環境委員会 第9号
- 発言数
- 153 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2009/05/26
会議録
○委員長(有村治子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、大石正光さんが委員を辞任され、その補欠として今野東さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(有村治子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 自然公園法及び自然環境保全法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官鎌形浩史さん外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(有村治子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(有村治子君) 自然公園法及び自然環境保全法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより即質疑に入ります。 質疑のおありになる方は順次御発言願います。
○ツルネンマルテイ君 民主党のツルネンマルテイです。 私は、自然公園法の改正に絞って質問させていただきます。 自然公園の本来の姿あるいは役割は一体何でしょうか。いろんな定義があると思いますが、私の方から一言で言えば、それは動植物と人間の共生の場であると思います。しかし、残念ながら、動植物と人間の共生がうまくいかないときも頻繁に起きています。 例えば、この前私たちが視察に行ったところの琵琶湖の竹生島では、カワウが本当に島全体を支配するようになっており、そしてそのせいで多くの木が枯れてしまったことも私たちも分かりました。あるいはおびただしい数のカワウが魚をえさにして食べていますから漁業にも大きな影響が及んでいます。さらに竹生島には、参拝客を迎える寺と神社でもカワウの被害を受けていると聞きました。 あるいは、もう一つの例としては、北海道の知床半島では、クマに襲われるおそれがあるので山歩きがもはや自由にできなくなっているということもありますし、一方、人間による公園の過剰利用のせいでは、動植物のすみかが失われているケースも増えています。 今回の法案改正では、このような問題を少しでも解決あるいは緩和できれば改正には意味があると私は思っています。 初めには、この自然公園法の目的の改正について環境大臣には二つほど質問させていただきます。 今までの目的には二つのところがあったんですね。一つは、自然の風景地を保護すること、あるいは人間の健康のために人間はその利用の増進を図ることというのがありました。これに改正によって加えたことは、生物の多様性の保護にも寄与するということがありました。確かにこれまでの法律の中では、第三条には、国等の責務のところにはこの生物多様性という言葉がありましたが、今の改正ではほかのところには目的以外には生物多様性の言葉が入っていないんです。だから、この目的には明記されたことは評価できますが、本当にこれだけではこの法律の中では生物の多様性を具体的に担保できるかどうかは懸念が残っていると私は思っています。 ここでは、環境大臣に伺いたいことは、この生物の多様性の確保に寄与をすることを追加することによってこの法律の概念が、あるいは役割がどのように変わったかということです。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回の自然公園法の改正の大きな柱がこの目的の中に生物多様性の項を加えたことでございます。目的に入れたわけですから、法律全体にそれが係ってくるという意味で、今の委員の御懸念もよく理解できますけれども、現実的には、実際には大幅に強化されたと、このように我々考えているところでございます。 具体的な施策として、国立・国定公園における生物多様性の確保を推進するために、一つは海域の保全施策の拡充、それからシカの食害等による被害を受けた生態系の維持回復等のための所要の規定も具体的に設けております。これによりまして、我が国の生物多様性保全の屋台骨である国立公園や自然環境保全地域における生物多様性の確保に関する施策を広く国民の理解と協力を得てより一層積極的に図ることができると考えているところでございます。 御懸念の点につきましても、法律全体にこれがかぶさったということでしっかりと我々対応していきたいと思っております。
○ツルネンマルテイ君 ありがとうございます。 いずれにしても、この新たな役割が加えたことでは、これはどんな法律の改正でもそうですけれども、国民がそれをどの程度理解するかということ、だから私たちはその新たな役割を加えたことを広く国民にも理解する必要が、努めることが必要だと思います。それを私たちは附帯決議の案の方にも入れています。 そしてもう一つ環境大臣にこの目的についての質問ですけれども、この目的にはもう一つの追加すべき言葉があったのではないかと私は考えています。この法律の中では、今までもそうですけれども、その利用の増進を図ることに云々というのがあります。増進を図る、しかしむやみに利用を増進するだけでは良くないと思います。なぜなれば、適正でない利用もあり得るということ、最近特にそれが増えています。例えばいわゆるオーバーユースという、まあ過剰利用ということもあって、あるいはその利用に対するルールがはっきりしてないというところもあります。あるいは新たな人たちもその利用の仲間に加わっています。外国人たちの利用も非常に増えていますし、バリアフリー化も求められているということですね。だから、こういうことにはその適正な利用という、適正なという言葉をこの法律の目的の中に加えるべきではなかったかと私は思いますから、大臣の意見を求めます。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 問題意識はよく理解できます。多少ちょっと形式的な答弁になりますけれども、この自然公園法第一条における利用とは、法律の文章を読みますと、国民の保健、休養及び教化に資するとともに、生物の多様性の確保に寄与することを目的として行う利用というふうに書いてございますので、この利用の中に適正利用という意味が入っていると、このように考えます。ちょっと形式的な答弁になりましたけれども。しかしながら、自然志向の変化、国民の自然志向の変化によりまして、人為的影響を従来余り受けていなかった地域などを訪れる利用者が増加しておりまして、生物多様性の保全上の支障が生じている事例があることはよく分かっております。 このため、今回の改正では、陸域に加え、海域においても利用調整地区を指定することができることといたしまして、一定のルールとコントロールの下で適正な公園利用を推進することとしていること、また、国立公園内では従来から法の目的に則した利用の推進の観点から公園利用者に対する普及啓発や指導に努めてきたところでございまして、今後も、利用調整地区制度や適切な情報提供、普及啓発に関する施策を総合的に講ずることによりまして、国立公園内における過剰利用やマナー違反による生態系への負荷を回避、低減し、将来にわたって国立公園の自然が損なわれることがないように努めてまいりたいと思っております。
○ツルネンマルテイ君 もちろん今の答弁でも分かるように、中身としては適正という言葉が実際には入っているとしていても、やはり目的にはこれははっきりして入っていれば、これは衆議院の審議を読むと、そこでもこういう問題が出て、そしてさらに私たちは、今はそれは法律に入らなかったんだからせめてこれを附帯決議の方ではもうちょっとはっきりするように、今日の附帯決議にはこの適正、努力するための言葉も入っています。ありがとうございます。 では、三番目には、今度は、第二条七項に新しく加えられたことは、生態系の維持又は回復を図るものということが入っていますけれども、具体的にはこの維持又は回復というのはどういうことを示しているかということはちょっと説明を求めたいと思います。 というのは、私たちは、御存じのように、自然公園地域には本来そこに生息していない動植物もそこに持ち込まれているし、そのことによっては生態系のバランスが崩れているということ、あるいは絶滅のおそれのある動植物もありますから、やはりその中では具体的にはどうやってその回復を図るかということを必要になると思いますから、これの答弁をお願いします。
○政府参考人(黒田大三郎君) お答え申し上げます。 近年、自然公園におきましても、シカの食害等によりまして高山植物や湿原の植物が被害を受けるとか、今委員御指摘のとおり、他の地域から侵入した外来生物により本来生息する在来の野生生物が減少するなど生態系が損なわれているという事例が生じておるところでございます。こういうことから、今回の改正では、生態系維持回復事業を創設いたしまして、生態系が完全に損なわれてしまう前に、予防的にと申しますか、当該生態系の維持又は回復を図るための取組を積極的に推進しようと、こういうことで改正案をまとめておるところでございます。 法案の第二条七項といたしまして生態系維持回復事業の定義を追加しておるところでございますが、この中身といたしまして、生態系維持又は回復を図るものという記載の内容として具体的に考えておるものといたしましては、シカの食害だけではございませんで、外来生物の侵入を防ぐための防護さくの設置であるとか、個体数の調整など生態系に被害を及ぼす動植物の防除のための事業、さらには被害が生じている植生の維持、復元のための事業、そして生態系の状況を把握するために必要な調査、モニタリングといった、こういった事業などを予定しているところでございます。
○ツルネンマルテイ君 もちろん、今までもいろんな形で維持あるいは回復が行われてきたと思いますが、やはり法律にこれは加えられたことによって、もっと積極的にそれを進めてほしいというねらいがあるんではないかなと思います。 そして四番目には、これもさっき一番最初には触れましたけれども、琵琶湖の竹生島のカワウだけの島にならないためには一体どうしたらいいかということ、そう簡単なことではない。そこでも私たちは視察のとき話を聞いたときは、やはりその処分のためには猟銃で撃って殺す、その数を減らすということ。しかし、もちろんこれも非常にやむを得ないかもしれませんけれども、今はそれ以外にも何かほかの対策が考えられるでしょうか。本当に、そこでも人間とこのカワウの共生がこれから自然にできるように、何か対策があるんでしょうか。
○政府参考人(黒田大三郎君) 竹生島のカワウでございますが、昨年秋の滋賀県によります調査では、前年の約二倍の六万羽にまで増加していると。これは一時捕獲を中止したというようなことも一つの背景にあるようでございますが、この結果、ふんによる被害などによって樹木が枯れるといったような深刻な状況にあるところでございます。 カワウは非常に長距離を移動いたします。こういうふうに隣接する府県を越えまして広域に移動する鳥獣につきましては、それに合った形で広域的な保護管理指針を作り、対象地域における生息状況の調査であるとか被害対策であるとか、こういうものを関係機関が連携して行っていくことが非常に大事だと、こういうことでございます。 そして、この竹生島、滋賀県を含みます中部近畿地区におきましては、平成十八年の五月に環境省が中心となりまして関係府県、それから農林水産省、国土交通省の参画も得まして、中部近畿カワウ広域協議会を設置しております。ここで広域保護管理指針を作成するなど広域的な保護管理の取組を一生懸命進めているところでございまして、さらに環境省では効果的な保護管理を推進していくために、カワウを平成十九年に狩猟鳥獣にいたしました。また、滋賀県の協力も得まして、竹生島のカワウの広域的な移動に関する調査研究を行っています。加えまして、平成十九年度からは、その一番問題となっている竹生島での個体数の抑制あるいは植生回復の手法に関する調査を実施しておるところでございます。 今後とも、関係府県等と連携を図りながらデータの集約、分析という一番基礎のところから実施していきたいと思っておりまして、関係機関が一体となって効果的な保護管理が進められるように努力していきたいというふうに考えております。
○ツルネンマルテイ君 私からはそれに、答弁に対するコメントやりませんから。もうたくさんまだ質問を用意されますから、だから簡潔に答弁もよろしくお願いします。 もう一つ、最初にも触れましたように北海道の知床半島のクマと人間の共生について、三つも続けて質問しますけれども、これもなるべく簡潔にお願いしたいと思います。 御存じのように、そこで本当にもう安心してガイドなしでハイキングも山歩きもできなくなるくらいの問題になっています。そこで聞きたいことは、このクマの数は最近はどういうふうになっているか、増えているか、減っているか、あるいはその理由について。あるいはクマによる人間への被害の状況はどうなっているか。そして、そのガイドなしで安全なハイキングコースは用意されているか。恐らく多くの観光客がやっぱりガイドを雇うこともできないんだから、そこでやっぱりハイキングしたいんだから。この三つのことについて、簡潔にお願いします。
○政府参考人(黒田大三郎君) 知床のヒグマの生息数でございますが、ヒグマの雄は非常に広く移動するということで、雌の生息数の推計が現在なされているというところでございます。少なくとも二百頭の雌グマがいるという調査報告がございまして、なおかつ増加傾向にあると言われておるところでございます。 こういうクマがたくさんいるところでございますので、人が入るときには鈴を付けたり、遭ったときのためにクマスプレーを持っていくというようなことをしておりますが、過去を振り返りますと、昭和六十年に知床でハンター一名がクマの被害に遭って死亡したという報告がございますが、幸いなことに、それ以降、人身事故は知床では起きていません。 知床半島のハイキングコースとしては、知床五湖などいろいろなところに行くコースがございますが、何といってもクマの生息地のコースでございますので、なかなか安全というわけにはいかないということでございます。クマの被害を防止するためにいろいろな注意事項を記載した利用心得などを配布したりしておるところでございますが、知床五湖というところは年間に五十万人ぐらいの人が訪れるということで、特に注意を要すると考えておりまして、環境省では平成十七年度から電気さくを併設した高架木道、少し高い木道を造りまして、一般の利用者がクマに遭遇することがなく安全に利用できるように努めているところでございます。
○ツルネンマルテイ君 ちなみに、母国フィンランドでも、森の中ではこのクマとの共生がうまくいかないときもあります。やはり被害も出てくるということ。フィンランドでは、毎年何人かの人は殺されるということもありますけれども、そこで、山歩きのためには一つのかなり効果的な方法というのは、ベルを必ず付けると。フィンランドのクマはちょっと種類が違うかもしれませんけれども、かなり大きな音を出すベルがあれば、まず近寄らないということもありますから、こういうのは知床では効果があるかどうかちょっと分かりませんけれども、とにかくこれはやっぱり共生できるように私たち努力しなければなりません。 六番目には、この自然公園の中のシカの被害を食い止めるためには何ができるか。もちろん、御存じのように、今までもほかの法律で、例えば鳥獣保護法などでも、いろんな農林業被害関連でもできたことはあるんですけれども、これは今この法律とその関連はどうなっているかということ。このガイド、参考資料を読みますと、二十九のある国立公園の中で、何と十九の公園の中ではこの被害はかなり深刻になっているということですね。 そこで、今この法律案のところでは、防護さくとかあるいは捕獲とかということもあるでしょうけれども、今までの対策と加えて、この法律によって何かもっと積極的な対策があるんでしょうか。
○政府参考人(黒田大三郎君) 御指摘のとおり、国立公園の中でもシカの食害は深刻化しております。このため、今回の改正では生態系維持回復事業を創設いたしまして、例えば国立公園では、国が定める計画に沿って、国ばかりでなく地方公共団体あるいは地元のNPO、地元住民が一体となってシカの防除やモニタリングなど生態系の維持回復を行って、そういう事業が円滑に進むように許可手続などの簡素化を仕組んでいるところでございます。 こういう生態系維持回復事業につきましては、山岳地域でも季節によってシカが大きく移動するということもございます。そういうことから、この国立公園の中の対策だけではなくて、周辺地域におけるシカ対策との連携というのが非常に大事だと考えておりまして、具体的には鳥獣の被害特措法に基づきます被害防止対策、あるいは鳥獣保護法に基づきます特定鳥獣保護管理計画など、他の鳥獣被害対策との適切な連携というものが重要であると、こう認識しておりまして、この生態系維持回復事業の計画の策定、実施に当たりましては、隣接する区域のそういう被害、他の法令によります被害防止対策、あるいは鳥獣の保護管理計画との整合が図られるよう、しっかりと関係機関と調整をしていきたいというふうに考えています。
○ツルネンマルテイ君 ありがとうございます。 次の質問を吉野環境副大臣に質問させていただきます。 この公園計画や公園事業について、審議会の意見を聴くことにはなっていますね。そして、去年成立した生物多様性基本法の中では、例えば二十一条の二項では、民間団体の意見を聴くことははっきり法律の中にも含まれていますけれども、ここでは具体的にはそういう民間団体のことは出ていません。 しかし、当然私たちは、民意を反映するためには、政策成形の中には民意を反映することは非常に必要と思いますから、具体的には、この審議会の意見の中には、それを聴くときは、民間団体の意見をどのような形で入れるように、反映するようになっているんでしょうか。
