予算委員会 第5号
- 発言数
- 336 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2008/10/16
会議録
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十年度補正予算三案審査のため、本日の委員会に独立行政法人国民生活センター理事田口義明君及び日本郵政株式会社常務執行役伊東敏朗君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 平成二十年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、締めくくり質疑を九十九分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本四十五分、自由民主党三十分、公明党九分、日本共産党五分、社会民主党・護憲連合五分、改革クラブ五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 平成二十年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑を行います。水岡俊一君。
○水岡俊一君 おはようございます。 委員長始め予算委員の皆さん、また総理以下全閣僚の皆さん、三日目の予算委員会の審議、大変御苦労さまでございます。 私は、二〇〇四年の選挙で当選をさせていただいた者でございますが、当選直後に総務委員会に所属をし、当時の総務大臣であった麻生大臣と初めての質問をさせていただきました。そのときは新米の私に対して正面から誠実にお答えをいただいて、本当に感激をした思い出がございます。是非はぐらかさないで、今日も是非御答弁をお願いをしたいと、こういうふうに思っております。 それでは、時間がありませんので早速入ってまいりますが、この二日間の審議を私も席に座って聞いておりまして、よく分からないことがたくさんございました。その中に、直嶋委員から麻生総理に対して、年金問題どういうふうにお考えなのかということで、中央公論の寄稿文を一つの材料に総理のお考えをお聞きをしたと、こういうことがございました。そういう中で総理のお考えも一定私も理解をしたところでありますが、一つ、国民のサイドに立ってみればどうしても気になるキーワードというのがあるんですね。百年安心プラン、百年安心というこの言葉については一定の総理のお考えがあるやに理解をしましたが、究極のところ現行制度は百年安心プランなのかどうか、そのことについては総理はどういうふうにお考えなんでしょうか、お聞かせを願いたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には、水岡先生、僕は二十年後のことはほぼだれも予想できない、私は二十世紀が人類に与えた教訓の一つだと思っております。少なくとも、一九四一年にいわゆる日米開戦やるんですが、まさか二十年後に日米安全保障条約なんてことを想像した人はいなかったし、一九七九年、アフガニスタンにソ連が侵攻した後、十年後にはソ連が崩壊するなんということを予想した人も多分あの時点ではいらっしゃらなかったろうと思うんです。したがって、百年と言われるとなかなかそんな先まで、人間は不遜にそんなことを言って大丈夫かねと。正直、私自身は、百年という単位は今のこの猛烈速い時代にはなかなか難しいんじゃないのかなというのが基本的に私の頭のどこか、体のどこかにそういう意識があることは事実です。 したがって、百年ということにはちょっといろいろ感じがありますが、しかし、今、いわゆる少子高齢化と言われるものが先進国の中で激しく進んでいる。日本なんかは中国やら韓国に比べればいわゆる出生率はまだ高い方なのかもしれませんけれども、それでも明らかに少子高齢化という問題がありますので、そういった中にあって、少なくとも長期的な給付と負担のいわゆる均衡がサステーナブル、維持できるような仕組みというのをこれは懸命に考えるというのは、これは政治家として大事なところだと思いますので、そういったところで、財政的には将来にわたってこれがこのとおりいけば少なくとも持続可能なものになったんではないのかなという感じがします。 しかし、更に少子化が進むとか更に高齢化が進むとかいうことになり得る可能性だって十分にありますし、どなたかな、お医者さんの話によると人間は百二十歳平均ぐらい生きられるようになるはずだとか言われると、ちょっとさすがにええっという感じがしますが、本当になり得るのかもしれませんし。 そういった意味では、まだまだ様々な問題が我々としては考えておく、それから謙虚な気持ちでやらなければならぬのではないかというのがありますが、少なくともそういった意味を考えますと、どのような年金制度を考えておかなきゃいかぬかというのは、もっといろいろなことを考えた上でということを思いますが、じゃ、今おまえ、どんなことかと言われても、ちょっと今の段階で分かっているわけではありませんので、そこの点に関しましてはそういった一部危惧がある、危惧というかそういった思いがあるのと、プラス今言った一応のものをつくるというのが、両方で考えた結果が今の制度なんだと思っております。
○水岡俊一君 国民のサイドに立ってみれば、政府が今現行の年金制度をお出しになった、これが百年安心プランだというふうに理解をされた方がたくさんいらっしゃった。しかし、今総理がおっしゃったように、いろいろ情勢的に見ると大変十年先、二十年先も分からないではないかという考え方がある。 とすれば、この百年安心プランは、立てたときはそうだったかもしれないけれども、今となってはそれはもう言えないのではないかというふうに理解をしてよろしいんでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今直ちに、できて直ちに、まだ数年しか経ていないまだ今の段階で直ちにこれはもう危ないと申し上げるつもりはありません。正直、更に良くなる可能性もありますので、ちょっと今の段階で危ないじゃないかと申し上げているわけではございません。
○水岡俊一君 百年安心という言葉は大変耳触りが良くて、心にすとんと入ってくる言葉なんですよね。それだけに、そのキャッチコピーというのは大変重要なものだというふうに思っています。だからこそ、今政府が今の現行制度を百年安心プランと言い続けるのか、いや、もう既にそれは言えなくなっていると、現下の情勢を見てこれは変えていくんだということで百年安心プランはもう取り下げるというのか、そこのところをもう一回お答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、この話が出たときには、これは、当時、御記憶かと思いますけれども、昔は高齢者の定義は五十五歳だったんです。大正四年生まれの人がたしか五十五歳になったときに、老婆ひかれる、五十五歳というのが出たんです。当時、老婆だった人で五十五歳で非常に偉い方がいらっしゃいまして、私はいつから老婆と言って物すごい勢いでどなり込まれて、それが元々あれ六十五になった直接のきっかけはこの方の一言なんですが。 これぐらい、当時はやっぱり平均寿命が急激に延びていった時代だったと思っております。私ども、会社に入りましたときには、もうほとんど五十幾つの方と言われるともうかなり御年配に見えた時代でしたから、今はもう全然違いますから、そういった意味では随分時代が変わったんだと存じます。 しかし、今これできたときと随分また時代が変わってきて、今六十五ということになっておりますけれども、これは将来七十五じゃないと高齢者にならないというほど平均寿命が延びるのか、ちょっと正直今の段階では分かりません。 ただし、今の段階で百年といって財政的には一応百年という形につくり上げられているんだと思っておりますので、今この段階で百年というのを直ちに変えないかぬという気持ちを私自身が持っているわけではございません。
○水岡俊一君 今のお話、ちょっとよく分かりませんでした。 私としては、問題は、現行制度を提示をした時点から見て、その後に大きな情勢変化があって百年安心プランとは言えなくなったから変更するというんであれば、またそれはそれで意味があると思いますが、総理のお考えであれば、もう提示をする前から、今随分昔から人生五十年あるいは人生八十年という考え方が変わり、寿命の長さが変わってきている、そういった大きな変化がある中での話なんだからということであれば、もう提示をする前から百年安心プランと言うには少しおかしかったんじゃないかという考えが私はあるように思います。 まあこの問題を長々とやっていても仕方がございませんので、舛添厚生労働大臣に、その点についてどうお考えか聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 水岡委員と総理のやり取りを今聞いておりまして、これは平成十六年度に改正したのが今の制度なんですけれど、そのときに一応財政上きちんとつじつまが合うというか収支が合うという形で計算したという意味で、その財政上の計算を五年とか十年じゃなくて百年単位でやったという意味で百年という数字が出てきております。 そのときに、これはもう三つぐらいの点の改正点を設けました。それは、やはり保険料を段階的に引き上げていかないといけない、それは上限を固定しました。それから、今の総理のお話の平均寿命云々という話は、今までは賃金上昇率というのを考えていたんですけれども、賃金上昇率はもちろん考えて、それは賃金が上がればきちんと年金も上げていかないといけないわけですから、まあ物価水準と言ってもいいです。それに加えて、要するに平均寿命の延びというファクターもそこに入れました。それから、労働力人口の減少というファクターも入れたので、そういう意味でより精緻なモデルができたと思っております。それから、基礎年金の国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げると、そういう形での財政的な仕組みで百年を見通してやったと。 ただ、未納の問題が出てきたり未加入の問題が出てきて、やはり、それから、まあ今一生懸命取り組んでいますけど、年金の記録問題も前提にあります。こういうことで、年金自身に対する国民の不信感が募っていると。これやっぱり国家全体の信頼にもつながっていることでありますので、そういう意味では、財政計算は百年でやっても、今のような問題がありますから、どういう案が一番いいかと。税方式というのも一つあります、基礎年金の税方式。それから、最低所得方式をどうするか、そういうのもありますので、これはいろんな議論をやりたいと。 ですから、議論を封じるために百年の財政計算をしたということじゃなくて、むしろ、これは十六年改正でやりましたけれども、やはり国民のニーズにこたえる形でいろんな議論をしていって更にいいものにしていくというのが大事かなと、そういうふうに思っております。
○水岡俊一君 国民の立場に立てば、今のお話をじっくりと聞いていろいろ考えるところあるかと思いますが、しかし究極のところ、今、平成十六年にこういった案をきちっと出してきたという流れの中で、それ以後に変化があったから百年安心と言えなくなったのか、若しくはもうその案を出す以前から日本の情勢は昔とは違っていて百年安心と言うにはちょっとこれは無理があったというのか、そこのところはどうですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今申し上げましたように、マクロスライドも入れた形での調整をやりました。だから、財政計算上は百年もつような形でやったんですが、ただ、もう年金記録問題、これがまず国民の年金に対する不信感の大きな源になっています。これはもう一生懸命取り組んでおりますが、さらに、未加入の方が増えている、それから加入していてもこういう経済情勢でちゃんと掛金が払えない方が増えている、こういう様々な問題が片一方にあると思いますんで、財政計算は計算としても、こういう問題に目を閉じてはいけないということで、そういう意味で、委員がおっしゃるように、そこは安心ではなくて、本当に、年金記録問題は本当に申し訳ないと思って今一生懸命取り組んでいますけれども、例えば自分の年金がこういうふうに改ざんされているんじゃないかと、そういうもう不信があれば年金の掛金払いたくなくなるのは当たり前でありますから、そういう意味で、では例えば税方式にしたら未加入の問題なんかはなくなるし、例えば社会保障ナンバー、そういうものでみんなに一つずつ社会保障の番号があれば確実に改ざんなんかも防ぐことができますし、そういうことは大きな制度設計であると思いますんで、今の議論は財政上の計算だと。ただ、これは、今からそれこそ大きな経済変動が起こるとか大インフレが起こるとか、そういうことであればなんですけれども、当面はあの百年の計算で一応制度設計はしたつもりでございます。 ただ、もう委員等おっしゃるのは、本当に不安、不信、信頼感の欠如、こういうことの問題が山ほどありますから、これを一つ一つ片付けながらより良い制度設計をしたいというふうに思っております。
○水岡俊一君 端的にお伺いします。 舛添大臣、要は百年安心プラン、取り下げますか。どうでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) 私は十六年の改定自体が間違ってなかったと思います。その十六年の、まあ政府自身は百年安心という言葉は言っておりません。百年の財政計算をやりましたということは正確に言うと申し上げておりますんで、そこは、十六年の改定を今取り下げてもう一遍やり直すということは今当面は考えておりません、そういう意味では。 ただ、様々な不安材料がありますから、こういうものについては一つ一つ解決していきたいと、そういうことでございます。
○水岡俊一君 一昨日でしたか、舛添大臣は百年安心プランと政府は言ったことがないというふうにおっしゃいました。本当でしょうか、もう一度。
○国務大臣(舛添要一君) 百年の財政計算をしたということは申し上げたと思いますが、百年安心ということは政府は言ってないというふうに私は記憶しております。
○水岡俊一君 いや、私は年金の勉強を始めて、いろんなところで政府が百年安心、百年安心プランと、こういうふうにおっしゃってきたというふうに思ってきました。ですから、一昨日の委員会の中では、大臣がそういうふうにお答えになったこと、非常に納得できない思いでありました。 少し仲間と調べてみたところ、二〇〇六年五月の二十六日の衆議院の厚生労働委員会で、高木委員の質問に対して当時の赤松副大臣がこういうふうにお答えになっている。 今、年金安心プラン、こういうことで、国民の皆さんは年金に対して安心をしていたはずなのに、それに対して様々な要素があってそれに不安を持つ向きがある、こういう御指摘であります。あの選挙に向けて様々な、与野党入り乱れての選挙戦の流れの中で、私は、百年安心プラン、よく言ったなという、いろいろな意味を含めて、ある意味で選挙戦術的な側面もありますけれども、しかし、ちょうど百年どうこうは別にして、長期にわたって安心できるという意味合いにおいて、私は適切な目標だったと、こういうふうに当時の副大臣がおっしゃっている。 これは政府の見解ではないですか、どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) その今お読みいただいた、もう少しちょっと精査をしてみたいと思いますが、というのは、選挙のとき云々という言葉を今おっしゃったんで。 ただ、私が記憶している限りは、政府の公式見解としてこれを百年安心プランというふうには言ったとは思っておりませんので、ただ、副大臣が委員会の場でそういうことを言ったということであれば、それは副大臣ですから、政府の見解として、ちょっとそこを、文書をもう少し、現物見て精査をさせていただく時間をいただければ有り難いと思いますが、その上で、もし政府の見解としてそういうことを申し上げたことがあるとすれば、私の記憶にそれがなかっただけでありますから、それは訂正しなければいけないと思っております。
○水岡俊一君 そのほかにも、坂口大臣等が衆議院の厚生労働委員会でもあるいは参議院でもお答えになっているので、一度早急に調べていただいて、大臣の考え違いであれば直ちに修正をしていただきたい、こういうふうに思っております。 いずれにしても、政府としては、百年安心プラン、こういうキャッチを使い続けるのかどうなのかという問題もあるし、また、私は、大臣が一昨日の委員会の答弁でおっしゃったというのは私は大きな意味があるんですよ。というのは、全国でテレビを国民の皆さんが御覧になっていた。そこで、かなりの強気の発言で、そんなこと言ったことはないんだというふうにおっしゃった。これは、やっぱり大臣の立場というのはすごく重いと思うんですよね、国民に対してそういうイメージをばんと直に伝えるという意味では。ですから、私は気を付けていただかなきゃいけないというふうに思うんですね。ですから、そういった意味で早急に調査をしてほしいというふうに思っております。 もう次に行きます。 社会保障の問題で引き続いて舛添大臣にお願いをしたいんですが、後期高齢者の医療制度の問題、たくさん聞きたいことがございますが、今日は時間が限られておりますので、視点を変えて、子供の医療の問題を一つお伺いをしたいと思っております。 子供が無保険状態、つまり、保護者が保険料を払わないことから保険証を取り上げられて、無保険の状態にあって病院に行けないという子供がたくさん出ている。これは、格差が拡大し、またワーキングプアと言われる人たちが増えて、そういったしわ寄せが子供に行っているという実態があります。これについて厚労大臣は把握しておられますか。
○国務大臣(舛添要一君) 経済情勢がこういう状況でありますので、親御さんが保険料を払えないということで、これ、一定期間以上滞納しますと資格証明書というような形で、入ってはいるんだけれども、つまり保険の加入者であるけれども今は払っていませんよという形になりますから、窓口でまず全額払って、それで後で償還するという形になります。 そうすると、今、無保険ということをおっしゃいましたけれども、そういう状態についていわゆる無保険ということをおっしゃったんだというふうに思っていますけれども、これはもう本当、子供にとってみれば、病気になったのに今のような状況で行けないというのは大変かわいそうなことでありますし、そういう事例が挙がっていることもよく承知しておりますので、きちんとこれは対応したいと思っております。
○水岡俊一君 総理にお伺いしたいんですが、総理、今、国民健康保険の滞納世帯というのは全国で昨年の集計でも四百七十四万人と言われております。一年以上滞納すると保険証返還ということになります。今、大臣から資格証明書の発行とかというお話もありましたが、詳しく言うとあれですけれども、資格証明書を発行されたとしても、要するに病院に行って立替払をしなきゃいけないんですよ。立替払するお金がないから病院に行けないんですよ。そういった子供がたくさん出てくるというそういう事態に今あるわけですが、これは日本の政府として、子供の健康を守るという観点からしたら、総理としてはどういうふうにお感じになるか、感想を聞かせていただきたいと思いますが。
○国務大臣(舛添要一君) その前に、いいですか、ちょっと、済みませんけれども。
○委員長(溝手顕正君) 何だよ。指名していないじゃないか。
○国務大臣(舛添要一君) していないですか。はい。
○委員長(溝手顕正君) 内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたことですけれども、元々の制度自身というものが、いわゆるすべての加入者から負担能力に応じて保険料をということになっておるんですが、低所得などの事情のある方というのに限ってということで保険料の軽減とか減免というのが講じられているのはもう御存じのとおりです。しかし、特別な事情がないと思われるにもかかわらず払っておられない、滞納しておられるという場合には資格証明書ということになっておりますのは御存じのとおりで、保険料の納付を働きかけておる。私どもの地域でもかなりな数ということをよく言われております。 こうした仕組みというのは、いわゆる相互扶助の関係でいきますと、国民健康保険の適正な運営というものをやっていく上にこれは必要な制度なんだと。私自身もこの資格証明というのは悪い制度だと思ってないんですが、議員の御指摘は、この制度が本来の目的とちょっと違ったことになっていて、少なくとも子供の医療制度に関してはそれに制限が掛かっているんじゃないかと、結果として本来の目的とは違ったことになっているのではないかという御指摘なんだと思っておりますので、これは各自治体の運用が具体的にどのようなことになっているか、ちょっとそこまで詳しく知りませんので、そういった意味ではよく把握をさせてみたいと思います。
○水岡俊一君 細かい論議をすれば、国民健康保険の制度がどうであるかという問題もあるし、またそういった保険を受けられない子供をどういうふうに各自治体がフォローしていくかという問題もいろいろあります。 私が言いたいのは、要するに、そんな細かいことは別にして、結果的に医療を受けられない子供がいるという、それがどんどん増えているということについて総理としてはどういうふうにお考えか、お聞かせをいただきたいということです。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今言われましたように、これは一回窓口に全額払わないといけない、その払う金がないからできないというのはもうおっしゃるとおりなんだと思いますが、少なくとも子供というのは、何というのか第三者、ちょっと人格的には第三者ということになるんですが、一応ちょっと別人格という形でありますので、そういった意味ではこれは同情の余地かなりあるというような感じがしますので、これをどういうようなやり方が一番いいのか、ちょっと正直なところ、今直ちに案があるわけではありませんが、少なくとも別人格の子供がその被害者みたいになっているのは、これはいろいろ考えて配慮すべき要素があるような感じがいたします。
○水岡俊一君 同情の余地があるというお言葉がありましたが、私は、子供一人の人権をどういうふうに守っていくかという観点で私は保障していかなきゃいけないんだろうと思うんです。あるA市に生まれた子供とB町に生まれた子供によって医療を受ける機会が極端に格差が付いてしまうということになっては、これは日本国憲法の精神に反するというふうに思うんですが、その点について厚労大臣はいかがお考えですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今おっしゃった件についてですけど、受益と負担という観点から見たときに、今総理がおっしゃったように、親と子供は別なんですが、片一方でやはり親御さんの御負担についても公平を図らないといけない面があると思います。本当に大変な経済状況でも一生懸命頑張って保険料払っている方、それで、まあこれはモラルハザードになるようなケースがあるといけませんけれども、そうでない方もおられる。だから、親御さんの負担をどうするかという観点もあると思います。 それで、今、例えば事業に失敗して急にこの会社を閉じないといけないというような状況になったときには、これはもう減免措置がありますし、一定の所得水準以下だと最大七割ぐらいまでの軽減措置もあります。やはりどうしても各自治体が窓口になって市町村がこれ対応しないといけないので、きちんと厚生労働省としてもそういうところは指導していって、まず本当に困った方々に窓口できめの細かい対応をしてもらう、御家族全部含めてですね。 さらに、その上で、今おっしゃったように、それにもかかわらず子供さんが非常に御苦労なさっているということについて、これ具体的に更に踏み込んで何らかできるかちょっと検討させていただきたい。私も非常にこれは心を痛めている問題でありますし、ただ、憲法との絡みでいうとやっぱり負担の公平ということもあるものですから、そういう問題意識を持って対応したいと思っております。
