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171回国会参議院2009/05/28

外交防衛委員会 第14号

発言数
192
登壇者
20
会派数
5
開催日
2009/05/28

会議録

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、青木愛君、森まさこ君及び牧野たかお君が委員を辞任され、その補欠として広中和歌子君、橋本聖子君及び鴻池祥肇君が選任されました。     ─────────────

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房総合海洋政策本部事務局長大庭靖雄君外十三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。金子国務大臣。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) ただいま議題となりました海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  海に囲まれ、かつ、主要な資源の大部分を輸入に依存するなど外国貿易の重要度が高い我が国の経済社会及び国民生活にとって、海上を航行する船舶の安全の確保は極めて重要でありますが、近年発生している海賊行為は、海上における公共の安全と秩序の維持に対する重大な脅威となっております。  公海等における海賊行為については、国連海洋法条約において、すべての国が最大限に可能な範囲でその抑止に協力するとされているとともに、関係者や関係船舶の国籍を問わず、いずれの国も管轄権を行使することが認められております。  このような状況及び国連海洋法条約の趣旨にかんがみると、海賊行為の処罰及び海賊行為への適切かつ効果的な対処について法整備をすることが喫緊の課題であり、この法律案を提案することとした次第であります。  次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。  第一に、船舶に乗り組み又は乗船した者が、私的目的で、公海又は我が国領海等において行う航行中の他の船舶の強取・運航支配、船舶内の財物の強取、船舶内にある者の略取、人質による強要等の行為を、海賊行為と定義しております。  第二に、海賊行為をした者につき、その危険性や悪質性に応じて処罰することとしております。  第三に、海賊行為への対処は、海上保安庁が必要な措置を実施するものとし、海上保安官等は、海上保安庁法において準用する警察官職務執行法第七条の規定による武器使用のほか、他の船舶への著しい接近等の海賊行為を制止して停船させるため他に手段がない場合においても、武器を使用することができることとしております。  第四に、防衛大臣は、海賊行為に対処するため特別の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て海賊対処行動を命ずることができるものとし、当該承認を受けようとするときは、原則として、対処要項を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならないものとするとともに、内閣総理大臣は、国会に所要の報告をしなければならないこととしております。  第五に、海賊対処行動を命ぜられた自衛官につき、海上保安庁法の所要の規定、武器の使用に関する警察官職務執行法第七条の規定、及び他の船舶への著しい接近等の海賊行為を制止して停船させるための武器の使用に係るこの法律案の規定を準用することとしております。  その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案を提案する理由であります。  この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願いいたします。  以上です。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 海賊対処法の審議に入る前に、北朝鮮の核実験に関する件で幾つか質問をさせていただきたいと思います。  今回の核実験を受けまして、今国連の安保理の方では決議を採択するためにいろいろな動きがありますけれども、国連の動きとは別に、関係する国においてもそれぞれ独自の今制裁を検討しているというあるいは動きが伝わってきております。  例えば、アメリカにおきましても、北朝鮮をテロ支援国家にもう一度そのリストに載せようかという検討の動きが始まったり、また財務省の方も追加の金融制裁を考え始めたという報道もございます。また、韓国におきましてはPSIへの正式参加を決めたと、いろんな動きをやっております。  そういう中で、日本も国連の動きというものをにらみながら我が国独自のやはり追加制裁というのを私はすべきだというふうに思っております。日本というのは、核あるいはミサイルだけではなく拉致という問題も含めて、いろんな形で北朝鮮に対してはやはり対話と圧力というものを使いながら交渉をやらないといけない。核とかミサイルにおいても一番脅威を受けているのは日本だという認識に立てば、やはりまず隗よりの精神で日本自らが追加制裁についての検討という動きを見せなければ、なかなか安保理における日本のリーダーシップというのも迫力がないなという感じもいたします。  改めて外務省の方にお尋ねいたします。今回、日本独自で追加制裁についての検討をするお考えはございますか。

小原雅博外務大臣官房参事官

○政府参考人(小原雅博君) お答え申し上げます。  我が国の対北朝鮮措置の在り方につきまして御質問ございましたが、我が国の対北朝鮮措置につきましては、これまで政府部内で不断に検討を行ってきております。実際の対応につきましては、国連安保理等における国際社会の動き等を踏まえて総合的に判断することとしております。  二十六日に行われました安保理非公式協議におきましては、安保理理事国は、今般の北朝鮮による核実験は安保理決議第一七一八号に明確に違反するものであるとして、この核実験に対し強い反対と非難を表明いたしまして、安保理決議について直ちに作業を開始するということで一致をいたしました。  我が国としてどのような措置をとるかということにつきましては政府全体で判断することとなりますが、既にこれは総理及び中曽根大臣からも表明されておりますとおり、まずは国連安保理においてしっかりと対応していくというのが政府の方針でございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 総合的に判断して対応すると、それは当然だと思いますけれども、意思決定してから実行に移すにはやっぱりいろんな手続とか時間が掛かるというのは当然だと思いますので、やはり並行して検討すべきだと思います。  今回の核実験を受けて、衆参両院本会議の方で全会一致で強い非難のメッセージがなされたと。これもやっぱり政府は強く私は受け止めていただきたいなというふうに思います。  今の報道等によりますと、国連の安保理決議の制裁の一つの可能性として船舶検査が今取り上げられているという報道があります。ただ、船舶検査というものを、安保理決議で強制力を持った船舶検査をやろうと国際社会で一致したとしても、じゃ日本はどういう形でそれに参加できるのかということになりますと、やはり法的な枠組みがなければなかなかそれが実行しにくいというのが今の状況だと思います。  今審議をしている海賊対処法もそうですけれども、国連海洋法条約というものがあってもその下の海賊を取り締まる法律が国内法でなかったと、今までやっぱり政治の責任としてそこは欠落していたと。で、それに応ずるために今回その法律を今まさに審議をして、実行の法的基盤を与えようとしている。今回の船舶検査、国連の方で国際社会で強制力を持って検査しましょうよと言っても、今のままでは何もできないという可能性があろうと思います。国連決議、そういうものに基づいて国内法を作る、あるいは国際条約というものに基づいて国内法を作る、いろんなやり方があろうかと思います。  今、お手元の方に資料が行っていると思いますけれども、これは海洋航行不法行為防止条約と、略してSUA条約というものです。これで海洋における不法な行為を取り締まりましょうと。日本政府は、一九九八年の七月に日本においてもそれが発効したという状況で、犯罪行為を取り締まるというものです。二〇〇一年九月十一日の同時多発テロ等を受けて、実際二〇〇五年に更にこれが改定をされて、大量破壊兵器などを海からそれを運搬をすると、輸送をするというものについても、これも犯罪だと、不法行為だというような形で改定がなされました。しかしながら、現在のところそれに署名した国は四か国だけで、日本は改定には一応賛成したものの、まだ署名はしていないと。  こういう一つの大量破壊兵器を取り締まるための国際条約がありますから、こういうものも更に検討を加速し、国際条約を作って、その下でまた国内法を準備するという動きも必要だと私は思います。このSUA条約の改定議定書に関する外務省のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

中島明彦外務大臣官房審議官

○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。  今委員御指摘いただきましたSUA条約二〇〇五年議定書でございますけれども、御指摘のとおり、海上におけるテロ、大量破壊兵器拡散への対策強化を目的といたしまして、大量破壊兵器及び関連物資の輸送行為の犯罪化、それから、旗国以外の国の法執行機関による乗船及び検査の手続の円滑化を目的といたしまして二〇〇五年十月に採択されたところでございますが、御指摘のとおり現時点では発効に至っておりません。  海上におけるテロそれから大量破壊兵器の拡散への対策強化、これは我が国自身の安全保障の観点からも、また国際社会の平和と安全のためにも極めて重要なものと考えているところでございまして、政府といたしましては、この議定書の締結に向けまして引き続き必要な検討を行っているところでございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 今、日本が置かれている環境ということを考えると、やはりこのSUA条約の発効に向けてリーダーシップを取っていくということが非常に大事だと思います。今回の海賊対処法のようにその条約を受けて法律をやっぱり整備するというやり方もあるでしょうし、また、新たな国連決議というものの中身にもよりますけれども、それを受けて国内法を準備して法的基盤を担保するということも大事だと思います。  今、日本が船舶検査法というものを持っておりますけれども、これは周辺事態が認定されない限りは使えないと。今のこの北朝鮮をめぐる状況を見てこれは周辺事態かというと、そうではないというのが通常の見方だと思います。であれば、やはり法的基盤をしっかりつくって、海上保安庁なり海上自衛隊等が日本の国民の安全とか国の平和、独立を守るために動ける基盤をつくる、非常にこの海賊対処法と同じように今大事な分野だと私は思います。  今回、仮にSUA条約あるいは国連安保理決議で船舶活動を強制的に国際社会でやりましょうとなった場合、それで国内法を整備するといった場合、これは第一義的にはその船舶検査活動をやるのは海上保安庁というような認識でよろしいでしょうか、それとも海上自衛隊というのが主なプレーヤーになるのか、これはどちらか。これは海上保安庁にお伺いしたいと思います。

岩崎貞二海上保安庁長官

○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘の、仮に国内法が整備される場合にどんな形の法律になるかということがまだ見えておりませんので、具体的な答弁は差し控えさせていただきますが、仮にこれが海上警察機関が当たるべき、対応すべき法律ということであれば、海上における法令の励行、犯罪の予防、防止等は私どもの仕事でございますので、それに対しての必要な措置をとるということになろうかと思います。法案の内容によってだと思っております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 続けて、海上保安庁の方にお伺いします。  仮にSUA条約の規定している範囲であれば、これは海上保安庁の主な仕事になると考えますか。

岩崎貞二海上保安庁長官

○政府参考人(岩崎貞二君) これも国内法の中身次第だと思っておりますけれども、SUAで考えているような警察活動主体というものであれば、私どもが対応するのも一つの案だと思っております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 いずれにせよ、今国連決議の方で船舶検査をやるべきだと日本が言っても、日本が実際今の法的な枠組みでは実際にそれに対応できない、後ろの方で油を補給することも今のままではできないということを考えると、やはり今欠落している法的な部分というのを私は早急に検討すべきだというふうに思いますので、政府の方でも検討をお願いしたいと思います。  続きまして、核実験に伴う集じん飛行について防衛省の方にお伺いいたします。  現在の航空自衛隊の集じん飛行の実施状況についてお聞かせください。

秋山義孝防衛大臣官房技術監

○政府参考人(秋山義孝君) お答えいたします。  北朝鮮の核実験に伴いまして、政府としても放射能測定について強化しているところでございます。防衛省としても、その一環としまして、放射能対策連絡会議での申合せに基づきまして、二十五日の夜から昨日まで、航空自衛隊の航空機三機によりまして一日三区域、延べ九回の大気浮遊じんの採取を実施しておりまして、本日午前中にも一回、計十回実施しております。  なお、二十五日及び二十六日、月曜日、火曜日に採取した試料につきましては、財団法人日本分析センターにおいて分析を行いまして、日本各地で行われている測定結果と併せまして文部科学省が取りまとめいたしまして、異常値の検出はないとの結論が内閣官房から公表されております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 実際に、米軍とかあるいはイギリスの方も、沖縄の方にそういう観測するための航空機をもう持ってきていると。もうイギリスも非常に今回の実験には関心を持っているというふうに報道ベースではありますけれども、米軍の集じん活動やっているWC135Cというものありますけれども、米軍の集じん飛行の活動状況、また日本との分析の仕方も違うと聞いていますけれども、その辺の状況について外務省の方から御答弁をお願いします。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 今回の北朝鮮による核実験実施に関しましては、日米間では様々な形で緊密に協力をしているわけでございます。  米軍の方においてもいろいろな装備等を使っていろいろな活動をしているわけでございますが、大変恐縮でございますけれども、米側は米軍の運用の詳細についてはこれは公表しておりませんので、お答えを差し控えたいと思いますけれども、お尋ねのWC135につきましては、米空軍のホームページ上のファクトシートによりますと、これはC135B輸送機を改良したものでありまして、大気中の粒子、ガス性放出物等を収集する能力を持たせた気象観測機であるということで、一九六三年に発効した部分的核実験停止条約の実効性確保のために一九六五年から運用が開始されたということでございます。  こういう航空機がその能力を生かしていろいろ活動しているということでございますが、恐縮でございますが、運用の詳細は公表されておらないということでございます。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 今回の航空自衛隊の集じん飛行というのは、官邸の放射能対策連絡会議の要請を受けて行っているというふうに私も説明を受けました。  そこで、私は、そういうやり方もいいんですけれども、防衛、警備に関する情報収集という任務がございますから、そういう自衛隊本来の任務の中で自ら集じんをやるということもやっぱり大事ではないかなと思います。  元々、この放射能対策連絡会議というのは、原発の事故とかそういうことを踏まえて、どちらかというと国民の安全ということを主体に置いて会議を設定し、それに応じて航空自衛隊なり環境省なり各自治体の方に要請を出して、そういう試料を集めるというものです。  航空自衛隊、防衛省の方は核実験の前から、普通であれば、情報があればEP3とかYSの電子関係のものとかを使いながら、もう事前に兆候をあるいは動きを情報収集している。これは防衛、警備に関する情報収集の枠組みでやっている。ところが、核実験が終わったら、その枠組みではなく放射能対策連絡会議からの要請を受けてやるというのは、ちょっと断絶するような感じがします。  ずっと防衛省自ら防衛、警備に関する情報収集と、自分の任務として、要請でなく任務として、継続的に核実験の前、後という形で私は情報収集するのが今回の北朝鮮のような場合は本来の姿ではないかなと。そういう観点から、やはり航空自衛隊の核実験に対する監視能力の強化というものは私は今後の課題ではないかなと思います。  今、航空自衛隊の飛行機で集じんをして、それを千葉の分析センターまで持っていってそこで分析してもらう。キセノンという特別な元素というものを分析すればこれが核実験かどうかと分かるというふうに言われていますけれども、それほどもう調べる物質が特定しているのであれば、そんな難しい分析機器は要りませんので、そんなに大きくない分析機を仮に航空機に積んで、そこで米軍のように集じんをして、そのまま飛行機の中で分析をできるというやっぱり機能も今後は強化すべきだと思います。  今後の防衛省における集じんの、あるいは核実験に対する監視あるいは情報収集の能力強化について、現在のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

