厚生労働委員会 第4号
- 発言数
- 305 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2008/11/25
会議録
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十一日までに、森田高君及び石井みどり君が委員を辞任され、その補欠として神本美恵子君及び佐藤正久君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 児童福祉法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長村木厚子君外九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 児童福祉法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○神本美恵子君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の神本美恵子でございます。 私は、民主党の中のネクストキャビネットの子ども・男女共同参画の担当をしております関係で、今日は舛添大臣には初めての質問をさせていただきますが、立たせていただきました。どうぞよろしくお願いします。 さて、児童福祉法等の一部を改正する法案でございますが、法案に入ります前に一つ、十月三十日に麻生総理が発表されました生活対策、これは定額給付金を始め迷走しているうちに、何が一体やりたいのかというのが国民の皆さんにもだんだん日がたつにつれ分からなくなっている状況ではないかと思います。実は、この生活対策の中には出産・子育て支援策というものも入っております。民主党の調査会でこれについてヒアリングをしたんですけれども、まだ具体策が明らかになっていないということで、改めてこの場でお伺いしたいと思います。 出産・子育て支援の拡充ということで四点挙げられておりますが、その中の一つ、子育て応援特別手当、これは仮称というふうになっておりますが、これを支給するというふうになっております。お聞きした範囲では〇八年度のみ三歳から五歳の第二子以降の子に三万六千円を支給するということなんですが、一回きり、二〇〇八年度だけなんです。 正直言って、単年度で、なぜこの三歳から五歳、しかも第二子以降のみ三万六千円。この金額にしろ、この年齢区分にしろ、第二子という制約にしろ、どれを取っても、何がしたいのか、何の目的でこういう特別手当というんですか、というのをやろうとされているのかちょっと意味が分かりかねますので、まずその御説明をお願いします。
○政府参考人(村木厚子君) 御質問のこの生活対策の中に盛り込まれました子育て応援特別手当、これ仮称でございますが、これは現下の厳しい経済情勢にかんがみ、特に幼児教育期における子育てを支援するため、御指摘のとおり単年度の緊急措置として、第二子以降一人当たり三万六千円を支給するものでございます。現時点におきまして幼児教育期の対象となる子供、大体百七十万人程度を想定をしておりまして、総額として六百億円程度の給付となるものでございます。 詳細については、今後、内容、実務的な取扱いについて詰めていきたいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 今のは今時点で決まっていることの御説明で、私もそこまでは聞いているんですね。これが、なぜその幼児教育期という三歳から五歳までなのか、何が根拠で三万六千円なのかというところの意味が全く分からないんですね。しかも単年度で、これは子育て支援になる、これがどうしてここに焦点を当てて三歳から五歳なのかということ、目的が全然分からないんですよね。そこは大臣、分かります。
○国務大臣(舛添要一君) まず、三万六千円という数字の根拠でございますけれども、これ、住民税非課税世帯の保育所の自己負担額が大体六千円だと。それで、その半額を補助しようということで三千円。十二か月でありますので三・六万円。そして、三歳—五歳、保育所に、ないし幼稚園に通っている子供たちの支援と、そういう形での数字の根拠でございます。 単年度かどうかという話ですけれども、取りあえず今緊急な支援ということで、この今の、取りあえずとにかく単年度この支援を出そうと、そういう方針でございます。
○神本美恵子君 保育・子育て支援といえば、単年度で何の支援になるのか。うちのヒアリングの中でも議員の中から、子育てというのはもう言うまでもなく、継続して支援があってこそその成果が利用者の方に出てくるという、そういう性格のものなのに、こういうことはもうやっぱり、定額給付金だけが話題になっておりますけれども、私としてはこれも本当にもう究極のばらまきではないかと、単年度だけこんなことをやって何の足しに、ないより足しになるというのはあると思いますけれども、というふうに思います。何の効果が出てくるかということは全く考えられません。 それで次に、同じこの生活対策の中に安心こども基金というのもございます。これは、待機児童ゼロ作戦の前倒し実施ということで、二〇一〇年までの三年間で十五万人分の保育所等を整備するというふうになってございます。この新待機児童ゼロ作戦というのは、十年間で百万人、三歳未満でいいますと現在の二〇%を三八%に増やすというふうになっております。 この新待機児童ゼロ作戦を単純に考えますと、一年間に十万人ずつ増やしていって十年間で百万人というふうになると思うんですが、この緊急整備として今回出されております十五万人、三年間で十五万人ということでは新待機児童ゼロ作戦の前倒しにはならないんではないかというふうに思いますが、この新待機児童ゼロ作戦を、この目標をどのように具体的に、十年目標で立てているわけですから、具体的にどのようなプランでどれぐらいの所要額が必要で立てていらっしゃるのか、それと今回の緊急対策というものの関係が、これもまた政策としてよく分からないんですけれども、御説明お願いします。
○政府参考人(村木厚子君) 新待機児童ゼロ作戦におきましては、子供を預けて働きたいという三歳未満、ここが待機児童が一番多いところでございます。ここのお母さん方のすべての希望をかなえるとすればどのぐらい保育所が必要かということで、これを十年後の目標ということに置きまして、現在子供を預けて働いているお母さん方の割合、この子供を預けている割合が二〇%でございます。待機児童ゼロ作戦では三八%のお子様が保育所に預けることができると、保育サービスを提供するという目標を立てているわけでございます。 今回の安心こども基金におきまして十五万人増という保育所の定員を達成をいたしますと、この割合が二八%まで上がるということでございます。十年間で立てている計画を三年間で四割程度を達成できるということで、こういった目標を立てているところでございます。
○神本美恵子君 いや、それで、その前倒しということで、うたい文句で今回一千億を安心こども基金ですか、ということでやるとおっしゃっていますけれども、そのパーセンテージが上がるのは当然お金掛ければ上がるでしょう。しかし、その新待機児童ゼロ作戦とうたっているその目標に具体的にどのように到達していくのかということが全然見えてこないんですね、お聞きしても。 ですから、これというのは、まあ私なりに理解をしますと、先ほどの応援特別手当にしても六百億、これは一千億というふうに最初に金額があって、そしてそれに当てはめてどこにどうばらまこうかという、まあ言葉が悪いですけれども、何ができるかということで考えられた生活対策ではないかと。これは、実際に子育てをしているその人たちへの支援あるいは生活支援ということに、きちんとスタンスをそこに決めて考えられたものではないなということを私は思っております。 この新待機児童ゼロ作戦をやるんであれば、今の待機児童のカウント、二万人弱になったというふうに、これ年々厚労省が減ってきたというふうにカウントされていますけれども、この数字というのは実態を表していないと思うんですね。過去五年間で十五万人の定員増を行ったのに待機児童は七千人しか減っていないというような現状を見ますと、この待機児童のカウントというのは、これは実態を表すきちっとした数字にしなければいけないのではないかと思います。 私、一か月ほど前に千葉県のある女性の方からメールをホームページにいただきまして、その方が住んでいる市では、その方は十一月に職場復帰をしたいけれども、二番目の子供が生まれて、その預かってくれるところがなくて、自分が住んでいる隣の市にもお願いをしたけれども、そこでも受け入れてもらえない。自分が住んでいる市では待機児童が五百人もいて、とても順番待ちで入れない、もう復帰が危ぶまれているという悲鳴のメールをいただいたんですけれども。 この待機児童が、千葉県をそれで私、調べてみましたら、厚労省のカウントでは千葉県全体で九百六十人というふうになっているんですね。それで、ある市だけで五百人も待機児童がいるというような数字になっておりますので、この潜在的な待機児童といいますか、カウントされていない、そこをきちっと把握しないと、保育所を整備するにしても、今回、法案の対象になっております家庭的保育というものを新たに制度として法律の中に明定するその意味が、どのくらい家庭的保育を制度化することによってこの待機児童解消に寄与するのかというような制度設計が見えてこないんですね。 事前に厚労省の方にお聞きしまして、この家庭的保育事業を法律の中にきちっと書き込んで位置付けてやっていくんだけれども、どのぐらいこの家庭的保育というものを見込んでいるのかということをお聞きしても、余り明快な見通しとしての数字が出てこないところでございます。保育サービスに特化しても、この保育政策にかかわる財政投入というものがやはりもう圧倒的に日本の場合、不十分であるというふうに思います。 そこで、大臣にお聞きしたいんですけれども、社会保障国民会議の最終報告で、少子化はもう待ったなしだと、対策待ったなし、大胆な財政投入が必要というふうに強調されております。 私、最近目にしましたOECDの報告書で、これはOECDの公式見解ということではないんですが、図表で見る世界の最低生活保障という報告書の中に、適切に設計された子育て支援制度は、予算を使った分だけ見返りを得ることが可能である。子育て支援の欠如は就業への重大な障害となり、今度はそのことが福祉支出の拡大、税財源の喪失、成長の抑制、そして人的資源の浪費に導くことになるというふうに述べております。保育コスト、特に乳幼児期の保育のコストというものは高くなっております。したがって、子育て支援策には強固なコミットメントが必要であるともこのOECDの報告書の中で述べられております。 もう諸外国に比べて日本の保育コストが余りにも貧弱であるということは述べませんけれども、改めてこの保育政策への財政投入の必要性について、舛添大臣、どのように御認識なのか。先ほど幾つか挙げましたようなやり方で本当にこの保育サービスというものが国民に必要な分だけやれるのか、この認識と厚労大臣としてもし足りないというふうにお考えであれば、どのようにこれを確保していくお覚悟があるのかということについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) その前に、例の新待機児童ゼロ作戦の十五万人、三年集中、これは福田内閣のときに十年計画を立てて、例の、先ほど局長が説明した、三八%という数字出しましたけれども、とにかく集中的に二八%まで上げようということでやりました。そして、今委員がおっしゃったように、安心して子育てができる、そして三歳未満の子供を持っていても子供を預けてお母さんがきちんと仕事ができる、こういうことがやっぱり長期的には経済成長につながり、安心した社会が生まれると、これは全く私は委員と認識を同じゅうしております。 そういう中で、この社会保障費をどういうふうにして確保していくかということで大変財務当局との間で苦労しておりますけれども、いつも申し上げておりますように、やはり二千二百億円というのはもうそろそろ限界に近いと、こういう面を見ても思いますので、今後の予算編成過程において更に努力をして、保育の面においてもきちんと手が打てるように努力をしてまいりたいと思っております。
○神本美恵子君 保育政策へ財政投入する、まあ財務当局、財務省とのバトルになるんでしょうけれども、大臣自身が本当にこれをやらなければ、これは社会政策として、現在の労働力確保、それから将来の労働力確保というような観点からも、財務当局と本当に覚悟を持ってこれを、新待機児童ゼロ作戦でも私は間に合わないというふうに思っているんですけれども、大胆な財政投入を取っていかなければいけない。 そのためには、やっぱり厚労省全体として、これは子供のことですから、子供には選挙権がありません。発言の機会もなかなかありません。ですから、それを代弁する保護者あるいは地域の方たちの声をしっかり聞いて財政投入を考えていかなければいけないと思うんですが、我が党としては、ここで我が党の政策を述べる時間はありませんけれども、本当に将来を見越して、子供に掛かるお金はコストではなくて投資である、未来への先行投資であるというスタンスに立って、チルドレンファーストと、子供第一の政策を考えようということで大胆な財政投入を考えております。 舛添大臣も先日の決算委員会では、社会保障費について、キャップがかぶっている、二千二百億という、これについてはもう限界が来ているというふうにおっしゃっております。それについて、改めて社会保障全体、とりわけこの保育政策への財政投入、財務省とどのように渡り合っていくおつもりか、決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) セーフティーネット、これは、保育政策を含めてこれをきちんとやることが実は社会の安心、安定につながり、ひいては経済成長につながるという、そういう考え方を私は持っております。 それで、社会保障費については、先般の骨太の方針の中でも、医師の不足とともに、今後予算編成過程においてそれだけの手当てが見込まれるときにはこれを優先的に充てるということでございますので、今、税制改正の議論も始まります。そういう中で例えばたばこ税というような話が出てきます。それから、三千三百億円の深掘りしたものの中でどれだけ社会保障に回せるか。全力を挙げて、まずは来年度予算の獲得ということに努力をしてまいりたいと思いますし、今後のことについては、国民全体の御理解をいただいて、二千二百億円の削減というのはもう限界に達している、やはり安心した社会保障がなければ安心した生活が生まれないと、そういうことを更に強調し、努力をしてまいりたいと思っております。
○神本美恵子君 そこで、ほかの場面で大臣が発言していらっしゃる、これは衆議院ですね、衆議院の厚労委員会で、例えば一%消費税を上げれば二・五兆円の税収が上がりますから、子どもと家族を応援する重点戦略会議では一・五兆円から二・四兆円の増が必要だというふうな指摘がされている。その二・四兆円とこの一%、二・五兆円とを並べられると、消費税が上がらなければ社会保障政策、特に子育て支援というのはならないんだと、子育て支援のために消費税を一%上げるんだというふうにも聞こえてくるんですけれども、私は、消費税に即結び付けるというのはかえって子育て中の人たちを苦しめることにもなるというふうにも考えられますので、この点はやはり負担構造というものを見直すというのが必要ではないかと思います。 現在の日本の事業主負担という負担割合、非常に低くなっておりますので、諸外国少子化対策、いろんな成果を上げている国々等見ますと、この負担構造の見直しというものが、特に事業主負担というものを見直していく必要があるんではないかと思いますが、その点について大臣はどうお考えでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、その財源について即消費税に結び付ける気は全くありません。ただ、本格的に消費税も含めて財源の議論をしないといけないという意味で申し上げたので、今委員がおっしゃったことも一つの手だと思います。 私が頭にありましたのは、若いときにヨーロッパで生活していましたから、特に北欧諸国だと消費税二五%という物すごい、私どもから見れば極めて高率でありますけれども、しかしそれによって社会保障がきちんと確保されている、そういう例を見てきたものですからそういう発言になりましたけれども、あらゆる観点から、例えば社会保障費といえども、無駄があれば効率化の努力はしないといけないと思います。それから、今おっしゃったような、だれがどういう形でどういう負担をするかという議論もしないといけないと思います。 しかし、負担と給付の関係ということはそろそろ本格的に議論をする必要はあろうかというふうに思っておりますし、仮に消費税の議論をするにしても、例えば福祉目的税というような形での消費税の在り方も考えられるわけですから、これは広範な国民の間での議論をし、経済状況も見ながらみんなで決めていけばいいというふうに思っております。
○神本美恵子君 時間がもう二十分も使ってしまいましたので、法案に入りたいと思いますが、この児童福祉法の改正について、家庭的保育を中心にお伺いをしたいと思います。 改正案では家庭的保育を第二十四条に位置付けて、市町村は、保育に対する需要の増大、児童の数の減少等やむを得ない事由で保育できないときに家庭的保育事業を行えるというふうになっております。局長は、衆議院の審議の中で、家庭的保育は保育所保育の代替ではなくて補完であるというふうに答えていらっしゃいます。また、これまでの国庫事業では応急措置として位置付けられておりましたけれども、この家庭的保育というものの位置付けについてお伺いをしたいと思います。 保育所保育を希望してもやむを得ない事由で保育所に入れず、その代わりとして、補完として家庭的保育者に預かってもらう。これは、実施主体の市町村にとっては、保育所の代わりとして補完をするものとしてという位置付けではあるでしょうけれども、利用者から見れば明らかに、保育所に入れない、だからその代わりとして、代替として家庭的保育を受けるというふうになってきますので、補完であるというその補完の意味ですね、これについてどのように考えたらいいんでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 家庭的保育でございますが、今回、児童福祉法に位置付けるわけでございます。我が国の保育制度は保育所を中心に構成をされておりまして、実は家庭的保育の事業は法律に位置付けがされてないこともありまして、非常に小さい量でございます。保育所の利用児童数が二百二万人ということに対しまして、現在、家庭的保育事業の利用児童数でございますが、千六百人ということで、大変少のうございます。 今回、家庭的保育事業を法律に位置付けるに当たりましては、非常にいろいろな意見がございました。小さい単位で家庭的な環境の中で保育をするということについて、もっと積極的に評価をすべきだという意見もございましたし、逆に、保育所保育を希望しているのにそれが受けられないために家庭的保育を受けるということではよくないのではないかという様々な意見がございました。しかしながら、保育全体の量が大変不足している、また一方で、家庭的保育に対して非常に積極的な評価もあるということでございますので、まずは今回は保育所保育を補完するという位置付けで、市町村が保育の実施義務を負う中で保育所を補うもう一つの手段として、多様な手段の一つとして家庭的保育事業を位置付けたものでございます。 具体的にこの法制化によりまして家庭的保育に対する社会的な理解を高め、制度を周知して、事業が広がる中で更にこの事業の在り方というのをしっかり検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 補完するという意味がいま一つよく分からないんですが、保育所保育が圧倒的に足りない、それを補完するものとして家庭的保育をここから正式にスタートをさせると。ということは、保育所保育とこの家庭的保育のその量的な割合ですね、今現在千六百人という、もう本当、数にもならないような数だと思いますけれども、これどのぐらいの見通しで保育所保育との関係で増やしていくつもりなのか。また、補完するというと、どうしても質的にも保育所保育よりもちょっと補完ですから下がるというふうにも受け取られがちだし、現に今、家庭的保育を勧められても、いや、やっぱり保育所に入れたいという、利用者がなかなか増えないというようなところを見ても、私は、保育所保育もしっかりと整備をしながら、そしてこの家庭的保育、これ選択肢の一つとして位置付けて、望む人にはちゃんとそれが選択できるようにしていくべきだと思いますが、量的にはどのぐらいを見込んでいらっしゃいますか。
○政府参考人(村木厚子君) 先ほど申し上げましたように、今、家庭的保育事業の利用児童数が千六百ということでございますし、自治体の数で申し上げても、まだ七十四市町村ということで、大変少のうございます。そういう意味では、制度が実際に目に見える形になって認知をされてこないとなかなか、先生おっしゃいましたようなニーズ、ユーザー側のニーズということもなかなか見極めにくいということがございますので、今具体的に例えば保育全体の何%をとか何人を家庭的な保育、保育ママで補う、賄うというような量的な見通しを立てているわけではございません。 それから、質の面につきましては、これは保育所を制度として補完するものであっても、質的には、これに比べて質が落ちるものであってはならないというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 量的にどのぐらいという見通しがないというのでは、保育所の整備にもかかわってくる問題ですので、そこはしっかりと制度設計をして、どのぐらいの量を見込んでニーズにこたえていくのかということは是非重要な課題として検討していただきたいというふうに思います。 そこで、質そのものが劣るものであってはいけないというふうに今局長御答弁がありましたが、この家庭的保育者の資格要件についてお伺いをしたいと思います。 改正法案では六条の二で家庭的保育者は市町村長が行う研修を修了した保育士その他厚生労働省令で定める者というふうになっておりまして、ちょっとあいまいになっているんですね。この資格要件についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 先ほど申し上げましたように、家庭的保育事業はもう保育所と同じように乳幼児を長時間預かるということになりますので、保育の質は大変重要だろうというふうに思っております。また、保育所と異なりまして個人の居宅において単独あるいは少人数で保育を行うものですから、そういった面でも更なる配慮が必要というふうに考えております。 家庭的保育を担う方の資格でございますが、これは現在やはり質と量のバランスを考えながら制度設計を進める必要があるということで、今回の法案におきましては、この担い手として保育士を原則としながら、保育士資格を持たない方につきましては一定の研修を課すなどして保育の質を確保した上で認めるという形で実施をしたいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 保育士の資格を原則としながらも一定の研修を受ければこの家庭的保育者となれるというふうなことですけれども、これにちょっと関連して、規制改革会議でも議論をされているようでありまして、これはまだ結論が出ているわけではないようですけれども、現在の保育士資格を取る要件を緩和して准保育士のようなものをつくったらどうかというようなことが話し合われているんですね。 これは規制改革会議の議長さんの発言、記者会見で発言されているんですが、年を取ると子供がかわいくなる、保育は年を取って適した仕事になると思う、保育に学歴は関係ないというようなことをおっしゃったり、養成施設のカリキュラムで年金とか介護とかを勉強させている、衛生とか栄養とかの勉強は必要というような御発言があって、准保育士というようなものをつくったらどうかという提言がこれから出されそうなんですけれども、この家庭的保育者となる人の認定ですね、先ほどの局長の答弁では、保育士を原則としながらも一定の研修を受けたらなれるということであればこことつながりそうな気がするんですけれども、それについてはどのように考えたらいいんでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 保育につきましては、私ども、小さいお子さんを長時間お預かりするという対人サービスでございますので、この保育の質というのは保育に携わる人の質そのものが最も大きな影響をもたらすものということで、この質を下げたくないというのが私どもの基本的な考え方でございます。 家庭的保育に関しては、今わずか七十四の自治体で実施をしているというふうに申し上げましたが、この中には、保育士さんとか看護師さん以外の方でも研修をしてこの事業に従事をしていただいていらっしゃる方が大変たくさんあって、それが非常に良い形で保育ができているという実態もありますので、このこともよく勘案をして、研修でしっかりと基礎的な知識等を身に付けていただくといった制度をつくって、その上でこの事業に従事をしていただきたいというふうに考えているところでございます。 規制改革との関係ではいろいろな議論が規制改革の方で出されておりますが、私ども基本的に保育士の要件そのものを緩和をしていくというようなこと、あるいは二重資格、三重資格になるというようなことについては非常に私どもとしては疑問に感じているところでございます。ただ、若いときに学校を卒業してその分野を選ばなかった方々が、きちんとチャレンジをして、きちんと勉強をして試験を受けて保育士になる、そういうチャンスを増やすということについては、これは積極的に考えるべきというふうに思いますので、そこはしっかりと規制改革の方でいろんな御意見が出たときにその中身を見極めてこれは対応していきたいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 是非、先ほどちょっと紹介しましたような、年を取ると子供がかわいくなるとか、そういうレベルでこの保育というものを議論してほしくないと、私は大変怒りを感じます。現在保育所でやっていらっしゃる方、それから家庭的保育者の中には資格がなくてやっていらっしゃる現在、何年もそれをやりながら経験を積んで、子供たちの安全と健全な、健やかな成長のために頑張っていらっしゃる方に対して大変侮辱的な言葉だと思いますので、局長が御答弁なさったように、きっちりとこの保育所保育、保育士資格を持っている方たち、衆議院の参考人質疑を読ませていただきましたけれども、家庭的保育というのは非常に密室性があったり、それから孤立しやすい。それから、異年齢の三歳未満の子供が中心ですけれども、全く性格、家庭環境も違う子供三人預かって、集団保育とはまた違った難しさがあると。しかも、園長と、雑役という言葉を使ってありましたが、園長と雑役を一緒に全部やらなきゃいけないような本当に大変な仕事であるということでおっしゃっていました。ですから、保育士プラスアルファの研修が必要だというふうにもその参考人の先生がおっしゃっていたんですけれども、そういう意味で、決して保育所保育から質が下がることのないように、この資格要件については保育士資格を原則としてやっていただきたいと思います。ただ、このことが現在のやっていらっしゃる方を排除することにならないようにということは十分考慮してやっていただきたいということを申し上げたいと思います。 それで、じゃ新たに家庭的保育者になろうとする方で保育士資格がない方、こういう方に対してはどのような研修が行われていくのか、今明らかになっていますでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) この研修の内容につきましては、これから検討をするところでございます。 就業前に必要な基礎的な知識、技術の習得を目的とした基礎研修、それから、先生が今おっしゃいましたように、保育所とは違った家庭的保育独特のものもあると思います。そういったものも研修科目にしっかり取り組みたい。それから、できましたら就業後についても経験年数に応じた研修を実施をしていきたいということでございます。 今後、専門家の方々、現場をよく御存じの方々にもお集まりをいただきまして、研修の具体化を図っていきたいと考えているところでございます。
○神本美恵子君 家庭的保育者を増やしていくということは、私は大事なことだと思いますが、現在保育士資格を持っていて、保育所なり、その資格を生かした仕事に就いていらっしゃらない、いわゆる潜在的保育士といいますか、が現在推計で五十万人ぐらいいるというふうにお聞きしたんですね。こういう方たち、せっかくの人材ですので、こういう方たちに研修を受けていただいて、この家庭的保育に携わっていただくというようなことも考えていったらいいんではないかと思うんですけれども、現在の家庭的保育者の処遇あるいは労働条件といったものが、本当に、劣悪と言ったら言い過ぎかもしれませんけれども、とてもそれで職業として成り立つような待遇になっていない。また、労働条件から見ますと、自分が病気をしたときや子供の一人が事故があったりしたときに、一人ではとてもやれないような、休暇も取れないという状況で、自分にもらっている収入の中から補助者を雇わなきゃいけない、その人件費もその中から使わなきゃいけないというような現状でありますけれども、この処遇について、今日お手元に資料をお配りしておりますけれども、十九年度の家庭的保育の補助単価、十九年度は三万六千六百円だったものが、今度二十年度から二十一年度の要求にかけては五万四千四百円に引き上げられる、私はこのことは非常に重要なことだと思っております。しかし、これで十分なのかということを考えますと、先ほど言いましたように、補助者を雇ったりというようなこともありますので、この処遇、労働条件に対して向上策が必要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 家庭的保育が広がるためにはこの保育者の確保というのが非常に重要であると思っております。 先生が冒頭にお触れになりました潜在保育士、現在保育士登録者九十万人いる中で実際に働いていらっしゃる保育士の方、三十三万人ということでございますので、こういった方々がこの分野に入ってきていただければ本当に最も安心ということでもございます。そのためにも、この家庭的保育の事業の処遇の面、労働条件の面、しっかりさせていくということが大事だろうと思っております。 先生から資料をお配りいただきましたように、平成二十年度、この処遇を引き上げまして、お子さん一人当たりの国庫補助単価が三万六千六百円から五万四千四百円ということでございます。このほかに利用者の負担等もありまして、家庭的保育を実施する方には十万程度の収入になるということを想定をしてこういった補助単価を組んでいるところでございます。今年やっと補助単価の引上げを図ったということで、すぐに更に処遇改善というところまで行けるかどうか分かりませんが、今後の事業の実施状況を踏まえながら一層充実をしていきたいと思っております。 それから、特に報酬の面だけではなくて、家庭的保育を実施する方が非常に保育で悩んだ場合の支援、それから体調が悪いとか休暇を取りたいといったときに代替保育を確保するといったようなことも非常に重要であろうというふうに考えております。 現在の国庫補助事業におきましても連携保育所というのを定めましてそこがサポートをするというような形を取っておりますが、今後、法制化をされた後も、この保育者の支援の体制というのをしっかりと取っていただけるように制度の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。これは市町村の業務として考えたいと思っております。
○神本美恵子君 補助単価を上げたので、すぐにこれをまた上げるというふうには今お答えはもちろんできないと思いますけれども、これも、なぜこの家庭的保育事業が広がらないのかということの最大の要因がこの賃金の低さといいますか、待遇の悪さというようなことが指摘されております。 これは諸外国でもそういう同じような指摘がされているということで、日本もそっくりだと。これも衆議院の審議の中で出ていましたが、非常に低賃金である、それから女性の仕事に限定されている、それから休暇取得が困難、それから昇任の機会もない、何年やってもこの報酬という形で同じ賃金であるということで、やっぱり一つの職業として昇給もあれば、それから退職、辞めるときには勤続年数に応じて退職金ももらえるというような一つの職業としてこれを位置付けていかないと、本当に質を落とさずに保育所保育を補完するものとして位置付けるには不十分だと思います、広がらないんではないかというふうに思いますので、補助単価の見直しも含めて、労働条件、処遇改善ということに力を注いでいただきたいというふうに思います。 次に、今ちょっと触れていただきましたが、支援体制、これも非常に重要なことで、今回の改正では、お配りした資料の右側の四角の中に実施方法のイメージということで、保育所に雇用された形で家庭的保育支援者を位置付けるというふうになっております。 この家庭的保育支援者を置けば年額四百七十万ということで補助も来るようになっておりますし、連携保育所、必ずしも支援者を置かなくても連携保育所ということで保育所が引き受ければ約百八十万円年額出るということですが、この支援体制というものが、例えば連携保育所の確保、支援者の確保というのはこれで十分となるのかどうか。そのことについて、具体的な実施基準は省令で決めるというふうになっておりますけれども、どのようなものになるのか、御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 今後実施基準を定めるということでございますが、今回は法律上、家庭的保育事業を市町村の事業として位置付けをするということでございます。そういった意味で、バックアップの体制、それから研修、それから事故等が起こった場合の扱い、そういったものについてそれぞれの市町村で枠組みをしっかりつくっていただくということを基本にしたいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 もう時間が五分しかなくなってしまって、半分ぐらいしか行ってないんですが。 それで、これは、この家庭的保育者の契約形態ですね、これ契約はどういうふうになるんでしょうか。簡単に御説明お願いします。
○政府参考人(村木厚子君) 先ほど申し上げたように、この事業自体は市町村の実施事業でございますが、契約につきましては、保護者と家庭的保育者との間の契約のケースと、それから市町村と利用者の間の契約という様々な形がございますので、法律上特にこれを規定をしておりません。各市町村、実施主体である各市町村におきまして地域の実情に応じて定めていただくことになろうかと思います。
○神本美恵子君 これはいろんな事故が起きたとき、あるいは、あってはならないことですけれども虐待のようなことが起きた場合に、直接契約ということで家庭的保育者がどのようにそのことの責任を取れるのかという意味では、市町村が決めていくという御答弁でしたけれども、一定のやっぱりこれは基準をつくって、契約形態としても直接契約ではなくて委託、市町村がしっかりとそこに介入するといいますか責任を担うということを明確にしていただきたいというふうに思います。 あと、年長児の自立支援策についてもちょっと触れたかったんですけれども、ちょっと時間がもうなくなってしまいますが、ちょっと一言だけ。 この社会的養護を受けて施設を出た子供さんたちが自立して生活していくために、それを自立援助ホームという形で今やられている、これはほとんどNPOでやられているということなんですが、これについて二十歳未満までに延長するというふうにお聞きしています。簡単で結構ですけれども、この支援策の現状と、今回の改正でどのようにこれを広げていかれるのかということについて御説明をお願いします。
