財務金融委員会 第5号
- 発言数
- 94 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2009/02/19
会議録
○田中委員長 これより会議を開きます。 この際、河村内閣官房長官から発言を求められておりますので、これを許します。河村建夫内閣官房長官。
○河村国務大臣 財務金融委員会の開会に当たりまして、私の方から一言ごあいさつをさせていただきます。 このたび、中川前財務大臣が、自身の健康管理が不十分であったこと、また、それにより国会審議に影響を与えないこと等から、一昨日、麻生総理に辞表を提出し、辞任いたしました。 平成二十年度第二次補正予算の関連法案並びに平成二十一年度予算の審議中において、担当大臣たる財務大臣の交代という事態に至ったことは、まことに申しわけなく存じます。 同日直ちに、後任といたしまして、財政金融政策に明るく、麻生総理といわば二人三脚で諸般の政策課題に取り組んできました与謝野経済財政担当大臣に兼務の発令がなされました。 つきましては、現在我が国が置かれております厳しい経済情勢のもとで、政府といたしましては、国民生活と日本経済のために、予算の早期成立と速やかな執行が極めて重要であると考えております。 何とぞ、速やかな御審議のほどをお願い申し上げる次第でございます。よろしくお願いします。
○田中委員長 官房長官は御退席いただいて結構でございます。 ————◇—————
○田中委員長 財政及び金融に関する件について調査を進めます。 この際、与謝野財務大臣兼金融担当大臣から発言を求められておりますので、これを許します。与謝野大臣。
○与謝野国務大臣 与謝野馨でございます。 これまで、経済財政政策担当大臣として麻生内閣の経済財政運営に携わってまいりましたが、このたび、財務大臣及び金融担当大臣を拝命いたしましたので、本委員会において一言ごあいさつを申し上げます。 初めに、最近の経済金融情勢について、その対応について申し述べます。 欧米発の金融危機は信用収縮等を通じて実体経済に悪影響を及ぼし、世界的に景気が後退しております。我が国においても、景気は急速な悪化が続いており、戦後最悪の経済危機と申し上げても過言ではない状況にあります。 政府は、財政面で十二兆円程度、金融面で六十三兆円程度、事業規模七十五兆円程度となる一連の経済対策を取りまとめました。これらの対策を実効あるものとするためには、平成二十年度第一次補正予算、第二次補正予算及び平成二十一年度予算を切れ目なく実施していく必要があります。 そのためには、まず、第二次補正予算について、学校耐震化や防災関連の公共事業について可能な限り執行を促進させるとともに、その他の事業についても、関連法案が成立し次第直ちに執行を開始できるよう、準備を進めております。また、平成二十一年度当初予算についても、早期成立をお願いするとともに、成立後、年度当初から速やかな執行を図ることとしております。 我が国の金融システムそのものは欧米に比べれば相対的には安定しておりますが、株式市場等の大幅な変動や実体経済の悪化からくる影響が大きくなってきており、引き続き高い緊張感のもとで状況を注視してまいります。 また、景気が急速な悪化を続ける中で、企業の資金繰りも大変厳しい状況となっており、金融機関による適切かつ積極的な金融仲介機能の発揮が一層重要となっております。このため、改正金融機能強化法の迅速な施行など、さまざまな措置を講じてきたところであり、引き続き金融仲介機能の発揮を金融機関に対して要請してまいります。 次に、御審議をお願いすることを予定している法律案について改めて申し述べます。 本国会においては、既に、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案を御審議いただいているところであります。 また、関税定率法等の一部を改正する法律案、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案についても、既に国会に提出をしております。 さらに、金融商品取引法等の一部を改正する法律案、資金決済に関する法律案の提出を予定しているとともに、国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案の提出を検討しております。 現下の経済金融情勢を考えますと、平成二十一年度予算及び関連法案を今年度中に成立させ、国民生活と日本経済を守るための施策を速やかに実施することが必要不可欠であります。また、その他の法律案についても、速やかに所要の施策が講じられるよう、可能な限り早期に成立させることが重要であります。御審議の上、御賛同いただきますよう、心よりお願いを申し上げます。 以上、財務・金融担当大臣として一言ごあいさつを申し上げました。 今後とも、皆様方のお力添えを得て、政策運営に最善を尽くしてまいる所存であります。田中委員長を初め委員各位におかれましては、御理解と御協力を心よりお願い申し上げます。
○田中委員長 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時五十七分休憩 ————◇————— 午後一時三十九分開議
○田中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 午後二時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後一時四十分休憩 ————◇————— 午後二時三十分開議
○田中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 再開に先立ち、民主党・無所属クラブ、日本共産党、国民新党・大地・無所属の会所属委員に出席を要請いたしましたが、出席が得られておりません。 再度理事をして出席を要請いたしますので、しばらくお待ちをいただきたいと存じます。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○田中委員長 速記を起こしてください。 理事をして再度出席を要請いたしましたが、民主党・無所属クラブ、日本共産党、国民新党・大地・無所属の会所属委員の出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。 内閣提出、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案、所得税法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官梅溪健児君、大臣官房審議官西川正郎君、総務省大臣官房審議官佐藤文俊君、財務省主計局次長木下康司君、主税局長加藤治彦君、理財局長佐々木豊成君、国際局次長中尾武彦君、国税庁次長岡本佳郎君、農林水産省農村振興局農村政策部長飯高悟君、中小企業庁事業環境部長横尾英博君、国土交通省大臣官房審議官小川富由君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○田中委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石原宏高君。
○石原(宏)委員 自由民主党の石原宏高でございます。 まず冒頭に、中川前財務大臣の辞任劇はあったにせよ、国民の生活にとって大変重要なこの予算関連法案に対して、その質疑に野党の方々が欠席されることに対しまして、強い遺憾をあらわさせていただきまして、質問に入らせていただきたいと思います。 本日は、三法案ありますけれども、所得税法等の一部を改正する法律案に絞って御質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 百年に一度の経済危機と言われる現況下、今回の税制改正法案は、総額一兆七百億円の減税一色の内容となっております。 私なりに今回の税制改正法案の特色を解釈すると、第一に、需要喚起、消費喚起を主眼に置いている点、第二に、厳しい経済状況下、中小企業に対する減税に重きを置いている点、第三に、附則で今後の税制の抜本的改革の手順、考え方を列挙した点が挙げられると思います。 それでは、まず手始めに、需要喚起、消費喚起の税制改正の内容について質問をさせていただきます。 自動車課税に関して、一定の要件を満たす検査自動車について、平成二十一年度から二十三年度の三年間、自動車重量税を減免することになっていますが、一〇〇%免除するもの、七五%免除するもの、五〇%免除するものがあります。どのような基準で免除額が異なるのでしょうか。また、この一定の要件を満たす検査自動車というのは、実は、新車だけではなくて、車検のときに新たにかかる重量税も免除されると聞いておりますけれども、その解釈でよろしいでしょうか。また、天然ガス自動車も免税の対象ですが、天然ガス自動車というのは、私はちょっとイメージがわかなかったものですから、具体的にどのような車であるのか、全体的にイメージがわくように御説明いただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 お答えいたします。 自動車重量税につきましては、先生御指摘のように、平成二十一年度から二十三年度までの間における最初の新規、継続、これは新規のものと、それから継続でも一回に限りまして、その間一回は認められます。先生のおっしゃるとおりでございます。 その際に、まず電気自動車、ハイブリッド車、それから天然ガス自動車、今天然ガス自動車を具体的にとおっしゃいましたが、これは事業用のトラックが最も多いと思います。そのほか、ごみ収集なんかに使う事業用のごみ収集車もかなり最近普及していると聞いておりますが、これらのいわゆる次世代自動車、最も環境に優しい次世代自動車につきましては免税、一〇〇%減免するということでございます。 それから、その他、一定の排ガス性能、燃費性能を備えた低公害・省エネ自動車につきましては、その性能に応じて七五%もしくは五〇%の軽減を図るわけでございますが、この基準につきましては、これは排ガス基準というものがございます。これは、現行の排ガス基準よりも七五%以上窒素酸化物の排出を減らすというのがまず第一の条件。第二の条件として、燃費基準の条件がございまして、平成二十二年度の燃費基準よりも二五%以上燃費がよいもの、これにつきましては七五%の軽減をする。それから、二十二年度燃費基準よりも一五%以上燃費がよいものについては税額の五〇%を軽減する、こういうことになっております。 これらにつきましては、車検証等に明示がされておりますので、実際の執行に当たっては、それを見ていただければ確認がとれると思います。
○石原(宏)委員 ありがとうございます。 もう少し国民の皆さんにわかりやすく、例えば、ディーラーの方に聞くと、トヨタのプリウスだとかホンダのインサイト、二月の六日に新しい車がお披露目になりましたけれども、自動車取得税と自動車重量税で合計で大体十万から二十万円程度減税になると聞いておりますけれども、大体そんなイメージでいいのか。ハイブリッド乗用車の減税額についてもう少し詳しく教えていただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の重量税と自動車取得税の両方を足した場合、これは新規取得の場合でございますが、例えば車両価格が二百万円、最近のハイブリッド車は大体二百万円前後というふうに聞いておりますが、二百万円と仮定して、車両の重量が一・三トン、普通の形のものでございますと、これを新車で購入すれば両方合わせて約十五万円の減税になります。内訳としては、重量税が五万六千七百円、自動車取得税が大体九万円前後という形になると思います。 以上でございます。