○水岡俊一君 検討してみたいというお言葉がありましたので期待をしたいと思います。厚労省としては既に調査を始められたというふうに聞いておりますので、また厚労委員会等の機会で是非発表していただきたいというふうに思っております。 さて、次の問題に移りたいと思います。 総理、総理は参議院の本会議に内閣総理大臣として初めて来られて所信表明演説をされたわけですが、私は聞いておりまして、大変政治の世界というのは厳しいものだなというふうに思ったことがございます。内閣総理大臣として初めて言葉を発せられたその言葉がおわびで、おわびが二回も続いたということで、政治の流れというのは非常に厳しいものだなというふうに私は感じたところです。 その二つ目のおわびの中に、中山前大臣の一連の発言は閣僚としては不適切だというふうにおっしゃって、おわびを申し上げるというふうにおっしゃった。このことについては、総理大臣が明確に冒頭からそのことをおっしゃった、非常に大きな決意、覚悟があっておっしゃったことだと思いますが、私にとって少しお伺いをしたいのは、中山前大臣の発言のどこがどのように不適切なのか、そのことについてお伺いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 中山成彬前大臣の発言は幾つかの点で問題だったと思っておりますが、事実とまず異なること、二つが関係者をかなり傷つけていると思いますね。三つ目が発言の撤回の後も繰り返し別の場で発言しておられることなどが不適切だったと思っております、基本的に。 具体的な発言内容としては、成田空港問題の話があったと思いますが、ごね得という発言があったのと、それからその後は単一民族の発言があったのと、もう一点がたしか日教組の、何だったっけな、子供は成績が悪くなる、何かそういうような話でありましたんで、日教組の強いところは学力が低いか、何となく、大分県選出の国会議員がおれはそんなに低かったのかなとかいろいろ言っておられたんで、物すごく印象があのときはありましたんで、すごく事実とは違っているなという感じがありましたので、私はそういった点が事実と異なっている、したがって不適切というように判断をしております。
○水岡俊一君 中山前大臣はたくさんの発言をされて、一部撤回をされております。撤回をされている問題と撤回をされていない問題ございますが、それらを含めて一連のすべての発言が不適切だというふうに、そういうふうにお考えだと受け取ってよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に大臣としての発言としては不適切、はっきりしていると思います。
○水岡俊一君 中山前大臣の発言が不適切ということは皆が感じているところでありますが、それは辞任をすれば済むことなのかという問題に行き着くと思うんですね。実際に閣僚として大きな責任がある、私は日本国憲法を遵守していくという大きな義務、責任があるというふうに考えておりますが、その点において中山前大臣の責任大きいんではないかというふうに私は思っておりますが、法務大臣に是非お考えを聞かせていただきたいと思いますが。
○国務大臣(森英介君) 改めて申すまでもないことですが、国務大臣は憲法上保障された基本的人権を尊重しなければならないことは当然のことでございます。私は、中山前大臣の発言について、発言された内容が真実か否か、あるいは発言の詳細や真意を必ずしも把握しているわけではございません。しかし、例えば成田空港問題をめぐる発言について、中山前大臣自ら言葉足らずだったとして発言を撤回されたように、その発言によって関係者の方々が不快な思いをされたようですので、やはり国務大臣としては適切さを欠く発言だったと考えております。
○水岡俊一君 気を付けなきゃいけないのは、閣僚として、要するに他人の感情を傷つけるようなことを言っちゃいけない、もっと平たく言えば、他人のかんに障るようなことを言っちゃいけない、それを言っちゃったからいけねえなというような話ではないんですよ。閣僚としての責任はそんな軽いものじゃないというふうに思います。また、それを言ったから撤回をし、そして辞任をしたらそれで責任が取れるというものでもないというふうに思っています。 そういった意味からすると、私は、麻生内閣の品位を著しく傷つけた、おとしめたというふうに私は思っています。そういった意味からすると、総理、私はこれは辞任ではなくてやっぱり罷免に値することではなかったのかというふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 閣僚に任命するしないは内閣総理大臣の責任だと存じますので、その段階でこの話を、本人が辞任を出さなかった場合はこれは辞めてもらわなしゃあないという話は官房長官に言ったところでありましたけれども、自分で辞任を書かれましたので、そういった形で収めさせていただきました。
○水岡俊一君 総理のお考えは分かりました。 それでは、中山前大臣が発言されたことの中に幾つかの柱がございましたが、成田空港の問題、それから単一民族の問題、そして日教組にかかわる問題、大きく分けると三つだったかというふうに思っております。しかし、日教組に関する問題であるとかあるいは民主党に対する誹謗であるとか、そういった部分については否定をされておりません。撤回をされておりません。 そういった意味では、先ほど私が申し上げた日本国憲法で遵守をしていかなきゃいけない責任がある大臣、まだ大臣在任中での発言でございましたので、集会、結社の自由、表現の自由を保障しなきゃいけない国務大臣として非常に不適切だというふうに思いますが、法務大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(森英介君) 中山元国土交通大臣の発言に関しましては、先ほど申し上げましたけれどもその詳細や意図が分かりませんが、このような状況の下での発言であり、例えばアイヌの人々に対して不快な思いをさせたということでございますので、配慮が足りないという意味で適切なものとは言えないと考えます。
○水岡俊一君 憲法上の問題として集会、結社の自由、表現の自由、これを侵しているというふうに思いますが、いかがでしょうか。法務大臣、お願いします。
○国務大臣(森英介君) お答え申し上げます。 国務大臣としてはその発言を撤回されておりまして、かつ個人として御発言になっている部分については私から言及することは差し控えさせていただきます。
○水岡俊一君 撤回されましたか、その問題について。法務大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(森英介君) 私の認識では、中山前大臣はそこまでは踏み込んだ発言はされていないというふうに受け止めております。日教組についての発言をされておりまして、そこまで、憲法にかかわる領域までの発言はされていないというふうに受け止めております。
○水岡俊一君 日教組がどんな団体であるかということを考えることは自由だと思います。しかし、国務大臣の立場にありながら、日教組をぶっ壊す、私はその先頭に立って火の玉になると、こういうようなことを大臣の立場で言われるというのはこれはどうなんでしょう、法務大臣。
○国務大臣(森英介君) その発言は辞任をされた後の政治家個人としての御発言であります。
○水岡俊一君 いや、これは違いますよ。辞任前の話ですが、確認されておられませんか、大臣。
○国務大臣(森英介君) 私は辞任をされた後の発言というふうに認識しております。
○水岡俊一君 それは即刻調査をしていただきたいと思います。事務方で分かると思いますので、いかがでしょうか。
○国務大臣(森英介君) お答えします。 いずれにしても、詳細を承知、把握しておりませんので、調査してお答えを申し上げます。(発言する者あり)いや、いやいや、それについては通告されていない。
○水岡俊一君 いや、詳細を承知していないということではおかしいんじゃないですか。それはなぜかというと、それは大臣が辞任をしなければいけないほど大変な事態だったわけでしょう。それを閣僚の一人、それも法務大臣として、それは法務省として知らないということはおかしいんじゃないですか、大臣。
○国務大臣(森英介君) いずれにしても、詳細を調査して御報告申し上げたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 本件につきましては、我々の認識としては既に事前に通告をいただいた案件と理解しております。したがいまして、法務大臣のところで更に調査をしていただいて、新たに別枠でこの問題、整理ができるように……(発言する者あり)いやいや、この段階ではなくても、まあ昼からもありますから、とにかくこの問題、通告済みの課題でございますので、しっかり回答をいただきたいと、このように思います。
○水岡俊一君 委員長、ありがとうございます。 日教組だから何を言ってもいいんじゃなくて、これは私的な団体だといえば、それは自由民主党であれ民主党だって同じなわけですよね。だから、大臣が例えば民主党をぶっつぶすというふうに言ったらこれは大問題でしょう。それと同じですよ。ですから、そういう観点できちっと調べて対応をお願いしたいと思いますが。 次に、文科大臣にお伺いしたいんです。 中山前大臣は、全国学力テストを提唱したのは日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから、現にそうだよ、学力テストを実施する役目は終わったと中山前大臣はおっしゃった。この点については、大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(塩谷立君) お答えいたします。 学力調査については、この目的は、全国的な義務教育の機会均等と水準の維持向上を目的とし、また学力状況をきめ細かく把握することが一つの目的であり、またその状況を把握して各教育委員会あるいは学校自ら指導や施策の改善に取り組むこと、さらには、各学校において子供一人一人の指導や学習状況の改善に役立てる。また、私個人としては、やはり子供たちがどのレベルにあるかしっかりと把握することも必要だと思っておりまして、そういったことを目的として実施しているところであります。 中山前大臣がそのような発言であったということ、私も実は副大臣をしておりましたので、その実施のときの目的について十分に検討しましたが、そういったことはなかったと思いますし、それはまさに個人的な考えであったと。私どもは把握はしておりません。 同時に、結果についても、中山大臣が日教組の強いところは学力が低いと発言したことはつまびらかでありませんが、例えば日教組の組織率、全国学力調査との関係においては、必ずしも組織率の高い都道府県が学力調査が低いという結果は出ていないと思っております。したがって、一概に言うことはできないと思っております。 以上です。
○水岡俊一君 この学力調査を導入したときの大臣が中山前大臣でありますから、それは非常に重い話じゃないですか。であるのに、今長々とおっしゃいましたが、そういった目的で行われたというのは詭弁じゃないですか。大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(塩谷立君) 中山前大臣、いわゆる元文科大臣でありましたが、その導入のときにそういった話で導入をされたということはありませんと私は記憶しております。ないと記憶しております。
○水岡俊一君 しかし、これは一年目が六十六億円、そして今年は六十二億円をつぎ込んだテストなんですよね。それを撤回をしない、失言とはいいながら撤回をしない前大臣のそういった言及について、その程度の認識で大臣は国民が納得されると思いますか。
○国務大臣(塩谷立君) 中山前大臣が発言した内容については、当然私どもとしてはそういうことはないと思っておりまして、導入当時もそういうことでこの学力調査をやるということを決定した経緯はないと思っておりますので、現実に私どもが目的とするところは先ほど申し上げたとおりでございますので、その目的に従って今実行しているところでございます。
○水岡俊一君 その目的、そして実施要領に従った実施が行われているならば、今全国で学校ごとの成績の公表というような問題が取りざたされておりますが、それも起こり得るはずがない問題でありますね。そういった問題からいえば、文科省がきちっとその実施要領とそしてその目的を達するという観点でもう一回精査をするべきだと私は思っております。六十数億円を毎年つぎ込む必要があるのか、再検討を願いたいということを最後に申し上げて、私の質問はこれで終わりたいと思います。
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。大塚耕平君。
○大塚耕平君 民主党の大塚でございます。今日はよろしくお願いいたします。 今日も株価は既に八百円下がっておりまして、大変な金融危機だという緊張感を持って総理や閣僚の皆さんの御意見をお伺いしたいと思います。 ただ、今、水岡議員と舛添大臣のやり取りを聞いていて、ちょっと確認をしておきたい、認識を合わせておきたい点がにわかにわいてまいりましたので、一点だけ舛添大臣に質問させてください。 年金財政計算をやっているから百年は安心と確認できているというお話ですが、その計算において最も大事な前提の数字は何だというふうに御認識しておられますか。
○国務大臣(舛添要一君) 幾つかあると思いますけれども、例えば出生率、人口動態、これは非常に大きなファクターだろうと思っております。
○大塚耕平君 いろいろ考え方ありますが、私は賃金上昇率だと思っているんですよ。過去十年間ほとんど賃金上がっていない、むしろ下がっているにもかかわらず、二一〇五年まで毎年二・一%増えるという、こういう数字で計算していますからね。これ、例えば一・五とか一・〇で計算したらどうなるかということは事務方から聞いておられますか。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、人口動態に加えてもちろん賃金上昇率、その賃金上昇率に加えて人口動態ということと労働人口ですね、特に平均寿命の延びと労働人口と、その二つを加えていわゆるマクロ経済調整をやるということでありますけれども、その賃金上昇率が変わってくれば当然そこは変わってきます。 ですから、そういう意味で、十六年の時点でのこの一つのシナリオをお示ししたわけですから、細かい点について、それが今おっしゃったように何%になればどうかという数字はそれはあると思います。しかし、十六年の時点で一つのこの財政の百年という単位で計算して、今申し上げた三つぐらいの、マクロ経済調整含めて、それから段階的に引き上げていく、更に国庫負担を増やす、そういう形で十六年段階であれは一つの方式だというふうに思っておりますので、委員がおっしゃる今のファクターが変われば変わるということは、それは私は十分認識しております。
○大塚耕平君 そのとおりなんですが、結局、今私たちが直面しているのは、これまで長い間霞が関の試算や説明を信用していたらとんでもない事態に今なっているわけですから、是非試算の前提をよく確認をして、どの数字をいじったらどうなる、二一〇〇年まで安心なんというのはしょせん絵にかいたもちだという認識を厚生労働大臣としてお持ちになることが大事だということを申し上げて、本題に移らせていただきたいと思います。 総理、補正予算、今日が総括質疑、締め総でございますが、この補正予算は現下の経済状況にどのような効果をもたらしますでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の状況というものは、今回の緊急経済対策として作成いたしました八月の末とそれ以降のアメリカ等々に発します金融危機、それがヨーロッパに波及などなどの状況というのが今までの状況とは著しく変わった、大きく変わったという意識が私にはあります。 したがいまして、この状況に合わせて更なる対策が必要というように思っておりますが、少なくとも今回出しました中で中小零細企業に対する金融の資金繰り等々の支援などなど含めまして、それなりの効果があると思っております。
○大塚耕平君 それなりの効果はあるとは思いますが、しかし今回の金融危機は、当然与党の皆さんも閣僚の皆さんも大変なことだという御認識はあると思いますが、私もたまたま中央銀行の出身者としては、中央銀行がこれだけろうばいぶりを見せつつ公的資金を投入したり市場に資金を出したり、政府も含めてですね、これは普通の状態じゃないという、そういう認識に立って是非建設的な議論をさせていただきたいと思いますが。 そもそも、今回の金融危機、総理はどういうインパクトを持って受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) どういう。
○大塚耕平君 インパクト、どのぐらい大きな事態であるかという認識を持っておられるのか、総理の御認識を確認させてください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の段階で。
○大塚耕平君 金融危機についてです。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 二つ分けて考えないといかぬと思っております。一つはこれは国内におけるものと、それから国際的なものと二つ分けて考えておいた方がよろしいのではないかと思っております。 国内的には、今金融システムとして直ちにクレジットクランチが起きているとか信用収縮が起きているとか、そういうような状況にはありません。しかし、国際的な面を見ますと、銀行間取引、いわゆるマネーマーケットが成り立たないとかいうような状況で、少なくともマネーマーケットで短期の金も危なくなってきて、一日決済ですら金利が何%付くなんていうのは明らかに異常だと思いますので、そういう意味では国内問題と海外問題とは切り離さなければならぬと思っております。 しかし、今回の問題を解決するには、これは国際的な問題も解決しておかないと、いずれ日本に影響が出てくるということになります。したがって、今この問題を解決する意味で国際協調というものは避けて通れないと思っておりますが、だれが悪かったということを言っても、今取り急ぎこの問題は解決しなければならぬという状況に陥っているのが我々としては非常に焦眉の急、そういった感じがいたしております。
○大塚耕平君 今日はだれが悪かったという議論をするつもりも私もございませんし、これ、今日はテレビ中継ありませんけど、総理や中川大臣の御発言はマーケットにすぐ流れますので、いたずらに不安をあおることのないように私も注意して質疑をさせていただきたいと思いますが、さりながら、まず総理とは一つ認識が違います。 国内は確かに国際的な状況ほど今混乱はしていませんが、株価はさっきも申し上げたように今日も八百円下がっていますし、それから信用収縮は既に起きていると思います。この点について、総理は起きていないとおっしゃいましたが、中川大臣はどう思われますか。
○国務大臣(中川昭一君) 金融システムそのものは、さっき総理がお答えになりましたように、欧米その他の国々に比して私はまだしっかりしているというふうに考えております。それから、金融機関の破綻も、例外的に一つ、二つございましたけれども、これが全体のシステムリスクにつながっていくというふうには現時点では私は考えておりません。 ただ、総理がおっしゃった金融収縮、クレジットクランチというのは、総理も今お答えになりましたように、銀行間取引が非常に厳しい状況になっている。例えば、今のオーバーナイトの調達ですら大変な金利を払っても調達できないという例も現に出てきている。これは欧米も同じでございますけれども、そういう意味での流動性のクランチといいましょうか収縮といいましょうか、それが起きていることは事実だろうというふうに私は認識をしております。
○大塚耕平君 適切な経済政策は間違った認識からは生まれませんので、今日は、本当にこれ私たちも大変な状況だと思っておりますので、認識を一致させるということに重きを置かせていただきたいと思いますが、まず言葉の定義の問題もあります。 銀行間の話は、これ流動性不足対策としては分かるんです。私が申し上げた信用収縮というのは、銀行というのは本来信用創造機能を果たすために免許事業者として特権を与えられて仕事をしているんです。その信用創造機能ができていないどころか、自分たちの経営のことを考えるとどんどん企業融資を今縮小しているという状況が現に起きていると私は思っていますが、総理はどう思っておられますか。
○国務大臣(中川昭一君) 言葉の定義の問題でございますので私から、そしてまた総理から御発言があれば総理ということにさせていただきたいと思います。 もちろん、大塚委員御指摘のとおり、一つのお金が金融システムの中でどんどんと回ることによってそれぞれ価値が大きくなっていく、これが本来の健全な金融の在り方、いわゆる信用創造だろうというふうに思っております。現時点で問題になっているのは、銀行間取引というものももちろん日々の銀行の決済という業務の中で必要な資金調達、資金供給でございますから、私は、これはこれでこの部分が信用収縮していることはやはり問題だろうと思っております。 それから、多分、大塚委員が御指摘になっているのは、末端の貸出し等々、特に中小企業向け貸出しが今非常に厳しい状況になっている。 昨日も、私は各金融機関の代表の方にお集まりいただきまして、そういうことのないように努力してもらいたいと。そしてまた、直接私のところにも既にいろんな意見が全国の中小企業者の方から来ておりますので、これをある程度制度化して、金融庁の中に私専門の貸し渋り、貸しはがしの御意見を直接聞かせていただきたいという目安箱というものをつくらせていただきましたけれども、末端での資金繰りといいましょうか、資金需給ですね、これもやはり信用収縮の原因だろうと。私は、二つとも今回これを何としても解消していかなければいけないというふうに考えております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 大塚先生言われましたように、これ政府で仮にやったとしましても、例えば昔でいう中小企業金融公庫等々の政府系金融機関である程度、中小零細に五百万、千万と仮に金が出たとしますか。出たとした分、その分だけ地銀がその金、引き揚げられたら意味がないでしょう。そういうことを言っておられるわけでしょう。そこのところが一番の問題なんですよ。 そのときの理由は何かといったら、自己資本比率がどうのこうのという話になるわけで、株はこれだけ下がっていますから、動産で持っている部分では自己資本が下がりますから、そういったことになりますんで、この際は企業に対してのリスクテークをやらないわけです、銀行は。自分のところをこうする。そこのところが行き過ぎると、本来の目的ではなくて、銀行は銀行のためにあるということになるのはいかがなものかという御心配をしておられるんだと思います。 私は全く同じ認識でおります。
○大塚耕平君 最後の部分は聞いて安心をいたしましたが、そうであれば、一つお伺いをしますが、今検討を進めていただいている金融機能強化法、若干内容を変えて提出をされるというふうに聞いておりますが、どういう点を変えて提出をされる御予定ですか。
○国務大臣(中川昭一君) 金融機能強化法につきましては、おととい私から談話の中の一つの柱として、今年の三月で切れましたこの金融機能強化法をまた復活をしたい、復活するに当たりましては内容も更に向上させていきたいというふうに考えております。 具体的には、今まだ議論をやっている最中でありますけれども、例えば、地域向けの貸出し比率というものをより重視をしていくとか、あるいはまた信金、信組等の中小の金融機関についてはその上部団体に対してもそれが対象になるようにしたいとか、そういう形でより使いやすいものにしていって柔軟に機動的に対応できるようにしたいと思っておりますが、いずれにしても今まだ作業中でございますので、大塚委員からも何かお知恵があれば是非また教えていただければというふうに思います。
○大塚耕平君 まだ作業中と聞いて安心しましたが、今のお話ですと、多分、企業金融の円滑化には結局寄与しないと思います。前の法律も、経営強化計画を出して、その計画を出せば公的資金を入れるという、こういう発想なんですが、冒頭申し上げましたように、今は本当に未曾有の危機だと思っております。 今年の十二月末と来年の三月末の企業の資金繰りをどうするかというのは、これは企業の皆さんは交通ルールを守っていて運転していたのに突然大地震に襲われて電信柱にぶつかるという、こういう状況ですので、この十二月末と三月末どうするかということを考えますと、例えばこの経営強化計画とは別に企業金融円滑化計画というものを出させて、銀行にですよ、その枠で公的資金を借りたいというような、今までとは別の公的資金の供給ルートを一個つくらないとこれは多分機能しないと思います。いかがですか。
○国務大臣(中川昭一君) 目的は、大塚委員のお考えになっていることと我々が今検討していることは同じだと思います。幾ら公的資本を用意しましたと言っても、金融機関が自分たちの経営のためにそれをうまく使わない、あるいは機能しないということでは、せっかくつくっても意味がないわけでございます。 そういう意味で、今の御意見も検討させていただきたいと思いますし、そこは、やっぱり金融監督行政あるいは金融行政の方の力も発揮しなければいけないというふうにも思いますので、今大塚委員もおっしゃいましたように、何もその案を決めて提示しているわけではございませんので、また大塚委員と一緒にいろいろと知恵を皆さんで……(発言する者あり)いや、我々だけでやるんだったら我々だけでやってもいいですよ、でも大塚委員も一緒に知恵を絞ってやろうとおっしゃっているわけですから、私は大歓迎でその作業を進めさせていただきたいというふうに思います。
○大塚耕平君 もう一つ、じゃ、お願いをしておきますが、まず、この金融機能強化法を施行されていた当時は、企業金融の円滑化に資するためにというふうに口頭では皆さんおっしゃるんですが、前法、旧法の提案理由には企業金融の円滑化のためなんて一言も書いていないんですよ。 だから、今回はちゃんとそれを目的、提案理由に入れていただきたいということと、それから協同組織に対して資金を入れられるようにするというふうにおっしゃいましたが、旧法でも二十五条以下で支援が行えるようになっているんですよ。何を変えられるんですか。