○政府参考人(村木厚子君) 簡単に申し上げます。 施設を退所した後のお子さんが社会的に自立できるようにする、継続的に支援をしていくと、これは非常に重要でございます。今回の法改正で、まず一つは、原則として十八歳未満の者を対象としていたこの支援策について対象年齢を二十歳未満まで引き上げること、それから二つ目としまして、都道府県に対してこの事業の実施を義務付けること、また都道府県が実施をした場合の費用について負担金化、国の負担の責任を明確にするということ、それから三つ目ですが、お子さん自体の自主性を尊重するということで、これまでの措置ではなくて申込みをして利用をしていただくと、こういう形に変えたいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 これは、もう私は本当に今非常に重要な施策だというふうに思っております。 実際、私も都内の自立援助ホーム、視察といいますか伺って、お話をいろいろ聞いたんですが、本当にやっていらっしゃる方たちの高い志と献身性に支えられているんですね。この運営費等も非常に、寄附を募ったり本当に自分の報酬は低額にしてやっていらっしゃるというお話も聞きました。私が見に行ったのは都内の憩いの家というところなんですけれども、そこでも賛助会費のお願いとか、こういうところがありますよという案内文の中に、憩いの家で出会ったことのかかわりは、この家を出ても五年、十年と続き、一人のスタッフがかかわれる数には限界があります。何人いるから幾ら補助というふうに措置がされるようになると思うんですけれども、実際にはこの目的は、子供たちがそこで数年過ごした後一人で生活をする、でも帰る実家がない、その実家の代わりをそこがやっているとすると、そこのスタッフの方はずっと親として、親のようにかかわり続けるという意味ではもっと実態をしっかりと見ていただいて、そこに携わっている人たちの声を聴きながら、是非この施策はまた前進、改善させていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 あと一分になりましたけれども、最後に大臣にお聞きしたいんですが、次世代育成支援法の今回改正で、これまで三百一人以上の企業に行動計画を義務付けていましたけれども、これによって百一人以上というふうに広げられたことを私は大変歓迎をいたします。しかし、この行動計画が本当に実効あるものになって、それが実施されて次世代育成の支援になるようにするためには、私はただ法改正しただけではいけないと思うんですが、百一人以上に広げられて、そのことを実効あるものにするために大臣としてどのように考えていらっしゃるのか、最後にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) いわゆる認定マーク、くるみんマークということを使用することができる企業、これ、今年の九月末で五百九十七にまで行きました。ただ、もう少し増やしたいなというふうに思っています。くるみんマーク自体をもう少し世間に周知させる。そして、私、やっぱり企業というのはこういうことをきちんとやる企業が社会的に尊敬されるんだ、企業の社会的責務というか責任、それも大事であるということを強調して、くるみんマークの周知徹底を更に図り、認定企業を増やしていきたいと思っております。
○神本美恵子君 終わります。
○大河原雅子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の大河原雅子でございます。児童福祉法改正について質疑をさせていただきます。 私も、今年、個人的には一番下の子が社会人になりまして、子育ても一段落したかなというふうに思うんですが、この児童福祉法を読んでみまして、次の世代、孫たちの時代をどういうふうに豊かにつくるかということに新たな使命を感じているところでございます。昭和二十二年にできたこの法律、敗戦の後の厳しい状況から考えれば、子供たちに希望を持って育てる、こういう当時の方々の心意気も感じるわけですが、この第一条のところにございます目的の、「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。」「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。」、この言葉が今貧困層まで生まれているこの日本で本当に実現をすることができるんだろうか、心細くなる思いもいたします。 児童福祉の実践というのはもちろん大勢の方々が携わってこられましたし、その中ではもちろん子育て支援という言葉、子育てを社会で行う、子供は社会の宝だと言われながら、でも実は子供を育てる責任は家庭にある、そういうことからも随分ぎくしゃくしたものもあったんじゃないかというふうに思います。児童福祉の実態、実践にしては、これまでも子育てを支援するという目的を持った政策も数々ありましたけれども、社会的に支援をするという、子育て支援は意識的に政策化されてきたとは言えないんではないでしょうか。 そして、この子育て支援という言葉も九四年のエンゼルプランで初めて政策として使用されて、九七年の児童福祉法の改正でようやく法律化されたと、ちょっと私はこれを見て驚きました。第二十一条には、二十一条八と九に整理されて、地域における子育て支援の強化を図るために、市町村における子育て支援事業の実施、市町村保育行動計画の作成等に関する規定を整備するというふうにされておりまして、第一には在宅の親子を対象とした子育て支援、第二に保育所等で何らかの形で子供を預かる保育事業、そして第三に子育ての相談と情報提供事業というふうに規定をされました。 国が率先をしてエンゼルプランの策定や次世代育成支援対策推進法を策定し、自治体で子育て支援にかかわる計画を策定するよう要請をしたことから、改めてこの児童福祉、子育て支援、こうしたことに対して基本的な考え方や理念を統一する必要が出てきたというふうに思います。 そこで、まず伺っておきたいと思うんですが、基本的なスタンスとして、児童福祉法の改正に当たって、私は子供の権利の実現の視点が欠かせない、不可欠であるというふうに思っております。 今日お配りいたしました資料に、国連児童の権利に関する委員会の最終見解というものをお付けしました。八九年に国連で採択されました児童の権利に関する条約は、九〇年に発効し、我が国でも九四年に批准をしております。同条約に基づいて我が国では、九六年五月、そして二〇〇一年の十一月、そして今年の四月の三回にわたって、条約において認められている権利の実現のためにとった政府の措置及びこれらの権利の享受によってもたらされた進歩に関する報告、言わば報告書を提出をしてきたわけでございます。そして、これらのうちの第一回報告、また第二回報告についてはそれぞれ同委員会から最終見解が示されておりまして、それがこのお配りした、配付させていただいた外務省訳の資料でございます。 これらの最終見解をどのように受け止め、そして今回の児童福祉法の改正にどのように反映をさせたのか、政府の見解をまず伺っておきたいと思います。大臣に。
○政府参考人(村木厚子君) 先生御指摘のとおり、我が国は平成六年にこの児童の権利条約を批准をしております。我が国の児童福祉について基本となる児童福祉法の基本理念、それから我が国の児童福祉の政策、この児童の権利条約の方向性に沿ったものというふうに考えております。また、これまで児童の権利に関する委員会から我が国の報告に対して最終見解が採択をされております。それぞれの見解について、勧告について真摯に受け止めて、その内容を精査をしながら適切に対応してきているところでございます。 特に、今回の法改正等におきまして、例えば虐待を受けた子供に対して家庭的な環境で養護の充実を図ることでございますとか、施設内の虐待に対してしっかり取組をするとか、それから、先ほどの御質問にもありましたが、施設を出た後の子供の自立の部分について、特に子供の自主性を尊重しながらこれをサポートをしていくといったような内容を今回の児童福祉法の改正、児童の権利条約の内容、方向性に沿ってできるだけ施策を前進をさせるものになっているというふうに考えているところでございます。
○大河原雅子君 特に虐待の問題については取組を強めているということで、これは二〇〇六年から国連の委員会でも、特に無条件に子供に対する暴力を排すということで強力なキャンペーンが張られております。ですから、このことについて取組が深まってはきたけれども、実はこの最終見解にありますように、日本の行政は法律で縦割りになっております。子供という規定もばらばらということがありますし、ここに書いてございますように、第三者としての強力な権限を持つオンブズパーソンの存在、こういったものについて危惧されているということから、これにこたえるような自治体の例が出てきております。ですから、率先して更に強力な子供支援を国として私はやっていただきたいというふうに思っております。 ですから、子どもの権利条約を日本の子供たちの育ち支援にかかわる方たちに徹底していただきたい、そういう思いから以下質問をさせていただきます。 都市化、核家族化の進展で働く女性たちが増加いたしました。そして、日本は、もう既に少子人口減少社会に突入しております。保育、また子育て支援のニーズはますます高まっておりますし、更に多様化しているというのが現実です。 子育ての一層の社会化を進め、地域社会の中で保育や子育てサービスを行っていく新しい仕組みが必要となってきております。すべての子供たちの育ちの支援、そして親への支援だけでなく子供にとっての最善の利益が得られる保育サービスの拡充が迫られております。 政府においては、すべての子育て家庭を支援するという方針であることを確認したいと思いますが、いかがでしょうか。御見解を伺わせてください。
○政府参考人(村木厚子君) 御指摘のように、女性の就業率の上昇、それから働き方が大変多様化をしているということで、就労と子育ての両立を支えるサービスに対する需要も非常に大きくなり、かつ多様化をしているというふうに考えております。それから、核家族化が進行をする中で地域のつながりも大変薄くなっている、子育て家庭の孤立感、不安感、負担感が非常に強くなっているというふうに思っております。 そうした意味で、働いている、それから働いていないにかかわらず、すべての家庭、すべてのお子さんの育ちをしっかり応援する制度が必要というふうに考えております。 とりわけ、子育ての中で子供も親も共に成長ができる、それから子育ての楽しさを実感できるというようなことも大事かと思っております。基本的な保育サービスのほかにも、NPOを始めとして多様な地域の主体が担い手となって地域全体が子育てを助けていくということが非常に大事であるというふうに思っております。それから、それと併せて親自身も子育ての主体としてしっかり子育てにかかわっていくこと、また場合によっては自分の子育てが終わった後で支える側に回れるような地域の循環といったようなことも大事だと思っております。 現在、次世代育成支援の基本的なサービス基盤についての議論をしております。こうしたことも含めて、すべての子育て家庭の支援が充実ができるようにしっかりと施策を実施をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○大河原雅子君 今、村木局長からの御答弁の中に、子育てを楽しめない、そういう実態も明らかになってきているわけですが、私たちも市民運動の中で調査をしたことがあります。職業を持っている方よりも、実は、持っていない、専業主婦で子育てをしている方たちの閉塞感というのは余りにも大きい。子育てだけが家庭の中の責任のような、本当に昔風の空気がまだまだ流れているようです。 ですから、地域の子育て支援として、あらゆるニーズにこたえるということは時代の要請であります。保育者が、保護者が病気になったとき、また育児等に伴う心理的や肉体的な負担を解消するために、緊急一時的に受けられる保育サービスとして、現在は一時預かり事業が推進されております。保育園以外で実施している一時預かりの実態と利用の理由について厚生労働省としては調査をなさっているでしょうか。また、特に特定保育事業の実施状況についてはどのように把握をしておられるのか、是非その結果を聞かせていただき、御認識をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 現在、制度的には保育所で実施をする一時保育事業、これについては目標を立てて実施箇所を増やしているということで、十九年度の実績で申し上げますと、七千二百十三か所でございます。 しかしながら、先生もおっしゃいましたように、この一時預かり、大変ニーズも大きいわけでございまして、つどいの広場でございますとか、それから一般的な商業施設等々、様々な場所でNPO法人なども含めて多様な経営主体によって実施をされているということでございます。これについては、具体的な様々な形態のものを数字的にきちんと把握はできておりません。ただ、ニーズといたしましては、これは一時保育と同じように、やはり育児に伴う心理的、肉体的負担の軽減といったようなこと、あるいは保護者の通院とか社会参加をするといったようなニーズが多いというふうに認識をしているところでございます。今回の法改正におきましては、保育所で行う一時保育事業だけではなくて、一時預かり事業として多様な実施主体によるものに拡充整備をしていきたいというふうに考えているところでございます。 また、特定保育事業でございます。これは保護者の就労形態の多様化に対応するために週二、三日程度、保育所において児童を保育する事業でございますが、こちらの方は実施箇所が十九年度ベースでまだ九百二十七か所という現状でございます。
○大河原雅子君 多様なニーズの中には、本当に先ほどの特定保育事業などのように、働き方が変わってきて、週に二日、三日預かってもらえればいいということもありますし、逆に言いますと、閉塞感から、預けたいために仕事を探すというようなことまで出てきているわけです。若い世代、特に自分の子供を持って初めて赤ちゃんに触ったと。ですから、一日に大体どのぐらい体重が増えるんだろうかと。あるいは、笑い話のように、おむつの宣伝を見て、おしっこが青くないけれども病気じゃないかと、笑い話のようなこともあるわけなんです。 そうしたことで、よく雑誌にどの自治体が子育てをしやすいのかというようなことも特集されて、先週もそんなものが出た記事を見ましたけれども、やはりどういうニーズがあるのかということを、先ほどの村木局長のお答えではなかなかどういう理由で預けたいのか、具体的にそういう理由を言って預けることができたのかどうか、そこまでお調べいただいてはいないんじゃないかというふうに思います。 実態調査をもっときちんとやっていただきたいと思いますし、特に保育園での一時預かりは大変満杯になってしまいまして、利用料も安いですから、また安心して預けられるということからすぐにいっぱいになってしまうと。幼稚園の一時預かりということも始まっておりますし、NPOやそうした多様な主体が動き始めております。足りない部分も、量的に言っても、実際には幼稚園や無認可の保育園、保育所、NPOなどが受皿になっているということだと思います。 そして、今後も特定保育事業や一時預かりに対するニーズというのはますます増加の一途だというふうに思うわけなんですが、ここで問題になるのが、保育所や一時預かりなど公的サービスを利用できる方と、あふれてしまってそこに頼めなくて公的なサービスが利用できない、こういう方たちの大きな不平等感が生まれる。税の使い方、投入の仕方が不平等になるということだと思うんですが、これについては政府としてどのような御見解をお持ちでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 先ほど先生が御指摘になられましたように、一時保育や特定保育についても非常にニーズが伸びている、その中で必ずしも今公的なサービスが需要を満たしていない状況にございます。それから、一時保育、特定保育ではなくて一般の保育につきましても、公的な支援のある認可の保育所だけでは今のニーズを満たしていないということがございまして、そういう意味では、公的な支援が受けられるところ、受けられないところで、これが不公平なのではないかということの御指摘があるわけでございます。 私どもの考え方といたしましては、基本的にはやはり公的なサービスの供給量をいかに拡大をしていくかということが最も重要というふうに考えております。今、社会保障審議会の少子化対策特別部会におきまして次世代育成支援のための新たな制度設計に向けた議論をしているところでございます。いわゆる一般的な保育とそれから専業主婦の方もお使いになる一時預かりのような多様な保育について、どうやって量を拡大をし、かつそのための財源をどう確保をしていくかということについて御議論いただいております。 この議論なども踏まえまして、しっかり公的なサービスがきっちりと需要を満たせるような体制に持っていけるように更に努力をしていきたいと考えているところでございます。
○大河原雅子君 今のお答えからすれば、国は公費による保育を受けられる子供の数を増やしていくというふうに理解してよろしいですか。
○政府参考人(村木厚子君) 今申し上げた審議会の議論でございますが、その中で、私どもまず基本は、公的なサービスである認可の保育所による保育の供給量の増大というのが基本だというふうに考えております。 ただ、しかしながら、その審議会の議論の中でも、それでは公的なもの以外のいわゆる例えば無認可、認可外の保育所でございますが、こういったものについては全く何もしないのか、ここの部分の質の向上についても何かしらの施策が必要ではないかと、そしてすべての子供に対して一定の質の保育を保障するという状況にいかにして近づけていくかということが議論をされているところでございまして、まずは認可を増やすということでございますが、それではそのほかのところに何ができるかということも含めて議論をしているところでございます。
○大河原雅子君 保育の質を確保していくためには認可園を増やしていく、それは当然のことだろうと思います。しかし、これまでお答えいただいたように、保育ニーズの多様化というところから見れば、多様な主体が提供する、そういうことに見合ってしっかりと税の投入、国費で補てんをしていく、そういう姿勢に是非立っていただきたいというふうに思います。 我が党は、先ほど神本ネクスト大臣からも御紹介ありましたが、子ども手当、月額一人二万六千円というものも創設をしようと提案をしておりますけれども、やはりすべてを国が税金で賄うこともできないと思います。しかし、できる限りのことをしていただく。そして、地域地域によって保育の事情が違いますので、こうしたフレキシビリティーのある、またそういう意味でも多様性を確保できる方式の開発ということも必要になってきていると思います。 審議会の議論にも注目をしたいと思いますが、次に、そういう高まる保育ニーズにこたえるために、平成十二年、二〇〇〇年から保育所の設置基準が緩和されて、株式会社、NPOなども保育所の設置主体として認められるようにもう既になっているわけなんです。しかし、二万三千か所ある保育所のうち、株式会社によるものは百十八か所、NPOによるものは五十四か所にとどまっておりまして、参入は進んでいないというふうに見えるわけです。 平成二十年七月二日の規制改革会議の中間の取りまとめには民間事業者の参入促進のための方策が盛り込まれておりますけれども、保育事業は多様な供給主体が参入する、これはちょっと介護保険のことがありまして、余りいいイメージは私も実は持っておりません。特に、先日の民間の保育事業者の閉鎖事件もありましたので、危惧をするところは、不安は高まっているのが現状かと思いますが、保育事業に多様な供給主体が参入すること、このこと自体にいま一度政府はどのようなお考えをお持ちなのか、そして今後どのように施策に反映していこうとしているのか、この点伺っておきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 保育ニーズが非常に高まる中で、多様な参入主体がこの保育の提供者となるということ自体は非常に積極的に考えるべきことだというふうに思っております。しかしながら、先ほど先生が御指摘をされたような不安感もあるわけでございまして、基本的な考え方としては、まず参入の透明性、客観性ということと、それから質の担保というもの、これを同時に考えていくということが必要だというふうに考えております。 現在、審議会においてもこの点について議論をされておりますが、不公平な参入障壁についてはこれは一つ一つ検証をして取り除くべきものは取り除くということをしながら、もう一方で質の担保のためのいろいろな制度の整備ということを併せてやっていくことが重要ではないかというふうに考えているところでございます。
○大河原雅子君 例えば、民間の企業やNPOには初期の設備投資費用に充当される設備整備費というのは交付されないわけなんですよね。ですから多額の施設費を全額自己負担してこの保育事業に参入していくわけなんですが、ちょっとおまけになりますが、先日倒産したエムケイグループのハッピースマイル、ここは川崎市などは施設整備費にも補助を出していたということがありまして、突然に保育所や病児・病後児保育所、それから学童保育、一遍に本社経営が悪くなって倒産、閉園する、廃園するということがやはり危惧していたとおり起こってしまったわけですね。その後の対応を自治体が一生懸命やっておられているようですけれども、やはり保育事業がつぶれてあしたから仕事しているのに仕事に行けない、そんなことがあっては本当にならないわけで、当事者である子供たちには本当に大きな負担になります。 もちろん、経営主体に対する財政チェック、こういったものがやはり緩いんじゃないかと思いますし、経営難だということが表面化すれば保育士さんのお給料とか労働条件に必ず響きますし、そうなれば子供たちの保育の質ということは必ず低下をすると、保育の質に直結しているというふうに思います。 厚生労働省の認可の審査基準、ここでは財務内容が適正であるということで三年間赤字を出していないということが条件になっているというふうに伺いました。ちょっとこれ通告をしていませんけれども、実際にはその審査は自治体にゆだねられているわけなんですが、経営状況を審査するノウハウというのはなかなか自治体、役所にもありません。それで、専門知識を持つ担当者もいないということがあるわけです。第二、第三の破綻を起こさないためにも、是非この点は大臣から、国がどういう対応をすべきか是非お考え、御感想をお聞かせください。
○国務大臣(舛添要一君) これは、教育とか保育、介護もそうですけれども、民間の株式会社がどういう形で入っていくのか、それが是か非か、そのための条件は何かということは非常に大きな問題だと思います。 そもそも憲法八十九条がありまして、公の支配に属さないところには公金の補助ができないことになっている。しかし、学校法人のような私学、これはいいことになっている。じゃ、予備校は株式会社でこれは駄目だということになる。今回も、株式会社だと企業会計を取る。社会福祉会計ではどうなのか。これ、保育所なら社会福祉会計を取らないといけない。それから今の問題は、本体の会社があって、そこに上納金のような形で出すわけですね。そうすると、例えば本体が悪くなったら波及される。しかし、そういうことがいいかどうかというのは各自治体が自由に決めてよろしいと。したがって、本体に運営経費を充てたっていいことになると、本体が悪くなると駄目になる。 非常にこれは実は難しい問題で、しかしながら、まさに公的な認可保育所が足りない。足りないときに、今川崎市の例をお出しになりました。苦肉の策でそういうことを許そうという、それは態度としては非常にいいと思いますけれども、そこをどうするか。 今、審議会の中で、この部会で今私が申し上げたような点を議論をしておりますので、これは是非この委員会を含めて国会でもきちんと議論をして、条件を緩和するならどういうところまでできるのか。そして、自治体が今のような形で個別に認めていくとすると、今、委員の御質問はノウハウの問題ありましたけれども、それも含めて少しこれはやっぱり国としても考えないといけないというふうに思いますので、今、審議会の部会でやってもらっていますけれども、少し厚生労働省としてもその点も検討してみたいと思っております。
○大河原雅子君 やはりコムスン事件を思い出してしまいます。是非、民間の株式会社、利潤をやはり上げなければならないところが入ってくるということについてきちんとした財務チェックをできる、そういう審査基準の厳格化ということを是非実施していただきたいというふうに思います。要望しておきます。 次に、児童福祉施設について伺っていきます。 要保護児童、保護を要する児童をしっかりと育てていくためには、可能な限り家庭に近い環境、小規模な集団で育成されるべきであるというのは欧米では常識となっております。そして、我が国でもケアの単位の小規模化や分散化、こういうものが目指されるものとして実行され始めました。具体的に、現在の取組状況、進捗状況についてお尋ねをしたいと思います。 多くは既存の児童養護施設の分園という形式になっているようなんですが、このケア単位の小規模化や分散についてどのような方針で支援を強化されるおつもりでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 御指摘のとおり、特に施設におられるお子さん、虐待を受けたお子さんも多いということで、できるだけ家庭的な環境の下で職員との個別な関係を重視したケアをしたいというふうに思っております。 このため、今、小規模化ということにつきましては、具体的には、一つは児童養護施設や乳児院の中で小規模なグループをつくりましてそこでケアをするというタイプの小規模化。それからもう一つは、児童養護施設におきまして、本体施設と別に地域に住宅等を借りましてこれを利用した形で、地域小規模児童養護施設と、こういうふうに呼んでおりますが、こういった新しい小規模の家庭に似た形のものを建てて行うタイプと二つございます。 子ども・子育て応援プランで、こうした二つのやり方併せまして平成二十一年度までに八百四十五か所という目標を掲げております。これ、当時の施設数で大体一施設に一か所ぐらいはと、こういうことで立てた計画でございます。 実績を申し上げますと、十九年の実績でございますが、小規模のグループケアの方が三百五十七か所、それから地域小規模児童養護施設の方が百四十六か所、合わせて五百三か所ということで、まだ目標に届いていないというところでございます。 また、今年の六月でございますが、小規模グループケアについて、これまで一施設一か所ということを国の支援の基準にしておりましたが、これを二か所に拡大をする。それから、地域小規模児童養護施設を複数か所つくる場合につきましても、今まで本体の施設の入所率について幾つかの条件を掛けておりましたが、これを緩和するというようなこともしまして、更にこの小規模化が進むように努めているところでございます。
○大河原雅子君 地域小規模児童養護施設の必要性というのは、やはり養護される子供たちの多様化ということから見ても、非常に小規模で家庭的な子供一人一人に合わせたケアができるということが求められていると思います。 先ほどこの目標数が施設の数を分園をしていくというような形で、必要としている子供の人数に合わせた計画数ではないということですので、やはりニーズが高まっている、保護をしなければならない子供が増加している、そういうところからも是非、自治体が積極的につくっていけるような支援を国としてしていただきたいというふうに思います。 そして次に、今養護をされるべき子供たちというところで、多様化の中で、近年増加している発達障害のお子さんたち、この対応が重要になってきております。 十七年に発達障害支援法ができまして、発達障害児童の早期発見と支援というために施策が行われているところなんですが、この児童福祉法においては、第四条で法の対象となる児童、障害児について定義されております。障害児の定義は身体障害と知的障害ということで、発達障害がいまだ入っていないわけです。特性に応じた対応を行っていくことが必要だということもありますが、児童福祉法の中でもこの発達障害を持つお子さんたちの位置付けというのが必要だというふうに思いますが、見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。 現在、発達障害をお持ちの児童につきましては、今先生御指摘のとおり、知的障害を伴う場合につきましては児童福祉法上の知的障害児施設、通所、入所等がございますが、この利用が可能となっておりますが、知的障害がない場合におきましても集団療育を行う、そういう必要が認められる子供さんにつきましては、障害者自立支援法におきます児童デイサービス、この利用は可能となっているところでございます。 一方では、この障害者自立支援法につきましては施行後三年を目途に見直しを行うということが規定されておりまして、その検討の中で発達障害者の位置付け、あるいは障害児に対します施策の充実の在り方につきましても現在検討を行っているところであります。この中で、児童福祉法上の発達障害児の施策の位置付け、これについても検討をしてまいりたいというふうに思っております。
○大河原雅子君 児童養護施設にこういう子供たちが増えてくれば、やはり専門的な職員の配置というものが必要になってくるというふうに思います。こうした対応について、例えば発達障害児専門職員の配置、このことについて政府はどのようにお考えでしょうか。 今もお話がありましたが、施設外の専門的なサービスが利用できるようにすると、そのことによって子供たち一人一人の特性に応じたきめ細やかな対応をしていくことが必要だというふうに思うんですが、実は、施設入所している児童についてはサービスの二重化ということで、通所の療育支援サービス、こうしたものを受けられないというふうに今の現状なっていると思うんです。この点についてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 施設にいるお子さんの中で発達障害をお持ちのお子さん、大変増えているんではないかというふうに言われております。施設の中でまず個別対応職員の配置をする、それから心理療法の担当職員の配置をするというようなことをいたしまして、発達障害児に対してその子供の発達状況に応じた個別的なケアができるように、また、職員全体についてこの発達障害についての知識を持っていただくための研修などに取り組んでおります。 それから、入所している子供でありましても、例えば医療機関に定期的に通院をする、それから服薬治療をする、それから心理療法などを外の施設で受けるということについては、これは今も実施をしているところでございまして、こういった外の専門的なサービスの利用はしっかりとできるようにしていきたいというふうに考えております。 ただ、児童養護施設そのもの、二重措置という形になると、なかなか難しいということであろうかと思います。今、里親などは通園施設との二重措置がオーケーになっておりますが、児童養護施設についてはなかなか二重措置というのが難しい、本来、施設がそういった専門性を持っているべきだという考え方になっております。 いずれにしましても、これから施設体系の見直し、機能強化といったことも検討したいと思っておりますので、そういった専門サービスの利用の在り方についても検討していきたいというふうに考えております。
○大河原雅子君 今障害をお持ちのお子さんの話になりましたので、ちょっと関連ということで、養護施設のお子さんに限らず、今日は文部科学省からも大臣官房の寺西審議官にお越しいただいておりますので、先に、障害のある子供に対しても放課後児童対策、これを十分に充実させてほしいということで伺いたいと思います。 学齢期の子供たちの放課後対策、また夏休みなどにおける居場所を確保する、大変だという声が高いです。なかなか放課後対策の中に障害を持ったお子さんたちがたくさん利用ができないという声も聞きます。現在、利用できる放課後支援策については、その事業の拠点になる場所の職員の配置を含めた全体の拡充が量、質共に必要かと思いますが、どのような状況になっており、そして今後どういう対策を取るおつもりでしょうか。寺西審議官からお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(寺西達弥君) お答え申し上げます。 文部科学省が実施しております放課後子ども教室推進事業につきましては、放課後や週末などに小学校の余裕教室などを活用いたしまして子供たちの安全、安心な活動拠点を設けまして、地域の方々の参画を得まして、学習、スポーツ、文化芸術活動、地域住民との交流活動などを実施しておるものでございます。 この放課後子ども教室につきましては、実施主体でございます市町村が当該施設の地域の実情に応じて実施するものでございまして、文部科学省といたしましても、実施に際しまして、人的体制の措置など、それぞれの状況に配慮した運営をお願いしているところでございます。 現在の実施状況といたしましては、千十九市町村の約七千八百か所でこれが実施されておりまして、ここでは、延べ約三百三十万人で、一か所一日当たり平均三・三人のボランティアの方々等の協力を得ながら活動がなされているところでございます。次年度は一万五千か所で実施できるように概算要求を行っているところでございます。 文部科学省といたしましては、障害の有無にかかわらず子供たちが様々な体験交流を行うことは重要であると考えておりまして、障害のある子供の参加につきましては、放課後子ども教室推進事業等実施要綱におきまして、本事業の実施に当たっては、障害を有する子供たちに対しても放課後や週末などにおける活動の場として活用されることが望ましいといたしまして、その参加に当たりましては、人的体制の確保等の適切な措置を必要に応じて講じることとしているところでございます。 現在は、四十二か所の特別支援学校を主たる場として障害のある子供を主とした事業が実施されているということは当省として承知しておりますけれども、その他障害のある子供の受入れ全体としては把握してございません。 ただし、川崎市におきましては全小学校で事業を実施しておりまして、地域内の子供であれば養護学校の子供も参加可能でございまして、各養護学校からスクールバスを利用したり、ヘルパーとともに参加し、帰宅時は保護者が迎えを行っております。また、大阪府の柏原市におきましては、市内在住の障害のある子供を対象として、府立支援学校や視覚支援学校に通う子供も参加可能な教室を実施しております。というような活動がなされております。 以上でございます。
