられませんが、一般論として申し上げますと、そういうものを撮像し、分析をし、その情報につきまして要求される、例えば防衛省でございますとか外務省でございますとか官邸でございますとか、そういうところに提供をいたしまして、まさに外交政策、防衛の対応、官邸の対応等についてのそういうものを促す、そういう役割を担っているというふうに御理解いただきたいと思います。

舟山康江民主党・新緑風会・国民新・日本

○舟山康江君 ありがとうございました。  時間がないので以上で終わりにしますけれども、いずれにしても、有効活用のためにしっかりと情報提供、分析に努めていただきたいと思います。  終わります。     ─────────────

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、柳澤光美君が委員を辞任され、その補欠として芝博一君が選任されました。     ─────────────

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。  私は、去る三月十日の予算委員会でも申し上げましたけれども、現下の経済状況、先ほど那谷屋委員が引用していただきましたけれども、大臣の答弁を。要するに、この平成になってからの経済政策並びにそもそもそのときに世論が考えていた経済の仕組みといいましょうか考え方、そういうことが根本的に誤りだったんじゃないかなと。その点をしっかり踏まえてこの経済対策をしていかないと、本当の経済対策できないし、そういう意味では、今しっかりと麻生内閣の下で政策転換をしていただいて経済対策をしていただくことには大いに評価をしたいと思っているんですけれども、もう少しその辺の状況につきましてまず議論させていただきたいと思っております。  それで、今私申しましたように、今回のこの経済の状況、まさに全地球的な経済危機と申しましょうか、そういう状況でありまして、それに対応すべくG20では五百兆円クラスの経済対策をしていこうと、こういうことを言われまして、日本の中では率先してまず一次、二次、それから本予算、そしてしかるべきこの補正予算も合わせますと、経済対策だけで恐らく百兆円近い、九十兆円並みの経済対策になるんだと思うんですけれども、それほど大きな経済対策をされているわけですけれども、まずそのことを議論していきますと、結局、今までは随分小さな政府がよかったという形でやってきたと。それを今度は、経済があのときは成長を予定していたんだけれども、今は予定してないことが起こったから新たな経済対策をどんどんしていっているんだということを大臣はおっしゃったんですけれども。それもそうなんですけれども、もう少し、あのときの本当に経済の認識の仕方自体が本当によかったのかなということももう少し深く掘り下げて議論をしておかないといけないと思うんです。  特に、私の一番気になるところは、かつて、二十年ほど前、昭和の終わりぐらいに、このときに日本は、ジャパン・アズ・ナンバーワンというような形で言われたように、要するにもう日本が世界一でアメリカから学ぶべきものは何もないんだと、自らそこまで豪語するほど日本の経済の仕組みや経営の在り方、そういうことにも自信を持っていたわけですね。ところが、その後大きなバブルが崩壊したと。結局あれはバブルだったんだと。そして、そのバブルを退治しなければならないという形で、その当時の日銀の三重野総裁がバブルを退治するんだということで一挙に金融を引き締めて、そして確かにバブルは退治できました。しかし、とんでもない大きな不良債権がその後日本経済を苦しめてくるわけなんですね。  そんな中で、ずっとこの平成の十年、二十年は、失われた十年とか二十年とか言われますけれども、随分低成長でずっと来てしまって、ようやくここに来て経済成長も、何か実感はないんだけれども、数字の上では経済成長、バブル以後してきているという形でなってきたんだけれども、実感ないままに今度は、ああいうリーマン・ショックで今日の今状況になっていると。  そういうことを考えてまいりますと、まず私は、あのときのバブル生成、それからバブル崩壊の過程、そしてその後の景気対策というものが果たしてどうだったのかという素朴な実は疑問を持っているんです。まず、この点につきまして、大臣そしてまた日銀の副総裁の方にもお考えをお聞きしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 実は三年ほど前から、やっぱりバブルはなぜ発生したのか、またバブルの過程で何が起きたのか、それからバブルの崩壊の過程はどうなのかと、こういうのをやっぱり研究して後世に残さなきゃいけないというので、今年の秋になりましたら全十八巻の研究ができ上がります。これは、政府が年に一億円掛けて作ったバブルの当時のあらゆる出来事を網羅したもので、多分できても読むことはないだろうと、だれかがそれを読んで一冊の本にしてもらいたいということを申し上げているんですが、今内閣府でそれがもう着々と終わりを迎えようとしております。  それで、あのバブルはインフレとはちょっと違う。例えば、東京であのバブルを見ていますと、多くのバブルは私の選挙区で発生した部分もあるんですけれども、やっぱり、土地が上がる、それから、土地が上がるからその信用で株が上がる、株が上がるから土地が上がるという、そういうスパイラル的な上昇をたどったと。なぜそんなことが起きたんだろうかというと、私なりに考えているのは、一つは、日本で有望な設備投資先がなくなってきたということで、過剰流動性というものが発生した。そのときに、円高不景気ということで、実は六兆円の補正予算を組んだわけです。この六兆円の補正予算がツービッグ・ツーレートという予算であって、やっぱりバブルを加速させたものだと思います。  ただ、このバブルというのは、しょせん人間の欲からできているものでして、あれが崩壊する過程で、三重野さんが金利を上げて崩壊するスピードが速過ぎたとか、あるいは橋本龍太郎さんが量的規制を掛けてそれがどうしたとかというんですけれども、しょせんはあのバブルというのは幻のものであって、いつかは崩壊過程をたどらざるを得なかったと思うんで、それを三重野さんのせいとか橋本龍太郎さんのせいにするのは多分違うんだろうと、私はそういうふうに思っております。

山口廣秀日本銀行副総裁

○参考人(山口廣秀君) お答えいたします。  私の方は、大臣のお話でバブル期そのものについては御説明がありましたので、バブル期以降の金融政策運営についてということでお話し申し上げたいと思います。  まず、私どもとしては、バブルが崩壊した後急速に景気が悪化したわけでありますが、累次にわたって利下げを実施しました。これはもう御承知のとおりであります。その利下げのテンポというのは、今振り返ってみますと、私どもなりに極めて迅速なものであったなというふうに思っておりまして、今回アメリカがかなりのスピードで利下げを行っておりますけれども、そのスピードに匹敵するようなものであったというふうに理解しております。  その後、金融システム不安などから景気が長期低迷するということになったわけでありますが、その間、私どもは低金利政策を推し進め、同時に世界に類例を見ないようなゼロ金利政策まで至るというようなことであったわけであります。さらに、二〇〇〇年の八月には経済の改善を背景にいったんゼロ金利政策を解除いたしましたけれども、その後のITバブル崩壊によります世界的な景気の悪化に迅速に対応するということで、御承知のとおり量的緩和という、当時世界ではこれまた例を見ない政策の導入に踏み切ったわけであります。  こうした量的緩和政策を五年間継続したという結果として、先生御指摘のとおり、日本経済は物価安定の下で息の長い成長をとにもかくにも続けていったということでありますし、私どもとしてはそれを実現できたということで、金利水準の調整というのも五年たった後で始めたということであります。ただし、経済活動に対しては非常に緩和的な金融環境を維持するということが非常に重要だというふうに認識しておりましたので、金利水準の調整に当たっても極めて慎重に調整を進めたということであります。そうした結果として、繰り返しになりますが、一昨年秋に原油価格の高騰や海外経済の悪化から日本経済が減速し始めるまでの間、緩やかではありますけれども着実な拡大基調を続けたということであります。  手前みそにはなりますけれども、日本銀行としては、バブル経済崩壊以降、いろんなショックが日本経済を見舞ったわけでありますけれども、それに対して迅速で弾力的な政策対応を通じて経済の下支えに一生懸命努めてまいったということであります。実際、この期間、金利はほぼ〇%であったのは御承知のとおりでありますし、それから、世の中に流通するお金の量も、経済活動との対比で見まして、過去の平均的な水準を上回るというようなレベルで推移したということであります。  もちろん、日本銀行の政策運営に対しては金融緩和が不十分というような厳しい御批判があったことも承知しております。また、その一方で、低金利の政策を続けたことについて、やはり批判があったことも認識しております。こうした様々な御意見にしっかりと耳を傾けながら、日本銀行としては経済・物価情勢に照らして適切だと思われる政策を今日まで行ってきたと、このように認識しておるところでございます。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今、お二人から御答弁いただいたんですけれども、そういう一面もあったんだろうと思うんですね。しかし、ちょっと私、意外でしたのは、実は大臣も副総裁も、この間の流れの中でいわゆるプラザ合意、一九八五年のプラザ合意で円高政策が容認されてきて、それで同時に日本の中ではたしか四百三十兆円でしたっけ、公共事業投資を対外的公約でやっていこうと、で、前川リポートというのが出てきて、随分日本国内で内需拡大していこうというよりもそれに伴って随分金融緩和してやっていこうという、そういうアメリカの要請があったのも、これ事実だと思うんですが、そのことにお二人ともくしくも触れられなかったのでちょっと私意外なんですが、それはどのようにお考えでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) アメリカにしてみれば、日本からの輸出がどんどん増える、で、日本の為替レートが安いから日本が輸出競争力を持っていて米国の貿易赤字がこれだけ発生するんではないか、当然そういうふうに思われても不思議ではない。  これは、一九八五年のプラザ合意で言わば円高を容認するということで、一九八五年の円の水準はプラザ合意当時は多分二百五十円前後だったと思いますが、その後一年間で百二十円前後まで行ったわけですから、輸出に依存していた日本の産業分野の方々は、それは物すごい打撃を受けた。これがやっぱり国会の中でも我が党の中でも、円高不況という言葉が通常の言葉で語られたわけですけれども、多分バブルというのはそれで発生しているんではなくて、むしろ日本の国内で貯蓄率は一定の水準を維持できていたと。ところが、昭和四十年代、また五十年代の前半まではいろんなところに投資ができたわけです。それから、期待収益率の高い分野というのはあったわけですけれども、そういう意味では、そういう期待収益率の高い分野が既に消え始めた、一方では貯蓄過剰で資金がじゃばじゃばになったと。過剰流動性がやっぱり株と土地に流れ込んだんだろうと、私はそういうふうに理解をしております。

山口廣秀日本銀行副総裁

○参考人(山口廣秀君) お答えいたします。  大臣のお話に余り付け加えることもないんですけれども、当時の状況を振り返ってみますと、やはり非常に楽観的なムードというのは経済全般にびまんしていたというか支配していた、そういう状況だったろうと思っております。日本経済自身、かなり高い成長を続けておりました。それから、私どもが非常にいつも注目しております物価につきましても、比較的落ち着いた状態が長く続くというような環境でもありました。そういう中で、日本銀行の政策金利も、当時としては極めて低い金利を続けるということに象徴されておるような形で緩和を続けたということであります。  したがって、高い成長と安定した物価と低い金利というような中で、やはり先行きの日本経済については非常に楽観的な見方が台頭していったと、そういったことと土地神話というようなことが結び付く中で起きた現象だったろうというふうに理解しております。  したがって、それについて金融政策当局として考えれば、当時、円高が急速に進む中で、それに対する一つの対応として低金利政策を続けることの必要性というのを非常に強く意識はしておったわけでありますが、一方で、それが長く続いたことが何がしかやはりバブルの膨脹という面で刺激的な効果を持った、そうした可能性があったんではないかというふうに理解しております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今御答弁いただきまして、要するにあの時代はもう少し成長がずっと持続的に行くだろうと、こういう見方があったと思うんですね。ところが、振り返ってみると、やっぱりそうじゃなくて、低成長で、大臣もおっしゃいましたように、要するにこれから本当に成長が日本の中で見込めるところがかなり少なくなってきているという現実が今あるわけなんですね。そうしますと、だれもが今言うんですけれども、要するに、あの当時もそうでしたけれども、内需をどうやって拡大していくかということがその当時も今も一番取られなければならなかった政策だと私は思うんです。  ところが、内需を拡大しようと言いながら、あの当時、構造改革路線の中、バブルの崩壊の後取られたのは、内需を拡大するためには、公の部分が非効率なお金を使うんじゃなしに、民間がより効率的な投資をしてくれればいいじゃないかという、そういう論法で実は予算が削減され、民間によりたくさんお金が行くような仕組みでやってきたんじゃないのかと。  それが実はアメリカ発のグローバリズムまさにそのものなんですが、そういう形でやっていくと、結局は一番効率のいいのは金融産業なんですよね、これは。ですから、そちらにお金がどんどん回っていく。そして、そのお金が低成長国、これからの新興国にどんどん回っていって、当然成長率高いですからハイリターンで戻ってくるだろうという形で、世界中お金が巡る仕組みで、一見するとこの円キャリートレードがうまくいったように見えたんだが、実はその過程で世界をまたに掛けたバブルが実は生まれていたんだと、こういうことだと思うんですね。そうしますと、結局は内需を拡大するために民に資金を渡してやっていくという考え方が実は間違いじゃなかったのかと、むしろ公の部分がどれだけ事業をしていくかということだと私はその当時から思っていたわけなんですよ。  そうしますと、それは当然の話ですが、税率を上げるということもあるでしょう。税率がすぐ上げられない経済状況の場合には、まず赤字国債でも発行して公的事業をどんどん誘導していくと、こういう考え方が当然あるべきだったと私は思うんですが、ところが、残念ながらその当時言われたのは、いわゆる財政再建論が先に出てしまったと。まさに、国債を発行することがこれはまさに孫子の代に借金をツケ回してしまうんだと、だからそれは絶対にやめなきゃならないんだということを、マスコミもそうですが、これは私はずっと反対でしたが、残念ながら与野党含めてほとんどの国民がそういう形でこれ言ってきたと思うんですよ。しかし、私はそれが実は間違いであったと思っているんです。  この経済状況になった今、与謝野大臣は、まず財政を立て直すことよりも景気回復が大事なんだという総理の、この麻生内閣の方針の下、まず景気対策ということでいろんな景気対策をやっていきますし、これから後も赤字国債を発行してでも財政を刺激していこうとされるわけで、私はそれは大いに賛成なんです。賛成なんだが、そうなってくると、今までの説明がちょっとまずかったんじゃないのかと。  そこをしっかりしておかないと、要するに、国民の目からしますと、前までは財政再建だと、民間にお金を回して財政の効率を良くしていけば民間がやってくれるんだと言っていたんだが、それでは駄目だと。それ分かったから、当然今度は公の部門が出していくのは当然なんですが、その整理が、もう少し国民に対してきっちり整理しなければならないし、これから十八巻にわたってバブルから後の経済の状況が出されるということですけれども、そのことも含めて大きなやっぱり総括が私は必要だと思うんですけれども、これもお二人にお伺いしたいんですが。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 日本は大変大きな公的債務を抱えていまして、これはいずれ返さなきゃいけないお金です。ところが、日本人がそのことに関して余り痛みを感じないのは、一つは国債を出してもうまく消化できていると。しかも、大変安い金利で消化ができている。これは、世界中の長期金利を見ても日本みたいに一・五%を切っているような水準の長期資本市場はないわけでして、そのことが逆に財政の困窮状況というものが意識されない私は最大の原因ではなかったかと思うんです。  それで、アメリカと日本を比べますとはっきりしていますのは、アメリカ人は自分が稼ぐよりも余計使っていたと、そういうことです。これは、アメリカの財政赤字の問題もそうですし経常の収支の赤字もそうですけれども、いつかはこれは破綻するって十年ぐらい前から言われていたわけです。ザ・デー・オブ・レコニングという言葉があるんですけれども、いつかは審判の日が来るということを言われていたんですけれども、なかなか破綻しなかった。これは、海外に流れた資金がアメリカ以外に投資する先がないからアメリカにうまく戻ってきたという、そこは多分うまくいっていたんだろうと思うんですけれども、やっぱりその間、非常にばくち的な金融商品なんかたくさん出てきて、やっぱり手堅い金融仲介とか、そういうことではなくなったということが私は最大の原因だと思っております。  日本の場合は、投資機会がなくなって民間からの有効需要というのはなかなか期待できなくなった。これはある面では、政府が代わりに借金をしながら公共事業という形で使ったということも事実で、過剰流動性を吸収したという側面は当然あるんですけれども、しかしこれはそんな長続きできる話ではないと思っていますし、今みたいな低金利だから何とか格好が付いていますけれども、あと二%、三%金利が跳ね上がったら全体のストーリーが崩れるという、そういう危うさの上に我が国の財政が乗っかっているんじゃないかということを私は心配をしております。

