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170回国会参議院2008/11/25

総務委員会 第4号

発言数
180
登壇者
28
会派数
5
開催日
2008/11/25

会議録

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) ただいまから総務委員会を開会をいたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房総括審議官岡崎浩巳君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会経営委員会委員長職務代行者岩崎芳史君外四名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 おはようございます。加藤でございます。大臣には、少しお待たせをしたようですけれども、今日は一般質問ということで多面にわたって質問をさせていただきたいと、このように思います。  まず最初に、現下の経済情勢等について総務大臣の御見解を質問したいと、このように思います。  経済運営全般にわたって内閣の方でいろいろと御議論をされていると、このように伺っております。ただ、麻生総理が、ここ一月前辺りから第一次補正そして第二次補正、こういうようなことが随分話題になってきたわけでありますけれども、アメリカの金融危機に端を発します経済危機、これを受けられて、麻生総理の第一声が全治三年と、こういうふうな言葉で現下の情勢を表現されたと。このことは国会の各委員会の中でも、またマスコミを通じて全国民に明らかにされてきたわけであります。  そこで、私はまず、最高責任者が全治三年だと、こう言われた、この全治三年という認識について、まず総務大臣、そのことをどう受け止められておられるのか、お伺いしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) ただいまの御質問は、私が責任持ってお答えできる課題であるかどうかは、それは経済財政担当大臣もおられますが。  総理はとにかく、今の経済金融情勢の中で経済の立て直しが第一であると。ただ、いわゆる第一次補正予算については、福田改造内閣で幹事長を引き受けられたときに様々な御議論あるいは自公の話合いの中で出てきたもの、これが具体化されたものが第一次補正ではないかと、そう思うわけでありますが、その後の総裁選挙等のプロセスにおいて新たな大金融危機が訪れたわけでありまして、これに対応するには当然第二次補正が必要だというふうにお考えになっているのだと思っております。  総理は、全治三年ということで、一年目は、一年目という、一年目、二年目、三年目と区切っているわけではないと思いますが、最初は景気対策をやる、その次に財政再建をやっていくということは、当然その経済、景気状況が好転しませんと財政再建路線には乗っていかないわけですから、とにかくまず徹底した景気対策によって財政再建できるような状況に持っていくということ、そして、その財政再建がある程度できる、当然プライマリーバランス等念頭におありだと思いますが、そうした中で中長期的には改革による経済成長という三段階で考えておられて、これを全治三年という表現をされているんだろうと私は思っておりますが、ただ大変厳しい経済状況がございますので、この第一段階の景気対策というものがどれほどの努力が要り、どれくらいの期間で上向きにすることができるかということは総理も真剣にお考えであろうと考えております。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 総務大臣にこの全治三年ということから経済情勢の認識についてお伺いをしたのは、今百年に一度の金融危機だとか、あるいは現に日本を代表する一番大きな利益を出している企業が減速をするとか、極めて厳しい状況にある中で、当然、内閣として現下の経済情勢なりそれへの対応策、これを毎日議論してもいいんじゃないかと。  だから、担当大臣という立場はあるでしょうけれども、今の内閣の責任というのは、この経済情勢に対して最も的確な政策を打ち出していくということが国民から期待されていることではないかということで、あえて総務大臣にも、後で出てきますけれども、地方財政との絡みも含めて、私は十分内閣全体としての意思固めができているはずだと、こういうふうなつもりで、やや過大評価しておると言われるかも分かりませんけれども、私はそこでお伺いをしたということであります。  そこで、全治三年という言葉から私はいろいろ受け止められ方があったというふうに思います。  一つは、財政再建路線を一時保留し、三年間は財政出動によって景気対策に力を入れるぞという、今、先ほど大臣が言われたニュアンスは半分ぐらい入っていると思いますけれども、二つ目は、景気対策を優先し、その後に財政再建を目指す増税への切替えと、こういうふうなまあ三年間我慢をしてくださいということ、あるいは三つ目は、我が国経済への傷は余りにも深いので何をしても効果が出ない、三年ぐらいは国民に我慢してほしい、国民自らの手で生活防衛に励んでもらいたいと、そういうふうな言わばタコつぼに入ったような、そういうふうなイメージで国民にメッセージを与えたいのかと。だから、私は、全治三年という言い方は分かりやすいんだけれども、あいまいなイメージを国民に与えていくということについて言えば大変問題があるんではないかと。  そういうふうな意味で、私は、この総理大臣が発する言葉一つ一つ、それが与える影響、受け止められ方等について、内閣としてもやっぱり共通の認識に立ってやっていただきたいという思いを込めてさしていただいたんです。  二つ目は、今度は全治三年という言い方を地方の県、市町村の行政責任者から聞くと、いや、全治三年と言われたってもう全治十年ぐらいで来ているんだと、地方財政・経済の状況というのはそのぐらい厳しい状況に今あると、こういうふうなことであります。したがって、地方経済は既に疲弊をし、地方財政も危機的状況の中にあると、そういうことで地方は全治三年どころではないんだと。まさに来年度の予算をどうするかということを含めて危機的状況に入っているということであります。  そういうような意味で、総務大臣として今度は地方財政、地方経済、そういうふうなことを担当される窓口の立場として私はお考えをお伺いしたい、見解をお伺いしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 加藤先生の基本的な認識は、私は間違っていないと思います。  私は、二十数年間、東京で衆議院議員をやって、まあ様々な事情がありまして、三年少し前に福岡県六区というところに選挙区を移したわけでございます。そこで東京圏というものと地方というものの大きな違い、東京では分からなかった、しかしこの地方の疲弊というもの、本当にびっくりしました。いわゆる中心市街地の疲弊、もう二軒に一軒ぐらいがシャッターが下りているような状況。  そういう意味で申し上げれば、地方というものは、これは正直言って三位一体の影響もあったと思っておりますが、あるいは地方単独事業がほとんどできなくて昔の三分の一ぐらいに減ってしまっているという状況もあると思いますが、財政上非常に厳しい状況に置かれていたがゆえに、地方自治体の経済の方が、地域の経済の方が大都会の経済よりも長い間厳しい状況あるいは疲弊した状況に追い込まれていたわけでございますから、そういう意味で、今回の経済対策というもの、あるいは景気対策というものは、地方をまず元気にするというぐらいのやり方をしなければいけないと。  それは、麻生総理が無役であった間に百六十一か所、全国を回って、ああ地方へ行かないと、来てみないと分からない、こんなに地方は大変なんだということを実感をされて、そのことを麻生総理になって政策に生かそうとお考えになって、かなり徹底して地方に重点を置いた政策をお出しになった。例えば生活対策の中でも、三大重要項目の一つが地方の重視ということでございまして、そういうことで地方の元気回復というのが何よりだと。  私を総務大臣に任命されたときに、それは先ほど高嶋委員長が今回のテーマは本当に幅広いものがあるというのを全部おっしゃったわけですけれども、私が麻生総理から直接指示を受けたのは、地方を活性化させる、地方を元気にさせる、それがおまえの仕事であると、こういうふうにはっきり言われているわけでございますので、そういった意味で、地方が元気にならなければ国全体が絶対に発展もしなければ元気にならないという信念の下で地方重視の政策を私は続けていきたいと思っております。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 大臣の方から、私の認識は間違ってないと。私の認識が間違っておる間違ってないじゃなくて、総務大臣、あなたの認識はどうなんですかというのが私の質問なんです。  そこで、今とうとうと述べられたことは概論の入口なんです。もう内閣発足してから今まで日数がたっている、そして定額給付金についてもいろいろマスコミで大騒動している。このような状況にあって、地方に対する政策としてこうなんだという具体性を持った中身をしっかり出していただくということが私は非常に大切であり、この委員会もその内容等について調査をするということではないかというふうに思います。  話がちょっと概論過ぎるので、私の方から少し申し上げたいんですけれども、現在の経済情勢の中で、地方自治体は、財政的に言えばトリプルパンチどころか四つの私は打撃を受けておるんではないかと、このように受け止めております。  まず第一に、実体経済が低迷していくために個人住民税や法人事業税などの地方税が減収となる。第二に、自民党の税制調査会で議論されていますように、住宅ローン減税が地方税も対象、こういうことで実施されたりする、自動車重量税も軽減されるということであれば、更に地方税の減収幅が大きくなる。第三に、国全体の税収減が予測される中で、地方交付税総額が減額となり、地方への交付金が減っていく。そして第四に、不況下にあって、地域経済へのてこ入れ、地域住民への生活支援とか就労支援といった行政ニーズが一段と高まり、さらに、国の景気対策として地方負担が伴う公共事業が拡大すれば歳出面において地方財政が大きく圧迫される。  こういうふうなことが予想される。そうでなくても大変であった地方財政が再び大打撃を受けるということになりますし、三年間続くのかもっと続くのか、これは政府の政策によってもその期間も変わってきますし、アメリカほかEUの政策の展開によってもどのぐらい掛かるかというのは決まってくるということでございます。  そういうようなことで、もっと詳しく、一体これから先どのようなことが起こり、どのような対策が効果を出すのか、過去の経験を踏まえながら、総務省として地方経済、地方財政が危機に陥らないように、それなりに頑張れるような具体的な方策について私は今提起すべきではないかと、こういうふうなことでございますけれども、大臣の御見解はいかがでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) まず、野党の御協力もいただきまして四月の道路関連諸税の穴埋め、六百五十六億円の復元については法律を通していただいたわけでございます。  それから、地域活性化・緊急安心実現対策交付金、これは二百六十億円のものをお配りをしております。これは額は少ないのですが、本当に困っているところ、手を差し伸べるべきところに重点的に配ろうということで、二百六十億円のうち十五億円しか都道府県には回しませんで、二百四十五億円を市町村にお配りをしました。これは前にもお話をしたことがあるかと思いますが、私の選挙区でいうと中核都市である久留米市がございます。人口が三十万と五千人ほどでございますが、そこに三千万です、全体が二百六十億ですが。隣のうきは市というところは、人口は三万ちょっとで約十分の一でございますが二千万というような、本当に困っているところに緊急にということで緊急安心実現対策交付金ということでありました。  現在、生活対策では、地方の底力を発揮させるために、まあ名前は似ているんですが地域活性化・生活対策臨時交付金、これは六千億を用意いたしまして、これを二次補正で成立させて地方自治体にお配りをするということで、この場合も、前の緊急安心実現対策交付金ほどではありませんが、やはり一番困っているところというか手を差し伸べるべきところに重点的に行くような、そういう施策を考えておるところでございます。  ただ、先生御指摘のとおり現在の経済情勢は、まず国税五税の、まあいずれ減額補正ということになるんでしょうか、そうなりますと地方交付税に穴が空きます。既に九四%配って、あとは特交の六%分が残っているだけでございます。これ、穴が空いた場合どうするかということについても、これは国で埋めていただかなければならない。場合によっては折半ルールが使われるかもしれませんが、そういう意味でこれも必死にやっていかなくてはならないというふうに考えております。  また、先生御指摘のとおり、地方税自体も実体経済の悪化に伴いまして減収が予想されるわけでございますので、今後の地方税財源の確保のためにはありとあらゆる手段を講じていかなければならないし、財務省とも懸命に話し合っていかなければならないというふうに考えております。とりわけ地方が行う生活対策上のセーフティーネットにかかわる部分でありましょうか、生活保護とか介護とかいろいろございますが、そうしたことがきちんとできる財源も確保しなければなりませんし、大変な難しい状況にあることは承知の上で、例えば本年末に決定する平成二十一年度の地財計画で地方の財政が少しでも上向くように頑張っていかなければならないと決意をいたしております。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 今、具体的な政策をアイデアだけでも御披露していただく、そういう段階にはない、したがって、質問されてもなかなか答えづらいということが背景にあるのかもしれません。しかし、年末までの来年度予算の編成ということが、今苦しみつつある、先々どんなことになるか分からないという不安におびえている地方の行政担当者に対する私はメッセージとしては弱いんじゃないかと。  全治三年というこの処方、これを発するときには現実どのぐらいのひどい減収になるのか、どのぐらいひどい経済的なダメージを国全体として受けるのかということの洞察なくして、ただ単に全治三年という言葉が飛び交う、第二次補正がいつ出るのか、年が明けてしまうと。こういう状態で九、十、十一、十二、四か月間、地方自治体の責任者は、議会も含めて、どうなるんだ、どうなるんだということで不安におびえているというこの現状に対して、内閣のほかの大臣はいいんですよ、総務大臣は地方自治体の窓口ですから、みんな頼りにしているんですよ。  私は、そういうふうな意味で、もっと、ほかのことでは結構半歩踏み出したような発言をされて、思い切ってこういうときに私は発言されるのが鳩山大臣という立場じゃないのかなと。これはちょっと余分ではございますけれども、気持ちだけはお伝えしておきたいというふうに思います。  そこで、先々週、民主党の総務部門会議で総務省から地方財政の現状についてヒアリングを受けました。  地方財政は、全体として今年度は五・二兆円プラスアルファ、来年度は五・五兆円プラスアルファの財源不足が生じるであろうとの試算が示され、全国知事会の方の試算では、今年度六・七兆円、来年度七・二兆円、平成二十三年度で基金も底をつき、地方財政は破綻すると全国知事会は予想されています。  地方の関係者の危機意識に比べると、どうも中央の総務省は少し緊張感や危機感に欠けるのではないかという受け止め方をいたしました。バブル経済崩壊後の財源不足額が十四兆円とか十七兆円あった、それに比べれば三分の一程度であって、まあまあまだ軽いと、このように理解されているのかも分かりませんけれども、やはり成り行きを見守ると、こういう態度、立場ではなくて、ある程度先行的に政策の先取りをすると、そういうふうな政策基調を今打ち出していくべきではないんでしょうかと。  それが私は、地方分権と私ども言っていますけれども、中央よりも地方が頑張ることが大事なんだと。これは麻生総理も言われたし、冒頭、大臣も言われましたね。地方の活性化をどう引き出す、活力をどう引き出すかというのが総務大臣としての大きな仕事なんだと。そういうふうなことであるならば、その力を引き出すような状況づくりなり処方せんをやっぱり私は出すと、それが今は総務大臣としての役割ではないのかと。こういうことで、自民党の方々でもうなずいておられますから、是非よろしくお願いしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 極めて厳しい経済、景気状況の反映で地方の財政状況も極めて厳しい状況にあるということですから、何というんでしょうか、歳入不足の話が出ておりますけれども、財源不足の話が出ておりますが、国流に言えば歳入欠陥みたいなものですが、歳入不足が出てきたものをとにかく元へ戻すように頑張るという形が出てしまうものですから、物すごい元気のいい答弁というのはなかなかできないという状況があるわけでございます。  国税五税の落ち込みがどれくらいなんだろうと。例えば六兆円減れば交付税に二兆円はもろに跳ね返ってくるわけですし、そういった意味で、民主党の総務部門会議に総務省が伺ったときに、今年度五・二兆円プラスアルファ、来年度五・五兆円プラスアルファという表現をしたと。ところが、この五・五兆円の財源不足と言われているものは八月に計算したものですね。あれから大経済変動があったわけですから、当然この五・五兆プラスアルファというのは、これは減るわけないんで、増えていくと。今先生がおっしゃったようなかつての物すごい数字ほどにはならないものの、これどうやってこの不足額を埋めるかということで今は必死に努力し、いろんな政治加算をするとか、ただ、特会からの借入れが三十三兆六千億ある中で、できる限り特会からの借入れというものは使わないでこの財源不足を埋めていきたいと、こういうふうに考えております。  国税五税の減額補正に伴う地方税の総額の減少について、これは国税五税の減額補正の動向が明らかになった段階で財務省と協議して、とにかく地方自治体の財政運営に支障が生じないように補正予算と併せて適切に補てん措置を講じていかなくちゃならないと。地方税の減収についても、今後の減収状況が明らかになっていけばこれを的確に把握して、減収補てん債、これは、減収補てん債の場合は七五%が交付税で面倒を見るということになりますが、そうしたことで努力していく以外に今のところ道がないと、こう考えております。  来年の地方財政については、税制改正等がありますから、そう簡単に一言で言えるわけではありませんが、地方交付税法に規定する国と地方で折半して補てんするルールというのも適用せざるを得ないこともあろうと思いますが、できればその折半ルールが適用される金額が少しでも減らせる方法も工夫して考えていかなければならないと思っております。  なお、先ほど先生の御質問に私、答え忘れましたが、住宅ローンの話でございます。従来の住宅ローン減税は、三兆円の税源移譲に伴って所得税から引き切れなくなったから住民税からも引くということで、これは臨時異例の措置をとったわけでありますが、今回また住宅ローン減税の話が、今まで最高額の控除というような話も出ておるわけでありますが、これは、住民税というのは町会費ではありませんが、地域に住んでいることで会費を負担するという、そういう観点でございますので、住宅ローン減税が地方税である住民税にはなじまないということは再三いろいろなところで発言をしておるわけですが、この辺も政府と与党、あるいは与党内の調整にまたなければなりませんが、そういう主張を続けていきたいと思っております。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 少しく質問の時間がなくなってまいりましたので、この地方財政をめぐる議論については最後に一つだけ質問させていただきますけれども、ずっと大臣が言われている財務省との話合いというのはいつごろになりますか。

久保信保総務省自治財政局長

○政府参考人(久保信保君) 来年度当初の話と今年度の補正の話と並行して、お互いに影響がありますので並行して進めてまいりますけれども、時期といいますか、事務レベルでそういう折衝の段階に入る時期が近づいてきております。また、従来のあれを見て状況から判断いたしますと、年末には大臣折衝といった段階になっていくものと考えております。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 どなたに質問してもばしっとした日にちとかデータが出ないということで、逆に言えばそのぐらい霧の中、先行きの見通しが立てにくい今環境にあるということなんでしょうね。  だから、逆に言うと、そういうことの中で、内閣として国民あるいは地方自治体の皆さん方にどういうメッセージを的確に出していくかということについては、何回も閣議でも関係閣僚会議でも開いて、私はしっかりとベースをつくってやっぱりやられた方がいいんじゃないでしょうか。総理大臣それから他の大臣、違うようなことをテレビに向かって言うようではまさしく国民側からすると迷惑な話だと、こういうことになろうかと思います。  そこで、残された時間、定額給付金ということについて二、三お伺いをしたいと思います。  元々、定額給付金につきましては、もう少ししっかり根本的な議論をされてから、それでどんと発表されるということが、後知恵かも分かりませんけれども、良かったんではないかと、この間いろんな意味でお騒がせをしましたということだけでは私はいけない話じゃないかと、そんなふうに思います。  まず、端的に聞きますけれども、いろいろ話題に上った所得制限、これについて大臣としてはきれいな形になってほしいと、こういうことをテレビ、ぶら下がりで言われましたけれども、そういうきれいにという言葉は、もう正直言って、所得制限というのはやり方としてはあってもいいけれども、基本的には全国一律すっきりやった方がいいんだということなら、そういうことでどうなんですか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 私はそうしたいと思っております。  と申しますのは、麻生総理大臣が、十月の三十日だったかと思いますが、生活対策はこういうものですよということを記者会見を開いて夕方発表されたときに、麻生総理は、あれは子供二人家庭というようなこともおっしゃって、大体六万ぐらい行くようになると思いますよと。これは全世帯に、言葉どおりではないですが、全世帯にお配りしますと総理大臣がおっしゃったから、実際、配付の実務は市町村にやっていただくので、そういう意味では総務大臣という立場は責任がありますので、私は総理の国民に対するその公約がきちんと実現できるようにするのが私の務めだと、こう思いまして、その後所得制限の話が出てまいりましたけれども、これ自治事務として行う場合に、国が目安として二千万とか千八百万という数字を出しましたけれども、自治体によって高額所得者には御遠慮願ったらどうかということを議会等でお決めになることまで排除はいたしませんというふうに私なりに整理をいたしておりますけれども、希望としては、総理の最初の公約というか方針というか発言というか、そのとおりにいくことを私は心から願っているわけでございます。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 期待とかお願いとかじゃなくて、総務大臣として筋はこうなんだということで私はお考えになられているんだなと、こういうふうに理解をいたしました。  そこで、地方が非常に事務が大変だと、事務経費も掛かるということですので、所得制限を課さない、そういう場合として設定をして、人件費、印刷費、振り込み手数料等全体として掛かる支給コストの概算をお示しいただきたいと思いますけれども、今日段階でいいです。

岡崎浩巳総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(岡崎浩巳君) 地方、確かに事務の負担がございますので、今回の定額給付金の実施におきましては、給付金そのものの額は当然でございますけれども、実施主体になります市町村の事務費につきましても全額を国費で支出するという方向で考えております。  定額給付金につきましては、実際にどういう給付の方法を取るかというようなことを含めて、市町村の意見をお伺いしながらその全体のスキームを検討中でございまして、そうした中で事務費についても併せて詰めている最中でございまして、現時点で確たる見通しを申し上げることはお許しいただきたいと思います。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 いつになったら概算が分かりますか。

岡崎浩巳総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(岡崎浩巳君) 今週の金曜日に都道府県、指定都市等においでいただきまして、いろいろ意見を聞きながら説明をする会というのを開きます。その後、また引き続き御意見を聞きながら詰めますので、いましばらくお時間をちょうだいしたいと思います。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 これもいましばらく待てということで、これだけ国民の間に議論を巻き起こして、地方事務経費が掛かるとかいう話も、あるいは振り込み詐欺だとか、そういう犯罪に対する問題指摘もいろんなところから指摘されて、そうして今日の段階で国会に対してはまだお話はできない、いつになるかもよく分からないと、ということであれば、元々このアイデアを出すタイミングが早過ぎたと。質問が出てきてそれに答えられないという段階から、冒頭、花火を打ち上げ過ぎたんではないかという印象がやっぱりあるわけですから、そういうような意味で、もうこれ以上ここで御質問をしても答えが出ないもの、時間の無駄だと、委員会でそういうふうに言われること自体が私は行政府としてはいかがなものかと、このように感じます。  最後にもう一度、老人世帯に対する振り込み詐欺だとか、ここ一月間、警察の皆さん方も大変力を入れて金融当局とともにATMのところで見張りをしたりと、国家的な大きな動員をされていますけれども、それだけ大変なことですけれども、この辺について対策があればお伺いいたしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 詳しくは審議官の方から答弁すると思いますが、私はこれを非常に恐れているというか警戒しなければいけないことと思っております。  今年の六月にG8の司法大臣・内務大臣会議というのが日本が主催で行いまして、そのときに私は法務大臣でございましたから主宰者でした。G8で四つ課題を選んだうちの一つがID犯罪、つまり個人的なアイデンティフィケーション犯罪ということでございますから、その例として、振り込め詐欺は最近ロシアでも蔓延をしつつあるというようなこともあって、大きな課題になったわけでございます。  そういう点でいえば、我々も一生懸命やるんですが、詐欺グループというか悪知恵の方も時々悪質化して巧妙化して、悪い意味での進化をするおそれがあると。そういう意味で、佐藤国家公安委員長に先週お目に掛かりまして、これを機会に振り込め詐欺をやられてはたまらぬということで正式に依頼をいたしたところでございまして、実施本部の方で支給方法についてもどういう形が一番いいのか研究が進むと思いますが、とにかくこれをチャンスとねらう振り込め詐欺グループが、それはいると思った方がいいんで、それを想定して対策を講じていかなければなりません。

