外交防衛委員会 第13号
- 発言数
- 209 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/05/26
会議録
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、広中和歌子君が委員を辞任され、その補欠として青木愛君が選任されました。 ─────────────
○委員長(榛葉賀津也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 防衛省設置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に当面の重要な外交問題に関し、関係国政府等と交渉するための日本政府代表谷内正太郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(榛葉賀津也君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。 次に、防衛省設置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として外務大臣官房審議官廣木重之君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(榛葉賀津也君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(榛葉賀津也君) 防衛省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○風間直樹君 おはようございます。 今日は、核実験がございましたので、ちょっと立ってまずさせていただきたいと思います。 昨日、北が核実験を行いました。二〇〇六年に続いて──ああ、座った方がいいですか。座った方がいい。じゃ、座った方がいいという御指導ですので、座ってさせていただきます。 二〇〇六年に続いて二度目の核実験でありますが、まず、この核実験に対する政府のコメントをお願いしたいと思います。
○副大臣(伊藤信太郎君) 北朝鮮は朝鮮中央通信を通じて核実験を行った旨発表したわけであります。また、日本の気象庁は北朝鮮付近を震源とする地震波を観測しまして、分析したところ、震源の位置等について、発生時刻九時五十四分四十秒ころ、北緯四十一・二度、東経百二十九・二度、深さ〇キロメートル、マグニチュード五・三ということに推定される旨発表したと。これは通常の地震波とも異なるということから、核実験の可能性が高いということを日本政府としても見ていたわけでありますけれども、今回の北朝鮮による核実験は、北朝鮮が大量破壊兵器の運搬手段となり得る弾道ミサイル能力の増強をしていることと併せ考えれば、我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく害するものとして断じて容認できないということであります。北朝鮮に対して厳重に抗議し、断固として非難するものであります。 かかる行為は、平成十八年十月十四日の国連安保理決議第一七一八号に明確に違反するものであるとともに、NPTに対する重大な挑戦であります。また、日朝平壌宣言や六者会合の共同声明にも違反するものであります。 我が国は、同盟国である米国等を始めとする関係国と連携しつつ、国と国民の安全の確保に引き続き万全を期するとともに、今後の必要な施策について早急に検討を進めております。 北朝鮮は、既に平成十八年十月に核実験の実施を発表し、また本年四月に、我が国を含む関係各国が自制を求めたのにもかかわらず、安保理決議に違反するミサイル発射を強行しました。本年四月十三日の安保理議長声明で北朝鮮が安保理決議一七一八号の下での義務を完全に遵守しなければならないとされている中での、今回の核実験の実施でございます。これは、安保理の権威に対する重大な挑戦であるということであります。 我が国は、既に国連安全保障理事会緊急会合の開催を要請し、米国及び韓国を始めとする国際社会と連携して国連安保理等において迅速に対応してまいります。また、北朝鮮が安保理決議第一七一八号等を完全に履行するように要求してまいります。我が国は、この機会に改めて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向け具体的な行動を取るように北朝鮮に強く求めます。 核実験に伴う放射能の我が国に対する影響については、政府としては、放射能対策連絡会議を開催し、関係省庁・機関の協力を得て、我が国における放射能の測定体制を強化するとともに、関係各国と連携し、万全な体制で対処する考えでございます。
○風間直樹君 今朝の報道によりますと、ニューヨークで国連安保理各国の関係者の非公式協議というんでしょうか、行われて、その後、ロシアの国連代表部の関係者が会見をされたようであります。 この報道によりますと、安保理決議をまとめるということは確認をされたようでありますが、その決議の内容を日本が起草する方向だと、こういうふうに伝えられておりますが、副大臣、これは事実でございましょうか。
○副大臣(伊藤信太郎君) 御存じのように、安保理におけるいろいろな議論というのはまさに多国間のいろいろな協議でございますので、今委員がおっしゃられたようなことが具体的に決まったということではないと思いますが、今回の北朝鮮の核実験、またミサイル発射は我が国にとって重大な脅威でありますので、日本がこの安保理の協議の中において主体的、主導的にその協議を進め、早い時期の決議を目指すということは言えると思います。
○風間直樹君 今朝八時からの私ども民主党の外交防衛部門の部会では、出席された外務省の担当者が、大臣官房参事官の小原さんが、この決議の内容は日本が主導して起草すると、このように発言をされています。ですので、大臣との間にちょっと情報のギャップがあるのかもしれませんが、私は当然、日本が起草することになるだろうと思いますし、外務省としてもその方向で今準備をされていると思うんですけれども、その場合、どのような内容になるのか、副大臣のお考えとしてはどういう内容にすべきだとお思いになっていらっしゃるのか、そこをお尋ねします。
○副大臣(伊藤信太郎君) 今朝ほども緊急対策本部がありまして、そのようなコミュニケーション、まあいろいろなコミュニケーションがありますけれども、まさにこれはいろいろなことが協議中の問題でもありますので、具体的な言及を避けたということで御理解願いたいと思います。 その内容については、これはあくまで私の私見ということで、別にこれは外務省のコンセンサスが得られた、あるいは日本政府のコンセンサスが得られたということではありませんが、私の私見ということで前置きして申し上げれば、前回の議長声明が破られたわけでもありますし、また国連決議一七一八も破られたわけでありますので、まず最低、決議するということがあると思います。それから、もちろん最低、非難するということがあると思います。さらに、私の個人的な考えですけれども、実効的な制裁ということが国際社会の中で行われるというような内容が盛り込まれるということが必要だと私は個人的には考えております。
○風間直樹君 副大臣の個人的なコメントということで今いただきましたので、更にちょっとそこを掘り下げたいと思います。 今、制裁の実効性を持たせることが一つのポイントだと、こういう見解を述べられました。私もそのとおりだと思います。この制裁の実効性を持たせる上で一つのかなめになるのは、やはり中国がこれにどうコミットするかということだと考えております。 翻って、二〇〇六年十月の北の核実験後の国連の制裁決議、当時のことを思い出しますと、中国も当然厳しい非難を当時いたしました。で、制裁を支持いたしました。ところが、現在、この中朝間の貿易を見ておりますと、北朝鮮の年間の貿易額がドルベースで三十八億ドルですが、その中で実に二十八億ドル分を中国との貿易が占めております。 つまり、事実上、この制裁決議をして、国連安保理で決議をして制裁をすると踏み込んでみても、残念ながら中国がそこに十分コミットしていない、こういう現実が浮かび上がってきているわけでありますが、副大臣、この点を踏まえて、今回の制裁決議案の作成に日本政府としてどのように取り組んでいかれるか、御所見を伺いたいと思います。
○副大臣(伊藤信太郎君) これはまさに前回のミサイル発射で申し上げたんですけれども、日本の外交力のすべてを結集して日本の国益を守り、地域の平和と安全を守るための有効な手段である国連の安保理決議の採択に向けて努力をしなければなりません。 その中で、具体的にと申し上げましたが、やはり首脳レベル、そして外相レベル、そして国連安保理での交渉、これをやはり戦略的にまた迅速的に行っていくということが必要だろうと思います。そして、安保理のメンバー全部と交渉することが必要ですけれども、特に、おっしゃられたように、中国、そして現在の議長国であるロシア、そしてまた日本の同盟国である米国、そして日本と同じく最も地理的に近いところにある韓国と、こういった国々と緊密に連携して、同じ方向性を持って、そしてなるたけ共通の認識を持って事に当たるということが重要ではないかと私は個人的には考えております。
○風間直樹君 今日はこの後の北方領土関係の質問で谷内政府代表にも御出席をいただいているところであります。この北の核実験については、私は谷内さんには事前通告はしていないんですが、ちょっとお答えいただける範囲で結構ですので、御見解を伺いたいと思います。といいますのは、谷内さんは、外務事務次官に御在職当時、歴代の事務次官の中では非常に珍しく各国外務事務次官との戦略対話に臨まれたということで有名でいらっしゃいます。 先般、私、谷内さんの御著書を拝見したんですけれども、この中でも日中関係という章が第一章に来ています。つまり、それだけ中国との対話に力を注がれたということでしょうし、またその成果をもたらされたと私は考えております。この本を読んでいましたら、私、新潟県に自宅があるんですが、新潟県の月岡温泉で、当時の中国の外務の事務次官と駐日大使とともに泊まりがけで非常に深い対話をなさっていらっしゃる。 その観点からお尋ねをいたしますが、谷内政府代表は、今回の核実験に際して、この中国を実効的な制裁に巻き込んでいく上で何が必要だと考えていらっしゃるか、お考えをお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(谷内正太郎君) 私、今政府代表を務めておりますし、外務省自体はもう退職しておりますので、今大臣以下現役の方が一生懸命やっておられるときに、横から、私の個人的なコメントであるにせよ、特にこの公の場で申し上げるのは適当とは思いませんので、両副大臣もいらっしゃっていますからお聞きしていただければというふうに思います。
○風間直樹君 なかなか慎重といいますか、慎み深い御発言でございますので、またこの件は是非別の機会にお尋ねしたいと存じます。 さて、いよいよ本題に入っていきたいと思います。 今回の核実験に際して、北はアメリカに対して実験の直前に通告をしたと、このように報道されております。恐らく日本に対して北から直接通告があるということはないと思うんですが、このことの確認と、同時に、ここが大事ですけれども、米国から日本に対する事前の通告があったかどうか、この点をお尋ねします。
○副大臣(伊藤信太郎君) まず、我が国に対して北朝鮮から事前通報というものはございませんでした。 その次の質問については、これはいろいろ微妙な部分がありますので、現在コメントは差し控えたいと思います。
○風間直樹君 実は今日の、私の手元に読売新聞の朝刊がございます。「核の脅威」という連載を今日から始めているんですけれども、その中で、「途絶えた米軍情報」というタイトルで、こういう記事があるんですね。「「北朝鮮のミサイルや核を巡って、米軍から事前に何の情報もなかったことは初めてだ」と、自衛隊幹部は動揺を隠せない。」と。 この記事を要約しますと、この北に関する情報というのは、韓国そして米国がやはり立場上非常に深いものを持っていると。この核実験に関しても韓国と米国がまずその情報を何らかの形で取ったはずだと。通常であれば、米国からその後直ちに日本に情報が寄せられるんだけれども、今回それがなかったということで、防衛省始め政府の中に動揺が広がっていると。こういう趣旨の記事であります。 アメリカは政権交代して間もないわけでありますが、この記事が事実とすれば、それがこうした日本に情報が寄せられなかった原因なのか、あるいはまた別の理由があるのか、ここは極めて私は重要なポイントだと考えているんです。 副大臣にお尋ねしますが、副大臣のお立場でこうした情報にもちろん接していらっしゃると思いますし、このような状況をどのように御覧になっていらっしゃるのか。ここは確かに、機密情報に属するのかもしれないし、インテリジェンスだと言われればそうかもしれませんが、同時に、この国会の場でもやはりこれは日米同盟の極めて中枢に位置付けられるべき問題ですから、私としてはお尋ねをせざるを得ない。 副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(伊藤信太郎君) 我が国は、米国あるいは中国、そしてまた韓国とも緊密に連絡を取り合っておりますけれども、これは今いろいろ進んでいる中での話でございますので、具体的なコメントは差し控えたいと思います。
○風間直樹君 私は、明日、参議院の本会議でも代表質問に立つ予定でありまして、この件触れたいと思いますので、それまでにしっかりした情報を把握されて確認をしていただきたい。御答弁を明日の代表質問でお願いしたいと存じます。 さて、今回の核実験によりまして我が国にとっての非常に憂慮すべき問題が一つあります。それは、核実験を行う都度、これはもちろんですが、核弾頭の小型化技術が進んでいくと考えられる点であります。既に御案内のとおり、北はテポドン、ノドンを保有しておりまして、特にノドンは完全に日本列島を射程に収めている。これを二百基から三百基既に配備済みという報道もあります。このノドンに小型化された核が装着された場合、まさに我々は北朝鮮による核の脅威に直面することになります。 これは、外務省、防衛省、それぞれにお伺いしますが、この核実験で核の小型化がどのように進展したと考えているのか、これがまず一つ。そして、政府はこの核の小型化が進んだという状況に対して今後いかなる対応をお取りになるつもりか。以上二点お尋ねします。 じゃ、防衛大臣からお願いします。
○国務大臣(浜田靖一君) 北朝鮮は核兵器を弾道ミサイルに搭載する努力をしているものと考えられますが、その核兵器計画の現状については、北朝鮮が極めて閉鎖的な体制を取っていることもあり、防衛省として弾頭化の段階まで来ているか否か含めて断定的なことは申し上げられませんが、一般論として言えば、核兵器を弾頭に搭載するための小型化には相当の技術力が必要とされております。米国、ソ連、英国、フランス、中国が一九六〇年代までにこうした技術を獲得したと見られることを踏まえれば、北朝鮮が比較的短期間のうちに核兵器の小型化、そして弾頭化の実現に至る可能性も排除できませんが、関連動向に注目していくことは、これはもう当然のことであると考えております。 防衛省としても、今後関連情報の収集、分析に努めてまいりたいというふうに考えております。
○風間直樹君 じゃ、外務省お願いします。
○副大臣(伊藤信太郎君) 今回の北朝鮮による核実験の詳細については、現在、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ確認中でありまして、まだ確定的なことを申し上げることは現在では困難でございます。 北朝鮮の核開発関連動向については、我が国として平素より情報収集、分析に努めておりまして様々な情報に接しておりますが、個々の具体的な情報についてはインテリジェンスにかかわることであり、コメントは差し控えたいと思います。 いずれにいたしましても、北朝鮮による核実験は、北朝鮮が大量破壊兵器の運搬手段となり得る弾道ミサイル能力の増強をしていることと併せて考えれば、我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく害するものとして断じて容認できるものではありません。引き続き、米国、韓国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、国連安保理等においてしっかり対応していくという所存でございます。
