厚生労働委員会 第10号
- 発言数
- 335 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2009/04/15
会議録
○田村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案、長勢甚遠君外九名提出、社会保険の保険料等に係る延滞金を軽減するための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案及び長妻昭君外六名提出、厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律案の各案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官齋藤潤君、総務省行政評価局長関有一君、自治行政局公務員部長松永邦男君、財務省主計局次長木下康司君、文部科学省大臣官房審議官久保公人君、高等教育局私学部長河村潤子君、厚生労働省健康局長上田博三君、雇用均等・児童家庭局長村木厚子君、保険局長水田邦雄君、年金局長渡辺芳樹君、政策統括官間杉純君、社会保険庁総務部長薄井康紀君、運営部長石井博史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○田村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三井辨雄君。
○三井委員 おはようございます。 春眠暁を覚えずで寝過ごしたせいか、原稿を忘れて、たった今急いでとってきたところでして、ちょっと息が切れていますけれども、よろしくお願いいたします。 まず、これまでの不祥事について、何が原因だったのかということを大臣にお尋ねしたいと思います。 年金制度というのは、そもそも国民みんなの助け合いであり、また、企業や産業の盛衰にかかわりなく、社会の全員の連帯の中で一人一人が常に確実に保障されるという仕組みである、国民生活の最低保障でなければならないとこれまで私も思っておりました。 ところが、平成十九年二月十四日、私たち民主党の長妻議員あるいは山井議員が、予備的調査に対する報告によって、だれのものかわからない年金記録が五千万件もあるというまさに衝撃的な事実が明らかになったわけです。政府・与党は、平成十九年の参議院選挙で、今後一年間で全面解決するとうたっていたわけでございますけれども、その公約はほごにされたまま、既に二年間たちましたけれども、いまだにめどが立っていない。 この間、消えた年金記録の問題を初め、年金をめぐってのさまざまな不祥事がありました。大臣は、何が原因とお考えになるでしょうか、お聞きしたいと思います。
○舛添国務大臣 今、三井委員が言われたように、まさに老後の生活の糧でありますから、こういうものに対してきちんと管理をしてこなかった、これは何度も私も繰り返し申し上げていますけれども、社会保険庁の不祥事に対して、国民の皆さんに心からおわびを申し上げないといけない。 今、記録問題の解決に全力を挙げているところでございますけれども、社会保険庁、厚生労働省とは違う組織でチェックしろということで、総務省に年金記録問題検証委員会というのができました。それで、平成十九年十月に報告書がまとめられましたけれども、その中で、三点にわたって、今委員がおっしゃった原因について指摘されていまして、一つは、国民の大切な年金記録を正確に作成し、保管管理するという組織全体としての使命感、これが欠如している、二番目として、国民の信任を受けて業務を行うという責任感、これがまた欠如している、それから三番目として、いわゆる三層構造とか地方事務官制度を背景とした組織としてのガバナンスが欠如しているという指摘で、これはそのとおりでありまして、私も、この問題を担当するようになって、ずっと過去の記録を調べると、こんなことをやっていたのか、こんなことをやっていたのかと、もう驚くべき組織のありさまであります。 そして、こういう緊張感の欠如のもう一つの理由は、例えば三十歳の方の年金の記録を管理するときに、この三十歳の方は三十年後ないし三十五年後に年金を受け取るんだなということになると、自分が担当しているときにすぐ受け取るわけじゃないので、ここでちょっと手抜きをしたって、どうせ三十年後はもう自分は社会保険庁をやめているので知らないよ、こういう無責任さが出てきているんですね。 これは、例えば給与のように、今月給与を払って、すぐチェックして、おれの給与が払われていないじゃないか、これはすぐわかる。だけれども、年金というのはそういう長期的なものであるので、だからといって責任感が欠如していては困りますので、今委員御指摘のように、十九年七月五日の政府・与党の工程表に基づいて、大変これはいろいろな問題がありますので、手間暇がかかりますけれども、一つ一つ着実に進めていっているところでありますので、今後とも全力を挙げたいと思っております。 それから、来年一月には日本年金機構が設立されますから、先ほど指摘いたしましたような責任感の欠如、使命感の欠如、こういうものがない組織に生まれ変わらせて国民の信頼を回復する。これは、政府そのもの、国家そのものに対する信頼の問題でありますので、全力を挙げて今後とも取り組みたいと思っております。
○三井委員 まさに今大臣が御答弁なさったとおりでございまして、根本的な原因でいいますと、今まで年金制度の抱える問題、今大臣がおっしゃいましたけれども、これはまさに政府・与党の姿勢そのものに問題があったんじゃないか、私はこう思うわけです。 今回提案されています基礎年金の国庫負担分についても、三分の一から二分の一に引き上げる、平成十六年の審議の際に、経済動向、社会保障制度全般の改革、財源確保のための税制抜本改革を行った上で、平成二十一年までの間のいずれかの年度を定めるとする、こういうわけですけれども、この間、どれほど十分な議論が行われたのか、また、社会保障制度全般の改革だとかあるいは税制改革も実行されてきたんでしょうか。 そして、さらにさかのぼれば、国庫負担二分の一に引き上げは、平成六年の衆参両院の厚生委員会における附帯決議にもこれは盛り込まれていたんですね。ところが、平成十一年の年金制度改革案大綱では、平成十六年までにできるだけ速やかに実施する、こういうわけで、常に先送りをしてきた。 その都度、安定財源の確保は明記されたにもかかわらず、検討期間がありながら、政府・与党は問題の先送りを繰り返してきた。安定財源による国庫負担二分の一恒久化を実現できないというのは、年金制度の責任放棄であり、国民に対する責任放棄だと思うのであります。 そこで、法案審議の現在、つまり、まだ法案が通っていない現状でありますけれども、国庫負担割合はどうなっているのか、お尋ねしたいと思います。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 基礎年金の国庫負担につきましては、御承知のとおり、法令上、年度単位で行うことになっております。年度内に法案が成立すれば、もちろん今年度当初より国庫負担割合は二分の一となったところでございますが、現状はなお御審議いただいている最中でございます。 実務上、年六回の年金給付を確実にお支払いし、国民生活に影響を及ぼさないというのは大原則でございます。厚生労働省としては、本日が支払い日でございますこの四月の年金の支払いについて万全を期しておるところでございますが、その対応といたしまして、国庫負担については、暫定的に従来の基礎年金国庫負担割合である三六・五%で国庫負担を行っているところでございます。 ただ、長期的な安定のために、二分の一の法案どおりの実施が不可欠でございます。積立金にも悪い影響が生じかねない、こういうものでございますので、一刻も早い成立をお願い申し上げているところでございます。
○三井委員 もしこの法案が通らない場合は、将来の年金給付や保険料負担はどうなるんでしょうか。
○渡辺政府参考人 現在の年金制度では、給付面、負担面でルールが定められております。したがいまして、万が一に本法案が成立しないというようなことを仮定いたしますと、一定の前提で計算するということにはなりますが、十八年後には国民年金の積立金が枯渇する、したがって基礎年金の給付が困難となる、こういう事態が見通されるところでございます。 回避するためには、前提であります給付面、負担面のルールを見直さざるを得ないわけでございますが、当面、この二分の一の国庫負担法案というものをしっかり実現することによって、長期的に見てもそうした事態を回避することができると考えております。
○三井委員 それでは、これは二分の一の国庫負担になれば本当に年金制度は安心なのか。また、中小企業の事業主、私もこれは切実に思うんですけれども、雇用を守りたいと思っても、保険料の負担が上げられると従業員の削減はしなきゃならない、あるいは正規雇用を減らす方向に動かざるを得ないと思うんですね。という状態も、これは、私たちだけでなくて、中小企業の皆さんからまさに悲鳴のように聞こえてくるんです。 これでは、冒頭に申し上げたように、国民生活を保障するという年金にはつながらないのではないかと私は思いますし、本当に安心な年金制度にするためには、やはり制度を一元化する、それで、中途半端な二分の一の国庫負担ではなくて、将来は三分の二、さらには全額国庫負担にしていってもいいんじゃないかなと思いますけれども、御答弁願います。
○舛添国務大臣 これは最終的に、保険料か税かという、あらゆる社会保障制度の負担の対応についての問題に帰着するというふうに思います。 例えば、被用者年金と国民年金を一本化するときに事業者負担をどうするか。もし一本化して事業者負担まで個人の負担になると、これはサラリーマンの負担がふえるということになります。 それから、国民負担率という概念でくくってしまえば、税で払おうが保険料で払おうが、給与明細を見ると、例えば天引きされている分を見れば、可処分所得はその分減るわけですから、全体の国民負担率をどうするかという議論にもなるというふうに思いますので、これは税方式のプラスマイナス、保険料方式のプラスマイナスはありますので、そこも考えたいと思います。 それからもう一つは、介護保険にしても医療保険にしても、大体、公費負担と保険料負担がフィフティー・フィフティー、五〇、五〇になっていますので、年金のところだけそうじゃない形にするのが適当かどうか。これは議論するとすると、介護や医療の分野も同じように、五〇、五〇を四〇、六〇にするとか、三〇、七〇にする、そういう議論は、税か保険かという議論の中の一つのバリエーションとしてあると思いますが、今の三井さんの問題提起は非常によくわかりますので、今後、国民的な議論をして、こういう問題についてのコンセンサスがとれていけばと思っております。
○三井委員 ぜひ、そういう議論をもっと深めていただきたいと思います。 そこで、今度は企業年金についてお伺いしたいんですが、特に厚生年金基金、平成十四年度には一千七百三十七基金、加入者が一千八十七万人だったのが、平成二十年、六年後には、六百十九基金、加入者数が四百七十四万人、ピーク時から見ますと三分の一に減っているんですね。また、解散した基金が四百六十基金。この間のバブル経済の崩壊などの経済動向、企業が担うべき社会的責任の減退、また、昭和四十一年に厚生年金基金を導入したときからの制度そのものへの懸念が大きく影響しているんじゃないかと思われます。 現在、世界的な金融危機が実体経済にも及んでいるわけですけれども、円高も加わって、資産運用は大変厳しい状況にあることは御存じのとおりだと思います。とりわけ厚生年金基金などの企業年金は、運用環境の悪化と母体企業の業績悪化という大変深刻な事態に陥っています。現在、六百十九基金のうち八割は中小企業が加入する総合型厚生年金基金ですが、これらの中小企業にとっては、今のような業績悪化時に掛金の引き上げを行うことは、企業全体の存続にもかかわる深刻な影響を与えかねないと思います。 こうした切迫した状況を踏まえて、公的年金と企業年金のかかわり合いについてお尋ねしますが、公的年金の水準が下がる中で企業年金の果たす役割は大きくなっていると言われておりますけれども、企業年金の意義とその目指すべき水準についてどのようにお考えになっているのか、お聞かせ願いたいと思います。
○渡辺政府参考人 ただいま企業年金の最も基本的なところについてお尋ねがございました。 企業年金は、事業主や従業員の自主的な努力に基づいて比較的自由な制度設計を行うことが可能な制度でございますが、公的年金とあいまって、より豊かな老後生活を送るための制度という位置づけであると考えております。 御承知のとおり、厚生年金基金はかねてより、公的年金と合わせて退職前所得の六割程度を努力目標としております。確定給付企業年金というものも平成十三年度以降育ってきておりますが、これも同様の考え方と見ることができます。確定拠出年金の非課税として扱っていただく限度がポイントとなる制度でございますが、その掛金の拠出限度額が厚生年金基金の努力目標水準に基づいて算定されているということからも、こうした六割程度という努力目標は企業年金の基本となっているものと思います。 確定拠出年金については、今回、そういう枠内で加入者御本人の拠出も合わせて、そうした役割を果たしていけるような道を切り開きたいとしておりますが、基本は、先ほど申し上げましたような退職前所得の六割程度を努力目標とするというものでございます。
○三井委員 この問題については冒頭申し上げましたけれども、厳しい資産運用、そしてまた企業の業績が悪化しているという中で、中小企業が多く加入している厚生年金基金において、積み立て不足というのが当然深刻な状況にあると思います。そこで、厚生年金基金の積み立て不足は現在どのような状況になっているのか、お尋ねしたいと思います。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 企業年金は先ほど申し上げましたような目標を持っておるわけでございますが、積立方式でございます。したがって、御指摘のように積立金の状況というのが死命を制します。正直申し上げて、この二十年度決算、今進んでおりますが、各基金で大幅に悪化していることが予想されます。 既にまとまっている十九年度決算におきましても、制度全体で責任準備金が約二十一兆二千億円程度必要とされているのに対して、その時点での積立金が約二十兆六千億円となっており、約六千二百億円の積み立て不足が生じているというのが、二十年度始まるときの状況でございましたので、相当悪化していると思いますが、それぞれの決算がまとまって近々出てくるものと考えており、全容を把握してまいりたいと思っております。
○三井委員 決算経過を見てからということになるんだと思いますけれども、できるだけこれはやはり早い時期に支援措置の内容を明らかにすべきだと私は思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 それから次に、厚生年金基金の財政運営基準において、積み立て不足が生じた場合には、当然、翌々年度において掛金の引き上げをしなきゃならないこととされています。しかし、現在の厳しい経済情勢で、そんな余裕はどこの基金にもありません。何らかの対応が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○舛添国務大臣 今の経済状況で、今委員がおっしゃるように、翌々年度に掛金の積み増しをしないといけないというのは非常に厳しいというふうに思っています。 それから、企業年金連合会を初めとする企業年金関係者からも、今三井委員がおっしゃったような掛金の拠出を猶予してくれないかという要望が出ております。 こういう状況を踏まえまして、この四月十日に経済危機対策をまとめましたが、その中に、「財政状況の厳しい厚生年金基金等に対する積立金不足解消のための追加掛金拠出の猶予等」ということを盛り込んでおりますので、まずは二十年度の決算状況をきちんと把握した上で、この経済対策の一環として今委員が御提案になったことに対して対応してまいりたいと思っております。
○三井委員 今御答弁にありましたように、二十年度の決算状況を見てということでありますけれども、大臣、これは各年金基金も今申し上げましたように大変運用の面では逼迫した状況にありますので、やはりもっと早く判断することが必要と思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 そこで、適格年金制度についてお伺いしたいと思います。 昭和三十七年に創設され、積み立て不足時の積み立て義務、受託者責任、加入者等への財務状況の情報開示などの規定がないという比較的緩い運営規定であった、厚生年金基金とともに確定給付型の企業年金として中小企業を中心に普及してきました。 平成十三年の確定給付企業年金法の成立に伴い、適格退職年金制度は平成十四年四月以降の新規設立はできなくなる、既存の契約も平成二十四年三月までの十年間でほかの制度へ移行され、整理されるということになっていますけれども、しかし、関係者にこういった情報が行き渡っておらず、廃止されることも知らなかったという御意見や、また、受け皿となる企業年金の仕組みがわかりにくいという声が寄せられておりますけれども、現在移行の状況はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 税制上認められております適格退職年金につきまして、今御指摘のとおり、平成二十三年度末までの廃止が決められております。 そういう改革が行われました平成十三年度末時点で、件数にいたしまして約七万三千件、加入者約九百十七万人であったものが、直近の平成二十年九月末の集計で見ますと、件数で約二万九千件、そして加入者で約三百九十七万人と大きく減少しております。 反面、同じ事実を反対から見ますと、廃止期限まで三年を切ったにもかかわらず、いまだ多くの者が適格退職年金にとどまっている状況にあると言えます。 御指摘のとおり、周知徹底、そして母体企業の対応ということを促していく必要性が大いにあるわけでございますが、現在までに既に他の仕組みに移行の手続を行った適格退職年金の状況を申し上げますと、企業年金であります厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金へ移行されたものが約二割、中小企業退職金共済への移行が約三割、あと残りの約五割が解約ということになっております。 移行したものの中では二割と三割でございますので、四対六ぐらいの感じでございます。
○三井委員 そこで、中小企業を中心にした約四百万人が加入されているわけですけれども、従業員の老後所得保障の一助となってきたのがこの制度ですけれども、これから円滑にほかの企業年金に移行させる、これは中小企業の企業年金を守っていくために非常に重要であると思います。 もはや移行期限は残り三年を切れていますけれども、移行の際の事業所内の合意形成や行政手続などを考えれば、実質的に二年余りしかないとも言えます。 もっと移行が進むように積極的にPRするとか支援するべきでないかと考えますけれども、せっかくこういうものを出しておられるんですね、厚生労働省では。(資料を示す)これを見てもなかなか私にはわかりにくいんですけれども、こういうものをもっと積極的に使ってやはりPR活動をすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のとおりの問題意識に立ちまして、まず関係省庁も一致協力しなければいかぬということで、昨年六月に適格退職年金の円滑な移行の推進に関する連絡会議を設置して、連携をとることとしております。金融庁、財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、中小企業庁が集まっております。 また、本年一月九日には、今お示しいただいたパンフレットにも関連いたしますが、これは主として民間関係団体が集まり、代表を企業年金連合会がとり、日本商工会議所、日本経済団体連合会、生命保険協会、信託協会、厚生年金基金の個別の代表、確定給付企業年金の代表、確定拠出年金の代表、それから我が厚生労働省も加わりまして、役所の広報ということだけではなくて、みずから関係の民間団体が、自分たちが日ごろ取引のある中小企業の皆様方にしっかり対応を促し、適切な助言をし、しっかり移行の結果を出していこうという動きがなされるようになってまいりましたので、一緒になってさらにその努力を重ねてまいりたいと思っております。
○三井委員 済みません、時間が来たんですけれども、あと一分だけ、委員長、よろしいでしょうか。 これまで、消えた年金の記録、多くの不祥事、何度も申し上げましたけれども、今の年金制度がもう既に限界に来ているのではないか、こういうぐあいにも思うんですね。政府は年金制度の責任を日本年金機構にかわってもどこまで果たしていくのか。また、最低保障、ナショナルミニマムの観点からも、我が党が提案している一元化を目指すべきでないかと思うわけでございます。 平成九年、基礎年金番号が導入された年でありますけれども、年金研究者、村上清さんが語っておりましたけれども、「二十一世紀の年金制度は、適切な舵取りがあれば、なにも不安のない安泰なものと考えている。しかし、現状に目を移すと、あまりにも不適切、不合理、不公平なことが多い。これらの「年金の誤算」は、天災でなく人災である。「負担増の前に」、広く情報が公開され、みんながオープンに徹底的に議論すれば、途はおのずと開ける。しかも選択の幅はそれほど広くない。日本の年金制度が、簡素で透明で効率的で、かつ全国民に公平な構成と運営のもとに、貴重な老後保障の役割を担い続けることを期待したい。」こうおっしゃっているわけです。 この見直しについて、これまで、十二年も前から今日まで参りましたけれども、全く進まない。 そこで、現在国民年金だけを受給している方、私の選挙区でもそうですけれども、今全国で一千百七十四万人いらっしゃいます。しかし、平均受給額は月額で四万八千五十七円、ここから介護保険料あるいは医療保険などを天引きされると手取り年金だけではとても生活できませんよね。これで国家が国民に保障する最低限度の生活が営めるのかと常々私は思っておりました。 年金記録問題でも、これから同僚議員がまた質問するかと思いますけれども、国家プロジェクトによって集中的な問題解消を図っていかないと、いつまでたっても国民の信頼は得られません。 これから社会保険庁から日本年金機構に組織が変わっていくだけで、過去に関して目を閉ざす者は現在に対して盲目になることのないよう、日本の年金制度がたどってきた経過をしっかりと検証してよりよい制度に立て直していくことが私たち政治家の使命ではないかと思います。 済みません、時間が超過しましたけれども、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○田村委員長 次に、内山晃君。
○内山委員 民主党の内山晃でございます。 舛添大臣、きょうもひとつよろしくお願いを申し上げます。 大臣にちょっと冒頭からお願いがございます。今、年金記録問題、そして新たな年金記録の改ざんの問題が出ておるわけでありまして、どういうパターンがあるのかなということをこれから突き詰めようとするわけではありますけれども、実は、長妻議員と、昨年でしょうか、社会保険事務所の倉庫を一度見学したことがございました。そこには社会保険の全喪届のファイルがいっぱいありまして、例えば、Aという建設会社がどんなふうに保険料を滞納して全喪していったかという経緯が、稟議もついてあるわけですよ。そういうところを一度大臣と一緒に視察をさせていただけないかな。そうすると、つぶさにそういう現場の違法なものが見えるんじゃないかな、こう思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○舛添国務大臣 真剣に検討させていただきます。
○内山委員 それでは質問させていただきますが、質問の前に、与党提出の法案について若干指摘をさせていただきたいと思います。 社会保険の保険料等に係る延滞金を軽減するための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案について、委員長提案という形で協議が進んでいると聞いております。しかし、少し危惧する箇所がございますので、若干意見を述べさせていただきたい、こう思っております。 この法案の趣旨は、「現下の厳しい経済社会情勢にかんがみ、社会保険の保険料等の納付が困難となっている事業主等の経済的負担の軽減に資するため」とあります。厚生年金保険の保険料と健康保険の保険料は、労使折半で負担をしています。事業主は、労働者の給料から天引きした保険料を事業所負担分と合わせて国に納付をします。労働者から天引きした保険料を事業主が流用し滞納した分までも延滞金を軽減する対象とすることは、保険料の流用を国が認めることにならないのか、疑問が生じます。事業主等の経済的負担の軽減に資するためにはならないと思います。 同じく、労働保険についても、雇用保険も労使で負担をしています。また、労働保険料に関して、労働保険事務組合というものがございます。労働保険事務組合が、事務委託をしている事業所から納入された労働保険料を労働保険事務組合の都合で国に納付が遅延した場合についても、委託事業所から納入された保険料に対しても労働保険事務組合が延滞金の軽減措置を受けることは、事業所から納入された保険料を期日まで納めなかったことを容認することになりませんか、疑問が生じます。これも事業主等の経済的負担の軽減に資するためとはとてもなりません。 労働者から天引きした保険料や委託事業所から納付された保険料は対象としないとすべきではないでしょうか。 以上の点を指摘しまして、質問に入りたいと思います。 それでは国庫負担割合二分の一引き上げに関して質問をいたします。 基礎年金は個人単位で制度設計されているため、単身世帯の年金は夫婦世帯の半分の額になります。しかし、生活費は、単身世帯が夫婦世帯の半分ではありません。審議会では単身低所得高齢者等加算について議論されておりますけれども、大臣はこの加算についてどのようにお考えになりますか、御答弁をいただけたらと思います。
○舛添国務大臣 今おっしゃったように、二人で食いぶちをやった方が一人よりも負担は少なくなる、これはもう当たり前の話で、家族の数がふえたときも同じようなことが言えると思います。 これは今、委員御指摘のように、社会保障審議会年金部会で議論が行われているところなんですけれども、給付水準、所得水準をどう見るか、それからもう一つは、やはり最後は生活保護との絡みをどう見るか、二つの制度が違うもので。そういう観点から、徹底的にこれは審議会を含めて国民的な議論が必要だというふうに考えていますので、私がどっち向けと言う話ではなくて、問題意識としては極めて鮮明に持っておりますので、今後の議論をまちたいと思っております。
○内山委員 次に、受給資格の件でお尋ねをしたいと思います。 老齢基礎年金の受給資格二十五年の見直し、以前にも質問をしておりますけれども、日本の受給資格期間二十五年はやはりとても長いと私は考えています。アメリカでは十年、韓国十年、ドイツ五年、イタリア五年、フランスがない、イギリスもなし、こういったところでいきますと日本はいかにも長過ぎる。しかし、諸外国では、収入のない無業者は公的年金制度の強制適用対象者としていない国が多い。一定以上の収入がある就業者が強制適用の対象となっています。 日本では、収入のない人も保険料の免除制度等を使って受給資格を得ることができます。しかし、この免除制度の受給資格も二十五年必要だということになります。基礎年金として免除を受けますと国庫負担相当分が支給されるわけでありますけれども、低年金ということになるわけでありまして、この低年金、そもそも年金という名に値する額なのか、そのことをどのように考えるか、お尋ねをしたいと思います。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま先生から、さまざまな角度から、国際的な制度の違いも含めて総合的な御指摘を賜りながらの御質問でございますので、端的にお答え申し上げたいと思います。 皆年金体制を世界に類を見ない形でとった日本として、国民年金だけに加入される方については、とりわけその給付になる金額というものを一定程度まとまったものにする必要がある。生活保護とは違うけれども、年金制度の中でも一定程度まとまった給付が必要だという価値判断のもとに、この二十五年というものがつくられたと思います。 もとより、ずっと国民年金だけという人ではなくて、皆さん、時折厚生年金になったり共済年金になったりいろいろありますので、純粋に国民年金の中だけで二十五年ということが多くのケースとは言えないかもしれませんけれども、たまさかそうなった場合もまとまった額であるべきだという観点が強くあらわれたものだと理解しております。
○内山委員 全額免除を四十年やったとしても三万三千円しかならないわけですね。これが本当に年金という額に値するんですか。これじゃとても暮らせないですよね。そこにやはり今の制度的な矛盾というのがあるな、ここはやはり大きく直していかなければならないなと思います。 今お話がありました生活保護というのがあります。生活保護を受けるためにはミーンズテストを受けなければならないわけでありまして、保険料を全額免除された基礎年金はなぜミーンズテストなしで受給できるのか、基本的な考えをお尋ねしたいと思うんです。
○渡辺政府参考人 御趣旨を取り違えていなければと思いますが、先ほども申し上げました日本の国民年金も、基本的に、自立自助の観点に立って、老後に備えてみずから制度に参画して掛金を払うということにしております。 したがいまして、みずから払った掛金によって結果生じてくる権利については、生活保護のような補充の原則ではなく、みずからの権利として普遍的にその計算された金額を受給できる、したがってミーンズテスト等はかけないというのが基本であろうかと思っております。
○内山委員 四十年間全額免除を受けても三万三千円にしかならない。だったら、二十五年というルールを外して、掛けたら掛けた分、払ったらいいじゃないですか。そうすれば、無年金者が百十八万人もいる現状で、受給資格を見直せば、生活保護でなく、低い年金でも自分の年金が受給できるようになるわけじゃないですか。その辺はどうお考えになりますか。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 今の点についても、大変難しい判断のポイントを幾つも含んでおるものと思います。審議会でも、そうした御議論を得て、私どもが考える以上に、専門家の中にも慎重な考えの方が多いわけでございますが、お答え申し上げれば、この問題を、四十年免除でも三万三千円なんだから短縮してはどうかということだけで短縮いたしましたときに、その結果を見た上でもう一度もとに戻すということが本当に可能だろうかという点が一つございます。 それは、例えばどういう結果を一応頭に置いておくべきかといえば、低年金者をさらにふやす結果にならないか、一層の保険料納付意欲の低下にならないか、それから、もとより過去分を含めた給付増に対する財政措置をどのようにするのか、年金財政全体にどんな影響を大なり小なり与えていくというふうに総括されるのか。 そういった点を常に頭に置きながら判断をしていくべきであり、総括して言えば、先ほど来御指摘いただいておりますように、三万三千円とか十年で一万六千円とかいうのではなく、もっと基礎年金というものが最低保障機能を強化された形でデザインされていくべきではないか、そのための財源も議論すべきではないかというところに落ちついていくのではないかと想像しております。
○内山委員 今御答弁にございましたとおり、短期間で受給資格を得ることが可能となれば、保険料納付意欲が低下して未納問題が一層深刻になる、低年金者が増加する、保険料を納めた者と四十年間すべて免除を受けた者との年金額のバランスがとれない等の問題が生じる、こういうふうなことは私もわかります。 これはやはり、大きく言えば社会保険方式の問題点でデメリットではないかと考えるんですけれども、いかがでしょうか。
○渡辺政府参考人 制度には、それぞれ、その持っているメリット、デメリット、長所がすなわち短所であるということはよくあるわけでございます。しかしながら、この四十年余りにわたって、この拠出制に基づく年金が現在の成熟段階に至るまで、多くの国民にこつこつとその掛金を払っていただき、その実現も少なからずの人数もう出ているわけでございます。 そうした中で、振り返ったときに全体をどう総括して未来をどう見るかということが我々に問われているという観点から、審議会におきましても、振り返ったときに、やはり結果論として不十分だったところを年金制度ではなく生活保護とか他の社会福祉制度にゆだねるべきで、知らないという立場には立たない方がいいのではないかという御意見をいただいて、その中で、長所もあれば短所もある制度の中でどのように補っていくのかという観点から、ある種、単身高齢者等の加算制度のようなものも御提言いただいたし、今後将来に向けては、所得の低い方には数千円でもいいから満額の六万六千円につながるような道というものを構成できないのかという御提言もいただいたものと理解しております。
○内山委員 社会保険方式のメリットは税方式のデメリットでもあろうと思います。税方式のメリットは社会保険方式のデメリット、表裏一体の関係だと思います。しかし、保険料か税金かの違いで、だれかが必ず負担しなけりゃ制度が成り立たないわけですね。 保険料か税金か。大臣、どうでしょうか。大臣はどっちと、そんな感じで答弁を求めます。