高見澤將林防衛省防衛政策局長

○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。  情報収集活動の重要性というのは、これまでも中期防あるいは大綱の中でも様々な検討を行われてまいりましたし、二〇〇六年のいわゆる核実験の後、私どもとしてもいろんな情報収集を強化しなきゃいけないということで、いろいろやってきたところでございます。  今回、いろいろ活動があったわけですけれども、我々といたしましては、できるだけシームレスに平素から、緊張が高まった段階あるいはその事後のいろいろな対応というようなことも含めまして、きちっとした情報収集が継続的かつ効率的、効果的にできるような体制が非常に重要だというふうに思っておりますので、今委員御指摘の航空自衛隊を含めました防衛省・自衛隊における高度な情報収集、警戒監視能力の構築ということを政府全体の施策と併せまして検討していくということが重要ではないかというふうに考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 この情報収集あるいはその評価というのは、政府の事後の判断とか国民に対する警告という面でも非常に大事ですので、今言われたように、兆候が出た段階からシームレスで継続的に、効率的に、効果的にやっていただきたいというふうにお願いいたします。  それでは、海賊対処について何点かお伺いしたいと思います。  まず最初に、外務省の方にお伺いいたします。  今まで多くの国がアデン湾とかソマリア沖、インド洋の方に船を派遣していると。しかしながら、コーストガードではなく、ほとんどの国、多分すべての国だと思うんですけれども、海軍の船を派遣していると。この理由についてどうお考えでしょうか。

別所浩郎外務省総合外交政策局長

○政府参考人(別所浩郎君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、ソマリア沖・アデン湾で各国の艦船が活動しているわけでございます。御指摘のとおり、ほとんどの国が軍艦、軍用機を派遣していると。私が今この手元に承知している限りにおきましては、本当に、その地元でございますイエメンが沿岸警備隊を使用しておりますけれども、それ以外は軍艦、軍用機を派遣しているということでございますが、その背景といたしましては、ソマリア沖海賊が重火器を保有しているということ、それから、ソマリア沖海賊対策に関して昨年採択されました四つの安保理決議におきましても軍艦、軍用機等の派遣ということをうたっております、そういうことが要請されていると。そういったような事情があるものと承知しております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 やっぱり今まで答弁がありましたように、本国からの距離というものも多分あるんだと思います。かなり、コーストガードというのは基本的に自分の国の周りの治安維持とか警察機能が主ですから、それだけ自分の国から遠く離れた自分の国の大事な海上交通路を守るのは、どちらかというとやっぱり海軍の任務。あるいは重火器に対する対処能力という観点もそうだと思います。  また、継続的にそういうのを派遣をすると。今、海上自衛隊、二隻の護衛艦を派遣しておりますけれども、二隻という体制をいくのであれば、三クルー、三交代、三つのグループがなければ継続的にそうはできない。となると、やはりそれだけの大きな対処能力を持った船というのはそれほどコーストガードは普通は余りないし、また、自分の国の周りの警備というものでもかなり手いっぱいというところもあって、やっぱりそういうものを派遣しているんではないかなという感じがします。  次に、防衛省、海上保安庁の順番でお伺いします。  これまでの活動を通じて、例えば別個に新たな組織、海賊対処本部とかいうものをつくったり、あるいはほかに身分変えをして、そういう本部の下に海賊対処隊員という形で自衛隊員や海上保安官を派遣しないといけないなという必要性を感じたことはこれまでの活動を通じてございますか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答えを申し上げます。  これまで自衛隊は、海上警備行動に基づきまして日本国民の生命、財産の保護のためにアデン湾におきます日本関係船舶の護衛活動を実施中でございますけれども、あえて海賊対処本部というものを設置したり、あるいは海賊対処隊といったものの隊員の身分を併有といった措置を行いまして、外形を整えた上で海賊対処に従事させるという合理的な理由というものは感じておりません。

岩崎貞二海上保安庁長官

○政府参考人(岩崎貞二君) 御案内のとおり、私どもも、自衛艦に海上保安官八名同乗させまして司法警察活動の業務をやらせております。具体的案件はまだございませんけれども、この司法警察活動を行うに当たっては、海上保安庁長官が直接指揮を執ると、こういう体系でやっております。適切な形だと思っておりますし、直接指揮ということの方が指揮命令系統も複雑化しないでいいのではないかと、このように考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 ありがとうございます。  PKO協力法というものにおいては、協力本部、その事務局があっていろいろやっているわけですけれども、この場合は関係する省庁、これが多くあると。個人派遣で農林水産省とかあるいは国土交通省、いろんな形を寄せ集めでつくったり、選挙活動とかいろんな関係する部署が多いために本部をつくるということも必要性があるという場合もあるんでしょうけれども、今回のように防衛省とそれと海上保安庁と二つの主要なプレーヤーが連携してやるという上においては、わざわざ私も屋上屋のようなこういう本部をつくる必要性はないし、それぞれの長官あるいは大臣の指揮の下に隊員あるいは部隊が動くという方が、実際に活動しているときに本国からの支援というものを考えたり、あるいは次に派遣する隊員とか部隊の準備、あるいは派遣された隊員あるいは部隊が帰ってきたときに、戦力アップとか通常の国内任務に対応するためにもう一度訓練をし直す、そういう形、シームレスでずっと行う。それで日本の平和と独立、国民の安全、安心を守るという観点からは、わざわざ屋上屋のようなものをつくらない方が私もいいと思います。今後とも、これについては検討も私も深めていきたいなと思います。  次に、今回、仮に海賊対処法というものが成立した場合にどういう部分が変わっていくかということについてお伺いします。  私も午前中、厚木の方に行かせていただきまして、P3Cの派遣部隊の壮行行事の方に参加させていただきました。  今回のP3C、今までよりも広い範囲を監視あるいは情報を収集できるというものですけれども、仮に今は海上警備行動での任務ですけれども、海賊対処法ができたと、成立した後のP3Cの運用とあるいはその効果、どういう部分が変わるか、防衛省の方にお伺いしたいと思います。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答えを申し上げます。  現在は、先生御指摘のとおり、海上警備行動といたしまして、自衛隊法第八十二条に言います海上における人命若しくは財産の保護ということのために、いわゆる日本関係船舶に限定をいたしましてその防護をやっておるわけでございますけれども、海賊対処法案が成立いたしますれば、これに基づく自衛隊の海賊対処につきましては、日本関係船舶だけではなくてその他の外国船舶についても海賊行為から防護が可能となるわけであります。  それから、今回のP3Cの派遣につきましては、当然のことながら海上警備行動の一環として派遣されるわけでございまして、これも日本関係船舶の防護を目的としておりまして、アデン湾内におきまして空から広域的な警戒監視、それから情報収集、提供といったようなことを行うということが基本と考えておるわけでございますけれども、海賊対処法案成立後のP3Cの具体的な運用につきましても、もちろんこれも警戒監視でありますとか情報の収集、提供といったことが当然基本になるわけでございますが、保護対象船舶の範囲が広がるということも踏まえまして、今後一生懸命検討を進めてまいりたいと考えております。

佐藤正久自由民主党

○佐藤正久君 P3Cと護衛艦に乗っているヘリコプターの大きな違いというのは、同じ情報収集、監視でも、やっぱりその範囲が全然違うと、できる可能な範囲が全然違うという部分があると思います。  法的には、アデン湾だけではなく、ソマリアの東沖という部分もこの法の対象だというふうに認識しています。実際にはアデン湾だけではなく、ソマリアの東の海上においても実際に海賊の事案が発生したり、今までそれに対してほかの軍艦が対応するということもありました。実際に日本関係船舶もそのソマリアの東海上も動いているということを考えると、アデン湾での警戒監視もP3Cが基本とするんですけれども、何か緊急的に要請があった場合、ソマリアの東沖の方まで飛んで情報収集をしてほかの軍艦を誘導するとか、あるいは情報を提供するということも私は必要な場面も出てくるんではないかなという感じがします。  そういう上においては、やっぱジブチを拠点としていますけれども、そこだけでは燃料補給の関係でも難しい場合もあろうかと思います。よって、セーシェル諸島とかあるいはケニアのモンバサというところの活用ということまで視野を広げていただいて調査をし、必要があれば外務省の方で地位協定というものを結んでいただいて、基本はアデン湾とするも、ソマリアの東沖に対しても緊急的には対応するという枠組みをつくるのが、本来の今回の法の趣旨に合致するんではないかなという感じがします。今後とも、その件については御検討をいただきたいなと思います。  以上で私の質問を終わります。     ─────────────

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、小池正勝君が委員を辞任され、その補欠として中山恭子君が選任されました。     ─────────────