加藤敏幸民主党・新緑風会・国民新・日本

○加藤敏幸君 もう質問時間が来ましたので、具体的な方策については同僚議員の質問等もあると思いますので。  ただ、私はやはり百年に一度だとか大変な危機だと日増しに不況感が強まっているという今日、早急に第二次補正なりあるいは地方財政への方針、責任のある方針ということを私は明確にするのが麻生内閣の一にも二にも大きな責任であると、このことを申し述べて、総務大臣には頑張っていただきたいと申し上げまして、終わります。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。  今日は民主党会派の中で四十分の時間をちょうだいいたしましたものですから、私、気になって仕方のない郵政民営化問題について的を絞って御質問をさせていただきたいと思っておりますが。  質問に入ります前に、大臣にはまず、総務大臣御就任、お喜びを申し上げたいと思います。大臣は、大変率直に御自分のお考えをお述べになります。私、これからの政治の展開に当たっては、それは極めて大事なことだというふうに思いますものですから、お喜びと同時に歓迎も申し上げたいというふうに思います。  今日の私の質問につきましても、週末にいろいろこの民営化問題をめぐりましていろいろな方面からの御発言等もありましたものですから、事前の通告とは若干違った形の御質問になるかもしれませんが、そこはお許しをいただいて御答弁をいただければというふうに思う次第でございます。  郵政民営化の見直しといいましてもいろんな段階があるわけでございますが、私どもは、昨年の十月に民営化がスタートして一年既にたっておりますけれども、この間の状況を見てまいりまして何もうまくいっていないと。これは期待に反してではなくて、残念ながら予想どおりと言わざるを得ないわけですが、サービスが悪くなったといって利用者の方々からは大変な御批判をいただきますし、現実に郵便局の現場を見ると大変混乱を続けてきておりますし、働いている人たちはみんな暗い顔をしていると、中にはうつ病になるような人もおられる。  実際、また利用しておられる方の御意見を聞くと、郵便局そのうちなくなっちゃうんじゃないかというようなことで大変心配をしておられるというようなことでございまして、私、何事も改むるにはばかることなかれで、これはいかぬなと思ったところは直していかなければいい国がつくれないというふうに思っておりますが、この郵政の問題についても同様でございまして、三年前に国会でさんざん議論が行われましたときに、参議院では一度否決をされたわけでありますが、その後、衆議院が解散をされて、自民党、公明党で与党が衆議院で三分の二を占めるというその大きな政治的な力をバックにして、この法案、一言一句変わらずに国会に再提出をされて成立をしたという経緯があるわけであります。  政治的にはそういうことでありますけれども、しかし、国会で議論された中身というのは消えてなくなったわけではない。そのときにたくさん提示をされた問題というのが、今現実の事実として起きつつあるというふうに私は思っているわけであります。そういう中で、私たちはいろんな見直しをする必要がある。見直しの中身については意見がいろいろ分かれると思いますけれども、いずれにしても国民の皆さん、利用者の皆さんのためにいいサービスをしていく、そのための組織でなきゃいかぬ。  そういう意味での見直しをするために、まず郵政民営化法で定まっているような、ゆうちょ銀行という民間の銀行と同じものができたわけでありますし、簡易保険、かんぽ生命保険という民間と同じ生命保険会社ができたわけでありますけれども、これらの株が全株売り飛ばさなければいけないと法律の中に書いてある。これをやってしまうと必要な見直しもできなくなるんじゃないかということを大変に心配をして、昨年の夏、参議院選挙が終わりまして参議院で与野党の力関係が逆転をした。その機会に、私ども、この郵政株式の処分を凍結するための法案というのを出させていただきまして、参議院では可決をされて、昨年の十二月に衆議院に送られたまま二回継続審査ということでずっとたなざらしにされているという状況を踏まえて、この十二日の水曜日でございましたけれども、私ども国民新党の代表であります綿貫先生が麻生総理を直接訪問されまして、これは自民党総裁としての麻生総理を御訪問したということでありますが、この凍結法案を審議し採決すべきであるということを申入れをさせていただいたわけです。  その後この問題が急に動き出しまして、麻生総理が十九日には凍結した方がいいんじゃないかということをおっしゃったというふうにもお聞きをしておりますし、一方、中川秀直元自民党の幹事長は凍結法案には断固反対するということを述べられたとか、あるいは自民党の国対はこの国会ではやはり採決せずに廃案にするべきだというような方向で調整が進んでいるというような記事も見えているわけでありますが、同時に、総務大臣も御発言になったと、記者に対して御発言になったということで、これが新聞に報道されておりまして、非常に私も関心を持って読ませていただいたところでございます。  どう言われたかというのは御本人からきちんとお聞きをしたいと思いますが、株式売却の時期については、今はその原則に従うわけだけれども、見直しのプロセスの中で変わる可能性があるというようなことをおっしゃったとか、あるいは日本郵政の在り方に関して、民営化後の姿により良い形があるなら大胆に見直しをしていくべきだというふうに述べられたというふうに報道されております。  私はまさに御見識だというふうに思うわけでありますが、改めて大臣のお考えをお聞きをしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) まず、長谷川憲正先生には、私が議運の委員長時代に、自民党では大野功統筆頭理事、民主党では高木義明筆頭理事等でフィンランドを訪問したときに大変温かくお迎えいただいたことについて、厚く御礼を申し上げたいと思います。  私は、うそを言うことが大嫌いな人間ですから、それはたまには政治的な発言もしますけれども、自らの来し方や歩みについてうそを言うのは大嫌いですから、はっきり申し上げて郵政民営化という大課題が国会で大問題になったときにどう判断していいか分からなかったんです。光もあるが影もあるだろうと想像をしましたから、最終的には賛成をしました。それは、国家公務員の数が減るとか、大変大きな大行政改革であって効率的な政府をつくるという観点とか、官から民へという流れ、それは組織がそうなるだけでなくて、場合によってはお金も官から民へ活発に流れる必要もあるのかなと。そしてまた、自由を獲得をした会社、それは、ゆうちょ銀行とかかんぽ生命とか、そうした会社が良質で多様なサービスを提供できるようになれば活性化していいと、こう思いました。  ただ、やっぱり一番引っかかりましたのはユニバーサルサービスの問題でありまして、郵便事業についてはこれはユニバーサルサービスだと。後々、簡易保険局の一時的な停止とか様々な問題が出てまいりますけれども、問題は、ゆうちょ、かんぽ、これがユニバーサルサービスを基本的に続けるべきものだと思うんですが、それが本当に保証できるんだろうかと。十年間は委託契約の関係でほぼユニバーサルサービスだと、こういうふうに言うわけですけれども。そこでさんざん迷いましたが、以上申し上げましたような点で最終的には賛成をいたしました。  ですが、実際に民営化されてから一年ちょっと。光と影と言うと、光なんかないよってよくやじられるんですけれども、私はやっぱり、光も強かった、その分影もかなり強くくっきり出てきていはしまいかと。そう思うときに、それは改革というものは、改革してこれがベストですなんていう、そんな世界はないんじゃないでしょうか。改革をしてみて間違っている点があればまた戻して、また間違いがあればという、フィードバックしながら進んでいくという自動車の運転と同じだろうと。右に寄ったり左に寄ったりしながら、フィードバック機能が人間の頭の中にあるから真っすぐ走れるわけですから、そういう意味では自ら申し上げた、例えば四つの会社が経営が悪化するようなことがあってはいけないし、ゆうちょ、かんぽのユニバーサルサービスが低下するようなことがあってはいけないし、どういう見直しをすれば一番いいのか、これは、私は大胆に考えてこれから政府全体で取り組んでいくべき課題だと思っております。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 大胆に見直していただけるということを大いに期待をするわけでありますけれども、先ほど申し上げたように、見直しをするまず前提として、株がどんどん売り出されますと民間の株主が誕生するわけです。どういう人が株主になるのかということについても法律には一切定めがありませんので、もちろん外国資本も買える、ファンドも買えるということでございますけれども、この凍結そのものについての大臣のお考え、くどいようですけど、もう一声お答えをいただきたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 今の株のお話は、麻生総理が、こんな株価低迷のときに上場するなんというのは常識的に考えられないという発言を続けておられます。全くそのとおりだと私は思います。とりわけ、例えば民営化したのが昨年の十月一日であるとするならば、常識的にはそれから三年間とか五年間の経営状況を見て初めて株価は定まるわけで、例外的に前倒しして上場したらどうかというような意見もいろいろ聞いたことがありますが、そういうことはしないという総理大臣のお考えではないかというふうに思うわけでございます。  これは、日本郵政の株を国が売っていったとしても三分の一は持つという、これはよく分かる話ですが、しかし、その日本郵政がゆうちょ、かんぽの株を一〇〇%十年間で売らなくちゃならないとなっていて、これ売ったら完全な民間企業ですね。完全な民間企業ですね。そのときにユニバーサルサービスというのはどうなるのかなということを私は頭の中で考えてしまうものですから、もちろん今は法律があって、十年間で全部売り切るということで、私もその法は守らなければいけない立場ではありますが、しかし、今後の見直しの中でまたそういう点についても、つまり株の売却についても見直しがあってしかるべしと私は考えております。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 大臣、大変失礼な言い方ですけれども、非常に問題の所在をよく分かっておられるということで、大変私も心強く思う次第でございます。  今、その郵便貯金、簡易保険、これユニバーサルサービスとして維持することが大事だというふうにおっしゃっていただきました。たしか参議院の予算委員会で自民党の吉村剛太郎委員が御質問をされたものに対して、大臣は、ユニバーサルサービスを守るんだというふうにそのときも答弁をされているというふうに承知をしておりますので、これは大臣のきちんとしたお考えなんだろうというふうに思いますが、この貯金と保険の業務が今の法律の下でユニバーサルサービスとして確保できるのかできないのかと、もうそこがポイントなんですよね。  それで、質問の順番がちょっと変わりますけれども、これは内閣官房にお伺いをしたいんですけれども、現在の法律の下でゆうちょ銀行、かんぽ会社、この二つの会社が郵便局へそれぞれの業務の委託、郵便貯金をやってください、あるいは簡易保険の仕事をやってくださいといって郵便局に業務委託を今しているわけでありますけれども、これをやめることは違法ですか。端的にお答えをいただきたいと思います。

振角秀行内閣官房内閣審議官兼郵政民営化推進室長

○政府参考人(振角秀行君) お答えさせていただきたいと思います。  端的に言いますと、法律上は義務付けられていないということでございますので、違法ではございません。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 全くそのとおりなんですよね。  私、この民営化の議論を当時の大臣であります竹中さんといろいろ議論をさせていただきまして、国会の議事録にも残っている議論でありますけれども、そのときにもその話をいたしました。そして、郵便局への委託というのは法律上義務付けられていない、だからユニバーサルサービスではないわけですね。  このことが非常に大きな問題で、私どもが民営化に反対をしたというふうに一言で言われておりますけれども、株式会社という形態が絶対駄目だなどと言ったことはないんです。世界の郵政事業というのはいろんな経営形態がありまして、アメリカは郵便しかやっておりませんからこれは国営でございますし、今後も国営を維持するということを大統領諮問委員会で決めておりますけれども、一方、公社という国もいろいろあります。しかし、世界の国の大体四割は株式会社形態でやっておりまして、それがそんなに非常識なことだとは私どもも思っていないんです。  ただ、普通の国はというかほとんどの国は、株は全株国が持っているんですね。それはなぜかというと、国の業務だから、国家国民のための事業だから、国の思うように仕事はきちんとやりなさいと、全国津々浦々いろんなサービスがあるでしょうけれども同じようにサービスはしなさいと、それができない経営者なら株主権を行使して首を切りますよということを普通の国はやるわけです。そして、何で株式会社になっているのかといって聞きますと、それは法律で事細かに決めると経営というのは縛られちゃって思うように動かない、この変化の激しい世の中ですから経営というのは経営者に任せるべきだということで、法律でいろいろ書くのではなくて、商法で支配をする株式会社という形にするんだというのが世界の、例えば民営化の先進国と言われるニュージーランドでもそういうことを言っているわけです。  そういうことでありますけれども、その中で特に郵便貯金の仕事を売り払って成功した国ってないんですよ。最近ではニュージーランドとドイツという二つの国がやっておりますけれども、ニュージーランドは、郵便貯金の株を売り払いました結果、その買った銀行が、郵便局への委託は全部やめますと。もうからないからですよ。委託料だけ払って少しぐらいのお金を集めてもらってももうからないからということで全部委託をやめまして、結果として、まあ一番困ったのは地域の利用者だと思いますけれども、郵便局の方も委託料が入ってこなくなったので、あっという間に七割の郵便局が閉鎖になったわけです。  ドイツはもっと悲惨でございまして、郵便貯金銀行というのをつくって、そこに新しい経営者が来られた途端に、やっぱり同じように、ニュージーランドと同じように郵便局への委託は全部やめますということを言った結果、八割の郵便局が閉鎖になったと。  それと同じことを日本でやって、日本も郵便局がなくさずに済むということはないでしょうと言って竹中さんと当時議論をさせていただきまして、ニュージーランドやドイツの例を御存じですねと言ったら、竹中さんは、よく承知しておりますとお答えになりました。それで、同じようなことをやって日本だけ郵便局が生き残れるはずないでしょうと言ったら、竹中さんは、いや、日本の郵便局は信用がありますから大丈夫ですという全然理屈にならない答弁をされたわけであります。  そういうことがあるから、この参議院では法案が否決になったんですよ。しかしながら、政治力で負けたということでありますので、これは最終的にはもう一度選挙を経ないと駄目なのかなという気もしますが、今まさに麻生内閣が一生懸命この問題をまともに考えてくださるというのであれば、このユニバーサルサービスをどう確保するのか、これを早い段階でやっていただかないと、私は先行き非常に難しくなるというふうに思っておりまして、それで株式の凍結が大事だということを言っているわけです。  この経済情勢の中で株の安いときに売り出すのはあり得ないというようなことを総理大臣が言われたということでありますが、私どもは、貯金、保険のユニバーサルサービスを確保するという観点から株の売払いは止めるべきだということで、ねらっているところはちょっと違いますが、どっちにしても結果として凍結が掛かるなら非常に結構なことだというふうに思っておりますけれども、この点について、今日は西川社長、年末のお忙しい中をわざわざおいでをいただいておりますので、ちょっと事前の質問と違うんですが、たしか先週、自民党の勉強会だったと思いますが、西川社長おいでになったときにこの株の問題にも触れられて、当分株は売らないということをおっしゃったというふうに新聞では報じられておりますけれども、どんなふうにお考えでございましょうか。

西川善文日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(西川善文君) お答えを申し上げます。  ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の金融二社につきましては、御承知のとおり、郵政民営化法の規定及び郵政民営化推進本部からの御指示等によりまして、できる限り早期に上場が可能となるよう準備をいたしておるところでございます。  その時期につきましては、かねてより申し上げていることでございますが、遅くとも民営化後四年目、二〇一一年度でございますが、可能であれば東京証券取引所の審査基準の特例が認められるということを前提に民営化後三年目、二〇一〇年度でございますが、の上場が可能となるように準備は進めているところでございます。  しかしながら、ここ半年程度の間にマーケットの状況が大きく変わってまいりました。我が国だけではなくて、世界的に大変大きな変動を生じております。そういうマーケットの状況を見て、やはりこの株式の上場の時期については時期を選んでいくことが大事であり、具体的な上場スケジュールについては、適正な価格で株式処分を行うことができるよう市場関係を十分に見極めていくということでございます。  以上でございます。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 そうしますと、当面は確かに売らないということかもしれませんが、西川社長の予測と申しましょうか、麻生総理は全治三年とおっしゃっているんですから、私は三年間は売らないのかなというふうに思いますが、今の法律で定められているスケジュール、法律では定められていませんね、法律の規定を前提にして今会社で定めておられるスケジュールにのっとれば、再来年には株の売出しが始まるということでございまして、これ、どの辺まで実質的に株は売らずにいようというふうにお考えなんでしょうか。社長に伺います。

西川善文日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(西川善文君) その時期につきましてはマーケットの状況によりますので、果たして二〇一〇年度というようなことが現実に考えられるのかどうか、あるいは二〇一一年度でも果たして考えられるのかどうか、この辺のところは今のところは何とも申し上げられる状況ではございません。内部では準備はするということでございますが、実際にはマーケットがどう変動していくかということによってその時期も変わってくるであろうというふうに考えております。  以上でございます。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 マーケット次第ということでございますし、法律の中ではなるべく早く売りなさいと、しかも十年のうちには売り切りなさいということですから、終わりの方になったらもうたたき売りのようなことになるわけですからね。経営者の立場からいえば、マーケットが改善されたらなるべく早く売ろうというふうにお考えになるのは、今の法律の建前の中では当然のことだと思うんです。そうすると、その全体の見直し、本当に全国の郵便局で今後もずっと郵便貯金や簡易保険のサービスが提供できるのかという根本的な問題に疑問が生じてきてしまうわけでありまして、だから、早めに凍結を掛けておくべきだというのが私どもの意見なんです。  もう一度大臣に、その凍結の是非につきましてお考えをお聞きしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 確かにマーケットがこういう状況でございますから、こんなに株価が低いときに、安いときに、もうこれ当分そう簡単には改善しないかもしれない、そういう状況の中で上場して株を売るというのは常識的に考えられないということを総理はおっしゃった。私もそう思うし、現在の法律の中身からいえば、十年以内にゆうちょ銀行、かんぽ生命の株を全額売るということ、そういう法律の下に私どもはおります。  しかし、過ちを正すのをはばかってはいけないわけでございまして、このまま日本郵政に四社がぶら下がっているような形で本当に全部大丈夫なのかと。とりわけ郵便局会社は、いろんな新しい自由なジャンルも付け加えてこられているとは思いますが、基本的には手数料、手数料、それで運営をしていかなければならない。それが果たして可能なのかと。郵便事業はユニバーサルサービスだと。私は、郵便局というものがユニバーサルに配置されなければいけないと思っております。  私は、ちょっと個人的な考え方が交じりますけれども、私は、日本という国はやはりゲマインシャフトの国だと思う。アメリカ、ヨーロッパ的な考え方はゲゼルシャフトです。利益共同体だ、自由競争だ、マーケットがすべてだと。それがここまで地球の環境を破壊してきた。私は、そうじゃない、日本には縄文以来の立派な自然と共生する文明というのがあって、そこにはいわゆるゲマインシャフトというのか村落共同体というのか、余り言葉使いたくないけれども、地域コミュニティー、これは英語使いたくはないんですけれども、立派な地域社会というのがあったと。その地域社会の中心にしばしばおられたのがかつての特定郵便局長さんたちだったんではないか。  私は一昨日、地元のお祭りに参りました。草野という映画の舞台になるようなすばらしい町並み保存をしたいところがある。そこのかつての特定郵便局長さんのお宅に地元の歴史を示すありとあらゆるものが集積されていて展示しておられた。私は、そういうところへ行きますと、やっぱり日本のゲマインシャフトというものはこういうところに良さがある。日本の本当の底力というのはそういうところにある。  そういう方々が手数料だけで食っていく中で全部つぶれていって、地域共同体の中心におられたような方々が世の中から消える。私は、日本社会が物すごく悪い方向に行くことになるだろうと、そういう結果を生むだろうと、そう考えておるわけでございまして、例えば私と竹中さんの考え方が違うとすれば、竹中さんは非常にゲゼルシャフトに寄った考え方ではないかと、鳩山邦夫はゲマインシャフトに寄っているんだと、そういうふうにお考えいただいてもいいわけで、ですから私は、郵政の民営化については一生懸命勉強し、いろんな方の意見を聞き、私なりに大胆に、できる限り大胆に、もちろん最後は総理の決断ですが、頑張っていいんですねと総理大臣にお尋ねしたら、どうぞどんどんおやりなさいと、こういうふうに総理から指示を受けておりますから、私は、総理大臣も、麻生総理も今後の郵政民営化の影の部分の解消については真剣に考えておられると思っております。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 大変力強いお言葉で、私たちも、本当にそのとおり麻生内閣動いていただき、自民党がその方向で動いていただいたら、こんなうれしいことはないなというふうに思います。  そもそも郵政の民営化問題というのは実業の世界、虚業じゃなくて実業の世界の話でございますから、政局とは本来関係ないはずなんですよね。ですから、もっと冷静に議論をすべきだったのが、たまたま時の小泉総理の理念と合わなかったものですから非常に大きな話になってしまいましたけれども、私たちも株式会社になることに反対はしないわけでございますから、そういう大きな流れの中で株式会社という形を利用して効果的、効率的な経営をする、そのことには全く反対をいたしませんので、全国の郵便局が守られて、地域の皆さんが本当にこれからも郵便局を当てにし、そこで貯金や保険、年金を受け取ったりいろんな送金ができたり、そういうサービスがきちんと受けられるような体制というのを、是非これは麻生内閣としても目指していただきたいと思うわけでありますけれども、一方まだ、自民党の中でいろいろ、そんなことをすべきでないと、そんなことをすれば小泉構造改革全体の否定になるじゃないか、私は全体を否定すべきだと思っているんですけれども、そういうことをしてはいけないという意見が自民党の中でいろいろあるというふうにもお聞きをしているわけでありまして、まあなかなか、期待はいたしますけれども前途は多難かなと。その多難なところを乗り越えてこそ麻生内閣の意義があるんじゃないかなというふうに私は思いますので、しばし注目をさせていただきたいと思います。  そこで、残り十分ほど時間がございますので、これから先の具体的な進め方についてお聞きをしたいと思います。  大臣は、所信の中で六項目めに郵政行政という部分で見直しのことに触れておられます。郵政の見直しですね。地域の住民等から様々な御指摘もあるというふうに書いておられますし、それを踏まえた上で民営化後の状況を十分に検証し、必要な改善を行うと、こう述べておられます。  これは、民営化法を読みますと、民営化法の中に民営化推進本部というのを総理大臣を始めとして閣僚の皆さんでおつくりになって、その中に民営化委員会というのをつくると、ここが発足後三年ごとに見直しを行うというふうに書いてあるわけでありまして、その三年後の見直しの時期というのは来年の三月とお聞きをしております。  このこととこれは直接関係をしておっしゃっているのか、それとも別に何か大臣にお考えがあって言っておられるのか、そこをまずお聞きしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 郵政民営化委員会の御審議は三年ということで、来年三月末に取りまとめる形になっておりまして、それは郵政民営化委員会の出された結論を十分に検証をし、適切に対応していかなければならないと思っております。  ですが、それだけではないと思っております。それは、国会での御議論とか、まさに今日の議論も含めて、あるいは世論、あるいは利用者の方々からの感想等、幅広く意見を集約して、それらと郵政民営化委員会が出された結論との十分な検証と総合していく中で、例えば影の部分があるとして、それは会社の経営努力で解決できることなのか、いやそうではない、制度的に変えないと恐らく問題は解決できない、影が消えないと、その辺の検討をして、様々な課題を個別に判断していくという、そういう方向を考えております。  ですから、民営化委員会の方々には大変御努力をいただいておりますし、敬意を表しますし、その一定の結論が出れば、十分にこれは尊重はいたしますが、それがすべてではないということは申し添えておきます。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 民営化法が成立をいたしますとき、衆議院を通って参議院に送られて参議院で可決をされて成立をしたわけでございますが、当院で附帯決議が付されました。これは合計十五項目あります。  これは、提案なすったのは自民党であります。本会議でも世耕先生が読み上げられたのを今でもよく覚えておりますが、これは野党ではなくて与党が付けられた。それは恐らく、直接はお伺いはしておりませんが、お考えは、国会の中でいろんな議論があった、ところが法律そのものは一言一句当初のものが訂正をされずに通りましたので、国会の議論をやはり実際の運用に当たって生かしていくべきだというお考えがあって、これを付けられたと思うんですね。  これは歴代の総務大臣、尊重されるというふうにおっしゃっておられますので、当然大臣にも尊重していただけるというふうに思っておりますが、この中を見ますと、その第四項に、この「民営化委員会が行う三年ごとの見直し」というのがあるんです。読んでいきますと、四行目に、「必要があれば経営形態のあり方を含めた総合的な見直しを行うこと。」というふうに書かれておりまして、私は何も公社に戻せとか国営に戻せとかいうことを言っているんではなくて、全体の、先ほどおっしゃったような、今の民営化というのは民営化そのものよりも分社化に最大の問題点があって、そして貯金、保険の会社の株を全部売り払うというところに問題点があるというのが私たちの意識なんですよ。  そういう意味からいって、この「総合的な見直しを行うこと。」というのを、これは国会の意思として附帯決議にお付けをしているわけでございますので、先ほどおっしゃったような見直しに当たりましては、当然のことながらこういったこともきちんと見直しをしていただきたいというふうに思いますが、重ねてそのことを確認をさせていただきます。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 長谷川先生の御指摘どおり、参議院の特別委員会の附帯決議の一から十五までございますが、私がこれを見たときに四項目めがぴかぴかぴかぴか光って私の目に映ったわけです。これは実に適切に書かれていると思います。しかも、これ国会の御意思です。  ですから、三年ごとの見直しがあるけれども、郵便局設置の状況というのは局会社がユニバーサルにちゃんとやっていけるかということを意味しているんだと思いますし、後のこの郵貯、簡保のサービス提供状況等を含めて、必要があれば経営形態の在り方を含めた総合的な見直しを実施と、このとおりの気持ちでやります。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 ありがとうございます。  是非そのようにお願い申し上げたいと思いますし、大臣は総務大臣であられると同時に民営化担当大臣でいらっしゃるはずであります。民営化担当大臣は、民営化推進本部、総理大臣を長とする推進本部の副本部長でいらっしゃいますので、これは民営化委員会に対しても同様でございますけれども、政府全体の郵政民営化についての見直しにつきましても大いにリーダーシップを発揮していただきますように、これはお願いをしておきたいと思います。  最後に、西川社長に二点ほど申し上げたいと思うわけでありますが、今話題になりましたこの十五項目の附帯決議ですね、私、これはもう法律の枠があって、その中でいろんな縛りがある中で経営をされますので致し方のない部分は多々あるとは思うんですけれども、それにしても、私の目から見ますと、この附帯決議というのが実際の経営の中で余り生かされてないのではないかと。株の売却がまず第一に来まして、実際にこれサービスに関することとか労働条件に関することとかいろんなことが書いてあるわけですけれども、そういったことについての配慮が遅れているんではないかという気がするんですけれども、失礼な言い方になりましたが、西川社長としては経営に当たりながら、この十五項目の附帯決議、どのように意識しておられるのか、お伺いしたいと思います。

西川善文日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。  附帯決議につきましては、私ども経営サイドといたしましても、これを最大限尊重して経営に生かしてまいりたいと考えておりまして、これまでも郵便局ネットワークの水準や郵便貯金、保険のサービスの水準が維持し向上させることができるよう努めてまいったところでございます。  現状におきましては、例えば簡易郵便局の一時閉鎖の解消でございますとか、あるいは、細かいことと言っちゃ語弊がありますが、かつて郵便配達の方がお客様から貯金、保険のサービスについて依頼を受けるということができたいわゆる総合担務の問題、こういった幾つかの問題もこの附帯決議と大いに関係してくるところでございますので、こういった点を運用の中できちんと解決ができるよう、ただいま努めているところでございます。  以上でございます。