○風間直樹君 こうした議論をしておりますとインテリジェンスという言葉が出てくるんですが、私は、このインテリジェンスの上で答弁できないということになると、この国会審議の意味というのは、事外交問題、防衛問題に関してはほとんどないということになるだろうと思っています。 御承知のように、憲法には秘密会の規定がございます。しかし、これはほとんど活用されておりません。一方で、米国におきましては、御案内のとおり、この秘密会が非常に上手に機能していて、秘密をリークした議員に対しては罰則も適用される、こういう現実があるわけであります。 私は、そろそろ日本の国会、委員会でもこの秘密会を実効性を持たせて運用できるように、我々議会、政府共に工夫をすべき時期に来ているのではないかと思いますので、そのことをこの場で提言をさせていただきたいと思います。 さて、伊藤副大臣にお尋ねをいたしますが、私は、今回の北の核実験というのは、様々な北の国内勢力間のバランスも影響して行われたものだろうと推測をしております。同時に、これまで北が繰り返してきた外交交渉上の一つのカードを今回も切ったという側面も持ち合わせていると思います。 そうした観点から、アメリカのかつて国連大使を務めていましたボルトンが述べている意見が、私は非常に今後の日朝交渉あるいは六か国協議の上でも参考になるのではないかと思っておりまして、といいますのは、ボルトンいわく、朝鮮戦争終結以来の六十年間、北が繰り返してきた外交交渉は一貫して同じことの繰り返しだと、こう言っています。つまり、アメリカの政権と交渉し合意した内容を、政権交代後、再び新しい米国の政権と繰り返すと。その都度、譲歩を引き出し、外交的成果を北が手にし、その過程で並行して核の開発を進めていくと、この繰り返しだという趣旨のことをボルトンは言っております。 私もそれは正しいと思っています。ただ、この北の外交交渉の同じ繰り返しで最大の被害を外交的、安全保障的に被るのは日本であります。それが今回の核実験によって証明されたのではないかと私は考えております。 そこで、副大臣にお尋ねしますが、我が国として、こうした北朝鮮のこれまで延々繰り返されてきた外交交渉のパターンをどこかで破るくさびを打ち込む必要があるんじゃないでしょうか。つまり、北にこうした外交を繰り返させないために、やはり我が国も、これまでの北に対する外交のパターンをいま一度見直して、そしてこの核の開発の中止を決断させる契機をつくらなければいけないと考えております。 これは外務省にも知恵を絞っていただきたいと思いますし、私ども議会の立場としても頭を働かせなければいけないと思っておりますが、副大臣、この点について何か御見解をお持ちでいらっしゃいましたら、御答弁いただけますでしょうか。
○副大臣(伊藤信太郎君) 今回の北朝鮮の核実験を受けて麻生総理は、昨日の李明博韓国大統領との電話会談に加え、今朝方ですけれども、オバマ米国大統領とも電話会談をいたしまして、日米、日韓、さらに日米韓でこの問題について緊密に連携していくということを確認したところでございます。 それから、中曽根大臣も、ASEMの外相会合において、その合間に行われた韓国等との二国間会談や中国を含む各国の外相との協議、そしてまたクリントン長官との電話会談を通じて、今般の北朝鮮の行動は断じて容認できないと、そして国際社会として毅然と対応する必要があるということを強調したところでございます。さらに、今回のASEM外相会合においても、北朝鮮に対してそのような明確なメッセージを発出すべく今作業が続けられると認識しております。 そして、御存じのとおり、本日朝五時ごろだと思いますけれども、ニューヨークの安保理の非公式会合後、議長国のロシアは、安保理メンバーは、安保理決議一七一八号の明確な違反を構成する今回の北朝鮮の核実験に対する強い反対及び非難を表明しました。そして、安保理メンバーは、本件問題に関する安保理決議に係る作業を即時に開始することを決定したというところでございます。 このように、日本が主導する形と言えるかどうか分かりませんけれども、日本が積極的に進めるといいますか関与する形で、今国際社会でのいろいろな動きもあります。そして、オバマ大統領は、北朝鮮は、その行動をもって国連安保理決議に公然と反対した結果、その孤立を深めたのみならず、国際社会からより強い圧力を招くことになったとの立場を表明しております。私としても同様の認識でございます。 北朝鮮による核実験、この北朝鮮が大量破壊兵器の運搬手段となり得る弾道ミサイル能力の増強をしていること、先ほどの繰り返しになりますけれども、と併せて考えると、まさに我が国の安全に対する重大な脅威でありまして、と同時に、北東アジア及び国際社会の平和と安全に対する脅威といいますか、著しく害するものであるということで断じて許せるものではありませんので、このような北朝鮮の行動は国際社会として理解し得るものではなく、我が国としてもその意図や真意を云々する立場にはございません。 我が国としては、いろいろな国際場裏でありますけれども、特に安保理を通じ、国際社会の意思を明確に示す必要があると考えておりまして、新たな安保理決議を迅速に採択すべきとの立場から積極的に取り組んでいく考えであります。そしてまた、米国、韓国を始めとする関係国と緊密に連携して、今申し上げたように、国連安保理等においてしっかりとして対応してまいります。
○風間直樹君 時間が限られておりますので、核実験に関する質問はまた明日の代表質問でさせていただきたいと思います。 次に、谷内政府代表にお尋ねをさせていただきます。 いわゆる北方領土の三・五島論発言に関する質問でありますが、この件につきましては、私の後で民主党の藤田委員が本格的に質問をされる予定であります。ですので、私の方からは事実関係の確認をさせていただきたいと思います。 資料の方をお願いいたします。 〔資料配付〕
○風間直樹君 今年の四月十七日の毎日新聞に掲載されました谷内さんの御発言が波紋を呼んでいるわけであります。今、配付資料として配っていただいております。 この毎日新聞の記事の中で谷内さんはこう発言されています。「私は三・五島でもいいのではないかと考えている。北方四島を両国のつまずきの石にしないという意思が大事だ。二島では全体の七%にすぎない。択捉島の面積がすごく大きく、面積を折半すると三島プラス択捉の二〇〜二五%ぐらいになる。折半すると(三・五島は)実質は四島返還になるんですよ。」。これが内容です。 一方で、さきの予算委員会でも民主党の峰崎委員が引用されましたが、月刊ファクタという雑誌の今年の六月号にジャーナリストの手嶋龍一氏がこの件で論文を寄せています。この手嶋さんの論文中、谷内さんの発言として括弧書きで引用されている文章がございますので、それを御紹介させていただきます。 「シベリア・パイプラインから百万バレルが極東に供給され、その半分を日本が引き受けるとか、環境協力、生態系の保存について協力するとかであれば、三・五島の返還でもいいということになるかもしれない」。 さて、谷内さん、どちらの内容が実際インタビューで谷内さんが御発言されたものに近いのか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(谷内正太郎君) 今お読みいただきました部分で、特に三・五島でもいいのではないかと私は考えているという、ここの部分が大きく問題にされたわけでございますけれども、私の考え方だけちょっと誤解のないように申し上げておきたいと思いますが、一つは、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという政府の基本的な方針、これは私もずっと外務省におりましたから十分承知をしておりますし、それは当然の前提になっていると、これはまず第一点でございます。 それから第二点は、この北方四島の問題を解決するには、四島だけの問題を取り上げて今までいろいろ議論されていまして、この点はある意味で議論はもう論点を尽くしているという状況があると私は認識しております。それで、この問題の解決を何としても子々孫々に至るまで残すようなことがないようにしなくてはいけないということからいろんなアプローチを考えていく必要があるのではないかと、こういうふうに私は思っておりまして、そのためには、日ロ両国が二十一世紀全体をにらんで、エネルギー、環境、あるいはまた極東シベリア開発、あるいは政治的な側面、アジア太平洋地域へのロシアの統合と、こういったものを総合的に考えるそういった戦略的な構図を考えていく必要があるのではないか、その中でこの北方四島をどういうふうにするべきか、こういうところだろうというふうに思っております。 それで、そのことを御理解いただいた上で、この私の発言でございますけれども、私はこれは参議院の予算委員会でも明白に発言させていただきましたけれども、私は、三・五島でもいいのではないかと考えていると、こういうことは発言しておりません。ただ、この記事自体は大変長いインタビューを言ってみれば要約していただいたという内容のものでございますが、全体の流れの中で、今申し上げた点も含めて、全体の流れの中で誤解を与えた部分はあるかもしれない。これは私深く反省しているところでありますし、またこういう形で報道されていることについては遺憾に思っていると。 以上でございます。
○風間直樹君 一つ確認をさせてください。 この毎日新聞のインタビューを受けられた後で、この記事のゲラは谷内さん御本人はチェックをされたのでしょうか、されていないのでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) ゲラは私はチェックしておりません。 事実関係だけ申しますと、四月九日にインタビューをしまして、四月の十四日に私はアメリカに出張いたしました。率直に申し上げますと、あの記事はどうなったのかなというふうに思っていましたけれども、九日から十四日にたっているので、どういうふうに取り扱うのかなと思いながらそのまま出張してしまって、十七日にこの新聞記事が出たと、こういうのが事実関係でございます。
○風間直樹君 私の手元に谷内さんの御著書、「外交の戦略と志」がありますが、こちらの九十ページに北方領土問題に関する記述がございます。これを読みますと、ちょっと引用いたしますが、「ひとつの考え方として、四島が日本に返ってくるということで合意できるなら、小さい方の二島」、つまり歯舞群島と色丹島、「と残る二島」、つまり国後島と択捉島、「の実際の返還の時期はずれてもいいという、一種の柔軟性のある考え方はある。それが「二島返還論」と言われたわけだが、四島は最終的には返ってくるわけだ。四島が一括して返ってくるのがいいに決まっているが、今の日本政府の考え方は「四島一括返還」に固執するものではない。」。こういう記述がございます。 これ読む限りでは、谷内さんのお考えと政府の方針は相違していない、一致していると思われるわけでありますが、これ四月二十六日の出版ですね。御発言が、インタビューを受けられたのが四月九日ということでありますが、このインタビュー時の谷内さんの御発言とこの著書の内容、今の御答弁を聞きますと相違はないということかと思いますが、そういう認識でよろしいですか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 認識の相違はございません。
○風間直樹君 それでは、この後の質問は藤田委員にまた託したいと存じます。 それでは、残り時間を使いまして、本題であります防衛省設置法について防衛省にお尋ねをいたします。 通告をいろいろしておりますが、時間の関係で二点今日はお尋ねできればと思います。一点は自衛隊活動に対する公刊資料の不足の問題、それからもう一点が従軍歴史家の派遣と養成にかかわる問題であります。 今回の防衛省設置法で防衛省としての機能をより改善、向上すべく様々な工夫がなされているわけでありますが、その中で残念ながら余り考慮されていない視点があると思います。その一つが自衛隊活動に対する公刊資料の問題であります。 歴史を認識する、あるいは歴史を学ぶことの重要性がよく言われますけれども、過去の歴史を十分に学び評価すると同時に、やはり現在の自衛隊の活動が新しい歴史を創造しているという事実も我々考えるべきだというふうに思います。特に政治や行政に携わる者といいますのは、自らが行ったことを記録したり、あるいは資料を保管して現在の国民に可能な限りそれを伝え、同時に国民の知る権利を保障して、さらには、直ちに公開できなくても、しかるべきときのために資料を保管し後世の歴史家に判断してもらうことが私は民主主義にとって極めて大事な原点ではないかと考えているわけであります。 そのために、まず防衛省・自衛隊が自衛隊の活動を後世に残す作業を行わなければならないわけでありまして、このことは民主主義国家であれば当然行われていることでもあります。ただ、不思議なことに、自衛隊の海外活動について調べようとしても、せいぜい防衛白書のコラムにとどまっておりまして、公刊書がないという現実に突き当たります。太平洋戦争までの旧軍に関していいますと、防衛研究所の戦史部が戦史叢書、いわゆる公刊戦史を百二巻出しています。しかし、国民が近年における自衛隊の活動を知ろうとしても、防衛省や自衛隊が責任を持って編さんした刊行物を見付けることができません。 一方、米軍はこの点が非常に充実しておりまして、各軍種ごとに刊行物が存在すると同時に、米軍が行う各オペレーションを公刊するために、軍事学や歴史学のアカデミックトレーニングを積んだ軍人やシビリアンが米軍が行くところに必ず同行しているんですね。私どもも時折、大戦中の米軍のビデオを見ることがあるんですが、非常に細かく映像が記録されております。だれがこれを撮ったんだろうと調べてみますと、このようなアカデミックトレーニングを積んだ軍人やシビリアンなんです。 やはり、こういう形で情報を映像なりあるいは文書なりで残しておくということは、私は極めて大事であり、今後の防衛省・自衛隊にとっての課題でもないかと思われます。 米軍の例をもう一つ引きますと、例えば陸軍の戦史部、ここが最近発行した書物ですが、二〇〇三年から五年の米陸軍のアフガンにおける作戦に対して、司令官に対するインタビュー、これを始めとして米軍の目的、政治と軍の調整、オペレーションにおける困難など徹底したオーラルヒストリーを行っております。 こうした活動を是非、防衛省としても今後取り組んでいただきたいと考えるんですが、防衛大臣の御認識をお伺いできますでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 自衛隊における海外への活動状況の公表という観点からいえば、派遣された部隊における広報要員からの現地での情報等を基にして、自衛隊の活動状況についての資料を作成して防衛省のホームページ等において適宜公表してきております。また、自衛隊の活動については幅広く国民からの理解と支持を得ることが大変重要でありますので、パンフレットや広報誌等を通じて情報発信に努めているところでもございます。加えて、国際平和協力法に基づく国際平和協力業務及び旧テロ対策特別措置法に基づく協力支援活動等については、法律に基づいて活動の実施状況や実施の結果について国会へ報告をしてきておるところでございます。 海外における自衛隊の活動状況については可能な限り情報を開示して、国民の理解が深まるように説明していくことが重要であると考えておりますので、引き続き活動に関する情報を十二分に提供できるように努めてまいりたいと思いますけれども、先生の言われる、まさに刊行物というものの意味ということを考えれば、我々としてもまた今後とも検討に資していきたいというふうに思っているところでございます。
○風間直樹君 最後に、現在日本が行っている海上警備行動、ソマリア沖のものもございますが、法案の審議がこれから始まります。こうした海賊対処行動につきましても、やはり防衛省・自衛隊から専門の研究者を同行させその行動の記録を取らせるべきだと、このように考えるわけでありまして、いわゆる従軍歴史家の派遣と養成につきまして防衛省としても今後御検討いただきたいと。これは要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○藤田幸久君 藤田幸久でございます。 四回ラブコールを発信させていただきまして、三回お出ましいただけませんでしたけれども、お忙しい中、谷内政府代表、委員会にお越しいただきましてありがとうございます。 谷内代表のお人柄や外交官としての能力を疑う人は私はだれもいないと思っております。ただ、四月十七日以降の新聞報道等については国益に関することであるので内外の関心を集めている、そんな観点から率直な質問をさせていただきたいと思います。 先週の予算委員会、そして今の風間委員の質問に対しても、谷内さんの政策論とか考え方をおっしゃいましたけれども、今日の委員会でお聞きしたいのは、新聞記事に出たと、それを外務省としても否定をしていないと、正式にですね。そうすると、外交官でおられますからお分かりと思いますけれども、一国の政府が声明を出す、あるいは文書を出す、あるいは一流紙の一面に新聞記事が出たというのは、これ、外交上の事実であります。それにどう対応するかということが重要でありますので、その観点からの質問でございます。したがいまして、谷内さんのそもそもの考え方というよりも、この事実関係にのみ簡潔にお答えをいただきたいと思います。 この毎日新聞の記事でございますが、今日、幾つか資料で毎日新聞、産経新聞、ファクタ、お配りをしていると思います。先ほどの答弁で要約したものだということでございましたが、この毎日新聞の記事が。であるならば、まず幾つかお聞きしたいと思いますが、三・五島という言葉を使われたかどうか、イエスかノーかでお答えいただきたい。
○政府参考人(谷内正太郎君) 三・五という言葉は使いましたけれども、今まで御指摘いただいている文書の中で使うということはやっておりません。
○藤田幸久君 当然、インタビューですから、記者に対して、私は、私は、私はと主語を使ってお答えになっていたこと、あるいは主語を使っていなくても、日本語独特の省略をしたけれども、私はという主語に近い表現だったということが度々あったと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 発言の中には、私はということを言ったことはもちろんございます。
