沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 104 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/03/25
会議録
○委員長(市川一朗君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、武内則男君及び円より子君が委員を辞任され、その補欠として喜納昌吉君及び金子恵美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(市川一朗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官湯元健治君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(市川一朗君) 去る十八日、予算委員会から、三月二十五日の一日間、平成二十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 まず、審査を委嘱されました予算について佐藤沖縄及び北方対策担当大臣から説明を求めます。佐藤沖縄及び北方対策担当大臣。
○国務大臣(佐藤勉君) 平成二十一年度内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算について、その概要を御説明いたします。 初めに、沖縄関係予算について御説明いたします。 内閣府における沖縄関係の平成二十一年度予算の総額は、二千四百四十六億九千三百万円、前年度当初予算額に対し九五・九%となっております。 このうち、基本的政策企画立案等経費の予算額は、二百四十四億四千九百万円となっております。 沖縄の自立型経済の構築等を目指すため、情報通信産業をより高度化するための沖縄IT津梁パーク整備事業に係る経費及び文化資源を発掘、育成し、質の高い観光・リゾート地を形成するための経費とともに、県内雇用環境の改善を図るための戦略プログラムを推進するための経費及び沖縄の将来を担う人材を育成するための経費等を計上いたしました。また、沖縄科学技術大学院大学の開学に向けて、独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構が進める先行的研究事業等に係る経費を計上いたしました。 さらに、米軍再編等に伴う米軍施設等の返還をも見据えた駐留軍用地跡地の利用推進に係る経費及び北部地域の特別振興対策に係る経費等を計上いたしました。 次に、沖縄振興開発事業費等の予算額は、二千二百二億四千四百万円となっております。 その大宗を占める公共事業予算につきましては、空港、港湾、道路等の総合的な交通体系の整備を始め、防災・減災対策及び学校・医療施設の整備など、緊急性や重要性の高い事業について着実な推進を図ることとし、沖縄の持続的発展を支える基盤づくりのための所要の予算を計上いたしました。 また、恩納村において進行中の沖縄科学技術大学院大学のキャンパス整備に係る経費のほか、沖縄の置かれた特殊な諸事情を踏まえ、不発弾処理対策事業等の戦後処理に係る経費を拡充し、さらに、離島、へき地への医師確保対策に係る経費等を計上いたしました。 続きまして、北方対策本部予算について御説明いたします。 内閣府北方対策本部の平成二十一年度予算総額は、十億三千七百万円、前年度当初予算額に対しまして九八・三%となっております。 このうち、北方対策本部に係る経費は、二億八百万円、前年度当初予算額に対し九六・五%であり、元島民後継者対策に資する推進経費や、返還要求運動をすそ野の広い国民運動として定着させるため、国民の北方領土問題に関する意識を分析するための経費等を計上いたしました。 次に、独立行政法人北方領土問題対策協会に係る経費は、八億二千九百万円、前年度当初予算額に対し九八・七%であり、北方領土問題の解決促進のため、全国的な規模で行う啓発事業、後継船舶の確保を含めた四島交流等事業及び北方地域元居住者に対する援護措置等を行う業務に係る所要の経費を計上いたしました。 以上で平成二十一年度の内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部予算の説明を終わります。 よろしくお願いを申し上げます。
○委員長(市川一朗君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○今野東君 民主党の今野東でございます。 今年度もこの沖縄関係の経費、今大臣から説明をいただきましたように、多額の財政支出が予定されているわけであります。沖縄が復帰してから、沖縄振興開発計画を策定して、長期間の間、多額の財政支出を投入してまいりました。これまでで七兆円を超えているわけでありますけれども、国としては、こうした多額の財政支出について当然どのような効果があったのかという評価をしておくべきだと思いますけれども、どのような形でどういう評価が行われているんでしょうか。大臣に伺います。
○国務大臣(佐藤勉君) 先生から今お話のございました沖縄本土復帰以来、沖縄振興のための諸施策を積極的に講じてきた結果でありますけれども、社会資本面を中心に本土との格差を縮小するなど一定の効果を上げているものと認識をさせていただいております。 例えばでございますけれども、社会資本面では、復帰時と比較をいたしまして、人口当たり道路の延長が対全国比で四六%から六一%へ、小中学校校舎の整備率が同じく七八%から九七%へ向上をしております。また、本土復帰後、本島においてほぼ毎年発生をいたしました給水制限でございますけれども、水資源対策を講じてまいりました結果、最近では十年以上にわたりまして給水制限が生じていないという状況にございます。 さらに、経済面では、今後のリーディング産業と位置付けされている観光と情報通信産業を例に取った場合でございますけれども、観光客数はここ七年連続で過去最高を記録をいたしまして、平成二十年は六百万人を超えるとともに、観光収入は年間四千億を超えるまでに伸びてまいりましたほか、情報通信分野では、沖縄へ進出をしたIT関連企業でございますけれども、平成二年度以降で百八十社を数えまして、これにより一万五千人の雇用が創出されているところでございます。 まだまだ申し述べるあれはあるわけでございますけれども、取りあえずこういう答えで。
○今野東君 私は、そういう社会資本整備というよりも、むしろ県民の生活の向上というところに視点を置いてお尋ねをしたんですが、復帰から三十七年を経た沖縄の人たちの暮らしについて改めて伺いますが、大臣はどういう認識をお持ちですか。
○国務大臣(佐藤勉君) 先ほど申し上げましたが、各般にわたる振興策の推進と県民の努力が相まって一定の成果を上げたというお話をさせていただきました。しかしながら、全国に比べまして低い県民所得、そして高い失業率に示されますように、今なお沖縄の社会経済は課題を抱えているということも事実であると思います。 私といたしましては、引き続き、関係省庁及び沖縄県とも連携いたしまして、自立型経済の構築、県民生活の向上に向けて全力を尽くしたいというふうに思っております。
○今野東君 県民の生活の向上に向けて全力を尽くしたいと言っていただきましたけれども、それでは実際はどういうことになっているかといいますと、内閣府が二月十二日に発表した二〇〇六年の県民経済計算によりますと、一人当たりの県民所得のトップは東京が四百八十二万円、そして沖縄は二百八万九千円でありまして、その差は、何と東京と沖縄の差は二百七十三万円であります。比較可能なデータのある一九九〇年、平成二年度から十六年連続で沖縄の県民所得は全国で最下位です。沖縄が復帰した一年後の一九七三年、昭和四十八年、沖縄県民の所得は、国民の平均と比較して、国民の平均一〇〇としますと七〇・四%でした。これをデータのある直近の二〇〇五年、平成十七年で見ますと七〇・二%、ほとんど変わっていません。むしろ少し下がっています。これ、所得だけではありません。高校や大学の進学率、それから新しく高校を卒業した人たちの就職率、新規大卒者の初任給、一人当たりの金融機関への貯金残高、県の自主財源の割合など、すべて全国で最下位レベルです。 この沖縄振興特別措置法の目的の第一条を見ますと、こう書かれております。「この法律は、沖縄の置かれた特殊な諸事情にかんがみ、沖縄の振興の基本となる沖縄振興計画を策定し、及びこれに基づく事業を推進する等特別の措置を講ずることにより、沖縄の総合的かつ計画的な振興を図り、もって沖縄の自立的発展に資するとともに、沖縄の豊かな住民生活の実現に寄与することを目的とする。」というふうにあります。目的はここなんじゃないでしょうか。「沖縄の自立的発展に資するとともに、沖縄の豊かな住民生活の実現に寄与することを目的とする。」。 七兆円を超える財政資金をこれまで投入しながら、沖縄振興特別措置法は沖縄の人々の豊かな生活の実現には全く寄与していない。変わっていないんですから、県民所得。これはどうしてだと思いますか、大臣。
○政府参考人(原田正司君) お尋ねの件につきまして私どもで分析をしておるわけでございますが、昭和四十七年復帰時から平成十九年の数字で見ますと、県内あるいは国内の総生産の伸びで見ますと、全国が四三〇%、四・三〇倍の伸びに対して、沖縄におきましては七〇三%、七倍。そして雇用の場、就業者数で見ましたときに、全国が昭和四十七年から平成十九年にかけて二五%の増、これに対して沖縄ではプラスの六二・六%の増ということで、それぞれ経済の成長あるいは雇用の場の創造には、先ほど来大臣から御答弁申しましたとおり、それなりの効果を上げておるわけでございますが、やはり全国平均と比べまして、沖縄では、一つは人口の伸びが全国が一八・八%に対して沖縄が四一・五%ということで伸びていること、したがいまして、一人当たりの経済効果になりますとどうしても少なくなってしまうということ。 もう一つは、沖縄の経済的な構造にあるわけでございますが、これは特殊事情にも起因するところもあるわけですけれども、いわゆる観光を中心とするサービス産業のウエートが高いことに比較しまして、製造業一般が非常に少ない。全国平均では二〇%以上を占めているわけですが、沖縄では四・一%ということで、産業構造が非常に厳しい状況にあるということが背景にあるというふうに分析をいたしておりますが、現在の沖縄振興計画が残るところあと三年ということになっておりますので、今までの取組につきまして、これから、二十一年度から総点検を加えて、より良い沖縄政策につなげてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○今野東君 この沖縄振興策についてどのような効果が上がっているかというのを、もっと細かく、県民生活の向上という点に特に絞ってチェックしていかなければならないんじゃないかと思います。 沖縄振興計画後期展望というのをこれ私もらっていますけれども、これ県民の生活はほとんどが書いてないんですよ、社会資本整備がどうのこうのということだけが書いてありまして。この沖縄振興策が豊かな住民生活という効果を上げていない第一の理由、これは、それらが米軍基地問題とリンクしていて、県民ではなくてアメリカの方を向いているということ。それから第二は、国の政策が県民のニーズを調査し、そこに立脚してのものではなくて、天の声として政治家や中央の利権絡みの施策として出されてきたこと。そして第三は、大型の土木関係、公共事業など箱物主体であることではないかと思います。 幾つも幾つもそういう事業が行われてきたわけですけれども、その典型が沖縄科学技術大学院大学構想ではないかと思います。これほど県民の暮らしから浮き上がった構想をなぜ進めなければならないのか、私には全く理解できません。ノーベル賞を受賞した学者を迎えて英語で研究講義を行うこの大学院大学が、どのようにして例えば県民所得の向上につながるのか、豊かな住民生活の実現につながるのか、お示しいただきたい。
