国土交通委員会 第3号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2009/03/10
会議録
○望月委員長 これより会議を開きます。 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、国土交通大臣から、国土交通行政の基本施策について所信を聴取いたします。国土交通大臣金子一義君。
○金子国務大臣 国土交通行政につきまして、私の所信を述べます。 我が国経済は、百年に一度という世界的な金融危機の影響を受け、景気の下降局面が長期化、深刻化するおそれが強まり、引き続き厳しい経済状況にあります。政府として、数次の経済対策を取りまとめ、国土交通省としても、昨年十二月に、住宅・不動産市場の活性化のための緊急対策を取りまとめました。 今後、高速道路料金の大幅な引き下げ、住宅ローン減税の控除可能額の過去最大となる引き上げや、新規取得土地に係る譲渡益課税の特例措置の創設、地域の建設業への支援、貨物運送における中小規模企業対策などを全力で実施するとともに、解雇などにより住宅の退去を余儀なくされる方々に対し、住宅セーフティーネットに万全を期します。 また、平成二十年度における地方道路整備臨時交付金の総額の限度額の特例に関する法律の成立を受け、地方道路整備臨時交付金の追加分について、その早期執行を図ります。 中長期的に見ると、我が国は、本格的な人口減少・高齢化社会の到来、急速な経済のグローバル化、地球環境問題の深刻化など、歴史的な転換期を迎えております。このような時代の潮流に的確に対応して、以下の課題に取り組みます。 第一に、国際競争力の強化や地域の再生・活性化についてです。 我が国の国際競争力を高めるために、首都圏空港の国際航空機能の拡充や関西・中部国際空港の戦略的なフル活用、スーパー中枢港湾の整備、国際物流に対応した道路ネットワークの構築などを推進し、迅速、円滑、低廉な人流・物流体系の実現を目指します。 観光立国の実現につきましては、世界的に観光需要が低迷しつつある中で、香港における観光交流年の展開等、ビジット・ジャパン・キャンペーンのさらなる充実により海外に我が国の魅力を強力に発信するとともに、観光圏の整備や歴史まちづくりなどによる国際競争力の高い魅力ある観光地づくりに取り組みます。さらに、訪日外国人旅行者を二〇二〇年に二千万人とする高い目標を掲げ、新たな戦略を策定いたします。 活力ある地域社会の実現を図るため、中心市街地の活性化や都市再生の推進、地域公共交通の活性化、再生に向けた取り組みを推進します。 一方、人口減少・高齢化の著しい地域に対しては、地域づくり活動の支援や、コミュニティーバスの導入、離島航路の維持などにより、暮らしやすい地域の形成を図ります。 多様な広域ブロックが自立し、交流、連携しながら発展していくため、国と地方の協働により策定する広域地方計画や、新たな北海道総合開発計画を踏まえつつ、経済と暮らしを支える幹線道路ネットワークや整備新幹線など、真に必要な社会資本の整備を総合的に推進してまいります。 第二に、地球環境時代に対応した暮らしづくりに向けた取り組みについてです。 国際連携・協力を強化しつつ、低公害車等の普及・開発の促進、公共交通の利用の促進、環境負荷の少ない物流体系の構築などを推進します。また、住宅・建築物の省エネ性能の向上、低炭素型都市構造への転換、次期静止地球環境観測衛星の整備などの地球温暖化対策を推進します。 さらに、世界の水・衛生問題の解決に向け、国際協力活動を官民連携して推進いたします。 第三に、国民の安全・安心基盤の確立についてです。 昨年発生した岩手・宮城内陸地震、岩手県沿岸北部地震については、緊急災害対策派遣隊、TEC—FORCEを派遣し、被災地における安全確保の支援を行い、関係者から広く評価をいただきました。 阪神・淡路大震災や新潟県中越沖地震などの大規模災害における復旧・復興のノウハウを生かし、こうした迅速な被災地支援を行っていくことは、国土交通省の重要な役割であり、今後も、積極的に推進してまいります。 また、昨年頻発しました局地的な集中豪雨などに対応するため、緊急的な水害・土砂災害対策、雨水貯留浸透施設の整備など流域における対策、高精度レーダーによる監視の強化や予警報の充実などを推進してまいります。 新たな海洋立国の実現を図るため、日本籍船、日本人船員の確保・育成による安定的な海上輸送の確保、ソマリア周辺海域での海賊事件に対する実効的対策や海洋調査の実施などを推進してまいります。また、老朽・旧式化した巡視船艇、航空機等の緊急整備など海上保安体制の充実強化を推進してまいります。 さらに、運輸の安全確保や、公共交通機関、建築物などの総合的なバリアフリー化を推進してまいります。 これらの国土交通行政を展開する上では、時代情勢を見据えつつ、不断に必要な見直しを行っていくという姿勢が極めて重要であります。 道路特定財源制度については、昨年十二月に政府・与党で合意した「道路特定財源の一般財源化等について」を踏まえ、今国会に、平成二十一年度予算において道路特定財源制度を廃止し、一般財源化することを目的とした所要の改正法案を提出するとともに、依然として高い地方の道路整備のニーズにこたえ、必要な予算の確保に取り組みます。 また、インフラ整備などのために、使い勝手のよい地域活力基盤創造交付金を創設いたします。 社会資本の整備に当たっては、適正価格での契約を推進するとともに、戦略的維持管理の推進、事業評価の厳格な実施、コスト構造改善の推進などの改革を進めつつ、真に必要な社会資本の整備を重点的かつ効率的に推進いたします。 地方分権改革の推進については、国民生活や経済活動への影響、国と地方の役割分担などに留意しつつ、取り組みます。 