○国務大臣(中川昭一君) 分かりました。これは、より協同組織、要するに単体と今、団体というか連合会との間で若干違いますので、どちらもより円滑にできるようにしていきたいということで、その目的に、達成できるような形の改正案を今作っている最中でございます。
○大塚耕平君 今のは重要な御答弁で、これ、上部組織に入れるだけでは間に合わないケース、うまくいかないケースがあるんです。私は、信金、信組にも直接、個別金融機関に入れられるように今回はするべきだと思っています。そういう方向でよろしいですね。
○国務大臣(中川昭一君) 結論はそうでございます。ただ、さっき申し上げたように、地域密着の一定の基準というものは当然必要になってくるだろうというふうに考えています。
○大塚耕平君 信金、信組の半期の決算というのは公表されていますか、大臣。
○国務大臣(中川昭一君) 年一回発表しております。
○大塚耕平君 この法案を今度、今検討しておられるのを出されるに当たって、この協同組織の決算も半期でやるようにするか、ないしは今回はこの九月期がどうなっているかということをちゃんと検証できるような体制にされることも必要だと思います。この点はいかがですか。
○国務大臣(中川昭一君) そうですね、直近の経営状況というものも見なければいけないということは当然必要になってくると思います。 要は、もちろん健全性も大事でありますけれども、国の方のいわゆる国民の税金をお使いさせていただいて使うわけでありますから、もちろんしっかりしていなければいけないと同時に、より積極的にこのお金が特に地域中小企業に機動的に投入できるようにするというこの両方の側面を同時に生かしていかなければいけないわけでございますけれども、いずれにしても、直近のデータをベースにするということがより良いことだろうということは御指摘のとおりだと思います。
○大塚耕平君 私事ですが、これまでの国会の経験の中で、大臣との答弁の中で、具体的に今重要な二つの点が大臣答弁で変わったと思っていますので、私の経験上は最も有意義な質疑をさせていただいたと思います。ありがとうございます。 その上で、じゃ次の話題に移らせていただきますが、総理にお伺いしますが、この金融危機において、さきのG7の行動計画、発表されましたね、あれについての御評価をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これが始まる前、日銀総裁また中川担当大臣等々と打合せをしたときに、どれぐらいまとまるかなというのはかなり疑問がありました、正直なところです。どれぐらいまでいくかなと。 なかんずく、アメリカが資本注入ということをやるかなというところが、前回のファニーメイやフレディマックまではともかく、それ以後のあれを見ているとなかなかどうかなというのがありました。したがって、リーマン・ブラザーズみたいなことになっていった経緯がありましたので、僕はどうかなと思っておりましたけれども、我々としては、総裁と大臣の両名から、少なくともここは資本注入という覚悟をしない限りは、日本の経験を見ても、九七年、九八年の経緯というのを、我々としては、早くやらないと結果的にはえらい高いものになると。早く決断をする必要がある。資本注入をやる必要がある。買うというのは、その買取りというのは一対一の話ですから、しかし自己資本比率が八%ということをいきますと、一入れると十二・五ということになりますんで、そういう意味では資本注入の方が極めて効果が大きいと。ただ、ここに関しては、納税者の意見等々難しい問題があったのは日本も同じ。 したがって、そういう我々には経験というものがあるんで、是非そういったものをやらしてもらいたいということを言って、アメリカはそれをある程度取って、そういったものをにおわせる発言もし、私は前に、私どもはそこに入ってこないと思っていましたから、そういった意味では一応の評価が出、その後決断をして、二千五百億ドルでしたっけ、そういったもののところまできたんですが、まだ足りないと思っているからマーケットはまた売り浴びせているんだと私はそう思います。 したがって、一応の評価はあったと思っておりますが、不十分だったからああいうマーケットからのいわゆる声が出てきているんだというように理解しております。
○大塚耕平君 行動計画全文を見ると幾つも大事な点があるんですが、三項目めに「公的資金、そして民間資金の双方により資本を増強すること」と書いてあるんですね。この民間資金というのは何を意味しているということでしょうか、出席された中川大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) これは、行動計画の三番目に民間資金、公的資金両方で投入するようにしようということを決めましたのは、結構これは議論というほど対立したものじゃありませんけれども、これは非常にいいことだなということで、何か自画自賛的な議論がG7でございました。 つまり、公的資本も大事でありますけれども、やはり主体的に自分がまずきちっとした資本充実ができるようにするという努力というものもやっぱり前提として大事ではないかと。具体的には金融機関それぞれの判断によると思いますけれども、例えば株式を発行したり、あるいはまた、これは銀行側の判断ですけれども、例えば内外のいろんなファンドが出資をするとか、これはもう具体的なことまでは議論は行きませんでしたけれども、いわゆる公的資金だけではなくて、それに対する民間資金からも資本充実をすることも大事だという議論の過程がございました。
○大塚耕平君 ここもちょっと認識が違うので議論をさせてください。 今回のこの危機は、民間資金が自らの意思で対応して、何かそれが役に立つような局面だというふうに認識しておられますか。
○国務大臣(中川昭一君) これは大塚委員には釈迦に説法かもしれませんけれども、去年辺りからサブプライムローン問題が顕在化してきて、そして大手の金融機関が資本に毀損が起きてきた。そのときに真っ先に出てきたのがいわゆる世界中のソブリンファンドであったわけでございまして、これでもってかなりの量の資本増強をしたにもかかわらずどんどん事態は悪化してきているわけでございますので、日本としての経験として、今、総理からもお話がありましたが、公的資金の注入というのは非常に大事ですと。ただし、投入すればいいというものじゃなくて、国民の税金を使うわけでありますから、そこにはおのずから自律的というか、何というんですか、規律的な要素も当然入ってくるわけであります。 しかし、公的資本の注入というのはある意味では最後の手段になるわけでございますから、最後の手段を今度は発動して、既に一千二百五十億ドルプラス一千二百五十億ドル、またプラス一千億ドルまでマックス出す用意がある。最終的には、七千億ドル全部とは言いませんけれども、その中から資本注入ができるということをアメリカが決断したわけでありますけれども、しかし、さっき申し上げたように、本来民間金融機関というのは公的資本というのは敬遠しがちであります。日本もそうでした。アメリカも現在そんな状況になっているわけであります。だから、困っているところに注入するんじゃなくて、ポールソンと私がおととい電話で話したときも、これは大きな金融機関にまず注入してもらう。それはなぜかというと、アメリカの金融システムを守るためにまず大きな金融機関に注入をしてもらうと、そこからスタートをしたということでございますんで、民間のお金を金融機関に注入を逆にさせないと、しちゃいけないんだと、公的資金を入れたんだからさせないんだという議論はG7でもございませんでしたし、多分そういう意見を持っている参加者はいなかったんだろうというふうに思います。
○大塚耕平君 ここはあえて問題提起をしますが、今回私は、軽々に民間資金が出ていくべきではない、ないしは、出ていってもいいですが、そのときにはちゃんと、特に日本の金融機関が出ていくときには、監督当局の制御下においてある程度行動しないと後で大変なことになるなという懸念を持っております。 そういう観点で申し上げると、ここに民間資金という言葉をあえて入れたことの重みはあるはずなんです。そこを日本国政府は国民の財産を守るという観点で是非深くお考えいただきたいなということをお願いした上で一つお伺いしますが、今週の月曜日に一日前倒しでモルガン・スタンレーに三菱UFJが九十億ドルを出資しましたが、これについての御評価をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 民間資金に言及したことに意味があるというのは、大塚委員と逆の意味で私は意味があるというふうに思っております。 今回は優先株を、少なくとも途中で、ワラントですけれども、取りあえずは議決権のない優先株で資本参加をしたということでございまして、現時点では優先株でございます。途中から金利が上がり、そしてワラントに転換、ワラントで普通株に転換ができるというルールというふうに承知をしております。 それから、たまたま同じ時期に日本の大手銀行とアメリカの大手旧証券会社と言ったらいいんでしょうか、金融機関に資本参加をするという議論が大詰めを迎えておりました。 私は、民間が民間の金融機関との間で出資をする、出資を受けるというのは、原則としては私は民間のビジネス判断だというふうに思っておりますんで、アメリカの政府も日本の政府もやれとかやるなとか言うべきことではないというふうに思っておりまして、その経過として、ああいう形で日本の大手金融機関がアメリカの大手金融機関に出資をしたということであったというふうに理解しています。
○大塚耕平君 これはかなり認識違うと思います。民間に対して口を挟むべきではないと、平時は私もそう思っています。今、平時じゃないから中央銀行や各国政府もこれだけのことをやっているわけで、そのことの重大性に対する認識がちょっと私と大臣の間では違うという気持ちになりました。 今、出資の条件についてもお話しになりましたが、確かに条件変更しました。条件変更した部分は、しかし、ちょっと専門的ですけれども、契約した価格について、取引日数三十日のうち二十日以上転換価格の一五〇%、つまり約束した価格の一・五倍を上回った場合、優先株の半分は普通株に転換されますという物すごい不利益な条件で、しょせん条件変更したといっても、約定しているんですね。この点についてはどう思われますか。
○国務大臣(中川昭一君) 日本のリスクはアメリカに比べてはるかに少ない。アメリカは今非常に厳しい状況の中にある。そこで、日米の代表的な金融機関が、それぞれは健全という前提でこういう資本提携、資本注入契約を合意したわけでありますが、そこから先はやっぱり個々の金融機関の私はビジネス判断だろうと。 もちろん金融全体のリスクの問題は我々も注意深く見守っていきますけれども、特に日本の個別行がどういうふうに判断するかと。何か、明らかにそれによってその銀行が経営状態が悪くなるとか資本状況が悪くなるということが目に見えて分かっているのであれば、金融監督の立場としてはそれは監督権限を発揮いたしますけれども、今の段階で、健全な金融機関にもかかわらず、多少の、多少と言ったらまた怒られますけれども、条件が変更したからといって、それをやるなとかやれとか言うほど我々の権限を発揮することはやっぱり控えておかなければいけないのかなというふうに思います。
○大塚耕平君 ここはくどいようですが、でも議論しておきます。 もはや相手の金融機関は民間金融機関じゃないんですよ、政府が出資しようとしている金融機関なわけですからね。公的な意味を持った先に対する出資であります。 おまけに、三菱UFJは九月二十九日にこの出資を決めましたが、その翌日の九月三十日に、二年前からマネーロンダリング防止違反でアメリカの監督当局から業務改善命令が出されていたのが出資を決めた翌日に解除されているというのは、何か因果関係がありますか。
○国務大臣(中川昭一君) 特にそういうことは、因果関係があるかと言われれば分かりません。
○大塚耕平君 いや、今週の月曜日の段階、本当は火曜日に資金決済だったんですが、これ三菱がやらないと大変なことになりましたので、もうこれはしようがないと思うんです。ただし、いろいろ不思議なことが起きているので、監督当局としては、日本国政府の役割は日本国民の財産を守るのが仕事なんですから、もちろん世界の安定も考えなきゃいけないですが、今のような御認識を少し我々に近づけていただきたいなというふうに思います。 さっき協同組織に対する公的資金の投入のところで、国民の皆さんの税金を使うんだから大変なことだとおっしゃいました。そのとおりなんです。三菱UFJは、前身となる過去の旧組織が合計二兆二千億円の公的資金を受け入れて今日の姿があるんです。この局面、非常に慎重に対応するべきだと私は思っておりまして、是非適切な御指導をしていただきたいと思います。そのことについて一応お考えをもう一回確認させてください。
○国務大臣(中川昭一君) おっしゃるとおり、金融担当の私といたしましては、金融行政をしっかりやっていく、つまり金融システムあるいはまた個々の金融機関の健全性というものをしっかり見守っていかなければなりません。当然、そういう日本の金融機関とアメリカの金融機関との間での国境を越えた、しかも多額の出資というものについてはもちろん報告は受けているわけでございますけれども、我々としても、例えば株価が下がったとかいろんな状況があるにもかかわらず日本の金融機関がそういう判断をしたということについては、我々の監督の範囲内では問題がないというふうにも判断をしたところであります。 それから、アメリカの金融機関には公的資金が入りました。ただ、さっきから申し上げているように、これはあくまでも優先株という形で入った、公的資金であることは間違いございませんけれども、優先株という形で入っていったと。そしてまた、今回のアメリカの決定にはそれ以外にもいろんな条件が付いているわけでございますから、やはりアメリカの金融機関も苦しいだろうと思います。 そういう中での資本注入、私的な資本注入と公的な資本注入がほぼ同時になされたということでありますけれども、いずれにいたしましても日本の金融システム、それからやっぱり日本と世界とは決してデカップルしておりませんから、やっぱり世界の状況もきちっと見ていかなければなりませんし、日本の金融システム、日本の個別行、個別金融機関の健全性についてもまた引き続ききちっと見ていかなければいけないということは御指摘のとおりだろうと思っております。
○大塚耕平君 それでは総理にお伺いしますが、アメリカは七十五兆円のこれから公的資金を使って金融を支えるわけですが、どこかでアメリカもファイナンスしなきゃいけないんですね、この財源を。日本は、直接ないしは間接的にこのアメリカの公的資金をファイナンスする際のサポートをするおつもりがありますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の段階で直接向こうからの要請もありませんし、今この段階で直ちにやるべきはアメリカの政府の仕事でありまして、日本が七十五兆円の一部を負担するという気はございません。
○大塚耕平君 仮定の話で恐縮ですが、要請がないのでとおっしゃいましたが、要請があったら前向きに検討されますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、日本にとってこの金融危機がどれぐらい影響を与えるかですよ。それによって、こっちもやらざるを得ないところまでくちゃくちゃになった場合は考えにゃいかぬかもしれませんよ。しかし、正直言って、今の段階でいかにもそのようなことがありそうな前提で答えるというのは、風評被害も含めまして、避けておかねばならぬことだと思っております。
○大塚耕平君 それでは、一つ確認をさせてください。 アメリカの連邦銀行の出資者、俗に言う株主はどうなっているか御存じですか。
○国務大臣(中川昭一君) いわゆる連邦準備制度、フェデラル・リザーブ・バンクの中央銀行、これは各十四ですか、十四の……
○大塚耕平君 十二です。
○国務大臣(中川昭一君) 十二ですか、十二の地方の連銀から構成をされております。 十二の各地区別の連銀につきましては、参加している金融機関の出資で成り立っているというふうに承知をしております。
○大塚耕平君 その民間銀行の内容は、今御発言されるかどうかは別にして、詳細は御存じですか。
○国務大臣(中川昭一君) 公表されておりませんので、我々は承知をしておりません。私は承知をしておりません。
○大塚耕平君 確かに連銀サイドからは公表されていないんですが、保有者側のディスクロージャー資料から分かるんです。例えば、ニューヨーク連銀の最大株主はJPモルガンです。リッチモンド連銀は今経営破綻をして救済を求めているワコビアです。 これ、だから日本は手を貸すなと言うつもりはないんですが、先ほども申し上げましたように、日本国民の財産を守るために日本国政府はできるだけ情報収集をしておくべきだと思っているんですが、連銀の出資者構成について調べる、ないしは開示を求めるおつもりはありますか。
○国務大臣(中川昭一君) 今の大塚委員の御質問というのは、仮に日本に対して出資というか資金提供要請があったときに、日本はそのときは、今総理もおっしゃったように、いろんなことを考えて、やるともやらないとも現時点では決められないわけでありますが、そのときにその十二の地区の連銀の出資者がだれか。破綻したワコビア、あるいはそうでない金融機関という問題ももちろん一つの要素かもしれませんけれども、多分アメリカ政府が要請してくるわけですから、これは出資者云々というよりも、その信用度に関していえばアメリカ政府ということになるんだろうというふうに思いますので、おしかりを受けるかもしれませんが、各連銀の出資者がどうだこうだということで日本が資金提供をするかどうかという判断はゼロではありませんけれども、かなり判断の程度としては低くてもいいのではないかというふうに思います。
○大塚耕平君 これ以上議論すると、ここ非常にセンシティブな問題なので、私もこれ以上突っ込みませんけれども、別に判断をするための参考にするしないまで求めているわけじゃないんです。やっぱり、これは日本と相当構造が違いますし、だって出資者の経営危機を救うために行動するということは利益相反的な判断がそこで行われる可能性は大いにあるわけなので、慎重に対応していただきたいというそのことだけ申し上げて、最後の質問に移らせていただきます。 そのG7に行かれたときにIMFの新融資制度を提案されましたが、これはどのような制度ですか。
○国務大臣(中川昭一君) G7、それから次の日の午前中にIMFCというIMFの金融委員会、それから午後にG7プラスということでG20、これはBRICsとか途上国とかいろんな国が入ったより大きな会議でありましたが、いずれも我々が提案をいたしましたのは、幾つかございますけれども、国際金融安定化のためのIMF緊急ファシリティー構想という日本提案でございます。 つまり、本来IMFがある国の金融システムに緊急事態が生じたときに、IMFは今までよりも更に柔軟かつ積極的、あるいは適時適切な融資を各国政府に対して行うべきである、そして、IMFの中あるいはIMFの関係団体の中には資金がございますから、それを使うべきである、万が一それが枯渇した場合には、日本としては外準等を活用してIMFに対して外準の貸付けをするということでございます。 なお、IMFは今から十年ほど前にアジア通貨危機で積極的な役割を果たしましたけれども、それは必ずしも受入れ国にとっていろんな意味で歓迎されなかったということを十分反省をして、そういうことのないようにやっていただきたいということを申し述べた上で今のようなスキームを提案させていただきました。
○大塚耕平君 外貨準備のどの部分をお使いになる御予定なんですか。
○国務大臣(中川昭一君) いわゆる本体です。
○大塚耕平君 いや、本体といっても、本体の証券の部分なのか預金の部分なのか、どの部分をお使いになる御予定なんですか。
○国務大臣(中川昭一君) それはいろいろ本体も御指摘のとおりございますけれども、それはそのときに、何ですか、期間の問題とか条件とかいろいろありますから、そのときにやっぱり判断をしていくことになるんだろうと思います。
○大塚耕平君 いやいや、そうではなくて、財源問題で議論しているときに、外貨準備は他の財源に回す余力は全くないというのが政府の御説明じゃないですか。
○国務大臣(中川昭一君) ですから、例えば満期が来たものでありますとか、あるいはまた手元に残っているものであるとか、要するに、例えば今、まだ三年も先が満期のどこかの国の国債とかそれに類似するものを取り崩してということまでは現時点では考えておりません。
○大塚耕平君 手元に残っているものがあるんですね。
○国務大臣(中川昭一君) ですから、満期が近いものであるとかいったものからいろいろとやっていくということであります。
○大塚耕平君 一昨日のこの委員会で与党の鶴保議員の御質問に対して、新聞を読む限りでは、一ドル九十九円、ちょうど今の水準ですね、になると含み益はゼロでもう余裕は全くないというふうにおっしゃっていたと思うんですが、それとの整合性はどうですか。
○国務大臣(中川昭一君) これは大塚委員御承知だと思いますけれども、九十九円になると、その原資である政府短期証券との関係において含み損が出るということでありまして、外準そのものは約一兆ドルあって、その外準をそのままIMFに貸し付けるわけですから、その限りにおいてはその問題は生じないと思います。
○大塚耕平君 ありがとうございました。 とにかく私が今日のこのいただいた時間の中でお伝えしたかったのは、日本国民の財産を守り日本国のマーケットを安定させることが世界の安定にもつながるので、まずそのことを第一義に考えて適切に行動していただきたいというメッセージでございますので、是非お酌み取りいただいて適切な対応をしていただきたいと思います。 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で水岡俊一君の質疑は終了いたしました。(拍手) なお、先ほどの法務大臣の質疑に関しては、午後、適当な時間を割いて時間を提供いたします。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、森まさこ君の質疑を行います。森まさこ君。
○森まさこ君 ありがとうございます。自民党の森まさこでございます。 予算委員会の締めくくり総括に質問に立たせていただき、大変光栄です。理事の先生方及び諸先輩方に感謝を申し上げます。ありがとうございます。 まず、与謝野大臣にお伺いをしたいと思います。 今も話題に出ておりました金融危機、今どうしなければいけないかということが話し合われておりましたが、こういうときだからこそ、このサブプライムローン問題に端を発した金融危機が、行き過ぎた市場原理主義の弊害ではないかということを確認をさせていただきたいと思っているのでございます。 ちょうど二〇〇五年に、金融庁のノンバンクの担当でありましたので、英米にノンバンクそしてローンの調査に行きましたときに、サブプライムローンの被害がもう既に深刻になっておりました。私は帰国して、利用者重視、消費者重視の方向に金融政策を転換すべきではないかという報告書を出したんです。ほぼ同時期に与謝野大臣が金融大臣に御就任をなされて、就任当時に利用者重視の金融行政へ大きくかじを切りますとおっしゃったことに大変私は感動をしたわけでございます。 一方、アメリカの方は、サブプライムローンがその後破綻をしたときに、市場原理主義の経済学者がこれは市場のダイエットであるというようなことを申しまして、市場原理主義によると、悪徳業者や問題がダイエットによって解決されるというようなことをまだ申していたわけでございます。そして、今になってやっと、この金融危機に瀕して、ダイエットどころか瀕死の状態で輸血まで必要になったわけでございますが、OECDなどの会議で、今やっと利用者重視、消費者重視の金融行政への転換、それから実体経済が金融工学の発展によって投資市場にダイレクトに影響を及ぼすことになってきたので、更に消費者保護が必要であるということが今更ながら話し合われているような状況でございます。 私は、いち早く利用者重視の金融行政へかじを取った当時の金融大臣、与謝野先生に、この点についての御所感、当時、金融商品取引法、貸金業法の改正を、法整備をなさって利用者保護、消費者保護をなさいましたが、この不景気がそういった法改正の結果であるというような間違った認識も示されておるようでございますので、是非、与謝野大臣の御所感をお聞かせいただきたく、よろしくお願いします。
○国務大臣(与謝野馨君) 証券業法を始めいろいろな金融関係法をまとめまして金融商品取引法にした、また貸金業法を抜本的に改正をして上限金利を下げた、こういう仕事もやりましたが、やはり貯蓄から投資へと言っている以上、きちんとした情報開示がなされ、また取引条件等についても、またその取引が内包するリスクについてもきちんとした説明がなされると、そういう万般の整備を行った上でやはり貯蓄から投資へという標語が成り立つと、そのように思ってあのような法律改正、二つの法律改正に踏み切ったわけですが、やはりその当時の政務官であった後藤田正純さんと、課長にもなって多分いなかったであろう森まさこさんの、このお二人の情熱がこの二つの法律の成立に大きく貢献したと私は思っております。