○政府参考人(清水治君) お答え申し上げます。 沖縄科学技術大学院大学ですが、先端的な学際分野で世界で最高水準の教育研究の拠点を築いて沖縄の自立的な発展に結び付けようということでございます。 沖縄振興への効果につきましては幾つか整理できるかと思いますが、一つは国際的な教育研究拠点を形成することでございます。現在でも十九人の教授級の研究者を含めまして百五十名、外国人五十名余の研究者が研究に従事していただいていまして、様々なワークショップなどを開催することによって国際的な教育研究の拠点が形成されつつございます。大学院大学の設立によりまして沖縄がこの科学技術の教育研究の情報発信あるいは交流の拠点になることが、沖縄の将来的な自立的な発展の一つの基盤になるかと存じます。 また、さらには、大学院大学を核といたしましてほかの研究機関あるいはベンチャー企業などが集積されて、いわゆる知的クラスターが形成されることによりまして、様々な先端的な産業との連携ということも期待されるところでございます。 さらに、科学技術についての人材育成に対する幅広いすそ野への効果もあるかとございます。現在でも、教授級の研究者の方が周辺の中学、高校などに出向いて実験をするなどの取組を行ってございます。大学院大学の存在が刺激となりまして、次の世代を担う人材育成に対する効果が期待されるかと思います。 さらに、第四点ですが、新しいキャンパスの周辺環境につきましては、生活の基盤あるいは交通基盤などの整備が進められつつございます。これによりまして、国際色豊かな地域振興につながっているものかと期待しているところでございます。
○今野東君 そういう説明を聞けば聞くほど、沖縄の方々の生活がどのように向上していくのか全く分からなくなるわけです。知的クラスター、これが形成されるんですって言っても、その研究の成果に基づいて企業がどれだけ来るかという担保もない。しかも、そういうことがあったとしても、沖縄に、ここに来なければ企業がその成果を利用できないとは限らないわけです。別に東京にいたっていいわけですからね。それを、そういうところをどういうふうに担保するのか、私には全く分かりません。 このことについては、これから法律が出てきて、またそこでいろいろ細かな質問をすることになるだろうと思いますから、今日のところは、この科学技術大学院大学構想関連の質問はこれぐらいにしておきますが。 次に、大臣の所信の中にあった沖縄振興計画の中の一つだと思いますけれども、泡瀬干潟の埋立事業について伺いたいと思います。 私たち何人かの議員が、二月の初めに、沖縄、泡瀬干潟、またその周辺に行ってまいりました。国と沖縄県が事業主体となりまして、泡瀬干潟と周辺海域百八十七ヘクタールを埋め立てて、国の埋立部分は沖縄県への売却を経て沖縄市におよそ九十ヘクタールが売却されるという計画ですね。この事業は、元々は単体で沖縄市が昭和五十九年に沖縄市市制十周年シンポジウムを開催したときに提起された構想でありました。市は、沖縄県に意見書を提出したりしまして理解を求めて、国に対しても働きかけを行うんですが、国庫補助要求は当初は退けられておりました。 当初、地元沖縄からの要求、東部海浜地区埋立計画を駄目だと退けたのはどういう理由でしょうか。
○政府参考人(清水治君) 東部海浜開発事業について、沖縄市が国際交流拠点の形成を目指していろいろと計画を検討したわけでございますが、御指摘の経緯について申し上げますと、平成二年ごろでございますが、地元より計画案が示されましたが、当時は事業規模についても現在のものより大きく、また埋立ての範囲等について地元の住民の間での合意形成が不十分な段階でございました。 このため、平成二年の中城湾港港湾計画の改定の際には、この事業としての位置付けが見送られたところでございます。その後、環境への配慮ということから、埋立地につきましては、陸続きの埋立方式から出島方式への変更などを行い、地元合意が図られたことから、平成七年、港湾計画の一部変更で東部海浜開発事業、位置付けられたものでございます。
○今野東君 一九九一年に干潟を残した人工島計画、出島計画に変更しても国の認可は得られなかったですよね。これが何で今行われているかということなんですが、一九九八年、国は沖縄市に隣接するうるま市中城湾港新港地区を沖縄振興特別措置法に規定する特別自由貿易地域として整備するためのしゅんせつ、埋立事業を実施することにしたんですね。埋立総面積は三百九十ヘクタール、このうち百十二ヘクタールを一般工業用地として分譲する計画でした。 ここのことについてちょっとお尋ねしますが、土地の取得はもちろんのこと、税制、金融上も様々な優遇措置が講じられた土地であります。これは泡瀬干潟とは別の埋立事業ですが、ここに港湾のしゅんせつ土砂を使うということはできなかったんですかね。
○政府参考人(清水治君) 新港地区での港湾整備に伴うしゅんせつ土砂についてのお尋ねでございますが、新港地区の埋立てについて利用できないかという御指摘ございましたが、新港地区の埋立てにつきましては、既に供用している埠頭の航路等のしゅんせつ土砂を利用してまいったところでございまして、平成十七年度時点におきましてはおおむね新港地区の埋立てが終了していたところでございます。したがいまして、御指摘のような中城湾港あるいは特別自由貿易地域の制度化といったようなことを踏まえまして、残りのしゅんせつ土砂につきましては泡瀬地区の埋立てに有効利用することとされたものでございます。
○今野東君 終了していた時期がうまく合わなかったということもあるし、それから土砂の質、泥状のシルト質でありまして、この質が悪くて購入土砂を使用したということもあったようですね。 独自の予算ではなかなか計画を進めることができなかった、国によって駄目だよと認めてもらえなかった沖縄市のこの泡瀬干潟埋立計画がここで浮上してきて、そこに参入することにして土砂の捨て場を確保したというのがこの事業全体の構成ですね。 沖縄振興特別措置法の第一条に、「沖縄の総合的かつ計画的な振興を図り、」というふうにあるんですが、これは確かに計画的な振興かもしれませんが、元々駄目だと言っていた事業をいいことにして、たまたまそれが土砂の捨て場となるからそれをいいことにして認めようというふうになったこの計画は、総合的かつ計画的な振興、計画は計画ですけれども、これは悪巧みの方の計画ではありませんか。
○政府参考人(清水治君) 新港地区のしゅんせつ土砂の処分の問題、これは、先ほど御答弁申し上げましたように、特別自由貿易地域の制度化等によって新港地区の政策的位置付けがより明確になってまいりまして、新港地区の港湾整備の加速といったような必要性が生じてまいりました。それと、先ほど申し上げましたように、泡瀬地区の埋立てにつきましては、地元で計画を詰めてくる過程で、繰り返しになりますが、埋立ての範囲等について当初は地元での合意形成が不十分でございましたが、平成七年にかけてそこら辺の合意ができ、港湾計画での位置付けがされ、さらに、その後、沖縄県、沖縄市におきまして事業方式や財政負担等について検討を進められて、そういった中で、平成十年に至りまして、新港地区の政策的位置付けも明確になったことも踏まえまして、泡瀬地区の埋立てと新港地区のしゅんせつ土砂による土地処分による埋立てということを全体として検討いたしまして国としてこの埋立事業を決めたという経緯でございます。
○今野東君 今、地元の合意形成が不十分だったんだというお話で、いかにも今は合意形成ができているようなお話ですけれども、新聞社のアンケートなんかによると、これは反対派の方が圧倒的に多い。決して地元の合意が形成されているというわけではありません。 その埋立てが行われている泡瀬干潟ですが、ここは一日二度の潮の干満があって、何万トンという海水が動いて、千を超える生物種の存在がある広大な干潟であります。これは沖縄の宝であり、日本の宝であり、世界の宝です、この環境は。泥干潟から海草藻場、サンゴ礁と続く一連の生態系を有しておりまして、環境影響評価後にホソウミヒルモ、これは海草ですが、リュウキュウヅタ、ニライカナイゴウナ、ザンノナミダ、オキナワヤワラガニ等、多くの新種、貴重種、絶滅危惧種が次々と発見されまして、各種世論調査でも反対の声が多く上がっている、ここの埋立てについて。これは当然のことであります。 そして、ついに沖縄県民五百八十二人、沖縄市民二百六十六人が沖縄県知事と沖縄市長に対して公金支出の差止め訴訟を起こしました。昨年の十一月十九日、沖縄地裁から、事業には現時点での経済的合理性が認められないとして、今後一切の公金を支出してはならないという判決が出されました。 ところが、泡瀬干潟の埋立工事は続いております。三権分立の我が国で、司法の独立を無視したこれは暴挙であります。これらの工事をいったん止めて、そして事業全体を見直すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(清水治君) 泡瀬地区の埋立事業につきましては、沖縄市の国際交流拠点の形成を目指す東部海浜開発事業の一環ということで、沖縄振興計画、沖縄市の総合計画等への位置付けを踏まえ、地元の要請に基づき国としても県、市に協力する形で取り組んでまいりました。 沖縄県、沖縄市は、御指摘の地裁の判決でございますが、これに対して、これを不服といたしまして控訴しておりまして、また、沖縄市においては土地利用計画の見直し作業を進めているところでございます。 国としては、こうした沖縄県、沖縄市の考え方も十分聴きながら協力して進めてまいるべきものと考えているところでございます。
○今野東君 控訴、確かに控訴しているんですけれども、つまり、結果が出ていないんですよ。それから、沖縄市で見直し作業を進めていると言いますけれども、つまり、この土地利用計画、今ないんです。今ないものについてなぜ埋立てをしなければならないか。しかも、日本が世界に誇るべき干潟であります。私にはどうしてもそこのところが理解できません。 さて、この事業ですが、中城港湾FTZ事業と泡瀬干潟埋立事業の両輪があって推進されている事業ですけれども、このまま推進することでうまくいくんだろうかというのがあります。まず、このうるま市の中城新港地区特別自由貿易地域の現在の分譲率ですが、これ、うまくいっているんですかね。どうなっていますか、分譲率。