○舛添国務大臣 昔、学者をやっていたときは、私は、例えば基礎年金は全額税でやる、それがいいのではないかと。そしてその水準を、今の六万六千円とかいうんじゃなくて、仮に、例えば十万、そうすると夫婦二人で二十万ですから、まあこれは東京でも持ち家であれば生活できる。その上で、二階建て部分はどうするかは、これは積立方式にするなりあってもいいと思うので、積立方式か賦課方式かという議論もあります、今の保険か税金かというのもあって、それぞれまさにプラスマイナスあるので、どっちかの方式一本じゃないだろうと思っています。 だから、これは与野党を超えて議論をして、これとこれとこれだけは国民の全体のコンセンサスとして持っておきたいということがあれば、例えばこの部分は税方式、この部分は保険料方式、この部分は賦課方式を加味すると。民主党の皆さんが出されている案でも賦課方式的なところも入っているわけですから、非常に複雑な設計になろうかと思っています。そうすると、先ほど言った公平で簡素で透明でということと若干そごを来すのですが。 それからもう一つは、やはり社会全体のあり方で、私は若いころヨーロッパで、みんな年金生活者ということで年金だけで生活している。それは、ソーシャルストックというか社会資本自体が、簡単に言ったら、木のうちと石のうちということでもいいんですよ。社会資本があれだけ蓄積しているところでの年金とそうでない国の年金ということもありますから、年金制度だけを取り上げてということよりも、社会全体の今言ったストック状況のようなことも含まれてなので、ただ、これはやはり十年がかりの議論をスウェーデンなんかもやっていますから、党派を超えてきちんと議論をするということで、今の御質問に、あんたはどっちだといっても、今のような答えしかできませんということです。
○内山委員 まさにスウェーデンは、税と社会保険方式、両方ミックスしてやっている。これはやはりそれだけ非常に難しい設計になるわけでありますけれども、いろいろ今の現状の年金制度を考えますと、やはりここはもう大きく踏み込んでいかないと大変なことになってしまう。 例えば、前回も指摘しましたけれども、国民年金第一号被保険者の被用者がたくさんいるわけですね、四割弱いる。さらには、若年非正規雇用者、この人たちが将来無年金、低年金になる、大量になる可能性があるわけでありまして、今からこの救済措置を手当てしなければ大変な社会になってしまう、こんなふうに危惧をするわけでありますけれども、その辺はどういうふうにお考えになりますでしょうか。
○渡辺政府参考人 現下の非正規の方々、パート労働者の方々、こういう方々の老後ということを考えますときに、今先生御指摘のように、さまざまな困難な将来というものを想定すべきではないかという点についてはまことに同感でございます。そのことが、生活保護との関係云々という技術論の前にその点があろうかと思っております。 そこで、私どもとしては、方策といたしまして、もとより基礎年金の最低保障機能強化を向上させるということもあるんですが、官邸での御議論なども見てみますと、審議会におきましても、やはり厚生年金のような被用者年金のスキームをもっと不安定な就労に頼らざるを得ない人たちに幅広く拡大していくべきではないのか、日本の基準点というのは少し高過ぎないかというような御指摘を受けております。 これも、年金制度的に、いろいろな逆転現象その他、テクニカルな点はあるわけでございますが、また、いわゆる専業主婦の問題など難しい点はあるわけでございますけれども、大きな方向性として私どもは当を得ているものと思い、現下の制約条件の中でもチャンスをとらえて、今提案しております法案もございますけれども、そのほかにも、どういった工夫ができるのか、さらに検討していくべき問題だと考えております。
○内山委員 三号の問題について今一部出ておりますけれども、国民年金の第三号被保険者、夫や妻が厚生年金や共済組合に加入している、その被扶養配偶者、二十歳以上六十歳未満が対象で、要件として年収が百三十万円未満という基準があるわけであります。 この年収百三十万未満の基準、どういう根拠で百三十万としているのか、それをお尋ねしたいんですけれども。
○水田政府参考人 お答えいたします。 議員御指摘の被扶養者の認定基準でございますが、これは、健康保険法に規定されております被扶養者の要件のうち、主としてその被保険者により生計を維持する者に該当するか否かについての所得上の判断基準でございまして、昭和五十二年に初めて設定したものでございまして、当時、その額は七十万円でございました。 これは、昭和五十二年当時の所得税の控除対象配偶者の収入限度額が七十万円であったこと、それから、国家公務員共済組合や健康保険組合におきまして実際に用いられていた被扶養者の認定基準は七十万円であった例があることを踏まえて設定したものでございます。 その後、何回か引き上げがございましたが、昭和六十二年以降、被扶養者の方々の保険関係の適用を維持するという考え方から、所得等の伸び率に合わせて認定基準の改定をその後行ってきまして、その結果、現在の百三十万円という基準に至っているところでございます。
○内山委員 この百三十万円、税制上の優遇措置や扶養家族として取り扱いを受けるようにするため、常勤の仕事を選ばず就労を抑制している女性が百二十万人いるんですよ、百二十万人。女性の労働力をもっと社会で活用するためにこの年収百三十万円未満の基準を見直して、もっともっと女性の力を社会に貢献していただく。こういうためには百三十万円の基準を見直す方がいいんじゃないかと思うんですけれども、大臣はいかがでしょうか。
○舛添国務大臣 それも、この前以来議論している在職老齢年金の話と同じで、所得税法上の年収基準はたしか百三万円になっていたと思いますけれども、みんなこれがあるから、パートでそれを超えないように、在職老齢年金もそれを超えないように。 だから、確かにそのことのプラスもあるかもしれないけれども、しかし、全体の社会の活力ということから考えたら、これもきちんと、シミュレーションできるのかどうなのか、ある程度の答えができれば、国民のコンセンサスを得て、プラスの方がむしろ多いよということになれば、それは変えていくということも検討すべきだと思います。 これは審議会なんかでも検討項目として、今後とも今の問題意識を持って検討してまいりたいと思っております。
○内山委員 保険料の負担についてちょっと尋ねたいと思うんですけれども、給与が同一であれば、扶養家族が何人いても、奥さんがいようがいまいが、厚生年金保険料は一緒なんですよね。ここでやはり単身者は損をしている、配偶者がいれば第三号被保険者の保険料は制度が払っていますけれども、単身者の場合にはそういう妻の分というのがありませんから、何か不公平ではないのかなと常々思っておったんですけれども、その辺はどういうふうに考えたらいいんでしょうか。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘の点も、先生御承知のように、さまざまな角度からの異なった意見がございます。厚生年金、健康保険の保険料を通じた構造的な意見の分かれる論点であろうかと思います。 一つは、被扶養者がいるんだから、そういうサラリーマンの保険料はもっと減額しろという御意見もございます。一方、被扶養者がいたら家族保険料を取るべきだ、あるいは第三号被保険者にも負担を少しでもしてもらうべきだ、こういうような両方からの御意見がございます。 そういう中で、現行制度は、厚生年金保険においての例で申しますと、主として第二号被保険者の収入により生活を維持する配偶者を被扶養配偶者とし、報酬が同額の被用者に対しては、その被扶養配偶者の有無にかかわらず、同一の負担能力を有するものとして同額の保険料負担を求めておるわけです。健康保険も同様でございます。 こうした社会保険制度は、社会全体での相互扶助の仕組みであることから応能負担原則をとっているものであり、これを実現するものとして、給与が同一であれば保険料を同一とするという原則は、このような社会保険制度の理念に照らせば不公平とまでは言えないものではないかというのが現在の制度の考え方でございます。論点があることは承知しております。
○内山委員 その辺は、単身者は一人なんだから不利なんだ、早く結婚しなさいというインセンティブになるのかもしれませんけれども、少しやはり制度的に見直していただきたいなと思います。 最後にもう一点、国民年金第三号被保険者のうち男性の人数は何名おりますでしょうか。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 国民年金第三号被保険者のうち男性の数でございますけれども、平成十九年度末におきまして、九万九千九百四十八名という数字になっております。
○内山委員 この第三号被保険者の男性は、実は、奥さんが働いていてだんなさんが家事をやっていて小さな子供がいたりすると、奥さんが仮に亡くなると、遺族基礎年金が受けられないんですよね。これをどう思いますか。いかがでしょうか。
○田村委員長 内山君、時間が経過しております。端的にお願いします。
○内山委員 済みません。では、端的に。
○渡辺政府参考人 いろいろな制度の違いが年金の中にもございますが、遺族基礎年金につきまして、結論的には、夫については一般に稼得能力を有するという考え方をとって、それを支給対象としていないというのが現行制度であると思います。
○内山委員 続きはまた次回にさせていただきます。ありがとうございます。
○田村委員長 次に、上川陽子君。
○上川委員 おはようございます。自由民主党の上川陽子でございます。 まず最初に、政府提出の国民年金法の改正法案についてお伺いしたいというふうに存じます。 基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げる本法案に関しましては、去る三月三十一日の本会議におきまして御質問させていただきました。 これは、世代を超えた相互扶助という年金の基本的な仕組みを維持するとともに、財政面でも年金制度を将来的に安定させる方策として、ここ十数年来の懸案事項であったものであり、大変大事な柱であります。 そこで、本法案の早期成立の必要性につきまして、幾つか御質問をさせていただきたいと存じます。 本会議で指摘したことをちょっと繰り返すようでございますが、その必要性ということにかかわって申し上げますと、基礎年金国庫負担割合二分の一への引き上げに伴う費用といたしまして、公的年金制度全体で新たに二・五兆円という巨額の税財源が必要とされておりまして、今回の法案におきましては、平成二十一年度及び二十二年度につきましては、財政投融資特別会計から一般会計への特例的な繰入金を活用して行う、平成二十三年度以降につきましては、消費税を含めた税制の抜本改革により安定財源を確保した上で、基礎年金国庫負担割合二分の一を恒久化することとされておりますが、税制の抜本改革がおくれた場合も含め、その財源は明示されておらない状況でございます。 国民の年金制度に対する信頼を再構築するとともに、国民の社会的な連帯意識を取り戻すためにも、平成二十三年度以降の財源確保のあり方を国民に示し、今後の合意形成を図らなければならないこと、これにつきましては、改めてここで御指摘させていただきたいと存じます。 そこで、まず法律案の施行につきましてお尋ねを申し上げます。 既に新年度が始まっておりますが、法案は現在まだ成立しておりません。先週の審議でも冨岡議員も触れておられましたし、先ほど大臣からも御指摘ございましたけれども、本日四月十五日は今年度最初の年金の支払い日に当たります。社会保険庁に確認いたしますが、受給者の方への年金の支払い、きちんと行われているでしょうか。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 年金給付の支給でございますけれども、御案内のように、各支払い期日、毎年二月、四月、六月、八月、十月及び十二月となっておりますけれども、支払うこととされておりまして、本日四月十五日におきましても、約三千三百万人の年金受給者の方々に年金をお支払いする手続をとってございます。
○上川委員 ただいま、この委員会でもこうした審議が行われているということでございますが、国民の皆様に対しては、しっかりと年金は支払っていくということについての明確な期待があるわけでありますので、しっかりと取り組んでいただきたいとお願いを申し上げます。 そこで、基礎年金の国庫負担についてでございますが、厚生年金などの各制度から基礎年金勘定に対して基礎年金給付の費用を拠出する場合、一定割合を国庫で負担する仕組みということであります。 そこで質問いたしますが、今回の四月分の支払いにおきましては、基礎年金給付費につきまして何%の国庫負担が行われたのか、それとも行われなかったのか、お聞かせいただきたいと存じます。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 本日四月十五日に支払われます基礎年金給付費に対する国庫負担でございますけれども、こちらは現行の国庫負担割合でございます三六・五%で受け入れさせていただいているところでございます。
○上川委員 今回は三六・五%の国庫負担で行われたということでございます。平成十九年以降の直近の国庫負担割合は三六・五%ということでありますので、常識的に見ても妥当なものではないかと思います。 その一方で、法案が成立していない以上、今回の支払いにおける国庫負担は現行法に基づくものということになります。現行法におきましては、国庫負担を二分の一に引き上げる特定年度においては、平成二十一年度までの間のいずれかの年度を定めるものとされておりまして、法案が成立するまで国庫負担は一切行えないのではないか、こうした懸念の声もございます。 今回、国庫で負担された三六・五%、これは正しい法解釈に基づくものと理解して問題ないか、御答弁をお願いいたします。 〔委員長退席、三ッ林委員長代理着席〕
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 結論から申し上げると、問題ないと確信をしております。 平成十六年改正法附則十三条において、二分の一が読みかえられて、暫定的な国庫負担割合となっております。具体的には、御指摘のとおりでございますが、平成十六年度から段階的に三分の一から少しずつ引き上げられてきております。直近の平成二十年度の国庫負担割合は三六・五%、法律上は三分の一プラス千分の三十二とされております。 今回の法案は、こうした平成十六年度からの段階的な国庫負担割合の引き上げにより既に確保されている三六・五%に基づく国庫負担と二分の一との差額について、財政投融資特別会計からの臨時特例的な繰入金で二分の一国庫負担を実現するというものでございます。 現時点で本法案は成立しておりませんが、国庫負担は年度単位で行うこととされており、今回の四月分の国庫負担は、年金を確実にお支払いし、国民生活に影響を及ぼさないようにするため、暫定的な措置として行うものでございます。 また、本法案が成立するまで国庫負担を全く行わないとすることは、給付に不足する部分について多くの積立金を取り崩すこととなり、市場に多大の影響を与えるおそれがあること、年金制度に対する国の責任の具体的表明として国庫負担が行われているという制度本来の趣旨に合致しないことから、年金制度の安定的な運営に責任を有する国として、大きな問題があると考えております。 以上を踏まえれば、四月分の国庫負担を三六・五%の割合で行うことは、実際上必要な措置である上に法制的にも問題はなく、許容されるものであると解釈しております。
○上川委員 暫定的な措置ということで、一刻も早く年金法案、今回の法案を成立させることが不可避であるという御指摘だったというふうに思います。 仮に本法律案が成立していればということでありますが、今回の四月分の年金支払いから国庫負担は五〇%となっていたはずでございます。三六・五%の国庫負担が行われたということでありまして、一時的であるにせよ、年金財政からの持ち出しがふえることになるということでありましたが、当面の年金財政に影響がないかどうかということにつきまして確認をいたします。
○渡辺政府参考人 先生御指摘のとおり、四月の支払いにつきまして、仮に法案が成立しておれば、基礎年金の支払いに要する費用の二分の一を国庫が負担したということでございます。そうではない現実でございますので、三六・五%と五〇%の差額の一三・五%相当分に基づく額を年金積立金から取り崩して対応していることになります。 しかしながら、こうした取り崩しの所要額は全体の年金積立金と比較いたしますとまだ極めて小さな割合であるということ、加えて、今回の三六・五%はあくまで暫定措置であり、法案が成立すれば年度単位で二分の一の負担が行われることからすれば、直ちに現時点で、この四月の時点で年金財政そのものに影響を及ぼしているということはないものと思います。一刻も早い法案の成立をお願いしたいと思います。
○上川委員 ただいまの御指摘では、年金財政に対しては小さなものであるということでございますが、この状態が続けば年金財政への影響は小さなものと言えないという裏返しでもあるかというふうに思いますし、先ほど質問の御答弁の中でも、十八年後になりますと、もし通らない場合、大変国民年金の積立金が枯渇するというような表現もございましたけれども、もう一度そこのところについて確認させてください。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 法案を提出している立場から、言うべきことに限りはございますが、先ほど申し上げましたのは、万々が一にもこの法案が通らず、さたやみになってしまったような場合、今後十八年先には国民年金の積立金が給付のために使い切られて枯渇して、基礎年金が全体として支払えなくなる事態を迎える、こういう大きな影響を与えるものでございます。それは、制度にとってだけでなく、国民生活にとって大きな影響であると理解しております。 先ほどお答え申し上げましたのは、この四月十五日の資金繰りだけをとらえて言えば、大きな影響ではないということを申し上げました。
○上川委員 国民の皆さんの年金への信頼ということについても、一刻も早く成立をするということは不可避であると改めて確認をしたところでございます。 この法案の施行期日は平成二十一年四月一日でございます。文字どおり平成二十一年度から国庫負担を二分の一にするという意味でありますが、既に四月も第三週を迎えておりまして、国民の皆さんにとりましても少しわかりにくいということで、心配をいたしております。法案の施行期日を修正するなどの対応が必要かどうか、院におきまして引き続き議論をしてまいりたいというふうに思います。 次に、年金制度の税方式をめぐる議論につきましてお伺いをしたいと存じます。 前回大きな制度改正が行われました平成十六年以降、国民年金の未納問題、また年金記録問題、こうした問題が大きく取り上げられまして、国民の年金制度に対する信頼が大変揺らいでおります。また、制度の基本的なあり方につきましても議論が巻き起こっている状況でございます。 私は、本会議でも指摘をいたしましたけれども、我が国の年金制度は、時間を超えて世代間で支え合う共助、ともに支え合う仕組みとして成立をいたしまして、この理念を長年大事にはぐくんできたと思っております。しかしながら、年金制度の将来への不安のためか、このような世代間の共助の仕組みを捨て、基礎年金を全額税方式化すべきとの主張が聞かれる状況でございます。 そこで、お尋ねいたしますが、こうした全額税方式化を主張する意見の背景には、現状の年金制度に対し、どのような不安あるいはデメリットがあるとお考えでございましょうか。
○渡辺政府参考人 先ほどの内山先生との議論の中で申しましたように、特定の制度体系というものは、長所もあれば、その長所が逆に短所になることもある、これは一般原則であろうと思います。 ただ、今日、年金制度とりわけ基礎年金の税方式が言われる背景ということを見たときには、やはり国民年金だけの方々の収納率の低迷ということに関する国民の不安、さらには一連の年金記録問題の発生による社会保険庁に対する不信、不安、こういうものが大きな議論の背景になってきていると理解をしております。 このほか、既にこれらの問題以前からある、税方式を主張される方々の現行制度に対する問題意識という意味で申し上げれば、税と保険料によって構成される給付財源について、全国民共通の給付はとにかく税財源で賄うべきであるという専門家の一部の先生方の御意見もございますし、基礎年金を見たときに、その費用負担構造の中で、被保険者の一部、つまりサラリーマンとその配偶者についてのみ企業負担が入るということに対する現行制度の財源構成のあり方は適切かという経済界を中心とした御意見もある、こういうふうに承知しております。 いずれにいたしましても、現在の制度にもそれぞれ難点はあるかもしれませんが、新しい制度体系を議論する際には、やはり長所、短所、両面からよくよく吟味する必要があると理解しております。
○上川委員 この問題は大変基本的な大きな問題であるということでございまして、ただいま局長の御説明のとおり、いろいろな視点から、本来あるべき姿に向けての努力ということが大変大事だということでございますが、基礎年金全額税方式化せよとの主張ということにつきましても、一つの処方せんということで言えるかもしれません。 しかし同時に、メリット、デメリットということでありますけれども、現行の制度を捨てて全額税方式化するということにつきましては、制度運営上の技術的な問題、さらには制度の根本理念、ひいては国のあり方にまでかかわる本質的な問題があるというふうにも思うところでございます。 幾つか議論させていただきたいというふうに思いますが、まず第一に財源の問題でございます。 基礎年金を全額税方式化する場合、現在保険料で賄われている分の巨額の財源をすべて税で調達することになります。その財源を調達する税目によりましては、既に保険料を払い終えて年金を受給する世代に二重の負担を強いることにもなり、まじめに保険料をこつこつ払ってきた人ほど強い不満を持つのではないかというふうにも思うところでございます。どの程度の規模の財源が必要となるのか、まずお尋ねをいたします。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 俗に、年金制度は経過措置の塊だ、こう言われるわけでございますが、そういうことも視野に入れながら、今の御指摘に対してお答え申し上げたいと思います。 そうした経過措置なしに、過去の納付状況に関係なく一律給付とする場合について、十四兆円現時点で必要で、消費税率換算で五%。過去の保険料未納期間に応じて減額するという場合には、九兆円、消費税換算で三・五%。これはよく言われる方式でございますが、過去の保険料納付実績を評価して加算して給付するという経過措置つきの場合、自己負担分の保険料のみを試算するか事業主分を含めて試算するかによって変わりますが、両方の幅で申し上げますと、二十四兆円から三十三兆円、消費税換算率で八・五%から一二%が必要になるとの試算が昨年の官邸の社会保障国民会議の定量的シミュレーションとして提出されておりますので、私どももおおむねそういう感じではないかと理解をしております。
○上川委員 シミュレーションということでございますので、丁寧にその数値については扱わなければいけないというふうに思いますが、ただいま御指摘の中で、経過措置というお話がございました。 現行制度からの移行措置の問題についてでございますが、公平性の観点から移行措置のあり方を考えてみますと、まず、現行制度のもとで長きにわたり保険料を納付してきた高齢者の皆さんにとりましては、仮に年金制度が全額税方式化されたからといって、これまでの保険料納付実績をすべて御破算にしてしまうということについては問題がございます。 一方、過去の納付実績に基づきまして未納部分は減額するとした場合には、全額税方式導入論のねらいであります低年金、無年金者の解消がなかなか実現できずに、やはり公平性の問題は残ることになろうかというふうに思います。 そこでお伺いいたしますが、こうした全額税方式に転換する場合、一般にどのくらいのタイムスパンで移行措置が必要となると考えられるのでございましょうか。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 移行措置の長短は制度設計にもよる面もございますが、一般論として今の基礎年金を念頭に置いて申し上げれば、まず、制度の切りかえ時において既に保険料を納めている最も若い被保険者である二十の方が、現行制度で被保険者でなくなる六十歳に達するまでの期間として、四十年かかります。さらに、その者が受給を開始する年齢である六十五歳に達するまでの期間である五年間を経て、六十五歳から受給を開始し、人により異なりますけれどもおおむね八十五歳まで生きたと仮定させていただければ、この受給期間が二十年ございます。合計いたしますと、移行期間は少なくとも六十五年という長期にわたることになると考えております。
○上川委員 六十五年ということでございまして、私はいませんので、どういう状況かわかりませんけれども、この年金制度というのは、時、時間というものが大変大事なファクターになっているということを改めて感じるところでございます。ある意味では、時を経ながら、世代間で相互扶助の基本的考え方にのっとって、皆さんの共助の精神で維持していくという基本的な哲学を共有していくということが最も大事なコンセプトではないかというふうに思うところでございます。 第三のことでございますが、制度運営上の問題ということでございます。 全額税方式導入によりまして、記録管理が不要になることで今後は記録問題が発生しなくなるという主張もございますし、また、保険料徴収部門のコスト削減が可能になるとの主張がございます。果たしてそうでございましょうか。 仮に税方式とした場合、先ほどの御説明のとおり、最短でも六十五年の経過期間が必要とのお考えでございました。この間、記録管理は引き続き必要ということになります。さらに、所得比例のいわゆる二階部分の年金制度を維持する、組み合わせていくとするならば、保険料徴収部門によります記録管理は半永久的に必要であり続けることになります。 したがって、社会保険庁の業務量等については現在と余り変わりはないようにも感じるところでございますが、社会保険庁として、この点につきまして、どのような展望というか考え方をお持ちなのかということにつきましてお願いいたします。 〔三ッ林委員長代理退席、委員長着席〕
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 例えば現行の基礎年金部分を税方式化するということを一つとらえて考えてみた場合でございますけれども、そもそも、それも制度の詳細が必ずしも明らかでもございませんので、具体的にお答えすることはなかなか難しいわけでございます。 そういうことで、一般論としてお受けとめいただければというふうに思うのでございますけれども、一つには、現行の厚生年金保険のような所得比例部分、これが公的年金として残る仕組みとした場合でございますけれども、やはりまさに御指摘なさったように、その部分については、保険料の収納とか、あるいは給付に関する諸届けの管理、それから相談業務、そういった業務などが引き続き必要になるだろうというふうに思います。それから、税方式化する部分につきましても、少なくとも給付に係る業務は残るはずでございます。 さらに加えまして、既に保険料を払い終えた年金受給者の方々などとの公平性の観点から、制度の導入に当たって移行措置を設けることになるんだろうというふうに思うんですけれども、先ほども年数の答弁が年金局長よりございましたけれども、相当長期にわたってやはり引き続き記録管理などを行うことが必要になる。 業務量がどのくらいになるというのはなかなか見通しがたいわけでございますけれども、定性的には、そういうように一定程度のものはなお残るというふうに考えざるを得ないと思っております。
○上川委員 制度の議論というのは本当に慎重に、しかし、国民の皆さんの安心を担保するということでありますので、そういう意味では、きめ細かな議論をいろいろな角度からしっかりとしていくことが大切であるということを改めて感じた次第でございます。 先ほど指摘をさせていただきましたが、本質的な問題として、現在の我が国の年金制度は、ある意味では大変いい制度ではないかというふうに私は思っております。先日、本会議ではゴリラ学の先生のお話をさせていただきました。子供が親の老後を見る、これは人間だけがある意味では知恵を持って対応するということでありまして、この人間の本質、ここに根差した、先ほど六十五年という、一般論ということでありましたけれども、時間を超えた世代間の共助の仕組みとして大変大事な制度ではないか。私はこれを高く評価しているものでございますが、そして同時に、ともに支え合うという基本的な哲学を次の世代まで大事に引き継いでいきたいというふうに考えております。 これに対しまして、基礎年金税方式ということでありますが、国民の間で世代を超えて受け継ぐべき大切な理念を失わせるものではないかという危惧もございます。 舛添大臣、先ほどの答弁にもございましたけれども、基礎年金の全額税方式化につきましても何度も御指摘がございましたし、また、将来の検討課題の一つというふうにも述べられております。また先ほどは、いろいろな形での制度を組み合わせていくということにつきましても、メリット、デメリットも踏まえた上での、与野党挙げての、国民挙げての議論ということの必要性も強調しておられました。改めて、そうしたことに対しましてのお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。
○舛添国務大臣 単純化するということ、簡素にするということ、これは租税も全く同じで、租税の場合は公平、中立、簡素、この三条件でやります。恐らく、先ほど内山さんもおっしゃったように、同じことなんですが、逆に、そうやったときにきめの細かい配慮ができなくなる。ですから、本当にそれぞれのニーズに合った細かい配慮をすれば次々と、建物でいうと継ぎはぎ継ぎはぎになってくる、租税についていうと租税特別措置が出てくる、そういうことをやることがまさに政治の役割だということになりますので、非常にこの議論は難しいと思います。 ですから、今、上川さんがおっしゃったように、共助という概念からいう賦課方式による世代間の助け合い、この理念を生かすとすれば、今の方式のメリットはたくさんあります。 そこで、少なくとも、例えば最低保障機能であるとか、それから二十五年という掛金を掛ける期間が必要かどうか、そういうことも含めて国民のコンセンサスを幾つかのポイントについてとった上で、しかし、そのコンセンサスの上にみんなでつくり上げたものについて、完璧な制度はありませんから、ある制度は必ず何か問題をはらむことになりますから、ほかの手だてで、ほかの社会保障制度で救うという重層的な形でやらない限りは解決できないのではないかなという気もしておりますので、まさにそういうことを党派を超えて議論すべきときにもう来ている。 一つ一つのケース、御自分のケースでいいんですけれども、全部チェックしたときに、これは不合理だ、男女平等に働くのに、男が被扶養者の場合と女が被扶養者の場合で違うというのは何だと、そういうのはいっぱい出てきますね。在職老齢年金の話にしてもそうです。 ですから、変えられるところは片一方で変えていきながら、しかし、大きなところについては幾つかの点でのコンセンサス方式、そのコンセンサス方式でも救われない場合はほかの手だての社会保障制度の適用という形で救う、こういう観点からの議論がよろしいんじゃないかなと思っております。
○上川委員 今後の大きな課題ということで、この辺でとどめさせていただきますけれども、社会保障全体の中での年金のあり方、さらに、その基本とすべきことは、やはり時を超えた世代間の相互扶助、共助の精神に基づいた制度ということについての基本的な考え方はしっかりと堅持すべきものと私は考えておりますので、その点、またさらに議論を深めていきたいというふうにも思うところでございます。 それでは次に、論点を変えまして、民主党提出の遅延加算金法案につきまして何点かお伺いさせていただきたいと存じます。 年金記録が訂正されますと、いわゆる再裁定が行われ、年金額が増額されたり、あるいは、これまで無年金だった方が新たに裁定され、年金を受給できるようになります。しかし、社会保険庁の事務が滞っているために、年金記録の訂正による再裁定後の給付が数カ月から一年も待たないと受給者のもとに届かないというような事態が起きている。特に、これまで無年金だった方につきましては、年金記録が発見されて新たに年金が受給できるようになった場合、二、三十年前にもらえるはずだった年金を今になって受け取るというわけでありますので、多い方では二、三千万円になる方もいらっしゃるというふうにお聞きしているところでございます。 このような、年金記録が訂正された方を対象に本来の支給日よりも大幅におくれて支払われる年金給付の額について、現在価値に見合う額になるよう加算金を付そうとする遅延加算金法案は、対象となる方の心情にも思いをいたせば、その趣旨について評価できる法案ではないかと考えます。 そこで、私は、この遅延加算金法案につきまして、幾つかの点について留意すべきではないかというふうに思っております。 まず第一に、やはり国民の皆さん、年金の受給を待たれていた方のお気持ちを第一に、加算金を迅速かつ確実にお届けするということ。そして二点目として、年金記録問題の重要性、緊急性にかんがみた特別な措置とすべきこと。また、三点目としては、加算金の支給という新たな実務が発生するわけでございますが、社会保険庁の事務処理に新たな混乱が生じて、さらなる不信感を招くような事態は絶対にあってはならないということでありまして、その意味でも、新たな事務処理を円滑に実行できるような工夫ということについては知恵を絞るべきであるというふうに考えて、そうした考えに沿って制度上の工夫をすべきということでございます。与野党そうした方向で合意しているということにつきましては、本当に望ましいことではないかというふうに考えております。 本法案の施行につきましては、原案では、公布後六カ月以内で政令の定める日とされておりましたが、与野党の合意で、公布後一年以内の政令で定める日とされました。公布後一年以内の政令で定める日の意味は、これは公布後一年たってから施行すればよいというものではございませんで、一年以内の範囲でできるだけ速やかに準備を行い、そしてできるだけ早く施行すべきものというふうな趣旨でございますが、政府として、この加算金の支給のための準備に最大限の御努力をいただきたいということであります。 社会保険庁の決意をお伺いしたいと存じます。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のような加算金を支給する場合には、対象となる方々に迅速かつ確実にお支払いをするためのシステムが必要となります。その開発には、大変恐縮ながら、一定の期間をやはり必要とするものと考えております。 しかしながら、社会保険庁といたしましては、与野党の合意に基づく法案が成立した場合には、可能な限り早期に、また円滑に施行できるように、最大限の努力をさせていただきたいというふうに思っております。