○森まさこ君 ありがとうございます。 では次に、中川大臣にお伺いしたいと思います。 このような外的な環境変化、内的な要因で地域経済、特に中小企業の業況が厳しくなっております。私の地元福島県からも悲鳴に近いような声が毎日寄せられております。こういった中では、金融機関、特に地域金融機関が適切な金融仲介機能を発揮することが一層重要になると考えておりますが、昨日もニュースでいろいろと報道されておったようでございますが、中川金融担当大臣に中小企業金融の円滑化に向けた対応についてお伺いしたいと思います。お願いします。
○国務大臣(中川昭一君) まず、地方の金融機関のビヘイビアといいましょうか行動を見てまいりますと、経済が疲弊しているということで、そうどんどん安心して貸せるような経済状況にない。そしてまた、金融監督行政が今まで、少なくとも今までかなり厳しくて、リスク管理重視の金融監督行政であったという状況でありました。 しかし、それはある意味では悪い循環になっていきかねません。日本を支えている地方、そしてまたそこを支えている日本の中小企業が必死になって頑張っているときに貸しはがしとか貸し渋りが起こるということは、これはもう最終的には金融機関にとっても私はいいことではないと思っているわけでございます。 私も、この職に就きましてから、全国から本当に悲痛な声を毎日毎日数十通いただいて目を通しているわけでありますけれども、やはりそこは、民間金融機関だけではなくて政府系金融機関も含めて、あるいは場合によっては信用保証協会も含めて実体経済の方々からいろんな要望あるいは苦情が来ております。 したがいまして、昨日、私は全国の金融機関の業界の団体の代表の皆さんをお集めして、是非とも金融機能強化法の内容を更にレベルアップした形での法整備を早急にやっていきたいと思いますということを申し上げましたし、それから、今申し上げたようないろんな苦情が直接私のところに来ているわけでありますので、これをある程度制度化というかシステム化して、金融庁の中に私に直接意見を言っていただけるような専用の電話回線、通信回線をつくりまして、そしてそれを私が見て判断をして、できるだけ適切な指示をしていくという目安箱的なものを設置をしたところでございます。 いずれにしても、本当に地域の中小企業に一番近い立場の地域金融が、リスクテークもある程度取りながら、バランスよく管理とテークをしながら有意義な資金を提供していただくことによって、地域が元気になっていく、地方の中小企業がなっていくという体制を金融庁自身も取っていかなければいけませんし、そして地域金融機関もそれをきちっと理解していただいて、ある意味では苦しい状況だということは分かりますけれども、みんなが苦しいわけでありますから、積極的な対応を取っていただくように昨日お願いをしたところでございます。
○森まさこ君 ありがとうございました。本当に地方、中小零細というところが一番弱まっておりますので、今述べられた施策を実行をどんどんしていただけるようにお願いを申し上げます。 次に、総理にお伺いをいたします。 先日のG7では、中川大臣の御活躍もあり、現下の金融資本市場の混乱に対して、各国があらゆる利用可能な手段を活用して断固たるアクションを取るという強いメッセージが発せられました。これを受けて、マーケットでは株価の下落に一定の歯止めが掛かりましたが、しかし市場の関心は、今後米国の実体経済がどこまで悪化するかに移ってきていると思います。米国経済の悪化は、中国を始めとする新興国のみならず、我が国の実体経済にも深刻な影響を及ぼすものです。 こうした状況に適切に対処して国民生活の安定を確保するために、改めまして、しっかりとした経済対策の取りまとめについて総理大臣の御見解を伺いたいと思います。お願いいたします。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、今言われましたように、実物経済に最終的にこの金融危機が与えてくるであろう、及ぼしてくるであろう影響が、これはこれだけ大きなあれになりますと、ちょっと想像を超えております。 ただ、はっきりしておりますのは、この八年間日本の経済成長のほとんどは対中国輸出、対米輸出の二つが大きな要素を占めておりましたので、その二つが共に駄目になってきておる。中国の場合、もうこの一月からこの十月までで株は六〇%ぐらい下がっていませんかね。今、中国は余り話題になりませんけれども、上海株は多分一〇〇から四〇ぐらいに下がったというような記憶があります。したがって、そういう意味では極めて厳しいことになっております。 こういうものが実物経済にどういう具合に影響出てくるかというのは、これは極めて心配しておかにゃいかぬところ。全然例えば話題になりませんけれども、相場をやったり何かしたりしてよく見ておると、くず鉄なんというのはだれも国会議員でしゃべっている人いませんけれども、くず鉄は今、七万五千円がこの三か月で二万何千円に下がっていませんかね。それは、三分の一に二、三か月で下がるということは、これは全然話題になりませんけれども、商売をしているところにおいてはこれは大問題だと思いますね。その分、安くなるんですよ、買う方ですから。買う方は安くなりますが、それは製品にして売るときの値段の関係、いろいろなことを考えてやらにゃいかぬ。 そういったところの面を配慮、排除しておかねばならぬ等々考えますと、今の段階で補正予算を通していただいた後、我々としては、こういったようなその以後の状況、この補正予算を提出させていただいた後に起きておりますいろんな状況を考えますと、もっといろいろな配慮をしておいて、対策を今のうちから考えておかねばならぬということが必然として出てくると思っております。したがって、政府・与党に対しましては、政調の方できちんと対策を考えるように指示をしたところであります。
○森まさこ君 ありがとうございました。是非しっかりと実行をお願いしていきたいと思います。 次に、総務大臣にお伺いをいたします。 二〇一一年に地上波テレビ放送のデジタル化が完了し、アナログ放送が完全に停波されることになりますが、国民生活上の重要インフラであるテレビ放送に混乱が発生することがあってはならないと思います。政府として、不感地域対策や国民への周知徹底やテレビを買い換えられない低所得者対策などにどのような姿勢で取り組むのか、御意見をお聞かせください。お願いいたします。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地上デジタル放送、これは徐々に進めていくという考え方もあるんでしょうけれども、やはり科学技術のこれだけの発達によって地上デジタル放送というのができるようになったわけですから、その便益を国民が広く享受するという形で、二〇一一年七月二十四日という、今から千日余りたった時点でアナログ停波というふうな形にいたしておるわけでございます。 それこそ、何となくアナログ放送というのがなくなるのではないかと思っている方は、世論調査等ではもう八割、九割なんでしょうけれども、完全になくなるんだと、あと千日ぐらいだということを理解しておられる方は、我々の調査ではまだ七割強というところだというふうに聞いております。 そういった意味では、国民にきめ細かく説明をするということが大事で、相談体制も強化しなければなりません。先般、私もオープニングセレモニーに出ましたが、テレビ受信者支援センターというのが十月に十一か所できましたが、これはもっと、恐らく各県一か所ぐらいに増やしていく予定になっております。 とりわけ高齢者や障害者の皆様方にきめ細かくサポートすると。これはどっちかというとソフト面での支援かと思いますが、実際にお宅へ行って、これでは映りませんよ、こうすれば映りますよということを指導するということなんだと思います。それから、生活保護世帯にはチューナーを配ると。チューナーを配るので、大体百二十万世帯だとすると四百億ぐらいは掛かるわけで、これは相当な予算が要ると。総額では、アナログ停波という形できちんとデジタルに全部遅滞なく、また円滑に移行させるためには、これから三年間で少なくとも二千億以上のお金は掛かるだろうというふうに考えております。 いずれにいたしましても、弱者対策というんでしょうか、生活保護の方々あるいは高齢者、障害者への対策を十二分に取っていきたいと考えております。
○森まさこ君 ありがとうございました。 次に、国会議員の事務所費問題についていろいろな御指摘があるようですが、私も、およそ国会議員である以上、事務所費等に不透明な処理があるとの疑惑を、疑念を持たれた場合には説明責任をしっかりとしていくことが重要であると考えます。 ここに民主党の大幹部の方の事務所費問題についての報道記事及び資料がございます。本日はお名前は控えますが……(発言する者あり)本当ですか、説明責任をしっかりとなさるべきであるということを御指摘をさせていただきます。 それでは次に、マルチ商法について質問したいと思います。 昨夜もテレビで民主党の山岡国対委員長が、マルチ商法……(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) お静かにお願いします。
○森まさこ君 民主党の山岡国対委員長が、マルチ商法、あれは脱税で刑が確定した会社だと思いますが、そのイベントでごあいさつされている様子が出ておりました。 昨夜、夜中に前田雄吉議員が民主党を離党表明されたようですが、小沢代表とお話しになった後で離党を決められたということでございますが、前田議員お一人が離党して終わる問題なのでしょうか。 私は、自分自身が、その日の食べるものもないこともある、進学しても学費が出ないという家庭に育ちましたので、自分で働きながら勉強してやっと弁護士になりました。弁護士一年目から弁護士会の消費者委員会に入りまして、弱者をねらった消費者事件に十四年間ずっと取り組んでまいりました。もちろん、マルチ商法被害についても相談に乗ってまいりました。 日弁連からの派遣でアメリカに留学し、世界の消費者法、消費者行政、アメリカのマルチ商法についても見てまいりました。ピラミッド構造の二%は莫大な利益を得ます。しかし、残り九八%は損をすると言われております。アメリカでもFTC、公正取引委員会が厳しく取締りをし、裁判所に提訴しているところでございます。 本日お配りした資料の三を御覧いただければ分かりますが、これがマルチ商法の組織構造でございます。一人が数名を勧誘していくと、そういった組織構造になっておるわけでございますが、資料の二を見ていただければ、御覧になるように、仮に一人が二人ずつ勧誘したとします。マージンでもうかりますよ、初めに支払った入会金も元が取れますよ、こういう勧誘で二人ずつ勧誘していかなければならないとすると、二十八日目には日本の人口を超えなければならないんです。日本の人口全員が二十七日目には会員にならないと元が取れないと、そういう商法で、このことからも数理的な破綻は明白であります。 良いマルチなどというものはあるのかという質問に対して、国民生活審議会の委員でもあった有名な商法学者の竹内昭夫東大名誉教授は国会においてこう答弁しています。良いマルチというのは安全なペスト、無害なコレラと言うに等しいと。 さて、渦中の人物、民主党前田雄吉議員の著書を私も読まさせていただきました。アメリカンドリームならぬジャパニーズドリームだと書いてあります。(発言する者あり)私は、マルチ商法というのはアメリカンドリームどころかサブプライムローンドリームだと思います。いつか絶対に破綻する。 さて、このようなマルチ商法について今日どれくらいの被害があるのでしょうか。資料の二—一に国民生活センターからの苦情の状況、二—二にも摘示をさせていただいておりますが、このマルチ取引に関する苦情相談情報について、状況について国民生活センターから御説明をお願いいたします。
○参考人(田口義明君) お答え申し上げます。 国民生活センターと……(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 御静粛にお願いします。
○参考人(田口義明君) 各地の消費生活センターをオンラインで結んでおりますPIO—NETというシステムに収集されておりますマルチ商法に関する苦情相談件数は、最近十年間で見ますと、平成十年度で約一万六千件でございましたものが、平成十四年度から十八年度まではおおむね二万件強で推移いたしました後、昨年度は約二万四千件となっておりまして、近年の趨勢としては増加傾向にございます。
○森まさこ君 ありがとうございました。 国民生活センターの御説明によると、マルチ取引というのが二万件、横ばいであったのが近年上昇を、苦情相談が上昇をしてきております。資料三—一に示してあるとおりでございます。 こういったマルチ商法は、若者の被害が顕著であると言われています。もうかる仕事があるよ、勝ち組になろうなどの誘い文句です。若者は最初の入会金が払えませんからサラ金やクレジット、学生ローンを紹介されて、結局その債務が最後まで金利も付いて残ってしまう。 資料五でございます。国民生活センターが作ったパンフレットです。これをめくりますと、「友だちを紹介するだけ」、「勝ち組になろう」、このような誘い文句は違法なんでしょうか。国民生活センター、お答え願います。
○参考人(田口義明君) お答え申し上げます。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) お静かにお願いします。
○参考人(田口義明君) 御指摘のパンフレットは、私ども国民生活センターが平成十八年に作成したものでございますが、その記載については私ども正当なものというふうに考えております。
○森まさこ君 このパンフレットについて、前田雄吉議員が国会質問で、これはひどいじゃないですか、回収すべきですよ、こんなものが出回って、もしこれで損害賠償請求が起きたらだれにやればいいのですか、国民生活センターの理事長ですかと、国民生活センターの理事長に対して質問をしています。 国民生活センターにお聞きします。回収はしなかったと、前田議員に言われても回収はしなかったと、過去の国会答弁でお答えになっておられますが、現在もこのパンフレットは使われていますか。
○参考人(田口義明君) お答え申し上げます。 御指摘のパンフレットは、先ほど申し上げましたとおり、平成十八年度に作成いたしまして、国民生活センター名義のほか、各地の消費生活センター名で約四十七万部を印刷いたしまして、配布済みでございます。特段回収等は行っておりません。
○森まさこ君 質問は、現在もこのパンフレットが使われているんですかという質問でございます。
○参考人(田口義明君) このパンフレットは、各種の講習会等において平成十八年度に配布いたしまして、先ほど申し上げましたとおり、印刷いたしました四十七万部は既にすべて活用済みでございます。
○森まさこ君 このマルチ商法のパンフレット、相談の現場の消費生活相談に大変重宝しておりまして、このパンフレットについて回収せよという国会質問が出たときには全国の消費生活相談員、怒り心頭でございました。 このパンフレット非常に重要なんですが、今後、このパンフレット今なくなっちゃったというような御回答ですけれども、増刷される予定だったんじゃないんですか。増刷の計画はどうなったんでしょうか、国民生活センター。
○参考人(田口義明君) 御指摘のパンフレットにつきましては、平成十八年度の事業として作成し、各種講習会等において活用したものでございまして、その後、特段増刷等の予定はございません。 ただ、マルチ商法につきましては、トラブル等が大変多く発生しているということで、消費者の皆さん方への注意喚起等は絶えず行っていかなければいけないと。その時々のニーズに合った内容で作成し活用していくということで、今年度につきましても、最近のマルチ商法の問題点等をよく整理して、それを分かりやすい形でお示しをしていくと、そういうパンフレットを作っていくということも検討しております。
○森まさこ君 いや、二十年度にもこの若者向けのマルチパンフレット作るという計画があったことを私は知っているんですけれども、増刷されていないということ、政治的圧力に屈したのではないかと非常に残念な思いがあります。 次に、マルチ、こういう業者に対する……(発言する者あり)発表されております。行政処分について、経済産業省にどれだけの行政処分が起きているかお聞きします。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。 経済産業省におきまして、過去三年分につきまして数字を申し上げたいと思います。 いわゆるマルチ商法、連鎖販売取引に関しまして、平成十七年度におきましては十二件、平成十八年度におきましては四件、平成十九年度におきまして九件、それから当年度、二十年度におきましては現在まで二件の行政処分を行っております。 また、都道府県におきましても別途対応してございまして、連鎖販売取引に関しまして、平成十七年度において二件、平成十八年度において三件、平成十九年度において三十五件の行政処分を行っているものと承知をしております。
○森まさこ君 最近頻繁に行政処分を行っていただいて、経済産業省、頑張っておられると思いますが、私も今まで大きな詐欺事件の弁護団事件をたくさん担当してまいりましたが、マルチ商法と関連していたり、首謀者が元マルチ商法を営んでいたりするケースが非常に多いんです。例えば、皆さん御存じのKKC事件の首謀者は逮捕されて有罪になったと記憶しておりますが、自分からこれマルチ商法業者と言っていたと聞いています。実は、問題となっている前田議員が入っていた政治連盟の幹部も昔、マルチ商法で数十億円荒稼ぎをしたとして逮捕されたという過去を持っている人物だということです。 マルチ商法業界の政治連盟、ネットワークビジネス推進連盟ですけれども、マルチ商法をしている会社や従業員を会員にしています。そこのホームページを見ますと、資料でお配りした新聞記事に載っておられるような民主党議員さんたちの写真やコメントがたくさん掲載されております。資料の四でございます。 そもそも設立は、当委員会で昨日も質問に立たれました民主党の石井一議員がかかわったと、前田雄吉議員の著書に書いてあります。この著書をちょっと抜粋をして読み上げますと、石井一議員が前田雄吉議員に対して、君か、あの公明党の大物に勝ったのはといった会話から始まり、今度ネットワークビジネスに関する政治連盟をつくろうというお誘いを受けましたと記載されています。この政治団体の沿革の中にも、ホームページをのぞきますと、石井一議員が政治団体の協力国会議員であり、議員連盟を立ち上げて名誉会長に就任したと記載されています。ちなみに、このホームページは昨日ごろに消されております。 マルチ議員連盟、この政治団体と直結をしている議員連盟でございますけれども、報道でマルチ議員連盟と書かれております、正式名称はホームページによりますとネットワークビジネス議連というふうに書かれておりますが、こちらのメンバーは、石井一議員が名誉会長、山岡賢次民主党国会対策委員長が二〇〇四年に会長に就任、前田雄吉議員が事務局長。この前田雄吉議員は政治団体の方の事務局長と兼任をしております。藤井裕久民主党最高顧問が二〇〇七年に新会長に就任し、山岡国対委員長は公務多忙のため顧問となったと記載されております。その他数名の民主党議員がいらっしゃいます。 新聞報道によれば、政治団体から献金を受け取っていたというふうに記載をされております。私も、報告書、政治資金報告書の方を見させていただきましたけれども、前田雄吉議員が合計一千百万円。これは十六年度から十九年度だけで一千百万円、本当はその前からできていたんですけれども。山岡国対委員長が合計百六十万円。石井副代表が七十万円というのは、これは私の調べたのよりも金額が小さいんですが、そのように報道に載っております。 そのほかの議員もおられますが、個々の議員だけではなく、何と民主党そのものにも献金があったんです。報道によれば、民主党パーティー券を二〇〇五年から二〇〇七年までに百七十万円購入していたとありますけれども、議員連盟ができたのは二〇〇三年からですから、総務省にお伺いしたいと思います。二〇〇三年と二〇〇四年にはこの政治連盟は民主党のパーティー券の購入などの支出を報告していますか、総務省。
○政府参考人(門山泰明君) お答え申し上げます。 民主党の平成十五年分につきましては資料ございませんが、平成十六年分につきましては、ただいま御指摘のございましたネットワークビジネス推進連盟の異動前の名称でございます流通ビジネス推進政治連盟からの二十万円を超えます政治資金パーティーの対価収入の記載はございません。
○森まさこ君 総務省にもう一度お伺いしますが、政治連盟の方には記載があるんですか。
○政府参考人(門山泰明君) 政治連盟につきましては、手元に資料がございません。
○森まさこ君 十六年度のネットワークビジネス推進政治連盟の旧名であります流通ビジネス推進政治連盟の収支報告書を見ますと、民主党大躍進パーティーというもののパーティー券を五月十一日に四十万円、五月十八日に六十万円、計百万円支出したという記入がございまして、後ろに二万円の領収書がいっぱい付けられておりますが、もう一度お伺いしますが、十六年度の民主党の収支報告書に流通ビジネス推進政治連盟からの収入の記載があるんでしょうか、ないんでしょうか。
○政府参考人(門山泰明君) お答え申し上げます。 民主党の平成十六年分の収支報告書におきましては、流通ビジネス推進政治連盟からのパーティー対価の収入の記載はございません。
○森まさこ君 それは大変な問題ではないんでしょうか。いや、これ、私も民主党の収支報告書や官報など調べてみましたが、見落としたのかもしれません。本当に記載が見当たらないというのは不思議なことです。実際にこのマルチ商法の政治団体の方には民主党に百万円のパーティー券を買ったとの報告があって、民主党からの領収書が付いているわけでございますから、これが記載がないということは、まあ私の調べる能力が足りないのかもしれませんが、もしないとしたら本当にこれは不思議なことでございます。 私もさきの参議院で当選させていただきましたが、さきの参議院で、政治と金の問題と言って民主党さんが戦っておられました。政治と金の問題、民主党さんもしっかりと取り組んでいただきたいと思うところでございます。 小沢代表は本日、記者会見で、前田氏とほかの議員との違いは歴然としているとおっしゃったようですけれども、これは党の体質の問題ではないかというような疑問も私の心の中には出てくるものでございます。 前田雄吉議員は国会で質問を四回していると、このマルチ商法に関連してです。著書の中でも、これこれの回答を引き出したとか、金融庁から重要な言質を取ったなどと報告をしています。そして、その国会質問の前後に献金を受け取っている時期がございます。このホームページにも前田議員が自ら、国民生活センターがネットワークビジネスを全否定するような怪しげなパンフレットを作成したので、衆議院予算委員会で取り上げ、やめるように働きかけましたというふうに記載し、そしてそれを受けて政治連盟の方が、前田議員によって答弁を獲得しましたというような記載もございます。 こういった国会質問と献金について総務省の方で、一般的なことで結構でございますので、法律の解釈がどうなっているのか、御回答願えればと思います。
○政府参考人(門山泰明君) お答え申し上げます。 総務省といたしましては、具体的事実関係につきましては承知する立場にございませんので、その点につきましては答弁を差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、政治資金の収支を広く国民に公開することを目的としておりまして、収支報告書は会計責任者が事実に即してきちっと記載するということになっております。