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 民主党の白眞勲でございます。  本日は、まず今回の海賊対処法案についてお聞きした後に、時間があれば北朝鮮の核実験についてもお聞きしたいと思っております。  じゃ、防衛省にお聞きいたします。  今日現在までの、海上自衛隊が護衛したソマリア沖・アデン湾の日本関係船舶の数をお答えください。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答えをいたします。  三月三十日に海上自衛隊として現場海域において護衛活動を開始して以来、約二十回、その護衛活動を実施をしておるところでございます。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 私が聞いているのは、回数ではなくて、何隻の日本関係船舶を護衛したのかということですけど、これ、ちゃんと質問レクしていましたから、ちゃんと答えてください。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 失礼いたしました。  三月三十日から日本関係船舶の護衛をいたしまして、現在、合計で六十八隻の日本関係船舶の護衛をしております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 その間、実際には何隻の日本関係船舶がこの海域を通過したのでしょうか。分かればお答えください。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) この間、日本関係船舶が全体としてどのような航行の状況にあったかということにつきましては、私どもとしては把握をしておりません。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 今まで政府は、この海域を通過する船舶については二千隻であると、年間ですね、という説明をしていましたけれども、そうしますと、この二か月で考えると、つまり三月三十日から今までまあ大体二か月ぐらいとすると、今おっしゃったのは六十八隻ですよね。そうすると、六十八隻で一日大体一隻程度ということになるわけですよ、六十何日間ですから。そうすると、大体、二千隻ですと一日五、六隻という計算ですから、実際には一日一隻ぐらい守っている。本当は何か、麻生総理は五、六隻守っていると、守るんだというような言い方をしていて、実際に守っていたのは一隻ですと。つまり、八割は守っていないと。  これ、ちょっと少なくないですか。どうしてこんななっちゃったんですか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答えをいたします。  日本関係船舶の護衛に当たりましては、まず、船舶運航事業者などから国土交通省に対して申請がなされておりまして、その上で防衛省と国土交通省との間で調整を行いまして実際の護衛をすると、こういうような仕組みになっております。そして、私どもが承知している範囲で申し上げますと、アデン湾を通航する日本関係船舶の中には、自らの運航スケジュールというものと我が方二隻でやっておりますこの護衛の日程が合わないといったようなことがあるとか、あるいは、いわゆる船団といったものを組んで一緒になって航行していきますと、どうしても速度の遅い方の船舶に合わせる必要があるということから、やはり、できるだけ早く行く必要があって、かつ速いスピードが出るような船というものにつきましてはなかなかそうしたスケジュールに合わないというようなこともあって、護衛の申請もしない船舶もあるというようなことを聞いておるところであります。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 それにしても、その八割を、元々二割ぐらいでしか実際には守っていないんですということであるならば、最初のこの地域において本当に守らなきゃいけない船が何隻あったのかというのを調べてから、これ国会に議論をゆだねるべきではないんだろうかというふうに私は思うんですよ。それをしないで、やってみたら速い船がありましたなんて、そんな、そういうわけにはいかないと私は思うんですね。  これ、実際、何隻だというのは調べて、我々は今まで二千隻というのがこの該当する船だというふうに認識していました。何度もおっしゃっていますよ、これ。でも、実際にその二割程度しか今のところの実績でいうと守っていないということになると、本当にこれ調べたんですか。  もう一度お答えください。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答え申し上げます。  アデン湾を通航いたします日本関係船舶というものは昨年実績で約二千隻であるということから、一日平均ですと、単純に計算いたしますと一日平均で約五、六隻というふうになっているという、そういうふうに計算できるということはこれまでも申し上げておりますけれども、ただ、これらの船舶のそのすべてが自衛隊の護衛を受けるんだというような、政府としてのそういう説明をしたということはございません。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 いや、それは違うと思いますよ、私は。  これは参議院本会議で麻生総理はこうおっしゃっているんですよ。「この海域には年間約二千隻の日本関係船舶が運航しております。一日に直しますと約五、六隻となろうと存じます。こうした日本国民の人命、財産の保護は政府の最も重要な責務の一つであると考えております。」、それだけしかおっしゃっていないんですよ。つまり、これだけ言えば、二千隻のうちの五、六隻を、一日五、六隻はできる限り大部分守るんですというふうに我々は取りますよ、一般国民は。  ところが、そんなこと言っていないんですからということを言っちゃうと、それ先に進めなくなっちゃいますよ、これ。どうなんでしょうか、もう一度お答えください。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答え申し上げます。  今先生も引用されましたように、今年の一月三十日の参議院の本会議において、総理の方から、この海域には年間二千隻の日本関係船舶が運航しておりますと、一日に直しますと約五、六隻になろうと存じますと、こういう答弁があったわけでございますけれども、いずれにしましても、これは、これまでの日本関係船舶の運航についての実績というもので御答弁があったものというふうに我が方承知をしておるところでございます。  いずれにしましても、そのように、我が国の海運、海上交通にとっても非常に重要なエリアであるということも踏まえまして、海運の、船舶協会などとかそういうところからの要請でありますとか、あるいは政府の中での国土交通省との調整といったようなものも踏まえまして、我が方として二隻を派遣しておるわけでございまして、そして、三月の末から約二か月間、これまでやっておるわけでございますけれども、その中でできるだけ多くの船を守ることができるようにということでやっておるわけでございまして、今後とも、このような体制の中で護衛活動を通じてできるだけの船を防護すると、こういう活動は続けてまいりたいというふうには考えておるところでございます。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 これ、海上における警備行動に係る内閣総理大臣の承認においてという文書がここにあります。「内閣総理大臣は、自衛隊法第八十二条の規定に基づき、防衛大臣から求められた別紙の海上における警備行動の承認について、これを承認する。」と、これ非常に重要な文書だと思うんですね。その中にも、約二千隻の我が国に関係する船が通航するなど、我が国にとって云々と、今おっしゃったようなことが書いてあるわけですよ。  つまり、これで自衛隊を派遣しなさい、行動しなさい、我が国に関係する船舶を海賊行為から防護するために必要な行動を取りなさいと言っているわけですね。今二割しかやっていないということになったら、今、徳地さんのおっしゃっていることになると、これやっていないことになるんじゃないですか。防護していませんよ、これ、八割。そういうことになりませんか、どうなんですか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 我が方といたしましては、この二隻、今派遣しております二隻の船によりまして、いわゆる船団を組むと申しますか、護衛をするというような活動をしておるわけでございます。このことによりましてできる限りの船を防護をすると、そういうようなことでございまして、もとより、その辺りを航行する日本関係船舶のすべてを守ると、自衛隊が独自で守ることができるというふうには、なかなかその能力的にも難しいものがあろうかと考えております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 いや、別に全部守るなんて私たちも思っていませんよ。しかし、たった二割しか守っていなければ、この政府の重要な責務である日本国民の人命、財産の保護がなされていないことになりませんかということにお答えになっていないじゃないですか。  防衛大臣、どうなんですか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) その件に関しましては、先生、我々は今、今回の派遣によって、常に国土交通省の方の窓口から守ってほしいというところを募りながらやっているわけでございますので、それ、通っているものを全部一か所に集めて、そういった希望のあるなしを全部やっているわけではなくて、その要求を受けながら、その中で一緒に走ってほしいと言っているところを集めてやっているところでございますので、我々とすると、そういった要望を受けながらの対処ということになりますので、先生、我々とすれば、そういう要求があって、我々も日本の船主協会の皆さん方の要望を受けながら今回の派遣に至っているところもございます。  そしてまた、その中での整理についても、やり方についても、これは船主協会の皆さん方の了解を取りながら今までやってきたところがありますので、そういう意味では、二千隻というのは、確かに先生がおっしゃるように説明が足りないじゃないかと言われればそうかもしれませんが、しかしその中において、そういう要求があるというものを我々としてはきっちり守るというのが我々に与えられた所掌でございますので、そういう意味においては、その整理の内容については国土交通省の方で今そういった船主協会の方からのいろんな調整もしていただいているということだけは、またお聞きになっていただければなというふうに思う次第であります。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 大臣、全然お答えになっていませんよ。  私が申し上げているのは、政府の重要な責務である日本国民の人命、財産の保護がなされていないんではないんですかと。つまり、船主協会からの御要望が二千隻だったけど実際にはこれだったんですということだったら、それは、私はこれちょっと水増しなんじゃないのかなと。国民に対しての水増しですよ、これは、二千隻。  それで、いいですよ、もうこれ以上言っても行ったり来たりの話になっちゃうでしょうから。こういうことだなということで、次行きますよ。  ちょっと防衛省にもう一回お聞きしたいんですけれども、この二か月間の経費、つまり海上自衛隊が海上警備行動で用いた経費は幾らぐらいなんですか、これ。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 失礼しました。  四月以降に活動に要した経費、これは今精査をしておるところでございます。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 これ、補正予算では計上してませんか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 現在、補正予算にも計上をしております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 幾らですか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答えを申し上げます。  補正予算におきましては百四十五億円を計上をしております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 これ、自衛隊海賊対策費が百四十五億円で、ほかに海賊対策拠出金等、海上保安庁装備費などを入れると、このソマリア沖・アデン湾における海賊対策については百八十二億円なんですね。そうすると、単純に計算すると、この二か月間で約、一年のこの予算の、十二か月間とすると、二か月で三十億四千万円なんですよ。その間六十八隻ということですから、一隻当たり、これ本当にざっくりした経費でいうと五千万円なんですね。一隻当たり五千万円で警備したという形になるんですね、これ。  以前、四月二十二日に、伊藤国土交通省の海事局長の答弁で、喜望峰回りの例でお答えになっているんですけれども、喜望峰回りで、これ答弁なんですよ、一定の仮定を置いて、さらには保険料の増も含めまして船主協会の試算をいただいたところでございますが、例えばアデン湾を航行しているコンテナ船の例で申しますと約二千万円程度の負担増になると、喜望峰回りの場合はですね。  これ、もちろん単純な例ですから、これで全部ということは言えないかもしれませんけど、あるいはこれでどうだということも言えないかもしれない、断言はできない。でも、それにしても自衛隊を派遣するよりよっぽど喜望峰回りの方が安上がりじゃないかと。何でわざわざ国民の血税を用いて自衛隊の隊員の皆さんを危険なところに送らなければいけない必然性があるのか、そういうふうにもなるんですけど、これ、国土交通大臣、どういうふうにお考えですか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) スエズ運河を通過してくる船舶が年間約二千隻あると。これを、今おっしゃるように、我が国はもうほとんどを船舶で輸入をして依存している国でありますから、これがゆえに喜望峰を回れということというのは、本当に我が国国民がそれを受け入れてくれるのかと。何%かという試算を海事局長が、数字ちょっと私聞いておりませんけれども、約十日間以上日数が掛かると、約燃費は三割増になるということも私は聞いておりますので、これだけ日数が掛かって、かつ輸入物価というものが上がっていくという、かつ世界各国がこれに参加をしていて、そしてこれに対してそれなりの国連海洋法条約あるいは安保理決議が出まして要請が出ている中で各国が活動をしている中で、我が国は喜望峰を回れと、それで済むじゃないかということは、これは、国連海洋法条約でも世界が一致してこれに、海賊行為ですから、海賊行為に対して対応しろというのが出ているわけでありますから、我が国もそれに対してきちんと応じていく必要がありますので、この法案を出させていただいているところであります。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 今大臣は、国連海洋法条約でそういうふうに決められているから海上自衛隊を出さなきゃいけないんだと、喜望峰回りなんか駄目なんだというふうに言うんですが、それは国が国家としてどういう選択をするかというのは我が国が主体的に判断するべきものなんじゃないんでしょうか。それをそういうふうに、例えば今私が言っているのはこれ概算ですから、いろいろなそれは例がありますよ。ただ、そういうふうなことを言ったら、自衛隊員の御家族の御負担とかそれから艦船のメンテナンス代、もし万が一ロケットが当たったらどうするんですかとか、そういったことを考えた場合に、そういう計り知れないコストばかり考え、議論、相当これ綿密にやらなきゃいけなくなるというふうに私はなると思うんですね。  で、ちょっと国土交通大臣にもう一つお聞きします。  今までの御答弁で、海上保安庁がソマリア沖に行かない理由の一つが、現地では各国海軍の軍隊が対応しているからだというふうにおっしゃっていますが、それでよろしゅうございますね。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 国連海洋法条約が決めたからということ、決めたから我が国が行くんだではなくて、国連海洋法条約に基づきまして世界各国がそれぞれの状況の中で協力してほしいという、協力することと、そういうものに基づいて我が国が独自にこれを選択しているということ、これは主語が少し、決められたからやるということではない、ですから国会で御提案をさせていただいているということ。  それからもう一つ、ソマリアに行けないというのは、もっと大きな理由は、海上保安庁が持っております「しきしま」、この海賊が持っております武器、ロケットランチャーに対応できるというダメージコントロールを持った船舶というのは「しきしま」一そうであります。継続的にこの海賊対策をやっていくという上で、この「しきしま」一そうでは不可能であります。何クルーか、さっき佐藤委員がお話ありましたけれども、やっぱり何クルーかでこれに対応しなければいけないと。そういう意味で、相手が持っておる武器の、ロケットランチャーを持っているという現状、それから同時に海上保安庁が持っております装備、これが大きな自衛隊にお願いをしております今の事由であります。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 大臣のお言葉ですが、私が申し上げているのは、別に自衛隊を派遣してくれということを国連海洋法条約で言っているわけじゃないんじゃないですかと、海賊対処に対しては例えば我が国独自のやり方があるんじゃないですかと。それはマラッカ海峡で我々がやっているようなやり方だっていいわけですから、それはいろいろな方法があるでしょうということを私は申し上げているわけなんですね。  ちょっと今、外務省にちょっとお聞きしたいと思いますが、ソマリア沖におけるアメリカの対応はどうなっていますでしょうか。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 私ども、時々刻々正確なところを確定的に把握しているわけではございませんけれども、いろんな情報から承知しておりますのは、米海軍は現時点でミサイル巡洋艦、それからイージス駆逐艦、この二隻をソマリア沖の海賊対策のために派遣をし、両艦はそれぞれ哨戒、エスコート等を実施しているというふうに承知をしております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 アメリカ沿岸警備隊はいるんでしょうか。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 私ども、そこも正確に承知しているわけではございませんけれども、沿岸警備隊の艦船が出ているというふうには聞いたことはございません。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 私ですね、沿岸警備隊のホームページを見ますと、これ海賊対処行動にCTF151に、これアメリカの沿岸警備隊のボートウェルという船が活動しているというふうに出ているんですけれども、その辺は確認取っていますか。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 私ども、ちょっとその辺はまさに船が今どこにいるかというところまでは承知をしておりません。申し訳ございませんが。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 いや、ですから、出ているんですよ。出ているんですよ、ここに、ボートウェルという船が活動していますと出ているんですね。確認していないじゃない、確認してくださいよ、それじゃ。すぐできますよ、これ。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 調査をして後刻お答えをしたいと思います。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 いやいや、調査してくださいよ、今。じゃ、待っていますから。すぐできますよ、これ。それ調査してください。  じゃ、それまでの間、別のちょっと仕事したいと思いますが。  じゃ、北朝鮮にちょっと移ります。  北朝鮮の核実験についてちょっとお聞きしたいと思いますが、外務省は、ああ、防衛省ですね、これ、今回の実験の規模について。実験の規模について政府はどの程度把握していますか。

高見澤將林防衛省防衛政策局長

○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。  実験の規模につきましては、詳細ないろいろな事実関係を把握しませんとなかなか正確なところは申し上げられないかと思いますけれども、これまでの各機関から出されております震度というものを見ますと、おおむね、それぞれの機関で違いますけれども、差を見ますとほとんどマグニチュードが〇・四ぐらい違っているというところは言えるかというふうに思います。  ただ、それがどのような意味を持つのかということにつきましては、ほかの情報も併せましていろいろ総合的に判断をしていく必要があるだろうというふうに思っております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 先ほど、佐藤正久委員の方から集じんの状況についてお聞きになっていたんですけれども、ちょっと私もそれ聞きたいんですけれどもね。  イギリスのVC10が今どういう状況になっているのか。といっても、これは北米局長ですかね。じゃ、それは後にしましょう。  じゃ、ちょっと次の質問します。中曽根外務大臣にお聞きします。  前回ですね、今回じゃなくて前回の核実験のときは、北朝鮮は自衛的国防力という文言を使っているんですね。ところが、今回は自衛的核抑止力という表現に変わっているんですね。これは明らかにニュアンス違うと思うんですけれども、国防力というところから抑止力というと、よりアグレッシブな表現になっているわけで、それを考えると、これはより高度なアメリカとの交渉を求めているのかなというふうに取れなくもないんですけれども、その辺について大臣、どういうふうにお考えでしょうか。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) 今御指摘の、前回が自衛的国防力ですか、今回が自衛的抑止力と、そういうふうにされているということについては承知をしておりますけれども、この北朝鮮の変えた意図あるいは真意ですね、これは私ども分かりませんし、また云々する立場にもないんではないかと思いますが、ただ、北朝鮮によります核実験は、北朝鮮が大量破壊兵器の運搬手段になり得る弾道ミサイル、これの能力の増強をしているということを併せて考えますと、これはもう我が国の安全に対する大変重大な脅威でありまして、北東アジア、そして国際社会の平和と安定、これを著しく害するものとして容認できるものでないのはもう言うまでもないわけですが、今行われております安保理での議論、これの結果、今やっている最中でありますけれども、我々としてはしっかりとした強いメッセージを発するということが大事だと思いますし、この問題については関係国と緊密な連携を取ってやるということが今一番大事なんではないかと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 先ほど、大臣は予算委員会で、北朝鮮の犬塚議員からの質問だったか、山本一太先生だったかもしれませんが、緊迫化という言葉を使ったんですね、北朝鮮情勢について。ちょっと私が聞き間違いかもしれません。北朝鮮情勢についてはより緊迫化しているんではないかというふうにおっしゃったような記憶があるんですけれども。  金正日氏の健康状態、いろいろ取りざたされていますけれども、今回の核実験とその辺りの関係についてはどのように分析をされていますでしょうか。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) まず、金正日氏の健康状態とか動静については、私も間接的な報道でしか今知り得る立場にありませんし、もちろん情報収集等は行っておりますが、私がその状況について今述べる立場にはないと思います。  また、今回のことにつきましては、これはもう委員も一番御承知のとおり、我が国は北朝鮮のすぐそばにあるわけでありますし、そして、今申し上げましたとおり、弾道ミサイル能力の増強をしていると、そういうようなことが考えられますので、我々としては、東アジアまた日本周辺の状況が大変厳しい状況にあるということはもう間違いなく言えると思います。  そういうところで注視もしているわけでございますが、こういう北朝鮮によりますいろんな発言もありますが、挑発行為は、やはりこれは受け入れることができないわけで、そういう行動に対して今回安保理で明確な意思を示すということが非常に大事で、今後そのようなことが起きないようにまた働きかけていくということが大事なんではないかと思っています。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 今、北米局長さんお戻りになったようなんで、ちょっとお答え願いたいと思います。もう一度お聞きします。沿岸警備隊、アメリカの、はこの作戦に、つまり海賊の、何というんでしょうかね、作戦に従事しているのかどうかをお答えください。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 恐縮でございますが、今ここの米海軍にちょっと照会をしておりますので、回答が返ってき次第、御報告申し上げたいと思います。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 いや、ホームページに出ているんですよ。ホームページ御覧になったんじゃないんですか、今。ホームページに出ているから聞いているんです。ホームページ見てくださいよということですよ、私。見ているんですか。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) ホームページももちろん今チェックをしておりますけれども、さらに、現実に今船がいるかどうかということを海軍の方に聞いているところでございます。ちょっと恐縮でございますが。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 つまり、そのホームページに載っていますね。それを確認してください。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) アメリカの沿岸警備隊のホームページには、CTF151に要員及び艦船を出して活動しているというふうな記述があるということは確認をいたしております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 ということは、今までコーストガードの艦艇が派遣されていることは確認できないというふうに言っていたのはうそですね。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 誠に申し訳ございませんが、ちょっと私どもコーストガードの状況について逐一これをフォローしていたわけではないので、先ほど来申し上げていることがちょっと非常に確定的ではないということで、恐縮でございますが、御了承いただきたいと思います。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 先ほど別所さんが、何ですか、コーストガードは派遣されていませんとさっきも言っていましたよね。それでいて、今、今度はホームページ見たら、確認していました、でも分かりませんじゃ、それじゃ話になりませんよ、これ。先進めませんよ。その辺はちゃんとはっきりしてくださいよ。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 私ども、ちょっと既存の資料等で先ほど来御答弁を申し上げてございましたけれども、確かにホームページにそういう記述があるということで、現在米側にまさに最も最新の事実関係について照会をしておりますので、できるだけ早く、情報を入手次第御報告をしたいと思います。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 これ、衆議院の三月十三日の、これは岩崎海上保安庁長官の御答弁でこう言っているんですね。「これも御案内のとおり、世界各国、海上警察機関、我々コーストガードと言われる機関ではなくて、海軍の軍艦、軍用航空機等が派遣されております。」というふうに言っているわけですね。さっきも別所さんが、今日、そういうふうに佐藤さんにおっしゃっていたわけですよ、さっきの御答弁で。  確認、どういうふうにしていたんですか、これ。今確認しますというんだったら、何のためにこれ、我々国会開いているんですか。おかしいじゃないですか、これ。でたらめ言っているんですかということになりますよ、これは。  これはどうなっているんですか、北米局長。