○大河原雅子君 今御丁寧に御答弁をいただきました。 しかし、まだ全体の受け入れている子供たちの数を把握していらっしゃらないということで、これはやはりしっかりとした調査をしていただき、一般学校それから特別支援学校で地元の子供たちが交流できる、是非ともこれはしっかりと進めていただきたいと思います。 わざわざこの委員会で御答弁をいただきましたが、大勢の障害をお持ちのお子さん、その御家庭が注目をしている答弁でございますので、是非確実な実施をお願いいたします。 それでは、児童養護施設のところに一つ戻らせていただきまして、児童養護施設の入所者が施設を退所した後、そのまま独力で社会生活を営むことは非常に困難です。様々な負担を背負っている子供たちが自立援助ホームをステップとして巣立っていくと、そういう状況をしっかりと確実につくっていかなければなりません。 今回の法改正ではこの自立援助ホームに係る改正が行われ、非常に意義あるものと思っておりますが、現在の補助単価や設置状況、利用状況の実態と、このホームの数を増やして成果を上げるためについての課題をどう把握しておられるのか。特に場所の確保というのが大事だと思います。民間の賃貸住宅や公営住宅の利用、こうしたことも可能かと思うんですが、是非拡充をしていただきたい、その思いで見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) この自立援助ホーム、非常に重要な事業というふうに考えております。 今の実績でございますが、十九年度の実績で、二十四の都道府県、市において四十九か所の実施ということでございます。今年度、五十三か所分の予算を措置をしております。補助単価は、定員が十人未満のホームが約六百三十万、定員が十人以上のホームが約七百三十万ということでございます。 利用の状況でございますが、全国自立援助ホーム連絡協議会に調査をいただいた結果でございますが、十九年十二月一日現在で二百三十六人のお子さんが在籍をしておられて、平均年齢が十七・五歳ということでございます。 今回の法改正で、先ほども申し上げましたとおり、対象年齢の引上げ、それから都道府県に対する事業の実施の義務付け、それから予算の負担金化ということを行っているわけでございますが、特に場所を確保するというのは非常に大事というか、関係者が非常にお困りの点でございます。その中で今、関係省庁と、公営住宅をこういった事業を始めとして福祉の分野で社会福祉法人等が使用させていただくということについて協議をしているところでございます。 こういったことで、もし公営住宅も使えるということになれば大変大きな前進になるというふうに思っておりますので、関係省庁としっかり協議を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○大河原雅子君 やはり、自立支援ホームの設置、拡大をしっかり図っていただきたい。本当に巣立っていく子供たち、ここで生活をしながら将来に向けての準備をするわけです。貯金もしなきゃならない。初めて働くということもある。そこでつまずくこともあります。 この実は自立支援ホーム、たくさんできても、もちろん一つ一つ特色も出てくる、そのホームを構成する方々によっていろんな色合い、味わいが出てくるかと思いますが、実は失敗してしまう、そこにもなじめないお子さんもきっと出てくると思うんです。 今日、配付資料の一番最後に一つNPOの子供シェルターの資料をお付けしました。これは東京の例でございますが、大変数少ないんですが、今、名古屋や横浜にもこのシェルターというものがつくられています。 子供たちがもう今すぐ助けてほしいという悲鳴を上げている。そういう子たちを今晩泊めてあげられる、そしてそこでじっくりその子に寄り添い、その状態を行政と相談をしてその支援方策を考えて、その先の例えば児童養護施設へ行くやら、あるいは御家庭に戻る計画を作る、そういうことも可能なわけです。NPOがこういうことを支えてきました。行政にできないことを率先してやっている。こういうことも是非心に留めていただき、必ず必要なものでございます、そして行政にはできないことなので、是非支援を図っていただきたい。 最後に、こうした意味で、大臣に、私は、やはりまだ子供、家庭、しっかり総合的にとらえる法律もなければ施策も十分じゃないと思っています。子供家庭省をつくって、そして子供たちのために子供権利法を作る、こういう活動をしていきたいと思いますが、最後に、厚生労働省の大臣としての心意気をお見せいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今東京都のカリヨンというシェルターの御紹介ありました。いろんなNPOの方々が様々な分野で行政の手の届かないところに努力いただいているというのは大変有り難いと思いますし、これは東京都も御支援なさっているということで、行政との連携も考えていきたいと思います。 私が大臣やっていて常に思うのは、例えば文部科学省との連携協力、これをどうするのか。縦割りであってはいけません。例えば、保育所と幼稚園、これとの幼保一元化なんという話もあります。ですから、家庭と子供を例えば一つにまとめるような家庭子供省のような形に省庁を再編するというのも一つのアイデアであると思いますけれども、今の状況の中では、連携を密にしていく、これは実は医学部の教育においても、卒業したら厚生労働省、医学部の中は文部科学省で、研修制度どうするかありましたので、これ今合同で検討会やっています。 こういう形で連携を深めていくとともに、基本的にはやはり社会保障、特に子供は権利がある、この権利をしっかり守っていくんだと、そのためには大人の私たちが何ができるか、これを率先して厚生労働省として、また大臣としてやってまいりたいと思います。
○大河原雅子君 ありがとうございました。 時間がぎりぎりになりましたので、ここで終わらせていただきます。
○委員長(岩本司君) 午後零時四十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十二分休憩 ─────・───── 午後零時四十分開会
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、佐藤正久君が委員を辞任され、その補欠として石井みどり君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 休憩前に引き続き、児童福祉法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森ゆうこ君 民主党・新緑風会・国民新・日本の森ゆうこでございます。 神本民主党のネクスト子ども・男女共同参画担当大臣が、まず最初に我が党の基本的な考え方について質問されました。そして、大河原議員の質問に続きまして、私は特に虐待の問題について、それを中心に質問させていただきたいと思います。 通常国会でも虐待の問題について質問をさせていただきました。また、過去にもこの委員会で何度か取り上げさせていただいております。最も救わなくてはならないこの虐待の問題でございますが、まず、生後四か月までの全戸訪問事業や育児支援家庭訪問事業、これが法律上位置付けられることになったわけですけれども、これは、まずはだれでも虐待の加害者になり得るという基本的な認識に立ってそれを予防するという大きな前提があるかと思いますが、どのくらいの市町村で現在実施されているのか、御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) お答え申し上げます。 まず、生後四か月までの全戸訪問事業でございますが、二十年度における実施見込み市町村数で申し上げますと、千二百四十四市町村、七一・八%でございます。昨年度に比べますと一三・六ポイントの増加となっております。また、育児支援家庭訪問事業につきましては、こちらの方が割合が低うございまして、八百市町村、四五・四%、昨年度に比べて二・五ポイントの増加となっているところでございます。
○森ゆうこ君 今回、法律上位置付けられることになったわけですけれども、今ほどの御報告ですと全国的な実施と言うにはほど遠い状況なのではないかと思いますが、これからどのように実施率を高めていくおつもりなのか、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 今般、この二つの事業は法律に位置付けられることになるわけでございます。全国の市町村で実施をしていただきたいということで、法律の中で市町村にその実施に向けての努力義務をまず課すということになっております。法律が通れば、このことを市町村にしっかりとお伝えをしていきたいと思います。 それから、今、先進的な自治体で非常に良い取組が進んでおります。国におきまして、これらの具体的な実施方法や対応方針、それから具体的な個々人に対する支援計画の作り方ですとか対応の仕方、それから実際に訪問する人への研修の在り方、こういったものを、先行自治体の状況をよく踏まえて、ガイドラインを作って市町村にこれを周知をするということで、こういった取組を通じて全国の市町村でできるだけ早く実施をしていただけるように努力をしたいというふうに考えているところでございます。
○森ゆうこ君 数値目標というか、時期的な目標は設定されますか。
○政府参考人(村木厚子君) 具体的にいつまでに全市町村という形の目標設定は今のところ考えておりませんが、もう法律になったからには、これはできるだけ早く全市町村実施ということを目標にしたいというふうに考えております。
○森ゆうこ君 後でまた大臣にもこの件に関しても触れて御答弁をいただきたいと思いますが、やはりいつまでに一〇〇%達成するという具体的な目標を掲げることが私は非常に重要だというふうに思っております。 今ほど申し上げました、だれでも虐待をしてしまう可能性がある、子育てが孤立化をしていく中でお母さんだけが一人で子育てを抱え込んでしまうと、こういう状況があるわけですね。だれでも虐待をしてしまう可能性がある、それを予防しよう、そういう考え方と、もう一つ、特に虐待が起きるのではないかと、家庭によって特に注意すべき場合があると、私は二通りあると思うんですね。 それで、お聞きしたいんですが、子供の無保険の家庭について先般報告されたところでございますが、無保険の家庭においては、私は要保護児童がいる可能性が高いと思われますが、特に注意すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 子供の無保険の問題につきましては、特にこの無保険の状態になっているのに様々な事情があると思いますが、いずれにしても、子供がいる家庭について何らかの支援が要る可能性というのは非常にあり得ることだというふうに思っております。 今度この無保険の問題についても、資格証明書の発行その他いろいろな手続を取る際に養育環境に問題がありそうな世帯を把握した場合には、できるだけ市町村の児童福祉部局、児童相談所につないでいただくということをお願いしたところでございます。こういった形で、できるだけ要支援家庭を早く発見できるようにということで努めてまいりたいと考えております。
○森ゆうこ君 子供の無保険の世帯をそのままにしておくということは非常にそれはまず許されないことだというふうに思いますが、この無保険の家庭をとにかく解消すればいいんだということで、ただ何も事情を聞かないままこの状態を解消してしまうのも私は少し問題があるのかなというふうに思っております。 今ほど局長が御答弁になりましたように、十月三十日に出されましたこの通知の中でも、やはり厚生労働省もこの養育環境に問題のある世帯に対する対応ということで、こういう子供が無保険の家庭において、このような要保護児童がいる可能性ということを恐らく強く意識をされてこのような通知を出されたというふうに思いますが、いかがですか。
○政府参考人(村木厚子君) せんだっての調査で三万人ほどのお子さんがこういう世帯にいるということが分かったわけでございます。無保険になっている原因そのものには様々なものがあろうかと思いますが、この資格証明書なども、とにかくその無保険になっている家庭とコンタクトを取るということが一番大事なことというふうに承っております。その意味で、こういうチャンスをつかんで、むしろ健康保険の無保険の問題だけではなくて、お子さんが置かれている状況、その家庭の状況ということをつかむきっかけになるものというふうに考えておりますので、これを契機にしまして、そういったお子さんの状況をできるだけ児童福祉の専門の機関のところにつないでいけるということが非常に大事だというふうに考えているところでございます。
○森ゆうこ君 十月三十日の通知によって、その前にも三分の二の自治体は既に何らかの手当てをして無保険の子供ができないような対応をされているわけですね。残る三分の一の自治体が問題であると。十月三十日の通知で、そういう自治体に対してしっかりと対応するようにということで、今ほど申し上げました内容も含めて通知を出されたわけです。何の対応もされないというところがあるのが一番困るんですけれども、大臣、いかがですか。通知も出されたんですけれども、特に子供が無保険になっている。無保険の家庭そのものの存在についてきちんと厚生労働省としてもっと対応すべきではないかと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 先般の通知も発出したところでありますけれども、まず予防をしっかりする。それから、やはりこれは虐待の問題含めて福祉の部門との連携が非常に必要だと思いまして、これを特に強調してやりたいのと、緊急な場合にはもうとにかく対応しなさいということを指示をしておりますので、今後ともきめの細かい対応をするべきであるということをこの市町村に対して指示をし、これはいろんな相談にも乗っていきたいというふうに思っております。
○森ゆうこ君 それで、虐待とそして経済的に困窮している家庭との相関関係について、厚生労働省がどういう御認識を持っていらっしゃるのか伺いたいと思います。 今のお話は、無保険の家庭において要保護児童がいる可能性が高いんじゃないかということを申し上げました。 実際に経済的に困窮している家庭と虐待との相関関係については、今年の三月二十七日に第四次報告が出されました児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会の報告についても触れられておりますけれども、厚生労働省としての御認識を伺いたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 虐待とそれから家庭の貧困、経済的な困窮についての相関でございます。 虐待すべてについてマクロ的に家庭の経済状況との相関を調べた調査はございませんが、先生が御指摘をくださいましたように社会保障審議会の児童部会の下に置いております児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会、この委員会で検証をしております。 この検証については、特に虐待により亡くなられたお子様がいる家庭の所得の状況を調査をしております。サンプルが非常に少のうございますし、所得の状況がつかめなかった御家庭もありますが、心中事例を除いた百五十一の事例のうち家庭の所得の状況が把握できた事例が六十三でございます。このうち九事例が生活保護世帯ということでございました。この割合は一四%ということでございますので、これは相当高い数字というふうに思っております。また、東京都が、これちょっと古いんですが、十五年度に千六百九十四件の児童虐待について実態分析を行っておりますが、このときのデータで見ますと一五・三%が生活保護世帯ということになっております。 一般的に高齢者世帯を除いて総世帯に占める生活保護世帯の割合、十八年度の数字が今手元にございますが、一・五%でございますので、やはり経済的な困窮というのは一つのリスク要因というふうに考えるべきと考えているところでございます。
○森ゆうこ君 先ほどの第四次報告、児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会、この虐待死に関しての報告を見ますと、心中と心中以外に分けてあるんですが、心中以外で見ますと、生活保護世帯が二一・一%、これ有効割合です、市町村民税非課税世帯が三六・八%、これを合計しますと五七・九%。明らかに、明らかに経済の困窮とこの虐待、私は相関関係があると思います。そして、新聞報道等でもこれに警鐘を鳴らしております。OECDのデータによりますと、十七歳以下の子供の七人に一人が貧困状態にあると、日本においてはですよ。舛添大臣、この日本において十七歳以下の子供の七人に一人が貧困状態にあるというふうにOECDのデータで示されているところでございます。 私は、やはりこの貧困の固定化、負の連鎖というのを断つべきだと、そのために大きな政策転換が必要だというふうに考えます。児童扶養手当の削減、母子加算の廃止等々、本当に弱い者いじめ、一番手を厚く差し伸べなければいけない人たちのところを真っ先に切り捨ててくる、こういう施策をもう大転換をして、この負の連鎖を断ち切るべきだと考えますが、大臣の御所見をいただきたい。
○国務大臣(舛添要一君) 児童福祉の観点から様々な施策は行ってきておりますし、これは各自治体とも連携してきちんとやれるように、そして重点的な対策もやっております。 社会保障全体についての財源については、先ほど神本委員との議論がありました。ただもう一つ、これは施策という点もありますけれども、私は戦後すぐ子供時代を送りましたけれども、やはり全体の地域の力とか家庭全体の力とか学校全体の力とか、そういうものが、あの当時は非常に貧しい状況でしたけど、まだ残っていたような気がします。ですから、そういう点についても目配りをするとともに、やっぱり総合的に児童福祉という観点から更に予算をきちんと付けて、きめの細かい対応をしていくように努力をしてまいりたいと思います。
○森ゆうこ君 二兆円をばらまくかと思えば二千二百億円の社会保障費の削減を継続するという、私、全くもう支離滅裂で何を考えているか分からないんですよ。これに深入りするとほかの議論ができなくなりますので。 それで、平成十六年の児童福祉法の改正によって平成十七年度から市町村も虐待通告の対象になりました。本当に機能しているのでしょうか。特に町村など規模の小さい自治体では十分対応ができていないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 平成十六年から御指摘のように市町村がこの窓口となりました。市町村における相談件数でございますが、平成十九年度に五万二千件という大変大きい数字になっております。そういった意味では、市町村も窓口として大変役割を果たしてくださっているというふうに考えております。 しかしながら、この市町村の相談体制を見ますと、市町村の児童家庭相談担当職員のうち児童福祉司あるいはそれと同様の資格を有する方というのは一二・三%にとどまっているという状況でございます。それから、子どもを守る地域ネットワークの調整機関の担当職員の方も同じ水準で見ますとやはり一二・三%ということでございまして、市町村からは大変その専門職員の確保などが難しくて実際に機能するために課題があるというふうに伺っているところでございます。 そういった意味で、携わるスタッフの質の確保、それから、不慣れな市町村もございますので、この専門性をどう確保していくかということが非常に大事で、ここへの補助をしっかり行っていきたいというふうに考えているところでございます。
○森ゆうこ君 是非ともその観点で支援をしていただきたいと思います。麻生さんは地方分権だからいいんじゃないとか。あれは全然意味が違うと思いますね。地方分権の意味が分かっていない。こういう問題に関してはやっぱり国としてしっかりそういう体制ができるように支援をすべきだというふうに思っております。 先日も札幌市で、母親が娘を小学生のころから八年間も家に監禁状態にしていて、十九歳になってようやく保護されたという事件が発生しております。なぜ八年間も保護できなかったのか。小中学校が不登校として処理していたり、父親から市役所に相談していたという報道もございますが、関係機関の連携が取れていなかった、全く取れていなかったのではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(村木厚子君) 大変札幌市の事案も痛ましい事案でございました。御指摘のように、学校は不登校と認識をし、また父親の方から、これはかなりお子さんが大きくなってからの時点かと思いますが、母親の関係で精神保健相談等があったというふうに聞いております。この事案について札幌市でも今検証を進めていただいておりますが、関係機関が子供の虐待が疑われる状況を把握した場合にできるだけ早く児童相談所へつながっていれば、通告があればもっと早く防げた案件でもあろうかと思います。 先ほども申し上げた子どもを守る地域ネットワーク、これが設置だけではなくて、具体的に特に実務者の間でこの問題が機能する、このネットワークが機能するということが非常に重要になってきているというふうに思っております。札幌市等の検証結果なども今後踏まえまして、ネットワークの在り方、関係機関の連携の在り方について更に強化をしたいというふうに考えております。
○森ゆうこ君 私もいつも文句言っているばかりじゃなくて、時には厚生労働省の取組について評価を率直にさせていただきたいと思っているんですが、今ほどお話のありました子どもを守る地域ネットワークの設置につきましては、度々一〇〇%になるように一生懸命やってほしいということでお願いをしてまいりましたが、今日皆様のところに資料を配らせていただいております。なかなかすぐにとはいきませんでしたけれども、それでも前へ進んでいるんだなということで、率直に評価をさせていただきたいと思います。 それで、また今ほど局長の方からも、そのネットワークが実際に機能するのか、きちんとフォローしていってくださるという御答弁もいただきました。一言だけこのネットワークの設置、見込み、今の状況とその設置見込みについて簡単に御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 今委員からも資料を配付いただきましたが、この二十年四月一日現在でございますが、市町村の設置割合が九四・一%、昨年に比べて一〇・〇ポイント増加をしたところでございます。もう一息というところでございます。 全県に設置をされるとともに、この調整機関にやっぱり専門のスタッフができるだけ置けるようにということ、今回法改正でもその点取り入れておりますが、それから、偉い方だけの会議ではなくて実務のレベルの会議が動くとか、非常にその点が大事だというふうに聞いておりますので、そういったことでうまく運用しているところなどの状況も各自治体にお伝えをして、これが実質的に子供たちの虐待を防ぐものとして、あるいは要支援家庭を早く見付けて福祉につないでいくネットワークとして機能するように努力をしたいというふうに思っております。
○森ゆうこ君 是非取組をお願いを申し上げたいと思います。 それで、先ほど来お話が出ておりますが、児童相談所に寄せられた虐待の相談件数が平成十九年度には四万六百件にも達しました。児童虐待防止法施行前の平成十一年度の三・五倍に増えております。また、虐待による子供の死亡事件が相変わらず後を絶たない状況でございます。 こんなに多くの虐待の相談に児童相談所は果たして対応できているんでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 大変虐待の件数が増えているということで、児童相談所に掛かる負荷も大変大きなものになっております。 年々、地方財政措置で、特に相談の中心になります児童福祉司の増員についてお願いをしてきたところでございます。今年は一名でございますが、昨年は三名の増員というようなことでやってきておりまして、今標準団体、人口百七十万人でございますが、その百七十万人当たりの児童福祉司の数が二十九名というところまで来ております。 それから、特に来年度の概算要求で、保護者指導が非常に大きな課題となっておりますので、児童福祉司と連携をして保護者指導を行っていただく保護者指導支援員も新たに配置ができるように必要な経費の概算要求をしているところでございます。 このような施策を通じて児童相談所の機能強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○森ゆうこ君 今ほど御報告をいただいたんですけれども、しかし、実際、児童福祉司一人当たりのケース数というのはやはり増えている状況だと思うんですけれども、児童福祉司一人当たり何件ぐらいのケースを持っているのか、御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 児童福祉司も数は増やしてまいりましたが、虐待の相談も大変増えているということでございまして、児童福祉司一人当たりの平均の件数、どのぐらい持っているかということでございますが、まず、相談件数で申し上げますと、平成十五年に一人当たり百九十七件、年によって上下をいたしますが、平成十九年度、今手持ちの一番新しい数字で百六十三件、こちらはわずかに減少しております。 一方、虐待相談そのものにつきましては、平成十五年度、一人当たり新規件数で見ますと十五、平成十九年度では十八ということで、むしろ御負担が増加をしているというような状況にございます。
○森ゆうこ君 今御報告いただいたのは一人当たりの新規のケース数だというふうに思います。 その数字を聞いただけでも驚きなんですけれども、実は児童福祉司さんが対応するケースというのは継続もあるんですね。継続も入れますと、実はもっと一人当たり多くのケースを抱えているんじゃないかというふうに言われておりますが、それについてはいかがですか。
○政府参考人(村木厚子君) 御指摘のとおりでございまして、これ統計データを取るのに新規の件数で取っております。継続案件がありまして、大変御負担が大きくなっているというふうに認識をしているところでございます。
○森ゆうこ君 結局、舛添大臣が私の進言を入れて訓示してくださったのかどうか分かりませんが、六月十七日に全国児童福祉主管課長・児童相談所長会議があって、大臣も訓示をしていただいて、様々な御報告がなされたんですが、大阪の寝屋川の例の虐待死事件の検証結果が報告をされております、この資料をいただきますと。そこの三百三十六ページですか、全体の、この報告の三十ページの中にこういうふうにあるんです、「おわりに」というところで。「看過できないのは、子ども家庭センターも寝屋川市も膨大なケース数を抱え、多忙を極めていたことである。このことが個々の事例への的確なアセスメントや迅速な対応、円滑な機関連携を阻んでいたことは明らかである。子ども家庭センターおよび市町村における相談支援体制、とりわけ人的体制の強化が喫緊の課題であることを強調しておきたい。」。 何もこの例を出すまでもなく、とにかくマンパワーの不足ということは以前から言われておりまして、私も何度となくここでお願いをさせていただいておるところでございます。徐々に御努力をいただいて現場の数を増やしていただいているということは十分分かってはいるんですが、しかしなおこういう状況、非常に厳しい状況なんですけれども、いかがでしょうか、大臣、ばらまかないでね、お金、こういうところにしっかりとお金を付けていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 三月にこの委員会で森ゆうこ委員からきちんと訓示をしろということでありましたので、六月の十七日に、これ初めて児童福祉主管課長と相談所長を両方集めて、きちんとやるようにということを指示いたしました。それで、いろいろ人員削減という枠の中で、しかし必要なところはめり張りを利かせながら増やしていこうということで着実に今努力をしておりますけれども、まだまだこれで十分ではないと思いますので、今後ともまた引き続き努力をしてまいりたいと思います。
○森ゆうこ君 よろしくお願いいたします。 それでは続きまして、二問続けて質問させていただきたいと思います。 今年四月に施行された改正児童虐待防止法の児童の安全確認・保護の新しいプロセスは生かされているのか。皆様のお手元の資料二枚目でございます。 そして、あわせて、目視対応。前回、三月のときにもここで申し上げました。キーワードは目視、目で見る、目で確認する。虐待の通報があったときに、まずだれかが必ず目で確認をするということが一番大切なんだということを、ここで今日も改めて言わせていただいて、目視対応の四十八時間ルールが徹底されているのか、併せて御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) まず、今年の四月から施行されました改正児童虐待法に基づきます児童の安全確認・保護の新しいプログラムでございます。解錠、錠を解くという方の解錠でございますが、解錠等を行って立入調査もできるようになったわけでございます。今年の四月一日施行でございますので、八月末までの五か月間の状況を調査をいたしました。 先生が資料を御提出くださっておられますが、このプロセスに基づきまして、制度に基づきまして、知事の出頭要求については九件でございます。それ以降のプロセスに入ったものは、いまだないということでございます。出頭要求を行いました九件につきましては、その後、この出頭要求をきっかけにして展開があって、児童の一時保護などが行えて対応が取られているというふうに聞いております。そのために強制的な臨検、捜索までにはいかなかったということでございますが、そういった意味で、この新しい手段が児童の安全確認につながっているというふうに考えております。 まだこれは五か月の状況でございますので、この後の状況をよく確認を、施行状況について実態把握をしていきたいと思っております。 それから、目視をする、直接安全確認を直接目視でするということは非常に大事なことでございまして、平成十九年の一月には、いわゆる四十八時間ルールということで各児童相談所にお願いをしたところでございます。実態としまして、四十八時間以内というルールを定めたところが六十二自治体、二十四時間以内というところも四自治体ありまして、六十六の自治体すべてのところで一〇〇%このルールは設定をいただいたところでございます。 具体的にこれが今どのように運用されているかということについての統計データはございませんが、重大事案につきましては、すべてこの問題も含めて国及び地方公共団体で検証をしっかりやっていきたいというふうに考えているところでございます。
○森ゆうこ君 新しいプロセスがこういうふうにできたわけです、こうやって図解にしていただくとよく分かるんですけれども。でも、なかなかやはり母子分離というんですか親子分離させる、緊急に対応しなきゃいけないんですが、そういうことについて現場でなかなかちゅうちょがあるということもあるやに聞いておりますので、またその辺に気を付けながら是非フォローをしていただきたいというふうに思います。もう本当にくどいようですけれども、必ずだれかがすぐに確認をする、直接その子供を見るということがあれば虐待死免れていたんじゃないかなという思いのする事件が本当にたくさん多いので、もうこれをとにかく私は徹底をしていただきたいというふうに思います。 そのせっかく救出をされた子供が、例えば一時保護所、救出された子供はその喜びを例えばここへ来てやっと自由に息ができた、こんなコメントをする、それまで置かれていた本当に悲惨な状況というのは想像を絶するんですけれども。また、一時保護所に救出されます。しかし、児童養護施設などに空きがないため子供が一時保護所から出られず、定員を上回る子供が生活している一時保護所もあるというふうに伺っております。 今般、様々な形で社会的養護体制が全国的に整備していくためにこの法案が出されているというふうに思っておりますけれども、児童養護施設など、このような社会的養護体制をしっかりと全国的に整備をしていくべきと考えます。 来年度の予算要求についても御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 一時保護所それから児童養護施設自体も入所率が非常に高い状況になっているところでございます。社会的な養護体制そのものをやはり各地域で計画的に整備をするということが重要になってきているというふうに考えております。 今回の改正法の中にも、次世代育成支援対策推進法に基づく都道府県行動計画の記載事項として社会的養護を具体的に明示をして、これについても計画を作っていただくということ、またこの計画を作る際に国がお示しをする行動計画策定指針というのがございますが、この中で、社会的養護の提供体制に関してその提供量を見込むときに勘案すべき事項というのを国の方でこの指針の中に盛り込んで、それを見ながら各自治体で行動計画を作っていただくということをやっていきたいというふうに考えているところでございます。これによって計画的な整備を図りたいというふうに思っております。 また、二十一年度の概算要求でございますが、里親ファミリーホームでございますとか里親委託そのもの、それから児童養護施設、とりわけ小規模ケアの推進、それから養護施設本体の施設整備など、必要な予算の要求をしているところでございます。
○森ゆうこ君 額を聞いているんですが、二十年は、要するに私の聞きたいのは、社会的養護という部分で見ると二十年は千五百五十億円ぐらいだと思うんですけれども、二十一年度の概算要求でいろんなまた新しい施策も付いているわけですが、幾らぐらい要求しているんですか。
○政府参考人(村木厚子君) まず、全体額を申し上げます。 国費ベースでございます。昨年、七百九十八億六千七百万の要求でございました。二十一年度においては、八百四十一億四千二百万の要求をしているところでございます。 総額は、以上でございます。
○森ゆうこ君 それはどの区分でですか。ちょっとごめんなさい。
○政府参考人(村木厚子君) 社会的養護体制の拡充ということで、家庭的養護の推進、それから入所児童への支援の充実等々を総計をいたしまして八百四十一億ということでございます。
○森ゆうこ君 ちょっともう少し質問のやり取りしておけばよかったんですが、この施設のすべてのいろんなお金を入れて社会的養護が全体で幾らかということをお聞きしたかったんですけれども、また後で答えられるようだったらお答えをいただきたいと思います。 それで、次の質問に移りたいんですが、児童虐待問題では子供の保護に重点を置くために時に親と対立することもありまして、虐待を行った親のケアを児童相談所が行うのは難しいという指摘もございます。親子が再び一緒に暮らすためには、親に対するケアを行い、そして意識、考え方を変えることが不可欠でございます。 虐待を行った親に対するケア、そして指導についてどのように行うのか、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 虐待のお子さんに対するケア、施設でお預かりするのももちろん大事ですが、親子が再び一緒に暮らせるような環境を整えていくということも非常に大事なことだというふうに思っております。このために、今年の四月でございますが、改正児童虐待防止法の施行に併せまして、児童虐待を行った保護者に対する援助ガイドラインというものを策定をいたしました。これを今、児童相談所に通知をして、このガイドラインに沿って家族の再統一ということで御努力をいただいているところでございます。 それから、先ほども若干触れたかと思いますが、平成二十一年度の概算要求におきまして、入所施設での入所が長期化をしているような御家庭を対象にして保護者指導ができる保護者指導支援員というものを配置ができるように新たに事業を創設をして、この予算を要求をしているところでございます。