○森まさこ君 ありがとうございました。 前田議員についてはどんなビジネスをされておられるのか分かりませんが、山岡国対委員長の方は、昨夜のテレビニュースの中で映像が出ておりました。そこでお話しになっておられたのは、マルチ商法をしている皆さん又はこれから商法をしようかなと思って集まっている皆さんに対して、派遣労働をやっていることはない、これは自分のビジネスなんです、究極のフレックスタイムの正規の職業です、皆様一人一人が革命家です、誤った常識を破壊して本当の常識をつくっていくんですと、十七分間演説されたということで映像とともに出されておりました。しかし、マルチ商法のリスクについての説明は全くなかったそうです。この山岡国対委員長の演説内容は私の考えとは反しておりまして、大変残念です。 マルチ商法の会員は社員ではなく、給料ももらえません。むしろ、最初に出資をさせられる、ほんの一握りのトップだけがもうかって、そのほかの一般会員は搾取をされるだけです。健康保険も雇用保険も厚生年金も何も会社は負担しませんし、非正規雇用を減らそう、格差をなくそうと言っている民主党の議員さんの発言とはとても信じられない、耳を疑うばかりです。先ほども言いましたが、小沢代表が前田議員とほかの議員は違うと言っていますが、同じように私には感じられる次第でございます。 実は、私が今日この問題を取り上げたのは、ほかにも民主党議員さんの問題がまだあるからなんです。前田雄吉さんの首を切って終わりにするようなことがあってはならないと思うんです。 戦後最大の被害、一千百億円、一万七千人の消費者被害事件である大和都市管財事件である、そこで裁判所の中で金融庁の文書が出ております。 民主党の仙谷由人議員が業界の側に立って金融庁に圧力を掛けたということが記されています。読み上げますと、民主党、仙谷由人氏が圧力、八月十五日、平成八年、墳崎参事官に行使、大蔵省は止めているのかと強圧的にという記載がなされております。 仙谷議員といえば、民主党人権調査会の会長であり、消費者庁に反対して消費者権利院制度創設を主張されておりますが、この事実が本当であれば、消費者保護について語る資格があるのでしょうか。心の底から疑問に思っていることでございます。 また、私が金融庁時代の話ですが、貸金業規制法を改正した際に、民主党の参議院議員の先生がグレーゾーンの撤廃に反対をされて、あのときはグレーゾーンの撤廃自体は自民党の中でも反対がなくて、金利を三〇%で据え置くか二〇%まで下げるかという議論でしたが、その先生は民主党のあろうことか貸金業法改正プロジェクトチームの幹部でしたけれども、三〇%から四〇%まで上げるという主張をなさっていました。もちろん主張は自由でございます。何度も担当の私どものところにとても体の大きい貸金業者と名のる方々を複数後ろに引き連れていらっしゃいました。金利を上げないと死人が出るということをお話しになって、私は大変困惑をしておりました。とても消費者側の立場に立っているとは思えなかったんです。だから、私は民主党……(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 静粛に願います。
○森まさこ君 出典は先ほど述べましたけれども、もう一度述べさせていただきますと、(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 静粛に願います。
○森まさこ君 大和都市管財事件の原告団から出されました甲七号証でございます。裁判所に提出された書証でございます。(発言する者あり)
○委員長(溝手顕正君) 両方とも静かにしろ。
○森まさこ君 私は、民主党ではなくて自民党から出馬したのはそういうわけでございます。テレビで見ると民主党の議員さんというのは本当に格好良くて、いつも正しいことをおっしゃって、あこがれていたんですけれども、テレビで見るのと実際やっていることが違うのでがっかりしたんです。国民生活第一ではなく政局第一、選挙第一、国民生活は二の次ではないかと見えたんです。 そこで、野田大臣に質問します。 国会議員の一連のマルチ業界からの献金疑惑や政治圧力疑惑、様々なことを御指摘させていただきました。野田大臣は消費者庁設立など消費者保護行政の確立に向けて政府一丸となって取り組んでおられると思います。 国民生活センターは、増刷予定、なぜ延期になったのでしょうか。若者が被害に遭わないために効果的なパンフレット、今回の国会質問が圧力になったとしたら残念です。直近のマルチ商法の苦情は増加、前年比の割合も増加しています。景気が苦しい中、消費者被害が増発しやすい、パンフ啓蒙、非常に大事です。政治的圧力に屈しないでほしいと思います。どうぞ、御所感をお聞かせください。
○国務大臣(野田聖子君) 森議員の御質問にお答えする前に、まずは、先ほどの与謝野大臣ではありませんけれども、森議員と出会ったことによって、私は消費者行政という政策を学ばせていただきました。消費者視線とか国民目線。 実は、度々いろんなところで申し上げているんですけれども、我が自民党にはなかなかそういう意識がなく、その希薄な中で明治以来の殖産政策を築き上げてきたやはり霞が関とどうしても表裏一体のところがあり、自分たちで消費者消費者と言いながら、本当にその消費者の側に立った様々な政策について光を当ててきたかというと、なかなか率直に言って厳しかったんではないか。 私は、自民党の消費者問題調査会の初代の会長になりました。それまで自民党には包括的な消費者問題を調査する会がなかったということも非常に残念なことであったわけですが、その中にあって私は、森さんやほかの消費者団体又は日弁連の皆さん、これまで出会ったことのない、正直自民党の議員としては出会ったことがなかったし会話も交わしたことがなかったような人たちとの勉強を繰り返す中で、当時の福田総理が念願とされておられました消費者庁設置法案、関連三法案の一つのたたき台を提出することができたわけであります。 もし仮に十二年前に森まさこさんと出会っていれば私の質問も随分変わっていたと思いますが、平成八年四月、三十六歳、商工委員会の委員であった私は、当時の訪販法の改正について素朴な疑問を持ち、質問させていただきました。と申し上げますのも、その訪販法の改正に当たって、どうやらそのベースになっている話が、昭和四十九年七月辺りに出ている国民生活審議会消費者保護委員会でしたっけ、の中間覚書やら産構審の中間答申の中に書かれているいわゆるマルチ商法というのは……(発言する者あり)マルチ、所感を聞かれているので、所感を。マルチ商法というのはもうすべて駄目だと、それに基づいて何か動きが出ているんじゃないかという懸念を感じました。 実際に、あの当時もう、何年前かな、十二年前、平成八年ですから十二年前で既にもう訪販又はいわゆる連鎖販売取引というのは社会生活上現実にあるものであって、私自身もそういう商を通じて商品を買ったことも実際ありました。ですから、それを、現実あるものをすべてなくすということが果たして可能かどうかという疑問の中で幾つか質問させていただいたわけであります。その中で、やはり自分の勉強不足、消費者行政、消費者側の視線に立った質問ができなかったことは、十二年前のことでありますけれども、逆に今消費者行政を預かる身として、そういうことを学べたことは非常に有り難いことだと思っていますが。 さて現実、私が当時十二年前に国に対して要望していたことは、やはり業を担う者のコンプライアンス、やはり自主的にしっかりと自分の事業の大切さ、そして消費者に対する責任を果たすために余りがんじがらめに、例えば池があるから危ないから全部コンクリートで埋めてしまいましょうみたいな法律を作るのではなく、やはりそういう事業者の責任感というのを育てていかなきゃならないなということが一点と、消費者、被害に遭った消費者が現実的に救われる方法、例えばクーリングオフとかそういうものに関してしっかり担保していこうということを申し上げたわけであります。 十二年たった今、今、森議員がおっしゃったように、残念ながら、平成十年から二十年、まあ十九年までですけれども、実はこのマルチ商法での消費者被害というのは減るどころか増えてしまいました。 つまり、コンプライアンスだけではこの被害が減らせないし、これまでの消費者保護の取組ではいまだ未達成であるということが明らかになった今、今現在は特商法によって、先ほど担当官庁からの取締りの話がありましたし、それをますます強化していくとともに、私どもとしては、消費者行政、つまりこのマルチ商法の怖さというのは、消費者が自分の自覚をしないうちに販売員になってしまっていて、被害者が知らぬ間に加害者になるというところが分かりづらい。そういうところを、とりわけ最近は、二十代の学生が自分はマルチに入っているんだという意識のないまま加害者になってしまっているというケースがあることを踏まえ、国民生活センターでは、引き続きより一層、そういう物を知らなかったゆえに、理解がなかったゆえにその被害を大きくしてしまう消費者を増やさないためにしっかりと取り組んでいきたいと思っております。 以上です。
○森まさこ君 ありがとうございました。 これで質問を終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で森まさこ君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時二十七分休憩 ─────・───── 午後一時二分開会
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十年度補正予算三案を一括して議題として質疑を行います。 この際、水岡俊一君から発言を求められておりますので、これを許します。水岡俊一君。
○水岡俊一君 委員長にお許しをいただきまして、発言の機会を再度いただきました。 午前の私の質疑におきまして、森法務大臣からは、中山元大臣の発言は大臣辞任後の発言ではないかというような御答弁がありました。大臣として在任中に不適切な発言をし、そしてそれを撤回しないというような、そういうような問題であるならば、大変これは重大なことであると私は思っております。 その点について、大臣は早速御確認をいただいたということでございますので、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(森英介君) 私の答弁がちょっと非常にあいまいでございまして、御迷惑をお掛けいたしました。(発言する者あり)いやいや。 先ほどの水岡委員からのお尋ねにつきまして事務方に調査させましたところ、結論としては、時系列的な関係は委員のおっしゃるとおりでございました。すなわち、中山前大臣は、二十五日に国土交通省における報道各社のインタビューにおいて、日教組の子供なんて成績が悪くても先生になるのですよ、だから大分県の学力は低いんだよなどと発言された後、報道によれば、辞任前の二十七日に、宮崎市内の自民党宮崎県連の会合において、日教組をぶっ壊すなどというような発言をされたようであります。前大臣が辞任されましたのは、したがいまして、辞任前のことでございまして、私は、日教組をぶっ壊すなどというような発言は辞任後になされたものと記憶違いをしておりました。この場をお借りして謹んで訂正させていただきますとともに、おわびを申し上げます。
○水岡俊一君 大臣、私は、中山元大臣の発言が日本国憲法を守らなきゃいけないというそういう観点において、どの部分がどのように不適切なのかということを是非とも法務大臣にお答えをいただきたいということで、質問の通告の中で説明をしたわけであります。 そういった意味からすると、今の御発言でもまだまだ不十分ではないかというふうに思っておりますし、午前中の質疑の中で総理からは、一連の発言が不適切だという、大臣として不適切だというお話もあったわけでありますから、中山元大臣が撤回をされないんであれば、これはやっぱり罷免ということに値するというふうに思っております。 そういった観点から、法務大臣として、これから中山元大臣とも接触をされる際には是非その点を撤回をするなど進言をしていただきたいし、麻生内閣としてももう一度このことを明確に整理をしていただきたいということを強くお願いをして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、蓮舫君の質疑を行います。蓮舫君。
○蓮舫君 民主党・新緑風会・国民新・日本の蓮舫でございます。 年金について伺います。 去年は消えた五千万件の年金記録、今年は消された、改ざんされた年金記録が民主党の調査で明らかになりました。私は、予算委員会でこの年金問題を総理にお伺いするのは麻生総理で三人目です。次から次へと問題が出て、一体どの内閣でこの年金問題が解決するのか、なかなか見えない。 そこでまず、麻生総理にお伺いします。 この年金記録問題を麻生総理はどのようにお考えになられていて、麻生内閣で解決するんだという自信はお持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) この年金記録問題というのは、もう御存じのように、四十年以上の長きにわたって様々な問題が積み重なってきた問題でありまして、その解決のために一つ一つ作業を進めていかねばならぬということだと思っております。 宙に浮いた年金というのが最初に出てきたんだと思いますが、昨年来、まず未統合の五千万件の記録の問題、いわゆる宙に浮いた年金に集中的に取り組んできたというのが実情であります。具体的には、すべての受給者、加入者に対しねんきん特別便を送付して、その上で今月中に予定どおり一億人に送付を終える見通しとまではなっております、ねんきん特別便につきましては。引き続き、国民の皆様の回答などによりまして解明、統合作業を進めていくということであります。 そして、今後さらに消えた年金というものにつきましては、年金記録確認の第三者委員会によるあっせん、いわゆる消えた年金や八・五億件の紙台帳とコンピューターの突き合わせ、いわゆる突合を計画的に突き合わせるという記録の正確性というものが二つ目。そしてもう一点、消された年金というものにつきましては、標準報酬などの改ざんの可能性のあるいわゆる事案への対応などの取組を着実に実施していかねばならぬところだと思っております。 いずれの課題につきましても、すべての受給者、加入者に対して標準報酬記録をお送りするなど、徹底的な作業に取り組んでいくということであります。前例のない膨大な作業でありますが、ひたすら手間と暇を惜しまず全力を尽くしていく覚悟でありますが、これがいつまでにそれがすべてを終了できるのかというのをこの段階で、私の内閣がいつまで続くかも分かりませんので、何の段階か、今の段階で一年以内にできるとか何とか以内にできるという自信はございませんので、その点は今後の、どんどんきちんと詰めさせていただく、手間と暇を掛けて詰めさせていただくという以外にお答えするわけには、今の段階ではそういう段階であります。
○蓮舫君 麻生内閣で解決するかどうか分からない。膨大な作業ですから、見通しがないというのは確かにそうかもしれない。ただ、やっぱり国家的プロジェクトでこの問題は一日も早く解決したいという思いは同じなんだと思います。今、総理もおっしゃっていました消された年金、着実に、これは可能性があるものを着実に実施して、本人のものに、元のものにお戻しをしていく。 舛添大臣にお伺いします。 消された可能性のある、改ざんの可能性があって調査しないと分からない記録というのは、総数は何件あるんですか。
○国務大臣(舛添要一君) これは今、一つ一つ解明をしていっていますけれども、まず標準報酬が五等級以上下げられたとか、それから期間が六か月以上改ざんされたとか、それから資格喪失の日と標準報酬を改定した日が非常に近いとか、いろんな手掛かりを、今まで出てきた例を分析しながら、こういう手掛かりでいけばいいんだろうなということでやり始めています。 その中で、過去の事例を分析しまして、六万九千件、これは三つの条件に合うものですから、まずここから始めたい。そして今日から、その中でも優先順位付けないといけないので、お年寄りの皆さん、六十五歳以上の皆さんからは二万件ありましたので、戸別訪問を今朝から開始をして一つ一つ解明をしていく。優先順位付きますから、ほかのものも調査をしないということではなくて、例えば来年四月から現役の加入者にはねんきん定期便をお送りしますので、そこに標準報酬が書いてございます。それから、来年中には受給者に対しても標準報酬をお知らせしますので、そういう作業をやって、そしてまさに紙台帳の中にもそういうのがある可能性があります。 だから、今何件ですかといってここで申し上げることは不可能ですけれども、可能性の高いであろうというところから少しずつ少しずつやっていきたいというふうに今思っております。
○蓮舫君 六万九千件という数字で、これで優先順位をまずここからやっていくということは分かるんですが、この六万九千件というのは三つの条件が重なった、三つの輪が重なった部分だけであって、それぞれの条件、五等級以上標準報酬月額が下げられている、さかのぼって半年以上前に下げられている、あるいは訂正された日か翌日に厚生年金から脱退されている、この条件なんですが、それぞれ三つで見ると百四十四万件あるんですね。 この百四十四万件は、消された可能性のある総数でしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 総数は分かりませんですから、百四十四万件で全部だと申し上げてもいませんし、百四十四万件の中に適正な記録ももちろんあります。 何度も申し上げていますように、例えば妊娠して出産される、したがって勤務は続けていくけれども給料をたくさん下げる、五等級以上下げている例はたくさんあります。それから、非常に会社の業績が悪いときに役員の給料をどかっと下げるケースもあります。それから、定年退職なさってもそのまま仕事をしたい、そのために給料が下がってもいいというケースもありますので、百四十四万件の中身について言うと、まさに適正なやつもあれば改ざんの事例もありますし、それから三つの条件がそろってなくても、二つだけでも一つだけでもこの可能性はあります。そして今、分析した結果、九割が該当したので五等級とか六か月という数字を出しましたけれども、五等級じゃなくても、四等級とか三等級でも改ざんした可能性があるのはもちろんございます。 だから、それは調査をしないと言っているんじゃなくて優先順位を付けて次から次とやっていると、そういうことでございます。
○蓮舫君 優先順位の付けられない、総数に入っていないものをなるべく分かるようにしよう、調査しようと私たちはずっと要請をしているんですね。百四十四万件というのは、これは厚労省、社保庁によって意図的に低く抑えられているんですよ。 一九八六年以前のコンピューターに入れる前の紙台帳の記録は百四十四万件に入っていますか。
○国務大臣(舛添要一君) まず申し上げますけれども、私はこれを責任を持ってやっておりますし、社会保険庁だけの調査ではありませんですから意図的に下げるというようなことはやっていないということをまず申し上げておきたいというふうに思います。 そして、紙台帳の中にももちろん改ざんした例がございます。ただ私が申し上げたのは、これは主としてオンライン上だということを申し上げたのは、コンピューターで前のデータが消せる、したがって心理的に改ざんすることのバリアが少なくなる、片一方で、紙台帳でしたら残りますから心理的にできにくいだろうと、改ざんの記録がですよ、ということを申し上げたのでありますので、紙台帳の中にだってありますし、いろんなところにある可能性はある、これは一切否定しませんし、そういうものについて調査をしないと言ったことは一度もございません。きちんと調査をいたします。ただ、順番を付けてやらせていただきますということでございます。
○蓮舫君 いや、舛添大臣は聞くたびごとに、あるいはメディア等で発言がぶれるんですよ。 十月三日の会見で、一九八六年以前は改ざんはほとんどありませんと明言しています。これはどういう意味でしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) それは今申し上げましたように、コンピューター上でやるのと紙台帳上でやるのは、紙台帳は跡が残りますから心理的なバリアが多い。そして、私が調べた限りにおいては、やはり一つはコンピューターが入ってから、もう一つは景気が非常に悪い、そのときにこういうケースが多いということで申し上げた次第です、その件については。
○蓮舫君 つまり、ほとんどありませんというのは、これは違ったんですね。
○国務大臣(舛添要一君) それは私の表現がまずかったと思いますから、今申し上げましたように、コンピューター上ではやりやすい。しかし、コンピューター上じゃないのは改ざんするときに心理的なバリアがあるのでやりにくいので、どちらかというと。ほとんどないということは、したがって、これは訂正して撤回させていただきます。
○蓮舫君 紙台帳のときには改ざんしづらいということを言われたんだと思います。 じゃ、総務大臣にお伺いします。 総務省の第三者委員会が遡及をして標準報酬月額が下げられている、あるいは期間が短くされている。これは訂正が、社会保険事務所の仕事がおかしいから訂正してあっせんした件数が六十六件あるんですが、この六十六件の中で一九八六年以前のものは何件ありますか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 第三者委員会は約七万以上のものの申立てがあって、あっせんした数が千百ぐらいですが、そのうち六十六件が改ざんが今、蓮舫さんおっしゃったように疑われる件。この六十六件のうち、オンライン化前のものは二十四件ですから、三分の一よりは多いですね。
○蓮舫君 いや、つまり、舛添大臣がおっしゃっていた、紙台帳は証拠が残るからほとんどないんですと。でも、総務省が第三者委員会であっせんしたのは三分の一以上、つまり四割が八六年以前のものなんですよ。何で八六年前を調査しないんですか。
○国務大臣(舛添要一君) 調査をしないのではなくて、蓮舫委員、来年四月からすべての加入者に対して標準報酬月額をそこに載せて定期便をお送りいたします。それから、受給者、つまりお年を召された方々にも同じような情報をお送りする。そこできちっと協力をして見ていただきます。 したがって、そのことによって問題点を明らかにしたいということで、調査をしないということではありません。
○蓮舫君 調査をしてほしいんですよ。つまり、八六年以前のものが第三者委員会で四割あった。ということは、百四十四万件のうちの六万九千の二万件ではなくて、百四十四万件の受給者に対象を広げないといけないかと私は言っているんです。 六万九千件の二万件の割合は二九%、百四十四万件でこの割合で推計すると四十一万件が受給者なんですよ。何で二万人だけ調査して四十一万人はほうっておくんですかと伺っているんです。
○国務大臣(舛添要一君) この紙台帳につきましては、来年度に電子画像データ検索システムを取り入れて、これをきちんと整備をします。それを活用してきちんと調査をしたいというふうに思っております。というのは、御承知のように、劣化してあったり、本当に紙台帳の状況がめちゃくちゃ悪いんです。これを今、画像化する形での方針を決定しましたので、新しい画像データ検索システムを今、来年中に構築しますので、そういう手も使い、更に調査を進めていきたいと思っております。
○蓮舫君 劣化した紙台帳をコンピューターできれいに整理をしようというのは、私たちは一年以上前から言っています。そのときも、舛添大臣は優先順位が民主党とは違うんですと言っていた。でも、結果、やるわけじゃないですか。だったら、今ある問題は、今すぐ私は着手をするべきだと思っております。 百四十四万件に、給与の改ざんというのは、これは条件付ながら入っている。では、ここに期間の改ざん、偽装脱退は入っていますか。
○国務大臣(舛添要一君) 標準報酬ですから、つまり、今おっしゃった給与について条件が入っております。しかし、期間については入っておりませんが、額を改ざんした中にも期間が改ざんしたやつも含まれているケースがございます。ただ、今委員がおっしゃったとおりで、期間については入っておりません。
○蓮舫君 総務大臣に伺います。 あっせんされた六十六件のうち、偽装脱退は何件ありましたか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 先ほども申し上げましたように、六十六件が、まあ改ざんの疑いがあるというような感覚で我々は見ておる。その中で、標準報酬月額ではなくて、この改ざんではなくて、資格喪失日を変えてしまうと、つまり加入期間を短くすると、こういうふうに不自然に記録訂正されたのではないかと思われる案件が六十六件のうち五十件でございます。
○蓮舫君 標準報酬月額が改ざんされてあっせんされたのは十七件、それに対して期間が短く改ざんされているのは五十件。なぜ十七件は調査をして、もっと多い五十件は調査対象から外しているんですか。
○国務大臣(舛添要一君) それは、お分かりだと思いますけど、昨年の十二月からねんきん特別便をお送りして、もうほとんどの方に、一億人に今お送りしています。そこの期間を見ていただくと、お勤めしていた期間と違う期間であれば、本人がよく注意をすればそれは分かるはずなんです、基本的に。ですから、標準報酬月額、つまり給与ですね、簡単に言うと、それについてのデータはねんきん特別便には入っておりません。 したがって、今のような調査をするんですけれども、期間については、何年何月から何月までどういう職場でお勤めになったっていうのは分かりますから、自分の経歴を調べて、二年勤めたのに三か月しか勤めていないなというデータが特別便で分かりますから、そうすると一年七か月分が改ざんされたということで、これは社会保険事務所に来ていただけば、そこで記録の訂正が可能でありますし、また電子データ化すると、先ほど紙台帳について言いましたが、これも活用して、こういう形でアプローチをしていきたいと思って今やっているところでございます。