長谷川憲正民主党・新緑風会・国民新・日本

○長谷川憲正君 これは一度別途、今日はもう時間なくなりましたので、時間のあるときにまた御協力をいただいて、本当にどういう視点でやっておられるのか、個々の項目について一度点検をさせていただきたいと思いますし、総務大臣におかれましても、これ一度、実態とこの附帯決議、合っているのかどうか一度御点検をいただければ有り難いと思います。  最後に、一言でございますけれども、西川社長に苦言を呈したいと思います。  私の承知している限りで、日本郵政は配下にあります職員の時間外の政治活動に対しましても何か警告を出しておられるというふうにお聞きをしておりますし、それから新聞記者の取材活動に対しても郵便局での対応を制限しているというふうに承知をしているわけであります。  このことにつきましては、民主党との私どもの勉強会であります郵政民営化検証委員会というものがありますが、そこでもきちんと申入れをさせていただいたところでありますけれども、私はこれは憲法違反だと思うんですね。やはり国民の自由な政治活動を制限することがあってはならないし、ましてや取材の自由に対する妨害をしてはいけないわけでありまして、私は、社長どこまでこれに関与しておられるのか存じませんけれども、実態をきちんと見ていただいて、指導すべきところはきちんと指導をし、間違った指導については撤回をしていただくようにお願いを申し上げたいと思います。  時間を過ぎましたので、これで終わらせていただきます。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 民主党・新緑風会・国民新・日本の外山斎です。本日は、公共サービスである放送について鳩山大臣と総務省にお伺いいたします。  大まかに、NHKの経営方針と二〇一一年の地上デジタル放送への移行に関しまして質問をさせていただきますが、まず通告はしておりませんが、NHKの海老沢元会長の退職金支払について一点お伺いをさせていただきたいと思っております。  二〇〇五年一月にNHKの不祥事を理由に会長を辞任された海老沢元会長については、これまで退職金の支払が凍結されていましたが、先日の読売新聞の報道によりますと、年内にも退職金を多少減額した上で支払うことを執行部から経営委員会に提案し、了承の議決を得る方向で検討しているということです。  海老沢元会長は、その会長在任中にNHK職員の不祥事が続いて発覚したため、二〇〇五年一月に引責辞任をされております。一連の不祥事により、NHKは視聴者から不信を招いたため受信料の不払につながり、〇四年度には六千四百十億円だった受信料収入が、翌年度には六千二十四億円に落ち込むこととなりました。  海老沢元会長の退職金についてはこの事態を重く見た結果、凍結されたものでありますが、それをなぜ今になって退職金支払を凍結を解こうとしているのか。報道によれば、満額ならば推定一億二千万円にも上るという高額な退職金です。減額幅がどの程度になるか分かりませんが、多少の減額があっても多額な退職金であることは変わりません。高額な退職金が受信料から支払われることが視聴者の理解を得られるのか、批判を受けることにつながらないのか。報道でも、受信料不払騒動に発展するおそれもあると指摘されております。もしそのようなことになれば、経営計画に示された受信料達成率も達成不可能となりますので、非常に危惧しております。この報道のとおり、支払の検討をしているのか。検討しているのであれば、なぜこの時期に退職金支払を検討するのかを、まず福地会長の方にお尋ねいたします。

福地茂雄日本放送協会会長

○参考人(福地茂雄君) ただいまの御質問にお答えいたしますが、まず経営委員会に提案をする前には理事会の議決が必要でございますが、理事会の議案になったこともございません。全くの白紙でございます。したがって、理事会の議決もないものを経営委員会に提案することは全くございません。  以上でございます。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 全くの白紙ということでありますが、報道もされておりますので、一応経営委員会の方にもお伺いいたします。  もし海老沢会長の退職金支払を提案された場合、先ほども申し上げたように、次期経営計画の達成に影響があることも予想されます。経営に関する基本方針の決定をつかさどる経営委員会としてはどのように考えるのか、岩崎代行の方にお尋ねいたします。

岩崎芳史日本放送協会経営委員会委員長職務代行者

○参考人(岩崎芳史君) 退職金支給については、執行部から提案を受けて初めて経営委員会で検討するわけでございますが、執行部から提案を受けておりませんので、今会長申し上げたとおり、経営委員会として白紙でございます。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 ありがとうございます。  海老沢元会長の退職金支払に関しましては、NHKに受信料を支払っている皆さんの気持ちというものを執行部にも経営委員会にも是非酌み取っていただきたいと思っております。  それでは本題に移りますが、NHKの経営方針に関してお伺いいたします。  以前この委員会で内藤議員の質問にもありましたが、経営委員会とNHK執行部との関係がかなり敵対的といいますか、いびつな形になっているように思います。このような関係では、放送という公共サービスが視聴者である国民に適切に提供されるのか視聴者の一人として不安を覚えるわけでありますが、そこで、NHKの中期計画策定についてお伺いしたいのですが、中期計画に関する経営委員会の議事録を読ませていただいたのですが、どうも読んでみますと公共サービス、公共放送という概念が頭に入って議論をしているようには思えません。  私は、NHKの役割とは、良質なコンテンツ、番組を全国の視聴者に届けることが何よりも優先されるべきことだと思います。しかし、経営委員会の第千七十九回と第千八十回の議事録を見てみますと、そういった放送に対する在り方の議論というよりも、受信料値下げというものに重点を置き過ぎた議論のように感じてなりません。もちろん、経営努力を行った上での受信料値下げというものは行われなければならないと思っております。それは経営委員会も執行部も同じ考えだと思うのですが、やはり二〇一一年に完全移行される地上デジタル放送や、世界的な景気後退もあり、先が読みづらいということがあると思うのです。ただ、この議事録を見れば、執行部が押し切ったのはだれの目に見ても明らかであるわけでありますし、現場で良質なコンテンツの作成などにかかわる職員の方たちに対して、これらのNHKに関する説明は執行部だけではなく、経営委員会からも行われるべきではないかと考えております。岩崎代行の方はどうお考えでしょうか。

岩崎芳史日本放送協会経営委員会委員長職務代行者

○参考人(岩崎芳史君) ただいま幅広い公共放送の在り方、またその中におけるNHKの経営三か年計画、またそれの値下げ問題等、いろいろ御質問ございましたが、公共放送という、まず放送はどうあるべきかということについては、放送法にも書いてございますとおり、広く視聴者から御負担いただく受信料を財源とする公共放送でございますので、言論と表現の自由を確保して、公正中立で不偏不党の立場を守り、信頼される確かな情報や多様で質の高い番組をあまねく国民の皆様に提供していく使命があると認識しております。  その上で、現在、変化の激しい日本や世界の政治経済・社会問題また文化芸術など、国の直面している重要な諸課題について情報発信を更に充実させていくことが重要だと思っております。さらに、放送と通信の融合など、放送をめぐる環境の変化に対して様々なメディアに信頼できる情報や豊かで多様なコンテンツを提供していくことも重要だというのが放送の根本的な課題であると思います。  それから、次期三か年計画につきましては、昨年来、とりわけこの三月以降、執行部と経営委員とで十回にわたりまして、それぞれの放送のあるべき課題、NHKのあるべき課題等について議論をさせていただいておりまして、もうほとんどのところはすべて同意しております。  最後の料金値下げのところについてのみ最終まで残った問題でございましたが、それにつきましても、執行部の方で四年目以降値下げをするというところまでは一致しております。それにつきまして経営委員会側としては、三か年のデジタル放送が完了すれば大きな予算が余る、その時点において剰余金も九百億以上あるというようなことなので、四年目以降に一〇%の視聴者への還元を行うということを、必然的な格好としてそうなるであろうということで、我々の方でそういう修正動議を出させていただいて議決したということでございます。  そういう意味で、ほとんどその差はないというふうに認識しております。  以上でございます。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 肝心な質問に答えられていないんですが、とにかく経営委員会の方からNHK職員に対しても説明をする意思はあるのかどうかをちょっとお聞かせください。

岩崎芳史日本放送協会経営委員会委員長職務代行者

○参考人(岩崎芳史君) NHKの職員に対しては、三か年計画が発表された時点におきまして、当日にインターネット上において、経営委員会のホームページ上において経営委員会としての考え方ということについて明言されておりまして、それに対して職員の皆様方に、インターネット上の経営委員会のホームページに経営委員としての考え方を全部記載しておりますので、それを読んでくださいということで職員皆様一人一人にメールをお送りさせていただいております。そして、それの、経営委員会側が直、職員の皆様に当たるというより、それはやはり執行部を通して行うことであるというのが経営委員会側の考え方でございますので、そこは執行部の方からまた十分に意思をお伝えいただきたいと思っております。  また、この三か年計画は当然ながら執行部と経営委員と両方が一体となって実現していくということでございますから、引き続きまして一体となって運営していきたいと思っております。  以上でございます。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 お答えありがとうございます。  しかしながら、議事録を見ても、先ほどから言っておりますが、経営委員会側の方が一〇%値下げというのを執行部側に押し付けたというのはだれの目に見ても明らかなわけでありますから、もうちょっと具体的な説明というものを経営委員会の方からもNHK職員の方にされてはどうかと思っております。  次の質問に移りますが、執行部と経営委員会側の意見が分かれて、最終的に修正動議によって一〇%値下げといいますか、受信料からの一〇%還元が決められたわけでありますが、どちらかというと、先ほども言っておりますが、強硬に押し切ったという形があったのではないかと思っております。経営委員会には、四月に施行された改正放送法で協会の経営に関する基本的方針を議決する権限が明記されましたし、改正以前より経営計画に関する最終的な決定権と責任を経営委員会が有すると規定されていました。しかし、今回の経営委員会のように修正動議によって押し切るという形では、経営委員会の監督権と執行部の経営執行権との権利範囲をあいまいにして、大げさに言えば、放送、報道の自由、表現の自由というものまでにも影響が及ぶような混乱を招く懸念を残すのではないかと思っております。  また、修正動議の発動自体は、総務省とも相談した上でとのことで適法ということでありますが、これも異例であります。修正動議が乱発されることはないでしょうが、どのような場合にこうした権限が発動できるのかという点については、権限の濫用防止という意味でも今後議論が必要なのではないかと思います。  こうした議論に関して鳩山大臣はどう思われているのか。また、これからの経営委員会の在り方について岩崎代行の認識をお伺いしたいと思っております。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 外山委員から御指摘いただいて今いろいろ承っておりまして、確かに、修正動議ですか修正案でしょうか、そういうような形で事が決まるのがどうかというようなお話、よく分かります。分かりますが、私は、NHKの経営計画については、経営委員会と執行部において真摯に議論された上で、相当何度も何度も話合いをしないと結論が出なかったと。最後は押し切りということであったのかもしれませんが、経営委員会と執行部がまあまあ、なあなあになってしまったらとんでもないことですから、そういう緊張関係があるということは私はむしろ望ましいのではないか。  それが最後押し切るような形であることについては、あなたのおっしゃることはよく分かるけれども、私、そういった意味では緊張関係があって良かったなというふうに思いますし、途中で経営委員長が、まだ結論が出る前にお目に掛かったときに、今こんな議論をしてなかなかまとまらないという苦渋のお気持ちを述べられたときにも、でも、きっとこの経営委員長、徹底した話合いの中で、緊張関係の中で問題を解決されるだろうというふうに、私はお会いをしてそういう印象を受けておりました。  あなたは退職金のことを私に聞かないんですか。いいですか、答えて。一応用意していたものですから、用意していたものと違うことを言うんですけれども。  海老沢元会長は大変立派な方だということは、私も何度もお会いをしておりますから分かっておりますが、あのような不祥事等の事情で辞任をされたということでございますから、そして退職金が凍結されておられたということでありますから、今日は会長もおられますし経営委員側の方もおられるわけでございまして、私に何の権限もあるわけではありません。ただ、NHKの予算に意見を付したり、あるいは様々な認可をしたり、あるいは放送局としての免許の更新をしたりする立場からいえば、そういうNHKとの関係からいえば多少発言権があるとするならば、権限はないと思いますが、やっぱり世の中の常識に沿った形で物事は決着をしていただきたいなと願います。

岩崎芳史日本放送協会経営委員会委員長職務代行者

○参考人(岩崎芳史君) 修正決議となったことについては、経営委員会が議決機関である以上、修正権を持ち得るものでありまして、その権限の範囲内で行使したものと思っております。経営委員会で徹底した議論を行い、更に議決を一週間延ばして検討期間を設けたわけでありますから、適切に権限を行使したと考えております。  確かに、執行部から提案していただけなかったのは残念でありますが、ルールにのっとったものであり、問題はないと認識しております。  なお、経営計画の策定においては、経営委員会も当初より執行部提案が第一と考えてきました。その意味では、一部とはいえ修正議決を出したということは例外的なことだと思います。それゆえ、最後の最後まで議論を尽くして執行部からの提案を促した次第でございます。  また、経営委員会の運営についてという御質問がございましたので、経営委員会につきましては、教育、文化、学術、産業、その他の各分野及び全国各地方から選任されておりまして、それぞれの知識と経験を経営委員会の権限の適正な行使のために生かしております。経営委員会はそうした委員による合議体でございますので、各委員がそれぞれの知見により経営委員会の権限の適正な行使に資する議論を真剣に闘わせることが重要であり、それらの意見を十分尊重しながら進めていくべきだと考えております。もちろん、現在も各委員は忌憚なく意見を出し合っております。また、経営委員会の考え方や活動の状況を国民、視聴者の皆様に御理解いただけるよう、透明性のある運営を行っていくことも重要だと考えております。  以上でございます。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 お答えありがとうございました。  私も執行部と経営委員会が大臣の言われるように緊張感のある関係があった方がいいとは思いますが、しかしながら、余りにも押し付けるようなやり方というものはその経営をやっていく執行部の方には負担になっていくのではないか。そういうことも思いまして、なるべくお互いが納得できる形でNHKの経営方針というものが決まっていけばいいと思っております。  そこで、執行部にお伺いいたしますが、決まったことなので努力はしてもらわないといけないわけでありますが、本音としては、経営委員会との議論でもあったように、二〇一一年の地デジ移行に伴う負担や投資がこれまでの推計を上回って膨らんでしまうのではないかという懸念、景気見通しの不安、経済的な要因などによる収支の不安定要素があるのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。

福地茂雄日本放送協会会長

○参考人(福地茂雄君) お答えを申し上げます。  まず最初に、御指摘のような大変厳しい議論がございました。これも私は当然だと思っております。執行責任を、要するに計画に対するコミットメントをする立場の私と、それからやっぱりより大きな改革を求める経営委員とそういった議論をするのは当然でございまして、そうでなくても私が就任しましたときに、私は経営委員長とは経営者としても大変親しい間柄であります。そういったことで信頼関係がございまして、一部のマスコミからは、お友達ガバナンスじゃないかという指摘も受けました。しかし、そういった信頼関係があるからこそ、立場を主張してあれだけ厳しい議論ができたんだというふうに思っております。そうじゃなければやっぱり、後にしこりが残ってとてもできなかったと思っております。私は、ああいった方法で良かったと思っております。  ただ、修正決議になりましたのは、これも修正決議の内容にもよりますけれども、あの修正決議で二十一年から二十三年までの計画そのものの手直しがあるということになりますと、これは現場もひっくるめて大変な作業になります。ところが、二十一年から二十三年の計画については一字一句訂正がございません。この二十一年から二十三年までの中期計画を達成すれば、二十四年に一〇%範囲内の値下げができるはずだと。それを二十三年まで、今度の中期計画に記入すべきだということでやりましたから、基本的なところは変わっていない。  したがって、我々はこれができるかできないかというよりも、まず私はこの計画を、やっぱりコミットをした計画でございます。まず、議決されましてすぐNHKの中に改革推進プロジェクトをつくりました。全局からナンバーツー、上位管理者を出てきてもらいまして、計画を達成する、推進するための私の決意を披露しました。それから、これから全職員の中から立候補制で、是非私も出てみたいという現場の若い職員たちに、九つの方針がございますので一つずつの方針について手を挙げて、それで若手の推進プロジェクトチームをつくりたい。これはPDCAを回していくのはトップの役目であります、局長の役目ですが、現場の方から見て、歯車がかみ合っていませんよというのは現場の方がよく見えると思います。そういったかみ合っていない歯車を見付けて、それできちんとPDCAが回るように提言してもらう。そういったプロジェクトチームを、これはネット、イントラネットを使って立候補制でやっていく。そういったことで、まずは私どもは、二十一年から二十三年の計画を達成する、そうすれば、結果的にそういった受信料の値下げの問題ができる、そういうふうに考えております。そういった決意で取り組むことにいたしております。  以上です。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 お答えありがとうございます。  そこで、お尋ねいたしますが、この中期計画の一〇%の還元、これができなかった場合、経営責任はどこにあるのでしょうか。もちろん執行部にあるとは思います。経営委員会としての責任はどうなのでしょうか。経営委員会と総務大臣にお尋ねいたします。

岩崎芳史日本放送協会経営委員会委員長職務代行者

○参考人(岩崎芳史君) 一〇%還元ができなかったときの責任ということでございますが、会長以下の執行部には、経営委員会の定めに従いまして業務を執行する責任がございます。また、経営委員会には、それを監督する責任があるというふうに考えております。  一〇%還元の実現のためには、双方がそれぞれの責任を果たしていくことが重要と考えています。経営委員会としても、執行部と協力して計画遂行に全力を挙げて取り組んでいく決意でございます。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 経営計画は、NHKが自主的な計画として策定したものでございまして、経営委員会と執行部において真摯に大議論された上で最終的に議決されたものと承知しておりますので、NHKは、真の経営改革の実現に向け、計画の確実な実施に組織一丸となって取り組んでいただきたいと考えておりまして、もし御質問の趣旨が、一〇%還元が達成できないときに総務大臣としての責任があるかと言われます、あっ、そうではないんですね。まあそういう質問かというふうに予想されておったものですから、私はそういう立場でございます。  ただ、できるならばNHKの受信料を、徴収率を上げることによって一〇%以上の還元が実現できれば有り難いと私は思っております。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 お答えありがとうございました。  とにかく、今回のように執行部と経営委員会のごたごたがあったと報じられるような中では、やはり視聴者も不安を受けますので、そういったことがないように経営委員会にも執行部の方にもお願いしていただきたいと思います。  ちょっと時間がないので、NHKに関しましては以上で終わります。  福地会長、どうもありがとうございました。どうぞ御退席されてください、委員長代行も。

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) 退席していただいて結構です。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 NHKの執行部も心配されている地上デジタル放送への完全移行には、私もこの国の準備が進んでいるのか心配でなりません。二〇一一年七月に地上デジタル放送に完全に切り替わるまでいよいよ三年を切り、九百七十一日となりました。今、テレビCMなどでも、SMAPの草なぎさんが出演して、地デジの準備は進んでいますかと国民の皆さんにメッセージを発信しておりますが、ところで大臣、この国の地上デジタル放送の準備は進んでいるのか、大臣の感想を聞かせてください。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) これは、二〇一一年の七月二十四日まで九百七十一日となり、ここでアナログを停波するということを決めたわけでございますから、これは何が何でもこれをきちんと進めていって、何か定額給付金みたいなんですけれども、全世帯であまねく、一軒も漏れなく地デジが、最終的には衛星使うところがちょっと残るかもしれませんが、地上デジタル放送が受信できるようにするために全力を尽くすということなんです。  実は、北京オリンピックが一つのチャンスかなというふうに思って、このときにデジタル受像に皆さんが頑張るのではないかということで、二千六百万世帯が北京オリンピック時にデジタルに切り替えてくれるのではないかと思いましたら、残念ながら二千三百四十五万世帯と、ちょっと見込みを下回ったものですから、その点は更に一層頑張らなければいけない。  ただ、普及実績としては、やはりこの二〇〇八年九月という時点を取りまして三千九百九十万台というふうに目標を立てたところ、四千百十三万台ということで、百数十万台、これは目標をクリアしましたので、オーバーしましたので良かったとは思っておりますが、まず、徹底した広報宣伝をしなければならないと。  デジタルになるということは、デジタル化が進むということは国民は分かっておっても、アナログがなくなると、全く停波するということは意外と分かっておられないかもしれない。それが二〇一一年の七月二十四日という目前に迫っているということがまだ十分な理解の下にないかもしれない。そう思いまして、NHKや民放の皆さんにもこの周知のための放送を流していただくようにお願いをし、この十月一日にテレビ受信者支援センターというのを、これは総務省も、みんなで集まってつくりまして、全国十一か所、これが来年の二月ぐらいには都道府県すべてにこれを設置をすると。私もその開所式に出席をしたわけでございますが、相当な広報宣伝が必要だと、こう思います。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 お答えありがとうございました。  地上デジタル放送は送信者側と受信者側双方の準備が整わなければならないわけでありますが、受信者側に目を向けてみますと、私の周りでも地デジ対応のテレビに買い換えている方も見かける一方、まだまだアナログテレビをそのまま使っていらっしゃる方も多く見受けられます。  民放連が行った今年六月の調査によれば、地デジ対応機器への世帯普及率は四三・三%となっておりますが、これを更に世帯の年収別に見ると、世帯年収によって地デジ対応機器の普及率が異なっていることが明らかに分かります。特に、年収が百九十九万円以下の世帯では、地デジ対応受信機の所有率は二四・二%と低くなっております。  こうした低所得者層に対しては、いかに普及率を上げることが課題でありますが、特に最近はワーキングプアなど、働いても生活保護世帯よりも所得が低い場合や、年金受給者の中にも最低の基礎年金しか受け取っていない方もいます。生活保護世帯よりも少ない所得で生活している高齢者もいるわけですが、政府の方針では生活保護世帯には無償でチューナーを配付するようですが、こうした低所得者の方々に何らかの手当てや支援が必要だと思いますが、大臣はいかにお考えでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) チューナーとかアンテナといったデジタル放送の受信機器は、各視聴者というか各世帯の自己負担により御購入いただくというのが当然原則なわけでございます。  しかし、経済的理由でデジタル放送を受信できないということであっては、これはアナログが停波しますから、これは大変でございますので、総務省としては、生活保護世帯を、今先生おっしゃったとおり、を対象にしてチューナーの給付、アンテナの改修ということで予算を組んで要求をしてまいります。  いわゆるワーキングプアという概念もあるんですけれども、正直言ってその範囲や定義が定まっておりません。国として直接チューナーの給付、アンテナの改修ということになりますと、やはりこの生活保護世帯に絞ってというのが現在の方針でございます。むしろ、より心配なのは高齢者の世帯でございまして、結局デジタル化ということが分かっていただくためにそれこそ戸別訪問までして、こういうのを付ければ映るんですよと、アンテナをこういうふうに直さなくちゃいけませんよということを徹底して行うことも大事だと考えております。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 お答えありがとうございました。  アメリカでは全世帯に四十ドルのクーポンを二枚など地デジ対策を取っているわけですから、今問題になっている定額給付金でお金をばらまくだけの政策よりも、地デジチューナーを配るとか地デジ対策のためのクーポンを配るとか、中身のある政策を実行していただいた方がよほど景気対策にもなりますし、地デジ対策にもなりますし、一石二鳥となると思います。地デジ放送への移行に取り組んでいる諸外国を見ても、アメリカや韓国では当初予定していたアナログ放送の停止を先延ばしている例もあるわけですが、我が国がそうしたことにならないように万全を期してもらわなければなりません。  実際に地元テレビ局にお伺いして担当者の方からお話を聞くと、送信者側としては万全のカバーをしたとしても、受信者側の準備が整わなかった場合、アナログ停波断念をとても懸念されておりました。先ほども述べましたが、アメリカや韓国でも受信機の普及が思うように進まなかったために、当初予定されていたアナログ停波の停止を二年ほど先延ばしたという事態が起こっております。  このような事態となった場合、地方のテレビ局ではデジタル波とアナログ波を同時に流し続けなければならず、そのためにメンテナンスなどのコストが余計に掛かってしまいます。それが数億円ほどのコストが余分に掛かるため、放送局によっては経営を圧迫することになるので、アナログ停止の先延ばしだけはやってくれるなという強い要望があります。だから、受信者側の問題でアナログ停波の先延ばしがないように、国の責任でそのような事態にならないように支援策を講じてくれという声もあるわけですが、大臣としてはどうお考えでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 全く外山委員おっしゃったとおりで、そうならないようにアナログ停波、デジタルへの完全移行がスケジュールどおり進むように努力をしてまいりたいと思っております。  ただ、一つ問題が、この間、テレビ等のメーカーの方々との懇談会をやったときに指摘されましたのは、今あなたがおっしゃったように、アナログとデジタルと両方流していってアナログを停波しますよね。ところが、アナログと両方流すのはお金が掛かることですね。七月二十四日がアナログ停波だとしても、かなり前から、アナログ放送はその分余計金が掛かるから、アナログ停波、七月二十四日に停波するんじゃなくて、その前から止め出す民放が多いんではないんですかという注意を受けたんですね。そういうことを考えると、これは民放連にお願いすることも必要かと思いますが、やはり七月二十四日ということになっていますが、それより前倒ししてチューナー等デジタルが受像できるように努力する必要があるんだろうなと、そんなふうに考えております。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 お答え、ありがとうございます。  ただ、万が一受信者側の環境が整わなかった場合、要するに送信者側としては万全の体制を取っているにもかかわらず、受信者側が二〇一一年七月の段階で追い付いていない、そういった状況になった場合、国としてはどのように対応されるのでしょうか。