○藤田幸久君 では、産経新聞の記事もお渡ししておりますけれども、つまり、十七日に毎日新聞に出て、電話で恐らくインタビューを産経新聞がされたんだろうと思いますが、その産経新聞のインタビューに対して記事は捏造だとおっしゃっておられますが、捏造と言うからには、具体的にどの部分が間違っているという自信がなければ、確信がなければ捏造と言い切れないと思うんですが、では捏造はどこの部分でしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 記事が捏造かどうかという話とは別に、私自身の考えは既に風間先生にお話ししたところでございます。 それで、私が反省しておりますのは、そういった発言自体は、先ほど申し上げている発言自体はしていないけれども、全体の中で誤解された部分はあるかもしれないと、こういうことでありまして……
○藤田幸久君 質問にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(谷内正太郎君) はい。それで、その誤解している部分がどこなのか、それはその誤解する方の問題でありますから、私はそこはつまびらかにしていないと、こういうことでございます。
○藤田幸久君 誤解ではなくて捏造だという、この発言によりますと、産経新聞によりますと、これは捏造と書いてあるわけですから、そうすると、要するに毎日新聞が捏造したということですか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 私の発言について、これを捏造だとか間違いだとか、いろいろな性格付けをすることは理論的には可能だと思いますけれども、私自身の立場はもう既にはっきり申し上げているわけですから、それをいろいろな表現で実はこうですと、あるいはこう考えるべきだと言うことは私は差し控えさせていただきたいと思います。
○藤田幸久君 事実関係でお聞きしております。産経新聞をお配りをしております。資料の一ページ目でございます。三行目から引用があります。「「インタビューでは北方四島の面積について説明はしたが、三・五島の返還で解決させてもいいとは発言していない。記事は捏造されたものだ」と強調した。」と。この引用が間違っているんでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) その後に、「「そうした発言はしておらず、私の真意が伝わっていない」とコメントを修正した。」というふうに書いておりますけれども、いずれにしても、産経新聞と私の間でどういうやり取りをしたかということ自体について私がコメントすることは控えさせていただきたいと思います。
○藤田幸久君 そうしますと、プーチン首相が、これは五月の十日、来日の前日に合わせるように、共同通信、日経新聞、NHKですか、このプーチン首相は、三・五島返還論については日本国内でも固まっていないと聞いており、反応するのは時期尚早だというふうに発言したと。これは谷内さんの新聞記事がなければこういう発言に至っておりませんが、そうすると、谷内さんの新聞記事があったんでこのプーチン発言が出てきたという因果関係についてはお認めになりますか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 私、三・五島という言葉は私の報道以前にいろんな形で出ていたという記憶はございませんので、そういう意味では、その各紙とのやり取りは具体的にどういうことか知りませんけれども、三・五島という言葉が出だしたのは私の発言を契機にしていると、こういうふうに認識しております。
○藤田幸久君 同じように資料の中に、これは五月の十一日に三つ四つぐらいの全国紙に出た緊急アピールというものが出ております。お配りしておると思いますけれども。 これは御承知のとおり、十五名の大使経験者がこの名を連ねております。それで、この十五名の大使経験者のこのアピールでございますが、二つ目の段落になりますかね、の後半、「つまり、日本政府の首脳が、初めて四島返還という対露外交の基軸を否定するかのごとき発言をしたわけです。」と。これもやはり谷内さんの毎日新聞の記事がなければ、これだけの、まあ谷内さんにとっても先輩の方が多いわけですが、外交官としての先輩の方々がここまで書かないと思うわけですが、これもやはり谷内さんのこの、まあこの二段目の段落の冒頭に出ていますけれども、やはりこういう方々もそういうふうに取ったという事実はお認めになりますか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 先輩の方々を含めてこのアピールを出された方々があの報道をどのように受け止められたか、これは私が発言すべき立場にはございません。
○藤田幸久君 政府代表、閣議で決定をされたお立場にあります。そうしますと、常に、今、谷内さんが発言をされる場合には政府代表でございます。そうしますと、全く民間人であれば別ですけれども、交渉の相手側のプーチン首相、そして外務省十五人のこの大使経験者がこういうふうに断定をして取られているということは、自分が知ることではないというような御発言でございましても、やはりこれは責任を持ってこれに対応しなければ、外交交渉事が実際に動いてしまった、プーチンさんの来日を前にして、ということにはなりませんでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) したがって、私がどういう発言をしたかということについては今申し上げたとおりで、そういう発言はしていないと、こういうことであります。 他方、報道はあるわけでして、その報道をいかに認識したか、これはちょっと私が申し上げるべき立場にはないんで、その方々があの報道を正しいという前提でこういうアピールを出した、これは普通常識的にそう考えたのであろうと、これはそういうふうに思います。
○藤田幸久君 報道をした方の責任にされますが、これは両方言い分があるわけですけれども、結果的に、その相手国の首相、そして国内においてもこれだけの方々がそういうふうに認識をされたということでありますから、それを是正をしなければ、これは事実として事が動いてしまっている典型例ではないでしょうか。それに対して何もされないんでしょうか。単に新聞社側の誤解だということで済まされることでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 是正の措置は、外務省がどういうふうにしておられるか必ずしもお聞きしておりませんけれども、私自身は、具体的なだれに対してどのようにということは申し上げませんけれども、ロシア側に対して私の発言が正確に伝わってないということはメッセージとして伝えてあります。したがって、そのこともあってロシア政府の関係者は、日本政府の立場はこれについては何も固まっていないと、こういう認識を取っているのだと理解しております。
○藤田幸久君 ちょっと違った観点から、質問通告にないことを幾つか質問したいと思います。 谷内さんは昨年ロシアを訪問されましたでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) しておりません。
○藤田幸久君 それから、瀬島龍三さんという方がいらっしゃいますが、瀬島龍三さん、亡くなられましたが、かつてアメリカの大統領にお会いになりましたね。で、アメリカの大統領にお会いになられたときのアポの手配を谷内さんがかかわったという話がございますが、事実でしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) ちょっと私の記憶ははっきりいたしませんけれども、瀬島龍三さんがいつどの大統領にお会いになったのか、それから、そのこと自体私はよく存じませんし、そのアポの取付けを私がやったということはないと思います。
○藤田幸久君 それから、谷内さんは今個人事務所を内幸町、東電ビルですか、お持ちですけれども、この事務所の家賃はどなたがお払いになっているんでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 私、谷内事務所ということで、何といいますか、例えば外国の要人が会うときとかいうときに部屋を使わせていただいているということでありまして、私の事務所自体は、内幸町と、これはある会社の顧問をやっておりますのでそこの部屋と、あと大学の研究室等々を使わせていただいております。
○藤田幸久君 では、その部屋を借りられているということでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 借りているわけではございません。
○藤田幸久君 そうすると、谷内事務所というのは、ではどなたがその家賃をお払いになっているんでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 今日は北方領土の問題について御質問があるというふうに聞いておりましたので、その点についてはこれ以上お答えは差し控えさせていただきます。
○藤田幸久君 いや、北方領土の関係の具体的なことをやっているわけですけれども。 それからもう一つ、先ほどの言葉の問題に戻りますけれども、谷内さんのこの毎日新聞の記事に戻りますけれども、谷内さんはこの中で、いわゆる返還後の北方四島は非軍事的な地域にすることを日ロ間で合意するという案もあり得ると述べたというふうに毎日新聞になっておりますが、非軍事的な地域という言葉は使われましたでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 正直言いまして、四月九日のインタビューでありますから、具体的にどの言葉を正確に使ったかというのを確かめられましても、そこはちょっとよく覚えていないですけれども、あそこに書いてあるような趣旨のことは述べたような記憶がございます。
○藤田幸久君 そのよく覚えていないで、事がこれだけ大ごとになっているわけですね。それで、よく覚えていないと言いながら、その新聞社の方が間違っているというか、否定をされていると。 他方、これだけ交渉事の日本の主権にかかわることがこういう形になっているということに対して、それで御本人は責任を果たせると思っているんでしょうか、政府代表として。
○政府参考人(谷内正太郎君) 問題になっていますのは、三・五島ではいいのではないかというところが問題にされていまして、これは毎日の記事が出た時点からそういうことを言っているんですかと、こういう質問を受けているわけですから、それは、そういうことは言っていませんと、これは記憶としてはっきりしているわけであります。 他方、このインタビューそのものはたくさんあるわけですから、一時間ぐらいやっているわけですから、ほかの問題も含めてですね。そこの個々の表現を正確にどう使ったのかと言われても、これは私は記憶にない部分が多いということは申し上げざるを得なくて、ただ、他方、この趣旨のことを言ったのかと言われれば、この趣旨のことは申し上げましたと、こういうふうに申し上げているわけです。
○藤田幸久君 政府関係者、例えば大臣が公器の新聞に対して、質問をして、それで自分が一時間のインタビューだったので何を言っていたか分からないという、それで政府代表としては責任果たせないと思います。やはり一字一句に対して説明責任を果たさなければ、これは相手もあることですし、これだけ大使経験者まで実際に新聞の考え方のとおりに理解をしているわけですから、覚えていないで済まないんじゃないんですか、どうなんでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) どんな人間でも覚えていることと覚えていないことはあるというふうに心得ております。
○藤田幸久君 そもそも、政府代表に推薦したのは麻生総理でしょうかということが一つと、政府代表になってから今まで、かなり具体的な指示あるいは報告は総理からかなり来ていますですね。
○政府参考人(谷内正太郎君) 具体的には、外務大臣の申出によりまして、内閣の方から政府代表を今年の一月二十日に任命されたと、こういうことでございます。 他方、総理との関係で、あるいは政府代表として何をやったのかと、こういうふうに言われますと、例えばいろんなシンポジウムに出たり、総理のごあいさつを私自身がしたりとか、それから、委員御承知のサハリンでの首脳会談の際に同行するとか、あるいはまた、麻生総理といろいろと僣越ですけれども意見の交換をさせていただくと、こういうことは度々ございます。
○藤田幸久君 先ほどの瀬島龍三さんの件ですが、多分栗山大使のころだろうと思いますけれども。
○政府参考人(谷内正太郎君) いずれにしても、私がアポイントメントを取ったという記憶はございません。
○藤田幸久君 それでは、毎日新聞がこれだけの大きなことを一面に書いて、そして政府代表の発言で谷内さんが言っていらっしゃらないということを書いて、これだけ外務省全体も、敵にとまでは申しませんけれども、これだけ異論が出ている、もうOBがこれだけ書いているということは、外務省の方もそういう考えの方が多いんだろうと思いますけれども。これだけのことになってしまっても、これ毎日新聞が勝手に書いたんだ、誤解をしたんだでは済まさないと思うんですけれども、これ、毎日新聞に対して抗議なりあるいは訴えをするなり、そういったことは考えられないんでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) この記事が出たときから、私はそういう発言はしていないということ、それから、私の真意はそういうところにはないということは毎日新聞に申し入れております。
○藤田幸久君 中曽根外務大臣がいらっしゃいました。 実は、その報道に関して、昨年の十月二十二日ですけれども、外務省は週刊朝日に対して抗議をしています。これは、中曽根大臣と齋木アジア局長に関しての記事でございますけれども、これに対して日本政府・外務省は抗議文を出しているんですね。最後の部分ちょっと読み上げますけれども、外務省として、週刊朝日に対し、「事実に反する記事の掲載により読者に誤解を与え、また、名前を言及された中曽根外務大臣及び齋木アジア大洋州局長の名誉を著しく傷つけ多大な迷惑をかけたことにつき、厳重に抗議するとともに、今後記事の訂正を含め適切な対応を取ることを強く求めます。」とあるんですね。 これ、今回の毎日新聞の方がはるかに、これ以上にこういう抗議文を出す事態に、つまり個人の名誉以上に国家の領土と主権のかかわっていることでございますけれども、全く四月十七日以来外務省としてこういう具体的な動きをしていないので、四月十七日から三週間たった後プーチンさんがこういうことをおっしゃっていて、そして五月十一日にこれだけの大使経験者がこういったものを出しているということは、具体的に対応していないのでこうなったんではないかと思いますけれども、こういう毎日新聞に対して具体的な対応をするお考えはないんでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) まず委員が、週刊朝日でしたか、私と齋木局長に関することについての今お述べになられましたけれども、もちろん領土問題というのは国家の最重要中の最重要課題ですから大変重要なことでありますけれども、私個人にとりましては、私のことに関して名誉毀損的なことがあれば、これも個人的には重要なことであります。 これとこれを一緒に並行して、こっちが抗議したのにこっちはというのはちょっといかがかと思いますけれども、この今の谷内政府代表の発言に関しましては、私が本人から事情をお聞きし、そしてそういうような発言はなかったということは報道陣にもそれを公開をし、またこれは御本人からのそういうような説明もあったということであります。 毎日新聞社に対しましては、既にインタビューに関しますこの谷内代表の説明ぶりとともに、政府の立場、これはもう基本的な、繰り返しませんが、立場というものもしっかりと伝えてあるわけでありまして、そういうところから申入れを行うということは考えていなかったということでございます。
○藤田幸久君 おっしゃったと言いますけれども、要するに谷内さんがまだアメリカにいらっしゃったときに電話で厳重注意しただけですよね。
○国務大臣(中曽根弘文君) 電話で本人のこの発言について私が確認をしたということでありまして、その後、帰国をされてからでしたかね、誤解を与えるような発言があったということなので、私としては厳重注意をしたということでございます。
○藤田幸久君 前の答弁によりますと、四月二十日に電話で厳重注意したとありますけれども。
○国務大臣(中曽根弘文君) ちょっと日にち等、今ちょっと正確には覚えておりませんが、電話で、アメリカに滞在中の谷内政府代表と電話で話をして、そのときに注意したということだったと思います。
○藤田幸久君 それから、ロシア側に説明をしたとおっしゃっていますけれども、前の委員会の答弁ですと、ロシア側には照会も説明もしていないと。結果として、プーチンさんがこういうふうに日本では意見が固まってないと、つまりばらばらだというふうに見られてしまったという事実は外交上のこれは大変な失点じゃないんですか。