○石原(宏)委員 続きまして、土地に関する需要喚起策についてお伺いさせていただきたいと思います。 特定の土地等の長期譲渡所得の特別控除制度について伺わせていただきます。 個人または法人が、平成二十一年一月一日から平成二十二年十二月三十一日までの間に取得した国内にある土地等で、その年の一月一日において所有期間が五年を超えるものの譲渡をした場合には、その年中に譲渡した土地等に係る長期譲渡所得から金額一千万円を控除することとしています。 個人または法人が、期間内に例えば五カ所の土地を購入して、それから六年目—十一年目におのおのの土地を売却した場合は、毎年、長期譲渡所得から金額一千万円の控除をすることができるとの解釈でよろしいでしょうか。また、同じ年に二カ所を売却した場合は、合計の長期譲渡所得から金額一千万円のみ控除するという解釈でよろしいでしょうか。もちろん、個人または法人の土地等の購入が、居住用、事業用でなくても問題ないという解釈でいいか、お聞かせをいただきたいと思います。 最後に、財務省がこの制度を導入する目的や背景について御説明をいただければ助かります。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま御指摘の長期譲渡所得の特別控除でございますが、先生御指摘のとおり、これは二十一年と二十二年に取得したものの将来の譲渡につきまして、五年保有後に譲渡した場合でございますが、毎年一千万ずつ、年間一千万ずつ控除することが可能でございます。したがいまして、五カ所の土地を購入して五年に分けて売却する場合は、その年ごとに毎年一千万ずつの適用が可能でございます。逆に、あくまでもこれは年間の控除額は一千万が限度でございますので、一度に二カ所、三カ所譲渡されても、その年の控除できる額は一千万ということでございます。 土地の購入目的、土地の種類につきましては、これは事業用、居住用を問わず、まさに土地の購入ということで線を引いております。 この制度導入の背景でございますが、土地市場につきまして、足元で土地の取引件数が大変急激に減少をしております。また、将来的にも急激に悪化することが懸念されておるわけでございます。具体的に、直近一年間を見ましても、取引件数が件数で前年比マイナス一〇%を超える月も数カ月見られるわけでございますし、一年後の土地取引状況について明るい見通しを持っている企業の割合は大幅に減少している状況でございます。今回の税制改正は、こうした土地市場の状況を踏まえ、土地需要を喚起し、土地の流動化と有効活用を促進する観点から、二十一年、二十二年に取得する土地に限って特別措置を講じたところでございます。
○石原(宏)委員 次に、住宅減税全般について伺わせていただきたいと思います。 内需の刺激という観点からは、住宅業界が厳しい環境にある中、とりわけ住宅投資の活性化が重要であります。平成二十一年度の税制改正において、住宅投資の活性化について、住宅ローン減税の拡充等が織り込まれていますが、期待される住宅投資の拡大効果について、まず国土交通省に伺います。その上で、今回の減税措置がこれまでの住宅減税と比較してどのような点で画期的なものか、財務大臣に御見解をお伺いいたします。
○小川政府参考人 お答え申し上げます。 住宅投資は、関連産業のすそ野が広く、大きな経済波及効果が期待できるところでございまして、今般の住宅ローン減税の拡充を含めました住宅税制におきましては、約二・六兆円の住宅投資の拡大、それをもとにした経済波及効果といたしまして約五・三兆円という効果をもたらすものと試算をしておるところでございます。 住宅投資の活性化による内需の拡大に大きく貢献するものと考えております。
○与謝野国務大臣 これは、経済対策として過去例を見ないような住宅減税をやるべきだという意見が非常に強まりまして、今般の住宅ローン減税は控除可能額は過去最大のものであるというのが一つの特徴でございまして、経済に対する波及効果は今国交省から御説明したとおりでございます。 それから、減税はしたけれども、十分な納税をしていないので控除の恩恵を受けられないじゃないかという議論に対しましては、受けられない分は地方税から控除できるという仕組みを入れたこと。 もう一つの議論は、住宅ローン減税だけなぜやるのか、自己資金で住宅を建てた場合の減税というのも必要じゃないか、こういう意見が非常に強かったものですから、自己資金による長期優良住宅の新築や省エネ、バリアフリー改修についても特例的に税額控除制度を創設したということが今回の住宅減税の三つの大きな特徴だと思っております。
○石原(宏)委員 与謝野大臣、ありがとうございました。 今与謝野大臣が言われた点について、もう少しお伺いをさせていただきたいと思います。 既存住宅のリフォーム等に対しても、今回、所得税の特別控除を設けたわけでありますけれども、その内容について少しお伺いさせていただきたいと思います。 一定の省エネ改修工事並びに一定のバリアフリー改修工事に関して、その費用の一〇%、限度額が二十万円から三十万円を所得税より控除可能としておりますけれども、この一定の省エネ改修工事また一定のバリアフリー改修工事というのは、おのおのどのような改修工事を対象とするのでしょうか。 また、バリアフリー改修工事については、五十歳以上の者、介護保険法の要介護または要支援の認定を受けている者、障害者である者、居住者の親族のうち要介護者、障害者または六十五歳以上の者のいずれかと同居している者との制限がありますが、どのようにこれらの制限を今後確認していくのか等、教えていただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘のように、今般の改正では、自己資金で一定の省エネ改修工事またはバリアフリー改修工事を行った場合に、その標準的な工事費用と実際の工事費用の額とのいずれか少ない金額の一〇%をその年分の所得税額から税額控除する新たな制度を導入することといたしております。 まずお尋ねの一点目の省エネの工事の対象でございますが、省エネにつきましては、一番省エネに必要な窓の改修をまず前提に、居室の窓全部を改修していただく。それにあわせて、床の断熱ですとか天井の断熱、壁の断熱、太陽光発電装置の工事、こういうものを行うことによりまして全体が省エネ工事となります。もちろんすべての居室の窓だけでも、これは省エネ改修と認められるわけでございます。 それからバリアフリーの改修につきましては、廊下の拡幅、階段の勾配の緩和、浴室改良、トイレの改良、手すり設置、それから屋内の段差解消、引き戸への取りかえ工事、床表面の滑りどめ等、具体的に必要なものが対象とされておるわけでございます。 それから、もう一つお尋ねがございました対象者の確認でございます。対象者につきましては先生御指摘になりましたので繰り返しませんが、この確認につきましては、基本的には住民票の写しを年齢等の確認も含めて確定申告書の添付書類とするということを考えておりますが、さらに必要なもの等詳細につきましては現在検討をしておるところでございます。
○石原(宏)委員 ありがとうございます。 先ほど与謝野大臣が言われたもう一つの点で、所得税で控除ができなかったときに地方税で控除を行うというのが今回の新たな試みだという話がありましたけれども、きょうは総務省の方にも来ていただいておりますが、お伺いしたいと思います。 今まで地方税、住民税における住宅借入金等特別税額控除の適用というのは全くなかったのかどうか、御確認をさせてください。 次に、平成二十一年度以後の所得税において、住宅借入金等特別税額控除の適用がある者のうち、当該年分の住宅借入金等特別税額控除額から当該年分の所得税額に残額がある者について、翌年度分の個人住民税において、当該残額に相当する額、ただし、当該年分の所得税の課税所得金額等の額に一〇〇分の五を乗じて得た額、最高九万七千五百円を限度として減額するというふうにありますけれども、結果として居住年の翌年度から十年間、代替措置でありますけれども、十一年度まで住民税が控除される可能性があるという解釈でよろしいでしょうか。 また、イメージをわかせるために、住宅ローン額が三千万円の場合、幾らぐらいの所得の方がこの住民税控除を受けることになるのか、このケースをちょっと仮定を置いて説明をしていただけますでしょうか。
○佐藤政府参考人 個人住民税におきましては、これまで基本的には住宅ローン控除のような制度は設けてきておりません。ただし、例外がございます。いわゆる三位一体の改革によって、所得税から個人住民税に三兆円の税源移譲が行われました。これに伴って、税源移譲前後で納税者の負担が変わらないようにするために、平成十八年末までに入居した方を対象として、個人住民税においても住宅ローン特別控除が設けられております。ただし、これはあくまで税源移譲に伴う経過措置ということでございました。 今回の措置は、住宅投資を活性化するために、中低所得者層の実効的な負担軽減を図る観点から、所得税の住宅ローン特別控除に加えて、個人住民税においても特別控除の制度を導入しようというものでございます。 それから、この特別控除は、所得税から控除し切れない住宅ローン控除額について、翌年度分の個人住民税から控除するものでございます。所得税の住宅ローン特別控除の期間は十年間となっておりますから、個人住民税についても、居住した年の翌年度から十年間控除されることになります。 それから、この所得税の住宅ローン控除額について、一般住宅の場合には住宅ローン残高の一%となっております。したがって、ローンの残高が三千万円の場合は、最高で三十万円が控除されることになります。したがって、所得税額が三十万円以下の方であれば、所得税で控除し切れない住宅ローンの額が生じますので、個人住民税の控除の対象となります。例えば、夫婦子二人で、子供のうち一人は特定扶養親族であるサラリーマンの世帯の場合は、給与収入金額が約八百二十六万円以下の方が対象となります。
○石原(宏)委員 ありがとうございました。詳しくわかりました。 次からは、先ほど三つ挙げました、今まで需要喚起と消費喚起というところで質問させていただきましたけれども、もう一つ、今回の税制改正は中小企業に手厚く減税を行っている点だと思いますが、中小企業対策としての税制改正について質問をさせていただきたいと思います。 今般の税制改正法には、中小企業に対する幅広い支援措置が講じられております。具体的に、事業承継税制や中小企業の法人税の軽減税率の二二%から一八%への引き下げ、繰り戻し還付の復活が織り込まれております。これらの措置が成立すれば、不況に苦しむ中小企業にとってどのような効果が期待されるのか。経済産業省、中小企業庁の見解を伺います。