山川鉄郎総務省情報流通行政局長

○政府参考人(山川鉄郎君) 今の委員の御指摘でございますけれども、やはり二〇一一年七月二十四日という目標をしっかり定めて、そこでアナログ停波ということを確実に実現するという姿勢でしっかり臨んでいくことが重要というふうに考えております。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 そういったことを聞いているわけではなく、もし万が一にそのアナログ停波ができないような状況が生まれた場合、どのように国として対応されるのか。それを今のうちにある程度明確な意思を示しておかなければ大変なことになるのではないかと私は思っておるのですが、それについてお答えください。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) それは国策としてアナログ停波をするわけですから、これが遅れれば国が責任取るしかないと思います。責任ある態度を取って、例えば余計に費用が掛かったりすることは国の責任で処理するべきことだと思います。

外山斎民主党・新緑風会・国民新・日本

○外山斎君 もう時間もありませんので、特に地方の要望として多いのは、国の国策として地上デジタルを始めるわけですから、国が責任を持ってすべてにおいて対応してもらいたい、そういった声を数多く聞いております。  二〇一一年七月二十四日にアナログ停波ができるのかできないのか、これはまだ分かりませんが、大臣にも総務省の皆さんにも万全の体制を整えていただけることを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の行田邦子です。お昼時間過ぎておりますけれども、私の持ち時間三十分ですので、もう少々御辛抱いただけたらと思います。  まず、質問の順番を少し変えまして、定額給付金について伺います。  この名称についてなんですけれども、当初、生活支援定額給付金というふうに記憶をしておりますけれども、いつの間にか、ただの定額給付金になってしまいました。あえてこの名称から生活支援という言葉を取った理由は何なんでしょうか。この定額給付金の目的は景気対策なんでしょうか、それとも生活支援なんでしょうか。大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 御承知のように、これは生活に対する緊急支援ということが、つまり生活対策が第一の目的でございまして、元々、もう御承知のように定額減税という構想がありましたけれども、そうしますと、日ごろ税金を払っておられない方はどうするかという形にもなりますので、定額給付金という形にいたしました。  また、このことは、総務省的に見れば非常に理にかなうことでございまして、定額減税という形を取ると所得税減税、住民税減税という可能性があったと思うんですが、これ定額給付金ですから、国が全額負担をいたしますので、地方財政にこの分穴が空くという心配はなくなったわけでございます。ですが、当然、現在の景気状況等考えますと、景気対策という意味は二番目にはあるわけでございまして、景気対策、経済対策というんでしょうか、消費拡大効果は見込めると思っております。  生活支援というのをなぜ取ったかということでございますが、私は、そこのところは私が関与して取り去ったわけではないのでよく分かりませんが、緊急支援という意味なんでございますが、何か私のところにも、生活を助けてくれ、助けてくれなんて私は頼まないぞと、こういうような意見が寄せられておりましたから、生活を助けてやるぞという名前を付けるのが若干国民に失礼かということを考えたのかなと思いますけれども。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 今のお話ですと、一番目は生活対策と、二番目に景気対策ということかと思いますけれども、にもかかわらず、鳩山大臣ではないどなたかが名前から生活支援を取ってしまったということかと思いますけれども、所得制限を設けずに全員に配るということであれば、生活支援という意味合いはかなり薄まってしまうのではないかというふうに考えております。  では、景気対策としてどうなのかなんですけれども、この定額給付金の経済効果、どのように見込まれていますでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) これは与謝野経済財政大臣が発言をされておられるわけで、大体GDP〇・一%押し上げ効果ということをおっしゃっています。これは十月三十一日の記者会見で、今後一年間で実質民間消費支出の〇・二%程度、実質GDP〇・一%程度、名目GDP〇・一%程度をそれぞれ押し上げる効果があると現時点では試算をされておりますと与謝野大臣が発言をされました。  経済規模の問題もありますが、地域振興券のときは七千億の計画でしたが、実質は六千億強という数字でありまして、そのときのGDP押し上げ効果も〇・一%だったと。私はその点ちょっとおかしいと思って、今度は二兆円なのに何で同じ〇・一%なのかということをそれなりの専門家に聞きましたところ、結局四捨五入の妙があるということをおっしゃっていましたね。つまり、実際には一・四%ぐらいというのが見込めるのではないかと、ちょっと希望的観測かもしれませんが、一・四%ぐらいを見込めると思っておりますが、だから四捨五入すると、〇・一五ですね、あっ、〇・一四ですと、これが〇・一になってしまうという四捨五入の妙があるようなことを語っておられる方がおられました。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 今回の定額給付金も〇・一%程度、そして地域振興券も〇・一%程度ということで、何でもかんでも〇・一%程度押し上げるというのが国の試算なのかなというふうに思ってしまうんですけれども、この経済効果の予測なんですけれども、この予測モデルには、十月三十日に麻生総理大臣がおっしゃられた、三年後には消費税の引上げをお願いしたいという発言のこのマイナス効果というのは加味されているのでしょうか。この試算されているのは内閣府かと思いますので、内閣府お答えいただけますでしょうか。

梅溪健児内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(梅溪健児君) お答え申し上げます。  今委員が御指摘の、今後の増税のことでございますが、マクロ計量モデルを用いて試算いたしました過程においてはそういうものは入れておりません。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 今、GDP〇・一%程度、二兆円を投下して押し上げる効果があるだろうと内閣府は、政府は見込んでいるということですけれども、ただその予測には、この麻生総理の三年後には消費税の増税を、引上げをお願いしたいということは含まれていないと、加味されていないということでした。  そもそも非常にラフな見込みなのかもしれないんですけれども、私は、この麻生総理大臣の、経済対策を発表すると同時に消費税の引上げということを明言されるということで、相当経済効果かき消されてしまっているというふうに思っております。私じゃなくても、恐らく多くの国民の皆様がそういうふうに思っていらっしゃるというふうに思われます。  更にこの定額給付金について質問させていただきます。  自治事務として行う、そして補助金十分の十、全額国が負担するという補助金交付というやり方を考えているという御説明をいただいています。これは私、どうも腑に落ちないんですけれども、そもそもこの定額給付金というのは、十月三十日に麻生総理大臣が国民の皆様に対して給付しますというふうに明言をした。鳩山大臣も先ほどおっしゃられていましたけれども、公約というふうにおっしゃられていましたけれども、国のこれは明らかに国策、国が勝手に決めた政策なんですね。にもかかわらず、地方の自治事務として行うと。そして、補助金交付というやり方今考えていられるという説明を総務省からいただいていますけれども、ということは、手続的には地方が、市区町村が補助金の申請を出すと。それを国が審査をして交付をするという手続になるかと思います。  そこでお伺いしたいんですけれども、ということは、これ市区町村は拒否することもできるということだと思います。この確認が一点と、それからもし仮に、この給付にミスがあった場合、これは市区町村がやりたいといった補助事業なわけですから、これは市区町村の責任だということで国は関係ないということになるんでしょうか。そして、この給付が何らかの事情で市区町村行われなかった場合、できなくなってしまった場合は、これは国が代行するということは考えているんでしょうか。

岡崎浩巳総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(岡崎浩巳君) 御指摘のように、今回の定額給付につきましては市町村が実施する自治事務に対して国が補助金を交付するという形を想定しております。そのために、理論的には市町村の判断によってこの事業を行わないという選択もあるわけでございますが、総務省としては是非全団体で実施していただくことが望ましいし、そういうふうにお願いをしたいと思っております。そのためにも、できるだけ事務負担が少ないシンプルな形の仕組みというものについて、現在鋭意検討を進めているところであります。  それから、責任の問題でありますが、給付事務でありますので一義的には実施をいたします市町村が責任があるわけでございますけれども、制度の構築につきましては国が全面的に責任を負って、これからできるだけミスの出ないような、出にくいようなシンプルな仕組みを考えてまいりたいと思っておりまして、現場がお困りにならないように、できるだけ円滑に実施できるように努力をしてまいりたいとは思います。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 もし、私の質問の中で市区町村が何らかの理由で給付できなくなってしまった場合、国が代行するのかどうかなんですが。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) それはあり得ません。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 やはりおかしいと思うんですね。  これは明らかに国策であって、麻生総理大臣自らが国民の皆様に対して給付しますというふうに、鳩山大臣のお言葉からいえば公約としておっしゃられていることなわけです。これはもう明らかに国策で、それが完全に執行できなかったというのはやはりこれは国が責任を取る。これは地デジと同じだと思うんですけれども、責任を取る。取ってしかるべきことだというふうに思います。それを市区町村に事務を丸投げして、もし何かミスがあったり執行できなかった場合は、それは一義的には市区町村の責任というのはこれは大変矛盾をしていると思います。というふうに、恐らく私だけではなくて多くの皆さんお感じになっているかと思います。やはりこれはマスコミで言うように、これは明らかに地方への丸投げというふうに言われても仕方がない制度ではないかというふうに考えております。  そして、もう一つ質問させていただきたいんですけれども、先ほど加藤議員からも質問がありましたが、もう一度聞かせていただきたいんですが、事務費についてです。事務費について鳩山大臣は、十一月十三日の衆議院の総務委員会で一千億円を切ってみせたいというふうに発言をされています。そして、その後十一月十九日の全国知事会議で、事務費は八百億円を想定しているというふうにおっしゃられたという報道がされています。  この事務費について鳩山大臣、もう一度お話をお聞かせいただきたいと思いますが。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 今実施本部を作って、できるだけシンプルな形にして市町村にお願いをするということで、給付方法についてもまだ確定をしたわけではありませんが、地域振興券のときに大体七百億ぐらい掛かるであろうかと。七千億ですね、計画で配る地域振興券は。実際には四百億ちょっとという金額で落ち着いたということもありますので、余り数字はまだ申し上げるべきではなかったようですけれども、私が申し上げている数字はマキシマム、それより下だと考えていただきたいと思います。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 私が大臣に申し上げるのも失礼かもしれませんけれども、大臣の発言、独り歩きをもう既にしていますので、是非発言には御注意いただけたらなというふうに思います。私の頭の中で、もう既に大体事務費は八百億から一千億なんだろうなというふうにもうインプットされてしまっています。大臣の発言というのは気を付けていただけたらというふうに思います。  ただ、鳩山大臣が公の場で八百億とか一千億というふうにおっしゃっているということは、大体そのぐらい掛かると総務省さんも見込んでいらっしゃるんだろうと。何も根拠のないことを当てずっぽうでおっしゃっているとは思えないわけですね。そうすると、この二兆円の定額給付金というのは事務費が掛かる、もちろんただではないわけです。八百億だとすると四%、一千億だとすると五%の事務費が掛かるということです。ということは、国民の皆様からすれば、一回ぽっきり一万二千円をもらうために四%とか五%という事務費の手数料を払わされるということになります。一万二千円をもらうのに四百八十円とか六百円という手数料を払わなければいけないというスキームが今回の定額給付金だというふうに私は理解しております。こういう税金の使い方は本当にいいのか、効果があるのかということ、甚だ極めて疑わしいということを申し上げさせていただきたいと思います。  ちょっと時間が経過しておりますので、次の質問に移らさせていただきます。  地方自治体の不正経理問題について伺います。  十一月七日、会計検査院が内閣に提出をした平成十九年度の決算検査報告において、地方自治体における国庫補助事業に係る事務費等の経理が不当であったという報告がされています。十二道府県に会計検査院が検査に入った結果ということです。内容については説明を省かせていただきますけれども、今回、地方自治体の不正経理が会計検査院の検査で明らかになったことに対しての大臣の御所見、そして再発防止への取組も含めてお聞かせいただけたらと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 国からの補助金等のお金が、横領とか着服という刑事犯罪は言うに及ばず、もう論外でございますが、正しく経理されていなかったと。預けとか、前年の納入とか、翌年の納入とか、いろんな方法があったということで会計検査院から厳しく指摘されたことは誠に残念でございまして、今まさに地方行政をこれから活性化させるために地方の時代にするんだと、まず地方を元気にするんだと声高に訴えている私としては、こういうことが地方行政に対する信頼を損ねたり、あるいは悪影響が出ることでございまして、今後こういうことが絶対、絶対という言葉はないですが、こういうことが起こらないように注視していかなければならないと思っております。  そこで、会計検査院の報告は十一月七日でございまして、直ちに、厳正な服務規律の確保と適正な予算執行の確保に全力を尽くすようということで、瀧野事務次官名で十一月十二日にすべての地方公共団体に通知をいたしたわけでございまして、後は各地方公共団体がその通知の趣旨を踏まえてしっかりとした対応をしてもらいたいと考えております。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 私もこの不正経理の話を聞きまして、地方分権へと歩を進めるためにも、各地方自治体においてはこういった不正経理という指摘がなされることがないようにしっかりと再発防止に取り組んでもらいたいというふうに思うと同時に、このような今回の国庫補助事業に係る事務費の不正経理というようなことが起きる背景には、やはり国から地方への補助金交付の在り方そのものにも問題、何か無理があるのではないかというふうに私は思っております。  このような観点から質問をさせていただきたいと思いますけれども、この委員会にも自治体の職員や首長や議会の経験者、多数いらっしゃるかと思いますけれども、地方自治体からは、国からの補助金の交付についていろいろ問題があるというような様々な指摘の声があります。その中で、今回のこの事務処理、事務費の経理処理にかかわると思われるであろう点、二点指摘をさせていただきたいと思います。  一点目は、国の予算の使い切り主義による弊害です。国が予算を使い切るために年度末になって地方に対して補助金が交付されることがあると。年度末に交付されても、年度内に使い切れなくなってしまうというような声が地方自治体から聞こえてきます。  そしてまた、いったん下りた予算は使い切るのが当たり前という国の常識に反して、創意工夫で余らせて返還しようと思っても、そんなの面倒くさいからやめてくれということを交付省庁から言われてしまう。実質、法律上は返還することになっていても、返還ができないというような声が聞かれてきます。  これあくまでも定性的な情報でありまして、こういった声、今に始まったことではないと思うんですね。もう前からこのような声が聞こえてくるかと思うんです。補助金の交付、本当に実態はどうなっているのかということを定量的に政府として把握をすべきかと思います。  そこで、財務省にお伺いしたいと思います。  財務省は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律を所管されています。そして、補助金等適正化連絡会議を担当されています。ということは、この補助金の適正化については、政府においては財務省に責任があるというふうに私は考えております。  財務省にお聞きしたいんですけれども、地方自治体向け補助金等は年間約一千件、交付本数で十七万本から十八万本、そして金額で約十九兆円ということだと思いますけれども、それでは、この地方自治体向け補助金等の交付本数を交付時期ごとに把握しているかどうか。そしてさらに、地方自治体向け補助金の返還実績、余った分の減額というんでしょうか、余った分の返還の実績がどの程度あるのか把握をされているかどうか、お答えいただけたらと思うんですが。

香川俊介財務省主計局次長

○政府参考人(香川俊介君) 二点お尋ねがございました。交付時期それから返還実績の把握をしておるかということでございます。  交付時期に関しましては、従来から交付時期が遅いんじゃないかというような指摘がございまして、各省の執行の段階でできるだけ早くというようなことを申合せをしたところでございます。平成十七年に国と地方の協議の場というものを設けまして、特に交付決定時期が遅かった補助金等、これは例えば交付決定が上半期に行われていないものを中心に早く交付をしようということをやりました。交付申請の簡素化とか交付決定の早期化及び交付の早期化の措置を各省庁で講じたものと承知しております。ただし、私どもの方でこの交付時期がいつかというようなことは把握しておりません。  それから、補助金の返還、やむを得ず返還しなければならないようなことになったときの返還の実績ということでございますけれども、各省では当然把握されておると思うんですけれども、それを集計した形で私どもの方で把握していることはございません。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 先ほども申し上げたんですけれども、補助金の適正化を所管というか担当されている、政府の中で責任を持たれているのは財務省だと私は認識をしております。にもかかわらず、この補助金の問題というのは今に始まったことではなくて、昔からいろいろ問題があるということを地方自治体、交付を受ける自治体からも声が上がってきているはずですし、それは聞こえているはずだと思うんですね。  じゃ、実際に国からの補助金の交付、何が問題があるんだろうかということを、これは定性的な情報だけではなくて定量的にもやはり責任のある省が、財務省が把握をするべきではないかというふうに私は思っております。  そして、今私が質問をした交付時期ごとの交付本数とか、それから減額、余った分の返還の実績というのは、これは国においてまともな会計システムがあれば調べるのは、簡単とは言いませんけれども、それほど時間掛かることではないはずなんですけれども、それを調べていないというのは、私はこれ失礼ながら責任ある省庁としてどうなのかと、怠慢ではないかというふうに思っております。是非、これは定量的に実態把握をしていただきたいと思っております。そんなに難しいことではありません。  十一月の六日に、実は私ども民主党の決算行政監視調査会からこの補助金の返還実績について問い合わせを財務省にしておりますけれども、いまだにまだまとまっていないという答えをいただいております。是非これは実態把握をして、そして補助金の交付に一体何が問題があるのかということをきちんと分析をしていただきたいというふうに思っております。  そして、二点目の指摘なんですけれども、地方自治体からの声として、国庫補助事業に係る事務費交付が経理処理を複雑にしていると、現場の実情とそぐわないものになっているという声があります。これを、例えばある県の県土整備部では、国庫補助事業も行っていれば県の単独事業も行っていると。一人の担当者が両方担当するということもあります。そして、例えば文房具ですけれども、このコピー用紙については国庫補助事業、こっちは単独事業と切り分けるのは、便宜上できるかもしれませんけれども、非常に事務が煩雑になると思うんですね。それから、人件費についても、これは埼玉県の内部調査で分かったことなんですけれども、例えば国庫補助事業で埼玉県ではアルバイトを六人雇えることになりましたと。実際六人雇ってやってみると四人で十分できたと。じゃ、その残りの二人をどうするかというと、埼玉県の場合は、県の単独事業、別の事業に従事させたということなんですけれども、これを不正経理としないためには、この六人雇ったうちの二人を明日から来なくていいよと首を切ってその分を国に返還をするか、それか若しくは四人で足りるところを六人で一・五倍の速度でゆっくり時間を掛けて行うというようなことになると思うんですね。  やっぱり私が思うには、補助事業の事務費だけを切り分けるというのは大変現場の実情に即していないというふうに思います。  私ども民主党が提唱しているような一括交付金ということであれば、このような問題というのは構造的には解決できるとは思いますけれども、それまでの間に、国庫補助事業の事務費の補助というのをやめて事業費分のみの補助にすると。事務費については、これはもう地方自治体の一般財源からやりくりしてもらうと。その分補助率を上げると。例えば五〇%だったものを五四パーとか五五%にするというような形にすれば、少なくともこういった事務費の煩雑な経理処理というのは少しは簡素化される、そして地方自治体の裁量も少しは増えるのではないかというふうに私は考えているんですけれども。  補助金というのはそれぞれの省庁が交付していることだということかもしれませんけれども、地方を元気にするという役割を担っていらっしゃる総務大臣としてどのようにお考えでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 補助をする事業で、事務費が掛かり過ぎても困るわけでございますが、事務費を別に算定してそれではでき切れないということもあってはいけないというので非常に難しい問題だと思いますが、今後は適正に事務費が計算できるようにしなければいけないと、こう思っております。  先ほど十九・一兆円の一括補助金の話をちょっと行田委員触れられましたけれども、それは一つの考え方ではありますが、実は十九・一兆円のそのほとんどが、それは高齢者の医療から国保から、あるいは介護、あるいは障害者支援、あるいは児童手当とか児童扶養手当とか、あるいは義務教育の国庫負担金とかというので、かなりこの十九・一兆円の間が埋まってしまっているという現状で、まあ一括交付という形では今のところ考えていないわけですけれども、ただ、事務費のことを考えますと、その辺は何かもっとやりやすいやり方というのはないかなとは思い、研究課題だとは思います。

行田邦子民主党・新緑風会・国民新・日本

○行田邦子君 是非、内閣の中で、この補助金交付の仕方、特に今回会計検査院が指摘した、不正経理と言われてしまったその事務費の扱いについて考えていただければというふうに思います。  そして、その地方向けの十九・一兆円なんですけれども、ほとんどがフレキシビリティーのないものだというふうにおっしゃいましたけれども、それでもまだ公共事業というのは三、四兆円あるわけですから、ほとんどというのはちょっと言い過ぎではないかなというふうに思います。まだ地方の裁量でやりくりできるような補助金というのはあるはずですので、そこはほとんどというのはちょっとおかしいのではないかなというふうに指摘をさせていただきまして、時間となりましたので、私の質問を終わります。