○国務大臣(中曽根弘文君) プーチン首相が意見が固まってないと思われたのか、あるいはそれを発言されたのかについて、私実は……
○藤田幸久君 新聞の記事、お渡ししていますし、前も何回も。
○国務大臣(中曽根弘文君) いずれにいたしましても、我が方の政府の考え方というものは度々これは表明しておるところでありますし、国会でも総理また私からも答弁もいたしておりますので、そういうことで私はロシア側が誤解をする余地はないものと、そういうふうに思っております。
○藤田幸久君 谷内さんにもう一度戻ります。 三・五島論という言葉をおっしゃった、それから非軍事化という、あるいは非軍事的な地域ということもおおむねおっしゃったということをお認めになった。私はという主語も、しばしば、頻度の表現は別にしておっしゃっておられた。そうすると、政府代表という方が毎日新聞のインタビューを受けているということを御存じですから、報道されるという前提で、この時期でそういったことを言及されるということは、これは述語の読み方、使い方は別にして、選択肢としてそういうことを麻生総理の下で官邸に事務室を持っている谷内代表がおっしゃったということは、選択肢の一つとして思われるということがごく当然じゃないんでしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 繰り返しになりますけれども、自分は三・五島でもいいのではないかという、これは言ってみれば北方四島問題の出口の話だと思うんですね。私はそういう趣旨のことは一切言ってないということを何回も申し上げておるわけでありまして、これはまさに交渉中の話でありますから、そんな出口の話を言うわけがないわけですね。したがって、そこの部分は言っておりませんと。 ただ、全体の流れの中でいろいろ解説的な部分もありますから、その中に、三・五島論とおっしゃいましたけど、論という言葉はこれまた使っておりません。これはまた大変デリケートな問題ですから、そういう言い方はしておりません。ただ、三・五島というのは説明の中で入ったかもしれない、入ったと記憶しております。そういうことでございます。
○藤田幸久君 出口の話を交渉に臨んでおられる方が言うこと自体が、この交渉の原点の、つまり入口が重要なんですよね。つまり、入口の問題で、帰属の問題でずっとやってきているわけじゃないですか。その入口の話をほとんどされないで、これもまた入口の話を十分したけれども毎日がはしょったというなら別ですけれども、ただ、はしょられるのは、これは新聞のインタビューで常にあり得ることじゃありませんか。これはぶら下がりもそうでございますし……(発言する者あり)
○委員長(榛葉賀津也君) 御静粛に願います。 藤田幸久君、質問を続けてください。
○藤田幸久君 北方領土問題では入口が重要なわけですね、帰属の問題。谷内さんの著書でも書いていらっしゃる。そのことについて余り説明をされずに、この選択肢の一つとして、あるいはその解説として三・五島と言うこと自体が、三・五島論とプーチンさんも取っている、十五人の大使も取っている。そういう前提でインタビューをされたということは、当然それはそういうふうに取られるというふうな認識が外務次官経験者あるいは政府代表とすればあり得るというふうな考えはなかったんですか、インタビューを受ける際に。
○政府参考人(谷内正太郎君) 度々で誠に恐縮なんですけれども、入口のところは何も言われなかったとおっしゃいますけれども、これは先ほど申しましたように、戦略的な利益をお互いに見出していくということをまずやる必要があると。そして、全体の構図の中で北方領土を考えなくちゃいけないと。こういうことを言っているわけですから、その場合に出口はこうなりますよということを言ったんでは話にならないので、そんなことは申し上げておりませんと。どんな形にしろ出口はこうあるべしということは私は言うわけがないんです。 だから、その点はどうして誤解されてしまったのかというふうに私は申し上げていて、そこのところは皆さんの誤解を何とか解きたいと思って、現にこの委員会でもるる御説明しておるところでございます。
○藤田幸久君 戦略論というのは前提の話でありまして、考え方の問題であって、交渉事の場合には、日ロに関して言えば帰属問題が原点、入口だろうと思うんですけれども、その説明をされずに戦略論、パイプライン云々の話、パイプラインは別かもしれません、これはファクタの引用だけれども、環境その他という話になると、これは要するに帰属を決めた後の、その後の、場合によっては段階論か、あるいはいろんな選択肢というふうに今までの交渉経過からいえばなるわけですから、そうするとそれを政府代表の方が言及すること自体が、これは出口論というふうに取られるのが当たり前なんじゃないですか。それを知りながら発言をしたということは、やはりそれを許容し、そして観測気球を上げたというふうに取られるのが当然と思われるんですが、いかがですか。
○政府参考人(谷内正太郎君) 大変申し訳ありませんけれども、繰り返しになってしまいます。 私は、両国間で戦略的な利益がどこにあるのか。それを大いに議論し合ってそれで大きな構図をつくっていく、その中で北方四島の問題を解決するようにいろいろ知恵を絞っていくと、こういうことを申し上げておるわけでございまして、出口だとか入口とかというところは慎重に議論は避けてきたつもりであります。
○藤田幸久君 今ロシアは、交渉的には立場弱いんだろうと思うんですけれども、日本に比べて。弱い立場のロシアと交渉する場合にはなおさら入口の部分をしっかり繰り返す、強調するということが交渉上重要だということは、済みません、釈迦に説法で恐縮ですけれども、その観点からすると、こういう出口の選択肢の背景も含めてかなりおっしゃるということは、それはそういうふうに先方は取るというふうに外交上は推測ができたんじゃないんですか、いかがですか。
○政府参考人(谷内正太郎君) ロシアの関係者と話し合うところは、今先生がおっしゃいました点も含めて十分に議論させていただきたいと、こういうふうに思います。
○藤田幸久君 今回の四月の十七日以降、麻生総理にはどういう報告されました。
○政府参考人(谷内正太郎君) これは、ここの場でも申し上げましたように、基本的に発言はしていない、それから誤解云々というところの基本的な考え、それから自分の政府方針に対する考え方は政府と全く同じですということを申し上げただけでございます。
○藤田幸久君 それでは、中曽根外務大臣にお伺いいたしますけれども、政府としてこの毎日新聞に抗議をする、あるいはこれに対して具体的な措置をとるということは、今のところお考えありませんか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 谷内政府代表の発言に関しては、本人からもいろいろな場で御説明があり、また政府の北方領土問題に対する基本的考え方もこれは度々表明をしているところでありまして、毎日新聞社に対しまして抗議を行うと、そういう予定はございません。
○藤田幸久君 谷内さんにもう一度お伺いしますが、この十五名の大使が書かれた緊急アピールの三段、三段階の……(発言する者あり)
○委員長(榛葉賀津也君) 御静粛に願います。
○藤田幸久君 三段落目の後半に、こういった「「面積折半」のような利害・得失論に転換して、」と云々で、「むしろロシア側はより強気となり、問題解決の展望はいっそう遠ざかるのではないでしょうか。」というふうにこの大使方おっしゃっていますが、このことについて谷内さん、どう思われますか。
○政府参考人(谷内正太郎君) この諸先輩を始めこのアピールを出された方はそういうふうに思っておられるんだというふうに認識しておりますが、それ以上に私がそれについて何らかのコメントをするということは、また新しい問題になりかねませんので、お答えは控えさせていただきます。
○藤田幸久君 それでは、ちょっと数分の間で、浜田さんからのあれもありますんで、ちょっとほかの質問をさせていただきたいと思いますけれども、一つは、今月の三十日に、土曜日ですけれども、アメリカの捕虜組織であるアメリカン・ディフェンダーズ・オブ・バターン・アンド・コレヒドールという、ADBCというものの解散式が行われます。 これ、前も中曽根大臣にも質問したことがございますけれども、バターンの死の行進で参加をされた捕虜の方々ですけれども、解散式をされると。これは要するに、皆さんお年寄りになってしまってもうメンバーが少ないというので残念ながら解散をされるわけですが、これに対して日本の藤崎大使に出席要請が出ていると思いますけれども、藤崎大使あるいはほかのどなたか御出席する予定はございませんでしょうか。
○副大臣(伊藤信太郎君) バターン・コレヒドール防衛兵連盟、いわゆるADBCの会合が五月二十六日から三十日まで米国のテキサス州サンアントニオで開催されることは承知しております。同会合に我が国政府関係者が出席する予定はございません。
○藤田幸久君 先週ですか、イギリスの新聞にも出ておりましたけれども、これはアメリカの捕虜、オーストラリアの捕虜、イギリスの捕虜の方で生きていらっしゃる方、もう八十歳から九十歳。だんだんそういう方々が御高齢になって、残念ながら亡くなってしまっていると。日本政府はそれに対して何か時間稼ぎをしているんじゃないかというような論調までありましたけれども、是非そういう方々がお元気でいらっしゃるうちに適切な対応をすべきだろうと思いますが、捕虜問題全体について、これについて何か大臣あるいは副大臣からコメントございませんでしょうか。
○副大臣(伊藤信太郎君) 今の件も含めて、この件については先方との間で種々のやり取りがございます。ただ、まだ今般の会合については、招待状そのものは接到していないこともあり、総合的に勘案して、政府として出席することになってはおりません。 いずれにいたしましても、先方との間でこれまでも緊密な連絡を取っておりますし、今後とも取り続けるという所存でございます。
○藤田幸久君 北朝鮮による核実験について、二、三最後に質問をいたします。 前回の四月の場合には、伊藤外務副大臣がニューヨークに行かれて、議長声明に向けて随分活動されました。途中まで非常に活躍をされたわけですが、何か途中から米中の方でかなり動いたというようなこともございますけれども、その評価は別にして、やはり日本から政治家が出ていく、そして国連のいろんな関係者と直接話をするということは、私は非常に今後も含めて重要だろうと思いますが、大臣かあるいは副大臣の方から、大臣から副大臣を派遣するあるいは副大臣の方から自分が行きたいと、どちらでも結構ですけれども、日本政府として派遣をされるお考えはありませんか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 前回のことを今お述べになりましたけれども、伊藤副大臣に国連の場に行ってもらい、そして大変各国との折衝をやっていただいて私は良かったと思っております。伊藤副大臣は、各国の代表等とかねてから面識も多いということもありまして、前回の議長声明においては大きな役割を果たしてもらいました。 今回もこのような事態になりまして、今外務省としては、これは緊急を要することでありますが、このことについては今検討しているところでございます。
○藤田幸久君 是非積極的にやっていただきたいと思います。 それから、今回の安保理の緊急招集を日本政府が求めたということですけれども、ということは、今度は決議ですよね。その文案の作成を日本政府もかかわるというようなお話、今朝も我が党の部会で外務省の方がおっしゃっておられましたけれども、大臣、この決議案の文案作成を日本がかかわり、日本がその文案を提示をするというお考えはありませんか。
○国務大臣(中曽根弘文君) 安保理での決議案の文案につきましては、これは安保理の理事国が中心で協議をするものでありまして、御案内のとおり、我が国は、この緊急会合の招集を要請をしてこれが開かれることになったわけでありますし、また、北朝鮮のこのような事態は我が国にとりましても大変重大なこれは事態でありますので、積極的に、また主導的にこの文案作成にはかかわっていくべきであると、そういうふうに思っております。
○藤田幸久君 谷内さんに、済みません、一つ聞き忘れたのでもう一度お聞きしますけれども、先ほどの、この毎日新聞で非軍事的な地域というようなお話を、言葉を使われたということですけれども、この意味は、日本の領土、やがて戻ってきた北方領土に日米同盟が適用されないような聖域をつくると、非軍事的な地域というのはそういう意味でよろしいんでしょうか。どういう意味でしょうか。
○政府参考人(谷内正太郎君) これについては、実際にどういうふうな適用関係があり、またどういうことであれば日ロ間で合意し得るかというところに懸かってまいりますので、今の時点で、それこそまた、どういう格好であれば自分はいいと思っているというたぐいの議論は控えるべきだというふうに思っております。
○委員長(榛葉賀津也君) 時間が来ておりますので。
○藤田幸久君 はい。 今後とも政府代表としてお務めを続けられるつもりか、最後に一問お聞きして、質問を終わります。
○政府参考人(谷内正太郎君) 私としては、外務大臣から続けるようにという御指示を既に受けておりますので、そういうものとして受け止めて、続けるつもりでございます。
○藤田幸久君 終わります。
○佐藤正久君 私は、防衛省設置法等の一部改正する法案に絞って質問をいたします。 私の質問通告は北村防衛副大臣以下ですので、防衛大臣におかれましては席を外されても結構でございます。 時間の関係もありますので簡潔にお答えをいただければと思います。 資料の方をお配りしておりますけれども、まず、資料一を御覧いただきたいと思います。 この資料一の左側の方に防衛参事官という、中をくくっているものがありますけれども、今の防衛参事官制度というのは、元々は基本的方針の策定について大臣を補佐するということを目的につくられ、その参事官という方々は固定した分掌にとらわれずに機動的に大臣を補佐するということを期待され、設置されたというのがそもそもだと聞いています。 ただ、実態というか中身を見ますと、参事官の方々というのは内局の局長の方が兼務され、また、無任所参事官としてまた三名の国際担当参事官の方が今就かれていると。大臣を補佐するという観点では、統合、陸海空の幕僚長は今参事官ではいないというのが現状です。 また、ここにも書いていますけれども、内局の局長さんというのは、実質的にはライン、もう内局の中ではラインの、大臣の非常に重要なラインの人間だというのが実質的にありますので、そのラインの人間が所掌にとらわれずに機動的に大臣を補佐するという、非常に難しいということ等もあり、また、最近、自衛隊の行動が非常にいろんな分野にわたっている、運用の時代と言われることもあり、なかなか防衛参事官制度がうまく機能しない、形骸化していたということの反省から、今回、防衛大臣を補佐するために大臣補佐官というものをつくられたと。非常に私は大きな大きな一歩だというふうに思います。 しかしながら、防衛補佐官という形で大臣を補佐するといっても、なかなか、我が国の社会は戦後、防衛についてはどちらかというと議論を避けてきたという部分もあって、大学においても安全保障とか国防に関する講義あるいは専門的な講座というのは非常に少ないというふうに認識しています。 この部分については、欧米と比較してもちょっと違うなと。また、安全保障分野の民間のシンクタンクも非常にアメリカとかヨーロッパを比べると少ないというふうに認識しています。そうなると、どうしても大臣を補佐し得る人材というのはおのずから限定されているというふうな認識を私は持っています。 そういう観点から、自衛隊のOB、事務官の方、あるいは自衛官のOBの方なんかも補佐官という形で活用するということについては、そういう分野も含めて考えるべきだと私は思いますけれども、副大臣の御認識をお聞かせ願いたいと思います。
○副大臣(北村誠吾君) 簡潔にお答えさせていただくつもりですけれども、御指摘の点につきましては、衆議院の安全保障委員会でも参考人質疑におきまして東大の田中参考人等から、安全保障政策等については有識者は日本にかなり人材はいる、しかし、防衛省の中の実態がどうなっているかという実務面について知識を有する人や、そういう者を増やしていくという必要があるという御趣旨のこともお聞きしております。私も委員御指摘のとおり同様の認識をいたしておりますが、防衛省の実態を知っていただく機会をより多く提供していくなど、防衛大臣補佐官にふさわしい人材のすそ野を広げる努力をする、このことが重要であると考えております。 さらに、防衛大臣補佐官は防衛に関して見識を有する部外の有識者が就任するものでございますし、防衛省・自衛隊のOBを有識者として防衛大臣補佐官に登用することも当然排除されておりません。その任用に当たりましては、OBの活用も視野に入れて検討してまいるというところでございます。 以上です。