○上川委員 実は、社会保険庁は平成二十二年一月一日をもって日本年金機構に変わるわけでございます。廃止されるわけでございます。社会保険庁で発生した年金記録問題に起因しての加算金ということで、この日本年金機構がしっかり引き継ぎ、事務を行うか疑問との声も一部に聞くところでございます。これまでの社会保険庁に対する信頼は大変厳しいものがあるということでございまして、これにつきましては、ただいまの決意、よろしくお願いしたいというふうに存じます。 また、あわせて、社会保険庁廃止後もしっかりと加算金の支給事務を行うということにつきましては、これは国家の責任であるというふうにも思うわけでございますので、厚生労働大臣からの御決意もお伺いしたいと存じます。
○舛添国務大臣 法案が成立しました暁には、この加算金の支払いの事務、それから年金記録問題、まだ残っている問題がたくさんございますので、こういうことも含めて、きちんと新しい機構で引き続き仕事をしてまいりたいと思っております。
○上川委員 それでは次に、与党提出の延滞金軽減法案につきまして政府に質問をいたします。 現下の経済情勢、大変厳しい状況にございます。特に、中小企業にとりましては、資金繰りが大変厳しいということでございまして、そういう中で毎月の厚生年金保険料の支払い、こつこつ支払っていただいているところでありますが、大変苦しんでいらっしゃる。資金繰りがつかずに、納期限までにきちんと保険料を納めたくとも納めることができない中小企業がふえているということでございます。 そのような中で、納期限を少し超えただけで一四・六%という高金利の延滞金を課すという現在の厚生年金保険料の取り扱いにつきましては、少し厳し過ぎるのではないかというふうに考えます。
○田村委員長 上川君、大臣は三十分で退席という話でございますが、よろしゅうございますか。
○上川委員 どうぞ大臣、結構でございます。 戻りますが、現在の厚生年金保険料の取り扱いについて、少し厳しいのではないか、そうしたふうに考えるところでございます。 そもそも延滞金は、保険料納付に誠意がない事業者に対し納付促進を図るといった効果、期限までに納付した事業者との公平性をとるといった役割があるということにつきましては十分理解できるところでございますが、また、国税の延滞税につきましては、納期限からの一定期間は一四・六%の利率を軽減しているということもございまして、この点、国税とのバランスも欠いているのではないか、こんな御指摘もございました。 そこで、まず、事実関係についてお伺いをさせていただきます。 厚生年金保険料を例としまして、延滞金をどのように徴収しているのか、延滞金の納付を求めるまでの手続、延滞金の起算日、また元本が納付された場合の取り扱いについて、御答弁をお願いいたします。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 まず、毎月の厚生年金保険料でございますけれども、翌月末日が納期限となってございまして、それまでに納付されなかった場合には、指定期限を別途定めた督促状を送付させていただいて、納付していただくようお願いするという手続になります。 そして、この督促状の指定期限までに保険料が納付されない場合でございますけれども、保険料の納期限の翌日から、年率一四・六%を乗じた延滞金が課されることになるわけでございます。ちなみに、この延滞金でございますけれども、元本の保険料が納付された時点で額が確定して、そして徴収の決定がそこで行われるということでございます。 このように延滞金の徴収が決定された場合には、今度は毎月下旬に納入告知書を作成いたしまして事業主の方へ送付し、納付をお願いする、こういう段取りで取り扱わせていただいているということでございます。
○上川委員 もう一点お伺いさせていただきます。 これも厚生年金保険料の例ということで結構でございますが、事業主から納付されました延滞金は、会計上はどのように収納され、またどのような使途に用いられているのか。また、直近の延滞金の収入実績につきましても御答弁いただきたいと思います。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 事業主から納付されました厚生年金保険料などに係ります延滞金でございますけれども、これは徴収事務を経理しております年金特別会計の業務勘定の収入となりまして、事務費の一部に充てられているところでございます。 それから、平成十九年度におきます厚生年金保険料等に係る延滞金収入の規模でございますけれども、約百十五億円という金額になってございます。
○上川委員 次に、この法案では、厚生年金保険料だけではなく、事業主等に広く負担義務を課している点で同種のものであります健康保険料そして労働保険料などの他の社会保険料についても同様の措置を講じることとしており、その点では社会保険制度の中でのバランスがとれたものとなっていると思っております。 今回、国税とのバランスということにつきましても考慮したわけでございますが、そもそも、国税と社会保険料とでは、その成り立ちや趣旨、目的が異なる側面もございます。したがって、その取り扱いにつきましても、必ずしもすべて同じである必要はないというふうにも思うところでございます。 現行制度におきまして、国税と社会保険料制度とはどのような違いがあり、それはどのような理由によるものなのか、確認の意味で年金局長に御答弁をお願いします。
○渡辺政府参考人 御答弁として二点申し上げたいと思います。 一点は、やはり、長い税制の経緯というものと社会保険の方の経緯というものの兼ね合いでございます。明治四十四年に始まった税金のこうした延滞金の仕組みが、とりわけ昭和二十年代にシャウプ勧告に基づく税制改正が大きく変化をもたらし、さらに昭和三十七年の国税通則法制定当時に二段階の利率を設けるというようなさまざまな改正が行われてきましたが、厚生年金保険料は、当初は税制と同じ率を使って、しかも単一の率を使ってまいりました。そのことが変わらずに今日に至っているという経緯論における違いというのがございます。 実質的な違いについて二点目で申し上げれば、一つの例でございますが、国税においては、法定納期限を過ぎれば必ず延滞税が課されることになります。厚生年金保険料を初めとする社会保険料の延滞金につきましては、滞納した場合であっても、督促状により指定した期限までに納付することができれば延滞金は課さないという結果になるなど、制度の性質、趣旨に沿って、納付促進のために効果的な仕組みとする工夫というものをした結果であろうと思います。 こういったところなど、国税の延滞金の取り扱いとは必ずしも一緒ではないという側面は今後とも維持されるというふうに理解しております。
○上川委員 今回は国税とのバランスということでの考慮もしたわけでございますけれども、趣旨あるいは目的に照らして考えれば、また経緯等も考えれば、その目的というか対応は異なるものであるという基本的な認識の上に立っての取り組みということであるというふうに私自身も理解しているところでございます。 それでは、大臣がいらっしゃらないので、副大臣にちょっと御答弁よろしくお願いしたいというふうに存じます。 延滞金を軽減する措置につきましても、先ほどの加算金と同じように、できるだけ速やかに施行することが望ましいということでございます。徴収事務に混乱を生じさせて、国民の新たな信頼失墜の原因にもなるということにつきましては厳に慎まなければいけないということでございますので、システム開発等の施行準備期間を考慮して、その施行は平成二十二年一月からとしているところでございます。 この法案が成立した暁には、その施行に混乱が生じないよう、政府として万全の体制で臨んでいただきたいというふうに思っております。決意をお願いいたします。
○大村副大臣 今回の加算金法案、そして延滞金軽減法案につきましても、成立に向けて与野党、関係の皆様方が御努力をされておられること、本当に心から敬意を表したいと思います。 その上で、今回の延滞金軽減法案の実施に当たりましては、今、上川委員が言われましたように、延滞金の計算等に係るシステムの修正でありますとか事務処理手順の徹底といったことが必要になるわけでございますので、二十二年一月の施行ということが御提案をされたというふうに承知いたしております。 その趣旨を重く受けとめまして、上川委員初め先生方のこうした法律成立に向けましての御努力をしっかりと受けとめて、万全の体制をもって取り組んでいきたいというふうに思っております。
○上川委員 最後でございますが、私は今回、いろいろ年金の議論を通して、多くの国民にとりまして安心できる年金制度とは何なのかということについての基本的な問いかけをみずからに課してきたところでございます。 国家が徴税権を機械的、効率的に行使してかき集めた財源で賄う無機質な年金制度か。私は、そうではない、むしろ国民一人一人がみずからの意思で年金制度に積極的に参画をし、社会づくりにかかわっていこうという共助の精神、言いかえれば、国民のそうした心のあり方が基礎になければ本当の意味での安心にはつながらないのではないかというふうに考えます。 日本では、かつて、昭和三十六年の国民年金の創設以来、全国各地に保険料の納付組織が設けられたと聞いております。自主的に保険料納付をお互いに勧め合う環境の中で、長らく高い保険料納付率が保たれてまいりました。 現在、そのような地域での活動は失われてしまいましたけれども、国民全体で制度をつくり上げていくという共助の精神は決して失ってはならないというふうに私は考えております。そして、このこと自体も、これからの日本の国の形にかかわる大変大事な問題であるというふうにも思うわけでございます。 そこで、基礎年金国庫負担割合二分の一への引き上げの実現は、世代間の共助という基本的な哲学を次世代に国民の財産として着実に受け継がせるためにも欠かせないものであり、改めて本法案の早期の成立を強く主張し、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○田村委員長 次に、古屋範子君。
○古屋(範)委員 おはようございます。公明党の古屋範子でございます。 これから政府に対しまして遅延加算金法案についてお伺いをしてまいります。 その前提といたしまして、まず年金時効特例法についてお伺いをいたします。 平成十九年七月に年金時効特例法が公布されまして、施行となりました。従来、年金の支払いを受ける権利が、二カ月に一度の各支払い月から五年経過すると、時効により順次、自動的に消滅をいたしました。このため、当初明らかでなかった年金記録が明らかになった場合、この記録に基づく増額分のうち五年以上の支払い分については自動的に時効消滅し、受給できないこととなっていたわけでございます。これを議員立法によりまして、既に年金を受給している方や受給するはずだった方について、その方の記録が訂正をされまして年金が増額された場合に、その時点で五年の消滅時効が完成した部分についてもさかのぼって支払うこととしたものというふうに理解をいたしております。 これによりまして、年金記録問題で新たに記録が見つかった方などへの救済が図られることになったというふうに受けとめておりますけれども、この時効特例法の施行から約二年が経過いたしました。時効特例給付のうち、最も多くの額の年金が支払われたのはどの程度の額なのか、その方の訂正された期間とあわせてお伺いをいたします。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 年金時効特例法に基づきまして昨年十二月末までに支給決定を行ったもののうち、支給決定金額の最高額でございますけれども、二千八百二十三万円でございます。 この事例は、昭和十七年六月から昭和三十六年一月までの二百二十三月の厚生年金期間が新たに判明したことによりまして記録を訂正した、そのことによって支給ということになったケースでございます。
○古屋(範)委員 最高額二千八百二十三万円ということですので、やはり非常に高額である、そういう印象を持たざるを得ないわけでございます。このように、これまで無年金だった方などが新たに多くの年金を受け取ることができるようになったことは、やはり評価すべきであると考えます。 しかし、時効特例給付等の社会保険庁の支払い事務が滞っているとも伺っております。現在、時効特例給付については、年金記録の訂正からどのくらい待たないと受給者のもとに届かないのか、この点についてお伺いをいたします。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 年金受給者の方から記録の訂正に伴う再裁定のお申し出があって、その訂正後の年金を受け取られるまで、しかもそれには時効特例法に基づく適用がある、こういう場合でございます。 まず工程を簡単に申し上げますと、第一段としては、社会保険事務所におきまして年金記録の訂正手続、それから業務センターへそれを申し送るというステップがまずございます。ここのところが昨年末でおよそ二カ月程度かかっております。 それから、業務センターで受け付けて、消滅時効にかからない最初の五年分についての年金額の再裁定をするというのに、この一月時点で七カ月ほどかかってございます。大変恐縮でございます。 それからさらに、時効特例法に基づくそれ以前の期間の分の支給決定に要するのが三カ月から四カ月というのが、やはり一月の数値でございます。 そういうことで、これらの工程をずっと経てまいりますと、単純に合算した場合、時効特例法に基づく給付の支給決定に至るまで、大変恐縮ですが、全体で一年程度かかるということになってございます。 いずれの工程につきましても、私ども、所要期間の短縮に取り組ませていただいておりますが、特に過去五年分の再裁定の業務センターにおける業務の部分でございますが、昨年末から処理体制を大幅に拡大して、四百七十名の体制を構築して、一月当たり二十万件程度の処理を行うということで取り組んでいるところでございまして、これによって、本年夏ごろを目途に、業務センターへの進達から三カ月程度でその部分のお支払いはできるようにということを目指しております。 それから、それに引き続く、年金時効特例法に基づく給付の部分でございますが、これについてもシステム改善に取り組んでいるところでございまして、できるだけ早期に、再裁定の処理がなされた後二カ月ないし三カ月程度で支払いをさせていただくということを目指しているところでございます。
○古屋(範)委員 一年程度かかるというのは非常に長いというふうに思います。当然、高齢の方なわけですので、今、増員またシステム改変等で御努力をされているようでございますけれども、速やかな事務手続、支給というものを再度お願いしておきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。 次に、このように年金記録の訂正がなされた方を対象といたしまして、本来の支給日よりも大幅におくれて支払われる年金給付の額について、現在価値に見合う額になるようにするために加算年金を付そうとする遅延加算金法案は、大変評価をできる法案である、このように考えております。 その上で、やはり確実に対象の方の手元に加算金が届くかという、この事務手続、事務処理上の円滑さが最も求められている、このように思います。こうした考え方に沿って、法案の内容に一定の見直しを行うことについて与野党で合意していることにつきましては、大変望ましい、このように私は受けとめております。 このため、社会保険庁においては、こうした与野党の合意を前提として、加算金の支給のために万全の準備を行うべきであると考えます。政府の御決意を伺いたいと思います。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のような加算金を支給する場合には、対象となる方々に迅速かつ確実にお支払いをするためのシステムが必要となります。その開発には、大変恐縮ながら一定の期間がかかります。 しかしながら、社会保険庁といたしましては、与野党の合意に基づく法案が成立いたしました場合におきましては、これは可能な限り早期に、また円滑に施行できるよう最大限の努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○古屋(範)委員 ぜひとも、この与野党合意に沿った形で、迅速な準備、また万全の準備をお願いしたい、このように思っております。よろしくお願い申し上げます。 次に、政府提出の国民年金法改正案についてお尋ねをしてまいります。 今回政府から提出をされました国民年金法改正案につきましては、平成二十一年度から基礎年金国庫負担割合を二分の一に引き上げるということ、また、年金制度の長期的な安定性を確保し、国民からの制度に対する信頼をかち得るためにも、ぜひとも早期成立が望まれるところでございます。 しかしながら、持続可能な年金制度の構築という点で、年金財政を支える屋台骨を太く確かなものにしていくということ、つまり、今後、我が国経済が現在の世界的な金融危機から脱出をして、力強い回復を続け、安定的な成長を図る、そこが最も大事な観点であります。加えまして、世代と世代の支え合いの仕組みである公的年金制度においては、年金財政を支える担い手を育てていくということも非常に重要なポイントであると考えます。 そこで、本日は、年金制度との関係を含めて、次世代育成支援策についてお伺いをしてまいります。 我が国の年金制度は、現役世代がその上の老後世代を支え、支える側にいた現役世代が年をとれば、またその下の世代に支えられて年金を受け取る側に回る、こういう世代と世代を連綿とつなぐ長期的な制度となっております。 こうした世代と世代の助け合いの仕組みは、年金の専門用語では賦課方式と呼ばれておりますけれども、積立方式で運営されている民間保険と比べて、インフレなどの経済変動に強いというメリットがあります。例えば、高度経済成長期のように年一〇%を超えるインフレが起こった場合、積立方式の年金制度では、積立金が物価の伸びに比べて目減りをするリスクがございます。 しかし、賦課方式では、現役世代の賃金の伸びによりカバーをすることができるわけです。また、昨年のアメリカの金融危機に端を発する現下の世界的な不況に伴い、金融資産が瞬時に下落をする大きな社会不安を呼び起こしたわけでありますが、賦課方式の年金制度はこうしたリスクにも比較的強いと言われております。 その一方で、賦課方式の年金制度を維持していくためには人口構成のバランスを保つことが大変重要になってまいります。この点で、我が国が世界でも類を見ない急速な少子高齢社会を迎えているという状況にありますことは、社会経済全体に与える影響もさることながら、年金制度にとっても大変憂慮すべき事態と言わざるを得ません。 これに関しまして、今回の法案審議において、現行の年金制度が百年安心プランなのかどうかといった言葉の辞書的な意味に拘泥する議論もございましたけれども、建設的な議論をしなければならない、このように思います。平成十六年度改正によって、現行の年金制度は、おおむね百年間、長期的な給付と負担の均衡を見通しながら運営を行う仕組みとなっていて、その時々に予想し得る経済前提や出生率を用いて五年に一度の財政検証を行いつつ、制度の安定性を確認し、必要に応じた見直しを行うことが制度の本質であるということを指摘しておきたいと思っております。 それはともかくといたしまして、私は、賦課方式による年金制度の長期的な安定性を高めるという観点からも、年金制度において次世代育成支援策をもっと拡充できないかという問題提起をしたいと思っております。 例えば、ことし二月に厚生労働省が行った財政検証におきまして、今後の合計特殊出生率を一・二六と見込んでおりますけれども、これを現在の出生率である一・三四に置きかえるとすると、所得代替率五〇%相当程度を上回るという試算もできます。年金制度においても次世代育成支援策を講ずることにより、もちろん、子供を持つ持たないというのは個人の自由であります、しかし、子供を持ちたい、産みたいという方にその障壁を取り除く支援策を拡充して、結果として出生率が高まるということは非常に大事なことだと思っております。とりもなおさず、それが年金制度を持続可能なものにしていくということになります。 さて、現行の年金制度では、サラリーマンを対象とする厚生年金において、従業員が育児休業等を取得した場合に年金保険料が免除をされまして、さらに給付額の算定に当たっては、休業前の報酬をもとに算定されることになっております。この仕組みは平成六年の年金制度改正において、本人負担分の保険料免除制度が導入されたと聞いておりますけれども、その後の改正により、事業主分の保険料免除にも拡充をされることになったと承知をしております。 そこで、まず、育児休業期間中の保険料免除制度の改正の経緯及びその考え方について確認をしたいと思います。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 ますます賦課方式の性質が強まっておる現行の年金制度において、次世代育成支援の観点というのはますます注目され、重要なものとなっていくものと考えております。 翻って、育児休業期間中の保険料免除制度は、平成六年に最初にできた改正がございます。夫婦共働き世帯の増加、核家族化の進展及び近年の出生率の低下などにより、次代を担う子供を産み育てやすい社会的な環境づくりに資するということで、最初は本人負担分の保険料のみ免除するということとされました。 その後、六年後の平成十二年の年金制度改正では、次世代が育たないと年金制度がうまく回らないということから、実際の子育てに伴う負担を考え、子供のいる世帯といない世帯との公平を考慮して、年金制度としても何らかの対策を検討すべきという意見がありましたことを踏まえて、この保険料免除制度を、それまでの本人負担分の免除に加えて事業主負担にも適用して、労使ともども、その間の保険料を免除するということで対策を拡充したところでございます。 さらに、平成十六年の年金制度改正においては、こうした次世代育成支援策をさらに充実したものにすべく、育児休業期間中の保険料免除制度につきまして、子供が一歳に到達するまでの期間から、制度を改めて、三歳に到達するまでの期間へ対象期間を拡充したという歩みを続けてまいりました。
○古屋(範)委員 今のお答えにありましたように、年金制度における支援措置は順次拡大をされてきたわけでありますが、そもそも、育児休業の取得については、大企業と中小企業の間で取得率に差があるのではないかという指摘がございます。人員体制、社内の福利厚生が充実している大企業に比べて、やはり中小企業に勤務する従業員は育児休業がとりにくい環境にあるということは想像にかたくありませんが、我が国産業を支える中小企業において育児休業を取得しやすい環境づくりを進めていくということが重要だと考えます。 厚生労働省として、中小企業を含めて、育児休業取得促進のためにどのような取り組みをされているのかお伺いいたします。
○村木政府参考人 中小企業における育児休業制度、育児休業の取得率でございますが、御指摘のとおり、かなり事業所の規模によって差がございます。 平成十九年度雇用均等基本調査によりますと、女性の育児休業取得率でございますが、五百人以上の事業所は九四・〇%、百人から四百九十九人の事業所は九三・三%、三十人から九十九人の事業者は八七・六%、五人から二十九人の事業所は六五・三%というふうになっておりまして、規模の大きい事業所ほど育児休業取得率が高くなっております。また、規定の整備率などを見ましても同じような傾向がございます。 こうしたことから、中小企業における育児休業を進めるためには、一つには、やはり規定の整備をしっかりしていただくということ、それからもう一つは、中小企業の中で育児休業をとりやすい環境整備を行っていくことが重要というふうに考えております。 このため、都道府県労働局におきまして、育児休業の規定整備について、個別の企業指導あるいは集団での企業指導を組み合わせまして、まず規定整備の指導を行っているところでございます。 また、環境整備という面で、特に中小企業において育児休業等の利用者が初めて出たようなときに、中小企業子育て支援助成金の支給などを行っております。この助成金につきましては、平成二十年度の第二次補正予算におきまして、これまでは育児休業取得のお一人目とお二人目の方だけに助成金を支給しておりましたが、これを五人まで拡大するとともに、二人目以降の方の支給額を増額して制度の充実を図ったところでございます。 今後とも、こうした取り組みによりまして、中小企業においても育児休業がとりやすいように、しっかりとその定着に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○古屋(範)委員 やはり大企業よりは中小企業の方が取得しにくいというお答えだったかと思います。さまざまな支援策は講じられているようでございますけれども、さらに推進をしていかなければいけない、このように感じております。 大臣がお戻りになりましたので、大臣に質問いたします。 このように厚生年金においては支援措置がございます。その一方で、自営業者の国民年金に加入している方に関しては、厚生年金と異なりまして、出産、育児に着目した支援措置は当然設けられておりません。もちろん、厚生年金と国民年金とではその位置づけや役割が異なっている、あるいは利用者を単純に比較するというのも適当ではないかもしれません。 国民年金は、基本的に定額保険料、定額給付の仕組みであり、所得が低いために保険料納付が困難な場合には保険料の免除が受けられる、この仕組みが整えられております。しかしながら、年金制度が世代と世代の支え合いの仕組みであることを考えますと、現行制度において、厚生年金のみに育児支援の仕組みが設けられていて、片や国民年金の側には設けられていないということは、国民の理解が得られるのかどうか、そのように思います。 制度的課題は多々あるかと思いますけれども、現在は厚生年金の被保険者しか対象とされていない年金制度での次世代育成支援策について、自営業者の方などについても、育児期間については保険料を納めなくても給付が受けられるような仕組みをつくってはどうか、このように考えております。 次世代育成支援策を年金制度全体に広げていくということは、えてして年金制度に関心を持ちにくい若い世代、自分にとっては遠い話である、そういうようなことから未納、未加入の問題も生じてくるわけなんですが、次世代育成を支援するという直接的なメッセージが自分に届けられると、制度に加入する具体的なメリットを訴えかけることにもつながり、意義深いことではないかと考えております。 その一方で、最も大きな課題となるのはやはり財源問題です。特に国民年金においては、全国民共通の制度であることから、制度設計にもよりますが、その影響額は巨額になると想像されます。また、現行の国民年金は、定額保険料で定額給付の仕組みであり、世代内での所得再配分が働かないことや、そもそも保険料については、平成十六年改正によりまして、その上限が平成十六年度価格で一万六千九百円に固定をされております。 次世代育成支援策の拡充のための財源をどのように確保するのかという点については、かなり難しい問題だということは私も認識をしております。年金制度における次世代育成支援策を自営業の方などにも拡充することについて、財源確保をどのように図っていくべきか、このような観点も含めて御見解をお聞きしたいと思います。
○舛添国務大臣 古屋委員、この問題は幾つかの切り口があると思います。 一つは、厚生年金と国民年金、さまざまな違いがあります。それは事業者が半分払っていることから始まって、なぜそういう違いが出てきたのか、そしてその違いをなくすとすれば、まさにそのなぜかというところにメスを入れて、改善できるものは改善するということが必要だろうというふうに思います。 既に古屋さんおっしゃったように、片一方、国民年金は定額の、今一万四千六百六十円ぐらいとか決まっていますね。それで、片一方は所得比例になっている。それから、もともとは、いわゆるサラリーマンというか労働者、被用者というのが厚生年金で、労働という観点が前に来た。国民年金は、それはもちろん自営業者も働いているんですけれども、そういう観点じゃなかった。こういうことで、これは全体の、今後の年金のあり方で一元化の議論がありますが、二つの年金制度の違いについてもっと詰める必要があるというふうに思います。 そこで、もう一つの問題は、先ほど内山さんとの議論でも申し上げましたが、たしか上川さんともお話ししたように、年金制度全体でカバーできません、年金制度でカバーできないものをほかの制度でカバーする。年金制度でも、では、どこまでをカバーするかというのは、これは最低保障機能であって、育児期間中の保険料免除というものまで入れるのか、入れるならば国年の保険料を上げる、制度改正するということが必要になってくるので、直ちにというのはやはり難しいと思います。 したがって、これは一つの考え方としては、そこまで年金制度には求めない、ほかの制度でやる。例えば中期プログラムの中でも、社会保障の機能強化の工程表の中に、まさにこの育児期間中の保険料免除は検討課題だと書いてあるので、それは今私が申し上げたような意味だと思います。 そして、おっしゃったようにコスト、財源をどうするか。ただ、これは我々も含めて、国民年金というのは大地みたいなもので、最後はみんながそこに帰っていくものです。それから、国民年金に加入している人の性格も、国民年金ができたときから相当変わっている。そういうことも含めた上で、やはり幅広い議論をする必要があると思います。 ただ、そういう抜本的な大きな改革をやる前にも、やはり育児期間中の子育て支援というのは必要ですから、これは、緊急な場合はほかの手段、年金じゃない制度で十分救えると私は思いますので、こういうことも含めて、今後また議論したいと思っております。
○古屋(範)委員 大臣、幾つかの観点から明確な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。非常に重要な観点かと思います。また今後、少し時間をかけて議論を深めてまいりたい、このように思っております。よろしくお願いいたします。 次に、関連いたしまして、同じく次世代育成支援策の一つであります保育施策について、特に、今現在急増しております待機児童の解消についてお伺いしてまいります。 次世代育成支援策を進めるために、私は、子供を産み育てていても働きやすい環境づくりの整備が大事であると考えております。厚生労働省においても、新待機児童ゼロ作戦に基づきまして、待機児童の解消に向けた取り組みを進められていることと存じます。都市部を中心に、希望する人が子供を預けて働ける環境の実現のための取り組み、これはまだまだ不足していると思います。 そうした中で、先週十日に政府が発表した経済危機対策において、子育て支援策として、安心こども基金に一千五百億円を追加して、借り上げ方式で保育所を設置する場合の賃借料に対する補助の拡充等を行うとともに、自治体負担の軽減を行うという施策が盛り込まれました。今回打ち出された施策は、景気回復のみならず、今後の次世代育成支援策においても重要な柱になるのではないか、このように考えております。 詳しい内容につきまして現在検討中であるとは思いますが、現時点で、経済危機対策の中で、政府として待機児童解消に向けて、例えばどのような取り組みを進めていこうとされているのか、お伺いいたします。
○村木政府参考人 待機児童対策でございますが、これにつきましては、平成二十年度第二次補正予算において、一千億円の安心こども基金を創設いたしました。これに加えて、今般の経済危機対策におきましてこの基金を増額し、保育サービスの充実を図ろうとしております。 具体的な内容につきましては、今後、関係省庁との間で調整を経て決定されていくことになりますが、とりわけ足元の雇用情勢の悪化によりまして、待機児童が非常に増加をしておりますので、即効性のある対応策に特に焦点を当てて、新待機児童ゼロ作戦の取り組みのさらなる拡充を図っていきたいと思っております。 先ほど先生がおっしゃっていただきました、借り上げ方式で保育所を設置する場合の賃借料に対する補助の拡充ですとか、それから、保育所がある場所によって、非常に不便なところだと比較的あきがあるというようなこともありますので、そうすると、もう少し広域的に保育所という資源を活用できるかというようなことも、今、急ぎ検討をしております。できるだけ早く検討をして、よい施策を立てていきたいというふうに考えているところでございます。