○副大臣(吉野正芳君) 環境省においては、これまでも国立公園等の指定、公園計画の策定、実施のすべてにおいてパブリックコメントをいただいております。そして、地域住民やNGOの多くの意見をそこのパブリックコメントでお聴きをしているところでございます。そして、その前段階ですね、公園計画の策定等に先立って、地域の自然保護団体、森林組合、漁業協同組合などの関係団体との意見交換及び地元説明会を積極的に実施をして、計画案作り、ここに民意を反映をさせているところです。 そして、これからも中央環境審議会の中に設置されております自然公園のあり方検討小委員会、ここの場において、陸域や海域のいわゆる専門家、学識経験者の方々や観光や林業の事業に関係する方々がこの審議会の小委員会のメンバーとなって意見を反映をしております。そして、審議会の審議の過程では、ダイビング関係の事業者団体、全国的又は地域で活動する自然保護団体の関係者や学識経験者から意見を聴く機会を設けております。そして、答申が出るわけですけれども、その答申案についてもパブリックコメントを求めていくという、そういう制度になっております。 環境省としては、今後とも幅広く国民の意見を聴いてまいりたいと思っております。
○ツルネンマルテイ君 今の答弁で聞いた範囲内ではかなり積極的に意見を聴くようになっていますから、それは本当にうまくいくように期待しています。 次には、八番目の質問ですけれども、ビジターセンターというのはいろんな自然公園の中にあります。特に博物展示施設としてのビジターセンター。私も、うちの家族とよくキャンプに行きます。例えば、上高地ではビジターセンターはかなりいいのがありますから、雨の降る日でも子供たちはそこでもう一生懸命勉強していますから、だからこのビジターセンターの役割は私は非常に評価していますけれども、これはこれからはもっと積極的に、それは増えているか、あるいはそれを利用する人たちの状況はどうなっているか、是非これは増えてほしいということですけれども、これも簡潔にお願いします。
○政府参考人(黒田大三郎君) 国立公園の中には、現在環境省直轄のビジターセンターが全国で四十五か所ございます。その利用者数でございますが、全国ベースで年間約二百五十万人ということで、過去三年間はほぼ横ばいの状態でございます。 ビジターセンター、たくさんの利用者に訪れていただいておりますので、国立公園の豊かな自然に触れ合うことができるように、的確な情報の提供あるいは案内サービス等を行っていきたいというふうに考えています。
○ツルネンマルテイ君 次に、ちょっとそれとも関連していますけれども、この法律案の中では、第二条の五項には、「施設」という言葉が「事業」という言葉に替わっています。つまり、ハード以外の計画もこれで可能になっている。具体的には、その事業の中に新たにどういうことが含まれるかということ。これも今までも、例えばアクティブ・レンジャーによるガイド、そういうこともあるんですけれども、それももう何年か前から行っていますけれども、このアクティブ・レンジャーの活動もこれからもっと増やす予定か、活動の数についても。これも私たちは、附帯決議の中でもこれを是非もっと積極的に入れるべきとは提案していますけれども、これについて具体的には事業は今は新たにどういうものが含まれているかということです。
○政府参考人(黒田大三郎君) 第二条第五項の改正についての御質問でございますが、国立公園の計画につきましては、従来、国立公園の保護又は利用のための一つは規制に関する計画、もう一つは施設に関する計画、この二つの計画に大別しているところでございます。 今回の改正では、このうち、第二条五項の施設に関する計画を事業に関する計画という言葉に置き換えるということで、先ほど委員のお話のとおりですが、この改正に伴いまして、公園計画の下に、これまでは先ほどお話のありましたビジターセンターであるとか登山道であるとかそういう施設に関する事業を位置付けていたんですが、それだけではなくて、先ほど御説明しました生態系維持回復事業もこの公園計画の下に位置付けると、こういうことにしようと考えております。 それから、アクティブ・レンジャーにつきましては、体制の整備でございますので、公園計画に基づくものとは別ということで、またこれはしっかり現場の管理をしていくために体制を整えていきたいというふうに考えております。今全国で八十名のアクティブ・レンジャーがおりますが、これを私どもの環境省の職員でありますレンジャーと一緒にして、現場の体制、現場の管理がしっかりいくような体制の充実強化にも努めていきたいというふうに考えています。
○ツルネンマルテイ君 時間が二分しかありませんから、二つ飛ばします。 最後に、私はここで古川政務官について質問させていただきます。 この海域の範囲が今度広がるんですけれども、どの程度までこれを広げる予定でありますか。例えば、極端に言えば、排他的経済水域まで広がるかということと、あるいは、今度は深海まで、深海はどういうことになっているか。もしそれは、例えば海底の開発行為というのが出てきますから、そのためにこの法律は新たに歯止めになるかどうかということ。この範囲を広げるところではこういう問題が出てくるんですけれども、このことについて最後にお願いします。
○大臣政務官(古川禎久君) お尋ねの排他的経済水域でございますけれども、国連海洋法条約や排他的経済水域及び大陸棚に関する法律に基づきますと、我が国の海洋環境に関する法令の適用は可能であるというふうに解釈されております。 しかしながら、お尋ねのどこまで広げるのかということですけれども、しかしながら、この排他的経済水域のように沖合の海域や深海、水深二千メートル以下と深い海につきましては、海洋の生物多様性等に関する情報が極めて少ないのが実態でございます。したがいまして、実際の法令適用というのはなかなか難しいのかなというふうに感じております。 いずれにしましても、今後、これらの情報の収集に努めてまいりたいと思っております。深海やあるいは排他的経済水域のような沖合の海域、こういうことの実態について調べてまいりたいと思っております。
○ツルネンマルテイ君 ありがとうございます。
○相原久美子君 当委員会におきましては初めての質問になります。関係の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。 二〇〇八年の生物多様性基本法の制定以来、生物多様性の保全に関する国民的要請、この声は大きくなっていて今回の改正に至っている、この段々の経緯、私は歓迎をいたしまして、賛成する立場から若干の質問をさせていただきたいと思います。 まず最初なんですけれども、環境省に干潟の問題についてお伺いしたいと思います。 この法案概要では、干潟、サンゴ等の生物多様性に富んだ海域、海の恵みをはぐくむ場であり等々を記載してございます。環境省が定義しています干潟について御説明いただくと同時に、現在の日本においてその定義に当てはまる干潟というのは何か所ぐらい存在するのか。 それから、今回の改正である海域における保全施策の充実で、海域公園地区制度、この創設をうたっております。この指定には干潟もこの範囲に入るのかどうかお伺いしたいと思います。
○政府参考人(黒田大三郎君) お答え申し上げます。 まず、干潟の定義でございますが、干潟とは、潮の満ち干によりまして干上がる干出と水没を繰り返す平たんな砂や泥の地形でございまして、内湾や河口域に発達する浅い海の生態系の一つとして定義されております。 環境省では、現在、全国の自然環境の現状と推移を把握するために自然環境保全基礎調査を実施しておりますが、干潟につきましては、ちょっと細かい話ですが、満潮時の海岸線と干潮時の海岸線の幅が百メーター以上あって、なおかつ干潮時に現れる面積が一ヘクタール以上の広がりがあり、さらに底が砂であるとか泥であるとかあるいは小石であるとか、こういうもので形成されているものというものを全国の海岸線から一々拾い出しまして調査をして位置や面積を把握しておるところでございます。 この結果では、全国的に見ますと一様な分布ではございませんで、太平洋沿岸や瀬戸内海などを中心とした内湾、河口に多く分布していることが明らかになっておりまして、平成十年度の調査結果では、全国の干潟、これ、なかなか箇所数で把握するのは難しゅうございまして、干潟の合計面積は約四万九千三百八十ヘクタールとして集計されておるところでございます。 そして、今回、自然公園法の改正で海中公園地区制度の創設を盛り込んでおりますが、これまでの自然公園法の海中公園、今の海中公園地区制度につきましては、海の中の景観が非常に良好であって、そういうものを保全の対象としてきたところでございます。今回の改正は、こういうものから、すなわち海中の景観というものを保護の対象とするというところから更に広げまして、干潟や岩礁等を含む海域全体を保全の対象としようと、こういうことでございまして、全体として海域の保全の強化を図っていきたいと考えておるところでございます。
○相原久美子君 そこで、具体的な問題について大臣にお伺いをしたいと思います。 実は、私は北海道の生まれなものですから、余り干潟というのは目にする機会はございませんでした。それで、今回、随分と干潟について調べてみました。本当にこの干潟の持つ力というのは相当大きなものがあるんだなと私は実感をしたところでございます。そして、何よりも人類にとってやはり貴重なものであるのだなと、これもまさに実感したところでございます。 そこで、実は沖縄に存在いたします泡瀬干潟、これについて少しお伺いをしたいなと思うんですが、民主党の環境委員会のメンバーで私どもも実は泡瀬干潟の方にお邪魔をいたしまして現地の方たちからいろいろとお伺いをいたしました。 沖縄のみに存在する生きた化石、これはクビレミドロというようですが、環境省のレッドデータブックに絶滅危惧Ⅰ種とされていると。それから、二〇〇一年のアセスの報告後に多くの新種、貴重種、これらがまた発見されている。このようなことを考えますと、日本において藻場、サンゴ礁というのは大体四、五割は国立・国定公園の地域に指定されているのですが、干潟は全国面積の一割にも満たない状況にございます。 自然公園制度、いわゆる海中公園地区を今回制度拡大しながら何とかそういう範囲も含めた形で制定していこうというときに、この泡瀬干潟こそ私はこの範疇に適用すべきではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 泡瀬干潟を御視察されたこと、そして、その報告書を私も届けていただきまして読ませていただきました。その御努力に対して心から敬意を表するものでございます。 泡瀬干潟を海域公園とすべきではないかという御質問でございますが、環境省としては、今回の改正による海域公園地区の拡充を踏まえて、今後、我が国を代表する自然の風景地としての保全利用を図る必要がある海域について積極的に国立公園、国定公園の区域に指定し、さらに重要な海域については海域公園地区の指定を図っていく考えでございます。 しかしながら、泡瀬干潟を含む地域につきましては、周辺地域を含めこれまで国立公園、国定公園としての資質、規模を有するとは評価されておりませんで、泡瀬干潟を海域公園地区に指定するということは想定しておりません。
○相原久美子君 次に、この干潟に関連しまして内閣府にお伺いをしたいと思います。 この泡瀬干潟に隣接する新港地区、ここは特別自由貿易地域が完成しております。そして、既に企業誘致も始まっているようですけれども、この民間への企業誘致、この当初目標そして今どの程度まで進んでいるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(原田正司君) 特別自由貿易地域のお尋ねについてお答えを申し上げます。 平成十四年に沖縄県が策定いたしました沖縄県の産業振興計画で目標値が設定されておりまして、それによりますと、平成二十三年度末に七十五社の目標数を掲げておるところでございます。 現状はと申しますと、平成二十一年、今年の四月三十日現在で二十五社が立地をいたしておるわけでございますが、内訳としましては二通りのパターンがございまして、賃貸工場方式で立地をしておるものが十九社、そして分譲方式で立地をしておるものが六社でございます。 この分譲方式につきまして若干伸び悩んでおるわけでございますが、県におきまして、法律で設定されております優遇措置に加えて、県条例で分譲用地価格の軽減措置を設けるなど企業誘致に努力いたしておりますので、内閣府におきましては引き続き県を支援してまいりたいと考えておるところでございます。
○相原久美子君 お伺いをいたしますと、非常に目標値から考えますと厳しい状況にあるなというように考えますが、引き続き内閣府にお伺いしたいと思います。 泡瀬干潟の埋立事業についてです。そもそもこの泡瀬干潟の埋立事業そのものは、平成二十年に地方裁判所、これは被告が沖縄県と沖縄市であったと思いますけれども、裁判の判決が出されています。この判決にもかかわらず、しゅんせつ土砂の埋立てが内閣府の事業として行われていると思いますけれども、現在の状況そしてその判決、若干説明をいただければなと思います。
○政府参考人(清水治君) 泡瀬地区の埋立事業でございますが、沖縄市における国際交流拠点の形成を目指す東部海浜開発事業の一環ということで沖縄振興計画あるいは沖縄市総合計画にも位置付けられているものでございまして、これまで地元の沖縄県及び沖縄市の要請に基づき、国としても、県、市に協力する形で取り組んできたところでございます。 御指摘の裁判、泡瀬干潟埋立公金支出差止等請求事件でございますが、御指摘のように、昨年、平成二十年の十一月十九日に沖縄県及び沖縄市の公金支出の差止め等を認める地裁判決があったと承知してございます。 その後、沖縄県、沖縄市におきましては、十二月二日に地裁判決を不服として控訴をしてございまして、今月中には、県、市の控訴を踏まえまして高裁段階での口頭弁論が開始される予定と承知してございます。 また、埋立ての工事の状況でございますが、本年の一―三月には、これまでの護岸工事及び安全上必要な工事といたしまして護岸背後にしゅんせつ土砂を投入する護岸補強工事を実施いたしました。また、今年度に入りましても、昨年度に引き続きまして、安全上必要な護岸補強のための護岸のかさ上げ等の工事を実施しているところでございます。 いずれにいたしましても、国といたしましては、これまで同様に、地元の沖縄県、沖縄市の考え方も十分聴きながら協力して進めていく考えでございます。
○相原久美子君 環境大臣に本来ですとこの判決の、いわゆる経済的な合理性がないという判決についてもお伺いしたいところですけれども、大臣として。ただ、係争中のこういう案件についてなかなかコメントはしづらいかと思います。 そこで、環境大臣としてこの泡瀬干潟の埋立てについてどうお考えになっているか、環境面からお答えをいただければと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 泡瀬干潟の埋立て事業を進めることについては、事業者である内閣府、それから地元の沖縄県及び沖縄市において判断をされるべきものと考えております。 いずれにいたしましても、事業を進めるのであれば、これまでの環境アセスメントや公有水面埋立法の手続の中で行うこととされた環境保全上の配慮、これは我々が出しているわけでございますが、この配慮を十分に行っていただくことが重要であると、このように考えております。
○相原久美子君 そもそも論としまして、私は、先ほど内閣府から新港湾地区の企業の誘致状況等々をお伺いしていまして、これはもう既にして経済的な合理性、それから今の社会状況の中から破綻しているのではないかな。そして、なおかつその上この事業を進めていく、こういうことに関しまして、今までのやはり過ちの繰り返しでしかないのかなと。公共事業は一度始めたらなかなか止まらないという状況なのではないかと私自身は実は思っております。 そして、なおかつ、実は全否定をするつもりはございませんけれども、大臣、考えて、こちらにいらっしゃる方も考えていただきたいんです。あのしゅんせつ土砂で埋めて造るところが人工ビーチと。私は、私の個人の考え方ですけれども、沖縄へ行って人工ビーチ行く方が、その期待を持っている方がどれだけいらっしゃるのかなと。沖縄に行ったらやはり自然に浸りたい、こういう国民が圧倒的に多いのではないかなというように思っております。 また、このままですと、いわゆる平成十九年の第三次生物多様性国家戦略、ここの中に書いておりますように、積極的に藻場や干潟の保全、造成を行う、これと整合性が取れないのではないかなと考えるのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 第三次生物多様性国家戦略は、長期的な視点に立って国土全体の自然環境の質を向上させることを目標として策定いたしました生物多様性の保全と持続的な利用に関する基本的な計画でございます。 この中で、多くの海洋生物の繁殖、産卵、生育、採餌の場である藻場と干潟については、生物多様性の保全上重要な場所として保全、再生を推進することが記述されておりますが、この戦略は個々の事業の適否を決める性格のものではないという基本的な性格を持っております。 御指摘のあった泡瀬干潟の埋立てにつきましては、先ほど御答弁申し上げたとおりでございますが、これまでのアセスメントや公有水面埋立法の手続の中で行うこととされた環境保全上の配慮を事業者において十分に実施していただくことが重要であると考えております。