○横尾政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、今般の税制改正法案には、経済環境の変化に大きく影響を受ける弱さを抱えております中小企業を効果的に支援する措置が盛り込まれているというふうに考えております。 まず、事業承継税制でございますが、従業員の雇用を守りながら後継者に経営が引き継がれた場合に、相続税や贈与税を猶予する制度でございます。私どもの調査で、廃業する中小企業者の方の約四分の一は後継者がいないということを主たる理由としております。今般の事業承継税制によりまして、中小企業の方の事業が継続、発展をされ、それによって雇用が確保され、地域経済の活力が維持できるというふうに期待をしております。 また、現下の状況で、中小企業の資金繰りは大変厳しい状況で、保証、貸し付けといった金融面の対策を講じておりますが、今般、税制面におきましても、黒字を計上している中小企業に対しては軽減税率の引き下げ、赤字を計上するに至った中小企業者の方に対しては繰り戻し還付の復活ということで、その資金繰りを税制面からも幅広くかつ効果的に支援することが可能になるというふうに考えておるところでございます。
○石原(宏)委員 少し繰り戻し還付について伺いたいと思います。 普通法人のうち、各事業年度終了時において資本金の額もしくは出資金の額が一億円以下であるものまたは資本もしくは出資を有しないもの等について、欠損金の繰り戻しによる還付制度の適用ができることとするとしておりますが、財務省として予測する減税額、もしくは還付額というふうになるのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。 また、あればですが、過去の直近データとして、前年度黒字で翌年度赤字の会社の規模等を把握されておりましたら、直近のデータで結構でございますので、お聞かせいただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 お答えいたします。 中小企業だけでございますが、この欠損金の繰り戻し還付の復活による減収額は、平年度で千百二十億円と見込んでおります。
○岡本政府参考人 欠損法人の数についてお答えさせていただきます。 国税庁が実施いたしました平成十八年度分、四—三月決算ベースでございますけれども、この会社標本調査に基づきますと、資本金一億円未満の普通法人、約二百五十五万社ございますが、このうち、前年度で利益を計上し、当該年度は欠損となった法人の数は約十六万社と推定されます。 以上でございます。
○石原(宏)委員 さらにいろいろ経済が悪くなっていますから、十六万社よりふえる可能性があって、この繰り戻し還付によって資金繰りが少しプラスになるということもあるのではないかというふうに思います。 次に、市街化区域外の農地等に係る相続税の納税猶予制度について伺わせていただきたいと思います。 農業経営基盤強化促進法の規定に基づき貸し付けられた農地等については、その貸し付けによる賃貸借等の設定はなかったものとして、農業経営は廃止していないものとして納税猶予の適用を認める、納税猶予適用者については、二十年間の営農継続により猶予税額の納付を免除する措置を廃止するというふうに今回の改正で行おうとしております。 すべての土地を貸し付ける、今までずっと農業をやってきて、自分の農地を全部貸し付けるのであれば、二十年間の営農の継続による猶予税額の納付を免除するというのはわかるんですけれども、例えば自分の所有する土地の一部分を農業経営基盤強化促進法の規定に基づいて貸し付けたケースの場合、一部は自分で農家をやっているんですけれども、一部を貸したら二十年間の免除というのがなくなってしまうのはちょっとかわいそうな感じがするんですけれども、このような場合、どのような扱いになるのか、詳しく説明をいただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 まず、今回の措置は、市街化区域外の農地についての規定の改正でございます。市街化区域外の農地につきましては、その納税猶予を受けている農業相続人がその農地を農業経営基盤強化促進法の規定に基づいて貸し付けた場合、これは、先生今御指摘のように、一部を貸し付けた場合につきましてもその全体として二十年の営農継続要件を終生の利用要件に変更される。ただ、この場合、利子率は、今は六・六ですけれども、三・六%に引き下げるということにはなります。 これは、いずれにしても、今回農地の制度の大きな見直しで、やはり農地としての利用の継続ということ、農地としての保全、農地としての有効活用、したがいまして、私どもとしては税制がそのために果たす役割をどう考えるかということで今の措置を考えました。もともと、二十年たって納税猶予がなくなっても、これはあくまでも農地として有効に活用されることが望ましいという精神、いわゆる所有と経営の一体化によって農業継続されるということが私どもとしては前提となっておりましたので、二十年を終生に変えるということをもって規制の強化というだけではなくて、やはりあくまでも目的である有効活用、農地の保全というものに即した措置ではないかと考えております。
○石原(宏)委員 それにちょっとつけ足して、答えられれば教えてほしいんですけれども、これは農水省の管轄になるかもしれませんけれども、農業経営基盤強化促進法の規定に基づいて貸し付けるというケースで、例えば、一部土地を貸して、借りていた人が途中でやめてしまったときには、それで何かその分だけ税金がかかってくるようなことがあると困るんじゃないかという話を事前に話をしているときには、そのときは一年間だけ猶予して、その間に農協等が新しいその土地の借り手を見つけるので多分問題はないというふうに言われていたんです。 要は、一部を貸して、借りた人が突然やめたといったときの対応について、ちょっと追加で御説明をいただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 今御指摘のお話につきましては、基本的に一年間の間に次の農業をやっていただく方を確保していただくということで対応していただくのがこの制度の趣旨でございます。 いずれにしても、農地として有効活用されることを確保するということで全体の構成をしておりますので、一年の間に次の借り手を見つける、もしくはみずから営農するという選択をいただく必要があると思います。
○石原(宏)委員 今の説明で前をちょっと聞かなかったんですが、いざとなれば、一年で見つからなかったら自分でやればかからないということでよろしいのでしょうか。そこだけもう一度確認させていただけますか。
○加藤政府参考人 営農の要件でございますので、みずから営農していただければ結構でございます。
○石原(宏)委員 それでは、先ほどもお話をさせていただきましたけれども、今回の税制改正、私は大きな三つのポイントがあると思いますけれども、最後のポイントで、税制の抜本改革を附則に記した点について少し質問をさせていただきたいと思います。 附則を読むと、附則の中で消費税は、年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処する施策に要する費用と地方消費税の引き上げ、ただその消費税は社会保障給付等への充当を前提にして引き上げをするという考えであるように私自身は読んでいて考えました。 そういう中で、これは私の個人的な意見なんですけれども、社会保障そして子育て支援だけに消費税を使うのではなくて、これはあくまでも私の個人的意見ですが、国の借金を返済するために一部消費税を利用するという考え方も、将来に負担を先送りしないということで考えられるんじゃないかというふうに自分自身は感じるところがあります。 ただ、現状の政府としての財政健全化の立場は、利払い費を除く歳出と歳入を一致させるプライマリーバランスの一致と経済成長によって債務残高のGDP比の削減というのが財政健全化の目標となっていますけれども、歳入改革によって債務残高を減少させるという考え方について、これは政府の考え方でもいいですし、財務大臣御自身の御見解をお聞かせいただければと思います。
○与謝野国務大臣 石原議員御指摘のように、日本の財政を少しでも健全化させるためには、歳出削減それから成長による増収、また、どうしても避けがたいこととして歳入改革をやらなければならないわけです。 歳入改革という言葉を使っている限り割にきれいに聞こえるわけですけれども、国民に負担の増をお願いすることでございますから、やはり国民の負担と受益というものを結びつけないと国民の御理解をいただけない、そういう考え方がやはり党においても政府においてもかなり強かった。 したがいまして、今後、消費税等をお願いする場合には、一度は国民からお預かりするけれども、やはりそれは社会保障並びに少子化対策として国民に還元する、一銭一厘とも官の肥大化には使わせない、そういうはっきりしたものがないとなかなか政治として国民にお願いしづらい、そういう思想が背景になって今回の附則も書かれていると私は理解をしております。
○石原(宏)委員 なかなか財務大臣としては言いづらいと思うんですけれども、これは私の個人的な意見でありますが、やはり債務残高が多いためにどうしても金利が上げられない。そうすると、預金金利もほとんどお金がつかないような、利息がつかないような形になっていて、高齢者の方は、一説によると六十五歳以上の方は平均すると千六百万円ぐらい預金を持っていらっしゃる、これがもし利息が一%つけば二十万円弱ぐらい利息がつくということで、それを消費に回してもらえる。 債務残高が多いために実は老後の生活が厳しくなってしまっているので、厳しい財政事情ですから、そこまで消費税を上げる、借金を返すということに対してさらに消費税を、社会保障に見合った分以上に上げるというのはなかなか国民の理解は得られないんですけれども、本来は預金金利で少しお小遣いが手に入るような社会というのが私個人としては住みやすい社会なものですから、ちょっとそういう質問をさせていただきました。 続きまして、税制抜本改革において、特に消費税のみが注目されておりますけれども、実は附則の中には消費税以外の税目についても抜本的な見直しの基本的な思想が記されているんです。 その中で、格差の是正や所得再配分機能の回復の観点から、所得税の見直しについて言及をされております。 私は、今の最高税率五〇%、それが低過ぎるのか高過ぎるのか、高過ぎるとも思わないし、低過ぎるとも思わないところがあるんですが、余り引き上げて、努力をした人が報われないような、高所得者層の所得税の大幅な引き上げというのは個人的には余り賛成ができない。ちょっと今の時代には合っていないのかもしれません。今は格差社会なんて言われて、どちらかというと昔のアメリカンスタンダードと言われたようなときの考え方なのかもしれませんが、かつては七五%、頑張った人が報われないということで段階的に下げてきた経緯なんかもやはりありますので、所得税の見直しについてどのようなことを今後検討していくのか、財務大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○与謝野国務大臣 税制あるいは社会福祉制度を通じて所得再分配を行うというのは、我々の社会の基本の一つでもあると思っております。 そういう意味では、かつては、石原議員が御指摘になられましたように最高税率は国税で七五%、地方税を入れますと限界税率はもう九割近くという非常に考えられないような税率だったわけです。これは、世界的に所得税制のフラット化というものが進みまして、日本も徐々に所得税の最高税率を下げてまいりました。その結果、所得税が本来持っていた所得再配分機能が失われつつあるという強い御指摘があります。格差も広がっているという御指摘もあります。 そこで、与党の御意見も、やはり所得税に所得の再配分機能をもう一度きちんと持たせる必要があるのではないか、こういう議論があって、最高税率等も考え直した方がいいという考え方が出てまいりました。これは私は、健全な考え方でありますけれども、最高税率だけを議論するのではなくて、最高税率がどの所得区分からかかるかというものとあわせて議論しないと完全な議論にはならないと思っております。 それからもう一つは、低所得、中所得の方々で、かつ子育ての時代を過ごしている方々、こういう方々の所得税というのは一体どうするのかという問題がありまして、これは税制抜本改革までに、国会においても、またそれぞれの党においても深く議論をしていただく大事なテーマであると私は思っております。 ただ、方向としては、所得税の再配分機能というものをどう考えるか、そのことはやはり避けて通れない課題であると私は思っております。
