国土交通委員会 第4号
- 発言数
- 190 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/03/11
会議録
○望月委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長増田優一君、大臣官房審議官内田要君、大臣官房官庁営繕部長藤田伊織君、総合政策局長大口清一君、都市・地域整備局長加藤利男君、都市・地域整備局下水道部長松井正樹君、河川局長甲村謙友君、道路局次長西脇隆俊君、住宅局長和泉洋人君、鉄道局長北村隆志君、海事局長伊藤茂君、政策統括官井手憲文君、海上保安庁長官岩崎貞二君、内閣官房総合海洋政策本部事務局長大庭靖雄君、総務省大臣官房審議官佐村知子君、総務省自治行政局選挙部長門山泰明君、法務省大臣官房審議官甲斐行夫君、外務省大臣官房参事官石井正文君、財務省理財局次長中村明雄君及び文部科学省大臣官房審議官徳久治彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○望月委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○望月委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鷲尾英一郎君。
○鷲尾委員 民主党の鷲尾英一郎でございます。 三十分時間をちょうだいしておりますので、質問に入らせていただきたいと存じます。 最近、政令指定都市の要件が主に人口要件ですけれども緩和されまして、市町村合併が進んで政令市が誕生する、そういうケースが大変多くなってまいりました。ことしは岡山市が政令指定都市に移行するという話でございますし、また、相模原や熊本なども今後政令都市に移行するということを明らかにしております。 そういう中で、都市計画法のいわゆる線引きの問題について、いわば吸収合併される側の立場に立った運用ということを最終的には求めたいというふうに思っておるわけですが、その点につきまして、少し国土交通省から答弁をいただきたいと思っております。 具体的に参ります。 我が国の都市計画法による都市利用規制のうち、最も厳しいのが市街化調整区域の制度でございます。調整区域に指定されるといろいろな制限が加わるわけですけれども、現行制度上、この線引きを行わなければならないというのがどういう場合であって、それはどういう根拠に基づいているのかということについてお聞かせ願いたいと思います。
○加藤政府参考人 市街化区域と調整区域の区域区分、先生おっしゃられるようにいわゆる線引きでございますが、これは、都市計画法第七条及び同法の施行令第三条によりまして、三大都市圏の既成市街地、近郊整備地帯等及び指定都市の区域を含む都市計画区域については定めることが必要とされているところでございます。
○鷲尾委員 この都市計画法第七条それから都市計画法施行令の第三条ですけれども、この立法趣旨を一度ちょっと御説明いただきたいと思います。
○加藤政府参考人 今申し上げましたいわゆる線引きでございますが、これは、人口、産業等の急激な都市への集中によってもたらされます無秩序な市街化を防止し、計画的な公共施設の整備等を伴った良好な市街地の形成を図るために設けられたものでございます。 一方、かつての急激な都市化現象は鎮静化いたしまして、人口増加のほとんど見られない地方の中小都市まで線引き制度を画一的に適用するという合理性が希薄になったということを受けまして、平成十二年の都市計画法の改正によりまして、線引きを都市計画に定めるかどうかということは、それぞれの地域の実情に応じて判断できるようにしようということで、原則として都道府県の判断にゆだねる、いわゆる選択制に移行いたしました。 ただ、三大都市圏の既成市街地、近郊整備地帯等や指定都市の区域を含みます都市計画区域につきましては、人口や都市機能が集積しているために市街化の圧力が強く、または人口や都市機能が集積していくことによりまして市街化の圧力が強まる蓋然性が高いということで、一体的かつ計画的に市街化を図る必要性があるということで、引き続き線引きを義務づけているところでございます。
○鷲尾委員 昭和四十三年の都市計画法で線引きが創設されたわけですけれども、今局長がおっしゃったとおり、平成十二年改正で画期的に見直されたという話でございます。局長もおっしゃったことですけれども、やはり、人口集中がある程度鎮静化してきました、それに伴う制度構成を見直したということだと思います。 もう少し具体的に話を進めさせていただきたいと思います。 政令指定都市と首都圏、近畿圏、中部圏という形で義務づけがなされているわけですけれども、この義務づけについては、今し方局長がおっしゃったとおり、やはりまだ市街化が、人口の集中を含めて、都市機能の整備を含めて、やらなきゃいけない区域というのは、どうしてもそういう地域は残っているだろう。地方都市ではそうではないだろう。今、地方都市ではそうではないのでそれについては選択制で、集中している部分については線引きをしていこうと、これはまさに都市計画法上義務づけをしているわけです。 そういうことだと思いますが、この集中しているというところで、もう少し具体的に話を進めますと、先ほど申し上げたとおり、昨今の市町村合併で、例えば七十万人の人口要件を達成することができたので政令指定都市に移行しましたよという都市が、本当にこの都市計画法に定める義務づけるという範疇の中に入ってよかろうかどうかというところが私の問題意識の一つとしてあります。 都市計画法の改正の今後の方向性ですけれども、今後の方向性として、どういった点が問題であるということを想定され、今後どういった方向に向かうということを考えておられるのかについてお話を伺いたいと思います。
○加藤政府参考人 お答えいたします。 ただいま先生がおっしゃられたとおり、現行の都市計画法は昭和四十三年に制定されまして、その当時の時代背景を受けていろいろな制度が構築されたわけです。そのうちの一つとして、線引き制度も導入されたわけでございます。 恐らく、これまではどういう考え方でやってきたのかということのお尋ねの上に立って、今後どういうことを考えていこうとしているのかということだろうと思いますので、それについてお答えをいたしたいと思います。 四十三年に現行の都市計画法が制定されて以降、都市計画法は累次にわたりまして改正を重ねてきております。そのときの基本的な考え方というのは、経済社会情勢の変化に合わせて都市計画制度をその時々の必要性に応じて見直していこうという基本的な考え方と、もう一つは、その制度設計をする際に、まちづくりというのは地域の実情に最も精通した基礎的自治体が中心的な役割を担っていくことが必要であろう、そういう観点から制度の見直しが行われてきたものだと考えております。 先ほど申し上げましたが、十二年の改正においても、線引きの選択制度の導入ですとか、これまでの硬直的な、先ほどのお尋ねも、調整区域の制限が抑制的で厳しいというようなお話だったかと受けとめましたが、その調整区域においても、例えば、市街化区域と一体的な日常生活圏を構成する区域ですとか用途については条例で定めて、これを地域の判断によりまして、調整区域は市街化を抑制する区域という中にあっても地域の実情に応じて開発を許容するというような制度も導入されてきたわけであります。 また、近いところでは平成十八年に改正を行いましたが、この十八年の改正におきましては、その当時問題になっておりましたが、大規模小売店舗の立地の問題がいろいろなところで取り上げられておりまして、それに対応するという観点から、必要な範囲内で合理的な規制を行いました。 それは、具体的には、非線引きの白地地域ですとか都市計画区域外といった郊外部において無秩序な開発が進行することのないようにという観点から制度改正を行ったものでございますが、これも、地域の判断を反映した適正立地を確保しようという観点から制度構成がなされて制度改正に至ったわけでございます。 こうした経緯をたどってきてはおりますけれども、今後の都市計画をどういう方向で運用し、目指していくのかというお尋ねが最後にございました。 私どもといたしましては、人口減少・高齢社会の到来等がもうはっきりしてきております。そういう中で、都市を取り巻く状況が大きく変化してきておりますので、現在の制度を総点検した上で、その機能が十分発揮できるような都市計画制度のあり方について検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○鷲尾委員 なかなかいい改正をされているなと率直に思っております。 そこで、最近の政令指定都市の状況ということで、きょうは総務省の佐村大臣官房審議官にもお見えいただいておりますので、一つ質問をさせていただきたいと思います。 平成になってからも六市が政令指定都市になりまして、また、冒頭申し上げたとおり、人口要件が緩和されまして、今後も、政令指定都市に移行する、そういう市が多いということでございます。 旧町村が合併して人口要件を達成する形での政令指定都市への移行ということが最近は多いわけですけれども、これは、政令指定都市になるメリット、また、どういうインセンティブが働いて政令指定都市になってきているというふうに総務省さんは考えておられるのでしょうか。その点についてお聞かせ願いたいと思います。
○佐村政府参考人 指定都市の制度というのは、大都市行政の合理的また能率的な執行と市民の福祉の向上を図るために、社会福祉や保健衛生、都市計画や道路といった市民生活に直結した都道府県の事務を指定都市が行うという事務配分上の特例や、あるいは行政区を置くこととするという組織上の特例等を設けております。 これまで総務省といたしましては、市町村の合併と地方分権を推進するという観点から、市町村合併支援プランに基づきまして大規模な市町村合併が行われ、かつ、合併関係市町村及び関係都道府県の要望がある場合にはその弾力的な指定を検討すること、先生先ほどおっしゃられましたように人口要件などがございますが、人口的な考え方でございますけれども、具体の指定を行ってまいったところでございます。 指定都市への移行を念頭に置いた市町村合併というのは、指定都市への移行によって、先ほど申し上げたような都市の機能の強化などが図られることがそのメリットとされているものと承知しております。 具体的に申し上げますと、例えば、従前行っていた児童福祉に関する事務に加えまして、都道府県が行うこととされている児童相談所に関する事務が権限移譲されるということによって、児童福祉行政を一体的かつ効率的に行うことができるようになる。また、行政区ごとに一定の権限を持たせて、それぞれの区ごとの実情に即した身近できめ細かなサービスの提供を行うことなどを指定都市移行の目的としておられると聞いているところでございます。
○鷲尾委員 佐村さんから御説明をいただきましたが、もう一つ、私、この合併に際しては重要な視点がちょっと抜けているんじゃないかなというふうに思っているんです。 というのは、やはりきめ細かい自治ということでいきますと、旧町村の単位があれば、さらにきめ細かいといえばきめ細かいと思います。また、都市機能の重複部分については、ある程度コストの削減ということができるかもしれません。そういう意味では、合理化ということも一つの市町村合併の観点かもしれませんが、私は、大きな一つの視点として、やはりどうしても町村は財政力が乏しいんだ、財政力が乏しくて、結局、今これだけ国も借金を抱えて、従来どおり助成金、交付金をもらえないよという話が大前提としてあったと思います。 小さい町村は交付金や助成金に依存して財政を運営しているわけですから、当然、その交付金、助成金を減らされたらもうやっていけないんだ。そんな中で、合併によって十年間は従来どおりの交付税額を維持するよ、さらに、合併建設計画ですか、それには特別起債を優先的に認定して、合併特例債ですけれども、償還に当たっては七〇%を交付税に加算、算入するという話がありました。 だからこそ、旧町村は、そういう政府の方針、国家の方針を信じて、いわば自分たちできめ細かな自治をしたいけれども、財政的には立ち行かないし、合併をすれば、ある程度の財政的な余裕、主体がなくなるわけですから、財政的な余裕という言い方がいいかどうかはちょっと語弊があるかもしれませんけれども、今よりはよくなるんじゃないか、今の厳しい状況よりはよくなるんじゃないかと。 生活環境、教育環境、今、佐村さんがおっしゃったような都市機能の一部として、児童福祉を含めてそういう機能の拡充を含めて、環境がよくなるということを期待して、いわばきめ細かな最小単位である町村の自治権を市に返上する形で恐らく合併をしていったんだろう、これがいわば本音のところじゃないかなと私は思っております。 ただ、本音のところがそうである以上、新たな合併、政令指定都市になりましたよ、なった暁にはそれ相応のメリットがないと、やはり自治権を返上した町村の住民の方々も浮かばれないというのが私の思いでございます。 そこで、国交省さんに質問させていただきたいと思います。 そもそも線引きの基礎となったのが、先ほど局長さんもおっしゃいましたけれども、人口が急激に増加して、それで都市機能を含めて無制限に、無秩序に市街地が広がっていってしまっては社会資本の整備を含めて莫大な財政上の必要が生まれるということで、これを制限するという線引きがありましたよということですが、今の時代、地方の政令指定都市の周辺ですけれども、いわば線引きのそもそもの趣旨として想定されるようなことが起こると考えておられるのかということについてお聞かせ願いたいと思います。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 確かに、地方部におきましては人口減少に転じておりますが、一方で、モータリゼーションの進展等によりまして郊外部で無秩序な開発が行われまして、景観の破壊ですとか農村集落の疲弊など、地域活力の衰退につながりかねない状況も見られておるところでございます。 こうした中で、今先生のお尋ねの政令指定都市の場合は、特に合併した際の政令指定都市について、先ほど来御答弁申し上げていますが、市街化区域、調整区域に分ける際の効用というんでしょうか、それが人口集中と都市機能の集中に伴う市街化圧力の抑制というんでしょうか、急激な市街化圧力をどうやってコントロールしていくかという観点から線引き制度が設けられているという御説明をさせていただきましたが、そういう観点からして、合併で政令指定都市になった場合どうかということだろうと思います。 これについてはいろいろ御議論があるところだろうとは思いますが、指定都市は、その周辺、指定都市以外のところと比べますと、やはり人口ですとか都市機能の大規模な集積があるわけでございまして、そういう観点からしますと、市街化区域、調整区域に分ける線引きのねらいとします市街化の圧力が強まる、ねらいと言いましたが、前提といたします市街化の圧力が強まる蓋然性が高いということで、土地利用の適正なコントロールをしなければ、前段で申し上げましたような郊外部での無秩序な市街化が発生する可能性が依然として高いのではないか。 こういう考え方から、私どもとしては、引き続き線引き制度を適用して適正な土地利用コントロールを図っていく必要があるものと考えております。
○鷲尾委員 局長、そこは先ほど局長がおっしゃったとおり議論があると。確かに私、まだ議論があると思うんですね。 というのは、政令指定都市になりましたと。政令指定都市であることをもって果たして本当に線引きする必要性があるのかというところなんですね。政令指定都市になったからといって、先ほども申し上げたとおり、周辺の町村というのは本当に農村地帯であることが多いわけですよね。そこが、先ほど私も説明しましたけれども、自治権を返上しますよ、自治権を返上するに当たっては、ある程度財政的なものも含めて担保されますよ、それによって都市機能を含めたある程度の拡充が見込まれるんだということも期待しながら、市町村合併、吸収合併されたわけですよね。 そういった地域は、いわば今までは、本当に一つの市の中にあれば市街化調整区域であったと言っても過言ではないような地域が、いわばそれまでの自治の話でいくと、選択制が導入されていますから、非線引きの都市計画区域だったと。ところが、新たに政令指定都市になると、義務づけられていますから、都市計画の中で線引きが必要になってくる。今までは選択制だったけれども、今度は義務づけられるという話になってしまうわけですよね。 そうすると、政令指定都市になって、都市からの人口の流入ですとか、それからいろいろ都市機能の拡充ですとか、せめてものメリットが与えられるのではないかなと思っていながらも、線引きによってそういうメリットが奪われてしまうんじゃないかという危険も実はあるということだと私は思っています。 というのは、やはり周辺の町村ですけれども、人口がもっともっとふえるとか、本当にふえたら最高ですよ、農村地域を含めて吸収合併をされるような地域は。吸収合併をされて人口要件を満たして、それで政令市に移行する。吸収合併されるような地域は、ここにおられる委員の先生方の御地元もそうだと思いますけれども、人口がふえたら万々歳ですよ。でも、その万々歳の事態がそう簡単には起こり得ないと思っているわけですね。思っている中で、では、一方的に市街化調整区域という形で線引きをされる可能性が高い地域ですけれども、そうなってしまうと、住民の期待をある意味裏切ってしまうような形になってくるんじゃないかな、私はそう思っています。 それで、いわば線引きが当初導入されてから、また、選択制という形で社会情勢に応じて改変されてきたけれども、では、新たな事態として周辺地域が同じ一つの政令指定市となったときに、都市計画法で政令指定都市に線引きを義務づけるということが本当に必要なのかというところが私、本当に疑問を持っていまして、局長、何かうまい方法がないと、うまい方法があったらぜひ教えていただきたいと思うし、そういう方向性で議論を進めていただくということはできないのかどうかについてお答えいただきたいと思います。
○加藤政府参考人 先ほど御答弁させていただきましたが、政令指定都市になりますと、その周辺に比較いたしまして、人口とか都市機能の大規模な集積によって市街化圧力が強まる蓋然性が高いというお話をさせていただきましたが、一方で、線引きをした後、調整区域になりますと開発が抑制されますが、同じ調整区域という位置づけが与えられた区域でありましても、その土地、土地、その都市、都市ごとに置かれている状況はさまざまであろうというふうに考えております。 そういうことがあるものですから、先ほども一部御紹介いたしましたが、市街化調整区域の状況に応じまして、既存集落の、例えば一定の開発ですとか産業の振興のための工場の立地等について、これは開発審査会の議を経ることになりますが、周辺の市街化を促進するおそれがない場合にはこうした開発を認めるということにされておるところでございます。 先ほど申し上げましたが、さらに、平成十年、十二年の改正によりまして、例えば地区計画をつくった場合には地方公共団体の判断で開発ができるとか、あるいは、条例を定めていただきますと、これも開発が許容できるということになっておるわけでございます。 この考え方は、調整区域になりますと原則として開発は抑制いたしますが、調整区域の中でも、一律に、画一的に開発を規制するということではなくて、本当にそのまちづくりに携わる方々がいろいろ議論をしていただいて、ここはこうした方が地域全体の発展のためになるということが皆でまとまれば、それを都市計画という手続を経て決めていただく。そういう都市計画という手続を経て決めたものについては開発を許容しようということでございますので、調整区域の原則的な規制はかかりますが、今のような制度を活用していただいて、その地域の目指すまちづくりに対応していただけるということになる手法も用意されておりますので、そういうことで対応していただくというのが一番いいのかなというふうに考えております。
○鷲尾委員 それでは、局長の話でいきますと、政令指定都市の中で、いわば都市計画区域に編入しない区域の存在は認められない、線引きをしっかりして、その中でいろいろ制度があるんだから、その制度の運用で対処してほしいということですか。 そこなんですよ。状況はさまざまですから、前提としての都市計画の中の線引きということを、一気に大枠をはめた、そのはめること自体が、確かに人口集中している地域は大事ですよ。大事だと思います。そういう地域は財政上の必要もありますから、当然やってほしいと思いますけれども、今新たな事態が起こっているんだ、新たな事態が起こる中でさらにそれにも対応するように、一律義務づけというのはいかがなものかなというふうに、いまだ私は納得できない状況でございます。 この問題についてはまたこれからもちょっと質問させていただきたいと存じますが、やはり柔軟に、それこそ昭和四十二年から、答申が出てから線引きの問題はずっとあって、ついこの間選択制に移行した、それぐらいドラスチックな変化をしているわけですから、しっかりと社会情勢に柔軟な形で、これからもまた政令指定都市が人口要件を達成するような形でどんどんふえていくわけですから、その事態に対処したあり方というのは私は必要だと思います。 ですから、一律大枠を義務づけるという形ではめるのではなくて、やはりそこもある程度選択適用できるような枠組みづくりというのも、本当の地方自治をうまい形で残す形での都市づくりには私は必要だということを申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○望月委員長 次に、高木義明君。
○高木(義)委員 民主党の高木義明です。 大臣の所信に対し、若干の質問をいたします。 きょうは、海賊対策、それと高速道路料金引き下げに伴う影響、モーダルシフトなどについてお尋ねをいたします。 まず、海賊対策です。 改めてこの問題を取り上げますのは、一月二十八日に防衛省は、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処のための準備に関する命令を発出しております。そして、三月中旬、もうすぐ海上警備行動が発令をされて出航されると伝えられております。まさに、自衛隊法の第八十二条、海上における警備行動、「海上における人命若しくは財産の保護」、これを目的としてこのような行動がとられる、こういうことでございます。 昨年の四月二十一日でしたが、中東イエメン沖で、我が国企業の大型原油タンカー「高山」、十五万トンですが、海賊と見られる不審船から発砲されて船体後部のタンクに被弾をしたという事件がございました。あれからもう一年たつわけであります。 このソマリア周辺における海賊というのは、外務省の調査によりましても、全世界の海賊発生件数というのは東南アジアがかなり多い状況です。しかし、これもだんだん少なくなってきている。しかし一方で、ソマリア沖、アデン湾、紅海等については徐々にふえている。少なくとも、二〇〇三年には二十一件、二〇〇四年には十件、二〇〇五年には四十五件、二〇〇六年には二十件、二〇〇七年は四十四件、そして二〇〇八年には百十一件、こういう状況になっております。 ここで私がまずお聞きをしたいのは、「高山」がこのような事件に遭遇をしてから一年たつわけですが、ようやく、いわゆるこれは海上警備行動として我が国が現場に出向くわけです。もとより我が国は貿易立国ですから、船舶、海上輸送の安全確保というのは、我が国にとっては最も大事な一つであります。したがって、そういう中にありましても、この海賊対策、なし崩し的に海上自衛隊を派遣するというのではなくて、国連海洋法条約にのっとった新たな法整備をしっかりした中でこういうものに対応していくということが筋であろう、私はこのように考えております。 ただしかし、今日現在、このような危険な状況に手をこまねいているわけにいきません。つい先日、いわゆる船主協会、全日本海員組合は、共同声明という異例な形で、海上自衛隊を現行法の枠内で派遣して、船舶あるいは船員の安全を確保してほしい、こういうことを表明したところでございます。 それほどせっぱ詰まった状況なんですが、少なくとも一年、もっと言えばこの数年間、日本においても重要なあの中東海域においてこのような海賊事件が発生しておることを十分承知しておったわけですけれども、なぜ今までこういう状況が続いてきたのか、この点について、まず、我が国政府としてきっちりした見解をお伺いしておきたいと思います。
○大口政府参考人 先生御指摘の「高山」の事案発生後でございますが、直ちに外航海運事業者に対しまして、ソマリア沖における海賊の襲撃に関するリスク評価の徹底を図るよう注意喚起を図るとか、あるいは海賊に関する情報収集、あるいは事業者に対して二十四時間体制でそうした情報を共有するという努力をしてきております。 昨年の夏ごろから、先生御指摘のように、海賊事案がさらに急増したということを受けまして、九月には、海賊対策に関する民間事業者と私どもとの緊急検討会を立ち上げるなどしまして、外航海運事業者と対策のいわゆる案を検討してまいりました。 さらに、外交ルートを通じまして、日本関係船舶に関する通航の監視あるいは救助が行われるように、有志連合軍との連携協力体制も構築してきたわけでございます。 さらに、海賊対策につきましては、沿岸国の連携が大変重要だということで、ことしの一月に、IMO主催のジブチ会合においてワークショップを開催いたしまして、東南アジアで今地域枠組みが日本主導でつくられておりますけれども、そうしたものとか、あるいは海上保安取り締まり能力の向上に関する支援実績、そうしたものを生かした取り組みを提案したところでございます。 さらに、ソマリア周辺国の海上保安機関の法執行能力の向上支援を図るために、昨年の十月でございますが、イエメン沿岸警備隊職員をJICAの海上犯罪取り締まり研修というものに招聘しまして教育を行うとともに、昨年の十二月でございますが、海上保安庁の職員をイエメンに派遣しまして、人材育成等の支援を行うようなそうした施策について、地元で情報交換を行いました。 さらに、ことしの二月に入りまして、イエメンで開催された沿岸警備隊主催、これはイエメン国の沿岸警備隊でございますが、そこの主催の地域海上安全保障会議に参加しまして、取り組みについて協力をしてきているわけであります。 いずれにしましても、海賊対策につきましては、政府を挙げた取り組みが必要だということで、総合海洋政策本部を中心に、現行法の枠内で、先生おっしゃるように、実施可能な措置あるいは新たな法制度の検討を進めているところでございまして、国交省といたしましても、全面的にこれに協力をしてきているところでございます。