○古屋(範)委員 長期的に見ても働きたいという女性はふえておりますし、また、こうした経済危機の中で、働かなければいけない、こういう母親も急増しているわけでございます。待機児童解消に向けて、迅速な取り組みをよろしくお願い申し上げます。 さらに、公明党といたしまして、国民の安心感が重要であるということで、困っている国民に直接支援の手を差し伸べ、またその施策を実感できるようにということを主張いたしまして、この経済危機対策の中に、ひとり親家庭、社会的養護等への支援の拡充を盛り込むこともできました。この支援の拡充が、母子加算の廃止を補って余りあるものとなるよう期待をいたしております。 私は、これまで一貫して、テレワーク、ITを使った在宅就労の拡充に取り組んでまいりました。この働き方をぜひとも母子家庭にも普及、定着をさせたいと考えております。それは、母子家庭のお母様が、家事や子育ての負担と仕事とを一人で背負わなければいけない、その厳しい状況に配慮いたしますと、テレワークのような在宅就業、家庭と仕事の両立を図りやすい働き方が必要ではないかと考えているからでございます。このテレワークを一つの良質な就業形態として確立するための支援策を講じることが極めて重要であると考えております。 さらに、在宅就業に関する支援体制の整備は、ひとり親家庭のお母様だけではなく、高齢者、また障害のある方々にとっても大きな効果が見込まれるということから、テレワークの飛躍的な拡大に向けた環境整備への取り組みを進めていただきたい、このように考えております。 母と子支援議員連盟でも、母子家庭の母等の在宅就業を進めるため、業務の開拓、従事者の能力開発、相談支援等を一体的に進めるため、中核となるセンター機能を持つ機関の創設、託児サービスつきの訓練、夜間、休日の訓練機会の拡大、そして官民を挙げ、母子家庭の母等の在宅就業に適した業務の開拓、創出など、要望を提出したところでございます。 今回の経済危機対策の中で、母子家庭等、在宅就業に関する支援体制の整備が進むことが期待をされております。母子加算の廃止で、病気や育児で働けない世帯には支援がなくなってしまうとの不安を抱えているシングルマザーも多いわけですが、こうした不安を払拭できる対策となるよう取り組んでいただきたい、このように思っております。 そこで、大臣に、このテレワークの飛躍的な拡大に向けた環境整備や在宅就業支援事業の創設などの取り組みを進めていただきたい、このように考えますけれども、母子家庭等の在宅就業支援対策の強化など、ひとり親家庭への支援の拡充についてお伺いをいたします。
○舛添国務大臣 先般、古屋さんも含む、母と子支援議員連盟の皆さん、超党派の皆さんにおいでいただきまして、同じような御要望を賜りました。テレワークのような就業形態、これは非常にふさわしいと思っております。 そこで、先般の経済危機対策におきましても、母子家庭等に対する在宅就業支援を進めていくということをうたっておりまして、その中で、具体的には、在宅就業の業務の開拓、仕事の品質管理、従事者の能力開発、相談支援等の取り組みを通じて、在宅就業を積極的に推進する地方自治体に対して支援を行うということを検討しております。 またそのほかも、母子家庭等への資格の取得支援として、例えば母子家庭のお母さんが看護師さんなどの資格取得のために養成機関に通う際の生活費の負担軽減のため、これは促進費を拡充しております。 こういうことを通じて、母子家庭等の置かれている状況に対するきめ細かい支援を今後とも続けてまいりたいと思っております。
○古屋(範)委員 力強い御答弁、ありがとうございました。 こうした意味で、経済危機の中でその風をまともに受けている母子家庭、また、就労はしているんだけれども、非正規、パート労働等で非常に所得が低い、こういうひとり親に対しまして、ぜひともさらに強力な御支援をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 次に、公明党が強く主張してまいりました女性特有のがん対策についてお尋ねをいたします。 政府は、がん対策推進基本計画におきまして、五年以内にがん検診の受診率を五〇%とするということを目標に掲げて、現在、各地域の実情に応じた、がん検診の受診率向上に係るモデル的な取り組みに対する支援、また全国共通のキャッチフレーズによる集中キャンペーンの実施など、国、地方自治体、企業、関係団体等が一体となって受診率の向上に努力をされております。 さらに、今回の経済危機対策におきまして女性特有のがん対策が盛り込まれたことは、がん検診の受診率の向上に大きな効果があるものと期待をされております。これは、舛添大臣が、先日の公明党東京都本部の申し入れを真摯にお受けとめいただいた結果と感謝をしております。 今回の対策では、一定の年齢、子宮頸がん検診については二十歳、二十五歳、三十歳、三十五歳及び四十歳、乳がん検診については四十歳、四十五歳、五十歳、五十五歳及び六十歳に達した女性に対して健康手帳を交付するとともに、子宮頸がん及び乳がんの検診料の自己負担をクーポンにより免除することとされております。 この検診料自己負担分のクーポンにつきましては、できれば当事者が使いやすくすることが肝要と考えます。そこで、全国どこの市町村においても自由に使えることのできるフリークーポンとする必要があると考えております。これはいかがでございましょうか。 また、その対象者でございますけれども、子宮頸がんについては二十歳から五歳刻みで四十歳まで、また、乳がんは四十歳から同様に六十歳までの各年齢としたことによりまして、今年度にこの年齢ではない方々については対象とならない。たまたまこの年齢に当たった方はラッキーであったということが言えるかもしれませんが、それ以外の方々は一体どうするのかという問題が残ります。来年度以降もこの措置を続けなければ、対象者がやはり限定されてしまい、受診率の大幅な向上は見込めないのではないか。五年間のうちに一度でも無料の検診が受けられることで、検診に対する意識が高まり、受診率がアップするものと期待されます。 ぜひとも、クーポンが漏れなく行き渡るよう、この措置の恒久化をお願いしたいと思いますけれども、まず、この点を局長にお伺いいたします。
○上田政府参考人 子宮頸がん及び乳がんにつきましては、早期発見が重要でございます。これらのがん検診の受診率の向上のため、一定の年齢に達した女性に対し、子宮頸がん及び乳がん検診料の自己負担分を免除するなどの措置を講ずることにより、女性の方々の特有のがん対策を推進することとして経済危機対策に盛り込まれたものと認識をしているところでございます。 この施策を使いやすいものとし、円滑に実施するためには、検診対象者の利便性を図ることが重要と考えております。厚生労働省といたしましては、市区町村に対して、一つは、休日、夜間における検診の実施、マンモグラフィー検診車の活用、それから、対象者が別の市区町村で検診を受けられるための、近隣の市区町村との連携の強化などの配慮をするよう関係者に協力を要請していきたい、このように考えております。 また、制度の恒久化でございますが、これを機会に初めて検診を受けられる、こういう方も出てこられると思います。継続的な受診が期待されることになりますので、今後、今回の取り組みによるがん検診受診率向上への効果について、市区町村の実績をもとに検証を行うことにより、受診率向上を図るためにどのようなことが最良の取り組みか、こういうことを検討していきたいと考えております。
○古屋(範)委員 この乳がんにいたしましても子宮頸がんにいたしましても、今、がんの受診率が二割程度となっております。欧米では七割、八割という受診率をキープしているわけなんですが、日本においてはがん検診の受診率が非常に低いということでございます。 東京都におきましては、このたび十万人のアンケート調査を行いまして、二割しか受けていないという現状に対して、検診を受けてみようと思うかという問いに対し、受けたい六一%、環境が整えば受けたい三四・五%、九割以上の女性が、受けたい、あるいは環境が整えば受けたいと言っているわけなんです。ですので、環境さえしっかりと整えていけば必ず検診率は向上していく、そのように考えております。 また、要望としても、女性の医師なら受けたい、また、市区からの検診のお知らせが来れば受ける、定期検診の項目に入れる、休日、夜間なら受けたい、このようなお答えも返ってきておりまして、さまざまな総合的な施策が必要かと思います。特に今回のこのクーポンに関しては、その起爆剤となっていくのではないか、このように期待をいたしております。 最後になりますけれども、今局長から詳しい御答弁をいただいたんですけれども、今回のがん検診の措置について、ぜひとも続けていただきたいと思いますので、大臣の御決意を伺いたいと思います。
○舛添国務大臣 この前、あるテレビの番組で、若い女性で子宮頸がん、これはちゃんと早く検診しておれば、今の体はたしか子宮を摘出なさったか何かだったと思うんですけれども、だから、自分のようにならないようにキャンペーンを張りたいと頑張っておる方がおられました。 乳がんにしても子宮頸がんにしても、今、いい薬がありますから、見つかれば治ります。そういうことも考えると、先般、公明党の都連の皆さん方が来られて、今のアンケートもちょうだいいたしましたけれども、検診手帳をお配りいたしますし、クーポン、これも使いやすいようにしなければ意味がないので使いやすいようにして、隣の市町村に行っても使えるように、それは徹底的に自治体に指導したいと思います。 これを機会にぜひ皆さんに行っていただいて、大事な御自分の体だし、そして今からお子さんをつくっていくということでありますから、そういう思いで、これはきちんとやりたいと思います。ちょうど妊婦健診を五回から十四回に公費負担を拡充した。まだいろいろ課題はありますけれども、それでも皆さん方に大変喜ばれております。どのアンケート調査でも、これは大変ありがたかったとおっしゃっているので、女性のがん対策、この検診の無料化ということも、そういう意味で、本当に皆さん方の命を我々は守りたいんだということでやりたいと思いますので、ぜひ頑張って、こちらもPRをします、そして使い勝手がいいようにします。 そして、一たん入れたいい制度は、それはちゃんとフォローアップして、検証して、何が問題があるか。ただ、国民に支持されているいい制度は当然定着すべきものだと思っていますし、だれが厚生労働大臣であれ、それはきちんと定着させて、恒久化させていくという努力はするべきだと思っていますので、ぜひこれを契機に、がんを知って、がんと向き合って、がんと闘って、本当にがんを撲滅できるというか、撲滅という言葉は今は言いませんが、今も言ったように、がんをまず知って、向き合って、そして負けない、そういう社会をつくる一環として、今回これを大きなステップとしたいと思っていますので、ここにおられる委員の皆さん方も、ぜひPR方、御協力願えればと思います。 ありがとうございます。
○古屋(範)委員 大臣、大変力強い御答弁ありがとうございました。舛添大臣になられて、子供たち、また女性たちに対する施策が大きく進んできた、私はこのように本当に感謝をいたしております。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。 本日、次世代育成支援策に関連して質問をしてまいりました。今回の法案による基礎年金国庫負担割合二分の一への引き上げの実現が、年金財政の安定化を通じまして、国民の間に漠として広がっている、未来に対する不安を払拭することにつながるものであり、広い意味で、安心して子育てができる社会の実現に資するもの、こう思います。 本法案の早期成立を求めまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○田村委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時二十五分休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○田村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岡本充功君。
○岡本(充)委員 民主党の岡本です。 きょうは、前回に引き続きまして、国民年金に関する、また厚生年金に関する質問を続けさせていただきたいと思います。前回に引き続いて、所得代替率の考え方について大臣と少し議論を交わしたいと思います。 我が党の山井議員の要請により、いわゆる国民年金の納付率の変化に伴う、要するに、甘い見通しに基づく所得代替率を出していたということを認められたというか、違うパターンになれば五〇%を割り込むことをお示しになられたということは後ほど同僚議員からも話があると思いますから、それについては後に譲るとして、さまざまなパターンで私はやはり検証していかなければいけないだろうというふうに思っています。 今回政府が、中位で、ある意味一番基本ケースだと言って主張している、平成五十年、二〇三八年度以降の五〇・一という数字、この数字が本当に達成できるのか。また、もっと言えば、直近で積立金が枯渇をしてしまうおそれがないのかということについて少し話をしていきたいと思います。 前回、内閣府の方でお越しをいただきましたときに議論させていただきましたが、まず、前提となる「経済財政の中長期方針と十年展望 比較試算」、こちらの方の「試算の方法」では、「試算は誤差を伴っており、相当の幅をもってみるべきである。」というふうにしています。この試算を使えば誤差が出るものが出てくるのは当然でありますし、また、こちらの、厚生労働省が出しました国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しの中でも、試算についての誤差があるということを、「財政検証の結果の解釈にあたっては、相当の幅をもってみる必要がある。」というふうにしている。 つまり、その前提となっている経済の見通しについても誤差があるし、そこから得られる、いわゆる財政検証にも誤差があるという考え方でありますが、内閣府としては、こちらの中長期方針と十年展望の方ではどのくらいの誤差があると見込んでいるのか、過去の例も含め、少し御答弁をいただきたいと思います。
○齋藤政府参考人 お答え申し上げます。 我が国の経済は、言うまでもなく民間活動がその主体をなすものであります。また、原油価格の変動とか世界経済の動向など、国際環境の変化には予見しがたい要素が多くございます。このため、こうした試算は相当の幅を持って解釈すべきものと考えております。 その相当の幅がどの程度のものかということでございますけれども、具体的に申し上げることは難しいんですが、例えば、財政検証に使われている指標について過去の試算と実績値との関係を見てみますと、まずは消費者物価上昇率につきましては、二〇〇七年度の実績が〇・四%でありましたのに対しまして、二〇〇三年度の試算では一・五%となっておりました。二〇〇六年度の実績は〇・二%でありましたけれども、二〇〇三年度試算では一・二%としておりました。いずれも一%程度、実績が試算値を下回る結果となっております。 また、名目長期金利につきましては、二〇〇七年度の実績が一・六%でありましたが、二〇〇二年度の試算では二・五%でございます。二〇〇六年度の実績は一・七%でありましたけれども、二〇〇一年度の試算値では二・四%となっておりまして、〇・七から〇・九%程度、実績が試算値を下回る結果となっております。 こうしたことを踏まえますと、今回の試算についても、このような試算と実績の差が生じる可能性は否定できないというふうに考えております。
○岡本(充)委員 私がお配りしました資料の五ページで、内閣府からいただいた資料でございますが、こちらを見ていただきますとわかるとおり、実質成長率、名目成長率、名目GDP、そして消費者物価、さらには名目長期金利、こういったものの予測値と実績値の乖離はどのくらいあったかということを出しているわけでありまして、これを一つとりましてもかなりの、一%前後の幅は当然のことながら予測される、こういう状況であります。 そういう意味で言うと、一%の幅を持ってやはり試算をしていくべきではないか、こういうふうに思うわけでありますけれども、例えば物価上昇率については、今回の厚生労働省の試算については一・〇%ということで固定をされています。また賃金上昇率についても、一番大きな差であっても、名目、実質ともに〇・八%、そしてまた運用利回り、これは後ほどまた指摘をしたいと思いますけれども、こちらについては〇・三%の差であるというようなことをもってしても、本当にこの幅の中で推移をするということで試算をしていいものかということを私は危惧しているわけです。 そういう意味で、改めてちょっとお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、厚生労働省が今回試算した国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し、いわゆる平成二十一年財政検証結果でありますけれども、これについてはもう少し幾つかのパターンを検証してみようと、大臣、お考えになられているでしょうか。
○舛添国務大臣 これは、いつも申し上げていますように、五年に一度の財政検証ですから、基本的に同じような手法で経済の専門家がやっていくということですから、前提が違えば当然、委員がおっしゃるように違うし、幅も出てきます。 例えば合計特殊出生率でも、高位につく場合、例えば一・五五ぐらいいく場合、低位が一・〇六、それから真ん中が一・二六というような形ですから、低位、高位をやってみてどういう、今やってすぐ出るわけじゃありませんが、若干の時間はかかると思いますけれども、やったときにどう出るかというのは、まさに先般山井委員から御指摘のような、数字を変えればどうするかということなので、それは幾つも出しようがあると思います。 ただ、一定の前提を置いてやってみたらどうだという五年に一回の検証ですから、それはそれで一つの意味はあるんだろうと思っております。
○岡本(充)委員 いや、いろいろなパターンをぜひやっていただきたいということをお話ししているんです。 これも後ほどもう少し触れますけれども、その前にちょっと前提として、この試算における消費税の税率というのは、大臣、どのようにお考えなんですか。
○舛添国務大臣 消費税は、ちょっと記憶が間違っていれば後で訂正しますけれども、今よりも上がるということの前提で入っていると私は記憶しております。(岡本(充)委員「何%」と呼ぶ) 五%アップということです。
○岡本(充)委員 そういう意味では、大臣、この五%アップが、実は、足元の経済前提、先ほどの内閣府の試算のいわゆる中位と高位ケースにおいては一%ずつ一〇%まで上げるという前提で試算がなされているわけです。 まさか、一〇%に上がったものをその翌年からすぱっとまた五%に下げるというようなことは政策として考えにくいわけですから、当然、一〇%の消費税で推移をしたという経済前提を厚生労働省としては前提として考えているということを御答弁されるんでしょうか。はっきりお答えいただきたいと思います。
○舛添国務大臣 先ほどは失礼しました。ちょっとすぐ数字が、手元に資料が出ていなかったものですから。 こういうことでございます。足元の経済前提は、内閣府「経済財政の中長期方針と十年展望 比較試算」、これはことしの一月に出たものでありますが、これに準拠しておりまして、財政検証の基本ケースとしている経済中位のケースについては、二〇一〇年世界経済順調回復シナリオで、二〇一一年度から二〇一五年度にかけて消費税率を五%引き上げるシナリオの試算結果に準拠している。正確に申し上げますと、そういうことでございます。
○岡本(充)委員 足元の経済はそういうふうになっている。しかし、先ほどもお話ししましたけれども、二〇一五年が来たから、そこですぱっとまた五%に戻すということは、大臣、現実的には考えにくいですよね。したがって、中長期的にも一〇%でいくという前提でいいんですよね。お答えいただきたいと思います。そこですぱっと下げるわけじゃないですよね。
○舛添国務大臣 今委員がおっしゃったように、一たん一〇に上げたのを、そう簡単に五には下げないと思います。
○岡本(充)委員 政府の一員として、そういう意味では、一〇%にするということを前提として発言をされているというのは、ある意味大変思い切ったことだと私は思うわけでありますから、この時点において、一つの厚生労働大臣としての見解なんだろうと思います。 その上で、ほかの試算を少しやっていただきたいというお話をしたいと思います。 六ページをごらんいただきますと、この試算の前提となっているいわゆる労働推計、労働市場に参加が進むケースというのを前提にしているそうでありますけれども、ちょっとこの考え方を伺いたいんですが、参加が進むケースというのはどういうケースを想定されているのか。大臣、お答えいただけますか。
○舛添国務大臣 委員の資料の六枚目の、労働市場への参加が進むケースというのは、労働力需給の推計におきましては、まず第一に仕事と生活の調和、つまりワーク・ライフ・バランスの進展、二番目に、高齢者の雇用確保措置による雇用機会の確保、それから三番目、保育所、幼稚園在所児童比率の上昇など、あるべき雇用、労働社会の姿を仮定した上で、働く意欲と能力を持つすべての人々の労働市場への参加が実現したケースを推計したものであるということが前提でございます。
○岡本(充)委員 要するに、望ましい労働市場のあり方、労働者の働く環境のあり方が実現するとすると、このように労働力の推計が移行していきますよ、こういう考え方ですよね。
○舛添国務大臣 委員のおっしゃるとおりでございます。
○岡本(充)委員 つまり、先に何らかの数字があって、そしてそれをもとに試算をしてアウトプットを出したわけではなくて、先にゴールがあって、要するにこういう姿が望ましいということがあって、そこから逆算するとこういう政策をしていかなきゃいけない、労働政策においてこういう政策を実現していくことが重要ですよということに使っていく数字なんです。そこのところも間違いありませんね。
○舛添国務大臣 それは、政府がこうやろうという政策を実現することは政府の役割ですから、そういう政府がやろうとしている政策と全く違うことを目標に置くことはできませんから、まさにこういう目標を置いてやっているということです。
○岡本(充)委員 推計というのは、例えば先ほどもお話ししました、内閣府の出した中長期方針と十年展望、こういうものは要するに、いろいろな数字を集めてきてそれを入れて、まさに推計をしてアウトプットを出したものですよね。内閣府にお答えいただきたいと思います。
○齋藤政府参考人 お答え申し上げます。 さまざまな前提に基づきまして、私どもは、経済財政モデルという計量モデルを使いまして試算結果を得ております。
○岡本(充)委員 いや、望ましい数字はこれだから、それになるにはこういう数字が必要だというゴールがあって前提を出しているわけじゃなくて、いろいろな数字を得てゴールが出たわけでしょう。
○齋藤政府参考人 お答え申し上げます。 望ましい数字が先にあっているということではございません。
○岡本(充)委員 ところが、この厚生労働省の労働推計は、望ましい労働社会のあり方、もっと言えば、労働市場への参画をどういうふうにしていけばその社会に行くかということを逆算して出してきた数字なわけですよ、大臣。 つまり、先ほども言われました、保育所、幼稚園へ通う子供さんの数の割合、また女性の雇用機会を高める割合、そしてまた、さまざま短時間勤務制度などの普及に伴い継続就業率が向上するとか、こういうものをやっていけばこの社会になるという先に望ましい社会があって、それに向けてどういう政策をやっていくか、それをひもといて、もとを出したのがこの数字なんです。 つまり、先ほどの十年展望と大きく違うのは、今ある数字をもとにこうなるだろうと推計をしたのではなくて、要するに、こうなる社会がいいんじゃないかということをもとにして出しているから、幾つか、私は、いろいろ疑問が出てくるところがあると思っているんです。 そこまでのところ、大臣、いかがでしょうか。私の言っていることが何か違うと思われればお答えいただきたいと思います。
○舛添国務大臣 政策の目標ですから、それはこれまでも、新雇用戦略でどうする、それから子育て支援政策をどうするということで予算措置もつけて、例えば補正予算なんかを見ても、それでこういうふうにやろう、そして、例えば子育て支援十カ年計画をやってそのときに実現した姿が、保育所の数がどうだとか、待機児童がどこまで減るかとかいうのを数字を出しているわけです。 それを当てはめてやることは私は何の問題もなくて、では、仮に、政府が育児とか雇用とかいう政策で出している目標数字と全く違うものを持ってきて入れる方がむしろおかしいし、それを言うならば、経済成長率とか、それは何が起こるかわかりませんから、経済成長率だってインフレ率だって、物価上昇率、名目賃金の上昇率、そういうものだって、それを言い出せば、先ほどの話でまさに三十年後のプロットをやっていて、しかも五年ごとに見直すわけです。 例えば、今までも議論しましたけれども、国民年金の皆さんがお支払いいただく率を八〇%、今から見ると高過ぎるじゃないかと言うけれども、そうすることを目標にして長期展望をしているので、それをやるのが絶対だめだということではないというふうに思っています。
○岡本(充)委員 いや、大臣、それでやることは絶対だめとは私は一言も言っていないんですよ、絶対だめなんて言っていない。この数字はそういう数字ですよねという確認をしているんです。 その上で、今大臣がそう言われたからちょうどいいです。二〇〇五年度、社会保険庁では、平成十九年度に納付率を八〇%にするということを目標にしたんですよ。だから、まさにその目標をもとに数字を立てた、こうあったらいいなと言って出していった数字なんですね。こうあったらいいなという数字をもとに試算をすれば、その年金額というのは、こうあったらいいなという数字になるんですよ。こうあるでしょう、こうなるでしょうという数字をもとに試算をすれば、こうなるでしょうという話になるんですよ。わかりますよね。それは、こうなったらいいなという数字をもとに前提を出す、きのうもレクに来られた厚生労働省の役人の方に言われました。 例えば、私が、大リーガーになったらいいなということを前提に生活設計を立てるという話と同じで、こうなったらいいなというのはまさに希望の世界であって、そこはやはり、こうなるでしょうということをもとに数字を出していってもらわなければいけないということを私は言っているんですね。大臣、もしあれば。
○舛添国務大臣 岡本さんが大リーガーになるというのは、私もその願望があっても、まあちょっと待てよと思うかもしれません。だけれども、岡本さんが、例えば大学院をやめられて名古屋で一つ病院をつくられる、この病院は病床がどれぐらいあって、どれぐらいのスタッフがいて、本当に地域に根差した、いい病院にしたいということを計画を立てられてやったときに、では十年後、岡本病院はどうなっているか、岡本診療所はどうなっているかというような話のときは、私はやはり耳を傾けます。ちょっと大リーガーの話は耳を傾けられない。 だから願望じゃなくて、一応、行政の目標設定のゴールですから、そういう意味で置いていて、それと全く違う、岡本病院が百床のベッドを持つ病院にしたいというのと、そうじゃなくて二十でいいというのはそこが違いますから、それはおまえの希望じゃないか、そんなになるわけないじゃないかといったって、それは十年後の希望、二十年後の目標なので、ただの願望とはちょっと違うだろうということは申し上げておきたいと思います。
○岡本(充)委員 いや、でも結局、十九年度に納付率を八〇%にするというのは、これはどう見ても、やはりただの願望だったと言われても仕方がない話なんですよね。 要するに、あのときも、いろいろ施策を講じると。いろいろな施策を講じて、あのとき出たのは、例えば多段階免除制度の導入だとか、若年者に対する納付猶予制度だとか、市町村と各種団体との連携強化、強制徴収の拡大、年金情報の定期的な通知、ここから先は十六年から入ってきた話ですが、国民健康保険との連携だとか、社会保険関係の資格制限だとか、いろいろ言ってきた。 こういうものを通じて八〇にするんだと言っておいて、結局、ふたをあけたら願望だったという話になるということではまずい。やはり、かたい数字を教えてほしいというのが国民の正直な声だと私は思いますよ。こうあるんじゃないかなんという話ではやはりいけないのじゃないか。 六ページを大臣もごらんいただきたいと思います。労働市場への参加が進むケースということで、これは厚生労働省が試算しているんですよ。それで、いや、そうなるのかなと一つ私が思うのは、七ページ目、これは文科省からいただいた数字ですけれども、若い人の大学や大学院への進学率なども非常に上がってくる中、この六ページを見ると、例えば十五から十九歳、二十から二十四歳、これから先、労働市場へ参入が進んでいくんですね。 きょうは文科省にもお越しいただいていますけれども、これから先、就学率というか大学への進学率を含めて、どうでしょう、下がる見込みがあるんでしょうか。
○久保政府参考人 失礼いたします。 進学率につきましては、いろいろな要素があって、一概に申し上げることはなかなか難しい面もございますが、基本的に、どれだけの方が大学に行きたいかという志願率が上昇するかどうか、そして、それを受け入れる大学のキャパシティーがあるかどうかという収容力、この二つが大きな要素だと思います。 これにつきましては、近年、十八歳人口が急減いたしましたので、その中で高校生の大学進学率が非常に高くなっておりまして、この五年間で六%伸びました。その結果、大学、短大の進学率は上昇傾向にございまして、現在、五五%になりました。 今後の進学率の見込みにつきましては、志願率は引き続き、ある一定水準で推移することが予測されると思いますが、他方、十八歳人口の減少傾向はなだらかになってまいりますので、それがどれだけ志願率に影響を及ぼすかというのは、まだ若干わかりにくいところがございます。 今は、十八歳人口が急減する中で、大学の収用定員はほとんど変わっておりませんけれども、仮に、収用定員が十八歳人口の動向に伴って減少すると仮定すれば、当面、大学、短大の進学率は現在と大きくは変わらないんじゃないかというふうに考えているところでございます。
○岡本(充)委員 だから、今文科省の答弁にもありましたけれども、数%の範囲で、五%に近いような数字で下がることはないわけでしょう。
○久保政府参考人 失礼します。 今御指摘の、そういう大きな変動はないものと考えております。
○岡本(充)委員 しかし大臣、これを見ると、女性でも男性でもいいんですけれども、二〇〇六年と二〇三〇年を比較すると、二割から三割ぐらい労働市場へ参入していくわけですよ。今の話を聞いていると、大きくは減らない、こう言ってみえる中、この数字が上がっていくこととやはり整合性がとれないんじゃないかという思いを私なんかは持つわけです。 厚生労働省としては、参入が進まないケースというか現状維持、進まないという表現もどうかと思いますけれども、ほぼ現状と変わらないという状況、そのほかの数字は確かに変わってくる可能性はありますけれども、そのほかの数字というのは、例えば短時間勤務制度などの導入、また女性の雇用機会が高まる可能性はあるとはいえ、例えば、事若年者に限ってもこういう状況。それから、いわゆる定年後の任意雇用、継続雇用の問題についても、確かにここ近年、急激に高まってきているとはいいながら、本当に厚生労働省が言う、九五%の企業が六十五歳まで働き続けられるようになるのかどうかということも、私はちょっと疑問があるんじゃないかということを思っています。 したがって、先ほどもお話ししました、こうあったらいいなという社会を描くことは決して悪いと言っているわけじゃないです、絶対だめと言っているわけじゃない。ぜひ描いて、それを目指して、皆さんと一緒にいい知恵を出していきたいと思いますが、それと、国民の皆様方が知りたがってみえる将来の自分の年金額とをリンクさせるということはちょっと無理があるんじゃないか、私はそう思っていて、これは、ぜひかたい数字の、厚生労働省が言うところの参入が進まないというのもいかがかとも思いますけれども、現状を見据えた数字でどうなるか、一回試算いただけませんか。