○佐藤正久君 いろんな観点があろうかと思いますけれども、大事なのは非常に大臣を、やっぱり大臣が決定する基本的な方針について補佐するというのが一番だと思いますので、そういう観点でも今後とも検討の方をよろしくお願いしたいと思います。 また、大臣補佐官というのは防衛大臣の任命ですので、大臣が交代すれば補佐官も交代するというのが原則だと思います。大臣が長くされれば非常にそれはそれでいいのかもしれませんけれども、今までの実績を見ると必ずしもそうではない。となると、ずっと常勤というだけでは、非常勤というのもやっぱり実態面からすると選択肢として持っておく必要があると私は思っております。しかしながら、補佐官に期待される役割というものを考えた場合、常勤と非常勤どっちがいいかと考えたら、私はやっぱり常勤の方が当然望ましいというふうに思っております。 ただ、二十一年度については現在のところ非常勤を考えている、常勤ではなく非常勤というふうに考えているということになっていますけれども、この理由についてお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(中江公人君) 大臣補佐官の勤務体系につきましては、委員御指摘のとおり、常勤とすることによりまして適時適切に防衛大臣を補佐するという制度も考えられるわけですけれども、防衛に関し見識を有する優れた人材が、別に本来の職業を有する場合も多いと考えられます。したがって、防衛大臣補佐官としてふさわしい人材を登用する上では、大臣補佐官に就任している間だけ仕事を辞めていただくということもなかなか難しい面もございますので、非常勤とすることもできるという制度としたところでございます。このような考え方に基づいて、二十一年度予算におきましては非常勤の防衛大臣補佐官を任用するということとしているところでございます。
○佐藤正久君 二十一年度は非常勤ということなんでしょうけれども、法的には常勤も排除されておりませんので、当然大臣が一番やりやすい形で補佐官を任命するという形を今後とも追求していただきたいと思います。 また、この法案によりますと、防衛大臣補佐官は防衛会議の委員というふうに指定されております。防衛会議というと、大臣が意思決定をされる際の非常に大事な会議だというふうに位置付けられておりますので、防衛補佐官という方々はこの防衛会議すべてに参加するということなのか、状況によっては参加しない場合もあるのか、これはどちらなのか確認をしたいと思います。
○政府参考人(中江公人君) この度、この設置法の改正案の中で新設をします防衛会議は、政治任用者、文官、自衛官の三者が一堂に会し、防衛省の所掌事務に関する基本的方針について幅広く審議することを通じまして、防衛大臣の政策決定及び緊急事態対応を補佐するものでございます。 このような防衛会議の意義を踏まえますと、防衛省の所掌事務に関する重要事項に関し自らの見識に基づき防衛大臣にアドバイスを行う防衛大臣補佐官は、その専門性や所掌にかかわらず、すべての防衛会議に出席することが適当というふうに考えているところでございます。
○佐藤正久君 基本的に全部の会議に参加ということであれば、やはり基本的には常勤というのが望ましいのかなというふうに改めて感ずる次第です。 特に、防衛会議の中で、運用にかかわる事項についても防衛会議で一応審議をするということであればあるほど、やはりそのメンバーというのは即応性を持って会議に参加しないといけないと。今、防衛大臣あるいは副大臣、政務官もいろいろ行動制限が掛かっているように、何かあったらすぐこういう招集に応じないといけないということからすると、やはり防衛補佐官という方においても、大事なメンバーであればそういう形で何らかの、防衛会議に参加していただくためにも行動制限というのをある程度掛けるべきではないかというふうに私は思いますが、それについてはいかがでしょう。
○政府参考人(中江公人君) 委員御指摘のとおり、緊急事態におきましても大臣補佐官が大臣の補佐を適切に行えるように、大臣補佐官に対する緊急事態時の連絡体制の整備等に万全を期してまいりたいというふうに考えております。 また、東京を離れるような際には、きちんとした迅速な参集体制を確立するための措置もいろいろ講じてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○佐藤正久君 これから細部の運用を決められると思いますけれども、是非ともよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、防衛補佐官につきましては、自衛隊法の服務に関する秘密遵守の義務とか、あるいは罰則等いろいろ準用されるようですけれども、この自衛隊法の第五十三条に規定されている服務の宣誓については除外されております。これは、自衛隊員ではないということから除外されているんでしょうけれども、防衛大臣や副大臣、政務官、政治家の場合は、当然服務の宣誓にあるような、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努めるとか、あるいは我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚していろいろやるんだということは、当然の話として政治家ですから政治責任持ってやるということで、服務の宣誓やらなくても当然そういう責任を負っているというふうに私は認識しています、政治家ですから。 自衛隊員もみんな宣誓をやっている、事務官の方含めて。防衛補佐官だけが宣誓をしていないというのはちょっと違和感があるような感じがしますけれども、これについての御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(渡部厚君) お答え申し上げます。 自衛隊法の第五十三条に規定されております服務の宣誓につきましては、これは新しく隊員となった者にいろいろと特殊性を有しております自衛隊における服務の在り方につきまして自覚させるということで行っているものでございますけれども、防衛大臣補佐官につきましては、防衛に関する高い見識を有する有識者の中から適切な人材を防衛大臣自らが任命するということになっておりまして、そういうことを踏まえますと、その服務につきましては防衛大臣によって律せられるものでございまして、一般の隊員と同様に服務の宣誓を行わせることが必要であるとは考えなかったところでございます。
○佐藤正久君 その趣旨は私も分かるような気がしますけれども、ただ気持ち的には、みんなと一緒だという気持ちが本当は実際非常に大事な分野で、そこがやはり自衛隊であるゆえんだと、防衛省・自衛隊のゆえんだと思います。やっぱり気持ちが一つじゃないと、いざというときに国民の負託にこたえることはできないと思いますので、いろんな形で、任命されるときに、この服務の宣誓というものの存在も含めて徹底していただければというふうには思います。 次に、防衛会議についてお伺いいたします。 資料二を御覧ください。そこに、左上の方に防衛会議のメンバーが、この法案に書いてある防衛会議のメンバーが書いてありますけれども、去年の十二月に出されました防衛省改革会議の報告書では、運用企画局を廃止をして統幕にその機能を一元化するという形で自衛隊の運用機能の一元化がうたわれております。その中に、この資料二の一番右下の方に、防衛省改革会議の報告書、提言の具体化ということの中に、自衛隊の運用に関する重要な事項については、防衛政策局を通じて、防衛会議の審議を経て、防衛大臣が決定する仕組みを確立すると。 今回の、来年の改正になると思いますけれども、運用企画局が持っていた自衛隊の運用に関する基本という部分を統合幕僚監部の方に移して、防衛とか警備の基本事項は防衛政策局が持っているということであれば、例えば自衛隊の運用に関する重要な事項については防衛政策局と統合幕僚監部が両方が共同で防衛会議の方に持ち上げるというのが、大臣を文官の方と自衛官の方が両方で支えるという本来の趣旨ではないかなという感じがします。この報告書のままだと、ややもすると、実態として今まで運用企画局が持っていた機能が防衛政策局に移ってしまって、せっかく、この改正の趣旨で大臣を文官と自衛官が両方で支えるという部分がちょっと形骸化するんではないかと。 実はこの部分は自民党の国防部会の方でもかなり先般問題になりまして、この報告書に書かれている、防衛政策局を通じて全部、運用に関する重要な事項は防衛会議に諮られるのかと。これは統幕と両方が一緒になって防衛会議に諮るべきではないかという議論等もありました。 これに関する御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○副大臣(北村誠吾君) お答えいたします。 統合幕僚監部の機能強化につきましては、二十二年度における防衛省組織改革に関する基本的考え方にお示しをしておりますけれども、委員が先ほど申されたところもあるわけでございますけれども、運用企画局と統合幕僚監部の実態としての業務の重複に起因する責任の不明確な部分を解消すると同時に、一つの組織の下で合理的かつ一体的に業務を行うことができるように、運用企画局を廃止して、基本的にその機能を統合幕僚監部に担わせるというふうにしたものでございまして、この組織改革によって従来の業務の在り方は大きく変わるものと考えております。 なお、御指摘の点につきましては、防衛省改革会議報告書におきまして、部隊出動等の決定やその作戦計画の承認などは、防衛政策局を通じ、防衛会議の議を経て、防衛大臣の決裁を仰ぐものとすると提言されましたことを受けまして、昨年八月に策定しました防衛省改革の実現に向けての実施計画において同様の内容を記載したものでありますけれども、いずれにいたしましても、運用企画局の廃止や統合幕僚監部の機能強化、これに伴う具体的な業務の在り方につきましては現在更に検討いたしているところでありまして、これ以上申し上げる段階にはないと認識しております。今後、しかるべき時期に説明をさせていただきたいというふうに考えておりますので、御理解賜ればと思います。
○佐藤正久君 非常にこれはこれからの改革の中で大事な分野だと思っていますので、防衛省設置法の改正に合わせて、またこの点について検討を深化していただきたいというふうに思います。 次に、自衛隊の生徒制度について御質問をさせてもらいます。 今回の設置法の中にも陸上自衛隊の生徒の身分変えという部分が記載されております。この法案は、本来は昨年の通常国会に提出されておりました。衆議院の方でも民主党の方々も賛成していただいて参議院の方に送られてきたわけですけれども、残念ながら審議されずに廃案となったと。それに伴って、今年の四月に少年工科学校に入校された生徒や御家族の方々はずっと身分が決まらずに、非常に精神的な負担とか、あるいはやきもきをされたと。また、受入れ側の学校の方もいろんな準備をしていたという部分が、それが水泡に帰したということもあり、いろんな面で国民の方々に御迷惑を掛けた、あるいは御苦労を掛けたというふうに思っています。立法府の一員として非常に申し訳なく、私自身として、一員として申し訳なく思っております。 また、自衛隊の生徒というのは、今まで自衛隊の中で陸海空自衛隊において非常に大事な仕事を出身者の方はされていたというふうに認識しています。 資料三を御覧ください。資料三で「自衛官の生徒出身者の人数」と書いていますけれども、この二番目で、生徒出身者の総数、今まで約二万六千名の方々が陸海空の生徒出身で、部隊で中核を担ってきたと。今回の身分変えについては反対の立場を取るものではありませんけれども、今回陸上自衛隊だけが身分変えで生徒から学生という形で残っております。ただ、海空生徒については、平成十九年度以降はもう制度自体が廃止となるということを受けて募集を行わずに、今最終の学年が残っているというだけだというふうに認識しております。 私はこの生徒の今までの制度というのは、やっぱりこれは非常に意義があったと思っています。それによって技術的な専門性を持った隊員とかあるいは幹部という、いろんな立場で出てきて活躍されたと。この一番の、生徒出身者の階級構成現員を見ても、非常に、幹部に昇任されて頑張っている方が結構いらっしゃると。陸上自衛隊においては、将補の方含めてもう二名もいらっしゃると。いろんな形が、海空でもそうですけれども、非常に有為な人材の輩出をされてきた学校だというふうに認識しています。 中には、高校に行きたくてもお金がなくて行けずにそういう生徒というのを、学校の門をたたいた方もいらっしゃいます。そういう意味では、今後何らかの形で海空についてもこういう制度を復活させるべきだと。今後、大綱とか中期の中でいろんな検討をなされると思いますけれども、例えば今回改編される陸上自衛隊高等工科学校というものを将来再改編して防衛高校みたいな形にして、一年生は共通教育、二年生以降に陸海空に分けるとか、いろんな形でやはり今後ともこの生徒の受皿というものを私は考えていくべきではないかなと思いますけれども、現在の防衛省の考え方、生徒制度に対する評価というものをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(渡部厚君) 今、佐藤先生から御指摘ありましたとおり、生徒出身の方が例えば防大に行くとかあるいは一般の大学に行くとかといって、こういう幹部自衛官になっているケースというのは多々あるわけでございますけれども、陸につきましては制度を改正した上で存続させるということでございますけれども、海上自衛隊と航空自衛隊につきましては、御存じのとおり年間の採用数が少ないと。それぞれ約五十人ぐらいでございます。 それから、卒業した後の補職先が限定的と。これはソナーとかレーダー等に従事している者が多いわけでありますけれども、こうした点にかんがみまして、他の任用制度、一般曹候補生でありますとか、あるいは一般の二等陸海空士というものがございますけれども、そういう他の任用制度で代替できるということで判断されたものでございまして、先ほど御指摘のとおり、平成十八年度を最後に募集を停止したというものでございます。 この検討の背景はそういうことでございますけれども、陸上自衛隊の生徒に比べますと必ずしもニーズがあるという判断がなかったということでございまして、現在のところ、陸上自衛隊に設置されます高等工科学校を改めて再編いたしまして海上自衛隊あるいは航空自衛隊の技術分野における曹となるべきもの、いわゆる生徒といったものを養成するといったことは現在のところ考えてございません。
○佐藤正久君 今回の生徒制度の見直しの背景には、今御指摘なかったんですけれども、やはり総人件費改革の影響というのも実際あるというふうに私は思っています。一般の任期制隊員の場合は高校を卒業した以降の話ですので、いろんな形でやっぱり中学卒業生に対する受皿で、実際これだけの仕事をしてきたわけですから、またいろんな形で今後も御検討いただければというふうに思います。 次に、第十五旅団の新編に関しての御質問をさせていただきます。 これまで沖縄には第一混成団という陸上自衛隊の部隊があり、それがこの第十五旅団に改編されて、要員も約三百名増員されるということになっております。ただ、これまでは沖縄本島より西、先島諸島等には陸自部隊が配置されておりませんけれども、島嶼防衛の観点から、今後の配置というものは自後の大綱、中期という中で、地元の要望、地元の意向というものを受けながら検討すべきと私は考えますが、これについての御見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(北村誠吾君) 平成十六年十二月に策定されました防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に従いまして、本格的な侵略事態へ備えることに留意しつつも、新たな脅威や多様な事態に実効的に対応し得る体制を構築するため、事態の特性に応じた即応性や高い機動性を備えた部隊等をその特性や我が国の地理的特性に応じて編成、配置することにしております。 平成二十一年度末に、沖縄県に所在する陸上自衛隊第一混成団の旅団化改編を実施することとしております。旅団化に際しましては、先島諸島を含む南西地域の地理的特性を踏まえ、普通科連隊の新設や機動性の向上など必要な機能の充実と防衛力の質的な向上を図る。このことによりまして、ゲリラや特殊部隊による攻撃、島嶼部に対する侵略、大規模又は特殊災害などに新たな脅威や多様な事態へ対応の能力を確保する。 また、現在、防衛力の在り方等につきましては多様な観点から幅広い議論を鋭意積み重ねておるところでございまして、先島諸島を含む南西諸島の防衛の在り方もその大切な一環として引き続き検討を進めてまいっておりますということを御理解いただきたいというふうに思います。