梅本和義外務省北米局長

○政府参考人(梅本和義君) 大変申し訳ございませんけれども、私ども、その時々の情報を収集して、公表資料等に当たりながら事実関係をその時々把握をして、それを御説明をしておりますが、まさにそこに最新状況と若干懸け離れたことがもしあるとすれば大変申し訳なく思いますが、今まさに最新状況について確認をしているところでございますので、確認でき次第御答弁申し上げたいと思います。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 今さっき私は、これ、アメリカのコーストガードのホームページを見ているのは五月二十日に見ているんですよ。今、別所さんは、少なくともこの委員会、今日の委員会だったら当然昨日の段階で確認するのが当たり前でしょう。それにもかかわらず、いや、今最新の情報を確認しておりませんというのは、これは私はおかしいと思いますよ。全然これじゃ話進みませんよ。  止めてください。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 速記を起こしてください。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 私が申し上げたのをもう一回整理しますと、五月の二十日の時点でもうホームページに出ているのに、今さっき、もう今日の時点でもそういう御報告をされているわけですよね。これは完全に答弁違っていますね。これは後で、もうこのままだと先へ私進めなくなっちゃうんで、理事会で報告してください。お願いいたします。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) ただいまの白委員からのお申出につきましては、後刻理事会で協議をいたします。  答弁者の皆さんにお伝えいたしますが、この問題は通告もされている問題でございます。答弁を精査して、後刻きちっと理事会に御報告を願いますようにお願いをしたいと思います。  質問を続けてください。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 先ほどのずっと私の質問の中で、最初に申し上げましたとおり、政府は年間二千隻もの日本関係船舶を守るためなんだと、あるいは各国が軍隊を派遣して、コーストガードを派遣している国なんてないということを主張して、だから自衛艦、自衛隊の船なんだということを今まで衆議院のときからずっとこれ言っていたんですね。  ということは、この法案自体のそもそも前提条件の幾つかが崩れているんではないんだろうかというふうに思うわけなんですよ。特にこのコーストガードの問題については、これ、国会で相当に何度も何度も、私、議事録見たら、コーストガードというだけでどどどどっと出るんですね、これ、議事録が。それぐらいいっぱいこれ話をしているにもかかわらず、ホームページ一つ随時確認をしていないというのは、これは余りにも私、今回、本当に政府、ちょっと誠意欠けるんじゃないのかなというふうに私は思うんですね。それはちょっと本当に問題だと思いますね。  ところで、このソマリア沖に、防衛省に聞きます、展開している自衛艦に新テロ特措法によって作戦中の自衛艦が何隻、この自衛艦に給油をしたんでしょうか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答え申し上げます。  補給支援特措法に基づいて派遣をされております海上自衛隊の補給艦から海賊対処のために派遣をされております海上自衛隊の護衛艦に対しまして、一回だけですが、三月二十八日に燃料補給を実施をしたところであります。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 三月三十日から現在まで新テロ特措法によって補給している回数は何回ですか、外国船舶に対してですね。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 補給支援特措法に基づきましてインド洋で活動しております海上自衛隊の補給艦につきましては、この補給支援特措法に基づく給油としては、三月三十日以降、これまでに九回給油を実施をしております。

白眞勲民主党・新緑風会・国民新・日本

○白眞勲君 ちょっと今度また北朝鮮に、もう何か行ったり来たりで大変恐縮なんですけれども、ちょっと北朝鮮について話をしたいと思いますが、ちょっと防衛大臣にお聞きしたいんですね。  北朝鮮外務省が四月二十九日に、安保理が即時謝罪しなければ核実験や大陸間弾道ミサイル発射実験を含む追加的な自衛措置をとると表明もしていると。また、昨日辺り、韓国のPSIに対するいろいろな北朝鮮側の反応なんかもありました。そういう中で、防衛省として今後どのような御対応を取るつもりでいるのか、それだけ最後に聞きたいと思いますが、いかがでしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 当然、今先生がおっしゃったように、四月の二十九日に北朝鮮のスポークスマンが発表した中で、要するに核の話もあれば、またミサイルの話もあるというようなこともありますので、我々とすれば、それは当然、今後も注意深く情報収集に当たっていきたいというふうに思っております。  いずれにしましても、我々、何を意図しているのかもよく分かりませんし、事象だけを見ていてもいけませんので、そういった意味では、情報収集というのは極めて重要になろうかと思いますので、しっかりとやっていきたいというふうに思います。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 民主党の谷岡郁子でございます。  本日の質問に掛かります前に、私の基本的なこの問題に関する認識とスタンスを申し上げておきたいと思います。  私は、世界の海が平和で安全なものであるということについて強く望むものでありますし、そのための国際協調ということは大切なことであるというふうに一つに思っております。その一方で、我々、憲法の擁護義務を持つ者として、今の憲法というものが厳正に守られるということ、同時に、日本が平和な社会であり続けること、世界の軍縮が行われることということを強く望んでおります。  その立場から申し上げまして、現在、海上警備行動として本来日本の沿岸地域を守るということで作られていた法律の拡大解釈によって自衛隊がソマリアに行っているということ、これは私は大変危うい状況であると思っておりますし、むしろ法律がきちんと作られることによってこの状況が解消されること、必要であるというふうに思うものでございます。つまり、これは苦渋の選択であると思いますし、我が党の選択でもあるわけですけれども、海賊に対する抑止のためにきちんとした法律を作って、その上でこの問題に対処するということはまず必要であるという考え方ということでございます。  同時に、この法律は修正が必要であるということもまた強く申し上げたいというふうに思います。  我々は、この間、この法案が提出されましてから修正のための努力をずっと行ってまいりました。そして、残念ながら、衆院の質疑の中では修正は行われませんでした。何とか参院の中でやはり修正を実らせて、そしてより整合性のある、より国民にとって安心のできる、そして国際社会にとって理解のできる法案にしてまいりたいということが私の願いであり、今日の私の質問はその立場に立ってさせていただくということを初めに申し上げておきたいと思います。  さて、私は、どんな派兵であり派遣であり、始めることは簡単だと思いますけれども、終えることは難しいというふうに思う立場であります。この法案におきまして私どもが理解できないのは、一体、いつ、どういう要件で引き揚げてくることができるのか、それが海上保安庁なり自衛隊なりどちらであろうとしましても、海外、日本から離れた遠くの海へ日本の力を派遣しているという状況は、だれが、いつ、どういう形でその撤退を決めるのか、まずこれについて御質問いたしたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 今度の海賊行為というのが我が国経済社会に対して非常に大きな影響を与えると、それがゆえの法案と、基本的にその考え方が、それは必要だという御主張いただきました谷岡先生の、それからまた、両院で必要な協議が行われるということに対しては、私もこれ是非見守らせていただきたいという気持ちであります。  と同時に、終了でありますが、その今起こっている事象というものが改善される、あるいは解消する、言い換えれば、我が国の商船隊にとって脅威でなくなるということのときに終了させていただくということになります。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 それはとても理解できないお答えであるというふうに言わざるを得ません。  私は愛知県を地元としておりますが、愛知県警がなくなる日というのは多分来ないと思います。治安維持であり、殺人や強盗の危険というものは常に存在している以上、そういう言い方をなされますと、常にいなければならないということ、半永久化してしまうということを今おっしゃったようにも見えますが、もう一度、それでよろしいんでしょうか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) かつて、マラッカ海峡で海賊事案が非常に多発いたしました。今は非常に著しく減少している。これは、マラッカ海峡の沿岸国に対して日本の海上保安庁がコーストガード、先ほど来出ていますコーストガード、これをつくるということも支援いたしましたし、協力いたしました。何よりも、マラッカ海峡の沿岸国が独自に海賊対策に取り組むと、結局、国力。  そういう意味で、ソマリアが自治政府が本当にでき上がれば、それでコーストガードというものが自ら、海賊行為は犯罪でありますから、自ら独自にソマリアが取締りが終了にすることができるようになればこれは終了することになると思います。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 今マラッカ海峡の例を教えていただきましたが、あの地域における国々というのは、今我々がアデン湾で検討しているような国々に比べて先進性があり国力もあると、そういう状況の中で、確固とした政府が存在するという状況でコーストガードをつくり強化するという形になったということだというふうに理解いたします。  そうしますと、ソマリアのケースというのは、今暫定政府が一応あるもののまた非常に流動化しているような状況の中で、そしてコーストガードというようなものの周辺国の力が大変弱い状況の中で、それよりははるかに長期化するという可能性があるということもまた類推し得るのではないかというふうに思います。  だといたしますと、ここが私の問題意識なんでございますが、だからこそ国会の事前承認ということはやはりとても大切なことではないのかと思うわけです。一体どのぐらいの期間になるか分からないような問題に対して、やはり事前承認で詰めるということが本来重要だと思います。それを回避して報告にとどめられるということ。  そして、法律に書いてありますのは、最初の時点と、そして次は、終わる、この活動が終わったときに報告すると。その終わるときというのは五年であるかもしれないし、十年であるかもしれない。そして、先ほど来同僚議員からの指摘がございましたように、かなり多額の血税がその間ずっと使われ続けて国会の承認を得ないという状態が放置されると。これは国会としてはやはりどうしても看過できないことではないかというふうに思うわけであります。  ここでお聞きいたしますが、だとするならば、国会に対する報告がちゃんとなされるような前提ってどういう形で確保できるんでしょうか。例えば、その要項というようなものを総理大臣に提出なさるときに、やはり一定の区切りで、この期間について今の状況を見てあと半年と、こういうふうにやるとか三か月やるとかという形でその都度お出しいただいて、その都度国会のチェックが可能なような方向というものはあり得ないんでしょうか。その点についてお聞きしたいと思います。  どなたがお答えいただけるのか、私よく分かってないですが、これ金子大臣でございますか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 今も谷岡委員御指摘のとおり、この法案ができますと、今度の法律の七条二項でありますけれども、要項を作って、派遣する地域、部隊、それから期間を定めさしていただく。期間がどのくらいになるかというのはこれからでありますけれども、その期間を終了しますと、例えば一年、あるいは六か月と決めますと、その都度その期間が終了すると、改めて要項、改めて更に延長する必要があるかどうかということを閣議、政府で決定さしていただきまして、内閣総理大臣が承認を取って、その都度国会に報告さしていただくということになっております。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 その期間はどのくらいを設定されておるんでしょうか、あるいは想定されておるんでしょうか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 具体的な期間につきまして、防衛大臣が対処要項を作成するに当たりまして状況を総合的に考慮して決めるということで、まだこの法案の過程で期間は検討さしていただきたいと思っております。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 それは、この法案がかなり前に出されたということから考えまして、余りにおかしな考え方であろうと思います。現在、既にソマリアへ自衛隊が行っております。そして活動しております。そういうことからかんがみましても、やはりどのくらいの期間、どういう形でということについては既に経験則もお持ちのはずであります。  ならば、どういう形で大体どのくらいの範囲のところで、これは今確実に厳密なことをお聞きしているのではありません。しかし、五年、十年になるかもしれない、二十年になるかもしれないというおそれの中で、国会として一歩を踏み出すために私たちが決断の材料として当然必要な、そういう数値を概算でもいいのでお示しいただきたいということについては、きちっとお答えいただきたいと思います。もう一度お願いいたします。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) これが本当に先ほど御質問がありましたソマリアという国、ここに対して世界各国がどういうふうに協力していくのか。我が国はソマリアに対して既に六千七百万ドルの支援をアフリカ連合を通じてやっておりますけれども、ソマリアの国情というのがどの程度収まっていくのかということは分かりません。それなりに長期の時間というのも掛かるかもしれません。そういう意味で、自衛隊の派遣が長期に及ぶことも当然予想されます。ただ、一回一回の派遣については一定の期間を定めて国会に適切に報告をしてもらうと、一回一回の期間については、今のところは総合的に考慮して適切に防衛大臣のところで定めてもらうということで進めさせていただいております。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 では、今防衛大臣に決めていただくということですので、防衛大臣にお伺いいたします。どのぐらいの程度をお考えなんでしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 基本的にこの法律ができた後に、我々実際にその部隊を出すときに計画を作ってそれを提出するということになっていますので、今のところそのまだ法律ができていないのに、我々とすればその計画の長さをまだ決め切っていないというのは、これはお分かりいただきたいと思います。  いずれにしても、しかし、普通、クルーが交代で行くとなると大体四か月ぐらいで交代してまいりますけれども、そのときの合理性によって、例えばもしかしたら半年なら半年後とか一年にするのか分かりませんが、そういったことは今後御相談をしながら、我々の方に法案が今後できた後に計画を作らせていただくということになりますので、その報告もしなければならないと思いますので、その点は作った段階でまた御報告をしたいというふうに思います。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 かなり踏み込んでお答えをいただきましたし、また御相談させていただきますという今のお言葉、重く受け止めさせていただきたいと思います。  さて、次のところに行きたいんですけれども、海保が、つまり国交省が主務官庁であるということで、今日の御趣旨の説明につきましても金子大臣からなさっていただきました。であるのであるならば、やはり今回の、例えばこの地域に対する、この法律は恒久法でございますから、どの地域のどういう場合にということは一々判断が必要であろうと思います。特別の判断ということは、現在、防衛大臣がなさることになっております。しかし、うちの組織で今回はここへやるのは無理ですという判断は、本来、主務官庁の大臣がなさってしかるべきなのではないでしょうか。なぜ国交大臣ではなく防衛大臣が、海上保安庁の能力について、そして派遣の可否について御判断なさるのか、この点についてお伺いいたします。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 第一義的には、我が国の法制上、海の安全、海上保安庁がそれを担うと、海上保安庁法一条、二条、そのことを我が国は明記しております。そういう意味で、その第一の任を海上保安庁が当たる。  ただ、今も御指摘のとおり、今度の法案、法律で特別なときはなぜかということでありますが、先ほど申し上げさせていただきましたように、ソマリアという地域、あるいは海賊がロケットランチャーを持っているという事情、これらによりまして海上保安庁がこの任に当たるということは難しいということで、これを内閣の中で議論をしてまいりました。政府として、そういう意見を出し合って、そして、今の法案では防衛大臣がという主語になっておりますけれども、実質的に今の法案では防衛大臣が決めると、内閣は協議すると、協議機関の中にはもとより国土交通大臣、海上保安庁の所管であります国土交通大臣が含まれているということで、今御指摘の点はカバーされるという、そういうことで今度の法案の体系で提案をさせていただいております。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 金子大臣は今、なぜ今回について海保ではなくて海自が出る必要性があるのかということについて明快に説明なさいました。ということは、本人お分かりになっているわけです。ですから、そういうことを大臣が判断されて、閣議なりなんなりでおっしゃって、その結果、防衛大臣が引き受けられればいいではありませんか。私の大学の問題で、隣の大学の学長から、あなたのところでできないから私のところでやると言われたら私は怒ります。私の大学が、私ができないということになってほかの大学へお願いするということは当然あろうかと思います。それと同じことではないでしょうか。  これは恒久法でございます。つまり、これからソマリアだけではなくてほかの地域においてもいろいろなケースにおいて出るということが考えられると。そのために防衛大臣が判断するというのは余りにおかしいんではありませんか。これは、国交大臣がやはり判断して防衛大臣がそれを引き受けるという何らかの構造、あるいは総理がそれを決められるというような構造が法律としてふさわしいのではないかと思うわけです。ですから、是非ここのところについても何らかの修正に応じていただきたいなというのが私の希望でございますが、もう一度これについてお伺いいたします。いかがでしょうか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 自衛隊法八十二条に海警行動というのがあります。我が国の、自衛隊法三条だったと思いますけれども、国土防衛以外に、並びに我が国の海上の治安という自衛隊法上の考え方もございます。その八十二条との法律上の位置付けから、防衛大臣が命令を発するという趣旨との法律上の相関関係、位置付けというのもあります。  ただ、衆議院でも今谷岡委員が御指摘されました件、浅尾委員もこの件については非常に強い御要請もあるということも承っております。各党におかれまして、あるいは委員会におきまして御議論いただくという一つのテーマであると思っています。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 ありがとうございます。  今、我々は自衛隊法ではなくて海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案について議論をしているわけですし、それに基づいてどう行うかというのは、やはり国会の中で最終的な立法の形として決められるということでございますので、今協議の余地があるというようなニュアンスを伺いましたので、今後我々も国会議員として真摯に対応させていただきたいというふうに思っております。  そして、もう一つ金子大臣に申し上げたいのは、ちょっと逃げ腰じゃないかと。先ほど同僚の白議員からの今年度の補正予算に対する質問がございまして、自衛隊の海賊対策費百四十五億五百万だというお答えいただきました。それに対して、海上保安庁の今年度の補正予算における海賊対策の費用は幾らを申請しておられますか、この補正予算で。