山口廣秀日本銀行副総裁

○参考人(山口廣秀君) お答えいたします。  財政政策の運営について私の立場から具体的にコメントすること自体は差し控えさせていただきたいというふうに思いますが、ただ、一般論として申し上げさせていただくと、現在の経済状況を見ますとやはり財政面からの対応が必要な状況であるというように認識しております。と申しますのは、現在のようにゼロ金利に近くなっておりますし、金融システム面での緊張が非常に強いという状況でございます。したがって、大幅な有効需要の落ち込みに対してはやはり金融面からの対応だけでは限界があるというように思っておるということでございます。  ただ、この点について、最近のG7、G20、それから金融サミット、こういったところにおきましても、各国で今申し上げたような考え方といいますか、金利が非常に低い、それから金融システム面での緊張が強い局面ではやはり財政面からの対応が必要だということについては各国とも共通した認識が得られていると、このように思っております。  と同時にということになりますが、日本の場合には、御承知のとおり、国債残高が累増している中で、中長期的な観点から財政再建に取り組んでいくことも重要な課題だということでございます。したがって、財政御当局としては、そうした財政面からの出動の必要性と、それから中長期的な観点で財政再建に取り組んでいかなければならない重要性との非常に狭い道をやはり選択しながらやっていかれると、このように理解しておるところでございます。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 お二人の答弁で、長期的に言いますと、確かに借金をどんどん積み重ねていけばいいのかというのは、それではまずいというのは当然なんです。  ただ、私が問題にしたかったのは、要するにこの十年、もう二十年と言ってもいいと思うんですよ。私は、もうこの平成になってから、バブルが終わってから、何かそのバブルの前までは、日本はジャパン・アズ・ナンバーワンだとアメリカに言われて喜んでいて、喜んでいたのに、それがバブルが終わると、日本というのは全部悪いんだと。とにかく、景気が良かったと思ったけれども、終われば経済の仕組みも悪ければ財政も実は悪かったんだというような話になってしまって、もう日本がつぶれるんじゃないかというような、そんな形で言われ続けてきたと。  特に、本来あの時期に私は内需拡大策をもっと出すべきだったと思うんですが、それができずに、民間にお金を回す形で景気刺激策が構造改革論という形でされてきたんじゃないのかと、それがまずかったんじゃないのかということを申し上げているんです。  特に、特に問題に私したいのは、やっぱりこれは、財務省、大蔵省の立場ですとそうなんでしょうけれども、余りにも国債というものの意味を国民に対して誤った考え方で植え付けていたんじゃないのかと思うんですね。  よく言われるのが、孫子の代に借金をツケ回してどうするんだと、こう言うんですね。確かにそうです。自分たちの家で考えれば、孫子の代に借金をツケ回すことは、それは余りいいことじゃないでしょう。ところが、国債を考えてみると、孫子の代が借金を払うのも事実だけれども、その利息をもらうのも孫子なんですよね、これは実は。実は、もらう人と受ける人が同じであって、その家計のいわゆる孫子の代に借金をツケ回すという表現は国民に余りにも問題を、国債というものの存在を単なる借金だというふうに思い込ませてしまって、つまり、この国債というのは普通の家計の借金じゃなしに、国がそういう民間の資金を吸収したり、また吐き出したりしながら大きなマクロ経済の調整弁をしているんだと、そういう大きな機能があったはずなんですね。  国債が出て一番困るのは、先に国がたくさん使い過ぎると民間に回るお金がなくなってしまって、いわゆるクラウディングアウトという形で民間にお金が行かないので金利も高くなってしまって景気が悪くなると、かえって財政支出が景気の悪循環をつくるんだと、こういうことだと思うんですよね。  ところが、そういう説明が全くこの間されませんでした。そうじゃなしに、要するに財政支出が悪者だと、そして借金そのものが悪者だという宣伝が多過ぎたと思うんですが、大臣、いかがお考えでしょう。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 国の財政も家計もそんなに違わないわけだと私は思います。  家計にも例えば家を買うという借金はあるわけでして、じゃ、その家計が不健全かといえばそんなことはない。ですから、借金があること自体は不健全ではないと思うんです。ただ、借金で持家を買ったという借金は資産と借金が対応していますから、そこで健全だということは言えるわけですが、借金をして毎晩毎晩飲んで歩いたと、それで借金だけ残ったという借金は健全かといえば、あと何も残っていない借金なので不健全な借金だと言わざるを得ない。借金も多分中身によるんだろうと私は思っております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 そういうふうに大臣はおっしゃるんですけれども、確かに赤字国債と建設国債とでは違うといえば違うんですね。違うんですが、じゃ、借金で飲み食いした、その飲み食いした代金を払ってもらったのは一体だれなのかといいますと、また日本国民であるわけなんですよね。結局くるくるくるくるこれ国の中で回しちゃっているわけでして、その借金をしてとにかくどこかの国に物すごく大きなお金を投資して貸したり、ODAでも一兆円ないんですけれども、それで何十兆円もやったら、これは全く飲み食いして破綻したと、この家計の話と同じになるはずなんですが、損はしていないはずなんですよ。  これは家の中で回している話ですから、家全体で考えてみると、今大臣がおっしゃった面も、一説にはそうですけれども、一部はそうですけれども、後半部分も実は違うんじゃないかなと私は思っているんです。  ですから、大臣の立場としては、余り借金をどんどんすることを奨励するようなことは言えないというのはよく私は分かりますが、しかし、国民にこの間、余りにも借金というのが物すごく大きくて、建設国債も赤字国債も一緒くたに扱われ、しかもそれ使っているのが、結局は、国債を発行してやるというのは、要は国内に全部お金使っているわけですから。逆に、国債を使わずに、民間企業がどんどん銀行から、市中から借りて、これ海外にどんどん投資しちゃうとどういうことになるのかと。そして、それで海外で投資してお金が、利益が、利息が入ってくればいいけれども、それが入ってこなくなったのがいわゆるリーマン・ショックなんですよね、これは。海外に投資したやつが入ってこないと。それは全くの損なんですよ。  つまり、こう考えてみると、やっぱりマクロ経済というのは、もう少し家計では違う、もうちょっと違うんだということを国民に理解させておかないと私は絶対いけないと思うのは、この間の議論が余りにも家計対比の例えばかりが多過ぎて、そのために、ようやく今回は財政支出がされて景気刺激策されますけれども、いわゆる内需を大きくやる仕組みが後手後手に回ってきてしまうことになったんではないかと私は思っているわけなんです。  ですから、まずそこを私は説明を、もう少し上手な説明がないものかと思うんですが、是非そこをお考えいただきたいなと思うのと、それで、じゃ内需をどうやって拡大していくのかといいますと、やっぱりまずは公的セクターが公共事業投資も含めてやっていかなきゃならないと思うんですが、しかし、いずれにいたしましても、私は日本国内でそれだけ、今までのように何%も成長するような産業が果たしてあるかというと、なかなかこれ難しいと思うんですよ。もっと言えば、世界中であるのかというと、それも難しいと思うんです。といいますのは、要するにこれから世界が抱えている問題といいますのは、今は取りあえずこの需給ギャップを調整するために公的資金をどんどん導入してとにかく需要をつくっていこうということは必要だと思います。これは大いに必要だと思うんですが、これから先の世界といいますのは、要するにそういう形でどんどん不況のたびにお金を出していった、そして成長を促してきたと。今までは技術革新があったり世界で人口増をしますし、そこが様々な消費をしてくれる、そういうことで成長が担保できた。それが行き渡ったら、次は新しい技術革新だということでいけたということの繰り返しだったと思うんですが、一番大きな問題として、世界の人口が一体どうなってくるのかと。  今、日本の人口が一億二千万か三千万弱で、これが人口下がってくるというのを、少子化で人口減で困るということをおっしゃる方もおられるんですけれども、確かに表面上はそういうところあると思うんですよ、いっときは。ところが、逆に言えば、世界中がどんどん人口が大きくなって、隣の中国なんかは十三億か十六億か知りませんが、これが二十億、三十億となってくる、インドもそうだと、世界全体で百を超えちゃうということになっちゃうと、確かに成長の余力はその後進国にあるように見えるけれども、一体そのときに中国の人民十三億が日本と同じような生活をするときのエネルギーと資源、食料はどこから調達するのか、インドはどうなるのか、またアフリカはどうなるのかと。これは考えればもう一目瞭然でありますけれども、やはりそのための食料も資源もエネルギーもないんじゃないのか、このまま成長路線の経済政策というのは、結局は破綻をもたらしてしまうと。  ですから、今日本が本当にしなけりゃならないのは、目先の問題としましては当然この景気回復のために財政支出をやっていくということも大事なんですけれども、もっと、要するに外需に頼らなくて、国内でお金をどうやって運用してこの経済を守っていくかと。低成長というか、もう本当に低い成長であるけれども、民間では仕事少ないかもしれないけれども、公的部門ならできる部分があるんじゃないかということも含めた大きな、低成長時代というよりも、もう少し均衡政策ですよね、成長政策ではなくて均衡政策を前提とした政策も考えておかなければならないと思うんですが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 今の状況を見て、日本の外需依存型経済はけしからぬと、だからこういうことになったんだというんですけれども、外需というのは内需で代替できるような、そういう代替性を持っているのかという問題があるわけです。例えば車ですと、ラフな数字でいうと、一千万台造っていたと、国内で五百万台、輸出で五百万台。その輸出が半分になって例えば二百五十万台の需要が失われたというときに、それを内需で代替できるのかといったら、これはできないわけです。今回の経済対策は、そういう内需を求める経済に少しずつ変わっていこうという考え方は入っていますけれども、外需で失われたものを全部公の需要で埋めるという思想は実は入っていないわけです。  ただ、このまま自然体でほうっておくと、IMFの報告だと日本はマイナス五・八、OECDだとマイナス六・六のマイナス成長。これはもうたくさんの失業者が出る、たくさんの中小企業の倒産が出る、ですからこの社会的悲劇をできるだけ少なくしなきゃいけないと。これはやっぱり成長率をマイナス六とか七とか言っているのをマイナス二%ぐらいは改善しようという思想が入っている経済対策です。二%強改善しますと、大体ヨーロッパ、アメリカ並みのマイナス成長になる、そこで足並みをそろえたいというのが基本的な考え方です。  そこで、内需主導型というのは、言葉で言うと簡単なんですけれども、それじゃ一体何かと言われると非常に困る。私は二つ今考えなきゃいけないことがあって、一つは、アメリカの経済がすぐ回復するんだなどという楽観の上に立って物事を判断しちゃいけない。アメリカはたくましい国ですから、いずれ回復するにせよ、やっぱり時間は掛かると。だから、その間やっぱりある程度政府が財政出動をして需要をカバーしていくという部分と、もう一つは、やっぱりアジアが将来の成長センターであるというふうに考えていろいろな手だてをやっていくということがもう一つ。それから、先生も御質問の中に若干触れておられましたけど、やっぱりイノベーション、技術革新、そういうものがやっぱり日本が生きていくために必要なことで、今回の経済対策では科学技術関係だけで九千億から一兆円近いお金がどんと入るわけで、かなり日本の経済の将来を考えた経済対策、その場で需要だけつくり出せばいいという、そういう思想でつくられているわけではないと思っております。  いずれにしても、こういう時期ですから、やっぱり公の需要というものがないと日本の経済は底抜けをすると、そういうことを心配してつくった経済対策だというふうに御理解をいただければと思っております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 私も、当然、与党の議員でありますし、経済対策、大いに賛成なんです。麻生内閣になって、明確に今までのいわゆる構造改革路線から脱却をして積極財政をやっておられるということで非常に評価もしているんですが、私が申し上げたかったのは、いわゆる今までの考え方が余りにも行き過ぎておって、そのところを、だれのせいだというんじゃないんですが、世の中全体にそういう価値観に覆われておったわけですから、だれのせいだというわけじゃないんだけれども、しかしやっぱり政治としては一応の整理をして、実はその政策を方向転換して、これから、イノベーション部分にもかなりやっていますし、それから食料とか資源とかそういうことも含めて、一番大切なこの生産要素の部分も守るような政策をしているわけで、かなりいいと思うんですよね。  だから、そういうことを国民にしっかり上手に説明して、それが前の政策といかに違ってきたのかということを説明して、そのことによって公の支出だけじゃなくて民間が支出をしてくれると。当然、公だけではできないわけですから、その辺の説明を是非していただきたいなと。もちろん我々もそうしていくんですけれども、その辺のがまだまだ十分国民に伝わっていないんじゃないかなということで質問させていただいたわけでございます。  それでは、副総裁の方はこれで結構でございますので。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御退席いただいて結構です。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 それで、ここからが、これもさきの、先週の月曜日に質問したんですが、いわゆる政治と金の問題をめぐっていろんな国民の不信の目があるわけですけれども、特にその中でも一番大きな問題が私は小沢民主党代表の政治資金管理団体である陸山会の問題。これは、今いわゆる西松建設から献金を受けて、ダミー献金を受けたと言われているあの大久保秘書の話とは別に、もっと根本的にこの政治と金の問題の本質的な部分が私はあると思いまして、この前の委員会でも質問させていただいたわけなんです。今回もちょっとその問題について質問させていただきたいと思っております。  それで、まず、皆さん方にお手元に資料を配らせていただきました。この資料をちょっと説明をさせていただきたいと思うんです。  一番最初にありますのが不動産購入に不明な資金だというように書いてあるんですが、これは一体どこから出てきた話なのかといいますと、これは先週もお配りしましたが、いわゆるこの平成十五年、十六年、十七年の小沢一郎衆議院議員の資産報告書、それから同時に、十七年、十八年、十九年の陸山会の政治資金収支報告書、これをまとめてこの表に私させていただいたんです。そこから出てくることがこの事実なんですね。  といいますのは、この中に書いてありますように、まず小沢さんの政治資金。じゃ、資産報告の中で、これは、ですから上から三枚目でありますけれども、借入金の明細が書いてあるんですよ。借入金の明細のところで、まず、平成十六年十二月三十一日に資産補充報告書で四億円というのが出ている。これは、四億円が、補充報告ですから、新たに借り入れたということなんですね。同時に、その上の欄見ていただくと、同じように補充報告で四億円が出ていると。これは貸し付けたという意味なんですね。  つまり、十六年に四億円をだれかから借りてだれかに貸しましたと。その後、十七年には総額が四億七千九百五十九万五千二百三十四円、これが貸付金。同じ金額が借入金にもある。そして、十七年十二月三十一日になりますと、ここは、補充報告ですから、なしというのは、要するに減ってきている場合には書きませんので、なしということだと思うんですけれども、こういう事実がここに書いてあると。  そして、もう一つの資金管理団体陸山会の収支報告書をまとめてみますと、要は平成十七年に小沢さんが、この事務所費、ここが四億一千五百二十三万四千円とあるんですが、これはもう小沢さん自身が明らかにされましたけれども、この事務所費の中で要するに世田谷で不動産を買ったと。それが上の十七年のところに赤字でマークしてありますけれども、三億四千二百六十四万の土地と二千三百二十二万六千円の建物を買ったと、こういうことなんですね。  これを見ていきますと、要するに、ここにそれをまとめましたけれども、要は小沢さんは陸山会にお金を四億円貸して、その四億円で陸山会は不動産を買いましたと。そして、小沢さんがその貸したお金といいますのは第三者から借りられたんだということを自ら言われているわけなんです。(発言する者あり)そして、そしてですね、今から説明しますから、まあまあ、今から言いますからね。要するに陸山会は、そして、その小沢さんから借りた四億円を返されておられるんですよ。これは、平成十七年に約二億、平成十八年に約二億。ですから、合計四億のお金を小沢さんに返され、小沢さんも第三者に返されたので今現在はなくなっていると。要するに、二年間で四億円を返されたと、こういうことなんですね。  そこで、私が問題にしたいのは、じゃ、その不動産というのは一体どういう不動産であったのかということなんですが、これがもう一枚目、不動産登記簿謄本が入っていると思います。これは、小沢さんが買われた世田谷深沢八丁目二十八番の五の土地とその上に建っている建物、そしてもう一つ、もう一筆あるんですが、二十八番の十九の土地とその上に建っている建物、この登記簿謄本なんです。  ここで一番私が問題にしたい、疑問に感じますのは、要するに、この甲欄というところを見ますと所有者は、四番目のところを見ていただいたら分かりますけれども、平成十七年一月七日に小沢一郎さん、これは売買によって成ったと書いてあるわけです、所有権移転が。そして、乙欄といいますのはいわゆる所有権以外のものが載っているわけです。つまり、借金をしたときに担保抵当権を付けたりするときにこれが記載されているんですが、ここには何の記載もないんです。この乙欄のところには、その前の所有者が持っていたときにはこれは銀行等から、みずほ銀行からお金を借りたということで抵当権が付されているんですけれども、小沢一郎さんが買われたときには抵当権が付されていないということなんです。  これはどういうことを意味するのかといいますと、要するに小沢さんは陸山会にお金を貸して、そのお金を貸したのもだれかからお金を借りて、小沢さんが陸山会に貸して不動産を買ったと。陸山会はいわゆる政治資金団体で人格がない社団であるから不動産登記できないと、だから代表者である自分の名前で登記しただけで、所有者は陸山会なんだということをおっしゃっているんです。  それはそのとおりだといたしましても、私が一番疑問に感ずるのは、普通、四億円のお金を第三者が貸して、その借りたお金をまた陸山会に貸したんですが、まあ実質上、小沢さんに貸したんですけれども、そのときに、それで不動産を買って、抵当に入れない、担保提供しないということは、非常に異常だといいますか、普通ない取引なんですよ。もちろん、そのことが違法であるというわけじゃないんです。ほかに担保提供していることもあるかもしれませんし、そういうこともあるかもしれないけれども。  要するに、普通の取引としまして、第三者からお金を借りて不動産を買って、その貸した第三者が抵当権をそこに付さないということは一体どういうことなのかなと。つまり、ここに書いてある第三者というのは一体だれから借りられたのかということが非常に私は疑問に感ずるわけなんですよ。  実は、こういうところを小沢さんは一切、陸山会が不動産をたくさん持っていると、この世田谷の土地を事務所費で買われたときの話も、買ったということは言われましたけれども、じゃどこから資金を調達してきたのかという話はこれは実は一切おっしゃっていないんですね。ですから、まず私は、このところを国民の皆さん方、民主党の方々も含めて知っていただきたいんですよ。こういう取引が果たして正常なんだろうかと、こういうことをまず指摘させていただきたい。  それと、もう一つ指摘させていただきたいのは、実は小沢さんが、もう一度この方に戻りますと、小沢さんは平成十七年に三億四千二百万の土地、これが世田谷区深沢八丁目二十八番の五ということで買われているんですが、その土地を見ますと、先ほどのこの謄本がそうなんですが、実は二十八の五だけじゃないんです。二十八の十九という土地も、これ③と書いてあるやつがそうですが、そこに同時に同じ日に実は不動産を買っておられるわけですよ。ですから、これがここに、資産報告の中に上がっていないと思うんです。  これは、私が総務省のホームページから取った資産報告で調べた結果そうなんですが、まず政府参考人に聞きたいのは、この小沢さんの陸山会から、修正されていたらまた分かりませんから、今現在どうなんでしょうか、小沢さんの陸山会が深沢の二十八の十九の土地を持っているという申告がされているんでしょうか。まずそこをお聞きしたいと思います。