○高木(義)委員 この海賊対策というのは、私は基本的には、沿岸国の海上保安機関の能力向上、そして取り組みいかんによる、このように思っております。したがって、そういう意味では、今お話がありましたように、我が国は諸外国に対しても、そのようなノウハウあるいは物心ともの支援をしていくということが大事であろうと思っております。既にイエメン、オマーンあるいはジブチについても、今、調査官を派遣して、それぞれ接触をしておるということは聞いております。 そこで、後ほどまた、なぜ海上保安庁がこれに対応できないのかということを申し上げますが、イエメンは我が国に対して巡視船の供与を要請した、このようなことがあります。 また、一月二十六日から二十九日のいわゆる国際海事機関、IMOのジブチ会合によって行動指針が採択をされております。この行動指針の主なものは、参加国は海賊防止のために国内法令、国際法にのっとり最大限協力をすることがまず第一。そして二つ目には、海賊情報共有センターをイエメン、ケニア、タンザニアの三カ所に設置をする。三つ目には、訓練センターへの支援を行う、こういうことがありますが、特にこの件については、我が国の国際協力、いわゆる国際貢献として極めて重要なアイテムになろうかと思っておりますが、いわゆるイエメンへの巡視船の供与を含めて、海賊情報共有センター、訓練センターの支援についてどのような対応をしていくのか、お考えをお聞かせいただきたい。
○岩崎政府参考人 先生御指摘のとおり、東南アジアの海賊が減ってきたのも、沿岸国の海上保安機関等々が整備されたこと、それから、あのあたりにもこういう情報センターがあること、これは大きな役割を果たしている、このように認識をしております。 同じようなことがソマリア周辺でもできないかということで、一つは、イエメンあるいはオマーン、こうしたところの海上保安機関を私どもが調査いたしましたら、コーストガードという機関がございまして、それなりの形はあるということはわかりましたので、どういう形の支援が具体的にできるかというのを今、関係省庁も含めて検討しているところでございます。 また、情報共有センターにつきましても、これはIMOの方でも動きがございますので、そうしたことに協力しながら、我が国として、東南アジアでReCAAPを積極的に我が国が貢献しながらつくっていったということを踏まえて考えてまいりたい、こう思っているところでございます。
○高木(義)委員 そのような協力も私は惜しむべきではないと思っております。 そこで、この問題が大きく取り上げられてきましたのは恐らく昨年ぐらいのことではないかと思っておりますが、そういう中で、日本のソマリア、アデン湾の海賊対策を一体どうするんだという世論の高まりもございました。 そういうときに、海上保安庁は、この海賊対策として、海賊対策については海上保安庁が第一義的に対応しなければならない、こういうことを前書きにしながら、しかし、ソマリア沖に巡視船を派遣することは以下の点を総合的に勘案すると困難であるということを何度も述べられております。 一つは、何といいましても日本からの距離。長期連続行動可能な巡視船は一隻のみ、これは「しきしま」のことでしょう。したがって、足が長過ぎる。二つ目には、海賊の武装状況。これは、ロケットランチャー等の重武装が海賊に見られる。三つ目には、諸外国においては海軍による対応になっておるので、我が国としては巡視船での派遣はできない。この三つが主に我が国の政府としての公式的な見解になっておりますが、これは私は、今でもわかりにくい。 なぜ海上保安庁、巡視船がだめなのか。巡視船の装備の不足なのか、あるいは隻数の不足なのか、あるいはまた、いわゆる海上保安庁の要員の不足なのか。あるいは、そもそも活動範囲。海上保安庁は言うならばコーストガード、これは沿岸警備、こういうのが一般的に言われておるんですけれども、その活動範囲がそもそもそういうところには対応できていないのか。 この辺について、いま一度、国民にわかるような説明をお聞きしたいと思います。
○岩崎政府参考人 海賊対策については、海上保安庁が一義的に対応するということは我々の任務だと思っておりますけれども、先生今御指摘のとおり、ソマリア沖に海上保安庁の巡視船を派遣するということにつきましては、日本からの距離、海賊が所持する武器、各国が軍艦等で対応しているということ等を総合的に勘案すると難しい、このようにお話をさせていただきました。 もう少し詳しく説明させていただきますと、まずその中でも、海賊が所持する武器、これへの対応が必須の課題だと考えております。ロケットランチャー等の重火器で武装をしております。これらの攻撃を受けた場合に、被害をある程度食いとめながら継続的に業務を実施する、こうした装備を持つ船が必要でございます。 また、日本からの距離を考慮すれば、長距離を航行できることが業務を安定的、継続的に実施するための重要な要件になります。こうした要件を満たす巡視船は現在「しきしま」一隻しか保有していないため、継続的に実施するというのは困難でございます。 また、各国、現在ソマリア沖に派遣しておりますのは海上警察機関ではなくて、海軍の軍艦、軍用航空機を派遣しております。海上保安庁はこれまでこうした軍艦等と実際的な連携行動の実績がないため、急迫した危険事態等、こうした相互連携が必要な場合に支障を来すおそれがある、このように思っております。 こうしたことを総合的に勘案した結果、巡視船は困難だ、こう申し上げてきたところでございます。 また、先生お話しのような活動範囲でございますけれども、海上保安庁法は、海上の安全を図るというのが海上保安庁の目的、任務とされております。したがいまして、明確に地理的に日本の沿岸に限るとかといった制限はございません。 ただ、海上保安庁は、日本の権益を守るというのが海上保安庁の仕事でございますので、主とした活動の範囲は日本の周辺海域になっておりますけれども、これまでも日本の周辺海域を越えて、例えばプルトニウムの護衛につきましてはヨーロッパから日本までの護衛も務めましたし、また海賊という意味では、東南アジア、マラッカ、シンガポール海峡までは行っているところでございます。海上保安庁の持てる装備、勢力の中で、日本の海上治安の安全に貢献できる範囲はできる限り積極的に対応してまいりたいと思っております。 ただ、繰り返しになりますけれども、ソマリアまで行ける巡視船、継続的、安定的に業務ができる巡視船が一隻しかないという現状で、今回の派遣は行わない、そのかわり司法警察権の行使等、海上保安庁でできることは積極的にやっていこうということで対応を考えているところでございます。
○高木(義)委員 言うまでもなく、海上保安庁法の第二条、これは海上保安庁の任務が書いてありますけれども、海上における犯罪の予防及び鎮圧、海上における犯人の捜査及び逮捕などの事務を行うことによって、海上の安全及び治安の確保を図ることを任務とするということになっております。 当然、海上保安庁としては、自衛隊が出すかどうか、ソマリアはどうしていくべきか、我が国はどのような対応をとるべきか、いろいろ去年、去年というより、私が先ほど言いましたように、これはもう数年前から、ソマリア、アデン湾周辺の海賊事案というのはだんだんふえてきておるという状況は察知できておるわけなんですよ。そこで、ここに来て何だかんだ言いながら、結局は、この三月に海上警備行動でようやく向こうの方に出ていくということなんですよ。本当にこれでいいのか。 まさに海上保安庁、保安官としての使命感からするならば、まず「しきしま」でもいい、特に周辺海域に行く、こういう決断がなぜされなかったんですか。そして、それでもやっぱりだめだ、どうも状況としては役に立たない、役割を果たせないということになって初めてまた、ではどうするのかということに議論としてつながってくるべきだと私は思うんですが、海上保安庁でやるべきだということは保安庁の中にはなかったですか、そういう議論は。
○岩崎政府参考人 私どもの方でも、先生今御指摘いただいたとおり、この海賊対策というのは海上保安庁の任務である、したがって、海上保安庁にできることは積極的にやっていこうということで、中でも議論をしてきたところでございます。 ただ、私どもの持つ勢力からすると、この業務はやはり継続的、安定的にやっていかなきゃいけませんから、そういうことを踏まえながら、海上保安庁は何ができるかということを我々でも考え、我々でも決めていったところでございます。 そういう意味で、今回、自衛隊の船を派遣する、それに私どもの職員が司法警察職員としてそうした事務をやっていくということとあわせて、先ほども申しました沿岸周辺国の海上保安体制の強化でありますとか、私どもができることは積極的にやっていこう、こういう姿勢で臨んでいるところでございます。
○高木(義)委員 今も御答弁がありましたように、巡視船「しきしま」が、一番足の長い、非常に優秀な巡視船でございます。この建造経緯については、平成元年の十二月にプルトニウム海上輸送関係閣僚打合会にて、まさに「海上における犯罪の予防及び鎮圧は第一義的に海上保安庁の任務であるので、プルトニウム海上輸送の護衛船として海上保安庁の巡視船を派遣する」、こういう申し合わせが当時ありましたよ。 この「しきしま」は、平成四年の十一月から平成五年一月の三カ月、フランスのシェルブール港から茨城県の東海港まで無寄港で約三カ月かけて、それぞれ任務を全うしております。日本とアデン湾は一万二千キロ、六千五百海里と言われておりますが、大体二週間から三週間でそこに着くということを聞いております。 私は、海上航行の安全に対して責任を持つべき我が国が、つい最近じゃないんです、この何年間そういう状況が続いておって、発生という状況があって、去年からばたばたと、こういう感じがしてなりません。したがって、海上保安庁の長官としては、今いろいろ言われた理由で困難だという判断を下したんでしょうが、大臣、この問題はどうでしょう。やはり、マラッカ海峡まで行っているんですよ。また、それに十分な対応もされておりますし、なぜ今回、この問題については非常に消極的であったのか。私の感じはそうなんですよ。 この点について、いち早くとにかく行って、各国の船舶あるいは我が国の日本籍船や日本人の船員の安心に少しでもお役に立てるという行動はとれなかったんでしょうか。この点についてどうなんでしょう。
○金子国務大臣 高木委員のおしかりはわからないではありません。 ただ一方で、我が国は、残念でありましたけれども、国連海洋法条約、海賊行為、これの規定が国内の法制上できていなかったというのがありますよね。今、海洋本部で、何をもって海賊行為とするかという、これは領海以外の話ですから、今度初めてこれをつくるということで、この法案作業ができてこなかったというのが、これは我々も反省しなければいけない点であろうかと思っております。 それからもう一つは、国連がこの海賊対策に対しまして、各国、有志でありますけれども、海軍の出動を要請しているという実態にかんがみて、こういう今回の決断、議論の集約にさせていただいたんだと思っております。
○高木(義)委員 時間も限られておりますからこの程度にいたしますが、いわゆる国連海洋法条約に基づいて国内法を整備すること、これは急がなきゃなりませんし、御承知のとおり、いわゆる排他的経済水域が世界で六番目に広いと言われる我が国の、海洋国家として、沖ノ鳥島の問題もあり、東シナ海の海洋権益の問題あり、あるいは水産資源の問題あり、私は、これからやはり海上安全や犯罪の取り締まりというのは大事なことになってくると思うんです。 そういう意味では、今の予算の内情も聞いてみますと、老朽化船を近代化していく努力はあるんですけれども、私は本当に大丈夫かなと、こんな感じがしますよ。もっと、こういう時期に、この際「しきしま」級も含めて、やはり私はきちっと装備をしておかなきゃならぬのではないかと思っておりますので、その辺について御決意をお聞かせください。
○金子国務大臣 高木委員からも力強い御支援をいただきまして、ありがたく思っております。 私も、海上保安庁の船を視察させていただきまして、やはり今の整備計画で本当に大丈夫か、あるいは言われているようなおくれは出てこないのかというようなことは感じさせていただきまして、省内でもその点は申し上げさせていただいたところであります。 今の委員の御発言は、受けとめさせていただきたいと思います。
○高木(義)委員 話題をかえますが、このたびのいわゆる経済対策といいますか、こういう関連で高速道路の料金が引き下げになります。三月の二十八日からだと聞き及んでおりますが、これに伴って、当然のことながら道路は通りやすくなるわけですから、旅客船やフェリーは大変な経営不安になっておるんです。あるいは、もっと言うならば高速バスもそうでしょう。観光バスは千円だけれども路線バスはそうではない、そういう仕組みになっておるようです。 これは、平成二十一年度予算あるいは平成二十年の補正予算等々でいろいろやりくりをしてこのようなことになったと思うんですが、この点について、どのような影響があるのか、まず、その辺についての御所見をお伺いしたいと思います。
○井手政府参考人 御説明させていただきます。 先ほどの高速道路料金の引き下げによりますところの各交通手段への影響でございますが、一つ、船舶あるいはフェリーにつきましては、比較的早い段階での影響がある程度予想されます。 したがいまして、既に第一次補正及び第二次補正におきまして、それぞれ四十億円あるいは四億円という形で、省エネ型のいろいろな設備に対する補助でございますとか、あるいは省エネ型の運航に対する支援でございますとかというようなことを通じてバックアップをしておるところでございます。 なお、そのほかの交通機関につきましては、船舶等と比べますと、先ほど御指摘がありました高速バスも含めまして、これは、実際のお客様、旅客の交通手段の選好がどうなのかというような関係もございます。また、路線の特性などもいろいろあると思いますし、さらに、特に昨今は、百年に一度とも言われる全般的な景気の落ち込みの中で、それが旅客、貨物両方の輸送活動に与えるマイナスの影響、これとの区別がどういうふうにできるかというようなところ、大変技術的にも難しい分析なりフォローアップが必要だろうと思っております。 したがいまして、鉄道あるいはバスにつきましては、今現在、直ちにその辺の影響を予測するということがなかなか難しゅうございますけれども、引き続きこれからも各モード、各交通機関につきまして、さまざまな状況、輸送動向をしっかりと注目していきたい、フォローアップしていきたいというふうに考えておるところでございます。
○高木(義)委員 御案内のとおり、私ども民主党も高速道路の無料化と言っておるんです。これは、貴重な税金で社会資本をつくり、それを有効に活用していく、このことによって経済効果を出していく。あるいは、地方におけるところのいわゆる第一次産業、農業、水産業、こういった物流コストの低減を図って、これまた国民の生活の安定維持に努めていく、こういう非常にいい政策目的がある、私はこのように信じております。 しかし、それはそれなりとして、その一方で、私どもの国もモーダルシフト、特に環境に優しい鉄道や海運、いわゆるCO2排出量は船の場合はトラックの四分の一と言われております。鉄道貨物は七分の一と言われておりますよ。そういう政策的な誘導をしなければならないのに、今回、こういうものが出てきたときには国としてきちっと対応してやらなきゃ、そこのフェリーの皆さん方もあるいは旅客船の皆さん方も、ある意味では公共交通、国民の足の一つなんですよ。 これについて、いわゆる地域活力基盤創造交付金の創設があってみたり、あるいは地域雇用創出推進費の創設があってみたりしております。地域の活性化、まさに港町の振興というのは、私は、今当面する大きな課題ではないかと。経済の活性化あるいは雇用の創出という意味では、こういうものをこういうものに充てると同時に、いわゆる言われておる港湾使用料を減免していく、あるいは無料化していく。特別な対策をとらないと、これはもう大変な、また新たな混乱を呼び起こすことになる。そういう地域の皆さん方あるいは輸送事業者の皆さん方の強い声があるということを私は訴えたいと思っておりますが、この点について、迅速的確な対応についてどのように考えておられるのか、どうぞ。
○大口政府参考人 お答え申し上げます。 私どもの国土交通省の行政、まさに現下の厳しい経済状況に対応するという一つの対策、それから、片やCO2の対策、さらに、一億二千万になってきた国が七千万になっていく過程で、よりよく効率的に町なり鉄道なりバスなりそういうものを全部組みかえていく。そういう総合的な中で、まさに現下の経済対策もやりながら、しかし将来にもつながる、そうしたものを可及的速やかに、第一次、第二次の経済対策にさらに上積みしながら、今現在、経済対策を構築しようということで頑張っているところでございます。
○金子国務大臣 モーダルシフトというお話がありましたけれども、山口県のセメントを今まではしけらないように鉄道で運んでいたんですけれども、今度は技術開発が進みまして、船で運んでも湿気が入ってこないというようなことで、先生のお地元の九州に運ぶというような技術開発ができまして、そういうものを進めていく。あるいは港湾でも、重要港湾について、今御指摘のように、荷物を揚げたものを鉄道貨物線に素早く結びつけるという重要港湾のいわばシームレス化と言っていますけれども、そういうものを進めるといったようなことで、全体としての対応は進めていきたいと思っております。 特に、今度の高速道路料金の引き下げで影響が出るような船のフェリー等々については、やはりしっかり対策をとっていく必要があると思いますので、対応してまいりたいと思っております。
○高木(義)委員 申し添えておきますが、いわゆる鉄道輸送、JRも、とりわけ北海道や四国そして九州、あるいは貨物、こういうところは非常に企業努力をされておりますが、ただでさえ地理的にも非常に不利な経営状況ですが、このJRについても、この高速道路の引き下げというものは大きな影響があるということ。したがって、十分なる御対応をいただきたいと思っております。 最後に、時間もありません。船員の雇用と育成ということについて申し上げます。 今、派遣労働者を中心として大変失業がふえておる時代であります。いわゆる失業率四%を超えるという状況になっておりますが、その一方で、船員の不足というのも厳しい状況です。内航海運で予想される船員の不足は、五年後には約千九百人、十年後には四千五百人不足をすると言われております。外航海運では、必要数は約五千五百人になりますが、今は何といいましても、かなり下回っております。 いずれにしても、日本の国民生活、経済、そういった物資を外航、内航ともに担っておるわけですが、そういうところの働き手がなくなったら一体この国はどうなるのかと考えてみますと、非常に寒い感じがいたしております。したがって、私はこういう状況の中で、ぜひ厚生労働省と一緒になって、船員の場合は厳しい試験もありますけれども、こういうところにもぜひひとつ新しい雇用の先として、いわゆる職業訓練やそれなりの支援策を講じることも一つであろうと思っております。 それから、今、船員の育成機関、養成機関、いわゆる海洋系の大学あるいは高等専門学校、こういう卒業生の方が内航や外航の仕事につかない状況もありますし、また全国の五校の商船高専、ことしは富山商船高専と富山工業高専が統合して富山高専となるとも聞いておりますが、こういう状況。 また、我が国の遠洋・沿岸漁業にとって最も大事な船員を供給した水産高校も、昭和四十年には六十五校ありましたが、六十年には五十四校、平成十七年には四十六校、生徒数は、昭和四十年のときは二万八十人、ところが、平成十七年になりましたら一万八百二十八人、こういう統計もありますように、船員になられる方が非常に少ない。そのためにはやはり国家として、いわゆる海洋基本法もできて、その計画もあって、そういうものについても教育的な観点からも十分対応しなきゃならぬ。特に学習指導要領の中にも海洋に関心を持つようなことをどんどん入れていくことが大事ではなかろうか、私はこのように思っております。 海を知らない人、あるいは海のことになかなか関心を持たない人が非常にふえておるという、これは憂慮する実態でございますが、この点について、余り時間がございませんが、政府としてのきちっとした対応をお聞かせいただきたい。
○伊藤政府参考人 先生から幾つかの御指摘、御提案がございました。 その中で、特に国土交通省と厚生労働省が連携をして船員の雇用対策を図るべきではないかという御指摘につきまして、私の方から御説明を申し上げます。 先生からのお話もあるとおり、船員不足の問題というのは大変重要な懸念の事項でございます。御案内のとおり、平成十九年十二月にまとめられました交通政策審議会海事分科会の答申を踏まえまして、内航船員の確保、育成、これを喫緊の課題として対策を講じていくということが不可欠である、こういう認識をしております。 従来、私どもは、地方の運輸局が船員の職業紹介を窓口としてしておりましたけれども、昨年から、厚生労働省と連携を図りまして、特にハローワークでの船員未経験者を対象とする船員の求人情報の掲示、こういったことを始めさせていただきました。また、ハローワークが主催をいたしますいわゆる合同面接会、こういったところに私どもの船員のブースも出展をさせていただくことといたしまして、いわゆる船員未経験者の方々にも船員への就労をいただく、こういう促進策を実施しております。 こういった方々が実際に企業に試行的に雇用されまして、それで、当然船員として働くための資格を取得するということが必要でございますが、これにつきましても、昨年より、船員の確保、育成に係る計画というものを事業者から提出をいただきまして、この認定を受けたものにつきましては、この資格取得のための講習の費用の一部を助成するという制度を開始しているところでございます。 今後とも、厚生労働省と連携を図りながら、内航船員の確実な確保対策に努めてまいりたいと考えております。
○高木(義)委員 終わります。ありがとうございました。
○望月委員長 次に、吉田六左エ門君。
○吉田(六)委員 自由民主党の吉田六左エ門でございます。 いつも御苦労いただいている委員長そして理事の皆さんに、この運営がスムーズにいっております、このことにお難儀いただいているということで、感謝をしながら質問をさせていただきます。 昨今の世界的な経済状況、そしてその影響を受けて円高、株安ということで、日本も、歴史的にも何度もないというような経済状況に立ち至って、塗炭の難儀をしている最中であります。 今こそ、私が常日ごろから自分の哲学としています、借金は返せるときが返すときで、返されないときに借金返しをしようと逆立ちしたって返されないのでありまして、今は、借金をして、そして大きな財政出動をして、そして家内を潤沢にして、そしてまた、めぐり来るよきときに、今の難儀を乗り越えるときにつくった借金返しをするという。今がどういう時期なのか。小泉さんのとき、借金が返せる環境だった、そのように思っていますから、ああした政策を推し進めてこられました。今は逆に、借金をしてでも内需を喚起して、そして景気回復に力を注いでいかなければならない、こういうときに、国土交通政策を担う責任は大きいものがあると感じています。 いろいろな質問が頭をよぎるわけですけれども、限られた時間でありますから、日本国の各地方が元気になる、環境にもよい効果がある、こうした中から、新幹線という切り口を一つとって質問をさせていただきたいと思いますので、副大臣、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず、私は新潟から上越新幹線でやってくるわけですけれども、朝の八時半の会議に、北さん、間に合うんですよ。あなたは間に合わないね。これはジョークでなくて、同じ会議で森元総理がいつも言うんですよ。六さん、けさかと言うから、はいと。いいなと。北陸新幹線がいまだ開通しませんから、朝一番に出てきて八時半の会議に間に合うなぞということは不可能なんですね。ただ、いや、おれたちの地域も、新幹線が通れば、今度はもっともっと便利になるよ、こうおっしゃいます。 このことを受けて、北陸新幹線に限らず、今整備しようと赤い線で塗られている北海道も九州も、いっときも早く整備をする、このことが、何より今のこうした景気、経済低迷のときに大切なことなのではなかろうか、そんなふうに私は思うものでありますが、財政その他はともかくとして、まず、これに向けてのお考えを伺わせていただきたいと思います。