○舛添国務大臣 すべてのシミュレーションというか統計、それから将来予測、いろいろな将来予測はできると思いますが、何度も申し上げていますように、五年に一遍、大体、基本的な数字を使ってトレンドを見ていく、そしてそれによって問題があれば見直していくと法律にも書いてあるわけです。 そこがポイントであって、委員のおっしゃることもよくわかります。例えば、労働力率というのは十五歳以上の人口に占める働いている人の数ですから、みんな十八から二十二まで、それまで以上に大学へ進学すれば、それは減る要因であることはわかりますけれども、逆に、なぜそうじゃない数字が出ているかというと、これはニート対策、フリーター対策をやったりすることによってきちんと正規の職業につく、しかもその前提として、年功序列賃金体系が崩れてきていますから、かつてほど若年者と年長者の賃金格差がない。 それはいろいろなパラメーターを使っているので、一つ一つのパラメーターが十年後、二十年後の社会にとって、先ほどの高齢者の働く率にしてもそうですけれども、本当にそのままいくのかというのは、クエスチョンマーク、疑問符をつければそれは全く切りがないと思いますから、一つのやり方は委員がおっしゃるように、ちょうど合計特殊出生率について低位、中位、高位、これは人口推計をするときにやるわけですから、そういうような形でやっていくというのも、これは一つの方法であろうというふうに思います。 ただ、あくまで財政計算が金科玉条であって、すべてがこれで決するというものではないというように思っております。逆に、その発想をとるとそれこそ、今回そういうことをしたわけじゃないですけれども、何としてでも五〇を保つために、それにいくための数字を何でも持ってこいということになりますから、そうじゃなくて、やはりきちんと同じデータを使いながらやっていく。ただ、データの中には、経済前提の例えば消費者物価指数とか、こういうものと行政目標とは若干数字の性格が違うものが入っていることは確かです。 ですから、今委員がおっしゃったように、かたいというか非常に厳し目の数字を出して、しかし将来よくなることもあるし、また逆のこともあるので、どこまでがかたいかどうか。今から見ると、例えば八〇%の納付率というのは非常に高過ぎるというのはあるかもしれないですけれども、今から、例えばアルバイトの人たちにもどんどん厚生年金に入ってもらう施策をやっていますから、そういうのが広がれば、ほかのところの計算でも九割いくという数字も出ているので、六五のケース、八〇のケース、九〇のケースで、手間暇はかかりますけれども、やってみるというのも今後の一つの方法だというようには思います。
○岡本(充)委員 だから、労働市場への参入が進まないケースでも試算していただけるということですね。
○舛添国務大臣 これはちょっと検討させてください。今言ったパラメーターを全部見直すのにどれだけ手間暇がかかって、どれだけ時間がかかるかなので、今すぐ即答はいたしませんけれども、ちょっと検討させてください。
○岡本(充)委員 そうしたら、もう一つパラメーターとして私が疑問に思っているのが、皆様にお配りした九ページですけれども、ここ最近の消費者物価指数、標準報酬月額、それから厚生年金の運用利回りを出しています。国民年金の運用利回りというのもあるんですけれども、済みません、それは割愛しました。二ページをごらんいただいたときの、こういったいわゆる収入の伸びが本当に実現をするのか。また、三ページに書いてあります物価上昇率、賃金上昇率、運用利回りが確保できるのか、いろいろ疑問を持つわけです。 九ページをごらんいただきますと、特にバブル崩壊後は、消費者物価指数もほとんど上がりませんし、標準報酬月額もほとんど上がっていないにもかかわらず、政府の今回出してこられた試算では、物価上昇率は一%、そして賃金上昇率は、中位ケースでも名目二・五、実質一・五%、こういう推計を出しているわけです。さすがにこれはちょっと、よ過ぎやしないか。長い目で見たらこんなものなんだと言うかもしれませんけれども、バブル崩壊後の日本の社会においては、高度成長期は別にすれば、最近こういう傾向が続いている。 そして、もっと言えば、きのうもちょっと厚生労働省の方と議論をしましたけれども、年金の積立金が多いときに運用利回りがより高い方が、当然のこととして、その年金財政に与える効果は大きいということでありますけれども、ここ直近は、そういう意味では、年金の運用利回りも上下がかなり激しい、マイナスのときもあるというような状況であります。 したがって、ここで改めて確認をしたいわけでありますが、これは消費者物価指数も含めてですけれども、確認をします。名目賃金の上昇率が〇%、物価の上昇率も〇%だった場合、運用利回りが十六年試算の三・二%を維持していたとしても、将来、積立金が枯渇をするということ、いわゆる百年はもたないということを確認したいと思います。
○舛添国務大臣 ちょっと正確にフォローをしていなければ訂正してください。 まず、物価や賃金が〇%とおっしゃいましたね。それで、五年後の所得代替率が五〇%を下回るということでしたね、今の御質問……(岡本(充)委員「五〇%を下回るじゃない、ちょっともう一回質問させてください」と呼ぶ)ちょっと済みません。
○岡本(充)委員 八ページを見てください。これは厚生労働省が出してきている数字です。将来的に給与が変わらない場合、十六年財政再計算で見た場合、最後に積立金のことで、「財政均衡期間における給付と負担の均衡を図ることができず、積立金が枯渇する」、こう書いているんです。 これは間違いないですね。
○舛添国務大臣 物価上昇率が〇%、名目賃金上昇率〇%と設定するということは、今後人口が減少していくという前提の社会では、人口が減少していくわけですから、経済成長は長期的にはマイナスを続けると仮定していることを意味するわけです。ということは、その仮定を受け、日本経済そのものが大変な危機に瀕するということでありますから、そういう状況は、この前入れたマクロ経済スライドが機能しないということを意味するわけです。 したがって、今の委員の御質問にお答えすると、これは百年間にわたる給付と負担の均衡を図れないということですから、その場合は、将来、何年かというのはわかりませんが、積立金が枯渇することは想定されると思います。
○岡本(充)委員 それが何年後に破綻をするかということを、きょうはお答えいただかなくてもいいんですが、計算をしていただきたいと私は思うんです。 なぜかというと、これは、この法律が想定をしている所得代替率が五〇%を下回らないんです。一番最初の、皆さん方がごらんになっている所得代替率のグラフは、これは今後の推移を見ていますけれども、六二・三が五〇・一にだんだん下がっていく、こういう所得代替率の姿をとらずに、ずっと所得代替率は同じパーセントにいて、ある日突然、枯渇してすこんとなくなる。つまり、財政検証をし続けていっても、五年に一回は、ずっとこれから先も五〇%を上回ると言いながら、ある日突然、積立金がなくなるということを意味しています。 先ほどマイナス成長だと言われましたけれども、先ほど言いました名目賃金上昇率が、例えばゼロではなく若干あったとしても、このパーセンテージが少なければ同様に枯渇をするというふうなことを私はきのう伺いました。 そういう意味では、枯渇をするときには、先ほども言いました経済上昇が低い場合には、マクロ経済スライドもより緩やかになってくる中で、いわゆる所得代替率の下落も緩やかになる。ある日、五〇%を五年後も維持する、五年後も維持すると言っていた中で積立金が枯渇をして、突然年金制度が終わってしまう、こういうスタイルになるということを私は確認したいんですが、いかがですか。
○舛添国務大臣 ただ、委員、今のような経済状況で人口トレンドも考えたときに、これは日本経済が立ち行かなくなりますから、それは当然、仮にそういうのが長期に続くようなことが将来に見込まれるとすれば、そうすると、これはもう年金制度そのものを、今の制度そのものの見直しをやらないと不可能ですから、それは当然見直しをやることになると思います。
○岡本(充)委員 いや、法律が求めている状況にはならないんですよ、大臣。そこは確認したいんです。五〇%を上回る所得代替率が続いていて、ある日突然枯渇をする、それは間違いないのか。それを確認したい。 もう一つ、そうはいいますけれども、先ほどの九ページをごらんいただきますと、バブル経済崩壊後、この二十年近くにわたってほぼそういう状況が続いているわけですから、例えばその枯渇する期間が二十年以内に来るのなら、それは百年後だというならまだわかりませんよ、二十年なら、実際そういう社会を、現実に今私たちはこういう経済状況を二十年近く経験しているんです。 したがって、これから先、もしかしたらこの状況が二十年いく中で、いわゆるデッドラインというか、その日が二十年以内に来るという試算であれば、これは慌てて対策を立てなきゃいけないという話になるので、ですから何年もつのかということもあわせて、きょうはお答えいただかなくてもいいけれども、計算をしていただきたいというのと、所得代替率は五〇%を上回っていながら、ある日突然、積立金が枯渇をする状況が低成長の中ではあり得るということをお認めいただきたいと思います。
○舛添国務大臣 十六年の改正の四要件の中の一つに積立金の活用というのがありますから、これができなくなるというのは当然見直しをやらないといけない、五〇に行っていてもですよ。ですから、そういう大変な経済状況になれば、それは当然見直しになると思います。 それから、委員がお求めになったシミュレーション、ちょっとできるかどうか、これも検討させてください。どういう条件をパラメーターとして設定してやるのかを含めて、ちょっと時間をいただければと思います。
○岡本(充)委員 ぜひ、それは出していただかなければいけないと思っていますし、先ほどもお話ししましたように、ある日突然、年金の積立金が枯渇をしましたということでは困るんです。 それから、もう一点確認をしたいんですけれども、年金の保険料を払っていながら二十五年に満たずに、最終的に今、年金をもらえていない方がみえるわけです。今でも、六十歳以下の方でずっと年金をお支払いいただいている方もみえるそうでありますけれども、この方々の積立金、単年度で結構ですけれども、大体幾らぐらい年金保険料をお支払いなんでしょうか。
○舛添国務大臣 これは、委員御承知のように、例えば私的な生命保険会社なんかの個人個人の勘定と違って、世代間の賦課方式をとっておりますから、今のような形で個人の保険料を把握するというのは、残念ながら、これはシステム上不可能になっています。
○岡本(充)委員 いや、正確な数字はわからなくても、先ほどちょっと厚生労働省の方ともお話をしましたけれども、試算の方法が幾つかあるかと思うんですね。 特に、六十歳に満たない年齢で四十五万人と言われていて、要するに、これから先、七十歳まで支払っても二十五年に達せないという方々が一体どのくらいお金を払っているか。それから、これまで幾ばくかを払いながらも、二十五年に満たないからといってもらえていない、それから、もらえなくなるおそれがある人たちの払ってきた年金というのは一体どのくらいあるのか。つまり、その年金をもとに、今の年金受給者のいわゆる年金額がどれぐらい高くなっているかというのも推計できる話になるんです。 具体的にどのぐらいか、いろいろ試算方法があるということを私は先ほどお話ししましたから、ぜひ検討をしていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○舛添国務大臣 今ちょっとお話を伺った限りだったら、賦課方式ですから、今四十何万人とおっしゃった、いろいろな人がそこに入っているので、それが、さまざまな形で我々より上の世代の年金の支払いに充たっているので、ちょっと私のお伺いした限りでは難しいかなと思っていますが、これも検討させていただきます。
○岡本(充)委員 ぜひ、それもお願いしたいと思います。 それから、きょうは共済の方にもお越しいただいていますけれども、共済の方についてもちょっと一つ確認をしておきたいと思います。 今回の法案の中には、共済の話は基本的にはないわけでありますが、一元化法案の後のいわゆる共済の三階部分というのは一体どのくらいになるのかという試算、どういうふうになるのかというシミュレーション。そしてまた、一元化をしたときに、いわゆる積立金としては、それぞれの共済が幾らずつ厚生年金に積立金として入れて、幾ら三階建ての基金として残るという見込みなのか。 それぞれ三共済、お答えいただきたいと思います。
○木下政府参考人 お答えいたします。 被用者年金一元化についての政府の方針は、平成十八年四月二十八日に閣議決定をされております。 これによりますと、一つは、現行の公的年金としての職域部分、いわゆる三階部分は被用者年金一元化の際に廃止をする。それから、現行制度に基づく既裁定年金の給付については存続することとし、未裁定者については、これまでの加入期間に応じた給付を行うことを基本としつつ、公務員共済について新たに公務員制度としての仕組みを設けることとし、この仕組みについては、人事院において諸外国の公務員年金や民間企業年金及び退職金の実態について調査を実施し、その結果を踏まえて制度設計を行うこととされておるところでございまして、制度設計そのものがまだ検討中というような状況でございます。(岡本(充)委員「お金は」と呼ぶ)積立金でございますか。ちょっとお待ちください。 済みません、最後の質問はちょっと突然のお尋ねだったので、積立金の部分については、一元化の試算の中で出てくるものは、現在、それは持ち合わせておらないところでございます。(岡本(充)委員「いや、それはきのう僕、通告していますよ」と呼ぶ)
○田村委員長 三共済ですよね。いずれにしても、もう時間が過ぎていますから、あとの二共済の方から先に。
○松永政府参考人 一元化された場合の、いわゆる三階部分でございます職域加算の問題につきましては、今、国共済につきまして御答弁がありましたのと地共済も同じでございます。 現行の公的年金としての三階部分、これにつきましては被用者年金一元化の際に廃止をされます。現行制度に基づきます既裁定年金の給付につきましては存続することといたしまして、未裁定者につきましては、これまでの加入期間に応じた給付を行うことを基本といたしまして、公務員共済につきましては新たな公務員制度としての仕組みを設けるということになっておりますが、この仕組みにつきましては現在検討中というところでございます。(岡本(充)委員「金額は」と呼ぶ) 先ほどの国共済と同じでございます。
○木下政府参考人 お答え申し上げます。 要するに、三階部分の積立金部分がどうなるかということについては、具体的な試算はまだできておりません。それは、先日もお答え申し上げましたように、現在、財政再計算作業を進めておりますので、その中で数字が固まってこないと試算できない状況にあるということを御理解いただきたいと思います。
○河村政府参考人 私学共済の関係についてお答え申し上げます。 被用者年金一元化についての政府方針については、二共済でお答えになったとおりの政府方針、閣議決定と同一のものが適用されることとなっておりまして、現行の公的年金としての職域部分、いわゆる三階部分は、被用者年金一元化の際に廃止をいたします。現行制度に基づく既裁定年金の給付については存続することといたしまして、未裁定者については、これまでの加入期間に応じた給付を行うことを基本としつつ、私学共済については別途、廃止する現行の職域部分にかわる新たな年金を設けることを検討することとされております。 この方針に基づきまして、現在、諸般の検討を行っているところでございます。
○岡本(充)委員 もう時間が過ぎているのはわかっています。 きのうの説明だと、厚生年金の積立金に入れるお金は、要するに見合い部分の計算をして幾ら幾らになっていますということを、それぞれ、概算ですけれどもお示しになられましたよ。したがって私はその数字を聞いているのに、ここでお答えいただけないというのはちょっと納得いかないんですよね。きのうの段階で数字を言われていないというのなら別ですけれども、言われているんですよ。ほぼ積立金が半々になる、厚生年金に入るお金と残るお金が半々になるということを言われている。それがやはり一元化に向けての重要なお金の前提だから、ここで議事録に残したいから答えてくれと言っているんですね。お願いします。
○田村委員長 答弁するのにも、多分そこが、意図が伝わっていなかったのかどうだったのかちょっとわかりませんが、今、数字を持ち合わせていないということですか。 ここで議論をしても仕方がないので、これは、ちょっとこのままですと、答えが出ない話になると思います。時間が来ておりますので、また理事会でこの話は協議いたしますので、御了解ください。
○岡本(充)委員 わかりました。お願いします。
○田村委員長 次に、山井和則君。
○山井委員 三十分、質問時間をいただきまして、ありがとうございます。 今回、配付資料に入れさせていただきましたが、長妻議員、岡本議員も指摘をされておられました、将来にわたる国民年金保険料納付率の変化が最終的な所得代替率に及ぼす影響の試算ということで、きょう配付しておりますこの資料が出てまいりました。 今、最新の国民年金の納付率は六三・九%ということで、それで、現状の納付率に近い六五%という前提で計算したときには、舛添大臣、所得代替率は何%になりますか。
○舛添国務大臣 六五%の場合は、四九・二ないし四九・三五%程度であります。
○山井委員 ということは、確認しますが、国民年金の納付率が今後も現状維持であれば、所得代替率は五〇%を切るということでよろしいですか。
○舛添国務大臣 六五というのがずっと今から三十年間続けば、今の計算だとそうですけれども、我々は、八〇%を目指して鋭意努力をするということであります。
○山井委員 大臣、そうしたら、この表を見ていただきたいんですね。大臣が目標とおっしゃるのは結構なんですが、最近の推移。 平成十四年度六二・八%、平成十五年度六三・四%、平成十六年度六三・六%、平成十七年度六七・一%、平成十八年度六六・三%、平成十九年度六三・九%。おまけに、直近の数字を見てみても、昨年十二月現在で六〇・九%で、前年よりもまた一・九%下がっているんですよ。 大臣、岡本議員の質問と趣旨は一緒なんですが、八〇%を目標にする、それは結構ですよ。でも、現状では六五%すらないというのが実態なわけですね。ですから、こちらにありますが、基本ケースは六五%のときじゃないんですか、四九・二%じゃないんですか。逆に、これは八〇%のところに基本ケースと書いてありますが、これはうまくいけばでしょう。基本ケースじゃないでしょう。 今のこのデータを見て、大臣、八〇%として計算することと六五%として計算することと、どちらが実現可能性が高いと大臣は思われますか。
○舛添国務大臣 大体、そういう設問自体がそぐわないと思いますよ。だって、あなた、永遠に何の努力もしないで、下げ続けるのをやっているのか。あしたの話をしているんじゃなくて、先ほど岡本さんも言ったように、三十年後の姿がどうだというそれぐらいのスパンでやっているわけですから、では、ずっと今から三十年間、六五以上に上げないように努力するんですか。努力しないといけないでしょう、そう思いますよ。
○山井委員 では、舛添大臣は、現状から見ても、将来予測は六五%より八〇%の方が基本的なケースだということをおっしゃるわけですね。
○舛添国務大臣 どっちを基本にするか、そんなことを言えば、それは物価上昇率だって、今から十五年後どうなっていますか。何で一・〇と置いたんだと。だって、今度の合計特殊出生率だって、例えば合計特殊出生率みたいなものは一年でころころ変わるわけじゃありません。そんなに急激に、今まで一人しか子供をつくらなかったのが、ばっと五人にふえるというようなことではありません。 それに比べていけば、行政の政策目標としてやることについては、より実現性は高いと私は思いますから、どっちを基本ケースに置いた方が正しいとか間違っているというのではなくて、将来予測の一手法ですから、そうじゃない将来予測をやったらこうだという数字が今ここにあるわけですから、どの将来予測になるか、それは神のみぞ知るですよ、そういうことを言えば。
○山井委員 神のみぞ知るとか、そんな無責任なことじゃ困るんですよ。百年安心とおっしゃったのはあなた方じゃないですか。それが選挙公約じゃないですか。政府の公約じゃないですか。 これは大臣、この四ページにも書いてございますが、今回の試算の前提、平成二十一年度の財政検証の諸前提ということで、一番下に線が書いてありますが、「直近の実績データ等を基礎として」と、「直近の実績データ」と書いてあるじゃないですか。直近の実績データだったら六五%じゃないですか。大臣、いかがですか。
○舛添国務大臣 これは、この前もさんざんあなたと議論をしたと思います。直近の実績データをじゃないんですよ。「等」なんですよ。「等」というのは、実績データと違うものを「等」の中に入れるということなので、だから、データではなくて行政目的ですよ。だから、この前も言ったじゃないですか。「等」なんです。
○山井委員 国民の大切な老後を預かる年金制度で、そんな子供だましみたいな答弁で通ると思っているんですか。国民をばかにするのもいいかげんにしてくださいよ。何が「等」に入っているんですか。この「等」を読んで、どこで八〇%と読めるんですか。ちゃんと誠実に答弁してくださいよ。いいかげんにしてくださいよ。 舛添大臣、日本の国民のどこに、この「等」の中に八〇%が入っていると読めるんですか、そんなもの。
○舛添国務大臣 要するに、こういう前提でこうだ、こういう政策だからどうだと。勝手に持ってきた数字じゃありませんよ。それは理解していただかないと、一定の前提を置くからシミュレーションになり、財政検証であって、あなたがそんなことをおっしゃるなら何にもできませんよ。 これは、そういう中に入っているというのは、もうこれは繰り返しになりますよ、何度も申し上げているので、どこにあるかということをおっしゃったから、ここにあるということを言っているので、だから、こういうことではなくて一定の前提を置いてやる。 だから、その前提によって計算したらこうだという数字を出して、五年後にまた出して、またさらに五年後に出してみていって、それを参考にして、年金の将来あるべき姿をどういうふうにするか、どう変えないといけないか、どう見直さないといけないか、そのためのあくまで参考の資料で、財政検証が、この前提はおかしい、この前提はおかしい、今の数字使った方がいい、だからこれはめちゃくちゃだ、そういう話じゃないでしょう。 もっと私は、これは一つの検証ですから、その検証をもとにして直さないといけないところは直さないといけない、そういう話をしているので、これはもう、この議論をやっても生産的じゃないですよ。私はポジティブに言っているわけであって、だから何度も言っているように、六〇%とか今の六三%を前提にしているわけじゃなくて、極めて誠実に答えているつもりですよ。
○山井委員 どこが誠実なんですか、この「等」の中に八〇%が隠れていると言って。 そもそも、昨年四月の社会保障国民会議のときには、六ページにもありますが、ちゃんと六五%のときの推計も出しているんですよ。そこに御丁寧に「実績程度」と書いてあるじゃないですか、ここに「実績程度」と。もしポジティブにやるとおっしゃるんだったら、今回も正々堂々と、八〇%を前提にしたと書かれたらよかったんですよ。それを書くと恥ずかしいから書けなかったんじゃないですか。 そして大臣、これは深刻なのは、六五%の場合だけじゃないですよ。七五%でも、もう代替率五〇%を切るんですよ。七五でもだめなんですよ。私はここで与野党の議員の方々にも聞きたいんですが、この中で、八〇%をこれからも持続できると思っておられる与党の議員の方はおられますか。おられますか。委員長も思われますか、これ。 私は、この年金の問題は与野党を超えて、国民の感覚にフィットする、安心するか不安になるか決めるのは国民なんですから、国民が納得できる正直な説明でないとだめなんですよ。オオカミ少年みたいに、この三年間、八〇%、八〇%と言いながら、毎年下がっているじゃないですか。 ここで一つ読ませていただきます。ここに、先日も長妻議員がおっしゃいましたが、麻生総理大臣が昨年三月、中央公論に書いた、「政府がどんなに「一〇〇年安心」と謳っても、自戒を込めて言えば、もはや信用する人は誰もいないのだ。年金制度はまさに「負のスパイラル」に陥っている。」 そして、納付率のこともおっしゃっていますよ。「「国民皆年金」という謳い文句は、もはや死語だ。学生や失業者にも一律定額の保険料の負担を求めるのは、酷であり、未納問題の解消は難しいと言わざるをえない。」「国民に安心を与えるのが政治の責任だ。抜本改革しか、国民の信頼を取り戻す術はない。」 いいことおっしゃっているじゃないですか。舛添大臣みたいに、八〇%がこれからも続くなんて絵そらごとをおっしゃっておられないですよ。 委員長、これは先日、長妻議員からもありましたが、ぜひ麻生総理に委員会に来ていただいて、この議論、まさに麻生総理が、抜本改革しかない、納付率はこれではもたないとおっしゃっているんですから、麻生総理に来ていただいて、この場で審議をしたいと思います。
○田村委員長 先般の理事会でも協議をし、いろいろなお話をされておられますので、引き続き御協議をいただくということであります。
○舛添国務大臣 まず最初の、山井さんがおっしゃった初めの部分、私の尊敬する山井さんにしては極めて失望しましたね。八〇%、絵そらごとだって、あなたの立場は民主党の輝けるリーダーでしょう。国民の納付率を上げるのに努力してもらわなければ。 そうすると、上げることの障害になっている雇用情勢とか経済情勢とか、それから、学生さんの納付率免除とかいろいろなシステムがありますから、そういうのを活用して、やはりここはみんなで、あなたのためですよ、ぜひ年金しっかり払ってくださいよと。そのために我々は、年金記録問題から何から努力しているんですから。だから、一緒になって八〇%にいくように言わないと、絵そらごとでそんなものと言われると、ちょっとそこは待ってくださいよという感じがいたします。 それから、その他の点については、今委員長が理事会でお諮りになるということなので、私からは答弁は差し控えます。
○山井委員 いや、この質疑を国民の方がお聞きになられたら、どちらの言っていることが正しいか、これは明らかなんです。 この資料にもありますように、国民年金の納付率は下がっていて、おまけに、猶予、免除の人を除いたら、実質払っている人は今や四七・三%ですよ。二人に一人も払っていないんですよ。ことしの国民年金の保険料、月々一万四千六百六十円。これから年額二百八十円ずつ上がっていく。ワーキングプアはふえ、若者のフリーター、ニートはふえていく。消えた年金の問題も解消されない。そして、そういう問題の中でこれから劇的に八〇%までふえる、そういう前提でやること自体がおかしいんです。 では、舛添大臣、こういう今の現状どおりに国民年金の納付率が推移すれば五〇%を切るということはお認めになられますよね。
○舛添国務大臣 そうならないように全力を挙げますが、その数字だとそうなる。だから政策をやって、我々の仕事は、高い目標を掲げて、全力を挙げてその目標に達するというのが政治の役割ですから、その側面を忘れてもらったらちょっと困るんじゃないですか。
○山井委員 私たちは責任ある立場だからこそ、この制度はもたない、抜本改革の一元化しかないと言っているわけですよ。まさに、抜本改革しかないというのは麻生総理もおっしゃっているわけですよ。 それでは大臣、このままいけば、資料にありますように、国民年金の給付率が五〇・一%を割ってしまうわけですね、このままいけば。五ページに書いてありますように、今は八〇%を前提でやっているから五〇・一%。しかし、六五%だったら、ここは四九・三%になるんですね。 そうしたら、大臣どうするんですか。国民との約束、五〇%を維持するためにはどうするんですか。具体的に考えられるのは、保険料をアップするのか、支給年齢を上げるのか。どうするんですか、舛添大臣。
○舛添国務大臣 五年ごとの財政検証をする。五年後に財政検証をして、見直す必要があれば見直しましょう。それに尽きます。
○山井委員 大臣、何のために、五年前にこの議論をしたか。五年ごとにやっていって急に保険料が上がる、支給年齢が上がる、自己負担が上がる、年金が下がるでは不安で仕方ないから、百年安心なプランをつくると言ったのはあなた方じゃないですか。それを、今になって五年ごとに考える。 では、舛添大臣、百年安心だということはもう言えないということはお認めになりますか。それとも、まだ百年安心なんですか、このプランで。
○舛添国務大臣 まず、五年ごと、五年後になったときにどういうパラメーターを使ってやるのかというのは、これはもう全部変わってきますから、今から五年先のことをどうというのは言えませんよ。だって、二年前にリーマン・ブラザーズのショックがあるなんてだれも思っていないわけですから、そういうことも含めて。 しかし、何度も申し上げているように、年金制度というのは二十年、三十年もてばいいんじゃないんです。やはり百年ぐらいのタームで考えないと、一人の人生だって八十五年以上いくわけですから、それぐらいのロングレンジで、長期的な発想でやりましょうということで、改正について言うと、百年ぐらいは安心できるような形でやらないとだめですよということを言っているわけです。 そういう意味で、今度の検証でぎりぎり五〇・一%だった、その前提の数字がいいかげんであった、だからこんなものは信用ならない、だからあなたたちの考えは全部だめで、全部根源的に変えなさいと。変えたっていいですよ。変えたって、変えるときだって、山井さんの案でやるときだって、やはり百年ぐらいもつものをつくらぬといかぬでしょう。その点は私と一緒で、共通だと思いますよ。
○山井委員 先日の岡本議員の質疑にありました議事録、きょうも九ページで配付させていただいております。 長勢委員の質問、百年間大丈夫だということを明確にということに対して、森副大臣は「百年後でも絶対大丈夫」と答弁をされておられます。また、我が党の柳田委員の質問に対して、今でも本当に百年大丈夫だと胸を張って言えますかということに対して、当時の坂口厚生大臣は「百年安心にしていくという案を作った」ということをおっしゃっているわけです。 舛添大臣、今回の、国民年金の納付率が現状のまま変わらないという前提では五〇%を切る、こういう計算結果が出ても、まだ舛添大臣は今の制度が百年安心だというふうに主張はされますか、それとも、もう主張はやめられますか。
○舛添国務大臣 だから、そのあなたの設問の前提からまずやり直さないといけないので、このまま……(発言する者あり)いやいや、一つの変数だけとって言っているじゃないですか。国民納付率の話ばかりやっている。 では、逆に言いますよ。私は一生懸命頑張って少子化対策をやった、合計特殊出生率はどんどん上がっていった、もうその数字は、あなたが言った下がる数字をリカバーして余りあるぐらいですから、一つのことだけ取り上げて、そういうことの設問には答えられないということです。
○山井委員 舛添大臣、肝心な質問から逃げないでください。これは国民が聞いているんです。今の年金制度は百年安心なんですか。
○舛添国務大臣 ですから、検証の前提がいっぱいありますよ。その検証の前提の中で、下がる、八〇じゃなくてずっと六五でいくんだぞという検証を前提にしては申し上げられない。だから、そういうことを前提にしての議論は、まずその前提から議論しないとおかしいでしょう。 しかし、何度も申し上げているように、一つの改革案を皆さんに御提示するというときは、二十年、三十年じゃなくて百年ということでやって、その努力を今しているわけですから、そう簡単に、ああ、これはもう不安定で国民の皆さん心配ですよと言うわけにいきませんよ。そして、午前中の議論にもあったように、上川さんかな、その質問にあったように、では、全部税方式になって、経過措置だって八十五年かかるわけですよ。 ですから、百年安心なようにきちっと今から運営していって、見直すべきことが、例えば五年後の検証で必要であれば、それは見直していきますということです。
○山井委員 先ほど岡本議員からも話がありましたが、舛添大臣おっしゃるように、納付率だけの問題じゃないですよ。ですから、こうあったらいいという希望的な数字ではなくて、現状に近い、現実的な数字で再計算をもう一回やり直してください。ぜひその計算をやり直してください。それの答弁をお願いします。
○舛添国務大臣 希望的とか、望みであるとか、願望であるというのではありません。 何でそういう政策が出てきたか。それは、少子化対策こうだ、雇用対策こうだ、きちんと政府として政策を出し、予算をつけて、そして何年後に保育所がどうなるというような数字を出して、それで計算しているので、岡本さんが大リーガーになるという話とは、それは全然レベルの違う話をしているんです。(発言する者あり)ごめんなさい、そういうレベルの話ではないということです。
○山井委員 舛添大臣は、この政府の公約の重み、国民の年金に対する期待というものがわかっておられないと言わざるを得ません。 それでは次に、改ざん問題に移りたいと思います。 このオレンジレターが今、全国の加入者の方に行っております。今後六十万件、改ざんの疑いがある方のところに行くそうです。百四十四万件の改ざんの疑いのある人のうち、加入者が六十万件ですから、ことしじゅうに六十万件行くそうであります。そして六十万件の方々には、この十二ページの標準報酬月額のペーパーが行きまして、朱色で書いてあるところ、改ざんじゃないですかということが行くわけです。 ところが、問題は、この委員会の理事会でも藤村筆頭理事からお願いをさせていただきましたが、この十三ページです。改ざんがどういう手口なのか、そして関与の類型、改ざんの手口十パターン、関与の類型十パターン、つまり十のパターンですね。例えば、会社がつぶれたときに相談に行ったら社保事務所の人からこういう話があった、あるいは社保事務所の方が自分たちで書類をもう書いてくれていて、あとは判こを押してくれたらいいですよと。いろいろなパターンを私たちも被害者の方から聞いています。 そういうパターンがわかれば、今それを公表していただければ、このオレンジレターを受け取った従業員や社長の方々も、ああ、確かにうちの会社はつぶれかかったことがあったな、あのとき何か社保事務所の人と相談していたなというヒントになるわけですよ。これは、そういうヒントがないと、オレンジレターが来てもよくわからないんですよ。実際、証拠がない人の九割は第三者委員会でも却下されてしまうわけですから、給与明細がない人は。 そこで、今までからお願いしておりますが、改ざんの手口。今まで百五十九件、具体的にこの人が改ざんをやったということが、十三ページにありますが、百五十九件、既に具体性のある内容が十二月の段階で回答されているわけです。十件、その手口のパターンをお示しください。