門山泰明総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。  陸山会の収支報告書によりますと、世田谷区深沢八丁目二十八番地につきまして、土地それから建物につきまして、資産としての報告は十九年の収支報告書ございます。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 二十八の十九があるかって聞いているんです。あなた、二十八の五ですよ、それは。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 西田議員に、発言のときは手を挙げて。

門山泰明総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(門山泰明君) 失礼いたしました。  建物につきましては、世田谷区深沢八丁目二十八番十九号ということで建物の資産としての内訳が記載されておりますが、同じ番地につきまして、土地につきましては記載はございません。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今申しましたように、これは、その次に同じように公図が付けてありますけれども、二十八の五と二十八の十九という土地がこの一団の土地から分筆してやられたんですね。ですから、これのときに恐らく分筆してやったやつを、多分これは記載漏れだと思いますが、これがとにかく抜けているということをまず私は指摘させていただきたいんです。  そして、その上でもう一つ指摘しますのは、このことが明らかになったのは平成十八年なんです。十八年にこれがいわゆるマスコミで報じられまして、その後、十九年にはいわゆる事務所費の問題として取り上げられて、この政治資金規正法が改正になりまして、不動産の取得を以後この政治資金管理団体で取得することはやめるということが決まったんです。これが平成十九年のたしか選挙前の国会で決まったと思うんですが、そのさなかの十九年の四月ですよ。そのときに、要するにこの不動産取得をもうしてはいけないということを決めている、議論をしている最中に、ここにありますように、要するに小沢一郎さんは深沢の二十八の十九の土地の上に建物を建てておられるんですよ。  私は、これ、別にこれも法律が決まる以前ですから違法ということにはならないのかもしれないけれども、一体どういうこれは神経をされているのかなと、非常に私はこのところは問題に感じるんです。  こういう事実関係を皆さん方に、皆さん方に事実関係をお知らせした上で、実はこれからが一番大事な質問なんです。(発言する者あり)

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。(発言する者あり)  各委員に申し上げます。御静粛に願います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 事実関係をまず申し上げました上で……(発言する者あり)止めるとは一体どういうことだよ。いいかげんにしろ。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。  西田委員、続けてください。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 この話は、小沢さんを特に私は問題にしているけれども、小沢さんだけじゃなくて制度の問題を言っているんですよ。だから、皆さん方にこれは聞いていただきたいんです。  要するに、小沢一郎さん個人の名前でこの土地が売買されている。しかし、それは小沢一郎さんがお話しになっているように、これはいわゆる陸山会が、政治資金団体である陸山会が所有しているものであると。そして、陸山会は人格なき社団でありますから、これは法的な権利能力として登記することができない。できないからその代表者である自分の名前で登記しただけであると、こういうことをおっしゃっているわけなんですね。  だから、それはそのままそれが事実であれば問題はないのかもしれない。ところが、私はそこで、その事実について実は疑義があるじゃないかということを申し上げているわけなんです。  それは何かと申しますと、さきの月曜日のときにも、先週の月曜日にも申し上げましたが、要するに、この小沢さんの問題は元々マスコミで取り上げられて、小沢さんが、これは自分の財産ではなくて陸山会のものであるし、政治資金報告書にも堂々と書いているんだと、だから、隠している財産でもないし、そういうことを言われることは名誉毀損だと、こういう趣旨で実は名誉毀損の訴訟をされたわけなんです。それが、東京地裁それから高裁と出まして、この高裁の判断の後、その判断を受け入れられて、小沢さんは、それを受け入れられましたので、上告、最高裁に行っていませんので、結審しているんです。  その結審したときのその裁判の中身がどういうことかといいますと、一番大事なのが、この前もそこを読み上げましたが、この本件マンションらが、控訴人が主張するように陸山会のものであるかどうかは、陸山会が、権利能力のない社団の成立要件、すなわち社団としての組織を備えているか、団体内部において多数決の原理が行われているか、構成員の変更にかかわらず団体が存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理等団体としての主要な点が確定しているかどうかによって左右されると言っているんです。そして、これらに関する事実関係について第三者が知る機会が保障されておらず、本件事実関係の下では、陸山会が権利能力のない社団としての実体を有するかどうかは不明であり、したがって本件マンションが陸山会のものであると断定することができないものと考えると、こういうことなんですね。  つまり、これはどういうことかといいますと、要するにこの高裁の中では、このこと自体が、陸山会のものであるかどうかということを……(発言する者あり)そうじゃないんです。このことが、そのことに対して、社団の、社団の成立要件について、実は疑義が挟まれたわけなんです。  そこを申し上げます。そして……(発言する者あり)

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) いったん、ちょっと速記を止めてください。    〔速記中止〕

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) じゃ、速記を起こしてください。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 もう一度読みますがね、何もここ、何も争われるところじゃないんです。そのまま読んでいるだけですから。  要するに、東京高等裁判所の六月四日の判決文は、「本件各マンションが、控訴人らが主張するように、陸山会のものであるかどうかは、陸山会が、権利能力のない社団の成立要件、すなわち、社団としての組織を備えているか、団体内部において多数決の原理が行われているか、構成員の変更にかかわらず団体が存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理等団体としての主要な点が確定しているかどうかによって左右されるところ、これらに関する事実関係について第三者が知る機会は保障されておらず、本件事実関係の下では、陸山会が権利能力のない社団としての実体を有するかどうかは不明であり、したがって、本件各マンションが陸山会のものであると断定することはできないことをも考え合わせると」と書いてあるんです。ここで終わります、この引用は。  そして、私が申し上げたいのは、こういう判決が出たということで……(発言する者あり)間違っていないです。そして……

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 速記を起こしてください。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今読みましたが、それは何に基づいているかといいますと、皆様方にお配りいたしました「参考判例」というのがあるんですが、これが実は最高裁判所の小法廷、昭和三十九年十月十五日の判決なんです。この判決を基に実はあの判決がされているということを言いたかったがために出したんですね。  何が言いたいかといいますと、要するに、この最高裁判所の判例で言っているのは、権利能力のない社団、これがいわゆる社団としての要件を有するには四条件が要るということを言っているわけです。それが先ほど高裁でも言ったように、要するに、団体としての組織を備え、そこには多数決の原理がされているということ、それから、構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存在し、しかしてその組織によって代表の方法、総会の運営、財産の管理その他団体としての主要な点が確定していなければならないのである。そして、しかして、そのような権利能力のない社団の資産は構成員に総有的に帰属する。そして権利能力のない社団は、権利能力のない社団でありながら、その代表者によって社団の名において構成員全員のための権利を取得し、義務を負担するのであるが、社団の名において行われるのは、一々すべての構成員の氏名を列挙することの煩を避けるためにほかならないと。  要するに、代表の名前でなぜ登記がされているかということは、これは全体の総有なんだということなんですよ。だから、社団全体の総有で、そのことを法律上この方式が仕方ないのでやっていると。ただし、それが人格のない社団であるというためには、組織の運営の方法等四つの要件が要ると。特に、多数決でこれを決めていかなければならないということなんですね。そこが私は一番問題だと言うんです。  つまり、ここからが申し上げたいんですが、要するに、政治資金管理団体が果たして人格なき社団かどうかということですね。今現在はどういうふうに取り上げられているかというと、一応税法上は、これは政治資金管理団体は人格なき社団だというふうに取り扱われているはずなんですね。そうでない場合には、これは個人ということになるんですが、まず、私がここから質問させていただくのは、要するに人格なき社団として今法人税では取り上げられていると思うんですけれども、政治資金管理団体の税法上の取扱いはどうなっているのか、まずそこをお聞きします。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) その前に、先ほどの西田君の発言につきましては、後刻理事会において速記録を調査の上、適切な措置をとることといたします。  では、岡本次長。

岡本佳郎国税庁次長

○政府参考人(岡本佳郎君) お答えいたします。  法人税法上、人格なき社団等は、法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいいまして、通常、民法上の権利能力のない社団等に該当するものであります。  委員御指摘の政治団体である資金管理団体につきましては、政治資金規正法上、設立時に当該政治団体の目的、名称、主たる事務所の所在地、代表者の所定の事項を届け出るとともに規約等の書類を提出しなければならないこととされております。また、政治団体の規約等には、一般的にその名称、所在地、目的、会員、役員、会議及び経費に関する規定などが定められているということになっております。  こうした政治資金規正法上の規定等を踏まえれば、資金管理団体は一般的には税法上の人格のない社団に該当するというふうに考えられます。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今言われましたように、一応、人格なき社団は税法上法人として取り扱われるということなんですが、それには無条件じゃなくて条件があるということなんです、私が申し上げたいのは。これが非常に実は微妙な問題なんですよ。  実は、私は税理士やっておりまして、税理士やっておりまして、いわゆるトーゴーサンピンという言葉がありますよ。それは何かというと、ピンというのは要するに政治家のことで、捕捉率が要はサラリーマンは十、一〇〇パーだと、事業は五だと、それから三は何でしたかね、忘れましたが、ピンが政治家だというふうに、要するに所得の捕捉率が非常に低いんじゃないかと言われたりしていたわけですね。  それで、要するに政治家というのは政治資金を私にしたり、そういうことで課税逃れしているんじゃないかと、こういうことがよく世上言われたりしていましたが、私自身は税理士やっておりまして、果たしてそういう政治家ばっかりかと、むしろそうじゃない人の方が多いんじゃないのかと、そういう気がしていたんですよ。ところが、今回こういう形の、小沢さんのような事件が出てきたときに考えてみると、まさにその思いが強くなってくる。  そこで、そもそも政治資金というのは税法上どうなっているのかと。恐らくこれ皆さん方も、皆さんよく分かっておられない方もおられると思うんですよ。元々政治資金というのは、かつては個人献金も許されておりました、個人献金も。ところが、その個人献金は、いわゆる金丸さんのあの東京佐川急便からのやみ献金五億円事件があって、この件を契機に政治家の、あっ、済みません、企業献金じゃないんで、個人献金もよかったんです。そのときに、その個人献金が保有金という形で、あと残っておるのは何かという形に残していたはずなんですよ。そしてそれが、そういういろんな事件を契機として、一切個人に渡すのは駄目だという形になってきたんです。  まず、政府参考人に聞きますが、政治家個人が今現在はこの直接献金をもらうことは当然許されておりませんが、仮に政治家が政治献金をもらった場合、課税関係はどういう形になるんですか。

岡本佳郎国税庁次長

○政府参考人(岡本佳郎君) 政治資金を政治家個人が取得した場合について、一般論として申し上げますけれども、その資金は所得税の課税上、雑所得の収入金額として取り扱っていくことになると思います。雑所得の金額は一年間の総収入金額から必要経費の総額を差し引いて計算されることになります。したがいまして、その政治家の方々個人の総収入金額から政治活動のための支出を含む必要経費の総額を差し引いた残額が課税の対象となります。残額がない場合には課税関係は生じないということになります。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今お聞きいただきましたように、要するに基本は課税なんです。課税なんですが、多分皆さん方もそうだと思いますよ。例えば政治資金団体でもそうなんですけれども、まず、それじゃ、これ聞きましょう。政治資金団体は、それじゃ、法人税の取扱いになっておるのになぜ課税されないんですか。