○政府参考人(原田正司君) お尋ねの特別自由貿易地域の中で、分譲方式と賃貸方式、二つの手法で進めておりますが、お尋ねの分譲方式につきましては、分譲可能面積が八十九・七ヘクタールでございますが、分譲済み、売却ないしは買取り条件付貸付けによる分譲という二つの分類がありますが、合わせまして六・二ヘクタールでございまして、全体の六・九%という数字でございますので、まだ少ない数字にとどまっておりますが、もう一つの賃貸方式につきましては、二十二棟を整備している中で二十一社が入居しておりますので、こちらの方はおおむね順調に進んでいる状況でございます。
○今野東君 私はこのレンタル工場にも行って聞いてきましたよ。こんなひどい環境のところに、元々、元の知事と知り合いだから来たけれども、今は出たいぐらいだという話でしたよ。 そして、実際、六・九%とおっしゃいましたが、そのうちに十年間で買う約束で入居している企業は何社あるんですか。
○政府参考人(原田正司君) 分譲、売却済み二社、そして先ほどお話のありました買取り条件付貸付けによる分譲が四社だったと認識しております。
○今野東君 私の調べたところでは二社でありまして、二・一%。二社でしょう。
○政府参考人(原田正司君) 失礼しました。先ほど数字を間違えました。分譲済み四社で、買取り条件付貸付けが二社でございます。失礼しました。
○今野東君 何社にも売れればいいかなという思いが、つい倍にして言っちゃったのかもしれませんけれども。 これ、失敗なんですよ、この計画は、既に。売れてないんですから。ようこそビジネスの楽園へなんていう、こういう企業立地ガイドを作って一生懸命おやりになった。しかし、もう時代が変わっていて、進出してくる会社もうないんですよ。片一方はこれは破綻している。 もう一方の泡瀬干潟の方は、干潟を埋め立てて海洋リゾートを造るという県と沖縄市の計画ですが、この構想を立てたのも一九八〇年代のバブル期でありまして、事業に着手したのが二〇〇一年という、もう経済情勢が既に大きく変わってからのことなんですね。元々の計画の実現性がなくなってから埋立事業が始まったという無謀な事業展開でありました。海洋リゾート開発を行いたい、もって国際交流リゾート拠点を形成したいという希望のようでありますが、巨大ホテルもコンドミニアムも今は計画がありません。 私、推進派の方にもお話を伺いました。その方は、いろいろな航空会社に話をして、そして相当高い進出してくる可能性があることを言っているんだとおっしゃるから、どういう可能性なんですか、具体的に聞かせてくださいと言うと、その方は、いやその航空会社の人と会ったから大丈夫なんだと、その程度なんですよ。今はその後の計画はありません。ゼロです。 沖縄市に行って東門市長とも話をしてきました。東門市長は衆議院議員時代、この泡瀬干潟の埋立てには反対を表明していた方です。しかし、沖縄市の廃れてしまっている中心市街地、それから若者の高い失業率の解消にどういう手だてが必要かということを考えると、第一区域はやむを得ないという苦しい決断をせざるを得なかった。市長の苦しさは痛いほど伝わってきました。 このことは、振興策というものが従来の公共事業を脱することなく進められていて、国も自治体も地域振興といえば大型の土木関係の公共事業、こういう事業の枠にとらわれていることの不幸を表しているのだと思います。沖縄だけの問題ではありません。振興予算の割り振りの大転換を図る必要があるのではないでしょうか。大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 先ほども当局から申し上げましたように、特別振興措置法が残り三年となるということを踏まえまして、先生御指摘の点等々も含めましてしっかりと見直していきたいというふうに思っております。
○今野東君 是非、そういう方向で見直していただきたいと思いますが、少し元に戻りますけれども、これ、工事続けているのは沖縄市が控訴したからだということでしたけれども、そういう沖縄市の意向を尊重するのならば、市長は第二期工事については、これは認めないんだと言っております。沖縄市の意向を尊重するのならば、第二期工事については、これは推進しないんですね。
○政府参考人(清水治君) 土地利用計画の見直しについてのお尋ねでございます。 沖縄市、現在、土地利用計画の見直し作業を進めているところでございまして、御指摘の第二区域の事業も含め、沖縄市の見直し結果を踏まえた上で検討してまいりたいと考えております。
○今野東君 これは、ここにお座りの委員の皆さんが何と無謀な計画なんだと一様に思っていただけているのではないかと思います。無謀ですよ、この計画は、このまま進めていくのは、幾ら何でも。 埋立事業を強引に推進していく結果生まれるこの九十六ヘクタールの土地について、国としてどのような責任の取り方をするんだろうなと私思うんですね。沖縄市が土地利用について意見をまとめると言っていても、市の財政規模からいって沖縄市が単独で何らかの事業展開をしていくということは難しかろうと思いますし、様々な企業の投資環境もこの低迷を続ける金融経済の中では相当困難だろうと思います。 そこで、国が無理に進めていくのならば、その土地利用についても国主導で道筋を付けるぐらいのことをしなければ余りに無責任だと思います。国として利用計画を何か示す計画、考えはありますか。
○政府参考人(清水治君) 泡瀬地区の埋立地の土地利用については、観光用の宿泊施設ですとか、あるいは観光商業施設、緑地、多目的広場と様々な用途が現在、の利用計画がございます。それについての見直しが行われているところでございまして、この東部海浜開発事業の事業主体である沖縄市においてまず見直し作業を行っていただくべきものと考えております。なお、内閣府としては沖縄市の見直し作業に対して協力してまいりたいと考えております。
○今野東君 沖縄市がこれ勝手にやれというのではなくて、これだけ反対の意見があっても国として進めていくというのならば、荒涼たる荒れ地をこの泡瀬干潟にぽかんと造るというだけではなくて、そこをどういうふうに利用していくかということも国が責任を持って進めていかなければますます批判の渦は大きくなると思いますよ。そのことを忠告させていただきます。 それでは、時間がありませんが、ちょっと北方問題について大臣にお尋ねします。 国の予算を見ますと、この国が何に力を入れているか、また何を実行しようとしているのか分かります。そういう目で見ますと、北方対策関連予算というのは随分少ないんですね。つまり、北方領土返還交渉への熱意のなさがこういう形で表れているんだろうと思いますが、どうなんですか。
○国務大臣(佐藤勉君) 先ほど御説明をしましたように、総額で十億三千七百万円となっております。大変厳しい財政事情の下で必要な予算を大変確保に努めたところでございますが、内閣北方対策本部及び独立行政法人北方領土問題対策協会が行う国民世論の啓発、四島事業等、元居住者に対する援護措置等の施策を実施していくのに必要な経費を計上させていただいたというふうに考えております。私としてはこの予算を最大限に活用して、これらの施策を効果的に実施したいというふうに考えております。 先生おっしゃられますように、確かに予算としては厳しい状況にあるというのは御理解をいただけると思いますし、その中でいかに費用対効果が上げられるかということをよく考えさせていただいて推進をしてまいりたいというふうに思っております。
○今野東君 さっきの沖縄市の話もそうですけれども、費用対効果というのをまじめに検討して考えてみるということが、私はもうこの時代には、やっても遅過ぎるぐらいですけれども、必要なんじゃないかと思いますね。 二月の十六日と十七日、私たちこの委員会で、残念ながら全員で行けなくて、予算の関係もあったんだろうと思いますけれども、理事と数人の委員で行ったわけですが、北方領土隣接地域を視察してまいりました。旧住民の方々を始め、自治体の方々、漁業関係者の方々など、多くの方と会いまして話を聞いてきたんですが、その日の翌日は、麻生首相がサハリン入りしてロシアのメドベージェフ大統領と会談することが報道されておりまして、これ、どなたに会っても、あるいは明日歴史的な大転換があるかもしれない、四島ごそっと返ってくるんじゃないかというような希望に満ち満ちておりました。しかし、東京に戻ってきてからその会談の結果を見ますと、両首脳は、我々の世代で解決するため、独創的で型にはまらない新たなアプローチにより作業を加速させることで一致したという報道なんですね。 我々の世代で解決するというのは、どれぐらいのスパン、時間を念頭に置いているんでしょうか。これは外務省においでいただいているんですかね、お願いします。
○政府参考人(兼原信克君) お答え申し上げます。 二月の十八日にサハリンにおいて行われた日ロ首脳会談では、麻生総理とメドベージェフ大統領との間で領土問題について突っ込んだ議論が行われましたが、第一に、この問題を我々の世代で解決をすること、第二に、これまでに達成された諸合意及び諸文書に基づいて作業を行うこと、第三に、メドベージェフ大統領が指示を出した新たな独創的で型にはまらないアプローチの下で作業していくこと、第四に、四島の帰属の問題の最終的な解決につながるよう作業を加速するために両首脳が追加的に指示を出すことで一致をしたわけでございます。 このうち、お尋ねの我々の世代でということでございますが、昨年十一月のリマにおける日ロ首脳会談におきまして、メドベージェフ大統領から領土問題の解決を次世代にゆだねることは考えていないとの発言があったことを受けまして、今回改めて確認をしたものでございます。これは、平和条約締結問題を棚上げすることなく、できるだけ早期に解決するというメドベージェフ大統領の決意を表したものと考えております。
○今野東君 どれぐらいの時間なんですかと具体的に聞きたかったんだけど、それは分からないということなんでしょうかね。分からない。 独創的なアプローチというのはどういうことなんですか。ちょっと時間がありませんので短く。
○政府参考人(兼原信克君) これは、メドベージェフ大統領自身がロシアの事務方に指示を出したということを我々は聞いたものでございますが、具体的な提案という性格のものではなくて、領土問題の最終的な解決に向けた取組の姿勢を述べたものというふうに理解をしております。
○今野東君 つまり、進んでいないけどやる気だけは見せておこうねということなんですね。恐らく北方関係の方々は大いにがっかりされたんじゃないかと思います、今の答弁で。 様々な方にお会いした中で、私、強く印象に残っているのは、漁業関係者の方々、北方地域漁業権補償推進委員会の方々のお話なんですね。昭和二十五年に漁業制度の改革が実施されて漁業権に対する補償が行われたときに、北方領土の漁業権については、我が国の施政権が及ばなかったために国の補償措置以前に漁業権は消滅していたとして、補償がないままになっているんですね。しかし、法律上は土地などの不動産は消滅していない、なのに漁業権は消滅していると。これは、北方領土は我が国の領土だという主張と矛盾しているんじゃないんでしょうか。 これはどういうふうに考えればいいんでしょうか。水産庁ですか。