○舛添国務大臣 細かい十パターンに分類するということは非常に困難ですけれども、今委員がおっしゃったように、ヒントになる、ああ、これは自分のケースに似ているなとヒントになるようなことをできるだけ調べてみましたので、この百五十事案について、五点ほどヒント的なことを申し上げます。 一つは、半数以上の八十八件が東京社会保険事務局管内で発生している。半分が東京。 次が、被保険者数が十人未満の中小零細の事業所のケースが、およそ三分の二の百四件です。 三番目のポイントは、年金記録の遡及訂正処理が行われた時期は平成六年から平成十五年の間に多い。だから、今の資料で自分の標準報酬を、その期間の人は気をつけて見るということですね。 四番目のヒントですが、九割以上のケースにおいて、事業所の全喪日以降に遡及訂正処理が行われている。だから全喪があって、その後に行われている。 それから五番目ですけれども、職員の関与をうかがわせるような証言をした方の当時の事業所における立場は、事業主であった方が約九割の百三十八件となっております。 今のところ、一生懸命調査して、それぐらいのヒントが出てきています。さらに今後それ以上のものが出るか、ちょっと努力をして調査をさらに進めていきたいと思っております。
○山井委員 私たちが審議で要求していたのはそんな情報じゃありません。そんなことは今までから私たちは知っていますよ。それぐらいのことは知っていますよ。 私たちが聞いているのは、百五十九人からの具体的な証言があるわけですから、どういう手口でやったのかということですよ。それが一番問題なんですよ。十二月に百五十九人から証言をもらって、四カ月たって、何で一パターンも出せないんですか。何で四カ月も隠しているんですか。 百五十九人の具体的な証言について調査していると聞いていますが、調査結果は、中間報告でもいいです、いつ発表するんですか。
○舛添国務大臣 まず、百五十九件について、昨年十一月二十三日までの訪問実施分で六十九件、それで、先月十九日からその調査に着手した。それは委員御承知のように、簡単な調査じゃありません、証言があって、それを裏づけるというようなことを含めて。ですから、そういう意味では、これはもう少しお時間を賜らないと、公表するところまで申し上げるのはまだ困難だというのが今の状況です。
○山井委員 昨年の二月から民主党が国会で調査要求をしている相馬社長の件。これは去年の九月の閣僚会議でも、唯一社保庁も認められた、職員が改ざんしたケースです。この職員の方がほかにも改ざんしていないのかということを昨年の二月から調査要望していますが、その結果を教えてください。
○舛添国務大臣 まだこれもさらに調査を続けております。これは何も隠す意図ではなくて、私の直属の機関でも一生懸命調査をしていて、なかなか、いろいろな証拠を含めて出てこないので、大変な作業をやっているということは御理解いただければと思います。
○山井委員 舛添大臣はいつから隠ぺい大臣になったんですか。たった一人の調査、一年二カ月かかってできないんですか。ということは、百五十九人の調査を百年かけてやるんですか。(発言する者あり)失礼とおっしゃるんだったら、十パターンをいつ出しますか。百五十九件の調査結果、中間結果で結構です、いつ出しますか。
○舛添国務大臣 それはやはり隠ぺい大臣というのは、あなた、それは撤回してもらわないと、もう答弁できませんよ、そういう言い方をされたら。ちゃんと仕事をしていますよ、一生懸命。 それで、まだ答えが出ていないから鋭意調査して、できたらやりますと言っているんですから、信じてくださいよ、それは。
○山井委員 信じたいですよ。でも、たった一件も、一年二カ月かかっても調査中と言われたら、何を信じたらいいんですか。社会保険庁はことしの十二月で終わるんですよ。日本年金機構に行ったら、もう組織が変わった、資料ありません、責任とりませんとまた言われるんじゃないんですか。だから、それを否定されるのなら十パターン出してくださいよ。被害者の救済になるために、十パターンの手口、そして百五十九人の改ざんの調査結果、いつ出すと言わないから先ほどのような発言になるんですよ。
○舛添国務大臣 そんな無責任にいつ出すと言えませんよ、今一生懸命調べていて。法と証拠に基づいて、きちんとやらないといけないからやっているので、それはやって、ちゃんと結果が出たらお知らせします。隠ぺいするどころか、今一生懸命それを解明しようとしているので、そこは理解してもらわないと困りますね。
○山井委員 舛添大臣、私たち、むちゃなことを言っていますか。 十二月に百五十九件の具体的な改ざんの証言があった。それから四カ月たった。十パターンぐらい手口を教えてください、そうすれば被害者の方々がオレンジレターを受け取ったときのヒントになる。どこにむちゃがあるんですか。具体的な職員の人の名前を言えと言っていないじゃないですか。何でそれを隠すんですか。
○舛添国務大臣 ぜひ、私のかわりに山井さんが調査を指揮してやっていただければわかると思いますよ、そんなに簡単じゃないって。それは、こういう証言があった。証言された人だって一人の人間ですから、日本国憲法のもとできちんとその人権は守られているわけですよ。それを、だれかから告げ口があった、あったからそいつが悪いということで、それを前提にしてやるんじゃなくて、きちんとした調査を法と証拠に基づいてやらないといけないから、今一生懸命やっていると何回も繰り返して申し上げているので、それ以上のものはありませんよ。
○山井委員 職員の方にも人権はあります。では、年金保険料を払って改ざんされた被害者の人権はどうするんですか。今のお話を聞いていたら、政権交代しない限り永遠に隠し続けるということですね。一人の調査結果も出ていないじゃないですか。相馬社長の一人のケースも、民主党の部会に来て証言された。本人が証言されて、証拠を持っていられたからじゃないですか。 だから、この審議、まだまだ続けていきたいと思います。こういう改ざんのことを隠し続けて被害者を救済しない、こういうことは絶対に許しません。(舛添国務大臣「救済はちゃんとやっていることを忘れないでいただきたい」と呼ぶ)
○田村委員長 大臣、私は指名していません。 もう時間が来ましたので、山井さん、終了でいいですね。
○山井委員 はい。
○田村委員長 次に、長妻昭君。
○長妻委員 民主党の長妻昭でございます。 今回も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。端的にお答えいただければ幸いであります。 先ほども山井委員から質問がございましたけれども、収納率だけの話じゃなくて、これは実は経済前提委員の方もちょっと懸念を表明されておられるわけですね。つまり、政府の政策をフルに動員して、それが全部完璧に達成してでき上がった後、その政府が設定した目標を前提にやる、でも、自然体の方がいいんじゃないのか、そういう御意見も実は出ているのであります。 この収納率というのは、象徴的であると同時に、非常に重要な案件です。これは、社保庁を呼ぶと、いや、収納率がちょっと下がっても年金財政には影響はありません、なぜならば未納の人には年金が払われないからです、こう言うんですが、生活できない方には年金以外の財源、つまり生活保護からお金が出ていって、国全体の財政としては大きい影響を受けるわけでありまして、年金だけが大丈夫だから未納は関係ない、余り影響がないという説明を今後社保庁や厚生労働省はしないようにまずしていただきたいと思うんです。 八〇%の話ですが、百年後に八〇%の目標を立てる、これをけしからぬとか我々は言っているんじゃなくて、今年度なんですよ、実は。つまり、きょうはもう四月ですけれども、今年度も八〇%。ほかの経済の前提は変わっているんですね。初めは低い数字でだんだん上がっていくという前提もあるにもかかわらず、今年度からすぐ八〇%ということなんですが、先ほど舛添大臣はかなり熱のこもった演説をされてましたけれども、では、大臣として、今年度八〇%が達成できなければ責任をとる、そういう覚悟はございますか。
○舛添国務大臣 いや、そういうことを申し上げていたのではなくて、なぜそういう数字が出てきたかということを申し上げているわけで、八〇という数字は、私が今勝手に言ったわけではありません。それは、例えば、具体的に言うと、平成十五年度、厚労省の国民年金特別対策本部というので、平成十九年度に達成すべき当面の目標として設定していて、それから平成二十年度及び二十一年四月から十二月の間も、「納付率八〇%の目標達成に向けて最大限努力する」という言葉があるわけであります。 ですから、そういうことを目標にしてやって、何の対策本部の決定もなくて私が勝手に言っているわけではありません。そういうことを申し上げているんで、これは責任をとるとかとらないとかいう話ではないと思います。
○長妻委員 いや、大臣、この認識が全く違うんです。 つまり、この八〇%という数字は、先ほど山井議員からもありましたけれども、平成十九年度の目標も八〇%だった。結果は何%だったか御存じでしょうか。六三・九%ですよ、八〇パーの目標で。そしてまた性懲りもなくというか、二十年度も八〇%の目標を立てる。当然、その八〇パーの目標で事務費の経費もつきますから、余り目標値を下げると事務費も少なくなるということもあるのかもしれませんけれども、平成二十年度も八〇パーという目標を立てて、実績は違う。そしてまた平成二十一年度も立てる。 私は民間企業の経験がありますから申し上げるんですが、普通の民間企業は、目標を立てて、これだけ大きい未納、国民の皆さんの関心のあるところで立てて、それができない場合、責任者が責任をとるんですよ。 平成十九年達成できない、二十年達成できない。これは責任をとった人が一人でもおられますか。
○舛添国務大臣 さまざまな目標を設定して、それに向かって最大限努力する、これは必要ですから、組織を挙げてそれをやっている。したがって、それはさまざまな経済情勢もあれば、まさに年金記録問題への対応というようなこともあって、いろいろな理由はありますよ。しかし、それが達成できなかったから、だれかそこで責任をとってどうするという話ではないと思います。
○長妻委員 舛添大臣は民間企業のお勤めの経験はないんですか。(舛添国務大臣「ありますよ、経営していましたから」と呼ぶ)あるんでしょう、経営しているんでしょう。そうしたら、ちょっとした目標じゃなくて、しかも財政検証の前提数字になっちゃっている、ここまで大きな影響を及ぼす数字になっているわけで、では、今後も、二十一年度八〇%の目標が達成できない、これはだれも責任をとらない、こういうふうに大臣、もう今から明言しちゃうんですか。
○舛添国務大臣 責任をとるとかとらないとかいうことではなくて、何度も申し上げていますように、日本年金機構が設立されるまでの二十一年十二月の間だって納付率八〇%、その目標に向かって最大限努力しようということを目標に掲げられているわけですから、目標は一生懸命やりますよ。だけれども、例えば自動車メーカーだって、こういう極めて苦しいとき、それを例えばリーマン・ブラザーズのショックがないときの数字でそのままいけませんよ。例えばですよ。 だから、何でもかんでも責任をとれば済むという話ではありません。
○長妻委員 お気軽でいいと思います。うらやましいですよ。 民間企業は、例えば事業部ごとに売り上げ、損益の目標を立てて、それが達成できなければ責任を問われますよ。人事異動だってありますよ、配置転換。責任を問われないから目標がいいかげんになるわけですよ。責任を問う、そういう前提で立てる目標というのはかたい目標だし、しかも絶対に実現しなきゃいけない、こういうことで戦略を練ってやるんです。三年前の目標も、はい、だれも責任をとりません、昨年もだれも責任をとりません、ことしもとらないでしょう、こんな無責任な数字を前提に計算された日には、国民の皆さんはたまったものじゃないですよ。 私の部屋に社会保険庁の方とか厚労省の方がレクに来られるときに聞くわけですよ、今年度八〇パー達成できると思いますかと。みんな顔を見合わせて苦笑いしていますよ。だれもできると思っていないんですよ。きょうも後ろに社保庁の方がいっぱい座っていますけれども、できると思う人、うなずいてみてください、本当に。だれもできると思っていないですよ、一人も。そんな目標ってありますか。恐らくできないでしょう。こういうことを前提に目標を立てる。 目標を本当に立てるんだったら、信賞必罰じゃないですけれども、本当にこれができなかった場合はこういう人事的なことが起こるよ、だから、プランをきちっと挙げて、例えば六三パーから八〇パーに上げるのは、五%分はこういう戦略で上げろ、あとの五パーはこうやって積み上げろ、そして責任を厳しく問うぞと。大臣、せめてそういう宣言をしてください。ほぼできないですよ、そういう宣言もなしに目標を立てたら。
○舛添国務大臣 この厳しい経済情勢、雇用情勢、それからさまざまな問題がある中でどういうふうにして目標を達成するか、それは全力を挙げてやりますとしか今のところは申し上げられない。したがって、私は私のやり方で叱咤激励をし、必要な施策をとっていきたいというふうに思っております。
○長妻委員 そういうお話を聞いたり、目標に対する熱意とか、命がけで目標数字を達成するという民間企業における気迫というか、つまり、民間企業は、目標を達成しないと最終的につぶれちゃうんですよ。従業員も経営者も失業しちゃうんですよ。 ところが、目標を達成しなければ、だれも責任をとらずにまた予算がおりてくる。これでは目標なんか達成できないと思いますので、リーダーがきちっとやはりそういう責任を問うという体制をあるいは宣言をしないと、こういういいかげんな数字がひとり歩きして、しかも財政検証の前提にまで使われてしまう、こういう循環が起こるので、ぜひ大臣には心していただきたいと思います。 そして、無年金の話でありますけれども、いろいろ無年金の方の情報が私のところにも入ってまいります。 例えば、ある男性の方ですけれども、この方は六十歳を過ぎて何度も社会保険事務所に足を運んだけれども、あんたは納付期間が足りないから無年金だ、受給できないと言われた。でも、必死に探したら大学生時代の空期間が見つかって、まずその部分はふえた。もう一つ探したら、自分が失業していたときに奥様が働いていたので、奥様に扶養されていたわけで、そうしたら、それは三号特例というのがある、その期間も入れれば受給ができるということでこの三号特例というのを申請して、これは申請しなければできないという非常に複雑な制度なんですけれども、そうして申請をして今受給をされている。 ただ、この方はもう受給年齢からかなり過ぎていますので、過去せめて五年間は差額分を受給したいと思って社会保険事務所に行ったんだけれども、いや、三号特例の申請を最近出したから、それ以前はさかのぼれない、こういう話になったわけでございます。 これは、過去の部分は、無年金の方が取り戻した方でも支給されないということで切ってしまうということなんですか。
○舛添国務大臣 これはぜひ個々の、今の方の具体的な情報というか、それをいただいて、どういう形で対応できるか、所管の社会保険事務所でちょっときちんと対応させてみたいと思いますので、細かいケースはぜひいただければというふうに思っています。 それで、私が理解したところでは、法律上見たときに、空期間の申し出というのは例の時効の特例法の要件には当てはまらないので、それは時効特例法の対象にはならない。だから、先ほど申し上げたように、後ほどその方のデータというか、もう少し情報をいただければ、具体的にどういうことに該当してどういう形で対応し、救済すべき方であれば救済するかというのはちょっと考えさせていただければと思います。
○長妻委員 いや、これは事前に詳しくお話を申し上げていたんですけれども、これは別に空期間のことじゃなくて、三号特例は申請がないと一定の時期はこれが生じないという複雑な状況になっていまして、最近申請したらばそれ以前はもう支給されない、こういうことなんです。これは社保庁の方に詳しく申し上げたんですが、大臣に伝わっていないんでしょうか。
○舛添国務大臣 今のケースは、委員が最初に空期間のお話をなさったものですから。 三号特例について、被用者年金被保険者の被扶養配偶者である場合には、まさに今おっしゃった三号被保険者になります。みずからは保険料を納付することを要しなくなる一方、被扶養配偶者になった事実を行政において確認することが困難なので、これは資格に関する届け出が義務づけられているという仕組みになっております。 そして、仮におくれて届け出た場合には、保険料の徴収時効、これは二年ですが、それとの関連等を考慮して、二年以上の過去の期間については原則として年金の受給資格にも年金額にもこれは反映させないという取り扱いになっております。 しかし、現在、第三号被保険者の届け出の特例として、一つは、平成十七年三月以前の未届け期間にかかわるもの、もう一つは、本人の責任によらない等やむを得ない事由がある未届け期間についても、事後的に届け出を認め、二年以上過去の期間についても、将来に向けてのみ保険料納付期間に算入する措置を今講じているということです。
○長妻委員 だから、今の説明だと、何で五年分はもらえないのかということなんですよ。無年金が受給権を回復したのに、過去の受給権が発生した部分から、ほかの方はもらえるのに、この方だけもらえない。 今、舛添大臣は、空期間が戻ったとき、空期間は時効特例法では適用されないと。これは間違いないですね。
○舛添国務大臣 扶養されていたのに、そこで空期間があって、その期間を申請していなければだめだと。ただ、今の時効特例法上で、新たに、今のは男の方ですから夫ですね、夫の方の記録が見つかれば時効特例法は大丈夫だということです。
○長妻委員 それで、もう一人の方も、この方も無年金から受給権が回復したんですけれども、これは御主人の記録が見つかって、奥様に空期間があった。この方も、十年間ずっと社会保険事務所に足を運んだけれども、あなたは無年金だと。もうちょっと丁寧にいろいろアドバイスしてほしかったんですけれども、最近わかって、御主人の記録が見つかって、自分の空期間もそこでプラスされて受給できた。 ただ、この方は、五年以前の年金は戻らないと言われた。時効特例法は適用されない、こういうふうに言われたんですけれども、こういうケースというのは把握されておられましょうか。
○舛添国務大臣 先ほどの方のケースと同じように、その方の情報を長妻さんが持っておられる限り、後ほどまたいただければ、どういう形で法律の適用外になるか、ないし適用になるかを言いますが、ただ、年金の受給資格がない妻についても、その夫に新たに厚生年金被保険者期間が判明したことによって、その妻についても被扶養配偶者としての合算対象期間が判明し、年金の受給権があることが確認できたような事例については、今は時効特例法の対象として取り扱っております。 したがって、今おっしゃる方がそれに適用できれば該当になりますので、ぜひ、それはもっと情報をいただいて、できるだけお救いしたいと思っております。
○長妻委員 これは、今の二つのケースでおわかりのように、つまり、前回の質疑、前々回の質疑でも、二十五年丸ごと記録が抜けている方が、総務省のサンプル調査でその可能性がある方が五十一万人いるということがわかりましたが、その方はもう丸ごと二十五年という記録が抜けていて、それが五千万件に紛れ込んでいるんですが、二十五年丸ごとじゃなくても、実は、非常に複雑な日本の年金制度で、空期間そして三号特例ということで、保険料を払っていなくてもそれに算定される。普通じゃこれはわからないです。ほとんどというか、プロ以外はだれもわからないです。そういう期間があるというのは自分で気づかないです。そういう形で無年金だと言われたので、もう回復しないというふうにあきらめている方が相当数おられるんじゃないかということです。 だから、百十八万人の無年金、これは社保庁が発表していますから、そこから三千人の方をサンプル調査して、どういう原因でどういう形になっているのか、それを公表し、対策を打つ。それをもう何度も要請しているんですけれども、これはお考えいただけましたでしょうか。
○舛添国務大臣 まず、空期間や三号特例の話は、この中で、内山さんぐらいしかわからないと思います。 ですから、先般も私の姉のケースを言いましたけれども、なぜわかったかといったら、たまたま社会保険事務所に行って、そこの窓口の方が懇切丁寧で、よく議論して、細かいデータにつき合って、ああ、これは空期間ですよということになったんです。だから、例えば、社会保険労務士の方の相談窓口に行くとか、それから社会保険庁の窓口に行くとかいうことで、これは我々も今、一生懸命ホームページに掲載したり、パンフレットを備えつけたりして周知徹底を図りたいと思いますので、まず、これを皆さん方に周知徹底する努力をしたいというふうに思っています。 どういう形で、本当に無年金であるのかどうなのかということをやっていくか。一人一人当たるのが筋だというふうに思いますけれども、今、御承知のように、ねんきん特別便をお送りして、御自分で確認して、おかしいよと思えば、とにかく窓口に行っていただく。そこで、先ほど申し上げたように、きちんと窓口で対応させる、それから住基ネットの活用をするということで今やっています。 全数調査の形でやるのが基本的には効果的だというふうに考えておりますけれども、今、例えばサンプル調査をやるとすると、どういう形でできるのかということを少し検討させていただいているわけでありまして、どういう形の調査が最も意味があるか、それから、サンプル数はどれぐらいにすれば有意であるか、こういうことを鋭意検討しているところでありますので、何らかの形で早急に答えを出したいと思います。 ただ、そうしてやって、三千がいいのか二千がいいのか、そういうのもちょっと詰めますが、ただ、それでやって、御承知のように、すぐには答えは出ません。若干その調査がスタートしてから期間は必要だというふうに思いますので、今それを検討させていただいております。
○長妻委員 これは実際、三千件のサンプル調査というのは、結果が出るのは大体いつごろなんですか。
○舛添国務大臣 つまり、どれぐらい誤差率を緩くするかによって、三千がいいか二千がいいか千でいいのか、そういうこともありますので、ちょっと統計学的なことも詰めさせていただいて、基本的には、何とか頑張ってやれる方向で今検討を指示しているところです。
○長妻委員 サンプル調査をして、せめて一カ月以内にこれは公表していただきたいと思うんですが、いかがですか。
○舛添国務大臣 今、私の勘だと、仮に三千やれば、やはり数カ月ぐらいかかるなと思っていますから、これをどうしたら短縮できるか。もちろん、できるだけ短縮する努力をし、できましたらすぐ公表する、そういう方向でやらせていただきたいと思います。
○長妻委員 年金審議を今やっているわけで、これを逃すと、毎度毎度政府の習性ですけれども、もう永久に逃げられてしまう。私はそういう強い危惧を持っておりますので、こういうことがないとやりませんので、ぜひ、期限をきちっと区切って、一カ月以内とか、これは長くてもそのくらいだと思いますので、もうきょうからですから、早急にやっていただきたいというふうに思います。 そして今、舛添大臣もいみじくも言われましたけれども、この空期間、三号特例は、あの画面ではわからないんですね。私が考えるのに、画面に空というのも入れてもらって、画面を見て基本的にわかるようになれば、これは非常にわかりやすくなるわけでありまして、画面を見ても御主人との関係が全部わからない。つまり、ポータビリティーと年金のことを言われましたけれども、世帯単位なので非常に管理がアバウト。記録の管理も、これはもうあしたからできますので、コンピューターに一人一人の空期間がきちっと入るように、三号特例の情報も入るように、あるいは三号特例の申請を出していなくても、三号特例を申請すれば生じますよというフラッグが立つような、そういうシステムにしていただくということ。 もう一つは、ちょっと対応を聞いていると不親切なんですね、私のところに相談に来られた方に社会保険事務所の方の対応がどうでしたかと聞くと。その方々が本当のことを言っておられればなんですけれども。無年金の方が相談に来たときには、空期間とか三号特例を親切に、細かく、事細かにアドバイスをしていただく。 無年金の方は天国と地獄ですので、その二つをお約束いただけないでしょうか。
○舛添国務大臣 後者は、これは徹底的に指示したいと思います。 私の姉の場合も、私が大臣になったり政治家になる前に窓口に行って、その方が私の姉とかそういうことを全く知らないで一生懸命やってくれて、空期間のことがわかった。ただ、問題は、彼女の個人情報にかかわりますからそれ以上言いませんけれども、つまり、個人情報を相当本人から伝えないと、先ほどの最初の方の例ですかね、そういうことがあるので、そこの個人情報との観点で、フラッグを立てるようなことまでシステム的にできるかなというのは、ちょっとそれは私は若干危惧をしていて、難しいかなという感じはしていますが、画面上に見ることが可能かなというのは、今長妻さんと話した限りではちょっと疑問に感じます。 ただ、何らかの手がないか。見やすくなるというのは、それは一々社会保険の事務所に行って、そこでその相手の係官、係の人間が親切でやってくれてというだけじゃ心もとないので、何かできるかどうか、これは、社会保険労務士の方々も私の作業委員会の中に入っていますので、検討課題にさせていただきたいと思います。
○長妻委員 ぜひよろしくお願いします。 そして、十三ページの資料ですけれども、例えば無年金の方がどういうところにおられるのかという、これは全くの推定ですけれども、今、寝たきりの方が四十八万人おられる、あるいは日中もベッド上での生活が主体である方が五十二万人おられる等々、いろいろなお知らせが届かない方というのが、あるいは、当然、基礎年金番号がついていない方は一切通知は来ませんし、そういう状況がわかって、サンプル調査をすると、こういう福祉施設とかいろいろなところと連携をとって対策が進むんですよ。ですから、ぜひ早急にお願いをしたいということ。 あと、社会保険事務所では、相談受付票というのを年金相談に来たときに窓口で残しておられるんですね。これは今、保管期間はたった一年なんですが、せめて無年金の相談受付票は、私はすべての相談受付票を永久保存すべきだと思っているんですが、まずは無年金の相談受付票は、どういう相談があったのかという職員が書いた紙ですね、これは永久保存をきょうからしていただくということをお約束いただけないでしょうか。
○舛添国務大臣 基本は一年ですけれども、既に私が指示をして、破棄をするなということで全部とめてありますから、永久ということまで言うかどうかは別として、現状では、全部これは保管してあります。
○長妻委員 そしてもう一つ。これは数年前からの懸案なんですが、社会保険庁の元職員の奥様が国民年金を納めるのを失念して、普通の人だったら国民年金の保険料を納付するのは二年をさかのぼっては納付できない、これは時効がかかりますので、ところが、強い抗議をすると、元社会保険庁の職員の奥さんだということなのか、普通の人であれば二年をさかのぼって保険料を納められないのに、納めてしまったという。これはどんな例か教えていただけますか。
○舛添国務大臣 この御指摘の件は、平成十七年三月ごろ、当時六十八歳の大阪社会保険事務局の職員から、その配偶者の年金記録について、当該組合員が六十五歳になった時点で国民年金第三号被保険者から国民年金第一号被保険者へと種別変更の届け出がされていないこと、さらに、平成十三年秋ごろに当該組合員が、配偶者の年金加入期間について、住所地を管轄する奈良社会保険事務所へ年金相談に来訪した際もその説明がなかった等適切な教示がなかったことに対して、苦情の申し立てを大阪社会保険事務局及び奈良社会保険事務所に対して行い、時効完成分の、つまりこれは平成十三年七月から十五年一月ですが、その時効完成分の国民年金保険料の納付を認めた、そういう事案であります。
○長妻委員 これは法律に違反しているんでしょうか。
○舛添国務大臣 これはちゃんと時効の定めがあるわけですから、ルール違反をしているということになります。
○長妻委員 その案件で、ちょうどこの委員会で私が、平成十八年の六月十六日、もう三年近く前ですけれども、何らかの処分を出してくれというふうに申し上げましたら、村瀬社保庁長官が、「当然、処分は出るというふうにお約束します。」と言われているんですが、処分はもう出ましたか。
○舛添国務大臣 今報告を受けましたが、結論的に言うと、まだ調査中だということで、処分者もまだ決まっておりません。
○長妻委員 無年金の方というのは、こういうことをやりたいんですよ。つまり、無年金の方は、納付期間がもう一年足りない、二年足りないで涙をのんでいる人がいっぱいいるんですね。時効があるから二年より前はさかのぼって納められない、こういうことで、泣く泣く無年金に、一生もらえない。ところが、社会保険庁の奥様は強く抗議したらその二年より前まで納められると。こういう人たちは、もし足りない場合でも、抗議すれば無年金にならないですよ。 何で一般の人は無年金でほっておかれて特権の人は、そして、おとがめもない。これは三年近くも、「処分は出るというふうにお約束します。」と三年前に言われているのに、この案件一件をまだ調査しているんですか。これは私も漏れ聞きましたよ、中ですごくサボタージュしているんだと。これは、これ一件だけじゃなくて、これ一件が処分されるといろいろな事案が出てくるんじゃないかという恐怖。ですから、このサボタージュを破ってください。
○舛添国務大臣 私も、この案件、報告が上がってきたのをそのままお答えしているので、少し、どういう実態になっているかつまびらかにしたいというふうに思っておりますし、まず、その大阪の案件、きちんと調査が終わっているのか、終わっているとすれば、こういうことは絶対あっちゃいけないことですから、委員おっしゃるとおりなので、自分のところの関係者だけを優遇するなんてそれはルール違反ですから、それはあっちゃなりません。 まず大阪案件を調べて、それから、たしかあのとき、私はそのとき大臣じゃありませんけれども、長妻さんの質問のときに、全国でこういうのはどうあるかというような調査をやっているということなので、これも並行してやっていると思いますので、これは後刻また、わかり次第御報告させていただきます。
○長妻委員 それで、驚くのは、同じ平成十八年六月十六日の厚生労働委員会で、私が、全国調査をしてくださいと、職員の親族とかがこういうルール違反をして納めてしまう、あるいは不適切な、不正な納入等々が、処理があるんじゃないかということで。村瀬長官は、「しっかり調査をさせていただきます。」ということで、全国調査に着手されたんですね。 それがこの九ページでございますけれども、この質問の六カ月後にこういう通知が三枚、この後ろにも資料がついていますけれども、全国の社会保険事務局に通知が出た。この十ページでございますけれども、この調査資料の提出期限、調査をして所定の事項を書き込んで送り返してもらう期限が、三つの書類を要請しているんですが、平成十九年の三月二日が締め切りということになっていまして、これはもう二年前が締め切りなんですが、結局、不正な処理というのは、この一件以外、この調査で何件わかったんですか。
○舛添国務大臣 今の件ですけれども、これは社会保険オンラインシステムの処理履歴によって、納付期限から二年を超えて納付された処理件数を抽出しましたところ、今のところ四万四千件、こういう数字が出ております。 それで、一件一件関係書類に当たったり、どういう事情で二年を超えているのかということをさらに今調査をしているというところでございますので、一つ一つケース・バイ・ケースでやっていっているので、全容解明までには若干時間がかかりますけれども、先ほど申し上げましたように、今四万四千件まで絞り込めたということでございます。
○長妻委員 四万四千件といったら、かなり大きい数字ですよね。 先ほどの質問にもありましたけれども、調査というのはいつも社保庁は遅いんですが、特に年をまたがるほどの調査の遅さというのは、職員の処分に関連するような調査というのはすごく遅くなるんですよ。さっきの改ざんの関与の調査もしかり。たった一人。そして、これは二年ですよ、二年。調査の締め切りが平成十九年の三月二日の締め切りで、今も、四・四万件まで絞り込めたけれども、その中で奥さんとか親族に不適切にやっちゃったというのが何件あるのかというのはまだわからないということですよね。調査をしていると。 二年間ずっとこれをやっているわけですか。何件から何件に絞られているんですか。
○舛添国務大臣 今まだ調査中ということなので、わかり次第明らかにします。第一次調査で四万四千件。今、第二次的にどこまで今おっしゃったようなことが絞り込めるか、そういうことをやっているというふうに報告を受けております。
○長妻委員 職員の処分につながる調査は出ないというのが私の社保庁とつき合った体験ですけれども、こういう不均衡なことがあってはならないので、ぜひ見ていただきたい。 これと見合いで、入金も本当にきちっとされているのかという疑問もあるんですね。つまり、保険料を払った、ただオンライン画面上払ったことにすれば払ったことになっちゃう。ただ、当然、日銀の振り込み済み書というのと突き合わせをすると思うんですが、この突き合わせの差ですね。 つまり、実際の現実の入金額とオンライン上の入金額が食い違う、これはどのくらいあるのか、御存じなのか、あるいは調査をされるのか。どうでしょう。
○舛添国務大臣 突然の御質問ですから、そういう問題があれば、それは検討せぬといかぬと思いますけれども、これは、ちょっと今突然おっしゃられたので、少し考えさせていただきたいと思います。