岩崎貞二海上保安庁長官

○政府参考人(岩崎貞二君) 二十一年度の補正でございますけれども、海上保安庁、一億二千四百万、海賊対策についての補正は盛り込んでおります。現場海域における通信体制の構築でありますとか、いろんな資機材の整備でありますとか、そうしたものの費用でございます。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 現在一億二千四百万と、自衛隊海賊対策費の百分の一以下であるというお答えをいただきました。  主務官庁、この法案に関しては国交省であるということも我々先ほどから伺っております。ならば、やはり本来の主務を果たしていただくべく努力をするということ。このソマリアの問題が深刻化してきた状況が最近になって分かってきた。そして、「しきしま」のような船がもっと必要であるということ、これが分かってきた。その中で、これに対して国際的な責務を果たすためにも、我が国を始めとする様々な船の安全を守るためにも、やはりこれに対してはしかるべき船の建造等を含めた予算をここで出していただくのが筋だと思うんですけれども、なぜそうされなかったんでしょうか。大臣にお尋ねいたします。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 海上保安庁への応援、ありがとうございます。逃げ腰なんではなくて、満を持しているんです。やはり、「しきしま」級を予算、要請をしていくためにも、今の海上保安庁がやっている哨戒体制、尖閣諸島もあります、竹島も常時配置しております、その他、南大東島等々もやっております。そして同時に、大陸棚というものが広がってまいりまして、国連に今申請しております。その大陸棚の下に重要なモリブデンですとか等々も、レアメタルというものが埋蔵というのが科学的に分かってまいりました。  そういうようなところをきちんと哨戒をしていくのに今の哨戒体制で十分なのか、あるいは今の装備だけで十分なのか。先ほど来御議論いただいております北朝鮮の問題、北朝鮮の問題も、不審船ももちろんあります。そういう意味で、ある意味きちっとした哨戒体制の在り方というのを十分議論した上で、「しきしま」級、何隻とは今申し上げませんが、要求してまいりたいと思っております。単に今度の補正予算で対応できるという話ではない。むしろ、そういう意味で、繰り返しますが、満を持してきちんと計画を、こういう行動をするということをまた国会の先生方にも示した上でやっていきたいと思っております。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 大臣におかれましては、質問に簡潔に答えていただきませんと時間が無駄になるというふうに感じます。  分かりました。海上保安庁にとってはこの海賊問題は緊急性が高くないということが、今のお答えで一点明らかになったんではないかというふうに私は受け止めます。  だといたしましたら、ソマリアの問題がこれほど大事で緊急性があるから法律ができる前に海自を派遣なさったのではないんですか、政府は。そこが、すごくこの問題の優先について私には閣内が不一致に見えるということを申し上げておきたいと思いますし、また、海上保安庁のお仕事は多分これだけではなくて、今後やはりジブチを始めとする周辺国の沿岸海上警備というものをそれぞれの国ができるようになるような支援ということも是非真剣にやっていただきたいし、また、空の管制網というのは世界中を網羅するものとしてとっくにでき上がっていますけれども、海は実は歴史が長いがゆえにそういうところが遅れている、そして国際分業というものも遅れているんだろうと。だから、日本がわざわざソマリアまで行かなければならないというような状況が起こってしまう。  このグローバル社会において、二十一世紀においては、やはり空の管制網のような海の管制網が必要であり、それぞれの国際分業というものがなされていかなきゃいけないと。海上立国である日本と、海洋国である日本がやはりそのイニシアチブを取ってそういうところについても是非前向きに頑張っていただきたいということを国交大臣には特にお願いをしたいというふうに思います。  その一方で、外務大臣にお尋ねしたいと思うんですが、ソマリアの海賊はマラッカなどの海賊に比べて、あの地域のいわゆる開発途上性に比べまして非常に最新的な兵器、ロケットランチャーでありますとかGPSでありますとか衛星電話を持っているとか、いろんなことが言われておりますが、なぜ、そぐわないという言い方はおかしいかもしれませんが、あれほどに海賊は近代化して高度技術化してしまったというふうにお考えなんでしょうか。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) あの地域で海賊が発生をしている、多発している理由というのはもう委員も御承知のことであろうかと思いますが、先ほど国交大臣から話がありましたように、一つは、ソマリア自体の治安状況といいますか、あるいは政府が、確たる政府が今のところないと、そういうことから沿岸等における守りといいますか、そういうものの警備等がしっかりできていないということとか、あるいは漁民が生活の糧がなくなって海賊行為が出てきたとか、いろいろあろうかと思いますが、やはり一番の理由は、国土全体を実効的に統治する、そういうような政府がないということだと思います。  あの地域の海賊は、武器の調達等、方法はどういうふうにしているか分かりませんが、自動小銃とかロケットランチャーとかそういうものも保有しておりますし、また船舶の無線も傍受をしていると、そういうふうにも聞いておりまして、あるいはGPSを利用しているとか、そういうことで近代的な武器とか電子機器を入手していると、そういうふうに思っております。ただ、これがどういうところからどういう資金でこのような武器、装備を持っているかということについては把握してございません。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 漁民がソマリア国内でGPSやロケットランチャーを造っているという可能性はありましょうか。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) 漁民が造っているということはもちろんないと思いますが、それを何らかの方法で入手をしているということでございます。  いずれにしましても、関係各国が協力して、そして先ほど話がありましたように、ソマリア自体の治安の回復やそういうようなために我が国としては六千七百万ドルを出して、ソマリア情勢の安定化に向けて、これは人道支援もありますし、治安向上のものもありますけれども、そういうような形で海賊の根本となりますソマリアの安定化を今図っているところでございます。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 今のソマリアの海賊たちが持っているほどの最新鋭の機器、先ほど大臣もお触れになったような機器、こういうものを造れる国々というものは世界の中でそれほどたくさんは多分ないんだと思います。つまり、そういう国々から何らかの仲介をしてであっても何であっても買わなければ、多分彼らはそれを手に入れられないんだと思います。  ここで私が触れたいと思いますのは、本日の朝日新聞の朝刊「オピニオン」の欄に、畠山襄さんという方が「対アフリカ武器禁輸条約を」というタイトルでオピニオンをお書きになっております。その中の一部を読み上げさせていただきますと、「アフリカ以外の国々がアフリカにおける海賊行為や紛争を除去ないし激減させる手段が、少なくとも一つはある。第三国がアフリカに武器とその技術を輸出することを禁じるのだ。禁輸してもアフリカ各国が国産の武器を持つ途は残る。しかし自国内の市場だけのために製造する武器は極めてコスト高だ。これが武器国産化の抑制につながる」と。  つまり、今なぜソマリアで海賊行動が可能であるかといえば、彼らに対して武器を売っている人たちがどこかにいるからだと思います。日本は、私はこれは誇りに足ることだと思いますけれども、武器輸出三原則というものを持っていて、国際社会に日本製の武器が広がらないための最大限の努力というものをずっと続けてきたと思います。これは、国際平和に日本が寄与できる大変重要なことだと思います。  是非外務大臣におかれましては、やはりアフリカの諸国、特にソマリアのような国に対して武器を、これ核等のそういうものだけではなくて、通常兵器であってもそれで海賊行為が行われるような、こういう兵器というものを彼らが手に入れにくくなるような国際的な協調というものを、それを進めていただくためのイニシアチブ、リーダーシップを日本として取っていただきたいと思うんですが、それについていかがお考えでしょうか。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) 我が国がイニシアチブを取ってそういうような武器の輸出というんでしょうか、輸入というんでしょうか、入手を防ぐとかいろいろやらなければならないことは多いと思いますし、そういう意味では我が国も積極的にそういう役割を果たしていかなければなりませんし、またやっている面も今ございます。  それから、国際協調という意味では、これも委員御承知と思いますが、一月でしたか、あのジブチ会合、これが行われまして、我が国はメンバー国ではありませんが、アメリカなどとオブザーバーという形で出席をいたしまして、そして、この海賊対策の一つの参考としてアジア・マラッカ海峡における海賊対策を紹介したり、あるいはその会合では行動指針というものが示されたわけでありますけれども、我が国としてはそういうような会議にも積極的に参加をしているところでございます。  なお、先ほど申し上げましたけれども、六千七百万ドルの安定化に向けた支援というものを行っておりますけれども、二十一年度のこの補正予算でIMOを通じた支援ということで日本円にして十四億円、それからソマリア支援ということで二十二億円、これを計上しているところでございまして、積極的にこの海賊対策はやっていきたいと思っております。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 私も、そういう外交的な形からの支援というものはしばしば軍事的な支援よりも最終的にずっと効果があって、また安上がりではないかというふうに考えますので、今後とも是非そういう努力を続けていただきたいと思います。  ところで、外務大臣、再びお聞きいたしますが、私どもはそのアデン湾が日本の命脈としていかに重要であるかということをこの間ずっと伺ってまいりました。その事実にお気付きになったのはいつでございますか。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) アデン湾の辺を日本の船舶が、商船やタンカーやいろいろなものが通るというのは、僕ら学校でも習ったような気もしますし、これは、我が国がそういう貿易立国であり、あるいはこの油にしろ、いろいろな輸出、輸入にしろ、そういう船を利用しているのが多いということは割合と国民の中で知られていることだと思います。  特に、その中でスエズ運河経由というものは、欧州とアジアをつなぐという本当にこれは重要な輸送ルートでありますから、政府としては、当然のことながら従来からこの重要性について、生命線であるということは認識をしております。そういうことで、海賊事案も増えているというところから、今回のような対策を取っているということでございます。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 そうしますと、私はとても不思議でございます。これほど重要な地域に、一番近い大使館がエチオピアのアジスアベバであり、ケニアのナイロビであると。この地域がこれほど大事な地域であるならば、なぜその、今ソマリアに置けないにしても、内乱状態で、近くの国々に今まで大使館がなかったのかと、様々な公館がなかったのかと、その地域における情報についての積極的な収集がなかったのかと。それだけの外交の経費を使うだけの重要な地域でありながら、なぜそういうことが行われてこなかったのでしょう。その点についてお尋ねいたします。