○佐藤正久君 南西諸島の防衛というのは今後の大綱についても重要なテーマだと思っていますので、引き続き党の方でも議論をさせていただきたいと思います。 ただ、南西諸島防衛を論ずる際に、必ず地元の要望、仲井眞知事からも来ていますけれども、与那国島の上空を通過する防空識別圏の見直しが寄せられております。現在は、防空識別圏が与那国島の上空を通っていると。自分の、日本なのに何でうちの上を通っているんだということを地元では盛んに言われます。これからの防衛を考える際に、いろんな部隊の配置ということを議論するのもいいんだけれども、その前に防空識別圏については防衛省が見直してほしいという要望が上がってきております。 しかも、与那国島付近については、更に飛行情報区と言われるFIRが防空識別圏より更に東の方に来ていると。普通であれば、FIRの飛行情報区が日本の場合だと相手国側、ほかの国側にあって、その内側に防空識別圏という感じになっているんですけれども、これはスクランブルを掛ける上においても、飛行情報区と防空識別圏がひっくり返っているというのは本来もうあるべき姿からするとおかしいわけで、やはり与那国島の上空を通っている防空識別圏、これ防衛省が所管のようですけれども、これについては見直す必要もあろうかと思いますけれども、副大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(北村誠吾君) お答えさせていただきます。 我が省では、我が国の周辺を飛行する航空機の識別を容易にし、もって領空侵犯に対する措置を有効に実施するため防空識別圏を定めておることはもう御存じのとおりでございます。 この識別圏は、領空ないし領土の限界、範囲を定める性格のものではなく、防空識別圏の外において航空機の識別を全く行わないことを意味しているものではございません。実際に、与那国島周辺の領空については、対領空侵犯措置に万全を期するため防空識別圏外の空域も含め航空機の識別を現に行っております。与那国島上空の防空識別圏を見直すことにつきましては、台湾側との関係も考慮いたしつつ総合的に検討する必要がございます。 引き続き、自衛隊による警戒や対領空侵犯措置を通じて、与那国島島民の方が安心して生活できるように今後も万全を期してまいるという考え方でございます。
○佐藤正久君 これは地元の要望は非常に強いものがございますので、やはり与那国島以外については恐らくこのような日本の領土の上を防空識別圏が通っているということはないと思います。そういう意味で、また今後とも、台湾との関係もあろうかと思いますけれども、外務省と連携をしながらもこの点については引き続き検討をしていただいて、いい形の、地元の方も納得できるような南西諸島防衛、とりわけ先島諸島の防衛について検討を深化させていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 十分間でありますので、コンパクトに質問をしますのでコンパクトにお答えいただきたいと思います。 その前に、委員長に二点お願いがございます。 一つは、質問者の質問内容の時間配分の在り方であります。 先ほど民主党から御質問ありましたが、七十四分の中で、本日の防衛省設置法というテーマについての質問はたった一問しかございませんでした。確かに、今直近の問題として北の核実験、また北方領土について審議されるのは自由だと思っておりますが、余りにもそれが偏っているというのはいかがなものかと。この委員会は、やはり立法府ということで法案を国民に代わって審議をするというのが役目でありまして、ワイドショーじゃありません。そういう意味では、そこは何らかの在り方を御検討いただきたい、これが一点であります。 もう一点は、党派間の時間配分の問題でございまして、今日なぜ私が十分かというと、これ本来、この法案について審議を深めたいという党派があって時間を配分したわけですけれども、もしそういう、自分たちでこの法案、余り審議する必要ないと思われるのであれば、第一会派の民主党さんから時間を出されて野党の少数会派に時間を配分されるということが本来やるべきじゃないかということについて、二点について是非御検討いただきたいと思います。
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまのことについては、後刻理事会で協議をしたいと思います。
○浜田昌良君 それでは、内容に入りたいと思います。 それでは、まず私は防衛会議についてのみ御質問をさせていただきます。 これについては、私は、文民統制の具体的ツールとして非常に活用されることを期待しております。 そこで、まず事務的にお聞きしますが、この新しい法案十九条の二の三項で、議長は防衛大臣、委員は防衛副大臣、政務官、補佐官、事務次官、官房長、局長、統幕、陸幕、海幕、空幕、情報本部長となっておりますが、この中で文民統制といった場合の文民はどなたに当たるんでしょうか。官房長からお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中江公人君) 文民統制は、委員御案内のとおり、民主主義国家における軍事に対する政治優先、又は軍事力に対する民主主義的な政治統制を指すというふうに解釈をしております。 文民統制の制度として、防衛省におきましては、文民である防衛大臣が主任の大臣として自衛隊を管理運営するということとされております。その際、政治任用者である副大臣、政務官に加えまして、防衛大臣補佐官につきましても統制する側から防衛大臣を補佐するというふうに考えております。 したがいまして、今の先生の御質問に関しまして、文民統制する側ということに関して申し上げますと、大臣のほかに副大臣、政務官、それから大臣補佐官ということになるということでございます。
○浜田昌良君 是非、そういう方々がこの会議の中でしっかり議論していただいて文民統制を深化させていただきたいと思っておりますが、そういう意味で、この防衛会議の議事録はどうなるのかという問題なんですね。 そういう意味で防衛大臣にお聞きしたいんですが、従来の訓令の場合の防衛会議と今度法定された場合の防衛会議の情報公開の在り方、これについてどのように考えておられるか、答弁いただきたいと思います。
○副大臣(北村誠吾君) 現行の防衛会議においては、訓令によって定められ、自衛隊の行動等に関する事項のみを審議いたし、政務官や一部の局長が基本的な構成員に含まれておりません。このため、この度新設する防衛会議は、法律によって設置され、自衛隊の行動に限らず、防衛省の所掌事務に関する基本的方針について幅広く審議するものでございます。その構成員も、先ほど来お話がございましたが、政務官、防衛大臣補佐官を含む政治任用者、事務次官、局長等の文官及び各幕僚長などの自衛官がメンバーとなっており、防衛大臣の補佐体制として強化をされたものと考えております。 防衛会議を法律上明確に位置付け、防衛省・自衛隊が直面する様々な課題について頻繁に審議を行うことによりまして大臣の政策決定や緊急事態対応が効率的かつ効果的に行い得るようになるものと存じております。 以上、お答えとさせていただきます。
○浜田昌良君 答弁が違う。答弁は議事録を公開するかどうかをコンパクトに言ってくださいと言ったんですよ。もう一度、大臣。
○副大臣(北村誠吾君) 防衛会議の内容の公開につきましては、防衛省としても国民への情報提供の重要性について十分認識いたしておりますから、政策決定過程の透明性の確保、審議の内容の保全の必要性等を十分配慮しつつ、可能な範囲で積極的に公表するように努めてまいります。
○浜田昌良君 二十年七月十五日の防衛省改革会議報告書によりますと、「議事録を作成し、国家安全保障に重大な影響をおよぼす事項以外については、一定期間後に公開するものとする。」と、こう書いてありますので、このようにお願いしたいと。 問題は、この例外事項なんですよ。例外事項をどう設定するのかと。これ、何でもかんでも例外だと問題ありだというので、ちょっと逆に外務省の例についてお聞きしたいんですが、外務省においても、外交機密に関しても基本的には情報の公開を進めようということで、これは昭和五十一年から外交記録の公開がスタートされました。 じゃ、原則公開でなっておりますが、今までの二十一年間で一万二千二百三十六冊があります。この中で、いわゆる公開されなかったもの、そのうちいわゆる外交上の理由ですね、情報公開法の五条の第三号に当たるんですが、これによって公開されなかったものはどれぐらいになるのか、外務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 外務省は、外交記録公開制度の下に、原則として、もう委員も御承知のとおり、三十年を経過した戦後の外交記録を順次一般に公開をしているところでございますけれども、昨年十二月実施の外交記録公開では二万件を超える文書を公開いたしました。 先生からの御照会も受けまして調査をいたしました結果、その二万件を超える文書のうち、非公開となりましたのは全体の約〇・八%に相当いたします百七十六件だったことが判明をしております。この百七十六件のうち、情報公開法五条三号、これを理由に非公開となりました文書は百三十九件でございまして、全体の約〇・六三%となっておりまして、これは非公開文書中の割合としては約七九%でございます。 以上でございます。
○浜田昌良君 今のは平成二十年のデータなんですが、十九年までの二十年間についてのデータはありますか。
○国務大臣(中曽根弘文君) それにつきましては、調べましたけれども、調べ切れておりません。申し訳ございません。
○浜田昌良君 つまり、今まで何件非公開かというのをつかんでなかったんですよ、外務省は。そういう意味では、防衛大臣に是非お願いしたいのは、これから情報を公開すると、原則はそうだけれども例外は非公開だと。例外は何なのかというのをしっかりちゃんとフォローしていただきたい。ある段階になればそれが公開できるかもしれないということを是非やっていただきたいんですね。 ちなみに、これ、外務省の方で調べていただくと、アメリカの場合はどうなっているんだということも調べてもらいました。ところが、アメリカのルールは分からないと。昨日がたしかナショナルホリデーか何かで聞けませんというのでつかんでいませんという状況でした。 さらに、日本では非公開でアメリカで公開になっているという案件がありますかと、こういう事例についてもちょっと中曽根大臣にお聞きしたいんですが、あるでしょうか。
○国務大臣(中曽根弘文君) まず、アメリカの方の外交文書でございますけれども、これは、アメリカの全体の外交文書の量がどれぐらいかこちらは把握しておりませんし、そのうちの非公開の文書がまたどれぐらいかということも我が方としては承知しておりませんので、比率についてはちょっとお答えのしようがございません。 それから、米国で公開をされているにもかかわらず我が国で公開されていない文書の主な例ということでございましたか。 情報公開法の趣旨も十分に踏まえまして、外交文書につきましてはこれまでも適切また積極的に公開をしてきているところでございますが、今までの調査では、米国を含む他国が公開しているものと同一の案件について関係文書が我が国外務省にあるにもかかわらず公開をしていないと、そういうものがあったとは承知をしていないところでございます。 そのような調査の結果を踏まえながら、引き続いて適切に、また積極的な情報の公開に努めていく考えでございます。
○浜田昌良君 アメリカ、確かにそれは文献の合計の数は知る必要はないかもしれませんが、大体どういう文書があるのに対して外交によって非公開にしているのかという数字ぐらいは情報交換をして、日本の情報公開の在り方というのをしっかり検証していただきたいというのが一点。 さらに、今アメリカでは公開になっていて日本では公開になっていないもの、同じ文書じゃないかもしれませんが、沖縄返還交渉に関して向こうでは公開されているじゃないかと、日本では公開されていないという四件の件については訴訟になっておりますから、そういうものも十分踏まえて、最後に防衛大臣に、今後のこういう情報公開の在り方、防衛会議のですね、決意をいただいて、私の質問を終わります。
○国務大臣(浜田靖一君) 先生の御指摘の点、前々からいろんな議論があること我々も承知をしておりますし、今後ともその件に関しましては、まずその例外というものがどういうものなのかというものも含め、我々とすれば少しお時間をいただいて対応していきたいというふうに思っておるところであります。 以上であります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 冒頭、昨日の北朝鮮の核実験について、国連安保理の決議にも、六か国協議の共同声明にも反するものであり、今核兵器廃絶への新しい機運が生まれつつある中に、それに逆行するものとして厳しく抗議の意を表明をしたいと思います。 その上で、まず法案でありますが、この法案は、「あたご」の衝突事件や前事務次官の収賄事件など、一連の不祥事を受けた防衛省改革として出されてきております。その中心は組織の改編なわけであります。しかし、防衛省はこれまで様々な不祥事のたびに組織改革をしてきましたけれども、不祥事が再発をしているということでありまして、今回の法案のどこにこの不祥事を再発させない担保があるのかということをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) 先生から御指摘のように、一昨年より続く不祥事の防止をするため、防衛省改革会議の提言を真摯に実行していく必要があるというふうに我々認識しております。このため、昨年八月に取りまとめた防衛省改革の実現に向けての実施計画において示したとおり、必ずしも立法措置を要しない事項を含め様々な施策を実施をしておるところでございます。 今般の法改正においていえば、例えば防衛会議の設置によって幹部間のチェック機能が働くなど、不祥事を防止する上での必要な措置が講じられるものと考えているところであります。
○井上哲士君 幹部間のチェック機能ということを今言われたわけですが、かつて調達本部事件が起きたときに調本を解体して装備本部をつくりました。それから、官製談合事件が起きたときは施設庁を解体して装備施設本部に組み込んだ、そして事務次官の下に置いたわけですが、その下で守屋事件が起きたわけで、むしろ癒着が防衛省全体に回ってしまったということの姿だったと私は思うんですね。 ここでも随分議論をしたわけでありますが、こういう事件の大きな背景にあった天下りを通じた癒着体制というものには引き続きメスが入っておりませんし、それから、昨年の「あたご」事件のときはあの「なだしお」の事件の教訓が生かされていないということも随分問題になりました。とりわけ、いわゆる自衛隊と防衛省が一体となった隠ぺい体質ということもここでも随分議論になったわけでありますが、ここにもメスが入っていないと思います。 もう一度聞きますが、やはりこれでは不祥事の再発ということは防げないのじゃないかと私には思えるんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすれば、今回の改革案が最後というふうに考えておりますし、そういう意味では、不祥事に対してしっかりと、もう二度とないということを肝に銘じてやってきているわけでありますので、そういう意味では、先生今御指摘のような、いろんな今までの信用をなくしたということはまさに事実であって、私がここで抗弁するようなことではないかもしれませんけれども、私たちの、私自身の思いとすれば、今回のこういったことによって二度と再発をさせない、要するにそれが我々の仕事であるというふうに考えておりますので、先生にまた胸を張ってお答えができるように今後とも頑張ってまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○井上哲士君 決意や言うことではなくならないと思うんですね。現実にやっぱり、なぜこういうことが起きたかということに対して的確なメスということを私は入れる必要があると思います。組織改編だけではそうはならないんではないかと。 では、なぜ今回こういうことなのかということに入っていきますが、法案では、これまで三自衛隊に設置されていた情報保全隊を統合して、自衛隊情報保全隊として新編強化をするということになっております。この間、米軍再編の下で、日米間の情報の協力と共有というのが進められてきました。日米軍事情報包括保護協定も結ばれたわけでありますが、こういう日米間の情報共有や秘密保護の体制強化と今回のこの自衛隊情報保全隊の新編ということの関係はどういうことなんでしょうか。
○国務大臣(浜田靖一君) 基本的に、我々とすれば、先ほど先生の御質問に対して私お答えしましたが、組織を変えただけではこれは意味がないというのは、これは当然の話でありまして、我々とすれば、そのいろんな不祥事を通じて足りない足りないと言われてやってきたものでありますので、今回こそは組織を改編することによってそこに魂を入れるということが極めて重要だと思っておりますので、そういった意味合いにおいて、私とすれば、信頼関係を回復する意味でも、今後しっかりとそれに対して厳正に対処していきたいというふうに思っているところでございます。 そして、お尋ねの、情報保全隊の新編に関してのお尋ねがありましたが、我々とすれば、このGSOMIAについては、秘密軍事情報の保護等の具体的な手続を明確にすることを目的としたものであり、他方、自衛隊情報保全隊の新編は、外国による諜報活動から防衛省・自衛隊が保有する重要な情報を保護する機能を強化するために行ったものでございます。 GSOMIAの締結と自衛隊情報保全隊の新編については、情報保全の強化という点で同じ目的を持つものでありますけれども、GSOMIAという日米間の情報保全の取組が自衛隊情報保全隊の新編の契機になったものではないということは言えると思います。
○井上哲士君 情報保全体制の強化という同じ目的を持つものだということは答弁がございました。この間の防衛首脳会談でも、日米で共有する情報の保全が極めて重要であるという認識が出ておりますし、そういう点では日米軍事一体化の中に位置付けられたものだと言える。 それだけでなくて、この情報保全隊は、私どもかつて明らかにしましたように、イラク戦争反対とか在日米軍の再編強化反対など、憲法に認められた市民の団体や政党の運動を敵視、日常的に監視するということをやっていたわけでありまして、こうした組織の強化というのは認められないということを申し上げたいと思います。 さらに、防衛会議でありますけれども、これまでは訓令に基づいて設置され、自衛隊の行動に対する助言を行うのが役割だとされておりましたが、これまではどれぐらいの頻度で開かれていたんでしょうか。