○相原久美子君 事業主である内閣府にお伺いしたいと思います。 現在、現地でのしゅんせつ工事は先ほどお話しいただいたような状況になっております。計画策定の進捗状況や控訴審の結果を見て、まだまだ判断をされる材料になるのかと思います。私は、沖縄の今の現状から考えまして、公共事業が一概に駄目だと言うつもりもございません。非常に厳しい状況の中で新規の産業をいかにして生み出していくか、そういうことも考えていかなければならないというようには思っております。 しかし、干潟の埋立てというのは日本の貴重な財産、ここを対象としているわけです。先ほどからお伺いしているように、環境を守る観点からこの計画は見直しをして、そして少なくてもしゅんせつ土砂、これは何らかの形で対処していくというような検討はされるべきではないかと思います。その点についてのお考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(清水治君) 泡瀬地区の埋立事業についての環境面等についてのお尋ねでございます。 この埋立事業については、地元の沖縄県、沖縄市の要請に基づいて、国としても県、市に協力する形で取り組んでまいりました。その東部海浜開発事業につきましては、昭和六十二年に地元沖縄市が構想を策定して以来、市の重要事業として推進されてきてございまして、国としては、県、市からの支援要請にこたえまして、新港地区の整備に伴うしゅんせつ土砂を有効活用する形で連携協力してきたものでございます。 環境面について若干申し上げますと、まず計画の段階で陸続きの埋立方式から干潟の埋立てを最小限とする出島方式に変更するなど、環境に配慮した計画としてございます。また、事業の実施に当たりましては、例えば海藻等について御指摘がございましたが、そういったものの保全措置も含めまして適切に環境影響評価を実施するとともに、委員会において専門家等の意見を聴きながら環境への配慮に、配慮しつつ工事を実施しているところでございます。 本事業につきまして、先ほども申し上げましたが、沖縄県、沖縄市において控訴をしているところでございます。また、沖縄市におきましては土地利用計画の見直し作業を既に進めているところでございます。国といたしましては、こうした沖縄県、沖縄市の考え方も十分聴きながら協力して進めてまいるべきものと考えてございまして、今後とも環境への影響に十分配慮しつつ取り組んでまいりたいと考えております。
○相原久美子君 おっしゃいましたように、昭和六十二年の計画でございます。少なくとも、時代が変わってきて、本当に社会状況の中で今何が必要かということを考えることも必要なのではないかと思っております。 時間的な制約がございまして、先ほどちょっとツルネン議員の方から住民合意、意見を聴くというところについてはお答えをいただいたと思っておりますので、若干ここの部分は省略させていただきたいと思います。 ツルネン議員のところにもう一つ、いわゆるレンジャーのお話がございました。ここについてちょっともう少しお伺いしたいなと思います。 中央環境審議会、この答申の中にも、必要な措置の拡充に伴う現地管理体制の充実というようなことがあったかと思います。今、地方環境事務所が設置されまして、その下部組織の先ほど来言っておりますようなレンジャー、それから非常勤の自然保護官補佐制度、こういうものがつくられているかと思いますけれども、何せ狭い日本と言われながらも日本全国のいわゆる国立公園、国定公園を対象とするとなると相当の範囲があろうかと思います。 この人的体制、ここが十分であるかどうかということについてお伺いをしたいのと、それと、もちろんこれには財政的な問題があろうかと思います。その点でもし環境大臣の方から財政の部分もというような御要望がございましたら私どももしっかり受け止めて様々な段階で声を上げてまいりたいなと思いますが、御意見をいただければと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ありがとうございます。 私も視察をしたときにはできるだけレンジャー、そしてアクティブ・レンジャーの方、また地域のボランティアの方と食事をしたり一杯飲んだりということで御意見を伺っているんですけれども、本当に献身的にあの広い地域を一生懸命、使命感に燃えて頑張っている姿には頭が下がる、またボランティアでやってくださっている方には心から敬意を表したいと思います。 そういう中で、人員の拡充図っていきたいということ、そして予算も拡充したいということでございますが、人員の拡充につきましては、いわゆる定員削減という大きな方向の中で大変厳しい状況にあることは確かでございますが、生物多様性の屋台骨であるこの国立公園等を守っていくために、予算そして人員の拡充、頑張っていきたいと思っておりますので、また応援をよろしくお願いいたします。
○相原久美子君 確かに人員削減という大きな基本方向があるわけですけれども、しかしそれは新たに必要なところというのがあるということも前提としながら、私どもも是非その部分については応援をしていきたいなと思います。 内閣官房にお伺いをしたいと思います。 瀬戸内海国立公園にあります大久野島沖合の海域で発見されました化学兵器の疑いのある物体、これについて市民団体、竹原市、そして広島県などから、内閣官房それから環境省等々に対しまして実態把握の調査、調査結果に基づく必要な措置、関連する情報の公開と住民説明等を早急に行うべしと求められておりますけれども、どのような現状なのか、お答えいただければと思います。
○政府参考人(鎌形浩史君) 大久野島の件についてのお尋ねでございます。 広島県竹原市大久野島沖で発見された発煙弾らしきものにつきまして、環境省、防衛省、海上保安庁から化学兵器の疑いがあるという報告を受けてございます。 平成十五年十二月の閣議決定、「国内における毒ガス弾等に関する今後の対応方針について」におきましては、水域の事案については、発見の場所、状況等の態様に応じ、内閣官房が総合調整を行い、関係省庁間で連携して対応することとされてございます。 内閣官房といたしましては、これに基づきまして、これまで関係省庁から状況の報告を受けつつ、関係省庁の会議を開くなどして対応方針の調整を行ってございます。また、先週、地元の広島県、そして竹原市の方から内閣官房の方に直接お見えになられて要請がございました。地元の住民の方々が不安を感じておられる、こういったこともお聴きいたしました。 こうした地元自治体の要請もしっかりと受け止めまして、関係省庁間で連携して適切な対応がなされるように早急に調整を進めてまいりたいと、このように考えてございます。
○相原久美子君 内閣官房が恐らく関係の省庁に今働きかけているというお話だったんです。 実は、この発見の報道からもう数か月、四か月以上たっているわけです。少なくても周辺の住民、そして、国立公園ですから様々な方たちがまた行かれるんだと思うんです。やはりここは迅速に調査なり処理なりそういうことをやっていただく、そして住民説明をきちっとしていただく、これはやはり国としての責任だと思いますので、強いリーダーシップの下、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、自然を守るということは、単に景観を守るということではなくて、生物多様性条約にうたわれるように、人類のいわゆる生存を支え、人類に様々な恵みをもたらすという観点でございます。何よりも環境省が、これから時代の本当にリーダーとして、少なからず、やはり私たち人類にとって環境の問題というのは大きな問題なのだということを自信を持ってリーダーシップを発揮していっていただければなと思います。そして、私たち自身もやはりこの国を、地球を守っていくということに対して環境省の後押しをしていければなと思っております。 若干、質問の一項目を残しましたけれども、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○川口順子君 自由民主党の川口順子でございます。 まず初めに、今朝の新聞とテレビで環境大臣の中期目標についての御発言を拝見をさせていただきました。現実を踏まえながら環境大臣としてリーダーシップを取っていらっしゃる姿勢を評価をし、また敬意を表したいと思っております。 それで、自然公園法及び自然環境保全法の改正についての質問に入らせていただきます。 先ほどツルネンマルテイ議員が御質問になられた生態系の保全と保護管理の問題について、まず伺わせていただきたいと思います。 我が国では、一方で絶滅のおそれのある生物が大変に多く存在をしておりまして、例えば、爬虫類、両生類、汽水・淡水魚類で実に三割強がそのおそれがあるということですし、哺乳類あるいは維管束植物では二割強、鳥類で一割強に当たる種が絶滅のおそれがあると言われているわけですが、これは本当に少なからざる数字であると思います。それで、他方で、先ほども出ていましたが、大型の哺乳類が近年生息域や生息の数に大幅な拡大があって農林水産業やあるいは人への被害がかなりある、あつれきがいろいろあるということで、自然環境にも影響を及ぼしているという二つの正反対の事柄が起こっているわけでございます。 それで、生物多様性の確保を実現するということからいきますと、この絶滅のおそれがある生物と、それから大幅に増えていて人間とあつれきを起こしているその生物、この二つの保全をしなければいけないということになるわけでして、今回の自然公園法及び自然環境保全法の改正におきまして、この二つを適切に保護管理をするといってもこれはなかなか難しいことであるわけですので、この適切な保護管理を進めていくに当たってのその判断基準や考え方がどのようなものか、生態系維持回復事業に関する内容を中心に確認していきたいというふうに思います。 まず、先ほどもちょっと出ましたニホンジカについてですけれども、最近のデータを見ますと、野生鳥獣による被害総額というのがここ数年約二百億円という数字がございまして、シカによる被害が二番目に大きいという数字が出ているわけです。被害の額もさることながら、山岳等での自然の植生への影響というのもかなりあるということが知られているわけでして、まずニホンジカの生息状況の変化について伺いたいと思います。変化をしているのか、どういう要因でそういう変化が起こっているのかということについて、また国立公園の自然植生への被害の状況についてお伺いをしたいと思います。黒田局長にお願いいたします。
○政府参考人(黒田大三郎君) お答えを申し上げます。 環境省ではシカなど主要な野生鳥獣の全国的な分布につきまして調査を継続しておりまして、シカは過去、ちょっと大ざっぱに言う形になりますが、二十五年間に分布面積は一・七倍ぐらいに拡大しております。そして生息数、これは現在詳細なところを調べておるところでございますが、捕獲数で見ますとこれも毎年増加しておりまして、一九九五年から二〇〇五年の十年間で約二倍ということで、生息域、生息頭数も個体数も増えていると、こういうふうに認識しております。 この原因でございますが、専門家の意見もいろいろ聴きまして三つぐらいを考えておりますが、中山間地域で人口が減って山などの手入れが行き届かない、そういう場所がシカにとって生息しやすい環境となっているということ、それから狩猟者の減少あるいは高齢化によって捕獲の圧力が減少していること、また積雪の減少等気候が変化している、こういうことも一つの要因として指摘されているところでございます。 また、シカによります自然植生への被害の実態でございますが、国立公園内におきましても、小規模な樹皮はぎ、皮はぎといったものから高山植物や森林植生に対して壊滅的な被害が生ずると、こういうような様々な被害が発生をしております。 このため、環境省では、それら自然植生への被害状況の把握を進めるとともに、状況に応じまして個体数の調整あるいは植生復元などに取り組んでいるところでございます。
○川口順子君 こういった生態系の維持回復事業という意味では、モニタリングをきちんとしていくということが重要であるというふうに思います。 次にお伺いをしたいのが考え方ということなんですけれども、絶滅のおそれのある生物の増殖を規制をしていくときの考え方、どういう考え方でそれをやっていくかということと、今度逆に増えているものをコントロールをするということと、考え方からすると非常に、どういう考え方に基づいてそれをやるのかということについて、これは非常に難しい、程々に両方やりましょうというようなものではなくて、きちんとした考え方に基づいてそれをやっていく必要があると思いますし、相互に影響を与えてしまうんだろうと思うんですね。 例えば、ある地域で絶滅のおそれのあるものを規制する、これは人為的に保護するわけですから、その人為的な保護が、今度はまた同時にもしそのときに大幅に増えているものを規制する措置があるとしたら、その二つがそのときの自然体系に影響を与え、更に微妙に影響し合ったり、あるいはそのことが他の地域の生物に影響を与えるということもあるわけでして、適切に保護管理を進めるということなんですが、そのやり方あるいは考え方というのが非常に微妙かつ難しいというふうに思っておりまして、そこで私の質問ですけれども、自然環境、この二つを両立をさせるという意味で、またモニタリングをしていくということについて、どういう考え方でそれをやっていくのかという考え方をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(黒田大三郎君) 自然環境のモニタリングは、例えば国立公園の保護管理を進める上で非常に重要な基礎情報でございまして、これをしっかり行わなければ適切な保護管理ができないと、こういう認識をしております。 全国ベース、全国レベルでいきますと、環境省は、全国の自然環境の現状や変化を把握するための自然環境保全基礎調査の実施であるとか、我が国の長期的な生態系の変化を観測するためのモニタリングサイト一〇〇〇の事業などを実施しておるところでございまして、これらの結果につきましては国立公園の自然環境の把握にも活用をしております。 例えば、今回の法改正によりまして創設する生態系維持回復事業でございますが、これの実施に当たりましては、こういった調査結果を基礎情報としていくと、そして、それだけではなくて、それぞれの国立公園の生態系を評価するのにふさわしい代表的な生物というのを見付け出しまして、この事業によって影響を受ける可能性のある生物に着目するというような方法もございますし、そういったものの個体数、あるいは生育、生息面積、密度、こういったものを指標として定めていきたいというふうに思っておりまして、事業の実施状況を踏まえて、そういう着目した生物種また指標につきまして適切な頻度でモニタリングを実施していくことが重要だろうと思っています。 生態系維持回復事業は、何といいましても、自然のメカニズムの下で行うということで、どうしても不確実性がございます。モニタリングの結果を踏まえまして、事業の内容をそのモニタリング結果によって柔軟に見直していくいわゆる順応的な考え方というものが基本になろうかと、こういうことでございます。 そして、国立公園のモニタリングの実施に関しましても、やはり現場で実際に保護管理を行っております、先ほどもお話の出ましたレンジャーが中心となっていろんな、専門家を含めていろんな関係者と連携した形で情報の収集あるいは事業の実施の仕組みをつくって前に進めていくことが大事だろうというふうに考えております。
○川口順子君 順応的な考え方に基づいてやっていくと、そのベースとしてモニタリングが非常に大事であるということであったかと思います。 次に、吉野副大臣にお伺いをしたいんですけれども、吉野副大臣は、鳥獣による農林水産業被害の問題については物すごく詳しく、その対策について大変に専門家でいらっしゃるわけですけれども、昨年、鳥獣被害特措法を成立をさせて、鳥獣保護に基づく特定鳥獣保護管理計画というのがあるわけです。 それで、こういう既にある制度とどのような調和を図りながら今度の改正点、取り組まれるのか、それから、この効果的な実施方法について吉野副大臣の専門的な御意見をお伺いをいたしたいと思います。
○副大臣(吉野正芳君) まさに委員御指摘のとおり、一番大事なところです。いわゆる鳥獣の行動範囲は物すごく広いんです、季節的な移動もしますし、大きな行動範囲を示しますので。 この生態系維持回復事業の想定しているイメージというのは、国立公園等の山岳地帯、いわゆる山奥という、こういうイメージです。私が関与させていただきました特措法、ここはいわゆる農村被害ですから農村地帯に入ります。そしてまた、鳥獣保護法に基づく特定鳥獣保護管理計画のエリアといいますか、これは個別の種でありますので、例えばイノシシはイノシシということで県一円くらいの大きなイメージです。 ですから、この三つのエリアがダブったり、オーバーラップしたりする、ここのところがまさに一番大事なところでありまして、ここはもう関係機関、きちんと議論をして、そして整合性を図っていく、そういう中でこの生態系維持回復計画というものを作っていかねばならない、こう思っております。先生のおっしゃるとおりでございます。
○川口順子君 違いを非常に明快に御説明いただいてありがとうございました。そのおっしゃるオーバーラップするところについて、きちんと調整を取ってやっていただきたいと思います。 次に、別な問題についてお伺いをしたいと思いますけれども、先ほど黒田局長から、シカの生息域の拡大について、里地里山の自然資源の利活用とか、管理が十分に行われなくなっている結果自然環境が悪化しているということもその一つの原因であるというお話がございました。 里地里山というのは、もう私が申し上げる必要もないぐらいこれは皆さん御存じのことで、長い人間の歴史の中ではぐくまれてきたそういった自然環境、そして、それが我が国の生物の多様性を支える非常に重要な舞台となっているということだと私は思います。調べてみましたら、里地里山は我が国国土の約四割を占めるということのようでございますし、国立公園の面積の約二割というふうにも聞いております。 そこで、生物多様性の保全を進める上で里地里山、どれぐらい重要な場所なのかということを、もしできましたらヨーロッパの里地里山等の違いに触れつつお話をいただければと思います。黒田局長にお願いします。
○政府参考人(黒田大三郎君) 里地里山でございますが、これは、かつては木材を得る、そして、それだけではなくて、燃料や肥料また生活資材を確保する場として非常に長い間、安定的に、持続的に利用されてきたところでございます。 これは、例えば集落による共同管理などを通じて人間が適度に里地里山に働きかけを行い続けてきたということによるものでございまして、その結果として、生物多様性の面では、特有の自然環境が形成されて、絶滅危惧種を始めとする多くの野生生物が生息、生育する生物多様性の保全上重要な地域として里山が維持されてきたと、こういう現状にあるわけでございます。 ヨーロッパでございますが、例えばイギリスでは、十七世紀ごろから製鉄であるとか造船であるとか、そういうものを目的に森林の大量の伐採が進みまして、さらに農耕地や牧野としての利用も進みました。その結果、日本と基本的に違う状況として、現在のイギリスの森林率は一〇%程度にとどまっているところでございます。他の西欧諸国、例えばドイツ、フランスでも森林率は三〇%にすぎないという現状にございます。 また、ヨーロッパには広大な牧野が広がっておるところでございますが、無秩序な放牧の利用などによりまして過放牧になりまして、生産性が低下し、最後にはといいますか、ヒースと呼ばれる荒涼とした荒れ地がございますが、こういう場所になって、そういうところが広く見られるところでございます。 そして、我が国の里地里山と例えばヨーロッパの今申し上げたヒースの違いは、言うまでもなく、生態系の許容力を超えることなく管理できたかどうかという点でございます。これが持続可能な利用の実現にも重要であると認識しています。 日本とヨーロッパの比較、非常に概略でございますが、以上のとおりでございます。