○石原(宏)委員 済みません、ちょっと通告をしていないんですが、今の与謝野大臣の御答弁の中で、私は税調の議論とか十分に把握していなかったのかもしれませんが、子育ての世帯に対しての所得税というものも考えられるというのは、フランスなんかでやるN分のN乗方式とかいうものですか。ああいうものをやはり検討していく必要性があるんじゃないかと財務大臣は考えていらっしゃるという認識でよろしいでしょうか。
○与謝野国務大臣 N分のN乗方式というのはヨーロッパの一部の国で採用している制度ですけれども、日本では余りそういう考え方は主流になっていないということですから、これは、そういう子育て世代には歳出面とあわせて総合的にどう対策をしていくかという、税だけでは解決できない問題で、歳出面とあわせて総合的にどう対応していくかというのは政治の大事な課題であるというふうに思っております。
○石原(宏)委員 済みません、ちょっとそこに突っ込んでお伺いさせていただきます、時間がまだあるものですから。 歳出面というのは、要するに、国としての補助を例えば保育所に出すとか、そういう歳出面なのか、それとも、家族を持っている、子供をたくさん養っている家族の方の子育てに関する歳出に対して、それを特別に何か基礎控除プラスアルファで控除をふやしていこうという考えなのか、ちょっと確認をさせていただけますでしょうか。
○与謝野国務大臣 そういう考え方はまさに税制の話でございますけれども、税制だけではなくて子育て支援を歳出面でも考えて、子育て世代に対する総合的な政策というものを考えていかなきゃいけないと思っております。
○石原(宏)委員 わかりました、控除という話ではないということがわかりましたので。済みません、ちょっと早とちりでした。 細部にわたって御回答いただきまして、本当にありがとうございました。ぜひとも、与謝野大臣が最後に言われた子育てのためのことを、財務大臣としてこれから議論をする中でしっかりと予算をつけていただきますようお願いを申し上げまして、少し時間は早いですけれども、これで質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○田中委員長 次に、松本洋平君。
○松本(洋)委員 自由民主党の松本洋平でございます。本日は二法案に対しましての審議ということでございまして、質問の機会をちょうだいいたしました。 まず最初に、石原先生同様、こうした大事な審議の場に野党の方々が欠席をされるというのは、私は、国民の皆さんに対しての責任が全く果たせていないんじゃないか、そんなことを強く思っているところでございます。そうした野党の皆様方に対しまして、ぜひとも審議に参加をしていただいて、スムーズに、今国民が求めているのは予算というものを何よりも早く、一刻も早く成立をいたしまして、しっかりと景気対策、そして国民の生活を守っていくためのさまざまな施策というものを必ず実行していく、やはりこういう責任を政治がしっかり果たすということが求められているところでございますので、そうしたことをぜひとも野党の皆さんにはお願いをさせていただきたいと思っております。 また、与謝野大臣におかれましては、今回三つの大臣の職を兼任されるということでございまして、本当にお疲れさまでございますけれども、大変重要な時期でございますので、与謝野大臣の御健闘、御活躍を心から、まず冒頭ではありますけれども、お祈りを申し上げたいと思っております。 ということで、早速質問に入らせていただきたいと思っております。 現在、日本経済は大変厳しい状況に陥っているところでございます。私も、数多くの地元の会合等に出させていただきまして、多くの方々のお話を聞かせていただくわけですけれども、やはり今一番大きいのは、この経済の危機を日本は果たしてどういうふうに乗り切っていくの、そして私たちの暮らしは一体どうなっていくの、そういう不安の声が極めて強いなというのを私自身肌で実感をしながら毎日活動をさせていただいております。 今国が、そして政治が果たさなければならない一番大きな役割は、こうした国民の声にしっかりとこたえ、そして国民の暮らしに安心を与えるというのが私は何よりも重要なことではないかと思っております。同時に、こういう不況の時期にだからこそ私自身大変強く感じるところがございまして、それが一体何かというと、日本の先人たちの偉大さというものを改めて感じさせていただきます。 例えば、今我が国におきましては、環境技術だったり省エネ技術というのは大変高い競争力を持っているというようなことが言われるわけですけれども、では、こういう競争力が一体どこから生まれたかといえば、例えば、過去にあった公害の歴史、あの苦しみだったりとか、また、オイルショックで我が国が大変な経済的な混乱に陥った、そういう経験の中で先人たちがこのままじゃいけないということでさまざまな取り組みをし、実はそうした果実の上に乗っかっているのが今の日本の経済、我々の暮らしじゃないかと思っております。 要は、何が言いたいかといえば、大変厳しい時代ではありますけれども、この一、二年間に私たちがどのような取り組みをし、この危機から脱出をし、同時に次の世代にすばらしい日本を残していけるか、そうしたことがこの一、二年ぐらいの間に大きくかかわってくる、ある意味、この一、二年、三年の取り組みによってこれからの日本の将来は決まってくる、それぐらい大切な時期に実は差しかかっているのではないかと私は思っております。 そういう危機感、問題意識を持ちながら本日は質問をさせていただきたいんですが、通告はしていないんですけれども、その前にちょっと幾つか質問をさせていただきたいことがございます。それは一体何かといえば、この前の週末から今週の頭にかけまして、世界の中でさまざまな大きな行事といいますか出来事がございましたので、それに関してちょっと大臣の所見をお伺いしてまいりたいと思います。 まず一つ目でございますけれども、大変ショッキングな数字が先般発表をされまして、年率に換算すると一二・七%のGDPのマイナスというようなことが報道をされたところでございます。これに関しましての大臣の御所見をまずお伺いさせていただきたいと思います。
○与謝野国務大臣 これは昨年の十月から十二月の統計でございまして、マイナス三・三、これを年率に直すと一二・七ということで、それではそのマイナス三・三の中身は何かといいますと、約三%が外需の落ち込み、内需の落ち込みはそのうちの〇・三ぐらいでございますから、主たる原因は外需の落ち込みでございます。 それからもう一つは、楽観的なことを申し上げるわけではないんですが、これは実質であらわした数字でございまして、これを名目であらわすとどうかといいますと、やはり年率三・五から四ぐらいになるだろうと言われております。 しかしながら、この急激な落ち込み、これにはやはり迅速な対応が必要でございまして、政府はまだ当初予算の審議をしておりますから次なることを考えることはできないわけでございますが、やはり国会においても党においても各界においても、この経済の困難を脱却するために何をなすべきかということは、きちんと頭の体操をしておいていただかなければならないと思っております。
○松本(洋)委員 ありがとうございます。 とにかく大変厳しい状況でございますから、知恵を出し合って、この危機を乗り切るための有効な施策というものを大臣も中心になってぜひとも御検討をいただきたいと思っております。よろしゅうございますでしょうか。 続きまして、これも通告外でございますけれども、この前の週末にG7が行われたわけでございます。これは当然、与謝野大臣の前任でございます中川前財務大臣が御出席をされたわけでございます。これに関しましては、この財務金融委員会でも議論がなされておりましたけれども、例えば為替政策といったような個別の政策に関してのさまざまな議論があったところですけれども、G7全体に関してのお話というのはまだいただいていないんじゃないかと思っております。 今回、共同声明の中では、政策を総動員し、各国が協調して経済成長と雇用の増加、金融強化を目指す、また保護主義政策を採用しないといったようなものが述べられているわけでございますけれども、与謝野大臣のこのG7の感想をこれまたお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○与謝野国務大臣 一九二九年の大恐慌が始まったとき以降の世界の状況ですけれども、アメリカでは、スムート・ホーレー法というような法律が通って、自国産業を守る、いわゆる保護主義に走った、この結果、ブロック経済化が進み、非常に世界が不安定になった。 今回は、G7で出した声明の中で、幾つも重要な声明がなされておりますけれども、一つは保護主義に走らない、これは非常に重要な柱でございます。それから、世界全体が協調していこう、こういう精神に立って各国のとる政策の調和というものを考えていこうという思想が流れている声明であって、これは大変重要なことであると思っております。その一環としては、やはり各国とも財政出動をしっかりやろうねということも言われているわけです。 そのほか、それぞれの国々が流動性の危機等を迎えたときに各国で協調しながら相助け合う、そういうことがG7全体の雰囲気でございまして、その意味では、世界全体が協調して進んでいこう、また自分の国だけの利益、例えば保護主義というものには走らない、そこがやはり今回のG7の大きな意義であったと私は思っております。
○松本(洋)委員 ありがとうございます。 関連する部分がありますので、通告の質問の順番をちょっと変えさせていただきたいと思っております。 十七日にオバマ大統領が署名をいたしまして、アメリカにおける景気の対策法案というものがまとまったというような状況にあるわけでございます。今回の経済不況は、当然、アメリカ発と言われているように、アメリカがしっかりと経済的に立ち直ってもらうということが世界経済にとりましても極めて重要な要素でもありますし、我が国とアメリカとの関係というものを見てみましても、やはりアメリカの経済がもう一度しっかりと立ち直ってくれるというのが我が国にとっても大変プラスになることだと思っております。 一方、そうしたアメリカの景気対策法案に関しましては日本のマスコミも結構全体的にいろいろな報道をしているんですけれども、翻って日本の経済対策というものが、なかなか全体像の報道というものがなされないというようなところがありまして、ある一つのところがクローズアップされて、そうした今回の我が国の経済対策に関しましてなかなか伝わっていないという部分があるんじゃないかと思っております。 そこで、比較の意味も込めて、今回のアメリカの景気対策法案に関しましての大臣の御所見と、そして我が国の経済対策に関してコメントを改めてちょうだいできればと思います。