○森ゆうこ君 ありがとうございます。やはり専門家の配置、そして、そのための専門家の育成ということがますます重要であるというふうに考えます。 続きまして、虐待を受け、児童養護施設に入った子供が施設の中で再度虐待を受けてしまうという悲惨な事件が起こっております。このようなことは絶対に許せません。特に、私は性的な虐待ということが報告されたときには本当にもう胸がつぶれる思いでございました。性的虐待は魂の殺人と言われています。絶対許されないことだと思います。 今回の法案の中にもそのようなことを防ぐ方策が入れられているわけでございますが、これまでの取組と今回の法案における対応の枠組みについて伺いたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 虐待などを受けて施設に入ってきたお子さんがまた施設の中で虐待を受ける、また、特に性的虐待の場合は本当に傷が大きゅうございまして絶対にあってはならないことということで、今回、法律の中にこの虐待防止の仕組みをしっかりと取り入れたところでございます。 まず一つには、施設内虐待等の発見者に対して通告義務を課したこと、また、施設内で虐待を受けたお子さんが都道府県等へ届出ができるような仕組みをつくったこと。それから二つ目としまして、通告をした職員等に対する不利益取扱いを禁止をすること。三つ目といたしまして、通告等があった場合に、都道府県によって子供の保護、施設に対する立入調査、業務停止等の処分ができるようにしたこと。それから四つ目としまして、国によって施設内虐待に関する検証、調査研究、また、都道府県等によって施設内虐待の状況等に関して公表をするといった規定を盛り込んだところでございます。 施行に向けて先進的な取組をしている自治体もございますので、それらも参考として、関係者と連携をしながら都道府県の具体的な取組のガイドラインも作って、この改正法をしっかり生かして施策を進めていきたいと考えているところでございます。
○森ゆうこ君 次の質問とも関連性があるんですけれども、やはり施設をもっとオープンに私はするべきだとも思います。 例えば、介護施設なんかはボランティアが入れます。この児童養護施設等の福祉施設には、やはりボランティアであろうとも研修を積まなければ入れないとは思いますけれども、やっぱりもう少しオープンにして、例えば被害を受けている子供が直接訴えができるような、そういう場面がつくれるようにすべきだと思いますが、ちょうど十一月二十日に全国児童養護施設長研究協議会で報告されたんですけれども、これは東京都の児童養護施設二十四か所を一か月間にわたって調査した結果、子供間暴力が週に九十九件、子供同士の暴力、それから子供から施設の職員に対する暴力ということで大変な状況にあるということが浮き彫りにされました。 施設における入所児童間の暴力への対応、これについてはようやく数字が出るようになりましたけれども、前から指摘をさせていただいておりました。今は施設に入所する子供のほとんどがと私は言った方がいいと思いますが、被虐待児なんですね。だから非常に対応が困難であると。今までの、さっき大臣が戦後の状況のことを言いましたけれども、そのときともう全く違うんですよ。だから、そのときと同じ感覚でこれを運営しようと思っては私はいけないんだと思うんです。 そういう意味では、職員の配置基準をそもそも見直すべきであるというふうに改めて主張させていただきたいと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 子供同士の暴力の問題も施設の中で大変深刻な問題だと思っております。 子供同士の暴力ということは、やはり子供の情緒そのものが安定しているかどうかということにかかってくるわけでございますから、その背景にあるやはりその子供一人一人に個別的なケアができているかとか、専門的な心理的なケアができているかということが非常に大事になってくるんだろうと思います。また、施設が組織として風通しが良く、第三者の目が入るということも非常に大事なことだろうというふうに思っております。 子供にしっかりしたケアをするためには、やはり人員配置の問題、それから職員の専門性の問題というのは非常に大きい問題だということは、先生の御指摘のとおりだと思っております。今この見直しがどのようにできるかということで、施設に関する実態調査を既に始めておりまして、特に今年度後半、できればきちんとケアのできている施設などの実際のケアの状況などについてタイムスタディーのようなこともできないかということで検討しているところでございまして、こういった具体の調査の結果なども踏まえまして、職員配置とかあるいは施設の体系が今のままでいいのかどうかといったようなこと、しっかり検討していきたいと考えているところでございます。
○森ゆうこ君 これまでそういう調査が行われてこなかったということは大変問題だと思うんですが、とにかく急いでそのような調査をやっていただきたいと思いますが。 大臣、この児童福祉施設最低基準ですよね、その職員の配置基準というのは。しかし、その児童福祉施設最低基準、これを見ますと、第二条で「最低基準は、児童福祉施設に入所している者が、明るくて、衛生的な環境において、素養があり、かつ、適切な訓練を受けた職員の指導により、心身ともに健やかにして、社会に適応するように育成されることを保障するものとする。」と、このように第二条でうたっております。 そうしますと、今もう環境が違うわけですから、そういう意味で、この第二条のものを実現するためにはやはり抜本的な人員配置基準の見直しが必要だと思いますけれども、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 例えば透明性の確保、そのためにどうするか、それは外の力を借りることもあると思いますが、様々な点でこの児童福祉の側面で十分ではない。それから、今御指摘のように、せっかく入った施設でまた虐待されると、こういうことは絶対にあってはならないわけでありますので、こういう点を含めてきちんと対応してまいりたいと思っております。
○森ゆうこ君 こういうことに対しては、やはりお金が掛かるわけですね、マンパワーの強化というのが一番お金が掛かるわけです。くどいようですが、二兆円ばらまいているんだったら、これ二千二百億円の社会保障削減、これ戻ったってまだ余りますよ。どうしてそういうことにお金使ってもらえないのかなと思います。 それで、最後の五分間、済みません、先般、先週、先々週かな、通告したんですけれども、質問できなかったんですが、ちょっと心配なことがあるので少しだけ質問させてください。 公衆衛生についてなんですが、タミフル耐性菌というのが言われております。これを受けて鳥インフルエンザの対策の強化について、また、通告はしておりませんけれども、エイズの問題も大変深刻でございます。十二月一日はまた世界エイズデーということで、先般も日本においては非常に増えているということも報告されておりますので、そういう点についての対策強化について伺いたいと思います。
○政府参考人(上田博三君) タミフル耐性のインフルエンザの問題でございますけれども、国内外でタミフル耐性がインフルエンザウイルスに対してこれ確認されています。これ季節性インフルエンザというものに対してでございますけれども、またその状況について国際的な情報収集と国内調査を継続しておりますけれども、新型インフルエンザウイルスについてはその性質を発生前に予測することは困難でございます。 しかしながら、我が国ではタミフル耐性ウイルスの出現を念頭に、新型インフルエンザ対策の一環として、平成十九年度までに百三十五万人分、さらに今年度の補正予算により追加百三十五万人分のリレンザも備蓄するとしたところでございます。新型インフルエンザ対策は、タミフルやリレンザなどの備蓄を進めるだけではなくて、隔離、停留などの水際対策、プレパンデミックワクチンの備蓄、研究開発、医療提供体制の整備、これらの総合的な対策が必要でございます。今後とも、このタミフル耐性の問題につきましては、国立感染症研究所が実施しておりますサーベイランス等によって耐性ウイルスの発生状況を把握して、新型インフルエンザの発生に備えてまいります。 またエイズについては、我が国では先進国の中で唯一と言っていいほど感染が増加傾向にあるということでございます。御指摘の点を含めて、今後ともしっかりエイズ対策も進めていきたいと考えているところでございます。
○森ゆうこ君 それで、SARSが問題になったときに、あのときは坂口厚生労働大臣だったと思うんですけれども、日本は公衆衛生が非常に発達しているんだと、だからこういう感染症を未然に防ぐ力もあるというふうなお話をしていられたかと思います。 しかし、今日質問しようと思ったのは、もう時間がないんですけれども、先般、消費者センターから国民生活センターに対して付けづめによる危害情報が寄せられております。このネイルサロンとかネイリスト、ネイルアーティスト、私もたまに気分転換に行くんですけれども、こういうところは既存の美容師法というか、そういうところの法に入っていないんですよ。つまり、公衆衛生のその規制が掛からないところなんですね。それでカビが生えたりということは衛生管理がどうなっているんだろうか。美容業それから理容業においては、感染症の発生が問題になったときに非常に規制が強化されているんです。私は非常にアンバランスだと思うんですが。 もう、ちょっと時間がないので簡単でいいんですけれども、そういうところに対して今後どのように対応されるのか伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(上田博三君) 美容師法における美容とは、パーマネントウエーブとか結髪とか化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいうとされておりまして、通常、首から上の容姿を美しくすると、このようなことでございます。 したがいまして、首から上の施術を行わず、マニキュアとかペディキュア又は付けづめなどのネイルのみの行為を行っている場合には美容師法で言う美容には含まれないということでございまして、ただ美容所においてもこのような行為をしているところがありますので、これに対しては衛生水準の確保を図っております。 また、このペディキュア、マニキュアについては関係団体、業界の団体がございまして、そこで衛生基準についてそれぞれ講習などを行ってやっていると、推進をしているということでございます。 私どももそれについて都道府県などと連携をして、更にこの分野の公衆衛生が確保されるように努力をしていきたいと考えておるところでございます。
○森ゆうこ君 時間なので終わります。
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。 平成十五年の七月、次世代育成支援対策推進法が制定されまして、次代の社会を担う子供が健やかに生まれ、育成される環境の整備を行うという目的で次世代育成支援対策が集中的に進められてまいりました。仕事と育児が両立できる環境づくりという観点から様々な取組がなされておりますが、今日なお、妊娠、出産を機にそれまで就労していた女性の七割が離職をしている。とりわけ、女性にとっては就労と出産・育児は二者択一の状況になっているわけでございます。私、本日は特にこのいわゆる次世代法改正、働き方という観点からの質問を中心に進めていきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。 まず、子育て環境を整える取組においてであります。 子育てをする親の職場の積極的な取組ということは不可欠なことであります。まず、現行の次世代育成支援対策推進法において義務付けられております一般事業主行動計画の内容について、どうとらえて、どう評価されているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) それぞれの企業で従業員の方の子育て支援をしっかりしていただくというのは大変大事なことだというふうに思っております。 今の次世代法では、とりわけ大きい企業ではそういった取組を早く進められるだろうということで、従業員規模三百一人以上の企業において次世代計画を作っていただくということを義務付けをしているわけでございます。 この一般事業主行動計画でございますが、本年九月末の状況でございますが、従業員三百一人以上の企業一万三千三百五十五社の中で一万三千八十九社、届出率にいたしますと九八・〇%の企業が策定、届出をしていただいているということでございます。一方、努力義務であります三百人以下の事業主、これは大変数が多うございますが、この中で策定、届出をいただいておりますのは一万四千百三十九社にとどまっているということでございます。 そういった意味で、三百一人以上の企業についてはほぼ届出が一〇〇%していただけるような状況になったということで、この面での浸透は非常に成果が大きかったというふうに考えておりますが、中小企業の方への浸透がこれから残された課題というふうに考えているところでございます。
○島尻安伊子君 その行動計画の策定について、一般事業主からの相談対応はどのような体制でこれまではしてきたのかということをお聞かせいただけますでしょうか。特に、地方の労働局レベルではこの相談対応業務、どう取り組まれてきたのかということを教えていただければというふうに思います。
○政府参考人(村木厚子君) 各県にあります都道府県労働局雇用均等室という部署がございますが、そういったところを中心に、企業への周知啓発に努めてきたところでございます。特に、三百一人以上ということでありますとかなり数も限られる、労働局、多うございますので、丁寧にやってきたところでございます。 それからもう一つは、みんなで子育てを応援しましょうと、事業主に自主的に取り組んでいただくということでございますので、役所が直接指導をするほかに、次世代育成支援対策推進センターというのがございまして、これ、実は事業主団体が多くこのセンターになっていただいております。例えば中小企業団体中央会でございますとか商工会というところでございます。こういったところで、事業主の立場に立って考えていただけるところがセンターとして企業の御相談にも乗っていただいていると、こういう状況でございます。
○島尻安伊子君 推進センターということで、企業との情報交換というんでしょうか、そういう場所があるというのは大変にいいことだと思いますし、また今後この改正において対象企業が増えるわけでありますから、またこういうところの充実も図っていただければというふうに思います。 今もお話がありましたけれども、今般の改正で行動計画の策定そして届出の義務付けが従業員数百一人以上の企業にも拡大されるということでございますけれども、今以上に数が増えて、もちろんそうなれば、これまでのようにまた相談といいますか、策定に当たっての相談窓口というものももっともっと充実させていかなければいけないんだろうというふうに思うんですけれども、この取組と、それから、百一人という義務付けになると、およそどのぐらいの対象者数というんでしょうか、企業それから労働者という観点からの数がもしあればお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) この法改正をすることによって対象拡大をするわけでございます。三百人以上、従来の数字でございますと、企業数が約一万二千社、労働者数にして一千五百万人でございます。これが百人以上ということで統計を取りますと、企業数が約四万三千社、それから労働者数にいたしますと二千万人ということでございます。全労働者に占める割合で申し上げますと、これまで現行では大体四五%をカバーするということでございますが、今回の改正により六〇%までカバーができるというような状況でございます。
○島尻安伊子君 そうしますと、そういった対象となる企業が増えるということで、重ね重ねになりますけれども、相談窓口の充実ですよね、これを、人的配置も含めて大変に必要になるんだろうというふうに思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 今回の法改正によりまして計画策定に取り組む企業が増えるということ、それから、中小企業でございますので人事労務管理を専門で実施をするスタッフが少ないということで、大変大手の企業に比べてもこの計画策定の負担が大きいというふうに私ども伺っております。労働局、それから先ほど申し上げました九十四の次世代育成支援対策推進センターにおきまして、これまで以上にきめ細かい支援策を取りたいというふうに思っております。 特に、中小企業においては中小企業の好事例というのが非常に求められているというふうに聞いておりますので、できるだけ業種別、それから小さい規模の企業の好事例を収集をする、情報提供していくというようなこと、それから個別の相談にしっかり乗って、計画策定を具体的にお手伝いをできるような体制を取っていきたいということで、次世代センターへの支援、特に施行まで、義務化まで二年ほどございますので、この間、特に集中的に応援策を強化をしたいというふうに考えているところでございます。
○島尻安伊子君 新たに行動計画の提出義務を課せられる企業の取組を強化させるために、あるいはその提出義務を遂行させるというためには、まずあらゆるアイデアを考えるべきだというふうに私は考えております。企業のユニークな計画があればそれをどんどん公表して、企業のイメージアップにつなげられるような対策を用意するとか、後で触れますけれども、午前中大臣もおっしゃったくるみんマーク、この活用をもっと多面的に考える必要があるのかというふうに思います。つまり、出した企業が有り難みを感じるといいますか、出して得したなというようなものにならなければ通り一遍の計画、まあ出しておけばいいかというようなものに陥りやしないかというふうに懸念をするところでありますけれども、この辺、御認識を伺いたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) この計画が実質的に働く人のためになる内容の良い計画であること、具体的に計画を立てたものが実現を企業の中でされることというのは非常に大事だろうというふうに思っております。 今般、法改正の中で、作っていただいた行動計画を公表していただくということ、それから従業員に周知をしていただくということを義務付けるわけでございます。これによりまして個別の企業の計画に関する情報がかなり広く出回るということになりますので、これは他社が参考にするという意味で非常に意義が大きいということと、それから自治体が企業と連携して、地域と企業が連携をするために是非この情報が欲しいということを言われておられましたので、それにも役立って、地域と自治体が協力をしてこの問題に取り組んでいくという体制もできるかと思っております。 それから、特にくるみんマークの周知については、私どもも更に努力をしたいというふうに思っております。就職情報誌などでこのマークが付いているかどうかというようなことで、くるみんを取っているところにはその旨が記されるというようなことも出てまいりましたので、これなどは非常に企業にとってプラスになると思っております。 それから、中小企業が計画を策定をするときに、今のくるみんマークの認定の基準が少しハードルが高いのではないかというようなお話もございます。ここは実態に合った形で、中小企業も取りやすい形というのもまた検討できたらというふうに考えているところでございます。
○島尻安伊子君 今も出ました認定なんですけれども、現行の制度ですと行動計画を提出してある一定の基準を満たすと厚生労働大臣の認定を受けるということになっております。この認定を受けるとくるみんマークを使うことができる、その使用を許可されるということでありまして、現在、一体どのぐらいの企業が認定されているのかなということで行動計画の届出状況の資料を拝見いたしました。 〔委員長退席、理事蓮舫君着席〕 先ほどの御答弁にもありましたけれども、計画の策定を義務付けられた常時雇用労働者が三百一人以上の企業は全国で一万三千三百五十五社、そのうち行動計画を届け出たのが一万三千八十九社、その届出率は九八%ということで大変に成績がいいわけでありますけれども、ところが認定を受けることができたのは五百九十七社であるということでございまして、いま一度確認といいますかお聞きしたいのは、厚生労働大臣のこの認定の制度を導入した趣旨はどんなものだったのかということをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) このくるみんマーク認定制度でございますが、これは従業員の仕事と生活の両立のために様々な取組をしてくださる企業が社会的に認知をされて例えば良い人材が集まるとか、そういった形でこの取組に事業主に向けてインセンティブが働くようにということでこの認定制度を設けているところでございます。
○島尻安伊子君 先ほどの御答弁にもハードルを上げ下げといいますか、下げるということですよね。それもあるということでありましたけれども、この低調といいますか、なかなか認定が受けられないという現状を何が問題といいますか、特にどの部分のハードルが高いというふうな御認識でいらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) この認定に当たりましては、まずその計画をお立ていただいて、その計画を達成をしたこと、それから一部の制度について法律を上回る制度を持っていてくださること、それから実際に、特に育児休業等でございますが、取得率が一定以上、とりわけ男性の育児休業取得というのが認定の一つのハードルになっておりまして、これが非常にハードルが高いと。女性の場合の育児休業取得率はハードルが七〇%ということになっていますが、これの方が比較的企業の方はクリアをしていて、男性の育児休業取得者がいるということが非常にハードルが高いというふうに聞いております。 やはり、男性が育児に参画をするということの一つの代表的なものが男性の育児休業でございますので、正直申し上げると余りハードルを落としたくないという気持ちもございますが、一方で、小さい企業ですと、ちょうど、我が社は大変高齢の方が多くて対象者が余りいないとかいうようなケースもあって、このハードルを下げてほしいという要望も大変多く聞くところでございますので、ただ水準を下げるということではなくて、小規模の企業が受けやすい、実態に合った形のハードルということで検討ができればというふうに考えているところでございます。
○島尻安伊子君 男性の育児休業、休暇の取得数が少ないという、大変に現在の社会情勢といいますか、がかいま見えてくるというふうに思っております。 いろいろな施策とか制度が導入されて実行されるわけでありますけれども、例えば今回の行動計画策定義務のように企業へ課されるものというのが多数あるというふうに思います。まさに遂行率とか、今御答弁いただいたような具体的な案件といいますか、これが見えてくるということで、今後も、やはりこういった分析といいますか、これを細かな分析を是非やっていただきたいというふうに思うんです。 ややもすると、何か調査を掛ける、例えばすぐにアンケート調査とか、こういうのをやりがちでありますけれども、ふだんからこういった分析を細やかにやっておくと、時間や労力というのを掛けなくて済むパターンもあるのかなというふうに思いますので、日ごろからの細かい分析というのを是非期待をしたいというふうに思います。 〔理事蓮舫君退席、委員長着席〕 話は戻りますけれども、このくるみんマーク、大臣の認定ということで、この取得数を増大したいということで、大臣も午前中の答弁でおっしゃっておりましたけれども、もう一歩踏み込んだ、これからの決意といいますか、この認定数を多くしていくための何かアイデアとか、また大臣からの企業へのメッセージ等ございましたらお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 社会に対してどういう責任を企業が果たしていくか。ただお金もうけだけすればいいというんではなくて、自分の会社に働く従業員、この人たちの仕事と生活を守っていく。そして、そういう人たちとともに社会に対して大きなメッセージを発する。それで、くるみんマークを、例えばその会社が、その企業が作った商品にそのマークを認定する。そのことによってその会社、そしてその作ったもの、例えばですよ、それのイメージが非常に上がるわけなんで、これはいろんなマークを、今日は児童福祉の関係のこれを私ははめておりますけれども、例えば少しこのくるみんマークをもっと広めていくというような、社会全体の努力を更に進めていきたいというふうに思っております。
○島尻安伊子君 是非、それでは、くるみんマークバッジを付ける企業の長が増えることを希望したいというふうに思います。 いずれにいたしましても、子育てをする親の環境はワーク・ライフ・バランスにのっとった環境に整備されるということが望ましいんだというふうに思います。職場関係だけじゃなくて、また、地域においても取組を促進させることが重要だというふうに考えます。今般の次世代法改正では、地域行動計画の策定への労使の参画が導入されているというふうに聞いております。その経緯と具体的に期待される効果をお聞かせください。
○政府参考人(村木厚子君) 今般の法改正におきましては、都道府県、自治体が行動計画を策定するに当たりまして、労使等に参画をいただいてこの計画を作るという規定が盛り込まれたところでございます。 従来から、自治体が次世代支援の対策を進めるというときに、やっぱり働き方の問題が非常に大きいというふうな意見が強うございました。今回改正をします、先ほど委員が御質問くださいました三百一人以上を百一人に下げるというこの改正内容でございますが、去年から今年辺りにかけまして、去年辺りですか、自治体からの政策制度の要望の中に大変たくさんこれが出てまいりまして、自治体に伺いましたところ、やはり自分の自治体の中にある企業が取っているいろいろな施策、それから従業員が何にお困りになっていて、何を求めているかという、そういう情報が非常に自治体の政策を作る上で重要だという御意見が大変たくさん寄せられましたので、この規模を引き下げると同時に企業の情報の公開ということと、それから併せて、せっかく企業の取組の情報を公開して自治体がそれを受け止めて自治体の政策を作るのであれば、その自治体の計画を作るときに是非当事者である労使にも御参加をいただくという形が良いのではないかということでこのような改正を組んだわけでございます。
○島尻安伊子君 今御答弁の中にもありました働き方というのの見直しといいますでしょうか、今までの働き方を見直すということがもう待ったなしの課題であるというふうに私も考えております。特に、第二次ベビーブーム世代が三十歳半ばを迎えているということを考えますと、やはり仕事と子育ての両立しやすい環境づくり、つまりそこの働き方の見直しということが課題であるというふうに思います。 私も、私事で大変恐縮でありますけれども、四人の子育てを仕事をしながらあるいは続けてきたといいますか、経験を基に言わせていただきますと、出産、子育て期の親にとって一番有り難いのはフレキシブルな勤務時間体制だということであります。勤務時間に合わせた子育て体制ではなくて、子育て時間に限りなく合わせた勤務体制をどう実現するか。もちろん、これは会社側の理解が何より必要なことでありますけれども、こういった働き方の見直し、もうこれが喫緊の課題だというふうに思います。 具体的に言いますと、育児休業後に段階を追って職場に復帰できるというもの、復帰後、例えば子供の保育園や幼稚園の入園に伴って送り迎えの時間も考慮されるような、つまり子供の成長に合わせてのきめ細やかな勤務時間体制を確保できるなどの働き方の実現が必要だというふうに思いますけれども、もう一度この点について御見解をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 子供はだんだんに成長をしていく、その子育ての段階に合わせた働き方ができるということが一番子育てにとっては価値がある、大きいわけでございます。 今現在、育児休業につきましては特に女性については大変普及をいたしましたが、休業明けてから通常の働き方でということについては大変多くの女性がそれでやっていけるだろうかということで御不安を感じているということで、そのことが今お子さんを産んだ後で七割が辞めていくという状況につながっているのではないかというふうに思っております。 そういった意味で、休業した後、復帰後、子育てと仕事を両立しながらやっていけるような見通しが立つような何かしら制度的な枠組みが必要ではないかということで、現在、育児・介護休業制度の見直しについて関係の審議会において御議論をいただいております。 その中で、特に柱としまして、休業から復帰した後の短時間勤務でございますとか、所定外労働が免除をされるような仕組みができないかということで、これは当然企業の負担もございますのでしっかりした議論が必要だとは思いますが、そういったことを今審議会で議論をさせていただいております。
○島尻安伊子君 もちろん、今の育児休業というところには、女性のみならず、男性の働き方もかかわってくると思います。 大臣、大臣はむしろ積極的な子育て参加パパではないかなというふうに推察といいますか拝見しておりますけれども、勤労者世帯の過半数が共働き世帯という実態で、男性も子育てができる環境づくりが必要とされる中で、男性の育児休業の取得促進に向けた取組についてのお考えをお聞かせいただけませんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 仕事と生活をどうバランス取るか、いわゆるワーク・ライフ・バランス、これは非常に重要だというふうに思っております。労働時間の柔軟化含めてやらないといけない。 ただ、男性の育児休業については、基本的に、自分が抜けたらほかに仕事する人がいないとか、そういう理由があるとともに、やはり何となく恥ずかしいというか、社会の全体の風潮じゃないんで、自分だけが取るのは何となく肩身が狭いようなまだ雰囲気があるというふうに思います。ですから、私の今の立場で、今日、済みません、育児休業取らせてくださいというわけにはちょっといきませんけれども、社会の責任あるリーダーの方たちでそういうことが可能な方が是非取っていただければというふうに思っております。 そして、そのための必要な法的整備その他をやりたいと。スウェーデンなんかでは取るのが当たり前になっていますので、是非そういう方向に一歩でも近づけるように努力をしたいと思っております。(発言する者あり)
○島尻安伊子君 今、取ってもいいよという声も聞こえておりますけれども、是非、本当に男性が子育てに参加しやすい環境づくりというのにもみんなで頑張っていければいいなというふうに思います。 といいますのも、特に初めて母親になる女性にとって、夫といいますか、父親の存在というのが大きいんだと思うんですね。ですから、父親が子供に一対一で向かうという子育てもあるんですけれども、もちろん母親を支えるという意味での父親の役割というのは本当に大きいんではないかというふうに思います。よく耳にするのが、初めて母親になった女性が、すぐそばに相談できる存在がなくて、社会からの孤立感を感じて、それがストレスになって子供の虐待につながるというようなことは周知のとおりでございまして、本当に男性の、そういった意味からも男性の子育て参加というのにはもう本当に期待をしたいというふうに思います。 また、データ的にも子育てを積極的にやりたいという男性も増えておりまして、育児休業を取得したいと考える男性は約三割とそのニーズは高い一方で、現実の育児休業の取得率は平成十九年度で一・五六%と、もう極めて低調であります。 是非、大臣からの答弁もありましたけれども、局長、この男性の育児休業の取得が進まない理由と、今後の取組、積極的な取組、どうやっていくのかというのの御決意をお願いいたします。
○政府参考人(村木厚子君) 御指摘のとおり、平成十九年度の数字で男性の育児休業取得率一・五六%ということでございます。女性がもう今回取得率が上がりまして九割近くになっていることと比較しまして、大変低い水準にとどまっております。 実際に取りたい方は三割という数字をさっき御紹介いただきましたが、男性労働者の方に育児休業を利用しなかった理由を聞いた調査がございます。この答えとしまして、自分以外に育児をする人がいたためということで、専業主婦の方がいればそれでという男性の意識が一つやっぱりあろうかというふうに思います。それから職場への迷惑が掛かるためというような御回答、それから業務が非常に繁忙であって取れないというような答え、この辺りが高いという状況になっております。 一方で、育児休業を自分が取りやすいかどうかということを聞きましたところ、女性労働者の四分の三が休業を取得しやすいというふうにお答えが来るようなところまでやっとこちらの方は参りましたが、共働き世帯の男性労働者で休業を取得しやすいと答えた方の割合は一割ということで、取得しにくいという方が九割に上っております。 これ、想像でございますが、実際に取得しにくいというところと、会社の方は取得しやすくしているよというふうにお答えになっているケースもありますので、会社の方針というより、職場だったり御自分の心の中のハードルも含めてのこの九割ということではないかというふうに思っております。 そういった意味で、御本人、それから職場の雰囲気を変えていくということがまず一つ大きいことだろうというふうに思っております。地域や職場の中でお父さんの育児参加も当たり前という機運醸成をしっかりしていくこと、それからまた何か制度的にその後押しをする、あるいは法律で男性は取れないと思っていらっしゃる方がかなりおられるということでございますので、こういった男性も取れるということをしっかりと周知をしていくというようなことをこれから施策として是非進めてまいりたいと考えているところでございます。
○島尻安伊子君 この男性の子育て参加についてですが、まず妊娠をしてだんだんお母さんのおなかが大きくなっていくのを見て、ポイントは出産に立ち会うことじゃないかなというふうに思います。是非、今後計画の策定等々もありますけれども、その中に是非出産に立ち会おうというような文言を入れ込んでいただくような取組もお願いできたらいいなというふうに思います。 さて、仕事と育児の両立で、育児休業後ということになりますけれども、どうしても子供を施設に預けることになると思います。安心して預けられる施設の条件というのはもちろん施設の内容や質ではありますけれども、一方で、利便性という意味で、その場所ですよね、こういうことも重要なのではないかというふうに思います。 その点で、事業所内の保育施設の整備ということは極めてニーズが高いというふうに思われますけれども、この設置促進に向けて国はこれまでどのような取組を行ってきたか、また問題点として何が挙げられるのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 御指摘のように、保育サービスが不足をしている中で保育所の整備、非常に重要でございますが、そういったものと併せて事業所内の保育施設の重要性というのは非常に最近高くなってきていると思います。 私ども、従来から助成金をつくりまして、企業が事業所内の保育施設をつくるときには、ハードを造るための助成、それから運営費も、当初の五年間でございますが、一定の助成をしてきたところでございます。ここ二、三年、非常にこの助成金に対する御要望が多くなってきておりまして、この重要性が高まったんだというふうに認識をしております。 その意味で、私ども、予算要求の中でこの助成期間の延長ができないかということ、それから、例えば企業の中で子供さんを預けられるということになりますと、どうしても人数が増えたり減ったりいたします。定員の余ったところは、本当は地域の方とか、その地域の近隣にある会社の、ほかの会社の従業員の方に開放ができれば非常にいいわけでございまして、地域への開放などの条件を緩和をするというようなことができないかということで、更に事業所内保育施設の設置の応援のための施策について充実を図ろうということで検討をしているところでございます。