岡本佳郎国税庁次長

○政府参考人(岡本佳郎君) もう一方の、政治資金を資金管理団体が取得した場合ということについてのお尋ねだと思います。これも一般論で申し上げますけれども、法人税法上、資金管理団体は先ほど申し上げましたように人格のない社団等に該当すると考えられます。この人格のない社団等につきましては、収益事業から生ずる所得以外の所得については法人税を課さないこととされております。この場合の収益事業と申しますと、法人税法の施行令に特掲された三十四の事業で継続して事業場を設けて行われるものを申しますが、政治資金を取得する行為はこの収益事業のいずれにも該当しませんことから、法人税の課税関係は生じないということになります。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今お聞きいただきましたように、要するに政治家個人がもらうと雑所得になると。そして、これが政治資金管理団体に入ってくると、これは収益事業じゃないから、法人の所得計算上、これは非課税なわけですよね。そういうことなんです。  そこから問題は、普通は、皆さん方もそうだと思うんですが、私もそうですけれども、政治活動をするときにいろんな方から献金いただきますよ。いただくんだけれども、いただいた金額で足りないぐらいの話なんです、みんな。ですから、皆さん方も自分で自分の政治資金団体に寄附されたり政党に寄附されたり、そうされていると思うんですよ。それが普通なんですよ。そして、その結果として、もし仮にですよ、もし仮に政治資金管理団体が法人じゃなくて個人だとしましても、普通は、要するに収入から支出を引いたものが、支出の方が多いわけですね、これは。ですから、収支差額出ないんです。ですから、普通は政治家が課税されることはないんですよ。これは普通なんです。  ところが、小沢さんのこのケースの場合というのは違いまして、あり余る収入があるわけなんです、これ。たくさんの収入があって、それを政治資金管理団体が使ったという形にしておられますから、政治資金管理団体が、これが税法上の、法人税法上の人格なき社団というのに該当すれば確かに非課税でいいかもしれません。  ところが、これが税法上の人格なき社団という要件に該当しないとなると、これはどういうことになるかといえば、法人税ではなくて個人の所得とみなされて雑所得の課税がされるべき事案になると思うんですが。要するに、小沢さんの事件というよりも政治資金管理団体、一般論といたしまして、政治資金管理団体が今言っているように人格なき社団としての場合は収益事業でないから非課税であるけれども、それが人格なき社団でないということになればどういう課税関係になるのか、説明してください。

岡本佳郎国税庁次長

○政府参考人(岡本佳郎君) 個別にわたる事項については差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として申し上げますと、先ほどお話しのように資金管理団体は一般的には人格のない社団に該当すると考えられますが、仮に人格のない社団に該当しないと、その資金管理団体が受けた政治資金が例えばその政治家個人に帰属するというような場合は、その政治家個人の所得税の課税上、雑所得の収入金額として取り扱うことになるというのが一般論でございます。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今申しましたように、非常に大事なのは、ですから私は先ほどの判例を持ってきたんです。陸山会がどういうふうに取り扱われるかというのは、高裁では判断出ていません。出ていませんが、要件が書いてあるということを言っているわけですね。この要件に当たるかどうかということがはっきりしないと、実は課税されるか課税されないかという大事なところが、これができないということなんですよ。  そこで、私は非常に気になるのは、小沢さんの発言なんですよ。なぜ気になるかというと、小沢さんは、この問題が表面になってからどういうふうにおっしゃっていたかといいますと、私が、これ記者会見されているんですけれども、自分が政界引退した場合、これらの不動産が陸山会の資産として存在していた場合には、その資産は後進の人たちのための支援のために使いたい。さらに、私がライフワークとして取り組んできた日米、日中の草の根交流の基金に充てたいと。私が死亡した場合にも同様の目的のために使われるように希望している。私の意思がきちんと実現されるよう、今後とも厳しく監査していただきたくよろしくお願いしたい、こういうことをおっしゃっているんですね。  これ、小沢さんが自分でこの献金の使い方をおっしゃっているんですけれども、先ほど私、四要件言いました。意思決定の仕方は、これは多数決で決めるということなんですよ。自分がこうしてやるんじゃなくて、社団という要件は代表者個人じゃないから、これは要するに、普通でしたらこれは総会にかけて決めさせていただきましょうとか、そういう言い方でないと実はおかしいわけなんですね。  ところが、ここは小沢さんの意思としておっしゃっているんでしょう。小沢さんの意思としておっしゃっているんでしょうけれども、要するに、物の考え方としてこの財産はだれのものかといえば、最高裁判例がありましたように、構成員の総有なんです。構成員の総有ということが判例で出ているんですが、その認識が恐らく小沢さんにはなかったのかなと。そういうことを考えていきますと、非常に私は疑義があると思うんです。  そして、もう一つ私は政府参考人に聞きたいんですが、実はこの事件が、この事案が出ましてから、小沢さんはできるだけ早くこの言わば不動産を処分するという旨をお話になっておられるんですが、今現在まだほとんど処分されていないんです。されていないんですが、その中で一つの資産が、これ、ここの、小沢さんの記者会見の発言にもあったんですが、要するに、千代田区麹町二丁目十二番の八グラン・アスク麹町と、この中にも載っていますが、それが平成二十年の五月二十六日に贈与されているんです。贈与された人がだれかといいますと、財団法人ジョン万次郎ホイットフィールド記念国際草の根交流センターという財団法人に贈与されているんですよ。  ところが、この自分たちの政治資金管理団体のこのお金ですが、これは言わば国民からの浄財で成り立っているんですが、政治活動のために使うために寄贈して、寄附していただいたお金が、そのとき、その当時は法律の規制がなかったとはいえ不動産にされ、その不動産が、これ全く何の政治的活動とは私思えないんですが、財団法人に寄附をするという。  この財団法人に寄附することが、果たしてそれは認められるんでしょうか。政府参考人の見解を聞きたい。

門山泰明総務省自治行政局選挙部長

○政府参考人(門山泰明君) 総務省といたしましては、個別の事案につきましては具体的な事実関係を承知いたしておりませんのでお答えは差し控えさせていただきますが、資金管理団体につきましては、平成十九年八月六日以後、土地若しくは建物の所有権又は建物の所有を目的とする地上権若しくは土地の賃借権を取得し、又は保有することは、原則禁止されたところでございます。一方、この日よりも前に取得した不動産などにつきましては、利用の現況を報告するということとはされております。  ただ、政治資金に関します一般的な規制であります、例えば政党、政治資金団体以外の政治団体に対する寄附は年五千万円以内だという個別制限ですとか、あるいは公職選挙法百九十九条の五第一項にあります後援団体が選挙区内の人に寄附しちゃいけないと、こういった禁止規定のほかには、その処分方法、これを直接的に規制する規定というものはないというふうに承知いたしております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 その規制がないということなんですね。ないということなんですが、しかしこのジョン万次郎財団というのは一体どういう団体なんですかね、これ。私、これも気になって財団法人の謄本を上げたんですよ。そうしますと、この中の理事が小沢一郎さんなんですよ。ということは、これは一体どういうことなのかなと非常に私自身疑問に感じるわけです。  ですから、私はこれが違法であるかどうかというよりも、今まで私が示してきましたように、本来政治資金というのは、国民から浄財を集めてそれを政治活動のために使うと。使うから、いわゆる集めたお金は本来運用しては駄目なんです。ところが、その当時、運用しては駄目だと言っていたんだけれども不動産取得について規定がなかったから、買われたことについてそれが違反であるということを私申し上げないけれども、本来の趣旨からいうといかがなものだったのかなと。しかも、その後、不動産を取得することを禁止しようという議論をしている最中のさなかに新たな不動産を取得されたということも、私、申し上げておきたい。そして、その不動産を今度はまた財団法人に寄附、贈与されているというんだけれども、政治資金を政治以外のもののために使うというのは普通は考えられない。つまり、法律的な規制がないんだけれども、こういうことが規制がないがためになっているんです。  私が申し上げたいのは、要するに今日ここでなぜこういう話をしているかというと、この問題は、小沢さんの問題であると同時に実は政治資金規正法の見直しの議論を、我々がちょうど参議院選挙になる直前でありました。そのときは私はまだ国会にいなかったわけでありますけれども、議論がされて、いわゆる事務所費の透明性も言われて、領収書の添付などが言われたり、不動産取得が制限されたり言われたんですね。しかし、本当に議論をすべきところはそれじゃなくて、実は公私の峻別で一番大事なのは、そもそも政治資金管理団体が人格なき社団として課税されない、そういう条件を備えるための法的整備をやっぱりしておかなければならなかったんじゃないのかなということを私は申し上げているわけなんです。  そして、その上で、小沢さんの問題はこれ個別の問題でありますから、国税当局がしっかり調査をしてもらわなければならないですけれども、そこはやっぱりこれみんなが、これ与党、野党関係なしに考えていかないと、国民のやっぱり一番大きな政治家に対する疑いの目というのは、まさにこういうことに関連されますように、法整備がきちんとされていないということもありますけれども、公私が峻別できずに、何か社団だと言いながら果たして社団の要件がどこまであるのかということもきっちりされずになっていたところが私はあるんじゃないのかなと思っているんです。ですから、ここは本当に与野党共通でそういうことを認識しなければならないと思っております。  ちなみに、個別問題は答えられないということでありますが、個別問題は答えられないということであるけれども、要するに、じゃ小沢さんのこの陸山会、これが今言ったように裁判所では法人格、法人であるかどうかということを断定しておりませんけれども、疑問を差し挟んでいるわけなんですね、裁判は。  その中で見ていきますと、もしそれが法人じゃないということになってきますと、この収支報告書では、例えば平成十七年では収支差額三億四千万円、そして平成十八年はマイナスの二億七千万円、そして十九年で一千百万円のマイナスになっているんですがね……(発言する者あり)

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 この中で、実は……(発言する者あり)

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 事務所費の中の四億一千五百万は、小沢さん自らがお話しになっているように、自分の不動産の取得のために使ったと、それが約三億六千万なんですよ。そして、借入金の返済額、これも五百三十九万七千円とまた二億二千七百五十三万九千円、これ合わせますと約大体二億三千二百万です。これは、所得の計算上、もし雑所得となると当然費用にならないんです。この費用にならない分を差引きしますと、平成十七年だけでこの収支差額三億四千万円のマイナスになっているけれども、実は少なくとも二億六千万円のプラスになるんですよ。これ、とんでもない金額が実は、もしもこれが違うと、法人でないとすると課税される対象になってくるということなんです。  私は、ですからこういうことを考えると、まず、こういう問題は小沢さん自らがやっぱりこれは説明していただきたいと。これはもう小沢さんがどうされるか、小沢さんの自由でありますけれども、私は国民の代表といたしまして、この委員会を通じてそのことは是非お願いしたいと思っております。  さて、そういう前提で、最後に与謝野大臣、今ずっと聞かれておられたと思うんですけれども、政治と金の関係といいますのは非常に重要な問題であります。自らをちゃんと律して公私の峻別をしっかりやっていくと、そういう形でやっていかなければならないわけでありますし、大臣はいわゆる課税当局の責任者でもあるわけなんです。個別問題にはもちろん答えられないでしょうけれども、今までのこの話を聞かれておられましてどういうふうにお感じになっておられるか、お聞きしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 多分、東京国税局もちゃんと仕事をしていますから、課税すべきであれば課税していたろうと思いますし、また今後も、この問題について何かしなければならないということがあれば、国税庁、国税局は独自の立場で独自の判断で動かれるんだろうと思っております。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 なかなか答えにくい問題を質問いたしまして申し訳ないんですが、要するに、問題を私はこれで皆さんと共有したかったわけなんです。それをしなければならない。  そして、もう一つ最後に言っておきますが、今のこのままの状態で、陸山会だけじゃありませんが、いわゆる政治資金管理団体にたくさんのお金が残って、そしてそれが代表者の名前が変わるということになると一体どういうことになるのか、課税関係をこれもまた一般論で結構ですからお聞かせください。

岡本佳郎国税庁次長

○政府参考人(岡本佳郎君) お答えいたします。  一般論として申し上げますと、資金管理団体が所有する資産であれば、資金管理団体の代表者が変わっても課税関係は生じません。また、不動産の登記名義人が単なる名義人であって資金管理団体がその不動産を所有している場合には、その名義人に変更があったとしても同様に課税関係は生じません。  ただし、資金管理団体が所有する資産を個人に贈与した場合には、その贈与を受けた個人の所得税の課税の対象となります。

西田昌司自由民主党

○西田昌司君 今ありましたように、政治資金管理団体の代表者が変わっても、課税関係は原則は起きないんですね。しかも、それはそれで私はいいんですが、それは、普通は政治資金管理団体に小沢さんのケースのような多額の資金、剰余金があったり、それから不動産があったりするケースというのはまずないだろう。皆さん方、あるんでしたらそれでいいんですが、そのときに、要するに、そのためには、それが個人課税じゃなくて法人課税される要件というのは、その最高裁の示した四要件がしっかりと担保されないと実は駄目なんだと。そこのことについて、我々政治家がやっぱり政治資金管理団体が法人税の対象であって個人課税の対象じゃないんだと、その法的要件が実ははっきりされていないところが非常に私は問題だと思っているんですよ。  だから、そこをやっぱり与野党問わず議論をしていかなければならないし、そして制度の改善をして、いわゆる国民から疑いの目で見られたり、いわんや、このことを議論することをやじを出して議論を封殺するようなことが当然あってはならないし、そしてまた、国策調査なんというような議論にすり替えていかれては困ると。  ですから、私はそのことを最後に指摘させていただいて、時間もうちょっとありますけれども、終わらせていただきます。  ありがとうございました。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 速記を起こしてください。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。  本日は、特別会計、特に外為特会の積立金について質問したいと思っておりますが、その前に、先週、政府の経済対策がまとめられました。これにつきまして、二、三、質問させていただきたいと思っております。  今回の十五兆円の経済対策で、特に地方自治体は大きな期待を持っております。約二・四兆円の交付金が計上されました。そのうちの一・四兆は、いろいろ議論がありました地方による公共事業の裏負担の問題、直轄を含めてですね、これに対して九割が負担されるという非常に画期的なものがつくられました。そして、更に一兆円のまた基金があるわけですね。地域活性化・経済危機対策臨時交付金というものがつくられたわけでございます。  これについては、ちょっと私の地元神奈川県では複雑な思いがあるんです。といいますのは、昨年の第二次補正予算で、地域活性化・生活対策臨時交付金六千億がつくられました。ところが、私の地元では、約三十三自治体のうちの十八自治体がこの交付金を受けられませんでした。いわゆる財政力指数一・〇五という中で合わなかったわけでございます。  今、非常に困っている自治体はどういう自治体かといいますと、かなり企業が行って企業城下町になっていると、そういうところは確かに昔は税収がたくさん入ってきたんですね。ところが、ぱったりとそれが今止まり出した。止まるどころか、今、そこで働いていた方々が失業しているという、逆に、入ってくるものは急に減って出るのは増えているという自治体があるわけです。  そういう意味で、以前裕福であった企業城下町の自治体というものに対して、これは神奈川だけではなくて、愛知県を含め都市部の共通問題だと思うんですが、そういう意味で、是非今回、鳩山大臣に地域活性化大臣としてお願いしたい点は、今回の一兆円の地域活性化・経済危機対策臨時交付金につきましては、このような見かけ上の財政力指数の高い市町村にも何らかの交付があるような対応を是非、今困っておりますので、お願いをしたいと思いますが、大臣の是非御見解いただきたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 四月十日の「経済危機対策」に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議において決定されました経済危機対策において、いろんな、地球温暖化、少子高齢化、安全・安心の実現、将来に向けた地域の実情に応じるきめ細かな事業を積極的に実施できるように地域活性化・経済危機対策臨時交付金を交付することが盛り込まれたわけでございます。    〔委員長退席、理事神本美恵子君着席〕  昨年の予算の一次補正のときに、地域活性化・安心実現のような交付金をつくりまして、これは二百六十億円、総額二百六十億という小さなものでありました。そのときは、財政力指数一・〇未満のみにしたわけで、不交付団体には一切配らなかった。あのときの配り方は、私の地元でいうと、人口三十万の中核都市である久留米市と、隣の人口三万四、五千ぐらいでしょうか、うきは市が余り額が変わらないというような配り方をしました。  二次補正において、六千億円の地域活性化・生活対策臨時交付金を配りました。このときも財政力指数でやったものですから、例えば県単位でいいますと、麻生渡福岡県知事、全国知事会長が、九州七県の中でうちが圧倒的に額が少ないというのはちょっとやり過ぎではないかと、そういう御指摘も受けたところでございます。その地域活性化・生活対策臨時交付金は、財政力指数で一・〇五未満のところには不交付団体でも交付対象としたということでございます。  今度の経済危機対策臨時交付金につきましては、お隣の与謝野大臣、特に財務大臣としての与謝野大臣ともこれから御相談をしなければならないことと思っておりまして、財政力指数が一・〇五以上の団体においても法人関係税の大幅な減収が予測されて、財政事情が急速に悪化しておりますから何らかの配慮が必要になるだろうと。それから、近年税収が好調であった団体、したがって財政力指数が高かった、しかしながら雇用情勢の急速な悪化でそういうところに大量の失業者というか雇用問題が発生しているというようなことがございますので、関係省庁とも連絡を取り、与謝野財務大臣とも御相談をしながら基本的なフレームワークをつくっていこうというふうに思っております。今までの二百六十億の一次補正、六千億の二次補正よりは不交付団体に配慮した形にならざるを得ないと思ってはおります。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 ありがとうございます。  鳩山大臣が今非常に心強い答弁いただきました。与謝野大臣と御相談いただきまして、今まで一・〇五であったものにつきましても、法人二税の落ち込みが非常に大幅な自治体が多うございまして、またそういうところが今おっしゃいましたように失業等の問題も大きく抱えております。さらに、私の地元の場合は、二次補正でいわゆる妊産婦健診の十四回無料化という話もあったんですが、これについても交付税が十分出なかったものですからできなかったという実態もございました。そういう意味で、是非今回についてはそういう御考慮をいただきますことをお願いさせていただきます。本当、ありがとうございました。満額の回答をいただきましたので、ここで結構でございますので。済みません、ありがとうございました。  次に、同じく経済危機対策において、中小企業対策も大きく進みました。一つは、中小企業の信用保証でございますけれども、かなり利用件数が進んできております。よって、二十兆円の枠というのも十分じゃないということで、十兆円の積み増しもいただきました。このときに、金額の積み増しだけではなくて制度改善もしていただきました。  具体的に言いますと、据置期間が一年から二年にしていただいたわけでございます。  この措置、中小企業の信用保証の据置期間を二年というのは今回の対策で盛り込まれたんですけど、これいつから適用になるかが問題なんですね。この予算自身は、多分これから予算案が出されるのは四月の二十七日ごろですから、そして審議をして成立するまでだと相当先になってしまうわけでございます。一方、中小企業の事業者の方々は、あっ、将来これ据置きが二年になるなら今はちょっと待とうかということで変に待ってしまうと、逆に経営が悪化して遅くなってしまうということも予見されるわけでございますので、是非中小企業庁におかれましては、この据置き二年というのは予算成立を待たず、準備ができ次第早く導入していただきたいというのが一点であります。  もう一点は、既に昨年十月末からこの緊急保証が始まっておりまして、その場合は据置きが一年であったわけですが、今まで受けられた方については、あっ、今度は二年になるんだと、そうすると、今の据置きの、あと半年で切れちゃうという人も、できれば延ばしてほしいなという気もあるわけですね。そういう意味では、これらの新規分だけじゃなくて、昨年十月からの既存分についてもこの据置きの二年というのを適用するように是非検討をいただきたいんですが、まず中小企業庁から御答弁いただきたいと思います。