別所浩郎外務省総合外交政策局長

○政府参考人(別所浩郎君) お答えいたします。  この地域、重要でございますが、御案内のとおり、外務省といたしましては、世界全体の中で日本がどうやって外交力を強化していくかという意味で、従来からも在外公館につきましては、その予算、あるいはその設置につきましていろいろお願いしているところでございまして、徐々にそれを増やしてきているところでございます。残念ながら、まだ、アフリカにおきまして十分な在外公館があるかという御指摘でございましたら、そうではないというところでございます。  ただ、ジブチにつきましては、におきまして連絡事務所というものを設けまして、この海賊対処のための海上警備行動、これが行われたということを受ける形で、自衛隊とジブチ政府、まあジブチをベースにいたしましていろいろな活動を行われておりますので、その間の連絡調整などを行うと、そういう連絡事務所を設けるところでございます。

谷岡郁子民主党・新緑風会・国民新・日本

○谷岡郁子君 私どもが政権を取ったら、是非外交費についてはもっとたくさん増やしまして、そしてそういう本当に重要な地域におきましては必要な外交的な処置がとれるようにしたいということを表明いたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。  本日は海賊対処法の審議入りでございますので、その内容の質問をさせていただきますが、あわせて、現下の重要課題でございます北朝鮮の核実験、また核廃絶につきましても少し触れさせていただきたいと思います。  まず、海賊対処法でございますが、取り締まる対象について──あれ、大臣いないな。ちょっと今大臣が、聞こうと思ったら大臣がいませんので、それじゃ北朝鮮の方から質問させていただきます、済みませんが。  中曽根大臣にお聞きしたいと思いますが、今般の核実験に対しまして、今国連安保理で決議案の議論がなされると思いますけれども、日本としてどのような具体的な内容を盛り込みたいと考えておられるのかについて答弁いただきたいと思います。

橋本聖子自由民主党外務副大臣

○副大臣(橋本聖子君) 北朝鮮の核実験、これは国連安保理決議第一七一八に明確に違反するものであるとともに、核不拡散体制に対する重大な挑戦であり、強い安保理決議を迅速に採択をして国際社会の意思を明確にすることが不可欠だと思っております。  二十六日、日本時間でありますけれども、に行われた安保理非公式協議におきまして、安保理理事国は、今般の北朝鮮による核実験は安保理決議一七一八号に明確に違反するものであるとしてこの核実験に対し強い反対と非難を表明し、安保理決議につき直ちに作業を開始することで一致をいたしたところであります。  現在、関係国の間で具体的な決議の内容につき協議を行っているところでありますが、協議の中身の具体的なことにつきましては、各国との関係もありましてすべてを申し上げるというわけにはいかないわけでありますが、我が国としてはできる限り強い決議を迅速に採択するということを目指しまして、アメリカ、韓国などとの関係国と緊密に連携をして、一番大切なことは、やはり積極的に我が国としてはこの中身に対して主体的な立場に立って参画をしていきたいというふうに思っております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 具体的な内容につきましては今お答えできないという話ですが、強い内容という答弁がございました。  これは財務省にお聞きしたいと思うんですが、四月五日のミサイル発射事案を受けまして、五月十二日から北朝鮮への資金移動につきましては新しい規制強化がなされたと思うんですが、これについて今どのように推移しているのかについて、財務省からお聞きしたいと思います。

永長正士財務大臣官房審議官

○政府参考人(永長正士君) お答え申し上げます。  今御質問の報告、届出、この実績につきましては、通常、月次で報告を受け集計しておりますが、今月十二日から実施いたしました北朝鮮向けの送金等の引下げ措置につきましては、措置を始めたということで特別に確認作業を行いました。  実施後の約二週間で、いわゆる送金につきまして、支払送金につきましては報告はございません。それから、北朝鮮向けの携帯輸出、持ち出しに係る届出につきましては、三十万円超それから百万円以下のものについて数件の届出が行われております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今財務省から御答弁ありましたように、この二週間で送金は引き下げたけれどもない、携帯は三十万に引き下げて数件程度ということですから、これ昨年、二〇〇八年度で百万円超で約二億円弱の持ち出しだったんですね。そういう意味では、この数件程度で年間足し合わせてもそれほどなりませんので、せいぜい持ち出しは三億円ぐらいなのかなと。一方、BISのホームページによりますと、北朝鮮の資金取引残高、ネット残高が載っておりまして、これ二〇〇七年十二月で十五億ドル、約一千五百億円ですね。二〇〇八年九月では十四億ドル、約一千四百億円と、そういうことですから、日本は数億円程度の資金しか動いていないとすると、これは資金の規制をしても余り効果がないのかなという気がするわけですね。  一方、お手元に資料を配らせていただきました。貿易量というデータなんですね。これちょっと見て唖然としたんですが、これ北朝鮮の主要国別貿易実績の推移というデータなんですが、中国のデータが二〇〇一年から二〇〇八年まで三・八倍、韓国は四・五倍、全体で二・一倍増えているんですね。実は、二〇〇六年に核・ミサイル事案があってからもこの二か国は増えておりまして、この二つの国、現時点で見れば、合わせれば八割を超えていると。  一方で、日本の貿易を下で見ますと微々たる量で、北朝鮮への輸出はゼロですが、輸入も七百六十万ドルぐらいしかないという微々たるもので、日本だけ禁輸をしたって余り意味がないじゃないかと。むしろ、本当にやるんであれば、これは禁輸というのは中国、韓国と密接に連携しないと意味がないと思いますが、外務大臣の見解をお聞きしたいと思います。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員が御指摘になられましたけれども、北朝鮮との間のすべての資金の取引が禁止されているわけではないわけでありまして、我が国独自に北朝鮮への資金の流れに対する措置というものをとりましても、残念ながら北朝鮮全体に対する経済的な効果というのは限定的にならざるを得ないわけでございますが、他方、北朝鮮に対する措置につきましては、その経済的な今申し上げました効果だけではなくてやはり政治的な意義にも注目をしながら、それが核の問題やあるいは拉致の問題、こういう問題を含む諸懸案の解決に向けての具体的な行動を北朝鮮から引き出すと、そういう目的に資するという、そういう観点からやはり評価、検討していくということも重要なのではないかと思っております。  四月のミサイルの発射を受けまして、特に北朝鮮向けのものに限りましては資金の流れの実態をよりきめ細かく把握すると、そういうための措置を対北朝鮮措置の全体の中に新たに組み込んだところでございます。  いずれにいたしましても、核実験を行ったことを受けまして今後どのような措置をとるかということは、今安保理で議論をしております決議とともに政府全体として判断をしていくと、そういうふうに考えております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 政治的意味合いもあるんだと思います。ただ、実効性が重要ですので。  実は、先ほど言いましたBISの統計による大体年間十四億ドルぐらいの資金というのは、貿易量、下のデータで五か国計がありますが、輸出引く輸入の差が大体十三億ドル、十四億ドルぐらいなんですね。そういう意味では、こういう物の流れに対応しているものですから、物の流れについても、実際は、それ中身を見ましても、中国から北朝鮮に行っている輸出品で一番多いのはやっぱり原油なんですね。その次が機械品であったりして、決していわゆる生活必需品ということでもないのかもしれないと。そういう意味ですから、かつ両方ともかなりグラント性が高いというか、いわゆる援助的なものも多く入っているようだと言われておりまして、そういう意味では是非この両国とは緊密に連携をしないと決して効果は出ないと、こう思っておりますので、その協力をお願いしたいと思います。  逆に、北朝鮮へのじゃ制裁を強化すればいいのかと、それだけすればいいのかと、そういうことでもないのかという気がするんですね。日本でもよく窮鼠猫をかむということがありまして、余り追い詰め過ぎると暴発するという話もあるんですね。そういう意味では、制裁強化は必要ですけれども、あわせて、もし核開発を放棄すればこんなメリットもあるんだと、そういうメッセージも並行して出すと、こういうことが重要だと考えますが、外務大臣の見解をお聞きしたいと思います。

橋本聖子自由民主党外務副大臣

○副大臣(橋本聖子君) 委員御指摘のとおりだというふうに思います。  我が国の対北朝鮮措置は、拉致、そして核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けた具体的な行動を北朝鮮から引き出すということが目的に資するかとの観点から評価、検討していくことが重要だということを考えております。  そのために、現在、我が国が北朝鮮に対してとっている措置は、北朝鮮が拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けた具体的な行動を取った場合には、いつでも諸般の情勢を総合的に勘案しながら、その一部又は全部を了承することができる旨を政府として対外的に明らかに、終了、終了するということが政府として対外的に明らかにしてきたところであります。  今般、北朝鮮が核実験を行ったことを受けまして、我が国としてどのような措置をとるかは政府全体が判断をするということになりますけれども、まずは国連安保理においてしっかりとした対応をしていく、これが重要であります。  いずれにしても、政府としては、今後とも対話と圧力というもののバランスを用いながら、諸懸案の一刻も早い解決に向けて北朝鮮から具体的な行動を引き出すというべき努力をしていきたいというふうに思っております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 是非、その対話と圧力ということは、圧力を強めながらも、もし放棄すればこういうことができる、経済の協力もできるということを併せて強くメッセージを出していただきたいと思いますが。  一方、懸念されるもう一点は、せっかくオバマさんが四月五日にプラハで核のない世界というこういうスピーチをされて、核廃絶という流れができてきた中で今回のことがあったと。少し核廃絶という議論が後戻りするんじゃないかということが懸念されるんですが、これについては中曽根外務大臣も十一の指標って発表されましたが、今回の北朝鮮の事案は事案としながらも、やはり核の廃絶に向けては引き続き日本としてはリーダーシップを示していくという御決意をお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) 委員がおっしゃいましたように、四月の五日にはオバマ大統領がそういう発表、核のない世界へと、そういうことで発表されたわけでありますが、私も我が国の考え方ということでこの十一の指標というものも発表させていただきました。いずれにしましても、核軍縮・核不拡散の機運というものが起きつつあるときにこのような実験されたということは、これはもう断じて容認できないわけでありますが、私たちとしてはこの機会にこれを前進させなければならないと、そういうふうに思っております。  じゃ、どういうことをやるかということになってくるわけでありますが、一つは、来年の春先に、世界的核軍縮を推進するための二〇一〇年核軍縮会議、これを開催するということ、それから国連総会における核軍縮決議の採択、それからさらにCTBT発効促進会議、またG8サミットでのイニシアチブ、これを発揮していくということ、イタリアのサミットでございますが、それから核不拡散・核軍縮に関する国際委員会、御案内のとおり川口、エバンス両氏中心でありますが、それによる現実的な行動志向型の勧告、この秋にもこれが発出されると思うんですけれども、それへの支援など、核兵器のないそういう世界の実現に向けまして、私たちとしてもこの機会を逃すことなくこれが前進するように努めていきたいと思っております。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 核廃絶につきましては、この外交防衛委員会で今までも中曽根大臣に対しまして何回か質問させていただきまして、実は最近その質問をまとめて一つの論文も作らせていただきました。核廃絶に向けて日本のイニシアチブという議論を是非進めたいと思っておりまして、その中で、やはり核廃絶を進めながらも近隣国との安全保障というのはしっかり頭に置かなきゃいけないと。  なぜ北朝鮮がここまで暴発するんだろうかということは、それなりにやっぱりその動機については思い巡らす必要があるんだと思うんですよね。そういう意味では、北朝鮮という国は、戦後、朝鮮半島にアメリカ軍が駐留して核の脅威もあった、また日米安保の中で核の傘があった、五十年間にわたっていわゆる核の脅威に置かれてきたという面もなくはないわけですよ、別にそれを強調したいわけじゃありませんけれども。そういう意味では、そういう核の傘というものも、そのデメリットというものも併せて見ながら、いわゆる今の北朝鮮の核実験は絶対容認できないけれども、その先には、核のない世界を日本としてつくっていくというそういうスタンスを私は日本として表明するのは重要だと思っておりますが、これについて御見解をお聞きしたいと思います。

橋本聖子自由民主党外務副大臣

○副大臣(橋本聖子君) 北朝鮮は、従来より、米国の対北朝鮮敵視政策や軍事的脅威から自衛するために核開発を進めているとの立場をしっかりと表明をしております。  一方で、二〇〇五年九月の六者会合共同声明においては、米国が北朝鮮に対しまして核兵器又は通常兵器による攻撃又は侵略を行う意図を有しないことを確認した旨が明記をされているところであります。  また、北朝鮮は、四月の二十九日の北朝鮮外務省スポークスマンの声明において、国連安保理が直ちに謝罪をしない場合には核実験を行う旨の立場を表明し、今般の五月二十五日に核実験を実施したところであります。  このようなことを踏まえますと、米国の軍事的脅威などに対処するために北朝鮮が核開発を進めているといった見方には困難な面があるかというふうに考えます。  どちらにしても、北朝鮮の行動というのは国際社会としても理解し得るものでなく、我が国としてその意図や真意を北朝鮮の立場から述べるという立場にはないというふうに思いますが、重要なことは北朝鮮の核放棄を一刻も早く実現することでありまして、引き続きアメリカ始めとする関係国と緊密に連携を取っていく方針であります。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 先ほど小論文まとめましたという話をしましたが、そのテーマは実は核の先制不使用というテーマなんですね。実はこれは自民党の川口順子議員、元外務大臣とも話は割と通じているんですが、民主党の岡田さんとも結構共通点がありまして、共に役所の先輩なんですが。  実は、これは今、北朝鮮の関係でも重要になっているんではないかなと思っているんですね。北の核攻撃に対しては同盟国のアメリカの核攻撃を期待すると、これは当たり前ですよ。これは日米安保ですから期待しなきゃいけない。しかし、それによって北には暴発を思いとどまらせるということは当然にしても、アメリカから北朝鮮への核の先制攻撃は日本としては望まないということを今こそ私は宣言すべきじゃないかと思うんですよね。それが逆に北の核の暴発を防ぐことにもなるんじゃないかということを期待するわけですね。  また、そういうことの宣言は、先ほど言いましたように、北への制裁しようと思うと、韓国と中国のもう連携が不可欠なんですよ。この両国も北の暴発は絶対防ぎたいはずなんですね。そういう意味では、この日中韓が連携する上でも、日本自身が今こそ核の先制不使用というものを言っていくことが今この北の核実験に際しても重要だと考えますが、これについて外務大臣、もう一度御答弁いただきたいんですけど、いかがでしょうか。