○島尻安伊子君 この事業所内保育施設に関しては、企業もそうですけれども、例えば病院とか、もう本当にあらゆるところからのニーズが大変に高くなっているというふうに思いますので、今御答弁にありましたように、この設置促進に向けて一層の御努力を期待したいというふうに思います。 次に移りたいと思います。 テレワークということに関してちょっと触れたいんですけれども、仕事と子育ての両立において、家にいながら仕事ができる環境整備ということも大変に重要だと考えております。適正な労働条件の下でのテレワークが普及していくことは、子育て期の親にとっては大変に歓迎すべき労働環境であると私は思っております。この点について、厚生労働省のこれまでの取組、また今後の課題についてお聞かせください。
○政府参考人(氏兼裕之君) 御指摘のとおり、情報通信機器を利用して時間と場所を自由に選択して働くことができるというテレワークのような働き方を推進することによりまして、個々人の置かれた状況に応じて多様で柔軟な働き方を可能にするということで、非常に重要なことだというふうに認識しております。また、こういった施策を推進することによりまして、従来、育児と仕事の二者選択を迫られていた子育て世代の勤労者の状況を緩和するという効果が期待できるということでございます。 テレワーカー人口でございますけれども、国土交通省の調査によりますと、二〇〇五年で約一割ということでありましたけれども、昨年五月に策定されましたテレワーク人口倍増アクションプランにおきまして、二〇一〇年までに二〇〇五年比でテレワーカー人口の倍増を図り、テレワーカーの就業人口に占める割合を二割達成するということが政府の目的として決定されましたし、また、昨年の十二月に策定されました仕事と生活の調和の推進のための行動指針におきましても同様の目標が確認されたところでございます。現在、これに基づきまして、政府を挙げまして総合的な施策を実施しているところでございます。 厚生労働省におきましても、御指摘のように、適正な労働条件の下でのテレワークの普及推進を図るという観点から、例えば在宅勤務ガイドラインを策定しております。これは、労働基準関係法令の適用関係でありますとか、その注意点、在宅勤務導入に向けての労使間で行うことが望ましい手続、あるいは、その在宅勤務を行う労働者の業績評価や社内教育等の取扱いなどについて指針を示したものでございます。 また、テレワーク相談センターの運営ということもやってございます。テレワーク実施時の労務管理上の課題について適時に相談に応じているところでございます。 さらには、テレワークの普及に向けた成功事例の紹介でありますとか、適切な労務管理方法の解説等を内容とするテレワークセミナー、これを全国の主要都市で開催してございます。 また、テレワークの関心のある企業に必要なその機器を貸与すると。やっぱり、機器がないとこれはできませんので、それを安く開発し、それを貸与するということを通じてテレワークを体験する機会を付与して、テレワーク共同利用型システム試行導入事業等々を実施しているところでございます。 また、産学官の関係者の相互の連携によりまして、テレワークの円滑な導入、効率的な運用に資する調査研究、講演会、シンポジウム等を行うテレワーク推進フォーラムを開催しているところでございます。 今後とも、適正な労働条件の下でテレワークの普及推進に努めてまいりたいというふうに思います。
○島尻安伊子君 御丁寧な御答弁を本当にありがとうございます。 テレワークの普及は何も子育てだけではなくて、介護と仕事の両立という意味でも大変に期待が大きいというふうに思いますので、今後、各省庁連携の下でアイデアを出し合って前に進めていっていただきたいというふうに思います。 ちょっと話がそれるといいますか、ちょっと別のあれなんですけれども、この機会に是非触れたいことは、残念ながら離婚をした夫婦の子育て支援であります。一人親の子育てということにも目を向けるべきじゃないかなと思っていますけれども、まず、現行のシングルマザーへの国からの支援は現在どのようなものがあるか、お聞かせください。
○政府参考人(村木厚子君) いわゆる母子家庭に対する支援でございますが、母子及び寡婦福祉法等に基づきまして四つの柱、子育て・生活支援策、就業支援策、そして養育費の確保策、それから経済的支援策の四本の柱で総合的に自立支援を展開をしているところでございます。 特に就労支援につきましては、まず職業相談、職業紹介というところでマザーズハローワークや母子家庭就業・自立支援センター等による支援を展開をしております。それから、能力開発をしていただくという意味で、看護師等の特に資格取得ができるように高等技能訓練促進費の支給等の施策を展開をしております。また、常用雇用にいかになっていただくかということが重要かと思いますが、中小企業雇用安定化奨励金の支給などを通じまして、この常用雇用化といった施策についても推進をしているところでございます。
○島尻安伊子君 四本柱ということでございまして、シングルマザーへの支援はあるということでありますけれども、あえてお聞きしたいんですが、今のこの現行の支援策の問題点、若しくは何が不足しているのか、把握していらっしゃることがあれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 四本の柱で実施をしておりますが、やはり大変母子家庭の経済情勢、経済状態が厳しいということを考えますと、どの施策もこれから更に強化が必要というふうに考えております。就労支援策ももちろんですし、実際に養育費を受け取っておられる御家庭も非常に少ないというようなこともございます。どの施策をというよりも、トータルにこれらの施策を更にしっかりと進めていく必要があるというふうに認識をしております。
○島尻安伊子君 ここ数年、子供を持つ夫婦が離婚をするときに、残念ながら離婚するときに、父親が子供を引き取るケースが増えているというふうにも聞くんですが、その実態について何かデータ的なものがありましたら、お示しいただけますでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) まず、世帯数でございますが、母子世帯が七十五万世帯ということでございます。これに対しまして、父子家庭が九万二千世帯ということでございます。 就業状況等の実態を見ますと、母子家庭が就業されているのが八四・五%に対しまして、父子家庭の方は九七・五%。そのうちの常用雇用の割合は、母子家庭四二・五%に対して七二・二%。年間の平均収入で見ますと、母子家庭の平均が二百十三万円に対しまして、父子家庭の平均が四百二十一万円というような状況になっているところでございます。
○島尻安伊子君 やはり、母子家庭においての経済状況というのはこのデータで見えるというふうに思いますけれども、経済状況というもの以外にやはりシングルファーザーという方々の、ちょっと今私も手元にデータがないんですけれども、最近は父親が子供を引き取るケースが増えているというふうにも聞いております。現在、シングルファーザーへの国からの支援というのはどのようなものがあるか、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 父子家庭、シングルファーザーへの支援でございますが、母子家庭、父子家庭で抱えている問題がかなり違う、とりわけ父子家庭につきましては、子育て・生活支援のところに大変御不自由を感じておられるというふうに認識をしております。 このため具体的に、まず保育所、放課後児童クラブへの優先的入所利用、これは母子家庭も同じでございますが、それから保護者の疾病等の事由により家事や保育サービスが必要となった場合に家庭生活支援員、いわゆるヘルパーでございますが、これを派遣する事業、それから保護者の残業や病気等により児童の養育が一時的に困難となった場合に児童養護施設等において一時的に児童を預かる子育て短期支援事業などを実施をしているところでございます。
○島尻安伊子君 特に父子家庭、シングルファーザーのニーズというところは、むしろ生活支援といいますか、今御答弁にもありましたヘルパーの派遣だったりとか、そういうものなんだろうというふうに思いますけれども、今後は、父親、母親を問わず一人親支援といいますか、そういうとらえ方も進めていく必要性があるのではないかというふうにも思います。もちろん、現行の支援レベルを落とすことなく前に進めていければというふうに思うんですけれども。例えば経済的支援になりますと、男性、女性というものもあるんですけれども、あるいは地方によっての格差というのもありますし、その辺もう一度考えていただければいいかなというふうに思います。 一人親支援という観点でのとらえ方はいかがかというふうに思うんですけれども、いま一度ちょっとこの点における見解をお聞きできますでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 一人親支援という考え方、特に母子家庭であれ父子家庭であれ、親御さんが一人でお子さんを育てるということで一人二役をやらなければいけないということでは、大変さというのは非常に共通のものがあろうかと思います。 現在、ただ、経済的な基盤でございますとか、それから家事での困り度合いとか、相談相手がいるかいないかということは、これ父子家庭と母子家庭で非常に顕著な差があるということで、それぞれのニーズに応じた対策を取るということでやっておりますが、いずれにしても、そういった家庭のニーズを踏まえながら今後の施策の在り方というのをきちんと見極めをしていきたいというふうに考えております。
○島尻安伊子君 子育て現場の声として、一人で複数子供を育てている父親からもう少しの支援をという声も聞こえてきておりまして、インターネットをたたいてみますと、面白いことにといいますか、シングルファーザーのサークルとシングルマザーのサークルの、何というんでしょうか、その連携といいますか、これも何か見えてきて、むしろ分けるんじゃなくて、一人親という観点での施策というのは今後可能性があるのかなというふうに思いました。 その衆知を集めた支援策といいますか、是非講じていただきたいと思うんですが、大臣、この点、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今局長が答弁しましたように、若干私も、このアンケート調査を見ますとニーズが多様であります。だから、やっぱり家事の支援というのは特に父子家庭の場合は非常に大きなニーズなので、例えばこれを、そういうお手伝いに来てくれる方がおられれば、そういう方に一部支援するかなと。 ただ、そのときに、ほかの福祉政策との絡みがございますから、非常に収入の高い男性であれば、その方の収入からそういう方を雇うことができるので、やはり所得水準との絡みで考えないといけない。母子家庭の場合は、相対的に、父子家庭が四百万、母子家庭が二百万、丸い数字で、半分ぐらいの収入しかありませんから、どうしても生活支援の方になると思います。 これは、ただ、きめの細かいニーズをどう発見するかということなので、国だけではなくて、やっぱり地方自治体、それから例えば民生委員とかNPOとか、こういう方の力も借りてきめの細かい施策をやることが重要だと思っております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 本当にこの少子化対策というのはもう様々な角度からの複合的な取組が必要だというふうに思います。次世代育成支援に向けてより一層の御努力をお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○南野知惠子君 自由民主党の南野でございます。 児童福祉法の一部改正に関する法律案についてお伺いいたします。 今回の法律は子育て支援など少子化対策に有効なものと考えており、非常に重要なものだと思っております。その意味で、さきの通常国会に提出され、全会一致で衆議院は可決されながら廃案となってしまったのは誠に残念だなと思っておりましたが、ようやく本日、この審議を行うことができますことは皆様のおかげというふうに思い、最後に委員長の一声があるのかなということも今日は期待しているところでございます。 さて、少子化対策につきましては、昨年十二月の「子どもと家族を応援する日本」重点戦略、仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランス憲章並びに行動指針に次いで、本年二月には新児童待機ゼロ作戦、七月には社会保障の機能強化のための緊急対策、五つの安心プランが策定され、この十一月には社会保障国民会議が最終報告を取りまとめ、未来を担う子供たちを守り育てるための少子化・次世代育成支援の重要性が提言されております。 問題は、こうした少子化又は次世代育成支援策を財源確保も含めてどのように具体化し、実際に推進していくかであろうかと思います。舛添大臣には是非、少子化担当大臣とともに少子化対策を強力に進めていただきたいと思いますが、大臣の御決意をお伺いします。 さらにまた、次世代育成支援のための新たな制度設計の検討については既に専門の部会等で検討が進められていますけれども、現在の検討状況、また全体的な制度設計検討のスケジュールについても雇・児局長にお伺いしたいと思っております。
○国務大臣(舛添要一君) 少子化対策をきちんとやるということは、これはまさに、午前中、どなたかの委員の御発言にもありましたように、まさに将来への投資でありますのできちんとやっていきたいと。 直近の一つの施策としましては、妊婦健診、これを五回まで無料だったのを十四回全部無料にするという方針を決めました。また、出産育児金についても、自分の懐に例えば三十五万円なくても安心して出産できるようにと、例えばこういうことも含めて財源の確保をきちんとやってまいりたいというふうに思っております。 今後とも全力を挙げてこの少子化対策、そして次の世代が明るい日本を担えるように努力してまいりたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 具体的な検討状況について私の方からお答え申し上げます。 社会保障審議会少子化対策特別部会におきまして、先ほど委員が御指摘をくださいました重点戦略会議の結論も受けまして、次世代育成支援に関する給付、サービスを体系的、普遍的に提供をし、必要な費用を社会全体で負担していく新たな制度体系の検討ということを開始をしました。本年三月に検討を開始をいたしまして、五月に基本的な考え方を取りあえずまとめたところでございます。その後、骨太の方針などによりまして、保育制度の在り方について年内に結論を得るようにというお求めがありました。このことも踏まえながら、本年九月から具体的な制度設計の議論を再開をしております。 現在、月に三回とか四回という非常に集中をしたペースで御議論をいただいているところでございまして、特に保育につきましては、具体的に、保育サービスの必要性の判断基準、利用方式の在り方を中心とする保育サービスの提供の仕組み、多様な提供主体の参入、保育サービスの質、認可外保育施設の質の向上といったことを御議論いただいております。また、保育サービスだけではなくて、放課後児童クラブの質、量の拡充、すべての子育て家庭に対する支援の拡充等々、多岐にわたって御議論をいただいているところでございます。 それから、この審議会の議論と並行いたしまして、保育の事業者の方々や有識者の方々にお集まりをいただきまして、サービスを供給する事業者の方の立場からも議論を深めていただいているところでございます。 しっかりと議論を進めるということとともに、全体につきましては財源の規模がどのようになるのかというような問題もございます。また、制度の詳細を詰めていくということになるとかなり時間も掛かると思います。税制改革の動向なども踏まえながら、精力的に制度設計の議論を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○南野知惠子君 ありがとうございました。 少子化対策、母子保健の施策は国のエネルギーを示すものと思っております。是非、この少子化対策についてはお力を入れていただけますようお願いいたしますが、先ほど大臣もお触れになられました出産育児金の問題等々も本当に有り難いことと思っております。 去る十月三十日に取りまとめられました生活対策におきましては、安心、安全な出産の確保のために妊婦健診の無料化、今大臣がお触れになられました取組の推進が明記され、妊婦健診十四回無料化のための公費負担の充実が実現することとなりました。 私もかねてからこの妊婦健診の無料化を訴え、去る四月十日の本会の質疑においても、次世代を担う子供たちへの投資を惜しんではならない、妊婦健診については、国が責任を持って財政支援を行い、望ましい、そして必要な回数を受診できるようにすべきと申し上げてきたところです。 今般、妊婦健診について十四回を無料化する財源確保が図られたことは大変喜ばしいことであり、舛添厚生労働大臣の御尽力に改めて感謝したいと思っております。大変だっただろうというふうに思います。これからはお金が掛からないから、健診を受けられなかったという人は少なくなるでしょうし、なくなってほしいと思います。たらい回しもなくなってほしいと思います。同時に、妊婦自身の自覚と夫の協力、家族の支援が必要となるでしょう。そして、この健診は、産科医、助産師、双方が行うものであります。母としての自覚、精神的な成熟への支援のニーズも求められているわけでございます。しかし、今回の措置で国庫補助が入ることとなったとはいえ、財源の大半は地方財政措置であり、その実現は地方自治体のやる気に懸かっていると言っても過言ではありません。 全自治体における妊婦健診十四回無料化のための体制整備と趣旨の徹底について、大臣の取組方針をお伺いいたします。やる気を起こさせてください。お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 今まで五回無料化ということでしたが、平均して二・八回しかやっておりませんでした、各自治体見ますと。しかし、例えば県によってはもう十回以上やっているところもあって、非常にまちまちでしたので、これはもう国の方針として全額無料化すると。ただ、委員御指摘になりましたように、五回のうちの、残りの九回、これは国庫補助が二分の一、それから市町村が二分の一、平成二十二年までの暫定措置ですけれども、やはりここにたどり着くためには財務省、総務省との熾烈なというか本当に苦労をいたしましたけれども、厚生労働委員会のメンバー御一同の御支援も賜り、またたくさんの議員の先生のお力で何とかここまでたどり着きました。 そして、もう一つ、私が就任して直後に非常に不幸な妊婦のたらい回し事件、奈良県でありました。十数回、十回以上たらい回しして大阪の高槻に搬送されたと。ただ、この女性は一度も妊婦健診をやっていなかったということですから、恐らく救急隊員も、そういうことが、妊婦健診していれば妊娠しているというのは分かったであろうし、いろいろ対応も違ったことも可能性もあります。そして、きちんと妊婦健診していれば、もし異常があれば事前に対応できたかもしれません。 そういう意味で、せっかくこういう制度を入れたので、これを周知徹底し、各自治体も、住民の命を守る、新しい生命をきちんと誕生させるんだという観点から、今までのようにやる自治体とやらない自治体がかくまでばらばらであるということではなくて、きちんと十四回無料だということで、国庫補助が半分入りますから、地財措置がありますけれども、是非これは徹底してやっていただきたいと思います。
○南野知惠子君 力強い御発言いただきました。是非それが実行されますように祈っております。 次に、妊婦健診の公費負担に関しましては、里帰り出産や開業助産所等への助成について自治体間に格差が大きい現実がございました。 本年八月十四日の産経新聞、大臣もお読みいただいていると思いますが、助産所での妊婦健診に公費助成を行っている市町村が約四分の一にとどまり、負担を行わない自治体の大半が昨年一月の厚生労働省通知を誤解していたと報道されています。厚生労働省も昨年六月には助産所が公費負担の対象となることを通知しておられますが、現場の自治体に浸透しているとは言えない状況であります。 その新聞に少し目を通してみますと、全市町村で助産所を負担の対象にしているのは、これは県名挙げても新聞に出ていることですからいいことだと思いますが、滋賀、奈良など七県であると。逆に十九県では完全に対象外としていたということもございます。 さらに、負担対象となる検査について、血液検査など助産所ができない項目が含まれていた。助産所での受診に対する公費負担が一切行われていないと。助産所では対応できない検査項目があることを理由にしていたということでございますが、血液検査は、助産師は採血はできます。できた採血を検査するところに回せば、これは十分に活用できるわけですので、誤解が生じないようにお願いしたいというふうに思います。厚労省では通知で示した検査項目はあくまで目安と御説明されたようでございますが、目安でなく、できるんだよとおっしゃっていただきたい。自治体側の無理解が助産所の活用を阻んでいる実態がこういうところで散見されるというところでございます。 逆に、福井、兵庫など九県では市町村による公費負担に独自の上乗せをしているほか、これも県名言っていいと思いますが、東京、埼玉、長野、静岡、滋賀、奈良、広島の七都県と横浜市では助産師活用のための独自事業を行い、産科医の負担軽減を図っているという実例が挙がっております。 そういうところから見ますと、地域間格差がなくなるよう、大臣のリーダーシップで期待されているところでございます。少子化対策事業は市町村によって様々で、お産の格差はますます広がるだろうと予測する方もおられますが、そうではないよという大臣のお言葉が聞ければうれしゅうございますし、行政がリーダーシップを取って、医師と助産師の連携が円滑に進むように御指導を願いたいと、そのように思うわけです。
○国務大臣(舛添要一君) 私もお産の現場に、自分の子供の場合、立ち会いましたけれども、正常分娩の場合はもうほとんど助産師さんで済む。もう本当にお医者さんはアドバイスする程度という感じでありました。 今回の産科医の不足の問題の中で、院内、院外の助産師の活用と、それで産科医と助産師の連係プレー、これが今の大きな問題を解決する一つの道だというふうに考えております。 そういう中で、この妊婦健診の公費負担の問題についていささかでも誤解があれば、それは解く必要があると思いますので、今、生活支援対策、これが具体化されて、十四回無料ですよということの、ちょうどそれが始まるタイミングに、できれば新たな通達を出して、そのことと、徹底とともに、助産所の活用、そしてそこでの公費負担ということを明言させたいと思っております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 私が申し上げたかった、正常お産は助産師にという言葉を大臣が自らおっしゃっていただけたことは大変力強く思っております。 この質問は四項目ほどありますが、二問を一本にまとめましたので、少し長くなりますが、大臣、お聞きいただき、後ほどに所見を賜りたいと思っております。 最近の産科の医師不足により産科医療機関の集約化が進む中、地域によっては医療機関に何時間も掛けて通院しなくてはならない場合も増加しています。こうした場合、せっかく妊婦健診が無料化されても、一回の妊婦健診に掛かる負担が、精神的、肉体的、又は交通費も掛かることがあろうと思いますが、大きいために、ついつい健診に行くのをちゅうちょする、先延ばしすることが懸念されます。出産に関するトラブルを未然に防ぎ、安心、安全な出産を確保をするためにも、身近な地域の助産所で妊婦健診を受けることができるメリットは大変大きいと考えます。先日の新聞でも岩手県の遠野の助産所の妊婦健診の取組が報道されていましたが、妊婦健診の公費助成の拡大について更なる御支援をお願いいたします。 さて、すべての子供が健やかに生まれ育ってほしいというのは皆の願いであり、そのためにも、まずは母子ともに出産の段階を安心して迎えられる環境整備がなされなければなりません。 しかしながら、本委員会でも既に議論になっていますように、先日、東京都内で、これも大臣お話しになられましたが、墨東病院、杏林病院と、相次いで妊婦受入れ困難事案が発生いたしました。大変痛ましい、残念なことであります。 今回の事案につきましては、周産期医療と救急との連携、産科医の不足、情報システムの不備など、複数の問題が存在すると考えます。妊婦であっても、死因が産科のみに起因するのではなく、いわゆる他科の関連因子が存在していることがあります。宮崎方式、千葉方式などと言われておりますが、ここでは二次救急、三次救急でも断らない方針とのことであります。妊婦一人の命ではなく、二つ以上の命に同時に発生する危機であるということであります。応招義務も考慮し、受入れ拒否はしないということの徹底を是非お願いしたいと思っております。 また、NICUのベッド不足も未熟児の誕生が予測されるような場合に妊婦が受入れ困難となる一因となっております。一方、NICU長期入院児にとっては、望ましい医療、療育環境への移行を図ることも必要であります。後方支援病院の整備も重要な課題だと思っております。 そして、いつも私の心を痛めるのはマスコミでよく使われるお産難民という言葉でございます。この言葉は妊産婦の皆さんやおなかの赤ちゃんに難民というイメージを重ねることになり、不適切だと思います。明るい未来に向かって歩き始める命の誕生には使用しないでほしいと言いたいと思います。 これまで幾つかの事柄を述べてまいりましたが、今回、この関連する事案について、大臣の御所見と今後の方針をお伺いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) 大変痛ましい事件が続きました。この墨東、杏林、両方のこの妊婦さんの配偶者、御主人の方々お二人そろって、先般、先週、私の下をお訪ねくださいました。是非大臣にしっかりとこの対応をやっていただきたいということで、本当に勇気を持って来られましたので、そして、個々の医者の問題ではなくて、むしろ構造的な問題であるということでございます。 それで、今、周産期医療と救急医療の専門家を集めて検討会を行っております。その中で、今日三回目です、先般十一月二十日に二回目を行いました。そのときには助産師の方のヒアリングも行いました。今日夕方二時間ぐらい掛けて、またこの委員会の終わった後に三回目を開催しまして、十二月を目途にこの具体的な案を専門家の方々に出していただきたいと思っています。そして、今までの議論だと、もう基本的に、例えば大学病院で救急医療があるところは基本的にもう断ることはしないと、そういう方針でいこうと。 それから、新生児、NのICUを持っているところと、MF、お母さんの持っているところと、それから両方があるところ、これをきめ細かく手当てをしようということとともに、先般、島尻委員とともに沖縄で現実どうなっているかをちょっと聴き取り調査しますと、沖縄のこどもセンターのトップの方がおっしゃっていたのは、絶対に受入れ拒否はしないと。それは、なぜそれができるかというと、小児科と産科の先生方のずっと長い長い間の積み上げがあって、生まれた子供は小児科であるけれども出産は産科ですから、その連携を非常にうまくやっているということです。 それから、NICU、これはとにかく一千グラムぐらいで生まれた子供をいわゆる保育器の中で半年とかもっと長い期間育てないといけない。それはもういったんそこに一人の赤ちゃんが入ると、ずっと埋まったままですから、やっぱり後方支援病院の確保が必要なことはもう委員がおっしゃるとおりでありますので、こういうことを含めて、総合的な施策を早急に取りまとめて具体化したいというふうに思っていますし、また、情報システムについても、経済産業省にも協力を要請して前に進めたいというふうに思っています。 お産難民という言葉についても御指摘ありました。こういう場でそういう言葉遣いが不適切であれば、私も余りいい響きを持って聞きませんので、ただ、言葉遣いについて我々がどうしろああしろというのを報道機関に言うこともできませんけれども、報道機関としたらこれだけ大変だよという警鐘を鳴らすためにそういう言葉をお使いになったんだろうと思いますから、その警鐘を真に受け止めて、そういう言葉を使わないで済むような状況に全力を挙げてまいりたいと思っております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 今回の事案を受けまして、舛添大臣は既に周産期医療と救急医療の確保と連携に関する懇談会を立ち上げておられ、情報システムの開発のために二階大臣とも会談され、経済産業省と共同で取り組む、様々な対応を講じておられますが、安心、安全な出産の実現のためには地域の周産期医療ネットワークの確立、救急搬送体制の整備が喫緊の課題でございます。 都道府県におけます救急医療体制の整備において、特に産科救急に力を入れている事例がございました。北海道の札幌市では情報オペレーターとして助産師二名を十月から配置し効果を上げていると聞いております。例えば、産科特有の症状がありますよね、その症状に対する相談をする場合には窓口で大変医学的な言葉と受け取りが難しい場合もあります。そういう相談などにニーズが高いと、助産師であるから即妊婦さんたちとの対話ができるというようなことも含めて高いようでございます。産婦人科医師の不足において、助産師の人材活用として先駆的な取組と見て注目すべきではないでしょうかと。 また、これは産科ではないんですが、島根県ではシャープ八〇〇〇、これダイヤルをするとということで、ダイヤルする時間は平日で七時から二十三時まで、土日祝日は九時から二十三時までとオープンしているわけですが、小児救急電話相談事業を行っております。これは看護職の活用例がございます。 助産所も含めた地域周産期医療ネットワークの体制整備、緊急搬送体制の整備等について大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) いわゆる医療コーディネーター、これ前回の、先ほどの検討会でも検討して医療コーディネーターをきちんと置くところには予算措置をやることになっております。ただ、まだ活用されていない。是非これは御活用願いたいというふうに思います。 そこで、医療コーディネーターだれがなればいいかと。全く素人ではこれはやり切れないと思いますんで、それはお医者さんとか今言った助産師さんとか看護師さんの経験者であれば、ないしは現職の方がそういうことをやっていただければそれが一番いいと思います。 ただ、札幌がなぜ成功しているかの理由を言いますと、ただ単に受動的に情報をもらうだけではなくて、全部自分の方から電話をし、お宅の病院は今日どういう状況ですか、あなたのところはどうですか、まず自分で情報を得ている、それで即座にできるということだと思います。そして、フェース・ツー・フェースのネットワークがいいのか、それが可能であるのかを含めて、大都会であるかそうじゃないか。これも私の検討会で各地からお医者さん集まっていますが、フェース・ツー・フェースのネットワークだからうまくいっているというところとそれは無理だというところがあります。 だから、墨東病院の例でいいましても、送り先の五の橋の先生というのは墨東病院で研修をなさっていました。したがって、フェース・ツー・フェースがあったものですから、むしろ周産期のネットワークの中でやろうと、やろうというか、誤解があるといけないですけれども、当然そこで墨東病院経由になったわけですね。これが最初から救急医療経由であったらどうだろうかというような議論も救急医の先生の方からは検討会に出ていました。 いずれにしましても、予算措置もございますし、このコーディネーターを各地でつくっていただき、その中に例えば助産師の方、本当にお産のことよく分かっているわけですから、そこで活躍していただけるというのは大変心強いと思いますので、是非その取組を前に進めたいと思っております。
○南野知惠子君 ドクターの不足が叫ばれて、我々もその対策を一生懸命考えていますが、看護師、助産師、保健師、共に四苦八苦しながら持てる力で今頑張っているところでございます。 次に、新たに位置付けられた乳児の家庭、全戸訪問でございますが、訪問事業、養育支援訪問事業に関連してお尋ねしたいと思いますが、地域における乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、母子保健事業などが機能するためには、これを担うマンパワー、専門職種の確保が重要であります。 特に、育児不安の大きな要因、これはいっぱいありますけれども、授乳にもあるということを考えますと、授乳指導を行える助産師の役割は大きなものがあります。しかし、現在、保健所などで助産師が辞めた場合、その補充が助産師でなく保健師となるような実態があると聞いております。 地域保健所におけます母子保健事業は重要な課題であり、妊娠、出産、育児へと連動して拡大する事柄を担当するわけでありますので助産師の確保は必要と思いますが、保健所、市町村における助産師の確保、充実、充足の状況についてお伺いします。
○政府参考人(村木厚子君) 先生御指摘のとおり、全戸訪問事業等を始めましてマンパワーの確保というのが大変重要だというふうに考えております。特に、助産師の方につきましては、その専門性を生かしていただきまして、医療機関だけではなくて、保健所や市町村においても保健指導、訪問指導など母子保健事業に携わっていただいているものと認識をしております。 具体的な数でございますが、平成十八年末の数字でございます。保健所で御活躍をいただいている方が二百二十一名、市町村では五百五十七名の助産師の方が勤務をしているというふうに承知をしております。 今後とも、保健所や市町村において助産師の方々がその専門性を十分に発揮していただきたいと考えているところでございます。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 保健所においてはニーズが拡大しておりますので、それぞれの立場の人間がそちらでお仕事をしていただくことが一番大切なことかなというふうに思います。 そこで、次でございますが、子ども・子育て応援プランで検討を進め、平成十九年度から開始されましたこんにちは赤ちゃん訪問事業、乳児家庭全戸訪問事業は、育児不安の解消、児童虐待の未然防止、早期発見に有効であり、これを法律上明記し推進することは意義深いと考えております。しかし、乳児家庭全戸訪問事業が所期の成果を上げるためには訪問者の質の確保、これが重要であろうかと思います。そのためにも保育士、助産師等の専門職種の活用が大切であります。保健師もそうでございます。 乳児家庭全戸訪問事業の訪問者はどのような人を考えておられるのか、助産師や保健師が中心となるべきとは思いますが、御見解を伺います。また、訪問記録等の報告により養育支援訪問事業に移行、伝達されるケースもあろうかと思います。全戸訪問事業が機能するためには専門職を生かした活動が望ましく、そのためにガイドラインなどでお示しいただきたいと思いますが、見解をお聞かせください。