○政府参考人(本村裕三君) お答え申し上げます。 漁業権は行政庁の免許により生ずる権利でございまして、北方四島の旧漁業権につきましては、昭和二十一年一月二十九日付けのGHQ覚書によります行政分離措置によりまして我が国の行政権が及ばなくなったということでございまして、漁業権は消滅したということでございます。 このような解釈でございますので、北方四島の旧漁業権が消滅したことと、先ほど委員御指摘の北方四島が我が国の領土であること、この問題とは観点が異なる問題であろうかというふうに認識しております。
○今野東君 観点が異なるって、どういうふうに異なるんですか。土地を持っていたら権利あるじゃないですか。
○政府参考人(本村裕三君) 漁業権は行政庁の免許によって生ずるということでございますので、この解釈に当たりまして法制的な観点からいろいろと関係省庁で、また法制局とも相談しながら、最終的に、やはりこのGHQの覚書によります措置によって、行政権が及ばなければ、これは漁業権、免許によって発生いたしました漁業権についてはこれは消滅したという解釈になっているということでございます。
○今野東君 土地を奪われて、そして漁業権もないという、自分の国の政府にそういう冷たい解釈をされて、漁業関係者の方々は一体どこにすがっていけばいいんですかね。もう時間がありませんからやめますけれども、これは温かい運用というのを是非心掛けていただきたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。 佐藤大臣におかれましては、日ごろより沖縄北方担当大臣として御尽力いただいておりますことを心から敬意を表したいというふうに思います。 今いろいろと質問をお聞きしておりまして、これまでの沖縄がたどってきた道というのはどんなものだったんだろうと改めて思い返したところでございます。まず、その中で見えてくるのは、やはり何といっても県民の努力であろうというふうに思います。それも並々ならぬ努力といいますか、想像を絶する努力だったんだろうというふうに思います。そういうときに、もちろん二人三脚で国が沖縄振興計画に基づいての施策を実行されたんだろうと。これはあくまでも地元との調整を経てやってきたというのは事実でございまして、また、その延長上といいますか、その続きの中でいろいろなまた施策を講じていただいているんだろうというふうに思っております。 まずその中で、先ほど質問にもございましたけれども、やはり沖縄科学技術大学院大学というものが真っ先に出てくるのかなというふうに思っております。実際に私もラボを見てまいりました。現在もう既に高度な研究が行われておりまして、まさに夢のある、夢を実現するんだということで、これは沖縄振興という意味ではもちろんでありますけれども、日本の国益にかなうものだと、大いに期待されるものだというふうに思っております。地元のまた若者に刺激を与えるものでもありますし、人材育成というものに関しても大変にくみするものであるというふうに、大変に私としては御期待を申し上げるというふうに思っております。 こういった施策で刺激を受けて育っていく人材が二十一世紀のこれからの沖縄を担っていくものだというふうに思っておりますけれども、このような地元の期待ということを大臣どのように御認識されているか、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生からるるお話がございました。私も何回かもう沖縄に行かせていただいて、地元の方々の御要請、そして御熱意等々を非常に感じるものがございます。したがって、戦後のこと等々、戦中のこと等々も踏まえて、沖縄の県民の皆様方がいろんな面で御苦労をされ、今の沖縄を振興してきたという点では本当に頭の下がる思いで伺うことが多いように感じます。 その中で、政府として、やはりそういうものを踏まえて、しっかりと沖縄という位置付けを、もっともっと振興をさせ、そして県民の方々が本土と同じような立場になれたというところまで私ども努力をしなければいけないという思いで頑張らさせていただいております。 いずれにいたしましても、仲井眞知事等としっかりと連携をさせていただきまして、これから先生のおっしゃられるような御趣旨をしっかりと担えるように頑張ってまいりたいというふうに思っております。
○島尻安伊子君 これからの沖縄振興といいますか、そういった施策に関しましては、沖縄だけでなくて、沖縄とそれから日本と、それから世界にどう貢献していくかという、まさに三方よしの構図が見えてくるものでなければ私はならないというふうに思っております。その中で、今回のこの科学技術大学院大学の構想というのはまさにこの三方よしだというふうに思っておりますし、そういう意味で大変に御期待を申し上げたいというふうに思いますので、どうか頑張っていただきたいというふうに思います。 続きまして、二〇一〇年に開催予定のAPECの観光大臣会議についての質問を続けさせていただきたいと思います。 大臣も御存じとは思いますけれども、昨年、G8科技の大臣会合が沖縄で開催されまして、海外に沖縄をアピールすることができた、また先ほど申し上げました科学技術大学院大学も対外的に認知させられたという意味で大変私は評価できるものだというふうに思っております。沖縄振興の観点からも、こういった各国の大臣級会議というものは率先して誘致すべきというふうに思っております。 今回、このAPECの首脳会議は横浜で決定されたというふうに、たしか読売新聞だと思いますけれども、記事が出ておりましたけれども、是非その観光大臣会議、会合ですか、には沖縄での開催がふさわしいのではないかというふうに思っておりますけれども、大臣及び、あるいは外務省の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(西村康稔君) お答え申し上げたいと思います。 まず、委員おっしゃられた首脳会議の開催地を決定したという報道はございましたけれども、麻生総理が横浜での開催を決定されたのは承知をしておりませんので、まずその点を申し上げたいと思います。 それから、二〇一〇年のAPEC日本開催に当たって、関係閣僚会議、首脳会議以外に幾つかの、五つか六つかの大臣会合、閣僚会議を開くんだと思いますけれども、それについても十幾つかの地方自治体が誘致を行っておりまして、これら自治体への今現地調査団を派遣したところであります。沖縄県についても、三月二日に現地調査を行ったところであります。これは、警備とか宿泊施設とか会議施設とか、こういったものについての調査であります。 いかなる閣僚会合をいつどのような形でどこで開催するかということについても、この各候補地に関する調査を行いました情報を分析をいたしまして検討して、関係省庁とも相談の上決定するということになります。沖縄での開催の可能性につきましても、先生の思いは今お聞きをいたしましたけれども、この中でしかるべく検討をしてまいりたいというふうに思っております。
○国務大臣(佐藤勉君) 先生おっしゃられましたように、平成十二年の七月に九州・沖縄サミットを契機といたしまして、国際会議等各種会議の沖縄開催を推進をさせていただいておるところでございます。 APECの観光大臣会合の開催につきましては関係省庁において検討されているというふうに伺っておりますけれども、同会合は沖縄県からも沖縄開催の要請をいただいておりまして、アジア太平洋地域における有数の観光・リゾート地としてますます発展していくためにも、その誘致等々を私の立場として推進をしてまいりたいというふうに思っております。
○島尻安伊子君 大臣、是非頑張っていただきたいというふうに思います。 それでは、ちょっと時間の都合でリズムよく行きたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 中国人の観光客に対するビザの発給についての質問をさせていただきたいと思います。 昨今の日本への中国人の観光客の増加ということは、国際観光市場としての今後の成長が大いに期待されるという意味で十分な裏付けであろうというふうに思っております。 このような背景で、外務省及び観光庁は中国からの観光客への訪日観光ビザ発給の緩和策を打ち出しております。沖縄北方大臣としても、佐藤大臣、このような施策を大いにバックアップしていくべきではないかというふうに思いますけれども、御見解をいただけますでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 沖縄県において、先ほども申し上げましたように、観光産業はリーディング産業の位置を占めているということは申し上げました。二十年には六百五万人という観光客がお見えをいただいて、外国人の数も約二十五万人という数にとどまっているという現状があります。 そうした中で、観光客の誘客というのは当然あってしかるべきだと思いますし、御指摘のあった中国人観光客に対するビザ規制の緩和についても期待感を持っているというふうに申し上げたいと思います。 いずれにいたしましても、沖縄県の観光というものが世界に通じるようなものというものを構築できるようにアピールをするとともに、私ども、観光客の誘致については、関係省庁とよく協力しながら推進をしてまいりたいというふうに思っております。
○大臣政務官(西村康稔君) 外務省といたしましても、中国人観光客の増加は、沖縄を含みます我が国の経済効果のみならず、日中間の人的交流を促進して両国の相互理解を増進するという外交戦略上重要な意義があるというふうに考えております。 これまでも、査証の緩和につきましては、中国側と協議をしながらビザを発給する地域を拡大するなど緩和をしてきておりますし、今後も我が国社会の安全あるいは査証審査を行う在外公館の体制整備も考慮しながら、自民党の観光特別委員会でも様々な提言もなされているようでありますので、そういったことを踏まえながら、今後査証の更なる緩和措置についても検討していきたいというふうに考えております。
○島尻安伊子君 沖縄のみならず、日本のビジット・ジャパンの施策にもかなうものだというふうに思っております。 もちろん、発給の緩和に関しましては、それが原因で不法滞在者が多くなるというようなことはあってはならないというふうに思います。もちろん、外務省のビザ発給関連の人員増員とか、そういうのが条件になってこようかというふうに思っておりますが、その予算措置等々は十分に確保されなければならないというふうに私も思っております。 今後、大臣おっしゃられるような、関係省庁の連携による御努力を期待申し上げたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、沖縄県における林業への取組についてお聞きをいたしたいというふうに思います。 現在、沖縄県の特に国頭村というところがございまして、そこの林業組合員数は三百八十四人というふうに聞いております。しかも、全国に比べて大変に若い方々が多いと。林業に従事して生活を営んでいるというふうにお聞きをしております。 内閣府として、沖縄振興の観点から、この沖縄の林業への取組はいかがなものか、お聞きしたいと思います。