橋本聖子自由民主党外務副大臣

○副大臣(橋本聖子君) 二〇〇五年の九月の六者会合共同声明におきまして、米国が北朝鮮に対して核兵器又は通常兵器による攻撃又は侵略を行う意図は有しない旨が明記をされております。アメリカは従来より一貫して、六者会合を通じて北朝鮮の核問題等を平和的に解決するとの方針を取っていますが、これにもかかわらず北朝鮮は、二〇〇六年十月の核実験実施発表に続き、今般、国連安保理決議第一七一八号に明確に違反する形で核実験を実施をいたしました。  このような厳しい安全保障環境の下でありますが、核抑止力を含めた米国の抑止力が我が国の安全を確保する上におきまして極めて重要な役割を果たしていることは言うまでもありませんが、この核の傘を含む日米安保条約上のコミットメントについて、二十六日の日米首脳会談及び二十五日の日米外相電話会談において、改めてオバマ大統領及びクリントン国務長官より表明があったところであります。  我が国としては、米国との安全保障条約を堅持しながら、それがもたらす核抑止を含む抑止力を重要な柱として、これから国際社会における核兵器を含む軍備の削減、国際的な核不拡散体制の維持強化、この努力を重ねて、核兵器を必要としない平和な国際社会をつくっていくことが重要と考えております。  先生御指摘のように、やはり中国や韓国の貿易・金融制裁協力を得る上で重要というお考えでありますけれども、そのような形の中でこれから中国あるいは韓国、アメリカとしっかりとした連携を引き続いて取っていくということが重要だと思います。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 必ずしも満足する答弁ではなかったですが、本題の方に戻らしていただきます、海賊対処法の方で。済みません、遅くなりまして。  まず最初に、この法律の取り締まる対象について金子大臣にお聞きしたいんですが、ソマリアの海賊多発を受けまして、IMO、国際海事機関とかまた国連安保理は度重なる決議を行っておりますけれども、その対象は公海上の海賊とともにソマリア沿岸国の領海内の海上武装行動も含めているんですね。今回のしかし本法案については後者を含めていない。これについて、その趣旨について御答弁いただきたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 安保理では確かに領海に及んでおりますけれども、国連海洋法条約では公海という整理をしておりまして、我が国はこれに基づいたものであります。  同時に、領海における行為というのは、国際法上は、やはり当該国の主権というのが及ぶというのがもう国際法上の取決めでありますものですから、外国の領海で行われた行為は我々は海賊行為としないというふうに規定をさせていただいた趣旨であります。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今の御答弁で、いわゆる領海は沿岸国の主権であるという話もございました。ところが、国連安保理に対してソマリアの暫定政府自身は要請をしているわけですね、やってほしいと。それがありながらも、今回の法律というのは入れていないという理由について、再度お願いしたいと思います。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 繰り返しますけれども、それぞれの国の領海というのはそれぞれの国が主権を持ってやっていただきたいと、またやるべきであると、やるべきというよりも、やはり主権でやるというのが原則、国際法上の原則であるというこの立場を選択をさせていただいたという次第であります。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 確かに、ソマリアという国が能力があればいいんですけれども、実はその能力ないんですよね。沿岸警備隊を持つ能力がないと。それでありながらも、それで、よってソマリアは国連安保理に対して要請を出していると、しかしながら日本はそこはしないと。そういう判断は、やっぱりする根拠というのはどこなんでしょうか。

金子一義自由民主党国土交通大臣

○国務大臣(金子一義君) 何度も同じことを申し上げて恐縮でございますけれども、国連海洋法条約における海賊行為というのは公海ということで、我が国がそれを批准をしているという大原則に基づいて今度規定をさせていただいたところであります。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 確かに、今大臣の答弁で国連海洋法条約の国内実施法という意味では確かに公海ということになりますね。一方、やはり国連安保理でのそういう要請がありながらも日本はやらないというのは、やはり紛争に巻き込まれないというのが私は大きな点だと思うんですよ。  幾つかの学者先生に聞いても、今回の海賊対処法については、こういうソマリア領海内の海賊も対象にすべきだという御意見もありました。しかし、それを除いた、特に与党PTとしてそれを除いたという我々の趣旨は、そういう紛争に巻き込まれないものとして、あくまでこれは警察行為であるということに限定して法律を作るべきだというのが実は我々与党PTの意思でありましたので、そこは是非踏まえていただきたいなと思っております。  あわせて、今度は外務大臣にお聞きしたいんですが、じゃ、ソマリアの暫定政府はどうなのかと、これは日本はこれ承認していないんですね。その理由、また今後の承認の見通しについてお聞きしたいと思います。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) ソマリアは、一九九一年以来武装勢力間の闘争が続いているわけでありますが、二〇〇五年には今お話ありましたソマリア暫定連邦政府、これTFGと称していますけれども、これが樹立をされまして、またさらに昨年の八月には、暫定連邦政府とそれから別のソマリア再解放連盟の穏健派、これとの間で武力行使の停止などを含むいわゆるジブチ合意、これが成立をしたわけであります。  今年に入りましてから、この暫定連邦政府、新大統領も選出をされまして、新内閣や新議会も誕生いたしました。私もボツワナに参りましたときにこの暫定の政府のまた閣僚の一人にもお会いしたこともありますけれども、しかし、この政府はまだ国土全体を実効支配していないと。そして、そういうことからも我が国は政府として承認していないところでございます。  今後の承認の見通しにつきましては、この暫定連邦政府にはすべての勢力が集結しているといいますか、参加しているわけではないわけでありまして、最近も、首都のモガディシュにおいてこの暫定連邦政府とそれからイスラム過激派とのまた激しい戦闘も発生をしている、そういう事実もございます。先ほど申し上げましたジブチ合意以降の動きがこのソマリア全体の和平、こういうものにつながっていくかどうかということにつきましては、やはり今後の動向というものを慎重に見極める必要があるだろうと考えています。  政府を承認するかどうかということは、政府を承認するための要件というのがあろうかと思いますが、私たちが考えておりますのは、新政権ができた場合にこの新政権が当該国の政府としての権力を確立をしっかりとしているかということ、つまり先ほど申し上げました、全土に実効的な支配を確立しているかということ、それからもう一つは、新政権が国際法を遵守する、そういう意思とか能力があるかと、この二点が必要ではないかと思っているところでございます。    〔委員長退席、理事浅尾慶一郎君着席〕

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 今外務大臣から御答弁いただきましたように、なかなかジブチ合意がありながらも、そのまますぐに和平に行くという感じではないと。そういう意味では、確かに、自衛隊を送るのではなくてソマリア政府を支援してそこで頑張ればいいじゃないかという御意見もありますが、なかなかそれは答えが遠いかなと。そういう意味では、そういうことに対する支援はしながらも、並行してこの新法を通して自衛隊に行っていただくということは私不可欠だと思っております。  逆に、ソマリア暫定政府がないと、そういう国交がない中でソマリアの海賊を根絶していく上では、周辺国を含む国際連携を束ねるIMOですね、国際海事機関の存在は非常に重要だと考えております。我が国としてもこのIMOを核とした国際連携による中長期的海賊対策を進めることは重要だと考えておりますが、特にマラッカ・シンガポール海峡ではReCAAPという取組があったわけですね。実は私もシンガポールを訪問させていただきました。すごく日本の協力がありまして、現地の能力がアップして、日本の貢献になっておりました。日本人の方も働いておられました。  今回、このIMOに対しまして、例えば補正予算で、外務省は補正予算三十六億円の海賊関係のうち十四億円を沿岸国の情報共有や訓練としてIMOに出されたと。また、人的にも、関水康司さんという海上安全部長さんですね、IMO、元運輸省の方ですけれども、この方はもう平成元年からIMOに行かれて二十年のベテランで、今五十七歳の方なんですが、非常に人的にも資金的にも今までプッシュ、応援してきているわけですが、私こういうことは重要だと考えるんですね。  最後に外務大臣に、我が国としてこのIMOがしっかり力を発揮していけるように、人的、資金的にどういう支援をしていくのか、これについて御答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

中曽根弘文自由民主党外務大臣

○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほども申し上げましたけど、ジブチ会合、これが開催されたわけでありますが、これは、委員がおっしゃいましたIMO、国際海事機関、これが主催で行ったものでございます。海賊防止のための協力とかあるいは海賊情報共有センター、こういうものを設立すると、そういうものを規定をいたしました行動指針がこのジブチ会合でこれが決まったわけでありますが、これはソマリア海域周辺十六か国及びソマリア、先ほど申し上げました暫定連邦政府によって採択をされております。  IMOはこのような取組を通じまして海賊取締りのための地域的協力の枠組みづくりに大変大きな役割を果たしておりますが、我が国といたしましては、先ほど申し上げましたけど、このジブチ会合にもオブザーバーとして参加をいたしまして、この東南アジアでの経験など、こういうものも披露して参考にしてもらうということで、そういう形の協力も行っているところでございまして、IMOとは引き続いて連携を取ってやっていきたいと思っております。  具体的にもう少し申し上げますと、これは周辺沿岸国の海上取締り能力を向上させるということ、そして地域協力の取組を一層進めていくということが大事だと思っておりますし、そのためには、政府といたしまして、委員からも御紹介ありましたけど、平成二十一年度の補正予算案で、海賊対策のためのこれは訓練センターそれから海賊情報共有センターの設立などを支援するためにIMOに対しまして約十四億円の拠出をしているわけでございます。  以上でございます。

浜田昌良公明党

○浜田昌良君 終わります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  海賊対策の海上警備行動として既に自衛隊が派遣をされております。今日の午前中にはP3Cが出発をしました。P3Cが実際の任務を持って海外に派遣されるのはこれが初めてです。そして、その警備のために派遣をされた最新鋭の部隊である陸自の中央即応連隊ももちろん海外任務は初めて、そして今度の法案で武器使用基準の大幅な緩和が行われます。つまり、この海賊対策は警察活動だということでこれまでの自衛隊の海外活動の枠を大きく超えた活動が展開をされているわけですね。  今日は、その中で本日派遣をされたP3Cの問題に絞ってお聞きをしたいと思います。まず、このP3C派遣の目的と任務について確認をしたいと思います。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 先ほど来御説明しておりますように、アデン湾地域の大変非常に広大な地域、そしてまたそこを通航する我が国関係の船舶の通航等を考えますと、これはもう安全確保をより効果的に行うためには、護衛艦による護衛任務に加えてP3Cによるアデン湾内の警戒監視、そして情報の収集及び提供等が必要だと考えているところであります。  このような観点から、今月十五日、私から自衛艦隊司令官等に対して海上警備行動を発令し、P3C二機を派遣し、我が国に関係する船舶を海賊行為から防護するために必要な行動を取ることといたしました。今回のP3Cの派遣によって、護衛艦による護衛対象船舶の護衛と相まって、日本国民の人命、財産を保護するという政府の重要な責務をより効果的に果たすことができると考えているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 我が国以外にこの哨戒機を派遣している国はどこがあるんでしょうか。

橋本聖子自由民主党外務副大臣

○副大臣(橋本聖子君) 必ずしもすべてを把握している、網羅的に把握しているわけではありませんが、米国のP3C、フランスのアトランティック、スペインのP3C、ドイツ、P3Cといった国が哨戒機を派遣していると承知をしております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 アメリカ以外には今三か国が挙げられましたが、一機ずつだと承知をしております。にもかかわらず、日本は二機を派遣し、しかも初めての海外任務のわけですね。  東京新聞で三月十二日付けでありますけれども、今年の二月に与党のプロジェクトチームがジブチを訪問した際に、現地の駐留のアメリカ・アフリカ軍のカーター司令官からP3Cの哨戒機の派遣を求められたと、こういう報道があります。米軍はアフガンの陸上偵察に海軍の哨戒機を回し、海賊船を見付ける目が足りないと、こういう訴えがあったということでありますが、こういうアメリカの要請があったんでしょうか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) その件に関しましては、御指摘のような米国からの要請はございません。今回のP3Cの派遣については我々日本として判断をしたものでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 今年の五月五日のアメリカの上院の軍事委員会の公聴会でも、これはステファン・マル国務次官付けの上級顧問がこういう発言をしておりますが、軍事パートナーと協力して海上の警戒防護区域を設定したと。この区域は軍を派遣することにより、より組織的に哨戒活動が行われると。我々は国際的なパートナーに対し、もっと軍を派遣してこれを引き受けるように説得を行ってきたと。こういう発言もありまして、報道と私は合致しているんじゃないかと思うんですが。  その上で、この哨戒の手法についてお聞きをいたしますが、日本の船団を護衛するときにその周辺を哨戒するのか、それとも、それとかかわりなくこのアデン湾全体を哨戒をするんでしょうか。どういう手法でしょうか。    〔理事浅尾慶一郎君退席、委員長着席〕