○加納副大臣 吉田六左エ門先生が御指摘なさいましたように、まさに新幹線は、地域の活性化だけではなく、今おっしゃったビジネスの効率化、時間の短縮など、非常に大きな価値を生むものでございます。そういう意味で、また現在の経済状況から見ても非常に意味があるという御指摘は、傾聴させていただきました。 私どもも、先生の御指摘を頭に置きながら、累次の政府・与党申し合わせにより、着工の基本条件を確認しながら、これまで着実に整備を推進してきたつもりでございます。 例えば、平成二十年度予算におきましては、補正を含めまして、過去最高の事業費三千二百六十四億円を確保いたしました。このほか、平成二十一年度予算案におきましても、さらにそれを上回る三千五百三十九億円の事業費を計上するなど、鋭意整備を進めているところでございます。 今後でございます。今後とも、平成十六年の政府・与党申し合わせに基づき、建設中の区間について着実な整備を推進していくほか、昨年末、昨年の十二月十六日でございましたけれども、整備新幹線に係る政府・与党ワーキンググループにおける合意事項がございます。これに基づきまして、未着工区間についての検討を進めていく、こういう所存でございます。
○吉田(六)委員 ありがとうございました。 今の御答弁、まさに力強く感じます。徹底してスピードアップをしていきたい。 日本全国の整備でありますけれども、具体的には、私がかかわります北陸新幹線のことについてがわかりやすいかと思いますので、これにかかってですが、北信越ブロックの国会議員会議で、よくこんなことが話題になります。新幹線の整備について、長野は乗り逃げ、新潟は食い逃げするなよ、おれたちのところまでちゃんと届く間は、みんなで力を合わせて、このルートが完成するように努力をしよう。 長野が乗り逃げというのは、財投の大きなお金を使わせていただいて、そして、長野オリンピックに間に合うようにといって、あそこまでいち早く新幹線が届きました。自分たちのところまで届いたからもうそれでいいということではないよということと、その先の新潟は、いわゆる新潟の魚沼というところをすっと糸魚川の方へ回るだけなんですね。だから、そこのところをぱくっと食って、終わってしまったらもう先のことなどいいよというようなことのないようにしろという北陸の先生方からの強いアピールなんですね、まあジョークも込めての話なんですけれども。まさに、みんなが力を合わせなければというのは全国すべての地域に当たってだと思うんですね。 そうしたときに、建設のための費用負担が国と地方で二対一なんですね。これが、どうも昨今のニュースですと、随分と、二十六年度というところまでで今設定されているんですが、北陸新幹線、新潟県分のことを言えば二百五、六十億も上乗せになるということなんですね。 これはいろいろな事情があってのことだろうと思うんですが、私はやはり、地方はこういう状況ですから、塗炭の経済状況にあるわけでありまして、ここへ来てまたその上なのかと言われると、なかなか元気が出なくなってしまう。新幹線が欲しい、みんなで新幹線を通そうということで始めた事業でありますけれども、これらについて、やはり細かく開示して理解を求め、説明をしてやる必要があるのではないのかなというふうに思います。何か大臣のぶら下がりのコメントだったかと思いますが、地方は大変だから無利子の貸し付けなんかもその選択肢だねというような発言も漏れ伺っていますが、無利子でも借金ですからいつか返さなきゃならぬということで、そういうことよりも、この事業を達成するためにもうちょっとダイナミックな方法で地方を面倒見ていく必要があるのではないかな、こう思います。 この辺について、ひとつコメントをちょうだいしたいと思います。
○北村政府参考人 お答え申し上げます。 まず、先生御指摘の、整備新幹線の事業費が増額をしているということで、その増額に応じた地方の負担の問題が、地方との関係で今非常に議論になっております。まず、それについてお答え申し上げたいと思います。 事業費が増額いたしましたのは、実は、建設資材価格が上昇している。具体的には、平成十五年の四月でもともとはじいておりました価格が、二十年四月、もう五年以上たったものですから、その間の物価の上昇などがございましたり、また、初め考えていましたとき想定したよりも、例えば、ボーリング調査をしたんですけれども、それを実際に工事を始めますと地盤がより軟弱だったというようなことで、やはり追加の安全対策を講じなきゃいけないなど、そういういろいろな事情から増額したものがございます。 もちろん、整備主体でございます鉄道・運輸機構の方で、コストの縮減だとか落札した場合の落札差額だとか減額の部分もございますので、そういうふえた分から減額した総体を減じますと、結果としては、オール・ジャパン、既着工の今の全線区で四千百億円増額をしているという状況が今ございます。 この増嵩につきましては、昨年の十二月の政府・与党ワーキンググループにおきまして、今申しました四千百億円を増額しましたということを御報告し、その後、我々鉄道局なり、整備主体でございます鉄道・運輸機構から、各自治体へその内容について御説明をさせていただいているところでございます。 先生からもそれについて御心配いただいていますが、我々としましても、自治体には、増額しました状況、理由につきましては丁寧に説明をさせていただきたい、当然こう思っておりまして、今説明をさせていただいているところでございます。現在、それぞれの自治体から、説明を受けて、いろいろな御質問等がございます、そういう要求された資料などにつきまして個別に対応させていただいているところでございまして、やはり地方に負担をお願いする以上、これからも十分に説明をさせていただいて、まず理解をいただきたい、こういうふうに思っているところでございます。
○吉田(六)委員 ありがとうございました。 細かい話ですけれども、増減ですとか、実際に事業完結した折に精査をし、正確を期するということも肝要なのではないのかな。地方なんか一文勘定ですよ、財布が軽くなってしまって。そういったこともひとつ配慮をしていただいて、丁寧にすべてにわたってやっていただきたいと強く申し上げさせていただきたい、このように思います。 そして、新幹線がめでたく開通しますと、国が二、地方が一といって負担をしてつくったものに対して、これをリースします。そのリース代が今度は入ってきますね。このリース代は、漏れ伺うと、これもルールなんだろうと思うんですけれども、何か新線のために使われるということなんですが、長野までのことはああした特別な配慮、ですけれども、それ以北のことについては、やはり負担をしたもののところにちゃんとリースフィーが戻るようにとりあえずされた方が私はいいと思うんですよ。これは世の中の道理です。それぞれが負担をして事業をやって、そしてそれができ上がった、そしてそれからの利益はそれぞれの持ち出し分に比例して還元される。 これから延伸するところも今までのルールにのっとってやっていくということが私は一つのルールなのではないかな、こんなふうに思いますけれども、これについてはどのようにお考えですか。
○北村政府参考人 お答え申し上げます。 今先生おっしゃいました、整備新幹線が開業しますと、整備主体でございます鉄道・運輸機構がJRに貸し付けるわけでございますが、その貸付料は受益の範囲内でちょうだいするということになっております。その貸付料につきましては、まず今のルールを申し上げますと、当該施設の租税とか管理費だとか、それから先生も今おっしゃいました、過去の借入金の元利償還、並行在来線のための貨物調整金にまず充当します、そして、その充当した後で残額がございますと、建設中の線区の建設費に充当するということが現在の制度でございます。 貸付料の使途をこういうふうな現状にしておりますのは、整備新幹線に関します推進方策に関しますこれまでの関係者間での長い議論を経て、さらに累次の政府・与党申し合わせに基づいて決定されたものでございまして、地元自治体におかれましても着工時には同意はされていたというふうに私どもとしては認識をしております。 先ほど先生からいろいろ御議論、御指摘いただいておりますが、ただ、一昨年以来、整備新幹線につきましては、現在の工事を進めるだけでなくて、新たな区間についても、新規着工についてできないかといういろいろな議論が行われてきておりますけれども、そういうふうな新規着工を求める地元からの非常に強い御意見がある一方で、建設中の区間については、地元を中心に、何らかの負担軽減ができないのか、そういう声もいただいているのが現状でございます。 我々としましては、こういう議論を踏まえまして、昨年末の政府・与党のワーキンググループの合意事項におきましても、今後の財源方策の一環として、国と地方の負担のあり方ということの検討を行うこととされております。したがいまして、それ以外の検討事項とあわせまして、この合意事項に沿いまして本年末に結論が出せるように検討を進めていきたい、こういうふうに思っております。
○吉田(六)委員 まだ時間がある、ないようで、あるわけですから、ぜひひとつ御検討を、地元の、最大限協力していこうという自治体の立場を徴していただきたいな、そのように思います。 そして、その後に、今度は、今話題になります並行在来線、これの経営を地元自治体が責任を持って、第三セクターなどを受け皿として運行し続ける、こういうことでありますが、この並行在来線を地元が受けるということでも、これは各自治体レベルでの概算でしかないわけですけれども、新潟県の場合は約三百五、六十億十年間でかかるのではないか、年間三十五億円ぐらいずつの負担が必要となる、こういうふうに聞かされています。 年かわり日が移って、そして新幹線もどんどんとスピードアップをしまして、東海なんかは、いよいよ今度はリニアモーターまで自力で開発する、こういうよい状況になってきているということも一つありますし、こうした中で、やはり地方の困窮、これは、三位一体云々などという議論をここでする気はありませんけれども、塗炭であります。 でありますから、年末までという中にこの議論がなされるのかどうかは、私知り得ませんけれども、これらについても、別にさわっちゃならぬというアンタッチャブルの部分ではありませんから、今の状況に似合うように議論をしていただく、そして、いい方向で、みんなが新幹線の開通を、そして大事な貨物を走らせるあるいは短い距離の通勤通学の用に足りる、なくてはならない地域の足の在来線も確保できるという形に落ちつかせていただくようにしていただきたいなという要望ですが、いかがですか。
○北村政府参考人 お答え申し上げます。 今先生御指摘の並行在来線でございます。 新幹線が開業しますと地元の同意を得て経営分離をするのが並行在来線でございますけれども、この並行在来線は、並行在来線を運営します鉄道事業者の経営努力を基本にして、地域全体として利用促進にもっと取り組んでいただいて、地域の足として、基本的には地域の力で維持していただくというものが基本だと我々は考えております。 もちろん、そういうのが基本でございますけれども、国としましても、経営分離されました後の並行在来線の安定的な経営のためには、JRから譲渡される鉄道資産に対して税制上の優遇措置などを現に講じてきております。さらに、平成二十一年度からは、昨年の十二月の政府・与党ワーキンググループの合意事項で、貨物調整金というものについて、新たな設備投資に係ります資本費も、従来は対象経費になっておりませんでしたが、そういうものも対象経費にして支援の拡充などを図っているところでございます。 並行在来線、今は、しなの鉄道等四区間についてございまして、これは、そうはいっても大変厳しい経営状況にあるのは我々も存じておりまして、今申しましたような税制上の優遇措置でございますとか貨物調整金のさらなる拡充などもやっておりますけれども、さらにJR自身も、切り離した後であっても、これまでも人件費をJRが一部負担した上で要員を派遣するというふうな協力もやっておりますけれども、さらに運行面での協力も含めて並行在来線の運営に協力するように、我々としても引き続き協力をしていきたいと思っています。 また、この並行在来線、そういう意味では、もともと地域から御同意は得ているのが現状ではございますけれども、先ほどまで申しました状況にかんがみまして、我々としても、並行在来線につきましては、先ほども何度か出ておりますが、政府・与党のワーキンググループにおける合意事項におきましても、さらに並行在来線について検討を進めるというふうにしておりますので、正直申しましてなかなか難しい課題ではあるんですけれども、我々としては、しっかりとよく検討して適切に対処していきたい、こういうふうに思っているところでございます。
○吉田(六)委員 ありがとうございます。 これからワーキンググループ等で検討していくということで、まだまだそうした方向に議論がいただけるのだなという感触は持ちましたが、ワーキンググループとはいうもののマネジメントはやはり局長ですから、ぜひひとつ、ここでの議論を受けて、そしてハンドリングよく方向づけを導いていただくように努力していただきたいな、そのように思います。 第三セクターというのは、難儀な地方鉄道の代名詞みたいなものですね。三陸鉄道、もう何とかお客さんに来てもらいたいと思って、義経がこの線のところを落ちていった道筋だなどという、事実はわかりませんが、そんな理由をつけたり、北海道のJR、真っ白な雪原をポッポーと汽車が走る、それを見送るのはアキレス腱のところのきれいな菅原文太が似合うとかといってPRに頑張っているんですよ。 新潟でも、長島先生よく御存じの北越北線、これは、今度は北陸新幹線が開通しますと風前のともしびじゃないかと言われていますけれども、いや、そうじゃない、グリーンツーリズムだ、田舎へ、緑を楽しんでくれというような新しい切り口を出して、第三セクターが何とか生き残ろうと思って努力をしています。そうすると、それらは割と自由裁量があるんですね、自分たちの第三セクターですから。 ところが、地方自治体が第三セクターで並行在来線を預かるということになると、これはネットワークの中ですから、なかなかそこだけ、合理化の度合いとかあるいは知恵の出し方とかということに対しても、ある程度また安全とかいろいろな部分から規制があるのではないかな、そんなふうに思いますけれども、ごくやわらかい考え方で、JRのノウハウをつぎ込みながら、給料の安いOBとか、いろいろな知恵を出して、負担が軽減できるような指導もしてやっていただきたいな、そんなふうに思っています。 地方、地方と言いますが、地方あっての我が国でありますし、地方が元気になって繁栄する私たちの国でありますから、地方の声を新幹線というくくりできょうはお伝えさせていただいたわけであります。 そして、最初に申し上げたように、今は借金返しどころか借金をしてでも、家庭でいえば、お金のかかるときですから、子供を無事に育て上げる間はという、この大事な時期が今だと思うんですね。この大きな財政出動を、私は党の財金部会長という立場ですから、この先にどうあっても必要なのではないかなというふうに、諸外国の例を見ても感じています。内外のいわゆる需要ギャップの分を補完するくらいの、どでかいものが必要なのではないかな、そんなふうに思っています。 そうしたものが用意された暁には、知恵を出して、環境にも、それから地方の景気回復にも活力にも最も有効な新幹線の整備でありますから、このために、獲得競争に負けないように頑張って準備をして、準備してと言うと言い過ぎになるかもしれませんが、やっていただきたいなというお願いを一言申し上げさせていただいて、私からの質問にさせていただきます。 いい時間をいただいて、ありがとうございました。
○望月委員長 次に、松本文明君。
○松本(文)委員 自民党の松本文明でございます。 質問の時間をお与えいただきましたことに感謝をして、早速質問に入らせていただきます。 まず、都市における農地の保全と農業の重要性、これについて、国土交通省、どの程度の御認識をお持ちか、お聞かせをいただきたいと思います。 〔委員長退席、福井委員長代理着席〕
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 緑とオープンスペースは都市に必要不可欠なものでございまして、とりわけ、先生今お尋ねのありました都市農地についてでございますが、これは、都市内の緑地的な空間、防災的な空間、また農業体験ができるといった場、いろいろな機能を持っておりますので、それは広い意味で、都市における良好な生活環境の確保という面から大きな役割を果たしていると認識しております。 都市農地の重要性については、今申し上げましたいろいろな機能に着目して、非常に重要な役割を果たしていただいているというふうに認識をしております。
○松本(文)委員 局長の認識にもかかわらず、ここ十年で、都市農地の約四〇%が宅地化などによって消滅をしました。東京二十三区は全く壊滅的と言っても過言ではない状況にあります。もちろん、山手線の中にはもう全くありません。環状六号線の内側もまずないと言っていい。環状七号線、環状八号線に沿ってわずかに残っているというのが東京の現実であります。 結果、緑は減少し、人間に命と潤いを与えてくれる水は都市河川と下水に集中をして、時として都市住民に襲いかかっているというのが現実であります。これを防ぐための溢水対策に使われる税、これは半端じゃございませんで、農地を保全するのに必要であろう予算の数十倍、数百倍の莫大な税が使われている、これが現実であります。 こうした非効率的な連鎖をもう明確に断ち切って、都市農地を保全し、緑を守るんだ、自然の摂理にかなった都市づくりへと大きく転換をするんだ、国土交通省としてそういう思い、立脚点を持っていただきたいと思うのでありますが、局長の答弁をお願いいたします。
○加藤政府参考人 都市農地の問題でございますが、市街化区域内の都市農地、これは、先生も御案内のように、平成三年でございますが、生産緑地法が改正をされまして、市街化区域内の農地について保全すべきものと宅地化すべきものというふうに区分けをされる。保全すべきものについては、生産緑地法を改正いたしまして、生産緑地地区の指定をいたしまして、永続的に農地として土地利用を確保していただく、こういう制度改正をしてきたわけであります。 市街化区域内の農地につきましては、生産緑地地区だけではなくて、現に市民農園といった形でもたくさん使われているところもございます。したがいまして、私どもとしては、生産緑地地区制度の的確な運用と市民農園の整備について支援を進めて、その保全に努めているところでございます。 先ほど申し上げましたように、都市農地の持つ機能というのは非常に多面的な機能を持っておりますものですから、先生御指摘いただきましたように、緑の総量としては、特に宅地化農地については減ってきているではないかという御指摘だろうと思いますが、そうした中で、今申し上げた生産緑地とか市民農園の持つ機能というのは非常に大きな機能になってきているだろうというふうに考えております。そういう観点から、私どもとしては、生産緑地地区制度等によりまして、適切にこれらの農地の保全を図っていきたいというふうに考えておりますし、現にやっているという気持ちも一方では持っております。 いずれにしましても、今後とも、都市農地を含めまして、緑の確保ですとか創出、これによる自然豊かな都市づくりを進めていくことが非常に重要であるというふうに考えておるところでございます。
○松本(文)委員 昭和四十三年に制定をされた都市計画法における考え方では、市街化区域内の農地はすべからく宅地化すべきもの、こういう考え方に立脚をされておりました。とりわけ、あのバブルの時期、都市において事業用の床面積が足りない、あるいは住宅地域が、住宅が足りないというような、国を挙げてといいましょうか、あのバブルに酔ったといいましょうか、そういう状況の中で、都市内、市街化区域内の農地が物すごい勢いで宅地転用、こういったことが行われたわけであります。それを受けて平成三年の法改正という流れがあったんだろう、こう思います。 しかし、平成三年の法改正そのものが、社会全体といいましょうか、市街化区域内住民全体にその考え方が行き渡っているのかといいますと、まだまだそこまでには至っておりませんで、今日まで昭和四十三年制定時の考え方が息づいております。 そういう意味で、昭和四十三年制定の都市計画法の考え方は今にしっかりと息づいておりますし、その当時の法の目的は十分過ぎるほど達成をされた。結果として、緑のオープンスペースはなくなって、自然との共生による快適な都市環境というのは大きく阻害をされ、水害は頻発し、災害時の避難場所はなくなり、都市の安全度は大きく傷つけられている、これが今日の現状だと思うわけであります。 この都市計画法の考え方、もっと国民レベルで今大きく転換をしなければ千載に悔いを残す、こう思うわけでありますが、局長、もう少し国民レベルで、こうした都市の中に、市街地の中に農地を保全する重要性というものをしっかり理解していただくための努力をいただきたい。具体的お考えがあったら、お聞かせをいただきたい。
○加藤政府参考人 お答えを申し上げます。 先生御指摘のとおり、市街化区域内農地、いわゆる都市農地でございますが、その農地の持つ機能というのは、繰り返し申し上げますけれども、その重要性は、都市内における良好な生活環境の確保という面から大きな役割を果たしているということは、申し上げるまでもないことだと思っております。 私どもとしては、そういう観点に立って、先ほど先生がおっしゃられましたように、平成三年に改正をいたしました生産緑地地区制度につきましても、特に近年の都市農地の重要性にかんがみまして、地域の実情に応じまして生産緑地地区の追加指定を行って保全を図るよう、公共団体にも周知をしているところでございます。 それをさらに一歩進めて、農地の重要性の高まりに対応した新たな農地保全のあり方をどうするか、どうしていくのかというお尋ねかと思いますが、これにつきましては、都市計画サイドだけですべてが解決できるかというと、それについてはなかなか限界がございまして、農業政策ですとか税制ですとか、総合的な検討が必要であると考えております。そういう観点から、農林水産省を初めといたします関係省庁との連携が不可欠な課題ではないかなというふうに認識をしているところでございます。
○松本(文)委員 局長にぜひお願いをしたいのでありますが、今、地球温暖化、これにどう対応するのかということに対して、国民の関心は大変に強いものがあります。 かつてバブルの時代に、市街化区域内に農地としてそれを持ち続けることは、農業者の皆さんが自分の財産を相続するための便法として使われているんじゃないかと。昔、農地を広く持っている方々だけが、その利権といいましょうか、資産を次にずっと持ち続ける、そういうことに対する住民、国民の強い反発の中に置かれたというのが事実なんですね。 今、市街化区域内の農地の重要性、だから必要なんですよということが、国民に、あの当時からどれくらい理解度が変わってきているのかということになりますと、まだまだ不十分だ。何で農地だけが相続税が安いんだ、固定資産税が安いんだ、どうしてあのうちだけこれだけ広大な面積を市街化区域の中で持ち続けることができるんだ、こういったような、理解が十分に進んでいない。 やはり、都市の中で農業をやるということは大変なことなんだ、しかし都市住民にとってそれは必要なことなんだ、農業をやっている農家、都市の農家だけの問題ではなくて、都市全体にとって重要なことなんだ、こういうような考え方をどこかがもう少し国民に対して、都市に暮らす人たちに対して、PRというか理解を求めるための努力、これをやっていただかないと、行政の中だけで、国と地方自治体と、そしてJAを初めとした農業関係団体だけの枠の中でこれが語られているということでは、政策をもっと前に進めることができない。 そのために、都市計画、東京あるいは全国の都市の環境をきちっと維持していくためにどうあるべきなのか、都市計画の観点からしっかりと煮詰めていかなくちゃいけない課題だ、こう思っているんですよ。まず第一点、この点について、ぜひ意を用いていただきたい。 あわせて伺いますが、都市に水道だとか下水道だとかあるいは公園だとかということは、必要欠くことのできない重要インフラ、なくてはならないインフラだ、こう思っているのであります。あわせて、都市の農地あるいは都市の中で行われる農業、これも、規模はいろいろあります、規模はいろいろあるにしても、欠くことのできない重要な都市インフラだ、このことの位置づけが今法的にはきちっとできていない、こう思うんです。 ぜひ、都市農地の保全と都市農業の振興、これを都市計画法の中に黒々と墨痕鮮やかに大書してほしい、強い要望なんですが、局長、どんなものでしょうか。