○大臣政務官(岡本芳郎君) 沖縄の地域振興を図る上におきまして、農林水産業の果たす役割は極めて重要であると考えております。我が国唯一の亜熱帯気候に位置するという特性を生かした農林水産業の発展が期待されているところであります。 このため、内閣府は、沖縄振興計画等に基づき、国土保全や地球温暖化防止等の森林の有する多面的機能の発揮や林業の持続的かつ健全な発展を図る観点から、森林の計画的な整備、保全を図るとともに、チップ材等の木材加工施設やキノコ類等の林産物生産施設の整備に努めているところであります。 今後とも、沖縄県や関係省庁と連携し、沖縄振興計画等の着実な推進による林業の振興を図ってまいりたいと考えております。
○島尻安伊子君 環境の保護といった観点からも、また地球温暖化対策のためにも、この森林の適切な整備、保全を図るというのは大変に重要な点だというふうに思っております。 その中で、例えば人工林、もちろん木を伐採しないといけない状況もございまして、そのために林道の建設というのがあると思うんですけれども、今、林道といってもいろいろな林道の種類があるというふうにお聞きをしております。いわゆる路網というふうに言うんでしょうか、林道に対する補助的な、枝みたいな、そういう道路を路網というふうに言うんだそうですけれども、この整備についてちょっとお聞きをしたいというふうに思います。 この路網の整備の重要性についてお聞きできますでしょうか。
○政府参考人(沼田正俊君) お答え申し上げます。 例えば、森林を整備する際、間伐といった作業が今大変重要なわけでございますけれども、こういった間伐を行う場合でありますとか、あるいはそういった間伐を行った後に木材を搬出する、そういったことを効率的に行うためには路網の整備というものが極めて重要であるというふうに考えているところでございます。 例えば、日本の路網の密度ということでございますけれども、日本では十七メートルほどでございまして、諸外国に比べますと、例えば、一ヘクタール辺りでございます、申し訳ございません、ドイツでは百十八メートル、オーストリアでは八十七メートルという水準でございまして、そういった意味でも諸外国と比較して低位な水準にございます林内路網の整備を早急に進める必要があるというふうに考えているところでございます。
○島尻安伊子君 路網の整備が必要ということでございまして、ずばりこの予算についてお聞きをしたいというふうに思うんですけれども、二次補正若しくは来年度予算等々組まれているかと思うんですけれども、その辺についてお聞きできますか。
○政府参考人(沼田正俊君) 予算面でございますけれども、平成二十一年度予算案におきましては、間伐や路網整備等を推進するための森林整備事業というものがございますけれども、森林整備事業におきまして全国で千六百十七億円を計上しております。また、平成二十年度二次補正予算におきまして、森林組合等と建設業者との連携による作業道の整備を支援する新たな取組を始めたところでございます。そういった予算を十分に活用しながら積極的な路網整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○島尻安伊子君 国頭においても、やはり路網の整備が必要なんじゃないかというふうに思っております。先ほども申し上げましたけれども、環境保護の観点からも、むしろ地球温暖化対策のためにも、やはりその整備というのは必要なんだろうというふうに思っております。また、沖縄振興のそういう観点からも、こういったこれからの沖縄の林業というのもこれから注目をされるのではないかというふうに思います。 地産地消という中で、例えば国頭の森林ですね、伐採されたものが例えば首里城の修復に使われたりとか、そういう点でも大変に注目をされているところだというふうに聞いておりますので、今後、こういった意味で大いに活用されるべきではないかなというふうに思っておりますので、この点もまた農水からのまた御支援も期待をしたいというふうに思っております。 最後になりますけれども、那覇空港の滑走路の整備についてお聞きをしたいというふうに思っております。 現在の那覇空港の利用状況、大変に混雑をしているところであります。聞くところでは、二分間に一回の離発着があるというふうに聞いております。一日三百六十機ですかの利用があると。現在の規模ですと三百七十から三百八十機が限界とされているというふうに聞いておりまして、沖縄県としては観光客の誘致一千万人を目指しておりますので、やはりこの整備というのは必須であろうというふうに思っております。 現在、この滑走路の整備については、内閣府、大変に頑張っていただいておりますけれども、そのまず進捗状況についてお聞きをしたいというふうに思います。
○政府参考人(清水治君) 那覇空港については、御指摘のような利用状況で、将来の需要に対応できなくなることが予想されるために、平成十七年度から十九年度まで総合的な調査を行いまして、今二十年度はその結果を踏まえまして、県、沖縄総合事務局、大阪航空局によりまして構想段階の検討を進め、滑走路の増設案の絞り込みを行っているところでございます。技術的な検討を経まして、現在の滑走路との間隔、離隔距離、千三百十メートル案と八百五十メートル案の二案に絞り、昨年十二月から今年二月にかけて意見募集等も行いまして、約一万八千通の回答が寄せられております。 現在、那覇空港構想・施設計画検討協議会を準備してございまして、県民の御意見、環境影響、工期やコストなど事業規模などを総合的判断した上で絞り込みの準備を進めているところでございます。
○島尻安伊子君 沖縄の振興、観光立県として立っているわけでございまして、やはり空港の整備、将来的には国際空港の整備までも含んで早急にまた着手していただきたいというふうに思っているところであります。 実は、ちょっと離れますけれども、この滑走路の建設場所についてでありますけれども、今御答弁にもありましたけれども、どこに整備をするかという中で、実は先般の航空自衛隊のF15の、これは何というふうにいうんでしょうか、移駐というふうにいうんでしょうか、でもって、その離発着でちょっと騒音の苦情があるというふうに聞いております。風の向きでもって近隣住民がちょっと音がうるさいということも聞こえておりまして、そういった観点からもできればちょっと沖合にずらしていただく、できれば今ある幾つかの案の中で千三百十メートル沖にというような案があるというふうに思っておりますけれども、そのぐらいの位置が相応ではないかというふうに思っているところでございますが、この辺の見解をいただければというふうに思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生の御指摘にございましたように、知事からもこの要請を受けておりまして、沖縄発展のためには極めて重要なものであるというふうに考えております。 現在、ようやく県民からの意見を踏まえた構想段階での検討が近日中にまとまりつつあるというお話を伺っておりまして、先生からの御要請等々も含めてしっかりと対応してまいりたいと思いますし、国土交通省、沖縄県と連携をいたしまして、御要望に沿えるようなこと等々も踏まえて検討してまいりたいというふうに思っております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 沖縄の今お話をしたような特殊事情といいますか、自衛隊機との共用といったこともありまして、やはりその辺へのちょっと細やかな配慮といいますか、それも是非お願いをしたいというふうに思っております。 いずれにいたしましても、先ほど泡瀬干潟等々のお話もございましたけれども、沖縄県としてはやはりこれまでどおり国との二人三脚ということで進んでいかなければいけないというふうに思いますし、その点では、国へは地元への配慮といいますか、細やかな気配りというのは当然のことながらお願いをしたいというふうに思っております。 いろいろと沖縄振興計画も残すところというふうな声も出ております。やはり必要なのは、地元との調整といいますか、こういったことだろうというふうに思います。これまでと変わらないまた地元との調整といいますか、この辺を強くお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○木庭健太郎君 質問通告をしていないんですが、冒頭に大臣に、いわゆる北特法、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律、この改正の問題で一問だけ伺っておきたいと思うんです。 先ほど御紹介があったとおり、私ども参議院のこの委員会、現地視察をさせていただきました。その中でやはり皆さんから意見が出ておった一つがこの北特法の問題で、つまりこの北特法はもうできてから四半世紀を過ぎております。何よりやっぱり今やっている施策とか現地のニーズにややこの北特法が合わない問題が幾つか出てきているような気が私たちもいたしました。 例えば、北方四島の交流事業の促進、推進、これは法に基づいてないんですよね。例えば、北特法にこういった問題をきちんと施策として位置付けるような問題も要るでしょうし、それから特別の助成にかかわるかさ上げ措置が幾つかあります。でも、これはもうちょっと本当に国が関与する部分を強めたらいいんじゃないかとか、例えば北方領土隣接地域の振興等補助金になっている、極めて使うものが限定されてしまっている、例えばこれを交付金と改めて使い勝手の良いものにするとか、幾つもの検討課題があるということを痛感をいたしました。 自民党の皆さん、そして私ども公明党も、まず与党としてこれ改正する必要があるんじゃないかということで、今検討を開始したところでございます。大臣としてこの改正についてどうお考えか、見解を求めておきたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生がおっしゃられたような北特法の改正に関する地元からの要望を踏まえた議員立法についての動きがあるということは伺っております。したがいまして、今後の北特法の改正論議の進展を踏まえ、また御論議を踏まえまして、関係省庁とも十分相談をしてまいりたいというふうに思っております。
○木庭健太郎君 何かこの改正問題はどうも官僚の皆さんは嫌がっているんですよね、やるのを、はっきり言えば。だから、これはやっぱり議員立法でやっていくしかない。もちろん、今与党でやっているというふうにお話ししましたが、各党それぞれ御意見をお持ちのようですから、是非これは委員会でまとめてこの改正に取り組むようなことまで私どもしたいと思っている。そういう意味でも、大臣、しっかりこの問題は踏まえていただきたいということで、突然で済みませんでしたが、質問をさせていただきました。 今日は、沖縄の今の状況を含めて、予算の委嘱審査ですから、沖縄の経済状況も踏まえた上で、その対策、その他について御質問をしたいと思っておりまして、まず冒頭お聞きしたいのは、現在の沖縄の景気状況、景況状況。 沖縄というのは特別の産業が、大企業があるわけじゃなくて、言わば中小企業が集まったようなところで様々な分野、例えば観光や建設やそういった中小企業の塊でやっている、言わば日本の象徴とも言えるような場所でもございます。現在の沖縄の景況状況、どう認識されているかを簡単に伺いたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 中小企業につきましては、競争の激化、ニーズの多様化、情報化の急激な発展などの課題に対しまして、新規事業の創出とか経営基盤の強化とか経営改革が必要であるというふうに思います。 特に、沖縄県内の中小企業を取り巻く背景といたしまして、沖縄の特殊事情によりまして経済の発展が遅れ地元経済力が弱い、二つ目といたしまして、観光を中心とするサービス業のウエートが大きいということ、また一方、製造業等のウエートが小さくて産業構造に偏りがあるということ、多くの離島を含め県土の均衡ある発展を図る必要があるということではないかなというふうに思います。 こうした事情を踏まえまして、今後とも、全国を対象にした施策を加えて、沖縄の事情を踏まえた取組を充実をさせていく必要があるというふうに考えております。