○蓮舫君 消された年金には二種類あるんですね。一つは標準報酬月額、月収が低く抑えられている。一つは期間の改ざん、偽装脱退です、短く抑えられている。この二つともやられてしまうと、事業者は社会保険負担が低くなる、納めやすくなる。社会保険庁は自分たちの営業成績を下げないで済む。社会保険庁と事業者にとってはいいんだけれども、一番の被害者は給料から厚生年金保険料が天引きされている社員ですよ。六十五歳になって初めて気付く、自分の年金が何でこんな安いんだと。気付く方はまだいい。こんなもんかなと気付かない方もおられるんじゃないか。 ねんきん特別便をお出しになったからいいと言いますけれども、ねんきん特別便は消えた年金を調べてくださいという記録なんです。あのときに中に入れた案内書は、抜けがありませんか、あなたが働いていたところの抜けがありませんかという案内で、今私たちが問わしていただいているのは、改ざんがないですか、自分が働いていたところが日数が消えていないですかと。だから、これを一緒にして全部皆さんが判断してくださいというのは、私はこれは難しいと思いますが。
○国務大臣(舛添要一君) 私もいろいろデータを調べ、また個別の事案についてもチェックをしてみました。そして、ねんきん特別便というのは、これで皆さん方の年金が正しいかどうか見てくださいというデータ全部が入っていません。入っているデータは、期間についてのデータがあります。しかし、給料についてのデータがありませんから、そこを集中的に補う意味で今やっているということであります。 それから、直嶋議員にお答えしたんでしたか、とにかくいろんなケースがございます。今、例えば一人事業主がいて、一人で勝手にやっている。しかし、従業員まで一緒にやっている。これ、だれが被害者でだれが加害者かというのを特定しないと、それ一番、やったのは事業主ですから、これは事業苦しくてもちゃんと払っている方もおられる、しかし払わない事業主が一番悪いんですよ。そして、犠牲になった従業員を救わないといけない。そのときに社会保険庁がその悪さのお手伝いをしていたらこれは共同正犯で、今一生懸命これは処罰含めて徹底的に調査をしているところでありますので。そして、仮に従業員も事業主もぐるになってそういう悪さをしていたら、それはほかの国民が被害者になるんです。そこのところを明確にケース・バイ・ケースでやっていって、私が今一番やりたいのは、今、蓮舫議員からあった従業員で困っている被害者の救済、これを第一にやろうと思って私なりの方法でやっているつもりでございます。
○蓮舫君 大臣、お分かりだと思いますけれども、つまり、組織的関与があったのかどうかという問題と、実際に被害を受けている可能性を抽出することができるから、その調査をして、被害に遭った可能性のある方を抽出して戸別訪問をして案内をしようというのは、これは別です。 私たちはこの調査をする対象をちゃんと広げろということを言っているんですね。なかなか舛添大臣からは言っていただけないんですが、お手元の資料一番、お配りをしました。(資料提示) 総理にお伺いします。消された年金についても手間と暇を惜しまず確かめ続けると所信表明演説で言われました。この言葉、信用したいと思います。 でも、実際には、納付期間の改ざん、偽装脱退の疑いがあるもの、一九八六年以前の紙台帳は調査の対象から外れて、改ざんの可能性のあるパターンの中の一部、この十六件、この一部の条件だけを見て百四十四万件を抽出して、その中から二万人の年金受給者に戸別訪問をしていくというのが今の厚生労働省のやり方なんですが、これだと、後々ここからまた被害が出た、ここから被害が出た、追加調査をしなければいけなくなるので、いっそ、どれだけ被害を受けた可能性があるのかというのをまず調査していただきたいと私たちは言っているんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今お話のあっておりました標準報酬の記録の改ざん問題については、御指摘になりました百四十四万件以外にも不適正な事務処理の事例がある可能性は否定できないと思っています。すべての受給者、加入者に対して標準報酬記録をお送りするなど徹底的な作業を取り組んでいくと最初に申し上げたとおりであります。 他方、この消された年金問題については、いまだ全容が明らかでないと思っています、いろいろな例があろうと思いますから。事実関係の解明を進めていくためには、まずは改ざんの可能性が高いと思われる事例を調査して、改ざんのパターンというものをつかむことを有効だと考えておるというわけです。このために、不適正な処理の可能性が高いという記録、いわゆる六万九千件のうちに、年金受給者がそのうちの二万件について、これ年金受給者というのは高齢者ということですから、そういった意味では、十月十六日、今日から訪問調査というのを行って、被害者救済とともに事実解明を究明してまいりたいということであります。こうした方法の方が改ざんの可能性の少ない記録を全部対象とする調査よりも実効性が高いというのが率直な実感です。
○蓮舫君 いや、二万人だけは戸別訪問来られるけれども、自分は可能性があるという百四十四万件が例外、それ以外も調べてませんから、そこで年金をいただいている方とやっぱり平等性が私は担保されないと思うんです。今そのパターンというのが明確になっているから、あえてパターンを制限して抽出するんでなくて、パターンを広げてどれだけの方たちに改ざんされた可能性があるのかを調査をしようじゃないですかと言っているんです。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、蓮舫先生、実効性の高い話を申し上げているんであって、残りのパターンについても調べないと申し上げているのではない、先ほど舛添大臣の方から申し上げたとおりです。それはやるわけです。
○蓮舫君 いや、何でこだわるかといいますと、事態の全容解明は、一体被害がどこまですそ野が広がっているのかを調べないと、事実を見ないと、一部切り取ったものだけを見て対応を取っては効果が上がらないのが一つ。もう一つは、偽装脱退の場合ですと、期間が改ざんされる、つまり納付期間が短くなる、これによって無年金になっている可能性がある人もいるんですよ。消えた年金問題では、わずか二か月で無年金だった人が記録を取り戻して三十五人の方が年金受給者になったという実例もあるんです。だから急いでくれと、これは調査対象にしてくださいと私はお願いしているんですが、理解いただけませんか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の話の例も含めまして、今私どもはそういう例も、それはほかにもいろいろな例があるんだと思いますが、無年金者扱いになっちゃったというのは、年金払っているにもかかわらず無年金扱いになっちゃったという、これは大問題ですから、そういう意味ではこれは極めて大きな問題、よく分かります。 ただ、私が申し上げているのは、これ優先順位の付け方として、今既に年金受給者になっておられる方々、すなわち高齢者の方々から先にやらせていただければということをお願いしているのであって、そういう意味では、今御指摘のありました点につきましても、これ少し時間が掛かるかもしれませんけれども、これなるべく早くやらなきゃいかぬと言うけれども、しかし、高齢者の方が先にやらなきゃいかぬのじゃないかなということを申し上げております。
○蓮舫君 いや、それ論理が破綻しています。調査対象から外れた方で年金記録が改ざんされた可能性がある方の中にも高齢者はいるんですよ。なぜそこを外すんですか。分からない。どうして調査をしていただけないんでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) 調査対象から外しておりません。すべてを調査をいたします。それの準備の……(発言する者あり)いやいや、それをどういう順番でやるかということでありますんで、先ほど来申し上げていますように、百四十四万件の方々、まず、これはねんきん特別便を送るときにもう一枚紙を加えて、あなたは百四十四万件に入っているので克明に見てくださいと、それを加えます。しかし、全員に標準報酬月額を送らすし、ねんきん特別便で加入月間をお知らせするわけですから、そこで間違っているのがあれば訂正していく。そして、八億五千万枚についても電子画像化をしてやっていく。 ですから、これはやらないとか調査をしないということじゃなくて、それは一つの優先順位の付け方であって、私はたくさんのデータを見、そういう判断をして、これは決断してやっていることでございます。
○蓮舫君 いや、分かりません。なぜ調査対象から被害に遭っている可能性のある方を切り捨てて、一部切り抜いて、その中の六十五歳以上の方だけを優先していくのかが私にはどうしても理解できないんですが。 次に、総理、直嶋政調会長との質疑のやり取りの中で、総理は、消された年金はかなり組織的にやっているということしか考えられないと御答弁をされているんですね。これはそのとおりだと思いますか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) この問題については、今月の六日に厚生労働大臣の下に、調査委員会を中心に、今社会保険庁の職員の関与に関する事実関係を徹底的に究明するということになっております。もう聞かれたとおりだと思いますので。被害者の救済とともに、調査の結果、社会保険庁の職員の関与が明らかになった場合ということで厳正に対処してまいりたいということを申し上げているのであって、私はこれはたった一人の個人でそれだけ改ざんできるものですかねと、私はある程度組織的にやらないとこういったことはできないんじゃないのかなという疑惑が私自身にあるのでそう申し上げております。
○蓮舫君 時の総理も組織的な関与を疑惑を持っている。厚生労働大臣も九月十八日の閉会中審査で極めて疑惑があると言っていたと。じゃ、これ調査しましょうよ。五千万件の消えた年金のときには、内部ではできないといって総務省がやったんですよ。総務省が外部の目から組織的関与はどうだったのか極めて懇切丁寧な調査をして結果を出して、あれが全容解明への第一歩になったと。それをやっていただけますか。
○国務大臣(舛添要一君) 今まさに外部のチームを使ってそれをやっているところであります。それで早急に出す。それからもう一つは、私自身もダイレクトのホットメールを開設し、調査委員会の方も先般ダイレクトのメールを創設しましたので、そこにいろんな方、内部の方からの告発も含めてやって、是非その協力をお願いいただきたいということで、これは一生懸命取り組んでまいりたいと思います。
○蓮舫君 いや、なかなか理解できないんですね。やっぱり調査ができるものをすぐすればいいと思いますし、組織の関与がある。つまり、この第三者委員会であっせんされたものを見ると、一番古いのが昭和三十八年、最近のものでも平成十二年とか十四年がある。つまり、組織的な関与があれば今も続けられているんじゃないかという疑念が残るんですよ。だから、組織の関与はちゃんとすぐ迅速に調べて結果を出して、あったらすぐ止めなければいけないと私は言っているんです。
○国務大臣(舛添要一君) 同じ思いで今一生懸命やっております。
○蓮舫君 六万九千件のうち二万人、年金受給者に今日から戸別訪問をすると。 社会保険庁に伺います。どんな手順で戸別訪問するんですか。
○政府参考人(坂野泰治君) 大まかな流れとして申し上げます。 まず、事前準備として、対象となる年金受給者の方に対し調査にお伺いする旨の事前のお知らせをお送りいたしまして、その後、電話連絡により面談に係る日程調整を行います。次に、年金受給者の御自宅などを訪問いたしまして面談を行います。その際、年金記録をお示ししながら懇切丁寧に状況を御説明し、御本人の記録の確認をしていただきます。その後、お聞きした内容を記載した書類と参考となる資料の写しなどを持ち帰りまして、年金記録が事実と異なると御本人が申し出られた場合には、個別の事例に即して、社会保険事務所において記録の訂正を行うか年金記録確認第三者委員会への申立てを行っていただくかを判断をして、社会保険事務所で記録訂正を行うべきものについては裁定の訂正を行い、年金の差額についてお支払をすることになります。
○蓮舫君 受給者二万人の方にまずはお手紙を送る。これ、住所は正しい住所を把握していますか。
○政府参考人(坂野泰治君) 年金受給者の方でございますので、年一回、年金のお支払時期と金額をお知らせする振り込み通知書というものをお送りしております。その際に使用している住所にお届けをしておりますので、おおむね正しいものであると考えております。
○蓮舫君 おおむねですね。 電話番号は把握していますか。手紙を送った後は電話をして日程を調整するんですが、電話は把握していますか。
○政府参考人(坂野泰治君) 私ども、電話番号は把握をいたしておりません。したがって、社会保険事務所に該当者のリストを渡します際にも、電話番号はそこのリストに収録されないということになります。
○蓮舫君 資料二—二に付けさせていただいていますが、電話番号は番号案内等で調べる。一〇四ですか。こういう作業を社会保険事務所にお願いする。
○政府参考人(坂野泰治君) 御指摘のように、私ども電話番号を把握しておりませんので、番号案内等を使ってその方の電話をお探しするということになると思います。
○蓮舫君 社会保険事務所がこの二万人の方に戸別訪問をする場合に、住所が正しいかを確認して、電話番号を自ら調べて、そして手紙を出して、電話をして、日程を調整して、会いに行って初めて情報が、こんなものがあります、改ざんされていますよというアナウンスがされるんですが、昨日通知が送られて今日から始まる戸別訪問は、一番早くて、実際に社会保険庁の職員がその改ざんされた可能性の高い方のお宅に行くのには何日掛かるんですか。
○政府参考人(坂野泰治君) 通常想定しております手続では、通知をお送りして数日の間隔を置いて電話を差し上げるということになります。 ただ、今日から東京、大阪で訪問を一部開始をいたしております。これについては、東京、大阪というのはかなり多数の該当者を擁する事務局でございますので、あらかじめリストなども送付をしながら、できるだけ早く訪問に取りかかれるような準備をするように指導をいたしておりました。そのプロセスの中で、該当する方の電話番号が見付かり、事前にいろいろお電話を差し上げて日程調整などもできた方がありましたので、今日から東京、大阪で始めておるということでございます。
○蓮舫君 今日から始めて戸別訪問実際に行くのには数日掛かると言っていながら、今日は東京と大阪でもう戸別訪問が始まる。これなぜですか。
○政府参考人(坂野泰治君) 今申し上げましたが、東京、大阪というのはかなり多数の該当者を擁するところでございまして、事前の準備についてはかなり早めから着手をしてもらいたいと思い、リストをあらかじめ送る、あるいは手順等についても本庁と十分協議しながら実際の手順を詰める、そういう作業に入っていたわけでございます。その中で、あらかじめお知らせをお届けするという手順ではなくて、確かに今後お届けをしますけれども、その前に電話等が判明し、御相談もできたので、できるだけ早く訪問を開始したいという意図から今日から開始をしたということでございます。
○蓮舫君 つまり、初日から自ら出された通知の手順を守らなかったんですね。今日、東京と大阪で戸別訪問をする方々はつまり手紙を送ってないんでしょう。手紙を送らないでいきなり電話して日程調整をして今日から行った人たちなんですね。こういうルールを遵守しないのは何でなんですか。これは、大臣が何度も十六日から戸別訪問始まるんですと言っていたから、仕方なくて、通知とは違う例外的な措置だけれども、通知手順を除外したんじゃないですか。
○政府参考人(坂野泰治君) 冒頭御説明した手順というのは、全国三百を超える事務所で一斉にこの作業を開始をすることになるわけでございます。したがって、統一的な手順などを事務所に示して、混乱が起きないようにするという形からこれを昨日通知をしたということになるわけでございます。 ただ、東京、大阪については、そういう手順を詰める際、プロセスの中でも既に協議を開始をし、いろいろ準備も指導をしてきたということの中で、早めに連絡が取れたのでやったということでございます。 なお、お知らせは、今日から御訪問をしますけれども、並行してお知らせもお届けをすることにしております。
○蓮舫君 いや、訪問した後にお知らせ来られても困るんですよ、それ順番違いますから。 大臣、大臣が早く解決したいという思いは分かるんですが、現場の混乱とか事務作業というものを無視して、もう、すぐやるんです、十六日から行くんですというふうに発言がフライングをしてしまうと現場がこういうふうにルールを初日から守らないということになるんですよ。是非、発言は今後は慎重にしていただけませんか。
○国務大臣(舛添要一君) 当初は年末か来年の初めぐらいというような感じで事務方含めて準備を進めておりましたけれども、しかし、どんどんこれを解明していく、特別の私のチームが中に入ってやっていく、そういう形で、何度も申し上げていますけれども、被害者救済、一日も早い方がいいと。 ですから、そういう意味で早くやれる、つまり東京、大阪は数多い、そういうことをやれるときには一日も早い方がいいわけですから、目の前で血を流していく人を救うと、そのことを急いでやるということはまさに救急車の発想と同じなわけですから、私は、それは電話でお問い合わせしよう、本来はそれはお手紙でとこう言っているけれども、電話でどうですか、この日にお伺いします、よろしいですかと、相手がよろしいと言って、行って一日も早く解決するのは決して悪いことではないと。 私が何日というのは、私は政治家として、厚生労働大臣として、これは官僚をきちんと使うわけですから、何日からやれと、そういう指示を下すのは当然のことであります。フライングとかなんとかそういうことではなくて、パフォーマンスでもなくて、国民の目線で、国民を、一日も早く被害者を救う、この一心でこの十三か月大臣を務めてきたつもりでございます。
○蓮舫君 いや、やり方が違うという言葉でそういうふうな答弁になるのは非常に残念なんですね。いい知恵があったら提案をしてくださいと言ったのは大臣ですよ。だから一緒にやっていきましょうと。二万人だけじゃないじゃないですか。ほかにも六十五歳以上で改ざんされた可能性があるから、その方たち何とかしましょうよ。わざわざ厚生労働省は社保庁にマニュアル作らせておいて、通知では手紙を出して電話をして日程を調整している。でも、大臣の言葉に合わせてパフォーマンスすると、手紙を省いてもいい。じゃ、電話すればいいじゃないですか、最初から。だから、こういう対応が全部ずれてくるのでここは注意をしてくださいと言っているんです。 じゃ、今度は消えた年金について伺います。 五千万件、この中で千三十万人には去年の十二月から今年の三月末までに年金名寄せ便が送られている。この千三十万人はほぼ宙に浮いた記録の持ち主である可能性が高い人なんですよね。
○国務大臣(舛添要一君) そういうことですからお知らせをしたということです。
○蓮舫君 じゃ、千三十万人のうち何人が自分の記録取り戻しましたか。
○国務大臣(舛添要一君) お送りして、七月末の段階で訂正ありますよと、まさに今おっしゃったとおりに訂正ありますよというのは三百六十万人ございました。そのうち約七割の二百六十万件について記録が正しくなって、訂正ありが三百六十万人申し出くださって、そのうちの約七割に当たります二百六十万件が調査、確認を経て記録の統合、つまり正しい記録に戻りました。
○蓮舫君 去年の夏の参議院議員選挙で当時の安倍総理は、五千万件は今年の三月末までにゼロ件にすると公約した。その中で、特に本人のものであって宙に浮いた記録がある千三十万人はまだ二百六十万人しかお戻しになってない、まだ宙に浮きっ放しだと。私はこれは公約違反だと思いますが。 この宙に浮いていて御本人のものと思われる記録があって、特別便を送ったけれども訂正なしと答えた方には入念照会を行って記録を戻そうとしている。訂正のはがきがない方には、社会保険庁に伺います、回答のお願いはがきで促しているんですが、何通送ってその効果はどれぐらいあると分析していますか。
○政府参考人(坂野泰治君) 特別便をお送りをして御回答のない方には、回答のお願いのお便りを差し上げるということにしております。そのほか回答を促進するための様々なキャンペーンなども当然やっておるわけでございますが、回答のお願いをお送りした人数でございますが、今年の六月末の時点で五百三十三万人でございます。 この回答のお願いをして、それを見て回答をされた方が何人いるかというのは、私どもそういう集計をする仕組みになっておりません。ただ、全体を見てみますと回答率が順次上がりつつあると。特に、十二月から三月までお送りした名寄せ特別便について、年金受給者の方は約八割強、現役の方についても約五割強の回答をいただいております。このように回答率が上がってきていることは、回答のお願いの送付の効果もその一つとしてあったのではないかと、このように考えております。
○蓮舫君 効果があったというこの回答のお願いはがきが届いていない事例があります。 お手元の資料五、お配りをさせていただいておりますが、ねんきん特別便の回答のお願い、これ名前は消してあります、東松山市、何々様、大竹市、何々様、郵便番号も住所も記載をされていません。これは、例えば千代田区、麻生太郎様、総理には届くかもしれませんけれども、こういうことがあるんですよ。これ届きますか、この住所で。
○政府参考人(坂野泰治君) 私どもが把握しております住所情報、それに基づいてお届けをするということになるわけでございますが、今御指摘のように市町村名だけになっているものがございました。これは、具体的にそのケースがこれに当たるかどうかは別としまして、想定される可能性としては、共済組合などの一部では市区町村名だけを私どもに御提供をいただいているケースがございます。特別便そのものはその共済組合を通じて御本人にお送りをしておりますので届いているわけでございますけれども、回答のお願いをお送りするのは私ども直接お送りすることになるわけでございまして、その際、私どもが持っている住所情報が市町村名だけであるにもかかわらずそのままお出しをしてしまったということになったわけでございます。
○蓮舫君 郵政公社に来てもらっています。届きますか、この住所で。
○参考人(伊東敏朗君) お答えをいたします。 郵便を配達するためには配達すべき場所が特定できるようなあて名が記載されていることが必要でありますので、委員御指摘のケースにつきましては配達は困難であります。
○蓮舫君 この届かないはがきの存在はいつ把握しました。
○政府参考人(坂野泰治君) 私がそういうケースがあることを承知いたしましたのは昨日でございました。その際、昨日、すぐ事情を担当部局に調べさせましたところ、そういうようなケースとしてそういうケースがあり得る、そういう報告を受けましたので、そのとおり今お答えをしておるわけでございます。
○蓮舫君 つまり、私が指摘をするまでは把握していなかった。じゃ、どれぐらいの束が戻ってきているか。社会保険業務センターに戻ってくるんですよ、こういう不良品は。どれぐらいの束が戻っているか把握していますか。
○政府参考人(坂野泰治君) 回答のお願いをお送りをして、それが未送達になった件数及びその訳、これは誠に残念でございますけれども、今それは集計をする仕組みになっておりません。できるだけ集計を一遍してみたいと考えておるわけでございます。 なお、先ほど申し上げました共済でございますけれども、警察共済組合あるいは大阪市の職員共済組合においてそういう事態が発生していた可能性がございます。これについては、今、順次情報の提供を受けて新しい詳しい情報を私どもとしてもつかもうということにしておるわけでございます。
○蓮舫君 私が把握している中では、こういう住所がいいかげんなミスは五十万件の中で千七十五通あったと。もう五百三十万送っている。推計すると一万ぐらいあるんじゃないかと。 もっと問題は、この住所のデータでねんきん特別便も送っているんじゃないですか。届いていないんじゃないですか。
○委員長(溝手顕正君) 坂野泰治君、簡潔に答弁してください。
○政府参考人(坂野泰治君) 特別便それ自体は、こういう市町村名だけしか私ども住所情報をいただいていない、そういうケースについては、当該共済組合に特別便をお渡しをしてその組合から御本人にお届けをいただいておりますので、御本人には特別便は渡っているというふうに私ども考えておるわけでございます。
○蓮舫君 地共済以外でねんきん特別便がこういう住所で届いていない可能性はどうですか。
○政府参考人(坂野泰治君) 先ほど申し上げた警察共済、大阪市職員共済以外の共済組合については、きちんとした住所情報が私どもに提供されておるというふうに考えております。
○蓮舫君 根拠を言ってください。
○政府参考人(坂野泰治君) 私どもがこの特別便を送る業務をやっております業務センターにおいて住所情報を管理をしておるわけでございます。その住所情報を調べたところ、この先ほど申し上げた二つの共済組合はそうであったと、その他はそうではなかったという報告を受けておるわけでございます。