○川口順子君 この今まで保全されてきた里地里山を引き続き保全、しっかりと保全をしていくということは非常に大事なことであるわけですけれども、これ環境省とそして農水省に、今あるいは今後ですけれども、里地里山の保全について具体的にどのような取組を進めていらっしゃるのか、じゃ環境省から伺います。次に農水省、お願いします。
○政府参考人(黒田大三郎君) 里地里山に関する環境省の国内の取組でございますが、現在、農林水産省等の御協力もいただきまして、里地里山、長く維持されてきたんですが、ここ半世紀ぐらいで随分また様子が変わってきて里山が荒れていると、こういう状況もございますので、現在は、全国の優良事例となり得る特徴的な里山の保全、再生の取組について調査、分析を行っておりまして、この結果を基に生物多様性の視点に立って自然資源の管理、利活用の方策を検討いたしますとともに、そういう里地里山への取組への多様な主体の参加が促進できるような、そういう仕組みを検討しているところでございます。
○政府参考人(小栗邦夫君) 農林水産省の里地里山の保全についてのお尋ねでございますけれども、農林水産業はそもそも自然界の物質循環機能を利用する産業でございます。里地里山の多くの生き物に多様な生育、生息環境を提供し、特有な生態系の形成維持に貢献するなど、農林水産業と生物多様性は密接な関係にあるものと考えております。 このため、農林水産省では、平成十九年に策定いたしました農林水産省の生物多様性の戦略に基づきまして、田園地域、里地里山の保全を始めといたしまして、森林、里海、海洋などの生物多様性保全をより重視した農林水産施策を推進しているところでございます。 このうち、里地里山の保全の具体的な取組といたしましては、水田におきます、水田と用水路と魚が行き来できるような水田魚道の設置など生物多様性に配慮いたしました生産基盤の整備や、それから、農地に接するやぶなどを刈り払うことによりまして野生鳥獣被害の軽減対策など、また、間伐などの森林の適切な整備保全など、そのほか、農業自体をそもそも環境に配慮いたしました有機農業や環境保全型農業に推進していくと、このような取組を推進しているところでございます。 今後も、このような取組を推進いたしまして、我が国農林水産業が生物多様性保全に対して積極的な貢献をしているということを、来年のCOP10ですか、そういった場を通じまして国内外に発信をしていきたいというふうに考えております。
○川口順子君 ありがとうございました。両省ともしっかり取組を続けていただきたいと思います。 それで、大臣にお伺いを申し上げたいと思います。 斉藤大臣は今まで、例えば日本版の緑のニューディールですとか、あるいは最近では子供の健康と環境ですとか、いろいろなイニシアティブを打ち出されていて評価をさせていただいておりますけれども、先般イタリアで開催されたG8の環境大臣会合でもこのSATOYAMAイニシアティブについて言及をなさったというふうに伺っております。 生物多様性条約のCOP10におきまして、里地里山に見られる自然共生の知恵とか伝統を地球上の生物多様性の保全あるいは持続可能な利用の実現に役立てていくということを我が国から提案をすべきであると私も考えております。 それで、大臣への御質問は、SATOYAMAイニシアティブとして世界に何を発信をなさるのか、そして今後どのような取組を進められるのかということについてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 先輩の皆様の働きによりまして、この里山という言葉が、海外での会議に参加しますともう日本語のみではなく、いわゆる英語といいましょうか国際語になっている。サトヤマというその言葉だけで世界に通じるというのを非常に私も感動を持って接しているところでございます。 昨年、神戸で開催されたG8環境大臣会合でSATOYAMAイニシアティブの国際的な推進が合意されまして、それから生物多様性条約COP9ではその促進を国際社会に表明し、そしてこの四月にイタリアで開催されたG8環境大臣会合でも特別なセッションを設けまして、シラクサ宣言、シラクサというのはその環境大臣会合が行われた町の名前ですけれども、このシラクサ宣言が盛り込まれたところでございます。 そして、来年のCOP10におきましては、二次的な自然資源管理の考え方や具体的な方法を整理して、自然資源管理の国際モデルとしてSATOYAMAイニシアティブを世界に提案したい。この二次的な自然がいかに人類が住んでいるこの地球上において生物多様性の保全に貢献しているかということを世界に発信するその考え方、哲学、文化とも関係しているかと思いますけれども、そのようにしたいと思っております。 具体的には、このCOP10で、例えばサンゴ礁につきましては四十か国でサンゴ礁を守る国際的な枠組みが出てきておりますけれども、この里山につきましてもそのような国際的な枠組みをCOP10を契機につくっていって、この二次的自然の大切さと、またそれを守っていくことが文化を守ることにも通ずると、こういう姿勢で取り組んでいきたいと思っております。
○川口順子君 ありがとうございました。我が国の経験や、それを行ってきたときの、技術面だけではなくて、今大臣がおっしゃられた文化あるいはそのベースにある考え方ごと丸ごと世界に発信をしていただきたいというふうに思います。 残り時間、実は十分を切ってしまいましたんですけれども、がらっとテーマを変えまして、地熱発電についてお伺いをしたいと思います。 日本は世界の三大エネルギー、地熱発電のエネルギーポテンシャル保有国であるということですけれども、実際には発電は伸びていないということがあるわけです。それで、経産省で研究会を設置をして、今までの調査をしてきた地点における現状と課題を整理をなさっているというふうに伺っております。 それで、研究会の議論を踏まえまして、経産省から、地熱発電の課題、そして今後の開発の見通しについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(西山英彦君) 現在、地熱発電所は全国で十八地点、出力は約五十三万キロワット、これは全体の発電出力の〇・二%、年間発電電力量は約三十一億キロワットアワー、これは発電電力量全体の〇・三%でございます。地熱発電は、発電過程におきまして二酸化炭素を排出しない、しかも純国産の再生可能エネルギーでございます。さらに、年間を通じて設備利用率が非常に安定しております。高くて安定しておりますので、エネルギー安定供給の観点からも優れたエネルギーでございます。
○川口順子君 済みません、時間がないので、課題に絞ってと見通しについて。
○政府参考人(西山英彦君) はい、分かりました。 それで、地熱発電の課題と申しますと、開発リスクが高いということ、それから開発コストが高いという課題もございます。また、自然公園における開発規制とか温泉事業者との調整といった立地上の課題もございます。こういうことで、経済産業省としては、先ほど委員がお触れになりましたように研究会で研究してまいりまして、これからの開発ポテンシャルとしては、仮に一キロワットアワー当たり二十円までのものまで建設できるといたしますと、約現状の二倍でありますところの、出力だと百十三万キロワット、電力量にして六十九億キロワットアワーまで追加的開発が可能であるということになっております。
○川口順子君 ありがとうございました。 今課題についてのお話がありましたけれども、国立公園の中での地熱の開発というのが一つあるわけですけれども、小説なども出ておりまして、これがなかなかうまくいかないんだというような話もあるわけですけれども、国立公園の中での地熱開発についての環境省のお考えを確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(黒田大三郎君) 国立・国定公園内におきます地熱発電の開発計画につきましては、通例こういう地熱開発は、各種の大型の工作物の設置あるいは樹木の伐採、地形の改変などを伴うこととなりますので、風景に対する影響が大きいというふうに考えています。このため、国立・国定公園内の中でも特別地域のように代替性のない自然環境保全上重要な地域におきましては、風景や自然環境に大きな影響を及ぼすということで、基本的に地熱発電を避けるべきものというふうに考えております。 一方で、地熱発電の中でも自家用のものなど小型、小規模なもの、それから国立公園等の地表部に影響を及ぼさないような方法によるもの、さらには普通地域、国立・国定公園の二割ぐらいでございますが、こういうところで実施されるものにつきましては、風景あるいは自然環境に対する影響の程度を個別に判断をしまして開発の適否を決めていくと、こういう対応をしております。 したがいまして、地熱発電につきましては、国立・国定公園の優れた自然環境の保全に十分配慮がなされた形で実施していく必要があるというふうに考えておりまして、地熱発電、一方で新技術の開発等の動向もあるように伺っております。こういうものも踏まえながら、自然環境の保全と地熱開発が両立するように環境省としても対応していきたいというふうに思っています。
○川口順子君 もう一つ、環境アセスに掛ける時間が非常に長いので開発コストが膨れ上がるんだという指摘もございますけれども、それについての考え方をお願いします。
○政府参考人(小林光君) 自然エネルギーを使うことと自然を守ること、これを、今局長の方から答弁ありましたけど、両立させることは大変重要だと思っております。そういう中で、優れたアセスメントを迅速にするということが大事だという御指摘かというふうに承りました。 実は、環境影響評価法施行後に地熱発電について実際にアセスメントをした例というのがございませんで、その前の段階でやった例で、二年ぐらいの今御指摘のアセスメントの期間を要したということが報告はされてございます。これは一般的な火力発電所に要しますところの環境影響評価のやはり時間とそう変わらないものでございまして、これも法施行後調べますと二年とか五年とか、そういったようなことでございます。 いずれにしても、長いということは確かかと思いますが、こういった中できっちりとしたアセスをしていただくということで、最近私ども、スコーピングといいますか、環境影響評価の方法書の中で重点的に取り上げるべき項目とか、そういったようなことをきっちりと絞っていただいて、そしてアセスメントをしっかりやっていただくといったような、柔軟と言ったらいけないんでしょうけれども、重点的な措置を講じるようにしておりますので、そういうことをもしそういう機会がございましたら事業者の方にも訴えて、効率的なアセスメント、迅速なアセスメントということに寄与してまいりたいというふうに考えてございます。
○川口順子君 自然景観を守ることも環境アセスをしっかりやることも、そしてCO2の出ない発電を、再生エネルギーを確保することも、これみんな大事なので非常に難しいんですが、やはり、先ほどのモニタリングの話ではないですけれども、余り進んでいないのであればどこかに問題があるかもしれないというところに立ってきちんと議論を常にしていっていただきたいと思います。 もう一つの進んでいないかもしれないということの問題点が、発電方式でバイナリーとフラッシュと両方あるということでして、バイナリーはRPS法の対象になっているけれども、もう一つの方はなっていないということもあるのではないかというふうに私は考えておりますけれども、こういった点、あるいは環境とも調和するような技術開発というのが大事だと思いますので、そういった点について経産省がどうお考えか伺って、時間になってしまいましたので、私の質問を終わります。お答えをしていただければと思います。
○政府参考人(西山英彦君) 今先生がおっしゃいましたとおり、今後、導入量の拡大が期待できます地熱蒸気を直接利用して発電するフラッシュ型の方式、これにつきましても、地熱資源を適正に管理いたしました場合には熱水を著しく減少させないということは可能であると考えております。こうした観点から、こういう地熱蒸気を直接利用して発電する方式についてRPS法の対象にするということも検討しなければいけないと思っておるところでございます。 また、コントロール掘削技術というものを用いまして、自然公園の外から、自然公園の中の地表部に影響を及ぼさない形で地下に賦存する地下資源を開発するということも検討したいと思っております。 〔委員長退席、理事松山政司君着席〕
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 環境省が出している戦略で二十一世紀環境立国戦略というのがあって、その中では、循環型社会、低炭素社会、そして自然共生社会、こういう三つの社会というものを考えて、それをもって持続可能な社会というのをしっかりとつくっていこうということになっているわけでありますけれども、非常に分かりやすく、かつまた大事な日本の二十一世紀の戦略であるというふうにとらえております。 その中で、自然共生社会ということが、今日の自然公園法とかあるいは自然環境保全法、これともつながってくるということだと私は思っておりますが、最近、サンゴ礁の問題も非常に取り上げられておりますし、これをどうするか、極めて厳しい状況にもなっているんではないかなと。太平洋がどんどん酸化し始めてきていると。貝殻等含めて、元々生きているときのあれはカルシウムですから、そのカルシウムが海中に溶け出すということも含めて、非常に生物がすみにくい、そういう状況ができ始めてきているわけで、まず私は、国立・国定公園内におけるサンゴ礁の保存の状況ですね、あるいは、極めて厳しいというふうに申し上げたわけでありますけれども、今後、これ非常に広い範囲であるし、対策といってもなかなかこれは極めて難物だなと私は思っておりますけれども、どういうふうに取り組もうとしているのか、その辺についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(黒田大三郎君) お答え申し上げます。 国立・国定公園の海域には、現状では全国に分布するサンゴの海域のうち約四割が含まれておるところでございます。さらに、こうしたサンゴの海域のうち約四%にわたります八百ヘクタールにつきまして海域公園地区を指定しておりまして、工作物の新築、あるいは海面の埋立て、サンゴとか熱帯魚など環境大臣が指定した動植物の採捕を規制しているところでございます。 しかしながら、一方でサンゴの海域は、陸域からの赤土の流入であるとかオニヒトデによる食害、高水温による白化現象等によりまして生態系の劣化が進行しておるのも事実でございます。 環境省では、例えば西表石垣国立公園の石西礁湖、また足摺宇和海国立公園の竜串におきまして、サンゴの再生を目的といたしました自然再生事業に取り組んでおります。また、オニヒトデの問題に対しましては、その駆除などにより保全に努めているところでございます。 こういう事業を着実に進めていきたいと考えておりますし、サンゴの海域全体を保全するためには、やはり優れたところにつきましては国立公園の中に更に取り込んでいく、そして今回、海中公園地区制度を海域公園地区に改める改正案となっておりますが、この新たな海域公園地区として優れたサンゴの海を積極的に指定していく、こういうような取組を進めていきたいというふうに考えております。
○加藤修一君 今の答弁の中に高水温によるサンゴの白化現象というものがあったわけですけれども、これは生態的にサンゴがどの程度移動できるか、高温に耐えられないという話になってくると、より低温の方に移動せざるを得ないという話に当然なってくるわけですけれども、それが生態的に本当に可能かどうか、そういった議論というのがあるのかなということについて改めてお尋ねしたいんですけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(黒田大三郎君) 今、詳細のデータは持ち合わせておりませんが、例えば我が国におきましても四国の南部でのサンゴが造礁、硬い石のようなものをつくるサンゴのたぐいが増えているとか、関東地方でも館山辺りでそういう割合暖帯系のサンゴが確認されているようになっているということで、気候の変化等によりましてサンゴの分布域にも変化が生じていると認識しています。
○加藤修一君 高水温、海水の温度がどの程度上昇するかによっては絶滅の危機に瀕する可能性も決してなくはないということなんですけれども。 水産庁にお尋ねするんですけれども、沖ノ鳥島ですね、これはこの沖ノ鳥島が海水に没してしまうと排他的経済水域、これが一挙に国土面積分ぐらいはなくなってしまうという話も伺っているわけなんですけれども、それを回避しようということでサンゴによる増殖事業が推進しているというふうに聞いているわけでありますけれども、従来のサンゴをいかに活用するかという話になっているわけで、問題は、今話ししましたように、熱ストレスに耐性のあるサンゴでなければ当然これからは対応できないということにもなりかねない。 そういうことを考えると、この育種をどうするかということも一つは技術開発として考えていいかなとは思っていますけれども、この沖ノ鳥島をどうやって守るかということも含めて、この辺の関係についてどういう方向性を考えていられるかをお願いいたします。
○政府参考人(橋本牧君) お答え申し上げます。 サンゴ礁は様々な水産生物にとりまして、産卵あるいは稚魚の育成、それからえさの供給などの機能を有しておりますが、委員御指摘のとおり高水温による白化現象などが世界的な問題となっております。 このことから、水産庁におきましては、我が国最南端にあります沖ノ鳥島を実証の場といたしまして、平成十八年度から二十年度にかけまして、沖ノ鳥島に自生している優占種の親サンゴを沖縄に運搬をいたしまして、そこで産卵をさせ、そして育成をしてまた再び沖ノ鳥島に移植するという技術開発を行っておりまして、これらについての有効性を確認しているところでございます。 また、平成二十一年度からは、ほかの種類のサンゴを対象といたしました同様の技術開発と併せまして、更に大規模にサンゴを移植する技術の開発なども行うこととしておりまして、水温の上昇などサンゴの成育を取り巻く様々な環境の変化を踏まえながら技術開発を進めてまいりたいと考えております。