横尾英博中小企業庁事業環境部長

○政府参考人(横尾英博君) ただいま御質問のありました緊急保証制度の据置期間の問題でございますが、今般の経済危機対策におきまして、据置期間の延長、最大一年から最大二年への延長が盛り込まれたものでございます。現在、早急に実施すべく準備作業をしておりまして、制度要綱の改正、それから各保証協会等の関係機関への周知徹底等を行いまして、ゴールデンウイークの連休の前に実施できるように準備を行ってまいりたいというふうに考えております。  それから、信用保証協会におきましては、新たな融資だけではなくて既往債務の条件変更等にも積極的に取り組んでございます。御指摘のように、過去に緊急保証を受けた案件につきまして、民間の金融機関が一年間を超える据置きの設定を伴うような条件変更あるいは借換えを行う場合には、信用保証協会としても積極的に対応するということにしてございます。    〔理事神本美恵子君退席、委員長着席〕

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 ありがとうございます。  今の御答弁で、この新しい据置き二年というようなものを予算の成立を待たずにゴールデンウイーク前にしていただくという非常に心強い答弁いただきました。もう一点は、いわゆる既存分についても、民間の金融機関が対応するのであれば保証協会は二年に変更しますよと答弁いただいたんです。  それで、逆に与謝野大臣にお聞きしたいんですが、是非、保証協会はそういうスタンスになっておりますので、既に保証を受けられた方々が、条件変更として今後二年の据置きにあと延ばしたいという要望があった場合に、是非民間の金融機関には、保証がこれ一〇〇%付いておりますので焦げ付く理由もありませんので、是非それにも積極的、前向きに対応するように御指導をいただきたいんですが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 中小企業庁ともよく相談しながら、借り手のニーズになるべく合うような制度にいたしたいと思っております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 ありがとうございます。  借り手のニーズ、まさに中小企業の現場は、信用保証でお金を借りたんですが、返そうと思っても仕事がまだ来ないんですね、仕事が来るまで待つしかないと。よって、金利の分は返せるんですが、なかなか元本が回らないという実態がございます。そういう実態を是非与謝野大臣、御理解賜りまして、そのニーズを踏まえた柔軟な、既存のものについても、借換えについても御対応をいただきたいと思います。  それでは本題の方に入りたいと思いますが、お手元に資料を配らせていただきました。実はこの一枚目の資料は、昨年の十二月の十五日の決算委員会にも配らせていただいたのと同じものでございます。  いわゆる特別会計の剰余金というのが四十二・六兆円もあって、歳入比率で一〇・八%もあると。一般会計の場合は二・七兆円、三・二ですが、この剰余金の比率が高いんですが、何に使われたかというと、一般会計への繰入れが四・四%で一・九兆円しか使われていないと。ほとんどは何かというと、特別会計の翌年度の歳入に繰り入れたもの、これが八〇%なんですが、中身を見れば国債整理基金であったり年金ですから、それは仕方がないのかなと思います。  問題は、この真ん中にあります一五・七%の積立金・資金への繰入れというのが六・七兆円、一五・七%なんですよ。これが何なのかという問題なんですが、右の表にありますのが、特別会計全体の積立金のトップシックスなんですね。積立金の合計は下にありますように二百四兆であるんですが、中身を見ますと、年金がそのうちの百三十八兆円、七割ですか、これはまあ仕方がないのかと。負担増、支給減の回避のためにこの積立ては必要と思います。そのほか、労働保険、将来の労災年金のため、また地震再保険も将来の再保険のために必要なものと思いますし、国債整理基金も国債等の返済のためにこういう積立金については必要と思います。  問題は、この赤で書きました財政資金の特別会計と外為特会なんですね。財政資金特別会計は、今日、同僚議員の那谷屋議員も質問されましたが、これは十九年度末決算ですけれども、二十年度に既に九・八兆円が取崩されておりまして、さらにその後、二次補正で定額給付金とか、また高速道路等に使わせていただきまして、二十一年度予算でも使いまして、多分二十一年度末では六・五兆円になっているだろうと言われております。そういう意味では、かなり活用はされたと思っております。  当時、この積立金を使うに当たっては、財務省の方では、モンテカルロ・シミュレーションと言うらしいんですが、三千本ぐらいの金利のシミュレーションをすると千分の五十が必要なんだと、よって取り崩せないという議論があったんですが、短期でいえば問題ないじゃないかということで御判断をいただきまして、さらに今回の二十一年度の補正予算にも使っていただくことになりました。  要は、じゃ、この外為資金の方はどうなのか。これ十九・六兆円あるんですよ。これについても財務省さんが言われる二つの数字があるんですね。この数字があるから取り崩せない。一つは何かというと、この積立金の比率が、総資産に対する比率が三〇%要るんだと言われるんですね。大体今一兆ドル、百兆円ありますから、約今一九%なんですよ。それが本当に、その三〇%というのが本当に必要なのかが一点。もう一点は、為替レート九十九円という数字なんですよ。九十九円よりも円高になるとこの総資産に対する評価損が積立金を上回るんだと、よってそれがあると問題なんで取り崩せないと言うんですよ。この二つが本当なのかということなんですね。  それで、過去のデータを見たのが次のページなんです。  あっ、済みません。中小企業庁の方残っておられますけど、質問はもう中小企業庁ありませんのでお帰りいただいて結構ですから。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御退席いただいて結構でございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 次のページにありますのが、これちょっと小さい字で申し訳ありませんけれども、外為特会の積立金等の推移というグラフなんですね。  真ん中のグラフであります青い棒が、平成元年が十六・二兆円、これがいわゆる外貨の総資産なんですね。これが平成二十年では百八・六兆円になっています。これに対して積立金の額は幾らになっているかというと、上の青い棒グラフなんですね。平成元年は七兆円だったものが、青いグラフが上に上がっていまして、平成二十年では二十・三兆円になるだろうと言われているわけでございます。  そういうグラフなんですが、じゃ、この外為特会が元々何のためにあるのかというと、これは為替介入をすると。そのためには、いわゆるドルを買うのでドルの資産が増える、また逆でそれで円を買う場合もあるということなんですが、よくよくこれ見ますと、下の真ん中のグラフで赤い薄いピンクの棒があるんですが、これが平成十五年度で終わっているんですよ。つまり、為替介入は平成十五年度以降されてないんですね。つまり、この外為特会って、じゃ必要なんだろうかと。本来は為替介入するための特会なんですが、いわゆる為替介入というのは日本政府として止めているわけですね。  そういう意味では、まず大臣にお聞きしたいのは、為替介入を今止めている理由、これは何なんでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 必要ないからでございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 まあ、必要ない、単純なお答えですが。確かに、ヨーロッパはユーロに統合されたわけですね。そういう意味では、ヨーロッパ各国で為替介入の必要がなくなった。  また、今、外貨資産一番あるのは中国で、中国自身が為替介入をという意思を持っていない。さらに、一日当たりの円ドルの取引量というと、約三千九百七十億ドル、四十兆円ですよ、一日当たり。そういう意味では、一番多い年の一日当たりを見ても一千億円ですから、四百分の一ということで、日本が為替介入をしても、一日当たりのドルの取引について微々たる量なのかなという感じがするわけであります。  じゃ逆に、この積立金はこういう為替介入を余りしていないんですけれども、何のために置いてあるのかというと、さっきの表にありますように、決算上の不足の補足というのが理由に書いてあるんですよ。じゃ、今までこの外為特会で決算上の不足というのが何回生じて、それは総資産に対するパーセントは何%だったのか、財務省からお聞きしたいと思います。

玉木林太郎財務省国際局長

○政府参考人(玉木林太郎君) 外国為替資金特別会計におきましては、まず、特別会計法第八十条一項という規定がございまして、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合に、外国為替相場の変動、市場金利の変動その他の要因を勘案し、同会計の健全な運営を確保するために必要な金額を積立金として積み立てるという趣旨で置かれております。  外為特会におきましては、御指摘のとおり、決算上の不足が発生した場合にこれを積立金から補足することになっておりますが、昭和三十三年度に約一億円、三十四年度に約二億円の決算上の不足が生じたことがございまして、これらの不足額のその時点での保有外貨資産に対する割合はそれぞれ〇・〇三%及び〇・〇六%でございました。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今御答弁いただきましたように、決算上の不足の補足がどれぐらい出たかというと、〇・〇三%、〇・〇六%なんですね。資産に対する三〇%の積立金なんて到底必要ないわけですよ、この不足の補足というために言えば。  そういう意味では、じゃ、この三〇%という積立金比率は一体何なんだろうかと思うんですが、このグラフを見ていただくと、平成十五年、十六年に縦に線が入れてあります。これ、どういう趣旨かというと、上のグラフの青い、ブルーの破線を見ていただくと、これが積立金の比率なんですね。十五年、十六年が一番この積立金比率が下がったんですよ、一五%と、今一九ですが。じゃ、この一五%に下がった二年間に問題があったのかということなんですが、下を見ていただきますと、むしろ金利は、〇・〇一三五、〇・〇〇九一と金利は下がっているんですね。そういう意味では全く問題ないんじゃないかと思うんですが、これについて財務省の御見解を聞きたいと思います。

玉木林太郎財務省国際局長

○政府参考人(玉木林太郎君) 外為特会におきましては、主として満期三か月の政府短期証券を市中で発行して資金調達を行っておりまして、御指摘の調達コストですが、これが積立金の総資産に対する比率の増減そのものよりも、その時々の市中の短期金利の動向に大きく影響を受ける形で推移しております。  御指摘の平成十五年度及び十六年度の調達金利、確かに低い数字が出ておりますけれども、これは当時、日本銀行がいわゆる量的緩和を行いまして、オーバーナイトの金利等の短期金利が〇%近辺まで低下していたことを反映したものでございます。  保有外貨資産に対する三〇%という水準について言及がありましたが、これは外為特会が継続的に債務超過に陥らない水準として試算した結果をお示ししたものでありまして、あくまでも中長期的な目安としての数字でありまして、直ちにこの水準までの積立てが必要、あるいはその低い調達金利のために必要というものではないと考えております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今御答弁いただきましたように、金利は市中の短期金利に連動していると。そういう意味では、別に三〇%を切ったって短期では全く問題ないわけですよね。そういう意味では、いわゆる財投特会の千分の五十と似たような数字なんですね。  是非、財務大臣にお聞きしたいのは、今言われた中長期的に健全というのをどうシミュレーションしているかというと、平成以降の日々の為替相場及び債券金利の組合せというのを四千四百三十五通り作られたわけですよ。この中で、評価損が積立金を上回らないという確率が九九%と、そういう比率にすると三〇%という比率が出てくるというんですね。こういう九九%までそういう比率を保つというのは、この経済危機の現時点で今必要ないんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 言わば外為特会は、別にお金があったからドルを買ったわけではない、ドルを買う必要があると思って借金をして買ったわけです。買物をしたわけですから、その買物で得をしているうちは一部使ってもいいにせよ、これは別に純資産ではない、全く、現在の百円のところで、まあ実際は九十九円ですけれども、財産と財産から生まれた果実を足したものが今まで使ったお金とバランスするというところですから、財産でないものを使うというわけにはいかないということです。  できれば、為替は変動するわけですから、変動に耐えるだけのお金を持っておきたいということですが、昨今は為替が八十円台になったこともあって、そのときには実際には含み損というのは猛烈に大きいものがあったわけです。今は百円に戻ったので、外為特会だけのことを言えばプラス・マイナス・ゼロでほっとしているところでございますが、このお金は使っていいお金ではない。それで、随分円安になって評価益が出てきたという場合には過去使ったように使うことはあっても、このお金を当てにしてはいけないという種類のお金だと私は思っております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 大臣、二つを分けて議論しないといけないんですけれども、確かに外為特会は純資産じゃありません。いわゆる外貨の資産と円の債務があるわけです。ところが、それを今使ってしまおうといった議論ではなくて、それを備えるための積立金が約二十兆円ありますよと。これは、純資産のところはこれは両建てですから触っちゃいけないんですよね。この二十兆円は過大じゃないかという議論をしているんですね。  特に今円高で、円高のところには含み損が出たとおっしゃいました。じゃ、含み損が出たらどういう問題があるかなんですよ。これもう一遍このデータを見ていただきたいんですが、実は平成四年から平成七年というのは、真ん中の欄にグリーンのデータがありますように、百二十四円から九十五円に円高になったんですね。たしかこの日、八十円を切った円高もありました。このときは、上のグラフで赤い線が青い線を上回っているんですよ。何かというと、評価損が積立金を上回ったんですよ。この時期が三年以上ありました。じゃ、三年以上あって何が問題あったか。金利は上のグラフのオレンジの線なんですよ。オレンジの線はむしろ下がっているんです、金利が。見ますと、三・三七%から〇・六一四%に金利が下がっているんです。なぜこれ評価損が、積立金が上回ることをそんなに恐れるのかと。私は数年であれば全く問題ないと思いますが、もう一度大臣の答弁いただきたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) それは、評価損もまた損であるからであります。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 おっしゃるとおり、評価損も損かもしれません。そうすると、評価益も益なんですよ。今逆に評価益が出ているわけですね。そういう意味で、二十兆円のこの積立金をもう一遍考える必要があるんじゃないかと思っているんですね。  もう一点は、これはおかしいなと思っているのは、このグラフを見ますと、いわゆる為替介入は平成十五年度に終わっているんですよ。それ以降、下側の赤い方はいわゆる円安介入の方ですね、上のピンクの方は円高介入、平成十五年度で終わりました。終わっているんですが、青い棒グラフはだんだん増えているんです、その後も。平成十五年度の八十七兆円、海外純資産から、平成二十年の百八・六兆円と、この間約二十兆円ぐらい増えているんですよね。しかも、この間に一般会計に結構繰入れをしているという中で増加していると。  為替介入をしていないのになぜこの総資産が増えているのかについて、財務省、答弁願います。