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時三十一分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) ただいまから総務委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 自由民主党の礒崎陽輔でございます。よろしくお願いを申し上げます。  去る十一月十八日火曜日の総務委員会が、開催手続がおおむね完了していたのにもかかわらず、当委員会の運営と全く関係のない理由により突然中止に至ったことについては、私は遺憾に感じます。国権の最高機関である国会の一翼を担う参議院において与野党協議の上合意したことが、それと関係ない理由によって一蹴されるということがあってはならないと私は考えております。  当委員会は、参議院の他の委員会と比べても非常に円滑にいっておると思っておりますし、大変良識のある委員が多い委員会であるというふうにも思っておりますので、今後とも参議院の委員会の、特に総務委員会の運営については特段の御配慮を賜りますようお願いを申し上げておきます。  それでは、質問に入りたいと思います。  今日は鳩山総務大臣の、私、初めての質問でございますので、どうしても聞いておきたい基礎的なことを幾つかお聞かせ願いたいと思っております。  まず、何といっても地方交付税の話でございます。  平成十六年ショックと言って、実質的な地方交付税が一気に五兆一千億円削られた。このことによって、私は、地方団体の財政が随分悪くなったその一番大きな原因ではないかと思っております。単にこれに伴って財政が悪くなったというだけではなくて、やっぱり国と地方の信頼関係というものが非常に、なくなったとは言いませんけれど、少し薄くなったんではないかと、そのように感じております。したがって、この五兆一千億の削減の復元というのが私はどうしても必要であると考えております。  その間に、今年の財政状況を除けば途中で地方団体の増収もありますから、さあ五兆一千億円全部復元するかどうか、それはいろいろ議論があると思います。また、昨年、前大臣の御尽力によりまして四千億円は回復していただきましたから、まあ残り代が四兆七千億円ということなのかもしれませんが、ただ午前中の審議の中で、九月以降のまた財政状況、経済状況の大きな変化があって、非常にこれ今よりも一層厳しくなるというお話ではありましたが、やはりここで地方交付税が、実質的な地方交付税の総額が昨年より減るというようなことになると、もう地方団体はもたなくなると思います。  私は、昨年も厳しい財政状況でありましたが、四千億円の回復を総務省の皆さんの御尽力でやっていただきました。今年は、少なくともそれを上回る額の復元を是非ともやっていただかなきゃならぬと考えておりますが、総務大臣の基本的なこの復元に対する道筋についてのお考えをまずお伺いいたしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) おっしゃるとおりで、地財計画で決めた交付税の額というのがある。これは、その九四%は既に地方に配ってあり、残り六%が特別交付税ということでこれから配られていくんであろうと思っております。ですから、地財計画でそう決めれば、各地方自治体はそれに応じて予算を作り計画を作る。ここに穴が空くようなことが絶対あってはならないと思いまして、実際、国税五税等の減額補正があっても穴が空かないように、ありとあらゆる手段を講じていきたいと、こう考えておりまして、できるならば、昨年度よりも今年度の方が、最終的に配ることができた地方交付税の額がプラスになるように努力をしたいと。昨年プラスになったのが久しぶりだったというふうに思いますし、そういった意味では、是非ともこの地方交付税のプラスでいく道を続けていかなければならないと。  そう考える場合に、一番大変なのが来年度ですね。平成二十一年度が大変でございまして、発射台が下がったり様々なことがございますので、これは与野党の垣根を越えて、政治決断によって平成二十一年度も十分な地方交付税が確保できるようにお願いをしたいと、そのように考えております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございました。  プラスではいきたいという御発言いただきましたので、大変それは有り難いと思っておりますが、先ほど言いましたように五兆一千億円、今は四兆七千億円まだ削り代は残っておるわけであります。さっき言ったように、全部とは言いませんが、もう少しやはり大胆にこれを復元していかないと地方の財政が成り立っていかない。繰り返しになりますけれども、昨年は四千億円の復元をしていただきました。今年はそれを上回る額での復元を是非とも勝ち取っていただきたいと思いますし、私たち与野党共にここは頑張って、地方財政のために頑張っていかなければならないと考えております。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 先ほど礒崎先生からの交付税の三位一体時の削減について私お答えをしなかったので、ここでお答えをいたしますが、やはり三位一体というのが国を挙げて、国も地方もスリム化という、あるいはプライマリーバランスの改善というような目標があったとは思いますけれども、補助金を四兆七千億減額して、三兆円は所得税から住民税に税源を移して、一部交付金化したものはありますが、あとはスリム化で対応してくれということで、それだけ地方スリム化への圧力が掛かる。それに加えて、地方交付税の改革ということで急激に五兆一千億という減額がなされたわけでありまして、そのころは、地方税で自然増収という言葉を使えるのかどうか分かりませんが、地方税収が二兆円ぐらいも増える状況にあったわけでありますから、五兆一千億の地方交付税の削減というものが多少ショックアブゾーバーでショックが半減したところはあるわけですが、現在のような経済情勢になりますと、あのときの五兆一千億円の削減というのがもろに響いてきて、地方が疲弊する最大の原因になっているわけでございましょう。  礒崎先生おっしゃる、四千億の復元とおっしゃっておりますのは、東京都とか愛知県からの分でございますね。ですから、そういうような比較的余裕のある団体から、これ、いったん国税にして地方交付税にまた入れるという技術的な方法ではありましょうが、そういうこともこれから引き続きやっていかなければなりませんし、この五兆一千億円の少しでも復元ということを重大な課題としてとらえていこうと考えております。  そうした中で、総理大臣から、道路特定財源の一般財源化に伴って一兆円をという、地方交付税でもよろしいんではないかというような発言が何度かあったものでありますから、そのことによって更に一兆円の復元ができればと期待をしているところでございます。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 次の問いの頭が出てきたわけでありますけれども、その大臣が今言った所信表明の中で、道路特定財源の一般財源化に際し、一兆円を地方の実情に応じて使用する新たな仕組みをつくりますとお述べになっております。このことが今、なかなかどういう意味かということがいろんなところで混乱を起こしておりまして、今いろんなところでまた説明も求められておると思います。この前の全国知事会でもそんなお話もあったというふうに伺っておりますが、公式の場で、与党の立場としても一回これは聞いておかなければならないと考えております。  これは、やはり考えられるのは上策、中策、下策というのが私はあると思います。  下策というのは何かというと、地方公共団体、特に全国知事会が今言っておりますのは、三兆四千億円の道路整備にかかわる地方財源枠は確保ということを全国知事会は言っております。もし、この一兆円というのがその三兆四千億円の地方の道路財源枠を削ってそれとは全く違う一般財源に充てるというのであれば、これはもう地方も納得いたしませんし、我々与党も全く納得すべきところはまずないと思いますので、これが下策であります。  中策というのが何であるかといえば、これは一般財源化をするということは既に政府・与党の方針でありますから、その使い方の色彩を少し変えるだけだと。要は、今まで交付金であったものを、まあ例えばですよ、例えば地方交付税に変えて、知事会の言葉を借りれば道路以外にも使えるというような形にするというのが、まあそういう案も考えられますが。ただ、この場合であれば、今まで道路財源で使っていたものの色彩が変わるだけでありまして、歳出も歳入も変わらないわけでありますから、大臣がここで一兆円増えると言っても地方はこれはぬか喜びみたいな話でありますけど、ただ、それで道路整備事業費は変えないのであるとすれば多少の納得は付くわけであります。  最もいい上策というのは、道路財源、地方の道路整備枠三兆四千億円、総務省は三兆三千億円という言い方をしていますけれども、いずれでもいいですけど、その枠はきちんと確保した上で、その財源も確保した上で、それとは別に地方交付税を一兆円、まあ先ほどの言葉で言うと復元していただくというのであれば、これはもう地方は大喜びなわけであります。要は、道路財源を削らないでこちらもやってくるのが一番いいわけでありますけど。  この今どれかというのが非常に分からないということで、地方の方、党の内部、そして自動車ユーザー、それから自動車の製造、それから石油関係の皆さん、そんな人を含めて今大議論になっておりますので、ここはひとつ大臣の方から分かりやすい説明をいただきたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 問題をひとつ分かりにくくしておりますのは、今三・四兆と先生おっしゃるものをあえて三・三兆と申し上げるとすれば、道路目的財源で国に三・三兆入ります。ということは、地方には大体二兆円入ります。合わせて五兆三千億、五・三兆とお考えをいただきたい。ところが、ガソリン税の四分の一は自動的に臨交金として地方に入ってまいります。これは地方の生活道路等に充てられるお金だとお考えいただきたい。これが六千八百二十五億円でございますが、今年の数字では、これがよく七千億と言われる。それから、それと別に補助国道等を中心に五千五百八十一億円ということで、今年の数字ですが、これがいわゆる道路関係の特定財源から地方に行く補助金でございます。これをおおむね六千億と言いますと、三・三兆国に入って地方に二兆円入るわけですが、七千億と六千億の一兆三千億が、自動的に地方へ流れる臨交金七千億と補助金六千億によって地方に移っていく。  そうしますと、最終的には、道路目的税として入った五兆三千億は、国が直接直轄国道に使うお金は二兆円で、地方の方が三・三、それを三・四という表現もあると思いますが、ちょうどこの三・三対二という入口ベースは、国三・三、地方二・二です。ところが、出口というか使っているのはだれかというと、国が二で地方が三・三と、こういうことになるわけでございます。  要は、道路目的財源のうち一兆三千億円が国に入りながら地方へ流れていると。それと一兆円を比較しての話だったら、一・三兆が一兆円に減ってしまう話でございまして、そういうことは私はあり得ないと思っております。  そこで、私が初めて総理から一兆円を地方ができるだけ自由に使えるお金として国から地方へ与えるという総理指示があったときに、私は総理に一対一でお尋ねをして、これはいわゆる臨交金と言われているものや補助金と言われているものとは関係がないんですねと申し上げたら、それは関係ない、それは関係ないと、これははっきりおっしゃったわけでございます。  ただ、よく考えてみますと、補助金の方は別かもしれませんが、臨交金の七千億、六千八百二十五億ですが、七千億と言われているものは、目的財源でなくなる一般財源化するときにいったんチャラになるんだろうかなと。そうすると、それは新たにもう少し地方に使いやすいような形で、やはり道路が中心になるかもしれませんが、お金をセットするということになるのかなと。  そういう思いがございまして、私は、道路特定財源が一般財源化されたとき、それに伴って一兆円をというのは、国に目的財源として今まで入っていたものを更に一兆円移すと、こういうふうに解釈しますと、国が一兆円で地方がそれこそ四・三兆円というような計算になる。幾ら何でもそうではなくて、そう考えるのちょっと無理があるわけでして、道路特定財源が一般財源化されるそのときに、いわゆるそのタイミングという意味で、英語で言えばホエンということだと思います、そのときに一兆円をできるだけ使いやすいお金として国から地方に差し上げようというのが総理指示だと読み取るのが正しいんだろうと。  こう考えておりますので、一兆円と七千億が同枠か別枠かという議論は余り意味がないので、これは同枠であるはずがないんです、七千億はいったん消えるお金ですから。とにかく、一兆円は国から地方へ、使いやすい金というんですから地方交付税として入ると。あと、その道路関係ではどうなるかということは別途考えることではないかと、そういうふうに解釈するのが一番順当ではないかと思います。  更に申し上げれば、地方分権とは一体何かというと、今、分権改革推進委員会も第二次勧告を目指して頑張っておられますが、権限を与えて自由に使ってもらう、国の権限を地方に移譲して、そしてできるだけ自由な地域経営をやってもらうということと、もう一つは、そのために自由に使えるお金が地方に潤沢になるように国から移すと。こういう二つの点を考えまして、総理大臣は特に総務大臣を二年間もお務めになっていたので、地方が自らの意思で自由に地域経営に当たれるようなお金が必要だという思いが強くておっしゃっていることだと思いますので、私は、その一兆円というのは地方交付税あるいはそれに極めて近い形で地方に与えられるものだと思っております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 まだ難しいわけで、分かった人はどれだけいらっしゃるかあれですけれども。  要は、ただ、私は、さっきの上中下でいえば中ですよね。要は、既存の財源の枠の中の話であって、よそから交付税を一兆円というわけではない、それはまあそうだと思いますけれどもね。  そうだとすると、全国知事会などは先ほども言いましたように道路以外にも使えるようなものと言っていますから、知事会の考えていることとは比較的近いかもしれませんが、ただ、じゃ道路ユーザーなどが言っておるように、それは道路以外に使うんであればもう税金を下げてくれという主張もありますし、党の中でも、私もそうでありますけれども、道路の整備枠、三兆四千でも三千億でもいいですけれども、これについてはしっかりと維持しなきゃならないと、地方に無駄な道路はないと考えている考え方からしますと、それが色彩だとしても、一般財源化だから色彩だとしても、それが道路以外のものに使われるということであればなかなかこれも調整は難しい。地方の財政を預かる総務大臣としてはそういう方向だということは分かったんですが、引き続き議論をしたいと思いますが、余りこれは与党同士で議論をしても、ここでしても仕方がありませんので、今日はその辺で承っておくことといたしたいと思います。  もう一つ、三番目の問題が、これもお聞きしたいんですが、地方分権改革推進委員会が今二次勧告前に一生懸命頑張っておられます。それに私は水を差す気はないわけでありますが、一方で、政府の中にも道州制ビジョン懇談会あるいは自民党の中にもそういう組織があって、最近道州制の議論が急速に今進んでおります。ところが、分権改革推進委員会がやっておるのは、都道府県に対する権限移譲ということを主としてやっておるわけでありまして、一方で道州制の議論の方は、都道府県をなくして道州を置くという議論をしておるわけであります。  ぼちぼち、まあ余り具体的なことを聞くとまたプレッシャーになりますので具体的なこと聞きませんけれども、この道州制議論と今の地方分権改革推進委員会のやっている分権議論、少しぼちぼちその調整が必要ではないかと思います。いずれについても総務大臣が実質的には御所管なさっております、立場は違うんでしょうけれども。同じ大臣がいずれの問題も所管しておるわけでありますから、そういった地方分権の在り方と道州制の在り方、ぼちぼち調整が必要な段階に入ってきたんではないかと思いますが、御所見を伺いたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 実は、今の礒崎委員の御質問は、昔、私は、総務大臣になると思っておりませんでしたから、いろいろ自分で考えておりましたときに、地方分権の究極の姿は道州制なんだろうと信じて疑わない、したがって、もう若いころからパンフレットにはあるいは選挙の際の公約には道州制を目指しますということを書き連ねてきたわけでございます。その場合、二つ考え方がありまして、一気に道州制をやるまではもう地方分権なんて余り考えなくてもいい、一気にやればいいということと、地方分権をどんどん進めていく先に道州制を見出していくという考え方と二つあるんだろうと思いまして、当時からどっちの考え方が正しいのかなと自問自答をいたしておりました。  ですが、今は比較的明快にお答えできますのは、道州制にするためには今の地方分権、要するに都道府県に権限を与える、この地方分権改革ができないようであっては私は道州制はできないんではないかというふうに思いまして、地方分権改革をどんどん進めていって、その先に地域主権型道州制を見出していくというふうに私は今方向を定めております。  ですが、礒崎先生おっしゃるとおり、やっぱり今でも道州制をやるんだからそれまではほかの地方分権は余りやらぬでいいという考え方は確かに与党の中にもあると思います。あるいは、都道府県に権限を与えるということでの地方分権を進め過ぎると、かえって道州制の邪魔になるという考え方を取っておられる方もあると思いますので、その辺の意見調整というのは相当しっかりやらなければいけないと思っております。  ただ、この点、麻生総理大臣は、この間ちょっと打合せをしましたが、極めて明確でございまして、とにかく地方分権をやると。いわゆる地方分権改革推進委員会がやっておられることを、二次勧告出ますから、これをやると。これを更に進めていく中で道州制を具体化していけばいいんだということは、総理大臣は明確なスタンスを示しておられると思います。  その一つの理由として、余り予想するのもいけないんですが、この十二月に地方分権改革推進委員会が二次勧告を出します。そのときには、多分具体的な名前が相当入って出てくるわけです。整備局どうする、北海道開発局どうする、あるいは運輸局どうする、農政局、農政事務所どうすると。それでかなりの大騒ぎというか抵抗をされると思います。その抵抗を押し切る力がなければ、これは地方分権改革は進みません。だからこそ、総理はあえてあの所信表明演説の中で、場合によって、場合によってとは書いてないですね、私が決断しますというまで強い言葉を使われたんだと思っておりまして、総理の御意思は明確で、今ある、第二次勧告を軸とする地方分権改革をもう抵抗を排して進めていく、これを進めて進めて進め抜いた先に道州制を見るということだと、これは確定的だと思っております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございました。今日は具体的な話をするとまた大変になりますので、そこだけ承っておきます。  定額給付金の問題は午前中、野党委員の方から御質問がございました。私が言いたいのは、十年前の地域振興券を配付したときに私はある市役所の財政局長をやっておりまして、交付の責任者をやっておりました。ところが、あのときは非常に交付条件がややこしかったものですから、えり出すのに作ったコンピューターのソフトにミスがございまして、四百人ぐらい配らなくていい人に配ってしまいまして、私が記者会見を開いて陳謝をいたしましたところ、NHKの七時のニュースで全国放送されまして、全国の友人から励ましの言葉をいただいたというようなことがありますので、是非とも、余り地方に負担を掛けない方法でやっていただきたいということをきちんと指摘をしておきたいと思います。  それでは、ちょっと大分県の問題に少し入りたいんですが、お手元に資料を配付いたしておると思います。大分県の教育問題、私がこの地元の問題の余り恥をさらすということは本当はしたくないんですが、やはり全国的にも知ってもらいたいことがあるので、今日は資料を提出させていただきました。  お手元にある資料は、大分県教育委員会が八月二十九日に公表した「調査結果報告書 大分県教員採用選考試験等に係る贈収賄事件を受けて」の別添資料「聴き取り調査及び文書調査等の結果」の中から、組合に関する記述があるもののうち主なものをそのまま抜粋したものであります。  全部は読みませんが、少し見ていただきたいと思いますが、まずは一番の「教員採用選考試験」のところで、②のところ、「組合幹部に対し、採用試験の結果や人事異動について、事前通知を行っていた。」。  二番、「校長・教頭候補者選考試験」において、「教頭登用試験において、校長の推せんは、組合に協力的かどうかも判断基準になっていたと思う。」。  三、「県教委登用人事」のところで、「組合からの人事に関する要望と、地教委からの人事の内申がぴったり一致していたり、県教委の人事情報がすぐに組合に漏れたりすることもあった。」。次の、「指導主事の登用試験を受けるためには組合の推薦が必要と言われ、仕方がないので一年間だけ組合に加入したことがあった。」「指導主事の登用試験を受験したころは、校長会、教頭会、教育長会、組合の四者から推薦が行われていたと記憶している。」「地教委が行う指導主事の推薦にも組合の意向が反映されていると思う。」。  ページを繰りまして四番目、「原因・背景」のところでありますが、上から一、二、三、四、五ポツ目でありますが、「組合の幹部は、自分たちが組合の仕事をしやすい大規模校へ異動することが多い。」。一つ抜かしまして、「「あなたは組合も辞めているし、教育委員会からの受けも悪いので、転勤も昇進も難しい」と校長から言われたことがある。」と。  五番に飛びまして、五番の二つ目です。「何度も教員側や組合側とやりとりを行うから、私情が入る。教員の一般人事については、知事部局と同じように一回の内示だけでよいと思う。」。一つ飛ばして、「組合の役員をしているからといって、管理職登用に差を付ける必要はない。優秀な人材を、先入観を持たずに登用すべきである。」。これは、最後のは組合の役員の方がよく出世していると、そういう意味ですね。  こういうことがあって、これも証言でもあって認定事実ではないですけど、まあ学校の先生方がいいかげんなことは言わぬと思いますから、こういう多分実態があるんじゃないかと思っておるところでございます。  その中で、大分県が、今言いました八月二十九日にこの調査結果報告書というのを発表いたしております。その中で私が一番重視しているのは、こういうことがあります。  校長、教頭候補者の選考過程において、「第一次選考の校長推薦、教育長推薦、教育事務所長推薦について、聴き取り調査及び文書調査から、地教委や教育事務所に対して、校長会、教頭会、教職員組合の各支部役員等が、候補者推薦リストを持参する状況が明らかになった。」と。持参すると書いてますが、実際そうじゃなくて、持ってきて当然教育委員会が受け取っておるわけでありますけれども、こういうことを大分県はやって、これは認定事実であります。  これに対する全くの反省の弁がないんじゃないかということを最近大分県の教育委員会、教育長やまた文部科学大臣にも我々は申し出ていることでありますけれども、こういう校長、教頭の昇任選考に対して教職員組合から候補者推薦リストを受け取るというようなことは、これはやっていいことでしょうか悪いことでしょうか、文部科学省の御意見を伺いたいと思います。

前川喜平文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(前川喜平君) 大分県教育委員会が八月の二十九日に取りまとめました報告書におきまして、先生御指摘のような今回の事件と教職員組合との関係についての記載があることは事実でございまして、私どもといたしましては、教職員の人事というものは教育委員会の権限と責任において行われるべきものであって、組合が推薦等により関与することは許されないと考えているところでございまして、今後このようなことがないように大分県の教育委員会に対して指導しているところでございます。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございます。  先ほどの資料でありますけれども、一ページの一番の②のところですね。「組合幹部に対し、採用試験の結果や人事異動について、事前通知を行っていた。」。二枚目をめくっていただきまして、先ほど読み上げました五番の二番目ですけれども、この証言は大事ですね。「何度も教員側や組合側とやりとりを行うから、私情が入る。教員の一般人事については、知事部局と同じように一回の内示だけでよいと思う。」と。  これはさっきも言いましたように、証言集の方ですから認定事実ではありませんけれども、どうもこの証言から総合的に分析いたしますと、教職員組合に対して内示の前に内々示を行って、かつ人事について調整を行っておるんじゃないかと、そういうことが読み取れるわけであります。もしこれが事実であれば、こういうことは許されるんですか許されないんですか、文部省にお願いします。

前川喜平文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(前川喜平君) 教職員の人事につきましては、教育委員会の権限と責任において行われるべきものであります。したがって、教職員人事に関しまして教育委員会が仮にも教職員組合と事前の調整を行うというようなことがあったとすれば、これは極めて不適切でございます。  文部科学省といたしましては、教職員人事は教育委員会の権限と責任で行い、職員団体が介入することのないよう徹底すべきことを大分県教育委員会に対し繰り返し指導してきているところでございます。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 これ、今、私の地元の大分県の話だけなんですが、このような教職員組合による教員人事への介入というのはほかの府県は行っていないんでしょうか。それ、どういう認識でしょうか。

前川喜平文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(前川喜平君) 過去において、教職員組合と教育委員会等との間で教職員人事に関する教育委員会等の権限を制約する不適切な確認書等が交わされていたという事案がございました。これにつきましては、文部科学省として厳正に指導し是正してきたところでございます。  文部科学省といたしましては、今後とも各県の動向に注視するとともに、教職員人事に職員団体が介入することのないよう厳正に指導してまいりたいと考えております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 私はこの問題でよく主張するのは、固有名詞出して恐縮ですけれども、日教組が悪いと言った人もいますけれども、私はそういう言い方ではこれ直らないと基本的に考えております。  私も長い間地方行政をやって、労働組合、職員団体とは長い間付き合ってきましたけれども、当局がしっかりしておればいいんですよね。当局がしっかりしておって、是々非々で労働組合、職員団体と接すればこんなことにはならないんです。やはり教育の責任は文部科学省にあり、そして教育委員会にあるわけでありますから、まず私はしっかりと当局に反省をしてもらわなければならないと考えております。  そこで、まあ視点を変えまして、地方公務員法というのがございます。五十五条三項というのがありまして、職員団体との間では、要は管理又は運営に関する事項については交渉してはならないと、これはっきり地方公務員法に書いておるわけでありますね。こういう教職員の人事について、教職員の職員団体とこのような交渉しておる。さっき言いましたように、先ほどの校長、教頭の昇任のときは、これは認定事実であります。それで、今の二番目の内々示は、これは一つ推定も入っておりますけれども、仮にこういうことを教職員団体との間で当局が交渉しておるとすれば、それは地方公務員法第五十五条三項に定める管理運営事項について交渉をしてはならないという規定に反するのではないかと思いますが、公務員部長いかがでしょうか。

松永邦男総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(松永邦男君) お答えいたします。  一般的に個別の教員の人事につきましては管理運営事項に当たりまして、団体交渉の対象ではないものというふうに理解されているものと考えております。  いずれにいたしましても、教員の人事につきましては、教育委員会が自らの責任と権限によって行うべきものでございまして、もし御指摘のような外部の関与等によりまして人事が左右されるというふうなことがあったとすれば、これが地方公務員法の趣旨に反すると考えられるのではないかと考えられます。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございました。  鳩山総務大臣は元文部大臣でもあられます。今言いましたように、ただこれは文部科学省だけの問題ではなくて、地方公務員法上も私は重大な問題があると思います。したがって、学校の問題だからといって文部科学大臣だけにお任せするのではなくて、やはり今言ったように、明らかにこれは地方公務員法は守られていない、教諭、教員の人事について職員団体と当局が交渉しておる、こんなことがあってはならぬわけです。それに対して、地方公務員法を所管する総務大臣としても、文部科学大臣と協力してきっちりと地方を指導していただきたいと思いますが、お考えいかがでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 全くおっしゃるとおりでございまして、今御答弁事務当局がいたしましたように、管理運営事項に関して交渉を禁じている地方公務員法というものがありながら、教育委員会が自分ですべての責任でやるべきことを外部と交渉をして、それに人事が左右されるというのは地方公務員法に違背する事態であるというふうに思っております。  なお、私、よわい六十の還暦になっておりますが、四十三歳のときに文部大臣をいたしました。そのころもいろいろありました、あったと記憶をいたしておりますが、要は、教育委員会がしっかりしておればこういうことは起きないんですよ。そこに変な癒着関係ができてくると、もう言語道断だと当時から思い続けて今日に至っております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 この問題について大臣と全く考えを一にできたことを非常にうれしく思います。今大臣がまさにおっしゃったとおりなんです。組合が悪いなんかいう言い方を当局がしたら絶対におかしいわけです。私は、自民党の議員の皆さんにも今後そうしていただきたいと思います。教育が悪いのは、やはり教育の責任があるのは、行政がやっておるわけでありますから、まず文部科学省がしっかりする、そして教育委員会がしっかりする、そうであればこんな事態にはならなかったし、大分県の今回の事件の原因とは言いませんけど、背景にやっぱりこういうことの問題が大きくあったと思いますので、私も地元でまたいろいろとこういうことに頑張っていきたいと思いますが、是非、総務大臣としても側面的な支援をお願いをいたしたいと思います。  ありがとうございました。  じゃ、この問題は以上にいたしまして、次に、前回の総務委員会で野党委員の方から例のあの周産期の、妊婦の要は受入れ拒否問題について御質問がありました。この問題については厚生労働省が大半の責任を認めておる中で、あえて消防の責任を云々するのは私の立場としてじくじたるものがありますが、私はやはり消防にも一端の責任があるんではないかと思います。  というのは、傷病者、最近のようにタクシー利用だと傷病者じゃない人は別ですけれども、傷病者がやはり救急車に乗ればちゃんと病院に連れていってもらってお医者さんに診てもらうという、それは期待値がこれはもう一〇〇%あるわけでありまして、救急車に乗ったけれどお医者さんに診てもらえないなんかいうのは、それは我が国のような人権を極めて重視する国家においては絶対にあってはならないことだと思います。  どういうことかといいますと、私は、平成十七年に救急事業視察というのでアメリカに行ってまいりました。ニューヘブン、メリーランド、ニューヨークと三つ回ったんですが、ニューヘブンは大体民間の救急車の方が中心の都市でした。メリーランドは、消防団ならぬ救急団みたいなのが救急車をやっていました。それから、ニューヨークはニューヨーク市の直営でやっておりました。そういうふうに全然その救急の体制は違うんですけれど、共通してあったのはMDというのがいるんです。MDというのはメディカルドクターですから、まあ日本語にすればお医者さんとしかならないんでありますけれども、MDがおるんですね。  MDが、もちろん救急隊に対して、救急救命士や救急隊員に対して指揮命令をしておるのは当然のことなんですけれど、病院に対してもちゃんと受入れ指示を出すんですよ。その指示には基本的には従わなければ駄目、罰則はどこまでだったかはちょっと確認しておりませんけれど、基本的にMDというのがいて、各病院に受入れ指示まで出すんです。  今回、東京都が病院間で調整するという話、まあこれも一歩前進ですからそれはいいと思いますが、やはり対等な病院同士ではなかなか指示が私はできないと思います。ちょっと今消防が弱過ぎるんではないかと。きちんと消防が病院に対して受入れをする、そのためにはやはりメディカルドクターを置いて指示できる、そういう体制を考えるべきじゃないかと。アメリカではそれが常識的な体制になっておるんですが、消防としてもそういう体制をすることを考えられないでしょうか、長官にお願いします。