○加藤政府参考人 お答えいたします。 都市計画は、先生もう御案内のとおりだと思いますが、前提といたしまして、その都市、都市をどういうふうに発展、維持、向上させていくかといった観点から、土地利用、施設計画、それを実現するための市街地開発事業、そのいわば三つの計画ツールを使って、総合的、一体的に決めております。 その中で、特に都市農地の関係からいいますと、土地利用を考える際に都市農地をどのように位置づけるかということが一番大きな論点になってこようかと思うわけでございます。ただ、その際にぜひ御理解いただきたいのは、都市計画は、言ってみれば一定の制限をかけて、一番典型例は建築物の制限で、例えば、こういう用途であれば建てていいけれども、こういう用途はここでは建てられませんといったような用途制限を通じて、土地利用制限を通じて、都市計画の目的とする土地利用の内容を実現していこうという制度の枠組みになっております。 そういう観点からいたしますと、農地を農地としていかに守っていくかという枠組みが、これは平成三年当時改正されました生産緑地法の枠組みとして、都市計画の手法として用意されたものでございまして、これは一定の期間といいますか、永続的に農地を農地として維持管理していただいて、それが結果として、都市住民の生活環境とか、あるいは先ほど申し上げたいろいろな多面的な機能に都市農地が貢献する、そういうことを評価して都市計画として定めるということにしているものでございます。 そういうことからいたしますと、都市計画制度といたしましては、今の生産緑地地区制度を積極的に活用するということが基本になるということはぜひ御理解をいただきたいと思いますが、それをさらに、先ほど申し上げましたが、都市農地を都市農地として永続的に都市内の土地利用として認めるということになりますと、都市計画制度としてどこまでできるかというのは、本当にいろいろ難しい課題があります。 例えば、先ほど申し上げました生産緑地地区制度、これについても、私どもの制度ではございますが、実際に生産緑地が適正に肥培管理されていませんと、農地としての効用が発揮していただけません。したがって、そういう場合には、農業委員会の協力を仰いで、ちゃんとしっかりした肥培管理ができて、農地が農地として永続的に利用されるようにというような措置も盛り込まれていることがございます。 そういうことからも御理解いただけると思いますが、農地を農地として守っていくためには、都市計画制度もどうするかということは当然私どもとしては考えないといけないとは思いますが、それだけでなくて、農業政策上の観点とか、あるいは、先ほども若干申し上げましたが、先生からも御指摘がありました税制の問題、これも非常に大きな問題であります。そういうことが総合的に調和のとれた形で制度設計がなされませんと、なかなか現実的には農地を都市内において保全していくということは難しいのかなと考えております。そういう面から、いろいろ関係省庁と連携をとっていきたいというふうに考えているということでございます。
○松本(文)委員 局長、問題点が多いことはよくわかります。しかし、骨太のところで、都市に農地の保全が必要なんだという考え方をきちっと打ち出していただくことが私は今最も重要なことだ、こう考えておりまして、都市における農地の保全、あるいは都市における農業の振興というものを、農水省が所管をされます農業政策、これは全国一律の枠組みの中で同じように、東京のような大都市の中で行われる農業政策とを全国一律で律するという時代ではもう既にない、私はそう思っております。 ですから、都市計画の所管は国土交通省なんですから、ぜひ都市計画の観点から都市農業基本法といったものを早急に制定すべきだ、こう考えているんですが、そういう勇気がおありかどうか、局長、きちっと答えてください。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 勇気があるかというお尋ねですが、勇気はあるのでありますが、なかなか、これは私よりも先生の方が、いろいろな現場での声も聞いていただいて、いろいろな問題点を把握されておられると存じます。その際に、これは今の都市計画制度で本当にしっかりした、本当に必要な農地を守り続けることができるのかどうかというようなことからすれば、都市計画だけでは守れないこともあるのかなということは、多分お気づきの点だと思います。 そういうことも含めて、私どもとしては、先ほど来繰り返しになって恐縮でございますが、都市における農地のあり方につきまして、現在ございます生産緑地地区制度とは別に、都市計画制度においてどのように対応するかという点だと思いますけれども、これは、都市政策、都市計画制度における検討だけでなくて、多方面との連携が必要不可欠な課題である、そういうふうにぜひ御理解を賜りたいというふうにお願い申し上げます。
○松本(文)委員 今や、国民の七割が都市に暮らす時代になりました。都市に生まれて都市に育った若者に、この国が農耕民族によって建国された国だと説明をしても、実感を持って理解していただくことがなかなか難しい時代になってきました。 しかし、私たち日本民族が体の奥底、心のしんに本当に継承しなきゃならない精神だとか文化とか伝統といった大切なもの、これが国を挙げての都市化の中で今失われつつあるように私には思えてなりません。農政の転換、これは単に自給率を上げるためではなくて、やはり民族の心のふるさとをしっかりと取り戻すためになし遂げなきゃならない大事業だ、こう思っております。 とりわけ、都市における農業の振興は、私は重要だと思います。農業政策は農水省の所管として、あるいは税制は我々の所管ではないという考え方の中で、都市農業を都市計画の外に置いて放置してきた国交省の責任は大変重い、私はそう考えております。 確かに局長のおっしゃられるとおり、生産緑地法あるいは相続税等の納税猶予制度、これが農業経営の継続に大変重要で大きな役割を果たしてきたこと、また有益であったことは、私は十分に認めます。しかし、それを認めつつも、都市農地の今日の急激な減少という現実を見たときに、このままではいけないという思いに強く駆られるのであります。 国交省として今後にもう少し期待のできる答弁を、局長、重ねてお願いいたします。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 これまでの生産緑地地区制度の運用実績等々について、まず、ぜひ御紹介をさせていただきたいと思います。 先ほど来御指摘いただいておりますように、平成三年に生産緑地地区制度を大幅に改正させていただきました。三大都市圏の特定市の市街化区域内農地につきまして、宅地化する農地と保全する農地に、生産緑地地区を指定することによって区分けをしてきたわけでございます。 その結果、平成四年の制度適用当初時点におきましては、六万四千六百八十地区、一万五千百九ヘクタールの生産緑地の指定がなされてございます。生産緑地地区は、平成二十年の十二月末時点では六万四千七百十七地区、一万四千三百八ヘクタールということで、平成四年当初と比較しますと約八百ヘクタールの減にとどまっております。 この結果を見ますと、生産緑地地区制度、これは営農を継続していただくということを前提に指定しているわけでございますが、そういうことからすると、約八百ヘクタールの減にとどまっておるところから見ても、かなりの目的を果たしてきたのではないかな、先ほど先生からも十分に評価はするけれどもというお話がございましたが、そういう実績になってございます。 その当時、平成四年当時でございますが、そのときに宅地化農地を選択された方の農地につきましても、現在、生産緑地地区の指定を希望する農地につきましては生産緑地地区の指定も行っているという現状にございます。 それを一歩踏み越えて、むしろ生産緑地地区制度プラスアルファと言ったらいいのかもわかりませんけれども、多分先生の御提案はそういうことであろうと思います。 その制度をいかに構成するかということについては、繰り返しになって本当に恐縮なのでございますが、これは農業政策との連携をどうするかとか、一番大きなものは、先生から御指摘いただきましたが、農業を安定的に継続して営んでいただくためには相続税の納税猶予をどう考えるかというのが、経済原則というんでしょうかの側面からは非常に強く働いてくるわけでございます。そういうことからすると、税務当局の理解も得られた形で、仮に新しく制度をどうするということになりましても、そういう側面からいろいろな検討が必要になってくるということを申し上げたかったわけであります。 そういう意味から、私どもとしては、先ほど来申し上げておりますように、いろいろなところ、関係省庁と連携して対応すべきものだなというふうに考えておるということでございます。
○松本(文)委員 局長、全国一律の農業政策と都市部における農業振興、農地保全のための政策、これは明らかに一つでは御し切れない、この認識をぜひ国交省に持っていただきたい。そのために、どうすべきかということ、都市において農地を守るんだという大原則だけはぜひ打ち立ててほしい。都市農業振興基本法ぐらいはつくっていただきたい。国民の七割が住む地域に農地がなくなるというようなことを都市計画法上許しちゃいかぬというぐらいの強い使命感を持っていただきたいということを、強く強く要請しておきます。 私たちの民族は、土を耕すことによって体得してきた太陽とか水とか自然への畏敬と感謝と祈り、作物を収穫できることへの畏敬と感謝と祈り、一粒の米にどれだけ多くの人たちの努力と汗が込められているかということを教わって育った世代であります。米を一粒でも、御飯を落としたら、拾って食べろ、こう言われて育った世代。今、そういう世代が基本的に少なくなっているんです。 市民農園、大変重要です。高齢者には安らぎだし、子供たちには教育現場、都市にとっては品格だ、こう思います。ぜひ、都市農地の保全と都市農業の振興に国土交通省が主体的に力強くかかわっていただくことを強く要請して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○福井委員長代理 次に、上田勇君。
○上田委員 公明党の上田勇でございます。 きょうは、この国土交通委員会におきまして、大臣所信に対する質疑ということで委員会がスタートしましたこと、大変心強く思っております。 まず、きょうは質問として、都市インフラの老朽化によります機能低下の問題について取り上げたいというふうに思います。 それは、先日の新聞記事に、私の地元の横浜市でも、下水管の老朽化に伴う道路の陥没事故が毎年百件ないし二百件発生しているということがありました。国土交通省の調査でも、道路に埋設されている下水管などの管路の老朽化に起因する陥没事故が、昨年度は全国で四千七百カ所発生している。一九八〇年代半ばから陥没の件数が増加をして、近年では毎年四千から六千件が発生をしているということでありました。 その多くが、比較的早い時期に下水道の整備が進みました東京、大阪、横浜などの大都市に集中をしているということでもあります。また、事業が毎年進捗をいたしますので、管路の延長が毎年増加しております。このままだと、発生件数は同程度あるいはこれ以上の水準でずっと推移をしていくのではないかというふうに予想されます。 これらの事故によりまして、一時的に通行が不能になるなどの経済的、社会的損失も極めて大きいわけでありますし、また、一歩間違えば人命にもかかわりかねないような事故でもあります。 事故発生を未然に防ぐとともに、将来の更新事業の費用を抑制していくためにも、設置した後、余り年月がたたないうちに、そういう早い段階から点検を小まめに行って、必要に応じた補修などを実施して長寿命化を図ることが必要ではないかというふうに考えております。そのことによって、施設のライフサイクルコストの低減にもつながるものではないかというふうに考えております。 そのためにどういうような対策を講じられているのか、国土交通省のお考えを伺います。
○松井政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、下水道管路の老朽化等に起因する道路陥没は、ここ数年を平均いたしますと、年間五千件程度発生しております。これは人命や市民生活に大きな影響が及ぶことを考えますと、早急に解決しないといけない深刻な問題であるというふうに認識しております。 道路陥没を未然に防ぐためには、管路施設の計画的な点検、調査をまずきちんと実施して、構造物の健全度を把握することが重要であると考えております。そして、これを踏まえまして、補修や改築を機動的に実施することが必要不可欠であると考えているところでございます。 このため、平成二十年度に下水道長寿命化支援制度を創設いたしました。これは、下水道施設の点検、調査、それから長寿命化計画というものをつくっておりますけれども、そのための経費、それから計画に基づく対策工事等につきまして、地方公共団体を支援する制度でございます。例えば、道路を掘り返すのではなくて、内面からライニングを行う管渠更生工法等ございますが、そのような採用につきましても国庫補助で支援をするという枠組みにしてございます。 私どもといたしましては、本制度を積極的に活用いただきまして、ライフサイクルコストの低減あるいは将来の更新事業費の平準化を図っていく、そういうことをしながら、下水道の機能を継続的に維持できるように心がけてまいりたいと思います。
○上田委員 ありがとうございます。 今、国土交通省の方から、本年度から下水道長寿命化支援制度を創設して、予防保全的な管理とか長寿命化の対策に積極的に取り組んでいるということでございました。 やはり、これから施設の老朽化がどんどん進んでまいります。維持補修や更新の必要性というのはさらに高まっていくことだろうというふうに思っております。地方自治体としても、必要となっていく維持管理あるいは更新のための経費も相当増加をしてまいりますので、そういう財政的な面からの支援についても、今後積極的に御検討いただきたいというふうにお願いをいたします。 これにちょっと関連してなんですが、先日、私の地元で下水道管の調査、点検などを行っている事業者から、次のような話を伺いました。 それは、都市化が進んで、戸建て住宅から集合住宅への建てかえが行われたり、また、道路の拡張などで家屋が立ち退きなどになった。その結果、不要となった家庭の排水施設が、升は撤去をするんだけれども、実は取りつけ管が適切に処理されないまま、埋まったまま本管に接続された状況になっているものが結構あるということでありました。 本来であれば、その取りつけ管と本管との取りつけ部分をちゃんと穴をふさいで、取りつけ管の中も土砂をちゃんと固めて、そこから漏れることがないような処理をしなければならないんだというふうに思うんですが、何分そういった処理が行われていないケースもあると。 これは、実際に調査をしている事業者の方でありますので、ある程度そういう事例が多かったということなのではないかと思います。そうすると、集中豪雨などで雨水があふれたときに、取りつけ管に逆流して、末端の周辺部分の土砂が洗掘されて、そこが陥没するという事例があったということであります。今後、こうした事故が多発する危険性もあるという指摘でありました。 こうした適切に処理されていない取りつけ管に関する問題について、現状、どの程度把握をされているのか、お伺いをいたします。
○松井政府参考人 お答えいたします。 一般的に、個人住宅を集合住宅に建てかえるような場合などにおきましては、排水設備が不要になるケースが多うございます。 そういう場合は、市町村で定める下水道条例の規定を適用されまして、土地所有者の方などは宅地内の配管と取りつけ管を撤去していただく、こういう指導はされているものと私どもは理解をしております。 しかしながら、現実問題といたしましては、過去に布設工事を行った取りつけ管が、一部撤去されずに、それが経年劣化によって接合部から多少地下水が浸入を始めるとか雨水が混入するとか、そういうケースもあるものというふうには承知はしてございます。具体的な件数等については現在把握はできておりませんが、そういう事案があるということは承知をしているところでございます。 したがいまして、不適切な取りつけ管の処置によって、先生御指摘されたような、将来的に陥没が起こるかもしれない、そういう懸念をきちんと払拭するために、例えば、取りつけ管の点検、調査をきちんとやる、最近は本管の中からも監視ができるという技術もありますので、そういうものを活用していただく。あるいは、ふぐあいが発見された場合につきましては迅速に補修措置をとっていただくというようなことを、地方公共団体に対しては改めて周知徹底していく必要があるものと考えております。
○上田委員 ありがとうございます。 特に、やはり最近は集中豪雨が多発するものですから、そのときにそういう危険性があるのではないかということが懸念されます。こうした点にも御留意をいただいて、今後、調査、点検を行う際には適切に対処していただければというふうに思います。 今、下水道の話をさせていただいたんですが、それ以外にも、やはり我が国では大量の社会資本が高度経済成長期に整備をされました。その時代に建設をされた橋梁やトンネルについても、老朽化が相当進んできております。国土交通省の資料でも、これから十年ないし二十年間のうちに、更新が必要となる設置後五十年を経過するという施設が急増するというふうに承知をしております。特に東京などの大都市部では、橋梁などの高齢化のスピードが特に速いとも言われております。 国土交通省として、現状をどのように把握しているのか、また、こうした本当に経済活動や社会にとって必要な社会インフラの長寿命化に向けてどのような取り組みを行っているのか、状況をお伺いしたいというふうに思います。
○西脇政府参考人 お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおりでございまして、例えば、建設から五十年以上経過しております道路橋の割合は現在六%でございますけれども、高度経済成長期につくったものが多いということもございまして、二十年後には四七%になるということで、老朽化が非常に急速に進展するというふうに予測しております。これはトンネルについても同様でございます。 こうした状況を受けまして、損傷が深刻化して初めて、例えば大規模な修繕をするとかかけかえる、そういうような事後的な保全ではなくて、定期的な点検に基づきましてなるべく早期に損傷を発見する、しかもそれを早期に補修するという、いわゆる予防保全的な管理というようなことで長寿命化を図ることが必要と考えております。 そして、その点検の状況を見ますと、現在、高速道路とか国が直轄で管理しております国道につきましては、すべての道路橋で五年に一度の定期点検を実施しておりますけれども、地方公共団体の管理する橋では約四割、特に市区町村について見ますと二割ということで、点検の実施が非常に低い数字にとどまっておるという状況にございます。 従来から、各橋梁ごとに、点検それから補修、さらにかけかえの時期を定めております長寿命化修繕計画というものの策定を、これは平成十九年度から策定費補助を出すということによって推進しておりますけれども、やはり計画的な点検、補修というのが非常に重要だという認識に基づきまして、本年度の二次補正予算から、点検に要する費用につきましても新たに国庫補助の対象としたところでございます。 こうした財政支援に加えまして、人材ということもございますので人材養成の支援、さらには技術的な支援ということを進めまして、この長寿命化修繕計画が平成二十四年度までの四年間でおおむねすべての橋で策定されるように努めてまいりたいというふうに考えておりまして、いずれにしても、非常に大切な資産でございます道路ストックの長寿命化、ライフサイクルコストの低減に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○上田委員 ありがとうございます。国土交通省としても積極的に対応していただいているということであります。 これまでに相当の量の社会資本が整備、蓄積をされてきました。これらの維持管理だけでも、これからかなりの費用が必要になってまいります。将来とも、国、地方を通じての財政事情が、なかなかそう簡単に好転をすることは考えられないわけでありますので、これからの社会資本整備のあり方も、こうした維持管理といったことが非常に重要になってくるのではないかというふうに考えております。 新しいインフラを整備する、これも重要な点もあります。しかし、それよりも、やはりこれまでに整備した既存のインフラの点検や維持管理を丁寧に行いながら大切に利用していく、そういったところにこれから少しずつ重点を移していかなければいけないときではないかというふうに思っております。 アメリカでも、一九三〇年代にニューディール政策でいろいろな公共投資が行われた、大量のインフラ整備が集中的に行われたんですが、そうしたものがちょうど一九七〇年代から八〇年代にかけて耐用年数が来て一気に劣化をした、その結果、莫大な経済的、社会的な損失につながったし、この時代のアメリカの経済が停滞した一因にもなったと言われているわけであります。当時、かなりひどい状況であったのは、多くの方がごらんになったこともあるんじゃないかというふうに思います。 我が国においてはそうした事態を招くことがないように、やはり既存ストック、せっかくここまで整備して蓄積したものでありますので、それの適切な維持管理に努めていくことが重要になってきているというふうに考えておりますので、どうかよろしくお願いをしたいと思います。 その上で、今日、特にインフラ整備が比較的早い段階で進められました首都圏等の大都市部では、今申し上げましたように、下水や道路に限らず、社会インフラ全体の老朽化がもう既に深刻な問題になってきているというふうに私は考えております。 都市の基礎的なインフラの劣化によります機能の低下というのは、国としての国際競争力の低下にもつながりかねないことだというふうに考えております。また、海外からの観光という面でも、その大きな部分というのは東京などの大都市に来るお客さんが多いわけでありますので、そこで景観等が悪化をしたり、あるいは交通の障害が出てくるなどということがあると、観光産業の魅力も薄れて障害が出てくるのではないかというふうに考えられます。 今、こうしたインフラの総点検を行って、そして必要な改修、補修を集中的に実施する大都市のリフレッシュ計画を実行するときではないかというふうに提案をしたいと思います。このことによって、社会のインフラのライフサイクルコストの低減にもつながるのは当然でありますし、また、当面必要とされている景気浮揚効果も大いに期待できるのではないかというふうに思います。 こうした点についての国土交通省のお考えを伺いたいと思います。
○金子副大臣 上田先生の御指摘のとおりだと思います。 今、下水道それから道路橋についてのお話があったわけでありますが、都市部に限らず、社会資本の点検や補修などの維持管理につきましては、国民の安全、安心を確保するためには非常に重要だというふうに考えております。さらに、道路等の社会資本の適切な維持管理を行うことは、今お話がありましたように、観光振興とかあるいは国際競争力の強化にもつながるものと認識をしております。 高度成長期以降に大量に整備されました道路、河川、下水、港湾等の社会資本につきましては、今後二十年間で、建設後五十年以上経過する割合が多くなる見込みでございます。社会資本全体の老朽化が急速に進行するということが想定されているわけでございます。 このため、これまでの答弁の中にもありましたように、社会資本につきましては、定期的に点検を行い、適切な時期に補修等を行い長寿命化を図る予防保全的管理へ転換することを目的といたしました戦略的な維持管理を強力に推進することが不可欠でございます。 今、上田先生の御指摘をいただきながら、御指導をいただきながら、社会資本全体の老朽化が進行する中で、ライフサイクルコストの縮減を図り、国民生活の安全、安心を確保し、さらに観光振興や国際競争力の強化などに寄与できるよう、戦略的な維持管理に重点的に取り組んでまいる所存でございますので、御指導の方、よろしくお願い申し上げます。
○上田委員 副大臣の大変前向きな御答弁をいただきまして、まことにありがとうございます。 本当に、重ねて申し上げますけれども、日本の都市というのはもうかなり高齢化をしてきております。このタイミングでインフラの総点検を行って、やはり大都市の機能をもう一回リフレッシュしなきゃいけないときではないかというふうに考えております。 将来の我が国の発展にも、今、手を打っておけば大きく貢献をすることでありますし、また、景気対策という観点でも、やはり、こうした既存の施設の改修、補修というのは、基本的には新たな用地の取得であるとかが要らないわけでありますから、早く効果が発現できるものでありますし、また、非常にきめ細かな事業の実施になりますから、地域経済への効果も高いというふうに思います。こういう時期であるからこそ、ぜひとも積極的に御検討いただけますように、そして積極的な事業の推進に向けまして特段の御努力をいただくことを御要請したいというふうに思います。 今、都市インフラの問題についてお話をさせていただいてきたんですが、最後に、住宅ローンの問題について御質問したいと思います。 これまでの我が国の住宅政策を見てみますと、平成五年から十年の時期に、当時の住宅金融公庫のローン条件を相当緩和いたしまして、中堅所得層を中心とした世帯の住宅取得を応援するような施策を積極的に実施してきました。その中で段階金利制度ローンというのがございまして、これは、最初の十年間は低い金利を適用する、十一年目以降、適用金利を引き上げるという仕組みでございます。初期の返済を軽減することによりまして、取得はかなり容易になって中堅所得の人たちも住宅を購入しやすくなった、大きな効果があったことは間違いがありません。これは、年齢が上がることによって所得も上昇をする、そういうことを前提とした返済計画であったわけであります。 しかし、その後の経済状況を見ていますと、所得が伸び悩んで返済に困窮する世帯もふえてきました。特にことしは、平成十年に当初十年間の金利二%で借り入れたローンが、その金利が十一年目で一気に四%に上がる、その引き上げ幅が一番大きな時期に当たっております。そのときが、今、かつて経験したことのないような景気、雇用の危機というところにちょうど遭遇をするということでありまして、返済困窮者が今後急増するのではないかということが大いに懸念されるところであります。 こうした状況についてどういうふうに御認識をされているのか、また、そういう返済困窮者に対する支援策はどのようなものを実施しているのか、お伺いをいたします。