○蓮舫君 昨日分かったことで、いつ調査したんですか。 住所がこんないいかげんなのでねんきん特別便が届いていないと。確認はがきだけの問題じゃないんですよ。ねんきん特別便、名寄せ便ですから、本人のものと思われる貴重な情報が入った特別便が届いていないというのは大変な問題ですよ。もう特別便でこの二十年の補正予算八十二億計上していますけれども、四百億掛けている。お金を浪費しないでくださいよ。 舛添大臣、しっかりこれチェックしていただかないと、この方たちに届いているかどうか、これ調査してください。
○国務大臣(舛添要一君) それはしかるべき調査をし、問題があればきちんと正したいと思います。 ただ、職場ごとに配るシステムを企業や団体の皆さん方にお願いしてありますから、その点のルートについてはこれは確かだと思っております。
○蓮舫君 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で蓮舫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。私は、補正予算に関連して質疑をさせていただきたいと思います。 まず最初に二階大臣にお願いしたいわけでありますけれども、これは貸し渋りの関係でございますが、昨年から責任共有制度が導入されまして、信用保証協会の保証割合が従来の十割から八割になったわけであります。二割は金融機関が持つという話でありますけれども、そういう形で十割から八割に引き下げられたと、そういうことで金融機関の融資姿勢が更に慎重になったと、こういうふうに言われているようでございます。 様々な苦情が寄せられているわけでありますけれども、この責任共有制度これ自身を、やはり今は極めて経済の状況が厳しいわけでありますので凍結することも検討していいんではないかなと、このように考えておりますけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(二階俊博君) お答えします。 金融機関と保証協会の適切な責任分担により、金融機関が主体的に中小・小規模企業の経営を支援することを促すために責任共有制度が導入されております。ただし、その導入に当たっては、先生も今御指摘のように、小規模企業者の皆さんに対する負担をできるだけ少なくするために、千二百五十万円までは一〇〇%保証としております。災害や不況などに対応したセーフティーネット保証の場合は、中小企業の規模を問わず一〇〇%保証するといった工夫をいたしております。現在準備中の緊急保証制度では、保証協会による一〇〇%保証するという考えであります。現在精査中ではありますが、今五百を超える業種を対象としようとしておりまして、一〇〇%保証が受けられる中小・小規模企業は大幅に拡大することになります。 緊急保証制度の実施に当たっては、現場まで制度の内容が徹底されるように、信用保証協会や金融機関などへ周知徹底を努めてまいります。近く信用保証協会の幹部を東京においでをいただいて、関係者の皆さんにこの旨周知徹底するつもりであります。
○加藤修一君 しっかりと検討はしてほしいと思いますけれども、緊急総合経済対策の中に緊急保証制度の創設がありますけれども、これは責任共有制度の対象になっているかどうか、ちょっとお願いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) 私どもとしては、できる限り中小企業の皆さんの今日の状況に対応すべく努力をいたしておりますが、やはり金融機関と保証協会が適切に責任を分担するということも私は重要ではないかというふうに考えておりますので、この両者の協力によって、中小企業の皆さんに対する対応を十分に考えながら、なお政府のそうした資金でありますから、返済のことについてもお互いに責任を持っていかなくてはなりません。そういう意味で二割金融機関にお願いをしておると、こういうことでございます。
○加藤修一君 緊急保証制度の創設が今回あるわけでありますけれども、私が聞いている範囲では、責任共有制度はこれは対象としないということになっておりまして。
○国務大臣(二階俊博君) 先ほども申し述べましたが、現在準備中の緊急保証制度では保証協会による一〇〇%保証とする考えであります。
○加藤修一君 そういうことでありますから、同じように八割を十割に、元に戻すと、そういうこともしっかりと検討していただきたいと思います。 それで、次には、全国信用保証協会連合会によれば、信用保証協会の保証付融資が大幅に減少しているということでありまして、これは責任共有制度の影響で、リスク負担を求められた金融機関は勢い審査に慎重になっていると、銀行から信用保証協会に上がる案件が大幅に減少しているそうだというふうに私も聞いております。 一方、信用保証協会も銀行と同様に九段階の格付を行うなど、信用保証協会側の態度の変化を指摘する声もあり、貸し渋りならぬ、いわゆる保証渋りが言われ始めているわけでありますけれども、大臣は、この大幅なマル保融資の減少あるいは保証渋りのような実態にどのような認識で、かつまたこれに対してどう対応していくか、この辺についてお願いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) 先ほども申し上げましたが、信用保証協会のそれぞれの責任者を東京に招いて、今金融機関との連携について、今後、中小・小規模の実態をよく見て、事業の将来性と償還可能性を見定めた上で保証するか否かを判断すること、そして景況が悪化する中で判断が困難な案件の増加も今議員御指摘のとおりでありますが、そうした場合に、単なる利潤追求ではなく、中小・小規模企業の資金繰りの支援を行う公的機関として、借り手側の事業の内容や経営実態を十分に伺って御相談することが重要だということをこの信用保証協会の幹部にも厳重に申し入れるつもりであります。 ただいま全国五十二の信用保証協会のトップの皆さんにお願いをしておりますが、関係者の皆さんがそれぞれ御参加をいただいて、こういうことについて話合いを行います。今、議員も御承知と思いますが、全国九百か所の緊急相談窓口や、あるいはまた百五十か所で意見交換会を開始をいたしております。保証制度に対する声に十分耳を傾けてまいりたいと思っております。
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。 中小企業対策については、非常に様々な支援措置もありますし、メニューも非常に多いわけでありますけれども、ただ非常に複雑で、自分が一体この中でどこに対応するかということもなかなか探しづらいという経営者の声もございます。窓口に経営相談に行ったところ、担当者は非常勤勤務で週二日しか出てこない、そういうところもありまして、窓口の体制が十分に整備されていないと。 そういった意味では、窓口の実態把握の調査も必要でありますし、あるいは使い勝手の良い窓口のアンケート調査等もする必要がありますし、あるいはハローワークにあります求人検索のような、パソコンの苦手な経営者でも全国どこでも分かりやすく簡単に検索できる、例えば総合案内情報システムのような、そういう整備も私は必要だと思いますし、それから四百二十万社の中小企業にどこまでこれが徹底されているかということについてはまだまだ疑問の余地があるように思いますので、これはしっかりと徹底すると。そういった意味では、地デジの双方向の関係も含めて積極的に使う、あるいは全国紙にこれを周知徹底できるように図る等々ということも含めて是非お願いしたいと思いますけれども、この辺についてよろしくお願いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) 加藤先生はコンピューターの問題に大変お詳しいわけでございますが、今御指摘のようなことについても、我々もどんどんと取り込んでいきたいと思っております。 厳しい環境の中で中小・小規模企業の皆さんが様々な困難に直面していることは事実であります。そこで、支援施策にも金融、税制、あるいはまた人材、技術、販売力など、きめ細かいものになっておりますが、これらについて、御指摘のように、この私どもの考えております施策が中小・小規模企業の皆さんが利用しやすいように周知徹底することが何よりも重要であります。 支援施策をインターネットを活用して中小・小規模企業が検索しやすくする、これは御指摘のとおりであります。中小・小規模企業の相談に応ずる組織も、商工会議所、商工会さらには地域金融機関など、一か所で対応する仕組みを全国で三百十六か所に設けるなどの対応をしております。さらに、身近な情報提供手段として、今月八日からモバイル中企庁という携帯電話への施策情報の提供を始めております。 今後とも、中小・小規模企業が少しでも利用しやすい仕組みを考えてまいりたいと思います。
○加藤修一君 よろしくお願いします。 それでは総理にお願いしたいわけでありますけれども、総理は、アメリカ発の金融危機に関連いたしまして、これから実体経済への影響も出てくると、外需が弱含みになれば内需拡大に手を打つことも必要になってくると、こういうふうに追加的な景気対策の策定に取り組む考えを強調しておられますが、私も全く同じ考えでございます。 やはり住宅ローンの減税の関係とか拡充、あるいは改築住宅の補助、あるいは大幅な税制改正、これも必要であろうと。学校の耐震化など公共事業の関係についても前倒しで進めていくことが当然必要になってくるわけでありますけれども、やはり内需拡大の思い切った対策が当然必要でありますけれども、これは一定の公債発行も視野に入れた財政出動もやっていくべきである、場合によっては赤字公債の発行も積極的に検討をすべきではないかと、このように考えておりますけれども、御見解をお願いいたします。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 経済情勢に関しましては度々申し上げましたし、今、加藤先生のおっしゃるとおりで、私は、何となく今新聞に書いてあるよりは厳しくなるんじゃないかなと思っております。具体的にどうなるのかというのが正確に今見えているわけではありません。 ただ、外需がこれまで日本の経済成長の大きな部分を背負っておりましたのがこの七、八年間の日本の経済だと思っております。その外需の部分がアメリカ及び中国、このところヨーロッパも多かったんですが、その部分が軒並み、今回の金融危機によってそれが実物経済に与える影響も大きく、アメリカではGMとかクライスラーの名前が挙がるほど結構厳しいものになっておるというのが実情。これが多分日本に響いてまいりますんで、それに対応していくためには、設備投資もさることながら、僕は当面資金繰りの方が大きい、私はこちらの方がよほど深刻に中小、主に零細企業の方は考えておられると思っております。 先ほど大塚委員でしたか、の御質問にもありましたけれども、政府系の金融機関が仮にいろんな形で、まあ説明も分かりやすくなって仮に出したとして、それでつなぎ資金が、つなぎ資金って、その資金繰りに利用します資金が五百万なり一千万なり仮に入ったとして、その分だけこれまで借りておった金融機関がその金を引き揚げたら、基本的にはそれは資金繰りとしては意味が成さなくなりますので、そういった意味では地方のいわゆる信用金庫等々、地銀などなどがいろいろそういった点も十分に配慮して、リスクテークをある程度取った上できちんと対応していくというようなことを考えないとなかなかうまくいかないであろうというようなことも含めて考えておかなきゃいかぬ。まずこっちの方が、僕は当面は大きいだろうと思っております。 そして、その後、資金繰りの後が付いた上でいわゆる景気対策ということになるんだと思いますが、その景気対策の部分からいきましたら、いわゆる、地方が痛んでおるわけですから、その地方にきめ細かくということを考えているということが大変大事なのではないかと思っております。 いずれにいたしましても、こういった問題が今、党で詰めていただいているところではありますけれども、これがどの程度の規模までできるか。これは減税の話やらいろいろお話もありましたけれども、そういったものを含めてどれくらいの規模でやれるかということに関して、ちょっと規模との関係もありますので、今この段階で赤字公債というお話がありましたけれども、私どもとして、今の段階で赤字公債を最初から発行する前提で計画を組ませているわけではございません。
○加藤修一君 かなり厳しい状況を考えますと、規模も相当のことを考えなければいけないかもしれません。そういったことを考えていくと、やはり、余り使うのは慎重にしなければいけませんが、やはり赤字国債の関係についても十分検討しなければいけないと。 それで、ただいま外需のことが出てまいりましたが、日本企業の海外の子会社が内部留保金、これが約十七兆円に及ばんとしているわけでありまして、こういったことに関しましてはやはり国際租税改革の観点から、これは経済産業省が検討しているようでありますけれども、そういう制度についての導入というのが非常に大事ではないかと。要するに、国内に資金が還流するようにしていかなければいけない。 この場合に、この資金の還流に関連して、私は、環境投資、新エネとかあるいは省エネの関係を含めて、そこにつなげていく必要もあるだろうと。まあこれは時限的な話になってまいりますけれども、恒久税制の関係で国際租税改革の関係についての趣旨を説明していただきたいということと、私の申し上げております提案についても是非御見解を示していただきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 人口減少社会に突入する我が国の取るべき今後の成長戦略の方向性は、議員御指摘のように、海外市場の獲得ということが大事でありますし、国内のイノベーションの促進とともに、これを好循環に進めていくことが大事だと考えております。 日本企業の海外展開の推進に伴い、海外の子会社に、御承知のとおり、約十七兆円強の内部留保が積み上がっております。成長戦略の一環として、税制を含めた対応を取ることにより、日本企業の海外子会社からの還流する資金を設備投資、研究開発、雇用等、我が国の活性化につなげていくための対応が必要だと思っております。 議員が大変御熱心に取り組んでおられる環境問題についての御指摘もございましたが、我々は、あらゆる分野についてこの十七兆円強の内部留保が活用されることを期待をいたしております。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 加藤先生前々からの御主張のところなんですが、基本的には、人口減少になれば、日本として、今後ともGDPという観点からいきましたら、人口が減っていった状況で、国内総生産という観点よりは、世界で稼ぎ出している日本の企業のことを考えますと、全部で入ってくる所得、グロス・ナショナル・インカム、GNIみたいな発想にならないと、海外で稼ぎ出した金を日本に還流する、それは、海外で一回払った税金を日本に帰ってきたらまた税金を払うのでは、みんな海外にそのままとどめ置かれる、そこに帰ってこないことになりますので、日本に帰ってきて、その金が労働分配率の向上になってみましたり研究開発に使われてみましたり設備投資に使われたりするということを考えれば、その段階で税は確保できるということになるのだと思いますので、そういったものが基本的には日本に、向こうで払った税金、残りの利益を日本に還元するということは、今後ともの長期的な国家戦略としては正しいと思っております。
○加藤修一君 時限的にも特別な投資減税を、環境投資の関係についてパッケージで恒久税等を考えていただきたいことを要求しておきたいと思います。 それで、太陽光発電の関係でございますけれども、二〇二〇年に十倍とか、二〇三〇年に四十倍という話がございます。ただ、二〇一〇年、二〇一五年、二〇二〇年という形で、それぞれの各年度ごとに応じてどういうふうにこれは事業展開をするかということと、いかにロードマップを作るか、これは非常に私は大事だと思っておりますので、この点について御見解を示していただきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 昨今の原油を始めとした化石燃料の価格高騰の状況の下で、ただいま御指摘のような太陽光等の非化石エネルギーの導入が極めて重要であります。したがって、太陽光発電等の利用を電気事業者に義務付けている御承知のRPS制度について、今後長期エネルギーの需給見通しの水準を踏まえた運用を検討することが大事だと思っております。 したがいまして、ただいまの御指摘のような点につきまして、我々は、この太陽光発電の積極的な導入に向けて広範な関係者の御意見等も聴取しながら、今経済産業省としてしっかり取り組もうとしているところであります。
○加藤修一君 ロードマップの策定について、もう少し踏み込んだ発言はお願いできませんでしょうか。
○国務大臣(二階俊博君) 二〇二〇年に十倍、二〇三〇年に四十倍、先ほど御指摘のとおりでありますが、この目標は経済産業省の審議会である総合資源エネルギー調査会需給部会で議論され、本年五月に取りまとめられました長期エネルギー需給見通しの最大導入ケースに沿ったものになっております。 このように極めて高い目標を達成するためには、計画的に取組を進めていくことが必要でありますし、今先生が御指摘のように二〇二〇年の十倍から次の四十倍までという間に少し刻みを入れていく必要があるのではないかという御指摘だと思います。 我々は、こうした御意見を十分参考にしながら、今後の需給見通し、そして目的をいかにして達成するかということを考えながら対応してまいりたいと思っております。
○加藤修一君 これ、もう少し説明があると期待していたんですけれども。 今皆さんのお手元に配付しております図によりますと、二〇〇五年に百四十万キロワットですよね。実は、二〇一〇年に太陽光については五百万キロワット近く数値目標を立てているわけでありまして、ただ、これは恐らく達成はできないだろうというふうに言われております。数値目標は立てたけれども、なかなか難しいという。これは、逆に言うと二〇二〇年とか二〇三〇年でそれぞれの相当の倍率を考えているわけでありますから、これが確実にやっていくためには、やはりここのところを反省しなければいけない。 どういうふうにロードマップを作るか等を含めて、この辺のところについては事務方でよろしいですから、もう少し説明ください。
○政府参考人(石田徹君) ただいまの先生の御指摘でございます。 今大臣からも御答弁申し上げましたけれども、私ども、需給見通しの最大導入ケースというものをベースにしてこの二〇二〇年十倍、二〇三〇年四十倍というのを出してございます。この具体的なシナリオにつきましては現在審議会の中で検討をいたしておりまして、極力具体的な道筋としてお示しできるように今後努力をしていきたいと思っております。
○加藤修一君 それでは、ちょっと問題をスキップするところでございますが、赤くなりましたんで、ここで質問をやめます。 以上です。
○委員長(溝手顕正君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。 午前中の森まさこ議員の質問を聞いていて少々ちょっとむかむかしてまいりましたんで、本題に入る前に幾つか質問させていただきます。 マルチ商法での民主党攻撃ということでございまして、確かに前田議員の問題は業界から献金を受けて質問すると私は五月に指摘しましたが、受託収賄の可能性があると親切に警告したわけですから、もっと早く手を打っていただければこんなことにならなかったなということは思います。なおかつ、前田議員が辞めればいいという問題ではなくて、民主党自身として、マルチ商法、ネットワークビジネスについて毅然とした対処をしてもらいたいと、これは申し上げなきゃいけませんけれども、ただ、じゃ、与党が民主党にあれだけ言うほどマルチ業界と無縁なのかと。例えば今日座っていらっしゃる閣僚の中にも、マルチ業界と無縁ではない方が私はおられるというふうに思っております。 この問題、質問する気はなかったんですけれども、ああいう話になったらちょっと取り上げざるを得ないということで質問をいたします。 野田大臣にお伺いいたします。 先ほど、野田大臣は森議員との間で、十二年前の御自分の質問の趣旨も含めておっしゃっていましたけれども、ちょっとやじも多かったんで、なおかつちょっと抽象的な話だったんでよく分からなかったんですけれども、もう一度、どういう趣旨だったか教えてもらえますか。
○国務大臣(野田聖子君) 先ほどは森議員の方から、マルチ商法についての所感に、どういうふうに考えているかという御質問がございました。 そのときに、私自身は、平成八年、ちょうど私が商工委員会の委員の折に訪問販売法の改正の審議があった折、私の素朴な疑問を当時の見識をもって質問させていただきました。 それは、改正のベースには、昭和四十九年に国民生活審議会の方の中間覚書と産構審の方の中間答申の中にあった一文に、そもそもこれは全面禁止するべきだという流れを受けての改正ですかということで、もう実際に、十二年前でありましたけれども、既に私の身近でもそういう商いをされており、私もその関係から商品を買って使ったこともございましたので、全面的に禁止することは現実的に不可能じゃないかと。そういうことよりも、むしろ業界の方ではコンプライアンスをしっかりと自主的にやっていただくことを勧めたいし、かつ消費者の保護に関してはクーリングオフとか例えば払い込んだ代金をすべて全額返却できるような、そういう実体のある消費者保護をやった方がいいのではないかというような質問をさせていただきました。 そこで、申し上げたのは、昨年から自民党の方に遅まきながら消費者問題調査会というのが立ち上がり、当時の福田総理の下、消費者庁創設に向けての知恵を出せということで、私は初代の会長になりました。そこで、そもそも自由民主党の中に余り、消費者行政とか消費者目線という言葉はあったけれども、実際にその受皿的組織がなかったことは事実であり、だからこそ私が初代の会長になったのであり、そこで初めて、それこそもう大門先生がライフワークとされている消費者、何と申しますか、消費者行政とか消費者の権利の擁護に専門的にコミットされておられる消費者団体の方たち、また日弁連の方たちから消費者の側に立った政策の在り方というのを徹底的に御指導いただいたわけであります。 それを踏まえて、十二年前の私の見解はまだまだ、まだ当時は消費者行政という発想というか考え方、政策が根付いていない中にあって勉強不足の点もありましたし、それを踏まえて私はこの流れの中、十二年前ですから十二年たった今、やはりマルチというのは他の業法に比べて極めてリスクが高い。つまり、商売をしようと意識していない消費者が、物を買って勧誘されることによって、次にそれを売ったことが販売をしているという意識とか、それによって新たな加害者をつくる可能性があるという、そういう事前の知識とか認識がないままあっという間に伝播してしまう、被害が拡散してしまうということを知るにつけ、より厳しい規制と、さらにはそういう消費者、何も分かってない消費者が知らないうちに加害者にならないような徹底的なやっぱり消費者に対する啓蒙啓発活動をしなければならないと。 そういった意味で、自分の十二年前の発言をそのときの見識としてしっかり謙虚に受け止め、今まさに新しい時代を迎える中で、サプライサイドの政策からやはり消費者サイドの政策がこの国にとっては必要不可欠なんだという意識を持って、そこに魂を込めている消費者庁というのの創設に向けて精いっぱい頑張っていきたいと思っているところでございます。
○大門実紀史君 私は、野田大臣と消費者問題でお会いしたこともありますから、個人的には野田さんのこと余り嫌いじゃないんです。ただ、午前中のあのときに正確なことを、野田さんだったら僕はもうざっくばらんにお話しされるのかと思ったら、ちょっと違うことを言われたんで、取り上げたくないんですけれども取り上げますけれども、その十二年前の質問というのは平成八年の四月十日ですね。実は、今回問題になった前田議員と同じ趣旨の質問をされているわけですよ。 ちょっとだけ引用いたしますけれども、この業界こそいわゆるベンチャービジネスの先駆けとして存在していると。連鎖販売取引イコール悪であるというような考え方を大きく転換すべきだと。全く前田議員のこの間の発言と同じでございます。つまり、マルチ商法とか連鎖販売取引という言葉自体は悪質ではない、正当な業であると、ただし、悪質なものと良質なものをこれからは対応していくというふうに理解させていただきたいと。これは全く同じなんですよ。前田議員が言ったのは、悪いマルチといいマルチがある、悪いマルチは取り締まって、いいマルチは育てろと言ったんですね。 もう今日、森まさこさんでさえ指摘しましたけれども、マルチそのものの仕組みが問題だというのが消費者団体、我が党の、私の見解でございます。だから、どうしてそれを正確に今日言われないんですか、前田と同じ発言をしたと。私はこれを取り上げたくなかったんですよ。いかがですか。
○委員長(溝手顕正君) 野田担当大臣、答弁は簡潔にお願いします。
○国務大臣(野田聖子君) 十二年前の私の知り得る知識の中では、そういうマルチというものに対しての消費者側からの、消費者被害を通じての賢察が足りなかったということは正直に認めます。 今、今なお思うことは、私が申し入れた、例えばコンプライアンスの強化とか、又は消費者被害の未然防止とかいろいろ申し上げたけれども、いまだこの平成十年以降、マルチ商法の被害者が減っていない、むしろ増えているというところが問題であり、そういう自分の十二年前の思いとは裏腹にこのマルチの実態というのが深刻であるということを担当大臣として受け止めて積極的に取り組んでいきたい、そう思っております。