岡本保消防庁長官

○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。  委員御指摘のように、必要な傷病者の方を医療機関に適切に搬送するということは消防の任務でございますから、その意味で、その任務、責任を全うするということは当然必要なことであろうと思っております。  そういう観点からいたしますと、この円滑な救急搬送をするというためには、医療機関によります傷病者を速やかに受け入れていただくということと常に対であるということが必要でございまして、そのために委員御指摘のようなアメリカにおきますMDというようなシステム、アメリカの場合は、医療と搬送というものがある意味では一体的になった中でそのMDというのを位置付けているというのは、もう先生御報告書等でお書きになっている、そういう意味での体系でございますけれども、日本の場合は、それが搬送と医療のものが経緯的には分かれてスタートしているという経緯はございますが、そういう中で、とにかくその搬送と受入れが一体とならなければ円滑な搬送もできないということでございます。  こういう意味で、私ども消防機関と医療機関が参画をしておりますメディカルコントロール協議会というのを各地でやっておりますが、このものを活用いたしまして医療機関による円滑、ある意味では的確な受入れを確保するという協議システムを構築しようということで現在検討を行っているところでございます。  今委員御指摘のような観点も十分に踏まえまして、厚生労働省ともよく連携を図りながら、そういう取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございました。  そのためには、やはり消防は三十万人化ということで今検討をいたしていただいておると思います。まあ自民党が出した道州制も大体三十万人ですから、さっきの話からするといいのかもしれませんが、やはり救急指令業務の広域化ということは欠かせないと思います。できれば、今、都道府県のある間は都道府県単位にしたらどうかと私は思います。昔だったら現地が分からないというような話もあったんですが、今は地図システムであるとかGPSとかいうのがもう飛躍的に向上してきましたから、県の単位の指令でも十分できると思うんですね。今言ったようにMCでもMDでもいいんですが、何とかやはり消防の側で受入れ病院を指定できる、指示という言葉はどうか知りませんが、指定できる、そういうシステムを入れていくためにやはり広域化が必要ではないかと思います。  それから、こういうシステムは、常に役所の考えだと全国一律にやらにゃならぬと思うかもしれませんけれども、できるところからやればいいと思うんですね。東京都なんかいうのは救急救命士に対する指導を行うお医者さんもある程度の人数配置されておるわけでありますから、そういったお医者さんの配置が比較的容易なところからそういうMD、あるいはMCでも結構でありますけれども、そういったものを入れていくということが必要ではないかと思います。  今言ったようなことについて、ちょっと御感想があれば伺いたいと思います。

岡本保消防庁長官

○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。  今御指摘ございました救急の業務の広域化という意味で、消防指令業務の広域化ということが必要であるというふうに考えております。  現在、各都道府県にその広域化に向けて必要な計画を作っていただいております。現在、計画を作成し終えております三十八の都道府県がその計画どおりに仮に広域化等を実行されました場合には、二十五年の三月末では、現在八百七あります消防本部は三百十八ぐらいにまで広域化を進んでくるというような状態を現在計画としていろんな調整を進めておられるというふうに承知しております。  また、そういう中で、今委員御指摘のございましたように、やはり救急の業務を広域化して、その言わば搬送と医療といったものを一体的にやってくる、そういう中でやはり都道府県の業務といったものもきちんと明確化するということも必要であると存じております。  そういう意味で、各市町村の消防の救急指令業務の広域化といったことと、救急におきます都道府県の言わば位置付けの明確化といったことを併せて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 どうもありがとうございました。  ただ、こうした制度を導入しようとしますと医療機関側が、今まで消防より医療機関が随分偉かったんですね、そういう体制にあるものだから、またちょっと医療機関との間で大分調整が必要でないかと思います。  厚生労働省の方も医師対策の方を一生懸命今頑張っていただいておると思います。是非とも医師不足問題をまず解決しなきゃならぬと思いますが、それまで待てないわけですね。したがって、今言ったように、消防の方の責任で病院を指定できる、そういったシステムを早くつくるのにも、是非とも厚生労働省としても協力をしていただきたいと思うんですが、今言ったような消防のMDあるいはMCのような形で、受入れ病院に対して指定とか指示の、言葉はちょっとまた後で考えますけれども、そんなことを進めることについて厚生労働省として協力いただけませんでしょうか。

榮畑潤厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(榮畑潤君) 救急医療につきましては、近年、救急利用の増加など様々な課題が生じているところでございます。厚生労働省、消防庁、自治体、医療関係者等々がその力を合わせて取り組んでいかなければならないところと考えております。  この中では、御指摘のように、救急患者の受入れ医療機関の選定を円滑に進めるために医療機関との調整を行う医師を配置することが必要、重要であろうと考えております。このため、厚生労働省といたしましては、平成二十年度から、地域の事情に精通した医師をコーディネーターとして救命救急センターや消防機関等に配置して、受入れ医療機関等との調整等を実施する事業を進めておるところでございます。  こういうふうに、救急患者の受入れが円滑に行われるような様々な取組を進めていきたいと思っておりますし、今先生御指摘のMD又はMCにつきまして、その制度的な位置付けやその効果につきまして更に検討を進めていかなければならないところだろうと思っておりますが、いずれにいたしましても、医療機関と消防機関の連携の強化を図ることが必要であるとともに、専門的な立場から救急患者の受入れ調整が適切に進められるように、消防庁ともよく相談しながら地域における救急医療体制の整備に努めていかなければならないと考えております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございました。  今の厚生労働省のは、消防庁とよく協力して前向きに進めると、そういう答弁だというふうに認識をさせていただきました。  どちらにしても、さっき言ったように、医師の確保等も重要ですが、もう日々、救急はもう今この時間でも動いているわけですから、今すぐやれることをまずやらなきゃならない。それはまず、救急車に乗せたら必ずお医者さんのところに連れていくという当たり前のことが今日この日からやっぱりできるようにしていかなけりゃならぬと思いますので、消防庁、厚生労働省、どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。  次の質問に入りまして、住民基本台帳カードと社会保障カードの一体化ということが既に報道をされておりますが、この話は今どういうふうに進捗しておるでしょうか。行政局長、お願いします。

久元喜造総務省自治行政局長

○政府参考人(久元喜造君) 住基台帳と社会保障カードとの一体化がどう進捗しているかということでありますが、社会保障カードにつきましては、厚生労働省に平成十九年九月に、社会保障カード、仮称でありますけれども、この在り方に関する検討会が設置されまして、総務省もオブザーバーとして参加しております。十月二十八日付けでこれまでの議論の整理が公表されておりまして、この中で、住基カードの利用については、既存のICカードや市町村が有するカードの発行基盤を利用することで費用対効果に優れた仕組みとすることが可能というふうに明記されておりまして、この住基カードが社会保障カードの有力な選択肢であるというふうに考えられているのではないかと私どもは受け止めております。  今後の予定ですけれども、厚生労働省で今年度中を目途にこの基本計画を策定することになっておりますので、総務省としてもこの検討に積極的に参画していきたいと考えております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 いろいろとこれは役に立つんですね。私も振り込め詐欺対策もやっておりますが、そういう銀行の口座をつくるときにも役に立ちますし、やっぱり納税問題もあります。納税番号制ということも言われますが、もう今はコンピューターが良くなりまして名寄せシステムがもう十分になりましたから、四情報さえしっかり把握できれば口座の名寄せなんかというのも可能になってきますし、問題は一つは、写真を今は義務付けていないですけれども、やっぱり写真を義務付けていないとなかなかIDカードとしては役に立たないんではないかと思います。  そして、できますれば、これを健康保険、国民健康保険じゃなくて健康保険ですね、そこまで全部入れていただければ非常に国民の汎用性のあるカードになると思います。もちろん、プライバシーの保護であるとかその辺もしっかりとこれは対策を講じなければならないと思いますが、もうそういうことを真剣に考えなきゃならない新しい時代に入ってきたと思います。したがって、今言いましたように、健康保険カードの一体化まで視野に入れて、要は少しスピードアップをしていただきたいんですが、自治行政局長、いかがでしょうか。

久元喜造総務省自治行政局長

○政府参考人(久元喜造君) まさに今委員御指摘のとおり、この社会保障カードは、年金手帳だけではなくて健康保険証、介護保険証としての役割をすべて併せ持つものとして構想され、検討がなされているところであります。その実現のためには、厚生労働省において年金情報の閲覧方法、また医療保険資格の確認方法など、そういったものの検討が必要になると思っておりますけれども、住民基本台帳制度を所管する総務省としてもこの検討に積極的に参画いたしまして、社会保障カードができるだけ早く具体化されますように全力を尽くしたいというふうに思っております。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございました。  なかなかカードを作るとまたいろいろなところが反対してくるという問題もありますから、早くやらないといろいろな役に立たないわけでありまして、早急に、もう我が国といたしましてもそういうカードを持つ時代になってくると思いますので、検討を前向きに進めていただきたいと思います。  最後に、NHKにおいでいただいております。受信料についてお伺いをしたいわけでありますが、旅館、ホテル等からNHK受信料の軽減要望が出されておりまして、今年から、二台目から業務割引で五〇%にしていただいたわけでありますが、その後もいろいろとお話合いはしておるというふうに伺っておりますが、現状について御説明してください。

大西典良日本放送協会理事

○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。  ホテル、旅館の五団体の皆様から、部屋ごとに対する受信契約の単位では大口利用者にとって大変負担が大きいということから、事業所の受信料体系の見直しについて平成十九年五月に要望書をいただき、これまで誠意を持って話合いを続けてまいりました。  この間、平成二十年度NHK収支予算の国会承認や日本放送協会放送受信規約の総務大臣の認可を得て、平成二十一年二月から、ホテル、旅館を含めたすべての事業所において、同一敷地内で全額の受信料をお支払いいただければ二台目から半額になる割引制度を導入することになりました。まず、この事業所割引を活用して事業所の受信料の公平負担の徹底を図りたいと考えています。  また、ホテル、旅館の五団体の皆様から、更に話合いを続け、NHKが団体に受信料の契約収納業務を委託し、団体が会員であるホテル、旅館の受信料を取りまとめてNHKに払っていただく業界団体の取りまとめについて現在交渉を行っているところであります。団体には、NHKから契約の勧奨や受信料の取りまとめに関する手数料をお支払をするということになります。この施策によって、団体の皆様のお力を借りて、会員に適正な受信契約の締結を働きかけていただくことが可能になり、業界における公平負担が一層徹底されるものと期待しております。  以上でございます。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございました。  具体的な数字はちょっと出てきませんでしたが、私の聞いておるのであれば、大体六割以上のホテルをまとめてくれる団体に対しては一五%を業務委託料として払うと。ただ、そこの団体の事務手数料で二%取られるので、今の五〇%割引等を含めますと、五〇引く一五足す二で大体三七%の割引になるということであります、実質的にですね。これは非常にNHKのもう経営が厳しい中で前向きなお取組、非常にありがとうございます。これでもっと収納率が上がれば本当にいいのだと思っておるわけであります。  ただ、幾つか課題を申し上げますと、旅館、ホテル業界等は五台に一台程度というお願いをずっといたしておりまして、二〇%に対してまだ三七%という感じで、まだ少し最終的なお願いの部分とは差があるということ。それから、このような宿泊型の施設としては、旅館、ホテルだけじゃなくて、あと病院とか宿泊研修施設、こういったものも同じような感じではないかと思っておるわけであります。  こういうものに対して、今後お取り組みいただけるのかどうか、お話をいただきたいと思います。

大西典良日本放送協会理事

○参考人(大西典良君) 団体の皆様のお力を借りて公平に負担をしていただくと。NHKも個別に訪問をしたり、あるいは経費が掛かることでありますから、団体の皆様から一括一〇〇%契約をしていただいて、NHKに一括受信料を払っていただくということを今現在交渉を続けているということでございます。  それから、他方、ホテル以外の業界の団体の会員の皆様に対しても契約増加の働きかけを行い、効率的で効果的に受信料を取りまとめていただけるのであれば、受信料の公平負担の観点から、順次NHKとしてもお話をさせていただきたいというふうに考えております。  以上でございます。

礒崎陽輔自由民主党

○礒崎陽輔君 ありがとうございました。  順次いろいろな新しい施策をやっていただいておりますので、今後ともひとつ御尽力を賜りたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。  以上で質問を終わりますが、総務大臣におかれては、今から地方財政折衝を中心に非常に大事なときであります。我々も一緒になって頑張りますが、どうぞいま一層の御尽力を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。  ありがとうございました。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  初めに、二兆円の定額給付金についてお聞きいたします。  この政策は、支給対象者も決められず、迷走した挙げ句、最後は自治体に丸投げ、景気対策としての効果もほとんどない、世論調査で国民の支持もない、白紙撤回すべきという声も上がっております。  大臣、まだやるおつもりでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) これは当然やっていくわけでございますが、いつも申し上げておりますように、定額減税という形が定額給付金に変わりました。その理由は私既に申し上げたところでございますが、総理大臣が十月三十日の記者会見で生活対策を華々しく発表されたときに、この定額給付金は、生活支援が付いておったかと思いますが、全世帯に行きますと、金額的にはまだ決まってはいないが両親と子供二人ぐらいで六万円ぐらいが給付されると思うと。全世帯に、何とおっしゃったか分かりません、全世帯に行きますとおっしゃったわけですから、私はこれは総理として最初の最大の公約だと、こう思いまして、それに一番近い形で実施されますように総務大臣としては努力をしているところでございまして、丸投げとおっしゃいますが、これは法定受託事務というのはなるべく減らせということでありますし、法定受託事務というのはなるべく減らしていこうという方針で、実はこの定額給付金のようなものは、法定受託事務よりもはるかに自治事務の方がぴったりと概念的に当てはまるということでございます。  私は、ずばり申し上げて、総理が全世帯にと言われたわけですから、もうそれで終わりと、自治事務で全部配っていただくということでありましたが、中には高額所得者が受け取るのは云々というような意見が若干出る中で、そうであるならばということで与党協議やって、市町村の中で高額所得者、確定申告する人は二千万ということですから、二千万という辺りを一つの目安にして、そうしますと給与所得控除を引きますと千七百幾らになりますが、これは千八百万ぐらいというようなことで、まあ御遠慮願いたいというふうに決める自治体があるならばそれは排除できないと、こういうことでやりましたので、意欲を持ってこの問題は、年度内に給付金が配れるように頑張っていこうと思っております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 いろいろ言われましたけれども、十一月の十四日、自民党が定額給付金について皆様の疑問にお答えしますという文書を配っております。それによりますと、「所得制限を設けるか否かの判断はあくまで市町村に委ねられております。この点につきましては「自治体に丸投げ」との批判があります」と。これちゃんと自民党自身が丸投げということを認めているんですね。それでこの点は変わらないわけですから、やっぱり丸投げなんですよ。  それから、与謝野経済財政担当大臣が、経済効果についてはGDPを〇・一%押し上げるんだと、ほとんど効果はないということを既に認められている。小泉内閣以来、そもそも定率減税が廃止され、年金課税の強化など、庶民への増税は社会保障の負担増、給付減と合わせて年間十三兆円にも上っております。それらを続けたまま、一回こっきり二兆円の給付金をばらまいても意味はないと。加えて、三年後の消費税増税がセットで発表された、これは年間十二兆円の増税ですね。  ばらまき一瞬、増税一生、これで景気が良くなるはずはないと思います。それでも定額給付金をやるという。では、一体いつやるのかと。この自民党の文書では、「給付金の支給は「迅速性」を重視して二〇〇八年度内に実施致します。」となっております。しかし、第二次補正予算案、関連法案の成立が前提となりますし、さらに各自治体での予算の議決も必要であります。  総務大臣は実施本部の責任者でもありますけれども、年度内実施、本当にできるんでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) ぎりぎりでも間に合わせようという固い決意でございます。  先ほど景気浮揚効果について若干お話がありました。先ほどの質問もございましたので、正確に申し上げます。与謝野国務大臣がいろいろ表現をされましたが、内閣府の試算によりますと、当時の地域振興券、これは七千億円でした。しかし、実際には七千億は配られませんでした。ただ、今よりも日本のGDPの規模が当時は大分小さかった。そして、その地域振興券の消費押し上げ効果は〇・〇七%でございます。今回の二兆円の定額給付金の……

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 簡潔にお願いします、時間がないので。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) いやいや、ゆっくりしゃべっております。消費押し上げ効果は〇・一四%と、地域振興券の大体倍の消費押し上げ効果という試算になっております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 それでも、経済全体から見ればほとんど効果がないということに変わりはないと思いますが。  私、実施の見通しなんですけれども、一九九九年に実施された地域振興券のときに、補正予算の成立がいつで各自治体の交付開始日がいつだったか、総務省に資料をいただきました。補正予算の可決、成立が九八年の十二月十一日でした。交付開始が一番早い自治体は、翌九九年一月二十九日に交付を開始しております。一番遅い自治体は四月一日であります。補正予算の成立から一か月半から三か月半以上掛かっておりますが、当時三千二百三十二あった自治体のうち、二月末までに支給開始された自治体はわずか九十七しかないんですね。大半の自治体は、補正予算成立後三か月前後期間を要しております。  スピード、迅速と言われますけれども、もういまだに、第二次補正予算案がもう来年になるんじゃないかと言われている中で、年度内実施というのは見通しないんじゃないですか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 今日、総理大臣が、多分午前中の十時と十一時の間辺りにペルーから帰国をされたんだと思っております。その後、どういう会議やどういう会見がなされたか、まだなされていないか、不敏にして私は知りませんが、補正予算の提出に関しましても今日結論を出しておしゃべりになるんではないかというふうに聞いております。  補正予算が成立しなければなりません。そして、各自治体が、これは十分の十の補助金でございますから、歳入も歳出も増える形になりますから、千七百数十の市町村で予算で議決をするということが必要になってくると思います。ですから、なかなか大変でございますが、何とかぎりぎりで間に合わせると、こういう決意でございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 結局、支給対象者も決められない、経済効果もほとんどない、年度内支給も見通しがないと、ないない尽くしなんですよ。何でこんないいかげんな政策になったのか。多くの新聞が社説で書いていますね、与党の選挙対策のばらまきだからだと。これ、社説だけじゃないです。ある新聞の投書、最近こういうのが載りました。「「衆院選に勝つために給付金を支給してやる」という態度は、高慢で庶民を愚弄するものである。民意を尊重するなら、麻生政権は撤回を決断すべきだ。」。八十歳、男性の声です。国民は既に見透かしていると思います。もうこれは選挙対策にももはやならないと思います。白紙撤回しかないと思いますね。  二兆円あれば国民生活を守る数々の政策を実行できます。例えば、経済的理由で今進学を断念する子供たちが増えておりますけれども、東京大学は年収四百万円以下の世帯の全学生の学費を免除する制度を始めましたが、これを全国の大学や高校に広げるのに必要な予算は年間一千九百億円です。それから、障害が重い人ほど利用料負担が重くなる障害者自立支援法の応益負担を元に戻すのに必要な予算は、年間わずか三百二十億円です。二兆円のばらまきを撤回して国民の暮らしを支える有効な政策を真剣に検討してほしい、これが多くの国民の声だということを指摘して、次に移りたいと思います。  景気対策というなら、今政治が真剣に取り組むべきは、私は雇用を守る対策だと思うんですね。自動車、電機の大企業が相次いでリストラ、人減らしを発表し、強行しております。共通しているのは、派遣切りと言われる、派遣、請負、期間社員などの雇い止め、解雇であります。例えば、トヨタ自動車とそのグループで、期間従業員、派遣労働者、合わせて七千八百人解雇されようとしております。日産自動車千五百人、いすゞ自動車千四百人、マツダ千三百人、スズキ六百人、日野自動車五百人など、自動車だけでも解雇者は優に一万人を超えることになります。  雇い止めされた派遣労働者は一体どうなるか。こういう方は退職金はありません。雇用保険に加入していない方も多くて、失業給付を受けられないケースも多いです。それから、派遣会社などが用意した、あっせんした寮に住んでいる人は住まいも失うことになります。これらの大企業は、減益とはいえ、なお多くの利益を見通しておりますし、巨額の内部留保もあります。例えば、トヨタは大幅減益と言っておりますけれども、それでも来年の三月には六千億円の利益を見込んでおります。これまで派遣労働者や期間社員を大量に使って過去最大の利益、もうけを上げながら、ちょっと減益になりそうだと真っ先にこういう方々を切り捨てる、そんなやり方が許されるのかと。  大臣、私は、企業には雇用を守る責任、中小企業や地域経済に対する責任など社会的責任があると思いますが、その点、大臣の認識を伺いたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 企業には社会的責任があるということは、私は全く同感でございます。  よく企業のメセナなどということが随分前に話題になりましたが、メセナも結構ですが、それ以前に企業というものは社会的な責任を果たすべきだと思っております。そういう点については、雇用についても当然企業は責任を負わなければならないと私は考えているわけでございます。ですから、今先生御指摘のような事柄が起きていることは大変残念でございます。  私は、わずか六十四日間でありますが労働大臣というのをやったことがあります。そのころ、ちょうど職業紹介や労働者派遣がどんどん自由化されて範囲が広がっていくときでありました。私は大変に疑問を持ちました。ですから、派遣、派遣と、派遣はどういう職種でも派遣できるように広げよう広げようとしていった時期があったと思いますが、私は、国の政策としては基本的に間違いだったんではないかと。それはいろんなことを言われますよ。アメリカなんかはしょっちゅう会社が変わっているんだとか、いろんなことを言われますが、やっぱり日本的なウエットないい社会というのは、終身雇用というのは私は大事なことだと思います。それに対して企業が責任を自覚するということも大事だと思います。  ただ、利益が一円でも多くなるように、人間をどういうふうに使い、どういうふうに雇い止めしてもいいというのは私は間違いだと思います。そういう意味では、ただ、そういう企業行動に対して私が何の権限も持っておりませんけれども、私は、今、例えば日雇派遣は原則禁止だとか派遣労働者の雇用の安定のために改正法案を出すとか、ちょっと遅きに失しているんではないかなと、こう思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 非常に大事な御答弁だったと思いますが、企業には雇用を守る社会的責任があると。しかし、実際には名だたる大企業がその責任を放棄しているという事態が今起こっていると思います。つぶれるような企業はありませんよ、今紹介した大企業に。  名古屋の駅前では、雇い止めにされて仕事も住まいも同時に失った若い労働者が、深夜人気のないロータリーで寝場所を求めてうずくまる姿が新聞にも報道されました。トヨタや三菱自動車などの大工場が建ち並ぶ愛知県岡崎市では、市役所の前で派遣会社の車から大きな荷物と一緒に降ろされた労働者が生活保護の相談に来たこともあると言われております。一人の労働者、生身の人間を、仕事と住まいを奪えばどうなるか全く考えないで寒空にぽいと放り出す、こんなことは、私は人間として許してはならないと感じているところです。しかも、そういうやり方が地元の自治体に何の相談もなくやられております。  私は先日、十一月十日、マツダ本社と広島県を訪ねました。マツダでは、既に派遣労働者に十二月五日での雇い止めが通告されておりました。職場と地域に不安が広がっております。ところが、広島県にはマツダからは何の報告も相談もなされておりませんでした。県の担当者は、新聞で情報を得ている状態ですと、こうおっしゃいました。  大変な打撃を与え、負担を掛ける地元の自治体にすら相談することもなく、一方的に大量首切りを強行する。余りにも無責任だと感じましたけれども、大臣、いかがでしょうか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 広島のマツダで派遣労働者の大量の雇い止めを行うということ、このことを県が新聞で初めて知ったとすれば、やはりかなり問題があるとしか言いようがないと思います。  私は、企業が大量の派遣労働者の雇い止めを行う場合に、その所在地の都道府県に対して報告を行わせるという制度は今ないと思っております。報告をしなければならないという義務、あるいは都道府県から見て報告を行わせるという、報告させるという権限は有していないんだと思っております。  雇用に関する状況については、各労働局、ハローワークが情報収集を行っており、各都道府県に対して必要に応じてこれらの機関と連携して状況の把握を行っている場合もあると思うんですが、それが余り十分でなかったということが証明されているんではないかなと、正直言って各労働局やハローワークがもっときちんとやるべきだと、こういうふうに思っております。  望むらくは、地域経済に大きな影響を及ぼすというよりも、いわゆる働いておられた方々、雇い止めされた方々の生活ということも大変大きな影響が出るわけでございますから、都道府県においては日ごろから地元労働局などと連携を図って、雇用に関する情報を的確に把握しておくことは極めて重要ではないかと、模範答案が書いてあるわけですね、ここに。  ですが、私は、これは模範答案で正しいんですけれども、やっぱりこのことは、都道府県、地元労働局、ハローワーク等の連携が余り良くない、良くなかったということを意味しておりますので、これは地方分権改革の中でも一つの議論として用いられるような気がしますね。地元に密着することは都道府県がやった方がいいというのが地方分権改革の一つの考え方ですから、いわゆる、市民の目の届かないような行政はいけないということが地方分権改革の考え方だとすれば、これは一つの材料になるかと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 私は、さっき大臣もおっしゃったように、自治体にとっても大規模なリストラというのは、これは生活の糧を失う住民が大量に出現するわけですから、町全体が暗く沈むというような大問題だと思いますね。  先日、我が党の志位委員長が麻生総理あてに、政府としてこういう大企業や経済団体に対して雇用に対する責任を果たすよう強く指導をすべきだという申入れをして、河村官房長官は、雇用と賃金について日本経団連などに要請したいと回答をされました。  同時に、やはり自治体としても、住民の生活を守るという立場から、こうした企業に雇用を守る責任を果たすよう自治体が働きかけることも、私、今非常に大事だと思いますが、大臣、いかがですか。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 今おっしゃるとおり、自治体が自分の都道府県内の雇用情勢を的確に把握するということはとても大事なわけですね。そこに労働局とかハローワークとか国の機関があるわけですから、この連絡を密にする必要があると思うし、場合によってはそういう権限を、国の権限を都道府県に移しておいた方がかえって結果はいいんではないかという部分があろうかと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 ヨーロッパでは、企業のリストラに対して自治体に事前に届出をして協議して相談するリストラアセスメントということをちゃんと法制度として設けているところもあります。日本はそれがないということをやはりこの時期に、この機会に大いに検討すべきだということを提起したいと思います。  さて最後に、済みません、労働省の方はちょっともう時間がないので聞けません。  雇用に対する社会的責任が問われるのは純粋な民間企業だけではないと思います。昨年民営化された日本郵政グループにも雇用を守る責任は当然あるし、より重いと思います。六月にこの委員会でも取り上げましたけれども、郵政民営化に伴って、長年郵便物の輸送を専門に担ってきた近畿高速郵便輸送株式会社、大阪エアメール株式会社の二社が、その後一方的に会社を解散されました。  委員会質問で私は、日本郵政の西川社長に、日本郵政、郵便事業会社の方針で職場を失い仕事をなくされようとしている労働者に対して、企業の社会的責任として仕事のあっせん、再就職のあっせんをすべきではないかとただし、「先生の御意見を十分踏まえまして努力してまいりたいと存じます。」との回答を得ました。  しかし、いまだにまともな仕事のあっせんはされておりません。再度、直ちに誠実な対応をするよう強く求めたいと思います。いかがですか。