○和泉政府参考人 旧公庫時代のあの段階金利制度、趣旨は今先生がおっしゃったとおりでございます。 ただ、一点、問題があったいわゆるサブプライムローンと違って、当初の段階から、十一年目にどれだけ上がるか、その結果として毎月の返済額がどれだけ変わるかということがわかった上でやっているわけでございますので、いわゆる見通しのつかないリスクを抱え込むようなものじゃございませんが、今委員御指摘のように、こういった経済状況下で所得が減るとか、あるいは、場合によっては職を失う、こういったことでそういった計画的な返済が難しくなった、こういった方が出てくるかと思います。 住宅金融支援機構でございますが、そういう方々に対して、いわゆる住宅ローン返済困難者対策と称しまして、最長十五年間返済期間を延ばす、あるいは、場合によっては三年間の据置期間を設ける、こういったことを通じまして、極力無理のない形で返済ができるように、いろいろな措置を講じてございます。 過去の例でございますと、そういった措置を講じたことによって、延滞をした方のほぼ七割弱ぐらいの方が正常債権に戻っている、こういったこともございますので、引き続き、こういった措置についてきめ細かな相談をしながら、極力計画的な返済ができるように、住宅金融支援機構を通じて相談に応じてまいりたい、こう考えております。
○上田委員 今、住宅局の方からも、問題を受けとめてさまざまな支援策を実施していただいているということでありました。伺うところだと、今のところ、それほど多くの返済困窮者が急増しているという状況にはないというふうには伺っておりますけれども、今、この景気、雇用情勢、もう本当に、かつて経験したことのない深刻な状況でありますし、そうした中で、今後、返済困難な状況が増加をしていくということも十分想定をして準備をしていかなければいけないことだろうというふうに思っております。 答弁にもありましたけれども、さまざまな対策を講じていただいているということでありますが、特に、やはり相談体制の強化については積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。住宅は生活の基本であるのでかなり無理して、例えば、もっと高金利の借り入れを行って、その上で何とか住宅ローンだけは返済しているというようなこともあるというふうにも聞いております。なるべく早くいろいろな相談に乗っていただいて、いろいろな支援策も今用意をしていただいているわけでありますから、それらを活用することによって、最悪の事態に陥るということが避けられるのではないかというふうに思っております。 あわせて、最近になって金融機関の住宅ローンの審査というのが非常に厳しくなっているというようなことも聞いております。住宅需要を喚起するための景気対策として住宅ローン減税やリフォーム減税等を行っているんですけれども、もともとのローンが出ないとそれらの効果も出ないというようなこともあります。十分発揮されないという懸念もあるわけでありまして、こうした点というのは、もちろん国土交通省だけの所管の問題ではないんですが、今の景気を喚起していくという意味では、特に地域経済の景気を刺激していくという意味では、住宅需要というのは非常に重要な役割を果たすというふうに思いますので、引き続き政府全体でこうした連携、協力をしていただいて、積極的な施策を進めてほしいということを御要望申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○福井委員長代理 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時三十八分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○望月委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、政府参考人として警察庁刑事局長米田壯君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○望月委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○望月委員長 質疑を続行いたします。川内博史君。
○川内委員 川内でございます。 まず、平成十八年六月三日に、東京都港区住宅公社が管理するシティハイツ竹芝で、シンドラー社製のエレベーター事故が発生をいたしました。二年半ぐらい前、もう三年になりますか、当時は大きな衝撃を持ってこの事故が報じられたわけでございますけれども、当時高校二年生であった十六歳の市川大輔さんが亡くなられたわけでございます。 被害者の市川大輔さんの御両親や彼の同級生の親御さんたちを中心につくられた赤とんぼの会の皆さんが集められた、総数十六万名余の方々の真相究明、原因の究明と再発防止を求める請願署名が、昨年の六月三日と十一月二十一日に国土交通大臣にあてて提出をされております。 まず大臣に、エレベーターの扉があいているにもかかわらずそのエレベーターが突然動き出して挟まれて窒息死をしたという、この考えられない、そしてまた痛ましい事故でございますけれども、あるいは事件と言っていいかと思いますが、この市川大輔さんのエレベーター戸開走行死亡事故の重大性について、国土交通大臣としての御認識、そして原因究明、再発防止に向けてのお取り組み方針を伺わせていただきたいと存じます。
○金子国務大臣 亡くなられた市川さんの御冥福をまず心からお祈り申し上げます。 本当に考えられない、あるいはあってはいけない事故が起こってしまった、また、それが別のところでも起こっているということ、本当に遺憾に思っております。 やはり事故原因の究明というのは、我々の、二度と起こさないようにという究明を行っていくことが一番重要であると思っております。 そういう意味で、去年から既にもうスタートしておりましたけれども、ことし二月には常設機関としての昇降機等事故対策委員会を設置しました。それと、今までと違いまして、警察も事故現場への立ち入りを協力してくれるといったような連携体制も整備されてまいりましたので、昇降機に係る事故の調査検討について迅速的確に進められる体制ができてきたと思っておりまして、きちんとやれるようにしていきたい、二度と起こらないようにしっかりやってまいりたいと思っております。
○川内委員 この事故は、扉が開いたまま上昇したエレベーターの床とエレベーターの出入り口の天井部分との間に挟まれたわけですね、市川大輔君が。戸開走行、扉があいたままエレベーターが走行するという死亡事故でございます。 国土交通省は、昨年の十二月三日、事件が起きて二年半たって初めて、この事故を起こしたエレベーター、事故機の調査を実施したということをお聞きしておりますが、そもそも事故原因の究明ということに関しては、事故を起こしたそのエレベーターをまず調査するということがイの一番にやられなければならなかったことであろうというふうに思いますが、なぜ事故発生以来二年半もこの事故機の調査を実施しなかったのか、その理由について御説明をいただきたいと思います。
○和泉政府参考人 今大臣から現在の体制について委員に御報告したと思いますけれども、当時はそういった体制がまだ十分じゃございませんでした。そのために、いわゆる捜査当局による捜査といったものを優先しておりまして、そういった限りにおいて現地の調査がおくれた、こういったことでございます。 昨年の十月十五日に、警視庁に対しまして、いろいろな御批判もあったものでございますから、ぜひ現地を見せてほしい、現物を見せてほしいとお願いしまして、その上で、協力いただきまして、私どものいわゆるエレベーターワーキングチームの専門家を含めまして、十二月三日に調査をさせていただいた、こういった経過でございます。
○川内委員 まず、一つはっきりさせておかなければいけないのは、捜査当局の捜査を優先したからである、だから二年半もおくれたのだという御説明でございましたが、捜査当局に対して、原因を究明するためには事故機を調査しなければならないんだ、まずそれをさせてほしいという申し入れをそもそもしていましたか。
○和泉政府参考人 事務的にはいろいろ打ち合わせしたと思いますが、正式に現物をきちんと見せてほしいということを申し入れたのは、先ほど申し上げました昨年のことだと承知してございます。
○川内委員 そういう中で、昨日の国土交通省さんの御説明では、事故原因と想定し得るのは、電磁ブレーキについてブレーキパッドの摩耗あるいはオイルの付着、電磁コイルの不良、制御プログラムのふぐあい、ドアスイッチの故障、あるいは保守管理マニュアルがエレベーター製造メーカーから保守点検管理会社に渡されていなかったなどの原因が考えられますというふうに教えていただいているのでございますけれども、平成十八年九月の国土交通省の社会資本整備審議会に設けられた分科会の中間報告には、制御プログラムについては本件事故とは関係ないということが書かれております。 では、この事故機の調査を踏まえて、何が原因であったのかということについて、現状、国土交通省としてこういうことが原因であるというふうに考えていらっしゃることを教えていただきたいと思います。
○和泉政府参考人 率直に言って、今の時点でまだ捜査当局の捜査も終了してございませんで、最終的な原因究明は今後のことだと思っておりますが、今委員がるる御紹介いただきましたように、当時の私どもの対応としましては、まず先に再発防止について取り組もう、それが私ども建築行政の一番の大きな仕事じゃないか、こういった想定のもとに、当時、専門家の方々に集まっていただきまして、仮に考えられるとしたらどういったことがあるのかというようなことを洗い出して、まさに今委員が御紹介いただいたことでございますが、そういったことをまずしっかりとつぶしていこう、こういったスタンスで取り組み、委員御案内のとおり、省令改正あるいは政令改正等をやって今日に至っているといったことが実情でございます。
○川内委員 事故原因があって初めて対策があるわけですけれども、今の住宅局長の御説明は、捜査のこともあるので原因はまだよくわからないが、対策だけはとった、もろもろの、幾つか考えられる原因についての対策はとったということであろうかと存じます。 それでは、一つ一つ聞いてまいります。 中間報告には、制御プログラムは本件事故とは関係ないというふうに書いてございますけれども、事故機の調査において制御プログラムのふぐあいというものはありましたでしょうか。
○和泉政府参考人 当時の専門家の議論の中で、制御プログラムが傷むということはなかなか考えにくいんじゃないかというようなこともございまして、当時の意識としまして、もっと機械的な部分、先ほど委員が御紹介になった部分、こういった部分が大きいのではないかというようなことがございました。 そういった意味において、中間報告でそのような記載があったものと承知してございますが、それ以降、そういったことも含めまして、特に、最悪の場合にはプログラムが故障することもあるんだという前提で、もう御案内のとおりでございますけれども、いわゆる二重化を第一目標にして基準の改正に取り組んできた、こういったことでございます。
○川内委員 いや、私が聞いているのは、事故機について制御プログラムのふぐあいはない、制御プログラムは本件と関係ないと中間報告に書いてあるんです。それはその認識でよろしいですねということを聞いております。
○和泉政府参考人 率直に言って、今答弁させていただきましたように、当時の専門家、中間報告をまとめました社会資本整備審議会の建築分科会のエレベーターワーキングのメンバーにおいては、そういった意識を持っておられたということは事実だと思いますが、その後、実際に戸開走行を徹底して排除するためには、いわゆる既存の運転制御のためのプログラムを通じてとめる、戸開走行を防止する以外に、別のルート、独立したルートを設けることが大事だというようなことが最終的な議論になりまして、今御紹介しましたように、政令改正等を通じて、そういった一種の二重化を通じての戸開走行の完全な防止ということについて取り組ませていただいている、こういった状況でございます。
○川内委員 ちょっとよくわからなかったですけれども。 それでは、また別なことを聞かせていただきますが、保守管理については、シンドラー社の保守管理マニュアルが事故当時の保守点検会社であるエス・イー・シーエレベーター株式会社に渡されていなかったという重大な問題があるというふうに私は思いますが、まず事実を確認させていただきます。 エレベーターの製造メーカーであるシンドラー社の保守点検管理マニュアル、要するに、ブレーキパッドが摩耗しているかどうかというようなことを見分けるにはこういうところをこういうふうに見るんですよということがそのマニュアルに書いてあるわけですけれども、そうでなければ、ボックスの中に入っている部品で外から見えないものが摩耗しているかどうかというのを見分けるにはここをこう見ればいいんですというふうなことがマニュアルに書いてあるわけでございますが、そのマニュアルが事故当時の保守点検会社であるエス・イー・シーエレベーター株式会社に渡されていなかったというのは事実でよろしいでしょうか。
○和泉政府参考人 当時、たしかこの委員会の現地視察がございまして、私もその現場に参りました。 そこで、委員の先生方から今委員御指摘の問題に触れられまして、私の記憶では、そのときは製造メーカー側は、渡せと言えば渡すんだ、こんな言い方をしまして、そこで、視察された委員がびっくりして、エス・イー・シー社に対して、あなた方は持っていないんですか、こう聞いたならば、たしか製造部長だったと思いますけれども、いや、実は持っているんですというお答えがあったと記憶してございます。これは、当時私が現場に行ったときの記憶でございます。 この問題は、いわゆるエレベーターの製造メーカーと、従来はほとんどのケースにおいて製造メーカーの系列の管理会社がメンテナンスをしている、一方で最近のコスト縮減の中で独立系のメンテナンス会社が出てきた、そこで生じる問題だと思っていますが、この点につきましては、基本的には、そういった管理マニュアルを製造メーカーが開示するのは当然、こう思っております。 ただし、それを強制するのはなかなか難しいということがございましたので、これにつきましては、昨年の十一月に建築基準法施行規則を改正しまして、エレベーターをつくる確認申請をする際に、今委員がおっしゃった、どういった形で保守点検をするんだという、言うなれば保守点検マニュアルを提出図書につけ加えさせていただきました。 したがって、こういったことができれば、少なくともエレベーターを設置する段階で、要は、エレベーターの製造メーカーが関与している段階できちんとそういったものが出てこないと確認されませんので、その辺、なかなか難しい問題ではございましたが、建築確認の手続の中でそういったマニュアルの確保を確実なものにした、こういった状況でございます。
○川内委員 済みません、ちょっと確認させていただきますが、渡されていなかったが、保守点検会社は持っていたということですか。
○和泉政府参考人 済みません、当時のやりとりの記憶をもう一回正確に申し上げますと、当時視察をした委員、どなたか名前を忘れましたが、製造メーカーに対して、マニュアルを渡してあげないのか、こう聞いたんですね。そうしたならば、製造メーカーは、シンドラーでございますけれども、求められれば渡しますと答えたんです。一方で、エス・イー・シー社に対して、あなた方は持っていないんですかと聞いたら、何となくもぞもぞしまして、いや、実は持っていますというのが当時の正確なやりとりでございまして、多分それが事実なんだろう、こう思っております。
○川内委員 今住宅局長は、事実なんだろうというふうにおっしゃいましたが、事実を確認していないということですか。
○和泉政府参考人 そのようにやりとりがあったものですから、エス・イー・シー社において持っているものと考えました。
○川内委員 局長、重要な問題だと私は思うんですけれども、対策については、今後そういうことがないようにしましたよということはわかりました。その部分はいいです。 この事故の原因について、エレベーター製造メーカーしかわからない保守点検マニュアル、ここをこういうふうに見なければ、この箱の中の部品がどのくらい摩耗しているかはここを見なければわからないよというようなマニュアルが、きちんと点検会社に渡されていたのかいなかったのかということについて、国土交通省としては、現地でのやりとりでそう思った、あるいはそう考えているという御答弁なわけです。私は、そこを明確に、事実の確認というものが事故原因の究明という意味において必要であるというふうに思いますが、改めて国土交通省として、当時マニュアルが渡されていたのかいなかったのかということについて事実を確認していただきたいと思いますが、確認していただけますか。
○和泉政府参考人 確認をさせていただきます。
○川内委員 そもそも、扉があいたままエレベーターが走行するという、大臣も、冒頭、考えられない、あってはならない事故であるというふうにおっしゃられたわけですが、そのあってはならないエレベーターの戸開走行事故というものが、さかのぼると、一九八四年に横浜で、エレベーターの動く原理は多少違うみたいですが、死亡事故が起こっている。昨年十二月八日には京都で重傷事故が起きている。 これまでに戸開走行事故というのは国土交通省として何件把握をしていらっしゃるのか、そしてまた、そのうちシンドラー社製のものは何件あったのかということについて、把握をしている範囲で教えていただきたいと思います。
○和泉政府参考人 今回のシンドラーの事故以外に、戸開走行の事故というもので私どもが把握していますのは、今委員が御指摘の昭和五十九年八月の横浜市における事故を含めまして、合計三件でございます。したがって、シンドラー社の今回の事件を入れれば四件を把握させていただいております。
○川内委員 把握をしているのは四件ということでございますけれども、実はこの市川大輔君のお母様やその友人の皆さんがおつくりいただいた資料を私は持っているのでございますけれども、それを見るだけでも、戸開走行事故というのが割とここに来て頻繁に起こっている。国土交通省さんは正式には把握していないということのようでございますけれども、市川君のお母さんたちが把握をしていらっしゃる事故というのは、一九八四年の横浜での事故以来、結構、十五、六件把握をしていらっしゃるようでございます。 国土交通省として、そういう戸開走行事故が、どこからを事故というかも定義によるでしょうが、把握をする体制というものが弱いのではないか、弱いから結果としてその対策も後手に回ってしまっていたのではないかということのそしりは免れないというふうに私は思うんです。 ちょっと最初の横浜の事案について、きょうは警察やあるいは法務省の方にも来ていただいているのでお伺いしたいと思いますが、この一九八四年の横浜のエレベーター戸開走行死亡事故について、捜査の状況と結果、そしてまた、その後の裁判の行方について、警察、法務それぞれに教えていただきたいと思います。
○米田政府参考人 お尋ねの事件は、昭和五十九年八月の横浜の保土ケ谷区内のショッピングセンターにおけるエレベーター事故のことであろうと思いますけれども、この事故につきましては、神奈川県警察において所要の捜査を遂げ、業務上過失致死罪として立件し、検察庁に送致をしております。
○甲斐政府参考人 お尋ねの事件についての処分でございますが、何分時間が経過しておりまして記録がございませんので、内容についてはわかりかねます。
○川内委員 警察は送致をした、法務省の方はその処分について、何か保存期間が二十年なんだそうです、だから現状ではわからないということで、過去の事例がどうであったのかということについて、私は非常に大事だと思うんですけれども、わからないということでございます。 今回のシンドラー社の市川大輔君の死亡事故について、もうほぼ三年たつわけでございますが、先ほどから出ているように、まだ捜査中である、捜査が継続しているということでございます。 これは、何でこんなに捜査に時間がかかるのでございましょうか。さらに、先ほど国土交通省さん、これからは警察と連携して事故原因なども調査するよという御報告でございましたけれども、なぜ警察は、この事故機、事故を起こしたエレベーターについて、国交省さん、ちゃんと調査してねというようなことをおっしゃらなかったのか。ちょっと事件全体について、捜査の内容は聞きませんけれども、何でこんなにかかるんですかということを答えてください。
○米田政府参考人 シンドラー社のエレベーターの事故につきましては、大変痛ましい事故でございまして、警察といたしましても、一刻も早く結論を出したいということで、警視庁において鋭意捜査を続けているところでございます。 ただ、事故のいろいろなメカニズム、因果関係、さらには、これは人の刑事責任を問う手続でございますので、だれに責任があるのかといった大変難しい詰めをしなければならないところでございます。検察庁とも協議を進めながら、詰めの捜査を現在しているところでございます。 それから、この手の事故につきましては、例えば航空機事故でありますと、それは行政側の調査それから捜査、ほぼ同時並行で最初から始まるわけでございますが、事故によってはこれまで必ずしもそうはなっていなかったということがございます。そもそも、それぞれ別々の目的でございまして、連携できるところは連携をしたいということで、今後とも国土交通省とよく連携をしながら進めてまいりたいと考えております。
○川内委員 警察の方では、保守点検管理マニュアルが点検会社に渡されていたか否かということについて事実を把握していらっしゃると思います、私はとても重要なことだと思うので。それは捜査上のことであるということで多分お答えいただけないというふうに思いますが、念のために聞きますが、渡されていたんでしょうか。
○米田政府参考人 捜査中のことでございますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○川内委員 警察は、捜査は捜査としてお進めになられる、これは大変結構なことでございます。しかし、事故原因については事故原因として、全く別個のものとしてきちんと調査が行われなければならないわけであります。だれの責任とかだれが原因であったということではなく、どこがどうふぐあいを発生させていたのか、そしてまた、その周辺の状況がどうであったのかということについては、事実は淡々と国土交通省の方から説明をされないといけないというふうに思いますので、先ほど私が指摘をした管理マニュアルの件については、後で結構ですから、ぜひ御報告をいただきたいというふうに思います。 大臣、大臣が先ほどおっしゃった社会資本整備審議会の建築分科会建築物等事故・災害対策部会に設置をされた昇降機等事故対策委員会で、今後この手のエレベーターの事故について、原因究明、さらには再発防止策を議論していくよという御報告でございましたけれども、平成十八年で全国に約七十万台、一日に延べ六億人の方々が日本国内でエレベーターにお乗りになられる。閉じ込め事故だけで、大手五社で年間約九千件、一日当たり二十五件発生をしているそうでございます。 エレベーターは、ある意味でいえば巨大な輸送システムであるということが言えると思うんですけれども、社会資本整備審議会という大臣の諮問機関に事故原因の究明を、あるいは再発防止を議論していただくだけではなく、やはり国土交通省の直轄の、直轄のというか国土交通省の組織として、せんだって設置をされた運輸安全委員会などのように、考えられない、あり得ない事故が起きてはならないわけですから、そういう事故調査委員会というものをしっかりと立ち上げて、大臣がしっかり陣頭指揮をおとりになられて、速やかに期限を定めて原因の究明と再発防止の結論を出していく体制をとるべきであるというふうに私は一連の経過を見ていて感じるんですけれども、大臣、どうお思いになられますか。
○金子国務大臣 社会資本整備審議会の分科会でエレベーターワーキングチームというのを設けて、定期検査・報告制度の見直し、安全装置に関する基準の強化等々、今委員がおっしゃられた、これだけ実際システムとして動いているよね、それをちゃんと点検しなさいよということで、それぞれのところで機能してもらっております。 それから、事故が起こったときに、さっき警察庁からお話ありましたように、警察は警察の目的ということでやられる。ですから、これまでちょっとそこは分断していたと思うんですが、この間の事故を機会に、警察の御協力をいただいて現場にも入るというようなこともできるようになりました。 そういう意味で、今設けております事故調査委員会、常設で設置しましたので、それで少し動かしてみたいととりあえず思いますけれども、ただ、大変痛ましい事故でありますので、今の川内委員のお話は承らせていただいて、さらにそれが必要なのかどうかも含めて検討させていただきたいと思います。
○川内委員 よろしくお願いします。 次に、西松建設の違法献金問題についてお伺いをさせていただきます。 私は、昨日の新聞やテレビの報道で非常に驚いたのでございますけれども、そして、あり得ないというふうに思ったんですけれども、それは、国土交通委員会所属の同僚の委員であります我が民主党の石川議員が、NHKの七時のニュースなどでは、収支報告書虚偽記載罪の容疑で逮捕をされている大久保容疑者と顔写真を並べられて、あたかも石川委員も容疑者であるかのごとくに報道をされていた。それで、参考人招致を受けるのだということが確定的に報道をされておりました。私は、何でこんな報道が出るのだろうというふうに思いました。 そこで、法務省にお伺いしますが、東京地検の特捜部の捜査を御担当される関係の皆さんが、特定の人物を参考人として事情聴取するんだ、する方向だというようなことが、捜査に関する情報が報道関係者に伝えられるというようなことがあるんでしょうか。