玉木林太郎財務省国際局長

○政府参考人(玉木林太郎君) 外為特会におきましては、保有外貨を売却して円貨に両替しなければ、基本的には外貨建て運用収入の分だけ保有外貨資産が増加いたします。  御指摘のとおり、外為特会の外貨資産は、平成十六年度末から平成二十年度末までの間で約十三・四兆円増加、これは一般会計繰入れを除いた数字でございますが、十三・四兆円増加しております。これは、外貨建て運用収入が合計でこの期間、約十四・五兆円見込まれる一方で、一般会計、例えば外務省所管で国連分担金であるとか在外公館の費用といった外貨建ての支出、あるいはJBICのドル建ての貸付けなどとの間の両替が約一・一兆円見込まれるためでございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今答弁が長くて分からなかったかもしれませんが、要は、外貨資産で約一兆ドルあります。これで、金利が高いですから収益が出るわけですね。収益が出たと、それを、ドルを円に替えて持ってこないんですね。その出たドルの分だけ、同じ金額をもう一遍短期の為替証券を発行して、両建てにしているという状況なんですよ。それで為替介入がないのにどんどんこれ総資産が増えていると、こういう状況なんですよ。  なぜこの海外総資産から出た収益を、その時点で債券を売って、そして日本の円に替えて一般会計に入れないのかと。私はこれやらないと、確かに昔は日本が持っているアメリカの米国債というのは勝手に売っちゃいけないと、アメリカの信頼の問題があったかもしれません。しかし、その比率が物すごく下がっているわけですし、かつ為替の量にしても大した量じゃないんだから、時々を見てやるべきだという話は、東大の大学院の先生もこれはできるという御発言をいただいているんですね。  大臣、どう思われますか、そういう取引をすべきと思いますが。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 外為というのは他の国との関係もありますし、世界の長期金利の動向にも影響がありますから、そう日本の都合だけで動けるものではありません。  なおかつ、外為特会は損をしないということがまず第一に考えなきゃいけないことであって、円安の時代が何年か続きましたけど、これはそんな長く続くはずはない状況で、どちらかといえば百円になったのもいろんな条件が重なったからでありまして、これから円が安い方に振れるのか高い方に振れるのかということは全く予想が付かない。そういう予想が付かない状況でここにお金があるからといってばたばた使うというのは、やっぱり危ない話じゃないかなと、私はそういうふうに思います。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 お金があるからという論理じゃなくて、これは、使っても安全なものは使うべきだという議論をしているんですね。  しかも、じゃ逆に、今言った海外資産で上がったドルを債券売って円に替えて持ってこないという、そういうオペレーションをやっているがゆえに、どんどん外貨の資産残高が増えていくんですよ。逆に、円の負債残高も増えていくんですよ。これ、どんどん増えていくということは、これは金利リスクもだんだん大きくなるんですよ。為替リスクもだんだん大きくなるんですよ。本来もう為替介入やめたんだから、その毎年毎年の外貨の収益ぐらいはせいぜい債券と円をうまくタイミングを見ながら替えていって入れてくると、こういうオペレーションをしないと逆にリスクが高まると思いますけど、大臣、いかがですか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) そういううまい話があるんでしたら、もう既にやっているはずでございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 うまい話ならやっている話なんですが、逆に言うと、今、外為特会って何やっているかというと、為替介入の資金じゃないんですよ。これはっきり言って政府による円キャリートレードなんですね。低い円の金利を使って外貨で稼いで戻しているというだけの話、それを本当に政府がやり続けるのか、リスクを抱え続けるのかという問題だと思います。  そういう意味では、為替介入について一定の、これ、国際的にはやりにくい状況になってきたんであれば、その資産をむしろ縮小していく、そのためにまず少しずつこの外貨資産を国内に戻していくことを私は考えるべきだと思いますが。  続いて、今回の緊急経済対策の関連でお聞きしたいんですが、今回の経済対策では、確かに財投特会、これについては積立金を更に使うというお話をされておりますけれども、足らない部分についてはいわゆる国債、建設国債であり赤字国債を発行せざるを得ないという話を聞いております。  そういう話の中で、最近いわゆる長期金利というのが動き出しているわけですね。十年物でいいますと、国債で、三月三十一日は一・三四五%だったものが四月九日、先週ですけど、一・四七五%、〇・一三%ぐらいが上がり出しているんですよ。是非財務大臣の御見解をお聞きしたいんですが、こういう赤字国債を増発し出すという日本の財政の動きに対して、この金利上昇の懸念、つまり八百兆という国と地方の長期債務への影響、これについてどう考えられますか。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) 国債であれ財投債であれ地方債であれ、それの見合いで長期資金を調達すれば資金の需要が増えるわけですから、これは長期金利が下がる要素ではなくて上がる要素を形成するわけでございます。  しかしながらそうは単純ではなくて、やっぱり長期資本市場にお金が余っているのか不足しているのかという問題もありますし、日本の経済の動向の問題もありますし、また、日本国政府が財政についてどれほどの規律観を持っているかと、国会も財政の現状についてどのような考え方を持っているかと、こういうことによっても長期金利は左右されるわけでして、やはり一番大事なのは国債を買う方々が日本国政府並びに国会を信用してくださるかどうかということに私は懸かっていると思っております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 大臣、今重要なことをおっしゃいました。我々、日本国政府として、また国会議員が財政規律をどう持とうとしているのか、これによって金利は左右すると、私もそう思っております。  そういう意味から、財務省に今度聞きたいんですが、いわゆる赤字国債を発行すると、合計、地方と国全体で八百兆円と言われるこの残高が増えるわけですね、長期債務が。一方、外為の利益を国内に持ってきますと、持ってこようと思いますと、これ今は円建てで同じものが財投預託になっているんですよ。財投預託になっていますから、財投資金が少なくなっちゃうんで、その分新たに財投債を発行しなきゃいけないという話を聞きました。  よって、赤字国債も発行しても財投債も発行するんだから、国債は金利状況、金利の状況は変わらないんだという話もありますけど、私はそうじゃないと思っているんですよ。あくまで国民が気にするのは、先ほど大臣がおっしゃったように両建てでない借金なんですよ。両建てである財投のこの債券についてはそれほど国民は心配していないんですよ。やっぱり先ほど大臣言われたように、飲み歩いたこの借金が問題なんですね。よって、この赤字国債を発行するというのは飲み歩く借金を作る話、この外為特会の利益、積立金を使うという話は、これは両建ての債券の問題なんで、私はこの二つの問題は違うと思うんですが、財務省の方から御答弁いただきたいと思います。

香川俊介財務省主計局次長

○政府参考人(香川俊介君) おっしゃるとおり、外国為替資金特会の積立金は財投資金に預託されまして原資の一部となっております。  したがって、この積立金を取り崩す場合には、財投機関への貸付けを維持する場合、財投債の増発が要ります。長期債務残高の方は、これは税財源により賄われる債務を集計したものですので、おっしゃるとおり、外為資金の積立金を取り崩して一般会計へ繰り入れて、その分赤字国債の発行を抑制した場合にはその分だけ長期債務残高の増加が抑制されることになります。そこまではおっしゃるとおりでございます。  ただし、外国為替資金特会の積立金が減少、これはいずれ今のように使うことができるかもしれないという意味で積み立ててあるわけですけれども、これが減少するということになりますので、国全体で見ると実質的な負担は同じではないかと考えられます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 最後がよく分からなかったですね。なぜ国自身として同じなどと、同じいうことないですよ。  それで、最後にもう時間がないので、大臣に一問だけお聞きしたいんですよ。  つまり、今回の経済対策で多分十兆円以上の財源を何か探してこないといけないと、財投特会以外。そのときに、赤字国債の発行とこの外為特会の積立金取崩し、どっちが望ましいかという話なんですね。私が考えているのは、為替介入は平成十六年以降封印しています。また、財政投融資の規模も縮小しているという環境においては、外為特会の総資産は縮小していくということが基本なんですよ。その前提においては、二十一年度の大型経済対策の財源としては、外国為替特別会計の積立金の取崩しが望ましいと考えておりますが、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

与謝野馨自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策)

○国務大臣(与謝野馨君) まあ、一言で言えば借金の又借りみたいな話で、結局は外為特会も借財で成り立っているわけですから、そんな胸を張って借りられるお金ではないと思っております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 もう質問はしませんが、今日の質疑の中で与謝野大臣は、同じ借金でも飲み歩くための借金と家を建てる借金は違うとおっしゃいました。おっしゃるとおりです。飲み歩く借金と人に貸すための借金は違うんです。  そういう意味では、私は、この今回の経済対策の財源として外為特会をもう一度お考えいただくことをお願いして、それがなければ私は国民は消費税導入の賛成はしないと思いますので、是非、御考慮お願いしまして、私の質問を終わります。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 大門でございます。  今日は、消費者行政について質問をいたします。  まず、具体的な問題から入りたいと思いますけれども、この間、子供のおもちゃですね、子供のおもちゃに含まれている鉛などの有害物質が危険性指摘されてきました。その中で、アクセサリー玩具、乳幼児がアクセサリーとして用いるのはおもちゃでございますけれども、この問題でちょっと一つだけ先に質問したいと思いますが。  アメリカでは三年前に、子供靴か何かのおまけに付いていたブレスレットを四歳の子供が飲み込んで鉛中毒で死亡するという事件があって、こういう鉛などの有害物質が含まれているおもちゃについて、それが溶け出すと大変なことになるということですね、問題になってきたわけですけれども、日本でアクセサリー玩具が食品衛生法の対象に加えられたのはいつからかということと、この食品衛生法の対象になるとどういう規制が掛けられるのか、厚労省、簡潔に説明してくれますか。

石塚正敏厚生労働省医薬食品局食品安全部長

○政府参考人(石塚正敏君) おもちゃに関する規制についてお答えいたします。  乳幼児向けのおもちゃにつきましては、なめる等の接触により健康を損なうおそれがあるものを指定いたしまして、有害、有毒な物質が含有されるものの流通を禁止するとともに、規格を設定して、それに適合しないものの流通を禁止するなどの措置を講じているところでございます。  御指摘の規制の見直しにつきましては、多様化した乳幼児向けのおもちゃに対応しますとともに、鉛等の溶出、つまり溶け出してくることについての規格を強化したものでございます。  具体的に申しますと、規制の対象となるおもちゃにアクセサリー玩具、知育玩具、他の指定おもちゃと組み合わせて遊ぶおもちゃを追加するなど規制の範囲を拡大いたしますとともに、ISOの規格等を参考として、鉛等の重金属の規格を強化したものでございます。  改正後の規制につきましては、規制の範囲の拡大について平成二十年五月一日から適用いたしますとともに、鉛等の重金属の規格の強化につきましては、新たな規格に適合させるための準備期間というものを設けました上で、平成二十年十月一日以降に製造又は輸入されたおもちゃに対して全面的に適用したところでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 つまり、去年の十月一日以降は、こういう鉛等含まれた基準値を超えたアクセサリー玩具というのは製造とか販売とか輸入ができないということになったわけでございますが、ただ実際には、去年の十月一日以前に製造されたりあるいは輸入されたものが出回っているわけですね、出回っているわけですね。子供の手元にも今あるわけですけれども、そういうものに対する対策というのはどうなっているのか、教えてくれますか。

石塚正敏厚生労働省医薬食品局食品安全部長

○政府参考人(石塚正敏君) お答えします。  鉛等の規格の強化につきましては、ISO規格等を取り入れましておもちゃに係る規格の国際整合性を確保を図ると、それとともに、より一層おもちゃの安全性の確保を図るためのものでございます。改正後の鉛の規格に適合しないことをもって、直ちに鉛中毒を生じるなどの人の健康を損なうおそれがあるというわけではございません。このため、平成二十年九月三十日までに製造され又は輸入された指定おもちゃにつきましては、改正後の規格に適合していなくとも流通を認めることとしたものでございます。しかしながら、乳幼児の健康を損なうおそれがあるような濃度の鉛が溶出する乳幼児用のおもちゃにつきましては、食品衛生法第十六条の規定に基づき流通が禁止されるものでございます。  したがいまして、規格適用以前のものについての御指摘ございましたけれども、これにつきましては個別ケースということになりますが、改正後の規格が適用されるか否かにかかわらず、有毒、有害な物質が含有される、そういう可能性が高いと判断されますおもちゃにつきましては、事業者に対して回収等の措置を命じることはあり得ると、これは法律の第十六条の規定に基づくものでございますが、そのように考えております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ちょっと、何言っているか分からないんだけれども。  ちょっとレクの説明と違うんだけれども、十六条というのは、重大な事故があったときは回収したりいろいろやりますという規定ですよ。私が申し上げているのは十八条の方ですよ。基準を超えたものを製造しちゃいけないと、輸入しちゃいけないということが、去年の十月一日以降その対象になったわけでしょう。それをどうするのと聞いているのに、それはあれですか、十八条に基づく指導とか何にもしないということですか。十六条みたいな非常に重大な事案のときしか指導しないということを言っているの、あなたは。

石塚正敏厚生労働省医薬食品局食品安全部長

○政府参考人(石塚正敏君) 今御指摘の十八条につきましては、新しい規格としてISOのような国際規格を基に導入した基準でございます。これはかなり厳しい規格ということになっておりますので、この十八条の適用につきましては、規格が適用される以前のものにつきましては対応は困難と考えておりますが、ただ、流通しているものとしまして、非常に濃度が高く含有されている、あるいは小さなお子さんが飲み込んでしまうようなおそれが高いといったような幾つかの条件、あるいは胃酸によって鉛が高濃度に溶け出してくるといったような条件がございますと、これは十六条の適用を行うと。それによって回収の措置をとる場合もあるというふうに考えております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 去年の十月一日以前に製造、輸入されたものでは、一応法律の建前では法の対象にならないというのはそのとおりなんですけれども、消費者団体が、十月一日以前に製造、販売されたもので検査をしたら基準値を十倍以上大幅に超える鉛が検出された、これはネックレスリボンですね、アクセサリー玩具なんですけれども、について、これ販売店のある東京都、経済産業省、厚生労働省に、法の対象外であるけれども、その前に製造されたものであるけれども、危険だから対応してほしいということを求めたら、これは今おっしゃったとおり、法の対象になる以前の製造だから対応は困難だと、指導できないということでたらい回しになってしまったわけですね、なってしまったんですよね。ひどいのは、どうしても回収とか求めるなら、自主的に消費者団体に対してメーカーと交渉してくれと、こんなことを言ったわけでございます。  鉛というのは蓄積性があって、御存じだと思いますけれども、子供の場合は激しい神経症障害起こしたり、乳幼児の場合だとすぐ中毒起こしたり、大変なものなんですよね。基準値の十倍も超えているものについて対応が困難だとかたらい回しにするとか、そんなこと実際やったわけですけれども、これ何にも、これでいいんですか、いいんですか。