○加藤修一君 若干ずれますけれども、沖ノ鳥島を守ることができるかどうかという話なんですよ。技術開発の関係で今一生懸命やっているというのはよく分かるんですけれども、今私が聞いている範囲ではその方法しかないというふうに伺っているんですよね。要するに、サンゴを増殖させて島を守る、一方で海水面が上がってくる、それにどう対応するかという話が大きな課題となっていることは事実なんですけれども、この見通し、方向性って先ほど私は最後に言いましたけれども、その辺のところを含めて答弁をお願いしたいんですが。
○政府参考人(橋本牧君) 現在の沖ノ鳥島を構成いたしますサンゴがなかなか育ちにくいという背景には、この温暖化等による高水温への移行、あるいは、島の中での流れが非常に速いということから、生まれた卵が定着しないといったようなことが主原因かというふうに分析をしてございまして、今私どもが開発しておりますこの方法は、更なる技術開発が必要でございますが、これらが安定的にかつもう少し大規模にできるようになりますれば島のサンゴ礁の回復というのにも貢献できるのではないかと考えておるところでございます。
○加藤修一君 是非、今答弁の中にありましたように、大規模にやっていくことを望みますので、よろしくお願いいたします。 それで、次に、環境大臣にお願いなんですけれども、温暖化が明らかに進んでいるという話になりますけれども、生物多様性の保全をどうするかという話だと思います。これはなかなか難しいなと、どうやって保全、確保するのかなというのは前々から私の大きな疑問でありまして、生物多様性の適応政策なんて本当にあり得るのかなと、そんなふうに思っております。ただ、大臣がいろいろな場所で最近中期目標の関係で発言されておりますけれども、六つの案の中でやはり地球温暖化に伴う被害想定ということについてはまだ十分に算定はされていないだろうと、そういうことを算定するとまた見方が大きく変わってくるんではないかなと、そんなふうに思っているわけなんですけれども、以前にも私は、潜在的財政負担分析をこういった地球温暖化の影響ということでやっていくべきだと、あるいは、その日本版のスターン・レビューということについてもしっかり策定して、その被害想定ということをしっかり把握をしなければいけない、それがやはりより一層地球温暖化の大きな課題についても認識を深めることにもなるんではないかということで申し上げておりますけれども、この辺については、最近の状況というのはどのように進捗しているんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 地球温暖化を抑えるために二酸化炭素排出抑制をしなくてはいけない、そのことにつきまして国民負担がこれだけ増えるというような議論ばかりが先行しているような気がいたしますけれども、その対策を取らなかったときに被害が生じるその被害のコストも、その被害がまたどのぐらい大きなものであるかということも併せて考えなくてはいけないと思っております。そういう意味で、その被害がどのようなものになるのか、科学的な検証をするということは非常に重要でございます。 環境省では、昨年六月に「気候変動への賢い適応」を取りまとめまして、国内の温暖化影響をレビューしたところでございます。また、地球環境研究総合推進費を活用して、平成十七年度より我が国において温暖化により生ずる被害コストをできるだけ定量的に明らかにする研究、科学的知見の充実も図っております。 こうした研究の一環として、今年四月の中期目標検討委員会で、国環研が対策を講じない場合の被害コストの試算について報告をいたしました。試算をこの検討会で報告したところでございますが、近々その成果を公表したいと思っております。この中で、例えば洪水はんらんによる最大の被害コストは年間最大八・七兆円となると試算をしております。 今後も、委員の指摘を踏まえまして、更に研究を進めるとともに、成果については得られたものから順にできるだけ早期に公表するよう努めていきたいと思っております。
○加藤修一君 是非よろしくお願いしたいと思います。 〔理事松山政司君退席、委員長着席〕 国環研とか国土技術政策総合研究所でもそういう面についての調査はやっているわけでありますけれども、海に面する市町村について考えていった場合に、これ日本の話でありますけれども、人口の四六%、それから工業出荷額の四七%、商業販売額の七七%が集中しているということですから、可住地面積と言われる沿岸部分についてどういうふうに今後考えるかというのは非常に私は重要だと思っています。人口、資産というのが集中しているというふうにとらえることができるわけで、可住地面積はすべて沿岸部にはないというふうに理解できるのがこの日本列島でありますので、そういった意味では将来的には土地利用規制等を含めて国土形成法関係の法律をどういうふうにそういった面について改善を図っていくかという、そういう大きな課題が私は横たわっているんではないかなと、そんなふうに思っておりますので、とりわけそういった意味では、この被害想定をどう出すかということが極めてそういった面でも重要だと私は思っております。 それで、次に、これはもうカワウの話なんですけれども、これもう私も約十年近くこういう問題について取り上げてきているわけなんですけれども、依然としてカワウ等の被害は非常に多いと。内水面漁業に対する被害としては二〇〇五年で約七十三億円、先ほど川口先生からもこういった面についての鳥獣の被害等の関係について御質問があったわけでありますけれども、実態は私は非常に深刻だと思っております。 環境省も懸命に私は取り組んでいるなというふうに評価しているわけでありますけれども、なかなかここがうまく進んでいかないということなんですけれども、最近の状況についてこの辺の取組と、今後どういうふうに展開が行くのか、その辺のことについてちょっとお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(黒田大三郎君) 先ほどもカワウについては御説明を申し上げましたが、環境省が主体となりまして、とにかく非常に広い範囲を動く、繁殖率も高いと、こういう問題がございます。関係する都府県であるとか国の農林水産省、国交省とも連携をいたしまして広域的な対応というのを進めております。中部・近畿地区だけではございませんで、関東地区におきましても広域の協議会を設置して対応をしておるところでございます。 具体的には、広域保護管理指針を作成いたしまして、一斉に追い払うとか、それから各地域でいろいろ新たな取組もしておりまして、例えばドライアイスを使うとか、卵に模した偽卵という卵もどきのようなものを使ってカワウがたくさん卵を産まないようにするとか、こういうような試みもしておりまして、これらの対策の効果につきましてはもう少し時間を掛けて判定をしていかないといけないとは思いますが、そういうものの情報共有なども含めて、まあ言わばあの手この手ということでいろいろな取組を進めていこうというふうに考えております。 私どもは、先ほどの竹生島の御説明でもお話ししましたが、特に被害が甚大な竹生島をモデルケースといたしまして、滋賀県の協力も得まして、個体数の調整の方法であるとか、あるいは被害を受けた森林の回復であるとか、そういう事柄につきましてのベーシックな調査にも取り組んでおるところでございます。
○加藤修一君 そういう現状については私も知っているわけなんですけれども。 現場の方はもうあきらめ状態の人も中にはいる。何とかこれは新しい、何とか画期的な方法といったってそう簡単に出てくる話じゃ当然ないわけですけれども、追い払ってもまた戻ってくるでしょうしね。やはり最終的には狩猟鳥ということでその点をどう考えるかということに到達するんでしょうけれども、ともかくより一層こういった面について対応していただきたいと思います。 それから、河川構築物の関係なんですけれども、最近の堰とか小さなダム等を含めて、魚道というものを造ることが非常に多くなってきております。魚類等のいわゆる水生生物の生息等を考えて、そういった意味では生物の多様性ということを配慮したというふうにも考えられなくはないわけでありますけれども。全国、相当数の堰があると、大きな堰、小さな堰含めて。やはりこれは、魚道というのが造られてはいるんだけれども、なかなか当初考えていた目的に対応した形にはなっていないという要望も実は聞いてございます。 そういった意味では、全国のこういう河川構築物といわゆる生物多様性ということを配慮した在り方として一体どういうことが考えられるか。そういった意味では実態調査をしていくことが極めて重要だと思っておりますけれども、この辺、国土交通省、是非実態調査をやっていくべきだと思っておりますけれども、その辺の考え方についてお願いいたします。
○政府参考人(田中裕司君) 河川整備についてのお尋ねでございますが、河川の整備それから管理に当たりましては、治水、利水、そして環境という三つの点から総合的に行うこととしております。 今御指摘の魚道や堰などの河川工作物の設置に当たりましては、私どもも、御指摘のとおり、魚類等の水生生物の生息状況等を考慮して、生態系に配慮したものとしていくことが必要であるというふうに考えているところでございます。このことからも、直轄の管理区間内におきまして生物の生息状況を定期的に把握をしておりますし、魚道につきましては、当該河川における魚類がどのように生息しているかなどを考慮に入れまして、連続性を確保するための魚道の設置等を行っているところでございます。 御指摘のとおり、魚道につきましてはいろいろなお話がございますので、御指摘にございました魚道の実態調査につきましては、現在、国が管理をしております直轄水系の直轄管理区間を対象といたしまして、魚道の配置、構造、対象とする魚類及びその魚類等がその魚道を上がれるかどうかという機能などにつきまして調査を行っているところでございまして、この結果を取りまとめた上で、環境省など関係機関とも連携をしながら、来年度に向けて公表をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○加藤修一君 そういう実態調査を行って、いわゆるバリアフリー型技術の開発に結び付けていくということも私は大事だと思っておりますし、あるいは全国の河川構築物の改修等のいわゆる、大げさな言い方かもしれませんが、行動計画を策定していくということが非常に大事じゃないかなと思っています。 そういう実態調査のアウトプットを基にして、是非これ、生物多様性を配慮した整備例ということを含めて我が国が、明年COP10が名古屋で開催されますけれども、環境省にお願いなんですけれども、国土交通省とも協力をいたしまして、具体的かつまた河川の関係についての生物多様性を配慮したこういうことについても我が国日本はやっているということで、発表の機会をつくるということも非常に大事だと思っていますけれども、環境省はどうでしょうか。
○政府参考人(黒田大三郎君) 国土交通省で実施しています魚道の調査等の成果をうまく生かす形で、我が国が河川という分野でも生き物と人間が共存できるような社会をつくるためにいろいろな努力を重ね、世界のモデル的な事業を進めているということを世界に発信できるような機会あるいはそのプログラムを用意していきたいというふうに考えております。
○加藤修一君 是非、国土交通省と協力してやっていただきたいと思います。 それでは次に、最近、竹林ですね、竹林、非常に拡大して、既存の森林植生が被害を受けているということなんですけれども、この竹林の拡大の実態ですけれども、どういうふうに把握しているでしょうか、環境省、お願いいたします。
○政府参考人(黒田大三郎君) 竹林でございますが、私どもの自然環境保全基礎調査ほか幾つかの調査がございます。その結果によりますと、全国で、数字に幅がございますが、七万ヘクタールから十五万ヘクタールぐらいに広がっておりまして、拡大傾向にあるというふうに認識しています。竹林の拡大に関しましては、第三次生物多様性国家戦略におきましても、里地里山におけます生物多様性の危機の大きな要因の一つと、第二の要因の危機の一つというふうに位置付けています。 竹林の全国の詳細な面積の把握であるとかその変化の分析というものは現時点では余り高精度にはできていないところでございます。現在、衛星のデータそれから空中写真、地形図等、こういう複数のデータを組み合わせて解析する手法の確立に取り組んでおります。また、竹林の拡大に対して対応していくために一部の自然再生事業であるとか、環境省が平成十六年度から農林水産省等の御協力も得て四年間実施しました里地里山保全再生モデル事業におきまして実践的な手法というものを検討してきております。今後、里山におけます竹林の拡大防止を含む取組につきまして全国の事例などを取りまとめ、これをベースに竹林に対する、竹林の拡大の防止等が進むように努力していきたいというふうに思っています。
○加藤修一君 これ、竹林の拡大というのは何が大きな原因、理由なんですかね。これは突然の質問で申し訳ないんですけれども、既存の森林の整備がなされていないからという話なのかよく分かりませんが、この辺の定説みたいなのはあるんですか。
○政府参考人(黒田大三郎君) 一番は、竹林を利用を余りしなくなってきたので、かつては例えばモウソウチクに関してはタケノコを取るとか、あるいは竹そのものを例えば物干しざおに使うとか、そういう非常に、竹林も里山の一部でございまして、これを生活の中に取り込んでうまく使ってきたということが薄れてきたということが一つの要因だろうと思います。 もう一つは、これは今断定的に申し上げる材料は持ち合わせておりませんが、やはり気候の変化というものも一つの要素として見逃せないのではないかと思っております。
○加藤修一君 これは今は利用しなくなってきたというのが非常に大きな理由だという話なんですけれども、これは林野庁にお願いですけれども、伐採した竹をある意味ではバイオマス資源として考えることも当然できるわけでありますけれども、この竹林、この素材を生かすという意味で林野庁としてはどういう取組をやっているんでしょうか。
○政府参考人(沼田正俊君) お答え申し上げます。 私ども林野庁といたしましては、竹の利用を推進するために竹の加工施設の整備に対しまして助成しておりますとともに、竹材、竹の材でございますけれども、その利用促進のための技術開発、こういったものに取り組んでいるところでございますけれども、独立行政法人の森林総合研究所におきまして平成十八年度から二十年度まで竹炭、竹の炭を利用した高性能な建築ボードの開発を行ったところでございます。またさらに、平成二十年度からでございますけれども、革新的な木材等の利用の技術開発の観点から取り組んでおります森林資源活用型ニュービジネス創造対策事業におきまして間伐材等を活用して木質バイオマスをエタノール等のエネルギーやナノカーボン等のマテリアルとして利用するための新たな製造システムの構築に取り組んでいるところでございまして、こういったことを含めまして竹を始めといたしますバイオマス資源の有効活用に向けた研究、技術開発と、これに積極的に取り組んでまいる考えでおります。
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。 これは最後の質問になると思いますけれども、ちょっと質問飛ばして最後に環境大臣にお願いしたいんですけれども、我が国が主導しております東アジア十三か国が参加しておりますいわゆる東アジア酸性雨モニタリングネットワークというのがありますけれども、いろいろな専門家の話を聞いてまいりますと、このネットワークの関係についてはモニタリングポイントが少ないのではないか、あるいは測定データの信頼性向上を図る必要があるんではないか、あるいはさらに経済的負担が少なく、より簡易で普及しやすい測定方法の開発が必要ではないか、あるいは運営については日本がほとんどの資金負担を行っているという指摘がなされているわけでありまして、酸性雨問題の共通理解を形成するという点、あるいは政策決定に有益な情報を提供するという目的から考えてまいりますと、私は、こういった点については、近い将来やはり地球規模的に酸性雨による影響が深刻になってくるというふうに考えられます。 また、今これは酸性雨という話でありますけれども、酸性雨以外の汚染物質、日本はどちらかというと中国から見ると風下に当たるわけでありますので、黄砂の問題等々を含めて大気汚染の影響を受けている段階でありますので、酸性雨に限らず、こういったモニタリングの関係についてはしっかりと私は整備をすべきでないかと。ですから、酸性雨の関係については、やはりこういった面については条約化ということも考えていくことが必要かなと。 また、長距離越境大気汚染条約というのがございます。これは日本は批准していないわけでありますけれども、もちろんこの条約は欧州が中心になってやっているわけでありますけれども、今や大気汚染の状況というのは地球大に拡散していることを考えたならば、こういった条約についても十分吟味して、場合によっては東アジアとかアジア全体をカバーするようなそういう条約、枠組み、そういったものについても検討する価値があるんではないかなと、こんなふうに考えていますけれども、どのようにお感じでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 東アジアの酸性雨やまた黄砂などの越境環境汚染問題につきましては、今委員御指摘の東アジア酸性雨モニタリングネットワーク、EANETというものを中心に行っております。 委員御指摘の長距離越境大気汚染条約につきましては、これはお話がありましたようにヨーロッパが中心でございまして、まだアジアの国は一国も参加をしておりません。やはりヨーロッパの越境汚染の問題の枠組みだと思います。 当面は、先ほど申し上げましたEANETを中心に東アジアの問題をしっかり取り組み、その発展形としての一つの条約化ということはあり得るかもしれませんけれども、まずこのEANETでの活動、これは来月も行きますけれども、日中韓三か国環境大臣会合の下で、その枠組みの中でしっかり管理をしておりますので、ここを中心に動いていきたいと思っております。