伊東敏朗日本郵政株式会社常務執行役

○参考人(伊東敏朗君) お答えします。  先生御指摘のとおり、本委員会六月五日の日に西川社長の方から最大限の努力ということを申し上げさせていただきました。その後、七月になりまして、私どもの方へも関係の社員の方、要求書を持ってこられました。  そのときに申し上げさせていただいていますのは、私どもとしてできる限りの努力をすると。具体的には、私どもも郵便事業の安定的な運営というのが当然のことながら必要になりますので、事業を引き継ぐそれぞれの会社におきましてどのぐらいの人数が必要になるのかというのを早急に算出して、それぞれの会社、解散を決めた会社に連絡するようにという話をしていたところでございます。  その後、会社が解散されまして、具体的にその採用手続のスケジュールなどにつきまして、これも可能な限り早く公表するように要請も行ってきたところでございます。八月下旬から九月の初めに一社、それから十月下旬から十一月の初めにかけまして二社、それぞれ公募をいたしまして、八月下旬公募をしたところは十月三十一日に採用し、残りの二社につきましては十二月一日採用予定でございます。  しかしながら、これで全部というわけにはまいっておらないのが現状でございますので、年末のアルバイトなども含め、私ども、最大限できる限りの努力を今後も引き続き行わさせていただきたいと考えているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 私は、努力の中身が本当に問題だと思うんですね。これまで紹介があったのは、この二社の労働者に対してこの紙切れ二枚なんですよ。これは、大阪に家族と共に住んでいる労働者が行けるはずのない金沢だとか名古屋、しかも臨時社員の仕事の紹介が、これそれぞれ一枚でぺらっと送られてきただけなんですね。これでまじめに努力していると私は到底言えないと思います。  どんな仕事、条件を希望しているのか、まず当事者の意見をよく聞いてもらいたい。その上で誠意ある責任ある再就職のあっせんをしてもらいたい、そう思いますけれども、いかがですか。

伊東敏朗日本郵政株式会社常務執行役

○参考人(伊東敏朗君) 先ほど申し上げましたように、私どもとしてできる限りのことは今後もさせていただきたいと思っております。それぞれの会社の事情、先ほど申し上げました事業を引き継ぐ会社あるいは関連する会社、いろいろございますので、そこともいろいろな意思疎通をしながら、今後とも引き続き最大限の努力を行っていきたいと思っているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 一方的な努力では努力にならないというんですよ。当事者、職を失った、郵政の方針で、その労働者の意見を聞かなければあっせんできないじゃないですか。どうですか。聞くというのはどうですか。

伊東敏朗日本郵政株式会社常務執行役

○参考人(伊東敏朗君) 先般も、先ほど申し上げましたように七月に私どものところに関係の社員が来られまして、お話を承る機会がございました。もしまたそういうことがあれば、私どもとしてもお話をまた承るという用意はございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 最後に大臣、民間企業でこれだけ大量な解雇が吹き荒れて雇用不安が高まっているときに、政府が株式を一〇〇%今保有している日本郵政グループが労働者を路頭に迷わせるようなことがあっては絶対にならないと思いますね。民営化法案が通ったときの附帯決議にも、現行の労働条件及び処遇が将来的にも低下することなく、雇用安定化に万全を期することとはっきり書いてありますよ。  是非、民営化によって職を失った労働者をこれ以上放置しないよう、強力に指導監督していただきたいと思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 話をはぐらかすわけではありませんが、先般、麻生総理大臣と地方分権改革推進委員会の丹羽委員長との会談が持たれました。その席で今後の地方分権の話がいろいろ出たわけですが、例えば二重行政の廃止ということになれば当然人が必要なくなるわけですね。そのときにお二人の会話をじっと聞いておりましたら、お互い会社経営者だから分かりますよねと言ってお二人で話しておられた。  特に総理は、例えば炭鉱が閉山というようなことで大量の離職者が出たときに一人ずつ、生首の問題というような表現、これは一人ずつどこかに当てはめるので大変な努力をずっと続けたということを言っておられた。丹羽委員長も似たように、組織をどこを一緒にするとかあるいは二重行政を廃止するという、言葉で言うのは簡単だが、そこには人間がいるんだと、一生懸命働いている労働者がいるんだと、雇用されている人がいるんだと、これに温かく接することが何よりも大事だということをお二人で話しておられて、私は会社経営の経験がないので全く話に入っていけなかったわけですが。  したがって、まして郵政の場合は、郵便事業株式会社も民営化してきたわけですけれども、それは強力な会社であるわけですから、とにかく温かく温かくそういう方々の面倒を見るということが大事だと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 終わります。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。  鳩山総務大臣には初めて質問をさせていただくということでございますが、この度は御就任、誠におめでとうございます。また、今はもう東京から離れて久留米の方にということでお聞きをしておりますけれども、私も今名古屋市に住んでおりまして、今、先行委員から経済情勢、雇用情勢のお話がございました。名古屋に住んでいますと、やはり大手の自動車会社、また久留米においでになればそれはタイヤメーカーもあるわけでございまして、それは影響大きいだろうなと。地域経済に与える、含めて、私たち政治としてあるべき責務をしっかり果たしていかなきゃいけないというふうに考えております。  そんな観点からいたしますと、先月の末に麻生総理大臣から発表ございましたこの新たな経済対策、生活支援というんでしょうか、非常に政策総動員というような、そんなふうに見ておりまして、もう何本も柱立てはあったというふうに思いますけれども、それはもちろん金融機能安定化法をきちっと仕上げるということも大きな経済対策の一環でありますし、またG20を見ますと、有効な早急な手を打つべきであるというようなことも、一項目も入っておりました。  そんなようなことを考え合わせますと、午前中から議論がなされておりましたこの定額給付金というものは、非常に即効性のある私は経済対策であり、かつまた、これは我が党から言い始めたことでございますけれども、いわゆる定額減税、名前を変えましたけれども、この生活支援という趣旨も当然ある。しかし、やはり今、このリーマン・ショック以降は景気対策という側面もかなり大きいんではないのかというふうに私自身は思っております。  与謝野大臣が〇・一%というような表現もあったようでございますが、内閣府のそのモデル自体がかなり前のモデルのようでありますし、あの地域振興券の測った時代と、例えば、大臣も月例経済報告等でお聞きになっていると思いますけれども、それは貯蓄率でありますとか、月々もらう収入からどの程度消費に回るのか、あるいは貯蓄に回るのか、貯蓄率が随分下がってきているというふうに認識をしてございまして、それを逆にすれば、きちっとこの給付がなされたら、かなり消費に回るんではないのか。だから、同じ、それは四捨五入というお話もございました。しかし、そんな〇・一というような世界ではないんではないのか。ある経済学者といいますか、見ますと、ほぼ全額消費に回るのではないか、そうすると〇・四%程度押し上げるのではないかと言っている方もいるところでございます。  今朝からもう何回も出ているお話ではございますけれども、この定額給付金の意義付けとまた経済効果について、まとめたお話をしていただければというふうに思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) まず景気、そして石油は下がり始めていますけれども、諸物価高騰あるいは経済環境の悪化で、国家公務員は人事院勧告がそのまま実施されますとボーナスは減らないようですが、民間ではボーナスが減るという可能性、十二分にあると。  そうすると、いわゆるその世帯の可処分所得が減るということであれば、やっぱり取りあえず緊急に生活の支援をしようという発想で生まれたものでございますから、私は正しい発想だと思いますし、それが定額減税でなくて定額給付金になったということは、総務大臣としては、定額減税ですと住民税の減税まで含められてしまうというおそれがありますと、地方財政の一層の悪化が可能性としてあったものですから一安心したという部分もあるから、こういう今回の十分の十の補助金という自治事務で市町村にお願いする定額給付金というのは非常にいい形だとは思っておりますし、私は余り経済モデルによる計算というものを自分でできる人間ではありませんし、たけている方ではありませんが、意外とかなり当たらないケースもありますから、実際配ってみたときにどれくらいの消費押し上げ効果があるか、あるいはGDP押し上げ効果があるかというのはやってみなくちゃ分からないという部分もあるのかもしれない。  ですが、私は、与謝野大臣が〇・一%程度と言ったのは随分控えめな表現をされたなという思いがありまして、先ほど申し上げましたように、地域振興券が、七千億は実際に配られておりません六千数百億ですが、消費押し上げ効果は〇・〇七%。それと同じようなモデルで計算すれば、〇・一四%は消費を押し上げると。できるならば、貯蓄率が下がっているということで、もっともっと消費に回って〇・二%、三%という消費押し上げ効果が期待できると有り難いと、そんなふうに考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 こういう施策というのはスピード感が大事だと思うんですね。ですから、定額減税であれば六月にならないと住民税がどうなっていくのかとか、非常に散漫になってしまうということがございまして、これは定額減税ということよりも、税金をお払いになっていない方あるいは時期の問題も含めて、定額給付金、非常に大事な形でまとまったなというふうに思っているところでございますが、ただ、自治事務として自治体の方にお願いをするわけでございますが、丸投げなんという表現がございましたが、しかし、きちっと総務省の方で、国の方でこの枠組みというものをつくっていくことが大事かというふうに思っております。  総務省の方では、総務省また法務省、あるいは金融庁、警察庁を含めて定額給付金実施本部というのが設置されているようでございますけれども、二十八日ですか、自治体説明会というのがあるようでございますが、このガイドラインというのが一体いつごろきちっと出てくるものなのか、お示しをいただきたいと思います。  いろんな私のところにも問い合わせございまして、先ほど午前中は、要らない自治体はどうなんだというお話がございましたけれども、逆に、自治体独自で上乗せできないかという、そういう意見も実は来ているんですね。要するに、一万二千円ではなく、そうじゃなくて自治体で出したいよと、そういったことも、いろんなお考えもあるようでございまして、その辺のちょっとタイムスケジュール感といいますか、その辺を、事務方でも結構ですからお示しをしていただきたいと思っております。

岡崎浩巳総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(岡崎浩巳君) 定額給付金の具体的な実施方法につきましては、今お話ありました、総務省に設置しました実施本部というところで鋭意検討しているところでございますけれども、取り急ぎ今週の金曜日、二十八日の日に地方公共団体、これは指定都市と都道府県にお集まりいただきますけれども、現時点での基本的かつ全体的な事務の流れについての考え方、これはまだ未定の部分もたくさんありますけれども、現時点でのそうした全体的な事務の流れの考え方につきまして説明をいたしまして、意見を聴取するということを考えております。その後、年度内の実施に向けまして地方団体と十分に意見交換を行いまして、市町村の事務負担に配慮したできるだけシンプルな仕組みを構築して円滑な実施に努めてまいりたいと思います。  御指摘ありましたように、今日、実は全国市長会あるいは全国町村会の皆様もお集まりになる機会があるようでございまして、いろいろまた御意見をまとめて我々の方にもお伝えいただけるようなお話も承っておりますので、そうした機会それから説明会の機会を生かして密接に意見交換をして、できるだけ早く仕組みの全体像をまとめてまいりたいと思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 二次補正予算案の提出時期またその審議にどのぐらい日数が掛かるか等含めて、非常に政治的に難しいところがございますけれども、政治の責務として、少しでも経済の景気回復にプラスになるのであれば、スピード感を持って国会としても対処をしていくべきであるというふうに考えるものでございます。  さて、先行委員からも質問ございましたけれども、世界的なこの景気、国内外で景気が悪化して企業業績が大幅に落ち込んでいると。国の一般会計税収も五十三・五兆から六兆ぐらい下振れするというような見通しもあるというふうにお聞きをしております。  特に目立つのが法人税収ということでございまして、地方交付税の原資となっているために地方交付税への影響が懸念されるところでございます。また、地方税収も国と同様に、この法人関係税収が悪化しているために地財計画で見込んだ四十九・五兆円に届かないのではないかというふうな見通しとされているところでございます。  現下、地方公共団体にとって、この影響あるいは減収補てんの方法が最大の関心事であろうというふうに思っておりますけれども、生活対策では、景気後退や本対策に伴う地方税や地方交付税の原資となる国税五税の減収等について地方公共団体への適切な財政措置を講じるというふうにされているわけでございまして、地方債や交付税特別会計借入金など、地方の負担により減収を補てんすることは避けるよう鳩山大臣には大いに頑張っていただきたいというふうに思っているわけでございます。  現時点で方針が決まっていれば、それも併せて、この地方税財源確保に係る大臣の決意をお聞かせいただきたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 足下の経済情勢を考えますと、地方税がこれは住民税以上に法人事業税が響くのかと思います。それから、地方交付税の原資となる国税五税の大幅な減収が予想されるところでございまして、そうなったときに地方公共団体の財政運営に支障が生じないようにどのような補てん措置を講じるかというのが、今総務省最大の課題になっているのかとも思います。  まず、今年のことでございますが、先ほども御答弁申し上げましたように、地財計画に従って、地方交付税の九四%は既に十一月で配り終えておりまして、残るは特交の六%分だけでございます。これは、まさか地方にお配りした地方交付税、これは、自由にお使いいただく一般財源ですが、これを返してくれというわけには絶対いかない。とすれば、穴埋めをしなければいけないわけでございます、何もしなければ返してくれということになってしまうんですから。この穴埋めを、国税五税の動向がどうなるか、いつ明らかになるか私まだ知りませんけれども、財務大臣と協議をいたしまして、これはとにかく国で埋めてもらうしかない。国できちんと埋めてもらう。ただ、埋めてもらうといっても、その辺、折半ルールみたいな形で、半分は地方で将来やってくれよというふうになるのか、この辺はちょっと腕力勝負になるところもあるのかなと思いますが。私は地方の守り神になりたいと、死に神じゃありませんからね、守り神になりたいと言っている以上は、とにかく先生方から知恵もお借りして懸命に頑張っていきたいという思いでございます。  ただ、一難去ってまた一難で、結局、じゃ来年度がどうなるかということを考えますと、国税の減収が明らかになりますと発射台が下がるとかというようなことで、地方交付税が地財計画の上で非常に厳しい形になるわけでございます。そういう点でもまた財務大臣と協議をして、それは地方交付税の総額が何とかプラスでいけるように考えていきたいと思いますし、麻生総理が一兆円と言ったのは、これはそういう意味で、これを地方交付税でいただいて、その分、地財計画上の歳出もきちんと一兆円、何というんだろう、まあ上乗せしていくというのかな、増加させていくような方法を取りたいというふうに思っております。  また、地方税の減収については、これは多分減収補てん債という形になるのかなと。そうしますと七五%は交付税で後で見るわけですけれども、減収補てん債等により適切に補てんをしていきたいと考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 ありがとうございました。  鳩山大臣には長いこと御指導を賜っておりまして、そういう中からいかに腕力が強いかというのは承知しているつもりでございまして、是非、地方の守り神になっていただきたいなというふうに思っております。  そんな中で、先般の大臣発言、十一月十三日の大臣発言の中で、この初めの部分で麻生カラーというお話もございましたけれども、それに対して鳩山カラーというんでしょうか、「私が大切にしている自然との共生の理念を取り入れながら、」というくだりがございました。私も鳩山先生の下でいろんな自然との共生について勉強させていただいたところでございますが、総務大臣になられて法務大臣のときよりも自然との共生に近いのかなと思っておりまして、国の、総務省の施策等を含めて、また大臣の鳩山カラーがこれで出せるぞというものが総務行政の中であれば、先般の発言の中では余りそれが見られなかったものですから、是非この場でお示しをしていただければ面白いなと思っております。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 魚住裕一郎先生と私は、私情を挟むわけではありませんが、大変長いお付き合いでございまして、魚住裕一郎先生が東京選挙区から新進党でお出になったときの私は選対本部長でありました。そして、雄大なるトップ当選を飾られたわけでございます。  これ、なぜそういうことを申し上げるかというと、その後、魚住先生も、まあ全国区というんでしょうか、しばしば、何というんですか、その持分の地域が変わっていかれている。私と魚住先生は最初に東京という巨大都市で行動を共にした。私も、それは石原慎太郎さんに敗れたことが原因で今福岡におるわけです。その後のいきさつで母のふるさとの方に行ったということで、魚住先生も大都会と現在の、何というんでしょうか、回っておられる場所が異なっていると。これはすごく貴重なことだと思うんです。やはり、東京二十三区内に居住しておりますと地方のことは分かりません。  この間、町村議長会の大会へ参りましたけれども、私、そのときに率直に申し上げた。東京で二十何年議員やっておりますときには分からなかったと、特に市のことは分かっても町村の悩みなんて全く分からなかった、しかし今の選挙区には町村があるからよく分かるということを申し上げた。  そういう意味で、私は、自然との共生ということを特に申し上げておりますのは、人間は万物の霊長だといって威張っていてはいけないと。人間は地球上に存在する生物種の一種にすぎないのだから、ホモサピエンスにすぎないのだから、他の生物種たちと共生をしていかなければ最終的にしっぺ返しを食らって、人類の繁栄というのは非常に短いもので終わってしまうと。  あの恐竜というのは頭が余り良くなかったというふうに言いますが、恐竜の繁栄というのは約一億年、白亜紀、ジュラ紀と一億年続いているわけで、人類の繁栄といつから考えるかと。長く取る人は四大文明から考えるでしょう。しかし、本当の繁栄というのは産業革命以後かもしれない。とすれば、人類というのはわずか数百年の間に自然を徹底して破壊して、そして滅び去っていくのかという、誠に恐竜に比べればはるかに愚かな存在ということになるわけでございまして、人間は生物種の一種にすぎないんだから人類が繁栄するためには彼らと共生していかなくちゃいけないという、そういう考え方を私は強烈に持っておりまして、日本人は元々縄文以来そういう精神の持ち主であるからこそ、私は単純造林というのは余り生態系的に賛成はしませんが、日本列島の六十何%が森林で覆われているというのは、そして鎮守の森が健在であるというのは、日本人のそういうはぐくんできた文明や哲学によるものだと、こう思うわけでございます。  しかも、もし各地域の共生ということを考えるとすれば、大都会というのは川の下流にあるけれども、上流や中流の方が川を汚すわけでない。自然を大切にしておられるから、二酸化炭素だけでなくて、二酸化炭素の問題じゃなくて、初めて下流である大都会の繁栄がある。食料だって空気だって水だって、全部過疎と言われる、過疎指定を受けるような上流域の恩恵によって初めて大都会の繁栄があると、こういうふうに考えるわけでございまして、したがいまして、先生も熱心に取り組んでおられる過疎地域の問題、こうした問題を考えれば、まさにそこに自然が豊かにあるから我々は都会でこうやって暮らすことができる、そういう感覚を持つことが大事であり、自然を破壊をすれば必ず国の繁栄のピリオドが近づいてくると、こういうことでございますので、例えば、そういう意味で過疎地域を大事にする、あるいは定住自立圏構想も、そういう自然と共生してできるだけ自然を壊さないで、そういう地域の方々に豊かに暮らしてもらおうと。  日本全体をみんな同じように何となく都会みたいにしようということでは、自然が壊れるばっかりなんだろうと。できれば日本全体が田舎になればいいというふうに考えるわけで、これは、民主党にかつておられた佐藤謙一郎先生というのは熱烈な環境派で、私とほとんど思想は同じでございました。佐藤謙一郎先生は、おれの人生は日本中を田舎にすることだと、私はその言葉には非常に感動をしたことがありまして、そういう自然を壊さない豊かな地域が日本にどれだけ多く残るかということが、私は、結局は日本の運命のキーではないかと、こう考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 ありがとうございました。  久しぶりに恐竜のお話まで聞かせていただいたところでございますけれども、今のお話の中でも過疎とか自立圏構想とか、そういう意味では、自然との共生という意味で、しっかりその行政、自然との共生を生かした行政ができるかなと思っておりますが、今出た過疎の問題でございますが、この過疎地域自立促進特別措置法、来年度末、平成二十二年の三月末で十年の期限を迎えるわけでございます。総務省に設置されました過疎問題懇談会、今年の四月にこれまでの議論の中間的整理を行ったというふうにお聞きをしておりまして、三点あると。  一点目は、生活交通の確保、情報通信基盤の整備、利活用、医師不足対策とか集落の維持、活性化、UJIターン対策、そういう行政課題に対応した財政支援が必要であると、これが一点目。二点目は、人的確保、人材育成への支援が必要だと。三点目は、いろんな行政課題も、周辺地域との連携、そういう広域的な取組が必要だと。  そういうふうに中間的整理を行ったというふうに承知をしているところでございますが、今後、この時限立法の期限切れも含めて、その後の過疎対策の在り方につきまして、この中間的整理というもの、意見、これに対してどのような評価をお考えなのか、そしてまた、その後の対応について、総務大臣の御見解ございましたら承りたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 問題点は、今、魚住先生が、問題点というか課題についてお触れいただいたとおりだと思っております。現在、過疎法というのは、四回目の過疎法が適用されているわけですが、それが一年四か月後に期限切れになるわけで、そこで過疎問題懇談会で中間的整理を行っているところでございます。  上下水道、道路、医療、介護施設といった生活基盤の整備や産業の振興、そうした点について一定の成果は挙げてきたのでありましょうが、しかし、またほっておくと元に戻ってしまうわけでございまして、先ほども申し上げましたが、過疎地域は自然と共生するという意味では自然の宝庫でございまして、国土環境の保全とか水源の涵養、あるいは貴重な伝統文化の伝承等を考えますと極めて重要な役割を果たしている。過疎地域だから無視していいんじゃなくて、過疎地域が極めて重要な役割を果たしているというふうに中核都市や大都市の人が考えることが大事だと。  しかしながら、実際には著しい人口減少、いわゆる限界集落の存在、農林水産業の衰退、医師の不足、足の不便さ等、深刻な問題がございますので、今申し上げましたような自然環境、景観、固有の文化など、過疎地域ならではという価値を十分生かしながら地域の活性化に向けて取り組んでいけるように国が支援していける方策、これを、期限切れ後もまた新しい、できるならば新しい過疎法を作ってやっていかなければならないと、こういうふうに考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 大臣の発言の中で、魅力ある地域づくり、その中で、過疎問題と関連してだと私は思いますけれども、定住自立圏構想というのが御発言になりまして、積極的な取組を行うというふうに表明されたところでございます。ただ、定住自立圏というのは具体的な像が、イメージがまだ明確ではないなというふうに思っておりまして、そのメリットでありますとか政府の支援の在り方がはっきりしていないというような声も聞かれるところでございます。  そこで、この定住自立圏構想の意義と、また先行実施団体の状況等を踏まえた今後の施策の進め方についてお伺いをいたします。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 定住自立圏構想というのは、まさに読んで字のごとく、人口減少を食い止めると、定住ということに重きを置いておるわけで、一つの中心市と周辺の市町村がネットワークを結ぶことによって、その地域全体としては、一つの圏内における人口の移動はあったとしても、この圏内としての人口が減少しないという、そういう構想でございます。  基本的には、中心市、これが二つある場合もあるんでしょうけれども、まあ中心市と周辺の町村が一対一でネットワークになっていくような形で協定を締結すると。言葉で言えば、地域の誇りを醸成し、魅力あふれる地域を形成していくことにより、少子高齢化、人口減少、地域経済の低迷など厳しい現状に置かれている地方圏からの人口の流出を食い止め、地方圏への人の流れを創出するためのものであるということでございまして、本年六月の骨太の方針でもこの構想はきちんとやるべきだということがうたわれているわけでございます。  これは、実際問題として、定住自立圏構想に先行実施したいところはどれくらいありますかといったら、約四十ぐらいのところから手が挙がって、その半分の十八圏域、二十市が入るんですが、十八圏域を決定したところでございまして、その十八圏域にいろんな支援をしていくわけですが、その実施段階を見ながらよりいい方向を探っていくと。今からもう定住自立圏構想というのはこういうものですよというモデルを示して、こういうふうにやってくれというふうに決めるんではなくて、むしろ各自立圏構想が自由に発想してもらって、まあそれは例えば学校とか教育とか病院とか、当然そういうところのネットワークが発達するんだとは思いますが、それらを見ながら、今後本格化したときにはいろんな理想となるような先行実施団体の例えばまねをしてつくられていくと、そういうふうに考えております。  正直言って、まだ実施段階になっていない、これから先行実施ということでございますので、少しでき上がったところで視察をしないと我々の把握もまだ十分でないかもしれません。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 それで、例えば私もあいさつに回っています岐阜県の高山とか、もう広大な市町村合併になったわけですね。これが市町村合併でなっていなければ、文字どおりこの旧高山市を中心にした定住自立圏構想になるのかなと。一方で、そのまま、しっかり合併しろという方向性の下で大きな市ができたわけでございますけれども、何かこう中途半端といいますか、更に市町村合併を進めるということなのか、その辺の関係性。  また、多分、中心市、五万人規模と言われておりますが、その周りはみんな過疎地域があると。そうすると、本来合併でしかるべきところが今回間に合わなかった、合併にならなかったところの市町村対策にもなるのかなと、その辺ちょっと整理していただけますかね、事務方でも結構でございますが。