○長妻委員 この四・四万件の中にはそういうものもある可能性もあると思いますので、そういうものが発見されたら、ぜひ裏づけ調査もしていただきたいというふうに思います。 そして、六ページでございますが、総務省の第三者委員会にこういう資料をつくっていただいたんです。つまり、証拠がないものはどういうふうにするのかということなんでございますが、ここでは、関連資料のないもののあっせん、非あっせんに限定して資料をいただいたわけです。 これは昨年十二月末までの数字でございますけれども、きょうは局長もお出ましいただいていますが、この関連資料の定義は、被害者の方御自身が持っているものなどということでございますけれども、それぞれ、国民年金、厚生年金、証拠がないもののあっせん、非あっせんの数字を教えていただけますか。
○関政府参考人 お答え申し上げます。 関連資料が存在しないものの件数でございますけれども、国民年金に係る事案につきましては、確定申告書とか家計簿等、これを関連資料というふうにとらえております。それから、厚生年金に係る事案につきましては、給与明細書とかあるいは賃金台帳など、こういうものを関連資料というふうにとらえております。 関連資料が存在しない事案でございますけれども、これにつきまして昨年の十二月までに判断が終わりましたもの、国民年金につきましては、記録訂正が必要と決定された事案が九千二百四十八件ございます。それから、記録訂正が不要と決定された事案は一万四千五百四十五件でございます。厚生年金に係る事案につきましては、記録訂正が必要と決定された事案は二千六百三十八件、記録訂正が不要と決定された事案は一万二件でございます。 ただ、御注意いただきたいと思いますのは、年金記録第三者委員会におきましては、申立人から提出されます関連資料だけではなくて、同委員会の調査により判明した申立人の納付状況とか雇用保険の記録、あるいは事業主、同僚等の証言、こういうものに基づきまして総合的に判断をしているということでございます。 この資料は、総合的に判断をしているということで、いろいろなファクターがあるわけでございまして、そのファクターを分解いたしまして、関連資料がないものということで、それであっせんがなされたもの、あっせんがなされなかったものという整理になっておりますけれども、関連資料がなかった、その一点でもって即最終的な判断に至っているというものは、恐らくほとんどないというふうに御理解をいただきたいと思います。
○長妻委員 これを拝見すると、国民年金はあっせんされたものが九に対して非あっせんが十四、厚生年金はあっせんされたものが二・六に対して非あっせんが十ということで、四倍ぐらい非あっせん。厚生年金は二・五対十ということなんですけれども、厚生年金は証拠がないと、ほとんどとは言いませんけれども非あっせんになってしまう。にもかかわらず、国民年金は証拠がなくても、非あっせんの方が多いんですが、比率は厚生年金よりも多いわけですね、国民年金の方が。これは何でなんですか。
○関政府参考人 最終的な結論は、一件一件を積み重ねていったその結果だというふうに認識をしておりますけれども、国民年金と厚生年金で違いもございます。 国民年金の場合は、御本人が社会保険事務所なりに赴いてお金をお支払いするというようなケースが典型的だと思います。その場合には、自分はどこどこの社会保険事務所に行ったんだとか、あるいは、当時集金人の方が来られてその人にお渡しをしていたんだとか、そういうみずからの体験といいますか記憶に基づいてお話をいただけるケースが多いわけでございます。 それに比べまして、厚生年金の場合には、基本的には事業主が社会保険庁に保険料を納付するということで、申立人御本人は、会社に勤めていたということでありますとか、それから雇用保険に入っていたというふうなことは自分の記憶としておっしゃることはできるわけですけれども、実際にその保険料自体がどうなっていたかということについて、御本人は、みずからの体験といいますか記憶があるというケースはほとんどないと思いますので、そういうところからもこのような結論の差が出てきているのかなというふうに思っているところでございます。
○長妻委員 今、人、物、金が第三者委員会は大変足りないということで、ちょっと乱暴な審議になってはいないかという危惧を持つんです。 それで、十四ページでございますけれども、これは、昨年の四月二十二日の総務委員会で、まさに関局長が答弁されていることなんです。我が党の原口委員から、却下するときに、あるいは第三者委員会で、本人が行きたい、行って証言したいと言っても行かせない、まさかこういうことはないでしょうねというような質問をしたときに、関局長は、「御本人から特にお述べになりたいことがあるかどうかということの確認をしながら最終判断をしておる」というふうに言われているんですね。 つまり、却下するときは、何にも聞かないでいきなり却下しないよ、委員会に来てお話しになりたいですか、なりたくないですかということを聞いて確認して、そして、お話しになりたい場合はお話を聞いて、それでもない場合は却下する、こういうプロセスを踏むというふうに御答弁されているんですが、次の十五ページでございますけれども、実際調べてみると、まだこれ、トータルではないんですが、総務省に調べていただくと、非あっせん、だめだと却下した件数のうち、ヒアリングがなかったケースですね、この内訳で見ますと、ヒアリング、来て、お話しされますかといって、本人が嫌だと断ったというのが、これもその言い方の問題もあるのかどうかと思いますが、五八%の千九百三十六件。問題なのは、委員会決定によりヒアリング不要と判断した、つまり、却下するけれども、本人は来たいと言ったとしても来なくていいと。つまり、来たいか来たくないか、そういうことも聞かないで、不要と判断、これが四一・七%で千三百八十七人なんです。 この案件は関局長の答弁と違う対応がなされているんですけれども、これはどうしてなんですか。
○関政府参考人 昨年の春に私が答弁をしたわけですけれども、実際の取り扱いが違っているのではないかというお尋ねでございます。 先生今お話しになりましたけれども、私、この十四ページの議事録を見ていただけばおわかりいただけるのではないかというふうに思っておりますけれども、私が申し上げましたのは、委員会での口頭意見陳述の意向確認をすべての事案について行うという趣旨でお答えしたのではございませんで、当然のことながら、委員会は委員がすべて仕事をするということではなくて、そのもとで、委員の指示、委員会の指示に従って事務局も動いているわけでございまして、事務局として、申立人と御連絡をとりつつ、どんな点に注意してほしいかとか、そういうことも御連絡をするときにはお話をいただけますので、そういうプロセスを経ながら最終決定をしているという趣旨を申し上げまして、ここの議事録にもあると思いますけれども、年金記録の訂正必要なしという通知がいきなり行くという、そういうことはないんだという趣旨で申し上げたものでございます。
○長妻委員 いや、私、四月のこの関局長の答弁は覚えていますけれども、これ、みんなとりましたよ、我々も世間も、却下、非あっせんのときは必ず意見をそこの場に行って言えるんだなと。この答弁を担保したということで、私自身は、一定の、一応歯どめがとれたと思ったんですよ。 どこに一部の人しか聞かないと書いてあるんですか。「年金記録の訂正が必要でないという判断をいたしますときには、御本人にそういうことになりそうであるということをお知らせして、御本人から特にお述べになりたいことがあるかどうかということの確認をしながら最終判断をしておるということ」だと。 ですから、人、物、金が足りないんであれば、きちっとやはり予算をつける。これ、与野党できちっとそれはつけますよ。経済対策で何十兆というのも、これも必要でしょうけれども、事務局の人数が本当に圧倒的に足りないわけで、そういう意味では、雇用対策とは言いませんが、そういうことをどんどんやっている中で、何で一番必要なところがこれだけ人手不足なんだということなんです。 これ、関局長、どこに、一部しか呼ばないということが答弁であるんですか。
○関政府参考人 繰り返しの御説明で大変恐縮でございますけれども、御本人から特にお述べになりたいことがあるかどうかということの確認をしながらという趣旨でございますけれども、私自身は、いきなり最終結果が通知されるというようなことではなくて、当然、申し立てがありましたときには、資料があるわけですけれども、その資料の確認とかあるいは資料に書かれていないことで、どういう、さらにつけ加えるべきことがあるかとか、そういうことをお聞きしていっていると。 それからまた、委員会での審議を経まして、最終的な結論として、これは記録訂正の必要がない方向だなというふうになりましたときにも、いきなりそれが、結論が行くということではなくて、御本人に、そういう結果になりそうである、何か特に注意すべき点がありますでしょうかと、そういうことも確認をしながら最終的に判断をしておるという、こういう趣旨でお答えをしたものでございまして、それが、第三者委員会の委員会でお述べになりたいことがあるかどうかという御趣旨の御質問で、それに対して第三者委員会の委員会、まさにその場でお述べになりたいことがあるかどうかの確認を全件についてやっているということでお答えしたのではないということをぜひ御理解賜りたいと存じます。
○長妻委員 ということは、却下の場合は本人に必ず電話をして、電話口で、何か今言いたいことがありますか、こういうことはやっているということですね、全件。
○関政府参考人 基本的には、最終的な結論の通知が参ります前に御連絡はとって、そのときにお話もお伺いをしておる機会があるということでございます。
○長妻委員 これ、不思議なのは、私のところに、何にも話も聞かれずに却下されたという御相談がいっぱい来ているんです。 これ、ちょっとあいまいな答弁が多いんで、もう一回確認しますけれども、つまり、御本人に、却下する場合は必ず本人に電話をして、何か却下の可能性が高いけれども、最後に言いたいことありますかということは、必ず最後にというか、一回でもその方に、きちっと電話で担当の方が本人に言い分を聞くということは必ずやっているということでよろしいんですね。
○関政府参考人 基本的にはそのようにやっております。 ただ、この資料にもありましたように、十五ページですけれども、「非あっせん件数のうち、ヒアリング無しの内訳」の一番下に、四件ほどございますが、これはもう御本人に連絡をとろうとしても全然連絡がとれないとか、あるいは非あっせんの方向ですよという話をしたら、もうそこでがちゃんと電話を切ってしまったとか、そういうようなケースもございます。 しかし、それは極めて例外的ということでございまして、先生の今おっしゃったような方向で、連絡は基本的にはとってやっておるということでございます。
○長妻委員 ちょっと私の感覚と違うんですけれども、そうすると、ここの千三百八十七件は、電話口で御本人の言い分を聞いたということなんですね。
○関政府参考人 委員会決定によりヒアリング不要と判断したということでございまして、そのケースでも、それは当然御本人に、電話のケースが多いと思いますけれども連絡をして、申立人の方から特におっしゃりたいことがあれば、そこでお話をいただける機会は設けている、こういうことでございます。 さらに、先生のお話で、全部の案件についてヒアリングの意向を聞いておるのかという件でございますけれども、昨年の五月の半ばだったと思いますけれども、総務委員会に参考人として、中央第三者委員会の梶谷委員長にもお越しをいただきまして、そのときの質疑も長妻議員とやっていただいたわけでございますけれども、梶谷参考人はそのときに、ヒアリングについては、特に却下事例に関してはできるだけヒアリングしてほしいと地方委員会に申し上げていると。ただ、必ずしも聞かなくてもいい場合があるんではないか、例えばお母さんが保険料を支払っていて、自分はそれには全く関与していない、自分が若いころでそのころの状況はわからないというようなことを言っておられる例が多々あると。そのようなものを踏まえて、ヒアリングするかどうか、これについては各委員会にゆだねることとしたわけであるということで、御本人の直接の経験なり、そういうものがないものについては、委員会に出てきていただいてお話を聞いても結論は変わらないのではないか、そういうケースもあるのではないかということを梶谷委員長からもお話をさせていただいたところでございます。
○長妻委員 いや、私は別に関局長を責めているわけじゃないんです。 つまり、何で人、物、金をもっと投入しないんだ、今世間は経済対策でどんどん金を使えというふうになっているわけでありまして、一番人を増強しなきゃいけないところに。 それで、丁寧にやはり聞くと。そうすると、先ほど千三百八十七件は電話などと言われましたけれども、電話以外、戸別訪問もされているということですか。
○関政府参考人 詳細はつまびらかにいたしません。電話が原則だろうと思います。
○長妻委員 電話以外、つまり千三百八十七件はすべて相手に電話口で言い分を聞いたというふうに質問したら、いや電話口じゃなくて、電話などで言い分をすべて聞いたと言われたので。 どういうことなんですか。これは本当なんですか。申しわけないんですけれども、関局長の答弁はいいかげんなんですよね、この去年の四月二十二日の答弁も含めて。本当に千三百八十七件、全部電話口で話を聞いているんでしょうか。
○関政府参考人 それはそのようにしていくんだということで地方委員会にも指示をしておりますので、それはそういうふうになされていると思います。もし万々が一それをやっていないケースがあるとすれば、それは我々の方が地方委員会事務局に対して指示をしていることに従っていないということでございますので、それは早急に改めていただかなければいけない、このように思っております。
○長妻委員 さっきは確実にしたような話を言われ、今度はしているように指示したということ。 私も別に無理難題を言っているわけじゃないんですよ。ただ、今の体制だと本当に難しいんですよね、人、物、金が圧倒的に不足しています。多分皆さんが想像された以上に御相談が集まっていると思いますので、関局長は責任を持って予算要求を、人、物、金、こうなんだということをきちっとやはりしていただきたいというふうに思うわけであります。 では、これは調査していただけますね。これは中間数字の一部の数字ですけれども、徹底させるということを。
○関政府参考人 基本的には申立人と連絡をとってやっていくということについては、それは再度趣旨を徹底させたいと思います。(長妻委員「実際やっているか調査していただけますか」と呼ぶ)若干時間はかかるかもしれませんけれども、確認をしたいと思います。
○田村委員長 直接のやりとりですと議事録に残りませんから、よろしくお願いいたします。
○長妻委員 最後に、国民年金と厚生年金の格差、これはいろいろ内山議員からも質問がありました。あるいは障害年金の問題や遺族年金の問題も、あるいは国民年金が本当に生活できる年金なのかということも、ここの委員会で質疑がありました。 もう一つ素朴な疑問として、なぜ厚生年金の支給は六十歳からで、これは年代、年によって若干違いますけれども、国民年金は六十五歳なのか。五歳差があるのは、これは何でなんでしょう。
○舛添国務大臣 これは、その当時、これは六十年改正ですから、それより前の考え方、六十年改正前の考え方だと、厚生年金の被用者、サラリーマン、これは定年により退職する、大体定年というのは六十歳ぐらいだろう、したがって、現役時代の収入を得ることは難しいから、六十から支給をする。 ところが、国民年金制度は、今言った雇用ということを被保険者資格にしていないので、退職を支給要因としていない。その当時は、農民とか自営業者であって、生活の糧を得る活動というのが被用者と違うというようなことで、ただ、定年退職はないんだけれども、その当時ですよ、やはり六十五歳ぐらいになれば体力的にもだんだん元気じゃなくなってくる可能性があるので、六十五歳、こういうことが当時決められたというふうに思います。
○長妻委員 これこそが時代おくれ、時代錯誤だと思われませんでしょうか。つまり、国民年金は、ここでも質疑があったように、自営業者の加入者というのはもう三割を切っているんですね。ずっと毎年毎年低下をして、そして無職の方とかパート、アルバイトの非正規雇用と常用雇用の方も含めて、六割以上がそういう方になっているんですね。 ですから、別に六十五歳、六十歳という差を設けるというのも、先ほど、国民年金は六十五歳というのは、国民年金は糧を得るのが被用者と形態が違うというような話がありましたが、形態が違うというのは、被用者もいっぱい国民年金に入っておられるわけで、舛添大臣、これは率直に御答弁いただければと思うんですが、厚生年金、被用者年金と国民年金の一元化というのは、いずれ近いうち、近いうちというのはどのぐらいのスパンかというのもありましょうが、いずれ近いうちに実現しなきゃならないというふうにはお考えになっておられないんですか。
○舛添国務大臣 今の六十か六十五かというのは、今段階的に厚生年金も支給開始年齢を引き上げていますから、やがて皆さん六十五になります。 ただ、一元化というのはどういう形でやるか、私は、まずは共済年金と厚生年金、つまり被用者、これを一元化することが第一歩だろうと思っています。その上で、この保険料の負担、事業主負担をどうするかとか、さまざまな観点がありますが、午前中も申し上げたように、最終的にはみんながそこでお世話になる大地のようなものですから、そういう観点からどうするか、これはもっともっと議論を進めたいというふうに思っております。
○長妻委員 最後に、社会保険庁は品川倉庫ということで、その倉庫には、廃棄処分になる、保管期間を過ぎた例えば全喪届などなどの書類があるようでございます。というのは、私自身もそこに、かつて中に社保庁の職員と一緒に入ったことがございまして、当時はまだ改ざんの問題というのは出ていませんでしたので、でも今から考えると、そういう非常に貴重な資料が保管期限を過ぎてもそこにあるということでございます。 ぜひ舛添大臣、品川倉庫に、我々、中に入って視察をするということをお認めいただきたいと思うんですが、いかがでございますか。
○田村委員長 時間が過ぎておりますので、簡便にお願いいたします。
○舛添国務大臣 はい。 午前中、内山委員から同趣旨の御提言がありましたので、検討させていただきます。 ちなみに、保存期間は三年間ですが、これは私の指示で、破棄するなということになっていますので、そこは御安心いただきたいと思います。
○長妻委員 これで質問を終わります。 ありがとうございました。
○田村委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 きょうは、年金記録問題から急速に実現が叫ばれるようになった社会保障カードと、それからレセプトオンライン化の問題について伺いたいと思います。 診療報酬支払基金が一月に処理するレセプトは七千三百十七万強、そのうち電算処理されているのが五七・六%、うちオンラインに載っているのは二八・六%です。とりわけ診療所は五・三%にとどまっている状況であります。ベッドの規模などに応じて段階的に義務化を図ってまいりましたが、二〇一一年四月から原則完全オンライン化すると言っております。 日本医師会自身が、八・六%、対応できないため廃業を考えているとアンケートでも答えております。資料の二を先に見ていただきたいんですけれども、これを年齢別に見ますと、レセプトオンライン化に対応できないため廃業を考えている方たち、六十歳から六十九歳が七・七%、七十歳から七十九歳が二三・二%、八十歳以上が三五%となっております。御高齢ではあるけれども、地域で頼りにされ、本当に頑張っていらっしゃるお医者さんが廃院を考えているというのは、本当に尋常ではないと思います。 資料の三に、そうした声があってだとは思いますけれども、三月三十一日に閣議決定された、規制改革推進のための三カ年計画がございます。 この中で、「義務化において原則現行以上の例外規定を設けないこと。」また、「義務化の期限以降、オンライン以外の手法による請求に対して診療報酬が支払われないことを、医療機関・薬局に周知徹底する。」と、かなり厳しい指摘がございます。そして、その後に、「その際、地域医療の崩壊を招くことのないよう、自らオンライン請求することが当面困難な医療機関等に対して配慮する。」と。 ですから、例外がないと言っておきながら、地域医療の崩壊を招くことのないようというのは、ちょっと矛盾することと感じるわけであります。そのことを考えれば、やはりこれは義務化を撤回し、選択の余地を残すしかないと思います。どのように配慮をするのでしょうか、大臣。
○舛添国務大臣 高橋さんの三枚目でしたか、その閣議決定の紙がありますけれども、それは矛盾はしないと思います。 原則、例外規定は設けないんだけれども、つけ加えたように、やはり現状いろいろな困難な問題がありますから、「地域医療の崩壊を招くことのないよう、自らオンライン請求することが当面困難な医療機関等に対して配慮する。」ということですから、それは両立可能だというふうに思っておりますので、そういう方向で具体的にどうするかを詰めていきたいと思っております。
○高橋委員 つまり、それを解釈すると、「当面」がついているから、延長措置もさらに考えているようでございますけれども、それで両立はするのだ、やめるという人はいなくなるのだという意味でしょうか。
○舛添国務大臣 やめるという人がいなくなるかという意味ではなくて、一番大事なのは、例えばレセプトのオンライン化という施策を行ったときに、それが理由で地域崩壊を起こしてはならない。 ですから、改革のために必要な合理化、効率化、これはやらないといけない。しかし、あらゆる改革がそうですけれども、それによって、そういう改革の流れについていけない人たちには猶予措置を与えるということは十分考えていいわけですから、しかも、それは地域医療をしっかり守ろうという大きな目標のためにやるわけですから、私は矛盾はないと思っております。
○高橋委員 それが理由で地域崩壊を起こしてはならないと言いながら、例外はないと言っていると、それはやはり矛盾すると思うんです。要するに、当面、二年、三年、あるいは五年という話も聞こえておりますけれども、延長したとしても、自分はできないと言っている人たちが結局やめざるを得ないということをどう見るかということなんです。 このような問題が、そもそも法律ではなく省令で決められているということに問題があると思います。しかし、一方では、省令であるからこそ改正も可能なはずです。 根拠となる〇六年四月十日の厚生労働省令百十一号附則第四条三項には、「厚生労働大臣が電気通信回線設備の機能に障害を生じたときその他の事情により、電子情報処理組織の使用による請求を行うことが特に困難であると認める場合には、」、「その他の事情により、」も入っております、困難であると認める場合には書面による請求を行うこと云々ができるということで、書いてあります。 このことを読めば、さまざまな手当てをしたとしてもやはり無理だという医療機関が撤退しないように例外が認められる、大臣が判断できるということになると思いますが、いかがでしょうか。
○水田政府参考人 お答えいたします。 今委員が指摘されました省令上の規定、これはあくまでも、転換に当たりましてそういった配慮が必要な場合の一時的な場合であると考えております。 ただ、全体に、今回この閣議決定で決められましたように、地域医療を守るということは、これは必要条件でありますので、これから中身については今御指摘の点も含めて考えていきたい、検討していきたいということでございます。
○高橋委員 今、一時的とおっしゃいましたが、一時的とは全く読めないのであります。 先ほど山井委員とのやりとりの中で、「等」の中に八〇%の意味が入っているんだということを大臣はおっしゃっているんですけれども、これはもう「等」とかではなく、「その他の事情」とここまで明確に書いているわけですから、さまざまな個々の事情があるのだろう、さまざまな手当てを尽くしたとしてもやはりやめざるを得ない、しかし今のままであれば続けていけるという人がいた場合、何らかの手当てをする、例外を認めるということがあってもいいということでいいでしょうか、大臣。
○水田政府参考人 繰り返しになりますけれども、地域医療を守るために必要な措置は講じていきたい、しかし、その中身につきましてはこれから検討したいということでございます。
○高橋委員 必要な措置の中に例外もあるのだということを重ねて指摘しておきたいと思います。 この間、いろいろ答弁をされているのを聞きますと、例えば、自分でオンラインの回線を引くのが困難なところに対して、代行があるんです、それは三師会がやるんですということが言われております。しかし、三師会というのは、もともと、お医者さんは現場に出ているわけですから、事務局の方はほんのわずかで、人手はありません。当然、委託になるのだろう。 そのときに、では、実際、どこに委託をするのか、その際の委託料がどのくらいか。医師会の試算では一件三百円から五百円ということが出ておりますが、いかがでしょうか。
○水田政府参考人 省令上、代行請求を行う事務代行者につきましては、医師会等三師会を想定しているわけでございます。ただ、御指摘のように、三師会におきましてすべての事務をみずから行う体制が整っていない場合なども考えられますので、適切な第三者に事務を委託することは可能とすべきであると考えております。 代行請求の手数料についてお尋ねでございましたが、これは基本的に当事者間で決められるものでございますけれども、国におきましても、代行請求を利用する医療機関、薬局における費用負担の軽減等について検討していきたい、このように考えております。 〔委員長退席、上川委員長代理着席〕
○高橋委員 今、適切な第三者というお話をされましたけれども、検討会の中では、支払基金と国保連に競争させるべきだということもされていますけれども、その点どうなのか。それから、当事者ということは、手数料は地域によって違いがあるということでしょうか。
○水田政府参考人 適切な第三者が具体的にどこであるか、それにつきましては、まだ最終的に決まっておりません。したがいまして、手数料につきましても、具体的に契約が結ばれたということはまだ聞いておりません。
○高橋委員 聞いているのは、個々の契約だということは、個々に違うということですかと言っているんです。
○水田政府参考人 まだ決まっていないわけでありますので、今のところは何ともコメントができないわけであります。 したがいまして、全体で一律ということも考えられますし、そうでない場合ももしかしたらあるのかもしれません。そこはまだ決まっていないということでございます。
○高橋委員 そうすると、例えば、これまでオンラインの請求に対して、レセコンを入れるだけでも百万から三百万の負担がある、回線料がある、維持費がある、さまざまなことが言われてきて、それができないんだったら代行がございますよと言っているけれども、手数料がどうなるのかも全くわからない。そういう中で、負担は軽減されますよとどうして言えるのかということを改めて指摘しなきゃいけないんです。重ねて、次の質問と一緒に答えてください。 個人情報が漏れた場合、これは、本当に診療機関のデータというのは非常に大きな個人情報であり、それはいろいろなところでのどから手が出るほど欲しいようなデータである。当然、厚生労働省としても、ガイドラインを定めて、情報管理を徹底するようにということが言われているわけですけれども、一義的には、この個人情報が漏れた場合、医療機関の責任になるということだと思うんですね。〇七年三月の厚労省のガイドラインを読んでも、「オンラインサービス提供事業者や回線提供事業者に生じるのは管理責任の一部のみ」と書いてある。つまり、医療機関そのものに一番責任が来るということになりますか。
○水田政府参考人 お答えいたします。 仮に情報漏えいが発生した場合の責任はどこにあるのかということでございますが、これはまさに、個々の事例に応じて判断されるべき事柄でございます。 それより何より、その前に、情報漏えいを防止するために、先ほど御指摘のガイドラインでありますとか、あるいは、一定の条件の場合には個人情報保護法令の適用、これは紙レセプトであれ電子レセプトであれ、法令で律せられますので、関係機関における個人情報の保護につきまして、国としても適切に指導してまいりたいと考えております。 具体的には、ガイドラインをお示ししておりますし、その遵守をお願いしておりますし、このガイドラインに即したセキュリティーポリシーを医療機関含め関係機関に設けることを要請しているところでございます。 それから、一番最初に答えるようにとおっしゃったのは手数料でございましたか。手数料につきましては、これはさまざま段階がございます。 例えば、この四月診療分から、レセコンを入れている薬局が義務化をされるわけでございますけれども、そこにおきましては、まさにこの四月中、五月十日がその請求期限でございますので、それまでに具体的な、今、契約の締結作業というものが進められているもの、このように考えております。
○高橋委員 責任の所在についても明らかじゃなかったと思います。 先ほど読み上げたとおり、ガイドラインの中には、やはりサービス提供事業者、回線事業者はあくまでも一部の、明らかにそのシステムに問題があった場合は責任を問われるかもしれないけれども、やはり情報そのものが漏れたとか重大な支障があったときには医療機関が責任を問われるのだ。 しかも、これから先、レセプトオンラインと何をつなぐのかというのが、医療、年金、介護、言われておりますけれども、その先もあるわけですから、そうなったときに、個々の事例とおっしゃいましたけれども、本当にその情報の漏えい先、どのように影響があって、どこから来たのかということを見つけるのはかなり困難になるであろう。そうしたことを第一義的に医療機関に求める、負担も求めるし責任も求めるということが非常に大きな問題であるということを改めて指摘したいと思います。 次に進みます。 集めたデータを国が収集する目的は何でしょうか。そして、そのデータをどこに管理しますか。
○水田政府参考人 お答えいたします。 電子化されたレセプト情報につきましては、匿名化をした上で、今後、国におきまして全国規模のデータベースの構築を進めることとしてございます。 このデータベースの構築は、一義的には高齢者医療確保法十六条の規定に基づきまして、国が医療費適正化計画の作成、実施及び評価に資するために医療費等について調査、分析を行って、その結果を公表するためのものでございます。 ただ、これらのデータは公の情報でございますので、公開を求められるということも考えられるわけであります。これにどのように対応するか。その活用につきまして、医療サービスの質の向上等のためのレセプト情報等の活用に関する検討会に検討をお願いしたところでございまして、ここにおきましては、学術研究の発展に資するような研究等、公益性が確保されるのであれば他の目的での利用も考えられる、このようにされているところでございまして、その具体的内容につきましては今後詰めていきたい、このように考えております。 それからもう一点、このデータをどこで管理するのかということをお尋ねでございます。 この情報は大変重要な情報でございまして、匿名化されているとはいっても、やはり慎重に扱わなければならないものであると考えております。したがいまして、厳重なセキュリティーが確保され、地震等の自然災害に対しての備えも万全である堅牢な設置場所で管理することが必要であると考えてございます。 この情報は厚生労働省において管理するものでございますが、省内に条件に合致する設置場所を確保することができないという事情がございますので、今申し上げましたような条件を満たす民間業者に委託することとしております。 ただ、もちろん当然でございますが、厚生労働省といたしましても適切に受託業者を管理監督していきたい、このように考えております。
○高橋委員 それだけの大きなデータを民間業者に委託するということがまず一つお答えにあったと思います。年金の記録も同じようなことになっておるわけですけれども、そこに対する危惧が一つございます。 それから、今の、国が医療費適正化のために活用するのである。言ってみれば、特定健診のデータとそして個人の受診のデータが合致をすれば、どういう傾向なのかがよくわかって、今後の指導にも生かされるのだ、そんな理屈なのかなと思います。 公開も求められるということで、例えば、今までやってきた厚生労働科学研究だとかそうしたものが、このデータを使って、私も使いたい、私も使いたいということが、これありだということも当然ある。あるいは、民間の方も、いわゆる学術研究ではない形で民間の活用ということも、これありですか。
○水田政府参考人 お答えいたします。 その点につきましては、先ほど答弁いたしましたとおり、学術研究の発展に資するような研究等、公益性が確保されるのであれば他の目的での利用も考えられる、こういうことでございますので、逆に言いますと、公益性が確保される、あるいは、例えば学術研究の発展に資する、やはりこういうことがこのデータを活用する場合の条件であると考えております。
○高橋委員 このデータの活用が、今回は学術研究。ただ、学術研究といっても大変広い意味がございますので、そこは可能にする条件が整っているということにまた読み込めるのではないかと思います。 次に進みます。 レセプトの病名コードは、六割から七割が大体標準化されていると聞いております。今後、標準化そのものが強まって、その他コードがはじかれていくことになりませんか。そのことにより、患者への弊害はないでしょうか。