○甲斐政府参考人 個別のマスコミの報道につきましてコメントすることは差し控えさせていただきますけれども、検察当局におきましては、従来から、捜査上の秘密の保持という点については格別の配慮を払ってきたものと承知しております。 捜査情報あるいは捜査の方針、捜査の秘密にわたるようなことを外部に漏らすようなことはないものと確信をしております。
○川内委員 ないものと確信をしているということでございますが、ないということでよろしいでしょうか。
○甲斐政府参考人 おっしゃるとおりでございます。
○川内委員 それでは、特定の人物を参考人として事情聴取するという、これは私は捜査に関する重要な情報であろうというふうに思うんですが、こういうことを万々が一漏えいした人は、国家公務員法第百条の職務上知ることのできた秘密の漏えい罪というものに当たるでしょうか。
○甲斐政府参考人 犯罪の成否ということになりますと、これは、法と証拠に基づきまして捜査機関が判断すべき事柄であろうと思っております。 ただ、先ほども申しましたけれども、検察当局においては、従来から、捜査の秘密の保持ということについて十分に注意を払っているところでございます。
○川内委員 ぜひ、その辺、気をつけていただきたいなということを私の方からもお願いしておきたいというふうに思います。(発言する者あり)いや、もう時間もないから。まだいっぱいあるので、ちょっと次に行きます。 次に、総務省にお伺いいたしますが、今回の違法献金問題に関連して、一般論で結構でございますが、ある特定の企業の社員が中心となって政治団体を設立し、社員の同意のもとに当該企業が社員の給料を控除し、当該控除分を給与等に上乗せすることなく社員からの寄附として当該政治団体に支出することは、政治資金規正法上問題となるかどうかについて教えていただきたいと思います。
○門山政府参考人 個別の事案につきましては具体の事実に即して判断されるべきものでございますが、一般論として御説明申し上げます。 一般論として申し上げますと、政治資金規正法上、政治上の主義、施策を推進すること、あるいは、特定の公職の候補者を推薦などすることを本来の目的とする団体、または、主たる活動として組織的かつ継続的に行う団体、これが政治団体であるというふうに定義されているところでございます。これに該当する場合には、政治団体としての設立届を提出する必要がありまして、この届け出がなされた後でなければ、政治活動のために、いかなる名義をもってするを問わず、寄附を受け、または支出をすることができないというふうに規定されているところでございます。 また、政治活動に関する寄附のあっせんをする者は、いかなる方法をもってするを問わず、寄附をしようとする者の意思に反して、その者の賃金等からの控除する方法で寄附をしてはならないと規定されているところでございます。 こういった規定のほか、寄附の質的制限ですとか量的制限、こういったルールの範囲内でありますれば、政治資金規正法上は特段の制限はないということでございます。
○川内委員 次に、国土交通省にお伺いします。 平成十四年七月の閣僚懇談会申し合わせによって、国会議員またはその秘書から、工事の発注などの行政執行への要請、働きかけがあった場合は、記録をとり、大臣等に報告するということになっていると思いますが、国土交通省はこのとおりに事務を行っていらっしゃいますか。
○増田政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘のありました平成十四年七月十六日の閣僚懇談会申し合わせに基づきまして、当省におきましても適切に対応させていただいております。
○川内委員 東北地方整備局管内において、西松建設について働きかけをした国会議員あるいはその国会議員秘書の記録がありますか。
○増田政府参考人 御指摘のような記録はございません。
○川内委員 そもそも、そのような働きかけがないのは当然ですけれども、あったとしても、それで工事の発注が左右されるというようなことはあっちゃならぬわけでございまして、そうですよね、まずそこをちょっと確認させてください、そんなことは関係ないと。
○増田政府参考人 お答え申し上げます。 そのような要請あるいは働きかけによりまして個別の発注事務の公正中立性が確保されなくなるようなことは、あってはならないことでありますし、ありません。
○川内委員 大臣、この際、国土交通省で保存されている国会議員や秘書の働きかけの記録を私は全部公表すべきではないかというふうに思いますが、大臣としての御所見を最後に承りたいと思います。
○金子国務大臣 事務方から要請や働きかけの報告を受けたという場合には、適切に対処してまいりたいと思っております。
○川内委員 いや、適切に対処されているのは私もよく存じ上げておりますが、その記録をこの際公表すべきではないかということを申し上げているのでございますが、大臣の御所見を承りたいと存じます。
○金子国務大臣 私のところには、そういう報告は来ておりません。
○川内委員 終わります。
○望月委員長 次に、三日月大造君。
○三日月委員 民主党の三日月大造です。 引き続き、私も、きのう伺いました大臣の所信表明について質問をしたいと思うんですけれども、特に、大臣のこの表明の中で、歴史的な転換期だということの表現がありました。その歴史的転換期における国土交通行政の戦略を伺いたいと思うんです。 個人的な感想を申し上げれば、何々します、何々します、何々します、何々しますという、極めて恩着せがましい、何か国土交通省はこんなに幅広いことをやっているんだというような表現はあったんですけれども、日本の強みはこうだ、今、弱点はここだ、したがって、強みを伸ばし弱点を克服していくためにこういう戦略で国土交通行政については運営をしていきますというようなところは、残念ながら私は伺えなかったんです。したがって、きょうは三つの観点で大臣にお考えを、戦略を聞いてみたいと思うんです。 まず一つは、国土交通行政に文化戦略、文化という視点を、文化という横ぐしを入れていくべきではないかと私は考えています。 三月五日に文化庁長官の青木氏が、日本経済新聞の「経済教室」の中に、「閉塞打破、文化を起爆剤に」という論文を掲載されております。読まれたかどうかわかりませんけれども、若干、簡単に御紹介申し上げれば、世の中全体が何だか言いようのない閉塞感に包まれている、しかし、ちょっと視点を変えて、文化という面から見てみたらどうだろうかと。この文化というのは、芸術や大衆文化、音楽や美術からアニメ、漫画、料理やファッション、建築などを含む広い意味での文化全般という意味なんですけれども、そうやって見ると、現代日本の文化は、今、世界で幅広く受容され、高く評価され、そして愛好されているんだと。 この例に、例えばアカデミー賞外国語映画賞に選ばれた「おくりびと」の問題だとか、また村上春樹氏がイスラエルの文学賞、エルサレム賞を受賞されたことであるとか、また日本の伝統工芸展がロンドンの大英博物館でひどく好評だったということとか、文化コンテンツ産業を見ると、不況の中でもゲームソフトの任天堂が大きな経常利益を上げているというようなことが書かれているんです。 すなわち、我が国日本が今発信する文化というのは、極めて日本的でローカルなんだけれども、世界、グローバルに発信する力を持っているということをこの青木長官はおっしゃっていて、私もすごく共感をするんです。 そのときに、こういうことで今こういう評価があるんだから、こういう観点で国づくりをしたらどうだということの例の一つに、青木長官は、創造的な都市づくり、まちづくりの観点で、この国土交通行政にも文化的な視点を入れるべきではないかということを、表現は違いますけれども、提言、提案されているんです。 きのうの所信表明の中ではそういうところはちょっとお伺いできなかったんですけれども、この文化という戦略を国土交通行政の中に反映していくことについての大臣の御所見をまず伺いたいと思います。
○金子国務大臣 私の所信の中で歴史的な転換期という意味で強調したかったのは、こういう時代を迎えて、やはり我が国がもう一遍、本当に国際競争力を十分持てるような、将来につながるという観点。当面の公共事業という話ではなくて、むしろ国際競争力を長い目で持っていけるようなものにもっと我々は着目をしていきたい。 そういう意味で、国際空港の問題あるいは首都圏空港、大阪もそうですけれども、本来、アジアの中でのハブ空港としてやはり早くやっていきませんと、これは立ちおくれてしまいます。そういう意味。あるいは、スーパー中枢。今度パナマ運河が規模が拡大される、そういうのに対してまだ我が国は取り組めておりませんので、そうなると大型のものが入ってきますから、今度は食糧のグレーン倉庫というんですか、サイロ、これから食糧貿易みたいなものが大事になってきますので、スーパー中枢と同時にそういうものも必要があるということ。 観光立国につきまして、確かに文化という観点、今読み返しておりまして、わずかに、歴史まちづくりによる国際競争力、観光ということを言っているだけにすぎません。三日月委員御指摘いただきました青木さんの日経の記事、これは配付していただきましてから私も急いで拝読させていただきましたけれども、この観点はまさに本当に大事だと思っております。 歴史まちづくりとここへ書かせていただきましたけれども、やはり我々、これは観光だけじゃなくて地域をつくっていくという意味でも、歴史を大事にしていく、あるいは文化を大事にしていくことというのは基軸になるんだろうと思っております。 我が国にいいものがいっぱいある。今の「おくりびと」にしましてもアニメにしましても、非常にいいものが海外で既に評価を受けている。フランスは日本のアニメを物すごく評価してくれていまして、我々が考える以上に日本のアニメ文化というのを高く評価しているといったようなこと、我々は案外気がつかなかったようなところがあります。 こういう文化、持っている文化を発信する力というのが総体的に欠けてきているのかなと。韓国のようなところは、やはり国を挙げてそういう文化というものあるいは芸術みたいなものをつくり上げる、そしてそれを発信するということをあわせてやっておりますけれども、比較的我が国はそこのところが芸術家任せ、それぞれのお任せというようなところで、我々も意識して今おっしゃられたことはやっていく必要があるだろうという認識に立っております。 長い話になっちゃいましたけれども、まちづくり等々でも、金沢市は、前田利家、あれをベースにしてまちづくりをやろう。今度、歴史まちづくり、金沢と飛騨高山が一号で行きましたけれども、イベントをやりましたならば、前田利家のテレビもあったんですけれども、金沢市と石川県がやった事業、地方自治体が行った事業で採算がとれた事業の多分初めてらしいんですけれども、それくらい、やはりこういう文化とか歴史というものを町で大事にして育てて、そして発信しますと、地域の効果というのは物すごくある。そういう意味で、いろいろ生かしていけるようにしていきたいと思っています。
○三日月委員 きょうはせっかくの機会なので、ちょっと大きな視点から議論をしたいと思いますし、あれが悪い、これが悪いと言ったら切りがないので、そういうことよりも、むしろ、我が国の強みをお互い自覚して、それをどうやったら伸びていくのかという観点の質問にしたいと思うんです。国際競争力をつけることも必要だし、そのことを否定しません。そのためのインフラ整備が必要なことも私は認めます。 今いみじくも大臣がおっしゃいましたけれども、例えば見るものも建っているものも食べるものも、実は日本にはいいものがたくさんあるんだと気づいていなかったんですねとおっしゃったんです。国土交通行政を預かっている人が気づいていなかったんですねと言うところに、この日本の戦略の欠如があると思うんです。日本の強みが何で、弱みが何で、もしかすると、国際競争力という観点でそういう日本の強みを壊してしまっている可能性もあるんです、このまちづくりの中で。 ですから、ぜひ大臣、そういうことが必要だと共感していただけるならば、これ以降の、例えば法案であったり予算であったり、所信だとか方針の中に、ぜひ日本の国土交通行政に文化という視点を入れようじゃないかと。例えば、文化庁でやっていることとか文科省でやっていることとか民間のNPOも含めてやっていることで、国土交通行政に生かせるようなことはぜひ取り入れようじゃないか、連携してやっていこうじゃないかと。 確かに、歴史まちづくり法というのが去年できて、文科省、農林省、国交省の共管でいろいろな認定制度をつくられていることは私も承知をしているんですけれども、私はこれだけでは足りないと思うんです。今のこの閉塞感を打破していくためにも、文化の視点というか、文化芸術の視点をありとあらゆる省庁の方針、戦略に盛り込んでいくことが私は必要だと思うんです。一月に閣議決定をされた経済財政の中長期方針と十年展望というものの中にも、ジャパン・ブランド、日本ブランドという形で表現をされておりますので、今からでも遅くないと思います。 恐らく、これ以降、奄振だとかいろいろな法案についても、審議の際に私は絶えずこの角度から国土交通行政の検証をしていきたいと思うんですけれども、大臣の改めてのお考えだとか御感想、決意をお聞かせいただければと思います。
○金子国務大臣 その視点は、観光庁というのを国の意思としてつくりました。やはりそういう意味で、日本のいいものをどんどん国を挙げて世界に知らしめていこうというあらわれでありますから、国土交通省内にとどまらず、文化庁等々、それからNPOという御指摘もありましたけれども、前向きに、積極的に、そういう人たちの文化に対する考え方、まちづくりに対する考え方を取り込んでまいりたいと思います。
○三日月委員 そういう意味で、所信の表明も、「我が国経済は、百年に一度という世界的な金融危機の影響を受け、」そうなんです。もちろんそうなんです。この現状認識も大事なんですけれども、でも、どこを見ても、我が国日本には力がありますとか、世界に誇るべき文化がありますなんてないんですよね。ぜひそういう表現も入れて、我が日本国民、自信を持って頑張ろうというメッセージを政治こそ発していくべきだということを私は申し上げておきたいと思います。 二つ目の日本の強みなんですけれども、先般、麻生総理がアメリカのオバマ大統領と会談をされたときに、高速鉄道の有用性につき説明しつつ、こういった分野で日米協力を探求していくことになったと。珍しく、日本がアメリカに対してそんな前向きな提案をされているんですね。 インドとか、あとブラジルでも、こういう高速鉄道について、総理また大臣等々が発信をされたり提案をされたりしています。私は、日本の鉄道産業、鉄道技術でもって、世界に平和的に貢献していくことの可能性は大いにあると思っているんです。 ちなみに、私、きょうちょっと資料をつけさせていただきました。お手元の資料をごらんいただければと思うんですが、五ページ、六ページ、この補足説明も含めて、世界の鉄道産業の市場規模及びその中における日本の位置づけ、鉄道車両等の受注状況等につきまして御説明をいただければと思います。国土交通省、事務的でも結構です。
○北村政府参考人 お答え申し上げます。 今先生御指摘のように、海外におきましても、我が国の誇る鉄道技術は高い評価を受けております。 高速鉄道を初めといたします海外のプロジェクトにつきましては、ニーズを把握した段階で、メーカーや商社などと相互に情報交換しながら、我が国の鉄道技術の導入に向けて今対応させていただいているところでございます。 今、全体の受注状況でございますが、海外のプロジェクトにおけます我が国の鉄道車両、さらにその車両の部品、信号保安装置の受注状況、国土交通省の鉄道車両等生産動態統計調査によって把握しておりますが、最近の五カ年の実績で申し上げますと、海外からの受注による生産実績はふえておりまして、五カ年では、年間の平均生産額が約一千億でございます。これは、そのさらにさかのぼること五カ年、一九九八年から二〇〇二年までの五カ年に比べますと約二・三倍ということでございまして、国内を含めた全生産額の五分の一ということでございます。 海外でも鉄道車両工業のニーズというのは、先生の方からお配りされておる資料にもございますように、世界市場でも多くの規模がございまして、さらに国内企業の参入が可能な市場というのはまだまだございます。 日本の企業の状況は今申し上げたとおりでございますけれども、我々は、これらの日本のすぐれた技術をもとに、世界市場の中にもっと発展していく可能性を求めてこれからも対応していきたい、こう思っておるところでございます。
○三日月委員 私の資料の五ページのところに、これはヨーロッパの欧州鉄道産業連盟、UNIFEが出した報告書に基づけば、二〇〇五年から二〇〇七年の年間平均値で、世界で十四兆、そして国外企業の参入が可能な市場として約十兆円、これはユーロにしますと八百六十億ユーロ。これが二〇一六年、今から七年後には、市場全体で十八兆円、そして国外企業参入が可能な市場として約十三兆円、千百十億ユーロと推計されているんですけれども、ここに我が国がどのように参画をしていくのか、我が国の企業と一緒にどのように入っていくのかということの戦略は、国土交通省としてどのように持っていらっしゃいますか。
○北村政府参考人 お答え申し上げます。 我が国の今の海外プロジェクトにつきまして、今先生から戦略というお話がございましたが、まず現状を申し上げさせていただきます。 海外の鉄道プロジェクトのうち、先生からの御資料でも六ページにいろいろな受注案件の資料を示していただいておりますけれども、今、我が国の鉄道プロジェクトのうち、我が国のメーカーや商社が、例えば車両や部品のみの受注を目指す場合は、どちらかといえば民間ベースでメーカーなどが単独で取り組んでいるというものが多うございます。それが基本でございます。今お示しいただいた中にもそういうものが幾つか挙がっております。 一方、そういう車両や部品だけじゃなくて、鉄道のインフラの建設、その後の保守や運行管理、そういうものを一体的に受注するような大型プロジェクトの場合には、鉄道建設を行っています独立行政法人の鉄道・運輸機構ですとか、さらに鉄道の保守や運行管理を行いますJRなどの鉄道事業者の協力が不可欠でございますので、国がこれら関係者間の調整を行うということで、国がかかわっております。 また、こういう大型プロジェクトは、相手国政府からしましても、相手国政府が主導する国家プロジェクトであるということが多うございますので、案件をつくるような段階から国家間で協議を重ねているというところでございます。 先ほど先生からも具体的な御提示のありました案件なども、そういうような一環で今取り組ませていただいているところでございます。 現状は以上でございます。
○三日月委員 今の現状でも、民間企業の努力で、こんなに世界の各地で日本の企業のつくった鉄道車両等が走っているんだなということに自信を持ったんですけれども。 しかし、大臣、六ページをごらんいただくと、例えば一番右側なんですけれども、「現地生産を含む」と。要は、どういうことかというと、受注はしたんですけれども、相手国に行ってつくっているんです。もちろん、我が国でつくれば運搬する費用もかかりますから、その費用対効果をそれぞれの企業が判断するということもあるのかもしれないんですが、どうせ今この時期につくるんだったら、雇用のこともある、地域の産業基盤ということもあるので、日本国内でつくれるように例えば交渉をするとかですね。 こういう交渉には、もちろん民間企業の交渉も必要かつ有効なのかもしれませんが、政府が乗り出していって、外務省と経産省と国交省が連携をして、受注をしてくれるんだったらぜひ日本国内でつくれるようにしようじゃないかという、お互い相手がありますからすべてうまくいくとは限りませんけれども、そういう交渉をするということも一つ。 もう一つは、この六ページの表を見ると、例えば地下鉄だとか高速鉄道とか都市間鉄道とか、大きな長い鉄道が主にここに記されているように思うんです。ちなみに、きょうの午前中に、これは超党派の議員連盟なんですけれども、民間企業の名前を出して恐縮なんですが、川崎重工業が、燃料電池で、しかも架線の要らない車両として今開発をしているんですね。これは低床です。こういう車両を今民間企業レベルでも開発をしていて、一歩進んだ、例えばヨーロッパの市場だとか、これから普及が進むであろうアメリカとかアジアの都市に、日本の企業がつくった、環境に配慮し、高齢化にも対応できる車両の導入にぜひ参画していこうじゃないか、食い込んでいこうじゃないかというタイミングに、今、都市内交通の分野でも民間の開発が進んでいるんです。 こういうことをぜひ国土交通省としても、経産省や外務省と連携をして、より高いレベルの、より強力な戦略を持って取り組んでいくべきだと私は思うんですけれども、大臣のこれまでの私の質問に対する御感想と御決意を伺えればと思います。
○金子国務大臣 重要な御指摘をいただいたと思っております。 麻生総理もオバマ大統領に会う機会がありましたときに、初めての会見ではありましたけれども、日本の鉄道技術、しかも、三日月委員も専門家でありますけれども、運行管理の技術というのがやはりなかなか日本はすばらしいものがある、あわせてそれを積極的に売り込んでくれました。大事な、これから伸びていく市場でもあると思っていますので、国の戦略としても、鉄道関係の輸出というものは、アメリカ、インドもあります。これは進めていく。 それからもう一つは、単に個別の企業だけでなくて、さっき鉄道局長が申し上げましたように、単独でやるんじゃなくて、やはりチームを組んで、JRあるいは鉄建公団、あるいはソフトの面、こういうところがチームをつくって、国とあわせながらやっていきたい。そういう大きなプロジェクトで、海外との競争も大変でありますから、やはり官民挙げてやっていくという体制をあわせてやりながら、やっていきたいと思っております。 そういう中で、御指摘の、国産でやれよ、国産でできるようにしよう、これも大事な御指摘だとは思います。 ただ、先般、どこかで、マスコミで見たような気がしたんですけれども、現地生産をされちゃう、せっかく輸出しながら現地生産されてしまうという事例をちょっと放映で見た記憶があるんです。なかなかこれは、おっしゃるように、そういう大きな、しかもロットのまとまったものを受注できたときに、果たして我々の思うようになるかというところはあると思いますので。 ただ、先般、会社の名前は言いませんけれども、イギリスに車両を輸出しましたよね、輸出に成功したんですね。あれは国内でつくって運んでいるんですよ。ですから、そういう意味で、別にヨーロッパでつくったわけじゃなくて、国内でつくったものも堂々と運べているという事例もありますので、これはさらに検討課題として承っていきたいと思っております。 大事な観点を御指摘いただいたと思います。
○三日月委員 もちろん交渉事ですから、大きな受注をしたときに、相手国でつくってくれと言われ、そうならざるを得ない状況もあると思うんですが、やはり交渉事ですから、日本はメード・イン・ジャパンにこだわるんだ、特にこの時期は、日本で働く人もいるんだし、技術者もいるんだから日本でつくるんだというところから交渉を始めて、最終的に相手国でつくるということになることもあるのかもしれない。そういうスタンスを持ちましょうということが一つと、恐らく総政局長や何かはもう自信を持って紹介したのかもしれませんけれども、二〇〇八年の六月に、こういう、「環境新時代を切り拓く、鉄道の未来像」ということで、国土交通行政の中における鉄道システムの海外展開と国際貢献のあり方ということで、必要な政策、施策等については考えられているんです。 しかし、私は、ここに足りないのは、やはり、是が非でも日本の技術を世界の発展に対して生かしていくんだという貪欲な戦略と、それをどのようにして実現していくのかという手段、ツールと、それをいつまでに実現するんだというスケジュール感がこれには足りないということが一つと、世界で第五位になっちゃいましたけれども、やはりODAを出しているんですよね、途上国に対して。円借款を含むODAなんかと、こういう民間企業が一生懸命開発をしている鉄道車両の受注、システムの受注に結びつけていくという、省庁を超えた連携をぜひやっていくべきだと思うんです。 これについては大臣も考えを共有していただいたと思うので、ぜひ、先般取りまとめいただいた未来像をより深化させた戦略をそれぞれ担当の部署につくるように要請をしていただきたいというふうに思います。 最後に、もう時間もありませんので三点目の私の確認と指摘なんですけれども、資料の一ページ、これは地方の力をいかに生かすのかという観点なんです。そのときに、年末から年始にかけて、財政難にあえぐ地方公共団体から、国直轄事業について、その負担金のあり方について見直してくれということが言われております。 特に、私の資料の四ページ目をごらんいただければと思うんですが、これは各地方公共団体の、特に都道府県の普通建設事業費に占める国直轄事業負担金の割合です。全体的に減ってきていますので、相対的に国直轄事業の負担金の割合がふえているという状況があるんです。もちろん、必要な工事もあるでしょう。そして、地方から逆に求められた工事も多くあると思います。これを、大臣も、さまざまな公共団体の御要望を受けて、見直しに向けて検討するんだという表明をなさっていますけれども、どういう方向で見直しをされるのか。 例えば、事業採択と進行管理の面で地方自治体の関与の可能性を拡大する必要性について、きょうは確認しませんけれども、維持管理にかかる負担がいや実は重いんだということがありますけれども、その観点、どのような観点でどのようにこの見直しの検討をされるのか。