○木庭健太郎君 先に全体像を大臣に話していただいてしまいましたが、私が感じているのは、例えば沖縄の場合、セーフティーネット保証みたいな問題も鋭意今取り組んでいただいているんですが、ほかの地域よりも、逆に言えばこのセーフティーネットの使い方の問題とか、いわゆる本土と比べて違うような部分もあるし、極めて活用されているような状況も聞いております。 事業者の皆さんに対する窓口の問題も含めて様々な取組をされているというふうに伺っておりますが、この辺について局長の方から少し御答弁をいただいておきたいと思います。
○政府参考人(清水治君) セーフティーネット貸付け等、沖縄金融公庫での活動状況についてお答え申し上げたいと存じます。 世界的な金融危機あるいは急速な景気悪化への対応のために、昨年の生活対策など一連の経済対策に基づきまして、沖縄金融公庫におきましても中小企業等への金融支援に努めているところでございます。 具体的に申し上げますと、経済情勢、金融環境の変化によりまして一時的に資金繰りに支障を来している中小企業への支援をいたしますセーフティーネット貸付けでございますが、金利の引下げ、貸付条件の拡充等を実施いたしまして、平成二十年度、これ、先週現在、三月十九日現在でございますが、貸付実績につきましては二百五十件、八十八億円と、前年度と比べて約三倍の活用でございます。 沖縄金融公庫の独自貸付制度、沖縄創業者等支援貸付けなどのメニューございますが、貸付期間や据置期間の延長を図ってございます。これにつきましても、一月末からの実施以降、約一月半でございますが、八十二件、十四億円に上る実績となっているところでございます。さらに、二十一年度からは、沖縄公庫独自貸付制度の一つでございます沖縄離島振興貸付けにつきまして金利の引下げを行うこととしております。 また、中小企業の方を対象にいたしました金融緊急特別相談窓口でございますが、相談件数、一昨年創設以来累計で三百十四件、融資の申込件数百六十二件等々の活用状況でございます。またさらに、公庫の関連で申し上げますと、厳しい経済情勢の中で中小企業の皆様の資金需要に十分対応するために融資枠の拡充を図ってございまして、二十年度の第二次補正予算におきまして中小・小規模事業者向けの融資枠五十億円を増額しておりまして、また二十一年度におきましても、二十年度当初に比べまして融資枠を百十億円、一九%の増額をし、六百九十億円とさせていただいているところでございます。
○木庭健太郎君 もう一つ、いわゆる国がやった中で中小企業の皆さんから一番利用されている制度がいわゆる緊急保証制度の問題でございます。 この緊急保証制度、対象業種、今、百幾つからもう七百六十まで拡大されております。そういった意味ではほぼほとんどの企業が当たっていくというようなことになるんですが、やはり中小企業にとってみるとなかなか、それは拡大されて自分たちも範囲になったけれども、貸出しの審査が長引いてみたり、また、先ほどもちょっとセーフティーネットのときに話がありましたが、返済期限の延長の問題始め様々な問題も声として私たちもお聞きしております。今から一番大変になってくると思う、年度末を控えて。 こういったものを踏まえた上で、この県内の中小企業、小規模企業の資金繰りの状況についてどう認識をして、また、これは確認の意味でございますが、対象業種、一応七百六十まで広がっておりますが、例えば沖縄独自に、いや、まだこの業種については是非指定してもらいたいといった未指定の業種はないのか、念のためこれを伺っておきたいと思います。
○政府参考人(横尾英博君) 沖縄県内の中小・小規模企業の資金繰り状況でございますが、継続的に悪化をしておりまして大変厳しい状況にあるというふうに私どもも認識をしております。現場からの声として、例えば建設業に対する金融機関の融資姿勢が大変厳しいと、あるいは売上げが減少して、キャッシュフローが減少して資金繰りが厳しいといったような声を聞いております。 今先生御指摘の緊急保証でございますが、これを活用いたしまして余剰資金が確保できたというような声も聞いております。また、御指摘の審査期間でございますけれども、これは関係者の努力によりまして、今全国平均では保証の申込みから承諾まで約、平均で七・五日ぐらいになっておりますし、また保証の期間でございますけれども、これも緊急保証の場合には全国平均で七・四年程度ということで、大変長期の返済にも活用しているところでございます。今、対象業種でございますが、七百六十まで拡大をいたしました。 沖縄県につきましては、観光関連サービスあるいは建設というものがシェアとして全国よりも高いというふうに認識をしております。旅行業、旅館、ホテル、それから建設、不動産まで幅広く緊急保証の対象にしておるというふうに認識をしております。ちなみに、沖縄県では三月十九日現在で二千六百件、五百七十億円の保証承諾の実績を上げております。 今後とも、現場の声をよくお伺いしまして、今後もし必要があれば、緊急保証の対象業種の見直しも含めまして制度の運営にきっちり反映をして、この年度末を含めて資金繰り支援には万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○木庭健太郎君 こういった状況をお伺いしたのは、先ほど沖縄の県民所得のお話がございました。確かにこれ、全国で最低の状況の厳しい現状は変わっていない。さらに、例えば雇用という問題でも、例えば有効求人倍率を見ても、沖縄はどれくらいかというと、昨年十二月、有効求人倍率〇・三一倍でございます。これも全国最下位。一人が働きたいというのに働く場所〇・三しかない、三分の一しかない。こういう本当に厳しい現状でございますし、また今春高校卒業予定者の就職内定率、沖縄がどんなになっているかというと、まだこれ四八・八%、五割も至らないという状況がございまして、言わば、こういった中小企業対策、さらには雇用といった問題というのは、沖縄にとって本当にこれからどうしようかというので一番基本となる問題になるんだろうと思います。 国としても、観光の問題、さらにIT産業の問題、いろんな取組はしていただいているんですけれども、例えばコールセンターというIT産業なんですけれども、こういったところにどういう人が働くかというと、正社員じゃなくて、ここでも何か契約社員の問題とか派遣社員の問題とか、もうそういう意味ではいろんな全国の厳しい縮図がこの沖縄にあるような気もするんです。 そういった現状を踏まえるならば、私は、この厳しい現状の中、国として、ある意味では沖縄について中長期的な観点も見据えたような形で、どうやって雇用、新しい雇用、これを創出できる基盤を、どうやって産業をつくっていくのか、それが一番必要な時点だと思っているんですけれども、まさにそういった問題も含めて沖縄の雇用創出、中央では中央で農業だ介護だ、いろんな分野ありました、もちろん全国の傾向は踏まえるんですが、その上で、沖縄の新しい雇用創出へ向けてどのように取り組んでいこうとされているのか。 これは、原田統括官並びに厚生労働省からも来ていただいておりますので、それぞれ御答弁をいただいておきたいと思います。
○政府参考人(原田正司君) 御質問いただきました沖縄の雇用問題につきましては、大変重要な課題でございまして、知事を先頭に沖縄県でグッジョブ運動を展開中でございます。こうした沖縄の御努力に呼応する形で、国といたしましても各省庁と連携を密にして対策を講じていかなきゃならないというふうに考えておるところでございます。 その対策の中身といたしましては、昨今の経済情勢に直結する形でのいわゆる短期的な取組も大変重要でございますが、御質問がありましたように、中長期的な方向性をにらんだ取組も大変重要だというふうに考えておりまして、内閣府、私どもの取組としましては、観光業あるいは情報通信産業がやはり沖縄の基幹産業、リーディング産業でございますが、この産業がより沖縄の皆様にとって雇用の場として有効なものになるような対策が必要であろうと。それは、量的な対策に加えまして質的な対策、観光の質の向上、そして情報通信産業の質の向上、いわゆる高度化への取組が何よりも重要だというふうに考えております。 さらに加えて、やはり観光と情報だけに頼るというわけにまいりませんので、沖縄の優位性、特性を生かした、製造業も含めまして、こうした産業を育てていくという取組も重要だというふうに考えておりまして、両面から取組を進めているところでございます。
○政府参考人(杉浦信平君) 沖縄県は、全国的に見ましても大変雇用失業情勢厳しい状況にございまして、今後、雇用拡大が見込まれる分野をよく見極めまして、企業のニーズに合致した、期待が持てる分野の人材の育成を積極的に図っていくということが極めて重要であるというふうに考えております。 こうした中で、平成二十一年度におきます沖縄県の公共職業訓練につきまして、今全体の計画数を調整しておるところでございますけれども、沖縄県を通じまして民間の教育訓練機関に委託して行います委託訓練の数を約三倍強の五百七十人程度にする見込みでございます。それから、これも全国的にでございますけれども、新たに二年間の介護福祉士のための職業訓練といったコースも新しくつくるなど、こういった新しい分野への訓練ということを強化してまいりたいというふうに思っております。 さらに、各県に対しましても、農業ですとか、今申し上げました介護ですとか情報といったような分野を重点分野としまして、こういった分野の職業訓練のコースを開発していただくようお願いをしておりますし、さらに、医療ですとか環境といったような、地域の中でこういった産業分野を選択していただいて柔軟に訓練を実施するような仕組みを取ってまいりたいというふうに考えておりまして、沖縄県ともよく連携しながら計画的かつ効果的な訓練の実施に努めてまいりたいと思っております。
○木庭健太郎君 大臣、是非、今の雇用の問題も所得の問題も、とにかく何でもかんでも全国最下位みたいなことだけど、これは何とか幾つかでも脱出させる、それをスピーディーに今やる必要があるんじゃないか。ある意味じゃ、沖縄は雇用に関して、例えば中小企業対策について模範の前進の県になったと言えるようなものを一つやっていくことが大臣の使命だと思いますが、最後に決意を伺って、終わります。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生からおっしゃられたような状況等々を踏まえて、沖縄県における状況が非常に厳しいというのは十分認識をしているところでございまして、先生がおっしゃられるようなこと等々、何かアイデアがありましたらそれに特化するような事業を展開して、一つでも抜け出るような施策を講じてまいりたいというふうに思っております。