○大門実紀史君 じゃ、もう一つお聞きいたします。 マルチ商法ネットワークビジネスの最大手がアムウェイという会社でございます。野田大臣、どういうお関係ですか。
○国務大臣(野田聖子君) たしか、十二年前に質問する際にそういうビジネスのことを余りよく知らなかったので、組織の在り方とかそういうことをお尋ねしたことはございます。
○大門実紀史君 すると、今回の前田さんと同じじゃないですか。業界から質問するために聞いて質問をしたということになるわけですか。
○国務大臣(野田聖子君) 業界から依頼されたというよりも、自分の素朴な疑問を質問するに当たって、私はその業に携わっておりませんので、その概略について、どういうふうにどういうところが問題であったり、どういうビジネスを手掛けているか、そういうことについてはお尋ねいたしました。
○大門実紀史君 もう今日はこれぐらいにいたしますけれども、全然、ですから私も突然質問しているんで何も調べておりませんが、野田大臣はアムウェイの会長がわざわざ表敬訪問されるような関係でございます。ネットワークビジネス企業から献金なりパーティー券の購入なり、あるいは講演料なり、そういう収入は一切受け取っておられませんか。先に聞いておきます。
○国務大臣(野田聖子君) この質問は通告いただいてなかったので、今にわかにお答えすることができません。後日、調べて御報告申し上げたいと思います。
○大門実紀史君 引き続きやっていきたいと思いますが、問われているのは、与党であれ野党であれ、年間二万件も被害、苦情の相談が来るこのマルチ商法、新手のネットワークビジネスですね、これに国会として全体どう対処するかが問われているんで、余り政争の具にすべきものではないし、もちろん正すべきところは正していかなきゃいけませんが、きちっとやることが求められているということを申し上げて、本題に入りたいというふうに思います。 もう今日、どうしても取り上げなきゃいけないことだけ取り上げます。 今、銀行の貸し渋り、貸しはがしも心配ですが、ノンバンク、旧商工ファンド、SFCGが猛烈な貸しはがしをやっています。金融庁、今どんなことになっているか説明してください。
○政府参考人(三國谷勝範君) お答えいたします。 金融庁におきましては、貸金業の利用者を始め金融サービスの利用者からの苦情相談を受け付けているところでございます。当庁に寄せられましたいわゆる大手商工ローンに関する苦情につきましては、足下において延滞等もなく正常に返済を続けていたが、一括返済や追加担保を差し入れるよう求められた、あるいは延滞等を理由に一括返済や法的手続を求められたといった苦情を受けているところでございます。
○大門実紀史君 この旧商工ファンド、SFCGというのは、例の目ん玉売れ、腎臓売れという大問題になったところですね。いまだ営業していることそのものが私、許せないと思うんですけれども。 資料の一番最後に付けておきましたが、一方的にこんなものを送り付けて、今銀行が貸しませんので、この商工ファンドから借りている中小企業というのは七万六千社もいるんです、五千億も貸しているわけですね。こういうことが大問題になっております。是非、各都道府県と協力して金融庁、厳正に対処してもらいたいと思いますが、これは大臣から一言お願いしたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) 一般論として、都道府県が所管でございますけれども、金融庁としても、今事務方から答弁いたしましたようにいろんな苦情等も来ているところでございますので、都道府県と十分に連携を図りながら貸金業者の監督を行って、厳正かつ適切な監督をしていきたいと思っております。
○大門実紀史君 じゃ、質問を終わります。(拍手)
○委員長(溝手顕正君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 全国で六十三の社会保険病院そして厚生年金病院を整理機構の中に移して、そして売却、廃止する計画が今進んでおります。そのことが地域医療の崩壊とか不安に拍車を掛けているわけでございます。 社民党は、先月、厚労省に地域の拠点病院として継続させるべきだと、そのための立法措置も考えるべきだという申入れをいたしました。政府の対応を伺いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 先般もお答えしましたように、このRFO、年金・健康保険福祉整理機構を通じて今改革をやっているところでございますが、常に申し上げておりますように、厚生労働省といたしましては、地域の医療体制が損なわれないように十分な配慮をすることを基本として、経営の効率化とか病院の機能を果たすことができるように譲渡先を見付ける、受皿をきちんと検討する、こういうことをやっております。 今、立法措置の予定をお尋ねになりましたけれども、現段階で個々のケースについて具体的に当たっていって、きちんとその地域の医療体制を損なわないようにすると、これを全力を挙げておりますんで、今立ち所に立法措置が必要だというふうには考えてございません。
○近藤正道君 地球温暖化あるいはカジノ資本主義が破綻した今こそエネルギー政策を大転換をして、内需主導、そして地域分散型の地域経済社会へシフトすべきだと、こういうふうに思っています。 福田ビジョンが太陽光発電について具体的な中長期の数値目標を示しました。今ほども議論がございました。しかし、風力とかバイオマスを含めた中長期の自然エネルギー全体の目標値はまだ明らかになっておりません。 そこで、総理に自然エネルギー全体の中長期の数値目標を是非お示しをいただきたいと、こういうふうに思います。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の御質問ですけれども、これはいろいろなものがあるのはもう御存じのとおりで、私はちょっと、風力とかなんとか言われても、そう一定の風が吹いているわけじゃないし、台風は時々来るし、なかなか風力発電というのは、各電力会社がやっているあれ、みんなペラ折るんですよね。御存じのように、あそこのところが急に風が来たりするともちませんものですから。 そういった意味では、なかなか実が上がらぬという話を随分、付けられたところは皆一様なことを、同じようなことを言われておられますので、一定の風がずっと吹いているというところでないとなかなか難しい。 数え上げると幾らでもあるんですが、こういったものを全部有機的に組み合わせるというのは私は全く賛成なんですが、ただし、個別の政策につきまして、今のこの段階でちょっとそれぞれ抱えております課題がありますんで、直ちに今、数値目標がと言われてもなかなか難しいと思っております。
○近藤正道君 是非それは検討していただきたいというふうに思うんです。 先ほども議論がありましたけれども、RPS法、これはもう私は駄目だと思っているんです。これは逆に、自然エネルギーを拡大させない、そういう作用しか持たない。自然エネルギーをやっぱり急速に発展させるには、配付した資料からも明らかのように、ドイツなどがあるいはヨーロッパの国々がやっているように固定価格の買取り制度、これをやっぱり導入する以外にないというふうに思うんですが、これを検討する、あるいは導入する方向での検討はできないんでしょうか。
○国務大臣(二階俊博君) お答えします。 電気事業者に対し長期間にわたって高価格での買取りを義務付ける固定価格買取り制度については、御承知のとおりドイツにおいて導入されております。本制度によってドイツの太陽光発電の導入が増加したことは事実であります。しかし一方では、本制度は固定価格での買取りを電気料金に転嫁をするというために電気料金の恒常的な値上がりの要因になっております。したがって、発電事業者のコスト削減のインセンティブが働きにくいといった課題も持っております。このような観点を踏まえて、我が国では総合資源エネルギー調査会での議論を経て、固定価格買取り制度ではなくてRPS法に基づく導入促進を図っております。 経済産業省におきましては、RPS法に基づいて再生可能エネルギーの導入、拡大を図るために、今後長期エネルギー需給見通しの水準を踏まえた運用を検討するとともに、大量導入に当たってのコスト負担の考え方について今後検討してまいりたいと思います。
○近藤正道君 大臣、そうおっしゃいますけれども、RPS法と固定価格買取り制度、これは世界的に私はもう決着は付いていると、固定価格買取り制度でなければ自然エネルギーは拡大しない、これはもう勝負は付いているというふうに思うんです。それを指摘しておきたいと思いますが。 いずれにしても、電源開発促進税、これが今電気料金に上乗せされていて、普通の家庭では月額百二十円程度上乗せになっているんですね。これが全部エネルギー特会の方に流れ込んで、ほとんどこれが原発推進に使われていると。ここにもう少しメスを入れることができないのか、このことを私は非常に思うわけでございます。ここを変えるわけにはいかないんでしょうか。
○国務大臣(二階俊博君) 原子力の問題につきましては、だれもが御承知のとおり、環境の問題等については極めて有効でありますし、同時に全体の価格という面から見ましても有効なわけであります。ただ、地元の皆さんの御同意を得たり、いろいろなこれから研究関係に取り組んでいかなきゃいけないというふうに思っておりますが、私どもは今の現行の姿勢で取り組んでいきたいと思っております。
○近藤正道君 政府は、環境・省エネ技術の海外展開、地球温暖化対策を口実に途上国向けの資金を例外的に拡大をして、先進国、特にアメリカへの原発輸出を支援しようとしております。日本政策金融公庫による融資と日本貿易保険の地球環境保険制度で再保険は政府が行うと。こうした形で先進国への原発輸出に国民の税金を使い、さらに保険、再保険で面倒を見る、こういうシステムが準備されているというふうに聞いております。 これは、先進国、とりわけアメリカへの原発輸出支援を念頭に置いたものなんでしょうか。国会の審議もなしにこういう重大な方向が決められるというのは私はおかしいんではないか。放射能汚染の原発がなぜ地球環境保険にふさわしいのか、間違っているというふうに思うんですが、総理の見解をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(中川昭一君) まず、原子力エネルギーの必要性につきましては、今経済産業大臣から答弁があったとおりでございます。また、原子力産業の我が国の国際競争力の維持というものは産業政策上も私は極めて重要だというふうに考えておりまして、その際、超長期、巨額の資金が必要なこの原子力発電所建設事業等につきましては、民間の資金の供給だけでは困難だということでございます。 したがいまして、株式会社日本政策金融公庫法に基づきまして、その一部分でありますJBIC、国際協力銀行におきまして、我が国産業の国際競争力の維持向上の観点から特に必要が認められるものとして、本年八月に政令において先進国における業務の特例として原発に関する事業を指定したところでございます。それによりまして、JBICが原発建設事業等に関して融資等を行うことが可能になったところでございます。
○近藤正道君 地球温暖化を絶好の口実にして政府が応援をして世界中に原発を売り込む、この方向は私は間違っているというふうに思っております。 今回の金融危機のことでありますが、社民党は真水十兆円規模の改定版の生活・地域の底上げ宣言を発表いたしました。柱は総額三兆円の規模の定額減税なんでありますが、今日新聞に「定額減税に埋蔵金流用」、「特会三兆円から」と、こういう記事が出ておりました。三兆円規模の定額減税、この方向で検討は始まったんでしょうか。総理にお尋ねいたします。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 定額減税の財源の話ですか、今の話は。
○近藤正道君 定額減税三兆円。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 三兆円の財源の話。年末に向けてこれは検討していくまだ段階なんで、特別会計の積立金等々を使うとかいろいろ話が出ておりますけれども、これは単年度の処置であるということを踏まえて今後検討をしていかにゃいかぬ問題だと思っておりますが、今その種の額が、幾ら、三兆円、決まったことはありません。
○近藤正道君 一般国民はアメリカの金融バブルに何の責任もない。午前中も議論がありましたけれども、日本の税金は国民の暮らしのために使うべきだと、アメリカの出資要請に応ずるべきではないというふうに思いますが、午前中、総理は必ずしも絶対要請には応じないというふうに断言しなかったというふうに思うんですが、私は絶対それは応じないと断言すべきだと、こういうふうに思うんですが、重ねて総理、お答えください。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) そういう仮定の質問というのはなかなかお答えしにくいというのが正直なところです、前提条件がどんどん変わりますので。したがってなかなかお答えしにくいというのが率直なところで、近藤先生との関係でも、うかつなことを言うと記録に残りますのでなかなか言えぬのですわ。正直なところです。 しかし、これ一番問題なのは、我々にとってアメリカの状況だから知らぬ顔といっても、それが世界経済に与える影響というのをこれは考えておかないと、結果として世界中の経済が極めて厳しいことになる。イコール実物経済に与える影響が出てきますと、これは間違いなく日本に跳ね返ってきますので、日本のためにということを考えますと、日本一国だけでなかなかということは考えておかねばならぬということを申し上げております。
○近藤正道君 ここでもやっぱり断言されない。 様々な形でアメリカへの支援、インド洋の給油の話もそうでありますが、今の話もそうであります。そして最近では、十月に、アフガンへの増強目的で日本とアメリカに日本円で一兆七千三百億円の拠出を求める要請が来ているようでありますが、政府はどういうふうに考えておられるんですか。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) お許しをいただいて、時間が超過しておりますけれども、特別サービスとかいって言えというお話だったんでお答えをさせていただきますが、これを前例とするわけではありませんので、あらかじめお断りをしておきます。 今、その種の話が現実に来ていることはありません。
○近藤正道君 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で近藤正道君の質疑は終了しました。(拍手) ─────────────
○委員長(溝手顕正君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 改革クラブの荒井でございます。 昨日の続きのところをさせていただきたいと思うんですけれども、総理が、小泉改革のいいところもあったし問題点もあったと、これは本当にすっきりして国民の皆さん聞いていると思うんです。私も、いいところはいい、このように思っております。 そこで、やはりセーフティーネットが不十分であったんですね。それを壊したがために地方の格差が広がり、そしてまたいろんな問題が出ていると、このように考えておりますので、私はまず、お手元にお配りをいたしましたけれども、国民主役になって行財政改革をするために二年前からこれをずっと御提案をしているんですが、公金の検査請求、お手元に、皆様のところにございます、この公金の検査請求と国民訴訟制度というものをつくるべきだと。 これはどういうことかといいますと、帰宅する役人が運転手からビールをもらったとか、それから汚染米もある、もう山のようなものです。当時は、我々改革クラブは、私の福島もそうですし、和歌山も宮崎もそうですが、全部知事も汚職で逮捕されている。もういっぱい問題がある。 そういうものの中で、国においては地方にあるいわゆる住民監査請求法がないんです、憲法との関係もありますから。しかし、今こそ国民の信頼を呼び戻すためには、国民自身が参加してチェックしていく、国のお金について、不正について。それを会計検査院に裏付けとなる書類を併せて出して、会計検査院が代わって、行政、財政の警察である会計検査院にチェックさせる。それで処罰をしますが、不十分なら国民訴訟を起こせるということなんです。 これは、つい二年前までは多数説ではありませんでした、憲法との関係で。今は多数説を支持する学者も非常に多いんです。こういった国民が参加してチェックをしていく、これをやらないと、年金の問題も含めて、政治、行政に信頼は返らない。つまり、不況はもっと深刻になる。 こういうことで、この制度についてどのようなお考えを持つか、これを総理にお尋ねをさせていただきたいと、このように思っているんです。これは小泉さんは、国会がやることだ、政党がやることだと、こうおっしゃっていました。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 本来は、公務員の行動を監視するというのは、これは明らかに国民の代表として国会に来ている議院内閣制の下では国会並びにその国会の中から選ばれた大臣の仕事、一義的にはそういうことになるのは、これは、小泉総理がどう言われたか、その正確な言葉を知らぬのでちょっと恐縮ですけれども、本来は大臣と国会の仕事、これはもう基本的にはそうだと思いますが。 国会議員を通じて会計検査院等々、いろいろ今お話がありましたけれども、検査何とか、検査要請といったかな、あの制度があるというのはもう御存じのとおりです。 御提案の内容は一つの提案とは思いますけれども、これはちょっと国会の議論を経ていただかぬと、自分なりにこれいいんじゃないなんというような話ではないのではないかと思っております。
○荒井広幸君 どうぞ、与党も会計検査院の機能について議論をしていると聞きます。野党もそうだと聞いています。国民が参加の目を入れる、防波堤になる。そして、国民が一緒になって大切に自分の税金をやっていこう、大切に使おう、財政民主主義です。こういうことが本当の改革なんです。私は、是非御検討を総理、お願いします。 それから、世界が迷っていると思うんですね、悩んでいる。 ここにバスがあります。ちょっとブレーキが甘いんです。設計したのはアメリカ、運転手の方もアメリカの方なんです。それが皆さん、世界の人、日本も乗っちゃった。そうして、アクセルをぶんぶん飛ばしました。バス停は何だったか。お金、お金っていうバス停です。そこだけ行くんです。ぶんぶんアクセル踏みましたから、もうこのバブル、投資銀行に始まるアメリカ型金融社会崩壊です。 さあ、どこに行きましょう、総理。ハンドルもあったのに、ハンドルを切ることもしない。日本でもそうでした。ひょっと見ると、その運転手の隣に竹中さんがいたりしてアドバイスしているんですね。もうびっくりしてしまいました。もうこれで一つの竹中さんが言っておられるようなことの失敗はもう世界中が言っている。やっぱりセーフティーネットでブレーキを踏むし、方向のハンドルを切らなきゃならない。 その方向のハンドルとは何か。これは私は助け合いという、そういう気持ちだと思うんです。助け合いの心を制度にして、政治や経済にそれを導入して、みんなで助け合ってやっていく、こういうことが最も必要なこれからの価値。 だからこそ、緊急G8サミットで世界の、新興国も入れなきゃなりませんから、何としてでも日本がそういう教訓と哲学と、これからの世界助け合って生きていく、環境とも助け合う、それが本当に実物経済として幸せを呼び込む、そういうことをするべきだと思いますから、麻生総理に是非、サルコジ大統領も言っています、アメリカも言い始めました、昨日の深夜も言っていますよ。 どうですか、このASEMの辺りにG8サミット議長国日本として、これをお話しされては、開かれてはいかがでしょうか。再度お尋ねします。
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、ASEMで一緒にやろうという話に今聞こえたんですが、あれASEMはカナダとかアメリカって出てきませんし、その他も出てこぬところで日本と中国だけでやってもあれなんで。それに出てくるかといえば、これ緊急にやりますんで、私が最初に考えたときには、もう成田の飛行場でええという発想を二人で共有、中川大臣と二人でそういう話を共有して、あそこに集めてぱっと四時間いて、それで後全部散っちゃう、そういうようなのでいいようなものの方が現実的という、プラクティカルというか現実的だというような話も考えて元々スタートをさせましたんですが、なかなか今現実問題としてはそれに、案に乗ってこなかったりするところもあって、私どもの出した案というのはおかげさまで、昨日夜中でしたね、昨日の夜中に一応我々が、これはG8の話だけじゃないと、G20含めていろいろな国も考えないと、少なくともそれらの国にとりましては、これ食料の話じゃない、みんな関係してきてますんで、そういったところも考えないと、G8の話だけじゃないんじゃないかと。 したがって、いわゆる九七年、九八年、アジア危機のときには、IMFという組織をいろいろ我々の方としてはバックアップをしたんですが、結果的にIMFでは、代わりに日本が直接アジアの国々を助けることになった。あれ日本が直接やりましたから、あのときは。ああいったようなことで、アジアの国々にはえらく感謝されましたけれども、そのときIMFという組織に対しては何となくアジアの国々は猜疑心を持った。まあ猜疑心だろうな、猜疑心という表現が正しいんだろう、何となくこれは頼りにならぬなという意識を持ったんだと、あのときはそうだったと思いますね。 したがって、今回はIMFを日本がバックアップするからというような話を中川大臣の方から言っていただいて、今そういったところは、昨日夜中そういった文章が入りましたんで、そこらのところは所期の目的は一応達した形にはなっております。 ただ、今、御存じのように、あのときも申し上げた、株が上がったけれども、いいけれども、それはずっと上がり続けるという保証はありませんので、また下がると。今日は、日本はそれで下がってきておりますんで。そういうものを考えますと、まだ安定するまでに少々時間が掛かるんですが、どこが底かというのはなかなか見えてこないところなんで、しかるべき対策に関しまして世界中がある程度意識を一致させるために少しずつ少しずつ今できてきていると思いますんで、更に努力をいたしますが、そういうものが最終的にでき上がるような方向で日本としても、今、日本が一番そういったことを言える立場におりますので、中川大臣、また白川総裁などなどいろいろな方々がそういった話を働きかけているというのが現実でありますが、目先、物すごく追われている他国にとりましてはもうそれどころよりというのが、今の現実はそういうところだと思います。 したがいまして、今御指摘の点は、我々検討課題としてまだ腹には持っておりますが、そういった形になるほど悪くならないようにするのが私どもにとって一番なので、それをやるというのは最悪なケースの一歩手前ですから、そういったサミットを開かなくて済むようなところにとどめたいというのが正直な私どもの気持ちです。
○荒井広幸君 なるほど、それも大きな一つでございます。 しかし、資本注入十五行を九九年にやってから不良債権比率が半額になるまで、二・四になるまで七年掛かっているんです。必ずそういう機会は来ると思っています。 それから、挑戦的な議論ですが、赤字国債を発行していい。それは、一・五しか十年物の国債の今、利回りじゃないからです。橋本龍太郎さんのときには二・四、私、遊説局長でしたけれども、あのときよりずっと低い。つまり、企業も家計も借金返しをずっとこの十年やってきているんです。ということは、総需要がない。だから、将来に結び付き、構造改革に結び付き、体質を変えるための福祉、環境、農業、そして企業のいろいろな意味での将来に、子供たちのためにやるべきことを今やっておく。みんなの財産、公共財、こういったものに投資をすること、赤字国債を発行すること、これは一番安く済むんです。どうぞ、それについての御検討もお願いしたいと思います。 終わります。
○委員長(溝手顕正君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。 以上をもちまして、平成二十年度補正予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(溝手顕正君) それでは、これより討論に入ります。──別に討論の通告はございませんので、これより直ちに採決に入ります。 平成二十年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、平成二十年度補正予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十八分散会