○金子国務大臣 自治体から見直しを協議したいという御要望をいただいております。一番はっきりお話を申し上げているのが知事会の福岡県の知事でありまして、知事会とお話をさせていただきます。 ただ、国土交通省で対応できるものと、総務省あるいは財務省、政府全体に及ぶというもの、それから、とりあえず何か一時的に負担がふえるからどうしてくれという話、それから、いきなり請求書だけ知らないところで回ってきた、そういうたぐいの話、いろいろ切り口があります。それで、この論点を、地方自治体それから我々、国土交通省ですけれども、お互いに、今、三日月委員がどうなんだとおっしゃられました。そういう論点を維持管理も含めてですけれども整理して、これを協議してまいりたいと思っております。 そういう意味で、当面すぐできるもの、長期的に検討するもの、あるいは国と地方の役割の分担という意味で、多分非常に幅広い議論になっていくんだろうと思っておりまして、前向きに展開してまいりたいと思っています。
○三日月委員 きょう私がお話しした文化の話も、二つ目に申し上げた鉄道外交の話も、そしてこの国直轄事業負担金の見直しについてもそうなんですけれども、国土交通省単体ではできないんです。いろいろな考え方、統計のとり方があって、例えば一ページと二ページと三ページで全然違うんです。 そうすると、やはり、一つのことを語っていても、どのように見直していくのか、現状がどうあるのかということについて、少し違う観点、もちろん立場が違えばそういうこともしようがないのかもしれませんけれども、ぜひそこは、特にこの国直轄事業負担金の見直しの議論の際には、連携をして、統計をそろえて、この議会にもデータをお示しいただくことを要請しまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○望月委員長 次に、後藤斎君。
○後藤(斎)委員 民主党の後藤斎でございます。 大臣、連日御苦労さまでございます。冒頭なんですが、実はきのう、大臣所信をお伺いしまして、私は若干、もっと書き込んで、言い込んでいただきたかったなというのが率直な冒頭の感想であります。 大臣、いろいろ資料を整理させていただくと、国土交通省所管の産業、業の総就業人口というのは、ちょっと分離ができないところがありますが、おおよそ一千万人働いていらっしゃるわけですね。やはりその業のそれぞれを統べてというのが国土交通省の責務でもあります。 やはり大臣、花粉症ですか。(金子国務大臣「ちょっと花粉症ぎみかもしれませんが」と呼ぶ)私も実はもう五、六年花粉症なんですが、花粉症も大体、今東京に住んでいる方は四人に一人が花粉症、全国では六人に一人ということで、二千万人とも三千万人とも言われています。ただし、なっていない方は、その意識はないわけですね。経済損失も、例えばマスクをしたり目薬をしたりということで七千億から八千億というプラスの効果もありますけれども、やはり私も目がかゆいですし、頭もかゆくなったり、いろいろな副作用が、損失の部分も四、五千億あるというふうに推定をされています。 何が言いたいかといえば、大臣、やはり国土交通省所管の業というのは、その六千万人強の全国の就業者の中で二割近い就業人口を抱えた所管の大臣だという認識をまず持っていただいて、私は国土交通のきのうのこれを見て、何かそれぞれの局か課かわかりませんけれども、ホッチキスでとめたような意識しか実は感じ取れないんです。 百年に一度というふうにまず冒頭、大臣がお話しされている以上は、それに、今のそれぞれの業がどういうふうな形で、現状がどこまで厳しくなっているかというふうな現状認識と、それに対する施策をどういうふうにやっていくかということが、大臣のきのうの所信であってほしかった。多分お気持ちの中にはあったのかもしれませんけれども、そういうふうに思います。 今、国土交通省所管の業だけではなく、新たな雇用創出であるとか、いろいろな議論が与党の中でもあるようでありますし、政府部内でもあります。今、直近の部分をどう考えるか、なぜ今雇用が失われているのかという現状認識で、例えば建設業にしても住宅産業にしても、タクシー、バス、鉄道にしても、今、雇用が非常に危うい状況になっている。 土木協会の会長の御発言ですと、このままの景気の状況、例えば公共事業の発注の状況が続けば、民間も含めてですが、建設業だけで年内に五十万から百万人くらいの雇用が失われてしまうという発言もあるわけですね。 ですから私は、この大臣の思いというものをもう一度、今大臣が所管されている建設、住宅、運輸、観光という例えば四つの業で結構ですから、どのような現状認識で、それをどのように打開して、そしてどういうふうに、打開ができないものであれば、先ほど三日月委員からも話があったように、長期的戦略の中で、例えば供給過剰体質を是正しなきゃいけないんだという意思なのか、それとも、やはり短期的には支えていくのかということも含めて、大臣の御見解を冒頭お伺いしたいと思います。
○金子国務大臣 建設関係につきましては、公共事業を大幅に削減されてきた道路について見ましても、過去十年で四割以上削減されてきているという状況であります。そういう中で、雇用というものが大変厳しい状況になってきている。特に私は、そういう中で非常に課題としておりますのは、発注のあり方、量の問題と同時に発注のあり方であると思っておりました。 それと、三日月委員からも御指摘がありました、地方の財政の負担の問題。私の立場で、やはりこういう事業を実施していくという場合も、国の予算だけでなくて、あわせて、地方が対応できるようにしていく必要があるという観点、地方の負担の問題を考えていきませんと、なかなか事業も進みません。 もう一つが、今申し上げた発注、特に建設労務費。残念なんですけれども、確かに、一般競争入札ということで進んでまいりましたものですから、その状況の中で行われてきているのが、やはり極端な安値受注というのがどうしても起こってしまっている。 これについては、極力、そういう安値受注、これが適正な価格なのかどうか、特に最低調査基準というのがありますけれども、そういう最低調査基準に至るようなものについては、ちゃんと目を通してチェックする。それが、労務費がどうなっているのか、安値受注の場合には労務費に非常に大きなしわ寄せをかけていることが多いというのが現状でありますものですから、こういう発注のあり方というのはやはり大事にしながら、安ければいいだけじゃなくて、労務費単価が極力、適正に働いていただける、適正な価格がついていただけるようにしていかなければいけない。 そういう中で、もう一つの観点でありますけれども、割と地域、地方を支える大事な、その地域において災害が起こったようなときに、やはり災害を復旧してくれるような地域の建設会社、技術力を持った優良な建設会社が倒産するという例が各県で見られるわけでありますが、これはやはり大変残念なことだと思っております。 そういう皆さんが何とか地域を支えていただけるようなこと、そのためには、やはりなるべく地域でできるものは地域でやっていただくというような、極力、地域要件というものも、特に中小企業になりますけれども、あわせながら、国としても、これはもう国だけじゃない、地方自治体も発注が非常に多いですから、国とあわせて地方自治体もそういうことに留意しながら発注をして、そして、いい質の建設業というのは維持していきたいと思っております。 観光という観点からいきますと、答弁が長くてごめんなさい。十年後に二千万人にしようと思っているんですけれども、二千万になりますと、経済効果は十兆円。今は六兆円になりますけれども、十兆円。雇用も八十五万人、ほぼ倍増する。つまり、雇用吸収力というのが観光という分野でも非常にある分野でありますので、それをやはり進めていくということで、雇用の機会というのは大事にしていきたいと思っております。 〔委員長退席、中山(泰)委員長代理着席〕
○後藤(斎)委員 大臣、そうはおっしゃっても、なかなか、私、この委員会でも、去年、官公需法、要するに、中小企業の受注確保について何度か質問をさせていただきました。 ただ、今、例えば合同庁舎であれば国交省の営繕が担当なさったり、きょう財務省にもおいでいただいていますが、国家公務員宿舎であれば財務省が御担当という部分のようでありますけれども、その中で、PFIの手法をもって事業を組み立てている事例が最近かなりふえてきて、内閣府のPFI対策室にお聞きをしますと、去年の末までに三百件以上PFIを、平成十一年から事業を建設も含めてやられたようでありますけれども、やはりPFIの事業というのはほとんどが大企業なんですよね。大臣が今おっしゃったような、地方への配慮であるとか中小企業への配慮というのは、大臣がおっしゃっても、実際はそうなっていないというのが実は現状だと私は思っています。 ことしの、平成二十一年度の官庁営繕関係予算概要という中の、中央官庁、合同庁舎、この二つだけで四十二事業執行があるようでありまして、例えば平成二十一年度だけ足しても二百億円、二十二年度以降の四十二合同中央庁舎の部分で、二十二年度以降の事業予算額が二千八百億で、おおよそこの数年間で三千億円を合同庁舎、中央官庁の庁舎の整備に使うという部分のうち、十二がPFI。もちろん、事業規模が大きいということもあるかもしれませんが、やはりほとんど、三百を超える、平成十一年からPFI法がつくられて、それ以降、事業執行をやっているのはほぼ大企業のグループが落札者であるというのが、大臣、これは事実なんですよね。 ですから、そこはぜひ見直していただきたいというのを冒頭申し上げて、実は、私の地元の部分で、甲府の駅の北口に合同庁舎と公務員宿舎を併設というか一緒につくる計画があって、もう二月に落札が終わっているようであります。これも、昨年やった一回目の入札では、一社入札で予定価格をオーバーして不落になり、二度目の入札をして、やはり同一企業が札を入れて、一社で落札をした、それが予定価格を下回ったということのようであります。 これも変な話、内閣府にお聞きをしても、法成立当初はかなりのグループが、大手企業のグループを中心にPFI事業に参加したものの、やはり事業が煩雑であるとか時間がかかるとか、専門家をかなり長期間拘束しなきゃならないとか、いろいろなもろもろで、今はかなり下火になっている。 きのう、国交省にもお話を聞いたら、一社でという入札の部分はそんなにないという話ですけれども、一社入札も結構あるということで、大臣、普通に考えて、一社にずっとその落札をやらせるというのは、入札をし、その落札をするかどうかの判断をし続けるというのは、どうも通常考えてもおかしな話ですし、やはりPFI法も附則の中で三年ごとに見直しをするという規定がありますけれども、これは大臣、この見直しをするということはお考えになれないですか。
○藤田政府参考人 甲府合同庁舎についてでございますけれども、甲府合同庁舎は、入札は一社ということでありましたが、入札参加の提案を求めるときには、競争参加資格を一部緩和するなど、地元の建設業も参加可能性としてはある形で入札をしてまいりました。 官庁営繕部、国土交通省といたしましては、PFI事業において、これまでも適切な競争参加資格を拡大するというか、参加可能性をふやすという意味での努力をしてまいりましたので、今後も、そういったことについてはしっかりとやっていきたいと思っております。 以上でございます。
○後藤(斎)委員 大臣、例えば、通常であれば、予定価格については、一般競争入札も指名競争入札も、入札後は公表することになっています。でも、PFI事業は基本的にはその対象になっていないということで、それが適正かどうかは、中にいる担当者以外わからないんです。 ですから、この甲府の地方合同庁舎と宿舎も含めた部分は、入札価格が約九十二億です。国交省にお聞きをした部分でいえば、合同庁舎に係る工事費、設計費、金利等ということで約六十七億円、これは維持管理、運営費が除かれています。そして、財務省からお聞きをしましたら、宿舎についてはお答えができない、なぜならば、PFIの予定価格も含めてわからないからというふうな趣旨でありました。 ですから、この九十二億というのが妥当かどうかというのは、財務省に聞けば財務省は、いや、国交省の方ですよと。国交省に聞けば、財務省の方でしかわかりませんよと。それで、まだちょっと、私がつくった資料も穴があいてしまっているんですが、やはり大臣、そうではない手法にしなければ、先ほど大臣が私の冒頭の御質問にお答えいただいたように、入札の透明性とか、いろいろな地方への配慮みたいなものがあったにしても、実質何も、担当者以外わからないという仕組みは、私はどう考えてもおかしい。 そして、一方で、大臣も国務大臣として、地方分権推進会議、国交省の地方整備局を含めて対象になっています。この合同庁舎に入る省庁は五省庁だと聞いています。例えば、工程表がこれから煮詰まってくると思いますけれども、どういうふうに国と地方の仕事の割り振りができるかどうかわかりませんけれども、少なくとも、今よりも肥大化するということは余り前提として考えられず、多分そこに入る合同庁舎で働く国家公務員の出先機関の方も少なくなるであろう、宿舎も少なくなるだろうというふうなことだと思うんです。 それで、国交省にお尋ねをすると、いやいや、もうそういうふうになったら、再契約とか契約事項の見直しをして、人数に応じて縮小したり見直ししますよという話を一方でしていて、でも財務省の方は、いやいや、もう二百数十戸から百二戸まで縮小したから、状況変更や見直しは別に必要ないと考えていますよという話なんです。どう考えても、財務省と国交省で、同じビルというか中で、これから新築して九十二億のお金を税投入してという意思決定というのは、大臣、おかしくありませんか。 〔中山(泰)委員長代理退席、委員長着席〕
○藤田政府参考人 先ほど御指摘の契約額につきましては、この甲府地方合同庁舎についても、今後、ほかの合同庁舎計画に準じて、契約後公表することになっております。 以上でございます。
○中村政府参考人 お答え申し上げます。 今回の甲府の事案は、先生御存じのように、合同庁舎と合同宿舎をまとめて発注しておりまして、国土交通省の方で全体の契約を進めておりますので、国土交通省の方で契約の内容を公表される際には、宿舎の分も公表できるものと考えております。
○後藤(斎)委員 大臣、二つの局からお話を聞いていますけれども、一番大切なことは、やはり一社だけしか基本的には入札をしないという仕組みというものは余り正しくないですよね。通常であれば、複数の業者の方ができる仕組みというのが基本的にははるかに正しい仕組みであると少なくとも私は思います。 そこに、先ほど、いや、地方の建設業の方にもお声をかけたけれども入ってこなかったんですよと。それは、どういうハードルか別としても、先ほど大臣からお答えをいただいたように、地方の建設業は少なくとも中堅、中小、零細です。スーパーゼネコンや中間以上のゼネコンの方は少なくとも資本力もあり、そしてきちっとした提携した金融機関がありますから、特別会社をスタートしてつくるときにははるかに財務体質もきちっとしているはずなんです。専門家もいます。でも、それを同一としてやるという形が果たしていいかどうか。 であれば、PFIではなく、一般の競争入札、通常の発注の仕方をすればいいじゃないですか。なぜPFIをふやしていて、例えば一般競争入札で設計も少なくともして、これでどうですか、積算してください、札を入れてくださいよと言った方がはるかに多分複数の業者が発注をしてくるんじゃないですか、大臣。
○藤田政府参考人 お答え申し上げます。 官庁営繕事業におきましては、バリュー・フォー・マネー、VFMが見込まれる比較的規模の大きい整備事案について、一つ一つ事案を検証いたしましてPFIの導入可能性というのを考えております。そうしたことでありますから、PFIによる実施が適切であるというものについてPFIで行うということでありまして、すべからく直轄的な工事の発注をしないということではございません。 以上でございます。
○後藤(斎)委員 ぜひこれは大臣に答えていただきたいんですけれども、今、例えば地方の不動産業、東京もそうですけれども、東京でもディベロッパーがつぶれ、民間の建設需要が少なくなり、一月だけでも三百件以上の建設業がつぶれているわけじゃないですか。昨年一年間、中堅、中小、零細も含めれば、少なくとも、大臣や知事が許可を出している建設業者が三千四百件以上つぶれているじゃないですか。それなのに、PFIは、先ほども何度もお話をしているように、やはり大企業中心の仕組みなんです、だれが何と言おうが。だからそれを見直してくださいという話をしているんです。それがなぜできないんですか。
○金子国務大臣 PFIはもとよりでありますけれども、国あるいは地方自治体、つまり官の金を使わずに、なるべく官の金を使わずに民の力を、資金力も使いながらやっていこうというのがもともとの発想と私は理解しているんです。ですから、今の甲府の具体的な例のいきさつは実はちょっと詳しくわからないんですけれども、PFIだから、中小企業が入れないからPFIがいかぬ、PFIを中小企業が入れるように見直せということなのかと思いますけれども、さっき、必ずしも中小企業を排除しない、しているわけではないと答弁がありましたけれども、今、PFI法で中小企業を排除しているというふうにはちょっと私理解していないので。 ただ、私が申し上げている部分は、PFIの中小企業というその話よりは、中小企業発注比率、官公需、官需の公的な発注にかかわりますものは五二%を中小企業に発注する、国として、政府として、こういう目標をつくって今やってもらっておりまして、ここ数年、経済が厳しい中でありますけれども、中小企業の発注比率は着実に今上げてもらっている。いや、倒産が多いのはよくわかります、それとは別に、なるべく中小企業の発注比率は高めていこうということは一方で進めさせていただいております。
○後藤(斎)委員 大臣、PFI推進委員会というのは御案内だと思いますけれども、それが平成十九年に報告を出しています。このときに、課題として十五項目、これから継続的に検討すべき課題ということで、プレーヤーの拡大とかPFI市場の拡大に向けた検討とかいろいろとあるんですが、やはりこの報告書に基づいて各省が真摯に検討しているかどうかというのは、若干疑問符がつくのかなと私は思うんです。 先ほどもお話ししたように、このPFI法の附則の二条に、「政府は、少なくとも三年ごとに、この法律に基づく特定事業の実施状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」というこの検討が、三年たってもやっていないんですよ。ですから、大臣が所管かどうかは別としても、国務大臣として大臣、この三年以内の検討をするように閣議で発言していただけますか。
○藤田政府参考人 お答えいたします。 このPFI法そのものは内閣府で、政府全体として取り組んでおる中で、国土交通省官庁営繕部としてはその方式にのっとってやっておりますので、その中で私たちが発注者として可能な限りのいろいろな取り組みといいますか、先ほど申し上げました参入機会の拡大、結果的に一社であるということは非常に我々も残念でありますが、手続の過程では一社ということも全部マル秘にしているというようなことで、競争状態を確保しながら、発注の段階ではできるだけ参入機会をふやす。ただ、参入していただけなかったのは非常に私どもも残念だと思っております。
○後藤(斎)委員 ちょっと先ほどの話に戻りますけれども、予定価格は契約後公表されるんですね。
○藤田政府参考人 この事業についても公表することになっております。
○後藤(斎)委員 これはちょっとおいておいて、もう一点、大臣がこれからの発注機会をいろいろ工夫して考えていくというお話でしたけれども、やはり官公需法の対象というのは、基本的には、政府、国並びに独法みたいなものが中心であります。例えば、道路株式会社のように既に特殊会社になったものについては、今は適用除外であります。何年か前は当然、公団のときには入っておりました。 大臣、この政令をすぐ変えて対象業種をふやせとは言いませんが、十二月、一月に国交省、総務省で局長連名で都道府県知事や政令指定都市の市長さんあてに出したように、やはり地方の本当に建設業、雇用をちゃんと守りながら、頑張れよという要請、メッセージというものを、大臣、道路株式会社も含めて、国交省所管で、官の部分に近いと言うと語弊がありますから撤回しますが、公的な部分が多い事業体については、その対象について、官公需法の対象の拡大と、それができない場合、行政指導とは言いませんが、要請を大臣からしていただくわけにはいきませんか。
○金子国務大臣 道路会社について、可能な限り中小企業に発注するようにすることを期待するということは表明しようと思っています。 それから、さっきのPFI法の見直し、閣議で発言しろというのは、ちょっと私も今自信がないのでお答えしかねるんですが、これは、担当の大臣には委員からこういう話があったけれどもどうなっているのと、ちょっと申しわけありません、三年ごとに見直しするのに見直していないじゃないかという御指摘があったのは、その事実関係もわからないものですから、そういう形でメッセージとしては送らせていただきたいと思います。
○後藤(斎)委員 ちょっと済みません、時間がなくなってきましたので、最後の方に入りたいと思います。 先ほど午前中、高木委員の方からも海保の部分で幾つか発言がございました。 私は、沖ノ鳥島について最近関心を持たせていただいていまして、特に、沖ノ鳥島が昭和六十二年のときには、本当に頭一つというか、岩がちょっと突き出たような感じでしかなかった東小島、北小島というのを、今、河川局が直轄事業で、昭和六十二年から平成二十年まで、七百五十億、予算を投入して、水没しないような形で年二億円ほど予算投入して対応されているという話を聞いております。 二億円が高いかどうかは別として、大臣、やはりこの沖ノ鳥島というのは、人も住んでいない島でありますけれども、排他的経済水域の権利の、この沖ノ鳥島があることで、四十万平方キロという本当に広い海上を、経済的に我が国のということになるということで、私は、この二億円が正しいかどうかは少なくともわかりませんが、そして、河川局がやはり管理を、見に行くのに年に一回か二回くらいだというお話です。 その一回、二回が多いかどうかは別としても、やはり私も正直言って行ったことはありませんし、多分委員の皆さん方、ほとんどの方は行っていないと思うんですね。本当に、大切だ、大切だと言っても、やはりみずからが、大臣も含めて、そのきちっとした意思表示……(発言する者あり)行っていましたか、済みません。私は行っていません。そういう方が多いと思うので、やはりそういうことをぜひ充実した形でこれからも、予算の配分も含めて対応していただきたいのと、大臣、もう一つ、午前中のソマリアの話ではありませんけれども、長距離の警護というのは基本的には海保はできないと。 この沖ノ鳥島まで千七百キロから千八百キロあるという話を聞いています。今、海保が持たれている船でここまで行けるかどうか、私はよくわかりませんけれども、大臣、やはり「しきしま」と同水準の新しい艦艇をできるだけ早く発注しながら、これは今、造船業の雇用も非常に、昨年来の急速な国際海運情勢の変化という中で、やはりこれから絶対プラスになることでありますから、私は、そういう予算の枠取り等、船の発注ということとあわせて、この沖ノ鳥島というのは一つの象徴でありますけれども、やはり海保としてもっとやっていただくべき点が、もし船の長距離ができないということでいろいろな制約があるのであれば、その制約を外してやるということが大変必要だと思うんです。 これは人的な確保と、予算を確保して新しい「しきしま」級の船を建造していくということも含めて、あわせて沖ノ鳥島の管理を、排他的経済水域を生かすということも含めて、大臣、まとめて二点について御意見を承りたいと思います。
○金子国務大臣 御指摘いただきました沖ノ鳥島、これは我が国の国土面積を上回る四十万平方キロメーター、排他的な経済水域を有する極めて重要な島であります。 六十二年から七年間にわたりまして、国直轄の災害復旧工事として、今、護岸整備を実施しております。国土交通大臣が直轄管理する海岸保全区域と位置づけて管理しておりまして、その重要性については十分認識しております。引き続き、大事な島ということで、この沖ノ鳥島、維持管理には万全を尽くしてまいりたいと思っております。 第二の「しきしま」については、賛否両論、様々な御意見がありますので、委員の御意見は、ありがたい応援団の御意見として承らせていただきたいと思います。
○後藤(斎)委員 大臣、冒頭にちょっと一回戻らせてもらいますけれども、やはり大臣は国土交通大臣として、今の沖ノ鳥島の問題もありますけれども、一千万人の方々の管理監督、指導育成というお立場にいらっしゃるわけです。ですから、短期的には、やはり前倒し論も含めていろいろな公共事業も必要でありましょう。将来的には、午前中もお話しになられたように、港湾とか航空とか、いろいろな今後の国際競争力の強化という観点も必要でありましょう。短期と中期と長期みたいなものを分けて、短期的には財政出動も私は個人的には必要だと思います。ただ、それをずるずると続けていくことは決してあってはならないと思います。これはこの五十年間の歴史が証明しています。 ですから、そのめり張りをつけながら、一千万人の雇用を全国で守っていくんだ、ある意味ではもっと後押しをしていくんだという議論もあるでしょうから、その辺の御決意を最後に大臣、ぜひお伺いをしたいと思います。