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 今回派遣をされますP3Cによる具体的な活動内容につきましては、保護対象船舶の航行情報、あるいはその時々の海賊の発生状況等を基にいたしまして、保護対象船舶を防護するために、護衛艦によって護衛活動を行っている海域を中心といたしましてアデン湾の海域を広域的に飛行をいたしまして警戒監視あるいは情報の収集、提供等というものを行うと、こういうことが基本になると考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 つまり、護衛艦が護衛するその前後ということですか、それとも、それと直接かかわりなくアデン湾全域を定期的にやるということですか、どちらですか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答えいたします。  今回派遣されますP3Cにつきましては、これは海上警備行動に基づく派遣でございます。自衛隊法八十二条におきます海上における人命又は財産の保護ということで、日本関係船舶の防護ということのために必要な警戒監視あるいは情報収集ということを空から広域的に行うと、こういうものでございます。  そして、飛行機でございますので、当然のことながら船舶とは航行のスピード等も違いますので、常にその飛行機が船舶と同じようなスピードで同じところを航行すると、そういうことはそもそも不可能なわけでございますし、それから、その船に対して近寄ってくるいろいろな周りの船、他の船舶の動向といったようなものをできるだけその前方において遠いところから把握するということも必要になりますので、護衛艦の活動と全く同一にということではありませんけれども、当然のことながら保護対象船舶の防護に必要な限りにおいて警戒監視等を行うと、こういうことになると考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 このP3Cが収集する情報の対象は何になるんでしょうか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) P3Cは自衛隊法第八十二条に基づきまして海上警備行動の一環として派遣をされるわけでございますので、海上における人命、財産の保護ということに必要な情報の収集というものを行うと、そのための活動をするということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本関係船舶の防護に必要な情報ということでよろしいんでしょうか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 具体的な活動内容ということでございますけれども、当然、保護対象船舶が実際どういうところをどういうふうに航行しているかというようなことについての情報とか、あるいは海賊の発生状況ということを基にいたしまして、その保護対象船舶を防護するためにそれに関係するような必要な情報をできるだけ広く収集するということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 哨戒をするその頻度、定期的にということになっています。それはどのぐらいやるんでしょうか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 今回、二機派遣をされるわけでございます。この二機と申しますのは、常時一機はオンステーションして空からの警戒監視を行うことができるようにということで二機ということになっておるわけでございますので、その時々の状況、つまり保護対象船舶の航行状況とか、あるいは海賊の発生状況、あるいはその場その場における気象、海象といったような、いろんな状況によって違ってくるとは思いますけれども、あえて言えば一日一回程度ということになるのではないかというふうに思っておりますが、あくまでその時々の状況いかんだと思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 現在は海上警備活動としての派遣でありますが、法案が成立しますとどういう変化があるんでしょうか。例えば、哨戒の対象はアデン湾以外にも広がることがあるのか、それから日本関係船舶の防護に必要な情報という答弁がこれまでもありましたが、それの対象が広がるのか、それから情報を提供する対象も広がるのか、この点、どうでしょうか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 法案が成立をして、実際にP3Cがまさにその新法に基づいて活動をする場合にどういうような具体的な活動の内容になるかということ、あるいは情報収集、それからあるいは情報交換の態様、内容がどういうふうになるかということについては、今後とも引き続きよく検討していく必要があるのではないかというふうに思っておりますが、いずれにしましても、今回の法案に基づいて自衛隊が現場で対処をするということになりますれば、法律上は当然日本関係船舶だけではなくて、それ以外の外国船舶についても海賊行為から防護をするということが可能になるわけでございまして、したがいまして、P3Cなりで空から警戒監視、情報収集をするということになれば、当然、その今申し上げたような活動に必要な関連の情報を幅広く収集するということになると思いますし、それからまた、それに必要な情報交換をいろいろな組織と行うということが十分にあり得ると考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 幅広く収集すると、事実上この海域のあらゆる情報を収集するということになると思うんですが、その対象が海賊船かどうかというのは哨戒の前に分かるわけでありませんから、ピンポイントでできるわけではないわけですね。広く海上にいる船の情報を集めることになるわけで、例えばその中にテロリストへの武器提供船とか、それから反政府勢力へのそういう提供であるとかなど、いわゆる対テロ戦争等に関する情報があった場合に、その情報というのはどういう取扱いになるんでしょうか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) P3Cの派遣につきましては、海上警備行動であれば我が国関係船舶の海賊行為からの防護ということになりますし、また、新法を根拠としてP3Cが活動するということになれば、当然、新法に基づく海賊対処行動のための警戒監視というものを行うということになるわけでございまして、したがいまして、そのような海賊に対する対処活動に必要な情報と、そういう意味でその現場海域における様々な船舶の航行等のいろいろな情報を集めるということにはなると思いますけれども、ただ、それはあくまで海賊に対処をするということに必要な情報を集めるということでございまして、それ以外の目的で活動するということではございません。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 結果として、例えばテロリストへの武器提供船という疑いがあったような、海賊ではないけれどもそういうものだという情報があった場合、結果として、それも海賊対処に資するものとして取り扱われるということでよろしいんですか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 現場海域においていろいろな船舶が航行をしていて、そこのところを護衛対象の船舶も航行しているということですから、当然のことながら、海賊対処をするという場合においてもいろいろな関連の情報を集めるということは必要であると思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 そういうことも広く情報を集めるんだということでありますが、そうしますとこれをどう提供していくのかと。この間の答弁では、外国艦艇にその情報を提供することがあり得ますというふうに言われていました。それから、アメリカのCTF150や151への情報提供についてもいろんなところと情報交換することはあり得るというふうにお答えですが、具体的にこのCTF150との情報交換というのは行われるんでしょうか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) P3Cが収集する情報につきましては、海賊行為から日本関係船舶というようなものを防護するために必要な情報を収集すると、こういうことでございます。そして、我が方といたしましては、できる限りその防護対象船舶の防護に必要な情報を集めるということが必要でございますので、そのために関係国、関係機関と幅広く情報交換をして、そういうところを通じても我が方独自では得られないような情報というものを得まして、それで我々の海賊対策に役立てるということが必要であるというふうに思っております。  したがいまして、それに必要な限りにおいて、関係国、関係機関との情報交換というものは行うということは十分にあり得ることだと考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 CTF150との情報交換も否定はされません。  日本は警察活動だということで派遣をしておりますけれども、アメリカは軍事行動として位置付けているわけですね。先ほど紹介したアメリカの上院の軍事委員会での公聴会での発言でも、安保理の決議について、この地域における軍事行動に着手するための追加的な権限を付与したと、こういう表現をしているわけですね。これまでもアメリカは対テロ戦争の一環としてソマリアに空爆をしたこともありますし、そして今回の安保理決議でも空爆は排除していないわけですね。  日本の行う情報活動がこうした軍事活動と一体化をするのではないかと、こういうおそれが私はあると思いますけれども、その点はいかがでしょうか。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 徳地運用局長、時間が来ておりますので、簡潔に答弁願います。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 自衛隊が現場において収集した情報というものは、当然、我が方の活動に必要な情報収集活動の一環といたしまして関係機関と情報交換をすると、こういうことは十分あり得るところではございますが、これはあくまで自衛隊としての海賊対処に必要な限りでそういうことを行うということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 時間ですので終わりますが、やはり私は、こういう問題が起こるようなやり方を日本が憲法九条を持つ国としてやるべきでないと申し上げて、終わります。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 今日は、海賊対処法に入ります前に、防衛大臣に一つ確認をしておきたいと思います。  辺野古沿岸における新基地建設計画につき、去る四月、沖縄防衛局は環境影響評価準備書を提出をいたしまして公告縦覧に付しました。住民意見の提出が五月十五日に締め切られました。今朝、沖縄防衛局に確認しましたところ、五千三百十七件の住民意見が寄せられておりますという報告を受けております。この問題に住民の関心がどれほど高いかということがよく分かります。  防衛省は、住民意見を真摯に取り上げ、意見概要書の取りまとめに当たって住民意見が正確に反映されるよう強く要請いたします。いささかも住民意見が軽視されたり、抹殺されたり、隠ぺいされたりすることがないよう防衛大臣の決意をお伺いしておきたいと思います。なお、そのことについて沖縄防衛局へ是非指示をしていただきたいと思います。  なぜ私があえて通告もしていないのにこの質問を最初に申し上げるかといいますと、一貫して今までの外交防衛委員会における、重要なものがアセスメントの方法書にも準備書からも欠落していましたし、この席における答弁が重要な問題になるといつも回避をしておるという印象を強く受けたからであります。  なお、去年、一昨年大きな問題になりましたのは、高校生の日本史教科書の中から、沖縄における集団自決について日本軍は関与していなかったということで、そういうものを削除するようにという文科省の中における大きな問題があったからであります。  したがいまして、私は、少なくとも防衛大臣は、この環境アセスの意見書の取りまとめを沖縄局の真部局長に真摯に対応してほしい、こういう指示を出していただきたいと思います。その決意と指示についての大臣のお気持ちを伺っておきたいと思います。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 先生、我々、常に申し上げておりますように、沖縄の問題に関しましては真摯に耳を傾けというふうに申し上げているところでございます。当然、今回の意見書についても、これは施設局だけの問題ではなくて、我々防衛省としてしっかりと受け止めてまいりたいというふうに思っておりますので、先生の御懸念というものを払拭できるように今後とも努力してまいりたいというふうに思っておるところでございます。  これ、必要があれば、局長にも私の方から、当然、今日、今先生からそのお話を伺いましたので、早速確認をさせていただきたいというふうに思います。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 確認というよりも、真部局長に、ちゃんと意見を取りまとめてそして県知事に出してほしいと、こういうことであります。  次に進めてまいります。  提案されております海賊対処法案に入ります前に、現在実施されている自衛隊によるソマリア沖海上警備行動についてお尋ねいたします。  現行法、いわゆる自衛隊法八十二条によって、三月十三日閣議決定を経まして法律制定もないのに自衛隊を海外に派遣しました。これは戦後初めてのことであります。一九五四年六月二日、自衛隊法公布に当たって、時の参議院におきましては、自衛隊の海外出動を為さざることに関する決議が行われております。先人の戒めを教訓に、慎重であるべきであると私は思っております。  防衛大臣はこの参議院決議をどのように認識していらっしゃいますか、改めて見解を伺っておきたいと思います。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 今回の派遣につきましては、今先生の御指摘の点というか、この参議院におけるお話でございますけれども、武力の行使の目的を持って武装した部隊を他国の領域に派遣することとされるいわゆる海外派兵は、一般に自衛のための必要最小限度を超えるものでありまして、憲法上許されないと考えております。  今般の海上警備行動につきましては、ソマリア沖・アデン湾の公海上において我が国に関係する船舶を海賊行為から防護するための活動でありますので、それが武力の行使の目的を持って行われるいわゆる海外派兵に当たるものではないことは当然でございます。  御指摘の決議については、その有権的解釈は参議院によって行うものであると考えますが、このような今般の海上警備行動によるソマリア沖・アデン湾での海賊対処までも想定したものではないと考えておるところでございます。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 武器使用の問題だとか、あるいは国会承認の問題は、また次の機会に譲っておきたいと思います。  自衛隊の海外派遣は、自衛隊法三条二項の規定によって別に定めるところによると、こういうふうにあります。したがいまして、法律制定以前に防衛大臣の命令で自衛隊を遠くソマリア沖まで派遣することは、自衛隊法違反であると私は考えております。  自衛隊を外に出すときには、過去においてもやはり法律制定をやって出していったと思います。なぜあえて、参議院における審議は今日から始まるんですよ、法律も制定されていないのに、既に自衛艦を二隻出し、その他出していきまして、今日は厚木の基地からP3Cを二機飛ばしております。こういうものを見ると、やはり法律はちゃんと作って、それに基づくとかやっていただかないと、ただ外づらだけいい顔をして外国との関係に合わす前に、憲法とか法律に合わせて仕事をやっていくのがやはり日本政府のあるべき姿と思います。  そういう意味で、この件についてやはり法律違反であるというふうに私は指摘をしますが、大臣、何かございますか。

浜田靖一自由民主党防衛大臣

○国務大臣(浜田靖一君) 先生、この海上警備行動の地理的範囲というのは、その任務を達成するために必要な限度で公海に及ぶものと解されておりますので、ソマリア沖・アデン湾の海域が排除されるものではないことから、自衛隊法の違反ということには当たらないというふうに私どもは考えております。  そして、今先生がお話しになりましたように、海上警備行動を、要するに法案がまだできていないのにというお話でありますが、昨年から、そういう意味では緊急性を要する船主協会などの要請等もあり、我々とすれば、海警行動が憲法違反に、自衛隊法違反には当たらないということを思いつつ、その海上警備行動を使って出した。しかしながら、先生が御指摘のように、我々、国民の皆様方に自衛隊が出る際の要するに法律というのをしっかりと説明する必要もあるということで、その緊急性をかんがみて海警行動で出し、その後、国会において要するに新法を御議論願って、これをしっかりとした体制にして出すと。  あくまでもつなぎとしての海警行動であるということを衆議院においても御説明をしてきたところでありますので、その点は御説明のみしておきたいと思います。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 浜田防衛大臣は、この件が表に出始めたころ、最初は非常に慎重で、自衛隊を出すということには慎重でありました。やはりこれは基本的には海上保安庁の仕事であるという認識に立っておられたわけですが、結局、やはり内閣あるいは政治的なそういう周囲の動きによって今のような状態になったわけです。やはり武力集団、実力集団の大臣は毅然とした、憲法と法律を守るという姿勢がなければ国の将来は危うくなります。  次に進めていきます。  自衛隊法八十二条、海上における警備行動の規定の中に「海上」とありますが、河村官房長官は昨年十二月二十四日の記者会見で、海上警備行動は日本の領海内を想定していると述べておられます。河村官房長官のこの見解は間違っておるんですか。どういうことなんですか。大臣の見解を伺っておきたいと思います。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) お答え申し上げます。  自衛隊法の第八十二条におきましては、「防衛大臣は、海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のため特別の必要がある場合には、」ということが要件として書かれておるわけでございますが、ここでの海上警備行動の地理的範囲ということにつきましては、先ほど大臣からも御答弁あったとおりでございまして、我が国の領海に限られるものではなくて、その任務を達成するために必要な限度で公海に及ぶというふうに解されておりまして、この点につきまして政府の見解は従来より一貫をしております。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 今に至ってはそういう答弁しかできぬでしょう。  あと三分ありますから。  そうすると、官房長官のこの見解は、記者会見で発表したのは間違っていたということですか。

徳地秀士防衛省運用企画局長

○政府参考人(徳地秀士君) 御指摘の、昨年十二月二十四日の記者会見というふうに先生おっしゃられましたけれども、私ども承知している限りにおきまして、官房長官は十二月二十四日の記者会見でそのように述べておられるということは承知をしておりません。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 私は、次のような指摘をして、時間ですから終わりたいと思います。  海上警備行動はそもそも日本近海での領海侵犯や不審船対応などを想定したもので、日本から遠く離れた海域に長期間、海上警備行動で自衛隊を派遣することは、憲法や自衛隊法の趣旨を逸脱しており、自衛隊の海外派遣の実績づくりであり、既成事実をつくり上げる政治的な意図があると、こういうふうに私は受け止めて、あるいは指摘を申し上げておきます。そうしませんと、どこまでも、地球の果てまでも今の調子だと緊急性があるという名の下に出て行く可能性があるからであります。  以上、指摘を申し上げて、終わりたいと思います。

榛葉賀津也民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(榛葉賀津也君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時四十八分散会

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