○木庭健太郎君 終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 この二月に当委員会の派遣で根室に行きまして、現地の皆さんから様々な要求をお聞きしました。それで、まず、このときの北隣協の要望書から、北特法の七条関係と周辺海域漁業についてお聞きしたいと思います。 北特法、今もありましたけれども、北特法の七条のところに、隣接地域の市や町が国から補助金等を受けて行う事業のかさ上げの要件が規定をされているわけですけれども、これ、根室市それから別海町についてはこれまでかさ上げ対象とは一度もなっていないわけです。前の根室市長も、四年前でしたけれども、この委員会に参考人として来られて、この七条が市の実情に合っていないということで改善を強く要請された経緯があります。 それで、国土交通省は現状についてどのように認識されているか、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(奥平聖君) お答え申し上げます。 今先生おっしゃられたとおりでございます。北特法の七条に特定事業のかさ上げ措置の規定がございます。これは隣接地域一市四町が行う特定事業に対しまして、集中的かつ短期的にそれらを行う際に急激な負担増大を緩和するために設けられている措置でございまして、地元負担額が当該自治体の標準財政規模の一〇%を超える場合、その適用になるという規定でございます。 この措置につきましては、これまでその要件に該当しました三町、中標津、標津、羅臼町でございますが、合計で約六億八千万円のかさ上げ実績がございまして、所要の成果を上げてきていると認識してございますが、先生御指摘のとおり根室市並びに別海町に関しましてはこれまで適用実績がないという実態でございます。 なお、最近でございますが、平成十七年度から十八、十九年度、三か年間につきまして適用になる市町がないというのが最近の状況でございます。 この理由としましては、近年、地方財政が逼迫しておりますとか、あるいは公共事業そのものが全体が縮減していると、こういう中で当該一市四町が自ら行う特定事業そのものが少なくなってきているというような状況の中で、このかさ上げ措置の適用が少なくなっているのではないかというふうに考えてございます。 以上、現状認識でございます。
○紙智子君 ですから、やっぱり財政規模の一〇%というのはなかなか大規模な、人口も多いし財政規模が多いところは届かないわけですよね。だから制度はあっても使えないということできていたわけですけれども、現地の人たちは何かこれ、特別、領土のための補てんのためにというか、そこを応援するための制度というふうになっているけれども、全然そういうふうな意味合いを成さないということをかねてから言われていたわけですよ。 それで、私も何度か取り上げてきたんですけれども、お話が先ほどありましたように、今超党派の議連でこの法改正が必要だということで検討を開始していると。与党の中で今それをやっているという話もありましたけれども、そういう中で、やっぱりこれを機に国土交通省としても自治体ごとの財政状況に応じてかさ上げか、あるいはさっき交付金という話もありましたけれども、要は現地の人たちから見ると沖縄並みにもっとやっぱり引き上げてほしいというのが痛切な声なわけで、そこのところ是非積極的に対応していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(奥平聖君) 今のような実態でございますので、現時点におきましては国交省といたしまして、この現行のかさ上げ措置の趣旨が生かされるようないろんな事業の進め方の工夫などをしまして、北海道や関係市町と十分相談しながらこの措置が活用されるように努めてまいったところでございますけれども、御指摘のとおり北隣協の要望の中にこの北特法の改正、さらに、その中に七条の項目につきまして枠組みの改正という要望がなされております。要望の内容を十分踏まえまして検討してまいりたいと考えてございます。
○紙智子君 本来、議員立法ということがあって、これまで質問のたびにそれは議員立法でありましてということだったんですけれども、やっぱりやむにやまれず議員立法でもって作ってやったということがあるわけで、本来、やっぱり領土に絡む問題ですから国が積極的にもっとやるべきだというふうに思います。 次に、ロシアへの入漁料の問題についてお聞きします。 日ロのサケ・マス漁業交渉での昨年のロシア二百海里の入漁料というのは約三十億円だったわけです。入漁料の負担が漁業者の経営を圧迫しています。〇九年、今年度の交渉の経過について、昨日、日本の二百海里のところが妥結したと聞きましたけれども、経過について、そしてこの間の漁業者負担について御説明いただきたいと思います。できるだけ短くお願いいたします。
○政府参考人(本村裕三君) お答えを申し上げます。 本年の日ロサケ・マス漁業交渉につきましては、我が国二百海里水域内のロシア系サケ・マスに関する交渉が、日本時間で昨日の夕方でございますけれども、妥結をいたしました。漁獲量は二千八百五十五トン、漁業協力費は三億六千四百万から四億二千五百七十万の範囲とするなどの内容でございまして、こういうことで合意したということでございます。それから、引き続きロシア二百海里水域のロシア系サケ・マスの漁獲に関する政府間協議が開催されているところでございます。 この日ロサケ・マス漁業交渉につきましては、委員御指摘ございましたように、この十年間を見てみますと、自国資源の活用についてのロシア側の関心が非常に強いということなどもございまして、毎年大変厳しい交渉が行われておりまして、漁獲割当て、操業隻数が減少しております。また、漁業者の入漁料の負担が増加しているという実態にもあるわけでございます。 これから交渉もございますけれども、私どもといたしましては、関係漁業者の置かれております非常に厳しい状況を十分踏まえまして、またその要望も踏まえつつ、入漁料の水準、また漁獲割当て量等の操業条件につきまして、安定した操業の継続が可能となるようにロシア側に求めてまいる所存でございます。
○紙智子君 今御説明ありましたけれども、日本の二百海里内についても漁獲量が更に減って、一方でロシアに払う協力金が引き上げられているということですよね。それから、ロシアの二百海里内の操業についてもこの十年間の話がありまして、ちょっと出してもらったので一覧表で計算してみたら、漁獲割当てでいうと五七%減っているわけですよ。半分近くに落ち込んでいるし、操業隻数は四割に減っているんですね。それで、入漁料も大体そのぐらい減っているんだから四割、五割減っているのかなと思ったら、二五%しか減っていないんですよ。 だから、単純計算で見ると、一隻当たりの負担額というのは、十年前には四千万円ぐらいだったのが今七千万円ぐらいなんですね。だから、本当にどれだけ重くなっているかということですし、決められた隻数すべてが出漁するわけじゃないので、去年のように燃油の関係で出漁できない隻数が出てくると更に一隻当たりの負担が増えるわけですよ。 領土問題が未解決のために、言わば限られた領域の中で操業しなきゃいけないと。近年、資源も減っていて、水揚げの減少というのは地域経済をますます冷えさせてきているわけですよね。 ですから、そういう中で、領土が不法占拠された中での漁業者への負担ということでありますから、やはり国の責任で何らかの補てん策を考えるべきじゃないかというふうに思うわけですけれども、担当大臣としての御所見をお願いいたします。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生からの御指摘にございました件でございますけれども、基本的に受益者である漁業者が負担すべきものであるというふうに答えが返ってまいりました。国としての直接助成をすることは困難であるというふうに承知をしております。 水産庁において、入漁料の水準や漁獲割当て量等の操業条件について、安定した操業の継続が可能となるようにロシア側に求めていく方針であるというふうに伺っておりまして、私といたしましても、引き続き交渉の行方を注視してまいりたいというふうに思っております。
○紙智子君 領土交渉でやっぱりどれだけ頑張るかということなんですけれども、見ているとじりじりじりじりともう縮小されているというのが現実ですから、そこは本当に心してやってほしいことと、やっぱりその下で損害を受けているわけですから何らかの温かい対策が必要だというふうに、これも繰り返し言っていますけれども、またそのことを繰り返し言わさせていただきます。 それから次に、法務局の根室支局と中標津出張所との統合問題についてお聞きします。 根室支局には、北方四島の歯舞群島、色丹島、国後、択捉島に居住していた元居住者の戸籍副本を始め戸籍関係書類の一部が保管されていますけれども、政府の行革方針の下で、この法務局根室支局を中標津出張所と統合して、根室支局を廃止する方針が出されているわけです。根室支局にこの戸籍が保管されているということは、何よりも元居住者を始め北方領土返還運動に携わる多くの関係者の支えになってきたわけです。 法務局の根室支局の存続を求める要望が国にも上がっているというのは大臣も御存じだと思います。大臣に登記簿をめぐる元居住者の深い思いについてお聞きしたいと思うんですけれども。 これはいろいろ話がありまして、北方領土関係の登記簿というのは、国後、択捉それから色丹、得撫、占守、歯舞群島を含めて、土地でいうと百八十二冊、八千百四十八筆、建物で七十一冊、千九百十個、それで台帳は、土地で七十三冊、家屋で二十六冊、合わせて九十九冊と。 この登記簿をめぐるエピソードというのは元島民や住民や関係者によってこれまで感動的に伝えられているんですけれども、敗戦の年に、当時、国後島に置いてあった根室区の裁判所泊出張所の書記として赴任していた浜清さんが、そのときの九月二日に、旧ソ連の進駐で騒然とする中で登記簿を安全に保管する道は根室に移すしかないということで決意をされて、上司に電報で指示を仰いだんですけれども、混乱していて回答がなかったと。それで、どんどんソ連軍は来るということで、それでソ連船と出くわす危険を覚悟して単独で船を雇って九月七日に根室に運んだと。元居住者の皆さんは、我々の財産の証拠を持ち帰ってもらって本当に有り難いと、もしそのまま置き去りにされていたらソ連軍によって焼かれてなくなっていたかもしれないということで感謝をされているということなんです。 しかし、当時の状況から、この浜氏は上司から無断で引き揚げたことは許されないということで叱責を受けて実は辞職をされているんですね。しかし、当時の状況から、やっぱり決死の覚悟で根室に運んだというのは、これは本当に勇気のある行動だったんだということでたたえられているということなんですけれども、そんな大変な歴史を言わば現地で受け継がれてきたわけですよ。 これに対しての大臣の感想をお聞きしたいのと、あと、ちょっと時間がないのでもう一点併せて聞きますけれども。 私が言いたいのは、問題は、行政改革の名で機械的に法務局の統廃合を含めていいのかと。全国で唯一この北方四島の元住民の戸籍に関する登記業務の支局なわけです。我が国の領土返還運動の原点にこの登記簿が置かれているということに意味があるし、そこに住む人の感情や、やはり町の歴史や誇りというものを深く考慮すべきじゃないのかと。 そういうことを含めて、まず感想と、それから大臣としてのコメントということでお聞きしたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 釧路地方法務局根室支局には北方四島に本籍を有していた方々の戸籍関係書類の一部が、北方四島とも関連が深い書類が保管されているというふうに伺っております。 私も、先日訪れたときにこの話を資料館で切々とお話をいただいた経緯もございまして、よく感銘を受けたところでございます。根室支局が保管するこれらの書類は北方四島が我が国固有の領土であるということを示す資料であるとともに、当時、ソ連軍侵攻の混乱の中でこれらの書類を持ち帰った方々の御苦労をしのぶ貴重なものだと私自身は改めて感じているところでございます。 いずれにいたしましても、法務省の組織の在り方については私の所管外でありますので答弁は差し控えたいというふうに思いますが、先生からのお話があったということは私からも法務省にお伝えをしてまいりたいというふうに思っております。