○金子国務大臣 雇用の確保というのは、本当に、洋の東西を問わずあるいは歴史の古今を問わず、社会にとって一番大事なことであると思っておりまして、国土交通大臣という立場はもとより、内閣を挙げて取り組んでまいりたいと思っています。
○後藤(斎)委員 大臣にぜひお願いしたいのは、具体的に対応していただきたいということを最後にお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。
○望月委員長 暫時休憩します。 午後二時四十九分休憩 ————◇————— 午後二時五十一分開議
○望月委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 穀田恵二君。
○穀田委員 先ほど同僚議員がエレベーターの事故の問題について聞いていましたので、私も一点聞いておきたいと思います。 息子さんをエレベーター事故で亡くされた市川さんたちが私の事務所にも見えました。それで、こういう赤とんぼ通信というのを持ってこられて、そこの中にも書いているんですけれども、こう書いています。二〇〇七年二月二十六日、国土交通大臣に面談と。そのとき、私、一緒に面談に立ち会いまして、冬柴大臣のときですから、二〇〇七年ですから、そんな長いことやっていません、金子さんはまだ。そのときにも言ったんですけれども、やはり真相究明というのは大事だ、事故原因の究明というのはとても大事だと当時大臣も言っていただいたことを私も記憶しています。 私は、結論的に言うと、市川さんらは、息子さんの大輔さんの野球仲間の同級生や親御さんらでつくっているこの赤とんぼの会の赤とんぼ通信を発行しているんですけれども、その中にも書いているんですが、やはりどうしても納得いかないと言っているのは、事故原因の究明と再発防止のための事故調のような原因究明の機関も設けてほしいと言っておられるんですね。 だから、先ほど大臣も、いろいろ今こんなふうに努力しているというのはわかっているんですけれども、やはり根本は、これほど多くの人たちが利用している問題について、ただ社会資本整備何とかというんじゃなくて、独立した機関としての必要があるのと違うかというのが一つの大きな意見だと思うんですね。その辺を踏まえてもう少し努力する必要があるんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○金子国務大臣 改めて、お亡くなりになりました市川さんの御家族には、心からお悔やみを申し上げたいと思います。また、この事故原因究明が、まだ捜査中である、調査中ということで大変時間がかかっていることも、ある意味申しわけない気持ちであります。一刻も早く解決させるように、やってもらえるようにしてまいりたいと思っております。 ただ一方で、今の事故調査委員会のような話というのは、先ほど御意見のありました、一方で今度の機会に常設の委員会をワーキンググループとしてつくった、そして、警察も現場に入っての調査ということについての御協力をいただいているということもありますので、何がさらに必要かということ、今立ち上げて動き始めておりますので、ここの進捗というのを、しばらく状況は見させていただきたい。その上で、やはり必要だなという状況が出てくれば、それは対応をする必要が当然あると私自身は思っております。
○穀田委員 そのことで言うと、やはり初動からここまでかかっている経過や、警察との協力の問題や、事故原因は事故原因としての究明という、いろいろな意味からいってそれは必要だと私は言っておきたいと思います。 次に、国土交通省が所有する公用車に関連して少し聞きます。 省が所有する車両管理業務について、国交省は、公用車の削減や発注業務の見直しということで、公用車利用の適正化に関する方針を決めています。そして、新たに一般競争入札を実施しています。それによって見過ごすことのできない事態が起こっているわけであります。受注できなかった請負業者は、それを理由に運転者の雇いどめを始めています。私が聞いたところでは、日本道路興運だけで八百名近い労働者が解雇になる。これはまだ三月七日の時点の話であって、さらに他の会社も解雇になるという情報もありまして、千人を超えるとまで言われています。 国交省は、解雇される人数や、この間のこういった事実についてどのように把握していますか。
○増田政府参考人 お答え申し上げます。 今先生御指摘のように、公用車の問題につきましては、昨年の通常国会以来、道路特定財源をめぐる問題の中で、台数が多いのではないか等々、さまざまな御指摘をいただきました。したがいまして、それを受けまして、私ども、一台一台見直しを精査した結果、昨年十月十六日に、「公用車利用の適正化について」という方針をまとめたわけでございます。 方針は、大きく三つございまして、一つは、公用車全体の数を削減する。二つ目は、そのうち車両管理業務に出すものについても削減する。あわせて、三つ目は、その際、入札方式につきましては一般競争で行うということでございます。 今お話がありましたように、そういった方針に基づいて、二十一年度、現在、車両管理業務の発注を行っているところでございますが、すべて一般競争で行ったということもございまして、今判明しておるところだけ申し上げますと、今年度受注している業者の大宗が来年度の業務を受注できないというような状況も生まれつつあるというふうに承知をいたしております。 ただ、これはあくまでも公正な入札の結果でございまして、公正な入札の結果の状況については受けとめざるを得ないものというふうに考えております。 御指摘のありました雇用の問題でございますが、これはあくまでも、契約の相手方におきまして、関係法令の規定に基づきまして措置されるべきというものでございまして、国土交通省としては確たる情報をつかんでいるところではございません。
○穀田委員 聞いていることにきちっと答えてほしいね。言っているわけやんか、もう。要するに、方針は決めたということも言っている。それから、一般競争入札もやっていると言っているわけだから、そんなこと一々言わぬでええのや。わからぬ人やな。 問題は人数、わかっていないということやね。それだけ言ってくれればいいんだよ。
○増田政府参考人 お答え申し上げます。 雇用の問題は、あくまで契約の相手方の事業者の問題でございますので、国土交通省としては人数は把握をいたしておりません。
○穀田委員 そう言ってくれればいいんだよ。 今の話を聞いて、大臣、わかりましたね、私が何を聞きたいかという全体の、要するに、つかんでいないと。ただし、どう言ったかというと、大宗はと。大層な話をして、大宗は変わっていると。わかりやすく言うと、今まで受注していたところが外れて違うところが入った、だから、もともと受注しているところでいけば人数が減りそうだ、こういうことでしょう。そこのところを、役所の話じゃないんだよ、人の話を聞いているんだよ。わかる、大臣。 つまり、簡単に言えば、官房長が何と言ったかというと、今まで受注していた会社が一般競争入札にしたら外れた、だから、この中で、ここの会社からすれば、雇用の関係でいけば、たくさん生まれるだろうということを予測しているということなんですよ。これを、自分のところとは関係ないという話をしているところに私は問題があると思うんです。 さっき大臣は何と言ったか。私はさっき聞いていて思ったんや。安値受注が問題だ、そして、労務費が適正かどうかということをよく見なあかん、こう言っている。 では、聞きます。 もともと、公用車の車両管理業務というのは、国交省が業務を発注していたことによって雇用が生まれている。まず、雇用はどこから生まれたか。国交省がやったことによって生まれている。そして、これは物品の調達とは違う。物の話じゃない。先ほど大臣も言っていたように、受注との関係でいけば、安値受注はいかがなものかと。その根本の中心は、労務費が適正かどうかということを先ほど言われた。だから、国交省の仕事を担っている人の話だ、その先はどうなろうと知らない、関係ないで済まされるのか。私は、先ほどの答弁というのはけしからぬと思うんです。 大臣に聞きたい。雇用が失われる結果となっていることが重大だと思うんだけれども、大臣はそういった事態について把握し、きちんと考えを明らかにすべきではないかと思うが、どうですか。
○金子国務大臣 問題の認識はわかりました。 ただ、一般競争入札ということで、入札でやっていきます。そういう中で、落札率が一体どのくらいになっているのか、これが本当に、さっき申し上げたような安値受注ということで不当に労務費が下がるような受注をされているのかどうか、そういうところはきちんと確保していかなきゃいけない。それはやってもらうつもりなんです。 ただ、人数全体を把握しろと。これは要するに、公用車を削減する、それから一般競争入札だという、国会の皆さんの意見の中でずっとやってきておりますので、委員が把握しろとおっしゃるのは、ちょっとどういう観点から把握しろと。つまり……(穀田委員「まあいいや」と呼ぶ)いい。とりあえず、では。
○穀田委員 先ほど官房長はどう言ったかというと、一台一台点検したと言うわけだね。ということは、一台一台どういうふうな雇用形態になっているかとか、その後どうなっているかなんというのは、調べようと思ったらすぐわかるわけさ。それを一台一台切っていくときはどういうふうにやるかということがわかるということは、それをそれぞれの出先なりそれぞれの必要なところにおいて何台発注したか、そのことがどういう契約でこうなったかなんというのは、調べようと思ったらすぐわかるということです。まず、それはわかりますね。 その上で、先ほど言ったことで言うと、もともと国交省が雇っておるわけじゃないみたいな話をするわけだけれども、結局、昨年からトヨタやキヤノンを初め、派遣切りだとか非正規切りという事態が起こって、雇用対策が政治の最重要課題となったことは明らかであります。 そして、大臣もこの所信表明の中で何を言っているか。これは、解雇などにより住居の退去を余儀なくされる方に対しては、住宅セーフティーネットに万全を期します、こう言っているほどこの問題が重要であると。しかも、我が国の経済は、百年に一度という世界的な金融危機の影響を受けて、景気が下降局面になっている、その最大の問題は雇用の問題だということは論をまたないわけですね。それは政府全体がそう言っているわけだから。国交省も、住居を失った人に対して公営住宅を貸し出すと。 こういうときに、事もあろうに千人を超えるような解雇や雇いどめが国土交通省の業務に関連して発生するということは、私は、一般競争入札であれ何であれ、事態が起こっていることについて言っているのであって、その過程がどうであれというのでなく、もちろんそれはいろいろな意見があるでしょう、しかし、結果としてそういうことが起きているということについては責任があるのと違うかと。 これは今皆さん……(発言する者あり)それはありますよ。大臣の所信表明で言っただけじゃなくて、例えば今、雇用をつかさどる厚生労働大臣はどう言っていますか。法の改正が必要だと言っているんですよ。それは、派遣先、派遣元、全部両方とも責任を問う必要があると言っているわけだから、そうなってくると、国土交通省だって派遣先だということになるじゃないですか。そういう当たり前の話を私は言っているんですよ。 したがって、キヤノンがやった大量解雇のやり方と同じで、キヤノンの言い分はさっきも言いましたけれども、派遣、請負の業者との契約を解除しただけだ、労働契約は派遣請負業者との間のことだからキヤノンには関係ないと。こんな言いわけは、国民みんながけしからぬと思っているんですよ。それはそうかしらぬ、だけれども、働きに来ていたところはキヤノンじゃないかと。だからみんな怒っているわけです。働きに来ているところはみんな国土交通省じゃないかと。 だから、大臣はどう言ったかというと、次はもちろん、落札率の問題や入札の問題についても、それは後から言いましょう。だけれども問題は、こういう言い方に対してみんなが怒っている、しかも、法律上はそこで許されるかもしれないが、法律を改正してでもそういう責任を追及しようとまで今世論はなっている。政府もそういう構えでいる。そういうときに、理由はどうあれ大量の雇いどめが発生する事態に対して、政府としてはどのような対策を講じるつもりかということを聞きたい。
○増田政府参考人 お答えいたします。 車両管理業務は業務委託という形で行っております。先生御案内のとおりでございます。したがいまして、当該運転手さん、運行業務に従事する方の雇用問題は、受注者、事業者の雇用問題だというふうに私どもは理解しております。 ただ、先ほど申し上げましたように、全体の公用車の削減、それから、そのうち業務委託に出す車両の削減をしておりますので、もちろん絶対数としては減っておりますが、そのことと、その受注できなかったであろう業者の雇用問題とは直接関係がないというふうに理解しております。
○穀田委員 わからぬ人やな。あなたはそれでいい、役所の官僚はそれでいいわさ。政治家はそれでは済まぬと言っているんだよ。 みんな今、そういう派遣先、派遣元、両方に責任を問わなければ、結局のところ首が切られるという事態は起こると。だからそれを何とかしようとみんな頭をひねっているんじゃないですか。そうでしょう。 大臣は、閣議でそういう話をして、労働法制の派遣労働の改正について判こを押したんでしょう。そういう一員として、内閣として出しているんだから。そういう立場でいったら、大臣はどう考えているわけ。大臣の考えを聞きたい。
○金子国務大臣 そういう雇用が失われるということに対して、政府としてきちんと対応していかなきゃいけない。ただ一方で、一般競争入札で契約をしていく。随意契約をしろというお話ならまた別の話ですけれども、やはり国民の税金ですから、少しでも無駄を削減していこうという中で今起こっている事象、これはこれで受けとめた上で委員も御発言されているんだと思います。 ただ一方で、そうなった場合の今度はセーフティーネットというものをどうするのか、それから、この入札のあり方というのが適正なのかどうかというのは、やはり責任を持ってやっていかなきゃいけないと思っております。
○穀田委員 今私が述べたのは、派遣先が責任が全くないなどという議論は通用しない、今や政府自身がそういう考え方じゃないんだと。それは、官房長はそういう考え方かしらぬけれども、その考えは間違っている。世界、日本の政治の流れはそういう方向じゃないんだという方向に今来ているわけです。だって、国会の本会議の答弁で、そういうことをやるために法改正しているんですと何回労働大臣は言いましたか。その話は、あなたはしていないかもしらぬけれども、政府はそういう方向で臨んでいるんだということははっきりしなくちゃならぬですよ。 そこで、問題は二つあるんですよ。入札の問題と同時に、この仕事はどういう意味を持っているかということなんですよ。入札は後で聞きますから。 私は、国土交通省の車両管理業務の必要性とは何か、そこを聞きたい。仕事は何で必要なのか、何をやっているのかということをまず言ってください、簡単に。
○増田政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたように、昨年来、私どもとして、事務所の車の必要性はわかっておりまして、その実態を一台一台精査したと申し上げました。(穀田委員「そんなこと言っていない」と呼ぶ)いや、お聞きですから。 その車の必要性については、当然現場の事務所の管理の問題あるいは災害対応の問題等々、大変重要な役割を果たしている車両だというふうに理解をしております。
○穀田委員 今の後半にお話があったように、管理業務というのは災害の問題を含めて非常に大切だ、それはそのとおりです。そこは確認したい。 そこで……(発言する者あり)それは違います、それじゃない。まあ聞きなさいって。別な話をしているんです。業務の中心の話をしているんですよ。 運転手には職員と同様に、例えば、災害対策要綱などによれば、非常態勢時には全員自動参集を原則とすると書いています。つまり、災害時に緊急出動し業務につくことが義務づけられていて、極めて重要な職務だということははっきりしている。 そこで、入札の問題について聞きましょう。 まず、それでは新たに実施された入札の結果ですが、労働者の賃金はこれまではどれくらいで、今度新たに落札した事業者が雇用する労働者の賃金はどれぐらいになりますか。
○増田政府参考人 今、来年度の入札結果につきまして精査、整理をしている段階でございます。 予定価格の積算につきましては、御案内のように、公共工事の設計労務単価を使って積算をさせていただきました。それで、全体としてかなり落札率が低くなっているということでございますので、その中で事業者において労働分配といいますか、労働者にどのようなお給料をお払いになるかということをお考えになるんだろうと思っております。私どもとしては把握をいたしておりません。
○穀田委員 今、落札率がどうかという問題を言うと、非常に低いという事態だと。そこで、労働者にどういう賃金が払われるかということについてはつかんでいない。これは先ほど大臣が述べたように、労務費が適正かという現実を見ていないということだけははっきりしましたよね。ここの問題でしょう。大臣は先ほど、その基準というのは労務費が適正に払われているかどうかが問題だと。だから私は、先ほどの答弁は重要だなと思ったわけです。 そこで、この落札率というのは非常に低い。それで、実はそこの会社の募集広告があるんですね。これは、道路パトロール、送迎バスの各運転手、給与十四万円から十六万円以上、年金受給者の方歓迎しますと。年金受給者、つまり高齢者の方になるべく来てもらおう、こういう考え方なんですね。だから、労働時間というのは、八時半から十七時半または九時から十八時、これは普通の労働時間ですよね。そして、休日は土日祝日、年末年始でも、これも普通の勤務体系ですかね、これで見ますと。 これはたった十四万から十六万、こうなりますと、仮に二十日ちょっと働いたとします。大体そんなものですわな、実労働でいうと。そうすると、大体日給は七千円程度になってしまうという計算ですね。例えば二十日間働いた、それで十四万だとすると一日七千円ということになりますね。そうすると、いずれにしても、十四万から十六万だとすると、年収とすれば二百万円いくかいかないかということになりますよね。 先ほど官房長は言わなかったけれども、今までの給料、まず、これまでどのぐらいだったかという話も知らぬではないと思うんだけれども、黙っているんだけれども、二十二万から二十三万あったと私は聞いています。それで、これを仮に十四万から十六万だとすると、少なくとも年収二百万円以下のワーキングプアということになる。これで災害時緊急出動など命にかかわるような業務をやらなければならない。 これは、国が必要だとする業務を担う労働者の賃金がこんな低賃金でいいのか。タクシー労働者の問題でも何回も議論しましたよね。まあ、大臣のときに私がやったかどうかというのはありますけれども、私は一貫して言ってきましたよ、これほどの給料では暮らしていけないと。そして、そういう中で、今度は賃上げを理由に、今までとは違って賃上げするんだということで国交省自身が値上げを認めてきたわけですよね。やってきたわけですよ。 そして、先ほど官房長は、公共工事設計労務単価の話を随分していましたよ。それを見ていると、公共工事設計労務単価、運転手(一般)、特殊じゃないですよ、一般の方ですよ。先ほどは大阪の例ですから、大阪でいえば一万四千八百円ですよ。労務単価の基準は、今までずっと調べてこうだということを提起しているわけですから、それに比べたらいかにひどい、こんな低賃金でいいのかと。 先ほど大臣はおっしゃいまして、安値受注が問題だということが一つ、それから労務費がどれほど払われているかが基準だ、適正かということを二つ言われた。こういうことからすると、明らかにこれはひど過ぎやしないかと思わへんか。
○増田政府参考人 改めて説明申し上げますと、私ども、予定価格は、今先生おっしゃいましたように設計単価でやっております。ただ、それに対して、かなり落札率は下がっております。 予決令によりますと、これは役務でございますので、低入札調査が六〇%でございますので、六〇パーを切っているものについては、現在、低入札調査に入っております。
○穀田委員 だから、六〇%ということは、そういう調査をしているというのはわかっているんですよ。 それを言っているんじゃなくて、大臣に聞いているのは、大臣の言動との関係で、この落札率の実態と賃金の現実をひど過ぎると思わへんかということを言っているわけです。大臣の見解を聞いているんですよ。
○金子国務大臣 入札については今申し上げたように、低入札の、以上にならない。これは先ほどの後藤委員の延長でありますけれども、やはり低入札をやったがゆえに労務費が著しく下げられる、これがこうならないようにしてあげなければいけないというのは、我々共通の概念、それは穀田委員も私も、政治家として一緒の気持ちだと思います。 そういう中で、この六割というのが一般競争入札という、ある意味市場、それから多分、タクシーの場合も地域によって随分こういう運転業務の価格が違っていると思いますので、地域によってもそれぞれあるんだと思いますが、いずれにしましても、そういう異常な安い価格に下げられるような契約というのは、やはりきちんと正していかなければいけないと思っております。
○穀田委員 正していかなければならない、そのとおりなんです。それが先ほど言った現実をきちんと見る必要があるわけですね。つまり、かつての給料が幾らだったのかと。今は幾らだったのかと言いやしないんだから。そんなもの、調べりゃわかる話なんです、あれほど切ったんだから。 僕は、公用車を整理したり、いろいろなことをするということについて言っているんじゃないんです。その結果何が起こるかという問題については責任があると言っているんですよ。その際に、そのやり方を今度するときに、べらぼうな仕方をしちゃだめだということを言っているわけですよ。 そういうことについて、とにかく何にもまともに答えようとしない。設計単価、労務単価の扱い方、僕はそんなことを聞いているんじゃないんですよ。結果としてそういうことが起こっている、しかも入札はひどい。だから明らかに、今、大臣でさえも正していかなくちゃならぬと言ったほどの入札だと。つまり、その場合に、労務単価、つまり賃金、これが、賃金ダンピングによる入札はやはりおかしいということなんですよ、根本は。 そこはお互いに、今これほど人が切られるとか、労働者の労賃の単価が切り下げられるという事態に対して、そのことについて、しちゃあかんと言う政府がやってきた、それはだめだと言っているんですよ。いろいろな民間企業もそれはだめだけれども、やっている政府が、それはあかんと言っている政府が率先してそんなことをやっちゃだめだということを言っているわけなんです。 だから、先ほど大臣は正さなくちゃならぬということを言いましたので、きちっと正してもらう、そして、そのことによって、一人も路頭に迷わしちゃならぬということだけ言って、今後、そのことがしっかりやられることを見ていきたいということを述べて、終わります。 ————◇—————
○望月委員長 次に、本日付託になりました内閣提出、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣金子一義君。 ————————————— 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○金子国務大臣 ただいま議題となりました奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 奄美群島及び小笠原諸島につきましては、それぞれ昭和二十八年、昭和四十三年の本土復帰以来、これまで国の特別措置及び関係地方公共団体や島民の方々の不断の努力により基礎条件の改善とその振興開発を着実に実施し、各般にわたり相応の成果を上げてまいったところであります。 しかしながら、両地域は、本土から隔絶した外海に位置しているなど、厳しい地理的、自然的特性等の特殊事情による不利性を抱え、なお本土との間に経済面、生活面での諸格差が存しております。これらを克服するとともに、両地域の自立的な発展を促進していくため、法律により、引き続き特別の措置を講ずるとともに、さらに地元主体の振興開発の取り組みを進めていくことが必要であります。 このような状況を踏まえ、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の五年間の延長等を内容とする法律案を提出することとした次第であります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、それぞれの法律の有効期限を平成二十六年三月三十一日まで五年間延長することとしております。 第二に、振興開発基本方針及び振興開発計画に定めるべき事項として、両地域の振興開発に係る関係者間における連携及び協力の確保に関する事項等を追加することとしております。 第三に、両地域の振興開発を図るに当たって必要な配慮規定を追加することとしております。 第四に、奄美群島における地方税の課税免除または不均一課税に伴う減収を地方交付税により補てんする措置の対象業種を追加することとしております。 その他、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。 以上です。
○望月委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時二十四分散会