○与謝野国務大臣 アメリカの景気対策法は、中身は大変立派なものでございますが、この景気対策法は二年半から三年のスパンで実施されるものであります。一部報道によれば、七千数百億ドルに及ぶ景気対策のうちに実際に初年度に支出されるものはどのぐらいかというのがありまして、多分二割強ではないかという説もあります。したがいまして、そういう数字と比べますと、決して日本の数字というものは負けていない、アメリカの経済対策に対して遜色のないものであると私は思っております。 かてて加えまして、経済対策を読むと、日本の経済対策と非常に似ている部分もたくさんありまして、やはりどこの国の政府が考えてもどこの国の政党が考えても、およそ経済対策というのは同じ方向に進むのだというふうに私は考えました。
○松本(洋)委員 ありがとうございました。 おっしゃるとおりで、私も、今回政府がまとめられました景気対策というものは、その方向性は間違っていないと思っておりますし、大変思い切った施策というものがちりばめられている、そんなものになっているのではないかと思っております。 当然、予算を組むからにはそれに対応した財源というものが必要なわけでございまして、そういう意味におきましても、現在この財務金融委員会で審議されているこの法案を一刻も早く成立させ、そして国民に対してしっかりとした責任を果たせる、そうした形をつくっていかなければならないと思っております。 今回の平成二十一年度予算、国民生活と日本経済を守るための政策を大胆に実行するということでございまして、具体的には、雇用対策、雇用創出のための地方交付税、また経済緊急対応の予備費の創設等々、大変大きな項目もあるわけでございますので、ぜひとも、こうした予算というものがしっかりと実行をされまして、同時に政府としては、アフターケアというものもしっかりとしていただいて、実際にこうした予算というものが効率的に使われ、そして国民の安心に対してしっかりと資するようになっているかどうか、そうしたこともしっかり見ていただきたいと思います。 同時に、地元を歩いていろいろな方のお話を聞かせていただきますけれども、こうした大きな予算を組むというのはもちろんありがたい、大切なことではありますけれども、これからの世代に対して私たちがしっかり果たしていかなければならない責任として、やはり財政再建という問題もあるかと思っております。 私も、多くの場でお話をさせていただくときに、子供から、次世代から借金をして、今の日本の社会保障を初めとしたそうした経済というものを成り立たせるというのはやはりおかしいわけですから、そこのところはしっかりと、子供たちの世代にツケを払わせないような、そうしたことをやらなければならないということをこれまでもずっと言い続けてきたところでございます。 こうして経済が大変厳しい状況でございますから、今回こうした措置をとるのはやむを得ないというものはもちろん理解をしておりますけれども、そうした、これからの日本の子供たちに対してどういう責任を私たちは果たしていくのかという意味合いにおいて、今後の財政健全化に向けました大臣の意気込みというものをぜひともお聞かせいただきたいと思います。
○与謝野国務大臣 やはりこういう異常事態ですから、いろいろなところに財源を求めて財政出動をしていくということは許されることだろうと思いますけれども、これをいつまでも続けていいというわけではありません。 そこで、政府も中期プログラムというものをつくって、景気が回復した後こういう政策をとりますということを閣議決定し、またその内容は今般の税法の附則に書かれているわけでございます。やはり将来世代にも責任を持つということがありませんと、我々の現在の財政出動等は許されないものだと思っております。現在の異常な状況に対していろいろな政策を打つ、これは中期プログラムを責任を持ってつくっておるということによってのみ初めて許されるのだろうと私は思っております。
○松本(洋)委員 今回、中期プログラム、そしてそれに基づいて附則に消費税を含む税制の抜本改革というようなことも盛り込んでいるところでございますけれども、これは我々国会議員にとりましても大変大きな責任を負わせる文言だと思っております。政府がどういう時期にこうした税制の抜本改革を実際に実現をしていくかということは、それは翻ってみれば、例えば、本当にこの状況で上げることが景気に悪影響を与えるか与えないか、また、本当に行財政改革というものを進め、そして政府の無駄遣いというものをなくして国民の信頼を得られるかどうかというのは、実は我々議員一人一人、国民の負託を受けた者一人一人が判断をしなければならないということが今回のこの附則の中で書かれている事柄ではないかと思っております。 そういう意味におきましては、我々議員一人一人もこれからしっかりと勉強をし、そして本当に景気を後退させることがないのか、また、しっかりとそうした行財政改革というものを実現いたしまして、国民から信頼を得られるような状況がしっかりと達成できているのかということを、きょう、この場で大臣を初め委員の皆さんとお誓いをしながらこの法案審議はしなければいけない、私自身はそんなことを思っております。 同時に、実は私は、この消費税を含む税制の抜本改革を実現するに当たって、もちろん景気がどういう状況なのか、また、先ほども申し上げましたように、行政の無駄遣いというものがどれだけ削減をされているのかというものも大事ではありますけれども、もう一つぜひつけ加えたいことがあります。それは一体何かというと、社会のあり方というものをどう考えるのかという基本的な問いかけを、実は私はこの税制抜本改革の前に必ずやらなければいけないんじゃないかと思っております。 今、もちろん少子高齢化社会というものが社会保障を中心といたしまして財政的に大変厳しい大きな理由になっているわけですけれども、私は、でもそれだけではないと思っています。例えば、これまで家族で面倒を見ていたお年寄りや子供たちというものを社会で面倒を見る時代になってきたときに、果たしてだれがどのような形で、では社会的なコストというものを負担していくのかということも考えなければならないでしょうし、そもそもそういう社会のあり方というのが本当に我々として望ましいものかどうかということも考えていかなければならないと思っています。 少子高齢化という言葉の使い方は実は私は余り正しくないと思っておりまして、一番正しい言葉の使い方は、人口に対しての労働力人口の占める割合が低下をしてしまうということが、恐らく、例えば年金なんかにいたしましても、社会保障の一番大きな問題じゃないかと思っておりますので、正しい言葉の使い方じゃないかと思っております。 私自身は定年制というものをいま一度見直す時期に差しかかっているのではないかと思っておりまして、今やもう七十五歳が健康寿命と言われるような、そういう社会に我が国は突入をしておりますから、そこでこうした定年制というものを見直して、働ける人、そして働く気力がある人には働き続けられる国づくりというものも同時に進めることによって、そういう人々の生き方と社会保障というものをうまく組み合わせて、これからの日本の社会保障のあり方、そして消費税を含む税制の抜本改革というものを進めていくことが何よりも重要だと私は思っております。 私の地元にもシルバー人材センターというところがありますけれども、ここにも多くのお年寄りの方、また定年を迎えられて地域に戻ってこられた方々が登録をしているわけですけれども、仕事の方が足りなくて、登録はしてもなかなか実際には仕事につけないというような事態が我が国には起きているわけでございますから、こうした社会のあり方といいますか人々の暮らし方のようなものを、やはりこの税制の抜本改革の前には何としてでも実現をしてまいりたい、私自身はそのようなことを思っております。大臣、何か感想を。 〔委員長退席、木村(隆)委員長代理着席〕
○与謝野国務大臣 日本の平均寿命が五十歳を超えましたのは昭和二十一年でございます。その時分の定年制が五十五歳ということで、今の平均寿命からすると、今の定年の年齢、六十五に近づいておりますけれども、やはり六十五まではきっちり働けるという体制が必要ですし、場合によっては七十まで働いていただくという体制がないと、今先生が指摘された労働力人口が減るというものには対応できない。また、女性の社会参加もふやしていかないとそういう社会には対応できない。 一方、先生が指摘されましたように、六十を超えても働くことに喜びを持つという方はいっぱいおられるわけでして、そういう方々に働く機会というものをつくり出すということは、日本の社会にとっては、今後を考えますとやはり不可欠なことだろうと私も思っておりますし、多分、先生の御意見も私はそういうふうに承ったわけでございます。
○松本(洋)委員 ありがとうございます。 この税制の抜本改革は早ければ二〇一一年からというような話でもございますので、こうした議論を政府の中でもぜひ積極的にしていただいて、同時に党内におきましてもこうした議論をもっと活発にして、何とか、人々がしっかりと安心して暮らしていける、生きていける社会というものの中にこの税制というものもぜひ組み入れて考えていただきたいと思っております。 続きまして、済みません、突然個別具体的な話になるわけでございますけれども、今回の所得税法の一部を改正する法律案の中でさまざまな制度改正が盛り込まれております。住宅・土地税制、法人関係税制、中小企業関係税制、金融・証券税制、自動車課税と、石原先生が先ほどそれらに関しましては一通り御質問をされたところでございますけれども、その中で、相続税の改正におきましては事業承継税制も盛り込まれ、中小企業からも高い評価を受けていると思っております。 同時に、先ほども質問がありましたけれども、農地に関しましても相続税制の改正がございまして、私の地元に都市農業というものがたくさんあるわけでございますけれども、これも連れて制度が改正されるわけでございます。 まずは農林水産省さんにお伺いをしたいと思いますけれども、今回の都市内農地につきましての税制改正に対する農水省の評価を教えていただきたいと思います。
○飯高政府参考人 お答えいたします。 都市農業は、野菜を初めといたしまして、新鮮な農産物を都市住民に供給する、こういった機能に加えまして、例えば身近な農業体験の場の提供ですとか災害に備えたオープンスペースの確保など、さまざまな役割を果たしております。私どもは、これまで都市農業の振興に必要な施設の整備、こういったものに対する支援などを行ってきております。 お尋ねの今回の税制改正におきまして、都市内農地におきましては、納税猶予期間中に重い病気などにかかられて営農が困難になった場合に、これまでは猶予が打ち切られるというようなことだったと思いますが、これが救われる、猶予が打ち切られないようになるというふうに、営農継続要件が緩和されるというのが一つ大きな進歩だと思っております。 さらに、終身で営農していただくという、東京を初めとして三大都市圏の特定市の生産緑地につきまして、納税猶予が打ち切られた場合、これはさかのぼって利子税をつけて戻すことになるんですが、この利子税が大幅に軽減された、こういった措置も講ぜられることとされております。こういったことで、都市内の農家の懸念の解消に資するのではないかと考えております。 今後は、都市政策を所管しております国土交通省とも十分連携を図りながら、都市内農地の保全、利用のあり方についてさらに検討を深めてまいりたいと考えてございます。