○加藤修一君 ありがとうございます。
○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。 今回の法改正では、目的規定に生物多様性の確保に寄与することを明記をして、海域における保全施策の充実を図るということになりました。 そこで、初めに大臣にお聞きしますが、沖縄県名護市の辺野古沿岸域、ここは、県では厳正な保護を図る必要のある区域、ランク一、環境省の日本の重要湿地五百の一つにも選定されています。地元の人たちは、飢饉や戦争のときもこの海のおかげで命を長らえ、子供を育てることができた、豊かな海や自然を自らの命、生活と一体にとらえてとても大事にされています。私も、実際にその美しさ、豊かさに触れて、現地の方々のお話も伺って、この地域の豊かな自然環境を何としても守り、次の世代に手渡さなければならないと、そういう思いを強くしました。 大臣は、この沿岸域の生物多様性の重要性についてどのように認識されているか、簡潔にお述べください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 辺野古を含む沖縄本島の東部沿岸の広い海域がアマモ類の海草藻場が相当な広がりを持って分布をしているということでございます。したがって、平成十三年に全国五百か所の重要湿地の一つとして選定されたものであると承知しております。 辺野古から辺野古の南西方向に位置する漢那にかけての約十キロメートルにわたる海域が沖縄本島東部沿岸ということで重要湿地に指定されております。
○市田忠義君 具体的に、じゃサンゴ礁の保全についてお聞きします。 環境省が辺野古周辺のサンゴ礁の環境保全調査を実施されたのは二十年近く前、第四回自然環境保全基礎調査でした。辺野古沿岸一帯は御存じのように米軍の新基地予定地とされて、今、環境影響評価の手続中であります。そのアセス準備書で防衛省は二十年前のこの基礎調査をベースにしていると。一方、長年継続して調査をしているNGO、これは海洋科学者とかレジャーダイバーとか専門家が集まっているところですが、このNGOのリーフチェック結果については全く無視しています。防衛省は独自に調査をしているということを言いますが、二〇〇七年九月にこの海域で世界的にも非常に希少性が高いアオサンゴの群集を発見したのもNGOであります。 それでお聞きしたいんですが、サンゴの環境保全措置では消失するサンゴ類は移植するということになっていますが、環境省としてサンゴの移植技術というのは確立されているというふうな判断をされているのかどうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(黒田大三郎君) サンゴの移植に関しましては、これまで各地でいろいろな幾つもの手法で取組が進められておりまして、実績も上がってきているところでございます。しかしながら、移植後の生育状況につきましては長期的に観察をされているという事例がまだ多いとは言えない状況でございます。 このため、移植後の継続的なモニタリングを通じまして、移植方法や移植先の環境条件とサンゴの定着状況の関係をきちんと分析をすることによりまして移植技術を確立、向上させていくことが重要であると考えております。
○市田忠義君 第四回サンゴ礁保全・再生に向けての統合沿岸管理分科会、これは環境省が事務局をされている会議ですけれども、その報告を見ますと、サンゴ移植は植林と比べて技術開発の歴史が浅く、まだ開発途上にあると。技術的には未確立だということを環境省もかんだ会議でそういう報告がされているわけです。私は、技術が確立していないものを挙げて保全措置をとったということは到底言えないということを指摘しておきたいと思うんです。 次に、ジュゴンの保全について聞きます。 環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧種ⅠA類、絶滅寸前ですけれども、したがって保護すべき対象だということになっています。 環境省の調査では二〇〇三年に辺野古周辺でジュゴンの存在を確認しているわけですけれども、今度のアセスの準備書で評価する際、それが考慮されているというお考えでしょうか。
○政府参考人(黒田大三郎君) 環境省では、ジュゴンに関しましては、沖縄本島の周辺海域に生息するジュゴン全体の生息状況を広域的に把握するという調査を実施してきておるところでございます。 今回の準備書、普天間飛行場代替施設建設事業の準備書におきましては、防衛省がこの事業に係る、当該建設事業が影響を及ぼすであろう周辺海域の影響につきまして調査、予測を行ってきておりまして、この実施に関しまして環境省のデータも防衛省の方に……
○市田忠義君 もう少し短く。
○政府参考人(黒田大三郎君) はい。環境省が実施したジュゴンの調査結果につきましては準備書の作成に当たって基礎的な情報として取り扱われたものと認識しております。
○市田忠義君 環境省、NGOが調査したことは確かにアセスに記載されてはいるんですが、その結果は予測評価に当たっては全く無視されておると、これは事実だと思うんです。 また、防衛省の調査手法そのものが私、大問題だと。例えば予備調査として、ジュゴンがえさ場に入り込むリーフの切れ目にビデオカメラを設置する、あるいはソナーなどの機材を置いたと。その影響でジュゴンが辺野古沿岸域に近づきにくくしたと。防衛省はこういうひどい予備調査で、こう結論付けているわけですね、ジュゴンは三頭で、辺野古沖には生息していないと。言わばそういう、ビデオカメラを設置したりして近づきにくいようにして、辺野古沖にはジュゴンはいないんだと、こういう断定をしている。これはとても科学的な評価とは私は言えないと思うんです。 アセスの準備書を全体五千数百ページもありますが見てみますと、環境省の調査結果は防衛省にとって都合のいいところだけ使われて、NGOなどの都合の悪いものは無視すると。で、あそこに基地を造っても影響はないんだという予測をして、保全の保障がなくても保全措置と言い放っていると。こんないい加減な、私はアセス手続をそのまま進めさせるわけには絶対にいかないというふうに思うんです。 また、準備書を見て私は驚いたんですが、重大な事実が明らかになりました。調査の仕方を確定する方法書には明記されていなかったヘリパッドですね、ヘリコプター離着陸帯、これ四か所、それから軍港機能付きの護岸、それから汚水処理浄化槽、それから約一万六千平方メートルの弾薬搭載エリア、これ新たに書き込んだと。市民団体からは、これはもう後出しじゃんけんじゃないか、こんなひどいやり方はあるかと怒りが噴出しています。名護市長も、ヘリパッド四か所の併設が明記された点については、騒音の低減を主張してきた住民の意向に反すると、こう述べています。 環境省にお聞きしたいんですが、アセス法では、事業内容の修正がある場合、軽微な修正を除き、方法書手続に戻らなければならないとそうなっていますが、環境省は今言ったような、後出しじゃんけんと言われているような大幅な修正を軽微な修正と、そういうふうにお考えなんでしょうか。その辺の認識をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(小林光君) お答えいたします。 方法書を出してから準備書面で中身が、影響評価の対象が変わると、これ今御指摘のような例えばヘリパッド等について予測評価を行うと、こういう修正があったじゃないか、それは軽微な修正ではないんじゃないかという御指摘でございます。 法律におきましては二十八条において、規模の縮小、これは良くなる方ですね、それから政令で定める軽微な修正その他の修正に該当する場合を除いて、御指摘のとおり手続を再度やり直すということになるという規定がございます。 御質問は、そのじゃ軽微な修正に当たるのかと、こういうことだと思います。これについては政令がございまして、本件事業は公有水面の埋立事業というのが本体でございます。この事業に関して言いますと事業の諸元が変わったこと、具体的に言いますと、仮に大きくなったといたしますと埋立面積は二〇%以上増えてしまう、こういったケースについては軽微な修正に当たらないということで手続をやり直すということに相なろうかと思いますが、逆に申し上げますと、本件につきまして今御指摘の事態は、こういった軽微な修正の範囲に入っているというふうに理解をしてございます。
○市田忠義君 それは私、認識が違うと思うんですね。環境影響が相当程度を超えるおそれがある場合は面積にかかわらずやり直すとちゃんと書いてあるわけですよ。面積がどれだけかと、だから軽微な範囲内だと今おっしゃったけれども、これが本当に軽微と言えるのかと。騒音の問題、事故の危険性、自然環境、周辺住民の与える影響が甚大な施設で、そういう機能を新しく書き込んでおいて軽微であるはずがないと。 私は、こういう重大な変更を後から行って、しかも私、衆議院の安全保障委員会の質疑を聞いていましたら、議事録を見ましたら、アメリカ側と調整できたものだけ示していると。したがって、詳細が明らかになっていないと。そういう段階でのアセスなんですね。例えばオスプレーなんかについては、これから日米交渉で決まるんだからということで、全くこういう問題は無視されていると。これは明らかに手続上の不備というふうに私は思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(小林光君) 今御指摘の点は、公有水面埋立てそのものではございませんで、同じようなアセスメントの対象になります例えば飛行場というようなことでございましたならば、例えば飛行場の滑走路が大幅に増加した場合といったようなことも法律で、施行令でございますけれども、軽微な変更に当たらないというふうにされてございます。しかしながら、そういう例を、本件は飛行場として見た場合は法律の対象の大きさではございませんけれども、そういうようなことを今チェックをしてみましたけれども、おっしゃるような軽微な修正に当たるのでやり直すというようなことになるものには当たらないというふうに理解をしてございます。
○市田忠義君 言うまでもないことですけれども、アセスは何のためにやるかといえば、環境影響をできるだけ少なくするということで住民の合意を得ると、そのためにやるわけで、当初の方法書のときには明記されてなかったものが、しかも重大な環境や住民の暮らしに影響を与えるようなことが追加された場合には、やっぱり元に戻るというのはこれは当たり前だと、法の精神からいっても、これを軽微という範囲内だというのは私は驚くべき答弁だと思うんです。 そこで、じゃお聞きしますが、準備書に対してどれぐらいの意見書が寄せられたか、もし御存じだったら。何通ぐらい意見書寄せられているか、説明してください。
○政府参考人(小林光君) 私ども承知しておりますところは、約五千通というふうに聞いてございます。
○市田忠義君 沖縄タイムスの世論調査でこの準備書に対してどれぐらいの人がこれ疑問だと言っているというふうにお思いか、御存じだったら。御存じなかったらこっちから言いますけど。御存じじゃありませんね。八割の人が影響が少ないとした今度の見解は疑問だということを五月十四日付けの沖縄タイムスでは大きく報道をされています。また、自然保護団体やアセス学会のメンバーからは史上最悪のアセスだと、こういう酷評をされています。 やっぱりこれだけ地元の住民が納得していないアセス、取り返しの付かない環境破壊を見過ごすようなことになれば、全くアセスをやっている意味がないと。先ほど言ったように何のためにやるかといえば、環境への影響を最小限にして住民の合意を得ると。住民の合意も得てないと。最小限どころか、当初なかったような新しい問題も起こっていると。 ここは私、大臣に聞きたいんですけれども、やっぱり環境行政に責任を持つ大臣としては、欠陥としか言いようのない準備書は直ちに撤回をして方法書に立ち返るべきだと、そういう立場にお立ちになるべきだと思うんですが、それが環境大臣の仕事だと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この件の環境影響評価につきましては、先ほど局長からお答え申し上げましたとおり、しかるべき手続に従って適正に行われているものと、このように認識をしております。
○市田忠義君 じゃ、意見は一切述べないんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 意見。
○市田忠義君 大臣として、こういう問題について環境を守るという立場から意見を述べないんですかと言っているんです。評価書が出てからでは遅いと思うんですよ。今の段階で物を言わなかったら、アセスはいろいろ段階がありますよね、方法書があり、準備書があり、評価が出ると。評価書が出た段階で大臣は意見を述べるということになっていますが、それではもう遅いんじゃないかと。今やっぱり警告を発して、きちんと物を言うのが環境省の立場じゃないかということを今言っているんです。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 環境影響評価の手続は法律で定められた手続がございまして、現在は準備書の公告縦覧、住民等意見の募集という段階でございます。この後、今、市田委員おっしゃいましたように評価書の送付、そして知事意見の提出、その後に環境大臣意見を申し述べることになっておりまして、この手続の進行を注視してまいりたいと、このように思っております。
○市田忠義君 それでは遅いと言っているんですよ。私は斉藤大臣には期待を掛けているんだけど。そんな姿勢では、やっぱり私、環境省の、というか存在意義がなくなっちゃうと思うんですよ。そこはやっぱり勇気を持って、これだけ住民の八割の、実際の沖縄の人々の八割が大丈夫だというのは疑問だということを言っているわけだ。専門家はみんな、こんなひどい史上最悪のアセスだと、そこまで酷評されているものについて、これはもう、ちょっと本土の新聞と沖縄の新聞では物すごい温度差がありますけど、連日のようにこんなひどいアセスはないよと、もう紙面に載っていない日はないぐらい毎日そう騒がれているのは私は環境省御存じだと思うんですけれども、もし御存じでなかったら怠慢だと思うんですけれども、そこはやっぱりよく直視して、今の段階でしっかり物を言うと。評価書が作成された段階で物を言う、そんなのんきなことを、失礼だけど言っているような場合じゃ私はないと。 辺野古への新基地建設というのは、県民への負担軽減を口実にしていますけれども、危険と隣り合わせの生活を強いられる普天間基地にもないような新たな機能が備えられた新基地の建設であることはもう明々白々で、むしろ基地機能の強化だと思うんです。しかも、建設のためには三千五百億円以上もの税金を使うと。豊かな自然環境を破壊をして新たな住民負担を負わせると。多少沖合にずらしたり県外に移設すればよいという話では私はないと思うんです。直ちにこれは本国に帰すべきだと思うんですけれども。 同時に、新基地建設の賛否、これはいろんな政治的立場があると思います。しかし、その立場は横に置いてでも、我々はこんな基地は国内のどこかだったらいいということじゃなくてアメリカに持って帰ってもらうというのが一番いいと思うんだけれども、立場は違っても、冒頭大臣は、この沿岸地域というのは非常に多数の貴重種が確認されていると、非常に豊かな生物多様性を持っているということをおっしゃったわけですから、やっぱりこういうところに新たな基地を造るんじゃなくて、絶滅の危機に瀕しているジュゴンの保全を図る保護区を設定するだとか、あるいは海域公園などの指定で地域全体の保護、保全を図っていくと、これが私、環境大臣の責任だと思うんですよ。 もう一度、私は基地建設についての是非ね、これはここの委員会での議論の対象ではないでしょう。だからそれは別としても、こんなところにそういう豊かな大事な自然環境を破壊するような基地造ることだけはせめてやめるべきじゃないかと、その辺についてはいかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この地域が生物多様性上重要性を持っているということは最初に述べさせていただきました。全国五百か所の一つ。しかしながら、地域全体は十キロという非常に広い地域でございますので、そのことも是非お考えをいただきたいと思いますと同時に、環境影響評価、あくまでも事業主体は、例えば国であったり県であったりするわけで、環境影響評価は環境省が意見を言うわけでございますが、その法律で定められた時期にきちっと言いたいと。 実は今日、ある石炭火力発電所の環境影響評価につきまして、環境大臣としてそれは認められないという意見を今日経済産業大臣に提出したところでございますが、言うべきときに厳正な環境影響評価を行ってきちっと言いたいと、このように思っております。
○市田忠義君 時間が来ましたから終わりますが、辺野古の海、豊かな自然環境を守るために始まったいわゆる監視行動、座込みですね、千八百日を超えました。間もなく七十五歳になろうという女性は、自分たちの命をはぐくんだ宝の海を埋め立てて人殺しに行く基地を造られることは耐えられないと、そう言っておられました。 私は、子や孫たち、次の世代に豊かな自然、安心して暮らせる環境を手渡したいと、そういう思いにこたえるのが政治の責任だし環境大臣の責任だということを改めて指摘して、終わります。
○荒井広幸君 改革クラブの荒井でございます。早速入らせていただきます。 今回の改正で、例えば、公園内でホテル、レストランなどの公園事業を行う事業者がその施設を放置して、場所によってはだれもいない、廃屋化しているというような事例があるのではないでしょうか。同時に、公園内の土地使用料の滞納が多額に上っているのではないかという話もあります。今現在、公園内で放置されている施設の数や土地使用料の滞納額はどれほどあるんでしょうか。 併せて環境省にお尋ねいたしますが、今般の改正によりまして、放置されている事業施設について国が事業者に代わって原状回復を行うことができると、このようになっております。先ほど申したような廃屋化しているような施設については、公園の景観のみならず安全性という観点からも撤去していくことが望ましいというのは当然のことだと思うんですが、果たして今回の法改正によって放置施設の撤去は進むんでしょうか。また、法人、会社などですね、法人などが倒産したような場合はどうなるんでしょうか、お尋ねいたします。