○政府参考人(村木厚子君) 全戸訪問事業でございますが、この事業につきまして、訪問者につきましては、私ども、先生が御指摘をくださいました保健師、助産師、看護師、保育士等々の専門の方々、そのほかに児童委員でございますとか子育て経験を持つ方など幅広い人材を確保をしてこの事業を進めてまいりたいというふうに考えております。とりわけ、専門の方がいらっしゃればそれにこしたことはないわけでございまして、この方々に是非御活躍をいただきたいと思っております。 それから一方で、まず、この最初の訪問はもちろんでございます、こういう訪問に自ら携わっていただくことももちろんでございますが、実際にこの訪問をした後、この訪問結果について、それではこの人は今どういう状況にあって、支援が必要なのかどうなのか、あるいはどのような支援が必要かというような判断をする場面というのがございます。これにつきましては専門の方でないとできないという側面があるわけでございますので、是非この専門職の方々にこういった場面で御活躍をいただきたいというふうに思っております。 いずれにしても、先生おっしゃいましたとおり、これから自治体の取組の参考となるガイドラインの作成をいたしますので、専門家の方々の御意見も聴きながら、専門職の方々がこういった場面で御活躍をいただけるよう、適切な事業の実施ができるようなガイドラインの作成を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 マンパワーの問題点は大変難儀をされていることだとは思いますが、なるべく専門者というところによろしくお願いしたいと思います。 次に、養育支援訪問事業についてでございますが、全戸訪問事業で支援を必要とするとされた方をしっかり支援していくことが重要であろうと、そのための受皿の一つとしても養育支援訪問事業は重要だと思います。 しかし、現在、その取組状況は五割に満たないと聞いております。これも全戸訪問事業とセットで推進する必要があると考えられます。また、養育支援訪問事業は全戸訪問事業以上に専門性が要求されております。その推進のためには保健師、助産師の専門職の確保が欠かせないと思います。一方で、改正案では養育支援訪問事業について出産後の養育困難が予測される妊婦を特定妊婦として本事業の対象とするとしておられますが、支援の必要な妊婦をどのように把握されるのかなどの課題が残っていると思われます。 養育支援訪問事業の普及のための取組、普及のための専門職種の確保策及び支援の必要な妊婦を把握する等の課題について厚生労働省はどのように対応していかれるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 御質問の養育支援訪問事業でございますが、これはこんにちは赤ちゃん事業で情報提供をし、それから必要な相談に乗り、その中で支援が必要と思う御家庭にきちんと具体的なサービス、支援の手を伸ばすための事業でございますので、非常に重要と考えております。 ただ、こんにちは赤ちゃん事業に比べ、まだ普及率も低い状況でございます。今回の児童福祉法へ位置付けるということで、その中で市町村にその実施に向けての努力義務も課すということでございますので、法改正を契機にしっかり普及を図っていきたいというふうに思っております。 具体的に、今先進的に取り組んでおられる自治体もありますので、事業の具体的な実施方法ですとか、それから必要な支援家庭を見付けた場合の支援計画の作り方、それから専門職を特に活用をして、訪問者が専門的な支援をできるようにする、そしてその方々、訪問者に対して研修をしっかりするということで、こういった具体的な事業の進め方についてガイドラインを策定をしようとしております。 それからまた、御指摘がありましたように、この支援対象に妊婦の方々も含めるということを検討しているところでございます。この把握の方法、なかなか難しいところもございますが、例えば健康診査ですとか保健指導等の母子保健活動の中で把握をしていきたいというふうに考えております。 従来から、市町村の内部におきまして、母子保健担当の部署とそれから児童福祉の担当の部署において連携を図っておりましたが、今まで以上にこの連携を図っていきたいと思っております。 特に、医療機関とそれから市町村の保健センター等保健機関の連携というのが非常に支援の必要な妊婦さんの把握について必要になってくる、重要になってくるということでございまして、今年の三月に既に通知を発出をいたしまして、情報提供の対象となる家庭や関係機関の役割、医療機関と保健機関との間での効果的な情報提供、情報共有の仕方について連携体制の在り方をお示しをしたところでございますが、更に法律の施行後を目指して体制の整備に力を入れていきたいというふうに思っております。その際、先生から御指摘のありました専門職の方の活用ということもしっかりと念頭に置いて進めていきたいと考えているところでございます。
○南野知惠子君 是非吟味されまして、よろしくお願いしたいというふうに思います。 支援が必要な母親や子供たちを把握してその状況に応じた各種の支援を行っていくためには、全戸訪問事業や養育支援訪問事業、又は母子保健事業が有機的に連携していくことはもとより、要保護児童対策地域協議会との連携や、そのための協議会の機能強化を図ることが必要となってくると思われます。これらの連携や機能強化にどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせいただきたいです。
○政府参考人(村木厚子君) 子供が健やかに育つ、特に虐待を防ぎ子育ての負担を軽くしていくというためには、関係者のネットワークが大変重要というふうに考えているところでございます。これまで、児童虐待への対応を中心として、要保護児童対策地域協議会、子どもを守る地域ネットワークの活用ということを心掛けてまいりましたが、更にこのネットワークの強化をしたいというふうに考えているところでございます。 特に、このネットワークが、今回始まる新しい事業を含め関連の様々な事業と、先生おっしゃいました有機的連携ということをしっかりしていくということが大事だと私どもも考えているところでございます。この観点から、これ予算上でございますが、子どもを守る地域ネットワーク機能強化事業におきまして、このネットワークと、こんにちは赤ちゃん事業でございますとか養育支援訪問事業、あるいは母子保健法に基づく訪問事業と連携を図っていただいた場合には、次世代育成支援対策交付金の加算ポイントを配分をするというようなことで、予算面でインセンティブを付けてこの連携を図っているところでございます。 また、この協議会の協議対象に、今回の法改正で、虐待、いわゆる要保護児童だけではなくて養育支援が特に必要である児童やその保護者、妊婦にも拡大をするということでございますので、この法改正も十分に活用をして、関係機関が連携をしてこの問題にしっかり取り組めるように国としてしっかり支援をしてまいりたいというふうに考えております。
○南野知惠子君 これからの努力に是非エールを送りたいというふうに思っております。 通告をしておりませんけれども、保育の件でございます。 保育所の緊急整備というものがこの生活支援の中で出てまいりました。待機児童ゼロ作戦、待機児童ゼロ作戦の前倒しなどが保育所の整備として緊急を要しているということでございます。働いている親たちも、また働いていない親たちも共にニーズがあるのが保育所でございます。特に、働いている親御さんたちにとっては、病児保育、病後児保育にもニーズが高いわけです。自分が仕事をしている間、子供が病気になったから、さあ帰ってください、子供を連れにきてくださいと言われると、仕事をほっぽらかさなければならない、そういう苦しみがあると思いますが、今話題になっている体制というものはどのようにそこら辺をクリアされるのか。 また、今日、一人先生もお話しになられましたが、准保育士という言葉については、この准保育士はつくらないでほしいという私の気持ちでもあります。そういうところからも、是非どのような形でお考えになっているのかお伺いしますが、我々看護職に正と准がある、そのところにも悩み続けて何十年というところでございますので、そういう観点からも一職種一名というのがいいのではないかなと、そのように思っております。
○政府参考人(村木厚子君) まず、保育の整備でございます。 一つは、生活対策の中に安心こども基金ということで約一千億、保育所の整備を進める基金を都道府県に積むような形で対策を取りたいというふうに思っております。 それから、とりわけ病児・病後児保育というのは働いている御家庭にとっては大変大きな課題でございます。子ども・子育て応援プランの中でも目標値を定めて病児・病後児の保育の拡充に努めておりますが、なかなか目標達成に向けて順調に増えているとは言い難い部分がございます。これについては単価の引上げ等によって努力をしておりますが、更にこうした努力を進めていきたいと思います。 それから、今審議会で次世代の子育て支援について様々な基盤整備を議論をしている中で、当然にいわゆる通常の保育だけではなくて、病児・病後児といった多様な保育、それから親御さんが働いていない御家庭の方々に対する子育て、一時預かりのようなサービスでございますが、これについても基盤整備をしっかりしたいということで制度設計の議論をしていただいているところでございます。 それから、これはまだ議論中のことでございますのでなかなかはっきりと申し上げにくいところでございますが、病児・病後児につきましては、確かに保育でカバーをする部分もございますが、もう一つ、安心して親御さんが看病できるようにしてほしいというニーズも片方であるところでございます。これにつきまして、育児・介護休業制度の見直しについて審議会で御議論をしております。結論がどうなるか分かりませんが、子供の看護休暇について今の形のまま、今の日数で十分足りているかどうかということが一つ議論になっておりますので、これもしっかりと審議会で労使を含めて御議論をいただきたいと思っているところでございます。 それから、准保育士という議論でございます。これにつきましては、私ども、やはり子供を長時間預かるというサービスについては保育の質が非常に大事であり、その保育の質を守る一番の基本はその保育に携わる方たちの質の問題というふうに考えております。私どもの役所の立場を言わせていただければ、こういった資格が何重かになるとかレベルの低い資格をつくるというような議論であれば、これはなかなか受け入れ難いというのが私どもの思いでございます。ただ、規制改革などで議論をされていることの中に、これから保育士になろうと思う人たちの門戸を広げる、チャンスを広げるということの御議論については、これは一つ大事な考え方かなというふうにも思います。 子供たちの保育の質を守るという考え方をしっかりと持って、いろいろな様々寄せられる議論に対してしっかり検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○南野知惠子君 名称についてはしっかりと検討していただきたいというふうに思います。 それから、病後児保育などについては子供中心でちょっと考えてみてあげるゆとりもあってほしいなと、そのように思っております。 それから、次でございますが、里親制度についてお伺いいたします。 私は、虐待を受けた子供がなるべく温かい家庭的な環境で育ち、少しでも傷をいやしてくれる人々と暮らす、そのことが望ましいという観点から、今回の里親の拡充のための制度改正は非常に重要だと考えております。 しかし、平成十九年三月三十一日現在、登録里親数は七千八百八十二、委託里親数は二千四百五十三、委託児童数は三千四百二十四となっており、この数年増加傾向にありますけれども、この数は少ないとの指摘があります。社会的養護の在り方として望ましい里親制度を普及発展させるための方策を更に講じていく必要があると考えますが、舛添大臣の御見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員御指摘のように、やっぱり温かい家庭環境の中で子育てをするというのは非常に大切でありますので、そういう意味で、里親制度の充実、これが必要だと思います。 いわゆる養子縁組を前提とした里親とは区別する意味で養育里親という制度を今設けておりまして、それで、お手当を差し上げているんですけれども、これを今回引き上げるということにして里親になっていただく方を増やしていきたいと思っております。 それから、NPO等に委託して総合的に行うような里親支援機関事業も法定化することとしておりまして、こういうような様々な施策を充実させて温かい家庭的な環境の中で子供が育っていくと、今後ともますます充実させたいと思っています。 南野委員が十八年の数字をおっしゃいましたが、平成十九年は、里親登録数が七千九百三十四、そして委託里親数が二千五百八十二、委託されている児童の数が三千六百三十三ということで、幸い少しずつ上向きになっていますので、今後ともこういう傾向が増えればと思っております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。新しい数字をいただきました。 大臣が今胸に着けておられるバッジは、それは児童虐待のバッジでございます。私も今日は段々に着けてまいりました。 白いのは、これは妊産婦に対する健康をあれするところから死亡を減らしていこうというところが一番大きな部分でございます。児童虐待は一緒です。今日着けていません、障害者に対しては金色のリボンがあります。そして、私が今着けているこのパープルバッジは何だと思われますか。
○国務大臣(舛添要一君) ピンクは乳がんの撲滅を目指していたと思います。
○南野知惠子君 今日はパープルを着けてまいりましたが、パープルはDV、ストップDVのリボンでございます。 もうリボンがいっぱいあって何を着けていいのやら、こちらに来るときには、今日は母子保健でありますので一応並べてきましたけれども、なかなか問題点が多いと思っております。全然着けない方がいいのかも分からないと思うほどでございますが、土曜日でしたか、岡山でDVストップの話題がございました。そこにも行ってまいりましたが、やはりDV法を作るときの課題も申し上げてまいりました。 これは、女性に対する暴力の防止ということが一番最初の観点であったんですけれども、ちょうどネーミングを決めているときのミーティングの中で、妻がフライパンで夫を殺害したというような事件もあったり、男性議員の先生方が、僕たちは妻からのDVをどうするんだという話もあったり、いろいろでございまして、スポーザルのDVという形に付けたわけでございますが、最近は日本の男性も優しくなってきているのかなと、そのように思っております。 ところで、優しさのメルクマールというんですが、お産に立ち会うかどうか、先ほど島尻議員がお聞きになられました。大臣はお立会いになっておられますか。
○国務大臣(舛添要一君) 長女が生まれたときは、ちょうど母親のだびに付していたときなもので、これは私は福岡でそれやっていましたから、残念ながらできませんでしたけれども、下の男の子が生まれたときは立ち会いまして、先ほど申し上げましたように全部助産師の方にやっていただいたのと、ずっとそれまでの経過で、本当に助産師さんと相談をし、そのことで九割の問題が片付く。本当に異常な分娩とかそういうところにお医者さんがいて、最後の安心という感じであったんで、ほとんど助産師さんに励まされながら、腰をさすってもらったりしながら出産して、やっぱり出産というのは非常に大変な大事業だなと思いました。 それで、先般、江戸の医学書の、憲政記念館じゃなくて公文書館でだったと思いますけれども、江戸の医学書の展示がありましたんで見に行きましたら、やはり一番亡くなっている、江戸時代に、方の比率高いのは出産に伴うもので、いかに出産が大事業で、今日本当に医学水準の向上によって出産でのそういう江戸時代のような悲劇が少なくなったことは大変いいんですが、しかしながら、先般の墨東病院のようなこともございますんで、これ全力を挙げて産科医療の問題に取り組みたいと思います。 そういう中で、助産師さんの重要性、実際に立ち会ってみて、ただ、私はへその緒を切りませんかと言われたときに、ちょっとこれ自信なかったんで、それも助産師さんにやっていただきましたということを付け加えておきます。
○南野知惠子君 ありがとうございました。いろいろお聞きすると逸話が出てまいります。 医政局長、母子健康手帳はお持ちでしょうか。これは通告いたしておりません。
○政府参考人(外口崇君) 我が家には息子二人分きちっと保管してございます。
○南野知惠子君 ありがとうございました。 医政局長御自身の母子健康手帳があるのかなと思いましたが、昭和の後でございますので、それもかなわぬことかなと思いますが。 この前、国連で母子健康手帳、国際的なミーティングがございました。日本からの輸出ができる一つとして母子健康手帳があろうかというふうに思っておりますが、その母子健康手帳を正しく使っていくというところが今少し欠けているのかな。あの欄に男性、いわゆる父親が書く欄があることを何人の方が知っておられるのかなと思いますが、医政局長、重ねて、お書きになったことはありますでしょうか。
○政府参考人(外口崇君) すべての書く欄は私と家内が一緒に書いております。
○南野知惠子君 大変仲のいいところをお聞かせいただきまして、ありがとうございます。 そこに足りないのが、また父親の名前が表に出せないというのが今の状況でございます。そういう意味で、母子健康手帳も幅広く検討していかなければならないのかなと思っております。 大臣に最後にお尋ねしたいんですが、児童虐待による死亡事例の実態、これどなたも御質問されませんでしたので、この内容の特徴又は虐待、特に死亡事例を起こさないための取組ということについてお尋ねしたいのでございますが、虐待による死亡を二度と出さない、又は虐待そのものを根絶するための取組について御見解をお示しいただければうれしいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど森ゆうこ議員もおっしゃいましたけれども、これ私も、虐待で亡くなる子供がいるたびに本当にもう怒りというか、断じてあってはいけないというふうに思っていまして、なぜ前もって発見されなかったのか。それから、逆に、虐待する例えば親がいるとすれば、そこまで育てられないなら、もう、例えば周りの人にもう少し相談したらどうかというようなことも思っておりますので、これはこれからの新しい世代が日本を担っていくわけですから、この子供たちの将来ということを考えて、全力を挙げて児童虐待の防止、そのために努めてまいりたいと思っております。
○南野知惠子君 ありがとうございました。 子供が今助かる最低の体重が四百グラムでございます。その子供たちを育てていく医学的能力がある日本でありますが、そういう子供たちが無事に大人に育っていくことが、一人の虐待児も起こさないことが日本の少子社会をなくしていくものというふうにも思っております。 本日はありがとうございました。医政局長、突然の質問で申し訳ありませんでした。ありがとうございました。 終わります。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、児童福祉法改正案についてお聞きを申し上げたいと思います。 少子高齢化の進展による社会構造の急激な変化に伴い、高齢者への対策だけでなく、少子化対策が重要な課題となっております。政府は、子育てと仕事の両立の実現を目指して、昨年の末に「子どもと家族を応援する日本」重点戦略をまとめました。就労と結婚・出産という二者択一の構造が少子化の要因ととらえて、保育所の整備など子育て支援サービスの拡充と、長時間労働の改善などによるワーク・ライフ・バランスを未来への投資としての車の両輪と位置付けております。 この重点戦略が基で今回の法改正も行われてきておりますけれども、初めに、この重点戦略では少子化対策の取組を推進するための社会全体の目標をどのように設定しているのでしょうか。代表的な例について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 重点戦略会議、とりわけその一つの柱であります仕事と生活の調和の推進のための行動指針というものは、数値目標を十四定めております。大きく三つの分野に分かれておりまして、就労による経済的自立、それから健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会、三つ目として多様な働き方、生き方が選択できる社会ということでございます。 具体的な数値目標の中で特に代表的なものを申し上げますと、まず週の労働時間が六十時間以上の雇用者の割合を現行の一〇・八%から、十年間でございますが、半減をすること。それから、第一子出産前後の女性の継続就業率を現行の三八%から五五%とすること。三つ目としまして、三歳未満児の保育サービスの提供割合を現行の二〇・三%から三八%とすること、小学校一年生から三年生の放課後児童クラブの利用割合を現行の一九%から六〇%とすること等の目標を掲げているところでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 このように、今説明していただきましたように、重点戦略、実現するために様々な目標値を設定されております。そして、今回の法案では、子育て支援サービスの充実を目指して、各種訪問事業の拡充や地域子供支援センターの設置など、四つの事業について法律上の位置付けを明確にいたしました。この四つの事業はこれまで各市町村で行われてこられましたけれども、今回、この子育て支援事業を法律上に位置付けることで具体的にどのような効果があるとお考えなのか、大臣からお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 午前中の質疑で私が子供だったときのことと若干比べましたけれども、昔はおじいちゃん、おばあちゃんが一緒に住んでいた、それから地域が非常に子供の数が多くてつながりがありましたから、何か分かんないことあれば祖父母に聞くとか、隣近所の年配の方に聞くと、いや、お産はこうですよとか、子育てはこうですよと教えてくれた。それが、この核家族とか地域のつながりがなくなったことで、やっぱり孤独感とか負担感、それから不安感、それで特に、むしろ、先ほど森さんでしたか、専業主婦ほどもうどうしていいか分かんないような状況になるというようなことがありましたので、今回、いわゆるこんにちは赤ちゃん事業という全戸訪問すると、これを法制化することによって、今のような様々な不安感、負担感、孤独感、こういうものを解消するために支援をしていくという、そういう意味では大きな意義があるというふうに思います。 そして、それとともに、やっぱり今回法制化することによって、いろんな支援の質、どうでもいいわけじゃなくて、ただ支援すればいいわけじゃなくて、支援の質を確保するということ。それから、社会福祉法に基づいて自己評価の仕組みなどの対象となる、そういう意味での質を向上させる。それから、法律で決まっていますよということで、みんなが気軽に社会的認知を受けて利用できると、利用頻度の向上ということも考えられると思いますし、それから、やはり国が旗振っても現実に身近なところで動くのは市町村ですから、市町村が積極的にそういう事業をやることができる。やはり、私はきちんと法制化することはそれなりの意義があると思います。昔はその法律がなくても地域の力、家族の力、それがカバーしていた。さすがに時代は変わりました。それを補うために法律の力でやっていると、そういうことでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 地域で支える、大変今後ますます重要になってくると思いますので、支援事業の促進に取り組んでいただきたいと思います。 それでは、具体的な支援事業の内容に関しましてこれからお聞き申し上げたいと思います。 まずは、訪問事業についてお聞きをしたいと思います。 午前中からもこの論議出ておりますけれども、いわゆる生後四か月までの家庭を訪問するこんにちは赤ちゃん事業と呼ばれる乳児家庭全戸訪問事業については、育児不安の解消とか児童虐待の未然防止に資するためにも公明党はこれまでも強く主張してきた点でございます。 今までは、市町村において実施されてきたものであり、原則としてすべての乳児のいる家庭を訪問するということで規定をしておりました。しかしながら、これまでの市町村の現状を見ますと、訪問を拒絶する家庭もあり、全戸に訪問をすることは大変困難なことだと思います。 先ほども訪問者の質のことがございましたけれども、本来、児童相談所と連携をして確認できないのはそうした訪問できていない家庭であると思いますけれども、この訪問できていない家庭に対してどのような対策で状況を把握されようとしているのか、お考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) こんにちは赤ちゃん事業、乳児家庭全戸訪問事業でございますが、既に実施をしている市町村でもできる限りすべての家庭を訪問できるようにということで御努力をいただいています。 まず最初に、お子さんが生まれるとき、妊娠した際に母子健康手帳の交付をする、あるいは出生届を受理をする、そういった機会にこういう事業がありますよということで御理解を得て中身を説明をしておくというような、まずそういう積極的な周知をする。それから、一般的な広報をするというようなことで、この事業が訪問をされる家庭にとってメリットがあるということをまず周知をするということをやっていただいているところでございます。 ただ、実際に、先生おっしゃいましたように、なかなか訪問ができないケース、一つは、お子さんが例えば入院をしているとか長期の里帰りというようなことで居住地にお子さんがいなくてなかなかここをうまく把握ができないというようなケース、それから、いらっしゃることが分かっているにもかかわらず訪問の同意が得られないということで訪問ができていないケースというのが実際にございます。 今、自治体で様々な工夫をしていただいています。まず、訪問者の氏名とか連絡先を記載をした不在票のようなものを入れていただいて、後日また電話をしたりということで説明を一生懸命して訪問させていただくというようなこと、また、それでも訪問ができない場合には、何かもう少し積極的な訪問の方法が取れるかどうかというのを検討したりというようなことを既に自治体でやっていただいているような状況でございます。 こうした自治体の取組も参考にしまして、今度法制化がされた後の訪問の仕方等々についてガイドラインを策定をして、できるだけこのサービスが全部の家庭に届くように努力をしていきたいと考えているところでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 こうした訪問できていない家庭で児童虐待ということが発生しているとすれば大変な大きな問題でございますので、しっかり実態の把握を含めてお願いを申し上げたいと思います。 〔委員長退席、理事谷博之君着席〕 次に、地域子育て支援拠点事業についてお聞きを申し上げたいと思います。 中学校区に一か所、全国で一万か所にこの地域子育て支援拠点を設置する計画ということでございますけれども、きめ細やかな相談や助言ができ、育児不安の解消に重要な役割が期待をされておりますけれども、まだまだ地域によっては普及していないというふうに思います。この支援センターがどこに一体あるのか、何ができるのか、こういった基本的な広報がまだ徹底されていないという指摘もございます。 私、目黒を確認しますと保育園の名前が挙がっておりましたけれども、この地域子育て支援拠点でどのような活動を行っていくのか、また周知徹底を行って各家庭に伝えていく考えなのか、この辺を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 地域子育て支援事業は、地域で育児について悩みを抱えている親子が気軽に訪れて相談を受けたり、また同じような立場の方々と情報交換をしたり触れ合ったりということができるという事業でございまして、子育ての負担感、孤独感を和らげる事業として非常に重要な事業だというふうに考えております。 現在、市町村でこの周知について、例えばパンフレットを作るとか市町村の広報に載せるとか、それから、NPOの方々が最近子育てに関する情報をガイドブックとかネットの情報の形で提供しておられますが、そういったところに載せていただくとか、様々な工夫をして情報提供しているところでございます。それから、今般、こんにちは赤ちゃん事業、全戸訪問事業等々も全市町村でできるだけやっていただくということですから、本当に必要な人に、個別の家庭に情報を届けるチャンスになりますので、これらの事業もしっかりと活用をしたいというふうに考えております。それから、国といたしましても、この事業の趣旨や具体的な取組の好事例を市町村にパンフレットの形でお示しをしていきたいというふうに思っております。 これらの方策によりまして、皆さんにきちんと情報が伝わるように努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 地域の子育ての力を高めていくためにもこうした地域の交流拠点大変大事でございますので、普及に努めていただきたいと思います。 次に、一時預かり事業についてお聞きを申し上げたいと思います。 午前中でも論議がございましたけれども、専業主婦の方でも通院とか冠婚葬祭などで幼い子供をだれかに預けたいと思うときがございますけれども、そんなときに利用できるサービスがこの保育所の一時保育ではございます。働き方とか生活が多様する中での理由を問わないということで、ニーズは大変高まっております。この一時保育について今後どのような計画で拡充を進めていくお考えなのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) この一時預かり事業、大変ニーズも伸びているところでございます。十六年に策定をいたしました子ども・子育て応援プランに基づいて現在はこのサービス量の増加を図っているところでございますが、プランの目標値、これは二十一年度末の目標でございますが、九千五百か所に対しまして、まだ十九年度実績では七千二百十三か所ということでございます。更に一層の努力が必要というふうに思っております。今回の法改正で法律上の位置付けをする、また市町村に実施の努力義務を掛けるということでございますので、この法律を契機に更に普及に努めるということをしたいと思っております。 それからさらに、現在、社会保障審議会少子化対策特別部会で次世代育成支援のための新たな制度設計をしているわけでございますが、その基本的な次世代育成支援のための基礎サービスとしてこういったものも位置付けて、これからの普及について議論を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○山本博司君 この一時預かり事業でございますけれども、特に地方においてこの一時保育ということは大変重要でございますので、地域差の解消も含めて対応をお願いを申し上げたいと思います。 さらに、今回の法案改正のポイントの一つでございます家庭的保育事業、保育ママについてお聞きをしたいと思います。 政府は、二〇一七年までに保育所受入れ児童を現在の二百万人から百万人増やす新待機児童ゼロ作戦を本年よりスタートさせました。今回は、保育所による保育を補完するものとして、自宅など家庭で乳幼児を預かり保育を行う保育ママの制度も法律上位置付けることになりました。この制度は、東京都二十三区などでは家庭福祉員などとして既に行われたものであり、これを全国的に普及させることで待機児童の解消に大きな役割を果たすと思います。今回の改正案では、保育ママの要件を保育士や看護師などの有資格者だけでなく、資格がなくても国が定めるガイドライン以上の条件をクリアして研修を受ければ認めることになっております。 そこで厚生労働省にお聞きをいたしますけれども、この保育ママの制度を拡充するためには多くの人に保育ママになってもらう必要があると思いますが、このガイドラインは具体的にどのように規定する予定でございましょうか。また、研修の内容についても教えていただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) この家庭的保育事業でございますが、量を拡充するとともに質を保っていくという、この量と質のバランスが非常に大事だろうというふうに考えております。したがいまして、本法案においては、家庭的保育者の担い手といたしましては、保育士を原則としつつ、保育士資格を持たない方々についても研修等を行っていただくことを前提に認める方向で考えているところでございます。特に、研修をしっかりと課して保育の質を確保をするということが大事だというふうに考えておりまして、就業前に必要な基礎的な知識や技術の習得を目的とした基礎研修、このほかに就業後についても経験年数に応じた現任研修などの体系化ができればというふうに考えているところでございます。 研修の方法、具体的内容につきましては、今後定めます実施基準やガイドラインで検討をするというふうに考えているところでございます。ガイドラインの内容等につきましては、専門家の方々にもお集まりをいただきましてしっかり検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○山本博司君 次に、児童福祉法に関連をいたしまして、放課後子どもプランについてお聞きをしたいと思います。 放課後子どもプランは、放課後や週末などに子供たちに安全な遊びとか生活の場を提供する事業でございますけれども、まずその概要について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 放課後子どもプランでございますが、これは平成十九年度から、放課後等の子供の安全で健やかな居場所づくりを推進するために、市町村におきまして、教育委員会が主導をして、福祉部局と連携を図り、原則としてすべての小学校区において、文部科学省が実施をする放課後子ども教室推進事業と厚生労働省が実施をする放課後児童健全育成事業を一体的あるいは連携して実施をする総合的な放課後対策でございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 核家族が今後増えていく中で、共働きとか一人親の家庭が多くなってきております。小学校の授業が終了して親が家に帰ってくるまでの放課後の時間帯に安心をして過ごせる環境があるというのは、子供を犯罪から守る安全確保の観点からも大変重要なことだと思っております。 公明党はこの放課後対策の推進について一貫して主張してまいりましたが、この放課後子どもプランが保護者や地域住民の協力を得て一段と定着ができるようにすべきと考えます。 〔理事谷博之君退席、委員長着席〕 その上で大臣にお聞きを申し上げたいと思いますけれども、先ほど説明ございました文部科学省の放課後子ども教室、そして厚労省の放課後児童クラブ、これを一体的あるいは連携して実施する、このようにしてございますけれども、この一体的あるいは連携して実施するということはどういう意味でとらえていらっしゃるんでしょうか。この放課後対策の事業を将来的にはどこがどういう方針で主体的に取り組んでいくお考えなのか、舛添大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 午前中も申し上げましたけれども、文部科学省と厚生労働省の所管をどうするかという話につながるので、幼保一元化の話もそうであります。ですから、こういう問題を解消しようとすれば、例えば省庁再編成で子供のことや家庭のことを考える省を一つつくるというのも一つのアイデアでありますけれども、片一方は教育、片一方は福祉という観点からやるわけですけれども、しかしながらこれを一体としてやれるところがあれば、例えば同じ建物を使っているという場合にはもう実質的に一体としてやっている。ただ、別々の建物を使っているところもあります。 今のこの行政組織、つまり厚生労働省と文部科学省が併存している状況においては、連携を図りながら協力しつつ、子供のために何が必要かと、そういう観点からきちんと政策を実施することが重要だと考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 地方の各自治体、工夫を凝らして保護者の高いニーズにこたえて意欲ある児童への支援を行っていくなど多様なサービスを取り組んでおるわけでございます。そういう意味で、大変運用費用の捻出とか御苦労されている部分がございますので、それぞれの自治体で放課後対策を拡充するという点からもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、困難な状況にある子供の社会的養護についてお伺いを申し上げたいと思います。 社会的養護体制は、戦後、戦災孤児対策として制度化されたものでございますけれども、近年では虐待による要保護児童が増加していると、このような指摘もございます。平成十二年には児童虐待防止法が施行され、これまで家庭内で埋もれていた虐待が徐々に発見されるようになってはきていますが、まだまだ全面的な解決にはつながっておりません。 今月は、御案内のとおり、児童虐待防止推進月間でもございます。社会的な関心を持ってもらうために、オレンジリボン運動とともに様々な活動が行われております。 そこで、まず最近の要保護児童の推移と児童虐待の実情につきまして御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 最近の要保護児童の推移、児童虐待の実態ということでございます。 まず数字的なもので申し上げます。最近の要保護児童の推移でございます。児童養護施設等の施設に在籍をしているお子さん、それから里親委託の児童数を合わせますと、平成十七年度四万五十八人、十八年度四万二百九十八人、十九年度四万七百九人と、年々増加をしているような状況にございます。 また、全国の児童相談所における児童虐待に関する相談対応件数も、平成十七年度三万四千四百七十二件、平成十八年度三万七千三百二十三件、十九年度四万六百三十九件ということで年々増加をしておりまして、特に児童虐待防止法の施行前である平成十一年度の数字と比べますと三・五倍に増加しているというような状況にございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 やはり児童虐待の割合が高くなっているということでございまして、虐待を受けた子供に対する支援というのは大変大きな課題となっております。 そこで、今回の法案は、社会的養護の主軸である施設養護ではなくて、家庭的な環境の下で少人数で養育を行う里親制度の見直しが規定をされております。児童養護施設の入所児童数約三万名に比べて、里親の委託児童数はおよそ一割の約三千六百名といまだに低い割合となっており、虐待を受けた子供が増加している中で家庭的養護への移行の必要性はますます高まっていると思います。厚労省は平成二十一年度までに里親委託率を一五%まで上げるとの目標を掲げており、更なる拡充が求められております。 そこで大臣にお聞きをいたしますけれども、この養護施設と比較して、里親制度などの家庭的養護がどういった点で利点があるのか、メリットはどのようなものであるのか、改めて確認をしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど南野委員の御質問にもお答えいたしましたけれども、やはり温かい家庭環境の中で子供を育てるということは非常に重要だと思います。 そういう意味で、家庭的な養護のメリットというのは、特定の親代わりの養護者との間で非常に緊密な感情関係を持てると。それから、地域での生活を通じて隣近所との付き合いがきちんとできる、まさにこういうことが欠けていたわけですから。それから、やっぱり施設での集団生活で様々な制約もありますから、こういう点の制約も逃れることができる。それから、今度自分が成長してどういう家庭を持つんだろうというときの一つのイメージにもなり得る。様々ないい点があると思いますので、そういう意味で、養育のための里親、この制度とともに今ファミリーホームということで小規模で、まさに数人の子供を預かって家庭的環境で育てると、こういう事業を更に推進していきたいと思っております。