○松本(洋)委員 ありがとうございます。高い評価というか、大きな前進だ、そういう御回答だと理解をいたしました。 ちなみに、ぜひ財金委員の先生方にも、ちょっと都市農業というものがどういうものかというのを御紹介させていただいて、御理解をいただきたいと思っておりますけれども、都市だからこそ農地が果たす役割というのは地方とはまた別の面があるわけでございまして、例えば、ヒートアイランド現象の抑制、緑と調和した住環境の整備、災害時の緊急避難場所としての役割、子供たちへの食育の観点、また地域住民の交流、こうしたさまざまな要素がございます。 また、ちょっと古い資料ではあるんですけれども、都市的地域農業の全国における割合でございますけれども、二〇〇二年当時には、農地面積に関しては二三%、農業産出額は二九%、特に野菜は三八%、果実三四%、花卉に至っては三九%ということでございまして、人々の生活もさることながら、一つの農業としての大きな役割も果たしているのがこの都市農業というものではないかと私は思っております。 与謝野大臣のお地元は、都市農業は皇居の中しかないというようなお話も聞いたわけではありますけれども、東京選出の議員といたしまして、与謝野先生にもこれまでさまざまな意味で都市農業に関していろいろなお力添えをいただいてきたと認識をしております。この都市農業に関しましても、これからもぜひ積極的に取り組んでいただいて、何とか地域の貴重な財産であります農地というものがこれからもしっかりと残っていくように、与謝野大臣にもお力添えを賜りたいと思います。ぜひ、残すぞという一言をいただければと思うんですけれども、よろしくお願いします。
○与謝野国務大臣 諮問会議でいろいろなテーマを扱っておりますけれども、やはり農業というのは、これからの日本にとっては食料を安定的に供給するという面、食の安全という面、それから雇用の確保という面、そういう面で重要なんだという意識で、石破農水大臣も新しい農業政策に取り組んでおりますし、また政府においては諮問会議も、農業政策、もちろん都市農業も含めてそういうものをどう活性化させていくかという観点の政策論議は今ちょうど始まったところだと思っております。
○松本(洋)委員 今回の措置によりまして、地域の農家の方々のお話を聞いてみますと、都市農業をしっかりと進めてほしいという国の思いといいますか、そういうものが伝わって、大変力強く感じている、こんなこともおっしゃっていただいているところでございます。今回の対策に対しまして、私は、高い評価をさせていただきたいと思いますし、さらなるお力添えをよろしくお願い申し上げたいと思います。 そろそろ時間もやってまいりますので、最後に一つ質問をさせていただきたいと思っております。 先ほど来大臣からも御発言がありましたように、今回、我が国が実施をしております経済対策等々というのは、私は、大変大きなものがありますし、ほかの諸外国と比べても遜色のない大変立派なものであると思っております。ただ、先ほども申し上げましたけれども、何分その全体像というのが国民に伝わっていないというような実態もあります。 例えば、自動車関連のさまざまな施策だったり住宅・土地関連のさまざまな施策であったり、こういうものは使われて初めて景気対策、経済対策としてしっかりと機能するものでありまして、これらが国民にしっかりと伝わらなくて実際に使う方が非常に少なかったとしたら、せっかくこうした大きな対策を打っているにもかかわらず、残念ながら結果としては余り効果のないものになってしまった、そういうことにもなりかねないと私は思っております。ですから、私は、こうした経済対策というものは、もちろんそれをつくり上げるのも重要でございますけれども、国民に対してしっかりと周知をして、しっかりと使ってもらえるような取り組みというのも、同じぐらいの体力を使ってぜひともやっていかなければならない問題ではないかと思っております。 先般、我が党、自由民主党が「七十五分の二」という新聞の広告も打っているわけでございますけれども、私は、この経済対策に関しては、行政こそがしっかりと制度を国民に周知徹底をし、そして、ぜひ使ってくださいというようなメッセージを発して国民のもとに届けるべきだと思っております。 そういう意味におきまして、今回のこの経済対策に対しまして、国民に対してどのような形で周知徹底を行おうとしているのか、ぜひそこをお伺いしたいと思います。
○梅溪政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、これまで取りまとめてまいりました経済対策の実効を上げるためには、国民や事業者の皆様にその趣旨や施策について十分御理解いただいて、それを活用していただくことが重要であると考えております。 昨年十二月、取りまとめました段階では、総理を初め各大臣の記者会見あるいは麻生内閣のメールマガジンなどによりまして、国民の皆様に向けて積極的に景気対策を説明してきたところでございます。昨年十二月ですが、中小企業対策につきましては、新聞広告において国の取り組みを紹介しております。また、本年二月、ちょうど先週の土曜日でございましたが、緊急雇用対策についても取り組みを紹介いたしております。また、昨年十二月は、二日間にわたり、テレビの政府広報番組において中小企業対策を紹介いたしております。このように内閣を挙げて積極的に周知をいたしております。 また、内閣府は、このような全体像につきましてホームページで紹介をしておりますし、関係府省におかれましても、その施策について周知に努められております。特に御紹介したいのは、金融庁におかれましては、全国の財務局において、昨年十二月、計十七日にわたり金融機関の方に対して直接、改正金融機能強化法にかかわる説明会を開催しております。 今後とも、本対策を着実に実施し、その実効を上げるため、さらなる周知の徹底に努力してまいりたいと考えております。
○松本(洋)委員 これまでも一生懸命頑張っていますという話ではありますけれども、ただ、多分皆さんそうだと思うんですけれども、実際に地元を回っていて、そういうことが本当にちゃんと周知徹底ができているかというと、恐らくできていないというのが、実際に地元を回っていろいろな人と話をした私の実感でございます。 そういう点も踏まえていただいて、これはしっかりと国民の皆さんに利用してもらうことが何よりも重要ですから、さらにいろいろな手だてを使って、例えば、先ほど新聞なんかを使ったというお話もありましたけれども、そうしたメディアを通じて、もっとしっかりと国民の皆さんに説明をして、こうした対策を使ってくださいというような、そうした取り組みというものをぜひともお願いしたいと思います。 ということで、そろそろ時間でございますので終わりにしたいと思いますけれども、とにかくこうして大変日本が厳しい時期に、今回、与謝野大臣が大臣へと御就任をされたわけでございます。どうぞ大臣にはこれからも我が国の経済のかじ取りというものを頑張っていただきたいと思いますし、私といたしましても、そうした大臣をお支えいたしまして、この国をしっかりと次の世代にすばらしい国として引き渡せるように、その試金石となる大事な、この経済危機をどう克服するかという状況ですので、そんな意味合いも込めて一生懸命頑張ってまいりますことをお誓い申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○木村(隆)委員長代理 次に、石井啓一君。
○石井(啓)委員 公明党の石井啓一でございます。 与謝野大臣におかれましては、急遽、財務大臣、金融担当大臣として御登板されまして、従来の経済財政担当大臣と合わせて三つの重責を担われるということで大変な激務でいらっしゃいますけれども、どうぞ体調に御留意をされて御精励されますように祈念を申し上げたいと存じます。 それでは、法案の審議に入らせていただきますが、まず財源確保法案について質問をさせていただきます。 財政投融資特別会計から一般会計への繰り入れにつきましては、二十年度の二次補正予算の関連法案で初めてこの道を開いたわけでございますけれども、ちなみに、一月十三日に、この二次補正の関連の財源確保法は衆議院を通過して参議院に送ったわけでありますが、いまだに参議院では結論が出ておりません。この二次補正関連の財源確保法案が成立をいたしませんと、二次補正の歳出の大半が実行できないということでございますので、大変残念な事態でございます。参議院議員においては、一日も早く結論を出されるように期待をいたしたいと存じます。 それで、この二次補正の折に、特会の準備金、積立金を取り崩して四・二兆円一般会計に繰り入れるということにしたわけでございますけれども、この際は金利変動準備金が八・九兆まで減るということになりまして、二十年度末、本来必要な金利変動準備金十・二兆円を下回るということになりましたが、一方で、二十年度の利益が一・九兆円出ますので、所要の準備率は直ちに短期間で回復するということになったわけであります。 しかし、今回の法案では、当面の間、金利変動準備金が所要の準備率であります千分の五十を下回るということになるわけでありますけれども、これで本当に大丈夫なのかということを確認いたしたいと思います。 また、所要の準備率を下回る間、千分の五十という準備率自体を見直す必要はないのか、この点についてもお伺いいたしたいと存じます。
○佐々木政府参考人 準備率の点についてのお尋ねでございます。 委員御存じのとおり、財政投融資特別会計におきまして、今後の金利変動に伴う損失に備えるということで、毎年度、利益が発生した場合に金利変動準備金を積み立てております。 その準備率の上限であります千分の五十につきましては、その性格といたしまして、中長期的な観点に立ちまして、その水準まで積み立てておきますれば、将来の大幅な金利変動に対しても財務の健全性を保つことができる、そういう水準として設定をしておるものでございます。 他方、今般の金利変動準備金の取り崩しは、百年に一度と言われる世界的な金融経済危機の中で、極力赤字公債の発行に依存せずに生活対策等の財源を確保するために、臨時的、特例的な措置として行うものでございます。 今般の取り崩しによりまして、金利変動準備金は総資産の千分の五十の水準を下回ることになりますが、先ほど利益が生ずるとおっしゃいましたように、過去の比較的高い金利の貸付残高から利益が生ずるということがございまして、金利変動準備金が取り崩されまして債務超過となる可能性は、当面はかなり低いものと考えております。したがいまして、金利変動準備金の準備率が総資産の千分の五十を下回っているということからいって即座に、財投特会の財務について問題が顕在化するというわけではないというふうに考えております。 いずれにしましても、資産・債務改革に沿いまして、財投特会の総資産の圧縮に努めるとともに、利益が生じた場合には金利変動準備金を積み立てるという措置によりまして、金利変動準備金の確保に引き続き努めてまいりたいと思います。 また、率を変えることを考えていないのかというお尋ねでございましたが、この千分の五十は、先ほど申し上げましたように、中長期的な観点から定めております率でございます。それも、二十年度の財投編成におきまして今から一年ほど前に、当時のいろいろな前提を置きまして中長期の金利シナリオを三千本走らせまして、幾つかのシナリオの中から、千分の五十にすれば債務超過はほとんど生じないであろうということで設定しておりますものですから、見直し後間もない現時点において、さらにこれを見直すような状況にはないものと考えております。