○政府参考人(黒田大三郎君) 我が国の国立公園は全体で二百万ヘクタールございます。その中に、放置といいますか、廃屋がどのくらいあるかという正確な数字は把握しておりません。 国立公園の中でも、利用上重要な場所を中心といたしまして、約六千ヘクタールの環境省の所管地がございます。この中で、現在既に営業実態のない施設というものが、二十一年三月末でございますが、十件ございます。 それから、お尋ねの土地使用料の滞納額でございますが、その環境省の所管地に関しては使用者に土地使用料を納めてもらっておりますが、この滞納額は、昨年、平成二十年三月末でございますが、約一億八千万の滞納額がございます。 今回の自然公園法の改正では、罰則の強化もいたしまして、公園事業に対してきちんと監督をしていく、逆に言いますと、公園事業者に公園事業施設の運営をしっかりしてもらうためにそういう措置を盛り込んでおるところでございます。 具体的には、公園事業者に対する改善命令あるいは原状回復命令等を公園事業者に発出した場合、それに対して従わなかった、違反があったというようなケースには罰則を設ける、こういうような改正をしておりまして、これは、公園事業者が公園施設の適切な運営など、本来の公園事業者の責務をしっかりやってもらうための措置として効果を期待しておるところでございますし、こういう強制力をもちまして施設の放置の防止というものを未然に図っていきたいと、こういうねらいもあるところでございます。 事業者たる法人が倒産したような場合にも、相手が確知できないと、そういうケースもあるわけでございますが、環境大臣、もちろん実際は大臣から命ぜられた私ども職員が本来の事業者の負担におきまして原状回復の措置を行うことも可能としたところでございます。
○荒井広幸君 今後は事業者の経営状況を把握していただきまして公園の適切な管理がなされることを期待しますし、また、先ほど来からの、民有地もあるということもあります、日本の場合は。いろいろございますけれども、できるだけ把握をしていただきたいと、このように要望を申し上げます。 さて、今、経済産業省が中心になっていわゆる太陽光発電のシステムをつくっているわけでございますけれども、お手元の資料、大臣、皆様、委員の先生方も御覧いただきたいと思うんですが、これは東京都と福島県の資料から基にしたんですが、全国で約四百近い市町村は太陽光パネルを付けるときに助成をすると。しかし、残りの約一千四百ぐらいはまだであります。東京と福島の例を引きますと、七万円の助成、国は一緒ですね。都は十万、福島県の場合は地方自治団体に二分の一補助すると、こういうことです。大田区十万円です、ほか三十五市区がやっております。それから、福島の場合は、田村市六万円でございまして、ほか十七市町村がやっております。 こういう数字を見てトータルしただけでも、二十七万、東京、十三万、福島。十四万のいわゆる助成の格差が出てくると。大体三・四キロから四キロぐらいと言われるわけですが、四人家族で、一戸それだけの電気が必要だとしますと、九十一万円と四十四万円ということですから、数字がちょっと間違っておりますが、約四十七万円の差が出てくるということなんです。これは新たな格差になりはしないかと私は危惧をしているわけです。 今回は経済対策というのが専らではございましたけれども、これからの施策というのは格差を縮めるための対策ということであり、また新施策にはそうした格差緩和対策が盛り込まれていなければならないというのが私の考えであり、委員の先生方も御同感いただけるところだと思うんです。 そこで、お尋ねいたします。財政支援を行う余裕がないような自治体に住む人と、このように力がある、やるという意識もあるわけですよ、やっていない町村もあるんですが、もちろん意識にもよりますが、これだけの支援の格差が出てくるということはどのように考えたらいいかなと、このように思っているんですが、いかがでございますか。
○副大臣(吉野正芳君) 荒井委員おっしゃること、私も同感だと思います。地球温暖化を防ぐためには、太陽光等の再生可能エネルギー、これの大幅導入、これは不可欠でございます。そして、各地方公共団体、これが太陽光導入のために独自の創意工夫を凝らして進めていることは大変意義深いものがあると思います。 そういう中で、荒井委員おっしゃるように、お金のある自治体とお金のない自治体とでのこの格差、これによって温暖化を防ぐ太陽光パネルの普及が、そこに差が出てくるという問題ですけれども、環境省としてはそこまでなかなか踏み込むこと、なかなかできません。 現状の取組としては、地方公共団体が付ける場合は二分の一補助という制度がございます。また、地球温暖化対策推進法に基づく地方公共団体が温暖化についての実施計画を作ってまいります。その実施計画を実施する上で地域環境基金という基金制度を設けておりますので、この基金の活用というところが現在の環境省として取り得る範囲ですので、荒井委員のおっしゃる思いを私たちも一生懸命声を大にして訴えていきたいと思っております。
○荒井広幸君 そうした環境省の支援策も非常に重要なんですが、ここで別な角度での支援策ということを環境大臣にお尋ねをしたいと思います。九の六というところでございます。 太陽光発電を広く普及させて地球温暖化対策とエネルギー対策に貢献できるというこうした誘導策というのは、非常に、私も持論でありましたし、意義があることでございます。しかし、その誘導策が新たな格差や不公平感を生まないような緩和策、仕組みを講じておくということが極めて大切になるわけです。 私は、こうしたエコデバイド的なことをなぜ今も申し上げたかというと、国民そして世界人類が全員参加するからこそ、実は地球温暖化というのは、これは下げていくことが、防ぐことができる、全員参加という視点だと思うんですね。そうしますと、先ほど来のように、やっている町村、やらない町村、やっていてもその差で助成が違う、二百五十万平均掛かるとすれば。なかなか手が届かない。 みんなに手が届くように何か工夫がないかと。今おっしゃったようなのも一つでしょう。しかし、私は、一人一人が、全員が参加できるというような意味でいいますと、委員の先生方もこの間の視察で説明を受けてきたところですけれど、言ってみればESCO事業の家庭版、ホームESCOというやり方がある。これは私も申し上げてきたんですが、助成金制度では頭金を用意できないので買換えができないわけですね。この場合だと、太陽光パネル二百五十万というのは大変大きいですから、できない。それだけの頭金がないと銀行は貸さない。ですから、頭金なしでもソーラーパネルを設置できるような資金、その代金を金融機関と一緒になってローンを組むと。 じゃ、どうやってお返しするかというと、電力料金が安くなっている分、それを返済に充てるわけです。そして、ローンを組みますから利息が掛かりますので、その利息代も面倒を見てやると、ここは国が面倒を見てやる。こういうような組合せがないと、いわゆるホームESCO制度というものがないと、大勢の人に参加するチャンスが見込めないんじゃないかと、こう思っているんです。これが、大臣、一つです。これについてどう思われるか。 それから、二つ目でございますけれども、じゃ今度の経産省の仕組みでは、そうやって付けられた御家庭が電力会社に売って、電力会社がそれを買って、そして、付けたかったけれど、お金がないからね、今景気も悪いしね、うちのお父さんの仕事も心配だよ、補助金もちょっと届かないね、我慢しておったら高い電気料金を課せられるわけでしょう。価格転嫁です。これで全員参加になるかなというふうに思いますので、少なくとも一般家庭と病院とか学校とか公的利用者のところには転嫁しないという工夫を今つくるべきです、きちんと。 じゃ、それをどうするかと。電力会社は買うんですから、それだけの負担をどうするか。だったら、CDMクレジットで海外で買っているんですから、それを国内で買えるという考え方に転換したらいかがでしょう、国が。電力会社が御家庭からCO2削減した分を買ったと考えれば、国がこれを電力会社から買ってあげるということです。そうしたら価格転嫁しなくていいんです。こういう検討の余地が私はあると思うんです。 環境大臣に御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 第一点目のいわゆるエコデバイド、そしてホームESCOの御提言、いつもいろいろお聞きして、検討に値すべき方法だと思っております。 確かに今の方法ですと、いずれ元は取れるといいながら、最初の初期投資ができる人だけに恩恵が行くというのはまさにおっしゃるとおりでございまして、この格差をどう埋めていくか。まさにフィードインタリフをこれから日本でも始めようとしているところでございますので、今後の制度設計の中でこの点をどうしていくか。東大の元総長の小宮山先生等も自立国債というようなアイデアを出されております。こんな方法が可能かどうか、検討していきたいと思っております。 それから、二番目ですけれども、付けられない人が高い電力料金を負担して、つまり弱者が強者の電気代を負担していると、このことをどうするかということで、これも実はフィードインタリフに本質的に潜む問題でございます。この点については、今後、制度設計今しているところで、そういう格差が生まれないような形、そういう形にならないような形にしていきたいと思っておりますが、例えば、基礎料金、基本料金のところには課さないとか、非常にある一定以上の電力使用量のところだけに課すとか、また公的施設には課さないとか、そういう工夫、今後行っていきたいと思っております。 それから、最後におっしゃいましたいわゆる家庭での排出量取引、国がそれを買うということにつきましては、まさにホームESCOの一つの本質になるわけでございますが、ベースラインを、元々どれだけ排出していたか、元々どれぐらい電気を使っていたかということを公平に見るのが非常に技術的に難しいという問題もありますけれども、今後の検討課題だと思っております。
○荒井広幸君 大臣のお考え、姿勢、私は大変有り難く評価をいたします。そういう姿勢が、ややもすると産業分野の方々はやっぱりなかなか御理解いただけないと思うんですね。それが今度のエコ家電やあるいはエコカーのときにも、恐らく水面下で環境省と他省庁と調整が非常に難しかったところがあると思うんです。 そういうことを想像して余りあるものがあるんですが、もう既に大臣から御指摘がありましたけれども、小宮山東大前総長がいわゆる自立国債というのを言っているわけです。これは、国債を発行します、その国債は地球環境問題の例えばソーラーパネルを付けるものに使いますと。それでお金を集める、財源を捻出する。それで、ソーラーパネルを付けたら御家庭が電気料安くなるわけですから、その分でお返ししていって国債を償還していくと。簡単に言えばそういうことを小宮山先生言っていらっしゃるんだと思うんです。これはまさに、私どもがホームESCOというものを言っていた仕組みと、同時に環境国債、これを組み合わせた考え方なんです。 ですから、これから恐らく環境省がずっとやってきた、公害を外部経済から内部経済に入れるときに、ピグー論というのが一番有名ですが、ピグー税制という形でやってきて、抑止していくということでいうと、恐らく大臣、また環境省の皆さん、日本の環境省から新たな厚生経済学、環境経済学というものを生めるチャンスに今あるということなんですよ。 ですから、先ほどのフィードインタリフのFITの場合、ドイツに行きますと全く問題なく受け入れているんです。私は、これはびっくりしちゃいまして、この間も大使に会って、何でそうやって受け入れられるんですかねって驚きを申しました。それぐらい、参加する人としない人がいながら、余り感覚的に考えていないんだなと。高いものを、電力を買わされて、自分は、環境に対しては貢献したいけれどもそういう投資ができない。何か違和感を感じるんです。 ですから、どうぞ、私は、財務省から全くできない的なことを言われていますけれど、小宮山先生の自立国債も含め、環境国債、そして福祉国債、こういうもので国民の皆様方から、利息は安いけど、利回り安いけれども、その国債を買ってもらって目的的に使う、そういうことの御理解をいただく時代に入ってきたんじゃないかと。そのことによって、税制改正の中で消費税を上げるかどうかというのはその後の段階で私はいいと思いまして、この間も予算委員会でそのことを申し上げているわけです。 ですから、もっと財源の調達の仕方には様々な考え方や、やるべき新たな戦略的、野心的取組があっていいのではないかと、このように思いますので、長々となりましたけれども、御要望そして御激励を申し上げたいと思います。 結びになりますけれども、今回の法改正の中に生態系維持回復事業というものがございます。そのように全国の自然公園では、例えばシカの侵入など生態系の変化が報告されているわけです。これらはどんなことになるかというと、この委員会でもいろんな法律のときにもありましたけれども、結局、地球温暖化が原因とするところもあるとも言われているわけですから、生物多様性保全を進めるに当たっても、大前提は地球温暖化対策をどのように合わせ技でやっていくか、こういうことだと思います。 そこで、排出量目標値を決めるというのが、こういうところがポイントになってくるとなりますと、大臣始め皆さんにエールを送って、六月までに決めるんでしょうから、どうぞきちんとした論拠、根拠を持って、同時にやっぱり哲学です、先ほどのように。やっぱり全員が参加していく、人類が全部参加していくんだと。そういうところに日本の一つ新たな仕組み、フィードインタリフであっても新たな、これはもう違うんだと、日本の方式なんだというようなことで、世界中がまねていっていただける有益なものを編み出していただきますようにお願いして、終わりたいと思います。
○川田龍平君 よろしくお願いします。 先ほどツルネン議員と相原議員からも質問があったんですが、アクティブ・レンジャーについての現状と今後についてをまずお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○副大臣(吉野正芳君) 全国で国立公園などの現地管理等を担う環境省の職員は、平成二十一年度末で、レンジャー、自然保護官は二百五十五名、自然保護官を補佐するいわゆるアクティブ・レンジャー八十名を配置をする予定でございます。 以上です。
○川田龍平君 このレンジャーとアクティブ・レンジャーの方たちがより一層活用されて仕事がやっぱりもっと長くできるようにというふうに思っているんですが、これちょっとまた後で質問再度したいと思うんですけれども。 本改正案では、海中公園地区を海域公園地区に改めるとともに、過剰な利用をコントロールするために海域においても利用調整地区を指定できることとされています。 陸域においては既に平成十四年の改正によってこの利用調整地区が導入されているところですが、これまでのところは平成十八年に指定された吉野熊野国立公園の大台ケ原地区一か所のみにとどまっています。平成十四年の改正の際には環境省としては知床岬の指定が念頭にあったようですけれども、知床岬が指定に至っていない理由はなぜかということをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(黒田大三郎君) 委員御指摘の知床国立公園でございますが、利用調整地区の指定を目指してずっと調整を進めてきております。ただ、土地の利用や管理の仕方につきまして土地の所有者あるいは利害関係人との合意形成というのはなお時間を要しております。そういうことでございますので、私ども、今回の法改正をひとつ機に、知床のそういう調整につきましても一生懸命進めて調整を加速させていきたいと、こういうふうに思っているところでございますし、あわせて、そういう先行する知床をしっかりやった上で、海の利用調整地区につきましても具体的候補地の選定を進めたりして実際の海の利用調整地区の実現に努力をしていきたいと、こういうふうに考えています。
○川田龍平君 今回の改正案によってダイビングですとかシュノーケリングなどによってサンゴが損傷している問題などへの効果を是非期待しています。ただ、陸域の現状から見ると、やっぱり海域のところでも関係者との調整が付かずに、結局指定されずに地元の自主ルールというのかに依存せざるを得ない状況に終わるという懸念があります。 この利用調整地区の目的がやっぱり過剰な利用のコントロールにあるのであれば、これこそエコツーリズムの考え方と結び付けてこの対象地域を広げる、また専門知識もあって経験も積んでいる、やる気のあるアクティブ・レンジャーの方たちが、これは任期が四年ということで非常勤の職員になっているわけですが、こうした人を活用したり、エコツーリズムが実施しやすい環境、それを支える人の育成と活用がより付加価値の高いエコツーリズムビジネスの基盤になると考えていますが、環境省、いかが考えていますでしょうか。
○副大臣(吉野正芳君) エコツーリズムの推進に当たっては、自然体験等を楽しむだけではなくてエコツーリズム、いわゆるガイドから解説を受ける、こうして自然の奥深さや大切さに気付き環境保全の意識を高めようとするこのエコツーリズム、大切であると思います。 環境省としても、エコツーリズム推進法の基本理念、四つございます。自然環境への配慮、地域振興への寄与、観光振興への寄与、環境教育への活用、この四つの基本理念を踏まえて質の高いガイドの育成や全国セミナー等の開催によるエコツーリズムの普及啓発に取り組んできておるところでございます。今後とも地方公共団体、NPOとの連携を深めながらその推進に取り組んでまいります。 実は私、五月十日、全国野鳥保護のつどいに参加をしてきました。そのときに知床の国立公園へ行ってきたんですけど、いわゆるアクティブ・レンジャーの方々が本当に活躍をしております。例えば、ホワイトボードに地図がかいてありまして、今日どこの場所でどの花が咲いたとか何時何分にクマが出たとか、いろいろな情報をすぐ分かるような、そんな形でアクティブ・レンジャーの方々が活躍している姿を見ておりますので、是非アクティブ・レンジャーとの関係を深めた中でエコツーリズムが進んでいくように頑張っていきたいと思っております。