○水田政府参考人 レセプトにおける傷病名コードにつきましては、蓄積されたデータの質の向上あるいは有効活用の観点ということで、その統一の推進を図ることとしてございます。 一方で、レセプトの審査についてでございますが、これは、紙レセプト、電子レセプトのいずれであっても、審査委員が診療内容の医学的な妥当性を審査するという仕組みには変わりがございません。したがいまして、御懸念のような、患者が不当な扱いを受けるようなことはないものと考えております。
○高橋委員 例えば、この間の検討会で非常に先進事例として紹介をされている韓国。レセプトオンラインがほぼ一〇〇%やられているのである、審査委員が日本の支払基金などに比べて極めて少ないということで、非常に先進的な事例としてよく言われているわけです。 しかし、韓国は混合診療が定着をしている。審査基準というものがあらかじめ決められておりますが、その審査基準からはみ出るものは減点である。そして、どんどんそれがはみ出すと、自費診療ということになるわけであります。東京保険医協会の視察、全国保団連とともに行った視察の報告の中でも、その韓国の方たちは、当事者の方たちは、医療の統制という言葉がよく言われてあった。あるいは、オンライン化をした医師の皆さんが、戻れるものなら紙レセプトの時代に戻りたい、こういうことを言っているそうであります。 日本も、今、骨太の方針などでも混合診療のさらなる拡充、拡大ですとか、いわゆる〇六年の医療制度改革のときに問題になった足切りですとか、いわゆる自費の部分をふやしていく、医療の部分を制限していくということが常に話題になってきたわけです。まさにそうした目的と合致することになっては困る。 今も、標準病名に統一することを目指していくというお話がありましたけれども、結局、今だって、みんな、お医者さんがたくさんいらっしゃるのでよく御存じだと思いますが、なかなか標準病名では割り切れないものがたくさんある。そこのところがやはりいずれカットされていって、包括というところに向かっていくのかなという懸念を持っていますが、違うなら違うとはっきりおっしゃってください。
○水田政府参考人 これは繰り返しになるわけでありますが、現在でも、紙レセプトにおきましても、審査委員が診療内容の医学的な妥当性を審査しているわけであります。これは、電子レセプトになっても、その仕組み自体に変わりはないということは申し上げたいと思います。
○高橋委員 そもそも、これは患者に何かメリットがありますか。
○水田政府参考人 この目的自体は医療保険事務全体の効率化ということで、これは最終的には国民に裨益をするものだと思っております。 さらに、先ほど委員仰せのように、過去の保険上のヘルスのデータとレセプトデータを突合することによって効果的な保健事業を保険者が提供できる、これも一つのメリットになると思います。 それから、診療報酬を適切に、事実に基づいて議論ができる、こういったメリットもあろうかと思います。 さらに、これにつきましては、社会保障カードの問題がもう一つございます。最終的には、そことつながりますと、そのカードを用いることによりまして、理論的には自分のレセプトを見ることも可能になるわけでありますので、そういったさまざまな意味で発展のあるツールである、このように思っております。
○高橋委員 今お話しされているように、効率化、効率化と言いますけれども、もともと医療費抑制のツールなわけですから、患者にとって何のメリットもない、私は今の説明を聞いていてもそう思います。 例えば、年金記録の問題から発生したわけですよね。それで、オンラインで自分の年金記録を見ることができるんだ、漏れがないかを見ることができるんだということを言っているわけですけれども、そもそもオンラインに縁のない高齢者はどうするのかという問題がございますし、大臣がさんざん言っているように、その社会保障カードが二〇一一年に始まるころに、まだ、漏れがあるのか、漏れがあるのかとしょっちゅうオンラインを見なきゃいけないような状態にあってはいけないわけです。そういう状態をつくると言っているんですから。だったら、漏れをチェックするなどというメリットはないのだということになるじゃないですか。そうしたら、一体何が残るのかということなんです。 もう少し聞いていきます。 資料の一枚目にありますけれども、医療、介護、年金の情報で、社会保障カード、レセプトオンライン等、全部リンクをすることになります。ちょっと順番をあれにしちゃったので、まず先にそのことを言いますけれども、医療保険者A、B、Cという情報が、中継データベースを通して、病院の窓口で社会保障カードを出します。そうすると、「資格情報を画面に表示」とあります。そうすると、あなたは滞納していますので、保険証の期限が切れておりますので医療は受けられませんということに窓口でなるのだということを聞きました。 そうすると、この間ずっと議論をしてきて、国保の資格証というものは特別な事情のない限り発行しないのだということを大臣は言ってきた。しかし、これは機械ですから、ぱっとその場ではじかれちゃうと、どうなっちゃいますか。 〔上川委員長代理退席、委員長着席〕
○間杉政府参考人 社会保障カードのお話、それから国保の資格証明書のお話になりましたので、私の方からも少しお答えをさせていただきたいと存じます。 現在、社会保障カードにつきまして、まだ検討の途上でございます。したがって、余り断定的なことは申し上げられませんが、健康保険証の機能を果たすということが、一つ大事な機能として私どもも理解しているわけでございます。 現在、保険者や市町村が発行し、医療機関等を受診する際に提示する各種の受給者証等につきましても、保険者、市町村の事務の軽減でございますとか、あるいはカードの利用の利便性ということを考えれば、今ちょっと先生のお話にありましたけれども、可能であれば一枚のカードで、医療機関の窓口でオンラインで資格確認が可能となるというふうなことが理想ではあろうと思っております。 ただ、それでは機械的にもうすべて受給者証を取り上げてそういうふうな運用をするのかということではございませんけれども、私どもはあくまでも、この社会保障カードという構想は、一枚のカードでできるだけ、受給者証でありますとか、あるいは公費負担医療などもそうでございましょうけれども、医療機関の窓口で同時に一枚のカードでさまざまな資格が確認できる、その方がより便利だろうというふうに思っておりまして、何も国民健康保険の資格証の取り扱いあるいは発行に影響を与えるというふうなことは考えていないわけでございます。
○高橋委員 るるおっしゃいましたけれども、では、具体的にどうするんですか。
○水田政府参考人 国保の資格証明書のお話でございますけれども、社会保障カードが仮に実現しても今のままでも基本的に変わりはないと思います。これは、資格証明書を出すことによって、接触の機会をふやして、相談をする、特別の事情がないかどうかを丁寧に点検するということ自体には、社会保障カードであろうと従来の保険証であろうと、それは何ら変わりはないものと考えております。
○高橋委員 窓口ではじかれて、市役所に行って特別な事情がありますと言わなければまた病院に戻れない、そういうことじゃないですか。ますますぐあいが悪くなるじゃないですか。私はそういうことを言っているんです。 例えば、さらに重ねて聞きますけれども、年金の法案の審議のときに、年金保険料の滞納者に国保の短期証を発行できることを決めました。私は、年金と国保をリンクさせるのは筋違いであると反対をしました。 しかし、今回、何度もおっしゃるように、いろいろな情報を重ねるということは、例えば介護と国保、国保と年金というように、一つでもそういう滞納などということがあれば、全部の利用制限にリンクするということが起きるんですか。
○水田政府参考人 制度的なリンケージというものは今設けられていないわけでございますけれども、例えば市町村でありますと、国保それから介護保険の保険者でありますし、地方税の徴収もしている、あるいは給食費でありますとかあるわけでありますので、そういったことをどういうふうに管理していくかということは、これは実は地方自治体にとって大変大きな課題であると思っております。 というのは、何か問題のある家庭がありますと、そういったところに出てくるわけでありまして、先進的な自治体、国保の例で見てみますと、やはり、国保なら国保を端緒として、その家庭がどういう実態であるのか、多重債務者であればそれはそれなりに救済をしていく、こういった庁内体制をとって対応しているところもあるわけでありまして、望むらくはそういった形での、いい意味での総合的な対応というのをぜひしていただきたい、このように思っております。
○高橋委員 自治体独自の医療費助成、さまざまありますよね。子供医療費ですとか重度心身障害ですとか、そうしたもののリンクはどうなるんでしょうか。これをもしシステムに載せていくとなると、自治体は大変な経費がかかると思います。何にもしないとしても、システム自体はかかると思います。そのための補助とかをどうするのか。面倒くさいから、自治体はもう独自の制度をやめちゃうということになりかねないんです。 どういうふうに考えていますか。
○間杉政府参考人 実は、カード化の実現ということに向けましては、今省内で検討会をつくりまして、この四月中にもそこでの一つの考え方をお示しいただこう、まだそういう段階でございます。 それで、お尋ねの、失礼しました、今省内で検討しているという段階でございます。それで、済みません……(発言する者あり) 大変失礼いたしました。 費用負担のお話がございました。 検討会におきましては幾つかの仮定を置きまして議論を行っているところでございますけれども、カードの導入、運営に要する費用につきましては、具体的な制度の仕掛けをどうするかというふうなことが一つございます。それから、電子行政におけるさまざまな他の取り組みというものもございますので、その活用の度合い等により大きく異なってまいります。 したがいまして、現時点ではまだ具体的な費用の推計を行っておりませんけれども、今後私どもも早急に議論しなければならない大変重要な視点だろう、そういうふうに考えているわけでございます。 それから、重ねて公費についてのお尋ねがございました。 今、私どもとしましては、先生の方からも資料の御提出がございましたような、中間のDBというふうなものに市町村の公費の情報を結びつけていただくというふうなことによりまして、一枚で、医療機関に行きましたときに資格確認ができて公費の受給もでき得るというふうなことが可能になるものでございますから、可能であればそういう形を目指したいと考えておりますけれども、なお検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。 大変失礼しました。
○高橋委員 きょう、まだという答弁がたくさんございました。これで二〇一一年からスタートするというのはとても無理であろう。もしスタートをすれば、本当に将来に禍根を残すのではないか。責任を医療機関と自治体にだけ押しつけて、国は、とにかく医療費抑制、そして将来は社会保障個人勘定に結んでいくんだろう。そういう条件だけをどんどん進めていくということで、非常に危険なねらいがある。急ぐべきではないと重ねて指摘をして、終わりたいと思います。
○田村委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党の阿部知子です。 本日は、民主党の委員の方も何人かお取り上げでありましたが、財政再計算について、まず冒頭、お尋ねをいたします。 思い起こせば、平成十六年の年金の論議のときにも、ちょうど年金論議が衆議院で終わったころでしたか、出生率の値が前提に置かれているところと遠く離れていたということがあって、これはいかに何でもちょっと信頼性が疑われるというような指摘があり、今回もまた、長妻委員も山井委員もお取り上げですが、もし年金の納付率、国民年金が八〇%でなかったとしたら、今前提としている現役世代の五〇%という数値がはるかに遠い。 これは、ここの国会の中の閉じた場で論議している以上に、舛添大臣はよくおわかりと思いますけれども、年金問題こそ国民と共通理解、だれかの負担なくしては成り立たないということで、その負担が公平で公正で透明であるか、そして、担保が将来において何がしかできるかというところをつくり上げる基礎になるのがこの年金再計算、財政再計算なんだと思います。 私は、この間政府は、現在の事態を、例えば四月の二十七日には経済危機対策と称する補正予算をお組みになるということで、かなり昨年の段階より、経済の見通し、雇用の問題、さまざまに危機というお言葉をお使いになるほど深刻に受けとめておられるんだと思うんですね。しかし、そもそも、現在の二月二十三日に示された年金再計算というものでは、二つの仮定がございますけれども、今から十一年以降は中長期のものは経済前提専門委員会の報告書を利用し、今から十年に関しては「経済財政の中長期方針と十年展望 比較試算」ということを前提とするとお手元の資料の一枚目の上段三行に書いてあるわけです。経済前提としては、平成二十一年財政検証における財政前提の範囲というもの及び内閣府の試算を用いると。 ここで舛添大臣にお伺いしたいですが、後段の内閣府の方の「経済財政の中長期方針と十年展望 比較試算」というものは、今回、経済危機だという認識に当たって当然見直しが行われると伺っておりますし、そうなってくると、今、近未来の十年の前提に置いているところが大きく違ってきてしまうだろう。ここは、国民の実感とやはり今回の計算が遠い一番の理由なんですね。 大臣、ちょっとお手元の資料の二枚目を見ていただきますと、これは実はせんだって郡委員もお取り上げでありますが、例えば二〇一六年以降の経済中位、高位、低位というところでは、数字がフィックスと。例えば中位推計を用いれば賃金上昇率二・五とかずっと固定した値ですが、それまでに至る十年は、中位のところだけ申しますが、二〇一〇年が賃金上昇率三・四、そして十一年二・七、二・八、二・六と続いていくわけですね。これは、正直言って、だれが考えても来年の賃金上昇率、中位だって到底行かないし、はっきり言って低位だって到底行かないしということになるんだと思うんですね。 舛添大臣は、内閣の一員として、また内閣府からそういう見直しも出るということも既に御存じだと思うのですが、当然ここが変われば全体が変わってくるということについて、まずお考えをお聞かせください。
○舛添国務大臣 それは委員おっしゃるように、きょうの一日通しての議論もそうですが、ある前提を置いての計算ですから、前提が異なれば、結果は異なってくることは当然だと思います。
○阿部(知)委員 大臣、それで、もう前提の数値を変えるということが政府の大方針で出ているわけですよね。だって、これは経済危機対策を打つ、十五兆打つためにここの部分を見直すんですよ。そういう段にあって、今あるお示ししたデータ、これを使って計算されたのが今の財政再計算なんですね。当然、普通に考えたって違うでしょう。それを郡さんが、逆に言うと十一年以降、これから十一年後の方の見通しのところを計算し直してみてと、二・五じゃなくて二・〇だったら、あるいは一・五だったら、一・〇だったらというお問いかけがあったら、大臣はこの前、そうします、検討します、二、三週間とお答えになったんですね。私は、その可能性がどんどん色濃くなっている。だって、この数値はやはり変わりますでしょう。変わらなかったら、十五兆円の補正予算のバック、背景が出てこないわけですよ。 大臣、そんなに、前提が変われば変わりますよとか言っていないで、もうここに迫っているんですよね。きちんとそこを織り込んで、本当はこの年金審議のときに要るデータなんだと思いますね、私は。だって、これが狂ってきたら、御指摘の点が全部変わるんですから。恐縮ですが、もっと危機感を持って、責任感を持って、この数値の変動があり得るし、出たら早急にこれをやり直すというお答えをいただきたいです。
○舛添国務大臣 これも一貫して申し上げているように、五年に一回の法で定められた財政検証をやる。そうすると、その段階において使える前提というのを使ってやったのが、その結果です。ですから、次にやるとすれば、まさに五年後にそのときの状況でやる。 ただ、さはさりながら、つまり、財政検証ということについて言うと、五年ごとの定期的なことをやって、その結果で見直しすることが必要であれば見直しをする。しかしながら、大きな変化があったときに、それを加味して、どういう方向で政策を切りかえるのか。 それを言うと、こういうことですよ。二十一年度の予算を作成するときの前提の数字は、恐らく、今の経済状況そのままだと違うと思いますよ、おっしゃるように。したがって、そこで補正というような形での対応をしているので、私は、この財政検証、要するに、これが重要でないということを言うわけでありません。しかし、五年に一回やるルーチンの仕事ですから、それはそれとして、しかし、大きな変動が起こったときにはどうするかは、これはまた別に考えればいい。 そうすると、さっきの二ページ目の数字もそうですけれども、仮に全く逆のケースを想定して、シュンペーターじゃないけれども物すごいイノベーションをやって、何だ、三・四なんというのは、まあ三・四でも二・七でもいい、信じがたい、これは最低五・〇の賃金上昇率があるよといったときはどうするんですか。そのたびにやるか、そのたびにやるときもどれぐらい重要だったからやるかというので、私は、やはりルーチンで五年後にやることに一つの意義があると思っています。
○阿部(知)委員 舛添さんらしい誠実さがないです。だって、百年に一度の経済危機と政府みずからおっしゃっているんだから、それにのっとって見直すとおっしゃればいいんですよ、ここは素直に。だれもそれを責めませんよ。むしろ、リアルな方が国民にとって納得がいくだけなんですね。そこが余りずれて、八〇%問題もそうですよ。五〇%の話も、八〇%という前提がなきゃ吹っ飛んじゃうんだからね。そういうのばかりでやらないで、現実を直視して、だって、年金というのは本当に、大臣も一番力を入れているように、重要なんですよ。よろしいですか。 これは、経済危機対応補正予算を出すときに、あわせて、だって、通常であれば五年に一回というけれども、その前段の平成二十一年財政検証における経済前提の範囲、「経済財政の中長期方針と十年展望 比較試算」、ここが変わるんですよ。ここの数値が変わってきちゃうんです、今回。しようがないんです。だから、それに合わせて見直してくださいと、本当にまともなことをお願いしているだけなんです。そして、本当はそこまで審議はやってくださいと言いたいですが、控え目に、見直してくださいと言っているんですから、大臣、これはどうですか、お願いしたいです。あと二週間くらいで出るでしょう。
○舛添国務大臣 だから、きょうお示しした、五〇%を割りますよ、納付率が下がればと。それを計算するところは二、三週間時間があればできるということで、さまざまな前提が変わればどうなりますと、それを示すことはやぶさかではありません。
○阿部(知)委員 それだけじゃないんだと私は言いたいですけれども、時間を次に進めさせていただきます。私は、そもそもそうだったら、やはりこの財政再計算のあり方そのものを見直す作業が必要なんだと思うんですね。 次にお伺いしたいのは、では、いろいろ出てくる数値がどういうところから出されて、そこに外部の目のチェックが入っているかどうかなんです。 厚生労働省がこの年金の再計算にお使いになるいろいろなデータは、例えば、社会保障・人口問題研究所とか、あと社会保障審議会のしかるべき、経済前提専門委員会等々ですが、この経済前提専門委員会は、厚労相が任命される委員がなるわけですね。あとは日銀の物価上昇率等々を使われますけれども、それはそれとして、例えば、これは年金局長でいいですが、アメリカ等々ではどういう仕組みでこういう情報のインプットをしているか。特に、外部からは何を入れておるかということで、ちょっと御答弁をいただきたいです。 実は、年金の数理局がこの経済前提専門委員会でいろいろつらつらつらつら説明しているんだけれども、そこに一点、画竜点睛、本当のことを言っていない部分があるんです。渡辺局長にはそれがおわかりでしょうか。ちょっとお願いします。アメリカにおいてでいいです。
○渡辺政府参考人 今、突然のお尋ねでございます。それで、経済前提専門委員会における審議の中で、それに近いような議論がなされていたなということを思い起こして聞いておりました。 一つは、これほど何かマクロ経済計算の込み入った手法を用いてやっている先進諸国というのは余りないという印象を、さまざまなそういう専門家の御意見の中で聞きました。OECDの中で、少し、こういう手法もどうかということに近いのはございましたけれども。アメリカでありますとかその他のところは、基本的には、従来の経済指標をそのまま延長するというのが基本的な姿であるということと、それから、国によりますが、第三者的な委員会がそういう数字をつくって、そういうものを当てはめているというところもあったように思います。 私どもの方では、財政検証を行った後、かつては総理府にありました年金数理部会というのがございますが、そこがある意味で第三者的な事後検証を、各年について、検証とか、再計算と実績との乖離という形で行ってもらって、それを公表しております。
○阿部(知)委員 いみじくも今年金局長が言ったように、そうした作業が要るんですね。 アメリカだと、インプットの情報のところに大統領の指名する公益代表が二人も入って、インプットの指標自身がどの程度、公益代表ですよ、大臣だったらこの意味がわかると思うんです。 私は、内部だけの情報で、そして内部の政策目標を当てはめて計算して国民の実感と遠くしたって何ら意味がない。あるいは、今おっしゃったような、総務省がもう一回実績値を評価し直す。そうやっていかないと、これはどんどん実感と乖離した数値が躍っていくんですね。 もう一つ、舛添大臣、これはよく御存じだと思いますが、アメリカの場合は、日本でかつて総務省がやっていたことを、GAO、会計検査院がやるんですよ。今の日本はやりっ放し、出しっ放し、大きく間違ったって、あとは、きょうは舛添さんは幾つかを見直しますとか言ってくださいましたが、これは制度的に、組織的にそういう仕組みを定着させていかないと、年金問題がいつもこうした混乱の中に論じられて、それは国民の信頼にとって大きなマイナスだと私は思います。 何らかの外部評価機能を持たせるということについて、それは、情報のインプットもアウトプットもその途中で生じた変化も含めて、どうですか、大臣、お考えは。
○舛添国務大臣 まず、財政検証のあり方で、一つの考え方は、例えば、来年の経済成長率をどう思いますかとエコノミストに聞いても、マイナス二%から二%までさまざまなものが出てくる。だから、インプットの指標をどうするかというときに、複数の機関にやらせるというのは一つであると思います。 それから、どう検証するか。やはり検証が必要なので、検証については、実施をした者じゃない者がやらないといけないので、まさに年金のときに、なぜ総務省に入ってきて検証をやってもらったかというのは、自分のことは自分でわかりませんから。 ということなので、これは今後どうするか。次の検証は五年後ですから、改善すべきところは改善した方がいいと思っております。
○阿部(知)委員 五年も待っているうちに、年金の信頼は地に落ちて、本当に回復不能になりますよ。もうこの二回の、平成十六年の審議と今回の審議で私は十分だと思うんです。見直す機能が必要だと今舛添大臣はおっしゃったんだから、ここでこそ見識を生かしていただきたい。変わることは仕方ないかもしれないんです。だけれども、それをずっとやりっ放しでいったのでは、これは国民の実感と遠くなる。 例えば、この経済前提専門委員会の二十年の七月九日の中に、委員の一人が指摘していますよ。「加えて現実と前提の間で事後的に乖離が生まれた場合は、反省をするというか、検証をするということも、」この人は「この委員会が」と言っていますが、とにかく、この委員会もやらないし、どこでもやらないんですよ。この委員会がやるべきか、それとも採点は別の人にやってもらうかは別として、外部を入れるかは別として、そうした作業が不可欠なんじゃないか。こういう委員会での指摘がそのまま素通りしていっちゃうのでは、私は、本当にこれは混乱の意味がありません。大臣には、ぜひ本当にそこでこそ見識を振るっていただきたいと思います。 引き続いて、きょう、私、ぜひ大臣に御尽力いただきたいですが、お示しの私の資料の三枚目であります。これは、二〇〇四年から二〇〇八年の間に、いわゆる年金でお暮らしの皆さん、東京都と大阪市と福岡市、三つのパターンで、実は、保険料もふえたわ、これは医療保険と介護保険です、税金もふえたわ、何だかんだで、実質、年金の手取りというか可処分所得が減っているというグラフなのであります。 特に大臣にここで目を通していただきたいのは、国民健康保険料や介護保険料のこの負担が大幅に、これは全体として見てですよ、合わせれば、四年前と比べて、東京都で二十三万円、大阪市で二十七万円、福岡市で二十六万円とふえている。そのふえている半分部分は、実はこれは医療保険や介護保険の保険料増であるわけです。 ところが、今し方も五〇%、五〇%と随分御指摘があって、満たないじゃないかと言われましたが、私は、もし五〇%に満ちていても問題があると思っているんです。理由は、この五〇%とは、サラリーマンの現役世代の手取り、手取りというのは保険料を全部引いちゃった後、医療保険の保険料も引いちゃったサラリーマンの手取りの半分なんです。ところが、御高齢者はこの半分からさらに保険料をみずから負担していくわけです。実際に、これまでの論議で抜けているのは、では、五〇%で本当に大丈夫なのと私は問いたいです。この図を一つ見ても、保険料負担がどんどん上がってくれば、当然、現役世代の、その人たちについての保険料を払った後の半分があったって暮らせないじゃないですか。ここまで私は深刻になっているんだと思うんですね。 今、やはり社会保障は全体にわたって見直さないと、医療保険、介護保険の負担増ということも大臣にはぜひ念頭に置いていただきたい。お時間の関係で、ここは質問は、大臣はわかっているでしょうからお答えを求めませんで、次に行きます。 次に、マクロ経済スライドについて伺いますが、私は、これもまた大変深刻な事態を起こしていると思います。そもそも、マクロ経済スライド、このたびの見直しで、二〇一二年開始で終了が二〇三八年と、何と二十六年間にもなりました。平成十六年のときにはマクロ経済スライドは全体でたしか十六年間くらいで済んだんですが、今度は二十六年間にわたって、基礎年金部分も含めてマクロ経済スライドがかかるということなんですね。 もし当局でおわかりになれば、今回の八〇%の前提のところを変えた試算で、そこで二〇三八年なんですけれども、このマクロ経済スライドのかかり方は変わるんですか、変わらないんですか。どんどん長くなっていると思うんですけれども、どうでしょう。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。 マクロ経済スライドの仕組みそのものの性質からいたしまして、例えば、本日御議論にありましたような、納付率八〇%に満たない水準で長いこと推移した場合は四九%台になるというお話がございましたが、五〇・一%からそうした変化がするときのマクロ経済スライドのかかり方、調整率、そういうものについては全く変化はございません。ただ、期間がもう少し長くなってそこに至るだろうということになろうかと思います。 詳しい年次は、私、今承知しておりません。
○阿部(知)委員 これも、ぜひ大臣、詳しい年次を出してほしいんです。だって、平成十六年のときには十六年間マクロ経済スライドだって言ったんです。今はもう二十六年間。今の局長の答弁だと、もっと長いでしょうと。 ではマクロ経済スライドとは何だったのかということで、特に、これが基礎年金部分にかかるんですよ。基礎年金が二十年も三十年もにわたってどんどん実質的に減っちゃうんですよ。名目が同じであっても、スライドして実質が減っていくんです。そうすると、今回の年金改革の四番手に挙げられている基礎年金機能の強化を検討するということと真っ逆さまじゃないですか。大臣、どうでしょう。
○舛添国務大臣 年金制度をサステーナブル、つまり持続可能なものにする仕組みとしてマクロ経済スライドを入れた。それは、人口動態とか労働のあり方、したがってそういう指標が入るわけですが、そのことはそのこととして、しかし最低保障機能をいかにして高めるかというのはまた別の次元で考えられますので、私は二つは両立すると思います。両立させねばいけないと思っていますので、最低保障機能の強化、その中で、今フィフティー・フィフティー、保険料と税がそういうふうになっていますけれども、これは介護とか医療とかほかのところにも影響しますけれども、その比率を変えるというのも、つまり四分六とか三、七にするというのも一つの方向だろうし、究極的にいけば全部税で見るというのもそういう方向だと思います。 だから、サステーナビリティーとミニマムな保障というのは、私は別の考えでやった方がいいのじゃないかと思っています。
○阿部(知)委員 もともと、マクロ経済スライドという概念を導入したときに、とにかく現役世代の半分は給付しますということと、それに伴って、百年安心できる制度設計にするためには、ちょっと御高齢者に我慢してもらって、全部基礎年金のところまでも下げましょうねという概念なんですね。 でも、基礎年金は、ただでも、その年金の算定のときに、そこからさっき言った医療保険料なんか払えない額なんですよ。そういうところに置いておいて、私は、このマクロ経済スライドという考え方はやはりひずんでいるし、おかしいと思いますよ。さっき言った、五〇%あったって実は暮らせるかどうかわからない。さらに経済スライドで基礎年金が下がっていく。これは平成十六年の改正の大きな問題点ですし、今もってどんどん悪化していますよ。五〇%もだめだったじゃないですか、この計算では。それから、マクロ経済スライドも、当時は十六年と言っていたのも、三十年以上かかっちゃいますよ。暗黒ですよ、こんなやり方は。 大臣には、ぜひ、まだ金曜日に審議がありますから、ちょっとお考えを伺いたいですが、準備をしておいてください。 最後に、社会保険庁にお越しいただきましたので、せんだって私がここで何で資料をくれないんだと怒りました件で、平成十八年、十九年、二十年ですか、その累次にわたる改正点、特にこの一年間の改正点、改善点についてお話をいただきたい。時間ですので、短くお願いします。私の方から、それを受けて大臣に一言申し上げたい。
○石井政府参考人 お答え申し上げます。 まず、この一年間の改善点を中心に簡潔にということでございます。 平成十八年九月の厚生年金保険にかかわります総務省からの勧告、これは、適用、徴収、それから社会保険と労働保険のいわば徴収事務の一元化、このことを三本柱にした内容のものでございますけれども、この中で、私どもの仕事の仕方、特に効率化の面でいろいろと取り組むべき課題があるということを中心に御指摘がございました。 私ども、これを受けまして取り組みをいろいろ進めておりまして、まず、仕事の枠組みといたしましては、まずもって、十九年度からでございますけれども、社会保険事務局ごとに行動計画というものを策定させまして、そしてその中に数値目標等を設定させ、そして進捗状況を、やりながら取り組みを強化する、まずそういう枠組みをつくってございます。 そのもとでの具体的な取り組みでございますが、重点加入指導の取り組み、あるいは立入検査、職権適用の取り組みの徹底、とりわけその実施手順、判断基準、ここら辺があいまいだったので明確化を図りました。具体例を一つだけ申し上げれば、十九年度における戸別訪問による加入指導の結果、適用の数でございますが、加入指導の実施件数は十八年度に比べて半分弱になってございますけれども、逆に適用に結びついた事業所数というのは十八年度を上回っているというような形で、二倍強の効率化が図られているというふうな状況がございます。 こういうような一例もございますけれども、二十一年度以降、こういった取り組みがさらに実効性を伴うように、しっかり対応していきたいというふうに思ってございます。
○阿部(知)委員 二万件にも及ぶ、本来は職権適用が必要になる、やりたい、やるんだと言っていた実施の実態は、先ほどお述べになりました十八年で戸別訪問をされた件数は六千七百八十六件なのに、十九年度は何と三千五百八十三件に減っちゃっているんですね、そもそも行ったのが。行かなきゃ強制の職権適用なんかできない。その行った中でちょっとは効率よくなったというのでは、これは全然誇れる数値ではないと私は思います。 大臣には引き続いて、何度も申し上げますが、総務省からの指摘、そしてさっきの、年金の計算もやはり他の目を持った方がいいし、それは本当に業務を遂行していくために必要と私は思いますから、重ねて御尽力いただきたいが、最後にお願いします。
○舛添国務大臣 総務省からの指摘についても、これは私のもとの改革推進室で今着手しておりますし、さまざまな御指摘をいただいて、改善すべきところは改善していきたいと思っております。
○阿部(知)委員 ありがとうございました。終わります。 ————◇—————
○田村委員長 この際、御報告いたします。 昨年十二月二十四日、本委員会から調査局長に命じました年金記録問題の実態等に関する予備的調査につきまして、去る十日、その報告書が提出されましたので、御報告いたします。 なお、報告書につきましては、同日、議長に対し、その写しを提出いたしました。 次回は、来る十七日金曜日午前八時四十五分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時十九分散会