○山本博司君 ありがとうございます。 本年六月、私も広島で支援をしていただいている方から一通のお手紙をいただきました。この方は長年里親としてお子さんを養育してきた方でございますけれども、その手紙の中には、様々な御苦労をした中でその養育をしてきたお子様が成長をして地元の国立大学に入学したことがつづられておられまして、そのお子様から、今まで本当に育てていただいてありがとうという感謝の言葉を言われたという、そういうお手紙でございました。 七月に入りまして、私もその広島の方に行きまして、その御家族の方とお会いをさせていただきました。本当に温かな、そういう中で育っていらっしゃるということで感激をしたわけでございます。 今回の法案では、現在は同じ制度の中で混在をしている養子縁組を前提としている里親と社会的養護の担い手としての養育里親を区別して、養育里親に対して研修を義務化しております。これによって養育里親の役割が明確になり、支援策の拡充が期待されているので重要な改正であると思います。 しかし、新しく里親になろうというのはとても重大な決意が必要でございます。児童相談所における相談体制の充実など、里親制度の普及に向けた取組が求められていると思いますけれども、今後どのような普及策を実施をしていくお考えでしょうか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) 里親制度、非常に今重要な制度ということで、国際的に見ても日本の里親の比率、大変低い中でございますから、これをしっかり増やしていきたいというふうに思っております。 今回の法律で、養育里親をいわゆる養子縁組を前提とした里親と区別をして、社会的養護の体制の一つの大きな柱として位置付けをするわけでございます。この非常に大きな社会的な貢献をしていただくわけでございます、役割を担っていただくわけでございますので、それに併せて手当の引上げをするというのがまず一つでございます。 それからもう一つは、里親になるというのは大変やはり難しい問題だろうと思います。そこで研修をしっかりするという体制、これ今まで都道府県によってやはりばらつきがございましたので、どの都道府県でもしっかりと研修をして登録制度を整備をしていくということ。それから、里親が養育に悩んだときにこれをバックアップできる、あるいはどうしても休みたい、少し心身を休ませないと大変だというときにレスパイトのようなことができるというようなことも含めて、この里親を支援をする仕組みをちゃんと制度として整備をするということが大事だろうというふうに思っております。その意味で、里親支援機関事業を法定化をいたしまして、これを充実をしたいと思っております。 このような制度を通じて里親制度を普及をさせ、定着をさせていきたいというふうに考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 この里親制度が定着するような更なる対策を講じていただきたいと思います。また、養育里親については、地域によってはなかなか普及していない地域もございます。拡充が必要であると思いますので、積極的な取組をお願いをしたいと思います。さらに、児童相談所の役割が多岐にわたっており、業務量が増大しているという指摘もございます。NPO法人とか社会福祉法人など、地域の力を活用をした取組も御検討をいただきたいと思います。 次に、ファミリーホーム制度についてお聞きをしたいと思います。 養育者の住居で五人から六人の要保護児童を養育するファミリーホームは、児童養護施設に比べ、比較的小規模の生活単位を持つ施設となるので、きめ細かい対応が期待をされています。 この制度は、一部の自治体が独自で実施している仕組みを国の社会福祉事業として全国に広めるものでございますけれども、このファミリーホームとはどのようなものであるのか、その概要について、運営面も含めて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) この里親ファミリーホームでございますが、虐待を受けた子供たちをできるだけ家庭的な環境の中で育てることができるようにしようということで、里親と並んで今回、法改正の中に盛り込んだものでございます。法律上、小規模住居型児童養育事業という名称でございますが、このような家庭的な養護を推進するという目的でございますので、里親が五、六人程度の子供を養育をするというようなイメージでございます。 現在、一部の自治体におきまして里親ファミリーホームというふうな形で呼ばれておりまして、大変良い形の養育が行われている事例がございます。そういったものを参考にしまして、まず養育的な環境である養育者の住居で子供を養育するということ、それから複数の子供が共に育つことによって、子供同士の相互作用も生かしながら養育をするということ、それから複数の子供をお預かりをする、養育をするということで、それに対しての適切な体制を確保していくということ、こういったファミリーホーム独特のメリットがありますので、このメリットを生かした新たな養育事業として創設をしようとしているものでございます。 今回の法律で想定しておりますのは、養育者の住居におきましておおむね六名程度の子供が生活を送るということを考えております。養育者といたしましては、例えば養育里親として複数の子供を一定期間以上受託したことがあるなど、相当の経験を有する方をお願いをしたいと考えております。また、六名ということで、かなりお子さんの人数があるわけでございますので、家事や養育の補助を行う者をきちんと確保をするという形態にしようと考えております。それから、住居、ハード面につきましては、日常生活に支障がないように必要な設備を有し、かつ子供に対して適切な援助が行うことができるような形にしたいということで、そういった一定の要件を課して進めたいと考えているところでございます。 里親と並んで、家庭的な環境の下での養護の一形態としてしっかりと育てていきたいというふうに考えているところでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 このファミリーホーム、五人から六人の児童を養育するということは、養育者だけで養育するのではなくて、補助者も必要となる場合がございます。国の事業として位置付けられたものでありますから、こうした事業運営に係る費用もしっかり実情に合った形での予算措置をしていただきたい、強く要望をいたします。 次に、児童養護施設などで入所している子供に対する施設内での体罰若しくは性的暴力が頻発したことを受けて、今回の改正では施設職員などに通告を義務付けるなど対策を強化をしておりますけれども、施設内での虐待防止のために具体的にどのように規定しているのか、またこうした虐待を受けた子供に対するケアはどう考えているのか、このことを簡潔に教えていただきたいと思います。
○政府参考人(村木厚子君) まず、施設内虐待防止のための今回の法改正の内容でございますが、一つには、虐待を受けたと思われる子供を発見した者に対して通告義務を課すことや施設内虐待を受けた子供が都道府県等へ届出ができるようにしたこと、二つ目といたしましては、通告した施設職員等に対する不利益取扱いを禁止をすること、三つ目といたしまして、届出、通告があった場合の子供の保護や施設に対する立入調査、質問、勧告、指導、業務停止等の処分等の都道府県が講じるべき措置について定めたこと、四つ目としまして、国による施設内虐待に関する検証、調査研究、都道府県等による施設内虐待の状況等に関する公表の規定、これらを盛り込んだところでございます。 具体的な進め方につきましては、先進的な取組をしている自治体の例も参考にしながら、ガイドラインを策定をいたしまして進めていきたいと思っております。その際、虐待を受けた子供や施設に入所しているほかの子供たちのケアというのが大変重要でございますので、子供の心的外傷の状況の把握と対応、必要な場合には子供の措置変更や一時保護、専門機関や医療機関による必要な支援、こういったことをしっかりやっていく必要がありますので、これらについてもガイドラインの中に盛り込みまして、虐待を受けた子供の権利擁護が適切に図られるようにしたいと考えているところでございます。
○山本博司君 是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 大臣にお聞きをしたいと思います。 以上、見てまいりましたように、子育て支援策について様々な支援の拡充が強く要望されているところではございます。これらの支援策を推進するためには、やはり財源が問題になってまいります。冒頭に述べました「子どもと家族を応援する日本」重点戦略の中では、母親の育児休業中の給付金支給や保育サービスなどを充実させると、現在の少子化対策の予算四兆三千三百億円に加えて、新たに年間一兆五千億円から二兆四千億円が必要であるとの試算が出ております。さらに、政府の社会保障国民会議の持続可能な社会の構築分科会では、この試算よりも、障害児へのサービスの充実、保育所の増設など、更なる財源の上積みを求めております。 大臣におかれましては、少子化対策、喫緊の課題であると認識され、御尽力をしていただいておりますけれども、今後の少子化対策の充実についての大臣の決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今御指摘いただきました社会保障国民会議の最終報告の一・五兆ないし二・四兆円、これでも実は足りない部分があるということでございます。 これは、社会保障については、先ほど申し上げましたように、骨太の方針でもきちんと予算措置ができればまず優先的に対応するということでございますので、予算の編成過程において、税制改革の動向を見ながらきちんと対応してまいりたいというふうに思いますし、それから、例えば労使の間でどういうふうにしてその費用を折半するか、国民がどういう形で分担するか、そういう世代間公平ということも含めて全体のこの負担についてまた議論を重ねていき、より良い形で社会保障の中の一つの大きな柱でありますこの少子化対策に全力を挙げていきたいと思っております。
○山本博司君 是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、児童福祉法に関連する課題だと思いますけれども、引きこもり対策についてお伺いをしたいと思います。 この引きこもりとは、様々な要因が複雑に絡み合って、就学や就労など自宅以外での生活の場が失われており、社会的な参加の場が少ない又は全くない状態を示し、全国では数十万人から百万人いると推計されております。厚生労働省では、平成十五年には引きこもりに関する具体的な支援方法などを盛り込んだガイドラインを作成し、これまでは各都道府県の精神保健福祉センターや保健所において相談などの対応をしておりました。しかしながら、各自治体の対応にはばらつきがあるため、昨年の十二月六日の当委員会におきましても私も質問をさせていただきまして、総合的な政府一体となった対策の確立をお願いをしたわけでございます。 その後、厚労省の中に引きこもり関連施策の推進チームを発足させ、総合的な施策に取り組んでいただいており、関係者の皆様から大きな一歩を踏み出したとの期待の声が寄せられております。さらに、来年度の概算要求では、引きこもりの問題の早期発見、早期対応のため、引きこもりの状態にある本人や家族からの相談などの支援を行う、仮称でございますけれども、ひきこもり地域支援センターを都道府県や指定都市に整備する方針を求めております。 そこで、このひきこもり地域支援センターの概要について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。 引きこもり対策につきましては、今先生お話しございましたように、これまでは精神保健福祉あるいは児童福祉、ニート対策等において相談等の取組を実施してきました。しかしながら、今お話がございましたように、もっと包括的にやるべきではないかというお話でございましたので、私どもとしても省内にチームを設定し、また今回の概算要求におきましてひきこもり地域支援センターを要求いたしておるところでございます。 このひきこもり地域支援センターでございますが、各関係機関の連携の強化を図ると同時に、一番ねらいとしておりますのは、引きこもりに特化しました第一次の相談窓口としての機能を果たすということを期待をして設置する方向で今検討いたしております。
○山本博司君 ありがとうございます。 このひきこもり地域支援センターの運営につきましては民間団体にも委託することも可能とされておりますけれども、具体的にどのような姿をイメージしているのでしょうか。また、これまでの精神保健福祉センターとか保育所、さらにはニート対策で大きな効果を発揮している地域若者サポートセンターや若者自立塾、さらには医療機関や福祉施設、教育機関との関係が重要であると思います。 これらの連携についてどのようになるのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) ひきこもり地域支援センターについてでございますけれども、まさに御指摘のように、そういう関係機関と連携が大変大事であるというふうに思っております。現在検討中でございますけれども、このセンターには引きこもり支援コーディネーターというものを配置をし、引きこもりに係ります第一次の相談窓口としての役割を担っていただくということ、それから、さらには地域における関係機関とのネットワークを構築する、また地域における引きこもり対策にとって必要な情報を広く提供すると、そういった役割を担っていくことを想定をいたしております。 お話にございましたひきこもり地域支援センターの運営でございますけれども、各都道府県、指定都市が実施主体となるというふうに思っておりますが、各地域の実情に応じまして、精神保健福祉センターあるいは児童相談所等の公的な機関が実施をできるほか、お話にございましたように、NPO法人等の民間団体に運営委託ができる方向で検討いたしております。 それから、関係機関との連携の問題でございますが、効果的な引きこもり対策を推進するという観点から、関係機関と支援センターとで構成される連絡協議会を設置をするということを想定しておりまして、本人あるいは家族の方が抱える個々の実情に応じた実効性のある支援が行われるように支援をしていきたいと思っております。
○山本博司君 先日、私も四国の香川県、愛媛県、この引きこもりの親の会の方とお話をさせていただきました。香川県では障害福祉課がその対応をされているということで、親の会の方たちと相談をしながら、一体どういう場所に設置をしたらいいか、またセンターへの要望、様々な形でのそういうコミュニケーションが取られておられました。ただ、全国的にはそういう形で、あるところでは健康増進課とか、様々な窓口が、違いがございますし、また予算に関しましても、国が三百五十万、一か所に出すということでございますけれども、県が予算を確保しないといけないというところもございます。 ですから、来年度から全都道府県に実施をしていくということが、格差のないような形で進めていただきたいと思いますけれども、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 今、概算要求をいたしまして、財政当局と今折衝中でございますが、私どもとしては必要な予算額を確保したいと思っておりますし、今御指摘いただきましたように、各都道府県、指定都市で差がないように、全県あるいは全指定都市で実施をされるように十分努力をしてまいりたいと思っております。
○山本博司君 次に、この引きこもりの方々、大変高齢化しているということがあるわけでございます。全国引きこもりKHJ親の会では、引きこもりの平均年齢が三十歳を超えているとの全国調査を発表しております。また、東京都においても本年二月に、実態調査では、都内の引きこもりは十五歳以上から三十四歳以下、約二万五千人で、そのうち三十歳から三十四歳が全体の四三%を占めているとのことでございます。先日も香川のこのオリーブの会では、両親の年齢が、父親が六十一歳以上が六七%、母親が五十六歳以上が八九%、また本人の年齢も三十代以上が六五%と、本人も高齢化、長期化しておりますし、御両親も高齢化されているということでございます。 こうした高齢化、長期化している引きこもりの方々への対策について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘いただきましたように、この問題、大変深刻でございます。十分な統計的なデータはございませんけれども、私どものところで実施をしました引きこもりに関する実態調査によりますと、発生から経過年数が十年以上になっているというものが二三%を超えております。それからまた、引きこもりの年齢も、お話ございましたように、三十歳を超えているという方が三二%ぐらいでもう三分の一ぐらいを占めております。そういった意味で、長期化、高年齢化というのは大変深刻な問題でございまして、これは更にこれからも拡大をするだろうというふうに思っております。 したがいまして、この対策でございますけれども、今回相談窓口を設置いたしましたのもその一環でございますが、何よりもまず早期の発見、それから早期の対応というものが極めて重要だと考えておりますので、この引きこもりのセンターを中心に、これから各般の資源を活用して対処していきたいというふうに思っております。
○山本博司君 大変この親の会の方々を含めまして、私も愛媛、香川、また広島等でも様々なお話を聞いておりますけれども、高齢化、長期化している状況の中で、両親の方々はもう大変な思いをされていらっしゃいます。自分たちが亡くなった後どうしたらいいんだろうか、家庭内暴力も含めて様々な形で悲痛な声を聞くわけでございます。御家庭だけで悩んでいる状況を社会が支えて、医学的、福祉的なアプローチにつなげられるような、家族を支える支援の充実が求められております。特に、今厚労省の委託による五つの研究班による報告を踏まえて、引きこもりをもたらす精神的、医学的援助システムのガイドラインを来期以降にまとめる予定であるというふうに伺っております。現在、この引きこもりにはよって立つ法律がございません。こうしたガイドラインというのは大変大事であると思います。 それでは最後に、大臣にお聞きをしたいと思います。 これまで申し上げてきたように、この引きこもり対策は総合的な施策が重要であると思います。麻生総理からは、若者を支援する新法を検討するとの所信表明がございました。現在、内閣府を中心に法案作りが進められていることでございますが、この中に引きこもり対策も盛り込まれるとのことでございますが、総合的な施策の充実に向けて大臣のお立場からも積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、大臣、この引きこもり対策への決意をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 来年の概算要求で約五億円の予算を要求して、そのうち四億五千万がこの地域の引きこもりセンターであります。 この問題は、今委員るる御指摘のように、本人も苦しむ、家族も苦しむ、大変複雑な問題を抱えております。関係省庁とも連携を取りながら、この引きこもり対策、厚生労働省としても正面から取り組んでまいりたいと思います。
○山本博司君 是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 最後に、時間がありますので、一問ちょっと飛ばしました内容に関して触れさせていただきたいと思います。 児童福祉法に関連する問題でございます。地域福祉の世話役であります民生委員についてお聞きを申し上げたいと思います。 民生委員は援助が必要な住民と行政をつなぐ重要な役割を担っており、同時に、児童福祉法第一条第二項に基づき、児童委員を兼務することで、生活保護世帯とか母子家庭などへの助言だけでなく、児童虐待とか引きこもり、家庭内暴力、高齢者の見守りなど幅広い地域の課題に尽力されてきました。 しかし、最近では、民生委員の全国的に数が不足しており、独り暮らしの高齢者の増加とか、近所付き合いの希薄化などで敬遠する人が増えてきたことが原因と見られております。こうした民生委員並びに児童委員の不足に対する状況は早急に改善するべきと考えておりますけれども、どのように対応するおつもりなのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、民生委員、児童委員の役割はますます重要になってきているというふうに私ども認識しております。 現在の状況でございますが、平成二十年の三月末現在で、定数が二十三万二千九十二人に対しまして二十二万七千二百八十七人ということで、充足率が九七・九%という数字になっております。 できる限り私どもとしてもその欠員が生じないようにということで、一昨年の一斉改選の際には、年齢要件を見直しをする、あるいは民生委員、児童委員を確保しやすい環境づくりを図るということでいろいろな手を打ってまいりました。また、本年三月の全国担当者会議におきましても、必要な人員の確保に努めるようにということで、各都道府県に十分周知をいたしております。 御指摘のように地域福祉の重要な担い手でございますので、今後とも民生委員、児童委員が十分確保されますように更に徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。
○山本博司君 是非ともこの充実も含めた対応をお願いをしたいと思います。 以上でございます。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今回、家庭的保育事業、いわゆる保育ママを法律上位置付けるわけですが、多くの保育ママが子供たちの成長のために一生懸命保育に当たっておられますし、法的に位置付けることには意味があるというふうに思います。しかし、規制改革会議などはその要件を一層緩和するように求めております。保育の質を確保するためには安易な規制緩和は、これは行うべきでありません。 保育ママの質を確保して、継続的に維持していくためにどのようなことを手だてとして考えておられるか、最初に答弁をお願いします。
○政府参考人(村木厚子君) 保育ママの制度、家庭的保育者の制度、これは保育所と同じように乳幼児を長時間預かるというものでございますから、質が非常に大事だというふうに考えております。 保育士の資格を持っている方が一番いいわけでございますが、既に自治体で出発をしている事業等を見ますと、保育士の資格は持っておられないけれども、研修等によってこの事業を担われて非常に質の良いサービスを提供している方もたくさんおられるということで、量、それから質のバランスを取りながらこの制度を進めていきたいというふうに考えております。特に、資格のない方につきましては、何よりも重要になりますのが研修だというふうに考えております。したがいまして、保育士の資格のない方々あるいは保育士の方々も、これ家庭的保育という保育所とは異なる形態でございますので、しっかりと研修を受けていただくようにしたいというふうに考えているところでございます。 また、当然のことでございますが、実施場所の安全性とか広さとか、そういったことについてもきちんとルールを定めていきたいというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 家庭的保育の趣旨を踏まえれば、受入れ人数についての制限は引き続き必要だと思います。この人数の拡大は認めるべきでないと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(村木厚子君) 家庭的保育事業の良さというのは、保育所の保育、集団保育と異なって、特定の保育者が家庭的な雰囲気の中で少人数の保育を行うというものでございます。お子さんと保育者が個別的な対応ができ、お子さんに合った柔軟な対応ができるというのが家庭的保育のメリットだろうというふうに考えているところでございます。 こうした特性を生かしながら保育の質を確保して、多様で柔軟な家庭的保育の実施が可能となるように今後更に実施基準やガイドラインについて検討してまいりたいと考えているところでございます。
○小池晃君 人数明確に言っていただかなかったんですが、これは拡大を認めるべきじゃないというふうに思いますので、後で補足あればお願いします。 それから、第二十四条は、「児童の数の減少等やむを得ない事由があるときは、家庭的保育事業による保育を行う」と改正されます。この条文ですが、これは、児童数の減少している地域では保育所の統廃合を促進して保育ママに置き換える、そういうことを意図するものではないと思うんですが、確認、お願いします。
○政府参考人(村木厚子君) まず最初に、失礼をいたしました、先ほどの保育ママ、人数でございますが、家庭的保育者一人で行う場合は三名まで、補助者を入れても五人を上限ということを考えているところでございます。 それから、今回、法律に家庭的保育事業を位置付けをいたします。これにつきましては、例えば、やはり山間部や離島を始めとして子供の数が大変少ないというところでどうしても保育所の運営ができないというような場合もありましょうし、また都市部における保育ニーズの増大に十分保育所だけでは耐え切れないと、耐えられないという場合もあって、それらの場合に、柔軟で弾力的な保育サービスを提供できる手段の一つとして、保育所における保育を補完するものとして制度をつくるものでございます。 基本は、まずは保育所における集団保育が前提であるというふうに考えております。子供の中で子供が育つという集団保育のメリットというのは非常に大きいものがございますので、この保育ママの制度をもって保育所の統廃合を意図をするといったようなものではございません。
○小池晃君 大臣に伺いたいんですが、二十四条は、保育に対する需要の増大ということも保育ママの対応というふうにしております。今答弁ありましたけれども、本来、保育需要にこたえる、これ、保育所の整備が原則であるはずでありまして、この法制化によって保育所整備が遅れる、こんなことは万が一にもあってはならないというふうに考えます。大臣の見解を伺います。
○国務大臣(舛添要一君) 基本的には保育所で保育をする、そういう集団保育が基本であるわけでありますけれども、あくまでそれを補完するものとして保育ママということを位置付けておりますので、今委員が御懸念なさったようなことはこの法律改正ではあり得ない、しっかりと保育所の整備に取り組んでいくということを申し上げておきたいと思います。
○小池晃君 続いて、保育制度の規制緩和についてお聞きをしたいと思います。 今日資料もお配りしておりますが、先月三十一日、経営難を理由にして株式会社エムケイグループ傘下の保育所ハッピースマイル、学童クラブが全園廃止されました。株式会社エムケイグループ傘下の施設利用者の現状について厚生労働省としてどのように把握されているか、お答え願います。
○政府参考人(村木厚子君) エムケイグループの問題でございます。 このエムケイグループにつきましては、今、実際のお子さんが──大変失礼いたしました。このグループ、二十六の施設を運営をしているということでございます。利用しているお子さんが三百七十七名ということでございます。各自治体で調整をしていただいておりまして、特に認可の保育所につきましては、別法人が事業をそのまま承継をしたという形になっております。その他、様々な形でお子さんたちの処遇を調整をいたしまして、三百十四人のお子さんが今後の処遇について調整が終わっており、未調整のお子さんがまだ六十三名ということで、二割ほどのお子さんがまだ未調整ということで把握をしております。
○小池晃君 これ、六十三名、二割ってもう重大だと思うんですよね。しかも、この資料、厚労省からいただいたものには不明だということもかなり出ている。 こういうお子さんが一体どうなっているかということももちろん問題なんですが、経過をお聞きすると、大臣、ちょっと聞いてほしいんですよ。例えば、川崎市で開設したハッピースマイル、これ四園のうち二園は認可保育園です。そのうち一園のある父母の方から我が党の川崎の市議団にメールが送られてきました。リアルにその当日の話が出ているんです。 今日、お迎え、夜七時に行ったらば、市の職員一人が保護者に説明していたと。内容は、保育園は経営難でつぶれました、明日から来れませんと。再びこの施設で保育が再開できるようになるまでの間、近隣の保育園に振り分けますと。週明けの十一月四日から振り分けた保育園に行ってくださいと。ただし、初日は朝八時半に登園して園長に言ってくださいと。 このメールでは、保育園に預ける子供の両親は働いている父母が大半ですと。金曜日の夜につぶれましたと言われて、週明け、いきなり会社に、これ、保育園変わるというのは子供にとっては大変なストレスですから、なれるまで時間掛かるわけですよ。そうすると、会社に保育園つぶれましたから遅刻しますと、あるいは早退しますなんて言えるかと。 エムケイグループを選んだのは川崎市です。そうであれば、これからも同じことが起きるかもしれません。同じような不幸が繰り返されるのでしょうかと。 私、この事態が生んだ、父母に与えたダメージ、そして子供に与えた傷というのは計り知れないと思うんです。 ちょっと紹介したいのは、こういう、何というんですか、保育所ビジネスというか、これは本なんですが、昨年三月に職員の水増し、補助金の不正受給で東京都から初の認証取消しになったじゃんぐる保育園、これ経営していた三谷忠士さんという人が書いた保育ビジネスの始め方、もうけ方という本があるんです。ここに何と書いてあるかというと、保育所というのはかなりリスクが少ない商売だ、在庫を抱える心配もない、これといった特別なノウハウもない、面倒な手続なしにすぐに始められる、届出自体も自己申告に近いルーズなものでだれでも簡単に記入できます。保育所経営どれだけもうかるかという章があって、保育所のもうけは園児の数に比例するんだと。こういう事業者が東京都の認証を受けていたわけですね。 今、社会保障審議会少子化対策特別部会では、量の抜本的拡充のためには多様な主体の多様なサービスが必要だという議論がされております。しかし、現実には金もうけのためにこのエムケイグループのように本当に無責任に勝手に撤退をする、こういう企業が参入をして子供や親に計り知れない傷を与えているわけですよ。私、事前規制から事後チェックへと言うけれども、子供は何か起こったら事後チェックじゃ子供の心の傷というのはこれはいやすことできないわけですよ。 大臣、このハッピースマイルで起こった事態って私、大臣としてどう受け止めていらっしゃるか、そして私、今必要なのは、この保育に関しては、やっぱりこういう事態を生んだ安易な規制緩和路線を見直して、やっぱり根本的に子供を守るために何が必要か、こういう議論こそ今求められているんではないかと思いますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほどの議論でも、午前中でしたか、大河原さんの議論で申し上げたと思いますけれども、基本的にこれは教育の分野も保育の分野も同じで、要するに憲法八十九条の公的な補助ができません。それから、社会福祉会計をやらないといけないけれども、片一方は企業である。まず、参入するときに多様な主体が参入するということに関する問題点というのがまずあるはずであって、例えば、今回の場合そうでしょうけれども、保育所経営だけの単体でやっているならそこでの赤字、黒字でいきますけれども、本部があってその一つのグループとしてやっているならば、それは本部との連結のような決算になったときの本部の調子悪くなったら保育所をつぶすということがあり得る、危険性がある。だから、まずはこの多様な主体の参入ということの問題点があるとすれば、そこをまずきちんとやらないといけない。しかし、片一方で数が足りない、しかしなかなか公的な保育園の整備もできない、たくさんのニーズがあるときにいろんな主体、NPOを含めて様々な主体がそこに参加することのプラスもある、そのやっぱり私はバランスだろうと思います。 ただ、やはり同時に質の確保ということをないがしろにして、まあその本を私は読んでいませんけれども、ただ単に金もうけだけであってはいけないんで、認可するときもそうですけれども、廃止するときも都道府県知事の承認を得ないといけないんですね。そういうことをきちっとやっているかどうか。私は、やっぱり質の確保について、今回の件をきちんと検討した上で、いかにすれば二度とこういうことが起こらないかということをやはりきちんとやるべき時期に来ていると、そういうふうに思っております。