○川田龍平君 ありがとうございます。 是非、アクティブ・レンジャーの方たち、今年で十七人の方々が任期切れになってしまうということで、やっぱり本当にこの人たちがもっと仕事が地元でできるようにしていただきたいと思います。 そして、レンジャーの方もそうなんですけれども、二年の任期で異動になってしまったりすると、そこの土地のことを専門家として一生懸命勉強しても、それが二年後にはもう生きなくなってしまうということになってしまうと、勉強する熱意ですとかやる気とか、そういったものも失われてしまうということもありますので、やっぱり是非、許認可にかかわる人でへき地だったりということもあって、なかなか任期を長くすると地元との結び付きが根付いてしまって強過ぎるということもあるのかもしれませんが、こういったアクティブ・レンジャーの人たちが是非野外でしっかりと現場で活躍できるような立場を生かしていただけるような政策をつくっていただきたい。 その上で、ちょっと国土交通副大臣の加納さんに来ていただいたのは、やっぱり観光庁として、これは昨年の十月から発足してやっていらっしゃるわけですが、エコツーリズムの立場でこういった方たちを是非生かしていただきたいと思うんですが、どのようにエコツーリズムについて考えているか、お話しいただきたいと思います。
○副大臣(加納時男君) エコツーリズムについての私ども国土交通省の取組についての御質問でございます。 今、吉野環境副大臣が四つの理念と申されましたけれども、全く同じ認識でございます。特に、環境と経済を持続的に両立させていくという観点からも非常に重要な取組だと認識しております。 具体的に観光庁でやっておりますことを申し上げたいと思います。 エコツーリズムを含みます新しいタイプの旅行商品、これを作り上げたり、これがまた流通できるようそれを支援するという観点から、ニューツーリズム創出・流通促進事業という名前の事業をスタートさせております。そして、自然観光資源などの地域の観光資源を活用した観光地づくりに向けた取組を支援するための観光圏整備法と申しますけれども、これに基づく支援施策を展開しております。
○川田龍平君 是非両省で協力して、またこれは四省庁でやっているということですので、是非よろしくお願いいたします。 次に、八丈島の一般廃棄物最終処分場問題について、今年の三月に大臣の答弁では、廃棄物処理施設は東京都や一部事務組合の問題というもので、実は自然公園法の八丈島というのが管轄になります。八丈島は富士箱根伊豆国立公園内にあり、最終処分場の建設予定地は自然公園法の特別地域に指定されているため、特別地域内に最終処分場を建設する場合には自然公園法施行規則に基づく許可基準の特例を定める必要があります。 この最終処分場の予定地には、水源よりも標高が高くて、地盤や水脈の詳細な調査も行われていないまま、こういった今の状況では、生活環境影響調査というのはやっていますけれども、やっぱりこういったしっかりとアセスが、実は先ほども話に出ていましたけれども、アセスは取り組まれていないんです。実は、東京都が指定している環境アセスメントの対象としては、五万立方メートルよりわずかにこの建設の予定は一%少ないだけの四万九千五百立方メートルであるためにアセスに引っかからなくて実は行われていないという状況であります。 本当に、こういった問題について、自然公園法では景観ということだけがかなり問題となっているわけですが、やはり今回法改正する意味も生物多様性のことも入れていくということですが、こういったことについて環境省としてこの問題についてどのように考えているのか、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(黒田大三郎君) 委員お話しの八丈島の一般廃棄物の最終処分場でございますが、一般論といたしまして、国立公園の特別地域におきましては廃棄物の埋立処分は認めておりません。しかしながら、こういう島のようなところでほとんどが国立公園に指定されているというような場合には、そういう事情であればやむを得ないということで許可基準の特例を定めると、こういう対応をしてきているところでございます。 八丈島につきましても九割が国立公園の地域でございます。そして、そういうことから、島内に一般廃棄物の最終処分場を整備する、そういう事情があると、こういうふうに理解すべきものと考えておるところでございます。 現在、一部事務組合によります廃棄物処分場計画が進められているところでございますが、国立公園の保護上の著しい支障を及ぼさない計画であることを見極めて、基準の特例を設けることも視野に入れて具体的な取扱いを検討してまいりたいと、こういうふうに思っておりますが、自然公園法は、委員御指摘のとおり優れた自然の風致景観の保護の観点というところから判断するものでございます。水源地の保全の観点からの審査を自然公園法に基づいて行うことはなかなか難しいところでございます。
○川田龍平君 是非これはやっていただきたいというか、法も改正してでもやっていただきたいと思っているんですが。 次に、国土交通副大臣にお聞きしますが、豊かな自然の下、観光も重要な産業となっているこの八丈島なんですが、面積六十九・五平方キロメートルの八丈島は、黄八丈ですとか、しょうちゅうとかくさやとか、豊かな水と水をはぐくむ豊かな自然環境によって観光産業も成り立っています。これが一たび水資源が、水が汚染されてしまうと、生態系への影響というだけではなく観光産業に対する甚大な影響というのも考えられますが、国土交通副大臣としてどのようにお考えでしょうか。
○副大臣(加納時男君) 今、川田委員から八丈の美しさ、特にくさやですとかしょうちゅうですとか黄八丈といったこともございました。 私は八丈島が大好きでございまして、実は私の新婚旅行先は八丈島でございました。そういう意味で八丈島に格別な思いがございます。あそこの美しい自然環境、そしてまた豊かな人情味、それから恵まれた自然、こういったものは観光地としても大変魅力的なものだと思っております。委員おっしゃるとおり、もちろんその自然がきれいに美しく、そして安全に保たれなければならないのは当然のことだと思っております。 八丈では、花卉でありますとか、あるいは漁業、いろんな産業もございます。そういうものもあって、最近では地熱だとか温泉熱を利用した省エネルギー型の温室団地というのもできております。もういろんな見どころがありますので、私ども観光地を担当しております省といたしましては、非常に魅力いっぱいのところでございます。 廃棄物のことが出ておりますけれども、これについては関係当局と地元関係者により法令に基づき適切に判断されるものと考えておりまして、私の担当であります観光についてだけ申させていただきますと、観光との関係については、この地区で自然が守られ、そして廃棄物についても、言わば3Rといいますか、リデュース、リユース、リサイクルの三つのRがここの島では理想的に行われ、そしてまた処分地の立地についても、自然を大事にしながら処分場のモデル、モデル立地ということになると、これまた私どもがやろうとしているエコツーリズムのこれモデルになるのかななんて期待もしているところでございます。
○川田龍平君 本当にありがとうございます。 本当に、僕も八丈島に行って、すごい自然の豊かなあそこの島が、やっぱり温泉もあって、先ほど川口委員からも質問のあった地熱発電もやっぱり島の中で生かされていて、あそこの島が本当にそういった観光の場所としてこれからもどんどん発展していってほしいと思っています。 そういった意味において、この水源地の保全の問題というのは非常に重要なことでして、この保全に支障を来すかもしれないということに対して、やっぱりあらかじめ未然の防止をする必要があると思うんですけれども、汚染されるリスクを回避する、リスクを未然に防止するための施策というのを環境省としてはどのように考えていますでしょうか。
○政府参考人(伊藤哲夫君) 水源地域はもちろんですけれども、それ以外の地下水あるいは公共用水域につきましても、有害物質からの地下浸透あるいは排水というのを水質汚濁防止法あるいは廃棄物処理法で厳しく規制をしているところでございます。その結果、有害物質につきましては九九%以上の地域で既に環境基準を達成していると、こういうふうな状況にあるわけでございますが、今後ともしっかりこの法律を厳格に運用することによって、水源を含めて地下水あるいは公共用水域の水質保全に万全を期していきたいというふうに考えております。
○川田龍平君 その水源ですね、やっぱり湧水ですとか地下水、そういったものの、それの汚染を防止する、そのための法律というのはありますか。水質汚濁防止法というと、工場ですとかそういったものの排出を規制する。それから、廃棄物のそういう処分場については水質汚濁防止法には入らないということなんですけれども、それについてちょっとお願いします。
○政府参考人(伊藤哲夫君) 水質の保全というときには、もちろん水源地域はきっちり守らなきゃいけないと。ただ、私どもが考えておりますのは、水源地域のみならず、仮に水源になっていない、現在水源になっていない地下水あるいは公共用水域であっても、有害物質についてはきちっと厳格に厳しい規制を課していかなければならないと。そういった観点から今規制を実施しているということでございます。 それから、廃棄物処理法、それから水質汚濁防止法、これは相まってきちっと日本の地下水あるいは公共用水域の水質の保全を図っていくと、こういうふうな観点に立って施策を進めているところでございます。
○川田龍平君 やはり調査が十分に行われていればこれは安心できるところだと思いますし、それから、仮に行われたとしても、やっぱり地震ですとかいろんな不確定な要素でもってそういった処分場の、また八丈島がとても雨の多いところですので、そういった問題も含めてやっぱりしっかりと管理していかなければ、本当にこの水の問題というのは大変重要なことだと思っていて、実はツルネン議員が以前にも水の問題で質問をしていましたけれども、水源地の問題というのは、実は水源やこういった日本、まあ八丈島という島の問題だけではなくて、日本国内の、日本の問題としてやっぱり水源をちゃんと保全していく、そのための施策というのが大変重要になってくると思っています。 これは、今、世界的にも水が不足してきていて、環境の悪化というものによって水が使えない地域がたくさん出てきているという中で、やっぱり日本の本当に水源地を守っていくということはとても大事なことだというふうにこの八丈島の問題を通しても感じましたし、それから、私が昔住んでいた信州の安曇野市でも実は、この廃棄物の問題と水資源の問題と、ワサビが取れるような本当に水のきれいなところでしたけれども、そういったところの問題にも実はなっています。本当にこの水資源を、水源地をちゃんと、今、外資系企業など購入しても、それについては全然そういった規制も何もないわけですから、そういったところについて環境省としてこういった水の問題をしっかり守っていくために考えていられることを、是非お願いします。副大臣、ちょっと一言。 いろんな総合的な問題があると思うんですけれども、ミクロのレベルではそう言われて、法律によって守られているといっても、やっぱり全体を通して自然のことを考えると、副大臣もホームページにも書いていられますけれども、是非そういった考え方をお述べいただければと思います。
○副大臣(吉野正芳君) まさに、水源地を守っていくということは、私たちの命を守っていく、生態系をきちんと保全していくという一番根本的なところになろうかと思います。そういう形で、特に森林保全、山を荒らさないという、こういうところにも、水の問題を考えた場合に、大事な大事な施策になっておりますので、環境省としても全力を尽くしていきたいと思います。川田委員の御尽力、応援もよろしくお願いしたいと思います。
○川田龍平君 それでは、時間も最後になりましたので、一つだけ、海砂の採取について。 これ、水産庁の方に、海砂の採取について、今、海砂というものを大量に採取した場合の水産資源への影響をお話しいただければと思います。
○政府参考人(成子隆英君) 漁業や養殖業にとりまして、沿岸水域というのは非常に重要な水域でございます。ここで海砂を大量に採取した場合には、産卵場ですとかまた生育環境など、水産業にとりまして影響が及ぶ可能性があるというふうに考えております。
○川田龍平君 短く。生物多様性に富んだ沖縄の海に与える影響というのは、沖縄は実はこの海砂の採取の総量規制がないんですけれども、ほかの県では規制をしたり禁止したりしている県もあって、瀬戸内海ではかなり規制があるんですが、それについて、環境省として、どのように大臣お考えでしょうか。沖縄の海から大量に海砂を取る影響について、どのように考えていますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 海砂の大量採取に関しましては、一つは濁りの発生や海底の攪乱、二つ目に海浜を始め沿岸域に堆積する土砂量の減少、三番目に大規模な海底のくぼ地形成による貧酸素水塊の発生などが生じまして、海洋や沿岸域に生息、生育する生物を始め、自然環境、生態系に大きな影響があるものと考えております。 私も、瀬戸内海の海砂採取について、十年掛かりましたけれども、今は全面的に禁止されましたが、地元の方に聞くと、海の色が変わったと、こういうふうに聞いております。大変生態系にも大きな影響があるものと考えております。
○川田龍平君 ありがとうございました。沖縄は規制がまだないですので、是非そういった面も考えていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(有村治子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 自然公園法及び自然環境保全法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(有村治子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、相原さんから発言を求められておりますので、これを許します。相原久美子さん。
○相原久美子君 私は、ただいま可決されました自然公園法及び自然環境保全法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党、公明党、日本共産党及び改革クラブの各派並びに各派に属しない議員川田龍平君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 自然公園法及び自然環境保全法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一、本法の目的に生物多様性の確保が加えられたことにかんがみ、自然公園の利用が生態系にとって悪影響を及ぼさないよう、その適正な利用に努めるとともに、国民にもその趣旨が理解されるよう普及啓発に努めること。 二、海域公園地区及び海域特別地区の指定に当たっては、科学的なデータ等を勘案し、民間団体等利害関係者にも配慮しつつ、関係省庁間等の連携・協力を十分図ることによって、世界的に貴重な海洋生態系の保護・保全にとって重要な海域が指定対象に含まれるよう努めること。また、国際的な連携にも配慮しつつ、移動性野生動物の保全にも努めること。 三、公園計画及び公園事業計画の策定に当たっては、生物多様性の保全の観点から、同計画が適正かつ効果的な自然公園の管理運営に資するものとなるよう、審議会の開催に当たって、パブリックコメントなどの前倒しにより、国民の意見が審議に反映されるものとするほか、計画段階からの市民参加等、多様な主体が参画、協議できる場を設けることで、可能な限り幅広く意見を聴くよう努めること。また、そこで集約された意見については、同計画に反映させるよう努めること。 四、生態系維持回復事業に係る認定等に当たっては、絶滅のおそれのある野生生物への影響や現行法の鳥獣被害の防止施策との整合性にも留意しつつ、科学的データ等に準拠しながら厳正かつ適切に行うこと。 五、自然公園の利用調整地区については、生物の多様性の確保及び持続可能な利用の観点から、住民、関係団体、土地利用者等との十分な調整を図りつつ、指定の拡大に向けて積極的に取り組むこと。 六、自然公園等の適切な管理運営のために必要な人材の確保に最大限努めること。特に、知識及び経験等が豊富なアクティブ・レンジャー経験者を積極的に活用するよう努めること。また、グリーンワーカー事業の拡充等をはじめとする施策の展開により、地元住民等の雇用創出を行うこと。 七、気候変動に伴う生態系の変化を考慮して、国土における自然保護地域の効果的な再配置と拡大、適正な管理を早急かつ積極的に取り組むこと。 八、生物多様性条約において、海洋保護区の全球レベルのネットワーク構築が目標として設定され、海洋保護区の統合、設置、効果的管理が急務とされていることにかんがみ、国際的な要請に資するものとなるよう、海洋保護区の設定に当たっては、我が国の生物多様性保全上、代表性を持ったものが含まれるものになるよう努めること。 九、自然公園及び自然環境保全地域等の自然保護地域体系のあり方について法制度も含めて検討を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(有村治子君) ただいま相原さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(有村治子君) 全会一致と認めます。よって、相原さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、斉藤環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。斉藤環境大臣。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) ただいま御決議のございました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力する所存でございます。
○委員長(有村治子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(有村治子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十三分散会