石塚正敏厚生労働省医薬食品局食品安全部長

○政府参考人(石塚正敏君) 今御指摘の事案につきましては、まだ私ども詳細なデータは手元に保有しておりませんので一般論でしかお答えできませんけれども、先ほど答弁申し上げましたように、この規格の適用以前の商品であったとしても、小さなお子さんが例えばのみ込むようなサイズあるいは形状をしている、そして胃液によって高濃度に鉛が溶け出してくるといったような幾つかの条件がそろった場合には、非常にリスクの高い有害、有毒なおもちゃであると判断されますので、その場合には、私どもとしてはこれが法第十六条の規制対象に該当する可能性があると考えております。  ですから、末端までこの考え方が十分周知されていないとするならば、それは今後担当者会議等で十分趣旨を周知してまいりたいと考えます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 いや、これ、具体的な厚労省に相談行っている案件ですよ。知らないって何です、それは。一般論じゃないんですよ。  これは、いわゆる法的には行政処分だとか回収命令だとかそういう対象じゃないけれども、行政指導ぐらいはできますということを昨日おっしゃったものだから、それを確認するためにあなた呼んでいるんだけれども、あなた聞いてないの、何も。指導ぐらいできるわけでしょう、こういうメーカーに対して。指導しなさいよ、あなた。何言っているんだ。

石塚正敏厚生労働省医薬食品局食品安全部長

○政府参考人(石塚正敏君) 新宿区あるいは東京都の方から情報をちょうだいしておりますけれども、具体的にこの基準オーバーがどの程度のものなのか、あるいはまた実際に胃液によってどのぐらい溶け出すか、あるいはどのような形をしているかということまで、申し訳ございません、私ども完全な情報は収集しておりませんでしたので。  ただ、こういう事案があるということについては情報は聞いております。これに基づいて適切に指導してまいりたいと考えます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 最初からそう言えばいいのに。指導するということ、するのは当たり前ですよ、こんなものは。法律と関係なくたって、子供の手元に今危ない、基準値の十倍の鉛が含んだものがあるわけだから、指導するのは当たり前ですよ。何言っているの。  野田大臣に伺いたいんですけれども、今消費者庁法案が衆議院で審議で、与野党の修正協議もというところですけれども、参議院に来ればまた本格的な肉付けということになると思いますけれども、私も消費者問題ずっとかかわってきまして、いい法案ができて本当に役に立つ消費者庁ができればいいなと思っているところでございます。  そこで伺うんですけれども、この消費者庁ができて、関係法案が整備されて消費者安全法が通ったとしますね。そうすると、今のような事案なんですけれども、いわゆるこういう法律の規制対象外、期間の問題とかいろいろあって対象外ですけれども現に危険なものが消費者とか子供の目の前にあると、こういうケースは、消費者庁できて関連法案通った後、何らかの、今までと違う、こんな程度の対処じゃなくて、もっとちゃんとした対処ができるんでしょうか。

野田聖子自由民主党内閣府特命担当大臣(科学技術政策・食品安全)・消費者行政推進担当

○国務大臣(野田聖子君) 今委員からお話がありましたおもちゃによる人体への危害、危険につきましては、今説明がありました食品衛生法の適用対象とか、消費生活用製品安全法に基づく重大事故報告公表制度の適用対象とか、様々事故の態様によって適用法令が異なりますので、個別事案についていかなる対処が可能かということは一律に申し上げることは難しいわけでありますが、今の御指摘のように、法令の改正前に市場に流通したため現行法上の規制の対象外である場合ということを前提にしますと、そのような商品による人体への危害、危険については、消費者庁としては、消費者の安全、安心を確保するため、政府一体となった迅速な対応を行うに当たり中核的な役割を果たすことになります。  じゃ、具体的にどういうふうに仕事を運んでいくかということなんですけど、まず消費者庁は、被害者等から寄せられました情報につきまして、今お話がありました消費者安全法に基づく通知を受けるなど様々な情報を一元的に集約をさせていただきます。その上で、消費者安全法に基づいて、集約、分析された情報を消費者に分かりやすい形で迅速に公表し、消費者に対し速やかに注意喚起を行うことにより、同種事案の未然防止を図ることとなります。  さらに、現行法の規定に基づく措置の対象外となっている場合、いわゆるすき間事案、このようなケースに当たると思うんですが、重大消費者被害の発生又は拡大の防止を図るための必要があると認められるときには、その必要性や緊急性の程度など法律の第十七条から十九条に規定する要件に応じて、例えば十七条ですと事業者に対する勧告、命令、また十八条ですと譲渡等の禁止、制限、さらに十九条ですと回収等の命令等を行うことが消費者庁は可能になるわけでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 私、このアクセサリー玩具の問題で、消費者庁問題もやってきましたので、重ねて思ったのは、役所というのは法律に根拠のあることしかやらないというかやりたがらないというか、そういう習性があるわけですね。法律というのは結局何か起きてから作るというのがありますから、どうしても後手に回るということになります。そうすると、既に法律に書いてあることだけやっていると、次々と起こる消費者被害といいますか、新たな被害はカバーできないんじゃないかと、被害を防止できないんじゃないかということをこのアクセサリー問題でつくづく思ったんですけれども。  そういう点で、せっかく消費者庁ができても、役人の発想だけで動かしていると十分機能しないんじゃないかなというふうに思いますし、あるときは法律に書いてあろうがあるまいが、消費者を守るために、被害をなくすために動かなきゃいけないんじゃないかと。そういう消費者庁でなければいけないんじゃないかと思っております。  今日はちょっと若干余りまだ法案の中身とか決算委員会ですから入るわけにはいきませんけど、基本的なお考えを聞きたいと思ったんですけど、ちょうど実はこの時間に与野党で修正協議がされて、今休憩中ということで、ちょっと質問がしにくい時間にぶつかってしまったんですけど、野田大臣もお互いそうだと思うんですけど、基本的な大きな消費者行政の方向だけお聞きするだけにしたいというふうに思います。  一応資料はお配りしたんですけど、消費者庁の組織図でございますが、政府案のままですとほとんど役人さんが動かす組織になってしまうので、その点の心配はもう既に出されているところでございます。そういう点でいきますと、左の上のところにあります消費者政策委員会、ここの監視、勧告機能が重要だということで、ここは単に消費者の意見を消費者庁の政策、活動に反映させるだけじゃなくて、消費者庁及び他の省庁が消費者の目線で活動しているかどうか監視したりチェックするという、そういうところでございます。  したがって、この政策委員会の独立性の確保とか、あるいは民間の消費者側メンバーをどう入れるかというのがかぎになっていますし、実際そういうところが今与野党でも議論になっているところでございます。ですから、方向としてはすべてこの政策委員会そのものも民間から入れるとかそういう方向になりつつあるということだと思いますが、当然のことだと思いますけれども、ただ、民間から来られても、すべて非常勤だとなかなかこの大きな仕事をこなしにくいんじゃないかと思います。そういう点でいきますと、委員の一部はやっぱり常勤者として動いてもらうしかないのかなと思いますし、この点でこの消費者政策委員会の事務局とか常勤体制がどうなっていくのかということをずっとちょっと気にしているところでございますけれども。  現時点では、政府案の想定ですと政策委員会の事務局というのは十人程度と。核になるこの事務局そのもの、これは三人の事務局を置いて、事務局長が審議官級、事務局次長が参事官級と、そしてプラス参事官補佐の三人の事務局を置いて、全体として事務局は十人程度と、非常勤も含めるんでしょうか、そんなふうなことも政府は今のところ、今日の時点、この時間の時点では想定されているようですけれども、そういうことで今の時点では間違いないんでしょうか。

福富光彦内閣審議官

○政府参考人(福富光彦君) 御指摘のように、この消費者庁、今衆議院で御議論いただいていますが、消費者政策委員会が消費者庁に置かれまして、個別法で規定されておる事項でございますとか、それから内閣総理大臣や関係大臣に対する意見を述べるといったかなり幅広い権限が与えられた第三者的な機関になっております。  これの独立性を保つということでいろいろ議論あるわけでございますが、事務局に関して申しますと、やはり独立性を保ちながらしっかりした体制で臨まなければいけないという認識は持っております。今まさに委員御指摘のように、この事務局には事務局長が置かれまして、定員上は参事官、参事官補という形になっておりまして、これを補完する職員といたしましては、現段階としては非常勤職員の活用、できる限り民間の方の活用という形で衆議院等でも御答弁させていただいているところであります。  またさらに、衆参併せましてこの消費者政策委員会あるいは事務局の体制についてどういうやり方がいいかという議論を踏まえながら、またこれ、人事にもかかわることでございますが、内部でもいろいろと御議論をさせていただき、大臣とも相談しながら将来の方向を立てていきたいと思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ちょっと野田大臣の今日の時点で、今の時点でのお考え聞きたいと思いますけど、今あったとおり、このとおりにならないと思いますけど、いわゆる霞が関の人たちで事務局の三人は固めていくというふうなことで、これは別に悪気があってやったと、そういう意味じゃないんですけど、そういう従来の慣習でいくとそうなのかなということで想定されたみたいですけれども、別に法律にはこの事務局長はそうじゃなきゃいけないとも何とも書いてないわけですね。私は、この事務局体制の中にも民間の人が入ってもらった方がいいと、そういう発想があってもいいと思うんですけれども、大臣はその辺いかがお考えですか。

野田聖子自由民主党内閣府特命担当大臣(科学技術政策・食品安全)・消費者行政推進担当

○国務大臣(野田聖子君) 委員が御配慮いただいているとおり、今は確定的なことを申し上げる段階ではございませんが、私個人としては、この法案にかかわる中で、民間の有能な方が、経験豊富な方が事務局に積極的に登用されることは極めて望ましいと思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 ちょっと時間の関係もあるし、そういう今ちょうど協議中なんでちょっと質問することも選ばなきゃいけないんですけれども、大きな話もう一つ、二枚目の資料で地方の話をちょっとさせていただきたいと思います。  これは消費者庁直接というよりも、前回の補正にもかかわる、とにかく地方の消費者行政を前倒しといいますか、で支援していこう、力を入れていこうということなんですけれども、随分これについては不満がもう出ております。この地方消費者行政活性化のための基金の造成ということなんですけれども、つまりこれは、一番の不満が出ているのは人件費、相談員の方々の待遇改善とか人件費に使えないというふうなことでございますし、ほかにもちょっといろいろありますが、今日はもうこの問題だけにしておきますけれども、随分衆議院でも議論があったというふうに思います。  自治事務云々というふうなことでいろいろ議論もあったみたいですが、今日のこの時点で野田大臣に申し上げたいのは、余り議論をシャットアウトしないでもう少し幅を持ってこの問題も考えていってほしいし、あとは、基金の使い方についても、うるさいと、いろいろもう付いてうるさいと、もうちょっと自由に使わせてほしいと、やる気のあるところほどそう言っているわけですね。そういうことを考えますと、もう大きな形で聞くだけにいたしますけど、この基金そのものの在り方ですね、もっと現場のニーズに合うようにその要望を入れて、今の、今のといいますか、これまでの議論に余り固執しないで、議論をシャットアウトしないで柔軟に考えていってほしいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

野田聖子自由民主党内閣府特命担当大臣(科学技術政策・食品安全)・消費者行政推進担当

○国務大臣(野田聖子君) おっしゃるとおりで、そもそも今回消費者行政推進に当たっては、霞が関に消費者庁をつくることが本来の目的ではなく、やはり地方の消費者行政をより良くしていくことが一番の課題でございました。  つぶさに調査をさせていただいたところ、地方の消費者行政というのは全般的に厳しい財政難の中から大変御苦労されていると、とりわけ最前線にいる相談員の方たちの処遇というのは非常に劣悪であると。相談員の方たちの数はいない、処遇は劣悪、更に消費者被害というのは多種多様になってきて、そういう専門知識をどんどん覚えていかない中、研修にも行けないと。そういう、ここ数年、どちらかというと、地方自治の一つの花形的仕事であってほしかったんですけれども、残念ながら現実には後退局面にある中、この際、与野党、皆さんのそういう思いから、もう一度抜本的にこの国の消費者行政をしっかり見詰め直そうということでこの法案提出の動きがあったと思います。  ですから、消費者庁がこの国にできるかどうかはこれから懸かってくるわけですが、それよりも前倒しで、まず地方の本当に悲鳴を上げている方たちのところに先にいろんな手だてを考えていこうというのがこの基金のそもそもの考えでありました。  ただ、幾つかやはり限界がありまして、まず、今の消費者相談員の人たちというのは地方で非常勤として雇用されているわけですから、国が直接人件費を出すことができないというそういう流れがあることと、また使い道につきましても、極力メニュー方式で幅広く使っていただくように思ったんですけれども、実際に広げていくと不便な点もあるというのを聞いておりますので、そういうところはしっかりと、委員御指摘のように見詰め直していきながら、使い勝手のいい基金として育てていきたいと思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 時間が参りましたので、終わります。  これから参議院でじっくりした議論が始まると思いますので、そういう現場の要望をできるだけ取り入れて、いい消費者庁にして、お互い一緒に頑張っていきたいということを申し上げて、質問を終わります。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。  今日は、原子力安全委員会の鈴木委員長にお越しいただきまして、鈴木委員長を中心に質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。  原子力安全委員会の目的は、原子力安全・保安院等が第一次審査、チェックをやる、これを専門的、中立的な立場からダブルチェック、二次審査をすると、これが目的でございます。  〇六年に新しい耐震指針が作られました。この新しい耐震指針に基づきまして、原発周辺でもう一回いろいろ調査が行われました。いわゆるバックチェックと言われておりますが、この結果、原発の敷地周辺の活断層が続々と修正をされた、新しい大規模な活断層がたくさん報告をされたと。こんな大規模な活断層のそばに原発があったのかと、こういうこととか、あるいは、例えば美浜原発などはそうなんですが、原発の直下に活断層があったと、こういう事実がいろいろ明らかになりました。  とりわけ私の地元の柏崎刈羽原発は、私はひどいケースだったんではないかというふうに思っています。これは添付資料にも出ましたけれども、震源断層と言わば目されているところが、当初七キロ、これ活断層ではないということだったんですけれども、地震の後、活断層で、しかも五倍の三十六キロ、こういう評価に変わったと。一体、安全審査はどこをどういうふうにチェックをしていたのか、単なる追認機関ではなかったのかと、こういう言わば批判も当然出てくるわけでございます。  新しい耐震指針ができることに伴いまして新しい手引も、言わば解釈の指針でございますが、これも作られました。〇八年一月に第一回の地質・地盤に関する安全審査の手引き検討委員会というものが開かれまして、主査に入倉孝次郎さんが就いたわけでありますが、入倉先生が次のように発言をしております。添付書類に出ておりますので見ていただきたいと思うんですが、要約いたしますとこう言っております。過去の審査過程において必ずしも十分な審査ができなかった、それは反省する必要があると、それで、明らかな見逃しがあったと私は考えていますと。決して見逃しの起こらないような手引をこれから作る、見逃しがなく過小評価が絶対起こらない、そういう手引を検討させていただきたいと、こういう趣旨のことを言っているわけでございます。  最初に、鈴木委員長にお尋ねをいたしますが、この入倉先生の発言、見直しがあったとかあるいは過小評価、こういうことを率直に述べられておりますが、一体どういう点にこの見逃し、過小評価があったということなのか、明確にしていただきたいと思いますし、これまで一体安全委員会は何をやってきたのか。とにかく国民の安心を守る、ダブルチェックをきちっと果たす役割があったにもかかわらず、一体ちゃんと機能をしていたのかどうか。  鈴木委員長からは、是非、これは結果として誤っているわけでありますので、この原発の安全審査の誤りをどのように反省、総括をしているのか、明確にこの委員会の場で冒頭お述べいただきたいと、こういうふうに思います。