○副大臣(北村誠吾君) この度、法律で規定する防衛会議となるわけでございますけれども、防衛省の所掌事務に関する基本的方針について、先ほど来もお話をさせていただきましたが、大臣の政策決定及び緊急事態対応を補佐する機関でございます。また、改革会議報告書でも提言されておりますとおり、防衛会議を形骸化させないように、様々な案件についてできる限り頻繁に開催することを予定いたしております。
○井上哲士君 これまでの訓令に基づいて設置されたものはどれぐらいの頻度で開かれていたのかというのが質問です。
○副大臣(北村誠吾君) 失礼しました。 現行訓令上置かれております防衛会議は、自衛隊の行動等に関する事項のみを扱っておりますけれども、平成十六年八月に設置されて以降、これまでに合計九回開催されております。大変失礼しました。
○井上哲士君 これまで九回だということでありますが、これからはできるだけ頻繁にという答弁でありました。 その審議対象でありますけれども、今一般的に言われたわけでありますが、例えば防衛省が提出する法案、それから自衛隊の海外派遣の決定、それから装備品調達の決定、こういうものについては審議の対象になるんでしょうか。
○副大臣(北村誠吾君) この度の防衛会議は防衛省改革会議報告書の提言も踏まえて防衛省の所掌事務に関する基本方針について審議することを任務としている。繰り返し申し上げて恐縮であります。その審議事項には、法案、自衛隊の海外派遣、重要な装備品の調達に係る決定事項も含まれるというところでございます。
○井上哲士君 ですから、審議対象が大きく広がりますし、開催頻度もこれまでとは全く違うわけですね。こういう重大な防衛省の基本方針の決定に日常的に自衛隊のトップが直接関与することにこの防衛会議でなるわけであります。 この間、自衛隊はイラク特措法やテロ特措法に基づいて海外に出動してきましたし、日米共同訓練も頻繁に行われるようになっております。市街地戦闘訓練などは米軍のマニュアルに基づいて米軍から直接教えてもらうというような形での訓練も行われているわけですね。こういう海外での実戦任務や米軍との共同行動などを積み重ねてきた自衛隊の幹部が参加する防衛会議を設置するということは、現在進められています在日米軍再編の推進などにどういう効果をもたらすとお考えでしょうか。
○副大臣(北村誠吾君) 各幕僚長を含む防衛会議の委員が、例えば海外勤務の経験など、これまで勤務の経験上得ました知見等に基づきまして防衛会議において意見を述べるなどにより、日米同盟の強化や米軍再編の促進など、その時々の重要な防衛省の課題に対応して適切に大臣を補佐することができる、こう考えております。
○井上哲士君 海外での実戦任務や、イラク、インド洋での米軍支援活動などを積み重ねてきた自衛隊のトップの意向が制約なく直接政策決定に反映する仕組みができたということでありますから、私は、こういう仕組みをつくることによって防衛政策、それから作戦の運用、さらに防衛力の整備、あらゆる面から海外派兵型になっている自衛隊づくりを推進をするということだということを指摘をしたいと思います。 その上で、こういう在日米軍の再編強化の一方で米兵による凶悪事件が後を絶っていないということと地位協定の問題で外務省を中心にお聞きしたいと思うんですが。 二〇〇六年に横須賀で山崎さんの妻が空母キティーホークの乗組員の米兵に殺害をされた事件がありました。その民事裁判が二十日、六千五百七十三万円の損害賠償命令を出しました。 まず聞きますのは、こういう米軍人の公務外での事件、事故にかかわる賠償金の支払は地位協定ではどのように定められているでしょうか。
○政府参考人(梅本和義君) 米軍人の公務外の行為から生じた損害につきましては加害者が補償を行うべきものとして、当事者間の示談あるいは当該軍人等を相手とした訴訟で処理するということが一義的なところでございます。 他方、当該軍人等が居所不明あるいは補償能力の欠如等を理由に示談が成立しない場合や、あるいは示談が不成立で裁判に持ち込まれたけれども判決文の履行ができない場合等もあり得るということでございまして、地位協定の第十八条六項は米国政府が加害者に代わりまして慰謝料を支払うことによる処理方法というのを規定しているわけでございます。 また、米軍人の公務外の行為から生じた損害については、被害者を一層救済するとの観点から、日米地位協定第十八条六の運用改善として、平成八年十二月二日のSACO最終報告によりまして、日米両政府により前払制度、無利子融資制度及び見舞金の措置がとられているということでございます。 地位協定十八条に係る実務は防衛省の方が担当しておられるわけでございますが、こういう制度に基づいて被害者が適切に救済されるように取り組んできているというふうに認識をしております。
○井上哲士君 今のSACO最終報告で見舞金制度ということが言われましたが、裁判所で確定判決で賠償命令が出ても、アメリカの国内法に基づく支払がこの判決の額に満たないという場合があると、その差額を埋めるために日本が支払を行うよう努力するというのがこの最終報告でありますが、これによる見舞金の支給件数と額、これは本土と沖縄とに分けて、どうなっているでしょうか。
○政府参考人(井上源三君) 今御指摘のSACO最終報告におきます見舞金の制度でございますけれども、これまでの支給の件数でございますけれども、沖縄におきましては五件、約一億八千二百万円、本土におきましては二件、約六千八百万円の見舞金を支払っているところでございます。
○井上哲士君 横須賀では、更に二〇〇二年にも米兵による女性暴行事件がありました。これで米兵に対して民事訴訟で賠償金の支払の命令が出ているわけでありますが、この事件の場合、米兵が判決前に帰国をしているということになっております。この加害米兵が支払わない場合はさきにありましたようにアメリカ側が支払うことになっておりますが、国内法で事件発生から二年以内でないと支払われないということになっていて、その結果、日本政府が救済措置として見舞金という形で三百万円をこの女性に払っております。 この見舞金は、先ほどのSACOの最終報告ではなくて、一九六四年の閣議決定に基づくものだと思いますが、その趣旨、それからこの間支払われた件数と金額を、やはり本土と沖縄に分けてお願いしたいと思います。
○政府参考人(井上源三君) お尋ねの昭和三十九年の閣議決定に基づきます見舞金でございますけれども、一般的に米軍等によります事故の補償でございますけれども、公務上の事件、事故につきましては日米地位協定の第十八条の五項によりまして、また公務外の事件、事故につきましては本来的には当事者間の示談によって解決されるのが原則でございますけれども、そういう方法で解決されない場合につきましては地位協定十八条六項の規定により補償されることとなっているわけでございますけれども、しかしながら、米側当事者に事故等の帰責原因があるか否か等につきまして日米間の意見が一致しない場合等によりましては、この地位協定によります救済がなされないで補償されない場合が生ずることとなるわけでございますので、そういう状態を放置することは社会通念上適切でないということからこの見舞金制度があるというものでございます。 これまでの支給の実績でございますけれども、昭和四十七年度から平成二十年度までに支給をいたしました見舞金の件数と金額でございますけれども、本土が二十七件で約一億四千九百万円、沖縄が二十四件で約二億三千三百万円でございます。 以上でございます。
○井上哲士君 公務中の事故、事件の場合は、賠償の支払に関する裁判所の確定判決は、地位協定によりますと、両当事国に対して拘束力の有する最終的なものとされているわけですが、公務外ではこういう規定がないということです。 ですから、先ほどの女性暴行事件でも、日本国内で罪を犯して判決を受けながらもアメリカの国内法で二年という定めがあるということで払われないとか、それから金額自身が満たないという場合があるわけですね。 ただ、公務外とはいいましても、まさにこの在日米軍があるからこその事件のわけでありまして、政府や米軍の責任は重いわけです。 先日のあの山崎さんの奥さんの裁判でいいますと、通常よりも重い賠償額になっています。理由は、米軍によってちゅうちょなく人を殺りくすることができるように訓練をされた米兵による犯罪であると。その結果、非常に執拗かつ残忍なものになっていることを判決、指摘しているわけですね。 ですから、やっぱりこういうことがあるからこそ起きているということでいいますと、やっぱり公務外であっても、こういう米軍人に関連したものについては、やっぱりアメリカがきちっと確定判決に従うということを求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(梅本和義君) 先ほども申し上げましたように、私人間の損害の問題でございますので、一義的には被害者と加害者との間で示談あるいは裁判によって処理をするということでございますが、まさに日米安保条約、地位協定によりまして、この米軍人等は日本におるわけでございますから、そこで、第十八条六項によりまして日米両政府が関与する形でこの被害者の救済ということで関与をするということになっているわけでございます。 私ども、これまでのいろいろな例を見ましても、基本的には米軍の方もできるだけ日本の裁判所の損害額に近いものを払っているという認識でございますが、そこにおいて、いろいろケースによってはそこで意見が一致しない場合もある。そこで差が生じることはあるわけでございまして、その場合には、しかし被害者にとって、やはり裁判所の判決相当額が支払われるようにということで、日本政府が入ってその差額を支払うというのがSACOの合意であるということでございます。
○井上哲士君 被害者の方に結果としてこの賠償金に近いお金が渡ると、まず。これは私大事だと思うんですね。しかし、本来、米兵が払うべきものであり、それができなければアメリカ側が払うべきものなわけです。それを日本が見舞金という形で肩代わりをしているわけですから、私は、その分についてはむしろアメリカ側に、例えば返還請求なりをするべきではないかと、こう思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(梅本和義君) この十八条六に基づいて米側が、その加害者に代わりまして被害の慰謝料を支払うという際には、これは防衛当局の方が、この査定等、これを審査をしてアメリカ側にこれを通知をするというようなことで手続がなされているわけでございます。 そういう中で、日本政府といたしましてもできるだけ、裁判所の判決というものが、それに見合うものがきちっと米側に支払われるということを求めていきたいというふうには思っております。
○井上哲士君 大臣にお聞きするんですが、なぜ私こういうことを言うかといいますと、被害者への救済措置として実質的に賠償金に当たるものが手渡るということは大事だと思います。しかし、それで被害が償われるわけではないわけですね。 さきに紹介した横須賀の女性の、この暴行事件の被害者は、判決前に米兵が帰ってしまったと、こう述べているわけですね。米兵は審理中にアメリカに逃げ帰ったまま、今も私に対する責任も持たず謝罪もしていないと。アメリカ政府も私の出した手紙に一度も返事を出していないと。これは正義ではない、本当の正義はすべての被害者に責任を持ち謝罪をすることだと。こういう思いを吐露されているわけです。 やっぱり、こういうことにこたえられるようにする上でもやっぱりきちっとアメリカ側に求めていくべきだと思うんですが、この被害女性の思いをどう受け止められますか、大臣お願いします。
○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほどから参考人がお答えしておりますように、この日米地位協定の十八条六の運用改善措置としては、満たない場合には政府として適切に救済するという、そういうことになっているわけで、これを適用しているわけでありますけれども、そのような事件、事故の場合には、やはり加害者は誠意を持って被害者に対応するということは、これはもう当然必要なことだとは思っております。 ただ、このSACOの取決めによりまして現在はこれを運用しているということでございますので、政府としては、この運用の改善にのっとって対応を今後もしていくということでございます。
○井上哲士君 SACOの取決めで見舞金を日本側が払うということをしているわけであります。 しかし、例えば裁判権の問題も様々な指摘がこの間されてきました。公務外の罪についても日本にとって著しく重要と考える事件以外については第一次裁判権を行使しないと、こういう密約があったということがアメリカの政府の解禁文書から発見をされました。入口で罪が罪として扱われない、そして刑務所に入っても食事などの待遇で米兵に特別扱いが続けられているということも私指摘したことがございます。そして賠償金も日本が肩代わりをする。これでは日本国内での犯罪を犯罪とも思わないような事態を助長しているんではないかと。 私はやっぱり日本の法律や裁判、その制度に従うように毅然と求めてこそ一連のこうした凶悪事件の再発を防ぐ一番の力だと思うんですね。やっぱりその辺での毅然とした姿勢が必要だと思いますけれども、もう一度外務大臣お願いします。
○国務大臣(中曽根弘文君) 米国との間には密約のようなものはないわけでありますけれども、補償の実務の詳細などにつきましては防衛省にお尋ねいただきたいと思いますけれども、我が国としては、可能な限り被害者に対してその被害に対する補償措置という形で現在この運用の改善によって行っているわけでございまして、米側に対しましてはそのような事故がなくなるように、また日ごろからの教育等、そういうものも徹底するようには申入れをしているところでございます。
○井上哲士君 時間ですので、終わります。 ─────────────
○委員長(榛葉賀津也君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、鴻池祥肇君及び橋本聖子君が委員を辞任され、その補欠として牧野たかお君及び森まさこ君が選任をされました。 ─────────────
○山内徳信君 私は、最初に防衛大臣にお聞きしたいと思いますのは、大変初歩的な質問でございますが、是非教えていただきたいと思います。 そもそも自衛隊の存在は憲法上どのような位置付けになっているのか、憲法何条何項に基づく存在なのかをあらかじめ伺いたいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) 憲法九条は我が国が主権国として持つ固有の自衛権まで否定しておらず、その行使を裏付ける自衛のための必要最小限度の実力組織である自衛隊は憲法上認められるものと解しております。
○山内徳信君 憲法九条一項から二項を素直に読みますと、今のような解釈にはならないんです。これは憲法制定以後、吉田茂の国会答弁等も含めて考えていくと、この自衛隊問題について、やはり今の防衛大臣の答弁のように考えておると際限もなく自衛隊はやはり大変なところに出ていくんですね。そういうことを指摘をして、やはり文理解釈で、ちゃんとそこに書かれておる、小学校生でも中学校生でも普通の社会人でも同じような解釈をしていなければいかぬだろうというのが私の考え方でございます。そのことを指摘しておきたいと思って質問をいたしました。 次に、今回の法律の一部改正に向けて、これは少なくとも、第一混成団を廃止いたしまして第十五旅団に格上げをしていっておりますが、それは先ほどの答弁にも、大臣答弁にございましたが、南西諸島の問題もあると、したがって今回、旅団に格上げをしたという趣旨の説明をやっていましたが、まず、南西諸島における旧日本軍が沖縄戦のときに住民をマラリア地域に強制的に命令を出して避難をさせておりますが、そして数千の人間を死に追いやっておりますが、少なくとも、こういう南西諸島の議論をして、自衛隊を増強していくときに、そういう基本的な学習などもやられましたかね、浜田大臣。
○国務大臣(浜田靖一君) 先生、私ども旧軍ではございませんで、我々、旧軍のそういった今先生の御指摘のようなこととは全く我々の組織は違うわけでありまして、そもそもその南西諸島において沖縄県民をそこに移住させてなどということを想定しているわけじゃございませんし、そういう意味では、逆に言えば、今回の新編によって沖縄に対する守りをしっかりとする、NBC兵器も含め、いろんなそういったものに対応できる部隊を増やすというようなことも考えておるわけでありますので、先生今そういうふうにおっしゃいますけれども、我々とすれば大きな学習を既にもう何年にもわたってしているわけでありますので、そういったことのないような形で、今回の新編も含めてやっておるつもりでございます。