昨年は、国土交通行政をめぐって国民の信頼を揺るがすような事例が多く指摘されました。政策の棚卸しや公益法人向け支出の削減など、不適切な支出の是正に向けた取り組みを推進し、たゆまざる改革に全力で取り組みます。 以上、国土交通行政の推進について、私の所信の一端を申し述べました。現下の厳しい経済情勢も踏まえ、御期待にこたえることができるよう、諸課題に全力で取り組んでまいります。 今国会におきましては、今後、奄美大島及び小笠原諸島の自立的発展に向けた振興開発を一層促進するための法案、道路特定財源制度を廃止し、一般財源化するための法案、気象研究所の独立行政法人化のための法案、住宅施策と福祉施策の連携による高齢者の居住の安定確保のための法案、地域主体のまちづくりへの支援を強化するための法案、ふくそう海域などにおける船舶交通の安全性の向上のための法案、タクシー事業の適正化、活性化のための法案、成田国際空港の適正な運営確保のための法案の八法案の御審議をお願いしたいと考えております。 委員長、委員各位の格別の御指導をよろしくお願い申し上げます。 以上です。
○望月委員長 以上で大臣の所信表明は終わりました。 次に、平成二十一年度国土交通省関係予算について概要説明を聴取いたします。国土交通副大臣加納時男君。
○加納副大臣 国土交通省関係の平成二十一年度予算について、その概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計予算につきましては、所要の国土交通省関係予算を計上し、その歳出予算額は六兆三千五百七十三億円であります。 また、社会資本整備事業特別会計、自動車安全特別会計及び特定国有財産整備特別会計に所要の予算を計上しております。 なお、北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算については、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。 次に、財政投融資計画については、当省関係の独立行政法人等分として二兆六千七百四十九億円を予定しております。 現在、我が国の経済は非常に厳しい状況にあり、とりわけ地域の疲弊は深刻化し、雇用情勢も急速に悪化しつつあります。国土交通省におきましては、このような状況を踏まえ、限られた予算で最大限の効果の発現を図る観点から、地域の活力と成長力の強化、地球環境時代に対応した暮らしづくり、安全・安心で豊かな社会づくりなどの課題に対応するための事業、施策を重点的に推進してまいります。 次に、主要事項につきまして御説明申し上げます。 第一に、地域の活力と成長力の強化であります。 魅力ある国際都市づくりのため、羽田空港等の機能強化、成田・羽田両空港のアクセス改善、スーパー中枢港湾の整備等に取り組んでまいります。 観光立国の推進を図るため、魅力ある観光地づくりと国際観光交流の拡大に取り組んでまいります。 地域の自立、活性化を図るため、まちづくり交付金による国の施策に関連した取り組みへの支援の強化、住宅・不動産市場活性化のための緊急対策、地域における公共交通等の活性化、再生を図ります。また、広域ブロックの自立的な発展の推進、地方道路整備臨時交付金にかわるものとして、地域活力基盤創造交付金による地域活力の強化等について取り組んでまいります。 整備新幹線の未着工区間について、平成二十年十二月十六日の整備新幹線に係る政府・与党ワーキンググループにおける合意事項に基づき、着工調整費を計上しております。 第二に、地球環境時代に対応した暮らしづくりです。 低炭素社会の構築を図るため、交通分野の省CO2対策の推進、住宅・建築物における省資源・省CO2対策の推進、次期気象衛星の整備等に取り組んでまいります。 第三に、安全・安心で豊かな社会づくりです。 災害等から生命財産を守るため、大規模災害時の対応体制の強化や地球温暖化に伴う災害リスクの増大への緊急的対応の強化、今後急速に老朽化する道路、河川等の社会資本ストックの戦略的な維持管理等に取り組んでまいります。 海洋立国の推進を図るため、船舶自動識別装置等を活用した新たな安全システムの構築、老朽・旧式化した巡視船艇、航空機等の緊急整備等に取り組んでまいります。 高齢者を含め、だれもが快適に生活できる環境を実現するため、住宅セーフティーネットの充実、公共交通機関のバリアフリー化、歩行者や自転車に配慮した道路空間の再構築等に取り組んでまいります。 また、道路特定財源については、平成二十年十二月八日に政府・与党で合意した「道路特定財源の一般財源化等について」に基づき、道路特定財源制度を廃止し、揮発油税等をすべて一般財源化しております。また、地方道路整備臨時交付金を廃止し、これにかわるものとして、道路を中心にしつつ、地方の実情に応じて関連する他のインフラ整備やソフト事業にも使える地域活力基盤創造交付金を創設いたします。 国土交通省としましては、これらを初め、社会資本整備や総合的な交通政策を着実に推進するために必要な事業、施策を推進してまいる所存であります。 以上をもちまして、国土交通省関係の平成二十一年度予算につきましての説明を終わります。 よろしくお願い申し上げます。
○望月委員長 国土交通大臣。
○金子国務大臣 済みません。先ほど、私、本来、奄美群島と言うべきところを奄美大島と発言したようでありますので、奄美群島と訂正をお願いいたします。おわびを申し上げます。
○望月委員長 以上で平成二十一年度国土交通省関係予算の概要説明は終わりました。 次回は、明十一日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前九時四十六分散会