鈴木篤之原子力安全委員会委員長

○政府参考人(鈴木篤之君) お答え申し上げます。  まず第一に、過去の安全審査についてでございますが、この入倉委員長の御発言については、私もこの会合に言わばオブザーバーとして陪席しておりましたので記憶しております。  私の理解は、それぞれの安全審査においては、それぞれのその安全審査の時点における科学的知見を十分に反映した上で審査するということになっておりまして、そういう意味でいえば、過去の安全審査においては、その時点での科学的な知見は十分に反映されているものだというふうに考えております。しかしながら、今から考えますと、そのような科学的な、当時十分であったと考えられていた科学的知見が実は十分とは言えなかったということがあるんだというふうに思っております。そういう意味で、入倉委員長は見逃しであるとか過小評価に結果的になったということを率直に述べられたというふうに理解しております。  私どもといたしましては、そういうようなことにつきましては、ちょっと御説明させていただきますと、兵庫県南部地震以降、地震に関する科学が非常に進歩したというふうに理解しております。特に、地震学、地震工学ですね。そういう新たな知見を、やはり審査の指針にしっかり取り入れようということで、指針を改訂し、今先生おっしゃったように、その運用に当たって必要な手引というものを策定させていただきました。そこに実際にその新しい知見をすべて盛り込むということで、その指針及び手引を反映することによってこのような見逃しが今後は起きないようにしたいと、こういうふうに考えております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 新しい指針も手引も、二度と見逃しとかあるいは過小評価がないようにと、こういう言わば反省というかざんげというか、こういう気持ちの上に立って作られたものであると、こういうふうに思っておりますが、しかし、この言わば原則は、今ほど委員長がおっしゃいました、この考え方が、事柏崎刈羽原発について言うと必ずしも生かされていないんではないか、私はそういう疑念を実は持っているわけでございます。  皆さんの方も、今言った反省に基づいて、安全審査ではダブルチェックですから、より専門性あるいは中立性あるいは透明性、こういうものを強化してダブルチェック機能をやっぱり向上させるということをその後打ち出しておられると、こういうふうに聞いておりますけれども。まず専門性、これはもうダブルチェックですから当然のことだというふうに思っております。これが最優先だというふうに思っておりますが、そのためには、極めて専門性の高い人たちを多様に配置をすると、これがやっぱり非常に肝要だというふうに思っておりますし、仮に、その委員に選ばれなくとも、外部の人というふうになったとしても、そういう人たちの専門的な知見はできるだけやっぱり取り入れると。そして、その想定できる論点、これは可能な限り検討の俎上にのせると。これがやっぱり私は結論出すために絶対必要だと、そういうふうに思っておりますが。  しかし、柏崎刈羽原発のケースの場合では、活断層評価について、変動地形学の立場から、地形学の専門的立場からいろんな異なった意見が出されているにもかかわらず、皆さんのところ、つまり安全委員会では、必ずしも十分な、そういう人たちも取り込んだ科学的知見が行われたのかどうか、あるいは外部の人の意見も十分取り入れたのかどうか、そういう点では非常にやっぱり厳しい批判的な意見がございます。私もたくさんそれ聞いております。異なる意見あるいは評価、見解について十分に検討が行われていないんではないかと、こういう批判に対して鈴木委員長、どういうふうにお考えでいらっしゃいますか。

鈴木篤之原子力安全委員会委員長

○政府参考人(鈴木篤之君) ありがとうございます。  安全委員会といたしましては、先生おっしゃるようにいろんな多様な意見については、予断を持つことなく、これを検討の俎上にのせて審議するというのが一番重要だと、こう思っております。現在、私どもはそのような考え方に基づいて審議しているつもりでございますが、先生がお尋ねの柏崎刈羽につきましては、新指針に基づくいわゆる耐震安全性の再確認、バックチェックですね、をやっている最中でございまして、せんだって柏崎七号機につきましては安全委員会としての見解もまとめました。  その際、いろんな多様な、その震源と考えられる断層等の評価について意見があるのにそれについて十分審議していないのではないかという、そういうお尋ねかと思いますが、私どもといたしましては、そのような多様な意見につきましても我々の委員会の中で、専門家の集まっている委員会の中で真剣に議論いたしました。しかも、保安院側の専門家、保安院自身というよりは保安院側の審議に携わっているその分野の専門家と安全委員会側のその分野の専門家が忌憚のない意見をぶつけ合って、しかもこれは公開の場で、これも真剣に議論いたしました。こんなことは今までやったことございません。そういう議論を通じて、現在のところ安全委員会における結論としては、先生がおっしゃるような御意見については、それを直接その地震動の評価の対象とする段階にはないという結論に至ったわけでございます。  それにつきましては、私の理解では、中越沖地震との関連で先生、中越沖地震との関連でおっしゃられていると思うんですが、中越沖地震の科学的な評価につきましては、地震調査研究推進本部の方でもこれは原子力と関係なく専門家の先生方が審議してくださっていると理解しておりまして、安全委員会の見解はその地震調査研究推進本部の考え方に沿ったものだと、このように考えております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 皆さんは一般論として多様な専門家の意見を幅広く取り入れると、こういうふうにおっしゃっておられますけれども、実際はかなり違うんではないか。事業者寄りの学者、専門家、こういう人たちだけを集めている。言わば慎重派の学者は最初から委員の中に入れない、排除をしているんではないかと。審査が始まれば委員からの意見のみで外部の人の意見は聴こうとしないんではないか。こういう意見はたくさん私どものところに寄せられて、それも、まあ今日はこういう場ですから余り言いませんけれども、かなり具体的な形で出されております。真摯に多様な意見を聴く、皆さんが報告書の中で言っていることが守られていないと、こういう意見がやっぱりあるということを是非真摯に受け止めていただきたいというふうに思っています。  神戸大学の石橋克彦教授、名誉教授でしょうかね、この方は今新聞紙上でいろいろ意見を述べられておりますけれども、皆さんはこの人たちの意見に対して、その載せた新聞に対して、これは事実と違うから取り消せ、訂正しろと、こんなもう申入れをすると。全く科学的な問題について十分な議論の場を保障しないと。言っていることとやっていることと随分違うんではないかと、こういう私は疑念を持っています。是非やっぱり公平らしさ、本当に多様な専門家を幅広くやっぱり集める、そして外部の委員からも意見を聴くと、こういうスタイルを是非この安全委員会でやっぱり確立をしていただきたいと、私は強く要望したいというふうに思っております。  そのためにも、今後、そういう専門家をより多様に取り入れる、こういう体制をどうやってつくっていくのか、鈴木委員長の見解がございましたら、お聞かせをいただきたいというふうに思います。

鈴木篤之原子力安全委員会委員長

○政府参考人(鈴木篤之君) ありがとうございます。  私どもは現在、安全審査の専門性、中立性、透明性に係る今後取組をどのようにしたらいいかということにつきまして審議していただくために、原子力とは関係のない先生方にお集まりいただいて懇談会をつくり、その場で議論していただいております。  そこでの議論を通じて大体その案が固まりつつあるわけでございますが、やはり専門性は非常に重要だということで、かつ中立性、透明性、これをどう確保するか、そういう点につきましては、基本的に選考された委員については、これがどういう専門の方で、それからそれぞれの方がどのような研究、あるいは共同研究、外部とのですね、そういうことをされているのか等の情報についても、これは自己申告していただいてそのデータを、これをできるだけ公開すると。つまり、透明性を確保し、そういうことを通じて、専門性は当然のことながら、中立的な立場の方々が中立的に議論しているという、その過程を国民の皆様方に分かっていただくようにすると、これを基本方針としているところでございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 国民の安全にかかわる、いったん事故など起こったらそれは大変なことになりますから、やっぱり専門家を幅広く配置するということと、やっぱり中立性の堅持というのは絶対必要だというふうに思っております。  今、鈴木委員長の方から中立性の話が出ました。これは私、一年前にもこのことについて質問しておるわけでございまして、是非この中立性についても制度的なやっぱり担保をしっかりとしていただきたい。  今ほど自己申告という話がありましたけれども、ちょっと生ぬるいんではないかという私自身は気がしております。現に、柏崎の原発について言いますと、設置許可にかかわった専門家、学者がそのままバックチェックにもかかわっているという、そういう事実がございます。せめて、事業者と共同研究をしたりあるいは設置許可の申請書の作成に関与した人は排除すると、こういう原則をやっぱり作るべきだと、これが一点。  二つ目は、事業者は審査期間中は審査会以外では委員に接触しないと、こういうやっぱり原則を考えるべきだと。  そして三点目に、ここは非常に私は重要なことだと思うんですけれども、設置許可の申請書作成に関して事業者が意見を聴いた学者、専門家、この名前をすべて明記させる。これは、事業者の方からも、この申請書を作るに当たってこういう人たちの意見、協力を願いましたと、これはやっぱり全部明らかにさせる。専門家から申告させるだけじゃなくて、事業者からも申告させる。そういう形で中立性が担保されているかどうかというのは、やっぱり厳格に私は審査するべきだというふうに思うんですが、委員長、いかがですか。

鈴木篤之原子力安全委員会委員長

○政府参考人(鈴木篤之君) お答え申し上げます。  先生の御心配といいますか、御意見につきまして、私どももいろんな形で伺っているところでございまして、そういうことで、そういうことについてもどのように中立性を担保する形にするかという議論を懇談会でもいたしましたし、あるいは、先生もう御存じだと思いますが、手引きの検討委員会、そこには多様な先生方がいらっしゃいます。その場でも議論いたしました。  いろんな御意見が出たんですが、やはり申請書を作成するといいますか、申請を出すに当たって、これを相当の期間、調査をしたりする必要がどうしてもございますが、その過程で専門的な意見を伺わなきゃいけないということはどうしてもやむを得ないんじゃないかと思っています。  それが、これは原子力に対して反対か賛成かということではなくて、科学的な、科学者としてそういう先生方の意見を聴くことは、例えば先生御存じのように、活断層の調査については地域地域によってそれぞれ専門家の先生がいらっしゃいます。ですから、それはどうしてもいろんな先生方の御意見を聴かざるを得ないんじゃないかというふうに思っています。  大事なことは、そういうことがトレースできるように、後からでもトレースできるようにしていくことだと思っていまして、そういう意味で透明性が一番重要だと、こういうふうに考えております。よろしくお願いいたします。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 率直に言って、原発にかかわる専門家というのはそんなに数は多くないですよね。だから、なかなかやっぱりぶつかるところがあると。それを克服するのはやっぱり透明性だと思うんですよね。今、トレースできると。そこのところ、非常にやっぱり重要なところだと思うんですね。  従来、原発を造る過程で事実上事業者と協力関係にある専門家がそのまま設置許可の審査に当たる、全くこれは公平性の観点からいけば、透明性の観点からいったらおかしいですよ、中立性の観点からいったらおかしいですよ。こういうのはやっぱりきちっと排除して、どこから見ても問題のないような、そういうシステムを是非私はこれから構築をしていただきたいというふうにお願いをしたいというふうに思っています。  柏崎刈羽原発につきましては、おととしの夏、あの地震でいったん止まりましたけれども、今七号機の再開問題が出ておりまして、国の方、保安院も安全委員会も再開に異論はないという言わば了解の意思表示をされました。  しかし、その意思表示をした後も、つい先日は建屋の耐震計算が間違っていたと、こういう事実が明らかになりました。つまり、安全委員会は全くこれ、チェックできなかったわけですよね。そういうことが一つありましたし、そして私が今非常にやっぱり心配しているのは、柏崎刈羽原発で火災事故が非常に多い。おととしからまだ二年たっていないにもかかわらず九回、つまり二か月に一度の割で火事が起きているわけですよ。なぜ火事が起きているのか、私は地震と関係があるんではないかというふうな疑問も持っておるわけでございます。  この火事につきましては、消防法に基づいて、いったん危険物については使用禁止という処置が地元の自治体からとられた、そしてそれを解除した。この間解除したにもかかわらず、つい四、五日前、また火災が起こった。二か月に一度、これは余りにもやっぱり私は異常だと思うんですよ。  ダブルチェックのまさにトップという立場におられる鈴木委員長、九回も、二か月に一度、こういう中で私は再開というのはちょっとおかしいんではないかというふうに思うんですが、どういうふうに思われますか、この九回も火災を起こすということについて。率直な感想を聞かせてください。

鈴木篤之原子力安全委員会委員長

○政府参考人(鈴木篤之君) 九回目の火災につきましては私どもまだ報告受けておりませんが、それ以前の八件につきましては報告を受けておりまして、そのときにも私その委員会の場で保安院の担当の人に申しましたが、何よりもその原因究明、再発防止であります。  しかし同時に、そういうことを何回繰り返しても同じことが起きているということについてもこれを忘れちゃいけないということで、それで、先生御承知のように、柏崎刈羽原子力発電所は七つの原子炉があり、それがすべてもちろん今停止されていて、それについての分解点検等が各号機において大変精力的に行われているのが実態だと思います。  したがいまして、現場の実際の担当者にとってはこれは大変な負担になっているんだと思っています。そういうことから、私は現場の人の立場に立った安全規制というものを是非保安院において考えてほしいというふうにお願いしたところであります。つまり、これから、おっしゃるように、火事がこんなに頻発するのは困るのでありまして、やはり何よりも現場の作業、これをよく考えた上で、火災ということが発生しないような、そういう非常にきめの細かい対策が重要だと、こういうふうに思っております。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 済みません、私がお聞きしたいのは、端的に、皆さんはゴーサインを出されたけれども、とにかく二か月に一度の割で火災が発生していると、消防法に基づく様々な規定にもかかわらずこういうことが起こっているということについて、トップとして、ダブルチェックのトップとしてどういう認識、受け止めをされているかということが一つなんです。  もう一つ、時間がありませんので最後聞きますけれども、この柏崎刈羽原発については本当に議論が対立しています。  私は、ジェー・シー・オーの事故のときに、安全委員会と言わば外部の異なる意見の専門家との間で公開の議論を地元でやった経験が一度あるというふうに聞いておりますが、是非、柏崎刈羽原発についてはそういうことを安全委員会としてやったらどうかと。それこそ、まさに説明責任、結果としての説明責任以外の何物でもないと。是非しっかりと専門性、中立性、透明性を確保する、実現するためにも私は現地で公開討論をやるべきだ、鈴木委員長の英断でやるべきだと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。

鈴木篤之原子力安全委員会委員長

○政府参考人(鈴木篤之君) ありがとうございます。  最初の点でございますが、火災につきましては、こういうことが二度と起きないように、やはり更に厳重にそのことを保安院及び事業者にやってもらうということだと思っています。  七号機の運転再開といいますか再稼働につきましてですが、これは、原子力安全委員会としては何よりも原子炉の安全性を最優先に考えております。したがって、原子炉の安全性にかかわるようなことがあったらこれはもちろん慎重に考えなきゃいけないと思いますが、私が考えております今の火災事故等につきましては、これは原子炉の安全性とは科学的に見て関係のないことだと今のところ判断しております。  それから、二点目でありますが、これは先生、ジェー・シー・オーの事故のことをおっしゃっていましたが、私の記憶が正しければ、地元というよりは、たしか横浜で原子力安全委員会とジェー・シー・オーの事故についていろんな意見をお持ちの方々との意見交換会を公開の場でやったというふうに私は記憶しております。それには、少なくとも私は安全委員じゃなかったんですが、専門家の一人として参加いたしました。そういうことは私も有効だと思っております。ただ、あのジェー・シー・オーのときはジェー・シー・オーの事故に関する……

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

鈴木篤之原子力安全委員会委員長

○政府参考人(鈴木篤之君) はい。調査が終わった後やっておりまして、やはりいろんなデータがはっきりしたところで冷静な議論をするということも大事だと、こういうふうに思っております。  ありがとうございます。

近藤正道社会民主党・護憲連合

○近藤正道君 時間が参りました。佐藤大臣にお越しいただいたのに質問できませんで、申し訳ございません。聞いていただくこと自身に意義があるというふうに御理解いただいて、今日はお許しをいただきたいと思います。  終わります。

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 他に御発言もないようですから、内閣、内閣府本府、財務省、金融庁、国民生活金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀行の決算についての審査はこの程度といたします。     ─────────────

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 会計検査の要請に関する件についてお諮りいたします。  国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、お手元に配付のとおり、簡易生命保険の加入者福祉施設等の譲渡等について会計検査を行い、その結果を本委員会に報告するよう議長を経由して要請したいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

家西悟民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。  次回は来る二十日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時七分散会

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