○石井(啓)委員 理財局長、もう一度聞きます。 千分の五十というのは中長期的な準備率だということは理解しましたけれども、当面の間下回ると。では、その当面の間だけの準備率という考え方はないのかどうか、そういう別の観点からの準備率をセットする必要はないのか、その点について確認します。
○佐々木政府参考人 委員御存じのとおり、財投の仕組み自体が、中長期的な貸し出しを中心として中長期的な調達もしているということでございまして、収支を推計しますときに、やはりある程度長い期間の収支を推計いたしまして、そのために必要な、債務超過に陥らないような水準をということで推計をいたしております。 そういうことで、余り短い期間の準備率というのは、財投特会の性格からいいまして、適した準備率を設定するということはなかなか難しいものだと考えております。
○石井(啓)委員 次に、財源確保法の法案の趣旨というのがうたわれておりますけれども、この法案の趣旨では、財投特会からの積立金、準備金から一般会計への繰り入れに関しまして、平成二十一年度及び平成二十二年度において、一つは、「国民生活の安定及び経済の持続的な成長を図ることを目的として集中的に実施する施策により見込まれる歳出の増加に充てる」、これは経済対策の財源に充てるということが一つ。二つ目に、「当該施策により見込まれる租税収入の減少を補うため」、これは減税財源に充てるということが二つ目。三つ目には、「基礎年金の国庫負担の追加に伴いこれらの年度において見込まれる歳出の増加に充てるために必要な財源を確保する」、これは基礎年金国庫負担の二分の一引き上げ財源の確保。この三つの目的が挙げられているわけでありますけれども、二十一年度に繰り入れる予定の約四・二兆円の内訳をこの際示していただきたいと思います。 また現在は、二十一年度、二十二年度の当初予算に繰り入れるということを予定しているようでありますけれども、二十一年度、二十二年度に補正予算を組んだ場合に、その財源として一般会計に繰り入れることができるのかどうか、この点について確認をさせていただきたいと思います。
○木下政府参考人 お答えをさせていただきます。 まず第一点、内訳でございますが、平成二十一年度当初予算におきましては、生活防衛のための緊急対策等に盛り込まれた経済対策の財源として、経済緊急対応予備費一兆円、雇用創出のための地方交付税交付金の増額〇・五兆円、減税措置〇・四兆円の計一・九兆円、及び基礎年金の二分の一を国庫が負担するための財源として二・三兆円の合計四・二兆円、正確には四兆二千三百五十億円につきまして、財投特会の金利変動準備金を取り崩し、一般会計へ繰り入れることとしております。 次に、補正との関係でございますが、補正予算については考えておりませんが、仮に御質問のように、平成二十一年度また二十二年度において、本法律の趣旨に沿った施策を補正予算で行う場合には、その財源として財投特会から一般会計への繰り入れを行うことは法律上排除されないと考えております。 いずれにせよ、国民生活と日本経済を守るためにも、二十一年度予算をできるだけ早く成立させていただき、新年度初めから速やかに執行させていただくことが何よりも重要と考えております。
○石井(啓)委員 今、確認をさせていただきました。 政府においては当然、今、来年度予算の審議中ですから、補正予算は考えていないというのは当たり前の話ですけれども、仮に今後補正予算を組むことがあると、この法案の趣旨に沿うものであれば排除されない。 すなわち、もう一度確認しますけれども、経済対策のための補正を組むということになれば、法案の趣旨に合致するので財源として繰り入れることは可能だということでよろしいですね。確認のため、もう一度。
○木下政府参考人 お答えをさせていただきます。 法律上、法律の趣旨、第一条には、「国民生活の安定及び経済の持続的な成長を図ることを目的として集中的に実施する施策により見込まれる歳出の増加に充てるため」とございますので、そのような法文の趣旨に照らして、当たるか当たらないかということで御質問の点は決せられるというふうに考えております。
○石井(啓)委員 わかりました。 それでは、大臣にお伺いしますけれども、今回の法案で、二十一年度、二十二年度において、財投特会の金利変動準備金を一般会計に繰り入れることができるようにしております。 では、果たしてどこまでこれを繰り入れることができるのかどうかということなのでありますけれども、数字を申し上げますと、二十一年度当初予算で四・二兆円繰り入れますと金利変動準備金の残りが六・五兆円になります。二十一年度の利益が、これは概算のようでありますけれども一・三兆円ぐらい見込まれるということになりますと、二十一年の補正を組まないとすると二十一年度末時点で七・八兆円ということになります。二十二年度当初予算でどれだけ使うかはまだわかりませんけれども、仮に今年度と同じ額、四・二兆使うとなると、七・八兆マイナス四・二兆で三・六兆を、今の答弁でもありましたけれども、経済対策の補正等では使うことが可能だというふうになります。 これは無理に使うことはありませんけれども、必要があれば、私は、この金利変動準備金は使い切ってもいいのではないか、こういうふうに考えておりますけれども、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○佐々木政府参考人 金利変動準備金の性格にかかわる問題だと存じましたので、私の方から答えさせていただきます。 金利変動準備金の残高が残っておりまして、さらに各年度の利益がそれに加わってくる、それをどこまで、ゼロにしてもいいのではないかという御指摘でございますが、金利変動準備金の制度の立場から申し上げますと、先ほど申し上げましたように、金利変動準備金はあくまでも、中長期的な観点から千分の五十が必要でありますというふうに設定をいたしております。 では、先ほど短期的なという御議論ございましたけれども、どこまでそういうものを引き下げてよいのかどうかという価値判断にかかわる問題でございます。これは金利変動準備金の性格上、準備金の額が下がっていきますと、将来のリスク、金利変動リスクに備えるバッファーが減っていく、つまり千分の五十を設定しましたときは、これでほとんど債務超過は生じないであろうという水準でございますが、それがだんだん減っていきますとその確率が高くなっていく、だんだん高くなっていくということは申し上げられますけれども、どこまでで大丈夫かとか、どこまで下限があるのかという決定的な水準があるわけではございません。 ということで、金利変動準備金が制度としてございます理由はそういうことでございますので、これを全部使い切ってよいとか、価値判断としてよいとか悪いとか、そういうことではないかと存じます。
○石井(啓)委員 よくわかりました。これは価値判断なんだと。政策的にどこまで下げていいかという水準は決定的には求めることはできないということになると、価値判断、政策判断ということになるわけですね。 私は、政策判断として、こういう大変な経済状況なものですから、使い得る財源はこの際使ってもいいのではないかというふうに価値判断をいたしますけれども、大臣の御判断はいかがでしょうか。
○与謝野国務大臣 財投特会というのは、安くお金を借りてきて高く貸しているというだけの話でございまして、いわば大型の貸金業みたいなところでございまして、これは、いつ金利情勢が変わって逆ざやになるかわからないというリスクも含まれているわけですから、あるから全部使っていいというものではないんだろうと私は思っております。
○石井(啓)委員 私も、無理に使えと言っていることではないんですけれども、ではどこまで使ったらいいかというのは、これは果てしない議論ですね。無理にゼロにするという必要はありませんけれども、これは議論し出すと、金利変動準備金に手をつけること自体がリスクが高まることになりますから、そもそもおかしいんじゃないかという議論になってしまうんです。ですから、一たん手をつけるという決断をした以上は、私は、この際思い切ってやってもいいのではないかというふうに指摘をしておきたいと思います。 もう一つ、別の観点から申し上げますと、後ほどの質問にもつながりますが、今後、社会保障の充実のために国民の皆様に御負担をいただくということが中期プログラムでうたわれているわけであります。私は、国民の皆様に負担をいただく限りは、やはり政府は、みずから捻出できる財源はできる限り捻出していく、これは行政改革のみならず、そういう姿勢が必要だと思っています。そういった意味でも、この金利変動準備金、なるべく使えるなら使ってしまった方がいい、私はこういうふうに思っていることも主張しておきたいと思います。 続いての質問でありますけれども、実は二次補正の財源確保法の審議の際に、前の中川大臣と議論をさせていただいたところなんですが、特別会計の積立金の中で外国為替特別会計の積立金、これについて、本当に一般会計に繰り入れることができないのかどうかという議論をいたしました。当時、中川大臣は、当面そういうことは考えていないということでございましたけれども、その可能性が将来とも全くないのかどうか、改めて確認をさせていただきたいと思います。
○中尾政府参考人 お答えいたします。 外国為替特別会計の積立金は、保有外貨資産の為替変動リスク等に備えるために必要なものであり、政策経費の財源として自由に使ってよいというものではないというふうに考えております。 特に、最近の円高の状況においては、積立金を上回る評価損が発生しておりまして、市中で債券を発行して原資を調達する外為特会の健全性から見ますと、必要な積立金は維持していくべきだと考えております。
○石井(啓)委員 私も、普通であれば、今為替差損を抱えている外為特会の積立金を取り崩すというような主張は申し上げないといいますか、そういうことはしない方がいいとは思うんですけれども、ただ、この外為特会の為替差損というのは、今特会で抱えている外貨を円貨にかえる場合に生じる損ということでありますから、今、未実現の損なんですね。円貨にかえるということがあったらその際に生じる損ですけれども、円にかえるというようなことは当面の間は考えられないということが一つございます。 それから今後、想定できない異例の事態が生じた場合は、私は、一般会計への繰り入れの可能性はあるのではないか、それはやはり政策判断なのではないか、こういうふうに思うんですね。例えば、景気対策のために大型の補正予算を組まざるを得ない、こういうことになった場合に、通常の国債の大量発行ということになると長期金利の急上昇が懸念される、こういった場合などはあり得るのではないか、私はこういうふうに思います。こういう場合に、今政府でも検討されているようでありますけれども、無利子非課税国債を発行するよりは外為特会の積立金を使った方が、税収が減らない分政府にはメリットがあると思うんですね。 だから、そういった点で、全く可能性が排除されているわけではない、私はこういうふうに思っておりますけれども、大臣の御見解はいかがでありましょうか。