○山内徳信君 最近は自衛隊が出かける前に米軍を使って、使ってと私はそういう言葉を使うんですが、やはり南西諸島の港、去年もありましたし、今度も石垣の港に、市長を始め地域の人々は米軍艦船の入港反対と言っておるのに強引に入ろうとしましたね。そういう草分けみたいなものを米軍にさせるこの日米一体化はやめた方がいいと思いますよ。 それで、質問を進めていきますが、第一混成団、これは那覇にございます。それを廃止して第十五旅団に編成替えを今回やっているわけですね。沖縄戦のときの旧日本軍の許し難い行為の記憶もあり、自衛隊の増強には依然として県民、住民の反発がございます。 そこでお伺いしますが、自衛隊の増強にはもちろん私は反対であります。この自衛隊の増強について反対していますから、私は、国土防衛隊に改編をしていく、そのことは後でちょっと説明をやりますが、そういう将来を見通して、そして人類の将来、日本の将来を見通した上で国土防衛隊に改編をしていってほしいと、そういう提起をいたしますが、防衛大臣、どのようなお気持ちでいらっしゃいますか。
○国務大臣(浜田靖一君) 自衛隊法において、自衛隊は我が国の防衛を主たる任務とし、そしてまた必要に応じ公共の秩序維持に当たるとともに、周辺事態への対応、国際社会の平和及び安全の維持に資する活動を行うこととされております。 防衛大綱においては、新たな脅威や多様な事態への実効的な対応、本格的な侵略事態への備え、国際平和協力活動への主体的な積極的取組が定められており、我が国の防衛力が実効的にその役割を果たすものとされております。 防衛省としては、これらに基づいて自衛隊の体制の移行を進めておりますけれども、今後とも様々な事態に実効的に対処し得る防衛力の構築に努めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。 そこで、先生の国土防衛隊ということになりますが、その内容がちょっと分かりませんので、ちょっと先生に御説明いただければと思います。
○山内徳信君 後で反対討論の中で少し説明します。 読谷村は村域の半分以上が米軍基地でございました。そこで、村の真ん中にある読谷飛行場の中でアメリカ軍はNBC訓練をやって、半年掛かりでやめてもらった経緯があります。 そこで、今回の一部改正の中に化学防護隊の新設がうたわれておりますが、この化学防護隊の中身を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。 化学防護隊ということでございますれば、今までの活動実績として、例えば阪神大震災ですとか地下鉄サリン事件あるいは東海村のウラン加工施設事故等の際に災害派遣を実施しておりますけれども、今回の改編というのは、NBC攻撃など新たな脅威や多様な事態への対応能力を確保するためということで新編をさせていただくものでございまして、化学防護車を数両装備をするというようなことが内容になってございます。このような取組によりまして必要な機能の充実と防衛力の質的な向上が図られるというふうに認識をしております。
○山内徳信君 高見澤さんに質問いたしますが、日本国内の米軍基地の中でNBCに対応する訓練が行われておるという事実を私はほぼ突き詰めておるんですが、もう少し裏を取りたいと思っておるんですが、アメリカ軍はこの本土の米軍基地の中でそういうNBC訓練をやっておると私は見るんですが、防衛省としてはどういう見解を持っていますか。
○政府参考人(高見澤將林君) ちょっと突然の御質問なんでなかなか正確にお答えすることはできないかもしれませんけれども、在日米軍にいたしましても自衛隊にいたしましても、任務を適切に遂行するために必要な訓練を行うというのが基本でございますので、そういった訓練をできるだけ適切な環境の中で適切に実施していくというのが基本ではないかというふうに思いますので、そしてまた、こういったNBCの脅威ということについてはこれまでの動向等からもはっきりしてきておりますので、そういう体制の充実を図るというのはまさに任務をきちっと遂行するために必要なことではないかというふうに思っております。 ただ、個別に米軍がどういった形でどういう場所でどういう訓練をしているかというふうなことについて今この場で私から述べるのは控えさせていただきたいというふうに思います。
○山内徳信君 私は、自衛隊を含めて米軍がこういう日本国土内でNBC、いわゆる核兵器とか化学兵器とか生物兵器を想定をして訓練をするとか、そういうふうな事態というのは、これは本来あってはいけないと思うんです。したがって、何でも米軍と一緒にやればいいんじゃないと思います。 そこで質問を進めていきますが、防衛省改革会議の改革の提言(2)、現代的文民統制のための組織改革というページがあります。そういう組織改革が検討されたと報告書は概要で述べておりますが、今回の法律改正の中でシビリアンコントロールと自衛官オンブズマン制度を是非つくってほしいと私はかねてから質問もしてまいりましたが、そういう観点から、この軍事組織の暴走を許さないために文民が自衛隊の統制権、指揮権を持つシビリアンコントロールの制度化、制度化の位置付けが、なぜ今回の法改正の中に芽出しができなかったのか、そのことをお伺いいたします。
○国務大臣(浜田靖一君) シビリアンコントロールとは、民主主義国家における軍事に対する政治優先又は軍事力に対する民主主義的な政治統制を指すものと考えております。 我が国の現行制度においては、国防に関する国務を含め、国政の執行を担当する最高の責任者たる内閣総理大臣及び国務大臣は、憲法上、すべて文民でなければならないこととされております。また、国防組織たる自衛隊も、法律、予算等について国会の民主的コントロールの下に置かれているなど、厳格な文民統制が確保されているものと考えております。 この度の法改正におきましては、防衛省改革会議報告書の提言を受けて、防衛会議や防衛大臣補佐官の新設等を行うこととしておりますが、これにより、文民たる防衛大臣が防衛省・自衛隊を統括する上で必要な補佐体制が強化され、文民統制がこれまで以上に徹底されることになると考えておるところでございます。
○山内徳信君 大臣にお伺いいたしますが、そういうふうな観点で強化されたとおっしゃっておりますが、今後は田母神発言みたいなもの、田母神論文みたいなものは起こらないというふうに受け止めておいてよろしゅうございますか。
○国務大臣(浜田靖一君) 結構でございます。
○山内徳信君 私は、大臣の結構でございますというこの答弁は、これはそのまま受け止めておきますが、私が求めている制度化というのは、国の事業、自治体の事業も全部会計検査院が毎年チェックをすると、こういうふうな制度をつくらなければ、文民統制とか勇ましく言っても、これはどうもきちっとした文民統制の実効性を上げることは難しいんじゃないかと思います。 今日はこのぐらいにしておきますが、是非、来年の法改正があれば、それに向けて文民統制を制度化すると、こういうふうに求めて、次に進めてまいります。 次は、自衛隊内部での数多い自殺者が出ております。あるいは、いろんな事件が起こっております。暴力問題も起こりましたし、セクハラ問題も発生しました。 そういう実態を見たときに、自衛隊の人権侵害を防止するために自衛官オンブズマン制度の創設を求めたい。それについての大臣の見解を承りましょう。
○副大臣(北村誠吾君) お答えいたします。 防衛省・自衛隊におきましては、自殺事故、私的制裁、暴行傷害、セクハラ等の事案が発生した場合には、公正な立場で調査をなし得る隊員によって調査を実施いたし、必要な対策を講じてまいっております。 必ずしも内部調査等に限界があるとは認識しておりませんけれども、しかし、より一層の透明性、公正性を向上させるために、部外の有識者による人事関係施策等検討会議や自衛隊員のメンタルヘルスに関する検討会などを設置いたしまして、不祥事や自殺事故に係る意見等をいただいておるところであります。また、平成十五年度から部外の事業者によります電話相談窓口を開設いたしており、また、産業カウンセラーによる心の相談などに加え、さらに、弁護士等への対人関係やセクシュアルハラスメントに係る相談等、様々な悩みに対する相談が可能という状況をつくっております。 いずれにいたしましても、隊員の自殺事故やセクハラ等の事案が起きないように、引き続き必要な施策を推進してまいります。 以上です。
○山内徳信君 副大臣の答弁は見事であります。しかし、私は、自殺をした自衛官のお父さん、お母さん、三名来られました。その実態を聞かせていただきました。それから、セクハラ問題につきましても防衛本省に関係者と参りました。そのときの局長の説明も聞いておりますが、やはり、民間人の感覚、国民の感覚からすると、あの説明では私は納得できませんでしたが、あの場では多くは申し上げませんでしたが、自衛隊のために、自衛隊の人権のためにやはりこういうオンブズマン制度をつくっていくと、それは実効性の面で今よりはもっと優れた成果を上げることにつながると思います。 そういうことで、これも来年の法改正までには内部検討して具体化の方向付けをしていただきたいと思います。大臣にお願い申し上げておきますよ。 最後になりますが、個人や企業が犯罪を起こした場合には警察や検察が対応しております。しかし、政府そのものが暴走したり、過去にはあるわけですね。政府機関が暴走したり、民衆に襲いかかったりすることもあるんです、政府機関が。あるいは自然環境を破壊したりする場合もあるわけです。そういうときに、だれがどのようにしてこの権力を持っている人の暴走を止めるのか、その方策を大臣から聞いておきたいと思います。
○国務大臣(浜田靖一君) 我々は、先生、防衛省・自衛隊というのは、やっぱり憲法、法律によってしっかりと我々遵守の義務があるわけでありますし、また、先生のようにそういったいろいろな憂いを持たれた先生方が国会の場において常にチェックをされておるわけでありますので、そういった意味においては我々が暴走するなどということはないわけであります。 先生の、前々からいろんな立場立場で先生がおっしゃっていることを我々肝に銘じてやっているつもりでありますので、もしもそういったことの兆候が見えたときには常に山内先生からのおしかりを受けるということを我々大変恐怖に覚えておりますので、そういった意味においては、今後とも国会でのチェック、そして国民の皆様方の思いというものをしっかりと体して我々は行動していく必要が、我々にとって一番のことだと思っておりますので、今後ともそのようなことのないようにやっていきたいというふうに思っているところでございます。
○山内徳信君 私は、浜田大臣あるいは副大臣の皆さん方が一生懸命なさっておるなと、こういうふうに見ておりますが、皆さん、でも個人なんですね、大臣とかそういう地位に今就いておるわけです。ところが、実際は、歴史を顧みたときに、やはり今大臣がお答えなさったような、そういう必ずしもすべてがいい方向には行っておるとは思わないんです。 したがいまして、その暴走するときには、やはり、これはアメリカの独立宣言によると、当時ジョージ三世というイギリスの、祖国イギリスがアメリカという植民地に行っていた人々に対して圧政を強いていったんですね。それに対して、植民地に行っていた、新天地を求めてアメリカへ行っていた人々は、それは祖国イギリスに反発をして独立を達成していく。私たちアメリカに来ておる者にも生命、自由、幸福追求の権利があるんだと、人間は生まれながらにしてみんな平等であると、そういうふうな独立宣言を高らかと発表してアメリカは独立を達成していくわけですね。 この日本においても、やはり京都国際会議開いた、この間は北海道の洞爺湖サミットを開きました。その大きなテーマは、地球温暖化をいかに止めるか、自然環境をいかに守っていくかですね。ところが、日本政府の名において、本土においても沖縄においても、自然環境を破壊しながらも基地を造ろうという動きがあります。これは国家権力の暴走であります。したがいまして、これを止める方法はないのかと私は聞いておるんですが、そういうふうなこと、暴走しませんと大臣言っておりますが、アメリカの独立宣言の精神に立つと、そういう悪い政治を執る政府はやはり変えていけと、変える、こういうふうに書かれておるわけです。したがいまして、私は、そういう力を持っておるのは国民大衆だろうと思っておるわけです。国民大衆の意思を無視したり、あるいは差別をしたりして悪い政治を執らないようにしてください。 そして同時に、そのような破壊的な、そういう自然環境を破壊するようなことがあるときには、それにブレーキを掛ける、食い止めていく力を持っているのは憲法で言う主権在民でございます。主権者たる国民が立ち上がりますから、そういうことのないようにひとついい政治、国民を、県民をいじめるような政治は執らないようにしてください。 時間でございますから、終わります。
○委員長(榛葉賀津也君) ありがとうございました。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、防衛省設置法等一部改正案に反対の討論を行います。 法案は、防衛省・自衛隊が引き起こした給油量隠ぺい事件、イージス艦による漁船衝突事件、前事務次官の逮捕に至った防衛利権問題など、不祥事が相次いだ事態を受けて政府に設置された防衛省改革会議及び防衛省に設置された改革本部がまとめた報告書の提言や基本方針を踏まえたものとされております。しかし、その内容を見る限り、数々の事件の根絶と再発防止につながると具体的に判断できる施策は何一つありません。 そればかりか、法案は、言わば組織いじりの機会を逆手に取って、憲法にかかわる重大な改編を進めるものとなっております。 法案は、防衛省改革会議の提言に従い、法律で明確に位置付けられる最高審議機関として防衛会議を設置し、同省の所掌事務に関する基本方針について審議し、防衛大臣による政策決定を補佐するとしています。この改編は、自衛隊のトップを防衛政策の中枢に直接関与させる仕組みをつくるものであります。海外での実戦任務、米軍支援活動を経験してきた自衛隊の意向を制約なく直接政策決定に反映させることにより、防衛政策、作戦運用、防衛力整備のあらゆる面から本格的な海外派兵型軍隊づくりを推進しようとするものであり、容認できません。 自衛隊情報保全隊の新設は、これまで陸海空各自衛隊に置かれていた情報保全隊を統合し、自衛隊の共同の部隊とするものです。自衛隊の秘密保護に関する情報を一元化し、体制を強化することによって、日米間の情報協力と共有、軍事一体化を推進するものにほかなりません。 元々、情報保全隊は、保全の名の下に、自衛隊の活動に批判的などと判断した個人、市民団体及び政党等を対象にし、その活動を日常的に監視、記録するという憲法違反の不当極まりない国民監視活動を行ってきた組織です。そうした活動は直ちに中止すべきものであり、部隊の強化は断じて認められるものではありません。 また、自衛官の勤務延長や再任用の任期延長、防衛大学校や防衛医科大学校における研究活動強化は、有効な人材を確保、育成することによって自衛隊の組織を維持強化し、防衛大綱、中期防に沿った自衛隊の本格的な海外派兵隊への転換を人的側面から支えようとするものであり、認められません。 以上申し上げ、反対討論を終わります。
○山内徳信君 私は、社民党・護憲連合を代表して、防衛省設置法等の一部改正をする法案について、以下の理由によって反対討論を行います。 日本は戦後六十四年にわたって平和憲法を規範に平和国家として歩んでまいりました。日本は、これからも将来にわたって平和国家として国際社会において信頼され、名誉ある地位を占めるための真摯な努力が必要であると思います。 近年、自衛隊の動きは、憲法の枠を超え、外へ外へと向かう傾向にありますが、憲法の規範を崩すことがあっては、日本の将来を誤らすことになります。日本は今や少子高齢化社会に突入しております。将来への展望を見据えた政策転換をすることが日本の将来を保障することになります。そこで、現在の自衛隊を二分割し再編成することを福田前総理大臣に私は提案いたしました。 日本は世界に誇る平和国家、福祉国家をつくり上げる必要があります。そのためのマンパワーとして自衛隊のエネルギーを国民と国土のために生かす思い切った政策転換が必要だと思います。自衛隊の半分を天災地変に備えたレスキュー隊としての国土防衛隊、残りの半分を、少子高齢化社会を迎え、介護等福祉分野で活躍する福祉貢献隊とする、このように自衛隊を二分割再編成に成功すれば、日本は新しい時代の世界をリードする国家として発展することができるものと信じております。 今回の法改正の内容を見ると、一連の不祥事や事故、事件、田母神問題等をめぐる防衛省改革会議の検討内容が具体的に取り上げられておりません。防衛省の真剣味が全く感じられません。あれだけ大きな問題となった田母神問題の反省として、当然、シビリアンコントロールや自衛官オンブズマンの制度設計をし、法案の中に生かすべきであったと思いますが、それが全く取り上げられていない。極めて残念であります。 最後に、沖縄における陸上自衛隊第一混成団を第十五旅団に格上げして編成することは自衛隊の沖縄配備の増強であり、軍隊は国民を守らない、守れないという沖縄戦の教訓からすれば抗議物であります。賛成することはできません。 以上をもって反対討論といたします。 以上です。
○委員長(榛葉賀津也君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 防衛省設置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(榛葉賀津也君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十三分散会