椎川忍総務大臣官房地域力創造審議官

○政府参考人(椎川忍君) まず定住自立圏構想と市町村合併との関係でございますけれども、御質問にありましたように、市町村合併の実態がかなりまちまちな状態でございまして、大きな合併もあれば小さな合併もある、あるいは非合併もあるという中でこの定住自立圏構想との関係でございます。  合併はすべての市町村の機能を一体化するというものでございますけれども、定住自立圏構想は、住民生活の実態に合わせまして一対一の協定を市町村間で結んでいただきまして必要な機能を役割分担していくと、その中で圏域全体における生活機能の強化を図ろうというものでございます。両者の手法は異なりますけれども、住民生活に密着した基礎自治体の機能強化を図るという目的は共通しているわけでございます。  さてそこで、合併と定住自立圏との関係でございますけれども、今例に引かれましたように、非常に広大な合併をしたようなところは一市一定住自立圏という考え方で取り組んでいかれる必要もありましょうし、それから、合併はしましたけれども更に周辺地域との連携強化を図っていくというような必要がある地域もございましょう。これは合併を補完するという形での定住自立圏、さらには、これから更に合併を検討するんだけれども、この定住自立圏構想というものをステップとして合併に取り組んでいくという団体もあろうかと思います。  したがって、これらの両者の関係は必ずしも画一的ではございませんで、それぞれの地域で自主的にお考えをいただいて有効に活用していただくと。言わば定住自立圏構想というのは、市町村合併について中立的な政策であるというふうに私ども考えているわけでございます。  次に、過疎地域との関係でございますけれども、過疎地域も実態まちまちで、千八百弱の市町村のうちの四割が過疎団体ということでございまして、絶海の孤島、山間へき地もあれば、比較的都市部に近い過疎地域もございます。また、定住自立圏構想は、先ほど申し上げましたように、住民の生活実態に応じて展開をされるべきものであるというふうに考えておりますので、これらの地域特性によって若干違ってくるかと思いますけれども、一般的に申し上げれば、定住自立圏構想は、地方圏への人の流れをつくり出すという政策でございますので、過疎対策に資するものであると。しかし、地域個別に見ますと、核となる中心市が近くにないとか、あるいは住民の生活実態から考えても定住自立圏構想がなかなかうまく機能しないといったような地域もあるのではないかということは思っております。  こういう地域につきましては、引き続き、先ほど出ました過疎対策でありますとか、あるいは離島振興対策、あるいはへき地対策というような政策を動員いたしまして、きめ細かな対策に取り組んでいき、十全を期していきたいというふうに考えているところでございます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 そこで大臣、これ定住自立圏という、今、人の流れという話ございましたけれども、この構想の主要な目的として、大都市への人口流出を防止するということも入っているのではないかと。  昭和五十二年の閣議決定された第三次全国総合開発計画定住構想というのがあったわけでございますが、必ずしも成功したというふうにされておらずに、今回もその成果が危ぶむ声もあるところでございます。地域を維持するという観点からも人口の流出防止、極めて重要な政策課題であると。でも一方、大変難しい課題であると思っておりまして、総務大臣のこの人口流出防止という観点での決意をお伺いをしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 今、魚住先生御指摘の三全総における定住構想、これちょうど私が代議士になりたてぐらいのころだったと思います。これは大都市への人口集中を抑制するということで、全国に二、三百程度の定住圏の形成を目指したわけですが、これは、国が地域の事情を勘案することなく、まあそれは全く勘案しなかったわけじゃないでしょうけれども、こことここと、こことここと国が主導で決めていったからうまくいかなかったのではないかという反省がございます。  今回の定住自立圏構想は、もちろん総務省が主導いたしておりますけれども、先ほど申し上げたようなことを全く、地域あるいは地方の自発性、自立性に任せて、そういう構想を、定住自立圏構想をつくり上げるという、そういう地域について、そういう圏域について支援をしようということでございますので、押し付けることはいたしませんし、全く押し付けではありませんので、うまくいくのではないかと。自発性にあるいは自立性に期待をしているところが大でございます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 最後に一問だけ。  この委員会でも京都市、綾部に行きまして、いわゆる過疎集落というところまで委員長以下みんなで行ってきたところでございます。ただ、過疎地域集落、限界集落というか、水源の里というような表現であったわけでございますが、文字どおり、先ほど大臣がおっしゃるように、本当に上流の上流というか、水源だったわけですね。ただ、本当に不便なところで、携帯電話ももうほとんど通じないというところでございました。  やはり定住という以上は生活の質ということがございますから、生活排水対策、水はきれいです、飲む水は、これは。しかし、やっぱり出てくるものは出てくるわけであって、そうなると、下水を引くわけにもいかないなと、そうすると浄化槽という形になると思っております。  今回の第二次緊急経済対策の中でも、この浄化槽の普及促進ということで、補助率が三分の一から二分の一というふうになっているところでございますけれども、ただ地域のことを考えると、やはりこの二分の一の部分の裏負担といいますか、非常に大変だろうというふうに思っておりまして、市町村型整備なら地方債、個人設置なら自治体の補助金というふうなことも考えられると思いますが、今回、同じくこの二次の緊急経済対策の中で地域活性化・生活対策臨時交付金ということも考えられているようであって、これをこの裏負担でも活用できるようにしたらスピーディーにできるんではないかなというふうに思っておりますが、御答弁よろしくお願いをいたします。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 二次補正について六千億円の地域活性化・生活対策臨時交付金、まあ仮称ですが、これをセットしようといたしております。  これは、制度内容については各省庁と協議を行っているところでございますが、これは比較的自由に、比較的というか、極めて自由に自治体に使っていただく。こういうことをやりますからお願いします、こういうことをやりたいのでお願いしますということで、大体それぞれの千八百の都道府県、市町村に配るお金を決定していく。もちろん、それぞれ事業をやっていただくことに対する援助ということ、あるいは支援ということで考えておりますので、これはこの一次補正でやりました地域活性化、まあ似ているんですが、安心対策の二百六十億円のときほどではないかもしれませんが、これは人口の少ないところほど一人当たりのお金が多く行くようにセットされます。必ずそういう数式でセットいたします。  ですから、先生御指摘のような、浄化槽を必要とするようなところでは有効に浄化槽のためにお使いいただけると思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 ありがとうございました。終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  今日は、午前中から二〇〇八年度の交付税原資の税収不足問題、これにどう対処していくか、同僚議員から随分と議論がありました。当然だろうと思います。今のところ、おおむね原資で二兆円ぐらい減るんじゃないのか、同時にまた、地方税もまた大幅に落ち込むんじゃないのかということでありますから、当然この問題、総務大臣の決意も伺っていきたいと、こういうことであります。  十月十六日の私の質問に対して、鳩山大臣は、特会の借入れは国の責任という気がしますが、地方の借金というふうに計算されてしまう、それが今三十三兆六千億、今回また交付税の不足が出た場合に、財務省と交渉して特会の借入れでない方法で何とかしたい旨の答弁をなさった。実は、私、今年の二月の五日、この委員会で財務省に、何か年も続けて税収見込みがこんなに大幅に狂うというのは何だと、これは。内閣府のGDP予測に縛られずに財務省独自で予測をもっと出せよと、こう言って指摘したんですが、いや、そう言われても、政府としてGDP予測を出しているからできませんと、こういうまあ話ですよね。  だとするならば、政府としてやったんだから、政府はむしろ見込み誤り、全体としてやっているわけだから、こういう部分の責任を地方に回すなんてもうとんでもない話だということを申し上げたんだが、それはともかくとして、ここをどう直すかという問題は、是非これは大臣もまた政府の中で頑張ってもらいたいと思いますが、そこで大臣、この交付税特会、借入れでない方法にするために、先ほどは力業も要るのかなと、こうおっしゃったが、総務省は、この十月以降どういう作業なりあるいは財務省とどのような話をされているか、あるいはこの後どうしようとなさっているのか、ここら辺のところをもう一度改めて簡潔にお答えいただきたい。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 又市先生には日ごろから地方財政とりわけ地方税財源のことを御心配いただいて、地方税財源の充実のためにお力をお与えいただいておりますことは、心から感謝申し上げたいと思います。  先ほどから何度か御答弁申し上げておりますが、まず今年の問題ですね。今年は地方交付税は既に九四%配り終えている。あと六%の特交だって、それは最初に決めたとおり配らなければ地方が困るということでございます。それに対して、国税五税の減額補正が行われますと地方交付税の総額が減少するわけでございまして、これをほっておくと、配った地方交付税返してくれという絶対あってはならない事態が生じるわけでございますので、この穴埋めはとにかく国に埋めてもらわなければならぬわけでございます。  その国に埋めてもらえるいろんな方法があるんだろうというふうに考えておりますが、折半ルール等もありますが、できる限り折半ルールになる量が少ないような埋め方ということを考えますと、これは政治的に与野党を問わず御協力をいただいて、政治的な判断で一般会計からお金が来るというような方法を考えていただければ有り難いというふうに思っております。  そして、地方税の減収に関しては、先ほど申し上げましたが、これは各地方で減収補てん債の発行ということになるのかなと思っておりますが、実はそれ以上に心配なのは平成二十一年度ということで、今年の経済状況がこんなで国税五税の収入が減ると来年の発射台が下がるという問題もございますので、どんな工夫の余地があるかは事務当局から答弁させます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 決意のほどは分かりましたが、先般、十七日の日に決算委員会で中川財務大臣にも同じことを聞きました。珍しく中川さん、財務大臣としては、いや、地方に迷惑掛けないように努力したいということで、財務大臣は大体余りごとごと言わないんだけれども大分お話しなさっているのかなと、こう思いましたが、先ほどは自治体財政を守る守護神になりたいと、こうおっしゃったわけだから、これは是非ともこのことは前に進めてもらって、地方をやはり守ってもらうこうした努力を、やはりあの二〇〇四年に五兆円減ったというのが物すごい今日まで影響を与えてきているという、ここでがくっとまた落とすという話になると地方を元気にどころの騒ぎじゃないわけですから、是非そういう意味では知恵も力も絞ってほしいということを御注文申し上げておきたいと、こう思います。  そこで次に、今申し上げた中期的な交付税の復元の問題についてお伺いをしたいと思うんです。  削減された五兆円の復元については、鳩山大臣の主張もこの総務委員会で随分と我々がさんざんやり合ったそういう中身に似てきたと、こう思います。税源移譲の補助金削減との差、差引き一兆七千億円が削られたという点も同じ認識だ、こう思うんですが。  そこで、計画的復元の方法ですけれども、先般、衆議院での我が党の重野委員のいつごろかという質問に対して大臣は、税制の大抜本改革、それは何年掛かるか分からないといった場合にと前置きされて、五兆円プラス一兆七千億円をできればこの三年あるいは五年で昔の水準に戻す、これを実現しなければ地方は元気にならないと、こういう旨の答弁なさっています。  税制改革というなら、十年前の、言ってみれば私はもう、法人税や高額所得者の減税というのは元に戻したら、これだけでももう二兆八千億円出てくることははっきりしているわけですが、私はそういうことを主張したいと思いますけれども、まして消費税の増税というのはこれは断固反対でありますが、それはともかくとして、この三年ないし五年で戻す場合の方法ですけれども、一つは言われるとおり税源移譲と、これは一つある。もう一つは、これは私ずっと主張し続けているわけですが、あるいは先般の増田大臣もこのことはおっしゃっていました、鳩山大臣も多分そのことは述べられているんじゃないかと思うんですが、交付税を財政力のやっぱり低い自治体に重点的に充てるということと同時に、新しい需要額をきちっとやっぱり算定をする、算入するということが大事なんだと思うんです。今年の四月にもこの委員会、参考人質疑やりましたが、その中から、介護だとか保険だとか医療、教育などで四兆円ぐらいの自治体の需要があるんじゃないのか、なぜそれを算入しないのかという大学の先生からも御指摘がありました。  そういう意味で、実際五兆円の切下げの手法というのは、主に市町村の需要額をやっぱり削って地方財政計画の切下げによって行われてきたわけですから、逆手法ということがあるんだろうと思うんですが、この点で大臣はどういう御認識をお持ちか、お伺いしたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 基本的には又市先生のお考えと全く同じでございます。  例えば現実的に、総理が一兆円のお金を一般財源化に伴ってそのときに地方へ移すと言われましたけれども、その交付税がただ入ってくるんではなくて、今まで削られてきた需要を一兆円積み増しておいてそこにぴたっと当てはまるような形にしていきませんと、これは交付税の復元、真の復元にはならないというふうに考えておりますので、私は先生と全く同じ考え方で事柄を進めていきたいというふうに思っております。  また、中川財務大臣にそういう質問をされて今のような答弁があったよという又市先生のお考えは、私は、お話は非常にうれしいものがありました。確かにそれはなかなか財務大臣としてふだんできる答弁ではないし、居並ぶ財務官僚がいる中でのそういう御発言は大変有り難い。  これは総理の地方重視発言というのがずっとありまして、それは総裁選挙のときからありまして、まあ私とか中川財務大臣とか甘利大臣、新聞には何か、盟友三人衆とか書いておりますが、みんな心通じさせて地方のために頑張りたいと、こう思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 いずれにしても、そんな格好で頑張っていただきながら新たな需要額、こういう問題については当然、省内あるいはまた外部の専門家や自治体などの意見も聴いていただいて、需要の算定、地方財政計画づくりの新しい形、こういうものについて是非とも努力を新たな形でつくっていってもらいたい。その結果として、やっぱりそうは言ったって国も財政がないぞ、だとするとどういう手法が出てくるのかというのはその先の話。もっとやっぱり、ここらのところを何も手を付けないままで来て、どんどんどんどん自治体を削っていくという格好で全体の活力がなくなっているということですから、この点は是非御努力方を改めてお願いをしておきたいと思います。  そこで、今簡単にお聞きをいたしますが、大臣からもありましたけれども、道路特定財源、さあこれは一般財源化するよということで、そこで総理から一兆円別枠で配るんだと、こういう話があった、ところが一方で自民党さんの中で様々いろんな論議がある、こういうことでありますが。  大臣は、これも衆議院での我が党の重野議員の質問に対して、総理の頭の中には七千億円を変えて、三千億円足して一兆円という発想は全くなかった、こういうふうに大臣はおっしゃっているわけですよね、これ二回もそういうふうにおっしゃっているわけだが。ですから、この七千億円と一兆円は全く別だということなんだと思いますが、ここは簡潔に大臣、御答弁をいただきたいと思う。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 先ほど御答弁申し上げましたように、これ臨交金、臨交金と言っちゃいけないんですね、これ、地方道路整備臨時交付金ですね。この臨交金と一兆円は別物であるということは、これは総理は私にはっきりおっしゃった点でございます。  ただ、考えてみると、臨交金というのは主に生活道路等に使われるお金であって、金額はガソリン税の四分の一、自動的に地方へというお金でございまして、これは福田総理が一般財源化されるときに、つまり一般財源化するということは、道路関係の目的財源、特定財源を取っている税金は全部新しい税に生まれ変わるということで、そのときにまた税率も考えなくちゃいけませんと、こうおっしゃったわけですから、本当はそこにまた大変な大きな課題があると思っておりますが、しかしながら、地方の道路需要が強いということは私も十二分に今の選挙区でよく理解をいたしておりますから、その七千億というものが一般財源化に伴っていったん消えたとしても、当然、国としてはそういうものを積んで地方に渡すことになるだろうと、そういうふうに考えておりまして、私は、一兆円と臨交金はいったん消えますが、まあ復元されるとしても全く別枠のものと思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 総理がいったんおっしゃって、そしてこれは地方自治体も大変な期待を持ったわけですよ。そういうのをまた後からバックさせるような話というのはあってはならぬということだと思うんで、これはもう総務大臣としてはしっかり是非総理支えて、一兆円は全く別枠として対処して努力を願いたいと、このように申し上げておきたいと思います。  二兆円の定額給付金の問題については随分と出ましたから余り言うつもりはありませんが、私どもも実は、我が党としても、ここのところずっと定率減税をなくしてきたために景気が随分落ち込んできているという側面もこれある、こういう内需が全然拡大をしないという問題もあるということから、これはそれに替えて、今日、非正規雇用労働者というのがもう一千七百万も超えているという状況などを含めて、今度の場合、定額減税というものと、それからやっぱり税を納めれない人々、こういうところをどうするのか、これは消費税の食料品などの戻し金などというものを合わせて、以上合わせて四兆二千億円という提起もしました。この財源は、当然、特別会計の余剰資金を緊急に充てるべきだと、こういうことも申し上げたんですが。  これはいずれにしましても、今大変にこの二兆円の問題については、今日も朝から出ていましたけれども、それならば本当にあの社会保障の二千二百億円削るのやめてくれよ、あるいは、もう病院のたらい回しなんて、あちこちで地方医療は壊れている、これにむしろ回したらどうか、こういう格好どんどん出てきている。これが現実問題としては、どうも三月末までこれもう実態としてやれそうにない、こういう問題が起こっているんじゃないのか。  だから改めて、私は、直言力の強い鳩山大臣ですから、これは本当にこれでいいのかどうかというのは、それはまあやると今日は朝からおっしゃっているわけだけれども、本当に見直して国民の不安にこたえるということをおっしゃってやろうとしたわけだけれども、本当にいいのかどうか。これは私、意見だけ申し上げておきますが、もう一度考え直してみる必要があるんじゃないのかなと、こういう思いだけ、これは意見として申し上げておきたいと思います。  そこで、人事院総裁に来ていただいていますので、そちらの方を先にお願いをしたいと思います。  今年の人事院勧告で勤務時間短縮が出されました。七年間の民間企業の実態に準拠するもので当然なことですけれども、小企業などあるいは零細企業の勤労者にも良い影響を与えるように、これは是非期待をしているところであります。  ところで、公務員の労働基本権が回復されていないにもかかわらず、その代償として存在する中立機関の人事院の独立性がどうも最近脅かされ続けている、こういう感じをしてなりません。その典型が内閣人事局構想、こう言わざるを得ません。  この十四日に国家公務員制度改革推進本部の顧問会議の報告書が出ておりますけれども、これは端的に言うならば二つほど大きな問題点があるんですが、労働基本権は制約のまま、給与に関する機能を中立的な人事院から雇主である内閣人事局へ移管をする。もう一つは、政治的中立のため人事院が担っている試験、任免、研修等の機能をほとんど内閣人事局に移管する。こういうひどい内容なわけですから、当然これ、連合の会長でもある高木委員から意見書が出されました。  何と言っているか。一つは、職員の勤務条件について、労働基本権制約の代償措置の中核を成す人事院勧告の以前に使用者である内閣人事局が関与することは断じて許されない。二つ目には、公務員人事の公正、中立性確保は憲法の全体の奉仕者としての公務員に由来をする、基本法制定の際の国会の附帯決議をも踏まえ、拙速な対応を図ってはならないと、こういうふうに書かれているわけです。  さあそこで、人事院総裁、これらに対する両方の見解があるわけですが、これについてどのような御認識をお持ちなのか。あわせて、中立機関としての歴史を踏まえて、国民全体に奉仕する人材を公務員に採用し、そして士気を高め、規律を守らせるために何が必要だというふうにお考えなのか、改めてお伺いをしたいと思います。

谷公士人事院総裁

○政府特別補佐人(谷公士君) 国家公務員制度改革推進本部御自身の御検討はこれからだというふうに承知をいたしておりますけれども、ただいま御指摘ございました先般の顧問会議の報告書、これにつきましては、私どもも、公務員制度の根本に触れる重大な問題を含んでおり、今後、時間を掛けて十分な御議論が必要なのではないかと考えております。  御指摘いただいた内容と重複いたしますけれども、例えば、まず公務員人事管理の中立、公正性の確保につきましては、内閣人事局に試験、任免や研修、分限、懲戒等の企画立案、基準策定の機能等をすべて移しまして、人事院は事後チェック機能にとどめるといたしております。採用試験の内容や合否、任用や免職の基準設定などを人事院が行う、担うことによりまして、政治的任用や恣意的処分が行われないことを制度的に保障するという現行国家公務員制度の基本的な枠組みが損なわれるおそれがあると考えております。  それからいま一つ、労働基本権制約の代償機能に関しましても、給与等の勤務条件につきましては内閣人事局が企画立案、基準策定等の機能を担い、人事院は勧告、意見申出や公平審査にとどめるということとなっております。労働基本権が制約されております現行制度下におきまして、第三者機関に代えて使用者側が実質的に勤務条件を定めるということは憲法上の問題にもかかわるおそれが強いと考えております。先ほど御指摘ありました高木顧問の御意見も似たような御指摘だったと思います。  それから、二点目でございますけれども、これは先般の勧告時の報告でも申し上げたところでございますが、国民全体の奉仕者として人材を採用し、それからその士気を高め、規律を維持していくためには、成績主義の原則の下で高い専門性を持って職務を遂行することができる多様で有為な職業公務員を確保、育成すること、それから、その公務員が使命感と自覚を持って全力で職務に取り組むよう意識改革を徹底するということが大変重要で、これが公務員の在り方の基盤を成すと認識いたしております。  人事院といたしましては、これまで不十分な点もあったということは反省いたしておりますけれども、こういったことから、初任者や三年目の職員を対象に全体の奉仕者の養成研修に今、力を入れているところでございますし、それからまた、人事評価制度の導入が決まっておりますが、これに合わせまして評価結果の任免、給与等への活用のための必要な制度の整備を図りますなど、能力実績主義を徹底する取組を進めているところでございます。  これらのことにつきましては、職員の日々の勤務状況を監督され、また任免権を行使されます各府省のお取組は大変重要であるわけでございますが、その御努力にも期待しながら、人事院も、中立第三者機関・専門機関として与えられました使命でございます人事行政の中立公正の確保、公務の能率的な運営に更に力を尽くして取り組んでいかなきゃならぬと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 中立的な人事機関の解体というのは憲法十五条第二項の全体の奉仕者、そして代償機能を雇用主に移すということは憲法二十八条の勤労者の団結権に大きく抵触をするということだと思います。  基本法を審議して附帯決議を行った参議院側としては、この基本法に基づいて設置されたこの顧問会議の報告書というのは極めて遺憾と、こう言わざるを得ぬと思うんです。まあ、世相、非常に公務員バッシングがはやりですけれども、そんなのはいっときの問題でありまして、あるいはまたごく一部の人間のことを取り上げて公務員すべて悪いがごとき、こういう風潮というのはいかがなものかと。本当に国民全体に奉仕をすべき公務員の育成というものは、やはり私は百年の大計なんだろうと思うんです。  そういう点では鳩山大臣にもお願いしたいと思うんですが、こうした顧問会議からこんなような、ちょっと乱暴過ぎるような、憲法に抵触するような中身が出されてきているけれども、政府にも、もう一度冷静な議論や検討というものを是非これは大臣も含めてお願いをしておきたいと、このことは御注文として申し上げたい。また、人事院もしっかりとそういう意味での、総裁からも反省もありますというお話がございましたが、しっかりと頑張っていただくようにお願いを申し上げておきたい、こう思います。  最後になりますが、先般国会でNHKの経営委員、同意人事出されましたが、三名が不同意ということに相なりました。むしろNHKの経営委員の委員会の在り方が随分と国会議員全体にも大変に論議を呼んできたということなんだろうと思うんです。古森委員長の独断専行、一〇%値下げの内紛のプロセスを見ましても、本当に皆様のNHKと自称するにふさわしい透明さがあったかと言われると、大変やっぱり疑念に持たざるを得ない。あるいは、放送を国策という名の政府方針に奉仕させる、こういう路線を憂慮するという、やっぱりいろんな市民団体がいろんな声を上げられました。そして、独自の推薦名簿を公表して総理と総務大臣に申入れに行かれた、こういうこともお伺いをいたしました。  先般、十三日に総務省の局長は、国会の同意があればいいんだと、視聴者の参加を、余りこんなことは必要ないんだという旨の答弁されていますが、私は、国会の同意の前の候補者の意見聴取というのは議院運営委員に限られているわけで、ですから、候補者の抱負や公共放送の在り方に関する意見というものをむしろそういう予定の人は公開をしてもらう、その上で、その意味では国会で、議院運営委員会で意見開陳もなさる、これ、NHKだからこそそういうことがあっていいんじゃないのか、こういう気がするわけですが、決してこれは視聴者の知る権利と国会の手続と矛盾するものでも何でもないんじゃないのか。  この点は大臣、どのような御認識をお持ちか、そこらは少し検討いただいてもいいんじゃないのか、こういう気がするんですが、御認識をお伺いしておきたいと思います。

鳩山邦夫自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(鳩山邦夫君) 一つのお考えだとは思うんですが、国会同意人事というのがいっぱいございまして、様々にありまして、NHKの経営委員をそういう形で公開して意見表明させるということになりますと、私は他の国会同意人事関係全部に影響してくることではないかなというふうに思っておりますので、現時点では、国会同意ということで国民の代表である皆さんの同意という形で国民全体の意思が反映していくというふうに解釈をいたしております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 終わります。

高嶋良充民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(高嶋良充君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時三分散会

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