○与謝野国務大臣 そもそも外為特会は、どこから円を引いてきたのかという問題がありまして、これは短期の国債を出してそれを資金にしてドルを保有しているわけでございまして、もともとは借金から生じたドル保有であって、そもそもそう使っていいというお金ではない。 円安のときには見かけの評価益が出ていましたけれども、百円を切った水準のところから明らかに評価損が出ております。したがいまして、その評価損を埋めるためには、やはり積立金は使ってはいけないお金だと私は思っております。特に、円の動向は極めて先行き不透明な状況で、そこに積立金があるからといって手をつけていいものではないと私は判断しております。 〔木村(隆)委員長代理退席、委員長着席〕
○石井(啓)委員 仮に外為特会に損が出たときには、最終的には一般財源でこれを補てんするということになっています。一方で、財政投融資特別会計というのは一般会計からの補てんの規定というのはないんですね、実は。 ですから、独自に採算を合わせるという意味からは、金利変動準備金の必要性というのは、本来は財政投融資特別会計の方があるのではないかという主張もございます。
○与謝野国務大臣 そんな複雑なことをするくらいなら、赤字国債を発行することが端的であって明快であると私は思います。
○石井(啓)委員 実は、私もそう思っておるんです。赤字国債をやればいいというふうに思っていますけれども、無利子非課税国債を出すような状況になれば、それは外為特会の方が政府にメリットがあるんじゃないかという指摘をさせていただいたわけであります。
○与謝野国務大臣 二つを同じ平面で比べることはできないんだろうと思っております。
○石井(啓)委員 それでは、所得税法等の一部改正案に移らせていただきます。 今回、附則の第百四条で税制の抜本改革の道筋と基本的な方向性が盛り込まれております。これはそもそも、中期プログラムを法制化したわけでありますけれども、この中期プログラムというのは、私心配していますのは、どうも国民の皆さんは、何か消費税を上げるためのプログラムというふうに勘違いされている方が相当あるみたいなんですね、いろいろ話をしてみますと。消費税を上げるためのプログラムでしょうと。いや違いますよ、本来は社会保障を充実させるための、安定させるためのプログラムなんですよ、それが目的であって、消費税を含む抜本改革というのは手段なんですよというふうに、実際に閣議決定の中期プログラムなんかを示して説明すると、ああ、こういうことなんですかということで、こういうプログラムだったら安心して納得できますねというふうにおっしゃっていただけるんですね。だけれども、そこのことが全く伝わっていません、正直言いまして。 これはぜひ、国民の皆様に周知徹底をしていただきたいと思うのでありますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 消費税を社会保障のために上げようと最初に言った元祖というべき人は、細川護煕総理であって、今回の中期プログラム、消費税を目的税化しようという話というのは、そのとき以来続いている議論の延長線であると思っております。 国民に安心していただくためには、やはり今の年金、医療、介護、少子化対策等の制度を持続可能にするというところがポイントであって、そのための財源確保を避けて議論をするということはまことに不誠実なことであると思っておりまして、中期プログラムの中できちんと将来の財源に言及したということは、私は責任ある政治の典型であるというふうに理解をしております。
○石井(啓)委員 ところで、社会保障の安定財源の充当のあり方については、経済財政諮問会議の議論を見ておりますと、二つのアプローチが議論をされていらっしゃいます。 一つは、現世代の安心強化を優先して社会保障の機能強化、すなわち基礎年金の最低保障機能の強化ですとか医療、介護の体制の強化ですとか児童手当の充実、これを実施するための費用の増加分に充てることを優先する立場、現世代の安心確保の立場、こういうアプローチと、もう一つは、今の制度の安定化のための増分、すなわち今の制度でも公費負担の三分の一程度を公債で依存している、その分を穴埋めしていこうということ、自然増分に充当して次世代への負担先送りの解消を優先する立場、将来世代への責任の立場、この二つのアプローチがございます。 中期プログラムでは、どちらを優先するかというのは実は議論が決着しておりませんで、中期プログラム自体では安心と責任のバランスをとるということになって、今後の議論にゆだねているんですが、ちょっとその趣旨を内閣府に確認しておきたいのと、私自身の意見を申し上げますと、先ほど自民党の委員の方の質問にも若干触れられておりましたけれども、私は、税制改革による負担増をまた国民の皆様に御理解をいただくということを考えますと、やはり安心確保の方により重点を置くべきだというふうに考えております。大臣の御見解を伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 まず第一に考えなきゃいけないのは、現行制度が維持できるかどうか、現行制度の持続可能性ということが私は第一であると思っております。現行の社会保障制度も、中福祉・中負担といいながら、中福祉にほころびが生じているという意見も実はあります。 機能強化を余り強調し過ぎると、次々と新しい制度が生まれてきて、恐ろしいほど財源がかかるという説もありまして、この議論は決着がついておりません。
○西川政府参考人 お答えさせていただきます。 社会保障の安定財源の充当のあり方につきまして、経済財政諮問会議におきましては、昨年十一月二十日に議論をされております。 まず、社会保障の安定財源の確保については、時々の経済状況や国民理解の進展を踏まえつつ行う必要があるとした上で、具体的には、御質問にありました二つのアプローチが議論されております。 一つのアプローチは、現世代の安心強化を優先する考え方が紹介されておりまして、これは社会保障国民会議の方から示されました、今後の高齢化の進展や社会保障の機能強化に伴って必要となる公費負担の増分に対し、優先的に安定財源を充当するという考え方でございます。 もう一つのアプローチは、現行制度の安定化、つまり次世代への負担の先送り解消を優先するという考え方でございます。これは、現在の制度の持続可能性に対する国民の信頼を高めることが社会保障制度の安心強化の近道であるとして、安定財源は、既に運営されている現行制度の財源不足分や自然増分に優先的に充てるという考え方でございます。 諮問会議におきましては、こうした二つの考え方が議論され、御質問にもありましたように、現世代の安心確保と将来世代への責任とのバランスのとれた安定財源を確保していくこととされております。 また、諮問会議の議論及び与党での検討を踏まえました中期プログラムにおきましては、将来的には、国、地方を通じた年金、医療、介護の社会保障給付及び少子化対策に要する公費負担の費用について、その全額を国、地方の安定財源によって賄うことを理想とし、目的とするとされております。 その上で、二〇一〇年代半ばにおいては、基礎年金国庫負担割合の二分の一への引き上げに要する費用を初め、今後行う安心強化のための改革の確立、制度化に必要な公費負担の費用及び現行の基礎年金、老人医療、介護に係る社会保障給付に必要な公費負担の費用を、消費税を主要な財源として安定的に賄うことにより、現世代の安心確保と将来世代への責任のバランスをとりながら、国、地方の安定財源の確保への第一歩とすること、このようにされております。
○石井(啓)委員 続いて、行革の関係を伺いたいと思います。 附則の百四条第二項では、「当該改革は、不断に行政改革を推進すること及び歳出の無駄の排除を徹底することに一段と注力して行われるものとする。」とされています。 負担増を求める前に、まず政府の無駄遣いを徹底的に見直せというのが国民の皆さんの率直な思いだと思っております。無駄排除で生まれる予算は、民主党さんが主張されるような巨額の財源にはなかなかならないとは思いますけれども、国民の皆さんの理解を得るため、納得していただくためには私は不可欠な取り組みだと思っております。 相当な決意で、またわかりやすい形で、徹底して行政改革、無駄排除を進めなければならないというふうに考えていますが、取り組みについて大臣にお伺いしたいと思います。
○与謝野国務大臣 そこに不断のという言葉が使われている意味は、行政改革や無駄の排除というのは、終わりのないほど大変な努力を積み重ねていかなきゃいけない、終わりがあるというわけではなくて、不断の努力をしていく、これは継続的な努力だと。これは、無駄の排除も行政改革も常に心がけやっていかなければならない、そういうことが書かれているわけです。 無駄の排除が終わってから、行政改革が終わってから税制改革をやりましょうというふうに書いてあるわけではなくて、やはり、受験するんだったら英数国同時に勉強しようという話で、三つの科目とも同時にやる必要があるということがその文章に書かれているというふうに私は読んでおります。
○石井(啓)委員 ちなみに、私ども公明党としましては、まず隗より始めよということで、国会議員の定数削減やあるいは歳費の削減について与野党の協議を開始すべきだ、こういう提唱をしていることを御紹介いたしたいと思います。 あわせて、国家公務員の給与、特に幹部公務員の給与のカットも検討すべきではないかということを私は指摘しておきたいと思います。 最後の質問になりますが、これは国税関係の業務の関係の質問であります。 今、納税者数が非常に増加をしている、あるいは経済取引が国際化したり広域化したり、あるいは高度情報化しておりまして、調査事務や徴収事務が非常に複雑化あるいは困難化しております。それで、徴収の業務量というのは非常にふえております。 こういった中で、適正かつ公平な納税を確保するためには、私は、国税職員の定員を確保するとともに、その処遇の改善、機構の充実、職場環境の整備について特段の配慮が必要だと考えております。大臣の御見解を伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 税務を取り巻く環境については、先生御指摘のとおり、所得税の申告件数、法人税の申告件数などが大きく増加をしております。国税全体の滞納残高も高い水準で推移しているなど、量的な厳しさが増しているとともに、国際取引の量的拡大や複雑化による海外取引調査等の事務の急増に加えまして、電子商取引の利用などによって取引の実態を的確にとらえることが困難になっているなど、質的な困難も増大していると考えております。 こうした状況の中で、国税庁は従来より、IT化による事務の効率化やアウトソーシングの推進などに努めるとともに、それでもなお対応困難な業務量の増大については、税務行政の困難性及び歳入官庁としての重要性にかんがみて、所要の定員、機構の確保に努めてきたところでございます。 今後とも、税務行政を取り巻く環境は厳しさを増すことも考えられますことから、現下の厳しい行財政事情を踏まえつつ、所要の定員、機構の確保について、関係各方面の御理解が得られるように一層の努力をしてまいりたいと考えております。
○石井(啓)委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○田中委員長 この際、休憩いたします。 午後四時三十九分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