○小池晃君 今回の事態について、本当に徹底的に検証していただきたい。 それから、数が足りないからと、数とバランスだというけれども、数を増やすのはやっぱり公的にやるべきなんですよ。それを中心に据えてやると。そこを民間営利企業に頼むというやり方は破綻してきているんです。それが子供に大変な被害を与えているんです。やっぱり、そのことを深刻に私反省すべきだし、今の議論、やっぱりそこを土台に進めるべきだというふうに思うんです。 ところが、今規制緩和の議論の中では、自治体に保育実施の義務を定めている児童福祉法二十四条の見直しを求める意見もあります。ただし、ハッピースマイルの問題で今こういう調査結果が曲がりなりにも出てきたのは、これは自治体が受入先を探さなきゃいけないのは二十四条の実施義務があるからです。 実際、埼玉県の飯能市では、ハッピースマイルが経営する家庭保育室と学童保育がある。二十四条の対象になっている保育室の方は、これは市の直営にしたんです。ところが、学童保育の方は民間のクラブに入所要請しただけなんです。二十四条があるとないとでこれだけ違うわけですね。 これ、自治体の実施義務というのはやっぱり私は大変大事だし、これは外すべきではない、今回の事態からもそのことは言えるのではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(村木厚子君) 保育サービスの提供の仕方については審議会で御議論をいただいている最中でございますが、私どもとしましても、自治体の関与ということについては非常に今後も重要な問題というふうに考えております。しっかりと自治体が関与をしてサービス提供をしていくということについては、その方向で検討を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 いや、関与じゃ弱いんですよ、やっぱりね。これ実施の義務を持っているということがあるからこそ、こういうとんでもない事態になったときに自治体が仕事しなきゃいけなくなるわけで、単なる関与では私は子供を守れないと思う。そこはちょっと見直していただきたい、議論をね。 それから、直接契約制度の導入も検討の課題とされていますが、これ直接契約になれば、これは非常に困難な家庭が排除されていく危険がある。それに対して、応諾義務、公的措置の部分があれば問題ないんだという議論がございます。果たしてそうなんだろうか。 一人親家庭など困難な家庭では、これは保育料負担そのものが大変です。現行法では二十四条がありますから、生活困窮のために保育料を納められない場合は退所は認められません。厚労省もそういう通知を出していますね。これ、直接契約になった場合は、応諾義務で困難な家庭が契約にこぎ着けたとしても、保育料を払えなくなったらどうなるんですか。
○政府参考人(村木厚子君) まだ直接契約という方向性が議論で出ているわけではございませんので、検討中ということをまず申し上げたいと思います。その上で、仮に利用者と事業者が直接に契約を結ぶことがあったとしても、保育を必要とする子供の利用がきちんと確保される仕組みは必要というふうに考えております。 私どもは、一般的な市場で流通をするサービス、商品ということではなく、保育については公的なサービスとして位置付けをしたいというふうに考えておりますし、そういった枠組みで今審議会での御議論をいただいているところでございます。もちろん、その中で応諾義務を課すというのも一つの手法だというふうに考えます。 それから、現在、滞納があった場合でも、滞納がないようにする、それから理由なく滞納している場合にしっかり取立てをするということはもちろん現在でも重要でございますし、これからも重要だと思いますが、そのことと、それによって保育がどうしても必要なお子さんがサービスを受けられなくなるということは別の問題だというふうに考えておりますので、児童福祉法の理念を守ることというのが基本だというふうに考えております。
○小池晃君 大丈夫であるかのように言うんだけれども、本当かと。 これ、障害者自立支援法で今どういう事態が起こっているかというと、障害児の入所施設、これは虐待が疑われるケースなど一部を除いて契約制度に移っている。厚労省の障害保健福祉部が出しているQ&Aでは、利用料を支払わない、支払えない場合は、民法原則から契約解除は可能であるという回答を出しているんですよ。障害保健福祉部は、民法の原則からこの結論を導いているわけですから、これ保育は別だという話にならないんじゃないですか。やっぱり契約の入口段階で排除されなくても、結局支払ができない、経済的理由で排除されるということになってしまうんじゃないですか。
○政府参考人(村木厚子君) 保育の場合、非常に特殊な事情があろうかと思います。その利用料をお支払する人とサービスを実際に受ける子供の立場が、同じ場合が多いわけでございますが、場合によってはその立場が違う場合もあるわけでございます。 私どもがまず最初に考えるべきことは、そのお子さんの福祉、児童の福祉ということでございますので、そこを基本に置くという考え方はこれからも守っていきたいというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 いや、福祉があるから、それはそういうふうにやっていただかなきゃいけないと思いますよ。しかし、契約という原則になったらば、そういう大事なところが崩されていくんですよ。 実際、例えば実態どうなるかと、これ実際の実例です。東京都内の知的障害児施設に入所している少女のケースです。これ、父親の養育困難によって児童養護施設に入って、その後障害児施設に入った。父親は一割の利用料負担を支払わない。施設側は、これはもう無理だと、契約制度じゃなくて措置制度にしようというふうに言ったと。しかし、東京都は、親の経済事情と契約能力は別問題だと言って応じなかったと。だから、結局施設が奨学金制度を設けて救ったというんですね。 障害児の施設入所では、厚生労働省もそういう見解なんですよ。生活困窮だけでは救わないわけです。これ、契約が原則だという世界にしてしまったらば、困難な事例は公的に最後、責任持ちますからと言っても、結局、同じ児童福祉法の下で起こっている事態ですよ。こういうことになっていく、一番弱い人にしわ寄せがどんどん行くということになるんじゃないですか。 大臣、私は、だから、この保育の分野は特別だと言うけれども、やっぱり契約、直接契約というような世界に投げ込んでしまえば、これは絶対ひずみが出る、これやるべきでないというふうに思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今、少子化対策の特別部会でこの方式どうするかという議論をしているところで、まだ結果は出ていません。 ただ、私は、委員が御懸念のように、経済的弱者が排除されるということはこの法の精神からいってあるべきことではないというふうに思っておりますから、所得の多寡によって保育所のサービスの受け方が違うというのはあってはいけないことでありますので、その精神を基本とした上で今後の議論を見守っていきたいと思いますし、必要なときには私自身が介入したいと思っております。
○小池晃君 これ、参議院のこの厚生労働委員会で、やっぱり保育の公的責任、後退させる保育所への直接入所方式の導入をやめること等々の請願、全会一致でこれは採択されている。だから、やっぱり保育の公的な性格しっかり守るというのは、これは党派を超えて一致している課題だと思うんです。やっぱり子供を守るという観点でこの問題臨んでいただきたい、今の進んでいるような安易な規制緩和の議論はやっぱり大臣は待ったを掛けるべきだと、そういう立場で臨んでいただきたいということを求めておきたいと思います。 それから、残る時間、ちょっと幾つか。一つ、Hibワクチンの問題なんですが、細菌性髄膜炎の日本の患者は毎年千人以上に上ると推定されていて、この六割強がいわゆるインフルエンザ菌b型、三割が肺炎球菌によるものです。これ、五%近くが死亡する、二〇%が様々な後遺症に苦しむというふうに言われていて、これは早期診断大変難しいですから、ワクチンによる予防が決定的だと言われている。 局長、Hibワクチン、予防接種として行っている国の数、お答えください。
○政府参考人(上田博三君) 予防接種の制度は国によって異なりますが、我が国の定期接種と同様かどうか現時点で判明はしておりませんけれども、WHOの発表情報によりますと、二〇〇六年時点において、WHO加盟国百九十二国中、百八か国にて何らかの形で予防接種として実施されていると承知しております。
○小池晃君 大臣、私、これ質問主意書でも取り上げたんですが、ほとんどのいわゆる先進国と言われているところでは定期接種やっています。これ、やっぱり国としても、子供の命を守るためには私はお金に糸目を付けるということはあってはならないと。もちろん安全性の確認、必要ですが、これだけ世界で使われているんですから、私は、これは一刻も早く予防接種法に位置付けるべきだと思いますが、大臣の考えをお聞かせください。
○国務大臣(舛添要一君) このHibワクチンの発売がこの十二月から始まります。その上で、発売後きちんと評価をして安全性が確認されれば、今委員がおっしゃったような方向での努力をしたいと思っております。
○小池晃君 是非これは急いでやっていただきたいということを求めたいと思います。 それから最後に、この委員会でも議論のありました産科医療補償制度について、当委員会でも問題点が指摘をされております。これ、一月からスタートするわけです。補償対象が通常の妊娠、分娩にかかわらず脳性麻痺になった場合に限定されていること、それから保険料、補償金額の水準、それから多額な保険料が民間保険会社にゆだねられるという問題、透明性、公正性が確保されるのかと、様々な問題があると思います。 私ども日本共産党は、今の産科医療の困難を打開するためには無過失補償制度の創設は必要であるというふうに主張してまいりました。しかし、今回スタートする制度には多くの解決すべき問題があるというふうに考えております。 大臣、この問題、この制度の対象の拡大や、私、一番大事なのは、やっぱり国民皆保険制度の中でつくるわけですから、やっぱり公的な制度という仕組みにしていく必要があると。これ、五年の見直しというのはありますけれども、それ待たずに検証して、やっぱりより良い制度に抜本的に見直していくべきではないかというふうに考えるんですが、大臣の見解を聞きます。
○国務大臣(舛添要一君) 福島県立大野病院の産科医が逮捕されるというあの事件以来、ノーフォールト、無過失補償制度を何とか入れぬといけないなと思って努力をしてまいりました。 そして、まずは第一歩を踏むということでこれをやりましたけれども、私は、長期的には対象も拡大する。そして、より良い保険制度にしたいと思いますので、様々な御批判もいただいていることは承知しておりますので、そういうことを踏まえて、まあ基本的には五年後の見直しということになっていますが、それ以前にも必要ならば検討を加えてより良いものにしていきたいと思っております。
○小池晃君 是非、公的な枠組みで公的な制度としてつくっていくことが私は必要だと思いますので、そういう方向での検討をしていただきたいというふうに思います。 終わります。 ─────────────
○委員長(岩本司君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、坂本由紀子君が委員を辞任され、その補欠として牧野たかお君が選任されました。 ─────────────
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 法案に入る前に何点かちょっと質問をいたします。 原子力発電所の被曝労働者の労働災害認定で白血病である悪性リンパ腫が今年十月二十七日に認定をされました。喜友名さん、喜ぶに友に名と書きますが、認定をされました。二〇〇四年には多発性骨髄腫が認定されておりますが、現行の労働基準法施行規則別表第一の二に入っておりません。今も、現在労災裁判は別件で起きておりますが、この例示疾病リストに多発性骨髄腫と悪性リンパ腫を入れるべく検討されているとお聞きをいたしますが、その進捗状況はどうでしょうか。また、積極的に対応するべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。 議員御指摘の業務上疾病につきましては、労基法の施行規則別表第一の二におきまして、業務上疾病の範囲として具体的に定めているものでございます。そこで、有害因子の暴露を受ける業務と、これに起因して生ずる疾病の間に一般的に医学的な因果関係があることが確立をされ、業務上疾病として発生することが一定程度を想定されるものについて規定をしているものでございます。 御指摘の多発性骨髄腫、そして悪性リンパ腫につきましてこの別表第一の二に追加すべきかどうか。現在、これにつきましては、今後専門家による検討会を開催した上で、そこで検討した上で対応を決めるということにしたいと思っております。やはり、これ何分大変高度に専門的なものでございますので、今事務的に検討対象とすべき疾病について整理をしているところでございます。と申しますのも、この二つの疾病に限らず、やはり業務上疾病全般についてこれまで検討対象としてきたからということがあるわけでございますが、いずれにしましても本年度中に検討会を開催したいというふうに考えております。
○福島みずほ君 喜友名さんの遺族である御夫人は大変認定されたことを喜んでおりまして、是非よろしくお願いいたします。 十一月十日、長崎地裁は、在韓国被爆者鄭南寿さん勝訴の判決を下しました。長崎県は控訴したくない旨発言をしておりましたが、残念ながら十八日に控訴をいたしました。原告は八十八歳の高齢であり、寝たきり状態を考えれば、早急に地裁判決を確定させ、被爆者手帳を交付すべきだと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(上田博三君) 在外被爆者訴訟長崎地裁判決につきましては、長崎県において当省及び法務省との協議の上、十八日に控訴したと承知しております。 国といたしましては、同種事案に対し、手帳申請時には日本国内に居住又は現在することが必要であることを前提とした判決がございますことや、今回の事案と同様の判決がされました本年七月の広島地裁判決に対しても広島県は控訴をしており、法定受託事務として統一的な取扱いが必要であること、また本判決とは異なり、在外からの手帳交付申請は現行法ではできないとの理解に基づいて本年六月に法改正がなされていること、このようなことから控訴は妥当と考えております。 在外被爆者の被爆者健康手帳の申請については、改正法の成立を受け、現在、来月の施行に向けて準備を進めているところであり、その円滑な施行に努めてまいります。
○福島みずほ君 大臣、在外被爆者の点については、改正法が成立をし、一歩みんなの力で前進したと思っております。 この判決は、長崎地裁で原告は勝訴をしているんですね。しかも、八十八歳、寝たきり。もうこれは控訴すべきではなかった、早期解決をすべきではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) これは長崎県の判断ですから、国がそこに介入して、するな、せよということは申し上げられないと思いますが、全体のこの原爆の被爆者の方々に対する支援、それは今全力を挙げて国としてもやっておりますので、この総合的な施策、そして今国においてはできるだけこの認定を早めてやるということで努力を重ねているということを申し上げておきたいと思います。
○福島みずほ君 次に、三池炭鉱の一酸化中毒事件以来、四十五年が経過をしています。国が平成十八年三月に約束した確認書があります。大牟田労災病院を廃止する代わりとして大牟田吉野病院において専門医師、常勤医師を、専門医師を確保するなど、確認書に関して実施されていない問題が残っております。毎年度予算確保はしてもらっておりますが、肝心の医師確保が実現されておりません。これについてはもう不信感が強まるばかりであると。確認書からもう三年たったと。この問題を早急に解決するべく国が本腰を入れて対策をするべきだと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(石井淳子君) 御指摘の確認書は、議員おっしゃりましたように、平成十六年三月三十日に策定した労災病院の再編計画に基づきまして、平成十八年三月に大牟田労災病院を廃止するに当たり、一酸化炭素中毒患者に関する特別対策事業の実施、そして後継医療機関のあるべき体制などについて患者団体と協議をしてきた事項について文書にしたものでございます。 もちろん、この中には一酸化炭素中毒に係る特別対策事業の予算確保といった形で実現を見ているものもございますが、いみじくも委員おっしゃりましたように、この確認書の内容の中で、この事業の委託先でありまして、大牟田労災病院の後継医療機関であります社会保険大牟田吉野病院の病床数を百床体制とすることや、それから各診療科に常勤医師を配置することといった点について、医師の確保が困難だということ、そういった事情によりまして残念ながら現時点では実現をできていないものでございます。 現在、大牟田吉野病院では、診療科の一部について非常勤医師で対応するという形でいるところでございますけれども、この医師確保につきましては、厚生労働省として大牟田吉野病院に働きかけを行っております。また、大牟田吉野病院におきましても常勤医師の確保に努力をしているところでございます。私ども、大牟田吉野病院にお任せするだけではなくて、私どもも自ら大学の医局などを訪問しまして医師派遣の依頼を行いまして、大牟田吉野病院の医師確保対応の支援を行うなど、医師の確保について一生懸命取り組んでいるところでございます。 今後とも誠実に対応し、一刻も早く確認書の実現に向けて取り組みたいと思っております。
○福島みずほ君 めどはどうですか。
○政府参考人(石井淳子君) とにかく今一生懸命対応しているところでございます。これにつきましては、引き続き様々なつてをたどりながら医師確保といった点について実現を図ってまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 これは、確認書があり、かつ月日がたっているので、これは厚生労働省の力で、力でって変ですね、厚生労働省の努力でやっていただきたいと。 今日、めどについて聞かせていただきたかったのですが、これ以上食い下がっても駄目ですか。石井さん、どうですか。
○政府参考人(石井淳子君) 厚生労働省としましては、先ほど申し上げましたように、大学の医局などを訪問して医師派遣の依頼を行った結果、例えば平成十九年四月にリハビリテーション科の医師、これ非常勤でございますが確保をいたしましたし、また本年十月にも神経内科の医師、これも非常勤でございますが、の確保を実現したところでございます。また、来年度に向けまして、社会保険大牟田吉野病院に委託をしている特別対策事業について、医師確保のための経費を盛り込んで予算要求もいたしておるところでございます。 今後とも、厚生労働省としまして、医師確保に向けて更なる努力を重ねてまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 社民党は、派遣・非雇用の切捨てを許さない怒りのホットラインというのを二日間にかけて夜の十時までやりました。 この委員会で何度も質問していますが、今、御存じ、派遣切り、中途解約、契約更新拒絶、これがもう本当に起きています。労働局から一斉に調査を上げてくれということを厚労省に申し上げておりますが、二十八日の日に全体の労働局からの結果が発表されるということで、厚労省、よろしいですね。
○政府参考人(太田俊明君) 十一月以降の報告につきましては、都道府県労働局が把握できる限りの定量的な情報を報告するように、先般の御質問も踏まえて指示しているところでございまして、十一月末に、今週金曜日ですね、その結果を取りまとめることができるように準備を進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 大臣、これについて、今まさに厚労省が指導力を発揮して雇い止めや中途解約について意見を言ってもらいたい。 もう一つ、近々の課題は採用内定の取消しです。社民党の保坂展人さんが街頭演説をしていたら女性に声を掛けられたと。息子さんが採用内定取消しの通知をもらった。八十円切手だけで、一枚の紙切れに採用内定取消しをします。これは、正当理由なければ採用内定取消しできないことは当然ですが、徹底していないんですね。大学生や高校生に不安が広がっています。厚労省、きちっと行政指導してくださいよ。お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 最高裁判決でもこれは違憲である、違憲というか駄目だということははっきり言っているわけでありますから、文部科学省とも連携して、きちんと周知徹底を図りたいと思っております。
○福島みずほ君 文科省ではなく、経団連や業界団体にきちっと厚労省の意見を言ってください。
○国務大臣(舛添要一君) 近々、経団連を訪れる予定で、様々なことを要求したいと思いますけれども、その中にこのことも含めたいと思っております。
○福島みずほ君 ありがとうございます。 児童養護施設における高等学校等卒業者なんですが、大学へ進学した児童は、大学等が一九%、大学、短大などへ進学した子供は八・八%。じゃ、その子供たちに対する支援は何かということで、退所して進学する場合は大学進学の自立生活費、学費の支給、退所しない場合は学費としての増額は全くない、生活費は従来どおりということで、正直非常に足りないんですね。 私が非常に驚いたのは、保護者がある場合とない場合、支度金として幾ら払うか教えてください。
○政府参考人(村木厚子君) 支度金につきましては、支度費が七万三千円、それから特別基準分ということで、これは保護者がいない場合でございます。あるいは、いる場合でも、虐待等により保護者から必要な経済的援助が見込まれない児童の場合はこの特別基準分というのが加わります。基準分は十三万七千五百十円でございますので、合わせますと二十一万五百十円でございます。
○福島みずほ君 私が驚いたのは、ですから大学進学したいなと思って頑張る子供が、保護者がある場合七万三千円、これ一回きりなんですね。定額給付金も一回きりですが、これも一回きり。保護者がない場合も約二十万、一回だけなんですよ。 でも、考えてみてください。この日本で子供が二十万だけ一回きりもらって、ああ、自分は大学に行けると思えるでしょうか。もっと、これは文科省も頑張ってもらいたいけれども、児童養護施設から旅立とうとする子供を厚労省、一回こっきりというんじゃなくて、もっと応援する方法を考えていただけないでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 支度金が一回きりで、この額が十分かということについては、委員御指摘のとおり、まだまだこの辺りの施策の充実が必要だろうというふうに思っております。特に、貧困の連鎖を断ち切るという意味で、教育、学歴というのは非常に大きいというふうに私どもも聞いておりますので、ここについてまた今後いろんな施策の検討をしていきたいというふうに思っております。 十分ではありませんが、施設を出て進学をした場合に、住居をきちんと確保できるように保証人の制度を充実をするというようなこともやっておりますし、それから奨学金制度、これは民間のものが多うございますが、これの利用についてもできるだけそれぞれの児童の方が利用できるように私どももしっかりお手伝いをしていきたいというふうに思っております。それから、大学に進学をしても自活が困難であるというような場合については措置延長をするというようなことで、生活面のお手伝いもしたいと思っております。 様々な形で子供たちの自立をしっかりお手伝いをしていきたいというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 児童福祉法でカバーされる年齢は十八歳まで、その十八歳から二十歳までの子供たちのケアが重要だと考えます。しかし、里親の下で過ごす子供たちの中で措置延長されるのは、精神障害があり服薬の、薬を飲む必要の子供しか、知的障害のある子供たちが中心で、申請しても措置延長が認められない場合も多いと。言い直します。精神障害があり服薬の必要な子供か知的障害のある子供たちが中心で、申請しても措置延長が認められない場合が多いと。 今、村木局長は措置延長のこともちょっと言ってくださいましたけれども、措置延長を子供たちに応じてもっともっと活用していただきたい。いかがでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) 措置延長についてかなり制約があるというお話もございました。 私ども、基本的な考え方といたしましては、里親とか児童養護施設は入所できるのは原則十八歳未満でございますが、既に委託あるいは入所をしている場合には満二十歳に達するまで引き続き措置を延長することができるということで、障害の場合だけではなくて、在学中で自活が困難である場合、子供の発達状況や社会生活能力からなお支援が必要というようなケースについては、個々の子供の状況を見極めて、児童相談所においてその必要性を判断して対応をしていただきたいということで、それが基本ルールでございます。もっとこれがきちんと活用されるようにというお話がございましたので、趣旨を徹底をしていきたいと思っております。 また、子供の自立する年齢が一般に上がっているという状況でもございます。こういったことにもかんがみて施策の運用を考えなければいけないと思います。 また、今回の法改正におきまして自立援助ホームを強化をいたします。これは対象は二十歳まででございますし、措置ではなくてお子さん自身がこれを利用したいということでサービスが利用できるという形にいたしますので、この制度も利用をして、しっかり自立の支援をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 子供と貧困についてお聞きをします。 今までの質問もそうですが、貧困問題の中でも、女性と貧困、そして子供と貧困、特に子供と貧困の問題をなくすということを政治はやるべきだと思っております。日本はOECD二十五か国中、上から十番目に子供の貧困率が高く一四・三%、しかし一人親家庭では五七・三%と、上から二番目に貧困率が高くなります。「子どもの貧困」という本や、あるいは「子どもの最貧国・日本」などという本もありますが、この子供の貧困をどうなくすか。ブレア政権は、子供の貧困を二〇一〇年までに半減させるとかアクションプランを発表したわけですが、日本も子供の貧困ゼロアクションプランのようなものをきちっと出して取り組むべきではないかと思っております。 児童扶養手当の切下げや生活保護の母子加算カット、生活保護の母子加算の廃止を打ち出して、今年その廃止が完了するわけですね。これなど、一年度、単年度六十億なんですね、予算が。六十億で本当に子供の貧困の問題が起きると。これについて大臣、もう思い切って、六十億なわけですから、単年度、生活保護の母子加算廃止はやめるとやっていただけないか。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) この母子加算の問題ですけれども、私は、やはりきちんと自立して就業するという方向での支援というのは引き続き重要であると思います。ですから、そういう方々に支援をする。しかし、どうしても就業が困難な方にはちゃんとそれは手当てをするということになっておりますから、すべて今申し上げたような様々なポジティブな要因をバランスを取った上できちんとやっていく、そして本当に困った人たちにはそれなりの手は差し伸べていくと、こういう方向できちんとやりたいと思っております。
○福島みずほ君 いや、就労支援がうまくいっているんであればそれはいいんですが、今日ほかの委員の質問でもありましたが、母子家庭の平均年収がざっくり二百十三万、二百万ぐらいなわけですね。就労支援がうまくいっていない。生活保護の母子加算は、これは明確に廃止すべきではなかったというふうに考えているんです。定額給付金をばらまくぐらいだったら、高額所得者にもばらまくぐらいだったら、もっとほかにまともな予算の使い道があるだろうと、その一つがこの生活保護の母子加算の廃止を見直すということです。これこそ子供の貧困の問題を解決する一つのメニューだ、メニューの一つだと思いますが、大臣、どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) 例えば高等学校への就学費用を援助するとか様々な手は打っているわけでありますので、そういう中で、自立して生活できるための様々な支援をする、しかしながら必要な給付はきちんとやっていく、そういう方向で今後とも予算を獲得する、そしてきめの細かい手当てを市町村そして各自治体とともに努力をしてやってまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 舛添大臣は現実を見てくださるというふうに思っているので質問を続けているんですが、女性の収入少ないじゃないですか。そこで子供が三人いるなどあり、高校のまた支援も分かりますが、日本で非常に貧困が起きやすい、しかも女性と貧困、子供の貧困。しかも、子供の問題をなぜ取り上げるかといえば、格差や貧困が連鎖していくからこそ子供たち貧困ゼロ作戦というのは政治の場面で絶対必要だと思うんですね。そうだとすると、生活保護の母子加算を廃止したのは、これをもう一回見直していただきたい。いかがですか。政権交代してでもこれやりますよ。
○国務大臣(舛添要一君) 様々な努力をする中で、これは最終的には負担と給付の問題にかかわりますから、国民全体の例えば納税ということをやっていただく、その負担の中で最も的確な形で政策を組み立てていかないといけないというふうに思っておりますので、私は私なりにそういう努力をしていきたいと思っておりますし、この委員会でも皆さん方の御意見は相当程度実現する形で今までも努力してきましたし、今後とも努力してまいりたいと思います。
○福島みずほ君 是非じゃこれもお願いします。健診費用無料化やお産費用無料化、医師の拡大など努力して、提案をして実現したと思っているんですが、生活保護の母子加算廃止についてはこの委員会でしつこく迫りたいと思っておりますので、是非よろしくお願いします。 今回、他の同僚委員からも出ましたが、施設職員の増員について社民党としても強く要求をしていきます。いただいたデータからも、虐待を受けた経験のある子供が多いと、退所後のアフターケアや、それから今の施設職員の配置基準では難しいと。これがずっと変わっておりませんので、社民党としても強く増員を要求いたします。どうでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほども一般的なことを申し上げましたけど、まさに負担と給付の問題であって、私自身はもう少し国民の負担を増やしてもこの福祉の水準を上げるべきだというふうに思っております。 例えば医師不足の医療の分野でも、お医者さん含めてみんなが努力して、あれだけの低コストで世界に冠たる医療水準を獲得し、世界で最も長生きできる国をつくった、このことは誇りに思いますが、しかしもう限界に来ていると思います。したがって、私自身は、かなりの負担をしてそれに応じた福祉水準を向上させるということを目指したいというふうに思っております。
○福島みずほ君 虐待の問題について最後に一言お聞きをします。 前回の改正後も虐待の問題が起きていると。虐待のケースの事案を見て、長崎などだと性暴力の事案が起きていると。この問題に関して、やはり今まで閉鎖性や施設の世襲制や、非常に問題があると。ですから、子供の意見表明権の確立、第三者の第三者機関、スーパーバイズの体制、それから職員の資質の向上、あるいは子供たちの心のケアの必要性など様々あると思いますが、この虐待にどうやって終止符を打つか、お聞かせください。
○政府参考人(村木厚子君) 施設内虐待の問題かと思います。 先生御指摘のように、やはり施設内虐待がなかなか後を絶たない状況があります。原因をいろんな専門家の方に分析をいただきますと、やはり一つはケアをする職員の資質がなかなかそこまで追い付いていない、研修が十分にいっていない、それから施設のケア体制がどうしても一人で抱え込むような形になっているというようなこと、それから自治体の監査体制なども十分でない、あるいは施設運営について外の目が入るような透明性の確保ができていない、様々な問題があろうかと思います。 こういった問題を解決をしていくために、施設の運営の風通しの良さ、ケア体制の整備、職員の配置の問題もあろうかと思います、それから、研修の問題、そして子供の意見がきちんとくみ上げられるような仕組みづくり、こういったことが大事だというふうに思っております。 今回の改正法の中で施設内虐待の防止のための仕組みはつくりますが、これを具体的に動かしていくためのガイドライン等しっかりこれから検討をして、仕組みをしっかりつくっていきたいというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(岩本司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 児童福祉法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岩本司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 蓮舫君から発言を求められておりますので、これを許します。蓮舫君。
○蓮舫君 私は、ただいま可決されました児童福祉法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 児童福祉法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、社会的養護を担う人材の確保とその質の強化を図ること。 二、児童養護施設等で生活する児童のプライバシーが十分に確保できるよう、施設整備の要件について検討すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(岩本司君) ただいま蓮舫君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岩本司君) 全会一致と認めます。よって、蓮舫君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、舛添厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。舛添厚生労働大臣。
○国務大臣(舛添要一君) ただいま御決議のありました本法案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいる所存でございます。
○委員長(岩本司君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時三分散会