○紙智子君 終わります。
○山内徳信君 最初に、北方四島の件について質問したいと思います。 時間が十五分ですから、一生懸命職員が書いてくれた答弁書は少し離れて、余り長い答弁はお断りしますから、ひとつ生の声でお互い質疑を交わしたいと思います。よろしくお願いいたします。 私は、昨年も今年も北方四島返還要求全国大会に参加いたしました。そこで感じましたことは、歯舞、色丹、国後、択捉、諸島の旧居住者のことを島民と表現しておりました。二月十六日、十七日の二日間、沖縄及び北方特別委員会は、北方領土及び隣接地域の実情調査のため北海道を訪問いたしました。関係者の話を聞いておりますと、関係者自ら島民と呼んでおりました。戦前の大日本帝国憲法下ならばいざ知らず、現在の日本国憲法体制下の表現としては違和感を覚えるものであります。ちなみに、一九九一年の日ソ共同声明には、住民と表現されております。 人権を尊重する時代にふさわしい呼称にすべきではありませんか。内部検討のお気持ちがあるかどうかだけお伺いいたします。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生がおっしゃられました元島民という呼称については、いろんな書籍等々で使われているという事実もございます。一方、元居住者等の表現が用いられているなど、必ずしも統一した見解があるというわけではありませんが、いずれにいたしましても、先生の御意見のようなとらえ方もあるということを参考とさせていただいて、どのような呼称を用いるかについては、今後とも場面に応じて適切に判断をしてまいりたいというふうに思っております。
○山内徳信君 私の、大会に参加して、あるいは北海道を訪ねての感想でございますが、差別されておる人はそのことに気付かないという場合もあるんです。そして、島民という言葉は少なくとも戦前的な時代の発想の言葉であって、新憲法体制下の今の時代にふさわしい言葉ではないと思っています。 したがいまして、福祉関係でもやはり差別的用語は使わないと、こういう時代になっておりますのに、やはり北方四島を戦い取らなければいけないという政府あるいは行政、あるいは関係者が依然として戦前の言葉をそのまま使っておる。言葉には生命力がある。迫力がなければいかぬと思います。そういう感想を申し上げて、次に進みたいと思います。 二番目は、北方領土の漁業権の補償についてでございます。今野先生からもこの件については質問がございましたが、政府の判断は間違っておるんじゃないかというのが私の見解です。したがいまして、ここで、十五分しかありませんから、論議を深める時間はありませんから、内部検討をするということならば私は引き下がります。 それは、国は漁業権は消滅したと言っているわけですよ。そうすると、国は、四島は日本のものだと、固有の領土だと言ってずっと外交交渉しながら、ところが六十四年たってもまだ成功していない。そういうふうなこの日本の政府が戦後早い時期にそういう漁業権は消滅したという見解は、私は間違っておると考えるんです。 なぜ、陸上における土地とか所有権は認めておるというんですね。そして、漁業権は、個人に与えた権利じゃありません、そこに住んでいた人々に行政が認めた権利だと。お上意識がまだ生きておるわけですよ。 私は、こういうふうに解釈すればいいじゃないかと思うんです。漁業権は潜在主権として残っておると。その地域に住んでいた人々の権利が潜在的に残っておると。沖縄がアメリカの信託統治に移されたときに、やはり沖縄には潜在主権があると、こういうふうに言われたわけですね。ですから、沖縄の人々はやはり復帰に向けて、返還に向けて立ち上がってそれを勝ち取っていくわけです。 そういうふうに考えてみましたときに、島にあった土地は財産権が認められておる、ところが漁業権はもうありませんよと、だから補償もしませんよというのは、お上意識であって、その漁業者が持っていた、その地域が持っていたのは、地域に住んでいた漁民たちの共同あるいは共有の権利なんです。それを国が地域の人々の権利を自ら消滅をさせるということは、これあってはいかないと思います、これも人権でありますから。 したがいまして、政府の方針に沿うように四島は固有のものだというならば漁業権を認めていくと、こういう理論武装を後ろに座っておる若い職員たちは、理論武装ができたときに皆さんは役人と言える、役に立つ人になるわけです。役に立たない役人だったら駄目ですよ。そうでしょう、大臣。今大臣は深々とうなずいておりますから、ひとつ頼みます。 じゃ、答弁は、内部検討するということについては大臣から一言でよろしゅうございます、どうぞ。
○国務大臣(佐藤勉君) 大変恐縮でございますけれども、私どもが検討すると言っても、なかなかこれをこうだという方向に位置付けるというのは非常に難しゅうございまして、私どもとしては先生のおっしゃるようなこと等々を、島民の立場という立場からすれば理解をさせていただくわけでございますけれども、その漁業権に関しましては水産庁という役所がございまして、その水産庁の意向等々も踏まえて私ども検討したいというふうに思っております。
○山内徳信君 これ議論していきますと水産庁まで発展しますから、これは今日はこのぐらいにしておきます。 ところが、縦割り行政で、これは水産庁、これは農林省といったら、せっかくこういう沖北の論議も意味がありませんよ。大臣、このぐらいは任してくれと。今の答弁は北方の皆さん方の前へ行って言えますか。そばに座っておる二人の副大臣も一緒になって、このぐらいは任しておけと。どうですか。どうですか。笑ったものじゃないですよ。大臣を補佐して、あった、あった、あったのが、厳然としてあった権利を政府自らが消滅をしておると。こういう取扱方は間違っておるといいますのは、沖縄も戦後は占拠されて、権利がなかった時代がありますよ。しかし、沖縄の漁業権は、やはり基地として今も使われていても、漁業権はちゃんと補償してくれていますよ。 そういうものも参考にして、いろんなのを研究して、やってみましょうと、このぐらいはおっしゃってください、大臣。私たちも力になりますよ。
○国務大臣(佐藤勉君) 先生の御意見も踏まえて、私自身しっかりと勉強させていただきたいというふうに思いますので、お時間をいただきたいというふうに思います。
○山内徳信君 勉強しては間に合いませんよ。いや、決意、大臣になれば決意一つですよ。 ここに外務省はいらっしゃいますか。根室の市立病院の件でございます。 外務大臣あてに既に根室市長から市立病院再建に関する要請書が届いているかと思います。届いていますか。いやいや、返事だけでいい。
○政府参考人(兼原信克君) いただいております。
○山内徳信君 調査団として市長と病院長から要請を受けましたが、その状況は深刻であり、病院の内部も少し見る時間がありましたが、私の印象は、大事な自治体病院が崩壊の危機に瀕しているということでありました。北方四島に住んでいるロシア人の医療対象者も受け入れておるということでありました。 市長として、本来、医療の所管は厚労省ということを知りながらも、この深刻な窮状を北方四島住民の振興策及びロシア人の医療問題ということと関係を付けまして、そして外交問題、ロシアとの関係を進展させるという認識に立って、外務省としてこの要請、市長からの要請を真摯に受け止めていく、そういう前向きの考え方が外務省にあられますか、お伺いいたします。
○政府参考人(兼原信克君) お答え申し上げます。 市立根室病院には、外務省が行っております北方四島からの患者の受入れ、四島交流で来訪する四島住民に対する健康診断及び北方四島の医療関係者の研修など、事業において重要な役割を担っていただいておると認識をしております。 御指摘のあった市立根室病院に対する支援についてでございますけれども、根室市からの要望を踏まえて外務省としても検討しまして、関係省庁に対しましても同病院の重要な役割を伝えて適当な支援の在り方について働きかけを行っているところでございます。
○山内徳信君 よく聞き取れなかったんですが、外務省として検討してみたいと、こういうことですね。
○政府参考人(兼原信克君) はい。外務省としても検討しておりますし、また、当省の所掌事項も限られておりますので、関係省庁に対しまして同病院の重要な役割をお伝えして適当な支援の在り方について働きかけを行っているということでございます。
○山内徳信君 もう既に八〇年代の後半から農林省が保育所をつくったりしているのを御存じですか。保育所というのは元々、あの当時の厚生省の仕事でしょう。ところが、やはり農村地域にちゃんと農林省の予算で保育所等々をつくっていくんです。 そういうふうに考えると、国家としての大きな使命のある四島返還を迎えて、あの島におる人々の医療関係者も根室市立病院で対応する。そういうふうに友好関係をつくっていくことによってやはり信頼を勝ち取って、そしてそれを根拠にして外務大臣や総理大臣が四島を返せというふうに迫っていく。四島返還の根拠を幾つもつくらなければいかぬのじゃないかというのが私の発想でございます。ひとつよろしくお願いいたします。 あと一点は泡瀬干潟の件を準備しておりましたが、もう時間ですからこれで終わります。泡瀬干潟その他はまた次回にお願いしたいと思います。 以上です。
○委員長(市川一朗君) 以上をもちまして、平成二十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち内閣本府(沖縄関係経費)、北方対策本部、沖縄総合事務局及び沖縄振興開発金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五分散会